キモ姉&キモウト小説を書こう!part20

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1名無しさん@ピンキー
ここは、キモ姉&キモウトの小説を書いて投稿するためのスレッドです。

○キモ姉&キモウトの小説やネタやプロットは大歓迎です。
愛しいお兄ちゃん又は弟くんに欲情してしまったキモ姉又はキモウトによる
尋常ではない独占欲から・・ライバルの泥棒猫を抹殺するまでの

お兄ちゃん、どいてそいつ殺せない!! とハードなネタまで・・。

主にキモ姉&キモウトの常識外の行動を扱うSSスレです。

■関連サイト

キモ姉&キモウトの小説を書こう第二保管庫@ ウィキ
http://www7.atwiki.jp/kimo-sisters/pages/1.html

キモ姉&キモウト小説まとめサイト
http://matomeya.web.fc2.com/

■前スレ
キモ姉&キモウト小説を書こう!part19
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1237810118/
2名無しさん@ピンキー:2009/05/15(金) 01:32:05 ID:+FnRVT3D
■18スレ目
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1234811862/
■17スレ目
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1231856153/
■16スレ目
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1228375917/
■15スレ目
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1225361041/
■14スレ目
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1219681216/
■13スレ目
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1214584636/
■12スレ目
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1211102097/
■11スレ目
キモ姉&キモウト小説を書こう!Part10
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1208334060/
■10スレ目
キモ姉&キモウト小説を書こう!Part10
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1204530288/
■9スレ目
キモ姉&キモウト小説を書こう!Part9
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1202484150/
■8スレ目
キモ姉&キモウト小説を書こう!Part8
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1200062906/
■7スレ目
キモ姉&キモウト小説を書こう!Part7
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1196281702/
■6スレ目
キモ姉&キモウト小説を書こう!Part6
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1193888223/
■5スレ目
キモ姉&キモウト小説を書こう!
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1190487974/
■4スレ目
キモ姉&キモウト小説を書こう!Part4
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1187005483/
■3スレ目
キモ姉&キモウト小説を書こう!Part3
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1181762579/
■2スレ目
キモ姉&キモウト小説を書こう!Part2
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1179863962/
■初代
キモ姉&キモウト小説を書こう!
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1176013240/
3名無しさん@ピンキー:2009/05/15(金) 01:32:35 ID:+FnRVT3D
■お約束
 ・sage進行でお願いします。
 ・荒らしはスルーしましょう。
  削除対象ですが、もし反応した場合削除人に「荒らしにかまっている」と判断され、
  削除されない場合があります。必ずスルーでお願いします。
 ・趣味嗜好に合わない作品は読み飛ばすようにしてください。
 ・作者さんへの意見は実になるものを。罵倒、バッシングはお門違いです。議論にならないよう、控えめに。

■投稿のお約束
 ・名前欄にはなるべく作品タイトルを。
 ・長編になる場合は見分けやすくするためトリップ使用推奨。
 ・投稿の前後には、「投稿します」「投稿終わりです」の一言をお願いします。(投稿への割り込み防止のため)
 ・苦手な人がいるかな、と思うような表現がある場合は、投稿のはじめに宣言してください。お願いします。
 ・作品はできるだけ完結させるようにしてください。

SSスレのお約束
・指摘するなら誤字脱字
・展開に口出しするな
・嫌いな作品なら見るな。飛ばせ
・荒らしはスルー!荒らしに構う人も荒らしです!!
・職人さんが投下しづらい空気はやめよう
・指摘してほしい職人さんは事前に書いてね
・過剰なクレクレは考え物
・スレは作品を評価する場ではありません
4名無しさん@ピンキー:2009/05/15(金) 01:34:23 ID:+FnRVT3D
■誘導用スレ

嫉妬・三角関係・修羅場系総合SSスレ 第55章
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1241841361/
ヤンデレの小説を書こう!Part23
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1238557896/
お姉さん大好き PART6
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1216187910/
いもうと大好きスレッド! Part5
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1230646963/
5名無しさん@ピンキー:2009/05/15(金) 02:15:51 ID:dvIVPJqi
パン
6名無しさん@ピンキー:2009/05/15(金) 03:10:00 ID:AKi2Riab
ツー
7名無しさん@ピンキー:2009/05/15(金) 03:11:10 ID:qykzQge1
まる
8名無しさん@ピンキー:2009/05/15(金) 05:51:51 ID:USIaJMEG
南無三
9名無しさん@ピンキー:2009/05/15(金) 06:14:18 ID:uZQIdUR/
説破
10名無しさん@ピンキー:2009/05/15(金) 10:00:44 ID:nm1ltZyC
>>1
乙!
11名無しさん@ピンキー:2009/05/15(金) 12:14:33 ID:wFwN4eq6
これは1乙じゃなくてポニーテールなんたらかんたら
12名無しさん@ピンキー:2009/05/15(金) 12:27:41 ID:uzLzilvx
13 ◆6AvI.Mne7c :2009/05/15(金) 22:55:06 ID:8HoXg1iW
前スレでも言ったけど、>>1乙〜!
新スレになったし、いろんな書き手さんが来てくれたらいいな〜!
 
というわけで祝砲代わりに、拙作を投下してみようかと思います。
タイトルは「愛憎表裏同体論」。兄妹もの短編で、大体28.7KBくらい。
暴力描写、凌辱描写、そして罵倒が苦手な人は注意してください。
 
次レスより投下。11レスほど借ります。投下終了宣言あり。
14愛憎表裏同体論 (01/11) ◆6AvI.Mne7c :2009/05/15(金) 22:57:50 ID:8HoXg1iW
 
 それはある晴れた日の昼下がりのこと。
 とある地方都市の高校にある、体育館の裏手――人気のない場所。
 そこにいるのは、そこの高校の制服を着た、1人の男と2人の女。
 
「な、なんで貴女が――妹さんがここに来ているんですか!?」
「理由なんて必要? だったらちゃんと教えてあげるわ。
 私のいないところで、くだらない企てをされるのが、いやだからよ?」
「ちっ違いますっ! 私はそんな、何も企んでませんっ!
 私は――ただ私は、絹裡先輩のことが好きなだけで――」
「あっそう、あくまで自分のこと、恋する乙女だと言い張るのね?
 でもウチの馬鹿兄貴は、アンタになんか、靡かないわよ?」
 
 そしてそこは何故か、女2人による修羅場と化していた。
 片方は、俺にラブレターをくれた、名前も知らない後輩の女の子。
 そしてもう片方は、後輩と同じ年齢の――俺の、実の妹。
 当然だけど、妹には俺がラブレターをもらったことは、既にバレている。
 だからこそ、妹は俺とともに、こんな場所にいる。
 いや、正確には渋る俺を連れて、妹がこの場に来ているんだ。
 
「な、なんで妹さんに、そんなこと言われないと、いけないんですか……!?
 妹さんがそう思っていても、先輩はそうじゃないかもしれないでしょう!?
 私は……、ちゃんと絹裡先輩から返事を貰うまで、帰る気は――」
 
 最後まで食い下がろうと、必死で自分の言うことを聞かない妹に対抗する後輩。
 けれどそれは全くの無駄な行為で、逆に妹を煽るだけでしかない。
 現に俺の隣にいる妹から、異様なまでの憎しみの感情が、伝わってくるから。
「だから、そんな確認をする必要はないって、言ってんのよ。
 馬鹿兄貴には、アンタを選ばない理由があるの。
 なんだったら、今からそれを、見せてあげましょうか?」
 
 そう言って、置いてけぼりだった俺の手首を強く握る妹。
 その握力は相当のもので、ほんの一瞬で指先まで痺れてしまった。
 そしてそのまま、勢いよく自分のほうへと、俺の身体を引っ張る妹。
 俺はその力の流れに、一切の抵抗をしないままに流される。
 そう、抵抗はしない――抵抗できない理由があるから。
 
 そして無抵抗のまま引っ張られた俺は、妹に体勢を崩されて――
 名前も知らない後輩の目の前で、妹と濃厚なキスを、交わしてしまった。
15愛憎表裏同体論 (02/11) ◆6AvI.Mne7c :2009/05/15(金) 23:00:08 ID:8HoXg1iW
 
「……っぷはぁっ! うふふっ♪ わかったかしら?
 ウチの馬鹿兄貴は、実の妹に欲情するような、変態さんなの。
 だって今、アタシからのキスに、いっさい抵抗しなかったでしょ?」
 妹の勝ち誇ったような宣言に、目の前の後輩は、ただ呆然としている。
 そりゃそうだ。目の前で血の繋がった実の兄妹が、あんなことをしたんだから。
 
 数秒後、ようやく復活した彼女は、ものすごい剣幕で捲くし立ててきた。
「な、なにをやってるんですか先輩っ!? 妹さんも、なんで、そんなっ!?
 2人とも、兄妹なんでしょう!? なんでそんな――わざとなんですか!?
 それって、私が嫌いだから、そんなことをしてるんでしょう!?
 今のキスだって、私の告白を断るための、演技なんでしょう!?」
 
 そんな彼女に対して、妹は微笑みかけながら、口を開き言葉を紡ぐ。
 半ば半狂乱になっている後輩に対して、辛辣にトドメを言い渡す。
「違うわ。『それって〜』以降の前半は正解だけど、後半は不正解、かな?
 この馬鹿兄貴は、アタシ以外のキスも、抱擁も、性的接触も、すべて拒むわ。
 この男が、アンタなんかが好き? はっ、ありえないわねそんなことは……」
 
 そう言いながら、今度は俺の学生服の前ボタンを、ひとつずつ外してくる妹。
「いいわ、ここでこの馬鹿兄貴の過去の悪行を、全部再現してあげる。
 光栄に思えばいいわ。馬鹿兄貴はアタシ以外に、こんな痴態は――」
 
 妹の言葉を最後まで聞くこともなく、後輩はどこかへと走り去っていった。
「はっ、あんな純情ぶった小娘なんかが、この馬鹿兄貴に釣り合うもんか。
 これだけやれば、あんな貧弱な小娘ごとき、2度と兄貴に恋慕なんてしないわ。
 うふふっ♪ これでようやく、アタシの睡眠不足の原因が、なくなったわ……」
 
 そう独り言を呟く妹。同時に俺の右腕から、妹が腕を掴む力が抜けていく。
 今のうちに抜け出して、あの後輩に今回の件について、謝罪と口止めをしないと。
 そう思って、走る勢いで振りほどくために、1歩目を踏み出そうとして――
 
 
「どこへ行く気なのよ……? この変態! 鬼畜! 馬鹿兄貴っ!!
 アタシを放っておいて、どこに行こうっていうのかしら?
 ――というか、さっさとアタシから、その汚い手をどけなさいよ!?」
 
 妹は掴んでいた俺の腕を振り払って――払った腕を勢いのまま、高い軌道で翻す。
 裏拳になったその腕の振りは、妹の頭の少し上――俺の横面を正確に張り飛ばす。
 妹の体重は軽いものの、顎を横から打ち据える一撃で、しばらく前後不覚になる。
 
「痛い? 当然でしょうね。そんなことはどうだっていいのよ。
 あんなぶりっこ女、放っておいたって、なんにもできっこないわよ。
 いいから、さっさと教室に帰るわよ! ぐずぐずするなっ馬鹿兄貴っ!?」
 
 結局最後の最後まで、怒りの感情を抑えないままに、我儘に振舞う妹。
 俺はそんな妹に反抗などせず、従順に振舞いながら、この場を後にした。
16愛憎表裏同体論 (03/11) ◆6AvI.Mne7c :2009/05/15(金) 23:03:16 ID:8HoXg1iW
 
 紹介が遅れたけれど、俺の名前は「絹裡角(きぬうちすみ)」。
 都内の某高校に通う、今年で2年目の『一般人』だ。
 そこそこ普通の家庭に生まれ、普通の学力を有する『凡人』だ。
 
 先ほど俺が妹と呼んでいた少女が「絹裡円(きぬうちまどか)」。
 間違いなく俺の実の妹であり、同じ高校へ1年生として通っている。
 彼女も間違いなく『凡人』――だったが、2ヵ月前にそれは一変した。
 いや、『した』なんて他人のフリをした発言なんて、するべきじゃない。
 俺が彼女に酷い仕打ちをしたから、彼女は歪な心を抱えてしまったんだ。
 俺のせいで彼女は、『一般』や『常識』という概念を、見失ったんだ。
 
 
「で、馬鹿兄貴。もうさっきの雌猫みたいな阿呆は、1人もいないよね?
 さっきみたいな手紙を出すヤツだけじゃなくて、告白してきた連中全部よ?
 もし黙ってたら、ソイツと同様に、兄貴も学校に居られないように――」
「だ、大丈夫だって円。俺はもともとそんなにモテないんだぜ?
 だから、さっきの後輩の娘で最後だから、心配することは――」
 
 俺の科白を最後まで聞かずに、妹がまた裏拳を叩きつけてくる。
 本当は紙一重で避けられたが、俺はあえて正面からまともに食らう。
「ってぇ〜〜………、なんで殴るん――」
「シンパイ? 兄貴、アタシが何を心配しているって言うの?
 まさか、兄貴のことを心配してるって、思いこんでいるの?」
 
 一通り俺を罵倒した後、妹は俺の瞳を覗き込みながら、言い含めてくる。
「ふん、ふざけないでくれる? 兄貴なんかどうでもいいの!
 むしろ兄貴が、寄って来る雌猫を孕ませないか心配なのよ?」
「な……俺がそんなこと、するわけが――」
「ふん、どうだかね。だって兄貴は――アンタは、アタシを――」
 
――♪き〜ん、こ〜ん、か〜ん、こ〜ん……
 
 妹の言葉を遮って、昼休みの終了を告げる予鈴が、廊下に響いた。
 それに不機嫌な顔を見せながらも、妹は止めていた歩みを進めた。
「まあいいわ。授業が始まるから、アタシはもう帰るね。
 馬鹿兄貴も、さっさと授業にいかないと、遅刻するわよ?」 
 
 遠ざかる妹を見送り、自分も教室に戻ろうとしたところで――
 突然妹が立ち止り、俺にだけ聞こえる声で、呼び掛けてきた。
「あ、そうだ馬鹿兄貴。今日はさっさとウチに帰ってきて。
 もうそろそろ、兄貴も我慢が出来ない――んでしょう?
 ――言っとくけど、逃げたりしたら、許さないからね?」
17愛憎表裏同体論 (04/11) ◆6AvI.Mne7c :2009/05/15(金) 23:05:59 ID:8HoXg1iW
 
「なあ沫雪(あわゆき)、オマエは自分の姉さんと、どういう風に距離をとってるんだ?
 他意はないさ。まさか四六時中べったりってワケじゃないだろうから、聞いてみたいんだ」
 
 その日の放課後、俺はダチの唄方(うたかた)沫雪と一緒に下校していた。
 妹は俺より早く帰って、準備をするらしいから、今日は一緒にいない。
 そういう時だけ、このダチとゆっくり話をしながら帰宅することができる。
 だから、なんとなく質問してみた。ただそれだけだ――と思う。
 
「姉さんとの距離? ああ、そんなこと考えたこともない、かなぁ……?
 正直姉さんは、僕が半径十数メートルにいれば、必ず近寄ってくるからなぁ。
 もう抱きつかれているか、正面数歩手前にいることが、当たり前になっちゃったよ」
 
 そんな答えを、何故か笑顔で返された。なんというか、シスコンごちそうさまです。
 俺のダチでありながら、かなり善良な人間である沫雪の言い分に、俺は微笑みを返した。
 コイツの姉さんは、過去にいろいろあったらしく、今は自宅でニートをしているらしい。
 以前は俺たちの通う高校で、かなりの学業成績を修めた、やり手であるにも関わらず、だ。
 そして家では超のつくブラコンぶりを発揮し、コイツに甘え倒しているらしい。
 もっとも、俺も自分の目でそれを確認したことがあるから、信じないわけではない。
 
「でもさ、どうしてそんなことを聞くのさ? なんか悩みでもあった?
 ああ、もしかして妹の円ちゃんと、こっぴどく喧嘩でもしたか?」
 笑顔で尋ねてくる沫雪。ああもう、聞くんじゃなかったかなぁ?
 
「ふん。まあ喧嘩というか――もう少し派手にやっちまったという感じだけどな。
 でも今は反省してる。だからどうにか、距離を縮めたいと思ったんだよ。
 正直俺って、アイツに限らず女の子との距離の取り方とか、下手でしょうがないんだ」
 実際のところは、女の子どころか自分以外の人間全員に対して、距離の取り方が苦手だ。
 沫雪や妹みたいな人間じゃないと、俺は自分から離れていくしかなくなるほどに。
 
 それに今も、俺は沫雪に嘘をついてしまっている。
 妹と喧嘩した――なんて言ったが、実際はそれどころじゃない。
 喧嘩なんて相互的なもんじゃなく――俺が一方的にアイツを傷つけた。
 もう俺は、アイツに償う方法を探しながら、一生を費やすつもりでさえいる。
 
 けれど、それでアイツが納得しなかったら?
 それでアイツが納得して、俺から離れたら?
 その場合のことを考えるのが難しくて、沫雪に訊ねたけど――
 コイツはコイツで、もうある程度の覚悟は括っていたようだ。
18愛憎表裏同体論 (05/11) ◆6AvI.Mne7c :2009/05/15(金) 23:09:15 ID:8HoXg1iW
 
「あっ……、あっちゃ〜ん! こんなとこにいたんだね〜っ♪」
「ふふっ♪ よかったですね唄方センパイ。弟さんに無事出逢えました。
 ――っと、どうやらその横に、ウチの馬鹿兄貴も居るみたいですけど」
 
 俺が考え事をしながら沫雪と喋っていると、後ろから声をかけられた。
 1人は言うまでもなく、俺の妹――円だった。
 どうやら帰りがわずかに遅くなるのを見越して、わざわざ来たらしい。
 そしてもう1人が、話題に出ていた沫雪のお姉さん――泡姫(ほうき)さんだ。
 どうやら荷物を見るからに、お買い物に行く途中といった風情だ。
 
「円ちゃん、こんにちは。2人とも知り合いだったんだっけ?
 それにしても姉さん、なんでまたこんなところにいるのさ?
 買い物なら、言ってくれれば、僕が一緒に行くってのにさ?」
「えへへ♪ 今日はどうしても、あっちゃんに食べさせてあげたい料理があったの。
 だからこっそりと買い物に行って、材料をそろえようと思ったんだよ。
 だけど家を出たところで、円ちゃんに逢って、ちょっと話しこんじゃったの。
 そのおかげで、このタイミングであっちゃんに逢えて、なんだか嬉しいかも♪」
 
 なんというか、傍で聞いているだけでも、相当な甘々カップルっぷりに中てられそうだ。
 よく見ると泡姫さんの横にいる妹も、かなり中てられたのか、うつむきがちだし。
 そんな俺達兄妹に構わず、この姉弟はまだ今日の予定を確認しあってるらしい。
 
「悪いんだけど角、僕はこれから姉さんと一緒に、買い物に行くよ。
 だから、今日はもうここで帰るから。それじゃあまた明日」
「それじゃあ円ちゃん、それと……角くん、バイバイ♪」
「ああ、じゃあな沫雪。それと泡姫さん」
「さようなら。センパイたち」
 
 そうして俺と妹は、どうみてもラブラブな姉弟の後ろ姿を見送った。
 心なしでもなんでもなく、それは正直にいって羨ましい光景だ。
 俺もあんな風に――せめて横に並んで一緒に女の子と歩いて行きたい。
 ほんの2ヵ月前までなら、それはまだ可能だったはずだ。
 その時はまだ俺も、学校の先輩に恋をしていたり、妹とも普通に仲が良かった。
 でも、それはもはや、永遠にかなうことのない夢でしかない。
 
 
「ふぅん……? 馬鹿兄貴は、アタシ以外にはそういう顔も、できるみたいねぇ〜。
 唄方センパイ――あのお姉さんに見とれて、鼻の下のばしたりなんかしてさぁ?」
「ち、違うぞ円。俺にはそんな、泡姫さんに恋慕したとか、そんなつもりはない。
 ただアイツら姉弟の仲の良さが、微笑ましいというか、羨まし――」
  
 はっきりいって、俺が弁解のために喋れたのはそこまでだった。
 そこから先は、妹が俺に対して放つ殺気のせいで、喋ることもできない。
「――まあいいわ。結局馬鹿兄貴は、見てくれがいいなら、どんな女にも発情するんでしょ?
 そんな馬鹿で最悪な兄貴に対して身を犠牲にするのは、傷んだアタシの役目だからね?」
 
 そう言って妹は、掴みあげた俺の手の甲に、自分の唇で痕をつけてくる。
 妹がそんな真似をするのは、始まりの合図。
 そう。また今夜も、あの狂宴が始まるんだ。
19愛憎表裏同体論 (06/11) ◆6AvI.Mne7c :2009/05/15(金) 23:11:03 ID:8HoXg1iW
 
 その後は、夜になるまで何をしていたか、あやふやな気がする。
 あのまま俺は妹に手を掴まれたまま、自分の家に帰ってきた。
 決して妹と横並びではなく、妹に引きずられるような、無様な陣形の行進。
 それが俺と妹の関係を如実に表しているようで、なんとなく笑えてしまった。
 もちろん、それを見た妹には、罵倒つきで思いっきり頬をビンタされたけど。
 
 家に帰ってからは、普通に少しだけ仲の悪い兄妹として振る舞った。
 親父もお袋も、そんな俺たちを年頃の兄妹のよくある姿としてしか、捉えていない。
 それより2人とも、今夜が週に1回の泊まりがけの帰省だから、慌ただしくしている。
 そのまま普通の、どこにでもいる兄妹――家族として、4人で食卓を囲み。
 戸締りの確認を口うるさく注意してくるお袋と親父を、2人で見送って。
 
 そして、完全に玄関その他の出入り口に鍵をかけたところで、今夜の狂宴が始まった。
 
 
 場所は俺の部屋。高校で使う道具と机と、あとは本棚くらいしかない、殺風景な部屋。
 唯一の寝具である、布団シーツをかけただけの、マット式の簡易ベッド。
 そしてその上に、半裸姿で絡み合う男女――俺と妹がいた。
 妹は薄い緑色の、可愛らしい形の下着姿で、俺の胸元に口づけている。
 対して俺は、上半身裸にトランクスで、妹のなすがままにされている。
 それだけでなく、両腕を頭の上で、太めの縄によって拘束されている。
 
 どう考えても、これは兄妹同士でのじゃれあいを超えている。
 間違いなくこれは異常な光景で、倫理的には誰かが止めなくてはいけない。
 だけど、ここに居るのは『倫理』を捨て去った少女――俺の妹と――
 そんな妹に逆らうことのできない、情けない俺しかいない。 
 
 このとち狂った狂宴は、実に1ヵ月以上前から続いている。
 毎週1回、もしくは数回――共働きの両親が出かけた日に行われている。
 隣県にある親父の実家に、両親が休日を利用して帰省する日――それが開催の条件。
 
  
「なあ円……、今更だけどさ、こんなことはもうやめようぜ……?
 俺が言うべきじゃないけど、こんなこと繰り返しても、何にもならない――」
 毎度毎度繰り返される、俺からの忠告『もどき』。
 それに対して、妹はいつも通り、人を殺せそうな鋭い視線を向けてくる。
 
「なぁに? こんなことしたくないって言うの?
 こんなこと、許されないって、言いたいのかな、兄貴は?」
 当然だけど、妹は俺の言葉を聞かない。俺の拒否を受け付けない。
 俺が何を言おうと関係なく、俺が拒絶することを、拒絶する。
 
「あははっ♪ どの口が、そんな戯言を、ほざいているのよ?」
 そう言いながら、俺の乳首あたりに強く噛みついて、自分の歯型を残す妹。
 そしてそのまま、俺のトランクスを力いっぱい引っ張って、破って取り去ってしまう。
  
「本当は、大っ嫌いなのよ、アンタなんて!
 本当の本当に、最っ低で最悪なのよ、アンタは!
 アンタのせいで、アタシは――処女じゃなくなったのよ!?」
 
 妹の――円の慟哭に、俺の視界は一度、真っ暗に染まりきってしまった。
20愛憎表裏同体論 (07/11) ◆6AvI.Mne7c :2009/05/15(金) 23:16:45 ID:8HoXg1iW
 
 過去回想。
 それはほんの2ヵ月前――土曜日の夜のことだった。
 その日俺は、自分の部屋でこっそり、チューハイを自棄飲みしていた。
 酒に弱いはずの自分が、自棄飲みしていた理由は、なんだったか――
 
 そうだ、あこがれの先輩に告白して、デートして、その帰りにフラれてしまったんだ。
『悪いけれど、私のことを理解したつもりで行動するだけの男に、私は好意を向けられない』
 そう言われて、数ヵ月越しの俺の恋は、あっという間に終わりを迎えたんだ。
 
 それを忘れたいがために、こっそり大量買いしてきたチューハイを煽っていた。
 そこに突然、部屋の扉の鍵を外側から開けて、妹が入ってきた。
 そして自分に一番近いチューハイの缶を開けて、一気飲み。
 直後、唖然とする俺に対して、少々口汚い言葉で、叱責と罵倒をしてきた。
 
 曰く『そんな女に惚れるなんて、兄貴は見る目がないんじゃないの?』。
 曰く『妹も満足にエスコートできない兄貴に、恋人なんて早いのよ?』。
 曰く『童貞だから、ただ美人なセンパイとやらと、ヤりたかっただけでしょう!?』。
 そんなことを言われて、売り言葉に買い言葉を地でいくように、俺たちは喧嘩をした。
 
 
 その後のことは覚えていない。
 気がついたとき、俺は明らかにレイプされた直後の妹を、座ったまま見下ろしていた。
 お気に入りと言っていた洋服は、下着ごとズタズタに破られて、周囲に散乱している。
 全身に俺の精液が飛び散り、特に大量に精液の垂れる股間には、血液が付着している。
 顔は腫れてはいないものの、放心した顔に涙と唾液と――赤い痕が大量についている。
 そして俺は上半身は着衣のままで、血液と精液のこびり付いたペニスをさらしている。
 
 正気に返った俺は、蹂躙された妹の姿を眺めているうちに、自分のしたことが怖くなり――
 犯されて虚ろな瞳の妹をその場に放置して、1階の親父の書斎に逃げ出してしまった。
 
 
 逃げ出した次の日の朝、俺は親父やお袋、もしくは妹本人から、絶縁されることを覚悟していた。
 けれど、そんな機会は一切訪れなかった。誰もそんな話題を出さなかった。
 朝戻った部屋には昨夜の痕跡はなく、すべてが隠滅された後だった。
 親父やお袋は何も知らないようだし、妹も不機嫌ながら、何も言おうとしない。
 ただただいつもと変わらない日常が、いつもと変わらずに展開されていた。
 
 そんな状況に、俺はありえないような淡い期待を抱いてしまった。
 あの夜のことは、フラれた俺が見ただけの、悪い夢だったんじゃないか?
 だから俺は妹をレイプしてなくて、また妹と喧嘩しあう日々が、戻ってくるんじゃないか?
 
 もちろん、そんなはずはない。そんなわけがなかったんだ。
 祖母の体調が悪い、と言って予定外に帰省した親父とお袋を見送った後。
 いつの間にか背後に忍び寄った妹に、首筋を爪で撫でられながら、脅された。
 
「兄貴、父さんと母さんに、アンタの悪行をばらされたくない、よね?
 だったら兄貴、アンタは今から、アタシの奴隷になりなさい。
 言っとくけど、アンタには拒否権なんて、全くないからね?」
21愛憎表裏同体論 (08/11) ◆6AvI.Mne7c :2009/05/15(金) 23:20:15 ID:8HoXg1iW
 
「…………ので、何……うってのかしらね?」
「……ぁは、ようやく人並みに膨らんできたのね」
 
 妹の罵声で、俺は過去の回想から、現実に引き戻された。
 そして目の焦点を戻すと同時に、俺のペニスを咥えた妹に、罵倒される。
 
「やっと気づい――その目は何よ、罵られないと勃たない変態がっ!
 こんなことするのはおかしくて、本当は嫌なんじゃないかっての?
 ――そりゃ嫌よ。嫌に決まってるじゃない。気持ち悪い。
 本当はアンタに犯されるなんて、嫌で嫌で仕方がなのよ……!
 そんなこともわからないの? 本当におめでたいわね馬鹿兄貴は!?」
 
 俺は何も言っていない。そんなことを訴えたつもりもない。
 妹のこの科白は、いつも妹が俺を犯す際に繰り返す、決まり文句のようなものだ。
 もっとも、全体の半分近くは当たっているので、否定も反論も許されないけれど。
 
「普段の馬鹿兄貴を見てるとさ、いっつも思うことがあるのよ……?
 どうせアンタ、自分のことを『凡人』だとか思っているんでしょ?
 いいえ、どうせ『一般人』だとか、都合よく思っているんでしょ?
 あははっ…………、笑わせるなっ!? この『犯罪者』がぁっ!!」
 
 手で俺のペニスを扱きながら、時々唇や舌を這わせて、刺激を加える妹。
 その間、俺をひたすら罵倒することだって忘れない。
 そのくせ刺激は的確に加えられ、あっという間に射精寸前の状態に持ち込まれる。
 それも当然で、もう2ヵ月前から10回以上は、こうやって妹に犯されているからだ。
 
「知らないフリするアンタに、自分がやったことの重大さをわからせるの!
 そのために、いやいやアンタなんかに、アタシを犯させてやってんのよ!」
 その言葉と同時に、情けなく妹の眼前で射精してしまう俺。
 黒い髪に、長い睫毛に、小さな口に大量の精液の直射を受けながら、微笑む妹。
 
「ふふん♪ くっさくてきったない、兄貴の鬼畜せーしがいっぱい。
 これのカスが、アタシの膣内にたっくさんあるんでしょーねっ?」
 淫靡な笑みを浮かべながら、顔に着いた俺の精子を舐めとる妹。
 その光景に俺は、再びペニスを勃起させてしまった。
 
「何よその顔? 何か言い訳でもしたそうな顔をしてるよね?
 ああそっか〜。自分が悪いんじゃないって、言いたいのね?
 ――ふん! 女の子1人の幸せを奪って、なに言ってんの?
 そんなアンタが、幸せになれるなんて、本気で思ってるの?」
 
 そう言いながら、俺を仰向けに押し倒す妹。
 そして俺を睨みつけながら、俺の下腹部に腰を落として――
「くっ……ああっ♪ 馬鹿兄貴――また犯罪者になったね、おめでとう♪」
 快楽と苦痛と嘲笑の混じった相貌(かお)で、俺に宣告してくる。
22愛憎表裏同体論 (09/11) ◆6AvI.Mne7c :2009/05/15(金) 23:25:56 ID:8HoXg1iW
 
 そして俺の身体に、自分の身体を繋げたまま、緩やかに動きだす妹。
「あれれ? いつもみたいに、少しは抵抗しないの?
 自分が動いているわけじゃないから、違うとでも?
 アタシの意思があるから、和姦とでも言いたいの?」
 おとなしく抵抗しないでいると、妹はそう言って俺を罵倒してくる。
 
「ふぅん。そうやって、また自分に言い訳してごまかすのね、この最低人間」
「ち、違う……っ! 俺は自分が酷いことをしたって、ちゃんと理解している!
 それよりも俺は、いつも無茶をする、お前の身体が心配で――」
 そう言いきる前に、眼前に妹の顔が近づき、無理やりキスをされて黙らされる。
 
「うるさい黙れ。言い訳するな。アタシは騙されないわ。
 アンタの助言や説教なんて、アタシには必要ないの。
 アタシは、アタシの裁量で動くの。そしてアンタを苦しめるの」
 妹のそんな言葉に、俺はなぜか目頭が熱くなり、視界がぼやけた。
 同時に頬の表面を、水滴が流れていくのに気づいたけれど、それを放置する。 
 
「あはは、泣いてる? もう死んじゃいたいの? 辛くて苦しいの?
 でも、死なせてやんない。死んで楽になんかさせてやんない。
 アンタを苦しめ続けるために、アタシがアンタを死なせない。
 アンタが生き続ける限りは、アタシがアンタを苦しめ続ける。
 アンタは、妹を犯した変態ということを自覚しなさい。
 アンタは、ずっとずっとず〜っと、一生後悔しなさい」

 言いながら、腰の動きをいつもより激しくする妹。
 理由は不明だけど、今日はよほど俺に対して、言いたいことがあるみたいだ。
 
 
「……本当はね、アタシはね、兄貴のことが大好きだったの。
 いつか身体を許すことがあっても、いいかなって思ってたの。
 もしもその時は、兄貴から優しく告白されて、口説かれて――
 初めてはすっごく痛くって、それでアタシが泣いちゃって――
 そんなアタシを兄貴が抱きしめてくれる――そんな夢さえ見てたのよ?
 
 なのにあの仕打ち!? 完っ全に、アタシを肉人形扱いしてたよね!?
 痛がっても、聞く耳持たないで、自分の欲望をぶつけてくれたよね!?
 ロマンもムードも、愛情も言葉も、何もへったくれもなかったよね!?
 あんな地獄――最低の行為をしでかしておいて、『許して』だって!?
 ふっ……ざけんじゃないわよっ!? この変態鬼畜馬鹿兄貴がぁっ!?」
 
 その言葉は、犯される度に毎回聞いている。いや、聞かされている。
 最初に聞いた時は、本気で驚いたし、裏切ってしまったことに愕然とした。
 何度謝ろうと、何をして償っても、その悲しみが癒えないのも、解っている。
 
「ねえわかる? アタシの膣内で、アンタの肉棒がかき混ぜる液音が。
 ねえわかる? アンタの肉棒で、ガバガバになったアタシの膣内が。
 もうアタシ、他のどこかにいる素敵な男性に、恋なんてできないの。
 その人に、アタシの性遍歴とか悟られたら、一発でオシマイだもの。
 その人に、アンタに広げられたアタシの膣とか、見せられないもの。
 とっくに、アタシが誰かに恋する資格なんて、なくなっちゃったの!」
 
 いつも俺を犯す時に投げかけられる、妹の呪詛――俺の心を苛む言葉。
 同時に俺を縛りつけて、妹から離れられなくする、鉄の鎖の如き言葉。
 その言葉を、俺はいつも以上に、黙って全て聞きいれる。
 もういつもみたいに、逃げ出したいがために聞かないフリはしない。
23名無しさん@ピンキー:2009/05/15(金) 23:26:00 ID:vPoE6b0K
支援?
24愛憎表裏同体論 (10/11) ◆6AvI.Mne7c :2009/05/15(金) 23:29:39 ID:8HoXg1iW
 
「最悪、最悪、最っ悪! 最低、最低、最っ低!?
 あはは♪ どうしようもない人間ね。生きる価値さえないわ。
 でもアタシが――このアタシだけがアンタを生かしてあげる。
 アンタにズタボロに犯された、このアタシだけがしてあげる。
 生きているだけで害悪を撒き散らす、最低犯罪者としてね!」
 本当にごめんな、円。俺は確かに犯罪者だ。否定はできないし肯定もする。
 だけど――だからこそ、俺は今日沫雪と話して、考えて、決めたことがある。
 だからもう、そんな汚い言葉を紡いで、俺を罵らなくでもいいんだ。
 
「あれぇ? 馬鹿兄貴気づいてないの? もう縄はとっくに解いてあるんだよ?
 もういつでも、アタシから逃げられるんだよ? なんで逃げないの?
 なんでアタシを振り切って、兄妹同士はダメだって、逃げ出さないの?」
 それにももう気づいている。けれど抜け出せない。抜け出せるわけがない。
 
「あははは♪ そうだよねぇ!馬鹿兄貴はそんなこと、気にしないもんねぇ!?
 だってアタシをレイプしたんだもん♪ 実の妹を、肉便器扱いしたんだもん♪
 そりゃあ、良心の呵責なんてないよねぇ!? なんでもいいんだもんねぇ!?」
 違う。妹だから――円だからいいんだ。もう、言い訳なんかしない。
 沫雪の――唄方姉弟の2人みたいに、俺も兄妹で、流れ着くとこまで堕ちてやる!
 いや別に、あの2人がそこまでの関係なのかは、知らないけどさ!?
 
「違うぞ……、まどかっ……! 俺は、お前だから、いいんだっ……!?
 お前だから、こうするんだっ! お前のことを、肉便器なんて、思わないっ!」
 
 俺の言葉に、ほんの数瞬だけど動くのを止めて、俺の瞳を覗き込む円。
 けれど何かを確信したように、再び俺の腰の上で、身体を揺らし出す。
「あ…、あは…、あははは……♪ 嘘吐き。犯罪者の言葉なんて信じない。
 言い忘れてたけどさ――実はアタシね、今日は危険日なんだ♪
 このままだと、アンタの汚い犯罪者精子で、孕まされるのよ?
 ――最低の犯罪者の子供、できちゃったら、一体どうすんの?」
 
 その言葉と同時に、俺の身体に両脚を絡めて、離れまいとする円。
 対して俺はいつもとは逆に、自由になった腕を円の身体に絡める。
 そんなことしなくていいから。俺はお前を、拒絶したりしないから。
 ああ……、そんなことよりも、もうすぐ俺も限界――だっ!?
 
「きっ、来たああァァァッ!? 犯罪者の精子が膣内にぃ……!?
 あははっ♪ 孕ませられる? 馬鹿兄貴の子供、孕んじゃう!?」
「うあっ!? ま、まど……かっ……! 気持ちよ……すぎるっ!」
 我慢なんか一切せずに、円の膣内に向けて、精液を全て放出する。
 もう止まらない――止めるつもりもない。俺は覚悟を決めたんだ。
 その証として、射精し終わっても、ずっと円の身体を抱きしめる。
 いつもは行為後すぐに振り解く円の身体を、そのままにしてやる。
 
 そんな俺に対して、いつもよりやや易しめな呪詛を向ける円。 
「馬鹿兄貴。アンタに幸せなんか、許してなんてあげない。
 兄貴は、きずつけたアタシを放り出して、幸せになるの?
 そんなこと、絶対許さない。償いもさせない。
 苦しんで苦しんで、苦しみ抜きなさいよ……」
 
 いつもより激しかったせいか、そのまま眠るように全体重を預けてくる円。
「だから――そのために、ずっとアタシだけを見てなさいよ……」
 意識を失いかけた虚ろな瞳で、それでも俺に訴えかけ続けてくる円。
「だから――そのために、アタシのことだけを考えていてよ……」
 そう懇願するように囁く円を、俺は優しく抱きしめて、眠りについた。
 
「大丈夫だから。俺はこれからも、お前だけを見てるから。ごめんな、円……」
 完全に眠りにつく前に、円に対して、そんな言葉をかけたような気がする。
25愛憎表裏同体論 (11/11) ◆6AvI.Mne7c :2009/05/15(金) 23:32:01 ID:8HoXg1iW
 
 あのいつもとほんの少し違った狂宴の夜から、3日ほどが過ぎた。
 あの夜が明けて次の日から、なぜか円からの暴力を伴う干渉が減ってきた気がする。
 毎朝繰り返されていた、円からの蹴足つきの目覚ましもなく、2回は遅刻しかけた。
 というよりは、家族揃っての食事などの時間以外に、円は俺にからんでこなかった。
 
 初めは俺も、円が俺に干渉することを馬鹿馬鹿しく思ったのかと考えた。
 けれど別にそういうわけじゃないらしく、昨日の夜、急に円から『お願い』をされた。
 『悪いんだけど、明日の昼休みに、アタシに付き合ってちょうだい』と頼まれたのだ。
 それは否応なしに、どんな先約も無視して引き摺る円らしくない、可愛らしさだった。
 
 
 そして昼休み。昼食だけは待ってくれと円に頼んで、沫雪と一緒にパンを食べていた時のこと。
 教室の入口に円が来ていることを沫雪に指摘され、俺は慌てて円のところへ行くことにした。
 
「あ――しまった。すまねえ泡雪、今日は俺、もう行くわ。
 これ以上ボケっとしてると、アイツにどやされちまうから、さ……」
「ああ、そうなのか。それなら仕方ないか。じゃあ、また放課後に一緒に帰ろう。
 というか、もうちょっと円ちゃんを、大事にしてやんなよ?」
「うっせ。わかってるよそんなこたぁ……」
 
 なんというか、いつもなら待つより先に俺を引き摺っていく円が、待ってくれてたんだ。
 そのせいで、つい円のところに行くのが遅れたんだから、そう言わないでくれよ、沫雪。
 
 
「まったく……。約束を忘れたんじゃないかって、ヒヤヒヤしてたのよ?
 昼食くらいは待つって言ったけど、お喋りしてるなんて……」
「あ〜そのさ、ゴメンな円。今日は沫雪のヤツが遅刻したもんだから、理由を――」
「はいはい、男なら言い訳はしないっ!」
 
 いつもどおりに、先を行く円の後を追いかけて、数歩後ろを歩く俺。
 ただそれだけなのも虚しいので、今日呼び出した用件を、円に訊ねてみた。
 すると、円はこちらを顔だけで振り向きながら、解答を返してきた。
 
「昨日アタシにさ、身の程知らずにも恋文を渡してきた、上級生のバカ男がいたの。
 当然アタシはこ・ん・な身体だから、ソイツの告白は断るつもりよ。興味ないし。
 でもさ、相手があの時の兄貴みたいに、襲いかかってこないとも限らないでしょ?
 だから兄貴に手伝ってもらって、ご退場願うつもりなの――手伝ってちょうだい?
 ついでにその後、学校をサボって、デートに連れてってもらいたいんだけれどね?」
 
 これまでみたいな強制ではなく、一通りは俺の意思を確認してから。
 そんな感じの、円の気遣いを感じたような気がして、正直驚いた。
 どうしてそんな風に態度を改めたのか、と聞こうとする俺に先んじて、円が言葉を紡ぐ。
 
「言っとくけど、アタシは別に、馬鹿兄貴を許すつもりなんて、一生ないのよ。
 けれど、兄貴がアタシにちゃんとついてくるなら、少しは優しくするつもり。
 いいこと? 絶対にアタシのことを、2度と裏切ったりなんかしないでよね?
 その時はアタシ、今度こそ兄貴を絶望に追い込んだ上で、道連れに殺してあげるから」
 
 
 物騒なことを言いながら、なぜか顔をそっぽ向けて、俺の数歩先を無言で歩いていく円。
 俺はなんとなく、そんな円に追いついて、自分の手を差し伸べてみた。
 円は少し驚いて、それでも俺の手を握って、肩の寄り添う位置にまで近づいてきてくれた。
 こうしてようやく俺は、円と肩を並べて手を繋いで、共に歩くことができるようになった。
 
――許されなくても、憎まれていても構わない。俺は俺の意思で、ずっと円についていこう。
 
 
                        ― There is the love in the backside of the hatred. ―
26名無しさん@ピンキー:2009/05/15(金) 23:37:35 ID:Lf8VIuAw
GJ!
レイプ事件は妹の罠(薬を盛った)と考えてたオレはこのスレに毒されすぎている…
27 ◆6AvI.Mne7c :2009/05/15(金) 23:40:42 ID:8HoXg1iW
以上、投下終了。
 
内容的には、前回の短編『かまわれたがり〜』の裏。展開も心情もオチ的にも正反対。
書いた後の心情は、某ドMホイホイ絵師の言葉を借りるなら、「罵りガチムズ」の一言。
科白ばっかりのせいで、やたら文章が冗長かつ希薄になってごめんなさい。
 
それと>>23さん、支援ありがとうございます。
携帯で投下しているので、どうしても全投下が遅くなる……
 
それでは、また次の機会に。
28名無しさん@ピンキー:2009/05/16(土) 00:12:26 ID:dGNMeqh+
このキモウト(円)は罵りすぎて兄貴が自殺したらざまぁ
29名無しさん@ピンキー:2009/05/16(土) 00:21:16 ID:enOpdF6i
兄貴自殺未遂でもしたらまた態度変わりそうだな。
30名無しさん@ピンキー:2009/05/16(土) 00:23:56 ID:NZr9L7/D
いや、愛情の裏返しだからありだろ
しかし、愛情たっぷりに見えた沫雪と泡姫姉さんがあんなことになってこっちが今のところハッピーエンドとは

姉弟のその後を知ってしまうであろう兄妹がどうなるかが気になる
31名無しさん@ピンキー:2009/05/16(土) 00:42:00 ID:zhfPLPZM
Sな妹はたまらんなぁ GJすぎる
32名無しさん@ピンキー:2009/05/16(土) 03:18:50 ID:FOAnHBAs
>>27
GJ!
でもさすがに10回も無理やりやったら、妹の方が悪くなる気がする…
33名無しさん@ピンキー:2009/05/16(土) 08:49:29 ID:EXx7E9zZ
>>27
GJ

>>29
兄貴がどういう手段で自殺するかにもよるわな。
江藤淳のようにリストカットならまた完全復帰できることもあろうが(江藤は死んだけど)、
松岡利勝のように首吊ったらまず助からないし、助かっても大変な後遺症を残してしまう。
遺書はさしずめ
「妹様
 私自身の不明、不徳の為、ご迷惑をおかけ致しましたこと、衷心からお詫び申し上げます。
 自ら処決して責任とお詫びとし、形骸を断ずる所存です。
 これを諒とされてください。
 平成21年5月16日 兄」
とか(江藤、松岡両氏の遺書から)。
キモ姉妹って兄弟が自殺したらどうすんだろうね?
34名無しさん@ピンキー:2009/05/16(土) 09:09:11 ID:X3QuKdGj
>>27
GJ!
ボリュームのある妹の台詞全部、愛情にしかみえないところが面白かったです
35名無しさん@ピンキー:2009/05/16(土) 13:02:31 ID:X+S1np/t
前スレの649へ

おとうとくん、おねえちゃんはね おとうとくんのかんがえてることは おみとおしだよ
だから こっちでまってたんだよ
またこっちで いっしょに いっぱいいっぱい あいしあいましょう
36名無しさん@ピンキー:2009/05/16(土) 17:06:09 ID:DiNd2gnh
>>13 つまんね
37名無しさん@ピンキー:2009/05/16(土) 17:19:34 ID:v7hDGXW7
>>36
これには同意
まぁNGすればいいだけなんですけど。
38名無しさん@ピンキー:2009/05/16(土) 18:38:27 ID:F5oqFVRA
脳裏によぎったことを何も考えずに、そのまま実行に移すのって思慮の足りてない子供か動物だけなんだよね

だから何だとは言わないけど
39名無しさん@ピンキー:2009/05/16(土) 18:39:14 ID:e62o1tuS
ドSの姉妹をいじめるSSください
40名無しさん@ピンキー:2009/05/16(土) 19:37:16 ID:nOZP1AkJ
>>36
>>37
死ね帰れ
41名無しさん@ピンキー:2009/05/16(土) 20:02:17 ID:cRdqxhbX
>>40
もっとマシな言い方はなかったのか?
42名無しさん@ピンキー:2009/05/16(土) 20:46:48 ID:DiNd2gnh
>>40作者乙
43名無しさん@ピンキー:2009/05/16(土) 20:54:00 ID:pzP9nn++
ここにも一万年の呪いがあるとはなwwwww
わかりやすくて吹いたw
44名無しさん@ピンキー:2009/05/16(土) 21:04:19 ID:v7hDGXW7
何かすぐ○○乙って言ってるの見ると萎える
意見なんていろいろあって当然だろ
45名無しさん@ピンキー:2009/05/16(土) 22:27:53 ID:5krgk/hF
レッテル貼るのは語彙力の足りない奴にもできるもんな
46名無しさん@ピンキー:2009/05/16(土) 23:01:03 ID:JyoGFoDG
>>27 とりあえず投下乙。でもこの妹はキモウトとはなんか違う気がする。
襲うように仕向けたのが妹自身というのなら別だけど……。
47名無しさん@ピンキー:2009/05/16(土) 23:38:09 ID:2MUdH5cC
キモウトにそんな厳密な定義なんかあったっけ?
48名無しさん@ピンキー:2009/05/16(土) 23:40:24 ID:j8/3hJbY
もりあがってまいりました
49名無しさん@ピンキー:2009/05/16(土) 23:42:30 ID:esXG5yjZ
さっき保管庫の正反対な兄弟っての読んだんだけど
これの続きってないの?
50名無しさん@ピンキー:2009/05/16(土) 23:56:08 ID:dGNMeqh+
>>39
いじめられるでしょ?
オニイチャン……
51名無しさん@ピンキー:2009/05/17(日) 01:52:50 ID:TW1e8bNJ
>>46
普通ならレイプされたら兄が考えてたみたいに親に伝えて制裁とか
それができなくても全力で避けようとすると思う

逆に殺す勢いで拘束して、告白してきた女子の前でキスまでするのはキモ姉妹にしかできないんじゃ
あなたがツン0でダダ甘のベタベタじゃなきゃキモ姉妹じゃないって信念の主ならしょうがないが
52名無しさん@ピンキー:2009/05/17(日) 02:10:59 ID:JQS+juCm
兄のれーぷがスイッチだったってのが引っ掛かる人はいるかもね。

自分も少しはそうだったけど
おいしくいただきました。
GJです
53名無しさん@ピンキー:2009/05/17(日) 12:18:10 ID:KLUxMxxJ
自分もおいしく頂きました
おもしろければぼくはかまわないです^^
54名無しさん@ピンキー:2009/05/17(日) 18:57:05 ID:hmzNhI+h
あんまりキモく感じなかったな
感覚が麻痺してるのかな
55名無しさん@ピンキー:2009/05/17(日) 20:15:39 ID:CByJ7wy6
。0(そりゃ>>54は既に姉妹と幸せに暮らしてるからな……相対的にキモさが感じられないのもとうぜn)
いえいえ、姉さんも妹さんも>>54さんと幸せそうなんでウラヤマシイと考えてたんですよ?キモいなんてそんな、HAHAHAHAHA……
……ソンナワケデソノホウチョウシマッテクダサイ、オネガイシマス。
56名無しさん@ピンキー:2009/05/17(日) 22:13:30 ID:xSEqdtNV
>>54
それはキモさ判定というメインブースターが完全に逝ってやがる証拠です
57名無しさん@ピンキー:2009/05/17(日) 22:37:55 ID:h1F+/PiT
HQ!HQ!こちら自宅警備員、部屋をキモ姉に囲まれた!至急応援を!くりかえs・・・あ゙――――
58名無しさん@ピンキー:2009/05/17(日) 23:40:49 ID:PMqvIwUQ
57!?どうした!?57−−−−−!!
59名無しさん@ピンキー:2009/05/17(日) 23:57:55 ID:ZxyVhMSb
57!?くっそ待ってろ今助けに行くからな!!
60名無しさん@ピンキー:2009/05/18(月) 00:15:43 ID:5LJrw1oS
キモ姉にだと!?


…生憎だが俺は妹にしか興味がないんでな。
61名無しさん@ピンキー:2009/05/18(月) 00:21:47 ID:RHzz1p9e
「くっ、>>60君を騙すなんて…………いもぉおとぉお!!」
「ダメ!お姉ちゃんなんかに>>60お兄ちゃんは渡さないもん!!」

ガシャン!バキッ!!

「はっはっはっは、お隣さんは今日も大変だね。なぁ、我が愛しの姉妹よ」
62名無しさん@ピンキー:2009/05/18(月) 01:26:46 ID:OXlk4N7n
HQ、HQ、こちら自宅警備員、キモ姉の殲滅に成功した。繰り返すキモ姉の殲滅に成功した。
よって増援は必要ない、繰り返す、増援は必要ない。本交信をもって通信終了、以上
63名無しさん@ピンキー:2009/05/18(月) 02:43:36 ID:/vvWFj/6
やっぱキモ姉だよな。
現実の妹なんかクソくらえだぜwww
64名無しさん@ピンキー:2009/05/18(月) 03:06:09 ID:yJydtRm8
お〜い>>63
お前の妹が心配してたから住所教えといたぞ
65名無しさん@ピンキー:2009/05/18(月) 03:07:16 ID:wrdwLRlN
>>62
…一発ヤられてしまったか。
…まさかな。そんなことあるわけないよな。
66名無しさん@ピンキー:2009/05/18(月) 09:36:40 ID:Rdw/TqRn
>>56
メインブースターが逝かれただとっ、狙ったかお姉ちゃん

愛の巣へよこうそ これが理想郷だ
私はついにこいつ(弟)と一体になったもう誰にも私はとめられない
死ね
67名無しさん@ピンキー:2009/05/18(月) 11:08:39 ID:fDOXXffV
>>66
そんな、スティンガー的なキモ姉は、消えて面倒な事になってしまえ
68 ◆6AvI.Mne7c :2009/05/18(月) 15:19:35 ID:GjVUEO4Y
戦場で如何なる決着が着こうとも、後処理を誤れば手痛い目に遭う。
犯された円がキレて角を憎悪した理由は、そういった所にあったり。
 
言い訳っぽいだけなのは見苦しいので、追加で小ネタを投下。
タイトルは「のろいのおまじないの恐怖」姉-弟/兄-妹の話。
過去作「忍び寄る電波の恐怖」の後日談です。大体8.2KBかな。

次レスより投下。2レス借ります。投下終了宣言はナシ。
69のろいのおまじないの恐怖 (1/2) ◆6AvI.Mne7c :2009/05/18(月) 15:22:10 ID:GjVUEO4Y
 
「う…、うう……、うあああ………っ!?
 なんでだ? いったいなんでこんなことになっちまったんだよ!?」
 土曜の深夜、1人部屋のベッドの上で自慰に走る寂しい男。まあ、俺のことだ。
 だが、今は悠長なことを言っていられない。男としての沽券というか、緊急事態なのだ。
 そう。なぜか俺のペニスが、勃起すら射精すらしなくなってしまったのだ!?
「くそう。これは明らかに、あいつらのせいだよなあ…………」
 独り言を口にしながら、俺は自分の姉と妹のことを頭の中に浮かべる。
 俺の姉と妹は、近所から学校までとにかく有名な、淫乱で変態の娘たちである。
 姉はストーカーで、背後からあらゆる手段で忍び寄り、俺をレイプしようとする淫乱女。
 妹は妄想電波娘で、前世がどうのこうの言いながら、俺とセックスしようとする淫乱女。
 当然俺は正常な男子なので、近親相姦に走るあいつらを、いつも蹴散らして貞操を守っていた。
 だがしかし、そんな程度ではあいつらは一切、止まることも諦めることもなかった。
 そしてついに数日前の深夜、追いかけられて逃げ込んだ学校で、俺は2人にレイプされた。
 逃げ場のない廃教室。(あいつらに)都合のいい配置。がっちり組まれた身体。そして――
 ああもう、思い出すのも悲しくなる。そんな倒錯した狂気の宴を、学校で繰り広げちまった。
 言うまでもなく、俺も姉も妹も全員初めてで、かなり痛々しい初体験ではあった。
 けれどその分、あいつらは容赦なんてしてくれず、マジで朝まで絞られてしまった。
 おかげで、見回りに来た教師に発見された――と思うんだが、一向に御咎めがなかった。
 代わりに俺がレイプされた次の日は、教職員の神隠し騒ぎとかで、授業が休校になった。
 ちなみにその事件は、いまだに解決していないとか。恐ろしいことって本当にあるんだな〜。
 
「ああくそっ、くそぉっ! なんで俺のペニスは勃起しねえんだ!?
 なんかマジであいつらの呪いっぽいぞ? コレはマジ洒落になんねえ……!」
 そうひたすら愚痴っていると、いつの間にか背後から、女の子特有のいい香りがしてきた。
 そして同時に背中に圧し掛かる、俺のよく知る体重と感触、そして電波ゆんゆんのオーラ。
「あら? 一体何を為さっておいでですか? 我が愛しのお兄様。
 もしかして、御一人で手慰みでも為さっていらしたのですか?」
「ぐあ……っ! てめえこの電波娘が、また性懲りもなく忍び込みやがったのか!?
 いいから離れろ、こんな俺を見るな! マジで勘弁してくれホント!?」
 やはりそこに居たのは、可愛らしい外見であると同時に、淫乱にして電波である、俺の妹だった。
 前世では救世の双子にして新しい生命を紡ぎ出す神の御子だったと主張して、俺の精を求める女。
 普通なら社会――学校から爪弾きにされるはずなのに、その可愛さで許されているインチキ女だ。
 姉と妹に近親相姦的愛情を向けられる男として疎遠される俺としては、まったく納得がいかない。
「くすくす。駄目ですよお兄様? 何度頑張っても、どう努力されても、勃起はできませんよ?
 何故なら私(わたくし)が、お兄様の陰茎を勃起させない呪いを掛けておりますので♪」
「どうやったとかマジでそうなのかとか以前になにしてくれとんじゃあああぁぁぁぁあ!?」
 まさか本当にこの○○妹のせいで勃起できないとは。マジで俺死にたくなってきたぞ……。
 などと考えている俺を尻目に、このイカレポンチ妹は嬉しそうに、俺のペニスにキスをする。
 すると驚いたことに、今までビクともしなかった俺のペニスが膨張し、5倍の大きさに膨れ上がった。
「嗚呼、お兄様の陰茎――生命の鍵はいつ拝見しても、逞しくて素晴らしいですね……!
 それでは、申し訳ありませんが早速、お兄様の子種を頂戴致しますね?」
 もはや俺の意思とか抵抗とか関係なく、当たり前のようにペニスを摩り倒す妹。
 もうなんでもいいや。とっとと射精でもさせやがれと、俺は投げやりになってその光景を眺める。
 しかし、気持ちはいいのだが、一向に射精に至る気配が感じられない。
 そのうちペニスを一通り弄んだ妹が、息を荒くし顔を赤らめながら、衝撃の事実を口にする。
「嗚呼、嗚呼もうまどろっこしいですわ! 本当に歯痒いですわね!?
 あの魔女の施した呪いのほうが、私にはとても必要だというのに!?
 あの魔女が居ないと何も出来ないという事に、絶望しそうですわ!!」
 ええちょっと待てよオイ! まさかストーカー姉のヤツも、俺に呪いをかけてんのか!?
 つうかどういうことだよ? いつ俺にそんな呪いが掛けられてやがったんだ!?
70名無しさん@ピンキー:2009/05/18(月) 15:34:20 ID:XAn8Ib+X
支援?
71のろいのおまじないの恐怖 (2/3) ◆6AvI.Mne7c :2009/05/18(月) 15:49:48 ID:GjVUEO4Y
 
「よんだかしらわたしのいもうと〜? ぬけがけはゆるさないって、なんどもいったじゃないの〜?」
「「う、うわああああぁぁぁぁっ!!?」」
 突如真上1メートルから声を掛けられて、思わず妹と声を揃えて叫んでしまった。
 声のするほうを振り向くと、そこには天井からぶら下がる、怪しげな逆さ吊りの女がいた。
 言うまでもなく俺の姉で、美人な外見と淫乱な属性を持つ、とんでもない超ストーカーだ。
 もちろん妹と同じで、その外見と能力を持ってして、社会の鼻摘み者にされずにいやがる。
 だからみんななんで騙されるんだよ!? 俺よりこいつらのほうがよっぽど異常だってのに!?
「う、うう……! は、早くして下さいまし魔女――姉殿ぉ……!
 私はもう、お兄様の子種が欲しくて欲しくて、気が狂いそうなのですぅ!?」
「にひひ〜♪ もうがまんできな〜いってかおをしてるね、わたしのいもうと〜♪
 いいよ〜♪ いますぐおとうとのしゃせ〜きんしのおまじない、といたげる〜♪」
 そう言いながら、膨張しきった俺のペニスに、横からキスをするキ○○イ姉。
 すると途端に快感がペニスと精巣を貫き、俺は真正面に向けて大量に精液を飛ばした。
「あ…嗚呼っ♪ きゃ……? 勿体無いですわっ、でっでも良いですわ♪
 お兄様の濃ゆい子種が私の顔に掛かって、もうそれだけで、孕んでしまいそうですぅ♪」
 か〜な〜りキモイ妄言を吐きながら、顔面で俺の精液を受け止める妹。
 その真横で、ものすごいニヤニヤ顔で、俺たちを微笑ましく眺める姉。
「まんぞくしたかな、わたしのいもうと? おいしいせーえきでくるっちゃったかな?
 さあ、つぎはおとうとくんのでかちんぽで、わたしのなかをいっぱい、かきまぜてもらうね♪」
 そう言いながら、今度は俺のそびえ立つペニスに向けて腰を落とし、繋がろうとする姉。
 俺は快感に流されるように、その光景をただ、ぼやけた視線で眺めているままで――





…ごめん、次レスに続きます。
72名無しさん@ピンキー:2009/05/18(月) 15:51:02 ID:UF77+t6Z
リアルタイムで書きながら投稿してるのか!?メモ帳使え
73のろいのおまじないの恐怖 (3/3) ◆6AvI.Mne7c :2009/05/18(月) 15:59:06 ID:GjVUEO4Y
 
「やあやあ、あたしの愛おしい子供たち! 元気でやって――って、あらあらうふふ♪
 今日も元気に盛ってますわね? 文字通り元気にヤっていますわね〜♪」
 突如俺の部屋の扉を開いて、開口一番お下劣な冗句を並べたてたのは、俺たちの母親。
 間違いなく俺たちを自分の身体で産み落として育てた、3児の母親である美人さんだ。
 ウチの姉と妹がこんな淫乱な性格なのは、ぜったいこの人のせいだと常に思っている。
「ふむふむ、あ〜なるほど。あたしの愛おしいダーリンよりも、少しペニスがおっきいわねぇ♪
 こりゃああたしの娘たちが、あなたとの快楽に溺れたり、心配して呪いをかけたがるわけだ♪」
 どうでもいいけど、自分の息子のムスコを凝視して、自分の夫と比べないでくれよ!
「って待てよ母さん、なんで呪いの話を知ってんだ? まさか、姉と妹に呪いの技術を教えたのって――」
「あは♪ バレちゃあしょうがないわね。そうよ、あたしがこの娘たちに、呪いを教えたのよ?
 姉ちゃんには、あっつい精液を欲しがる妹を諌めるために、射精しないための呪いを教えたわ。
 妹ちゃんには、ぶっとい肉棒を欲しがる姉を諌めるために、勃起しないための呪いを教えたわ。
 残念だけどねあたしの愛おしい息子ちゃん、あなたはもう、2人以外とはセックスできないわ」
 自分の母親から放たれた言葉に、俺はただただ愕然とした。
 一体どこの世界に、近親相姦を推奨する阿呆な母親がいるってんだよ!?
「ああ、でも血は争えないものね本当に。だってあなたたち、あたしたちとおんなじだもん。
 教えてたかどうか忘れたけど、実はあたしとダーリンって、もともと実の姉弟だったのよ?」
 うん、確かに聞いてないなそのカミングアウトっていうかマジですかそれえええぇぇぇ!?
 あまりの衝撃の事実に、俺はこのヤバい姉と妹の前で、無様に失神するところだった。
 もう全てが夢であってほしい。姉と妹に性的な呪いをかけられていることも。
 母親が実は呪いの使い手で、しかも自分の夫とは血の繋がった姉弟だったことも。
「それじゃああたしの愛おしい娘たち。しっかりやんなさいよ?
 もし妊娠したって、あたしとダーリンが子育てを支援してあげるからね?」
 そう言って、ルンルン気分で母さんが俺の部屋から出ると同時に、変態姉妹の瞳がギラリと輝いた。
 
「さあおとうと、またきょうもエッチのじかんだよ? いっぱいいっぱいついて、よがらせてね?」
「さあお兄様、また本日もまぐわいの時が来ました。 沢山沢山子種を膣内に出して、孕ませて?」
 
――住宅街の一角で、近所迷惑を顧みない悲鳴と嬌声が響いた。まあ、俺達のことだ……    ぐすん。
 
 
                          ― the duet ofthe spell of the lust ―




------------------------------------------------------------
ごめんなさい。また久々に本文長すぎエラーかましました。
前にもこのきょうだいの話で、おんなじエラーくらったな〜
もしかして、これ自体が呪いなのか……

支援下さった方に、謝罪と感謝を。
それでは、また次の機会に。
74 ◆6AvI.Mne7c :2009/05/18(月) 16:06:57 ID:GjVUEO4Y
>>70 >>72
迷惑かけました。
規制くらって、焦って本文削ってました。
まさかこの時間にチェックしている人がいるとは思わなかったもので、つい……

最後は、追加でメッセージを打っていたので、遅くなってしまいました。
早く携帯投稿から逃げたい……
75名無しさん@ピンキー:2009/05/18(月) 16:09:24 ID:UF77+t6Z
割り込んで申し訳無かった
76名無しさん@ピンキー:2009/05/18(月) 16:49:09 ID:XAn8Ib+X
良いキモさだGJ
77名無しさん@ピンキー:2009/05/18(月) 19:05:44 ID:1FxCF3kg
あらすじ.comとか見てみたらどうか
文章力というか、日本語はしっかりしてると思うので物語の方にも力を入れて欲しい
別に小説家目指してるわけじゃないからいらないとかなら申し訳ない
78名無しさん@ピンキー:2009/05/18(月) 19:19:25 ID:GBYbKGPR
>>68つまんね
79名無しさん@ピンキー:2009/05/18(月) 20:38:27 ID:UCLzoYZ0
>>78
屑?カス?('ω')???
80名無しさん@ピンキー:2009/05/18(月) 23:10:19 ID:ny7yXMlI
>>49さん
初めまして、正反対な兄妹の作者です。
ネットが使える環境じゃなかったので、書いていませんでした。
また使える環境になりましたら、また投下します。
気長に待って頂けたら幸いです。
81名無しさん@ピンキー:2009/05/19(火) 01:21:07 ID:FmagzZPX
期待していいんだな?
82名無しさん@ピンキー:2009/05/19(火) 01:45:20 ID:WHyxxP3O
>>79
死ね
83名無しさん@ピンキー:2009/05/19(火) 01:56:38 ID:5BFSiNhO
ねぇーママぁ姉萌えって少数派ってほんとう?
84名無しさん@ピンキー:2009/05/19(火) 01:57:15 ID:KOBjlDme
荒らし乙
85名無しさん@ピンキー:2009/05/19(火) 02:06:32 ID:dKdXkTM1
>>83ちゃん。ママは実はパパのお姉さんなのよ
これだけ言えばわかる?
86名無しさん@ピンキー:2009/05/19(火) 11:48:25 ID:g1C3KUOq
最近姉萌えから妹萌えになってきた
87名無しさん@ピンキー:2009/05/19(火) 18:55:21 ID:wZn9o6MN
>>86
調教の成果か
88名無しさん@ピンキー:2009/05/20(水) 00:16:12 ID:t0W800Qv
姉萌えだったけどいつの間にかただの年上スキーになってました
89名無しさん@ピンキー:2009/05/20(水) 00:53:23 ID:bJXX/RK6
>>88
地球上からお前より年上の女が滅ぶな
90名無しさん@ピンキー:2009/05/20(水) 02:28:52 ID:c0jYaF6m
オネエサンガスキデスヨ
91名無しさん@ピンキー:2009/05/20(水) 03:46:18 ID:bj3MiS4e
妹がいると姉が欲しくなるし、姉がいると妹が欲しくなる気がする。
ままならないね
92名無しさん@ピンキー:2009/05/20(水) 08:24:54 ID:7k4lQ4IU
なあ
美人の姉や可愛い妹が性的な意味で好意を寄せてくれたら
近親相姦らめぇっ!とか思わずに普通は犯っちまわないか?
そこで二親等イクナイなんて自制が働くのは
すでに彼女がいる恵まれた野郎か
姉や妹が地雷化するのが確定的なほどヤンデルことをすでにわかってる場合
あとあれだ
俺みたいな巨乳スキーに貧乳の姉妹が懐いてきちゃうのな
顔はともかく身体が洗濯板なんて女として終わってるっしょw
牛乳飲んで出直してこいってのw

おや誰か来t
93名無しさん@ピンキー:2009/05/20(水) 08:44:13 ID:VSBne5Pq
>>91
人生ってのはままならねぇもんなんだよ。働かないで姉と妹に養われて怠惰に暮らしてぇなぁ…
94名無しさん@ピンキー:2009/05/20(水) 10:36:09 ID:beNZYgW0
永遠のしろ、フラクタル、ノスタルジアはもう続き来ないの?未完?
95名無しさん@ピンキー:2009/05/20(水) 11:20:30 ID:5eJw+pYp
それでも俺はッ……!
『世界の黄昏に愛する人と』を待ち続けるッ……!!
96名無しさん@ピンキー:2009/05/20(水) 14:54:11 ID:i8WvJy13
たとえあなたが振り向いてくれなくても
97名無しさん@ピンキー:2009/05/20(水) 15:25:30 ID:N35ffszM
あなたの目の前に立てば済むこと。
98名無しさん@ピンキー:2009/05/20(水) 15:31:25 ID:4Jaocc4A
キモ姉妹式フンフンディフェンスだと!?
99名無しさん@ピンキー:2009/05/20(水) 15:35:01 ID:5eJw+pYp
フンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフン
100名無しさん@ピンキー:2009/05/20(水) 16:13:09 ID:lqT3ba8i
ビビデナバビデナー
101名無しさん@ピンキー:2009/05/20(水) 17:37:17 ID:BRtNt0Vk
もう俺の目にはキモウトしか見えない
102名無しさん@ピンキー:2009/05/20(水) 19:17:58 ID:S+RcXEix
>>101君、お姉ちゃん色に染めてあげる!
103世界の黄昏に愛する人と(下書き版):2009/05/20(水) 23:16:43 ID:7k4lQ4IU
>>95
待っていてくれた人ごめんなさい
「世界の黄昏に愛する人と」のヘタレ作者です
年末から婆様が亡くなったり飼い犬が死んだりOCNの大規模規制に巻き込まれたりでドタバタしてました

スレ投下時に公言していた通り、結末まで書き上がってはいたんですが
物語の運びが我ながらあまりに稚拙と思い、全面改稿しながら投下していて
結果、日常のドタバタで行き詰まったという……

でも、このまま放置プレイも申し訳ないので
改稿前の稚拙なバージョンのまま晒しておこうと思います
何が稚拙かというと
「泥棒猫のターンが冗長すぎる」
妹に刺されちゃいますね

すでにスレ投下した分と重複部分もありますが(しかもこっちが改稿前のヘタレver.)
それでもよいという方は、お目汚しのほどを
(あくまで下書き版なので1〜2週間で削除するつもりです……)

ttp://3rd.geocities.jp/shamo0113/novels/sekai.html
104名無しさん@ピンキー:2009/05/21(木) 00:33:28 ID:066rSaGq
・・・ん?
105名無しさん@ピンキー:2009/05/21(木) 00:46:44 ID:WUVYk1SQ
>>103
あんたか!
よくやった
106名無しさん@ピンキー:2009/05/21(木) 00:47:02 ID:qy6hiOJO
>>82
また来てみれば、返事をくれるなんて嬉しいなぁ(笑
これだからゴミの相手は楽しいんだよw
107名無しさん@ピンキー:2009/05/21(木) 00:48:42 ID:LAv2xVh+
>>103
まあ気長に頑張ってくださいな
108名無しさん@ピンキー:2009/05/21(木) 01:57:46 ID:CBIlm1wW
>>106
まるで議論に負けた奴がする釣り宣言のようだ
109名無しさん@ピンキー:2009/05/21(木) 04:17:06 ID:DURU7jQl
>>103
一線越えて当然な感じに感覚マヒっちゃってるから
ちともどかしく感じてしまったけど、
エクセレントでした!

