ドラマ アンタッチャブル〜事件記者・鳴海遼子〜 

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1名無しの権兵衛
ドラマ アンタッチャブル〜事件記者・鳴海遼子〜で妄想しませんか??
禁断の兄弟愛に萌えてます。
2名無しさん@ピンキー:2009/12/23(水) 12:56:39 ID:iDUa8Gff
>1乙
無いかな〜と思って来たら出来たてで嬉しい
3名無しさん@ピンキー:2009/12/23(水) 18:05:04 ID:HB/7kqdR
>>1
名前欄w
4名無しさん@ピンキー:2009/12/25(金) 17:33:13 ID:0BTYGWQc
育てage
5名無しさん@ピンキー:2009/12/26(土) 02:27:57 ID:/v277uSk
わ!
アンタッチャブルのスレが!!

私も妄想してます。
兄弟愛より鷹藤×遼子だけど。
何か書きたい。
6名無しさん@ピンキー:2009/12/26(土) 15:51:10 ID:IuBjRvaU
名無しの権兵衛ワロタw
自分も鷹藤涼子
だが
最終回間近の逆ハー萌えたwww
でも仲間さんは
編集長とフラグあるんだよな?
7名無しさん@ピンキー:2009/12/26(土) 16:20:52 ID:r+tij/hE
>>1

私も兄弟愛に萌えた
最終回の兄ちゃんの声が低くなった所とか堪らなかったww
8名無しの権兵衛:2009/12/28(月) 10:02:38 ID:iQw8kSuA
>>7
そうそう!!
おっ!?やるか兄ちゃん?やっちゃうのかぁ〜〜!?
と思った・・・。
9名無しさん@ピンキー:2009/12/28(月) 13:44:10 ID:4Fsk4iSi
本当は兄ちゃんにも黒幕がいて、遼子と一緒のときが兄ちゃんの素で
いつか再会してまたほのぼの兄妹に戻ると妄想してる
でも最終回のエロ兄も捨て難い
10名無しさん@ピンキー:2010/01/01(金) 00:53:45 ID:5q2eVVJm
おお
まさかのアンタッチャブルスレが!!
今更大ハマりなんだよ

自分も兄→妹萌えだww
最終回は堪りませんでしたな
肩抱きシーンはヤバすぎるw
てっきりそのまま部屋で押し倒すとばっかり・・・
あの部屋での会話はベッドに押し倒した状態とかでも良かったんじゃないかなw
暴れる遼子を押さえつけて、のしかかって息の掛かりそうな至近距離から
「この街で孤独なのは俺一人だけなんじゃないかって・・・」
11名無しさん@ピンキー:2010/01/01(金) 00:56:24 ID:5q2eVVJm
兄が肩抱いてエレベータに乗り顔を近づけた時
確実にちゅーすると思い、兄、それはやばいだろ兄!落ち着け兄!と思ってた。
落ち着いた方が良いのは俺だったw
12名無しさん@ピンキー:2010/01/02(土) 09:58:30 ID:qXsektu5
>>10-11の興奮具合が伝わるレスだねw

確かに最終回の兄は堪らなかったぁ
エレベータに乗り込む時の肩抱きもそうだし、俺を殺せとピストルをねっちっこく握らせるのも

兄ってけっこう小首を傾げた感じで話すことが多くない?
あれにも密かにハァハァしてたんだけど…w
13名無しさん@ピンキー:2010/01/03(日) 09:40:48 ID:8fd3U8fn
鷹藤×遼子に嫉妬する兄

兄 何で鷹藤なんだ・・・なんでアイツなんだよ・・!!遼子・・・

と妹を押し倒す兄

遼子 何言ってるの!?お兄ちゃん、馬鹿な真似はやめて・・・!!

兄 遼子ぉ・・・遼子ぉ!!
 
遼子 んんっ・・・お兄ちゃん・・・やっ・・
 

・・・そして愛の行為(?)が終わりベッドの側でタバコをふかす兄
泣き声を押し殺しながら横になっている妹・・・

兄 遼子・・・名無しの権兵衛はな、俺なんだよ・・・。
妹 何言ってるの??名無しの権兵衛がお兄ちゃんのはずないじゃない!!
兄 もういいんだよ・・・。それより遼子、早く服を着ろ。もうじき警察が来るだろうからな。俺はお前の体を誰にも見せたくないんだよ・・・。
妹 お兄ちゃん・・・。
  

てな感じがいいな・・・・。
14名無しさん@ピンキー:2010/01/04(月) 10:27:56 ID:xQOFQtTe
鷹藤×遼子に萌えた!
だれか小説書いてくんないかな。
15名無しさん@ピンキー:2010/01/05(火) 21:28:20 ID:5G6EoIlj
いまいち盛り上がらないね
ココ見てる人はDVD買うのかな?

特典映像でドラマで描かれなかった部分が少しでも見れると
妄想も広がるんだけど…
16名無しさん@ピンキー:2010/01/05(火) 23:54:08 ID:5H+Ape5Z

帰宅し玄関を開けると遼子が倒れていた。
彼は一瞬動揺したものの、すぐに真っ赤な顔とアルコールの匂いに気が付き胸をなでおろす。
どうやら彼の妹はまた酔いつぶれてしまったようだ。
いい加減大人なのに何故今だに自分の限界を把握せずに飲んでしまうのか、
とため息を付きながら彼は遼子を抱き起こした。
「遼子、起きろ、風邪ひくぞ」
軽く揺さぶったり頬を叩いてみたりしたが全く反応がない。
実に気持ちよさそうに熟睡している妹に、もう一度彼はため息をつく。
コートも着たままだし、その下は今朝「この間買ったばかりなの」と自慢していた一張羅のはずだ。
遼子の懐でそうそう新しい服を買えるわけはないので、
新しい服は大切に着ないといけないのではないかと思うのだが。

とりあえず玄関に置いたままにもできないので遼子を抱き上げた。
この間太ったの何だのと大騒ぎしていたが、思ったより軽くて彼は少し驚く。
そのままベッドへ連れて行き、コートをなんとか脱がしてハンガーに吊るし、ついでにブラシを掛けておく。
それでも起きる気配を全く見せない妹に、彼は何度目かのため息をついた。
(どうしたもんかな)
いくらなんでも兄である自分が服を脱がすわけにはいかない。
しかし同じく兄として、妹が大切にしている服が目の前で皺だらけになっているのも放っておけない。
だから彼は彼の方法で遼子を起こすことにした。


17名無しさん@ピンキー:2010/01/05(火) 23:55:24 ID:5H+Ape5Z


ベッドの上で幸せそうに眠っている遼子に覆いかぶさり、額に彼の唇を落とす。
「遼子、起きろ」
起きる気配がない。次は頬に落としてみる。
「服、皺になるぞ」
気持ちよさそうな寝息が続いているので今度は唇を軽くつばんでみた。
「遼子」
全く駄目だ。もう一回唇に。
「遼子」
起きない。もう一回。遼子。もう一回。遼子。もう一回。もう一回。まだ駄目だ。
仕方がないので舌で歯をこじ開け遼子の口腔内をなぞってみる。
続けて舌の形や感触を確かめていると遼子が苦しそうな顔をした。
「遼子」
そろりと離れて呼んでみたが、妹は苦しそうに顔を背けただけだった。
今度は露わになった白くて細い首筋に唇を落としてみる。
彼の手に余裕で収まる、細い首筋。彼が半分も力を出せばきっと簡単に折れるだろう。
そんなことを考えながら舌で首筋をなぞっていると、視界の隅に光るものが入った。
「遼子?」
「……ん」
妹は起きる気配を全く見せないまま涙を流していた。

「どうした、遼子」
「しろう、ちゃん」
(しろう?)
瞬間的に血が沸騰しそうになったがなんとか彼は堪えた。
出来るだけ冷静に、頭の中のファイルをめくり、目当ての人物を探し当てた。
遠山史郎。遼子の同僚で、見目良く才気にあふれ紳士的だという男。
確か遼子はその遠山と恋人付き合いをしているのだと嬉しそうに言ってはいなかったか。
(なのに何故泣いている)
「しろうちゃ……どうして」
彼は事情を把握した。おそらく、妹は恋人に振られたのだろう。しかも夢の中でも涙するほど手酷く。
今度は血の沸騰を堪える必要を感じなかった。

18名無しさん@ピンキー:2010/01/05(火) 23:56:43 ID:5H+Ape5Z


両親が死んでからしばらく、遼子が涙を流さない夜はなかった。
涙で寝付けない日もあったし、ようやく眠りについても夢の中でまた涙を流す。
そんな夜が何百も続き、少しずつ回数も減り、ここ何年かはそれもなくなり彼は安堵していたのだ。
(それなのに)
彼はかつてと同じく遼子の細い指に自分の指をからませて、空いた手で頭を優しく撫でる。
「大丈夫だ、遼子」
彼はかつて呟き続けた言葉を再び口にする。今まで何千回囁いたか分からない、昔は一晩中続けた言葉。
「なにも心配しなくていい」
遠山史郎は遼子を泣かせた。
例えどんな理由があるにせよ、或いは例え破局の原因が遼子にあるにせよ、
遼子が涙を流している、というただそれだけで遠山史郎は罰を受けるに値した。
(遠山史郎の家族もプライドも将来も、全部奪ってやるから)
彼は遼子の目元に唇をやった。
久しぶりの遼子の涙は、脳天に突き抜けるほど甘美な味がした。


19名無しさん@ピンキー:2010/01/05(火) 23:58:30 ID:5H+Ape5Z
俺的には鷹藤もかなり好きだが兄がアレすぎるのでw
とりあえず兄のやばさを可能な限り妄想。でもこれが限界。
遠山が酷い目にあったのって絶対この程度の理由だと思うんだw
20名無しさん@ピンキー:2010/01/06(水) 08:30:30 ID:GWLLkBem
16さん、ありがとうございます!!最高です!!
21名無しさん@ピンキー:2010/01/07(木) 02:47:07 ID:ypR6qCHP
>>19
GJ
遠山も気の毒に…w

両親が亡くなった後悲しみに暮れて寝付けない妹を兄はいつも添い寝してなだめ
ながら一緒のベッドで寝ていたんじゃないかな

そして最初はただ兄として妹を守りたいという感情だけだったものが
あるいは…兄が鷹藤を犯人と遼子に思わせるために言った言葉が兄自身のことなら
「本来は邪魔な存在だった…だが両親を殺した引け目から同情し」

やがてそれが愛情に変わっていって



そしてあそこまでのサイコなシスコンお兄ちゃんになってしまったw
22名無しさん@ピンキー:2010/01/07(木) 03:19:44 ID:ypR6qCHP
そういえば兄の家はあまり広そうではないみたいだけど、やっぱり別々部屋で寝てたのかな?
でも「ベッドだけは」それなりに広そうだった気がするんだよね…w

「見ての通り部屋は狭い。ベッドは共用になるが…それでもいいか?遼子。」
「…え?あ、うん。…あの頃を思いだすね。いつもお兄ちゃんに添い寝してもらってた。」
「そうだったなぁ…。また添い寝して欲しくなったか?」
「ちょ、っと、お兄ちゃん!お兄ちゃんとはいっても男と女なんだから△※◎∞∴…。」
「じょーだんだよ。」
23名無しさん@ピンキー:2010/01/09(土) 15:30:26 ID:OCSyfEXm
ageておこう
24名無しさん@ピンキー:2010/01/09(土) 21:28:30 ID:4s+ItlNo
>>16
GJすぎてもう何と言っていいか分からないwwww
なんだこの自分の理想過ぎる兄妹はwww
そうなのだよ、兄→妹はヤっちゃイカンのだよ。
・・・いやそういうパターンもどんとこーいですがw
最後までは行かないが限りなくアウトに近いってかアウト?なのがギリギリ兄の真骨頂w

兄が妹の服を脱がせるわけにはいかない、っていう常識はありながら
兄が妹にディープキスしてはいけない、っていう常識はゼロww
>仕方がないので舌で歯をこじ開け
そうだよね、起きてくれないんだもん仕方ないよね兄!
>かつてと同じく遼子の細い指に自分の指をからませて
そんな若かりし頃から恋人つなぎ!当然だよね!兄だもの!
>久しぶりの遼子の涙は
毎晩流された涙を、毎晩唇でぬぐっていたのですね。
恋人つなぎして頭を撫でながら・・・ってどう見ても完璧抱擁、
ハタチの男がベッドで密着ですね!
>脳天に突き抜けるほど甘美
色々突き抜けてるね!エロすぎ万歳

16さんもっとこういうギリギリ兄→妹プリーズww
好きすぎるw
25名無しさん@ピンキー:2010/01/10(日) 10:19:37 ID:AKsXPxeF
遼子×鷹藤が好きだけど、この二人だとあんま色気ないんだよな。
どう妄想しても言い合いしながら実はお互い好き、くらいのレベルで終わってしまう。
でも遼子×兄だととんでもなくヤバイ方向へ行ってしまう・・・
ちょうどよくおさめる方法はないものか。
26名無しさん@ピンキー:2010/01/11(月) 14:32:07 ID:KfIbGiSY
最終回の兄→妹に私も萌えてしまったので
ストーリーを思い出しながら初めて小説を書いてみました。
ギリギリではなく一線を越えてしまっているので苦手な方はごめんなさい。


深夜12時過ぎ、遼子はすっかり帰宅するのが遅くなってしまい物音を立てないよう
おそるおそる歩いて自分の部屋に行くつもりだった・・・が、

「こんな時間まで何してたぁ?」

ドキッ
振り向くと兄・洸至が険しい顔をしながらこちらに向かってくる。

「あっ・・・お兄ちゃんまだ起きてたんだ」
「どこ行ってた?」
「鷹藤君がね、おいしいラーメン屋があるって誘ってくれたから一緒に食べに行ったの」
「ラーメン?ラーメン食べに行っただけなのにこんなに遅くなるのか?」
「う、うん。その後まだ取材が残ってたからそれで・・・」
「嘘付くな!」
突然大声をあげた兄に驚き、遼子は胸をすくめた。
「何をしていたか俺には分かってるんだ・・・」
軽く首を傾げながら近づいてくる。
イライラしている時にやる昔からの兄の癖だ。
お兄ちゃん何怒ってるんだろう、夕食当番すっぽかしたからかな?
あれこれ考えて混乱している遼子に兄は言い放った。
「服、脱げよ」
「・・・えっ」
一瞬何を言っているのかわからず固まってしまう。
「服を脱げ!!」
先程よりも大きな声を上げ、洸至は遼子の腕を引っ張り近くのベッドへ押し倒した。
「ちょっと、お兄ちゃん!やめて!」
兄は必死で抵抗する遼子を押さえつけ、次々と妹の服を脱がしていく。
抵抗もむなしくあっという間に遼子は生まれたままの姿にされてしまった。
「お兄ちゃんなんでこんな事するの?何するの?」
遼子は目に涙をため、怯えた表情で兄に言った。
「お前が鷹藤君と何してたか調べるんだよ」
そう言い放ち、遼子の大事な部分へ指を這わせおもむろに差し入れた。
「んっ・・・くっ・・・い、いやっ、やめて」
「鷹藤君のをここに受け入れたのか?どうなんだ?」
先程の怒鳴り声とは違い、静かに低い声で聞いてくる兄に遼子は背中にすぅーっと冷たい物が通るのを感じた。
「違う!鷹藤君とはそんなんじゃないの・・・、だからお願い、もう許して・・・」
「許して?何言ってるんだ遼子は。お前のココ、こんなに濡れてるぜ」
そう言って遼子の中に入れていた指を抜き、見えるように上にあげた。
27名無しさん@ピンキー:2010/01/11(月) 14:33:37 ID:KfIbGiSY
「!!」
遼子はあまりの恥ずかしさに目をそらす。
「いやらしいなぁ、遼子は。待ってろ、今満足させてやる」
兄は自分のはいていたスウェットと下着を同時に下ろした。
「お兄ちゃん!バカな事はやめて!いやっ」
抵抗する妹の両手首をガッチリ押さえ、足の間に割って入りためらいもなく己を差し入れた。
「いやぁあああー!!やめて!お兄ちゃん!痛い!痛いよぉ〜」
「痛い?痛いって・・・・もしかして遼子は処女か?」
兄は遼子の付け根へ目を向けた、そこには血と思われる赤い物が滲み出ていた。
「おっ♪なんだ遼子は処女だったか、アハハそうか処女かぁー!!!アハハハハハーーーー!!!」
狂ったような兄の陽気な声を聞きながら、腰を打ち付けてくる痛み・絶望・悲しみに耐え切れず遼子は気を失った。


目が覚めた時はすでに朝だった。
そこに兄の姿はない、すでに出かけたようだ。
下半身の痛みに耐えながら、遼子は起き上がり時計を見る。
(行けない、遅刻しちゃう!)
慌てて支度をしながら、ある決意を胸に抱いた。
(普段はやさしいお兄ちゃんなのに、なんであんな事を・・・。私がお兄ちゃんの心の闇を暴いてお兄ちゃんを救ってあげなくちゃ)

アンタッチャブルに出社した後、取材内容を誤魔化し鷹藤をつれて兄の職場へ向かう遼子。
すぐに兄の姿を見つけ、歩み寄る。
向こうも妹の姿に気づき、近づいてきた。
兄の顔は昨日とは違っていつものやさしい顔だ。
遼子は満面の笑みを浮かべて、こう言った。

「またお会いしちゃいましたね」

      
      〜完〜
28名無しさん@ピンキー:2010/01/11(月) 14:37:08 ID:KfIbGiSY
ホステスになって潜入取材をする回を参考にしてみました。
妹の帰りを寝ないで待っていた兄に萌えです。
29名無しさん@ピンキー:2010/01/18(月) 18:17:40 ID:m85UO0T7
GJ!
30名無しさん@ピンキー:2010/01/22(金) 00:36:59 ID:TBkFezf3
そういやあれ、朝まで寝てなかったんだよな兄
鷹藤×遼子萌えるけど、絶対邪魔されそうな気がする
31名無しさん@ピンキー:2010/01/23(土) 13:01:23 ID:CugfrqfG
結婚した二人を、執拗に邪魔するストーカー兄。
続編はまさかのドロドロな展開になりそうだねん。
お昼2時30分からのフジ昼ドラでやればいいかも(笑)。
32名無しさん@ピンキー:2010/01/23(土) 13:02:18 ID:CugfrqfG
1時30分からだった。
33名無しさん@ピンキー:2010/01/23(土) 21:46:38 ID:H/5Fiwqk
そういえば、洗濯とかどうしてたんだろな
兄が遼子の下着とりこんでたりしてたんだろうか・・・
「遼子、こんな派手なのつけてどうする気だ?」
「ち、違うのお兄ちゃん、これは安かったからで、べ、別に下着で男をおとそうなんて考えてないし・・」
「ふうん・・・おっ、遼子お前○カップになったのか!へえ〜遼子が○カップにねえ・・」
「お、お兄ちゃん、あんまり何度も言わないで・・っていうかあんまり下着見ないで・・・」

とかどうだろうか・・・
34名無しさん@ピンキー:2010/01/24(日) 15:40:45 ID:49SPPyGb
兄は普通に「下着洗濯してたたんどいたぞ」とか言いそうだもんなw

俺ももう一本書きたいとは思うんだが何しろ兄が変態すぎてな……
変態書くには脳内を変態にしないといけないから難しいんだこれがw
兄的にどこまでセーフでどこがアウトなのかとか……凡人の俺にはなかなかw

で鷹藤はだれか書いてやらんのかw 好きなんだけどな。
まああの二人はお互いにツンデレしてるのが一番似合うか……w
35名無しさん@ピンキー:2010/01/24(日) 21:35:24 ID:ME5wy+JC
>>34
兄の変態レベルに付き合うのは難しいだろうががんがれw
待ってるw

兄はなあ、
風呂上りに胸に手を当てて苦い顔してる遼子に
「どうした?・・・もしかして貧乳のこと気にしてるのか?」
「お、おにいちゃ・・・!!ち、違うって!わ、私胸のことなんかこれっぽッちも気にしてなんかないし、ましてや、もう少し大きかったらいいななんて全然・・・」
「遼子・・・」
「お兄ちゃん??」
「揉めば大きくなるらしい。試してみるか。」
「え?おにちゃ・・きゃうっ!」
みたいなナチュラル変態でもありな気がするんだ…

鷹藤×遼子は書けなくもないけど、初々しくなるというか兄という弊害があるというか・・・
36名無しさん@ピンキー:2010/01/24(日) 22:28:21 ID:7IANKAyJ
遼子×鷹藤もみたい。
でも確かにエロにならないね、あの二人。
37名無しさん@ピンキー:2010/01/27(水) 19:40:50 ID:5bOjzzJq
鷹藤×遼子書こうと思ったら
鷹藤が案外へたれでそこまで行き着かない…
38名無しさん@ピンキー:2010/01/28(木) 12:05:36 ID:MDt38tCF
いいじゃないか鷹藤らしくてw
39名無しさん@ピンキー:2010/01/28(木) 12:26:06 ID:eunOKCmW
最終回の兄のシスコンぶりは唐突だと思ったけど
兄に注目して最初から見直してみると一話からシスコンだったw
鷹藤と遼子のすぐ後ろに兄が立ってて二人が驚く所
兄は「ちょっとごめんよ」と言いながら鷹藤を押しやって、
二人の間を強引に通ってったぞw
なんでわざわざそこを通って行くんだw
40名無しさん@ピンキー:2010/01/28(木) 13:10:41 ID:s9z8IigK
>>39
そうなんだよなwww
しかもやけにイライラしてる
そのあとの遼子とふたりきりのシーンは穏やかなのにww
遼子の隣に知らない男がいてしかも馴れ馴れしくて近いからイライラしてるように見えるw
41名無しさん@ピンキー:2010/01/28(木) 16:35:22 ID:eunOKCmW
>>40
確かにそのすぐ後の食事シーンは穏やかだw
チキンラーメンをうまいという兄に遼子が「ふふっ」て笑った後、
兄は一回遼子を見て、その後にやけてるw
ああいう顔は遼子にしか見せないな
42名無しさん@ピンキー:2010/01/28(木) 19:33:26 ID:YZcRf3cw
回収しきれない伏線ばかりだったのにまさかそんな伏線がしっかり作りこまれてたとは
DVD欲しくなった
43名無しさん@ピンキー:2010/01/29(金) 02:27:04 ID:5wIpLo97
人質事件の時も、菅原が発砲する度に怒ってるのが分かる
この回は、
片山が菅原ともみ合ってる間に遼子を抱き止めて助け出す→
肩をさすって落ち着かせるまでの流れが萌えすぎる

次の回で遼子が菅原の言葉を伝えて身近な人間に疑いを向け始めた時、
兄は菅原の死体があった場所を睨んでるね
見返すと兄がちゃんと名無しの権兵衛らしい演技してると分かる
楠田(だっけ?)を撃って「やっちまったなぁ…」の後、
遼子の「お兄ちゃん」って呼びかけに正気に戻るような演技とかね

あと、いくら最初から用済みになったら殺すつもりだったとはいえ
三発は撃ち過ぎじゃないかと思ったw兄焦りすぎw
44名無しさん@ピンキー:2010/01/29(金) 02:59:57 ID:/cUj0tWC
編集長は殺さなくてもいいんじゃないかって思ってたけど、馴れ馴れしく話しただけの永倉をぼこるくらいだもんな
あんだけもみくちゃった挙げ句羽交い締めにした編集長は、ぼこるだけじゃ足らんわなw
あと片山が兄居ないとこじゃ「遼子ちゃん」って呼んでたが
兄居る時は「遼子さん」って呼んでてワラタww

45名無しさん@ピンキー:2010/01/29(金) 23:18:46 ID:gAe4jM7u
片山さんは完全にお兄ちゃんの手下だったのかな?
いまいちお兄ちゃんの素性をどこまで知っていたのかがわからない

最終回であんなにシスコンなのを知ったあとだと、立て篭もり事件での救出時
やっと助け出せた最愛の妹なんだからもっとぎゅーーーーーーーって抱きしめるでしょぉ?!
って思ってしまったw
そばに鷹藤君がいたからできなかったのかな?
46名無しさん@ピンキー:2010/01/30(土) 00:31:05 ID:4XHuwbUw
ぎゅーっと抱きしめたりなんかしたら理性崩壊するからじゃね?
手つきとか目つきはやけにエロいけど
案外プラトニックなとこあるっていうか
寝てるときぐらいしか手を出せないっていうか
そんな感じがする兄
47名無しさん@ピンキー:2010/01/30(土) 05:24:34 ID:MrQT4Aaf
>>45
助け出す時に抱きかかえてる
一時停止してコマ送りにするとよく分かるよ
48名無しさん@ピンキー:2010/01/30(土) 15:42:15 ID:wubOmtoa
兄の前で片山が遼子ちゃんなんて言おうものなら、寿命の前に殺されるもんな。
49名無しさん@ピンキー:2010/02/01(月) 18:50:05 ID:MQffVEvl
鷹藤って遼子のことなんて呼ぶんだろう…
二人きりの時くらい名前かな
50名無しさん@ピンキー:2010/02/04(木) 11:19:23 ID:vegugblb
 
51名無しさん@ピンキー:2010/02/05(金) 00:12:45 ID:5lmhdhK5
がっしりとした体格の男が、冷たい風が吹く夜の道を歩く。
仕事で帰りが遅くなったものの、自宅に目をやればまだ明かりがついていた。
仕事疲れを癒す妹の笑顔を思い浮かべ、ドアを開けた。
「ただいま」
いつもなら、可愛らしい声で「おかえりなさい」と返事がかえってくる。
しかし、静かすぎる反応に不思議に思い眉を寄せる。
「遼子?」
「お兄ちゃん…」
台所から声が聞こえ、そちらにむかえば困ったような顔をした妹がいた。へたりと台所の床に座り込み、指や頬にはチョコレートらしきものがべったりついている。
「何してんだ」
「バレンタインが近いから、お菓子作りの練習してたら失敗しちゃって…もうべたべたあー」
そういえばもう二月だったなと思い当たり、そして自分の妹がそんなに料理上手でないことも思いだし小さく笑う。
「ちょっと早いけど、貰っていいか?」
「え?…ひゃうっ!」
ペろりと頬についたチョコを舌で拭う。それから丁寧に指のチョコを舌の腹で舐めとった。
「甘いな」
「くすぐったいよお兄ちゃん」
子供のように笑う妹に、どうしようない感情がどろりと溢れ出す。

「おいしい?お兄ちゃん」
「…ああ、全部食べちまいたいくらいだ」
夜にそんなに食べたら太るよ、と意味が通じていない妹の唇を舐めた。

“食べたいのはお前だよ”


えろじゃなくてすみません…
52名無しさん@ピンキー:2010/02/06(土) 19:11:27 ID:L4u6j5tg
>>51
GJ!
一見ほのぼの、だけど兄の心中は…なギャップがいい
遼子の指、一本一本を丁寧に丁寧に舐め取る兄の姿はかなりエロいだろうなぁ…w

「ここにもついてるぞ…。」
とか言いつつあちこち舐め取ればいい
53名無しさん@ピンキー:2010/02/08(月) 12:46:01 ID:QM8cn/C6
そして完成したチョコは鷹藤のもとへ・・・
嫉妬に燃える兄
54名無しさん@ピンキー:2010/02/08(月) 19:22:44 ID:oYM8rQ/F
「べっ…別に鷹藤君のために作ったんじゃないんだからね!編集部の皆にお世話になってるから作っただけで、その…ご、誤解しないでよっ」
お決まりの台詞を口にした彼女は、茹蛸のように真っ赤になっていた。
「はいはい」
出会ってから何度も同じやり取りをしてきたため、いい加減扱いも慣れている。その言葉が本心とは真逆であることも、相手が素直でないこともとっくに気付いていた。
「それにしては、結構キレーに包装してあんのな」
「そっ、それは!一応人にあげるものだし…綺麗なラッピングはポイントアップって本に書いてあったし…」
わざと挑発するような事をいえば、語尾をごにょごにょごもらせて、さらに顔を赤くする相手に口角が上がる。
「本って、あんたの机の上にあった、バレンタインでお近づきとか、手作りで心を射止めろって煽り文句がかいてあったやつか?」
「な、なんで知って!ち、違うから!あれ私のじゃなくて里佳ちゃんのだし、そんな、全然違うから!」
惚れた弱みというやつだろう、相手が可愛いく見えて仕方ない。
くつくつ笑って可愛らしいラッピングの紐を解く。
「味見したか?」
「失礼ね。ちゃんとしたわよ。それに」
「?」
「お兄ちゃんも去年のよりおいしいって言ってくれたもん」
「え」
箱からチョコを取り出していた手がぴたりと止まる。遼子が小首を傾げて不思議そうに鷹藤を見た。
「どうしたの?」
「…いや…お兄さんにもあげたんだな、チョコ」
「うん?ていうかお兄ちゃんは失敗しちゃったチョコ舐め取っただけだけど」
「はっ?舐めた!?何を!」
急に怪訝な顔つきになった鷹藤に驚きながらも、質問に答える。遼子の頭にはハテナマークが浮かんでいた。
「ゆ、指とか…ほっぺとか。こぼしちゃったやつをね。あ、でもちゃんと完成したやつも朝あげて…」
「あーーーーーー」
「たっ鷹藤君…?」
大丈夫?と上目遣いに尋ねて来る遼子を尻目に、やられた、と小さく呟いた。
手作りのチョコやラッピングより何より、現物がいいに決まっている。
(あのシスコン、美味しい思いしやがって…!)
俺だって舐めれるなら舐めたい、と強く思う鷹藤だった。


お兄ちゃんのがいい思いしてるし、鷹藤のが嫉妬しそうな要素たくさんあるよねっていう。お粗末
55名無しさん@ピンキー:2010/02/10(水) 09:01:14 ID:aDolE3Jk
美鈴 「 そこでオナニーしてくださらないかしら鳴海さん 」
56名無しさん@ピンキー:2010/02/11(木) 03:25:37 ID:h8cZAdfa
>>54
gj!
鷹藤君の表情とか喋り方とかよく研究してるっぽいなw
遼子もすごくぽいw
57名無しさん@ピンキー:2010/02/12(金) 23:50:21 ID:unaV4uRc
バレンタインネタgj!!
一見ほのぼの、じつは兄だけドロッドロww
あー兄好きすぎるw

美鈴さんと言えば
彼女が鳴海家に居候してからは
兄が家でもスーツのままなんだよね・・・
芋ジャーで心を許すのは遼子の前だけなんだな(´・ω・`)
58名無しさん@ピンキー:2010/02/13(土) 01:33:10 ID:AEb82v4b
美鈴さん兄妹と一緒に住んでた時、嫌ってくらい兄のシスコンぷりを目撃しただろうな

美鈴さんと遼子が一緒に風呂入ってるの見て「遼子と風呂か…」とほんのり羨ましがってたり
風呂上がりの遼子だけ「髪乾いてないぞ」って拭いてあげてたりしてそう兄
兄妹揃って周りが見えないKYっぽい気がする
59名無しさん@ピンキー:2010/02/13(土) 01:51:05 ID:K2kIIOZc
>54さん
グッジョブです!
こういうのが鷹藤と遼子ですね(笑)
60名無しさん@ピンキー:2010/02/14(日) 00:56:25 ID:1/AR3H8S
べたべたと体についたチョコを拭って、再び菓子作りに挑戦した。
完成したものは、形は少しだけいびつだったが作った本人は満足したようで、にんまりと口角を上げた。
「よしっ、今度はうまくできたー!」
「へぇ、どれどれ」
「あっ、だめ、お兄ちゃん!」
つまみ食いしようとした兄の手をぱっと掴み防ぐ。頬を膨らませて上目で兄を見た。
「もう、さっきたくさん舐めたじゃない。お兄ちゃんの分、ちゃんとラッピングして明日あげるから」
「遼子、遼子が読んでた『モテる女のバレンタイン特集』って本に、ケチな女はモテないって書いてあったぞ」
「えぇっ!お、お兄ちゃん読んだの!?って、あ、あれは私のじゃないから!」
「ははは」
一瞬にして顔を赤く染めた遼子に小さく笑い、その隙に掴まれていない方の手でチョコを取り口に放った。
「あー!!」
大きな目を丸くして、いましがた出来たばかりのチョコを咀嚼する兄を見る。さすがというべきか、素早い行動に唖然とするしかなかった。
「ん、美味い美味い」
「あ、本当?ってそうじゃなくて!」
「ほら、遼子も食べてみろって」
「ん、む…!」
いつのまにとっていたのやら、二つ目のチョコを遼子の口に押しやる。突然のことに驚いたものの、舌の上に広がる甘い味と目の前の笑顔の兄にほだされてしまい怒ることを忘れた。
「おいしいか?」
「…うん…」
「それはよかった」
「…って、作ったの私じゃない」
「ははは」
「もう」
笑ってごまかす兄に、ぷいと目を逸らす。
ふと差し出されたままの兄の指に、微かに溶けたチョコがついていることに気付き、ちろりと舌で舐めた。
「!!」
「…?お兄ちゃん?どうかした?」
「………いや…」
一瞬体が強張ったように感じ、兄を見ると驚いたような、困ったような少し赤くなったような表情をしていた。指を舐める舌を凝視しているようにも見える。
不思議に思いながらも、チョコの出来に満足する遼子だった。



バレンタインネタばっかですみません。逆チョコ。兄妹は無自覚(妹が)にいちゃいちゃしてればいいよ。
61名無しさん@ピンキー:2010/02/15(月) 17:57:26 ID:EbYOpJfh
バレンタインネタGJ。
しかし、小澤氏があんな危険でヤバくてエロい演技の出来る役者とは思わなかった。
NHK向けのムサイ俳優だとばかり…

ほのぼの萌え系もいいけど
最終回、ホテルの部屋で強引に押し倒すSS熱烈キボン!
62名無しさん@ピンキー:2010/02/15(月) 22:09:53 ID:u9j2Viit
>>60
無邪気に妹にそんなことされたらお兄ちゃん堪んなくなっちゃうよねぇw
でもわざとまた指にチョコ付けたくらいにしてwwww

「お兄ちゃん、まぁた指にチョコ付けちゃってる。」(クスクス)
「あぁ、そうだな。」(指のチョコを舐める素振りで唇にチョコを)
「もぉ…(クスクス)今度は口唇に付いちゃってるよ。」
「―――こっちのチョコのほうがさっきのより、うまいなぁ。」
「え?ほんと?!3種類のチョコ作ったんだけど…どれだろ?」
「…この味だ。」

このあとは…
遼子に唇を舐めさせるのでも、兄がキスするシチュでも
遼子の手を取って、指に兄の唇のチョコを付けさせて舐めさせるのもいいなぁw
(↑最終回のねちっこくピストルを握らせる感じで)
63名無しさん@ピンキー:2010/02/16(火) 01:33:03 ID:qss2qCg1
最終回ネタ

「お…兄ちゃ…っ」

部屋に入ってすぐ、ベッドに押しやった。体重をかけてのしかかると、少し暴れたので白い腕を強く掴んだ。
不安と混乱と恐怖が混ざったような、愛しい妹の見たこともない表情にぞくりとした。

「痛、いよ…手、放して…!」

「放したら、遼子は逃げるだろう?」

だから、絶対に放さない。言いながら腕を掴む力を強くした。痛い、と小さく震え涙ぐむ妹が、どうしようもなく愛しい。ずん、と身体の中心が熱くなる。
ずっとこうしたかった。
ずっと守ってきた、大事な大事な妹。唯一、ころさなかった家族。

「舌、噛むなよ」

「舌って、何を、……っ!」

ずっと壊さないよう守ってきた。でも時々酷くぐちゃぐちゃにしてやりたいと思った。乱暴に組み敷いて跡をつけて俺以外のものを見えなくなるまで泣かせてしまいたいと思っていた。光を、闇で塗り潰してしまいたいと。ずっと、ずっと。
どろっとした何かを押さえ込もうと、遼子の唇を噛み付くように激しく貪る。驚いた遼子の顔はなまめかしかった。

「っ、ん…、…ぁ…んっ」

朱い舌をなぶる。柔らかいそれに吸い付き、歯の並びや上あごに舌を這わせる。ぴちゃぴちゃと厭らしい水音になのか、行為自体にか遼子は顔を真っ赤にしてされるがままだった。経験がないからか余裕もないようで、息が苦しいと訴えるように胸を叩いてきた。
どちらのかもうわからない唾液が顎を伝い、名残惜しく口を離す。

64名無しさん@ピンキー:2010/02/16(火) 01:41:33 ID:qss2qCg1

「っはぁ、…はぁ…」

いつのまにか流していた涙を舐める。しょっぱい。ぴくりと遼子の身体が震えた。

「おにい…ちゃ…、なんで、こんなこと…」

ずくん。
熱が集まる。と同時に再び遼子の口を塞いでいた。

「んんっ…ぅん…っ、…!」

「、……なんで、こんなことを、か…」

ネクタイを解き、遼子の両腕を縛る。恐怖に塗れた二つの瞳が、弱々しく俺を見ていた。

「なんでだか、わからないか」

「…っ」

左右に首を振る。嫌々をする子供のようだ。

「真実が、知りたいんだろう?」

人形のようにまた首を左右に振る。優しく頭を撫でるとぼろりと涙がこぼれ落ちた。
こんな顔をされると、壊してしまいたくなる。ぞくぞくする、といったら遼子はどんな顔するだろう。

「…そうか」

ゆっくりとブラウスのボタンを外して白い身体を晒す。滑らかな肌に指を滑らせ、下着をずらしふっくらとした二つの山を優しく撫でた。ぴくんぴくんと、触れる度反応する遼子に興奮する。

「あっ…ぁ、…やだ、やめて…お兄ちゃんっ」

尖んがりに舌を這わせてちゅっと吸った。濡れた舌が身体を舐めた事に驚いたのか、可愛らしい声で鳴かれ小さく笑った。舌先でこね回すと細い腰が跳ねる。まるで猫だ。

「ぁんっ…ぁ、おに、ちゃ…っ!」

「可愛いよ、遼子」

壊してしまいたい。
なぜこんなことをするか、わかっていない妹。俺が触れる度涙を流して反応する妹。愛しい、妹。

ぼろぼろ流れ落ちる涙をまた舐めて、にっこりと笑った。

「…なるべく優しくするよ。な、遼子も痛いのは嫌だろう?」

壊さないよう、頑張るからな。
そう耳元で呟いて、スカートの中の内股に手をやった。




fin

中途半端ですんません、自分にはこれが限界です…orz
お兄ちゃん絶対いちいちねちっこいと思う。お粗末
65名無しさん@ピンキー:2010/02/18(木) 00:40:44 ID:714M2RW1
>>63
GJ!GJ!!
続きキターーイ!!
66名無しさん@ピンキー:2010/03/01(月) 14:03:29 ID:PC30MYRl
保守
67名無しさん@ピンキー:2010/03/02(火) 22:17:10 ID:VHFGzDHh
>>63
萌えたぁ〜!!
規制のせいで書き込みできなかったけど、すっごくすっごく萌えてましたっっ
できれば続きを書いて欲しいです
68名無しさん@ピンキー:2010/03/03(水) 23:20:33 ID:KBbgMwRZ
ドラマ板のスレ落ちた?
DVDがもうすぐ出るのに
69名無しさん@ピンキー:2010/03/04(木) 21:24:11 ID:oy+/NUEQ
見上げるほどに高く、きらびやかなマンションのエントランスホールを車の中から鷹藤が見ている。
運転席にもたれかかり、いかにも退屈そうにしてはいるが、そこからは眼を放していない。
「今日も空振りかね」
「そうかもね」
助手席の遼子も残念そうだった。連日張り込みで連日手ぶらだと、さすがに疲労も募るのか、声に疲れがある。
彼女の右手は、さっきからしきりにふくらはぎを叩いていた。
「あし」
「え。いやだ、いやらしい目でジロジロ見ないでよ」
「いやらしい目で見てねえし。足疲れてんの?」
「誰かみたいにスニーカーで歩き回る訳にいかないじゃない」
「別にその格好にスニーカーでも変じゃないけど」
「コーディネートってものがあるでしょ」
どう見ても流行からほど遠く、どういった法則で構築されているかが解りにくいファッションではあるが、
当人なりの規則があるらしい。
「あ、そ。その靴で歩きまわれば、そりゃ疲れるわな。それに」
「それに何よ」
「足を揉んでくれる男もいなさそうだしな」
「し、失礼ね。」
暗がりで顔ははっきり見えないが、相手の声色から頭に血が上ったのがわかった。
「それに私は自分の足を揉ませたりしないで、マッサージしてあげるタイプなのよ」
「へー」
見当違いの場所に力を入れすぎてマッサージされた挙句、翌日揉み返しでマッサージをされた相手が悶絶するさまが
眼に浮かぶようだった。
「それでもね、マッサージしてくれる人だったらいるんだから」
「マジで」
70名無しさん@ピンキー:2010/03/04(木) 21:25:49 ID:oy+/NUEQ
「大きい声出さないでよ。そんなに驚くこと」
「ああ、いや、その、ちょっと意外だったかな」
鷹藤はぎこちない笑顔を顔に張り付けた。声に動揺が出てしまって妙に高い声になり、更に動揺する。
「で、誰」
鷹藤の声に含まれた真剣さに、遼子は気圧されたように答えた。
「誰って、お兄ちゃん」
「あ、ああ、お兄さんね。一緒に暮らしてる」
「上手なんだから」
「優しい兄さんなんだな」
少し余裕が出てきた。飲みかけの缶コーヒーを口に含む。うまい。
「疲れてると、すごく優しくマッサージしてくれるの。足の裏から、じっくりほぐして、足の指も丁寧にひとつひとつ広げて」
鷹藤は胸の中に何か違和感が広がるのを感じた。
「それからふくらはぎを、下のほうから手のひらで押しながらマッサージしていくのよ。気持ちいいんだから。
それから優しく叩いてほぐして」
説明しているだけで、その心地よさを思い出すのかうっとりしながら説明する遼子に、言いようのない腹立たしさを鷹藤は感じていた。
「なんで兄さんそんなにマッサージ上手いの」
「刑事も脚を使う仕事だから、昔から足が疲れたら自分でマッサージしていたんだって。自己流だけど、経験に裏打ちされた
マッサージだから気持ちいいのかな」
「ふーん」
警官のする無骨そうなマッサージのイメージと、このマッサージがまるで違うのは何故だ。
「お兄ちゃんたらおかしいのよ。ときどきふざけて、マッサージしながら、私の足の指を口に入れたりするの」
「ええええええええええ」
「そんな驚かないでよ。ふざけてるって言ったじゃない」
鷹藤が知る限り、マッサージをしながらふざけて妹の足の指を口に含む兄はいない。
そんなことをしたらマッサージじゃなく愛撫だ。それを「ふざけてる」で片づける相棒の鈍さときたらどうだ。
それを見越した上での行為だとしたら、空恐ろしい。
「あんまり気持ちいいから、よくマッサージされながら、私、寝ちゃうくらいなんだから」
「寝ちゃうんだ」
声にはなぜか敗北感がにじんでいた。足の指を愛撫する男の前で寝るのか。
虎の檻に、ヤギがスキップしながら入って行くようなもんじゃないか。そのあと一体何が行われるか考えただけで鷹藤は頭が痛くなった。
「起きた時、あんた服着てた?」
「何考えてるのよ。変態!」
変態はあんたの兄じゃないか。むくれて窓の外に顔を向けた遼子の横顔に、鷹藤は声に出さず、そう投げかけた。

エロなしですいません…。
71名無しさん@ピンキー:2010/03/05(金) 22:12:38 ID:eqmcfxbs
>>69
グッジョブ!本当兄変態だなww
72名無しさん@ピンキー:2010/03/06(土) 00:35:52 ID:goi1zpd1
GJ!
鷹藤vs兄も見てみたい
73名無しさん@ピンキー:2010/03/06(土) 08:01:04 ID:fIYfPXm7
GJ!!
変態兄×鈍感妹 最強!!
74名無しさん@ピンキー:2010/03/06(土) 21:44:23 ID:WJMJuKwO
GJすぎるwww
変態兄×鈍感妹 最強説に一票w

そのあと一体何が行われるんですか><
75名無しさん@ピンキー:2010/03/07(日) 22:41:08 ID:JoU0qePo
ドラマの中では兄が(何かを)舐めるシーンとかなかったのに
ねちっこーーく舐めるシーンが容易に目に浮かぶのはなんでだろうw
76名無しさん@ピンキー:2010/03/15(月) 14:00:17 ID:6r1ohvq3
「俺は麺固め、からめで脂少なめ。あんたは」
「あ、ええっと、じゃあ私もそれで」
二人の注文内容を復唱する店員の張りのある声を聞きながら、大窯から立ち上る湯気越しに遼子が物珍しそうに
店内を見回している。壁際には席が空くのを待つ客たちがギャラリーのように立っていた。
「こういう店、初めてだろ」
「うん。まあ。さっきの暗号みたいなの、何?」
「麺を固めで、からめってのは味を濃いめにするってこと。脂少なめってのは背脂を入れないってこと。
こういう店って、こういう風に味を指定するんだ」
「面白いのね」
一張羅を着こんだ遼子の恰好は、この店から悲しいほど浮いていた。
今日はホワイトデーだ。
遼子は本命である遠山から何らかの誘いがあると思い込んで、めかしこみ出勤してきたのだが、遠山から渡されたのは
高級洋菓子店のチョコレートひと箱のみで、しかも美鈴も同じものをもらっていた。
普段の遼子ならプレゼントをもらったことを拡大解釈して、自分の良いように妄想を拡げ、鷹藤にもうるさいほど
その内容を話すのだが、今日は珍しくしょげかえっている。
遼子があまりに落ち込んでいるので、ホワイトデーのお返しも兼ね、鷹藤はとっておきのラーメン店に彼女を連れだしたのだった。
「史郎ちゃんも忙しいから、仕方ないよね」
「うん、まあ、そうだろうな」
「もしかしたら後で、史郎ちゃんからサプライズプレゼントがあったりして」
たぶんあり得ないことだろうが、今日は即座に否定する気になれなかった。
「あるといいな」
「お菓子もくれたしね。ラッピングも素敵。史郎ちゃんってセンスいいよね。食べちゃうのもったいないなあ」
嬉しそうに、チョコレートの入った箱を取り出して見つめている。
遼子のどう考えても叶わぬ思いが哀れに感じられるためか、それともこうして遠山のことを聞かされているからか、
どうして自分が切ないのか鷹藤はよくわからぬままその姿を見ていた。
ホワイトデーといえば。もう一人チョコレートをもらった男がいた。
「ところでさ、遠山さんからお返しもらっただろ、俺からももらっただろ、兄さんからは何もらうの?」
突然兄のことが話題に出て遼子が驚いた顔でこちらを見た。
「お兄ちゃん?」
77名無しさん@ピンキー:2010/03/15(月) 14:02:41 ID:6r1ohvq3
「マッサージか」
「また変なこと考えてるでしょ」
「何でだよ。考えてないって」
大窯で麺をゆでる店主の手元を見て、関心のないふりを装う。
もっとも油断ならぬ男が、どんなものを贈るのか興味があった。

「雑誌で見つけた、蜂蜜とオイルを使ったマッサージがあるみたいなの」
蜂蜜。蜂蜜。蜂蜜。蜂蜜とオイル。鷹藤の胸に、にじむ様にいやな予感が広がっていた。
「肩こりがひどいって言ったら、温めたはちみつを肩に垂らしてほぐすマッサージがあるから今度試してみようって」
気付かないのか。それって蜂蜜プレイじゃないか。妹相手に蜂蜜プレイまでするのか。しかもオイルまで使うのか。
背中へこぼれた蜂蜜を舌で舐めとる姿が目に浮かぶようだった。鷹藤は愕然とし、思考停止寸前までに陥った。

「蜂蜜って、どこでやるんだよ。ベッドでやったらシーツ捨てなきゃなんないし、まさか風呂でやんの。
オイルなんてベトベトしてそれこそ」
思わず声が高くなる。カウンターの客が驚いてこちらへ視線を向けた。
「何考えてるのよ。声が大きいって。お兄ちゃんがするなんて言ってないわよ。リラクゼーションサロンでのマッサージを
プレゼントしてくれるんだって」
「そうだよな。まさか妹に蜂蜜かけたりしないよな」
鷹藤は自嘲気味に笑った。以前に遼子から聞いた、インパクトあるマッサージのせいでこんな風に考えてしまったのだ。
「そんな人いる訳ないでしょ。変なことばっかり考えてるんだから。ちゃんとプロにしてもらうのよ。お兄ちゃんと」
鷹藤の笑顔が凍りついた。
「いま、なんて」
「お兄ちゃんも隣で受けるんだって。カップル専用ルームがあるところを予約したみたいなの。お兄ちゃんも疲れてるからって。
こういうのは彼女と行くのが一番だけど、今のところ彼女もいないし、仕方がなく私と一緒に行くみたい」
仕方がない、そう言ってあの変態は、マッサージを受けて蜂蜜とオイルで輝く半身と、
恍惚とする横顔を間近で観察するつもりなのか。
これって一体何プレイだ。
変態の深謀を垣間見て、ラーメン屋の熱気で暑いはずなのに鷹藤は悪寒がした。
隣で怖気をふるう鷹藤を、遼子が不思議そうに覗きこんでいた。

エロなし連続投下、しかも変態薄めですいません…。

78名無しさん@ピンキー:2010/03/21(日) 02:10:38 ID:LsLYhuJb
乙!吹いたw
79名無しさん@ピンキー:2010/03/21(日) 17:24:20 ID:oSwFm05V
GJw
変態薄めでこのありさまww
鷹藤の千載一遇のチャンス、ホワイトデーのお返しが
小汚い(っぽい)ラーメン屋とかww
しかも前回も含め、話にしか出てこない兄に撃沈とかw

連続とか全然気にしなくていいと思うんだ!
80名無しさん@ピンキー:2010/03/22(月) 15:46:07 ID:+gqZTSRR
過疎ってるなか、連続投下ですいません。
他の職人さんが来るまでのほんのお目汚しです。
最終回ネタ。ちょっとエロありです。


永倉が出て行ったあと、凍りついたようになっている遼子のもとへ、洸至がゆっくりとした足取りで向う。
遼子は、洸至のもうひとつの顔を目の当たりにして、魂が抜けたような顔をしていた。
もう二人に残された時間はあまりない。
俯いてしゃがむ遼子の顔を覗き込む。

いたわる様に頬に指を滑らせ、顎に手をかけると、上を向かせる。
「お兄ちゃん…」
半開きになった唇に、そのまま自分の唇を重ねた。
遼子が驚いて、身をくねらせる。
洸至は片手を遼子の腰に回すと、そのまま抱えてベッドに押し倒した。

遼子は両腕で洸至の胸を押し、なんとか逃れようとするが、男の力に叶うはずもなく、それも徒労にしか過ぎない。
両腕を抑えつけられ、ベッドに洸至の手の平で縫いつけられる。
声を出そうにも唇はふさがれたままだ。
遼子が抗議の声を上げようと、唇を開いた瞬間、待ちかねたように洸至の舌がそこに滑り込んできた。
それはまるで暴君のように蹂躙し、遼子の口内をわがもの顔でうごめき回る。
そして、舌先に乗った錠剤を遼子の喉の奥の方へと押し込んだ。

突然、喉に何かを送りこまれて、遼子がむせこむ。
「お兄ちゃん、いま、なにを」
「毒じゃないから安心しろ。ちょっとした薬だ。気分が楽になる」
「何でこんなことを」
「これからすることで、お前がどうなっても、それはお前のせいじゃない」
「何する気。お兄ちゃん、お願いだからやめ」
抗議の声を聞いている時間はない。また遼子の唇をおのが唇で塞いだ。

全てを遼子に知られた今、この部屋を出た瞬間、いままで通りの兄妹ではもういられない。
いままで守り続けたことも、自分を抑えつづけていたものも全て終わるのだ。
だから、望んでいたこと全てをここでぶつけよう。
死ぬほど渇望しながら手にしなかったものを今ここで手にする。

舌で遼子の口内をなぶりながら、片手でブラウスを引き出し、その下に手を這わせようとする。
その動きを察知したのか、遼子は必死にその腕を止めようと、洸至の腕を叩き、掴み、
なんとかひきはがそうと暴れた。
81名無しさん@ピンキー:2010/03/22(月) 15:51:30 ID:+gqZTSRR
遼子の必死の抗議もむなしく、洸至の腕は下から上へと昇っていく。ブラジャーに到達すると、そのままそれを上へとずらした。
服の上からでは見えないが、指で形をたどるだけできれいな形をしていることはわかる。
頂の方へ指を滑らし、目的の場所に指先で触れる。
最初は軽い挨拶程度に。なでるように。

しかし遼子が邪魔をするせいで、逆に荒々しい刺激を加えることになってしまった。
「ん!」
予期せぬ感覚に遼子の身が固まる。洸至は口づけの深さをますます増していきながら、指で、先端を撫でさすり、つまむようにして
もてあそぶと、そこは遼子の意に反して固さを増していった。
「んん!」

不意に唇をはずすと、二人の唾液がしずくとなって遼子の唇の横を流れて行く。
「お兄ちゃん、お願い、もうやめて。どうして。兄妹じゃない。駄目だよこんなこと」
怒りじゃない、欲望だけじゃない、絶望からだ。誰かにすがりつきたいほどの絶望、それが解らないのか。遼子。
遼子の瞳は涙なのか、それとも別の理由からなのか、すっかりうるみきっている。

「理由なんてそんなものどうでもいいだろ…。俺たちは半分だけ血のつながった兄妹なんだ。罪の重さも半分になるさ。」
そんなことは詭弁にすぎないことくらいわかっている。
全ての出発点は、洸至たちが異父兄弟というところにある。
そのせいで洸至は苦しめられ続けてきたのだ。
ここに及んで、そんなことにもう縛られたくはない。

それに、遼子、お前もその縛りから解放されかかっているじゃないか。
硬度を増して、服の上からでも形が解るほどになった乳房の頂き。抗議の声の合間に吐く息はどんどん荒くなっている。
洸至の胸を押し返す、腕の力はどんどん弱まっていく。
左手で遼子の身体が動かないように抱きかかえながら、自由になった右手を太ももへと向けた。
「やめて、お兄ちゃん、そこはだめ!もうだめだよ!」
舌を、耳へ頬へ首へと這わせながら、悲鳴に近い懇願を無視する。

遼子は侵入を防ごうと太ももに力を入れ、膝と膝をきっちりと合わせている。
その最後の砦も、洸至が膝を割りいれることであっさりと陥落し、指の侵入を許してしまった。
「お願い…」
絶望の入り混じった声。その震えた声が洸至には蟲惑的に響いた。
「大丈夫だよ…」
テレビでは、新党世界設立パーティのイベントで、子供たちが整列しはじめた様子が映し出されている。
名無しの権兵衛としての計画が成就する瞬間を眼にしながら、遼子を束の間俺のものにしよう。

82名無しさん@ピンキー:2010/03/22(月) 15:58:09 ID:+gqZTSRR
遼子をいま手中に収めていても、二人がこの部屋を出た時、もう一緒にいられなくなる。

そう思うと、絶望感で気が狂いそうになる。
遼子の全てでそれを忘れたい。
滑らかな肌に指を這わせ、奥へ、奥へと辿る。

ここだけは邪魔されたくないので、遼子の右腕を洸至の身体で押さえつけ、左腕で残る腕を封じている。
奥へと進むたびに、遼子の太ももの筋肉の緊張と震えがわかるほどになっていた。
「大丈夫だ…」
何一つ大丈夫なことなどないのに、気休めだけをささやき続ける。
遼子にとって肉体的な痛みより、胸の痛みの方がはるかに大きいのに。
レースでできた下着に触れると、それをするりと剥くようにして外した。

「お兄ちゃん、駄目、お願いだから!」
あまりに暴れるので、洸至はため息をつくと、ネクタイを外した。
「少しの間だけ我慢してくれ」
そう言うと、遼子の両手を彼女の頭上で縛り上げる。

「大事なところなんだ。邪魔されたくない」

遼子の瞳を覗きこみながら言うと、妹は押し黙った。洸至の昏い欲望を瞳の中に見たのか、先ほど見た兄のもう一面を思い出したのか。
「お願い…」
涙で滲んだような声。何度目の懇願だろう。

洸至もワイシャツのボタンをはずし、前をはだける。二人を隔てるものを少しでも減らしたかった。
遼子のブラウスをたくしあげ、乳房を空気に晒す。先端はもうすっかり固さを増し、欲望の存在を示すかのように屹立している。
遼子の両腕をいましめたため、洸至は自由になった手で、乳房を弄ぶ。右手で遼子の腕を抑えながら、舌を乳房の先端へと伸ばし、
それから口に含んだ。
あえて行儀の悪い音を立てて、そこをすする。新たにもたらされた感覚に、遼子の身体がまた震えた。

「だめ、本当にだめ!」
「本当に嫌だったら、俺の舌を噛み切ればいい。そうしたら止めてやる」
また、唇を重ねる。遼子は歯で奥への侵入を阻もうとするが、一度覚えた感触にほだされ、洸至が舌でほぐしているうちに、
侵入を許してしまう。

噛むなら噛めばいい。甘美な快楽のあとに、無残に舌を噛み切られてもそれはそれで構わなかった。
この部屋の中がいまの洸至のすべてであり、この部屋を出た後の人生なんて、ないのと同じだからだ。

83名無しさん@ピンキー:2010/03/22(月) 16:03:06 ID:+gqZTSRR
薄眼を開けて遼子を見る。眉をひそめて逡巡しているようだが、歯を立てる様子はない。

そのうち、あきらめたように瞼を閉じた。
たとえ自分のためでも、相手を傷つけることはできない。遼子のその性格を見抜いたうえでの挑発だった。

太ももに這わせた手を、奥へと送っていく。
茂みに指が触れ、つややかなものに至る。遼子が反射的に太ももに力を入れて、足を動かそうとするが、
洸至の足で押さえつけられているので、むなしい抵抗でしかない。

今までのことも、きっとこれから起こるであろうことも、所有者は拒否しているはずなのに、
ぷくりとひとしずく、そこから溢れたものに触れた。
形を確かめるように、ゆっくりと、ゆっくりと指でなぞる。
その経路にあるつぶらな突起も忘れずにひと撫でする。遼子の腰が思わず揺れる。
またひとしずく溢れてきた。今度は少し力を入れる。また溢れてくる。
指で形をなぞっているだけなのに、あとからあとから蜜があふれ出てきた。
重ねた唇の奥からも、時折、声があふれ出る。吐息が荒さを増していく。

真の辱めを受けた時、人の顔というのは蒼白を通り越してまるで紙のようになる。
公安の捜査員として揺さぶりをかけた容疑者相手に、そうした人間の表情は嫌というほど見てきた。
だが、いま辱めを受けているはずの遼子は紅潮し、何かを求めるかのようにのけぞり始めていた。

うるみきったところで、指を侵入させる。散々ほぐされたそこは、何の抵抗もなく指を受け入れた。
温かく、心地よく湿ったところ。

泥が跳ねるような、湿った音が室内に響き始めた。
指を動かせば動かすほど、泉のように湧き続ける。
それと同時に遼子の身体も弾むように動き始める。

遼子がこちらの瞳を覗きこむ。遼子の絶望の視線の奥に、もうひとつの光をそこに見る。
理性を凌駕して、貪欲に快楽を求める本能が顔を出そうとしている。
指をもう一本添えて、大胆に動かし始めると、溢れた蜜が洸至の手首まで濡らす。

なんとも卑猥な音を響かせながら、遼子はまるで子供がいやいやするように首を振っていた。
唇をはずして、その様子を見つめる。
大気に開放され、遼子は大きく口を開けた。どんどん頭がのけぞり、白い喉を晒す。
「あああ、いやあああああああ」
全身をのけぞらせ硬直すると、荒い息とともに弛緩した。

指を引き抜くと、ぬらぬらと淫靡に輝くそれを遼子に見せつけた。
指に付いたものを洸至が舐めとる姿を、遼子は紅潮しながらも、羞恥心と嫌悪感もあらわに目をそらす。
「美味いよ、遼子。最高だ。…ワイシャツにまで、ついちまった」
手首まで濡れて光り、ワイシャツのそで口にもしみがついている。
84名無しさん@ピンキー:2010/03/22(月) 16:09:13 ID:+gqZTSRR
「もう、止めて…」
「これで終われると?お前も、俺も」

冷静でいるつもりでも、洸至の声は興奮のため、かすれていた。
自分のものが痛いほど張りつめていて、ズボンの中で納めているのも辛いくらいになっている。

「お兄ちゃん、それだけは、だめ。だめ」
遼子はほとんど泣き顔になり、絶頂のあとでけだるそうだが、なんとかベッドの上であとずさりを始めた。
それを追うようにしてにじり寄る。

「ここまで来たんだ。もう、逃げられない」
それは俺のことなのか、遼子のことなのか。

遼子の身体に手をかけようと手を伸ばしたとき、

「助けて…鷹藤君…」
絞り出すように遼子が言った。

その瞬間、世界が止まった。

「鷹藤…だと」

何故鷹藤なんだ、遼子。怒りで食いしばり、奥歯が軋みを上げた。
テレビの方からも予定にない発砲音が聞こえて思わず振り返る。

「鷹藤君!」
遼子が声を上げた。
「鷹藤…!!」

銃を持った鷹藤が永倉を押さえつけて何事かを叫んでいる。
その二人を警察が取り囲んでいるのが映っていた。
あの野郎、どこまで邪魔をすれば気が済む。

名無しの権兵衛としての俺の望みも、鳴海洸至としての俺の望みも、全て妨害するつもりか。
画面では鷹藤がガスの存在を叫んでいる。
洸至は計画が破綻したのを目にしながら、全ての望みが潰えたことを悟った。

「遼子…。身支度をしとけ。もう少しで警察が来る」
鷹藤のせいで、パーティはおしまいだ。
洸至自身も、もう固さを失い始めている。
何より、このままはじめたところで最後まで行き着けない。
遼子の裸身をほかの男の前に晒すわけにはいかない。
猟犬より鼻の利く奴らのことだから、この部屋で何があったかはすぐにわかるだろうが。
「いま、遼子がああなったのは、遼子のせいじゃない。俺の使った薬のせいだ。どこまでもひどい兄貴だよ。すまない」
部屋には遼子のすすり泣く声が響いた。
85名無しさん@ピンキー:2010/03/22(月) 16:12:44 ID:+gqZTSRR
それでも、警察に連行され部屋を出ようとした瞬間、遼子は俺の背中にすがりつき、泣いてくれた。
あそこまで酷いことをした兄を、兄としてまだ思ってくれていた。

部屋を出たところで、警察のボディチェックが始まった。
「武装してないな」
「そのグロックだけだよ」
男に身体を探られるのは気持ちがいいものではない。
逆の立場になって初めて、容疑者たちの不快さがわかった。
背広をチェックした時、捜査員がポケットから薬瓶を取り出した。

「これは」
「ビタミン剤だ」
「本当だろうな」
「科捜研にでも送れよ。ドラッグストアで買える薬と回答がくるはずだ」
理性を侵し、タブーから解放されるそんな都合のいい薬などあるわけがない。

遼子が俺に犯されたとはいえ、乱れたことを罪に感じ続けるのを軽減したいがために打った一芝居だった。
しかし。
偽薬が予想以上の効果を遼子にもたらしたのか。
瞼を閉じると、あの部屋での遼子の媚態が目に浮かんだ。

再会した時に続きをしよう、遼子。

それまでこの部屋で犯した罪を抱えて待っているといい。人倫を踏み越えたところで快楽におぼれた罪を。
人には言えぬあやまちを抱えた孤独を、今ならお互い分かち合える。
「何を笑ってる。降りるぞ」
手錠でいましめられながらも、バックルに仕込んでおいた小型のリモコンを指で確認すると、洸至は歩き始めた。



すいません、最後まではいけませんでした…。
しかも、お兄ちゃん、意外とヘタレになってしまいました。
記憶だけで書いたので、事実関係間違っているかも。
重ねてすいません。
86名無しさん@ピンキー:2010/03/22(月) 23:03:25 ID:FOveC6iM
連休最後に素敵なプレゼント、キター!!
>>80さんの文体すごくツボ
今まで抑え込んでた感情、欲情を一気に噴き出してる兄はエロい

やっぱり最終回の兄で裏ストーリを妄想するのが一番萌えるよね
ただのビタミン剤で暗示にかかってあそこまで淫らになっちゃう遼子も可愛い
ネクタイ拘束もどツボな展開で堪りませんっ

最後まで逝けなかったのは…逆にこれからももっと執拗に遼子を求めるヤンデレ兄
という展開を期待できるからOK
87名無しさん@ピンキー:2010/03/27(土) 23:25:22 ID:r82v/waq
GJ!!
88名無しさん@ピンキー:2010/04/08(木) 15:54:04 ID:ckIS2Zfm
>>86
禿同
裏で妄想しろといっているような最終回だったw
最終回ラスト30分くらいは、兄のヤバさに悶絶

「メリークリスマス」のあと、鷹藤と遼子がどんな目に合うのか妄想中
デートのあと、遼子が乗ったタクシーの運転手が兄で、そのまま拉致
発車直前に鷹藤が気づいて追いかけるも、無情にアクセル全開で走り去る車。
そんな時でも、遼子は「この運転手さんやたら飛ばすな〜」と呑気に構えてそう
89名無しさん@ピンキー:2010/04/10(土) 22:52:58 ID:jFbXo8ag
>>88
ぜひその「メリークリスマスのあと」をここに詳しく吐露して

久しぶりに最終回を見直したら、やっぱり兄に萌える
なんてヤンデレエロいんだろう…w
90名無しさん@ピンキー:2010/04/11(日) 23:40:48 ID:P4flatiE
>>89
こんな感じです。

タクシー発車とともに、鷹藤が運転手に気づいて追いかけるも
無情にもスピードをどんどん上げていく。
(その時の鷹藤)
必死こいて走り続ける。交差点まで走っていくが、信号が変わって
走ってきた車に轢かれそうになる。走りすぎてちょっと吐く。


遼子が洸至に気づいて、驚いて携帯を取り出すが、通じない。
洸至がのんびりとした口調で話しかける。
「遼子、元気だったか…。久しぶりだ。会いたかったよ。
…変わらないな、お前は。
 そうそう、知ってるか、遼子。電源を入れるだけで、周囲の
 携帯を使えなくする機械ってのが売ってるんだ。便利なところだなあ、
 秋葉原ってのは。」
(その時の鷹藤)
遼子の携帯にかけるが、「お客様のおかけになった電話番号は、電波の…」
というメッセージが流れ続けるだけ。


遼子と洸至を載せたタクシーは混雑する道路を避けながら、ひた走っている。
懐かしさと緊張感が入り混じった、奇妙な空気の中、洸至が遼子の近況を
聞いている。名無しの権兵衛ではない、兄としての洸至が、そこにいる。
(その時の鷹藤)
交番に駆け込み、名無しの権兵衛こと鳴海洸至が生存していて、
鳴海洸至の妹である自分の同僚をさらったと訴えるが、
「鳴海なら死んだだろ。おたく、酔っぱらってるんだろ」
と全く相手にされない。


郊外の廃ビルに着く。
目的地に着き、遼子が逃げないように見張りながら、その中へ入る様に促す。
(その時の鷹藤)
こんな時、頼れそうな遠山にかけるも、こちらも留守番電話サービスにつながるだけ。
頭を抱えてしゃがみこむ。
あてもなく、また走り出す。


部屋には簡素なベッドとテーブルがあるだけ。
「適当に座ってくれ。ってベッドしかないけどな。何か飲むか?」
「お兄ちゃん、自首して…!逃げてても、いつまでも何も終わらないのよ」
「遼子、俺はな、お前に一目逢えたら自首するつもりだった。
 でも…逢ったら怖くなってな。俺は自首したってよくて無期、殺した数から
行くと当然死刑だ。死刑も怖いが、こうして逢ったらお前と離れるのが怖い。
死ぬことよりも、今はそれが怖い。自首するためのふんぎりをつけるために、
今晩一晩、俺と一緒に居てくれないか。そうすれば、自首できる」
「本当に?」
「もう嘘はつかないよ」
ポケットの中で何かを操作する。
(その時の鷹藤)
メール着信音に気づいて携帯を取り出す。
遼子からのメールだが、本文の代わりに、URLが表示してあるだけ。
恐る恐るそれにアクセスする。
91名無しさん@ピンキー:2010/04/11(日) 23:52:08 ID:P4flatiE
ベッドで遼子の隣に座る洸至。
「あれだけ殺して、自分がいざそういう立場になって、初めてわかったことがある。
 きっと何も感じないと思ってたんだけどな。
死を意識するとき、一番大切なものばかり思い描くんだ。
 俺にとっては遼子、お前だよ」
遼子の肩に頭を載せる。兄が自分に弱みを見せたことを驚きながらも、
きっと逃亡生活のせいで、少し変わってしまったのだと思いその頭をそっと抱く。
ごく自然な動作で、遼子の腰に手を回す洸至。
(その時の鷹藤)
URLにアクセスすると、動画が映る。どこかの部屋の一室らしい。
鳴海兄妹がそこに映っている。
「おい、あんた!」
遼子を呼ぶが、当然彼女には通じない。
洸至の動きが妹に触れる兄のそれではないことに気づく。


気づけば、遼子はベッドに横たえられている。
「お兄ちゃん…。何をするの」
ベッドサイドテーブルには銃が載っている。
「嫌なら今ここで俺を撃ち殺してくれ。そうじゃないと、俺は止められない。
死ぬ前にどうしてもお前と…」
遼子が銃に手をかけるが、握りかけて手を離す。
「やっと会えたのに、そんなことできないよ」
その手を洸至の手が優しく包む。
「お前と俺だけの秘密だ。これを抱えて俺は自首するよ」
(その時の鷹藤)
食い入るように動画を見ている。
遼子の服が脱がされ、洸至がその上に覆いかぶさる光景がそこに映っている。
目をそらしたいがそらせぬまま、じっと見ている。
怒りと絶望が入り混じった顔で携帯を見つめる男を、道行く人々が
怪訝そうな顔をして見ている。


全てが終わった後、服を着て、出て行こうとする洸至。
「お兄ちゃん、行かないで」
あの時のように、洸至の背中に遼子がすがりつく。
「もう、離れないで。たった二人の兄妹なんだよ。もうひとりにしないで」
「自首、しなくていいのか」
背中の遼子がうなずいた。
「ずっと一緒に居て」
「いいのか、全てを捨てることになるんだぞ」
「ずっと一緒に居たいの」
遼子へと向き直り、抱きしめる。
その時、カメラの方へ目を向け、微笑する。
(その時の鷹藤)
こちらへ向けられた洸至の微笑を見て、携帯を道路に叩きつける。
絞り出すような叫び声をあげながら、何度も壊れた携帯を踏み続ける。

>>89
ご要望に沿えたかどうか。
こんなのですいません。

兄の死ぬ死ぬ詐欺に遼子が騙されて、鷹藤が地獄をみる話になってしまった。
私としては鷹×遼が好きなのに、兄のせいでバッドエンドになってしまう。
鷹藤が不憫すぎる。
鷹藤も幸せにしたいのだが。
でも兄も好きだしなあ。困った。
92名無しさん@ピンキー:2010/04/13(火) 22:09:19 ID:GTMEKf4h
>>90-91
勝手な要望に応えてくれてありがとうございます
レス遅れてごめんなさい(規制中なのでレス代行してもらってます;)

兄の死ぬ死ぬ詐欺…(∀)イイ
この言葉で遼子が拒めなくなるのわかってるもんねー、兄はw
しかも「お前と俺だけの秘密だ。これを抱えて俺は自首するよ」
なんて言われちゃった日には…ハァハァ

>全てが終わった後

('A`) ('A:;.:... (':;....::;.:. :::;.. .....
そこのところkwsk…兄のエロエロテクニックとか、遼子のアフフンを

それにしても鷹藤はなんて可哀想な奴なんだろう…w
遼子のアフフンを一方的に『兄によって』見せつけられちゃうんだもんなぁ
カメラへ向けられた兄の微笑が目に浮かぶよう…
(遼子は俺のものだ、お前には渡さない)という不敵な

――兄よ、もっとやれw
93名無しさん@ピンキー:2010/04/14(水) 02:53:58 ID:npdCD9fx
GJ、死ぬ死ぬ詐欺に笑ってしまったw
本当に兄エロいなー!
誰か鷹藤にもいい思いさせてあげてw
94名無しさん@ピンキー:2010/04/14(水) 15:15:39 ID:nRZT5Qky
>>92
申し訳ないです。

エロい描写より、エロまでの過程に萌えるタイプなので
すっとばしてしまいました。
頑張ってエロい描写が出来るように、雨乞いならぬエロ乞いの儀式をしてみます。
神がエロを降らしてくれたらうpします。

>>93
鷹藤があまりに不憫なので、ハッピーエンド(?)にもしてみた。
こちらも鷹藤の状況を2元中継形式で。


気づけば、遼子はベッドに横たえられている。
「お兄ちゃん…。何をするの」
洸至が遼子にそっと近づき、口づける。
急く心を抑えながらの口づけだったが、
それだけでは充ち足りなくなり、すぐに奥へ奥へと
求める動きへとかわっていった。
「お兄ちゃん、駄目!やめて!」
遼子は両手で洸至の胸を押し、そこから逃れようとする。
「駄目なのか。俺の最後の願いなんだ」
「兄妹なんだよ。こんなことしたらいけないのよ!」
ベッドサイドテーブルには銃が載っている。

「嫌なら今ここで俺を撃ち殺してくれ。そうじゃないと、俺は止められない。」
遼子が銃に手を伸ばす。しっかり握ると、ゆるゆるとそれを持ち上げた。
洸至は目を見開き、見つめている。
恐怖よりも、歓喜の渦の中にいるように目が輝いた。
「遼子、撃つならここだ、心臓はここにある。はずさないでくれよ」
遼子が銃を握った手を、洸至の手が上から優しく包み込む。
洸至は興奮のあまり、息をするのも忘れそうになっていた。
銃口を自分の胸へと洸至が誘導しようとするが、遼子はなおも銃を上げ続ける。
上がるにつれて、洸至の手が離れた。
「遼子…?」

銃を持ち上げると、遼子は銃口を自分のこめかみに当てた。

(その時の鷹藤)
「やめろ!やめてくれ!」
道端で携帯に向かって気も狂わんばかりに叫び続けている。
95名無しさん@ピンキー:2010/04/14(水) 15:17:49 ID:nRZT5Qky
「撃てないよ。お兄ちゃんのこと撃てる訳ないじゃない
 ずっと死んだと思ってて、だけど生きてて、嬉しいのに」
泣き顔で洸至を見つめる。妹の泣き顔を見て、一瞬洸至の動きが止まった。
驚いた洸至が手を伸ばそうとする。

「でも、お兄ちゃんの願ってることなんかできない。
 そんなことしたら、兄妹でいられなくなっちゃう。
 いつまでもお兄ちゃんの妹で居たいの。
 妹で居させて」

「そのために、自分を撃つのか」
「お兄ちゃんを止めるためなら、出来る」
遼子の目から涙が次から次へと溢れ出ている。
「駄目、なのか」
絞り出すような声だった。
「お兄ちゃんが好きだからだよ!どうしてわからないの!
 お兄ちゃんには私のお兄ちゃんでずっといて欲しいのに!」
洸至がうつむいた。
顔を上げると、洸至から表情が消えていた。
それを見て、遼子が息を呑む。
「遼子、引き金を引くな。もう何もしないから」
洸至が銃へと手を伸ばす。
「それにお前にこれは似合わない」
銃を握ると、遼子の手から引き離した。
(その時の鷹藤)
叫ぶことを忘れ、息をのみ携帯を見つめている。


洸至は銃をベッドの上に置いた。
部屋の中で二人、まるで彫像のように固まって動かない。
「遼子、帰れ」
「え?」
「お前の顔が見られて嬉しかったよ」
「このビルを出て、右にしばらく歩くと、多少車が通る道がある。
 そこで助けを求めるといい」
「お兄ちゃんは…」
「いろいろすることがあるのを思い出した」
笑ってはいるが、あまりに寂しげなその表情に遼子は胸をつかれたようだった。
「自首しようよ。一緒に行ってあげる」
「…最後に、抱きしめさせてほしい。兄としてだ」

洸至が遼子を抱きしめた。遼子が痛がらない程度に強く。
洸至は頬を遼子の額に当て、目を閉じた。
しばらくして、目を開けると、遼子の腹に当て身をくらわせ、気絶させる。
洸至の足元に崩れ落ちる遼子。

カメラの方を向いて、洸至が哀しげに笑った。

(その時の鷹藤)
遼子が崩れ落ちるのを見て、またあてもなく走り出そうとする。
洸至がこちらを見て微笑んだ瞬間、動画が切れた。
あわてて何度もアクセスするが、もうつながらない。
「どうしたら、どうしたらいいんだよ!」
携帯を振り回しながら、途方に暮れていた。
その時、遠山から電話が入り、気が急くあまり
何度もつっかえながらも状況を説明する。
96名無しさん@ピンキー:2010/04/14(水) 15:18:33 ID:nRZT5Qky
遠山が、大川刑事に連絡を取り、警察と連携して遼子を探しだしたのは、
それから2時間程経ってからだった。
動画が切れてからすぐ洸至はそこを後にしたらしく、警察の追跡も
難航しそうだと、遠山が教えてくれた。
毛布に包まれて、救急隊員に付き添われた遼子がビルの中から出てくる。
ひっそりとしていたビルの周りは多数の赤色灯に埋め尽くされ、
灰色の街並みがそこだけ赤く色づいている。
「遠山さん、ありがとうございます」
鷹藤がそう言うと、
「いいから、行ってやってくれ。見つかるとうるさそうだ。
何かわかったら教えてくれないか」
遠山は笑って言うと、人ごみの中に消えた。

救急車に向かう遼子のところへ鷹藤が駆け寄った。
「お知り合いですか?」
「会社の同僚です。一緒に乗っていきます」
鷹藤は救急車に乗り込み、遼子と隣り合って座った。
「遅くなった、ごめん」
「いろいろ連絡して、探してくれたって、
 刑事さんが教えてくれた。…ありがとう」
遼子が鷹藤を上目遣いに見て微笑んだが、表情の硬さが痛々しかった。
「怖い思いとかしなかったか」
「兄妹なんだから、怖くなかったわよ」
それでも、毛布を掴む手が震えていた。

救急隊員が、救急車の後ろのハッチを閉めようとした時、大川刑事が顔を出した。
「鳴海さん、明日また事情聴取をしますのでご協力、お願いします。
今日はこのまま病院へ行ってください。
 あなたに警護の人間をつけます。また、奴が近づくかもしれない」
「きっと、それはないと思います」
遼子の言葉に、大川刑事は少し意外そうな顔をしながらも、ハッチを閉めた。

「怖いんなら、素直にそう言えば」
「怖くなかったって言っているじゃない」
震える手を、鷹藤の手が掴む。
握った遼子の手を温めるように、愛おしむように鷹藤の親指が優しく撫でる。
「あんた、震えてるじゃないか」
「何よその手。い、いやらしい真似しないでよ」
「いやらしいか。でも、俺、もうあんたの手、離さないぜ。絶対に」
遼子が固まった。
「あんたが嫌だっていっても、もう、ひとりになんかしないからな」
鷹藤の胸に顔を埋めると、遼子は静かに泣き始めた。
その震える肩をいたわるように鷹藤が抱いた。
そんな二人の様子を見ぬふりをして、救急隊員が運転席の方へ向き合図する。
サイレンを鳴らすと、救急車が二人を載せて走り出した。

エロパロ板なのにエロく出来ない…(泣)。
ごめんなさい。
97名無しさん@ピンキー:2010/04/14(水) 20:30:17 ID:npdCD9fx
93だけど、こんなに早く投下がくるとは…!
鷹藤が鷹藤らしくていい!
本当にありがとう。GJ!
98名無しさん@ピンキー:2010/04/15(木) 00:37:55 ID:q3IwJ6wh
>>94
>頑張ってエロい描写が出来るように、雨乞いならぬエロ乞いの儀式をしてみます。
神がエロを降らしてくれたらうpします。

期待して待ってますっ(´ー`)ノ

今回の兄…つд`)

>「遼子、撃つならここだ、心臓はここにある。はずさないでくれよ」

とんでもなセリフなのに兄が言うとなるとエロく感じるのはなんでだろう…w
ここは小首を傾げて言っているに違いない

今回は鷹藤は地団駄踏むだけの損な役回りじゃなかったww
よかったね、鷹藤っ!!



