【戯言・リスカ】西尾維新 Vol.10【化物語・刀語】

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1名無しさん@ピンキー

あらあら、どうしたのかしら。このスレッドに犬の死体でも見に来たの?
僕は犬の死体じゃねえよ!
何? ただの挨拶じゃない、冗談よ。
言い直すわ。
犬の死体のあなたがこのスレッドに何か用かしら?

書き込みが950以上になるか、容量が450kを超えたら次のスレッドを宣言してから立てること。
sage進行でお願いするわ。レスしたり投下したりする時はメール欄に半角で『sage』と入力するのを忘れないでね。
あなたの人間の小ささを私の器量でどうこうすることはできないわ。
だから荒らしはスルーすることね。スルースキルを高めて、阿良々木くんみたいに何にでも突っ込むようなマネはしないでちょうだい。
約束を守れないとあなたの好きなキャラが突然イタくなって、二度と蕩れることがなくなるかもしれないから気をつけてね。
わかった?

前スレ
【戯言・リスカ】西尾維新 Vol.9【化物語・刀語】
ttp://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1253368328/l50

前々スレ
【戯言・リスカ】西尾維新 Vol.8【化物語・刀語】
ttp://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1248753509/l50

前々々スレ
【戯言・リスカ】西尾維新 Vol.7【化物語・刀語】
ttp://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1235670145/l50

保管庫
2chエロパロ板SS保管庫
ttp://sslibrary.gozaru.jp/
2名無しさん@ピンキー:2009/11/12(木) 13:25:40 ID:TmfyIQaX
化ぬるぽ
3名無しさん@ピンキー:2009/11/12(木) 13:27:14 ID:rfotVB2E
>>2
化物ガッたり

>>1
乙。これはお疲れ様じゃなくて火憐ちゃんなんだからね!
4名無しさん@ピンキー:2009/11/12(木) 13:59:04 ID:dZUI+NL5
乙でした。
5名無しさん@ピンキー:2009/11/12(木) 14:45:00 ID:kmhe2AU5
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  /二ソ ヽトミ二ヨ    /_
_〆  \ .∨    |    l\}\___
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──.\  ′    ト、_  , -|   }   \
__ \/      | \    !  ./    ハ
6名無しさん@ピンキー:2009/11/12(木) 15:18:05 ID:B1XrPu6/
プラチナむか乙!
7 ◆zO7AQfurSQ :2009/11/12(木) 20:40:19 ID:Mxf3SH2O
「ん、よっと」
木々が生い茂る山中。
長身の男は慣れた手付きで先ほど捕らえた兎をさばき始めた。
器用にも刃物を使わず素手でさばいている。
火を起こしてかざすとすぐに肉の焼けるいい匂いがあたりを漂い出し、頃合いを見て男は肉にかぶりついた。
彼の名は鑢七花。
現時点で国内最強の剣士、虚刀流七代目当主である。
その彼が何をしているのかというと特に何もしていない。
あえて言うなら旅、地図作りのための旅だ。
七花はあっという間に肉をたいらげると、火の後始末をしてするすると木に登り始める。
頑丈そうな枝を見つけ、そこに身体を投げ出して伸びをした。
一眠りするのに外敵から身を守る手段である。
主人であるとがめがいない今、特に惜しい命というわけでもなく、敵と呼べる存在もほとんどいないのだがこれはもう癖みたいなものだった。
少し前なら否定姫が持っていた路銀で宿に泊まっていたのだが。
「ていうかあの姫さんどこに行ったんだろうな?」
七花は今更ながらに呟いた。
否定姫はある日突然七花の前から姿を消したのである。
本当にいつの間にか、気が付いたら。
「まあいいか」
特にいなければ困るというわけでもない。
そっと七花は目蓋を落とす。
が、突然呼びかけられた声に彼の眠りはすぐに中断される。
「おねむのところわるいけどちょっといいかな、鑢くん?」
「ん? …………!」
七花は枝の隙間から見下ろすと驚いた表情をし、慌てて飛び降りた。
が、いざ目の前に降り立ったものの何を言っていいのかわからない。
とりあえず無難な挨拶を交わしておくことにする。
「また会うとは思ってなかったぜ……久しぶりだな」
「そうかい? こっちはいつかまた会うんじゃないかと思ってはいたんだけどね、久しぶり」
そう言って俗世に関わらぬはずの少女の姿をした仙人、彼我木輪廻は微笑んだ。

* * *

「で、何の用なんだ? さっきの口ぶりじゃ偶然ってわけじゃなくおれを探していたんだろ?」
改めて腰を落ち着けて対峙し、七花は早速切り出した。
一方彼我木は変わらぬ態度で徳利を傾け、にやにや笑いながら酒をかっくらう。
「そう急くなよ、君は僕の数少ない知り合いなんだ。じっくり旧交を温めたいと思ってもいいだろう?」
「おれには温めるつもりなんかないがな」
それは彼我木に限らない。
とがめと旅している間に出会った連中にはなるたけ会いたくなかった。
思い出すから。
思い出してしまうから。
8 ◆zO7AQfurSQ :2009/11/12(木) 20:43:01 ID:Mxf3SH2O
「まあいいさ、与太話はあとでもできる。単刀直入に用を言おう」
彼我木は笑みを消し、徳利をおいて七花を見据えた。
その真剣な表情に思わず七花はたじろぐ。
「鑢くん、僕に力を貸してくれないか?」
「…………は?」
聞き間違いかとも思った。
何もせずただただ生きているだけの仙人、彼我木輪廻が力を貸して欲しいと言っているのだ。
「えー……っと」
「もちろんただとは言わないよ。君の望むものを支払おう」
「いや、おれは別に欲しいものなんて」
七花の言葉を遮って彼我木は一枚の紙片を差し出す。
どうやら簡単な地図のようだ。
「そこに君の望むものがあるはずだ、行ってごらん」

* * *

七花は山中に建てられた粗末な小屋の扉を勢いよく開け、中にいた人物に向かって高らかに叫ぶ。
「とがめぇっ!」
「う、うおっ!? 七花!?」
名前を呼ばれた人物は、とがめは激しく驚いて振り返る。
服装こそ地味なもののその髪や瞳、体躯はまさに死んだと思われていたとがめであった。
七花の名を呼んだ事から他人の空似ですらないことがわかる。
「そなたどうしてここ…………んぐうっ」
とがめの言葉は抱き締めてきた七花により中断される。
「とがめ、とがめ」
「く、苦しい、離れんか!」
「いやだ、絶対離れない」
「わ、わたしの身体が折れてしまうではないか! 傷も完治しておらんのだぞ」
「あ…………」
痛々しく巻かれた傷を覆う布に気付き、七花はようやく力を緩める。
それでも腰に回した両腕は解きはしなかったが。
「悪かった。でも…………本当に生きていたんだな」
「ああ、そうか、そなたは彼我木に会ったのだな」
「おう、しかしどうやって生き返ったんだ? やっぱり仙人の力とか……いや、そんなことはどうでもいい」
「知らん。気が付いたら手当てをされた状態でここにいて彼我木が、ってどうでもいいとはどういう……んむっ?」
七花は言葉を発するとがめの唇を自分の唇で塞いだ。
とがめが腕の中でじたばたと暴れるが、もとより力で七花に勝てるはずもなくいいようにされる。
口を強引にこじ開けられて口内に舌が這いずり回り、唾液を啜られて舌が吸われた。
とがめの身体から力が抜け、足腰ががくがくと震える。
唇を離すと二人の間で絡まった唾液がつうっと糸を引く。
「とがめ、抱くぞ」
七花はひょいととがめを抱え上げ、敷きっぱなしの布団の上に寝かす。
そのままとがめの服に手をかけて脱がし始めた。
9 ◆zO7AQfurSQ :2009/11/12(木) 20:46:37 ID:Mxf3SH2O
「ま、待て、彼我木が帰ってくるかも」
「『積もる話もあるだろうから明日の朝僕は行くよ』って言っていた」
「み、水浴びしておらんから臭うかも」
「とがめの匂いなら大歓迎だ」
「わ、わたしの話を……んうっ!」
あっという間に身ぐるみを剥がされ、全裸のとがめを七花の指と舌が襲う。
感じる箇所を的確に攻められ、早くもとがめは絶頂を迎えそうになる。
だけど我慢ができないのは七花も同じようだった。
自分も服を素早く脱ぎ捨てると、いきり立った股間の男根をとがめの秘所に押し当てる。
「そ、そんないきなり……うああああっ!」
七花が腰を進めると、すでにぐっしょりと濡れていた蜜壷はあっさりと七花を受け入れた。
とがめの足首を掴んで大きく開かせて最奥部まで突き立て、快楽を求めて腰を振り始める。
「とがめっ、とがめっ、ずっと、こうしたかった!」
「ば、ばかものっ……久しぶりなんだから、もう少しゆっくり……あっ、あっ、ああっ!」
二人は貪るように身体を揺すり、すぐに限界を迎える。
「とがめ、出るよ! 俺の子種、とがめん中に!」
「んっ、よいぞ! 出せっ、わたしの中に、注ぎ込め……っ!」
「う、く、ううっ! うっ! うっ!」
「んっ! んあっ! あっ! あっ! ああああっ!」
びくんと七花の身体が震え、とがめの中で達した。
精液が尿道を通り抜けるたび七花が呻き、それが子宮奥に叩きつけられるたびとがめが悶える。
やがて七花の長い射精が終わり、二人はほうと息を付く。
だけど七花はまだ満足していなかった。
そのままとがめの中から抜かず、再び自分の男根でとがめの中をかき回し始める。
「ま、待て七花! 少し休ませ……あんっ! うああんっ!」
ゴリゴリと子宮口を擦られ、頭が何も考えられなくなる。
逃げようにも七花に身体をしっかりと押さえつけられ、敏感な身体のまま何度も高みへと押し上げられた。

* * *

「す、すまんとがめ」
布団に突っ伏すとがめに対して七花は土下座の態勢をとった。
あれから幾度となくとがめの身体を求め、耐えきれなくなったとがめは気を失ってしまったのだ。
目を覚ました早々久々の『ちぇりお!』を食らったのは嬉しかったが、とりあえず平謝りする。
「……まあよいわ。わたしも良くなかったわけではないしな」
足腰が起たなくなってしまったのでとがめは寝たまま会話を続けた。
もう夜明けも近いので二人ともすでに服は着ている。
10 ◆zO7AQfurSQ :2009/11/12(木) 20:49:20 ID:Mxf3SH2O
「ところでそなた、彼我木に何か頼み事をされたか?」
「あ? ああ、内容は聞いてないが力を貸して欲しいと言われた」
「やはりか。わたしも言われたよ。『命を助けた代わりにひとつ力を貸してくれないか?』とな」
「……いったい何をさせるつもりなんだろうな」
「鬼退治」
七花の疑問に対する答えは唐突に聞こえてきた。
慌てて二人が入口を振り向くといつの間にか彼我木輪廻がそこにいた。
「彼我木、いつからそこに」
「さてね。それより鑢くん、僕は君の望む報酬を用意できたと思う。君は僕に力を貸してくれるかい?」
七花にだけ向けられた質問ということはすでにとがめからの回答は得ているのだろう。ならば迷う余地はない。
「おれはとがめに従うよ、だっておれはとがめの刀だからな」
その答に彼我木は満足そうに頷き、腰を下ろして徳利の酒を飲む。
「じゃあ……」
「待て、その前にいくつか質問をさせてもらおう」
彼我木をとがめが遮る。
「質問? いいよ、答えられることなら何でも」
「どうしてわたしは生き返った? 仙人の力とやらか?」
「んー……種明かしをするとだね、とがめちゃんはもともと死んでなんかいなかったのさ」
「え?」
「あの時のとがめちゃんはいわゆる仮死状態だった。炎刀『銃』で攻撃されたもののいくつかの弾は分厚い着物が防いでくれたし、運良く重要な臓器にも損傷はなかった」
ちなみにその『分厚い着物』は七花が持っている。
多少薄汚れてはいるものの形見のつもりで大事に着ていた。
「問題は血の量だけど幸いとがめちゃんの身体は小さいからね、死ぬ直前までは流れたけど完全に死ぬまでには至らなかった。その仮死状態をすでに死んでしまったと思って鑢くんに埋葬されたとがめちゃんを僕が掘り起こしたってわけさ」
「…………」
「…………」
七花はとがめの視線を感じた。
明らかに非難する感じでこちらを見ている。
「とがめちゃんも悪いんだよ、自分はもう死ぬみたいなことを言うから。それに仮死状態から息を吹き返すかは本当に微妙だったんだから。三割あればいい方だったね」
「……まあそれはよい。ならば次の質問だ」
憮然とした顔でとがめは言葉を紡ぐ。
「先ほど『鬼退治』と言ったな。わたしたちに何をさせるつもりだ? 御伽噺の真似事でもさせようというのか? そして何故きさまがそんなことをする? 仙人は何もしないのではなかったのか?」
11 ◆zO7AQfurSQ :2009/11/12(木) 20:52:43 ID:Mxf3SH2O
「質問はひとつずつにしてくれよ。元気いいなあとがめちゃん」
何か良いことでもあったのかい?とよくわからない言葉を発する彼我木にとがめは鼻で笑った。
その様子にくっくっと彼我木は苦笑し、一口酒を飲んでから続ける。
「退治したいのは異国人さ。遠方よりの来訪者。金髪の女性、長身、居丈高」
次々と特徴をあげる彼我木の言葉に二人はある女を思い浮かべていた。
「なあ、それって」
「あの女では……」
「否定する」
二人の言葉を遮ったのはここにいるものではなく、新たな客。
入口に否定姫が姿を現していた。
「な、あ」
「あんた今までどこに」
「あーあ、いけ好かないどこぞの奇策士が死んだと思って喜んでいたら生きているとはね」
手にした扇子をぱたぱたと振りながら小屋に入ってくる。
「おまけに化け物騒動が起きて犯人扱いされそうになるし今年は厄年かしら」
言いたい事を言って否定姫はどっかと彼我木の脇に腰を下ろす。
化け物騒動?
「退治相手はわたしじゃないわよ」
「そうそう、何で僕が出張るかって話だよね。答は簡単、相手が人間じゃないからさ」
人間じゃない?
化け物?
「人の血を吸い、人の肉を喰らい、人の心を支配する鬼」
吸血鬼、とでも言おうか。
「異国から観光にやってきた、と言っていたけどね、それでも人を喰らう化け物を見逃すことはできないよ」
「なるほど、きさまは人の世に関わることはないがそういう世界には首を突っ込むわけか」
「ひどい言い草だなぁとがめちゃん、そもそも僕たちの力はこういう時に使うものだしね。それでもあの吸血鬼相手には苦労しそうだから君たちに協力して欲しいのさ」
「ふん、いいだろう。せっかく長らえた命だ、化け物とやらにやられる前にやり返してくれよう」
「あんた格好つけて言ってるけど様になってないわよ。七花くんとヤりまくって足腰起たないんでしょ?」
「な!? あ! あ!?」
否定姫の揶揄する言葉にとがめがいきり立つ。
彼我木はそのやりとりを眺めている七花に声をかける。
「どうした鑢くん、何故泣いているんだい?」
……本当に。
本当にとがめは生きているんだなぁって。
「そう思ったらなんかな」
「おやおや。でもまだ安心するのは早いかもよ。これから化け物退治といくんだから、もしかしたら死ぬかもしれない」
「死なないさ。だって」
とがめが生きている限りおれは死なない。
そしておれが生きている限りもう二度ととがめは死なせないから。
12 ◆zO7AQfurSQ :2009/11/12(木) 20:54:49 ID:Mxf3SH2O
>>1乙!


というわけで新スレ記念&リハビリがてらの久々のSS投下。
長文・グダグダ・エロほぼ無しの三本柱が立ってる超自己満オナニー作品ですいません。
どうしてもとがめを生かしたいと思ったらこんな話に。
スレ立ってから書き始めた作品なので見苦しい点や矛盾点、誤字脱字など御容赦下さい。
忍可愛い。
13名無しさん@ピンキー:2009/11/12(木) 21:34:26 ID:rfotVB2E
>>12
GJだ! 実は刀語のキャラクターはさっぱりわからんのだが(まて)、
それでも面白いと思うぞ。

刀語は1・2巻だけ積読になってて以降は買ってもいないんだが、
この機会に読もうかしら。
14名無しさん@ピンキー:2009/11/12(木) 22:25:03 ID:fc5DRkJA
面白かったです。
こんなところで忍を絡めてくるなんて……。
この展開やったら心渡も四季崎記紀の作品になったりして。
15名無しさん@ピンキー:2009/11/12(木) 23:49:13 ID:FNe4v8Yg
>>12
新スレ早々やってくれたなあ! やっぱわっふる木さんは最高だ。
16名無しさん@ピンキー:2009/11/13(金) 08:01:33 ID:rWIwfcqx
>>12
ロリコンさんは最高です!
17名無しさん@ピンキー:2009/11/13(金) 11:12:00 ID:UME9RmhJ
という夢だったとさ ラスト辺りの展開はわけわからなかったのう
生きてほしかった気持ちがわかるgj
18名無しさん@ピンキー:2009/11/14(土) 02:55:45 ID:UbvMMG1c
GJ

今、制服撫子みて息子と遊んでたんだが妄想電波の入りが悪い。
制服なでこでできる人助けてくれ。
漏れはひとまずここを離れるので助けてくれる人焦らずゆっくり頼む
   
19名無しさん@ピンキー:2009/11/14(土) 05:00:17 ID:r/09a25g
このスレ大好きだ。
良質の職人さんが在住してくれてるし、雑談のネタ度も高い。居心地が凄くいい
20名無しさん@ピンキー:2009/11/14(土) 09:53:49 ID:IE6ULZzi
ここってアニメ化してから地味にエロパロスレの中で上位のレス数だからねぇ。
21 ◆zO7AQfurSQ :2009/11/14(土) 17:33:28 ID:F0EEqSO1
GJをくれた方々、ありがとうございます。

>>14
時代的に考えたら七花たちより一根の時代にキスショットは来たんだろうけどせっかくなので。

>>19
居心地いいのは同意。
荒らしも俺くらいしかいないし。



さて、また荒らしてやるぜ、うえっへっへっへっ
22 ◆zO7AQfurSQ :2009/11/14(土) 17:36:23 ID:F0EEqSO1
秋。
夏の暑さが消え、冬もそう遠くないことを知らせる季節。
僕は早めの衣替えをすませていた。
それはもちろん僕が寒がりという意味ではなく、首の傷を隠すのに好都合だからだ。
とは言っても僕たちの住む場所は寒くなるのも早い。街中でもちらほらと厚着し始めている人の姿も見える。
「ん…………?」
そんな学校からの帰宅途中、見覚えのある制服を見かけた。
僕の通っていた中学校の女子制服。
ていうか。
「千石じゃん」
何かを探すようにきょろきょろしていた千石に僕はおーい、と声をかける。
振り向いた千石は探し物を見つけたかのような笑顔になり、こちらに駆け寄ってきた。
「暦お兄ちゃん、今帰り?」
「おう。千石もか? せっかくだから途中まで一緒に帰るか」
「う、うん!」
僕と千石は並んで歩き出した。
今日の千石はよく喋り、僕はそれに相槌を打つ。
時には突っ込みを入れ、そのたびに千石はころころと笑った。
話がひと段落したところで僕は千石を眺めながら言う。
「そういえば千石はまだ夏服なんだな。寒くないのか?」
僕は特別変なことを言ったつもりはなく、むしろ世間話としてはかなり無難で普通だろう。
しかし千石は突然押し黙ってしまった。
ぎゅっと唇を噛んでうつむいたその様子に僕は戸惑う。
何か言おうと口を開きかけた時、いきなり千石は僕の手を握ってきた。
「…………ね、暦お兄ちゃん……あの神社に、行こ」

* * *

わけのわからぬまま僕は千石に手を引かれ、僕たちが再会するきっかけとなった場所、例の相変わらず人気のない神社に到着する。
その間千石はずっと黙ったままで僕としてはどういう反応をしていいのかわからない。
建物の脇まで来るとようやく千石は口を開いた。
「あ、あのね、暦お兄ちゃん」
「ん?」
「ま、前に言ってくれたよね、撫子の制服姿が可愛いって」
「あー、うん」
別に制服姿に限らず千石は可愛いと思うのだが、特に何も言わず先を促す。
千石は僕の手を握る力を少し強めながら続ける。
「そ、それでね、明日から衣替えするからこの夏服はクリーニングに出しちゃうの」
いまいち話が見えない。
何が言いたいのだろう?
「だから、その……これ、汚しちゃってもいいよ。着替えも持ってきてるし」
!?
ひ、ひょっとして!?
「……しよ、暦お兄ちゃん」
「…………もしかしてさっき街では僕を探していたの?」
「う、うん」
思わず僕は俯きっぱなしの千石を抱き締めた。
23 ◆zO7AQfurSQ :2009/11/14(土) 17:38:52 ID:F0EEqSO1
>>18
制服撫子なんて俺の妄想力ではこれくらいが精一杯。
こんなんでよろしければ続きを書かさせていただきますが、如何なもんでしょう?



アミューズメントでしか手に入らない化物語Tシャツゲットしていい気分♪
創作意欲もちょっと湧いてきてるし、きっと新スレが勃ったおかげだな。
24名無しさん@ピンキー:2009/11/14(土) 18:54:58 ID:IE6ULZzi
わふー わふー
25名無しさん@ピンキー:2009/11/14(土) 18:57:07 ID:r3mOKBzi
>>23
続きを、早く続きを書く作業に戻るんだ!!
26名無しさん@ピンキー:2009/11/14(土) 20:23:04 ID:MVySPsVo
>>23
あらし野郎め
もっと書いてよ
27名無しさん@ピンキー:2009/11/14(土) 20:37:54 ID:R+cIXazO
誰の許可もいらない、早く続きを書いてくれ!
28名無しさん@ピンキー:2009/11/14(土) 21:35:37 ID:1SDNwXkd
仕方ないね。
続けないぜ!

「・・・なあ、神原。バニーガールの衣装、持ってるか?」
「もちろんだ阿良々木先輩―――と言ってホイホイと取り出したいところだが、いったい誰に着せるつもりなのだ?」
「いや、それは・・・」
言えない。
口が裂けても言えない。
千石がささいな事から「バニーはお色気キャラの変装の定番なんだよ!」と激昂してしまい、
「暦お兄ちゃんのためなら・・・着替えて街を歩いてくるよ?」と言ってあやうく女子中学生をバニー姿で公衆の面前を歩かす鬼畜にされそうだったなんて。
墓まで持ってっても言えない。

「そうかわかったぞ阿良々木先輩!先週サ○クスで立ち読みしていた本の内容を実施しようというのだな!私にも見せてくれ!」
「なんで僕が立ち読みした本まで把握してる!」
「ちなみに、装着対象はだれなのだ?」
「それは黙秘権を行使させて戴くぞ神原!」
神原が僕の顔を覗き込む。
「そうかわかったぞ!二人の妹さんだな!それなら大きいのをもう一着」
「僕を家族にまでコスプレを強要するような変態に貶めるつもりか!」
「なら・・・戦場ヶ原先輩!」
「一度見てみたいけど違う!」
「なら千石ちゃん!」
「先に同じ!」
「続いて私!」
「ならもう着せてるよ!」
「最後に忍野さん!」
「色々アブナイ!?」
想像出来ない。
ていうか、したくもない。

「――ふーん、千石ちゃんか、中学生にコスプレを強要するとは大した変態根性だお見逸れするぞ阿良々木先輩」
「なぜわかった!?」
そんな筈はない。
これでもかつては「鉄仮面の阿良々木」でならした男なのに。

「その・・・頭部と股間のアンテナが」
29名無しさん@ピンキー:2009/11/14(土) 21:45:14 ID:KyFINt1l
千石素敵過ぎるぜ千石
30名無しさん@ピンキー:2009/11/14(土) 23:13:05 ID:6QozOHq0
>>28
「『鉄仮面の阿良々木』、ね……
 そう言えば知っているかしら阿良々木くん。
 機動戦士ガンダムF91に、自分の娘に対して触手プレイを迫った『鉄仮面』と呼ばれるキャラが居るのだけど……
 まったく、昔からそんなキャラにちなんで二つ名を付けられていたなんて、
 阿良々木くんの変態っぷりは筋金入りなのね。尊敬するわ」
「僕の呼び名とF91のメインキャラに対して悪意に満ちた解釈をするのをやめろ戦場ヶ原!
 『鉄仮面』なんて一般的な表現をよくそこまで曲解できるな!
 ……あ、そうだ羽川。羽川は同じクラスになる前から僕や他の生徒の情報を把握してはいたんだろ?
 まぁ落ちこぼれではあったけど、そんな変態的な評判があったわけじゃないって、おまえから証言してくれないか」
「…………」
「……いや、羽川。そこで何故目を逸らす……?」
31 ◆zO7AQfurSQ :2009/11/14(土) 23:56:49 ID:F0EEqSO1
なんだか歓迎ムードなので続きを書くことにします。
明日夜くらいには投下できるかな?



おかしいなぁ……
『いいから忍書けよ』みたいな反応期待してたのに
32名無しさん@ピンキー:2009/11/15(日) 00:05:32 ID:UbvMMG1c
18だが朝九時に寝て夜に起きていろいろしてたらこんな時間にorz
漏れを満足させてくれてありがとう。次は息子を満足させてくるお!
撫で撫で・・・撫でこ!
33名無しさん@ピンキー:2009/11/15(日) 00:20:59 ID:13Fubved
23のレス見落としてた。続き書いてくれるみたいなので今日息子と戯れるのはやめとくか。
連投すまんかった  
34名無しさん@ピンキー:2009/11/15(日) 00:49:03 ID:3ygPYRzb
たぶん>>32>>33の間に賢者モードになるナニかがあったと推測する

撫子意外と可愛い
35名無しさん@ピンキー:2009/11/15(日) 18:06:32 ID:VLZcG8VP
キャラの会話むずかしす。面白い掛け合いとか全然想像できないよぅ
36>>22の続き ◆zO7AQfurSQ :2009/11/15(日) 23:46:44 ID:3ygPYRzb
千石はおずおずと僕の背中に手を回す。
「千石、本当にいいの?」
「……うん」
「ひどいことしちゃうかもよ?」
「暦お兄ちゃんなら、いいよ」
「恥ずかしいことをさせちゃうかも」
「暦お兄ちゃんの言うことなら……」
あーもう!
可愛いなあ千石は!
僕は一瞬だけ思い切り抱きしめ、身体を離して後ろに下がる。
「……暦お兄ちゃん?」
「千石、スカート捲ってみせて」
僕の言葉を聞くと千石は一瞬呆け、すぐに顔を真っ赤にしてうつむいてしまった。
指が何かをしようとしてやめる。そんな動きを幾度となく繰り返し、やがて決心したようにスカートの裾を掴んだ。
相当恥ずかしいのだろう、表情は前髪に隠れてよく見えないが、唇をぎゅっと強く噛んでいる。
その様子とゆっくりと上がっていくスカートの裾から見える白い太ももに僕は興奮を抑えきれない。
千石の前にしゃがみこんでしまい、思わず千石は手を止める。
「こ、暦お兄ちゃん?」
「千石、手を止めないで。早く捲って」
「う、うん」
やがて僕の目の前に薄いブルーの下着が晒された。
派手ではないがわずかにレースがあしらわれており、千石にとてもよく似合っている。
スカートの中に入れられた上着の裾がひらひらと揺れるのがまたそそられる。
「こ、暦お兄ちゃん……撫子、恥ずかしいよぅ」
「可愛いよ、千石」
そう言って顔を上げると、正面からは前髪で隠れていた目が合った。
すぐにさっとそらされたが、時々チラチラとこちらを伺う様子が微笑ましい。
僕は千石の視線を感じながら顔をより近付け、股間部に鼻を押し当てて思いっきり息を吸う。
肺が、身体の中が千石の、女の子の匂いで満たされていく。
充分に堪能し、身体を離すと千石の両脚がガクガクと震えているのに気付いた。
僕は立ち上がって千石の頭を軽く撫でる。
千石はホッとした表情を浮かべて手を下ろそうとしたが、僕はそれを押し止めた。
「……え?」
「しばらくそのままでいるんだ千石」
何か反論がある前に僕は千石の唇を自分ので塞ぐ。
頭の後ろに手を添えてぐいぐいと押し付け、背中にも手を回して身体を密着させた。
この状態だとスカートを捲らせてる意味など全くないのだがそこはそれ、そういうシチュエーションだと想像するだけでも興奮する。
唇を舌でなぞると千石も僅かに口を開けて舌を突き出してきたので、僕はその舌に吸い付く。
互いの舌が絡み合いながら互いの口内に行き来し、唾液を啜り合う。
37 ◆zO7AQfurSQ :2009/11/15(日) 23:48:41 ID:3ygPYRzb
僕は千石の口内や舌を舐め回し、吸い、甘噛みし、犯し尽くした。
唾液の糸を引きながら口を離すと、千石が大きく肩で息をしながら僕にもたれかかってくる。
「こ、暦お兄ちゃん……もう、撫子、立ってられない」
やっとのことで立っている感じで、その様子はまるで生まれたての子鹿を連想させた。
それでもスカートを捲った手を離さないのは大したものだったが。
僕は千石を支えてやりながら移動し、本殿の縁側に座らせてやる。
その時に気付いたが、先ほどのキスのせいか千石の下着に染みが出来ていた。
「千石、替えの下着は持ってきてる?」
「え、うん、一応」
「そっか、よかった、だって」
僕は何気ない動作で千石の下着に指を這わせ、ぐっと力を込めて押し当てる。
ぐちゅっ、と下着越しに溢れてきた蜜が僕の指に絡まるのがわかった。
「もうこんなに濡らしちゃってるもんね」
その指を千石の目の前にかざすと、千石はさっと顔を逸らしてしまう。
僕はふふ、と笑って頬にキスをし、耳たぶを加える。
「ん……っ」
千石が眉根を寄せ、声を漏らす。
僕は再び千石の下半身に手を持って行き、下着の上からぐちゅぐちゅと性器を擦る。
「ひ、ん、う、うんっ」
唇をぎゅっと結んでこらえる千石に僕は囁く。
「千石すごい濡れてるよ、気持ちいいの?」
「うん……うんっ……気持ちいいっ」
「下着越しじゃなくて直接してあげようか?」
「うん、お……お願いします、暦お兄ちゃん」
僕は下着の脇をずらし、中指を蜜壷の中に突っ込んだ。
千石の身体が跳ねるが、僕は気に止めず親指で陰核を探り当てて軽く刺激する。
「あっ! あっ! 暦お兄ちゃん! 気持ちいいよぅ!」
「まったく、千石はエッチだなあ。こんな山の中でそんな声出して」
「い、言わないで、暦お兄ちゃん!」
「自分で制服のスカート捲り上げていじってもらって、まだ中学生なのに」
「や、やぁ、いやぁっ」
「こんなに濡らしちゃうなんてきっと日本一エッチな中学生かもな。でもそんなエッチで可愛い千石」
僕は大好きだよ。
そう耳元で囁くと千石はぐうっと身体をそらした。
いきなり指を締め付ける膣圧が強くなり、噴き出してきたさらなる愛液が僕の手を汚す。
びくんびくんと身体を痙攣させ、呼吸が不規則になっていた。
「千石……ひょっとしてイっちゃった?」
「……ご、ごめんなさい、我慢できなくて」
「いや、謝ることじゃないけどさ」
いつもより全然早い。
38 ◆zO7AQfurSQ :2009/11/15(日) 23:51:36 ID:3ygPYRzb
このシチュエーションに千石も興奮しているのだろうか?
性器から指を抜いて頭を軽く抱きかかえてやり、呼吸が整うまでしばらく待つことにする。
「暦、お兄ちゃん」
落ち着いてきた千石が話しかけてきた。
「ん?」
「撫子も、暦お兄ちゃんにしてあげたい……」
「……大丈夫?」
「うん、撫子、暦お兄ちゃんにだったら何だってしてあげられるよ」
その言葉を聞いた僕は千石から離れ、自分のベルトに手をかける。





ごめんなさい
野暮用が思ったより時間かかってここまでしか書けませんでした。
相変わらずの荒らしですいませんがなるべく早いうちに再開しますので、万が一先を期待しておられる方は貞操帯をつけてお待ちください
39名無し@ピンキー:2009/11/16(月) 01:22:16 ID:h6T9agq+
撫)頑張って荒らしおにいちゃん!負けないで荒らしおにいちゃん!早く続きをかいて荒らしおにいちゃん!
暦)千石、僕の前でエロパロをみるのは勝手だがな・・・!スカートの中に手をつっこむのだけはやめてくれ!

続きまってるぜorz       
40名無しさん@ピンキー:2009/11/16(月) 07:24:05 ID:Xbm8HbN+
続ききたー
奉仕に定評のあるわっふるさんの力見せてもらおう

ところで関係ないけど凌辱分がまとめ見てた感じないよね
化物語シリーズ以外は知らないが
41名無しさん@ピンキー:2009/11/16(月) 23:21:45 ID:J45Towl8
くろね子さんはまだかい?
42名無しさん@ピンキー:2009/11/16(月) 23:29:50 ID:T3cE0ULR
撫子かわいいよ撫子
それはそうとして、委員長のおっぱいはエロい喃
43名無しさん@ピンキー:2009/11/17(火) 00:08:00 ID:zlOE/Crj
>>42
くろね子さんのおっぱいや春日井さんのおっぱいに比べたら…
44名無しさん@ピンキー:2009/11/17(火) 01:44:33 ID:LOvR5YV1
みんなちがってみんないい
45名無しさん@ピンキー:2009/11/17(火) 03:02:19 ID:yphxcuLE
>>44
金子みすず
46名無しさん@ピンキー:2009/11/17(火) 05:08:33 ID:n/xalyoB
くろね子さんかわいいよくろね子さん
非通知サマとのDOKI☆DOKI初旅行を父に疑似体験させられた上に中止になったくろね子さんかわいそす
47名無しさん@ピンキー:2009/11/17(火) 22:49:02 ID:o8XejFk7
撫子かわいいよ撫子
48名無しさん@ピンキー:2009/11/18(水) 18:29:52 ID:zF0Jkh4r
いずむんのちっぱいこそ至上
49名無しさん@ピンキー:2009/11/19(木) 12:22:44 ID:phoHVPnt
神原後輩と火憐ちゃんがタッグを組んだらあらあらうふふ君はどうなるの?
50名無しさん@ピンキー:2009/11/19(木) 12:30:24 ID:bU4OIEeX
貞操の危機だな

しかし処女を失うのに童貞のままだったり
51名無しさん@ピンキー:2009/11/19(木) 17:47:03 ID:Fe+LbmB7
あの変態ならば、ディルドー装備で舌なめずりくらいやらかしそうだ

「私がセンパイの初めての女になれるのか。感慨深いな」
「ちょっと待て!なんか色々間違ってるだろそれ!!」
52名無しさん@ピンキー:2009/11/20(金) 00:09:10 ID:EZ2bbuDv
小ネタ 八九寺と千石
保管庫にあるなでこイールのどこかに差し込もうとして忘れていたものです。
エロなし。暇つぶしにでも。


「あ、暦お兄ちゃん。偶然だねっ。どうしたの? こんなところで」
「あれっ、千石。そうか、お前の家はこの近くだったな」
「うん、そうだよ。あっ、よかったら撫子の家に来る? 今日はお父さんもお母さんも出掛けてて少し寂しいんだ」
「う〜ん、ちょっと八九寺とゆっくり話をするために場所を探してたんだけど……」
「八九寺って?」
「お前は会うの初めてだったか? こいつが八九寺だ」

そう言って僕は八九寺の方に手を向けた。

そういえば八九寺も千石も人見知りが激しい。
もし八九寺の姿が見えていたら千石はどうしただろうか。
いつか羽川と会った時みたいに焦って、神原顔負けの俊敏な走りでどこかへ去っていくかもしれないが、
小学生相手にそんなことをするのかちょっと気になるところだ。

八九寺はいつだったか神原が僕のストーカーをしていた頃に一瞬で逃げてしまったことがあった。
あの時神原には八九寺が見えていなかったかもしれないが、それでも一緒にいることは出来なかったのかもしれない。

そんな二人が出会ったのだけれど、なぜか逃げることはなかった。
類は友を呼ぶ、というやつだろうか。
八九寺はもしかしたら神原の本質を知っていたのかもしれない。
『小学生の下着に興味がある』と言った僕を嫌うどころか趣味が合うなんて言ったやつだからな。
百合でロリにまで興味が及んでいるあいつと出会うことに身の危険を感じたと言われてもおかしくは思わない。

千石は首を傾げて、訝しい顔を僕に向けながら穢れの無い桃色の唇を開く。

「誰も居ないよ? ここには暦お兄ちゃんと撫子しかいないけど……」
「ああ、そうか。お前には見えないんだな」
「撫子には見えないって…。……また……なの?」

心配そうな瞳で僕を見上げる千石は少し大人になった気がする。
いつの間にこんなに成長したんだろうか、と思えるくらい雰囲気が女性らしくなった。
長い前髪をカチューシャで上げているから、大きな瞳が僕を捉えているのがよくわかる。
そのせいかあんまり見つめられると照れてしまう。
そんな僕の気持ちには気付かず、千石は不思議そうにじっと僕の顔を見つめていた。
僕は耐えられなくなって視線を逸らし、

「お前が心配するようなことじゃないよ。今は浮遊霊をやっててこの辺りをフラフラしてるんだ。
 こいつは面白くて良いヤツだから安心して大丈夫だよ。
 あと千石が八九寺のことを見えないのも問題はないから安心していいからな」
「う、うん、暦お兄ちゃんがそう言うなら、信じる。ど、どんな娘なのかな?」
「小学生でツインテイルで背が小さくて日本語のプロで僕の事が大好きで『いつも一緒にいたい』『離れたくない』って泣いて頼む可愛いやつなんだ」
「な、なんてことを言うんですかっ!? 千石さんには私の言葉が届かないと思って変なことを言わないでください!」
「暦お兄ちゃん! 小学生が好きだったの!? ちゅ、中学生はどうかなっ!?」

二人とも何か的外れなことを言っている気がするけれど……、僕は八九寺のことが大好きだから八九寺も僕のことが大好きだし。
小学生からおばあちゃんまで、僕のストライクゾーンはかなり広いぞ。もちろん中学生も問題はない。
53名無しさん@ピンキー:2009/11/20(金) 00:10:15 ID:EZ2bbuDv
「八九寺、お前はポルターガイストでも勉強してみたらどうだ? そうすれば千石と話せなくても意思の疎通くらいは出来るんじゃないか?」
「さては阿良々木さん。心霊現象を勉強させて私に悪戯させる気ですね。可愛い女の子を狙って、スカート捲りとかさせる気ですね?」
「そ、そんなことをさせるわけないだろ! 僕はそんなに信用されていないのか!?
 それに僕の部屋には近い将来家宝になるモノがあるから、そういうことに関してはお前の協力は必要ないんだよ」
「家宝ってなんですか!? もしかして女性の下着とかですか!? とうとう下着泥棒にまで成り下がりましたか!?
 ですが……まあ時間の問題と思っていましたから、あまり違和感はありませんね」
「違和感持ってくれよ! 僕は泥棒なんてしない!
 前に忍から『スカートの中を覗いてどんなパンツを穿いているか教える』という提案を断った実績だってある!!」
「普段忍さんとどんな話をしているんですかっ!? 子供なのをいいことに自分色に染めてしまおうということですか!?」

というか『家宝』っていう言葉だけで下着を想像するなんて勘のいい奴だ。
でもなんというか……鋭すぎないか?
もしかして見てたとか……。
羽川がブラジャーを外して僕に揉まれそうになっているところを覗いていたとか……。
羽川にいやらしいことを言わせている僕を見ていたとか……。
迷子だからどこにいても不思議じゃないしな。
もしそうなら……は、恥ずかしすぎる!!
八九寺が今何を考えているかはわからないけど、とりあえず怒っておこう。

「お前、僕のことなんだと思ってるんだ!? そんなことするわけないだろ!
 僕は忍にそんなことをしないし、その下着はちゃんと合法的に手に入れたものだ!」
「阿良々木さんが女性の下着を合法的に手に入れられるものですか!? 盗んだに違いありません!
 盗んでいないとしたら……まさか忍さんのですか!? ロリだとは思っていましたが、そこまでの幼女が好きだとは……」
「その下着の持ち主には僕が大切に持っていることは宣言してあるんだぞ! だから何の問題もない!
 それに僕が忍に何かするわけない! 第一、忍は下着を付けないだろ!! 実際には五百歳以上だからロリじゃないしな!」
「し、下着を付けていない!? そ、そんなことを知ってるなんて!? まさか確認したんですか!?
 忍さんのワンピースを捲くって中を凝視して触ってしっかりと確認したんですね!?」
「ち、違うっ! あいつは着る物は全部自分で作るし、僕の影の中には忍の作ったものしか持っていけないんだよ!」
「はいはい、そんな言い訳しなくてもいいですよ。阿良々木さんがロリコンだというのは皆知っています。羞恥の事実です」
「『周知の事実』だ! この野郎!! 僕をロリコンだと思っているやつなんかこの世の中の何処を探してもいるわけがない!!」
「この世の中の何処を探しても阿良々木さんのことをロリコンじゃないと言える人がいるとは思えませんっ!!」

僕は八九寺と本気の喧嘩をし始める。
忍に血を吸ってもらったばかりだから大怪我しても問題はない。
八九寺は躊躇いなく僕の指を噛み切ろうとし、僕はそれを防ぐため八九寺にアイアンクローをかます。
目の前の小学生とじゃれ合うことに夢中になりかけた時、ふと千石の質問を思い出した。

「あ、そうだ。千石、中学生もいいと思うぞ」

八九寺の頬をつねりながら千石に言葉を投げかける。
千石は嬉しそうに顔を綻ばせ、笑っていた。

おわり
54名無しさん@ピンキー:2009/11/20(金) 05:25:25 ID:QqmgoM0y
千石器でかすぎワロタ
55名無しさん@ピンキー:2009/11/20(金) 05:38:48 ID:iCG+2bLm
なでこは見えない人と懸命に喧嘩する、幼女の下着泥棒なお兄ちゃんを心配して
とりあえず携帯を開いて三つの番号をぽんぽんぽんと押して白い車を呼んであげるべきだと思うんだ
56名無しさん@ピンキー:2009/11/20(金) 07:33:14 ID:PMPC0yDY
>>小学生からおばあちゃんまで


「主様、ちょっと話し合おうかの(肉体言語的な意味で)」
57名無しさん@ピンキー:2009/11/20(金) 07:37:22 ID:gkHCLD2s
撫子はちょっとぐらいお兄ちゃんを疑ってもいいよね。
ってかイールの人いたのか。エロ度高くてよかったなー
58名無しさん@ピンキー:2009/11/20(金) 11:47:21 ID:QqmgoM0y
「えっと、暦お兄ちゃん。黄色い救急車は何番に掛ければ良いのかな?」


まぁ千石は携帯持ってないんだけどね
59名無しさん@ピンキー:2009/11/20(金) 16:13:55 ID:gkHCLD2s
http://rainbow2.sakuratan.com/img/rainbow2nd56941.jpg
こ、これは八九寺だと……
60名無しさん@ピンキー:2009/11/20(金) 16:24:30 ID:8X/ZR9Es
>>59
ウメェwww
61>>38からの続き ◆zO7AQfurSQ :2009/11/20(金) 16:45:48 ID:WNKTEwtO
縁側に上がり、ズボンのチャックを下ろしながら千石の横に立った。
そのままトランクスから大きく反り返ったモノを取り出してかざすと、千石はごくりと唾を飲み込む。
スカートを捲っている自分の手をちら、と見てはしばらく逡巡していたが、僕の許可がないからかそのままにし、ゆっくりと顔を寄せてくる。
ぴたっと頬を茎にくっつけ、すりすりと頬擦りするように顔で愛撫してきた。
「ん……う……っ」
頬や額やこめかみ、顎や鼻や唇、様々な箇所でこすられ、無意識に声が出る。
長い前髪が亀頭に絡み、その感触にますます僕のモノは大きく固くなってしまう。
れろり、と茎に小さな舌が這うと、思わず腰を押し付けてしまった。
「んっ…………ん、ちゅ、んむ」
少し驚いたようだが、そのまま茎を吸ったり甘噛みしたりと刺激を与えてくる。
そこからゆっくりと這い上がってきたが、舌を伸ばしてもカリ首にも届かない。
まあそれは僕が背伸びしてかわしてるからなんだけど。
首も伸ばすがやはり僕は避ける。
千石はむー、と少し唸ったかと思うと僕のトランクスをくわえた。
そのまま器用にずり下ろして膝辺りまで脱がされ、何をするのかと思ったら晒された陰嚢の方に舌を這わせて来る。
「あ、うわっ!」
予想外の攻めに思わず悲鳴をあげてしまった。
舌で転がすように玉を舐め回し、ふやけてしまうくらいになった頃、もう片方へと移動する。
ひとしきり舐めたあと、今度はその小さな口を開けて頬張られた。
「う、あ、あっ!」
自分で塗りたくった唾液を啜るようにしゃぶり、唇をモゴモゴと動かしながら舌を這わせてき、もどかしい気持ちよさが襲ってくる。
僕の負けだった。
「せ、千石、先っぽも舐めて……」
そう言うと千石の目が嬉しそうに笑い、最後にじゅるっ、と一際強く吸われて唇が離れる。
少し屈んで亀頭を千石の口元に持っていくと、舌を突き出して先端から溢れ出ている透明な液をぺろりと舐め取られた。
びくっと僕の身体が震え、その反応を楽しむかのように千石はぺろぺろと亀頭に舌を這いずり回せ、カリ首や裏スジをぐりぐりと舌先でいじる。
僕も負けじと片手を伸ばし、千石の控え目な胸を制服の上からむにゅっと掴む。
「ん……」
千石はわずかに呻き、スカートを掴む手を片方離して上着の裾から入れてごそごそと動かす。
どうやらブラを外したらしい、一旦手を離してまた掴むと先ほどより柔らかい感触が伝わってくる。
僕はそれをむにゅむにゅと揉む。
62 ◆zO7AQfurSQ :2009/11/20(金) 16:47:03 ID:WNKTEwtO
「ふぁ……あんっ」
スカートの裾を掴む手がぎゅっと強く握り締められた。
僕は千石の後頭部に空いた手を回し、口が開かれたのを見計らって肉棒の先端を口内に含ませる。
「んむっ……ん……ん」
一瞬驚いたようだが、すぐに唇をぎゅっと締め付けてずるるっと奥まで飲み込んでくれた。
後頭部に添えた手で位置を調整しながらゆっくりと腰を前後に振り、千石の口に出し入れし始める。
ヤバい、すごく気持ちいい!
ていうか。
改めて今のこのシチュエーションに思いを馳せる。
人気のない山の中の神社。
制服姿の中学生が自分でスカートを捲り上げながら胸を揉まれ、友達の兄の男性器をしゃぶっている。
そう思うと一気に興奮度が増す。
僕の腰の動きが速くなり、それを受けて千石の舌先が絡みついてきた。
ぐりっと尿道がほじられると一気に射精感が押し寄せてくる。
もう限界が近い!
僕はスカートを握っていた千石の手を片方掴んでぐいっと上げさせた。
戸惑う千石の制服の袖を肩まで捲り、口内から引き抜いた肉棒を袖口から服の中に突っ込む。
「こ、暦お兄ちゃん!?」
「千石、いくよっ! 服の中に出すからね!」
「え、う、うん」
服の上から押さえつけると小さくて柔らかい膨らみと制服に挟まれた。
亀頭に当たる固いものは乳首だろう、そこに擦り付けるように腰を揺する。
「千石っ、千石っ、いくよ、いくよ…………あっ! うあっ! あっ! あっ!」
びゅるびゅるびゅるびゅるっ!っとすごい勢いで精液が噴射された。
「ふぁっ、あっ、あっ! 熱い! 暦お兄ちゃんの、精子! すごく熱いよぉ!」
千石はその身体に精液を受けるたびに呻き、びくんびくんと肢体を震わす。
僕は制服越しに擦り上げ、すべてを出し切る。
「ん……うっ……う……ふぅ……」
ずるっと半勃ち状態になったモノを引き抜くと、竿に絡みついた精液が糸を引いて零れ落ちそうになった。
それを見た千石が慌てて舌を伸ばして受け止め、そのまま口を空けて再び僕のをくわえる。
「ん、く……うう、っ」
尿道に残ったものをちゅううっと吸い出され、僕は思わず呻いた。
そのまま色んなところにこびりついた精液もぺろぺろと舌で綺麗に舐め取られていく。いわゆるお掃除フェラというやつだ。
千石が精液をたっぷりと含んだ口を離す頃にはすっかりもとの固さと大きさを取り戻していた。
「千石、まだ飲まないで」
「ん」
「口の中でかき混ぜて。じっくり味わうんだ」
「ん……ん……」
63 ◆zO7AQfurSQ :2009/11/20(金) 16:48:50 ID:WNKTEwtO
頬はすっかり上気し、目をとろんとさせながらくちゅくちゅと舌で口内の精液をかき回す。
制服の上からも染み出すのが見えるくらいに放たれたのに、口内にはそれなりの量が残っているようだ。
僕はいったいどれだけの量を射精したのやら。
「ん、ん、んんっ」
千石が何かを訴えかけるようにこちらを見る。
僕はしゃがみ込んで千石の太腿に手を這わした。
付け根の方は新しく溢れ出た愛液ですっかり濡れている。
「千石、僕のおいしい?」
こくこくと千石は頷く。
「僕の、飲みたい?」
「ん! ん!」
さっきよりも激しく頷く。
僕は千石の喉に手を当てる。
「いいよ、飲んで」
言うなり千石はこくんと喉を鳴らした。
嚥下するさまを指に伝えながら僕の精液を飲み込んでいく。
やがて口を開けて口内を僕に見せてくる。
「えへへ、お口の中の暦お兄ちゃんの、全部飲んじゃったよ」
僕が千石の頭を撫でると嬉しそうにはにかむ。
だけどすぐに言葉を続けてきた。
「今度は、こっちにも欲しいよ、暦お兄ちゃん」
捲りっ放しのスカートから見える下着を横にずらし、しとどに濡れた秘所を露わにする。
「こっちにも……飲ませてくれる?」
是非もない。
僕は千石をそっと横たわらせた。




遅筆で大変申し訳ないですが、今回はここまでです。
次回の投下で完結すると思いますのでどうか見捨てないでお待ちいただけますでしょうか?





でもいらないって言われても書く!
だって俺は荒らしだから!
64名無しさん@ピンキー:2009/11/20(金) 21:07:27 ID:mIQrlbM4
GJGJ
65名無しさん@ピンキー:2009/11/20(金) 23:00:49 ID:Ycs+BuBj
>>59
うたたたねさん?
66名無しさん@ピンキー:2009/11/21(土) 01:41:25 ID:vkh9vZzG
全部かくまでGJおあずけよ!
67Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/11/21(土) 02:45:20 ID:sCkx5eKZ
規制ってキツいね…。
>>30
亀だが、神原なら「質量のある残像」と「子供のころやったあやとりと同じ縛りのプレイ」
ができるんですね、わかります。
ついでに阿良々木さんは人として腐ったニオイがするんだ!そうに違いない!

…で、いつぞやの「するがローズ」、投下しますね…。
今賢者になってみるとなんか終わりがムリヤリなんだよねぇ…。

・するがローズD


「二期もアルよ」
「嘘だっ!第一どこでそんな噂を仕入れてきた!」
「過保護者会ダヨ」
「また作品が違う!ていうか神原!どうして片言で喋る!」
「前巻までのあらすじ―」
「やめろ戦場ヶ原!これ以上は読者の混乱を招く!」
「「えーつまんなーい」」
「声を揃えて言ってもダメだ!」
さすがヴァルハラコンビ、アポ無しでも息ぴったり、歪みねぇほどズレがない。
「でも、ブラの位置はズレてたりして」
「身体にあったものを選べよ!」
羽川ほどでもない限り、身体のサイズに合った物が見つかるはずだが。
いや、それにしてもやはり羽川のおっぱいおっぱいおっぱいぱい―
「阿良々木くん、阿良々木くん、頭の中が羽川さんのエロいおっぱい姿で一杯の
変態紳士マララギくん」
「なぜわかる!またテレパシーか!?第一そんな奇妙な名前で僕を呼ぶな!」
「あら、本当に羽川さんのおっぱいのことを考えていたのね、正直に言うなんて
、びっくりしちゃうわ」
「しまった!鎌かけられた!」
「阿良々木先輩、今まさに女性と行為に及ぼうとしているのに他の女のことを思
うのは流石に失礼極まりないと思うぞ」
「いいのよ神原、阿良々木くんは『男の子』だから―」
「そうだな、確かに阿良々木先輩は『男の子』だからな―」
「ちょちょちょっと待てお前ら!納得したのならどうして僕にホチキスを向けたり
左手に指サックを握ったりする!」
なんだか、ホラー映画でいう独りはぐれたキャラの末路がだんだん被ってきた気
が―
「「ちっ」」
「なんか舌打ちされた!」
「まあいいわ、とりあえす、阿良々木くんは私の下着のずれを透視してむしゃぶ
りつきたくなるようなエロい姿をうぇっへっへっと妄想していたのね」
「流石は阿良々木先輩、女子の下着姿を透視し妄想にふけることなど造作もない
のだな、いやあ恐れ多い、私にもその術を伝授してくれ。なあにタダでとは言わ
ない、よければこの身体で」
「僕はそんな特殊技能は持ち合わせていない!そして神原はどさくさに紛れて僕に
痴態を働こうとするな!」
そしてまだあったのか、「うぇっへっへっ」の笑い声。
確かあの時は腰の話だった気が―
「あらいやだ、阿良々木くんが懲りずにまた視姦を」
「ああ…もっといやらしい視線で舐め回してくれ阿良々木先輩。どんどん気持ち
よくなってしまうではないか―」
「してねえよ!もう帰れお前ら!」
68Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/11/21(土) 02:47:32 ID:sCkx5eKZ
以上、雑談終わり。
「へえ…意外なものね」
「確かに…期待を裏切るとはこのことのようだな」
「なんだか悪い方向にしか聞こえねぇ!」
それもそのはず、戦場ヶ原と神原は、ズボンを下げられその姿をあらわにした僕
の股間のピストルを見てそんなことを言うのだから、男としての機能を否定され
た気にしかならない―
「まあ、ここまでしたわけだし、気持ち良く体積を測ってあげましょう。神原、
準備はいい?」
「もちろんだ戦場ヶ原先輩。して、どのようなマニアックなプレイをご所望なの
だ?」
「それは……そうね、阿良々木くんに聞いてみましょう。ねえ阿良々木くん」
「そこで話を振るなよ!てかなんで僕が答えなきゃいけないんだ!」
「 縊 殺 と 刺 殺 、 ど ち ら が 嫌 い か し ら ? 」
「また嫌いなほうしか選べないのかよ!」
有無を言わさぬ表情(ハサミ&ホチキス、通称:双剣『キールハサメール』装備済)

しかもその後ろから神原の双眼が毒々しく光る!
蟲く触手!迫るホチキスの刃!
さて絶体絶命劫殺の危機!どうする阿良々木暦!
「……せい…ふく」
「「えーなーに聞こえなーい」」
「僕のなけなしのプライドを潰して捻り出した言葉が棒読みで否定されたっ!?」
「大声じゃないと、聞こえないわよね、ねえ神原?」
「うむその通りだ戦場ヶ原先輩。私も最近阿良々木先輩を見ると急に耳が遠く」
「わかりました!制服がいいです!制服姿で僕を気持ちよくして下さい!」
「あら、ちゃんと言えるじゃない。でも、誠意が足りないわね」
「じゃあ何て言えばいいんだよ!」
「恐れ多くも戦場ヶ原ひたぎ様この下僕犬である私をその麗しき制服姿で見下し
、嫐り、弄び下さいお願いします」
「私は!私のターンは!?」
「うるせぇよ神原!あーもー!
恐れ多くも戦場ヶ原ひたぎ様!この下僕犬である私阿良々木暦をその麗しき制服姿
で見下し嫐りちゃっちゃっと弄んじゃって下さいお願いします!」
「よく言えたわねらぎ子ちゃん、ひたぎお姉さんが褒めてつかわしてあげる」
「なんだかうれしくねぇ!そして何でそのあだ名をお前が知っている!」
「それはもう、神原から根掘り葉掘り」
「全内容筒抜けだった!」
「いやだなあ阿良々木先輩、昼間から掘るとわざわざ連呼しなくともいつだって

「僕は一度も言ってねえしやってねえよ!第一そっちの方向に持ってくんじゃない!

69Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/11/21(土) 02:48:02 ID:sCkx5eKZ
「じゃあ神原にもご褒美をあげないといけないかしら。神原、今から三分間、阿
良々木くんに好きな台詞を言わせていいわ」
「ご褒美って何のだよ!」
「わーい!戦場ヶ原先輩のご褒美ー!」
喜びのバーストストリーム状態の神原。
感情の起伏に合わせて蔓の触手も動くようだ―
「おい神原!どさくさに紛れて僕の身体に一層触手を巻き付け―もごっ!?」
神原の触手が僕の口に猿轡を噛ませる。
「さてどんなことを言ってもらおうか阿良々木先輩、BL小説の暗唱にらぎ子ち
ゃん妄想の具現化に…」
「もがー!ぐがー!」
意訳:方向性がいささか間違ってる!
なんだか台詞だけでは済まない気が―
「決めたっ!」
「あら、素晴らしい台詞じゃない。流石私の後輩なだけのことはあるわね」
「ぐももまー!」
意訳A:何で言う前からわかるんだよお前ら!
「いやあそれほどでも、ではいくぞ阿良々木先輩」
と言って、僕の口の猿轡が外され、神原の目の前に引き出された。
「ではモミアゲをさすりながらこう答えてくれ。『神原、お前の全てを盗ませろ
』」
「心だけじゃないっ!?ていうか自慢できるほどモミアゲはないっ!」
あと別にV世でもない。
「はーい阿良々木くん、残り1分で復唱要求。神原の為に頑張れー」
「ここは六軒島かよ!?そして何を頑張るんだよ僕は!」
「神原なだけに」
「どこもウマくねぇよ!」
なんだか神原の口元に不敵な笑みが浮かんだ気がするが、もう気にしていたら時
間がない。
「神原、僕にお前の全てを―」

「 ― 承 知 し た ― 」

神原の唇が、僕のそれと重なる。

70Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/11/21(土) 02:48:40 ID:sCkx5eKZ
「んんっ!?」
しかも舌入れ。
何だこの状況はまるで僕がギャルゲー原作アニメの第2〜3話あたりの主人公みた
いじゃないかいやそもそも神原のようなキャラは本来キスより先に交差点でぶつ
かってラッキースケベからルート入り可能となるわけで断じてこのような爛れた
エンドを辿るべきでは――

ダメだ、考えれない。
こんなことを思っている間にも、神原は手慣れた舌つきで僕の口腔内を舐め回し
、絡ませてくる。
僕はこういうことは勝手がわからない、為すがまま、されるがままだ。
ああ、僕の口腔がどんどん神原に犯され、毒され、汚染されて―
「神原!ねえ神原!?何をしているの神原!」
「ひゃい!?」
いきなり声を荒げる戦場ヶ原、その顔には、焦燥と怒りのの色が見てとれる。
僕とキスの最中に呼ばれた神原も、慌てて身体を離したからか、舌が全然回って
いない。
「神原、誰が唇まで奪っていいと言ったかしら」
「しょ…しょれは…」
しどろもどろに言葉を濁す神原。
やべぇ、真っ赤にした顔がかわいすぎる。
「 そ れ は ? 」
かたや射殺せんばかりの目で神原を睨み付ける戦場ヶ原。
なんだかこのまま「目からビーム!」とか出されても納得してしまいそう…。
「…阿良々木先輩が欲しかったから…」
なんだか神原らしくない純粋な理由。
「 そ れ と ? 」
その理由に違和感を感じたのか、さらに問い詰める戦場ヶ原。
確かに、いつもの神原なら「阿良々木先輩のスウィートスポットを探していた」
のような紳士も裸足で逃げ出すような理由が飛んでくる筈―

そう思ったのは、僕だけでなく、戦場ヶ原もだった。
いや、世界中の誰もがそう思ったかもしれない。
人間、予想外のことが起きると何の行動もとれないのが本来の姿だという。
だからこそ、その神原の言葉に僕も戦場ヶ原ひたぎも対応出来なかったのかもし
れない―

「―戦場ヶ原先輩が、うらやましかったのだ―」

71Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/11/21(土) 02:49:29 ID:sCkx5eKZ
場を支配する沈黙、色を失う空気。
夏の風鈴の音だけが聞こえる、そんな三人だけの壊れた世界―

「―ふふっ、ふふふっ、うふははははははあはははあははあはははははははは―


関を切ったかのように笑いだす戦場ヶ原。
その笑いはまるで悪魔が堕落して美味そうな人間を見つけた時のような―
「あ゛ーっはっはっはっは、あ゛あっばっばあ゛ばば――あ゛れ?おがしいわ゛
ね、どこがに舌でも゛」
「作品が違う!どうして直江津まで来て魔法少女にならないといけないんだ!」
第一、僕は小5にして世の中を達観視できる人間にはなりたくない。
それに真っ赤な服、お前にはあまり似合わなそうだしな…。
「私にやらしくしてくれないのが、阿良々木くんなの」
「わかりにくい倒置法を使うなっ!」
ていうか、やらしくしないといけないのかよ!
「時は2004年、まだ原作者が『京都の20才(永遠の)』と呼ばれていた時代―」
「『(永遠の)』の所に言い知れない悪意の塊を感じる!」
「あら、こんなので『感じちゃう』なんて、阿良々木くんはどれだけ早漏敏感サ
ラリーマンなのかしら」
「またその作品かよ!」
だから魔法の呪文で蘇生は出来な(以下ry)

「―それにしても神原、私が『うらやましい』なんて、大層気持ちのいいことを
言ってくれるじゃない」
「いやあ…それほどでも」
「確かに目の前で阿良々木くんが羽川さんのおっぱいを揉みしだいていたら、私
でなくとも恨めしく思っちゃうわ」
「勝手に恨めしく思うな!」
「まあ、阿良々木くんが超弩級のヘタレであるかぎりこんなのは杞憂と言えるん
だけど」
「なんだか凄く低く見られてる!」
第一、お前が僕の彼女である限り、そんなことはしたくても出来そうにない。
「ねえ阿良々木くん、今私と『したい』って思ったでしょ」
「何をだよ!」
再びテレパシー能力発動!
「大外刈り」
「投げ技かよ!」
ちなみに、僕は柔道はやったことはないが、でっかい妹に何度かかけられ気絶し
た事があるので少しは把握している。
目覚めた時火憐ちゃんが顔を真っ赤にしていただけで、命に別状はなかった。
けど、あの時のことを聞こうとするとなぜいつも顔を真っ赤にしてM.50で駆け抜
けるのか不思議で不思議で―
「それはそうと、いくらこの状況を打開したいからといって、話を逸らしすぎよ
阿良々木くん」
「いつの間に僕のせいにされてる!」
確かに脳内では大いに脱線していたが。
72Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/11/21(土) 02:50:06 ID:sCkx5eKZ
「本題に戻るわよ。神原、私に対してそんなことを思った罰を与えます」
「やった!戦場ヶ原先輩の罰!」
「やっぱり喜んだ!」
「いや、この場合、『悦んだ』という表現の方が適切ではないかしら阿良々木く
ん」
「なんか方向性が間違ってる!」
というか、罰って何なんだよ。
「罰として、神原には阿良々木くんの口腔を与えます。持てる限りのテクニック
で阿良々木くんを快楽の奥底へと引きずりこんであげなさい」
「なんか罰じゃねえ!」
さっきと状況が全く変わらないという悲しい現実。
「了解したぞ戦場ヶ原先輩。だがしかし、それでは戦場ヶ原先輩はどうするのだ
?私に先に口を与えて後からというわけにもいかないであろうし…」
確かに神原の言う通りだ。
これでは、戦場ヶ原が一方的に僕を神原にプレゼントしているだけに過ぎない。
何かウラでもない限り――ウラ?
僕を神原に与えることで生まれる利益?そんなもの―
「私は大丈夫よ。むしろ神原が可哀相なくらいだわ」
「…どういう意味だ、それは。」
言い知れようの無い不安。
「今にわかるから」
何かを企んでいるとしか思えないその言葉。
そして戦場ヶ原は身体を僕の腰の高さにし―

「―代わりに、阿良々木くんのモノは私だけ―」

と言って、ズボンを下げられ剥き出しになった僕のモノに舌を這わせ――。

73Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/11/21(土) 02:51:36 ID:sCkx5eKZ
とりあえずここで一旦区切りだぜぃ!
他にもハロウィンネタで書いたのがあるが規制でタイミングを失った…助けて火憐ちゃん
74名無しさん@ピンキー:2009/11/21(土) 03:03:19 ID:9r1Qm4Ol
よし、そういうことならちょっとサーバーの時間を弄ってくるか
75名無しさん@ピンキー:2009/11/21(土) 09:18:57 ID:zwMCyN45
>>63
さすがのフェラ描写 まさしくわっふるわっふる
ちっぱいに擦り付けて出すのも大好きだー

(ぷにけっと20) (同人誌) [UROBOROS] まいまい×すねいく-Preview- (化物語)
http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org379769.zip.html bake
なにか感化されて創作できそうな気配が…… ちょっと重い。
76名無しさん@ピンキー:2009/11/21(土) 10:39:04 ID:1RfEX4zx
>>75
画像の一枚や二枚ならともかく、同人丸ごとのうpとかやりたきゃ
角煮なりVIPなり然るべき板に行ってやれ
大体お前は書き込み時間からして角煮に張った奴と同一人物だろ
レスに対する反応が欲しいのなら、あっちで大人しく引きこもっててくださいよ
77名無しさん@ピンキー:2009/11/21(土) 17:02:35 ID:PmKt6Rc8
>>75
死ね
氏ねじゃなくて死ね
78名無しさん@ピンキー:2009/11/21(土) 17:43:33 ID:4/v1eyZL
>>75
そうだぞ。たとえ此処でなら同好のお兄さんがいっぱい居て
SSの燃料にすることがあったとしても、丸ごとupはたまにしか
しちゃいけないんだ。

それはそれとして、うたたね珍しく本気だなw
撫子他でどこまでやってくれるかは分からないが。
こんなものを貼るなんて>>75は、全く、あれだよな
79名無しさん@ピンキー:2009/11/22(日) 00:57:58 ID:ZWS/0Oqh
こんな流れだが言わせてもらおう
>>67GJ!
スレの流れがどうなろうと、俺はお前を待ってるからな。
80名無しさん@ピンキー:2009/11/22(日) 02:06:39 ID:LCdpMG94
>>56
神原のお祖母ちゃんだろ
81Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/11/22(日) 03:14:42 ID:qNGrCIsy
>>79
ありがとう…懺悔の値打ちもない漏れだけど、頑張ってみるよ!

・するがローズE


すべては夢だと思いたい。
いやそれは夢でないからそう思えるのであるのだから本来夢であるなら夢を夢と
して意識してみることなどできるはずもなくてそれを前提として現と夢は区別さ
れるべきであって断じてそれが実現されるべきでは―

そこには、上の口をかわいい後輩に汚され、18年間育ててきた男のピストルを彼
女に咥えられる童貞力満載の男子高校生の姿があった。

ていうか、僕だった。

「上から神原が刺激して、下の私が受け止める、まさにコンビネーションプレイ
だと言えるわね」
「またプレイにつけてうまいこと言おうとしてる!」
「阿良々木くん、ひたぎさんに座布団一枚」
「この状態でどうやって持ってくるんだよ!」
ていうか自分で座布団頼むなよ!

状況を整理しよう。

今、僕は神原の部屋で手足を蔓で縛られズボンを下げられ屹立した中華キャノン
を剥き出しにし上から神原に大人のキスをされ、下から戦場ヶ原にシャッツオを
咥えられている。
「ちなみにカベシャッツオというのも存在するぞ阿良々木先輩」
「…もう何読まれても驚けねぇよ…」
僕にも欲しい、テレパシー。
「ではそんなところで、神原、上から始めなさい。私は様子を見て下から加勢す
るから」
「承知!阿良々木先輩のバベルの塔が建造できるよう精一杯努力させていただくぞ
戦場ヶ原先輩!」
「僕の家はよろず屋じゃない!」
いや、妹二人なら、そういうことをしてなくもないが…。
というかあいつら、本職は何なんだよ。
82Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/11/22(日) 03:15:55 ID:qNGrCIsy
「―では、始めるぞ―」

刹那、二人の唇が重なり合う。
神原は口の中でも僕を激しく求めてくる。
僕も出来る限りそれに答えようと、舌を神原に絡ませる。
「んんっ…んっ…!」
神原の舌が口腔の中を縦横無尽に駆け巡る。
それを拙いながらも必死で追いかける僕。
まさに協奏曲、追いかけるフーガ。
二人の口内にオーケストラの音色が響き渡る―
いつしか、口腔内では僕と神原のコンサートが始まって―

「見れば見るほどイライラとしてくるものね、人に自分の所有物を目の前でいい
ようにされるというのは」
僕は所有物扱いかよ!
―と言いたかったが、口は神原にふさがれていた。
「私もこのイライラと性欲を解消したいから、そろそろ始めます」
イライラと性欲を同列に並べちゃった!
「いや違うわね、始めさせて…くれませんか…始めてあげても…いいのよ…始め
て…みましょう」
また語尾で悩んでる!

「―ではいくわよ、阿良々木くん」

既に神原の上での攻勢によって屹立していた僕のソレ、その先端に戦場ヶ原が舌
を這わす。
その舌づかいと刺激は何とも繊細で、彼女らしさに満ち溢れていた。
こんな所でも戦場ヶ原らしさを感じるなんて――ああ、これがよく言う『感じる
』ってヤツなのか。
だとしたら、それはとても的を射た表現だと僕は感じる。
ここまで性を突き詰めてしまえば、火憐ちゃんが歯磨きで絶頂に達した理由がわ
かる気が―。

83Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/11/22(日) 03:16:55 ID:qNGrCIsy
―じゅるっ、ぺるっ、ろじゅっ―
そんなことを考えている間にも、上でも下でも僕を快楽の海にに沈める工程はつ
つがなく行われていた。
沈むは快楽、浮かぶも快楽。
同じ楽なら沈まにゃ損。
「結構時間がたった気がするけど―まだ本格的には来ないわね阿良々木くん」
―いや、実は結構限界近いです、はい。
理性のジークフリート線が力強い粘りを見せてくれているだけで、各所で前線に
綻びが出ています、はい。
「上は大丈夫そうだから―そうね、下をもっと過激にしましょう」
と言って戦場ヶ原が僕のモノをその口に咥える。
―ヤバい、超過激。過激派襲来。
僕の股間の安田講堂がお祭り状態にっ!
嗚呼っ!学生運動!