すらすら読めたし
オチもキレイでよかったdes。
気が向いたらまた投下したってくださいな。
110名無しさん@ピンキー:2009/05/21(木) 13:40:18 ID:toz3dAc0
>>103
おもしろかった!
こんなかっこいいお兄ちゃんなら俺でも惚れるわ
111名無しさん@ピンキー:2009/05/21(木) 19:07:19 ID:Hy+I5fQ8
アッ-!!
112名無しさん@ピンキー:2009/05/21(木) 22:56:36 ID:ER4xRwrI
麻生ウザすぎ〜
113名無しさん@ピンキー:2009/05/21(木) 23:03:45 ID:VdRkqhp3
麻生に何の報いつーか決着もないのがアレじゃね?
114名無しさん@ピンキー:2009/05/21(木) 23:26:01 ID:m2JZM4gc
そういえば、ツンデレキモ姉ってないな・・・
115名無しさん@ピンキー:2009/05/21(木) 23:29:19 ID:hUge4B3L
キモ以外はいりません
116名無しさん@ピンキー:2009/05/21(木) 23:47:50 ID:xJG2SbPj
麻生は陽祐とやり直したかったのかな?って思った。
だって、フリーか聞いたり、地元の駅で待ち合わせって言ったりさ

そうだったら、救いがあるかなぁ〜なんて
117名無しさん@ピンキー:2009/05/21(木) 23:49:45 ID:z3nHobAR
>>113
あれ? 麻生との決着と言うか精算、ちゃんと終わってなかったっけ?
「友達が〜」のくだりって、麻生自身のことで、ヨリを戻そうとしてたと読んでたんだけど……

118名無しさん@ピンキー:2009/05/22(金) 00:24:26 ID:j64BD+y9
携帯では見れんけえこの話はそろそろやめよう…やめて下さい
119名無しさん@ピンキー:2009/05/22(金) 00:24:56 ID:fg5JJHLL
ちょっとおそいが>>103  GJ!

サイトも見させてもらうことにするわ。
これからも小説どんどん書いてくれよな!
キモウト以外でもサイトに載せて貰ったのなら読むぜ!
120名無しさん@ピンキー:2009/05/22(金) 00:30:33 ID:K6LoYfm9
ツンツンキモ姉ならいるぞwikiの短編の蝶変態超変態?だったかな?
あの話は俺の中でキモ姉として1、2位を争うね
ツンツンし過ぎて反省してデレデレし過ぎるところがなんともいえないね
121名無しさん@ピンキー:2009/05/22(金) 00:39:26 ID:QQl6S3T6
>>118
話に参加できないから、その話はやめてくれ、ってのはあまりにもわがまますぎないか?
122名無しさん@ピンキー:2009/05/22(金) 00:40:13 ID:xnaqYNPu
実際、遅延がどれほどの気になるものか体験できるツールとかないのかね
ヘビーユーザーじゃないし、でも反応遅いと言われると気になっちゃうし
任意でフレームの遅延を設定して、なにがしかのアクションで体験、測定みたいなツール

わずかなフレームの差ってのを、モニタ買う前に体験してみたい
123名無しさん@ピンキー:2009/05/22(金) 00:40:31 ID:A0FLDZQ5
>>118
ファイルシークとか使えば?
>>120
あの姉はツン期が凄い良かったな
124名無しさん@ピンキー:2009/05/22(金) 00:41:04 ID:xnaqYNPu
なんという誤爆
125名無しさん@ピンキー:2009/05/22(金) 01:19:15 ID:fg5JJHLL
>>124
どんまい
>>118
ファイルシークは携帯でネットするならデフォじゃないとw
126名無しさん@ピンキー:2009/05/22(金) 02:46:10 ID:OBsculG7
>>92
亀だけど、自分は家族親戚とそういう感じになってもジュニアが起きてくれないお…。
127名無しさん@ピンキー:2009/05/22(金) 05:06:56 ID:Tvz4jxkc
>>103
GJ
いろいろと楽しみにさせてもらいますわ
128名無しさん@ピンキー:2009/05/22(金) 10:06:24 ID:sIJ4WrqK
>>118のIDが真っ赤……
129名無しさん@ピンキー:2009/05/22(金) 16:31:14 ID:czfiyufb
キモウトは腹黒く、キモ姉の乳首は黒い
130名無しさん@ピンキー:2009/05/22(金) 17:06:34 ID:xlfkYV1k
妊娠ですね、分かります
131名無しさん@ピンキー:2009/05/22(金) 18:11:38 ID:fg5JJHLL
>>92
かわいいだけじゃだめなんだ
一応第三者評価でかわいい妹、姉がいる俺から言わせてもらうと
家族=よく知っている間柄=性格も短所も趣味もよく知っている


つまりだ。
心が仏様でもない限り性格や内面という意味で男としてまず拒否しちまうっていうね
132名無しさん@ピンキー:2009/05/22(金) 19:45:59 ID:+xZ6SCtc
姉の乳首が黒いなら口紅を塗ってあげればいいじゃない
メアリー・アントゥワネッツ(愛欲の日々より抜粋)
133名無しさん@ピンキー:2009/05/22(金) 22:24:12 ID:cyk+K18s
バーロー、黒い方が興奮するじゃねえかよ
134名無しさん@ピンキー:2009/05/22(金) 22:25:27 ID:TAd5wA6g
オナニーのやり過ぎで黒くなったというのか
恐るべし
135名無しさん@ピンキー:2009/05/22(金) 23:09:41 ID:K6LoYfm9
ふと思ったんだが蝶変態超変態の姉の澪ってけいおんの秋山澪が思い浮かんだのは俺だけなはず
136名無しさん@ピンキー:2009/05/22(金) 23:10:40 ID:3Ra/JMcu
ほんとアニ豚は空気読めなくてうざいなあ…
137名無しさん@ピンキー:2009/05/22(金) 23:24:08 ID:o8bkSzfs
乳黒姉なんかよりピンクチェリーないもうとをもらいますね(〜ω〜)
138名無しさん@ピンキー:2009/05/23(土) 00:08:02 ID:WN1u4YbH
鬼うたの特典サンプルボイスでも聞いて落ち着け
139名無しさん@ピンキー:2009/05/23(土) 00:55:10 ID:0wJuo42i
>>131
いや、(キモ姉妹はそこで)逆に考えるんだ。
性格も短所も趣味もよく知っている、つまりどんな女よりも理解しあう仲であって――
つまり、自分以外に弟/兄に相応しい嫁は、この世のどこにもいないんだ!?

こうしていたいけな弟/兄は、今日もキモ姉妹の求愛に怯えているのであった。
140名無しさん@ピンキー:2009/05/23(土) 01:19:10 ID:wQStjbJq
逆にむしろいいところも悪いところもどうでもいいようなとこも全て受けて入れて愛してるからこそ
キモ姉とキモウトになるんだろw
141名無しさん@ピンキー:2009/05/23(土) 10:21:59 ID:U1ZxDIek
>>140
世界はそれを愛と呼ぶんだぜ
142名無しさん@ピンキー:2009/05/23(土) 10:42:43 ID:T8m6gA65
ブサンボマスター乙
143名無しさん@ピンキー:2009/05/23(土) 11:32:37 ID:n5gfsm4Z
>>131だが


おまえら聡明すぐる
144名無しさん@ピンキー:2009/05/23(土) 15:06:47 ID:UIRuPBB6
俺には姉も妹もいないけど家族だから長所も短所も全部わかっていてOKという発想は理解できる
それか逆に何もないところから始めるかのどっちかだろう

従姉妹くらいの中途半端に知ってる関係が一番やりづらいと思うぞ
145 ◆Hx2CWeG5HI :2009/05/23(土) 15:10:04 ID:y+HDvF7F
投下します
タイトルは『尻ならセーフな』
投下終了宣言有り
時事ネタ
コメディ色強
尻嫌いな人はNGで
146尻ならセーフな1/2 ◆Hx2CWeG5HI :2009/05/23(土) 15:12:16 ID:y+HDvF7F
新型ウイルスの日本上陸。それは日本を一瞬にしてパニックに陥れた。マスク、消毒用アルコールの品不足。さらに中高生は政府の指示により修学旅行の延期や中止、さらには一週間の自宅謹慎など多くの緊急措置が取られた。
その指示は間違ってはいない、いや、正しいことだと思うが俺はそのせいで今非常に危険なことになっている。

「ねぇ〜お兄ちゃんドアを開けてよ〜♪一週間も休みなんだし二人しかいないんだから、ね」
だが断る
「もぅ、お兄ちゃんったら照れ屋さんなんだからぁ〜♪私お母さんにお兄ちゃんのお世話を頼まれてるんだよ♪お外出ないように見張っててねって頼まれたんだよ〜」
…俺は自分の部屋のドアに鍵を掛け更にその前に本棚を置きそれを全力で支え妹が入ってこられないようにしている。しかし、妹は力尽くでそのバリケードをぶち破ろうとしている。
健気なドアは痛々しい悲鳴を上げ、振動が本棚を通して俺の背中に伝わる。このままでは突破されるのも時間の問題か…しかし窓から逃げようにも接着剤とワイヤーで完全に固定されてるんだよな。
む、ドアを殴る音が途絶えたぞ。
あきらめた、のか…?
「やっぱり道具を使ったほうが早いよね…待っててねお兄ちゃん。恋する妹は今貴方の元へ行きますから♪」
ズゴッという漫画ではよく見るが実際には聞きたくない擬音と共にドアから鈍色を放つ何かが飛び出し、本棚をも貫き俺の顔面の横を撫でた。
これは…物干し竿か!?
竿はすぐに引いていったが、その直後またドアの別部分から飛び出してくる…
チッこれでは危なくて扉を押さえる事が出来ない!!もうドアの防衛は諦めて窓をこじ開けることを考えるか…
枕元に置いてある自己防衛用のバットを手に取り、渾身の力で窓をぶん殴る。ガラスくらいは破壊できるだろう、とは思ったがヒビ一つ入らなかった。
あいつ、ガラス自体にも何か細工しやがったな!?
「私、お兄ちゃんのドアを竿で貫いちゃってる…お兄ちゃん…竿…貫く…フヒヒ!」
マジでキメーよ。病院行け。
何十発穴を開けたか、機関銃のような竿による攻撃は止まった。しかし、本棚は倒れてしまったし風穴だらけのドアはもうポックリ逝ってしまいそうだ。
だというのに窓ガラスのほうには傷一つ無い。ライフルの銃撃でさえ耐えられるんじゃないのかこれ!?
万事、休すか…
「ヒャッハー!お部屋に突撃だぁい!!お兄ちゃんを消毒だぁー!!!」
やたら風通しの良いドアは妹の体当たりを受けてとうとう御臨終してしまった。今まで良く頑張ってくれたな、俺の部屋のドア。今度生まれ変わったらごく普通の、そう、こんなクレイジーなやつがいない一般家庭のドアにでもなってくれ。
俺はそんなしょうもないことを考えながら、目が血走らせている妹に押し倒された。
147尻ならセーフな2/2 ◆Hx2CWeG5HI :2009/05/23(土) 15:12:55 ID:y+HDvF7F
「ヌフフヒュ…お兄ちゃん…楽しもうね♪」
キモイよ。マジでキモイよ。そのキモさで俺失禁しそう。
「さて…私に脱がされるか私を脱がすか好きなほうを選びなさい!!」
どちらも嫌です。お帰りください。
「そうですか、脱がされたいですか♪」
聞いてねーよこいつ。ってうおぅっ!何でお前一瞬で人の服脱がせられんだよ!?というか自分の服を脱ぐのも一瞬かよ!?
「ひぇひぇひぇ…なんとおいしそうなご子息ですか♪実にけしからん!」
けしからんのはお前の頭の中身だよ。
…ぬぅ、おしゃぶりが上手いな。唇ではむはむしたり先っぽや竿を舌でぺろぺろ…って何黙って受け入れてんだよ俺。
そして何故そんなに上手いんだ妹よ。
「そりゃあっんぅ、いつも、ぺろぺろ、れんしゅうしてるチュ、からだよぅはむはむ」
しゃぶりながら言っているから聞き取り辛いが、どうせ突っ込み所満載なことを言っているんだろうな。
「ぴちゅっぷは…うん立派。ご立派。凄くご立派です。これ、入るかな…?入らなくても力尽くで入れるけど♪」
寸止めだな。クレイジーだな。分かっちゃいたけど。だが俺はヤツに言っておかなければならないことがある。これだけは兄としていわねばならない。妹よ。
「んぅ…なぁにぃ?」
入れるなら前の穴じゃなくて後の穴にしなさい!そこなら近親相姦とはいえないぞ!
「ええぇ…アナルセックスぅ?いきなりアナルを要求するなんてお兄ちゃん変態?」
…変態に変態って言われるのって凄く屈辱なんだね。でもね、おまんまんに入れるのはダメ。ゼッタイ。それだけはお兄ちゃん譲れないよ。
「…もう、しょうがないなぁ。まあ、そんなこともあろうかとちゃんと後の準備もしてあるから入れてもいいよ」
すまんな、妹よ…ってなんで俺が謝っているんだよ。
「いいもん。いつか絶対に前にも入れさせてやるもん!」
その苦労が報われないことを祈っているよ。
妹は俺のご子息の先端を尻にあてがい、一気に腰を下ろした。
ぐおぅ!なんという快感!ご子息全体を温かく柔らかいものが包みこむ感触、尻穴の入口がきつく締め付ける痛み!
「うあ…お兄ちゃんの、一気に入っちゃった…♪」
フェラチオでかなりきていたのでアナルに侵入した瞬間、もういつでもイキそうになっていた。早漏って言うな。
「う〜ん…このまま動いてもお兄ちゃんすぐイキそうだね。ま、いっか!何回も出してもらうんだから♪」
言うや否や妹は激しく腰を振り始めた…
ゴメン、早いけどもう無理。
「あぅ、ふやぁぁぁぁ!おなかあついよう!!おにいいちゃああぁぁぁん!!!」
妹の尻の中でおもいっきり射精してしまった。熱い精液と腸液が腸内で絡みつく。イッた直後で敏感になっている俺のご子息を複雑に刺激し少し萎えていたそれは再びお元気になってしまった。
「また、元気になっちゃったね…今日はどれくらいいけるかな♪」
俺はその後何度も妹のアナルの中でイカされた…
強烈な快感の波に俺はいつの間にか気を失っていた…

……
………気が付いたらお袋帰ってきてるし。
でも、妹が『お外出れないように疲れさせたよ』っていったらなんのお咎めなしだし。
こんなのが一週間続くのかよ。
もうこの家やだ。
148 ◆Hx2CWeG5HI :2009/05/23(土) 15:13:19 ID:y+HDvF7F
以上投下終了 スレ汚し失礼

一週間監禁もとい謹慎って健全なキモ姉キモウトには大変美味しい状況だと思うんだ。
149名無しさん@ピンキー:2009/05/23(土) 16:56:16 ID:fxShRQOx
>>148
兄の語りによる展開が素晴らしいw
150名無しさん@ピンキー:2009/05/23(土) 16:59:53 ID:T8m6gA65
キモすぎるw
151名無しさん@ピンキー:2009/05/23(土) 17:01:07 ID:0wJuo42i
>>148
時々ネタGJ。その発想はなかったわ。
しかし妹のキモさに比べて、兄の親からの信用のなさは一体……

大変楽しい内容でした。
152名無しさん@ピンキー:2009/05/23(土) 17:12:49 ID:U1ZxDIek
>>148
GJ!我が輩、もう直立もままならない…
153名無しさん@ピンキー:2009/05/23(土) 21:38:38 ID:AYTDExsw
誰かwikiのTOP更新してください。
154名無しさん@ピンキー:2009/05/23(土) 23:14:31 ID:kJlEYxDr
155名無しさん@ピンキー:2009/05/24(日) 01:35:00 ID:UbGahYkO
これはヤバイw
156名無しさん@ピンキー:2009/05/24(日) 01:48:51 ID:SeQS74OD
>>154
むしろこれが中級なことにフイタ
157名無しさん@ピンキー:2009/05/24(日) 16:28:23 ID:4MsCuNm7
セックスっていうのは、生殖器の粘膜接触わけ
だから、コンドームで非接触にすれば同じ行為をしても
セックスしたことにはならないのよ

さあ、いい汗かこうね♪
158名無しさん@ピンキー:2009/05/24(日) 21:24:23 ID:YCV1tolL
実はコンドームには穴が空いていていつのまにか妹のお腹が…
159wiki編集人:2009/05/24(日) 21:45:34 ID:QtDQgY9/
>>103
あぁ、これ扱いどうすりゃいいんですかね?

下書きである事
スレへの直接投下でないこと
1〜2週間で消すこと

辺りを勘案して今のところ保管してませんが如何しましょ?
べつにOKなら次回にでも保管しますし、NGなら保管しませんけど。
160名無しさん@ピンキー:2009/05/24(日) 23:01:40 ID:v2IKEbXZ
妹「気持ちいいぜ兄貴のチンコ!濡れるマンコがその証拠!
  愛してるのが裏目に出てる!一部始終がお前のペース!
  距離が短小!この滑走路!飛び立つチンコが放つ振動!
  お前の精巣マジリスペクト!遺伝子転送も俺幼女!
  そろそろ射精しなさいおちんぽミルク!あまりデカい声出すなご近所響く!   
  こしつきスムーズやみつきスウィーツ!イカして候兄貴早漏!
  2ラウンドも受けて立とう!だがそっちは違うぜキカンボウ!
  裏筋ペロペロ責めろと交渉!無駄口叩かず舐めろよ幼女!
  キタねえ肉棒!聞かねえ要望!亀頭の先から硫黄の芳香!!
  汚れた官僚フェラ完了!どうしようもねぇ国どうしたクンニ!
  Yahoo!Google兄貴イクぅ!クリをクリック繰り返せ!
  光ファイバー兄貴の尿道!光速精子をぶちかませ!
  極太チンコ、マジ上等!前も後ろも即KO!
  ポンポンチポポン!チンポポンコチン!
  あたしイッちゃう!アラララアアッーアッオーアッオー!ウェカピポ!」
161103:2009/05/24(日) 23:24:30 ID:mNH0slQ/
>>159
スレ投下ではないので保管は辞退いたします m(_ _)m
お気遣いありがとうございます
162名無しさん@ピンキー:2009/05/25(月) 00:41:19 ID:R6TBhljr
>>160
(´・ω・`) ……キモイタイネ
163名無しさん@ピンキー:2009/05/25(月) 06:49:13 ID:sdBigUtm
>>160 一瞬コピペかと思ってしまったw

皆さん、SS書くときの参考にしたいのですがそもそもキモ姉キモウトって

@「お兄ちゃんが私の初恋…」
みたいな血が繋がっているのに恋慕の情を抱いてしまう姉や妹のこと
A「お兄ちゃんどいて!そいつ殺せない!」
みたいなヤンデレな姉や妹のこと
B「フヒヒ…弟キュンのせーし付ティシューゲットでござる!これで半日は天国でござ候!!」
みたいな純粋にキモイ姉や妹のこと

@,A,Bのいずれかで合っているんですか?それともまだ違う解釈の仕方があるのでしょうか?
どなたかご指南お願いします。
164名無しさん@ピンキー:2009/05/25(月) 07:18:06 ID:u5g13Lut
俺は、
弟や兄に多大な恋愛感情を抱いてて
欲求を満たすための行動なり相手にアピールする方法なり尽くす方法なりが
色んな意味でなりふり構わなくなると姉や妹がキモ姉、キモウトになる
って考えてる
165名無しさん@ピンキー:2009/05/25(月) 07:45:33 ID:DQUNgzRT
test
166未来のあなたへ7:2009/05/25(月) 07:49:02 ID:DQUNgzRT
拙作ですが投下します。
友人キャラフラレ編。
妹が高校一年生になって少し経った頃の話です。
167未来のあなたへ7:2009/05/25(月) 07:49:55 ID:DQUNgzRT

〜柳沢浩一の受難〜




俺の親父は馬鹿だし、お袋は輪をかけて馬鹿だった。

親父は事業を営んでいて、まあそれなりに成功しているようだ。
家は大きいし、昔から金に困った記憶はない。高級そうな車を何台も持ってるし、ハウスキーパーを雇う余裕もある。
だが家庭の方も成功したかと言えば、必ずしもそうは言えない。いや、はっきりと失敗したと言ってもいい。
親父とお袋のなれそめなど知らないし、知りたくもない。当初は愛情があったかもしれないし、そうしようという努力はしたのかもしれない。
だが親父は仕事にのめり込んでいき、家にもろくに帰らず口座に金だけを振り込んでいたし。お袋はお袋で、その金で放蕩に明け暮れていた。
後はお決まりのパターンで、お互いに浮気を繰り返して別居に至る。俺の物心が付いた頃には、既に家庭は崩壊していた。
面倒を見てくれたのは親父の雇ったハウスキーパーと、年の離れた姉貴だ。あんな親なんて知ったこっちゃない。
両親は顔を合わせるたびにお前が悪いと罵り合っているが、言わせてもらうならどっちも馬鹿だ。
中学の頃は随分荒れた。親父の振り込みで金だけは不自由しなかったから、派手にばらまくように使っていた。当たり前だが有象無象が近寄ってきて、毎日下らないことで遊び呆けていたが連帯感などまるでなかった。
どのみち、金蔓か財布代わりにしか見られていなかったからだろう。その延長で何人かの女と付き合ったりもしたが、それにも心動かされたことはない。大して興味もなかったし、すぐに別れた。
それで構わなかった。とにかく自分の中のもやもやを発散させたくて馬鹿をやっていたが、ある日突然気付いてやめた。
あの下らない母親と、まるきり同じことをやっているってことに、だ。
冷めてからは早かった。そういう連中との付き合いをやめ(殴られたりもした)金遣いも改めた。というか、親父の金には死んでも手を付けたくなくなった。
昔の連中や自分と縁を切りたくて、死ぬほど勉強して今の高校に入学した。案の定、学力の関係で同じ中学出身の知り合いはゼロだ。
ついでに人当たりも変えた。お調子者で女好きなキャラクター、これもいわゆる高校デビューになるのかね。
そういう努力の甲斐あって、友達も何人かできた。一番仲がいいのは同じクラスの榊で、あいつの(俺とは違う)天然は色々とほっとする。
バイトも始めた(ちなみに校則ではバイト禁止になっているが誰も守っちゃいない)。それまでお坊ちゃんだったせいで働くのは色々と大変だったが、自分の面倒を自分で見るというのはこれまでにない充実感があった。
なにより、それが俺の願望だったのだから、辛いのなんざ屁でもない。
俺が本当にしたかったのは、自立すること、縁を切ることだった。あの家から、あの両親から、金銭的にも生き方的にも。
姉貴は大学進学が決まるとすぐに上京してほとんど帰ってくることもないが、その気持ちはよく分かる。
今は俺もあの家に住んでいるが、自立できる時期になれば即座に家を出るだろうし、なんなら姉貴の部屋に転がり込んだっていい。
親父もお袋も家にはほとんど帰ってこないが、関係ない。とにかく縁を切りたいんだ。
下らない拘りだってことは自分でも分かっている。
自分のことを棚に上げ、大声を上げて相手を罵り合う、あの姿に生理的な嫌悪があった。小さな頃から刷り込まれた、トラウマといえばそうなんだろう。
自分が結局、親のすねをかじっていることも分かっているし、あの二人の血が流れていることも分かっている。どうしようもないからこそ腹が立つんじゃないか。
ああ、くっそ。俺はあんな人間にはならない、あんな人間にはならないぞ。
…………
168未来のあなたへ7:2009/05/25(月) 07:50:56 ID:DQUNgzRT
女と付き合ったことは何度かある。けれどそれは、心動かされるような経験では全くなかった。性欲は処理できるかもしれないが、それだけだ。
どの道、俺のばらまく金目当ての下らない人種だ。金使いを改めてから、女とは全く縁がなくなった。別に後悔なんてない。
大体、両親の破綻した関係と、母親の男遊びを見てきて、男女の間柄に一体どんな希望を抱けというんだ。
姉貴はそのせいか極度の潔癖性だ。性に関するあらゆるものを、汚らわしいと断じて捨てている。無理もないとは思う。
俺もそうなっておかしくなかった。実際姉貴には、薄汚いものとは関わるなと教えられてきたが、それでも女と付き合ったのは男女の生理的な違いか。
いや……俺はきっと、まだ男女の関係に希望を抱いているんだろう。
世の中にいるのは下らない人間だけじゃない、自分の面倒は自分で見る人間もいるはずだ、と。
そういう人間となら、互いに尊重し合う関係を築けるんじゃないかと。
でなければ例えポーズでも女好きでなんていられない。
ほとんどの人間は、下らない周囲に惑わされて生きている。それは金だったり、風聞だったり、毎日の仕事だったり、色々、色々だ。
そういう自分に気付かず、大声を上げてヒステリックになって、他人を抑圧しなければ気が済まない馬鹿も大勢いる。
俺が見てきたのは、両親を含めそんな人間ばかりだった。
だが稀に
じっと静かに、誰にも迷惑をかけずに、自分で自分の面倒を見ている人間もいる。自立し、自律している人間もいる。
だから俺が惹かれるとしたら、それは年上の女性になるんだろうとずっと思っていた。
けれど、ある日。
知り合った友人の妹は、確かに美人だったがそれだけじゃなかった。
年に似合わない深い目、行動の端々に現れる余裕。家のような成金ではない、本物のお嬢様かと思ったが、そんなわけがない。
その年頃の人間が翻弄されてしかるべき日々の変化を、それどころじゃないと唾棄して片手間で行っている、そんな少女だった。
もちろん、それは根拠のない直感だ。だが、つまり、一目惚れに近かった。
ポーズとしても、本心としても、柳沢浩一は榊優香という少女に好意を抱いている。


「つーわけで榊、優香ちゃんをデートに誘わせてくれよ!」
「いや、なにが『というわけ』なんだ?」
昼休みの教室で、榊健太と柳沢浩一は向かい合って雑談しながら昼食を取っていた。席は健太を起点に、昼休みは無人になる前の席を柳沢がくっつけて向かい合っている。
今月彼等は一年生から二年生に進級したが、幸か不幸か二人は再び同じクラスだった。ある先輩が卒業して行ってから、再度昼食を共にしている。
健太の食事は妹手製の弁当で、内約は白米+海苔、唐揚げ(冷凍)、マッシュポテト(夕食の残り)、卵焼き、きんぴらごぼう。
対して柳沢は購買で勝ち取ってきたパン(カレーパン、ロールパン、百円サンドイッチ)とコーヒー(微糖)が昼食だった。
「うまそーだよなー。いーなーいーなー、優香ちゃんの手作り弁当」
「だから、他人に弁当分けると優香が死ぬほど怒るからダメだって」
「なんだろうな、手に入らないものほど欲しくなる、不倫が収まらないわけだよな」
「ちょっと優香との付き合いは考えさせてもらうぞ」
「冗談だよ冗談! 俺、これでも一途なタイプだからさ、な?」
「嘘つけ嘘をっ! 毎日違う女の子のことあーだーこーだ言ってるじゃないか」
「いやいや、優香ちゃんは別格だって、マジで」
はいはい、と健太はため息をついた。どうもこの友人は妹に気があるらしく、こういう話題になることは多い。
確かに優香は美人だけどさ、とぼやき混じりに考える。スラリとしてるし、勉強もできるし、運動も得意だし、真面目だし、料理もできるし、世話好きだし……あれ?
反論しようとして失点がないことに唸る健太。兄から妹への感情は、尊敬している守るべき存在という、やや複雑なものだった。
なんで反論しようと思ったのかは分からない。あるいは単に、色恋沙汰に忌避感があったのかもしれない。榊健太、現在絶好調失恋中。
169未来のあなたへ7:2009/05/25(月) 07:51:20 ID:DQUNgzRT
「ありがとな、柳沢」
「おいおい、湿気てんな。じゃあ俺は俺で勝手にやらせてもらうぜ? 先に彼女持ちになっても僻むんじゃねえぞ?」
「だからデートに誘いたいんなら優香に直接言えよ」
「いや、俺から何度アタックしてもけんもほろろに断られるんで、せめてきっかけぐらいは助けてくれって」
「だから、そんなことすると俺が優香に殺されるんだよ」
「なんだなんだ、兄貴なんだからこう、ビシって言ってやるとかないのか?」
「柳沢の家の姉弟関係はそうかもしれないけど、ウチはウチなんだ。今日はただでさえ機嫌が悪いのに……」
「ん? なんかあったのか?」
「あー」
聞き返されて、健太は眉をよせて考え込んだ。それは理由が分からないのではなく、言い方を探すような苦悩だった。
誰かに聞かれているわけではないが、何となく声をひそめる。男子にとっては触れづらい話題だ。
ちなみに健太が何故知っているのかというと、朝の食卓で見抜いた母がぶっちゃけたからだった。
「女の子はいろいろ大変なんだよ」
「あー……なるほど」
170未来のあなたへ7:2009/05/25(月) 07:51:47 ID:DQUNgzRT
今月は生理痛が最悪だった。
その日、榊優香は部活に休む旨を伝えて放課後しばらく机に突っ伏し、生徒の波が一通り済んでから校門を出た。
重い体を引きずりながらバス停に向かう。朝からずっとしくしくと痛む腹部を、しかし矜持に賭けて抱えたりしなかった。時に女の見栄はなにより重い。
元々彼女は体が丈夫な方ではない。生理も重く、更に不順気味だった。ただし規則正しい鍛錬と自己管理によって体調を整えていれば、そこまで辛いものではない。
しかし今月は自己管理に失敗し、優香は体調不良が続いていた。中学から高校への進学という環境の激変によるのは明白だ。
生理が予定より遅れた時点で、かなり辛いものになるとは覚悟もしていた。しかし実際訪れてみれば、罵りの一つも口にしたくなる。
「ああ、ちくしょう、くそったれです……」
校門からすぐのバス停が、まるで無限の距離に感じた。それでも何とかたどり着き、どっかと腰をおろす。鞄も横に放り出した。
幸い、バスは先程出たばかりなのか、バス停にいる先客は一人のみ。女の子らしかぬ動作を見咎めたものはほとんどいない。
薬は飲んでいない。痛み止めの類は、体調が崩れている時の優香には効きすぎてしまい、意識が朦朧とするのだ。なので寝るまでお預けだ。
こんなことなら、今日は学校を休んで寝ていればよかった。後悔してももう遅いが。
ともあれ、ここまでくれば後はバスに乗って帰るだけとなる。念のためにメールでも打っておこうと携帯を手にしたところで、彼女に差す日光を人影が遮った。顔をあげる。
「……?」
女性だ。
年の頃は20前後。黒い髪を肩口で切り揃えた、いわゆるおかっぱな髪形をしている。顔立ちは整っており、たれ気味の目は細められていた。
フリルとレースがあしらわれたブラウスにスカート、つばの広い婦人帽という服装。右手にはやはりレースで飾られた日傘を手にしており、色合いは白と水色系統でまとめられている。
総じて、ドラマから抜け出してきたお嬢様のようだった。年齢と服装から、高校生ではない可能性が高い。
そんな女性が優香の前に立ち、座る彼女をじっと見下ろしていた。当然、知り合いではない。だが
「榊、優香さんですか?」
「は? はい、そうですが……」
見知らぬお嬢様から名前を呼ばれ、戸惑いながら答える優香。腹部の痛みは強まるばかりで、既に意識が半ば朦朧としていた。
女性が嬉しそうに微笑んだ。見る人間が釣られて笑みを浮かべるような、上品な笑い方だった。
そして片手に持った日傘の石突きを、優香の喉めがけて突き込んだ。
ひゅん。
「……あら」
「どういう、つもりですか」
優香は
日頃の鍛錬の賜物か、反射的に左手を動かして布の部分を掴んでいた。傘を突き付けられた体勢のまま、ぴたりと止まる。
彼我の距離は1m。女性は直立し優香は着座しているという不利だが、優香は勝てると判断した。
傘を伝わる手応えや体重の掛け方から判断して女性は素人だ。体調と体勢の不利を考慮しても、傘程度の得物ならば戦闘力の差を早々ひっくり返されはしない。
だが、ふと違和感に気づく。掴んだ傘の石突き部分に黒い穴が開いている。よく見れば先端は鉄製で、コーティングでプラスティックに偽装してあるだけだ。
構造的には銃口に似ていると、気付いた時には遅かった。あるいは体調不良がなければ反応はできたのかもしれない。
プシュッ。
「ぐっ!」
女性が柄のスイッチを押す。ガスの圧搾音が微かに響き、優香の肩に妙な形の注射器――麻酔弾が突き立っていた。隠し銃。
衝撃で優香の体がベンチに叩きつけられる。既に薬液は着弾の圧力で注入されていた。
この手の薬物は即効性だ、意識は持って数秒。咄嗟、優香は右手に持った携帯を操作して、僅か数文字のメールを打った。送信。
どんよりと意識に緞帳が落ちていく。女性が気楽に身を翻して近くに停車してあった軽自動車に向かうのを見ながら、榊優香は意識を失った。
(にい……さん……)


たすけて
171未来のあなたへ7:2009/05/25(月) 07:52:33 ID:DQUNgzRT

その日のバイトが終わって家に帰ると、姉貴が居間で紅茶を飲んでいた。
「おかえり、浩ちゃん」
「姉貴? 何時帰ってきてたんだよ」
「お昼にね。その後もう一度出かけてたけど」
「それなら電話してくれりゃあよかったのに。いきなり来るから驚いたぜ」
「ああ、そのことなんだけど浩ちゃん。携帯電話の電源、切ってるでしょ?」
「ん? あ、やべ、ホントだ。わりいわりい」
バイト中は携帯の電源を切っている。多分、昨日あたりから切りっぱなしだったんだろう。軽く拝んで謝る。
久しぶりに会ったが、姉貴は相変わらず時代錯誤な格好をしていた。フリルとレースが山ほど付いた、お嬢様としかいえないブラウスとスカート。外に出る時は帽子と日傘まで付くんだから徹底している。
実家は金持ちではあるのだが成金の類だし、社交界なんてものに縁もない。姉貴がその手のファッションを好むのは単なる趣味だ。まあ、似合ってるから別にどうとは言わないけどな。
挨拶を終えた俺は、お嬢様趣味の一環である紅茶の相伴に預かる。俺自身はコーヒー党だが、目当ては姉貴が焼き上げたクッキーだ。相伴を想定していたんだろう、大量にある。
「ん、やっぱ姉貴のクッキーはうまいな。うまいうまい」
「焼きたてだし、今日は良いバターを使ったからね。でも夕飯前なんだから食べ過ぎちゃダメよ」
「へいへい。あ、そういや夕飯も姉貴が?」
「うん。あ、またこんなもの買ってきて。コンビニのお弁当ばっかりじゃ体壊しちゃうでしょ、浩ちゃん」
「あー、悪かったよ」
俺と姉貴の仲は、多分一般的な姉弟関係よりもかなり良い。
一例を挙げれば食事だ。上京するまで俺の食事は全て姉貴が作っていた。姉貴が中学一年の頃から、朝食弁当夕食全てだ。
おかげと言うべきか、不自由なく育った割には姉貴は料理が上手い。ついでに俺は料理ができず、毎日パンやコンビニ弁当で過ごしている。
というわけで、今日の夕食のつもりで買ってきた賞味期限ギリギリの弁当はあっという間に取り上げられ、やんわりと説教された。
食事の世話といえば榊と優香ちゃんもそうだが、俺達はあの二人みたいに言い争うこともない。姉貴の上位は確立されている。
「向こうに戻るのは何時なんだ?」
「明日の夜よ。今日は離れに泊まるからね」
「離れ? わざわざあんなところ使わなくても、姉貴の部屋でいいじゃねえか」
離れというのは庭の奥の方に立てられた、来客用の小さな建物だ。人間が一人二人は生活できるようになっている。
俺の住んでいる家はかなり広い。元は華族の屋敷だったとかで、装飾とかは全て取っ払ってあるが、離れを始め客を何人も呼べる構造になっているのだ。
とはいえ前述した通り、今この家に住むのは俺だけだ。ハウスキーパーは夜には帰るし、姉貴は東京だし、両親は例のごとし。
食事も全て自室で済ませてるのでがらんとしていることこの上ない。今日は久しぶりに、隣室に人の気配がありそうだと思ったんだが。
「あら、浩ちゃんが寂しいなら、久しぶりにお姉ちゃんと一緒にお風呂はいる?」
「い・つ・の・は・な・し・だ。俺だって何時までも子供じゃないんだぞ」
「ううん、浩ちゃんは何時までも私の弟だもの。甘えたっていいのよ」
「…………」
やっぱり姉貴にはかなわない。どこか人恋しいことを、きっちり見抜かれている。
とはいえ流石に、一緒に風呂など入れるわけがない。そんな真似をしてたのは小学生までだ。
その後は、姉貴が夕食の準備に席を立ったのをきっかけに茶会はお開きになった。

172未来のあなたへ7:2009/05/25(月) 07:53:55 ID:DQUNgzRT

俺と姉貴は仲がいい。
それは小さい頃から、お互いしか味方がいなかったからだ。
父親は仕事にしか興味がなく、家に帰ってくることもほとんどなかった。いや、ある意味で正直とも言えるか。あんな家に帰りたがるわけがない。
母親は家事の類は一切使用人に任せ、夫の金で遊び歩いていた。ある意味正直とも言える。あんな夫に義理立てする意味はない。
どっちが先か、どっちが悪かったか、なんてことに本人以外興味はない。
親類の類に縁はない。金目当てに近寄ってくる輩ばかりで、そのことだけは両親は一致団結して遠ざけていた。縄張りを荒らされたくはないんだろう。
使用人は数年ごとに入れ替わっていった。中には親身になってくれる使用人もいたが、そういう人に限ってすぐ辞めていった。今のハウスキーパーも、親父の差し向けた監視のようなものだ。
そうして、たまに顔を合わせる両親は、こんな家庭になったのはお前が悪いと怒鳴り合い、罵り合う。
俺達はずっと孤立していたし、お互いだけが味方だった。
姉貴は
昔から優しい人だった。俺に取っては親代わりのような人だ。少し過保護気味ではあるんだが、時に烈火のごとく怒り狂った。
姉貴は普通の人だ。
容姿は優れてるが、運動も勉強もそこそこだし、習い事も色々やっていたが傑出したものはない。料理の腕だって努力すれば誰だってできる程度だ。
ただ、姉貴は思いきりだけが突出していた。普段は穏やかな人なんだが、一度何かを行う時は捨て身としか思えない行動をする。
言い争う両親の矛先が、そして比較的家にいることの多い母親の鬱憤が俺に向けられそうになった時、姉貴は両手を広げて俺を庇い、時に噛みついてまで俺を守った。
俺もまた姉貴に頼り切っていた。いや逆だ。姉貴がいたからこそ、俺はまともな人間になれた。
だから姉貴が上京してからは、捨てられたように思って随分荒れた。まあ、その話は前述した通りだ。
思えば、俺が心底異性に、人間に絶望しないで済んだのは、姉貴の存在が大きいのだろう。
こんな人間がいるのだから、捨てたものではないはずだ、と。
だが、姉貴自身は異性に絶望してしまっている節がある。
姉貴は美人だ。肩で切り揃えた髪に小さな顔、服装の趣味で浮くこともあるが、その分浮世離れした人形のような可愛さがある。
そのうえ人当たり良く穏やかな性格、ついでにプロポーションも良い(胸も大きい)ので、その気になれば男なんて選取見取だったんだろう。
だが実際は、彼氏なんぞ一人も作ったことがないし、そういう話題を出されるのも嫌がる。それは上京してからも変わっていないようだった。
俺がもっとしっかりしていれば、そんな風に絶望させないで済んだのかもしれないが……後の祭りだ。
結局、姉貴と恋愛話なんてできない。今、好意を抱いている少女――――優香ちゃんのことを話せないのは残念だった。
姉貴にも誰かそういう相手ができてくれればいいんだが。まあ、当分無理かな……

173未来のあなたへ7:2009/05/25(月) 07:54:28 ID:DQUNgzRT

「ふ〜ふふ〜ふ〜ん」
その日の夕方、藍園晶は鼻歌を歌いながらフライパンを操って野菜炒めを作っていた。
彼女がいるのは自宅のアパート(六畳一間)ではなく、恋人である雨宮義明の家である。
以前から食事を中心に頻繁に通ってはいたが、卒業を機に寝泊まりもこちらで行うようになっていた。
既にアパートに戻るのは一日一度、父親の食事の支度と部屋の掃除をする時だけだ。私物の類も運び出してあるし、元の部屋への思い入れなど何もない。
雨宮家の家長である雨宮秋菜は仕事で帰りは遅いし、恋人の義明はまだ高校から帰ってきていない。今この家にいるのは彼女一人だけだった。勿論、合鍵は持っている。
朝三人で食事を取り、後片づけをしてから洗濯物を干し、九時頃からバイト先の総菜店に出て三時頃まで働き、帰ってきてから家の掃除と洗濯物の取り込み。
それが終わったらアパートに戻って掃除と父親の食事を適当に行い、帰りがてら買い物してから雨宮家で食事の準備に取りかかる。
部活動を終えて帰ってきた恋人と二人で夕食をとり、その後しばらく話をしてからカラオケ店のバイトに出向き、深夜ほぼ同時に帰宅する姑と皮肉を交わしてから眠りにつく。
そんな日々のパターン(同棲)に晶は概ね満足していた。父親の存在や姑からの些細な嫌がらせは鬱陶しいが、これはそのうち処理すればいい問題だ。
そうして鼻で歌いながら食事の準備をしていると、玄関に備え付けられた電話が鳴った。おっとと、とコンロの火を消しエプロンで手を拭いながら玄関に向かう。とととと、がちゃ。
「はーい雨宮で」
『優香知らないか晶ちゃん!?』
きーん。
受話器から響いた怒鳴り声に、晶の耳と脳が数秒麻痺した。くわんくわんと揺れる意識を何とか落ち着けて、電話の主に文句を付ける。
「いきなり大声出さないでください榊先輩、頭がきーんってなりましたよ、きーんって」
『ご、ごめん。けど優香が……』
「優香ちゃんですか? まあ知ってますけど」
『ホントっ!?』
「榊優香高校一年生容姿端麗成績優秀精神武士(もののふ)のパーフェクトガール。玉に疵なのが常軌を逸したブラ」
『そういうのじゃなくてっ! 優香がさらわれたかもしれないんだっ!』
「はあ?」
その時晶が思い浮かべたのは、のしのしと進むライオン(♂)に襟元を銜えられた親友の姿だった。ぶらぶら。
何故そんな連想かと言えば、彼女にとって榊優香が誘拐されるのに必要なのはそういうレベルの脅威らしい。
晶が空想に浸っている間にも、健太は自分がそんな結論に至った経緯をまくしたてている。
曰く。部活が終わって着替えている最中、携帯のメールを確認してみたら妹からSOSのメールが来ていた。
不審に思って確認してみれば、本人には通話もメールも通じず、部活は休んでいるし家にもまだ帰ってきていない。体調が悪いのは顔色から判断できていたから、帰りに寄り道しているとも思えない。
この時点で健太はパニックに陥っていた。
電話を受けた母親は(早すぎるかとも思ったが一応)警察に届け出ることにした。父親はまだ帰ってきていない。
一方、榊健太は毎日使う通学路を、妹の名前を呼びながら走破するという暴挙に出た。ゆうかー、ゆうかー。
日が暮れた後の薄暗い道を、女性の名前を呼びながら走り抜ける男。逮捕されなかったのは幸いである。晶的には『うわー、もううわー』としか言いようがない。
しかしそれでも見つからず、藁にもすがる思いで知人に電話をかけて回っているという。真っ先にかけた親友には繋がらなかったらしいので、まさか犯人!と晶は一応ボケておいた。
さておき
「んー、わかりました。仕事始まるまでならお付き合いしますよ。二十分以内にそっち行きます」
『あ、ありがとう!』
電話を切った晶は手際よく料理を仕上げ、ラップをかけてテーブルの上に書き置きと共に載せておいた。
『ラブダーリンへ、ちょっと友達を救出しに行って来ますので今日の夕飯は一人でお願いします。帰ってきたら結婚しましょう』
雨宮家を出て榊家に向かう。移動手段は中学卒業に際して彼氏からプレゼントされたマウンテンバイクである。
ペダルを漕ぎながら晶は思索にふける。
榊優香が兄の主張通り拉致されたとは考えにくい。なんらかの事情で寄り道をしている可能性の方がずっと高い。
それに優香自身、並の災難を退けるだけの腕も、避けるだけの判断力もある(ただし体調不良がどれだけのものだったかは不確定要素)。
彼女だけをピンポイントで狙ってきたのなら話は別だが、今度はそんなことをされる理由が必要になる。今のところ、榊優香は特殊な嗜好を持っただけの小娘だ。
174未来のあなたへ7:2009/05/25(月) 07:54:54 ID:DQUNgzRT
とはいえ……とはいえ。
この件を覆う、ちりちりとした悪意のようなものを、日々のサバイバルで培われた藍園晶の直感は察知していた。
だからこそ榊健太の過剰な心配も一蹴せず、こうして彼氏との時間を潰してまで付き合っているのだ。
ふと思いついて、晶は自転車を一旦止めて健太にメールを打った。すぐに返信が返ってくる。頼んだのは、唯一手がかりと言える優香からのメール内容。

件名:FW:RE:今日は
本文:
SOS
GPS

はて、と晶は首を傾げた。たったこれだけ? 確かに家族が通報を渋るのも無理はない。
とりあえず件名に意味はないだろう。多分適当な返信としてメールを作成しただけだ。
SOS、これもいい。優香がラノベの愛読者でない限り、助けを求める一番シンプルな打ち込みに違いはない。
とはいえ日本語ではないせいか、今一緊張感に欠けるところはあった。悪戯のような安っぽさをどうしても感じてしまう。
問題はその次、GPS。おそらくこれが、優香が用意した手がかりなのだろう。
真っ先に思い当たるのが優香の携帯に搭載されたGPS機能で、これを追跡すれば一発で居場所は判明する。しかし電源が切れていれば意味はないし、実際携帯は繋がらない。
例えば、榊優香が常に意味もなく電池式の発信器を持ち歩いているようなキチガイなら可能性はあるのだが――――
「あ」
可能性があった。
確かに彼女は発信器を常備している可能性が高い。それはこんなメールを送ってきた以上、ほぼ確実のはず。
つまり榊優香は間違いなくキチガイだ。しかし今はそのキチガイに感謝すべきだろう。
後は受信機を探さなければいけないが、以前に優香からキチガイ話を聞いていた晶でも、流石にその場所までは分からない。
まあおそらくは優香の部屋だろう。厳重に施錠されているはずだからバールのようなものでも借りて破るしかない。
ただし健太の前での行動になる。何故そんなことをするのか、何故受信機などというものがあるのか、説明には苦慮しそうだが晶は全て本人に丸投げすることに決めた。これで勘違いなら盛大に恨まれるだろう。
「うーん、キチガイで良かったですねえ、優香ちゃん」
全くもって人生は分からない。
実兄に仕掛けるため発信器を常備しているのが、まさかこんなところで役に立つとは。
175未来のあなたへ7:2009/05/25(月) 07:55:56 ID:DQUNgzRT

「う……」
血生臭さと体の痛みで榊優香は目を覚ました。
朦朧とした意識で彼女が最初に認識したのは、目の前のテーブルに置いてある電気スタンドの灯りだった。
木製の一本脚に支えられた白熱電球が、レース状の覆いで弱められながら、黄色がかった光を発している。
灯りは部屋の隅々までを照らす程ではないが、それでも唯一の光源だった。スタンドからはコードが伸び、コンクリートの床に垂れて部屋の奥に消えている。その先にあるのはどうやら上り階段のようだった。
窓が一つもないこと、コンクリートの床と壁であること、部屋にこもる湿気と冷気から、どうやら地下室のようだと優香は判断した。ただし天井は木製なので、床下部屋と言った方がよいのかもしれない。
部屋の大きさは六畳程度。天井までの高さは2m弱。決して広くはないが、家具が何も置いていないせいで、ひどくがらんとしている。
そして何か血生臭い。
「…………」
優香自身は椅子に縛られていた。
椅子はアンティーク調の木製で、ひどく頑丈な年代物だった。いくつかの難点を除けば古風な屋敷に置いてあったとしても違和感はない。
椅子に縛り付けられているのは四肢と肩で、目を覚ました痛みは細い紐が体に食い込むことで発生していた。
服装は下校時に着ていたセーラー服のままだが、携帯電話と鞄とポシェットはどこかに消えている。
動けない。
縛られた上に薬物による手足の痺れが抜けず、更に紐を切るための道具の一切が見当たらない。体を揺らしたとしても椅子ごと倒れるだけだ。
現状、脱出は極めて困難だった。不幸中の幸いとでも言うべきなのは、薬のせいで生理の痛みがほぼ消えていることぐらいだろう。
そして血の臭い。
当初優香は自分の径血かとうんざりしていたが、よく見てみればそれどころではなかった。
床に、壁に、そして彼女の座る椅子に。洗い流され、しかしこびりついた鉄の残滓を、優香は確かにかぎ取った。
部屋の隅に設けられた排水口には、黒い固まりがべっとりとこびりついている。
ここは……ここは、屠殺場だ。
今まで何人もの血が流され、そして死んでいった、怨念とでも言うべき空気がこの場所には充満していた。
脱出しなければならない。一刻も早く脱出しなければ、ここで果てた犠牲者と同じ運命を――――
薬物のせいで上手く回らない頭でようやくそこまで思い至った時、彼女が目覚めてからかなりの時間が経っていた。
そして、ぎい、と
階段の方から優香の元まで、蛍光灯の目映い光が差し込んだ。
「!」
スタンドの寂光に慣れていた優香は刺すような痛みを感じて思わず目を瞑る。それでも聴覚は、短い階段を下りる硬質の足音を聞き取っていた。
涙に滲んだ視界を必死に開いて、現状を確認しようとする彼女の前にいたのは
「あら、目が覚めたんですね。おはようございます」
フリルで彩られた水色のブラウスにスカート、切り揃えられた髪。日傘と帽子は身につけていないが、間違いなく優香を拉致した女だった。
手にはイギリスの紳士が持つような、木製のステッキが握られている。
表情は、拉致監禁した人間の前とは思えない、場違いな程自然な笑顔のままだった。

「とはいえ今はもう夜ですけどね。貴女が意識を失ってから四時間程は経っていますよ。
 随分と良くお眠りでしたけど、何かお疲れだったのでしょうか。
 ああ、この杖は気にしないでいいですよ。あの傘のように仕込んでいるわけではありませんから、正真正銘ただの杖です。
 さて改めて。お名前は伺っているので今度はこちらから名乗らせていただきますわね。
 ええ。私と貴女は確かに初対面ですし、優香さんのことを知っていたのはこちらで調べさせていただいたからです。
 榊優香さん、高校一年生。家族構成は父、母、兄の四人家族。学業は幼い頃から極めて優秀、素晴らしいですね。高校では柔道部に所属、こちらもそれなりの成績を残していらっしゃるようで。
 ですが、まず何者でもなさそうなので安心いたしました。例えば名家の御息女でしたら、いささか面倒なことになりますから。
 そうそう、自己紹介がすっかり遅れてしまいましたね、申し訳ありません。
 私は、柳沢紫織と申します。貴女の好いている柳沢浩一の、妻です」

豊かな胸に片手を当てて、女は穏やかに微笑んだ。
狂人対決
176未来のあなたへ7:2009/05/25(月) 07:56:56 ID:DQUNgzRT

長々とした口上には無数のおかしい点があったが、まず優香は一番最後の決して譲れない点からツッコんだ
「人違いです。私が柳沢先輩を好きなのではなくむしろ逆で、柳沢先輩が私を……ぐっ!」
ら、顔を殴られた。
杖の腹で優香の横顔を張った紫織は、戻すついでに反対側の側頭部を杖で殴る。優香の頭が横倒しになり、がくりとうなだれた。
先端の石突き部分は当たらなかったものの、それは紫織が素人だったからに過ぎない。手加減なく振るわれた遠心力は、優香を容赦なく打ちのめしていた。
衝撃が頬と頭を襲い、じんじんと熱を持って痛み始める。口の中を切ったせいでぬるりと鉄の味が充満する。
対して紫織は何事もなかったかのように優香の言葉を訂正した。
「浩ちゃんが好きなのは私なんです。ですから、貴女のことを好きだなんて有り得ません。けれど浩ちゃんは魅力的な男性ですから、そう勘違いしたくなるのも仕方ないかもしれませんね」
「……他人の趣味に口を挟む気はありませんが、私としては彼に異性としての魅力は全く感じません……っ!」
ばしばし。
よけようがない。
今度は目の上と側頭部を、紫織はやはり無造作に杖で叩いた。優香のこめかみから、たらりと血が流れて顎を伝う。
そのまま、今度は杖の石突で優香の腹部を二度、三度突く。がふ、と空気が押し出されて優香の口から血の混じった唾液が飛び散った。
水色のスカートに付着した赤色を、紫織が「あら、いやですわ」と眉をひそめてハンカチで拭う。それで一応、拷問はストップした。
一方、流石にダメージを受けてぐったりと息を荒くする優香は、今更ながら一つの結論に至っていた。
頭がおかしい。
柳沢紫織(自称)というこの女は、何か一つの確固とした認識が脳内に存在し、それが現実を凌駕している。
現実と認識が食い違えば、現実の解釈をねじ曲げて認識に合わせてしまう。本人の態度が至って普通なのもそのためだ。彼女の認識では全て当たり前のことなのだから。
元々、人間は直接外界を認識しているわけではないと言うが、この女は特にそれが酷い人種なのかもしれない。
「もう。みなさん、こういう時は同じ嘘を仰るのですね。嘘はいけないと先生に習わなかったんですか?」
「…………」
それはそうだろう。普通、拉致監禁されて暴行を受ければ、自分は関係ないとも言いたくなるだろうし、実際心変わりもするだろう。優香の場合はまるきりの本心なのだが。
柳沢紫織の望む認識はひどく屈折していた。『浩ちゃん』が自分を何より愛しており、男性として魅力的でなければいけない。そして女子から好かれるとしたら、それが全く許せないというのだ。
矛盾しているが、頭がおかしいのだからそんなものだろう、と優香は思っていた。
それにしても柳沢からの好意を引き延ばしていたことに対して、まさかこんな形で報いを受けるとは思いも寄らなかった。勿論、こんなストーカーがいることを想定する方が無理もあるが。
腹の中で少し笑ってから、優香は顔を上げた。どんな弁明をしたところで聞くとは思えない。それより今は、他に聞いておきたいことがいくつかあった。
日本語が通じることを祈りながら、口を開く。
「すみません、私の鞄が見当たらないんですが……」
「それでしたら、こちらで預からせていただいています」
「上の部屋ですか?」
「ええ、そうですよ。後でお返ししますね」
「ところでこうやって何人殺しましたか?」
「三人程ですわ」
優香は数秒、目を閉じて冥福を祈った。
それらの犠牲者は赤の他人だし一片たりとも思い入れはない。殺人行為そのものも、優香は手段として無味乾燥に認めている。
しかし流石に、これから自分が同じ運命を辿るかもしれないと思うと、僅かに同情せざるを得なかった。
「さて、優香さん。申し訳ありませんが、今後二度と浩ちゃんに近づかないでくれませんか?」
「……わかりました」
「本当ですか?」
びしん、ばしんと杖で足と肩を叩かれる。鋭く、ひりつくような痛み。
「ぐ……本当です」
「本当ですか?」
びしん、ばしんと杖で頭と脇腹を叩かれる。
「こほ…………本当です」
「本当ですか?」
どすん、どすんと杖で腹部を突かれる。
げぼ、と優香が前のめりになって胃液を吐いた。黄色がかった液体が紫織のスリッパを汚す。
「はーっ、はーっ…………本当です」
「本当ですか?」
びしん、ばしんと杖で首と頭を叩かれる。
繰り返し。
繰り返し。
177未来のあなたへ7:2009/05/25(月) 07:57:25 ID:DQUNgzRT



脱出しなければならない。
何がなんでも生き延びなければならない。
かつて死を肯定する生き方に殉じた敵がいたし、彼女もそれを否定するつもりはない。だが榊優香が選んだのは生きること、生きて添い遂げることなのだ。
一応、鞄の中の発信器は地下ではなく地上にある。助けが来る可能性があった。
しかし可能性は高くない。まずメールを送った相手が短い文を真に受けないといけないし、その相手は優香が貯金をはたいて買い込んだGPS受信機のことを知らない。
それを知っている藍園晶に連絡を取り、彼女が気付かなければいけないが、正直そこまで至る可能性は低い。
だから基本、自力での脱出を想定しなければならない。
時間の経過と共に薬の痺れは取れつつある。ついでに生理痛も再開してきたが、どうせ腹部を突かれた痛みもあるので大差ない。
取っ組み合いで負けるつもりはなかった。この殴打も素人が適当に叩いているだけだ。この程度の得物の差なら埋められる。
本人もそれは分かっているからこそ、扱いの難しい刃物ではなく杖なのだろう。紐をわざと切らせることもできない。
いくら素人の殴打とはいえ、あまりにも続けば脱出のための体力すら奪われてしまうし――――死にも、至る。



三十分後。
頭から血を流し、体のあちこちに青痣をつけた優香が、椅子に縛り付けられたままぐったりと頭を垂れていた。
ぬるぬるとした血にまみれた杖を手にして、小休止を挟んだ紫織が何度目かの問いかけをする。
「本当ですか?」
「…………」
「どうなんですか? 優香さん。浩ちゃんから身を引いてくれませんか?」
「…………」
「仕方ないですねえ。そこまで強情なら、申し訳ありませんけど貴女には消えてもらうしかありません」
「…………」
優香は答えない。
殺すと言われても、椅子に縛られたまま項垂れて無言でいる。いや、何かを小さく呟いている。
不審に思った紫織が耳を寄せて、小さく眉を潜めた。
「負けない……負けるもんか……私には……好きな人がいるんだ……」
「――――困った人ですねえ。そんなに浩ちゃんが好きなんですか?」
「私は負けない……現実になんて負けない……」
聞き返しても、優香は同じようなことをぶつぶつと呟き続けるだけだった。
紫織は僅かに首を傾げたが、追いつめられると支離滅裂なことを言い出すのが人間であると知っていたので、いつのものように気にしないでぶっ殺すことにする。
杖を手放し、懐中から鞘に入った包丁を取り出す。抜かれた包丁の刀身が、白色電球の明かりを浴びて冷たく輝いた。
その時

「おーい、姉貴ー」

やや遠くから誰かの声が聞こえ、女の動きがぴたりと止まった。
178未来のあなたへ7:2009/05/25(月) 07:58:10 ID:DQUNgzRT

「おーい、姉貴ー」
離れの玄関に立ち、奥の方に向けて適当に声をかける。
姉貴は夕飯が済んだらすぐに離れに戻ってしまい、久しぶりに話でもしようとしていた俺はいささか拍子抜けしていた。
大体にして姉貴は構いたがりで、家にいる時はあれこれと世話を焼いてくる。食事の支度から部屋の掃除、洗濯物の整理に服装のコーディネイト、そして何かにつけての他愛ないおしゃべり。
だから今日も当然、食事の後は居間でくつろぎながら話に付き合おうと覚悟してたんだが。
まあ、結局はこうして俺の方から訪れているんだから、俺も姉貴との会話を心待ちにしているんだろう。以前から少しだけ話していた優香ちゃんのことについて相談もしたかった。
声をかけてしばらく待つと、とてとてと奥の方から姉貴が出てきた。のんびりした声。
「なあに、浩ちゃん? 何か困ったことでもあった?」
「いや、んなこたないんだけどよ。せっかく帰ってきたんだし、たまには少し話さねえか?」
「わあ、わざわざお姉ちゃんを誘いに来てくれたの? ありがとう、浩ちゃん」
本当に嬉しそうに、姉貴が両手を自分の頬に当ててほんわりと笑う。この程度でそこまで喜ばれるとこっちの方が照れくさかった。
やっぱり姉貴は幸せになるべき人間だな、と再確認する。
……ん?
ふと、生臭い臭いが鼻を突いた。なんというかその、ゲロを吐いた後のような酸っぱい臭いだ。どう考えても姉貴に合うようなものじゃない。
「なあ姉貴、なんか変な臭いがするんだけど……」
「あ、ごめんね浩ちゃん。ちょっと掃除してたの」
「なんだ、生ゴミでも片づけてたのか?」
「うん、そう。そうだよ」
我が意を得たりとばかりに手を合わせる姉貴。
離れは洋風の小さな建物で、普段は大体鍵をかけて物置代わりに使っている。
とはいえ、小さいながらも台所も風呂もついているので一応ここにも住めるようにはなっている。
けど夕食は本館で一緒に食ったし、何か夜食でも作ってたんだろうか。姉貴はどちらかといえば小食な方だ。ま、痩せているっていうよりはふくよかタイプ(口に出すと怒られる)だけどな
「ごめんね浩ちゃん、今からシャワー浴びるから。本館で待っててね」
「ん……ああ、わかった。んじゃ居間にいるわ」
心底申し訳なさそうに眉を下げる姉貴。少し違和感はあったが、そんな顔をされて折れないわけにはいかなかった。
んじゃ、と踵を返して離れを出た。そのまま本館に向かって小道を歩いていく。
本館と離れを繋ぐ砂利道は、左右に藪が茂っていて暗いが、勝手知ったる文字通り自分の庭だ。苦もなく進んでいく。
姉貴がシャワーを浴びてくるまでに数分は時間が空くだろう。柄にもなく茶でも用意しておくかな、と考えながら歩いていた、その時。
がさり。
「ん?」
少し先の茂みで生き物の立てる音がした。若干驚くが、また猫でも入り込んだのかと、無造作に近づいて覗き込んだ。
それが油断だった。
胸に衝撃。
「がっ!?」
茂みの中にしゃがみ込んでいた誰かに、立ち上がりざま殴られた。
そう理解したのは数歩たたらを踏んで後ろに下がってからで、その時には更に蹴り掛かられていた。
よける暇もなく、今度は左膝に衝撃、激痛。よろめいた。
明かりが不足していて目の前に立つ人影の正体は分からない。せいぜいが輪郭が分かる程度だ。多分、男。
もちろんハウスキーパーは既に帰ったし、この屋敷にいるのは俺と姉貴だけだ。
強盗か何か知らないが、とにかくその手合いに間違いない。
人影が更に畳みかけようとするのを、無我夢中で腕を振り回して牽制する。人影が怯んだ一瞬、俺は大きく息を吸い込んだ。
――――姉貴、強盗だ!
俺がすべきことは自分の身を守ることじゃない。それより優先すべきなのは、姉貴が逃げる時間を稼ぐことだ。
離れにまで届くよう、ありったけの大声をあげようとした、その時。
がつん、と
ひどく固いもので後頭部を殴られ、俺の意識はブチ切れた。
あ……ね……き……
179未来のあなたへ7:2009/05/25(月) 07:59:07 ID:DQUNgzRT

一方。
本館に向かう弟を見送った紫織はそのまま自然体で踵を返して、離れの奥に向かった。
離れの奥にある一室はごちゃごちゃした物置に使われているが、そのカーペットをめくると地下室への入口があるのは紫織しか知らない秘密だった。
とはいえ今はそのまま出てきたので、部屋に入れば開いた床から地下室が、そして紫織の拉致してきた少女が一瞥できるはずだ。

柳沢紫織は頭がおかしい。
元々、彼女は寂しがりやなただの少女で、決して強い人間ではなかった。
しかし彼女にとって最も身近な敵は両親だった。毎日のようにいがみ合う彼等の、とばっちりを受けるのはいつでも子供だった。
そんな家族を前にして、紫織は必死で弟を守った。自分だけを守るなら逃げてしまえば良かったが、寂しがりやな彼女には、弟を見捨てて逃げることはできなかった。
そうして少女の世界は閉じていく。
紫織が刷り込みにも近い強度で学習したのは、家族を第一とする外部の環境というものが、自分たちを傷つける棘だということ。
彼女にとって不幸なのは、外部の環境全てを害するものと定義付け、そしてそれを是正するような機会が何もなかったことだろう。
紫織は外の世界から弟を守り、姉弟二人だけしか存在しない内面を作り上げていった。
そうして姉に守ってもらった弟は至極まともに育ち、外の世界に向かおうとして、彼女の世界は壊れた。
今まで自分の存在意義だった弟が自立したのなら、自分はいったいどうすればいいのか。外の世界そのものを棘と定義づけてきた彼女には想像すらつかなかった。
それは半身をもぎ取られる行為に等しい。本当に依存していたのは姉の方だったのだ。
柳沢紫織は恋を抱いたわけではない。
彼女を衝き動かすのは強烈な独占欲だ。対象の一から十までを全て支配しなければ気が済まないという衝動。
その根底にあるのは、物心ついてから初めて、真に一人ぼっちになりかけたという恐怖だった。
自らを正当化するために彼女はあらゆる認識を歪めて対処した。姉弟でありながら内縁の妻であり、夫がモテるのを許すのは妻の甲斐性であり、そういう相手には穏便に引き取ってもらうしかない。それが無理なら死んでもらうのもまあ、仕方ない。
彼女の中ではそういうことになっている。
殺人ですら、ゴミのポイ捨てと同程度の罪悪感に倫理が歪められている。そうして紫織は、弟と交際した女性を残らず血祭りに上げてきた。
元々、彼女は寂しがりやなただの少女で、決して強い人間ではなかった。だからこそ、彼女は居場所を求めて頭がおかしくなったと言える。
柳沢紫織は恋と自称するが、それは執着であり、独占欲であり、恐怖であり、故に揺るぎなく強固なものだった。

離れの廊下を歩きながら、紫織は手順を確認する。
地下室に戻って包丁(そういえばその場に放り出してしまっていた)で優香の腹を2〜3回刺す。しかし紫織の技能で即死させるのは難しいので失血死を狙う。
大量の出血を確認したら、地下室を出て入り口を閉じ、シャワーで返り血を洗い流す。着替えて弟の待つ本館に向かい、夜が更けるまで話をする。今日はそのまま本館で寝ればいい。
翌日弟が学校に行ってからハウスキーパーと庭師に休みを取らせ、失血死した死体を地下室から運び出す。
物置のリヤカーで死体を庭内の雑木林まで運び、そこからは重労働だが小休止を挟みながらスコップで穴を掘って死体を埋める。
終わったらシャワーを浴びてさっぱりしてから、モップで離れの痕跡を消し、ホースを地下室まで引っ張って水流で血臭を洗い流す。
それから茶菓子の一つでも用意して、愛する弟が帰ってくるのを迎えよう。思い切って抱擁の一つでもしていいかもしれない。
紫織は弟をできるだけ待たせないよう、これからの手順を確認しながら地下室のある部屋に入り
開けっ放しになっていた入り口から階段を見下ろして――――眉をひそめた。
「……あら?」
優香が消えていた。
廊下の蛍光灯とスタンドの白熱電球に照らされた地下室には、倒れた椅子と切れた紐が散乱しているだけで、捕らえていたはずの少女は何処にもいない。
それからもう一つ。床に放り出してあった包丁が血に濡れている。
紫織がそこまで確認した時、どん!と背後から突き飛ばされた。
「きゃ……!?」
一瞬の浮遊感。そして体のあちこちに連続した衝撃と痛み。天地が回転する。前屈みになって地下室を覗き込んでいた彼女は、ひとたまりもなく階段を転げ落ちていた。
入れ替わり。向かいの部屋から飛び出してきた優香が、右手と肩から血を流しながらそこにいた。
180未来のあなたへ7:2009/05/25(月) 07:59:58 ID:DQUNgzRT

どうして逃げなかったのか。
紫織が弟に呼ばれてすっ飛んでいった直後。優香は椅子ごと倒れて、放り出してあった包丁を口でくわえ、体に刺さるのも厭わない勢いで肩と右手の紐を擦り切った。
案の定自分で体を幾度も斬りつけることになったが、優香はその痛みと恐怖に勝った。もしも慎重にやっていたら、自由になる前に紫織は戻ってきただろう。
そして優香は逃げるのではなく、出血を服で押さえて待ち伏せた。
逃げ出そうと思えば逃げられたはずだったし、リスク的にはそれが最善だったはずだ。既に優香自身が満身創痍なのだから。
しかし優香は逆襲を選択した。それをさせたのは、彼女の闘争者としての本能だった。
負けるものか。
このまま逃げ出したのでは気が済まない。
散々いたぶってくれた仕返しをしなければ、相手は再びかさに掛かってやってくる……!