…といいつつ、やはり兄妹萌え
99名無しさん@ピンキー:2010/04/15(木) 21:20:27 ID:RqVVWX/u
>>98
兄は、遼子に撃たれたら、いろんな意味で昇天しそう。
筋金入りのド変態ww。そんな兄が大好きだ。

兄と鷹藤は、ネガとポジの関係で、だからこそ、
遼子を奪い合う三角関係はエロいのだが、
片方が幸せになると、片方が不幸になるしかない。
今回は兄が不幸に…(悲)

エロ乞いのおかげで、エロシーンできました。
でも、なんだか長くなってしまいました
すいません。
100名無しさん@ピンキー:2010/04/15(木) 21:21:36 ID:RqVVWX/u
「やっと会えたのに、そんなことできないよ」
その手を洸至の手が優しく包む。
「お前と俺だけの秘密だ。これを抱えて俺は自首するよ」
遼子がうなずいて、洸至を見つめる。
本心を見透かされたような気になり、洸至は一瞬たじろいだ。
やましいなんて気持ちは忘れたはずだったのに、
遼子の視線で、それがまだ自分のなかに残っていたことを自覚させられる。

しばらくすると、遼子は瞳を閉じた。
遼子の瞳が閉じられたことに、洸至はほっとしていた。
このまま、すぐ衣服をはぎ取り、のしかかりたい衝動にかられながらも、
洸至は自制する。

もう、手の中にあるのだ、何も急くことはない。

ゆっくりと顔を近づけ、妹に口づける。
遼子の背に手を回すと抱きしめた。
ずっと夢見ていた妹の唇は、緊張のせいか乾いていた。
まるで砂漠のような、その唇に潤いをもたらすそうと、舌で唇の形をなぞり、
洸至の唇で覆う。
唇の合わせ目に舌を送りこみ、挨拶をするように撫でまわした後、
遼子の口内へ侵入させた。
いきなりの侵入に戸惑っているようだったが、洸至の舌を受け入れ、
兄の真似をして舌を絡ませてくる。
そのつたない動きが洸至の中の何かをかき立てた。
舌を送り、歯の形をなぞり、遼子の舌と絡め合わせる。
遼子の舌の柔らかさ、温かさに心が震え、洸至ですら胸が高鳴る。

夢中になった洸至の口づけの激しさに、遼子の息も荒くなっていく。
胸の奥からの遼子の息は、そのまま洸至の口へ送り込まれ、
その息の甘さに洸至は陶然となっていた。
口づけでも、こんなに甘露なら、遼子の全てを味わいつくしたら、
俺は、離れられるのか。

――だったら、離れられないようにするまでだ。

不意に、唇を離した。
受身でありながら、遼子も口づけに没頭していたのか、
離した瞬間、名残惜しそうな顔をしていた。
「お兄ちゃん…?」
「服、脱がせても、いいか。見たいんだ、遼子を」
少しだけうつむいた後、遼子がブラウスのボタンに手をかけた。
「俺にさせてくれ」
自分をじらすように、自制しながらひとつひとつボタンをはずす。
急ぎすぎないことで、逆に自分を昂ぶらせていた。

101名無しさん@ピンキー:2010/04/15(木) 21:22:59 ID:RqVVWX/u
ブラウスを脱がせ、その下のキャミソールを脱がせ、ブラジャーのみに
なった時、遼子は恥ずかしそうに自らの肩を抱いた。
そっとその首筋に手を触れる。
電気が走ったように、遼子が震えた。
そのまま、首筋から、鎖骨へ、鎖骨から胸へと指を滑らせる。
隠すようにしていた手をひきはがすと、ブラジャーに包まれたふくらみに
手を触れた。
遼子の体がまた震え、唾を飲み込む音が部屋に響く。
ブラジャーのホックに手を伸ばし、はずすと、それを取り除けた。

「きれいだ、遼子」
ただ、口をついたのではなく、本心からだった。
白く輝いているような裸身。
はずかしさのためか、少し朱に染まった頬と、乳房にある桜色の突起が彩りを添える。
子供の時はもっと小さかったこの胸。
いまでは俺の手からこぼれそうになっている。
親指で先端を撫でながら、全体を手で包み、優しく握る様に指を動かすと、
遼子が思わず体をくねらせた。
本当は恥ずかしく、また、兄とこうしていることへの抵抗感や嫌悪感があるのだろう。
体をくねらせながらも、遼子の腕は洸至を押しのけるような動きをする時がある。
それを抑えているのは兄を自首させたい一心なのか。

だが、それを忘れさせてやるのも、優しさのひとつだ。
そんなものにとらわれて、快楽を味わいつくせない不幸から妹を
救ってやるのも兄の務めだ。

先端を撫でる指の動きを速めていくと、遼子の体のくねらせかたが
理性で抑えきれないものへと変わっていく。
遼子の唇の奥からも、意図しない声が漏れ始めた。

洸至は乳房へと顔を近づけた。
ブラジャーから解放された時より、先端の形は明らかに変貌している。
「遼子、固くなってるぞ」
遼子は恥ずかしげに、顔をそらした。
だが、期待するものがあるのか、息は荒い。
その期待にこたえるように、洸至はそこを唇に含んだ。
「んんっ」
舌で先端を転がしながら、もう片方の手で洸至の舌の恩恵に預かれない方を
弄んでやる。
そこは歓びの形を示すべく、洸至の手の中でどんどん固さを増していく。
わざと吸いつくような音を立てながら、妹の乳房をむさぼり続ける。
立てられる音が羞恥をそそるのか、顔をそむける妹がまた堪らなく美しかった。
遼子は気づいていないかもしれないが、腰が何かを求めるように動いている。
102名無しさん@ピンキー:2010/04/15(木) 21:23:58 ID:RqVVWX/u
それを確認すると、洸至は太ももへ手を這わせた。
「いいか」
緊張した足の筋肉は、拒否を示している。
初めてからくる恐怖が、そこに表れていた。
「いいよ」
だが、遼子の自我がそれをねじ伏せた。
「恥ずかしい…」
「何言ってる。本当にきれいだぞ」
スカートをなんとか脱がせると、ストッキングを降ろし、
最後の一枚を剥ぎ取った。
今まであせらないように、自分を焦らし、昂ぶらせてきたが、
遼子の裸身を見たことでブレーキが効かなくなりそうだった。

だが、カメラの向こうのギャラリーのためにも、みっともない真似はできない。
遼子とお前には、時間をたくさんやったのに、まだ、手もつないでない。
手をこまねいている間に、大切なものが奪われるのはよくあることだ。
なあ、鷹藤。

落ち着いて自分も服を脱ごうとするが、思いのほかもたついてしまった。
「私のこと、脱がせてくれたから、今度は私がするね」
遼子が洸至に口づけながら、ワイシャツを脱がせ、ベルトをはずす。
ズボンのホックに手をかけた時、その動きが止まった。
ズボンの上からでもわかるほど屹立した洸至のものを見て、怯えに似た色が、
遼子の顔に浮かんでいる。
「初めてか」
「うん…」
解っていたこととはいえ、改めて妹の口からそれを聞いて、洸至は歓喜の中にいた。
「大丈夫だ。怖くないから。あとは俺がやるよ」
ズボンを脱ぎ、下着を全て取ると、顔を背けている遼子へまた口づける。
胸へと手を伸ばし、またその感触を楽しんだ。
そして、太ももへ手を伸ばす。
指を滑らすと、皮膚を通して緊張が伝わってくる。

遼子が洸至の首に腕を廻してきた。
「力、抜いて…」
太ももの内奥へ指が到達した。
茂みに触れ、そのまた奥へと指を伸ばす。
もう、濡れている。
溢れるほどではなく、ひそやかに。
指でそれをすくい、遼子自身の形をたしかめる。
つややかに濡れた部分をたどりながら、目的の場所にそれを塗りつけた。
「ああんっ」
初めての感触に、遼子の体に思わず力が入る。

いま、洸至が撫でさするそこもまた、乳房の先端と同様に、
欲望により形が変わる。
お前はどんな形になるのか、教えてくれ。
声ではなく、指で語りかける。
指ですくったものを、また塗りつけ、それから、指を動かしつつける。
強くなく、弱くなく、優しく、震えるように、指で語りかける。
そうすると、そこは素直に答え始めた。
かわいらしい、小さな桃色の種子の形を示す。
形を教えると、蜜をどんどん溢れださせてくれた。
遼子のここは、素直に答えている。

だが、遼子自身は、どうしたらいいかわからなくなっているようだった。
恐ろしいことをしているはずなのに、体がもっと、もっとと求め続けている。
自分の理性を離れて、体がひとり歩きしようとしている。
その恐怖と、体の芯から求める快楽とに引き裂かれそうな顔をしていた。
103名無しさん@ピンキー:2010/04/15(木) 21:25:03 ID:RqVVWX/u
「遼子、怖いのか」
指を動かしながら語りかける。
「ああ、んん、んふっ、おにいちゃん、どうしよう。ああっん」
「何も考えなくていい」
「ああ、ん、でも、でも感じちゃ、だめ、なのに」
「だけど、お前の体は、そうは言ってないぞ」
「いやっ。あっ。ん」
「指、入れるからな。欲しがってるんだ、お前が」
「んん、いや、駄目…。ああああん」
遼子が思わず大きな声を立てた。
洸至が遼子の中へ中指を送りこんだのだ。
遼子が口で抵抗するほどには、遼子自身は抵抗していなかった。
あっけない程やすやすと受け入れた。
遼子に聞こえるように音を立てながら指を抜き差ししはじめる。

「聞こえるか、この音」
猫が水を呑む様な、はしたない音が部屋中に響く。
妹のものとは思えない、濃密な雌の匂いが部屋に立ち込めた。

「いやっ。ああ、うんっ。はずか、しい」
「もっと素直になれ。俺が手伝ってやるから」
送りこんだ指の感触から、増やせそうだと思った洸至は、
もう一本添えた。
「ん、何っ、あんっ、怖い」
「大丈夫、壊れないから。怖がらなくていい」
遼子に快楽をもたらしながらも、洸至も興奮で息が荒くなっているのを感じた。

「わかるか、指が二本入ってる。お前の中に」

「やめて、そん、な、こといわないで」
「教えてやっただけなのに」
指を抜きさしする速度を上げる。

水音に交じって、濡れたものを叩きつけるような音が響き始めた。
「いや、ああっ、ああああ、んん、どう、し、よう」
「大丈夫だ。怖くない」
優しく語りかけるが、遼子には聞こえているだろうか。
「あ、お兄ちゃん、おかし、く、んっ、あああああああんっ」
遼子の裸身がのけぞり、硬直した。
それから息を吐いて、ゆっくりと弛緩する。
遼子の目じりから、一筋涙がこぼれおちた。
それを洸至は舌で舐めとり、そのまま、口づけた。
淫らに遼子の舌を絡めとり、しばらく楽しんでから唇を離した。
「どうだった」
「おかしくなっちゃった…。わたし、こんないやらしい人間だったなんて」
「すごくかわいかったよ、遼子」
104名無しさん@ピンキー:2010/04/15(木) 21:26:04 ID:RqVVWX/u
遼子は洸至の胸に顔を寄せ、表情を隠した。
「いいか。遼子」
洸至は耳元に口を寄せると、かすれる声で囁いた。
「お前の中に入りたい」
遼子のためらいの時間は、思ったより短かった。
「いいよ、お兄ちゃんの全部、受け止めるから」

洸至は胸の中の妹の顔を見た。
遼子を騙していたつもりだったのが、遼子は最初から、
洸至をもっと大きな意味で包んでいたことに気づき、愕然とした。
「いままでしたこと、全部か」
胸の中で小さくうなずいた。
「お父さんとお母さんのことも、他の人のことも全部。
誰かが受け止めてあげないと、お兄ちゃん、ずっとひとりぼっちじゃない」
「そのために…?」
「そうじゃなきゃ、できない。…お兄ちゃんとこんなこと。
 体ごと全部、頂戴。そしたらきっと、お兄ちゃん、もう寂しくないよ」
遼子が洸至の頬を慈しむように、指を這わせる。
「来て…」
「ありがとう、遼子」
遼子の頬に、そっと口づけると、遼子の太ももを押し広げる。
「怖いか?」
「大丈夫…」
遼子に洸至自身をあてがった。
「少しずつ進めるから、痛かったら言うんだぞ」
一度絶頂を迎えたそこは、滑らかに洸至を受け入れた。
「あ、ああ、お兄ちゃん…」
熱く潤む感触に、洸至の内腿に鳥肌が立ちそうになる。
どれ程熱望したかわからない、妹との行為は、夢見た以上の
快感をもたらしている。
「力、抜くんだ、遼子」
「ん、うん…」
最初はすんなりと受け入れたそこも、奥へ行くにしたがい、
包み込む肉の圧が強くなって、洸至を押し戻すかのように抵抗する。
その抵抗を無視して、洸至は進めた。
ベッドに投げ出された遼子の手に、自分の手を重ねる。
そして指を絡め合わせると、しっかりと握った。
組み敷いた、妹の顔を見つめる。
眉間にしわを寄せ、痛みに耐え続けている。
痛みの声を出すのを、じっとこらえる表情すら美しい。
自分がこれほどの快感を味わっても、遼子に苦痛しかもたらしていない。
不平等さに胸が痛んだ。
「お兄ちゃん、気持ちいい…?」
「ああ、最高だよ」
頬に口づけた。
奥に行くにつれて、どんどん抵抗が強くなり、洸至の快感も強くなる。
思わず強く腰を送ってしまった。
「あっ、ああああああ、痛いっ」
遼子がのけぞった。
「大丈夫か」
「いいから、来て。最後まで、来て」
目には涙がにじんでいる。
兄を気遣ってか、痛みの声はもう、上げまいとしているようだった。
その体を抱きしめ、そして洸至自身をなお奥まで送りこむ。
激しく打ち付けたい心を抑えながら、ゆっくりと遼子の根元まで収めた。
洸至は全体が包まれ、あまりの心地よさに陶然としている。
105名無しさん@ピンキー:2010/04/15(木) 21:27:00 ID:RqVVWX/u
父や母を殺した時、あとに残ったのはむなしさだけで、
達成感も安らぎも何ももたらさなかった。
人として、超えてはならぬ一線をまた越えてしまったはずなのに、
洸至の心は感じたことのない安らぎに満ちていた。
人に包まれる安心感。妹の中でそんなものを感じるとは思わなかった。

「遼子…すごく、いいぞ」
「お兄ちゃんが気持ちいいなら、嬉しいよ」
無理して笑顔を作った、妹のけなげさに愛おしさが増す。
深くつながったまま、また遼子の口をむさぼった。
もっと激しく動かしたいのを、抑えるかわりに、遼子の唇を犯す。
ひとしきり、舌を絡ませた後、耳元にささやいた。
「遼子、もう、我慢できないんだ。動いて、いいか」
胸の下で遼子はうなずいた。
「いくぞ」
最初はゆっくりと、根元まで入ったものを抜きだそうとする。
その時、遼子の柔らかい肉が、手放すまいとするかのようにうごめき、
洸至の快感を誘った。
痛みをこらえてうめく遼子に対し、洸至も思わずこらえきれぬ快感から、
うめいた。
兄と妹が溶け合うなか、熱い吐息と、快楽と苦痛のうめき声、
湿った音、二人の汗、それらも混じり合う。
優しく、ゆっくりと動いていた洸至も、快楽に呑まれ、打ち付ける
速さがあがり、強さが増していく。
妹の苦痛を気遣いながらも、もう本能に抗えなくなっていた。
痛みを堪え続けているはずの遼子も、苦痛だけではないものを感じ始めたのか、
息が弾み始めている。
「あ、あ、あ、あ、あん」
リズミカルな嬌声とともに、眉間のしわが消え、とろんとした目で洸至を見つめる。
「おに、い、ちゃん、あ、あ、あ、また」
「いいぞ、変になっても」
「あ、あ、奥から、あ。どう、し、よう」
「俺も、変になりそうだ」
「あ、あ、んんっ」
内腿に鳥肌が立ち、もう間もなくだと、体が洸至に告げる。
終局に向けて疾走しはじめた体に対し、この快楽をすこしでも引き延ばしたいので、
また口づけて気をそらそうとするが、徒労に終わりそうだ。
もう、お互いに快楽に呑まれるしかないのだ。
破裂するような音と、激しい水音、ベッドの軋む音が響き渡る。
「あ、あ、ああ、ああんっ、いいっ、こんなに、あっあっ」
もう、洸至に答える余裕はなかった。
「ああっあっあっ、んんふっ、どうしよう、また、あ、ああっ」
遼子がまたのけぞり始めた。
破瓜の前に一度絶頂にならされた体は、またも貪欲に快楽を貪ろうとしている。
「いや、あああ、んんんんっ、ああっっっ」
堪え切れなくなる寸前まで、洸至は腰を打ち付け続け、背筋に予感が走った時、
一気に引き抜いた。
遼子の腹に欲望を吐き出す。
全てを出し終わると、遼子の上に重なり、力を抜いた。
遼子は荒い息をしながら、あらぬ方向を見ていたが、徐々に焦点が結ばれ、
洸至を見つめた。
「お兄ちゃん、私、また」
「俺だっておかしくなりそうだった。一緒だよ」
腕の中の遼子の、目に頬に口づけする。
「初めてなのに…」
「次は、きっと、もっといいぞ」
遼子の耳元で囁いた。
兄への思いから、一度だけと思って身をささげたはずの遼子の眼が
一瞬妖しくきらめいた。
106名無しさん@ピンキー:2010/04/15(木) 21:27:45 ID:RqVVWX/u
全てが終わった後、服を着て、出て行こうとする洸至。
「お兄ちゃん、行かないで」
あの時のように、洸至の背中に遼子がすがりつく。
「もう、離れないで。たった二人の兄妹なんだよ。もうひとりにしないで」
「自首、しなくていいのか」
背中の遼子がうなずいた。
「ずっと一緒に居て」
「いいのか、全てを捨てることになるんだぞ」
「ずっと一緒に居たいの」
遼子へと向き直り、抱きしめる。
その時、カメラの方へ目を向け、微笑する。

こんなの見せつけられた鷹藤が不憫で不憫で…(泣)
エロ乞いが成功したかどうかは、>>98のご判断におまかせします。
ご要望に応えられているといいのですが。

107名無しさん@ピンキー:2010/04/16(金) 00:30:20 ID:u893YTBL
兄妹エロ早くもキタワァ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(n‘∀‘)η゚・*:.。. .。.:*・゜゚・* !!!!!

>エロ乞いが成功したかどうかは、>>98のご判断におまかせします。

(゚д゚)ナニヲオッシャル…要望ばかりの私には感謝の念しかありましせんっ
でもエロ神がすぐに舞い降りてきてくれたのは嬉しい限り
さっそくいっぱいハァハァさせてもらいましたー!!
(´-`).。oO(でもどんなエロ乞いしたらエロ神が舞い降りるんだろう。。。 )

>兄と鷹藤は、ネガとポジの関係で、だからこそ、 遼子を奪い合う三角関係はエロいのだが、
片方が幸せになると、片方が不幸になるしかない。

(・∀・)それだ!
そして最近『兄妹愛+鷹藤不憫』というのが最大の萌えであることがわかったw
あなたのおかげです

今回は兄のエロエロテクにはもちろん全面的にハァハァしつつ、遼子の多面性が見れてよかったです
処女の清純さ・兄のエロエロテクによるアフフンぶり・聖母のような包み込む愛
可愛いなぁ、遼子(。´ー`。)

そんな遼子に対して、兄…
>だが、それを忘れさせてやるのも、優しさのひとつだ。
>そんなものにとらわれて、快楽を味わいつくせない不幸から妹を救ってやるのも兄の務めだ。
とか、すごい思考の持ち主w さすが変態ww

それに遼子を抱きながら恍惚としてるのに、ちゃんとカメラを意識してるあたりがなんとも
兄らしいというかなんというか…
>なあ、鷹藤。

そして鷹藤…ここまでエロエロ見させられたら寝取られマゾになっちゃう、かも?w
なんとも不憫な鷹藤 つд`)
でもでも、もうきっと遼子は兄から離れることはできないよねぇ

ということで萌えエロ話、うpしてくださってありがとうございました
次も期待してます|-`) チラッ
108名無しさん@ピンキー:2010/04/16(金) 23:20:01 ID:S8d1Do55
>107

> (´-`).。oO(でもどんなエロ乞いしたらエロ神が舞い降りるんだろう。。。 )

「兄妹でぬぷぬぷあっふんとする、エロい話が書けますように」
と、清らかな気持ちで流れ星にお願いするw

そうすると夢枕でで兄がエロい話をしてくれる。
お礼にananのセクース特集号を差し出すと、
「俺にこれで萌えろ、と…?」
と小首を傾げながら枕を蹴り飛ばされたところで目が覚める。
あとは書くのみです。

>『兄妹愛+鷹藤不憫』

兄が、あんまり邪魔じゃなさそうな編集長をあっさり殺して、
どう考えても邪魔な鷹藤を殺さないのは、
鷹藤が兄にとっての夜のスパイスだからw
変態の考える事は恐ろしい
そしてどこまでも不憫な鷹藤。

そんな鷹藤も大好きだ。
109名無しさん@ピンキー:2010/04/17(土) 23:53:51 ID:0944AUBz
>>107
枕元で兄がエロ語りするなんてなんと羨ましいっっ、その兄貸してくださいw
ってananとはまたベタな…(;´Д`)

>鷹藤が兄にとっての夜のスパイスだからw
兄に翻弄される鷹藤…不憫すぐる、もっとやれヽ(´ー`)ノ

『兄妹愛+鷹藤不憫な寝取られ屋』の設定が楽しくてw

遼子にホテルの一室に呼び出された鷹藤、wktkしてコンドームを忍ばせ出向く
遼子としては兄が見つかったがどう自首させたらいいか、の相談が目的w
で、兄は遼子のそんな動向はお見通しでホテルをつけていて…

「鷹藤君、あのね…実はね、おにいちゃんがみt…」
ってところで兄登場、はっとする鷹藤…最終回の永倉のようにボコられ気絶

「こんなところに鷹藤と二人きりで会うなんてどうかしてるぞ、遼子」
「勘違いしないでお兄ちゃん…私、そんなつもりっ…」
「ああ、わかっている、だがな、鷹藤は違う」
(鷹藤のジーパンのポッケから微かに覗くコンドームを取り出す)
「お前は無防備すぎる、だから俺が守ってやらないと…」

***********

その後なぜか兄は気絶してる鷹藤を椅子に拘束して(どっから拘束具が??w)
兄妹でぬぷぬぷあっふん状態に…
「だめ、おにいちゃ…鷹藤君いるのに、あっ、はぅ」
「いいじゃないか、見せつけてやろう」
「冗談はやめてっ、ね?お願い、目を覚ましちゃう…」

***********

目を覚ましちゃう鷹藤… つд`)
「なっ、あんた兄貴のくせに何やってんだ!」
「おぅ、目覚めたか鷹藤君、遼子は今、俺の腕の中だ
君が使いたかったこれ、(人差し指と中指で挟んだコンドームを見せ)使わせてもらうよ」
「何言ってんだ、あんた…正気かよ!」
にやりとほほ笑む兄

みたいな妄想をしておりまふ(。´ー`。)
ああ、文章力がなくて切なひ…

110名無しさん@ピンキー:2010/05/01(土) 10:09:29 ID:Oc9n/O+y
下がりすぎage
111名無しさん@ピンキー:2010/05/15(土) 02:25:29 ID:hfYEBK0w
あげ
112名無しさん@ピンキー:2010/05/15(土) 22:56:38 ID:shFFeuW0
もう萌えてる人いないのかなぁ
113名無しさん@ピンキー:2010/05/16(日) 10:51:52 ID:hLjl1DXD
いるよー
何だかDVDには新たな萌えがあったらしいね
114名無しさん@ピンキー:2010/05/16(日) 12:34:30 ID:2xcYHcHH
>>113
兄のクランクアップ映像における
「オニーチャーン!!」「ナーニー?!」のやりとりのことだろうか
ただ、オニーチャーンて叫んでたのが遼子の中の人だったかどうかがワカンネ
115名無しさん@ピンキー:2010/05/16(日) 15:32:26 ID:hLjl1DXD
>>114
兄妹のほのぼのシーンがあると聞いたんだが…
そっちも気になるwww
116名無しさん@ピンキー:2010/05/17(月) 23:40:36 ID:x4kUAD9Y
兄妹のほのぼのかぁ、見たいな
117名無しさん@ピンキー:2010/05/18(火) 21:50:34 ID:+iHUkMVu
DVDバラで売ってくれたらいいのに
118名無しさん@ピンキー:2010/05/25(火) 22:42:58 ID:kKxfNHfj
今さらながらどハマりして、DVD買った。

第1話の兄妹未公開映像はネ申
119名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 23:03:56 ID:2T2HeHkg
>>118
DVD買ったんですねー
ネ申映像があるんだ…見たい
120名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 20:42:15 ID:y0jZp6BL
>>119
鷹藤スレでの情報によれば、レンタルでも各巻に特典映像を分割して収録してるらしいよ
TSUTAYAのオンラインレンタルでも借りれるらしいから、指くわえてないでポチっておいでよ
121名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 23:16:20 ID:gO9hSSxg
>>120
ぉおー、すばらしい情報ありがとう!!
早速レンタル、レンタル
122名無しさん@ピンキー:2010/06/16(水) 18:37:46 ID:0WHKXvEY
兄妹ほのぼの観たい!
1巻なかなかレンタル空かない〜。
123名無しさん@ピンキー:2010/06/18(金) 22:05:52 ID:4I6QPYWZ
いままで爽やか系が好きだったのにお兄ちゃんのおかげ?で
髭属性もOKになってしまった

今期のドラマでは仲村トオルとか沢村一樹とか
髭いいわーw
124名無しさん@ピンキー:2010/06/21(月) 01:54:39 ID:OWR2mjr5
仲村トオルや沢村一樹は髭がなくてもカッコいいけど小澤征悦は髭んがないと・・・
125名無しさん@ピンキー:2010/06/30(水) 12:20:17 ID:J83IX5aq
もう神はいらっしゃらないのかなぁ…
126名無しさん@ピンキー:2010/06/30(水) 22:55:11 ID:5Qh2Gcjq
飽きられるのは早いよね

続編でもあれば…
127名無しさん@ピンキー:2010/07/02(金) 00:52:13 ID:JUnmUUJu
今さらながら大ハマリしてしまいました!
兄妹最高ッスね!小説書いていただいた神達に感謝です。
ちょっと妄想したのが…
両親が死んだ後、兄が遼子の親代わりみたいなもんすよね。なんで、躾的なことも兄が…(っても遼子ももう大きかったですが…)
「駄目だって言ったよな遼子。悪い子は…お仕置きだ。」
的な!!
128名無しさん@ピンキー:2010/07/02(金) 17:40:41 ID:sPilEIZp
>>126
飽きてはいないよ〜!
今でも萌えてるよ〜!
ただ、規制中で書きこめない(´・ω・`)
いまも代行にお願いして書きこんでいます。

>>127
いらっしゃい((*´∀`*))
で、その続きは…w

早く規制解除されないかな。
職人さん達帰って来ないかな。

目下できることがないので、清らかな気持ちで、
規制解除と、職人さんの復活と、続編の放送と、金運上昇と、
兄が夢枕でエロ話をしてくれることを、七夕の笹飾りに書いてお願いしてみる。
どれか一つくらい叶うだろう。
129名無しさん@ピンキー:2010/07/02(金) 21:30:22 ID:KcXSBGlS
>109
>最終回の永倉のようにボコられ気絶

ワラタ
130名無しさん@ピンキー:2010/07/02(金) 21:52:08 ID:LcYd5+8O
>>127
そんな兄のセクハラ躾で、遼子は色々兄に開発されていくんですね、
わかります。
131名無しさん@ピンキー:2010/07/04(日) 02:58:05 ID:PezKMagK
127です
自分の妄想にお付き合いいただきありがとうございます!
自分の中での兄は、完全に確信犯ですので。
「恋人とちゅーするには練習が必要だ」とか言って何度となく遼子の唇を奪ってるとか…ww
遼「んっ…ふっ…」
兄「ほら、もっと吸わないと彼氏は喜ばないぞ?」
遼「はっ…息…くるしっ…」
兄「次は口あけて…こうだ」
遼「んんっ…!(しっ舌が…!)」
兄「そう…イイコだ遼子…」

…すみません。。。
132名無しさん@ピンキー:2010/07/04(日) 16:19:27 ID:CmHh5hTB
>>109
GJ!!
期待→気絶→絶妙なタイミングでの復活→絶望、
鷹藤が辿る流れが不憫すぎる
それがまた鷹藤らしい

>>131
GJ!!
教育熱心な兄w
教育には情熱も必要ですよね
133名無しさん@ピンキー:2010/07/04(日) 21:23:25 ID:Pe0Vh8sI
まだ萌え仲間がいて嬉しい

お兄ちゃんがテレ朝の特番に出る見たいです
あ、お兄ちゃんじゃなくて、小澤さん…w
134名無しさん@ピンキー:2010/07/06(火) 12:23:40 ID:ncIiQYnK
ひ、髭が……あいや〜
135名無しさん@ピンキー:2010/07/09(金) 05:07:10 ID:ULu3VmlI
天使のわけまえ、八百屋鷹藤も良かった。
>>134
テレ朝11日午後6時30分
奇跡の地球物語の兄は、髭も前髪もあるよ。
136134:2010/07/09(金) 08:19:27 ID:wbQEBcDK
>>135
ありがとう!
それまで里見でも見て、楽しみに待ってる
137名無しさん@ピンキー:2010/07/09(金) 16:50:12 ID:y/MmVAki
お兄ちゃん明日、必殺にも出ます。
7月10日(土)21:00〜
テレビ朝日 必殺仕事人2010

7月11日(日)18:00〜
テレビ朝日 奇跡の地球物語

小澤さんに早く会いたい!
138名無しさん@そうだ選挙に行こう:2010/07/11(日) 00:09:49 ID:Ozurvfhw
必殺でお兄ちゃん久しぶりに観ました!
やっぱ「小澤さん」ではなく「お兄ちゃん」と呼んでしまいます(笑)
今回も陰のある役柄でしたね〜ま、お兄ちゃんの方が暗いけど(笑)
子供ができたと聞いたシーンで、つい遼子と置き換えてしまった…
ま、その場合お兄ちゃんは喜んで産んでくれと言いそうですが(笑)
139名無しさん@そうだ選挙に行こう:2010/07/11(日) 00:42:00 ID:My82FYER
必殺ちらっと見て
「あー…やっぱり髭と前髪は必要だな…」って思ったw

あと個人的にスーツ姿萌えなところがあるからはかま姿どーも萌えないww

早くまた現代ドラマでエロ渋のが見たいなー
140名無しさん@そうだ選挙に行こう:2010/07/11(日) 05:06:38 ID:CkbvUlyA
ちょんまげだったが、セクスィーだったな、兄。
ありがとうテレ朝!
必殺の後で遼子が浴衣着てるCM見たら、兄が遼子の帯をクルクル〜っと
解く妄想が。
明日もテレ朝楽しみだ。
141名無しさん@ピンキー:2010/07/12(月) 07:43:12 ID:z2MQV6U3
地球を見て
「お兄ちゃんのドキドキ世界逃亡記〜中国編〜」と思ってしまった
142名無しさん@ピンキー:2010/07/12(月) 21:50:00 ID:AFiJTqSL
>>139
WOWOWで9月25、26日に放送の光市母子殺害事件のドラマに出演するよ。
役名はまだ不明。ヘビーな内容だから、萌える余地があるかどうか…。
WOWOWで5月に放送していた、横山秀夫サスペンス早くDVDにならないかな。
あれにも兄出てたよ〜。あれは前髪も髭もあるしスーツ着用。

>>141
あれだけの事件を起しておいて、呑気に洞穴探検w
帰国後、中国で習った刀切麺を遼子にふるまう兄を想像してしまったw
143名無しさん@ピンキー:2010/07/12(月) 22:02:46 ID:y+l03eJn
>>142
情報ありがとう
WOWOWかー…昔は加入してたんだけどな

日曜日のは髭と前髪はあったけどスーツじゃないし、ダークではないから
お兄ちゃんではなく小澤さんとして見てたw
でも面白かった
144名無しさん@ピンキー:2010/07/13(火) 17:16:54 ID:vKw4ERXo
妄想だだ漏れ、ほぼ箇条書き
【前提】
お兄ちゃんの職業柄、裏社会系とのつながりはそれなりにある

・車ごと海に飛び込んだ後、世間的には死んだ事になっている
・ツテを使って秘密裏に国外逃亡(密航)を計画
・クリスマスのあのシーンは逃亡前のちょっとした挨拶

【クリスマスシーン】
 振りむいた先には兄の姿
 目を見張り、その姿を凝視する遼子
 咄嗟に言葉が出ない
 兄は近づき、まさに目の前という距離に立った時、近くにいるであろう鷹藤に
 助けを求めようとその口を開いた
 だが一歩及ばず、兄は叫ばれる前に遼子の口を手で塞ぐ
 目的の為なら手段を選ばなかった兄だ、何をされるかは分からない
 色々な感情がない交ぜとなって遼子はただ、その場に立ち尽くす
 そんな遼子に「メリークリスマス」とだけ耳元で囁いて兄は去っていった
 いなくなった途端、遼子の体には震えがくる
 それは兄と対面した事による恐怖故なのか、それとも兄が生きていたという
 歓喜故なのか
 自らの体を抱きしめ、意を決して振り返ってみればそこに兄の姿は無い
 ついてこない遼子を心配したのか先に行っていた鷹藤がその場に戻ってくる
 「どうかしたのか」、と鷹藤が問えば「お兄ちゃんがいたの……」とだけなんと
 か搾り出すように遼子は言う
 その言葉に弾かれるように鷹藤は警戒を強めながら周囲を見回すが、その
 姿は見えない
 いまだに震えている遼子の体を抱きしめながら、鷹藤は「俺が守るから」と
 誓いを立てた

・そんな二人を目撃した兄はイラッとしながらも国外逃亡
・とりあえずお隣の国(他でも可)
・マフィア系統に就職
・それなりにのし上がっていく
・偽の戸籍を手に入れた後、帰国
・そこから始まる鷹藤VS兄

……と、ここまでを妄想
日本語崩壊、エロなしでスマン
145名無しさん@ピンキー:2010/07/13(火) 20:58:28 ID:eJmRC8GU
>>144
妄想のだだ漏れありがとう
エロなしなのに、兄、妙にエロいんだが…。

ただでさえスペックの高い兄がマフィアに再就職して更にレベルアップしたら、
軍隊でも用意しない限り鷹藤に勝ち目はなさそうな…。
頑張れ!鷹藤。
今日も10時から八百屋だ。
146144:2010/07/14(水) 11:26:19 ID:/sjSEjzw
おや、レスがついてる
こういうのでよければネタはまだあるよ
しかし、エロがほぼ皆無というところが問題かと
まぁそれは板的に需要は無いと思う
147144:2010/07/14(水) 11:29:28 ID:/sjSEjzw
途中送信スマン

まぁそれは板的に需要は無いと思うのでやめておいた方が無難か

です
148sage:2010/07/28(水) 21:10:43 ID:kvFqJVUw
洸至にとって、7日ぶりの我が家の風呂、7日ぶりの布団。
内偵捜査がようやくヤマを越え、監視体制の縮小が決定し家に帰ることができた。
明日からは記録の作成という心踊らない仕事が待っているが、足を伸ばして風呂に入り
布団に寝られることの解放感に浸っていた。

風呂上がりに、布団の上で少し休むつもりで横になったはずが、疲れからかそのまま熟睡
してしまった。

子供のころからの癖で、熟睡していてもわずかな物音で目が覚めるようになっていたが、
仕事からの解放感と自宅にいる安心感に浸りきっていたせいで、自分の上に誰かが
乗っている重みを感じるまで、洸至は深い眠りの中にいた。

「だ、誰だ…」

首に腕が巻かれている。
絞められるのか。
状況を判断するより先に、排除するため反射的に肘を相手の脇腹に叩きこもうとした

その時。

「しろうちゃ〜ん」
妹の妙にうわついた声が部屋に響いた。

「遼子…?」
やっぱり疲れていたのだろう。自宅に居て、いきなり暴漢に襲われることより、
同居の妹が酔っぱらって部屋に来ることの方がはるかに起こりやすいことなのに、
それをすっかり忘れていた。

「しろうちゃーん、なんでさっきは冷たいこといったのよぉ。いま部屋で私のこと
待っててくれるのにぃ」

部屋中がアルコールくさくなったと錯覚する程、妹は酒臭かった。
そして、どちらかというと酒癖が悪いくせに、量をわきまえずに飲むところがあったが、
今日は格別だった。

「ど、どうした遼子?ここはお前の部屋じゃなく、俺の部屋だぞ。お前、飲みすぎだって」
「名前で呼んでくれるの?うれしいなあ、しろうちゃん。
いっつも他人行儀な態度ばっかりとって、鳴海君って呼んでたのにぃ。
やっと素直になってくれたんだあ〜」
洸至の方を見ているようで、遼子の眼の焦点は合っていない。
瞳の奥で結ばれた像が、洸至を映していないことだけは確かなようだった。
酒のせいか、目じりがほんのりと赤くなり、蕩け切ったような視線には、
いつもの妹にはない色気が含まれていて、洸至は戸惑った。

その遼子が洸至の首に抱きつき、兄の顔に頬ずりをしている。
「お、おい」
「しろうちゃんのおひげ気持ちいい。うれしいな、私のこと待っててくれて」
「だから違うって、遼子…。いい加減に」
妹を押しのけようとしたその時、洸至のジャージに灰色の染みが、ぽつぽつとついた。
驚いて顔を上げた洸至の顔を、しなやかにだが、しっかりと遼子の手が包む。
洸至の顔の真正面に、大きな瞳から涙をこぼす妹の顔があった。

とめどなく溢れる涙にくれる妹の瞳と、何かを堪えるように震える唇を間近に見て、
慰めなければと思うより先に、見惚れていた。
149名無しさん@ピンキー:2010/07/28(水) 21:12:51 ID:kvFqJVUw
「さっきどうしてあんなに冷たいこと言ったの…?」
「遼子、一体何を…」
「私が史郎ちゃんのこと好きだって知ってて、ずっとつれない態度ばっかり…。
 私、こんなに史郎ちゃんのこと好きなのに」

洸至の唇に柔らかい感触が訪れた。
アルコール臭など気にならなかった。ただ、甘く感じていた。

少し力を入れれば押しのけるのは簡単だ。
妹の力に負けてその腕から抜けられなかった訳ではない。
ただ、そこから抜けたくなかった。
押しつけるだけでは飽き足らなくなったのか、もどかしそうに、遼子が洸至の唇を
ついばむ。

妹を引き離すために出された洸至の腕は空中で止まったままだ。
頭の片隅でこのままではいけないと思いながらも、残りの大部分は、この感触を
手放すべきではないと叫んでいた。
しかし、微かに残っていた理性が勝利した。

遼子の肩を掴み、唇の感触に名残惜しさを覚えながらも己から引き離した。
「りょ、遼子落ち着け。良く見ろ。俺だって、お前の兄貴の」
「ここまで来て、そんな言い訳しないで」
「言い訳も何も、俺はお前の兄貴だっ」
最後まで言い終わらないうちに、またも遼子に押し倒された。

遼子が、洸至を押さえつけ、上から覗き込む。
朝露が花を彩る様に、まつげについた涙が瞳を縁取り輝いている。

「三十近いから、きれいじゃないから…?」
「大丈夫。充分きれいだよ…」
本心だった。
いつしか、遼子のペースに巻き込まれている。
「でも、私のこと好きになってくれないのね」
遼子の声に滲む哀しみを感じて、洸至は妹の顔を見つめた。

吸い寄せられるように手を伸ばすと、妹の頬にこぼれ落ちる涙をぬぐう。
妹が酔い潰れて帰ってきたことは幾度となくあったが、酔ってここまでおかしく
はなったことはなかった。

つまりはいつも以上に飲んだということだ。
遼子の場合、ひどく酔うと記憶をすっかり失うことが多かった。
もし、このことを遼子が忘れてしまうのなら。
それならば、少しだけなら。

せめてお前の夢の中だけでも、恋人のふりをするだけだ。
現実で叶わなかった思いを、ここでだけ叶えてやるだけだ。
―――それだけのことだ。

やましさを打ち消すように、言い訳ばかりが駈け廻る。
遠くにおきざりにしたはずの良心が痛みだすより先に、本能で動いていた。
妹の背中に手を廻すと、抱き寄せた。

「俺も好きだよ…。だから、もう泣くな」
妹に囁くと、唇を重ねた。
150名無しさん@ピンキー:2010/07/28(水) 21:15:36 ID:kvFqJVUw
最初は重ねるだけだが、それがそのうち、お互いについばむような動きへと変わる。
唇全体を幾度となくついばんだ後、唇の端、そして頬へとキスの雨を降らせた。
遼子の唇を再びとらえると、洸至の唇の不在を咎めるように先ほどよりも強く己の
唇を合わせてきた。

待ちかねたように、遼子の唇が開く。洸至は、その中へ舌を潜り込ませた。
最初は歯の表面を撫で、それから、半開きの歯と歯の間へ、送りこむ。
舌を見つけると、それと洸至のものをゆっくりと絡み合わせた。

絹のような感触の舌。

妹の悲しみにつけ込んで、ひどい兄貴だと思いながらも、妹と舌を絡ませ合うことを
中断できそうになかった。そうするには遼子の舌はあまりに柔らかすぎたし、
解放されたことで溢れ出た妹への想いは奔流となって洸至の理性を押し流していた。

舌だけでは飽き足らずに、歯の裏や奥歯の方まで舌で撫でまわす。
それからまた舌を絡める。
自分の唾液と遼子の唾液が混ざり合うように口と口とを深く合わせて舌を送り続けた。
もっと遼子に触れたい、もっとこの柔らかな身体を知りたいという己の気持ちを抑える
ために、洸至は遼子の体をきつく抱きしめていた。

そうしていないと、不埒な自分の手が何をするかわからなかった。

どれだけそうしていただろう。
洸至は、時間の感覚を失う程没頭していた。
気が済むまで唇を貪ると、ようやく妹の唇を解放した。

うっすらと開いた遼子の眼と洸至の眼が合う。
遼子は満たされきった子供のような顔をして、洸至に微笑んだ。
洸至の首に廻していた遼子の腕から、次第に力が抜けて行く。

そしてそのまま目を閉じると、遼子は静かな寝息を立て始めた。
「これで満足なのか…」
少しの間ののち、洸至は静かに笑い始めた。

「そうか、お前、これから先を知らないんだもんな」
洸至はすぐに遼子をベッドに横たえずに、しばらく腕の中のその寝顔を見つめていた。

「ここで寝られてもな…。俺が寝られないじゃないか」

澱のようにからだに絡みつく疲労が眠りをもたらすまで、中途半端に昂ぶった心を持て
余すしかなかった。


名前欄とメール欄間違った(泣)
151名無しさん@ピンキー:2010/07/29(木) 18:58:57 ID:8fdsBFBm
GJ!

兄よ、そのまま遼子に「その先」も教えてやれ!
152名無しさん@ピンキー:2010/07/30(金) 01:22:36 ID:+2W7vwyh
ヒャッホイGJ!!

優しいんだけど、自制出来なくなっちゃうお兄ちゃんイイ!
153名無しさん@ピンキー:2010/08/01(日) 00:24:02 ID:OpagH5lg
ありがとう!>>148-150
夢中で読みました。
お兄ちゃん惚れ直してしまった。
いいわぁ洸至さん。
154名無しさん@ピンキー:2010/08/04(水) 00:05:32 ID:MgjgpcCU
GJ!!!! 最高!!!
155名無しさん@ピンキー:2010/08/07(土) 23:03:14 ID:MVL2OZCq
ホステス潜入取材を終えて…

「ねぇ、お兄ちゃん」
「なんだ?」
「スクープって…寝て取るものなのかなぁ?」
「!!!!!!!はぁ?な、何言ってんだ遼子!」
「だってね、現に今日未知子さんが…」
「お前は?遼子、お前は何もされなかっただろうな?」
「うん、私は酔っ払って寝ちゃってたんだけどね。」
「ね、寝た?」
「ちょっと、何違う想像してるの!?私は酔いつぶれてぐっすり寝てただけ!」
「そ、そうか・・・」
「でもね、実際に未知子さんは、それで牛丸大使との取引材料を得た訳だし…」

その後も遼子はなにやらつぶやきいていたが、それは洸至の耳には一切
入ってこなかった。

ただ洸至は頭の中で、「絶対殺してやるリスト」の中に、未知子と
牛丸の名前を、幾重にも書き連ねられていくだけだった。

エロく無くてスマソ。

牛丸大使によって遼子貞操の危機!そこにヒーロー(お兄ちゃんw)が!
なシチュエーションも浮かんだのだが、長くなりそうなので諦めた。
156名無しさん@ピンキー:2010/08/08(日) 09:24:59 ID:ch1sgzEK
>155
GJ!すばらしい!

>牛丸大使によって遼子貞操の危機!そこにヒーロー(お兄ちゃんw)が!
>なシチュエーションも浮かんだのだが、長くなりそうなので諦めた。
諦めるなよぉぉぉぉ!!!!!!!(修造風に
157名無しさん@ピンキー:2010/08/08(日) 17:16:03 ID:1IHNJeVC
GJ!

このあとで兄は「俺が遼子にスクープをちらつかせたら…俺も…」
と甘い妄想の虜になって、その晩は寝不足になってそうだな。

>牛丸大使によって遼子貞操の危機!そこにヒーロー(お兄ちゃんw)が!
長くなってもかまわないので、そんな兄を見てみたい。
158名無しさん@ピンキー:2010/08/08(日) 23:23:00 ID:hQhVtLsc
155です。
反応をいただけると思っていなかったので、調子に乗って
自分なりにベストを尽くして書いてみた(番組違う)

「健康的に楽しみませう」
そう言って綾小路文香…こと、遼子はワインを新たに1本あけた。
そして1時間後には、牛丸はすっかり酔いつぶれていたが、それは遼子も同じだった。
遼子は、牛丸に促されるまま、ホテルの1室に連れ込まれた。

「綾小路さん、大丈夫かい〜?」
「えぇ、らいじょうぶ…れす」
遼子はベッドに倒れこみながら呂律の回らない口調で答えるが、いつの間にか眠ってしまった。

しばらくして、遼子は突然の息苦しさに目が覚めた。
「ん?」
驚いて目を開けると、シャワーを浴びたらしいバスローブ姿の牛丸が、遼子の上にのしかかり
唇をむさぼっている。
ブラウスもいつの間にか前がはだけられ、ブラジャーの上から牛丸の手が2つの膨らみを
楽しむかのように動いている。

「んー!んー!」
あわてて遼子は抗議の声をあげようとするが、もちろん言葉にはならない。
「ん…はぁ!」
しばらくして口づけからは解放されたものの、牛丸は酒臭い息を吐きながら、遼子の
耳朶た首筋に唇を落としている。

「牛丸さん!やめて…下さい!ん…何…を」
「綾小路さん、大丈夫だよ。何も心配しなくていいんだよ。」
何が大丈夫なのか。
すでにブラジャーもたくし上げられ、外気にさらされた先端のつぼみを、牛丸の舌が這う。

「いやぁ!」
そして牛丸の右手がスカートの中に伸びてきたかと思うと、遼子の秘部に達する。
「きゃあぁ!」
恐怖で遼子が一際高い悲鳴を上げるのと同時に、スルリと遼子の中に牛丸の指が侵入してきた。
まだあまり濡れていない上に、初めて異物を受け入れたソコは、遼子に痛みしか与えない。

「んあぁ!痛い!」
「痛いって…。キミ、もしかして初めてなのかい?」
「いや…あん!痛い!…やめ…痛い!…助け…」
酔いと本能に任せただけの、やさしさの欠片もない乱暴な動きだったが、次第に遼子から
発せられる水音は大きくなり、それにつれて遼子の感覚も、痛みだけでない違う感覚が
湧き上がってきた。

「…あっ…はあ…いやぁ……やめて…」
「どんどん溢れてくるじゃないか。初めてなのに、いやらしいなぁ。」
中の指が2本に増え、遼子は恐怖と未知の感覚にただ涙を流しながら翻弄されるばかりである。

「でも、そんないやらしい子も、おじさんは好きだよ」
「もうやめてください。…お願い…します。」
涙に濡れた瞳で、牛丸を見つめながらの遼子の懇願の言葉は、牛丸にとってはさらに興奮を煽る
ものでしかなかった。
159名無しさん@ピンキー:2010/08/08(日) 23:25:47 ID:hQhVtLsc
「さぁ、もっといいモノをあげるからね。」
いつの間にか、遼子は一糸纏わぬ姿にされ、牛丸もバスローブと下着を脱ぎ、遼子の足の間に
体をいれ、さらに足を開かせる。

「嬉しいなぁ、おじさんが初めてなんて。」
「!!!ダメです!それだけは!やめてください!」
「怖くないよ。おじさんにまかせていればいいんだよ…」
「いや!いや!助けて!助けて!……お兄ちゃん!!!」

遼子の悲鳴が部屋にこだまし、牛丸が自身を遼子の中に進めようとした、その時
「ぐわぁ」
くぐもった声と共に、牛丸の体が遼子の体の上に倒れこんできた。

「いやぁ!助けて!お兄ちゃん!お兄ちゃん!」
すでにパニック状態の遼子は何か起きたかわからず、ただ助けを求める声をあげるばかりだ。
すると、その声に答えるように「遼子!」という聞きなれた声が聞こえてきた。

「…!?」
驚いて目を開けると、遼子は自分の顔を覗き込む洸至を目が合った。
「おにい…ちゃん?」
「遼子!大丈夫か?」
「お兄ちゃん!…おにい…ちゃん!」

遼子は小さい子供のように泣きじゃくりながら、洸至に抱きついた。
「もう大丈夫だ。大丈夫だ…遼子」
やさしく遼子を抱きしめながら、ゆっくりと背中をさする。
「…落ち着いたか?」
「うん…」
「そうか…。じゃ、じゃあ、とりあえずコレを羽織れ!」
洸至が急に顔をそむけながら、バスローブを遼子に手渡す。

「え?…うん…………!!…きゃああああ」
そこで遼子は自分が裸であり、その状態で兄に抱きついていたことを初めて自覚した。

「でもお兄ちゃん、どうしてココに?」
あわててバスローブに袖を通しながら、遼子は疑問を口にする。
「あぁ、それは…」
と洸至が口を開きかけた時、その背後から
「あと少しだったのに」
という女性の声が聞こえた。

「未知子さん!」
声のした方に視線を移した遼子は驚きの声をあげた。
「あなたがベロベロに酔っ払って電話してくるからココに来て見れば、部屋の前で
血相変えて『妹をどうした!』なんて言って来るこの人に会ってね。ビックリしたわよ。
そして部屋に入るなり、牛丸さん殴って気絶させちゃうし。」
そう言って未知子はベッドの上でうつ伏せで気絶している男に視線をやる。

そういえば、牛丸がシャワーを浴びているときに、電話をかけた気がする…と遼子は
まだ完全には働いていない頭で、記憶を呼び起こした。
160名無しさん@ピンキー:2010/08/08(日) 23:28:33 ID:hQhVtLsc
「とりあえず、この部屋を出るぞ、遼子!」
「え…でも」
遼子が牛丸を見ると、未知子がため息まじりに口を開く。
「あとは私が上手くやっておくから。あなたはもういいわ。まったく…まさか初めてだったとはね。
さすがに、女の初めては好きな人にあげたいものね。いるんでしょ?好きな人。」

「はい…まぁ。…えっと…はい」
牛丸に脱がされた服をかき集めながら、遼子は顔を赤くして答える。
「遼子、行くぞ!」
「でも…多分初めてじゃない…だって…史朗ちゃんとは…あの時…きっと…」
ブツブツと遼子がまだ何か呟いているのを無視し、洸至は遼子の腕を強く引っぱり
半ば強引に部屋の外に連れ出した。

「ちょっと!お兄ちゃん!痛いってば!どうしたの?…それにまだ私、バスローブ
なんだけど…」
「別の部屋を取ってある。そこで着替えろ。ついでにシャワーも浴びればいい。」
「あ…うん。そ、そうだね。」
つい今しがたまで自分が牛丸に受けていた行為を思い出し、遼子は恥ずかしくなる。

「ここだ。入れ。」
「う、うん。」
怒りを含んだ含んだ兄の声に戸惑いながら、遼子は促されるまま部屋に入る。
「お兄ちゃん。…あの……えっと…来てくれて…ありがとう。」
恐る恐る声をかけた遼子に、洸至は振り向きざま強い口調で語りかけた。

「何で!」
「えっ?」
「何であんな男と…あんな事した!」
「それは…ゾマニアの緑化事業の真相と、募金振興会との関わりを調べるために…」
「だからって…男と寝る必要があるのか?」
「だって『スクープは寝て取るものだ』って…未知子さんが…」
「それは、あの女のやり方だろう?お前もそれで良かったのか?あのまま、あの男に
抱かれて、それで良かったのか?」
「それは…」

問い詰められ、遼子が答えに窮していると、洸至が「もういい」とバスタオルを投げてきた。
「早くシャワー、浴びて来い」
「うん…」

シャワーを浴びながら、遼子は自身に刻まれた牛丸との情事の跡を見つけ、思わず動きが止まる。
『あのまま、あの男に抱かれて、それで良かったのか?』
先刻の兄の言葉が、頭の中にこだまする。
「やっぱり…そんなの…ダメ…だよね。」

シャワーを浴び、元の服に着替えて遼子がバスルームを出ると、洸至は部屋の明かりもつけず
暗闇の中ベッドに腰をおろしていた。
161名無しさん@ピンキー:2010/08/08(日) 23:32:54 ID:hQhVtLsc
「お兄ちゃん、ごめんなさい。」
洸至の隣に座り、遼子は謝罪の言葉を口にする。
「やっぱり私は、私のやり方で、真実にたどり着いてみせる。今回は、軽はずみなことして…ごめんなさい」
すると、黙って遼子の言葉を聞いていた洸至が、遼子の方に顔を向けた。
その瞳は、この暗い部屋よりもされに暗く、そして澱んでいた。

「遼子…」
「なに?お兄ちゃん?」
首をかしげて兄を見つめる妹のあごに手をかけて、洸至はゆっくりと顔を近づけていく。
「!?」
思いがけぬ兄の行動に遼子が固まったままでいると、洸至の唇は遼子の唇をかすめ、
そして遼子の耳元で低い声で言葉が紡がれた。
「遼子…俺と寝たら…名無しの権兵衛についてのスクープが取れるぞ…」

「!!な、な、何バカな事言ってるの?お兄ちゃん!」
「お前は…真実を、知りたいんだろう?」
そのまま遼子はベッドに押し倒される。

「おにい…ちゃん?」
再び洸至の顔が迫り、遼子は思わずぎゅっと目を閉じた。しかし、唇には何の感触もない。
それどころか、押し殺すような笑い声が聞こえる。
遼子が片目を開けると、洸至が笑みを浮かべながら、遼子のおでこに軽くデコピンをする。
「いたっ!」
「冗談だよ、遼子。」
「ちょっと!お兄ちゃん!!」
遼子が抗議の声をあげると、洸至は再び真顔になって、遼子を見下ろしながら言い放つ。

「遼子、お前がやろうとした事は、こういう事だ。わかったか。」
「うん…ごめんなさい…ごめんな…さい。」
遼子の頬を、再び涙が伝う。
その涙を、洸至はやさしく指でぬぐうと、ベッドから降りた。
「遼子、お前は疲れただろうから、今日はここに泊まればいい。」
「え?お兄ちゃんは?」
「俺は、片山に張り込みを代わってもらっているからな。すぐに戻らなくちゃいけない。」
「そうなんだ。それなのに来てくれて…本当にありがと、お兄ちゃん。」
「気にするな。俺は、遼子に呼ばれたら、どこにだって行ってやるぞ。」
「うん」
「お前が…どこにいようとも…必ず俺は見つけ出してやる…何があっても…」
洸至はそういい残すと、振り返ることもなく部屋を出て行った。

「ありがとう、お兄ちゃん」
出て行く兄の背中に、遼子は改めて感謝の言葉を呟いた。
兄の好意に甘えて、今日はこのまま此処で眠ろう。
そう思った遼子に、ふと1つの疑問が頭をもたげた。

「そういえば…私、未知子さんには電話したけど、お兄ちゃんに電話したっけ???」
しかし、酔いと疲れに支配された遼子は、その真実を深く追求することなく、眠りに落ちていった。

そして、部屋を出た洸至の瞳には、また再び先刻の深い闇が浮かんでいた。

『遼子、お前は、俺が守ってやる。誰にも触れさせない。この俺だけの光だ…。』
162名無しさん@ピンキー:2010/08/08(日) 23:34:50 ID:hQhVtLsc
宣言どおりに無駄に長くてスマソ。

本当は、お兄ちゃんヤッチマイナー!って思ったけど、もう少し「良いお兄ちゃんw」を
演じてもらうことにしました。

まぁ、遼子の電話盗聴なんて当たり前だよね!
そして、頑張れ、鷹藤君ってことでw

お目汚し、失礼しました。
163名無しさん@ピンキー:2010/08/08(日) 23:38:36 ID:ch1sgzEK
うっはー!!GJ!!
キスしそうでしない、ギリギリな感じがたまらなくイイです!
164名無しさん@ピンキー:2010/08/09(月) 21:46:32 ID:C/668rLN
お兄ちゃん、来期の相棒にゲスト出演するみたいですね!
楽しみ〜。
165名無しさん@ピンキー:2010/08/09(月) 23:53:54 ID:0Jy8XB8v
>>158-161
萌えた萌えたよGJ!!
デコピンいいなあ。

>>164
情報ありがとう。楽しみだ。
166名無しさん@ピンキー:2010/08/10(火) 08:27:11 ID:ao6T7C31
訂正…

お兄ちゃんは相棒の劇場版2に出演ですね。

今日のやじうまでやってました。

失礼しました。
167小ネタ:2010/08/11(水) 22:49:07 ID:QliS/VWS
「最近お前出てないから、顔出してこいって編集長に言われたんだけど、何のこと?」
「さあ?鷹藤君、それよりこれ見て!中原さんが入手した名無しの権兵衛が作らせたって
 噂のあるAVなのよ。タイトルは『俺の妹は暴発寸前』」
「なんだそのタイトル」

「潰れかかっているAVプロダクションに、自分好みのAVを作らせたらしいの。
 べ、べつに私がAVをほとんど見たことが無いから、いいチャンスだと思って見てる訳
 じゃないんだからね。怪しい品だけど、もしそうなら、人物像のヒントになるかも
 しれないでしょ。当たってみる価値はあると思わない?でも鷹藤君みたいに、
 飢えてる人には刺激が強いかしら」

「別に飢えてねえし。…なんだか普通のAVだなあ。SMとかじゃないし。
 名無しの権兵衛っていうと、もっとすごいの考えそうだけど」

「普通なの?これってそうなの?私アダルトビデオあまり見たことないから…。
 …いつも見てるんだ」
「いつも見てる訳じゃねえって。俺だってそんなに見る方じゃないから。
 でも、男だったらさ、見るだろ、普通。遠山さんだってさ、あんたの兄さんだってさ」

「史郎ちゃんや、お兄ちゃんは見ないわよ!」

「ま、いいや。見なかったら見ないで逆に変だけど。取材だと思って、あんたも見ろよ。
 俺もそうするから」

「み、見てるわよ。きゃっ。口でこんなことするの…」
「でもこのAV、ちょっと設定が変かな」
「そうよね、この女の人、相手のこと『お兄ちゃん』なんて呼んでいるものね。えっ!立ったままで」
「あんた、熱心に見すぎだって。これ、ジャンルは兄妹ものか。近親相姦って気持ち悪いな」

「熱心って、失礼ね。嫁入り前の可憐な乙女が取材のために頑張って見てるのよ!
 個人的好奇心からじゃないわよ。それにしても、ジャンルとか詳しいじゃない」
「乙女って…。まあいいや。これくらい、男だったら誰でも…。あれ。この女優見たことがある気が」

「やっぱり普段から見まくっているから、女優の名前まで知ってるんだ」
「いや、そういう意味じゃなくって。…誰かに似ているんだ」
「わかった、高校の同級生とか」
「違うって。長い黒髪、切れ長の二重で大きな黒目、色白…。
 この女優、俺の知ってる誰かより顎のあたりが長くて、目が小さいんだ。
 だからわからなかったんだ。えーと、誰だ。この顔」
「だ、誰なの。手がかりなるかもしれないの!頑張って!」
「…」
「なんで黙るのよ。どうしてこっちを見るのよ」
「…」
「…鷹藤君、顔色悪いわよ。…どうして頭抱えてるの。ねえ、ねえってば」
168名無しさん@ピンキー:2010/08/12(木) 10:41:34 ID:Zzxv6JXz
おぉ!素晴らしい作品が増えてる〜!

デコピンお兄ちゃんも、久しぶりwの鷹藤君も
どちらも萌えました、ありがとう!