―じゅる、ずずっ、れろっ―
戦場ヶ原が僕の先にちろちろと舌を這わす。
先だけでは我慢出来なくなったようで、あの手この手を使い僕の発射を早めよう
とする。
いつだったか言ってた、加速装置を使うかのように。
「たしか…ココを刺激すれば早くなるのよね?神原」
「ひゃい?らりかり、ろろをしへきるれりゃ…」
「いいのよ神原。わざわざ阿良々木くんと気持ち良くなる過程を止めてまで私の
言葉に答えなくとも」
「…ひゃい」
再び黙り込み、口に専念する神原。
上のコンサートホールは、再び演奏を始めると―
84Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/11/22(日) 03:18:27 ID:qNGrCIsy
―とかゆっくりモノローグ語ってる場合じゃねえ!
もう!もう下が気持ち良くて気持ち良くて!
理性が!理性がフライングダッチマンで!
我慢しろ僕!我慢だ我慢だガマン汁!
こんなところで出すわけには―

「阿良々木くん、もしかして『出す』ことを恥ずかしく思ってない?」
「!」
僕の表情が歪んだのを知ってか知らずか、さらに言葉を続ける戦場ヶ原。
「私も神原も、『阿良々木くんの貞操を奪う』という行為に及んでいるこの時点
に至るまでに沢山の羞恥心の壁を越えてきたのよ。それに対して、自分を少しも
さらけ出さずにひたすら自己防衛に走るような弱虫な人を相手にしていたらどう
思うかしら?」
それは―確かに、至極筋の通った話かもしれない。
「第一、私はヘタレな阿良々木くんを好きになったのであって、卑怯でズルい阿
良々木くんなんて告白しようとも思わないわ。いや、むしろ視界に入れたくもな
いくらい」
そこまで差があるのかよ!
ていうかその藤木くん状態はヘタレと何か差があるのか!?
もういい!我慢の限界だ!それならお前の口腔内に溢れるくらい出して―

「それを待ってたのよ、私は。神原!」
「ひょうひ!」
その刹那、神原の蔓が僕の下半身(主にザ・タワー)に絡みつく!
「うあっ!」
神原の蔓がそのグリップ力を最大限に活用し、僕のモノを上下に振動させる!
棘の有効活用法を見出だしてる!
「そうよ神原、もっと激しくしていいわ。あとそろそろ唇を離してもいいのよ」
「ひゃい…戦場ヶ原先輩」
やっとまともな呼吸が出来たからか、それともこのシチュに興奮しているからか
、神原は全身を火照らせ、肩で息をしていた。
その間にも、僕の股間は激しく揺さぶられ、秒読み段階に突入。
「やめろお前ら!このままだと―」
「 出 る ん で し ょ う ? 」
「えっ…まあ…そうだけ…はうあっ!?」
神原の蔓が僕の棒を突然締め付ける。
「いいのよ阿良々木くん、出そうになったら、こうやって、焦らして焦らして爆
発直前まで貯めさせてあげるわ」
「ちょっと!そんな事―痛っ!」
「おや、少し締め付けが強すぎたようだな。しかし、出させないためにはこれく
らいの力が」
「やめろ!千切れる!18年間絶えず苦楽を共にしてきた相棒が悲鳴をあげてる!」
由緒ある阿良々木家の家名断絶が秒読み段階に!
「『棒』つながりなんて、阿良々木くんもうまいことを言うのね、神原、発射1回
。」
「座布団じゃないっ!?」
「承知したが戦場ヶ原先輩、流石に仮にも男の子であるらぎ子ちゃんに空射ちさ
せるのはなんというか…」

「心配しなくていいのよ、神原。全て口で受け止めるから」

―衝撃の発言。
あの生コンのような貞操観念はどこへ消えた。
お父さん、あなたの娘ひたぎは今まさに彼氏に無理矢理フェラして出させて飲み
干すという下手な性行為よりもよっぽどエロティシズムに溢れる行為をしようと
しています―。
85Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/11/22(日) 03:20:10 ID:qNGrCIsy
「私は!私の分の阿良々木先輩は!?」
「突っ込むのはソコかよ!」
「え、阿良々木くんがアソコに突っ込みたいって?」
「大いに聞き違いだよ!」
てか、そもそもこの全身捕縛状態じゃ無理だから!
「それはまだ駄目ね。私の心の準備ができていないから」
生コン貞操観念、復活。
お父さん、あなたの娘ひたぎは『ある程度』立派に育ちました―。
「もし今そんなことをしたら――私が、阿良々木くんを嫌いになってしまうかもし
れない。それは私が一番恐れていることだから、まだ駄目としか言えない―」
その通りだ。
戦場ヶ原にとって、母親に関する出来事は未だ心の多くを占める。
それこそ、体重の9割を奪われる程に。
そんな彼女の心に、僕は干渉することはできないし、する資格もない。
もし無理にでも干渉しようとするなら、それはより一層彼女を傷つける事になる
し、それは傲慢というものだ。
だから、これは彼女の中での自己解決を待つしかない、それが何年かかろうとも
待ち続けて―。
それが、「人を愛する」ことの業なのだと僕は思う。
「―それに、『おあずけ』を受けている阿良々木くんの顔、とても虐め潰し甲斐
があるから」
「なんかしみじみモノローグ語って損した!」
そもそも何なんだよ、「虐め潰す」って。
「じゃあ行くわよ、阿良々木くん、それと神原」
「…わかった」
「承知した」
86Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/11/22(日) 03:22:41 ID:qNGrCIsy
再び、神原の蔓が激しく上下に動き出した。
そのテクニックはまさに甘言褒舌、動きだけで神原を感じられるほどだった。
揺さぶるような激しさと、相反する快楽の融合。
それでいて寸分のスキもない、快楽に満ち溢れた動作。
気を抜いたら、それだけでイッてしまいそうで―
「あむっ」
戦場ヶ原が再び先端を咥える。
器用に舌で刺激され、僕のアソコはギンギンにそそり立っている。
こちらは普段の暴言毒舌とは反対、甘く繊細な動きが伝わってくる。
どこまでも甘い旋律と、どこまでも激しい伴奏。調べはまさに協奏曲のよう。
そんなWコンボの中で、童貞である僕が長く堪えれるわけがない。
頭は沸騰、欲望は迷走、股間は暴走の三拍子。
まさに、僕の青春のリビドーを具現化したものが発射されようとしていた。
「―戦場ヶ原っ!そろ―そろっ!」
もうっ―溢れ出して―しまうっ―

「はーいいらっしゃい阿良々木くん。私 の 中 に 。」
「あっ―あっ――アアッ―――――――――っ!」


射精した。
戦場ヶ原の口内に射精した。
自分でも一回にしては信じられない位の量に驚く。
本で読んだ「一升の精液」というのも、あながち嘘ではないのかもしれない。
僕の白濁の液体は、戦場ヶ原の口から溢れ出しただけでは飽き足らず、顔や鎖骨
、服に畳まで汚していって―
「げふっ―!がふっ!ごふっ――」
「せっ…戦場ヶ原ッ…大丈夫か?」
大量の液体を一度に浴び、狼狽の表情を隠せない戦場ヶ原。
口元からは、白い液体が溢れ出していた。
「んっ…んんっ…」
僕から離れ、口に精液を含んだままおもむろに立ち上がる戦場ヶ原。
呼吸に合わせ、精液が泡を作る。
「おい戦場ヶ原、そろそろ飲むか吐くかしないと息が―」
続かない。

言おうと思ったが、その必要はなかった。
それは僕の視野が狭くなっていたのかもしれない。
だが、ここにいる人物が僕と戦場ヶ原だけでないことを考えれば、その行動にも
誰しも納得がいっただろう。
それほどまでに、この時の僕の脳内は沸騰していたのだろうか。

「―かん…ばるっ……あららぎ…くんのっ…!!」
「はいっ…!」

戦場ヶ原と神原は、キスをした。

87Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/11/22(日) 03:28:24 ID:qNGrCIsy
…語尾の乱れ、読んでみると多いなぁ…orz
で、>>73で自分で言ってたハロウィン、頭だけ投下しますよ。

・こよみランタン@A

―ハロウィン―。
カトリックの諸聖人の日(万聖節)の前晩である10月31日に行われる伝統行事。
元々はケルト人の収穫祭であるとされ、7世紀初頭にキリスト教との融合があった
とされている。
そんな地域によっては大層な行事といえるハロウィンだが、僕はこの歳まで全く
意識することはなかった(いや、日本人なら大半の人が意識することがない筈だ)

そんな僕が急にハロウィンを意識しだしたのは、これから話す出来事のせいだと
言えるだろう。
今から始まるのは、この僕阿良々木暦がハロウィンの晩に出会ったほんの少し不
思議な話―


PM6:15 教室

「ハロウィンをします」
「…はい?」
突然、放課後夕闇時に二人きりの教室で声をあげる戦場ヶ原。
「聞こえなかったのかしら阿良々木くん、ならもう一度、『ハロウィンをします
』」
「いやちゃんと聞こえてる聞こえてる」
「ハロウィンを…しなさい…ハロウィンを……して…あげても…いいのよ…ハロ
ウィンを…」
「語尾で悩むな語尾で!」
そろそろ慣れろよ、語尾。
「突然だけど阿良々木くん、ハロウィンといっても、私何をしたらいいかよくわ
からないの」
「じゃあやるなよ!」
「なら阿良々木くんは、ハロウィンに対して何か知っていることでもあるのかし
ら」
「う……」
確かに。
日本人には馴染みの薄いイベント、ハロウィン。
当然僕も馴染みが薄いわけで、知っていることなんて一握りだ。
「さしていうなら…『トリック オア トリート』くらいかな、あのお菓子貰える
やつ」
毎年毎年ハロウィンになると、妹達が「トリックオアトリートッ!」と言ってお菓
子をせびりに来る(あげないと妹達による鬼の様な折檻)ので、コレだけは覚えて
いる。
88Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/11/22(日) 03:28:50 ID:qNGrCIsy
「トリックオアトリート…へぇ、やっぱりみんなそれなのね、平々凡々とした阿
良々木くんらしいわ」
「そんなに僕が平凡で嬉しいよ」
最近、平凡ならぬ変態と見なされることが多いから困るんだよな…。
「 トリック オア トリート 」
「…え?」
「だからトリックオアトリートと言ってるじゃない、どちらを選ぶの阿良々木く
ん」
「いや…唐突にそんなこと言われても…」
「あらそう、なら仕方ないわね」
と言って、戦場ヶ原はおもむろに制服のボタンを右手で外しはじめ、左手をスカ
ートの内側に突っ込んで何かを弄るような動作をし―

 ホ チ キ ス  or   わ た し ?
「 ト リ ッ ク オ ア ト リ ー ト ? 」
89Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/11/22(日) 03:30:21 ID:qNGrCIsy
以上!
書き終わるのはクリスマスくらいになりそうだぜ!
で、クリスマスネタも書くと。
過疎に負けるなー。
90名無しさん@ピンキー:2009/11/22(日) 06:22:39 ID:43biaDI5
ガハラさんがハロウィンとかいうとホラー映画の方になりそうw
91名無しさん@ピンキー:2009/11/22(日) 08:49:10 ID:TxN0EhkJ
トリックアンドトリート?
92名無しさん@ピンキー:2009/11/22(日) 08:52:51 ID:ykP0Fxng
ガハっさん! 可愛く言ってるけどそれ普通に脅迫だよガハっさん!

>>81
どっちの話もGJ〜。
93名無しさん@ピンキー:2009/11/22(日) 10:11:56 ID:ZWS/0Oqh
>>81
GJ!すごい仕事量だな
94名無しさん@ピンキー:2009/11/22(日) 11:33:09 ID:ekcNQZDO
>>81
GJ!
神原好きにはたまらないぜ!
95名無しさん@ピンキー:2009/11/22(日) 21:52:30 ID:iGmzL6eM
さて、今日は良い夫婦の日だしくっついたら一番バカップルそうなコンビ決定戦しようぜ!

人識×出夢
96名無しさん@ピンキー:2009/11/22(日) 22:15:42 ID:2y9aW4tZ
>>89
GJだぜ、
俺も同じように規制中だった上に、書き溜めてたネタともろ被り(ガハラさん、ハロウィン)で驚いた。

てか最近規制多かったっぽいから、過疎ってるのは一時的なんじゃね? と予想。

>>95
非通知兄妹
97名無しさん@ピンキー:2009/11/22(日) 23:34:29 ID:Xf6NDd8f
>>81
GJ!
こういうシチュエーション大好きだ
98名無しさん@ピンキー:2009/11/23(月) 00:04:08 ID:tihnaHDl
>>95
七花&とがめ
99Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/11/23(月) 02:47:51 ID:6Bo3RpN6
>>96
いや、ハロウィンではガハラさんパートは少なめ、ていうか、アニメ1〜10話までの羽川的な役割の予定。
みんなの要望に答えるため全女性ヒロイン(オノノギ・カゲヌイ以外)を書くぜ!

…とは言ったが、忍がわからない…キャラ崩壊すると思うが許してちょ
100名無しさん@ピンキー:2009/11/23(月) 03:46:14 ID:SuOt05T3
じゃあ斧乃木ちゃんと影縫さんは俺が書くかな。
101名無しさん@ピンキー:2009/11/23(月) 05:51:05 ID:vSehfbfR
みんな頑張れ!
俺は大人しく全裸待機だぜ
wktkして待ってます
102名無しさん@ピンキー:2009/11/23(月) 11:06:24 ID:N2MNENpc
>>95
神原×火憐
103名無しさん@ピンキー:2009/11/23(月) 15:19:47 ID:RmIXvFw/
おさない!
かわいい!!
すばらしい!!!
104名無しさん@ピンキー:2009/11/23(月) 17:00:38 ID:6EmF84eh
お さない
か わいい
し ょうじょ
105名無しさん@ピンキー:2009/11/23(月) 20:31:24 ID:o6HQHG2K
トリックオアトリート
犯してくれないといたずらしちゃうぞ
106 ◆zO7AQfurSQ :2009/11/23(月) 21:33:56 ID:lUSFpuCX
ラスト投下
>>63からの続きです


「千石、スカートはもういいよ」
結局ずっと握りっぱなしだったスカートを捲り上げる拳は僕の言葉でようやく解放される。
膝上辺りまで戻された裾の中に僕は手を入れた。
すでに機能を果たさないほどにぐっしょりになった下着に手をかけ、ゆっくりとずり降ろして脱がす。
「千石、入れてあげるから足広げて」
「う、うん……暦お兄ちゃんの、撫子に入れて」
千石は恥ずかしそうに目をそらしながら言った。
すすっと足が開き、膝が立てられるとスカートが捲れて千石の性器が晒される。
源泉に直接口をつけて溢れ出る蜜を啜ろうかとも思ったが、ひくひくと蠢くそこはすでに待ちきれないといった様子だった。
僕は千石の膝裏に手を当ててより大きく開かせながら自身の肉棒を秘口に押し当てる。
「千石、入れるよ」
「んっ、んあああん!」
千石の返事を待たずに挿入し、一気に奥まで突っ込むと千石の身体がびくんと跳ねて反り返った。
襞がキツく肉棒を締め付け、より奥に引き込もうと蠕動を繰り返す。
僕はそのまま動かず、押さえていた足を解放して様子を見る。
千石は声が出ないように口元を塞ぎながらびくびくと痙攣していた。
頬や頭を撫でながら聞いてみる。
「千石、つらくないか? 大丈夫か?」
初体験というわけでもないが、全体的に成長が控え目な千石なので気を使うに越したことはない。
まあ、もっとも。
僕の方は気持ち良すぎてとてもやめる気にはならないのだけれども。
「すごい、気持ちいいよ、暦お兄ちゃん! だって、撫子は」
千石はそらしていた顔を真正面に向けて視線を合わせる。
頬を撫でる僕の手に自分の手を添えながら、恍惚とした表情で僕に微笑む。
「暦お兄ちゃんの前では日本一エッチな中学生だもん」
……ああ。
妹たちといい千石といい。
中学生なんてまだ子どもみたいなものなのに。
どうして時折こんな魅力的な一面を見せてくるのだろう。
僕は知らず知らずのうちに腰をより深く突き出し、千石の子宮口に亀頭でキスしていた。
「ふぁぁん! 暦お兄ちゃんの、撫子のお腹の一番奥に、当たってるよぉ!」
「千石、千石、千石」
僕は千石を呼びながらゆっくりと腰を動かし始める。
制服の上着の裾から手を入れてすべすべのお腹を撫でると、にちゃり、と自分が出した精液が指に絡む。
僕はそれを塗りたくるように染み込ませるように千石の胸に練り伸ばしていき、膨らみを軽く揉んでやった。
107 ◆zO7AQfurSQ :2009/11/23(月) 21:36:17 ID:lUSFpuCX
突起にも念入りに絡め、時々きゅっとつまんでやる。
「あっ、あっ、身体中が、暦お兄ちゃんで染まっちゃう! 撫子、全身が暦お兄ちゃんでいっぱいになっちゃうよ!」
「染めてあげるよ千石、お前は僕のものだ」
僕が指を千石の口元に当てると、千石は絡みついた精液を舐め取る。
何度も指で掬っては千石の口に含ませ、ある程度溜まるごとに千石は喉を鳴らして飲み込んでいく。
「うん! 撫子は、暦お兄ちゃんの、ものだよ! 命だって助けてくれたし、撫子の身体でよければ、好きに使って!」
きゅうううっと蜜壷の締め付ける力が強くなる。
その様子からもう千石の絶頂が近いらしい。
僕も我慢せず自分の欲望に忠実になることにした。
「千石っ、いくよ! 僕の精液、中出しするよっ!」
「うんっ! 暦お兄ちゃんの、撫子の中に出して! 撫子のあそこでいっぱい気持ちよくなってっ!」
千石の言葉に興奮度は一気に上がり、射精感が押し寄せてきた。
僕は千石の腰を掴んで大きく激しくピストン運動をする。
抜けるギリギリまで腰を引き、子宮口まで一気に突く。
お互いの名を呼びながら幾度もそれを繰り返し、やがて限界が訪れた。
「千石っ、千石……っ…………うっ! ううっ! うあっ! あっ! あっ! ああっ!」
びゅくっ! びゅくびゅくびゅくっ!
肉棒が震え、ついに僕は千石の膣内で射精した。
千石の子宮目掛けて精液が激しく噴射され、それを受け止めるたびに千石がびくんびくんと身体を痙攣させる。
声も出ないのかぱくぱくと口を動かし、身体を捩らせた。
僕はその震える腰を掴んで最奥まで入れてぐりぐりと身体を揺すり、最後の一滴まで千石の中に注ぎ込む。
「こっ……暦、お兄ちゃ……」
不規則な呼吸をしていた千石の動きが突然止まり、慌てて様子を伺うとどうやら気を失ってしまったらしく、かすかな寝息が聞こえる。
僕はその寝顔にそっと口付けをした。

* * *

結局。
しばらく千石は目を覚まさなかったので後始末は全部僕がした。
汚してしまった制服を脱がせて身体を濡れタオルで拭き、新しい着替えを着せてやる。
思った以上に身体を汚してしまったので、神社裏の水道を何往復もするハメになった。
全てを終えて千石を背負いながら山道を下り、階段をおりきったところで千石は目を覚ました。
何やら表情や顔色を様々に変化させて慌てていたけど、なだめて背中から降ろすとすぐに落ち着く。
108 ◆zO7AQfurSQ :2009/11/23(月) 21:37:36 ID:lUSFpuCX
恥ずかしいのか目を合わさず俯き、別れの挨拶もそこそこに走っていってしまった(送ってやろうかと考えていたんだけどな)。
僕も帰宅することにする。
家に帰り、制服を脱ごうとするとポケットに何か入っているのに気付いた。
「あ……」
千石から脱がした下着。
中学生の履いていたパンツ。
愛液で湿っている布。
「……………………もらっておくか」
阿良々木家の家宝にしようっと。







はい、ここまでです。
長々と駄文を撒き散らしてすいませんでした!


>>99
待ちに待ったするがローズ、素晴らしい!
そして投下早い!
いろいろ期待して待機してます!



これからはなるべく全文完成してから投下するようにします。
ぐだぐだで申し訳ありませんでした
109名無しさん@ピンキー:2009/11/23(月) 22:08:17 ID:FyggIGRy
後代の阿良々木家の皆さんは、恐らくその頃には山のようになっている
であろう家宝の下着を見て何を思うのだろうか・・・w

日本一エッチな中学生GJでしたw
110名無しさん@ピンキー:2009/11/23(月) 22:23:51 ID:OZCh4LVf
GJ!開封してすぐおいしくいただきますた!
 
111名無しさん@ピンキー:2009/11/23(月) 22:59:47 ID:UVnOCLnI
GJ、エロをエロく上手く書ける人ホント尊敬する。
しかし全然過疎って無いじゃないか。
投下する隙が無いw
112名無しさん@ピンキー:2009/11/23(月) 23:26:45 ID:arlKspF7
>>111
遠慮せずにどんどん投下しちゃえ
113名無しさん@ピンキー:2009/11/23(月) 23:59:32 ID:UVnOCLnI
 小ネタならともかく、ちゃんとした作品の投下があった直後は投下控えるようにって、
どっかのスレで誰かが言ってたから。
尤もな事だと思うし。
明日のお昼休みごろにでも。
114名無しさん@ピンキー:2009/11/24(火) 01:08:02 ID:KNsouHs0
そういう時は今みたいに宣言しとけば空気を読んでくれるよ
ただ言ったものの出来てないとかなると自分の首を絞める羽目になるが
ともあれ全裸にネクタイで待ってるよ
115名無しさん@ピンキー:2009/11/24(火) 01:19:50 ID:eEAFrKk/
じゃあ俺、全裸スパッツで待ってる
116名無しさん@ピンキー:2009/11/24(火) 02:35:50 ID:ObY/tmEf
俺は全裸猫耳で
117名無しさん@ピンキー:2009/11/24(火) 03:13:27 ID:AToLMaUm
保管庫読み直して思ったんだかが、瑞鳥くんは名前とか結構火憐絡みで出てくるけど、
蝋燭沢くんは名前すら一切出て来ないな。何でだろ?
118名無しさん@ピンキー:2009/11/24(火) 04:07:00 ID:eEAFrKk/
全裸猫耳ってww
>>116蕩れー。
119名無しさん@ピンキー:2009/11/24(火) 04:44:25 ID:S9a4lyHz
>113
まあ投下直後はその内容についてとか感想とか語りたいだろうしね。あまり連続投下だと忙しないかもな。
120名無しさん@ピンキー:2009/11/24(火) 04:49:08 ID:MNlDDafm
逆に言えば、それだけSSが間を置くヒマもないくらい次々と投下されてくれてるってことだから
読んでる側としては嬉しい悲鳴って奴だよな。いや本当に素晴らしい良スレだよ
121 ◆K.I.DssBEE :2009/11/24(火) 10:19:03 ID:QZWPiTYD

 寝坊して昼間の授業間に合わなかった……。
ちょっと早いですが投下します。
>>114
仰るとおり最後までは推敲が終わってないです。
ただ、一回の投下分くらいの量は出来たと思うので……。
それともう一つすみません、エロなしです。
前回のようにエロく無い、ではなくエロが無いです。
ので大変申し訳無いのですが服を着てください。


 以下は偽物語後を妄想して書いたSSです。
エロも無いですし、ギャグパートも少ないかもですし、キャラも私の独断と偏見により多少変化しています(主に戦場ヶ原)
しかも途中で終わります。
以上で拒否反応が出た方は>>145へ。
でも結構頑張って書いてるので出来れば読んでやって下さい。
122 ◆K.I.DssBEE :2009/11/24(火) 10:19:34 ID:QZWPiTYD

  001
  
  
  戦場ヶ原ひたぎと連絡が取れなくなってから2日が経っていた。
 夏休みは終わって、学校で授業が平常どおり行われるようになり、
 気分も受験シーズン真っ只中といった感じ。
 出来るだけ早くこの苦しみから開放されたいと願う一方で、
 戦場ヶ原や羽川に勉強を教わっている時間が、ただただ苦痛なのかと問われれば、
 そうとは言い切れない自分もいる。
 そんな微妙なテンションで迎えた一昨日の日曜。
 僕は何時もどおり戦場ヶ原宅を訪ねたのだが、
 勉強の用意をして、僕を迎えてくれる筈の戦場ヶ原の姿はそこには無かった。
 特になんて連絡をしなくても、
 戦場ヶ原には毎週日曜日に勉強を見てもらう事になっているからと、
 メールの一つも入れなかったのがいけなかったのかも知れない。
 夏休みの終わり頃に合鍵を貰っていたから中に入る事は出来たので、
 きっと近くに出かけているだけで直ぐに戻ってくるだろうと、
 そのまま1人で一刻程待っていたのだが、結局戦場ヶ原は戻っては来なかった。
 今思うと毎日の勉強(夏休み以降は日曜日の休みすらも無くなっていた)
 のせいで疲れていた事もあり、
 1日休みが出来たと一昨日は特に気にしていなかったと思う。
 
123 ◆K.I.DssBEE :2009/11/24(火) 10:20:07 ID:QZWPiTYD

  そして、翌日月曜日、つまり昨日。戦場ヶ原が学校を欠席した。
 今の彼女は携帯の連絡先のカテゴリが、
 父親、公共機関、着信拒否の3つしか無かった以前の戦場ヶ原とは違う。
 その筈なのにこちらからの電話にも出ず、
 メールでの返信すら無いので羽川と二人で心配していた。
  で、そのまた翌日の今日、10月31日。
 僕は登校前に早起きして、再び戦場ヶ原の家に向かっていた。
 一昨日は留守にしていたが、
 実は家で体調を崩して床に伏しているのかもしれない。
 戦場ヶ原の父親は中々多忙で家に居る事も少ないし、
 僕は彼に「娘をよろしく頼む」とまで言われているのだ。
 そこまで言われて、何もしない訳には行かない。
 そうでなくても、彼女の看病をするというシチュエーションに、
 不謹慎ながらも憧れたりしていた。
  こんな風に、受験生としても彼氏としても
 有るまじき浮かれた心境で戦場ヶ原の家を訪れた僕は、
 その報いを受ける事になる。
 それも飛びっきりふざけた、冗談交じりの悪戯によって。
  10月31日、ハロウィン。
 日本ではそこまで定着している訳では無いが、
 欧州等では、吸血鬼等の伝承上の生き物が跋扈する日とされていた。
 最近ではそんな事よりもトリックオアトリート――お菓子をくれなきゃイタズラするぞ、
 なんていう独特の脅し文句の方が有名だろうか。
 結局のところ今回の事件の顛末は、
 この悪戯好きとして最もお誂え向けな日に現れた、
 はた迷惑な怪異の一人勝ち、
 ただそれだけの全くもって下らないものである。
 
 
124 ◆K.I.DssBEE :2009/11/24(火) 10:20:58 ID:QZWPiTYD

002


「やっぱり居ないか……」
 チャイムを押しても返事が無いので、一応中の様子を伺ってみたが、
 戦場ヶ原家は、一昨日僕が見たときとなんら変わった様子は無かった。
 まあ、風邪で寝込んだりしていてもメールくらいは出来るだろうしな。
 となると、やっぱり何処かに出かけたのだろうか。
 しかし、僕にも羽川にも一言も言わずにというのは若干――いや、
 かなり気になる所である。
 大体、一昨日も僕達に何も言わずに約束をすっぽかしている訳で、
 それは更正する前の戦場ヶ原であっても、らしく無い事だった。
 もしかしたら書置きみたいな物があるかもしれない。
 僕は少し悪いかと思いながらも彼女の家を物色し始めた。
  ふと、こうして改めて見回してみると思うのだが、
 貝木との一件以来、戦場ヶ原の家に少しずつ物が増え始めている。
 最も、可愛らしいぬいぐるみが置かれているなんていう事は無く、
 増えたものといえば大人しいデザインの生活雑貨や、植物の鉢植え等。
 あとは、僕と二人で写った写真。
 ……未だに、彼女のこういう変化を感じるたび、感動すら覚えている自分が居る。
 ここで僕に勉強を教えている最中に、
「もう正攻法で勉強をするのは諦めて、
 流行のAO入試を狙ってみるのはどうかしら阿良々木君?
 今から一回体を二つに切断した後元に戻ります、
 なんてやったら大ウケ間違いなしよ」
 とか。
「勉強付けで気持ちが滅入っている阿良々木君に、
 心が温まるような教訓を聞かせてあげるわ、覚えておきなさい。
 世の中には、お金では買えないものが沢山ある――
 そしてそれと同じように、阿良々木君みたいな人間には、
 どんなに努力しても出来やしない事がいっぱいあるのよ」
 なんて言っていたあの戦場ヶ原の机に、
 僕と一緒に笑顔で写った彼女の写真が飾られているのだ。
 心動かされて、当然だろう。
 むしろ心躍ると言ってもいいくらいだ。
125 ◆K.I.DssBEE :2009/11/24(火) 10:21:29 ID:QZWPiTYD
  閑話休題。
 探してはみたものの、特に書置きのような物は無かった。
 そして、今日は家をいつもより30分ほど早く出てきたのだが、
 そろそろ始業の時間が迫っている。
 二人に勉強を教えてもらっておきながら、
 いざ受験ぎりぎりになって、出席日数が足りませんでしたでは笑い話にもならないだろう。
 一応、帰ったら連絡するようにと、僕の方から書置きを残して、
 もう学校に向かう事にする。
 その時、
 がちゃっ――と、丁度その時玄関の方から音がした。
「あら?」
「え?」
 僕はペン先をルーズリーフに付けた状態で、戦場ヶ原は玄関のドアを開けた状態で、
 お互いに動きを止めた。
 そして戦場ヶ原は家の中に僕が居るのを発見するなり、
 まるで生ゴミを見るような視線をこちらに向けてくる。
「貴方、私の家で何をしているの?」
 あれ、何か戦場ヶ原雰囲気がおかしくないか?
 なんというか、この明らかに僕を人間扱いしてない視線が、懐かしい感じ。
 なんて頭の片隅で思いながらも、ほぼ条件反射的に言い訳をしていた。
「か、勝手に家に入って悪かったって。
 ……でも連絡一つよこさないガハラさんだって悪い――」
 僕の台詞を遮って、
 戦場ヶ原は玄関に置いてあった僕の靴を、こっちに向かって投げつけてきた。
 かなりのスピードでもってつま先部分が、僕の顔面目掛けて飛んでくる。
「あぶなっ!」
 僕が横に倒れこむようにしてそれを避けている間に、
 靴を履いたまま家の中に押し入ってきた戦場ヶ原は、
 机の上に置かれていた僕のボールペンを逆手に持ち、
 それをまるで短剣のようにしてこちらに切りかかってきた。
 どうしてっ? 勝手に家に入った程度でこの仕打ち!
 というか今まで使った事は無かったけれど、
 合鍵をくれたっていうのは、家の中に入ってもオッケーって事じゃないんですか戦場ヶ原様。
「待て待てっ、ガハラさん落ち着けっ!」
「さっきから言ってるそれは私の事?」
 行動とは裏腹に落ち着きはらった声の戦場ヶ原。
「当たり前だろ、何言ってんだガハラさん?」
「慣れなれしく呼ばないで」
 すると戦場ヶ原は、ボールペンを持たない左手で、僕に何かを投げつけてきた。
「!?」
 目潰しっ! 砂――いや違う僕のシャーペンの芯だ。
 数十本の芯を粉々に砕き、目潰しにして僕に投げつけやがった!
 なんで躊躇い無くこんな事が出来るんだこいつは。
 最近は攻撃的な部分はなりを潜めて、すっかり穏やかになったと思っていたのに。
 まるで1学期の頃のような挙動である。
 いや、それ以上かもしれない。
 思い返してみれば、彼女からここまで物理的に攻撃らしい攻撃を受けたのは、
 頬肉を綴じられた日以来だ。
126 ◆K.I.DssBEE :2009/11/24(火) 10:22:00 ID:QZWPiTYD

「くっ!」
 くそっ、目がうまく開けられない。
 そんな僕の首筋を、何かが物凄いスピードで通過した。
 一瞬送れて、鋭い痛みがそこを走る。
 純粋な恐怖を覚えて、思わず壁際まで後ずさり。
 ……本気で殺しにきてないか?
 これはどう考えたって痴話喧嘩なんて可愛いものじゃ無い。
「おい、幾らなんでもやり過ぎだぞガハラさん!」
「だから慣れなれしく呼ばないで頂戴。と、いうか」
 酷く冷たい声で、戦場ヶ原は言葉を続けた。
「貴方、誰?」
  ――は?
「何を、言ってるんだ?」
「私は貴方のような男は知らない、と言っているのよ
 我が物顔で人の家に上がりこんで。いったいどういうつもり?」
 僕は何とか開くようになった目で彼女の表情を伺うが、
 とても冗談を言っているようには見えない。
 僕が呆然としていると、
 戦場ヶ原はいつの間にか僕の筆箱に忍ばせていた左手に何かを握りこんだ。
「わかる? 何処の誰だか知らないけれど、
 私にとって今の貴方は、
 勝手に人の家に不法侵入している不審者以外の何者でもないのよ」
 不味い、戦場ヶ原はまだ臨戦態勢を解いていない。
 今のも手の中に何か武器を仕込んだのだろう。
 必死に僕は自分の筆箱の中身を思い出す。
 シャーペン、ボールペン、その芯、赤ペン、15センチ定規、
 付箋、消しゴム、蛍光ペン。
 武器になりそうな物は、さっきのボールペンくらいだと思うのだが、
 それでも今の彼女なら、どんな物でも兵器として扱うことが出来そうな気さえする。
 
127 ◆K.I.DssBEE :2009/11/24(火) 10:22:52 ID:QZWPiTYD

「本当に、僕の事を知らないって言うのか?」
「ええ、知らない、記憶に無いわね」
「3年連続お前のクラスメイトで、
 最近ではお前は羽川と一緒に僕の家庭教師をしてくれてたじゃないか」
「だから、知らないと言っているでしょう」
「名前は阿良々木暦。
 お前の、彼氏だぞ?」
「阿良々木、暦?」
 その顔に初めて同様らしい表情が浮かんだ。
「覚えているだろう?」
「……いえ、覚えが無いわね」
「そんな」
 記憶が無くなっている?
 一体何があった?
「何をぶつぶつ言っているの? 貴方」
「羽川の事は、覚えているか?」
「羽川……羽川翼の事かしら」
 僕の事だけ忘れている? というより様子から察するに以前の、
 僕と出会う前の戦場ヶ原に戻ってしまったような――。
 そんな僕の思考を戦場ヶ原は脅しで遮った。
「なんだか知らないけど、特別な理由があったみたいだから今日の所は許してあげる。
 だから即刻この家から出て行きなさい。
 でなければ今度こそ実力行使に訴えるわよ」
128 ◆K.I.DssBEE :2009/11/24(火) 10:23:23 ID:QZWPiTYD

  003



  戦場ヶ原と最後に会ったのは27日の金曜日のことだった。
 普段学校のある日は戦場ヶ原の家に行く事は無いんだけれど、
 そろそろ目標としている大学の模試があることもあって、
 臨時の勉強会が行われていた。
「どうしても、阿良々木君は英語が他の教科の足を引っ張ってしまうわね」
「申し訳ない、どうしても暗記教科はな……」
「ある程度の英単語と熟語、特に動詞周りに関しては力技で覚えてもらう他無いわ。
 今でもある程度の文法問題は解けるようになってきてるけれど……」
「長文だよな、問題は」
「ええ、どうしても読むのが遅いわね。
 でもそれは今は覚えていない単語の意味を、周囲から推測しようとしてるからだと思うのよ。
 そういう能力も重要だし、
 後は周りが知っているような単語さえ覚えてしまえば問題無いと思うわ」
「悪いな、迷惑かける」
「いいのよ、好きでやっている事だし」
「……」
 そんな風に言われると、本当に頑張らないと思う。
 僕としても戦場ヶ原と4年間一緒に大学に通いたいし。
「まあ、これで今日のノルマはおしまいよ。
 日曜日までにここだけやってきて頂戴ね」
「終わったー……」
 思わず脱力する。
「お疲れ様、今紅茶を淹れるわ」
「ありがとう、戦場ヶ原」
 夏休みは夕食を振舞ってくれる事も多かったが、
 二学期になってからは平日は控えるようになった。
 あまり連日で遅くなると、妹をはじめ家族からの風当たりが強くなるのだ。
 
129 ◆K.I.DssBEE :2009/11/24(火) 10:26:03 ID:QZWPiTYD

「阿良々木君、一人で勉強を頑張るの苦手よね」
 ふと、戦場ヶ原はケトルに水を入れながらそんな事を言った。
「まあそうだな。でもそれを言ったら誰だって、
 誰かが見てる方が勉強するんじゃないのか?」
「そんな事ないわよ。私は一人のほうが集中できるわ」
「ふむ」
 戦場ヶ原にそう言われると何となく納得。
 この辺りは個人差なんだろうな。
「でも英単語なんて、人に教えてもらって覚えるようなものじゃあ無いのよね」
「そりゃあまあそうだけれどな。
 ああ、ところで戦場ヶ原。
 あのゲームとかで英単語なんかを覚える奴ってどうなんだ?」
 何となく、以前千石に任天堂DSのゲームを借りた事があったのを思い出したので聞いてみた。
「全く効果が無いわけじゃあないとは思うけれど、
 どうかしら、私はあまり意味がないと思うわ」
「でもああやって楽しく勉強した方がいいっていうのは、
 いろいろな所で言われていないか?」
「勉強が楽しければ、自発的にやる時間が伸びるとかその程度のものよ」
「そんなものなのか?」
「つまらなく普通の勉強をするより、楽しくやったほうが効率がいいというのは……、
 そうね、インプットの仕方の差かしらね」
「は?」
130 ◆K.I.DssBEE :2009/11/24(火) 10:26:42 ID:QZWPiTYD

「勉強っていう認識で入った知識かどうか、という話よ。
 例えば英語で五月の事をMAYと言うけれど、
 阿良々木君これをトトロに登場する姉妹の名前から覚えていたでしょう?」
「ああ、そういえばそうだな」
 勉強を教えてもらった初期の頃に、そんな話をした気がする。
「それって、最初はそんな意味があるとも知らずにあの二人の名前を覚えていて、
 後でご両親や友達に、あの二人の名前は実は両方共5月という意味だ。
 という風に言われたと思うのだけれど、違うかしら?」
「ああ、違わない。そうだった気がする」
 確か妹のどっちかが自慢げな顔で、頼んでもいないのに教えてきたのだ。
 そんな事知ってるよ、なんて見得を張ったような覚えがある。
「そんな風に勉強と関係の無い所から得た知識を、
 勉強と結びつける覚え方は、ある意味ではとても有効ね。
 そうして別の分野と関連付けて得た知識は、
 勉強に限らず得てしてよく覚えているものなのよ。
 断片的でなく、他との関連で覚えているかしらね」
 ティーポットに茶葉を入れ、お湯を注ぎながら戦場ヶ原は続ける。
「化学の有機に出てくるギリシャ数字を覚える時も、
 3のtriはトライアングル、4のtetraはテトラポッド、5のpentaはアメリカのペンタゴン、
 そんな風に関連させて覚えたでしょう」
「ああ、というか羽川からそうやって教わった」
131 ◆K.I.DssBEE :2009/11/24(火) 10:27:19 ID:QZWPiTYD

「そういう風に勉強とは関係の無い方法でインプットした知識を、
 後から関連付けてやれば、覚える量が減るだけでなく、
 強く印象に残るから覚えやすいし、思い出しやすいのよ」
「……でもそれなら、やっぱりゲームで勉強するのは意味があるんじゃないのか?」
「阿良々木君、その勉強をするゲームを、勉強じゃないと思ってプレイできるかしら?」
 ……まあそうだよな。
「それにこうやって関連付けて覚える勉強法が絶対にいいとは言えないの」
「そうなのか?」
「特にゲーム等のエンターテイメント性の強い媒体から得られる情報は、
 全てが全てという訳ではもちろんないけれど、どうしても信憑性が低いわ。
 それにこういう風に得た情報は、
 なまじ強烈に覚えてしまう分、間違っていたら面倒なのよ。
 もともと関連性の無いはずのカテゴリーから引っ張ってきている訳だし、
 似ているだけでまるで違うなんて事も多いわ。
 語源は同じでも、オクトパスの足は8本、オクトーバーは10月、
 一緒に覚えて、同じような意味だろうと思い込んでしまったら目も当てられないわ。
 ……うん我ながら美味しい」
 そういって自分で一口口をつけたマグカップを渡してくる。
「有難う」
 少しだけ照れくさかったりもするが、受け取ってその紅茶を飲んだ。
 
132 ◆K.I.DssBEE :2009/11/24(火) 10:28:06 ID:QZWPiTYD

「しかしそっか、まあ何にせよあの千石から借りたDSは、
 あんまり意味が無かったんだな」
「……千石ちゃんから借りていたの」
「何かガハラさん千石の話題になるとテンション下がるよな、苦手なのか?」
「苦手という訳では無いのだけれど……」
 どうにもハッキリしない戦場ヶ原。
 ちなみにこれは彼女に限った事では無く、
 千石の方も戦場ヶ原の話になると、似たような感じになる。
 相性が悪いのだろうか? 
「ああでもどうも年下、というか子供には慣れないわね」
「そういえば前もそんな事も言っていたな」
 台所を片付けた戦場ヶ原は僕の隣に、寄り添うようにして座った。
 最近の定位置である。
 照れくさい、というかくすぐったいけれど、
 もちろん不快では無い。
「一昨日の事なんだけれど、公園に一人ぼっちで佇んでいた子供が居たのよ」
 ん? もしかして八九寺の事だろうか。
「いえ、多分違うと思うわよ。
 何だか凄まじくボロボロの帽子を深く被っていたし、
 やっぱりお洒落にしては切れ込みの入りすぎた服を着ていて、
 パッと見かなり風変わりな格好をしていたわ」
 それじゃあ違うな。
 八九寺は始めてあった時から、ずっと同じ服装をしている。
 正直最近では見ているこっちが寒いくらいだ。
 
133 ◆K.I.DssBEE :2009/11/24(火) 10:29:04 ID:QZWPiTYD

「阿良々木君に習って、私もちょっとお節介をしてみようと思ってね。
 声をかけてみたの」
「僕に習ってお節介っていうのは、どういう意味だよ」
「深読みしないでよ、褒めているのよ? それが阿良々木君の良い所じゃない」
「いや、まあ……」
 そうやって、面と向かって言われるととても照れる。
 こういう事を、さらっと言ってくる辺り、戦場ヶ原は相変わらずだ。
 尤も、以前と違って無表情では無く、うっすらと優しく笑みを浮かべてはいるが。
「どうしたんですか、もしかして迷子ですか、大丈夫ですか? と声をかけたら、
 お前なんだか変な奴だな、と言われて逃げられてしまったわ」
「何で子供相手に敬語なんだよ」
 抜けている、というより力が入りすぎている。
「あの位の子供って、子ども扱いされるのを極端に嫌いそうな気がしたのよね」
「まあそれは、解らないでもないけれど」
 それにしたって極端すぎる。
「やっぱり阿良々木君みたいに上手くはいかないわね」
「僕を見本にしようとするな」
 僕だって、マトモに上手くやれた試しはあんまり無い。
 後から考えれば結果オーライ、みたいな事が多いだけだ。
「さて、そろそろ帰るよ。紅茶ご馳走さま」
「ええ、また明後日」
「じゃあな」
 これが、戦場ヶ原と交わした最後の会話である。
134 ◆K.I.DssBEE :2009/11/24(火) 10:29:40 ID:QZWPiTYD
  004


「成る程、確かに特別戦場ヶ原さんに変わったところは無かったみたいね」
「ああ、そうなんだ」
 あれから戦場ヶ原の家を追い出された僕は、
 真っ先に羽川に、戦場ヶ原の記憶が無くなってしまった事を伝える為電話をした。
 僕の言葉を受けて、羽川は一度僕との電話を切り、
 戦場ヶ原にかけてみたそうだ。
「確かに、昔の戦場ヶ原さんみたいだった。
 でも何だか怒っているみたいで、
 直ぐに電話を切られちゃったから、あんまりよくは判らなかったけれど」
 というのが羽川の感想。
 まあ、僕が怒らせた直後に電話をしているわけだから、
 当然といえば当然かもしれない。
 その後羽川の方から折り返し電話が来たので、
 改めて今日戦場ヶ原の家であった事。
 そして最近の戦場ヶ原の様子を思い出せる限り詳しく話した。
135 ◆K.I.DssBEE :2009/11/24(火) 10:30:18 ID:QZWPiTYD

「強いて言うなら、その戦場ヶ原さんが公園で会った子供というのが、少し怪しいかもね」
「確かに、僕も薄々そんな気がしてた」
 戦場ヶ原から話を聞いたときは軽く聞き流してはいたが、
 少し考えればそんな格好の子供はかなり珍しい。
 もしかすると、怪異であった可能性がある。
「そういえば悪いな、授業サボらせちまって」
 話し合った末、これから二人で一緒に図書館で、
 それらしい怪異について調べて見る事になったのだ。
「こういう時にまでそんな事言わないで、
 第一阿良々木君に謝られる筋合いなんて無よ。
 あれ、でももしかしたら戦場ヶ原さん、学校に来るのかな?」
「そういう素振りは、無かったけれどな」
 そもそも彼女はここ2日どこに行っていたのだろうか。
 それすら聞けるような雰囲気では無かった。
 何たってあそこまでの攻撃をしておいて、
 これから初めて実力行使に訴える、みたいなニュアンスだったもんな、あの脅しは。
 それがどんなものなのか、想像もしたくねえ。
 
136 ◆K.I.DssBEE :2009/11/24(火) 10:30:49 ID:QZWPiTYD

「それにあんまり期待しないでね、私は忍野さんと違って専門家って訳じゃあ無いし、
 ちゃんと力になれるかはわからないよ。
 そもそもの話をすれば、まだ怪異の仕業と決まったわけじゃあ無くて、
 何か別の要因で、戦場ヶ原さんの記憶が無くなってしまっているだけかもしれない訳でしょ」
「まあそうなんだけどな」
 でも僕達の話、怪異がらみである事は、ほぼ確実な要な気がする。
 忍野に、3歩歩いたら面倒ごとを巻き込んでくる羨ましい体質、
 とまで言わせた僕の周りで起こる奇妙な事が、
 怪異に関わっていると考えるのはごく自然のことだった。
「じゃあまた後でな」
「ええ、図書館で」
 そして僕は電話を切った。
 
137 ◆K.I.DssBEE :2009/11/24(火) 10:31:20 ID:QZWPiTYD

  しかし、これから図書館に向かうわけだが、果たして成果はあるのだろうか。
 忍野と違って僕達は専門家では無い。
 たとえ運良くそれらしい怪異の資料に出会えたとしても、
 正しい対処が出来るかはまた別の問題である。
「ん?」
 そんな風にどうしたものかと考えていた僕の視界の端を、
 てくてくと能天気に八九寺が歩いていた。
 いや、流石に今日このタイミングで彼女と楽しいお喋りという訳にはいかない。
 正直な所、彼女が居る事に違和感すらある。
 八九寺はこういうシリアスな心境の場面では登場しないキャラだと思っていた。
 まあでも彼女も僕の都合に合わせて行動しているわけじゃあ無いし、
 こういうミスというかバグみたいな事もあるだろう。
 僕の視点からすると無視をするようで、感じが悪いかもしれないが、
 おそらく八九寺はまだこちらに気付いていなし、
 彼女を傷つけるような事にはならないだろう。
 許せ八九寺。
138 ◆K.I.DssBEE :2009/11/24(火) 10:33:28 ID:QZWPiTYD

 僕は彼女に声をかけること無く、歩みを進めた。
 ……しかし外で長い間電話をしていたせいで体、
 主にむき出しになっていた手が冷えてしまった。
 僕は右手をポケットに突っ込んで、冷えてしまった指先を暖める。
 ホッカイロなんて気の利いた物は持っていない。
 人肌に暖められた布の繊維越しに、
 体温を貰って指にカロリーを供給する。
 指先を可能な限り深く潜らせて、太ももをこするようにして手を暖めた。
 左側にはポケットが無いので、上着のボタンを一つ外して隙間をつくり、
 その中に手を入れて暖める。
 するとそこで、脳天を打ち抜くような衝撃が走った。
「あれ?」
「さっきから私を無視して何をしてくれてるんですか阿良々木さん!」
 気がつくと目の前に、瞳に涙さえたたえた八九寺の顔があった。
「一体どうしたんだ八九寺?」
「それはこっちの台詞です阿良々木さん!
 いきなり私の体に抱きついてきたかと思ったら、
 スカートのポケットに手を突っ込んで、太ももをまさぐるわ、
 あまつさえ服の中にさえ手を入れてくるなんて、何を考えているんですか!」
「なんだって、僕はそんな事は……あれ?」
 言われて見ると、確かに僕の手は八九寺の言うような状態になっていた。
 右手は八九寺のスカートのポケットの中に入れられ、
 左手は彼女の服の中に。
 
139 ◆K.I.DssBEE :2009/11/24(火) 10:33:59 ID:QZWPiTYD

「そんな馬鹿な、僕は手を温めようとしていただけなのに」
「阿良々木さんは無意識に道を歩いていると、
 道行く小学生に対して性犯罪を働くんですか!?」
 心では八九寺を無視しようとしていても、体が勝手に八九寺を求めていた。
 もう僕と八九寺の間に、ちゃちな言葉など不要なのかもしれない。
「なにいい台詞っぽく言ってるんですか、ただの痴漢ですよ!」
「確かに、無言でというのは紳士的でなかったかもしれないな」
 僕は八九寺から体を離し、今日という日に因んで、
 礼儀正しくお願いをすることにする。
「よし八九寺、お菓子をあげるから悪戯させてくれ」
「火葬されてから出直してください」
 なんて、結局何時もどおり八九寺に絡んでしまう僕であった。
 二人並んで、再び歩き始める。
「そういえば、お前名前噛めよな」
「私がどんな反応をしても、
 阿良々木さんの方が私の事を無視し続けていたんじゃないですか」
 うわ、マジで僕はそのレベル上の空だったのか。
「しかしそこまで上の空になるとは、何かありましたか?
 私自身、結構激しく暴れていたつもりだったんですけど」
「いや、ちょっと戦場ヶ原がな」
「ああ、あのドロドロさんがどうかしましたか」
「今日突然ツンツンに戻っていたんだ」
140 ◆K.I.DssBEE :2009/11/24(火) 10:34:35 ID:QZWPiTYD

「はい?」
 きょとん、と八九寺。
「いきなり僕の事を忘れてしまったみたいに、僕に対して攻撃してきたんだ」
「何か失礼な事をしたんじゃないですか、
 もしくはそういうイメージプレイとか」
「イメージプレイとか、もうお前がわかんねえよ八九寺。
 いや、なんかそういうレベルじゃなくてだな、
 まるで記憶が無くなってしまったような……」
 僕は簡単に経緯を八九寺に説明した。
「ははあ、記憶喪失ですか。
 それはまたなんというか、お約束ですね」
「お約束とか言うなよ」
「一度攻略が済んでしまったキャラクターの、
 後日談エピソードなんかで、よくある話ですよね。
 あの方のようなツンデレキャラクターにぴったりの展開だと思います。
 ファンディスクの目玉としても十分いけるんじゃないでしょうか」
「詳しく説明しろっていう意味じゃねえよ!
 ていうかホントにお前はどういうキャラになりたいんだ!?」
 僕の周りで誰よりも計り知れないのは、コイツなんじゃないだろうか。
 
141タイトル入れ忘れてた、死にたい……。:2009/11/24(火) 10:35:37 ID:QZWPiTYD

「それで阿良々木さんはどうするんですか?
 記憶喪失になってしまった彼女さんの乗換え時ですか?」
「お前実は敵キャラだろ」
 下手するとコイツ、貝木の後継にみたいな言動をとるな。
「それじゃあアレですか?
 一回デレしまったツンデレキャラを、使いまわす為の演出ですか?
 ファンディスクの話に戻りますが、
 失われた彼女の記憶を戻す為に阿良々木さんが努力する過程で、
 記憶を失った彼女さんが、もう一度阿良々木さんに惹かれ始め、
 物語終盤に記憶が戻って二人の仲がより深まる。
 そんなお話を展開するんですよね、大変勉強になります」
「もうお前が記憶喪失になれよ」
 戦場ヶ原と反比例するようにして、こいつの性格が悪くなってないか?
 というか前のほうが純粋だったような気がする。
 あの無邪気だった頃の八九寺は何処に行ってしまったのだろうか。
「お前、自分から子供らしいキャラを演じているみたいな所があったけど、
 もうそれは止めたのか?」
「何を言ってるんですか阿良々木さん、こんなに可愛らしいではないですか」
「見た目だけじゃねーか」
「それが全てですよ」
「だから、お前のその可愛らしい見た目でそういう事を言うなよな」
「人間見た目じゃあ無くてやっぱり中身ですよね。
 ただしイケメンの方に限りますが」
「何言ってんだお前!? というかそれ、台詞内に矛盾がないか?」
「いやでも今の最初の一文って、
 見た目が残念な人が言っても、僻みにしかならないと思いませんか?」
「それはまあ、多少同意するところはあるけれど」
 出た大学なんて関係ないと、東大出てから言ってみたい。
 
142ひたぎフェアリー:2009/11/24(火) 10:36:12 ID:QZWPiTYD

「人は見た目が9割とまでは言いませんが、
 最も大事なファクターである事は否定できないでしょう?
 そうでなければ、あんなにキャラが豹変し、
 ツンからデレになってしまった戦場ヶ原さんを、
 どうして阿良々木さんは好きでい続けているんですか?」
「その理論はいささか乱暴すぎやしないか?
 そういう場合の、性格と中身は完全にイコールじゃあ無いぞ」
「元から今のデレた性格だったら腑に落ちたんですがね、
 阿良々木さんがあんな性格の女性を好きになった経緯が未だに謎です」
「今更その話か」
「まあ、ああいったSっ気の強い方が好きというニーズもありますしね。
 阿良々木さん達の業界ではご褒美なんでしょう?」
「僕はそんな特殊な性癖の持ち主の団体に入った覚えはねーよ」
「しかし阿良々木さん達のような、足フェチの方はMの方が多いとお聞きしますが」
「そんな怪しげな雑誌に載ってたような眉唾話を信じるな。
 というか何時僕が足フェチになった」
「以前阿良々木さんが、羽川さんに、
 お願いだからお前の足の爪にペディキュアを塗らせてくれないかと、
 頭を深々と下げてお願いしている所を目撃したのですが」
「それは思春期の男の子が、友達の女の子にお願いする内容としては普通だろ?」
「そんな常識怪しげな雑誌でも読んだ事ありませんよ。
 と、いうかそういう事こそ、
 彼女であるあのツンデレさんにお願いすればいいじゃないですか」
「戦場ヶ原にそんな事言っても、嫌がらずにやらせてくれるに決まってるだろう?
 それじゃあ面白くないじゃん」
 
143ひたぎフェアリー:2009/11/24(火) 10:37:23 ID:QZWPiTYD
 
「……戦場ヶ原さんは記憶喪失なんじゃなくて、
 ホントに阿良々木さんに対して愛想が尽きたんじゃ無いかと思うんですが。
 ところでアザラシさん話は変わりますが」
「人を水族館のアイドルみたいに言うな、僕の名前は阿良々木だ」
「失礼、噛みました」
「違う、わざとだ」
「かみまみた」
「わざとじゃない!?」
「飽きました」
「僕との会話にかっ!?」
 そんな、僕の方は一番人生で幸せを感じる時間だというのに。
「まあそれは冗談として、阿良々木さん。
 そんな大変な事になっているのに、こんな所で何をしているんですか?」
「ああ、いやこれから羽川と図書館でそれらしい怪異について調べて見るつもりなんだ……、
 と、行ってる間にそろそろ着くな」
「そうでしたか、それではお邪魔をしてはいけませんね。
 無駄話に時間と頭を使わせてしまって申し訳ありませんでした」
 そう言ってぺこりと頭を下げる八九寺。
「いや、確かに無駄話だったけれども、お前が謝る事じゃないだろ」
「しかし無駄話を馬鹿にしてはいけませんよ。
 こういう何気ない会話にこそ、何か重要なヒントが隠されているものなのですから」
「お前前もそんな事言ってたけどさあ」
 そんなもの、実際言った者勝ち、
 後から無理にこじつけてしまえば、どんな物でも複線になりうるのだ。
「まあ阿良々木さんなら、きっと何ともなしに解決してしまいますよ。
 それが、主人公補正というものです」
「ま、そうである事を祈るよ。
 じゃあ八九寺、またな」
「ええ、無事解決できる事を祈っています」
 僕達は手を振り合って、図書館の前で別れた。
144 ◆K.I.DssBEE :2009/11/24(火) 10:45:00 ID:QZWPiTYD

 お疲れ様でした、今回の投下分は以上です。
続きは少なくともするがモンキーのDVDが出た後に、
ちょっとキャラ設定が気になるところがあるので。

 無駄な講釈が長い、もっとエロを、もっとギャグを!
  すいません、前スレでわが道を行っていいというレスが貰えたので調子に乗りました。
  でも無駄話も馬鹿にしちゃいけないんですよ?

 タイトルとか、一部の内容でこの後の展開が透けて見える。
  すいません、でもある意味『らしく』ないですか? まあ西尾先生は本筋だけじゃなくて、雑談パートが無条件に面白いんですが……。

  
  では、残りの部分推敲してきます。
 決定的な破綻が見つかったり、また規制されたりしなければ続きを最後まで投下しますので、
 見捨てないでやって下さい。
 ここまで読んで下さって有難うございましす。
145名無しさん@ピンキー:2009/11/24(火) 10:46:00 ID:QZWPiTYD
>>121から飛んできた人の着地用カキコ
146名無しさん@ピンキー:2009/11/24(火) 11:00:24 ID:sB94jFqs
GJ
続き期待
147名無しさん@ピンキー:2009/11/24(火) 12:07:14 ID:7U18JnLY
ガハラさんの着信拒否がどう考えても阿良々木さんなのがよい。
あと八九寺への冷えてしまった指先辺りで予想どころか確信を持って
触ると思う前から触っているのを心で理解できた!
あとやっぱり八九寺はガハラさんに対していつもこうだよね。うん
148名無しさん@ピンキー:2009/11/24(火) 12:29:23 ID:Vk0rfPj3
怪異のせいですねわかります
149名無しさん@ピンキー:2009/11/24(火) 17:48:02 ID:6lCu//I6
すげえ。まじ乙
150名無しさん@ピンキー:2009/11/24(火) 19:06:41 ID:CI15jajd
ぱないの!
151名無しさん@ピンキー:2009/11/24(火) 19:40:34 ID:7U18JnLY
あータイトルに今気づいた。フェアリーか。確かに予想できうる範囲かも。
152名無しさん@ピンキー:2009/11/24(火) 23:33:21 ID:ObY/tmEf
おお、なんか普通に読んでたw
GJ
153名無しさん@ピンキー:2009/11/25(水) 00:12:25 ID:vSMXNXA1
GJ
普通にすごかった
154Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/11/25(水) 02:36:10 ID:62IizGXN
つGJ
同じく普通に読んでたw

…なんだろう、するがモンキーのACのせいで神原×戦場ヶ原の会話を作り直さなきゃいけない気がする…。
みんなきっとそうだよな?漏れは十数行ほど書き直していただくぜ!
なので、手遅れになる前に明日ごろうpしときますね。
155Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/11/25(水) 17:11:01 ID:62IizGXN
・するがローズF

―美味イ―
ヤハリ、雄ノ液ハ格別ダ。
先ノ幼イ雌、盛リノ雌モ悪クハナカッタガ、コレトハ比ベモノニナラナイ。
モウ、オ腹ガイッパイ―
ナノニ、コノ雌、マダ飲ム。
飲マサレル、モット飲ム。
モウイッパイナノニ、口ニ注ガレツヅケル。
飲メナイノニ、苦シイノニ。
「―飲ミ過ギハ身体ニ毒。
薬人ヲ殺サズ、薬師人ヲ殺ス。生カスモ殺スモ匙一ツ次第―」
コノ雌、マダ求メテヤマナイ。
ワタシハ飲メナイ、モウイッパイダ。
苦シイ、吐キ気ガシテキタ。
出スシカナイニ、ナオ注ガレル。
コノ雌ノ底無シノ肉欲ニ、ワタシハツイテイケナイ。
モウ、ココニハイレナイ。
今スグ逃ゲテ新シイ宿リ主ヲ探ソウ。
早ク、早ク逃ゲテ早ク逃ゲテ早ク逃ゲテ早ク逃ゲテ早ク逃ゲテ早ク逃ゲテ早ク逃
ゲテ早ク逃ゲテ早ク逃ゲテ早ク逃ゲテ早ク逃ゲテ早ク逃ゲテ早ク逃ゲテ早ク逃ゲ
テ早ク早ク早ク早ク早ク逃ゲテ逃ゲテ逃ゲテ逃ゲテ逃ゲテ逃ゲテ逃ゲテ逃ゲテニ
ゲテ―

ハヤク、ニゲテ――

156Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/11/25(水) 17:11:35 ID:62IizGXN
くちゅっ…れちゅっ…べちゃっ…ねちゃっ…

二つの口の間で、白濁の液体がやり取りされる。
なぜ戦場ヶ原が神原と僕の精液を分け合っているのか、最初は理由がわからなか
った。
しかし、後々思えばそれは最善の策だったと言えるかもしれない。
それほどまでに、僕の頭は混乱していた。
そういえば、戦場ヶ原、結局制服に着替えてなかったな―。

今日僕が神原の家に来た目的、それは神原にとり憑いた『薔薇の怪異』を祓うこ
と。
そこに八九寺、ギロチンカッター、そして戦場ヶ原がやって来ただけであって、
目的が変わったわけではない。
そして、一連の動作から、戦場ヶ原は解決の方法を「神原の性欲を満たすこと」
と考えていたようだ。
それなら、今までの戦場ヶ原の行動に全て説明がつく。
僕の口を神原に与えたのも、意を決して精液を口で受け止めたのも、それを口に
含んだまま神原とキスしていることも―
157Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/11/25(水) 17:12:06 ID:62IizGXN
…ごくっ…ごくっ……
「んんっ…ぷはぁ」
液を飲み干し、二人の唇が離れる。
「これで…どうかしら…神原。」
「うむ…とても…満足した…ぞ、戦場ヶ原先輩…」
「私だけじゃないわ、阿良々木くんの股間にも感謝しなさい」
「僕本人じゃなくて!?」
そんなに局所的に感謝されても。
「ありがとう…阿良々木…先輩……のっ…股間」
「やっぱりそこだけ!?」
本体のこともたまには思い出してやってください。

「―はうっ――あぐうっ!」
「どうしたの神原!まさか―つわり?」
「それは早過ぎる!」
第一口からどうやって。
「あぐっ――ううっ……うぐぐっ!」
「神原!?今すぐ近くの産婦人科に」
「だからつわりじゃない!」
「いや…その…吐き気と…快感が…同時…え゛うっ!?」
「神原?神原本当に大丈夫なの?」
「うがっ…ごほっ…げぶっ」
途端にむせる神原。
それは、胃の中から何かを吐き出すようで―

「うがっ…が゛あっ…お゛うぇぇぇ―――――――っ゛!」

158Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/11/25(水) 17:12:36 ID:62IizGXN
神原の口から大量に吐き出される透明な液体。
その色はうっすらと緑を帯びており、何かの体液のようだった。
「ごほうっ…がっ…げあぁぁぁぁぁ―――――」
液体の色に、少し白が混ざる。
かと思えばみるみるうちに赤へと色を変えて―
「おい戦場ヶ原!この色、もしかして―」
「大丈夫!何かはわからないけど、少なくとも血じゃないわ!」
確かに。
もし血だとしたら、余りに水分が多く、かつ匂いが甘すぎる。
まるで、薔薇の花のような――薔薇?
じゃあもしかするとコレは―――

「げほっ!」
大きな咳とともに、神原が最後に小さな何かを吐き出した。
恐る恐るそれを手にとる戦場ヶ原。
「これは…何かの種かしら。阿良々木くん、阿良々木くんはどう思うの」
しげしげと眺めたそれを僕の顔の前に持ってくる戦場ヶ原。
それを手にとった僕は―あれ?
いつの間にか、蔓が力を失っていて、僕の四肢は自由を取り戻していた。
とすると、さっきの神原の様子からこの種は―
「戦場ヶ原、たぶんこの種が、怪異の核なんじゃないかと僕は」
遮るように戦場ヶ原が再び口を開く。
「奇遇ね、私の気品あるエグゼクティブな思考と阿良々木くんの陳腐で下賎でい
やらしい妄想にまみれた思考が一致するなんて」
「なんだか遠回しに意見の一致を嫌がられてる!」
そんなに陳腐で下賎でいやらしい思考をした覚えはない!
「当たり前よ阿良々木くん。ホームズとワトソンの推理が同じだったら話が4ペー
ジで終わってしまうじゃない、羽川さんのパンツみたいに」
「どうしてそのことをお前が知っているんだよ!」
「それは、まあ色々作者が」
「作者陰謀論!?」
僕の波瀾万丈春休みの幕を上げる出来事となったあの一秒間。
この一秒間の記憶は、色褪せることはあっても決して消えはしないだろう。
あの時僕が瞬きしていたら、キスショットに遭遇することもなかったし、あの時
階段で上空から落ちてきた重さのない少女を拾うこともできなかった。
それほどまでに、あの一秒間は僕の人生を人生でないものに変えた―。
ありがとう、羽川のパンツ。
「とにかく、この種を潰せばいいのね阿良々木くん」
「ああ、多分そうすれば…」

「えい」

戦場ヶ原は、僕の手の平の種に向けて円形分度器をそのまま「振り抜いた」。
159Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/11/25(水) 17:13:07 ID:62IizGXN
「うぎゃああああああああああ!」
手の平を掻っ捌く分度器の縁!
盛大に吹き出る動脈血!
生々しい手の平の断面!
まさに Let's スプラッター。
「あらごめんなさい阿良々木くん、少し手元が」
「少しの狂いで手の平を切れるか!そもそも分度器で切れるもんじゃないだろ!」
「そこはまあ、匠の技よ」
「そんな匠いらねぇよ!」
こいつにリフォームを任せるわけには絶対にいかない!
「でも、阿良々木くんならその程度、私への愛だけで何とかなるでしょう?」
「愛『だけ』じゃ無理だ!第一愛で怪我が治るか!」
「えいやっ」
今度は眉間にコンパスが刺さる!
「わかりました愛は万能です!ひたぎさんの愛さえあれば何でも出来ますからその
痛いコンパスを抜いて下さい!」
「あら、さっきあれだけ出したばかりなのにまだ物足りないのかしら精力糸色倫
阿良々木くん」
「そっちの『抜く』じゃねえよ!あと『絶』の文字をわざわざ分割するな!」
それこそまさに絶望じゃないか!
「それはそうと、見て阿良々木くん、所狭しと部屋中に伸びていた蔓があしたの
ジョーのように」
「白い灰って素直に言えよ!」
見れば、僕の身体を縛っていた蔓も、部屋を覆っていたジャングルも全て色を失
い、端から崩れ落ち始めていた。
「あ…本当だ……って、そういえば神原!神原は大丈夫か?」
神原が『生えていた』場所に目を向ける。

「むにゃ…もう下の…口…溢れて…」

爆睡中だった。
ていうか、どんな夢を見たらそんな台詞が出るんだ。
見れば、いつの間にか根っこも消えて、普通の姿に戻っている。
幸せそうな寝顔。
口元から垂れるヨダレ。
そんなものを見せつけながら、すやすやと畳の上で眠っていた。
160Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/11/25(水) 17:13:33 ID:62IizGXN
「とりあえず、この件に関しては解決という形でよかったかしら阿良々木くん」
「…ああ、十分解決だ。お前は凄いよ、戦場ヶ原」
後輩を助けるために、自分の貞操(口内限定)をこんな童貞少年に捧げるなんて。
あれだけ苦しんでいた『思い』に関わるものを曲げて、意を決し僕を受け止めて
くれた戦場ヶ原。
しかもそれを自分以外の人間のためにやるなんて、普通じゃ出来るわけがない。
「あら、褒められちゃったわ。でも、そんな必要ないのよ。私は、『阿良々木く
んがしていること』を真似してやってみただけだから。
阿良々木くんが自身を傷つけてでも神原を助けようとしたように、私も自らを犠
牲にしてでも神原を助けたかった。それだけのことよ。只のお人よしだと思って
くれて構わないわキングオブお人よしの阿良々木くん」
「なんか変な称号取っちゃった!」
神原の怪異の時、確かに僕は身を挺して左手の悪魔を祓おうとした(もっとも、結
局は戦場ヶ原のお陰で解決できたのだが)。
でもそれは当たり前の事だと僕は思うし、それは感謝される程のことではないと
思っている。
だけど、こうして見ると、戦場ヶ原や神原、千石が僕に感謝したくなる気持ちが
少しわかった気がする。
「さて阿良々木くん、そんなこんなでいつの間にかお昼を過ぎてしまったのだけ
どこれからどうしたものかしら」
「…あー悪い、今日は妹達をプールに連れていかなきゃいけないんだ、悪いな戦
場ヶ原」
まあ、あいつらのことだから、もう二人で勝手に行っているだろうが。
「ふーん、つまり阿良々木くんは二人の妹の『ポロリもあるでよ』が見たくてし
ょうがないと」
「別に見たかねぇよ!」
「あらそう、残念だわ」
「何が残念なんだよ!」
「とりあえず、最後にこの部屋を掃除してから帰ろうかしら阿良々木くん」
「…ああ、掃除したほうがいいな。」
僕らは白い灰にまみれた神原の部屋を掃除し、それぞれの家に帰っていった。
161Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/11/25(水) 17:14:01 ID:62IizGXN
ちなみに、この後家に帰った僕は二人の妹から「筋肉バスター火憐スペシャル×
超絶全身ハリ治療(千枚通し2000本)」を受けることになった。
162Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/11/25(水) 17:14:42 ID:62IizGXN
後々の話。
あの時、怪異の核が出てきた理由は、「『僕の精液+戦場ヶ原の唾液』というあ
の怪異にとって栄養素や水のようなもの」が大量に入ってきて、体内の栄養バラ
ンスが崩れたことにより身の危険を感じ、神原の体内から脱出しようとしたから
だそうだ。
では、あの時の白やら赤やらのカラフルな液体は、「僕の精液+戦場ヶ原の唾液
+怪異の体液」だったのだろうか。
やはり、植物も人間も甘やかし過ぎはよくないらしい。
そんなことを戦場ヶ原に話したら、
「あら、そんなに栄養満点、甘々豊饒だったのならもう少し出させておけばよか
ったわ。そして私も神原もぐんぐん発育していつの間にか阿良々木くんのアンテ
ナが肩にくる身長に」だとか何とか。
これ以上の身長差は流石にキツい!
ましてや150cm代の神原が急に成長されても…。
まあ、バスケには都合がいいかもしれないが。
その神原としては「戦場ヶ原先輩の唾液も阿良々木先輩の下のシロップも一滴残らず
飲み干し味わいたかった」というのが本音のようで、その底無しの性欲が怪異に
対し強烈なパンチとなったようだ。
変態も、たまには役に立つものだ――

163Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/11/25(水) 17:37:55 ID:62IizGXN
「兄ちゃん起きろ!朝だぞ!」
「今日こそプールに連れてってもらうんだからね!」
朝から妹二人に叩き起こされる。
二人ともプールが待ちきれないらしく、水着のまま部屋に入ってきて容赦のない
攻撃を僕に浴びせ掛けていた。
流石に服着ろよ、服。
「わかった…だからあと5分」
「「だーめっ!」」
布団ごと階段から落とされる僕!
「ぎゃあああああああああああ!」
痛い痛い痛い!
階段の角が背中に刺さってくる!
「とどめだ月火ちゃん!」
「ほい来た火憐ちゃん!」
「「階段飛びボディープレスッ!」」
落下。
二人分の体重が、僕の身体に突き刺さる…っ!
「にょげぇ―――――!」
その時暦に電流走る!