「あぐっ……!」
階段を転がり落ちた紫織は肩を強く床に打ち付けて強くうめいた。痛みで全身が痺れ、目に涙が浮かぶ。水色のフリルは埃にまみれて見る影もない。
それでも彼女は、優香が何をするために残っていたか、本能的に理解していた。
生来備えた思い切りのよさ――言い換えるならばとてつもない短絡思考――で、うつ伏せの状態から迷うことなく床の包丁に手を伸ばす。
その腕を、階段を素早く下りてきた優香がぱしりと取った。
「聞け、私が」
紫織の右腕をひねり上げながら、優香が体を落として床に腰を着ける。完全に脇固めが極まった。
その状態から、優香は躊躇なく更に体をひねる。
「私が好きなのは榊健太だ!」
ごきり、と鈍い手応え。
「〜〜〜〜〜〜!」
絹を裂くような悲鳴がその場を支配した。

181未来のあなたへ7:2009/05/25(月) 08:00:46 ID:DQUNgzRT






それから。
手早く止血をしてから、建物の外に出た時は流石にふらふらだった。そのままだったら家に辿り着けるかどうかも怪しかっただろう。
そこで驚いたことに兄と鉢合わせた。なんと助けに来てくれたらしい。
嬉しかった。普段は今一冴えない兄が、まるで白馬の王子のように見えて、思わず泣きながら抱きついてしまった。兄も抱き返してくれた。
約一名お邪魔虫というか藍園さんがいたけれど、仕事を休んでまで兄を案内してくれたのだから感謝しよう。
ただ、私が貯金をはたいて購入したGPS受信機を誰か(暗くて顔は見えなかったらしい)に叩きつけて派手に壊してしまったのは泣きたくなったけど。
三人で塀を乗り越えて屋敷を出たけど、追跡の類はなかった。そのまま町医者に直行して治療を受ける。
怪我の理由に関して、私は『帰りに公園で木刀とナイフを持った不良と喧嘩した』と言い張った。父と母にも同じ言い訳で通し、捜索願を取り下げてもらう。
通報すればあの女は逮捕されるかもしれないが、警察には頼りたくなかった。自分自身がインモラルに生きる身だ、今からマークされたくない。
そういう意図を隠して兄を納得させるのが一番難航したが、結局作り話半分で乗り切った。
『友達の家に呼ばれてたんだけど勘違いから喧嘩になって、棒術で殴られたので利き腕を折ってしまったの。もう十分仕返しはしたから警察沙汰にはしたくない』
半分は事実なのだが、我ながらかなり苦しい。兄はかなり渋ったが、私が強引に頼み込むことで何とか納得してくれた。
それから壊れたGPS受信機の説明にも苦慮したが。ウチの猫が割とよくいなくなるので首輪につけようと思ってた、と話すと簡単に納得した。ふう、馬鹿で良かった。
藍園さんがそれを探し出すために、私の部屋の鍵を片っ端からバールのようなもので壊して回ってくれたので、とりあえず南京錠を片っ端からつけておいた。やけにごつい内装になってしまう。
怪我を治すためにしばらく学校を休んだ。
私は柔道を始めた頃のように湿布と包帯まみれになり、日がな一日ベッドに寝ていた。鍛錬も勉強もしない日々というのは体が疼いて仕方がない。
不幸中の幸いだったのは、傷の痛みを押さえるために痛み止めを飲んでいたため、生理痛もほとんど感じずに過ぎていったことだ。どうせ寝ているのだから多少朦朧としても問題ない。
それよりショックだったのは、顔に青痣を発見した時だった。痕が残って兄に嫌われたらどうしようかと真剣に悩んだ。私は意外と、自分の容姿を当てにしていたらしい。
結局、兄は嫌うどころか私以上に心配し憤慨してくれたし、医者に相談したら痕も残らないと太鼓判を押してもらった。
それから。あの日から数日して、私に宅配便が届いた。
差出人は柳沢紫織。中身は私の鞄とポーチと携帯電話。拉致された際、回収しきれなかったものだ。
そして今日、私はメールで柳沢先輩を呼びだしていた。
用件は、お話ししたいことがあるんですがお見舞いに来てくれませんか。
182未来のあなたへ7:2009/05/25(月) 08:01:12 ID:DQUNgzRT

「よ、優香ちゃん。調子はどうだい?」
「おかげさまで経過は順調です」
柳沢先輩がこの部屋に来るのは二度目だ。一度目は、私が怪我をした翌日に見舞いに来てくれた時。
あの時は随分憔悴していたようだけど、立て続けに何かあったのだろうか。今は普段の調子を取り戻している。
学校帰りに買ったのだろう、見舞い品の果物を受け取る。しばらく雑談に興じた。
「にしても優香ちゃんが喧嘩したって聞いた時は驚いたぜ。しかも相手は武器持ってたんだろ?」
「はい。逃げた方がよかったのですが、なまじ腕に自信があったので応戦してしまいました。生兵法は怪我の元とはこのことですね」
「しっかし物騒だよな。これから帰りが一人な時は、遠慮なく声かけてくれていいんだぜ?」
「いえ、怪我が治れば兄と帰宅の時間帯が合いますからあちらに頼みますよ。どうせ帰路は同じですし」
「んー、そっか。いやー、毎日優香ちゃんと一緒に帰れるかと期待したんだけどなあ〜」
「柳沢先輩」
彼の軽薄な口調の下には、本当に残念そうな気配が見て取れた。かすかな好意をそこには感じる。
そういえば、私の部屋に家族でない男性が入るのは柳沢先輩が初めてだ。
だからどうしたというわけでもない。私にとって特別な人は家族だったのだから。
「私は柳沢先輩とは交際できません」
「…………」
固まった。
床の上に胡坐をかいた状態で、目を丸くして固まった柳沢先輩を見ながら。そういえば兄抜きで誰かを振るのは随分久しぶりだな、と思う。
容姿のせいか、昔から私は好意を寄せられることが多かった。私の本性を考えれば一種の詐欺のようなもので、断るたびに申し訳なく感じる。
しばらく沈黙が続いてから、柳沢先輩がようやく言葉を絞り出した。
「あ、え、えーと……」
「はい」
「あ、ああ、わかった。残念だけど仕方ないな。けど、その……なんでだ?」
「…………」
驚いたことに柳沢先輩は、私の突然の発言を、驚きながらも受け入れた。これが交際経験の差というものだろうか。
理由を聞いたのは単に、よければ教えてくれ、程度の意味だろう。もちろん、今まで私が断ってきた相手に対したように、適当な言い分を伝えてもいいのだけれど。
だけれども、今日に限れば私は本音を伝える気でいた。彼が心底納得することが、私の身の安全を図ることにも繋がるのだから。
それに、敬意もあった。兄の親友であり、思ったよりもずっとましな人間であった彼に対する敬意。
息を吸う。

「好きな人が、いるんです」
183未来のあなたへ7:2009/05/25(月) 08:03:05 ID:DQUNgzRT

振られた。
その時の、彼女の表情は。頬は紅潮し、目は潤み、息は湿り……要するに完璧に、恋する乙女の顔だった。
納得したくなかったのに、一瞬で納得しちまった。
ああ、俺じゃあダメなんだな、と……
もちろん、振られる可能性は考えていた。けれどそれは、俺が彼女にコクってからだと思っていた。まさか先に振られるなんて、これじゃ不意打ちもいいところだ。
その後、何言か話して帰ることになり、優香ちゃんの部屋を出た。正直なにを話したかは覚えていない。「また学校で」とか、そんなことだろう。
榊家の一階に下りると、何故か部活中のはずの榊がいて居たたまれなさそうにしていた。
「榊?」
「え、えーと。優香のクラスの子から授業のノートを預けられたんで、看病ついでに早めに届けようと思って今日は部活休んだんだけど……」
「おま……まさか、さっきの聞いてたのか?」
「いや、聞く気はなかったんだ! その……ごめん」
最悪だった。
惚れた相手に振られたシーンを、友人に見られてたとか一体どういう罰ゲームなんだ。
榊も気まずさで何も言えなかったようで「帰るわ……」「ああ……その、じゃあな」というやりとりだけをして榊家を出た。
帰路を辿る。
バイトが休みなのは不幸中の幸いだった、こんな気持ちで働けるわけがない。
優香ちゃんのことを思い返す。
俺は確かに、彼女に惹かれていた。
両親のせいで馴れ合うような男女関係に失望していた俺は、お互いに尊重できるような自立した人間を求めていた。俺はそれを優香ちゃんに感じたし、それは間違いではなかったと思う。
彼女は周囲に流されるんじゃなく、自分で立とうと戦っていた。俺のように、反抗期じみた反発のための自立じゃない。何かの目的のために自立しようとしていた。
それは……それが、今思えば。彼女が言った『好きな人がいる』ということなんだろう。
惚れた相手のために立派な人間になりたいという気持ちだ。
そういう意味では、俺は彼女に好意を抱いてはいたが、恋にまでは至ってなかったんだろう。彼女が惚れるような人間になろうとはしなかった。振られるのも当然だ。
石ころを蹴飛ばしながら、家路を辿る。ふと、夕陽に向かって大声で叫んだ。
「あああああああ、ちっくしょおおおー!」
それでも悔しいことには代わりはない。俺が彼女に惹かれていたのは事実なんだから。
184未来のあなたへ7:2009/05/25(月) 08:04:06 ID:DQUNgzRT
叫んだことで何かが一気に抜けたようで、後はとぼとぼと歩いて自宅にたどり着いた。何故か、門のところに姉貴がいた。
「あ、浩ちゃん」
「あー……姉貴? こんなところでなにやってんだ?」
姉貴は黄緑のワンピースに麦わら帽子をかぶり、右腕を三角巾で吊っている。
ウチに強盗が入ってから数日経つ。不甲斐ないことに俺はノックアウトされ、姉貴は怪我をした。死にたくなる。
取られたものはなかったし、姉貴は人影に驚いて転んで怪我をしただけだというが、それでも俺が不甲斐なかったことには変わりない。
一応姉貴が警察には届けたらしいが、目撃証言もはっきりしないんじゃ捕まえるのは難しいだろう。
……にしてもあの強盗、強盗の割には妙に丁寧な攻撃だった。あの状況でローキックなんて聞いたことがない。まあ、トドメは後ろから殴られたんで二人組だったんだろうが。
姉貴の怪我は右肩を脱臼するというもので、骨が折れてるわけじゃないし、もう関節は治っている。
ただし靱帯を痛めたらしく、腕を使うと猛烈に痛いらしい。それが治るまでは大学を休んでこちらで休養することになっていた。
俺もあの日の詫びを込めて、しばらくバイトを休んで姉貴の世話をすることにしている。
「浩ちゃん、あのね。お菓子を買ってきたんだけど一緒に食べよ」
「ああ…………ん、わかった。一緒に食うか」
「うん、あーん、ってしてね」
「へいへい」
利き腕が使えないと食事もままならない。だから食事の度に『あーん』という例の奴をやることになる。
昼間はハウスキーパーの人にお願いしてるが、朝と夕は俺の担当だ。あと、三時のおやつも。照れくさいったらありゃしない。
玄関に向かうと俺の腕に、姉貴が左腕で抱きついてきた。『あーん』もそうだが、姉貴は最近やけに甘えたがる。やっぱ怖かったんだろうか。
……思えば、俺は今まで姉貴に守られてきた。だから今度は、俺が姉貴を守る番なんだろう。
それが何時までか、といえば。
「なあ。姉貴は好きな奴とかいるのか?」
「ん?」
「もしできたら、遠慮なく相談してくれよな。できるだけ応援するからさ」
姉貴はきっと、男女の関係に絶望している。
けれどやっぱり、男女の関係だって捨てたものじゃあないと思う。
なんといっても――――好きな人がいると言った優香ちゃんは、とてつもなく、可愛かったのだから。

「私はね、浩ちゃんが一番好きだよ」
「あー、へいへい。俺も姉貴のことは好きだよ」
「ほんと? ふふ、嬉しいな」
「なんか機嫌いいよな、姉貴。いいことでもあったのか?」
「ううん、お姉ちゃん勘違いしちゃったことがあって、それで失敗しちゃった」
けれど
「本当に大切なことは間違ってなかったから、それが嬉しいの」

だから
浩ちゃんが卒業したら東京で一緒に暮らそう
お父さんのせいで、私はあんな所に行かされて
浩ちゃんに余り会えなくなっちゃったけれど
そこなら、お父さんもお母さんも関係ない
ずっと二人でいられるよ
やっと二人になれるんだよ
ねえ、浩ちゃん……
ねえ、浩ちゃん……




〜柳沢浩一の受難〜 完
185未来のあなたへ7:2009/05/25(月) 08:07:27 ID:DQUNgzRT
以上です。
当初の予定では従妹キャラの学校イジメで茶を濁すつもりだったのになんだこれ。
次は7.5でバカな話になる予定です。
186名無しさん@ピンキー:2009/05/25(月) 12:06:22 ID:CvXuaK1X
>>185
ひさしぶりの投下、GJでした!

まさかの柳沢家だったよ!
浩一の受難、まだまだ(水面下で)続きそうだし、また出てきてほしいなこの姉弟。
そして、優香がある意味アホの娘だったのにフイタw
なんというか、女性陣は例外なく(まっすぐに)ブレているなぁ、この世界。

次回のライトなバカ話、楽しみにしています。
187名無しさん@ピンキー:2009/05/25(月) 13:16:05 ID:0AnaCq0C
GJ!
優香かっけー!
188名無しさん@ピンキー:2009/05/25(月) 14:26:15 ID:LQb2YNia
>>185
GJです。ちゃんと誤解が解けたみたいでよかった……
バカな話大好きなので期待しています
189名無しさん@ピンキー:2009/05/25(月) 15:32:38 ID:fHVAmNrP
お姉ちゃんと妹x2、キチガイ仲間ですね(ほめ言葉)
協力者が増えるのかな?
孤独じゃないキモウトキモ姉にはハッピーエンドを期待しています
190名無しさん@ピンキー:2009/05/25(月) 15:36:28 ID:2viX/NXy
職人GJ

これでキモキャラは(先輩の両親含めて)4人か……

なんかすごい街だなwww
191名無しさん@ピンキー:2009/05/25(月) 17:31:52 ID:SrAscDa4
GJ
キモ姉妹は惹かれあう

>ゆうかー、ゆうかー。
俺の腹筋が破壊された
192名無しさん@ピンキー:2009/05/25(月) 20:00:54 ID:bmCLXlJj
類は友を呼ぶ…か?
193名無しさん@ピンキー:2009/05/25(月) 21:05:18 ID:eJO5xPW7
引力だなw
194名無しさん@ピンキー:2009/05/25(月) 21:06:52 ID:lVVAEPzK
なにげにすっかり奥さんと化している晶ちゃんがたまらんw
他が進展はかばかしくない中、一般人代表として愛を育んで欲しいもんだww
195名無しさん@ピンキー:2009/05/25(月) 21:54:12 ID:5uI41l7u
>>194
> 一般人代表として

ちょっと待てwww
196名無しさん@ピンキー:2009/05/26(火) 01:33:59 ID:leaHliTm
>>166 GJ!次回楽しみにしています

>>194 お前、「未来へのあなたへ2.5前編」から読み直してきてみ
197名無しさん@ピンキー:2009/05/26(火) 01:49:46 ID:Zxc0VJ2t
またお前かw
198 ◆Hx2CWeG5HI :2009/05/26(火) 18:00:23 ID:V+OqSng6
投下します
タイトルは『スマタもセーフな』
投下終了宣言有り
時事ネタ
コメディ色強
199スマタもセーフな (1/2) ◆Hx2CWeG5HI :2009/05/26(火) 18:01:25 ID:V+OqSng6
一週間の謹慎は解かれた…
ようやく解放される。俺は自由だ!フリーダム!!
俺はリビングで一人ソファに寝っころがりながら開放感に浸っていた。
思えばこの一週間は妹を掘ったり掘られたりとインモラルな生活を送っていたな…って掘ったが掘られてはねーよ。
とにかく、俺は外に出るんだ!出られるんだ!!
「別に行かなくてもいーけど?」
何か声が、いや音が聞こえたような気がするが気のせいだ。きっと近所のバイクがまた爆音撒き散らしているに違いない。
「あれ、私のエンジェリックボイスが聞こえなかったの?じゃあもう一回言う?」
いえ、結構です。あと自分でエンジェリックとかいうな。どこのナルシストだ。
「ひっどーい!せっかくお兄ちゃんのために○リ○リ君買ってきたのに!」
あ〜すまんすまん。俺が悪かった、許してくれ。しかし何でお前は謹慎中もお袋に外出許されてたんだよ。どう考えてもこいつがウイルスみたいなもんだろう…
あと一応突っ込んどくが○にロを入れたやつ、病院行け。刑務所でもいいぞ。
「あ、挨拶忘れてた…お兄ちゃん、ただいまんこ!」
はいはい、おかえりまんまん。
「ッ!お兄ちゃんがまんまん言った!まんまん!まんまん!!まんまn」
リビングの窓開いているのに卑猥な単語を連呼するな。
「いや〜お兄ちゃんに卑猥な言葉言わされた〜!!お兄ちゃんえっちーひわーい♪」
だからそれ以上近所に誤解されるようなことは言うなって…もう窓閉めるか。暑いけど。
それはともかく、アイス溶けるぞ。さっさとこっちに来い。一緒に食うぞ。
「うん!」


俺たちはソファで肩を並べながらアイスを食った。
…妹よ。なぜ俺の顔をガン見するんだ。激しく食い辛いぞ。
「お兄ちゃんがおべんとつけたら即座にむさぼりつこうと思って」
いつも思うがお前から卑猥な語録を抜き取ったら何か喋れるのか。
あまりこいつと会話を続けると強引に性行為に持っていかれそうなので俺はテレビの電源を入れ会話を中断させた。
テレビからアナウンサーが淡々と記事を読む声が聞こえる。ニュースか。
…むう、近所のお国で核実験か。ぞっとしないねぇ。
「核実験…」
ほう、お前も関心があるのか。どうした、熱でもあるのか。頭でも打ったのか。
「うん…ねぇ、お兄ちゃん。私たちも核実験してみない?」
…は?
というかなぜ服を脱ぐ。
「ほら見て…私の核、こんなにおっきくなっちゃってるよ!」
妹!それ核とちゃう!陰核や!!
「お兄ちゃんのおっきな弾頭と合体しちゃったら…すごいことになっちゃうね♪」
妹!それ弾頭とちゃう!亀頭や!!
200スマタもセーフな (2/2) ◆Hx2CWeG5HI :2009/05/26(火) 18:01:53 ID:V+OqSng6
というかなぜ服を脱ぐ。
「ほら見て…私の核、こんなにおっきくなっちゃってるよ!」
妹!それ核とちゃう!陰核や!!
「お兄ちゃんのおっきな弾頭と合体しちゃったら…すごいことになっちゃうね♪」
妹!それ弾頭とちゃう!亀頭や!!
つーか脱がすな。
「ん…大丈夫だよ。スマタですませるから」
なにが大丈夫なんだよ。あー、これは入れてないからセーフなのか?
「そうねぇ…妊娠しなければセックスじゃないね」
今度は何処からネタを引っ張ってきたんだ…まあ、入れないんだったらいいさ。好きにするがいいさ。
「好きにするがいいって本当はお兄ちゃんもしたいんじゃないの〜?お兄ちゃんは変態さんだしね♪」
…実は少し。あと変態言うな。俺は自称ノーマルだ。自称、な。
「ふふふ…おにいちゃんからしてよぉ〜♪ホラッ!」
妹はソファに仰向けで寝ると体育座りをするかのようにふとももを腕で抱えた。この体勢だと妹の、その、おにゃのこの部分が丸見えでござりますな…落ち着け、俺。口調が変だぞ。
「ほら…ここにお兄ちゃんのミサイルをそえて♪」
妹は手の位置を下げ両手で自分の秘唇を開いた。まだ男を知らないはずの膣口が何かを求めるかのように妖しく蠢いている…
エロいな。非常に。だから発言を自重してくれ。萎える…といってもギンギンに勃ってるけどな。
じゃあ、やるぞ。
「うん…きてぇ…」
…ずらすな。その、入っちまうぞ。ずらさないよう、妹の腰を両手で押さえる。
互いの尿道口を合わせ、勢い良く腰を突き出した。自分の先端と妹の陰核が擦れる。
そして素早く腰を引きカリで陰核を引っ掛け刺激する。
「ッ!ひうっ!お、おにいちゃ、んぅ!これ、おにいちゃんとぅ、せっくす、してるみた、いぃ…♪」
そう、だな。俺は腰の前後をさらに激しくし、妹を責め立てる。
…これ、秘唇と太ももに竿が挟まれるのって意外と気持ちいいな。何より妹を犯している、という倒錯的な感覚に襲われ興奮を誘う。
…俺、自称でもノーマル言えんな。
「おにいちゃあぁぁぁんぅ!だめっだめぇぇぇ!っひぁ、ああぁぁぁ!!」
イった…のか?俺も、これでイこうか、な…
自分の快感のみを求めて腰を振り続けた。
「だめっ、もう!かんべんッ、してよぉ〜!!」
俺はイク直前に深く腰を落とし、妹の腹目掛けて精を放った。
少し狙いがそれ、妹の胸や顔面にも僅かにかかってしまった。
「うわぁ…一杯、でたね♪」
妹は腹に巻き散らされた精子を手で掬うと、ぺロリと舐めた。


俺はその後妹に掛かった精子をティッシュで拭おうとしたが「それをぬぐうなんてとんでもない!」と言い放ち全部舐め取った。男としては自分の精子を女に飲まれると支配欲が満たされ興奮する、と聞いたことがあるが本当だったのか。
「む、まだ元気ではないか!」
まあ、俺も若いから一発で弾切れってことは無いが…
「ねえお兄ちゃん」
何だ。
「もう一回、実験しない?」
201 ◆Hx2CWeG5HI :2009/05/26(火) 18:02:27 ID:V+OqSng6
以上

正直核実験と聞いてこれを書く自分の正気を疑う。
202名無しさん@ピンキー:2009/05/26(火) 18:08:08 ID:BcwYT60J
貴官はよくやった
赤軍英雄勲章ものだぞ
203名無しさん@ピンキー:2009/05/26(火) 18:08:48 ID:R9NthC6E
どうしてここまで放っておいたんだ!

 三           三三
      /;:"ゝ  三三  f;:二iュ  三三三
三   _ゞ::.ニ!    ,..'´ ̄`ヽノン
    /.;: .:}^(     <;:::::i:::::::.::: :}:}  三三
  〈::::.´ .:;.へに)二/.::i :::::::,.イ ト ヽ__
  ,へ;:ヾ-、ll__/.:::::、:::::f=ー'==、`ー-="⌒ヽ
. 〈::ミ/;;;iー゙ii====|:::::::.` Y ̄ ̄ ̄,.シ'=llー一'";;;ド'
  };;;};;;;;! ̄ll ̄ ̄|:::::::::.ヽ\-‐'"´ ̄ ̄ll >>201
204名無しさん@ピンキー:2009/05/26(火) 18:53:47 ID:Qys+rXvv
>>201

ロリロリ君・・・
|←病院|     ┗(^o^ )┓三
205名無しさん@ピンキー:2009/05/26(火) 20:19:59 ID:nueLQUvg
>>201
大丈夫。気にすることはない。
例え貴方が正気でなかったとしても、その狂気はかけがえのないものになるだろうから。
「子づくりしなきゃあ、セックスじゃないもんっ!?」と、続いて欲しい願いを込めて、不穏な言葉を贈っておく。
ともあれ、GJでした。
206名無しさん@ピンキー:2009/05/26(火) 20:24:33 ID:8wDIFm+T
なんという嫌なタイミングww
207名無しさん@ピンキー:2009/05/26(火) 21:20:37 ID:YnWWOxCB
姉から制裁受けるぞ?
208名無しさん@ピンキー:2009/05/26(火) 21:34:00 ID:KuaUClmK
次回作『中出ししなきゃセーフな』が楽しみです
209名無しさん@ピンキー:2009/05/27(水) 01:17:19 ID:TGicxkUz
『安全日ならセーフな』じゃね?
210名無しさん@ピンキー:2009/05/27(水) 02:29:32 ID:mIcMm0In
あえて『初潮前なら生でもセーフな』にスーパーひとしくん
211名無しさん@ピンキー:2009/05/27(水) 02:42:48 ID:f3HbyGJX
異母兄妹とかで「半分ならセーフ」とか
212名無しさん@ピンキー:2009/05/27(水) 10:16:24 ID:yQcjng2H
いっそのこと愛があればセーフで
213名無しさん@ピンキー:2009/05/27(水) 10:20:17 ID:5e2RSDbD
例えそれが一方通行でも
214名無しさん@ピンキー:2009/05/27(水) 12:01:14 ID:RUNLZvOO
>163>173神
215名無しさん@ピンキー:2009/05/27(水) 12:27:15 ID:a5BiZHGA
>>211
古代は半分ならセーフどころか結婚すらOKだったと聞いた妹が時を越えると…
216名無しさん@ピンキー:2009/05/27(水) 16:08:44 ID:M2kGYJOj
時を駆けるキモウト
217名無しさん@ピンキー:2009/05/27(水) 16:32:08 ID:jH5l6aNH
『俺さ……兄なんだ、って言ったら……笑うか?』
218 ◆Hx2CWeG5HI :2009/05/27(水) 20:11:24 ID:NEPP+biE
連日ですが投下します
タイトルは『マンコはアウトな』
ほのぼのコメディ
219マンコはアウトな (1/3) ◆Hx2CWeG5HI :2009/05/27(水) 20:12:20 ID:NEPP+biE

学校に行った。
友人全員から『お前、痩せたな。つーか肉が削げ落ちたな』と言われた。
現実から目を逸らし、空を仰ぎ見る。
空は青かった。


思えば、ここ数日で俺はえらく変わっちまったな。
ちょっと前までは自称ノーマルだったのに、今じゃあ妹の変態行為を受け入れちまってる。
それどころか自分自身それを望んでいる節もある。
今までは妹を妹として愛してきたが、最近では本当は女として愛しているんじゃないのかと思ってしまうときがある。
このまま流され続けたら妹とセックスしてしまうのではないか。
…いかんなぁ。
妹が変態なのは生まれつきだし、まあ仕方が無い。だからといって俺まで変態になっていいわけではないだろう。
妹がアレなのは重度のブラコンってだけで話は済む。
だが、もしも。
もしも俺が妹とセックスしてしまったら。
近親相姦の変態野郎ってことで社会から強烈な差別と迫害を受けるだろう。
子供が生まれてもその子はかなりの確率で何らかの障害を持っている。
俺だけだったらいいんだ。苦しむのが俺だけなら。
だが、それが妹や罪の無い子供にまで及ぶから。
ここらで一度ケジメつけとかないとな。
妹に一度ガツンと言っておかないと。
…あんなことしておいて妹に言うのか。
最低だな、俺。
220マンコはアウトな (2/4) ◆Hx2CWeG5HI :2009/05/27(水) 20:15:55 ID:NEPP+biE

一人公園で悩んでいたら、空は既に暗くなっていた。
頬を心の汗で湿らせながら帰宅した。
「おかえりなさい、お兄ちゃん」
…ああ、ただいま。
…玄関で待っていたのか。しかも正座で。三つ指突いて。
「…お兄ちゃん、どうしたの。何かおかしいよ?帰りも遅かったし、学校で何かあったの?」
いや、なんでもないさ。久しぶりに学校に行ったからちょっと疲れたんでな。公園で一休みしてたらこんな時間になっちまった。
「本当にそれだけ?」
ああ、そうだ。
「…そう。お兄ちゃん」
何だ。
「今日はお口になさる?お尻になさる?それともま・ん・こ?」
飯にしてくれ。
「それともま・ん・こ?」
飯にしてくれ。
「それともま・ん・こ?」
飯にしてくれ。
「それとm」
飯にしてくれ。
「もう、お兄ちゃんのいけず〜♪」
もうそういう性的な冗談は無しにしてくれ。本当、勘弁してくれ…
「うふふ…でも私がえっちな冗談言っているときお兄ちゃんいつも楽しそうな表情してるよぉ〜♪」
そう、なのか…
…そうか。
なあ、妹。
「何?」
その、俺たち兄妹だから…今更だけど、セックスじゃないとはいえ、もう体を重ねるのは…
「…お兄ちゃん。私、お兄ちゃんとセックスしたいよ。お兄ちゃんとひとつになりたいよ…うん、すっごく。お兄ちゃんがいいって言うなら今すぐ襲っちゃいたいくらい」
……
「…でもね、しないよ。だってしたらお兄ちゃん泣いちゃうもん。私はね、お兄ちゃんとずっと一緒にいたいの。ずっと隣で笑顔を見ていたいの」

「えっちぃことしなければお兄ちゃんと一緒にいられるんだったら私、我慢できるよ…でも、たまにはハグハグしたりちゅーしたりするぐらいはいいよね…」
…すまんな。妹。
妹を抱き寄せ妹の唇に自分のそれを重ねる。いつもよりも妹が小さく感じられた。


妹と一緒に夕飯を食べたが、妹は何も言わなかった。ただ俺をニコニコ見ていた。
食事を終え、一人風呂に入りぼんやりと思考に耽る。
…そう、か。
妹と喋ってるとき、俺は笑ってたのか。
俺は妹と馬鹿やってるのが大好きだったんだ…
妹は俺と一緒にいるだけで幸せだったんだ…
いつまでも妹と笑っていられたら…一緒にいられたらいいな。
なんか今まで妹を不幸にさせたくなくて、とかウジウジ悩んでた自分が馬鹿のように思えてくる。もう妹を馬鹿呼ばわりできんかもな。
今思えばあの玄関での冗談も俺を元気付けるためにしてくれたのかもしれんな。
うん!俺は大丈夫だ。何も間違いを犯しちゃいない。ならきっとこれからも大丈夫さ。
よし!風呂から出たらいつも通りの突っ込み役の優しいお兄ちゃんだ!
俺は両頬をはたき気合を入れた。
221マンコはアウトな (3/4) ◆Hx2CWeG5HI :2009/05/27(水) 20:16:34 ID:NEPP+biE

風呂からあがり自分の部屋でくつろいでいたところ、パジャマを着た妹がリッカーの如き高速移動をしながら飛び込んできた。
なんで海老反りしながら来るんだよ。お前はバイオに出演する気か。つーか海老反ってるからパジャマがずれて腹見えてるぞ。
「最近海老反りしながら結婚発表した芸人いたでしょ。私も海老反ったら今すぐお兄ちゃんと結婚できそうな気がして♪」
その発想は無かった。海老反ったら結婚できるとな。やっぱりお前は馬鹿だな。
それはともかく、何のようだ。
「実はね、お兄ちゃんにラブレター書いてみたの♪」
ほう、手紙か。お前にしては極めて控えめなアプローチだな。
…おい、何故パンツから手紙が出てくる。
「懐で温めておきました」
懐じゃなくて股間じゃねーか。しかも微妙に湿っているし。
俺はヌメヌメしたピンクの便箋を受け取り目を通した。


―――
第一章 ドキッ!初恋相手はお兄ちゃん!?

妹「ちょっとお兄ちゃん!何するの!!」
兄「うぇっへっへ!良いではないか良いではないかぁ!」
私、妹。中学1年生の恋に恋する女の子♪
今、自分の部屋でネールアートしてたんだけどいきなりはいってきなお兄ちゃんにベットに押し倒されちゃった♪
兄「そうれ、服を脱いでしまいな!」
姉「いやぁーん♪」
もう、お兄ちゃんたらエッチなんだから☆ この、おませさんめ♪
妹「ぬふふ…兄上の立派なせがれを見せてあげようじゃないか!そうれ、妹!僕たちの息子だよ〜♪」
兄「ひやあぁ!お兄ちゃんの変態!スケベ!露出狂!お前の父ちゃんでべそ!!」
いうなりお兄ちゃんはカモシカのようなおちんちんを出しちゃった♪キャッおちんちんて逝っちゃった☆テヘ♪
妹「さあさあ妹よ…お兄様と○イルダァーオォンッ!しようではないか!レェェッツゥ!○キガァ・ゥイィィーン!!」
妹「ダメーお兄ちゃん私達兄妹なのよーこのレイプ魔ー卑劣漢ー悪代官ー☆」
妹「なにおいうか!もうお前の幼きクレヴァスはいみじくもしとどに濡れ、禁じられし青い蕾は妖しく艶やかに鼻に突く雌の匂いを撒き散らしこの兄上を誘っているではないか!」
妹「らめぇぇーひぎぃー」
バッコンバッコン☆
ギーコギーコ <○> <○> <ハァハァ♪
妹「そうれ中にたんまり出してやるぞー!!妊娠させちゃうぞー!!」
兄「イヤァー!中だけはやめてー!!まだママになりたくないのーー!!」
ガッシ!
ボカッ!バキューンバキューン☆
私はイッタ♪
スイーツ(孕)
(省略されました。全てを読む場合は妹大好き!愛してる!!結婚して!!!と叫んでください)
―――
222マンコはアウトな (4/4) ◆Hx2CWeG5HI :2009/05/27(水) 20:17:46 ID:NEPP+biE

最後まで読み終えた後、俺は盛大にため息をついた。
…何ぞこれ。マリファナでも吸いながら書いたのか?



妹は興奮で頬を赤く染め、期待―いや、性欲かもしれん―できらきらと輝く目でこちらを伺っている。
…俺にどうしろと。つーかこれはなんだ。
「何って…兄妹間での禁じられし愛を繊細かつ大胆に書いたものよ!禁忌故に燃え上がる二人…まさに現代社会の倫理観にに一石を投じる問題作よ!どう、続きが気にならない!?」
…確かに気になるな。この脳みそがぶっ飛んだ文章は一体どうすれば書けるのか。
とりあえずコメントいってもいいか。
「うん!いいよ!だから早く続きを要求しなさい!!要求の仕方はちゃんと最後に書いてあるでしょう!!!」
今日も妹は正常に異常だな。
「ハァハァ…」
…突っ込みどころが非常に多いがあえて一言で言おう。
これは酷い。
「ふぇ…どこか変なとこあったかなぁ…?」
自覚まったくねーのかよ。
まず最初に突っ込むが、そもそも兄妹なのに兄妹モノの官能小説らしきものを持ってくるな。
「もう、お兄ちゃんったら想像力豊かなんだから…これは兄妹間のプラトニック・らぶ☆を書いたものよ。決して官能小説ではないわ」
何が『プラトニック・らぶ☆』だ。プラトニックが聞いて呆れるわ。
次に突っ込むとすれば、そう、誤字脱字だ。4行目とかなんだ。はいってきなお兄ちゃんって命令口調じゃねーか。それにお前発言者適当に書いたろ。最初以外全部間違ってるぞ。途中姉が混じってるし。
特に最後のところ、何で兄が中だしされてるんだよ。まだママにはなりたくないのー!ってなれねーよ。なれるわけねーよ。なれたらそいつはふたなりだ。
「それは全部私の愛よ!」
凄まじい強弁だな。誤字が愛で済むなら編集者も出版社もいらぬ。山○悠○の小説は夥しい量の愛に満ちているんじゃないのか。ぽっぽの愛よりも大安売りじゃねーの。
さて次に突っ込むのは…表現や慣用句だ。
「私、お兄ちゃんが読みやすいように特に表現にこだわったんだよ!」
その結果がカモシカのようなおちんちんか。お前は俺を何だと思っているんだ。大体版権的にNGっぽそうなのは使うな。作者がスレで村八分にあっても知らんぞ。
あとお前、途中で○ラン○書院参考にしたろ。そこだけ妙に浮いているぞ。そもそもあれはセリフに使うようなものじゃないからな。
「えぇ〜…私、この表現で七回はいけるけど…」
想像力豊かだな。それをもっと他の事に使ってくれ。つーかお前、いけるけどって言ったな。さっきプラトニック・らぶ☆だとかほざいたがお前はこれでいけるんだな。
「あ…えへへ♪」
笑って誤魔化せん。
あと最後のスイーツ(孕)ってなんだよ。
「今巷で話題のスイーツを使ってみたんだよ!」
それ、(孕)じゃなくて(笑)な。
「もう、細かいなぁ…」
細かいか?
「そうだよ!お兄ちゃんは最後の行を読めばいいだけなの!」
何だよそれ…やっぱりお前それが言わせたかっただけか。つーか泣くなよ。まあ、どうせ嘘泣きだろうが。
「それなのにお兄ちゃんはいたいけな妹に情け容赦なく突っ込み続けるなんて…酷い!お兄ちゃんの鬼畜!!外道!!!もっと突っ込んでください!!!!ハァハァ」
あ〜やっぱりキモイな、妹よ。
…ほれ、こっちに来いよ。
お前とは結婚もセックスもできんが抱っこや添い寝ぐらいはしてやるさ。
「え、ホント!?お兄ちゃん大好き!!」
ああ、俺もお前が大好きさ。




223 ◆Hx2CWeG5HI :2009/05/27(水) 20:19:25 ID:NEPP+biE

以上です。
途中番号つけ間違った…
名前付けとけばよかったと今更ながらに思う。兄が妹って呼び続けるのは違和感を感じますね。


兄妹間でセックスってすごく重いです。
リアルに姉がいる身としてはどうしてもセックスは書けなかった。







その姉に今kakikomi.txt見られた
背後で姉がニヤニヤ見ている


______                            ______
|←樹海|                            |現実→|
 ̄|| ̄       ┗(^q^ )┓三      ┗(姉)┓三   ̄ ̄|| ̄
 ||          ┏┗   三      ┏┗   三     || 
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

224名無しさん@ピンキー:2009/05/27(水) 20:30:24 ID:/+EWzGoh
姉に見られて悦ぶ>>223乙!
225名無しさん@ピンキー:2009/05/27(水) 22:45:52 ID:gEhVcJAu
>>223乙&GJ!

こっからお兄ちゃんがママになるという話希望。
226名無しさん@ピンキー:2009/05/27(水) 23:21:11 ID:3Hm/ASqf
亀だが>>103 GJ
更新待ってた作品だけに嬉しかったよ
完成度高かったし…最後麻生が筆使った?
227名無しさん@ピンキー:2009/05/27(水) 23:22:46 ID:FmkhQnVc
GJ!

妹大好き!愛してる!結婚してくれ!

…あ
228名無しさん@ピンキー:2009/05/27(水) 23:29:46 ID:YffYhtIG
>>223GJ!
お姉さんとお幸せにね!
229名無しさん@ピンキー:2009/05/28(木) 00:07:23 ID:IUvMspyl
>>223GJ

ところで皆、もし今後223が姉ネタで小ネタを書くようなことがあったら……
わかってるよな?
祝福してやろうぜ。いいお母さんになれよ。
230名無しさん@ピンキー:2009/05/28(木) 09:05:01 ID:pVJVXgAr
保管所にある作品で長いこと投下されてないのって、やっぱり内容忘れちゃってますか?
231名無しさん@ピンキー:2009/05/28(木) 09:30:09 ID:oG/5I71h
>>230
俺の場合タイトルだけ聞いても内容はあまり思い浮かばんが
ちょろっと1〜2話読み返せばすぐに内容を思い出せるな。

長編の続き投下する気かい?
力抜いて投下してみなよ?
232名無しさん@ピンキー:2009/05/28(木) 11:37:58 ID:IUvMspyl
wktk
233名無しさん@ピンキー:2009/05/28(木) 12:42:52 ID:pVJVXgAr
ありがとうございます。
規制されてるので、解除されたら投下しますね
234名無しさん@ピンキー:2009/05/28(木) 16:34:00 ID:YP/idSXj
ここより、姉スレの方がキモい件
235名無しさん@ピンキー:2009/05/28(木) 17:40:42 ID:6phsmkeT
>>234
近親相姦自体そもそも社会一般から見れば異常なものだからねえ。
しかしキモ姉妹とそうでない姉妹を区別している以上、
近親相姦というだけで異常だとするわけにもいかないし。
姉妹がヤンデレであるかどうかが線引きなんだろうけど……
236名無しさん@ピンキー:2009/05/28(木) 18:26:07 ID:6f1blqQE
もともと、そのあたりの線引きがはっきりしないままに、なんとなく立ったスレだからな
姉妹+ヤンデレ、という解釈をしていた人もいたし、
姉妹両方出す場合には姉スレにも妹スレにも当てはまらないからここで、という人もいたし
237名無しさん@ピンキー:2009/05/28(木) 19:35:26 ID:c2ShDf0F
個人的には甘酸っぱさが微塵もないのに
ニヤニヤできるところがキモウトキモ姉の真骨頂だと思うね
238名無しさん@ピンキー:2009/05/28(木) 20:49:53 ID:GgWSZGrV
>>223
なんかいい感じの話にまとまって……
とか言おうとしたら、なんでリアルの方で面白そうなことやってんだ……
とりあえず姉にニヤニヤされているだろう>>223に、こんな言葉を送っておきます。
「姉さん女房と仲睦まじく、幸せにおなりなさい」

ともあれGJでした。
次回があるなら、楽しみにまっています。
239名無しさん@ピンキー:2009/05/29(金) 19:32:55 ID:j+RkmWht
キモウトに袋小路に追い詰められたいものだ
240名無しさん@ピンキー:2009/05/29(金) 20:02:24 ID:GrEoq6in
そしてキモウトの子袋に流し込まされる
241名無しさん@ピンキー:2009/05/30(土) 01:08:27 ID:TPdJtx0o
そして人生という名の袋小路に追い詰められるわけだな。
242名無しさん@ピンキー:2009/05/30(土) 02:05:37 ID:TAlxCuoU
まさに袋の鼠
243名無しさん@ピンキー:2009/05/30(土) 09:09:24 ID:NVxv/elb
そしてネズミ算式に子孫が増える、と
244名無しさん@ピンキー:2009/05/30(土) 17:57:09 ID:/aKJJ2Cg
子孫らは猫に耐性を持っているのだな?
245 ◆Hx2CWeG5HI :2009/05/30(土) 20:00:03 ID:77vrslOh
姉に強請られる。
しまむらで諭吉が二人お亡くなりになった。
恋姫無双買えなくなった。

その腹いせ、というわけではありませんが投下
タイトル『胸は甘え』
コメディ色強
246胸は甘え (1/5) ◆Hx2CWeG5HI :2009/05/30(土) 20:01:29 ID:77vrslOh
弟サイド―――

ただいま、お姉ちゃん。
学校から帰ってきたけど、家の中は静寂に包まれていた。
あれ、おかしいな。玄関にはお姉ちゃんの靴があるのに。
おねえちゃーん、いるのー?
……
…あ、廊下を走ってくる足音が聞こえる。
「はぁ、はぁ…ふぅ。お帰りなさい、弟君」
うん、ただいま。
「先にお風呂に入っててもらえるかな。まだご飯の準備にちょっと掛かりそうだから…ごめんね」
そんなに気にしなくていいよ。お姉ちゃんいつも家のこと全部してるし大変なのはわかってるから。
「ありがとうね、弟君…ふふ、いいこと教えてあげるわ。今日の晩御飯は弟君の大好きなものよ」
え、そうなんだ!楽しみだなぁ…
「楽しみにしておきなさいな。さ、荷物はお姉ちゃんが持ってってあげるから弟君は早くお風呂に行った行った!」
…はいはい、そう急かさないでよ。じゃああと頼むよ。
僕は浴室へと向かった。

浴槽の中でぼんやりと考える。
お姉ちゃん、いつも大変そうだよなぁ…
父さんは四六時中仕事でいないし、お母さんもいないから家のことは本当に何でもしている。
お母さんは僕を生んだときにそのまま帰らぬ人となってしまった。だから僕はお母さんのことをよく知らない。
だけど、もしお母さんが生きていたら…きっとお姉ちゃんみたいな、何でも出来る人なんだろうな…
…どうしてもお姉ちゃんにお母さんを求めちゃうな。
これじゃあ僕お姉ちゃんに甘えてばっかりで苦労しか掛けてないじゃないか。
もっと僕もお手伝いしなくちゃ。
…でも、お姉ちゃんあんまり手伝わせてくれないんだよな。
もっと強引にでも手伝うべきなんだろうか?
いや、それでお姉ちゃんに迷惑を掛けたら意味がないし…
ほんと、どうすればいいんだろう…
僕はそのまま思考が負のスパイラルへと迷い込んでしまい、結構な時間がたってしまった。
のぼせそうになった。
247胸は甘え (2/5) ◆Hx2CWeG5HI :2009/05/30(土) 20:02:11 ID:77vrslOh
姉サイド―――

はぁはぁはぁはぁああああぁぁ!!!弟おとうとおとうとおおおおうううぅうぅああぁぁおおおおおう!!!
おとうときゅんの枕、たまらないよおおぉぉあぁぁぁぉん!!おとうときゅんのにおい、かほり、スメル、ベリィベェルィグウウゥゥッッドォォ!
ぬふぁぁ!!おとうときゅんのおけけ発見!!この形とにほひは…まさしく下!下のもの!!アンドゥアァァッフェアアァァァァォアアン!!!
うっひょおおおおおお!!神!!神降臨!!もっと神はおらんか!!!神狩りじゃ!!!ロンギヌスの槍もってこおおおいいい!!!
はあふぅふぅ……オウ!上の毛も発見!!もう、たまらん!!しんぼうたまらああああああぁああぁぁんぅ!!
食べちゃってもいいよね!?上と下、両方一緒にいいよね!?では、いっただっきむぁーすぅっ!
はむはむ…んむんむ…うむ、喉に絡む!たまらん!!おとうときゅんのものが喉に絡む!!むっほおおおおぉぉぉ!!
…むう、もう枕におけけがついてないぞ。
だが、このにおい…そおおおぉうぅれえええ!!おまたに挟んじゃうぞおおおおぉぉ!!
あああああああああああぁぁっぁあ!おとうときゅんのまくらが、あたまが食い込んでるうううううう!おまたいっちゃうのおおおおおお!
…はぁ、はぁ、ふぅ。どれ、ゴミ箱を見てみますか!ふんふん…この匂い、もしや、アレですか!!男の子のおてぃんてぃんから発射されるアレですか!?
き、き、き キタアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァ!おとーときゅんのせーしつきてぃしゅーゲットだぜええええええぇえ!!
これは保存用!?予備用!?…いぃやぁ、実用だああぁぁ♪おねえちゃんの秘密アイテムといっしょにつかっちゃうぜえええええぇぇぇ!!?
まずはぁ懐で温めておいた自作弟×姉同人誌いいいぃ!つぎにぃ!おとうときゅんのトイレ盗撮写真集ううぅ!!
いやあああああああああああぁあああぁんぅ!おとうときゅんのおちんちんでてるうううううぅああ!
しょうがくせええぇのときのおちんちん、ちいさくてかわいいいよおおおおぉお!!
ちゅうがくせいになってしたにおけけがはえてきたねええええ!!!
いやあああああぁあぁ!!おとうときゅんにつらぬかれてるうううう!!無理やりされてりゅうううぉあぅうわあぁあああぁあぁ!!
せーしの、おとーときゅんのメンズな香りがするよおおおおおおおあああああぉおおあ!!!
ひぎいいいいいいい!らめえええええええええぇっぇえ!!

「ただいま、お姉ちゃん」
ぬ、おとうときゅんが帰ってきたか。私の秘密アイテムはまだ二つしか使っていないというのに。私の秘密アイテムは百八式まであるぞ。
…いかん。おとうときゅんの部屋は私の愛という名のおつゆやら毛髪やらなにやらでギッタギタのめっためたになっている。
仕方ない、お風呂に直行してもらおうか。そんなこともあろうかとお湯もちゃんと張ってあるし。
私は乱れた服と自慢の長髪を軽く整え、おとうときゅんが待っているであろう玄関へと走っていった。
248胸は甘え (3/5) ◆Hx2CWeG5HI :2009/05/30(土) 20:02:51 ID:77vrslOh
弟サイド―――
熱い…ぼんやりする。
お風呂から出た僕はふらふら歩きながらリビングへと向かった。
リビングでは既にお姉ちゃんがソファで寛ぎながら待っていた。
「思ったよりも遅かったわね…もう準備も後始末も出来ているわよ」
えへへ、ちょっとお風呂でぼーっとしてたらのぼせちゃて。
あ…今日の晩御飯はカレーか。なるほど、確かに僕の大好物だ。
テーブルの上にはカレーがほかほかと湯気を出し、美味しそうな匂いを撒き散らしている。
お姉ちゃんの作るカレーを食べると他のところでカレーを食べられなくなっちゃうよ。ほんと、それぐらい美味しいよ。
何か工夫でもしてるの?
「ふふ、それは隠し味に…いや、隠しきれないほどお姉ちゃんの愛情が一杯入っているからよ」
はは、なんだよそれは。
まあそれが本当なら確かに他のとこのカレーじゃ真似できないような味になるね。
それじゃいただきます。
僕たちはソファに肩を並べカレーを食べた。


姉サイド―――

ああぁぁぁぁぁぁ!!!
食べてる!!たべてる!!たべてるよぉ〜〜〜!!
お姉ちゃんのアソコの毛を細かく刻んだものやえっちなおつゆやえっちじゃないけどえっちにもつかえるおつゆとかしあわせになれるおくすりとか…
とにかくお姉ちゃんの愛が一杯詰まったカレーライスともはや呼んでいいのかどうかも怪しい私の分身ともいえる手料理をおとうときゅんがたべてるよ〜!!
も〜〜だめっ!!いく!!いっちゃう!!!それだけで御飯三杯いけちゃうよ!!!
どう!?おとうときゅん!!お姉ちゃんの愛はおいしいかい!?なんならお姉ちゃん自身も食べたっていいんだよ!!どう、いく!?駆けつけ三杯!!!
あれ…弟キュンが私を見て、る…?私にカレー食べないのって聞いてる…?
ひぎゃ あ ああ ぁぁぁ!!しまったぁぁぁぁ!!!私の分のカレーにおとうとキュンのおけけやせーしやおつゆをいれておくのをわすれちゃったよ〜〜〜!?
らめぇぇ〜〜〜!!おねえちゃんだけおとうとキュンを食べないなんて!?
まさしく男女共同参画社会に一石を投じる反逆行為よぉ!!
ひぎゃあぁぁあ!!あ あ ぁ ああああぁぁぁぁ!!!
…ハァハァ……ウッ…フゥ。
ま、その分夜に食べちゃえばいいか。
それよりも今はトリップしちゃった私を怪訝そうな―やめてよ、感じちゃうじゃないの―おとうときゅんになんて言えばいいのかしら。
私おとうときゅんの前では優しく賢いお姉ちゃん演じてるから、間違ってもおとうときゅんが私を食べているのを見て発情していました、なんて言えないよね。
いや、実際に言ったらどんな反応を返してくれるか気になるけど。
249胸は甘え (4/5) ◆Hx2CWeG5HI :2009/05/30(土) 20:03:22 ID:77vrslOh
弟サイド―――

姉さんは器用な人だ。
家のことは何でもこなすし、学校での成績も凄くいい。
お姉ちゃんは家の外では完璧超人なんて思われているかもしれない。
だけど、やっぱり完璧な人間なんていないと思うんだ。人間には誰だって得手不得手がように。
僕の隣で目の前のカレーをただひたすら恍惚の表情で眺めよだれをたらしているお姉ちゃんにだってできないことは…
ん?
…また、か。
そう。お姉ちゃんは家にいるときはすっごく人間的にNGっぽそうな表情でたたずんでいるときがある。
しかも、よく。しょちゅう。というか僕が隣にいるとほぼ常時。さすがに外ではあんまりしないけど。あんまり、ね…
とにかく、こういうお姉ちゃんを見るとお姉ちゃんもやっぱり人間だなぁと安心する。あんまりして欲しくないけど。
とりあえず。
お姉ちゃん、食べないの。カレー冷めるよ。
「………ハァハァ……ウッ!…フゥ」
………
「…あれ、どうしたのかな弟君?ぼんやりしてるとカレー冷めちゃうよ?」
…無かったことにするんですか。まあいいですけど。いつものことですし。
その後、なんの滞りもなく―さっきみたいなキモイ表情をすることが何度かあったが、それを滞りといっていたら話が進まない―僕たちは食事を終えた。

……眠い。
お姉ちゃんと一緒に後片付けをした後、一緒にテレビを見ていたがどうにも…ぼんやりする。
まさか、お風呂でのぼせちゃったのがぶり返してきて…そんなわけないか。
「ん?…ウヒヒ、弟君どうかしたの?」
なんかぼんやりして…眠い。
「ええぇぇ!?そいつぁいけねぇ!さ、早くおねむになろうか!!ウヒョー!」
…なんか口調おかしくない?
「ハッ…気のせいよ。さ、お姉ちゃんが弟君のお部屋まで連れて行ってあげるわ…ヒッヒッフー!…フゥ」
さっきから所々変な半角文字があるけどスルーしたほうがいいよね…
僕はお姉ちゃんにお姫様抱っこされ、自分の部屋まで連れて行かれた。

ベットにふんわり寝かせられた。
お姉ちゃんはそのままタオルケットに手を掛け僕にかけ…なかった。
お姉ちゃんが覆いかぶさってきた。
なんでさ。
「もちろん、弟君を暖めるためよぉ…タマンネェ」
そのままぎゅーっと抱きつかれる。あの、小さい胸が顔に当たってるんですけど。
それに、その、なんか…変な気分になっちゃうから、やめてよ。
「小さい…」
お姉ちゃん?
「じゃあ、弟君に大きくしてもらわないとね…キター!」
お姉ちゃんは僕に跨ったまま上着を脱ぎだした。
…なにをする気なの?
「弟君、おっぱいいじっってもらいます。弟君に触られると興奮して女性ホルモンダバダバでてきて結果大きくなります……カモーン!」
凄い理論だね…
「だから…ね?ハヤクシロヨ」
お姉ちゃんは僕の隣に寝っ転がった。
250胸は甘え (5/6) ◆Hx2CWeG5HI :2009/05/30(土) 20:05:00 ID:77vrslOh
それじゃあ、触るね?
僕はゆっくりとお姉ちゃんのおっぱいへと手を這わせた。
ん…ちっちゃいけど柔らかいな。ぷにぷにだ。
なんだか揉んでるだけで興奮してくるな…
「ふぅ…はぁ、んぅ!ひぁ…あ、ひうっ!」
お姉ちゃん…その、おっぱい揉むの気持ちいいの?
「ひっ…ぅ、それは、おとうとくんだからだよ…それよりもおとうとくんもこーふん、してきたんじゃないの……」
うん…さっきから身体が熱くって、すっごくどきどきする…
「ふふふ…キイテルネ…ね、おとうとくん。おっぱい、吸いたいんだった吸ってもいいよ?」
え…そんな…そんなこと、したらだめだよ。
分かってるけど口から否定の言葉が出てこない…
「お姉ちゃん知ってるよ。弟君、お母さんがいなくてさみしがってるの…だから、ね?今はお母さんに甘えるみたいに好きなだけおっぱいいじっていいよ」
お姉ちゃん…僕…
僕はお姉ちゃんの胸に欲望をむき出しにしてむしゃぶりついた。
「あん!ふふ…そんなにあわてなくてもいいんだよ…」
ゆっくりと乳首に舌を這わせ、まだやわらかいそれを味わう。
舌の上で桜色の突起をころころ弄る。
お姉ちゃんの気持ち良さそうな嬌声が頭の上から聞こえる。
僕、お姉ちゃんを気持ちよくさせてるんだ…じゃあ、もっと頑張ってみようかな…
唇をすぼめ、乳首を吸い上げる。チュウチュウ吸う音が耳に響く。
ん…さすがにお母さんじゃないからおっぱいでないよね…
でも、なんかお母さんに抱かれてるような安心感があるなぁ。
「はあ、んっひあああぁ!だめ、そんなおっぱい、でないよ…ひうっ!」
ちょっと強すぎたかな。
欲望のまま力任せに吸うのをやめ、ちゃぷっちゃぷっと乳首を舌で舐め唇で甘噛みするような感じでお姉ちゃんの胸を口で弄る。
さっきより乳首がかたく、とがってきたな…
ふわっと温かいなにかが僕の頭を撫でるような感覚がした。
…お姉ちゃんが頭を撫でているみたいだ。
そのまま髪の毛を優しく掻き揚げていく…
この感じ、なんだろう…
すごくほっとする。
口に乳首を含んだままお姉ちゃんの顔を見ると、すっごく優しそうな顔をしていた。
「ふぅ、ふぅ…んぅ、どうしたの弟君?」
…本当にお母さんに抱かれているような感じがして。
「ふふ、可愛いなぁ弟君…いったでしょ。お母さんに甘えるみたいにしていいって」
うん…

…お姉ちゃん。
あのね。僕さっきまで、その、お姉ちゃんのおっぱい吸って、すっごく興奮してたんだ。もっとえっちなことしたいなって思ってたんだ。
でもね、なんていうか…段々、その、お日様に包まれているようなあったかい感じがしてきて…気持ちよくって…ほんわかして、眠くなってきて…
「……」
その……寝るまでおっぱい吸っててもいいかな?
頭を掻き揚げる手の動きが止まった。
不意に強く抱き寄せられる。
「…弟君あなたは中学生になったわ。だけど、あなたはまだ知らないわ。お母さんというものを」
お姉ちゃんの胸の鼓動が聞こえる…
「それは寂しいことかもしれないわ。でもね、その分お姉ちゃんが一杯愛してあげるから。寂しさなんて感じさせないから。だから…安心して眠りなさい」
お姉ちゃん…
僕はお姉ちゃんの胸に包まれながら意識をゆっくりと手放した。
からだが、こころがぽかぽかする。
251胸は甘え (6/6) ◆Hx2CWeG5HI :2009/05/30(土) 20:05:24 ID:77vrslOh
姉サイド―――

…薬の効果は抜群ね。
カレーには媚薬ではなく―初めては薬なんかに頼るんじゃなくて弟君の意思でして欲しい―緊張を和らげる精神安定剤を入れた。
副作用はほとんどなく、あっても眠くなる程度という安全性にはお墨付きの物だ。そのかわり、効果も気休めだけど。
結果は見ての通り。
弟君は素直になってくれた。
弟君は私の腕の中で気持ち良さそうに眠っている。
…弟君はまだまだお母さんが恋しいお年頃ですか。
今はまだお母さんを私に求めてもいいよ。
でも…いつかは私に女を求めてね。
そのときを待ってるよ。
ずっと。
弟君の額にそっと唇をあわせ、ゆっくりと瞼を閉じた。
きっと今日はいい夢をみられるに違いない。
252 ◆Hx2CWeG5HI :2009/05/30(土) 20:06:15 ID:77vrslOh
以上、投下終了 また番号間違えた…

マザコン・シスコン・ブラコンのスリーカード!

エロパロ板なのにエロが全然書けない…
でもキモ姉・キモウトは愛があるからこそエッチしないんだ!
などと言い訳をしてみる


janeをUSBメモリに避難させた。
これでkakikomi.txt発見されることはないはず。
253名無しさん@ピンキー:2009/05/30(土) 20:11:19 ID:WROLatPO
ヒッヒッフーwwww
254名無しさん@ピンキー:2009/05/30(土) 20:16:20 ID:/Zm/u8Wf
GJ!

ところで
> 姉に強請られる。

これは「ねだられる」だったのか「ゆすられる」だったのか
重要なことなので明らかにしてほしい
255名無しさん@ピンキー:2009/05/30(土) 21:05:21 ID:iEz+YrAp
>>254
>>223

専ブラで書き込んだレスは専ブラのインストールされてるフォルダのkakikomi.txtというファイルにコピーされる
あとは分かるな?

>>252
ツール→設定→基本→書き込み→「書き込み履歴をkakikomi.txtに保存する」のチェックを外す→OK
256名無しさん@ピンキー:2009/05/30(土) 21:43:41 ID:gJ6g7cbq
姉wwサwwイwwドwwww
257名無しさん@ピンキー:2009/05/30(土) 23:55:03 ID:5l73Ul2R
>>252
GJ!
じつたいけんなんですね、わかります。
258名無しさん@ピンキー:2009/05/31(日) 01:13:30 ID:FisZBy8a
最後に本当のお姉ちゃんの愛情を見た気がした
でも前半www
259名無しさん@ピンキー:2009/05/31(日) 02:05:24 ID:9GyZSIjF
姉の自作同人誌とやらが読んでみたい
260名無しさん@ピンキー:2009/05/31(日) 10:24:05 ID:oNiPSp2e
GJ
最初の姉サイド、KBCで脳内再生したけどw
261名無しさん@ピンキー:2009/05/31(日) 10:37:10 ID:f15fx5FC
>>252
姉ちゃんマジきめぇぜGJ!
最後の少女風味な語りがなきゃ、もはやただの痴女だったしな!

エロくなくてもイインダヨ〜ここは愛のあまりにキモい姉や妹の話が集まる場所だぜ?

さあ、それじゃあ早速、この話を姉に見せる作業に移ろうか。
貯金残高が全てトブか、首が物理的に飛ぶか、それとも姉弟間の倫理観念がトブか?

それでは、次回を楽しみにしています。


いま思いついた。
中の人の姉ちゃんは、弟が恋姫なんたらってギャルゲのせいで、自分に構ってくれなくなるのが嫌で、その購入資金を脅し取ったんた!?