こ○亀が映画になるんなら、アンタも続編作ってくれよぉ。
169Bizzarre Love Triangle 1:2010/08/14(土) 21:08:02 ID:rTJCCiLw
>>109の妄想を勝手に補完し完成させてしまった。全くの別物だと思って読んでください。
しかも長い。すごく長い。すいません。
兄妹エロありです。すいません。その上鷹藤と遼子が酷い目にあいます。
ですので、そういったのがお好きでない方はお読みにならない方がいいかと思われます。


鷹藤はエレベーターに乗り、目的の階のボタンを押した。
ドアが閉まり、上昇し始めた時、フリスクのケースを開ける。
振るとコロコロと音を立てて出た。
昼過ぎに買ったはずなのに、早くも食べきってしまった。

口の中から食道までは、ミントの風味で少し冷えたような感覚があるが、
刺激物に満たされた胃のあたりは、逆に熱く感じている。
いくらなんでも、食べすぎだ。

わかってはいるが、遼子から改まって
「今日の夜空いてるよね?鷹藤君と二人きりで会えないかな。相談したいことがあるから必ず来て」
と、あるホテルに来るように言われたのだ。
ひとの都合を聞いているようで、まるで無視している誘い方がいかにも遼子らしかった。
それを思い出し、鷹藤はひとりにやける。

遼子と鷹藤は仕事で張り込みをしたり、取材したりするとき、いつも二人きりだ。
それなのに、改まってホテルに来いという。
自宅だって良さそうなのに、それもビジネスホテルじゃない、シティホテルだ。

そこに決意を感じた鷹藤は、遼子が何に決心したかについてわからないながらも、
少なからぬ期待を抱いて、フリスクを食べ続けている。
もしかしたら、遼子の唇が触れるかもしれないと思うと、そのたびにフリスクを
口の中に放り込んでいた。

消費されたフリスクの数は鷹藤の期待の数だった。

相談しているうちに、相談相手と親密になる、というのは良くあることだ。
お互いにはっきりとそう言ったことはないけれど、同僚というには親密な方だと思う。
そんな二人がもっと親密になる、ということはつまりあれだ。
その時になって慌てないように、大事な品をポケットに忍ばせていた。

ポンという虚ろな電子音とともに、エレベーターのドアが開く。
そこに、大きな黒ぶち眼鏡をかけたベルボーイがエレベーターのドアの端の方に立っていた。
その横を通り過ぎた瞬間、衝撃を後頭部に受け、鷹藤は気を失った。


次に鷹藤が目を開けた時、光が眼球の中を射り、脳髄に刺すような痛みをもたらした。
顔をしかめながら目を開けると、白くぼんやりした視界が徐々に開け像をむすぶ。

両手をネクタイで縛られ、泣きそうな顔をした遼子がベッドの上に居た。

鷹藤が慌てて立ち上がろうとして、自分の足が椅子の足にガムテープで縛り付けられ、
後ろに回された手は椅子の背をはさむ様にして、手錠で固定されていることにようやく気づいた。
首の周りに何か違和感があるが、その正体はわからなかった。

「ようやく起きたか」
右側からの声。
痛む頭を、なんとか巡らせて声の方を見る。
「まさか…」

そこには鳴海洸至がいた。
170Bizzarre Love Triangle 2:2010/08/14(土) 21:09:15 ID:rTJCCiLw

ライティングデスクの上には、ベルボーイのジャケットと黒ぶち眼鏡が載せてあった。
その下から鞘に入れられたナイフがのぞいている。

「こんな簡単な変装すら見抜けないのか」
呆れたようにこちらを見ている。
「まあ、期待に胸ふくらませて来たようだから、細かいところまで見る余裕などなかったのかな」
洸至が微笑んだ。

鷹藤のポケットから取り出したコンドームを軽く振る。

「遼子、注意するんだな。気を抜くと何をされるかわからないぞ」
「鷹藤君、な、何考えてるの!いやらしい!」
「何って、たまたま入ってたんだよ」
「たまたま持ち歩くもの?」
「いや、その、あれだ、相談されてるうちに何かあったりしたら困るから」
「そんなことばっかり考えて。いやらしい…!」
「あんたがホテルに来いっていうから」
「それでこんなもの用意するの。私のことそんな風に見てたのね!」

「まあ、遼子、そう怒るなって。男なんてそんなもんだよ、なあ、鷹藤君。
 改まって相談と言って、ホテルなんかにお前が呼ぶからだぞ。
 …俺の姿を街で見かけた相談なら、お前の部屋でもよかったのに」

愛おしそうに遼子の鎖骨を撫でる。
「お前は無防備すぎる、だから俺が守ってやらないと」
「やめろ、やめろって!あんたら兄妹なんだぜ!何してんだよ」
狂ったように鷹藤が叫んだ次の瞬間、蜂の羽音のようなモーター音がした後、
息が詰まった。
鷹藤の首に硬質なピアノ線程の太さのワイヤーがかけられていて、それが締まったのだ。
遼子が、こんな状況にあって大声を出さない理由がようやくわかった。

鷹藤の命は、今、洸至の手の中にある。

「痛かったかな、鷹藤君」
ライター大のリモコンを鷹藤に向けた洸至が言った。

「俺たちが立ち去るところを黙って見ていてもらうには、こういった装置が最適だ。
 銃は楽だが、うるさい。君にはいろいろ邪魔されただろ。ただ痛めつけるより、
 俺たちが君の目前で消える方が君には効きそうだと思ってね。
こう見えて、手先は器用な方なんだ。作るのは楽しかったよ」

「何考えてるんだよ…」

「おとなしくしていれば、それ以上は締まらない。でも、暴れて椅子ごと倒れると
危ないぞ。ワイヤーってのは、人間の肉くらい簡単に断ち切れる」
洸至の視線の方向に目を向けると、壁には簡単なフックとむき出しになった握りこぶし
程の大きさのモーターが取り付けてあり、フックから伸びたワイヤーが鷹藤の首を1周し、
モーターに巻き取られていた。

あまりにも単純すぎる装置。
だが、その単純さは人間の首を絞めるという一点に集約され、見事にその目的を果たしていた。

「命が惜しかったら、おとなしくすることだ」

「あ、あんたはどうなんだよ」
洸至がリモコンを押そうが、知ったこっちゃない。
「一緒に行くのか」
洸至が壁にもたれかかり、腕を組んだ。
自分の優位が変わらないと確信しているのか、ふたりの会話を遮ることなく聞いている。
171Bizzarre Love Triangle 3:2010/08/14(土) 21:11:25 ID:rTJCCiLw

「お兄ちゃんと一緒に行くわ」

遼子が鷹藤の方を見ることなくつぶやく。
「今度は私があなたを守る番だから」
洸至が頭を上げ、目を細めて遼子に視線を注ぐ。
鷹藤の奥歯が軋む。

「勝手なこと言うな」
腹の中から絞り出すように鷹藤は言った。

「勝手に俺の犠牲になるな。あんたのおかげで生きながらえて、どうしろっていうんだよ!!」
信じられないものを見たような顔した後、遼子は哀しそうに鷹藤を見つめた。
洸至が遼子の元へ足を運ぶ。

「行こう、遼子」
遼子の背を押し、促す。
「鷹藤君の命は大事だろう?」

いま、ここで二人が出て行ったら、遼子を永遠に失ってしまう。
親も兄弟も、好きになった女も、全て同じ男に奪われるのか。
それだけは耐えられなかった。
遼子を助け出そうと必死にもがくが、手錠は冷たく鷹藤の両手を拘束する。
もう鷹藤の頭の中に後先のことはなかった。
鷹藤は狂ったように動きだすと、その拍子に椅子ごと倒れ込んだ。
「鷹藤く‥っ」
遼子が叫ぼうとした時、洸至が手でその口を抑えた。

もしかしたら、倒れ込む前に死ぬかもしれない、と思ったが、ワイヤーが首に食い込んだと思った
次の瞬間、側頭部を強打した痛みで、目の前に星が飛んだ。
衝撃の割に、まだ意識がある。
そして、まだ息をしている。

壁に固定していたはずのフックが外れていた。
眉をひそめて、洸至はそのフックがあったはずの穴を見ていた。

「フックの強度は問題なかったが、ホテルの壁がよくなかったようだな。
 次からは、椅子の背もたれに直接装置を取り付けた方が良さそうだ」

首にワイヤーが食い込んだが、鷹藤の息を止める寸前に、フックごとワイヤーが壁から
外れたらしい。
だから、鷹藤はまともに椅子ごと横に倒れた形になったのだ。
ワイヤーで首の肉が少し切れたようだが、動脈に至るまでの深さではなかった。
しゃがみこんだ洸至が、鷹藤の顔を覗きこむ。

「馬鹿だな、君は。そんなとをしてもはずれないぞ。それとも、そこまでして死にたかったのか」
頭を強打しもうろうとしながらも、鷹藤は洸至を睨みつけた。
必死に手錠から、足を縛るガムテープから抜け出そうと身をくねらせながら。

「あんたらを止めようと…したんだよ」
「熱意は認めるよ。意外と男らしいところもあるんだな。で、これからどうする?」
「あんたを…ぶちのめして、警察に突き出すよ。あんたに、相棒は渡さない」
「勇ましいことだな。だが、忘れてないか、君はまだ縛られたままだ。
 俺たちをそのまま外に出せば良かったのに。後悔するぞ」
洸至が憐れむ様な口調で言った。立ちあがると、遼子の元へと歩いていく。
「少し、静かにしていてくれ」
そう言うと、ガムテープを妹の口に貼った。
172Bizzarre Love Triangle 4:2010/08/14(土) 21:12:40 ID:rTJCCiLw
「さて、と」

洸至が鷹藤の方へ歩き出した。
そして、自然な動作で、皮靴の爪先を鷹藤の鳩尾に叩きこむ。
フリスクで満たされた胃から、熱いものがせりあがる。
鷹藤の神経が、胃に集中した刹那、また目がハレーションを起こした。
目の前が白く飛ぶ中、鼻に強い衝撃を感じる。

それから先は、痛覚がパニックを起こしているのか、それとも正しい信号を送っているのか、腹に、胸に、顔に、頭に、その全てに痛みを感じていた。
痛みに意識が遠のきかけると、また鳩尾に蹴りが飛んだ。
「…藤君。鷹藤君」
耳元で洸至が囁いた。

「で、どうするって?もう一度、教えてくれないか」
「ぁが、はっ。あ、あ…んたに、わ、た、さ…だ」
「根性があるな。さすがは梨野の弟だよ」

目を開けて洸至を睨みつけようとしたが、瞼が開かない。
いや、瞼は開いているのだが、腫れあがって充分な視界を提供できない状態になっていた。
鼻のあたりは血にまみれ、歯も何本かぐらついている感覚がおぼろげながらあった。
その口に洸至がガムテープを貼る。

「今、君の元から遼子を連れ去るよりいいことを思いついたよ。 
 遼子も君もお互い思いあってるようだ。 
 なあ、こういうのは障害があると盛り上がるって言うが本当かな。 
 どう思う?遼子。例えば、思いを寄せる男の前で、他の男に抱かれるってのは。
 しかも、そいつがその男にとって、家族の仇だとしたら」

ドアの方へ走り出した足音がしたが、次の瞬間、その足が止まり、
くぐもった小さな悲鳴があがった。
そのあと、ベッドに深く沈みこむような音がした。

「そんな顔するなよ、遼子。お前が鷹藤を思うように、俺がお前を思っていたら
おかしいか?…おかしいよな。お前の兄貴なのに」
押し殺した声の中に、洸至がいままで隠していた心情が透ける。

「どうしてお前なんだろうな」

遼子が怯えたように息を呑んだのが解った。
椅子に括りつけられ、床に倒れたままの鷹藤が目を開けても、わずかな明るさと、
ベッドから垂れるシーツの一部しかない視界。
その端で、ベッドのシーツが揺れる。
衣ずれ。
荒い息。
ボタンが飛び、何かが弾ける音がした。
遼子を助けなければ。
気は急くが、体は椅子に縛り付けられたままで、蛇のように身をくねらせることしかできない。

「息が荒いな。鷹藤。悪いが、君が使いたかったこれ、使わせてもらうよ」

洸至が何を出したかは見えなかったが、それを振った時の音で何かわかった。
「ぐぐぐぐぐぁぁぁ」
椅子に縛り付けられたまま、鷹藤は狂ったように暴れた。
その腹にまた洸至の足が叩きこまれ、痛みに硬直する。

「兄妹こそ、これを使わないとな」
ガムテープの向こうで、声にならない叫びを遼子があげた。
173Bizzarre Love Triangle 5:2010/08/14(土) 21:14:53 ID:rTJCCiLw

「やめてもいいんだぞ、遼子。だけど、やめたらお前の相棒の命をもらう」
冷気を帯びた低い平板な声だった。
遼子の声と動きが止まる。

「鷹藤を守るんだろ。遼子。身を呈して誰かを守るってのは、崇高な行為だよ。
 だから、鷹藤の前でこれからすることは、恥ずかしいことじゃない。そうだろ」
子供を諭すように優しくも断固とした口調。
しかし鷹藤には、何故かその声が哀しげに聞こえていた。

叫ぼうにも、鷹藤の口にもガムテープが貼られて、うめくことしかできなかった。
自らの血で満たされた鼻はもう匂いを感じない。
それで、ぶつかり合う汗と海の香りにも似た女の匂いをかがなくても済んだ。
目は閉じれば良かった。
揺れるシーツなど見なければいい。
ただ、耳は塞げなかった。
ベッドが軋む音。
激しく動き、抵抗する女のくぐもった声。
ベッドに押しつけられる音。
吐息。
荒い息。

遼子の口を塞いだテープの向こうから、鷹藤の名を呼ぶ声が聞こえた気がした。

軋む音。
小さな悲鳴。
吸いつくような音。
唇と舌が出す湿った音が響く。
まるで、誇る様に、あえて卑猥な音を敢えてたてているようだった。
その音に呼応するように、何かをこらえているような荒い吐息が、遼子から聞こえはじめた。

開かない目に、痛みのためではない涙がにじむ。
にじんだ涙が、ザラつく目の周りの傷に染みた。
歯と歯を合わせるたびに、激しい痛みが襲う。
それなのに、鷹藤はぐらつく歯と歯を折れる程に噛みしめた。
死ぬほど聞きたくない音を、聞かされ続け、どこかに逃げ去りたいとも思う。
誰かに耳をふさいでもらえば、悲鳴を上げる心を黙らせることができる。
だが、耳をふさぎ、心の奥に逃げる訳にはいかない。

それが遼子のためになるのかわからなかったが、そうしなければ、自分を支えられなかった。
恐怖を、痛みを塗る込める程の怒りで、なんとか意識を保っていた。
ライティングデスクの制服の下のナイフ。
それを手にできれば。可能性は低いにしろ、反撃のチャンスはある。

どうにかして抜けだし、なんとしてでも遼子を助ける。
そのために腕をくねらせ、椅子の背から腕を抜こうと必死に動き続けていた。

その時。

鷹藤の動きが止まった。
ベッドの上から聞こえる音が変わったのだ。
中から溢れ出るもののためか、水音が激しくなっている。

「んっ…」
遼子が思わず出した声に、甘い響きが含まれていた。

174Bizzarre Love Triangle 6:2010/08/14(土) 21:47:01 ID:rTJCCiLw

水音。

おぼれそうな程の水音。
どんどん溢れ、魚が跳ねるような音が、大きくなっていく。
遼子の喉の奥から、堪え切れぬようなせつなさと切実さを伴った声がこぼれる。

「遼子、どうした」
「んん」
「熱くなってる」
「んん、ふっ」
「こっちの指がとろけそうだ」
「んっ…!」
ベッドの上で遼子が、兄がもたらす執拗な快楽から逃れるようにうごめきまわるが、
やがて、その動きが少なくなり、せつなげに顔をシーツに擦る音と水音、そして
洸至が指の付け根を叩きつけるように激しく出し入れする音が響き渡る。

「んんんっ」
突然その音が止まった。
洸至が勢いよく指を引き抜いたのだ。
快楽を中断されて、一瞬の空白が遼子に生まれた。

「そんな顔して俺を見るなんて。兄貴とこんなことして嫌じゃないのか?」

遼子の喉の奥から悲鳴めいた抗議の声が上がったようだが、それは核心をつかれた慄きの
声にも聞こえた。
「…もういいみたいだな。遼子、じゃあ、いくぞ」
鷹藤は必死に暴れ、止めようとするが、拘束されたままでなすすべもない。
最悪の場面が繰り広げられようとしていた。
ベッドの上で姿勢を変える音、その動きに応じてベッドのマットが軋む音がした。

肉を叩きつけるような湿り気と重量感ある音から、それが為されたことを察知し、
鷹藤の眼の前が暗くなる。

洸至がうめく。
鷹藤のような苦痛ではなく、快楽からのうめき。

「すごいな、遼子。嫌がっているはずなのに、どうして、お前の中はこんなに…」
「んんんっ」
テープで塞がれて否定の声を出せない代わりに、遼子も大きなうめき声をあげた。
肉と肉のぶつかる音が、緩慢なリズムから少し速いものへ上がるにつれ、
そのうち、うめき声がすがるような切れ切れの声へと変わる。

跳ねるような水音を伴って、リズムを撃つ肉の音。
それは、はしたなく部屋中に響き渡った。
凌辱の音も耐え難かったが、その苦い行為のさなかに、
愛する女が快楽におぼれつつある声を聞くことはもっと耐え難かった。
ガムテープを剥がす音が聞こえた。
175Bizzarre Love Triangle 7:2010/08/14(土) 21:47:53 ID:rTJCCiLw

「声を堪えるのは苦しいだろう。出していいんだぞ」
息を切らせながら、甘い声で洸至が囁いた。

「あ、ああんっ。いや、あっ、鷹藤くん、見ないで!」
「鷹藤には見えてないさ。安心しろ」
だが、聞こえていないとは言わなかった。

「あ、あ、あ、あんっ、あっ、いや」
水音、水音、水音。

洸至が遼子の唇を己が唇でふさいだのか、声がくぐもる。
「んっ、んん」
隙間から漏れ出る吐息から、口内を犯すような口づけを思わず想像し、
鷹藤は胸がえぐられるような悲しみに襲われた。

それなのに、鷹藤の身体の芯で凶暴なまでの熱がたぎっている。
遼子の苦痛と恥辱を代償にして、鷹藤は激しく興奮している己を感じていた。
そんな自分を消しされれば。
でなければ、ここから消え去されたら。
だが、鷹藤にはそんな自由すら与えられていなかった。
ただ床に額を擦り付け、うめくことしかできなかった。

ベッドが軋むリズムが上がっていく。
「あんっ、あ、あ、あふっ」
肉と肉とを合わせる音が高くなり、溶けあう。
「いやっ、あっ、ああああああっ!」
快楽にまみれ、本能の奥底からの叫びを遼子が発したあと、二人の動きが止まった。
そして、洸至が深い息を吐いたのが聞こえた。



身支度を終えた遼子が、鷹藤の頭を膝に乗せ、その血を拭いている。
頬にある涙の跡。冷たい指先は細かく震えている。
遼子の肩越しに、ベッドに腰掛けて、シャツを着ている洸至が見える。
「お兄ちゃん、鷹藤君のガムテープ、はずして…いい?」

洸至は威圧するような視線を鷹藤に向けた。
「構わないさ。叫んだら、殺すが」

遼子の眼と、うっすらとしか開かない鷹藤の眼が合った。
チャンスがあるとしたら、今しかない。
鷹藤が眼にした切り札を、遼子へと託すしかなかった。
鷹藤が腫れ上がった眼の隙間から、必死に瞳を動かし、遼子の視線をライティングデスクの
上へと導いた。
それを見て、遼子の目が大きく開かれる。
176Bizzarre Love Triangle 8:2010/08/14(土) 21:49:45 ID:rTJCCiLw

「なんでこんなこと…」
洸至の注意をこちらにひきつける意味で言った言葉は鷹藤の心からの疑問だった。
鷹藤は我ながら間抜けだと思いながら、そう言わずにはいられなかった。
他人の命を、人生をもてあそび続けた男だったが、妹へ向けた愛情だけは曇りないものだったはずなのに。
それなのに何故。

「楽しかっただろ」
鏡の前に立ち、ネクタイを締めながら洸至が言った。

遼子の視線はライティングデスクの上に釘付けになったままだ。
その瞳は暗く沈んでいる。
「そんなわけないだろ!妹にこんなことして、憎まれるに決まってるだろうが。それが楽しい?」

「ああ、楽しいね。君と遼子が会うとき、歩くとき、話すとき、常に君たちの間に俺がいることになるんだ。
この部屋で起きたことは永遠に君ら二人の記憶から消えることはないだろう?こんなに楽しいことはないね」
「妹を傷つけてもか」
「俺は遼子を悦ばせたつもりだが。そうだろ、遼子。お前だって最後は嫌がってなかったじゃないか」
鷹藤の視界の端で、遼子が唇をかみしめ俯いた。

どうしてここまで妹をいたぶる。

答えを求めて、鷹藤は洸至を見た。
そこには、満足とはほど遠い表情を浮かべ、抑えきれぬ思いをたたえた昏い瞳で、妹を見つめる男がいた。

自分が手にすることができないものを、遼子と鷹藤の間に見たからなのか、この部屋を支配している
はずの洸至は、この部屋で一番不幸な人間に見えた。

「無理矢理やって何言ってるんだよ!」

「そう興奮するなよ。君だって、楽しんだだろう。床に額をこすりつけるようにしてうめいていたのは、
 あの時興奮した自分を恥じ入る気持ちが混じってたんじゃないかな」

洸至の言葉が鷹藤を刺す。
みぞおちに拳を叩き込まれたように、鷹藤は息を呑んだ。
いま、ここで沈黙することは、首肯するより深い同意を意味する。
何かを言わなければならないと思いながら、鷹藤の舌はもつれ言葉を失った。

そんな鷹藤を見つめる遼子の眼が哀しげに揺れた。
だが、ライティングデスクには向かわず、何かを決意したように顔を上げると、兄へと視線を向ける。

「ねえ、お兄ちゃん」
遼子が沈黙を破った。

「お兄ちゃんは私に何をさせたいの?」
その声に怒りも嫌悪もなかった。
洸至は意外そうな顔をして妹の顔を見ている。
177Bizzarre Love Triangle 9:2010/08/14(土) 21:56:21 ID:rTJCCiLw
「私にこんなことをして、鷹藤君を傷つけて…。楽しいなんて言ってるけど、嘘。
 どうしてお兄ちゃんの顔はそんなに苦しそうなの。
 …あのベルボーイの制服の下にナイフが置いてあるよね。お兄ちゃんがうっかりそんなところに
 置いたままにする訳ないもの。私にそれを使って欲しいんでしょ?だからここまでひどい事を…。
 …私に今までのこと裁かせる気なのね。」
遼子の透き通るような声が部屋に響く。
そこに含まれているのは憐れみだった。

「でも、私は何もしないよ。裁くのは私の役目じゃない。お兄ちゃんの望む形で終わりは来ないよ」

「こんなことをした俺を殺したくないのか」
洸至の声はかすれていた。

「それよりおにいちゃんが可哀想なだけ」
「…俺を生かしておけば、鷹藤を殺す。関係のない奴らの血も流れる。だから今俺を…」

「もし、お兄ちゃんがこれ以上他の誰かを巻き添えにしたら、…私、自殺するから」

遼子の視線の強さに、洸至が押し黙る。

「私の手で死にたいんでしょ。私が死んだら望みは果たせないよ」
「自分の命を盾に俺を脅すのか」
遼子が兄を見つめ哀しげに微笑んだ。

「ひどい妹だな」
「…お兄ちゃんには生きて償って欲しいの」
「生きろってのは、俺にとって一番の罰だ。だが、お前が望むなら」
洸至が遼子の元へ歩いていく。
遼子へと洸至が手を伸ばすと、何かが弾けるような音と共に、遼子がよろめいた。
倒れそうになる遼子を抱きとめると、洸至はその体をそっと横たえた。
洸至の手にはスタンガンがあった。

「大丈夫。気絶しただけだ。ここを出るとき、追いかけられても困るんでね」

鷹藤のところへ洸至が来た。
縛り付けられたままの鷹藤をのしかかる様に覗き込む。

「遼子のせいで、ゲームはまだ続くことになりそうだ。君にもまたしばらくつきあってもらうことになるな。
 恐ろしかったら遼子のところから逃げればいい。そうしたら君は俺達から解放される」
腫れ上がった顔でそう見えるかわからなかったが、鷹藤は口元をつりあげ、笑みの形を作った。
「つきあうよ」

「何だと?」

「あんたら兄妹に巻き込まれっぱなしの人生だ。最後までつきあうさ」
形だけの笑みだったのが、そのうち、心からの笑いに変わる。
「何がおかしい」
「守ってるつもりだったあいつに、俺達二人、それぞれ守られてるんだ」
洸至から目を外し、鷹藤は床に横たわる遼子を見つめた。

「たいした奴だよ、あんたの妹は」
「同感だな」
洸至がスタンガンを持つ手を鷹藤へと伸ばした。



えらく長く暗くてすいません。
しかも鷹藤悲惨すぎてすいません。
178名無しさん@ピンキー:2010/08/14(土) 22:51:06 ID:dxqj+S8f
>>169-177
GJ!!
鷹藤目線の、見えないけど聞こえるのが…
さらにイイ!です。

図らずも、アンタ最終回のホテルの部屋のロケ地となった
お台場の某ホテルに泊まって来たばかりなので、
勝手に今回の話も、最終回のホテルで脳内再生しましたw
179名無しさん@ピンキー:2010/08/15(日) 23:46:11 ID:amqrCfq9
「下がりすぎだな。あげておこうか」

「お兄ちゃん、何か言った?」
「いや何でもない」

「お茶入ったから、鯛焼き、熱いうちに食べようよ。これ、評判のお店のなの。
 お兄ちゃんの為に並んで買って来たんだから。模型作るのちょっと休んでこっちおいでよ」
「うまそうだな。じゃ、ありがたくいただくとするか。ところで遼子、色は白がいいぞ」
「何のこと?」

「おまえの買った雑誌だろ、これ。特集は『恋愛上手のための愛され下着カタログ』。
 きれいな色の下着にチェックしてあるけど、男ってのはな、白が好きだぞ。白。
 この白のレースが綺麗なやつなんかどうだ。…遼子も下着に気を使う年になったのか。
 お前いくつになった?」

「あ、そ、それは取材の資料よ!年はいいでしょ!
 取材の下調べでこの秋の流行をチェックしてただけで、その、30近いのに、
 もし何かあって服を脱いだ時に色気がない下着で、相手をがっかりさせたらどうしよう、
 なんてそんなこと思ってないからね」

「そうか。もうすぐ30か。遼子が、もうすぐ三十路ねえ。で、相手いるのか?」

「だから、取材の資料なの!三十路三十路、言わないで…。そこまで行くのは、まだまだ遠そうだけど。
 白…なんだ」

「白だな。お前の肌には白が…」

「え?」
「この鯛焼き、うまいな」
180名無しさん@ピンキー:2010/08/16(月) 00:51:19 ID:Q2N3OdzK
鷹藤萌えなので。
鷹藤カゼで寝込む。見舞いにいって…
鷹藤とカップルにふんして取材。
鷹藤と車で張り込み中に。
シチュ希望。
181名無しさん@ピンキー:2010/08/16(月) 18:29:59 ID:2Twed4G5
職人様ありがとうございます!
兄弟会話萌える〜
182名無しさん@ピンキー:2010/08/17(火) 21:21:39 ID:cb75oOwR
「鷹藤くん、コレ。編集長から、今日の取材内容だって」

「なになに?『真夏の怪奇特集!深夜の山奥でひとりでに動く車の怪』?」

「そう、なんかここから車で1時間ぐらいの○○山の山道でね、夜になると
路肩に停まってた車が突然上下に揺れ動くらしいの。で、今夜一晩、鷹藤くんと
2人で張り込んで来いって」

「…なあ、そこって夜景がきれいなデートスポットとかで紹介されてる場所じゃね?」

「え?ああ、そういえば雑誌でそんな記事を読んだことがあるような…。
べ、別に、今度のデートは夜景を見ながらがいいなぁ…と思って
夜景スポット特集の雑誌を買った訳じゃないからね!」

「はいはい」

「とりあえずさっさと行って、終わらせちゃいましょ」

「…あのさぁ…」

「なによ」

「いや、コレって怪奇現象でも何でもなくてさ…多分…」

「なにブツブツ言ってるのよ!早くこんな取材は済ませて、例の事件の取材に
行きたいのよ!ほら!」

「だったら、城乃内さんにコレやらせればいいじゃん」

「私もそう思ったんだけどね、なんか編集長が『男女カップルでなきゃダメだ!』
とか言って…。よくわかんないんだけど、そーゆーわけ」

「(…編集長、確信犯かよ…。まぁ、確かに最近は仕事が忙しくって、
ロクにデートもしてなかったし、編集長の好意、ありがたくいただくとするかな)」

「鷹藤くん?何ニヤニヤしてるの?気持ち悪い…」

「え?あぁ、いやいや何でもない。
ところでアンタ、体は柔らかい?」

「はい?」

「いや、ちょっとあの車じゃ狭いかな〜って」

「体の柔らかさと車と何の関係があるの?それに車ならいつも張り込みで使ってるじゃない?
別に狭くないでしょ?」

「ま、アンタじゃしょうがないか。
じゃ、行きますか。」

「ちょっと、何がしょうがないのよ!
鷹藤くん!待ってよ!」

>>180
導入部分だけですみません…
183名無しさん@ピンキー:2010/08/17(火) 21:46:42 ID:DLoBd9AB
>>182
GJ!
二人で起こす怪奇現象が楽しみだ!

わたしも>>180のシチュでできた。
張り込み編です。
>>182が完成させるまで投下を待ちたいところだが、いつまた規制がかかるかわからないので、
失礼して投下します。
すいません。

>>182の続編までのほんのお目汚しです。
184名無しさん@ピンキー:2010/08/17(火) 21:48:28 ID:DLoBd9AB
背の高いマンションが立ち並ぶ中にある、猫の額ほどの小さな児童公園。
真夜中も過ぎれば、そこにある遊具で遊ぶ者などいない。
木枯らしが寂しくブランコを揺らしていた。

公園の植栽前に止められた一台の車の中から、鷹藤がその様子を物憂げに見ていた。
「そっちはどう。動きあった」
「ないわよ」
「寒いな。今晩このまま朝までコースかね」
暖かくしすぎれば眠くなる、という理由から車のエアコンの暖房は弱めにしてある。
「しょうがないじゃない。居眠りして、撮り逃すよりマシよ」
助手席の遼子は、マンションの出入り口から眼を離していない。
「早いところ来てくれりゃあ、撮って帰れるのにさ」
「こっちの都合で相手が動いてくれることなんかないわよ」

スクープ写真が撮れるまで帰ってくるなと言われ、二人はいま張り込みをしていた。

編集長の樫村が掴んだネタは、若手政治家のスキャンダルだった。
国会での雄雄しい質問ぶり、歯切れのいい演説、恵まれた外見は彼を所属する党内でも1,2を
争う人気議員にしていた。
その男が不倫しているらしい。しかも先輩議員の妻と。
鷹藤にしても、遼子にしても、そいつが誰と恋愛しようがどうでも良かったが、雑誌記者とは
所詮はサラリーマンであり、給料の為には意に沿わぬ仕事も行わなければならない。
今夜の張り込みも、そんな仕事のひとつだった。

「やだ」
「どうした」
「警察よ」
二人の車の前方から、パトロールの警官が二人歩いてきた。
「政治家のマンションがあるから、パトロール多いのかもな」
ここで職務質問を受けて、移動したら、その分時間も機会もロスしてしまう。
「しょうがねえな。いつもの手、使うか」
「うん」
鷹藤が遼子へ覆いかぶさると、軽く抱きしめるふりをした。
車内でいちゃつくカップルを演じれば、警官も見逃してくれることが多かったので、張り込みで
警察に通報されたときは二人でそんな演技をして誤魔化すことにしていた。

もちろんキスなどしないし、あくまでそのふりをするだけだ。
それでも、息がかかるほどの近くに遼子を感じるとき、いつも鷹藤の心臓は高鳴っていた。

遼子に囁く。
「見てるか」
「見てるわね」
覆いかぶさっている鷹藤に車外の様子は見えない。
遼子から様子を聞きながら、あまり密着しないようにして抱きしめるふりをしたままでいた。
無理な姿勢に鷹藤の筋肉が強張る。
「離れないわね」
「のぞきじゃないよな」
「制服着てるもの。政治家のマンションが近いから、疑ってるかも」
「まいったな…」
185名無しさん@ピンキー:2010/08/17(火) 21:50:45 ID:DLoBd9AB
一瞬の間の後、遼子が言った。

「しょうがないわね。唇、借りるわよ」

遼子が鷹藤の頬に手を添えた。

頬に添えられた遼子の手は冷たかった。
だが、唇は温かかった。
すごく温かかった。

遼子のそれは、キスと言うよりただ唇を強く押し付けた不恰好なものなのに、鷹藤の鼓動ときたら
ドラムが乱打するように激しく高鳴っている。
ヘッドレストのあたりに置いていた鷹藤の手が、徐々に下がり、遼子の背中に廻された。
遼子の背が強張るのを彼女のジャケット越しに感じていた。

本人は否定するだろうが、多分コイツは奥手なはずだ。

妄想上では経験豊富らしいが、鷹藤が何かの拍子に遼子に触れたときには、いやらしいとか
下心が見え見えなのよとかなんとか大騒ぎしたくせに、それなのに、今していることは何だ。

遼子は取材となればまるで別人になる。
常識から解き放たれ、驚くほど執拗に、そして大胆になれる。

戸惑い続ける鷹藤をよそに、遼子が唇をはずして鷹藤の首を抱くと、その耳元に唇を寄せた。
まるで愛撫するように吐息が鷹藤の耳朶をくすぐる。

「まだ見てる」

鷹藤も囁き声で返す。

「どうすんだよ」

「…もうちょっと続けるわよ」

その言葉を聞き終える前に今度は鷹藤の体が動いていた。
今度は鷹藤から唇を重ねる。

そんな鷹藤に遼子は少し驚いたようだが、まるで本当の恋人を迎えるかのような自然さで、
その唇をそのまま受け入れた。
鷹藤は身を乗り出し、遼子の背にまわした腕に力をこめ相方の細い体を抱き寄せる。

上手に嘘を吐くなら、嘘を吐いていると思わないことだ。
飲み会の席でこんなことを言っていたのはたしか樫村だったか。

いま鷹藤がしているのは、警官をだますための嘘だ。
そのためのキス。
186名無しさん@ピンキー:2010/08/17(火) 21:53:57 ID:DLoBd9AB
だが、真に迫った嘘が、鷹藤の本当の心をあぶりだす。
嘘ではなく、心からのキスを求めていた。
いま鷹藤は狂おしいくらいにせつなく感じている。

せつなさに引きずられるように、鷹藤は遼子の口内に舌を潜り込ませた。
やりすぎなのはわかっていた。
遼子は怒るだろうか。それとも押しのけるだろうか。

しかし、その舌に遼子の舌が絡みついてきた。
鷹藤の口内に侵入し、歯を舌を探りはじめる。
合わせた唇から溶け合うように二人はお互いを貪りあっていた。

「どんな様子だ」
「こんなところで盛り上がってるよ」

車外から話し声が聞こえる。

「ホテルにでも行けよなぁ」

その言葉を潮に、話し声が遠のいていった。

見せる相手がいなくなったはずなのに、二人はまだ合わせた唇を離せないでいた。
絡み合う舌に、首にまわされた腕の力の強さに、鷹藤の中にもしかしたらという想いが過ぎる。

その刹那、遼子が鷹藤を突き飛ばした。

「な…」
「鷹藤君、来たわよ!撮って!」

遼子の視線の先。
高級車から降りた男が、女の背に手をまわし、マンションのエントランスへと向かって歩いていた。

瞬時にカメラマンの自分へと意識を引き戻し、足下に隠していたカメラを掴むと被写体へと向けた。

「撮れた?」
「当たり前だろ」

正直なところ、タイミングとしてはギリギリだったが、辛うじて使えそうなものは撮れた。

「あとは出待ちか」
「そ、そうね」

助手席の相方は、さっきまでの落ち着きと大胆さがすっかり消え失せ、うろたえきっていた。

「またあいつらが来たら、さっきの手は使えねえな。そうしたら撤収すんぞ」
「う、うん」

今更になって恥ずかしさを感じ始めたのか、暗がりでもわかるほど顔が赤くなっている。

「どうした」
「鷹藤くんって意外とやるじゃない」
「はぁ?」

「け、警官を煙に巻くお芝居、鷹藤くんのおかげでうまくやれたわ。経験豊富な私についてこれる
 なんて、鷹藤君も隅におけないんだから」

淀みなく言っていれば、少しは本当らしく聞こえるが、しどろもどろな上に所々つっかえながら言って
いるので、動揺してるのがバレバレだった。
187名無しさん@ピンキー:2010/08/17(火) 21:57:43 ID:DLoBd9AB

「鷹藤くんはかなりドキドキしてたみたいだけど、私はこんなことくらい平気なんだから。
 スクープの為なら、この程度のことなら出来るのよ」

「平気なんだ」
「平気よ」

「じゃあ、あいつらがまた来たら見せつけてやるか」

「ま、待ってよ」

「平気なんだろ。何とも思ってないんだろ。スクープの為ならこんなこと屁でもねえんだろうが。
 だったらいいだろ」

「何ムキになってるのよ」

おかしなものだ。
あの偽りのキスのせいで、鷹藤は自分に嘘が吐けなくなっていた。

「あんたがあんなことするからだろ」
「わ、私だけじゃないわよ。鷹藤くんだってあんな風にするから」
隣の相方も、鷹藤と同じように嘘が吐けなくなったらしい。
いつものまわりくどい言い回しも、今は鳴りを潜めている。

「当たり前だろ。演技できないだろうが、本当にそう思ってる相手とだったら」

鷹藤はフロントガラス越しにマンションの灯りを見ながら言った。
顔に遼子の視線を感じているが、見返す勇気がなかった。

そんな鷹藤の肩に、遼子が頭を載せた。

「私も」

消え入るような小さな声。
サイドレバーの辺りにあった遼子の右手に鷹藤は自分の手を重ねる。
指を絡ませると、お互いに強く握りあう。

188名無しさん@ピンキー:2010/08/17(火) 21:58:21 ID:DLoBd9AB
「さっきあんた、俺に唇借りるって言ったよな。じゃあ、いつか返してくれるんだ」
「あ・・・」
自分が言った子供みたいな言いがかりに呆れながら、鷹藤は遼子へ体を近づけ囁いた。

「俺は今でもいいんだけど」
相方が潤んだ瞳をこちらに向けた。
いままで遼子の中に見たことがなかった、色気のようなものが漂っていて、鷹藤の鼓動が早くなる。

またキスをした。

今度はすぐに深い口づけへと変わる。
鷹藤は鼓動が重なるほど強く遼子を抱きしめた。
せつなげな吐息。絡まる舌と舌が出す湿った音が心地よく鷹藤の耳を打つ。

求め合い、絡まりあう今度のキスに偽りは無い。

マンションからターゲットが出てくる写真が撮れるだろうか。
カメラマンとしての意識が頭をもたげる。
だが、もし奴が出てきてもこの唇の感触を、腕の中のぬくもりを手放せそうにない。

そんなことも唇の感触に酔いしれているうちに、鷹藤はいつしか忘れていた。


鷹藤だとせいぜい微エロにしかならない。
>>180すまない。
189名無しさん@ピンキー:2010/08/17(火) 22:28:19 ID:DLoBd9AB
>>184-188のおまけ

翌日、仕事から帰り、遼子が普段着に着替えようとしたとき、
ジャージ姿の洸至が部屋に入ってきた。

「遼子、昨日遅かったみたいだな」
「う、うん。張り込みしてたから」

「外でか」
遼子の部屋に落ちていた雑誌を手にとり、パラパラと中を見ながら言った。

「ううん、車の中で」
「その車、蚊でもいたのか」

「蚊?」

「首筋に赤いのがついてるぞ」

洸至の視線に少し険しさがあるのは、気のせいだろうか。
「ええっと、これは」
まさか本当のことなど言えない。
遼子は適当な言い訳を考えようとするが、その度に鷹藤が昨日どうやって自分に触れたかを
つい思い出してしまい、言葉が浮かんでこなくない。

「おかしいな、蚊にしちゃ腫れてない。もしかして、ぶつけたのか」

いつの間にか、洸至が遼子の傍に立ち、首筋を見つめていた。

「そ、そうよ!ぶつけて赤くなっちゃったの」

洸至が束ねた遼子の髪をそっと手で流し、首筋を露わにした。
兄が首に顔を近づけているのか、その息が首筋に触れ、遼子の肌をくすぐる。

「首筋に2つもできてるぞ。…他にもぶつけてないか、見てやるよ」

「お、お兄ちゃん!」
遼子のブラウスのボタンに兄の手がかかる。

「恥ずかしくないだろ、兄妹なんだから」
まるで邪気の無い兄の笑顔に、何故か遼子の背筋が冷たくなった。
「ま、待って!」

「他の男に見せれて、俺に見せられないってことはないよなあ、遼子」

190名無しさん@ピンキー:2010/08/18(水) 12:26:13 ID:vrwki3Xx
色々投下されてて嬉しい!
>182
続きwktkして待ってます〜

>184-188
鷹藤よくやった!しかし首筋のキスマークは死亡フラグだ!!
オマケの続きもお願いします。
191名無しさん@ピンキー:2010/08/18(水) 23:02:25 ID:gOdKNRws
>>190
では、おまけの続き。


「他の男に見せられて、俺に見せられないってことはないよなあ、遼子」

洸至の言葉に遼子が顔色を失う。
「お兄ちゃん、一体何言っているの…」

目の前にいるのは兄のはずなのに、遼子は一瞬見知らぬ男と話しているような気がした。

それは、幼い頃、人ごみで迷子になりかけて慌てて父の手を掴んだはずなのに、それが違う人間
のものだった時に感じた不安に似ていた。

「なに勘違いしてるんだよ。医者に見せられるなら、って意味だよ」

遼子の様子に驚いたように洸至が言った。
今、兄からは先ほど感じた冷気のようなものは微塵も感じない。

「あ、そ、そうよね」
昨日の夜、鷹藤とあんなことになったから、ちょっと敏感になりすぎているのかもしれない、と
遼子は思った。

「昨日遅かったから疲れてるんじゃないか」
洸至が心配そうに遼子を見ている。

「ま、とにかく、見せてみろよそれ。俺はお前の体なら見慣れてるからな」

「えっ」

「おい、変な意味じゃないぞ、子供の頃から湿布はったり、薬塗ったりしてやっただろ」

「で、でもこれ病気とかじゃないから、大丈夫よ」

「でもなあ、さっきから青くなったり赤くなったり、変だぞ遼子。昨日何かあったのか?」

「…何もないって…あっ」
洸至が遼子の首筋にある、鷹藤がつけた印に無造作に触れた。

無造作に動いた洸至の指先は、触れるか触れないかの繊細さで遼子の肌を撫でる。
鷹藤の唇が触れたときの感覚が遼子の中に蘇り、胸の奥が甘く疼く。

「大丈夫か、変な声出して」

「だ、大丈夫よ」
遼子の頬を手で包むと、洸至は妹の顔を訝しげに見ている。

「眼が潤んでるぞ」
頬を包んだ洸至の指先が、そっと遼子の顎のラインをなぞり、そのまま首筋へと降りる。
192名無しさん@ピンキー:2010/08/18(水) 23:04:51 ID:gOdKNRws
「んっ」
堪えようとしても漏れ出る甘い声。
鷹藤にしか聞かせたくない声を、兄の前で出してしまった。

――あんた、首弱いんだな。

鷹藤はそう言って昨夜遼子の首筋を撫で、そして舌で散々弄ったあとで、唇で所有を示す
赤い痕をつけた。

「首に腫れてる場所はなさそうだ」

何も知らないはずの洸至の指は、遼子が蕩けるポイントを過たずに辿る。
鷹藤に弄ばされすぎた首筋は、少し触れられただけでまた昨夜の快楽を呼び起こす。
目の前が歪むような感覚に襲われ、遼子の膝から力が抜けた。

「おい」
洸至が崩れそうになる遼子を抱いて支えた。

「少し横になったほうがいい」
洸至が支えながら遼子をベッドまで連れて行くと、そこに横たえた。

「胸元をゆるめるぞ。そうしたら楽になるから」
洸至が遼子のシャツのボタンを外しはじめた。

「ま、待って」
2つ目のボタンを外したとき、洸至の手が止まった。

「…遼子、たくさんあるぞ」
胸元を中心に薔薇色の印が5つ。
その印は白い肌に淫靡に浮かんでいた。
吸い寄せられるように、洸至の手が、その口付けの痕をすべる。
そしてそのまま、首を下から上へと撫で上げた。

「ひゃんっ」

「痛いのか」
痛くない。
痛くないけど、痛いほどもっと触って欲しくなっていた。

心配そうな顔をした兄が、星座を描くように、指でその痕を辿り続けている。
その動きは、まるで昨日の余韻を正確に呼び覚ます場所を知っているかのようだった。

もちろん昨日だって最後までいっていないのに、キスをしながらただ、あの車内で
触れられる場所を触れ、お互いの体を知ろうとしただけなのに。
それだけなのに。

たった一晩で自分の体がこんなに変わってしまうなんて。
こんなに体がそれを求めるなんて。

快楽から逃れるためか、求めるためか、遼子が身をくねらすので、シャツの裾やスカートがたくし
あがり服が扇情的に乱れていた。
それがわかっても、昨日の熱を思い出した体を止めることができないでいた。
193名無しさん@ピンキー:2010/08/18(水) 23:08:33 ID:gOdKNRws
「熱でもあるのか。顔が赤いぞ」
そういって、洸至が遼子の額に、額を合わせた。

「熱は…ないな」
思わずキスをせがむ様に遼子が顔を上に向けた。

もっと敏感な場所に触ってほしくなっていた。
鷹藤が触れたブラジャーの下に。そこにある固く尖ったところに。

もっと唇で触れて欲しくなっていた。
首筋に。
鎖骨に。
そして唇に。

潤んだ瞳に映る兄が、遼子との距離を詰めてきているように見えた。

「何か言いたいのか」

キスして欲しい。
舌で私を求めて。
その言葉が出かかるけれど、遼子は、そうして欲しい相手の名を呼んだ。

「鷹藤くん…」

兄の動きが止まる。
部屋にあったむせ返るような熱が霧散した。

「鷹藤…?」
洸至がまるで異国の言葉を聞いたかのような訝しげな顔をした。

遼子は飛び起きると、慌てて胸元を押さえて、衣服の乱れを直した。

「い、今の相棒なの。彼に仕事の指示することが多いから、家に帰ってまで
 名前よんじゃった。私なら大丈夫。疲れてたのよきっと」

「そうだな。その痣みたいなのも、たいしたことがなさそうだ。疲れてるみたいだから、
 今日は早く寝たほうがいい」

洸至はそう言って立ち上がった。

「じゃ、着替えてからご飯にするね」

「ああ、そうしてくれ」
遼子の部屋を出るところで、洸至が足を止めた。

「鷹藤…くんだったか。お前の相棒」
「うん、そうよ」

「お前が世話になっているみたいだから、今度お礼でもしておかないとな」
洸至が微笑みながら言った。


兄が出てくると、あっという間にSSが出来上がる。
194名無しさん@ピンキー:2010/08/20(金) 17:26:53 ID:lpmnlG3O
続きキター!! ありがとうございます!!
兄はよく我慢できると思います。
こうして鷹藤くんはお兄ちゃんの怒りをかってしまったわけですね。


最近兄妹系のコピペをみると、鳴海兄妹で想像してしまう自分がいる・・・
195名無しさん@ピンキー:2010/08/20(金) 23:17:08 ID:d9RUj49y
真夏の怪奇現象、つづき書いてみました。
鷹藤×遼子で、すでに経験済みの2人設定です。


「確かに車は停まってるけど…普通に人が乗ってるじゃない。しかもカップルばっかり!」

「そりゃそうだろ。夜景スポットなんだから」

「もう少し上まで行ってみる?」

「別にいいけど…」

「何よ?さっきからずっと生返事ばっかり。
そりゃこんな仕事だけど、やるからにはちゃんとやらなきゃ!」

「まぁ、「ヤル」気はあるというか…」

「何ブツブツ言ってるのよ!まったく、もう!………あっ!」

「どうした?」

「ねぇ、あの車!ヘッドライトもついてないし、なんか怪しくない?運転席に人影もないし…」

「ん?あぁ…そうだな」

「もー!いい加減にしてよ!………あっ!」

「今度は何だよ?」

「あの車…なんか…ちょっと…動いて…な…い?ほら!よ、よし!い、行ってみましょう!」

「はい、いってらっしゃい」

「え?鷹藤君行かないの?」

「あぁ」

「わかった!怖いんでしょ!」

「そんなんじゃねぇよ」

「へ〜、鷹藤くん、こーゆーの弱いんだ。さっきまでの変な態度も、怖いのを我慢してたのね。
へ〜。わ、私は別に怖くなんてないし!!!じゃあ、先輩のコト、良く見ておくのね!」

「へいへい、お気をつけて」
196名無しさん@ピンキー:2010/08/20(金) 23:26:53 ID:d9RUj49y
「おかえり、早かったじゃん」

「た、た、た、」

「何だよ」

「鷹藤君!あのね!あの車、カップルが乗っていてね!でね!」

「で?」

「…その…あの…えっと…」

「女の上に男が乗って、真っ最中だったんだろ?」

「うん、そう……って…えぇぇ!?鷹藤君、何でわかるの?」

「最初に取材内容聞いた時から、何となくそんな想像してたから」

「そ、そうなの?だってコレ、怪奇現象の取材…」

「ソレ、編集長のウソ。多分、気づいてなかったのアンタだけだと思うけど?」

「こ、こんな取材やめよ!やめ!か、か、帰りましょう、鷹藤くん!」

「……ま、せっかくだしさ…」

「え?」

「オレ達もさ、怪奇現象起こさねぇ?」

「な、何バカな冗談言ってるの?」

「オレは、冗談言ってるつもりはないけど?最近さ、忙しくてデートもできなかったじゃん?」

「…そ、そうだけど…」

「せっかくお膳立てして貰ったんだから、ありがたく頂戴しないとさ」

「わ、私はお膳立てされた覚えなんて……んん!」

「キスも久しぶり」

「ん…」

「ココや…」

「ココに触れるのも」

「いや、こんなトコで…」
197名無しさん@ピンキー:2010/08/20(金) 23:36:15 ID:d9RUj49y
「大丈夫だよ、誰も来ねぇって。つか、みんな自分たちのコトしか考えてないって」

「あ…でも……」

「それに…」

「っふ…ん」

「もう硬くなってる」

「そんな音立てちゃ、いや…」

「いや?」

「んっ!ああっ」

「ココはもうこんなに濡れてるけど?」

「っふ!…やっ!言わ…ないで!それに…誰かに…見られ…ちゃっ…た…ら…!」

「いいじゃん、見せつければ。さっきあんたが見たカップルみたいに」

「あ…はぁ…ダメ…そんな」

「いつもよりも濡れてるんじゃない?こーゆーシチュエーションに興奮して感じてたり?」

「あん!…はっ……ああん…いじ…わる…んぅぅん」

「じゃあ、やめる?」

「…え?」

「オレは別にいいけど?(って全然大丈夫じゃないけどな…)」

「…そ、それは…」

「んじゃ、ちょっと狭いけど、ガマンしてくれな!」

「え?…あ!はぁぁん!急に挿れな…い…で…やっ!…や…あ…」

「っふ…はぁ…すげえ締まってくる」

「あん!…だから…言わないでって…」

「声も…もっと聞かせてくれよ」

「だって…あ…やっ!や…あ…」

「あんたの中、気持ち良すぎ」

「あっ…あっ!…ひゃ…あっ…やぁ…っ!」

「やべぇ、イキそう」

「っふ!わたし…も…!」

「んっ!…うっ…く…っ!」

「ひっ…あっっああっ…ああああ!」
198名無しさん@ピンキー:2010/08/20(金) 23:40:13 ID:d9RUj49y

「あれ?編集長、まだ残ってたんですか?お疲れ様です」

「お、鷹藤!……で、首尾は?」

「おかげさまで、バッチリ…」

「ちょっ!鷹藤くん!」

「じゃあ、鳴海、記事よろしくな」

「えっ?だって怪奇現象の取材はウソだったんじゃ??」

「コレ、次号の特集記事だ」

「…………」

「どうしたの?鷹藤くん?ちょっと見せて?
…えっと…『OLが告白!真夏のちょっとアブナい体験!野外で車で…xxx』」

「鳴海、お前も一応OLだろ?実・体・験・談、ヨロシクな!んじゃ、お疲れ〜」

「へ、へ、へ、編集長〜〜〜!!」

「じゃ、俺も帰って寝るかな?久しぶりに運動して疲れたし」

「う、運動って!ちょっと、鷹藤くん!私1人で残って記事書けっていうの?」

「だってその記事に写真いらねーし、撮ってねーし
…それとも…「誰もいないオフィスで…」なシチュエーションも体験してみる?」

「バカぁ!!」



鷹藤で、エロキャラ難しい…って、あれ?もしかして鷹藤がこのスレで最後までいけたのコレが初めて?
って初めてがこんなので申し訳ない…
199名無しさん@ピンキー:2010/08/21(土) 20:26:16 ID:/yqi8fuB
>>195-198
ありがとうGJ!
鷹藤でエロ初めてだ!よかったな鷹藤と言ってやりたい。

鷹藤は兄と違って、まとも過ぎてやりにくいのに、よくぞエロに…(涙)
兄妹エロは見慣れているけれど、鷹遼エロは初めてなので、凄く新鮮に感じる。
200名無しさん@ピンキー:2010/08/21(土) 20:45:57 ID:j5ureirL
よかったよ〜!
何か鷹藤がいい思いをすると、ポンと肩を叩いてやりたくなる感じがするww
201名無しさん@ピンキー:2010/09/02(木) 00:39:20 ID:N7h3Hamb
+   +
  ∧_∧  +
 (0゜・∀・)   ワクワクテカテカ
 (0゜∪ ∪ +        
 と__)__) +
202名無しさん@ピンキー:2010/09/02(木) 19:07:59 ID:hUNSZJNr
某ネズミの国のハロウィンのキャッチコピーが
「また お会いしましたね」だったので、
「遼子かよ!」と突っ込みそうになったw
203名無しさん@ピンキー:2010/09/02(木) 22:33:42 ID:zPTwgRLo
テツコ
204名無しさん@ピンキー:2010/09/02(木) 22:43:34 ID:zPTwgRLo
鷹藤と遼子のこれからの話しを頼みます。

兄がいなくなったんだ。今ならヤれる。
飲み会の帰りとか、色々頭の中ではできてるんだが
文才がない。

205名無しさん@ピンキー:2010/09/04(土) 08:38:31 ID:yrNxgjnD
片山×遼子が浮かんだが、片山のキャラがイマイチわからん…。
変態なのかノーマルなのかw
206名無しさん@ピンキー:2010/09/05(日) 05:51:12 ID:byPGM6Yo
>>205
片山は兄と違ってノーマルっぽいイメージがあるなあ。

といっても、公安の捜査員なので、異性に対する耐性とか、
情報提供などの協力者を心身ともに籠絡するテクニックは身につけてそう。
そんな男に狙われたら、兄に純粋培養されてきた遼子なんてひとたまりもなさそうだ。

しかし兄の眼の黒いうちに片山が遼子に手を出すのは、
腹の減ったワニの口の中に頭を突っ込むより危険な行為ではあるが。

片山×遼子wktkしながら待ってる。楽しみだ〜!
207名無しさん@ピンキー:2010/09/07(火) 22:57:42 ID:C0GvpJGW
>>206
アドバイスありがとうございます。

そう、遼子を籠絡させるのは簡単なんだw
甘いのもダークなのも思いつくのだが、
その先に兄というさらに深い闇が…w

やはり兄×妹に走ってしまいそうだ。
208名無しさん@ピンキー:2010/09/11(土) 05:11:06 ID:bXPTpGQo
あげとこうか。

>>207
それは残念。
今までにない組み合わせにwktkしてた。
兄×妹楽しみに待ってる。
209名無しさん@ピンキー:2010/09/12(日) 23:45:33 ID:8WndbEZU
もう9月ですが、まだ続く熱帯夜のお供に(?)
遼子が夏風邪をひいて、お兄ちゃん看病話です。
エロは低いです。



「寒い…」
ベッドの上の妹は、真っ青になって体を震わせている。
とりあえず解熱剤を飲ませたが、効くまでには時間がかかる。

「寒い…寒いよ…」
ガクガクと震える体が、洸至の心を乱す。
とりあえず寝かせようとベッドから離れようとした時、妹の腕が回って抱きつかれた。

「んん…」
辛そうな喘ぎに、洸至の背中がぶるっと震える。

いや、いくらなんでもまずい。

しかし、絡みつく腕は放してくれそうもなく、洸至の耳元で繰り返される荒い呼吸は
怪しく洸至を誘い、そのまま思わず抱きしめてしまった。

体が密着したところからは、汗がにじんで来る。

遼子はは満足できる温もりを探し当て安心したように、洸至にぴったりと寄り添う。
そっと背中をさすってやると、嫌そうに体を捩る。
熱のせいで、なでられる感覚も痛みなのだろう。
抱きしめるだけにすると、おとなしくなった。

何やってるんだ…俺は…

正直な話、暑い。

しばらく抱き合っていると、妹の体はじっとりと汗で濡れてきている。

「遼子…着替えたほうが良い…」
一応、妹に声をかけてみる。

「遼子…起きろ…」
「ん…?」
自分を呼ぶ声を、遼子は夢の中で聞いていた。

「お兄ちゃん?」
「起きたか?…着替えたほうが良いぞ」
「はぁい」
言われたとおりに、遼子は服を脱ぎ始める。

「!!!ちょっと待て!!!遼子!」
汗で張り付いて衣服が脱ぎにくいのだろう。
もどかしそうに遼子はTシャツと格闘している。

「俺の前で脱ぐな!」
洸至はあわてて妹の肩を抑えてため息をつく。

さすがに…そこまで堅固な理性を持ち合わせている自信が無い。
210名無しさん@ピンキー:2010/09/12(日) 23:52:51 ID:8WndbEZU
つづき


しかし「何でぇ??」と不機嫌そうな遼子の声が響く。
「着替えろっていったくせに…。何で着替えちゃダメなのぉ??」

熱のせいか、完全に子供返りしてしまっている妹にはかなわない。

「あー!あー!あー!わかった!わかった!」

洸至は半ば自棄気味に、妹の服を脱がせ、汗ばんだ体を拭ってやる。

「ん…」
目を閉じて、遼子はされるがままになっている。

あらわになった胸に指先が触れ、洸至は動悸がはげしくなる。
思わず抱きしめてしまい、そして吸い寄せられるように、洸至は妹にキスをしていた。

「んんっ!」
苦しそうに遼子の眉間が寄せられる。
それでも洸至はその熱い唇を追いかけ、そのまま僅かに開いた遼子の唇の隙間から舌を差し込む。

「っふ…ううん…」
洸至の舌が、遼子の口内を思うままに犯す。
そして口付けたまま、洸至はその手を遼子の体に這わせる。

「う…やぁ!…っい、痛いっ!!」
洸至の唇を顔を振って外した遼子の唇から、悲鳴があがる。
やはり熱のせいで、少しの刺激も痛みに感じられるらしい。

「悪い…」
痛みを訴える妹の言葉が、洸至を現実に戻させる。

「ごめんな…遼子…」
「ん…」
痛みから解放された遼子は、満足そうに再び洸至に抱きつく。
まるで欲しいモノに巡り会えたように、遼子は洸至を抱きしめ、さらに脚を絡めてきた。

まったく暑いことこの上ない。
いや、熱いのか。
理性は崩壊間近で、代わりに本能が洸至の中で鎌首をもたげてきている。

そして、相手は自分が何をしているかわかっていない…というのがさらにタチが悪いがどうしようも無い。

妹の熱い吐息を首筋に感じる。
次第にぼうっとしてきて、こちらまで目眩がしてくる。

しっかりと抱きしめられ、洸至はその熱に浮かされた。
211名無しさん@ピンキー:2010/09/12(日) 23:57:18 ID:8WndbEZU
お兄ちゃん、生殺しの巻でした。
お粗末です。

多分、熱出して倒れた遼子を、鷹藤がアパートまで運んできたけど
玄関先であっさりと兄に追い返されたんだろうなぁ…というプロローグも妄想w
212名無しさん@ピンキー:2010/09/13(月) 05:07:17 ID:5shXbxjt
>>209-211
ありがとう兄の生殺し。GJ!!!!

こらえまくる兄がたまりません。
きっと熱帯夜に理性と綱引きして結局何もしないまま朝に…。
もう受難としか言いようのないレベルの生殺しだが、
これもまた甘美なる受難なんだろうな、兄にとっては。

プロローグも待ってます〜。
213名無しさん@ピンキー:2010/09/13(月) 16:25:09 ID:hKLJoXbG
堪能させていただきました!

ちょっとしたエロでも、兄が出てくると話の雰囲気が
ねちっこくて濃い感じになるなあ。
実にいい。
214片山×薬×遼子 1:2010/09/14(火) 12:44:16 ID:Jx4jQE3v
>>205に触発されて、片山×遼子を作ってしまいました。
>>205が作っていたら申し訳ない。
需要があるのかわからないけど失礼して投下。

エロですので、そういったのがお好きでない方は読まない方がいいかもしれない。
215片山×薬×遼子 1:2010/09/14(火) 12:45:23 ID:Jx4jQE3v
もう、ほとんど眠っているのかもしれない。
意識がアルコールで溶けて、ここちよく無意識の海を漂っているように見えた。

「んふふ…。史郎ちゃん…」

誰に抱かれた夢を見ているのか、目を閉じたまま遼子は微笑んだ。
片山は腕に抱いた遼子のうっすら開いた唇の奥へ、大振りな丸い錠剤を入れ、
舌に乗せる。
ミネラルウォーターを口に含むと、遼子と唇を合わせて流し込んだ。
零れ落ちた水が遼子のシャツを濡らすのも構わずに、舌で錠剤を喉の奥へと押し込む。
そのまま暫く遼子の舌を嬲りながら、片山は薬の効き目が現れるのを待っていた。



「相談?わたしに?」
電話口で片山はおずおすと言った。

「他に相談できる女性がいればいいんですが、生憎職場にそういった女性はいないし、
鳴海さんに話すのも気恥ずかしい内容なんですよ。実は、今付き合っている彼女の
ことを相談したくて。俺が忙しすぎて、すれ違いが続いてもう駄目になりそうで…。
もし、遼子さんが良ければですが、相談に乗っていただけませんか」

口からでまかせだった。
だが遼子はすぐに食いついた。

恋愛の相談なら任せて、とか、他でもない片山さんの相談なら乗ってあげなきゃね、
お兄ちゃんだってお世話になってるし、といいつつも、その言葉の向こうからむき出し
の好奇心が垣間見えた。

スキャンダリズムはジャーナリズムではないと普段は息巻く遼子だが、他人のプライベート
を覗けるチャンスをみすみす見逃す程大人しい性格では、雑誌記者はつとまらない。

待ち合わせをしたチェーン店の居酒屋で、片山がさりげなく勧めた酒を遼子はぐいぐい
と飲んだ。
ビールから始まり、ワインに焼酎、日本酒と度数が増えていくのもお構いなしに飲み
続けた。
いつしか片山の相談はそっちのけで、遼子は自分の恋愛(というより片思い)と職場の
同僚(主に鷹藤)への愚痴を語り続けていた。
そして、遼子は思惑通り酔いつぶれた。




「遼子…さん」
「あれ…。ここ、どこ…」
「俺の部屋ですよ。遼子さんちょっと酔っちゃったんで、部屋で休んでたんです。
憶えてます?」
「ん…、なんだか頭がぼんやりする…」
「飲みすぎちゃいましたね。お互い」

「あっ」
ようやく、遼子は自分が置かれている状況に気付いたらしい。
片山の腕の中、シャツのボタンが全て外され、その下のブラジャーがあらわになっている。
「かっ、片山さん、わたし…」
遼子は慌ててシャツの前を合わせると腕で自分を抱くようにして隠した。
216片山×薬×遼子 2:2010/09/14(火) 12:49:00 ID:Jx4jQE3v
「どうしました?」
片山は優しく問いかけながら、酔いのせいなのか、羞恥のせいなのか、熱を持った遼子
の耳たぶを口に含んだ。
「きゃっ…。どうして、片山さん」
遼子の耳元で片山は囁いた。

「俺が彼女とうまくいっていない、っていったら片山さん寂しいんだねって慰めてくれた
 じゃないですか。俺、誤解しちゃいますよって言ったのに、遼子さんが、お互いに
 寂しいんだからいいじゃないって…。だから、俺…」

片山は切なげに言った。もちろんこれも口から出まかせだ。
酔って意識がない状態で自分が誘ったと信じ込ませるための嘘だった。
片山を誘うも何も、遼子は酔いつぶれて眠りこけていただけだ。
遼子の罪悪感につけこむ片山の言葉は続く。

「憶えてないんですね。俺、嬉しかったんですよ、遼子さんにそう言ってもらえて。
 だけど、遼子さんが嫌ならもう止めます」
「わたし、誘っちゃったんだ…」
「遼子さんは優しい人だから。悪くなんかないですよ。俺、調子にのっちゃって」
「片山さん、ごめんね…」
「いいですよ。だけど」

片山が遼子の眼を真正面から見つめた。

「こんなお願い厚かましいかもしれないけど、キスだけしていいですか。そしたら、諦められますから」

片山はその嘘を一瞬自分が信じてしまいそうになるほど、心をこめて言った。
「えっ。キス…」
異性とつきあった経験をほとんど持ち合わせない遼子は、見てわかるほど動揺していた。

「で、でも、わたしのせいだもんね、こんな風になったの。…き、きすだけならいいわよ」
逡巡するような様子を見せてから、背を伸ばすと、遼子は眼を閉じた。
「ありがとうございます。…遼子さん」
二人は唇を重ねた。
遼子にあの錠剤を仕込んで、ちょうど30分。
スイッチを入れる時間だった。

遼子からすれば軽く重ねるだけのキスのつもりだったようだ。
唇の間から片山の舌が侵入してきた時、腕の中で跳ねるような動きをしてそこから逃れようとした。
だが片山の舌が口内の全てをつまびらかにするように動き回り、遼子の舌を絡め取り、
吸い始めるとその動きが止まった。肩を掴んでいた手が、次第に首へと回され、片山を抱き寄せた。
そこで片山は唇を外した。

「キス…だけですから」
恍惚の表情を浮かべたまま、遼子が片山を見た。
「キスだけ…」
「キスだけじゃ、駄目ですか」
217片山×薬×遼子 3:2010/09/14(火) 13:09:06 ID:Jx4jQE3v
「もっと…」
そう言った時、恍惚の表情から普段の遼子の顔へ変わった。
自分の言葉が信じられないような顔をして、遼子が片山を見た。

「もっと?」

遼子の喉にキスをしながら答えを促す。片山の首に廻された遼子の腕に力が込められる。

「教えて下さいよ、遼子さん。どうして欲しいのか」
「片山さん、わたしおかしいの、だけど…」
喘ぐように遼子が言った。
返事の代わりに、片山は遼子を押し倒した。

どんな女も同じだ。
薬飲んだら、自分から足を絡めて、結局は腰を振るんだ。

鳴海さんが喉から手が出るほど欲しいくせに、手を出さずに、眼を覆い、耳を塞いで
真実から遠ざけ守り育ててきたあなたの妹もそうなんだよ。
神聖でもなんでもないただの雌に、あんたはかしずいているんだ。

片山は鳴海洸至のことを畏怖し、崇拝に近い感情を抱いていた。
刑事としても、犯罪者としても。
非情にして狡猾。冷酷で苛烈。障害は全て粉砕し、己の理想へとただひたすらに進む。
片山からすれば全てを兼ね備えたように見える洸至のたった一つの瑕疵。

それが遼子だ。

洸至に守られて生きながらえているくせに、洸至の計画の邪魔をする。
気に入らなかった。
勘が良く、一度真実の匂いを嗅ぎつけたら、しつこくそこから離れようとしない。
洸至も片山もそんな遼子には手を焼かされている。
それに何の手も打たない洸至も気に入らなかった。
洸至が遼子に時折見せる甘さも気に入らなかった。
だから、洸至が守り慈しむ存在を、引きずり落としたくなった。

もちろん、このことを洸至に知られたら爆弾を抱かされるか、鉛玉をぶち込まれるか
ロクな死に方はしなさそうだが、計画が大詰めを迎えている時に手をこまねいて遼子が
動き回るのを見ているのは我慢ならなかった。


「駄目よ…片山さん」

遼子が片山の胸を押す。理性の最後のあがきにも似たその動きは、あまりにか弱く、
逆に片山を愉しませる。
ベッドの上に横たわる遼子に覆いかぶさるようにしながら、遼子の服を脱がせ、下着
だけにすると、その体を眺めた。
暗がりで浮かぶような肌の白さ。
大きすぎない胸、そこから流れる腰までの見事な曲線、それに続く足は長く形がいい。
普段服の下に隠れている遼子のスタイルは片山が思った以上に良かった。
218片山×薬×遼子 4:2010/09/14(火) 13:11:34 ID:Jx4jQE3v
「お兄さんに知られちゃうかな…」

ブラジャーをはずし、上へずらすと、既に固くなった乳房の先端がこすれたのか、遼子が甘い声を出した。
「あんっ…。お、お兄ちゃんには編集部の女の子と飲んでるって…んっいやっ」

軽くひと撫でしただけで、ひどく感じているようだ。
薬の効き目に片山はほくそ笑んだ。

「いやって言ってるのに、すごく、固くなってる」
まだまだ夜は長いというのに、すでに遼子の息は荒い。
先端に吐息をかけると、遼子は声を出して反応した。
やわらかな乳房に吸いつく。
だが、先端だけは存在を忘れたように唇も指も触れず、乳房を手のひらで揉みしだき、
舌で撫でまわすだけにした。

「ん、…あ、か、片山さん」
「どうしました」
「お願い…」
「何です」
「やめて…」
「やめてもいいですけど、本当にいいんですか」
「…」
「言えないんじゃ、わからないなあ」
少し間が空いた。

乳房を揉みしだかれながら、遼子はもどかしそうに体をくねらせ続けている。
決定的な何かを求めて、片山を見つめた。
「…わたし、おかしい、どうしよう」
消え入りそうな声だった。
「遼子さん、すごく、かわいいですよ」
顔を赤らめ背けた遼子の頬にキスをすると、片山は乳房の先端に吸いついた。
鼓膜を犯すように卑猥な音を立てて吸った。
同時に、空いている方の先端を指で強く転がす。

「あああああああ」
薬で押し広げられた感覚と、引き延ばされた快楽が遼子に一気に押し寄せた。

「まだ、胸しか触ってないんですよ…。楽しみだな、遼子さんがこれからどうなるか」
唾液と汗で遼子の胸は濡れて光っている。
荒い息と、あえぎ声と片山が立てる湿った音が部屋に響き渡る。
片山は胸に吸いつきながら、遼子の下着に手を伸ばす。
向こう側が透けて見えるほど、股の部分が濡れていた。その部分からは濃厚な雌の匂いが漂う。
下着の上からそこに触れた。

「だめっ」
「遼子さん、だめならここでやめますけど。そしたら、この濡れた下着をはいて遼子さん
帰ることになりますよ」
「やめて…そんなこと言わないで」
「じゃあ、続けて欲しかったら、そう言ってください。わたしの…に触ってくださいって」
卑猥な言葉を遼子の耳元で囁いた。
「片山さん…」
暗闇の中、遼子の眼が濡れて光っている。せつなげに喘ぎながら、片山を見つめた。
219片山×薬×遼子 5:2010/09/14(火) 13:14:05 ID:Jx4jQE3v
「言えない?」
片山の胸の中で、遼子が軽く首を振った。
「そうかあ」
最も敏感な部分にあたるように下着の股の部分を引っ張ると、股間に食い込ませる。
「ひゃっ」
「こんな下着穿いて帰るんじゃ、帰りに痴漢にあっちゃうかもしれませんよ。
 だって、すごくいやらしい匂いしてますから。お兄さんも驚いちゃいますよきっと」
「やめ…て、そんなこと言わないで」
薬のせいで、こらえるのもつらいはずなのに、遼子は最後に残った理性のか細い糸に
まだ縋りついているようだ。

指二本で亀裂をなぞる。だが、もっとも敏感な部分から巧妙に指をずらしたままだ。
下着の上から往復するだけなのに、下着から溢れ出たものが太ももから垂れ、シーツに零れ落ちた。
何かを催促するよう遼子の腰は本人の意思を離れて片山の腕に押し付けられ、くねっていた。

「遼子さんの体の方が正直だなあ」
「んんっ…」
「遼子さんの許しもなく触れないから、こうするしかないんですよ。俺だってつらいんです」
そう言うと、親指で遼子の最も敏感な場所を軽く、あくまでも軽く撫でた。

「いゃっ、あっ」
悲鳴にも近い声をあげ、遼子がのけぞる。
薬の効力は全身のすみずみにまで行きわたり、軽く触れただけで脳が痺れるような
快楽が走るはずだ。

「ほら、欲しいでしょ。言って。ちゃんと言ってくれれば」

またそこに触れる。羽根で撫でるような優しさで。
それはもどかしさを募らせるだけで、遼子が求める刺激からは程遠いはずだった。
何かに耐えるように、遼子の腕に力が込められる。
片山は舌を遼子の耳に這わせ、その汗を味わう。

「言って」
片山がささやくが、遼子はまたも小さく首を振った。
もう理性だって蕩けてなくなりそうなくせに、なんで堪えられる。
片山だって、自身が堪えられないほどたぎっているというのに。

「片山さん、…いつもと違う人みたい…。そんなに、悲しいの、彼女が遠くなるのが。
まるで怒ってる…みたい」

押し寄せる波に耐えながら、遼子が潤みきった眼で悲しげに片山を見た。
片山の中で何かが弾けた。
遼子の下着を剥ぎ取ると、いきなり指を遼子の中に突きいれた。

「ああああんっっ」
叩きつけるように指を動かし、根元まで突きいれるたびに、遼子の敏感な部分をも
押しつぶすように嬲る。
「んっふっ」
ここまで来てどうして俺のことを思いやる。
雌になれよ。堕ちてくれよ。
指を増やす。叩きつけた指の付け根に泡が出るほど溢れ出ている。

「あっ、あんっ」

あんたの兄さんが知らないところで、堕としたいんだ。
自分から体をすりよせ、快楽を督促するような女だと証明したかった。
片山の指で遼子は乱れ続けているが、時折せつなげに片山を流し見る。

まるで憐れむように。
220片山×薬×遼子 6:2010/09/14(火) 13:16:56 ID:Jx4jQE3v
薬でおかしくなってるはずのあんたが、どうしてそんな顔をして俺を見る。
――――だったら、啼かせてやるさ。
理性が弾け飛ぶくらい啼かせてやるさ。

「きゃああああああんっ」
激しく出し入れする指を軽く曲げ、内壁をこする。
何度か位置を変えながら出し入れするうちに、遼子が堪え切れなくなる一点を見つけた。

「ここでしょ」
「あ…あふっ…、っんんんんんっ」
眉をひそめ、愉楽に溺れそうになる自分を堰き止めようとする表情は逆に片山を猛らせる。
「ここなんだ」
片山の手から滴り落ちるほど、遼子の中から溢れ出て来る。
「シーツが汚れるくらい濡れてますよ」
「いや、片山さん、あんっ…ふっ、いいっ、いいっ、…いやっ、いきそう!」
「見ててあげるから、遼子さん、いってよ」
遼子を追いこむようにそこを攻め立てる。

「あ…ああああ、いいっ、いくっ」
遼子はのけぞると、軽く震えそれから崩れ落ちた。
眼は開いているが、ぼんやりとしてどこを見ているのか定まらない様子でいる。
四肢を投げ出し、肩で息をしながら、まだ余韻の中にいるのか身動きがとれないようだった。

「遼子さん、気持ち良かった?すっごい感じてたみたいですね。
じゃ、これ入れたらどうなっちゃうのかな」
「えっ…?」
片山が遼子の太ももを押し開くが、抵抗しようにも力が入らないらしく、なすがままだ。
太ももの間に腰を入れあてがう。
「いや…」
口ではそう言ってるが、手を添えなくてもいいくらいに潤みきり、そこは誘うように
開いていた。

「さっきからそればっかり。だけど」
片山が一気に遼子に押し入ると、またも大きくのけぞった。
「んんっ…あああっ」
指とは違う質量が内壁を擦り、片山が散々荒らして快楽を引き起こした部分をまたも刺激する。
「簡単に入っちゃいましたよ。欲しかったんでしょ。もっと気持ちよくしてあげますよ」
「いやっ、だめよ片山さ…あっ、…あああんっ」
片山が軽く腰を動かしただけで、大きく乱れ啼く。

腰を引き、打ち付け、根元を抉る様に突きあげる。
そのたびに合わせた部分は卑猥極まりない湿った音と破裂音を立てている。
普段の遼子なら頬を赤らめ恥ずかしがるであろう音も、もう耳に入らないようだ。
遼子は面白いように乱れた。
理性は遠くへ追いやられ、本能だけで乱れ狂っていた。
腕を投げ出し、腰を片山に合わせて動かしている。
片山は全身で遼子を味わい、遼子が作り出す快楽に身を任せ、そして遼子に快楽を与えた。

啼かせて乱れさせながら、この上なく一つに溶け合いながら、片山は飢餓感にも似た
想いに駆られていた。
あの眼で、さっきのあの眼で自分を見て欲しかった。
薬を使って雌に引きずり落としながら、兄の横で微笑んでいるいつもの遼子を片山は求めていた。

221片山×薬×遼子 7:2010/09/14(火) 13:18:15 ID:Jx4jQE3v
「一緒に…いきましょうよ」
汗にまみれ、口を半開きにして快楽に溺れている遼子に思わず口づけていた。
そのまま腰を打ち付け続ける。
遼子をもっと味わいたい。
だが、終わりが間近にあることを背筋を駆け上がる感覚が告げている。
片山が遼子を揺らすリズムを高めると、合わせた口から、漏れる声のリズムも上がっていく。
「あっいやっ、いくっ、んんん…あああああああぅんっ」
「俺もっ…」
のけぞったあと、弛緩しきった遼子が身動きするのを止めた。
片山は一気に引き抜くと、遼子の腹の上に精を放ち、それからまた口づけた。
まるで反応がない。
「遼子…さん?」
気を失ったらしい。

片山は不思議そうな顔をして傍らの遼子を見つめていた。
いつもならこんな時でも、冷静にその状況を見ている自分が、今はこの行為に真から
没頭していた。終わりが来るのを恐れてもいた。
薬を飲ませた後、舌で嬲った時に俺にも薬が入ったのか。
それとも、俺もこの女に…?
洸至のように囚われつつあるのか。
もう、どっちでもいい。
俺が堕としたんだ。
洸至が慈しみ守ったものを、引きずり落としてやった。

だが自分が望んだ地点に辿りついたというのに、片山は満足感よりも虚しさを感じていた。
自分の気持ちがわからぬまま、片山が遼子の頬に触れようと手を伸ばした時。
片山の携帯が鳴った。
洸至からだった。
222片山×薬×遼子 8:2010/09/14(火) 13:19:52 ID:Jx4jQE3v
片山のアパートのそばに止めた車の前で洸至は待っていた。
名無しの権兵衛の時に使う車だ。
洸至は片山の腕の中の遼子の寝顔を見つめていた。
「まだ薬が効いてるみたいだな。それとも、お前のせいかな」
後部座席のドアを開け、そこに遼子を寝かせるように促した。

「…全部知ってたんですか」
遼子を起さぬように、洸至が静かにドアを閉めた。
「ああ。悪かったな、動画で見てたよ。お前の部屋にカメラを仕込んでおいたんだ。
お前も、もうちょっと気を使えよ、あんな鍵じゃ誰でも入れるぞ。
俺がお前の部屋に入ったのはだいぶ前なのに、気付きもしないなんてなあ」
「…なぜこんなことを」

「お前、遼子のことずっと狙ってただろ。惚れたとかそんなんじゃなくて。…俺のもの、だからか」
コートのポケットに手を入れ、車に寄りかかりながら、洸至が片山を見た。
心の奥底を見透かすような眼だった。
「カメラは安全のために仕掛けさせてもらった。大事な妹だからな。薬はやりすぎだが、遼子も楽しそうだったから許すよ」

「俺、遼子さんと」

「だからどうした。別に俺の女じゃない。あいつだって大人だ。男と二人で飲んで、
酔い潰れたらどうなるか、それくらいわかってるはずだ。俺はそんなに了見の狭い男
じゃないぞ。」

片山は虚脱感に襲われた。

「わかっていて、わざと俺に抱かせた…。本当は鳴海さんこそ…」
「何言ってるんだよ、兄貴の俺が抱ける訳ないだろ」

洸至は笑みを浮かべた。だが瞳は海の底のように昏く冷たかった。
片山の背筋が粟立つ。
止めようともせず、全てを見ていた。
嫉妬に狂いながら、自分が求めても手にすることができない女の愉楽に溺れる姿をじっと見ていたのか。
どんな目で自分と遼子の痴態を見ていたのかと思うと、今は洸至の眼を見るのが恐ろしかった。

「なんだ、薬使って遼子を抱いたくせに、変な顔するなよ。部屋で目を覚ませば、
遼子も今日のことは夢だったと思うさ。俺もフォローしておくよ。真実さえ知らなきゃ、
遼子も傷つかない。
明日…、もう今日だな。今日も一日張りつくぞ。少し寝ておけ。じゃあな」

洸至は車に乗り、走り去った。
下半身に残るけだるい快楽の残滓。
だがそれより脳髄に沁みる恐怖の感触の方が勝った。
とりあえずひと眠りしよう。
…底なし沼に沈むような恐怖を抱えて眠れれば、だが。
片山は足を引きずる様にしてアパートの部屋を目指した。


お粗末さまでした。長くなってすいません。
しかも兄をキングオブ変態にしてしまいました。
223名無しさん@ピンキー:2010/09/14(火) 15:07:53 ID:wCFHoJyJ
片山×遼子 GJ!!