そんなわけで、結局神原は元に戻れたので、一件落着。
ただ、あの時の味が忘れられないのか、「阿良々木先輩!今日の阿良々木先輩のシ
ロップはどんな味なのだ!ぜひこの口で確かめさせてくれ!」と時々せがまれる。
日替わり定食かよ!
第一、恥ずかしいから、人前で出したいモノでも無いんだけどな――。

「「兄ちゃん起きろーっ!!」」
「ぎゃあああああああああ!」


するがローズ 完


…とか思ってんじゃないですか!
そんなわけねーじゃん!
164名無しさん@ピンキー:2009/11/25(水) 20:45:11 ID:WJnlc5aX
続くのか?
165名無しさん@ピンキー:2009/11/25(水) 22:01:35 ID:F3FtLDpT
どこら辺が西尾の2次創作なのか理解できない
166名無しさん@ピンキー:2009/11/25(水) 22:39:07 ID:sxCCFnMZ
ただ登場人物出てるだけじゃね?
167名無しさん@ピンキー:2009/11/25(水) 23:41:41 ID:u2RADxa0
西尾風文体は難しいからSSでまで求めなくても……
168名無しさん@ピンキー:2009/11/25(水) 23:57:06 ID:u98FJh62
いや良い感じだよGJGJ
169名無しさん@ピンキー:2009/11/26(木) 02:17:07 ID:atSPQanK
軽く気の利いたこと言って
壮絶エロエロ神原忍が読めればそれでいい
170Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/11/26(木) 03:07:57 ID:Eu79vcLU
・するがローズ エピローグ


国道沿いのミスタードーナツ。
「ふん…やはりアロエヨーグルト味かの…いや抹茶も捨て難いの…」
「いいから話を聞け、忍。何のためにドーナツを奢ってやったと思ってるんだ」
「もへもへ…ふまむも…」
「食べてから喋れ!」
右頬にはフロッキーシュー。
左頬にはD-ポップ×3。
さらに、口にチュロス(シナモン)を咥える。
何だか、冬眠前のリスみたいで微笑ましい。
「…ぬし、今笑ったじゃろ」
「え!?いや全然!滅相もない!」
「本当かや……。して、何の話じゃったかの」
「昨日の神原の話だよ!さっき言ったばっかだろ!」
コイツ、歳くってとうとうボケたのか。
「…聞こえておるぞ…」
「嘘だっ!」
「前にも言ったじゃろう、儂とお主の感覚は共有されておると」
「ああ…そういやそうだったな」
「じゃから、主様が絶頂に達した時は色々破裂しそうで大変だったわ」
「どこが!?」
「…れでぃーの口からそれを言わせるのかや」
「あ、いや…そんなつもりは」
171Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/11/26(木) 03:08:42 ID:Eu79vcLU
「脳幹じゃ」
「どうしてそんなところっ!?」
「頭の使いすぎじゃ」
「使いすぎで破裂するモノなのか!?」
やっぱり、リアルにボケてきてるんじゃないか。
見かけは子供、頭脳は痴呆!
その名も吸血鬼シノブ!
「…全部聞こえておるぞ」
「…悪かったよ。で忍、あのまま神原を放置してたら一体どうなったんだ?」
「どうもこうも…薔薇は知らんが、藤や蔦なら知っておるぞ、まあ同じ植物だか
ら、結末も同じじゃろう」
「そんなものなのか、で?」
「主が体験したように、大概植物の怪異は人を糧とする、人を喰ろうたり取り込
んだりして成長していくのじゃ」
「ええと…つまり?」
「あのまま放っておけば、小娘は怪異に取り込まれ、ぬしらも喰われていた、と
いうことかの」
「…結構恐ろしい怪異だったんだな…」
「安心せい、街中を覆うような大樹になるには数ヶ月はかかる、その間に、燃や
してしまえばいい話じゃ」
「でも、それじゃあ神原が…」
「うむ、確実に助からんの」
「そうか…よかった」
薔薇とは違うが、蔦などの植物は他の木に巻き付いて成長する。
そして、成長するにつれていつの間にか巻き付いていた木を締め上げ、枯らして
しまうそうだ。
それを考えると、巻き付かれた神原はあの時点でかなり危険だったのかもしれな
い。
決して解けない蔓。
締め上げられる幹。
まさに、「絞め殺し植物」に相応しい諸行といえよう。

「あーっ!」
「どうした忍!?」
「アップルパイ…落とした…」
「…もう買わないぞ」

サイフ(マジックテープ)残金 残り437円


するがローズ こんどこそ 完
172Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/11/26(木) 03:18:42 ID:Eu79vcLU
>>165,166
指摘あがとう。
文体ですか…今読み返してみると3回くらい推敲したくなる…orz
原作読み直してくるぜ!
>>169
我々は利用されているのですね、わかります。
こうなったら!利用しつくされてやる――っ!

精進してきますのでランタンは年を越すかもです…
ありがとうございました
173名無しさん@ピンキー:2009/11/26(木) 03:35:06 ID:afAqGP1I
>>172
GJ!そして乙。
誰がなんと言おうと俺はお前の仕事量を見てきたからな、素直に感心するばかりだぜ。
次も楽しみに全裸待機してるいぞ。
174名無しさん@ピンキー:2009/11/26(木) 07:23:10 ID:kbGLvHKi
>>172
GJ! 面白かったよ。
175名無しさん@ピンキー:2009/11/26(木) 12:05:06 ID:l1WYt6qj
忍ではなくわっちが見えるのは何故だろう
176名無しさん@ピンキー:2009/11/26(木) 12:50:53 ID:KuEJrkvB
かや と ぬし か
177Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/11/26(木) 12:52:37 ID:Eu79vcLU
>>175
正解…。
かつての私の嗜好がかみま見えましたか、尊敬するばかりです。
朴いいよ朴
178名無しさん@ピンキー:2009/11/26(木) 15:01:41 ID:KuEJrkvB
阿良々木  戦場ヶ原   羽川   八九寺    神原 千石  火憐ちゃん 月火ちゃん 忍野 忍
戦場ヶ原  阿良々木くん 羽川さん 八九寺ちゃん 神原 火憐さん 月火さん 忍野さん
羽川    阿良々木くん 戦場ヶ原さん 八九寺ちゃん 
八九寺   阿良々木さん 戦場ヶ原さん 羽川さん 神原さん 火憐、月火=妹さん 忍野さん 忍さん
神原    阿良々木先輩 羽川先輩   八九寺ちゃん 千石ちゃん=ラスボス 忍野さん 忍ちゃん
千石    暦お兄ちゃん→あなた 神原さん 月火=ららちゃん
火憐    兄ちゃん=にいひゃん…… 羽川さん 神原先生 月火ちゃん
月火    お兄ちゃん 羽川さん 火憐ちゃん
忍     お前様=あるじ様   元委員長  ツーテイルの「小娘」 巨大な妹御 過激な妹御 忍野=小僧 カイキ

呼び方としてはこんな感じか。忍が戦場ヶ原呼ぶ時なんだっけ?
179 ◆zO7AQfurSQ :2009/11/26(木) 16:34:20 ID:3y+8Di3P
ツンデレ娘
180名無しさん@ピンキー:2009/11/26(木) 18:39:47 ID:lCH8EEuj
――ある日、少年は埃を被った大きな箱を見つけた。

楓で作られたその箱には杢が綺麗に現れており、見る角度を変えるとそれに合わせて動いているように見える。
表面を保護するためだけに軽く塗られたニスは楓本来の良さを引き出していた。
その楓で出来た箱は厳重に管理され、高級感のある上質な紙が張ってある。

紙には
―――絶対に開けてはいけない―――
と書いてあった。
お世辞にも達筆とは言いがたく、雰囲気は出ないが、これから物語を始めようとする時によくある手順。
これを開けると何かが始まる、気がする。
でも開けてはいけない。
開けたら全てを投げ捨ててしまいそうになる感覚があり、その感情を恐れている。

意を決した少年が恐る恐るその箱を開けると――さらに小さな箱が八個入っていた。
今度の箱は桐で出来ていた。
さっきよりも高級な木を使っているところをみると余程大切なものなんだろう。
桐の箱に傷は小さな傷さえ付いていない。

マトリョーシカのように箱を開けるとまた箱というわけではなさそうだ。
それら箱には一箱につき、一人の名前が書いてあった。
戦場ヶ原ひたぎ
羽川翼
八九寺真宵
神原駿河
千石撫子
阿良々木火憐
阿良々木月火
忍野忍
先ほどとは違い、綺麗な字だった。
書いた人物の誠実さや公平さ、優しさや聡明さが滲み出てくるような美しい字。

少年は『羽川翼』と書かれた箱を手に取った。
名前の他に『四月七日』という日付らしい文字と『体育倉庫にて』とメモらしい文字が書かれている。
年号は記されていない。
厳重に封印されたその箱を開けると、一対の女性用下着が入っていた。
可愛らしい装飾が施されたブラジャーのカップは大きい。
パンツの方は控えめで精緻な模様だ。
丁寧に畳まれている下着に手をつけることはできなかった。
蓋を閉め元通りにしてから次の箱に手を伸ばす。
『忍野 忍』
箱の中にはブラジャーはなく、小さなパンツだけが入っていた。
先ほどの下着とは真逆な印象を受ける、豪奢な刺繍を施してある。
普通の人間なら引くところだろう。
しかし少年は胸がいっぱいになっていた。

自分と同じ性癖の先祖がいた。

その事実は少年の存在を全肯定し、大きな自信を植えつけるものだった。
少年は桐の箱に深く頭を下げ、先祖に感謝し、大切に封印を施し、元の場所に戻しておく。
その後、自信をつけた少年は早熟した人格者として世に名を馳せるが、
身近の人間は、幼女から熟女まで落とせる男として彼を恐れていた。

おわり
181名無しさん@ピンキー:2009/11/26(木) 18:47:36 ID:VG9hVfbl
まさかの子孫www
今後さらに増えていくわけですねw
というか、せめて怪異譚とかそういうのも
一緒に残しとけよパンツ好きさんwww
182名無しさん@ピンキー:2009/11/26(木) 19:43:52 ID:KuEJrkvB
>>179
了解した。追加しとこう。羽川ほとんど書いてないし。
>>180
阿良々木さん 遺伝子強いなぁ……
183名無しさん@ピンキー:2009/11/27(金) 03:25:16 ID:ayfOfT45
>>178
「言い難い名前」「噛みました」とか言う割にはみんな名字で読んでるんだな>阿良々木
特に晴れて恋人関係にまでなったガハラさんまで・・・。

彼女らにはまず名前で呼び合うところから距離を縮めようとする発想は無いのか
184名無しさん@ピンキー:2009/11/27(金) 08:32:11 ID:E9IjLisr
ばるかん後輩は名前呼んだじゃないか
あと暦お兄ちゃん
185名無しさん@ピンキー:2009/11/27(金) 12:42:26 ID:j5d4aGXH
ブルレイで神原のスパッツの股間が強調されてて大満足
186名無しさん@ピンキー:2009/11/27(金) 13:41:45 ID:NMpR2dDx
>>180
本人はまだ生きてるんじゃないか?
187名無しさん@ピンキー:2009/11/27(金) 14:17:38 ID:nbG/gmPV
というか、なんだかんだで全員半吸血鬼化して生きてそう
188名無しさん@ピンキー:2009/11/27(金) 14:55:59 ID:Rx7Y4lMs
>>180
熟女の対象をkwsk
189名無しさん@ピンキー:2009/11/27(金) 14:59:36 ID:nLR3J+aw
>>188
神原ばぁちゃん
190名無しさん@ピンキー:2009/11/27(金) 16:08:08 ID:E9IjLisr
影縫さ……あれ、足が吹っ飛ん
191名無しさん@ピンキー:2009/11/28(土) 11:54:55 ID:WyebcZ5D
八九寺にアイスあげるからしゃぶってってお願いしたらどうなるのっと
192名無しさん@ピンキー:2009/11/28(土) 11:58:35 ID:zh/5EkXp
「がぶっ!!!!」
「うぎゃああああああああ!!!!!!!」
193名無しさん@ピンキー:2009/11/28(土) 13:25:53 ID:e4rsh15W
http://red.ribbon.to/~eroparo/sslibrary/z/zaregoto149.html

化物語のこれパロじゃなくて原作とそのままの内容が書かれてるぞ
一字一句同じだからこれはさすがにまずいだろ
194名無しさん@ピンキー:2009/11/28(土) 13:36:43 ID:Qiyi8+IR
>>193
よくあの膨大なSSの中から見つけたな
多過ぎてすぐページ閉じるレベル
195名無しさん@ピンキー:2009/11/28(土) 14:33:28 ID:5j8240vw
>>193
化物語(上)の八九寺の家捜しとるところかな。
俺は持ってないから確認できんけど、
本当にそのままなら保管庫の連絡用スレッドで
削除をお願いしといた方がいいんじゃね?
196名無しさん@ピンキー:2009/11/28(土) 14:44:06 ID:Hbn91a+w
化物語(上)のP160からP162までの会話だな
確認したが全く同じだわw
197名無しさん@ピンキー:2009/11/28(土) 16:02:12 ID:5CoM6uMB
アニメ化のおかげか職人さんが増えたのは嬉しいけど、著作権のこととか、よくわかってない人も入ってきてるんだねぇ・・・・・・
198 ◆BAKEWEHPok :2009/11/28(土) 21:07:55 ID:WyebcZ5D
なんか自分で盛り上がったので投下します。


                注意!

    阿良々木さん以外の男とヒロインの絡み!
199 ◆BAKEWEHPok :2009/11/28(土) 21:08:21 ID:WyebcZ5D
股間に顔を擦り付けるようにしてふぐりを舐め始める。
「はぁっ、んはっ、れおっんぅっ、はぁぅっ、んぁっ」
陰毛に顔を汚されるのを気にもせず、たっぷりと唾液の乗った舌で袋の皺を伸ばすかのように丁寧に舐め始めた。
男はくすぐられるような舌の動きに翻弄され、美少女の顔にのっかる玉袋に酷く興奮している。
真宵は唇で袋を探って玉を口内で転がしながら柔らかく吸い込んだ。

「ああ、うおっ……」
男は快楽を長く味わうため視線を逸らし少女の傍らにある膨らんだリュックを見る。
その口からはポテトチップスの袋が覗かせている。
そう真宵と呼ばれた少女は御菓子を男から受け取り、その引き換えに男の陰茎へ奉仕しているのだ。
真宵の一回とは一射精に付き御菓子やジュースの幾つかとのレートになっている。
当然男にはたいした金額になるものではなく何度でも射精してその料金を満たせれる。
事実真宵の奉仕を受けるのは何度となくある。
が、しかし少女の体は一つでありすでに少女の周りには報酬と思われるものが幾つも散乱していた。
今日すでに何人もの男に奉仕をしており、自分の後にも順番待ちがあるのだ。

男は真宵の口淫を長く味わいたいので必死に耐えて意識を散らす。
真宵はそれに気づいて幹に軽く歯を立てた。
「ひっ……」
わずかな痛みで情けない声をあげた男は否応無しに真宵へ意識を集中させる。
モノを咥えたままニンマリと目を細めた八九寺は男を見上げ目を合わせて口淫奉仕を続けた。
「じゅるっ!ぐちゅちゅっ!ぶじゅっ!ちゅぅっ!」
猛った肉棒を深く飲み込み舌先から根元までを肉幹に纏わりつかせる。
ぐじゅっと濡れたモノと舌が淫らな水音を経てた。
首を何度も何度も前後させて小さな唇を擦り付けては幹全体へやわい快楽を与え続ける。
額から汗が零れて前髪が張り付いた。男の顔へ視線を逸らさず反応を確かめながら舌を躍らせる。
200 ◆BAKEWEHPok :2009/11/28(土) 21:08:50 ID:WyebcZ5D
間違えました。>>199はスルーしてください
201 ◆BAKEWEHPok :2009/11/28(土) 21:09:14 ID:WyebcZ5D
公園の片隅、茂みに隠れ樹木が日差しを遮っている地面にはジュースやお菓子が幾つも散乱して転がっていた。
その暗がりに20の半ばを越えてると思われるスーツを着た男が不自然に佇んでいる。
男は何かを堪えるかのように俯いて呼吸を荒げながら樹によりかかっていた。

否、樹木と男の間には一人の少女が膝立ちしており男は樹木ではなく
少女によりかかるよう佇んでいる。
遠目では確認しようもないが近づいたら一目瞭然だ。
少女は男のズボンに顔を埋めジッパーから出た男の肥大したモノを可憐な唇で咥えてしゃぶっていた。

「ん、ちゅっ、じゅじゅっ、ぅんっ……」
少女が首を前後に揺らしモノを吸い付きながら舐めしゃぶる水音が響く。
首の揺れに振り回されるようにツーテイルにおろした髪が振り回された。
少女は11歳ほどの外見をさらに幼く見せるブラウスとお花のアップリケが
付いたスカートには到底似合わない淫靡な笑顔でモノを咥えている。
「ぐじゅじゅっ、れろれろ、ぺちゃっ、ぴちゃっ、んんっ、んっ」
亀頭部分だけを含み舌先で亀頭の全体を這わせた。ビクリと震える亀頭を
唇の圧で抑え付け尿道部分をほじるように集中攻撃をしている。
「うぁ……ぁぁ、うぅ」

男があまりの気持ちよさで呻くと少女は唇をちゅぽっと離して意地悪そうにいやらしく目を細めた。
「あれ、よろしいんですか?まだ始めたばかりですよっ」
そう言いながらも右手で男のモノをゆっくりとさすっている。
幾らか刺激が弱まった所で男は快感を堪えて呟く。
「……真宵ちゃんが上手すぎるから……もう出ちゃうかも」
快楽に浸かった男は子供のような発言をする。
真宵と呼ばれた少女はそれを聞いて物足りないかのように眉を顰めた。
「私はいいんですが一回は一回ですよっ」
そう言ってまたモノへ舌を触れさせた。
這わせた舌で亀頭の先端から根元までを丹念にねぶってゆく。
「んぁっ……んっ、んっ、ぺちゃぁっ、すんっ、ぴちゃっ」
幹のなかほどを舌からそろりと滑らせ、男の匂いを鼻腔で味わう。
上から唾液をとろりと垂らして舌でまぶしていく。
真宵は舐めながらズボンのボタンを外してトランクスを下ろすと
股間に顔を擦り付けるようにしてふぐりを舐め始める。
「はぁっ、んはっ、れおっんぅっ、はぁぅっ、んぁっ」
陰毛に顔を汚されるのを気にもせず、たっぷりと唾液の乗った舌で袋の皺を伸ばすかのように丁寧に舐め始めた。
男はくすぐられるような舌の動きに翻弄され、美少女の顔にのっかる玉袋に酷く興奮している。
真宵は唇で袋を探って玉を口内で転がしながら柔らかく吸い込んだ。
202 ◆BAKEWEHPok :2009/11/28(土) 21:09:37 ID:WyebcZ5D
「ああ、うおっ……」
男は快楽を長く味わうため視線を逸らし少女の傍らにある膨らんだリュックを見る。
その口からはポテトチップスの袋が覗かせている。
そう真宵と呼ばれた少女は御菓子を男から受け取り、その引き換えに男の陰茎へ奉仕しているのだ。
真宵の一回とは一射精に付き御菓子やジュースの幾つかとのレートになっている。
当然男にはたいした金額になるものではなく何度でも射精してその料金を満たせれる。
事実真宵の奉仕を受けるのは何度となくある。
が、しかし少女の体は一つでありすでに少女の周りには報酬と思われるものが幾つも散乱していた。
今日すでに何人もの男に奉仕をしており、自分の後にも順番待ちがあるのだ。

男は真宵の口淫を長く味わいたいので必死に耐えて意識を散らす。
真宵はそれに気づいて幹に軽く歯を立てた。
「ひっ……」
わずかな痛みで情けない声をあげた男は否応無しに真宵へ意識を集中させる。
モノを咥えたままニンマリと目を細めた八九寺は男を見上げ目を合わせて口淫奉仕を続けた。
「じゅるっ!ぐちゅちゅっ!ぶじゅっ!ちゅぅっ!」
猛った肉棒を深く飲み込み舌先から根元までを肉幹に纏わりつかせる。
ぐじゅっと濡れたモノと舌が淫らな水音を経てた。
首を何度も何度も前後させて小さな唇を擦り付けては幹全体へやわい快楽を与え続ける。
額から汗が零れて前髪が張り付いた。男の顔へ視線を逸らさず反応を確かめながら舌を躍らせる。

そうして男は達する。
「で、でちゃうよ!真宵ちゃん!!!!」
声に合わせて真宵は亀頭を啄ばみ先端へキスするように唇を触れさせ
射精の瞬間に尿道を急激に吸い込んだ!
「うあっ!ああああああ〜〜〜〜〜〜っ」
男の叫びとともにどくどくと精液が放出される。
「んっ、んっ、ちゅぅぅぅぅーっっっっ」
真宵は唇で受け止めて精液がどんどんと吸い出されていく。
吸い込みで加速した精液は精管を高速で流れ出て快楽を増大させていく。
口内が精液で溢れ出そうな所で射精は終わった。
「はっ、はっ、はっ」
息を荒げる男は真宵を見下ろす。
溜まった精液をこくこくと飲み込んで真宵は満足そうに笑った。
「ごちそうさまでした♪」
その笑顔はたった今まで男のペニスへ奉仕して射精に導いていた少女とは
同じに思えないほど愛らしく幼いそんな笑い方だった。
可愛らしい少女の笑顔でまた欲が芽生えるが、後ろでガサゴソと物音が響く。どうやら交代らしい。
「お粗末さまでした。じゃあ真宵ちゃん。また今度」
そう言って男は崩れたズボンを履きなおして茂みのほうへ隠れながら出て行った。
「いっちゃいましたか。あの人のおちんちんは美味しいんですけどねぇ」
噛んだ時の肉の感覚が堪らないですっ 
そう言ってほっぺを抑えながら次の男が御菓子を持ってくるのを待つのだった。
203 ◆BAKEWEHPok :2009/11/28(土) 21:11:22 ID:WyebcZ5D
終了  この路線というか三人称だと阿良々木さんの口調を気にしなくていいので楽ですね。いっそ他のキャラも……
204 ◆BAKEWEHPok :2009/11/28(土) 21:14:12 ID:WyebcZ5D
タイトル入れ忘れてました。 まよいスプリングで。 売春だと長いんですよね 
205名無しさん@ピンキー:2009/11/29(日) 02:35:54 ID:1RgNWTnL
阿良々木さんと人外の男の絡みに見えて焦ったw
なにはともあれGJ
206名無しさん@ピンキー:2009/11/29(日) 06:35:54 ID:Y3P4UWLj
ガハラさんには八九寺が見えないんだっけか。
惜しいな。あの二人がどういう会話をするのかに興味があるのに
207名無しさん@ピンキー:2009/11/29(日) 09:40:26 ID:UdUvE8TD
GJ!噛んだり噛んだりして日本語のプロな八九寺はやはりお口のプロというイメージか

>>205
「それはそそられる話だな!私は獣姦もケモノ属性も異種姦もいけるぞ!」
「というかあなたがいけない属性って何かあるのかしら神原」
「エロ以外!」
「理解しやすいけど理解の範疇を超えているわね」
「私が『暦×忍野さん』やリバで『忍野さん×らぎ子ちゃん』の妄想を日々の糧にしているのは常々言っていることだが、
 『戦場ヶ原先輩×阿良々木先輩』を妄想した、という話をした事が無いのは
 実は、嫉妬とか『BLじゃないから』とかそういう要素より、『エロシーンを想像しにくいから』という要因が強い!」
「……神原、一つ言わせなさい」
「どうぞ」
「そこは『阿良々木くん×戦場ヶ原ひたぎ様』よ。掛け算の前後を間違えるものではないわ」
「そこに突っ込むのか!?……え、というかお二人の攻守関係ってそうなのか!?」
「いえ、私は掛け算表記って、後に来る方が攻めだと考えているのよ」
「え、どうしてだ?」
「『かけられる』側と『かける』側」
「うまくないな!……い、いや、しかし女性であらせられる戦場ヶ原先輩が何をかけるというのだろう!
 想像するとときめくな!愛液か?聖水か!?」
「硫酸」
「怖っ!」
208名無しさん@ピンキー:2009/11/29(日) 12:43:51 ID:B2h28WtV
>>207
エロ規制に引っかかったACだな。
綺麗に脳内再生された
209名無しさん@ピンキー:2009/11/29(日) 13:12:57 ID:V45VDYzr
公式にこれのギリギリちょっとだけ上なレベルだから困るw>AC
210名無しさん@ピンキー:2009/11/29(日) 18:03:13 ID:Q8fEfRv8
>>207
神原「何をかけるというのだろう!」
ひたぎ「どくどく」
神原「影分身で逃げ切り!?」
211名無しさん@ピンキー:2009/11/29(日) 22:31:21 ID:ltPoS2BS
全盛期の阿良々木さんとデビル神原のバトルセックス
212名無しさん@ピンキー:2009/11/29(日) 23:29:36 ID:1RgNWTnL
割と冗談抜きで火憐ちゃんは神原に勝てるかもしれない(性的な意味で)
213名無しさん@ピンキー:2009/11/29(日) 23:38:54 ID:aMq6+Y8F
>>193
消えてるな
214名無しさん@ピンキー:2009/11/30(月) 02:35:18 ID:QOfdYuUU
>>212
基本的にバルカン後輩は受けでネコでマゾだからな
215名無しさん@ピンキー:2009/11/30(月) 07:20:20 ID:hfK+CL4F
まよいマイマイのオーディオコメンタリー聴いてると、
八九寺が勝てるのはありゃりゃ木さんだけのような気がしてきたです。
羽川さんは元より、ガハラさんにも神原さんにも千石さんにも勝てそうな気がしません
216名無しさん@ピンキー:2009/12/01(火) 00:18:04 ID:fB9ztAZw
いや、そもそも何をもって勝ちとか負けとかいうのかよくわからん
神原と火憐にしても「どちらが真のMかここではっきりとさせておこう!」と
むしろ受けの座を争いそうな気さえする。負けるが勝ち
217名無しさん@ピンキー:2009/12/01(火) 01:10:19 ID:L0ZKjWu5
審判役はハワワ木さんですね、分かります
218名無しさん@ピンキー:2009/12/01(火) 01:19:15 ID:XoY6owaF
ご主人様
219 ◆K.I.DssBEE :2009/12/01(火) 02:11:21 ID:YcKb4mkw

  遅くなりましたが、>>122の「ひたぎフェアリー」の後半部分を投下します。
 前回の分を読んでいない方は、そちらから読む事を強くお勧めします。
 既読の方も、ざっともう一度目を通してもらったほうが、
 より楽しめるかもしれません。
 また、注意事項を前回の分に加えて幾つか追加します。
 
 先ずなにより大きな注意が、オリキャラが登場します。
 ぶっちゃけると妖精の怪異が台詞付きで、かなり出張ってきます。
 人によっては、かなり不快なキャラだと思うので、ご注意ください。
 また、超展開と思われそうな話の流れかもしれません。
 例によってエロなしです。
 
 以上に対して不快感を抱かれた方は>>251
 でも前回同様かなり頑張って書いたので、出来れば読んでやって下さい。
 
 
220ひたぎフェアリー:2009/12/01(火) 02:12:12 ID:YcKb4mkw


005



  僕が図書館に着いた時、既に羽川は図書館に着いていて、
 何か作業を始めていた。
「お待たせ、羽川」
「あ、おはよう阿良々木君」
 しかし、今更ながら平日昼間に高校の制服を来た男女が、
 図書館とはいえ学校の外で待ち合わせをしているというのは、
 周りの目にどういう風に映るんだろうか。
 羽川の評判が少しだけ心配だ。
 僕の方は征制服姿で学校をさぼるのは、結構慣れているんだけど。
「何をしてるんだ?」
「取りあえず探す場所の分担をしようと思って」
 見ると羽川は、自由配布の図書館の見取り図に何かを書き込んでいた。
「阿良々木君、説明文と物語文なら、物語の方が得意だよね?」
「国語の話か? 確かに理系なのに何故かそっちの方が得意だな」
 でも古文は苦手である。まあ僕の受験に必要な教科では無いけど。
「あんまりこの場合、理系文系は関係無いんだけどね」
「それで、どうして今勉強の話なんだ?」
「別に勉強の話じゃないよ。
 うん、それじゃあ阿良々木君には文学とか、そっちの方を調べてもらう事にするね」
 そう言って、羽川は僕に見取り図を渡してきた。
 
221ひたぎフェアリー:2009/12/01(火) 02:12:46 ID:YcKb4mkw

「なあ羽川、この丸がついてる所が僕の担当なのは解るんだが、
 こっちの尋常じゃないスペースをカバーしてる×印はなんだ?
 まさかこの全てが、羽川の担当ってわけじゃあないよな?」
 僕と羽川の読書スキルの差を考えても、これは分担として成り立っていない。
 範囲が僕の分の50倍くらいある。
 幾ら羽川でもこの範囲を一人で、というのは無理だろう。
 すると羽川は慌てて訂正した。
「そんなわけないじゃない、それは既読分だよ。
 念のため、新しい本が入ってないかは確認してみるつもりだけど」
「それでも十分驚くべき事だけどな」
 殆ど担当しているみたいなものじゃないか。
 呼び出しておいてなんだけど、
 図書館において僕に羽川を手伝える事なんてあるのだろうか?
 まあとは言っても、やるしかないんだけれど。
「というか調べる以前にさ、
 現時点で羽川は何か思い当たるような節は無いのか?
 人間の記憶を奪ってしまうような怪異とか」
 これだけの量の本を読んでいるのだ。
 そういった話や、伝承みたいな物を結構知っていそうな感じだけど。
「うーん、あんまり人の記憶に対して干渉する、っていう話はピンと来ないんだよね」
「そうなのか? 知らない僕が言うのも変だけれど、
 そんなの、結構な数が居るもんだと思ってた」
「かなりマイナーな所までレベルを下げてしまえば、
 もちろん居ない事は無いんだけれど、それこそ数が多いからね。
 結局そんな情報は役には立たないよ」
 成る程。
 データが無いというのと、データが多すぎるというのは、大して変わらないからな。
 質の高い情報だけを拾ってこれればそれに越した事はないのだけど。
 
222ひたぎフェアリー:2009/12/01(火) 02:13:17 ID:YcKb4mkw

「そうは言っても阿良々木君、行き詰ったら本だけじゃなくて、
 インターネットなんかで調べるのも重要だと思うよ」
「ああいうのって当てになるのか?」
「インターネット上とはいえ、そういう情報があるって事は、
 少なくともそういう風に言い伝えている人がいるって事でしょう?
 それならば、それが一般的に正しいかどうかはさておき、
 今回の場合、意味はあると思うけれど」
「確かに、そうだな」
「多かれ少なかれ、人々にその存在が伝わってさえいれば、
 怪異として成立するはずだから。
 でもそういうのも入れると、本当に数が膨大になっちゃうんだけれどね」
「そうだろうな、でもそれじゃあ結局どうすればいいんだ?」
「だからかなりピンポイントに、今の戦場ヶ原さんの状態に近い物を探すべきだと思う。
 似ている所がある、みたいなレベルだと収集がつかなくなっちゃうだろうから、
 条件を厳し目にして振るいにかけてね。
 まあこの辺りのさじ加減が難しいんだけど」
「わかった」
223ひたぎフェアリー:2009/12/01(火) 02:13:49 ID:YcKb4mkw

「それと今更聞くけれど、忍ちゃんや神原さんは手伝ってはくれないの?」
「あー、それなんだけどさ。
 忍の方は僕が戦場ヶ原に攻撃されてた時に、一度起きたみたいだったから、
 さっき手伝ってくれないかって頼んだんだけれど、
 こんな下らない事、儂は手を貸さんぞ。とか言って今はもう寝てる」
「そうなんだ、まあ彼女は完全に私たちの味方って訳じゃあ無いしね」
 まあそうだけど、今日はやけに薄情な感じだった。
 あんまり戦場ヶ原の事は、元から好きじゃないみたいな感じだったから、
 そのせいかも知れない。
「神原さんは?」
「そもそも電話に出なかった。授業中だったからかも知れないけど、
 折り返してこないあたり、多分家に携帯を忘れてる」
 機械音痴のせいかもしれないが、結構あいつ充電を忘れたりとか多いんだよな。
 最近は機能自体は使いこなせるようになったんだけど。
 それに僕が言えたことじゃ無いが、あいつあんまり頭脳労働向きじゃないんだよな。
 状況によっては、誰よりも頼りになるんだけど。
「それは仕方ないね、じゃあ取りあえずは私たち二人だけで探して見ようか」
「だな。それじゃあ早速始めるか」
「うん。解ってると思うけど、閲覧室の中ではお喋りは駄目だよ。
 これもあんまり良いことじゃ無いけど、
 相談とか、何か気がついたことがあったらメールしてね」
224ひたぎフェアリー:2009/12/01(火) 02:14:20 ID:YcKb4mkw

  なんて言って別れたのが3時間くらい前。
 しかしこと羽川との勉強会以外では、あまり利用した事が無い僕にしてみると、
 この図書館というのは、本当に使い方が難しい施設であった。
 第一あの本達はどういう基準で並べられているのだろうか?
 大まかなジャンルで分かれているのは当然としても、それ以上はさっぱり判らない。
 本の背表紙に「905」とか「シ」なんて書いてあるシールが貼られていて、
 数字に関しては周りの本も、近い数字が並んでいる所をみると、
 きっと並び順的に何らかの意味があるのだろう。
 そういう物だと誰かに教わった記憶もあるのだが……。
 まああんまり無い知恵を絞ってもしょうがないと思い、
 タイトルからそれっぽい物を選択して読んでいく事にしたのだが、
 結局それらしい記述を見つける事は出来ず、こうしてロビーで休憩していた。
「阿良々木君お疲れ、休憩?」
 すると丁度羽川もロビーに戻ってきた。
「ああ、……図書館っていうのはどうも疲れる。
 羽川はよく1日中こんな所に篭っていられるな」
「何言ってるのよ、阿良々木君だって最近は私と1日中ここで勉強してるじゃない。
 それに今阿良々木君が疲れているのは、図書館のせいじゃなくて、
 必死に調べ物をしているからだよ」
「まあ、それは」
 必死になりもする。
 もう少し休憩したら、今度はパソコンからも検索をかけてみるか。
 
225ひたぎフェアリー:2009/12/01(火) 02:14:51 ID:YcKb4mkw

「ん?」
 そこでふと、カウンターの所に明るいオレンジ色で飾りつけがされているのが目に入った。
 そういえば今日はハロウィンか。
 別に日本では学校が休みになったりするわけでも無いので、
 特に気に留めてはいなかったんだけど。
「あっ……」
「どうしたの? 阿良々木君」
「妖精、なんじゃないか? 戦場ヶ原の記憶を奪った怪異は」
「妖精? 妖精ってフェアリーとかピクシーとか、
 そういう妖精?」
「ああ、その妖精だ」
「確かに妖精が森なんかで人の記憶を混乱させて、
 道に迷わせる何て話は聞いた事があるけど、決め手に欠けるというか……」
「普段ならそうだけどさ」
「? ああ、10月31日」
「そう、今日はハロウィンだから」
 妖精、精霊や魔女が現れると信じられていた日である。
 今日という日にその怪異が現れるのは、これ以上無くらしいと言えた。
 あとは戦場ヶ原が言っていた子供の容姿が、
 妖精らしさを彷彿させるには十分だったのも大きい。
「そうだね、妖精なんて漠然としすぎて盲点だった。
 確かに今日にふさわしい怪異と言ったら、それくらいしかいないかも。
 でもよくそんな事思いついたね、阿良々木君」
「いやまあ」
 偶然1年くらい前に、妹から無理やり読まされたライトノベルに、
 妖精が記憶を奪うような描写があったのだ。
 けれど僕が覚えていないだけかもしれないが、
 とくに対処法、解決法みたいなものは、載っていなかったと思う。
 
226ひたぎフェアリー:2009/12/01(火) 02:15:22 ID:YcKb4mkw

「うん、かなり良い線行ってるかも。
 ちょっとそっちの路線で調べてみる。
 妖精なんて、一冊図鑑が出来ちゃうくらいポピュラーな怪異だから、
 きっと対処法なんかも探せばあるんじゃないかな」
「だな、僕も引き続き調べて見る」
「ううん、阿良々木君はもう図書館はいいよ、慣れない作業で疲れているでしょう?」
「え、ちょっと待ってよ羽川さん、そんな戦力外通告みたいな」
 確かに役に立ってはいなかったけれど!
 見捨てないで、僕だってやれば出来る子なんだから!
「ううん、ここまで解ったら、
 やっぱり阿良々木君は、戦場ヶ原さんのそばに居てあげた方がいいと思う」
「戦場ヶ原のそばに?」
「うん、今一番大変なのは、阿良々木君じゃ無くて戦場ヶ原さんだと思うから」
 確かに、気がついたら記憶が無くなってるなんて、大変どころじゃない。
 自分の事ばっかりで、戦場ヶ原自身の事を考えてやれていなかった。
「まあ阿良々木君も動揺してるのは判るけど、でも駄目だよ、
 ちゃんと自分の彼女を支えてあげないと」
 そこまで羽川に言われたら首を縦に振らざるを得ない。
「わかったよ羽川、あとは任せた」
「任された。こっちも何か判ったら連絡するから、頑張って」
 そして僕は図書館をあとに、戦場ヶ原の家へ向かう事にした。
 
227ひたぎフェアリー:2009/12/01(火) 02:16:29 ID:YcKb4mkw

006


「貴方、また電話なんてかけてきて」
 戦場ヶ原の家の前に着いた僕は、
 いきなりチャイムを押す勇気が無かったので、
 取りあえず電話で機嫌を伺ってみた。
 もしかしたら無視されたり、着信拒否にされているかも知れないと思ったが、
 無事戦場ヶ原は電話に出てくれた。
「その、話がしたいんだけど。少しいいか?」
「手短に用件だけ述べなさい、私は忙しいの」
「いや、そう言わずにちゃんと聞いてくれ。
 お前にとっても重要な話なんだ」
「重要かどうかは私が決めるわ、15秒だけ時間をあげる」
「おいちょっと――」
 なんだそのTVコマーシャルみたいな時間は。
「14,13,12……」
「覚えてないかもしれないけど、
 お前は数日前に会った妖精に記憶を消されてしまったのかもしれないんだ、
 だからお前自身の記憶を取り戻す為にも僕に協力してくれっ!」
 物凄く早口になってしまったが、聞き取れただろうか。
 少しの沈黙の後に聞こえた戦場ヶ原の声は、すこし上ずって聞こえた。
「妖精が……なんですって?」
「妖精がお前の記憶を奪ってしまったのかもしれない。
 つまりお前は、そのせいで今記憶喪失なのかもしれないんだ」
 今度はさらに長い、それこそ30秒くらい沈黙が続いた後。
「ふふっ……あはははははっ、妖精が記憶をね、それで?」
 戦場ヶ原さん大爆笑。
 こんな笑い方をする奴だったっけか。
 あまりにも久しぶりすぎて、この状態の戦場ヶ原に対して違和感がありすぎる。
「いや、笑ってしまうのも判らなくは無いんだけどさ、
 真面目に聞いてくれ、今回も前回の蟹同様、怪異の仕業だと思うんだ」
「今回も、蟹? 何のことかしら?」
 あれ、この辺りの記憶も無いのか?
 そもそも今の戦場ヶ原の記憶が、どの辺りから途切れているのか、
 それが時間軸的な物なのか、事象的な物なのかすら判らない。
 
228ひたぎフェアリー:2009/12/01(火) 02:17:00 ID:YcKb4mkw

「その、今家の近く、というか家の前に居るんだけど、
 詳しい話がしたいから中に入ってもいいか?」
「……ええ、構わないわ」
「ありがとう」
 僕はドアノブに手をかけ、少し慎重になりながらドアを開ける。
 中では戦場ヶ原がテーブルの前に座り、携帯電話を折り畳んだ所だった。
 特に臨戦態勢というわけでも無さそうだったので、
 僕も戦場ヶ原の向かいに腰掛ける。
 一応意識して周りを見渡し、妖精みたいな物が居ないか気配を探ったが、
 それらしいものは感じ取れなかった。
「それで、改めて何の用かしら、阿良々木君?」
「お前が妖精のせいで記憶喪失になってるって話だ」
「ふふふっ、本当に貴方は愉快な脳みそをしているわね」
 本当に、容赦の無い暴言を吐くなコイツは。
「ていうか協力しろよな、お前だってこのままじゃあ困るだろ?」
「別にそんな事は無いわよ? 
 ああでも今正に不審人物に付きまとわれて、少し困っているけどね」
「お願いしますから協力して下さい!」
 もうとにかく下手に出るしかない。
 本当に素朴な疑問なのだが、どうやってこの人と会話してたんだろうな昔の僕。
 
229ひたぎフェアリー:2009/12/01(火) 02:17:34 ID:YcKb4mkw
 取りあえず気を取り直してコミュニケーション再開。
「蟹の事は覚えていないのか?」
「何のこと?」
 記憶に無いのだろうか、
 あの一件が、戦場ヶ原の性格を、
 ここまで研ぎ澄ませてしまう原因になったはずなのだけど。
「お前の母親が、その……怪しい宗教にはまった時の」
「……なんで貴方がそんな事を知っているの?
 ああ、そういえば彼氏なんだっけ?」
「先ずそこからかよ」
 もしかして今までのはとぼけられていたのだろうか?
 だとしたら前途多難過ぎる。
 妖精よりもこの状態の戦場ヶ原の方が強敵って感じだ。
「頼むから少しは僕の事を信用して話してくれ、でないと話が全然進まない」
「嫌よ、何処の誰だか知らない相手に、自分の話なんかしたくないわ」
「そんな――」
「だから貴方の方から自分の事を話しなさい、それで信用に足るか判断するわ」
 ――まあ、それでもいいか。
 それで戦場ヶ原が何かを思い出せれば万々歳だ。
 むしろ僕の話を聞いてくれるというだけで、一歩前進である。
「ええっと、一応僕はお前の彼氏だった訳だけれど」
「そもそも先ずそれが信用できないんだけど、
 一体どういう経緯で私は貴方とつきあう事になったのかしら?」
「まあ、そうなるよな……」
 僕は簡単に、階段で戦場ヶ原を受け止めた辺りから、
 告白を受けるまでの話をした。
 途中相槌こそロクに打たないものの、
 戦場ヶ原は大人しく、結構真面目に僕の話を聞いてくれたように思う。
 
230ひたぎフェアリー:2009/12/01(火) 02:18:05 ID:YcKb4mkw

 話しているうちに段々と、戦場ヶ原に対する違和感が消えてきた。
 ああ、確かに昔僕はこいつと、こんな風に話していたな、
 そんな懐かしい感じ。
「戦場ヶ原さんは随分と惚れっぽい女なのね」
「うん、お前だけどな」
 僕が話し終えた後の彼女の感想は、全くもって見も蓋も無いものだった。
「そう、そしてそれ以降、私は貴方に対する態度を軟化させたわけね」
「いや、あんまり変わらなかった」
「はい?」
「何故だか付き合い始めてからも、僕に対するお前の態度は、今みたいな感じだった」
「貴方よくそんな女と付き合っていたわね」
「だから、お前だけどな」
 まあそれは、僕自身たまに思ったりしたけれど。
「まあしょうがないわね、自分で言うのもなんだけど、
 私相当可愛いし、
 多少性格がアレでも、そんな事気にならないわよね」
「まるで僕が、女を顔だけで選んでる奴みたいな言い方は止めてくれないか?」
「そうじゃないなら、貴方随分と特殊な趣味の持ち主なのね、
 じゃあさっき私が貴方の首をボールペンで切りつけた時も、
 貴方は心の中で喜んでいたの。
 ああ、だからあんな事をされても、
 懲りずにこうして再びのこのこ現れる事が出来たのね、
 少し不思議に思っていたのだけれど、納得したわ」
「納得するな、それは誤った認識だ。
 僕はあくまで正常な感性を持った、普通の男子高校生だからな」
 
231ひたぎフェアリー:2009/12/01(火) 02:18:37 ID:YcKb4mkw

 その後、今度は戦場ヶ原の方から幾つか質問をされた。
 内容は、高校の中では二人はどんな感じだったのか、とか(高校に入った時の記憶はあるそうだ)
 僕の家族の事とか、そんな些細な事。
 そして最後に。
「貴方、羽川翼と、神原駿河という人間を知っているかしら」
 確認をするように戦場ヶ原。
「ああもちろん、僕たちのクラスメイトと、後輩だ。
 お前とは両方とも中学時代からの付き合いだったな」
「そう……貴方そこまで、私の中学時代の事まで知っているのね」
「信じてもらえたか」
「ええ、ストーカーにしては優秀すぎるわね。
 それでもその可能性が0になったわけでは無いけれど、
 取りあえず今は貴方の言葉を信じる事にするわ」
「そうかい、そりゃどうも」
 さて、ようやっとスタート地点である。
 といっても、具体的に何をすればいいのかは分からないわけだが。
 さっきまでの会話の途中で、記憶が戻ってくれる事を期待していたんだけど、
 どうやらその様子もない。
232ひたぎフェアリー:2009/12/01(火) 02:19:11 ID:YcKb4mkw

 ふと、携帯に着信があった。
 表示を見ると羽川から。
「ごめん、電話だ」
「どうぞ」
 僕は一応断りをいれてから羽川の電話に出た。
「もしもし」
「もしもし、阿良々木君」
「どうした羽川? 何かわかったか?」
「うんまあ、ところで阿良々木君。
 戦場ヶ原さんは今そこにいるの?」
「ああ」
「ちょっと部屋を出てもらえるかな?
 あんまり本人の居る前で、積極的にしたい話では無いし」
「まあ、そうだな」
 僕は一旦席を立ち、家の外に出た。
 
233ひたぎフェアリー:2009/12/01(火) 02:20:19 ID:YcKb4mkw

「それでどうしたんだ、羽川。何か解決策が見つかったのか?」
「残念ながら、そういうわけじゃないんだ、
 あれから調べる本を妖精関係に絞って、15冊くらいざっと目を通したんだけれど。
 それらしい、決め手になるような資料には行き当たらなかったの。
 でも一応経過報告と、もう少し戦場ヶ原さんの症状を聞きたかったから」
「そうか……」
 まあ、そうそう上手くはいかないよな。
 というか、あれから1時間ちょっとしか経ってないのに15冊か。
 やっぱり羽川さんすげえ。
「あんまり考えたくないけど、そもそもの前提が間違っているって事も、
 考えないといけないと思う」
「まあ、もちろんその可能性もあるよな」
 寧ろ当然といえよう。
 もともと僕の浅知恵からひねり出したものだし。
「それ以外にも、少し気になる事もあるから、
 取りあえず情報交換をしましょうか」
 それから、僕は戦場ヶ原の様子等を伝え、
 羽川はそういう事をする妖精の特徴、
 後は2,3具体的に確認して欲しい事と、アドバイスを受けた。
「うん、それじゃあこっちももう少し調べてみる。
 阿良々木君も頼んだ事、よろしくね」
「ああ、わかった」
234ひたぎフェアリー:2009/12/01(火) 02:20:51 ID:YcKb4mkw

  僕は電話を切って、再び家の中へ。
 戦場ヶ原は先ほどと変わらず机の前に座ったまま、携帯を弄っていた。
「お友達かしら?」
「ああ、羽川だ」
「彼女も私が今、どういう状況かを知っているのね」
「うん、そして協力もしてもらっている」
「そう」
 僕は羽川に言われたアドバイスや、
 確認しておいて欲しいと言われた事なんかを思い出しながら、会話を続ける事にする。
「本当はもっと、大勢に協力を仰ぎたいんだけどな」
「最近の私、あまり友達がいないみたいね」
「まあ、そうなんだよな」
 僕も人の事は言えないんだけど。
「本当は神原にも協力してもらいたいんだけど、
 あいつも微妙な立場だからな」
「どういう事?」
「ああ、お前は覚えて無いんだな。
 僕とあいつはお前を巡っての恋敵だったんだ。
 もう決着はついたんだけどさ。
 でも神原からしてみれば結果的に、
 僕がお前を奪った、みたいな形になってしまったからな。
 このままお前の記憶が無くなっていた方が、
 あいつにとっては都合がいいのかもしれない」
 
235ひたぎフェアリー:2009/12/01(火) 02:21:26 ID:YcKb4mkw

「ああ、そういう事ね。
 まあそれは確かに、協力を仰ぐのは止めておいた方がいいのかも知れないわね」
「やっぱりそう思うか?」
「ええ、幾らもう決着がついた事とはいえ、
 そういう話って結構根深いものよ。
 実際頼めば彼はやってくれるでしょうけど、
 あまりお互い気分のいいことじゃないでしょう?」
「まあ無理に協力を仰ぐつもりもないさ、
 解決の糸口らしき物も丁度見えた所だし」
「あら、そうなの?」
 まあ殆どが羽川の功績なんだけれどな。
 というか、マジで羽川凄すぎるだろ。
 実際に直接見る事も無く、話を聞くだけでその怪異の正体を見破る。
 忍野が実際に八九寺との一件等で見せた事ではあるが、
 彼女は専門家ではないのに、それをやってのけた。
「その解決策っていうのを教えてくれないかしら?」
「もちろん、でもその前にお前に一つ確認したいんだけどさ」
 そう言って僕は改めて彼女に向かい合った。
「お前は戦場ヶ原ひたぎじゃないな?」
 
236ひたぎフェアリー:2009/12/01(火) 02:21:59 ID:YcKb4mkw
007

  時間は少し遡って、羽川との電話の続きである。
「少し気になる事があってね」
「気になる事?」
「さっきも言ったけど、前提の話」
「ああ、今回の怪異が妖精かどうかって話か」
「ううん、もっと前提の話だよ」
「え、まさか戦場ヶ原が記憶喪失なのは、怪異の仕業じゃないっていうのか?」
「ううん、もっと前」
「これ以上前だって? なんだそれ、検討もつかないぞ?」
「えっとね、そもそも本当に戦場ヶ原さんは記憶喪失なの?」
 ――は?
「いやいや、そうだろ。
 まさか、戦場ヶ原の悪戯だっていうのか?」
 いくらハロウィンだからといって、これはやり過ぎだろう。
「ううん、そうじゃないよ」
「じゃあ、どういう事だよ」
「そもそもその阿良々木君と一緒にいるその人、
 本当に戦場ヶ原さんなの?」
 
237ひたぎフェアリー:2009/12/01(火) 02:22:30 ID:YcKb4mkw

「――」
 それは。
 それは本当にいつの間にか僕が勝手に「前提」だと思っていた事だった。
 思い込んでいた、と言ってもいい。
「そもそも、今阿良々木君が話しているその彼女が、
 本人じゃ無いっていう可能性を、考えて無かったんじゃないかな」
「いや、確かに我ながら記憶喪失っていうのは、突拍子も無い話だとは思うけれど、
 でもそれは」
「取替え子」
 僕の言葉を遮り、羽川は聞いた事の無い単語を言った。
「取替え子、またはチェンジリングっていってね、
 生まれたばかりの赤ん坊を、妖精がさらってしまって、
 代わりに自分たちの子供を置いていくっていう伝承は、結構有名な話なんだ。
 まあ戦場ヶ原さんはもう赤ちゃんではないけれど、
 妖精は、人に姿を変えられるのよ」
「いや、でもそれこそ記憶の話になるだろ。
 それともその妖精達は、本人の記憶まで再現する事ができるのか?」
「彼女は、戦場ヶ原さんしか知らないはずの事を知っていた?」
「ああ、お前や神原の事だって」
「どれくらい知ってた?」
「え、いや……取りあえず名前は知っていたな」
「それは携帯電話があれば知る事が出来るよ。
 取替え子で人間の子を演じている妖精は、
 とても頭が良かったみたいだし、それくらいの事は答えてくると思う」
 
238ひたぎフェアリー:2009/12/01(火) 02:23:01 ID:YcKb4mkw

「話し方とか、物腰も戦場ヶ原のそれだったぞ?」
「本当に? いつの間にか阿良々木君から情報を聞き出してこなかった?
 戦場ヶ原さんがどういう人間かを、さり気なく探ろうとはしてこなかった?
 戦場ヶ原さん、その怪異に実際会って声をかけているみたいだから、
 ある程度の口調なんかは、相手に伝わっていると思うよ」
「それは……」
 確かにそう言われれば、彼女と話しているうちに、最初は大きかった違和感が、
 段々と薄れていった。
 最初に僕に対して文房具で攻撃してきたのも。
 戦場ヶ原だったから、では無く、
 武器らしいものが他に見当たらなかったからなのか?
「でも、成りすますならどうして昔の戦場ヶ原なんだ?
 普通それなら、今の戦場ヶ原に成りすますものなんじゃないのか?」
「取替え子の妖精は、入れ替わる前の本物より性格が悪い事が多いそうよ」
 性格が悪いって……。
 しかし、言われて見るとそんな気もしてくる。
 いつの間にか、勝手に僕は彼女が記憶喪失だと思い込んではいなかったか?
 こと怪異に対して、
 人間と入れ替わるのと、人間の記憶を弄るのとでは、どっちが難しいかなんて、
 その質問自体がナンセンスである。
「まあ、もちろん私の思い違いかもしれないし、
 一応鎌だけかけてもらってもいいかしら?」
「ああ、解った。試してみる」

239ひたぎフェアリー:2009/12/01(火) 02:23:32 ID:YcKb4mkw

  なんていうやり取りを、さっき電話でしていたのだ。
 今思えばハロウィン、妖精とまで思いついて、
 「仮装」つまり姿を変えるという所にまで、どうして頭が回らなかったのだろう。
 人間が怪異に変装をするなら、
 その逆だって、あっておかしくない。
 それこそ、本当にらしいと言えばこれ以上らしい事なんて無いのに。
 間違った思い込み程、厄介な物はない。
 ただ見た目や性格がそっくりなだけで、僕はそれが本人であると、
 疑う事すらせずに、判断してしまった。
 ああ確かに、こんな下らない事、忍は手を貸してくれないだろう。
 ただただ、僕が一人で間違っていただけだ。
 
240ひたぎフェアリー:2009/12/01(火) 02:24:48 ID:YcKb4mkw

 まあでも何にせよ。
「お前は戦場ヶ原じゃない」
 僕は再び目の前の戦場ヶ原の姿をした何者かに、確信を持って言った。
「何を言っているの」
「お前は、ずっと前からの知り合いのはずの、神原の事すら知らなかった」
「知っているわよ、彼のことについて知らない事は無い、とまでは言わないけれど」
「まあ、そういう勘違いをしてしまうのも無理は無いんだけどさ」
「何が勘違いだって言うのよ」
「神原駿河っていうのは、戦場ヶ原の後輩の女の子だよ」
「だから――え?」
「確かに、名前だけから性別の判断はつき難いよな」
 神原に限らず、僕の周囲の人間は名前から性別が解りにくい。
 僕の周りで、性別が名前から一瞬で解りそうなのは、
 おそらく千石くらいのものだろう。
 翼、だってこう言ったら羽川には悪いが、あまり女の子らしい名前じゃあないし。
 でも彼女は自分から戦場ヶ原の携帯に電話をかけてしまったから、
 声で女子である事がばれていた。
「だって、神原は貴方の恋敵なんでしょう?」
「ああ、神原は百合なんだ」
 まあ普通男の恋敵っつったら男だもんな。
 間違えてしまうのも無理はない、でもそれは。
「記憶喪失というのでは、説明がつかない間違いだ」
 神原を使って鎌をかけたのには、少しだけ罪悪感が無いでもなかった。
 さっきはあんな事言ったけど、
 実際に僕は神原なら、二つの返事で僕達に協力してくれると信じている。
 彼女も羽川と同様、ツンからドロになって、
 ある意味面白味が無くなってしまった最近の戦場ヶ原が、
 今までで一番良いと言ってくれていた。
 信じていいんだよな?
 たまに、戦場ヶ原が前ほど明確に拒絶の態度を示さないのをいい事に、
 過激すぎでは無いかと思えるようなスキンシップをとる事があるけれど、
 あれは只のネタですよね? 神原さん。
241名無しさん@ピンキー:2009/12/01(火) 02:24:52 ID:Va4Zg6rL
支援
242ひたぎフェアリー:2009/12/01(火) 02:25:20 ID:YcKb4mkw

 なんてぞっとしない事を考えていると、
 おもむろに彼女が立ち上がった。
「流石にバレちまった、みたいだな、
 ひひひっ」
 そう言って戦場ヶ原と同じ顔をニヤっと歪めて笑うと、
 デロン、と文字通り化けの皮を剥ぐように、
 彼女の体が服ごと変形していった。
「やっぱり、戦場ヶ原が言っていた子供か」
 その変形した後の姿は、いや変身を解いた姿は、
 戦場ヶ原の言っていた奇妙な子供の姿かたちと一致していた。
 身長がかなり低い上に、帽子を深く被っているせいで、その顔を伺う事は出来ない。
 そしてソレは戦場ヶ原とは似ても似つかない、少年のような甲高い声で喋りだした。
「正直俺はてめえが妖精の話をしだした時点で正体がバレたか、と思ったぜ。
 ひゃはははははっ」
 妖精、というのは正解だったのか。
 まあそんな事はどうでもいい。
「戦場ヶ原を何処にやった」
 今は本物の戦場ヶ原の居場所、そして安否が何より大事だった。
 
243ひたぎフェアリー:2009/12/01(火) 02:26:32 ID:YcKb4mkw
 
「さあな俺はそんな事、知らねーよ」
「とぼけんな」
「知らねーって俺は只あの女が落としたこの携帯電話ってやつを届けてやろうと思った、だけだぜ?」
「つく意味すらわかんねえ嘘をつくな」
「嘘じゃねえよまあ普通に返すだけじゃ面白くねえし
 なかなかあの女帰ってこねえからちょっと悪戯してやろうとは、思ったけどさ。
 ひゃははっ」
 しかしさっきから不快な喋り方や笑い方をするなコイツ。
 こういう抑揚の無い早口は、意味を汲み取りづらくてイライラする。
「最初あの女に成りすまそうと思って家に帰ってお前がいたときはめちゃくちゃ、驚いたぜ。
 ひひっ。
 そういやあの時はいきなり暴力を振るっちまって、悪かったな」
 そこは謝るのか。
「謝るくらいなら最初からすんなよ、
 というか成りすますのに何でいきなり暴力を振るって来た」
「驚いちまったんだよ阿良々木暦って奴が家に居るのは
 この携帯電話に届いていたメールでわかってたんだけどよまさかそれが、男とはな。
 ひゃははっ」
 今思い出すと、最初にこいつと顔を合わせたとき、
 阿良々木暦という名前に対して、奇妙なな反応をしていた気がするが。
 そうか、女だと思われていたのか。
 僕こそ、名前から性別がわかりにくい筆頭なのかもしれない。
244ひたぎフェアリー:2009/12/01(火) 02:27:03 ID:YcKb4mkw

「そんな事はどうでもいい、どうでもいいんだ。
 もう一度だけ聞くぞ、戦場ヶ原を何処にやった。
 正直に答えないようなら、今度はこっちが実力行使に出るぞ」
「脅したって駄目だぜ本当に知らねえよ俺はやたら慌てた様子で走って行く
 あの戦場ヶ原とかいう女を見てそんときこの携帯を、拾っただけだぜ」
 そう言って、その携帯を見せびらかす妖精。
「俺が見える奴なんて珍しかったし声をかけられるなんて本当に、久しぶりだったからな」
 戦場ヶ原も怪異に関わった経緯があるせいか、
 いや、現在進行形で僕と関わりがあるせいか、
 そういう物を引き寄せやすくなってしまっているのかもしれない。
「そしたらちょっとだけ嬉しくてなついついらしくも無く親切をしそうに、なっちまった。
 ひひひひっ」
「そんな話が信用出来るか」
 このままこれ以上話をしても無駄だ。
 僕は何時でも動き出せるように、眼前の妖精に意識を集中させた。
「そんなに凄んでもしらねーって――」 
 一触即発、そんな空気の中唐突に携帯がなった。
 僕のでは無い、戦場ヶ原の物だ。
 そちらに一瞬気をとられた隙に、妖精は僕に向けてその携帯を投げつけてきた。
「じゃーな結構お前も、楽しかったぜ
 ひゃはははっ」
 そう言うと妖精は、なんと開いていた窓から外に飛び出していった。
「待てっ!」
 不味い、逃げられた。
 実質、今戦場ヶ原の行方の手がかりはあいつ以外に無い。
 後を追わないと、しかしその前に、戦場ヶ原の携帯のディスプレイが目に留まった。
「誰からだ……父?」
 戦場ヶ原の携帯のディスプレイに、父と表示されているなら、
 それはもちろん戦場ヶ原の父親だろう。
 
245ひたぎフェアリー:2009/12/01(火) 02:28:19 ID:YcKb4mkw
 一応、出ることにする。
「もしもし」
「もしもし……もしかして阿良々木君?」
「……戦場ヶ原か?」
「ええ、阿良々木君が出た、という事はやっぱり携帯は家に忘れて来たのね」
「え、ちょっと待て、お前無事なのか?」
「何のことかしら? 
 ああ、ごめんなさい連絡をしていなかったものね、
 いきなり急用――遠い親戚のお葬式に出る事になってしまって、
 連絡する暇が無かったのよ。
 向こうに着いてから携帯が無いのに気がついてから、
 お父さんの携帯を借りて、何度か私の携帯にかけてみたのだけれど、
 誰も出なかったのよね」
 なんだそれは、じゃあ本当にあの妖精は、戦場ヶ原に何もしていないというのか?
「心配しても当然よね。でも今日の夕方には家に帰れるから、安心して頂戴」
246名無しさん@ピンキー:2009/12/01(火) 02:29:35 ID:Va4Zg6rL
支援
247ひたぎフェアリー:2009/12/01(火) 02:30:43 ID:YcKb4mkw

「……本物?」
「はい?」
「戦場ヶ原、僕との初デートは何時だ?」
「今年の6月13日火曜日の放課後よ」
「先週の週末、一緒に見に行った映画のタイトルは?」
「何言ってるの、そもそもそんなの行ってないじゃない」
「戦場ヶ原」
「どうしたの? 阿良々木君ちょっと変よ」
「すっげー心配した」
「それは、本当にごめんなさい」
「ううん、いいんだ。僕が勝手に一人で暴走しただけだから。
 それにむしろ謝らないといけないのは、僕のほうだ」
「……、もしかして、また何かあったの?」
「大丈夫、もう解決したから」
「そうなの。何だか解らないけど、連絡しなくてごめんなさい」
「やめてくれ、お前にこれ以上謝られると、立つ瀬が無いよ。
 本当、情けない。
 僕は今回、ただただ必死に空回りして、格好が悪いだけだった」
 変な言い方をすれば、ある意味まだあの妖精の方が、
 戦場ヶ原の携帯を拾ってくれた分、役に立っている。
「そう……、
 でもね、覚えておいて。
 どんなに阿良々木君が情けなくても、
 私は私の為に、必死に格好悪くなってくれる阿良々木君を、愛しているわ」
 ――ああ、もう本当に。
「お前は僕の理想の人だよ、戦場ヶ原」
 超愛してる。
248ひたぎフェアリー:2009/12/01(火) 02:32:22 ID:YcKb4mkw

008





009


  後日談というか、今回のオチ。
 翌日朝早く、戦場ヶ原に起こされた僕は、
 もう使い慣れた戦場ヶ原家のシャワーを借りた後、
 二人で早めの朝食をとった。
 携帯を見ると、妹達から、
 「お兄ちゃんの不良! もう知らない! 受験なんて落ちちゃえばいいんだ!」
 みたいな内容のメールやら留守電が大量に入っていたので、
 少しだけ帰るのが憂鬱になる。
 それでも2日連続で学校を休む訳には行かない。
 昨日はあれから家に戻っていないので、
 今日の分の教科書なんかは、家に帰って取ってこないといけないのだ。
 また後で学校で、と戦場ヶ原家を後にした僕は、
 家に帰る途中、僕に会った。
「あ」
「あ」
 僕は僕と同じ制服姿で鞄を肩から提げていた。
「またあったな、阿良々木暦。ひゃははっ」
「何やってんだお前、気持ち悪いから早く戻れ」
 言うと素直に妖精は元の姿に戻った。
「僕の姿で何してんだよお前」
「いやあてめえの家族は凶暴だなあ阿良々木暦あれはてめえの姉か? 
 もうちょっとでポニーテールの女に殺される所、だったぜ」
「何で僕の家に行ってんだよ!!」
 つーかどうやって突き止めた。
「昨日のお前の話をちゃんと聞いてれば家の場所くらい簡単に推理出来たぜ
 阿良々木なんて苗字は珍しい、からな。ひひひっ」
「ひひひじゃねえよ、もっとゆっくり喋れ、聞き取りづらい、
 ていうか僕に付きまとうな。
 もうハロウィンも子供の相手も終わりだ」
 
249ひたぎフェアリー:2009/12/01(火) 02:33:06 ID:YcKb4mkw

「そう邪険にすんなよ俺はお前が気に入ったんだほらちゃんと
 お前の為に今日必要な分の教科書をとってきて、やったぜ。
 ひゃはっ」
 そう言って僕に教科書を手渡してくる。
 確かに、今日必要なラインナップが揃っていた。
 ……怖っ。
 何でわかんのこいつ?
「じゃあまた愉快に遊ぼうぜいや違うな俺がお前で遊ぶんだ、阿良々木暦。
 ひゃはははははっ」
「あ、待てっ」
 僕が教科書に気をとられている隙に、妖精は何処かに走り去ってしまう。
 後には僕が一人ぽつんと取り残された。
 
 
 
 こうして今回のくだらない、僕が一人で相撲を取っていただけという一件は、
 僕が一匹の迷惑な妖精に気に入られるという、本当にくだらない、
 自分としては冗談ではないオチがついたようだ。
 早速問題解決の為に、イレギュラーに出来てしまったこの時間を有効に使おう。
 もう日付はとっくに変わっていたし、
 こんな事で本当に悪戯を止めてくれるとは思えないが、
 僕は取りあえず、近くのコンビニにお菓子を買いに行く事にした。
 
250ひたぎフェアリー:2009/12/01(火) 02:33:39 ID:YcKb4mkw
 
  以上でひたぎフェアリーはおしまいです。
 お疲れさまでした。
 
   期待してたのと全然違った……。
  前回の投下分で期待してくれている人がいたのが本当に嬉しかったです。
  けれど前回の話のベクトルとは、少し違ったものになってしまったかもしれません。
  期待が外れてしまった人が居たら、本当に申し訳ありませんでした。
  
   投下遅くて内容わすれちゃったんだけど。
  ごめんなさい、言い訳をさせてください。
  本当は神原が八九寺を見る事ができるのか、
  それが知りたくて投下はするがモンキーDVD後と前回書いたのですが、
  まさか戦場ヶ原が神原を拒絶する部分が語られてしまうとは思いませんでした。
  物凄い規模の矛盾が発生し、泣く泣く神原パートを全削除した後、
  前後をくっつける作業をしてました。
  
   展開が読めすぎてつまんね。
  まあ原作もミステリではありませんし、
  おおめに見てやって下さい。
  
   超展開過ぎてついていけない。
  一応前回の八九寺パートあたりは、かなり露骨に複線というかヒントを貼っていた、
  と書いた当時は思っていたのですが、そう思っているのは私だけなのかもしれません。
  客観的に自分の作品を見るのは難しいです。
  
   一番肝心な部分が無いor008が白紙なんだけど?
  演出です。
  白紙部分は皆さんの心の中で埋めてください。
  
   この部分のここ、変じゃね? てか矛盾してね。
  是非指摘してください。
  それ以外にも、アドバイスとかもらえるととても嬉しいです。
 
  
  
  ではでは、これで本当におしまいです。
 本編もあとがき(?)も含めて、長々とお付き合いただき有難うございました。
 
 
251ひたぎフェアリー:2009/12/01(火) 02:34:38 ID:YcKb4mkw
>>219から飛んできた人ようの着地用かきこ
252名無しさん@ピンキー:2009/12/01(火) 02:43:42 ID:ut3MmARz
素晴らしい…GJ
253名無しさん@ピンキー:2009/12/01(火) 03:37:34 ID:Va4Zg6rL
いやいや、なかなかに気持ちよかったよ。>謎解き
“戦場ヶ原”が「彼」って言った瞬間と、その後の羽川の
羽川っぷりに割とゾクゾクしたしw

面白かった。
254名無しさん@ピンキー:2009/12/01(火) 08:02:51 ID:L0ZKjWu5
>>250
GJ! 素晴らしいSSでした
255名無しさん@ピンキー:2009/12/01(火) 11:49:46 ID:n/F3ceU+
>>250
GJ!
こんなところで遊んでないで仕事しろ、西尾。
256名無しさん@ピンキー:2009/12/01(火) 13:09:25 ID:Zb6fLoV9
>>193
これがここに書き込まれた時
誰も気が付かなかったってどうなのよ?
257名無しさん@ピンキー:2009/12/01(火) 13:50:50 ID:vql1++D4
GJ!フェアリーと流れでチェンジリングって言葉がすぐに思いついたぜ
なんとなく妖精は戯言に出てたり別に主役だったりする人みたいですにゃ 
258名無しさん@ピンキー:2009/12/01(火) 20:40:42 ID:LuGK/NLs
GJ!
上手いし面白かった。
地に近い文体で戦場ヶ原が出てきてくれたからか、
最後の方を読んで嬉しくなってしまった。

気になったのは『複線』て漢字くらいかな。
『伏線』な。
>>143>>250で二回間違えとったからちょっと気になった。
259名無しさん@ピンキー:2009/12/02(水) 04:49:17 ID:NgKyKpDs
GJ!
普通に「彼」は添削ミスだと思ってたわ。
260名無しさん@ピンキー:2009/12/02(水) 07:13:15 ID:8Aw2pYJa
かんばるさんについてちょいと聞きたいのだが
彼女は「初めて好きになった人がたまたま女性だっただけで根本的にはノーマル」なのか
「実は最初から変態で女の子だから戦場ヶ原センパイを好きになってしまった」のかどっちなんだ。

いや、今まで神原は変態キャラだと認識していたんだけどね。
するがモンキー観てると、なんか前者のようなイメージが強くなってしまってさ・・・
261名無しさん@ピンキー:2009/12/02(水) 08:24:05 ID:5RTighVp
「元々アブノーマルだがそれとは別腹で戦場ケ原センパイを好きになってしまった」だろ
262名無しさん@ピンキー:2009/12/02(水) 08:45:24 ID:/6f4BofX
ノーマルだと思ってたけど戦場ケ原と会って本質に気づいて開き直ったんじゃないか
263名無しさん@ピンキー:2009/12/02(水) 18:54:49 ID:5NTqRW+f
少なくとも戦場ヶ原先輩以外の女子にも興味シンシンダネ
264名無しさん@ピンキー:2009/12/02(水) 19:27:23 ID:Bzeesx6R
ガハラさんに会わなければ普通に片付けができないだけのスポーツ少女だったな
265名無しさん@ピンキー:2009/12/02(水) 20:40:48 ID:OXhR9d1M
女とはどの程度接触があったか不明だが、男との関係と接触は不明だよな。
阿良々木さんのお腹へ力強くて鋭いのをぶち込んだことはあるけど。
手ならまだしも足も強化されてたんだろうか。
266名無しさん@ピンキー:2009/12/02(水) 20:50:52 ID:uzCzKU6y
本来単純な足手まといならぬ左手まといなはず・・・
となってるから左手以外は元の神原の身体能力じゃないか

その元の身体能力が化物じみてるけど
267名無しさん@ピンキー:2009/12/02(水) 21:04:05 ID:b+lpDFrM
>>260
当時の戦場ケ原センパイのような光り輝く魅力ある存在であれば
それが男だろうと女だろうとぬちゃぬちゃの性欲の対象に出来るのが
普通の女の子なのであって、それを指してレズだの百合だの変態だの
性向がどうのと言うのは、
普段から女性との付き合いに支障のあるエロパロ板の方々だけだ。

と、かんばるによればそういう事らしい。
のではないか?
268名無しさん@ピンキー:2009/12/02(水) 21:43:09 ID:puXxcrUM
規制で自宅から書けないorz
今八九寺をアシュラガンダムさんに抱きつかせてるのに
269名無しさん@ピンキー:2009/12/02(水) 22:03:00 ID:P1SjU2dX
>>268
アシュラガンダムかあ。
あれいいよな。テレビ出てきたときはマジ勃起した。
アレンビーかわいよかれんビー。
270名無しさん@ピンキー:2009/12/02(水) 22:26:45 ID:nizj2iM3
シャイニング・ハブラシ! ヒートエンドォォォォ! ・・・だと・・・?
271名無しさん@ピンキー:2009/12/02(水) 22:29:21 ID:x5oiiIER
>>265