262名無しさん@ピンキー:2009/05/31(日) 11:00:57 ID:8bUNZh85
な、なんだってー!
263 ◆Hx2CWeG5HI :2009/05/31(日) 19:27:16 ID:VxkCGzaJ
なんかリアルの方の姉、人気ですね…

連日ですが投下します
タイトル『キスは愛情』
コメディ要素強
264キスは愛情 (1/7) ◆Hx2CWeG5HI :2009/05/31(日) 19:27:50 ID:VxkCGzaJ
弟サイド―――

お姉ちゃんに抱きつきながら眠るようになって三年経ち、僕は高校生になった。
僕は身長が伸びてお姉ちゃんより頭一つ分くらい大きくなったし、お姉ちゃんはたゆん、という擬音が使えるくらいおっぱいが大きくなった。
時間の流れを身をもって感じる。
…しかし、中学生の頃からずっとお姉ちゃんと一緒に寝たりおっぱい吸ってるのってやっぱりシスコンなんだろうか?
今更ながら疑問に思った。
なので高校で新しく出来た友達に、寝るときはいつも姉に抱きついているのはおかしいか?と聞いてみた。
『えーマジシスコン!?何それキモーイ!シスコンが許されるのは小学生までだよねー!ハハ!』と大声で言われた。
クラス中から好奇の目で見られる。
それ以来、クラスではシスコン野郎で通るようになった。
この発言以外にも携帯の待ちうけが姉の写真だったことも影響が大きいかもしれない。
泣きたい。
お姉ちゃんに相談したら、『あら、弟君はお姉ちゃんと仲がいいってクラス中から言われて嬉しくないの?』と逆に質問される。
つまり、開き直れと。
…まあ、いいか。実際シスコンなのには自覚あるし。
まだお姉ちゃんのおっぱい吸ってるし。
そんなこんなでシスコン野郎とか後ろ指差されながらも僕は高校生活を送っている。

クラスの中のよく言えばお調子者、悪く言えば軽そうな男子が僕に姉の写真を見せてくれと言ってきた。
…またか。
入学してから数ヶ月、最近姉の顔を見せてくれという人が来る。
そういう奴は大抵写真を見せた後、『お前んちに遊びに行くわ!』と言う。彼氏いるよと嘘をついても『そんなの関係ねえ!』と強引に押しかけてくる。
…身内びいきだけど、姉が美人だからだろうか。おっぱいでかいくせに写真のどれもがノーブラだからだろうか。
僕は横文字でいうところのインドア派だ。日本語でかっこ悪く言えばオタク、ひきこもり。
正直友人たちとワイワイ騒ぐよりもお姉ちゃんとぷよぷよやスマブラしてる方が楽しい。
いつもお姉ちゃんとばっかり話しているのでこういうアクティビティーというか体育会系というか、そういう人と話すのは苦手だ
そのせいか、首を縦に振ってしまう。
…情けないなぁ。しかも、これじゃあ自分が弱虫なのをお姉ちゃんのせいにしてるじゃないか。
265キスは愛情 (2/7) ◆Hx2CWeG5HI :2009/05/31(日) 19:28:16 ID:VxkCGzaJ
お調子者を家に招くことになる。
最初に言っておくけど、家には面白いものは無いよ。
「んあ?べつにいーよ」
べつにいーよって…うんざりとした気分でお調子者と共に家路に着く。

ただいま、お姉ちゃん。今日はお友達家に誘っちゃった。
廊下からぱたぱたと足音が聞こえる。
「おかえりなさい、弟君。あら、お友達も一緒なのね。うふふ、弟君お友達多くてうれしいわ」
「タ、タンクトップにホットパンツ…」
お姉ちゃん、友達の前ではそんな恥ずかしい格好しないでよね。
「え…あぁ、うん。でも最近暑くって…」
「あ、あの、お姉さん!!私、弟君の友人をさせてもらっている…」
「弟君、私あとでお茶とお菓子もっていくね」
うんわかった、ありがと。ほら、いくよ。
「え!?ちょっと待!!俺まだ名乗ってな…」
はいはい。

部屋に行きドアを閉めるなり、怒声があがる。
「おい!そんなに急ぐこたないだろ!」
え、何で?
「せっかくあのお姉さん見に来たってのに…あの素晴らしいおっぱい、数秒しか拝んでねえじゃねえか!」
…胸見に来ただけなの?
「お前んち、それ以外ねーじゃん!あーだりぃ…」
…最近、こんなやつばっか家に来るなあ。最後に普通の友達が遊びに来たのっていつだったかな…
こんこん
ん、扉をノックする音が聞こえる。
お姉ちゃん、入っていいよー。
「それじゃ、入るね…ごめんね、麦茶とおせんべしか出せなくて」
「いやいや!お姉さんに出されたものならどんなものでも絶品ですよ!!」
テンション上がるの早いね…
「ふふふ、それはどうも。それじゃ、ゆっくりしていってね」
「え!どうせならお姉さんも一緒にいませんか!?ほら、ゲームするにしても皆で遊んだ方が楽しいですし!」
なんという露骨なアクション。
でも、正直こいつと二人でいるくらいならお姉ちゃんがいたほうがいいな…
こいつの目的がお姉ちゃんのおっぱいだとしても。
お姉ちゃんをチラッと見る。
「…そうね。晩御飯の下準備はできているからご一緒してもいいかしら?」
「いいともー!!」
…お姉ちゃん、一緒に居てくれるんだ。どこかほっとしながらゲーム機の電源を入れた。
それにしてもこの男、ノリノリである。
266キスは愛情 (3/7) ◆Hx2CWeG5HI :2009/05/31(日) 19:28:43 ID:VxkCGzaJ
姉サイド―――

最近、弟君が家に誘うお友達がお友達ではなくなってきていた。
どいつもこいつも弟君を無視して私に色目を使いやがる。
糞がああああぁぁあぁ!ふざけやがってえええええええええぇ!!!
弟君は私の胸を見るための道具だってのかあああああぁ!?
そんな発情期の雄豚みたいな目で胸を見るんじゃねえええええぇ!!!
この胸は弟君の愛で大きくなったんだ!弟君の愛が詰まっているんだ!!私と弟君の愛の結晶なんだ!!!
それをそんな汚らしい目でぇ…
畜生ッ!!殺すッ!!潰すッ!!!死ね蛆虫がああああああああああああぁぁ!!
うがああぁぁうぉあ!!死ね!!消えろぉ!!くたばれえええぇぇぇえ!!!
………
……

ふぅ、ふぅ…はっ!いけない!!落ち着きなさい!私!!!
殺すにしてもこんな奴ら如きに弟君と愛を語り合う時間を割くなんてもったいない!!
そうよ!ここは…お姉ちゃん秘密アイテム102 おとうときゅんMAD超特別編 劇場版弟 〜The prince of brother〜を使うのよ!!
こんなこともあろうかとPSPに入れておいたのよね…持ってて良かったPSP♪さて、ではでは早速…
…はうぅう…おとうときゅんが…すっかりかっこ良く成長しちゃって…あ!私がおとうときゅんと結婚してる!!ああぁぁっ!そんなあぁ!!結婚式翌日に誘拐されるなんて…

―(4スレ程消費するので割愛)―
………
……

ふぅ…いつ見ても劇弟は歴史に残る名作ね。ほのぼのした雰囲気がさっぱり消えてしまっていたり、最後に私が弟君の追っかけ宣言しちゃったり…
こんなものを生み出した私、そして何より素材のおとうときゅんにはほんと脱帽ね…
さすが100番台…並大抵の破壊力じゃないわ!
…えっと、なにしてたっけ?
…ああ、そうそう雄犬のことだったっけ。
ほんと、ちょっと前までは弟君は普通にお友達と遊んでいたと言うのに…
それが今やこんな奴らしか寄り付かなくなるとは。
こいつらのせいで昔からのお友達たちとはどうも疎遠になっているみたいだし。
今までは弟君の情操教育のために特に友人関係に口出ししなかったけど…
これはお姉ちゃんが一肌脱がないとね。
文字どうり、ね…フヒヒ…

根本的な原因は私の露出度の高さにあるような気がするけど、気にしない。
そもそもおっぱいちゅっちゅするだけで一向に襲ってくれない弟君がいけないんです。

まあそれはさておき…お茶はおっけー、お菓子は…おせんべしかないか。
ま、いっか。所詮犬だし。お茶やお茶菓子出るだけでも犬には上等すぎるよね。
じゃ、弟君のとこに行きますか。
267キスは愛情 (4/7) ◆Hx2CWeG5HI :2009/05/31(日) 19:29:09 ID:VxkCGzaJ
弟サイド―――

皆でスマブラをしているが、死ぬほど気まずいです。
最初はお調子者が騒いでいたが、お姉ちゃんに毎回真っ先にぶっ殺されているうちに無言になっていった。
お姉ちゃん…無表情かつ無言で爆弾を投げ続けるのってすごく怖いです。
しかもお調子者の残機が0になり観戦するしか出来なくなるや否やコントローラを投げ捨て僕に抱きついてくるんですけど。
『いや〜ん、弟君と二人っきりになっちゃった〜!』ってすごくわざとらしいです。
お調子者が砂吐きそうな目で見てくるんですけど。
「俺、そろそろ帰るわ…」
…そうかい、ご愁傷様。お姉ちゃん、玄関まで案内してくるからいい加減離して。
「え〜!?こんなの放っておいて二人で遊ぼうよ〜♪」
もう、こんなときばっかり我侭言わないでよ。彼、困ってますよ。
「じゃ、離したらあとでぎゅ〜してくれる?」
はいはい分かったよ…それじゃあ行こうか。
「いや…もうなんというか…」
僕とお調子者は無言で玄関に向かった。
「なあ…お前…」
何?
「…このシスコン野郎が!死ね!!コンチキショーッ!!!」
お調子者はしょっぱい雫を垂れ流しながら走り去っていった。
もうどうにでもな〜れ…

部屋に戻るとお姉ちゃんが僕のベットで寝っころがっていた。
幸せそうにごろんごろんしてる。
…お姉ちゃん。
「ん?どうしたの弟君?」
いや、どうしたのって…お姉ちゃんさっきやたら僕に抱きついてきたけどなんで?それに口調も変だったような…
「そうすればアイツ、さっさと帰るかな〜って思って」
…たしかにさっさと帰ったけどさ。
「それにね…あんな風に見せ付けたらもう私目当てで来る奴は来なくなると思ってね」
お姉ちゃん…
「最近、ああいう奴らが増えてきたよね…」
ごめんね…僕がああいうお姉ちゃん目的の連中を止めなくて…
「ううん、謝らないで…あのね、弟君。ああいうのが来なくなるいい方法があるんだけど」
何、お姉ちゃん?
「お姉ちゃんを、彼女にしなさい」

…は?なんで?というか何を言ったの?
「お姉ちゃんと付き合いなさいといったのよ。私が彼氏がいるっていったら、私目当てで来る奴はいなくなるでしょう?」
いや、今まで彼氏がいるって嘘ついても家に来るような猛者ばかりだったんですが。
「…ウジムシウゼェ…そんなことないわ。仮にこれから何人か家に来たとしてもその度に目の前でいちゃいちゃすればいずれ来る奴はいなくなるわ」
で、でもさ!目の前でいちゃいちゃするっていっても付き合う必要はないんじゃないの!?
「たしかに必要はないわ…でも、弟君今まで女の子と付き合ったこと無いでしょう?予行練習と思えばいいのよ」
予行練習って、そんな…
「別にいいじゃない。大体いつもお姉ちゃんのおっぱい吸わせてあげてるんだからそれぐらいの我侭は聞いてくれてもいいでしょ…ね?」
そこで上目遣いは反則だよ…
というかおっぱい吸ってることを突かれたら僕は何もいえないよ。
じゃあ…お姉ちゃん。僕と付き合って、くれるかな?
「いいともー!!!」
数十分前に聞いたようなせりふと共に、僕はお姉ちゃんに服を掴まれベットに引き寄せられた。
瞬間、天地が逆転する。
268キスは愛情 (5/7) ◆Hx2CWeG5HI :2009/05/31(日) 19:29:52 ID:VxkCGzaJ
「うぇっへっへぇー!弟君から告白されちゃったぜー!!」
僕はベットに押し倒されていた。あの、何をする気なの。
「もちろん、恋人同士がすることだよ!」
お姉ちゃんは頬を真っ赤に染め瞼を閉じゆっくりと顔を近付けてきた。
唇と唇が合わさる…
一瞬だけ唇が重なるとお姉ちゃんは即座にがばっと身を跳ね起こし、唇を両手で隠した。
「…えへへ…ちゅー、しちゃったね…ナマハタマンネー!」
真っ赤な顔を両手で隠し、クネクネと身を捩じらせている。
…うん、可愛らしいんだけどね。
だけど時たま聞こえる半角文字が何か大切なものを致命的に損なっている気がするんだ。
「ではでは、次はディープなのをいってみようか…ムッハー!」
お姉ちゃんは唇を貪ろうと目を閉じ勢いよく顔を振り下ろし…目測を誤ったのか額と額がぶつかった。
ゴッと骨と骨がぶつかる音がした。
痛い。死ぬほど痛い。
「ひっ…ああああああぁぁぁああああ!!!いたああああああああああい!!いたいよおおおおおおおおぉ!!!おとうとおおぉぉ!!」
ちょっと、マジ泣きしないでよ!泣きたいのは僕のほうだよ!!
「うわあああああああああああぁぁぁぁあああん!!!おとうとおおおぉ!!!ちゅううしてえええぇぇえぇえ!!!」
そうくるの!?
「はやくしてよおおお!!じゃないとおとうとくんにおしたおされておかされたってあることないこといいふらすよおおお!!!」
人の上に跨りながら言うせりふ!?
ああもう、ちゅーでもなんでもしますからとりあえず泣き止んでくださいよ…
「うん…じゃあ泣かない。さあほら早くキスをするんだ!熱い接吻を!!ちゅーだちゅー!!ぶちゅぅー!!!」
この人は…
よっという掛け声と共に勢いよく上半身を起こしお姉ちゃんに抱きつく。
ちょうど位置的にジャストだったようで、顔が胸に包まれた。
「ぬう…いきなりおっぱいに顔を突っ込むとは…お主なかなかやるな!!!」
なにが、やるんですか…というかさっきから口調が狂いまくりですけどそれが素なの?
「んぅっと…弟君はいつもの方が好きなの?そうなら変えるけど…」
別に変えなくてもいいよ。口調がキモくてもお姉ちゃんはお姉ちゃんだし。それにおもしろいし。
それより目を閉じてよ。キス、しづらいよ。
「ああ、それは失礼…弟君からするのは初めてだね。優しくしてね。でもディープでお願い」
注文が多いね。まあ努力するよ。僕は目を閉じそっとお姉ちゃんの唇と自分のそれを重ねた。
お姉ちゃんの腕が背中に回される。
「ん…はむっ…ちゅ…」
最初は唇を合わせるだけだったが次第に唇を舐めたり甘噛みをしたりしてきて、ついには舌が口内に入り込んできた。
歯、歯茎、舌、舌の裏側、全てがお姉ちゃんの舌に舐め尽される。唾液全てを舐めとられるような錯覚に陥る。
部屋に唾液を吸い取る水音が響く。
「んぅ…はぁ、ちゅ…あん…」
やりたい放題だなぁ…何が優しくしてだよ…
ひりひり痛む額が憎たらしいよ。
このままやられ続ける、というのも癪なので僕のほうからも舌を絡ませる。
口内を好き放題蹂躙している舌を逆に舐めとり、吸いつく。
「ひっ!んぅ…っ!」
驚いたのか舌の動きが止まる。その隙に僕のほうからおねえちゃんの口内に舌を侵入させる。
「っ!ん、んぅぅ…」
薄く目を開くと、お姉ちゃんの大きく見開いた目が見えた。
驚いてるね…いい気味。
目を閉じ、お姉ちゃんを味わうことに専念する。
お姉ちゃんはされるがままだった。
269キスは愛情 (6/7) ◆Hx2CWeG5HI :2009/05/31(日) 19:30:34 ID:VxkCGzaJ
お姉ちゃんを堪能しつくした後、唇を離す。
目を開ければ、お姉ちゃんはぽかんとしていた。身動き一つしない。
というか、生きてます?おーい?
「……」
反応が無い。ただの屍のようだ。
「おとうとくんにじゅうりんされちゃった…よごされちゃった…うふ、ふふふふふ…」
あの、お姉ちゃん?その、やりすぎちゃった?
「…そんなことないわ。お姉ちゃん、すっごく嬉しくってちょっとぼーっとしちゃっただけよ」
そ、そう。
「うふふ…」
あの…
「弟君…」
な、なんでしょうか!?
「すごく…よかったわ…」
そ、そうですか…
「また…しましょうね」
き、機会があればそうしましょうか…
「今日の晩御飯…頑張って作るから楽しみにしててね?」
え、あ、はあ…
「そのあと、一緒にお風呂に入って一緒にテレビを見て…一緒に寝ましょうね」

「ふふ…どうしたの?弟君?」
いや、なんというか…お姉ちゃんの雰囲気が変わって…少し怖くて…
「…そう」
あの、お姉ちゃん?
「大丈夫よ。付き合うとかいったって、結局は姉弟なんですから。いつもと変わらないわ」

「まぁ今日はおっぱいたくさん弄ってもらいたい気分なんだけど…弟君が、したくないっていうんならしょうがないわね」
お姉ちゃん…
「さて、お姉ちゃんは晩御飯の準備をしてくるわ」
お姉ちゃんは僕の膝の上から退き、部屋から出て行った。
僕は何も言えなかった。
270キスは愛情 (7/7) ◆Hx2CWeG5HI :2009/05/31(日) 19:31:43 ID:VxkCGzaJ
姉サイド―――

小走りでキッチンにたどり着き、蹲る。にやけが止まらない。たまらん、もうだめだ。
キタアアアアアアアアアアアアアアアアアあああああああぁぁぁぁ!!!!!!!
待ってましたああああああああぉおおあああああああああああぁあぁああ!!!
おとうときゅんからちゅうぅぅーーーーーーーーーーーーーされたああああああああああああああああああああ!!!!!!!
うひょおおおおおぉおおおおおおおああああぉあああああおおおああ!!!ヘブンじょうたいだあああぁああああああああ!!!
もおおおお!!ばんごはんにえっちになっちゃうおくすり、ちょうきょうりょくなの入れよっかなあああああああぁぁああ!!!
むっほおおおおぉおぉ!!!
………
だめだだめだだめだだめだいれちゃだめだいれちゃだめだ だ め だ あぁぁぁあああぁ!!!
万が一それで弟君の健康を損なったらどうする気だああああああぁぁああ!!!!!
落ち着け私。最終目標には着実に近づいているんだ。ここで自分の主義に反する行為は慎まなければ。
一つ、弟君を泣かせてはいかん!一つ、弟君の健康が一番!自重しろ、私!!Be cool.
落ち着いて今の状況を確認しろ。
目標 弟
状態 恋人
うひょおおオオおぉオおおオオおおオオおおおおおおおおぉ!!!落ち着けるかあああああぁああぁぁああああああぁぁいいいぃ!!!
ここで落ち着けたら姉失格よおおおおぉぉおおおおおお!!!
くそっ!!こうなればお姉ちゃん秘密アイテム12 非常食(おとうときゅんのしたのおけけ♪)を使うしか!!!
はむっ…んああぁぁ…おとうときゅんとひとつになってる…はうぅ…フゥ…
よし。
改めて状況を確認する。
状態 『アレ』
今回の行動により目標の『倫理観フラグ』を一つ破壊したものと思われる。
また、情愛や依存性の上昇も見られる。
状況は悪くない。今期分の課題をクリアしている。
このまま状態『アレ』の維持を続けるだけでも最終目的に必要な情愛、依存性を得られる可能性は充分考えられる。
だが、用心を重ねるに越したことは無い。これからも行動をとっていくべきだろう。その方が楽しいし。
問題があるとすれば…ま、こちらではどうしようもないから放置っと。
最悪、あっちが失敗しても時間はあるしこちらに被害はないし。
…ぬふふ、順調順調♪
鼻歌を歌いながら晩御飯の準備を始めた。
271 ◆Hx2CWeG5HI :2009/05/31(日) 19:32:32 ID:VxkCGzaJ
以上、投下終了
劇ナデ最高だれか続き作ってくれ

キスしかしてないのに無駄に長い…
プロットでは69書く予定だったが額をぶつけてから何かが狂った
キャラが、というより主に姉が暴走する…



姉、スレ名憶えていたのかIEでスレ見てた。jane隠した意味ねぇ。
「私はこんなに変態じゃない!ところで今回は核実験書かないの?書いたら私レスするよ」とか言われる。
いや、これあんたモチーフに書いてるわけじゃないから。
つーかレスしないでください。
というか
もう、ね

┌┴┐┌┴┐┌┴┐ -┼-  ̄Tフ ̄Tフ __ / /
  _ノ   _ノ   _ノ ヽ/|    ノ    ノ       。。
       /\___/ヽ
    /ノヽ       ヽ、
    / ⌒''ヽ,,,)ii(,,,r'''''' :::ヘ
    | ン(○),ン <、(○)<::|  |`ヽ、
    |  `⌒,,ノ(、_, )ヽ⌒´ ::l  |::::ヽl
.   ヽ ヽ il´トェェェイ`li r ;/  .|:::::i |
   /ヽ  !l |,r-r-| l!   /ヽ  |:::::l |
  /  |^|ヽ、 `ニニ´一/|^|`,r-|:


時間が戻るなら核実験書いた俺を殺しに逝く。
あと姉、土下座だろうと土下寝だろうと何でもするので家族にだけは言わないでください。
もうそんなに続かないので見逃してください。ホントにお願いします。
272名無しさん@ピンキー:2009/05/31(日) 19:39:07 ID:zl730NxL
>>271
楽しませていただきました。
でも劇ナデの続きは実際に出来たら幻滅しちゃうかもね…と、遙か昔に
銀河鉄道999の続きに、いろんな意味で涙したおじさんが言ってみる。

あまりにも面白すぎて本当かと疑ってしまいますが、リアルのお姉様。
貴女が実在するなら弟君を許してあげてください……一昼夜折檻するくらいで。
273名無しさん@ピンキー:2009/05/31(日) 21:29:00 ID:iCp5DoTa
>>271
最終的に嫁に行っちまうんだろうし今のうちにコミュニケーション楽しんどけ!
まぁ嫁に行かなかったらもらってやればええやん?
274名無しさん@ピンキー:2009/05/31(日) 21:33:04 ID:7ixgkatI
GJ!
>私はこんなに変態じゃない!
弟ラブなことは否定しない……だと……?
275名無しさん@ピンキー:2009/05/31(日) 23:33:50 ID:09nm/y0p
>>274
このスレはその姉によって監視されています。
言動にはくれぐれもご注意下さい。
276名無しさん@ピンキー:2009/06/01(月) 00:39:51 ID:oBqZ7sXb
姉サイドが愉快すぎるwww
つーか作者自身が実姉と仲良さそうで実にこっk…結構だwwww
277名無しさん@ピンキー:2009/06/01(月) 01:00:01 ID:xQtffPup
>>271 GJ

ってか大体姉のことなんかど__
278 ◆DqcSfilCKg :2009/06/01(月) 01:10:22 ID:GQp74FgZ
以前投下させて頂きました、片目キモ姉の続きです。
題名は「負い目2」です。
279負い目2-1 ◆DqcSfilCKg :2009/06/01(月) 01:11:32 ID:GQp74FgZ

 どうぞ、とカップを差し出すと、姉さんは声のした方に向かって体ごと乗り出してきた。そのまま抱きついてくる
姉さんを、カップ片手の俺はどうにか中身をこぼさない様に抱きとめる。我ながら器用な、と思っていると抱きつく
腕に徐々に力が込められ、胸に埋まる頭からえへへ、と何とも言いがたい笑い声が漏れた。
 いいかげん離れなよ。言おうとする僕を見計らったのかは分からないけれど、ごめんね、と見下ろした先から聞こ
えるそれに何も言えなくなる。「迷惑だよね」と、姉さんは顔を胸に擦りつけながら続ける。見えないけどかぶりを
振る僕に、その揺れで気づいたのか、姉さんは顔を上げて満面の笑みを浮かべた。
 見える右目を眼帯で覆い、見えない左目で僕を見つめるそれは濁っていて、とても綺麗だった。

 月に一度、姉さんは見える右目をわざと覆い隠し光を閉ざす。なんでも、見えなくなった方の目をカバーしようと
右目に必要以上に負担がかかるらしく、左目に引っ張られる形で右目も視力を落としてしまうという。要はガチャ目
みたいなもの、とは姉さんの弁だ。だから、普段から見えないことを前提に生活をしていない為、ひどく不便になる
姉さんのお世話を買って出る事は、僕の中ではとても自然なことだった。
「悪いよ。しゅーくん」
 俯く姉さんの顔には真っ白な眼帯。罪悪感が激しく僕を責めたて、テーブル越しに姉さんの手を取ると、姉さんは
見えない方の目で微笑んでくれた。それだけで救われる気持ちになる自分が、やっぱり嫌いだった。

 こうして始まった月一の介護生活。始めこそ危なっかしい足取り、手つきに手を貸すことが多かったけれど、勝手
知ったるとはよく言ったもので数ヵ月後には部屋の移動ぐらいなら一人でも十分に出来るようになっていた。そのこ
とを褒めるたびに姉さんはなぜだか少し不機嫌そうに口を尖らせるけれど、次の瞬間には決まって僕に抱きついてく
るのだから、本気で気を悪くしてはいないのだろう。
「しゅーくん。絵本読んで」
 代わりに、と言ってはなんだけれど視覚を塞いだ姉さんはいつも以上に僕に絡むようになった。考えてみれば当然
のことで、テレビや読書は視覚が伴うものであるからどうしたって娯楽は限られてくる。おかげで深夜ラジオにはま
ったらしいけれど、何よりも僕と触れる時間が圧倒的に多かった。
 少しだけ斜めに突き出された絵本を受け取ると、姉さんは見えない方の目を細める。絵本はいつも「ヘンゼルとグ
レーテル」。他にプレゼントした絵本も読んであげたかったけれど、あぐらをかく僕の足の上に座り、嬉しそうにお
さまる姉さんを見て僕は表紙を開いた。
 なんとそこにはお菓子で出来た家があったのです。
 姉さんは目をつぶり、もたれかかるように僕に体を預けていた。たまにそのまま眠ってしまう姉さんはでも、今日
はなぜだかもじもじとその小さな体を揺するように動かしている。いぶかしむ僕の雰囲気に気づいたのか、姉さんは
首だけを僕に向ける。少し恥かしそうに身をくねらせる姉さんは、おずおずと口を開いた。
「しゅーくん。おしっこ」
280負い目2-2 ◆DqcSfilCKg :2009/06/01(月) 01:12:09 ID:GQp74FgZ

 細かい作業を伴うもの以外は殆どの事をこなせるようになった姉さんは、なぜかトイレだけは僕を同伴させている。
しかもトイレまで連れて行くだけならまだしも、一緒にトイレに入り姉さんの下着を下げ、用を済ませた姉さんの後
始末までする。いくらなんでも、という言葉はやはり姉さんの言葉で遮られた。
「ごめんね、しゅーくん。そうだよね、変だよねこんなこと弟にさせるなんて。だけどね、その、お姉ちゃん情けな
 いんだけどしゅーくんがいないと何にも出来ないの。駄々をこねる子供に戻っちゃうの。しゅーくんが近くにいな
 いと寂しくて辛くて、もしかしたら世界に一人だけなんじゃないかって。でもしゅーくんは優しいからこの眼帯を
 取ればすぐそばにいるって分かってるのに、ずるいよね、こんなお姉ちゃんイヤだよね? だけどね、お姉ちゃん
 はイヤって思ってても嬉しいの。こうやって休日にしゅーくんにお世話されて、しゅーくんがいないと満足にお手
 洗いにもいけないことにすっごく満足してるの。だから、その、そのね? しゅーくんにはもう少しお姉ちゃんの
 そばにいて欲しいな? いつか捨てられちゃう事ぐらいお姉ちゃんにも分かるけど、分かるけどでも、それでもし
 ゅーくんがこうしてお姉ちゃんの為にこんなことまでしてくれてることがとっても嬉しいの。ごめんね? ごめん
 ねしゅーくん。ダメなお姉ちゃんで」
 狭いトイレの中で僕は跪き、ワンピースをたくし上げている姉さんの下着を下ろす。陰毛の少ない、その綺麗な下
半身をなるべく見ないように便器に座らせると、チョロチョロと水音だけが響く時間が続いた。
「ねえ、しゅーくん。そこにいる?」
 最中、何度も確認する姉さん。僕は「うん」と頷き返し、その度に「よかった」と顔を綻ばせる。
 そんなやり取りを何度も繰り返し、姉さんは「終わったよ」と、僅かに足を開いた。僕は用意していたトイレット
ペーパーで姉さんの股間に手を伸ばす。アンモニア臭が僅かに鼻につくものの、姉さんのものだと思えば不思議と汚
いものには思えなかった。手を抜くと、顔を赤らめた姉さんがこちらを見下ろしていた。
「ありがとう。しゅーくん」
 膝の辺りで留まっている下着を上げている間も、姉さんの見えない左目はずっと僕を捉えたまま離れない。狭い部
屋の中で見当違いの方向を見るなんてまずないのだけれど、見えてるのではないか、という疑いさえかけたくなるほ
どの熱い視線に少し戸惑いを覚える。もちろん、そんな疑念は僕の見えてれば良いなという都合の良い思いでしかな
く、先にトイレを出ようとする僕を姉さんは後ろから抱きつくことで引き止めた。存外に強い力につんのめる僕の体
を、姉さんは器用に先ほどまで自分が座っていた便座の上へと座らせる。見上げると、にやにやとした笑みを浮かべ
た姉さんが、見えないはずの目で僕を見つめていた。
 姉さんは跪き、手探りで僕の股間まで手を忍び込ませると、そのまま僕の性器を取り出す。笑みが更に深くなった
かと思うと、ふいに泣きそうな顔でこちらを見上げる姉さん。
「ごめんね、しゅーくん。お姉ちゃん、こんなにまでしてくれるしゅーくんに何もしてあげることがないの。お姉ち
 ゃんなのに、こんな状態でお料理もお洗濯も出来なくて役立たずのお姉ちゃんで。でもしゅーくんはこんなお姉ち
 ゃんに優しくしてくれて。とっても感謝してる。だから、だからそのね、ね?」
 徐々に寄せる口から漏れる吐息に図らずも強張りを見せる性器に、姉さんは「良いよね?」と最終確認とばかりに
つぶやく。僕が頷くと、感じ取ったのか満面の笑みを浮かべてそれを頬張った。


おわり
281 ◆DqcSfilCKg :2009/06/01(月) 01:12:42 ID:GQp74FgZ
以上です。
次回もよろしくお願いします。
282名無しさん@ピンキー:2009/06/01(月) 01:55:25 ID:vqTEbqOg
>>281GJ!
ただ改行が変なので読みにくい。
でもきもいから許す←藁
最近、妹ねたが少ないのは>>271のお姉サマの影響?
283名無しさん@ピンキー:2009/06/01(月) 02:44:18 ID:iMdH6Eqi
>>271
4レス割愛じゃなくて4スレなところがすごい
284名無しさん@ピンキー:2009/06/01(月) 11:21:46 ID:XaK/i3E9
>>271
壮大すぎるキモい姉さんGJ!
4スレ分って、絶対PSPの全保存容量を潰してるに違いない。
よく調教された弟くんともども、結構なお点前でした。

作品から離れるけど、「中の人」の姉さん、スッゴクいい人じゃないか!
普通なら妹ネタだったとしても、見られた時点でソッコーで家庭内絶縁戦争開始だろJK……
実は昔、自分と弟の妄想18禁夢小説を書いた過去があったりしそうで、なんだか怖い気がするな……
なんにせよ、嫌悪せずにむしろ積極的に弄りに来てくれる姉さんに、一通り感謝しときなさいな。

それでも、そんなにいじられるのがイヤなんだったら……
中の人がお姉さんの考えたネタで、キモ姉妹話を書いて投下してみたら、いいじゃない?
――長々レスしたけど、ぶっちゃけコレが言いたかった。
次回を楽しみに待ってます。

>>281
姉のえげつなさGJ!
罪悪感による束縛も、ここまで極めると美しいというか気高いというか……

それより、>>282の言う通りで、謎の改行がとても忌々しい。
コレのせいで、話の内容がわかりづらくて、せっかくのおもしろさが削られてるような。
もし大規模規制のせいで、パソコン→メール→携帯投下をしているなら、注意が必要なんだぜ。
一部のパソコン用メールソフトは勝手に数文字目を右端に認定して、あまつさえコピペしたら勝手に改行が設定されるからなぁ。
また続きがあるならば、また楽しみにして待っています。
285名無しさん@ピンキー:2009/06/01(月) 13:04:42 ID:N77Yx8JC
ああ、この姉さんはいいなぁ
束縛が美しいよ
286名無しさん@ピンキー:2009/06/01(月) 16:17:33 ID:FQGxzNVy
姉さんと言えば、サザエさんとカツオを思い出す
287名無しさん@ピンキー:2009/06/01(月) 16:32:05 ID:5lPyzoWx
思い出すなよw
288名無しさん@ピンキー:2009/06/01(月) 18:03:32 ID:RnTiDuRN
妹といえば、ドラミちゃんを以下略
289名無しさん@ピンキー:2009/06/01(月) 18:27:22 ID:87NyQdXk
ドラミやジャイ子はいいけど
サザエとついでにタラオは家族愛も何もあったもんじゃないガチキチガイだからなあ
俺様正義の自治厨に半端に社交性があるとああなるみたいな
290名無しさん@ピンキー:2009/06/01(月) 23:27:53 ID:RnTiDuRN
>>239>>244てwikiの小ネタに入んないかな……

見てて面白いと思ったんだけど
291名無しさん@ピンキー:2009/06/01(月) 23:33:53 ID:ZG1MJFf5
俺はつまらないと思ったから入れなくていいよ
292 ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/02(火) 05:59:11 ID:rjj7zR7c
『尻からセーフな』など小ネタを投下してきましたが
今まで投下してきたものとこれからの数作品は
長編『姉妹間作戦』でくくります。
一週間後にはいつもいい仕事をしている編集の方によってwikiでも変更されているかと思います

姉妹間作戦の続きを投下します
今回のタイトルは『兄弟和姦計画―定期報告編』
コメディ要素のみ
今回は微妙に読み辛い文になっているかもしれません。ご了承ください。
293兄弟和姦計画―定期報告編 (1/3) ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/02(火) 06:00:14 ID:rjj7zR7c
姉サイド―――

弟君はもう寝たか…
そろそろあちらに定期報告をしなくてはな。
ぐっすり眠っている弟君の額にキスをした後、ベットを抜け出した。

自分の部屋に戻り、パソコンを起動する。
とあるチャットルームに入ると、既に奴が待機していた。
スマタタ『合言葉は』
おっぱい「おとうときゅんさいこう」
スマタタ『よろしい…では、まずはそちらから報告してくれ』
おっぱい「かまわない。
目標Aと状態『アレ』に移行。
既成事実レベル1から2へと移行。
目標Aの『倫理観フラグ』計2つの破壊に成功。
また情愛、依存性の上昇も見られる。
その結果既に作戦成功領域に達している可能性がある。
こちらに特に問題は発生していない」
スマタタ『待て。状態『アレ』とは何だ。簡潔かつ明確な返答を求む』
書けるかあああああああああああああああああぁぁぁああああいいぃ!!!
だって『アレ』だよ『アレ』!!!おとうときゅんと『アレ』だよおおおおおお!!マーベラァァァアス!!!
スマタタ『コール。どうしたおっぱい。応答せよ』
おっぱい「少し待て」
ちょっと待ってろよおおおお!!!
私は洗面台へと音もなく走り、お姉ちゃんの秘密アイテム8 おとうときゅんの歯ブラシを確保し歯を磨きながら戻ってくる。
…ふう。
歯ブラシを咥えたままキーを打ち込む。
おっぱい「状態『アレ』とは恋人同士、すなわち付き合っていることを指す」
うっひょおおおおおおおおおおおあああああいいいい!!!
改めて書くと興奮するぜえええぇええええ!!!
…落ち着け!落ち着けよ!私はお姉ちゃん。私のお口に弟君。お口にエチケット…フゥ
よし、大丈夫。平静平静。
おっぱい「こちらの報告は以上だ。次はそちらの報告を」
294兄弟和姦計画―定期報告編 (2/3) ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/02(火) 06:00:43 ID:rjj7zR7c
スマタタサイド―――

ちっくしょおおおおおおおおおおおおおおおぉおぉあああいいい!!!!
付き合ってるだとおおおおおああああ!!!
うらやま…違う!!けしからん!!!実にけしからん!!!まったくけしからん!!!
私だってお兄ちゃんとらぶらぶですてぃにーでトキメキハートフルなインモラルラブコメしたいのに!!!
うがああああああああああぁ!!!いいいいなああああああああああ!!!
おっぱい『こちらの報告は以上だ。次はそちらの報告を』
報告なんてしったことかああああああ!!!!
…いかん、落ち着け私。
お兄ちゃんのせーし付きティッシュをしゃぶりながら報告するのよ。
私は懐で温めておいた宝具をとりだし、むしゃむしゃ味わいながらキーを打つ。
スマタタ「報告。
イベント『一週間の監禁』発生。
結果、目標Bの『倫理観フラグ』を二つ破壊することに成功。
既成事実レベル0から3へと移行。
また、情愛の上昇にも成功。
しかしイベント終了後、即座に『倫理観フラグ』を立て直される
以上」
…今思い出しても忌々しい。せっかく大きな揺さぶりをかけたというのに即座に立ち直るとは。
まあ、それがお兄ちゃんのいいところなんだけど。
おっぱい『報告は以上か』
スマタタ「以上だ」
おっぱい『無様だな』
…返す言葉も無い。だが、むかつくな。
おっぱい『あまり私を失望させるな。何のための場だと思っているんだ』
スマタタ「だが、既成事実レベル、情愛の上昇に関しては計画の実行に対し非常に有効かと」
おっぱい『既成事実レベルは計画実行前に上げ過ぎると目標が思い悩んだ末に自殺するぞ。そもそも既成事実レベルは計画発動時に上がるものだ。今上げるな』
…たしかにセックスなんてやっちゃったらお兄ちゃん自殺しそうね。
おっぱい『重要なのは『倫理観フラグ』の破壊、そして情愛と依存性の増加だ。血が繋がっているからこそ、これを達成しなくては我らが悲願の実現は無い』
んなこたわかってるよ。わかってるからお前と話し合ってるんだろうが。
それを一々偉そうに…
おっぱい『結果が全てだ。このままでは計画に支障をきたす…お前の首切りも検討に入れる必要があるか』
あああああああむかつく!!さっきから一々言い方が癪に障る…首切りとか何様だコンチクショーッ!!
うがああぁあああああああああもう辛抱溜まらん!!!
スマタタ「うるせえええええええええええええだまってきいてりゃごちゃごちゃぬかしやがってよおおおおお」
おっぱい『どうしたスマタタ。死にたいのか』
スマタタ「知るか!あんたんとこの弟と違ってうちのお兄ちゃんは人間できてるんだよ!!こっちの状況のが厳しいって知ってるだろうがああ」
おっぱい『きさまああああああああおとうとくんをぐろうするかああああああああああああ』
スマタタ「うるせえええええええええええ大体なんだよおっぱいってえええ!そんなにむねがえらいのかああああああ!」
おっぱい『私のおっぱいにはおとうとくんの愛が詰まってるのよ!!一回も胸に対して言及されなかったからって妬むなんて…哀れね』
スマタタ「別に妬んでねーよ!大体お前なんだかんだ言ってティッシュ越しにしか精子みたことねーだろ!!」
おっぱい『うるさい』
スマタタ「お前は愛する男に押し倒され、ゆっくり優しく挿入され、そして子種を撒き散らされる…この快感を知らないだろ!!」
おっぱい『だまりやがれめすぶたがああああ大体素股したから名前がスマタタって安直過ぎるだろうがあああああ!!知性の程が伺えるわあぁ!!』
スマタタ「おっぱいがネーミングセンスに文句言うんじゃねえよ!!この池沼!!死ね馬鹿野郎!!!」
おっぱい『あっ馬鹿っていったね!?馬鹿って言う奴が馬鹿なんだぞ糞野郎!!!くたばりやがれ!!』
スマタタ「うんこちんこしっこまんこ」
おっぱい『ばーかばーか』
見るも耐えない誹謗中傷が続くので中略
295兄弟和姦計画―定期報告編 (3/3) ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/02(火) 06:01:05 ID:rjj7zR7c
………
……

スマタタ「…もうやめようぜ。非生産的すぎるだろ」
おっぱい『そうだな。談笑はここまでだ』
談笑だったのか?
おっぱい『とりあえず…スマタタ、『倫理観フラグ』の破壊に固執するのではなく情愛、依存性の向上に努めろ。フラグの破壊はそのついでに留めておけ。どうせお前に破壊はできん』
スマタタ「あいかわらず癪に障る物言いだな…とにかく、目標Bと一線を越えるのではなくちゅっちゅし続けろと言うのだな。了解した。存分にちゅっちゅする」
おっぱい『そうだ。それでいい。間違ってもこれ以上既成事実レベルを上げるなよ』
スマタタ「善処する」
おっぱい『我らが悲願の成就に向け邁進し続けろ。それが唯一にして最善へと繋がる道だ』
スマタタ「承知している…全ては」
おっぱい『全ては』

「『全ては和姦のために!!!』」

おっぱい が退室しました
スマタタ が退室しました
296 ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/02(火) 06:01:59 ID:rjj7zR7c
以上投下終了

長編となるに当たって、今まで投下した内容をまとめる話なのでエロもネタも何も無いですね。
話の最後は考えているのですが、そこまでいく過程ができていない…
これから筆が遅くなっていくかと思いますが、完結させます。


姉寛大です。
生活に支障をきたさないなら特にお咎めなし、親にも言わないと言ってくれました。
まあ、これをネタにいろいろいじられそうですが…
とにかく、ありがとう姉
姉最高。大好き。だからもしここ見てるならもう二度と見ないでください。
297名無しさん@ピンキー:2009/06/02(火) 06:17:09 ID:2VG8W5O6
>>296
おつ!
おねえちゃんによわみをにぎられたね・・・
298名無しさん@ピンキー:2009/06/02(火) 06:59:29 ID:MSBQ1UXt
>>296
朝っぱらからなんてモン投下してんだGJ!
とりあえず、あのキモ醜いチャット喧嘩を「談笑」で済ますこの2人は、もう終わってると思うんだ。
次回楽しみにしています。

中の人へ、とりあえず無事でおめでとう。
潔癖姉だったら一生蔑まれただろうし。万が一本当にキモ姉の類だったら、どうなっていたんだろう……
まあ弱みに関しては、気にしなくてもよさげだし。
今度デ…接待でもして、ご機嫌とっておいたらいいんじゃない?
299名無しさん@ピンキー:2009/06/02(火) 18:55:27 ID:Z23B2mHP
あかん、あんたの書くキモ姉妹のアホな壊れっぷりが毎回最高すぎるわw
これはキモい……

そして>>185GJです。このキャラ捌きと展開は鮮やかすぎる。
カオスも正統派もスゴいのが読めて、このスレは本当にキモ素晴らしいところですね!
300名無しさん@ピンキー:2009/06/02(火) 23:47:28 ID:BzaQ8tJY
>>292 GJ!これはキモいw

って、あれ?なんか作者洗脳されてね?
301名無しさん@ピンキー:2009/06/03(水) 02:38:25 ID:2mVVXLvG
>>296
gj!
あとお姉さんを僕にください
302名無しさん@ピンキー:2009/06/03(水) 09:07:12 ID:ZZhgVbZw
>>296
微笑ましい『言葉のキャットファイト』でした。
303名無しさん@ピンキー:2009/06/03(水) 11:07:38 ID:8Ho9bhX6
>>296
うんこちんこまんこしっこ
あとGJ
304名無しさん@ピンキー:2009/06/03(水) 12:18:13 ID:2whlei2O
>>296
すまないが苦言を言わせて貰う
姉が言う「弟君」ってのがいつも好きになれない
普通は姉は弟の事を名前で呼ぶものでしょ?
適当でイイから男の子に名前を付けてあげて欲しい
305名無しさん@ピンキー:2009/06/03(水) 12:54:48 ID:WRY9zuQ6
それは苦言じゃなくて単なるお前の好みだろ
苦手なものや好きじゃないものを消したり修正させたりしたくなる気持ちはわかるが
それを苦言なんて偉ぶるのはなんか違うと思う
306名無しさん@ピンキー:2009/06/03(水) 13:03:13 ID:gAbo2W1e
俺も「弟君」はちょっと違和感があるが、たぶんvipの新ジャンル系に慣れてる人には違和感ないんだろうな
「男君」とか「女さん」とかと同じ系列な気がする
307名無しさん@ピンキー:2009/06/03(水) 17:25:03 ID:OrJYNUlo
普通の姉・妹スレよりもこのキモ姉妹スレの方が
スレ数が伸びているのは何故?
みんなキモイの好きなの?
308名無しさん@ピンキー:2009/06/03(水) 17:30:24 ID:zHKGPtGB
ちょうどヤンデレが流行ってた時期だったのが原因だと思う
309名無しさん@ピンキー:2009/06/03(水) 17:47:39 ID:C7r1QKHY
名前考えるのが面倒な上に、名前は必ずしも必要ではないのでいつも省いてるな
なるべく台詞で言わせないようしたり地の文にも書く必要が無いように展開してるけど
310 ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/03(水) 19:19:56 ID:MGxSOqGL
姉が弟君と呼ぶのはおかしいという意見が出ましたが、その通りですね。
しかし今更話に違和感無く名前を導入する技術も発想も無いので今作はこのままでいきます。
もし新しいシリーズを書く、なんてことが万が一あった場合は名前をつけようと思います。


『姉妹間作戦』の続きを投下します。
タイトルは『掘るのはアウトな』
大半コメディ
ネタに趣味丸出し注意
311掘るのはアウトな (1/4) ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/03(水) 19:20:39 ID:MGxSOqGL
兄サイド―――

兄サイドって書かれるのは初めてだな。
メインの登場人物の中で○○サイドって書かれたのは一番最後じゃないか。登場したのは一番最初なのに。
そんなメタネタはともかく。
休日はいいねぇ休日は。
人間が生み出した文化の極みだよ。
つい先日まで休みっぱなしだった気がするが、やっぱり休みはいい。
何も考えずに怠惰の極みを目指せるのがいい。
ベットの上でぐてーっと伸びる。ああ、気持ちいい。生きてるって素晴らしい。
このまま人生終わってもいい。
だが、俺の平穏は闖入者によって木っ端微塵に破壊される。
「おにーーーーちゃあああああああああああん!!!遊んでええええええええええええ!!!」
扉を蹴破り、俺の腹にヘッドダイビングをぶちかまされる。
ぐえぇっと自分の口から出たとは思えないやたら低い音が部屋に響く。
「ねえええぇえ!!!お兄ちゃん遊んでよおお!!!かまってええええ!!!」
わかった、わかったからどいてくれ…
じゃないと俺は死ぬ。
「うん?もう、お兄ちゃんは柔ね…」
柔っていうかお前の攻撃が強力すぎるんだよ。また扉も壊しやがって…
今度お前にヘッドダイビングしてやろうか。
「そんなことしたらお兄ちゃんの貞操が散っちゃうよ」
…お前の場合冗談に聞こえないから怖いな。
で、遊ぶって何するんだ。
「うーん…じゃあゲームしよ!スマブラしよ!!」
スマブラ、か。別に構わんが二人だと少し寂しくないか?
「それもそうねぇ…じゃあそれは今度友達よんだときにしよっか」
お前、友達いたのか!?お兄ちゃん初耳だぞ!
まさかお前のような変態に友達がいるなんて…そいつもきっと変態に違いない!
「お兄ちゃん、友達の悪口は言うものじゃないよ」
む、そうだな。失言だったな。すまん…
「まあ、お兄ちゃんの想像はかねがね外れてないからいいけど…」
…変態なのか。
「まあ、それはさておき…じゃあこれしよ!」
ほう、ACE3か。

ACE3――知らない人のために一行で説明。スパロボがアクションになったようなゲーム。ちなみにタイトルの正式名称が長い。

お前これできるのか?少なくとも普通の女の子がやるようなゲームじゃないぞ。
「お兄ちゃんは私をそんじょそこらの女の子と一緒だと思うの?」
…愚問だったな。
じゃあ早速やるか。
312名無しさん@ピンキー:2009/06/03(水) 19:20:55 ID:HencyUM9
支援
313掘るのはアウトな (2/4) ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/03(水) 19:21:03 ID:MGxSOqGL
クソッ!このままじゃ拙い!
俺が操る漆黒の機体、ブラックサレナは妹が操作するネタキャラのはずのゴッドガンダムに苦戦を強いられていた。
俺の機体は速度と装甲の厚さがウリだ。
しかし妹は俺の突進や牽制のハンドカノンを全て鼻歌交じりに避け、すれ違いざまにバルカンを当て確実に削ってくる
どうする…?
というか…
「バアァァァアァルカン!!!バアァァァアアアアアアアァルカン!!!バアアアアアアアアアアアアアアァァァアァルッカァァァァン!!!」
うるせええええええええええええええええええええ!!!少し自重しやがれこの馬鹿が!!!!
「Gを使うときは熱く叫ぶのが礼儀でしょ!!?バアァァァアアアアアァルカァアアアアアアアアアン!!」
ぐうう、もう耐久三割切るか!?
クソッ!強制パージ!!!
耐久値が三割を切った瞬間、俺の機体ブラックサレナは漆黒の装甲全てを脱ぎ捨てピンクの素体が露になる。
「よっしゃあ!お兄ちゃんを脱がせたぜ!!」
お前が言うとどうしてか卑猥に聞こえるな。
「ぬふふふふ…漆黒の鎧を脱ぎ捨てるとピンクの素肌が露になる…まさにお兄ちゃんのおちんちんみたい!!!」
貴様あああああああああああああ!!!ブラックサレナをそんなものに例えるなあああああああああああ!!!万死に値するぞ糞があああああ!!
「なによもう、そんなにむきになっちゃって…別にお兄ちゃん包茎とか言ってるわけじゃないでしょ」
うるせええええええええええええ!!!包茎ちゃうわ、仮性じゃぼけがああああああああああ!!!
「まあどっちでもいいけど。ふふふ、トドメは盛大にしてあげるわ!!!」
言うや否やムービーが始まる。
「俺の右手が真っ赤に燃えるぅ!!!兄を潰せと轟き叫ぶうぅうぅぅぁあああああああああああああ!!!」
ま、まさか…
「ひいっさああああああああああつ!!!ばあああああああああああくねつ…」
まずい!!ぼーっとしてたら操作が遅れた!!!
「ゴォッドオオオッ!!!フィンガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」
妹よ、強くなったな…
兄、暁に死す…


「もう、お兄ちゃん弱すぎ!!なんでゴッドフィンガー当たるの!?普通当たらないよ!!!」
うん、今思えば何で当たったんだろうな。普通に技名叫び終えた後でも避けられたよね。
「このゲームはここまで!次はこれよ!!!」
次は…エスコンか。しかもPSPのか。

エスコン――知らない人のために一行で説明。戦闘機を操作するリアリティ溢れるフライトシューティング。

しかしこれまた普通の女の子がしないようなゲームをチョイスしたな…
「しょうがないでしょ。作者こんなのしか持ってないんだから」
メタなこと言うな…って冒頭でメタネタ言った俺が言えることじゃねーな。
とにかく、やるか。
314掘るのはアウトな (3/4) ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/03(水) 19:21:38 ID:MGxSOqGL
何故だ。何故こんなことになった。
俺のほうが性能がいい機体を選んだはずだ。
なのに何故妹は俺の背後を取っているんだ!?
「お兄ちゃんのお尻の貞操、頂きます…ウヒヒ」
ミッソオゥッ!!
妹が発射したミサイルは見事に俺のケツを爆散してくれた。

「ウヒョーー!!!」
何故だ!?これで五度目だぞ!!
「お兄ちゃん弱すぎー!もうミサイルなしのハンデつけようか?」
それは大変屈辱だ。だがこれ以上穴を掘られるのはもっと屈辱だ。
ハンデ、お願いします。
「素直でよろしい♪」
ハンデをつけてリベンジマッチを挑んだ。

「そんなにお尻を向けて…いやらしい子だねぇ…ハァハァ」
だからなんでだよ!?そもそもお前が選んだ機体は爆撃機だ!空戦には向いていないはずだぞ!!
「しょうがねぇなぁ…いっちょぶちかましてあげますか♪」
俺が操る戦闘機はケツマンコに機関砲を散々ぶちこまれアナルはすっかり拡張して、違う、昇天してしまった…
「尻から種汁垂らして…はしたなぁい…♪」
もう、黙ってくれ…

「お兄ちゃんさっきから弱すぎ」
お前がキモイぐらい強いんだよ。少しは自重しろ。
「まあそれはそれでやりたい放題で楽しいんだけど」
お前はSか。
「負けっぱなしのお兄ちゃんに命令します。私を抱っこしなさい」
うむ、随分控えめなおねだりだな。
それぐらいなら構わんぞ。ほれ、こっち来い。
「うひょおおおおお!!!」
だからお前は少し発言を自重しろと…
妹は俺に飛びつき、頬が燃え出すんじゃないかと心配するような勢いで俺の胸に頬を擦る。
「あああぁぁああ!!やっぱ生はたまんねぇなあ!!俺、もー最高!!たまんねー!!」
はいはい…
ゆっくりと妹の背中へと腕を回す。
妹は頬をこすりつけるのをやめ、ぎゅっと抱く力を強めた。
「あぁ…ホント、お兄ちゃんはいいよ。大好き。愛してる。一線越えたいよ」
全くお前と言うやつは…えっちなことはダメだと前にも言っただろう。
「でもさぁ…やっぱりしたいよ。好きな人とえっちぃことしたいよ。そう思うのは女の子として普通のことじゃないの?」
妹…
「…まあお兄ちゃんがダメっていうなら我慢するけど…今はね」
今は、か…
その時を待つよりに他にいい男を見つけたほうが遙かに早く、そして幸せになれると思うぞ。
「…馬鹿」
妹はするりと腕の中から抜け、そのまま部屋から出て行った。
顔を俯けていたので表情は窺えなかったが、泣いているような気がした。
やれやれ、これじゃあ兄失格だな…
315掘るのはアウトな (4/4) ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/03(水) 19:22:18 ID:MGxSOqGL
妹サイド―――

…だめね。
ふざけて言ってもだめ。真面目に言ってもだめ。
なんで気持ち伝わらないんだろ…
なんで気持ち受け取ってくれないんだろ…
お兄ちゃんの馬鹿…大馬鹿!
仕方ない、次の手を打つか…
私はパソコンを起動し、メールソフトを立ち上げた。
316 ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/03(水) 19:23:21 ID:MGxSOqGL
以上投下終了  >>312 支援ありがとう

趣味丸出しでござるの巻
次の話の繋ぎにしか過ぎないのでかなり適当です

妹の一人称普段適当ですけど真面目なときは『私』になってます。
317名無しさん@ピンキー:2009/06/03(水) 20:47:14 ID:ryH/NXql
>>316
GJ!
>ふざけて言ってもだめ。真面目に言ってもだめ。
もう逆レイプしかないだろw
318名無しさん@ピンキー:2009/06/03(水) 21:01:23 ID:MpdzZR9e
>>316
GJだ。いいもん読ませてもらったぜ
所で、
>そもそもお前が選んだ機体は爆撃機だ!
俺の記憶ではエスコンに戦闘爆撃機はあっても爆撃機は無かった気がするんだが
319名無しさん@ピンキー:2009/06/03(水) 21:47:43 ID:CAJuv6cj
攻撃機の間違いじゃないかね?
320名無しさん@ピンキー:2009/06/03(水) 22:19:05 ID:BLV64s+H
兄ラプたんを蹂躙するサンダーボルト妹を思い浮かべて吹いたw GJ
321名無しさん@ピンキー:2009/06/04(木) 00:52:55 ID:nqJYBDgC
>>316
あれ、妹もどこかの姉みたくキモすぎでないかGJ!
趣味というか、特定のゲームネタは知らないときには感覚頼りで読むしかない……
だがとりあえず、兄が妹を受け入れた暁には、兄のアナルが開発されるフラグが立ったのは把握。

登場人物の名前の件だけど、そんな気にしなくてもいいかと。
ネタバレを防ぐために、わざと最後まで名前を伏せる長編小説だって、巷には存在するんだし。

次回の投下を、ゆるゆる楽しみに待っています。
322未来のあなたへ7.5:2009/06/04(木) 00:54:46 ID:wd5BsQvP
投下します。
作中時期は4月の終わり。ギャグで一期一会な話です。
323未来のあなたへ7.5:2009/06/04(木) 00:55:27 ID:wd5BsQvP
ある晴れた休日の昼下がり。
駅前広場に面する雑居ビルの二階には、和風の喫茶店が設けられている。休日ということもあって店内はそれなりに混み合っていた。
からん、とドアベルを鳴らして女性が一人入店した。萌葱色のワンピースにサマーセーター、赤いリボンの婦人帽を被っている。なかなかの美人だが、最も目を引くのは右腕を吊る三角巾だった。左手には小振りなバッグを提げている。
割烹着を着た店員が応対する。何名様ですか、という問いかけに関して女は一名です、と柔らかく答えた。
「窓際の席をお願いします」
一つだけ空いていた窓際の席に案内される。向かい合ったソファの席で、窓ガラスからは駅前がよく見下ろせる。
女は少し考えてからわらび餅と抹茶を注文し、バッグからラジオのようなものを取り出してイヤホンを耳に装着した。
しばらく、何人かの客が店を出入りした後。
からん、とドアベルを鳴らして少女が一人入店した。水色のパーカーにジーンズという軽装で、中学生程度の背丈だった。動作のあちこちから活発さがにじみ出ている。
割烹着を着た店員が応対する。何名様ですか、という問いかけに関して少女は指をピンと一本立てて示した。
「窓際の席お願いしますっ」
「大変申し訳ありませんが、窓際の席はもう埋まっておりまして。中の方でしたら空席がございますが」
「えー、そこをなんとかおねがいしますよー。相席、相席でもいいですからっ」
「わかりました。少々お待ちください」
店員は四人掛けの席に一人で座っている三角巾の女まで出向き「大変申し訳ないのですが」と席の移動か相席の伺いを立てる。
女は相席を了承し、店員はほっとしながら少女を席に案内した。少女が女の向かいに滑り込むようにして座ってオレンジジュース(最安)を注文した。
「やー、お邪魔しまーす。ちょっと景色を見たいだけですからどうか気にしないでくださいね」
「あら、奇遇ですね。私もここからの眺めは気に入っているんです」
「あ、そーなんですか! いやー、いいですよね……えーと、角度とか」
「ええ、それに窓際のプランターで顔が隠れるのも素晴らしいですわね」
初対面ではあったが思いの外会話は弾んだ。
それからしばらくして、いよいよ店内が混み合いだした頃。
からん、とドアベルを鳴らして少女が一人入店した。長い髪をポニーテールにまとめ、Yシャツにジーンズ、腰にポシェットという服装。頬には一枚湿布が貼られている。
割烹着を着た店員が応対する。何名様ですか、という問いかけに対して少女は店内を見回してため息をついた。
「一名です。窓際の席がよかったのですが、空いていないようですね」
「申し訳ありません。奥の方でよければ、もう少しお待ちいただければ……」
「いえ、でしたら結構です……は?」
店内を見回していた彼女の動きが、窓際四人掛け席でぴたりと止まる。談笑していた少女と女も気付いて声をかける。
「優香さんではないですか」「優香ちゃんじゃないですか」
藍園晶と柳沢紫織に同時に声をかけられて、榊優香は目を丸くした。
324未来のあなたへ7.5:2009/06/04(木) 00:55:49 ID:wd5BsQvP

数日前。

「なあー、榊。合コンでもしねえか?」
「ごうこ……へっ?」
「適当にセッティングするからよ。たまには大学生のお姉さんとぱーっと遊ぼうぜー?」
「いやいや待て待て柳沢。俺達高校生だぞ?」
「だからなんだよ。女遊びぐらい普通だろ」
「いやあー、そういうのって大学生からやるもんじゃないのか? ていうか知り合いいるのか……?」
「知り合いの兄姉とかまあそんな感じだよ。いいじゃねーかよ榊。盛大に振られた友達を慰めると思ってさあ」
「うーん、そりゃ、そうかもしれないけど……」
「別にお前の想像するようなことなんて何もねーと思うぜ? カラオケかゲーセン行って、後は飯でも食って終わりだろ」
「あ、そ、そうなんだ?」
「じゃ、いいな。あ、そうそう。俺達二人だけってのも難だし。榊の方で空気読めて顔がいい奴を一人誘っておいてくれよな」
「えー? うーん、どうしよっかなあ……」

数日後

「ちょっと待ってよ健太。合コンだってどういうことだよ、困るよ!」
「いやー、ごめん、マジごめんな明義。ちょっと他に思いつかなくてさあ」
「雨宮だっけ? そんなピリピリしないでも、一日遊ぶくらいいいじゃねえか」
「いや、だって僕、彼女いるし……」
「だから? あのおねーさん達だって彼氏の一人や二人ぐらいいるだろ」
「え、あ、そういうものなの? 柳沢」
「当たり前だろ榊。まあフリーかもしれねえけど、お前女に幻想持ちすぎじゃね?」
「そ、そうかな……」
「とにかく、もう来ちまった以上は最後まで付き合ってくれよな。別に普通に遊ぶだけなんだしよ」
「う、うーん……まあ、わかったよ、柳沢君」



「――――来た」
「ほんとに来ましたねー。姐さん、何話してるか分かりますか?」
「待って下さいね……とりあえず自己紹介しているようです」
雑居ビルの二階にある喫茶店の四人掛け席から、三人は駅前広場を見下ろしていた。
榊優香は折り畳み式の双眼鏡で広場の六人組を観察し、柳沢紫織は目を閉じて盗聴器からの声を拾っている。藍園晶は二人からの報告を、かりかりとメモ帳にまとめていた。
偶然出会った三人だが、どうも目的が同じらしいと知って一時的に行動を共にすることになっている。
ちなみに紹介に関しては、共通の知り合いが優香だけなので彼女が行うことになった。曰く『元同級生のフリーター』曰く『柳沢先輩のストーカー』
当然双方から異論が出て結局お互いに自己紹介(曰く雨宮明義の恋人、曰く柳沢浩一の妻)をしたが、二人は波長が合ったのかあっという間に仲良くなった。
友人というよりはガキ大将と手下というような関係だったが、金持ちオーラでも感じ取ったのかもしれない。
一方、優香は紫織に対して警戒の念が強く、一定の距離を取っていた。拉致監禁された経験を思えば無理もないが、紫織の方は(肩を外されたことも含めて)全く気にしてないようだった。それはそれで不気味である。
ともあれ三人は、急造にしてはそれなりのチームワークで監視を行っていた。双眼鏡を除けば、ただの女友達三人組に見えたかもしれない。
「えーと、髪が黄色くて短いのがA、茶髪でミニスカなのがB,髪が黒くてゴスロリなのがCってことでいいですね」
「識別には十分でしょう。名前を覚える価値を見いだせない」
「皆さん、これからの予定を話していますわ。カラオケに行くみたいですわね」
「うっし、それじゃこっちも移動しましょうか」
「紫織さんは特に目立つので固まるのは避けましょう。ここは私が突出して尾行するので、二人は私に付いてきてください」
「では、お先にどうぞ。ここの払いは私が持たせて貰いますね」
「おお、姐さんゴチになりまーす!」
325未来のあなたへ7.5:2009/06/04(木) 00:57:27 ID:wd5BsQvP

俺達――――俺、明義、柳沢、それから大学生のお姉さん三人――――は、駅から少し歩いたところにあるカラオケボックスに来ていた。
最初、柳沢から話を聞かされた時は半信半疑だったけど、本当に年上のお姉さんが来てから俺は急に緊張し始めていた。化粧を決めた年上の女性というのは同年代とは全然違う。
俺の好きになった先輩も年上だったけど、思えばあの人に化粧っけは全然なかった。まあ、入退院を繰り返すぐらいなんだから当たり前か。
さておき。お姉さん達からは軽く自己紹介を受けていた。
短い髪を黄色く染めてウェーブをかけてるのがアケミさん。おへその出たTシャツにジーンズを履いて、シルバーのピアスやアクセサリをあちこちに身につけている。
シズカさんは長身をYシャツとミニスカートとハイソックスで包み、長い髪を茶色に染めている。タバコを吸っていて、いかにも大人の女性といった感じだ。
最後の一人のキョウコさんは、他の二人とは少し趣が違う。何しろ着ているものがゴテゴテしたドレスなのだから。髪も染めていなくて、ちょっと無口なタイプみたいだ。
とりあえず、三人とも年上で、化粧をばっちりしてて、優香よりは胸が大きい。
「まあ、今回は結構当たりだよな」
そんなことを、柳沢、俺、明義の三人で、なぜかトイレで話し合った。
いや、なんでトイレかというと部屋を取った後すぐ柳沢に連れ出されたからだ。
「当たりって……そういうのはちょっと失礼じゃないか?」
「おいおい、他に言いようがないだろうが。それに今頃向こうも同じようなこと言ってるぜ。で、榊は誰狙いだ?」
「だ、誰狙いって、さっき会ったばっかりだし……」
「とりあえずあのゴスロリは連れてこられた感じだな。誰か適当に相手してやらねーと。他はそれなりに手慣れてそうだから、そうだな。榊はアケミ、雨宮はへそ出しでどうだ?」
「あのさ、そんな風に分けなくたってみんなでワイワイ楽しめばいいんだろう? なるようになると思うけど」
柳沢の生臭い提案を、明義がスパッと切り落とした。乗り気じゃないようだった友人も、少しは前向きに考えるようにしたらしい。
それにしても流石彼女持ちだけあって、明義は特に緊張もせず気遣いをしている。あるいは年上女性の相手は慣れたものなのかもしれない、晶ちゃんは年下だけど。
結局、男女含めてこの中で一番緊張しているのは俺だった。全く自分が情けない。
けど、いったい何をどうしたらいいのか、わからないんだから仕方ないじゃないか。
326未来のあなたへ7.5:2009/06/04(木) 00:58:00 ID:wd5BsQvP
「ねー、姐さん。わたし達ってぶっちゃけそんなに魅力ねーですかね?」
「いえいえ。あんな女性達には決して負けてませんよ、晶さん」
「客観的に見るのなら、並み以上の水準にはありますよ。まあ私=紫織さん>藍園さん=ABCという順列でしょうか」
合コン組を追跡した三人は、時間を置いて隣の部屋に入っていた。既に隣では歌が始まっている。
もちろん彼女たちが歌うわけではないが、音響機器を利用するため優香が盗聴器を繋げているところだった。この手の工作に関しては彼女が最も長けている。
手持無沙汰になった晶はグレープジュース(フリードリンク分)をちびちびと吸いながら紫織と駄弁っている。
「けどそれならデートするのにこっちを誘ってくれればいいのに、どーしてこんなことしてるんでしょう」
「全く、あの方々にも困りますわね。いくら浩ちゃんが魅力的な男性でも、こういう真似をしてもらっては私の立場がありませんわ」
「え、そういう認識なんすか? つーかどう見ても柳沢先輩が首謀……」
「藍園さん、それ以上言及すると血を見るわよ」
頬の湿布を撫でながら優香が合の手を入れる。作業する手は止まっていない。腕まで折ったが、紫織の病気は全く治っていないようだった。
実のところ優香は、この期に及んで紫織が柳沢浩一の姉であることすら気付いていない。単なるストーカーだと思っていた。
「とにかくですね、あのABCにあってわたし達にないものって何なんでしょう」
「そうですわね。私はともかくとして、貴女方にとっては……プロポーションでしょうか」
「きしゃー! 胸かー! やっぱりそれか、それがいいんかー!」
「くっ……!」
歯噛みする女子高生二人に、オホホと笑う女子大生。紫織の胸は合コン組を含めて最もボリュームがある。例えて言うならD+。
自分の胸部をさすりながら、晶が恨みがましい声をあげる。
「あーもー、全くどうしてくれようかマイダーリンは。こーなったら裸エプロンでもかましてやりましょーかね」
「ぶふっ。ほ、本気ですか藍園さん?」
「当たり前じゃないですか、同棲までしてるんですから。優香ちゃんもやればいいんですよ」
「できるわけないじゃないですか、私はまだ告白もしてないんですよ」
「全く、優香さんは遅れてますわね。奥手過ぎるのではないでしょうか」
「ストーカーに言われたくはないっ!」
優香は二人の茶々を適当に退け、音響機器のスイッチを入れた。ざりざりというノイズがスピーカーから溢れるのを、チューナーで修正していく。
やがて隣室の音楽と歌声が、部屋の中に流れ始めた。その音楽は三人の内二人には聞き覚えがなく、歌声は一つではなく二つ。即座、晶が悲鳴とも付かない罵声を上げた。
「きしゃー! 誰だわたしのダーリンと歌ってやがるのはー!」
「ああ、これ雨宮先輩なんですか? 上手ですね」
「えーえーそうですよ、わたしここじゃないけどカラオケ勤務ですからね。店員割引でデートは大抵カラオケなんです。散々仕込んだのが裏目に出るとはー!」
「それにしても聴いたことがない歌ですわね」
「それはわたしの趣味っす」
327未来のあなたへ7.5:2009/06/04(木) 00:58:58 ID:wd5BsQvP
「くしゃみすればどこかでっ、森で蝶が舞う〜♪」
「君が、まもーる、ドアのかぎデタラメ〜♪」
壇上でキョウコさんと明義が声を揃えて、あるいは互い違いにテンポよく歌っている。さっきから何度目かのデュエットだけど、二人の調子は結構合っている。
ていうか、明義が何でこんなにアニソンが上手いんだよ?
最初にマイクを回した時、大体の人は最近〜やや古のポップを歌ったけど、キョウコさんだけはアニソン一択だった。
正直浮いていたけれど、それを気遣ったのか二週目からは明義もアニソンで、その内デュエットまでするようになっていた。
アケミさん曰く
「キョウコはね。いつもこういうのに中々出ないから今日は無理矢理引っ張ってきたんだけど、趣味が合う人がいてよかったわ」
とのこと。最初よりは表情もずっと柔らかくなって、明義とはよく喋るようになっていた。くそう、羨ましくなんてないぞ!
柳沢の方は、シズカさんの隣に座って何かと話しかけている。とはいえ彼女の方にはあまり気がないようで、自分の番が回ってきたらさっと歌ってさっと戻る。
後は歌っている人間を見ていたり、携帯をいじったり、柳沢の話に適当な相槌を打ったりしている。歌うのを何回かパスしてるので、合コン自体にあまり気乗りしてないかも。
それじゃあ柳沢は一体何を話してるのかと、ちょっと耳をそばだててみた。
「でさあ、優香ちゃんはホントにいい子でさあ。なんつーかこう、クールなようでいて情熱的ってのが……」
「ふーん……」
うおい!
思わず大声を上げそうになってしまった。いや、失恋したのは分かるけど、そういうことを合コンで女性に話すだなんて有り得ないって俺にも分かるぞ?
道理でシズカさんも興味なさげな顔をしているはずだ。
ともあれ、曲がりなりにもそんな風に組が分かれたので、必然的に俺はアケミさんと喋るようになっていた。
とりあえずわかったことは、アケミさんは歌がめちゃくちゃ上手い。プロ?と思うぐらい上手い。英語の歌を多く歌うので内容はさっぱりだけど、上手いのは分かる。
俺はさっきから拍手係と化している。といっても、それは俺自身の歌のレパートリーが尽きそうだからなんだけど。仕方ないだろ、カラオケなんてほとんど来たことなかったんだから。
聞いてみると、大学のサークルではバンドのボーカルをやっているらしい。
「へえー、すごいですね。いや、ホント上手いですから納得です」
「あはは、じゃあよかったら今度見に来てよ。たまーに、小さなライブハウス借りて演ってるからさ」
話してみればアケミさんはすごく気さくな人だった。はきはきしていて面倒見がよく、少しせっかちなタイプ。
まあ面倒見に関しては俺が年下だからかもしれないけれど、ぱっと見の印象よりはずっと親切な人だった。
「……でも少しは安心したかな」
「ん? 何がですか?」
「浩一君のことなんだけどね。最近元気なかったけど、合コンするくらいには立ち直ったかなって」
「ああ、確かに……あれ?」
柳沢が優香に振られてひっそりと落ち込んでいたのは事実だけれど、それをどうしてアケミさんが知っているんだろう?
不思議に思って聞いてみると、今度は彼女が「あれ」と首を傾げた。
「知り合いよ。彼のお姉さんと私が高校の時の友達だったのよ。聞いてなかった?」
「え、いや全然。あいつは適当に知り合いを集めてみるって言ってましたけど」
「それやったの私じゃないっ!」
328未来のあなたへ7.5:2009/06/04(木) 00:59:53 ID:wd5BsQvP
憤慨したアケミさんが、席を移動して柳沢をぽかりと叩いた。そのままガミガミと説教を始める。内容を聞くに、どうも合コンの(レベルの高い)セッティングというのは想像も付かない程の難行らしい。
こっちに避難してきたシズカさんが、くわえていたスティックキャンディーを取り出して苦笑した。
「お互いダチには苦労してるみたいだね」
「そうですね。まあ、柳沢はあれでもいい奴ですよ」
「そう? 個人的には喋りすぎで話のチョイスが意味不明って感じだけど」
「あはははは」
笑って誤魔化す。確かに柳沢は会話の主導権を握りたがるタイプで、正直俺もたまに五月蠅く感じる。話題に関しては全般的に奴が悪い。
当の本人と言えば、普段の生活態度にまで及び始めたアケミさんの説教に、悪ガキのようにぶーたれてはビシビシとデコピンを食らっている。その様は姉弟みたいだった。
この合コンだって、アケミさんが柳沢を励ますためにわざわざセッティングしてくれたんだし、本当に思いやっているんだろう。
いや、というか、もしかして……
声を潜める。
「あの、シズカさん。もしかするとアケミさんって柳沢のこと……」
「ん? いや、それはないっしょ。私もそうだけど、あの子彼氏いるし」
「え、あ、そうなんですか?」
「うん、バンド仲間だかにね。この中でフリーなのはキョウコだけのはずだよ」
「ああ、そっか……そうなんだ」
シズカさんの話を聞いて
俺は、がっかりするのではなく、むしろ肩の荷が下りたようにほっとした。