そして兄、こえぇぇぇ。
だが「キングオブ変態」に、茶吹いたw

今度は鷹藤の所のカメラで…ry
224名無しさん@ピンキー:2010/09/15(水) 22:25:52 ID:hEw68e9p
兄妹を書いていたら、突然、鷹藤×遼子の「初めて」が浮かび
先に出来てしまったので投下します。


「鷹藤くんの…好きにしていいよ」
こんな危険な言葉を簡単に口にして良いものではない。

遼子は頬も耳も指先も、どこもかしこもほんのりとピンク色に染まり、
鷹藤の欲望を煽る。

鷹藤は無言のまま遼子の顎を掬い上げ、その唇にそっと自身の唇を落とした。

瞬間、わずかに震えた遼子が愛しくて、怖がらせないようにそっと唇を落としていく。
何度も、何度も…。
次第に遼子の体から余計な力が抜けていく。

「本当に…俺の好きにしていいのか?…後悔しないのか?」
「うん…いいよ…。鷹藤君は…私を守ってくれた…。鷹藤君だって、お兄ちゃんのせいで
あんなにひどい目にあったのに…それなのに…いつも私の側にいてくれて…私の味方でいてくれて…」
遼子のその言葉に、鷹藤は一瞬むっとなる。

「迷惑かけたから、だからお詫びに抱かせてくれるって訳か?」
「違う!そういう訳じゃ…。」
「俺は…アンタが好きだ。だから抱きたい。ダメか?」
「ううん。その…私も…鷹藤君のことが好き…というか…」
「『というか?』って何だよ」
「…好き…です…」

遼子の言葉に苦笑しながら、鷹藤はそのまま優しく遼子をベッドに押しそして両手をベッドに押し付けると、本格的なキスを与える。

舌を中に滑り込ませ、歯の裏を舐め上げ、驚いて奥に引っ込んでいる
遼子の柔らかな舌を強引に絡め取る。
たっぷりとその味を堪能していると、その刺激に耐えられないといったように、
遼子が腕を引こうとすその抵抗に、鷹藤はさらに狂おしく深く口付ける。

「んん…ふ…んぅ」
唇を放した瞬間、遼子は甘い声を漏らす。
その声を耳にして、鷹藤は自分の中の熱がさらに上がるのを感じる。

すでにジーンズを押し上げて脈打って存在を主張する自身を宥めながら
遼子の両腕をゆっくりと解放する。

しかし遼子は、ぼうっとしたまま動かない。
その隙に、手際よく遼子の衣服を脱がしていく。
白い肌があらわになり、思わず目が釘付けになる。

これからここに自分の所有の証をいくらでも付けて良いのだ。

甘美な誘惑は、鷹藤を捕らえて離さない。

露わになった太ももは、怪しいまでに鷹藤を誘う。
225名無しさん@ピンキー:2010/09/15(水) 22:43:56 ID:hEw68e9p
思わず鷹藤はその柔らかな太ももに手をかけ、左右に押し開く。

「いやぁ!」
突然、とんでもない所に未知の感触を感じて、遼子が我に帰る。
自分の足の間で、鷹藤の髪が揺れているのを見て、あまりの恥ずかしさに気が遠くなる。

「鷹藤くん!やめて!」
遼子の抵抗もものともせず、鷹藤は自分の欲望のままに唇を太ももの内側に押し付ける。
少し吸い上げると、素直に反応する遼子がかわいくて、足の付け根までそのままのぼりつめていく。
白いレースのきわどいラインを舌でなめ上げると、ひと際高く遼子が声をあげた。

「あぁっ!!やだっ!そ、そんなことしないで…」
遼子が懇願するが、鷹藤は笑って答える。

「だって、俺の好きなようにして良いんだろ?じゃあ、俺はこうしたい」
下着の上から、唇を遼子の秘所に押し付ける。
遼子の発する甘い匂いに、鷹藤はクラクラと遼子に溺れていく。

「んっ…やだぁ…やぁ…んっ!」
遼子の唇から零れ出る甘い声は、絶え間なく鷹藤を煽り、そして煽られるまま鷹藤は
遼子の体を貪っていく。

やがて、下着から唇を離し、いったん体を起こした鷹藤は、遼子を抱き寄せ耳元で囁く。

「好きにさせろよ?」
そして遼子の胸を覆うレースのブラジャーをパチリとはずす。

「鷹藤…くん…?」
ただじっと見つめられるのが恥ずかしくて、助けを求めるように小さな声をあげた遼子に
軽い啄ばむようなキスを与え、鷹藤は優しげな微笑を浮かべたまま、最後の一枚に手をかけて
有無を言わさず取り去る。

「やだっ!!!」
一糸纏わぬ姿を鷹藤の目の前にさらされ、恥ずかしさで必死に自身の体を隠そうとする遼子の両手を
一括りに頭上に纏め上げ、鷹藤はゆっくりと遼子を鑑賞する。

小さめの胸も、折れそうなウエストも、しっとりとした白い肌も、全てが鷹藤の好みに合わせて
作られたみたいでウキウキとした気分が沸きおこる。

掌で胸の膨らみをゆっくりと撫で上げ、
そしてそのままなだらかな腹部をなでおろし、
先ほどまでたっぷりと唇で楽しんでいた秘所に手を滑らせる。
これまでの刺激で、そこはしとどに濡れ、鷹藤の指を受け入れる。
226名無しさん@ピンキー:2010/09/15(水) 23:02:14 ID:hEw68e9p
「っあ!!…あん!いや!」
鷹藤の指がトロトロと溢れ出る蜜をかき回しながら、花弁を一枚一枚丁寧に愛撫していく。

「あっ…あん…ううん…」
爪でやさしく引っかいたり、指の腹で擦ってみたり、特に最奥の壁を戯れにつついてみたり。

「ああん!!…いやっ!!…やめ…あああん!」
鷹藤に快楽を与えられるたび、遼子の嬌声が響く。
遼子の淫らな表情に心奪われ、鷹藤は夢中で遼子の中の熱を楽しむ。
貪欲に求めて、体の下の愛しい女の啼き声を引きずり出す。

十分に潤った遼子の中から一旦指を引き抜き、遼子の胸や耳にキスをしながら囁く。
「アンタを…俺がずっと守るから」
「鷹藤…くん…」
「何があっても。守るから。」
「うん…」
「好きだ…」
いくら言っても言い足りないような気がして、耳朶を口で舐りながら、愛してると何度も囁いた。

すでに力を失って、抵抗など忘れ去っている華奢な体に手をかける。

足を大きく割り広げると、桜色の濡れぼそった花弁が鷹藤の目の前に現れる。
誘われるまま、鷹藤は自身を入り口に含ませると、ゆっくりと挿入していく。

「あ…あぁ…いっ!!」
遼子の指先は、知らぬ間にシーツを破らんばかりに握り締める。
鷹藤は、あまりに狭い遼子の中に、そして遼子のつらそうな様子をみて
「やめるか?」と尋ねる。

「ダメ…やめないで…」
遼子は痛みでつらそうな顔に、健気に笑顔を浮かべて答える。

「力…抜いて…」
いたわるように囁くと、遼子の中に最後まで入っていった。
遼子は重なった体の下で、涙を浮かべている。

「大丈夫か?」
鷹藤の問いに、遼子は微笑み頷いた。
深く唇を重ねると、鷹藤はゆっくりと動き出す。

声無き悲鳴が、遼子から上がる。
「もう、やめねーからな」
「うん…いいよ…好きに…して…」

結局遼子は、あまりの痛みにひどく啼いた…いや泣いたが、鷹藤は思う存分遼子を堪能して
満足して眠りについた。



以上です。
お目汚し失礼しました。
兄妹の暗いの書いていた反動で、ちょっと甘めですかね…。

お兄ちゃんが見てないことだけを祈ります……。
227名無しさん@ピンキー:2010/09/15(水) 23:22:14 ID:5WiZU0Cu
>>224
職人さまありがとう!GJです!!!!

「好きにさせろよ」
男らしい台詞にグッときたぞ!
そのあとのエロを絡めながらの愛の言葉といい、
鷹藤かっこいいじゃないか!

お兄ちゃんは見てますでしょうな…。
うわあ、怖いっ。でも見たいっ。
お兄ちゃんは嫉妬にもだえる姿が似合うんですよね。

兄妹の暗いの…読みたいです。楽しみにしています!
228名無しさん@ピンキー:2010/09/17(金) 11:19:03 ID:W27y2+DH
NTR属性を持つキングオブ変態お兄ちゃんか・・・
229名無しさん@ピンキー:2010/09/18(土) 17:08:54 ID:Y/4Ram8/
もしも兄が鷹藤の部屋を覗いていたら…。
エロなしです。

片山の一件から数日後。
洸至は何箇所か構えているアジトのひとつに居た。
部屋を覆うように置いてある本棚にはミステリー、犯罪がらみの実録ものにまじって工業化学、
建築学の専門書が置いてある。
ミステリーの文庫本の背が日焼けしたものが多いのは、父によって燃やされた本と同じものを古書店
を巡ってコツコツ集めたからだった。
父に殴られながら、破壊を夢見た少年の部屋。
それを復元したのがこの部屋だった。

壁面にあるモニターを、洸至は気のない様子で眺めていた。
モニターの中には鷹藤が居た。
先日の片山の件の翌日、凄絶な二日酔いと、洸至による説教で大いに反省したのか、遼子はその後
飲みすぎることもなく、仕事の後は大人しく家に帰ってくるようになっていた。
そんな遼子がこの男の部屋を訪れるはずもなく、この部屋を見る意味はほとんどない。
今はただ、仕掛けたカメラが正常に作動するかのチェックの為だけに見ていた。

鷹藤の生活は単調そのものだった。

仕事から帰ると、早い時間であれば洗濯機を回し、そうでなければコンビニ弁当を食べ、シャワー
に入ってビールを飲んでから寝るだけだ。
仕事のない日は終日出掛けているか、家に居る日があっても、終日寝ているか。
今日は前者の日だった。
洗濯機を回しながらシャワーを浴び、髪をドライヤーで乾かすと、ビール片手に枕元に山のように
積んである文庫本に手を伸ばす。
何度も読んだせいで、多少古ぼけた本を開き、中ほどから読み始めた。

暴力が吹き荒れ、陰惨な描写が叩きつけるような文体で綴られるが、血生臭くも、抒情的な物語
が展開されるミステリーだった。
洸至も好きな作品だ。

「いい趣味してるじゃないか」
洸至が笑みを浮かべた。
洸至がモニターの電源を落とそうとした時、鷹藤の携帯が鳴った。
携帯を手に取り、発信者名を見て、鷹藤が眉をひそめた。

「はい、鷹藤」
230名無しさん@ピンキー:2010/09/18(土) 17:09:29 ID:Y/4Ram8/
やる気のなさそうな声で応答する。
「こんな時間になんだよ。呼び出しかよ…違うのか。あんた、どうしたんだ、そんな声出して」
電話は、遼子かららしい。
「相談?俺にか。…まあ、あんたは確かによっぱらうと手に負えないタイプだけど」
しかも、仕事がらみの電話ではないようだった。
洸至が電源に伸ばした手を元に戻すと、モニターに眼を注ぐ。

「はあ?…片山さんと?飲んで、それで…?」
鷹藤は適当な相槌を打ちながら、しばらく遼子の言葉に耳を傾けていた。
「…片山さんがそんなことするタイプに見えないけどな」
あの日のことを話しているのか。
記憶に残っていると思えなかったが、快楽のあと特有のけだるさから、あの日、何かあったと疑い
不安になっているらしい。

問題は、そのことを何故この男に相談しているか、だ。

「いつもみたいに、飲み過ぎて変な夢見たんだろ。あんたの兄さんがそう言ってるなら間違いないんじゃねえの。
 大丈夫だって、酔い潰れたあんたは重いだけで、そんなことに付き合えないくらいベロベロだからさ。
…いつもあんたを引きずって帰ってる俺が言うんだから、信用しろって」

遼子はまだ納得していないのか、また暫く一方的に話しているようだ。
鷹藤の相槌がしばらく続いた。

「…自分が知らないところで変なことしたんじゃないかって?
逆になんて言うか、あんたはそういうところは真面目すぎる位真面目だって。
現にこうやってそのことで落ち込んでんだからさ」

口調はぞんざいだが、遼子に語りかける声は穏やかで優しい。

「もし、あんたが思うようなことがあったとしても、それで俺は見損なったりしねえって。
 あんたはあんただ。それに、俺の知る限りあんたはそんな人間じゃないよ」

最後の方はひどく真面目な口調で言った。
鷹藤の言葉で、遼子が納得したようだった。
洸至の中で、何かがざわつく。

「…いいって。そんな落ち込むなよ。飲みすぎただけだろ。きっと夢だよ。疲れてんだよ、
早く寝ろって。じゃあな」
通話が終わろうとした時、鷹藤が意外そうな顔をした。
「ああ…おやすみ」

そっけないが、微かに甘さを含んだ声で鷹藤は言った。
231名無しさん@ピンキー:2010/09/18(土) 17:10:08 ID:Y/4Ram8/
鷹藤は通話が終わった後も、暫く手の中の電話を見つめていた。
「おやすみ…か」
鷹藤が口元に笑みを浮かべた。

片山と遼子の動画を見た時も、渇望と怒りと嫉妬がないまぜになった感情に襲われたが、まだ
どこかで安心感があった。

あの時、片山は遼子の心を掴んだ訳ではないからだ。

だが、今、遼子は洸至に頼らずに、鷹藤を頼り、信じ、その言葉で落ち着いたようだった。
遼子と体を交わした片山よりも、ただ言葉を交わしただけのこの男の方が気に入らなかった。
洸至が眼を細めてモニターの鷹藤を睨む。

「普通にしてりゃあ、あいつも、かわいいんだけどな」
鷹藤はベッドに仰向けに寝転がると、天井を見つめ、しばらく遼子が最後に言った一言を反芻
しているようだった。

「恋のはじまり、ってやつか」
いまその顔を誰かが見たら、震えあがる様な表情を浮かべながら、洸至が言った。
今晩ばかりは甘い夢でも見るといい。
これからたっぷり悪夢を見ることになるだろうからな。
洸至は冷たく笑うと、モニターの電源を落とした。


エロなし、遼子なし、兄と鷹藤だけという微妙な代物ですいません。
232名無しさん@ピンキー:2010/09/18(土) 21:47:27 ID:bqI908op
>>229-231
鷹藤の部屋ver、GJです。ありがとうございます。

鷹藤くん、逃げてー!超逃げてー!
まぁ、無駄なんだけどね…。

そろそろはじまって1年経つんですね。
「メリークリスマス」の後、プリーズ!
233名無しさん@ピンキー:2010/09/20(月) 16:59:12 ID:ZV9Af+gM
今ちょうど録画してた最終回を見てました。
遼子に銃を渡して両手を兄ちゃんが添えるんだけど、その手つきがエロいですww
234名無しさん@ピンキー:2010/09/20(月) 21:28:00 ID:jrnIxL/z
俺か世界か、どちらを救うかの二者択一を迫る、凄すぎる愛の告白w

エレベーター乗ってからの兄は、周りの空気が歪んで見える程の
エロオーラ全開だったもんな…。

ものすごく濃厚でエロいものを見させてもらった気がした最終回だったが、
普通の意味でのエロシーンは一切無い。
兄妹としての一線を越えちゃいかんという抑圧からくる息苦しいまでの
あのエロさ。
あの小澤さんは凄かったなあ。
235名無しさん@ピンキー:2010/09/20(月) 22:46:34 ID:ZV9Af+gM
今さらだけど、やっぱりDVDを買うべきか…
236名無しさん@ピンキー:2010/09/20(月) 23:14:59 ID:jrnIxL/z
わたしも持っていない。
やっぱ欲しい。BOXだと特典もあるしな…。
237名無しさん@ピンキー:2010/09/20(月) 23:23:41 ID:ZV9Af+gM
前レスでもあったけど、特典映像で、兄妹の映像が萌えるって…
ん〜どうしよう。うちの近所じゃレンタルやってないし…
238名無しさん@ピンキー:2010/09/20(月) 23:28:48 ID:g9HvRqrr
ネットレンタルがある
239名無しさん@ピンキー:2010/09/21(火) 00:12:55 ID:HWleIXE9
ネットレンタルがありましたね!
ネットレンタルでも特典映像って見られますかね?
240名無しさん@ピンキー:2010/09/21(火) 00:30:45 ID:8+QUt4/J
>>120によると、各巻に分散して入っているらしい。
241名無しさん@ピンキー:2010/09/21(火) 01:10:32 ID:+Ow0gTOQ
>>239
自分はGEOでネットレンタルで借りたけど
特典映像あったよ
242名無しさん@ピンキー:2010/09/21(火) 01:59:12 ID:HWleIXE9
>240、241
ありがとうございます。んじゃレンタルして、萌え萌えしてみますw
243名無しさん@ピンキー:2010/09/21(火) 22:26:44 ID:8+QUt4/J
鷹藤×遼子で飲み会帰りできました。
エロありバカップルです。


「ねえ、鷹藤君」
まどろんでいた鷹藤が眼を醒ますと、男もののTシャツを着た遼子が覗きこんでいた。
「先、起きたんだ」
鷹藤が遼子を抱き寄せ、キスしようとすると、遼子が身を固くし、その手から逃れた。
鷹藤が怪訝そうにそれを見る。

「ねえ…わたしたち、もしかして………?」
「もしかしてって、あんたもちろん…」
遼子が困ったような顔をして鷹藤を見ている。
「…おぼえてない?」
遼子の眼が泳いだ。

「おぼえてないのか?昨日あんだけやったのに!」
「えっ!やっぱりしたの!!」
「これ見ろ!」
鷹藤の視線の先にはコンドームの袋がある。しかも開いたものが2袋。
「なんで憶えてないんだよ」
眉間に深い皺を刻んだ鷹藤が、隣の遼子を横目でにらんだ。

「き、昨日ね、二人で飲んでいたじゃない。それで、こう、二人の距離が縮まる様な会話になって、
いよいよだって思ったら景気づけなきゃと思って、鷹藤君がトイレに行ったときに、
テキーラ3杯を店員さんに頼んで、大急ぎで飲んだのよ。あまり男の人とこういうことしたことがないから、
緊張してたとか、ちょっと怖かったから飲んだ訳じゃないのよ。
鷹藤君にもリラックスしてもらおうと思って、その為には私がリラックスしなきゃと思ったから飲んだのよ。そしたら…」

「あんた記憶は?」
「…えへっ」
首をかしげて遼子が笑った。
「えへっじゃねえぞ。前もいい雰囲気になったのに、あんたが酔いすぎて駄目になったんだよな。
 今度はできたのに…」
鷹藤が眼を細めて、遼子を見た。

「やっぱりした…よね。体もだるいし」
「思いっきりしたに決まってるだろ!あんたの方がすごくって…。俺たち付き合って
 初めてがこれかよ…」
鷹藤ががっかりしたように、頭を抱える。
「つ、次からお酒飲みすぎないようにするわよ」
「当たり前だろ…。ちくしょう、初めてのこと、憶えられてないなんてな。あんだけやったのに」
最後のあたりは敗北感に満ち溢れ、傷ついたような声で鷹藤は言った。
暫く下を向いたのち、頭を上げた鷹藤の眼に昏い光が浮かんだ。
244名無しさん@ピンキー:2010/09/21(火) 22:28:45 ID:8+QUt4/J
「いま、何時」
「まだ、4時。もうひと眠りできるわね」

遼子がそそくさと毛布の中に潜り込む。
「まだ夜だよな」
「そうね。冬だから、夜明けは7時近くになるんじゃない」
「じゃあ、朝までに想い出させてやるよ」
「…何を」
毛布から顔だけ出した遼子が、横目で鷹藤を見た。

「初めての夜だ。忘れて欲しくないからさ。いまから寝る前にしたことするぞ」
毛布の下で鷹藤が遼子を抱き寄せると、二人の体が密着する。
鷹藤の胸から微かに男の汗の匂いが漂う。
二人の間にある熱と、その匂いで、意識下にある動物的な記憶が呼び覚まされたのか
遼子の体が一瞬熱くなった。

「ま、待ってよ」
「あんたが忘れたのが悪い」
「そうだけど」
「それを俺が思い出させてやるんだから、親切な話だと思わないか。2度もしたのに、
 あんたのために3度目もしてやるんだ」

「そう…かしら」
「そうだって」
鷹藤が無邪気な顔で笑う。
その笑顔で、今度は遼子の頬が熱くなった。
顔が近づく。胸がどうしようもなくせつなくなりそうで、遼子は思わず眼を閉じた。
遼子の唇にそっと鷹藤の唇が触れた。

「憶えてる?」
唇を外すと、鷹藤が遼子の頬を両手で挟みこむように、眼を覗きこんでいた。
「ううん…でも…もっと」
言い終わらないうちに、また鷹藤の唇で塞がれる。
遼子の頭を抱えるようにして、上になった鷹藤が舌を侵入させる。
自分の領土であるかのように、遼子の口内を鷹藤の舌はくまなく動き回り、遼子の舌を
挑発する。遼子の舌を捉えると、急くようにして絡め、舌を吸った。

遼子がキスだけで陶然としていた時、不意に胸を鷹藤の手で包まれ、くすぐったいような、恥ずかしいような感覚に体が跳ねた。
優しく掌で包むようにしながら、指先で遼子の胸の蕾をそそのかすことを忘れない。
「あん…」
思わず出た声に、遼子は首まで赤くなった。
「なんだよ、その顔」
「べ、別に…あぅんっ」
乳首を親指と人差し指でつまむように刺激されつづけ、思わず体がくねる。
「自分の声で感じてんの?」
遼子の耳元に鷹藤が口を寄せる囁く。耳に感じる息で遼子の体温がまた上がる。
鷹藤はそれから耳に首に、肩に、鎖骨に唇を落とし、舌で遼子の肌を味わう。


「鷹藤君のせい…いゃっ」
いきなり蕾を吸われ、上擦った声が出た。
「ここ、こうして吸ったんだ」
片方の胸をやさしく揉みしだき、人差し指で固くなった蕾を弄ぶ。
そしてもう片方は、鷹藤の唇と舌に嬲られる。
「あっ、んんっ」
堪え切れなくなるような心地よさと、もっと触れてほしいもどかしさから、
鷹藤に操られているかのように、遼子は身をくねらせていた。
245名無しさん@ピンキー:2010/09/21(火) 22:30:47 ID:8+QUt4/J
「ここはもう思い出したみたいだけど」
鷹藤が脚の付け根に指を這わせ、そこに滴る蜜を指に採ると、遼子に指を見せた。
暗がりでもわかるほど、てらてらと鷹藤の指は濡れていた。
「…やだ」
「でもすごいよ、ここ。これから起こることわかってるんだな」
鷹藤が中指でそこを叩くようにすると、水音が跳ねまわり、遼子の耳を打つ。
「すぐ入っちゃいそうなくらいだ。誘ってるよ。あんたの体は」
初めてのことを憶えてもらえなかったせいなのか、鷹藤は言葉でも遼子を責め立てる。

「違うの。鷹藤君が」
いきなり自分の体に指が侵入してきた感覚に、遼子の体がのけぞった。
「あぁぁあんっ」
鷹藤は指を抜き差ししながら、親指で遼子の最も敏感な部分を軽く撫でる。
もう反駁の声をあげることもできない。
息苦しいくらいの快感に遼子は襲われながら、鷹藤の舌が徐々に、遼子のへその方へと
動いていくのも感じていた。

「鷹藤君…!」
鷹藤が遼子の草むらに口づける。
遼子の左足を抱えると、鷹藤は自分の肩に乗せた。
「駄目、こんなところ駄目よ」
鷹藤は遼子の哀願を無言で拒否した。
片手で遼子太ももを押さえつけながら、鷹藤が口を近づけようとした時、遼子の両手が
その部分を覆い隠そうとする。
その手をひとつひとつを鷹藤が手に取り、外した。

「駄目じゃない。現にあんたはさっき俺にさせた。それですごく悶えてた。ただあんたが憶えてないだけ」
「…嘘。わたし、こんな恥ずかしいことさせたりしないわよ」
「酒飲んでするのも悪くないのかもな。少なくとも、今の数倍はいやらしい女だったから」
遼子の両手を太ももの横でベッドに沈めるようにして抑え込むと、遼子の脚の付け根に
顔を近づけた。
こんなところに鷹藤の、息を熱を舌を感じていることが信じられなかった。

当惑と羞恥に遼子が襲われた時、鷹藤の唇が遼子の敏感な部分を覆い、その形をつまびらかに
するように舌が這い始めた。
襞の一枚一枚を押し開き、なぞり、吸いあげる。
「鷹…藤君…だ…め、んっ」

淫らな水音が部屋に充ち、耳を犯すその音のあまりの恥ずかしさに、遼子は消えたくなっていた。
だが消えることを許さぬ程の快楽が、まさにそこから遼子の全身へと拡がっている。
水音が、はしたなく啜りあげるような音に変わった時、遼子が出す声の質も、ひときわ甲高い泣き声めいたものに変わっていた。
「こうして」
「ぁあんっ」
鷹藤の声が耳に入らないように、遼子は悶え続けている。
「ここも」
「…あ…いやっ」
太ももにキスをすると、鷹藤が遼子の中へ舌を押しこむ。
「それからここも。俺が触ったんだ」
暫くなぶった後、それからまた強く舐めあげる。


「あ…あ…、んんんんっ」
手を離しても、遼子はもうそこを隠すことはしなかった。
汗によりなまめかしく光らせた体をくねらせながら、我を忘れて鷹藤との行為に没頭していた。
鷹藤はそこに指を入れると、それから最も敏感な部分を啜りながら激しく抜き差しさせ始めた。
246名無しさん@ピンキー:2010/09/21(火) 22:32:29 ID:8+QUt4/J
「あ、やぁあああんっ」
遼子はシーツを握りしめ、ただその感覚の虜となっていた。
その様子を見た鷹藤が遼子を追いこむ。
走る様な水音が部屋を支配する。
「あ、あぁ、あぁ、あぁああんっ」
遼子が叫び声をあげ、形の整った脚をぴんと張り、体を反らせた。
それから静かになった。

「どう」
荒い息をしてぼんやりとしていた遼子が、その声でようやく我に帰ったようだった。
「すごく…気持ち良かった…」
潤みきった遼子の眼が鷹藤を捉えた。
「いいよ、もう思い出さなくても」
遼子の細い体を抱きしめ囁いた。
「だから今からすること、全部憶えててくれよな」
鷹藤は遼子の首に、頬にキスを降らせる。

「あっ、忘れないっ…ごめんねさっき」
「これからあんたとたくさんする予定だから。これからずっと…」
「うん…」
鷹藤が遼子を横向きにさせ、その片足を肩に乗せると、そのまま遼子に押し入っていった。
「…っぅん」
先ほどあまりに声を出し過ぎたのが恥ずかしいのか、遼子は唇を噛んで、堪えていた。
しかし喉の奥から甘い声が漏れ出るのまでは隠せない。
恥じらう様子が可愛くて、鷹藤は微笑んだ。
そのまま腰を送ると、お互いの足の付け根を押し当てるように密着した。
「わかる…?全部入ってるの」
遼子が微かにうなずいた。

鷹藤が体を動かし始めると、遼子が恥じらっても体は正直に反応していた。
腰を沈めながら、先ほど舌で散々弄んだ、遼子の最も敏感な部分も指で責め立てる。
「駄目…そこ触ったら…いやっ」
白い喉をさらし、二人で揺れ重なるリズムに溺れているように見える遼子が、せつなそうに鷹藤を見た。
「鷹藤君、怖いの、鷹藤君が見えないと怖いの」
鷹藤へ向け遼子が中空に手を伸ばす。
鷹藤がその手を掴み抱き寄せた。

「くぅっ…」
つながったまま位置が変わることがまた違う快感を引き起こすのか、遼子は眼を閉じ
眉をひそめてそれに耐えていた。

その遼子に鷹藤がキスをした。
遼子が眼を開け、鷹藤を見る。
「好き…」
「うん」
正常位と呼ばれる形になると、鷹藤がまたゆっくりと動き始めた。
その顔を、遼子の手が包む。
「鷹藤君の顔見ていたいの…」
「うん…」
「好きなの。見えないと怖いの…」
「ああ…。俺も好きだ」
繋がったまま、鷹藤はまた貪るようにキスをする。
「お願い離れないで。ひとりにしないで」
「大丈夫。離れないし、離さない」
247名無しさん@ピンキー:2010/09/21(火) 22:34:21 ID:8+QUt4/J
鷹藤も終わりが近くなったのか、腰を叩きつける速度が上がっていた。
「た、たかふじくっ、んんっ」
もうそれから言葉にならなかった。
ただ、吐息と二人の体が立てる淫らな音だけが部屋に響き渡る。
「やんっ、あっ、いきそうっ、あああああぁん」
鷹藤の体が震えると、遼子は体でその重みを受け止めた。

しばらく後。
鷹藤の腕の中の遼子が、鷹藤を睨みながら言った。
「…憶えてようが、憶えてなかろうが、もう一回するつもりだったんでしょ」
「何が。2回やった上にあんなによがっておいて良く言うよ」
「そ、それは鷹藤君のせいよ」
「疲れてんのに、思い出させた俺によく言うな。こんなにやったのはあんたのせいだって」

鷹藤が怪訝そうな顔で遼子を見た。
「…おっかしいなあ」
「何よ」

「さっきまでと、今の俺らの雰囲気、違うよな?」
「そ、そりゃそうよ。さっきまでは…あの、そのあんなことしてたから…」
鷹藤、首をかしげている。
「俺はさっきみたいなあんたも悪くないと思う」
「そ、そう」
遼子は眼をそらすと、毛布に中に逃げ込んだ。

「じゃ、またすれば、さっきみたいな、あんたが見れるんだ」
遼子は鷹藤に背を向けると、聞えないふりをして無言を貫いた。
だが、鷹藤の手が遼子の乳房を撫でると、またも反射的に甘い声が出てしまう。
遼子が咎めるように鷹藤を見ると、鷹藤の笑顔が待っていた。
「今日は休みだろ、お互い」
「無理すると、腰、悪くしちゃうわよ。ねえ、そ、そうなったら仕事に障るわ!だから…」
「俺、そんなに歳じゃねえし。大丈夫、今度はあんたが上に」
「えええええええええええっ!!」
「駄目…?」
鷹藤が甘い声で囁いた。
柔らかな視線に胸の奥がまた疼く。
「だって…」
「大丈夫、俺が教えるから」
鷹藤が遼子の手をとると、また抱き寄せた。

248名無しさん@ピンキー:2010/09/21(火) 22:38:11 ID:8+QUt4/J
おまけ

洸至の手の中でボールペンが折れていた。
その隣にも折れたペンが2本。
だが本人はそんなことに気付くこともなく、虚空を睨んでいる。
誤算だった。
二人が飲んでいる店のバーテンに金を握らせ頼み、テキーラに仕込んだ薬で遼子は爆睡するはずだった。
それで何度か、二人がそうなることを先延ばしにすることに成功したのだが。
それがまさか、まさかあんなことになるとは。
あの店を出た途端、遼子から鷹藤の唇を奪っていた。
鷹藤はそんな遼子の様子に慌て、タクシーを止めると、大急ぎで自分の部屋へと遼子を連れていった。
タクシーの車内でも遼子の方が積極的に鷹藤に仕掛けていたようだった。
だから、鷹藤の部屋に入ってからの様子は、恐ろしくて想像したくもなかった。

洸至が眼を瞑った。
遼子、眼を覚ませと言ってやりたい。
お前を一番大切に思っているのが誰か教えてやりたい。
お前が会いたい思っている俺が生きていると教えてやりたい。

だが、この悪夢のような展開をもたらしたのが自分のせいだと思うと自分への怒りで
洸至の眼の前が赤くなった。

まったく、薬のせいで。
…薬。
どう考えても、あの状態の遼子に通常の意識があるように思えなかった。
まるで普段の自分から解放されたようなあの振舞い。
つまり、それを使えば…。

一瞬自分を捉えた甘い毒を含んだ妄想から、洸至は己をひきはがした。
だが、その妄想はしばらく洸至を離してくれそうになかった。
越えてはならぬ一線を越えろと、その妄想は妖しく誘う。

兄としての自分と、妄想の誘惑にかられる自分とを行きつ戻りつしながら、夜明けまで、
いや夜が明けても尚、洸至は苦しんでいた。


胸やけするほどのバカップル&嫉妬する兄。
長くて甘くてすいません。
249名無しさん@ピンキー:2010/09/22(水) 00:25:17 ID:fm0dOT1S
>243〜248
GJです!遼子が積極的になるなんて。
そして兄ちゃんのねちっこそうな鋭い目が想像できますw
今度は自分で仕掛けるんでしょうか?楽しみだw
250名無しさん@ピンキー:2010/09/22(水) 08:38:21 ID:N43ru5vu
GJ!!!です。
数倍いやらしい遼子…ハアハア
お兄ちゃん編、楽しみにしてます!
251名無しさん@ピンキー:2010/09/23(木) 21:58:26 ID:muSxfVDb
お兄ちゃん…堪らんw
このドロドロとした心情がなんともいえない

お兄ちゃんが直接エロいことしているわけではないのに
なんとも背筋がぞくりとするようなこのエロい雰囲気はなんなんだろう
252叶わぬ願い 1:2010/09/24(金) 09:25:16 ID:3Z/sfyBp
薬のせいで遼子がイケイケになります。お待たせしました、お兄ちゃん編です。
兄妹エロありです。


水族館の水槽のように壁一面にそびえる窓の前で、遼子が笑いながら洸至に口づけた。
窓の外にはなだらかに拡がる光の海。
夜ともなれば東京の薄汚れた部分は全て闇に隠され、光の点描で美しく浮かびあがる。

洸至が遼子の為にとった部屋だった。
東京でも屈指の高級ホテルの高層階だ。夜景は美しく、シンプルだが贅沢さの漂う調度品が
置かれた部屋に二人はいた。

遼子はその眺めに目を移すこともなく洸至の唇を貪っている。
その遼子の細い躰を抱き寄せると、洸至が遼子をベッドへと誘った。
ふたりで横になるには余りある程の大きなベッドの上に、遼子の髪が波のように拡がる。
洸至は遼子を自分の下に組み敷くと、遼子の頬から首筋へとキスを降らせていた。
くすぐったそうに子供のような笑い声をたてながら遼子が洸至のシャツのボタンをはずしていく。
無邪気に見えるのは、子供のように自分の欲望を隠さずにいるからかもしれない。
洸至のシャツのボタンを全て外すと、遼子が洸至の胸に指を這わせる。
愛撫しているようにも品定めしているようにも感じられる動きだった。

これが遼子なのか。

眠らせるつもりで酒に仕込んだ薬で遼子が乱れた夜があった。
あの時、その恩恵にあずかったのは鷹藤だった。

「天然由来の薬だからね。体には害はないはずだけどさ、体質によってはちょっとおかしな
作用も出るのかもしれないね」
闇で商売する薬屋はそう言って洸至にまたその薬を渡した。
「話からすると、その人、この薬に耐性がついてきたんじゃないの。だとしたらこの
薬で意識飛ばせるのは最後かもしれないよ」
受け取った薬を、またいつものバーテンに頼んで遼子の酒へと落した。
鷹藤の酒には強力な睡眠薬。
朝まで夢を見ることなく眠り続けるだろう。

遼子の指先が洸至の肌の上を滑る。
胸から首へ、首から胸へ。背へと回された手で洸至を抱き寄せると、遼子から口づけて来た。
唇を重ねると、すぐに洸至の全てを味わおうと舌を滑り込ませる。
渇望し続けた遼子の唇。
夢にまで見た妹との夜。
だが、さざ波のように違和感と戸惑いが洸至の中に拡がる。

俺が求めてるのはこれなんだろうか。
こんなことを求めていたのか。
…違う。こんな遼子を俺は抱きたいのじゃない。
妹から身をひきはがすと、遼子の両手を抑えつけた。
253叶わぬ願い 2:2010/09/24(金) 09:28:20 ID:3Z/sfyBp
その様子を見て妹が蟲誘的にクスリと笑った。
「どうして止めるの?」
「遼子、すまない。違う…違うんだ」
「違ってもいいじゃない。愉しくないの?」
遼子が洸至の唇を求めて身を起すが、洸至はその唇を避けようとする。

「私のことが嫌い?」
「違う」
「じゃ、抱いて」
遼子が腰から下をくねらせ、洸至の太ももに擦りつける。
「…駄目だ」
「寂しくないの?」
「…」
「自分の前から大事な人がいなくなったことない?私は寂しいの。そのせいですごく寂しいのよ」
追い詰められたように遼子は言った。
遼子の目から涙が溢れ出て、シーツの上へこぼれ落ちた。
「誰に抱かれるのかわかってるのか」
「お兄ちゃん、に似た人…。お兄ちゃんは死んじゃったのよ。わたしを置いて」
酔いと薬で甘くなった認識には、今起きていることは夢の中の景色のように見えているようだ。
そんな中でも、兄の死だけはしっかりと自覚しているようだった。

「それにお兄ちゃんは、わたしにこんなことしないもの」
胸を突かれたように洸至が押し黙る。
遼子は続けた。
「あなたが誰が知らないけど…お願い。今だけでもひとりにしないで」
涙でぼかされたようになった瞳で洸至を見る。

薬が解放したのは遼子の欲望ではなく、心の奥底にしまっていた遼子の想いだったのか。

たったひとりの肉親を亡くしても、寂しいとも会いたいともいえずにずっと胸にしまってきたのだろう。
それもそうだ。
俺は遼子の両親を殺害し、遼子の上司も殺した。関係のない人間の命もたくさん奪った。
その上罪のない子供まで殺そうとした。
そんな罪人の死を悲しむ言葉など言えるはずもない。
その想いに蓋をし、殺人犯の妹として謗られながら、素知らぬ顔をして毎日を送ってきた遼子の
心の内を垣間見て洸至の胸が痛んだ。

指の背で洸至が遼子の涙を拭いた。
「…全部俺のせいなんだよな」
遼子が洸至の言っていることがわからないようで、首を傾け訝しげに見上げている。
…せめてもの罪滅ぼしに、今だけ寂しさを忘れさせよう。
今更純情ぶって何になる。
薬なんて姑息な手を使ってまで俺だって遼子に会いたかったのだから。
そして抱きたかったのだから。

自嘲気味に洸至は笑うと、酒の香りがする遼子の息を胸に吸い込みながら、酔ったように深く口づけた。
溶け合う程に深く。
妹の吐息の甘さに脳髄まで痺れそうだ。
舌の柔らかさと、絡みあう動きの艶めかしさが洸至を誘う。
遼子の首筋に置いた手を、下へ動かし乳房を掴む。
遼子の体が軽く跳ねた。服の上からでも十分感じているようだった。
貪る様にキスをしながら、お互いの体を探り合っていた。
幼いころから知っている遼子の胸を、くびれたその細い腰を、
指で手で洸至はその形を確かめていた。
254叶わぬ願い 3:2010/09/24(金) 09:31:02 ID:3Z/sfyBp
洸至は遼子の肌に触れたくて、シャツのボタンを外すとブラの下の乳房に手を這わせる。
遼子の手も、洸至の胸から下へと降りズボンの上から膨らみを撫でた。
その形を手で確かめると、洸至の肩を押し、ベッドに寝かせると洸至の上に馬乗りになった。

「遼子…何を」
「この間教えてもらったの」
顔に乱れた髪が幾筋かかかっているが、遼子はそれを気にすることなく艶然と微笑んで洸至を見た。
遼子の顔の少し下では、ずらされたブラに抑えつけられて歪んだ乳房と、その頂にある桜色の蕾がはだけたシャツの間から誘うように覗いている。
洸至から見ても不器用な妹が、魔法のように素早く洸至のベルトを外しその下から洸至自身を引き出した。
「すっかり硬くなってる」
指先で裏筋をひと撫ですると、洸至が制止する間もなくそれを口に含んだ。

「ふっ…」
全身を襲う快美感。
妹を跳ねのけようと、妹に目をやると、眼を閉じせつなそうに洸至自身のものを頬張りながら上下に頭を動かしていた。
そこから拡がる快感と、その光景のおぞましいまでの淫らさに洸至は遼子を跳ねのける手を止めていた。

「んんっ」
眉をひそめて、洸至を味わっている遼子の方が感じているように吐息を漏らす。
唇をすぼめながら、舌で裏筋を撫で上げる。
音を立てながら洸至のものを啜りあげる姿は現実感を伴わない光景に見えた。
だがまぎれもない現実で、洸至は背筋が粟立つような快感に襲われていた。
口で刺激するだけでなく、洸至の睾丸を手で包むと、そこも優しく刺激し始めた。

「りょ、遼子もうやめろ。このままだと」
その言葉を聞いて、遼子が洸至をさらに強く啜りあげ、スパートをかけるように頭を上下に動かすスピードを上げる。
それでいて舌を艶めかしく蠢かしては、男の快楽を刺激し続けた。
洸至は腰から駈け上がる快感に、終わりを感じて腰を引こうとするが、遼子は引きはがされまいと抑えつけながら、
洸至を吸いあげる動きを止めなかった。

「止め…」
腰を引く間もなく、洸至は遼子の口内に出していた。
しかも、洸至の意に反して、それはいつも以上の長さで遼子の口内へ撃ちこみ続けていた。
「おいしい…」
陶然とした顔で、洸至の方を遼子が流し見た。
射精後の虚脱状態にあった洸至をかき立てるような、誘うような眼だった。
喉をごくりと鳴らして、遼子が飲み込んだ。
口から一筋白いしずくが零れ落ちる。


「気持ち良かった?」
「ああ…」
萎れたままの洸至自身の上に遼子がまたがった。
「これもね、教わったのよ」
挑戦的に笑うと、髪が乱れたまま、今度は腰を滑らすように動かし始めた。
半裸のまま、男に跨りくねらせ揺れるその姿はまるで別人だ。
熱く潤みきった遼子の亀裂が、洸至自身を刺激する。
一度出したばかりなのに、その刺激ですぐに目を醒ましたものが姿を変え始めた。
「ふふっ…。また…。…んっ」
硬くなり始めたそれが、遼子のクリトリスを刺激するのだろう、時折甘い声が交る様になってきた。
255叶わぬ願い 4:2010/09/24(金) 09:34:41 ID:3Z/sfyBp
「もう、元気になったんだ」
反りかえるほどに回復した洸至自身に手を添えると、遼子が自分の中へ差し入れた。
「きゃあああんっ」
のけぞりながらも腰を沈めていく。

洸至は茫然としていた。
止める間もなく口の中で果てた後、すぐにこうして妹に呑み込まれていることが
信じられなかった。
だが洸至が茫然としている間にも、遼子は腰を振り、草むらと草むらが
深く絡みつくほど深く根元を合わせ、クリトリスを刺激させながらよがり狂っていた。

鷹藤、お前は一体何を遼子に教えたんだ…?

頭の芯が熱くなるような怒りが、逆に洸至自身をたぎらせた。
遼子の腰を抱えると、下から猛然と突きたてる。
「あっ」
つぶれるような水音を立てた後、遼子の体が固まる。
奥まで突きあげられてあまりの快感に身動きがとれなくなっているようだった。
それを見て洸至が突きあげる速度を上げる。
「どうした遼子?教えられた通りに動いてみせろって」
「きゃっ、あっ、んっ、いいっ」
のけぞっていた遼子が苦しげに洸至の胸に手を着き、動くのを止めた。
洸至は遼子の髪が揺れるほど強く下から揺らし続けた。

「鷹藤とだってこうしたんだろ?」
「あっ、んっ、うんっ、でもこんなに奥まで…あっんっ」
音が、あまりに激しい水音が部屋に響く。
「教えてもらったのに、活かせないんじゃ意味ないだろ」
洸至は遼子を挑発しているようで、いまは昏睡にも似た深い眠りの中に居る
鷹藤へ向けた言葉を吐いていた。
「んっ、だって、気持ち、いい、から」
「もっとやってみせろって」
何を俺は。
これじゃまるで嫉妬に狂った男の台詞だ。
だが、遼子を激しく突き上げる腰も、いたぶる言葉も止まらなかった。
「いじ…めないで…んっ」
「いじめてないさ。最後まで知りたいだけだ。お前が何を教えられたのか」
「もう…駄目…、なの」
洸至の胸に手を突いてなんとか上体を支えながら、遼子は襲いくる快感に耐えているようだった。
先ほどまで遼子にあった自信は露と消えている。

「何が」
「いっ、いきそう…」
その言葉で洸至は腰を止めた。

「あ、えっ…」
快楽に没頭していた遼子が、慌てたように顔を上げ洸至を見る。
「いっちゃうとわからないからな。ほら、教えてくれよ、どんなことをしたのか」
啜り泣くような声を出した後、遼子がゆっくりと腰を動かし始めた。
だがいくら動かしても思うような快楽を得られないせいで、もどかしそうに眉をひそめている。
「どうしたんだよ」
「お願い…」
泣きそうな声で遼子が言った。

「お願い、もっとして…」
「もっとどうされたいんだよ」
「滅茶苦茶にして…」
答えの代わりに、繋がったまま洸至は遼子を抱きしめると、そのまま反転して自分が上になった。
期待のこもった目で、遼子が洸至を見上げる。
256叶わぬ願い 5:2010/09/24(金) 09:36:54 ID:3Z/sfyBp
その遼子に洸至が口づけようとすると、遼子が顔を背けた。
「駄目よ、さっき…私あなたのもの飲んだのよ…」
「だから?」
洸至は鼻で笑うと、そのまま口づけた。遼子が吸いあげた自分自身の精の味がした。
ただ自分のものを口にすると思えばおぞましいが、それが遼子の中にあればおぞましさも
消え、気にならなくなっていた。
血を分けた兄妹で汚濁にまみれた行為をすればするほど、遼子の中でたぎる自分を感じていた。

口づけたまま、また遼子をゆする。
はじめはゆっくりと。
待ちかねたように遼子も腰を揺らしてきた。
兄妹で揺れるリズムが重なり連なる。
徐々にリズムを上げる。
遼子の足もリズミカルに揺れる。

これだけ深く繋がっていても、まだ足りなくて舌を絡ませお互いを味わい続ける。

妹の喉の奥からの甘い息が洸至の脳を刺す。
遼子の息が上がり始めると、洸至はまたリズムを落した。
今度は押し付けるほど深く差し込んだ後、緩慢に引き抜く。
緩慢にまた差し込み、深く押しつけた時、遼子の喉から悲鳴にも近い声が上がる。
奥の方まで感じているようだった。

だが貪欲に快楽をもとめて、洸至の腰に自分の腰を擦りつけていた。
洸至が唇を離すと、遼子との唾液が糸を引く。
遼子の耳元に口を寄せると囁いた。

「望み通り、滅茶苦茶にしてやるよ」
腕の中で、遼子が微笑んだように見えた。

洸至は遼子の肩の上に手を置くと、それまでの動きが嘘のように激しく叩きつける。
「きゃっ」
濡れたタオルを打ち付けるような湿った音と、激しくベッドが軋む音が響く。
「やぁっ、あっ、あふっ」
腕の下の遼子がずり上がるほど強く腰を動かす。

「すごいっ、あっ、いい、っんん」
鷹藤のことも、寂しさも、全部忘れてくれ。
今だけは全てを忘れてくれ。

なあ、遼子、だけどお前はいま誰に抱かれているんだ。
俺を失った寂しさを俺がいま忘れさせているのに、だけどお前は俺に抱かれていると思ってないんだよな。

「やっ…あっ…」
「遼子…」
終わりが近い。
「あっ…い、いい、いくっんんんっ」
洸至の背筋を快感が走る。
「きゃあああんんっ」
叫ぶように乱れた声を上げると、遼子は意識を手放した。
肩で息をしながら、洸至が窓の外に眼をやった。
眼下に拡がるのは眩いばかりの光の海だが、東京の空はまだ闇に支配されていた。
朝までは時間がありそうだ。

心ゆくまで遼子を味わった後、自分の服装を整えベッドで眠る遼子の頬と唇にキスをしてから、
洸至はバスルームに行くと灯りをつけた。
バスタブには胎児のような姿勢をとり眠る鷹藤がいた。
鷹藤を遼子の隣に引き摺って横たえると、洸至は部屋を後にした。
257叶わぬ願い 6:2010/09/24(金) 09:39:19 ID:3Z/sfyBp
ハンドルを握りながら洸至は笑っていた。

まったく傑作だ。
二人とも起きたら驚くだろう。
覚えがないまま高級ホテルの一室で目を醒ますのだ。
遼子は失った記憶と気だるい躰を、鷹藤は記憶のない一夜への戸惑いを抱えて。
しかもあのホテルの支払いは鷹藤のカードになるはずだ。

「一ヶ月分の給料が吹っ飛ぶな」
慌てふためく鷹藤の様子を想像して、洸至はしばらく笑いが止まらなかった。

ひとしきり笑った後、曙光がさす街に目を移す。

―――俺が求めていたのはこれだったのか。
薬を使って遼子を抱くのも、きっとこれ一回きりで終わりだろう。

たぶん、本当に求めていたのは、二人で過ごしたリビングでの他愛もない会話。
レトルト料理の夕食。二人で暮らしたあの平穏な日々。
だがそれだけはもう手が届かない。
騙しても薬を飲ませてもそれだけは手にすることができない。
それはもう俺の手を離れて、鷹藤の元へ行ってしまった。
名前があったころ俺は強欲過ぎた。
破壊も、安寧も、遼子のすべてを手にできると思ったから全てを失った。

締め付けられるように洸至の胸が痛む。
だったらこのまま潰れてしまえ。
叶わぬ願いを抱えて生きながらえるのなら、もう何も感じたくなかった。
だが、それもきっと叶わぬ願い。
それが強欲すぎる男への罰。


こんな感じになりました。不快な話かもしれません。すいません。
イケイケ遼子にお兄ちゃんがたじたじになる話のはずが、結局途中からお兄ちゃんが
イケイケどんどん的な展開に…。
258名無しさん@ピンキー:2010/09/24(金) 10:17:32 ID:oCXvbc8d
GJ!!GJ!!GJ!!です!!
お兄ちゃん編、堪能させていただきました。
ありがとうございます!

鷹藤ぃぃぃぃ、何を教えたぁぁぁw
259名無しさん@ピンキー:2010/09/24(金) 22:09:07 ID:bV0NPzRx
うわっ、最後のオチ…お兄ちゃんやってくれるw

でも切ない…
この切なさでお兄ちゃんに惹かれてしまうのかな
260名無しさん@ピンキー:2010/09/25(土) 02:53:46 ID:DS/tPSeX
>252
GJです!えらい展開になりましたが、本当に切ない。遼子の事を思ってるのに、思いすぎてるお兄ちゃんが切ない…
261虹の彼方から 1:2010/09/27(月) 00:41:56 ID:VFD8eNSr
メリークリスマス…後の優しいお兄ちゃん編…かな。
エロなしです。すいません。


「また、お会いしちゃいましたね」
その声で、片手にコートをかけた男が振り返った。
「あなたでしたか、鳴海さん」
セーターとチノパン姿の長身の男が狼狽したように笑った。
鋭く見える切れ長の目だが、目じりに笑いじわが冷たい雰囲気を打ち消すように浮かぶ。
足元には大振りの旅行鞄を置き、ちょうどいまこの場所についたようだった。

「わたしもたった今着いたところなんですよ。久しぶりの休暇なんです。いらっしゃるなら、
 私の携帯に連絡をくださればよかったのに」
「川添先生を驚かそうと思いまして」
「確かに、驚きましたよ。こんなところまで追いかけて来るなんて。しかも熊が出るような時期の
 別荘にまでなんてね」
「看板が出てましたね。川添先生だって冬眠開けの熊がウロウロする時期に、ここに何の用が
 おありなんですか」
「あなたのような人に追いかけられるのにうんざりした、じゃいけませんかね」
高原の別荘地にある川添のコテージだった。
コテージというには豪華な部屋で、遼子の部屋よりも広く、置かれている家具ひとつで遼子が
使っている家具全てと同じくらいの価値がありそうだった。

「先生にお知らせがあるんですよ」
「わたしに?何かな」
「看護師の吉田さんが今朝亡くなったんです」
「そうですか。それが私に何の関係が?」
「冷たいんですね。同じ病棟で勤務してたじゃないですか。それと、吉田さん、自然死じゃなさそうなんですよ」
「違うんですか」
「一見、突然死にも見えるんですが、ひどい汗をかいてなくなってたんです。…腰のあたりに小さな注射痕がありました。
まるでインシュリンを打ったあとみたいなんですよ。お医者様なら川添先生もご存知ですよね、低血糖発作って」
遼子が探る様な上目遣いで川添を見る。

「じゃ、吉田さんは糖尿病だったんでしょう」
「違うんです。筋弛緩剤の数が合わないことに気づいて病院に申し立てをした吉田さんが
 更迭され、理由をつけて停職を余儀なくされたのは川添先生が積極的に動いた為だと
 病院の方から聞きました。川添先生は何か隠したいことがあったんですか?」
「さあ…。こんな取材しても意味はないですよ」
「でも、書かせてもらいます。吉田さんから、勤務先の病院で筋弛緩剤が不自然に減ってることについて
 停職処分の後、アンタッチャブル編集部に調べて欲しいって相談に来たんです。
 調べてみると、川添先生が以前勤務されていた病院でも似たような騒ぎがありました。
 騒ぎが起こると川添先生が辞職されて、姿を消したそうですね。
 今度の病院では、吉田さんが突然亡くなりしかも遺体には注射跡がありました。
 これは記事になりますよ〜」
262虹の彼方から 2:2010/09/27(月) 00:44:19 ID:VFD8eNSr
「しつこいな君も」

川添は笑顔を浮かべてはいるが、酷薄さが漂う不気味なものだった。
遼子の後ろに立っていた鷹藤が、二人の間ににじり寄る。

「ボディーガードかな、君は」
「…カメラマンです。一枚、いいですか」
「しょうがないな、一枚だけ」
簡単に応じたことに、鷹藤は以外そうな顔をしながらシャッターを切った。

「どんな映り具合かな。見せてもらえる?」
川添が鷹藤に近づいた。
ごく自然にコートをかけている手が素早く動くと、鷹藤の首筋に何かを突き立てた。
「な、何を…」
鷹藤が音を立てて倒れた。
コートを払った川添の手には注射器があった。

「二人で来れば大丈夫だと思ったのかな」
川添が遼子を見る。
切れ長の眼からは笑いじわが消え、そこにあるのは捕食者の眼だった。
「まったく…。どうしてほっておいてくれないのかな、君たちは。そうしたら僕だって、
君たちだって今まで通りの生活が続いたのに、僕の邪魔したばかりに全てが終わってしまうんだよ」
川添が遼子の方へ歩き出した。

「君みたいな子と遊べるから僕は嬉しいけどね」
遼子が逃げようとするが、川添がその髪を掴むとまるで犬と散歩するような様子で歩き始めた。

「なにするのよ!警察呼ぶわよ!」
暴れる遼子を引きずりながら、閉ざされた奥の部屋のドアを開ける。
そこに入った遼子は、一瞬、調理室に入ったような印象を持った。
白いタイルの壁と床、その前には業務用のスチールワゴンが並び、壁一面には大振りのナイフや
銀色に輝く様々な器具がかけてある。

だが、キッチンなら今いたリビングの横にアイランド式のものがあった。
じゃあ、ここは…。
「僕の趣味の部屋だよ。ここに来たのは君で5人目かな」
川添が遼子を横殴りに撲った。

その衝撃で壁に激突した遼子が頭を強かに打ち朦朧としていた時、左肩に針で刺された痛みが走る。
見ると、肩に注射器が突きたてられていた。
悲鳴を上げる間もなく、遼子の体から力が抜けて行く。
だが、意識だけは清明で自分の体が崩れ落ちていく様子をはっきり自覚していた。
冷たいタイル貼りの床の上にゆっくりとうつ伏せに倒れたとき、額を思いっきり打ったが
痛みの声も涙も出すことができなかった。

「大丈夫、そのうち体は動くようになるよ。いまは抵抗されたくないからさ」
川添はそう言うと、人形のようになった遼子の体を抱え、部屋の中へ入り家具が何も置かれて
いない壁の前に遼子を置いた。

その壁からは二本の鎖が伸び、先端には手錠が着いている。
「趣味の為の薬だったんだけどね。ばれないようにしてたんだけど、意外と吉川君がうるさくってさ。
 吉川君、低血糖発作ってばれないようにしたはずなのに、なんだ、あっさりばれちゃったのか」
壁に背をつけるようにして遼子を座らせると、手錠をはめ始めた。
263虹の彼方から 3:2010/09/27(月) 00:46:19 ID:VFD8eNSr
「最近は生意気な子が多いでしょ。お仕置きの意味も込めて時々ここに連れ込んで遊んでたんだ。
 筋弛緩剤は使い方が難しいけどさ、意識があるまま人形にできて愉しいんだよ」

反論しようにも、遼子の舌は動かない。かすかに開いたままの唇から、涎が垂れた。
その涎を川添がハンカチで拭いた。
ポケットから眼薬を出すと、遼子の目に差した。
「まばたきもできないからね。薬が切れるまではお世話しないといけないんだ」

部屋の壁に掛けられている刃物は包丁ではなく、拷問するための道具…。
川添の勤務する病院のある町で、女子高生や女子大生が行方不明になっている事件が
連続していたことを思い出した。

そしてそのうちのひとりの、腐乱した腕と足だけが海に浮いていたのを発見されたことも。
指が全て切断され、拷問とおぼしき傷が多数残されていたことがセンセーショナルに報じられた。

まさか…。

遼子の顎に指をやり、川添が上を向かせると、遼子の顔をまじまじと見つめた。
「もう若くはないけど、きれいな顔だ。愉しめそうだな」
端正な顔を歪めて川添が笑った。
吐き気がするほど下衆な微笑みだった。

立ち上がり壁にかけられていたナイフを手にすると、川添は遼子の前にしゃがみ、遼子のシャツの襟元に差し込む。
「こっちはどうかな」
川添はボタンがひとつひとつ弾け飛ぶ音を愉しむように、手慣れた動作でゆっくりと刃を滑らせた。

「年の割にきれいな色だね」
ブラを切り裂き、その下の乳房を見て川添が口元を歪めた。
乳房の蕾を指ではじき、親指をいたぶる様に押し付けしばらく遼子の体を嬲っていた。
恐怖より怒りで沸騰しそうだが、遼子は瞼すら動かせずただ川添が自分の体を弄ぶのを見ている
しかなかった。

「それよりも先にやることがあるか…」
名残惜しそうにそう言って川添が立ちあがった。
壁にかけられていた魚屋がするような白い防水エプロンをすると、川添が部屋を後にした。
意識のない鷹藤を引き摺りながら戻ってくると、鷹藤を遼子の目の前に置いた。

「まず、邪魔なこの男から始末しよう。君の眼の前でね。助けたい?助けたいよね。動けるか頑張ってみて。
 僕がこの男の頭を潰す前に」
川添が目を輝かせながら遼子を見た。
手には小さな斧。それは顔が映るほどきれいに磨きあげられている。
遼子は叫ぼうとするが、体が言うことを聞かない。
目を背けることすら許されていなかった。
閉じられない瞼と、動かない体で遼子は鷹藤が殺されようとする現場を凝視するしかない。
ただただ脳髄の中で狂ったように叫ぶことしかできなかった。
自分の死より、鷹藤が死ぬことへの恐怖が遼子へ押し寄せる。
―――助けて…お兄ちゃん、お願い助けて!
喉の奥で、声にならない声で、思わず遼子はこの世にいないはずの兄へと叫んでいた。
「一発で殺せるかどうか見ててよ」
引き攣る様な笑みを浮かべながら、川添が手斧を持ち上げた。
264虹の彼方から 4:2010/09/27(月) 00:48:37 ID:VFD8eNSr

「それくらいにしてもらおうか。癪に障る男だが、そいつが死んだら妹が悲しむんでな」

「誰だ!」
川添がそれまではなかった怯えを声に含ませながら叫んだ。

遼子は声の方向へ頭を動かすことができず、ただ床の上で眠る鷹藤を見つめているだけだった。
だが、遼子はその声に聞き覚えがあった。
怒気を含んだ声だが、遼子の耳には胸がしめつけられるほど懐かしく、哀しいくらいに優しく響いた。

次の瞬間、耳を弄する数度の轟音とともに川添の体が吹き飛び、壁に激突した。
床にうつぶせに倒れうめき声を上げる川添の肩のあたりで血の花が滲むように拡がっていく。
銃を撃った男の足元だけ遼子の視野に入った。
川添の服をまさぐっているようだった。

「手錠の鍵は…これか」
男が、コートを脱ぎながら遼子の傍へ来た。遼子のはだけた胸が男のコートで覆われる。
コートにはまだ男の温もりと、匂いが残っていた。
その温もりと匂いの懐かしさに、遼子はそれまでの恐怖を忘れていた。

それから男の手が、優しく遼子の掌を包みながら手錠を外していく。
戒めを解かれても力が抜けたままでいる遼子が前のめりに倒れようとした時、男がそっと抱きとめた。
男が遼子の顔を覗き込む。

ほっとしたような顔で、兄が遼子を見ていた。
「間一髪だったな。まったく、どうしてお前の取材はいつもこんなことになっちまうんだ」
洸至が遼子を抱きあげスチールワゴンの上にそっと下ろした。
それから川添の元へ行くと遼子が縛り付けられていたところまで川添を引き摺り、右手に手錠にかける。
洸至が開いたままの遼子の目を閉ざした。

「お前医者だろ。頑張って手当するんだな。早くしないと、冬眠開けのクマのエサになるか、出血多量で死ぬかだ。
 生き残って逮捕されても死刑だがな。好きな方選べよ」
うめく川添に洸至はそう言い残すと、遼子を抱きあげた。

額に兄の頬の感触。
まるで遼子の感触を懐かしむように兄が頬を合わせていた。
抱きあげた腕に力を込め、遼子の体が密着するようにすると洸至が歩き始めた。


うねうねと下り坂の山道を洸至が運転する車がひた走る。
新緑の季節まではまだ遠く、木々の緑もまだ薄い。
垂れこめるような雲が、雨の降りだすのがまもなくだと告げていた。
「鷹藤君はまだ目が覚めなさそうだな」
バックミラーで後部座席の鷹藤を見ながら洸至が言った。
鷹藤はまだ薬のせいで眠りこけていた。
「お前もまだ、口がきけないか。筋弛緩剤と他に何か混ぜてるな…早い所病院に行こう」
助手席の遼子も押し黙ったまま静かに座っている。

聞きたいことは山ほどあるのに、伝えたいことも山ほどあるのに、体が動かない今の状況に
遼子は沈黙しながら焦れていた。

「お前たち、俺がいなくなったあとも同じ調子で取材するから、こんな目に遭うんだ」
呆れたように洸至が言った。

「今まで俺に何度助けられたと思ってる?それなのに危険な取材ばっかりするからだぞ。
 俺がいなくなった後、自重すると思ったら、前以上に突撃取材だ。しかもそれが核心をつくもんだから、命を狙われる」
遼子は耳を疑った。
兄がいなくなったあとも取材はしていたが、命を狙われたことなど今までなかったはずだ。
265虹の彼方から 5:2010/09/27(月) 00:51:57 ID:VFD8eNSr
「俺だってお前たちの前から消えてから、遊んでた訳じゃないんだぞ。俺には俺の計画がある。
 それを進めようとすると、月イチでお前が事件に巻き込まれるからそのたびに裏で動く羽目になるだろ。
 遼子が俺の計画を嗅ぎつけない限りは、順調に進むはずが…。結局お前たちに邪魔され通しだ」
不満げな口ぶりだが、遼子には洸至がそのことを愉しんでいるようにも聞こえた。

「ずっと姿を現さずにいるつもりが、あんなことになったら出ない訳にもいかない。
 ギリギリ間に合って良かったよ。遼子がもうちょっとちゃんと調べれば、あの医者の周りで
 行方不明事件が相次いでいたこととも繋がって、そうしたらお前ももう少し警戒したはずなんだがな。
 今回は勇み足だぞ、遼子」
山道が終わり、なだらかな道路が続く。ようやく少し開けた場所に出てきた。
フロントガラスに、水滴が落ちて来た。
灰色の雲が、雨粒を吐き出し始めたようだった。

「それにしても鷹藤君も、もう少し鍛えなおす必要があるな。本来なら、恋人である鷹藤君が遼子を
 守るべきだろ。状況が許せば俺が相手になって鍛えてもいいんだがなあ。
 そんな訳にも行かないか。鷹藤君にとって俺は仇だ」
バックミラー越しに眠りこける鷹藤に眼をやりながら洸至が言った。

店舗やアパートが立ちならぶ道路の突き当たりに、赤い十字のマークがついた大きな建物が
見えてきた。
敷地内に車を入れると、洸至が正面玄関に車を止める。
「行か…ないで」
ようやく絞り出すようにして遼子が言った。
兄に縋りついて止めたいが、遼子の体はまだ動かない。

「じゃ、全てを捨てて俺と来るか、遼子?」
洸至が真面目な顔で遼子を見た。
遼子の目が泳いだのを見て、微笑んだ。

「俺だってまだすることがある。お前も鷹藤君の看病があるだろ。
お前の記事はどこにいても読んでる。次の記事、楽しみにしてるよ。俺のことが書かれたとしてもな」
遼子が辛うじて動いた右手を兄へ向け手を伸ばした。
その手を洸至が取る。
遼子のぬくもりを確かめるようにゆっくりと指を動かして、遼子の指と己の指とを絡め合わせてから手を離した。

「今度から気をつけろよ。次も俺が来るとは限らないんだからな」
遼子の頭を軽くポンポンと叩くと、洸至は車を出て行った。
洸至が駐車係とおぼしき若い男に声をかける。

男が慌てた様子で遼子と鷹藤のいる車を見て、それから病院の中へ駆け込んでいった。
遼子の方へ目を向け、軽く手を振るとそのまま洸至は病院の敷地から出て行った。
その姿は、雨のカーテンの中すぐに見えなくなった。
病院の中から雨が降っているのも構わず、ストレッチャーを押しながら看護師たちがこちらへ
向ってくるのが見える。

266虹の彼方から 6:2010/09/27(月) 00:53:21 ID:VFD8eNSr
「…兄さん、行っちまったな」
「鷹藤君…起きてたの?」
「俺を鍛えなおす、のあたりから…かな。一体…何したんだ、あの医者。全然体が動かねえ…」
「わたしも…」
「なあ、あんたもし躰が動いてたら兄さんと…」
「まさか」

遼子は言葉を濁したが、はっきりとは否定できなかった。

遼子が目を閉じた。

―――薬で体が動かなくなっている今だけ、兄に甘えていた頃の自分に帰ろう。

体が動くようになったら、妹ではなく、記者として私はまたあの人を追いかけなくてはいけないのだから。
洸至が死んだと思ってから凍らせていた時間と想いが、洸至が帰ってきたことで一気に押し寄せてきていた。
もう手が届かない兄との平穏な日々の記憶と、兄と共に居る時に感じるやすらぎと、絶対の安心感。
抱きしめられたときに思い出した、忘れていたはずの兄の温もり、兄の匂い。

絡め合った指の感触が今も残っている。

今度お兄ちゃんの温もりを手にしたら、私はそれを手放せる…?

そうしないと言い切れる自信がなかった。
遼子は、指に残る洸至の温もりに絡め取られている自分を感じていた。




遼子ピンチ→鷹藤頑張る→瞬殺→遼子(鷹藤)命の危機→お兄ちゃん登場→武力で制圧
File5の黄金フローチャートが好きで、再現してしまいました…。
ほんとに、ほんとにお目汚しです、すいません…。
しかもエロなしです、重ね重ねすいません。
267名無しさん@ピンキー:2010/09/27(月) 07:38:37 ID:oG+dNAmg
>>261-266
GJ!!!
朝からいいモノ読ませていただきました。
鳴海兄妹、せつないですね。

黄金フローチャート、自分も大好物ですw
もっと遼子がピンチになってからでも…げふんげふん
268名無しさん@ピンキー:2010/09/27(月) 11:31:17 ID:LlIY7onN
GJです!!
深夜枠でドラマ化してくれないかなあ。
269名無しさん@ピンキー:2010/09/27(月) 16:25:42 ID:HcAbB0JA
GJです!
お兄ちゃんカッコいいですww守られたい!
しかし終わって一年経つのに未だに、需要があるのはすごいっスね〜
270名無しさん@ピンキー:2010/09/27(月) 17:24:41 ID:iz6tTFDP
鷹藤×遼子です(?)