> 女とはどの程度接触があったか不明だが、男との関係と接触は不明だよな。
> 阿良々木さんのお腹へ力強くて鋭いのをぶち込んだことはあるけど。
> 手ならまだしも足も強化されてたんだろうか。
272名無しさん@ピンキー:2009/12/02(水) 22:30:09 ID:x5oiiIER

>>265

> 女とはどの程度接触があったか不明だが、男との関係と接触は不明だよな。
> 阿良々木さんのお腹へ力強くて鋭いのをぶち込んだことはあるけど。
> 手ならまだしも足も強化されてたんだろうか。
273名無しさん@ピンキー:2009/12/02(水) 22:31:15 ID:x5oiiIER
ミス。ごめん。
>>265-266
神原自信が望んで闘ってるから左手だけじゃなく全体が悪魔パワーゲットって原作にしっかり説明が有ったはずだが
274名無しさん@ピンキー:2009/12/02(水) 22:36:02 ID:SYGSymN4
原作読んでない新参なんだろう。察してやれ。
275名無しさん@ピンキー:2009/12/02(水) 22:39:56 ID:uzCzKU6y
読み返したら怨みのパワーで強化云々って書いてあったか・・・
左腕とは較べるべくも無い・・・とか細かいとこ見落としてるわ、もう一回読み直そ
276名無しさん@ピンキー:2009/12/03(木) 00:08:32 ID:3CjS19AQ
なんだ、ただの文盲だったのか
277名無しさん@ピンキー:2009/12/03(木) 00:16:36 ID:tenA8SKY
なんだかよくわかんないけど
気持ち悪いのがわいてるから撫子ssでも妄想しとこう
278名無しさん@ピンキー:2009/12/03(木) 00:34:48 ID:bMsAbOiK
妄想するのは構わないが
早く書き下ろしてくれないか、>>277先輩
279名無しさん@ピンキー:2009/12/03(木) 08:46:34 ID:wyA7n0fi
火憐ちゃんと貝木のカラオケボックスの話しの時
貝木が動けない火憐ちゃんを誘拐した場合、阿良々木は貝木と出会わず戦場ヶ原に監禁されたりしないよね?
前誰かが書いたAV撮影会を妄想してみようとしたら思いのほか状況が変わるような。
280名無しさん@ピンキー:2009/12/03(木) 20:02:12 ID:3CjS19AQ
>>277
妄想するだけなら役立たず
「つまりは俺と同じ」だ
ほら、そうじゃないならさっさと書いてくれよ役立たず>>227先輩
281名無しさん@ピンキー:2009/12/03(木) 21:17:40 ID:uF03FfaC
そう絡むなよ
282名無しさん@ピンキー:2009/12/03(木) 21:21:48 ID:HpHvaO9j
手元から何気なくスク水とブルマが出てくるバルカン後輩が変態以外の何者だと言うのかw
283名無しさん@ピンキー:2009/12/04(金) 15:58:54 ID:swjlCC/c
明るいエロスを追究する妖精です
284名無しさん@ピンキー:2009/12/04(金) 15:59:58 ID:t3g8HUo+
エロ奴隷ですが
285名無しさん@ピンキー:2009/12/04(金) 22:42:17 ID:796hJ77r
つまり、明るいエロスを追究するエロ奴隷妖精だな?
エロすぎるぜ、神原後輩
286名無しさん@ピンキー:2009/12/04(金) 23:53:10 ID:Mvnqrywq
「阿良々木先輩が望むなら、私はいつでも先輩の攻めを受けきる自信がある!」

これ、傍から聞いたらどう聞いても告白以外の何でもないよなw
287名無しさん@ピンキー:2009/12/05(土) 00:31:32 ID:bKs+GCDo
二人が将棋指しの可能性もあるよ
288名無しさん@ピンキー:2009/12/05(土) 02:35:17 ID:S2dekbxI
>>286
しかしアナル木くんも受け
289名無しさん@ピンキー:2009/12/05(土) 02:39:56 ID:lttH8dRr
するがモンキーのACで、ツッコミの重要性を嫌と言うほど認識したさ・・・
一体何回阿良々木さんか羽川さん乱入してツッコんでくれと思ったことか。

二人揃ってボケな人たちが進行役するとあそこまで脱線してカオスになるんだなw
290名無しさん@ピンキー:2009/12/05(土) 11:42:07 ID:shvCUMDR
阿良々木さんとヒロインたちがみんなで温泉に行くってssを
誰か書いて
291名無しさん@ピンキー:2009/12/05(土) 18:29:03 ID:U4Vgq81+
それ冬コミ用のネタ
292名無しさん@ピンキー:2009/12/05(土) 20:32:01 ID:2krI1Z7S
>>279
規制で書けない香具師の「思い」を受け取れ!
つまり、書け!
愛しているぞ!
293名無しさん@ピンキー:2009/12/05(土) 21:35:03 ID:hwwQxlhk
 化物の同人小説って見た事ないんだけど、
>>291とかわっふるさんみたいに書いてる人って結構いるん?
294名無しさん@ピンキー:2009/12/05(土) 22:13:24 ID:SCOu0zjd
化じゃないけどシメキリスギテルとか結構話題になったよな
295名無しさん@ピンキー:2009/12/06(日) 08:46:48 ID:YGQBeEgr
>>287
「二人が将棋倒し」に見えた
296名無しさん@ピンキー:2009/12/06(日) 10:57:15 ID:oqBXWz0d
>>295
エロいな!
297名無しさん@ピンキー:2009/12/06(日) 12:23:00 ID:r6eh8nZi
「『金』『玉将』という言葉はエッチだと思う」
「小学生かおまえは」
「『穴熊』という言葉もエッチだ」
「その辺りは中学生レベルか?」
「というか将棋という遊戯自体がエッチだと感じる」
「レベル測定不能だ!」
「いや、だって考えてもみてくれ阿良々木先輩。
 敵から取った駒を後々で自分の駒として使える、というシステムはつまり、
 『とらえられた捕虜がしばらくすると従順なしもべになっている』ということを意味しているのだろう?
 捕虜が一体どんなことをして調教されたのか……
 それを考えるだけで身体が熱を帯びてくるというものだ!」
「調教とか言ってんじゃねぇ!全国の棋士の皆様に謝れ!」
「む、確かに少々、礼を失していたか。そうだな、悪かった、全力で脱がせてもらおう」
「もはやおまえにとって土下座と全裸はワンセットなのか!?」
298名無しさん@ピンキー:2009/12/06(日) 12:35:57 ID:YGQBeEgr
阿良々木さんとコンビニに寄ると、必ずといっていいほどレジ横のフランクフルトを買って
その先っちょをペロペロペロペロ舐めながら、こちらに妖艶な流し目を寄越す蒲原後輩
おもむろにカッターを取り出し、「浮気したら、わかってるわね」とばかりに、フランクフルトを
ざくざく切り刻んでいく戦場ヶ原
どこからともなく現われて、そのフランクフルトのよこっ腹にガブリと噛み付く八九時
299名無しさん@ピンキー:2009/12/06(日) 12:42:52 ID:JWGmXTdQ
>>297
まさに神原
300名無しさん@ピンキー:2009/12/06(日) 17:03:02 ID:/dRWXJAN
>>293
いくつか持ってるよ
わっふるさんも出してるよね

>>297
すげーそれっぽいwww
301名無しさん@ピンキー:2009/12/06(日) 20:44:24 ID:tacq9DCy
第1回男性器の事を何と呼ぶか会議

羽川「おっ…おちんちん///」
火憐「ちんちん!ちんちん!」
月火「ぺニス!」
八九寺「おちんこ」
撫子「肉棒」
ひたぎ「穢らわしいモノ」
神原「エクスカリバー!」
302名無しさん@ピンキー:2009/12/07(月) 00:08:35 ID:x5SgIT68
>>301
撫子「わたしそんな言い方しないもん。 『(暦お兄ちゃんの)宝モノ』 だよ」
303名無しさん@ピンキー:2009/12/07(月) 00:54:40 ID:ALaevkid
>>301
ひたぎは質問した瞬間に綴じられそうなんだが
304名無しさん@ピンキー:2009/12/07(月) 02:33:29 ID:3nDQdc2+
>>301
個人的にはこんなイメージ
羽川「……ペニス//」
火憐「ちんちん!ちんちん!」
月火「おちんちん」
八九寺「陰茎」
撫子「な、なんのことかなっ///」
ひたぎ「捻じ切るわよ」
忍「男根もしくは魔羅じゃな」
神原「エクスカリバーッッッ!」


……俺は一体何をやってるんだろう
305名無しさん@ピンキー:2009/12/07(月) 02:48:54 ID:WfQRm2Zn
いや八九寺wwww
306名無しさん@ピンキー:2009/12/07(月) 02:51:26 ID:0k4XTcs8
八九寺は実年齢二十歳超えてんぞ!
307名無しさん@ピンキー:2009/12/07(月) 12:14:26 ID:h4jeo1wr
もっとちゃんと読みなさい。
亡くなったのが20年くらい前であっても、彼女自身は精神年齢的にも
ずっと小学5年生のままなんだよ
308名無しさん@ピンキー:2009/12/07(月) 16:18:28 ID:zXf+UZe2
そしてその小学5年生の肉体を育てるのが僕の役目だ。
309名無しさん@ピンキー:2009/12/07(月) 17:59:33 ID:xJcEwoga
一日目
「やっ、やめてくださいっ! いくらロリカッコいいが売りの阿良々木さんでも限度がありますよ!」

三日目
「んっ……や、やめてください……!」

五日目
「ひゃっ、……んん、ぁっ……ィヤ……」

一週間後
「あっ…んんっ……ああっ! ……も、もう終わりですか……?」
310名無しさん@ピンキー:2009/12/07(月) 18:01:59 ID:h3SG46yB
頼む続けてくれ!>>309先輩!
311名無しさん@ピンキー:2009/12/07(月) 18:53:46 ID:xJcEwoga
二週間後
「ん…あ…んふ……ひゃんっ! あっ、んん………。
 あ、阿良々木さん。もうちょっとだけなら触っていても構いませんよ?」

三週間後
「ぁぁぁぁぁあああっ!! う、上手くなりましたね……。
 ……もしかして戦場ヶ原さんといっぱいシテるんですか……?」

四週間後
「…………………………………………どこにも…………いません…………」

五週間後
「……ぐすっ……………………………見つかりません……………ひっく……」

六週間後
「あ、阿良々木さんっ!! 私を放ったらかしにしてどこに行っていたんですか!!
 もう!! 心配するこっちの身にもなってください!!
 ………そ、そうでしたか……。私が変なこと言ったからどこかに行ってしまわれたのかと……。
 いえ、何でもありません。
 ………。
 …………。
 ……………。
 きょ、今日は何もしないんですか?
 ロリコンの阿良々木さんは私で欲求を発散しなければ犯罪に走りそうなので……、
 …す…好きなことをしてもいいんですよっ。
 は、はい、もちろん嫌ですけど阿良々木さんのためですからね。しょうがありません。
 …………えっ、行っちゃうんですか……?」

七週間後
「………ぁぁんっ、…もっと…もっと、シテくだ…さい……」

八週間後
「……はい、ちゃんと付けてきました。
 ここで見せるんですか?
 は……恥ずかしいです……」

九週間後
「………………………………また、………いなくなりました………」
312名無しさん@ピンキー:2009/12/07(月) 18:54:06 ID:xJcEwoga
十週間後
「……阿良々木さん、見てください。ちゃんと言いつけ通りに毎日付けています。
 はい。もちろん羽川さんとお話する時も付けていますよ。
 顔が紅いと心配されましたが、なんとか誤魔化せました。
 変な音がするって言われた時には緊張しましたが、どうにかなりました。
 ……ん? 今日はアイマスクですか?
 い、嫌じゃありませんっ!! 喜んで付けさせていただきますっ!
 ………。
 …………。
 ……ど、どこですか……? …阿良々木さん…?
 んっ!? んんっ、んぁっ、あっ……んっ。
 い、いきなりキスするなんて……。
 ち、違いますっ!! 嫌じゃんんっ!? んちゅ、ん、あぁ……ん。
 ん……ちゅ…んっ、あぁ、…んちゅ……。
 はぁ、はぁ、はぁ。
 ……はい?
 アイマスクを取るんですか? わかりました。
 んんっ、眩しいです……。
 ん? …か…んばる、さん…………?
 『おいしかった』って何のことですかっ!? 唾液っ!? もしかしてさっきのは神原さんと!?
 ……か、感じてなんていませんよ!! 何を言っているんですかっ、まったく…。
 ふんっ、今日はもう帰りますっ!
 神原さんは?
 ……阿良々木さんのお家にこれから行くのですか……?
 ……泊まり…………?
 わ、私も行きましょうか…? お泊り会は人数が多いほうが楽しいですからね。
 阿良々木さんが頼むならしょうがありませんし……。
 ……誘ってくれないんですか………?
 …私も……行っていいですか………?」
313名無しさん@ピンキー:2009/12/07(月) 19:59:02 ID:8elgzehr
化物語のアニメ版しか知らない人の、キャラ崩壊SSってどうなの
このスレ的におk?
314名無しさん@ピンキー:2009/12/07(月) 20:09:28 ID:mllg0V5Z
単にキャラが崩壊してる、で終わらせずに、どこら辺が
ポイントずれてるかとかを具体的に言ってあげるといいんじゃないかな。
315名無しさん@ピンキー:2009/12/07(月) 20:20:54 ID:xJcEwoga
原作持っとるよ。
でも適当に書きすぎたかな。
>>309>>311-312はスルーしといてくれ。


保管庫管理人様、
>>309>>311-312
保管庫に入れないでください。
316名無しさん@ピンキー:2009/12/07(月) 20:35:44 ID:zXf+UZe2
>>315
おいおい、そういうなよ。乗ってくれただけですごい嬉しいしGJだぜ。

315のSSとは関係なくエロ方面にキャラはぶれてもいいと思うなぁ。
本編には無いから人によって解釈が変わるだろうし。
むしろ会話を頑張ろうとしてキャラがぶれてしまった時が悲しい。
八九寺のネタとか全然思いつかないよ。
317名無しさん@ピンキー:2009/12/07(月) 20:36:24 ID:8elgzehr
>>315
いや、あんたに行ったんじゃないからw
318名無しさん@ピンキー:2009/12/07(月) 21:32:13 ID:SeA8M5pJ
>317
タイミング悪すぎだろww
319保管はしないでください:2009/12/07(月) 23:20:59 ID:xJcEwoga
あれ、勘違いか。
じゃあ書いてあったところまで投下しておきます。

翌日
「……ぐすっ……ぐすっ、……んっ…。昨日はさんざん見せ付けられてしまいました。
 妹さんお二人と神原さんと阿良々木さんの四人で……。
 私は放ったらかしで…見ているだけなんて………。
 いくらなんでもあんまりです……。
 ………。
 …………。
 は、羽川さん!? いつからいらっしゃたんですか?
 いえ、何でもありません。全部私のせいですから。
 ………んっ? 何か変な音が聞こえますが…?
 ……たしかに聞こえますよ。ブゥゥゥンという音が……羽川さん?
 大丈夫ですか? 顔が真っ赤ですよ? 足元もおぼつかないようですが……。
 私でよければ肩を貸しますから。
 どこへ行くんですか? 
 ……阿良々木さんの家……ですか…。
 ……一緒に行ってもいいですか?」

その翌日
「……ぐすっ……ぐっ…ぐすっ……。
 また阿良々木さんに触ってもらえませんでした……。
 妹さんお二人と羽川さんの四人でシテいるのを見せられながら、私は忍さんに縛られ、さんざん弄ばれました……。
 見た目は私よりも小さいのになんなんでしょう、あのドSは。
 阿良々木さんたちの行為を言葉で説明させられたり、道具で弄られたり……。
 言うことを聞かないと切り落とすって……、冗談にしそうにない顔を作って言うのは反則です……。
 向こうは怪異の王様でこちらはしがない幽霊なのに。
 これも言葉の暴力です。今度阿良々木さんと一緒に言葉の警察を創りましょう。
 考えてみれば羽川さんと月火さん以外はドMばかりじゃないですか。
 ちょっと偏りすぎですね。ここは私がドSになってみましょうか。
 ……少し遅かったかもしれませんね。
 阿良々木さんに変なことを教え込まれた今の私では自分の意思に関係なく快楽を求めてしまいそうです。
 はあ、どうしましょうか。
 …………。
 ……あれは戦場ヶ原さん…と阿良々木さん……。
 あんなところで…腰を振って…。
 戦場ヶ原さんの貞操観念は強いと聞いたことがあるのですが…。
 公園のベンチはそういう使い方をするんじゃありません!
 ちゃんとそういうことは家でしてください!
 こんなに近寄って注意しているのに無視ですか!!
 無視されると落ち込んじゃいますよ!!
 キャラ設定上、どうしても落ち込んでしまうと明言してあるのに……。
 …………ん?
 これは羽川さんだけに言ったんでしたっけ。
 ……みなさん自分のことが好きな人ばかりでしょうからDVD見てますよね。
 じゃあ大丈夫です。
 もしかして羽川さんをノーブラにして恥ずかしい言葉を言わせたことを知って……、
 もとい、阿良々木さんの春休みの話を聞いて喧嘩したお二人の仲直りの最中なのかもしれません。
 阿良々木さんに問いただす、というようなことを言っていましたからね。
 ついつい外で過激な喧嘩をしてしまって、過激な仲直りですか。
 だから公園のベンチで……。
 何をやっているんでしょう、このお二人は。
 まったく……私も混ぜて欲しいものです。
320保管はしないでください:2009/12/07(月) 23:21:52 ID:xJcEwoga
 まあ、戦場ヶ原さんは恋人ですからね。
 特別扱いされるのは当たり前でしょう。
 私も幽霊でなければ日々成長して、阿良々木さんの心を鷲掴みに――って違いますね。
 阿良々木さんはロリコンでした。
 成長しない私が好きなんです。
 成長しない限り私の需要はありますからね。
 考えてみたら誰にも真似できないポジションじゃないですか!
 よかったです。幽霊で。
 ……うわああぁ、すごいです。
 こんな表情されたら阿良々木さんが戦場ヶ原さんにのめり込むのも理解できますね。
 ただでさえ整った顔立ちがあんなにも妖艶に変化するなんて……。
 ………。
 …………。
 思わず見蕩れてしまいました。
 私もこのような行為をしたらあんなになれるのでしょうか。
 そうすればきっと阿良々木さんも私になびくはずです。
 あれっ、もうなびいていましたっけ?
 たしか公式設定で阿良々木さんは私のことを結婚したい相手だと言っていましたね。
 そうですか。
 だからですか。
 阿良々木さんは好きな相手には感情を出せずにいる子供なのですね。
 小学五年生の私の精神年齢と同じくらいなのでしょう。
 聞いた話によると小学生の頃の女子は同年代の男子よりも三歳ほど精神年齢が上だとか。
 ということは、です。
 私の精神年齢は中学二年生ということになるのではないでしょうか。
 これが男子だと中学二年生は人間が生きる中で一番馬鹿な時期だとか言われて馬鹿にされるのかもしれませんが、女子の私には関係のないことです。
 ……ん? あれは千石さんじゃないですか。
 あんなところで隠れて眺めていないで私と一緒にここで見ませんか?
 私はこんなに近くで阿良々木さんが戦場ヶ原さんの中に出入りしているところを凝視しているのに、千石さんはあんな遠くからオペラグラスで眺めています。
 これも幽霊の特権ということでしょうかね。
 考えて見ればいいことだらけじゃないですか。
 みなさんにもお勧めしましょう。
 幽霊になりませんか、と。
 

とりあえずここまでで続きません。
まあ暇つぶしにでもしてください。
読み返したら結構恥ずかしかったので保管はしないでください。
321保管はしないでください:2009/12/07(月) 23:22:14 ID:xJcEwoga
もう一個暇つぶしで。
エロなし。阿良々木と戦場ヶ原。


「今度は阿良々木くんの家で勉強しましょうか」という要望通り戦場ヶ原を部屋へ連れて来た。
今日、家には誰もいない。
羽川が言うには月火と戦場ヶ原は相性が良いという話だから会わせても良いのかもしれないけれど、なんとなく会わせたくないと僕の本能が言っている。
月火の策略に戦場ヶ原の頭脳を上乗せするわけにはいかないし。
そういえば羽川は戦場ヶ原と月火は相性が良いというようなことを言っていたな。
やっぱり会わせるわけにはいかない。

僕の部屋に入って楽しそうに、はしゃいでいる戦場ヶ原の姿はなんとも微笑ましい。
まるで年頃の少女のようだった。
はずなんだけれど、シャワーを浴びてきた僕の前に立った戦場ヶ原はちょっと昔に戻っていた。

「ところで阿良々木くん、これは何かしら?」
「ん? なんだ?」
「これよ、これ。さっき家捜ししたら出てきたんだけど」
「僕がシャワー浴びている間にこの部屋を徹底的に調べたのか!?」
「ええ、彼女の特権でしょ? で、これなんだけど……」
「ああ、それはだな――」

う〜ん、怒ってるよ、ガハラさん。
今にも無表情で僕を苛めてきそうだ。
ここで本当のことを言ってしまったらどうなることか。
どれだけの言葉で罵られるんだろうか…。
頭いいから語彙も豊富なんだろうなあ、戦場ヶ原は。
少し楽しみではあるけど、そんなことは言ってられないよな。
高校卒業したら同棲するって約束した彼氏の部屋で自分より大きなカップのブラとパンツを見つけたら、普通の女の子っぽくなったガハラさんでも怒るってもんだ。
いや、普通の女の子だからこそ怒る程度で済んでいるのか?
そういえば神原の話をしただけで目を刺されそうになったこともあった。
それに比べれば随分と大人しくなったもんだ。
考えてみたら、好きな相手の部屋で自分以外の女性の下着を見つけたら怒るのは当然のことだろう。
だけれど誰にも見つからないよう厳重に隠しておいたのによく見つけたな。
さすがは僕の彼女だよ。
お前に隠し事は出来ないみたいだ。

あれっ?
文房具はもう持ち歩いていないと思ってたんだけど……。
なんだよ、そのハサミは!
僕が無言だからって切ろうとするな!
何て言って紹介するか迷っているだけだ!
決してやましいものではない!
それにその下着は近い将来、家宝になるほど大切なものなんだぞ!!
今の僕があるのはそれのお陰なんだ!!
僕が今、生きているのも、僕がお前と出会えたのも、全部その下着のお陰なんだぞ!!
その下着がなけりゃ僕とお前の運命が交差することはなかったんだ。
そこを説明してやろう。

「その下着は羽川のだ」
「えっ!?」
322保管はしないでください:2009/12/07(月) 23:22:56 ID:xJcEwoga
戦場ヶ原は驚いた。
動きを止めて。
目を丸くして。
声を掠れさせて。
ハサミを持つ手が震えている。
震えは身体全体に広がり、何かを思い出しているかのようだ。

コトっという音。
ハサミ落としちゃったよ。
羽川って戦場ヶ原にとってそれほど驚異的な存在なのか?
僕には想像もつかないんだけど。
二人の関係はイマイチわからないな。
デレる前の戦場ヶ原を一言で黙らせた羽川には委員長権限でもあるんだろうか。
でも、もう見た目は委員長じゃないし。
かなり二人の関係に興味が湧いてきた。
今度羽川に聞いてみよう。
いや神原に聞いた方がいいかもな。
この前、二人の関係を知っているってことをほのめかしていたし。
戦場ヶ原に聞いた方がいいんだろうけど、ちゃんとした答えは得られそうにないからな。

言葉に詰まった戦場ヶ原は泣きそうな目をしていた。
どう行動したらいいかわからないのだろう。
戦場ヶ原のこんな仕草は珍しい。
さっきまでツンドラだった頃に戻りそうだったのに、今は戦場ヶ原に脅された時の僕みたいに震えている。
思い出したら情けなくなってしまった。

「こ、これが羽川様のおパンツ様……」

崇めるように両手で羽川のパンツを持った戦場ヶ原は震えた声で呟いた。
少しの間、放心した戦場ヶ原は正気を取り戻したようだ。
毒舌の上をいく毒舌で僕を責め立てる。
と思ったのだけれど、戦場ヶ原は意外な行動をした。
パンツを丁寧に畳んでベッドの上に置き、戦場ヶ原は床に正座する。
そして頭を下げた。

いつだったか蟹にしたような美しい土下座だった。
何かを祈っていたのだろうか、しばらくして頭を上げた戦場ヶ原は深く息を吐いた後、やっと喋り始めた。

「な、なんで阿良々木くんが羽川さんの下着を持っているの?」

冷静に振舞おうとしているが、まだ瞳も声も震えている。
323保管はしないでください:2009/12/07(月) 23:23:21 ID:xJcEwoga
「この下着は春休みに手に入れたんだ」
「で、でも阿良々木くんの初めての相手は私でしょう?
 じゃあ春休みに遭った出来事で羽川様の下着を盗んだの?」

まだ動揺しているのか?
羽川の呼び方が様付けになっているけど、戦場ヶ原は気が付いていないのだろうか。

「いや、ちゃんと羽川には言ってあるから盗んだことにはなっていないはずだ。
 羽川も僕が持っていることを認めてくれている」
「あの羽川さんが下着を盗んだ阿良々木くんのことを許したとでも言うの?」
「そうだ。今、羽川に電話しても構わない」
「そこまで自信を持って言うなんて……阿良々木くんは相当思い込みが激しいらしいわね。
 まあいいわ。大切に持っておきなさい」
「いいのか?」
「ええ、ちゃんと『羽川さんの下着を盗んだ』と認めた阿良々木くんを信じます」
「盗んでない!」
「でもさっき否定しなかったわ。いつもの阿良々木くんなら必ず否定すると思うのだけれど」

パンツは借りたものだしブラジャーはどさくさに紛れて手に入れたんだから盗んだとは言えなくもない。
だからはっきりと否定できずに流してしまったのか。
無意識とは怖いものだな。

「ちょ、調子が悪かったんだ……」
「阿良々木くんの突っ込みには調子があるの?
 ……まあ気にしなくてもいいわ。今度羽川さんに確認しておくから。
 それよりも――」

話の途中で戦場ヶ原は自分のスカートの中に手を突っ込み、穿いていたパンツを一気にずり下げた。
脱ぎたてのパンツを畳んで羽川の下着の横に置き、今度は上着の中に手を入れる。
もぞもぞと動いていたと思ったら、ブラジャーが出てきた。
パンツもブラもいつだったか見たことのある柄だ。
蟹に憑かれていた時に付けていた下着だった。
ある意味思い入れがある。
……いや、変な意味じゃなく。
上下セットの柄物の下着を僕に渡した戦場ヶ原は、
「これも大切に取っておきなさい」
と言った。

彼女からの初めてのプレゼントが彼女の下着ってどうなんだろう?
受け取った僕の内心はかなりテンションが上がっている。
相手が八九寺だったら「うっひょ――っ!!」とか言ってべろちゅーしているところだけれど。

恥ずかしながら下着を渡してくれる戦場ヶ原はいつもよりも可愛く見え、見蕩れている間に握らされてしまった。
まあ、断る理由もないしありがたくもらっておくとしよう。
もちろん羽川の下着とは別にしておく。

家宝が一つ増えてしまった。
男と別れたことのない戦場ヶ原は僕とこれから一緒に崇めることになるのだろう。
羽川の下着と戦場ヶ原の下着。
並べてみるとやっぱりブラのカップは羽川の方が大きかった。
僕の考えを知ってか知らずか、戦場ヶ原の顔はなんとなく紅く染まっているように感じた。

おわり。
324名無しさん@ピンキー:2009/12/08(火) 00:14:22 ID:4THtQzSw
>>323
GJ! 個人的に保管した
325名無しさん@ピンキー:2009/12/08(火) 00:25:37 ID:Uibc7X/g
>>323
GJ!まあそう落ち込むな。面白かったぞ。
八九寺主観ってのも新鮮だった。
ところで次の傾物語は誰主観になるんだろうな
326名無しさん@ピンキー:2009/12/08(火) 01:10:12 ID:agmXHNEc
阿良々木さんじゃないの?
327名無しさん@ピンキー:2009/12/08(火) 03:15:52 ID:F3yvb4V3
やっぱ八九寺が消えちまうのかな…
328名無しさん@ピンキー:2009/12/08(火) 14:41:50 ID:QwZZEFTE
傾物語の紹介にあった"蘇る武者"ってもしかして忍の最初の眷属だったりして
329名無しさん@ピンキー:2009/12/08(火) 15:27:46 ID:XJQb5eCG
>>327
不安だよな・・・

というか傾や猫を、無邪気に楽しみに待っている人が多いことが驚きだ
いや俺もあのキャラたちの掛け合いをもっと見たいとは思っているが、
西尾だぞ!?最近はおとなしめだが、「萌えキャラ殺し」の西尾だぞ!?

次の話の書き出しがいきなり
「あいつが交通事故で死んでから、もう3ヶ月になるのか」
とかそんな発言で始まってたりしてもおかしくない作者だぞ!?

化物語系は頻繁に人が死ぬような方向性ではないが鬱要素がないわけでもないし
長く続けば続いただけ途中で気が変わるかも知れなくて怖い
330名無しさん@ピンキー:2009/12/08(火) 15:47:39 ID:KWfwapTq
>>328
それよく聞くけど
太陽に身を投げて死んでも蘇るんじゃ吸血鬼にとって自殺足り得ないと思うんだけど。
331名無しさん@ピンキー:2009/12/08(火) 16:22:59 ID:rul+NlzN
これだけメディアミックスされて人気も絶頂で続編も順調に出てて
基本的に欝な物語じゃないのに主要キャラを消すとか万が一にも有り得ないだろ!




※ただし作者が西尾維新以外のときに限る
332名無しさん@ピンキー:2009/12/08(火) 19:31:25 ID:KWfwapTq
そんな懸念の更に斜め上までぶっ飛ぶ西尾なら、多分死ぬなら貝木さんとかだと思う。
333名無しさん@ピンキー:2009/12/08(火) 19:52:17 ID:OQJ3KHpr
「まさかこの俺がお前のためなどに命を落とすことになろうとはな…………しかし戦場ヶ原、今のお前の表情もなかなか魅力的だぞ」
「あらそう、でも私のすべては阿良々木くんのものだから」
「くっくっ、嫌われたものだ」
「でもほんの少しだけなら貸し出し可能よ、私の恋人はそんなに心の狭い男ではないわ。そうでしょ? 阿良々木くん」
「……五分だけだぞ。戦場ヶ原、貝木」





いや、ないな
334名無しさん@ピンキー:2009/12/08(火) 21:08:44 ID:Uibc7X/g
いや、発売されるまでは分からんよ。あるかもしれんしないかもしれん。
シュレティンガーの猫しかり、神原のスパッツしかり。
335名無しさん@ピンキー:2009/12/08(火) 21:37:32 ID:rul+NlzN
>>334
誠に遺憾ながら神原のスパッツの下の事象は確定してしまっているのだよ
何故かと問われたならば、ここが他ならぬエロパロ板だからだと答えよう
336名無しさん@ピンキー:2009/12/09(水) 01:59:59 ID:NdMJd2JO
エロパロ板だからこそ確定しないだろ
スパッツ越しに見えるパン線
これもロマン
337名無しさん@ピンキー:2009/12/09(水) 02:12:59 ID:CTd8IKzu
エロパロ板的には、神原後輩がパンツを穿いてるのか否か、
実際にスパッツを下ろして確かめる展開しかないかなあ
338名無しさん@ピンキー:2009/12/09(水) 03:08:15 ID:8LlRivpy
そこはあえて脱がさずに触って確かめるべきだろう
339名無しさん@ピンキー:2009/12/09(水) 08:32:40 ID:NkIl6M9p
でも神原の下着姿が想像つかない不思議。
340名無しさん@ピンキー:2009/12/09(水) 11:45:50 ID:WxfqEX3A
火憐「兄ちゃん!ちんちん見せろ!」
うん、>>301で違和感ないな
341名無しさん@ピンキー:2009/12/10(木) 03:53:26 ID:5YGQ8aPY
みんな風邪気をつけろ。
風邪をネタにしたSS書いたぜ。
342名無しさん@ピンキー:2009/12/10(木) 09:54:27 ID:+cgHWoUq
>>341
お前が全裸で待たせなければいいんだ
343名無しさん@ピンキー:2009/12/10(木) 10:01:38 ID:rGkiGwCe
おっと危うく服を着るところだったぜ
344名無しさん@ピンキー:2009/12/11(金) 02:37:35 ID:pO7THwzI
>>340
の火憐のセリフだけで妄想が止まらんな。
朝いきなり布団を剥ぎ取りながら言ってそうだ。
んで、朝勃ちしたものを見てぎゃーぎゃー騒いでそう。
月火ちゃんは隣で少しにやっとしながらマジマジと見ている感じかな?
その後は、まぁ姉妹で一緒にフェラの流れかね〜
なんで最初に火憐ちゃんがそんなセリフを言うかが問題かな?
特に理由なんていらないかw
345名無しさん@ピンキー:2009/12/11(金) 02:49:07 ID:vR4dvqch
神原だったらフェラよりもケツ舐めから始めそうだ
346名無しさん@ピンキー:2009/12/11(金) 08:53:57 ID:SdsjYCIR
ファーストキスよりファーストフェラが先
神原なら大いにあり得る
347名無しさん@ピンキー:2009/12/11(金) 15:12:35 ID:cHzBy0SW
ファーストタッチを先に奪われた小学五年生がいてな
…揉まれるほどあんのかとw
348Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/12/11(金) 17:39:38 ID:peA5Q8eU
HAHAHA!
ひっかかったな!風邪でもひいてろ!
341としてカキコするぜ。
・こよみウイルス

「「兄ちゃん、入るよ」」
妹達の声が響く。
僕は身体を動かすこともできず、弱々しい声でいいよと返事をする。
「体温計とアクエリアス持ってきたぜ!」
「熱大丈夫?まだ下がらないの?」
先に火憐ちゃん、続いて月火ちゃんの声が聞こえる。
ちなみに、今の時間は6時。
普段の僕であれば、羽川や戦場ヶ原とみっちり勉強会の最中である。
それがそうもいかないのは、この僕、阿良々木暦が情けないながら今巷で猛威を
振るっている「新型インフルエンザ」なるものにかかってしまったからであった

どうやら先日、神原の家にお見舞いに行ったのが悪かったらしい。
神原は年がら年中薄着(というか裸同然)なので冬場は体調を崩しやすいらしく、
先にインフルエンザでダウンしていた。
「すまない阿良々木先輩、乾布摩擦程度では冬将軍には勝てなかったようだ。あ
あ、そのままでいて欲しい。外は寒かっただろうから、私が人間ホッカイロにな
ろう」と言って寒い中脱ぎだすのを必死で制止しなければならなかったが。
本当に風邪なのか、謀らずも疑ってしまった。
それと、部屋に「風神・雷神」の
掛け軸を掛けながら風邪と戦うのは色々間違っていると思うぞ、神原。
ちなみに、冬将軍=戦場ヶ原父 であった。
さすが、碇司令、お唄も上手いようで。
「兄ちゃん、風邪の方はどう?」
「頭とか痛くない?冷えピタなら買ってくるよ?」
二人の心配そうな声。
情けないな、吸血鬼ともあろう者が風邪にかかるなんて。
忍が起きてたら笑われそうだ。
349Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/12/11(金) 17:40:30 ID:peA5Q8eU
「いや、正直に言うと、あまり良くない。まあさっきよりはマシになったとは思
うけど、寒気は退いてないのが辛いな。頭もぼうっとするし」
「「ええっ!?」」
オーバーなくらいに驚かれる。
…ここ、笑うトコ?
「大変だ月火ちゃん!このままじゃ兄ちゃんが凍え死んじゃう!」
「そうだね火憐ちゃん!何か暖かい物を持ってこないと!」
なんだなんだ。
何なんだこの白々しい芝居は。
小学生の嘘より酷いぞ。
今なら「バスガス爆発」さんが三人程いるって言われても信じれそうな気がする

いや、むしろ信じる、信じさせてくれ八九寺。
「知ってる火憐ちゃん?人間の体温とホッカイロの温度って大体同じなんだって!

「なら知ってるか月火ちゃん!寒い時は、裸で暖めあうといいんだせ!」
「なら善は急げだよ火憐ちゃん!早く裸になってお兄ちゃんを暖めよう!」
「もちろんだ月火ちゃん!今日はテンションが高いからいつもの三番熱いぜ!」
なぜ三倍なんだ。
確かにツノ(?)はあるが。
「ってお前ら兄ちゃんの前でいきなり服を脱ぐなぁ―――!」
微妙に恥じらいの表情を見せながら、次々と衣服を脱いでいく妹達。
しかしこの妹達、ノリノリである。
「駄目だよお兄ちゃん、病人なのに無理したら」
「そうだぜ兄ちゃん、病人は絶対安静だろ」
いや、この場合、絶体絶命と言うべきかと。
阿良々木暦、人生最大のピンチ!
―まあ、春休みに仮にも一度人生を降りている訳だが。
350Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/12/11(金) 17:42:47 ID:peA5Q8eU
あっと言う間に素っ裸になった妹達二人を制止しようとするも、震えのせいで身
体の自由が効かない。
さらに、頭もぼうっとして回らないときた。
「じゃあ兄ちゃん、人間ホッカイロだ!」
「あ!あたしがお兄ちゃんの右がいい―!」
何だお前ら。
ポジションを取り合っている場合か。
僕もそうだ。
妹達が全力で看病してくれるというのに、それを払い除けるとはどういう神経か

好意は快く受け取るものだ。
拒む必要がどこにある。
全てを受け入れようじゃあないか。
それが兄としての器というものだ。
「こつん…と、うわぁぁお兄ちゃん、すっごい熱いよ」
いつの間にか布団の中に潜りこんできた月火が、僕と額を重ねる。
その顔が体が胸が、僕の手足に触れる。
二の腕に触れる、ふよん、とした感触。、
「―――――――――っ!?」
「あれ?さっきより顔が真っ赤になってるよ、お兄ちゃん」
「いや……ま…まあ…」
「火憐ちゃんも、測ってみてよ。このままだとお湯沸いちゃうよ?」
「そうなのか?ならあたしも!」
逆の二の腕に、むにゅん、とした感触が伝わる。
やはり年上だからか、微妙に火憐ちゃんの方が大きい。
そして、ぐるりと頭の向きをねじ回され
「せいやっ」

このSSは省略されました。すべてを読むにはフレンチクルーラーフレンチクルーラーと全裸で書きこんで下さい。
351名無しさん@ピンキー:2009/12/11(金) 17:44:05 ID:IDpfp5lS
フレンチクルーラーフレンチクルーラー
352名無しさん@ピンキー:2009/12/11(金) 17:59:16 ID:YnOSt/3K
フレンチクルーラーフレンチクルーラー
353名無しさん@ピンキー:2009/12/11(金) 20:15:29 ID:Fi1VBtGm
風邪とインフルエンザは対処法も症状も全然別もn

ふれんちくるーらーふれんちくるーらー
354名無しさん@ピンキー:2009/12/11(金) 20:23:54 ID:m2kWovIQ
ポンデリングとフロッキーシューもつけよう!
355名無しさん@ピンキー:2009/12/11(金) 20:41:13 ID:2Z58x7Eh
エスプレッソのダブルも
356名無しさん@ピンキー:2009/12/11(金) 20:45:02 ID:THq0yo8a
ハードルどんどんあげよう。
357名無しさん@ピンキー:2009/12/11(金) 21:04:07 ID:5WTQNNw4
>>348
おまいら餅つけ。
年末なだけに。

チュロスチュロス
358名無しさん@ピンキー:2009/12/11(金) 21:20:21 ID:5WTQNNw4
そういや、月火のセリフのうち、SSの参考になりやすいのは
偽上・下巻のどっち?
359名無しさん@ピンキー:2009/12/11(金) 23:10:42 ID:Njqpwu/+
>>358
どっちも微妙。しいて言うなら偽下かな。
360Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/12/12(土) 00:00:14 ID:peA5Q8eU
「下巻という文字は、とてもエッチだと思う」
「わかった!どうせ『下』だからとか言うつもりだろ!」
そんなもの僕にはお見落としだ。
残念だったな、神原。
「いや、残念ながら違うのだ。まあ確かに全てを『下』から繋げるという発想が
あるにはあったのだが、とてもエロマンガ大王を自称する私の口からは言えなか
った。そんなことをホイホイと意も解さず言ってくるとは阿良々木先輩の愚鈍な
までの正直さと『志村後ろー!』レベルにはただただ驚くばかりだ」
「どんな空耳ケーキだよ!」
そして、少し馬鹿にされてないか僕。
『志村後ろー!』とか、いつの世代だよ。
「つまり、『下巻』を遠目で見ると、『下着』に見えてくる、というカラクリだ
。阿良々木先輩も感じたことはないだろうか」
「お前の感受性豊かなやましい心に感服するよ!」
まさに見落とし。
「聞くところによると、阿良々木先輩はパンツに大分深い造詣をお持ちのようで
はないか、ぜひとも私にそのパンツに懸ける情熱を一字一句漏らさずに伝えきっ
てほしい。まあ私は穿いてないからあまり意味は無いのだがな」
「最後の一言が問題発言だよ!」
「そもそもどうしてあんな布切れを穿かなければならないのか、私には理解しか
ねるのだ。いっそ消えて無くなってしまえばいい」
「…お前、今僕を含めた全宇宙百億人のパンツ野郎を敵に回したぞ」
パンツは芸術。
パンツは全能。
パンツは――人生。
僅か一秒間で僕の人生を狂わせるほど、
偉大で、
暴力的で、
やさしくて。
「何!阿良々木先輩が私の前に立ち『はだか』るというのか!よろしい、この神原
駿河、受けて勃つぞ!」
「もう帰れよお前!」
『はだか』を妙に強調するな!
第一、どこが勃つ。
「両のちく…」
「やめて――――!」
361名無しさん@ピンキー:2009/12/12(土) 01:15:07 ID:XpOiouhx
それよりも早く>>350の続きを
面白いだけでエロくない
362名無しさん@ピンキー:2009/12/12(土) 01:19:57 ID:yHcjbC7N
何を言うか。面白いのこそが最も重要だぞ
エロいのは誰でも書けるが面白いのはセンスが無いと書けない
エロと面白いのどっちがいいと聞かれたら俺は迷わず面白いほうを取る
363名無しさん@ピンキー:2009/12/12(土) 02:19:24 ID:s6JJA2jT
忍野「忍ちゃん、忍ちゃんは平気かもしれないけど、僕はもう三十をとっくに過ぎているんだ。」

忍「(こやつ…)」

忍野「もしも、もしもだよ忍ちゃん。そんな阿良々木君やツンデレちゃんから見たらいいおじさんの僕が」

忍「(そうじゃ…こやつ…そう言われてみればなんだか)」

忍野「もう数ヶ月、風呂に入ってない。」

忍「(そうじゃ!臭い。なんじゃこの匂いわ!臭い臭い臭い!こやつ臭いぞ!)」

忍野「華麗臭。いや加齢臭。ははは。…忍ちゃん、平気みたいだね。」

忍「(うう…嫌じゃあ…)」
364名無しさん@ピンキー:2009/12/12(土) 02:20:56 ID:s6JJA2jT
忍野「いや、違うのかな。離れてるから気づかないのかな。そうだな。ちょっと忍ちゃん、こっちおいでよ。」

忍「(死んでも嫌じゃ…)」

忍野「ああそう。いいよ。いいさ。それならいい。そこにいなよ。」

忍「(助かっ…)」

忍野「僕がそっちへ行くよ。忍ちゃん。」
365名無しさん@ピンキー:2009/12/12(土) 02:22:16 ID:s6JJA2jT
忍「(何故!どうしてじゃ!…ひっ、くさっ、臭いぃぃ)」

忍野「どうかなぁ?忍ちゃん。ほら、脇の下とかさ。臭いだろ?」

忍「(ひぎぃぃいい!臭い!臭っ!げぇぇえええ)…げほっ!うぐぇ!」

忍野「あらあ?どうしちゃったの?忍ちゃん。はは。まったくもう。」

忍「うっ!うわ!うわーん!嫌じゃあ!嫌じゃあ!」シクシク…

忍野「言っとくけど、一度嗅ぎ始めたら、もうどうしようもないからね。匂い、取れなくなっちゃうから。だからって、服洗おうとか、シャワー使いたいとか、考えたら駄目だよ?忍ちゃんが我慢するから意味があるんだ。」

忍「グスン…せめて…窓を開けさせてくだしゃぃ…。なんでも、なんでも言うこと聞きますから…世話、しますから…」

忍野「…いいよ」
366名無しさん@ピンキー:2009/12/12(土) 02:30:38 ID:FAE2cCEg
どうしてもギャグ方向にいく駿河だが、たまには甘切ない和姦モノというのもジャスティス
戦場ヶ原と駿河で出会いが逆だったら、ありゃりゃぎさんは駿河と恋に落ちてた気がする
367Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/12/12(土) 02:40:31 ID:p/zs5XIf
>>363
雨のシャワーって、実際アカとか落ちるん?
まあそれはそれで廃ビル屋上で全裸になり石鹸を取り出す中年男の姿が見られるわけなんだけど。

「でも、アロハだけは着ていたりして」
「一仕事終わりみたいなことを言ってんじゃねえよ!」
「あら、このSSの作者兼>>350が何かいい訳を並べ立てているわ」
「お前までメタな発言をするな!」
どうなってんだ外側の世界は。
ちなみに、メタ=メタフィクションの略。
詳しくは羽川に。
「で、その羽川さんなんだけど、この救いようの無い脳みそスポンジ作者はいつぞやのハロウィンネタにまだこだわってるらしいわ」
「もう新年来ちゃうよ!」
いや、確かにハロウィンも新年の祭りなのだが。
「聞くところによると、羽川さんへの搾乳という一連の所業だけで1日3時間睡眠を繰り返したらしいわ」
「作者病気だよ!」
「まったく、どうして私のサービスシーンに関しては原稿用紙数枚分しか書かれていないのかしら、雲霧散消しなさい」
「僕には笑えない冗談だよ…」

で、どっち優先するべきかな…。
妹達は続ける予定は無かったんだ。
368名無しさん@ピンキー:2009/12/12(土) 03:50:04 ID:ax+JFfla

フレンチクルーラー
フレンチクルーラー
この呪文で魔法使いが素敵なショーを見せてくれるらしいよ!
369名無しさん@ピンキー:2009/12/12(土) 04:19:45 ID:XpOiouhx
フレンチクルーラーフレンチクルーラー
書かないと尻に砂糖ざらざら付いたドーナッツ突っ込むぞ
370 ◆zO7AQfurSQ :2009/12/12(土) 07:21:14 ID:oAmRcJdj
>>367
妹続ける予定ないだと!?
くっ、ならば荒らしに定評のあるこの俺が引き受けた!



「そういえばお兄ちゃん、風邪は人にうつすと治るらしいよ」
「そういやあたしも以前兄ちゃんのおかげで治るの早かったな」
「その時は何してもらったの、火憐ちゃん?」
「ふっふっふー、今見せてやるぜ月火ちゃん」
待て待て!
話がどんどん変な方向に!
「ちょっ……んぐ」
裸の火憐にのしかかられ、唇を塞がれた。
ぐいぐいと身体をこすりつけながら唇を押し付けてくる。
その柔らかさに声が出そうになってわずかに唇が開くと、そこを狙って火憐の舌が僕の口内にぬるんと侵入してきた。
「んう……ん……む」
その呻き声は僕のか火憐のか。
頭がぼうっとしてきたのは風邪による熱のせいだけではないだろう。
しばらく唾液を啜りあい、口が離れるとつうっとそれが糸を引く。
「へへー、兄ちゃん、どうだった?」
どうって言われても、なんと答えてよいものやら。
身体も顔も上気させた火憐が月火に振り向く。
「月火ちゃんも、ほら」
「う、うん」
月火もためらいがちに僕に顔を寄せてくる。
逃げようにも僕の身体は二人にがっちり捕まえられており、今は逆らう体力もない。
月火の唇が重なる。
「ん……ちゅ……ふ……」
長いキスのあと、僕の口周りは妹達の唾液まみれになってしまっていた。
それをぺろぺろと二人は舐めとっていく。
「そういえば月火ちゃん、なんでキスすると風邪がうつるんだ?」
「うーん、よくわからないけど風邪のウイルスは粘膜接触で感染しやすいんじゃない?」
「粘膜……粘膜接触ね」
キラリと二人の目の奥が光ったように見えた。
まさか……って、うおっ!?
「じゃあこっちの方からがうつるかな?」
「すごく熱持ってるしね」
二人が突然僕の股間に手を這わし始めた。
先ほどの激しいキスですでにそれはガチガチに固く大きくなっている。
「それにとっても苦しそうだ」
「いま楽にしてあげるからね、お兄ちゃん」
そう言って二人は僕にのしかかったまま身体の前後を入れ替えた。
眼前に二人の性器が晒されるが、卑猥なそれを観察する余裕もなく僕は身体を仰け反らせる。
パンパンに肥大化した肉棒に熱く濡れた感触が走ったからだ。
それも一つではなく二つ。
二人の舌が肉棒を這い回る。
「か、火憐ちゃん……月火ちゃん……っ」



え、荒らしはお呼びでない?
しつれーしましたっ!
忍可愛い!
冬コミ楽しみ!
371名無しさん@ピンキー:2009/12/12(土) 07:52:16 ID:p3+Jjw38
>>370
えーっと?
フレンチクルーラーフレンチクルーラー
でいいのかな?
とりあえず続きヨロ。
372名無しさん@ピンキー:2009/12/12(土) 08:22:38 ID:uob4V2Sx
フルチンクルーラーフルチンクルーラー
373名無しさん@ピンキー:2009/12/12(土) 08:52:09 ID:dZn35HXk
>>370
フレンチクルーラーフレンチクルーラー
及び甜菜
ttp://dl8.getuploader.com/g/hitagi_crab/70/7566146.png
374名無しさん@ピンキー:2009/12/12(土) 23:31:18 ID:bd2/hO/P
火憐×神原がないとは
375名無しさん@ピンキー:2009/12/13(日) 02:05:11 ID:E7S5l8jV
>>374
執筆宜しく
376 ◆zO7AQfurSQ :2009/12/13(日) 03:54:38 ID:w4OHDYhf
>>374
ふむ、確かに神原は受けだが、果たして火憐相手でも受けになるのだろうか?



「ちゅ……ん……ちゅう」
「ん……は……いいぞ……っ」
淫らな水音がすぐ目の前で響く。
原因は裸の神原先生の蜜壷から溢れる愛液をやはり裸のあたしが啜っているからだ。
時折すぐ上の突起を刺激しながらも脚の付け根の間で一心不乱に蜜を吸い続ける。
「んっ……火憐……もう、指入れてくれないか」
「うん、神原先生」
あたしが元気よく応えると神原先生は上半身を起こした。
そのままあたしの頬を撫でながら軽く咎める。
「こら、二人の時は駿河と呼べと言っただろう?」
「わかりました、駿河さん!」
「ふふ、いい子だ。さあ、私をもっと気持ちよくしてくれ。満足させてくれればあとでたっぷりご褒美をあげよう」
ご褒美!
その言葉にあたしの胸は期待に膨らむ。
あのしなやかな指で全身をまさぐられる。
舌で全身を舐めまわされる。
そんなことを考えただけでもぞくぞくと身体が震えた。
ご褒美を求めてあたしは神原先生を……駿河さんを快楽の海に沈めていく。
駿河さんもその波に逆らわず、素直に受け入れて流される。
「ん、はぁ……火憐、もう……私、イくぞ……っ」
そのまま指や舌で快感を与え続けると、駿河さんの脚が突然ぴんっと伸び、身体を激しく痙攣させた。
どうやらイったみたいだ。
肩で呼吸をしながらもあたしの頭を撫でてくれるのがすごく嬉しい。
やがて落ち着いた声で駿河さんがしゃべる。
「さすが阿良々木先輩の妹だな、なかなかのテクニシャンだ」
「え、兄ちゃんってそんななの?」
「ああ、本気になった阿良々木先輩は実にすごい。並みの女性では受け止めることはできないだろう」
そ、そんなに兄ちゃんのすごいんだ!
あ、あたしも一回くらい……。
「だから火憐、二人でお互いを高めていこう。阿良々木先輩に相応しい女になるために」
「うん、駿河さん。お願いします!」
「よし、じゃあいつものいくぞ」
そう言って駿河さんはあたしの足の間に自分の下半身を割り込ませる。いわゆる貝合わせというやつだ。
駿河さんとの性器が触れ合った瞬間。
「あ、あっ、ああああああんっ!」
恥ずかしくもそれだけであたしはイってしまった。
だけど駿河さんは容赦せず、ぐいぐいとさらにこすりつけてくる。
二度目の絶頂もあっという間にむかえそうだった。



こんな感じだろうか?
てかこの二人の会話がいまいち想像できないな。
377名無しさん@ピンキー:2009/12/13(日) 05:42:50 ID:NBsdkaQn
>>373を見て妄想するなら、こんなカンジか

「聞いてたんでしょう?千石さん、私と阿良々木くんがエッチしているとこ」
(きっ…気付かれてた!!? まさかそんな…嘘!!!)
「でしょう?阿良々木くん」
「その、千石…。オナニーに夢中になってて周り見えてなかったろ…」
その時の気持ちを、どう表現したらいいだろう
(見られてた…。よりにもよって暦お兄ちゃんに…)
恥ずかしいという言葉では生ぬるく、死にたいという表現では物足りなく、
消えたいと言う願望ですら追いつかない。体中を掻き毟って身悶えして転げまわりたくなる
ような衝動を自分自身の身体を両手で抱きかかえることにより必死で押さえた。
その場にぺたっとへたり込み、顔を上げることすらできない。こんな顔見せられない。
「あ…あああ……あああああ………!!!!!」
錯乱した千石が一目散に逃げ出そうとするが、戦場ヶ原はいともたやすく千石を押さえ込んでしまう。
まるでこうなることを見越して背後に回りこんだかのように。
「落ち着きなさい。千石さん」
「いやっ……もうダメッ……!お願いです!離してくださいっ……!」
「いいじゃないの、オナニーくらい」
耳元でハッキリと言葉として紡がれる直接的な淫語に、千石は耳まで真っ赤になる
「あんな恥ずかしいとこ見られて…私もう生きていけないです……」
散々泣き喚きつつもがいていた千石だったが、背後から涼しげな顔で彼女の両手を手首から
両手で捕らえていた戦場ヶ原は、そのまま両手を地面に押し付ける。千石はうつ伏せにされ、
戦場ヶ原はその上から馬乗りになる格好だ。その状態で両足をばたつかせる千石の姿は
ワガママな子供が駄々をこねてるようにすら見えた。
「私たちのエッチを覗き見しておきながら、自分は見られるのが恥ずかしいとか死にたいとか随分な言い草ね?」
「そっそんなつもりじゃなかったんです!ごめんなさい!でもあんなの見たの初めてで…」
千石にとっては刺激が強すぎたのだろう。もはや体裁を繕ってる余裕も無い。
「口だけの謝罪は要らないわ。『貴女にも協力して貰わないと割に合わない』わよね?」
「っ………!」千石が絶句する
「さあ、始めましょうか阿良々木君。夜は長いわよ」
「いっいやあああああーーーーーーー!!!!!」
千石の叫びは誰も聞いていなかった。というか、これだけで終わるはずもなかったのだ
378Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/12/13(日) 06:12:37 ID:egKN8gpf
>>370
乙。エスプレッソのダブルエスプレッソのダブル
漏れが書くと長くなっちゃうから…どうやったらコンパクトにまとめれるか教えてほしいです。
一応、みんなのドーナツ声援に応えて続きを徒然なるままに書いてるけど…長くなりそうだわん。

>>377
頑張れ!恥を(性的な意味で)捨てることは(スレ的に)いいことだ!

じゃあハロウィン少しうpしますね
379Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/12/13(日) 06:17:51 ID:egKN8gpf
・こよみランタン@

―ハロウィン―。
カトリックの諸聖人の日(万聖節)の前晩である10月31日に行われる伝統行事。
元々はケルト人の収穫祭であるとされ、7世紀初頭にキリスト教との融合があった
とされている。
そんな地域によっては大層な行事といえるハロウィンだが、僕はこの歳まで全く
意識することはなかった(いや、日本人なら大半の人が意識することがない筈だ)

カボチャをくり抜いて蝋燭を入れたり、近所の家庭にお菓子を貰いに回ったり、
高校生にもなった僕からしたら馬鹿馬鹿しい。
馬鹿馬鹿しいの極みだ。
それこそ、バカの壁だ。
そんな僕が急にハロウィンを意識しだしたのは、これから話す出来事のせいだと
言えるだろう。
別段、この出来事に僕にとって流れとしての意味はない。
始まりと終わりだけ取り残せば、いつもの大好きな日常。
しかし、この出来事が僕とその周りを「あるべき姿」に導くための何かしらプロ
グラムだったとしたら、それは完全な失敗と言っていい。
人間もどきの僕が、「あるべき姿」に戻るとなれば、結局どっちに戻るべきだっ
たのだろうか。
人の姿か。
鬼の姿か。
それとも、人間もどきの姿か。
380Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/12/13(日) 06:18:14 ID:egKN8gpf
まあ、そんな事は至極どうでもいい話だ。
結局、僕の気づく範囲で大きな変化はなかったと言えるのだから。
しかし、「結果」が同じでも、「過程」は違う。
例えば二次方程式をを解の公式をつかって解こうと、巻末の解答を見ようと、導
き出される答えに相違はない。
――だが、この二つの「過程」で行われることは全く異質だ。
「過程」がなければ、得点が貰えないのだ。
それほどまでに過程が重要だということは僕として重々承知しているが、どうも
どうせ変化がないなら、「過程」を語る必要なんて無いんじゃないかと思いたく
なる。
それでも、話さなければいけない。
話さなければいけないのだ。
僕の人生だって過程という長大な物を省けば「阿良々木暦が生まれて死にました
」の数行で導き表すことができる。
ふざけるな。
いい加減にしろ。
そんなに僕の人生は薄っぺらくない。
過程を省かれて、たまるか。
全ての物事には「過程」がある。
過程があるから、厚みがあり、
過程があるから、価値があるのだ。
さて、前置きも長くなってしまった所でこの僕、阿良々木暦のハロウィンにおけ
る「過程」を話させてもらいたい。
え、聞きたくもない?
それなら結構、さらりとレスを読み飛ばしていただきたい。

今から始まるのは、この僕阿良々木暦が、ハロウィンの晩に出会ったほんの少し
不思議な話――
381Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/12/13(日) 06:18:45 ID:egKN8gpf
PM6:15 教室

「ハロウィンをします」
「…はい?」
突然、放課後夕闇時に二人きりの教室で声をあげる戦場ヶ原。
いつも通り、憮然とした無表情。
−273.15℃の顔。
絶対零度。
アブソリュート・ゼロ。
「聞こえなかったのかしら阿良々木くん、ならもう一度、『ハロウィンをします
』」
「いやちゃんと聞こえてる聞こえてる」
「ハロウィンを…しなさい…ハロウィンを……して…あげても…いいのよ…ハロ
ウィンを…」
「語尾で悩むな語尾で!」
そろそろ慣れろよ、語尾。
「突然だけど阿良々木くん、ハロウィンといっても、私何をしたらいいかよくわ
からないの」
「じゃあやるなよ!」
「ならその阿良々木くんは、ハロウィンに対して何か知っていることでもあるの
かしら」
「う……」
確かに。
日本人には馴染みの薄いイベント、ハロウィン。
当然僕も馴染みが薄いわけで、知っていることなんて一握り。
その知っていることも、一般常識の範疇であるから、差し当たって僕に特別性が
あると主張するわけでもない。
「さしていうなら…『トリック オア トリート』くらいかな、あのお菓子貰える
やつ」
毎年毎年ハロウィンになると、妹達が「トリックオアトリートッ!」と言ってお菓
子をせびりに来る(あげないと妹達による鬼の様な折檻)ので、コレだけは覚えて
いる。
何だ、この物悲しい記憶は。
僕にとってハロウィンとは妹達の菓子奴隷になる日でしかないのか。
今年のハロウィンは事業仕分けによる中止を要求する。
382Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/12/13(日) 06:19:10 ID:egKN8gpf
「トリックオアトリート…へぇ、やっぱりみんなそれなのね、平々凡々とした阿
良々木くんらしいわ」
「そんなに僕が平凡で嬉しいよ」
最近、平凡ならざる変態と見なされることが多いから困っている。
そんなに僕は変態というレッテルがお似合いなのだろうか。
「 トリック オア トリート 」
「…え?」
「だからトリックオアトリートと言ってるじゃない、どちらを選ぶの阿良々木く
ん」
「いや…唐突にそんなこと言われても…」
「あらそう、なら仕方ないわね」
と言って、戦場ヶ原はおもむろに制服のボタンを右手で外しはじめ、左手をスカ
ートの内側に突っ込んで何かを弄るような動作をし―

 ホ チ キ ス  or   わ た し ?
「 ト リ ッ ク オ ア ト リ ー ト ? 」
383Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/12/13(日) 06:19:52 ID:egKN8gpf
右手にホチキス、左手は襟元。
ボタンが幾つか外されたことによって左の鎖骨が見えている。
ヤバい。
マジエロい。
半端なくエロい。
首筋から鎖骨、そして肩甲骨への肩口ライン。
または胸骨へのすこやかライン(性的な意味で)。
ダメだ、もう直視しかできない。
そして口内に突き付けられる冷たく鈍い危険な感触。
全然エロくない所がコントラストのようにまた鎖骨のエロさを引き立てている。
かなり上での前言撤回。
やっぱり、ハロウィン実施を要求。
ハロウィン=エロスに繋がるなんて予想出来なかった。
不覚だ。
一生の不覚。
今日にもハロウィンはエロウィンまたはエロスと改名されるべきだと断言する。
10月31日、エロウィンの日。
それほどまでに、煽情ヶ原――
いや、戦場ヶ原はこの時エロスの暴力に満ち溢れていたのだった。

これを言葉で表せと言っても、未来永劫決して人類が表すことは出来ないだろう

そりゃそうだ。
言葉に出来ないほど、強烈なのだ。
――今の僕には、
下校時刻のチャイムが流れていること。
携帯の着信音が鳴り響いていること。
廊下から聞こえてくる足音があること。
教室のドアが音をたてて開き人が入って来ること。
それら全てが徒党を組んで一列横隊にかかってきても僕の意識から戦場ヶ原を奪
うことはできなかった―――


「大変だ変態だ戦場ヶ原先輩―――はうわっ!?」
384Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/12/13(日) 06:20:29 ID:egKN8gpf
教室のドアが壊れんばかりの勢いで開く。
閉鎖空間を突破、神原の登場。
しかし、このただならぬ雰囲気をすぐに感じとったのか、あっと言う間に踵を返
していた。
「す!すまなかった戦場ヶ原先輩!ごゆっくり!」
ぴしゃり。
高速で扉を閉め立ち去る!

「待て待て待て待て神原!せめて用件を話してから帰れ!」
それと僕を助けろ!
「…その声…阿良々木先輩か?」
おずおずと扉を開けそっと教室に入ってくる神原。
「僕じゃなきゃ誰だって言うんだよ」
「いや…そういった意味ではなくて……あれ?おっかしーなー……。」
腑に落ちないことがあるのか、首を傾げる。
何かエロい事あったのだろうか。
いや、いい事あったのだろうか。
そして、僕が口を開く前に戦場ヶ原が話し掛る。
「その様子だと『元気いいねぇお嬢ちゃん、何かイイことでもあったのかい』と
言って顔色赤面の痴情を聞き出すしかないのかしら、いいわ、全てを私に話して
ご覧なさい神原、ことの次第によろうが許してあげる」
「最近流行ってんのそのフレーズ!?」
しかも何故か寛容なガハラさん。
「うむ、ではお言葉に甘えてお話させていただくぞ戦場ヶ原先輩」
「ええ、ありがとう神原、私嬉しいわ。で、話って?」
この後神原が発した言葉、それを僕が予想することは決してできなかっただろう

それほどまでに、次に神原が発した言葉は予想外のものだった。
予想出来るだろうか。
予想外の事を。
予想が、出来ない事を。
まあ、予想出来ないからこそ予想外と言うのかもしれないが。
予想できれば、それはもう予想外とは言えない。
想定の範囲内だ。
だから、結局予想外と言えるのだ。
そう、例えば「念願のベンツを買いましたーっ!しかしトランクにチャカが満載」
みたいな事も。


「―その、阿良々木先輩にキスをされたのだ―」


一瞬の沈黙。
沈黙。
沈黙。
沈黙。
そして沈黙の後には――
385Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/12/13(日) 06:21:25 ID:egKN8gpf
「がじゃこっ」
「痛ってええええええええぇ!!」
綴じられるホチキス。
口内に刺さる針。
せめてもの救いは、鋭敏な歯の神経を刺激しなかった事くらいだろうか。
一度戦場ヶ原にタイムショックと称され問題を間違える度に歯の神経に電流を流
されるという拷問を受けたが、今回はその比、というほどでもない。
本当に鋭敏な、歯の神経。
「あらごめんなさい阿良々木くん、右手が勝手に」
「嘘だ嘘だ嘘だ嘘だっ!絶対嘘だっ!そしていつの間にか左手だけで器用にカッタ
ーの刃を交換するな!」
「なんてこと!つい癖で」
「どんな癖だよ!」
「それは放置しといて神原、どうして私達二人がイチャイチャしている所にそん
な話を持ってきたのかしら。別に電話でもいいのに」
「話の内容は後回しかよ!」
―いや、むしろその方が好都合かもしれない。
どうせ神原の話すことだ、エロい妄言に満ち溢れていると予想できる(いや、もは
や確信すらある)ので、今のうちに戦場ヶ原にはクールダウンしておいてもらうべ
きだろう。
冷静でない人間は、何をするかわからないと言うから。
そう、春休みも、そうだった――。
「いやそれが、何度携帯に電話をしても出ないうえに、家を訪ねても『ひたぎ?
まだ帰っていませんが』という渋い声が帰ってくるだけだったので」
「お父さんと話しちゃった!?」
色眼鏡と白手袋がとても似合うお父さん。
木曜洋画劇場CM、お疲れ様でした。
…そういや、さっきから聞こえていた着信音は神原だったのか。
会話に夢中で、僕も戦場ヶ原も全く気づかなかった。
「あらそう、私としたことがうっかりしていたわ。で、神原?」
「はいっ!」
とても嬉しそうな返事。
このテンションなら、1時間名前を呼び合うだけで有害図書が出来上がるんじゃな
いかといった勢いである。
「いったいどういったシチュエーションでどこをこうこうこうしたら阿良々木く
んとキスするということが出来るのかしら、今後の参考とするために」
「今後って何だ!?神原の身に起こったであろうことを再現ビデオのように僕で試
してみるのか!?」
「いえ、三回リプレイよ」
「数を増やすな数を!」
何てバラエティだ。
「うむ、ここは私、神原駿河が戦場ヶ原先輩の期待に答えるため先程までのこと
全てを全裸裸に話そう、覚悟してくれ戦場ヶ原先輩」
「僕は無視か!?無視なのか!?それと何だ全裸裸って!」
正しくは赤裸々だよ!
386Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/12/13(日) 06:26:54 ID:egKN8gpf
…以上、季節外れの駄文でした。

一応羽川、八九寺パートも書いてあるけど…まいいか。

このスレを見ているみんなにフロッキーシューフロッキーシュー
387名無しさん@ピンキー:2009/12/13(日) 08:42:42 ID:1qRdFyVg
ゴールデンチョコレートゴールデンチョコレート
388名無しさん@ピンキー:2009/12/13(日) 09:37:31 ID:9F3DKCxZ
乙つ、キスされたのはほんとなのか狂言なのか

所で>>370の続きを1シーンだけ書いてもいいですか。
具体的に一回射精するとこあたりまで。
389名無しさん@ピンキー:2009/12/13(日) 11:52:08 ID:dJHy9rsg
なんか規制解除されても規制前の勢いないなー
皆アニメ熱が冷めたのかしらん
荒々しさんもあんまり見なくなったし
390名無しさん@ピンキー:2009/12/13(日) 12:01:07 ID:fIQNhxTP
ミスドタイム
391名無しさん@ピンキー:2009/12/13(日) 12:01:39 ID:c3H9WkU8
14話まだー?って感じ
392名無しさん@ピンキー:2009/12/13(日) 13:20:23 ID:w4OHDYhf
>>荒々しさん
ってひょっとして俺のことかしらん?
このスレには頻繁に見に来てるよー。
ただ前は『誰も書かないなら俺が書く!』って感じだったので。今は素晴らしい書き手さんいっぱいいらっしゃいますから。
それはそうと>>388さん、俺のことなんか気にせずガンガンヤっちゃってください!
俺だって人様のネタで書いてしまってるわけですから。

さて、ミスドに行ってこよう。
忍連れて行かないと。
393 ◆BAKEWEHPok :2009/12/13(日) 14:23:17 ID:9F3DKCxZ
フェラチオはまかせろー ペロペロ
>>370の続きで

二人の舌が亀頭をぺろぺろと舐め続ける。
「くちゅっ、んっ、んっ、んぅ」
「ちゅっ、ちゅっ、ちゅっ」
火憐は伸ばした舌を擦り付け、月火はキスをしながら舌をチロリとくっつける。
熱でぼおっとしてる頭とは裏腹に柔い舌の刺激は鮮烈にモノをそそり立たせた。
「うぁぁ……はぁぁあぁ」
「ぴちゃ、じゅるっ、れろっ、はぁっ」
「じゅるるっ、ちゅぅっ、ぴちゃ」
舐めて吸い付かれ僕のモノを奪い合うかのように味わう妹らの秘裂からじんわりと蜜が垂れる。
だるい腕を動かしてほとんど毛の生えていないそこをなぞると二重の悲鳴が響いた。
「んあっ!?」
「ひゃぅっ!?」

二人は真っ赤な顔を向けて怒鳴る。
「兄ちゃんがしたら意味ないだろ!」
「いいからお兄ちゃんは寝てるの!」
うう、看病という名目で寝てるのを邪魔したのはお前らだろうがなんてつっこみをするガッツすら足りない。
おとなしくなった僕を尻目に火憐は根元を唇ではむっと咥えて舐め上げた。
月火は逆に反対側の先端を咥えて舐め下げる。
「うあぁっ!」
半分を火憐が舐め上げて反対を月火が舐め下がる。
息のあったコンビネーションで往復する二人のフェラチオは異常なほど気持ちがいい!
「ちゅ……はむ、はむ、じゅるっ、ぴちゃっ!れろっ、ちゅるっ!」
「ちゅ……んっ、はぁ……くちゅちゅっ、じゅじゅる!ちゅぷりっ!」

股間の上で妹二人の頭が規則正しく上下に動いている。
僕の腹に両胸が纏わりつき興奮でしこった乳首がくすぐったい。
上下の動きに合わせて眼前で二つのお尻がふりふりと揺れている。
粘膜じゃないからいいかなと、お尻を両手で触るとぷにっとした手応えだ。
なんでこんなに柔らかいのかと握ると妹らは一瞬快感に身悶えた。
「んぅ……」
「あっ……」
動きが乱れるがすぐにフェラチオが続けられた。
どうやらお咎めはないようだ。安心して両手でお尻を撫で回す。
火憐ちゃんのほうは鍛えて引き締まった肉の内に隠しきれない柔らかさが心地いい反発で僕の指を押し返す。
月火ちゃんのほうは思ったよりも女らしく丸みを持った曲線が柔らかくて沈んだ指が吸い付くようだ。
「くちゅっ、んぁ、んっ、じゅぷ……あぁ、んっ」
「ぴちゃ……ぐじゅっ、やぁ……んぅ、ちゅぶぶっ」
394 ◆BAKEWEHPok :2009/12/13(日) 14:25:04 ID:9F3DKCxZ
声色にわずかな甘さが混じってきた。
それでも奉仕は激しさを増すばかりでおっきい妹とちっさい妹の唇と舌に
サンドイッチされたモノは狂おしいほどの快感を伝えてくる。
「ぁぁぁああ、はぁ、火憐ちゃん……月火ちゃん……」
僕の呻きに合わせたかのように二人は体勢を変え両手を組み合わせながら亀頭をキスするように咥えた。
いや、これは僕にではなく火憐と月火がキスをしているのか?
「「ちゅっ……ちゅっ……んぅ」」
二人の唇と咥内に亀頭が挟みこまれ飲み込まれている。
ディープキスをするように舌が絡み合う。
その奔流に巻き込まれて、裏筋も尿道も亀頭全てが融けてしまいそうだ。
「「ぐちゅっ!びちゃりっ!ぐじゅじゅっ!んっ!ちゅうっっっっっっ!」」
丹念に舐め上げられとどめとばかりに急激に吸い込まれ強制的に射精を要求される。
その衝撃に耐え切れない僕はあっけなく二人の唇の間へ欲望を解き放った。
「うあぁあぁっぁぁっっっっっ!」
「「んっ、んぅ、ぴちゃっ、こく、んぅ」」
何度も精液が迸り柔い唇を叩き続ける。
ディープキスをしたままの二人は零れ落ちないよう唇を絞めて舌で精液をすくって嚥下し続けた。
最後の一滴まで吸い付くとちゅぽっと音を立てて唇が遠ざかる。

「もう風邪移ったかな?」
「きっと半分ぐらい移ったよ!」
半分ってなんだよ。そんな一気に風邪移るかよ。
「じゃあもう半分やろうぜ。月火ちゃんは上半身と下半身の粘膜どっちがいいと思う?」
「どっちも!」
妹二人が僕の身体で大岡裁きをしそうで怖い。
っていうか裸のままでちょっと寒いんだけれど。
「「じゃんけーん!」」
「ぱー!」
「ぐー!」
「勝ったぜ!じゃ、あたしから選ぶぞ!」
「うー、負けた!」
なんでこいつらこんなテンション高いの?そろそろ寒くてだるくて苦しいんだが。
「じゃああたしはどっちも!」
「わたしもどっちも!」
そういって寝てる僕の両足に妹らが脚を絡ませて二人のきわどい部分が僕の真ん中に。
頭に火憐が頬擦りして、胸に月火が抱きつく。
なんのためじゃんけんしたんだよ。おまえら
395名無しさん@ピンキー:2009/12/13(日) 14:25:56 ID:9F3DKCxZ
本番はきっと誰かが書いてくれるはず
396名無しさん@ピンキー:2009/12/13(日) 17:24:21 ID:w4OHDYhf
待て、責任持って最後まで書くんだ!