「あれ、Aは姐さんの知り合いなんすか?」
「ええ、アケミさんとは高校時代の御学友でしたわ」
「紫織さん。何故それを最初に言ってくれなかったんですか」
「あら、言うと何か変わるのですか?」
「ゲエー! 姐さん知人だろうが何一つ容赦するつもりがない、そこに痺れる憧れるう!」
三人が詰める隣室ではだらけた空気が漂っていた。机の上には注文したポテトや揚げ物の紙が散乱し、各自思い思いの姿勢でソファにもたれている。
カラオケボックスで部屋を借りながら歌うでもなく、スピーカーからは隣室の音楽と会話が流れ続けていた。
当初は盗聴器からの会話に神経を尖らせていた三名だったが、危惧したような男女の会話は今のところ縁がなかった。柳沢の会話内容のせいで、優香が紫織からじっと睨まれた程である。優香はそのたびに弁明しなければいけなかった。
参加者の過半数が彼氏持ちであることが暴露されてからは、その雰囲気は更に強まった。少なくとも優香は露骨に溜息をついた。
恋人がフリーの女性と仲良くデュエットを歌っている状態の晶だけは、危機感を持続してしかるべきだったが。彼女はソファに寝そべって、天井を見上げながらじっと考え事をしている。
明義とキョウコはすっかりうち解けたのか、席に戻った後も会話を続けている。話題は概ねアニメや特撮で、キョウコの知識量に明義が相鎚を打つという形式だった。
そんな会話を聞いていて、ふと不安になった優香は晶に声をかけてみた。
「藍園さん、大丈夫ですか?」
「んー……優香ちゃん、姐さん」
「はい、何でしょうか、晶さん」
「浮気って何処まで許せます?」
329未来のあなたへ7.5:2009/06/04(木) 01:00:15 ID:wd5BsQvP
部屋の空気がいきなり重くなったような気がした。
が、そう感じたのは優香だけだったらしい。晶の口調はあっけらかんとした物だったし、紫織は当然のことを述べるように気負いなく即答した。
「浩ちゃんは浮気なんてしませんから」
「ああ、姐さんはそうでしたねー。変なこと聞いて済みませんでしたー」
「……相変わらず頭がおかしいですね」
受け入れがたい現実が起こった時、認識を歪めて対処する。それが紫織の返答だった。いや、彼女にはそれを行っているという自覚さえない。
その歪みが是正不能なレベルまで来た時、彼女は暴力的な衝動で問題を『解決』する。それらのパターンは全て無意識のレベルで行われており、外見に反して彼女は感情が占める割合の多い人間と言えた。
「わたしとしてはですねー。まあ浮気でも本気でも、最終的に戻ってきてくれるなら許すだろうなー、って感じです」
「本気でも……ですか」
「そうですか? 好いた人が言い寄られたら雌猫をお仕置きしたくなりませんか?」
「姉さんのそれ致死量じゃないっすか。まー、腹が立たないかって言われりゃ嘘になりますが。人生における最終的な勝利条件ってのは、そういうことじゃないすかね」
対して晶は、これもまた子供っぽい外見に反してかなりのリアリストだった。最終的な目的のためには、目先の屈辱も受け入れることができる。
辿ってきた半生がそうさせるのか、彼女は最低限しか望まない。端から見てもっと幸せになっても良いと思えても、晶自身が幸福を貪欲に求めることは有り得なかった。
紫織と晶は感情と理性の割合が極端に正反対だったが、だからこそ馬が合っているのかもしれない。
そして優香は
「優香ちゃんはどーっすか?」
「そうですね……」
「段階に応じて両手両足の骨を順番に折っていくとかそういうことでしょうか」
「そういう問題ではありません」
この三人の中では、感情と理性のバランスは優香が最も取れている。しかしだからこそ、悩むことも多い。
煮えたぎる感情と強靱な理性の葛藤が、彼女の最大の長所であり弱点だった。
本気だとしても構わないと断言した晶のように、自分は我慢できるのか。
絶対に許さないと決めてかかっている紫織のように、自分はリスクを冒せるのか。
もしも兄に恋人ができたとして
それでも自分は、そこにいるのだろうか。
「その時…………その時次第です」
「ああ、その時の気分によってお仕置きの方法を変えると言うことですね、わかります」
「激しく違うと思いますが。ま、優香ちゃんがいいならそれはそれでいいんじゃないですかね」
盗聴器から流れていた、歌と音楽が途切れる。
どうやら、今日はこれでお開きのようだった。
330未来のあなたへ7.5:2009/06/04(木) 01:00:42 ID:wd5BsQvP

「んじゃ、そろそろ出ようぜ」
「そね。あ、ゴミはこの袋に入れてね」
「ういっーす」
「相変わらずマメだよな、アケミ」
「えーと、この荷物は誰のでしたっけ?」
「あ、それ私です……」
そうして、時間が来たので部屋を引き払う。カラオケ屋の店先に出た頃には、もうすっかり日も暮れていた。
ざっと四時間も歌っていたことになるわけで。持ち回りだったとはいえ、流石に喉が痛いし、なにより疲れた。
時間的には食事をしても良かったけど、多数決の結果、今日はこれで解散ということになった。
ただ、最後に
「健太君、メアド交換しない?」
「えっ!?」
「せっかく知り合ったんだしさ、いいでしょ?」
アケミさんがそんなことを言い出したけど、この人には彼氏がいる。だから別に期待するようなことなんかなくて、ただ友達としての意味なんだろう。
彼女はいい人だ。それにバンドを見に行くと約束もしている。そういうことをすんなり受け入れて、じゃあ、とアドレスを交換した。
横では柳沢がシズカさんに同じような頼みをしてバッサリ断られてる。だからあの話題のチョイスはないって……
あ、明義とキョウコさんはメアドを交換したみたいだ。趣味も合うみたいだし、あっちは良い友達付き合いができそうだな。
「それじゃ、今日はお疲れ様でした」
「「「「「お疲れ様ー」」」」」
そうして解散した。
帰り道、途中まで柳沢と一緒になる。あれこれと雑談しながら、歩いた。
「今日はどうだったよ、榊」
「ああ、楽しかったよ。って柳沢、みんな彼氏持ちって最初に言えよな」
「レベル高かったからいいじゃねえか。アケミに頼んだんだから中身までわかんねえって」
「やっぱり……アケミさんにお礼しとけよな」
それに、柳沢のための合コンだったような物だし。やっぱりこいつはお礼をしておくべきだろう。
とはいえ、それに本人が気付いてるのかいないのか。レベルがどーとか言ってるし。
まあ失恋中なのは俺も同じだけど、確かに気分転換にはなったと思った。女の子と遊ぶだけの効果は侮れない。
「んじゃー、また今度合コンでもするか? 今度は女子高あたりに話をつけてさ」
「ん、いや、もう当分合コンはいいよ」
「そっか? 楽しかったんじゃねーのか?」
「うーん……」
普通の男子なら柳沢の提案には飛びついていたんだろう。恋人ができるかもしれない機会なんだから。
けれど俺は、アケミさん達に恋人がいるとわかって、がっかりするのではなくホッとした。そういう関係が有り得ないと分かったから楽しめたんだと思う。
確かにあの人達は俺より年上で美人だったけど、俺はもっと
――――好きな人が、いるんです――――
……少なくとも今は、彼女を作るとかそういう気にはなれなかった。
331未来のあなたへ7.5:2009/06/04(木) 01:03:54 ID:wd5BsQvP

「さてと」
「終わりのようですね」
「じゃ、わたし達も撤収しましょーか」
「何を言ってるんですか藍園さん」
「お仕置きの時間がまだ済んでいませんわ」
「え、まさか今から襲うんですか? 別に危惧したようなことはなかったと思うんすが」
「それはそれ、これはこれです。最低でも交換したアドレスは奪わないと」
「知ってますか? 歯を抜いた死体は豚さんが綺麗に食べてくれるんですよ」
「ひでえー! いやいやいや、さすがに殺人はリスクとリータンが合っていません」
「多少痛めつけた際に携帯電話を奪い取る程度でいいでしょう。男性陣の携帯は各自処理で」
「仕方ありませんわね、それで我慢しますわ」
「ははあ、ナチュラルに強盗ですが具体的には?」
「待ち伏せです。私が最後尾のCを不意打ちで路地裏に引き込んで絞め落とします。残りの二人が立ち止まったら紫織さんが通行人に紛れてBを麻酔注射で一撃。
 藍園さんはBを親切に介抱する振りをして、Aが119のために携帯電話を取り出したらスタンガンで気絶させてください。奪った携帯は川に捨てる。以上です」
「承りました。アケミさんに見つからないように変装が必要ですわね」
「わたしが前衛張るのに納得行かない気もしますが、まあ了解です。てか、今回この中で禍根を残しそうなのは我が家だけっすからね。マイダーリンのフラッガーめ!」
「ではさっさと済ませましょう」

成功した。


「ただいまーっす」
「おかえり晶ちゃん。ご飯、できてるよ」
「やーやーやー、家事はわたしの仕事なのにすみませんでした、明義さん」
「いや、気にしないでいいって。むしろ普段のお礼したいぐらいだからさ。ああ、母さんもありがとうね」
「いいのよ、明義。たまには親子水入らずで食事に行くのもよかったけどね」
「いや、だから晶ちゃんは遅くなるだけだって電話があったんだからさ」
「あははー、どーもありがとうございますお義母さん」
「気にしていいのよ藍園さん。何なら今すぐにでも」
「あはははは、あんまり笑わせないでくださいよー」


「ただいま、浩ちゃん」
「おーう。遅かったな姉貴、どうしたんだ?」
「ちょっとゴミ掃除をね。それより浩ちゃん、ご飯にしましょ。あーん」
「口開くのはええよ! んじゃ暖め直すからちょっと離れてくれよな」
「うん。お姉ちゃんはずっと待ってるからね、浩ちゃん」


「ただいま」
「おかえり、優香。遅かったな」
「ええ。友達と偶然会って、お茶をしてました」
「なんだ、てっきりデートでもしてるかと思ったぞ」
「…………」
「いたたたた痛い痛い痛いっ! 折れる折れる!」
「よりにもよってその口でそういうことを言うんですかそうですか」
「冗談に決まってるだろ! なんでいきなり怒るんだよ!」
「……兄さんこそ合コンなんてしてたじゃないですか」
「ぶふっ!? ゆ、優香、なんで!?」
「駅前で件の友達と話していたら、見知らぬ女性陣と会話する兄さん達が見えただけです」
「うごごご……いや、優香誤解するなよ? あの人達とは普通に遊んだだけで……」
「わかってますよ、兄さん」
「お、おお」
「相手にもされなかったんですよね。私は兄さんのモテ無さを心の底から信じていますから」
「しくしくしくしく……」
332未来のあなたへ7.5:2009/06/04(木) 01:08:42 ID:wd5BsQvP
以上です。
女子大生三人組は以後登場予定もないので名前もカタカナにしておきました。
次は8.0で、真面目な話になります。
333名無しさん@ピンキー:2009/06/04(木) 01:13:30 ID:jNrdRGqL
GJ! こいつら仲良くなっとるw
タイマンはったらマブダチってことですね。分かります。
334名無しさん@ピンキー:2009/06/04(木) 02:43:20 ID:nrS4hhvp
>>332
GJ!
一応誤字指摘だけど、殺人はリスクとリターンがあわないんだと思う
335名無しさん@ピンキー:2009/06/04(木) 03:39:54 ID:q6LuBbAo
>成功した。
で大爆笑wwwww そんな一言で今後の出番すらブチ折られるとはwwwwwwww
336名無しさん@ピンキー:2009/06/04(木) 03:44:26 ID:P0Aex+36
ハイリスク
ノーリターン
337名無しさん@ピンキー:2009/06/04(木) 04:00:35 ID:dxOmt9q8
GJ
こいつらwwwひでぇ、だが最高だw
優香の葛藤で一話思い出した。懐かしい。
338名無しさん@ピンキー:2009/06/04(木) 06:27:05 ID:nqJYBDgC
>>332
GJ!
なんというデルタアタック。
そして3人の中では優花が意外にも常識人として安定しているという事実……

次回を楽しみに待ってます。
339名無しさん@ピンキー:2009/06/04(木) 07:06:42 ID:KZbwGnCn
wikiしんでる?
340名無しさん@ピンキー:2009/06/04(木) 08:55:01 ID:uuFZ5126
GJ!
キモ姉とキモウトが黒い三連星を結成しとるw

晶ちゃんの下っ端感もよいです
341名無しさん@ピンキー:2009/06/04(木) 12:09:21 ID:CdNCl6Be
優香イーグル
紫織シャーク
晶パンサー
キモウトの魂も燃えているー

紫織が柳沢姉だってことは今回でわかったのかな?
342名無しさん@ピンキー:2009/06/04(木) 13:23:52 ID:FDwupQYK
>305>296
343名無しさん@ピンキー:2009/06/04(木) 16:20:33 ID:+VBPbFrM
>>332
GJ!
シズカさんアドレス交換してないのにw
それにしても何となくキョウコさんは別作品だったら
病むんじゃないかと思う感じがするキャラだw
344名無しさん@ピンキー:2009/06/04(木) 16:36:24 ID:FsrOubRv
最近、晶がただの便利屋になってる感があったが
姉が加わったことで幅が広がったなw
345名無しさん@ピンキー:2009/06/04(木) 17:16:46 ID:nyPtgrtt
ほのぼのしているようで
晶がいちばん、可及的速やかに両親を始末しなきゃならんのだよな
346名無しさん@ピンキー:2009/06/04(木) 18:30:13 ID:jsZ+snqB
ギャグ回といいながら今後の展開に影響のある話でしたな

非常に楽しませてもらってます
遅ればせながらGJです
347未来のあなたへ:2009/06/04(木) 22:45:12 ID:wd5BsQvP
>>334
リターンでしたね。誤字申し訳ありません。

>>345
それもあって、晶が紫織に懐いたのは殺人者の先達としての臭いを感じて、教えを乞うため。
348名無しさん@ピンキー:2009/06/05(金) 00:44:18 ID:tWsjbScF
三人寄れば狂気の知恵ですね、わかります
349名無しさん@ピンキー:2009/06/05(金) 01:04:29 ID:4jVhNYb/
なんというネタバレ

> ――――好きな人が、いるんです――――
そういや盗み聞きしてたんだっけ、これは…進展あり…か?
350名無しさん@ピンキー:2009/06/05(金) 01:29:55 ID:pbm8CKlj
女三人寄れば姦しい…
351 ◆6AvI.Mne7c :2009/06/05(金) 01:40:50 ID:bAggxgEr
しばらく携帯でROMや応援とかしてたけど、なんとなく復帰してみる。
引っ越しでネット環境なくて、メールさえ使えないから、書いても投下するのが厳しい……

まだゴタゴタしてるせいか、微妙な内容になった短編を投下。
タイトルは「おひとよし?」。第三者視点の姉弟もので、大体14KBかな?
第三者視点って、やっぱり表現が難しい。あと弟の初期性格が小悪党なので注意。

次レスより投下。5レスほど借ります。投下終了宣言あり。
352名無しさん@ピンキー:2009/06/05(金) 01:41:29 ID:Dk35T8g7
リアルタイム支援
353おひとよし? (1/5) ◆6AvI.Mne7c :2009/06/05(金) 01:45:04 ID:bAggxgEr
 
「これでも私は、アンタと長年つるんできたって、自負はあるつもりだけど――
 今度ばっかりは、アンタのおひとよし加減に、本気で呆れ果てそうだわ……!」
 私は電話の向こうにいる親友――香苗(かなえ)を、強い口調で咎めてみた。
「ち、違うんだよさっちゃんっ! 悪いのは全部わたしなのっ!?
 香助(こうすけ)クンの嘘を見抜けなかったわたしが、悪かったの……」
 私の言葉に、やっぱり香苗は自分に非があったと、ひたすら言い訳をする。
 こっちから咎めておいてなんだけど、ここまで香苗が卑屈になる必要はない。
 本当は、香苗の弟クン――あの駄目男のほうが悪いのは、間違いないのに。
 
 電話の向こうにいる香苗は、一言で表すなら、とんでもないおひとよしだ。
 学生の頃から、誰かに頼まれ事をされれば、断り切れずに了承してしまう。
 そして私や他の友人に泣きついてきて、私たちはその解決に振り回された。
 その後同じことを頼まれても、やっぱり断り切れずに同じことの繰り返し。
 どうにも香苗には、学習能力とか、断るという判断力が足りない気がする。
 
 それは大学を卒業して、今の会社に就職してからも、変わることはなかった。
 ちなみに彼女は私と同じ職場に、なぜか2年遅れで入ってきた。
 本来は同級生なんだから、同時期に入らないとおかしいのに。
 本人は就職難で失敗したっていうけど、たぶん違う理由なんだろうな……。
 
「私らと旅行するために積み立ててた貯金を崩して、駄目男にあげたって――
 どうすんのよアンタは。3カ月後の旅行、あんなに楽しみにしてたじゃない?」
「だ、駄目男なんかじゃないよ……! あの子は、わたしの大事な大事な弟だもんっ!?
 それと残念だけど、今回の旅行は諦めるつもりなの…………」
 だから駄目男を庇うなっての。だから自分のことを諦めるなっての。
 本当に、どこまでおひとよしなのか、香苗は……。
 
 
 香苗の弟――香助は、性格は姉に全く似ていない、身勝手で自由奔放な遊び人だ。
 2股3股みたいな真似はしないけど、毎回やたらチャラい女と付き合っているらしい。
 男友達も当然ながら、いまいちボロくてチャラい人間性の持ち主ばかりだったそうだ。
 そんな身勝手ぶりに、姉の香苗はともかく、2人の両親はほとほと困り果てていたらしい。
 
 そして先日、その駄目男は嘘をついて、自分の姉――私の親友から金をせしめたらしい。
 私からしてみれば、駄目男が自分の姉に手を出すのは、時間の問題だと思っていたけど。
 ちなみにその手口を聞いたところ、香苗しか引っかからないような、古典的な手だった。
 その時の会話の内容を要約すると、こんな感じだったそうだ。
 
「姉ちゃんゴメン。俺さ、今付き合ってる彼女を孕ませちまったんだ。
 けど彼女はまだ学生だし、将来を壊したくないから、中絶させてやりたいんだよ。
 でもさ、どうしても金が足りなくてさ、今月中になんとかしないと、マジでヤバいんだ!
 だから、悪いんだけど姉ちゃん、俺を信じて、金を50万ほど工面してくれ!」
「う、うん…………わかったよ………………!」
 
 当然、駄目男改め弟クンの話はほぼ嘘で、香苗の貯金は殆ど、弟クンの手に渡り――
 彼女とやら(一応いたらしい)との旅行や、友人との遊興費に消えていったらしい。
 私も別ルートで確認したけど、そうとう派手に遊んでいたそうだ。
 まったくもって、香苗の盲目的なおひとよしぶりには、毎度毎度驚かされる。
 本当なら、その積立てした貯金で、私たちと温泉旅行をする予定だったのに。
354おひとよし? (2/5) ◆6AvI.Mne7c :2009/06/05(金) 01:46:47 ID:bAggxgEr
 
「まあアンタはさ、いつか酷い目に遭うって思ってたけど、やっぱり弟クンが犯人かよ……」
「うん、自分が情けないよ。香助クンの嘘が見抜けなくて、みんなに迷惑かけちゃって――」
「それはもういいから。で、どうすんのさ香苗?
 駄目男もとい弟クンの処分は、私も手伝ったほうがいいのかしら?」
 
 正直もう突き放してやったほうがいいんだろうけれど、それも後味が悪い。
 なんだかんだで、私も香苗のことは好きだし、駄目男は憎くてしょうがない。
 あの馬鹿はあろうことか、この私まで酒の勢いで押し倒そうとしてきたのだ。
 あの時は香苗が助けに来てくれなきゃ、冗談抜きで危なかった。
 『酔ってて彼女と間違えたんだ』なんて、愚にもつかない言い訳もされたし。
 香苗や私の兄貴がいなかったら、本気で男性不信になってたくらいの事件だった。
 
「ううん、大丈夫! 今回はわたしが、自分でなんとかする!
 さすがに今回のことは、わたしだってあの子のことを、許せないからっ」
「まあ確かに許せないけどさ、ホントにアンタ1人だけで大丈夫なの?」
「大丈夫! わたしは香助クンのお姉ちゃんだものっ!
 頑張って、香助クンを『嘘吐きな卑怯者』から、救い出して見せるねっ!?」
 
 やたら威勢のいい決意表明を最後に、通話は完全に途切れてしまった。
 どうやら本気で意気込んで、早速弟クンのところへ行ってしまったらしい。
「大丈夫かしら、香苗のヤツ………」
 
 
 
「……と、こんなことがあったわけだけど、兄貴はどう思う?」
「……いや、どう思うって言われても、やっぱりどちらも悪いとしか言えないよ。
 騙したほうが明らかに悪いけど、それを信じすぎて断れなかったほうも、さ?」
 
 香苗との電話のすぐ後、私は1人暮らしをしている兄貴に電話をかけた。
 香苗のことが心配でしょうがなかったので、誰かに話を聞いて欲しかったからだ。
 そして相変わらず、兄貴の意見はドライというか、至極真っ当なものだった。
 
「まあねぇ。この場合私は最後まで、見届けるしかないのはわかってるしさ〜。
 けど、相手はあの駄目男な弟クンで、対するはあの押しに弱い香苗でしょ?
 まさかとは思うけど、香苗がまた押し負けて、駄目男を許さないか心配で……」
「だけど、香苗ちゃんが自分から、どうにかするって言ってきたんだろう?
 だったらやっぱり、最後まで僕らの出る幕はないと思うよ?」
「……それはわかってるよ。香苗のことだったから、一応兄貴に報告しようと思っただけ」
「ああもう、人の古傷を抉るようなこと、するんじゃない……!」
 
 ちなみにこの兄貴、香苗に交際を申し込んで、撃沈されたという過去をもつ。
 その時は私が毎日通いつめて、落ち込む兄貴を一生懸命慰めてあげてたっけ。
 まあ、そんなことは今更、別にどうでもいいんだけど、ね?
 
「……うん、なんか話せてすっきりしたよ。ありがとう兄貴。
 また今度暇ができたら、そっちに遊びに行ってやるからね。
 その時は――スーツにエプロン姿で迎えてくれたら、嬉しいなっ♪」
「いやまてなんd………」
 兄貴から文句を言われる前に、私のほうから通話を切断する。
 やっぱり兄貴と話すのも、兄貴をからかうのも、いつだって楽しい。
 香苗のところの姉弟仲も、このくらいだったらよかったのになぁ。
355おひとよし? (3/5) ◆6AvI.Mne7c :2009/06/05(金) 01:49:30 ID:bAggxgEr
 
 結局あの電話の日から1カ月が過ぎたけど、あれから香苗の姿は一度も見かけなかった。
 会社には長期の休暇届けを出しているらしいけれど、いくらなんでも限界だろう。
 早く来ないと、せっかく決まった職場をクビにされて、また職安に並ぶことになるのに。
 会社の仲間うちでも、とっても心配しているんだから、早く来いっての……!?
 
 そんなことを考えながら、仕事帰りに寂れた公園の近くを歩いていたら――
「あ、さっちゃんだ〜! 久しぶりだね〜!」
「…………………………」
 と、突然後ろから声を掛けられた。
 
「っと、この能天気な声は香苗――と、横にいるのは駄目な弟クンじゃないの?
 どうしたのよアンタは。なんかやたら長い間、会社を休んでたけどさ?」
 何の前触れもなかったので驚いたけど、1カ月ぶりの親友+おまけとの再会だ。
 嬉しくないわけじゃない――けれど、なんでまたこんな変なところで?
 それに、なんでこんな時に、おまけが一緒にいるんだろうか?
 
「うふふ、ごめんなさいさっちゃん。ちょっといろいろあってね?
 でも大丈夫、わたしたちの間での悩み事は、ようやく全部解決したから。
 うふふ、ホラ香助クン? わたしの一番の親友に、挨拶くらいしなさいな?」
「…………ハ、ハイネエチャン。……コンニチハ、サナエサン」
 隣の姉にそう言われて、ようやくカタコトのような棒読みで、挨拶をしてくる弟クン。
 ……正直イヤイヤというか、されても嬉しくない挨拶なんて――
 
 とそこで、何かおかしいことに、私は気づいてしまった。
 目の前の弟クンの瞳に生気がないというか、死んだ魚のような目をしている。
 少なくとも、金を騙し取って放蕩するような、性質の悪い人間には見えない。
 いや、むしろこれは――そうだ、夢や希望を失った、世捨て人のような瞳だ。
 
「……ああっと、悪いんだけど香苗。2人だけで話したいことがあるんだけど」
「……ああそっか〜。やっぱりさっちゃんには、いつも気づかれちゃうんだね。
 まあいっか。じゃあ香助クン、悪いけど向こうのベンチで待っててくれない?
 ほんの10分程だけど、わたしの一番の親友と、最後に大事な話がしたいから」
 
 そんな香苗の言葉に、弟クンは反抗ひとつせずに、公園の端まで歩いて行った。
 明らかにおかしい。どう考えても、とてもよく調教されている弟だ。
 それに、香苗の言う『最後に大事な話』ってのも聞き逃せなかった。
 何か嫌な予感もするから、ちゃんと香苗に確認しておかないと――
 
 
「ホントに久しぶりだね、香苗。いったい今まで、何をしてたの?
 それから、あの時の『問い詰め』って、ちゃんと最後までできたの?」
 2人だけしかいなくなったことを確認した後、私はあの電話の後のことを訊ねてみた。
 正直、あの後香苗がまた弟クンに騙されていないか、それが心配だった。
 まあさっきの様子を見る限りでは、その心配はなさそうだったけど。
 
「うん、説得そのものはちゃんと出来たから大丈夫だよ?
 ごめんねさっちゃん、ずっと連絡もしないで心配かけて。
 でもね、香助クンに嘘をつかれたのが、すっごくすっごく悔しくってね。
 だから、嘘吐きにならないように、本当のことにしちゃえばいいかなって思って――」
 嬉しそうに頬を赤らめて話す香苗の瞳は、何故かやたら濁っていた。
 
「わたしがヒトハダ脱いで、香助クンの赤ちゃんを孕んであげたのっ!」
356おひとよし? (4/5) ◆6AvI.Mne7c :2009/06/05(金) 01:52:54 ID:bAggxgEr
 
「……いやいや香苗さん? 自分が何を言っているのか、ちゃんとわかってる?」
 私は、目の前にいる親友が何を言っているのか、すぐに理解できなかった。
 自分の弟と繋がって、自分の胎で妊娠する? それってどこの御伽噺なの?
 それも学生の頃から今まで、一度も見たことのない、眩しい笑顔で話して。
 
「だって香助クンったら、あのあとずっとひどかったんだもの?
 お金を使ったことはまあ、ちゃんと謝ってくれたんだけどね?
 こっそり隠し持ってた貯金から、少額だけど返してくれてるし」
「そ、そうなの……、それはよかったじゃな――」
 
「でもね、そんな些細なことは、別にどうでもよかったんだよ。
 わたしが許せなかったのは、そんなことじゃなかったの……」
 香苗の恍惚とした表情と瞳に、微かに灯る憎悪の光。
 香苗って、こんな感情表現をする娘だったの?
 
「香助クン、彼女はホントにいるんだって、最後まで嘘をついてたの。
 その彼女のために、わたしからお金を巻き上げたって言ってたの。
 でもね、そんなのってどう考えても、おかしいよね? 間違いだよね?」
 まあ誰かのためにって理由があっても、それは人を騙していいことには――
 
「本当に香助クンが選んだ人なら、あんな嘘に付き合ったりしないもの。
 そもそも嘘に付き合うとかじゃなくて、アイツのせいに決まってるの。
 あの憎たらしい女が、香助クンを誑かしたに決まってるもの!
 香助クンは、あの雌狐のせいで、わたしに悪いことをしたの!」
 いやちょっと待て。そっちに理論が展開するの?
 学生の頃から弟クンを信頼しすぎるところは、変わっていないらしい。
 
「だから、わたしが身体を張って、香助クンに理解させてあげたの。
 本当に心の底から、香助クンを愛しているのは、誰かってことを!」
 ああ、そうやって香苗は、弟クンを押し倒して犯したってわけね……。
 
「そして『好きな人を孕ませた男の子』って嘘を、嘘じゃなくしてあげたの♪
 これで香助クンは嘘吐きじゃなくなるし、わたしも幸せになれるんだもん♪
 わたしは後悔してないし、香助クンも『ウレシイ』って言ってくれたよっ♪」
 うん、本当に後悔もなにもないようで、なによりです。
 ここまで一息に話した香苗の瞳は、もうどこにも焦点が合っていない。
 その瞳にも、向かい合う私じゃなくて、弟クンの姿しか映っていない。
 
「ま、まあそれはいいとして、なんで今まで引きこもっていたの?
 そんでもって、なんでこんな時間帯に2人でここをウロウロしてたの?」
「うふふ、わたしが妊娠してるのがわかったのが、今日からちょうど1週間前なの。
 それまでは、ずっとずっと部屋に閉じこもって、香助クンとエッチしてたんだ〜。
 妊娠がわかった後は、香助クンの友達全部に、挨拶して回ってたの。
 わたしたちの話を聞いて、みんなみんな驚いてたわ〜〜」
 
 そりゃそうだろう。まさか友人が本当に女性を孕ませるなんて、誰も思わなかっただろうし。
 しかもその女性は、おひとよしで有名なはずの、血の繋がった実の姉だっていうんだから。
 明らかにそいつらは、嫌がる姉を無理やり犯して孕ませた鬼畜弟、としか思わなかっただろうな。
 
「うふふ、一番見てて気持ちよかったのは、『香助の彼女』とか妄言を吐いてた雌狐だったわ。
 だって、わたしと香助クンが目の前で繋がってみせたら、泣いて喚いて、最後は吐いたもん。
 噂で聞いたけど、あの後雌狐はおかしくなって、ビルの屋上から飛び降りて死んだんだって!」
357名無しさん@ピンキー:2009/06/05(金) 02:53:29 ID:/4H/23Jt
ざまあwwwwww
358名無しさん@ピンキー:2009/06/05(金) 02:55:46 ID:fZgzlUhD
規制でもくらったか?
続きが気になる
359おひとよし? (5/5) ◆6AvI.Mne7c :2009/06/05(金) 03:31:25 ID:bAggxgEr
 
 恍惚の笑みに残酷な語り、そしてもう常識を常識と映さない瞳。
 ああ、たぶんもう駄目なんだな、この草野(そうの)香苗という名の娘は。
 もう私たちが何を言っても、この娘には届かないし、戻ってこれそうにない。
 それから、さっきから弟クンが引き摺っていた、3つの旅行用トランク。
 これはもしかしなくても、その通りの結末なんだろうなあ。
 
「……ごめんなさいねさっちゃん。もうさっちゃんには、逢えないかもしれないの。
 わたしが香助クンの子供を妊娠したって言ったら、お父さんとお母さんが怒ったんだ。
 2人とも、この街にいることさえ許さないって言うから、遠い土地に引っ越すつもり。
 でもそこで、わたしと香助クンとお腹の子供の3人で、ず〜っと仲良く暮らすんだ♪」
 
 やっぱり2人揃って勘当されたみたいだけど、香苗は覚悟を決めたらしい。
 そんな態度の彼女に、私としては反対をするつもりなんて、全くなかった。
 とりあえず香苗に頼んで、弟クン――香苗の最愛の夫を呼び寄せてもらった。
 
「やれやれ。数年来の親友が、新しい未来を見つけて旅立つなんて、寂しいけど仕方ないか。
 これから旅立つアンタと、アンタの大切な弟クンに、11文字の祝福でも送ってあげるわ。
 どんな困難に遭っても、悲しみに遭っても、必ずアンタたちは『しあわせにおなりなさい』」
 
 私の言葉に、香苗はこれまで見たこともないくらいに、表情をキラキラ輝かせている。
 逆に弟クンは、まるでこの世の全てに絶望したような、真っ暗な表情を見せている。
 弟クンのほうは、親友である私からの叱責を期待したんだろうけど、残念でした!
 アンタよりも香苗のほうが大事な私は、香苗を優先するに決まっている――でしょ?
 
「うふふ、本当に今までありがとうございました、さっちゃん。
 わたし、最後に逢えたのがさっちゃんで、本当によかったと思う。
 それじゃあ、わたしたちは幸せになるために、そろそろ遠い遠い街に旅立つね?
 さっちゃんも、誰かステキな人を見つけたら、ぜ〜ったいに幸せになってねっ!」
「ええ、元気でね香苗――それに香助クン。偶には手紙ででも連絡くれたら嬉しいわ」
 
 それを別れの挨拶として、私がさっき出てきた駅の方角へ、2人はただただ歩いていく。
 私はただただ、親友とその弟――のなれの果てである2人を、見えなくなるまで見送った。
 
 
 嘘吐きは本当に不幸になり、騙されたほうはある意味幸せをつかんだ。
 全世界の嘘吐きに、あの光景を見せてやることができたら、世界は平和になるのかもしれない。
「………嘘吐き少年は、飢えたオオカミさんにたべられちゃいましたとさ♪」
 そんな馬鹿馬鹿しいことを考えながら、私は彼女たちと正反対の方向へ歩きだす。
 
――なんだか私も、大好きな『あの人』のために、少しくらい頑張ってみたくなっちゃったな……。
 
 
                         ― A liar and The wolf of the good-natured person ―
360名無しさん@ピンキー:2009/06/05(金) 03:43:55 ID:fIRkgIDq
おりあわせしになさいな ですね。わかります

だめんずな姉がまさかの大勝利www
361 ◆6AvI.Mne7c :2009/06/05(金) 03:46:30 ID:bAggxgEr
以上、投下終了。

まさかの投稿ミス(書き込むボタン押せてなかった)&寝落ちorz
携帯電話の操作ミスを、今更やってしまいました……
本当に、申し訳ありませんでした。

久々の投下で、いろいろ感覚が鈍っているというか、話の内容がいまいちまとまらない……
早くネットを繋ぎたいけれど、どのプロバなら規制を回避できるのか。
せめて携帯に改行済みの文字データを送れる環境が欲しい……

ああ、もう少し長めの短編とか、できれば長編が書きたい………
そんで、できればまとめて投下しやすい、パソコン投稿に戻りたい……!
362名無しさん@ピンキー:2009/06/05(金) 04:13:59 ID:M5tOH+oJ
GJ

弟ざまぁぁwww
子沢山になってメシ代稼ぎに忙殺されてしまえ
363名無しさん@ピンキー:2009/06/05(金) 06:30:51 ID:ZOg/fVKi
GJ!!

なんという姉www弟ざまぁwww

次は兄妹の話ですね、わかります
364名無しさん@ピンキー:2009/06/05(金) 07:47:38 ID:JanOZCHG
GJ
いいねスカッとした。あん姉は偉大だ。次は妹編書くんだろ?
365名無しさん@ピンキー:2009/06/05(金) 12:44:09 ID:BNMdobZ2
GJ!
弟は因果応報という言葉を身をもって思い知ったなw
366 ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/05(金) 20:42:55 ID:FtLvdUGY
投下します

『姉妹間戦争』の続きになります
タイトルは『洗脳は教育』
367洗脳は教育 (1/5 ) ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/05(金) 20:44:41 ID:FtLvdUGY
姉サイド―――

夜…食事もお風呂も終え、やることも特に無くすっかりくつろぎタイムかな、というような時間。
自分の部屋でパソコンを起動する。
メールソフトをチェックすると新着メールが届いていた。
差出人は…あいつか。
…ふむ。
あちらはもう限界に近いか。
ではそろそろあちらとの接触を図るか。
しかしそうなると帰宅する時間が弟君が高校から帰ってくる時間よりも遅くなるかもしれんな。
一時的とはいえ弟君といちゃいちゃできる時間が減るのは嫌だな…
…そうだ!その分夜のスキンシップを少し過激にしちゃおうかしら。
メールソフトを終了し、パソコンの電源を落とす。
さて、早速弟君のお部屋に行きますか♪

弟サイド―――

ああ、いらっしゃいお姉ちゃん。
何か今日はやけに嬉しそうだね。いつも以上に顔がにやけてるよ。
何かあったの?
「そうねぇ…まぁ何かあったといえばあったかな…」
ふーん…
「それよりも弟君。お姉ちゃんはこれからしばらくの間、帰宅するのが遅くなっちゃうの…
弟君が学校から帰ってきても家にいないかもしれないわ。だけど晩御飯が遅れたりしないから心配はいらないよ」
…そう、なんだ。
帰るのが遅れるって何かあるの?
「うーん…ちょっとやらなきゃいけないことがあってね…ごめんね」
ちょっと寂しくなるね…
帰るのが遅くなるんだったら僕が晩御飯作ろうか?
「ううん、わざわざそんなことしなくてもいいよ。お姉ちゃんの我侭で弟君に迷惑かけられないよ」
別に迷惑なんかじゃないよ。
というかお姉ちゃんいっつも家の事してるじゃないか。
僕に任せてもいいんだよ。
「うぅぅぅぅ…優しいねぇ、弟君…お姉ちゃん嬉しすぎてもう、泣いちゃいそう…」
別に泣くようなことじゃないでしょ。家族なんだしこれくらい当然だよ。
「うぅ…こんなにいい弟君に寂しい思いをさせるなんて…わたし、お姉ちゃん失格ね…」
お姉ちゃん、別にそんなに深刻に考えることじゃないよ…
「ううん、だめよ!うん!!弟君を一人にさせるなんて!!!」
いや、あの…
「大丈夫!お姉ちゃんが寂しく感じないようこれからは夜にいっぱい愛情を注いであげるから!!」
あのー…
「ほらベットに寝っ転がって…お姉ちゃんの言う通りにするんだよ…」
お、お姉ちゃん!?
僕はにじり寄ってきたお姉ちゃんにベットに押し倒された。
368洗脳は教育 (2/5 ) ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/05(金) 20:45:09 ID:FtLvdUGY
ちょっと!ズボンを降ろさないでよ!
その、見えちゃうよ…
「ふふ、別にいいでしょ。
弟君はいつも私のおっぱい吸いながらじゃないと眠れないくせにおちんちんを見られるのはダメなんだ?」
あぅ、それは、その…
だって、お姉ちゃんをぎゅーってしてるとすっごく安心できるんだもん…
「別に責めてるわけじゃないわよ…むしろもっと責めて欲しいわ」
へ?いや、それって…
「まぁ、今はお姉ちゃんがたぁっぷり責めちゃうんだけどね♪」
って、あぁ!
僕のズボンはパンツもろとも一気に脱がされてしまった。
うぅ…丸見えじゃないか…恥ずかしい…
「ふふふふ…かわいいね、弟君の」
かわいいとか言わないでよ!ああもう、触らないでよ!!
「大丈夫…お姉ちゃんが気持ちよくしてあげるよ…お姉ちゃんを忘れられないようにしてあげるからね…」
くすぐったいよ…それにこれは姉弟でするようなことじゃないよ…
「何言っているのよ…これは普通のことよ。
発情期の雌犬に押し倒されてもしゃせーしないようにちゃんと処理してあげるのはお姉ちゃんのお仕事なの」
そんなの聞いたことが無いよ…
「そうでしょうねぇ…これは当たり前すぎてお外じゃ誰も言わないからね」
へ、そうなの?
「うん、そうよ。弟君はお友達と今朝のおしっこの出は最高だったよ!とか話す?」
いや、そんなこと話すわけないよ…
「でしょう?当たり前のことだし、それにおちんちんのこととか他の人に余り話したくないでしょう?
だから今まで知らなかったのよ」
ああ、そういうことだったんだ…
やっぱりお姉ちゃんは何でも知っているなあ…
「お姉ちゃんは弟君のことだったら何でも知っているよ。それにお姉ちゃんの言うことはいつも正しいでしょう?
だからお姉ちゃんの言うとおりにしてね」
うんわかったよ。
「じゃあ…まずは下だけ脱いでるのって少しかっこ悪いから上も脱ごっか」
上も?
流石に裸になったら寒いよ…
「大丈夫よ。そのうち熱くて仕方なくなってくるから…それにお姉ちゃんも脱ぐからお揃いよ」
言うや否やお姉ちゃんは自分のパジャマのボタンを外しはじめた。
うーん…僕だけ裸だったら少し恥ずかしいけど、お姉ちゃんと一緒なら恥ずかしくないかな…
僕も自分のパジャマのボタンを外し、脱いだ。
お姉ちゃんのほうを見ると、お姉ちゃんは上はもう全部脱ぎ終わって下のズボンを脱ぐところだった。
「…流石に下を脱ぐところをまじまじと見られるのはお姉ちゃん恥ずかしいよ。まあ見たいんだったら見てもいいけど」
僕はとっさに目を逸らした。
ごめんねお姉ちゃん、気が利かなくて…
「…見ないんだ」
ん?
どうしたのお姉ちゃん。
「なんでもないわ…ほら、脱ぎ終わったわよ」
お姉ちゃんのほうに視線を戻すと、一糸纏わぬお姉ちゃんの裸体が目に入った。
お姉ちゃんのおっぱい、いつみても大きくて、形が良くて、先っぽがピンクで綺麗だなぁ…
お風呂に入るときはいつもタオルを巻いていたから下は見たことなかったけど…こうなってるんだ…
ぴったりと閉じた縦すじ…ああ、お姉ちゃんも僕みたいに下に毛が生えてるんだ。だけどあんまり濃くないんだね。
「ふふ、ジロジロ見ちゃって…そういえばまだ見せたことは無かったね。
…やっぱり最初は弟君に責めてもらおうかしら…」
せ、責めるって…
「お姉ちゃんの身体を弄ってみたいでしょ。違う?
おまんこ見るのは初めてだよね?もっと近くで見てもいいのよ」
お姉ちゃんは寝っ転がると大きく股を開いた。
369洗脳は教育 (3/5 ) ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/05(金) 20:45:42 ID:FtLvdUGY
…なんでかな…お姉ちゃんのここ、すごく気になるんだ…
僕は吸い寄せられるかのようにお姉ちゃんの股に顔を沈めた。
この匂い…なんかすっごくドキドキする…
「こうすれば、もっと良く見えるかな」
お姉ちゃんは縦すじの両端を手で押さえ、ゆっくりと割れ目を広げた。
うわぁ…なんかとろっとしたおつゆでびしょびしょだよ…
「女の子はドキドキするとこうなるのよ…
ほら、弟君。このお豆がクリトリスよ。それからその下のちっちゃい穴が尿道口…おしっこがでるところで、その下の穴が膣口。
赤ちゃんを作るところよ…」
へぇ…そうなんだ…
ねっとりと濡れている膣口がうねうね蠢いている…
「ねえ弟君…お姉ちゃんのここ、舐めてみたくない?」
べ、べつにそんなことしたくなんか…
「もう、そんないやらしい顔してるくせに何言ってるの…ほらぁ、舐めて。
お姉ちゃんが言ってるんだから…ね」
うん…じゃあ、舐めるね。
僕は膣口に舌をそっと押し付け、ゆっくりと尿道口、そしてクリトリスへと舌を這わせた。
「ひ、んっ!お、弟君…そんな優しくじゃなくって、もっとやりたいようにしてもいいんだよ…?」
それじゃあ…
僕は口を大きく開き割れ目全体を口に含む。
ちゅうちゅうと全体を吸い上げながら、舌を思うままに這わせ、お姉ちゃんの味を堪能する。
お姉ちゃんの喘ぎ声、おまんこを吸い上げる音、舌に唾液とお姉ちゃんのおつゆが絡まりぴちゃぴちゃとかなでる水音…
それらが部屋に響く。
視覚、味覚、嗅覚、触覚、聴覚。
五感全てを刺激され僕の興奮は更に高鳴り、舌の動きがどんどん激しくなっていく。
「あ、あん!そう、よ…ひ、んぅ…もっと、ぉ…っ!」
口をずらし、クリトリスに思い切り吸い付く。
「あぁ!く、ひぅっ!は、はげしっんぅ!も、もうだめええぇ!!」
一際大きな喘ぎ声が部屋に響き、お姉ちゃんの腰がびくんと跳ねる。
尿道口から透明なおつゆがぴゅっと出て僕の顔に掛かった。
「はぁ…はぁ、も、もう…まさかここまで、やるなんて…ふぅ、おもってなかったわ…」
だ、大丈夫お姉ちゃん!?
まだ身体がビクビク震えてるし、やりすぎちゃった!?
「ううん…すっごくよかったわ…もう、くせになっちゃいそう…」
そ、そう…
大丈夫ならいいんだ…
「じゃ、今度はお姉ちゃんが弟君を気持ちよくする番だね…ほら、胡坐かいて…って弟君の、もうおっきくなってるね…」
うん…お姉ちゃんの舐めてたらなんか興奮しちゃって…
その、優しくしてね?
「もちろんよ…ほら、力を抜いて。ただお姉ちゃんを感じることだけを意識して…」
お姉ちゃん…
お姉ちゃんは僕の股間に顔を沈め、先っぽにキスをするとゆっくりちろちろと舐め始めた。
先っぽにはさっきから透明な汁が出ていたので、舐められた瞬間凄まじい快感が襲ってきた。
「れろれろ…んぅ、気持ち良さそうね…ん」
両手で玉の方もくにくに揉みながら、竿に吸い付いてくる。
「んちゅ、んぅ…出そうになったらいってね。全部飲みたいから…」
ん、でそうにって…精子飲むの?
お姉ちゃんは返事をする代わりに舌の動きをより一層激しくした。
舌を尖らせ、先っぽの穴にくにくにと入り込もうとする…
うう…痛いけど、なんか気持ちいい…
「うりうり♪もっとよくしてあげるよ…」
370洗脳は教育 (4/5 ) ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/05(金) 20:46:06 ID:FtLvdUGY
舌を挿しこむのをやめ、先っぽをはむっと頬張るとそのままゆっくりと根本まで飲み込んでいった。
口の中はぬめぬめとしていて温かく、さらに舌を揺らしおちんちんを刺激する。
舌を差し込まれるのと違い痛みは一切無く、強烈な快感だけを叩き込まれる。
「んぐんぐ…んう?ふぃふぃほう?」
お姉ちゃんはおちんちんを頬張ったままゆっくりと頭を振り始めた。
ひぅ、う…これ、お姉ちゃんと、えっちしてるみたい…おねえちゃん…
すっごくきもちよくって…いっしょになって…
僕の言葉を聞いたお姉ちゃんは更に激しく顔を振り出した。
ずちゅっずちゅっとお姉ちゃんが吸いつく音が耳につく。
快感が、許容量を越える。
も、もうだめ!おねえちゃん、ぼくもうだめだよぉ!
堪らず、僕はお姉ちゃんの口内で射精してしまった。
自慰で出すときとは比べ物にならないくらいたくさん出したような気がする…
「ん、んぅ!!んぐ…ん…」
お姉ちゃんは頬を桜色に染め、幸せそうな表情で喉を鳴らした。
やがて全部飲み干したのか、ゆっくりと僕のおちんちんから口を離した。
「…いっぱいでたね」
お姉ちゃんはごろんと寝っ転がる。僕も横に寝そべる。
うん…僕もこんなに出るとは思わなかったよ…
お姉ちゃんとえっちしてるみたいですっごく興奮して…
「やっぱりお姉ちゃんじゃないとダメなのね…しょうがない子なんだから…」
ううぅ…
「ふふ、これからもちゃんとお姉ちゃんがしてあげるから心配は要らないわよ。
ちょっと帰るの遅くなるけど、その分夜にいっぱい愛してあげるから寂しくないよね?」
うん…やっぱりお姉ちゃんは優しいね。
「もちろんよ。お姉ちゃんだもの。さ、疲れたでしょう?今日はもう寝ましょ」
うん、そうだね。
「たっぷり汗かいちゃったからパジャマ着ないほうがいいわね…
さ、いつもみたいにお姉ちゃんに抱きつきなさい。寒くないように暖めてあげるわ」
うん。
僕はお姉ちゃんに抱きつきおっぱいに顔を埋め、目を閉じた。
心地良い疲労感が睡魔に変わり襲ってくる…
と思ったけどなんだか胸がむずむずする。
なんだろう、これ…
371洗脳は教育 (5/5 ) ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/05(金) 20:46:59 ID:FtLvdUGY
姉サイド―――

ふふ、可愛いなぁ。
それにしても本当に弟君は純真ね。
姉弟でこんなことをするのが普通だといったら信じちゃうんだから。
まあ、ちっちゃい頃からずーーーっと甘えさせてあげたし…
お姉ちゃんの言うことはいつも正しいのよってしょちゅう言ってたし…
信じちゃうのもある意味当然よね。
……えっと、これって洗脳っていうのかな?それも悪質な…
………
……

違うもん!弟君は自分の意思で行動してるんだもん!!
お姉ちゃんはそのお手伝いしてるだけだもん!!!
そう、弟君を教育してあげただけだもん!!!!
……弟君喜んでるからいいよ…ね?
ほら、今だってわたしの胸の中でぐっすりと気持ち良さそうに眠って…
あれ、どうしたの弟君?もじもじして?
眠れないの?
「お姉ちゃん…お姉ちゃんに抱かれていると…なんか胸がむずむずして…ドキドキして…えっちなことしたくなって…」
そ、それってお姉ちゃんを女として見ているってことかい!?
よしキタ!さあ抱いて!!カモンベイビー!!ファックミイイイイイィィィ!!!
…って、ちょっと、本気!?本気なの!!?
弟君はわたしをゆっくりと仰向けに寝かせると、上に覆いかぶさってきた。
「お姉ちゃん…」
わたしに身体をぴったりくっつけると、ゆっくりとおっぱいを吸い始めた。
ま、まって!さっきの興奮がまだ冷めなくて…敏感、なの…
弟君はわたしの制止の言葉を無視して欲望のままに乳首を舐め、吸いつく。
こ、これは…弟君に犯されてるの…?
たぶん無意識なんだろうけど弟君は腰をゆっくり小さく振っている。
いつのまにやらまた大きくなったおちんちんがわたしの内股を擦る。
お、おとうとくん…
わたしは力を抜いて弟君の欲望に身を任せた。
たぶんおっぱいいじるの飽きたら寝ちゃうんだろうけど、今この瞬間わたしは女として見られている。
この上ない幸福感に包まれる。
これから毎日夜にこんなことができるなんて…あいつの家に行くの決めたのは正解だったね。
夢中でおっぱいに吸い付いている弟君をふんわりと抱きしめた。
今夜は当分寝られそうにないかな。

あーもうちょっとおちんちんうえにずれないかなぁーうっかりはいらないかなぁー
372 ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/05(金) 20:47:25 ID:FtLvdUGY
以上投下終了
もうすぐ完結できそう

本編ではちょっとわかりにくいであろう設定があるのでここで説明します
この弟、姉の所為でいろいろとダメ人間です
生まれてからずっと姉の干渉を受けてます
そのため犯罪はダメ、困ってる人は助けるといった倫理観や社会道徳は身に付けていますが姉弟間での倫理観が致命的に欠けています
姉の胸を吸わなければ眠れないというのも甘やかして育てられた結果精神年齢が低いためです
完全に洗脳ですね

ちなみに弟の設定は作者自身とは一切関係ない
ないったらない
373名無しさん@ピンキー:2009/06/05(金) 20:52:22 ID:cIRWDDPX
いやはや素晴らしいでござんす
374名無しさん@ピンキー:2009/06/05(金) 20:58:30 ID:lWriofdV
なんという作者の家庭内描写 もとい、姉弟萌えだ
375名無しさん@ピンキー:2009/06/05(金) 22:29:32 ID:Dk35T8g7
作者にリアル姉がいるとは思えないキモさだwww

GJ!
376名無しさん@ピンキー:2009/06/05(金) 23:14:24 ID:gVExeyTa
俺のリアル姉は、もうすぐ出産だよ…、俺も、もうすぐでおぢさんに…。
377名無しさん@ピンキー:2009/06/05(金) 23:47:57 ID:1ADGvuDX
376の息子っていうオチ
378名無しさん@ピンキー:2009/06/05(金) 23:51:52 ID:lWriofdV
んで姪っ子から「お兄ちゃん」と呼ばれるプレイへ
379名無しさん@ピンキー:2009/06/06(土) 00:02:54 ID:cvw6GsCd
実際に姉妹がいたらウザくて近親相姦なんて発想でてこないんだろうけど、
作者の姉は弟思いのいいお姉さんなんだろうな
380名無しさん@ピンキー:2009/06/06(土) 00:18:39 ID:XUjOuHj6
>>372
相変わらず仕事が早いねGJ!
お姉ちゃんはもうだめだ〜w
「ずれないかな〜?」ってアンタそんな。
どう考えても悪質な道徳操作の一種です。
弟哀れ……


ああ、わかっているよ中の人。
決して自分は姉に人生狂わされてないって、言いたいんでしょう?
でも、「私に優しくしなさい」とか「女の子(あね)には拳を向けるな」とか、そのくらいはあるでしょ?
それって、姉が気まぐれでセクハラしてきても、抵抗しないでむしろ受け入れなさい、ってことで。
何が言いたいかというと、本人の気付かないうちに、少なくとも何らかの洗脳はされてるってことで…………

次回、楽しみに待っています。
381名無しさん@ピンキー:2009/06/06(土) 01:02:26 ID:YDfwtqeG
逆に考えるんだ

弟が上にずれるのではなく、自分が下にずれればいいんだと
382名無しさん@ピンキー:2009/06/06(土) 01:10:30 ID:75Eb19Xp
>>372
GJ!
スデニセンノウサレテイルノデスネ、ドンマイ!
383名無しさん@ピンキー:2009/06/06(土) 01:43:53 ID:Q+k5zn0S
家の姉は深夜の2時に俺を叩き起こしてコンビニに走らすような鬼姉です…。
ただ、俺の結婚式に家族宛に手紙を読んだ時、鬼姉が人目気にせず号泣していたのが今でも忘れられない。

もうすぐ姉の結婚式……悔しいことに号泣しない自信がない。
384名無しさん@ピンキー:2009/06/06(土) 01:57:28 ID:DUqRSC2b
いい加減現実の自己紹介する奴は余所行って欲しいんだけど
385名無しさん@ピンキー:2009/06/06(土) 02:22:11 ID:bEVUUBIU
ある程度の諦めも肝心だぜ
いつの間にかこの板18禁になってたし……
386名無しさん@ピンキー:2009/06/06(土) 07:39:19 ID:nArlaXJW
キモウトに折檻されたい
387名無しさん@ピンキー:2009/06/06(土) 08:12:53 ID:McO4ac8w
おええっ!ゲロギモ…
388名無しさん@ピンキー:2009/06/06(土) 11:30:33 ID:7rPgIfmP
こん中にリアで姉弟や兄妹のやついる?


俺は兄妹。
389名無しさん@ピンキー:2009/06/06(土) 11:33:40 ID:SDtImi+E
>>388
同じく
390名無しさん@ピンキー:2009/06/06(土) 12:26:11 ID:MKEgKzxA
マヨ姉's
という電波を受信したんだが
どう頑張ってもピザキモ腐女子の姉しか想像できん
391 ◆DqcSfilCKg :2009/06/06(土) 12:29:44 ID:otkV2Nbc
>388
自分は妹が一人。立派な腐女子です。

前回の片目キモ姉へのご感想ありがとうございました。
改行ですが、単に自分の不精により読みにくいものしてしまったことをお詫び申し上げます。

今回も片目キモ姉の続きです。
題名は『負い目3』。テコ入れの季節です。
392負い目3-1 ◆DqcSfilCKg :2009/06/06(土) 12:31:25 ID:otkV2Nbc

名前を呼んだのがクラスメイトの宇津木さんだと気づき、僕は彼女が片手一杯に抱えているプリントの束を代わりに受け取った。
手渡す際に何枚か地面に散らばるプリントに「ごめんなさいね」と、宇津木さんは膝を屈めて拾い出す。
少し慌ててしまうけれど、その反応こそが彼女を傷つけてしまう事を僕はそれなりに分かっているつもりだ。
宇津木さんには右肘から先が無い。
姉さんのように事故で失ったものではなく、いい加減、暑さも増してきた校舎でもカーディガンに袖を通す彼女は淀みない動作でプリントを拾い上げる。
一度、不便じゃないの? なんて愚かなことを聞いてしまった時も、少し困ったように眉を下げて微笑んだ宇津木さんには頭が上がらない。
教室に戻るまでの廊下を宇津木さんと一緒に歩く。
もう2年生になったこともあって周囲も宇津木さんに対して理解を示しているけれど、それでもまだ向けられる好奇の視線は明らかで、何よりも僕の方が耐えられなかった。
「ごめん。僕も日直なのに気づかなくて」
「ううん。皆藤君も皆藤君で仕事あったんだし」
隣で小さくかぶりを振る宇津木さん。肩口で切りそろえた髪が気持ちよさそうに揺れ、僅かに見えるうなじからわざと視線をずらす。
なんだか自分がどうしようもない変態のようにも思えたけど、そんな僕の様子にクスクスと口元に左手を添えながら宇津木さんは笑っていた。
もう顔まで真っ赤だろうけれど、それは暑さのせいにすることにした。

「今日、お家にお邪魔して良いかしら」
放課後、日直の仕事を済ませると宇津木さんがそう切り出してきた。
なんで、と言い掛ける口を慌ててつぐむものの、彼女の方から「この前貸したノート」と言われてしまい、なんと返すべきか困っている僕をまた彼女はクスクス笑った。
結局、頭を下げる僕に宇津木さんは気にする風でもなく微笑んだ。
393負い目3-2 ◆DqcSfilCKg :2009/06/06(土) 12:32:36 ID:otkV2Nbc

「そういう変に律儀なところが皆藤君の美徳よね」
帰り道。校舎を出た時よりも不安を煽るような暗雲にお互いに足を早める中、先ほどのやり取りでも思い出したのか、宇津木さんは少しだけニヤニヤと口角を上げる。
学校では見れない妙に人間くさい笑顔に僕もまたつられて笑った。
「いちおう褒めてるつもりよ?」
「あんまりそうは思えないよ」
勉強はもちろん、運動でも腕のハンデをものともしない彼女はクラスに違和感なく溶け込んでいる。
控えめな性格もあってか、けして派手なタイプではないけれどクラスメイトの大半は彼女に好意的な人間だ。
むしろ、この歳にもなって彼女の腕のことで差別をしようなんて人間の方がよっぽど異常だと僕は考える。
僕もまた姉さんのこともあってか、初めのぎこちなさこそ仕方ないとはいえ、今ではこうして会話に困らない程度の仲にはなっていた。
ただ、それでもこうしてクラスメイトの女の子を家に呼ぶことには抵抗というか、先ほどから頭の隅にちらつく姉さんの影を必死に考えないようにしながらの会話が続く。
そういう時の女の子の鋭さはたいしたもので、「どうしたの?」なんて僅かに眉をひそめる宇津木さんにヒヤリとした。
「確か、お姉さんがいるのよね」
 はたして彼女への「うん」は違和感のないものだろうか。しばらく黙っていた宇津木さんは、やっぱり、とだけ呟いた。
「やっぱりって?」
「皆藤君、女の子の扱い慣れてるから」
 自分としてはそういう気は更々ないつもりだけど、宇津木さんは続けて「だから可哀そう」と付け加えた。

玄関を開けるといつものように姉さんが台所からパタパタと、エプロンを付けたまま迎えに来る。
けど、今日は一人でないことを認めるとその足は途中で止まり、口だけは笑ったまま姉さんは目を僕へと向けた。
別に恋人でも紹介するわけでもないのに、どこかむず痒さを感じながら、宇津木さんを紹介する。
「そう。よろしくね」
姉さんはペコリと頭を下げる。何度かその目が宇津木さんの腕と顔を交互したことは、仕方ないとはいえあまり気持ちの良いものではなかった。
宇津木さんも挨拶を返し、あがってもらおうと思ったところで宇津木さんは「じゃあ私はこれで」と、いつもよりも更に平坦な調子で僕に話しかける。
「え? もう帰るの? 少しあがっていったら良いのに」
「私も用事あるから。ごめんなさいね」
くるりと踵を返す彼女に、慌てて自室へと駆け込み辞書を持ってくる。
どうやら宇津木さん本人も忘れていたようで、「ありがとう」とどこか微妙な表情のまま受け取るとさっさと玄関から出て行ってしまった。
追いかけようとするも、掴まれた腕の先にいる姉さんの瞳が僕を捉え、そのまま僕は居間へと連れて行かれた。
394負い目3-3 ◆DqcSfilCKg :2009/06/06(土) 12:34:43 ID:otkV2Nbc
先ほどからの笑みを崩さないまま、姉さんはテーブルの向こう側へ座るようにと僕を促す。
テーブルを挟んでのこの形は決まって、何かしら姉さんからお叱りを受ける時のものだ。
それにしたって、普段は眉をひそめるなりのポーズはしてくるのに、今日はニコニコと、その真意を見せない笑顔のまま。
「しゅーくん」
ビクリと、手を上げられたわけでもないのに体ごと反応してしまう。目の前の姉さんは表情を崩さない。
「ああいう子が良いんだ」
なぜか全身に、それこそ頭に血が上った。過剰に反応し過ぎなのかもしれないけど、言外に宇津木さんの腕のことが含まれている気がしてならない。
それにその言葉は、なにより目にハンデを負っている姉さん自身を貶めているようにも感じた。
姉さん、と切り返そうとする僕を「怒った?」と、牽制も何もあったもんじゃない言葉で切り落とす。
そうして姉さんはやっと笑顔を崩すと、いつものように眉をひそめた。あとはもう叱られるだけ。
自分の生意気さ加減にうんざりしそうだった。
俯く僕に、姉さんは続ける。

「そうだよね。そんな風に言われたらしゅーくんだって怒るよね。
別に、宇津木さんだっけ? 宇津木さんの腕のこと言ってるわけじゃなくても、それでもしゅーくんにとっては許せない言葉だよね。
いいよ、しゅーくん。こんなダメなお姉ちゃんに怒っても、怒鳴って、それでも足りなくてぶって、殴って。
それでしゅーくんの気持ちが収まるならいくらでも良いよ。
でも、でもね? ちょっとその、やっぱりお姉ちゃん前から言ってるけど、その、やっぱりしゅーくんの為にならないんじゃないかなあって思うの。
別にああいうハンデのある子と付き合うなってワケじゃないよ?
それならお姉ちゃんだってハンデがあるわけだし、しゅーくんにもそういうことで差別するような人間になって欲しくないの。
本当だよ? だから、だからね。その、なんていうか、気を悪くしないでね? その、あまりしゅーくんには背負って欲しくないの。
別にあの子が悪いってワケじゃないんだよ?
しゅーくんが悪いワケでもなくて、それでも、それでもやっぱりしゅーくんにはこれ以上、負担をかけてしまうような子と付き合って欲しくないの。
こんなこと言って、それならお姉ちゃんが一番しゅーくんに負担をかけてるのにね。ごめんね。
けど、けどやっぱりしゅーくんが苦しくなっちゃうよ。別に目に見えて苦しくなるわけじゃないよ?
けど、やっぱりああいう子と付き合ってくうちに溜まってくものだってあると思う。どうにもぶつけられないものが積もってくと思うの。
しゅーくんは優しいからやっぱり自分のうちに溜め込んじゃって。溜め込んで溜め込んで、そしたらしゅーくんが壊れちゃう。
しゅーくんが壊れるのなんてお姉ちゃんだって見たくないもの。
だからって言うのもなんだけど、やっぱりああいう子と付き合うのはある程度の距離が必要だと思うな。
ね? そうでしょしゅーくん? しゅーくんもそう思うでしょ? これ以上しゅーくんに負担になっちゃう子はいらないよ。
お姉ちゃんだけで手一杯でしょ? それでもしゅーくんは優しいから、優しいからこんなお姉ちゃんでも傍にいてくれるんだよね? ね?」

いつの間にか正面からの言葉は頭上から降りかかるものとなり、顔を上げると隣で寄り添う形で姉さんがいた。
姉さんは「ね?」と、その濁りのある瞳で見つめる。
僕が頷き、またその瞳を輝かせる姉さんは「それにね」と、右腕を僕の股間に伸ばす。
宇津木さんにはこれ、出来ないでしょ?
ズボンの中をまさぐる右手が僕のソレに触れ、姉さんはニンマリとした笑みを浮かべた。
395 ◆DqcSfilCKg :2009/06/06(土) 12:40:26 ID:otkV2Nbc
投下終了です。
新キャラですが、キモ姉スレですからお姉ちゃん最強説。
また次回もよろしくお願いします。
396名無しさん@ピンキー:2009/06/06(土) 12:56:29 ID:7CVvHmK/
>>395 GJ!!
やっぱりヤンデレは他の女が近付くと素晴らしいデレがでますね
次も期待しています
397名無しさん@ピンキー:2009/06/06(土) 18:36:31 ID:7rPgIfmP
>>389
妹持ちかやっぱりいるものだね。それで俺と同じ妹(二次)好きだったら同士。

>>391
GJです。あなたの作品は好きです。
私と同じ妹持ちとは何か嬉しかったりします。


398 ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/06(土) 19:46:49 ID:qrqBY/qb
投下します
『姉妹間作戦』の続きになります
タイトルは『兄弟和姦計画―発動編 上』
半分くらいコメディです
399兄弟和姦計画―発動編 上 (1/4) ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/06(土) 19:47:53 ID:qrqBY/qb
妹はキモイし変態だが根は素直で優しい奴だ。
容姿だって身内びいきだが決して悪くはないし、それに家事だってそれなりにこなす
その気になればいい男の一人や二人ホイホイつれてこられるだろう。
ウホッ!やアッー!な意味ではないぞ。
ともかく、俺なんかに捕らわれず普通の男と付き合って普通に結婚して普通に幸せになって欲しいものだ…
そうすりゃ、俺も兄として肩の荷が降りるしな。
そんなことを学校から帰宅途中ボーっと考えていた。

ただいま。
…っと靴が一足多いな。
また友達と俺の部屋でゲームでもしているんだろうか。
変態の妹にしては非常に驚くべきことだが、友達がいる。
以前友達がいると言っていたが本当だったとは…
なんでもネットで知り合ったその友達が近所に住んでいることを最近知ったそうな。
よく家に誘っては遊んでいる。
兄としては、妹に友人がいることは非常に喜ばしいことだ。
妹は家にいると基本的に退廃的な行動しかしない。
俺を見てニヤついているか、俺に抱きついているか、俺の布団に包まって何かしているか、この三つくらいしかしない。
そんなダメ人間まっしぐらな生活を送っている中、友人の登場である。
本当にありがたい。ぜひ妹を健常者に戻してくれ。
さらに…大変個人的なことだが、その友人はべっぴんさんな上大層ご立派な胸をお持ちである。
妹が貧しいからこそ余計に眩しく見える。非常に神々しい。マーベラス。
そんな方が自分の部屋でゲームをしているのである。
ちょっと彼女が動くだけでおっぱいぷる〜んぷる〜ん!!である。
眼科が経営困難に陥って夜逃げする程眼の保養になるグゥレイトォ!な光景である。
心身ともに癒される。
まあそんな感じで兄の立場としても精神的な癒しを求める立場としても妹が友人を誘うのは歓喜すべきことである。
さて、じゃあ部屋に行きますか。

おう、ただいま帰ったぞ妹よ。やっぱり俺の部屋でスマブラか。
「あ、お帰りなさいお兄ちゃん」
「おかえりなさい、兄さん」
やはり、友人さんもいましたか。
しかし兄さんと呼ぶのは勘弁してください。あなたのほうが年上でしょう。
「そんなこといっても妹さんのお兄さんですから。あと年上とか言わないでください」
や、すいません。女性に年齢はNGでしたね。
「ところで兄さん。わたしのことは藤さんと呼びなさいといつも言ってますよね。なんでいつも呼んでくれないんですか」
そんなこといっても友人さんは友人さんですから。あなたが俺を兄さんと言うようなものですよ。
「まーまーそんなことよりもさぁ、お兄ちゃんも一緒にスマブラしようよ〜」
む、そうだな。せっかく友人さんもいることだしな。

スマブラ――知らない人のために一言で説明。大乱闘。

ふははは!油断したな!妹よ!
「げえっ!スネークの罠!!」
「隙ありです。兄さん」
ぬおぅ、死んだあぁ!背後から切りつけるとは貴様、卑怯なり!!士道不覚悟だぞ!!!
「勝てば官軍ですよ」
くぬぬ、もう一回!もう一回だ!!
「今思えば、それがお兄ちゃんが言った最後の言葉だった…」
死亡フラグを立てるな!
「ふふふ、何回やっても結果は変わりませんよ、兄さん」
友人さんまで挑発しおって…いいだろう!こっからお兄さんの本気を見せてあげようじゃないか!!ずっと俺のターンだ!!
「兄さん、こういう言葉がありますよ。負け犬ほどよく咆える」
言ってろ!!俺がゴリラを使うと世界が変わる!!
「じゃあ私はこの金髪超能力少年を…これでお兄ちゃんの巨体を超能力で弄り放題…クヒヒ」
お前が選ぶキャラはどれも卑猥にみえるな…なんか一瞬でクールダウンしたぞ…
「ではわたしはこの高速で動く全身タイツ男を…このキャラ抱きつく技がありますよね…クスクス」
なんか友人さんもキモくなったんですけど…
とりあえずやりますか…
400兄弟和姦計画―発動編 上 (2/4) ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/06(土) 19:48:23 ID:qrqBY/qb
あ〜疲れた。遊び疲れた。
「流石に私も疲れたよ…」
「ええ、わたしも…っと外がもう暗くなっちゃってますね…そろそろ帰らなくちゃ」
今は季節柄暗くなるのは遅いんだが…一体どれだけ遊んだんだ、俺ら。
とにかく、妹。
他所の娘さんを暗い中帰宅させるわけにはいかん。一緒に送っていくぞ。
「うん、そうだね。じゃあ行こっか藤さん」
「そんなに家は遠くないので構わないんですけど…ここで断わると兄さんが妹さんにいじめられそうですね。では、お願いしますね」
うむ、他人の親切は素直に受け取るものです。

友人さんを送っている道中、気になったことを尋ねてみた。
ネット上で妹とどんな会話をしているんですか。
「どんなって…言われてもねぇ」
「お兄ちゃん、女の子同士の会話を聞こうとするなんてNGだよ!」
はぁ、そういうモンですかね。ただ単にどういう風に仲良くなったか気になっただけなんだが。
「それより、今日が何の日かご存知ですか?」
ん?何かの記念日でもあるのか?
「まぁ…記念日になるって感じかな?」
「そうです。ちゃんと憶えていましたか」
…何の話だよ。

友人さんを送っていったが、そんなに家は遠くなかった。徒歩二十分弱で着いた。
ネットで知り合った友人宅がまさかここまで近いとは…
「だから言ったでしょう。家は遠くないって…ああ、そういえば兄さんはわたしの家に来たことがありませんでしたね」
今までは暗くなる前に帰っていたからな。
「それじゃあ、わたしは弟に晩御飯を作らないといけないので失礼しますね。妹さん、兄さん、今日はありがとうございました」
「藤さん!また遊ぼうね!!」
また妹と遊んでやってくれ。妹は喜ぶし、俺も嬉しい。
「ふふふ、本当に兄さんは妹さんにデレデレですね」
「…最後の一線は越えないんだけどね」
…何のことだ。
「いえいえ、こちらの話です。それじゃあまた今度遊びに行きますね」
「うん!それじゃ藤さんまたね〜!」
…まあいいか。
それじゃあ、友人さん。今日は俺も楽しかったよ。

帰宅途中、妹が背中に飛びついてきた。
お互い高校生だっていうのに公衆の面前の妹をおんぶって微笑ましい光景で済むのか?
「別にいーじゃん。周りに人いないし暗いし」
はぁ…ま、このくらいいいか。
妹の太ももを手で持ち、バランスを取る。
「ねえお兄ちゃん…」
どうした。
「お兄ちゃんは藤さんのこと好き?」
唐突だな…その好きってのはどういう意味だ?
ライクか?それともラブか?
「どっちでもいいよ」
お前ならこういうときはもちろんラブよ!と言うもんだと思ってたが。
…そうだな。友人さんのことは好きだな。友人として。
「ふーん…でも藤さん、美人だしおっぱい大きいよ。おっぱい揉みしだきてぇとか押し倒してぇとか突き合いてぇって思わないの」
過激だな、妹よ。
つーかこの場合のつきあいたいってどっちの意味だ。誤字の所為で特定しがたいぞ。まあお前の場合下の意味なんだろうが。
…確かに女性としては魅力的な肉体をお持ちだろうな。しかしだからといってラブ…愛に繋がるってわけじゃないだろう。
人間ってのは性欲だけじゃなくて理性だってあるだろう。
だからこそ人に魅かれるってのは肉体だけで決まるようなもんじゃないさ。
401兄弟和姦計画―発動編 上 (3/4) ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/06(土) 19:48:48 ID:qrqBY/qb
「じゃあさ…お兄ちゃんは私に魅かれないの?」

…俺は、お前をいい女だと思う。
キモイし変態だし胸は小さいが、根は素直だし優しいし気が利く。
なによりお前と話していると楽しい。
今すぐにも求婚したいくらい好きだな。
…だが、俺とお前は兄妹だ。
想いのままに行動したってお互いが傷つくだけだ。
「お兄ちゃん…なんで?なんで兄妹だとダメなの?」
…兄妹間での愛情なんて社会では受け入れられない。偏見、差別の対象だ。
子どもが生まれてもその子は高い確率で障害を持って生まれる。
また、その子は婚外子、もしくは養子としてしか認知できない。
そのせいで子どもは親の遺産を普通の人と比べ半分しか受け取れないなど経済的な不利益を受ける。
それに…実の親が兄妹だということは社会では迫害の対象になるだろう。
…今思いつく限りのことを言ったがそれだけでも十分辛いだろ。
「ねぇ…」
…何だ。
「ねぇお兄ちゃん。子どもが障害を持って生まれてくることって哀しいことかな…?」

「たとえ他の子とちょっと違ってても…それでも命を持って生まれてくる、それだけで幸せだと思うんだ…」
しかし…
「婚外子といっても、お兄ちゃんはお父さんとして子どもを抱くことが出来るよね。それなら子どもにとってはお父さんがいるってことじゃないかな?」
だからといって…
「それに、婚外子は遺産を半分しか継がせてあげられないとか、なんでそうなの?って聞きたくなるような決まりがあるけど…
それは遺産を民法に沿って分配するときだけの話だよ。
遺族同士で話し合って決めたり、遺言書に分配比率を書いたりすれば特に差がでたりはしないよ。
まあ、遺族の中でごねる人がいたら民法に沿った分配しかできないんだけど…」

「もし…もし、だよ。社会からの視線が気にならないような状況になったら…お兄ちゃんは私を女の子として見てくれる?」
妹…俺は…
「もしもの話だからさ…軽く答えてよ」
軽く答えられるような話じゃないと思うんだが…
そうだな、もしそんな状況になったら…
………
……
…見ちまうかも、な。
「そう…」
胸に回された腕の力が強まる。
少しずり下がってきた妹の身体のを持ち上げ、バランスを整える。
妹は何も言わない。
俺は妹をおんぶしたまま家路に着いた。
妹の鼓動を感じる…

俺は…本当に妹を女として見れるのか…?
…いや、分かってるんだ。俺は妹に対してどんな感情を抱いているか。
だからといって…どうしろってんだよ…!
感情に身を任せたって、社会から除け者にされてしまうというのに…
ほんと、なんで妹なんだろうなこいつ…
402兄弟和姦計画―発動編 上 (4/4) ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/06(土) 19:49:26 ID:qrqBY/qb
妹サイド―――

社会からの視線…
それさえ何とかすればお兄ちゃんは…
うん、それだけならあれでなんとかなるかな。
やっと…やっとお兄ちゃんとえっちが出来る目処がたったね…
あとすこし、だね。
もし成功すればお兄ちゃんとずっと一緒。
子どもも産める。
でも失敗しちゃったら…
……
…顔が、歪む。景色が、霞む。
私はしがみ付く腕の力を強め、お兄ちゃんに見られないよう顔を背中に押し付けた。
お兄ちゃんの鼓動を感じる…
どうか、この想いが届きますように。
403 ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/06(土) 19:50:06 ID:qrqBY/qb
以上投下終了
次回で完結します
大体出来ているので近いうちに投下できるかと思います

藤さんはあだ名であって本名ではありません
名前おっぱいのままだと流石に話がシュールすぎるので適当につけただけです

シスコンやブラコンって明確な基準あるんですかね?
自分も姉も重度のシスコン・ブラコンだということはなんとなく理解しているのですが…
404名無しさん@ピンキー:2009/06/06(土) 21:07:37 ID:XhTeMC9G
>>403
乙!
年頃になっても仲がいい兄妹(姉弟)がシスブラコンだと思う。
ソースは俺の妹。正直怖い・・・
405名無しさん@ピンキー:2009/06/06(土) 21:46:15 ID:HJDTms79
5日前、親の離婚で妹と離れる事が決まったんだが、
普段俺に冷たい妹が泣きながら、
「ヤダ!ヤダ!○○(俺の名前)と離れるぐらいなら死んでやる」
と言ったときにはビビッた。
俺も妹と離れるのは悲しかったが、今では早く離れたいと思ってる。
これはブラコンなのか?
406名無しさん@ピンキー:2009/06/06(土) 21:52:07 ID:X9W5FDAv
>>403
GJ!
>>404
>>405
…人の恋路は邪魔しないけど、危険を感じたなら逃げるか踏み込むかするべき。
負けたくないなら逃げて、勝ちたいなら踏み込むんだ!
と子供の頃の空手の先生が言ってた。一か月でやめたけど。
407名無しさん@ピンキー:2009/06/06(土) 22:05:23 ID:PQj4RMPo
てめーらの家庭事情なんて知ったことじゃねえってーの。
それとも単にそれを元に話書いてくれって催促しているのか?
408名無しさん@ピンキー:2009/06/06(土) 22:35:33 ID:RQGWs+9Q
あとで自伝方式のSSを投下してくれるさ。期待age
409名無しさん@ピンキー:2009/06/06(土) 22:52:00 ID:McO4ac8w
>>405
言える事はただ一つ


自 分 語 り イ ラ ネ
410名無しさん@ピンキー:2009/06/06(土) 23:00:54 ID:UDVBOOch
>>409
ンなカッカせんでもいいだろ
ネタに困ったときにこういうのがあれば使えるだろ?
411名無しさん@ピンキー:2009/06/06(土) 23:24:57 ID:YhK/hpkt
実生活の愚痴なんか聞きたくねぇんだよボケ
412名無しさん@ピンキー:2009/06/06(土) 23:37:52 ID:bEVUUBIU
最近色々なところで自分語り増えてるよね
前にもこういう事あったけれど何かきっかけがあるんだろうか
413名無しさん@ピンキー:2009/06/06(土) 23:53:14 ID:OtL2T9RR
>>403
すでに仕込みは終わっていたか 後半期待だぜ
>>412
別にそれだけで長々続くんなら板違いだが、
1レス刺身のつま程度の雑談で延々作品無視するよりはマシ
414名無しさん@ピンキー:2009/06/07(日) 00:00:10 ID:dVQ0hr+8
405
とりあえずVIPに行けば、かまってもらえると思うよ
415名無しさん@ピンキー:2009/06/07(日) 00:18:43 ID:1pfZbzN7
>>395
相変わらずネガティブにGJ!
しかし姉さん、今回はいつになく攻撃的かつ自虐的だな。
もはや完全に弟を掌握しているという自負があるのか、それとも……

>>402
ついに舞台は整ったなGJ!
あれぇ? あれだけキモかった妹が、なんかやたら切なげに見えた?
まさか、いままでのキモさは、兄に拒絶される恐怖の裏返しだったのか?
とりあえず兄さん、妥協したとはいえ大事な妹に、アナルやらスマタやらやっといて、そのきめ細かな正論はないだろう、と。

シスブラの定義? そんなもん本当にあるのか?
兄と妹、姉と弟、互いの絆が、何人たりとも汚せないほどに深ければ、それだけで彼ら彼女らはシスブラなのだ!
まあ、セクハラ系の接触に辟易せず、心底信頼しあって談笑できるんなら、シスブラってことでいいんじゃね?