「あぁぁ!んん!…気持ち…いい…」
耐えること無い嬌声が部屋に響く。
一際激しく突き入れると、遼子の体が大きくはね、鷹藤の肩にかけた脚がつま先までピンとのびきる。

「ああっ…」
痙攣を繰り返す遼子の中をあじわい、ゆっくりと焦らしながら引き抜く。
そして、遼子の腹の上に堪えていた欲望を吐き出した。
腹に白濁した粘液が広がり、弾みで飛沫が遼子の顔にまでかかってしまった。

「あ、悪い」
「んん…平気」
遼子は達した余韻に朦朧としながらも、顔に跳ねた白濁を細い指で拭い取る。
そしてその指を口に含むと、濡れた舌で舐め取る。
白い粘液と紅い舌。その淫靡なまでの色の対比が、何とも言えない妖しい美しさを醸し出す。

「ん…まずい…」
鷹藤が目を細めてその仕草を見つめていると、遼子は不愉快そうに顔を歪めて呟いた。
「まだアンタ初心者だからな。そのうち、俺のを全部飲ませてやるよ。」
遼子の顔の汚れを拭ってやり、濡れた唇に軽く口付ける。
「無理…。絶対イヤよ。」
荒い吐息を漏らしながら睨み付けてくる眼差しが、逆にさらに鷹藤の情欲を刺激する。

遼子の啼く声をもっと聞きたい。
自分を呼ぶ声をもっと聞きたい。

底の見えない情欲が鷹藤の心を浸食していく・・・。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「…じくん!…ふじ君!」
聞きなれた自分を呼ぶ声が聞こえる。
目を開けると、今まで自分の隣に寝ていたはずの遼子が、覗き込んでいる。

「ちょっと、早く起きてよ!取材の約束時間に遅れちゃうわよ!」
「え??アレ?…編集…部???」
まだ状況が掴めず、鷹藤はきょろきょろとあたりを見回す。

「寝ぼけてないで、さっさと準備してよね!先に車で待ってるから。」
そう告げると、遼子はバタバタと編集室を出て行く。

そう、アレは夢。
遼子とは名無しの権兵衛の事件以来「付き合っている」様な感じではあるが、まだ男と女の関係には至っていない。

「あ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!夢かよ。そうか、そうだよな…」
がっくりと項垂れながら、口惜しそうにつぶやく。
「いつまでも悶々としてないで、さっさと押し倒しちゃえばいいのに。」
そんな鷹藤の様子を見て、すべてを悟ったように美鈴が鷹藤に近づいて囁く。
「み、み、み、美鈴さん!!!」
「自分の好みに好きな女を染めていくのって、楽しいモノよ。
あんな純情妄想天然記念物めったにいないから、染めがいがあるんじゃない?」
「・・・・」
鷹藤と美鈴の瞳が妖しく光ったのを、遼子はもちろん知る由もなかった。


夢オチやっちゃいました、すみません。
鷹藤が色々遼子に教えこむキッカケを書きたくなったもので。
お粗末でした。
271名無しさん@ピンキー:2010/09/27(月) 19:12:04 ID:VFD8eNSr
>>270

GJです!!
エロ全開鷹藤楽しい!
あれやこれや教えることがたくさんありすぎて大変そうだw
鷹藤先生による個人授業もお願いいたしますwww

美鈴さんといえば、同居時に美鈴さんと兄の間で何かアクシデントが
あってもおかしくないと思うのだが、どうだろう。
272名無しさん@ピンキー:2010/09/27(月) 19:52:31 ID:EILJf0mD
>>261-266
>>270
GJ!!
1日に2作品も読めるなんて幸せだ!

最近またDVDを見返して、やっぱり最終回で萌えつきたw

クランクアップコメントも、みんな良いなぁ。
273名無しさん@ピンキー:2010/09/27(月) 21:01:22 ID:Hq+2/7Ux
ここにきて新作投下が続いたんですね、作者様GJです。

遼子のほんとのエロスキルはどうなんでしょう?
ドラマの中では雑誌や本で知識だけはあるみたいでしたが、キスも未経験?
274名無しさん@ピンキー:2010/09/27(月) 21:59:06 ID:VFD8eNSr
>>273
どうなんだろうな〜。
付き合ったつもりが遼子だけ、というパターンで彼氏は何人か過去に
いそうだけど、深く踏み込んだ勇者は鷹藤だけという気がするな…。
じゃ、キスもまだ…か?
ううーん。難しい。
275名無しさん@ピンキー:2010/09/27(月) 22:15:37 ID:nIxRhm45
>>273
確実に男性経験はないよね。史朗ちゃんが初めてっぽいこと言ってたし。
そして全力で否定されていたしw
キスはどーなんだろうな。
寝ている間に、兄がファーストは奪ってはいそうだがw

まぁ、あれだけ妄想豊かな遼子は、まさに耳年増…


おや、誰か来たようだ。
276名無しさん@ピンキー:2010/09/27(月) 22:54:48 ID:VFD8eNSr
>>275
最後の一文がミステリアスだw
ミステリーならここで事件が…ww

寝ている間に兄がファーストを奪っていそうに激しく同意

兄は経験豊富そうだな。
来たらとりあえずやるだろう、あの人は。
そして去る時も絶対追わない(遼子を除く)。
277名無しさん@ピンキー:2010/09/30(木) 11:32:09 ID:yLjab1UD
相棒劇場版U公式サイト、相関図、劇中画面入りの特報もupされている。

お兄ちゃん〜!!!とPCの画面に叫んでみるほど兄がカッコ良かった。
公開はクリスマス直前、テレビ朝日からのでっかいクリスマスプレゼント
今から楽しみだ。
278名無しさん@ピンキー:2010/09/30(木) 12:39:12 ID:a/xa9VfY
>>277
お兄ちゃんが出るとわかった途端、
前売券を買いに走った自分が通りますよw

情報サンクスです!
早速見て、叫びました。

遼子の時代劇映画とハシゴして観ようかなw
279名無しさん@ピンキー:2010/09/30(木) 17:08:37 ID:uM5QzcIk
特報見ました!

普通にお兄ちゃんが生きていて、籠城事件を起しているように
見えてしまうのは、アンタッチャブルフィルターかかってるんだろうなw
280夜に渇く 1:2010/10/01(金) 12:24:33 ID:k5Och4sG
需要があるかないか、たぶんないだろう、兄×美鈴編です。エロです。
お兄ちゃんは遼子以外とは駄目!という方は読まない方がよいかと思われます。


洸至が風呂から出ると、消えていたはずの遼子の部屋の電気がついていた。
数十分前に洸至がアパートに戻り、護衛として部屋に居た片山を家に帰した時には、
遼子の部屋に居る巻瀬美鈴はもう寝ているようだったのだが。
洸至は時計を見た。
時計は2時を指している。

「洸至さん、おかえりなさい」

遼子の部屋の引き戸が開いた。
暗がりから、パジャマ姿の美鈴が姿を現した。
パジャマといっても色気のかけらもない遼子のものとは違い、体のラインがわかるようなデザインの
パーカーとスウェットの組み合わせのものだ。
パーカーのジッパーが下げられていて、そこから胸の谷間がほんの少し覗いていた。

男の視線を吸いつける術を心得ている、美鈴らしい服だった。
片山が鳴海家でパジャマ姿の美鈴を見た時、最初その眼はさまよっていたが、美鈴の視線がないところでは、片山がその体の線を眼で辿っていたのを洸至は見たことがある。

「どうかしましたか」
「眠りたいのにどうしても眠れなくて。そうしたら喉が渇いてきちゃって」
美鈴は洸至の前を横切り、冷蔵庫からミネラルウォーターを出して飲んだ。
横切った時、洸至や遼子と同じシャンプーの匂いと、それとは違う乾いた花のような匂いがした。
甘くはないのに、男の心をくすぐる匂いだった。

「自分の家じゃないから、落ち着きませんよね」
「そんなことないですよ。いつもは遼子さんが傍にいて、話し相手になってくれるから眠れたけど、
今日はひとりだから眠れなくて」
「少し付き合いましょうか」
「居候している上に洸至さんにまで甘えてしまって。甘え過ぎだわ、わたし」
「自分の家だと思ってゆっくりしてください。色々ありましたからね、落ち着かないのは仕方ないですよ」
「…こんな雨の日にも取材なんてついてないですね、遼子さんも。でも遼子さんは鷹藤君と一緒だから
大丈夫だろうけど」
水を手にしながら窓際に行った美鈴が、カーテンを細く開けると窓の外を見ながら言った。
洸至の胸をチリチリと音を立てて何かが苛む。
「そうですね」

今頃遼子は鷹藤とどこかで張り込みをしながら、狭い車内に二人きりでいるのか。

遼子は今晩帰れなさそうだと電話してきた。
名無しの権兵衛や地球党だけじゃなく、部数の為にまだ芸能人のスキャンダルまで追わなきゃ
いけないなんて。
疲労を滲ませた声で遼子が言った向こうから、鷹藤が遼子を呼ぶ声がした。
それから二言三言交わした後、妹との電話は終わった。

カーテンの向こうから、叩きつけるような雨の音が響く。

けぶる様な雨に閉ざされた車内に鷹藤と遼子が二人。
洸至の思惑通り、ある時点までは、遼子の中に鷹藤を疑う心があったはずだ。
だが、今、遼子はどれほど洸至が疑惑をちらつかせても、鷹藤を信じているように見えた。
どれ程不利な証拠が出てこようとも鷹藤を信じようとしていた。
洸至には、二人の間で何かが変わったように思えた。

―――昏く、息苦しいような思いが洸至を捉えていた。
281夜に渇く 2:2010/10/01(金) 12:26:36 ID:k5Och4sG
「遼子さんが羨ましいわ」
美鈴の声が、洸至をそこから引き戻した。
「遼子が?」
「そう。鷹藤君とお兄さん、ふたりにしっかり守ってもらっているもの。
わたしなんて、守られていると思っていたら騙されてたり、結局その人も騙されてて傷ついて…。
他人をあてにしちゃダメってことかしら」
美鈴が寂しげに笑った。
「俺には、鷹藤君は遼子に巻き込まれているだけのようにも見えるよ」
洸至が冗談めかしてそう言うと、美鈴の表情が緩んだ。

「でも洸至さんは違いますよね」
「俺が?」
「遼子さんを危険な目に遭わせないように、いつもしっかり守ってるじゃないですか。
わたしも、遼子さんのように誰かに守ってもらえたら、こんな理不尽なことに遭わないでいられたのかも」
洸至にとって、子供の頃から理不尽なことは家庭の中にあった。
理不尽な暴力、差別、そしてもっとも理不尽なことは両親の愛の全てが何も知らない遼子へとだけ
向けられたことだった。
だから、他人の人生が理不尽なことに巻き込まれても、理不尽に誰かが死ぬことになっても、
洸至にとっては何の違和感もない。
だが、この女にとって人生とはそういうものではなかったのだろう。

「いまだけでも、忘れたいの」
「…何を」
「洸至さんは怖くないですか。わたしは怖い。ずっと普通の日常が続くと思ってたら、
いきなり全てが様変わりするようなことの連続で、明日がどうなるかもわからないような気が
する時があるんです。
信じていた人も信じられなくなって。…特にこんな夜は。怖くて怖くて…」
美鈴の目が洸至に据えられた。

「せめていまだけでも、忘れたいの。洸至さんはないの?どうにかして忘れたいこと」

ないと言えば嘘になる。
今、洸至が抱えているこの想い。

それは子供の頃、うらやみ、疎ましく思っていた相手を仕方なしに守るうちにいつの間にか育っていた。
本当に運命は理不尽だ。
洸至から全てを奪い、洸至に全てを奪われた相手に今度は心まで奪われるように仕向けるとは。
この想いは大詰めを迎えた洸至の計画の邪魔になるような気がしている。
遼子が洸至の犯した罪全てを知った時、その時こそ洸至はこの想い全てをぶちまける資格を得られるような
気がしていた。
それをひどく恐れながら、洸至は心のどこかでそれを待ち望んでいる。
だがその想いに絡め取られたら、計画も、これまで築きあげたものも全てが終わる。

気付くと、美鈴の顔が洸至の目の前にあった。
「洸至さんもあるなら、今だけでも忘れましょうよ」
美鈴の腕が洸至の首に廻された。
「巻瀬さん…?」
洸至の肋骨のあたり感じる、美鈴の柔らかなふくらみを押しつぶすようにして、二人の体が密着する。
「そんな風にして忘れられたとしても、束の間ですよ」

洸至が熱のこもらない目で美鈴を見た。
同じ様な冷めた目で美鈴も洸至を見る。
お互いに欲しいのは眼の前にいる相手ではない。
乾ききった心が求めるのは、束の間の快楽と束の間のぬくもりか。
282夜に渇く 3:2010/10/01(金) 12:28:35 ID:k5Och4sG
「それでもいいの」
この女と俺とはこの面においては全く同類なんだな。
美鈴の背に手を回すと、洸至が美鈴に唇を寄せた。

渇いているはずの美鈴の舌が濡れている。
舌を絡め合いながら、美鈴の服を脱がせる。美鈴は恥じらうことなく洸至に身を任せ、
洸至のTシャツの下に手を這わせながら、筋肉の感触を愉しんでいるようだった。
二人はもつれるようにして洸至のベッドに倒れこんだ。

洸至は美鈴のパーカーの前をはだけさせると、キャミソールの下のふくらみを下からゆっくりともみあげる。
か細く見える体のラインだが、滑らかな肌は誘う様に吸いつき、乳房のふくらみは柔らかく
掌から零れるほど豊かだった。

「んっ」

乳房の先を指ではじくようにして更に刺激をあたえると、美鈴が声を漏らし、洸至を見て微笑んだ。
洸至も了解したように微笑むと、乳房に吸いつきながらスウェットの中に手を入れた。
もう、下着が意味をなさぬ程濡れて蜜が染みていた。
すぐに亀裂の中に指を二本差し込む。待ち受けていたように、そこはすんなりと洸至の指を受け入れた。
親指でクリトリスを撫でる。美鈴の息が上がる。
指を蠢かし続ける。美鈴から押し殺したような声が漏れる。

洸至も、美鈴も焦らすような真似は必要ない。
ただお互いを昂ぶらせて絡みあえればそれでいい。

鼻から愉楽の声を漏らしながら、美鈴が洸至のジャージに手をかけた。
ジャージから硬くなりつつある洸至自身を引き出す。
美鈴はその大きさを確かめるようにゆっくりと根元から先端へ指を滑らせた。
どこが男の快楽を誘い、どこを触ると昂ぶらせられるかを知っている指の動きだった。

美鈴の口元に笑みが浮く。

遠山を巡って遼子と美鈴が反目し合っていた頃、遼子が女の武器を使うなんて記者の風上にも
置けないと言っていたことがあった。
しかしいま洸至が見ている、雪の女王のような冷たい表情の下にある好色な素顔を垣間見たら、免疫のない男はこの女にのめり込むだろう。
そう思わせる淫蕩さがその笑みにはあった。
それを知った上で女の武器を使っているとしたら、相当なタマだ。

洸至の指で、散々亀裂の中をかき回されながらも、美鈴の手の動きは止まることなく、洸至自身を急きたてる。
洸至の先端から出た樹液のようなものが美鈴の手を濡らす。

「口でしようか…?」
「いや。いらないさ、そんなの」
「そう。来て…」
美鈴のスウェットと下着を一気に剥ぎ取る。
そのまま、洸至は美鈴に覆いかぶさった。

肉と肉がぶつかり合う音が洸至の部屋に響いていた。
もう、雨の音も聞こえない。
水音なら、この部屋の方が激しかった。
「んっ」
洸至に合わせて、美鈴も腰を動かし、お互いの体から最大に享受できる快楽を
引き出そうとしていた。
283夜に渇く 4:2010/10/01(金) 12:30:14 ID:k5Och4sG
「声、出さないのか」
「んっ。出そう。だけど、私が出したら周りの人なんて思うかしら」
熱く潤みきった亀裂とは対称的な、艶を帯びながらも冷めたような声。

「兄妹が住んでいる部屋から、女が出すあの時の声が聞こえたら、誤解されるわよ」
洸至は答えず、さらに激しく美鈴に打ち付けた。
跳ねまわり、かき乱し、美鈴を押しつぶすように叩き付ける。
知ってか知らずか、美鈴は洸至の渇望と、欲望に火をつけていた。
洸至には下に組み敷いている美鈴の顔が一瞬妹と重なって見えていた。

「あんっあっ」
「誤解したいなら、させておくさ」
突きあげる。
「ああっ」
「誰がどう思おうと、俺たちは兄妹だから」
抱きしめ、首筋に舌を這わせる。
「いやっ、ん」
「そんなことになるわけないんだ」

乳房を押しつぶすように体を押し付ける。硬くなった乳首が胸のあたりに当たった。
美鈴の体がずり上がるほどに腰を叩きつけ、草むら同士をこすりあげるようにしてクリトリスを刺激する。

「いいっ、お願い、もっと、お願い、もっと」
喘ぎながら美鈴が懇願していた。
雪の女王の仮面が剥がれる。その下にあるのは淫乱な雌の顔なのか、――それとも。
美鈴の中が蠢き、洸至から快楽を搾り取る様に熱く絡みつき蠕動する。

洸至は女なら来れば抱いた。顔も躰も気にしなかった。
求める相手が決して自分のところへは来ないのだから、正直女など、どうでもよかったのだ。
だが美鈴は今まで抱いた中で最高の部類に入る女かもしれない。
柔らかく、花の様な芳香がする躰。
みだらに蠢き男を求める内奥と心。

打ち付けるリズムを落とす。
昇りかけた梯子を降ろされ、腰を蠢かせながら美鈴が洸至をせつなげに見た。
半開きの口から、間断なく小さな喘ぎ声と、涎が滴り落ちていた。
その涎を洸至は舌でなめとる。
腰をゆっくりと動かしながら美鈴に聞く。
「いきたいか?」
「うんっ、いかせて、お願い、いいっ」
だが洸至は緩慢にひきだし、ゆっくりと押し入れる。
押し入れた時クリトリスを忘れずに押しつぶす。
それを何度も繰り返すうちに、美鈴の背がのけぞり始めた。

「お願い、い、いきたいの…もっと…」
乳房の形が変わるほど揉みしだかれ、深く貫かれながら美鈴が洸至を見る。
返事をする代わりに、洸至が美鈴の脚を肩に乗せると、更に深くつながった。
「あうっ」
洸至を見る美鈴の目が淫蕩に輝く。
激しく音が立つ程、洸至はまた肉をぶつけ始めた。

緩慢な動きに慣らされた躰を追いたてるように打ち付ける。
あえて緩慢な動きを挟むことで快楽が増すことを洸至は知っていた。
こうすると、女は面白いように乱れた。

風呂上がりの洸至の背に汗が光る。重なり合った肌の上で二人の汗が溶け合っていた。
潮のような匂いと、二人の汗の匂い、もしかしたら雨の匂いも混ざっているのかもしれない。
とろりとした湿度の濃い匂いが洸至の部屋に立ちこめていた。
洸至の息が上がっていく。
284夜に渇く 5:2010/10/01(金) 12:31:13 ID:k5Och4sG
「すごくいい、すごいの、ああっ」
眼を閉じ、美鈴は自分だけの愉楽の世界へ没入しているようだった。
「ああ、あああっ、しろう、さん」
美鈴がここにはいない男の名を呼んだ。そう言ったことすら気付かぬ程、乱れ続けていた。

誰でも好きな名を呼べばいい。
俺も同じだ。ここにいない相手を抱いている。
俺たちがしていることは、粘膜を擦り合わせているだけだ。それだけのことだ。
心までは溶け合えない。

「いいっ、あんっ、いきそう、あっ」
美鈴の汗に光るからだが弓なりにそる。
洸至も背に走る快感から一気に引き抜くと、美鈴の腹に精を放った。
引き抜いた後の、美鈴の亀裂からはなおも蜜が滴り落ちていた。


身支度を終え、洸至の部屋を出る時美鈴が足を止めた。
「わたし、さっき誰かの名前読んでいた…?」
「さあ。俺も夢中だったから」
Tシャツを着ながら洸至が言った。
「…わたしたち、似たもの同士かもね」
「かもしれないな」
「…虚しい?」
美鈴が振り帰って洸至を流し見る。
「良かったよ。お互い、それでいいんじゃないか」
洸至が笑みを浮かべて言った。
「そうね。今日はおかげで良く眠れそうだわ」
「俺もだ…おやすみ」
「おやすみなさい」

洸至の部屋の中に籠った匂いが充満していた。
雄と雌の匂い。そこに美鈴の乾いた花のような匂いが混じっている。
換気するにも雨が強すぎて開けられそうもなかった。

朝、帰ってきた遼子はこの匂いの意味に気付くだろうか。
男を知らないはずの遼子にはこの匂いの意味はわからないはずだ。
それを教えるのは自分でありたいと思いつつ、兄としての意識がそれの邪魔をする。
もし、知っていたら。もし鷹藤がそれを教えていたら…。
昏く渦巻く思いが洸至を再び捉える。

洸至は雨の向こうにいる遼子を思った。
結局、束の間も忘れられなかった。ただ渇く想いがより深くなっただけだ。
きっと、隣の部屋の美鈴もそうだろう。
充たされたはずの躰に、虚ろな心を抱えて洸至は眼を閉じると、遼子の帰りを待った。


お目汚しすいません。
鳴海家居候時に兄をどう呼んでいたかわからないので、そこらへん適当です。すいません。
相棒Uの特報を見て萌えあがった挙句こんなものが出来てしまいました。
285名無しさん@ピンキー:2010/10/01(金) 16:14:34 ID:QSBdJf3M
珍しいですが、エロエロな2人GJ!
286名無しさん@ピンキー:2010/10/02(土) 07:07:02 ID:nnmjsrSa
例の報道、相手は編集長だったね。
287名無しさん@ピンキー:2010/10/02(土) 07:32:31 ID:dtC23Gwf
ほほう、遼子×編集長…。遼子、編集長の浮気を乗り越えたのか。

SSは書きにくそうだが、お似合いの二人だな〜。
これで結婚に至れば、共演作として
このドラマに再注目→再放送→続編スタートという、あらぬ妄想が…。
288名無しさん@ピンキー:2010/10/02(土) 18:08:55 ID:BRTL43BS
アンタッチャブルの台本が手に入ったので読んでみたら、
当初の設定で、兄と遼子の年の差が9歳差でビックリした。
(兄 24歳、遼子 15歳の時に両親が死んでる設定)
289名無しさん@ピンキー:2010/10/02(土) 19:31:22 ID:dtC23Gwf
その設定だと、兄、警視庁に入ってから親殺ししたことになっちゃうもんな。
9歳年の差のシスコン兄ちゃんもエロそうだが。
290名無しさん@ピンキー:2010/10/03(日) 01:42:23 ID:jzIubZFC
いつもすばらしい作品をありがとうございます。
夢中になって読んでます。

お兄ちゃん、もとい小澤さんが10/4(月)にごきげんように出るみたいです。
舞台カエサルの宣伝のようです。
291名無しさん@ピンキー:2010/10/03(日) 07:21:22 ID:mtfzQRPi
>>290
情報ありがとうございます。見逃すところでした。
早速録画予約しますた。楽しみだw
292名無しさん@ピンキー:2010/10/03(日) 11:30:58 ID:A11SrKhe
>>290
情報ありがとうございます!

そして、「ごきげんよう」が最近はゲストが
3日連続出演じゃないってはじめて知ったw
293名無しさん@ピンキー:2010/10/03(日) 16:19:24 ID:GBbZBDPC
おにいちゃ〜ん
294名無しさん@ピンキー:2010/10/03(日) 22:42:44 ID:ZHF1CePC
おにいちゃんは妹でオナってるはず。
295名無しさん@ピンキー:2010/10/03(日) 23:17:06 ID:mtfzQRPi
ネタは妹の部屋の蒲団の匂いとか、遼子から遠山話を聞いての嫉妬心かな。

まだ遼子への想いに無自覚の頃、なんとなくオナニーしていてフィニッシュあたりで
妹の顔が浮かんで、茫然自失とかありそうだ。
296名無しさん@ピンキー:2010/10/04(月) 13:31:45 ID:cJefIyqc
ごきげんようのお兄ちゃん、多少スベッても愛らしい。
ジャージ姿もいいじゃないか。
高橋恵子さんに髪鷲掴みにされて振り回されてみたり、コロコロ転がってみたり。
松本幸四朗さんが微妙にした空気をなんとかまとめようとしたり、いい人やあ…。
297名無しさん@ピンキー:2010/10/04(月) 17:28:17 ID:NpFIeJmy
>292
今週だけみたいですよ。ゲストが毎日変わるのは。いつもは3日間ずつです。
しかし、お兄ちゃんいい感じでした。あの姿は本来、遼子だけに見せてるのかも?w
298小ネタ 実践:2010/10/04(月) 23:08:08 ID:cJefIyqc
鳴海家のリビングで、ジャージ姿でくつろいだ様子の洸至が雑誌をパラパラと見ている。
「お兄ちゃん、シーフードカレー出来たよ〜。これね、鷹藤君がおいしいって言ってたレトルトカレーなの。
 熱いうちに食べようよ」
エプロン姿の遼子が兄と自分のカレーを運んでやってきた。

「鷹藤…」
雑誌を見る洸至の瞳の奥が一瞬、昏く澱んだ。
「何か言った?」
「いや」

「もう、お兄ちゃん食事の時くらい本置いてよ…。あっ、それ私の本よ!返して、返してってば〜」
遼子が洸至から雑誌を奪い取ろうとするが、長身の洸至が手を伸ばすと、遼子の手が届くはずもない。
目の前でぴょんぴょん跳ねる遼子を見て、洸至が笑みを浮かべた。

「ここに置いてあったぞ。この雑誌、特集は『美人度アップのセックスのヒミツ』こっちは
『セックスで2週間ダイエット』恋もスリムも両方ゲット」凄いタイトルだな〜。お前こんな本読んでるのか」
遼子に取られないように上に掲げながら、洸至が表紙を読み上げた。

「ち、違うわよ!それは最近の女の子のセックスについての記事を書くための資料であって、
 もし彼氏が出来てそういう関係になった時に、なんだコイツ30近いくせになんにも知らないのか、
 なんて思われたらどうしようって思って買った訳じゃないんだからね」
「そうか。で、相手いるのか」
遼子はまだ必死に取り返そうとしていたので、兄が自分の顔に探るような視線を注いでいるのに
気付いてないようだった。

「…そうなれたらいいかな、って人はいるけど、そこまではまだまだ…」
それを聞いて洸至の険しくなっていた表情がゆるむ。
「だがなあ遼子、こういうのは知識を増やしておくより、大事なのは実践だぞ。
 それにだな、男にとっては何も知らない相手にひとつひとつ教えて、自分の色に染め上げていくのが楽しいんだ。
 だから、俺はお前はそのままの方がいいと思うけどな。ほら」

洸至が遼子に雑誌を返す。
そして食卓につくと、いただきます、と言ってからカレーを頬張り始めた。
「そうなんだ…」
「そうだぞ。実践するなら俺が手伝うけどな」
「えっ?」
「このカレーうまいな。鷹藤君に礼を言っておいてくれ」
299名無しさん@ピンキー:2010/10/05(火) 09:02:34 ID:KkZMGHlB
GJ!!GJ!!
脳内再生余裕でした。
300名無しさん@ピンキー:2010/10/05(火) 23:10:24 ID:eaZIZ1Dt
GJ!
やっぱり鳴海兄妹はいいですね。萌えました!

お兄ちゃんの「ごきげんよう」も良かった〜。
301名無しさん@ピンキー:2010/10/06(水) 17:15:24 ID:Hq1Luz2c
こっそりと投下。
鷹藤×遼子の、鷹藤先生の個人授業編ですw
「ご奉仕」アリですので、苦手な方はスルーして下さい。




明日はお互い仕事が休みと言うことで、2人で食事をした後に、久しぶりに遼子は鷹藤の部屋へやってきた。

鷹藤とは、現在は仕事だけでなくプライベートでもパートナーとなり、それなりに大人の関係も築いている。

今夜も、遼子は鷹藤のベッドに導かれた。
ベッドに押し倒され、口付けられると、遼子もそれに応えて口づけは一層深いものになる。

その間に鷹藤は遼子のブラウスのボタンをはずし、下着の上からふくらみを包み込む。
「ふっ」
口づけされながら、遼子が甘い吐息を吐き出す。

そんな時、鷹藤が唇をはずして遼子の顔をのぞき込む。
「・・・?」
動きが止まったのを不思議に思い遼子が目を開けると、笑みを浮かべている鷹藤と目があった。

「なに?」
「なぁ、『彼氏を悦ばせる夜の必殺テクニック!』って何?」
「な、な、な、何のこと?!」
甘い雰囲気を急に現実に引き戻され、遼子が狼狽える。
「今日さ、取材中にアンタの鞄からそんなタイトルの本が見えた気がしてさ。」
遼子の慌てぶりが可笑しいのか、鷹藤が笑いをこらえた様な口調で答える。

「えっと・・・ほら!今度なんかウチでも『SEXでキレイになる!』みたいな特集するでしょ?そ、その参考に・・・ね!」
「へぇ」
「誤解しないでね!別に美鈴さんに『いつもしてもらうだけのマグロ女じゃ飽きられるわよ』って言われたから
私もテクニックを勉強しなきゃ!と思って買ったとかいうわけじゃないからね!」
相変わらず遼子は正直である。
すでに顔は真っ赤で、それでも必死に否定する姿が、惚れた弱みか鷹藤には愛おしくうつる。

「で?参考になった?」
「・・・う・・・まだ、ちゃんと読んでな・・・んん」
鷹藤から目をそらしている遼子を抱きしめ、耳朶を舐りながら耳元で甘く囁く。
「そんな本なんて読まなくったって、俺が実践で教えてやるよ。」
「あん・・・」
遼子の口から再び甘い声が漏れる。

「だからさ…」
鷹藤は首筋にキスを落とすと、遼子の頬を両手で包みこみ見つめる。
そして鷹藤は遼子の手を掴むと、その手を自分の股間へと導いた。
「やだっ!!」
遼子はとっさに手を引いて、上半身をおこす。
鷹藤の行動に、遼子は鷹藤の「して欲しい」ことを察して、顔を引き攣らせる。
302名無しさん@ピンキー:2010/10/06(水) 17:18:22 ID:Hq1Luz2c
「ま、経験のない本を読んだだけのアンタじゃ無理か…」
鷹藤もベッドから起きあがり挑戦的な笑みを浮かべて遼子を見る。
「そ、そんなこと無いわよ!」
そういわれると、遼子の中の負けず嫌いの血が騒いでしまうらしい。
遼子はベッドから降り、ベッドに腰掛けている鷹藤の前に膝まづき、
そして真っ赤になりながら、鷹藤のズボンに手をかけ、ベルトをはずす。
緊張で震えているせいか、ボタンをはずすのに手間取っている。

ようやくボタンをはずし、チャックを下げる金属音が響く。
「…で、このあと…どうすればいいの?」
顔を真っ赤にしながらも、平静を装って遼子が尋ねる。

「まず手で触ってみてくれよ」
遼子は素直に言われたとおり、鷹藤の股間を下着の上から手のひらで撫で上げる。
「…そう、それから、指で形をなぞって…」
「う…うん…」
遼子は震える指で、鷹藤自身をそっと指でなぞる。
「っふ…!」
遼子のしなやかな指の感覚に、思わず鷹藤は快楽の吐息を漏らす。
その様子を見て遼子は、さらに鷹藤自身を手に包んでやさしく、指でその形を愛撫する。

「直に…触ってくれよ…」
「…う、うん…」
鷹藤の要求に従い、震えながら下着を下ろし、鷹藤の肉棒を引き出す。
そして慣れない手つきで、遼子は直接鷹藤自身への愛撫をつづける。

「もうちょっと刺激が欲しいな…」
「え?」
「口で・・・してくれよ。」
唇の端に笑みを浮かべて言われたその言葉に、遼子は戸惑いの表情を浮かべる。

「ねぇ…鷹藤…君…」
奉仕を要求され戸惑う遼子は、小さい声で鷹藤を呼ぶ。
「何だよ?」
「…私が…その…鷹藤君のを…して…本当に気持ちいいの?」
「愚問だぜ?」
鷹藤はニヤリと笑って即答し、遼子の唇に指を滑らせ、その指を遼子の口内に差し込む。

「ん…」
遼子は、口内を探る鷹藤の指に舌を絡ませ、愛撫を施す。
鷹藤は、自分の指に感じる舌の感触と口内の暖かさに、思わず生唾を飲み込む。
「アンタの口の中、すげぇ気持ちいいんだぜ」
名残惜しそうに遼子の口から指を引き抜くと、鷹藤が呟く。

「鷹藤…くん…」
遼子は鷹藤を見上げ、一瞬躊躇うように深呼吸したあと、鷹藤の楔に唇を寄せる。
勃ち上がりだした楔の先端を舌先で刺激し、そのままそれを舐めて、根元まで舌を這わせる。
303名無しさん@ピンキー:2010/10/06(水) 17:19:05 ID:Hq1Luz2c
「っふ!」
肉棒をなぞる遼子の舌の熱い感触に、鷹藤は感嘆の息を漏らす。
「いいぞ…もっとしてくれよ…」
「んっ…」
熱い吐息交じりの鷹藤の声に、戸惑いがちだった遼子の愛撫も、徐々にスムーズになっていく。
脈打ち、雄雄しく勃ち上がる楔に舌を絡め、先ほど鷹藤の指を愛撫した時と同じように
唾液を絡ませながら、遼子はその隅々まで舌を這わせる。
ぺちゃ…ぺちゃ…という淫猥な音が響き、遼子はその音が自分が発している音だと意識して
顔を真っ赤に染める。

「もっと、しっかりソレを支えて…」
鷹藤にそう促され、遼子は恐る恐る鷹藤の楔に手を添え、てのひらで包み込むと、さらに丁寧に舌を這わせる。
「はっ!!」
熱い吐息を吐いて、鷹藤は一旦、遼子の顔を上げさせる。
唾液に濡れた遼子の唇に指を這わせ、鷹藤は甘く遼子に囁く。
「口に…入れて」
「…うん…」
恥ずかしそうに頷いて、遼子は再び鷹藤の股間に顔をうずめる。
そして濡れた唇を大きく開くと、起立した鷹藤の先端をその口に含んだ。

「っくぅ!!」
「ふんんっ!!」
遼子の口内の暖かさに、鷹藤は思わず息を飲み込み、遼子はその大きさに息を吐く。
「すげえ…気持ちいい」
「ん…」
快楽に酔った様に、鷹藤が言葉を漏らす。

「根元まで…いけるか?」
「んっ…ん…」
鷹藤に促され、遼子は少しずつ鷹藤の楔を飲み込んでいく。
「そう…ただ咥えてないで、舌で愛撫して…」
鷹藤の言葉に、遼子の舌が少しずつ鷹藤のソレに絡みつく。

「んんっ!!」
遼子は息苦しさに、呼吸が荒くなる。
「すげえ……いい」
鷹藤の吐息交じりの声が、その快楽の大きさを遼子に伝える。
遼子は鷹藤の声を聞きながら、ソレに舌を絡ませ、刺激を与え続けた。
ちゅくちゅくと、唾液が絡む音が、部屋に響く。

「…もう…いいよ…」
やがて鷹藤はそう言うと、遼子の口から自身を引き抜いた。
遼子の唾液に濡れたソレは、脈打ちながら雄雄しく天を仰ぐ。
304名無しさん@ピンキー:2010/10/06(水) 17:20:24 ID:Hq1Luz2c

「…すげえ気持ちよかったぜ。」
「…そ、そう…?」
鷹藤に唇の唾液を指で拭いながらそう言われると、遼子は恥ずかしそうに頬を染める。

「でも、まだ鷹藤君…」
行為の途中であることに遼子が申し訳なさそうに尋ねる。
そんな初々しい様子がいじらしくて、思わず笑みがこぼれる。
「いきなりアンタの中に出してもさ、アンタ、飲めないだろ?」
「え?・・・の、の、飲むの?」
「そう、だから、それは次のお楽しみに取っとくよ。それに、一回出しちまったら
また、アンタが勃たせてくれなきゃいけないんだけど?」
その言葉に遼子は耳まで真っ赤になっている。

「遠慮…しておきます…」
「そう、だから、次の機会に…な」
そう言って遼子の体をベッドの上に持ち上げると、シーツに沈んだ遼子の体に覆いかぶさる。
「じゃあ、今度は俺の番だな。」
「ん…あん…」
鷹藤の手が遼子の脚の付け根を探り出す。
「あっ…やあん」
「すげえ、もうびちょびちょに濡れてる」
鷹藤の手が下着の中に滑り込み、直接遼子の花弁を探ると、そこは既に濡れぼそっていた。

「…いや…言わない…で」
自分の淫らさを知られてしまったような恥ずかしさに、遼子は小さく抵抗する。
「俺のを咥えて感じた?」
鷹藤の意地悪な言葉に、遼子はふるふると頭を横に振る。
「でも、こんなに濡れるぐらい感じてるんだろ?」
「あぁん!」
鷹藤の指が、遼子の花弁を嬲り、肉芽を探り出し、それを摘み上げる。
「やぁん!!」
敏感な部分を弄ばれ、遼子の体が震える。

鷹藤は遼子の着ているモノを素早く脱がせ、自分の服も脱ぎ捨てると、遼子の脚を大きく開かせその間に顔を埋める。
愛液に濡れる入り口に唇を寄せ、溢れる液体を舌先ですくい上げた。
「やあぁぁ」
その舌の感触に、遼子の嬌声があがる。
指と舌で入り口を嬲り、やがて鷹藤は愛液に濡れる入り口に指を差し込む。

「ああぁん!」
入り口を探られる感覚に、遼子が一段と高い嬌声を上げる。
ちゅくちゅくと、鷹藤は遼子の中に埋め込んだ指の抜き差しを繰り返す。
「あん…やぁ…」
「なぁ…そろそろ…挿れて…いいか?」
鷹藤は遼子に埋めた指を引き抜きながら、遼子の耳に唇を寄せて囁く。
その問いかけに、遼子は白い肌をピンク色に染め、愛欲に濡れた瞳で鷹藤をみつめながらゆっくりと頷く。 
305名無しさん@ピンキー:2010/10/06(水) 17:21:16 ID:Hq1Luz2c
それを見て鷹藤は遼子の快楽を待って引くついている入り口に、熱く起立した先端をあてがう。
「んんっ!あああ…んっ!」
ずぷずぷと淫らな音と共に、遼子の中に鷹藤自身が埋め込まれ、遼子は熱く硬い楔で
肉壁をすられる刺激に、嬌声が上がる。

根元まで遼子の中に自身を埋め込んだ鷹藤は、より深い快楽を追って腰を揺らし、
遼子もその快楽を求め腰をくねらせる。

「あっ…やぁ…もう…ダメ…!私…」
ヒクヒクと鷹藤に抱えられた遼子の脚が引き攣った。
「いいぜ…イケよ!」
遼子と一つになる快楽。
鷹藤は遼子の最奥に楔を打ち込み、その奥を激しく突いた。

「あん!あっ!あああああぁぁん!」
鷹藤に与えられた最後の刺激と快楽に、遼子は悲鳴のような嬌声をあげ、背を弓なりに反らして果てた。
「っく!!」
遼子が果てるその瞬間、遼子の内部に強く抱きしめられた鷹藤も、それと同時に熱い迸りを
遼子の中に吐き出した。

しばらく2人でまどろんでいたが、遼子がその沈黙を破る。
「ねぇ、鷹藤くん」
「ん?」
「その・・・えっと・・・良かっ・・・た?」
上目遣いに見つめられ、そんな普段はなかなかお目にかかれない姿に、鷹藤は再び自身が復活するのを感じる。
「なぁ」
「なに?」
「『次の機会』って、今からじゃダメ?」
「はい?」
そういって遼子を抱きしめる。
すると遼子も、鷹藤の変化を感じ取ったらしく
「ちょっと!な、なに元気になってるのよ!」
という批判の言葉と共に、鷹藤を軽くにらみつける。

「良かったってコト。『必殺テクニックその2』いくぞ」
「ちょっと待って!・・・んん!」
ベッドから再び遼子の甘い声が聞こえるまで、そんなに時間はかからなかった。



以上です。
遼子にご奉仕を教えてしまってすみません。
最近、鷹藤がいい目を見ている気がするw
駄文、失礼しました。
306名無しさん@ピンキー:2010/10/06(水) 20:38:58 ID:SBcXgYEm
>>301-305
作者様ありがとうございます。鷹藤先生GJです!!!

鷹藤エロいことできてよかったなあ、おめでとう!
と言いたくなる程のエロさw
兄も好きだが、鷹藤も好きだから、鷹藤がいい目を見てると嬉しい。

エロ藤と呼びたくなるほどの鷹藤のエロっぷり御馳走様です。
鷹藤にうまいこと乗せられて、真面目に学習しようとする遼子が可愛いなあ。

このスレでの鷹藤の扱いときたら、殴られ、蹴られ、寝取られ、薬盛られ、
と悲惨なものだったから、これくらいはいい思いはさせてやりたい…w
いや、これから先も、いい思いをさせてやってください。
作者様お願いします〜!
307名無しさん@ピンキー:2010/10/07(木) 14:08:18 ID:aJ9ZLXMJ
鷹藤と遼子の話なのにどうしてもどこぞやに兄が…?
みたいな裏ストーリーが脳裏にw
308名無しさん@ピンキー:2010/10/07(木) 17:11:52 ID:u/PZtC+/
>>307
確かに。鷹藤が幸せであればあるほど、そのあとに待ち受ける落とし穴は
大きそうだw

鷹藤と遼子が相思相愛なら手をださないのかもな〜。
でも兄の部屋は嫉妬のあまり、いろんなものが破壊されて大変なことに
なっていそうだが。
309小ネタ 権兵衛FAX:2010/10/08(金) 09:22:40 ID:B/MQJwUz

「鷹藤君、見て、名無しの権兵衛からのFAXよ」
____________________

甘き惰眠にふけるこの世界に
めざめの時はきた
兄弟たちよ武器を手に取れ 
妹や子らを泣かせ
工場が煤煙を吐き出し、黒く煙る世界に
口々に呪いの言葉を吐こう 正義への意識が
希薄なる世界に鉄槌を
望みをあたらにせよ 時は来た

             名 無し の
             権 兵 衛
____________________       

「一体何かしら…、これ」
「いたずらかな。犯行声明にしちゃ全然意味もとれねえなあ。宗教がかってるけどなんか違うよな」
「確かにそうね。何かの暗号かしら。4行目の『妹や子ら』のあたり確かに意味がわからないし」

鷹藤がFAXを、縦に横にしながら見ている。

「縦…?縦に読めばいいのか。甘・め・あに・いもうと・こう…。『こう』じゃないな。カタカナ…。
『エ』だ。じゃこれもくちじゃなく『ロ 』」
「もしかしたら意味なんかなくって、お兄ちゃん、私に生きてるって伝えたくって…」
「甘・め・兄・妹・エ…」
「鷹藤君、もしかしてわかったの?」
「…」
「どうしたの?教えて!お兄ちゃんは何を伝えたいの!?」
「いや、わからないほうがいいような…。兄妹で甘めエロって、ハードル高くねえか…」
310名無しさん@ピンキー:2010/10/08(金) 12:25:12 ID:FckY8sr1
GJ!
兄からそんな要求が!w

「兄妹、暗め」なら…
311名無しさん@ピンキー:2010/10/08(金) 23:35:54 ID:7jLCGEPO
甘めも暗めも、ばっちこーい!!!
312名無しさん@ピンキー:2010/10/08(金) 23:59:35 ID:7jLCGEPO
そうそう、こんな妄想が頭を巡ってむふふってなったのでメモ代わりに。

6話で遼子がキャバ嬢やったみたいに、潜入取材でメイド喫茶で働くことになった遼子。
メイド服を家に持ち込んでメイドらしい仕草の練習に余念がない。

仕事から帰った兄はそんな姿を見てぎょっとするも、お客設定で練習台に。

が、ぶりぶりなメイドちゃんなど遼子ができるわけもなく…次第にからかうばかりになる兄。

「もぉっ、お兄ちゃん!真面目にやって!」

「俺は至って真面目だぞー、それに俺はお客なんだからお兄様…いや洸至様、と呼ぶべきじゃないのか?」

「う…。そうよね、お客なら…。こ、洸至…さま。」
313名無しさん@ピンキー:2010/10/09(土) 00:38:00 ID:+Ko/G1sM
>>312
うわっ。素晴らしい。絶賛脳内再生中だ。

その先も妄想中。
実況します。
あああ、兄がメイド服の遼子をネクタイ拘束して…。
遼子の太ももや首筋を羽根でくすぐっている…。
遼子の膝が震えて…。
うわあああ。どんどんエロくなっていく〜!!!!
そしてお兄ちゃん、最高に楽しそうだ!!
314dream on dreamer 1:2010/10/09(土) 01:03:19 ID:+Ko/G1sM

お兄ちゃんのドリーム炸裂話です。甘い…かもしれないエロ。


今もまた夢を見ている。
いつの頃からか、見るようになった夢だ。

遼子が洸至の腕の中で微笑んでいる。
その頬に口づけると、くすぐったそうに笑い声を上げながら、洸至の唇から逃げようとする。
それを尚も追いかけ頬に唇にキスを降らせると、遼子が洸至の頬に手を添えキスをしてきた。
そのまま唇を重ねて、舌を絡め合わせる。
遼子は洸至を拒むことなく、笑顔で受け入れる。

そう、これは夢だから。

洸至の願望が形を為し、夢となって時々こうして現れる。
目覚めた時に激しい後悔と自己嫌悪に襲われるが、それでも遼子との甘い夢を洸至は楽しんでいた。
どうせ、叶いはしない想いだ。
だから、せめて夢の中だけでも遼子に触れていたかった。

洸至がベッドに座ると、遼子が洸至をまたぐようにして向い合わせに膝の上に乗った。
貪る様に洸至に口づけて来る。
夢の中の遼子は、いつもこうして洸至を激しく求める。
舌を絡めながら、遼子が洸至のネクタイをゆるめると、シャツのボタンを外しはじめた。
その下の肌に指を這わせながら洸至の背に手を回し、抱き寄せる。

遼子に身をまかせながら、洸至が遼子の髪をかきあげ、その顔が良く見えるようにした。
その眼を覗きこむと、妹も眼をそらすことなく洸至を見つめ返している。
「遼子…好きだ」
「わたしも」
洸至は遼子の首筋に顔を埋めて、妹の匂いを酔う程に吸い込んだ。
遼子が嬉しげに、ふふっと笑う。
315dream on dreamer 2:2010/10/09(土) 01:05:43 ID:+Ko/G1sM

「お前は知らないかもしれないが、俺は本当にお前が好きなんだよ。お前だけが」
抱え続けていたあまりに狂おしい想いに、泣きそうな声で洸至は言った。

白い喉を晒し、洸至の唇を首中に受けながら遼子が答えた。
「知ってたよ。お兄ちゃんが私のこと好きだって」
夢の遼子は洸至が望む答えだけを返す。
「わたしも、お兄ちゃんが好き」
自分が作り出した妹の虚像の言葉でも洸至は嬉しかった。
洸至は妹の細い躰を強く抱きしめ、眼を閉じると、妹の胸に子供のように顔を埋めた。
その洸至の頭を、遼子がそっと抱き、耳元に囁く。
「お兄ちゃんのこと全部ちょうだい」
「ああ」
「私を全部あげるから」

遼子の服を全て脱がせると、洸至は乳房にむしゃぶりつく。
まるで女を知らない男のように、ただただ眼の前の躰が欲しくてたまらず、呑みこむ程の
勢いで遼子の肌を味わっていた。
どれ程近くに居ても、どれ程思っても、現実では決して抱けない、抱いてはいけない女なのだから。
現実で何人もの女と寝ても、夢の中の遼子は別格だった。

「お兄ちゃん、好き」
洸至に愛撫されながら、遼子が囁く。
夢の中なら禁忌も良識も邪魔しない。
桜色のふくらみを口に含むと、妹から甘い声が漏れる。
舌で嬲ると硬さを増すのはまるで現実のようで、洸至は夢であることを忘れそうになる。
音を立て、激しく胸を吸いながら、片手を遼子の亀裂に手を伸ばすとそこはすっかり潤みきり、
つやつやと輝く糸を吐き出しながら洸至を受け入れるように蕩けていた。

洸至は太ももから舌を這わせて、それから口で覆う様にしてそこを舌で嬲った。
舌でその形を探る。
舌でそこにある粒をやさしくそそのかす。
そして舌で遼子を犯す。
「あぅん…」
洸至は、遼子の尻に指が食い込む程強く握り、自分の顔を押しつけながら溢れる蜜を吸い続けていた。
「すごく、いい…」
舌で嬲りながら、遼子の亀裂に指を入れる。

そこは洸至の指を2本すんなりと受け入れ喜びの蜜を滴らせた。
洸至は内壁を掻きまわすようにして指を動かし、亀裂の上にある桜色の粒に吸いついた。
「いゃあああんっ」
啜りあげる様な音を部屋中に響かせながら、洸至は遼子を味わっていた。
出し入れする指の速度を上げる。
妹から溢れ出る蜜は余りに甘露で、その味と行為そのものに酔ったように洸至は遼子に没頭していた。
「いやっ」
「いやなのか、厭なら止めるぞ」
止める気など更々ないくせに、洸至は妹を言葉で責め立てた。
「だめ、止めないで…だって、あんっ、いっちゃいそう…」
それを聞いて洸至はさらに激しく出し入れし、淫らな水音を立てながら粒を吸う。
「いっていいんだぞ、いくところ、見たいんだ」
「きゃあ、ああ、…いくっ、お兄ちゃん、いっちゃうっ」
軽くのけぞったあと、荒い息をしながらけだるそうに遼子が洸至を見た。
316dream on dreamer 3:2010/10/09(土) 01:06:36 ID:+Ko/G1sM
洸至は体を起すと、遼子へと顔を近づけ、そのまま唇を重ねて舌を絡める。
「どんな味がする…?」
「お兄ちゃんと、わたしの…」
最後まで言うのが恥ずかしいのか、洸至の胸に顔を寄せ隠した。
「いい味だよ、お前は」
洸至は遼子の耳朶を舌で弄びながら言った。
「もう、やめてよ」
顔を赤らめた遼子が、洸至の胸を握った拳で軽く叩く。
その手を掴みベッドに沈めると、遼子の耳元で洸至は囁いた。
「入れるぞ…」
「わたしも欲しいの…。お兄ちゃんが…。お願い」
洸至の瞳を、妹の潤みきった瞳が見返していた。

遼子の太ももを押し開き、遼子の中に洸至自身を埋めていく。
夢のはずなのに、洸至を受け入れ蠢く遼子の内奥は現実の女のように洸至の快楽を急きたてる。
奥まで突きいれられた遼子が切なげな啼き声を上げた。
ゆっくりと腰を打ちつけ始めると、間断なく、啜り泣く様な声が遼子の唇から洩れる。
「気持ちいいの…お兄ちゃんのがすごくいいの…もっと、もっと」
遼子の投げ出された掌に、洸至の掌を重ねて、見つめ合いながら遼子を深くえぐっていく。
「いいっ…」
快楽に、眉根をひそめながらも遼子がせつなそうに洸至を見上げる。

その表情が洸至の情欲をそそった。
洸至が遼子の両脚を己の肩に乗せると、更に深くまであたるのか、遼子が快楽にうめいた。
のけぞる遼子の汗にまみれた白い喉に唇を落としながら、洸至が囁く。
「本当は、いつもこうしていたいんだ、お前と…」
虚像にしか本当の心は明かせない。
今だけでも遼子に溺れたくて、洸至は飛沫が飛ぶほど遼子に激しく打ち付けはじめた。
「私も…ああっいやっ、きゃあああああんっ」
淫らな音と、遼子の喘ぎ声が部屋に充ちる。
のけぞりながらも遼子も洸至に合わせて腰を動かしていた。
「一緒にいこう、遼子」
「うん、お兄ちゃんっ、ああああっ」
317dream on dreamer 4:2010/10/09(土) 01:10:31 ID:+Ko/G1sM
…妹がこちらを見ていた。
そしてこちらに手を差し伸べる。
今度は服を着た姿で。

これもまた夢の続きか。

洸至は妹の手をとる。
洸至が抱き寄せても、妹から抗議の声はない。

そう、夢だから。

妹の身体はひんやりと冷たかった。
さっきの夢の中で味わった厚みとふくらみが洸至の胸に当たる。
その感触の心地よさに微笑みながら、妹の唇を奪った。
遼子の唇が冷たかった。
それに熱を与えようと唇を開いたとき。

「お、お兄ちゃん!」

腕の中の妹が眼を見開いてこちらを見ていた。
洸至は殴られた様な衝撃を受け、跳ね起きた。
それだけのことなのに、激しいめまいに襲われる。
後を追うようにやってきた、割れるような頭痛に洸至は涙目になった。
「まだ熱が高いんだから、動かないほうがいいよ」
遼子が洸至の額に、ひんやりとしたシートを張った。
「冷たくて気持ちいいでしょ」
「ああ」
「おとといから熱があったのに、無理して仕事に行くからよ。帰ってきたときにはひどい熱だったんだから。
 覚えてる?」
遼子が洸至の頭をそっと抱くと、氷枕に当たるように横たえた。

仕事をしているうちに熱など下がると思っていたが、片山の車で移動中に朦朧として動けなくなり、
そのまま家に送られてきたこと、片山の肩を借りてアパートの階段を登ったこと、スーツのまま自分の
ベッドに倒れこんだこと、それらが断片的に記憶の底から浮かび上がってきた。
「おぼろげだが、覚えてる」
「一人暮らしだったら大変だったよ、きっと」
「そうだな、助かったよ」
「あ、でも大丈夫だったかな」
妹が悪戯っぽく笑った。
「なんでだよ」
横たわる洸至の上から、遼子が覗き込んでいる。

318dream on dreamer 5:2010/10/09(土) 01:11:03 ID:+Ko/G1sM
「ねえ、お兄ちゃん、今、私のこと誰と間違ったの?」
洸至は押し黙った。
顔が紅潮していくのがわかる。熱があるからだといって誤魔化せるといいが。

「抱き寄せてから、すごく嬉しそうにキスしたのよ。びっくりしちゃった。
こんな風にいつもキスされている人って誰?そういう人がいるんでしょ。お兄ちゃんも隅におけないんだから〜、もう」
洸至は兄をからかう遼子に顔を見られないように、背を向けるように寝返りを打った。

間違ってなどいないさ。
間違っていないことが問題なんだがな。

目を瞑ると、熱をもった瞼の向こうに、さっき見た夢が浮かんだ。
腰に籠る熱はまだ消えていない。
遼子に見られないように微笑むと、洸至はまた心地よいまどろみのなかへ落ちていった。


この夢を思い出して兄はきっと自家発(以下略)
あんまりエロくなくてすいません。
319名無しさん@ピンキー:2010/10/09(土) 23:36:54 ID:oqiuMhY1
>>314-318
じゅーぶんすぎるほどエロいです、(*゚∀゚)=3ムハー

こんなにエロエロなのにやはり報われない愛だからか、切ない。

夢の中では遼子がいっぱいLikeじゃなくてLoveの好きって言ってるのが、ね。
また切なくさせるんだなー…。
リアルで「私を全部あげるから」なんて言われたら兄壊れちゃうw


でもでも今回はリアルで抱きよせてキスできちゃったもんね、兄よ!
熱出て頭が朦朧としてたって、役得だやくとくーw


とても萌えました、ごちそうさまです!!!
320名無しさん@ピンキー:2010/10/09(土) 23:40:06 ID:oqiuMhY1
>>313
妄想メモしてよかったw

>うわあああ。どんどんエロくなっていく〜!!!!

はい、その続きをメモ、メモ
321名無しさん@ピンキー:2010/10/11(月) 15:25:19 ID:j1DUbeRc
ブルータスなお兄ちゃんを観てきた!

カエサル暗殺で、血まみれのナイフを持って返り血を浴びた姿に、
思いっきりときめいたw
322名無しさん@ピンキー:2010/10/11(月) 18:46:55 ID:bDa3aH7i
>>321

うらやましい!!
そりゃ、ときめきますよ〜。
生お兄ちゃんか…。そんなの見たら夜眠れなくなりそう。
323名無しさん@ピンキー:2010/10/14(木) 21:28:53 ID:4WU3efKr
アンタ放送開始から1周年記念
・・・と勝手に自分で盛り上がって、兄妹甘め(?)エロ書いちゃいました。
合意の上で禁忌を犯す設定のため、兄の事件後の1年間、色々あって
遼子が兄と共にダークサイドに墜ちる事を望んだ前提です。
そんな遼子はイヤだ!という方は、スルーして下さい。



都会のビル郡を見下ろすホテルの1室。

あの日、名無しの権兵衛の計画が潰えた場所。
そして洸至と遼子の2人がもう今までの兄妹ではいられなくなった場所。

そこに再び兄妹が邂逅している。

「お兄ちゃん…もう、どこにもいかないで」
遼子の口から搾り出すような声で言葉が紡がれた。
口にしてしまったら、今までの生活には戻ることができない言葉が。
もう離さないというように、洸至を抱きしめたまま。

「すべてを捨てて、俺と来るのか?」
「うん。私にはやっぱりお兄ちゃんしかいない…たった一人の…家族…だから」
遼子を抱きしめながら問いかける洸至の目を、遼子はまっすぐに見つめ、
あの時、兄の背中に向けて言った言葉と同じ言葉を呟く。

遼子は、アンタッチャブル編集部に辞表を置いてここにやって来た。
1年前の兄に関する特集記事の原稿データと共に。

洸至の手が、遼子の頬をすべる。
「いいのか?」
その言葉には遼子は答えず、ただゆっくりと頷いた。
「もう、戻れないぞ。」

この1年、洸至は闇のなかをもがくように必死に生きてきた。
再び妹に会う、それだけのために。
しかし、表の世界に残された遼子にも、自分とはまた違った辛さと寂しさがあったのだろう。
いやむしろ、「名無しの権兵衛の妹」として世間の好奇と批判の矢面に立たされた遼子の方が
はるかに辛かったのかも知れない。
自分が招いた事とはいえ、洸至はそんな世界に妹を一人残してしまったことが、
そして守ってやれなかったことが、今更ながら激しく後悔の念となって押し寄せてきた。

だからこそ、もう、離さない。
離れない。                    
夕日が部屋に差し込み、兄と妹の影が重なる。   
324名無しさん@ピンキー:2010/10/14(木) 21:29:24 ID:4WU3efKr

初めは触れるだけのキス。
洸至は愛おしそうに妹の唇をついばむ。
そしてやがて、その口付けは深いものになる。
むさぼるように妹の口を犯し、舌を差し入れる。
歯列をなぞり、舌を絡め取り、お互いの唾液が絡み合う。

「んっ!」
激しい口付けに、遼子が苦しそうな息を漏らす。
しかし洸至はさらに激しさを増し、今までどんなに渇望しても
手に入れることが許されなかったこの温もりを逃すまいと口内を犯す。

やがて名残惜しそうに2人の影が離れる。
2人の口をつなぐ唾液の橋が、夕日をうけてきらめく。

「遼子…」
洸至はやさしく妹をベッドに横たえる。
「ずっとお前と…こうしたかった…」
「お兄ちゃん…」
遼子の両腕が洸至の首に回され、洸至は遼子に覆いかぶさるようにして、口付けが再開される。

今度は離れていた時間を埋めるかのような長いキス。
甘い息が遼子から発せられ、洸至の唇による愛撫が、遼子の耳に、首筋に落ちる。

その刺激に首を振った遼子の顔に、窓から差し込む夕日が当たる。

「ん…まぶしい」
遼子の一瞬の言葉を聴きとめて、洸至は遼子の目をそっと手で覆う。
そして自分のシャツからタイを引き抜き、それを遼子の目元に巻きつける。
「これでいいだろう?」
「あ…」
遼子はまったく抵抗できなかった。
そして洸至の愛撫が再開される。

視覚が遮られたことにより、遼子は余計に敏感になった気がした。
白いブラウスの上から胸をもまれる。
洸至の片方の手がブラウス中に入り込んで、器用にホックをはずされる。
唇は耳を食み、沿って巡り、息も出来ないくらいの激しいキスが落ちる。

「あ…ん…」
聞こえるのは自分の声だけ。
タイをはずせばいいのに、それすらも考え付かない。
押し返そうと掴んだ腕は、洸至につかまれ、ベッドに縫い付けられる。
325名無しさん@ピンキー:2010/10/14(木) 21:29:46 ID:4WU3efKr

そして洸至は、舌先で遼子の胸の頂をわざと遼子にも聞こえるように
ちゅくちゅくと音を立てながら舐る。
その音に、遼子は恥ずかしいのか切なそうに体をよじる。
唇に乳首を咥え、その先端を舌先で嬲りながら、もう片方の乳首も指で刺激する。
左右の乳首を交互に唇に含んでは、その甘さを味わうように何度も舐める。

洸至が甘く遼子の乳首に歯を立てる。
「ああっ!」
その刺激に遼子の背中が浮き、強い快感を感じたことを洸至に告げた。

自分の腕の中で変化していく妹の肢体に、洸至は満足げに笑った。
そして首筋に、胸に、所有の烙印を刻んで行く。
その刺激の度に、遼子の口から弱々しい声が漏れ、唇が艶かしく光っている。

「駄目だ…」
洸至が搾り出すような声を吐き出す。
「待てない」
その声は遼子にも聞こえたが、それが何を意味するのかわからなかった。

「んあっ!」
洸至は冷たい指で遼子の秘部を探り、遼子はその感触に身悶える。
そこは湿り気を帯びてはいたが、まだ十分に受け入れられる程ではなかった。
しかし、洸至は今すぐそこに入りたかった。

「あ…やあ…」
キスで悲鳴を喉の奥に飲み込まされた。
押し広げられてぐいぐいと異物が入ってくる。
逃れようとしたものの、どこにも逃げることはかなわなかった。
逃げようと浮かせた腰は引きずられ、押さえつけられて、深く深く繋がっていく。

ようやく離された唇に、遼子は吐息とともに悲鳴を上げた。
「いやぁ…」
洸至は自身をすべて遼子の中に埋めると、ゆっくりと動き出す。
「んぁ…いや…まだ…私…」
しかし遼子の哀願は無視される。

耳に自分のものとは違う荒い息を感じ、遼子はそちらに顔を向ける。
洸至は遼子を落ち着かせようと唇が届く範囲にキスを落とし、
遼子はどこに落ちるかわからない愛撫から逃れようと首を振る。

遼子の中で洸至が動くたびに、次第に淫靡な水音が結合部から聞こえ、
繰り返される容赦の無い抜き差しに、遼子はのぼりつめていく。

「あぁ…あん、お兄…ちゃん…お…ねがい…」
喘ぐ声の中に兄を呼ぶ声が混じる。
「何だ?」
「お兄ちゃんの…顔が…みたい…」
軽くキスをして、洸至は微笑み、遼子の目を覆っていたタイをはずす。
326名無しさん@ピンキー:2010/10/14(木) 21:30:15 ID:4WU3efKr

「見えるか?」
「うん。良かった、お兄ちゃんだ・・・」
そう言って微笑む遼子の瞳には、涙がたまっていた。
涙をやさしく拭い取ると、再び洸至はゆっくりと腰を使い始めた。
「はぁん…あぁ」
動きは徐々に早まって、喘ぎは一層高まっていく。
大きく開かされた脚の間に深い楔を埋め込まれ、遼子の体は耐え切れずに痙攣した。

収縮を繰り返す遼子の中で、洸至は抉るように己を差込み、締めつけられ、
洸至も快楽の渦に飲み込まれ……堕ちた。

脱力し、荒い息をつく遼子からは唾液が零れ、洸至は楔をゆっくりと遼子の中から引き抜く。

「遼子…」
洸至の腕が、遼子の体を抱きしめる。
「好きだ。」
囁きながら、その頬にキスをする。

「ん…お兄ちゃん…」
そのキスに、遼子はくすぐったそうに頬を染める。
「もう離さないからな…」
「うん…」
ぎゅっと遼子を抱きしめる腕に力をこめる。
それに応えるように、遼子は洸至の胸に頬を寄せ、甘えるように頬ずりをした。

「もう、離さないでね…」
柔らかな言葉を交わして、兄妹は見つめあい唇を重ねる。

もう戻れない。戻らない。
2人で闇に堕ちていこう。




はい、すみません、目隠しプレイが書きたかっただけですw
それにしてはあんまりプレイしきれてないですが…。
鷹藤の「た」の字も出さなくてごめんなさい。
327名無しさん@ピンキー:2010/10/14(木) 21:45:39 ID:L2GCOUEl
>>323-326
1周年記念甘め兄妹エロGJ!GJ!!です。

兄が「待てない」と言って強引に挿れてしまうとは!
濡らすのを待てない程の渇望がエロいっす。
息をするのを忘れて読みふけってしまったw

兄的ハッピーエンドは、鷹藤的バッドエンドw
鷹藤は勘が良さそうなので、二人がどこに向かったか気付いて
このホテルに向っていそうな気が。
でも、鉢合わせしても鷹藤に勝ち目ないしなあ。
328名無しさん@ピンキー:2010/10/15(金) 12:33:56 ID:gOpcPT43
GJです!!
やっぱり兄妹いいよ〜。
329名無しさん@ピンキー:2010/10/16(土) 01:06:05 ID:u11PyTpp
放送開始から一周年か。
続編、ないですかね…。
お兄ちゃんに会いたいなあ。

鷹藤も遼子と出会って一年か。
いい感じでこなれた二人になってそうな気がする。
330名無しさん@ピンキー:2010/10/16(土) 13:41:41 ID:u11PyTpp
>>323-326の鷹藤サイドが出来上がってしまった。
了解が得られれば投下したいのだが…どうだろう。
331329:2010/10/16(土) 14:00:07 ID:u11PyTpp
連投失礼。

>>323-326の了解が得られれば投下したい、でした。
よろしくお願いします。
332名無しさん@ピンキー:2010/10/16(土) 15:18:47 ID:3kQ8Yyqc
勝手に一周年記念兄妹書いた者です。

鷹藤サイド、了解も何も、カモオォォーーンですщ(゜∀゜щ)

楽しみにしております。
333うたかたの夜 1:2010/10/16(土) 17:19:17 ID:u11PyTpp
>>332ありがとうございます。

では、早速投下。
1周年記念エロ鷹遼です。が、苦めかも。


バスルームに泡が舞う。

バスタブの中で遼子が、手に付いた泡に息を吹きかけ、天井へ向けて飛ばしていた。
泡だらけのバスタブの中で、後ろから鷹藤に抱えられながら遼子がはしゃいでいる。
最近あまり観ることのなかった、遼子のこんなにもリラックスした表情を見て、鷹藤は胸を撫で
下ろしていた。
「どうしたの?」
鷹藤の視線に気づいた、遼子が鷹藤に向き直った。
「いや…。あんたらしいはしゃぎ方だよ」
鷹藤は遼子の頬に口づけた。
「いい年なのに、とか思ってるんでしょ」
「思ってないって」
「ねえ、鷹藤くん」
「ん?」
「…当たってるんだけど」
「何が」

鷹藤が笑うと、遼子が泡の下に手を入れた。鷹藤の硬くなったもの手を這わせて、大きさを確かめるようにゆっくりと掌を動かした。
「ふふっ。いやらしい。こんなに固くなってる」
「あんたが触るからだろ…」
「私のせい?」
「違う?」
鷹藤が遼子の目を覗きこむと、顔を赤らめ上目遣いにこちらを見た。
「その前からずーっとあたってたよ。だから、私…」
「何だよ」
鷹藤が言い淀んでいる遼子の亀裂に手を伸ばし、そこを撫でた。
「きゃっ」
水音を立てて、遼子の体が震える。そのまま指で敏感な粒をそそのかす。
「水の中じゃ濡れてるかわかんねえな…」
鷹藤の肩に手を置き、眉をひそめながら、遼子が這いあがってくる感覚に身を任せているようだった。

「で、どうしたって?」
鷹藤がまるで世間話をしているかのように遼子に続きを促した。
だが、水面下では激しく指を動かし、遼子の亀裂と粒を撫でつづけている。
「んっ、やんっ、ベッドいこ…」
「いやらしいなあ、あんた自分からそんなこと言う様になったんだ」
「もうっ、いじめ…ない…で…」
「かわいいよ」
鷹藤が遼子に口づけた。その鷹藤の頬を遼子の泡だらけの両手が包む。
鷹藤は遼子がどこか遠くへ行ってしまいそうな感覚に時折とらわれることもあったが、いま
こうして二人で過ごしていると、そんなことは鷹藤の思いすごしに過ぎないような気がしていた
334うたかたの夜 2:2010/10/16(土) 17:20:13 ID:u11PyTpp
最近、遼子は何かに追い立てられるように、ある教団を調べていた。
発端は、遠山からのメールだった。
添付されていたのは、山奥でコロニーを形成する新興宗教団体のパンフレットだ。
本文には、確信はないが動向に注目しろ、と一言だけ書いてあった。
遠山の言葉に不穏なものを感じ、遼子と鷹藤はその宗教団体を調べ始めて、気づいた。
教団にちらつく、破壊行為への欲求。強烈なまでの正義への志向性。
それは名無しの権兵衛が操作した数多のグループが持つ特徴だった。

それから遼子はその教団や、教団周辺を取り憑かれたように洗い始めた。
誰に依頼された取材でもないので、仕事の合間を縫って、プライベートな時間を削ってまで遼子
はそこを調べ続けていた。
まるで熱病にかかったように遼子はのめり込み、アンタッチブル編集部の誰もが遼子を心配する
程だった。

鷹藤にはわかっていた。

遼子がどこか遠くを、何かを熱望する様な眼をしながら教団を探り続けていたのは、そこに暗躍
する兄の影を見たからだ。
そしてそれを、否定したかったのだ。
兄が生きていることを、そして計画を続けていることを。
兄が死んでいれば、それは悲しむべきことだが、追憶の中でもうその兄の記憶は汚れることはない。
しかし生きていたら。
兄との暮らしで感じていた安寧と温もりを求めつつ、また死と暴力の嵐の中で、兄と対峙することになる。

だが、真実は遼子の望みを裏切る。
収集した断片的な情報が一個のモザイク画となり、それが示す事実は、鳴海洸至の生存と、
大規模な破壊行為の計画だった。

情報を集めた結果を警察に通報したが、はたして本気にしたかどうかは疑わしかった。
鳴海洸至は公的には死者だったからだ。
警視庁公安部創設以来の汚点を掘り返し、また公安に泥を着せる様な真似を警察はしたがら
なかった。
官公庁にありがちな、内向きの論理が働いていた。

「また何か起こす前に、今度こそお兄ちゃんを止めてみせる」
息抜きにと誘ったバーで遼子は思い詰めたように言った。
「あんたひとりじゃ荷が重いよ。敵はあんたの兄さんだ。俺も手伝うから、ひとりで突っ走るん
じゃねえぞ。
ふたりならきっとなんとかなるからさ」
「…立ちふさがっても、お兄ちゃんはきっと越えていっちゃう。だったら…」
しばらく沈黙し、考え込んでから遼子は言った。
「立ちふさがるんじゃなくて、寄り添うの」
思い詰めるように遼子が言った言葉の意味は、その時鷹藤にはわからなかった。


遼子をベッドに横たえると、鷹藤はまた口づけた。
バスローブをまとった遼子の胸元から、熱帯の花の香りがたつ。
さっきふたりで入ったバブルバスの匂いだった。
広いベッドの上で遼子の髪が波のように拡がる。
ここは、鷹藤が遼子の喜ぶ顔が見たくて予約した都内の高級ホテルだ。
二人が出会って1年を記念した遼子へのプレゼントだった。
「いい匂いだ」
舌を胸元に這わせる。手でバスローブの胸元をはだけると、そのまま乳房の頂きを口に含んだ。
「あんっ」
1年前出会った時、二人がこんな風になるなんて思いもしなかった。
335うたかたの夜 3:2010/10/16(土) 17:21:54 ID:u11PyTpp
でもきっと、ずっと前からこうなることが決まっていたのかもしれない。
鷹藤と遼子の知らないところで、二人の運命の糸は絡みあっていたのだから。

淫らに啜る音を立てながら、乳房の頂きを吸い続ける。
鷹藤が亀裂に手を伸ばすと、既にシーツに染みが出来るほどそこは潤みきっていた。
「どうしたんだ…。今日のあんたすごいよ」
「だって、鷹藤くんと会えてちょうど一年でしょ。嬉しいの」
遼子が愛しげに笑みを浮かべ鷹藤を見た。
鷹藤がクリトリスを撫で、そこに指を入れようとした時、遼子が鷹藤の手を押しとどめた。

「来て…。鷹藤くんが欲しいの。お願い…入れて」
遼子からこんな風に求められたことはなかった。
鷹藤が戸惑いを顔に浮かべると、遼子がその頬を手で包んだ。
「鷹藤くんがいっぱい欲しいの。お願い、待てないの」
返事の代わりに、鷹藤は遼子に深く口づけ、お互いの舌を絡み合わせた。
そうしながら、腰を遼子の太ももの間に沈め、自身を送りこむ。
確かに前戯など必要なかった。充分なほどそこは潤み、熱く蕩けていた。
二人で長く湯に入っていたせいだろうか。
いつもよりもそこは熱く絡みつくように蠢く。

「あああっ、いいっ…」
ゆっくりと腰を送り始めると、遼子の手が鷹藤の背に回された。
まるで離されるのを恐れるように、鷹藤の背を遼子の手が掴む。
「いっぱい入ってる…」
愉楽に顔をゆがめながら、遼子が鷹藤を見上げた。
「鷹藤くん好き…」
「俺も好きだよ」
遼子の喉に鷹藤は口づけた。腰を動かすピッチを上げる。
「あんっ…奥に…」
遼子の亀裂を抉り、揺らし、遼子を貫いた。
その鷹藤自身を離さぬように、遼子の内奥が蠢き肉がまとわりつく。

「あんたの中も凄いよ…。これじゃすぐいっちまいそうだ…」
「私も…お願い、んっ、今日は中に出して」
鷹藤に掻き乱されながら、遼子の潤みきった瞳が鷹藤を見ていた。
「…まさか。駄目だって」
「出してほしいの。今日は大丈夫だから」
「でも…」
「お願い…欲しいの、どうしても」
鷹藤を煽る様に腰を動かしながら、せつなげに遼子が言った。
鷹藤が遼子の眼を見る。戯れに言った言葉ではなかった。
その眼は切実に鷹藤を求めていた。
もし失敗したとしてもそれでもいい。その責任は取るつもりだ。

そうでなかったにしても、鷹藤の中で心は既に決まっていた。
遼子の掌と鷹藤の掌を重ね合わせる。
鷹藤は遼子の右手の薬指を己の左手の薬指と小指で挟むと、指のサイズを確かめるように強く握った。
その手を遼子も強く握り返す。
運命でこうなることが定められた二人なら、ずっと離れることはないはずだ。
あれだけの死と暴力と謀略を潜り抜けられた二人だから、きっとずっと一緒にいられる。
それに、全てを注ぎこみたい程、全てを受け入れて欲しい程、鷹藤は遼子を思っている。
腰を打ちつける速さを上げ、遼子に自身を叩きつけ続ける。
鷹藤の背筋を快感が駈け上がる。

「あっ、ふうっ、んんっ、んっ、ああんっ」
あられもない声を上げながら、遼子の体が鷹藤の下で跳ねる。
「いき…そうだ」
「わたしも…ああああああっ」
「くっ」
336うたかたの夜 4:2010/10/16(土) 17:23:56 ID:u11PyTpp
飛沫を上げるほど激しく叩き付けると、鷹藤は遼子の中に全てを吐き出した。
遼子の同意を得て中に出せたせいか、いつも以上の長さで鷹藤は精を放っていた。
鷹藤が遼子の細い躰を強く抱きしめると、遼子も鷹藤の背に廻した手に力を籠めた。
「出てるの、わかる…?」
「うん…」

自分の全てを受け入れてくれた遼子が愛しくて、鷹藤は口づけた。
「愛してる…」
恥ずかしくていつもは言いづらい台詞が、自然に鷹藤の口をついて出た。
「わたしも愛してる」
またすぐ淫らに舌が絡んでくる。まるで情事の再開を望むように。
「こんなキスしたら、またしたくなっちゃうだろ」
遼子の中で、鷹藤のものがまた固さを取り戻しつつあった。
「いいよ。このまましようよ…」

それから鷹藤は遼子の中で2度果てた。
遼子の中で果てるとき、お互いいつも以上の快感を得ているようだった。
遼子は何度も意識を手放した。その度に鷹藤が口づけで眼を醒ましてやる。
そしてまた二人で快楽に溺れた。
素晴らしい夜だった。

「何があっても、俺、あんたのこと守るから」
快楽にまみれた後の、心地よいけだるさのなかで鷹藤は腕の中の遼子に囁いた。
鷹藤と指を絡み合わせながら、遼子が鷹藤の頬に口づける。
「わたしも、鷹藤くんのこと、守るわ」
遼子がひどく真剣なまなざしで鷹藤を見て言った。
その頬を鷹藤の指が愛おしげに撫でた。
「もう離さないからな。ずっとだ…。ずっと一緒に居たい」
遼子が微笑んだ。
この上なく溶け合い、ひとつになれたのに、遼子の微笑みにふっと寂しげな翳が
よぎったように思えた。

…この教団の一件が終わったら指輪を買いに行こう。
そして今、喉まで出かかっている言葉を遼子に告げよう。

遼子の瞼に唇を落とすと、遼子を抱き寄せ鷹藤は眠りについた。



朝、鷹藤が眼を醒ますと腕の中にいるはずの遼子がいなかった。
バスルームにも、どこにもいなかった。
遼子は何も言わず鷹藤の前から消えた。
アンタッチャブル編集部には辞表と、記事のデータだけが残されていた。
それが昨日だ。

いま、とあるホテルの地下駐車場の出入り口が見える場所に鷹藤はいた。
携帯が何度も震え、アンタッチャブル編集部や遠山からのメールや電話の着信を知らせていた。
鷹藤はそれを無視し続けていた。この仕事は自分一人でやり遂げてみせる。
携帯の電源を切らないでいるのは、もしかしたら遼子からの連絡があるかもしれないとの一縷の
望みを託してのことだ。

遼子の声が聞きたかった。たった一日聞いていないだけなのに、ひどく遼子の声が恋しかった。
あの夜、鷹藤の全てを受け入れたのは、もう2度と会えないからだなんて思いたくなかった。
だが、遼子の携帯の電源はあれ以来切られたままだ。
もう、その手元に携帯はないのかもしれない。
337うたかたの夜 5:2010/10/16(土) 17:32:36 ID:u11PyTpp

カメラを握る手に力を込め、張り込みを始めて数時間何度もしたように、地下駐車場の出入り口に
ピントを合わせる。
カメラをこんなにも重く感じたことはなかった。
写真を撮ることがこんなにも恐ろしいことだと思ったことはなかった。
耳障りな金属音に、鷹藤は手元を見た。
鷹藤の手が震えていたせいで、カメラのストラップが鳴る音だった。

鷹藤はホテルを見上げた。
もう1年近くたつのか。
永倉の野望と、名無しの権兵衛の野望が潰えた場所。
鳴海洸至の夢の終焉の地。
もしあの二人が旅立つとしたら、ここが最もふさわしい場所だ。
自分が鳴海洸至でも、ここを選んだろう。

―――お兄ちゃんに寄り添うの。
それは洸至の思考を読み計画を阻止する意味かと思っていた。
その遼子の言葉はレトリックなどではなく、文字通りの意味だった。

名無しの権兵衛がたったひとつ望んだもの、それがもしかしたら全ての原因なのかもしれない。
名無しの権兵衛が壊したかったのは、そのたったひとつのものが手に入れられない世界だった。
それを与えることで、今度こそ兄を止めようというのか。
彼が愛して止まないものを。
それは。

駐車場から、ドイツ製の高級車が出て来た。
運転席の男が女に話しかけながら、ハンドルを握っている。
サングラスをかけているが、いかつい顎の線は鷹藤には見慣れたものだった。
助手席の女もサングラスをしているが、頬から顎の線は、常に自分の傍らに居た相棒のものだった。

鷹藤がカメラを構える。
二人は気付いていない。
二人をファインダーに収めると、鷹藤はシャッターを切った。

鷹藤はファインダーの中の相棒に語りかける。

この社会の束の間の安寧の為に、俺を守るために、あんたは犠牲になるつもりなのか。
それが全て俺への愛からだとしても、俺は受け取らない。
あんたが身をささげた結果の、ぬるま湯みたいな平和の中で俺に生き続けろというのか。

それは俺にとっては微温の地獄だ。

兄さんの望みと、あんたの望みが果たされた末の平和。
そんな平和だったら要らない。
あんたらの闇の底での暮らしと一緒に、俺が暴いて全て壊してやる。

あんたの兄さんが俺から全てを奪ったように、今度は俺があんたを奪い返す。

「望み通りにはさせない。絶対に…」
カメラから眼を離して、走り去る二人の車に向けて鷹藤は呟いた。
そして傍らに止めてあった車に乗り込むと、鷹藤は二人の車を追った。


1周年記念エロが、結局鷹藤がこんなことに…。すいません。
ネトラレが宇宙一似合う男鷹藤…。どう考えてもこの勝負、勝ち目がないんだが…。
鷹藤が好きなのに、なぜかいつもこんな風になってしまう。
お目汚しすいません。
338名無しさん@ピンキー:2010/10/16(土) 21:31:42 ID:3kQ8Yyqc
332です。

一周年記念、鷹藤サイド、全身全霊でGJ!!です。

勝手に一周年と盛り上がって自己満足で書いた作品だったのに…
ありがとうございます。


ところで、皆さまに1つお伺いしたいことが…。
遼子の誕生日って、作品内で明言されてましたっけ?