べ、別にあなたの本番の作品が見たいわけじゃないんだからねっ! ただ生殺しの阿良々木くんがかわいそうなだけなんだからぁっ!
で、でもちょっとくらいは期待してあげてもいいわよっ!


ふれんちくるーらーふれんちくるーらー
397名無しさん@ピンキー:2009/12/13(日) 19:36:28 ID:JCd8DjQy
フレンチクルーラーフレンチクルーラー
398名無しさん@ピンキー:2009/12/13(日) 23:14:10 ID:i54SPQ97
399名無しさん@ピンキー:2009/12/14(月) 17:52:45 ID:48P+DiYX
>>398
エロいな
400名無しさん@ピンキー:2009/12/14(月) 18:23:02 ID:tpIMk3HJ
フルチンクルーラーフルチンクルーラー
401名無しさん@ピンキー:2009/12/14(月) 20:24:53 ID:UURg5uUa
フリチンクーラーフリチンクーラー
402名無しさん@ピンキー:2009/12/14(月) 23:11:36 ID:aPOxiaUI
>>362
遅レスだがエロいのは誰でもかけないよ。面白さとは別にセンスと欲求か何かが必要になる。
どっちが好きかはまあ人それぞれとして。
403名無しさん@ピンキー:2009/12/15(火) 00:16:33 ID:U003wp0+
エロシーンに入ると嘘のように濃くなる人も居るしな
ああいうのはやっぱりセンス諸々含めた才能だと思うわ
404名無しさん@ピンキー:2009/12/15(火) 03:52:28 ID:Xf9LNM1I
理想はもちろん「面白くてエロい」だけどもな

けども、原作のようなノリツッコミ、掛け合いの妙を維持したまま
エロ展に行けるほどの技術とセンスは、少なくとも俺には無い
掛け合いを重視するならエロ無しで終わらざるを得ないし、
エロく努めようとすると原作っぽさがどこか失われてしまう

両立ってのはあくまで理想であって現実とは掛け離れた言葉なんだよな・・・
405名無しさん@ピンキー:2009/12/15(火) 09:38:28 ID:eTeQJtO0
つまり神原の存在は奇跡ってことだよ
406名無しさん@ピンキー:2009/12/15(火) 10:58:39 ID:xPGGOB/6
なんか化のキャラってエロ発言はするけど
エロシーンで何言うかあんま想像できないもんな
407名無しさん@ピンキー:2009/12/15(火) 11:20:14 ID:W7hduPpE
神原後輩やおっきい方の妹は想像しやすい
でも何故か両方アクロバティック
408名無しさん@ピンキー:2009/12/15(火) 11:44:18 ID:Dsak0/zt
阿良々木君、温泉に行く

ここは町から遠く離れたところにある温泉。
忍野に連れられて、はるばるこんな山奥まで皆とやってきた僕は、月明かりの下で露天風呂に浸かり、
疲れた手足を伸ばしていた。
「いや〜、今日は御苦労だったねぇ、阿良々木君」
素ッ裸に手ぬぐいを腰周りに巻きつけただけの格好をした忍野が、のんびりと湯船に浸かりながら
恩義などこれっぽっちも感じてないような素っ気無い口調で、ねぎらいの言葉を言った。
…それにしても。
日ごろの自堕落な態度からは想像できないほど、忍野の奴、見事に引き締まったガタイをしていやがる。
「僕はべつに何もしてないよ、皆が頑張ってくれたからね」
獣のようにゴツゴツした忍野の肉体と二人きりで向かい合っていると、そっち方面には全然興味のない
ノンケの僕でも、なにやら背徳的というか、妙な気分になってきそうで、僕はあさっての方向に視線を
泳がせながら、忍野の身体を努めて視界に入れないようにしていた。
幸いなことに男湯には、忍野と僕の他にも二人の客がいたので、僕と忍野が裸で二人きりになるという
最悪の状況だけは何とか回避できていた。
「のう、我があるじ様よ」
コーカソイド独特のすきとおるような肌をほんのりと紅色に上気させ、頭に手ぬぐいをちょこんと乗っけた忍が
あごまで湯に浸かりながら言う。
「なんだい、忍」
「この敷居の向こうに、お前様のヨメたちが若さ溢れる玉の肌を、揃って晒しておるのじゃなあ〜」
忍はそう言うと、鼻まで湯に浸かってブクブクと泡を立てはじめた。
湯気に包まれた水面のうえに忍のジト目が浮かんで、こちらを睨んでいるのがぼんやりと見える。
これがあの畏怖と畏敬の念をもって語られてきた超越的存在、伝説の吸血鬼だとはとても思えない。
「そーゆーことですねぇー」
忍の横で、ツインテールを解いて肩まで髪を垂らした八九時が、気持ち良さそうに相槌を打った。
八九時はクラスでも発育の良いほうだとは聞いていたが、なかなかどうして、膨らみかけたおっぱいといい、
カモシカのような脚といい、どうにも目の毒だ。
「そういうおぬしもまた、こやつのヨメの中の一人であろうが」
ぴんと立ったおっぱいをジト目で睨み付けながら、忍が言う。
「まさかぁ〜、あたしなんて、ありゃりゃぎさんの三時のおやつみたいなもんですよ〜」
「いやいや、こやつときたら、道すがら、おぬしとのゆきずりの逢瀬を楽しみにしておるぞ」
「えっ、…そうなんですか、阿良々木さん?」
「まぁ、そうだけど」
「ゆきずりのせんずりという奴じゃな」
「誰がうまいことを言えと… そんなことより、なんでお前らが男湯に入ってるんだよ」
409名無しさん@ピンキー:2009/12/15(火) 11:44:43 ID:Dsak0/zt
「混浴だと思えば別におかしくはなかろう」
「だから、ここは混浴じゃねえ! お前ら、男湯と女湯の区別も付かねえのかよ」
「大の男がそう細かいことを言うでない、我があるじ様よ」
「そうですよ、それに、ちっちゃい子は保護者同伴でないと、銭湯には入れませんから」
「…いやだから八九時、お前はちっちゃかねえだろ…」
まったく、小学5年生にもなって何を言ってやがる。
第二次性徴が始まったばかりの、スリムなくせして出るトコ出てる、ぷりんぷりんの悩ましボディしやがって…。
こいつには、自分の存在がどれだけ俺たち男衆の平常心を揺さぶり、神聖な男湯における公序良俗をどれだけ
乱しているのかという自覚がない。
そもそも、女の子がお父さんと一緒に男湯に入っていいのは、幼稚園とか、小学校に入ったか入らないかぐらいまでだ。
それぐらいなら、居合わせた男衆も心乱されることなく、静かな入浴のひとときを過ごすことができる。
しかし八九時、お前のその立派なおっぱいは、もはや男湯においてはご禁制レベルに達している!
「いいじゃありませんか阿良々木さん。ここには殿方は阿良々木さんと忍野さんしかいないのですから」
「そりゃまぁ、そうだけど」
男性陣が僕と忍野だけだからまだよかったものの、もし他の泊まり客がいたりしたら、それこそ大騒ぎになって
いたところだ。
「大丈夫だよ阿良々木君、女将さんから聞いた話じゃ、今夜は泊り客は僕たちしかいないそうだから」
僕は女湯のほうを指さした。
「保護者だったら、あっちにもいっぱいいるじゃねぇか」
「わたしの保護者は、阿良々木さんです」
僕は溜め息をついた。
「だからといって、小学5年生女子に男湯に入られると、こっちとしても色々と困るんだよ!」
「どう困るんですか?」
「それはその、…目のやり場とか」
「またまたご謙遜を。天下の往来でわたしにセクハラの限りを尽くす悪鬼羅刹の阿良々木さんが、
わたしの裸を目の前にして目のやり場に困るだなんて、そんな真人間みたいなことを言わないでください」
「僕は真人間だ」
「忍さん、あんなこと言ってますけど」
「嘘はいかんのう、お前様」
まぁ、忍には洗いざらいバレてるんだけどな。
「そうだねぇ、嘘はいけないねぇ、阿良々木君」
忍野にまで言われた。
「やれやれ」
膨らみはじめたジョニィを手ぬぐいで隠しながら、竹でできた女湯との敷居を見上げ、僕はぼやいた。
410名無しさん@ピンキー:2009/12/15(火) 11:45:12 ID:Dsak0/zt
忍野がひょんなことでまた町に戻ってきたのには僕も驚いたが、その忍野に呼び出されて、
「ねぇ阿良々木君、僕と一緒に温泉旅行にでもいかないか?」
なんて言われたのには、また驚かされた。
思わず、両手を尻にあてがう。
「忍野、お前、…まさか、ホモだったのか!?」
「勘違いしないでくれよ阿良々木君、ぼかぁ別に男子高校生のぴちぴちの肉体に興味があるわけじゃないんだ」
「どういうことだよ」
「ちょっとした化物退治さ。今度ばかりは相手が悪いというか、とてもじゃないか僕一人の手には負えそうに
なくてね。そこで君と君の関係者、『阿良々木勢力』の面々にちょっとばかし手を貸して欲しいんだよ」
忍野が同行を求めたパーティーメンバーは僕と忍、それに羽川、神原、そして僕の妹の火憐ちゃんと
月火ちゃんだった。
「どういう基準だよ」
「そうだなあ〜、…戦闘力の高さ、かな」
「女の子に危ないことさせて、怪我でもしたらどうすんだよ」
「そのときは阿良々木君、キミが責任取って、お嫁に貰ってあげなさい」
「無茶言うな… それに、怪我したのが妹たちだった場合はどうすんだ」
「そうだねぇ〜、…だったら、僕がお嫁に貰ったげようかな」
「断る」

けっきょく、話を聞いた戦場ヶ原や千石まで付いてくることになって、最終的には八九時も加わり、
大所帯となった人と人外の寄せ集め部隊は、忍野の引率でバスに揺られて、この山中にやってきた。
おとり役を買って出た千石に誘われて、のこのこ出てきた怪異は、両手にカッターを装備した戦場ヶ原や、
たちまちのうちに変身したブラック羽川、八重歯をきらめかせた忍に雨ガッパ姿で左腕をぶんぶん振り回す神原、
ジャージの袖を捲って殺る気満々の火憐ちゃんに、ヤクザの鉄砲玉みたいに千枚通しを構えた月火ちゃんに
次々に襲いかかられ、ズタボロに痛めつけられた挙句、神主のコスプレをした忍野によって鎮伏された。
僕はというと、千石の身柄を確保して安全な場所に連れていったあとは、一方的な戦いを見ているだけだった。
あの哀れな怪異の断末魔は当分忘れられそうにない。
というか、なぜかは判らないが、いたぶられている怪異がなんだか未来の自分のように思えてならなかった。

戦いのあと、泥まみれの敗残兵みたいになった僕たち一行は、宿泊予定だった温泉宿にそのまま転がり込んだ。
泥だらけの衣服を女将さんにあずけたあと、とりあえず風呂ということで、冒頭で述べたごとく、むさくるしい男二人、
仲良く露天風呂と相成ったわけだ。
もっとも、脱衣所で僕の影からぬっと出てきた忍と、人見知りの激しい八九時もこっちに入ることになってしまい、
全然むさくるしくないというか、むしろ僕にとっては、この世のパラダイスみたいになってしまったのだが。
411名無しさん@ピンキー:2009/12/15(火) 11:45:35 ID:Dsak0/zt
「しかし阿良々木君は風呂に入るときも女の子と一緒なんだねぇ。それも一度に二人とは、よく身体が持つねぇ。
まったく、ご同慶の至りだよ」
忍野がいつもの台詞を口にする。
僕は、さっきから気になっていたことを聞いてみることにした。
「忍野、お前、八九時の姿が見えるのか?」
「うんにゃ、僕には、おっぱいの膨らみかけた、カモシカのような脚をした裸の小学5年生女子なんか、どこにも
見えないねぇ」
…絶対見えてるだろコイツ。

忍は湯からあがると、どこからともなくシャンプーハットを取り出して、頭にすっぽりと被った。
「のう、お前様… いつものように、髪を洗ってくれんかの」
「はいはい」
言われるままに僕も湯から上がり、忍の後ろに胡坐をかいて座った。
シャンプーまみれの金髪頭をわしゃわしゃと手揉みする。
「良い気分じゃ。たまには温泉も良いものじゃのう〜」
「そうだな。来てみるもんだな」
「ぬしのヨメたちも随分とまぁ、あちらで盛り上がっておるようじゃわい」
立ち昇る湯気の向こう、竹の敷居で隔てられた女湯のほうからは、神原の嬉しそうなはしゃぎ声と、千石と妹たち、
中学生グループの玉切るような悲鳴が聞こえてきた。
「おやおや、百合っ娘ちゃんはおおはしゃぎしてるみたいだねぇ。なんか良い事でも(ry」
「あいつを女湯に入れたのはマズかったな…」
……だからといって、男湯に入れるわけにもいかないが。
幼年組(忍と八九時)を男湯に避難させておいて正解だったかもしれない。

「ちょっと神原、好い加減にわたしの未来の義理の妹たちを追いかけまわすのはおよしなさい」
「ハァハァハァ… いやいや〜 これはまた、つい私としたことが興奮して、頭に血がのぼってしまった」
「だから神原、年頃の娘がそうやって、全裸で両手を腰にあてて仁王立ちするんじゃありません。はしたないわ。
…それにしても羽川さん、いきなり変身するなんて凄いわね。とても人間技とは思えないわ」
「そうだそうだ、変身ヒーローみたいで格好良かったぞ羽川先輩!」
「恥ずかしいなぁ、もう」
「それにしても羽川先輩、いったいどうしたら、あんなことができるのだ?」
「そうね… たとえば、大好きな人を泥棒猫に掻ッさらわれちゃったりしたら、かなぁ〜?」
「…ぐっ」
「ん、どうしたのだ戦場ヶ原先輩? 顔色が悪いぞ」
「な、なんでもないわ」
412名無しさん@ピンキー:2009/12/15(火) 11:45:56 ID:Dsak0/zt
「ねぇ、神原先生」
「なんだ、火憐ちゃん」
「あたし、先生の腕っぷしに惚れました! さっき着てたあの黄色い雨ガッパは、先生のケンカ装束なんですか?」
「ああ… 火憐ちゃん、じつはあの雨ガッパは、私が来ているときだけ防弾効果を発揮するのだ」
「…は?」
「それなんて根暗なジゴロ…」
「え? 撫子ちゃん、今何て?」
「雨ガッパを着た神原を見て、阿良々木君はなんだか怯えていたようだけど」
「ああ… 阿良々木先輩には随分酷いことをしてしまったからなぁ。…トラウマになってなければ良いのだが」
「あれだけのことをされてもトラウマにならない精神構造の持ち主は、あなたくらいのものよ神原」
「いやぁ、戦場ヶ原先輩とお付き合いしている阿良々木先輩のタフさも、相当なものだと思うがなぁ」
「…感心したわ。あなたも中々言うようになったものね」

などという会話が敷居のあちら側で繰り広げられているとは露知らず、僕は、忍のいい匂いのする髪の毛をすくのに
夢中になっていた。
「こんなんでいいか?」
「うむ」
そう言いながら、忍は立ち上がり、シャンプーハットを脱ぐと、どこかに仕舞い込んだ。
そのまま僕に向かい合うようにして座る。
「身体も洗っておくれ、お前様」
「うん」
老廃物など出ないくせに、忍は身体を洗ってもらうのが好きだ。自分では洗おうとせず、いつも僕に洗わせる。
石鹸をつけた手のひらで撫でさするように、白くまばゆい柔肌をまんべんなくこすってゆく。
細い腰を両手で挟み込むようにしてさすっていくと、まるで忍と対面座位でセックスしているようで、おかしな気分になる。
つるつるしたおなかに手を滑らせてゆくうちに、なんだか僕自身の腰の奥が熱くなってくる感じがした。
「せつなそうじゃの、お前様」
「…お前のせいだぞ」
「ぬしがあのツーテール娘の裸ばかりじろじろ見るからじゃ… わしにも日陰に生きる女としての意地というものがある」
「しょうがねえだろ、男なら誰だって、きれいな女の子の身体には興味あるんだ」

忍との夫婦のような会話を知ってか知らずか、横にやってきた八九時が、忍の隣にぺたんと座る。
「わたしも洗ってくださいな、阿良々木さん」

                                 続きます
413名無しさん@ピンキー:2009/12/15(火) 12:09:00 ID:E+cm/e61
フレンチクルーラーフレンチクルーラー
414名無しさん@ピンキー:2009/12/15(火) 12:28:00 ID:af/YRACk
GJ しかしタイトルで前に湧いてた厨かと思ってしまったw
415名無しさん@ピンキー:2009/12/15(火) 16:42:36 ID:8fwPHw58
これはGJ 先が気になる気になる気になる気になる。会話がさらりと上手いし。
しかも八九寺と忍のお風呂ネタを先にやられるとは くっ
416名無しさん@ピンキー:2009/12/15(火) 17:28:57 ID:U003wp0+
甘える忍が可愛すぎる!
GJ!
417名無しさん@ピンキー:2009/12/15(火) 20:00:52 ID:eTeQJtO0
変身ヒロイン羽川ワロタwww
418名無しさん@ピンキー:2009/12/15(火) 20:18:16 ID:gPxU3lub
フレンチクルーラーフレンチクルーラー
419名無しさん@ピンキー:2009/12/15(火) 22:11:12 ID:0hL/iurL
どちらかというと美幼女作家っぽい文章な気がした
GJ
420名無しさん@ピンキー:2009/12/16(水) 00:27:06 ID:SI5UaT78
真剣10代しゃべり場的な戦場ヶ原と羽川と隣で姉妹丼を楽しむ神原を想像した
421名無しさん@ピンキー:2009/12/16(水) 00:44:37 ID:vJpS2NlE
委員長、変身を自分の意志で制御できるようになったのか・・・もう万能娘だな。

フレンチクルーラーフレンチクルーラー
422名無しさん@ピンキー:2009/12/16(水) 01:42:28 ID:/rsSuXfV
万能委員長猫娘……
423名無しさん@ピンキー:2009/12/16(水) 03:24:06 ID:vJpS2NlE
次は飛行に挑戦だ!
424名無しさん@ピンキー:2009/12/16(水) 11:52:40 ID:kOkNwt44
夜の自宅
窓ガラスとか両親を壊して回って
そのまま町へ飛び出した羽川さんは非行においても万能委員長
425名無しさん@ピンキー:2009/12/16(水) 12:00:03 ID:XjJk7BpW
神原「男湯と男場は似ているな」
426名無しさん@ピンキー:2009/12/16(水) 13:20:40 ID:OYwFX2P4
千石って普通に自分のノートに阿良々木と自分がカップルの甘甘妄想小説書いてそうだよな。
427 ◆qVkH7XR8gk :2009/12/16(水) 17:36:48 ID:i1hfYXeT
化ネタ:戦場ヶ原ネタを書いた

・SS初
・アニメ1巻を見てないと、原作だけでは通じないネタ
・メタネタあり
・本番無し。エロは少年誌に掲載しても問題ないレベル
・童貞臭MAX

嫌だと言われても投下するので覚悟してくれ
428 ◆qVkH7XR8gk :2009/12/16(水) 17:41:22 ID:i1hfYXeT
「お話があります」
いつものように勉強のために向かった民倉荘で、戦場ヶ原は開口一番そういった。
いつものように、といっても今日は休日だというのに平日と同じ時間、昼間はなにか用事があったとかで空も暗くなった頃、
という意味ではいつもと違うのだが、むしろいつもと違うのはそこではない。
忍に血を与えてきた直後で、感覚が鋭敏になっているとか、そういうのも些細な問題だ。
「・・・はい」
正座する戦場ヶ原の前に、逃げたいのに逃げられない、まるで怪異に魅入られたかのように正座する僕。
一見すると毒舌を吐いている普段より大人しいかに見える戦場ヶ原は、明らかにこれからの攻撃に備えた伏線だ。
何だ?何がばれた?八九寺との逢瀬か?神原のマッシュポテトに興奮したこと?
それとも中学生の手ぶらブルマー?ああくそ、心当たりが多すぎる!
おちつけ、おちついて考えろ、戦場ヶ原への情報ソースということは八九寺の情報が伝わることはないだろう。
とするとやはり神原絡みか?
「今日、羽川さんと」
羽川!まさかその名前が出てくるとは思わなかった!あの羽川が告げ口なんて・・・
いや、僕が羽川に告げ口をさせてしまうほどの粗相をしたというのか?そん

な、羽川の前では常に紳士的な態度を心がけてきたというのに。
「オーディオコメンタリーを収録してきました」
429 ◆qVkH7XR8gk :2009/12/16(水) 17:44:26 ID:i1hfYXeT
「はい?」
着いて最初の言葉を繰り返してしまった。
「DVDorブルーレイに収録するオーディオコメンタリーよ。作中キャラによるものだから
キャラクターコメンタリーとも言うらしいわ」
「それはわかってるよ!でもそれをSSに持ち込むなよ!メタにもほどがあるだろ!」
メタメタである。
ちなみにコメンタリー内で視聴者に向かって呼びかける分には、
相手が見ているのがどちらかわからないのでDVDorブルーレイでいいが、
収録する分には両方に収録されるので、DVD&ブルーレイと言うのが正しいだろう。
「そんな細かいことはどうでもいいのよ。それよりも1話冒頭、私と出会う前の春休みの事件ダイジェストが流れたのだけれど」
春休み――そうか、知ってしまったのか。
べつに隠していたわけではない。ただ、できることなら戦場ヶ原には、もうこれ以上怪異に関わらない、普通の人生を歩んで欲しかった。
いや、言い訳は止めよう。怪異もどきの僕と付き合っている限り、そして、僕が忍と共に生きる以上、怪異と関わらないなどというのは誤魔化しなのだ。
「阿良々木君が話してくれるまで、聞かなくてもいいと思っていたわ。でも、彼女として、どうしても聞かずに置くわけにはいかないことだと解ったの」
確かに、戦場ヶ原には聞く権利がある。今も僕の影に潜み続ける怪異のことを・・・
「羽川さんのおっぱいを揉んだでしょう」
430 ◆qVkH7XR8gk :2009/12/16(水) 17:46:40 ID:i1hfYXeT
「はい?」
「やっぱり揉んだのね!」
「ちょ!違!今のは質問が理解の範疇を超えていたことに対する感嘆詞であって肯定の意味は無い!」
この女、一瞬の間に左手で僕の後頭部を押さえ込み、右手で躊躇無くシャーペンを眼球に向けてきやがった!
いや、それだけなら前にもやられているし、その言葉は正確ではない。前回はこちらが反応する間も無く寸止めだったが、
今回は僕がその手を掴まなければ確実に刺さっている勢いだった!前回の経験と、
血を吸われた直後で吸血鬼能力が高まっていること、どちらが欠けても間に合わなかっただろう。ありがとう忍。
ちなみに「はい?」というのが感嘆符かどうかは国語の成績が悪い僕には自信が無い。
「言い訳は止めなさい、私ははっきりと見たのよ」
戦場ヶ原は右手一本だというのに、僕は両手で押さえて拮抗させるのがやっとだ。
筋力は再生能力ほど強化されてないとはいえ、結構筋肉質になってるんだぜ僕。
戦場ヶ原は病弱少女ではないにしろ、普通の、むしろ細い女の腕だというのに。
「何を誤解したのか知らないが、僕は羽川のおっぱいには指一本触れちゃいない!」
これは本当。確かに羽川からは、それはもう僕の口からはとても言えない様な赤裸々な言葉でその許可を頂いたが、
紳士な僕は丁重に、自分を大事にするよう伝えたのだ。
431 ◆qVkH7XR8gk :2009/12/16(水) 17:48:18 ID:i1hfYXeT
「見苦しいわよ阿良々木君。私は見たと言ったの。羽川さんの背後から忍び寄るいやらしい魔手を」
「そ、それはギロチンカッターの手じゃないかな?ハリネズミみたいな髪型で神父風の奴いなかった?あいつ羽川を人質にとったんだよ」
うん。死人のことを悪く言いたくはないが、あいつがいやらしい手段をとったのは事実だからな。
声が揺れているのは、戦場ヶ原の手と押し合って力が入っているからである。
「私が阿良々木君のいやらしい手を見間違えると思っているのかしら。あんないやらしい手は阿良々木君しかいないわ」
シャーペンを持つ手の力は全く揺るぐ気配が無い!つかそんなに確信を持って言われるなんてどんだけいやらしい手つきなんだよ僕!
432 ◆qVkH7XR8gk :2009/12/16(水) 17:52:29 ID:i1hfYXeT
「あああ確かにその手は僕だ!でも揉んじゃいない!」
「ノーブラの羽川さんが覚悟を決めている背後から、葛飾北斎の描いた蛸のように欲望にまみれた手を伸ばしておいて、どの口がほざくのかしら」
北斎の蛸はそんなにいやらしいのか?実物は見たこと無いんだ、僕。
それはともかく
「ああ確かに羽川は覚悟を決めてたよ!言質をとるために淫語も言わせて、顔を見ながらだとやりづらいから後ろを向いてもらって手を伸ばしたさ!
でも触れなかったんだ!だってそうだろ?羽川は2年以上の高校生活でやっと得た当時ただ一人の大切な友人で、
命を救う以上のことをしてくれた恩人なんだ、触れるわけ無いじゃないか!」
「・・・女にあそこまでさせておきながら?」
「そりゃもう土下座して謝ったさ!調子に乗って羽川の優しさに甘えてしまったけど、おかげで目が覚めたんだ!
こんな形で胸を揉んだら一生後悔するって!」
ごめんなさい。本当はそうなんです。
433 ◆qVkH7XR8gk :2009/12/16(水) 17:53:27 ID:i1hfYXeT
「どうやら、嘘をついているわけではないようね」
シャーペンを持った手が引く。
「わかってくれたか」
「阿良々木君がこの上なくチキンだということが解ったわ」
羽川にも言われたよ。今の戦場ヶ原が優しいとさえ思える声音で。
「淫語を言わせたというのは看過できないけれど」
う、勢いでスルーされるかと期待したけれどしっかり聞きとがめれらた。なんでわざわざあんなこと言っちゃったんだ僕。
「それと、女の子の手首を掴むときはもっと力の加減を考えた方がいいわよ。
最初に忍野さんのところに連れて行ってくれたときも、童貞なりに私を気遣ってくれたつもりなのだろうけれど、内出血するかと思ったわ」
ついさっきまで僕が抑えていた右手首をさすりながら言う戦場ヶ原。いや今回は僕の眼球がかかってたし?
「それはそれとして」
正座にもどる戦場ヶ原。
「もう一つお話があります」
姿勢も話も、振り出しに戻った。まあこれから話す内容は違うんだろうが・・・
「私のおっぱいを触ったでしょう」
434 ◆qVkH7XR8gk :2009/12/16(水) 17:54:25 ID:i1hfYXeT
「はい?」
繰り返しギャグは3回までと決まっているのに、4回目をやってしまった。いや、最初のはまだギャグじゃないから、これが3回目か?
「やっぱり触っていたのね」
「いやだからこれは肯定の意味じゃない!」
少し違ったがあんまり変わってなかった。
まあ戦場ヶ原の態度は大分違う。シャーペンで刺そうとはしてこないが、こちらを見つめたまま、微動だにせず、
いや微かに震えている?表情はいつもの鉄面皮で読めないけど、怒ってらっしゃる?
「つーかおまえ自身の胸なら触ったらわかるだろ!」
僕にはツンデレの彼女から気づかれず胸を触ったり、怪異の女王から気づかれずに心臓を抜き取るようなスキルは無い。
「あのときは緊急事態だったから、そこまで気が回らなかったのよ」
「あのときってどのときだよ」
貞操観念の高いお前がそこに気を回さないような緊急事態ってどんなだ。ていうかそんな嬉しい経験があったらお前が忘れても僕は忘れないぞ。
「最初に助けてもらったとき、階段から落ちて阿良々木君が受け止めてくれたときよ」
435 ◆qVkH7XR8gk :2009/12/16(水) 17:56:36 ID:i1hfYXeT
そう、僕と戦場ヶ原との最初の出会いは・・・いや、出会いというなら1年から同じクラスなわけで入学時点で顔は知っているわけだが、
言葉を交し合うきっかけになったのは、階段から落ちてくる戦場ヶ原を僕が受け止めたことだった。
いまどきバナナの皮で足を滑らせるという、ギャグ漫画でもやらないような彼女の失態から、
僕は彼女の抱える問題を知り、その解決(一概に解決したとは言い切れるものではないが、それはひとつの決着だった)に立ち会った。
そしていま、僕たちは彼氏彼女の関係として、恋人同士として、付き合っている。
「あのときは、ラピュタ王家の末裔のように降りてきた私を、阿良々木君がお姫様抱っこで受け止めてくれたわけだけれど」
妙に美化した(のか?)言い方をするな。こっちまで恥ずかしくなる。
「あのときは私が羽根のように軽かったおかげで、人間が軽い阿良々木君でも無様に押しつぶされることなく受け止められたわけだけれど」
いやあの高さから人が落ちてきたらどんな重厚な人間でもひとたまりもねぇよ。お前が軽かったのは事実だが。
「今でも軽いけど」
いやまあ、もちろん当時の軽さとは別の意味で、普通に女子として体重が軽いと言いたいのだろう。
ちなみに僕はお前に返されるはずだった体重を一時的に請け負ったこともあるから、
僕の体重と当時お前が言っていた怪異絡みの体重から、本来のそれを逆算できるんだぜ?
「!」
なんか飛んだ!僕の頬をかすめてなんか飛んだ!後ろで何かが壁に刺さった音も聞こえたが、身体が固まって振り返ることができない!
いや実際軽いほうだとは思うよ?女子をスペックで計るようなことはしないし!ああもう重みのことは考えないからおこらないでひたぎさん!
「そのお姫様抱っこのとき」
戦場ヶ原は重みの話はこれで終わり、とでも言うように話を変える。いや戻したのか
「脇から伸ばした手で私のおっぱいに触れたでしょう」
436 ◆qVkH7XR8gk :2009/12/16(水) 17:58:13 ID:i1hfYXeT
「べつにね、付き合っている彼女の胸に触りたいというのは、男子高校生として当然の欲望だし、
彼女がこんなわがままボディの持ち主となればなおさらだわ。でも本人に黙って、というのはどうなのかしら。
それにあのときはまだ付き合っていなかったわけだし」
「いやだから触ってないって。背中から受け止めて胸まで届くほど僕の指は長くねぇよ」
それこそ上腕に体重を乗せて抱え込むように抱いたなら、指の長さなんか関係なく届くんだろうけどな。あのときはほぼ前腕で支えてたから。
まったく戦場ヶ原が軽かったからできた芸当である。
「童貞の阿良々木君は知らないかもしれないけれど、女性の胸というのは仰向けだと左右に広がるものなのよ。巨乳だと特にね」
「いや、それはノーブラ時の話だろう。あのときお前はブラしてたし、そこまでは広がらねぇだろ?」
ブラの着用・非着用による女性の胸の変化、特に挙動の変化については僕にも一家言ある。
大体巨乳というのは羽川レベルに達してから言ってもらおう。いや戦場ヶ原だって決して小さい方ではないのだが。
「・・・確かに羽川さんも触れていないと言っていたわね」
なら確実じゃないか。さすが公平なる羽川。羽川の言うことなら間違いは無い。なんでもは知らないが、知ってることは知ってるのだ。
「結論としては、阿良々木君は私の胸にも、羽川さんの胸に触れたことが無い」
いや・・・うーん、全く無いかというと、まあ、手で触れたわけではないけれど。
「まさか、あるの?」
437 ◆qVkH7XR8gk :2009/12/16(水) 17:59:15 ID:i1hfYXeT
かつてないような表情をした戦場ヶ原を前に、僕もどうしていいかわからない。
顔は青ざめ、見開いた目は僕ではないどこか遠くを見ているかのようだ。
「え?あの、戦場ヶ原さん?違うんだ、事故みたいなもんというか、手で触れたわけでもないし、
自転車で二人乗りしたときに背中に当たっていた、というだけで」
とにかく誤解を解こうと真実を話す。あれは羽川に憑いた怪異が蘇り、忍野に相談しに向かう道中のことだった。
「二人乗りなら私たちもしたでしょう」
少し落ちついてきたらしき戦場ヶ原に、僕は言う。
「お前は二人乗りでもほとんど僕に触れないだろ。羽川は安全のために、こう、密着するんだよ」
もちろんそれは重心を安定させるための行為であり、僕にも羽川にもやましい気持ちは全く無い。
わざわざ段差のある部分を選んで走行するようなことも全く無かった。
「でも、阿良々木君はオナニーときには、その羽川さんのおっぱいの感触を思い出すのでしょう」
438 ◆qVkH7XR8gk :2009/12/16(水) 18:00:22 ID:i1hfYXeT
「は?」
いつまでも同じ繰り返しギャグでは読者も飽きるだろうと、意識して変えてみた。
「聞こえなかったふりをして、私に何度もオナニーと言わせたいのね」
「いやいやいや、そうじゃなくて、突然オナニーとか出てくるからびっくりしたんだよ!」
僕には女子に淫語を言わせて喜ぶ趣味は無い!
「だから、阿良々木君だって健全・・・かはともかくやりたい盛りの男子高校生なわけだし、
家では猿のようにオナニーにふけって勉強も手につかないのでしょう?」
「僕は健全だし猿は神原に憑いた左手だし勉強は家でもしている!」
「でもオナニーもするのでしょう?」
そりゃ・・・しないとは言えないさ。
「そのとき、視覚は雑誌やビデオ、ネットから、あるいは唯一全裸を見た私の記憶で満たすとしても」
それはいいのか。
「触覚は、情報ソースがその羽川さんの記憶しかないのでしょう?」
まあ・・・正確には神原のに腕が当たったりもしたが、ノーブラで密着のインパクトは強いよな。
「いくら阿良々木君がたぎる欲望を私との妄想に向けようとしても、阿良々木君にとってリアルなのは羽川さんなのよね」
そ、そんなことはないよ?付き合ってる彼女が一番リアルに決まっているじゃないか。
「私の胸の感触を知ったら、私は阿良々木君にとって羽川さんよりリアルになれるのかしら」
439 ◆qVkH7XR8gk :2009/12/16(水) 18:01:45 ID:i1hfYXeT
「は?」
2回目だ。まだいける。
「阿良々木君に胸を揉まれれば、触られれば、当てれば、私は妄想の中でも阿良々木君といっしょにいられるのかしら」
「いや、あの戦場ヶ原、無理しなくていいんだぞ、そんなこと。そりゃあ僕だってそういう欲望はあるけど、
それは戦場ヶ原の心の整理がついてからでいいし、戦場ヶ原が必ずなんとかすると言ってくれたんだから僕は待てるさ」
「そう、阿良々木君が私を信じてくれているのはわかるの。だからこれは、私の中の焦燥をどうにかしたいだけ」
う、うーん、そういうことなら、戦場ヶ原自身が望むなら触っていい、のかな?
いやでも本当に彼女自身の望みだと言えるか?弱みに付け込んでいる形にならないか?
「でもその、僕だって恋人と二人っきり、そういう状況でどこまで理性が持つかわからないぜ?」
そういう危惧もある。
「大丈夫。阿良々木君が私の決意を信じてくれたように、私は阿良々木君のヘタレさを信じるわ」
そんなとこ信じられても。でもまあ、彼女がここまで言ってくれるなら。
「でも、手で触られるのは、まだ怖い」
あ・・・そうなんだ。
「それは、あの下衆が最初にしてきたことだから」
これが、彼女の抱える問題だ。その下衆と、万一にも僕を重ねたくない。それは僕への愛ゆえの思いだろう。
僕だって、彼女の中でそんな下衆と重なりたくは無い。だから、待つ。彼女の心の準備ができる、そのときまで。
「でも、背中に当てることなら、できると思うの」
440 ◆qVkH7XR8gk :2009/12/16(水) 18:03:15 ID:i1hfYXeT
「えーと、つまり・・・」
繰り返しギャグはもう止めだ。つーか僕もテンパってきた。
「後ろを向いて、阿良々木君」
「それはその、そういうことですか?」
「なに、阿良々木君はこれから行うことを彼女に口させたいと、そういうこと。いいわよ聞かせてあげる。
あなたの目の前にいるこの欲情した淫乱メンヘル処女はね、これから童貞の彼氏に対して、
背中におっぱいを押し付けるだけという寸止めプレイで(;´Д`)ハァハァすることで、その屈折した欲望を満たしたいと、そう言ってるのよ。満足した?」
台詞の中に顔文字を入れるなよ。縦書きの原作じゃできないネタだぞ。
「で、その淫乱メンヘル処女を彼女に持った童貞豚野郎彼氏の阿良々木君は、
そんな寸止めプレイでたぎる欲望が満足できるかと切れて断ったあげく、
この家中にあるありとあらゆる文房具をその身に埋める方を選ぶのかいら?
それともこの変態プレイに尻尾を振って期待に股間を膨らませつつ背中を差し出すのかしら?」
「そんなん一択じゃねぇか・・・」
だってそうだろう?戦場ヶ原が乳を当ててくれるんだぜ?他の選択肢なんて考慮に値しない。
441 ◆qVkH7XR8gk :2009/12/16(水) 18:04:18 ID:i1hfYXeT
後ろを向いた僕には、壁に突き刺さった定規が見えた。さっき飛んでったのはこれか。意外にひねりのないオチだったな。
「ところで戦場ヶ原」
「なに?」
いつもの平坦な声で、背後から返事が聞こえる。僕以上に緊張しているはずだと思うのだが。
それはともかく、実行する前に言っておかなければならないことがある。
「羽川はそのとき、ノーブラパジャマだった」
今の戦場ヶ原は、いつも一緒に勉強するときと同じような、清楚な私服である。
べつに重装備というわけじゃないが、パジャマほど柔らかくはないだろうし、もちろんブラだってしているだろう。
べつにだからどうというわけじゃないんだが、言わないのもフェアじゃない気がしたので言っておく。
「ちなみに僕もそのときは制服の夏服。つまりカッターシャツの下はなにも着ていなかった」
現在僕が着ているのは夏用のパーカー。薄手とはいえカッターシャツよりは厚い。一応アンダーも着ている。
「・・・脱ぎなさい」
イヤッホォウ(゚∀゚)!
思わず僕まで顔文字をつかってしまったが、字の文なのでセーフだ。
442 ◆qVkH7XR8gk :2009/12/16(水) 18:05:49 ID:i1hfYXeT
しかし僕は裸だとしたら、羽川のときを越える密着度合いになるんじゃないのか。
ここには僕の換えの服なんて無いわけだし。いや、薄手の戦場ヶ原の服を貸し出されるという可能性も?
それはそれで、いや選択済みの上着じゃあなぁ。そこまで変態にはなれない。
ほぼ一瞬にして上半身を脱ぎ終わった僕に何の声もかからないということは、僕はこのままなのだろう。
重要なのは戦場ヶ原の服装だ。やはり羽川同様パジャマ?いや、ここは裸同士という可能性も!
ゼロ距離である。肌と肌の何一つ遮るもののない密着!ああ、ついに僕は戦場ヶ原とひとつになれる・・・。
ていうか、今後ろで脱いでるんだよな、戦場ヶ原。少なくともブラは外しているだろう。
「あの、戦場ヶ原様」
「こんどは何かしら」
「そちらを見てもよろしいでしょうか」
「みたいの?」
「見たいです!童貞豚野郎彼氏の阿良々木暦は今猛烈に戦場ヶ原様のお姿を見たいです!」
例の戦場ヶ原の毒舌が始まって、許可をもらう前に着替えが終わってしまってはたまらないという思いが、
僕に先回りで自分への毒舌を言わせた。
「いいわよ」
イヤッホォウ(゚∀゚)!(2回目)
443 ◆qVkH7XR8gk :2009/12/16(水) 18:07:21 ID:i1hfYXeT
まあ、あっさり許可が出たので予想はしておくべきだった。
「わたしの裸ならもう見てるでしょう」
壁の方に向かって正座したまま、裸の上半身をひねって後ろを見る僕に、
既に薄手のブラウスに着替え終えていた戦場ヶ原が言う。
「あのときは、裸を見た、ってことばっかり印象に残って、あんまり具体的なこと覚えてないんだよ」
童貞の悲しい性を告白させられる。くそ、羽川のパンツは一瞬でも4ページほど語りつくせるくらい焼きついたというのに、
なんで戦場ヶ原の裸は途中の会話を入れて1ページ程度なんだ!
映像としてもなめらかなおへそ周りの肌やくびれのライン、下乳あたりまでは思い出せるのに、
肝心のその上や下が思い出せない!
「そう、じゃあ阿良々木君が本当の意味で私の裸を見るのは、初体験のときと思っていいのね」
そ、それまでおあずけですか。いやまあ普通はそうなんだろうが。
いやしかし、この薄手のブラウスというのも中々・・・肌の色がすこし透けて見えるんじゃないか?
もちろん下はノーブラ、胸のラインはおっぱい本来の自然な丸みを帯び、そして、その頂点には・・・これは錯覚か?
ああくそ、戦場ヶ原の乳首の色は何色だった?思い出せ僕!お前は見ているはずだ!
畜生吸血鬼だったら脳をかき回してでも思い出しているのに!
「では、行くわよ」
「は、はい!」
近づいてくる戦場ヶ原に、再び背を向ける。いよいよだ。あのノーブラおっぱいが僕の背中に!
444 ◆qVkH7XR8gk :2009/12/16(水) 18:08:42 ID:i1hfYXeT
薄い生地越しに当たった乳房は、液体のように変形して僕の背中に密着した。
人肌というには少し熱く、液体のような柔らかさでありながら、それは確かな弾力を持ってその存在を僕に主張してくる。
そして、その中心に位置する突起。
「わかるかしら、阿良々木君、私の乳首が勃ってるの」
硬くしこり勃ったそれは熱さも周りより一段高く、つぼを刺激するように僕の背中を刺激してくる。
「そう、あなたの彼女は彼氏のズリネタのためと言って背中に乳房を押し付け、乳首をビンビンに尖らせている変態よ。
今だってこんな台詞を言って(;´Д`)ハァハァしているわ。そしてあなたはそんな彼女に変態寸止めプレイをされて、
彼女以上にビンビンに股間を尖らせているド変態なの」
なんでわかるんだ。いやわかるか。この状況で勃たない奴がいたらインポだよな。
「こういうとき、黙っていられると女は不安なのだけれど」
ああ、そういえば最初に裸を見たときも、なにか言いなさいと言われたな。
で「いい身体してるね、とか?」と言ったら一生童貞だと言われたんだっけ。
「・・・最高に気持ちいい」
「月並みね」
2敗目。どう言ったら正解なんだ?こういうの。
445 ◆qVkH7XR8gk :2009/12/16(水) 18:09:34 ID:i1hfYXeT
「でもわかるかしら?阿良々木君の言葉を聞いて、さっきより乳首が勃ったの」
確かに、その瞬間キュッと乳首がより押し付けられたような、乳房全体の量感も増したような気さえした。
「口ではああ言っても、身体は正直なものよね」
それは自分で言う台詞じゃない。
「そう。あなたの彼女は口では感じてないふりをしながら、彼氏の何気ない一言に乳首をおっ勃ててる淫乱よ。
まあ阿良々木君のようなヘタレ童貞と付き合ってあげられるのはこんな淫乱処女だけだけれど」
っていうか、それは単にツンデレが性の反応でもツンデレってるだけだよな。
じゃあこれはツンデレが意を決して素直になろうとしての告白か。
「愛してるよ」
「!」
またしても、まだこんな余地があったのかというくらい戦場ヶ原の乳首が、乳房が反応する。
背中にめり込むのではないかというくらい存在感を増し、乳首は尖り、それでいて全体あくまで柔らかい。
446 ◆qVkH7XR8gk :2009/12/16(水) 18:10:13 ID:i1hfYXeT
「この私が不意打ちを受けるとわね。腕を上げたわ。阿良々木君」
「べつにそんなつもりはなかったんだけどな。正直な気持ちを言ったまでだよ」
「くっ」
また戦場ヶ原が反応する。脈動と言っていいほどのものだが。
「それで、これ以上阿良々木君はどうして欲しいのかしら」
「え?どうって、いや、うん」
そりゃ満足したとは、股間のたぎるものの関係で言えないけど、現状ではこれ以上どうしようもないし、ここまで、なのか?
「確か、二人乗りのとき、だったわよね。だとしたら、道路に段差のあるところをあえて選ばないまでも、
進路にある段差をあえて避けないくらいのことは、あったのかしら?」
なんでこいつそこまで僕の思考をトレースできるんだよ!
447 ◆qVkH7XR8gk :2009/12/16(水) 18:11:28 ID:i1hfYXeT
「こんな風に、強弱をつけて弾力を楽しみたかったのかしら?」
ぽよん、ぽよんと乳房が背中にリズミカルに押し付けられる。押し付けられる一辺倒とは違った、
いわば「揺れ」と「押し付け」のコラボ!乳房の柔らかさが「揺れ」によって新たな境地を見せる。
そうか、揺れるってのは、揺り返しがあるんだね。
「それとも、こんなギリギリ感を楽しみたかったのかしら?」
こんどはギリギリ、触れるか触れないかで微かに動く。だがそれは頂点だけが接触するということであり、
単にギリギリという以上に乳首の存在に集中してしまい・・・。
「いっそこう?とにかく激しく楽しみたかった?」
一転、押し付けてきた乳房を上下にこすりつける!尖った乳首が爪のない指のように僕の背中をひっかき、
乳房は移動時には後方へとつぶれて広がりながら

方向転換時には逆へ向かうためぷるんとした弾力を魅せる!
「くああああああぁぁぁぁぁ!」
448 ◆qVkH7XR8gk :2009/12/16(水) 18:12:21 ID:i1hfYXeT
まあ、どれほど激しくされたところで、背中と乳房の愛撫で最後までいけるほど、僕たちは出来上がっていない。
結局戦場ヶ原の息が切れたところで、お開きとなった。
「トイレ、使っていいわよ」
「はい?」
本日5回目、だっけ?
「阿良々木君も一刻も早く今回の思い出を反芻して、溜まったものを吐き出したいでしょうし、
私もそうだから一旦阿良々木君には帰ってもらうのがいいのだろうけれど、
それでは行き来するだけでも結構な時間がかかるし、ただでさえ失われた勉強時間がもったいないわ」
「いやだからって彼女の家のトイレではしねぇよ!」
ていうかお前もするのかよ!・・・まあするか。あんだけのことしたら。
「え?じゃあここで?私、まだ見せ合いをするほど心の準備は・・・」
「しねぇよ!家に帰るまでくらい我慢できるよ!」
そんなこんなで本日の勉強を始めたわけだが、互いに悶々として手につかなかったのは言うまでも無い。
449 ◆qVkH7XR8gk :2009/12/16(水) 18:13:50 ID:i1hfYXeT
以上終了。最初のレスから改行ミスって凹んだのは俺と450の間だけの秘密。
お目汚し失礼おば
450名無しさん@ピンキー:2009/12/16(水) 18:27:33 ID:bSsNJWeH
>>441で『地の文』を『字の文』と書き間違えているわね。
その程度の人間には、――乙が妥当かしらね」
451名無しさん@ピンキー:2009/12/16(水) 18:37:59 ID:i1hfYXeT
おう。やっぱ記録に残るところだと恥ずいぜ
勉強します
452名無しさん@ピンキー:2009/12/16(水) 19:32:04 ID:bPCVVwBq
びっくりするぐらいのいい出来ですなぁ。これが初だとは思えないレベル
453名無しさん@ピンキー:2009/12/16(水) 20:00:45 ID:i1hfYXeT
わーい褒められた
まあどっかで子ネタぽいのかいたことはあるかも?
でもエロパロ板で、こんな長いの?書いたの初めてです
勝手がわからなくて、よく見たら変なとこいっぱいあるかもしれないけど生温かい目で見てやってください
454名無しさん@ピンキー:2009/12/16(水) 20:01:58 ID:i1hfYXeT
また誤字だよなんだよ子ネタって。べつに子供ネタじゃないです。小ネタです。送信する前に見直してるのに
455名無しさん@ピンキー:2009/12/16(水) 21:12:22 ID:CD+Gfjzk
>>449
いやぁ、普通に上手い!
GJ
456名無しさん@ピンキー:2009/12/16(水) 21:31:00 ID:TRVIpDRL
>>454
「『誤字だ』……そんな言葉は使う必要がないんですよ。
 なぜなら、私や、西尾スレの仲間は、
 言い間違いや書き間違いをした時には!
 全く悪びれず、それさえもネタにしてしまうからですッ!
 だから使った事がありませェーんッ。

 >>454さん、あなたもそうなりますよねェ〜〜〜、西尾スレの仲間なら……
 わかりますか?私の言ってる事…え?

 『失礼、蚊見ました』なら、使ってもいいッ!」

「一番大事なところで今まさに噛んじゃった!おまえ何やってるんだ八九寺!」
「失礼、かみまみた」
「違う、わざと……じゃない、のか!?」
「噛みました」
「やっぱりわざとなのか!?」

何はともあれクォリティの高さに脱帽。ネタも笑いつつ萌える
457名無しさん@ピンキー:2009/12/16(水) 23:01:02 ID:F176eDaC
えーと
馴れ合い正直キモイです
458Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/12/17(木) 00:27:40 ID:z5eTI1sv
>>457
「ミミズ臭いです!近寄らないでください!」
459名無しさん@ピンキー:2009/12/17(木) 00:36:22 ID:+djrmyIp
まぁ感想全レスもどきはどうかとは思うし
チャットでもやっとれと言いたい気も分からんでもないが言わんでいいことでもある
460名無しさん@ピンキー:2009/12/17(木) 00:40:48 ID:oaTlsBWt
忍可愛い
461名無しさん@ピンキー:2009/12/17(木) 04:18:29 ID:ZKoOLGMB
まあ、変態紳士としては全裸に正座は必須ということだ
462名無しさん@ピンキー:2009/12/17(木) 12:23:42 ID:lwQB4NHS
じゃあ俺は全裸に縞パンで待機しよう
463名無しさん@ピンキー:2009/12/17(木) 22:38:59 ID:8CTi9/FE
なら俺は全裸でこたつの上で開脚しながら待っていよう
464名無しさん@ピンキー:2009/12/17(木) 22:56:00 ID:11OiXlPe
>>449
メタメタ過ぎてワラタw
465名無しさん@ピンキー:2009/12/18(金) 00:07:48 ID:P4oqNoP+
>>449
おもろかったよ。
他のキャラのも読みたい。
撫子とか撫子とか。

466名無しさん@ピンキー:2009/12/18(金) 00:13:58 ID:IsyttEUi
強いていうなら、撫子かな
467名無しさん@ピンキー:2009/12/18(金) 00:17:59 ID:BBsWCQq7
そんな中で俺はあえて撫子を選ぶぜ!

・・・でも、それだと来年の二月くらいまで待たないと
いけないんじゃないか? そうか、これもまた全裸待機か!
468名無しさん@ピンキー:2009/12/18(金) 05:17:45 ID:0DUPcwp5
原作読んでないんで申し訳無いんだが一つ聞きたい。
撫子って胸にパット入れてるのかい?
469名無しさん@ピンキー:2009/12/18(金) 06:13:16 ID:ko8ckmgj
=学校帰りの道筋にて

「ねぇ暦お兄ちゃん、相談があるの?」 オズオズ
「ん? なんだい撫子ちゃん」
「あのね・・・その・・・お兄ちゃんって、胸の大きい女の子のほうが好き・かなぁ?」
「ふっ、そんなことは考えてないよ。 女の子の胸はなんでもOKさ 
 (そう、今の撫子ちゃんの小さい胸は魅力的・・・って口に出せないけどね)」 ジロジロ

「そう・・・なの。 でも委員長さん胸が大きかったよね?」
「ああ、そうだが。 それが何か?」
「他にも胸の大きいお姉さんと、お兄ちゃんは仲が良い気がするの」
「ま、まぁな」
「 お、お兄ちゃんの、ばかっ 」 ピュー
「おーい、待てよぉ〜  (・・・撫子ちゃんは、何がいいたかったんだ?)」

=翌日の日曜日

「えへへ。 お兄ちゃん、おはよ♪」
「あぁ、撫子ちゃんおはよう」
「今日はね、私を胸張って見せれるんだよ」 エヘン
「ん? (おや?今日の撫子ちゃんの胸が大き過ぎる・・・おかしい?)」

「ふふ、わかった? これで私も人目を気にしないで、お兄ちゃんと歩けるよね」
「何か・・・胸に入れてるのかい?」
「うん、パットだよ。 あとで二人きりになったら見せてあげよっか?」
「おぃ、それって」
「ピンク色で可愛いパットが売ってたんだ。 私の胸と同じ色だよ」
「胸って・・・乳首?」
「やだ、ハッキリ言わないで。 もぅ、早く行こっ。 今日はうちに誰も居ないんだよ♪」


――
原作はよくわからんが撫子はこんな感じ
オヤスミ
470名無しさん@ピンキー:2009/12/18(金) 08:11:46 ID:NZb9jUOB
>>468
申し訳ないと思うなら原作読め
ここ覗いてる暇あるなら読め
471名無しさん@ピンキー:2009/12/18(金) 09:14:48 ID:kxYD7LG+
×撫子ちゃん
○千石
472名無しさん@ピンキー:2009/12/18(金) 10:09:17 ID:473/ZXBr
>>471 そもそも暦なのか
473名無しさん@ピンキー:2009/12/18(金) 10:36:03 ID:kELnFhYY
阿良々木  戦場ヶ原   羽川   八九寺    神原 千石  火憐ちゃん 月火ちゃん 忍 忍野
戦場ヶ原  阿良々木くん 羽川さん 八九寺ちゃん 神原 火憐さん 月火さん 忍ちゃん 忍野さん
羽川    阿良々木くん 戦場ヶ原さん 真宵ちゃん 神原さん 千石ちゃん 火憐ちゃん 月火ちゃん 忍野さん
八九寺   阿良々木さん 戦場ヶ原さん 羽川さん 神原さん 火憐、月火=妹さん 忍さん 忍野さん
神原    阿良々木先輩 羽川先輩   八九寺ちゃん 千石ちゃん=ラスボス 忍ちゃん 忍野さん
千石    暦お兄ちゃん→あなた 神原さん 月火=ららちゃん  忍ちゃん 忍野さん
火憐    兄ちゃん=にいひゃん…… 翼さん 神原先生 月火ちゃん
月火    お兄ちゃん 羽川さん せんちゃん 火憐ちゃん
忍     お前様=あるじ様 ツンデレ娘 元委員長 ツーテイルの「小娘」 巨大な妹御 過激な妹御 忍野=小僧 カイキ
忍野    

呼び名はこんな感じか。 忍野だけ省略 エロパロには必要ないのだ多分。
474名無しさん@ピンキー:2009/12/19(土) 00:05:45 ID:5otvMGa3
がんばったな・・・・・・
475名無しさん@ピンキー:2009/12/19(土) 03:13:01 ID:ypUc/PPU
縦が一段ズレてたら神だった
476名無しさん@ピンキー:2009/12/19(土) 03:32:16 ID:Ww+iD6MG
        阿良々木        戦場ヶ原    羽川   八九寺     神原       千石    火憐      月火     忍     忍野
阿良々木    .僕          .戦場ヶ原    羽川   八九寺     神原       千石  .火憐ちゃん  月火ちゃん  .忍     忍野
戦場ヶ原  阿良々木くん        私     羽川さん 八九寺ちゃん ..神原             火憐さん   月火さん  忍ちゃん  忍野さん
羽川    ..阿良々木くん     戦場ヶ原さん   私    真宵ちゃん  ..神原さん  千石ちゃん 火憐ちゃん  月火ちゃん        忍野さん
八九寺   阿良々木さん     戦場ヶ原さん  羽川さん  私      ..神原さん           火憐、月火=妹さん    忍さん  .忍野さん
神原    阿良々木先輩     戦場ヶ原先輩 羽川先輩 八九寺ちゃん  私      千石ちゃん                 忍ちゃん .忍野さん
千石    暦お兄ちゃん→あなた                         神原さん     撫子           ららちゃん  忍ちゃん 忍野さん
火憐    兄ちゃん                   翼さん           神原先生                  月火ちゃん
月火    お兄ちゃん                羽川さん                    せんちゃん 火憐ちゃん
忍     お前様=あるじ様    ツンデレ娘 元委員長 ツーテイルの「小娘」             巨大な妹御 過激な妹御 忍野=小僧                カイキ
忍野    

こうか 余計わかりづらいという。
477名無しさん@ピンキー:2009/12/19(土) 03:34:26 ID:Ww+iD6MG
        阿良々木        戦場ヶ原    羽川   八九寺     神原       千石    火憐      月火     忍     忍野
阿良々木    .僕          .戦場ヶ原    羽川   八九寺     神原       千石  .火憐ちゃん  月火ちゃん  .忍     忍野
戦場ヶ原  阿良々木くん        私     羽川さん 八九寺ちゃん ..神原             火憐さん   月火さん  忍ちゃん  忍野さん
羽川    ..阿良々木くん     戦場ヶ原さん   私    真宵ちゃん  ..神原さん  千石ちゃん 火憐ちゃん  月火ちゃん        忍野さん
八九寺   阿良々木さん     戦場ヶ原さん  羽川さん  私      ..神原さん           火憐、月火=妹さん    忍さん  .忍野さん
神原    阿良々木先輩     戦場ヶ原先輩 羽川先輩 八九寺ちゃん  私      千石ちゃん                 忍ちゃん .忍野さん
千石    暦お兄ちゃん→あなた                         神原さん     撫子           ららちゃん  忍ちゃん 忍野さん
火憐    兄ちゃん                   翼さん           神原先生           あたし    月火ちゃん
月火    お兄ちゃん                羽川さん                    せんちゃん 火憐ちゃん   私
忍     お前様=あるじ様    ツンデレ娘 元委員長 ツーテイルの「小娘」             巨大な妹御 過激な妹御   儂    小僧   

訂正 
478名無しさん@ピンキー:2009/12/19(土) 03:47:31 ID:ypUc/PPU
なんだ神か
479名無しさん@ピンキー:2009/12/19(土) 08:20:10 ID:rnfdYyo/
>>477
使わせてもらいます
480名無しさん@ピンキー:2009/12/19(土) 12:12:38 ID:4xSP0SBM
忍     お前様=あるじ様    ツンデレ娘 元委員長 ツーテイルの「小娘」             巨大な妹御 過激な妹御   儂    小僧   


すごいな。

忍野の呼び方もすごいけど
481名無しさん@ピンキー:2009/12/19(土) 13:36:52 ID:TIXPoRMD
前作のイメージは大事だけど、撫子とエロする段階になっても千石と呼ぶのはちょと
482名無しさん@ピンキー:2009/12/19(土) 14:19:33 ID:TqPv4F5x
がはらバイバイ


001

「それじゃ、さよなら」
 ひたぎ――ガハラさん。
 いや、戦場ヶ原は、そう言った。大人になった女の顔で――
 本当、綺麗になったよな。自分の彼女ながら、そう思わざるをえない。付き合い出した
頃も、高校生にしては大人びていたけれど。でも、もう。直後には、数秒後には、そんな
関係でもなくなる。いや、もう既に――
「あぁ。さよなら。バイバイ」
 デレたあの顔はどこに行ったんだ。あの時なんか、あんなにも蕩けた顔をしていたじゃ
ないか。こんな時にすら、こんな時だからこそ、そんな勝手なことを思いつつ、僕も、
できるだけ平静を装って、さよならを告げる。告げてしまった。言ってはだめだ、言っちゃ
だめだ、本当に終わってしまう。
 いや、もう終わっているか――
 と、心の中で騒ぎながら、いや冷静なつもりで。顔には出さず、出さないつもりで。
多分、酷い顔だった。こんな時くらいキメ顔をしたいものなのに。
483名無しさん@ピンキー:2009/12/19(土) 14:20:32 ID:TqPv4F5x
 忍はどう思っているのだろう。
 呆れているだろうか――
「かかっ。あるじ様は不器用じゃのう。ま、あのツンデレ娘も同じじゃ。いやもう娘では
ないかの。」
 多分、こんなところだろう。忍は、化物の中の化物、怪異の王は、優しいのだ。冷徹な
くらいに。
 それが僕らの、殺し、殺された関係だから。
 大学を卒業し、お互いに大人になった僕達は、よくある関係――よくある結果になった。
なってしまった。
 問題は色々あった――それ自体が重みとなる関係。僕達には重すぎたのかもしれない。
 それだけじゃないけど、ないのだろうけれども、でも、まぁ、そういうことなのだろう。
 ――私、男と別れたことがないのよ。
 無論、こんな言葉で縛るつもりも、縛られるつもりも無かったのだけれど。
484名無しさん@ピンキー:2009/12/19(土) 14:23:02 ID:TqPv4F5x


002

 それでも僕は相変わらず怪異に出会っていた。まるで何も無かったように、何があろう
とも時が流れ続けるように。幸いなことに、そのほとんどは無害なものだったけれど。
 そういえば、阿良々木ハーレムなんて呼ばれていた人間関係も、すっかり様変わりして
しまっていた。細かいことは、誰も聞きたくないだろうから一々触れないけれども。
 ていうか、ハーレムなんて言うけれど、みんなが想像するような関係なんてないんだよ。
本当だよ。
 出会いパート省略。
 もう、何年もやってるから、いいよね?
「あらやださん、本当はお約束をやりたかったんですよね。ただ、あまり文章が長くなり
すぎても顰蹙を買うから遠慮しただけで。もう、ツンデレさんですねえ」
「なんだその主婦の台詞みたいな名前は。ていうかツンデレって、そういうものじゃねぇ
よ!」
 まぁ、お約束をやりたかったのは本当だけど。
「失礼。噛みました」
「違う。わざとだ」
「噛みまみた」
「わざとじゃないっ!?」
 以下省略――
「ツンデレといえば。私も戦場ヶ原さんのことは色々と言いましたけど、さみしくなり
ましたね」
485名無しさん@ピンキー:2009/12/19(土) 14:26:11 ID:TqPv4F5x
 小学五年生の女の子。
 ツインテイルの女の子。
 怪異そのものの女の子。
 八九寺真宵。彼女は永久メンバーだ。
「ああ、僕にはもう八九寺だけだよ」
「そんなだから振られるんですよ!」
「うきゅぅ」
「なにそれ! かわいいです!」
 どこかで聞いたことのあるような、ないような。そんなやりとりをしながら、歩く。
特に目的も無く、なんとなく。
 いや、正直かなりこたえているんだよ? ひたぎ、いや戦場ヶ原とのことは。彼女との
時間が、どれだけ重要で、長かったかを痛感させられる――だから、まぁ、暇潰し。
 いつぞやの彼女には甲斐性なしと言われてしまいそうだけれども。
「でも、阿良々木さん。今後どうされるのですか?」
「……んー、何が?」
「アニメの話ですよ、BDが売り切れるほどヒットしたのに、そこからの展開で失敗した
今こそ、私を彼女に昇格してテコ入れすべきじゃないんですか?」
 アニメの話かよ!
「人聞きの悪いこと言うなや! ていうか失敗なんてしてねーよ」
「あぁ、まだでしたね。でも、いい加減にしないと、そろそろ折角つかんだファンも逃し
ていまいますよ?」
486名無しさん@ピンキー:2009/12/19(土) 14:28:52 ID:TqPv4F5x
 メタすぎる――
 原因は色々なところにあるのだろうけれど、ま、まぁ、深くは突っ込まないようにして
おこう。
 色々な意味で。
「それにしてもですよ、阿良々木さん」
「ん?」
「いつでしたか、羽川さんと戦場ヶ原さんのことをお話しましたが、まさか本当に戦場ヶ原
さんと別れてしまうなんて思いませんでした」
「まぁなー」
 いつもながら、こいつの話は急展開だな。
「あの時は、本当に羽川さんがお似合いだと思ったのですけれど、その後の仲睦まじさと
いったら、そのままゴールされてしまうのかと思いましたが」
「まぁなー。大人には色々あるんだよ」
「大人な色々なんて、いやらしいです!」
「なんでそうなるんだよ!」
 ま、大人だから、そりゃそれなりに、相応にはそうなんだけど。それでも(本当に)
僕は戦場ヶ原一筋だったし、もちろん彼女も――そういう意味においては大人とはいえ、
それなりに清い関係だったとは思うんだけど、そんなことは八九寺に言えないしな。
 そんないつもの馬鹿なやりとりをし、しばらくの沈黙の後、気付くと僕らは、見覚えの
ある公園に来ていた。いや、辿り着いていた――
487名無しさん@ピンキー:2009/12/19(土) 14:32:50 ID:TqPv4F5x


003

 未だ読み方がわからない公園。そういえば、この場所も色々あったよな。
 「なぁ、八九寺」
 話しかけると、いつの間にか八九寺は姿を消していた。あいつ、いきなり居なくなる
ことがあるんだよ。大抵の場合、都合が悪くなったりした時なんだけど。
 仕方ないので、相変わらず派手な色のベンチに座り、懐かしい気分に浸っていると――
「あらあら。犬の死体で尿道オナニーしている人が居ると思ったら、やっぱり、阿良々木
くんじゃないの」
 えらく懐かしい、いや、何だか色々とパワーアップした奇抜な挨拶が聞こえた。大人に
なった分だけ強力になったのだろうか?
 戦場ヶ原だった。ていうかお前、今はそんなキャラじゃないだろ! 口調が、出会った
頃のクールなツンモードだよ!
 本当に久し振りなんで、ちょっと怖い……。
「隣、いいわよね?」
「あ、ああ。いいよ」
 少し、照れくさいので、ぎこちない調子で僕は返事をした。
 ちょっと微妙な間――
488名無しさん@ピンキー:2009/12/19(土) 14:35:34 ID:TqPv4F5x
「そういえば、私、あなたに、お返しをしていなかったわよね」
 デレた、いやドロったガハラさんには無かった調子で話を続ける。
「え? 何の話だ?」
「私達が出会った時の話よ」
 澄まし顔で、随分と懐かしい話を持ち出してきた。しばらく見なかったけれど、この
クールな顔。いいよなぁ。本当に。
 思わず見蕩れながら返事をする。
「あ、ああ。あれ? そうだったっけ?」
 確かに言われてみれば、曖昧に終わったような気がする。
「ええ。そうよ。何かないのかしら?」
 んー。
「なんでもいいのよ。語尾に『にょ』とつけて会話して欲しいとか」
「もう、したじゃねぇか!」
 ごめんなさい。しちゃってました。『にゅっ』とか『にょ』とか――
「あら、そうだったわね。じゃあ、毎朝裸エプロンで起こしに来て欲しいとか」
「それもだよ!」
 ごめんなさい。何度もしていただきました。
「じゃあ、浣腸ダイエットに付き合って欲しいとか」
「それは、お前、本気で嫌がったじゃないか!」
 本当に、ごめんなさい――
 赤裸々に、極めてデリケートでプライベートな、恥ずかしい部分を攻められている大人
の姿が、そこにはあった。
 ていうか僕だった。
489名無しさん@ピンキー:2009/12/19(土) 14:39:30 ID:TqPv4F5x
「そうね、そうだったわね。これだから童貞は嫌だわ」
「いや、僕は童貞じゃねえよ!」
 どれだけマニアックで経験豊富な童貞だよ!
「わかったわ。訂正します。経験は、ありません。処女です」
「なんで僕の童貞の話をしているのに、お前の話になってんだよ!」
 ていうか童貞の話も無理矢理だよ! しかもなんでさりげなく(さりげなくもないか)
処女ぶってんだよ! お前が一番知ってることじゃないか! 僕との同棲生活は全否定
なの?
 なんだか、すごく懐かしい調子で会話? をしている気がする。あの時は、この流れで
僕に告白させようとしていたんだよな。もっとも、こんな恥ずかしい攻めは無かったような
気がするけれど。
「つまりね」
 ひたぎは、デレ、いやドロモードの顔に戻って、優しく僕に言った。
「阿良々木くんみたいな、いかさない童貞野郎とつきあってくれる女なんて、せいぜい
行き遅れ処女の私くらいのものなのよ!」
 声と表情が優しくても、内容はきついままなんだな――ていうか相変わらず童貞処女
設定なのかよ!
 ――それはともかく。
490名無しさん@ピンキー:2009/12/19(土) 14:42:44 ID:TqPv4F5x
 どうやら、僕達は互いの重みを失なうことに耐えられないみたいだ。
「そうだな。お前くらいだよ。本当に」
 体を抱き寄せて、強く抱き締めながら。
「ひたぎ。もう僕に、戦場ヶ原とか、ガハラさんなんて呼ばせないでくれ」
「本当はね、ガハラさんって呼び方、私は気にいっていたのよ。流行らなかったけれど。
戦場ヶ原、ね。戦場ヶ原っていうこの苗字、気にいってたのよね。でも仕方ないわ。
暦みたいな、いかさない男、私くらいしか――」
 僕はひたぎの台詞を強引にさえぎった。
 数十秒の後――
「あの頃の暦には、できなかったことよね」
「超格好いいだろ?」
 ――ひたぎは、いつものように体を震わせていた。
491名無しさん@ピンキー:2009/12/19(土) 14:46:38 ID:TqPv4F5x
おしまい。

こーゆーの初めてなんで色々おかしいけど。
コラージュって楽しいね。
492名無しさん@ピンキー:2009/12/19(土) 14:55:28 ID:dAhN2sBM
>>491
別れてどうなるのかと思ったが、あっという間にヨリを戻して安心した。
GJ! 新たな同胞を歓迎するぜ。
493Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/12/19(土) 15:00:53 ID:HH9DMfAg
最近は途中打ち切りが流行ってるのか
フロッキーシューフロッキーシュー

そういやクリスマスだよなぁ…ハロウィンの続き需要(以下略)
494名無しさん@ピンキー:2009/12/19(土) 16:08:58 ID:xgGCmsqZ
>>493
すまん、サーバーの時間もどすの忘れてた。これから頼みに行ってくる
495名無しさん@ピンキー:2009/12/20(日) 00:06:53 ID:0FbKWWIN
こういうのいいな
496名無しさん@ピンキー:2009/12/20(日) 02:47:39 ID:7RK5G2SC
初めて読んだけど、レベル高いな
しばらくここに住もう
497名無しさん@ピンキー:2009/12/20(日) 22:51:33 ID:feXXzGtt
つまり神原から阿良々木家にお泊まりにくるのか
498 ◆zO7AQfurSQ :2009/12/20(日) 23:34:17 ID:88HQTyc/
世間はクリスマスムード。
冬コミ準備も万端なので何かクリスマスネタを書きたい……と思っても浮かんでくるのはしょーもない小ネタばかりなり。


「ねえ阿良々木くん、実は私の家にも複数の怪異がいるのよ」
「えっ、羽川の家に怪異!? どんな?」
「リモコンを隠す怪異」
「うん」
「コードに結び目をつける怪異」
「うん」
「洗顔を歯磨き粉と入れ替える怪異」
「うちにもいるなその怪異」
499名無しさん@ピンキー:2009/12/20(日) 23:36:44 ID:0p26XL8F
コードに結び目を作る怪異はいるよな
置いてから動かしてないはずなのに滅茶苦茶複雑に結ばれてるぜ
500名無しさん@ピンキー:2009/12/21(月) 01:31:00 ID:cR3lFU2p
あぁ、あれって怪異だったのか。なるほど、怪異はどこにでもいるんだな
501Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/12/21(月) 03:22:11 ID:S1lMLAwc
>>500
なんだかそんな話はよく聞くような…これを延長すると蜂とかになるんだよね…。

で、>>494の愛に感謝して投下つ

・こよみランタンA


「はううっ…やはり藤吉先生の作品は素晴らしい……カップリングチョイスも見
事ながら、細かいストーリー設定をフル活用している所がなんともっ!」


PM5:10 神原宅

学校から帰って真っ先に昨日買ったBL本を手に取る神原(もちろん全裸)。
「ふんふん――あうっ!んんっ!―――」
悩ましげな声を漏らしながら、1ページ1ページ丁寧に先へとめくっていく。
そうしたいつもの情景。
物の溢れた汚部屋の中。
誰しもにある、至福の時を過ごしていると―

『ピンポーン』
チャイムの音。
―誰だこんな時に。今折角イザーク×ミゲルがいい所なのに。
「はーい」
今一つやる気のない声で返事をする。
―ピンポーン―
再び押されるチャイム。
うむ、どうやらお客さんはだいぶせっかちなようだ。
この程度の時間も待てないようではどうせ手も早く前戯も稚拙でチャイルドなの
だろう。
まあ、それがいい、と思えるシチュエーションを育成するのもまた一興であるの
だがな。
神原駿河育成計画(性的な意味で)。
うん、いい響きだ。
携帯に辞書登録してしまいたい位だ。
502Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/12/21(月) 03:23:02 ID:S1lMLAwc
「はいはいはい今出まーす」
おばあちゃん達は確か買い物だから…私が出るしかないか。
私は早く応対を終わらせて続きを読みたいのだ。
流石に、イザーク+半裸+ベッドイン状態で中断=色々みなぎってきてしまうで
はないか!
ああ、早く肉欲の海に身を沈めたいっ!
「…あ、服、服っと……」
ん、流石に見ず知らずの人に全裸はまずいか。
とりあえずエプロンか何かを探すとするか。
そういえば、阿良々木先輩は裸エプロンは守備範囲なのだろうか。
今度戦場ヶ原先輩に聞いてみよう。
もしストライクゾーンなら、私も料理を嗜まなければな。
手料理、うん、いい響きだ。
「…っと!あったあった!」
洗面所に掛けてあったバスタオルを軽く羽織り、玄関へ急ぐ。
―ピンポーン―
「はいはい、今すぐ開けますから―」
だらしなく、ふてぶてしそうな顔をして玄関の鍵に手を延ばした時―

「神原?いるのかー?」

―決して聞き間違うことのない声。
阿良々木先輩。
阿良々木先輩の声。
あの変態性欲剥き出しなのに剥けていなくてドキンちゃんの阿良々木先輩がエロ
で百合で薔薇でマゾでロリでメイドロボで水着はVで人外な私の家まで用も無い
のに尋ねてきてくれた!
これは、一大事だ。
一世一代の一大事。
つまり、1・1・1。
503Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/12/21(月) 03:24:05 ID:S1lMLAwc
身体を覆っていた倦怠感は一瞬にして消滅。
代わりに、なんとも言えない高揚感が全身を駆け巡る。
衝動、リビドーに任せ身体を突き動かす。
先程までのスローライフは何処へ消えたのか、奥歯の加速装置を作動させ、サッ
シが摩擦熱で燃え上がる寸前のスピードで扉が開け放たれる。
必殺、神原アクセル!