あと感想じゃないけど>>405
いやいや、そこは妹さんを大事にしてやれと。
妹さんの年齢は知らんが、年頃の少女にとって両親の離婚って、結構なストレスだろうし。
まあせめて最後の夜くらいは、兄として優しい態度で言葉をかけてやりなよ。
別にすべての妹たちが、このスレみたくキモウトってわけじゃないんだし。
416名無しさん@ピンキー:2009/06/07(日) 00:29:57 ID:HpPN0W5m
>>403
GJ!
友人さんって響きいいね!関係ないけどっ!
さて、弟のご飯には何が入っているのでしょうか・・・毛?
>>395
改行指摘した者だけど、そんな堅っ苦しく謝らないで!
気にしないでね。
にしても、姉さんマジ怖いわ。
友達もなんかやりそうだなぁ
417名無しさん@ピンキー:2009/06/07(日) 02:27:58 ID:a0UmnV0d
>>412
「2ちゃんねらー」の割合が減ってきたせいだろうな
418名無しさん@ピンキー:2009/06/07(日) 03:44:58 ID:r1dGqqhS
おい止めろぉ!!
高尚ブロガー様だのニコっちゅだのはもう聞き飽きた
419名無しさん@ピンキー:2009/06/07(日) 07:33:35 ID:abmFCXxK
◆Hx2CWeG5HI様が自分語りしちゃってるから勘違いする馬鹿がでてきたんだろ…
420名無しさん@ピンキー:2009/06/07(日) 08:32:32 ID:aCRwxC/G
そんなに過剰反応することか?
421名無しさん@ピンキー:2009/06/07(日) 09:26:02 ID:BKzxv9Wh
実生活の話に乗っかりすぎるのも叩きすぎるのも考え物
422 ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/07(日) 09:49:49 ID:C6VWC7hc
ええと…投下してもいいかな?
スレ荒らすつもりはなかったんけど結果的に荒れさせちゃったね…
みんなごめん
423名無しさん@ピンキー:2009/06/07(日) 10:06:32 ID:HzCLLZLP
>>422
困った時はSSと投下終了とだけを書いておけばいい許可を求める必要はない胸を張れ
424 ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/07(日) 10:12:55 ID:C6VWC7hc
>>423
ありがとう。 投下するよ

投下します
『姉妹間戦争』の完結編です
タイトルは『兄弟和姦計画―発動編 下』
425兄弟和姦計画―発動編 下 (1/5) ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/07(日) 10:13:43 ID:C6VWC7hc
弟サイド―――

あ、おかえりお姉ちゃん。
最近よく遊びにいってるね。
「ただいま、弟君。ちょっと色々あってね…今ご飯作るから待っててくれる?」
晩御飯僕が作っておいたよ。一緒に食べようよ。
「え…そうなの!?ごめんねわざわざさせちゃって…」
別にいいよ。お姉ちゃんいつもやってるしたまには僕もしないとね。
「ううぅぅぅ…ありがどうおどうどぐんぅ〜おねえじゃんもううれじくでないじゃいぞう…」
何言ってるのかよく分からないよ。とりあえず、手を洗って待っててよ。
「私も手伝おうか?」
いや、大丈夫。ひとりでできるよ。
「そう…じゃあお姉ちゃん待ってるね。なにか困ったことがあったら何でも言うのよ」
もう、お姉ちゃん心配しすぎだよ。
ほら早く洗面所に行った行った!
…ふぅ、行ったか。
いつもお姉ちゃんが料理を作っているから、たまには僕が作ったのも食べさせたい。
こういうのってお姉ちゃんに手伝ってもらうんじゃなくて自分の力だけで作ったものを食べてもらいたいからね。
さてと、最後の仕上げをしますか。
僕はキッチンへと向かった。

姉サイド―――

最近私は外に行く機会が多いけど、その度に弟君が晩御飯を作っている。
弟君に家事をさせるなんて少し気まずいけどそれでも弟君の手料理が食べられるなんて嬉しいな。
それに以前と比べて弟君が私にべったりになってきた。
家にいるときだっていつも一緒の部屋に居るし、夜寝るときも弟君のほうから積極的におっぱいを吸いにくる。
よく弟君が上になって夢中で胸にむしゃぶりついてくる…ホント、可愛いわぁ…
今日は計画実行日だけど…これなら大丈夫かな?
私は両頬をはたき気合を入れた。
パンッ!と軽快な音が響いた。
426兄弟和姦計画―発動編 下 (2/5) ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/07(日) 10:14:15 ID:C6VWC7hc
弟サイド―――

あ、お姉ちゃん。
今日はね、肉じゃがと秋刀魚の塩焼き、それにお味噌汁はお豆腐とわかめだよ!
「まあ…弟君随分料理が上手なのね。正直ここまで出来るとは思わなかったわ」
えへへ…お姉ちゃんを喜ばそうと常日頃からこっそり練習してたんだ。
じゃあ、食べようか。
「ええ、そうね…いただきます」
いただきます。
僕たちは向かい合って食事を始めた。


「弟君、大切な話があります」
ん?秋刀魚の骨を取り除いているとお姉ちゃんが話しかけてきた。凄く真剣な表情だ。
箸をおいて、先を促す。
「弟君。いや、光太郎君。私はあなたのことが好きです。弟としてではなく男として」
え?それって…
「愛しています。あなたと生涯を共にしたい。あなたの子どもを生みたい」
え?え?ええええええ!?
いや、その、僕たち姉弟だよ!?そんなことできるわけ無いよ!!
「もし姉弟だろうと関係なく幸せになれる方法があったとしたら、どうします?」
へ?いやそんなものあるわけが…
「あります。私ならできます。光太郎君答えて欲しい。
もし姉弟を気にしないで済む方法があったとしたら、あなたは私を愛してくれますか?」
……

僕、お姉ちゃんのこと大好きだよ。
…実はお姉ちゃんを想像して自分を慰めたこともあるよ。
その、女性としても大好き、です。
でもだからといって、その気持ちが報われることなんて…
「大丈夫。姉弟の関係なんて気にしないでも済む方法があるの。お姉ちゃんを信じて」
お姉ちゃん…
その、もしお姉ちゃんの言うことが本当だったら僕お姉ちゃんと結婚できるのかな。子どもを作ることはできるのかな。
「残念だけど結婚は出来ないわ…でもあなたの子どもを生むことは出来るわ」
結婚はできないんだ…
でも、本当…なの?
お姉ちゃん、僕の子ども生んでくれるの?
もし本当だったら…僕、凄く嬉しいよ!
「それはつまりお姉ちゃんとずっと一緒に居てくれるっていうことかしら?」
うん!僕お姉ちゃんと一緒に居たい!
お姉ちゃんと姉弟の関係じゃなくて男女の関係になりたいよ!
「…そう…嬉しいわ、本当に…ありがとう光太郎君…ほんとうに、ありがとう」
そんな…お礼を言いたいのは僕のほうだよ。
…ところでその方法って?
「それはね…」
427兄弟和姦計画―発動編 下 (3/5) ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/07(日) 10:14:52 ID:C6VWC7hc
兄サイド―――

家に着いたが、どうにも気分が落ち込む。やる気が出ない。
ほら、妹。家に着いたぞ。
「うん…晩御飯の準備しなきゃ…」
いや、もう遅いから店屋物でも頼もうぜ。それにお前、なんか様子がおかしいぞ。とてもじゃないが料理を任せられんぞ。
「…ごめんね」
気にすんな…しかし普段馬鹿みたいに明るい奴がこうだとどうにも調子が狂うな。

注文を終え、受話器を置く。
妹の奴、一体どうしたというんだ。
どうも…友人さん家から帰ってる時から妙だな。
…あの質問のせい、だよな。
どうすりゃいいんだよ…
かといってこのまま放置ってわけにもいかないだろうしな…

注文したうどんが届く。
リビングに持って行き、ソファに妹と肩を並べて座る。
さて、食うか。
「うん…いただきます」
いただきます。

数分経ったが隣の妹は一口もうどんに口をつけない。
仕方ない、もう本人に直接聞いたほうが早いか。
…妹。さっきから様子がおかしいが、一体どうしたんだ。
「うん…あのね、お兄ちゃん」
なんだ。なんでも言え。
「あのね、帰ってる時に言ったでしょ。もし社会からの視線が気にならなければ私を女の子として見てくれるって…」
…ああ、言ったな。
「その…あるんだ」
何がだ。
「社会の視線を誤魔化す方法」
は?
「だから、社会からの視線が気にならなくなる…というかえっちして妊娠しても変な目で見られない方法」
なんだよ、それ。そんなのあるのかよ。
「うん…だから、さ…見てくれないかな…私を女の子として…」
妹…
…というかその方法って何だよ。
428兄弟和姦計画―発動編 下 (4/5) ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/07(日) 10:15:32 ID:C6VWC7hc
「それはね…藤さんたちと同居するの」
は?なんじゃそら?
「そうすればね…お兄ちゃんと子どもを作ってもそれは弟さんとの子どもってことで戸籍登録することができるから…
それにね、あっちもあっちで子ども作ってもそれはお兄ちゃんと藤さんの子どもだって誤魔化せて幸せなんだよ」
あっちもあっちでって…まさかあっちも姉弟間で!?
というか、無理だろ…そんなことで、全てが上手くいくはずが…
「子どもだって戸籍上のお父さんと本当のお父さん、二人と一緒に暮らせるんだから不幸になったりしないと思うの…
…本当はお兄ちゃんは藤さんと、私は藤さんの弟と結婚すれば完璧なんだ。子どもを婚内子に出来るし、四人一緒に暮らしていても全くおかしくないし。
でもね…どうしても…どうしてもお兄ちゃんがたとえ上辺だけだとしても他の女と結婚するのが許せなくて…私がお兄ちゃん以外の人と結婚するのが耐えられなくて…」

「ねえ…だめ、なの?お兄ちゃん…これだけやってもまだ怖いの?社会から外れてしまうのが…」
俺は…
「この案もダメだったら…私…そ、そうだ!十年ほど待ってくれれば私国会議員になれるよ!そうすればこの国の法律や社会観念を…
…ごめん…絶対に変えられるって約束できないよ…」
妹…
「はは…ねえ、だめなの?そんなに私のこと妹としてしか見れないの!?私のこと…本当に好きなの!?
お願い、お兄ちゃん!私を女の子として見て!愛してるって言って!!」
…はは、は…そうか…
お前、そこまで思いつめていたんだ…
「今更気付いたの?お兄ちゃんいくらなんでも酷すぎだよ…」
…そうだな。
俺たちが中学生の時、身体を重ねたことがあったが…
これは妹が望んでいるから仕方なくやっているんだ、この関係は間違っているんだと必死に自分に言い聞かせてたんだ…
本当は…自分が一番望んでいたと言うのに。
あのままでは感情のまま最後まで進んでしまいそうだった。
だからお前にこんな関係は間違ってると一方的に言い関係を終わらせた。
全部…結局は俺の都合だけで行動していただけだというのに…
それでもお前はお兄ちゃんがそれを望むなら、と…ただそれだけで納得してくれた。
だからこそ、俺はお前の気持ちに気付きたくなかったんだ。
お前は本気じゃない、兄への好意を男に対する愛情だと誤解しているだけだって信じたかったんだ。
もしお前が本気だって気付いてしまったら…もう…自分の気持ちを抑えきれそうにないから…
「お兄ちゃん…」
怖かったんだ。
お前がこの気持ちを受け入れてくれたとしても…お前を、お前との子どもを社会は受け入れてくれないことが。
そのせいでお前が悲しむことが。
俺は…血が繋がっているだけで全てを諦めていたんだ…
だが、お前は諦めなかった。
俺と結ばれるためだけにここまで頑張り続けた。
…いい加減、お兄ちゃんも自分に素直になるさ。
もうお前の気持ちから逃げ続けるのはお終いだ。
…妹。いや、桃子。
愛している。女として。
一生傍にいて欲しい。
429兄弟和姦計画―発動編 下 (5/5) ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/07(日) 10:16:30 ID:C6VWC7hc
「お、お兄ちゃん…おに゙いぢゃぁんぅ…う、ううぅ、うわああああああああぁあぁああぁああぁぁぁ!!」
あー…今まで素直じゃなかった俺が悪かった。
すまん、このとおりだ。
だから泣くな。嬉しいんだろ。泣くこた無いだろうが。
ほれ、お兄ちゃんがはぐはぐしてやるぞ。
「だっで、だっでえええぇぇ!!!うれじぐで、うれじぐでえぇ!!も゙う、がまんでぎないよ゙お゙おおぉぉお!!!」
そういや、小さい頃はお前泣き虫だったな。
いつからだったっけ…
キモイこと言うようになってから泣かなくなったな。
キモイのって泣き虫なのを隠す演技だったんかね。
「い゙や…あれは素…」
…そうか。
やっぱりお前はお前だな。
ま、そんなお前を好きになった俺も俺だが。
とにかく、これから先長いんだ。
辛いことあるだろう。喧嘩する事だってあるだろう。
だけど…まぁぼちぼちやっていこうぜ。
今までだってずっと一緒に居たんだ。
これから先だってずっと一緒だろうさ。
430 ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/07(日) 10:18:50 ID:C6VWC7hc
以上完結
後日談をいくつか書く予定ですが、本編はこれでおしまいです

皆さんの感想の言葉が非常に励みになりました
あらためて深く深く皆さんにお礼申し上げます
また、自分の身の上話をした結果スレを荒らしてしまい本当に申し訳ありません
以後、自重します
431名無しさん@ピンキー:2009/06/07(日) 10:30:09 ID:Loph6Q+s
432名無しさん@ピンキー:2009/06/07(日) 10:40:05 ID:4QOhI2RR
偽装結婚キタ━━━( ´∀`)・ω・) ゚Д゚)゚∀゚)・∀・) ̄ー ̄)´_ゝ`)−_)゚∋゚)´Д`)゚ー゚)━━━!!!!
てか、兄妹の方はすでに貫通してたのね こうなったら子だくさん夫婦(?)円満を期待するしかないじゃないか…!
GJでした
433名無しさん@ピンキー:2009/06/07(日) 11:59:16 ID:1pfZbzN7
>>430
本編完結お疲れさま&GJ!
やっぱり姉弟サイドはあっさり陥落してるし。姉の洗脳マジぱねぇっス!
そして兄妹サイド、まさかの過去ありだったか……
兄のガードがえらく緩かったのは、この伏線だったワケなのね。

そのあたりの過去話も含めて、外伝話をたのしみにしています!

あ〜あと、リアル話の件はそこまで気にしなくていいさ。
言い方わるいけれど、そっちはそっちで裏ネタとして、楽しませてもらったし。
リア話が嫌いって意見が表層化してきたから、今後は自重すればいいだけの話さね。
とりあえず、お姉さんといつまでも、仲良くしてあげてください。
434名無しさん@ピンキー:2009/06/07(日) 12:51:02 ID:L9PxRW1y
兄貴の方の名前は「信彦」かな?
435名無しさん@ピンキー:2009/06/07(日) 12:51:49 ID:5KkB7CN1
>340
436名無しさん@ピンキー:2009/06/07(日) 16:03:45 ID:ddrS0N6Y
GJ
すっかりハマったわ。しかしこういう方法があったとは、気がつかなかったわ。
作者さん乙でした。
437名無しさん@ピンキー:2009/06/07(日) 20:20:33 ID:ROipOyGM
このためにキモ姉妹は交流してたのかw
GJでした!
438名無しさん@ピンキー:2009/06/07(日) 23:19:52 ID:HpPN0W5m
謎はすべてとけたーー!!
下手な小説家が書いた物より
すごく面白かった。
GJ!
439キモ姉妹の胸騒動:2009/06/08(月) 03:53:31 ID:dW03y+Ci
ここに投下するのはなんか場違いな気も駿河、折角なので投下してみる
前スレで書いたネタを改変してみた



灯火「あ゛〜…おっぱい揉みてぇ…」

バァン! <扉を蹴り開ける音

桜花「あっくん!話は聞かせてもらったわ!さぁ!お姉ちゃんのDカップのおっぱいをモミモミしなさい!」
紅葉「ちょっと待て桜花!灯火に胸を揉んでもらうのはあたしだ!今はBしかないけど目指せEカップ!」
吹雪「お黙りなさいあなた達。さぁ灯火ちゃん、あなたの兄弟の中でもっとも大きい、私のFカップの胸を揉ませてあげますよ?」
灯火「姉さん達…いや、俺が揉みたいのは姉さんのおっぱいじゃなくてだな…」

パタン <本を閉じる音

真捺「ほぉぅ…兄よ。ということは、貴様の双子の妹である、この私のCカップの胸を揉みたいというのか?
   この変態め!!だ、だが、今夜添い寝してくれるというなら、揉ませてやらないことも無いぞ、うん。
   か、勘違いするな!『お兄ちゃんとスキンシップできてうれしいな〜』とか考えてないんだからな!!」
霧葉「お姉ちゃん達ずる〜い!ねぇお兄ちゃん、どうせ揉むなら霧葉のおっぱいがいいよね?
   霧葉なら揉むだけじゃなくて、舐めたり、吸ったり、挟んだりしてもいいよ?」
灯火「紅葉姉と同じくらいの胸しかないのに、挟むのは無理だr「誰が貧乳だ!!」言ってねぇよ!」

くいくい <袖を引っ張っている

灯火「ん?どうした音々」
音々「あの…お兄様…お姉様達の後でよいので、その…で、できれば、私のむ、むむむ、胸も…」
灯火「…お前、確かAカップも無かったよな?」
音々「ぁぅ…未成熟で申し訳ありません…」


440キモ姉妹の胸騒動:2009/06/08(月) 03:54:22 ID:dW03y+Ci
出がけ早々騒がしくてすまない。
俺の名は灯火。『とうか』じゃなくて『あかり』とよむ。
そこ!一昔前のギャルゲのヒロインみたいな名前だとか言わない!
ゴホン
さて、前述の通り、俺には姉と妹が居る。姉3人、妹3人の7人兄弟だ。
7人も兄弟がいるのになぜ男が俺一人なんだろう?まぁどこぞのエロゲには、10人の姉がいたり、12人の妹がいたりするが、それにしたって多すぎである。
親父、お袋、頑張り過ぎだ。


「さて、冗談はこれくらいにして。灯火ちゃん、お風呂が沸いたわよ?先に入っちゃいなさいな」

おっとりとした調子でそんな台詞を口にするのは、我が兄弟の長姉、吹雪(ふぶき)姉。
その名の通り、雪のように白い肌に、腰まで届く艶のある黒髪。
切れ長の目、ピンク色の唇。白を基調とした色の和服を着ていることが多く、その姿は、額に入れて飾っておきたくなるくらいの、絵に描いたような超・美人だ。
もし彼女が姉じゃなかったら、ぜひとも嫁にもらいたいものである(俺が婿でも可)。
だが俺は知っている。吹雪姉は、その名の通りの女であることを。
学生時代、数多の男から交際を申し込まれていたが、吹雪姉はその全てを蹴り倒してきた。
ついたあだ名が「エターナルフォースブリザード」。オイオイ、どこの厨二病患者だよ。とツッコんだことがある。
まぁ俺にとっては、ちょっとズレている天然のお姉さんだ。

「ふ〜ん。じゃあ灯火、一緒に入ろうか。また背中流してやるからさ」

サバサバした言葉遣いの彼女は、我が兄弟の次女、紅葉(くれは)姉。
日に焼けた健康的な肌に、少し赤みがかった短髪。
勝気な視線。引き締まった脚線美。そして平らな胸の持t「誰がナイチチだ!!」紅葉姉、地の文に割り込まないでください。
この通り、紅葉姉は自分の胸を気にしている。一つ下の妹に負けているのが相当堪えているようだ。
とはいえBはあるんだから、そんなに気にする必要も無いと思うんだがな…
男勝りな性格は相変わらずで、子供の頃はどうしてち○○んが無いのか不思議に思ったくらいd「あたしは女だぁっ!!」だから地の分に割り込まないでよ紅葉姉…
441キモ姉妹の胸騒動:2009/06/08(月) 03:54:42 ID:dW03y+Ci
「ふ〜んだ!そんなぺったんこな胸で、おっぱい星人のあっくんが満足するわけ無いでしょ!」

やたら甘えた声で、人聞きの悪い言葉を口にするのは、三女の桜花(おうか)姉。
タレ目でちょっとクセのある髪。小さな鼻と口は、いかにも「可愛らしい」という言葉が似合う。
しかし、性格に少し…いや結構…いやかなり問題がある。
一言で言うなら『ダダ甘お姉ちゃん』。彼女の奇行は以下の通り。
朝、おはようのキスで起こそうとする(真捺に阻止されるが)。
朝食を口移しで食べさせようとする(霧葉と張り合っている内に自分で食べきってしまうが)。
腕を組んで登校しようとする(そもそも方向が正反対のため、家から100メートル先の交差点で別れるが)。
帰宅と同時に飛びつく(いつも避けているので、大抵は大地(ジ・アース)とハグすることになるが)
宿題を手伝おうとする(実はただ抱きついているだけなので、開始5分で追い出されるが)
夕食を口移しで食べさせようとする(また霧葉と張り合い、吹雪姉や真捺に説教されるが)。
入浴中に乱入しようとする(他の姉妹に阻止されるが)。
布団に潜り込んでこようとする(同室の真捺に追い出されるが)
とまあ、こんな具合である。
ハッキリ言ってストーカーレベルだ。姉じゃなかったら問答無用で110番である。

「はぁ…兄よ。姉達が騒いでいる隙に風呂に入ってしまえ。何だったら私が一緒に入ってやるぞ。か、勘違い
るな!貴様の背中を流すつもりなど無いんだからな!」

このクールツンデレを気取っている生意気少女は、俺の双子の妹、真捺(まなつ)だ。
クール、ツンデレ、メガネ(伊達)、ポニーテール、美乳(本人談)、妹と、萌え要素満載なのだが、俺はほんの少しの食手も動かない。なぜなら、彼女が実妹(しかも双子)だからだー!(某傭兵風味)
俺はツンデレは嫌いだし、メガネ属性はないし、胸の大きさにはこだわらないし、ストレートが好きだし、ナルシストの気もない。
友人はよく、「ぽ、ポニーテール萌え…」などと言っているが。ハッキリ言おう。俺は瞳フェチである!
え?妹属性?え〜と…まぁ兄として可愛がる程度なら…

「まぁまぁお姉ちゃん達。ここは間を取って、霧葉が一緒に入るって事で♪」

空気を読まずにとんでもないことを口にするのは、我が兄弟の5女、霧葉(きりは)。
ツインテールに赤いリボン。ふわふわした雰囲気で、それ系が好きな人にはクリティカルヒットらしい。
胸は小さいが、中学生であることを考えれば、年相応か。
昔からお兄ちゃん子で、よく真捺と一緒に、俺の後をくっついて来ていた。
小さい頃は、それはもう可愛いくて色々構ってやったのだが、どこをどう間違えたのか、最近言動に変態味が帯びてきた。
詳しくは語らない(ってか語りたくない)が、桜花姉の縮小版だと考えてもらえばいい。
この間、二人揃ってメイド服を着てきた時には、どうしてくれようかと真剣に悩んだほどだ。
一人称が自分の名前なのは直っていないようだ。どうやら少し甘やかし過ぎたらしい。
442キモ姉妹の胸騒動:2009/06/08(月) 03:55:28 ID:dW03y+Ci
「あの…お兄様?お風呂上りでよいので、また私の髪を梳いて下さいますか?」

控えめな声で控えめなおねだりをするのは、末妹の音々(ねおん)
我が家の、そして俺にとってのオアシスだ。
時々上記のような、突拍子も無い行動をとることもあるが、大抵一言突込みを入れるだけで、顔を真っ赤にして引き下がる。
まだ性というものに疎いのか、娘が父親にじゃれ付くような感覚だ。
だが、中学生になったにも関わらず、未だに俺と一緒に寝ようとするのは、兄ちゃんどうかと思うぞ?
以前そう指摘した時は、「だって…寂しいんですもの…」と真っ赤な顔で、上目遣いで返された。
ああもう!可愛いなコンチクショウ!霧葉のことがあるから厳しく躾けようと思っていたのに、これでは元の木阿弥じゃないか!
音々。お前はお姉ちゃん達のような変な性格になるんじゃないぞ?



「んじゃあ、お言葉に甘えて先に入らせてもらうわ。紅葉姉、霧葉、入ってくんじゃねぇぞ」
「「ええ〜?」」
この世全ての絶望を背負ったような二人のブーイングを無視して、俺は風呂場へと向かった。
こんな個性的な姉、妹を持つ俺であるが、これでも人並みの性欲くらいはある。
俺は湯船につかりながら、ふと呟いた。
「あ゛〜…おっぱい揉みてぇ」
勿論身内以外のな。
443名無しさん@ピンキー:2009/06/08(月) 04:12:56 ID:yVF6dh41
一番槍GJ
444442:2009/06/08(月) 04:56:42 ID:dW03y+Ci
すみません。一番最後、『紅葉姉』ではなく『桜花姉』です
445名無しさん@ピンキー:2009/06/08(月) 17:37:10 ID:mPr5T4id
>>444
おお複数姉妹かGJ!
446名無しさん@ピンキー:2009/06/08(月) 20:36:42 ID:LaQCF6l6
>>442
グッジョブ!
続き待ってる信じてる!
447名無しさん@ピンキー:2009/06/08(月) 22:53:09 ID:2mYscLsm
>>444
ぐっじょぶ!
続きよみたかったりする
448名無しさん@ピンキー:2009/06/08(月) 23:02:46 ID:2mYscLsm
今日やってたテレビで、歌手の松原のぶえ(だっけ?)が
腎臓移植の手術をするまでのドキュメンタリーで、
その移植した腎臓の元の持ち主が松原のぶえの弟だったんだ。
姉は麻酔から目がさめるなり、弟のことを心配していた。

二人の間に愛を感じた。
449名無しさん@ピンキー:2009/06/08(月) 23:04:33 ID:yF4p4Es0
いい話だなぁ
450名無しさん@ピンキー:2009/06/08(月) 23:10:12 ID:z3Vx1SuI
良い話だが惨事は吐き気が…
451名無しさん@ピンキー:2009/06/09(火) 00:09:17 ID:84XFkoIV
単なる姉弟話ならかなりのスレ違いだ
452名無しさん@ピンキー:2009/06/09(火) 00:13:48 ID:jrQXuM/e
それをこのスレらしくアレンジするのが君たちの仕事だろう!
453名無しさん@ピンキー:2009/06/09(火) 00:46:57 ID:8pyZMf/g
腎臓移植しただけなのに

『弟くんの細胞が私のナカに入ってる……!クヒヒ!!』→想像妊娠
454名無しさん@ピンキー:2009/06/09(火) 01:38:58 ID:RDQyFYVz
このスレ的には、姉貴狂気乱舞って所か?
455名無しさん@ピンキー:2009/06/09(火) 02:03:32 ID:RSn2pyql
兄弟の臓器や血液を狙ってわざわざ病気になるのがキモ姉妹

「お姉ちゃんの中で弟君の腎臓が動いてるよお・・・。不摂生した甲斐があったよう・・・」
「お兄ちゃんの血が私の体の中廻ってる。ふふ、血を抜いておいて良かった」

つーか血液ネタは前にもあったな、出し入れ逆だけど
456名無しさん@ピンキー:2009/06/09(火) 02:50:28 ID:EKdY/yJ4
弟が事故って姉が輸血
(弟君が私に染まっていく…ハアハア…)

妹が当たり屋して兄が輸血
(ああ…身体の中が兄さんでいっぱいだよぉ…)

いくらでもいけるな
457 ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/09(火) 06:18:36 ID:h1XUcDdB
今までの記事を見直していたら
『姉妹間作戦』だったり『姉妹間戦争』だったりごちゃごちゃになっていました
改めて宣言します
この作品は『姉妹間作戦』です
正しいのは作戦です
戦争ではありません
何度も間違えてしまい申し訳ありません

『姉妹間作戦』の番外編を投下します
タイトルは『番外編―兄と姉』
458番外編―兄と姉 (1/4) ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/09(火) 06:19:11 ID:h1XUcDdB
学校帰り。
友人さんのところに一度挨拶に行かねばなと思い立つ。
あの人のおかげで桃子と今の関係になれたようなものだしな。

「あ、あなたがにいさんですか。はじめまして。光太郎といいます」
や、これはどうもご丁寧に。
俺は…
「あ、兄さんいらっしゃい」
む、友人さんか…ああ、もうこう呼ぶのはやめましょうか。そう呼ぶような仲ではありませんからね。
こんにちは藤さん。ちょっと桃子とのことで話に来ました。
「あらそうなの。じゃあ光太郎君、ちょっと席を外してもらえるかな?ちょっと二人だけで話がしたいの」
「わかったよお姉ちゃん。ゆっくり話しててよ。晩御飯は僕が作るからさ」
「あら、いいの?ふふ、光太郎君料理上手だからすごく楽しみだわ」
「もう…褒めても何もでないよ?」
「別に褒めてなんかないよ〜お姉ちゃんはただホントのことを言っているだけよ」
「お姉ちゃんったら…」
…あのーいい雰囲気を出している中申し訳ないが、俺忘れてないか?
「ああ、すみませんねにいさん」
「光太郎君が謝ることないわ!家でいい雰囲気になって何が悪いのよ!悪いのはアポも取らずに来たこの男よ!!」
おい…
「もう、お姉ちゃん…にいさんこまってるよ。ほら、客間に案内してあげて」
「うぅ…光太郎君が言うなら…」
なんか俺、悪役になってないか…?

「おら、粗茶だぞ愚民。有り難く思え」
…随分な対応だな。というかそんな口調でしたっけ。
「もう兄さんに言葉遣いを取り繕う必要もないので素で話しているだけですよ」
それが素ですか、そうですか。なかなかワイルドですね。
しかしまさかあなたたちも愛し合っていたとは想像もしていませんでしたよ。
「そりゃそうでしょうね。あのときの兄さんは自称一般人でしたし、そんな方に弟ラブって気付かれたら面倒ですから」
ああ、そういうことですか。たしかに自称一般人に弟ラブはちょっとまずいですからね。
それはさておき。
今日は桃子とのことで挨拶に来ました。
「ちゃんと受け入れたんですよね?おめでとうございます」
ありがとうございます。
それで藤さんのほうは弟君とどうなんですか。
「ええ…打ち明けたあの日に、しましたよ」
…早いんですね。
「何を言っているんですか。兄さんなんて中学時代にはもうちんことまんこのドッキングしていたんでしょう?」
は?してるわけないですよ。
というか唐突にお下劣な言葉が飛び出しますね。ほんと、うちの妹にそっくりですよ。
「嘘つかなくてもいいんですよ。愛の告白の時に言ってじゃないですか。
中学生の時に身体を重ねたって。一方的に関係を終わらせたって。
お姉ちゃんの情報網を甘く見ないでください。スレ住人も皆知ってるんですからね」
なんでそれを知っているんですか。あなたの情報網について小一時間問い詰めたいですよ。つーかスレ住人って何ですか。
…それはともかく、身体を重ねたっていったって別にセックスしてたってことじゃないですよ。
当時…親が何度も喧嘩を繰り返してそのせいで離婚したんですよ。
なんでもお袋が言うに全部私のせいだとかなんとか。
まあそれはともかく俺たちはお袋の方に引き取られたんですが、お袋ほとんど家に帰れないくらい働きづめになってしまって…
その時から段々あいつの甘え方が過激になってきたんです。常に抱きついていたり一緒にお風呂に入ったり一緒に寝たり…
それに寝るときはあいつの希望でお互い全裸で抱き合ってなんですよ。そうじゃないと寝られないとか言って。
最初は親父と離れてお袋も働きに出て一人で寂しいんだろうな、と思って受け入れていたんです。
しかしおっぱい揉んでとか全身を愛情込めて愛撫してとかディープキスしてとか私のまんまんすごくうずうずするの…ここおしっこす
るところだけどお兄ちゃんキスしてほしいの…とかまあ性的なこと要求をされ続けましてね…
まあ当時から桃子のことは愛していたしセックスをするってことじゃなかったのでなんだかんだで自分も喜んでしていたんですけど。
でも段々自分の欲望が暴走してしまいそうになってきて…このままじゃ本当に一線を越えそうな気がしてきまして。
そんな感じで危機感を感じたので桃子にもういい加減一人で寝られるようになれって言ったんですよ。
そうしたらまあ…じゃあ最後は恋人みたいなキスをしてって言われて…それで終わったんですけど。。
一応その後はただの仲のいい兄妹に戻ったんですけど…あいつ高校に入ったらまた強烈なアプローチを始めましてね…
それでアナルセックスやら素股やらをしちゃって…まあそんなこんなで今に至る、と。
459番外編―兄と姉 (2/4) ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/09(火) 06:19:34 ID:h1XUcDdB
「なんだ、つまらん…紛らわしいこと言うんじゃねーよボケが…
作者が初期作品の設定適当にしちゃったからその後始末に追われてる姿がありありと浮かぶわ。
つーかどっちにしてもあんたガード緩くね?この倫理観ゼロノスが!」
人の私生活に面白さを求めないでください。
番外編とはいえ作者とかメタなこと言わないでください。本編にもメタネタありましたが。
つーかあなた倫理観について文句言えるような立場なんですか。
……
…ガード緩いっていうか、そもそも俺は桃子を女として愛していたんですよ。
ただ、社会というものがありますから踏み出せなかっただけで。
「はいはい、ヘタレ乙。で、社会が気にならなくなった途端妹大好きーちゅっちゅしようぜー!ってか?このヤリチンが!尻軽男!」
…さっきからやたら発言が厳しいんですけど、なんか恨みでもあるんですか。あと俺の尻は軽くないですよ。処女です。
「…で、もうしたの合体?」
してませんよ。
「はぁ?なんで!?もう二人とも同意しているんだからさっさとやっちゃえばいいでしょ!この不能!童貞!!魔法使い予備軍!!」
人権を侵害するようなレベルの暴言を連呼しないでください。
そもそも桃子はまだ高校生ですよ。
今セックスしたら近親相姦以前に少女淫行でお縄になりますよ。
「中学時代に性的な悪戯に及んだくせに何寝ぼけたこと言っているのよこのアンポンタン!!馬鹿!アホ!間抜け!ドジ!トンマ!!
愚図!愚か!池沼!ファック!黄色猿!ホグワーツ入学希望者!真性包茎!租チン!ポークビッツ!モンキーバナナ!くたばれ!!」
だから暴言自重してください。特に後半、いい加減切れるぞコラ。
…俺は桃子から目を背けて続けていました。
だけどこれからは桃子と真剣に向き合っていきます。桃子のことを第一に考えていきたいんです。
それで桃子と話し合って、セックスをするのならちゃんと子どもを養えるようになってからって決めたんです。
子どもを養なうっていうことは大きな責任を伴いますから、ちゃんと社会人になって働くようになってからしようと思っています。
だから、まだセックスしていません。
「あっそう」
あっそうって軽いですね…
「妹さんと話し合って決めたんですよね?なら特にコメントすることはありませんよ」
そうですか。というかあなたの素の口調って丁寧だったり乱暴だったり忙しいですね。
「これから家族みたいな付き合いになるんですから、兄さんも素の口調にしてはどうですか?」
これは俺の素の口調ですよ。
「そうですか。なんだかラノベの主人公みたいな口調ですね。あなたの口調も丁寧だったり乱暴だったり忙しいですよ。
…ところで兄さん。子どもを養えるようになってから子作りするって言いましたけど…たしか妹さんってお金持ちでしたよね?」
は?
「前にあの子、アフィと株で大金持ちだぜイヤッホォォォオオオウ!!!これでお兄ちゃん7人は養えちゃうぜヒャッハアァアァァ!
とか叫んでたんだけど…兄さんしらないんですか?」
初耳だ。金を持っているようには全く見えなかったぞ。
なんで俺には言わなかったんだ…?
「さぁ?そのぐらい自分で考えたら?」
そうかい。じゃあ暇なときにでも考えるよ。
「どちらにせよ、妹さんはあなたには勿体無いくらい良い子ね…」
…そうだな。
妹としても、彼女としても自慢できるよ。
「彼女、ね。それ本人の前で言って見たら?たぶん面白いことになると思うよ」
すごく…襲われそうです。
「妹さんだって本当はえっちしたいんだろうからたまにはサービスでもしてあげなさいな。ケツマンコでずっこんばっこんするとか」
そうですね。とりあえずリップサービスでもしますよ。
「わたしの発言後半はスルーですか。そうですか」
いや、どう反応しろっていうんですか。
…ところで藤さんたちはもうセックスをしたと聞きましたが、少し早すぎませんか?
弟君、まだ17歳の高校生なんですよ。
あなたは20歳ですし認知は年齢に関係なく出来るんで認知してあげますけど、子どもができたらどうやって養うつもりなんですか?
「兄さん。妹さんにアフィや株取引を教えたのはわたしなんですよ。そのわたしがお金を持っていないと思いますか?」
お前が教えたんかい。
460番外編―兄と姉 (3/4) ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/09(火) 06:19:56 ID:h1XUcDdB
…まあ、ちゃんと子どもを育ててあげられるのなら俺からは何も言うことはありませんよ。
「ありがとね。お礼にわたしたちの初体験を教えてあげるわ」
いえ結構です。そろそろ帰ります。お邪魔しました。
「もう、そんなつれないこと言わないでよ。この話を出来るのは兄さんか妹さんしかいないんだからちょっとぐらい聞いてよね。
でね、光太郎君とのはじめての体位は何だと思う?正常位?ううん違うの。もっと愛情がこもったのよ。後背位?ちょっとそんな獣み
たいな体位ではじめてはないでしょ!いや、それではじめてというのもなかなか…イイ!と話がずれたわね。で、何だと思う?騎乗位
?ああ、それもいいねぇ…光太郎君の童貞を優しく奪ってあげる…しかもわたしは処女。処女を捧げる…たまんねぇぇえええ!!!!
でもそれでもないのよ。答えは…そう、対面座位よ!!光太郎君に優しく抱っこされながらゆっくりと自ら腰を下ろし処女を捧げる…
純潔を破られる痛みにおもわずうめき声をあげてしまうと、光太郎君は大丈夫?と不安そうな目でこちらを見てきて…わたしはそんな
こと気にしなくてもいいんだよ。お姉ちゃんちょっとうれしくて思わず声をあげちゃったんだよ…それよりも優しくキスをして…それ
だけでわたし、勇気がもらえるの…って懇願したら光太郎君は目を閉じゆっくりとわたしの唇を奪って…ああ、わたし上も下もキスを
しているんだなって思うとそれだけで興奮してきて何だか濡れちゃって…そのおかげでもう動けそうな気がしたからゆっくりと腰を…

―中略―

…でねでね!光太郎君ったらもう7回もだしたのに元気一杯で凛々しくそそり立ったままなのよ!もうわたしおなか一杯!もう入らない
よお!って思わず悲鳴をあげちゃったらね、光太郎君たらじゃあこっちにの穴はまだ使ってないから沢山はいるよねっていってゆっく
りとわたしのお尻の穴に指を突き入れてね。思わずわたしひぎぃ!なんて悲鳴あげちゃったら光太郎君ったらごめん、まずは馴らさな
いとねっていったかと思うとゆっくりとわたしのお尻を舐め始めたのよ!光太郎君にこんなことをさせてるなんてもうわたしったら…

―以下略―

…だったのよ!つまり光太郎君最高!愛してる!!結婚してくれ!!!ってことよ!!!!」
俺は必死に睡魔と戦っていた。
もし敗北してしまったらまた最初から話をしてくれそうだからだ。
「ちょっと聞いてるの!兄さん!」
…ん、終わったのか。
ああ、聞いてるよ。
「じゃあ9回目のしゃせーはどんなプレイでしたか?」
え?あー…
…フェラチオ、とか?
「違います!9回目はアナル騎乗位です!!」
あーそうなんだー過激ですねーはっはっはー。
「…いまいち聞いていなかったようですね。しょうがない、最初からもう一回話してあげますか」
いえ、勘弁してください。
…というかもう外暗いじゃないですか。
桃子が心配してますからもう帰りますよ。
「そう…せっかく話してあげようと思ったのに残念ね」
結構です。お呼びじゃありません。
では俺はお暇させてもらいますよ。
「そう。妹さんによろしく言っておいてね」
ええ。では、また。
あぁそうだ、弟君は晩飯の準備で忙しいでしょうから、後でよろしく言っておいてもらえますか。
「えぇ?やだ」
おい。
「なんてね、嘘よ。ちゃんと伝えておくわ」
ホント頼みますよ。これから家族みたいになるんですから。
それじゃ、今度こそ帰ります。
461番外編―兄と姉 (4/4) ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/09(火) 06:20:18 ID:h1XUcDdB
ただいま。
「お帰り、お兄ちゃん。今日は帰りが遅かったけど何処行ってたの?」
うむ、お前とのことで藤さんとこにちょっと挨拶しに行ってな。
ところで桃子。
藤さんがお前は大金持ちだとかいっていたけどそれは本当なのか?
「あちゃー…口止め忘れてたな…」
それはつまり、事実だということだな。
「…うん。隠しててごめんね…」
別に謝ることはないさ。
でもなんでわざわざ隠していたんだ。
「えっと…聞いても怒らない?」
内容にもよるな。
…あーそんな顔するな。怒らないからほれ、言ってみ。
「あのね…専業主婦になってお兄ちゃんに養われたかったから…」

「それにお兄ちゃん…私の貯金で生活するのってヒモみたいで嫌って思うかなー、なんて…」

「あとさ…家に少しお金入れてるって言ったら絶対お兄ちゃん俺家計に負担しかかけてねーって鬱になるかなーって思って…」

「あ、あのー…お兄ちゃん…やっぱり、怒ってる?」
いや、怒ってなんかないさ。
専業主婦にって発言が普段のお前とのギャップが激しくてな…
ちょっと可愛いなって思っただけだ。
「え?か、可愛い…?」
それにお前は俺を気遣って隠していたんだろう。
だったら俺に責めることはできんさ。
ただ、隠すっていう行為に少し寂しさを感じるが…
「あうぅ…ごめんね…」
ところで家にお金いれているんだったらなんでお袋いつも家に帰れないほど仕事しているんだ?
「実は…ちょっと理由があって今は家に帰り辛いんだって」
理由?なんだよそれ?
「うん…まあそれはあとでお母さんに私たちの関係を言うときにでも聞けるよ」
そう、か。非常に気になるが…
まぁ、いいさ。
もうこの話は終わりにしよう。
それで、今日の晩飯はなんだい?
「あ、うん!今日はね…」
462 ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/09(火) 06:20:51 ID:h1XUcDdB
以上投下終了

作品内で言っている通りもともと短編で書いたものを後から長編に直したため、辻褄が合わない点が多々あります
そもそも本編最後のネタを書きたかっただけなので、おかしいところは思い切ってスルーしてください
…というのはあんまりなので、番外編でなるべく矛盾点がなくなるようにしていきます

作中で説明しにくい設定

おおざっぱな年齢
姉>兄>妹=弟

時系列説明
姉弟初登場時の話『胸は甘え』だけは弟が中学生で姉が高校生となっています
それ以外は全部その3年後になっており
兄、妹、弟ともに高校生で姉だけ大学生となっています

『兄弟和姦計画―定期報告編』では姉と妹が近況報告をしていましたが
そのときは、姉は姉初登場時の話『胸は甘え』は報告していません
3年も前のこと報告するわけありませんから

とりあえず、作中で誤解しやすい、理解しにくい設定の説明は以上です
なるべく作品内で説明できるように努力します
463名無しさん@ピンキー:2009/06/09(火) 07:31:37 ID:KvKBOu1h
一番槍GJ
464名無しさん@ピンキー:2009/06/09(火) 07:32:42 ID:yUxNMjAs
GJ
今後も楽しみにしている
465名無しさん@ピンキー:2009/06/09(火) 07:41:55 ID:HO6e8V+Z
最高
466名無しさん@ピンキー:2009/06/09(火) 11:10:10 ID:8pyZMf/g
姉キモっ!
何ぞコレ、マリファナでも吸いながら書いたの?(誉め言葉)

GJです!
467名無しさん@ピンキー:2009/06/09(火) 11:15:39 ID:84XFkoIV
姉ちゃんキメエよw これは確かにリアル姉怒るわww
468名無しさん@ピンキー:2009/06/09(火) 12:56:16 ID:pMXruMa7


逆に考えるんだ、描写じゃなくて「きもちわるい」という扱いだから怒られたと考えるんだ
469名無しさん@ピンキー:2009/06/09(火) 14:35:01 ID:HR6VLZc4
変態だーry
だが大変GJであった
470名無しさん@ピンキー:2009/06/09(火) 16:04:10 ID:b2mKDluR
>>462
おお番外編始まったかGJ!
姉め、弟以外には秘密共有者(みうち)でさえ扱いがひでぇ……! まさにエゴの塊だな!
対して妹、えらく兄を気遣うというか、初期の変態性と今の手探り感があわさって、いじらしくてかわいいな。

次回の投稿楽しみにしています。
471名無しさん@ピンキー:2009/06/09(火) 23:22:05 ID:I49d7+Wm
姉ヤバイ!(いい意味で)
ぐっじょぶでせう。
次回楽しみにしていますー
472448:2009/06/09(火) 23:28:53 ID:I49d7+Wm
>>451ごめん。このスレで合ってると思ったからさ。
(割り込み&遅レスでした)
473名無しさん@ピンキー:2009/06/09(火) 23:31:10 ID:mdP9/E/s
妹が入れてるという金の額が気になる
もしや母者は・・・
おっと誰か来たようだ
474名無しさん@ピンキー:2009/06/10(水) 03:32:28 ID:n2DAw1j+
>>473
そんな…まさか…ねえ。
475続・キモ姉妹の胸騒動:2009/06/10(水) 12:15:33 ID:lXZsM6GI
俺のおっぱい(揉みてぇ)発言から一ヶ月。
迂闊にも、女兄弟の前であからさまにセクハラな発言をしてしまったことに後で気付き、戦々恐々とした毎日を送っていたが、そんな俺の内面なぞどこ吹く風。我が実に個性的な兄弟達は、いつもと変わらぬ日々を送っていた。

変わったことと言えば、

吹雪姉は、胸元が開いた服をよく着るようになった。まぁ、胸の大きい女性は、谷間に汗が溜まり易いって言うしな。
紅葉姉は、風呂上りのマッサージを強請るようになった。陸上のサークルに入っているらしいので、毎日のマッサージはマジで必須だ。
桜花姉は、ノーブラで過ごすことが多くなった。垂れるぞ。
真捺は、家にいる時は、薄着で過ごすことが多くなった。最近暑いしな。
霧葉は、毎日ラジオ体操をするようになった。あの寝坊助の霧葉がなぁ…お兄ちゃんびっくりだ。
音々は、週一で近所の温水プールに、泳ぎに行くようになった。もちろん俺も同伴だ。

要するに、一家全員が夏仕様になったのだ。



「起きろこの愚兄!」
「ぐはっ!?」

休日朝の惰眠を楽しんでいた俺を、力ずくで現実に叩き落したのは、数多の萌え要素の集合体、しかしあまりに集めすぎて、逆に相殺し合ってしまっている我が双子の妹、真捺であった。

「あ…真捺?」
「ようやく起きたか。この朴念仁」
「…実の兄に向かって酷ぇ言いようだな」
「そうか?それは失礼した。では女の敵と呼んでやろう」
「もっと酷ぇよ!っつかお前俺に何か恨みでもあるのか!?」
「言って欲しいか?」
「やっぱ止めとく」
「ではとっとと起きろ。人間失格」
「そこまで言うか?」

こいつ、『毒舌』の属性も身に着けたのか?

「おはよう」
「おひゃよぉ〜」

真捺と一緒に階段を下り、欠伸をしながらキッチンに入る。

「おはよう、真捺ちゃん、灯火ちゃん」
「吹雪姉上、おはようございます」
「おはよう、吹雪姉」

今日の朝食当番は吹雪姉のようだ。今日はいつもの和服ではなく、胸元の開いた白いTシャツに紺色のミニスカート。そして桃色のエプロンを着けている。
476続・キモ姉妹の胸騒動:2009/06/10(水) 12:16:10 ID:lXZsM6GI

「はい、おはよう。今日も眠そうね、灯火ちゃん」
「ああ、最近眠りが浅いみたいd「おっはよ〜!あっく〜ん!!」邪気が来たか!」

桜花姉は飛びついた!しかしかわされてしまった!

「ぎゃふん!」

俺が身をかわしたことにより、予想通りTHE・FLOORに激突する桜花姉。

「…朝っぱらから本当に元気だな、桜花姉」
「ぅぅ〜、痛いよぉ〜」
「自業自得d「おっはよう!お兄ちゃ〜ん!!」そこかっ!」

霧葉は飛びついた!しかし迎撃されてしまった(クッションで)!

「うにゃん!」
「フッ、ニュータイプの感は伊達じゃない!」
「貴様はいつの間に人類革新を果たしたのだ?」

ノリというものを解っていない双子の妹を無視し、俺は第二の霧葉に目を向ける。

「ぅぅ〜っ!」
「お前も懲りん奴だな。というか、桜花姉の真似をするのは止めろとあれほど(ぽすっ)ぽす?」

音々のバックアタック。灯火は捕まえられてしまった。

「お、おはようございます、お兄様…」
「ああ、おはよう。だが音々、後ろから抱きつくのは止めてくれないか?」
「ど、どうしてですか?」
「お前の頭を撫でてやれないだろう?」
「!」

直ぐに手を離す音々。うんうん、素直なのはいいことだ。

「ぶ〜ぶ〜!」
「音々だけずるい〜!」
「黙れ駄・姉妹」
「「ひどっ!」」

真捺…お前自分の姉妹にも容赦ないな…

「おはよう音々。最近寝起きがいいみたいだな?」
「はいお兄様。中学生になったわけですし、いつまでもお兄様のお手を煩わせるわけにもいきませんから」

感心感心。だが、愛娘が父親の手を離れていく様で、お兄ちゃんちょっと寂しいぞ。

「それは結構。だが残念だ。髪の毛が撥ねているぞ?」
「ふぇっ!?」
477続・キモ姉妹の胸騒動:2009/06/10(水) 12:16:28 ID:lXZsM6GI

頭を抑えて洗面所へと駆け込む音々。

「クスクス」
「どうしたんだよ吹雪姉」
「ううん、ちょっと。何だか兄妹みたいなやり取りだなって」
「正真正銘の兄妹です」
「あら?そうだったわね」
「まぁ気持ちは解るぞ吹雪姉上。兄は普段兄らしくないからな」
「どういう意味だ!?」
「そういう意味だ」
「何っ!?」
「まぁまぁ。要するに、お姉ちゃんにとって、灯火ちゃんはやっぱり『弟』なのよ。その『弟君』が『お兄ちゃん』してるのがちょっと新鮮というか…」
「まぁ…言いたい事は解らなくもないが…」
「貴様は弟キャラであって兄キャラではないと言うことだ。か、勘違いするなよ!私が姉だったら吹雪姉上同様、(色々な意味で)可愛がってやれたのにな、なんて思ってないんだからな!」
「キャラ言うな。ってかそのカッコの中はどういう意味だ!?」
「姉貴!洗濯物干し終わったぞ!ってか何やってんだお前ら?」

紅葉姉の登場により、藍園家騒動・朝の陣は終了した。
あ、今更ですが家は苗字は藍園家と言います。



騒がしい朝食の後、俺は自室へ戻ってきた。

「さて、今日はどうしようかな?」
「もちろん桜花お姉ちゃんと、明日の朝までじっとりねっとりしっぽりの合体ルートでしょう!主に性的な意味で!」

黙れ色ボケ。

「灯火!ランニングに行くぞ、付き合え!んでもってその後マッサージだ!主に胸を重点的にな!」

あんたの体力に付き合えるわけないだろう。

「灯火ちゃん。お買い物に行くんだけど、付き合ってくれないかしら?帰りに、どこでも好きな所に、寄って行ってあげるから。18才未満お断りな所へでもね♪」

具体的にどこへ行かせるつもりですか?

「兄よ、何をするかなど決まっている。貴様宿題は終わったのか?今日は一日私と部屋で勉強会だ。か、勘違いするなよ!『お兄ちゃんと一緒にお勉強できて嬉しいな♪』なんて考えてなんだからな!」

前から思っていたが、お前『ツンデレ』を何か勘違いしてないか?

「お兄ちゃん!霧葉とデートしよう!映画見て、御飯食べて、お買い物して、もちろんその後は…グフフ♪」
478続・キモ姉妹の胸騒動:2009/06/10(水) 12:17:35 ID:lXZsM6GI

お前中学生だろう。

「あの…お兄様?もしよろしければ、また私の水泳に付き合っていただけませんか?あ、その…もし嫌でしたら、私一人で行ってまいりますが…」
「よし解った。一緒に行こう」
「「「「「即答!?」」」」」

かくして、俺は音々の付き添いとして、温水プールへと足を伸ばした。

「あの…お兄様?どうして私に付き合って下さったのですか?」
「決まっているだろう。ボディーガードだ」
「は、はぁ…」

そうとも!こんな絵に描いたような純粋無垢なか弱い美少女が、一人で街中をうろついていようものなら、どんな目に合わされるかわかったもんじゃない!
俺は兄として、そう!あくまで兄として、妹(中学生になったばかり)を守る義務があるのだ!
か、勘違いしないでよね!俺はシスコンなんかじゃないんだから!