今度の記念日は31歳の遼子の誕生日!
とか性懲りもなく思っているのですが、それがいつかわからず…

わかる方いらっしゃったら教えて下さい。
339>>333-337:2010/10/17(日) 07:22:51 ID:VmikfTTk
>>338こちらこそありがとうございます。

甘い兄サイドに対して、勝手に苦い鷹藤サイドを作ってしまった
のですが、少しは喜んでいただけたようでホッとしております。

誕生日私も知りたいですね〜。
340名無しさん@ピンキー:2010/10/17(日) 11:06:44 ID:bZfduz4r
テスト
341名無しさん@ピンキー:2010/10/17(日) 11:09:44 ID:bZfduz4r
ようやく書き込めた!

一周年記念2作品、どちらも良かったです〜。
GJ!GJ!です!

遼子の誕生日、ドラマのO・A日なんですかね?
342名無しさん@ピンキー:2010/10/17(日) 12:12:03 ID:VmikfTTk
となると、11月13日かな。
でも台詞の中に「5日後の誕生日までに彼氏が欲しい」的発言があるので、
あやふやだな〜。

今年は兄が何事も起こしてなければ、鷹藤と過ごしていそうな。
第5話のノベライズを読み返したが、この回の鷹藤頑張ってるなあ。
343予行演習 1:2010/10/18(月) 17:26:22 ID:SvthGn/q

>>312コスプレメイド遼子できました。
お茶目に遼子をからかうどころか、とんでもないことになってしまいました。
お道具プレイありますので、お嫌な方はスルーした方がよろしいかと。


夜、洸至がアパートに帰ると、既に家の電気がついていた。

ドアを開け、帰ったぞ、と声をかけるも、妹から返事はない。
訝しく思いながら、リビングに入ると、妹の部屋から声が聞こえてきた。
「おかえりなさい、ご主人様、くつろいでくださいね」
声の方へ眼を移すと、そこには黒いワンピースに、白いフリルのついたエプロン、頭にも白いレースがついたカチューシャをした遼子が鏡を見ながら、首を傾げ何か台詞の練習をしていた。

「なんだあ、その格好」
「お、お兄ちゃん、帰ってたの?」
「今帰ったところだよ。お前、そんな趣味あったのか」
「違うってば!今度『売春メイド喫茶が存在する!』っていう記事を書くために潜入取材するのよ。
メイド喫茶なんだけど、風営法違反して、売春もさせてるって噂があるお店があるの」
「へえ、それでか」
「おかえりなさいませ、ご主人さま」
「…はあ?」
「お兄ちゃんも少し手伝ってくれる?こういう台詞が自然に出てくるように、練習して来いって
そこのオーナーから言われたの。ご主人様」
「ご主人様って言われてもなあ」
「お願いします、ご主人様」
ワンピース姿の遼子に、上目遣いに見つめられ洸至の目が泳いだ。

「ま…、いいか。少しつきあうよ」
洸至がネクタイを緩めながら、テーブルに買ってきた鯛焼きを置いてから座った。
その隣に、メイド服姿の遼子がちょこんと座る。
かなり珍妙な光景である。
「ご主人様おかえりなさいませ。楽しいひとときをお過ごしください。私たちになんでも
お申し付けくださいませ」
台本通りの台詞を、ほぼ棒読みで遼子が言った。恥ずかしいのか、耳まで赤くなっている。
白と黒の制服と、遼子の紅く染まった肌のコントラストに洸至の頬が緩んだ。

「じゃ、遼子お茶」
「はい、ご主人様」
洸至はキッチンに立った遼子の後ろ姿をさりげなく眼で追った。

「鯛焼き、買って来たんだ」
「うわっ、おいしそう〜、これ駅前のあのお店のでしょ」
「遼子、言葉遣いが違うだろ」
「あ、えーと、ご主人様ありがとうございます。ありがたく頂戴いたします」
「江戸時代だぞ、それじゃ」
「ご主人様、いただきますっ」
遼子が首を傾げて、笑顔で言った。
「砕けすぎだろ」
「じゃ、何て言うのよ」
「感謝の気持ちを言葉だけじゃなく、行動でも示すんだよ。例えば俺の頬にキスするとか」
「もぉっ、お兄ちゃん!真面目にやって!」
「はははは。でも遼子、俺は至って真面目だぞー。それに俺はお客なんだからご主人様って
呼ばなきゃ駄目じゃないか。それかお兄様…いや洸至様、と呼ぶべきじゃないのか?」
「う…。そうよね、お客なら…。こ、洸至…さま。」
344予行演習 2:2010/10/18(月) 17:28:28 ID:SvthGn/q
「そこは、店外デートのあるメイドカフェなんだろ。客に指示されたら、ちょっとは今みたいな
 サービスしなきゃならなくなるぞ、たぶん」
「えっ!」
「てことは、店外で何かサービスするんだぞ、お前が。例えば、だ」
洸至がネクタイを外し、状況が呑みこめない様子の遼子の両手を慣れた手つきで縛り上げた。
「お、お兄ちゃんっ」
「洸至様、だろ」
「洸至様、い、一体何をされるんですか」

洸至は、スーツの胸ポケットからペンを取り出した。
「…?」
キャップを付けたままのペン先で遼子の首筋をなぞる。
「きゃんっ」
「こういう風に悪戯されるかもしらないぞ」
そのまま下へペン先が動く。微かに乳房の先にそれが触れた。
「あっ…」
服の上から、胸の谷間をペン先が這う。
「どうかしたか」
遼子の躰が、洸至のペンが動くたびに微かに震えた。
「う、ううん」

「風俗系の潜入取材は体を張ることになるんだぞ。すぐに逃げられたらいいが、今みたいに
 縛られていると逃げられないかもしれないぞ」

「おにい…洸至…さま、もうやめて下さい…」
スカートの裾から出ている、網タイツを履いた脚が、洸至のペンが敏感に感じる場所を撫でるたびに小さく跳ねる。
洸至がその遼子の様子を見て、悟られぬように笑みを浮かべるとペンをポケットにしまった。

「どうだ、お前、それでもまだこの取材するつもりなのか」
「だって、仕事だし…。鷹藤くんもバカにしてた割に、似合うって言ってくれたし…」
最後の一言を聞いた洸至の表情が硬くなる。
「鷹藤くんも行くのか」
「いい年こいてメイド服似合うと思ってんのか、とか言っていたくせに、わたしが制服
 着て見せたら、ちょっと驚いていたのよ。悪くないとか言って取材に関係ないわたしの
 写真撮りまくっていたし」
鷹藤の反応を思い出し、嬉しそうに話す遼子は、それを聞いている洸至の眼の奥が冷気を
増しているのに気付いていないようだった。
「ふーん…」
兄の目が自分に据えられたのを見て、遼子が首を傾げた。
「お兄ちゃん、どうかした」
「こ、う、じ、さ、ま。だろ」

「あっ、洸至様…。どうかなさいましたか」
「その店、売春させてるって言っていたよな」
「うん…」
「店がお前に貸したのは衣裳だけか?」
「えっ。ええっと…」
遼子の両手を戒めたネクタイの先をリビングのテーブルに縛り付けると、洸至が立ちあがった。
遼子が慌てふためいて止めようとするが、洸至は無視して遼子の部屋へ入っていく。
「ま、待ってよ、お兄ちゃん」
しばらく遼子の部屋の中から、何かを探すような音がしたのち、ぴたりと音が止んだ。
女物のトートバックを手に、洸至がリビングに帰ってきた。
それを見た遼子の表情が硬くなる。
345予行演習 3:2010/10/18(月) 17:29:49 ID:SvthGn/q

「お前の部屋にこんなのがあったぞ」
洸至がトートバックを逆さにすると、中からパステルピンクや、パステルブルーの可愛いらしい
色をした大小様々なバイブレーターが転がり出てきた。
「おいおい…」
遼子が顔を赤らめて俯いた。
「調べるまでもない。こんなのを持たせるんだ。売春クラブ確定だろ。取材なんか必要ないじゃないか」
洸至がバイブレーターを手に取り、しげしげと眺めている。
「で、でも…。内側から調べた方が真実味があるし…いい記事にしたいし…」
「そうか。じゃあ、俺も手伝ってやるよ」
「何するの」
「客に使ってもらうかもしれない。…慣れておいた方がいいだろ?」
洸至が冷たい視線を遼子に送る。

「その前に逃げるってば!」
「うまく逃げられなかったらどうする?お前、わかってて取材に行くんだろ」
洸至が遼子のスカートをめくると、タイツをつるしていたガーターベルトが露わになる。
「ガーターなんかつけてたのか」
「やめて!」
洸至がスラックスのポケットからハンカチを取り出すと、細長いひも状におりまげ、遼子に猿ぐつわを噛ませた。
「ちょっと静かにしてくれよ。こっちだって手伝ってるんだから」
洸至は、遼子をなだめるように太ももに掌を這わせた。
「ふっ」
呻く遼子から、息が漏れる。

そのまま脚の付け根の方へ手が上っていく。
遼子が太ももを閉じようとするが洸至の手で力強く押さえつけられ、レースの下着の奥の茂みまで
見えるように脚を開かされた。
「ガーターの上は、白のレースか。まったく…、いい趣味だよ。この店の衣裳なんだろ?これも」
洸至が顔を遼子の太ももへ近づけると、今度は舌を這わせ始めた。
「んんっ」
逃れようにも遼子の両手は、洸至のネクタイできつく戒められテーブルに括りつけられている。
遼子の太ももが震えるが、洸至はお構いなしに舌を這わせ続ける。
「大丈夫だって、遼子。客の役はするが、本番はしないから」
そう言いながら、洸至が遼子のやわ肌に優しく口づける。

部屋に淫靡な口づけの音が響く。
遼子の猿ぐつわの向こうから聞こえる甘い声も部屋に響いた。

「感じやすいんだな。これだけで、もう下着が透けそうになってるぞ」
洸至が、遼子の下着のひどく濡れた個所を指で軽く撫でた。
「んんぅっ」
脚を兄に開かされたまま、上半身を縮め、遼子が快楽に耐える。
「この姿勢じゃ苦しいだろ?」
洸至が遼子を抱えると、床に横たえ、下着をするりと剥いた。
そしてまた膝に手を置き、M字になるように脚を開かせる。
「いい眺めだなあ。遼子。きれいな色だよ」
遼子からは黒のスカートの裾が邪魔をして、兄が凝視している様子は見えなかったが、肌に痛い程洸至の視線を感じていた。スカートの裾にちらついていた兄の頭が消えた。

「んんんんんっ」
痺れるような快感に、遼子がのけぞった。
洸至が遼子の亀裂に舌を這わせていた。
舌を使う洸至の様子が見えないだけに、その舌がもたらす快楽が遼子の中で増幅される。
激しい水音が遼子の耳を犯す。
逃れる遼子の腰を洸至が押さえつけ、舌を押し付け、舌で嬲る。
346予行演習 4:2010/10/18(月) 17:32:05 ID:SvthGn/q

「ふんっ。ううううっ」
逃れられず、拒否しようにもできない以上、遼子はただ首を左右に振りながら、快楽にのめり込むしかなかった。

不意に、洸至の立てる啜りあげる音が止まった。
顔を上げた洸至が、遼子の猿ぐつわを外す。
「もう、これいらないみたいだな。遼子のそんな声なら、いくらでも聞きたいよ」
縋るような眼で、遼子が洸至を見た。
「もっと欲しいか?」
喉まで言葉が出かかっているようだが、その返答が持つ余りに恐ろしい意味に遼子の喉が強張った。

「いやだって言わないってことは…。いいんだな。大丈夫、兄妹だから、そんなことはしない。
 けど、もっと良くしてやるよ」

洸至がバイブレーターを手に取った。
小ぶりだが、クリトリスを刺激する部分の形が縦長に拡がっている。
それをじっくりと見せてから、おもむろに遼子の口の中に入れた。
恍惚の表情で、激しく舌を使って遼子がバイブレーターを舐める。

「メイド服を着ると、女ってのはこうも淫乱になるのかな。それとも、お前が元々そうなのか?」
洸至がバイブレーターを引き抜くと、遼子の涎が糸となって伸びた。
洸至が遼子の隣に沿う様に横たわる。
太ももにバイブレーターを這わせると、まるでその到来を待ちうけるかのように遼子の腰が震えた。
「お兄ちゃん…わたし…」
遼子が洸至を見つめる。
その半開きの唇に、洸至が唇を重ねた。
その刹那。

「んんんんんっ」
遼子がまたものけぞる。
「根元まで、すぐ入っちまったよ」
洸至がスイッチを入れた。
低いモーター音が響く。容赦なくクリトリスだけを刺激し続けるタイプのようだ。
「きゃあああんっ」
遼子がのけぞり白い喉を晒し、腰を揺らし、髪を振り乱した。
「いく、だめ、すぐいっちゃう!」
その様子を見て、洸至が手を添えるとバイブレーターは更に強く遼子のクリトリスを刺激した。
「きゃああっ、いく…いくっ、いくうううううっ」
のけぞり、硬直したあと、遼子から力が抜けた。

「遼子、今の奴、一番この中で小さい奴なんだけどな。じゃあ、これならどうなるんだ、お前」
洸至が取りだしたのは、ひと回り大きく、まさに男性器の形そのままな上に、根元にブツブツと突起が
ついているにもかかわらず、パステルブルーのかわいらしい色をした代物だった。
「だめ、そんなの入れたら、わたし、本当におかしくなっちゃう…」
「そうだよな」
洸至が遼子をいたわる様に微笑んだ。
遼子がこの責め苦が終わると思い、肩から力を抜いた時だった。

「じゃあ、おかしくなるところ見せてくれよ」

洸至が遼子の脚を開かせると、それをいきなり挿入した。
「あああっ」
遼子の腰が震える。根元まで差し込むと、洸至はまた遼子のとなりに寝そべった。
そして妹の顔を覗きこむ。
もう、妹は何も目に入らぬようだった。白い喉をさらし、ただ快楽に襲われ翻弄されている。
「きゃあ、いいっ、いいっ」
347予行演習 5:2010/10/18(月) 17:33:22 ID:SvthGn/q

洸至は忘我の境地にいる妹のおとがいに手を添え、こちらを向かせると舌を絡み合わせるような口づけをした。
舌を絡ませ合いながら、洸至はバイブレーターのスイッチを入れる。
スズメバチが飛ぶような低い音を立て、突起の部分が回転しはじめた。
遼子は腰を上げ、のけぞりながらも、洸至の舌を求める。
血肉を分けた兄妹での口づけのおぞましさなど、この愉悦の前にかき消えた。
何かしていないと気が狂う程の快楽に呑み込まれるのを恐れるかのように、洸至の舌を求め続ける。

「んっ、んんっ」
合わせた口から甘い声が漏れる。
洸至はメイド服の胸元のボタンを片手ではずすと、そこに手を差しこんだ。
ブラジャーの下に手を這わせて、遼子の乳房の蕾をつまむ。
間断ない喘ぎ声が、一瞬ひときわ高くなった。
舌で遼子を味わいながら、洸至は、遼子に覆いかぶさるように位置を変えた。
唇をはずし、遼子の耳元に囁く。
「もっとおかしくなるところを見せてくれ」
バイブレーターに手を添えると、ゆっくりと出し入れし始めた。
「あ、ああああああっ」
突起からの刺激と自分の内奥が掻き乱される刺激に、遼子は口から涎が垂れるのも構わず悶え狂っていた。

出し入れするスピードを上げる。
「きゃあっ、ああつ、いいっいくうっ」
ぬかるみを走る様な音と、蜂の羽音のような音がが響き始めた。
「すごくいい顔だよ。遼子」
蕩け切った遼子の亀裂からは、とめどなく粘性の体液が糸を引き垂れ落ちる。
紅潮し潤んだ遼子の唇は、もうひとつの性器のように洸至を誘った。
そこにまた口づける。
そして遼子を掻き乱す手を早める。

「んっ、んんんんっあ、いっちゃう、いっちゃうよ、お兄ちゃんっ」
遼子の太ももが、全身が痙攣し始めた。
洸至は唇をはずすと、痙攣し、のけぞり絶頂へ昇り詰める遼子を見つめながら、そこへと至る手助けをしてやることにした。
バイブレーターのスイッチを、最強に合わせた。
羽音のようなモーター音の回転数が上がる。

「きゃああああああああっんん」
ひときわ高い叫び声を上げると、のけぞり、それからゆっくりと弛緩した。
肩で息をする遼子は、口を半開きにしたまま、気を失ったようだった。

「こんなにいやらしいお前を、そんなところに行かせる訳にいかないなあ…。
 この姿を見るのは、俺で充分だろ」
汗で張りついた髪を愛おしげに整えると、洸至は妹に口づけた。
348予行演習 6:2010/10/18(月) 17:38:13 ID:SvthGn/q

って…何て夢を俺は見たんだ。
鷹藤が自室のベッドで頭を抱えていた。
シャワーを浴びたあとらしく、髪は濡れたままだ。
日中にあんなものを見たせいか。
鷹藤はベッドサイドのテーブルに置いてある写真に眼を遣った。



今日、樫村が遼子に言い渡したのは、裏で売春させている疑いのあるメイド喫茶への潜入取材だった。
嫌がる遼子をなだめすかし、樫村はその店の面接に遼子を行かせた。

どうせ面接でひっかかるはずだ。

編集部の連中はそう思っていたが、面接から帰って来た時、遼子は紙袋とトートバックを持たされて帰ってきた。
「受かっちゃった…。今度からこれ持って来いって」
顔を赤らめた遼子が鷹藤に差しだしたトートバックには、大小さまざまなバイブレーターが入っていた。

「うわっ、なんだよこれ」
「いきなり店外デートありなんだって。これで売春させてるの確定よね。さあ、取材頑張るわよ!」
遼子が意気込んでパソコンに向かおうとした時、もうひとつの紙袋を里香が覗きこんでいた。
「鳴海さんこれって…」
「これが制服のメイド服ですって」
「へえ〜。里香に着たところを見せて下さいよ〜」
「ちょ、ちょっと里香ちゃん!」
里香が遼子の手を引くと、女子更衣室に連れ出した。
しばらくののち、編集室に里香の声が響く。

「ええ〜っ。かわいいじゃないですかあ。あ、このタイツ、ガーターベルトで留めてるんですか。
 見せて下さいよ〜。白?白のガーターってかわいいですねえ」
煙草を咥えかけた樫村の手が止まった。

「清楚な白タイツの上がガーターっていやらしくないですかあ」
「そ、それはそういう店だから…」
城之内のつぶらな瞳が点になっていた。

「下着も白って決まりなんですか?」
「り、里香ちゃん声が大きいって、それもレースって決まりが…」
コーヒーを飲みかけたまま、中原が固まっている。

編集室にいる、男たち皆、全身が耳と化していた。
動揺しつつも、カメラをいじる鷹藤の隣に美鈴が座る。
美鈴が鷹藤の様子を見て口元に笑みを浮かべた。
「取材の時ちゃんと守ってやらなきゃね」
美鈴が鷹藤の耳元に口を近寄せた。
「じゃなきゃ、白のレースの下着と、白のガーター、誰かに見られちゃうわよ。
 で、あれ使われちゃったら…」
鷹藤の肩がギクッと動いた時。
編集室のドアが開いた。
349予行演習 7:2010/10/18(月) 17:41:11 ID:SvthGn/q
「みなさん、見て下さいよ〜。メイド服の鳴海さんです」

里香に後ろを押されるようにして、いやがる遼子が部屋に入ってきた。
美鈴以外の男どもの刺すような視線を完全に誤解して、遼子が顔を赤くして言った。
「さ、30近いのにメイド服なんか着て、って思ってるんでしょ。三十路近いけど、
 大人の色気が漂うメイドって褒められたんだから。わかるひとには私の魅力がわかるのよ」

実際悪くなかった。
ワンピースの黒を清楚な白色のエプロンがひき締め、ウエストが更に細く見えていた。
その下からのぞく白の網タイツ。
鷹藤はそれがガーターで留められているかと思うと、清楚さの裏にある淫靡さが際立つような気がした。

「意外と似合ってるぞ、これで取材の成功もバッチリだ、なあ、みんな」
樫村がぎこちなさを隠すように大声で言った。
「鷹藤、取材前に写真撮っておけよ」
鷹藤はのろのろと体を動かすと、遼子の前に行きカメラを構えた。
「何よその顔。いい年こいてって思ってるでしょ」
「大人の魅力ねえ…。いろんな趣味の人が世の中にはいるんだなって」
メイド服のまま、遼子がむくれた。
――――似合ってるなんて言える訳ないだろ。
そしてシャッターを切った。


鷹藤のベッド脇のテーブルに、仏頂面でメイド服を着た遼子の写真がある。
こっそり現像して部屋に持ってきたものだ。

夢を見てあんな風になるなんて、よっぽど自分は溜まっているのだろうか。
しかもメイド服の相棒相手に。
こんなの中学校以来だ。情けなさに涙ぐみそうになる。
しかも…。

遼子のあんな夢を見たのに、どうして主演は俺じゃないんだ。
いつもあいつの横で、睨みを利かせている兄さんがどうして主演なんだよ。
今度は、自分の想像力に涙ぐみそうになった。

…まさか、正夢ってことはないよな。
口に出せば、正夢じゃなくなるという。でも、こんなの口に出せる訳ねえって…。
遼子に聞いたら、一生口を聞いてもらえなさそうだ。近寄ることすら許されないだろう。
だけど、もし正夢だったら、遼子が兄さんとあんなことになっていたら。
たしか遼子は練習するために、衣裳を家に持ち帰っていたはずだ。
バイブレーターもたしか…。
そんなのは妄想に過ぎないと思おうとするが、遼子を見つめるあの兄さんのねっとりした
視線を思い出し、鷹藤はそれをぬぐい去れないでいた。

腰に籠る熱を感じて、そこに眼を移すと、またも鎌首をもたげようとしている。
男の本能のあさましさに、鷹藤はみたび涙ぐみそうになる。
それなのに、さっきの夢を思い出しながら鷹藤はティッシュに手を伸ばした。



>>312
すいません、夢オチと道具使ってしまいました。情念薄め、エロ多めです。
変態っぽいかもしれません。鷹藤悲惨のオマケ付きです。
こんなものでよければ…。
350名無しさん@ピンキー:2010/10/18(月) 18:20:08 ID:iA2cbqS9
うおお、メイドコスプレで悶える遼子を想像してすっげー萌えた!w
GJです!!!
そして、自家発電でも兄に負ける鷹藤・・・そんな彼が愛おしいよ。

コスプレシリーズw、良いですねぇ。
なんか他に良いシチュエーションとかあるかなぁ。
351名無しさん@ピンキー:2010/10/18(月) 22:00:09 ID:k0Wuu9eo
GJ!!
兄の大人のオモチャプレイで乱れる、メイド遼子タソ…ハァハァ

そして鷹藤オチも最高です!

鷹藤の中で、兄はナチュラルに縛ったり猿ぐつわしたりするのかw
352名無しさん@ピンキー:2010/10/18(月) 23:29:17 ID:sacckklR
312です

GJ!!!GJ!!!
いやー、素晴らしい、兄の真骨頂が見れた感じですw
ネクタイ拘束も、言葉責めも堪んない
さすが兄だー、ハァハァ

「じゃあ、おかしくなるところ見せてくれよ」のところは
最終回エレベーターで「名無しの権兵衛は俺なんだよ」の声で再生されました


…なのに鷹藤の夢おちとはっ
しかもそれが正夢じゃないよな?って心配するあたり…w


軽く書いたメモからこんなに萌えーなものを書いていただきましてありがとうございました
353名無しさん@ピンキー:2010/10/20(水) 22:28:18 ID:1/8ysvY+
劇場版 相棒のロングverの予告が見られた!

やっぱりお兄ちゃんには銃が似合う…(ウットリ)
354名無しさん@ピンキー:2010/10/20(水) 22:52:30 ID:EgWbXAej
公開が近くなったら、「次は警視総監を撃つ!!」という台詞が
テレビから流れまくるのでは…。うふふ。
映画の宣伝でテレ朝の番組に出まくってくれないだろうか。
あの衣裳、そして手には銃で。それが駄目なら黒のスーツでw

355名無しさん@ピンキー:2010/10/20(水) 22:59:22 ID:EgWbXAej
どうしよう。編集長×遼子というとんでもない代物が仕上がった。
しかもタクシー内の羞恥プレイなんだよなあ。
需要ないよな…。
356名無しさん@ピンキー:2010/10/20(水) 23:24:49 ID:1/8ysvY+
>355
個人的に読んでみたいです。

羞恥プレイ…ハァハァ
357CRAZY TAXI 1:2010/10/20(水) 23:48:52 ID:EgWbXAej
>>356
ではお言葉に甘えて。

需要が無いのに出来てしまった、遼子×変酋長もとい、編集長の羞恥エロ。
つまり珍品です。しかもエロくない様な気もしますが投下。


今日は遼子がアンタッチャブル編集部に来て初めての編集部全体での飲み会だった。
名無しの権兵衛がらみの記事が大当たりを続け、アンタッチャブルの部数は伸び続けていた。
そのことの祝勝会と、遼子の遅ればせながらの歓迎会を兼ねて、ささやかな飲み会を開いたのだ。
そこで樫村は遼子に掴まった 。
樫村の隣で、樫村の向いで、アンタッチャブルの編集方針への疑問と、自分が信じるジャーナリズム
への情熱を延々と語った。
遼子の話に適当な相槌を打ち、樫村はただグラスを煽っていた。

自分もあと十歳若ければ、もう少し熱くこいつと語り、討論していたろう。
だがそうするには年を取り過ぎた。
自分の命か、記者としての魂を売るかをヤクザに拉致された時、聞かれた。
その時樫村は前者を取った。だから俺には記者としての魂なんかない。悪魔に売ったんだ。
だから、提灯記事を書くことに何の抵抗もない。ペンを走らせるのは樫村にとってメシの為であり正義の為ではない。
だが、遼子の青臭いジャーナリズム論に眼の奥が熱くなる。それは嫉妬と言うより怒りだった。
死の恐怖に晒されたことのないやつに俺の気持ちなどわからない。
そのくせ理想だけは一人前に語りやがる。
遼子に悟られぬよう、ひとり拗ねた心を抱えて樫村は相槌を打ち続けた。

ジャーナリストなら、論争なら論争で、言葉には言葉で答えるべきだろう。
「まあ、鳴海君、固いことばっかり言っていても、部数が伸びない。そうなったら、君も俺も
 食えなくなっちまうだろ。目をつぶる時には目をつぶるのも処世術さ。さあ、飲めって」
だが樫村は酒で遼子を沈黙させることにした。記者としての魂など、もうないのだ。
言葉は酒で封じよう。
延々と酒を勧める樫村と、論争を吹っかけては樫村から酒を注がれそれを煽る遼子を、鷹藤が
眠りこけた城之内の隣から心配そうに見ていた。
「編集長、そんなにそいつに呑ませると、後が大変ですよ」
「大丈夫だよ、酔っ払いの一人や二人」
山奥で俺に人ひとり分の穴を掘らせ、それからその前にひざまずかせ、一晩中死をちらつかせて
脅かし続けたヤクザに比べれば酔っ払いなど大したことはない。

それより、遼子の理想論が耳触りだった。かつて自分が持っていたジャーナリズムへの信頼と理想。
それを遼子が樫村に突きつける。樫村が失ったものをまだ抱え持っている遼子の眼の奥にある光。
そこに嫉妬と羨望を覚えつつ、樫村はあえて陽性の声を出した。
「さあ、部数アップの功労者なんだから、どんどん飲めよお。鳴海君。飲んだらますますきれいに
 見えるぞ」
遼子のグラスにワインを注ぐ。
「えっ、もう、編集長ったらお上手なんだから〜」
乗せられた遼子が、またグラスを空ける。
「鳴海さん、いい飲みっぷりだね!」
里香の隣から、中原が声をかける。遼子は調子に乗り、手酌し始めた。
その様子をみて鷹藤が更に心配そうな顔をした。
358CRAZY TAXI 2:2010/10/20(水) 23:50:06 ID:EgWbXAej
飲み過ぎて潰れた城之内と遼子を、それぞれ帰る方向が一緒である鷹藤と樫村が送っていくことになった。
「編集長、大丈夫ですか。コイツ、ほんっと酒癖悪いから。なんならコイツ、俺が送っていきますよ」
「大丈夫だって。それより城之内さん頼むぞ」
「でも…」
真っ青な顔をして苦しげにしている城之内の世話の方が、樫村には大変そうに見えた。
樫村がちょうど通りかかったタクシーに気付いて止めると、城之内と鷹藤に乗るように促した。
「そっちの連れの方が具合悪そうだから、早く家に帰してやってくれ。こっちは何とかなるから」
そう言って先に乗せたはいいが、それからタクシーが通らない。

途方に暮れた頃、ようやく一台のタクシーが通りかかった。
運転手に行き先を告げ、樫村はようやく一息ついた。
もう少しでこの女から解放される。後部座席に体を預け樫村は目を閉じた。
その時、樫村の肩に遼子の頭が乗せられ、樫村が驚いて遼子の方を見ると寝息を立てている。
「史郎ちゃん…」

史郎…?国民ジャーナルの遠山のことか。そういえば、遼子はそいつにストーカーまがいの行為を
して別れられたとか。まだ未練があるらしい。
…どうでもいい。
酒臭いタクシーの窓を少し開け、樫村は新鮮な外の空気の匂いを嗅いだ。
今度は樫村の手に遼子の手が重なる。
「鳴海君…」
「んふふ、史郎ちゃん…」
今度は樫村の首筋に遼子の手が這う。
「鳴海君!ちょっと待て、君、何してるんだ」
「何って、史郎ちゃんに甘えてるの」
遼子が狭い車内で、樫村ににじり寄る。樫村も狭い車内で逃げ続ける。

「俺は樫村だ、鳴海君、目を覚ませ」
後部座席のドアに樫村の背が当った。
「史郎ちゃん…」
「ちーがーう!」
ようやく、遼子がきょとんとした顔で樫村を見た。
「あ、編集長」
「正気に戻ったか…鳴海君…」
「史郎ちゃんじゃないんだあ」
そう言って、突然遼子が樫村の太ももの上に突っ伏した。
「って、お、おいっ」
遼子の肩を掴み上に向けると、遼子はすでに寝息を立てていた。

…なんて迷惑な女なんだ。
飲み会の時は延々と絡み続け、タクシーに乗ったらかつての恋人と間違い続けた。
力の入らぬ遼子の体を引き上げ、後部座席に身を預けるようにしたが、すぐに樫村の方へともたれかかってくる。
また後部座席に座らせる。遼子がもたれかかる。樫村はそれを何度か繰り返した。

その度に、遼子の髪から漂う甘い香りを強く感じるようになっていた。
汗ばんだ肌から立ち上る、女特有の体臭。
そういえば、最後に女を抱いたのはいつだったか。
肩や腕に触れる遼子の柔らかな感触がそんな思いを呼び覚ます。
何度目か、樫村の肩に遼子の頭がもたれかかって来た時、樫村は物憂げに遼子の背中に手を廻し抱き寄せた。
眠る遼子を見つめ、顔にかかったおくれ毛を指で梳くと、樫村は遼子にキスをした。
359CRAZY TAXI 3:2010/10/20(水) 23:52:31 ID:EgWbXAej

俺の忘れたい記憶と、忘れたい理想を揺さぶって、その上忘れかけていた男としての本能まで揺さぶっておいて、寝て終わりって訳にはいかないさ。
―――これくらいの迷惑料、いいだろ?

眠りながらも遼子の唇がついばむような動きをした。樫村が驚いて動きを止めると、とろんとした目で
遼子が樫村を見た。
「史郎ちゃん…」
都合良く誰かと誤解しているらしい。
抱き寄せる手に力を籠める。久しぶりの女の躰の感触に樫村の体の熱が上がる。
そしてそのまま、また遼子にキスをした。
すぐに舌が絡んでくる。自分を捨てた恋人としているつもりなのだろう。
女の吐息の甘さ、舌の柔らかさに溺れるように口づけた。

その時、タクシーの運転手がバックミラー越しにチラチラとこちらを見ているのに樫村は気付いた。
樫村は唇を外し、運転手に話しかけた。
「運転手さん、最初の目的の場所まで、あとどれくらい?」
運転手の眼鏡の奥にある神経質そうな目が揺れた。
「あ、あとですか。えーと20分くらいですかね」
「チップはずむから、ここで起こること見ないふりしてもらえる?」
「お客さん、ちょっと、それは…」
「2万円上乗せするよ。20分で2万円。普通に稼ぐとしたらもうちょっと時間かかるだろ」
「ええ、それは」
「犯罪じゃないから安心してよ。俺の彼女だから」
その言葉に納得はしていなさそうだが、運転手は前を向いた。
「ほどほどにしてくださいよ。それと」
「チップは渡すよ」
運転手がタクシーの速度を緩めた。時間通り楽しませるつもりか。

20分。
それが樫村が買い取った時間だ。忘れたい記憶を揺さぶった部下へのささやかな復讐のための時間。
そして自分の欲望をほんの少しだけ充たす為の時間。

樫村が遼子を自分の膝に乗せると、後ろから遼子と唇を合わせる。
「んっ、史郎ちゃん駄目…見てる」
「大丈夫。あの人なら忘れてくれるし、だったら見せつけてやればいい」
シャツの下に手を入れ、ブラジャーの上から柔らかな肉を揉む。
「史郎ちゃん、いつも、こんなことしないのに…今日は…あんっ」
いつも。後ろ髪を横に流して、露わにした遼子の首筋に唇を落としながら樫村は思った。
…遠山と別れたのは国民ジャーナル時代のはずだ。

いつも。いつも、こうなった遼子を送っていたのは…。
鷹藤。
あいつも相棒の酒癖の悪さにつけ込んだ口か。
だから俺が送ると言った時、心配そうな目をしてこちらを見ていたのか。

「今日はいつもより楽しめるかもしれないぞ」
樫村が膝に乗せた遼子の右足を抱えて、開かせる。
「きゃっ…。やめて」
少し声が出たが、運転手の存在に気付いて遼子が声を呑みこむ。
「鳴海君の家に着くまでだけだ。その間だけ楽しもう」
遼子に囁き、首筋に口づけた。右足を抱えていない方の手が、遼子のスカートの下へ入れられた。
「駄目…」
「鳴海君のはミニじゃないから、脚を上げたくらいで運転手さんから見えたりはしないさ。でも、見られたいのか?
見られて興奮したいのか」
「ち、違う…」
指先が下着に触れた。そのままその下に潜り込ませる。
360CRAZY TAXI 4:2010/10/21(木) 00:00:01 ID:4q9TNain

「ひゃっ」
樫村が耳たぶを舐めると、遼子からまた小さな悲鳴が上がる。
「鳴海君…すごいことになってるぞ、ここ」
指を細かくふるわせ、遼子のそこから溢れそうになっているものの音を立てた。
猫がミルクを舐めるような音が車内に響く。
「やめ…止めて…」
「声出すと、聞かれちゃうよ」
そう言いながら、樫村は遼子の亀裂に中指を侵入させた。
「…ひぃっ!!!!!!」
遼子の背が一瞬のけぞり、息が止まる。狭い車内で、しかも誰かに見られている行為が更に遼子を煽るのか、
たった指一本で相当感じているようだった。遼子の熱く潤む感触に気を良くして樫村は指を縦横に蠢かす。

バックミラー越しに、運転手が二人の痴態を見ていた。樫村と運転手の眼が合う。
それは非難している眼ではなかった。覗き見ることで共犯者となった者の眼だ。
だが遼子は目を閉じ、自分を襲う快楽からそのことに気付いていない。
右脚を抱えていた手をはずし、その手で樫村が遼子の顎を持つ。
そしてミラーへと目を向けさせた。
「いやっ」

運転手の視線に気づいた遼子が目をそらそうとするが、樫村が顎を押えているので顔が動かせない。
「この運転手さん口が堅いんだよ。見せつけてやれって。それに、見られてるのがわかった時、君のここ、
凄く締まったんだぜ」
「もう…やだ!やめて…史郎ちゃ…っっ!!!」
遼子が言い終わらないうちに、今度は突き上げるようにして指二本で掻き回し始めた。
「いやぁあああ…んっ」
拒否の言葉を吐くが、口を半開きにしてのけぞりながら遼子が快楽に呑まれ始める。

「はぁっ、あっ、あんっ」
下から突き上げられ、捏ねまわされる遼子の腰が蠢く。狭い車内に、遼子の水音が響く。
「運転手さんが事故らないように、声、もう少し堪えたらどうなんだよ」
「で、でも、出ちゃうの」
「見られて感じるのか。理想や正義を語る癖に、こんな風にして腰振るなんて、ただの変態だよ鳴海君は」
遼子の奥がまた体温を上げ、樫村の指に肉が絡みつく。
運転手が後部座席の窓を少し開け、充満した雌の匂いを外に逃がす。

「お前の匂いで運転手さんもおかしくなりそうだって。窓、開けられちゃったぞ。声を出したら、外のみんなに聞える。
そうしたら、みんなが淫乱なお前を見るんだよ」
「や、止め…」
口では嫌がっても、樫村のズボンが濡れるほど、遼子のそこから蜜が滴っていた。
さらに出し入れのスピードを上げる。
「きゃっ、んっ、んんんっ」
嫌がりながらも遼子の腰も一緒に跳ねている。
運転手の視線と、声を堪えなければならない状況に遼子の理性は溶けはじめていた。
理性が消えうせた先にあるのは悦楽に溺れる本能だけだ。
遼子の息が上がる。遼子の背中の筋肉が強張るのを、抱きかかえた樫村は感じていた。
「いきそうなのか」
「だめっ、もう止めて…お願い…きゃああぁっ」
遼子の亀裂に押し付けるようにして更に強く指を叩きつける。激しくぶつかる肉の音と
はしたない水の音が樫村と遼子の耳を打つ。
361CRAZY TAXI 5:2010/10/21(木) 00:02:36 ID:EgWbXAej
「お前のいくところ、運転手さんに見せてやれって」

その言葉に遼子は強く反応した。樫村が遼子の中で指を曲げる。絶頂へもうひと押しするポイントを突いた。
指を叩きつけ、濡れた遼子を追いこむ。
「ほら、いけって」
指と遼子の肉がぶつかる場所から、飛沫が後部座席に飛び散る。
遼子の子宮に当たるほど、樫村は激しく指を突きあげる。
「…こんなところで…あっああああんんっ」
一際高い声で啼くと、樫村の膝の上で遼子は果てた。
のけぞり荒い息をしながら遠山の…樫村の舌を求める。
御褒美がわりに、樫村はたっぷりと舌を絡ませるキスをしてやった。

遼子のアパートについた。
時刻は3時を廻っている。
タクシーを止め、遼子に肩を貸すとアパートの部屋の前までようやく辿りついた。
あれからタクシーの中で遼子は眠りについた。絶頂のなごりか、紅潮した遼子の横顔を見て樫村は思った。
もし、兄さんがいなかったら…。その時はこの続きをしよう。

だが樫村が鍵を差し込む前に、玄関の扉が開いた。
「遼子、おかえり。あなたは…アンタッチャブル編集部の方でしたね」
ジャージ姿の遼子の兄、鳴海洸至が樫村を見て言った。
「編集長の樫村です。遼子さん少し飲み過ぎたようなので、送ってきたんですよ」
動揺をさとられないように、樫村は笑顔でそう言った。
「遼子、お前また飲み過ぎたのかあ」
樫村が遼子の躰を洸至に預けると、洸至はこともなげに遼子の体を抱き上げた。
「こちらこそすいません、妹がご迷惑をおかけしたようで」

と、洸至が遼子の服の乱れに気付いた。
洸至の眼が一瞬細くなる。
「本当にお前は酒癖が悪いからなあ。また悪い癖が出たか」
また…。
…この男ももしかしたら妹のあの癖を知っているのか。

「鷹藤君だって、俺だって迷惑してるのになあ。樫村さんにまで迷惑かけちゃだめだろ」

洸至が笑みを浮かべて樫村に同意を求めた。
だがその笑顔を見て、樫村の背筋が粟立つ。
口元は笑みを浮かべているが、眼もとは全てを見透かすように樫村に据えられていた。
そしてその奥の瞳には、光をも呑みこむような昏さがあった。
「タクシーで絡まれて大変でしたでしょう。樫村さんも」
樫村はぎこちなく笑って、どうとりつくろったかわからぬまま、タクシーに乗っていた。

「大分楽しんだみたいですねえ、お客さん」
運転手が樫村を冷やかす。
「ああ。あんたのおかげだ」
楽しんださ。久しぶりに女の肌を味わった。女を自分の指で乱れさせた。
だが、洸至の眼で見つめられた時、やくざに自分の墓を掘らされた時の感覚も久しぶりに蘇った。
その感覚を打ち消すには家で理性を失う程飲み直すしかなさそうだ。
車内に籠る、遼子の放った雌の匂いに包まれながら樫村はひとり震えていた。



すいません、完全に自己満足です。珍品です。エロくないです。お目汚しすいません。
SSの最後に兄が顔を出すのがデフォルトになってきましたw
あと、遼子が飲んで勘違いするのもデフォルト化…。
362名無しさん@ピンキー:2010/10/21(木) 00:18:54 ID:M1Jz6cFr
GJ!!です。
珍味、大変美味しくいただきました。
ありがとうございます。

そうか、編集長が遼子にこんな羞恥プレイをしたので、
兄はカメラの前で編集長にあの謝罪プレイ(?)をやらせたんですね。

そして、鷹藤や兄は、酔った遼子に何をしているのかが激しく気になります!
363名無しさん@ピンキー:2010/10/21(木) 16:40:16 ID:rT0AxYwQ
タクシー羞恥プレイ、GJ!!
十分エロかったです。堪能しました。

ところで・・・
>>343-349
コスプレメイドの鷹藤verを書いてみてもよろしいでしょうか?
364343-349:2010/10/21(木) 17:12:16 ID:4q9TNain
>>363
願ってもない申し出で、とても嬉しいです!!
鼻息荒く、鷹藤ver今から楽しみに待っていますw
365名無しさん@ピンキー:2010/10/22(金) 11:38:30 ID:cnFUCqcl
職人さんありがとうございます。
でもタクシーから降りた後のお兄ちゃんが遼子をどうするのかも、ちょっと興味があるかも…
366名無しさん@ピンキー:2010/10/22(金) 13:51:23 ID:6NWQcFkY
>>365
ノシ
同じく、興味あります!w
367名無しさん@ピンキー:2010/10/23(土) 02:05:47 ID:JYZjgdIK
了解しました。
ご要望があるようですので、兄verと鷹藤verやってみます。
368名無しさん@ピンキー:2010/10/23(土) 09:50:03 ID:Zkk5mKmz
勝手なリクエストしてすみません。(お兄ちゃん編)
でも期待して待ってますw
369名無しさん@ピンキー:2010/10/24(日) 01:24:15 ID:23S6hRzK
お兄ちゃんに関しては、同居時はギリギリ堪えてそうなのでギリギリverと、
皆さんの潜在的要望が高そうなリミッター解除verの二つ取り揃えてみました。
ご要望通りだと良いのですが。

いちおう鷹藤ver→>>148-150→兄verという時系列になっております。
370CRAZY TAXI 鷹藤ver. 1:2010/10/24(日) 01:29:15 ID:23S6hRzK
「だから違うって!」
鷹藤はタクシーの中で何度目かのその言葉を言った。
「史郎ちゃん、やっぱり冷たいのね」
遼子が鷹藤の首に手を廻し、その躰抱き寄せようとするが、鷹藤は必死に抵抗していた。
「俺は鷹藤だって。どうして酒に酔うたびに、遠山さんと勘違いするんだよ!」
鷹藤が憤懣やるかたないと言った感じで遼子に言った。

バックミラー越しに、運転手が神経質そうな眼を鷹藤に向ける。
「す、すいません、大きな声出しちゃって」
「いや、いいけどね、喧嘩しちゃ駄目だよ」
「喧嘩じゃないですよ、これは…」
「彼女、泣いちゃってるよ」
驚いた鷹藤が遼子の方を見ると、相棒の眼から、涙が零れ落ちている。
「ええっ」
「ひどい、史郎ちゃん…。いつも一ミリも君にその気はないとか、勘違いしてるのかとかそんなことばっかり…」
「いや、だから俺は鷹藤だって」
「いい訳ばっかり…」
「男の言い訳は見苦しいよ、兄さん」
運転手が遼子の肩を持った。
「だからそうじゃなくって」
「私が好きだって知ってるのに。そんなに私のことが嫌い?」
「嫌いじゃないって」
嫌いじゃないから鷹藤としては辛いのだ。
別に何とも思っていなかったら簡単に突き放すか、つけ込むかという行動もとれようが、
ほぼ毎日顔を合わせ、一日中一緒にいる同僚相手に下手な真似はしたくない。

少しは同僚以上の想いを抱きつつある今は。

それに遠山と誤解された上でのキスなど真っ平ごめんだった。
だから酔った遼子につけ込むことなんてできない。

「嫌いじゃなかったら、好き?」
涙でうるんだ瞳で、遼子が鷹藤を見た。
「そんな単純じゃないんだよ、この状況は」
その表情に心が揺れたが、鷹藤はなんとか踏みとどまると、ため息交じりに言った。
「何、兄さん二股でもしてるの?」
人情味あふれる親切な運転手のようだが、それがこの状況の混乱をさらに加速させた。

「そうなのね…。やっぱり美鈴さんの方がいいんだ」
「こんなきれいな彼女がいて、他にも女がいるのかい?兄さんもいい男だけどさあ、こんないい娘
 泣かせちゃ駄目だよ」
「二股じゃないんだって、俺はそんなことしてないし」
「じゃあ、やっぱり私だけなんだ!」
遼子が嬉しげに鷹藤の腕に抱きついてきた。
「兄さんも最初っから素直にこの娘のこと好きだっていってやりゃあ、泣かせないで済んだじゃないの。ねえ」
「素直になって、史郎ちゃん」
「だから俺、遠山さんじゃない…っ」
鷹藤が言い終わる前に、遼子に唇を塞がれていた。
驚いて鷹藤が逃げようとするが、狭い車内に逃れる場所はなかった。
ドアを背を押し付けながら、唇を合わせていた。
371CRAZY TAXI 鷹藤ver. 2:2010/10/24(日) 01:32:42 ID:23S6hRzK

運転手も驚いたようだが、ふたりの甘い時間を邪魔しないでやろうということなのか、
見て見ぬふりをしている。
そもそもそれは大きな誤解なのだが。

遼子の酒臭い唇が強く鷹藤の唇に押し付けられていた。ついばむでもなく、舌を入れる発想など
そもそもないキスだ。
…なんて不器用なキスだ。
何にも知らないんだ。つまり、キスも男も…。

鷹藤の中で、己の想いと欲望が合致した。
誰にも取られたくない。最初に遼子に教えるのは自分でいたい。
背に手を廻し、密着する程強く抱きしめた。
遼子の頬にも手を這わせながら、鷹藤は遼子の唇をついばみ始めた。
遼子も鷹藤の唇を同じようについばむ。

タクシーの車内で、運転手の前で、しかも酔っぱらって相手を誤解している相棒に向かって鷹藤は
自分の想いを告げるように口づけていた。

遼子の口元が喜びでふっと緩んだような気がした。
わずかに開いた唇に、鷹藤は舌を潜り込ませた。
遼子の動きが止まる。不意打ちに訪れた鷹藤の舌に戸惑っているようだった。
鷹藤が湿った音を立てながら、唇を離した。
「大丈夫だから、俺に任せてくれる…?」
「うん…」

もう一度口づける。
そして舌をまた遼子の唇の間へ送り込む。
今度は遼子の舌も鷹藤の舌を迎えていた。遼子の唇と、鷹藤の唇の境界で、二人の舌が絡みあう。
好きだ、好きだ…。
想いを口に出す代わりに、舌に乗せて絡め合う。唾液がそれを媒介する。
離れがたい想いを示すように、二人は強く強く抱き合いながらキスをした。

遼子がこの夢から目醒めるように鷹藤はキスをし続けた。
目醒めて誰がキスをしているか気付いてほしかった。
だが、遼子は夢から醒めることなく遠山との甘い夢を見ながらキスをしていた。
溶け合いながら、すれ違い続けるこのキスで鷹藤の方が泣きたくなる。
それでも、鷹藤はそうすることを止められないでいた。


「行き先、変えなくていいのかい?」
運転手が意外そうに言った。
車内であれだけ盛り上がっておいて、そのまま家に帰すとは思わなかったらしい。
「今日はちゃんと送っていきますから、待っていてください」

鷹藤はそう言い残し、遼子の背に手を廻しながらアパートの階段を昇る。
遼子はあの後、口づけをしながら、微笑んで眠ってしまった。
幸せな誤解をして、束の間の幸せな夢を見ているのだろう。
相棒の寝顔を見て、鷹藤の胸が苦しくなる。

もう遠山の役なんて御免だ。

そう思いながら遼子の部屋の鍵を開けようとした時。
遼子の家の玄関の扉が開いた。
「鷹藤くんじゃないか」
「あ、鳴海さん。こんばんは。あの、コイツよっぱらっちゃって」
「すまないな。送ってくれたのか」
鷹藤が遼子を洸至に渡すと、洸至はこともなげに抱き上げた。
372CRAZY TAXI 鷹藤ver. 3:2010/10/24(日) 01:33:47 ID:23S6hRzK

「力ありますね…」
「警察は肉体労働なんだよ」
遼子の洋服に乱れが無いかざっと目を走らせてた後、鷹藤を見た。
鷹藤の髪が乱れているのを見て、洸至が眼を細めた。

「どうしたんだ、その髪」
「あ、いや、その」
「遼子も酒癖が悪いからな。絡み酒の日か、今日は。送ってくれた鷹藤くんに絡むなんて、良くないぞぉ、遼子」

洸至の腕の中の遼子が一言、史郎ちゃん…、とだけ言った。

「…大変だったな、鷹藤くん。だが、こいつに代わって礼を言うよ。ありがとう」
洸至が心から同情したように言った。
だが遼子の誤解につけ込んださっきの行為が脳裏によぎり、鷹藤は顔を赤らめた。
「すいません、じゃ、よろしくお願いします」
鷹藤はそう言ってドアを閉めた。

「兄さん、紳士だねえ。感心したよ」
運転手がミラー越しに鷹藤を見て言った。
「紳士ってわけじゃ…」
説明するのが面倒くさくなって、鷹藤はそのあと続けるのをやめた。
俺を相手にしていた女だったらもう離さないさ。
キスをしていたのは俺だけど、あいつが見ていたのは俺じゃないんだ。

「何やってるんだ。俺は」
頭を抱え、鷹藤は言った。

明日からどんな顔をしてあいつ見たらいいんだ。唇に残る遼子の唇の感触。
甘い筈の記憶は、逆に鷹藤を苦しめる。一方通行の記憶を俺だけ抱えて何になる。
…帰ったら飲み直そう。酒を飲んでこの甘い記憶を洗い流そう。
そして、また何事もなかったように明日から同僚のふりをしよう。

俺が教えたキスを、あいつがしてくれる日がいつかくればいいが。
それまで続く煉獄の様な日々を思って、鷹藤はため息を吐いた。
373CRAZY TAXI 兄ギリギリ編:2010/10/24(日) 01:36:53 ID:23S6hRzK
お兄ちゃん ギリギリver
>>148-150と併せてどうぞ。


樫村が帰った後、洸至は遼子をベッドに寝かせた。
乱れたシャツを直してやり、スカートの裾を整えると、上から毛布をかける。
遼子が眠るベッドに腰掛け、しばらく妹の寝顔を見つめていた。
「…まったく、お前はどうしていつも相手を間違えるんだ」
妹の乱れた髪を梳いて整えてやる。
「そんなに遠山が好きなのか?」
頬に指を滑らす。

「酒に酔うと、誰でも遠山に見えて、誰かれ構わずキスしちまうのか」
洸至の指先が遼子の唇に触れた。

「だからつけ込まれるんだ」

樫村から遼子を受け取った時に微かに纏わりついていた雌の芳香。
それが意味するところは明らかだった。

「いいように、玩具にされて悔しくないのか」
遼子は安らかな寝息をたて眠っている。
お前が遠山と勘違いした相手でも、束の間でも愛されたとしたら満足なのか。

「男なんてなあ、浅ましい生き物だからな。出来ると思えばやっちまうんだぞ」
遼子の下唇の形を洸至の親指が愛おしげに辿る。
遼子の瞼がぴくりと動いた。驚いた洸至の指が止まる。

が、遼子の瞼は開かれることなく、また静かな寝息がつづけている。
…浅ましいのは自分も同じか。
遼子が眼を覚まそうとした今、あの夜のように、自分を遠山と勘違いして唇を求めてもらうことを洸至は一瞬期待した。
まだ部屋には遼子から漂う雌の香りが漂っている。
それに理性を絡め取られる前に、洸至は枕元を離れ、部屋を後にした。

洸至は己のベッドに潜り込んだが、躰の芯で出口を求めたぎる熱のせいですぐに眠れそうにない。
そんな時は、手製爆弾の回路図を頭の中で展開させる。
迷路のように絡まっているが、ひとつの純粋な目的の為に収れんされた美しい回路図を。
点火、発火、起爆の連鎖と、その爆発が建物を破壊するさまを想像する。
破壊行為を想像することはいつも洸至の心を落ち着かせた。

―――本当に壊したいのは自分の理性なのかもしれないな。

だがそれだけは壊せない。そうしたら兄妹ですらいられなくなる。
自分が振り切りたいものについて考えるより、社会をより良い方向へ導く計画をまた練り直そう。
新しいシナリオ、雑誌編集長の悲劇的な死を付け加えた計画を考えながら、洸至はようやく眠りについた。

374CRAZY TAXI 兄リミッター解除ver. 1:2010/10/24(日) 01:59:33 ID:23S6hRzK
遼子は空を飛んでいるような心地よさに包まれながら眼が醒めた。
「起きたか」
兄が自分を覗きこんで微笑んだ。
あまりの顔の近さに遼子が驚いた時、自分が兄により抱きあげられていることにようやく気付いた。

「えっ、ええっ?」
「樫村さんが酔い潰れたお前を送ってくれたんだぞ。さっき帰った」
「編集長が?」
遼子はまだ酔っているが、アンタッチャブル編集部の面々と飲んでいる頃よりは酔いも醒めた。
「降りるか?それともこのままベッドまで運んでもいいだぞ」
「お、降りるよ、歩けるから」
リビングで兄の腕の中から降ろしてもらう。
「寝てるお前を動かさなきゃいけないからな。ああやって抱き上げたけど、ホント重くなったな、お前」
「もう、やめてよ!」
「最後に抱き上げたのは小学校の頃だもんな〜。お前いくつだっけ」
「わかってるくせに。もうすぐ30歳」
からかう兄に困ったように遼子が言った。

「30か。すっかり大人だなあ…。タクシーで男と変なことする位だものな」
兄の眼が遼子に据えられていた。

ジャージ姿で、口元には笑みを浮かべつつも、眼には肉親の遼子でさえ怖気を振るうような昏い光が宿っていた。
「え…」
兄が遼子に近づく。
仕事をしている時に洸至から感じる威圧感が、今の洸至からも漂っていた。
思わず遼子が後ずさる。だがすぐ背にリビングの壁があたり、遼子はもう退く場所を失った。
兄が迫る。壁と兄の間に挟まれるようにして遼子は立っていた。
まるでキスするように兄の顔が近づく。
鼻先が触れるか触れないかの近さで、兄が止まった。

「わからないか…?」
「な、何が」
「この匂いだよ。お前からすごくいやらしい匂いがしてるぞ」
遼子の頬が一気に赤くなる。恥ずかしさに体が熱を持った。
「何言ってるのよ、お兄ちゃ〜ん。そんなわけ…ひっ」
遼子が冗談めかして誤魔化そうとした時、洸至がいきなり遼子のスカートの中に手を入れた。
「駄目!何してるの!」
まるで当然のことをしていて非難されているかのように、洸至が意外そうな顔をした。

「何って、この匂いが俺の気のせいじゃないか確かめてるだけだよ」
太ももの上へ上へと兄の掌が這うのを感じて、遼子は思わず太ももを閉じた。
スカートの上から兄の手を止めようとするが、遼子の右手を兄が取り、遼子の顔の横の壁に押し付ける。
「だって、さっきは史郎ちゃんが…」
「お前が一緒にいたのは樫村さんだろ」
遼子は冷や水を浴びたように息を呑んだ。
遼子の太ももから力が抜けたのを見逃さず、洸至の掌が内腿へと滑り込む。

「お前が酔っぱらって、誤解して樫村を誘ったんだよ。きっと。お前は酔っぱらうと誰でも遠山に見えるんだ。悪い癖だよ」
「そんな、わたし…」
「お前は好きでもない男に触られたんだ。そして」
兄の手が遼子の下着に触れた。湿り気のある部分を指が撫でる。
「こんなに濡れたんだよ。下着の上からでもわかるぞ」
「お兄ちゃん、駄目!何してるの」
「知らない男に抱かれて、こんな匂いさせて帰ってくるのに、毎日顔を合わせる俺がそうしたら駄目なのか」
「駄目にきまってるよ!兄妹なんだから」
「そうだよな、駄目だよな」
だが洸至の指は止まらない。下着の上から、遼子の敏感な場所を過たずに刺激する。
375CRAZY TAXI 兄リミッター解除ver. 2:2010/10/24(日) 02:00:44 ID:23S6hRzK

「いゃあ」
「でもお前の躰はお前の言ってることとは別みたいだぞ」
「ふぅっ…。だめ、駄目よ…」
「いつの間にこんなにいやらしい躰になったんだ、遼子」
「いやらしくなんか…あぁん…」
遼子の亀裂を撫でる洸至の腕を遼子が掴むが、それは引き離そうとする動きと言うよりは、
押し寄せる快楽に蕩けそうになるのを恐れて縋りついているようにも見えた。
器用に股の部分を脇に寄せると、直接洸至の指がそこに触れた。

「あっ」
「おいおい…。これじゃ洪水だぞ、遼子。道理で匂うわけだよ。いやらしい匂いが」
兄が遼子の耳元に口を近づけ囁いた。
愛撫のひとつのように熱い息が耳朶にかかり、それだけでもまた遼子は甘い吐息を漏らす。
洸至がひときわ強く亀裂をなぞった。
「ああっ」
洸至が指を抜いて、二人の顔の間にそれを掲げる。
てらてらと光る指が遼子の眼の前にある。
「見ろって遼子。ちょっと撫でただけで、こんなに濡れてるんだ。タクシーでも散々やったんだろ?」
「違う…」
遼子はあまりの光景に眼をそらした。
「じゃあ、これはなんだろうなあ」
湿った音を立てて洸至がそれを舐めた。
「…お前はこういう味なのか。好きでもない男にやられて、濡らして…。恥ずかしくないのか?」

洸至が遼子から離れて、そのまま自分の部屋に入っていった。
遼子の体から力が抜けそこにへたりこむ。
「わたし、何て事を…」
それは三重の意味での狼狽だった。酔った上とはいえ遠山と思いこんで樫村とした行為。
今、兄が自分にした行為。それに対して遼子は背徳感を覚えつつ、途轍もない愉楽を感じてもいた。
兄がまた部屋から出てくると、遼子の前に立った。
妹の手を取り、己の部屋に誘う。
片手には、兄が部屋で時折飲んでいるスコッチの瓶がある。
「来いよ、遼子」
「こんなこと、駄目なんだって!お兄ちゃん!」
「そうか」
表情を変えず、遼子に眼を据えたままの兄が遼子の眼の前でスコッチをあおる。
そしてそのまま遼子に口づけた。
「んっ」
遼子の口の中が熱を持つ。アルコールの度数高い琥珀色の液体がもたらす熱と、兄の舌がもたらす熱。
合わせた唇から、スコッチが漏れる。
洸至はそれには構わず舌を蠢かせ、遼子の舌を捉えると絡め取り、吸った。

「お前は酒があれば、誰でもいいんだろ。そうなんだろ?」
「ち、違う…」
「そんな妹は、俺が少しおきおきしないとな」
そう言って、洸至は遼子を自分の部屋に連れて行こうと手を引く。遼子が暴れ抵抗すると、
洸至はまた遼子を抱き上げ、自分の部屋のベッドまで連れていった。
ベッドに遼子を投げ出すと、スコッチを手にしたまま、遼子に覆いかぶさる。
また洸至がスコッチをあおる。
口づける。遼子の喉を熱いものが通っていく。スコッチをあおる。口づける。
376CRAZY TAXI 兄リミッター解除ver. 3:2010/10/24(日) 02:02:08 ID:23S6hRzK

「…駄目、兄妹なんだもん、駄目!」

洸至の胸を叩く遼子を無視して、スカートの下に手を入れ、遼子のストッキングに
手をかけると、一気に脱がせる。
それをロープ代わりにして、遼子の両手を手慣れた動作で縛り上げた。
次に枕元にあったタオルで、遼子の口に猿ぐつわをした。

「少し黙ってろって。あの男に触られたところ、きれいにしてやるから」

洸至がスコッチ片手に遼子の脚元へ移動する。スカートをめくりあげ、また口に含む。
下着に手をかけ、引き下ろすと、遼子の亀裂へ顔を近づける。
遼子は脚をばたつかせ抵抗するが、洸至が両足の足首を掴み、掲げながら開かせた。

「んんっ。ふ…ふふっ」
猿ぐつわの向こうで遼子が兄を止める言葉を言っているようだが、まるで意味を成さない。
その時、洸至が亀裂に口をつけた。
「んふぅっ」
熱い液体が自分の中に注ぎ込まれるのを感じて、遼子がのけぞった。
「きれいにしてやるから、少し我慢してろよ」
洸至がまたスコッチを口に含んだ。洸至がまた口づけ、遼子の亀裂へ注ぎこむ。
アルコールの熱で、遼子の亀裂が脈打つように反応する。

じゅる、じゅるるるるる…。
品の無い音を立てて洸至がそこを啜る。
「こういう飲み方、はじめてだけどうまいぞ」
「あふ、あふいぃっ」
遼子の亀裂から痺れるような熱と痛い程の快楽が走る。
「んふふぅぅっ」
スコッチを注ぐだけでなく、洸至が舌を使い始めたのだ。襞一枚一枚を舌で辿り、舌先でクリトリスをそそのかす。
のけぞり、腰をくねらせながら、遼子は快楽に酔い始めていた。

兄妹二人の痴態を包むように、部屋中が淫らな音と匂いと喘ぎ声で満たされていく。

最初は啜りあげるような音だったのが、それが水音に変わっていた。
クリトリスを舌で嬲りながら、洸至が指を二本出し入れしていた。
遼子からは拒否の言葉ではなく、間断ない喘ぎ声しか漏れていない。
洸至が猿ぐつわをはずす。
指を動かしながら、そして妹にたっぷりと口づけをくれてやる。
遼子も淫らに兄の舌を求め、兄の舌に絡みついていく。

「酒のせいだけじゃないな…淫乱なんだよ、お前は」
洸至が楽しげに囁く。そして遼子の耳朶を口に含んだ。
辱める言葉が遼子を昂ぶらせるのを見越しているようだった。
その言葉に遼子が喉をさらし、せつなげな吐息をもらした。

「どうしてほしい?このまま終われば、一線を越えたことにはならないぞ。まだ引き返せる」
遼子の眼が洸至に据えられる。
「欲しいんじゃないのか。指だけでいいのか」
洸至が指を叩きつけながら遼子に聞いた。
遼子が沈黙していても、部屋にははしたないまでの水音が響いていた。
洸至を仰ぎみて、一瞬だけ遼子が逡巡した。
だが、押し寄せる快楽が、これ以上の快楽を遼子に求めさせた。


「あ…んっ…、ほ、欲しい…」
「何が」

「お兄ちゃんが…」
377CRAZY TAXI 兄リミッター解除ver. 4:2010/10/24(日) 02:03:05 ID:23S6hRzK

洸至が微笑み、ジャージを脱いだ。妹に覆いかぶさると、遼子の腰の間に己を沈める。
「ひゃああああっ」
「まだ酒が残ってるんだな…。すごく熱いぞ」
遼子はもう聞いていないようだった。アルコールが奥まで巡り、遼子のそこ全体が熱く脈打つ中に、
洸至のものが送り込まれ快楽が増幅されていた。
「あああああっんっ」
抜き差しをする前に、兄の二の腕を握りながら遼子は軽く達した。
洸至の腕には遼子の指の型がついている。

「なんだ、もういったのか」
洸至が遼子の頬にキスをした。
言葉を忘れたように、唇を薄く開いたまま、遼子は荒く息をしていた。
洸至が腰をゆっくりと動かし始める。
遼子の眼の焦点が結ばれる。