「阿良々木先輩!よく来て下さっ――た?」

困惑。
当惑。
大迷惑。
戸惑いの表情を見せる神原。
それもそのはず、玄関に立っていたのは、カボチャの被り物と黒いマントを羽織
った謎の男だったのだから―。

「よぉ神原、元気してたか?」
「…その声は阿良々木先輩だが、いかに守備範囲が広いことだけが自慢の私とい
えども人外コスプレ趣味は流石に専門外で」
「別に趣味じゃない」
「では、そのコスはいったい何なのだ?」
「何なのだってそりゃ――あれ?神原、もしかして今日が何の日か知らないのか
?」
「うむ、今日10月31日は確かガスの日であったと記憶しているが」
「何でそんなマイナーな記念日を知っているんだよ!」
何だよガスの日って。
10月14日、鉄道の日並にマイナーじゃないか。
最も、後者の方は熱烈な支持者がいるので知名度では勝っているだろうが。
ちなみに誤解を避けるため言っておくが、僕は世間で言う「鉄」というヤツでは
ないので詳しくは知らない。
何だよクモユニって。
504Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/12/21(月) 03:24:58 ID:S1lMLAwc
「何!?阿良々木先輩は私の知らない10月31日を知っているのか!?流石語彙の豊富
さでは笑点のピンクすらも上回る阿良々木先輩だ、きっと私の知らないような10
月31日を話してくれるに違いない」
「ピンクを必要以上に貶めるな!」
僕は結構好きだ!
「なんと!司会者どころか視聴者からも見放されているピンクにも慈悲の御心を持
っているとはさすが阿良々木先輩、釈迦に説法、イエスに聖書も凌駕する驚くば
かりの情け深さだな!」
明日から私の辞書には「らぎ子に情け」という言葉が追加される。
もちろん、マーキング必須だ。
さて、そのピンク大好き変態戦隊阿良々木先輩はいったいどんなエッチで淫乱で
糜爛で卑猥な記念日を作りあげてくれるのだろうか!もしかしたら「僕と神原の(
内縁の妻としての)結婚記念日」とか、「僕と神原の『はじめて』の記念日」とか!
心も身体もワクワクテカテカしてたまらなく激しいぞ阿良々木先輩!
早く!早くその唇から甘い生クリームのような言葉を!
「…期待させといて悪いがな、つまらないくらい普通に答えるぞ、神原」
「うん!」

「―今日は、ハロウィンだ。」

「ハロウィン…?というと、キリスト教の収穫祭のか?」
「ああ、もっとも、厳密に言うと違うらしいが」
「コスプレをしたかわいい幼女たちが『トリックオアトリート!』と言ってその身
をプレゼントしてくれる、あのハロウィンか!?そうなのか!?」
「なんか間違った方に脳内変換されてる!」
そんな局所的な人間しか喜ばない祭をどうして祝う。
大分歪んだ祭と宗教だな!
「あの、『犯してあげるから性戯させろ』のハロウィンなのか!?」
「訳も漢字も間違ってる!」
そんな何か大切なものを間違えた宗教が信者を得れるほど社会は甘くない!
「何!それらは全て違うというのか!私の妄想の産物でしかないのか阿良々木先輩!

「全然違う!全てお前の妄言だ!」
妄想どころか暴走だよ!
よーしわかった、お前にハロウィンというモノの恐ろしさを叩き込んであげろう
じゃないか。
ハロウィン・オブ・ザ・テラー、とくと味わうがいい!
「いいか神原!ハロウィンてのはな!」
「ハロウィンとは?」
「トリック オア―」
そしてカボチャの被り物を外して―


「――トリート」


―その瞬間、唇同士が触れ合った―。
505Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/12/21(月) 03:25:29 ID:S1lMLAwc
「―えっ、あうっ、ふあうっ―」


神原の顔が、真紅に染まる。
いきなりの出来事。
一瞬の出来事。
バスタオルが落ちたのにも気づかないくらいに。
僅か数秒の――口づけ。
だが、それは神原の思考を停止させるには十分すぎた。
蕩けるように甘く、かつ溢れんばかりの情熱で満たされた口づけ。
糖蜜のような禁断の香り。
豊潤な唇の触れ合う調べ。
口づけ。
口づけ。
決して許されない口づけ。

その一切合切が、神原の思考の全てを奪っていった―


「――ってことだ。わかったな神原?」
「あ?…ああ……」
何が起こったのかわからず、ただ生返事を返す。
空虚な瞳で。
力無くうなだれた双肩で。
今にもその体躯の支えとしての責務を放棄しかねない足元で。

「じゃあ、僕は帰る。いいガスの日を過ごせよ」
「あ…ああ…気をつけて」
赤色の角灯を振って別れる。
その姿を見送る神原。
あまりのショックに、呆然と立ち尽くす。
立ち尽くす。
ただ立ち尽くす。
全裸でただ立ち尽くす―
506Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/12/21(月) 03:26:09 ID:S1lMLAwc
そして、5分後―

「ほわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

奇声とも喚声ともつかない雄叫びがあがる。
「どーしよう!どうしようどうしよう!阿良々々々木先輩が!私にキスを!口づけを!
折檻―じゃなくてせせせ接吻を!」
全裸のまま、玄関で慌てふためく神原。
幸い庭が広かったからいいもので、普通なら「ちょっと署まで」と言われて当然
の状態。
この状況を知ってか知らずか、我を忘れ支離滅裂な行動をとる変態女子高生。
見苦しいくらいに、支離滅裂。
まあ最も、見やすい支離滅裂なんてある筈ないのだが。
「そうだ!まずは布団―じゃないっ!日記日記――は書いてないっ!とりあえず落ち
着け私!深呼吸震度数!」
とりあえず、気持ちは落ち着いた!落ち着いた!落ち着いたはずなのだ!
…落ち着いて、どうする?私。
「まずは――連絡だ!戦場ヶ原先輩!戦場ヶ原先輩に電話電話っと…!」
奥歯のスイッチを噛み締め自分の汚部屋に突入。
そこからは慣れた手つき。
視界ではなく、身体が場所を覚えているのだろうか。
雑多な山の中からコンマ数秒足らずで携帯を見つける神原。
手に取り、ボタンを押そうとする。
「だだだめだ手ががふふふるええててててて」
507Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/12/21(月) 03:26:33 ID:S1lMLAwc
落ち着け私、興奮するな。
しかも古典的な興奮の仕方で。
こういう時は…そうだ!萎えることだ!ひたすら萎えるカップリングを考え平常心
を取り戻すんだ。
萎えるカプ、萎えるカプ…ヴィーノ×ヨウラン、モラシム×ダコスタ……よし、
落ち着いてきた、落ち着いてきたから大丈夫。
うん、早く電話番号を押して…
「とにかく戦場ヶ原先輩にこの溢れんばかりのソウルシャウツを伝えなければ!」
そこで戦場ヶ原に電話か。
ヴァルハラコンビの絆は堅い。

携帯の発信音が鳴り響く。
1コール。
2コール。
3コール…。

4…コール?

あれ?出ない…?
おかしい。
絶対におかしい。
普段ならきっかり2コール目で
「今日もあなたの○○奴隷……でお馴染み、ヴァルハラコンビリーダー、戦場ヶ
原ひたぎです」
という甘言褒舌蕩ける美声で私を快楽の園へと導いてくれるはずなのだが―。
何が?
何かがあったのか?
だとしたら愛人の私としてこれは由々しき事態――
そうだ!家に直接行ってみよう!
何らかの事情で携帯の着信音に気づかないという可能性もあるはずだ。
事情の確認、まずそれが先決。
とりあえず、早く外に――

そして、玄関のガラスに映った自らの姿を見て気づく。
「――あ、服、着てないや――」
508Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/12/21(月) 03:27:05 ID:S1lMLAwc
「とまあこんな感じだ。満足いただけただろうか戦場ヶ原先輩」

がじゃこっ。
がじゃこっ。
がじゃこっ。

ホチキスが綴じられる。
一定のリズムで綴じられる。

何かを引き裂く生々しい音とともに、只々一定のリズムで綴じられていく―。

ぐちょり。
ねちょり。
べちょり。
ぶちょり。

「ええ、とてもよくわかったわ、ありがとう神原」
「どういたしましてだ、戦場ヶ原先輩」
「お礼を言いたいのはこっちよ、本当に――あら、阿良々木くんがいつの間にか
無惨にも物言わぬ屍に」
「お前がしたんだろっ!第一まだ死んで――ぎゃうん!!」
「阿良々木くんの嬉しい悲鳴…」
「用法が違う!惜しいけど嬉しくないし――ぎゃん!!」
「シールドミサイル?」
「ここはテキサスじゃない!」
ミラーは正常である。
がじゃこっ。
暦の頬に眉間にあらゆる所へホチキスの針が突き刺される。
「もうやめろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
「ヤダ、やめない」
「いややめてー!」
小学生のような問答を続ける二人。
リアル小学生に見せたら間違いなく引かれるだろうが。
その間にも、僕の頬やら瞼やら眉間はどんどん人としての原型から掛け離れた姿
に加工されていった。
509Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/12/21(月) 03:27:38 ID:S1lMLAwc
「戦場ヶ原先輩、これ以上は阿良々木先輩の顔が人間である証拠を留めなくなる
かと」
「そうね、そろそろホチキス『は』終わりにしましょう」
「『は』って何だよ!」
まだ続きがあるのか!?そうなのか戦場ヶ原!
「ええ、モロチン」
「誤植作品が違う!」
同時制作は大変なんだよ!
「あと神原!その話!僕がお前の家の前に現れたのは何時頃だった!?」
「え?何時かと?確か5時ごろだったが…」

そろった。
糸口を見つけた。
間違えても糸色じゃない。
事件は解決へと導かれるはず。
謎はとべてすけた!
「ほらみろ戦場ヶ原!今日の5時、僕はこの教室で英語の追試を受けていた!だから
僕にはアリバイがある!」
「何!?阿良々木先輩は、あの時間、学校にいたというのか!?」
「神原、これはどういうこと?」
「いや!私は確かに阿良々木先輩にキスされたのだ!身長、フェロモン、声色、歩
き方!どれをとっても阿良々木先輩だった!」
「お前はどこで僕を判別してるんだよ!」
とにかく僕は教室にいた。
それは、揺るぎようのない事実。
510Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/12/21(月) 03:28:14 ID:S1lMLAwc
「これは…阿良々木くんは、『かげぶんしん』を習得した、と考えていいのかし
ら」
「そんなわざ使えるか!どちらか一方の僕が偽物に決まってるだろ!」
「ちなみに、マルマインでの『どくどく+かげぶんしん』の王道逃げ切りは卑怯
だから許さないわ阿良々木くん」
「なんかあと二つわざを覚えれそう!」
あと二つは、でんじほうか、だいばくはつか。
ちなみに僕は「ロックオン+でんじほう」である。
「でもっ!確かに私が会ったのは―」
「違う!偽物か何かだ!」
とにかく僕じゃない。
僕と僕。
僕が二人。
二人が僕。
二人とも――僕。
これが巷でいう「ドッペルゲンガー」なのだろうか。
はたまた「ドッペルライナー」が正しいのか。
それ以外の何か別のものか。
仮に、神原が見たのが僕のドッペルゲンガーというやつだったとしよう。
しかし、よく言うドッペルゲンガーなんてものはあくまでも「他人の空似」の延
長であって、そんなヤツが神原の家を知るはずがない。
第一、ドッペルゲンガーは喋らないという話だ(が、それは今はあまり関係ないだ
ろう)。
僕が二人。
二人が僕。
僕がもう一人。
「僕」と僕じゃない「僕」。
これは、
いったい――

「―怪異、じゃないかしら」
511Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/12/21(月) 03:28:48 ID:S1lMLAwc
「―怪異、じゃないかしら」
ぼそり、と呟く戦場ヶ原。
「「え?」」
「だから、これは何かしらの怪異が、神原か阿良々木くんに憑いていてる、とい
うことじゃないのかしら」
「―それはどういう事だ、戦場ヶ原」
そうだ。
納得できない。
僕が二人いたからといって、怪異と割り切るのは早過ぎる。
そりゃあ春休みから怪異につきっきりで出会っている現吸血鬼もどきの僕の頭脳
であればらその思考に至るのはありうるが、戦場ヶ原はそうではない。
普通の人間だ。
蟹の一件からも、大分時間がたったはずだ(もっとも、本人の心からしたら短いか
もしれないが)。
僕と違って、怪異に吸い寄せられることもないだろう。
だから、そんな思考に至るはずがない。
いや、至ってはいけない。
至っては―いけないのだ。
その前に、僕や神原の話を疑うとかがあるだろうに。
「どういう事って、つまり――こういうことよ」
「そうなのか!そうすれば納得がいくぞ戦場ヶ原先輩!」
「二人だけで通じ合うなっ!」
その間、コンマ7秒。
何が話されたのでしょう?
超高周波言語かよ。
「え?わからないの?」
「さもわかるのが当然のように言うな!」
ちゃんと説明してくれ!
「仕方ないわね、学の無い阿良々木くんの為に『もう一度』解説してあげるわ」
「初めての解説だよ!」
「何!阿良々木先輩が今から此処で『初めて』を散らすというのか!教室が初めて
とはいささかベーシックだがノーマライゼーションをモットーとする阿良々木先
輩としては非常にベストな選択と言えるだろう」
「黙ってろ神原!」
第一ノーマライゼーションに卑猥な意味は一切ねえよ!
512Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/12/21(月) 03:32:37 ID:S1lMLAwc
とりあえず、一旦切りです。
神原パートはエロ分少なめです…。
一応弁解させてもらうと、これの外伝or後日談で神原をエロロ軍曹にさせる予定があるわけで…
でも、誰得かな…。

羽川パートは一応自信作
513名無しさん@ピンキー:2009/12/21(月) 05:52:46 ID:dkPCHL/U
誰得とか言われても俺得としか言えないからつまりゴールデンチョコレートゴールデンチョコレート
514名無しさん@ピンキー:2009/12/21(月) 10:39:13 ID:wUjEq0rm
>>513得ではない、俺得だからフレンチクルーラーフレンチクルーラーフレンチクルーラー
515名無しさん@ピンキー:2009/12/21(月) 13:31:14 ID:jgxBTJKS
GJ!
エロパロとは関係無いがミスドのゴールデンチョコレートが復活
西尾先生もジャンプ巻末で喜んでた
516名無しさん@ピンキー:2009/12/21(月) 13:32:56 ID:ZBEPmgWF
ミスドは西尾とこのスレに広告料を払うべき
517名無しさん@ピンキー:2009/12/21(月) 16:32:07 ID:dbwebLYA
「気に入った作品に食べ物が出てくるとつい食べたくなるよな。ちょっと前だとメロンパンとか?」
「他人に影響されやすいのね。意思薄弱な阿良々木くんらしいわ」
「…………」
「ちなみに私は武装錬金やエヴァ旧劇場版を見るとホルモン焼きやモツ鍋が食べたくなるわ」
「ブチ撒けるんですか!?ガハラさん!」
518名無しさん@ピンキー:2009/12/21(月) 22:33:42 ID:JlFb3WeO
>>516
ミスドの広告バナーがつくのか
519名無しさん@ピンキー:2009/12/22(火) 21:16:27 ID:EEV+k0PH
>>517
そこでお父さん登場
520名無しさん@ピンキー:2009/12/22(火) 23:18:48 ID:19B7kiJj
535:名無しさん@お腹いっぱい。 2009/12/21(月) 10:37:08 ID:s68HdPhD[sage]
火憐ちゃん浣腸してウンコ我慢すんのとか凄い好きそうだな
521 ◆zO7AQfurSQ :2009/12/22(火) 23:54:29 ID:+RPETEb6
知人の冬コミ用のアシやってて休憩中。
疲れた頭で小ネタ投下でもしてみよう、リフレッシュリフレッシュ。


「知っておるかお前様よ、高速道路で自動車の窓から手を出すと胸を揉んでる感覚らしいぞ」
「聞いたことあるけど本当なのか、それ?」
「時速80キロくらいであのツンデレ娘くらいらしいの」
「じゃあ羽川は120キロくらいか?」
「かつての儂もそのくらいかの」
「今のお前は……」
「…………」
「自転車で充分だな」
「よし、ちょっとおもてに出ようか我があるじ様よ」








小さい忍も大好きです
522名無しさん@ピンキー:2009/12/23(水) 01:48:19 ID:Vo6nxeUN
両手を広げて駆けていく神原後輩。
523名無しさん@ピンキー:2009/12/23(水) 01:51:06 ID:ypcFpr29
月火ちゃんの膜再生ネタは無いのだろうか
誰か絶対にやるって思ったが
524名無しさん@ピンキー:2009/12/23(水) 02:06:43 ID:sCxGnY2F
>>521
ゴールデンチョコレートゴールデンチョコレート
525名無しさん@ピンキー:2009/12/23(水) 03:05:56 ID:JHWaMoM+
「表」より「屋上」の方が(w
526名無しさん@ピンキー:2009/12/23(水) 03:07:27 ID:JHWaMoM+
>>523
毎回激痛と言うのは、ある種忌避感を抱かせるだけかもしれない。
江戸時代の花魁なら、旦那と言うかスポンサーが星の数になりそうだなぁ。
527名無しさん@ピンキー:2009/12/23(水) 03:27:14 ID:o3dUTiCr
膜破った瞬間抜けなくなりそうで怖い。
528名無しさん@ピンキー:2009/12/23(水) 04:04:45 ID:JHWaMoM+
押して破いて引いて破る。二倍お得?
529名無しさん@ピンキー:2009/12/23(水) 10:04:51 ID:dCkfbFJg
日本における処女信仰は明治以降の話だがな
530名無しさん@ピンキー:2009/12/23(水) 12:39:04 ID:YtuZHcou
武士道なんかを考え付いたのも明治以降だったか
531名無しさん@ピンキー:2009/12/23(水) 12:48:39 ID:RhUQIA0x
なでこスネ(て)イク
532名無しさん@ピンキー:2009/12/23(水) 17:26:06 ID:z0aCbBQr


000

 僕達は別れてしまった――重みにより始まった縁は、重みにより終わりを迎えた。
無邪気で希望に満ち溢れた頃には気付けなかった――思い、重み。
 問題はあった。初めから。それでも、僕達は一つずつ解決した。してきたはずだった。
結局のところ、重みに耐えることができない、僕の人間強度の高さが原因だったのだろう。
――いや、それだけではない。彼女にも問題はあった。僕だけのせいにすることは、彼女
に対し失礼になる。僕達はそれだけの関係を築いていた――
 重みを失なった生活は本当に味気ない、やるせないものだった。高校の二年間、戦場ヶ原
はこんな生活をしていたのだろうか。僕自身の体験では、あの春休みに匹敵、いや、それ
以上だったかもしれない。
 春休みの僕には支えてくれる人が居た。が、戦場ヶ原の二年間には――
 戦場ヶ原は大丈夫だろうか。いや、彼女は、あのときから変わったのだ。大丈夫。僕は、
僕達は、だからこそ、こんな辛い選択をすることができたのだから。
533名無しさん@ピンキー:2009/12/23(水) 17:26:49 ID:z0aCbBQr



ひたぎようこそ



001

「棚からボタモチだな、兄ちゃん!」
「棚からボタモチだね、お兄ちゃん!」
 ――ひどいな、こいつら。
 行動だけじゃなく、言葉までファイヤーシスターズなんだよな。言葉の消防車って、
どうすれば呼べるんだろう?
「でも、実際、空から私。だったのだけれど、ね」
 ――したり顔で言うひたぎ。
「何うまいこと言ってるんだよ!」
 ――辛い、辛すぎる選択は間違っていた。いや、本当。無理でした――ごめんなさい。
 僕達は、不思議な縁でヨリを戻した。
 怪異に関わった結果。
 ――不幸だったからこその縁。それで、よかったと思えるほど。それくらい、僕達は、
お互いに参ってしまっていた。一度半身を失なうことで、それを再び、嫌になるほど認識
させられ――結果、彼女は阿良々木家の人間になった。
「チキンの兄ちゃんには、こんなことでもないとプロポーズなんて、できねーもんな!」
「チキンって何だよ!」
「翼さんから訊いたぜ!」
「え、あ? いやいやいや!」
「あら、羽川さんがどうかしたのかしら?」
 少し冷たい目でこちらを見るひたぎ。やめてくれ――ごめんなさい。
534名無しさん@ピンキー:2009/12/23(水) 17:28:27 ID:z0aCbBQr
「でも結局、羽川さんが言ってた魔法の言葉って、なんでチキンなんだろうね?」
 月火ちゃんが首を傾げる。もう『ちゃん』なんて付けるような歳でもないのだけれど、
妹に年齢なんて関係ないよね。もちろん、火憐ちゃんも火憐ちゃん!
 いやいやいや。しかし羽川、いや、羽川様は妹達になんてことをしてくれたんだ。
 もう十分に阿良々木家の女性は強いのに、これ以上武器を与えてどうするんだろう?
パワーバランスが崩れるじゃないか! まあ、そもそもバランスなんて取れるわけないか。
僕にとって、最強の女性までメンバーに加わってしまったのだし――
「羽川さんのことは、ひとまず置いておくとして、なにやら不愉快なことを考えている
ようね? また、今晩、相談が終わらないのかしら?」
 ――『ひとまず』が、クールな調子だったのは、ちょっと、いや、かなり気にかかる
けれど、僕の考えていることをエスパーのように読む能力は、相変わらず、怖い。なんで
こんなに読まれるんだろう?
「愛しているからよ」
 僕にしか聞こえないよう、耳元で囁くように言った。――やば。超格好いい。思わず、
僕は小刻みに震えてしまう。
 ――こんな、幸せ? な毎日を僕達は過ごしていた。
535名無しさん@ピンキー:2009/12/23(水) 17:30:22 ID:z0aCbBQr


002

 新。婚。生。活――
 僕だって、それなりの恋愛経験をしている(相手はひたぎだけだけどね!)。新婚生活
といっても、その延長上なんだろう。付き合いも長いし……。なんてことを、なんとなく、
根拠もなく思っていた。もちろん、その言葉への憧れや期待はあったのだけれど。
 ――本気を出すと、変身するわよ。
 いつだったか、ひたぎの言った台詞。まさか、本当に、しかも! 二度目の変身をする
だなんて。
 最初の変身はドロった後――
 ドロドロになった時点で変身といえば変身ではあるが――その……恋愛に共なう行為。
とはいえ、今から思えばウブなネンネの延長ではあった。もっとも、十代の、若さゆえの、
今では真似できないようなことも、色々とあったのだけれど。
 ひたぎの場合、とある理由から、ある意味抑制されていた部分が解放されたのだろう。
それはそれで理解できるし、まあ、理解はできた。けれどウブな僕には、ほんのちょっと
だけ恐かったのはここだけの秘密。すぐに慣れたし、本当に、心の底から嬉しかった――
 で、この新婚生活で二度目の変身。延長上だと思っていたその行為は、本質的に異なる
意味を持つ――僕達にしかわからない世界。そして僕達だけの――それが、ここまで女を
変えるものだとは。
536名無しさん@ピンキー:2009/12/23(水) 17:31:48 ID:z0aCbBQr
「こよみ、こよみ……こよみ……っ!」
 変身したひたぎは、僕の名前をひらがなで呼ぶ。ちなみに普段は漢字。怒ったときは
カタカナ。
 かつて鉄仮面だなんて言っていた表情は蕩け……僕とひたぎは――
 ――気怠い空気――湿度が少しだけ高くなったような。
 そんな、なんでもない、ありふれた土曜の午後――
「そろそろ、いいかげんおなかが空いたわね」
「ん、ああ。どうしようか? 外で食べる?」
「そうね。そういえば、お買い物にも行かなければならないものね」
 僕達はシャワーを浴び――出掛ける準備をする。
 僕はちゃっちゃと準備を済ませ、ひたぎの後ろ姿を見る。ふと、「女は何をするにも
時間がかかるとかいうけど、ひたぎはそうでもないよなあ?」「時間がかかるのは要領が
悪いだけなのよ。――それよりコヨミ。時間がかかる女って誰のことなのかしら?」
――なんてやりとり思い出す。
 結局、僕がひたぎのペースに慣れてしまっていただけのことなんだけど、あのときは
強制的に冷却、冷静にさせられた頭で考えさせられたんだよな。いくらひたぎが電撃戦、
速攻では、あの羽川でさえかなわないレベルの能力を備えているとはいえ、やはり、それ
なりの時間はかかっていた。ただ、それだけのことだった――
537名無しさん@ピンキー:2009/12/23(水) 17:34:37 ID:z0aCbBQr


003

 ひたぎと手をつなぎ、近くの駅行きのバス停へと歩く。
 あの学習塾があった駅とは別の路線。
 僕達の週末、定番のコース。
「駅のあたりはクリスマスムードで一杯なのでしょうね」
 昔の彼女からは考えられない台詞。外は寒いけれど、彼女の手はとてもあたたかい。
ほほえむひたぎ。ニヤけてしまう僕。バスを待つ間、ひたぎは僕にぴったりとくっついて
いた――中学生の恋愛みたい?
 いやいやいや。
 バスに乗る。
 一番後ろの席、独特の空間。
 ほとんど乗客はいない――
 後で、忍に散々茶化された挙句、「儂と、他の客への迷惑料じゃ!」なんて、大量の
ドーナツを請求されるくらい、このときはバカップル状態だったらしい。お客なんて、
そんなに乗ってなかったじゃないか……
 あっという間に、バスは駅に着いてしまう。
 いつもの、小さな喫茶店で遅めのランチ。
 近くの、大型スーパーで買い物。
 陽気なクリスマスBGMが流れる中、カートを押す僕。
 ひたぎは次々と必要なものを要領よくカートに放り込む。と思っていたら少し悩んで、
「あら、これは必要だったかしら? 暦?」「あ、そういえば、そろそろ切れるかも」
――なんて。僕達は、なんでもない、どこにでもある、本当に幸せな時間を楽しんでいた。
538名無しさん@ピンキー:2009/12/23(水) 17:37:09 ID:z0aCbBQr
 あっという間に暗くなるこの季節。
 夕焼けには間に合った。
 綺麗な光が差し込む、帰りのバスで買い物袋をかかえる僕とひたぎ――
「さすがに、この時間は混んでるわね」
「やっぱ、クルマがあった方が便利だよなあ」
「あら、私、バスは好きよ」
「空いてれば、イチャイチャできるし?」
「馬鹿。違うわよ。いえ、違わないわね。でもそれだけじゃないのよ。なんていうか……
バスの中って、独特の空気があるじゃない? それに、今日みたいな夕焼けがあると、もう
最高ね。夕焼けを見ると、暦と初めて会った日を思い出すのよ」
 そういえば、あの日も綺麗な夕焼けだった。
 ――空の色が紫からオレンジ色へのグラデーションを描く。バスの窓から見える狭い空は、
みるみる内に濃い紺色に変化する。
「ただいまあ」
「ただいま」
 なんとなく、言葉少なになりながら、僕達は部屋に戻った。
 暗い部屋の電気を付ける。
「さて、ごはんの準備でもしようか」
「え、ええ。そうね」
 少し疲れた様子のひたぎ。
 ――ここんとこ、ときどき元気が無いんだよな、ひたぎ。大丈夫かな……
「ひたぎ、疲れた? 大丈夫?」
539名無しさん@ピンキー:2009/12/23(水) 17:38:43 ID:z0aCbBQr
「ええ、ごめんなさい。大丈夫よ。ここ数日ちょっとだけ体調が悪いのよ。ときどきだけ
れどね。出掛けるときは、本当、平気だったのに。本当よ?」
「んん、わかった。……とにかく少し横になりなよ」
「うん、ごめんなさい。そうさせてもらうわ」
 ――とにかく、僕は布団を用意した。ちょっと辛そうな感じでパジャマに着替え、布団
に入るひたぎ。
「ひたぎ、めずらしいよな。こんなこと」
「うん、ごめんなさい……あ、ちょっと、こっちへ来て……」
 ――すっごい、いつもよりとろとろのべろちゅー。本当、どうしたんだ?
「ふふ、ちょっと落ち着いたわ。ごめんなさいついでに、ちょっとわがまま、いい?」
「ん? どうした?」
「……しばらく、このままでいて」
 ――気付けば、二人ともそのまま眠ってしまっていた。
 ひたぎの起きる気配で、僕も目を覚ます。
 んん、ひたぎ? ――トイレかな? 頭がぼーっとして……それにしても、遅いな。
「あら、起こしてしまったかしら?」
「あ、いいよ。それよりも大丈夫?」
「ええ、大丈夫よ。それと……調子が悪い理由、わかったわ」
「え?」
540名無しさん@ピンキー:2009/12/23(水) 17:39:53 ID:z0aCbBQr


004

 後日談というか、今回のオチ。
 またも、阿良々木家に女性メンバーが増えることとなった。
 予定日は、まだまだ先だけれど。
「ふう……お腹、動いたわ」
「わあ、ほんとだ」
「うふふ。お腹が大きくなるのは嬉しいけれど、暦の好きな、わがままボディではなく
なってしまったでしょう? それがちょっと心配ね」
「ひたぎさん……なんて美しいんだ。まさに僕の理想の人だよ……愛してる」
「馬鹿……」
 ――まったく、いいかげんにせい……
 忍は、あきれたような、あきらめたような。それでいて嬉しそうな表情で今日も溜息を
ついていた。



おしまい。
541名無しさん@ピンキー:2009/12/23(水) 18:46:14 ID:lE4sTcq1
乙!
新婚良いよ新婚。新妻かわいいよ新妻。
542名無しさん@ピンキー:2009/12/23(水) 20:54:33 ID:SeE+Hd6z
ドロだドロったガハラさんだw
543名無しさん@ピンキー:2009/12/23(水) 21:40:26 ID:PdyjbcWM
この子供は八九寺の産まれかわり
544名無しさん@ピンキー:2009/12/23(水) 23:47:57 ID:Ja4QnQ08
545名無しさん@ピンキー:2009/12/24(木) 00:21:52 ID:YcYppCOP
やっぱ流行ると馬鹿が沸くようになるよな
546名無しさん@ピンキー:2009/12/24(木) 00:25:10 ID:cKNxy9pv
なんだろうね
文章に欲情出来ないなら半角にでも行けばいいのにね
547名無しさん@ピンキー:2009/12/24(木) 01:23:38 ID:ag3SJciU
>>544
全くだ。
なにが、てんさい(゚∀。) だよ死ね。
548名無しさん@ピンキー:2009/12/24(木) 01:40:01 ID:PwsM1Rms
明日の予定が無いからって八つ当たりされてもなぁ・・・・もともと家族で過ごすため

ああ、家族も居ないから八つ当たりなのか・・・それはそれで子供じみているな。
549名無しさん@ピンキー:2009/12/24(木) 02:28:28 ID:ag3SJciU
これだから高レベルエスパーは困ります
否定されると勝手に自己完結して去って行く
550名無しさん@ピンキー:2009/12/24(木) 02:29:37 ID:YcYppCOP
板チってこともわからない可哀想なレス乞食ちゃん
551名無しさん@ピンキー:2009/12/24(木) 10:50:17 ID:kV8W0Mxr
撫子サンタがプレゼントは私なSSまだ?
552 ◆zO7AQfurSQ :2009/12/24(木) 15:33:05 ID:7fzAUU9l
 〜12/24深夜・阿良々木家の前にて〜

撫子「や、やっぱりサンタ服を着て『暦お兄ちゃんへのプレゼントは私♪』なんてやっちゃったら引かれるかな……で、でももう家の近くまで来ちゃったし、行くしかないよね…………あれ? 門の前に人影が……」
ひたぎ「あら?」
真宵「おや?」
駿河「お?」
翼「あらら?」
メメ「これはこれは」
神原祖母「まあまあ」
余弦「ありゃま」
余接「えー」
戦場ヶ原父「ふむ」
泥舟「ほう」
撫子「み、みんなサンタの格好してる……」


 〜阿良々木家リビング〜

火憐「よし、ミニスカサンタ服に着替えたし兄ちゃんの部屋に突撃だ」
月火「なんかおもてで人の気配がするけど気にしなくていいよね? せっかく私たちとお兄ちゃんしかいないんだし」


 〜ミスタードーナツ店内〜

暦「しかし突然ドーナツが食べたいだなんてお前もわがままだなあ。何の予定もなかったからいいけど」
忍「ふっふっふっ、儂の一人勝ちじゃな」
暦「一人勝ち?」
忍「あー何でもないわい。それより半分こして食べようではないか」
暦「お、珍しいな。機嫌も良さそうだし何かいいことあったのか?」
忍「♪〜」




メリークリスマス
モテモテの阿良々木くんウラヤマシス
553名無しさん@ピンキー:2009/12/24(木) 15:35:33 ID:LBSGpFs9
策士じゃのう
554名無しさん@ピンキー:2009/12/24(木) 19:44:58 ID:kV8W0Mxr
まさか具象化されるとはww
GJ!!
555名無しさん@ピンキー:2009/12/24(木) 21:38:18 ID:GPNPhbct
 ――今日はクリスマスイブ。
「ひ・た・ぎ♪」
「こ・よ・み♪」
 ――あれ、忍どうしたんだろ? ミスドで一杯おみやげ買ってきたのに。
「……あるじ様よ、それだけ見せつけられては、もうお腹いっぱいじゃ!」
556名無しさん@ピンキー:2009/12/24(木) 22:37:06 ID:JHhpV3K8
何故忍はSSにおけるわっち化が止まらないのだろう
557名無しさん@ピンキー:2009/12/24(木) 22:53:54 ID:7fzAUU9l
俺読んだことないんだけどそんなに似てるの?
558名無しさん@ピンキー:2009/12/24(木) 23:00:27 ID:GPNPhbct
ああ、そういえば確かに じゃの。とか、主様よ。(忍は、あるじ様よだけど)とかは似てるかも。
忍の方が、 じゃわい。とか、 じゃのう。とか、
年寄りっぽ。。。あれ、影がのびてきたよ。。。
559名無しさん@ピンキー:2009/12/25(金) 00:18:50 ID:2Qq1jCja
書き分けできないのはアニメだけで原作読んでないからじゃない?
傷ひとつ読むだけで大分違うと思うんだけど
560名無しさん@ピンキー:2009/12/25(金) 00:49:35 ID:zy9Fr9dd
>>552
ものすげーツボ(w
561名無しさん@ピンキー:2009/12/25(金) 00:52:20 ID:zy9Fr9dd
連投陳謝
>>552
あー、でも。

〜阿良々木家リビング〜
〜ミスタードーナツ店内〜

この〜の後に「同時刻」と言うのを入れてほしかったかも。
562名無しさん@ピンキー:2009/12/25(金) 01:00:54 ID:V2TSpd+v
ここは厳しいスレじゃのう
563 ◆zO7AQfurSQ :2009/12/25(金) 01:48:14 ID:5H6RioFr
>>561
そういやそうですな
むしろ最初のやつから時刻をはずして一行目に書いた方がよかったかも?
アドバイス感謝!


クリスマスもこのスレとその住人がいるから寂しくないよね!?
564名無しさん@ピンキー:2009/12/25(金) 02:08:44 ID:lYzTFVtk
俺はさっきまで忍とポンデリングでパーティーしてたぜ
565名無しさん@ピンキー:2009/12/25(金) 02:16:41 ID:cxTmsDfZ
>>552の「♪〜」の忍の姿を妄想すると蕩れ死ぬわw
566名無しさん@ピンキー:2009/12/25(金) 02:30:28 ID:zy9Fr9dd
このスレがある、と言うことで凹んだ気分が癒されるよ。
各師に多謝。よき聖夜でありますよう。
567名無しさん@ピンキー:2009/12/25(金) 07:27:35 ID:PSlVdMpH
昨夜の火憐ちゃんは激しかった
568名無しさん@ピンキー:2009/12/25(金) 11:47:33 ID:S++8F1o+
エロいのがみたいのじゃ 
569名無しさん@ピンキー:2009/12/25(金) 23:53:11 ID:lYzTFVtk
>>568
それもたしかに感じる
でもまあ過疎るよりよくね?
570名無しさん@ピンキー:2009/12/26(土) 00:12:56 ID:oQjDR60i
冬コミ終わったら書く
571名無しさん@ピンキー:2009/12/26(土) 10:11:13 ID:NGyEzm5/
原作読まずにアニメのみで忍のSS書くって無謀すぎるだろw
平野綾まだ一言も発してないじゃんw
572名無しさん@ピンキー:2009/12/26(土) 12:09:00 ID:3nQLb3sp
忍「ただの人間には興味ありません。この中に、おもし蟹、迷い牛、レイニーデヴィル、
  蛇切縄、白銀猫、ミスドの店員がいたらあたしのところに来なさい。以上。」
573名無しさん@ピンキー:2009/12/26(土) 15:12:13 ID:rFh1IALk
アニメのみで忍のSS書くって天才じゃね?
百聞いてても無理だろw
574名無しさん@ピンキー:2009/12/26(土) 15:13:33 ID:rFh1IALk
忍とエンドレスエイトしたい
575名無しさん@ピンキー:2009/12/26(土) 15:37:29 ID:ryhYuY+f
じゃあ俺は忍の影に入ってエンドレスナイトするよ
576名無しさん@ピンキー:2009/12/26(土) 16:53:33 ID:3nQLb3sp
じゃあ俺は忍の従僕になってエンドレスニートするよ
577名無しさん@ピンキー:2009/12/26(土) 16:58:00 ID:oQjDR60i
じゃあ俺は忍好きの本領を発揮してこれからも忍SSエンドレスカキコするよ
578名無しさん@ピンキー:2009/12/26(土) 17:01:40 ID:HZAxic3W
>>577
wktk
579名無しさん@ピンキー:2009/12/26(土) 17:13:05 ID:MdxT370J
>>577
家族(キョウダイ)が増えるよ。
やったねロリコンさん!
580名無しさん@ピンキー:2009/12/26(土) 18:34:06 ID:DV9BWG3Y
儂の価値はロリだけではない
幅広いニーズに答えられる化(あやかし)、それが儂なのじゃ!
小ロリ中ロリ大ロリ17歳18歳27歳さぁ、好きなものから選ぶがよい!
581名無しさん@ピンキー:2009/12/26(土) 18:40:49 ID:rFh1IALk
さすが忍さん、サービスぱないの!
27歳、いただきます
582名無しさん@ピンキー:2009/12/26(土) 18:56:28 ID:E1XAnW5m
熟女が・・・熟女忍がいないなんて・・・
583名無しさん@ピンキー:2009/12/26(土) 18:57:54 ID:oQjDR60i
僕はお前の外見に惚れたんじゃない、お前そのものが好きなんだ!








全部いただきます
584名無しさん@ピンキー:2009/12/26(土) 19:00:31 ID:WXnIU4WC
さすがに27歳まで戻ると、ラギコさんも完全に吸血鬼に戻ってしまうのではなかろうか
585名無しさん@ピンキー:2009/12/27(日) 01:08:53 ID:uohpOEHS
やっぱ売り上げでけいおんやら種に勝ってるだけあって盛り上がってるな
586名無しさん@ピンキー:2009/12/27(日) 01:15:21 ID:PKFFKlF+
アニメ化してから流入してきた人たちの流れについていけなくて
ちょっと引いてる人も居るけどね
587名無しさん@ピンキー:2009/12/27(日) 02:38:34 ID:EmxEV8YU
アニメのみで忍のSS書けちゃうとか主張するような人?
588名無しさん@ピンキー:2009/12/27(日) 02:43:17 ID:JxZ9rDbN
傷だけまだ未読だが後日談読むだけでも随分印象変わると思うね
589名無しさん@ピンキー:2009/12/27(日) 02:55:31 ID:xajrYxvr
むしろ傷は最後に読んで欲しい
そしてもういっかい化から読み直して欲しい
590名無しさん@ピンキー:2009/12/27(日) 03:04:20 ID:EmxEV8YU
忍のことはともかく、原作は読まないと難しいと思うけどなあ。
化だけでも情報量が団地だし、ある意味別ものだし。
591名無しさん@ピンキー:2009/12/27(日) 05:35:43 ID:jzKI6iCI
>>580
どれも中身が中途半端そうなので各専門の方を選ばせていただきます。

というわけで影縫さんたちカムバーック!
592Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/12/27(日) 05:42:23 ID:jzKI6iCI
今更もう>>494の為だけでいいから投下するよ。
…クリスマスなのに過疎だね…。

・こよみランタンB

解説。
戦場ヶ原がこの件を「怪異」と断定したのには、三つの理由があるとのこと。

第一に、神原。
「私のかわいい後輩であり阿良々木くんの愛人である神原がウソをつくなんて考
えられないし、もしウソならここまで詳細を語れるはずがない」とのこと。
…なんで神原の称号が「愛人」なんだよ。
もはやコンビの枠に収まりきってない。
ともかく、戦場ヶ原は目に入れても痛くないくらい可愛い後輩を信用したいらし
い。
上記のコンビの仲、とでもいいたいのだろうか。

第二に、僕。
「同じく阿良々木くんがウソをついているなんて思いたくないけど、念のため先
生に確認しておいたわ」
「いまひとつ信用されてないっ!?」
これが僕と目に入れてもかわいくないくらい痛い後輩との違いか。
恨むぞ、格差社会。
「モノローグですら台詞を間違えるなんて、そんな事だから阿良々木くんは信用
できないのよ」
「僕のプライバシーが超人的能力で侵害されてる!?」
「失礼ね、これくらいのこと、阿良々木くん以外だったら誰でも出来るわ、そう
でしょう神原?」
「そうだったのか戦場ヶ原先輩!?私はてっきり阿良々木先輩も使えるものだとば
かり…」
「驚く場所が違う!」
てかお前もできたのかよ。
まるで、フロスト兄弟。
…で、フロストって誰?
流石にマイナーすぎるぞ千石。
593Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/12/27(日) 05:42:53 ID:jzKI6iCI
「確かに、阿良々木くんは追試に出席してたみたいね」
「そうに決まってるだろ!その後は戦場ヶ原!お前が僕のアリバイを証明している!

「確かに、追試が終わってすぐ、私は教室に入ったわ、そして小一時間ほど阿良
々木くんと込み入った話を」
「なんか熟年離婚寸前の夫婦みたいに言うな!」
まだ結婚もしてないのに。
――いや、「結婚」ができるか、今はわからない。
きっと戦場ヶ原の中には、母親の「思い」が残ってるはずだから。
母親になることが、恐いのかもしれない。
自分がそうなったように、知らず知らず子供を酷い目に遭わせてしまう、とも限
らないのだから。
「何!阿良々木先輩がロリコンなのは知っていたがまさか熟女マニアとまでは想像
できなかった――あれ?だとしたら先週コンビニで買っていた本は―」
「その話題はやめろ!僕にも最低限のプライバシーは保護させてくれ!」
先週はマズい。
あの日買った本のジャンルはマズい。
「パイパンロリ小学生少女特集!ムリヤリ犯してひん剥きイカせちゃいます!―公
園・野外編A―」を買ったなんてことは墓場まで持っていかなければ!
「確か、『スカトロ倶楽部秋号―秋だ祭だ排泄運動会!浣腸ガマン選手権―』だっ
たような」
「違う!その本は隣にあった本だ!断じて表紙しか見ていない!」
「へえ、阿良々木くんはそんなマニアックでハードな趣味に走っていたなんて。
私も直腸の鍛練が必要かしら」
「誤解だ!僕という人間が大いに誤解されている!」
僕の人間像が物凄い勢いで崩されていく気がする。
まるで、バーミヤンの石仏。
「そうとなれば戦場ヶ原先輩!今すぐ薬局に浣腸を」
「お前も話を広げるな!」
594Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/12/27(日) 05:43:37 ID:jzKI6iCI
第三に、戦場ヶ原自身。
「私は追試が終わるまで廊下で待っていたから、追試中に阿良々木くんが出てき
たら絶対気づくはずだわ」
でも、追試が終わるまでに教室からは誰一人として出てこなかったわ―――。
そう戦場ヶ原が続ける。
「で、追試が終わって?」
「私は追試が終わってすぐに教室に入ったから、それまでの時間で人が出ること
は不可能、なおかつ―」
「教室に入ったお前の前には僕がいた―か。確かに、完璧なアリバイだな」
アリバイ、成立。
これで、僕が犯人という線は消えた。
無罪放免。
ぎりぎりの上での、無罪放免。
「そうね、この上なく不自然なくらいにきれいなアリバイだわ」
「別にきれいなアリバイでいいんだよ!そんなにお前は僕を犯人に仕立てあげたい
のか!」
「あら知らないの阿良々木くん、こういう時、物語序盤でアリバイが成立してい
る人間に限って犯人の可能性が高いのよ」
「それは推理小説や火サスの中だけだよ!」
十津川警部やおばさんデカか。
595Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/12/27(日) 05:44:06 ID:jzKI6iCI
「それだとしたら戦場ヶ原先輩、それはいったいどんな怪異と言えるのだ?」
「そうね…言うなれば、『取り憑いた人になりすます怪異』か、『取り憑いた人
の願望を叶える怪異』かしらね」
―怪異。
その言葉の響きは重い。
僕らを日常――しかし日常の延長とは言い切れない世界へと放り込んでくれる。
僕にとって、春休みから付き合っている厄介者。
だが、今だに縁が切れるそぶりを見せない。
まさに腐れ縁、と言うのだろうか。
一度関わると、何度も世話になると忍野が言っていたが、それにしても多い。
さすがに多すぎる。
正直、欝陶しい。
もっとも、羽川や戦場ヶ原と僕を出会わせてくれたことには感謝するが。
「意見に対立するようで悪いが戦場ヶ原、後者はたぶんないと思うぞ」
「いやに自信たっぷりに言うわね阿良々木くん、それを裏付ける証拠でもあるの
かしら」
僕を真摯な視線で、ぎろりと舐め回す戦場ヶ原。
その目は一言の矛盾も見逃さない、という色合い。
いつかの、初めて神原の名前を出した時のようだった(今回はシャーペンが無いの
が救いか)。
「ほら、神原の左手でもあったように、願いには対価が必要じゃないか。だとし
たら、本人に対価を払った何らかの自覚――または、それに準ずる意思があるは
ずだと思うんだ。それに」
「「それに?」」
「もし神原の左手のせいだとしたら、僕の本物をそこに出現させている、と思う」
596Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/12/27(日) 05:44:30 ID:jzKI6iCI
そう。
その通りだ。
僕が夜道で神原に吹っ飛ばされたように、あの怪異ならもっとストレートな方法
で願いの「裏」を叶えるだろう。
それこそ、僕を学校まで誘拐拉致しに来かねない。
悪魔というのは、願いの為なら何だってする。
それは、願いの強さに比例し顕著といえた。
神原の強い願いが、偽物の僕ごときで満足できるはずがない。
神原は、僕が欲しいのだ。
「―確かに、理にはかなっているわね。だとすると、もう一つの可能性はどうか
しら」
「僕に怪異が…ってやつか。たぶんその筋で間違いないと思う」
「ではそうだとしたら戦場ヶ原先輩、どういった方法でその怪異とやらを倒すの
だ?」
「倒すって…お前まだよくわからない内から」
まさに「元気いいねぇ、何かいいことでもあったのかい?」と言いたくなる。
神原の言葉に、少し考えこむ戦場ヶ原。
んん、と唸り声をだし、しばらくして何か考えついたのか口を開く。

「それは――そうね、明日までの宿題、ということにしましょう」
「先送りかよ!?」
「みんなー、忘れずに提出するのよー」
「はいっ!ケメコ先生!」
「また作品が違う!」
「じゃあ、今日はこれにてー解散っ!」
「結局答えが出ない!」
597Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/12/27(日) 05:46:18 ID:jzKI6iCI
で、閑話休題。
今千石ネタを書こうとしてるんだけど、せんちゃんにふさわしいエロシチュってなにかある?
できれば屋外(野外じゃない!)で。
598Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/12/27(日) 05:46:41 ID:jzKI6iCI
・こよみランタンC

PM6:30 下駄箱→校門

そんなこんでな一頓着ありつつ、僕らは下駄箱に差し掛かっていた。
神原は家で本の続きが読みたいらしく、一足早く帰っていったので、今は戦場ヶ
原と二人きり。
気を効かせてくれたのだろうか。
だとしたら、有り難く思うべきなのだろうが、あんな事があった手前、やはり戦
場ヶ原とは話しにくい。
ふと戦場ヶ原が、思い出したように呟く。
「あらいけない」
「どうした?忘れ物か戦場ヶ原」
「ええ、ちょっと試作型対人用ビームホチキスを教室に」
「嫌な忘れ物だ!」
大体何でビーム兵器が実用化されている。
お前は連邦軍の白い悪魔かよ。
「いや、確か同じく対人用全自動ノコギリ『CS-78-1』だったかしら」
「それじゃただの殺人チェーンソーじゃないか!」
しかもなんだよその形式番号!
今度はプロトタイプかよ。
だとしたら世界の物凄い悪意と歪みを感じる。
…ちなみに、ホッケーマスクがチェーンソーを使ったという事実は一切なく、本
来は『悪魔のいけにえ』という映画のキャラクター、レザーフェィスという奴の
得物だそうだ。
ていうか戦場ヶ原、どうやったらそんなモノを学校に持ち込める!
「じゃあ忘れ物を取ってくるから、先に校門の前で待っててくれるかしら阿良々
木くん」
「…ああわかったよ、お言葉に甘えて、のんびりしてくるさ。」
599Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/12/27(日) 05:47:09 ID:jzKI6iCI
そして、校門前の横断歩道。
特にすることもない僕はガードレールに腰掛け、さっきの怪異のことを考えてい
た。
偽物の僕?
何の伝承?
何の怪異?
駄目だ、何も思いつかない。
誰かに聞いてみるか。
頭の中で思い浮かぶ人物。
アロハ親父。
真っ黒詐欺師。
見た目幼女。
……いや、やっぱり相談するのは止めよう。
ロクな目にあいそうにない。
しかし、僕だけの頭脳では心もとない。
すると、やはり―――

――と考えていると、横断歩道の向こうに、見慣れた巨乳と三つ編にメガネの委
員長が登場。
時間はともかく、なぜ学校の前を散歩しているのだろうか気になったが、別に聞
く程のことでもない。
それと周りを何か気にしているようで、オドオドとした仕種。
「おーい、羽川ー」
声をかけてみる。
こちらに気づく羽川。
その顔は、みるみるうちに真っ赤へと―――。
600Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/12/27(日) 05:49:16 ID:jzKI6iCI
信号の方は青になった。
信号は青に。
羽川は赤に。
その羽川が、横断歩道の向こうから自慢の巨乳を揺らして走ってくる。
歩みに合わせて揺れる双房。
たふん、たふん、と上下に動く。
いい、すごくいい。
美しいラインと絶妙な振動のハーモニー。
重なり合う曲線の芸術が僕の視線を奪う。
目の保養に最適。
まさに精神安定芸術。
美しい立体から生み出される精神の平面。
揺れる胸の一挙一動に、僕の視線が釘付けになる。
一日中見ても飽きない。
一日中見れたらそれこそ―

「ねえ…阿良々木くん…?」
「ん?どうした羽川?顔、そんな真っ赤にして」
「どうしたって…それは…」
「それは?」
「さっきあんなことを私にしたのに…その平然とした態度は…どうかと思うよ」
「いや、別に普通の態度だと」
「それに……続き、してくれないの?」
「続き?何の続きだ?」
いったい何のことだろうか。
今日羽川と最後に会ったのは掃除の時間。
そこからは顔を会わせてないし、それ以前にも何らかの変わったアクションをし
たわけでもない。
いったい羽川は何を―――

「―あれだけやって途中で逃げるなんて、阿良々木くんのクセに生意気だぞ?」
601Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/12/27(日) 05:50:15 ID:jzKI6iCI
「だから何だって…」
――途中まで?
いったい僕は何をしたというんだ。
羽川の顔を真っ赤にするようなことをして、「はい忘れました」となることなん
てまずない。
いや、絶対ないと言い切ってもいい。
しかもそれを途中で放棄…はしそうな気がする。
笑えない話だ。
末代までの恥だ。
末代からこそ呪われそうだ。
「今なら…続き…しても…いいよっ…」
顔を赤らめ、盛んに肩で息をする羽川。
その右手はスカートの裾をたくし上げ―
「ちょっと待て羽川!僕は何のことだか――」
わからない?
いったい――羽川は何を話している?
まさか、春休みのことで?
それとも、クリリン…いや、「いつでも好きな時に好きなだけ私の胸に触ってい
いチケット」のことか?
疑問が頭を駆け巡る。
目の前にはスカートをたくし上げる羽川。
脳内では羽川に関する記憶の一斉検索。
見つからない。
見つからない。
どこをどう探しても見つからない。
この時僕の頭を脳内メイカーで見たら、きっと「羽川」の二文字に満ち溢れてい
ただろう。

だが、次に僕が聞いた言葉は、その脳内を真っ白なキャンパスに戻すくらい衝撃
的で――

「―私のおっぱいをあれだけ吸っておいて、事後処理もなしに逃げ出すのはどう
かと――思うよ?」
602Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/12/27(日) 05:51:11 ID:jzKI6iCI
え?
羽川さん、何をおっしゃいます?
僕は先程まで教室で戦場ヶ原と楽しく談笑を―
「だーかーら!私の自慢のおっぱいをちゅうちゅうしておいて『何のこと』はヒ
ドいと思うよ!阿良々木くん」

ゑ?
疑う。
自らの耳を疑う。
二度も疑う。
―親父でもないのに。

そして、
認めたくない真実。
表情から読み取れる確信
沈黙。
沈黙。
ただ沈黙。
二人の間に広がる沈黙の海。
そして―――――――――――――――――叫んだ。

「うえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」

次囘ニ續
603Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/12/27(日) 05:56:52 ID:jzKI6iCI
とりあえず、本日は以上ですの。
年末にビッグサイトに行く方々、こんな素人が書いたSSとは比較にならない良作が手に入るのでがんばってね!
…たわしも行きたいぜ。
というわけで、遅ればせながらクリスマスネタ投下
604Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/12/27(日) 05:57:46 ID:jzKI6iCI
「暦お兄ちゃん、ねえ暦お兄ちゃん?」
「どうした千石……って何だその服!」
「知らないの暦お兄ちゃん?今日はその…あの…えと……はわわわわわ」
「わかってる千石!わかってる!今日がクリスマスだってことぐらい誰でもわかる
から!」
「よかった…」
「だからといって…どうして人類最強赤色みたいなコスプレをする必要性がある
んだ」
赤い帽子に、同じく赤いミニスカ。
黒の靴下とスカートの間からは股間…いや、心ときめく『絶☆対☆領☆域』!
「あのね、ここへ来るまでにね、神原さんが…」
「『かわいいと思うから着てくれ』か、あいつのやりそうな事だな」
ていうか、神原はどうしてこのサイズの服を持っている。
あいつはいくら小柄とはいっても、中学生レベルの体躯だということは決してな
い(主に胸とか)。
だとしたら、最初から誰かに着せるために用意したに違いない。
つまり、最初から千石に着せるつもりで…っ!
「違うよ!撫子が『暦お兄ちゃんのフェチ心を満たすプレゼントになるような赤い
服はありませんか』って聞いたら家まで帰って取ってきてくれただけだよ!」
「お前確信犯だろ!」
この季節この日に赤の服っていったらサンタクロース以外にあるのかよ。
それしかありえないだろうが!
僕は問いたい。
「12月」「プレゼント」「赤色」でこの全身赤色最強音速髭ジジイ以外を思い
つくヤツがこの星にいるのか!
「そして千石!サンタクロースが背負っているのはプラカードじゃなくてプレゼン
トの詰まった袋だ!」
「えっ…あっ!ひぁぁ!はわわわわわ」
「わかった千石!わかったから後悔の念を込めてプラカードに自分の頭を打ち付け
るな!」
しかも何だよ「ざんげ百円」って。
何かの相談料かよ。
「やあ阿良々木先輩!後輩紳士からのクリスマススペシャル小生意気な贈り物は楽
しんでいただけただろうか」
「そんな事どうでもいいくらい僕は今のお前の小生意気な服装から目が離せねぇ
よ!」
何だよ全身リボンのみって。
ミイラ男か「私がプレゼント」か。
早く服着ろ、服。
「ふむ、そうか。阿良々木先輩は自分の手で解くのではなく女の子に自ら解かせ
て羞恥と恥じらいと恍惚の表情を楽しみたいというのだな、よしわかった、今か
ら恥じらいと羞恥とほんの少しのエロスを込めて解くから」
「いやエロスしかこもってないから!」
しかも恍惚の表情になるのはお前だけだよ神原!
「さあ千石ちゃん、早く着衣を脱いで私と一緒に阿良々木先輩のプレゼントにな
ろうではないか」
「うん!撫子頑張る!」
「まずは確か…よし!靴下からだ」
「どうして僕の性癖を知っている!?」
「決まっているであろう、いつぞやのブルマー回、阿良々木先輩がジュースを取
りに行っている間に二人でベットの下から机の裏から探索したのだ」
「暦お兄ちゃんの……お気に入り」
「わかりましたわかりました僕は靴下フェチであることは認めます!」
だから今すぐお前ら帰れ!

高速で書いたらなんか酷いことになった。
まあ、全てのスレ住人にむけてメリークリスマス。
605名無しさん@ピンキー:2009/12/27(日) 08:26:11 ID:LbSVfShE
みんなGJ!
素晴らしいクリスマスプレゼントだ!
だが撫子が来るまでがクリスマス。
606名無しさん@ピンキー:2009/12/27(日) 08:53:30 ID:LHwYWA0R
同意
607名無しさん@ピンキー:2009/12/27(日) 15:39:48 ID:GzxiE66G
阿良々木くんは調教とか快楽責めとかできるんかな。
なんか気づいたら受けに回ってるイメージがあるんだよね。
わりと誰相手しても。 く、くやしいっ けど(ry ができそうでできない。

いや書いてる人はいるんだけどね
608名無しさん@ピンキー:2009/12/27(日) 16:23:15 ID:U4UeLG1G
>>604
ちょっと待ってくれ、靴下フェチならば全裸に靴下が王道というものではないのか!
ほら、靴下にリボンでプレゼントが入ってますって感じで非常にクリスマスっぽく……うん、いやなんかごめん

あんたからのクリスマスプレゼント、確かに受け取ったよGJ!
609名無しさん@ピンキー:2009/12/27(日) 20:04:16 ID:5t/Sbj1X
>>604
GJ
こよみランタンも羽川参戦で面白くなってきたww
610Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/12/27(日) 21:56:30 ID:jzKI6iCI
>>609
ありがとう!
年末に推敲するから半裸で待っててくれ!
…上か下かはおまかせで。

そして誰か撫子を真っ赤にして辱めるシチューの案を下さいお願いします
妄想の箇条書きでもいいですてかそれがいいです
611名無しさん@ピンキー:2009/12/27(日) 22:10:04 ID:U4UeLG1G
>>610
せんちゃんにふさわしいシチュってのが難しいな
敢えて緊縛に挑戦してみるとかどうだろう、トラウマを克服とかそんなような理由付けで
野外と屋外の違いがイマイチわからないんだけど、普通の服の下が亀甲縛りとかにして散歩とか
歩く度に縄が擦れて感じているのをからかうイメージ
あと、撫子をいじめるんだったら、目の前でオナニーさせるところをガン見とかもいいなあ
真っ赤になって感じてる顔を至近距離で観察したい

妄想を箇条書きしてくとキリがなさそうだからこの辺でどうでしょうか
612Roseman ◆QXQSREsB9Q :2009/12/27(日) 22:40:29 ID:jzKI6iCI
>>611
おお!スポーツ少女の胸部並みのレスポンス!
なんだろう…自分としては
・野外→公園系
・屋外→街角、電柱の影
という思考で考えてたので…。
参考とさせて頂きます。

とにかく意見は多い方がいいのでじゃんじゃん書き殴ってくれ!
ついでに悪魔の左手で殴ってくれ!
613名無しさん@ピンキー:2009/12/28(月) 04:40:33 ID:RN/FU9Hh
月火ちゃんを参加させればいいよ
614名無しさん@ピンキー:2009/12/28(月) 08:01:02 ID:FVPoJ56h
>>613
月火よりは駿河じゃね?
615名無しさん@ピンキー:2009/12/28(月) 08:29:06 ID:NHYIom++
616名無しさん@ピンキー:2009/12/28(月) 14:32:28 ID:cgxx40hz
>>610
なでこスネイク直後
蛇に巻きつかれて体におかしいとこ無いか確かめて欲しいな。暦お兄ちゃん
って内容を書こうと思ったけれど途中で諦めた。
逆に阿良々木さんから確かめに行ってもいいはずだ。
千石はきっと断らない!
617名無しさん@ピンキー:2009/12/28(月) 17:36:00 ID:88LNIwIR
>>616
あきらめるなよ
618名無しさん@ピンキー:2009/12/28(月) 18:33:48 ID:dHf46wDi
この年末に書く時間ねぇよ
619名無しさん@ピンキー:2009/12/29(火) 01:05:23 ID:o3cH2NYO
>>616
アップされていた同人コミックの1頁モノで、そんなやりとりがあったよ。
620名無しさん@ピンキー:2009/12/29(火) 21:11:37 ID:3HExiRJP
>>616
被ったので食事なし
でも、縛りとかハードなプレイ(物理的に)は火憐ちゃん専門でね?
というわけで火憐を縛れ>>612!
621名無しさん@ピンキー:2009/12/29(火) 23:17:53 ID:iRTBlsEi
ひたぎデビュー


001

「暦ぃ! やっとデビューできたのよー」
 ――ぴょんぴょん飛び跳ねながら、はしゃぐひたぎ。
 ……えーと、『のよー』って。ひたぎさん? もうデレだとかドロだとか、関係ない
レベルでキャラ変わってません?
「ん、ん? ああ、こないだ言ってたやつか」
「そうなのよ! 私ね、元々こーゆーの苦手だったじゃない?」
「いや、そんなことないだろ。中学の頃とか――あ、あれは違うって言ったっけ?」
「まあね、あれは、スーパー私。でも、今はハイパー私よ」
 誇らしげに、ちょっとオーバーな感じで胸を張る。くっ、かわいい……しかしその仕草
は……最近、胸の大きさが、なんというか、もう……
 い、いや、これくらい、冷静に対応しないと。
「そ、そっか。確かに、人間強度が高いところはあったもんな」
「ふふ、暦と忍野さんのおかげだったわね。こんな言い方、あの人は嫌がると思うけれど」
 ――いや、やっぱりあれは、本当にひたぎ自身、自分で助かったんだよ。そんな懐かしい
僕達の出会うきっかけ。縁の始まり。
「しかし、色々大変なんだなあ」
「私も、まさか、こんな世界があるだなんて、思ってもいなかったわ」
622名無しさん@ピンキー:2009/12/29(火) 23:18:13 ID:iRTBlsEi


002

 もう一人の忍野が、百円セールで大量に購入したドーナツを、もぐもぐと頬張りながら
喋る。
「あるじ様よ。そのデビューとやらは難しいものなのか?」
「うん、僕には正直、よくわからなかったりするんだけど、大変らしいよ」
「むうう。よくわからぬのう――」
 首を傾げる忍。かつては吸血鬼の成れの果て。その前は怪異の王――こんな呼ばれ方を
していた彼女は、慣れない僕達の生活に色々と協力してくれている。
 特に、吸血鬼ゆえの夜行性。これを活かした協力には感謝をせずにいられない。僕達は
どれだけ助けられたことか。
 ただ、ちょっとだけ気にかかるのは、あまりにも所帯染みてきてしまったというか――
普通になってしまったというか。
 俗物化――
 いや、それは、あまりにも贅沢な悩みなんだろうけど。
623名無しさん@ピンキー:2009/12/29(火) 23:19:48 ID:iRTBlsEi
「と、まあ、そんなわけなんだよ。八九寺」
「……ええとですね。出会いパートを省略するとか以前に、場面転換ですとか、基本的な
作法を無視してですよ? こんな適当なタイミングで登場させるなんて酷くないですか?
読者さん、完全に置いてけぼりですよ! 何が『と、まあ、そんなわけなんだよ』なんで
すか! 忍さんはどこへいったのですか? もう……何から何まで酷いですね、阿良々木
さん」
「ていうか、お前も僕の名前噛んでないだろ!」
「んー。なんていうんですかね。快感も与え続けると快感でなくなると言いますよね。
それと同じです」
「うわ、なんか深いな……ん、そうでもないか」
「それ以前に、無料でわたしのサービスを受けられると思っているところが嫌ですね」
「僕の名前を噛むのってサービスだったの?」
「そりゃあそうですよ。わたしはサービス業、つまり大惨事産業を営んでいるのです」
 ――本当は第三次産業。わかりにくすぎる!
「……ま、まあ大惨事なのは否定しないけどさ……ていうか、それ大惨事って言いたかった
だけだろ?」
「もちろんです。というかですね、変換した最初の候補が大惨事だっただけです」
「大惨事が最初って、いつも、どんな文章を入力してるんだよ!」
 ――もう三周まわって、さらに半回転くらい捻ってしまった、よくわからないやりとり。
今の僕と八九寺は、これで満足。これが、今の僕達の距離感。
624名無しさん@ピンキー:2009/12/29(火) 23:21:13 ID:iRTBlsEi
「大惨事といえばですよ、阿良々木さん」
「ん?」
「予想通り、年内の十四話は無理でしたね」
「いや、まあ、なんというか。大惨事というほどじゃないんじゃないか? お前も予想通り
なんて言ってるくらいだし」
「もちろん皮肉です――そもそもですよ、あの会社は、いくら能力があるとはいえ、体力
から見て仕事を受けすぎなんですよ。あの手の会社は資本金だけで語ることはできないの
ですが、それでもやはり、ちょっと……」
「――な、なんだか、難しい話だな」
「いえ、単なるアニメマニアの基礎知識です」
「お前、アニメマニアだったの?」
「わたしだけじゃありませんよ。忍さんだって、結構なレベルです。最近はなんだか、
忙しいようで、あまり、お付き合いいただけませんが」
「なんだか、怪異に対するイメージが変わるな……」
 ――でも確かに、メタなネタなんて、このあたり詳しくないと出せないかもしれないな。
「ま、わたしたちにも、娯楽は必要ということです」
「はあん――まあ、そうだよな。そうなのかも……」
「わたしなんてまだまだです。忍さんなんて、こないだ影の中にブルーレイとサラウンド
システムを導入したとか喜んでましたよ」
「あいつの影(僕のだけど)の中ってどれだけ充実してるんだ!」
「永ちゃんもびっくりですよね」
「ソニー製かよ!」
「それはともかくですよ。忍さんも結構な凝り性みたいですねえ」
「僕にはそんな面を見せたことないけどな。精々ミスドに関することくらいだよ」
「システムを導入したと自慢されていたときにお訊きしたのですが、電力会社によって
音質が違うとかなんとか――正気の沙汰とは思えないことも仰ってましたよ」
「へえ……」
 ――八九寺……お前、忍にからかわれてるんじゃないか?
「何を、儂のイメージを下げるようなことを言うておるのじゃ」
「し、忍さん、いらっしゃったのですか?」
「ええ、ずっと……」
「名前からしたら、私の方がそのキャラに似てますけどねえ」
「……」
 ――呆然とする僕。
「あるじ様よ、そこは絶望した! くらい言わねば、折角の振りが台無しじゃろう」
「お、おまえら……」
625名無しさん@ピンキー:2009/12/29(火) 23:23:54 ID:iRTBlsEi


003

 秘技、章変えリセット。
 僕が呆然とするような出来事なんて、ありませんでした!
 ……えーと。
 ――そして、僕達は楽しい話をそこそこに、八九寺と別れた。
 僕と忍は、ひたぎに頼まれた買い物を済ませ、一緒に部屋へ向かう。気付けば夕方。
この季節、この時間の日光なら、忍も大丈夫だろう。
「忍、いつも済まないな……その、夜泣きとかさ」
「かかっ、夜泣きするのは、ややこの特権じゃよ。気にするでない。正直、儂も最初は
欝陶しいと思ったがの」
「僕もひたぎも、本当に助かってるよ」
「ま、夜泣きなぞ、儂にまかせるがよい。無論、どうしようもない時はどうしようもない
がの」
 僕とひたぎの愛の結晶……忍の協力は、本当に助かっていた。もちろん、僕とひたぎも
慣れないながらも面倒は見ているけれど、協力者が居ると居ないとでは大違いだ。
「ただいまあ」
「帰ったぞ」
 部屋に戻ると、ひたぎは寝てしまっていたようで、寝惚け眼で僕達を迎える。忍の協力
があるとはいえ、どうしても睡眠時間は削られる。
「おかえり。忍ちゃんもおかえり」
「あ、ごめん。起こしちゃったね」
「かかっ、ややこはよく寝ておるようじゃの」
「うふふ。私もつられて眠ってしまったわ」
「さて、儂もそろそろ寝るとするかの……」
「あら、おやすみ。ありがとうね。忍ちゃん……」
「あ、おやすみ、ありがとうな」
 ひたぎと僕におやすみを言われ、ちょっとだけ、はにかんだような表情を見せながら、
影の中へ溶けるように消える忍。
626名無しさん@ピンキー:2009/12/29(火) 23:26:46 ID:iRTBlsEi
 ――いつの間にか、僕とひたぎは自然に寄り添うかたちとなり、すやすやと眠る僕達の
宝物を、ひたぎはほほえみ、僕はニヤけてしまいながら、見つめていた。
 ――お互いに寄り添った、やわらかで幸せな体温を感じる部分。しかし気付けば、僕と
ひたぎは、そこを自然に広げてしまう――当たり前のように、少しずつ、そうあるべきように。
「ねえ、こよみ? そんなにしても、もう出ないわよ?」
「えー? もっと飲みたかったのになあ」
「もう……赤ちゃんだって、そろそろ離乳食よ」
「そういえばなんだか、色も、味もちょっと薄くなってきたもんなあ」
「こよみが飲みすぎるからよ」
「ごめんごめん、それにしても。はあ……幸せだなあ……」
 ――かつての僕は羽川の胸が零れ落ちないように支える仕事などを夢みていた。しかし
どうだ。仕事ではないとはいえ、自分の奥さんが、こんなに、こんなにもっ――
「コヨミ、また不埒なことを考えているでしょう?」
「ご、ごめ、んむっ!」
 ――!
 ――っい、息ができない!
 ぎゅーっと、胸で僕を窒息させようとするひたぎ。
「ぷはあっ!」
「これで懲りたかしら?」
 ごめんなさい。正直、ご褒美です!
「ひたぎママは厳しいなあ」
「こよみが甘すぎるのよ」
「もっと甘えさせて!」
「しようがない、こよみパパね……」
627名無しさん@ピンキー:2009/12/29(火) 23:27:33 ID:iRTBlsEi


004

 まだ、ちょっとだけ寒いけれど、いい天気の日曜日。暖かい季節はもうすぐ。
 柔らかになってきた日射しの中、ベビーカーを押し、例の公園に向かう僕達。
「……ねえ、暦。最初のデート、覚えてる?」
「も、もちろん。忘れるわけないだろ!」
 本当、色々な意味で、一生忘れないよ!
「今度は、この子も一緒に、ね」
「そうだね。もう少し暖かくなったら、みんなで行こう」
「少しずつ、みんなで、色々な所に行きたいわね」
「ああ、そうだね……」
 ――今日のところは、とりあえず。ひたぎがデビューを済ませた公園へ。



おしまい。
628名無しさん@ピンキー:2009/12/29(火) 23:33:35 ID:H3A1Nvs7
し、幸せ過ぎて怖い・・・

これは西尾作品読みすぎによる弊害か!
629名無しさん@ピンキー:2009/12/29(火) 23:42:57 ID:qO5pGruT
GJ、ほのぼのした
ガハラさんだけじゃなくて、みんな所帯染みてるなw
630名無しさん@ピンキー:2009/12/30(水) 02:53:07 ID:5HlQliNd
真面目に涎垂れてた

忍の貢献ぶりに和んだ
631名無しさん@ピンキー:2009/12/30(水) 03:57:57 ID:DlpHZ33n
公園デビューって、要するに「昔レディースやってました」系な鬼女が
仕切り中毒完治してなくて、なにかって言うと仕切るわ群れ作るわ
みたいなトコに「お披露目」にいく奴だろ・・・そんなの必要なのかねぇ。
632名無しさん@ピンキー:2009/12/30(水) 11:26:45 ID:vPLln7b9
>>627 GJ!!それにしても、ひたぎさんの性格がぜんぜん違うwww結婚すると性格って変わるものなのかな?