「ボソッ(もう手遅れだと思います。お兄様)」
「ん?何か言ったか?」
「へ?い、いえ!別に何も…」
「そうか?」
「ええ。ボソッ(まぁ、私にとっては好都合ですが)」



調子に乗って続編を書いてみた。スレ違いだと言うなら自重することにする。
479名無しさん@ピンキー:2009/06/10(水) 12:24:35 ID:3/cZf06V
GJだけど姉妹丼スレ向きな気がするよ
ところで前回のは保管されてない?
480名無しさん@ピンキー:2009/06/10(水) 12:27:28 ID:OD6qHa7+
なんという見切りを持った兄兼弟w つーか約一名に対してやけに甘々だwwwww
481名無しさん@ピンキー:2009/06/10(水) 17:40:53 ID:wHIk3NNw
>>478
騒がしすぎる一家だぜGJ!
一人あたりのキモ度が薄く感じてしまうのは、人数が多すぎるのと、長男くんの性格のせいなんだろうな……

また次回があることを期待しています。
482名無しさん@ピンキー:2009/06/10(水) 18:51:22 ID:8MILdOJA
単独だと明らかにキモ姉、キモウトなのに集まるとただのエロゲ的普通の姉妹に見える不思議
483名無しさん@ピンキー:2009/06/10(水) 19:03:51 ID:kA88afLD
感覚の疲労ってやつだな
猫とか飼ってると最初は獣臭く感じるんだけれど
そのうち分からなくなる……みたいな
484名無しさん@ピンキー:2009/06/10(水) 19:22:07 ID:sA1PPOiz
泥棒猫のこと?
485名無しさん@ピンキー:2009/06/10(水) 20:32:24 ID:Qjvs8bE0
なんて返せばいいんだよ
486名無しさん@ピンキー:2009/06/10(水) 21:35:03 ID:lXZsM6GI
「あの女の匂いがする!」ってやつか。
随分鋭い姉or妹だなwww
487名無しさん@ピンキー:2009/06/10(水) 22:13:17 ID:eaPhbD3x
○○の……匂いがするッ! お兄ちゃんの体中から、あの女の匂いがするよッ!!
488名無しさん@ピンキー:2009/06/10(水) 22:49:06 ID:QrutRr1X
おいおい、どこがスレ違いなんだい兄さんよう。
バッチリここ向けだろうが!!
だから早く続き書いて下さい。お願いします!
489 ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/11(木) 05:56:35 ID:7a2TxKyv
『姉妹間作戦』の番外編を投下します
タイトルは『番外編―母と妹』
490番外編―母と妹 (1/4) ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/11(木) 05:57:41 ID:7a2TxKyv
「お前は…俺のことを見てくれないんだな…!今までも、これからも…」
「ごめんなさい…ごめんなさい…」

…まただ。
これで何度目だ。
部屋で布団に包まっていてもお父さんの怒鳴り声とお母さんの泣き声が聞こえてくる。
そんなに喧嘩するくらいなら離婚すれば?
私はお兄ちゃんと一緒ならなんでもいいよ。

足音が聞こえる。
このでかい足音は…お父さんかな?
じゃあ今日の日課は終わったんだ。
さて、じゃあ私はお母さんのとこに行きますか。

お母さん、ねえお母さん。
「ひぐ…うぅ…うっ…っ!な、なあに、ももちゃん…ご、ごめんね…うるさくって…」
…お母さんは小さい。というか外見、中身共にやたら幼い。
私と並んで歩いていると姉妹に見られるくらいに。ちなみに私が姉の方だ。
まあ、それはともかく。
お母さん、最近喧嘩ばっかりしてるけどなんでなの?
お父さんもお母さんも浮気してるとか賭博にはまってるって訳でもないでしょ?
お母さんお父さんによくじゃれついていたでしょ?
「…ももちゃん。ももちゃんはお兄ちゃんのこと好き?」
…なんでそんなこと今聞くのよ。
「ちょっとね…いいから答えてくれないかな」
…好きよ。
兄としても、男としても。
「そう…やっぱりももちゃんもか…」
…も?
「うん…ちょっと昔のことを話すけどいいかな?」
…いいけど。
「ありがとね…あ、これはお兄ちゃんには内緒にしておいてね…今は絶対に言えないから…」
内容にもよるけど。
…そんな顔で見ないでよ。はいはい、言いませんよ。
って、指きり?ああもう…
はいはい、これでいいでしょ。
嘘ついたら…針千本のーます。
ゆびきった。
…ほんとこれで35歳って反則よね。
491番外編―母と妹 (2/4) ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/11(木) 05:58:03 ID:7a2TxKyv
ずっと昔のことなんだけど。
ママはべったべたのお兄ちゃんっ子だったんだ。ちょうど今のももちゃんみたいな感じだね。
…ママはおにいちゃんのこと男の子として見ててね。おにいちゃんもママのこと女の子として見てて…
それで…愛し合う男女がすることといったら一つでしょ?
ママはおにいちゃんとしてね…それで生まれたのがももちゃんのお兄ちゃんよ。
当然のように親から反発を受けてね。それでママたちは社会から逃げるように家を出て二人暮らしを始めたんだけど…
うん、その時はママもおにいちゃんもすっごく幸せだったよ。
おにいちゃんが働いて…赤ちゃんを育てて…そしてママは専業主婦!
普通の夫婦みたいで本当に幸せだったわ。
本当に…人生で一番輝いていた一年だったわ…
この生活が二年目に入ったある日…おにいちゃんが重病を患ってしまったの…
若年性アルツハイマーって知ってる?20代や30代の若い人でもなる認知症って言えば分かりやすいかな…
そのせいでおにいちゃん、仕事どころか日常生活を送ることも難しくなっていって…
おにいちゃん…ママやお兄ちゃんのことをどんどん忘れていっちゃって…
そのときママのお腹の中にはももちゃんがいたから余計に思いつめちゃったんだろうね…
ある日…自殺、しちゃったの…
…お葬式の時にね、かかりつけのお医者様から…おにいちゃんが書いてた遺書を渡されてね…
遺書に何が書かれていたと思う?
『これは病院で初めて診断結果を聞いたときに書いたものだから、もしママがこれを見ていたらは僕はもうこの世にはいないだろう。
たぶん僕は自殺してしまったんだろう。
ママ、ごめんね。こんな僕で。自殺なんてわがまましちゃって。
でも、どうしても忘れたくなかったんだ。いままでママと一緒につくってきた思い出を。
どうしても嫌だったんだ。ママたちに何もしてあげられないことが。
どうしても耐えられなかったんだ。この病気が進めばママに、子どもたちに暴力を振るってしまうかもしれないことが。
だから…どうしても僕が僕である内に死んでしまいたかったんだ。
ママ、今までありがとう。
ママのことは僕がちゃんと覚えておくから、ママは僕のこと忘れてもいいよ。
僕よりもいい男を見つけて幸せになってね。
短い間だったけどママと夫婦として暮らせて本当に僕は世界一の幸せ者だったよ』って…
…酷いよね。
ママはおにいちゃんと一緒にいられれば幸せなのに…
勝手に先に逝くなんて…
ほんと馬鹿だよね…
ばか…
……

あ…ごめんね、ちょっとその時のこと思い出しちゃって…
それで、その後…子ども一人、お腹の中に一人のママは実家にしか頼るところがなくてね…
それで実家に帰ったんだ。
…まあ、あんまり歓迎はされなかったけど受け入れてくれたよ。
ももちゃん産むことも許してもらえたよ。
ママのお父さんお母さん…つまりももちゃんのおじいちゃんたちね。
おじいちゃんたちにももちゃんたちを預けてママは働きに出てたんだ。
でもね…おじいちゃんたちにお見合いを強く勧められるようになってきてね。
なんでも、ママはまだ若いんだから今のうちに結婚しておかないと子持ちなんて結婚できないぞとかもういい加減おにいちゃんのこと
は忘れて新しい男を作れとか…
正直、いやだったよ。
でもね、実家にお世話になってるのに自分の我侭を通し続けることなんてできないから。
それで…適当にお見合い写真の中から選んで…
ママ、おにいちゃんと愛し合っていたんですけど、結婚してくれますか?って聞いたらその人は結婚してくれたんだよ。
…その結婚してくれた人…今のおとうさんはいい人だよね…
でも、ママその人におにいちゃんを求めちゃって…すっごく失礼だよね、ママ…
でも、どうしても…おにいちゃんが大好きで…忘れられなくて…
それに…最近お兄ちゃんがおにいちゃんに似てきて…どうしても目で追っちゃうの。
それでおとうさん怒っちゃって…おとうさんも寂しいんだろうね…
だから、寂しく感じないようにべったりしてるんだけど…どうしても、夜が…だめで…
お口でしたりしてるんだけど…どうしても…本番がいやで…
最近は喧嘩ばっかりよ…
…もうおとうさんと別れた方がいいのかな…?おとうさんをママに縛り付けないであげたほうがいいのかな…?
おとうさんだって血の繋がった子どもが欲しいだろうし…
492番外編―母と妹 (3/4) ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/11(木) 05:58:47 ID:7a2TxKyv
…はぁ。
ももちゃんもってこういうことか。
お母さんも実の兄のことが好きだったんだ。
つーか未だに兄のことが好きで面影をお兄ちゃんに見出しちゃうって…
お兄ちゃんは私のだっつーの。変な目で見んな。
しかし…この状況ってお父さんにとってあんまりよね…
結局お母さんは最初から兄一筋なんだろうし。
お口でしてるっていったって本番はなしなんだろうし。
…あれ?
なんか気になることが…
「え…ももちゃん?」
そもそも、なんでお父さんお母さんと結婚してくれたの?
「え?ええっと…たしかママに一目惚れしたとかなんとか言ってたよ?」
一目惚れ…

…あのさー。
すっごく言いにくいんだけどさ…
「なあにももちゃん?なんでもいっていいんだよ」
お父さんって…ぶっちゃけロリコン?
「…ナナナナニヲイッテイルンダイ!ソンナコトアルワケナイヨ!イクラモモチャンデモイッテイイコトトワルイコトガアルヨ!」
カタカナ自重。
つーかお母さん見た目小学生だし。
お母さんお父さんのことおとうさんって呼んで、しかもお口で奉仕してるんでしょ。
…うん、まさに合法ロリね。
「ろ、ろりって…ママこれでも35よ…そんなわけ…」
そんなわけ?
「…ある、かも」
あるんかい。自覚あるんかい。
「だ、だってだってー!」
だってもクソもないでしょ。
そんな人だったら私としては今まで養ってくれたのは嬉しいけど今すぐ別れて欲しいわ。
「うん…そう、だね…でもごめんね…子どもにこんなこと相談するなんて…ママ、母親失格だね…」
何を今更。
大体お兄ちゃんを変な目で見ている時点でもうアウトでしょ。
「え!?そ、そんなことないよ!変な目じゃないよ!!
ただちょっとおにいちゃんに似てきたなーとかかっこいいなーとかはぐはぐしたいなーとか思っちゃうだけだよ!
決して欲情しているわけじゃないよ!」
欲情なんて一言も言ってないのにわざわざ言うなんて怪しいわね…
…とにかく、私たちはお母さんの方についていくんだからちゃんと養いなさいよ。
それが、母親としての責務じゃないの。
「うん。そうだね…でも、仕事によってはなかなか家に帰ってこられないかもしれないよ?ホントにももちゃんたち大丈夫なの?」
愚問ね。
もう私たちは自分の身の回りのことぐらいできるわ。
そもそもお母さん実の兄と愛し合っていたんでしょう。
なら…私にとってお兄ちゃんと二人っきりって状況はどうなのか想像がつかないの?
「あ…」
ふふ、やっぱりお母さんは馬鹿ね。
大体お兄ちゃんを実の兄と重ねているんでしょう?
正直そんな人がお兄ちゃんに近付いて欲しくないわ。
四六時中働いてなさい。馬車馬の如く働きなさい。
お母さんの代わりに私がお兄ちゃんをちゃんとお世話するから心配要らないわ。
「うぅぅぅ…酷いよももちゃん…」
まあ、働きすぎて死にそうっていうなら私たちもバイトなりなんなりしてもいいけど?
「ううん。働くのはママに任せといて。
ママね…正直、お兄ちゃんのこと息子として見れないから。こんなママ家にいちゃいけないから…」
…そう。なら止めないわ。
でも、ちょっとぐらい家にお金入れてもいいでしょ?母子家庭なんて辛いだろうし。
「…ありがとね、ももちゃん…ところでさ、お兄ちゃんと二人っきりになりたいから離婚を…労働を勧めてるってことはないよね?」
…さて、部屋に戻りますか。
「ねぇ!何で目をそらすの!ちょっと逃げないで!こらぁ!!ももちゃん待ちなさい!!!」
493番外編―母と妹 (4/4) ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/11(木) 05:59:14 ID:7a2TxKyv
ふう…
これで小うるさい変態お父さんともさよならですか。
まあそんなことはどうでもいいよね。
それよりも重要なのは…これからお兄ちゃんと二人っきりになるかもしれないってことよ!
ふふふ、これで好きなだけべったりできるね。
…そうだ、あいついるかしら。
いるなら報告しようかな。
パソコンの電源を入れ、とあるチャットルームに入る。
…うわ、いやがったよ。こいつ普段何やってんだよ。マジきめぇ。

MOMO「こんばんは」
FUJI『挨拶などいらん。それより今日は報告日ではないぞ。何故ここにいる』
MOMO「報告日でもないのにいる奴が言うな。貴様はニートか」
FUJI『何事にも万全を尽くすのが私の流儀だ。それよりも何故今日来た』
MOMO「母離婚を決意。その結果目標Bと1on1の状態が多発するものと思われる」
FUJI『それは重畳。だが油断するな。我らが悲願はそう安々と達成されるものではない。くれぐれも行動は慎重に起こせ』
MOMO「承知している。だが今回ここに来たのはこの報告のためではない」
FUJI『言え』
MOMO「手っ取り早く金を稼ぐ方法を教授してくれ」
FUJI『身体売れ』
MOMO「死ね。視ねじゃなくて死ね」
FUJI『冗談だ。だが何故今聞く』
MOMO「母が四六時中働く。その為過労死の危険がある。家計の負担を和らげるためだ」
FUJI『うわーなんだかんだいってこのこおかあさんおもいだよーでれきたよーかーわーいーいー』
MOMO「母も我らと同じ。血が繋がっているが故に涙を流した者だ。放ってはおけまい」
FUJI『諾。金の稼ぎ方を教えよう』
MOMO「感謝する。いざというときのために母が仕事をしなくても済むほど貯蓄できると助かる」
FUJI『うわーやっぱりこのこおかあさんだいすきだよーかーわーいーいー』
MOMO「黙れ。私は母にはなるべく家に帰ってほしくないんだ。そのために四六時中働いて欲しいんだ。そのついでで死なないように対
策をしているだけだ。決してお母さんのためではないからな。勘違いするんじゃないぞ」
FUJI『ツンデレ乙。そんなお母さん想いのMOMOちゃんに目標Bの関心を惹きつけやすい話法もついでに教えてあげよう』



翌日

おにいいいいちゃあああああん!!おはようまんまああああああああああん!!!
「お、おいどうしたんだよ。お袋たちが離婚決意したせいで錯乱したか!?」
錯乱なんてつれないぜブラザアアアアアアアアァァアァァアアア!!!
これから二人でときめきデスティニーだぜえええええええぇぇええぇええええ!!!!
愛してるぜベイベエエエエエエエェエェェエエエ!!!
「お袋!ちょっと来てくれ!!妹がぶっ壊れた!!!マジやばいって!!?誰か黄色い救急車呼んで!!!」
「あらあら、お兄ちゃんはももちゃんと仲良しね。うふふ、微笑ましいわぁ…」
「これで仲良しですか!?ちょっと眼科、いや脳外科にでも行って下さい!!今すぐに!!!」
うっひょおおおおおおぉぉおぁおおおぉぉおああおおぉぉあぁ!!!!
494 ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/11(木) 06:00:00 ID:7a2TxKyv
以上投下終了

本編では出番が無かった母ですが、長文書ける位設定あります
が、実際に書くとキモくなったりヤンデレになったりせずひたすら重い話が続くので自重します

作中で説明しにくい設定

母の兄はあまり病状が進行していない時に自殺しています
アルツハイマーは病状が進むと嫉妬深く、短気になってしまいその結果暴力を振るってしまうことがあります
母や生後一年程度の息子に手をあげることを何よりも恐れていたからです

母が結婚している相手、ロリコンです
だけど完全に相手が気を許していないと最後の一線は越えない変態紳士です
でも最近母が兄にメロメロになってきているので嫉妬してよく喧嘩しちゃいます

説明以上
495名無しさん@ピンキー:2009/06/11(木) 06:08:36 ID:zQ86zcbx
>>494
現在進行形GJ!

っつかツッコミ所あり過ぎなんですけどwww
ダメだこの家族www
496名無しさん@ピンキー:2009/06/11(木) 07:30:26 ID:j3M1JoKI
おはようGJ

このテンションの高さたまんねW
497名無しさん@ピンキー:2009/06/11(木) 08:46:08 ID:m3W3EZnm
>>494
相変わらず斜め上一直線のテンションだぜGJ!
まさかの歴史は繰り返す状態……!
そういや初期に兄が全く母に優遇されなかった件には、こんな経緯があったのね。
そして相変わらず姉のキャラそんなんかい!
つうか合法ロリ母って……変態紳士元夫はともかく、まさか亡き母兄もそういう趣味だったのか?

また次回の投稿、楽しみにしています。
498続々・キモ姉妹の胸騒動:2009/06/11(木) 11:37:48 ID:zQ86zcbx
肯定系の感想が3つ以上もらえたので、また調子に乗って続編を書いてみる。
っつか、神SSの後に投下するのって、物凄い勇気がいるな。



「と、言う訳なんだよ」
「「「どう言う訳だ」」」

いきなり意味不明な台詞を吐く友人に、俺達は一斉に突っ込みを入れる。

「うん、的確な突込みをありがとう。これで『へぇ、そうなんだ』と納得されたらどうしようかと思ってたよ」

素っ頓狂なネタで会話の先端を切ったのは、俺の友人A、もとい、御馳・明(みはせ・あきら)。

「だったらそういう前フリは止めろよな」

明に突っ込みを入れるのは、友人Yこと亜双・雄(あそう・ゆう)。

「いや、だって俺達若いし?」
「はいはい、若さ故の過ち乙。で?」

絶妙のタイミングで話の軌道を戻すのは、明の幼馴染、瀬尾・利(せお・とおる)。

「うい。いや、実はさ…」

学校の休み時間。俺達4人は、利の席に集まって、話をしていた。
何の目的もない、時間を潰すためだけの会話。この時間だけは、家の厄介な兄弟のことを忘れて、のんびりバカ話に耽ることが出来る。
あ゛〜…癒される。

「失礼します」
「お?明、来たぞ」
「薫ちゃん?」
「どうも」

会話の途中、下級生がやって来た。この子は明の妹、一年生の御馳・薫(みはせ・かおり)さん。
休み時間には、必ず俺達の教室にやってきて、何をするでもなく、明の膝の上に座っている。
ちなみに俺の双子の妹は、窓際の席でクラスの女子達に集られている。何をしているのかは知らん。

「で、話を戻すけど、灯火、お前お姉さんが居るんだっけ?」
「ああ。3人ほどな」
「いいよなぁ〜お前ら。兄弟がいるって羨ましいよ」
「まぁ、利は一人っ子だからな。でも居たら居たで苦労も多いぞ?例えばウチなんて…はぁ」
「雄、お前の気持ちはよぉ〜〜〜っく解る!家にも沙織先輩と同じ、変態的な言動をする姉妹がいてさ…」
「ああ、桜花さんと霧葉ちゃんだっけ?そう考えると、俺も恵まれてるのかもな。ウチは一人だけどお前は二人か…同情するよ、全く」
「解ってくれるか?友よ!」
「もちろんだ!友よ!」
「どっか逝っちゃってる二人は置いておいて、利、兄貴分の俺と、妹分の薫が居るんじゃ不満か?」
「だって薫ちゃん、明にべったりじゃないか。ねぇ薫ちゃん」
499続々・キモ姉妹の胸騒動:2009/06/11(木) 11:38:06 ID:zQ86zcbx
「……………ソンナことはありませんヨ?」<あさっての方向を向きながら
「(間が)長っ!まぁ、明にべったりじゃない薫ちゃんは、薫ちゃんじゃないからね。思う存分甘えていて下さい」
「では遠慮なく(即答)」<スリスリ
「こ、こら!薫!」
「ってか利、何でこんな会話にツッコミ入れないんだよ?」
「どうして?」
「どうしてって、明らかに人間としての何かを踏み外してるような気がするぞ。常識的に考えて」
「アレ」
「んぁ?」
「お兄ちゃん♪」(スリスリ)
「ハァ…」(諦め)
「なるほど」
「なるほどね」
「そう言うこと」

つまり、利にとって、薫さんが女兄弟の行動の判断基準な訳か。やるな!御馳・薫!



キ〜ンコ〜ンカ〜ンコ〜ン…

「礼!」
「「「「ありがとうございました!」」」」

今日最後の号令が終わり、放課後になる。

「さ〜て、帰るか」

明は薫さんに、雄は生徒会長である姉に引きずられていき、残っているのは俺と利だけだ。

「アレ?灯火、もう帰るの」
「ああ、やることないしな。利は掃除当番か。ご苦労さん」
「そう思うなら手伝「おい愚兄。帰るぞ」わなくていいや。気をつけて」
「…ああ…」
「何をしている。さっさと準備しろ鈍間」
「「………」」
「ヒソヒソ(ねぇ灯火、真捺さん、毒舌の属性も身に着けたの?)」
「ヒソヒソ(どうやらそうらしい)」
「ヒソヒソ(どんどん増えていくね。萌え属性)」
「ヒソヒソ(お前はあいつに萌えられるのか?)」
「ヒソヒソ(ごめん、無理っス)」
「聞こえているぞ。駄・兄貴と友人その3」
「「うげっ!!」」



すまん、利。


500続々・キモ姉妹の胸騒動:2009/06/11(木) 11:38:20 ID:zQ86zcbx

「はぁ…」
「何ため息をついているのだ?そんなことをしていると、幸福が逃げるぞ、不幸兄」
「…だからお前は、一体俺に何の恨みが「貴様が私の」あーあーあ!きーこーえーなーい!」
「チッ」

真捺が俺にどんな恨みを持っているのか聴いてみたい気もするが、なんだか、物凄く鬱になりそうな予感がしたので、慌てて耳を塞ぐ。

「さて、まずは音々の迎えからだな」
「………」
「どうした真捺?」
「いや、なんでもない。相変わらずのロリコンだと思っただけだ。か、勘違いするな!『同じ妹なんだから私のことも可愛がって欲しいな〜』なんて考えてないんだからな!」
「はいはい、ツンデレツンデレ」

俺達の高等部から歩くこと10分。音々と霧葉が通っている中等部にたどり着いた。

「さて、二人はどこに…っ!この感じ!霧葉か!?」
「おっにぃちゃ〜ん!「あらよっと」うにゃん!」
「きゃっ!」

中等部の校門に近付くこと20メートル。突如襲ってきた感覚に従って身を翻すと、壁の上から霧葉が落ちてきた。
ってか真捺。随分可愛らしい悲鳴だな。

「あたたた…もうっ!どうして避けるのよ!」
「お前の素っ頓狂な行動パターンは既に把握済みだ」
「ぷ〜!」
「どうでもいいから、早く私の上から降りろ!貧乳妹!」
「ふ〜んだ!霧葉は年相応だもん!」
「だが今は私よりも小さいだろう!身長的にもサイズ的にも!」
「今にボンッ・キュッ・ボンッのないすばでぃになるもん!お姉ちゃんなんかすぐ追い越しちゃうんだから!」
「姉に勝る妹はいない!!」
「お前ら、公衆の面前でなんちゅう会話を「お兄様?」ん?」

突如響いてきた声に振り返ると、そこには青いネクタイをした、ブレザー姿のお姫様がいた。

「ああ音々。お帰り」
「少々早い気がしますが…ただいま戻りました、お兄様」(ぺこり)
「きょうもお勉めご苦労さん」
「はいっ♪ありがとうございます、お兄様♪」

笑顔で返される。ああ…お前は本当に俺のオアシスだ…
しかし、そんな(心の)オアシスに、土足で踏み込むKYが2名。

「ちょっとお兄ちゃん!霧葉には!?霧葉に『お帰り』はないの!?
「オカエリナサイ。キリハサン」
「片言!?」
「お前はまだマシだ。私など、生まれてこの方、この人間のクズに『お帰り』と言われたことなどないぞ」
501続々・キモ姉妹の胸騒動:2009/06/11(木) 11:39:38 ID:zQ86zcbx
「じゃあ俺が、『おかりなさ〜い♪真捺ちゃん☆』と言ったらどうする」
「コンクリ詰めにしてマリアナ海溝に沈めてやる」
「マリアナ!?」
「くすくす」
「あれ〜?霧葉?」

学校の前で兄弟漫才を繰り広げていると、校門から見慣れない女生徒達が出てきた。

「珍しいね?霧葉が男の人に甘えるなんて」
「しかも年上!?隣の高等部!?」
「年上の彼氏か〜。憧れるな〜」
「あ、でも彼女持ちっぽいよ?」
「ひょっとして…略奪愛!?」
「または彼女公認!?きゃ〜っ!不潔〜!」

俺の姿を見るなり囃し立てる女子中学生達。
っつか『略奪愛』って…なに赤くなってんだよ真捺。

「え〜っと。霧葉、お前の知り合いか?」
「…一応」
「ふ〜ん。あ、俺は霧葉の兄貴で、「「「ええ〜〜〜っ!?」」」灯火と書いてあか…聞いてねぇな」

真実を告げると、心底驚いた声を上げると同時に円陣を組む女子中学生ズ。

「ど、ど、ど、ど、どう思う!?」
「近親!?近親なの!?」
「…日々兄への禁じられた愛を募らせる妹…でもその兄は彼女持ち…」
「だけど兄への愛を抑えられない妹は、ある夜、兄の布団にもぐりこむのね…」
「『お兄ちゃん、抱いて?私、もう我慢できないの。たった一度だけでいいから…』」
「そしてその禁断の結合を、偶々遊びに来た彼女に見られてしまい、血みどろの修羅場に…」
「「「も、萌えるわ!!」」」

突如始まった女子中学生達の妄想連携。え〜と、女の子ってこんなに異次元の存在だったっけ?っつうか、

「あの〜、聞こえてんですけど」

丸聞こえだ。

「おい霧葉、なんとかしてく…」
「そ、そんなお兄ちゃん…そんなに激しくしたら、霧葉壊れちゃうよぉ…はぅん!おっぱいらめぇ!」

…うん。霧葉に期待した俺が愚かだった。真捺、助け…

「わ、私が兄の…いや、灯火の彼女…か、彼女ということは、あ〜んなことやこ〜んなことをするわけで…いやいや、私としても願ったりかなったりというか、貴様の仔を宿すのも吝かではないが…
か、勘違いするなよ灯火!あくまで貴様が望んだからであって、私から求めたわけではないんだからな!それに、こんな中途半端な胸では貴様を喜ばせることなど…
え?俺が吹雪姉上みたいな巨乳に育ててやる?ば、バカモノ!こんな時に他の女の名前を出すな!」

…妄想がダダ漏れだぞマイシスターズ。ハッ?!
502続々・キモ姉妹の胸騒動:2009/06/11(木) 11:41:37 ID:zQ86zcbx

なにやら黒いオーラを感じて振り向いてみると…そこには、お姫様から女悪魔に進化した、音々様がご降臨されていた(怯)

「………」
「…えっと…音々さん?」
「………」
「あの…もしもし…?」
「………」

うつむき加減のせいで、目元が前髪で隠れている。それが余計に怖い…

「ね、音々さ「お兄様♪」は、はひぃっ!」

顔を上げた時、音々の表情は満面の笑みだった。
でもなぜだろう?その笑顔が、絶対零度のエガヲに見えるのは気のせいか…?
…気のせいじゃありませんでした。orz

「ねぇ♪お兄様♪(にっこり)」
「はひっ!な、なんでしょう…?」
「…最低…」(真顔)
「ぐはぁっ!!」

真捺に言われるよりも、吹雪姉に言われるよりも、何よりも音々に言われるのが一番イタい…
欝だ…死のう…orz

「なんてね♪冗談ですよ。お兄さ…あれ?」

へんじ が ない
ただ の ぬけがら の ようだ ▼












「どん底まで落ち込んだお兄様は、音々がおいしくいただきました♪(接吻的な意味で)」



以上、スレ汚し失礼。もし許されるならば、さらに続編を書いてみたい。
503名無しさん@ピンキー:2009/06/11(木) 12:09:13 ID:lg8egI/d
>502
GJ!
是非書いていただきたい
それはもうしっぽりと
504名無しさん@ピンキー:2009/06/11(木) 12:34:53 ID:m3W3EZnm
>>492
相変わらずカオスすぎるなGJ!
予想はしてたが、やはり友人'sの姉妹もキモ属性かよ!
というか全体的に(女性サイドの)兄弟姉妹の近親相姦に対する抵抗値が低いのかなこの世界は……
今回は妹組だったから、次は姉組が来るんですよねわかります。

というわけで、次回作も楽しみにしています。
505名無しさん@ピンキー:2009/06/11(木) 16:02:37 ID:OcdQ0K8N
>>502
いちいち許可を求めるな。反応を求めてるみたいでウザく思うだろうが
お前は書きたいんだろ?だったら遠慮せず馬車馬のように書け。嘶きながら書くんだ!
506名無しさん@ピンキー:2009/06/11(木) 19:31:35 ID:UPO8m87T
>>502
GJ!
>>505
このツンデレめw
507名無しさん@ピンキー:2009/06/12(金) 03:06:33 ID:+M2odH97
>>502
俺はこのノリ好きだぜ!
これからの展開が少しずつ黒くなることを期待しながら続きお待ちしております
508続々々・キモ姉妹の胸騒動:2009/06/12(金) 10:10:42 ID:Wd6t3jGK
「ふはハ葉歯!よくぞここまで来たな!勇者アカリ!」
「魔王ヒロユキ!今日こそ貴様を倒して、俺の家庭に平穏を取り戻してやる!」
「よくぞ言った!俺は一度『ちゃん』付けで呼ばれただけで死ぬぞ!」
「こっちこそ!家の姉妹全員が俺を狙っているような気がしたが、そんなことは無かったぜ!」
「さあ!この俺を倒してみろ!」
「行くぞ!『ヒロユキちゃん』!」
「ぐはぁっ!バ、バカな!この俺がぁっ!!」
「勝った!これでお小遣いが日給250円から255円になった!」
「ぐふっ…見事だセーラー勇者アカリ…褒めてやろう…」
「安らかに眠れ。男色家魔王ヒロユキ」
「勇者よ…最後の頼みがある…」
「言ってみろ」
「俺と結婚してくれ!」
「俺は男だ!」
「無問題!俺は女だ!」
「『俺女』かよ!」
「さあ、俺と結婚しろ!そうすれば月給10000円をくれてやる」
「な、ナンダッテー!?」
「日給換算で333円だ!今なら俺と言うお嫁さんもついてくるぞ!!見よ!この見事なおっぱいを!」
「なんてことだ!紅葉姉の3倍はある!」
「Gカップは伊達じゃない!!」
「ヒロユキ…」
「アカリ…」



「どわぁっ!!」

あまりにも変態的な夢に飛び起きる。周りを見回してみると、我が家のリビングだ。
どうやら夕食後、ソファで横になっているうちに寝入ってしまったらしい。

「はぁっ!はぁっ!な、なんちゅう夢だ…」

何で俺が勇者になってんだよ!?何で俺が魔王のプロポーズなんて受けてんだよ!?何で俺がセーラー服なんて着てんだよ!?なんで東鳩ネタ(しかも1)なんだよ!?

「…なんてカオス…「あら?起きた?」へ?」

声のした方に顔を向けてみると、吹雪姉がテーブル(ガラス製)に肘を立てて、座り込み、俺を見ていた。
ってか、テーブルの上に吹雪姉の巨乳が『で〜ん!』と乗っている。重そう…

「吹雪姉?」
「うん。貴方のお姉ちゃんよ?」

そう言って微笑を浮かべる吹雪姉。音々が庇護欲をかきたてる笑顔なのに対し、吹雪姉のそれは母性に満ちている。思わず甘えたくなるような、泣きつきたくなるような、そんな笑顔だ。

「灯火ちゃん?どうかしたの?」
「はっ!?」

気が付くと、吹雪姉の顔が俺の顔の10センチ位前にあった。

509続々々・キモ姉妹の胸騒動:2009/06/12(金) 10:11:02 ID:Wd6t3jGK
「って近い近いっ!」
「あ」
「ぐふっ!」

背中に軽い痛みが走るとともに、景色が回転して天井が視界に移る。
どうやら慌てて離れようとしたために、ソファーからずり落ちてしまったらしい

「だ、大丈夫?灯火ちゃん」
「ああ、平気平気」

上体を起こして床に座り込む。時計を見ると、午後8時過ぎだった。

「あれ?皆は?」
「真捺ちゃん、霧葉ちゃん、音々ちゃんは部屋に居るわ。紅葉ちゃんは、ロードワークに、桜花ちゃんは…」
「桜花姉は?」
「ソ・コ♪」
「は?」

吹雪姉が指したのはソファ。いや、ソファの裏側を指しているのか?

「…あ」
「ぐへへへ…あっきゅ〜ん…」

そこには、腹丸出し、ぱんつ丸見え、よだれ垂れ流しの桜花姉が寝ていた。

「…吹雪姉」
「なぁに?」
「こいつはこんなところで何やってんだ?」
「灯火ちゃんを見てたみたい」
「俺?」
「うん。正確には、灯火ちゃんの寝顔を、ね」
「なるほど」

大方、ソファの背側から覗き込んでいるうちに、眠ってしまって倒れこんだというところだろう。
しっかし…

「よいではないか…よいではないかぁ…」

どんな夢見てるんだ?こいつは…

「なぁ吹雪姉」
「なぁに?」
「こいつの脳天に蹴りかましてもいいかな?」
「…で、できれば止めてあげて欲しいんだけど…」
「うへへ…嫌よ嫌よも…好きのうち…」

…殴りてぇ…

「…そ、そうだ!お風呂!お風呂に入ってきたらどう!?」

510続々々・キモ姉妹の胸騒動:2009/06/12(金) 10:11:24 ID:Wd6t3jGK
俺が右手を、小指から順に握り込んでいくのが見えたのか、若干焦った声で風呂を薦める吹雪姉。

「風呂か…」

確かに寝汗でびっしょりだ。カオスな夢も見たから余計に。

「わかった。そうさせてもらうよ」
「うん。あ、そうだ!ねぇ灯火ちゃん。お背中流してあげようか?」
「へ!?」
「なんだったら、私のおっぱいで洗ってあげてもいいわよ?」
「遠慮します」
「えー」
「そういうのは彼氏にでもしてやれよ」
「いじわる。私に彼氏なんて居ないの知ってるくせに」
「弟として愛してくれるのは嬉しいけどさ、そろそろ自分の幸せを考えてもいいんじゃないか?吹雪姉モテるんだし」
「謹んで遠慮します」
「即答かよ。じゃあ何時になったら結婚する気になるんだ?」
「う〜ん、2年後かな」
「へぇ。いい人居るんだ」
「うん。今、私の目の前で笑ってくれてるよ?」
「だから俺は弟だっての。つまり、当分結婚する気はないと?」
「えへっ♪」

片目を瞑り少しだけ舌を出した顔を浮かべて、俺から離れていく吹雪姉。

「…吹雪姉?」
「どうしたの?お風呂、入っちゃないさいよ」
「あ、ああ…」
「安心して。覗いたり割り込んだりしないから。約束するわ」
「そ、そうか。じゃあ先に入るな」
「うん。あ、一番風呂だから温度注意してね!」
「了解」
「うへへへへ…あっくんの子種…ゲットだぜ…」

…マジで殴りてぇ…



「ぅぁ〜…」

体を洗った後、湯舟に浸かる。
風呂はいいねぇ…風呂はリリンの(ry

「な〜んか変なんだよなぁ…」

吹雪姉だ。昔から、からかい半分で俺に迫ることはあったが、最近はその回数が多いような気がする。
誘惑の仕方も、段々露骨になってきている気がするし…

「俺に気があるのは知ってるけどさ…」

511続々々・キモ姉妹の胸騒動:2009/06/12(金) 10:11:43 ID:Wd6t3jGK
吹雪姉が、いや、俺の兄弟全員が、俺に好意を持っているのは知っている。どこぞのエロゲ主人公でもあるまいし、あそこまであからさまな態度を見せられれば、いい加減気付くと言うものだ。
まぁ、音々に対しては、兄に向けているものなのか、男に向けているものなのかは、正直判別が付かないが。

「とは言え」

それらを受け入れる気は更々ない。あくまで俺は弟兼兄であり、彼女らが自分に相応しい伴侶を見つけるまでの、あるいは、伴侶と結ばれるまでの、ボディーガードのようなものなのだ。

「でも吹雪姉だしなぁ…」

吹雪姉は、藍園家一の常識人だ。口ではああ言っているが、弟なんぞ誘惑したって、一文の得にもならないことは、本人が一番良く解っているだろう。
と、いうことはだ。

「やっぱりストレス発散のためなんだろうな」

社会人って大変そうだしなぁ…

「はぁ…」
「さっきからどうしたんだ?」
「ああ、吹雪姉って、どうして彼氏作らないんだろうって。俺より上のイケメンなんて、それこそ掃いて捨てるほど居るだろうに」
「まぁ、確かにあんたは、ルックスで言えば並みの並、ってところだよね」
「うるさいな。それに吹雪姉ほどの美人なら、妻子持ちの男でも奪い取れると思うんだけどなぁ…」
「『寝取り』って奴だね。まぁ、実際そんなことをしようものなら、例え姉貴でも軽蔑するね、あたしは」
「ものの例えだよ紅葉姉。ホント、何で彼氏作らないんだろう?」
「灯火がいるからに決まってるじゃんか」
「いや、だって俺弟だよ?実弟だよ?」
「わかってないなぁ灯火。吹雪姉は、灯火が灯火だから好きなんだよ。もちろんあたしもね♪」
「俺が俺だからってどういう意味…ってええっ!?」
「…今頃気付いたのかい」

さっきからナチュラルに会話していたから気付かなかったが、いつの間にか紅葉姉が風呂に入ってきていた。

「何で入ってくんだよ紅葉姉!」
「そりゃ風呂に入りたかったからに決まってんだろ。汗も流したいしな」
「あんたには羞恥心ってもんがないのかよ?」
「弟相手に恥ずかしがってどうする。所詮は家族だろう?気にすんな」
「世の中には、『親しき仲にも礼儀あり』って言葉がだなぁ…」
「マッサージの時は下着姿だろう?下着も裸も変わんないって」

あまりと言えばあんまりな台詞に、俺はついタブーを冒してしまった。

「あんた本当に女かよ」
「………」

それまで流れていた会話がピタリと止み、代わりに紅葉姉から、凄まじいまでの瘴気が溢れ出す。

「あっ…しまっ…」
「あ゛あ゛っ!?あたしが男だってのか?悪かったな!!どうせあたしはペチャパイだよ!Aに限りなく近いBカップだよ!ズボラでガサツだよ!男より女にもてるよ!男より女に告白された回数の方が多いよチクショー!!」
「ぐあああっ!!く、首!首がぁっ!!」

逆向きのチョークスリーパーをかけられる。
512続々々・キモ姉妹の胸騒動:2009/06/12(金) 10:12:07 ID:Wd6t3jGK
紅葉姉の胸が小さくてよかった。吹雪姉並だったら、間違いなく窒息死させられていただろう。って、冷静に考えている場合じゃない!

「ヤバイヤバイ!折れる!折れるって紅葉姉!」
「桜花のバカヤロー!なんであたしより発育いいんだー!?」
「知るか!!」

騒ぎを聞きつけて吹雪姉がすっ飛んでくるまで、俺は紅葉姉の胸を堪能することになってしまった。
すごく…小さいです…



「あ〜痛ててて…」
「灯火ちゃん大丈夫?病院行く?」
「いや、そこまでは…」
「悪い灯火。加減を間違えたみたいだ…」
「気にするな…痛ッ!

…まだ首がおかしい…」

「全くもう!紅葉!何やってるのよ!」
「わ、悪い姉貴…灯火があんまりな事言うもんだから、つい頭に血が…」
「灯火ちゃんのせいにしないの!」
「ひぇっ!」

紅葉姉に虐待(肉体的な)を受けているところを、吹雪姉に救出された後、紅葉姉は吹雪姉の説教を受けていた。

「大体、灯火ちゃんがお風呂に入っている時に割り込むなんて!」
「だ、だって、早く汗を流したかったんだよ!」
「10分や20分くらい我慢できるでしょう!大方それを口実に、灯火ちゃんと混浴したかっただけじゃないの!?」
「ぐっ!そ、それはその…」

め、珍しいな…吹雪姉が言葉のマシンガン(結構キツイ)をかますだなんて…
いつもは、大抵の事は「あらあら、うふふ」で笑顔で流すのに…
っつーか、

「吹雪姉、俺部屋に戻ってもいいかな?」

これ以上ここにいると、何時こっちにとばっちりが来るかわかったもんじゃない。

「いいたわ。ついでに桜花ちゃんを部屋まで運んでおいてね」
「了解」
「そ、それはあたしがや「どこへ行くつもりなのかしら?」あ、姉貴?笑顔が怖いぞ?」

俺は桜花姉をお姫様抱っこして、リビングを後にした。
屠殺場に連行される、子牛のような目をした紅葉姉を、あえて無視したままで…



「ょっと…これでいいかな」

513続々々・キモ姉妹の胸騒動:2009/06/12(金) 10:12:20 ID:Wd6t3jGK
桜花姉をベッドに寝かせる。

「んぁ〜?」
「げっ!桜花姉…」
「あ〜れ〜?あかりちゃ〜ん?」

声のした方に目を向けてみると、桜花姉が寝ぼけ眼で俺を眺めていた。

「あ〜、悪い、起こしちまったか?」
「んぅ〜?ど〜したのかな〜?おね〜ちゃんをよばいにきたのかな〜?」
「い、いや、違っ…」
「んふふふ〜。しょ〜がないな〜」
「うぶっ!?」

いきなり頭を抱え込まれる。ノーブラだから、薄いTシャツ越しに胸の感触がモロに…!

「ほ〜ら。おねぇちゃんのおっぱいでちゅよ〜?」
「桜花姉!ちょっ、やめっ!」
「にゅふふふ〜♪うれしいくせに〜♪」
「桜花姉!離してくれ!頼む!」
「ん〜。ど〜しよ〜かな〜」

俺の頭を抱え込んだまま、俺の髪に頬をこすりつける桜花姉。

「じゃ〜あ〜、ちゅ〜してくれたら、はなしてあげる〜」
「なっ!?」
「あ〜?いやなかおしたな〜?じゃ〜あ〜、こ〜だぁ〜♪」
「うぼっ!!」

前よりも強い力で抱え込まれる。ちょっ!息!息が!!

「むぐぐぐぐぅ〜!」
「あん♪あばれちゃだめだよぉ〜♪」

動きを封じるかのように、さらに強い力で抱え込まれる。
っていうか、寝ぼけている人間(それも女性)のどこにこんな力が!?
しばらく攻防を続けていると、不意に腕の力が緩んだ。

「ぶはぁっ!!…はぁっ!…はぁっ!…」

し、死ぬかと思った…

「はぁっ!…はぁっ!…おい殺人未遂犯!ってあれ?」
「すぅ…すぅ…」

ね、寝てやがる…

「…はあああぁぁぁぁぁ…」

なんか、どっと疲れた。
514続々々・キモ姉妹の胸騒動:2009/06/12(金) 10:13:59 ID:Wd6t3jGK
以上です
515名無しさん@ピンキー:2009/06/12(金) 10:24:43 ID:RelKlZIM
>>514
何と言う更新速度
GJです
これは…将来的にはハーレムになるのか?

段々作品数が多くなってきていますが、いっそのこと長編として括ってはいかがでしょうか?
続の数を増やすよりも話数で管理した方が作者も読者もわかりやすい、と個人的に思いますよ
516名無しさん@ピンキー:2009/06/12(金) 10:29:45 ID:LD3ip3tM
トリップ付け推奨
517名無しさん@ピンキー:2009/06/12(金) 17:24:43 ID:wZuOFpRp
兄弟って 書かれると男に思われてならない
自分だけかもしれないが
518名無しさん@ピンキー:2009/06/12(金) 18:03:40 ID:Wd6t3jGK
姉妹と書いて「きょうだい」とも読むらしいけどな。
『姉・弟・妹』や、『兄・妹・弟』の場合はなんて書くんだろう?
519 ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/12(金) 18:59:03 ID:o8g/KmdO
姉妹は『きょうだい』じゃなくて『しまい』って読んだ方が雰囲気がある…様な気がする


連日ですが、投下します
『姉妹間作戦』の番外編です
タイトルは『番外編―父と弟』
520番外編―父と弟 (1/3) ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/12(金) 18:59:41 ID:o8g/KmdO
父さんが家にいるなんて何ヶ月ぶりだろう…
いつも仕事でなかなか居ないから…お姉ちゃんとのこと今言うべきだよね。
でも、父さんすっごい強面で無表情だから怖いな…
意を決して父さんの部屋の扉をノックする。
「入れ」

中ではノートパソコンと格闘している父さんがいた。
…父さん。
「何だ」
僕のほうを見もせず、ひたすらキーボードを打ち続ける。
部屋に無機質なタイプ音が響く。
…怖くなんか無い、ちゃんと言え、僕!
父さん…僕…その、実は…お姉ちゃんと…愛し合っているんだ。姉弟だけど…
お互い本気なんだよ…
「…そうか」
…それだけ?
もっとこう馬鹿者!お前らなんて勘当だ!!出て行け!!!とか言ったりしないの?
「言って欲しいのか」
いや…そんなわけないけど…
なんかやけにあっさりしているというか…
「…お前らの様子を見ていれば大体想像がつく」
見ていればって…父さん殆ど家にいないじゃないか。
「…問題ない」
問題ない…のかな?
タイプ音が止まる。
父さんの視線がこちらを向く。
「もともとそうなるように仕向けたのは私だ」
…は?
「仕事にかまけ、家庭を顧みないことによってお互いを頼り、強く依存するようになる…そしてお前たちは次第に男女を意識する」
…な、なにいってるの?
「お前の姉に介入し、行動の幅を広げてやった…だがそれだけで本当に男女の仲になるはずが無い、そう思っていた…
しかし結果は見ての通り…流石は俺の子だ」
と、父さん…?
「…少し埃の被った話をしよう」
521番外編―父と弟 (2/3) ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/12(金) 19:00:02 ID:o8g/KmdO
私には、姉がいた。
意識を持ったときから私は姉を愛していた。姉も私を愛していた。
だが、血が繋がっているのだ。この想いが報われるはずが無い。
だから、私は姉から逃げ出した。
姉から逃げるため必死に勉強を重ね、東京の医大に合格することに成功した。
そして、私は上京する。
姉に私のことは忘れろと言い残して。
姉は私のことを止めなかった。
それは姉心だったのかもしれない。もしくは全てを諦めていたのかもしれない。今となっては分からないが。
私が上京して一ヵ月後、姉が自殺したと手紙が届いた。
姉の遺書には私と一緒にいられないならもうこの世界にいる意味は無い、と書かれていたそうだ。
そうだ、というのは実物を読んではいないからだ。私は姉の葬式には行かなかったのだ。
姉から、現実から目を背けたかった。そのため、ただひたすら学問に没頭し続けた。
そして時が経ち、私は医者になる。
だが、私には知識と技術はあったがそれ以外は何もなかった。ただ漠然と人を診続けていた。
そんなある日だった。
お前たちの母…詩織に出会ったのは。
奴は俺が担当している患者だった。
だが…奴は俺を一目見るなり可愛いなどとぬかした。
奴の正気を疑った。私は見ての通りの強面だ。
その上、姉を亡くしてからは…自分で言うのも可笑しいが、人形のようだったからな。
だが…詩織が言うには、どうにも私はビクビク震えているチワワみたいだそうだ。
奴の評価を聞いて…それは言い得て妙だと感じた。
私は姉から、現実から逃げ続けている。私は臆病者だ。
そんな私の本質を一目で見抜いた詩織に興味が湧いた。
その後は…良くある話だな。
患者に惚れた医者が必死こいて治療し、晴れて二人は結婚する…
…いい女だった。お前の姉は詩織によく似ている。無駄に腹黒いところやら気色悪い行動を起こすところやらな。
しばらくは私も普通の夫婦としてごく平凡な生活というものを謳歌していた。
姉への想いも忘れていた。
ある患者と出会うまでは。

奴は、妹を愛していた。
私と違い、相手からではなく二人で社会から逃げていた。
奴は妹に子どもを生んでもらっていた。第二子が妹の腹に宿っていた。
奴は私とは正反対の生き方をしてその結果幸せを掴んでいた。
だが、同時にそいつはとんでもなく不幸だった。
奴は自我を少しずつ、しかし確実に失っていく病を患っていた。
現代医療ではその病を治療することはできなかった。
…私が診断結果を伝えても、そいつは特段驚かなかった。薄々自覚していたのだろうな。
私は奴にできるだけのことはしてやりたかった。
奴は私とは違い、血が繋がっている者から逃げ出さなかったのだから。
…今思えば、姉に対する贖罪だったのかもしれん。このとき姉への想いを思い出したのかもしれん。
私は奴に遺書を書かせ、預かった。
お前がまだお前でいる間に妹に言いたいことを書けと言って。
遺書を書かせてから…半月ほどだったか。
奴は自殺した。
奇しくもその日はお前が生まれ、そして詩織が死んだ日だ。
詩織の最期を看取った後、私は奴の葬式に行って妹に遺書を渡した。
妹が確認したところ、今までの感謝と謝罪が書かれていたそうだ。
…私は世の不条理さを呪った。
血が繋がったものたちは愛し合っても幸せになれないのか。
泣き崩れる妹と歯が生え揃ったばかりの赤子、そしてあと一月も経たずに誕生するであろう生命を残して逝くなど…
幸せなどといえるのか。
そんなはずが…あるまい。
たとえ血が繋がっていても、愛し合っても…幸せになれるはずだ。私はたまたま不幸な奴らしか見て来れなかっただけだ。
だから…私は試した。
お前たちを使って。
血が繋がっていても幸せになれると証明するために。幸せな姉弟を作り出すために。
522番外編―父と弟 (3/3) ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/12(金) 19:00:57 ID:o8g/KmdO
「以上だ」
そんな…僕たち…全部父さんの掌の上、だったの…?
「光太郎」
名前を呼ばれただけなのに、身が竦む。
「お前は…幸せなのか」
幸せ…?
「そうだ…お前は実の姉を抱いたことを、愛したことを後悔していないのか」
…後悔?
そんなこと、するわけ無いよ。
うん、するわけが無い!
例え父さんが仕組んだことだとしても…
僕はお姉ちゃんを愛していることを、むしろ幸せに思うよ。
「それは本心か」
もちろんだよ!一度たりとも後悔なんてしてないよ!ずっとお姉ちゃんと一緒にいたいんだ!!
「…そうか」
…父さん?
「なら、もう実験は終了だ。お前らの絆は、確かなのだろう。
もう私が介入せずともお前らは勝手に行き着く所まで行くのだろうな…幸せに、なれるのだろうな…
なら私はこれからお前らに理不尽な不幸が襲い掛かってこないことを祈るぐらいしか出来ない」

「姉弟でも、幸せになれたのか…最初から逃げなければ…私も…姉さん…」
父さん…
「…最後まで、一緒に居てやれよ。父として発言はこれが最初で最後だ…ふん…私が父として、など…酷く滑稽だ」
ノートパソコンを閉じる。
そしてそのまま父さんは家を出て行った。
それが、僕が聞いた父さんの最期の言葉だった。
二日後、九州のとある湖で父さんは水死体で発見された。
その場所は、父さんのお姉さんが自殺した場所らしい。
523 ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/12(金) 19:01:26 ID:o8g/KmdO
以上投下終了
次で番外編も最後です


作中で説明しにくい設定

父の設定に姉弟にとってよく分からない人とあります
なのであえて父が何を考えていたのか、何をしたかったのか説明はしません
読者にとってもよく分からないキャラとして位置づけてみました

本編中登場しませんでしたが設定の多さは本編のキャラに負けていません
弟より設定多いです
登場していないキャラより設定少ない弟涙目

父の性格は一言でいうなら、自己中です
姉の自己中な性格はこの人の血の影響です
が、キモイ発言や性格、行動などはこの人と関係ないです
母の遺伝…というよりも姉がアレなだけです
こんなの私は育てとらん

説明以上
524名無しさん@ピンキー:2009/06/12(金) 19:28:49 ID:wZuOFpRp
>>523
イイハナシダナー
525名無しさん@ピンキー:2009/06/12(金) 19:40:41 ID:u7QGL2cs
父が法月のとっつぁんで脳内再生された
526名無しさん@ピンキー:2009/06/12(金) 22:47:08 ID:GNCnQe7l
オイラは碇ゲンドウで脳内再生されたんだぜ
527名無しさん@ピンキー:2009/06/12(金) 23:29:52 ID:gzmJHm5v
>>523
GJ
なんか知らん内に泣いてた
528名無しさん@ピンキー:2009/06/13(土) 03:33:12 ID:0j1wANyM
>>526
お前は俺かwww
529名無しさん@ピンキー:2009/06/13(土) 03:50:15 ID:NrqMxyoh
俺もゲンドウ声だったわ
ともあれGJでした!
530名無しさん@ピンキー:2009/06/13(土) 03:54:17 ID:I7qPKzhl
父はもうゴールしてもいいよね…(´・ω・`)
531名無しさん@ピンキー:2009/06/13(土) 08:46:31 ID:poVGYHoG
>>514
やった姉サイドが来たぜGJ!
お姉ちゃんのはずなのに、妹たちよりやってることが幼稚くさくないか?

>>523
独り善がりにして悲しい男の話、GJでした。
父は彼岸の彼方で、今度こそ幸せになれたのだろうか?
そして姉。貴女ってひとは……!

まとめてでアレですが、両者とも続きを待ってます。
532無形 ◆UHh3YBA8aM :2009/06/13(土) 09:32:52 ID:SbZGoT9a
番外の話を書こうと思ったら、「盤外」になった
何をい(ry
投下します
533止揚のあか ◆UHh3YBA8aM :2009/06/13(土) 09:35:08 ID:SbZGoT9a
 10p。
 それが、私たちの距離だった。
 本当の意味で、その距離をゼロにする為に掛けた時間は、どのくらいだったろうか。
 少なくとも、私にはあの娘程の勇気はなかった。

「――少し、無駄な話をしようか」

 そう云った時の彼女の表情を、今も忘れる事は出来ないでいる。
 彼女は――筧朱惟は、その時も笑っていたのだから。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――

「あんこ」
 弟は、私の事をそう呼ぶ。
 否。
 弟だけではない。
 近しい友人も、学校の知己も道場の同門も。
 多くの人にとって、私を表す言語が『あんこ』であるようだった。
 私は『丸い』。
 断じて肥満している訳ではないが、それでも丸く見えるらしい。
 丸いからまんじゅう。そして、それを捻って、あんこ。
 愛嬌のある、可愛らしい丸さである、とフォローされた事はあるけれど、丸いと云われて喜ぶ女の子
はそうそういないに違いない。勿論、私だっていやだ。
 けれど。
「あんこ」
 そう呼称されるのが、私である。
 弟の惣太郎が私をそう呼ぶ度に、小突こうかと近づいて、動きを止める。
 10p。
 私にとっての限界が、それなのだ。
 私は、それ以上弟に近づく事が出来ない。
 それは、凄く莫迦げた理由。
 凄く情け無い話。
 つまり、恥ずかしくて近づけないのだ。
 距離を埋めようとすればする程、心臓がとくとく鳴って、血液が沸騰する。足が震えて、呼吸が荒く
なる。
 ――何の事はない。
 私は、惣太郎が好きで好きで仕方がないのだ。
 有り体に云えば、愛している。
 家族としても、異性としても。
 インセストタブーが世界的拘束事項である事は私でも知っている。
 だから、『私』という存在は異端で、悪しきマイノリティに分類される。
 こんな事を打ち明ければ、世間から後ろ指を指されるのは目に見えて判る。
 その辺りが、私が弟に告白出来ない理由である。
 尤もそれ以前に、私は弟本人の気持ちすら知らない。
(常識的に考えて、姉に恋愛感情を持つ訳がないよね……)
 そう結論付けて、勝手に落ち込んで、けれど諦める事が出来ず。
 弟を男として意識してから、もう何年もの間、その繰り返しであった。
 私にそんな邪志を語れる機会が出来たのは、道場の更衣室で、筧朱惟の言葉を聞いた時からだった。

「ああ、“した”よ」
 鳴尾至路の質問に、筧朱惟はアッサリと答えた。
 あまりに無造作で、なんて事の無いように。
 私自身、聞き間違えだと思った程だ。
「そうか」
 予定調和。
 或は、既知を確認するように。
 小さく頷く鳴尾至路にも、取り乱した様子は見られない。
「ええええぇぇえええぇええぇぇぇぇぇ!!!!!」
 などと、みっともない叫び声を上げたのは、私だけ。
534止揚のあか ◆UHh3YBA8aM :2009/06/13(土) 09:37:29 ID:SbZGoT9a
 ふたつの冷徹な瞳がこちらに向いた。
 何を驚く? と云わんばかりの双眸だった。
 多分、その時の私は、りんごみたいに真っ赤な顔をしていた事だろう。
 この場に居るのは、三人だけ。
 帰宅の為に着替えをする、三人だけだ。
 筧朱惟。通称を『あか』。
 鳴尾至路。通称を『しろ』。
 そして私の渾名が『あんこ』。
 あか、しろ、あんこで、道場練舞館の紅白まんじゅう三人組。
 同期・同年齢・同門の、友人三人組である。
 個性も見た目も全然違うけれど、ひとつだけ共通点がある。
 それは、それぞれに大切な弟がいると云う事。
 朱惟の弟は彼女のひとつ年下で、高校二年生である。
 所謂、線の細い美少年でその容姿は実年齢より幼く、中学一、二年生くらいに見える。
 女装をさせたら恐らく、誰も本当の性別を見抜けないであろうと思われる程に可愛い男の子で、朱惟
は彼を溺愛している。
 鳴尾至路の弟は彼女のみっつ年下の中学生。
 朱惟の弟とは真逆で、随分と大人びて見える。
 姉に似て長身痩躯、鋭い目つきと低く渋い声の持ち主である。ただし、一人称は『僕』で、その為人
は大分穏やかだ。外見や声と中身に大きくギャップがある人物だと記憶している。
 私の弟、惣太郎はふたつ年下の高校一年生。
 姉同様に、至って普通の一寸生意気な男の子である。
 私達が弟と仲が良いのは周知の事実だ。
 練舞館の『紅白まんじゅう』は皆酷いブラコンだ――等と云う心ない噂が根付いて数年経つ。
 私は兎も角として、朱惟と鳴尾さんがブラコンなのは確かだ。けれど、だからと云って、『間違い』
が起きるとは夢にも思わなかった。
 朱惟の発言、「した」とは、つまり、そう云う事である。実弟と男女の関係になったと云うのだ。驚
くのも当然だろう。
 朱惟は弟に対して妙に過保護で、姉莫迦であった。だが、流石に禁忌を犯すとまでとは思わない。
 大変な事をしたなと考える部外者の私とは対蹠的に、当の本人は晴れやかな顔をしている。
 大仰な動きで、歌うように語ってのけた。
「愛する者同士で結ばれる。それが一番自然だよ。恥じる事もないし、忌むべきものでもないね」
 罪悪感はないのだろうか。そう問う私の頬を、朱惟は指でつついた。
「罪悪感? 変な事を云うね。じゃあ、きみは違うのかい? 惣太郎少年と、“そういう”関係になり
たいとは思わないのかい?」
「え!? そ、それは……ッ」
 なんて直截的な質問だろうか。
 朱惟を直視出来ない私は目を逸らし、それから言葉をも逸らした。
 すぐ隣の閑かな少女――鳴尾至路に言葉を投げたのだ。
「な、鳴尾さんはどう? 朱惟の行動を、どう思う訳?」
 鳴尾至路は凜とした女性である。
 荘厳な風景画を思わせる雰囲気と、峻厳な性格で知られている。
 堅物過ぎる程に堅物で、融通が利かない程に真面目な人物だ。
 基本、彼女の口からは厳しさを伴った常識論が飛び出す事が常である。だから、彼女が朱惟に対して
どのような評価を下すのかは、論点をずらすと云う目的を抜きにしても気になる所ではあった。
「姉弟とは……」
 形の良い唇から筋の通った澄んだ声が紡がれる。
 私も朱惟も口を噤み、風景画を見上げた。
 発言するだけで、周囲を黙らせる力を持つ人間は確かにいるのだなと思えた。
「姉弟とは、完結されたひとつの世界だ。外部の持つ倫理規範と、当人同士の想いは相克し反発しても
矛盾とは云い難い。歴史の上で喩えるならば、式目は律令を否定した。だが、それでも形式上は共存し
た。朝幕併存も然り。対立と対立があるからと云って、その総てが否定されるものではない」
「しろもたまには良い事を云うね。aufheben. 私の行為は止揚だよ。姉弟同士の恋愛は確かに悪だ。だ
がね、人類全体で考えれば、未来への可能性のひとつでもある、とも云える」
「…………」
 私はぽかんと口を開けていた。
 なんだか煙に巻かれたような気分だ。
 あかもしろも、「それは揚棄だ」と云い切ってしまった。
 本当にそうなのだろうか?
535止揚のあか ◆UHh3YBA8aM :2009/06/13(土) 09:39:49 ID:SbZGoT9a
 何だか、御為倒しにも聞こえる。
 私がそう云うと、朱惟はやれやれと肩を竦めて見せた。
「人類とは『個体』ではなく、『群体』なんだよ。複数でひとつ。ひとつで複数。仏教にもそんな言葉
があったと記憶しているんだけどね?」
「一即多。重重無尽だ、それは。筧の言葉とは大分ズレる。悟りに至る筋道のひとつだからな」
「しろは細かいね。まあ、あれだ。私の行動は『群体の意志』なんだよ」
 筧朱惟は得意気に鼻を鳴らす。
 私は首を振った。よくもまあ、ぺらぺらと暴論を重ねられるものだと。
 是非を問う私に、朱惟は運命論にも似た必然性を説いたのだ。
 それでは論点が違うのではないか?
 そう問うと、朱惟は意地悪く笑う。
「論点をずらす、と云うのは、先程のきみの行動を云うんだよ。惣太郎少年と結ばれたいかと聞いた私
に何も答えず、しろに話題をふっただろう?」
「そ、それは、でも、えと、私の質問に答えてないじゃない」
「見苦しいね。まだ誤魔化すか。……まあ良い。では答えようか。人が同一でないのは何故だ? 内面
にせよ、肉体にせよ、個性があるのは何故だと思う?」
「え……?」
「答えは簡単。人と云う『個』が死しても、ヒトと云う『種』が生き残る為だ。ウィルスや細菌の感染
を見たまえ。大勢の人死にが出ても、それが効かぬ者が確かにいる。人は『同一』では死に絶えてしま
う。だから個性――多くの亜種・変種が必要なんだよ。生まれながらの悪党、生まれながらの殺人鬼。
そう云う連中ですら、『人と云う群体が生き延びる為の可能性』なんだよ。況んや、私においてをや、
さ」
 筧朱惟はにやにやと笑っている。どこまでが本気で、どこまでが冗談なのか。
 私は鳴尾至路を見た。
 堅物であるが故に常識人である友人に、意見を求めたのだ。
 冷厳な少女は、特に表情を変える様子もなく、こう云った。
「人間以外の動物も、基本的には近親交配を避ける。だが、人間にも動物にも、極極少数、近親交配を
行う者がある。筧の暴論を認めるかどうかは兎も角として、生物にはそう云った習性、或は欠陥が具備
されているのは事実だ」
 筧朱惟は「簡単に云うとね」と笑って、それから私の肩を叩いた。
「理屈は理屈として――私は単純に、弟の事が好きなんだよ。愛してる。ラヴ。それだけさ」
 きみ達もそうだろう?
 朱惟は強引にそう纏める。
 釈然としない。
 釈然としないが、『弟との行為』と云う言葉を出されて、私の思考が濁ってしまった。
「そりゃ……惣太郎の事は……好き、だけど。で、でも、だからと云って“しちゃう”のはどうかと思
うんだけど……」
「異な事を云うね。きみはアレか? 好きでもない相手と“したい”のかい?」
「そ、そんな訳ないでしょうッ」
「だったら、正しいのは私じゃないか。『好き』だから“する”のが普通だろう? 商売や便宜を図っ
て貰う為の行為を除けば、当人同士が納得して事を為すのは、好き同士だからに決まっている」
「うぅ……」
 私は云い淀んだ。
 朱惟の言葉が屁理屈なのは判る。
 判るけれど、どうにも反駁の言葉が出て来ない。
 私の頭がお粗末な所為でもあるけれど、濁った思惟ではそもそもからして議論が出来ない。
 私は三度鳴尾至路を見た。
 唯一の識者はこちらに注意を払わず、黙黙と帰り支度を進めていた。
「やれやれ、しろは私の話に乗ってはくれないようだね」
「お前の話に益はない」
 引き込もうとする朱惟の言葉を、彼女は一刀両断する。
 斬られた方はスライムみたいに再生して、再び同門に絡みつこうとした。
「ついさっきは乗ってくれたじゃないか」
「近親交配へ至る性質は多くの生物に共通する事実だ。だから応じた。だが、『その先』はお前だけの
世界だろう? 私が踏み込むべき理由もなければ、付き合わされる道理もない」
「酷い云われようだね。じゃあ、こう聞こうか。きみの世界は私の行為を是とするか?」
「問題外だ」
「ほう。何故だい?」
「私の世界に、筧朱惟と云う色はない。私の世界は、二色だけで充分だ」
536止揚のあか ◆UHh3YBA8aM :2009/06/13(土) 09:42:11 ID:SbZGoT9a
 それだけ云うと、鳴尾至路はさっさと出て往ってしまった。
 それは、ある種の世界の断絶、もしくは在り方の違いと云って良いのだろうか。
 私と朱惟は顔を見合わせる。
「鳴尾さん、真っ直ぐだね」
「判りやすいくらいにね。『内』と『外』を完全に別けているからね、あれは。きみも知っているだろ
う? しろの奴、極一部の人間の前でだけは女言葉で喋るって」
「鳴尾さんにとっては、私たちの価値は大分低いみたいだね」
「それは私たちも一緒さ。きみだって、私たちより、惣太郎少年の方が大切だろう?」
 私は肩を竦めて見せた。彼女はそれを、同意と受け取ったらしい。窓の外を見ながら、微笑する。
「私にとっても弟が総てだ。その為には、今までの世界を失っても良いと思っている」
 朱惟は、そんな言葉を口にした。
 その時の私は、それを単なる愛情表現だと思っていた。
 止揚のあかが、真実その言葉の殉教者であったと知るのは、もう少し後の事だった。

※※※

「あんこ、腹減った」
 家へ帰るなり、ソファに横たわっている誰かがそう云った。
 私が丸めた胴衣を投げつけると、件の人物は「むぐっ」と声を上げる。顔面に命中した為だ。
「こんなモン、喰えねえよ……」
「あのねぇ、惣太郎。鍛錬が終わってくたびれてるお姉ちゃんに、腹減った、はないでしょう。まずは
お帰りなさいって云いなさい」
 弟を躾けるのは姉の義務である、とは鳴尾至路の言葉だが、ある程度その意見は正しいように思う。
 肉親の年長者であれば、若年の家族を正しい道へ導くのは当然と云うものだ。
 弟――惣太郎は、「ちぇ」と舌打ちした後、そっぽを向いて「お帰り」と云った。
 素っ気ない云い方であったが、そこには羞恥が見て取れた。
「ああっ、もうっ! 照れちゃって可愛いなぁッ!!」
 とか云って抱きつきたい所だが、そんな事は出来ない。
 出来ないし、しない。だから、惣太郎には、ただの口うるさい姉だと思われている事だろう。
(まあ、いきなり抱きついたら、それこそおかしくなったと思われちゃうだろうし……)
 つまり、普段からそんな事はしないのだ。
(朱惟の家は違ったな)
 筧朱惟は容赦なく弟に抱きつき、際限なく甘やかす。
 彼女が人目も憚らずに鯖折りを繰り返している様は、幾度となく目撃している。
 他方、鳴尾至路は自らの弟を厳しく躾けているそうだ。
 そうだ、と不確定の形になっているのは、その様を見た事がないから。
 ただ、普段からの彼女の堅い言動や、実際会ってみた彼女の弟は礼儀正しかったので、その言葉は信
頼しても良いだろう。
「いや。しろはしろで問題有りだがね」
 朱惟はそんな風に云っていたが、真偽の程は判らない。鳴尾至路はプライベートを多くは語らない人
物でもあるからだ。
「あんこ、飯……」
 惣太郎は私の袖を引きながら呟いた。突っ慳貪な口調とは裏腹に、懇願するような瞳だった。
 こんな仕草を可愛いと思ってしまう私は、異常なのだろうか。
 こんな距離を近いと焦ってしまう私は、おかしいのだろうか。
 こんな日常風景を幸せだと感じる私は、変なのだろうか。
 心臓が、とくとくと鳴っていた。
 ――好きだから、する。
 筧朱惟は私にそう云った。
 俄には首肯し難い。
 けれど、心惹かれるのも事実だ。
 たとえば、ここで惣太郎に「好き」だと云ったら?
 多分、その瞬間に、私は多くの物を失うだろう。
 否。
 世界から、私という存在が爪弾きにされる、と云った方がより正確かも知れない。
 私だけなら兎も角、何も知らぬ弟をそんな世界に引き摺り込めない。
 好きでも、多分、告白しない事が正解だ。
 だから、私は間違っていないのだと思う。
 それなのに、朱惟の言葉が奇妙に残留していた。
537止揚のあか ◆UHh3YBA8aM :2009/06/13(土) 09:44:29 ID:SbZGoT9a
 私と。
 彼女と。
 どちらが正しいのだろうか。
 当否が付かない。
 それとも、矛盾するこの概念を止揚する何かが、この世にはあるのだろうか。

※※※

 そして一月後。
 その日の道場はどこか様子が違っていた。
 そう見えたのは私だけかも知れないけれど、終始違和感が拭えなかった。
 原因が判ったのは終了時刻も近づいた頃で、原因の主を特定した時でもあった。
 筧朱惟。
 彼女の様子が違って見えたのだ。
 彼女は、終始笑顔だった。
 幸せそうな、満たされたような、でも、どこか危うさと寂しさを感じさせる笑み。
 それがあったから、私は違和感に気付いた。
 朱惟は道場内に友人が多い。
 けれど、深く付き合っている人間は多くない。
 だから彼女の違和感に気付けた者は、あまりいなかったのではないだろうか。
 その日、朱惟は鳴尾さんとばかり話をしていた。
 多分、それも違和感のひとつ。
 堅物・真面目な鳴尾至路が、鍛錬の最中に私語に応じる姿は極めて珍しい。しかもそれが長時間、複
数回に渡って、と云うのは、今までに見た事がない。
 朱惟は時折私を見ていた。
 奇妙な表現になるけれど、老い先短い老人が故郷の風景を懐かしむような視線だった。
 鍛錬が終わり、私は二人に近づく。
 朱惟と鳴尾さんは、握手を交わしていた。
「しろ。きみも素直になった方が良いよ」
「私はいつでも自分を偽るつもりはない」
「そうか……」
 真顔の鳴尾さんとは逆に、朱惟は笑っている。
「しろ。今日は急ぐのだろう? 引き留めちゃ悪いな」
「確かに今日は急ぐ。だが、この時間は必要だと判断する」
「そうかい。済まないね」
「私が決断した事だ。何も云う必要がないし、云われる理由もない」
「…………」
 ふたりは暫く見つめ合っていた。
 何かを伝えているような、考えているような。
 無言の時がそこにはあった。
 やがて、鳴尾至路は筧朱惟に背を向ける。
「それじゃあ」
「ああ」
 それだけ云って、両者は別れる。
 鳴尾至路を見送る朱惟と、立ち去る背中。
 朱惟は友人の姿が消えるまで立ち尽くしていたけれど、鳴尾さんが振り返る事はなかった。
(やっぱり、どこか変だ)
 何が変なのかは判らないけれど、違和感は確かにある。
 私がぼんやりとそう考えていると、筧朱惟はゆるい笑顔を私に向けた。
「今、時間はあるかい?」
「う、うん。大丈夫だけど」
「そうか、じゃあ少しだけ付き合って貰うかな」
 朱惟は笑顔のままだった。
 そして、語り出す。

「――少し、無駄な話をしようか」

 朱惟の口から紡がれた言葉は、なんて事のない日常。
 私や、鳴尾さんや、学校の友人。弟の事。これまでの生活の事。
538止揚のあか ◆UHh3YBA8aM :2009/06/13(土) 09:46:46 ID:SbZGoT9a
 懐かしむように、彼女は世界を振り返っていた。
 私は殆ど会話に参加せず、朱惟の言葉に耳を傾けていた。
 どうしてそんな話をするのかは判らなかったけれど、朱惟が今の生活を愛している事だけは充分に伝
わって来る。
「私はこの街で生まれて、この街で育った。色色あったけれど、まあまあ幸せな人生だったと云えるだ
ろうね」
 彼女の言葉は、離別のそれに似ている。
 まるで。
 そう、まるで――
「朱惟、どうしたの? そんな話をするなんて、まるで……」
「“いなくなってしまうみたい”かな、きみが云いたいのは」
「……!!」
 そんな時でさえ、筧朱惟は笑顔のまま。
 達観したような、笑顔のまま。
 だから、私は確信出来た。
「……朱惟、いなくなるんだね……?」
「…………」
 返答はなかった。
 目を伏せ、口元に微笑を浮かべていた。
「私はね、当然の事をしただけなんだよ。好きな人を、ただ愛しただけなんだ」
 矢張り弟さんの事が原因なのか。
 即座にそう理解する。
「好きだった。ただ、それだけ。――それだけで、『世界』は私を排除するんだ」
「……知られちゃったんだね? 弟さんとの事」
「私は弟が好きだ。世界はそれを許さない。矛盾だね。だから、私は止揚するんだ」
「…………」
「何故私たちが弾劾される? それはしがらみがあるからだ。逆に云えば、しがらみさえなければ、愛
し合ってもも構わないってことだろう?」
「だから……いなくなるの?」
「ああ。しがらみのない所へ、往こうと思う」
「…………」
539止揚のあか ◆UHh3YBA8aM :2009/06/13(土) 09:49:01 ID:SbZGoT9a
 それはきっと、正解ではない。
 けれど、明確な間違いでもないのだろう。
 だから、私は何も言えなかった。
「鳴尾さんとは、もう話をしたんだね」
「しろの奴、肯定も否定もしなかったよ。補陀落渡海の話をしてはくれたがね」
 くくく、と朱惟は笑った。
 笑顔のまま、私の手を握った。
「私は莫迦な事をしたんだよ。そして、莫迦な事をするんだよ。でもね、それでも私は満足なんだ。き
みは常識と理性に立脚する事で私と同様の不幸を押さえている。だが、それは世界がきみを疎外しない
と云うだけの事さ。きみ自身は、きっと幸せにはなれないよ。きみの心が置き去りだからね。私のよう
に莫迦なマネをしろとは云わない。でも、『決着』だけは付けるべきだ。じゃないと、きみも救われな
いよ」
「私が……救われない……?」
「惣太郎少年が他所の女に盗られて、それでもきみは祝福が出来るか?」
「――――」
 朱惟の言葉に、心がざわめき立った。
 心臓を鷲掴みにされたような、いやな感覚。
 朱惟は私の肩を叩く。
「結果がどうあれ、気持ちの整理だけはつけるべきだ。ずっと封印できるほど、愛情ってのは弱くはな
いよ」
「朱惟……」
「私の見た所、惣太郎少年もきみを気にはしているはずだ。それをどうするかは、きみたち次第だ」
「…………」
 長い付き合いの少女は、フッと息を吐いて、穏やかな目で私を見ていた。
「ホント、無駄な話だったろう?」
「でも、人生には無駄が必要だと思う」
「必要なら、それは無駄じゃないじゃないか」
「そうかもね。でも、必要な無駄はあると思う」
 どちらともなく手を差し出して、しっかりと握っていた。
 鳴尾さんも、こんな話をしたのだろうか。こんな気持ちを抱いたのだろうか。
 朱惟の手はちいさくて、そして冷たかった。
「ここまでだな。私がきみの人生に係われるのは」
「そう……なんだ。往くんだね?」
「弟を待たせているんでね」
 彼女は手を離し、ゆっくりと歩き出す。
 その背中に、私は叫んでいた。
「また……逢えるよね?」
「ここではないどこか。ここではない世界でね」
 振り返らずに、朱惟は答えた。
「この世界で得られなかった幸せが、どうかきみには訪れますよう」
 彼女は手を振っていた。
 それが、彼女の最後の言葉。
 最後の笑顔だった。
 私は多分、泣いていたのだろうと思う。

540止揚のあか ◆UHh3YBA8aM :2009/06/13(土) 09:51:28 ID:SbZGoT9a
――――――――――――――――――――――――――――――――――――

「あんこ、腹減った」
 家へ帰るなり、ソファに横たわっている誰かがそう云った。
 私が丸めた胴衣を投げつけると、件の人物は「むぐっ」と声を上げる。顔面に命中した為だ。
「こんなモン、喰えねえよ……」
 その人物は口を尖らせる。
「あのねぇ、惣太郎。鍛錬が終わってくたびれてるお姉ちゃんに、腹減った、はないでしょう。まずは
お帰りなさいって云いなさい」
 こんなやりとりを、もう何回しただろうか。
 昔と違うのは、そこから先。
 惣太郎は「おかえり」と呟き、私を抱きしめる。
「ちょ、一寸……ッ」
「いいじゃん、昨日は出来なかったんだからさ」
 弟は私を寝室へと引っ張って往く。
 形ばかりの抵抗をしながら、私は弟の後を付いて往った。

 このささやかな幸せは、私達だけの物。
 誰も知らない。
 誰にも云わない。
 世界から疎外される幸せが、ここにある。
 脆くて、簡単に壊されるような関係であっても、誰よりも幸せには違いない。

 きっかけをくれた人物を、今でも時時思い出す。
 変な口調と妙な性格の同期生。
 笑顔で別れた、私の親友。

「どこに往っても、どんな世界でも、きっと私は笑っていられる」

 あの日、彼女はそうも云った。
 世界を去った筧朱惟が幸せになれたかどうかは誰にも判らない。
 それでも私は、彼女は笑っているのだろうと考えた。
 手の中には弟の掌。
私だけが掴んだ、ひとつの世界。ひとつの止揚。
 零になった、10p。
 あれから十年。
 私はまだこの世界にいるけれど。
 紅白まんじゅうが揃う事は、二度と無い。

                   (了)
541無形 ◆UHh3YBA8aM :2009/06/13(土) 09:54:06 ID:SbZGoT9a
投下終了です
スレ住人の方が望むような方向性ではないと思うので、保管庫への保存はなしでお願いします(ぺこり)
本編はそのうちに
では、また
542名無しさん@ピンキー:2009/06/13(土) 10:18:25 ID:hBw98dYK
>>541
リアルタイム無形氏きたぁぁぁ!!
あかさんまさか死んだって訳じゃないですよね?あんこはひょっとしたら本編でも出てきますかね?
本編の方も期待して待ってます!GJですた!
543名無しさん@ピンキー:2009/06/13(土) 10:27:23 ID:pjllhswl
直接的なシーンがなくても
何か欝な要素があっても
キモ姉はキモ姉だ、GJ
544名無しさん@ピンキー:2009/06/13(土) 11:01:15 ID:4UOlyXWC
きっかけって大切だよね
無形氏GJ!!!!
545名無しさん@ピンキー:2009/06/13(土) 17:50:55 ID:1vvj+H+V
GJ
なんだか不安で叫びたくなる
546名無しさん@ピンキー:2009/06/14(日) 01:37:23 ID:5jIRIyz0
無形氏、GJ!!!
さすがのクオリティー!
547名無しさん@ピンキー:2009/06/14(日) 02:27:48 ID:7RRfUNSn
GJ
しろ姉さんもどうなったのか気になる
548 ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/14(日) 06:10:01 ID:RiIXQcnM

投下します
『姉妹間作戦』の番外編です
タイトルは『番外編―十年後』
番外編もこれで終わりです
549番外編―十年後 (1/7) ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/14(日) 06:11:02 ID:RiIXQcnM
光彦サイド―――

えっと、みなさんはじめまして。
僕、光彦っていいます。
見た目は子ども、頭脳も子ども。つまりただの子どもです。
ただ…ちょっと周りがアレなので同世代の子よりも精神年齢が高いような気がします。
「ねえ…光太郎君…お姉ちゃんのおっぱい、もうぱんぱんなの…だから、お願い…」
「うん…じゃあ今日も…お姉ちゃんの、いただくね…」
「やん…いただくだなんて…赤ちゃんはとっくに離乳しちゃったし、このおっぱいは光太郎君だけのものなんだから…ね、来て…」
見ての通り、僕の親たちは死ぬほどいちゃいちゃしやがっている。土曜日だからってはっちゃけすぎですよ。
僕を放置プレイしながら、プレイに励んでいる。
…はぁ、やれやれ。僕はお邪魔虫ですか。仕方ない、おじさんとこに避難するか。
おい馬鹿親ども、僕あっちにいてくるね。
「ん…今日はちょっと苦いね…でも、お姉ちゃんの飲んでると思うと…どきどきしてきて…」
「あ…んぅ!ちょっと光太郎君!!まだお昼だよ…えっちをするにはちょっと早いよぉ…♪」
聞けよ、おい。
そんな感じだから息子やさぐれちゃうんだぞ。精神年齢上がっちゃうんだぞ。

突然ですが、説明しよう!
我が家はでかい!二世帯同居しているからだ!!
しかしながらどうみても家は五世帯分は収納できるぐらいの大きさはあるが!!
でかすぎだよ!正に煩悩の館!!うわ金持ち怖い!!