「あ…また…」
洸至の腰を動かす速度が上がる。
肉を打ちつける音が響く。
「あああっ…」
泡立つような音を立てながら、洸至と遼子のそこがぶつかり合う。
洸至が遼子の体をゆっくりと抱き起こし、腰を蠢かせながら姿勢を変えていく。
座る洸至の上に、遼子が乗る形となった。遼子の腕が洸至の首に廻される。
お互いを見つめあいながら、リズムを重ね腰を揺らめかせる。

「んんっ…きゃんっ…ああっ」
「どうだ」
「お、奥に…いいっ…凄く…あ、あた…るの…んんんっ」
洸至が腰を揺らす速度を上げていく。
子宮の奥まで突かれるような感覚が全身に伝わり、とてつもない快楽として遼子の理性を麻痺させていく。
遼子はただ貪欲に快楽を求めていた。
「凄い、あああ、凄くいいっ」
誰が快楽をもたらしていようが、もうどうでもいいようだった。
「淫乱すぎるよ、遼子」
遼子のシャツの胸元に手を這わせ、胸を揉みながら洸至が腰を動かす。
「いく…また、いっちゃう…!」
「ああ、俺もいき…そうだ」
ベッドが激しく軋み、遼子が啼くような声を上げ、肉がぶつかる音がひときわ高くなる。
「いやっ。あああああっ」
遼子が洸至の腕の中でのけぞり、そのままベッドに倒れ込んだ。

「これじゃ、おしおきにならなかったな…」
遼子のこめかみを流れる汗を舐めとると、洸至が意識を手放した妹に口づけた。

378CRAZY TAXI 兄リミッター解除ver. 5:2010/10/24(日) 02:07:54 ID:23S6hRzK

コーヒーの匂いで遼子は眼を醒ました。
慌てて服を確認する。
どこにも乱れたところはなかった。服の匂いを嗅ぐ。
酒の匂いなどしていない。
大きく息を吐いて、遼子が力を抜いた。

リビングに入ると、寝ぐせ頭でジャージ姿の兄が新聞を読んでいた。
その顔を見て、遼子の心拍数が跳ねあがった。
「おお、起きたか」
兄に別段、変わった様子もない。
コーヒーを啜りながら、寝ぼけ眼で新聞を読んでいる。全く普段通りの兄だ。
「どうした?」
洸至は自分の顔を見つめる遼子の顔を不思議そうに見ていた。

「別に…」
「なんだ変だぞ。あ、お前、まだ酒残ってるんじゃないのか」
「そ、そうなの。ねえお兄ちゃん、昨日の夜何かあった…?」
「昨日の夜?」
「私がお酒飲んで帰ってきてから」
「ああ」
兄が新聞に眼を落した。

「いつも通りだよ。史郎ちゃん、史郎ちゃ〜ん、って散々わめいてから、コロっと寝た。
 今日出勤したら、樫村さんに謝っとけよ。昨日お前の面倒見て送ってくれたんだからな」
「そう…」
「遼子、変だぞ。どうかしたのか?」
洸至が訝しげに遼子を見る。
「昨日、わたしお兄ちゃんの部屋に行って、寝ちゃったりしなかった…?」
洸至がいきなり笑いだした。

「小学校以来、お前とは寝てないよ。昨日飲み過ぎて変な夢みたんじゃないのか。
 だったら今度から酒の量を少しわきまえるんだな」
「…そうだね。昨日飲み過ぎたせいで変な夢を見たみたい。シャワー入ってさっぱりしてくるね」
「おう、そうした方がいいぞ」

浴室からシャワーの音が聞こえ始めると、洸至の口元が緩んだ。
「またスコッチ買っておくか…」
昨日の酒の味を思い出し、洸至はひとり微笑んだ。



相変わらず長くてすいません。
379名無しさん@ピンキー:2010/10/24(日) 02:50:20 ID:s8Pmy4Z5
職人さん、ありがとうございました。
お兄ちゃん…変態だww
職人さん、何気にお兄ちゃん編の方が長いですねw
ここのスレに来たおかげで、小沢さんファンになりましたよww
380名無しさん@ピンキー:2010/10/24(日) 03:48:20 ID:s8Pmy4Z5
あ、379.380はお兄ちゃん編をリクエストしたものです。
早速の投下ありがとうございました
381CRAZY TAXI 兄リミッター解除ver. 補足:2010/10/24(日) 07:15:43 ID:23S6hRzK
>>375
「そんな妹は、俺が少しおきおきしないとな」は
「そんな妹は、俺が少しおしおきしないとな」の誤りでした。

兄のキメ台詞がかわいらしいことになってしまった…orz。
おきおき…。そんなこと兄が言ったらそれはそれで萌えるw
382名無しさん@ピンキー:2010/10/24(日) 12:20:25 ID:xGkkcyP9
職人様、鷹藤verと兄verありがとうございます!
GJ!!!です。

スコッチプレイ…さすが兄w
383名無しさん@ピンキー:2010/10/26(火) 21:45:59 ID:Avof9Twn
最近の遼子は淫乱ちゃんで、兄は変態で、よからぬド変態妄想が…。
ここの住人でもきっと引くなー。
384名無しさん@ピンキー:2010/10/27(水) 01:21:41 ID:exiXPtU7
>383
多分どんなものでも、みなさんオールOKではないでしょうか?ww
385名無しさん@ピンキー:2010/10/27(水) 06:39:13 ID:VaRJKZBT
>>383

ド変態妄想…w
スカトロまでいったら引くけど、それ以外なら自分はオールOKw
386名無しさん@ピンキー:2010/10/27(水) 08:17:28 ID:9sJSdD8x
>>383
淫乱ちゃんと変態くん、問題ナシですww
387名無しさん@ピンキー:2010/10/27(水) 09:26:23 ID:VaRJKZBT
兄が変態で妹が淫乱って最強の組み合わせだな。
388名無しさん@ピンキー:2010/10/27(水) 18:17:37 ID:VDA1doWH
兄が変態なのは納得できるwww
389名無しさん@ピンキー:2010/10/27(水) 19:43:22 ID:ahjCIg7f
メイド遼子の鷹藤verを書いてみました。
が、当方の力量ではプレイしきれてない感満載に…orz
一応軽めの「ご奉仕」がありますので、苦手な方はスルーしてください。



鷹藤の部屋に、遼子と鷹藤がいる。
今はもう恋人同士の2人なのだから、別におかしな光景ではない。

が、ただ1ついつもとは違う所があった。

それは、遼子が「メイド姿」だということ。

事の起こりは十日程前、とある大物政治家の不倫スクープの取材での張り込み場所で揉めた2人は
お互い一歩も譲ることなく、結局別々の場所に張り込むことになった。
相手の張り込み先にターゲットが現れるようなことがあれば、その時は何でも相手の言うことを
聞く・・・という賭けと共に。

そして、今の状況である。

先日、遼子の部屋に行ったときに、クローゼットにしまい込まれていたメイド服を発見した鷹藤が
遼子に今度家に来たときに着るようにリクエストしたのだ。

それが、鷹藤から遼子への「勝者からの要求」だった。

もじもじしながら着替えて出てきた遼子は、黒いワンピースに、白いフリルのついたエプロン、
頭にも白いレースがついたカチューシャという、1年前に見た姿と同じだった。
いや、鷹藤には、その時よりもさらに色気が増している気がした。

そして同時に、鷹藤の中に、あの時見た夢も蘇る。
夢の中でメイド姿の遼子を堪能したのは何故か遼子の兄だったが、今、これは現実で、今度は自分が主役である。
あの時は情けなくて涙がこぼれたが、今は、思わず顔がほころんでしまう。

「・・・これで…いいの?」
恥ずかしそうに顔を伏せる遼子の顎を掴んで顔を上げさせると、ゆっくりと口付ける。
「すっげー似合ってる」
「ホントに?」
「ああ」
頬を染めながら、それでも嬉しそうに遼子が微笑む。
「ありがと、鷹藤くん。」
「ん?『あ・り・が・と・う・ご・ざ・い・ま・す。ご・主・人・様』だろ?」
「う・・・あ、ありがとうございます・・・ご、ご主人・・・さま・・・」
「よくできました。」
そう言って笑いながら、ご褒美とばかりに再び口付ける。
優しく触れ合うキスが、次第に啄ばむ様なキスになり、やがて鷹藤は遼子の唇を激しく吸い上げる。
390名無しさん@ピンキー:2010/10/27(水) 19:43:56 ID:ahjCIg7f
「ん…んん…」
息も継げない程激しくなっていく鷹藤の口付けに、遼子は眉を寄せ、切なそうに鼻にかかった息を漏らした。
「ベッド…行こうぜ?」
鷹藤が耳元で甘く囁くと、遼子はコクリと頷いた。

ベッドまで来ると、鷹藤はすぐにでも遼子を押し倒したい衝動に駆られたが、
せっかくのこのシチュエーションを楽しむことにした。

ベッドに腰掛け、遼子に1つめの命令を下す。
「まずは、手でやってもらおうか?」
「………は…い」
覚悟していたのだろうか、それほどの間もおかず遼子が鷹藤の前に跪き、そっとトランクスに手を伸ばす。
そしておずおずと、力の加減を確かめるようににそっと鷹藤自身を握りしめた。

「もっと…力を入れて」
鷹藤の言葉に、遼子の握る力がぎゅっと強くなり、心地よい圧迫感が押し寄せる。
それを与えてくれているのがしなやかな遼子の指だと思うと、さらに快感が高まる。
自分の手の中のモノが一回り大きくなったのを感じ、遼子がビクンと身を竦ませた。
「動かせよ…握ったままな…」
先端から滴る雫を全体に伸ばすように遼子の両手が摺り立てていく。

快感をさとられまいと、落ち着いた口調で鷹藤はさらに遼子に命じる。
「…今度は、口で…できるか?」
すると、遼子の頭が前に乗り出し、熱くそそり立ったモノにちゅっと軽く唇を寄せてから、先端を口に含んだ。
さらに、あちこちをきまぐれに遼子の唇が吸い立て舌が這っていたかと思うと、突然、舌が再び先端の括れた部分を
くすぐったかと思うと、急にすぼめた唇でもっとも敏感な部分を思い切り吸い上げられた。
腹の中の方から甘く痺る感覚がこみ上げてきて、腰が抜けそうになる。

「すごくいいぜ…」
鷹藤は目をきつく閉じて、その快感に酔いしれた。
つき合い出した当初は、この行為にかなり戸惑っていた遼子だったが、この頃は少しずつ慣れてきたようだった。
まだ動きはもどかしいが、そのもどかしさも愛おしい。

そっと髪を撫でてやると、遼子は鷹藤自身を咥えたまま、上目遣いに鷹藤を見上げる。
そんな遼子の淫靡な視線、しかも今日はメイド姿というオプションも加わり、
鷹藤は腹の底からゾクリと得体の知れない塊と快感が浮揚してくるのを感じた。

「きゃっ!」
押し寄せる射精感に『ヤバイ!』と鷹藤が感じたのと、遼子の短い悲鳴が聞こえたのが同時だった。

鷹藤が恐る恐る目を開けると、そこにはしたたかに白い液体を顔に受けた遼子が
鷹藤の男根を握りしめたままポカンとした顔で鷹藤を見上げていた。
「悪い…。」
鷹藤は近くにあったティッシュをとり、遼子の顔ついた白い体液をぬぐい取る。
「…変なことにつきあわせて…ゴメンな。…ちょっと、悪ノリしすぎたかも…」
遼子の顔を覗き込むようにゆっくりと声を掛けた。
「もうメイドごっこは終わりにしようぜ。」
391名無しさん@ピンキー:2010/10/27(水) 19:44:35 ID:ahjCIg7f
しかし、遼子は鷹藤から視線をそらして俯くと、頭がゆるゆると左右に振られた。
「そ…な…ことない……よ。」
「え?」
「だから……いいよ?・・・私に命令して・・・」
妖艶さすら漂う瞳で、鷹藤を見上げるように遼子が言った。
思わぬ遼子の言葉に、鷹藤は気がつけば遼子をベッドの上に抱え上げ、メイド服のスカートの上から遼子を縫い止める。
「…いいのか?」
「…うん」
「じゃあ、今、アンタのアソコがどうなってるか、オレに説明してくれる?」
遼子の顔の脇に肘をつき、耳元に顔を近づけて囁くと、遼子は真っ赤になって目を反らす。
「…ご主人様の命令は何でもするんだろ?」
鷹藤はにやりと笑って、額に軽くキスを落とす。

「…で、どうなんだよ」
「……濡れて…る」
「どのぐらい?」
「…たくさん……」
「…じゃあ、その証拠…自分の指を挿れて確かめてみろよ。」
鷹藤のさらなる命令に、遼子は目を見開いてビックリしたような顔をして、鷹藤を見つめる。
鷹藤がじっと視線を外すことなく見つめていると、やがて諦めたように目を伏せてこう言った。

「…でき…ない」
「ご主人様の命令が聞けないってのか?」
遼子がふるふると頭をふる。
「………鷹藤君の…」
「鷹藤君じゃないだろ」
「あ……ご…主人様の…」
「何だよ…」
「…ご主人様の指で…確かめて…欲しい…」

予想だにしなかった遼子の言葉に、鷹藤は完全にノックアウトされた。
本能のまま、遼子の腹部を覆っていた漆黒のスカートを大きく首のほうにまで捲り上げると、
腰回りを覆う純白のレースと太股に伸びるガーターベルト、そしてレースの下着が鷹藤の前に現れる。
すでにそのレースの下着は、溢れた愛液で濡れていた。

遼子の脚をM字に開かせ下着を剥ぎ取ると、遼子の願い通り、その中心の花弁を確かめにいく。
鷹藤の指が、つうっと遼子の谷間をなぞる。
「はっ!…あああん!」
遼子の秘部を鷹藤の指が探り、指が動くたびくちゅくちゅと湿った音が響く。
「ホントに、濡れてるな。びしょびしょじゃねーか。」
鷹藤の指が遼子の入り口を犯すと、その刺激に遼子の脚が跳ねる。
根元まで指を埋め込むと、鷹藤は遼子の内壁を探り、ゆっくりと抜き差しを始める。
「はぁん!」
入り口を擦られる感覚に遼子は喘ぎ、繰り返される刺激に、遼子の中からは止まることなく愛液が零れ続ける。
392名無しさん@ピンキー:2010/10/27(水) 19:45:11 ID:ahjCIg7f
「指一本じゃ足りないみたいだな」
自分の指を飲み込もうとする入り口の動きに、鷹藤は喉の奥で笑い、そして、遼子の中の指を二本に増やす。
「ああぁぁ!」
中を広げられる感覚に、遼子の脚がピンと引き攣る。
鷹藤は二本の指で抜き差しを繰り返しながら、時折内部で指を蠢かせて刺激する。
そうしながら、もう一方の手で遼子の熟れた肉芽を探り出し、指で刺激を与えた。
「やっ!あああああん!」
敏感な芽を弄られ、遼子の背が浮き、喉が仰け反る。
クリクリと鷹藤の指がそこを弄る度、遼子は甘い嬌声を上げ、その刺激に体を捩る。
「ココ、弱いんだな。」
そう言って鷹藤の指が肉芽を摘みあげた。
「だめっ!んっ!ああああああっ!!」
その瞬間、中を刺激され、ギリギリのところまで来ていた遼子は、大きすぎる快感に体を震わせて、絶頂を迎えた。

「気持ちよかった?」
鷹藤が尋ねると、荒くなった呼吸を整えながら遼子が頷く。
「正直じゃないか。じゃあ、ご褒美あげなくちゃな。」
鷹藤はそう耳元で囁くと、遼子の脚を左右に大きく広げ、濡れた遼子の中心に猛った鷹藤自身が押し当て、遼子の中に一気に突き入れる。
「やあぁ!」
鷹藤の腰が自分時便を馴染ませるように動かし、遼子の中をゆっくりと探り出す。

「あっ!あっ!」
鷹藤の動きに合わせ、遼子の唇からは甘い声が漏れる。
鷹藤が遼子の全てを感じようと激しく腰を打ちつけ、深く遼子を貫く。

「あっ!!また…わたし…」
内股を振るわせる遼子に、限界が近いことを知ると、鷹藤は先端ギリギリまで自身を引き抜き、一気に奥まで遼子を貫く。
「ああぁぁ!」
その瞬間、意識が遠くなるような快感に襲われ、遼子は鷹藤をしっかり抱きしめるとその快楽に体を震わせ、果てた。
「っく!」
鷹藤も遼子に締め付けられ、熱い迸りを遼子の奥に解放した。


「鷹藤君のエッチ」
「何だよ」
ようやく息が整ってきた遼子が、じろりと鷹藤を睨む。

「だって…全部脱がさないまま…するなんて…」
「何だよ。いつもよりアンタも感じてたみたいじゃん。こーゆーの好きだったり?」
鷹藤がにやりと笑いながら答えると、一気に遼子の顔が赤く染まる。
「これが好きなのは、鷹藤君の方でしょ!!!」
そんな遼子のくるくる変わる表情を楽しみながら、鷹藤は改めて遼子が着ているメイド服を見つめる。
393名無しさん@ピンキー:2010/10/27(水) 19:47:41 ID:ahjCIg7f
「なぁ、この衣装ってあの時のだよな?」
「そう。あのメイド喫茶潜入取材の時に、お店から渡されたやつ。あのお店、潜入取材する直前に
警察の捜査が入って、結局取材できなかったじゃない?で、服もそのまま返せなくって・・・」

『そういえば・・・、あのタイミングで警察の捜査って・・・絶対あの人がなんかしたよな・・・』
と鷹藤は思ったがそれは口には出さなかった。

「じゃあ、あの時編集部で着ただけ?」
鷹藤は今まで聞きたかったが、恐ろしくて聞けずにいたことを、平静を装って遼子に尋ねる。
「ううん、あの日、家に帰ってからも特訓しようと思って…」
「着たのか!?家で?」
「うん。」
当たり前のように返ってきた答えに、鷹藤は一瞬眩暈がした。

「お兄ちゃんにお客さん役やってもらってね、『お帰りなさいませ、ご主人様』とか台詞も練習したんだよ。」
「そ、そ、そうなんだ…」
鷹藤は、あの時自分がみた夢が蘇り、情事の後で熱いはずの背中に冷たいものが走った気がした。
「で?」
「『で』って?」
「それだけ?
「…何が?」
キョトンとしている遼子の表情に、それは杞憂だったことを確信し鷹藤は胸を撫で下ろす。
それと同時に、再び鷹藤の中で、夢の中の遼子の痴態がよみがえる。

「確かあの時さ、衣装以外にも渡されたモノなかった?」
「!!!」
「ソレは?」
「えーっと…それは…」
遼子が明らかに口ごもって、鷹藤から視線をそらす。
ということは、まだ捨てずに手元にあるのだろう。もちろん『未使用』のままで。

「今度は服と一緒に、ソレも忘れずに持ってくるように」
「えええええ?!」
「ご主人様の命令は『絶対』だろ?・・・気持ちよくしてやるからさ・・・」
「…」
「返事は?」
「か、かしこまりました…ご主人…様…」
たどたどしい返事が返ってきた。
「はい、よくできました」
左手で遼子の頭を抱きかかえるようにしながら、鷹藤はゆっくりと遼子の耳朶を噛み締めた。


すみません、メイドプレイ、修行し直してきます。
兄ほど鷹藤がメイド遼子を堪能できず、完全なお目汚しでごめんなさい。

淫乱な遼子ちゃんと、変態な洸至くん、楽しみにしてます。
394343-349:2010/10/27(水) 22:04:50 ID:VaRJKZBT
>>389-393
メイド服でのご奉仕エロGJ!!!!

遼子も鷹藤もキュートです!
こんなにもエロかわいい鷹藤verありがとうございます。
兄妹エロと違って、恋人同士のなんの翳もないエロシーンが爽やかで目に染みる…w
細かいネタも拾ってくださり嬉しい限りです。

コスプレエロは脱がせてはいけない、セオリー通りのコスプレエロ最高です。
お目汚しなんてそんな、素晴らしくエロいですw

言えなかった「似合ってる」も、ちゃんと言わせてもらえて良かったな鷹藤!
兄の変態っぷりを見た後だと、錯覚かもしれないが鷹藤エロがひたすら爽やかに見えるw
いやー、堪能しました。ありがとうございます。
395名無しさん@ピンキー:2010/10/28(木) 12:26:40 ID:AjOIOS4z
メイド遼子ちゃん鷹藤ver、GJ!です。
396名無しさん@ピンキー:2010/10/29(金) 09:10:41 ID:tgFxqeky
遼子の中の人に続き、鷹藤の中の人までが
アンタッチャブル・・・もとい、フ○イデーとわ!
397名無しさん@ピンキー:2010/10/29(金) 13:04:09 ID:sYPODHXu
しかも微笑ましいんだよな〜、あの写真。

これから出演作も続くみたいだし、
公私ともに順調のようですね、鷹藤の中の人。
アンタッチャブル出演者が活躍するのを見ているだけで嬉しい。
398不採用通知 1:2010/10/31(日) 00:59:27 ID:1AUNA+b5
エロなし、爽やかお兄ちゃんに慰めてもらおう編。
変態兄と、淫乱遼子ちゃんまでの暇つぶしにどうぞ。


「お兄ちゃん、わたしじゃ駄目なのかな」
「駄目じゃないって」

リビングのこじんまりしたテーブルの上に、不採用の通知書が乗っている。
これで何社目だろう。
簡単にはめげないタイプの遼子でもさすがにここまで続くと堪えるのか、通知書の横には
500mlの発泡酒の缶が5本。そのうち2本は倒れ、あとの2本は中央部分がものの
見事に握りつぶされている。残りの一本は遼子の手の中にあった。
その遼子の隣でジャージ姿の洸至が座って、雑誌をパラパラとめくっていた。

「30近いから」
「年のこと、そんなに気にするなって」
「じゃあろうして、仕事が決まらないのよ。彼氏がいないのよ」
それとこれとは別な問題だと洸至は思ったが、何も言わなかった。
ろれつが回っていないのにも遼子は気づいていない程酔っているようだった。

「飲みすぎだぞ、遼子」
洸至が遼子の手の中にある発泡酒を取る。
「お兄ちゃん、駄目〜。取らないでよ〜」
手を伸ばす遼子を片手で抑えながら、洸至はその缶に口を付け、一気に飲み干した。
「ほら、もうないぞ。今日はそのくらいにしとけって」
洸至が空になった缶を軽く振り言った。
「もう〜」
アルコールで顔を赤らめながら、遼子が洸至を横目でにらんだ。
まったく凄味の無い妹のむくれた顔に、洸至の頬が思わず緩む。

「…お前がさあ、もっと大人になれば、仕事が見つかるんだけどな」
「わたしは大人らって」
「そういう意味じゃないさ。社会に出るってことは、ゴマすったり、正しいことだって
 わかっていても、しないまま通り過ぎたりしなきゃいけないこともあるだろ。
 それがいいことだとは言えないけどな。でも、遼子はそれができないだろ」

「そうなのよお。悪いことは悪いことで明るみにださなきゃいけないの!」

「俺もそう思っているよ。だから俺も出世できない。遼子はジャーナリストとして
 正しいことをしてきたよな。だが、会社からすれば使い難いんだろうな」

「そうなんだ…」

「だけど、俺はお前のそういうところが好きだよ。お、おい、どうした。泣いてんのか、
 遼子。ティッシュ、ティッシュ。ほら、鼻、出てるぞ」
ティッシュを手に取ると、洸至は妹の鼻を拭いた。
遼子の頬に手を添え、流れる涙も親指でぬぐう。
ぬぐっても、ぬぐっても、溢れ出てくる妹の涙は真珠のように零れ落ち続けた。
399不採用通知 2:2010/10/31(日) 01:00:51 ID:1AUNA+b5

「こんな時に優しい言葉かけられちゃうと、涙出ちゃうよ」
「じゃ、思いっきり泣けって。その方がさっぱりするから」
洸至はそう言うと、妹があげた小さな抗議の声を無視して、抱き寄せた。
親が子供にするような仕草で、やさしく背中をさすってやると、洸至の腕の中でやがて
静かになった。

妹を覗き込むと、洸至の胸に頬をあて、気持ちよさそうに目を閉じている。
「お兄ちゃんの胸、温かくって、気持ちいいから、泣くの忘れちゃった」
「落ち着いたみたいだな」

「うん。ありがとう。でも、もうちょっとこのままでいいかな」

「ああ、いいぞ」
遼子の髪の香りが、洸至の鼻をくすぐる。
洸至はまだ遼子の背中を撫で続けていた。

「そんなに落ち込むなって。会社も周りの男も、見る目のないやつばっかりなんだって。
 俺がお前のことちゃんと見ているから」
「嬉しいけど、わかってくれるの、お兄ちゃんだけなんだよね」
「おい、俺じゃ不満か」
「だってお兄ちゃんじゃ彼氏にできないじゃない。他にわかってくれる人出来ないかな」
「俺は遼子がいればいいけどな」
「お兄ちゃんったら、ふざけてばっかりなんだから。お兄ちゃんこそ早く彼女見つけて私を安心させてよ」
「そのうちな」
「…ごめんね、変なこと言っちゃって」
「気にするなって」
「でもお兄ちゃんが味方してくれると思うと、明日からまた、就職活動頑張れる!」
「おう、頑張れ。お前の面倒ならずっと俺が見てやるから」
「お兄ちゃん…」
「ん、何だ」
「お兄ちゃんのTシャツに、鼻水つけちゃった…」


たまにはエロなし兄妹もどうでしょう。
自己満足です、すいません…。
400名無しさん@ピンキー:2010/10/31(日) 06:44:53 ID:1AUNA+b5
「相棒U」公式に予告編来ました。
お兄ちゃん、特報のときより長く映っています。
映画も面白そうなので、マジ楽しみ。
401名無しさん@ピンキー:2010/10/31(日) 10:37:18 ID:22SlCuOj
>>398-400
爽やかな鳴海兄妹、ありがとうございます!
脳内で再生し、とても幸せになりました。

そして、相棒Uの予告編観ました。
「警視総監を打つ!」
うん、お兄ちゃんなら撃てるw
402trick or ?1:2010/10/31(日) 11:43:00 ID:22SlCuOj
今日にあわせて(?)の兄妹話を。
エロくないです、すみません。


「お兄ちゃん…寝た…よね?」
遼子はこっそりと自室から出てきて、すでに電気が消えた兄の部屋の様子を伺う。

そして足音を殺してキッチンへ到着した遼子は、大事に胸に抱えていた袋を取り出す。
それは昨日、城之内が取材の関係でもらった発売前の限定のインスタントラーメン。
早速夜食で食べたらしい中原や鷹藤が「美味い!」というので、1袋貰って帰ってきたのだ。

『名無しの権兵衛』について、家に帰ってきてからもあれこれネットなどで情報を調べていたら
小腹が空いてしまった。

「食事は済ませた」といって寝てしまった兄には内緒で、一人で夜中に美味しいラーメンを食べる…。
そんな行為にちょっとした背徳感を感じながら、遼子は水を入れたやかんを火にかける。

次に、丼にラーメンをあけ、卵を割り、準備を整える。
「ごめんね、お兄ちゃん。お兄ちゃんの分もらって来れなかったから…」
お湯が沸くのを待ちながら、遼子は一応、聞こえてはいないだろうが兄への謝罪の言葉を呟く。

しばらくすると、、やかんの水はお湯へと変わり湯気をあげ始め、遼子はコンロの火を消す。
これであとはお湯を注いで『3分きっかり!』待つだけだ。

と、やかんからお湯を注ごうとしたその時…
「りょーうーこー」
「きゃぁぁぁぁ!!!」
不意をついて背後から聞こえてきた自分を呼ぶ声。
時間はちょうど深夜2時。草木も眠る丑三つ時。
遼子は、あまりの恐怖に飛び上がった。
真後ろで覗き込む兄の姿を確認しても、喉の引き攣りは収まらない。

「お、お、お」
「こそこそと夜中に何しているのかと思えば…」
「あ、あ、あの!」
「お、ラーメンか、美味そうだな」
遼子の横から腕を伸ばし、洸至はやかんの柄を持つと、テーブルへと移動する。

「ちょっと待って!」
遼子が慌てて洸至を追う。
「お兄ちゃん!それ、私の夜食!!」
「お前の?俺のは?」
右手にやかんを持ち、まさに丼に湯を注ごうしながら、洸至は頭を傾げる。

「ないわよ。これ一個しかないの。お兄ちゃんは、夕飯食べてきたんでしょ?」
と言いながら、遼子はやかんを奪い返す。
「おいおい、コレは夜食だろ?俺だって小腹へったんだがなぁ〜」
恨めしそうに兄に見つめられると、さすがに兄を無下にするわけにもいかない。
403trick or ? 2:2010/10/31(日) 11:44:04 ID:22SlCuOj

「う…一口ぐらいならあげてもいいけど…。絶対に一口だからね!」
「わかった、わかった。」
兄妹の間で何とか交渉が成立し、遼子は漸く丼にお湯を注ぎ始めた。
やかんをコンロの上へと戻すと、洸至と向かい合う形に座り、丼に蓋をする。
湯気の筋が蓋の隙間から立ち昇る。

「こういう時の3分間って、意外と持て余すよね…」
「あっ?」
頬杖をついて、テーブルの上の丼を見つめながら、遼子がポツリと呟く。
「長いようで短いし、短いようで長いし…。3分後に『食べる』って目的が待ってるから
何か他のこともしづらいし…」
「別に、何もしないで大人しく待っていればいいじゃないか。」
「だから、それを『持て余す』って言うんじゃないの?」
遼子は「何か3分の有効は利用法はないのかなぁ…」とブツブツと呟き続けている。

「わかったよ。3分だな。」
遼子の嘆きを聞いていた洸至は、真面目な顔で頷くと何故か遼子の隣に移動する。
「遼子、3分計れて、しかも有効に3分を使える方法があるぞ。」
「え?なになに?お兄ちゃん。」
すると、自分の顔が上へと向けられ、洸至の顔が近づいてきたのに気付いた遼子は、慌てて体を反らせて叫ぶ。

「えっ!なにっ!?」
「3分間、退屈しなければいいんだろ?」
「そう……だけど…。」
「2人じゃないとできない事なんだ。」
「だから、なに?」
洸至は意味ありげに笑った後、遼子の顔を両手で挟んで、触れ合う瞬間を味わうようにゆっくりと唇をあわせていった。

「んんん!!」
突然の兄の行為に、遼子の瞳は驚きで大きく見開かれ、とにかく逃れようと体をひねり、手は兄の体を押し返そうとする。
しかし、しっかりと顔は兄の手で固定されてしまい、口付けから逃れることはできない。
その間にも、最初はただ触れるだけだった洸至の唇が、徐々に遼子の唇を吸ったり、甘噛みしたりし始める。

「んっ!ううん!」
時折舌先で遼子の唇をなぞりながらキスが繰り返されると、遼子から声にならない吐息が漏れる。

やがて洸至の舌先が遼子の唇をつつき、唇を開けるように促す。
促されるまま、遼子が思わずわずかに唇を開くと、洸至の舌が遼子の口内に入り込みゆっくりと遼子の舌を絡め取る。

「ん…ふっ」
洸至の舌が口内を探る感触と、次々と襲ってくる甘い刺激に、遼子は次第に頭がくらくらしてくる。
様子が変わった遼子に、洸至の行為も貪るように激しくなっていく。 
404trick or ? 3:2010/10/31(日) 11:44:52 ID:22SlCuOj
しばらくして、急に洸至が遼子の唇を離し、甘い時は終わりを告げる。
遼子は息苦しさから漸く解放され、大きく息を吸う。

「…っはぁ…」
「さぁ、3分経ったぞ」
「ふぅ…っ」
「な、退屈しなかっただろう?」
思考が散り散りになって全然纏まっていない遼子に、洸至はまるで何事も無かったかのように話しかける。

「ほら、早く食べないとラーメンがのびるぞ?」
「…ら…ない」
「ん?」
「お兄ちゃん…食べていいよ」
遼子が赤くなって俯いたまま、兄の問いかけに答える。

「いらないのか?じゃあ、遠慮なくいただくよ。」
そう言って洸至が丼の蓋を開けると、湯気が立ちのぼる。

洸至は、まだ俯いたままの妹の耳元に近づきそっと囁いた。
「遼子、これからラーメン作るときは、いつでも声かけてくれたら3分はかってやるぞ?」




ハロウィン…ということで、「ラーメンくれなきゃイタズラしちゃうぞ!」みたいな。
後付です、すみません。

兄にとっては「チュー」は「スキンシップ」レベルということで!
そんな兄の影響で、妹も?w
405名無しさん@ピンキー:2010/10/31(日) 12:33:47 ID:1AUNA+b5
兄妹イチャイチャGJ!!

ラーメンの前菜が妹の唇って、兄、どんだけ変態なんだ…。
兄のイタズラはイタズラのレベルを超えてすでに前戯の域に達してるw

406名無しさん@ピンキー:2010/10/31(日) 14:59:22 ID:diN9onmf
>>383ですが…期待してた人もいるみたいで申し訳ないのだけど、脳内妄想までで
文章まとめる力がありませぬ(滝汗
本当に本当にごめんなさい
407名無しさん@ピンキー:2010/10/31(日) 15:41:44 ID:1AUNA+b5
>>406
ド変態妄想というキーワードだけでこちらは数日楽しめたので、
落ち込まなくとも…。

では、その脳内妄想のキーワードや簡単な流れでも並べてくれれば、
通りすがりの親切な人がまとめてくれるかもしれない。
408名無しさん@ピンキー:2010/10/31(日) 22:30:12 ID:GeheMljD
中の人のプラベ小ネタ、エロなし。


遼子 ねぇ、鷹藤くん。
鷹藤 なんだよ?
遼子 アンタッチャブルの対抗誌の○ライデー見た?
鷹藤 見てないけど、何かおもしろそうな記事でもあったのか?
遼子 有名女優と無名俳優の熱愛スクープなんだけどね、
無名俳優が…鷹藤くんに凄く似てるの。
鷹藤 …へぇ、そうなんだ…。
遼子 それでね、この人、ドラマで三流雑誌のカメラマンの役やってたんだって。
まさか自分が撮られるほうになるなんてね。
鷹藤 ……そ、そうだよな…。
409名無しさん@ピンキー:2010/10/31(日) 22:37:00 ID:GeheMljD
中の人のファンの方気を悪くなされたらすいません。

鷹藤、やっちゃったな、ドラマの経験生かせてないなと思い。

スレ汚しは、これで逝きます。
410名無しさん@ピンキー:2010/10/31(日) 23:33:07 ID:diN9onmf
>>407

鷹藤にいろいろと教え込まれてすっかりエッチなことに開眼した遼子。

いつもなら取材で遅くなる時は連絡があるのに今日は連絡もなく帰りが遅い。
兄は寝つけずに起きていると少し酔った様子の遼子が帰ってきた。

「あ…お兄ちゃん、起きてた、の…?」

酔っているからか上気した顔。その下に目をやるとブラウスが段違いに留められていて
覗いている首筋や鎖骨、胸元には薄赤い痕が見えた。

「取材じゃ、なかったのか?」

「え?しゅ、取材よ。もぉ、大変だったんだからっ。」兄から目を逸らしながら遼子が言う。

「ほぉ、その取材とやらはこんなところにキスマークが付いちまうような取材なのか?」

「えぇ?キスマー…あっ。」

兄は遼子の顎を捕えこちらを向かせ、わざとゆっくりと薄赤い痕に指を這わせた。

「ちょ、ちょっとお兄ちゃん、やめて…。」

兄の手を振り払おうとするも目の据わった兄の瞳に射すくめられ身動きできない。

「この、見えていない部分にも…同じような痕があるんだろうなぁ。見てやるよ。」

淡々とした声とは裏腹に、突然両手に目一杯の力を込めブラウスを引き裂いた。

「きゃぁあっ。……やめて、おにいちゃん!」

ボタンが跳ね跳び、遼子の白い肌が露わになった。
身体を隠そうとする遼子の両手を片手で易々と掴み頭上に持っていく。
遼子は下着を付けていなかった。
そして思った通りあちこちに薄赤いキスマークが点在していた。

「ノーブラかぁ…これも、鷹藤の趣味なのか?ん?こんなにキスマークも付けられて。
あいつも案外見かけによらず変態なんだなぁ。」











411名無しさん@ピンキー:2010/10/31(日) 23:58:49 ID:diN9onmf
うぅぅ…やっぱり無理。ぜんぜん本題まで辿り着けない。
無理はしないことにしよう。
なんか余白がいっぱい空いてしまった。
反転してもなにも文章でませんw

で、本題は>>410の流れで兄がキスマークで鷹藤に嫉妬しつつもムラムラしちゃう。
淫乱ちゃんに開発された遼子は兄となのにやっぱり発情してしまって…普通に求めてきて。

でもなんかそれが面白くない兄。

「こんなに淫乱にされちまって…だがこっち(アナル)は、まだ経験、ないだろう?
だからこっちの初めてはあいつには渡さない。」

「やぁっ…。駄目、こ、こんなところ無理…。」

「ここはな、第二の性感帯とも言われていて、開発次第じゃ前よりも感じることができる。」

「だいに、の、せいかん、たい?でも…ここって、ひやぁああ。」

「感じてるんじゃないか、ここ。ほら、こんなにヒクヒクさせて。」



でもって、遼子はアナルヴァージンなのに、淫乱ちゃんだからか?初めてで逝ってしまう

…みたいな感じの妄想なのです
412名無しさん@ピンキー:2010/11/01(月) 00:11:32 ID:IFKxgXpu
>>410-411
おいしい妄想ありがとうございます。
現在脳内で兄が言葉攻め中ですw

413名無しさん@ピンキー:2010/11/01(月) 00:14:33 ID:IFKxgXpu
>>408-409
ほのぼの鷹遼GJ!

ゴシップ系カメラマン役をやっておきながら撮られるなんて、隙だらけで鷹藤っぽい…wと思った人は多い筈。
414小ネタ ゴシップ 1:2010/11/01(月) 00:18:18 ID:IFKxgXpu
鷹藤中の人プライベート小ネタで何故か兄妹ができあがった。


鳴海家のリビング。エプロン姿の遼子がお盆を手に入ってきた。

「お兄ちゃ〜ん、ラーメンできたよ」
ジャージ姿の洸至が、熱心に雑誌を見ている。
「食べるときくらい雑誌置いて…あれ?お兄ちゃん何見てるの」
「ここにおいてあったぞフ○イデー。へえ、有名女優が年下イケメン俳優と熱愛ねえ…。
 これ、お前のだろ。遼子、お前ゴシップに興味あったのか」
「普段なら見ないんだけど…お兄ちゃん見て、この年下イケメン俳優って、鷹藤君に似てると思わない?」
「髭もないし、鷹藤君より幼く見えるが…。確かに似てるな」
テーブルにラーメンを置くと、雑誌を見る洸至の隣に遼子がやってきた。洸至の手元にあるフ○イデーを覗き
こむ遼子の顔が近くなる。洸至がチラッと遼子に視線を向けたが、遼子はそれに気付いていないようだった。

「似てるでしょ?しかもこの人ドラマで三流週刊誌のカメラマン役演じてたのよ〜。それなのに自分のプライベート
 撮られるなんて、皮肉よね」
「似てるな…。この隙だらけな感じが鷹藤くんそっくりだ」
「あ…それも似てるかも。でも鷹藤くんに似て、男らしそうだし、優しそうだし…」
「やけに鷹藤に肩入れしてるな」
遼子の顔に洸至が探るような目を向ける。

間近で目が合ったせいか、それともそれ以外の理由からか、遼子が顔を赤らめ兄から目をそらした。
「あ、相棒だからよ」
「相棒か…それだけの理由か」
「そうよ」
「俺はてっきり、鷹藤とお泊りしたいと考えているのかと思ったよ」
洸至が遼子に柔らかな笑顔を向ける。

「まさかぁ。そんな訳ないじゃない、もう、お兄ちゃんったら」
いつもの兄に戻ったようで、遼子もホッとして笑みを返す。洸至の肩を遼子がぺちぺちと叩いた。
「そうだよなあ。じゃ、取材の為の資料なんだな、これ。『女の子の為のラブテクニック講座―初めてのあなた
 でも安心』」
「お、お兄ちゃん!それどこから」
「ここにあったけどな。へえ、お前初めてなのか」

「まさか、この年で初めてな訳ないじゃないっ。最近、高齢処女って言葉もあるから、そういう人向けの本が出てるのよ。
 それを記事にするための資料であって、もしわたしが鷹藤くんに誘われてその時に何も知らなくて、
 いい年してセックスしたこともない上にマグロかよ、って思われたらどうしようなんて思って買った訳じゃ
 ないんだからね。あくまでも取材用の資料なんだから」

「その割に実用的な箇所に付箋がつきまくってるぞ。『乳首を舐めながら、彼のモノを触ってあげて』
 『サオやタマタマを同時に責め…』」
あまりの内容に洸至が言葉を切った。熱のこもった眼で遼子を見つめる。
兄と目を合わせられなくて、遼子が俯いた。

「こんな本で勉強するより、実践なら俺がおしえてやるって言っただろ…」
すぐそばにいる遼子ににじり寄る。
「お、お兄ちゃん〜!!!!…あっ…だめ…」
優しく腕の中に遼子を抱くと洸至が床にそっと押し倒した。
「大丈夫。初めてでも、気持ち良くしてやるから…」
「あんっ…んっ…」
「怖がるなって…」
「あ…いいっ…」

415小ネタ ゴシップ 2:2010/11/01(月) 00:19:42 ID:IFKxgXpu
「うわっ」

鷹藤がベッドから跳ね起きた。
「なんでまたこのパターンなんだよ…」
自分に似た俳優のゴシップを、遼子が話した時鷹藤の心は浮き立った。
普段は芸能ゴシップに関心のなさそうな遼子が、その男が鷹藤に似ていると言うだけでフ○イデーを買ってきて
記事を読みふけっていたのだ。

―――もしかしたら、遼子は俺に関心があるのかもしれない…。

そんな浮き立つ心を抱えながら眠りについたら、鷹藤は遼子の夢を見た。
だが、それはまたも遼子の兄主演のものだった。
「しかもアイツの初めてが兄さんって、何て夢だよ…」
鷹藤はまたいつかの夜のように涙ぐんだ。
しかも自分が主演じゃないのにまたしても籠る熱を感じ、情けなさに目頭が熱くなりながらも
鷹藤は枕元にあるティッシュに手を伸ばした。



すいません、中途半端な上に、結局は鷹藤悲惨オチです。
416名無しさん@ピンキー:2010/11/01(月) 00:25:06 ID:r9txlZ5v
>>408
同じような妄想してました、GJ!
そして、お相手の方の年齢が遼子と同い年…というのも、
なんかさらに鷹藤っぽくw

>>410-411
妄想GJ!です。
遼子の第二の性感帯を開発する兄…ハアハア
417名無しさん@ピンキー:2010/11/01(月) 00:33:15 ID:r9txlZ5v
>>414-415
そして、小ネタもGJ!です。
…たまってるな、鷹藤w
418名無しさん@ピンキー:2010/11/02(火) 14:41:29 ID:6wFnn4RT
あげ
419名無しさん@ピンキー:2010/11/04(木) 14:03:43 ID:FjSiei1B
相棒の第2弾特典小冊子で、お兄ちゃんの写真発見!

ヒゲはないけど、制服姿にハァハァ。

制服時代のお兄ちゃんと遼子が見てみたいw
420名無しさん@ピンキー:2010/11/04(木) 19:14:57 ID:OwEoz7ku
私も第2弾特典ゲットした!
髭がなくても、前髪だけでもかなりいけてるw
あまりのカッコよさに萌え死にしかけた。

>制服時代のお兄ちゃんと遼子が見てみたいw

うわああ、見たい!二人並んでるのを想像しただけで、萌える。
421名無しさん@ピンキー:2010/11/05(金) 00:50:06 ID:KLd8WdAj
>>410-411の妄想を勝手にまとめてしまった。

兄が性感帯開発してる話のはずが、道具とか出てきて大変な展開に。
しかもすごく長いのだが…。
422名無しさん@ピンキー:2010/11/05(金) 01:49:55 ID:MX3nN0bc
>421
大丈夫だ、問題ない。
423名無しさん@ピンキー:2010/11/05(金) 07:30:01 ID:s/88/Shr
>>421
同じく、まったくもって問題ない。
むしろ、大歓迎。
424名無しさん@ピンキー:2010/11/05(金) 15:35:04 ID:KLd8WdAj
>>422>>423
ではお言葉に甘えて。

>>410―411の妄想をまとめてみました。
全くの別物かもしれない…。
変態度が高いお話なので、清く爽やかな兄を求める方は読まない方がいいかもしれません。
>>410―411の台詞をだいたいそのまま使っていますが、一部変更した部分もあります。
425妹は夜帰る 1:2010/11/05(金) 15:50:22 ID:KLd8WdAj
鷹藤の車が角を曲がり、見えなくなるまで遼子は手を振っていた。
それから、遼子が居候先のアパートを見上げる。
真夜中を過ぎ、アパートの住民も寝静まっているものが多いのか、殆どの部屋の灯りが消えていた。
遼子は兄の部屋の灯りがついていないのを確かめてから、ゆっくりとアパートの階段を昇り始める。
酔っているのか、足下をふらつかせながら階段を昇る。
階段を一段一段昇るたびに、微かにうめくような声が上げていた。
寝ているはずの兄を起さぬように、静かに玄関のカギを開けると部屋に入った。
リビングに灯りはついていない。
「遼子。遅かったな」
ほっとしながら靴を脱いでいると、ジャージ姿で寝ぼけ眼の兄が部屋から出てきた。
「あ…お兄ちゃん、起きてたの…?」

「お前が玄関のドアを開ける音で目が醒めた。鷹藤くんと取材…」
そう言いかけて洸至が言葉を切った。
遼子の胸元に視線を止める。
その視線に気づいて、遼子も自分のブラウスを見た。
段違いにボタンが留められたブラウス。そのせいでだらしなく胸元が開いていた。
そこから鷹藤につけられた紅い痕の端がのぞいていて、遼子は慌てて胸元を合わせる。

遼子が兄の様子をうかがう。
洸至は寝起きのせいか、まだぼんやりしているように見えた。
兄に服のことをからかわれる前に着替えてしまおうとそそくさと部屋へ向った。
動いた拍子に思わず腰がくねり、声が漏れそうになるが、奥歯を噛みそれを堪えながら、遼子が足を速めて
部屋に入ろうとした時だった。
「お前…取材、じゃなかったのか?」
洸至の言葉に遼子が足を止めた。声に心臓を鷲掴みにするような冷気が漂っていた。
まるで被疑者に尋問する時の声だ。

「え?しゅ、取材よ。もぉ、大変だったんだからっ」
遼子は笑顔を向けるが、兄とは何故か眼を合わせられなかった。
その遼子の行く手を遮りながら、洸至が遼子の部屋とリビングの間に立つ。
「ほぉ、その取材とやらはこんなところにキスマークが付いちまうような取材なのか?」
「えぇ?キスマー…あっ」
兄は遼子の顎を捕えこちらを向かせ、わざとゆっくりと薄赤い痕に指を這わせた。
「ちょ、ちょっとお兄ちゃん、やめて…。」
避けていた兄の眼と遼子の眼が合った。
ほんの1時間前まで過ごしていた、鷹藤の部屋での遼子の痴態を見透かすような眼。
捕食者に射すくめられたように、遼子の動きが止まる。

「この、見えていない部分にも…同じような痕があるんだろうなぁ。見てやるよ。」
淡々とした声とは裏腹に、洸至は突然両手に目一杯の力を込めブラウスを引き裂いた。
「きゃぁあっ。……やめて、おにいちゃん!」
ボタンが跳ね跳び、遼子の白い肌が露わになる。
身体を隠そうとする遼子の両手を片手で易々と掴み頭上に持っていくと、遼子をリビングの壁に貼りつけるようにして 押しつけた。
遼子はブラを付けていなかった。
はだけたブラウスから、淡雪のように白い遼子の肌がさらけ出されている。程良い大きさの乳房の先には桜色
としか言いようのない蕾。
本来なら、その肌の上に あるのはその蕾だけのはずだが、遼子の肌の上には、紅い斑点のようなものが点在していた。
それが肌の白さを際立たせ、男を誘うように紅く淫らに浮き立って見えた。
426妹は夜帰る 2:2010/11/05(金) 15:51:05 ID:KLd8WdAj

「ノーブラかぁ…これも、鷹藤の趣味なのか?ん?こんなにキスマークも付けられて。 あいつも案外見かけによらず変態なんだなぁ」
「ち、違うの」
身をよじりながら遼子が兄に言う。
「…何が。鷹藤がお前にブラをつけて帰るなって言ったのか」
「もう止めて…」
「遼子、お前鳥肌が立ってるなあ。寒いから、じゃないよな」
「お願い、部屋にいかせて…」
「声が震えてるぞ。俺は何も触ってないのになあ。なあ遼子、さっきからお前の携帯鳴りっぱなしみたいだぞ」
遼子が帰ってきてからずっと、携帯のバイブ音に似たものが低く鳴り響いている。

「そ、そうなの、鷹藤くんよ、きっと、だから電話に出ないと」
「でも鞄はあそこだろ。音はもっと近くから聞こえるんだよ」
洸至が玄関に置いてある遼子の鞄に目を送った。それから、遼子の腰あたりに目を降ろす。
「んっ…お、お願い…部屋に行かせて」
視線に気づいた遼子の腰が、また跳ねるように動いた。
「お前のこの辺から聞こえるんだよ。携帯のバイブみたいな音が」
洸至が遼子のスカートをたくしあげる。右の太ももに小さなベルトが着けられ、ライター大の装置がそこに
挟まれていた。そこから伸びたコードが、白のレースの下着の奥に消えている。

「なんだよこれ」
「や、止め…」
遼子は必死に逃れようとするが、片手で押えているはずの洸至の腕は、万力のように遼子の腕を締め付けて
離さない。
洸至が遼子の太ももに手を這わせ始めた。
「やめっ…」
装置から出ているコードを辿り、コードが消えた部分まで指を這わせる。
「ひゃん…」
洸至がコードの先を呑みこんだ部分を下着の上から触る。そこは絞れるほどぐっしょりと濡れていた。
洸至の指に伝わる微かな振動。

「おい…こんなの挿れたまま帰って来たのか。ひどい変態だな、お前の相棒は。それとも、お前も喜んで
こうして帰って来たのか。わかるか?お前のここからすごくいやらしい匂いがしてるんだぞ。こっちの頭が
おかしくなりそうなくらいだよ」
洸至が指を強くそこに押し付けると、遼子の膝から力が抜けた。

鷹藤の部屋で散々啼かされた後に、泊らずに帰ると言った時、鷹藤が遼子の中にローターを入れ、それでも
帰れたら送ってやるよ、と言った。
鷹藤のその言葉に遼子が意地を張って、喘ぎ声をこらえながら帰って来たのだ。
だが、そんな事情を説明したところで、兄は止まってくれそうにない。
それに、こうして鷹藤に辱められることで途轍もない快楽を得ていたなんて、兄に言えるはずもない。

「お兄ちゃん、手、離して…。もう止めて…」
「大事に育ててきたお前がこんな風になっちまうなんてなあ。まったく悲しいよ…」
洸至が遼子の額に、自分の額をコツリと合わせた。
「…ごめんね、お兄ちゃん…」

「まったくだ…遼子がこんなに淫乱だったら、今まで俺が我慢してきたのは何だったんだよ」

「え…?」
間近にある洸至の眼が鈍く光ったように見えた。
「15年分の我慢のおかげで、今日は相当楽しめそうだけどな」 
「お、お兄ちゃん!」
洸至が遼子を抱き上げる。
遼子は脚をばたつかせるが、そのせいで遼子の中にあるローターが内奥で暴れ、また新たな快感を送りだし結局は
嬌声をあげ身悶えするだけに終わった。
427妹は夜帰る 3:2010/11/05(金) 15:54:41 ID:KLd8WdAj

「きゃんっ…駄目…」
それを洸至が愉しげに見ている。
「…どこまでいやらしい躰なんだよ」
歩きながら洸至が遼子の頬に口づける。
「ずっとお前しか頭になかったんだ。お前が大事だからずっと我慢してきた」

洸至はベッドに妹を横たえた。遼子の頬に、首筋にキスを落としながら洸至が遼子にのしかかるようにして
妹の顔を上からのぞきこむ。

「お兄ちゃん、駄目、駄目なのよ、こんなこと」
「だけどなあ、こんな姿見て我慢しろっていっても、俺の忍耐も底なしじゃない」
「でも…兄妹なのよ。だからこんなことしちゃ駄目おねが…」
遼子が最後まで言い終わらぬうちに洸至が唇を重ねた。
話の途中だったせいで半開きだった遼子の唇に、洸至は舌を潜り込ませる。
遼子の舌を見つけると煽るように絡め、妹の唾液がまるで甘露な酒であるかのように吸った。
そうしながら、遼子の下着に手をかける。
「んっ、んっ」
執拗に絡みつく洸至の唇から遼子が逃れ、唇を離す。

「駄目!お願い!兄妹なんだから…きゃあ」
洸至の手を止めようとした遼子の手はあっさり押さえつけられ、兄に下着を剥ぎ取られる。
「濡れて重くなってるぞ、これ」
「…っ」
あまりの言葉に顔を赤らめ、遼子の抵抗する力が抜けた一瞬を見逃さず洸至が中にあったローターを引き抜いた。
「きゃあっ…」
それから遼子の蜜にまみれたそれをクリトリスに当てる。蜜に群がる蜂の羽音に似た音を立てながら、ローター
は遼子の粒に快楽の為の振動を送る。
「ひゃあああっ」
ただでさえ内奥を蕩けさせられ、快楽に敏感になっていたところへのダイレクトな刺激に遼子は白い喉をさらし、
束の間、意識が飛ばした。

「俺たち、兄妹じゃなかった良かったのにな…」
悶える妹を見下ろしながら、切なげに洸至が言った。
だが遼子はその姿に気付くことなく悶え狂っていた。

「あぁぁんっ…あんっ…」
まだ洸至がクリトリスに当てるローターの振動により、遼子は喉を震わせ、小さな喘ぎ声を絶え間なくその唇の
隙間から漏らしている。
胸の柔らかな肉に洸至が手を這わせても、もう抵抗するそぶりなどなかった。
遼子の腰はもっと決定的な何かを求めてせつなげに蠢いていた。
洸至が首筋から胸へ唇を落とす。遼子が敏感に感じそうな場所には、鷹藤が先回りをして所有の印を残していた。

洸至の眼が、不愉快そうに細められたが遼子はその様子に気付くことなく喘ぎ続けている。

「躰じゅう鷹藤のキスマークだらけだ…。そんなに良かったか?あいつに躰じゅう舐めまわされて」
「そ、そんなことっ…いわ…ない…で」
遼子が喘ぎながらも反駁する。

「鷹藤に抱かれたあと、すぐ俺に抱かれて悶える淫乱なお前だからな」
「ち、ちが…」
「男だったら誰でもいいんだろ?お前を気持ち良くさせれば誰でもいいんだろ」
言葉でいたぶられるたびに、遼子は身をよじり、息は荒さを増す。
洸至がクリトリスに当てたローターの目盛りを強にあわせた。ひときわローターが高く啼いた。
428妹は夜帰る 4:2010/11/05(金) 16:02:24 ID:KLd8WdAj

「見せつけたら、お前のあそこ、ひくついたじゃないか。お前も見ただろ?」
「そんなこと…ない…きゃあああっ」
洸至が今まで口づけていた場所に中指の先を入れていく。兄が優しく動かす指は、円を描くようにしながら呑みこまれてく。
「駄目!そこはそんなの入れる場所じゃ…いやあ…」
洸至の中指の第一関節まで、遼子の菊座は、するすると受け入れた。

本来なら何かを挿れる為の器官ではない場所に異物を挿入されることは、相当な痛みをもたらすと思っていたのに、
性器とは違うくすぐったいような不思議な感覚がそこから拡がってきていた。
ぬらぬらと光る亀裂の向こうで、兄の指が第二関節まで入っていく。

「根元まであっさり入ったぞ、欲しかったのか?」
ついに遼子のそこが根元まで洸至の指を呑みこんだ。
「やぁ…」
兄がゆっくりと指でそこをほぐす。
「すごい締まり方だよ」
痛みではなく、そこが快楽を求めるように熱を持つ。
ゆっくりと兄の指が引き出され、そしてまた呑みこまれていく。
ローターの入っている場所から肉の壁一枚隔てた向こうで、兄の指が蠢くのを感じていた。

「あ…」
「遼子、感じてるのか?ここはな、開発次第じゃ前よりも感じることができる。ここも性感帯なんだよ」
「性感帯って…やんっ…ひやあぁぁぁぁん…」
兄の指の動きが激しくなるにつれて、遼子の亀裂が熱を持ちまた蜜を溢れださせていた。
「感じてるんじゃないか、ここ。ほら、こっちもこんなにヒクヒクさせて」
「ちがうの、あ…あんっ…」
「こんな格好させられて、前にも後ろにも挿れられて感じてるんだろ。そうじゃなきゃ、こんなに濡れないよなぁ」

洸至がクリトリスを唇で覆うと、音を立てて吸いついた。
「きゃああああああああああっ」

クリトリスを兄の唇で、亀裂をローターで、その後ろを兄の指で責め立てられ、遼子が喉を晒し、あまりの
悦楽に悲鳴のような声を上げる。
ローターの低いモーター音と、兄の唇が立てる水音、叩きつけられる兄の指の音。
音と遼子を襲う快楽と、その全てが遼子を理性の果てへと急きたてる。
鷹藤との行為の最中にも感じたことのない凄まじい感覚に遼子は蹂躙され、それに呑みこまれていく。

「お、お兄ちゃん、もう…許して、お…おかしくなっちゃう…」
自分を見失うのが怖くて、遼子が震える声で哀願する。

自我が崩壊しそうなほどの快楽で、遼子の躰が、脳髄が蕩けていこうとしていた。
だが洸至は答えない。ただ、返事のかわりに、更なる強さで遼子のクリトリスを吸いたてた。
「いやあああ、いく…いっちゃうぅんっ」
その声を聞いた洸至が全ての動きを止めた。

「ひゃ…あ…」
昇りつめようとして、腰を振っていた遼子が快楽を絶たれて、眼を見開いて洸至を見た。

「お兄…ちゃん…?」
「一緒にいこう、遼子」
ずっと遼子を蹂躙し、優位に立っていたはずの兄が掠れる声で言った。
洸至が遼子の腰に、硬くなったものを押しつける。
行き場を求めて猛り狂う洸至の熱が、兄のジャージ越しに遼子に伝わる。
その熱さ、硬さ、逞しさを今すぐに欲しがる自分がいることに遼子は戦慄した。
「駄目…」
「兄妹だからか?」
429妹は夜帰る 5:2010/11/05(金) 16:04:27 ID:KLd8WdAj
洸至が挑発するように残酷な笑みを浮かべた。遼子にのしかかり、耳元に口を寄せた。

「…お前は兄貴とこんなことしてるから、感じてたんだよ。悶え狂ってたんだよ。俺と一緒だ。超えてはならない
 一線を超えたところに行きたいんだ、お前も。そう言う意味でも、俺たちは兄妹なんだよ」
「そんな…」
「怖くないさ。俺も一緒だ」
遼子の亀裂から滴る蜜を、その後ろに洸至が塗りつけた。
「お兄ちゃん…?」
「…お前の後ろの初めてもらうぞ」

「やぁ…!!!」
遼子が抵抗する間もなく、むきだしになった洸至自身がそこに押し付けられる。
服の下に収められていたころより、それはさらに膨張し硬さを増している。
「力抜いて…」
入り口を凶暴なくらいの力で押し拡げて洸至自身が遼子の中に、本来なら何かを受け入れる器官ではないところに入っていく。
「ああああああっ痛いっ、痛い!」
「…くっ。遼子、締まってるぞ」

頭を打ち振り、遼子が苦痛にのたうつ。
暴れ回る遼子をベッドに縫い留めるように、洸至が遼子の掌に自分の掌を重ね、指を絡めた。
ゆっくりと、だが確実に洸至は奥へ進んでいく。
「はぁあ」
洸至のものを根元まで受け入れた時、遼子が苦痛の中で小休止したように息を吐いた。
その唇へ洸至が唇を重ねる。
舌を絡めながら、ゆっくりと洸至が己を引き抜く。
「…んん!」
痛みからまた遼子が声を上げた。洸至が引き出した後またゆっくりと押し入る。
そのうちに、遼子の痛みの声は小さくなり、それは微かな吐息へと変わっていた。

「あっ…」
「どうした」
「んっ…」
「感じてるのか?」
「ひゃんっ…」
「初めてで感じてるなんて、本当に淫乱な妹だよ、お前は」
「違う…きゃあぁん」
腰を打ち付けるリズムが上がる。
腰を動かしながら、洸至はコードの出た亀裂からとめどなく蜜が溢れているのを見て目を細めた。

クリトリスに親指を這わせ強く押す。
「やぁ、はあぁああん」
一度洸至に外された絶頂への梯子を、遼子はいままた昇り始めていた。
ローターが蠢き、悦楽をかき立てている肉の壁一枚向こうで、兄の猛り狂ったものが遼子を犯す。
どこで感じ、何が自分を狂わせているのかわからない程の快楽がそこから一気に押し寄せる。
しかもさっき寸止めされたせいで、遼子に押し寄せる快楽は倍増していた。
430妹は夜帰る 6:2010/11/05(金) 16:05:39 ID:KLd8WdAj

ベッドが激しく軋む音の合間に、遼子の喘ぎ声と、ローターが低く唸る音が混じる。
「ああ、いいっ、お兄ちゃん、すごい…いいの、いっちゃいそう」
遼子は、ただ快楽にまみれて堕ちているのか昇っているのかもうわからない。
洸至に突きあげられながら本能的に腰を振り、洸至を煽る。

「お前も凄いぞ、…ちぎれそうなくらい締めてくる。俺も…もう、もたない」
呻くように洸至が言った。その額にも汗が光る。
「あ、あ…私もっ…もう駄目…いく…今度こそいかせてぇ!」
「ああ、…中に出すぞ」
洸至がさらに肉を強く叩きつける。

「いく…いいの…お兄ちゃん、いいの、いっちゃう!」
湿った破裂音が部屋に響く。
と、洸至の内腿が震えた。
「きゃああ、熱い…あああああんんっ」
遼子は今度こそ弓なりになり、洸至の全てを受け止め、意識を飛ばした。
洸至が遼子の中から己のものを引き抜くと、遼子の亀裂から流れる透明な蜜と、洸至の精を受け止めた
すぼまりから垂れ出る白濁した液が混ざり合い、臀の谷間を伝いながら流れ落ちて行った。

431妹は夜帰る 7:2010/11/05(金) 16:06:59 ID:KLd8WdAj

里香が、編集部のブラインドを調節し、西日が入らないようにした。
それから席に戻ると、退屈そうに携帯でメールを打ち始めた。
コーヒーメーカーの傍では、城之内と中原はテレビを見ながら雑談している。
編集長室では樫村が新しくついたスポンサーに電話していた。
樫村の声や表情が朗らかなのは売上が好調だからだろう。

アンタッチャブル編集部の締切間近なのに漂うゆるい空気。見慣れた光景だ。
鷹藤は芸能人の密会写真のチェックも終わり、ぼんやりと編集部を見ていた。

そのけだるい空気の中、鷹藤の相棒、鳴海遼子は一心不乱にキーボードを叩く。
これもアンタッチャブル編集部の見慣れた景色の一部と化している。
鷹藤の視線に気づくと、鷹藤を見て艶っぽく微笑んだ。

あの日はやりすぎたかと思ったけど…。

あの日、鷹藤の部屋でいつも通り熱い夜を過ごした後、泊っていくものだと思っていたら、遼子が帰ると言いだした。
――最近、朝帰りすると、お兄ちゃん機嫌悪いから。
確かそんなようなことを言って、遼子はすぐに服を着て帰り支度をしだした。

なぜ、自分はあの日はあんなことをしてしまったのだろう。
溶け合うように躰を重ねた余韻を手放したくなかったのと、きっと、遼子の兄への微かな嫉妬だろうか。
とにかく、遼子を帰したくなった。
その時、以前勤務していたバイト先の忘年会のビンゴ大会の景品を鷹藤は思い出した。
もらったときは悪趣味な冗談にしか思えず捨てようと思ったが、物がものだけに捨てるに捨てられず困っていたものだ。
景品はピンクローターだった。
クローゼットの中からそれを探し出すと、遼子の前に置く。ほんの悪戯のつもりだった。

――これ挿れたら帰っていいぜ。
遼子の顔が青くなり、それから赤くなった。だが、挑発した鷹藤に負けたくなかったらしい。
自分からそれを亀裂に沈め、腰を震わせながら遼子は帰っていった。
着替える時も這い上がる快感に、ブラをつけることも忘れブラウスのボタンもかけ違えていた。
それはかなり刺激的な光景で、送っていく車の中でなんども押し倒そうと思う程だった。
だが、意地になっている遼子は、そのまま帰ると言い張ってアパートへ入っていった。

鷹藤はその翌日、怒られることを覚悟して出勤したのだが、遼子は怒っている様子もなく逆に晴れやかな顔をして来た。
それ以来、以前と変わらず接している。

ただ一点、変わった点と言えば、遼子が鷹藤の部屋で躰を重ねたあと部屋に泊らずに帰るのと、その際ローター
を中に忍ばせるようになったことだった。
…変な癖つけちゃったかな…。
432妹は夜帰る 8:2010/11/05(金) 16:07:30 ID:KLd8WdAj

「おい、永倉栄一が政界進出断念するってさ」
テレビを見ながら雑談する、中原の声がひときわ高くなった。
「やめるんですかあ?」
里香が声を上げる。
「地球党の旗揚げ、失敗しましたからね。突然支持団体の統率がとれなくなって、組織票が流れちゃったみたい
 なんですよ」
城ケ崎が里香にわかるように解説する。
「へえ。なんでまた。途中まで破竹の勢いだったじゃないの」
中原が意外そうに言った。
「新興宗教系の票がまとまらなくなったみたいで、大量の票を落したらしいんです」
「じゃあ、永倉さんも本業の方に専念するってことか」
「そうでしょうね」
テレビでは永倉ホールディングスの代表永倉栄一が無念そうにマイクを握り、新党設立がままならなかった
ことを謝罪し、政界進出から身を引くことを表明していた。
遼子と鷹藤もその画面を見る。
二人にとって永倉は杉の子育英基金で世話になった恩人にあたる。
その恩人の失脚を、鷹藤と遼子は残念そうに見ていた。

「鳴海君、原稿進んでるか〜」
編集長室からご機嫌で出てきた樫村が、遼子に媚びるように肩をもむ。
「編集長、それ、セクハラですよぉ」
中原が笑いながらたしなめた。
「うちの編集部の稼ぎ頭だ。頑張ってもらおうと思って肩揉んだだけだって」

不思議なことに、遼子が入社すると同時に活発に送られていた、名無しの権兵衛のFAXは楠田とマーサの
一件以来止まっている。
ちょうど、遼子がローターを入れて家に帰ったあたりからFAXは送られてこなくなった。
名無しの権兵衛が絡んだ事件を記事にし、部数を伸ばしてきたアンタッチャブルにとって大きな痛手だったが、
その穴を遼子が埋めた。
持ち前の粘着質さを芸能スキャンダルの取材でも発揮し、数々のスクープをものにしていた。
一時は落ちたアンタッチャブルの部数もこのところまた伸びてきている。

「部数も好調だし、このままの調子で年を越せるように頑張ってくれよ!」
「はい!」
遼子がまたキーボードを叩き始めた。

「名無しの権兵衛が鳴りを潜めて一時はどうなるかと思ったが、鳴海君のおかげで部数が伸びてるからな」
ホワイトボードに貼ってある、右肩上がりのグラフを見て樫村が満足げに言った。
「しっかし、どうしたんでしょうね、名無しの権兵衛は」
マグカップ片手に中原が言う。
「陰謀なんかより愉しいことでも見つけたんですかねえ」
城之内もそれに関しては何も情報を掴んでいないらしく、不思議そうに首を傾げた。

平和だ…。
信じられないくらい穏やかで平凡な日常が続いている。
名無しの権兵衛が活発だった頃は、次々と事件が起きて、簡単に、あっけない位簡単に人が死んでいった。
FAXが途絶え、権兵衛の正体も意図も宙ぶらりんのままになったが、それはそれでいいのかもしれない。

目下のところ、鷹藤を悩ませる問題と言えば、遼子のクリスマスプレゼントは何がいいか、だけだ。
―――まあ、まだ1カ月あるし。クリスマスぐらい泊まってくれりゃあいいんだけどな。
…クリスマスプレゼントに遼子から何かもらうとしたら、それがいいかもしれない。
それくらいいいだろ?
キーボードを叩く遼子の横顔に、鷹藤はそう投げかけた。
433>>425-432:2010/11/05(金) 16:08:56 ID:KLd8WdAj
長い、長すぎる。すいません。
>>410―411よりも多少変態度が割増です。すいません。
鳴海兄弟にとっての前戯と化すという最高度に悲惨な寝取られをされながらも平和な鷹藤。
434妹は夜帰る 3.5:2010/11/05(金) 17:15:03 ID:KLd8WdAj
ぎゃああ、3と4の間にこれが入るはずが…。
抜けてた(汗 うっかりミスです。すいません…。


「きゃあああああああっ」
遼子が大きくのけぞる。息を求めるように大きく開いた唇の端から涎が一筋流れた。
洸至がクリトリスに当てたローターを亀裂に沿うように滑らせ、ローターを元いた場所にしまってやる。
ほんの1時間前まで、鷹藤の唇で、指で、鷹藤自身で啼かされた遼子の躰はまたすぐに熱を帯びはじめる。
「駄目、なか、なかでそんな強くしたら…いっちゃう!やあああああ」
妹の痴態に目を細めると、洸至がスカートを履かせたままの妹の足を大きく開いた。
内腿にも薔薇色の徴がいくつも点在していた。洸至の眉間に深い皺が刻まれる。

「どこもかしこも、だな…」

洸至が遼子の亀裂に口を近づける。
遼子の亀裂からはとめどなく蜜が溢れ、溢れた蜜は亀裂の下に薄褐色の小さくすぼまった場所を通ってシーツを濡らしていた。
それを見た洸至の動きが止まる。
何かいたずらを考えついた子供のような笑みを浮かべると、舌を亀裂ではなくその褐色の部分につけた。
予期しない場所に洸至の舌を感じ、遼子の腰が跳ねる。

「いやっぁ」
「散々濡れてるんだ。きれいにしないとな」
「そこ、汚いもの!駄目なの、お願い止めて!」
「その様子じゃ、さすが鷹藤もここは触ってないのか」
「いやっ、お願い!汚いから!お兄ちゃん、お願い本当に止めて!」

「お前の躰に汚い所なんてないよ」

鷹藤の唇ですら触れたことのない場所に、兄の唇を感じあまりの恥ずかしさに遼子は腰を動かし逃れようとした。
だが、がっちりとした兄の手が逃げられないように遼子の膝の裏を押えた。
そして、脚を開かせながら遼子の躰が折れ曲がる様に尻を掲げると、洸至が舌を這わせているところが妹の眼前に来るようにした。
「やぁっ…」
それを見ないように顔を背けたが、兄の大きな手が遼子の顎を掴み、眼前で繰り広げられている光景を見せつけるように固定した。

それはあまりに刺激的な光景だった。
薄褐色の部分を、兄が紅い舌先でちろちろとそそのかしている。
初めて目にする己の亀裂にはショッキングピンクのコードが呑みこまれていて、桃色の襞のあたりがひくつき快楽を
求めるように蠢いていた。内腿も、兄が舌先で転がしているところも、遼子の蜜で濡れて光っている。
眼をそむけたくなるほど、グロテスクでおぞましく、しかも淫らな眺め。
眼前の光景が遼子の視覚を犯す。一度目にしたら、遼子はそこから目を離せないでいた。

「すごい眺めだろ」

そこに口づけながら洸至が言った。遼子を流し見る兄は、共犯者の眼で遼子を見ている。
その眼に射られ、兄がこれからどんな快楽を自分にもたらすかと思うと、遼子の心が期待でぞわりと震えた。
兄の舌と、ローターが掻き立てる内奥からの堪えがたい程の快感が、遼子の理性を侵食していく。

「いやぁ…」
自分の中の情欲にまみれた心を否定するように遼子は声をあげる。
435名無しさん@ピンキー:2010/11/05(金) 20:08:23 ID:B+qaceya
変態お兄ちゃんと淫乱遼子ちゃん、堪能させていただきました!
GJ!!です!

妹を手に入れた途端に現れなくなる名無しの権兵衛w
お兄ちゃん、わかりやすすぎるww

でもそんなアンタッチャブルの世界も良いですね。

この世界での「メリークリスマス」には、鷹藤×遼子とお兄ちゃん×遼子で
どんな(エロ)ドラマが展開されるのか、妄想しちゃいますw
436名無しさん@ピンキー:2010/11/06(土) 09:49:50 ID:nObCdFZn
>>425-434
GJ!!

そしてそして、来年1月からの金10ドラマに
お兄ちゃん出演決定のようです!
北川恵子さん主演で、お兄ちゃんはまた刑事役みたいですよ。

遼子の悪女ドラマもあるし、1月からが楽しみだ〜
437名無しさん@ピンキー:2010/11/06(土) 13:08:27 ID:iENt6zP/
第二の性感帯開発、GJ!!です。

ところで、そろそろ次スレとか考えた方が良いのでしょうか?