>>631 確かに、昔は「公園デビュー」なんて言葉なかったよね。なんでそんなものが出来てしまったのだろうか。
633名無しさん@ピンキー:2009/12/30(水) 20:04:29 ID:Bxlk55ge
忍が赤ちゃん育てるのは想像もしたことなかった。
俺も育てられたい。気づいたら抱き締められる側だったのが抱き締める側に成長したい。
634名無しさん@ピンキー:2009/12/31(木) 01:29:07 ID:jFQvacuP
ありがとう
635名無しさん@ピンキー:2009/12/31(木) 02:43:15 ID:HT9DcSLJ
>>631
偏見スゴッ
636名無しさん@ピンキー:2009/12/31(木) 09:22:30 ID:5VpLfDXn
まあ、あんまりそこら辺に突っ込むのはやめておこうや。
二重の意味で。

これ、この後何か悪いことが起こりそうだと思って
しまうのは俺だけじゃないよなー(苦笑
でもまあ、そんな事無いんだろうけどw
637名無しさん@ピンキー:2009/12/31(木) 17:38:05 ID:XeGcDBZF
そういやけいおん2期がやるらしいね
ストックのないけいおんが化相手にどの程度抵抗できるか見物だわ
既に大差で負けてるけどなw
638名無しさん@ピンキー:2009/12/31(木) 18:48:02 ID:ryE9LNBZ
>>632
結婚もそうだが、子ができると性格変わるな
環境の変化だけじゃなく、ホルモンとかでも変わるらしいし
639名無しさん@ピンキー:2009/12/31(木) 21:19:28 ID:5VpLfDXn
そこら辺は、本能に刻まれてる変化だよなー。
640名無しさん@ピンキー:2009/12/31(木) 21:39:19 ID:9se7BJeI
「姫始めをします
「姫始めを…しなさい…
姫始めを……して…あげても…いいのよ…姫始めを…」

でひたぎSSを書こうとしたけど文章力が足りなくてうまくかけなかった…
641名無しさん@ピンキー:2009/12/31(木) 22:18:13 ID:GCMzHkKi
「ゆく年くる年は、いつも同じような感じだなぁ……あ、0時だ。あけおめ。戦場ヶ原」
 だらだらと、戦場ヶ原の部屋でTVを見ながら年末を過ごした僕達。
「姫始めをします」
「…………………」
 戦場ヶ原は、みかんの乗ったこたつに入ったまま、唐突に言い出した。
「姫始めを…しなさい…姫始めを……して…あげても…いいのよ…姫始めを…」
「………………………」
「姫始めをしましょ……んっ!」
 僕は、もう戦場ヶ原に、最後まで言わせないようにしている。
戦場ヶ原の、してやられたっ! という、悔しそうに涙を浮かべた視線と、
その後の蕩けた表情に気付いたから。そして、それを望んでいる
彼女の本心に触れたから。
 こたつで暖を取っているので、部屋の温度は少し低めにしていた。
でも、それも気にならない。こんなにも戦場ヶ原は暖かいのだから。
二人の熱い部分はいつものように、いつになっても、僕達を高めてくれる。
そして僕はTVと電気を消し、二人だけの新年を、一緒に過ごすのだった。


「むうう、儂の年越し蕎麦はどうなるのかのう……」
642名無しさん@ピンキー:2009/12/31(木) 22:31:55 ID:PWVZlkuc
おお、うめぇ 
643名無しさん@ピンキー:2010/01/01(金) 02:49:48 ID:BVfNLZTi
ぐはぁ
644名無しさん@ピンキー:2010/01/01(金) 12:02:10 ID:yZd/HuN6
640です
まさか1時間も経たない内に作ってくれる人がいるとは
勉強させて頂きました
645名無しさん@ピンキー:2010/01/01(金) 18:06:57 ID:eieZd9gy
あけおめGJ
646名無しさん@ピンキー:2010/01/01(金) 18:46:50 ID:9b/Ob2LX
From 神原 駿河
To 阿良々木 暦

あけおめこ
とよろ
647 【だん吉】 【1377円】 :2010/01/01(金) 18:52:45 ID:eieZd9gy
実際にありそうだwwwww
648名無しさん@ピンキー:2010/01/01(金) 19:15:42 ID:+x+Cv47N
From 戦場ヶ原 ひたぎ
To 阿良々木 暦
Subject: あけましておめでとう

あなたに年収5000万の超高級セレブから、御指名がきています。
いい女と割りきった、不倫の関係で、あなたも高収入!
しかも、今だけのムフフな特別ボーナスも! パソコンからの利用も可能となっ
ております。もちろん携帯からもOK!
るんるん気分で、気軽にアクセス!


「はあ。正月くらい、迷惑メールの転送するのやめてくれないかな……」
649名無しさん@ピンキー:2010/01/01(金) 22:14:40 ID:AaEoAUaC
>>648
おお、これはニヤっとした
650名無しさん@ピンキー:2010/01/02(土) 02:57:04 ID:J9BFLYP6
>>648
すげえー
651名無しさん@ピンキー:2010/01/02(土) 18:27:34 ID:6EUSX0h+
いつも転送してたのは、これをカモフラージュする為だったんですね、わかります。
652名無しさん@ピンキー:2010/01/02(土) 18:54:31 ID:d2rBn0UQ
いや、むしろ毎回荒羅木さんが気付いてないって可能性も…
653名無しさん@ピンキー:2010/01/02(土) 19:22:49 ID:6EUSX0h+
>>652
やべえ、そっちの方が超ありそう!
654名無しさん@ピンキー:2010/01/03(日) 01:13:35 ID:jgxFvJmW
>>649
実は各種相場で稼ぎまくっていた委員長からのマジ指名だったりして?
655名無しさん@ピンキー:2010/01/03(日) 12:59:17 ID:DDUxu77c
>>654
それを戦場ヶ原に送信させるとか、どんだけどSなんだおっぱい委員長w
656名無しさん@ピンキー:2010/01/03(日) 22:18:11 ID:ZQNflg1Y
ひたぎメモリー


001

 私の大切な人。
 いいえ、人間では――ない。
 暦。阿良々木暦。
 吸血鬼――
 正確なところをいえば、半端な? 吸血鬼。
 本当に詳しいことは、私も、訊かなかった。彼も、
教えてはくれなかった――
 まったく、私との、あの約束はどうするつもり
だったの――
 吸血鬼であるために、いえ、その原因となった
吸血鬼の搾りかす――だなんて、酷い表現をしている
けれど、その……忍ちゃんを生かし続けるために……
暦は、暦自身の血を吸わせ続けなければならない。
それは、すぐに教えてくれた――私には、近付くことの
できない、領域。たとえ、私が、私の、全てを捧げたと
しても。それでも、私は……あの、いけすかない吸血鬼
もどきの魅了にかかってしまったのだから――それでも、
私は……
 だから、いえ、それだけではないのだけれど、私は
彼と別れた。それが私が、私と彼の思い、重みを戻す
ため、私ではなく、本来あるべきところ、元に戻す
ためだから。でも、何故だか涙が止まらなかった。
彼の前では、なんとか堪えることができた。昔の私に、
より深く知り合う前の私に戻って――
 それからも私は、表面上、平静を装うことができた。
別に、それは昔から得意だった。でも、けれど、内面、
私の中身は、全て……そう、その覚悟をしたときは、
半身を削られるだろうと思っていた。それはきちんと
覚悟できていた。それは、初めてのデートの頃……
ウブなネンネだった頃から覚悟をしていたことだから。
でも、実際には私の全て。私は……抜け殻になって
しまった。
657名無しさん@ピンキー:2010/01/03(日) 22:18:32 ID:ZQNflg1Y
 わからない。
 何故――
 そう、あの、怪異と出会ったときのように――
 そして、あれだけ充実していた休日までもが……
暇、隙間、間、空隙――表現を変えたところで、何も
変わることはないのだけれど。学生の頃は勉強をして
いれば、それでよかった。とても、簡単なこと。でも、
それも高校の三年になるまで――そういえば、彼も、
同じようなことを言っていたことを思い出す。本人は
否定しながらだったけれど。そのときの私は、生き生きと
毒舌で彼を喜ばせていた、な――
 私は少しだけ、お酒を覚えた。付き合いで飲むことは
あったのだけれど、自分から飲むことはなかった。
こんな、使い古された、よくある陳腐な話。まさか、
私がなんて、笑えるわ……でも、酔えなかったような
気がする。中身のない抜け殻には、アルコールも作用
しない。なんて思ったことを今でも覚えている。その割
には、飲んだ後に何度もトイレで戻してしまうことが
あったりしたから、体と心では作用の仕方が違うと、
自分の中で結論付けたりしていた。肉欲に溺れることが
できれば、きっと、楽だったのかもしれない。でも、
私には、出来なかった。あの……いけすかない吸血鬼
もどき以外に――でも、それは、いつか、覚悟を――
しなければならないことだと、思おうと、努力していた。
私は、本当に、あのトラウマ(あの頃はトラウマだなんて
認められなかったけれど、今は、認めている)を克服
できていたの? このときは正直わからなくなって
しまって……
 それでも、時間は流れ続けてしまう。私は、ただ、
ぼんやりと、仕方なく、日々を消化していた。
658名無しさん@ピンキー:2010/01/03(日) 22:21:06 ID:ZQNflg1Y


002

 彼と別れてから、怪異に出会うことは、一切――
なくなった。別に、彼と忍野さんに助けてもらう前から、
あの怪異以外、出会うことはなかったのだけれど、
わざわざ面倒ごとに首を突っ込む、お人よしと付き合って
いたときは――どうしても、ね。
 そんなことを思いながら、休日を消化するため、
私は、散歩がてら、思い出の公園に行ってみることに
した。そのとき、なんとなく、何故か、そうしなければ
ならないと思ったから。夢? なんだか、ここのところ、
そうするよう、耳元で囁かれていたような……
 ――怪異、偶然、運命?
 小さな怪異――八九寺、八九寺真宵ちゃん(出会った
頃は見えなかったけれど、浮遊霊になったとかで、
すぐに私にも見えるようになった)が、彼と公園に
入るのを見た。――私は、一瞬、いえ、しばらく心臓が
止まった。
 私と彼が付き合うきっかけとなった事件。蝸牛の迷子。
そして、八九寺ちゃんは、こちらを見てから……消えて
しまった――
 止まってしまった心臓が、その失態を取り戻すかの
ように激しく動き出す。おかげで、私は一瞬倒れそうに
なってしまったけれど、なんとか堪えることができた。
 そして――
 気付けば、私は久し振りに、彼に声を掛けていた。
頭が回転しすぎて考えがまとまらない。あの頃、私が、
彼に、初めて、告白したときと同じ。
 いえ……あのときは、もっと、もう少し冷静だった。
と、思う――心臓が頑張りすぎて苦しい。阿良々木くん、
私と話をしてくれるかしら? 私、おかしな格好をして
いない? 阿良々木くん……阿良々木くん――暦!
 ――気付けば、私は阿良々木くん……暦に、痛いほど
強く抱き締められ、いえ、拘束された上で口を塞がれて
いた。久し振りのキスを……されていた。久し振りの、
全身から、力が、全て……抜けきってしまう感覚。
 ――優しいところ、可愛いところ。私が困っている
ときには、今回は、ちょっと遅かったけれど……いえ、
ちゃんと、いつでも助けに来てくれる、私の王子様――
 そして、この日の私達は、自分の部屋へと戻ることは
なく――王子様は、優しく――なかった。私は、本当は、
少しだけ恐かったけれど、失なった中身を満たされる
感覚に陶酔していた。涙を流すくらい嬉しかった。
こよみも、子供のように……泣いていた。
 お互いに満たされる心と体――
 結局、こよみと私が、落ち着いて話ができるように
なったのは、朝になってからのことだった。
659名無しさん@ピンキー:2010/01/03(日) 22:21:34 ID:ZQNflg1Y


003

 あららぎひたぎ。語呂は悪くないわね。なんて思った
のが、初めの印象。『ガハラさん』って呼び方は、
暦にしか呼ばれない――という意味では最高だった
けれど、暦は随分と前から『ひたぎ』と呼んでくれて
いた(というよりも、呼ばせていた)から、そんなに
長い間呼ばれていたわけではなかった――特に、二人きり
のときは、ね。
 暦の家族とはお付き合いも長いし、とても良い関係
なのだけれど、ただ、あの元気な姉妹が、その……
羽川さんとの関係だとか、そのあたりの気を遣い過ぎ
だったのが、ちょっとだけ、こそばゆかったりして。
でも、それもすぐに。そこは女同士、そのあたりは、ね。
それよりも、むしろ暦が……いえ、それについては
色々とお仕置きを済ませたから別にいいのだけれど。
ただ、あの男、お仕置きをしたところで、『ご褒美です』
だなんて本気で思っているようなところがあるのが――
はあ、何故、こんな男に魅かれてしまったのかしら……
 新婚生活。高校の頃、暦と付き合ってしまってから、
デレただの、ドロっただのなんて、周りから不愉快な
言われようをされてきたものだけれど、私としては、
そんなことはなかったつもり。元々、暦の前では甘えて
いたし……ただ、暦の前だけというのが面倒になった
だけ。『それをドロって言うんだ!』なんて、暦や
神原には(神原が、素で、本気で突っ込みを入れて
きたのは、このときが初めて)言われたりして、私は
納得できなかったりしていた――ええと、そうじゃ
なくて、新婚生活の話。そう、本当のドロドロ。いえ、
そんなものが本当にあるのだとすればの話だけれど、
それは、やっぱり、この新婚生活のこと。――ええと、
その、いろいろと……ね!
 その、ドロドロとやらの結果? 私は、いえ、私と
暦は、赤ちゃんを授かった。
 不安がないわけでは、なかった。
 ――もちろん、このことに関しては、結婚をするとき、
色々と相談をした。幸い、問題はない。とのことだった。
問題がある場合。それが、女として、悲しいこと……
だとしても――それは覚悟していた。彼も、それは、
色々と心配してくれていた……でも、大丈夫。
 本当に――良かった――
660名無しさん@ピンキー:2010/01/03(日) 22:23:27 ID:ZQNflg1Y
 私のお腹が大きくなってからの暦は、ちょっと引く
くらい私に甘えてくるようになって……前から、その、
深い関係になった頃から、二人のときは、ずーっと
甘えんぼうさん(本人に言うと、否定してスネるのが
可愛い!)ではあったのだけれど、あの……安定期に
なるまでの、その……できない期間の影響かしら?
とも思ったりして……けれども、結局はそうではなく、
暦の、おっぱい星人としての本能(私の場合、妊娠して
胸がかなり大きくなった!)や、彼なりの優しさが、
そうさせていたみたい。まったく、おかげで赤ちゃんが
生まれてしばらく経ったら、おっぱい小さくなって
しまうのよね……でも、元々そんなに小さくないわ!
男と別れたことのない……いえ、一度だけあるけれど、
わがままボディだったはずよ! だなんて、今から
考えたら妙な心配をさせられることになったりして……
 でも、このことを暦に相談したら大笑いされたのは、
本当に恥ずかしかった。忍ちゃんなんて、ドーナツと
牛乳を吹き出す始末だったし……顔が真っ赤になって、
泣きそうになりながら暦を睨んでも後の祭。でも、
私、そこまで、そんなにおかしなことを言ったかしら……
 赤ちゃんが生まれてからは、もう本当に大変。当たり前
だけれど初めての経験だったし、何から何までわからない
ことだらけ……それだけに忍ちゃんの協力は、本当に
嬉しかった。最初は忍ちゃんも、おっかなびっくり
だったけれど、すぐに慣れたみたいで、今では楽しみ
ながら色々と助けてくれる。ときどき、照れたような
顔をしながらドーナツを多めに注文するのは、彼女の
照れ隠し。
 ――私は決めていた。思い出の公園に行くって。
私の幸せの一歩目となった――あの、公園。
 公園デビューだなんて、別に、そんなに、あまり
気にしたことなんてないのだけれど、昔ほど面倒じゃ
ないらしいし、暦も、なんだか、そんなに心配することは
ないよ。だなんて、妙に優しく言ってくれていたし、
色々と噂には聞いてはいたけれど、元々、そんなに、
緊張したり、変に気負うようなことも、本当、全然、
全くなかったし――ちょっと、下見をしたりとか、
色々と情報を調べたりしたくらい。昔の私なら、神原に
偵察させたり、念のためホッチキスを持っていったり
したかもしれないけれど!
 ――今の、私は、大丈夫……
 今の私は、大丈夫。
 みんなが居てくれる……今の私なら――
661名無しさん@ピンキー:2010/01/03(日) 22:23:49 ID:ZQNflg1Y


004

 まだ、ちょっとだけ寒いけれど、いい天気の日曜日。
暖かい季節はもうすぐ。
 柔らかになってきた日射しの中、ベビーカーを押し、
例の公園に向かう私達。
「……ねえ、暦。最初のデート、覚えてる?」
「も、もちろん。忘れるわけないだろ!」
 本当、色々な意味で、一生忘れないわよね!
「今度は、この子も一緒に、ね」
「そうだね。もう少し暖かくなったら、みんなで行こう」
「少しずつ、みんなで、色々な所に行きたいわね」
「ああ、そうだね……」
 ――今日のところは、とりあえず。私が一歩目を
踏み出した、あの公園へ。



おしまい。
662名無しさん@ピンキー:2010/01/03(日) 22:39:43 ID:jgxFvJmW
こういうのはアレかな。
>>621のアンソロジー
とか言うのかな?

なんか腑に落ちると言うか、心にストンと落ちない読後感がするんだけど。
663名無しさん@ピンキー:2010/01/03(日) 22:53:44 ID:1AVOq8ZD
―多すぎワロタ
664名無しさん@ピンキー:2010/01/03(日) 23:05:17 ID:DDUxu77c
サイドひたぎか。
いいねぇいいねぇ。

でも、ちょっと、が多いかな?
もうちょっと少ない方が読みやすいと思うよー。

絵が浮かんできて、何かほわーっとした。
665名無しさん@ピンキー:2010/01/03(日) 23:05:37 ID:DDUxu77c
多いのは「、」ね。

一応
666名無しさん@ピンキー:2010/01/03(日) 23:25:29 ID:si+hD7Ff
GJ!ひたぎ視点だといかにもツンデレでにやにやするな

>>663>>665
さあ、今から原作を読み直してくるんだ
俺の知る限り、このSSと同等かそれ以上の『、』と『―』と『…』が君達を迎えてくれるぜ
いや、冗談抜きでマジに
667名無しさん@ピンキー:2010/01/03(日) 23:29:41 ID:DDUxu77c
>>666
いや、原作はここまで多くなかったと思うが・・・

と確認してみたが、多いなっ!?

よし、ここは謝らなければなるまい。まずは謝意を示す為に脱ぐべきだな!
668名無しさん@ピンキー:2010/01/03(日) 23:40:04 ID:7BkhO1yJ
wiki作ってみました。今まで無かったよね、wiki。
ttp://www29.atwiki.jp/nishiparo/
ま、保管庫があるしwikiいらなくね?って疑問が残りますが(笑)
しかも、内容は保管庫からの転載ですからね。ますます必要性が……w
 
編集は自由なんで、スレのイケメンのみなさんに弄って貰えると幸いです。
お前がやれよって話なんですが、僕にはもうそんな気力がありません。
寝ます。んじゃ、アスタラバスタ!
669名無しさん@ピンキー:2010/01/03(日) 23:47:29 ID:DDUxu77c
>>668
おお、乙!

自分で書いた小ネタチェックしてたら、下に出てくるwiki関連語句が
アレ過ぎて笑えてきたw
670名無しさん@ピンキー:2010/01/03(日) 23:55:13 ID:n5+vQiV+
>>661
何が多いとか関係なく読みづれえよ
671名無しさん@ピンキー:2010/01/04(月) 00:00:00 ID:j9oXbxds
>>670
まあまあ。
まずは脱ごう。な?
672名無しさん@ピンキー:2010/01/04(月) 00:31:34 ID:Ni8LFcyN
せんせー
眼鏡は衣服に含まれますかぁ?
673名無しさん@ピンキー:2010/01/04(月) 01:36:17 ID:gmJUrMlf
眼鏡は体の一部です。
674名無しさん@ピンキー:2010/01/04(月) 01:55:50 ID:DywgKiCs

> 眼鏡は体の一部です。

ちがいます。
メガネは顔の一部です(東京メガネ)
675名無しさん@ピンキー:2010/01/04(月) 02:03:42 ID:xL7ptOgB
年寄りがおるw
676名無しさん@ピンキー:2010/01/04(月) 02:57:45 ID:DywgKiCs
気づく奴もまた自爆しとるわけだぞ(w

べつに潰れたわけじゃないんだが、あの懐かしいCMを
最近聞かなくなったなー、と。
677名無しさん@ピンキー:2010/01/04(月) 14:01:27 ID:bR+kxtKA
深夜アニメ枠で、東海メガネコンタクトが嫌いになった
本当はスポンサーだから、ありがたいハズなのに
ついでにみさかぢも
678名無しさん@ピンキー:2010/01/05(火) 14:25:58 ID:JpQazl5k
このスレには百合が足りない

って神原先生が言ってた
679名無しさん@ピンキー:2010/01/05(火) 16:30:13 ID:Cnl/a2dA
抜けないんだよなぁ
680名無しさん@ピンキー:2010/01/05(火) 17:38:02 ID:aOAnJNv9
つエビオス、亜鉛、ナトリウム
681名無しさん@ピンキー:2010/01/05(火) 18:24:47 ID:oG9N1NUh
>>678
足りないと思うなら自分で書いてね
ここはそういう場所でもあるよ
682Roseman(仮):2010/01/05(火) 20:51:35 ID:exMs2IxJ
>>678
書け!書くんだジョー!
正月ネタをうpしそこねた俺の代わりに!
683名無しさん@ピンキー:2010/01/05(火) 23:05:19 ID:Nj04dFSx
正月ネタキボンヌ
684名無しさん@ピンキー:2010/01/06(水) 11:44:42 ID:pnZxLrno
戦場ヶ原「神原、和尚が二人で……?」
神原「セックス!アナルセックス!」
685名無しさん@ピンキー:2010/01/06(水) 13:02:31 ID:tJ6mTLgL
だ、だめだ、こいつらwww
686名無しさん@ピンキー:2010/01/06(水) 13:13:50 ID:/qeVxsH5
うーむ SS書く小休止に化物語同人誌を読むと大休憩になってしまって色々進まないな。
八九寺多いからハチクニウムは摂取でけたけど放出もできない予感。
しのぶ酸とか火憐鉛は同人でないから自己開発しないとダメだけどー
687名無しさん@ピンキー:2010/01/06(水) 13:36:06 ID:eY/0zejk
ツンツンひたぎ
ロリロリ真宵
エロエロ駿河
萌え萌え撫子
688名無しさん@ピンキー:2010/01/06(水) 13:53:27 ID:qScgLlUM
 ま た 羽 川 放 置 か
689名無しさん@ピンキー:2010/01/06(水) 15:35:51 ID:OXEruBXW
同人誌のありゃりゃ木さんは何故か「俺」とか言うのが多かったな
690名無しさん@ピンキー:2010/01/07(木) 11:33:58 ID:Ajz0J9tX
ミスドでポンデリングとオールドファッションとか買ってきて紅茶と一緒に食事
してたら普通に美味しくてびっくりだ。
691名無しさん@ピンキー:2010/01/07(木) 13:09:31 ID:2OfjGV+i
いつのまにか
一、二個減ってなかった?
692名無しさん@ピンキー:2010/01/07(木) 22:41:39 ID:HppJ89FR
コケたwwwwwwwwwwwwwww
693黒神 めだか☆† ◆ZjqBzMECHA :2010/01/09(土) 06:19:01 ID:YLIkS3lc BE:910742944-2BP(301)
めだかボックスも西尾 維新作品だが、ここではスレ違い。
だが、専用スレはまだめだかボックスの知識が乏しい私は
付いていけないため、化物語スレに避難するわ…。

リストカッターめだかちゃんでも語るか。

「めだか、公園のトイレに入る」の巻。

学校帰り、突然猛烈な便意に襲われためだかちゃん。
学校にて、大便をする準備はない。うんこではなく、手首を
1本いっておこうかと思った。そんな理由で?今はおなかが痛くて
しょうがないため、通学路の途中にちっぽけな公園があり、そこに
トイレがあるのを思い出して、トイレの前に立ってなにやら考え事をする。
故障中なら1本、使用中でも1本と、すべての可能性を考えながら
トイレに入った。何の問題も無い。使える状態であった。
「あー、すっきりした…。」的な感じで、最大のピンチを切り抜けたかと思って、
外に出ようとした矢先、トイレのドアになにやら文字が書いてあるのを発見した。
「公園の池のめだか、きもい。いなくなってほしい。」という文字が。これは
私の事なのか?よくある名前だが、「きもい。あっちに行け。」という文字に
絶望しながらトイレから出て行き、誰も来ない公園の誰も乗らないブランコに
またがっためだかちゃんは…。(♪ここでエンディング…。
694黒神 めだか☆† ◆ZjqBzMECHA :2010/01/09(土) 06:37:05 ID:YLIkS3lc BE:1821484984-2BP(301)
「めだか、ローカル線の列車に乗る」の巻。

そういやここ最近、ローカル線の気動車列車に乗るたびに何故か1本いっている
めだかちゃん。半端諦め気味で、駅に出かけると、かますやませんのホームには、
始発のかますやま行きのキハ40がオリジナルの原型エンジンのDMF15HSAエンジンの
ガリガリといった感じのアイドリング音をたたずませながら待機していた。ゆっくりと、
片開き式のドアを開けて一着で乗り込む。今日はラッキーだな。このまま、終点の
かますやま駅まで一眠りすれば1本いかなくて済む。と考えたのが束の間、列車の床に
何故かコンビニ袋が。これは誰が捨てたゴミなのか。全くもう、電車の床にゴミをポイ捨て
するなんて、最低の野郎だと思うぜ。あー、このゴミを拾ったら、結局私が捨てたのかと
疑われる!うわぁ!なんかみんなに冷たい目で見られている気がしてきた!発車直前、
キハ40系から駅のホームに降りためだかちゃんは(プッ、プッ、ピーン!!←時報音)…。
(♪時報音と、お馴染みのエンディングの音楽がかぶる。
695名無しさん@ピンキー:2010/01/09(土) 07:11:20 ID:g0+4RoHO
なにこれ荒らし?
つまんね
696名無しさん@ピンキー:2010/01/09(土) 10:07:48 ID:QAjjxbTj
693と694は荒らしです
697名無しさん@ピンキー:2010/01/09(土) 10:38:53 ID:G/ZgBpKs

ん⁇
なんの話してるの?
俺には見えないよw

あぁ、こよみバンカーはいつ来るんだろう
698名無しさん@ピンキー:2010/01/09(土) 10:45:08 ID:yGPH/T8n
戻ってきやがった・・・
699名無しさん@ピンキー:2010/01/09(土) 12:49:30 ID:5h/eMlMe
保管庫に全然保管されていないからやろうと思うんだけど、どうやんの?
700名無しさん@ピンキー:2010/01/09(土) 22:00:39 ID:FhZ6XeiP
ttp://www33.atwiki.jp/atwikibeginner/pages/37.html

ここらへん読んだらいいんじゃね?
俺もwiki編集はよくわからん。
昔借りたの放置しっぱなしだしw
701名無しさん@ピンキー:2010/01/09(土) 22:01:43 ID:FhZ6XeiP
ttp://www1.atwiki.jp/guide/

こっちのがいいかな?
702名無しさん@ピンキー:2010/01/09(土) 23:18:20 ID:5h/eMlMe
今まで頑張ってやってたけどパソコン苦手な自分じゃ無理でしたorz
誰か保管してください!お願いします!
703名無しさん@ピンキー:2010/01/10(日) 18:18:49 ID:TxALjOqj
もう新年も終わりだね…。
このスレでSS書いてると、色々悪魔の伝承とかに詳しくなれそうだ…。
704名無しさん@ピンキー:2010/01/11(月) 00:29:00 ID:GjL6+XYm
あけおめ
705名無しさん@ピンキー:2010/01/11(月) 01:00:13 ID:HiVmzToB
     こ
706名無しさん@ピンキー:2010/01/11(月) 07:00:42 ID:FUWQS/vB
怪異ネタを元ネタありできっちり作ってくるのはひだきフェアリーの人か
よそのスレだけどかれんバタフライの人だけな気も。
エロと怪異が結び付けられないし調べるのも難しいです。
707名無しさん@ピンキー:2010/01/11(月) 23:01:42 ID:2E/AQvH5
すみません。ちょっと実験。

ひたぎガハラ
http://u3.getuploader.com/eroparo/download/5/hg.pdf

パスはhitagig

やっぱりpdfは読むの面倒ですかね?
708名無しさん@ピンキー:2010/01/11(月) 23:08:18 ID:JpoaiyO4
pdfは面倒と言うよりウイルス怖い
709名無しさん@ピンキー:2010/01/11(月) 23:12:43 ID:Zxf555wE
個人的には最低の方法だな。アドビ起動すんのうざいしウイルスもアレだし
710名無しさん@ピンキー:2010/01/11(月) 23:15:11 ID:IQlZR+zc
怖くて開く気がしない
711名無しさん@ピンキー:2010/01/11(月) 23:20:35 ID:K30KcAgs
ここに投下できない程の大物かと思うだけでゲンナリ
712名無しさん@ピンキー:2010/01/11(月) 23:22:59 ID:2E/AQvH5
了解。確かに怖いですね。
テキストに落とします。
713名無しさん@ピンキー:2010/01/12(火) 00:24:00 ID:mfUVhByz
>>712
確かにウイルス怖いからなしだな
でも、原作と同じ表記(?)は、やっぱ読みやすいし面白かったよ
ひいい!
714名無しさん@ピンキー:2010/01/12(火) 00:35:32 ID:hKxLgNsg
>>712
それ以前に

  u3.getuploader.com という名前のサーバが見つかりませんでした。

と言う(w
715名無しさん@ピンキー:2010/01/12(火) 00:54:43 ID:ZfHfgWFn
>>712
でもなんかこういうのカッコいいな
716名無しさん@ピンキー:2010/01/12(火) 01:01:46 ID:IsquzWuo
スレに投稿するとなると何レス使うんだろうか
原作風にしてるからかボリュームが小さかったかのような気になる
717名無しさん@ピンキー:2010/01/12(火) 03:15:09 ID:ivL+R3l0
>>707
いつもと違う感じがして新鮮だった
話も良かったし
それくらいの容量ならたいして重くないし
ウイルス云々はなんともいえないけど

とりあえずGJ
718黒神 めだか▲†@φ☆ ◆ZjqBzMECHA :2010/01/12(火) 04:12:12 ID:WEkIw/J1 BE:3073756469-2BP(301)
>>707
それ以前に、青空文庫形式に見直せ。
プレーンテキストでは、盗み見されるため、
パスワードZIPでカバーする。
719名無しさん@ピンキー:2010/01/12(火) 10:25:50 ID:IiQirM7r
>>707
ノベルズの文章形態になるだけでなにかこうなんともいえないおもむきがある。
やってみたかった気持ちはよくわかる。jpegでもできんかな。

しかしガハラ未来系みんな好きだなぁ。 もしかして同じ人なのかな
720名無しさん@ピンキー:2010/01/12(火) 12:48:04 ID:f/PnPa5i
なるほど
こういう意図だったのか
確かにファイルにせにゃならんよな
なかなか面白い
721名無しさん@ピンキー:2010/01/12(火) 14:24:40 ID:EmrMXwAQ
前にファイヤーシスターズの話書いてくれた人かな?
この人文章トレース力高いよな
722名無しさん@ピンキー:2010/01/12(火) 14:26:29 ID:zUw16a00
ここはけいおんスレの過疎っぷりとは大違いだな
723名無しさん@ピンキー:2010/01/12(火) 14:57:02 ID:IiQirM7r
っていうかpdfに気をとられてたけど ひたぎガハラって意味わかんねえぇw

これ 最近出来たの?
http://www29.atwiki.jp/nishiparo/
724名無しさん@ピンキー:2010/01/12(火) 15:14:04 ID:mfUVhByz
>>723
完全に当てずっぽうだが、
阿良々木ひたぎが戦場ヶ原ひたぎのコスプレをしました的な意味じゃないかな
725名無しさん@ピンキー:2010/01/12(火) 18:12:43 ID:EWjMSS/D
おもしろかった!
>>707

726名無しさん@ピンキー:2010/01/12(火) 19:47:38 ID:kU+fJ6rw
普通に面白かった
原作と同じ形式って逆に新鮮だなコレ
GJw
727名無しさん@ピンキー:2010/01/12(火) 21:46:23 ID:BLFG1CwS
というか、エロさ倍増?
728名無しさん@ピンキー:2010/01/13(水) 00:37:57 ID:KIQHru8p
「阿良々木先輩、私の処女を確認していただけないだろうか?」

神原 駿河、僕は未だにこいつのことを侮ってたらしい。
深刻な顔して、「相談したいことがある」と言われれば聞かざるおえないが、もっと
警戒すべきだったのだ。

「たのむからそんな真剣な顔で、そんな卑猥な発言をしないでくれ」
「私は十分真剣だぞ、今このスカートの中には下着を着用してなほど」

ぐはっ!
僕の理性は20のダメージを負った。

「履いてないのならそんな危うい座り方をするなッ!」

怒鳴りながら、目線は神原の下半身にくぎ付けだった。
僕の目の前にいる女は胡座をかいても別段おかしくない雑な人物だが、これはまずい。
健康な男子学生には破壊力が高すぎる。
パンチラの三段階ぐらい上の威力だ。

「さすがの私もこれは結構恥ずかしいんだぞ」
「僕は死ぬほど気まずいがな」

神原は頬を染めて言うが、それ以上に顔が恍惚ろしているのが怖い。
普段部屋では裸で生活していると聞いてはいたが、どうやら知らず知らずのうちに
新しい性癖を習得していた可能性があるな。

729名無しさん@ピンキー:2010/01/13(水) 02:04:27 ID:KIQHru8p
「一応そんなことを言い出すことになった経緯は聞いておこう、まずそれからだ」

神原は顎に手を当て、静かに目を閉じた。

「確かに理由も言わずにこのようなことを頼むのは無遠慮だったな。
 私と阿良々木先輩の仲なら言葉など無くてもお互いの考えが分かるのではないの
 期待していたもので」
「そんな能力が開花したら、僕はロボトミー手術を受けてでも元に戻す覚悟があるよ」

どうやら話を聞くと、ある医学書物読んで・・・男と女の性に関する本らしいが、何の目的でその本を
読んでたかはあえて探りたくなかった。
とにかくその本に女性の処女膜についての記述があったらしく、それによると激しい運動を行うことで処女膜が
本人の気づかない内に破れてしまってることがあり、特にアスリート選手などにはよくあることらしい。
そして、それを知った神原はある事件のため小さい頃からがむしゃらに体を鍛えていた自分を思いだし、不安になって
しまったらしい。

「こんなことを頼めるのは阿良々木先輩しかいない、自分では怖くて確かめれないのだ」
「いや、僕でなくても同姓の友達か家族にでも見てもらえば・・・」
「そんなことしたら恥辱死してしまうではないか!」
「―――な、なんで僕ならいいんでしょうか?」
「わ、私にも少女的な願望はある。女の一番大事なとこを見てもらうんだ。
 その、できれば初めて見せるのは私が好きな人に・・・」


神原が僕に少なからず好意を抱いているのは知ってはいたが、あくまで神原にとって
一番大切な人は戦場ヶ原とゆう方式が崩れることはないと思っていた。

駄目だ。
まずい。
非常にままずい。
今ごろになって心拍数が上昇してきた。日頃、神原が迫ってくることはあったが、本気かそうか
分からない曖昧な態度だった。
だからこそ、優柔不断で流されやすい(自分でゆうのもなんだが)僕でも受け流すことはできたが、
今の神原の表情と言葉は明らかに以前のとは違う。
真剣と書いてマジだ。

「私には戦場ヶ原先輩ほどの魅力が無いのは重々承知だ。そして、阿良々木先輩に釣り合えるほどの
 うつわでないことも。」
「そ、そんなことはないと思うが、むしろ逆な気もするし」
「だが、これだけは引けない。
 初めては、最初の人は、貴方でなければ嫌だ」

僕の理性は100のダメージを負った。
ゲームオーバー。
僕は彼女に負けてしまった。

 



730名無しさん@ピンキー:2010/01/13(水) 02:08:34 ID:KIQHru8p
続きはまた来週!つうかシンドイ!
731名無しさん@ピンキー:2010/01/13(水) 02:20:21 ID:jV+5fGm/
>>730
急かさないから慌てずにUPしてくれ。
あと、クスコは入手しやすいがサイズがあるものなので・・・
などと煽ってみる。
732名無しさん@ピンキー:2010/01/13(水) 02:34:27 ID:j0KdOPSw
>>730
生殺しwwww

ちゃんと来週まで書けよ!

書かないとお前を取って喰う
733Roseman ◆QXQSREsB9Q :2010/01/13(水) 03:00:01 ID:aV3VDV+G
じゃあ規制から解放された漏れがお前らに今更正月ネタを射出してやんよw

・ひたぎニューイヤー

「あけおめ!」
「うるせえ忍!」
「ことよろ!」
「ちょっと黙ってろ!」

元旦。
謹賀新年。
明けましておめでとう、である。
一年の計は元旦にありだとか何だとか言うが、別にそんな根拠のない迷信を信じ
ている訳でもなく、かといって特別な日であることだけは実感しつつも何も珍奇
な事をするわけでもなくて只普通につつがなく僕は新年を迎えていた。
はずだった。
はずなのだ。

して、僕のいる場所が問題であった。

「忍…一つ聞いていいか」
「ん?何じゃ?」
「年越しそばも食べてゆく年くる年で鐘の音を聞いた後新年早々あけおめメール
の返信に明け暮れ終わる頃には初日の出が登っていて『あー今年も新年かー、そ
ろそろ寝よー』と思って布団に潜り込もうとした僕の足を引っつかんで『ゴルチ
ョコじゃ!復活じゃ!福袋じゃ!1/15から新メニュー追加じゃ!』とか言って僕を無
理矢理国道沿いのミスドに連れてきて行列に並ばせる必要性がどこにあるってい
うんだよ!」
回想いらず。
驚異の説明率。
「そんなもの……言わんでもわかるじゃろう?」
「なん…だと……?」
まさか――――
「初ドーナツじゃ」
「わかってました――――!」
大コケ。
新年初コケである。
「うむ、ならよろしい」
「よろしくねぇよ!ていうかどうして新年早々たかがドーナツ福袋で散財しなけり
ゃいけないんだよ!」
734Roseman ◆QXQSREsB9Q :2010/01/13(水) 03:00:23 ID:aV3VDV+G
ちなみに今の僕の状況。
開店5分前。
行列は前に二人。
後ろに、……たくさん。
「『たかが』とは何じゃ『たかがドーナツ福袋』とは!」
ドーナツ福袋。
新年を記念して毎年各地のミスドで販売される。
店舗により価格や内容に多少の差異はあるものの、もれなくおいしいドーナツが
食べられる。
どうぞ、皆様お買い求め下さい。
「そうだ、その少女の言う通りだ、我々はドーナツに命を賭けているから今こう
してここに並んでいるのだ」
行列の前から聞こえる声。
聞き覚えのある声。
「その声は…」
ドラマツルギー。
同族殺しの吸血鬼。
春休みの僕の――敵だ。
フードで顔はよく見えないが、その優に2mを越える姿を見間違うことはない。
「そーだぜ、『たかが』ドーナツならこんなに人集まるわけねーじゃん?お前バ
カじゃね?マジウケるwww」
「お前は…」
エピソード。
人間と吸血鬼のハーフ。
その口調と、三白眼。
また、間違えるはずがない。
「おや、これはいつぞやのアンダーブレードの眷属ではないか」
「どうして…お前ら」
「決まっているだろう、我々もドーナツを買いに来たのだ」
「いやでも……」
「お前知らねぇの?今こっちの職ではマジドーナツがブームなんだぜ?」
「なんで…」
「なんででも、そうなのだ」
巨体と三白眼。
こんな奴らがドーナツ買いに来たら、店員さんが逃げ出してしまうだろう。
「まあ、あのアロハのキモいおっさんが流行らせたんだけどな!?」
「忍野ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
来年の夏の流行はアロハで決まりとでも言うのか。
しかも、ピンクでサイケな。
「だとしたら…いったい何を買いに」
「「ドーナツ福袋」」
「やっぱそれかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
ミスド大人気。
735Roseman ◆QXQSREsB9Q :2010/01/13(水) 03:00:54 ID:aV3VDV+G
「思えばお前ら…いや何だろう」
「どうした?何か気になるのか?」
「いや…こう何だかさ…」
「早く言えっつーの、てか引き延ばしとかマジウザいんだけどwww」
ウザいのはお前だよ!
「やっぱり…足りないんだよな」
「「足りない?」」
そうだ。
足りないのだ。
ドリフでいえばいかりや長介が。
ダチョウ倶楽部でいえば肥後さんが。
TOKIOでいえばシゲさんが。

「……ギロチンカッターだ!」
「「「ギロチンカッター(故人)?」」」

「…何を言っている、眷属よ」
「…てか、意味フじゃね?」
明らかに僕をからかう態度。
「…何がおかしい」
「それは……」
「だって………」
「だから何――」


「「そこ」」


「……こんにちは」
「――――はうわっ!?」
志村後ろ!
736Roseman ◆QXQSREsB9Q :2010/01/13(水) 03:01:21 ID:aV3VDV+G
「あ、いや、間違えました。では改めて、明けましておめでとうございます」
「いやいやそういう問題じゃないから!」
「何?何か問題でも?」
「いやいやお前死んだはずだろ!」
「はい?まあその通りですが」
「じゃあ何でこんな所でドーナツ買い求めてんだよ!」
「それはまあ……色々と」
「何だよ色々って!」
お前は幽霊か!
「ちなみに小学生の幼女さんとは知り合いですので」
「何か変な所で話繋がっちゃってる!」
「照れ屋少女は僕の所のシスターです」
「いやそれ作品違うから!」
もはや謎のフィールドワーク。
「ほら、そんなことを言っているうちに開店しましたよ?お買い求めにならない
のならば僕が」
「まてい!」
「いきなりどうした忍!?」
「おやおや、これはこれは」
「貴様ら…儂のドーナツを奪いに来たのじゃな」
「ほほう…これは随分と小さくなりましたねアンダーブレード、心も身体も!」
「貴様…この自慢のロリ体形を馬鹿にするとは……許さん!」
自慢するな!
そして心は小さくていいのかよ!
「それはこちらも同じですっ!」
うわー。
何か超絶バトルの予感がビンビンするー。
妖怪レーダー、バリ3。
「おい待て!二人とも落ち着け!」
「悪いがあるじ様、しばらく口を挟まんでくれるかのう」
「そうです、これはドーナツわ賭けた『聖戦』なのですから」
「わかったわかった!だからお前らミスドの前で火花を散らしたり武器を取り出し
たり変化したりするな!」
店員さん怖がって逃げ出しそうじゃねえか!
737Roseman ◆QXQSREsB9Q :2010/01/13(水) 03:04:11 ID:aV3VDV+G
本当はもっとクオリティ高かったんだけど…新年とほぼ同時にデータ消失の憂き目にあい、今年オワタ(AA略)
でもみんなの半裸待機を思うと復活させようと思って…質は落ちたけど

まだまだ続くお
738Roseman ◆QXQSREsB9Q :2010/01/13(水) 03:04:55 ID:aV3VDV+G
そして、ドーナツを大量購入したはいいが忍に『あるじ様にはD―ポップのチョ
コしかやらん』と言われて新年早々凹んで家路につこうとしていた僕。

「あら」
「よう」
僕は、戦場ヶ原ひたぎと出会った。

「あの…ひたぎさん……」
「はい?」
「一言……いいですか」
「いいわよ、でも正直、私としては新年早々素人童貞阿良々木くんのつまらない
セリフを聞くことなんて苦痛でしかなくて『あー今年もこんな感じで過ぎていく
のかー』みたいな陰鬱とした気分に陥りたくないのだけど」
「僕のほうが陰鬱になりそうだよ!」
明けまして暴言(口を)、戦場ヶ原ひたぎ。
「で、一言って何よ、早くしなさい。でないと明けるわよ」
「何をですかひたぎさん!」
もはや意味不明。
「じゃあ、言わせてくれ」
「ええ、いいわよ」

「すごく――――――――綺麗だな」

ぽっ、と戦場ヶ原の顔が赤くなる。
そうなのだ。
戦場ヶ原ひたぎは今、
赤を基調とした振り袖。
上に掻きあげた日本髪。
つまり―――和装なのだ。
739Roseman ◆QXQSREsB9Q :2010/01/13(水) 03:05:23 ID:aV3VDV+G
「阿良々木くんにそんなことを言われるなんて……一生の不覚、今すぐ井戸に飛
び込んで皿を数えたいくらい」
「お前はお菊さんかよ!」
新年早々縁起が悪いわ!
「もう初詣に行けないわ」
「いやそこ普通は『もうお嫁に行けないわ』だから!」
「流石は僕の娘だ、阿良々木くんもきっと褒めてくれると思っていたよ」
「いつからいたんですかお父さん!?」
めっちゃナイスミドル!
「…なんちゃって」
「今ボケたんですかお父さん!?」
やべぇ、高度すぎてどこがボケだかわからねぇ!
「ひたぎは僕の娘だ、振り袖を着て可愛くないわけがない」
「もう、お父さんたらっ」
「そして暴言も世界一だな、僕の娘なだけのことはある」
「もう…おだてても何も出ないわよ?」
「今おだててたの!?」
何だこの親バカなやりとり。
親子そろって、何なんだ。
740Roseman ◆QXQSREsB9Q :2010/01/13(水) 03:05:50 ID:aV3VDV+G
「じゃあお父さん、ここからは若い二人に任せて、よろしく」
「ああ、そうだな」
と言って、元来た道を戻る戦場ヶ原父。
「おい戦場ヶ原、お父さんはどうして…」
「忘れ物よ」
「でも…初詣に忘れ物って……」
「忘れ物よ」
「……わかった、だからその綺麗に彩られたかんざしを使って僕の左の眼球をえ
ぐり貫こうとするのはやめてくれひたぎさん!」
明けましておめでとう(眼球に穴が)。
741Roseman ◆QXQSREsB9Q :2010/01/13(水) 03:10:27 ID:aV3VDV+G
そして、僕らは家の近くにあるそれなりの大きさの神社に初詣に来ていた。

「おや、これはこれは阿良々木先輩に戦場ヶ原先輩ではないか」
「よお、神原も初詣……ってうぉっ!?」
「ん?ああこの衣装か、家を出る前おばあちゃんが着ていけと言ったのでな」
「やべぇ…すげぇ……」
可愛い。
すげぇ可愛い。
振り袖姿の神原、むっちゃ可愛い!
こいつにこんな女の子チックな服が似合うとは。
恐い。
とても恐い。
恐いくらい、可愛い!
「うん?どうしたのだ阿良々木先輩?まさか私の振り袖姿を見て新年早々卑猥な
妄想が止まらないのか?だとしたらお任せいただきたい、私はいつでも阿良々木
先輩との新年初○○○の準備はできている」
「いやそれ新年じゃなくても初だから!」
てか新年早々下ネタ全開かよ!
「よく似合っているわ、素敵よ神原」
「いやいや、戦場ヶ原先輩こそ素敵なお姿ではないか、また惚れなおしてしまい
そうだ」
「ありがとう神原、私も神原の振り袖姿が見れて嬉しいわ」
「いやあ、照れてしまうではないか戦場ヶ原先輩」
「いいのよ、存分に照れて、存分に甘えて、存分に愛しなさい」
――そして、二人はすっと互いを抱き寄せる。
「神原……」
「戦場ヶ原先輩………」
「わかったわかったお前ら二人の振り袖姿がとても綺麗なのは認める、だからと
いって新年早々お互いの帯に手をかけてほどきあおうとするのはやめろ!」
「「えー」」
「『えー』じゃない!」
もう、背景が百合だらけ。
742Roseman ◆QXQSREsB9Q :2010/01/13(水) 03:10:53 ID:aV3VDV+G
「まあ、私神原としてはらぎ子ちゃんの振り袖姿が見たかったのであるが仕方あ
るまい、来年の初詣まで持ち越すとしよう」
「またそのネタかよ!」
来年も未来永劫着ねえよ!
「あら、じゃあ阿良々木くんにこの後私の振り袖を着せてあげてもいいのよ」
「丁重に辞退させていただきます!」
どんなフェチ気質と思われているんだ僕は。
「そうか、阿良々木先輩は腰帯派ではないのか、では私と戦場ヶ原先輩のあられ
もない淫らなうなじを今からここで披露させていただこう」
「やめてとめてやめてとめてアッ―――――――!」
743Roseman ◆QXQSREsB9Q :2010/01/13(水) 03:11:27 ID:aV3VDV+G
そして神原の方は絵馬を猫いてくるとか何とか言ってその場を去り、僕と戦場ヶ
原は本殿で一年の祈願をすませ、おみくじを引いていた。

「…あら、大吉だわ」
「…僕は末吉」
「とても阿良々木くんらしい結果じゃない、新年早々相変わらず落胆させてくれ
るわ」
「落胆してるのは僕の方だよ!」
これならいっそ大凶がよかった!
「さて、どうせ阿良々木くんのことだから末吉なのに書いてある事は『待ち人:来
ず』に始まる大凶同然の戦いを繰り広げているのでしょう」
「そんなに悲惨なおみくじなんて神社が作らねぇよ!」
いっそ大凶って書いてくれ!

「……いやでも戦場ヶ原、そうでもないぞ」
「…え?」
「ついでにお前のも見せてくれよ」
「…いやらしい事を考えている目つきね」
「考えてねぇよ!」
どうしてこの状況で!

「…ふーん」
「何よ、思うことがあるなら早く言わないと瞼綴じるわよ」
「それは勘弁……」
漢字違ぇよ。
またホチキスか。
「で、阿良々木くん、何か面白いことでも書いてあったのかしら?」
「ん?ああ、あったよ」
「…期待外れね」
「何がだよ…」
どこに期待されてたんだ、僕は。
「いや、ここは珍しいなー、って思って」
「どこよ」
「ここの所、だってほら」
といって、僕が指差したのは「恋愛」の項目。

「……あら」
「だろ?」
「………そうね」
「な?」
「……うん」


―――僕と戦場ヶ原のおみくじの「恋愛」に書かれていたこと。
僕と戦場ヶ原のこれからの「恋愛」について占われたこと。
こんなこと、あるのだろうか。
いや、今ありえたから、きっとありえのだろう。
計らずしも、二人とも同じ内容であった。

おみくじに書かれていた内容。

それは――――――――――
744Roseman ◆QXQSREsB9Q :2010/01/13(水) 03:11:51 ID:aV3VDV+G
そして僕らは適当に合格祈願の絵馬をかけ、人の混みいる神社を抜けだし家路へ
とついた。
「なあ戦場ヶ原、一つ聞いていいか?」
「何かしら阿良々木くん?」
「お前、初詣で何を祈願したんだ?」
「……言わなければいけないのかしら」
「え?いや、言いづらいことだったら別にいいんだけど」
「そうじゃないわ、私が言いたいのは、わざわざ言う必要性があるのか、ってい
うことなのよ」
「あ……」
そうだ。
そうなのだ。
言う必要性など、ないのだ。
僕達二人には、わかりきったことなのだから。
「ちなみに阿良々木くんは何を祈願したのかしら?」
「僕?僕は……言わなきゃダメかな」
「別にいいのよ、どうせ私と同じでしょうから」
「……そうだな」
「ええ、きっと―――そうよ」

僕が初詣で願ったこと。
きっと、戦場ヶ原もわかっているのだから。
僕も、わかっているのだから。


―――――お互いに、同じ願いだから。
745Roseman ◆QXQSREsB9Q :2010/01/13(水) 03:23:51 ID:aV3VDV+G
鳥あえず、うpたぜ。
はっちーやラスボスが出ていないのは友人からのリクエストで書いた作品だからだぜ。
まだまだ他にも書き溜めてたランタンもあるので、うpしていきたい所存です。

>>706
がんばれ!なら漏れがユーに怪異のお題を提供してやる!
・アリ→戦場ヶ原
・アリマキ(アブラムシ)→アクセル木
あとは、わかるな?
自分も書きたいけどまずランタン終わらせたいっていう
746名無しさん@ピンキー:2010/01/13(水) 03:51:23 ID:aV3VDV+G
>>745
撫子希望
思ったけど、原作中の怪異って本当にあるのか?
西尾が想像したのとかもあるんちゃうん。

悪魔のバフォメットは雌雄同体=両刀使いの神原
747名無しさん@ピンキー:2010/01/13(水) 04:01:51 ID:jV+5fGm/
ないだろう。と言うか著名なモノ、人口に膾炙したものとしては無いと思われる(らしい)。
神原が「勘違い」した方のは、確かに「あり」だけれど、レイニイデビルがああ言ったものでは
ないらしい。
猫も蟹も蝸牛も蛇も、相当”オリジナル性が高い”んじゃないの。
748名無しさん@ピンキー:2010/01/13(水) 04:36:33 ID:qjB2H06X
レイニーデビルは河童と雨合羽をかけた洒落じゃないかな
あと余接は諺の「蟷螂の斧」とエンプーサっていう蟷螂の妖怪を組み合わせて着想したと推測してる
たぶん他のもなにかしら元ネタがあるような気がする
749名無しさん@ピンキー:2010/01/13(水) 11:13:27 ID:kqnFl1kg
>>745
乙!
会話が原作読んでるみたいだったw
GJ!

ただ>>743の絵馬は猫いてくるんじゃなくて
描いてくるものかと
細かいけど一応
750名無しさん@ピンキー:2010/01/13(水) 19:13:41 ID:Q0JYQDiE
>>745
GJ!吸血鬼ハンターが三馬鹿になってて笑ったw
オチも綺麗に終わってて良かったよ
751Roseman ◆QXQSREsB9Q :2010/01/14(木) 04:30:39 ID:oxsnnvIZ
>>749
うむ、よくぞ気づいてくれた。
名無し先輩の目ざとさには敬服するばかりだ。

>>750
実はまだ終わってない
続き…てか結びはまた
752名無しさん@ピンキー:2010/01/14(木) 18:24:21 ID:0bBzqQzw
ああ、なるほど、おっぱいか。
753Roseman ◆QXQSREsB9Q :2010/01/14(木) 18:37:09 ID:oxsnnvIZ
>>752
残念ですが、羽川サマはランタンのみ登場です。

で、ニューイヤーの後…いや、当日談。

後日談というか、今回のオチ。

忍のドーナツ戦争も終わり、戦場ヶ原との初詣もクリアした僕を家で待ち受けて
いたのは、最悪な事に二人の妹達だった。
「兄ちゃん!いっしょに初詣行くぞ!」
「あとお年玉もちょーだい!」
「……………………………」
何なんだ、新年早々兄貴とその財布イジメか。
今年もこいつらはこんな調子なのだろうか。
ああ、今年一年間も心配だ……。

そして妹達に脅されお年玉を渡していなされるまま三人で先程と同じ道を辿り初
詣に行き、二度目の祈願と二度目のおみくじを引く。

「やったー大吉だぜ!」
「私も大吉!」
「………また末吉」
本当に何なんだ。
しかも僕以外みんな大吉かよ。
今年も散々な一年になりそうだ。

「ところでお兄ちゃん?」
「ん?どうした月火ちゃん」

「―――今、『また』末吉って言ったよね?」
754Roseman ◆QXQSREsB9Q :2010/01/14(木) 18:38:03 ID:oxsnnvIZ
「…………しまった!」
「んふふー?んふふー?」
「な…何だよ月火ちゃん」
「いやーね、お兄ちゃんったら、新年早々妹達をさし置いていったい誰と初詣に
なんて行ってたのかなー、って思って」
「そ……それは」
「んふふー?別に言いづらかったらいいんだよー?」
「いや…言えって強制してるだろお前」
「えー何?聞こえないなー?」
「無視ですかそうですか!」
汚い言葉はキコエナーイ。
「ねー火憐ちゃん、そういえば今年まだキン肉バスターやってないよねー?」
「おう、そういえば…そうだな!」
「わかりましたわかりました全部白状します君達のお兄ちゃん阿良々木暦は新年
早々噂の彼女さんと二人で初詣に行ってきましたこれで以上ですお願いだから許
して下さい」
僕はいつのまにか姿勢を変えていた。
地に跪き、頭を深々と下げている。
土下座の、姿勢だった。

「ふーん…………」
「ど……どうですか、月火さん」
さん付け。
実の妹に「さん」付け。
この上なく、情けない。
最高に、情けない態度だ。
「へーえ……………」
「も……もしや」
無罪放免。
さすれば―――――

「火憐ちゃん、新年初バスターの相手が決まったよー」
「死んだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
死刑判決。
月火裁判所、これにて閉廷。
755Roseman ◆QXQSREsB9Q :2010/01/14(木) 18:38:28 ID:oxsnnvIZ
「おーし任せろ兄ちゃん、今すぐ楽にしてやるからな」
「いやもう十分楽ですから十分楽ですから結構ですお願いします!」
「まさか新年初バスターが兄ちゃんになるなんてな、イメージトレーニングをし
てきた甲斐があったぜ」
「そんなことしてたのかよ!」
てかイメージで何とかなるものなのか、キン肉バスター。
「よーし兄ちゃん、男ならそろそろ覚悟を決めな」
「嫌です!決めたらもう最期な気がします!」
主に人生的な意味で。
「じゃあいくぜ兄ちゃん、せーのっ!」
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
756Roseman ◆QXQSREsB9Q :2010/01/14(木) 18:39:02 ID:oxsnnvIZ
「大変だよ火憐ちゃん!」
「ん!?どうした月火ちゃん!」
「ほら、向こうで酔っ払いが暴れてる!」
「おう!こりゃ大事じゃねえか!」
「新年初仕事だよ!」
「わかってるぜ!」
「「ファイヤーシスターズ、出動――――!」」

「……ふう、何とか助かった」
「かかかっ、今年も波瀾万丈じゃのう、あるじ様よ?」
「忍……」
そうなのだ。
年が変わったからといって、僕が変わるわけではない。
いつも通りの、日常が始まるだけなのだ。
今年も、こんな感じで過ぎていくのだろうか。
去年一年、色々あった。
吸血鬼になったり。
蟹を拾ったり。
蝸牛と出会ったり。
猿とケンカしたり。
蛇を捕まえたり。
猫に迫られたり。
蜂に絞められたり。
鳥に振り回されたり。
今年もまた、僕は怪異と出会い続けるのだろうか。
でも、それでいいかもしれない。
それでも、楽しい日常が送れることに変わりはないのだから。
それで、いいのだろう。
僕が、一人で納得しよう。


みんな、明けましておめでとう。
今年も、よろしく。



ひたぎニューイヤー 完
757名無しさん@ピンキー:2010/01/14(木) 18:41:06 ID:qKxG39e0
>>707
GJ!
携帯から読めないのが難点だな
758Roseman ◆QXQSREsB9Q :2010/01/14(木) 18:43:18 ID:oxsnnvIZ
以上、新年ネタはおしまいです。
ランタンは今撫子攻略中だけどなんかイタい娘になっちゃった…。
サンプルをバサ姉と共にまたうpします。

>>730
がんばれ!章変えリセットとかしたらふんどし+ドリルの火憐ちゃん呼ぶぞ!
759名無しさん@ピンキー:2010/01/14(木) 18:47:14 ID:0bBzqQzw
GJ
三馬鹿トリオワラタw
そして暗躍する忍野にもw

おっぱい=羽川という図式は、もはや化物語関連では
常識と言えるのだろうか(いや、言うなよ)。

ちなみに、キン肉バスターは、実際にプロレスの試合でも
使われ、かける事が可能な技の一つです。
よって、イメージで何とかなります。
ただし、アニメや漫画のようなかけ方は、相当首が
丈夫な人でないととんでもない事になるし、自分の腰にも
相当な負担がかかってしまうので、めったにされません。

とーりーびーあー。

しかし、最後なんか微妙に爽やかに締めやがってw
760名無しさん@ピンキー:2010/01/15(金) 12:26:54 ID:sj6lQi/e
戦場ヶ原さんが貝木に寝取られるSSまだー
761名無しさん@ピンキー:2010/01/15(金) 18:26:28 ID:/zzKTNb/
いやある意味寝取ったのはアララギさんだから
寝取り返しが正しいのでは?
762名無しさん@ピンキー:2010/01/15(金) 19:05:58 ID:fEDKVUUf
最近わっふるさんを見ないが携帯規制でも食らってるんだろうか
763名無しさん@ピンキー:2010/01/15(金) 21:37:18 ID:sj6lQi/e
>>761
だな
貝木のガハラ寝取りSSマダー
764名無しさん@ピンキー:2010/01/15(金) 21:39:18 ID:nVVLgqzc
NTR厨失せろ
765名無しさん@ピンキー:2010/01/15(金) 21:42:54 ID:4d3DCqph
>>707
何故か何回か落としそこなったけどやっと読めた。そしてワロタ
766名無しさん@ピンキー:2010/01/15(金) 22:39:23 ID:YJN+er3M
>>753
GJ!
やべぇ
新年ネタ良すぐる!

Rosemanさんは明るくて好きだ
ランタンも待ってるよー
767名無しさん@ピンキー:2010/01/16(土) 11:45:17 ID:P7pxtoHx
偽上巻の忍が火憐の熱を移す方法を教えるの躊躇しているのを見て、
肝心な所になると案外貞淑な千年処女の類なんじゃないかと思えてきた
(吸血鬼にとっての)そういう事も上のお口で一回のみだし

768 ◆BAKEWEHPok :2010/01/16(土) 14:19:38 ID:HQp9GAI9
規制解けたので投下します。

注意として、そこはかとなく寝取られっぽい展開です。 忍メイン
769 ◆BAKEWEHPok :2010/01/16(土) 14:20:00 ID:HQp9GAI9
影騙(かげがたり)

ある冬の深夜二人の男女が交じり合ってお互いを求め愛し合っていた。
「戦場ヶ原……!」
「阿良々木くん……!」
戦場ヶ原ひたぎの部屋の中高まるばかりの情欲は
二人で渦巻き合いどんどんと上り詰めていく。
けれども影の中でどこかつまらなそうに、それを見ている幼い少女がいた。
「こうも毎日毎日、盛りおって!儂の事も考えぬか!」
阿良々木の影の中で忍はあるじから送られる欲しくもない一方的な快感に爪を噛んで苛立っている。

心は醒めているのに体は不必要に快楽を得てそのアンバランスさは一種拷問のようだ。
「んぁっ!……あるじ様は儂と、ぁあぁっ、感覚が繋がっている、んぅっ、のを忘れておるのか……」
性感に身悶えながら絞りだすように忍は呟く。
戦場ヶ原の柔らかな身体と抱き合う感覚が伝わってきて
ありもしない男性性器から強制的に快楽を受け取らされて寝転びながら喘ぐ。
「くぅっ……儂をほっといてツンデレ娘とばかりっ…………!」
影の中でゴロゴロと転げ周りながら押し殺せない怒りを洩らし続けた。
「何が受験勉強じゃ!ものの数時間でやりまくりおって!」
地面をドンドン叩きながらギリギリと歯軋りをして
「何がこれが解けたら阿良々木くんのお願いなんでも聞いていいわよじゃ!」
金髪を掻き毟りながらキーと奇声を上げた後
「しかもそれでやる気になるあるじ様もあるじ様じゃ!」
立ち上がって何故か走り回る。
「見せ付けおってっ……!儂がいるのにラブラブな所を見せ付けおってっ……!んぁぁぁっ!」
走ってる最中強い快楽に襲われ勢いよく転ぶ。
「んぅぅぅううぅぅっっっ!」
忍は自らの股を抑えながら嬌声をあげてしまった。

「またイカされた……ツンデレ娘の身体でイカされおった……」
戦場ヶ原とのセックスで阿良々木は射精したのだ。
それは忍にとってあるじ様を独占している憎たらしいツンデレ娘の
身体で間接的にとはいえイッてしまったという事なのだ。
「情けない……怪異の王ともあろう儂がこうも小娘にイカされるなぞ……」
厳密にはイッたのは阿良々木なのだが送られる快感には違いがない。
毎日のように戦場ヶ原を抱きキスをしてセックスをして高めあった感覚を身体に覚えこまされてしまっていた。
「この所あるじ様は全然お喋りしてくれないしのう………………
 お風呂で髪も身体も洗ってくれないし……ミスタードーナツもご無沙汰じゃ……
 幼児じゃあるまいし遊んでくれとは言わないがほおっておきすぎじゃなかろうか…………うっぐすっ」
さめざめと忍はすすり泣く。
770 ◆BAKEWEHPok :2010/01/16(土) 14:20:21 ID:HQp9GAI9
けれどもそれ以上に別の部分が疼いて泣いてしまっていた。
「物足りないのう―――」
外界では性交を終えた二人が抱き合って眠っている。
だが忍のほうはイッてしまったとはいえあそこを手付かずでほおっとかれてるも同然だ。
心と身体の寂しさを少しでも埋めようと左手でそっとワンピース越しに胸を撫でる。
「ひゃぅっ!」
とても小さいのに硬くしこった乳首から甘い電流が走った。
「こんなにも凄いのにあるじ様は儂のちっちゃいおっぱいをさわってはくれぬのか……
 貧乳はステータスと言うじゃろうに。大事なのは大きさじゃなく感度なのじゃ」
愚痴りながら小さい手で薄い胸をくすぐる。
「うっ、んっ……はぁっ…………」
優しく指でさすってじっくりと性感を高めていく。
震える身体から肩紐がずれ落ちて、なおすのももどかしく直接柔い胸を指の腹で撫で続けた。
「はあっ…………もっと……」
目を瞑り愛しい男を想って忍は自慰を続けた。

「あるじ様……こっちもしてほしいのじゃぁ……」
右手をあそこに触れさせるとトロリとした蜜がねばって吸い付き
つぷりと指を沈ませると頭からつま先まで伸び上がるほどの激感が忍を襲う。
「んあぁあぁあああぁぁぁ…………っ!」
ビスクドールのごとき白く小さい指で幼い秘裂をじゅくじゅくと掻き混ぜた。
「あるじ様……!あるじ様……!あるじ様ぁ……!」
指を未熟なすじに沿って滑らせる。
興奮と快楽で動悸が激しくなり白い肌が血色よくピンク色に染まっていた。
逆の手で乳首を引っ張ると脂肪の薄い胸がわずかに揺れ
右手をすじに沿わせて疼くあそこを慰める。
「あぁ…っ!、んん…っぅっ!、はあぁ…!」
小さい指が性器に挿入されてぬるり受け入れていく。
幼裂がきゅっとしまり、トロトロの蜜で指は濡れてさらに飲み込まれた。
そうして気持ちいい部分を探して擦り付ける。

忍は幼い身体を震わせ快楽を貪りながらも、ふと目を開けると
阿良々木と戦場ヶ原が抱き合って眠る光景を見てしまう。
くしゃっと泣き出しそうになる。
「うぅうっっううぅ……」
いや実際に泣いてしまっていた。
身体は気持ちいいのに心は傷と埃だらけの重たい置物になってしまっている。
「さしずめ影の中は倉庫といったとこじゃ……寂しいのう…侘しいのう……」
泣きながら自らを慰めていた。
その傍らひょこんと影の地面(?)が盛り上がった。
忍は気づかずに両手を自らの肌と触れ合わせている。
771 ◆BAKEWEHPok :2010/01/16(土) 14:20:43 ID:HQp9GAI9
影は盛り上がると少しずつ形を変えて人の造形を象っていく。
だらんとゴムのように伸びた部分が引き締まり手のように
地面と一体化してた所が千切れて足の形に
上部の丸が精密に人の顔と表情を。
できあがったその姿はどこから見ても阿良々木暦その人であった。
肌の色が若干浅黒くいかにも偽者っぽい雰囲気を醸し出している。

「あるじ様ぁ……もっと激しく……」
その言葉に誘われたかのようブラック暦は忍へのしかかっていた。
「ひゃっっっ!な、なんじゃぁ!?」
黒ずんだ肌の暦が忍の身体に触れる。
「ふぁっっ!」
少女の手と違って男の無骨な手は繊細さとは裏腹の強い刺激で責め立てる。
手荒い快感に耐えながら、あるじ様が影の中にいるというありえない事態に忍はすぐ思いあたった。
(これは物質創造能力が勝手に発現しておる!儂の無意識が
 あるじ様の姿を取って儂を満たそうと慰めようとしとるのじゃ!)