これからも、職人様の作品が読みたいので、2スレ目が欲しいです!
438名無しさん@ピンキー:2010/11/09(火) 01:00:10 ID:XJGLRhLO
>437
容量的にもうそろそろかな…。

で、次スレに備えて、まとめサイト作ってみた。
ttp://www22.atwiki.jp/loveuntouchable/
何せド素人がやったから見にくいかもしれないが…。
439名無しさん@ピンキー:2010/11/09(火) 12:17:10 ID:Ub1hAwT6
>>438
まとめサイト、ありがとうございます!!!
見にくいなんてとんでもないです。
440名無しさん@ピンキー:2010/11/09(火) 14:26:31 ID:aTzCrVCo
>438
ありがとう!ありがとう!
嬉しいです!!
441名無しさん@ピンキー:2010/11/09(火) 23:15:35 ID:XJGLRhLO
>>439 >>440

コメントありがとう(´∀`)
歓びのコメントいただけて、大慌てで作った甲斐がありました。

調べてみたら500KBいっても存続しているスレはあるので、
このスレでももうちょっとSS投稿できそうですよ。

あ、もうそろそろ、遼子の誕生日だなあ。鷹藤も兄もソワソワしてそう…。
442名無しさん@ピンキー:2010/11/10(水) 11:10:42 ID:VPI6Dv+D
>>441
今北!まとめサイトありがとうです!!

そしてそろそろ遼子の誕生日ですね〜。
鷹藤とは甘々で、兄とはドロドロな妄想が広がるのは
何故だろうw
443小ネタ 社交ダンス:2010/11/14(日) 01:18:29 ID:WQ8RNW4a
編集部の面々が全員珍しく出払い、アンタッチャブル編集部には遼子と鷹藤しかいないかった。

遼子の隣のデスクで機材のチェックをしながら、鷹藤が相棒を見た。
遼子は編集部の空いたところで、社交ダンスのステップの練習をしていた。
ひとり背筋を伸ばし、見えない相手の背中に手を添えるようにしてステップを踏んでいる。

「少しは良くなったんじゃねえの」
「きのう自習してきたから、バッチリよ!なんなら試してみる?」
「厭だよ。恥ずかしい」
鷹藤が顔をしかめた。

『社交ダンス婚活』とかいうパーティに潜入取材することになった遼子が、その場に行って踊れなかったら恥ずかしいと言って、
厭がる鷹藤を巻きこんでアンタッチャブル編集部で練習するようになって早や5日。
元来リズム感がない遼子ももう特訓の末、ダンスもようやく形になってきた。

「そうだよね。お兄ちゃんも恥ずかしいって言ってたんだけど、でも昨日の夜にね、踊りの練習手伝ってくれたから
 何とかなったのよ」
「あんたのあの兄さんが?踊れるのか?」
「まさか。でもステップ表を何度か見たら憶えたみたい」
「へー。すごいな」
「お兄ちゃん背が高いし、姿勢がいいから意外とああいうダンス似合うんだから。私の腰に手を添える仕草も決まってたし」
「腰…?」
「何か変なこと考えてない?チークダンスじゃないからね。ふたりで社交ダンスの練習してたの」
「あ、ああ、そうだよな。まさかあの兄さんでも妹とチークダンスなんて」
「だからチークダンスじゃないってば。そいうことしか考えられないの」
「いや、あの兄さんならあるかな…」
「何か言った?」

「とにかく、ダンスの練習うまく行って良かったな」
デスクに頬杖をつきながら鷹藤が踊る遼子を眩しそうに見ていた。
「でもね、お兄ちゃんにちょっと怪我させちゃって」
ステップの確認に余念がない遼子は、鷹藤のその視線に気づくことなく踊っている。

「何で」
「お兄ちゃんはステップ間違わないけど、私が何度も間違えて、お兄ちゃんの足を踏んだり、脛を蹴ったりした拍子に
 二人で床に倒れ込んじゃって」
「…へえ」
「わたしも床に躰ぶつけそうになったけど、お兄ちゃんが抱きとめてくれたから怪我しないで済んだのよ。だけど、
 お兄ちゃんはちょっと躰ぶつけたみたいなの」
「もしかして、倒れた拍子に…」
「何でわかったの?倒れた拍子にちょっと唇が当たっちゃって」
「それってキス…」
「まさか。兄妹同士でキスする訳ないでしょ」
「でも唇が」
「当たっただけだってば!お兄ちゃんもビックリしてたし」
「だから、それってキスだろ」
「そういうことしか考えられない相棒持つと苦労するわ」
遼子が呆れたように言った。
「鈍感過ぎる相棒持つと気苦労が絶えねえよ」
肩を落として鷹藤が言った。


長身のお兄ちゃんが社交ダンスしたら意外と似合いそう。
もちろん確信犯ですw
444名無しさん@ピンキー:2010/11/14(日) 01:28:23 ID:uDLWHRsr
>>443
社交ダンス、GJです!
いいなぁ、2人の踊る姿が見てみたい。

すみません、勝手に遼子の誕生日を放送日(11月13日)設定で1つ投下します。
ちょうど一年前の今日、夜中にこんなことがあったらいーなーと自家発電
したもので、エロくないですが…。
445名無しさん@ピンキー:2010/11/14(日) 01:31:05 ID:WQ8RNW4a
>>444
楽しみです!!!
446last year 1:2010/11/14(日) 01:36:52 ID:uDLWHRsr

「はぁ」
楠田とマーサの記事を書き上げ、ようやく帰宅した遼子は帰ってくるなりため息をついた。

すでに日付も変わり、遼子の誕生日は過ぎてしまった。

「あーあ、ホントに最悪の誕生日になっちゃった…。」
ベッドに体を投げ出し、ぼそっと呟く。
そして、何度目かの溜息をつく。

どのくらいそうしていただろう。

「よし!」
遼子は身体を起こすと、キッチンに向かい蛇口を捻り水を出した。
それをシンクに張ると両手をざばりと中につけた。
「冷たい!でも、気持ちいい〜!」
自分の中のもやもやを、この冷たい水が洗い流してくれるような気がした。

「ただいま」
そんな時、兄の洸至の声がした。
「おかえり〜」
遼子は手を浸したまま、リビングに入ってきた兄に声をかけて出迎える。

「おい、遼子、何してるんだ?」
ひょいと肩越しに洸至が顔を覗かせる。
「え?うん。ちょっとね、さっぱりしたくなって…」
遼子は振り返ってそう言うと、蛇口をひねって水を止めた。
そして、いつものように、リビングに兄妹が向き合って座る。

「今日は…ごめんね。」
「いや、遼子こそ大丈夫だったか?」
「うん、私は大丈夫。…あれ?お兄ちゃん、手、どうしたの?」
話しながら、遼子は洸至の手がインクで汚れているのに気付いた。

「あぁ、あれから色々書類を書いたりしてたからな。その時についたんだろう。」
「…そうだ!ねぇ、こっち来て!」
遼子は兄の手を取って立ち上がると、先ほどまで自分がいたシンクの前に兄を連れてきて、
2人が横並びに立つ。

「おい、遼子?何するんだ?」
「お兄ちゃんの手、洗ってあげる。」
そう言って、遼子はインクのついた洸至の手を両手で握ると、さっきためておいた
水の中に兄の手を入れ、兄の大きな手に細い指を這わせる。
447last year 2:2010/11/14(日) 01:45:30 ID:uDLWHRsr

「ちょっと冷たいけど、気持ちいいでしょ?」
遼子が兄の手を擦りながらちらりと洸至を見ると、洸至はニヤッと笑った。
「ああ、気持ち良いぞ。」
その言葉に遼子も笑顔を見せ、そしてシンクの横にある石鹸を手に取り、泡立てる。
遼子は指の間の汚れも落とそうと、指を絡めるように移動させる。

しばらくそうした後、シンクの水に手を入れて泡を落とすと、透明な水が灰色に濁っていく。
その中を揺れる2人の手を視線で追い、再び遼子は石鹸を泡立てて洸至の手を洗う。
しかし、兄の手を洗う妹の手の動きが、ふと止まる。
「…ごめんなさい。」
「どうした?」
そして突然の妹からの謝罪の言葉に、洸至が少し驚いた口調で答える。

「私のせいで…お兄ちゃんの手を汚しちゃった…」
遼子の手の動きが止まり、俯きながら震える声で呟く。

洸至は今日、遼子を守るために、楠田を射殺した。

物理的な手の汚れではなく、そのことを遼子は気にしていたんだろう。
「いっつも、このお兄ちゃんの大きい手に守ってもらってるだけで…私…」

その時、黙って遼子の言葉を聞いていた洸至が、片手を挙げて体を移動させると
遼子の後ろから覆い被さるように立った。
「お兄ちゃん?」
「気にするな。俺は、お前を守るためだったら、自分の手がどんなに汚れようとも構わないよ。」
耳元でわざと囁くような洸至の声に、遼子の心臓がどきりと高鳴る。

「そんな…」
「お前は、俺が何があっても守る。あの時そう誓ったんだ。」
そう言って両腕で遼子の身体を力強く引き寄せる。
密着した洸至の体温を感じて、一気に遼子の体温が上昇し、頬が赤く染まる。

そんな遼子の動揺をよそに、さらに洸至は妹の耳元で呟く。
「…なぁ、遼子。お前、あいつには…こんなことしてないよな?」
「あ、あいつって?」
「楠田だよ。病院に来る前にも会っていたんだろう?」
耳元で聞こえる低い声に遼子の身体がぴくりと震える。

「こんな風に」
洸至の手が遼子の手を掴み、絡める。

「身体重ねるみたいに」
耳にフゥと息が掛かる。
448last year 3:2010/11/14(日) 01:55:34 ID:uDLWHRsr

「そんなこと…してない…」
「じゃあ、鷹藤君とは?」
絡み合った指が、上下に移動する。

「鷹藤君だって、ただの…相棒…」
「そうか」
そう言うと、洸至は遼子の手を離し、密着していた体も離した。
遼子は熱に浮かされた様に、ぼーっとしている。

「遼子のおかげでキレイになったよ。」
そして、何事もなかったかの様に手を拭きながらリビングのテーブルに戻ると
カバンの脇においてあったコンビニのビニールをテーブルの上に置く。

その音に、遼子が我に帰る。
「遼子、お前、誕生日だったろう?もうこんな時間で店とか閉まってたから、
コンビニのケーキしか買えなかったけど、食うか?」
「え?…うん!」
さっきまでの兄とは違う、いつも通りの兄の様子にほっとしながら、遼子は明るく答えた。

「ハッピーバースデー、遼子。」
「ありがとう、お兄ちゃん。」
「色々忙しくって、プレゼントもまだ買ってなくて…ごめんな。」
「ううん、こうやってお兄ちゃんがお祝いしてくれるだけで嬉しいよ。」
その気持ちは本当だ。
一人で祝うことに慣れていた誕生日。
でも、今年は兄がこうして一緒にいて祝ってくれている。
どんなプレゼントよりも、遼子はこの今のひと時が何よりも幸せだった。

「そうか。」
「うん。だからね、お兄ちゃん。来年も、私の誕生日にはお兄ちゃんにお祝いして欲しい。
 それが来年の私の誕生日プレゼントのお兄ちゃんへのリクエスト!」
「おいおい、もう来年の話か。」
「えへへへ。…あ!お兄ちゃん!これ、美味しいよ!」
既にケーキに夢中になっている目の前の妹を、洸至は目を細めて見つめる。


『遼子、お前が望むなら、地獄にいようと戻ってくるよ。約束だ。』



遼子誕生日話なのに、ダークっぽくてすみません。
一年後のお兄ちゃんを復活フラグをエロ付きwで自己回収したい…なぁ…
貴重な残りスペースに、3レスもの駄文失礼しました。
449名無しさん@ピンキー:2010/11/14(日) 02:01:21 ID:WQ8RNW4a
>>446-448

GJ!!!です。
後ろから覆いかぶさられたら、大体の女性は撃沈でしょう。
耳にふぅ、エロい、エロすぎGJ!

ほんのりエロくダークな兄は、こちらにとっていいプレゼントw
お兄ちゃん復活フラグのエロ付き回収、切に願います。
楽しみに待っています!
450名無しさん@ピンキー:2010/11/14(日) 10:24:28 ID:fgaGa9EF
今度の木曜日、鷹藤がフェースメーカーに出ますよ。鷹藤の違う顔が見られるんでしょーか?
451名無しさん@ピンキー:2010/11/14(日) 10:39:45 ID:WQ8RNW4a
>>451
今度は髭無しなので若返ってますw
452名無しさん@ピンキー:2010/11/14(日) 10:55:02 ID:uDLWHRsr
鷹藤と言えば、昨日のストロベリーナイト見ました。
ヒゲありだったので、鷹藤のまんまでちょっと嬉しかったw
…またボコられてたけどww
453名無しさん@ピンキー:2010/11/19(金) 13:20:57 ID:v15uUmvz
フェイスメーカーの鷹藤、またボコられ、○○られと悲惨な目に…ww
前髪あり、髭無しだと若く見えるね。

また規制発動中なので、SSの投下、しばらく無理そうだ。
クリスマスまでに解除されるといいんだが…。
454名無しさん@ピンキー:2010/11/19(金) 21:58:08 ID:v15uUmvz
お兄ちゃん、またしてもテレ朝時代劇出演。
年末放送の「忠臣蔵」で堀部安兵衛役だそうです。
じゃあ、前髪無しか…。
455one year later 1:2010/11/20(土) 00:36:51 ID:ucyGOPAg
遼子誕生日の1年後verを投下。
エロくダークな兄を目指したハズなのに、三千里手前で撃沈。
エロシーンも、ただ長いだけでダメダメですみません。
一応、無理やり設定なので、苦手な方はスルーをお願いします。



「なぁ、誕生日プレゼント何が欲しい?」
数週間前、遼子は鷹藤との睦言の中で、そんなことを聞かれた。
「鷹藤君のくれるものならなんでもいいよ。」

その答えは嘘ではない。
恋人からもらえるプレゼントであれば、何でも嬉しい。

だが、遼子には別に欲しいものはあった。

それは「決して手に入らないもの」
そして「決して望んではならないもの」

『来年も、私の誕生日にはお兄ちゃんにお祝いして欲しい。』

仕事からの帰り道、遼子はふと一年前の、何も知らなかった自分の発した言葉を思い出す。

「お兄ちゃん・・・。明日は私の誕生日なんだよ・・・」
そう呟いて立ち止まって冬の空を見上げると、一年前と変わらない輝きで星座が瞬いていた。

名無しの権兵衛の計画が水泡に帰したあの日、名無しの権兵衛であった兄も冬の暗い海に消えた。
しかし遺体は見つからず、1年が過ぎようとしている。

生きているはずがない。
そう思いながらも、どこかでまだ兄は生きているかもしれないと思い、そしてまた兄に会いたいと願う自分がいた。
あれだけ世間を騒がせ、そして多くの人々の命を奪った「名無しの権兵衛」だったとしても、
遼子にとってはたった一人の兄であり、家族であることには変わりはないのだから。

寂しさを振り切るかのように再び歩き出し、暗いわき道に入った瞬間、遼子の側を車が通り抜けた。
さして気にも止めなかった遼子だったが、次の瞬間に体に電流が走る。
「えっ??」
何が起きたのかを理解する前に、遼子は意識を失いその場に崩れ落ちる。
そして遼子の身体は車の中に消え、そのまま車は走り去った。


「ん………?」
しばらくして遼子は目が覚めた。

どこか見知らぬ部屋。
部屋には無機質なベッドが置いてあるのみで、自分はどうやらその上に寝かされているようだ。
壁にかかった時計の時を刻む音だけが、部屋に響く。
456one year later 2:2010/11/20(土) 00:38:31 ID:ucyGOPAg

状況が飲み込めないまま、遼子がベッドから起き上がろうとすると、左手に痛みが走った。
そして、自分の左手首とベッドとをつなぐ手錠に気づく。
「いや!何、コレ!!」
ガチャガチャと手錠をはずそうとするが、徒労に終わる。

その時、部屋のドアが開いた。
「遼子、気がついたか?」
懐かしい、自分を呼ぶ声。声のした方を向くと、そこには遼子の兄、鳴海洸至が立っていた。
「お………にい……ちゃん?」
信じられないという表情で、遼子の目が見開かれる。

「久しぶりだなぁ、遼子。何だその目は?幽霊じゃないぞ。ちゃんと生きてる」
「お兄ちゃん………お兄ちゃん……、お兄ちゃん………」
遼子の瞳からポロポロと涙がこぼれ落ちる。

「明日は遼子の誕生日だろ?去年、遼子と約束したからな。地獄から戻って来たぞ。」
「お兄ちゃん…会いたかった…」
「俺も会いたかったぞ。」
洸至は遼子の横たわるベッドに腰掛けると、ベッドに横たわる妹の髪をやさしく撫でながら囁く。

「遼子、お前を迎えに来た。今まで寂しい思いをさせて悪かったな。これからはずっと一緒だ。」
優しい口調で、兄は妹に語りかける。しかし、その言葉に、妹はそっと首を振る。
「ダメだよ、お兄ちゃん。お願い、自首して?」
「なんだと?」
「永倉さんも逮捕されて、お兄ちゃんの…名無しの権兵衛の理想はもう実現しないの。」
「………」
「お兄ちゃんが生きていたってわかっただけで、私には最高の誕生日プレゼントだよ?
 私は、いつまでも待ってるから…。どこにも行かないから。だから…お願い。」

やがて、黙って妹の言葉を聞いていた洸至が口を開く。
「なぁ遼子、お前、あの時ホテルで言ってくれたよな?俺が、唯一の家族だって。この世にたった2人の兄妹なんだ。
 また2人で生きていこう?俺が、お前を守ってやるから。」
「そんなのダメだよ。お願い。ちゃんと罪を償って。」
「そうか、わかった…」
「お兄ちゃん」
洸至が納得したと思い遼子は安堵する。しかし次の洸至の言葉に、遼子は凍りつく。

「お前を…梨野の弟なんかにやらない。お前は、俺のものだ。誰にも渡さない。俺の側で、俺だけを見ていてくれ」
そう呟くのと同時に、洸至は遼子の頬をつかみ、遼子の唇を塞ぐ。
「んっ!!」
唇に触れる熱い感触に、遼子は驚き目を見開く。
わずかに開いた遼子の唇の隙間から、洸至は舌を差し込む。

「ん…っふ!」
洸至の熱い舌が遼子の口内を犯し、舌同士が絡まり外に引きずり出される。
やがて、洸至は口付けたまま、その手を遼子の体に這わせた。
457one year later 3:2010/11/20(土) 00:39:04 ID:ucyGOPAg

服の上から、遼子のやわらかな膨らみを包み込むと、遼子の体がぴくりと震える。
「お兄ちゃん、悪い冗談はやめて!!いや!お願い!」
遼子は洸至の唇を顔を振ってはずし、必死に抵抗するが、洸至の唇で抗議の言葉は塞がれ、
ガチャガチャと手錠の金属音だけが、遼子の抵抗の意思を表す。
自分の胸に触れる洸至の手を止めようと延ばされた遼子の右手首も、逆に洸至につかまれベッドに押し付けられる。

「どうして?こんなこと・・・」
ようやく口付けから解放された遼子の戸惑いを隠せない表情に、洸至が小さく笑う。
その笑みに、遼子は恐怖を感じ、顔を引き攣らせる。
その微笑みは、兄として遼子に見せていた優しい笑顔ではなく、名無しの権兵衛の歪んだ微笑だった。

「こんな…」
遼子の瞳からは、また涙があふれ出す。
「こんな…こんな事するお兄ちゃんなんて…私…知らないよ。今、ここにいるお兄ちゃんは
私の知ってるお兄ちゃんじゃないよ…。ねぇ…戻って?私の知ってるお兄ちゃんに…。」
すると突然、遼子は強い力で頬をつかまれた。
「…お前が…俺の何を知っていたんだ?愛されて、何不自由なく育ったお前が。」
洸至が吐き捨てるように言うと、遼子は怯えた瞳で兄を見つめる。

「お前は知っていたのか…?…俺が…ずっと…お前とこうしたかった事…」
そう言うと、洸至の手が遼子のブラウスを引き裂く。
「きゃああああ!」
遼子は自由になる右手で、必死にあらわになった部分を隠そうとするが、再びベッドに縫い付けられる。
「お兄ちゃん!ダメ!兄妹なんだよ!こんなことしちゃダメ!!」
耳朶や首筋に兄の唇の熱さを感じながら、そして手錠に繋がれたまま、遼子は何とかこの状況から逃れようと身を捩り、
洸至の体の下から逃れようとする。

「やめて!お願い!!お兄ちゃん!」
そんな遼子の止まない抵抗に、洸至は小さく舌打ちする。
「遼子…少し黙っていてくれ。」
そう言って引き裂いたブラウスを遼子の口にねじ込む。
「ふううぅ!」
口をふさがれ、遼子の口からは苦しげに息が漏れる。

洸至が頬に優しく口付けると、遼子は顔を背ける。そのまま唇を耳へ滑らし、耳たぶをねぶる。
なおも逃げようとして離れようとした遼子の頭を、洸至は掌で掴み強く引き寄せると、
露になったブラジャーに手を這わし、ゆっくりと両手で刺激を与える。

遼子は少しでも洸至の手から逃れようと、俯せになろうとした。
洸至はブラのホックが見えた瞬間、すばやくそれを外す。
「ううっ!」
洸至が少し強引に遼子を仰向けにすると、既に立ち上がっていた胸の先端を両手で摘み、
親指と中指で擦り合わせるように捏ねると遼子は大きく背を反らせた。

「んんんっ!!!」
洸至は肌に手を滑らせ、その感触に酔う。滑らかな肌が、手のひらに吸い付くように馴染む。
そして洸至は、遼子の胸を覆う布を引き上げた。
458one year later 4:2010/11/20(土) 00:39:31 ID:ucyGOPAg

声が出せない遼子は、首を振って抵抗と拒否を示す。
「キレイだ…」
間近でみる妹の美しさに洸至は感嘆のため息をつき、そっとそのふくらみに唇を寄せると、遼子の体が震える。
洸至は唇を這わせ、時折強く吸い付き、その肌の甘さを味わいながら、遼子の白い肌に赤い所有印を刻み込んでいく。
そうしながら、手のひらに包んだ乳房を緩く揉みしだき、その感触を味わう。

「ん!んんんん!!」
唇と手で刺激が与えられるたび、遼子は体を震わせ、くぐもった声を漏らす。
「…気持ちいいのか?」
洸至は遼子の胸の頂きを口にふくんで刺激を与えながらそういい、遼子の表情を伺う。
頬を染めながらも、まだ首をふる遼子を見て、唇の端に笑みを浮かべながら、さらに甘い刺激を続ける。

そして、洸至は遼子のスカートの中に手を這わせ、遼子の一番敏感な部分を布の上から探ると、
そこはすでに湿り気を帯ていた。
「嫌がってた割には感じてたのな?」
「ふぅ…。」
遼子は恥ずかしげに視線を落とす。
「こんなに濡らして…」
「うぅ…」
洸至の指が湿った音を奏で出し、滑らかに動く指が、遼子の花芽を練っていく。
「ふぅうぅっ!うぅっ!」
遼子はきつく目を閉じて、口にねじ込まれた布地をかみ締めた。

洸至が下着を剥ぎ取り、遼子の足を広げさせると、遼子の秘所が余すところなく洸至に晒される。
「無理やりされても感じるんだな。遼子は…。」
「ふぅ!うぅう!」
遼子が首を激しく振り、足を閉じようともがいたが、洸至が身体を間に入れたためそれもできなくなった。
洸至がのぞき込むと、刺激を待ちわびる花弁が、蜜に濡れてひくひくと震えていた。

「いい眺めだ。キレイで…淫らで…俺を誘う。」
ふぅと息を吹きかけると、ピクリと花弁が震え、洸至の目の前で、また一筋、とろりと蜜が流れていった。
「いつのまにこんなにお前は淫乱になったんだ?」
そう言うと、洸至は中指を遼子の秘裂に差し込んだ。
「ふぅっ!」
遼子の身体が一瞬引き攣った。
「…苦しいか?…声出せなくて」
遼子の耳元で囁くと、遼子はただ耐えるようにきゅっと瞳を閉じる。

「これ取ってやるから…遼子…お前の声…聞かせてくれ…」
遼子の耳を舌で嬲りながら、洸至は遼子の口を塞いでいたブラウスを取り出した。
それと同時に、洸至はさらに指を動かし、割れ目に指を食い込ませる。

「あぁ!…やぁ!やめ…て、お兄…ちゃん」
「良い声。ずっと…ずっとその声を聞かせてくれ。俺だけに」
ちゅくちゅくと湿った音が響き、自分の発する淫らな音に、遼子は体を羞恥に染める。
洸至はさらに脚を大きく開かせ、秘所に顔を寄せる。 
「っやぁぁ!!」
秘所にかかる兄の息に、遼子は震え、悲鳴をあげる。
459one year later 5:2010/11/20(土) 00:40:34 ID:ucyGOPAg

ピチャピチャという音を立てながら、洸至の舌が遼子から溢れる愛液をすくい、飲み込む。
「ああん!!いやぁ!!…お願い…やめ…」
洸至の舌で与えられる刺激に、遼子の口からは抵抗の言葉とともに、嬌声があがる。
逃げようとする遼子の腰を押さえつけ、洸至は思う存分遼子の秘所を味わう。

「あっ…あん…ううん…」
洸至は溢れる愛液を、音をたててすすり上げ、今度は遼子の敏感な部分に吸い付く。
「あっ、ああっ!」
遼子は思わず声を上げ、洸至は遼子の反応をみて、更にそこを責め続ける。
その度に、遼子は悲痛な声を上げながら、太ももをぶるぶると奮わせた。
「遼子、気持ちいいのか?」
「ちがっ…んん!もう…お願い…やめて…」
何度目の懇願だろう。しかしその言葉には答えず、洸至は舌を引き抜くと、だまって遼子に口付ける。

口付けながら、遼子の体に残っていたすべての布を取り払う。
遼子の白い肌には、無数の赤い印が刻まれていた。
それが自分がつけたものであることに、洸至は体の奥から湧き上がる悦びを感じていた。

洸至は遼子の中に挿入する指を増やし、今度は容赦なく遼子のポイントを攻める。
「いやぁ!あぁぁん!!」
遼子は激しく身をくねらせ、大きく背を反らした。洸至の指をうねうねと膣襞が締め上げる。
「ほら…イケよ。」
「あぁっ!」
ビクンビクンと身体を震わせ始めた遼子を洸至が容赦なく攻め立てると、飛び散った蜜が手首の辺りまで濡らす。
「いやあぁぁぁぁ!!」
洸至が赤くはれ上がった珠を親指で潰して捏ねると、遼子は一際大きく背を反らした後、
小刻みに痙攣しながら動かなくなった。                       

洸至がゆっくりと遼子から指を引き抜く。
白く泡立った愛液がぽたりぽたりと指先から流れていった。
「おい…遼子…起きろ…」
遼子の手錠をはずし、ぺちぺちと遼子の頬を軽く叩くが、遼子は失神したままだった。

洸至は、ズボンとトランクスを脱ぐと、既に赤黒く屹立した自身を気を失ったままの遼子の中に突き入れる。
「ああっっ!」
遼子の身体が一瞬ビクンと揺れた。
「起きろ…遼子…。」
ゆっくりと遼子の目が開く。
最初は状況がつかめていない様子だったが、次第に、自分が誰かに貫かれていると言う事が理解できたようだ。
「あっ・・・いやぁ!あぁっ!」
「俺だよ!遼子!」
「ああっ!!やぁ……あああああああ!!!」
そして、自分を貫いているのが誰かも理解した遼子は、激しく抵抗をはじめ、悲鳴とともに体をのけぞらせる。
「お前だけ満足するのはズルいだろ?」
洸至は遼子の中に埋め込んだ楔を、さらに深く打ち込もうと腰を落とす。  

洸至は遼子の足を抱え上げ、激しく腰を動かし始めた。
「お兄ちゃん!やめてぇ!…あぁっ!…こんなの…いや…」
460one year later 6:2010/11/20(土) 00:41:18 ID:ucyGOPAg

遼子は、今、絶望という名の波に飲まれていた。
たとえ『名無しの権兵衛』だったとしても、どこかでまだ兄を信じている自分がいた。
しかし、今、その兄に犯され、今までの自分が崩壊していく。

「遼子、俺を感じてくれ。お前の中にいる俺を…」
遼子の体の奥に激しく突き入れながら、洸至は遼子に言う。
「今、お前の中にいるそれが、本当の俺だ」
「んん!…っく!!ふぁっ!!!」
重い質感が、遼子の中を埋め尽くす。

『哀しみ』『絶望』が遼子を取り込み、瞳からは次々と涙が溢れてくる。
そして、涙に濡れた瞳でじっと兄を見つめる。
洸至は一瞬腰の動きを止めて、兄妹の視線が絡み合う。
しかしその妹の視線を振り払うように再び腰を打ち付けながら、遼子の髪を撫で、首筋にキスを落としていく。

「あっ!いやぁ!」
洸至の唇が触れるたびに、遼子の中が締まる。
「…くっ。あんまり締めるなって…。」
洸至は遼子の白い太ももに手を回すと、腰を動かすスピードをあげた。
洸至の汗が遼子の顔の上に滴り落ち、それは遼子の涙と混じり頬を伝ってシーツの上に落ちる。
「もうそろそろ出るぞ」
「やだっ!!いやっ!お兄ちゃん、それだけはだめ!」
頭を左右に激しく振りながらいやいやをする遼子の体を、洸至はぎゅっと押さえつける。

早く一つになりたい……遼子を完全に俺のものに。

洸至の腰が激しく打ちつけられると、それにつられて遼子の体も大きく揺さぶられた。
「んっ!だめ!!お兄ちゃん、やめてえぇっ!!」  

最奥を一気に突かれ、その刺激に遼子は2度目の絶頂を向かえ果てた。
同時に洸至も、熱い精を遼子の中に放った。  

遼子の中から洸至が楔を引き抜くと、白濁の液体が亀裂から漏れる。
洸至が自分の体の下の妹を見やると、まだ意識が朦朧としているのか、見開かれたままの妹の瞳と目があった。
その瞳の中に、洸至は自分と同じ闇を見つけると、満足そうに微笑んだ。

壁の時計に視線を移すと、時刻は0時をまわった所を指していた。

「ハッピーバースデー、遼子。来年も、再来年も、ずーっと一緒だ。」
洸至は遼子をやさしく抱きしめながら、耳元で囁いた。

遼子はその声で意識が引き戻され、瞳からはまた一粒の涙が流れる。

静かで優しい、兄の声。

両親が死んでから、ずっとこの声に支えられて生きてきた。

目を閉じて、遼子はそこに広がる闇に身を任せた。
そして真っ暗で、だが暖かい暗闇の世界にゆっくりと堕ちていった。 
461名無しさん@ピンキー:2010/11/20(土) 00:44:04 ID:ucyGOPAg

以上です。

駄文、お目汚し失礼しました。

そして鷹藤君が一言のみ出演で本当に申し訳ありませんw
このあと、バースデーコールをしてきた鷹藤に、兄が実況「生」中継!ww
みたいな、寝取られ鷹藤君の本領発揮!な展開があるとかないとか…。


>>453
早く規制解除になるといいですね。
SS投下、全裸で首を長くして正座して待ってます。

>>454
ドラマ情報ありがとうございます。
忠臣蔵か〜。もうそんな年末なんですねw
462名無しさん@ピンキー:2010/11/21(日) 00:42:04 ID:TTg4nxD3
意外と規制解除が早かった。

>455―461
エロダーク兄GJです!!
妹への誕生日プレゼントがこれって、お兄ちゃんヤンデレの本領発揮しすぎですw
兄からこの誕生日プレゼントをもらいたい人は結構いそうな気が…w

鷹藤実況「生」中継、目頭が熱くなるほど不憫な鷹藤を想像するだけで、
お茶がおいしくなりました。
463最低な男 1:2010/11/23(火) 01:55:42 ID:nkx4QDPn
いろいろと捏造してしまいました。
しかもエロが殆どない…。

「助けて!お兄ちゃん助けて!」
もう使われなくて久しい様子の埃まみれの旋盤機、横倒しに床の上に置いてあるスチールロッカー、
書類が散乱している床。
その向こうから遼子が叫ぶ。涙で化粧が流れ、ファンデーションが筋になっていた。
遼子の両腕を男たちがニヤつきながら抑えている。
暴れもがく遼子の足元で一人の男がベルトを外し、尻をさらけ出した。
魂切れるような声を遼子があげた。
叫びながら洸至に必死に助けを求める。
遼子の太ももの間に男が腰を沈めた。
叫び声。それが絶望を含む泣き声に変わり、そのうち声が止まった。
この空間に響くのは男の荒い息と腰を打ち付ける湿った音だけだった。

妹の悲痛な様子を眼にしても洸至の声は出ない。
手に馴染んだ銃――グロックも手の中になかった。自分の両手は手錠で戒められている。
「遼子…!」
軋むように出した声は妹の叫び声の向こうには届かない。

どうしてこんな時に躰が動かない。
どうして自分は動こうとしない。たかだか手錠で戒められたくらいで。

そこで洸至は気付いた。
ああ、そうか。俺は見ていたいのか。
自分の妹が犯される様を。
最愛の女が犯される様を。


酷い汗で洸至は眼を醒ました。時刻はまだ夜明け前だった。
キッチンに行き、冷蔵庫からビールを取りだす。
リビングの横の襖にもたれかかり、洸至はビールを開けた。

襖の向こうにいる妹は今日の引っ越しで疲れきっているのか、少しの物音では起きる様子もない。
部屋に漂う匂いが変わっていた。
甘い女の匂い。遼子の匂いが混じっている。
それに包まれるようにして洸至は眼を瞑った。

今日の張り込みの時あんな話を聞いたせいだ。だからこんな夢を見た。


「こんな話聞いたことがあるか」
張り込み中のワゴンの中で、ひとりの捜査員が話した。暇つぶしの為の与太話。

そして、その話を聞いた同僚たちは笑った。なんて莫迦な、愚かな男なんだと。

それはある協力者の物語だった。
男は妹が輪姦されるのを見ていた。
田舎町のチンケなトラブルだった。男もリンチされたという。
その眼前で、妹が輪姦された。妹が助けを求めても、男は恐怖の為指ひとつ動かせなかった。
だが男は、泣き叫ぶ妹の赤く腫れあがった性器を次から次へと男が犯すのを見ながら、離れたところで自慰をした。
その為に男の指は動いた。男は妹を輪姦していた男たちからも嘲笑された。
次の日、男の妹は首を吊った。中学生だった。
遺書には兄への罵りなどなかった。ただ、輪姦された自分だけを責めていた。
せめて罵られた方が、男の気は楽だったろう。
男は抱えた罪の大きさに慄き、自分を頭の中を空にしたがった。その為に新興宗教の教団に入った。
だが教団にも安息はなかった。教義をつめこむ器になるには、男の抱えた地獄は大き過ぎた。
やがて教団に疑問を抱いた男は、今度は公安の協力者になった。
罪人以外のアイデンティティを求めて、組織から組織へと渡り歩きやがて使い捨てられる。
464最低な男 2:2010/11/23(火) 01:57:58 ID:nkx4QDPn

協力者―イヌによくありがちな背景だった。
「鳴海さん、大丈夫ですか?」
隣にいた片山が言った。
「顔色悪いですよ」
洸至は答えず、ワゴン車の窓の外を見た。


「遼子」
襖越しに声をかける。
返事はない。襖越しに妹の微かな寝息が聞こえた。
襖に手をかけようとして、洸至はやめた。

さっきの男の話が頭を過ぎっていた。
輪姦される妹。赤く腫れた性器。いつしか、その妹の顔が遼子になっていた。

ビールをあおる。
ビールが喉を冷やすが、頭は冷えそうにない。
もう少し、お互いに離れていた方が良かったのかもしれない。
二人の距離が今は近くなりすぎた。
手を出してはいけない女が、襖一枚隔てた向こうにいる。
幸せだが拷問に等しい我慢を強いられる日々がこれから始まる。

もう一口あおる。
男の話を忘れるために。
またあおる。
妹に近づく勇気を得るために。
だがビールをいくら流し込んでも、男の話は忘れられなかった。
妹の部屋とを隔てる襖を開ける勇気も持てなかった。
遼子の部屋の襖に寄りかかり、洸至は座った。

ここで襖を開けたら、何のために手を汚したのかわからなくなる。
全ては遼子を守るため。

両親を吹き飛ばしたのもそのためだった。

遼子が成長し、自分の妻以上に美しい女になりつつあるのを見るにつれ、父と呼んでいたあの男のなかで
ある疑念が育っていった。

遼子が、俺のように妻が自分以外の男との間に作った子じゃないか、という思い。

だとしたら、血はつながらない。血のつながらない美しい少女が眼の前にいるのだ。
間男の子供を押しつけた妻ではなくその子供を責める小心者らしいくだらない妄想だったが、
次第にあの男が遼子を見る眼が変わっていった。
娘を見る目ではなく、少女から女へと変わっていく遼子の躰をまさぐる眼だった。
そして、その夫の眼を母が不快そうに見ていた。
母は夫を咎めだてする代わりに、嫉妬に燃える女の顔で遼子を見ていた。

食卓での空気が変わり始めたある夜のことだった。
深夜廊下が軋む音で洸至は眼を醒まし、音の正体を確かめるため部屋のドアを開けた。
そこに父がいた。
遼子の部屋のドアの前で、貧乏ゆすりをしながら入るか入らないかを躊躇しているように見えた。
こちらの視線に気づくと、醜く顔を歪めて言った。
「まだ起きてたのか」
苦々しく放ったその言葉に含まれていたのは、自分の欲望を見咎められた怒りと狼狽だった。
その姿を見た時に決心したのだ。心を慰め、夜眠る前に子守唄代わりに考えていた夢想を実行に移すことを。

妹を――遼子を守るために。
465最低な男 3:2010/11/23(火) 01:59:21 ID:nkx4QDPn

ここで、襖を開けたらあの日の親父と同じになってしまう。
そう、守るためだった。
決して自分が独占するためでも、他の男の手に触れさせたくなかったからでもなかった。
守るため。

―――当たり前だ、兄妹なんだから。

両親の生命保険はスズメの涙で、学費は杉の子育英基金から出たが生活費は洸至がアルバイトで稼いだ。
その給料で住めたのは築40年は経とうかというアパートだった。

妹のとの最初の二人暮らしが始まった。

二人の暮らしが始まってすぐ、妹への想いが変質していたことに洸至は気付いた。

遼子の気付かぬところで躰の線を辿り、狭い二人暮らしのアパートの中で感じる遼子が醸し出す甘い
匂いに陶然となっていた。その温もりをそばに感じると鼓動が高まった。
いつしかその躰に、きっと柔らかなその肌に掌で、指で唇で触れたいと思っていた。

父と呼んでいた男と一緒になっていた。
浅ましい男の眼で洸至は遼子を見ていた。

少女から女へと変わりゆく姿を眼の前にして、かつての自分の誓いが枷となり洸至を苦しめ続けた。
屈託のない笑顔、無邪気に語りかけてくる姿、洸至を信じ切っている遼子。
それを裏切って自分のものにしたがる自分と、守ろうとする兄としての自分とに引き裂かれそうになりながら
洸至は耐えた。
警視庁に採用されると遼子から逃げるようにして洸至は独身寮に入った。

遼子が国民ジャーナルを辞めさせられてから数カ月が過ぎたころ、二人で食事をすることにした。
仕事を辞めた遼子のことが気になっていた。
刺し向いでの久しぶりの夕食だった。
いつもならカルビ2人前は軽く食べる遼子の箸が珍しくすすんでいなかった。
「どうした、遼子。腹でも痛いのか」
遼子が箸をおいて俯くと、意を決したようにして顔を上げる。
肉が焼ける脂臭い煙の向こうから、熱のこもった眼でこちらを見ていた。
その眼で見つめられ洸至の躰が熱を持つ。
「ねえ、お兄ちゃん。お願いがあるの…」
仕事を辞めてから数カ月。困り果てての同居の申し出だった。洸至は泡の消えた生ビールを口に含んだ。
部屋に空きがない訳じゃなかった。ただ、理性と自分の願望との綱引きに自信が持てなかった。
「やっぱり駄目よね。お兄ちゃんだってお兄ちゃんの生活があるし。きっと彼女もいるし」
「彼女なんかいないさ」
遼子の言葉にかぶせるようにして洸至は言った。
思わず力を籠めて言った気まずさを打ち消す為に洸至は笑いながら言った。
「困ってるなら来いって。たった二人の肉親だ。お前の面倒なら俺が見るよ」
466最低な男 4:2010/11/23(火) 02:00:15 ID:nkx4QDPn

洸至は遼子の部屋の部屋とリビングを隔てる襖に頭を預けた。
たった二人の肉親だ。守って当たり前だ。
…どうして兄妹なんだ。
兄妹でさえなければ。俺も親父のようにこの部屋の扉を開けていただろうか。
だが、兄妹でもなくなったら、俺たちを繋ぐものがなくなってしまう。
親殺しという人としてしてはならぬことに手を染めても、洸至はたったこれだけの絆すら振りきれないでいた。

ワゴン車での話が脳裏を過ぎる。

洸至も妹が犯されるのを傍観していた男を莫迦だと思った。最低だと軽蔑した。
だが、愚かだとは笑えなかった。
犯される妹を観ることで、男は妹を視姦した。そこに微かな羨望すら憶えていた。

そんな自分を洸至は最低だと思った。
そして最低な自分を忘れるために、洸至はまたビールをあおった。





すいません、自己満足です。エロもありません。
ただ、耐え続けるお兄ちゃんが書きたかっただけです、すいません。
遼子の過去も捏造してしまいました…(汗
お目汚し失礼しました。
467名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 08:20:19 ID:HvLmqZxY
誕生日ヤンデレお兄ちゃんも、耐え忍ぶお兄ちゃんも、GJです!!!

実況「生」中継、いいですねぇww
思いっきり聴きたくない事を聞かされそうだ。

そして遼子の過去、あの親父のことだ、きっとそうだったに違いない!
お兄ちゃん、遼子を守ってくれてありがとう。
お兄ちゃんはそんな我慢しないで手を出してくれても大歓げ…
468名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 17:13:01 ID:nkx4QDPn
今日11月23日勤労感謝の日でもありますが、
1123(いい兄さん)の日ということで、お兄ちゃんの日。
469名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 00:04:06 ID:IHdaiNCJ
どうして、「お兄ちゃん(with 髭&前髪)」と「エレベーター(閉まる)」という
豪華映像をスローで流すんだ>相棒予告
それだけで萌えて仕方が無いじゃないか!w

そして突然、エレベーターで遼子を2人きりの時、
何故かwエレベーターが止まって閉じ込められて、
そんな暗い密室でお兄ちゃんがあんな事やこんな事を…な
シチュエーションだけが浮かんだ。

どうやら、よっぽどお兄ちゃんとエレベーターが好きらしいです、自分ww
470名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 02:48:55 ID:qeykJuDz
小西さんを見つめるあの眼がまたいろんなことを妄想させてたまらんw

>そんな暗い密室でお兄ちゃんがあんな事やこんな事を…な
シチュエーションだけが浮かんだ。

続きプリーズw

眼を閉じると暗闇の中、身を寄せ合ううちにいたずらをおっぱじめる
兄が眼に浮かぶ…。
で、エレベーターを降りるとき、微妙に着衣が乱れて
名無しの権兵衛追求をすっかり忘れた遼子ができあがっていそうw

471名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 08:31:55 ID:HGRqFhST
「おっぱじめる」をナチュラルに「おっぱい(いじめる)」と読んでしまった…

ちょっとマーサに悩み聞いてもらってくる。
472名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 09:45:01 ID:qeykJuDz
兄ならおっぱいもいじめるだろう、確実に。
間違ってない。それが正解w
473名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 22:48:31 ID:1bOW1erc
>>470-472
の流れにフイタw
…こんな感じだろうか?


「な、なに?」
突然、エレベーターの電気が落ち、激しい衝撃と共にエレベーターが停止してしまった。
「停電…か?」
「停電?じゃあ、このエレベーターは…」
「当然、電力が回復するまでこのままだろうな」
「そんな…」
遼子の語尾が僅かに震える。

洸至は、とりあえず備え付けの緊急ボタンを押して、外部と連絡を取ろうとしたが
同じ状況の人たちが多いのか、中々繋がらない。
密閉された暗闇の中に閉じ込められた遼子は怯え、無意識のうちに洸至のスーツを握り締めていた。

空調も切れたエレベーター内に、次第にねっとりとした熱気が帯びてくる。
息苦しさを感じているのか、遼子の呼吸が次第に浅く短いものに変わっていく。
その息遣いが、側にいる男にどんな効力を与えているかなど、遼子に知る由もなかった。

「ふっ…んん…っ!」
突然、遼子は洸至に顎をつかまれ、何の前触れも無く唇を奪われた。
それは、甘い雰囲気が漂う優しいものではなく、全てを貪欲に奪い去ろうとする激しいキス。
繰り返し角度を変え、洸至の舌が「開けろ」というように遼子の歯列をなぞる。
朦朧とする思考のまま抗うことも出来ず、遼子は洸至を迎え入れ、絡めあう舌と舌が細い銀の糸を紡ぎだす。

「いや…お兄ちゃん…やめ…」
「この暗闇が怖いんだろ?遼子。…だからそれを忘れさせてやるよ。」
そう言って洸至は再び遼子の唇を塞いだ。
遼子の抗議の声はあっさりと洸至の唇に飲み込まれてしまい、隅々まで弄るようなキスは
遼子の思考を確実に奪っていく。

やがて洸至の唇が、遼子の耳朶にそして首筋にと落とされ、その先にある双丘まで移動する。
洸至は、器用に遼子のブラウスのボタンをはずすと、乳房を弄る。
しっとりと汗ばんだ遼子の肌が洸至の手に馴染み、遼子は熱い洸至の手の感触に、ピクンと小さく体を震わせた。



遠くで誰かがしゃべっている声が聞こえ、遼子はぼんやりと目を覚ました。
ふと見上げた視界の隅に、兄の後ろ姿が映る。
「お連れの方は大丈夫ですか?」
「ああ、大丈夫です。妹なんですが、ちょっと暗いところが苦手でして。」
乱れたはずの衣服は元通りに身に付けており、遼子は一瞬、さっきの出来事は夢なのかと思った。
しかし、胸元に散る紅い印が、夢ではない事を物語っていた。


すみません、「おっぱじめる」だけにしてみましたw
474名無しさん@ピンキー:2010/11/26(金) 00:20:51 ID:S6O2An6N
GJ!! 兄、見事におっぱじめてるw
475774号室の客 1:2010/11/28(日) 13:27:29 ID:AavbSFeb
鷹藤くんがスーツに着替えたら。のエロありバカップル。



長かった夏が終わり、秋が駆け抜け一足とびに冬が来ようとしていた。
その木枯らしの吹く中を遼子と鷹藤が並んで歩いている。
取材を終え、鷹藤お気に入りのラーメン屋で夕食を済ませた後の帰り道だった。
会社帰りの二人が辿るいつも通りのデートコースだ。

だが、ただ一つ違う点がある。
寒そうに首をすくめ歩く鷹藤は、いつもと違い黒のスーツを着ていた。

大物芸能人の結婚会見というどうでもいい取材だったが、華やかさを演出しようということか、記者会見
に出席する報道関係者にもドレスコードを設定しそれに準じないと入場させないとのことだった。
そう言う訳で、鷹藤も何年かぶりにスーツの袖に手を通したのだ。
そして四苦八苦しながらなんとかネクタイを締め出勤した。

スーツになると普段のラフな格好の時より色黒で精悍な風貌と、細身で引き締まった体型が際立ち、雑誌
カメラマンと言うよりはモデルと言っても通用しそうだった。
実際、アンタッチャブル編集部にこの姿で出勤した時、里香は素直に感嘆と称賛を、美鈴は冷ややかな視線の
奥にある驚きを隠さなかった。

その鷹藤の姿を、こちらもスーツ姿の遼子がチラチラと見ていた。

遼子がめかしこむときは、いつもあの白のレースがついたどう見ても流行遅れのドレスだった。
しかし、結婚会見の取材に白はNGだろうということで、取材当日に遼子は急遽美鈴に見立てもらったスーツに変更となった。
美鈴の見立てはさすがというか見事というか、スーツのシックな色は引き締めつつも躰のラインの
優美さを印象付け、程良い丈のスカートは脚の長さを際立たせていた。
それに合わせて髪を夜会巻きにセットしたので、肌理の細かさと肌の白さが殊更に強調され、
うなじには艶めかしさすら漂っていた。

「なんだよ、人のことジロジロ見て」
「そんな風に観てないわよ。べ、別に鷹藤くんなんかに見惚れてなんかいないんだから」
その言葉に鷹藤の足が止まる。
遼子は足を止めることもなくスタスタと歩み続けているが、後ろからでも遼子の耳から首筋が真っ赤に
なっているのが見えていた。

「へえ…俺に見惚れてたんだ」
隣に鷹藤がいないことに気付いて、遼子が歩みを止め振り返ると、スーツ姿の鷹藤が小首を傾げて遼子を
見ていた。
その鷹藤の姿を見て、誰と重ね合わせたのか一瞬遼子が戸惑ったように見えた。
「あんたはあれか、スーツ着て、ちゃんとした格好した男に弱いんだ。…あんたの兄さんもそうだったな」
その鷹藤の声で意識を引き戻されたのか、顔を赤らめながら遼子が言った。
「そ、そんなことないわよ」
「そういや遠山さんも、高そうなスーツ着てたしな」
「何よ、やきもち妬いてるの?男の嫉妬は見苦しいわよ」
「俺は別に気にしてないけど。ねえ、スーツ着てる男が好きってことはさあ…」
鷹藤が遼子の元へ早足でやってきた。そして遼子の耳元で囁く。

「どうやって脱がせるか考えたりしたんじゃねえの」
476774号室の客 2:2010/11/28(日) 13:28:50 ID:AavbSFeb

「た、鷹藤くんじゃないんだから、そんなこと考えたりしないわよ。鷹藤くんこそ、ちょっといい女を
見たら、この女の服をどうやって脱がせるかとか考えてるんでしょ。いやらしいんだから」
「そりゃ考えるよ」
鷹藤があっさりと認める。
「スーツ姿のあんたもいいよ。それも髪をこうしてアップにしてると、うなじがきれいに見えて…。
逆にいやらしく見えるかもな」
遼子の首筋を指で愛おしげに辿る。
「そんな冷たい手で…」
恥じらいつつ、身をすくめた遼子に目を細め、鷹藤がネクタイを緩める。
「そういや、こういう恰好してるあんたも初めてだし…。都合のいい事に」
鷹藤が言葉を切って、視線を横に送った。
遼子もその方向を観る。
駅前の繁華街からひとつそれた路地裏に、ライトアップされた建物があった。入り口横の「空室」ランプに
灯りがともっている。

「ラ、ラブホテル…ってまさか」
遼子が上目遣いに鷹藤の眼を見る。
鷹藤が微笑んで遼子の眼を覗きこむ。と、遼子の腕を取った。
「いいじゃん。俺らラブホ行ったことないもんな。それに明日は休みだし」
「ちょ、ちょっと鷹藤くん〜!!」
そして遼子は鷹藤に引きずられるようにしてラブホテルの門をくぐった。


「お風呂おっきいのねえ〜!すごく広いわよ〜」
入るときには嫌がったそぶりを見せてはいたが、部屋に入った途端、初めての経験に生来の好奇心
旺盛な部分が刺激されたのか、遼子は延々部屋の探検を続けていた。
「鷹藤くん、お風呂一緒に…」
鷹藤の方へ遼子が目を向けると、スーツ姿のまま、鷹藤がベッドに腰掛け不貞腐れたような顔をして
遼子を見ていた。
「あれ?どうかした?」
「入って30分も探検する程の部屋かよ」
「だって、ラブホテルって初めてだし、いろんなボタンあるし、TVも大きいし…」
「子供じゃあるまいし。ま、初めてだからしょうがないか。でもさ、カラオケとかいろんなもの
 あるけど、ここに入ったらみんなアレしかしないんだぜ」
「あ、アレね」
遼子があっさりと聞き流す。
今度はソファーに座り、カラオケのリモコンを手に遼子が遊びはじめた。
「あんた、わかってやってるだろ…」
ベッドから鷹藤がゆらりと立ち上がると、遼子の後ろから覆いかぶさるようにして抱きしめた。

「た、鷹藤くん…」
「ねえあんた、年下の男焦らして遊んでるの?」
「違うわよ…」
鷹藤が遼子の耳たぶに息がかかる程近くで囁く。

「別に初めてじゃないだろ、…こんなところで何されるかと思うと怖いの?」
「怖くなんて…」
「それとも、どんなことされるかと思って期待してるの?」
「…違うってば」
「ふぅん」
鷹藤が意地悪く微笑んだ。
「今ちょっと間があったけど…。怖さよりも期待の方が大きいんだ」
遼子の耳が紅に染まる。その耳を鷹藤が舐めあげる。
「ひゃっ」
「じゃあ、期待にこたえてやらないとな」
477774号室の客 3:2010/11/28(日) 13:30:00 ID:AavbSFeb
「待ってよ、お風呂…、そうよせっかく大きなお風呂のあるところに来たんだから、先に
 お風呂に入らないと」
「今日は風呂いらないだろ。このまましようぜ」
「だって…」
「せっかくのスーツなんだ、脱がせる楽しみってやつもあるだろ?」
鷹腑の腕の中で遼子が振り返り、恥ずかしそうに鷹藤を見つめた。

「このまま?」
「嫌か?」
遼子は無言だが、鷹藤を見つめる視線は何かを求めるかのような熱を持っていた。
鷹藤はそれを了承と受け取り、遼子に口づけた。
軽く口づけただけですぐに深いものに変わっていく。
ソファーの上で、舌を絡ませながら、鷹藤がジャケットを脱ぎ捨て、遼子のジャケットも脱がせにかかる。
遼子の舌がいつもより激しく鷹藤を求めていた。その脚が鷹藤の腰に蔦のように絡みつく。
「あんた、このシチュエーションに興奮してんのか」
「そんなことないってば…あっ」
首筋に唇を落としつつ、鷹藤が遼子のスカートの下に手を這わせる。
ストッキングを履いた光沢のある脚を下から上へじっとりと撫で上げた。
遼子の息が期待で上がっていく。

鷹藤が体を起すと遼子の膝に手を置き、太ももをゆっくりと開かせる。
「色、変わってるんだけど」
黒のタイトスカートを着たまま脚を開かされた相棒の淫らな眺めに、ほくそ笑みながら鷹藤が言った。
「だって」
「下着越しでも匂うくらい濡れてるんだぜ」
言葉を使う職業のせいで言葉に対して敏感なのか、それとももともとの性質なのか、遼子は言葉で
責められることに殊のほか弱かった。
今の一言で触られた訳でもないのに、遼子の腰がぶるっと震えた。
鷹藤がそこに顔を近づける。
女の匂いが濃厚になる。
そこから漂う熱が、鼻先に感じられるほど近くまで顔を寄せると、鷹藤はそこで止まった。

「鷹藤くん…?」
「どうしてほしい?教えてくれよ。そうしたらしてやるから」
「やだ…」
「じゃ、一晩このままがいいのか」
しばらく遼子は無言だった。だが、鷹藤の熱を脚と脚の間に感じながら、ただ見つめられるだけの状況
に遼子の腰がじれったさそうに微かに動き始めた。
「して…」
喘ぐようにして遼子が言った。
「どうやって。指?それとも」
「指じゃない方…」
遼子は気付いていないかもしれないが、下着の股の部分の染みがさっきより大きくなっている。
その様子を見て、興奮しつつも、鷹藤は平静を装った声で言った。
「わかんないなあ。俺に教えてくれよ」
「いつもしてくれるじゃない…意地悪しないで…お願い」
「あんたの口からそれを聞きたいんだって」
遼子の喉が震えた。それから微かな声で言った。

「…舐めて…」

「どこまでスケベなんだよ、あんたは」
そう言うと、鷹藤はストッキングの股の部分に指をかけた。そこをつまんで少し穴をあけると、
そこから指を入れ、左右に大きく引き裂いた。
「いやあ、やだ、鷹藤くん、やめて…!」
「これがあると舐められないんだ。仕方がないだろ」
478774号室の客 3:2010/11/28(日) 13:31:22 ID:AavbSFeb
股の部分だけが大きく引き裂かれたストッキングの切れ間から、中心部分が変色して湿り気を帯びた
白の下着が見えていた。
下着の上から舌をそこに充てる。
たっぷりと蜜を含んだ布からも、遼子の味がした。
「あんっ…」
嫌がっていたはずの遼子から甘い息が漏れる。
しばらく下着越しに舐めた後、股ぐらの部分をずらして、遼子のそこに舌を入れた。

「ひゃぁんっ…ああっ」
待ちかねた刺激に、遼子が小さな悲鳴を上げた。
派手な水音を立てながら、そこから溢れる蜜を啜り、ついでにクリトリスも啜りあげる。
そこに吸いつきながら、鷹藤は指を出し入れし始めた。
「ああああっん…」
叩きつける指の股にまでしみこむ程の蜜を溢れさせながら、遼子は乱れ啼く。
湿った音が二人の耳を打つ。破廉恥な音が部屋に響き、それと共に遼子の鼻からも甘い声が漏れ続ける。
「ほんっと、やらしいよな」
遼子の中を指でかき乱しながら顔を上げ、相方の姿を見た鷹藤が眼を細める。
「やん…あっ…だって…」
上目遣いで遼子が鷹藤を見た。
遼子を挑発するように鷹藤が微笑む。

「欲しい?」
遼子の喉が鳴る。
「じゃ、自分でやって見せろよ。あんたも、スーツ姿の男とやりたいんだろ?」
遼子を挑発し続けている鷹藤も、いつもと違うシチュエーションに興奮し、痛い程張りつめている。
それを顔には出さずに、言葉で遼子を煽り続ける。
鷹藤がソファーに座る。
熱に浮かされたように遼子が鷹藤のベルトに手をかけ、チャックを降ろすと鷹藤自身をそこから出した。
遼子のスカートかあら光沢のあるシフォン生地のブラウスの裾がはみ出て、そこからのぞく白い肌が
鷹藤を誘う。
その下に手を入れ、ブラジャーのホックを片手で外すと、遼子の胸を揉み始めた。

「ん…。ふっ…」
胸を揉まれ、眉根を寄せながら遼子が鷹藤の腰に顔を寄せる。唇は半開きで、遼子の興奮を伝えるように荒い吐息がそこから漏れる。
熱い吐息が鷹藤自身に近づくと、遼子の口がそれを包む。
「…っ」
いきなり根元まで口に含むと、鷹藤自身を舌とすぼめた唇で扱きあげる。
鷹藤の背をむずがゆいような快感が駈け上がる。
どうしたら鷹藤を心地よくできるか、などという考えは遼子にはないらしい。
ただ、眼の前のものを口内で嬲りたいという本能だけでそれを咥えていた。
「んっ、んんっんんっ」
首を振り咥え扱きあげながら、遼子腰も揺れている。鷹藤が股ぐらに指を伸ばす。
器用に下着の股の部分を避けると、亀裂に指を入れた。
「んんんっ」
咥えながら、遼子の喉が震えた。それでも鷹藤を離すことなく、舌と唇で裏筋を嘗めている。
指を2本に増やす。湿り気のある音を立てながら遼子のそこをいじくる。
「んふっ」

鷹藤に追い込まれながらも、遼子も淫らに鷹藤自身に吸いついていく。
遼子の舌の刺激に思わずため息が漏れた。最初は咥えるだけで精いっぱいだった相棒は、今は咥えるたびに
鷹藤を射精直前まで追い込む。
…このままだと挿れる前に出してしまう。
「もう、いいから…」
掠れる声で遼子に囁く。
479774号室の客 5:2010/11/28(日) 13:32:18 ID:AavbSFeb
蕩け切った遼子の眼が咥えながら鷹藤を見た。
遼子のまるで熱病に浮かされたような眼。情欲に支配されつくした雌の表情。
その表情で鷹藤はあやうく射精しかけた。
―――まったく。犯罪だよその眼は。

遼子の顎に手を添えると、ゆっくりと鷹藤自身から引き離す。遼子の唾液が名残惜しそうに鷹藤自身と
己の唇の間に光る橋を作った。
遼子を立たせると、鷹藤はソファーの向いにある猫足のドレッサーへ促す。
よろめきながらそこに辿りついた遼子の手を天板につかせ、腰を突きだすようにして立たせる。
遼子の紅潮した顔が鏡に映る。
「やったことのないやりかたでやろうぜ」
遼子の耳元で鷹藤が囁いた。
「だめ、そんなの…恥ずかしいよ…鷹藤くん」
だが蕩け切った遼子の瞳には期待が籠る。

尻を突き出した遼子のストッキングと下着を一気におろし、外気に晒す。
亀裂から垂れた蜜が糸を引いて輝いた。
鷹藤も遼子の唾液に塗れ、部屋の灯りを受けてぬらぬらと光る鷹藤自身を、一気に遼子に沈めた。
「ああんっ」
快楽から下を向いた遼子の顎に手をやり、鏡へと顔を向ける。
「ほら、挿れられて喜んでるあんたの顔、ちゃんと見ろって。すげえ顔してるよ」
「いやっ」
「後ろから突きたてられて、口開けてよがってるんだぜ」

せっかく夜会巻きにした髪もほつれ、おくれ毛がうなじにかかる。半開きの唇からは途切れない喘ぎ声。
その声と、喘ぎ紅潮する遼子の顔がまた鷹藤を煽った。
「やんっ、あっ、あっ」
取材用にシックなスーツに身を包んだ二人が、躰を打ちつけ合う。
アダルトビデオもかくやという刺激的な光景が、二人の視覚を刺す。

「んんっ、奥に…」
眉根を寄せ、切なげに快楽に耐える相棒の顔は鏡越しに見ると更に淫らさを増していた。
後ろから立ったまま鷹藤に貫かれ、揺れる自分の像を遼子もチラチラと見ていた。
「鏡で自分がやられところ見てるんだ。どれだけいやらしいんだよ、あんたは」
「やめて。そんなこと…あ、ああ、そんなにいじわる言わないで…」
遼子の膝が震える。鷹藤自身に掻き回されながら鏡越しに見る己の痴態のせいで酷く興奮し、いつも
より早く達しようとしていた。
腰を打ちつけながら、ふたりはずるずると床へへたりこんでいった。
「あ…」
床に倒れ込んだ遼子から引き抜くと、今度は正常位になってまた重なった。

「きゃああんっ」
「あんたがさ、かわいいから、ついいじめちまった」
「あ、あ、鷹藤くん、あああ」
「あんたが嫌いだったらこんな風なことできねえって」
「や、いやあ、いきそう、あああっ」
「あんたが好きだから」
鷹藤が遼子と唇を重ねる。
悦楽の中、鷹藤にしがみつくように遼子の腕が鷹藤の首に廻される。
「んっ、いくっ…いっちゃう」
「いけって、一緒にいってやるから」
「きゃ、ああっ」
鷹藤の背が震え、腰が何度か痙攣した。
そして遼子も足を震わせながら、鷹藤のものを全て受け止めていた。
480774号室の客 6:2010/11/28(日) 13:33:44 ID:AavbSFeb
「この季節にストッキングなしで変える羽目になったじゃない」
風呂上がりの躰をバスローブに包んだ遼子が鷹藤の前に仁王立ちになり怒っていた。
「大丈夫だって。ほら」
鷹藤がストッキングを差し出した。
「鷹藤くん、どうしたのこれ?」
「今のホテルには置いてあるんだよ。フロントに頼めば持ってきてくれる。あんたが風呂
入ってる間に頼んでおいたんだ」
「そうなの。ありがとう」

「あと、これも頼んでおいたんだ」
「セーラー服に看護婦の制服…?」
ソファーの上に置いてある制服を眼にして、怪訝そうに遼子は恋人を見た。
「今のホテルにはこういうのも置いてあるんだよ。これも頼んで持ってきてもらったんだ」
胸元がはだけたYシャツ姿の鷹藤に微笑まれ、遼子の頬が思わず紅く染まる。
「ま、まさか着ろなんて言わないよね」
「せっかくラブホ来たんだから楽しもうぜ」
「疲れたから寝ようかな〜」
ベッドに潜り込もうとした遼子の手を鷹藤が掴む。
「きっと楽しいから」
鷹藤がまたも微笑む。
「そ、そうかしら」
「そうだって」
柔らかなその表情にほだされて、遼子は結局セーラー服に手を伸ばしていた。


「774号室の客のことなんですが」
男は胸元から警察手帳を取り出し自分の写真の部分をホテルのフロント係に見せて言った。
「何かの捜査ですか?」
「捜査の性質上あまりはっきりとは言えないんですがね。差し支えなければ、あの部屋の客が何をオーダー
したか教えていただけますか」
いかつい風貌に上背のある黒いスーツ姿の男が、フロント内にいた。

警察手帳も本物のようだし、何より男から漂う威圧感がこの男が官憲の側の人間であることを告げていた。
シティホテルであれば個人情報保護法やプライバシーの問題から令状のない捜査への協力はしないが、
ここはラブホテルだし、客の住所氏名など個人情報は何もない。
オーダー内容の確認だけならさしたる問題はなさそうだった。
フロント係が部屋番号を入力するとモニターにオーダー内容が表示された。
「ああ、ストッキング一点だけお買い上げですね」
「ストッキング?」
「伝線でもしたんでしょうね。結構買われるお客さん多いんですよ。あとコスプレ衣裳2点貸出ですね」
「コスプレ?」
男の眉間に深い皺が刻まれた。
「2点までなら無料なので、利用されるお客様が多いサービスでして」
「で、その衣装は」
「セーラー服と…ナース服ですね」
「セーラー服…」
男は頭痛でもするのか額をおさえ、親指でこめかみを揉みほぐしていた。
「なるほど、ね…。ご協力ありがとうございました」
礼を言って男は出て行った。フロント係は男の背中を見送った。
その背中が何故か妙にくすんで見えた。

部屋でのオーダー内容が必要になる捜査…。麻薬か売春か。
そんな風に見えない二人だったが。
人は見かけによらないのは、この仕事をしていれば厭というほど目にしている。
またどこかの部屋からオーダーが入ると、フロント係の頭から774号の客のことなど消えていた。


いつもながら長くてすいません。
バカップルの締めはやはりお兄ちゃんです。
481名無しさん@ピンキー:2010/11/28(日) 18:52:35 ID:60XWx+jX
>>475-480
スーツプレイ、GJです!!
ラブホって2人は行くのかなぁ…なんて妄想していたので
あまりのタイミングに、心を読まれたかと…(汗

そして鷹藤くん、超逃げてーww
あ、でもセーラー服とナース服プレイの様子をkwskしてから!
482名無しさん@ピンキー:2010/11/29(月) 08:34:52 ID:hWUphK5j
マーサに悩み聞いて貰って帰ってきてみたら、素敵SSが増えている!

エレベーター「おっぱじめ」ありがとうございます!!!
しかし、まとめサイトのタイトルが自分の読み違えのままに…orz
作者様すみません。。。

そして、鷹藤くんのスーツ姿、想像して萌えましたw
遼子も色々覚えてきたようで…。
このスレの最初の頃は、鷹藤×遼子はエロまでなかなか
行きつかなかったのに(感無量)
つか、鷹藤、「774」号室は危険だと気付け!w
483名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 19:25:29 ID:4w4E7bZp
まとめサイト管理人です。
「おっぱじめる」でも良かったのですが「おっぱいいじめる」が個人的にツボ
だったので、タイトルをそれにしてしまいました…。

作者様、タイトル変更のご希望があればこのスレでも、まとめサイト
掲示板にでも御一報ください。
なければ「おっぱいいじめる」のまま…w
484名無しさん@ピンキー:2010/12/01(水) 20:18:18 ID:zjm4946K
フライデーの別冊みたいなのに、熱愛スクープ写真特集が載ってた。
鷹藤や、遼子(と編集長)はもちろん、お兄ちゃんや美鈴さんまで載っていて
「ちょっwwアンタッチャブルの皆さん!」と突っ込んでしまったw
遼子とお兄ちゃんの写真が、掲載時と違ってカラーだったので
買おうかどうか迷い中…
485名無しさん@ピンキー:2010/12/03(金) 11:14:47 ID:sqeZpw1Y
>>484
情報サンクス。
さっき見てきた。写真週刊誌に撮られた写真にしては、お兄ちゃんカッコいい!
グラビアのようだった。

しかしアンタッチャブル編集部関係は隙だらけというか、隠す気がないというかw
それに対して、遠山の隙のなさって言ったら…w
486小ネタ 牛丸:2010/12/03(金) 20:33:45 ID:sqeZpw1Y
「下がったようですね。あげておきましょうか」
「誰だよ、あんた」
「駐ゾマニア共和国大使、牛丸ですが」
「ゾマニア大使…?爆弾で死んだはずだろ、まさか幽霊…」
「小さいことを気にするもんじゃないですよ。あ、綾小路くん。今晩ゆっくりどう?」
「まさか鷹藤君、この人って」
「ほら、爆弾で死んだゾマニア大使だよ。あんたが爆睡している横でやったっていう色魔大使の」
「色魔とは失礼な」
「実際そうだろうが」
「やけにつっかかるね、君。あ、そうか君があげたかったのか。そのつもりで彼女とここに来たら、
僕に先を越された訳だ。僕だって嫌がらせであげた訳じゃないですよ。親切心からです」
「わたし幽霊って初めて!感動だわ。鷹藤くん、写真撮らなきゃ!」
「ぼくも綾小路くんの、左胸の脇にある小さなほくろを見た時感動しましたよ」
「牛丸さん、…どうしてそれを」
「君が酔いつぶれた時に、途中まで脱がせたんですよ。このほくろは彼女とベッドを共にしたもの
しか目にできないと思うと、胸にね、喜びがふつふつと湧いて来たのを憶えてますよ」
「胸のほくろ…?」
「あれ、君まだ見てないの?あげるのも先を越されて、彼女の裸も僕に先を越されちゃったんだ」
「…」
「じゃあ解説してあげよう。彼女の肌は透明感のある白い肌でね。肌理が細かくて絹のような感触
なんですよ。小ぶりの乳房の頂にはまさに桜色の…」
「牛丸さん!やめてください!」
「おっさん、それ以上言うな!それ以上言うと、俺の楽しみが…!」
「楽しみ?何、鷹藤くん、楽しみって」
「いや、それはその」
「鷹藤くんっていやらしいのね!相棒のわたしをそんなふうに見てたなんて!」
「違うって、おい、あんた!」
「行っちゃいましたね、彼女」
「あんたのせいだろうが」
「本当に吸いつくような素晴らしい肌でした」
「触ったのか」
「触ってませんよ」
「そっか…。そうだよな」
「吸いましたけどね」
「吸った?何を!」
「ではわたしもここで消えましょう」
「中途半端に消えるな!待て!こら!」
487名無しさん@ピンキー:2010/12/03(金) 23:36:46 ID:uNM2slH+
>>486
牛丸大使!お久しぶりです、GJ!
で、何を吸ったのですか?w

>>484
>>485
思わず買ってしまいましたよ、熱愛スクープ特集。
お兄ちゃんの写真は隠し撮りにはとても見えませんね!カッコいい!
遼子のメガネ姿も可愛い〜。
488名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 05:48:42 ID:CTfFbRRW
小澤さん出演情報です。

3月13日放送のWOWOWのドラマW「死刑基準」に出演されます。
死刑廃止論者だったのが、妻を殺害されたことにより死刑存置論者へ変わる
弁護士役です。また陰のある役です。期待。でもWOWOW。
うちはいってない…orz。とりあえず原作読みます。

ttp://www.wowow.co.jp/pg/release/001245/index.php

>>487
あの遼子の写真も可愛いですよね〜。
それに対して、変装しすぎの編集長に吹いた。
489名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 15:40:09 ID:CkW4rPJZ
あ、相棒の試写会に当たった……!
一足先に、お兄ちゃん…もとい八重樫さんを観て来ます!

原作を読んだので、八重樫さんがどーなるのかは知っているんですが
萌え死んで来ますw
490名無しさん@ピンキー:2010/12/06(月) 12:58:14 ID:2lV1hfBC
>>489
おめでとうございます!!

萌え死んで来てください。羨ましい〜!
491名無しさん@ピンキー:2010/12/06(月) 20:25:16 ID:2lV1hfBC
このスレ、さすがに容量がヤバいかもしれませんね。
もうそろそろ新スレ立てますか…。
492名無しさん@ピンキー:2010/12/07(火) 12:45:26 ID:hrxr1166
>>491
新スレ立てていただけると嬉しいです!
493名無しさん@ピンキー
新スレ立てた。

アンタッチャブル 事件記者 鳴海遼子 その2
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1291718059/

微妙に名称が変わったのは、前スレ名に「その2」をつけたら
長すぎてスレ立てできなかったためです。

職人さま、これでガンガン投下できますよ〜。