心中を理解しているかのよう暦は頷いた。
そうして小さなあそこへ触れようと手を指し出すのを忍は止める。
なんで止めるんだと暦は首をかしげた。
「ば、馬鹿にするでない!幾らちょっとぐらい寂しいとはいえ
 ……いやちょっとどころではなく泣いちゃうぐらい寂しいのじゃが!
 それでもあるじ様の偽者を使って自慰などできるものか!」
わずかな自省と誇りを持って暦の姿をした無意識に抵抗する。
それが忍なりのあるじ様への想いでできた矜持であった。

「…………」
腕を組みどうしたものかと思案するようなポーズをとる。
そもそも無意識では忍が望んでいるから現れたのであって忍が慰められたいのは事実だ。
今は少しばかり拒否感があるだけでこのまま強く抵抗を続けていると
忍はいつかその強度に耐え切れず心が壊れてしまう。
ほんのささいな一押しで崩れてしまうささやかな想いを断ち切ろうとしゃべりかけた。
「なあ、忍、無理するなって。そんな泣き顔見てられるか」
それは紛れもなく阿良々木暦本人の声と口調で心配そうに顔を曇らせる。
「やめい!喋るな!あるじ様はそんな卑しい顔をしておらぬわ!」
「いや僕って忍の想像から創造されてるから忍からするとほぼ本人なんだけど」
「五月蝿いわい!早く消えてしまえ!」
772 ◆BAKEWEHPok :2010/01/16(土) 14:21:23 ID:HQp9GAI9
断固として拒否をし続ける。そうやって否定するのも心の奥ではあるじ様を
求めている事をわかっていて、理性が耐え切れない事を本能的に理解しているからだ。
だから消えろと思っていても消せない。本当は消したくないし抱いてほしくてしょうがないから。
「お前、一度鏡見ろ。酷い顔してるぞ。それこそあるじ様が見たらなんて言うか」
わざと偽者のように振舞うと忍は慌てて鏡を創造して自分の顔を見る。
涙で潤んだ金の瞳はわずかに充血して、絹糸のような金髪は汗で身体に張り付いている。
頬に触れた手は先ほどまで幼裂を弄くった事で熱く火照っていた。
すかさず忍を背後からぎゅっと抱き締める。

「……!?離せ!離さぬか!」
両腕にすっぽり収まったまま暴れる忍へ囁く。
「僕はお前を助けたいんだよ。SEXしようなんて言わない。寂しいならこうしてるだけでも落ち着くだろ?
 お願いだ忍。僕に助けさせてくれ。泣いているお前を僕に見させないでくれ」
強く抱き締めると暴れる力は少しずつ弱くなっていき
抱擁に抗っていた身体は迷いと葛藤でほどなく大人しくなった。
「ずるいのじゃ…………」
そう呟いた忍は僕の胸板に体重を預けてゆっくりと息を吐きしばしの沈黙が流れる。
「不思議じゃのう。本当にあるじ様に触れておるようじゃ」
「っていうか本物も同然なんだって」

忍の物質創造能力が必要以上に精巧なせいで肉体も心もそれなりに本物のはず。
「そのわりには儂との共感覚はないようじゃな」
「それを言われると辛い」                  ・
忍が望んでいない事までは再現できない。戦場ヶ原と僕のSEXで嫌になったのだろう。
「ふん、まあよい。儂はまだ認めたわけじゃないぞ。……だがまあだっこぐらいなら許してやろう」
わざとらしいぐらいのツンデレ。まあこういうのも悪くはない。
「だいたいじゃ。なんで儂をずっとほおっておくのじゃ。影の中で体育座りしたまま一日過ごす気持ちがわかるか?」
「ごめんな。勉強に夢中だったよ」
「ツンデレ娘とばかり乳繰りおって。儂のほうを抱こうとは思わんのか?」
「うーん、わりと一途なんだ」
8歳児はそう抱けないだろうなと思うけれど。
「それにじゃ…………」
忍の愚痴は続いていた。

話しは終わり目を瞑って腕に収めた忍をぎゅっと抱き締めながら、ただ安らぎのひとときを過ごす。
子供の体温は高く腕の中で凄くあったかい。
忍も抱き締められながら僕の手に自らの手を合わせてゆったりしている。
時計はないけれど長針が四分の一も回った頃だろう。
落ち着いていた忍の吐息がどこか甘い香りを漂わせて吐き出された。
「……はぁふぅ…………おまえ様は儂が欲しくないのか?」
流し目で僕を見ながら悩ましげに問いかけて、吐息には隠し切れない期待が含まれている。
「そりゃ欲しいさ。抱き締めてるより先もしてみたい」
腰を動かすと忍の背中に僕の大きくなったモノが擦り付く。
773 ◆BAKEWEHPok :2010/01/16(土) 14:21:44 ID:HQp9GAI9
「んぅっ!そ、そうか、それでは仕方あるまい。お前様が儂を助けたいというのに褒美ぐらいくれてやらぬとな」
まるで自分に言い聞かせるみたいに呟いた。
「どれ、貸してみい」
忍が振り向くとそそりったモノが視線に晒されてピクピクと動いた。
「おうおう、元気じゃのう。どうじゃ、儂の身体に欲情しおったか?」
無言で頷く。
「しょうがないのう、ご褒美をやろうぞ」
物欲しそうな目をキラキラさせながら言う。
忍のほうが欲しいんじゃないかなんて僕は言わない。
あくまでもご褒美をあげないとしょうがないという理由が女には必要なんだ。
僕としては普通に甘えてくれたほうがいいんだけれど。

忍はちっちゃな口を大きく開いて亀頭を口に含んだ。
「んあっ……ぱくっ……」
ヌルっとした熱い感覚で身体が震える。
ミニチュアサイズの口には僕のモノがみっちり口腔につまってしまってほとんど動かせない。
「大きいのう……ぴちゃっ!じゅじゅじゅっ!ぐじゅっ!ぶっぶぶっうぅう!」
けれど忍は唾液をたっぷり乗せた舌で下品なほどの音を立て舐め回す。
咥えた亀頭で唇がぷくっと盛り上がりもごもごと動いてやわく締め付けてきた。
「んぅぅ、ふぅぉっ、んぉっ、ふっ、ふっ、れおっ、んぉ、れろっ」
小さい咥内のさらにちっちゃい舌が鈴口をほじくりかえすように刺激してくると腰が砕けそうになる。
「んっんっ……我慢せんでいいぞ、ちゅぷっ、好きに出してしまえ」
忍は唇を離して舌先だけで僕をイカそうと執拗に責め立てた。

首と舌が同時に動いてねっとりとまとわりつき、緩く押し込まれた舌先で尿道をほぐされる。
かと思えば尿道を犯すように強く押し込んできて激しい快感に襲われる。
幼く愛らしい少女の忍が股間にひざまずいで奉仕する背徳感と
可憐な唇からピンクの舌がのぞいて僕のモノを丹念に
それでいて激しく奉仕する視覚的刺激が快感と合わさって絶頂へと導いていく。
瞬間、今までにないほど深く舌先が尿道へ入り込み怖気が走るような感覚とともに忍の舌へ白い欲望を解き放った。

「んぅぅぅぅううぅんっんっっっっ!!」
ちょこんとした舌に乗っかった肉棒が震えてビュクビュクと白く汚していく。
ドロリとした塊が断続的に発射されて咥内へ溜まっていく。
射精しながら亀頭を舌に押し付けると忍も擦り付け舐め返してくる。
震えを伴って射精は繰り返され全てを口内に出し切ってしまう。
忍は口の中が精液でいっぱいになって零れ落ちそうなるのを指でつまみ
ゆっくりと伸ばしながら味わって嚥下していく。
「んっ…………こくこく、んぁ、んふぅっ………………はぁー、なんて濃ゆい精を飲ませようとするのじゃ」
非難するような物言いのくせ喜色満面に笑う。
娼婦のような微笑みをできるのは少なくとも僕の周りには忍だけだ。
「まだまだやれるじゃ――――――ひゃぅっ!」
最後まで言わなくても忍のやって欲しいことはわかる。あくまでも僕は忍の無意識なんだから。
774 ◆BAKEWEHPok :2010/01/16(土) 14:22:05 ID:HQp9GAI9
忍を抱き上げ服をひっぺがし背中を向けさせお尻を持ち上げる。
「お、お前様!何をするのじゃ!」
すでに忍のあそこは自慰と僕のモノを奉仕していた事で濡れて蕩けて火照りきっていた。
「入れるからな」
返事もまたずに熱い幼裂に突き入れる!
「っはっっっ、うっ、ああぁあぁあぁぁ!」
忍はギチギチっときつく締まりながらも僕を受け入れてくれた。
「ひっ、つっっ……ぐ、あくっ、はっ!」
細い身体を固定し腰を使うと愛液がまとわりついて未成熟の襞が絡みつく。
「こんな……獣のように犯しおって……ふあぁっ!」
狭い膣内を押し上げられて台詞を途切れさせた。

「こういうのが忍はいいんだろ」
「は……あふぅ……あ……ふぁ……」
ゆっくりと引き抜くと忍の背中がぞくぞくと快楽に震わせてるのがわかる。
「そ、そうじゃ。もっと激しく……しておくれ」
全然余裕ないくせに、余裕ぶりやがって。
返事の代わりに肉棒を激しく抽送してやる。
「うあぁっ!あくっ、あっ、はっ、んぅっ!ひっ、ひあぁっ!」
感じすぎて力が抜け頭が沈みこみ広がるままの乱れた髪が勢いで揺れ動く。
吸い付くように絡みつく膣内が忍が感じているのを伝えてくる。
「んっ、んあっ!あぁあぁぁ!あ、あるじ様あぁぁっ…………」
「ほら忍イッていいぞ!」
子宮口に強く亀頭を押し付けた!
「ああぁぁぁああぁぁあぁあぁぁぁっっ!!」
歓喜の悲鳴が響き膣内がうねってキュンキュンと締め上げてくる。
手足が伸びきったまま身体全体が痙攣するように震えるとくにゃりとうなだれてしまう。
「あっ、はあっ、はあっ、はあっ」
息を荒げて舌を出す忍の頭を撫でるとそれで感じるのか中がキュッとまたうねった。

まだ勃っているモノで中を擦る。
「ま、待つのじゃ、少し休憩をっ……」
「待てない」
もっともっと忍を気持ちよくさせたい。忍で気持ちよくなりたい。
無意識か僕自身の意識かわからない欲求に駆られて
力無く垂れている両腕を掴み無理矢理起こして犯し始める!
抽送の勢いでがくがくと人形のように忍は揺れ続ける。
「ひゃぅんっ!んあっ!ああぁっ!」
涙を流して舌をさらけ出しながら喘いでいる。
瑞々しく柔らかいお尻と密着した股間から耐え難い快楽が
伝わってきてなんというかとにかく気持ちよすぎる。
「だ……だめじゃっ!も、もうっ!……あぁうっ!んぅっ!」
否定の言葉を無視する。
775 ◆BAKEWEHPok :2010/01/16(土) 14:22:27 ID:HQp9GAI9
僕と戦場ヶ原が愛し合った回数はまだまだこんなもんじゃない。
忍をそれ以上にいかせたなきゃなんのために僕がいるのかわからない。
掴んだ腕を揺すってもっと激しく忍と僕のを擦り合わせる。
「はうぅぅっ!あっあっ!んっ!くふぁぁぁっ!」
悲鳴をあげ未成熟な体が弓なりに反ってより強く膣内を締め上げた。
胸板が忍の背中にくっつきそうなほど腕をひっぱりそれと同時にモノを最奥まで叩き込む。
「んあっっっ!はひっ!あっ!ふぐぅっ!」
薄い胸が振動でわずかに揺れて、いたいけな乳首を振るわせた。
一突きごとに失神してしまいそうなのにそれでも忍は僕を気持ちよくさせてくれる。
僕で気持ちよくなってくれてる。
興奮してちっこい体を抱き上げて下から貫いた。
「きゃうぅっっぅっっっっっっっっっっ!」
忍自身の体重でがっちりと嵌め込まれたモノが今までに無いほど押し込まれて
イッてうねった膣内が僕を強く締め上げる。

忍は意識がどこかへ行ってしまって涙が零れ落ち虚ろな目をしたまま背中を僕にもたれかかせる。
腰を回して責めても吐息が零れるだけで反応してくれない。
「忍?まだいけるだろ?」
返事は返ってこず、どうやら完全に失神してしまったみたいだ。
腰を固定したままお腹に触ると挿入したモノでぷくっと膨らんで
忍を失神するほど征服してイカせた実感が沸いてきて堪らない。
膨らんだお腹をつつーっと撫でるとわずかに身じろぎをするので次は太ももを撫でてみる。
細い太ももは蜜で濡れてヌルッとした感覚と赤ちゃんのような肌触りが心地良く
ただ撫でているだけで幸せな気分になる。

「っん…………」
胸を両手で擦ると全然胸がないのに、わずかに指にかかった脂肪が少女特有の柔らかさを伝えてきて
つぶらな乳首を摘んでひっぱるとちょっぴり盛り上がって忍はビクッと震えて反応する。
「んぅぅあっ……はっ……ん…………」
両手10本の指の腹でぺったんこな胸全体を擦って脇から中心へ持ってくるように愛撫した。
左手の指で乳首をこりこりと弄びながらひっぱり、右手では少しだけ強めに揉んで絞るようにする。
「ふっ、あっ……ああぁ……ふっ、んっ、はっっ……」
吐息が乱れて呼吸が不規則になる。
反応を引き出すため胸をぐちゃぐちゃにいじって摘んで揉んで激しく刺激する。
荒々しくちっちゃいおっぱいを嬲り続けると虚ろだった瞳が少しだけ焦点が合ってきた。
忍を持ち上げるとズルリと入れたままだったモノが抜き出される。
「忍、行くよ」
「んぁ…………」
聞こえたか聞こえてないのかわずかに反応する忍へ
熱く湯気だつ猛りきったモノを全力で一気に叩き込んだ!
776 ◆BAKEWEHPok :2010/01/16(土) 14:27:34 ID:HQp9GAI9
「んああぁぁあっぁあぁぁぁぁぁぁっぁぁぁあああ!!!!!!」
「おはよう忍」
絶叫とともに忍は完全に目を覚ます。
強すぎる衝撃で意識が戻った忍は未だ貫かれたままに気づくと大きく泣き出してしまった。
「やじゃぁ〜〜〜!もうイカされるのやじゃぁ〜〜〜」
子供みたくマジ泣きだ。首をいやいやと振って大粒の涙を零してわんわん泣き喚く。
マズい。これは流石に罪悪感が沸いてくる。
でも、それ以上に吸血鬼の忍が無理矢理に責められて泣いちゃってるのは欲情を引き立たせるモノがあった。
「くっくっく、ダメだよ忍ちゃん。まだ終わってないから」
まるで僕が変質者みたいだけれど気のせいだ。
「うえぇええんぇぇええぇ〜〜〜!」
「大丈夫、もう忍はイカなくていいから」
「……ふぇ、もう苛めない?」
何故か子供口調の忍にうなずいてモノを抜き出すと泣き止んだ。
僕のほうを向かせて頭を撫でると少しだけ忍は微笑む。
「けどな。あと一回だけ僕をイカせてくれ」
「……ひうっっっっ」
「待て待て待て、もうアソコには入れないから。別の事でいいから。ほんと僕も限界なんだよ」
痛いぐらいきつい忍に入れてたから途中で辞めてしまうのは本当に辛い。
忍の無意識とはいえヤル事はやっておきたいのだ。
「う〜〜」
じわっとした涙目でこくんと頷いて僕を見上げる。
「あそこに入れないからさ、僕のほうにお尻向けて四つんばいになってくれ」

入れないって言葉を信じてくれたのか言うとおりにお尻を向ける。
桃尻とはよく言ったりするけれどこのお尻はまさにその通りだ。
小さめなお尻はセックスの名残で赤く染まった肌と相まって
大粒の桃を連想させてそれこそ果実のごとく艶立って潤ってる。
両手で撫でると柔らかくお肉が手に吸い付いてきて気持ちよく
全体を揉みながら触る手を少しずつ中心に持っていきピンク色をした窄まりに触れさせる。
「んにゃぁっ!しょ、しょこは……!?」
「いや、こっちでイカせてもらおうと思ってさ」
「ふっ、んぅっ……」
小さい粘膜を小指でくすぐるようになぞると、忍は縮こまるように未知の快感で身体を震わせた。
それでも俯きながら否定する。
「そ、そんなとこ入るわけないのぉっ……」
「忍のここはそう言ってないよ」
小指でそろりと触った。
「ひゃうっっ!」
爪が当たらないように縦の動きでくすぐりつつ、円運動を混ぜ皺をほぐすように弄くる。
「うっ、んっ、やぁっ、、むりだもん!」
納得できずにむずかっている忍を無視してすぐ下の幼裂から新たに滲み出る蜜をすくうと
約束が違うと涙目で口を三角にして睨みつけてくる。
777 ◆BAKEWEHPok :2010/01/16(土) 14:28:10 ID:HQp9GAI9
僕は素知らぬ顔で蜜を潤滑油にして小指をお尻にぐっと挿入した。
「ひぅ……っ!あうっ、あ、あるじ様の指が深くっ…………!うあぁあぁぁっっっ!」
ショックで忍は海老のように身体を反らして悲鳴をあげた。
「忍はほら怪異の王で伝説の吸血鬼だし、人間の変態みたいにお尻が気持ちよかったりしないもんな?」
いたぶるような問い掛けに忍は必死で答えた。
「そ、そうじゃ……儂は吸血鬼だし尻が気持ちよくなどならぬ……」
自分でも何の理屈にもなってない事はわかってるがプライドをくすぐるような物言いで嬲る。
耐える忍の中へ小指を根元近くまで埋めて回してひねって中の壁をひっかく。
「んふぅ、くぅぅっ、くはぁぁっっ、あぁぅうっ……!」
指の動きに合わせ忍は狂おしく身悶えて、何分も弄くっていると忍は息を荒げて苦しそうに哀願する。
「あるじさまぁ……もっう、ダメなのじゃ……んっぅ、は、はやく終わらせて……」

吸い付いてくるお尻から指を抜いた。
「んっあっ!」
指には一切汚れがない。排泄も老廃物も出ない吸血鬼だからだ。
「入れやすいように自分で開くんだ」
命令。僕は本当の僕ではないため忍への命令権は存在しない。
けれど忍は萎えそうな膝に力を入れ、お尻を上げながら僕の命令通り両手で外側に押し広げた。
窄まりがくぱぁと開いて肉色の内壁を晒してヒクヒクと蠢いている。
「入れるぞ」
お尻に先端が少しだけ潜り込む。
「あっ、ああぁぁぁぁぁあぁっっっっっ!」
忍は悲鳴を上げ排泄にすら使っていない清らかな所を貫かれる圧力に身体を強張らせる。
先端の膨らんだ部分がぎゅっと締め付けられた。

「うっあっ、はっ…………あるじ様の太い……っ!」
ちっちゃすぎるお尻からジリジリと絞られる感覚が先端から幹へと沈んでいく。
「はっ……はっ……はっ……はっ……」
桃尻へ飲み込まれていくモノがミチミチッと音を立て僕という存在を刻み付けていく。
「んっ、おぅ、おぅ、はっ、んぅ」
激感でうめく忍の腸内を敷き詰めていくモノのがついに根元まで収まって完全に埋まってしまった。
忍の全てを征服したという強い快感。幼裂とはまた違う入り口の強い締め付けが堪らないほど気持ちいい。
奥はとても暖かく直腸へ先端がハマって少しだけ堅い感触があった。
僕は抽送をしたい欲求を抑える。少しずつ動かさなければ傷つけてしまうからだ。
「全部入ったよ」
「ふ、ふかいっっっ!儂の尻穴が、あるじ様の逸物で――――ぐぅっ!」
苦痛と快楽に脂汗を流しながら答える忍。

直腸の奥まで貫いたモノをゆっくりと抜き、ゆっくりと押し込む。
「ふっんっ……はぁっ、んっ……ふっ、ふっぐぅ、はぁっ、はぁっ」
肉棒が飲み込まれるのに合わせて息を吸い込んで
抜き出される時にゆっくりと吐き出す。
抜き差しに合わせるように呼吸を繰り返し少しづつ初めての挿入に身体を馴染ませようとしている。
「気持ちいいだろ」
うつむいて顔を伏せたまま答えた。
「何故じゃ……?苦しいのにあるじ様のモノが入れられて抜けていくのが気持ちよくて堪らぬ…………!」
開いた毛穴から汗が吹き出て未知の快楽に酔う忍。
けれど正確には未知ではなく忘れているだけなんだ。
忍は四百年間ほどお風呂に入らずにいたように
五百年間排泄の必要のない吸血鬼になって忘れてしまっていたんだ。
排泄が気持ちいいというあたりまえの事実に。
778 ◆BAKEWEHPok :2010/01/16(土) 14:28:53 ID:HQp9GAI9
四つんばいのまま不安げに振り向く忍を背後から抱き締め囁く。
「気持ちいいのがあたりまえなんだ。もっと気持ちよくなってもいいんだよ」
「よいのか?このような所を犯されて気持ちよいなど変態じゃなかろうか……?」
「忍は変態なんかじゃない。気持ちよくなってなにが悪いって言うんだ」
横から唇にキスをする。
「むぅっ……ちゅっ、れろ、んっっむっ」
口づけに答えてくる忍のお尻の中を抽送するとわずかにとろみが出てきて
少しだけ強張った感じが弛緩し緊張が解けてきたみたいだ。
唇を離して抽送に集中する。
「んっ……あぁっ……はぁんっ……ひゃぅっ、あふぅ、んあぁ……ひぐぅっ!」
ゆっくりとした動きが速くなってきても苦痛の色はなく快感の声だけを上げ
ズルリとモノが出て行くたびに排泄の快楽で忍は身悶えた。
腸内を何度も突かれ柔らかくなってきた壁が子宮の裏側を叩いている快感。
抜き出される時はお腹に詰まったモノが無くなって開放される排泄の快感。
その快楽で繰り返し責められ忍は喘ぎ続ける。
「僕のを出すようにギュッとお尻に力を入れてみて」
「こ、こうか……」
わずかに奥から外側に中が蠕動してきつく締まりながら少しずつ抜け出ようとする。
僕はその圧力をじっと味わい半分ほど抜け出た所でつっこんだ。
「はっぅあぁっ……」
あっというまに力が抜けて根元付近まで入る。
「もう一回」
言うとおりギチギチと腸内が締め付けて異物を圧し出そうと健気に動き出す。
「あふぅっっっ…………」
そのたびに直腸まで埋め直してあげると悦びで甘い溜息を吐いた。

だらしなく舌をさらけ出して荒く息をつく忍の直腸を先端が深く貫いて埋まりギュッと絞められた。
その上根元までも括約筋でさらに強く絞られて二重の快楽が僕を襲う。
引き抜こうとすると、忍は身をよじって絞りだけではなく捻りによる
快楽を加えて僕を責めながら腸内に当たるモノの凹凸を味わうかのようだ。
「あぁっ、はっ……あるじ様の気持ちいいのじゃ……っ!」
たがが外れたかのようにお尻の快楽を求めて叫ぶ。
「どこが気持ちいいんだ……?」
「尻穴がよい……!あるじ様の太いモノで穿り返されるのが気持ちいいのじゃぁぁっ!」
躊躇ない返事で僕はますますいきり立って興奮し腰のスピードが速くなり激しい抽送を続けた。
内臓が引き出されて擦られる感覚に忍は悦び内臓を貫いて締め付けられる感覚に僕は酔う。

今度は入れたまま忍を仰向けにひっくり返した。足を抱きかかえると肩に届くか届かないぐらい小さい。
「ひゃぅっっ!んあぁっ、はぁっ、ふっぐぅ!」
一回転の衝撃で叫ぶ忍をさらに突き上げる。
とろみと粘り気で中の肉が少しまとわりついて擦れるのが気持ちいい。
忍は小さな乳首が勃起して大粒の涙が零れ落ちるほど感じ入っている。
熱を持った固い乳首を指で強く押し潰した。
「んにゃあぁあっっ!」
強い痛みと激しい快楽で悲鳴を上げお尻の中がギュッと締まる。
両手で乳首を引っ張って薄い胸を揉みしだくと性感でピンクに染まった肌が
力強い指の動きで赤く痣がついてしまう。
「ふにゅぅっっ!ふっあっっ!ひぅんっ!」
だが忍は幼い胸を痛みが伴うほど強く捕まれてもなお感じているようで
奥まで入ったモノで先端がひっかかるように動かすとビクビクと震えた。
779 ◆BAKEWEHPok :2010/01/16(土) 14:29:41 ID:HQp9GAI9
僕は軽い忍を抱え上げると体重を利用して責め立てる。
「ひっぐぅっ!うぐっ、はっ、あはぁあぁっ!」
小さな身体が腕の中で完全に収まって、まるでオナホール人形だ。
「あるじさまぁ…………」
忍は悦楽に蕩けてどこか遠くを見るように笑う。
息苦しくなるほど何度も何度も繰り返しお腹を埋められて一気に引きずり出されて
腸内を耕され掘り起こされる排泄の快楽に忍は溺れきってしまっていた。
五百年間味わったことのない、生物的本能に根ざした快楽に窒息してしまいそう。
かくいう僕のほうも臨界点をとうに越え、疼きを全て吐き出してしまいそうだ。
それを察知したかのように忍は抱き締められたまま身体を小刻みに揺らして腸内の摩擦係数を上げてくる。
「忍!出すよ!」
「儂の中にいっぱい――いっぱい!出しておくれ!!!」
押し付けるように強く抱き締め腰を突き上げて、忍の中に埋まったモノを解き放つ!
「ひゃぁあぁぁっ!あうああぁあっ、うぅうぅっああぁぁっっ!」
精液が玉袋から精管を通り激しい勢いで忍のお尻の穴へ吐き出されていく。
肉棒全体が脈動し震え続けて、小さな体内を白く塗りつぶそうと大量の射精が止まらない。
絶頂で身体が反り返りそうな忍を押さえ込んで注ぎ込むとその代わりに腸壁が動いて絞りだしてくるようだ。
完全に奥まで入り込んだモノは一滴たりとも外には漏れず全てを出し切ってしまった。
「っっふぅっんんっ、ふっはっ―――」
腕と胸板とモノの3点で挟まれた忍が押し殺された息を吐く。
そうして大量の射精は終りを告げた。

「あるじさま……口付けを………………」
忍はぼやけた瞳に涙を湛えたまま、見上げ舌を伸ばしてくるが
キスしようとするには体格さがあって唇が届かない。
僕は小さな頤に手を添えて真上を向かせるようにして唇を合わせた。
「んっ…………」
軽く唇と唇を触れ合うように。
「うっ、んっ、くちゅっ、んぁっ、ちゅっ」
舌と舌が絡み合い
「うっむっ、ふぁっ、んっ!んちゅぅ、ふぅぐっ!くちゅっ、んぅ!」
キスをしたまま下から何度か突き上げると舌が絡み合う口内で喘ぎ声を洩らす。
唾液が糸を引いて唇が離れた。
しばらく放心していた僕と忍はそっと横になりどちらとともなく抱き合いながら眠りにつく。

一ヶ月後
薄暗い影の中二人の男女が交じり合ってお互いを求め愛し合っていた。
「忍……!」
「あるじさまぁ……」
僕らの関係はあれからずっと続いている。
忍は影から出る回数が減り、あちらの僕との吸血でしか外界に出ない。
それに疑問を感じているようだが流石に影の中で偽者の自分と忍が交わっているなど想像もできないだろう。
そう、あくまでも偽者だ。
最初から僕は僕はではなく、偽者にもなりきれない、騙りにすらなっていない
忍の無意識から生まれた形だけをなぞった別の何かだったんだろう。
けれど忍はそんな僕でも必要としてくれるし満足してくれる。
あちらの僕には悪いが忍は僕のもので僕は忍のものだ。できればずっと、僕の、僕だけの忍でいてほしい。
イドでしかなかった僕がエゴを持つんだ。エゴイズムになることもある。きっとあちらの僕だって許してくれるさ。
忍と交わりながらふと天を見上げると、外の愛し合う恋人の仲睦まじい光景が瞳に映った。
780名無しさん@ピンキー:2010/01/16(土) 14:30:07 ID:HQp9GAI9
終了
781名無しさん@ピンキー:2010/01/16(土) 16:05:24 ID:6E9xvMPB
忍せつねぇ
でもえっちだ
GJ!
782名無しさん@ピンキー:2010/01/16(土) 23:14:54 ID:iaTXd//b
ありがたい
おもしろいな
783名無しさん@ピンキー:2010/01/17(日) 00:41:20 ID:lzdyyws7
この調子だと神原や撫子が想像妊娠しそうだw
784名無しさん@ピンキー:2010/01/17(日) 00:42:45 ID:eoDNMhzL
冬コミで買った同人誌と偽物語読んで火憐と月火SSが果てしなく読みたくなった
特に火憐、歯みがきプレイパネェ
785名無しさん@ピンキー:2010/01/17(日) 02:20:38 ID:6H/j9SEz
職人に超インスパイアされて蕩れも書いてみた。

なでこモノポリー

夏休み。
千石の家で二人でツイスターゲームを終えて一息ついた所。
僕は、千石と二人で次に何をして遊ぼうかと思索を巡らせていた。

001

「じゃあ暦お兄ちゃん、次はモノポリーだよっ!」
「わかった…わかったから」
だからせめて間接痛が治まるまで休憩させてくれよ。
こんなにハードだったのか、ツイスターゲーム。
テンション上がるぅ↑な千石は顔を息を荒げ真っ赤にして続ける。
「駄目だよ暦お兄ちゃん!戦士に休息は許されないんだよ!」
「僕は戦士じゃねぇよ!」
「戦死?駄目だよ暦お兄ちゃんは撫子の…アレを持ってれば…」
「ちょっと待て千石!アレってアレか!?アレの毛なのか!?」
昔からよく言われている話。
想い人のアレは、最高の弾除けのお守りとして、古今東西で重宝されてきた。
つまり僕は既に千石のアレを所持しているというのか!?
やべぇ!スキル「怪盗」発動!
確かにツイスターゲームで手やら足やら背中やらにふにふにした発達途上の双房
が触れたりしたが、それだけで最高の弾避けを手に入れるとは!
もう、来週からホチキスの針も恐くない(一応弾だしね)!
「タマ…?暦お兄ちゃんの玉なら、撫子貰ってもいいなぁ」
「お前は僕を二丁目に送り込む気か!」
ラギ子でぇ〜す。
…駄目だ、吐き気がしてきた。
786名無しさん@ピンキー:2010/01/17(日) 02:21:08 ID:6H/j9SEz
「それと千石、モノポリーなんて花札と並んで子供がやるべきことじゃないんだ
ぞ」
「撫子はもう子供……だから、暦お兄ちゃんが大人にしてくれたら遊んでくれる
の?」
「お前の大人子供の基準はそれなのか!?」
まあ、あながち間違ってない気もするが。
これだから火憐いわく僕は「いつまで経っても子供」なのだろうか。
「あながち?穴でガチって…」
「違う!断じて僕はそんな趣味を持ち合わせていない!」
「…米倉さん!」
「誰だよそいつ!」
ちなみに、米倉=棒兄貴。
「おとなの階段のーぼるー」
「いや歌わなくていいから!」
しかもおもいっきり音ズレしてる!

「話を戻そう千石、『モノポリー』って、どういう意味の単語か知ってるか?」
「…ポリゴン?」
「でんのうせんしかよ!」
ちなみに、「ギラティナと氷空の花束シェイミ」でも同様の演出が使われている
のでお気をつけ下さい。
「『独占』って意味だ、千石。」
787名無しさん@ピンキー:2010/01/17(日) 02:21:30 ID:6H/j9SEz
モノポリー。
英:monopoly
意味:独占、専売、独り占め

そもそもこのモノポリーというゲームは、アメリカの経済大学の教授やら学生や
らが政治・経済の勉強の為に制作したもので、1935年に製品として販売される前
でで30年の歴史があったといわれる。
通常の双六と違い明確なゴールという場所がなく、マス目上の不動産を取引し、
他のプレイヤーを破産させる事が最終到達点である(以上、羽川談)。

「独…占?」
「そうだ、独占だ」
「暦お兄ちゃんを独り占めしていいの!?」
「そういう意味じゃない!」
独占禁止法。
「でも…今なら撫子、暦お兄ちゃんを独り占め出来そうな気がする」
「へえ、どうやって?」
千石が「独り占め」なんて強い言葉を放つとは、大分積極的になってきた気がす
る。
よく覚えてないが、昔の千石と比べて芯が見えてきた気がする。
「あのね、独り占めはね……」
「うんうん」
興味深く見えるように頷く。


「―――こうやって、するの」

788名無しさん@ピンキー:2010/01/17(日) 02:21:51 ID:6H/j9SEz
002

そんなこんなでモノポリーでは僕が大破産という惨々たる結果に終わり、夕暮れ
時になってしまったので家に帰ることにした。
僕の家の玄関まで千石が送ってくれたが、千石はずっと何か言いたげな表情を崩
さなかった。
結局、何を言いたかったのだろうか。
思春期の女の子の心は、わからないものなのである。
まあそもそも、相手の心がわかる、なんて事が幻想だ。
仮にわかったとしても、それは自分の考えで理解したのであって、当事者の考え
で解したわけではない。
自分の心の考えを、万能に思うべきではないのだ。

まあ、今日一日を一言で表せるなんて厚かましいことを思っている訳ではないが
、もしそうするとしたら、この一言に尽きるだろう。

――千石の唇は、柔らかかった。
789名無しさん@ピンキー:2010/01/17(日) 02:22:27 ID:6H/j9SEz
003

後日談というか、今回のオチ。
次の日は祝日だと言うのに朝早くから二人の妹たちにたたき起こされた僕は、1階
のリビングで小さい方の妹と共に朝食をとっていた。
「ねぇお兄ちゃん」
「どうした月火ちゃん」
「昨日、せんちゃんと遊んだんだよね?」
「……ああ」
「ふーん…………ふふ」
何だ、そのさも訳ありげな口元は。
何か悪事を考えてそうな表情は。
べ、別にやましい事なんてないからな!
千石と人生ゲームやって結婚の話で盛り上がって続いてツイスターゲームやって
やたらと柔らかいモノがいろんな所に触れたり最後にモノポリーでちゅっちゅさ
れたりしただけで、法律に反する行為なんて一切働いてないからな!
……多分。
「さっきせんちゃんから電話があったんだ」
「へ、へえ」
焦る。
少し焦る。
どうして月火に情報を与えたんだ千石。
月火に情報なんて、猫に鰹節与えるようなモノじゃあないか。
にゃんこい。
790名無しさん@ピンキー:2010/01/17(日) 02:24:55 ID:6H/j9SEz
「『昨日は本当に楽しかった』だって」
「そ、そうなんだ…」
「特にモノポリーが」
「!」
まずい。
何だかまずい。
直感が、危険を告げている。
根拠はないが、これ以上は危険な気がする。

「せんちゃんが『いっぱいちゅっちゅ出来て楽しかったよ、あなた』だって」
「ごめんなさ――――――い!」
いつの間にか僕は椅子から離れ、地に跪き、床に顔面からちゅっちゅしていた。
土下座の、形だった。

「へぇ……」
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい月火ちゃんだからせめてお命だけは」
謝る。
必死で謝る。
この行動自体が月火を逆上させるという逆の効果をあげていたが、関わらず謝る

「お兄ちゃんは私や火憐ちゃんのファーストちゅっちゅを奪っただけでは飽き足
らずにとうとう愛しの妹の友達にまで毒手を伸ばし始めていたなんて知らなかっ
たよ、逆に褒めちゃう」
「褒め…ちゃう?」
「うん、褒めちゃう」
「褒め…ちゃうのか…」

「うん、『褒め殺す』」
「助けて―――――――――!」
791名無しさん@ピンキー:2010/01/17(日) 02:26:13 ID:6H/j9SEz
以上、なでこモノポリー。
短いし章変えリセット使用。
こんなんでした
792名無しさん@ピンキー:2010/01/17(日) 02:57:04 ID:mPVAfhhE
千石ちゃんカワイイな
独占されたいw
GJ!
793名無しさん@ピンキー:2010/01/17(日) 09:54:06 ID:RX5gFSn5
逆に月火ちゃんが、私もお兄ちゃんとちゅっちゅしてるよって
千石の牽制に対してカウンターをとる修羅場があったりなかったり!
794名無しさん@ピンキー:2010/01/17(日) 15:14:06 ID:yw+NwEl6
修羅場がないんですね
795名無しさん@ピンキー:2010/01/17(日) 16:47:57 ID:RX5gFSn5
月火ちゃんが最初は千石を応援してたけど今は違う可能性が。
>>790見る限り愛されすぎちゃってあやしぃ
796名無しさん@ピンキー:2010/01/17(日) 17:41:39 ID:9yLSmCq1
ていうか、月火ちゃんに伝言頼んだのってどう考えてもわざとだよね
牽制というか、宣戦布告というか
千石……恐ろしい子っ!
797名無しさん@ピンキー:2010/01/17(日) 18:21:42 ID:mPVAfhhE
さすがラスボスだねえ
つうか暦ムカついてきたw
SS書いてても、どんだけ幸せなんだ、
こいつとか思ってしまうよ

そもそも、元々が悲しい話だから
幸せな話を書きたいと思っていたのにw
798名無しさん@ピンキー:2010/01/17(日) 19:29:17 ID:TO56jELI
ドアラ木さんは作者曰く、愛されるという点で最強キャラらしいからねw
799名無しさん@ピンキー:2010/01/17(日) 19:41:14 ID:RX5gFSn5
>>797
悲しい所そんなあったけ?
個人的には幸せな阿良々木さんのフラグを全ヒロインへし折る悲しい話を書いてみたい。
ただそういうのを書く技量が足りないから難しいんだけど。何人か思いつかないし。
とりあえず貝木一人でガハラさんと火憐ちゃんを悲しい展開にはできそう
800名無しさん@ピンキー:2010/01/17(日) 20:21:03 ID:mPVAfhhE
アリリリさんの寿命なんかを悲観的に考えると
結構エグい選択が必要になるような気がするなあ

永遠の幸せに持っていけたりもするけれど
801名無しさん@ピンキー:2010/01/17(日) 23:14:16 ID:6H/j9SEz
これは悲しい話を書かなければならない流れだな。
西尾バッドエンド風か、よくあるバッドエンド風がいいのか…
802名無しさん@ピンキー:2010/01/18(月) 00:04:39 ID:lzdyyws7
火憐ちゃんとの情事が月火ちゃんにバレて家族会議ENDで
803名無しさん@ピンキー:2010/01/18(月) 13:13:00 ID:tG92+Gne
家族会議じゃ済まないようなw
包丁持ちだしてスプラッタエンドっぽい
804名無しさん@ピンキー:2010/01/18(月) 17:40:40 ID:qVDAXcOY
月火ちゃんと修羅場木さんの不死身兄妹だったら、
どんなにスプラッタしてもハッピーエンドになれるよ、やったね!
805名無しさん@ピンキー:2010/01/18(月) 17:42:37 ID:KgXsB7mV
流石にグロエロはちょっとー
>>801
無理するとすっごい負担かかるから普通で 
806Roseman ◆QXQSREsB9Q :2010/01/18(月) 18:52:11 ID:LWPJMdqs
>>804
アンサイクロペディアにあった「あららぎアンデッド」ですね、わかりません><
なんだか保管庫にあったラッタッタちゃんの分岐SSみたいなのならいいんでね?
そして、wiki少し更新されとるぞー。
なんかちぇりお!カウンターとかついてるw

もうすぐバサ姉うpるわ
807名無しさん@ピンキー:2010/01/18(月) 23:58:58 ID:QcIPwMVp
たのしみにしてます
808名無しさん@ピンキー:2010/01/19(火) 17:27:30 ID:oAot4W2Y
>>806
金剛力士像みたいな火憐ちゃん月火ちゃんも見てみたい
809名無しさん@ピンキー:2010/01/19(火) 17:31:51 ID:ObQ1XXHQ
金剛力士像w
810名無しさん@ピンキー:2010/01/19(火) 17:43:37 ID:pj+/cmOk
ナミコさんかわいいよナミコさん
811名無しさん@ピンキー:2010/01/19(火) 18:27:13 ID:moyVlVy7
アンサイクロやべえw
812名無しさん@ピンキー:2010/01/19(火) 19:29:30 ID:moyVlVy7
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ひたぎドランク


001

 僕が苦労してお持ち帰りをした女、いや、連れ帰った女は、もう
べろんべろんで、僕の苦労なんておかまいなしの好き放題、やりたい
放題だった。
 うーん……この酔っぱらいとも、もうかなり長い付き合いだけれど。
 ――彼女のことを知り尽くしていたと思うほど僕は思い上がっては
いなかったつもり……いや、あるいは思い上がっていたのかもしれない。
けれど、こんな状態のひたぎを見るのは初めてだった。
「こよみー、もう、寝るろ」
「普通こんなになるまで呑むか? ――大体、羽川に呑みで勝てるわけ
ないだろう……」
 久しぶりに羽川が帰国したので、みんなで呑むことになった。
 本当に楽しい時間――
 ――羽川も綺麗になってたな。
 よくわからないけれど、ちょっと目を離した隙に、いつの間にか、
ひたぎと羽川の呑み勝負になっていた。
 まわりは面白がって囃し立てるし、もう、酷いことになって……
 まあ、楽しかったから、たまには、いいか。
 ――なんてちょっと思ったけれど、僕はすぐに後悔することとなった。
この酔っぱらいを連れて帰るのは、僕が今まで体験したどんな罰ゲーム
よりキツくて……
 大体、もうまともに歩ける状態ではなかったし、おんぶしてやったら
最初は喜んでいたくせに途中からだだをこねて嫌がるし、かといって
放っておくわけにもいかないし、延々と僕に絡んでくるし。
 この、絡んでというのは、絡み酒とかそういうのではなく、物理的に。
 この女は――完全に、スタイルの良い、長い手足の使い方を間違っていた。
ていうか、外でそんなにじゃれつくなよ――
 やれやれ……。
 せっかくお洒落して、いい格好してるのにこれじゃ台無しじゃないか。
まったく――クールビューティなんて呼ばれていた頃が懐かしくなる。
あるいは深窓の令嬢なんて呼ばれていたっけ。ああ、今は令状が欲しい。
誰か逮捕してくれ、この女……
「んふふ。らって二勝したから、三勝したかったんらよ? あれ?
四勝かにゃ? 勝ち負けじゃないわね……んふ、そこのところ、どう、
おもう? こよみくん!」
「もう意味がわからねえよ! いいから顔だけでも洗って、寝ろ!」
「らからこよみは馬鹿なんら! あはは。おやすみ! ぐう」
 馬鹿の部分で格好良く、びしっと僕を指差した直後、ふにゃふにゃと
僕が用意した布団に、ぱたん! ぽふっ。と倒れこんでしまった。
「ぐうって……まあいいや。いや、よくない! ほら、服を脱いで!」
 動く気配がないので仕方なく、ひたぎの服を脱がし、無理矢理パジャマを
着せようとする。
「んっ……んんー……」
 ――何この無意味な可愛い声。
 布団の上で無抵抗な女を、しかも自分の奥さんながら美人の類を脱がせる
シチュエーションなのに……なんでこう――色気もなにもないのだろう?
 いや、それは嘘――色気がないわけじゃない。むしろありすぎる……
昔の僕なら、いや男なら誰だって、絶対に我慢なんてできない。断言できる。
 僕も随分と成長したものだ――
 って、こんなに酔っぱらってたら、どうしようもないけれど……
813名無しさん@ピンキー:2010/01/19(火) 19:29:51 ID:moyVlVy7
 つうか、この女、やりたい放題だな……パジャマ着せるのも面倒に
なってきた。とりあえず服だけは確保できたし、布団かぶせとけば大丈夫
だろ。このまま放置するか――
 うーん、化粧を落とすのも無理だな。あきらめよう。
 掛布団の上に寝転がったままなので、酔っぱらいを一旦転がして、
布団をセッティングし直す。
 風邪をひかれても困るし、毛布でも一枚追加しておくか――
「こよみ。すけべらな。ん?」
 ゆるみきった顔で僕を見つめながら、勝手なことを言うひたぎ。
口元が掛布団の下に隠れているので、ちょっとこもった声。
 つうかそれ、口紅が布団に付かないか?
「なんだよ。起きてたのかよ! じゃあ自分でやれよ!」
「いいの。すけべなこよみもすきよ?」
「それは光栄の至りだな」
「んふふ。きょうはひさしびりに二人きりなんらよ?」
 ひさしびりってなんだ。
 ――二人きりというのは、娘を実家に預けていたから。
 僕達に用事があると、すぐに親と妹達に奪われてしまう……というか、
むしろ用事を作るよう催促される。初孫だから可愛いんだろうなあ。
いや、本当に僕達は助かるけれど、ちょっと複雑な気分だったりもする。
なんだか育児放棄してるんじゃないかって気になってきたりして――
「なに無理矢理ムード出そうとしてるんだよ。そんな状態で。僕も眠いから、
すぐに寝るよ」
「なあんだ、つまんないのー。まあ、いいかあ……ほりゃほれ、こっちゃこい
こっちゃこい」
 どこか残念そうなニュアンスを見せたと思ったら、ちょうど僕一人分くらい
掛布団を持ち上げて、可愛い甘え声で手招きをするひたぎ。
 僕はすぐにでもそこに潜り込みたい衝動をなんとか押さえ、酔っぱらいを
無視して片付けをする。
「しょうがないな。もう今日はシャワーはいいや……」
 パジャマに着替えて、必要なものはハンガーに掛け、洗うものは洗い場の
カゴへ持っていき、顔を洗って、歯を磨いて……
「うう、さすがにこっちの部屋は寒いな」
 エアコンの付いてる部屋から出ると、もう、本当に寒い。長い時間
この格好で居たら凍え死ぬかもしれないくらい。
 なので、できるだけ早く、ちゃっちゃと済ませ、暖かい部屋へ戻ってくると、
僕のために開けられていた空間は閉じられていた。僕の、僕だけのお姫様は
すやすやと眠ってしまっていた。
 んー、ちょっと寂しい――
 エアコンを消し、すぐに電気も消そうとしたけれど、ちょっとだけ、
眠っている可愛い顔を見せてもらってから――
 これくらいの役得はあってもいいよね?
 そして――電気を消し、眠り姫を起こさないよう、そおっと布団に入った。
僕の身体は冷えちゃってるだろうから、暖かく、やわらかい身体には
触れないように――そおっと。
 そんな僕の気遣いを台無しにするよう、無意識に抱き付いてくるお姫様。
やっぱり僕の身体が肌に直接触れるのは冷たかったのだろう。くっついた
瞬間、ひたぎは身体をちょっとピクっとさせていた。それでもすぐに、
ぎゅーっと密着してくれる――
 ――うわ、暖かい……
 暖かくて、やわらかいひたぎに感謝をしながら僕は目を閉じた。
「おやすみ」
「んー、おやすみぃ」
 寝言かな?
 僕も、すぐ睡魔に負けてしまったので、それを確認することはできなかった。
 真冬の寒い深夜に、こんなに、こんなにも暖かくてやわらかい幸せな空間で、
誰が眠らずにいられるだろう?
814名無しさん@ピンキー:2010/01/19(火) 19:30:19 ID:moyVlVy7


002

「お、おはよう……」
「ん、おはよう。大丈夫か?」
 ――僕達は一緒に目が覚めた。妙なシンクロ。
 窓から入る光が少し柔らかい、もうすぐお昼になる時間――二人とも、
見事な寝坊をしていた。
「ご、ごめんなさい。だめかも……」
「とりあえず、水、持ってくるな? 朝ごはんは――無理そうだな。って、
もうお昼だけどな」
「ご、ごめんなさい……」
 恥ずかしそうに布団へ潜ってしまうひたぎ。顔が真っ赤になっているのが
見なくてもわかる。
 普段、きっちりとしている分、恥ずかしさも倍増なんだろう……
「実家には夕方にでも行こう。それまではゆっくりしようよ」
「ごめんなさい……」
 水を持ってきた僕は、すぐに布団へと潜り込む。お昼になっても、
やっぱり寒い。
 ついでにエアコンを付けようか、ちょっと悩んだけれど、付けなかった。
布団の中に居れば暖かいし、その方が幸せだろう。
「色々とあったから、お酒はやめようと思っていたのだけれど――
んー、頭痛が……」
 こめかみのあたりを押さえながら、ちょっと辛そうなひたぎ。
「一緒になってから本当に呑まなくなったもんな。でも、たまには
いいんじゃないか? 二日酔いするほど呑むのはどうかと思うけど」
「つ、ついね。羽川さんとはしゃいじゃって」
「お前はすぐ羽川と張り合うからなあ」
 僕は、やわらかい髪を、やさしく撫でていた。
 二日酔いのひたぎは髪も顔もひどいけれど、なんでこんなに可愛いんだろう?
「んー、張り合うのとはちょっと違うのよ。昔みたいにコンプレックスは
ないし。でも、やっぱり、どうしても、ね」
「そっか。ん、コンプレックスだったんだ?」
「それはそうよ。自分の男を取られるかどうか、ビクビクしながら過ごさなきゃ
ならないなんて……どれだけよ」
 え? 意外な話。僕は、付き合い出した頃から、ずっと尻に敷かれていた
つもりなんだけれど――
 確かに、羽川には頭が上がらないところはあった。でもなあ……
「でも僕は……」
 ひたぎは身体を密着させてきた。そしてキスで口を塞いでくる。ちょっと
お酒くさいぞ――
 でも、僕からもキスをする。ぎゅっと抱きしめて。はは、僕もお酒くさいかも――
 昔なら、暴言のひとつも飛んでいたところだろう。
「わかっていたけどね。でも、けれど、あなたの羽川さん信仰は異常だった
わよ? そんな男を前にした美少女がコンプレックスを持たないわけがない
でしょう?」
「でも僕は……そっか、ごめん」
「いいのよ。暦に対する心配はそれだけじゃなかったしね。今は私だけの
暦だから」
 気になる台詞とともに、きつく、ぎゅーっと、痛いくらいに僕を抱きしめて
くる。ちょっと怖いけれど、気持ちいい。
「ごめん」
 あれ、なんで僕はこんなに謝っているんだ。昨日のこと、文句の一つも
言ってやろうと思っていたのに。
 あれ、なんで僕はこんなに幸せで嬉しい気持ちなんだ?
 まるで、美味しいお酒を呑んだ後のように。気持ちよく酔っぱらった
ときのように。
815名無しさん@ピンキー:2010/01/19(火) 19:31:47 ID:moyVlVy7


003

「で、この話、どうオチを付けるつもりなんですかね? 忍さん」
「オチは付かないじゃろ。あの酔っぱらい共が、そこまで気にするはず
なかろう」
「それもそうですね」
「酔っぱらいはの、いつでも周りなんておかまいなしの好き放題、
やりたい放題じゃ」



おしまい
816名無しさん@ピンキー:2010/01/19(火) 19:48:23 ID:iMaQlfj2
GJ!
文句言う人もいるけどおれはpdf読みやすくて好きだ
817名無しさん@ピンキー:2010/01/19(火) 19:59:43 ID:C5EhNDDG
PンGー保存した! >>815の愛情が怖い!
818名無しさん@ピンキー:2010/01/19(火) 20:04:11 ID:hr9LRdSj
GJ
pdfで読ませてもらった
中々読みやすいな
819名無しさん@ピンキー:2010/01/20(水) 23:53:49 ID:tadX5smj
家に帰ると大きい妹が僕のベッドでオナニーしてました
どういう風に叱ればいいでしょうか
とりあえず今は逃げないように縛ってます
820名無しさん@ピンキー:2010/01/21(木) 00:04:28 ID:Fds2q1Kv
(こんなこと覚えてる人がいるかわからないけど、)戯言シリーズで
「川の字になって寝る」的な文があったと思うんだけど、どの巻にその部分があったかわかる?
3人で同じ部屋に寝る機会ってあったっけ?
821名無しさん@ピンキー:2010/01/21(木) 06:54:35 ID:fG+1rGS7
大きい妹が黙って
縛られるとも思えない
絶対わざとだ
822名無しさん@ピンキー:2010/01/21(木) 07:24:17 ID:xeZrm7rG
僕の妹がこんなにMなわけがない
823名無しさん@ピンキー:2010/01/21(木) 11:44:03 ID:B6GCELPS
>>820
うーん・・・?
ちょっと出てこない。戯言も読み返す必要があるな。

可能性としては、崩子ちゃんとかの関連じゃないかなぁ、
となんとなく思ったけど。兄二人に添い寝してもらって、みたいな。
根拠は俺の妄想w
824名無しさん@ピンキー:2010/01/21(木) 14:40:36 ID:27X8/CDH
>>820
たぶんだけどネコソギラジカル中じゃないかな?
退院してきた崩子ちゃんと千賀ひかりさんの三人でしばらく
生活するシーンがあったからそこじゃないかと…
間違ってたらすまんww
825名無しさん@ピンキー:2010/01/21(木) 17:36:27 ID:6JzWVKNC
>>823>>824
レスありがとー
でもまだネコソギ読んでないからヒトクイまでに出てきたはず・・・って言っとけばよかったね、ゴメン
もういちど読み返します。勘違いかもしれないし
826名無しさん@ピンキー:2010/01/22(金) 17:55:13 ID:ZqEKGboz
貝木さんはハチの要領で催眠術使ってヒロイン相手に
阿良々木さんと誤認させて和姦レイプのような事できるんだろうか。
それっぽい怪異あったけな
827Roseman(仮):2010/01/22(金) 19:33:48 ID:NIPAW2Il
>>826
逆にアンダバサ木さんに催眠術をかけて獣のように火憐ちゃんやらを犯すとか。
それを貝木さんが「最高のショーだとは思わんかね」と言って、横で縛られて動けないひたぎさんに見せつけ絶望させたり
828名無しさん@ピンキー:2010/01/22(金) 20:27:29 ID:ZqEKGboz
逆NTR!そういうのもあるのか

ガハラさんのほうへの発想はなかった。
829名無しさん@ピンキー:2010/01/22(金) 20:54:53 ID:oRN7vnGQ
>>827
なんだかんだで火憐ちゃんが乗ってきて更にひたぎさんを混ぜて3Pで
830名無しさん@ピンキー:2010/01/22(金) 21:50:59 ID:mTmGlXJ/
まららぎさんの浮気に慣れてる
ひたぎさんだから
本気にならなきゃ大丈夫?
831名無しさん@ピンキー:2010/01/22(金) 22:07:07 ID:eHXl/Lqf
ガハラさんの怖いトコは、ありゃりゃ木さんだけでなく
相手の女の子のほうもまとめてバッサリやっちゃうところだ・・・(lll゚Д゚)ヒィィィィ
832名無しさん@ピンキー:2010/01/22(金) 22:12:46 ID:mTmGlXJ/
上は洪水下は大火事なーんだ?
833名無しさん@ピンキー:2010/01/22(金) 22:52:55 ID:7PDf7ICO
あんたがたどこさん「ああ、そりゃ僕んちだな」
834名無しさん@ピンキー:2010/01/22(金) 23:54:28 ID:iPJbeuBl
こたえ:歯磨きプレイで口から涎の大洪水、下半身が火照っている火憐ちゃん。
835 ◆BAKEWEHPok :2010/01/23(土) 15:02:28 ID:DIlAsTfR
規制される前に少なめなのを投下
836 ◆BAKEWEHPok :2010/01/23(土) 15:02:52 ID:DIlAsTfR
かれんスリープ

草木も眠る丑三つ時
阿良々木暦はゆっくりとベッドから降り、抜き足差し足で部屋を出る。
真っ暗闇の中向かう所はいつものように妹らの部屋。
ドアを開き静かに閉めると二人の寝る二段ベッドへにじり寄る。

光が一切無い部屋の中を何の苦にもせず、ベッドを覗き込むと暦は首を傾げた。
下には普段小さいほうの妹が寝ているのに、今夜は何故か大きいほうの妹が眠っている。
いつもとの違いに少しだけ逡巡するがまあいいやと言わんばかりに頭を掻き
大きいほうの妹である火憐の布団を胸の所まで捲った。

火憐は気づかず年齢よりどこか幼い無邪気な顔で眠っている。
暦は規則正しい呼吸音に合わせて揺れる胸に手をつけ
柔らかいノーブラの感覚をゆっくりと味わった。
「…………んっ」
触られたせいかわずかに鼻に篭った吐息を吐く妹に興奮した暦はベッドへ乗り込む。

薄手のTシャツ越しに右手でおっぱいを撫でて揉んで
左手で露出させた自分のモノを扱く。
好きなように火憐の胸を弄くりながらしこしことモノを擦る事数分。
これぐらいでは足りぬと火憐のおっぱいでオナニーをするのを止めると
二段目のベッドに当たらぬよう、身を乗り出し股間を火憐の顔へ近づけた。

うっすら吐息が先端に吹きかけられてピクリと揺れる。
左手で妹の顔を横向かせ、唇にピトっと亀頭をくっつけた。一度離してまたくっつける。
暦は性器を使って妹の唇に何度もキスの雨を降らせた。
そうしながらも右手でまたおっぱいをやわやわと揉み解す。

先端からネバる液が垂れて唇を汚す光景で興奮を高めた暦は
Tシャツの胸元に手をいれて直接素肌を触りにかかった。
「んぅっ……」
眠りながらも敏感なおっぱいを弄られ乳首を摘まれる刺激に火憐は息を洩らすが
手馴れた動きで悪戯を続ける暦はそのタイミングを逃さぬよう開いた唇へ先端を滑り込ませてしまう。
837 ◆BAKEWEHPok :2010/01/23(土) 15:03:13 ID:DIlAsTfR
ちゅっと湿った音が小さく鳴り、くちゅくちゅと唇と肉が摩擦しあった。
火憐の首の角度を調整して腰を振り、妹の柔らかい舌で快感を味わいつつも
右手の動きは興奮を表すよう激しさを増し、シャツが伸びてもかまわない
起きたらそれがどうしたと言わんばかりに荒々しく弄んでいる。

「っん、ぐぅっ…………」
唇から少し苦しそうな息が漏れるが舌の感触を味わうのに夢中の暦は止まらず
快感で膨らんだモノを舌に何度も押し付けた。
「はぁ……はぁ……」
暦は知らず荒い呼吸を繰り返して、寝ている妹の柔い口内を蹂躙する陰悦に浸っている。

射精の予感を感じつつもモノを抽送。
腰を使い膨らんだ先端の部分がペチャペチャと舌に絡んだ時
脈絡もなく火憐の舌が尿道をにゅるんと舐め上げた。
「うぁっ!」
短く漏れる声。

突然訪れた強い刺激によって妹が舌で奉仕してくれている錯覚が生じ
暦はあっけないほど簡単に射精をしてしまう。
濁流が口内に解き放たれそうになるのを慌てて腰を引くと
火憐の顔に白濁した熱い液体が先端からビュクリビュクリと何度も降り注いだ。

べったりとした重い精液が清廉とした顔を流れるのを
慌てて持参したウェットティッシュで拭く。
しかし間に合わない塊が唇へドロリと零れ落ちた。
「んっ………………こく」

火憐が眠りながらも自分の精液を飲んでいる事に興奮して
一度の発射で萎えたモノがすぐに復活する。
綺麗に火憐の顔を拭いて布団をしっかりかけ直す。
そう次は小さいほうの妹だ。
暦は2段目のベッドへの梯子を静かに登り始めた。
838 ◆BAKEWEHPok :2010/01/23(土) 15:05:56 ID:DIlAsTfR
終了

どうしても寝てる妹に悪戯をしたいという欲求が抑えきれなかった。
あとかれんちゃんはどうしても口になんかしたい。
次はつきひスリープでなんか悪戯します。
寝る時も浴衣かなんかできっと色っぽいはず。
839名無しさん@ピンキー:2010/01/23(土) 15:44:19 ID:WsjW/Wb5
GJ!
もうお兄ちゃん、ヘンタイ過ぎ!
840名無しさん@ピンキー:2010/01/23(土) 17:47:55 ID:5k3xkguh
GJ!
月火ちゃん起きて、実は火燐ちゃんも起きてて、
むんずほぐれずの展開・・・希望w
乙!
841名無しさん@ピンキー:2010/01/23(土) 20:13:17 ID:1xbbEfrM
っていうか、本気で変態ですよマララッキーさんwww
842名無しさん@ピンキー:2010/01/23(土) 20:19:56 ID:2sZEmNXn
伏線がどう活きるか楽しみに待ちます
843名無しさん@ピンキー:2010/01/23(土) 21:25:41 ID:KRm6rHGA
GJ!
さすがに寝てる間には有り得ねえと思ったが、
原作でも一歩間違えるとやりかねないところが怖い
射精はともかく、顔に股間を押し付けるぐらいは普通にやりそうだからな
844名無しさん@ピンキー:2010/01/24(日) 01:15:20 ID:kLAqgh2b
むしろ二人が寝起きフェラしてそい
845名無しさん@ピンキー:2010/01/24(日) 15:55:14 ID:/3W4Up+y
480kb超えてるから次スレ立ててきます
846名無しさん@ピンキー:2010/01/24(日) 16:01:03 ID:Y5NqKXeP
ぶ、らじゃー
847名無しさん@ピンキー:2010/01/24(日) 16:12:05 ID:/3W4Up+y
848名無しさん@ピンキー:2010/01/24(日) 16:32:57 ID:vqR3VvsG
乙ですね、乙ですね、乙ですね
849名無しさん@ピンキー:2010/01/24(日) 20:00:07 ID:zvf3M9EG
AAかなんかで埋め立てていい?
850名無しさん@ピンキー:2010/01/24(日) 20:41:12 ID:zvf3M9EG
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             |  、|'ヽ弋zリ` ̄ '´弋zリ,'|: /:::: |:ゝ  ぱないの!
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851名無しさん@ピンキー:2010/01/24(日) 20:42:55 ID:zvf3M9EG
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   i/: : :〉、人:::::::::::;彡<´:      /             /    j   ヽ: :l.∧
   !: : :/: :/: : ̄/´:       /              /:    /    V ::::}
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.    l: : :/: : : : :|         //        /   _/  /  /: /.:∧
    l: : |: : : : :∧       //      _,, -/ ,, -‐''´   /_,, イ:   /: : : :}
    l: : |: : : : : : :l:   !/:/__,, -‐''´    ̄´    ,,ィ==zx、 |:  ∧: : : :|
      ∨! : : : : : : l   |   ,,xz==≠ヾ               `レ'´j.::Y: : :l
    / ∨: : : : : :l:   |: /"            ヽ     ⊂⊃`v' .|: : :l
  _/    :∨.: : : : :|\: | ⊂⊃                 、     i   l: : :|
   ̄ ̄/  ;V: : : : :l  \i                      ノ   /   .|: : :|
.     ムイ´ :`i: : : : |、__,       i    ______, イ丶.  /   .|: : :{
.      }   | : : : |  ヽ     丿v ̄´.:..:.:.(⌒`y'.:.:.:.:.:.:.:.Y´     l: : :|',
.       }:   l: : : :l    ` 、   ´ {:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:`"´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.}    .|: : |: ',
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                              `  ̄ ̄ ´
852名無しさん@ピンキー:2010/01/24(日) 20:43:48 ID:zvf3M9EG
                              _ ,,  ,_
                            ,ィ'´: : : : : : : `丶.
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  .  \:、   ',: : : : ir':´:'-‐‐、   , rヒ':´:.//:       |: ::|´     ,ィ≧、,,     >zー-、: : : : :j   ,' :/
.     `ヽ  辷二´ ̄≧、:.:.:.:.:j<: : : :.// /:    |:: :|     ! 〃": : :\:> , /.:.:.:.:.,ィ≦ ̄`二フ
      r-,{`v _|`i ハ {  ,,》.:..:.i: : : :≦=z≦≧ェ、___.|∨|____,ィ彡': : : : : : :\/ `i.:.:.:.:《,,  } ハ~i´|__ y'Y7
      ヽム 'ーl ー| `,,/ー'-‐"',:イ: : : : : :/ : : ::` ̄ ̄´ヘ:/` ̄ ̄: : : ∨: : : : : : :\ `:x:.:.:\,, `' j" /'ー' ./'´
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853名無しさん@ピンキー:2010/01/24(日) 20:44:48 ID:zvf3M9EG
                 l: :j: : : : : : : : : /: : / /: ; : : :.!: :l: : ハ      /
                    j: : : : : : : : : :::/: : / / ;イ:ハ: : i : !: : : ',     .|       お
               l : : : : : : : : ;-|-‐、 /::/‖-!: :;,_:.|: : :.:.|    |  ロ   兄
              ∧: : : : :.|::::/__ヒ/、/:./ ‖ l_/_レ:|: : |: |    |  リ     ち
              /:::{: : : : :.|/ん:ハ`     'んハヽ|: |:.|: !     |  コ    ゃ
                /::::::',: : : : :| `弋:::ノ       之ソ イ:/: |: !     |  ン   ん
            /:::::::::::',: : : : ',       .     //:. :.|: !     |  な   た
              /, イ:::::::人V: ヘ:'、      '     ル/ : : |: |     |  の   ち
           / /:::::::::::::∧ : i\    zュ    . イ: /: ル |    <  ?    は
             _!::::_斗≦∧: :', > .    , <// / /: :.リ      \____/
          / 込: : : : : : :',: :ゝ   ≧´/: : \/://レ'
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854名無しさん@ピンキー:2010/01/24(日) 20:46:04 ID:zvf3M9EG
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       /: :,'::::/´∨:::ゝ ,ィチ心、      '´f:::::ハヽ. ハ r |   l/: : : :/    /   |:::.:.:.:.:.:.:.::`ヽ_:ノ |  ノ      `ヽ:j lj
        /: : ::::/  /ヽ::ゝ,イ´ f::::ハ`      弋z:リ ,'' |::|_,ノ  /: : : ::/__,ノヽ  /::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::\l /   ,.-‐r<;´  |
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855名無しさん@ピンキー:2010/01/24(日) 23:51:17 ID:Y5gDPJe0
>>854
乙彼 埋めようとすると逆にけっこう埋まらないもんだな。
856名無しさん@ピンキー:2010/01/24(日) 23:51:45 ID:Y5NqKXeP
ぱないの忍がテラ可愛いww
857名無しさん@ピンキー:2010/01/24(日) 23:59:16 ID:2qivNpS0
やばいなwww
かわいすぐる!
858名無しさん@ピンキー:2010/01/26(火) 14:33:19 ID:grOwaQEP
859名無しさん@ピンキー:2010/01/26(火) 15:23:27 ID:ICEDmsMD
埋め
860名無しさん@ピンキー:2010/01/26(火) 16:18:42 ID:M/EA3ia+
861名無しさん@ピンキー:2010/01/26(火) 20:18:35 ID:d79eY0nT
全然うまってないぞ
862名無しさん@ピンキー
「あと1kバイトなんだがな」
「つまり、千回甘噛みしろって事かしら?」
「そのバイトじゃねえよ!? っていうかなんで甘噛みなんだ」
「それはもちろん、阿良々木君が喜ぶからよ」
「戦場ヶ原……」
「股間についている物をガブっといけば、阿良々木君はM喜ぶわよね」
「喜ばねえよっ!? そして甘噛みじゃなくなってる!」
「あら、これはとんだ期待はずれね。阿良々木君のMっぷりなら、
 私の噛み付き攻撃など、テリーファンクのようにネバーギブアップだと
 思っていたのに」
「お前はブッチャーだったのか……」
「そんな。私は人間爆弾なんて酷い作戦、とても実行できないわ」
「そっちのブッチャーじゃねえ! ……というか、分かる人、いるのか?」
「多分、某乳揺れゲームを昔からやってる人なら大丈夫でしょう」
「あれは乳揺らすゲームじゃないんだがな」
「で、何の話だったかしら? 阿良々木君が私の乳首を甘噛みしたいと
 言う話だったわよね」
「なんでそうなるっ!?」
「あら、私の乳首を甘噛みしたくないの?」
「あー、それは、えっと……」
「でも、ごめんなさい。まだ心の準備が出来ていないので、お断りさせて
 もらうわ。ごめんなさいね、阿良々木君の乳首を甘噛みしたい気持ちを
 ないがしろにしてしまって」
「そんな気持ちはあるけどねえよっ! ……話戻ずぞ」
「そもそも、戻すような話が存在していたかしら?」
「それを言われると……まあ、とにかく、スレが後1kバイトだっていう話をだな……」
「なら、その話ももう終わりね」
「へ?」
「このレスの容量、1kを越えたわ」
「……」
「それでは、皆様、次スレでもお気軽に私のあーんな痴態やあーんなデレ、
 あーんな残虐行為をせっせと描写しやがってくださいませませ。あでゅー」
「……できれば、残虐行為は無しにしてくれ……」