とにかく大きい。
そして、僕たち家族はちょっと特殊な家族構成をしている。
が、このような駄文を読んでくださっている御奇特な方は大体どのような構成なのか把握しているだろう。
だがあえて…これまた説明しよう!
僕の方はお父さん、お母さん、そして僕の3人。
おじさんたちのほうはおじさん、おばさん、おじさんたちの娘の桃香ちゃん、そしておばあちゃんの4人。
計7人が一つ屋根の下に住んでいる。
僕たちとおじさんたちで一応家の中を便宜上二つに分けているが、皆そんなもの気にせず行き来しているので実質特に意味は無い。
僕もそんなものは一切気にせず、よくおじさんたちのとこに遊びに行く。
というかこっちにいてもお父さんたちがいちゃいちゃしてるだけだし。
目の毒ですな。つーか母乳飛ばすな。目に染みる。
そんなこんなで僕は今日もおじさんとこに遊びに行く。
550番外編―十年後 (2/7) ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/14(日) 06:11:28 ID:RiIXQcnM
こんにちは。
「おお、光彦君良く来てくれた!助けてくれ!!こっちはもう限界なんだ!!!」
扉を開け、目に映ったもの…それは…
「パパー抱っこー♪」
「あなたーふぇらちおー♪」
「お兄ちゃーんせくろすー♪」
…ハーレムだった。
「やめて!ハーレムとか妙な客観視しないで!そもそもこいつら全部血の繋がった家族だから!!!
つーか後半二人!子どもたちの前で下品なこと言わないで!あとお袋、せくろすとか色々自重しろ!!もう50代手前なんでしょ!!」
「別にいいじゃない減るものじゃないしー。ももちゃんもそう思うでしょ?…あ、あと年齢のことは言わないでー!」
「うん思うー♪なんて言うと思ったかロリ婆。減る。主に私のメンタルが。お兄ちゃんと合体する権利は私にしかないんだよボケが」
「ももちゃんのいけずー♪こんな言葉があるじゃない…一人はみんなのために、みんなは一人のためにって!」
「それは汗臭い青春を謳歌している青少年たちが言うべきセリフです!間違ってもそんな不埒なことに使っちゃいけません!」
…やっぱここは何時来ても面白いな。
「ちょっとそこ!傍観してないで!!誰でもいいから引き離して!!!」
えー…せっかく愉快な状況なのにそんなことしたらもったいないじゃないですか。
「ぬがああああああ!!!これだからあいつらの子どもはああああああああぁあ!!」
「パパーおんぶー♪」
「あなたーきょうだいがったいしよー♪」
「お兄ちゃーんずっこんばっこんしてー♪」
「だから後半二人!!言葉を変えてもダメですよ!!つーかより卑猥になってませんか!?
あと桃子!お前はもうお腹の中に子どもいるでしょ!!やれませんから!!!」
「お尻という…手もありますが。如何かね?ご賞味してくださいよぉだんなぁ…ハァハァ」
「キメーよ!つーかガチホモっぽいぞ!!公衆便所行け!!!ハッテン場行け!!!!」
うん、愉快痛快。
「あなた…人間には合体する権利があるんだよ」
「あ、ももちゃんいいこと言うね!」
「でしょでしょ♪」
「なんだよそれ!?それならこっちにだって選ぶ権利はあるだろ!!どこの強姦大国だ!!!」
「パパーちゅーしよー♪」
「おい、ちょっとまっ!んぅ!!」
わお、実の娘にちゅーされてるよ。
しかもべろちゅーだよ。
娘さん進んでるね。
「んぅ…ぷはっ!…いい加減にしろお前らああああああああああああぁぁあぁあぁああっぬ、むぐ!!!!」
積極的な娘さんですね。
「ちょっと桃香!やりすぎよ!!べろちゅーは私だけの権利よ!!」
「ちがうよももちゃん!!べろちゅーは私たちの権利よ!!!」
扉を閉めた。
いろいろ想像力に訴えかけるような音が扉から漏れてくるが、気にしない。
一家団欒の時を邪魔しちゃ悪いよね。
仕方ない、こっちもダメなら近所の本屋にでも行きますか。
今日発売の雑誌って何かあったかな?

えっ僕の出番これで終わり!?しかも続編無し!?嘘、マジで!!?
もうちょい絡んどきゃよかったぁー!!!ファック!!!!
551番外編―十年後 (3/7) ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/14(日) 06:11:59 ID:RiIXQcnM
兄サイド―――

ああ…汚された…
「ごちそうさま!パパ!」
「やっぱり休日はこうでなくちゃね♪」
「よかったよお兄ちゃん…このこと、ブログに書かなくちゃ♪」
はぁ…お袋よ、またブログに書くのか…
「もちろんよ!ブログの広告収入がママの収入なんだから!」
…そうですか。まあ、書くのはいいんですけど変に尾ひれをつけないでくださいよ。
…話は変わり、少し昔のことだが。
お袋は桃子の妊娠が発覚したときから仕事をやめ、ずっと家にいる。
いざというとき桃子のそばに誰かいて欲しかったからそれは有難かった。
だがすぐに仕事をやめられたわけではない。
辞表を提出したときに同僚や後輩、上司からもやめないでくれと頼まれたそうな。
あなたがやめたらみんなの仕事量がやばいことになる!!デスマを乗り切れない!!!戦死者が出る!!!!とな。
流石にその状態のまま退職するのは忍びなかったのである程度仕事を片付けてから、となった。
どうでもいいが…あんた、プログラマーだったんですか。
そんなこんなで退職したお袋は家で小銭稼ぎにと広告を二、三入れたブログを作った。
ブログの内容は自身の思い出を語っていたもので、時たま当時の写真なんかもアップしていた。
近親者との愛で悩む人たちがちまちま訪れてきて、お袋はその人たちの悩みに親身に答えていった。
その結果リピーターを増やしていき、収入もそれなりだった。
だが…ある日ブログが炎上する。
お袋自身が授乳している画像をアップしたからだ。
あの時はやばかった。日本どころか世界中から変態紳士たちのアクセスが殺到した。
うおおおロリ母たまんねええ!おっぱいおっぱい!なんという児童ポルノ!僕をお母さんの息子にしてください!まさに東洋の神秘!
一目見て絶頂に達し二目見て生命の危機を感じた!ちょっくら夢の国ジャポンにいってくるわ!乳が…出ているだと…っ!などなど…
お袋は九桁のアクセスカウンターという普段のアクセス数から考えて分不相応な代物を使っていたが、それが一晩でぶっ壊れた。
広告収入も凄まじい金額となった。
が、翌日ブログを凍結させられた。
凍結理由は児童ポルノ掲載だそうな。
お袋は何で児童ポルノよ!普通に授乳しただけじゃないの!と怒っていたが…
あの写真はどう考えても小学生ががおっぱい吸わせてるようにしか見えなかったぞ。
結局お袋は新しくブログを作り直した。内容はただの日記となり、画像も全部削除して画像をアップすることは無くなった。
それでもまだ変態紳士たちが虎視眈々と画像アップされるときを待っているのかアクセス数が非常に多い。
そのため、広告収入もかなり多いようだ。
最近お袋と桃子の貯金で働かなくても生きていけるような気がするな…
ま、それでも俺は働くけど。
桃子を養ってるって自己満足に浸りたいし。
それに桃子も職業専業主婦ってのをかなり気に入っているみたいだし。

「…あなた?どうしたの、ぼーっとして」
ん?いや…なんでもないさ。
「そう…ならいいんだけど」
…ちょっとな…今の状況が信じられなくてな。
こうして…お前と夫婦として一緒にいられることが、さ。
「あなた…」
俺は…お前と「パパーはぐはぐしてー♪」ああはいはい、はぐはぐね…ほーれよしよーし…いい子だからちょっと静かにね…
仕切り直して…俺はお前「お兄ちゃーんおしりでしよー♪」ええいうるさい!お袋少し自重しろ!空気読め!マジKY!!
あーもう!!俺はお「あなたー子作りしましょー♪」ぶるうぅぅぅわあああああああああああぁぁあああああああああ!!!!!
お前ら少し黙りやがれクソがあああああああああああぁぁああぁぁぁああああああああああああああ!!!!
だぁらお前はお腹に子どもいるだろうがぼけがmふじおktdyふ!!!!
「OH! TYPE MISS!! ANATA!!! CRAZY!!!! VERY VERY CRAZY!!!!! LET'S FUCK MEEEEEEEEEEEE!!!!!!! HIT MEEEEEEEEEEEEEEEEEE!!!」
うるせえええええええ!!!何で適当な英語になってんだよコンチクショーッ!!!クレイジーなのはお前だあああぁあ!!!
いいか!!!聞け!!!俺「パパートイレー♪」ぬがあああああああああああああああああああああああああああ!!
パパはトイレじゃありません!!!!というかもうどうにでもなーーーーーれ!!!!
「そんなぁ…パパ、ももかがおもらししてるとこみたいのぉ…?でも…パパがどうしても見たいっていうなら…」
さあ!トイレに行こうか桃香!!!はははっははっは、はあああぁあぁぁ…
「…あなた…頑張って!」
「…お兄ちゃん…ファイト!」
何をどうしろと。というかお前ら一発ぶん殴っていいか?
552番外編―十年後 (4/7) ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/14(日) 06:12:54 ID:RiIXQcnM
弟サイド―――

「みっちゃんはもう寝たかな…一人で寝るなんて少し早いような気がするけど…」
本人の意思を尊重してあげようよ。少し寂しいけどさ。
ところでお姉ちゃん…
「なあに?光太郎君?」
お姉ちゃんは…父さんと色々話したことあるの?
「うん…あるよ」
そう、なんだ…
前にお姉ちゃんに色々したって父さんから聞いたんだけど…
「そうだね。本当に色々してくれたよ。
桃子ちゃんと出会えたのはお父さんのおかげだし…お金の稼ぎ方を教えてくれたり、偽装結婚思いついたのもあの人なんだよ」
そうだったんだ…
父さん…何がしたかったのかな?
「さあ…ただ推測になるんだけど…父さん、私たちに自分を重ねてたんじゃないかな?」
え…なんで?
「あの人、実の姉から逃げてたから…その所為でもうお姉さんと逢えなくなってしまったから…
だからわたし達に自分を重ねて…お姉さんと一緒にいる自分を想像していたんじゃないかしら…」
そう、かな…
じゃあ…なんで自殺しちゃったのかな?
「さあね。あの世にいるお姉さんが恋しくなったんじゃないの?
もしくはわたし達をあまりにもぞんざいに扱ってきたことに対する罪悪感、とか?」
…父さんが罪悪感を感じているなんて、想像つかないよ。
そもそも罪悪感を感じる人だったらこんなことしないと思うよ…
「…あの人臆病だし不器用だからね。案外感じてるかもしれないよ」
臆病で不器用?
あの顔で怖がりだったの?それに父さん何でもこなせる人って思ってたんだけど…
「光太郎君、人の性格は顔で分かるようなものじゃないわ。まあ顔に自信がなかったり貶されたりして性格歪む人とかいるけど。
そもそも姉を感じたいんだったら最初から…そう、姉が死んだときに自殺していればよかったんじゃないかな。
だけどしなかった…姉が死んだって受け入れたくなかったから…怖かったから…」

「まあ…なんだかんだ言ったけど正直あの人のことよくわからないわ。行動支離滅裂だし。
わたし達やお母さんのことだって愛してなかったってきっぱり言い切っちゃうし」
言い切ってたんだ父さん…
「うんそうだよ。
あの人、お前達のことは愛してはいない。詩織も子どもを生んでくれたことを感謝してはいるが、愛しているわけではない。
私が愛しているのは姉ただ一人だ。複数人愛することが出来るほど私は器用ではないって…」
…ホント、何考えてたんだろ父さん。
「さぁねぇ…ただ、もしあの世とかあるんならお母さんに怒られてるんじゃないかな?お姉さんと一緒に」
…もしそうだとしたら…父さん、死んでからのほうが笑ってそうだね。
「そうかもね。案外あの世でエンジョイしてるんじゃないの?」
…そうだといいね。
553番外編―十年後 (5/7) ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/14(日) 06:14:03 ID:RiIXQcnM
お姉ちゃん。
「何?」
お姉ちゃんは時々不安になったりしない?
この想いは父さんに作られたものだと思うとなんだか今の想いが酷く不安定なものに思えるときがあるんだ。
「そうね。たしかにこの想いのはじまりはお父さんの都合によるものかもしれないわ。そのせいで不安になるかもしれないね。
でも…だからといって27年間一緒に過ごしてきた思い出があるじゃない。それがあるからわたしは不安になんかならないよ」
…そっか。そうだね。
今まで色々あったけど…それらがあったから今があるんだよね…色んな積み重ねの結果、今がある…
ならこの想いは決して不安定なものじゃないよね。
…ところでお姉ちゃん。
「何かしら?」
今日、何の日か覚えてる?
「…もちろんよ」
今日が、お姉ちゃんと初めてした日だよね。
「うん」
生まれてから27年、お姉ちゃんに甘えっぱなしだったけど…これからも、一緒にいてね。
「ふふふ…もちろんよ。わたしはあなたのお姉ちゃんだし、奥さんなんだから…これからもずっと、ね…」
うん…
お姉ちゃんがふんわりと抱きついてくる。
耳元でゆっくりと囁く。生暖かい息吹が、耳に掛かる。
「大丈夫よ…光太郎君はお姉ちゃんと一緒なら幸せなのよ。おねえちゃんも光太郎君と一緒なら幸せ。ならそれでいいじゃない…
だから光太郎君はわたしのもの。わたしは光太郎君のもの。二人一緒なら寂しくないよ。幸せな世界にいけるよ。
何も考える必要はないわ…わたしだけを見ていればいいの。お姉ちゃん、今まで間違ったこと言ったことあったかな?
…ないよね?うふふ…さ、交じりましょう…今日は記念日だし、いつも以上に気持ちよくしてあげるよ…」
そのままゆっくりとベットに押し倒された…
が、途中で体勢を入れ替え僕が上になる。
「…え?あれ?なんで?」
ふふふ…やっぱりお姉ちゃんは可愛いね…
「え…あ、こ、光太郎君?なんかさっきとキャラ違う気がするんですが?」
僕知ってるんだ。
お姉ちゃん、父さんにそっくりで臆病で不器用なこと。
…僕に沢山依存して欲しいんでしょ。
依存させておかないとどこかに行っちゃいそうで怖いんでしょ。
不器用だから、僕のこと何でもお世話して依存させようとしてたんでしょ。
ほんと、昔から何も変わってないよね。
「あ…うぅ…知ってたの?」
ふふ、伊達に長年一緒にいたわけじゃないよ。
ちゃんとお姉ちゃんのこと見てたんだからね。
「光太郎君…」
大丈夫だよ…無理なんかしなくても。
だって僕、昔からお姉ちゃんしか見てなかったんだもん。
今更他の女の子なんて見たりなんかしないさ。
…さて、お喋りはここまでにしようか。
今夜は寝かせないよ。
光彦は別の部屋で寝てるから、思いっきり声を出してもいいんだよ…
554番外編―十年後 (6/7) ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/14(日) 06:15:09 ID:RiIXQcnM
兄サイド―――

よし!桃子と二人っきりになれたぞ!
というか寝室から余計な二人を追い出しただけだが…
ああ、思い出すだけで疲れる。
明日その分のツケが回ってくるのか…どこに連れ出されるやら…
…ええい、明日のことは明日考えればいいさ!
そんなことより今がチャンスだ!頑張れ俺!!FIGHT WITH BRAVE!!
な、なあ桃子…
「なに?」
そ、そのだな…
いやあ!外が綺麗だなあ!!
「…」
違うだろ俺!
ええい、ままよ!!
やったモン勝ちじゃ!!
I CAN FLY!! I CAN DO IT!!
…桃子。
その…今日でお前に告白してから十年になるな。
「…覚えてたんだ。最近桃香も騒がしくなってきたからてっきり忘れたかと思ったけど」
忘れるもんか。
お兄ちゃんの記憶力を舐めるな。
普段は8ビットぐらいしか記憶容量が無いが、こういうことは忘れないんだ。
「…うん」
今までありがとうな、桃子。
「こっちもありがとうね、お兄ちゃん…私、お兄ちゃんと一緒に居られて幸せだったよ…ってなんだか死亡フラグ立ててるみたいね」
…そうだな。
いかん、これじゃ不吉じゃないか。
せっかくの記念日だと言うのに。
「…お兄ちゃん」
…桃子。
俺、頼りないしお前の方が金を稼ぐのは上手いけど…
それでも…ずっと一緒に居て欲しい。
「愚問ね。今までだって一緒だったんでしょ。ならこれからだって一緒でしょ」
…それ、十年前に俺が言ったセリフ。
「うん。知ってる」
そっすか。
「そっすよ」
………
……
…まあ…これからも、よろしく。
「こちらこそ」
…最後だけど、締まらないな。
「締まらないね」

「…」
「…ドキドキ」
「…ワクワク」
…おい。
「あ、こっちは気にしなくてもいいよ」
「ももかたちのことはスルーしていいよ」
…はぁ。
こいつらは…仕方ない。
息を大きく、腹一杯に吸い込んだ。
そして、解き放つ――
「出て行きやがれこの野次馬共がああぁぁぁあああああぁああああああああぁぁあああぁああああああああああぁぁあぁ!!!!!」
555番外編―十年後 (7/7) ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/14(日) 06:15:40 ID:RiIXQcnM
桃香サイド―――

追い出されちゃったねー…
「追い出されちゃったねー」
暇だねー…
「暇だねー」
ねえ、お婆ちゃん。
「ママのことはお姉ちゃんと呼びなさいっていったでしょ」
ねえ、お姉ちゃん。
「なあに?ももかちゃん」
パパ、最後だけど締まらないなって言ってたけど…そもそも最後の締めってももか達がするんだよね?
「うん、そうだよ」
どうしよっかー…
「どうしよっかー」
あ、そうだ!ねえお姉ちゃん。
「なあに?ももかちゃん」
お姉ちゃん何歳?
「女性に年齢は禁句よ、ももかちゃん」
お姉ちゃん何歳?
「だからだめだって…」
お姉ちゃん何歳?
「…48」
なんでももかと見た目そっくりなの?ももか6才だよ。
「あえていうなら作者がロリ婆ってジャンルに興味があるからかな」
あー自分で婆って言ったー!
「あああぁぁあ!!!しまったあああ!!!」
やーいやーい!ばばあー!ばばあー!!ろりばばあー!!!まにあっくー!!!じどうポルノー!!!
「いやあああああぁああああああぁああぁぁあ!!!もうやめて!ママのライフは0よ!!」
きゃっきゃ!
「きゃっきゃ!!」
ってこんなことはどうでもいいよ!!
「そうね!!ここはスレ的に考えて残りはママがおにいちゃんの魅力について小一時間語るのがベストよね!!」
ちがうよ!ももか的に考えてパパについて小一時間語るのがベストなの!!
「いい、ももかちゃん。ママのおにいちゃんってね、一部じゃシスコンでロリコンの社会不適合者なんて言われてるけどね…
本当はママにしか欲情できない困ったさんだったのよ!決してロリコンではないわ。シスコンだったけど」
あのね…パパってよくヘタレとかヤリチンとか租チンとかポークビッツとかしんせーほーけーとかどーてー拗らせて死に掛けたとか
色々言われてるけどね…
本当はももかじゃないと欲情できない困ったさんだったのよ!決してシスコンではないわ。ドタコンだったけど。
「ちょっと何勝手に設定作っちゃってるのよ!貶しすぎよ!それにドタコンって何よ!変な言葉作らないでよねこのエレコン!!」
ふふふ、よくぞ気付いたな!いかにも!ももかはエレコンよ!!
ももかはいつかママをぶっとばし、パパと結婚するのよ!!その後ベットにゴールインなのよ!!!
「あーかわいいでちゅねーほーれほれよちよーち…でもスレ違いだから永遠に描写されることはないでちゅねー」
むっきー!大体お婆ちゃんだってスレ違いじゃないの!!ロリ婆なんてお呼びじゃないわ!
消えて!!ももかの前から消えて!!!婆はお呼びじゃないよ!!!!
「うるさーい!婆って言うなー!!」
うるさいうるさーい!!!
「うるさいのはお前らだこの馬鹿共があああああああああああああ!!折角の嫁とのムードが台無しじゃねーかボケあああああ!!!
たまには嫁とちゅっちゅさせろよコンチクショーッ!」
あ、パパ!!ねえきいてよー…お婆ちゃんったらね…
「お兄ちゃん!聞いて、ももかちゃんったらね…」
「俺の発言スルー!?っていうかこれで最後なのか!?最後の最後までこんなので終わるのかよ!!!!」
仕方ないでしょパパ。そもそもこの物語って最初から気持ち悪い人しか出てこなかったじゃない。
どんなに頑張ってもシリアス担当って本編に出てこなかった親世代ぐらいしかできないし。しかも親世代大半亡くなってるし。
それなのにクールな終わり方なんて出来るわけないでしょ。
作者だって本当はヤンデレを書きたかったんだけど文字通りキモイ姉や妹しか書けなかったんだからこの終わり方は必然なんだよ。
「うがああああああああああああ!!!本当はヤンデレな妹とちゅっちゅしたかったのによおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
「あなた…ヤンデレがお望みだったなら早く言ってよね…それなら偽装結婚なんて回りくどいことしなくてよかったのに…」
「えっ?」
556 ◆Hx2CWeG5HI :2009/06/14(日) 06:17:50 ID:0JPZJfvy
以上完 最後の最後でアクセス規制喰らった…

締まらないですけど終わりです
感想を下さった皆様、ウィキ保管をしてくださった編集の方、改めて本当にありがとうございました

エレコンとはエレクトラコンプレックス、もしくはエレクトラ複合のことを指してます
世間一般で言われているファザコンがより酷くなったようなものです
557名無しさん@ピンキー:2009/06/14(日) 07:46:23 ID:AnBuNmlL
乙&GJ!
楽しませてもらいました
今からディケイド見つつ次回作期待
558名無しさん@ピンキー:2009/06/14(日) 07:56:34 ID:QtHOsoh0
完結GJ!
最後の最後まで笑わしてもらったwww
苦労人だな息子君wwwっつか兄よwww
次回作も期待しています!!
559名無しさん@ピンキー:2009/06/14(日) 09:53:31 ID:8AemKlZK
物語において物語の中で作者作者と言い過ぎるのはあんまり好ましくないよ
560名無しさん@ピンキー:2009/06/14(日) 10:45:42 ID:KEF2j/aB
馬鹿野郎!
561名無しさん@ピンキー:2009/06/14(日) 11:33:30 ID:2GsgWD4q
>>559
俺には好ましいぜ職人。
562名無しさん@ピンキー:2009/06/14(日) 11:57:40 ID:MLJhYQFb
20歳代独身女性に 弟「こっちを見るな。気持ち悪い」 母「外でそういう目をするのはやめなさい」
http://tsushima.2ch.net/test/read.cgi/news/1244947731/
563名無しさん@ピンキー:2009/06/14(日) 12:14:58 ID:bXaNPgg4
>>556
中の人最後までやりたい放題だぜGJ!
ラストのはずが、人数が増えてますますカオスってやがる……?
特に姉弟組がおとなしくなったのに対して、兄妹組はますます大事に。兄不憫。
とりあえずキモ娘とロリ婆自重。
それでは、完結お疲れ様でした。
最後の意味深なやりとりのような、ガチヤンデレの次回作案があるなら、楽しみにしています。
あと、リアル姉さんと仲良くやってください。
564名無しさん@ピンキー:2009/06/14(日) 16:02:38 ID:T5c43Trb
>>541 無形氏GJです
565名無しさん@ピンキー:2009/06/15(月) 23:01:51 ID:DWoK92hM
桃香&ロリ婆に萌え(はぁと)
566名無しさん@ピンキー:2009/06/15(月) 23:26:04 ID:eKES8F22
このスレの住人ならDC2は当然プレイ済みだよな?
キモ姉妹のお手本みたいなヒロインだぜ
567名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 00:29:02 ID:KuPMzEgO
>>567
妹は血が繋がってないせいもあって普通の恋愛に見えたが、姉は素晴らしかった
568名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 00:35:28 ID:uahcPKrK
>>567
お前は誰と話しているんだ?
569名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 00:47:19 ID:KuPMzEgO
間違えた
>>567>>566宛てだ
570名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 00:55:05 ID:Jx2GcVuU
それを言うなら月末に出る『鬼うた』も相当だぞ
実姉だし
571名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 02:41:17 ID:TsHXy5gf
臭い臭い
572続々々々・キモ姉妹の胸騒動(1):2009/06/16(火) 07:11:37 ID:SLc+TGGj
はっはっは。エロゲやギャルゲに疎い俺には、何を言っているのかさっぱりなんだぜ!(マジで)
と言うわけで続編投下。



放課後の学校。夕日が差し込む教室。そこに二人の人影が佇んでいた。
一人は学ラン姿の少年。もう一人は、セーラー服の少女。
少年は興奮に身を固まらせ、少女は緊張で頬を染める。

「ぼ、僕と付き合ってください!!」
「え、えっと…わ、私でよければ喜んで!!」

告白する少年と、それを受け入れる少女。
今この瞬間、また一組、幼い恋が成就した…



「ふむ。告白成功と。どうやら私の勝ちのようだな」
「くっそー!」

恋愛成立の瞬間を、ドアの隙間から出歯亀している男女が二人。
他でもない。俺達のことだ。

「木曜日の時点で5:3。これはもらったな」
「まだだ!あと一日ある!」

何を言っているのか解らない方も居るだろう。何のことはない、告白が成功するか失敗するかを、真捺と賭けているのだ。
不謹慎というなかれ。恋愛なんぞは、冷やかされて何ぼのものである。

「さて、先週、先々週と負けがこんでいるからな。今週こそは付き合ってもらうぞ」
「まだだ!引き分けに持ち込めば…」
「往生際が悪いな不運兄。毎週音々の水泳には付き合っているんだ。たまには妹にこき使われても罰は当たらんぞ。か、勘違いするな!『お兄ちゃんと二人っきりでデートしたいな♪』なんて思ってないんだからな!」
「ブラコン乙」

告白の現場から離れながら、俺は真捺と言い合いを続ける。

「あ、灯火、真捺さん」
「ん?ああ、雄か」
「こんにちわ」

自分達の教室に戻る途中、何やら書類を持っている雄と、その雄に抱っこちゃんのようにくっついている沙織先輩に会った。

「今日も例の?」
「まぁな」

俺達兄妹と約一名は、学校内限定でとあるボランティアをしている。
告白したくても告白できない、接点がないばかりに会話も出来ない。
そんな悩める少年少女のために、告白のシチュエーションを整えてやるのだ。
573続々々々・キモ姉妹の胸騒動(2):2009/06/16(火) 07:12:39 ID:SLc+TGGj
「今日はどうだった?」
「文句なしに成功だ」
「そうか。それは良かったな」
「おかげでリーチをかけられちまったぜ」

とはいえ、やっていることは意中の人物を呼び出したり、告白しようとしてる者のいい噂を、意中の人物やその周囲に流したりと、結構地味なものである。
『恋愛に貴賎なし。さりげないフォローでLOVE YOU FOREVER!!』
これが俺達の『青春を大いに謳歌するために、素敵な告白シチュエーションを整える団』略して『SOS団』(今考えた)の行動理念である。
ちなみに、どこぞの公立高校のように、宇宙人や、未来人や、超能力者が居るわけではないのであしからず。
主な活動時間は、月〜金の昼休み、又は放課後だ。
ちなみにこのSOS団は、俺達が勝手に名乗っているだけであり、部活や同好会として認められているわけではない。
団員も、俺、利、真捺の三人だけで、同好会としての最低条件『会員は5名以上』すらクリアしていないのだ。

「っていうか、毎回失敗する方にばかり賭けてるお前にも問題があると思うぞ?」
「分の悪い賭けは嫌いじゃない」
「それで負けてりゃ世話ないじゃないか」
「案外痛いトコ突くなお前」
「ねぇゆ〜くぅ〜ん♪はやくいこ〜よぉ〜♪」

俺と雄の会話に割り込むのは、雄の実姉にして我が学園の生徒会長、亜双・詩織(あそう・しおり)先輩だ。
普段は真捺のように、クールでツンツンなのだが、雄に対してだけは、俺の二つ上の愚姉のように、ダダ甘お姉ちゃん全開なのである。

「あ、すまん。邪魔だったか?」
「いや、そんなことは「全くその通りだ。私と雄の、二人だけの貴重な時間に割り込むな。このKYが」姉さん…」
「まぁ気にすんな雄。じゃあ、俺達は帰るな?」
「ではまた」
「また明日な」
「とっとと逝け。さぁゆ〜くぅ〜ん♪お姉ちゃんとイチャイチャしよ〜ね〜♪」
「ね、姉さん!当たってる!柔らかい物が腕に当たってるよ!」
「あ・て・て・る・の♪」
「…ギリッ!」
「おい真捺、何か不穏な音が聞こえた気がするんだが気のせいか?」
「気にするな。私は気にしない。あまり細かいことを気にしていると禿げるぞ、小心者」
「お前のそういうトコ、沙織先輩にそっくりだよな」

真捺に冷たくされても痛くも痒くもないが、音々に拒絶されたら多分死ねる。
音々は、ツンデレにはだけには育てまいと誓った16の春でした…(もう6月だけど)



以上。短編としてはこれが最後。続きを書くとしたら長編になると思う。
574名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 08:16:03 ID:RF16jxqa
トリ付けろって言われてただろこの糞野郎
575名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 08:19:26 ID:7XAYih7L
調子乗ってきたな。
しかもつまんね
576名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 08:19:31 ID:SLc+TGGj
>>574
トリって何?いや、マジで
577名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 08:22:30 ID:mwy8LDjL
GJ

そのキャラづけでエロゲやギャルゲーに疎いだなんてご冗談を(AAry
と思ったけど、詳しくない人の方が核心をつくというのは往々にしてよくあることか
578576:2009/06/16(火) 08:29:07 ID:SLc+TGGj
>>574
2ちゃんガイドにありました。失礼しました。

>>575
それは失礼しました。今後一生ROMることを誓います

まとめwiki管理の方へ
572-573は、まとめへは掲載しないようにお願いします。
579名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 09:32:07 ID:w16+gOw3
>>578
分かったからとっとと死ねよマジで
580名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 09:37:14 ID:3CNV2r4p
>>578みたいな作家気取りのカスが増えたからエロパロ板の質が落ちた
581名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 09:59:42 ID:RF16jxqa
なんと言う紙装甲
582名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 10:24:40 ID:39Zdpk8S
作者GJ
なるほど、キモ姉がSS書いてるの知って嫉妬してるだな。
だが、嫉妬も大概にしてくれよ。
583名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 10:26:48 ID:E2c+MNbB
>>581
姉妹の理性がか?それとも兄弟の貞操がか?>紙装甲
584名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 10:51:22 ID:bT17kguQ
GJ村である必要は全くないが
作品と関係なく作者を叩きたいだけのレスつけるなら
そのほうが目障りなんで自分こそトリつけるかコテ名乗るかしてくれや
二度と目に触れないようにNGしとくから

以下、作者様宛て
なかなか面白いと思うしこのまま引退は勿体ないオバケが出ると思いますよ?
585名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 10:59:16 ID:mwy8LDjL
まあ、コテ・トリつけろっていうのは間違ってない
作品名がコテみたいなもんだから毎回大幅にタイトル変える人以外はそれでいい気もするが
586名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 11:04:36 ID:PNN3XWg2
鳥なんて付けたい人だけ付ければいい

そりゃ、読むほうからすれば便利だけど、それを強制する権利も義務もない
ヤンデレスレでも同じことしてるから、荒らしてるやつは、
低学歴かつ性根の腐りきったゴミカス野郎で言っても意味はないんだろうけど
587sage:2009/06/16(火) 11:40:22 ID:NNzymqHH
578 GJ!
続きを楽しみに待ってますから引退はまだ早いですよ〜。
588名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 12:25:51 ID:a2IWRV+5
とりあえず乙

もう投下開始、終了のとき以外は黙ってなよ
その方がお互いのためだよ
589名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 14:45:57 ID:32vlcDBH
書き手はただの自販機だからな
人間様相手に口を利こうなんて百年早いよ
590名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 15:13:41 ID:ZuYSP2iB
書き手が自販機なら>>589は動いてしゃべる生ゴミ。

さっさと土に還っていただけませんか?不衛生です
591名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 15:26:33 ID:KakydhLH
はいそこまで!
592名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 15:27:02 ID:0UxEeZ3I
>>589が言ってるのは、ただのこの板全体に共通する基本ルールでしょ?
書き手は自販機、よけいなことを口走るような壊れた自販機は排除しましょうっていうのはさ。
むしろ、なんで>>590がそんなに噛みつくのかのほうが意味分からないんだけど?
593名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 15:29:05 ID:9AfqyqMZ
スルー推奨
594名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 15:29:53 ID:9AfqyqMZ
キモウトとキモ姉に襲われるぞ
595名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 15:36:03 ID:Ojw5my/9
腐ったみかんが増えないように、壊れた自販機は逐次廃棄処分していくしかないとオモ…
596名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 15:41:32 ID:mwy8LDjL
板全体の基本ルールはローカルルールだろ
それ以上はスレごとの暗黙の了解でしかない
597名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 15:42:48 ID:gkiJzxkb
ていうか、ここのスレ住人は……時間という貴重な代価を払ってここへSSを読みに来ているのに、
そこにSS以外の何かが混入していたときの読み手の精神的被害を軽く見過ぎていないか?
そういう書き手は、それこそ毒餃子の天洋食品に等しい倫理観と言われても仕方がないだろう。
そのセンスは確実にこの板のスタンダードからは乖離している、とローカルルールに通暁している俺は思う。
598名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 15:43:05 ID:7GCmtQ+L
>>578
乙です
このまま終了では折角のキャラクタが台無しになってしまうと思いますよ
今回はミスでちょっと荒れてしまいましたが、人間誰でも失敗するものです
めげないでください
あなたが書いた話の続きを期待している人もいますよ
599名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 15:50:02 ID:9AfqyqMZ
この単発IDで、この荒らし方は一万年がいるようだな
600名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 15:58:56 ID:TsHXy5gf
はいはい一万年一万年
601名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 16:06:15 ID:vf37rTJ2
とりあえずこの荒れかたは嫉妬修羅場スレと同じなので下手にレスしないよーに
あそこみたいに今に廃墟になるぞ
602名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 16:07:41 ID:Q26lJbOi
自販機ってのは確かに言い得て妙だな
俺らはただSSが読みたくてここへ来てるだけなのに
そこに余計な語りや個性を混ぜてくるのってウヘアってなるもんな
SSだけ読ませろよ、いらんもん混ぜんなよって思う
一番いい書き手は自販機だよな、やっぱり
ま、SSの質がいいに越したとはないが、なにはなくともw
603名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 16:13:30 ID:w0Jt2Ij7
1万年さんこんなところで油売ってないで早くまともなSS書いてくださいよw
604名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 16:16:59 ID:OQ9Inj2Z
一万年てのが誰か知らんが、余計な語りなしでSS書いてくれるなら歓迎だな
605名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 16:31:15 ID:mUj4fKLj
なんだこれ
楽しめないなら読まなきゃいいしスレから去ればいいのに
何バカだなことを言ってるの
606名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 16:32:56 ID:9AfqyqMZ
まあ、落ち着きたまえ単発IDの自演好きな一万年クン
607名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 16:38:58 ID:ZjS7o5nt
よく分からんが……
SSは楽しみたいが、SS以外のことを書き手が書いていると楽しめない
だからそういう書き手にいなくなってもらいたい
そういう風に考える連中が一定数このスレに(この板全体に?)いて、
なおかつこの板ではそういう連中の方が主流派なので、スタンダードになっている

こういう理解でおk?
608名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 16:39:23 ID:zTyKUipj
>>578一生ROMってろ
609名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 17:10:07 ID:Jj0IYHXn
>>607
書き手にいなくなってもらいたいわけではないだろ
610名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 17:37:13 ID:n1tidJUN
>>607
> こういう理解でおk?

1:書き手がSS以外を何か書くと難癖をつける馬鹿
2:書き手がSS以外を書くと喜ぶ人たち
3:好き嫌いは別として書き手がSS以外を書くと1が湧くのでできれば自重したほうが良いんじゃないかと思ってる人たち

主流は3じゃないかと
噛み付いてるのは1
3は多くの場合、作者のコメントも1の荒らしもスルーしている
まあこの書き込みしている時点で俺もスルー力検定落ちかもしれんが
611名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 18:07:10 ID:bfhBzq6q
なんつうか、スレ民の忌憚ない意見が聞けておもしろかった。
自販機かー。言い方はちょっとアレかなとは思うが、まあ、本質的には確かにそうなのかもしれんね。
そういうのが理想型なのか。なるほど。勉強になるわ。
612名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 18:13:10 ID:PXSj1kEi
SS以外を書いても読まないだけでウザイとは思わないな
613名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 18:14:26 ID:ahNviOe+
たった一人の意見を総意と捉えてるのかw 前々から見るパターンだな
614名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 18:15:35 ID:4RSASv+6
みんな落ち着くんだ
明らかに嫉妬スレからの便乗荒しが紛れ込んでいる
以下はスルーでいこう
615名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 18:17:54 ID:mwy8LDjL
語りでやたらと好き(嫌い)なキャラや設定を持ち上げ(貶め)てそうじゃないキャラとの落差を露骨にしたり
自分で不遇や出番なしにしたキャラを茶化すみたいな
作品そのもののファンに喧嘩売るような真似をする作家としてDQNな行為ならともかく

少し近況やリアル家庭、裏設定が語られるくらいなら資料っぽくて悪くないと思うけどなあ

「少し」の線引きで揉める(わからないふり)からゼロにしろって言い出すだろうけど
616名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 18:27:20 ID:sXNu3DiF
ていうかそもそも、書き手にSS以外の情報を書き込んで余韻をつぶす権利なんてあるのかね?
自販機うんぬんは書き手スレとか読み書きスレとか、この板の自治系スレではかなり市民権を得てる概念だよ。
それも知らずに叩くのは無知すぎ。
617名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 18:32:49 ID:ahNviOe+
俺は要らんことに思えても余計なこと書いてた方が余韻が残るがね
その時の作者の心理や伝えたいことの補完だから 単発くんはあとがき読まないのかと

つーか自販機うんぬんなんて概念、今ココで初めて聞いたのにもう板全体のスタンダードなのかwwwwwwwwwwwww
618名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 18:43:25 ID:KuPMzEgO
>>616
んな事言ったら書き手でもない奴が無駄な感想を書き込んで余韻をつぶす事自体…
619名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 19:12:06 ID:k3Gw7ZiT
とりあえずお前ら>>3をチェックしとけ。そんで姉か妹のおっぱい揉んで落ち着け。
落ち着いたらおっぱいに顔をうずめて深呼吸だ。もちろん両手はおっぱいを掴んだままでな。
間違っても舐めるなよ。先端が固くなっても絶対舐めるなよ!摘んだり抓ったりするだけにしろ。
620名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 19:14:22 ID:zTyKUipj
>>578もうこのスレくんな
621名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 19:18:23 ID:Owcq0LeZ
>>619
先生!
妹のおっぱい舐めたけど画面から出てきません!
622名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 19:18:24 ID:E2c+MNbB
小ネタでも投下すれば静まるかな?

姉「荒れてるね弟君」
妹「まあ仕方ないよ。3年も付き合った彼女に突然振られればね」
姉「ああかわいそうな弟君。こんな時はやっぱり、お姉ちゃんが体で慰めてあげるのが一番よネ!」
妹「なーにがネ!よ!お兄ちゃんの元彼女にあることないこと吹き込んで離れさせていったくせに!」
姉「そういう妹ちゃんだって、元彼女さんの前で必要以上に弟君にべたべたしてたくせに!」
妹「ばれたか。ま、その程度でお兄ちゃんを振ったメスブタなんて、はなっから何の関心も持ってなかったってことよ!」
姉「それは同感。私ならどんな悪評を聞いても目の前で他の女とイチャつかれても、決して諦めない覚悟があるわ!」
妹「私だって同じだよ!」
姉・妹「…」
姉「さて、本題はこれからね」
妹「邪魔なメスブタは始末したし」
姉「私達に言い寄ってくるウザイ男共はみんな沈めたし」
妹「後は、私とお兄ちゃんが結ばれれば万事解決よ!」
姉「後は、私と弟君が子供を作れば我が家も安泰ね!」
姉・妹「…」
妹「お兄ちゃんがアンタなんか選ぶわけないでしょこの年増!」
姉「弟君があなたを選ぶはずないわよこの貧乳!」
姉・妹「…」
姉「ここで言い合っても埒が明かないわね」
妹「それは同意。ってなわけで…」

妹「お兄ちゃん!私とセックスしよう!」
姉「弟君!私と子作りしましょう!」
623名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 19:23:13 ID:Owcq0LeZ
わっふるわっふる
624名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 19:45:26 ID:4RSASv+6
>>622
このあと姉妹どっちが先に妊娠するか競争するわけでね。わかります
625名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 20:12:30 ID:k3Gw7ZiT
>>621
舐めんなっつっただろうがこのクソボケが!
あとな、画面の中のそいつな、絶対出てこないからな。お前嫌われてるから。
ついでにだがな、お前寝る前にパソコンどっかに隠しとけ。隣の姉にバレないようにな。
626名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 20:15:47 ID:NrxRQun8
むしろ気が立った兄弟にレイープされて
仲良く妊娠させられるとか
627名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 20:46:01 ID:77xwljsh
そこで生まれた子供も乱入するわけですね
628名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 21:57:23 ID:4RSASv+6
姉妹が妊娠

二人は男の子と女の子を出産

子供達はは異母兄弟

あとはわかるな…?
629名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 22:02:16 ID:7XAYih7L
すべては勘違い>>578のせいだよ。 
何をそんなに、偉そうにしないといけなかったのか?しりたいね。
630名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 22:05:27 ID:77xwljsh
もぅ!いい状態なんだからほじくり返さないでよ!
二度と口に出さないでよね!
631名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 22:16:49 ID:HpkkU5x+
一万年調子に乗りすぎ
632名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 22:18:49 ID:77xwljsh
だからだまってろって!
心の中に鍵かけてしまっときなさい!
633名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 22:26:52 ID:vf37rTJ2
>>632
反応しすぎww黙って流せよ

ちなみに好きなキモウトキモ姉はどういうのがいい?
自分は健気で素直で盲目的な愛情を捧げるキモウトがいいかな
特に兄が色男だけど鈍感だったりキモウトの愛をスルーしたりして
兄に対して疑心暗鬼になっていく様が良い
634名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 22:32:30 ID:HpkkU5x+
もうすでに遅い
一万年がこのスレを荒らすと決めた以上、キモ姉&キモウトスレは終了です
粘着率は2年も越えているから、絶対に敵わないよ
修羅場スレがどうなったのか忘れたのか あん?
635名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 22:34:38 ID:5bsRzdcX
>>618
『GJ』もしくは『自販機乙』
これだけの単文感想ならさほど問題はないと思われ
636名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 22:36:15 ID:HpkkU5x+
乗せられてるぞ、君達
637名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 22:36:46 ID:4RSASv+6
>>633
俺は弟の前では本性を隠してるクールキモ姉が大好き
周りと弟には完璧超人にしか見えないが一人になると
「弟きゅんかあいいよぉー!」と言いながら弟の衣服で自慰をしだす変態姉が大好きです
638名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 22:37:16 ID:HpkkU5x+
一万年のお得意の自作自演に乗ったらダメだ!!
639名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 22:42:01 ID:aTd3NW/j
板のローカルルールは一スレの生死よりはるかに重いからな・・・
楽しみにしていたいくつかのSSの続きが今後いっさい読めなくなるのは少々残念だが、
自分語りというこの板にとって絶対不可侵の禁忌を犯す不良自販機の増殖をここで食い止めるためなら、
今のうちにこうしてスレごと根絶されてしまった方が皆にとって幸せなのかもな
それがスレと板の総意、そして自然の法則ということか・・・
640名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 22:44:21 ID:HpkkU5x+
一万年さん
自分が作者語りして叩かれたくせに、他人が作者語りしたら
一方的に批判ですか? 他のスレにまで迷惑をかけないでください
641名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 22:44:40 ID:ahNviOe+
なにこの分裂症患者
642名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 22:46:06 ID:HpkkU5x+
痛い人間がいるな



一万年さん。あんたのことだよ
643名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 22:46:40 ID:aTd3NW/j
一万年て誰?
644名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 22:47:41 ID:HpkkU5x+
>>643
知らない人フリキタァー(゜∀゜)ーー!!!!
さすがは一万年さんだぁ。携帯とPCで自作自演とID変えながらやっていることはある
645名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 23:00:07 ID:a2IWRV+5
お前ら姉派?妹派?
俺は普段は完全無欠なお姉ちゃんが、弟が絡むと途端にダダ甘になるのが大好物です
因みに従姉も義姉も好きです
音姉はもっと好きです

646名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 23:04:27 ID:aTd3NW/j
流れがよく読めんが、結局スレは>578に何を望むんだ?
自分語りのかどで永久追放するのか、それとも条件付き特赦を与えるのか?
まあいずれにせよ再発防止策として既存書き手への自販機意識の徹底は必須のようだが。
今のままの流れだと、エロパロ板全体の主流派でもある前者支持層が圧倒的多数派のように思えるけれどな。
647名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 23:12:20 ID:HpkkU5x+
一万年さん、そんなにムキにならなくていいじゃないですか
648名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 23:13:20 ID:td6syrTS
嫉妬スレ住民の自爆テロw
こりゃ書き手に逃げられるわけだわ
649名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 23:14:11 ID:4YjxZ9vV
心無い人がいるせいでまた一人書き手が減るかもしれんと思うと・・・
650名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 23:14:34 ID:n1tidJUN
>>645
どんなパターンもバッチコイだが
一見馬鹿なドジっ子っぽいのに順調に弟を絡めとっていく姉とか最高だね
651名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 23:14:46 ID:HpkkU5x+
そりゃ、一万年さんは荒らすと決めた以上は何年だって粘着するぞ
652名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 23:15:39 ID:y7yrm8wW
ID:HpkkU5x+で嫉妬スレとこのスレを抽出してみると楽しいなw
653名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 23:17:56 ID:HpkkU5x+
一万年さん、自分が都合の悪い時だけ、自作自演しないでくださいよ
どうして、単発IDばかりなんですか?
654名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 23:20:35 ID:PNN3XWg2
喝采せよ! 喝采せよ!
655名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 23:25:00 ID:y7yrm8wW
俺は>>578も次から気をつけてまた投下してくれればいいと思うけどなあ。
しかし自販機自販機って、このスレの住人はみんなそんなに書き手を自販機扱いしたいもんなのか?
656名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 23:25:59 ID:1++ck9TB
>>654
さあ、俺と一緒に嘘屋スレに逃げよう
657名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 23:26:01 ID:uWYx53jT
民主党の「政権交代が必要であると思われる」と同レベルだぜこりゃ…

それを煽ってる奴も粘着という
658名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 23:26:39 ID:HpkkU5x+
一万年さん、そんなに自作自演しているの?
659名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 23:40:23 ID:skP20w6n
1万年ばかりいじめるなよ。ほかの荒らしもいるだろ、だいたい悪いの全て1万年というのはまちがってると思った
660名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 23:48:15 ID:HpkkU5x+
また、自演か
661名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 00:37:33 ID:yssxVR/w
自演乙
662名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 00:38:14 ID:yssxVR/w
sage忘れorz
663名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 00:44:19 ID:V7WtXhvj
そんなことよりウチの妹を見てくれ
こいつを見てどう思う?
664名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 00:45:50 ID:DH9i/0QH
あなたが落としたのは
兄のパンツをくわえながらグヒヒと笑うキモウトですか?
それとも
弟の使ったティッシュの臭いを嗅いでグヘヘとニヤけるキモ姉ですか?

「いいえ普通の姉と妹です。」

あなたは正直者です。このキモウトとキモ姉を(ry
665名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 01:12:53 ID:YkXaDQbc
>>637
そのネタいただき

弟「おねえちゃ〜ん!」
姉「帰ってきたのか?弟よ」
弟「うん!」
姉「ご苦労。だが、肝心なことを忘れていないか?」
弟「肝心なこと?」
姉「そうだ。返ってきた時の挨拶は?」
弟「あ!ただいま〜!」
姉「うむ。お帰り(ああん!素直で可愛い〜っ!」

弟「おねえちゃ〜ん!」
姉「む?どうした?」
弟「宿題教えて〜」
姉「…弟よ。勉強と言うものは自分のためにするものなのだぞ?」
弟「だって〜、わかんないんだも〜ん」
姉「…はぁ。とりあえずできるところまでやってみろ。わからない部分はその都度教えてやる」
弟「は〜い!」
姉「いい返事だ(わっ、わっ、わっ!弟君と部屋で二人っきり!…理性持つかな)」

弟「おねえちゃ〜ん!」
姉「どうした」
弟「おふろ〜!」
姉「一人で入れ」
弟「ええ〜!?」
姉「お前ももう10歳だろう。いい加減一人で入れるようになれ」
弟「ぅぅ〜」
姉「そんな顔をしてもだめだ。お前はいつか私に言ったな?『早く大人になってお姉ちゃんを守るんだ』と」
弟「それは…」
姉「風呂に一人で入れぬような男が、私を守ることが出来るとは思えんな」
弟「…解った」
姉「いい子だ(ゴメンね弟君!これも弟君を早く一人前にするため!弟君をいい男にするためなんだよ!)」

弟「おねえちゃん…」
姉「どうした?」
弟「ねむい…」
姉「一人で寝ろ」
弟「ええ〜?」
姉「何のためにお前の部屋が割り当てられていると思っているんだ」
弟「…」
姉「大体だな、『男女7歳にして席を同じゅうせず』と言って…弟?」
弟「く〜…」
姉「…今夜だけだぞ…(はぁっ!はぁっ!た、食べちゃいたい!でも、勝手に食べたら弟君に嫌われちゃう!我慢するのよ私!でも朝までこのままなんて生殺しだよ〜!!)」
弟「…おねえちゃん…」
姉「…早く大きくなれよ(そしてお姉ちゃんをお嫁さんにしてね!)」

1万年だか1億二千年前だか知らないが、電波が来る限り俺は書く
666名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 01:17:37 ID:3qCpGiw0
>>663
凄く…ぶっといキモ清純派です…

ってかさ、いい加減この流れ止めようや。荒らし一匹スルーすりゃいい話だろが
特徴的な書き込みだからバレバレなんだしいつも通りしてれば問題ないべ


>>667
僕が落としたのはガチムチ大好きなヒキヲタニートキモステキ腐女子な義理の姉(24)です
667名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 01:36:01 ID:thTJGCvt
>>665
正に俺のツボをクリティカル
GJ

>>666
この嘘つきめ!貴方には妹しかいないはずです!
罰としてキモウトに永遠に愛されなさい!
668名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 01:40:37 ID:kG2xuVbj
>>667
罰って……ご褒美あげてどうする
669名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 07:09:16 ID:ndVNGxtx
取り敢えず>>578はウザいから二度とこのスレに来るんじゃねえぞ!
ウザい自分語りはもう沢山だ!
670名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 07:13:21 ID:PqGmqWDq
>>665
ちょっとそのお姉さん僕にください
671名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 07:17:11 ID:1+8xN3cA
>>668
罰という名目でキモウト(>>667)が兄(>>666)を落としているから。

兄はキモ姉妹教アネスキー派なので、キモウトを愛するのは宗旨に反する。
672名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 08:27:59 ID:wbu19cNd
>>664
それは罰でしょ
正直者はバカを見るってことですか
673名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 10:03:07 ID:dhmres91
464KB。次スレの季節
674名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 10:05:41 ID:YkXaDQbc
>>667

兄「『キモ姉にハァハァされたい』っと。送信!」
妹「お兄様」
兄「はぅっ!?」
妹「お兄様?今なんとおっしゃいました?」
兄「え、え〜と、お兄ちゃん何か言ったかな?記憶にないなぁ」
妹「そうですか。ところで、『キモ姉&キモウト小説を書こう』という掲示板ですか。随分面白いページを見ているのですね」
兄「あ」
妹「しかも、先ほどから見ていれば、姉だの義姉だの…そんなに年増女がいいんですか?」
兄「い、いや、ほら、俺らに姉はいないだろう?だから姉がいるってどんな気持ちなのかなぁって…」
妹「そうですか。わかりました」
兄「わ、解ってくれたか妹!」
妹「ええ、よ〜く解りました…貴方が妹のよさというものを全く理解していないことがね!」
兄「あ、あの?妹?その『かぁいいよぉ〜!』とか『おもちかえりぃ〜!』とか言い出しそうな顔は一体何なのかなぁ?」
妹「知りたいですか?」
兄「さ、差し支えなければ…」
妹「何のことはありません。お兄様には、これから一月ばかり休学していただきます」
兄「へ?」
妹「ああ、ご心配なさらずに。すでに学校へは話を通してありますので。さらに、邪魔臭い両親にも、2ヶ月ほどの海外旅行ツアーへと行かせました」
兄「いや、あの、ちょっ」
妹「お兄様。妹の、年下の少女の、キモウトの『魅力』と言うものを、たぁっぷり教えて差し上げますわ。主に体に」
兄「え?ちょっ!ダレカタスケテー!」
妹「泣いても叫んでも誰も助けには来ませんよ。さあお兄様、私の全身全霊の『愛』、たんとご賞味ください」
兄「いっ、イヤ!誰か!誰かぁーっ!」

アッー!





こうですか!?わかりま(ry
675名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 11:02:12 ID:2p9cdgR8
フラグの破壊者、キモウト―――9つの世界を巡り、その瞳は何を見る!
676名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 11:27:33 ID:DRK1AOy2
>>675
その瞳は…兄を見ているに決まっておろう。
677名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 11:31:17 ID:YkXaDQbc
>>676
いや、案外兄に近付く雌猫かもしれないぞ?
どうやって始末してやろうか思案中だったりしてな
678名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 11:50:17 ID:bjNPGzwi
>>578が元凶だな。
奴が来なければ…
679名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 12:18:39 ID:UHQ63Kbm
キモウトはメス猫なのか、犬なのかどっちですか?
680名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 12:23:36 ID:DRK1AOy2
猫と犬のタイプわけが問題だ。
681名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 12:27:30 ID:l63Vne2g
>>579=580=608=620=629=646=669=678=同一人物荒らし、という理解でおk?


682名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 12:36:12 ID:M3DUZCDO
犬や猫など、年中発情期の人間の敵ではない
ヒトであるからこそ愛に狂うのだ!
683名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 12:39:47 ID:DRK1AOy2
ふむ、逆に考えるとなぜか発情期があってその期間だけキモ姉妹化する。
……平常時の扱いが問題だな。
684名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 14:37:51 ID:d4dk/RdZ
姉は犬
妹は猫

これこそが神が作り出した法則だというのか!!

俺的にあh

姉はダックス
妹はピカチュウ

685名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 15:33:35 ID:GoLNxaO8
姉は黒猫が理想
686名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 16:41:01 ID:YkXaDQbc
>>684
>姉は犬
>妹は猫

うん、何となくそんなイメージあるw
687名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 16:48:03 ID:3qCpGiw0
姉=犬と思いきや狼だったりライオンだったり
妹=猫と思いきや豹だったり虎だったり

どっちも赤ん坊の頃は懐いてくるだけで可愛いくて仕方ない存在
だが成長するにつれて生まれ持った凶暴さが…
688名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 16:51:52 ID:bRxlffh8
優しくて甘々な姉=犬
明るくて構ってちゃんな妹=子犬
おしとやかな妹=犬
おねぇ様な姉=猫
ツンデレ妹=猫

こんなところか。

ということは俺は犬好き。
689名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 17:10:39 ID:thTJGCvt
姉=飼い主
弟=犬

これではダメか…?
690名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 17:24:22 ID:G5ndyBuz
犬な妹と猫な姉のコンビがいい
691名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 18:04:12 ID:JodYqcqk
イエーイ!
ウナギイヌ見てる〜?
692名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 18:06:57 ID:bjNPGzwi
>>578の作品のつまらなさは異常。 
なのになんで、調子乗ったのかな?
>>578に教えてほしい…
693名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 18:14:55 ID:O1D3GVyN
終わった話蒸し返すお前の方が調子乗ってるようにしか見えんわボケナス
694名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 18:15:39 ID:LXYyHYyd
俺はタマ姉のせいで
姉=豹だな
695名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 19:05:49 ID:V7WtXhvj
キモスレ姉さんももうすぐ21……

結婚とかするのかな……
696名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 19:07:09 ID:SI3yypa8
そろそろ次スレの季節か
697名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 19:36:19 ID:eHiJcvPk
>>695
もう・・・そんなにお姉ちゃんに結婚して欲しいの?
いいよ。じゃあ一緒に式場探そうか。
698名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 19:43:00 ID:thTJGCvt
21歳のお姉さんとか言葉だけでエロ過ぎる…
21歳の妹?いらねえよ。そんなもん
699名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 20:14:24 ID:V7WtXhvj
妹は中学生が俺のジャスティス
妥協しても高1まで
700名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 20:31:35 ID:o4+euDOh
キモ姉が欲しい
うちの姉貴が最近スィーツwをこじらせて困る
701名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 21:05:10 ID:DH9i/0QH
家の従姉妹は腐女子を極め始めて困る
702名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 21:12:36 ID:3qCpGiw0
>>698
わかってない。お前は本当にわかってない。

いいか?例えばブラコンな妹をもつ兄がいたとする。歳の差はそう…3歳くらい離れている兄妹だ。
超ベッタリで度が過ぎるくらいの妹で中学生になっても同じ布団で寝たがったり風呂も
一緒に入りたがったりベタベタひっついてきたりする可愛い可愛い妹だ。
そんな妹も高校生になり、兄が大学生になって実家から出て行くことになる。
(兄離れさせたい両親の事情やら行きたい大学が遠かったりそこはいろいろな事情が)

で、たまに帰ってくると笑顔で出迎えてくる妹。会う度に美人に成長していく。
帰省する度に相変わらずベッタリと甘えてくる妹だが、目覚ましい成長を遂げ続ける妹に
甘えられることもあって満更じゃない兄。
しかし数度目の帰省の頃から妹は以前のようにベッタリと甘えてくるような事がなくなる。
「お兄ちゃん」が「兄さん」に変わり、兄離れなのか適度な距離を保った接し方に変わる。
そして、妹は高校を卒業する。妹はとんでもない美人に成長していた。

ここからルート別
1・妹は進学(専門)で兄が暮らしている県に引っ越すことになる。
二人は月に一度会う程度の適度な付き合いをしつつ、時は過ぎていく。
やがて兄は就職し、妹も就職することになる。そして親元を離れ、自分でそれなりの金を
稼げるようになった妹は目的を達成させるために、虎視眈々と狙っていた計画を実行させる。

2・二人は就職して久しぶりに会う。だが、その場には兄の彼女を名乗るもう一人の女性がいた。
封印していた想いが蘇り、妹は目の前の敵を排除するため、ある行動に出る。

3・様々な知略、謀略、策略を張り巡らし、兄の部屋に転がりこむ妹。
仲睦まじい兄妹として暮らし、妹は恋人として、やがて妻として周囲に振る舞う。


こんな妄想がいくらでもできるわけよ。21歳のどこに問題がある?
キモウトがキモく成熟する様を描くも良し、兄に対する思慕が募っていく様を描くも良し。
21歳ってのは可能性の塊なんだよ。つまりキモウトを舐めんなってこった。
703名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 21:19:19 ID:UqY6kX1Z
圧倒的な妄想力にワロタ
704名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 21:20:28 ID:y3arBL94
私は3を所望するッ!
705名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 21:24:38 ID:Ph2l8ff9
俺は全部な
706名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 21:35:45 ID:1+8xN3cA
おまいらが逞しくて、俺には眩しすぎるぜ…

もうゴールしてもいいんだよね…
707698:2009/06/17(水) 22:00:29 ID:thTJGCvt
すみませんでした…
妹に謝罪してきます
708名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 22:42:14 ID:PFG8QRis
お前ら……良く考えろよ
21歳とかまだ大学生じゃないか
709名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 22:43:23 ID:Q6iZgYCJ
>>707
なるほど、そういうフラグの立て方もあるのか
勉強させていただいたよ
710名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 22:52:07 ID:3qCpGiw0
>>707
わかればいいんだ。わかってくれて俺は嬉しい。だが妹を蔑ろにした罰は受けねばならない。
罰として21歳キモウトのSSを三本ほど投下するんだ。>>702とはまったく別の作品をな。


あとな、二十歳以上のキモウトSSがなかなか無いのはみんな『妹』という枠に嵌っているからなんだ。
二十歳以上はキモ姉、二十歳以下(18未満)がキモウトなんて誰が決めた?
そりゃ土井たか子や細木数子みたいなキモウトは勘弁だが、大人になったキモウトもまた魅力があるんだ。
女子大生、OL、教師、看護師、婦警、様々な職でシチュエーションは膨れ上がる。
キモ姉のようなキモウト、大人になったキモウト、大人の考えのキモウト、大人なのに子供なキモウト、etcetc…。
幅が広がれば想像力も広がる。キモウトの可能性は無限大だということを、俺はみんなに知ってほしい。
711名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 22:54:22 ID:kG2xuVbj
ヤバいくらいに>>710が格好いいwww
712名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 22:56:09 ID:V7WtXhvj
なぜだろう。キモい『姉妹』についてのスレなのに、>>710が一番キモいのは……。

あ、わかった。
さては>>710は今21歳で、お兄さんがいらっしゃるんでs……おっと誰か来たようだ
713名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 22:59:35 ID:jyLMFF1h
>>712>>710の兄なんですね!わか(ry
714名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 23:04:18 ID:fVmpzCq7
>>710がなんかおねにーさまっぽいとおもったしまった自分はキモウトを遠くから観察してきますね
715名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 23:18:54 ID:5EIQZo2v
お兄さん!朝です、起きてください!

って敬語キモウトに朝起してもらいたい。
嫉妬深いけど暴力的なことはしない。ただし夜な夜な涙を流してる。聞こえる様に。
んで下ネタがキモくて・・・はっ!後ろにいるのは・・あ゙n――――――――
716名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 23:40:33 ID:YkXaDQbc
お前ら頼むから妄想は止めろ!
SS書きたくなるじゃねぇか!!
717名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 00:09:44 ID:almUC3rs
二十一歳の妹…女子大生…
就職活動真っ最中…
兄さんの所に永久就職!
718名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 00:19:35 ID:GIJWZgCx
ああいいとも、是非書きたまえ!!
そして書き疲れて姉さんのふくよかな胸に飛び込んできてくれ!さぁ!!
719名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 00:25:17 ID:3DbhSCq2
>>710
なんだこいつ…発想が人間じゃねぇ…(褒め言葉)
720名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 00:45:40 ID:IDol9TEU
キモウトを最大解釈すれば未亡人でキモウト(流石に人妻はない)とかもありなのか?
やっぱりキモウトは生まれた時からキモウトじゃないとアウトなのか?
721名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 00:53:41 ID:YgZ6gXyh
ギモウトなら未亡人でもおkじゃね?
実妹だとなんだかNTRチックになるからびみょい
722名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 00:55:22 ID:almUC3rs
>>720
兄弟を愛しく思う気持ちがあれば大丈夫ですよ。
ほら少し素直になれば貴女も明日から立派なキモ姉、キモウトに。

私は最終的に愛さえあれば過程なんて問題じゃないと思います。
723名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 01:33:26 ID:byst7Rhs
いや、過程は大事だろ…JK。
むしろ過程を楽しむものじゃねーの?
724名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 06:16:44 ID:q+QCihBl
ギャルゲーなんかも過程がメインだしな
725名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 07:48:27 ID:ScSMP3XC
> いや、過程は大事だろ…JK。
えっと、つまり
ジョシコーセー時代からの成長過程を描くわけですね


……そしてここまでの流れに置いてきぼりの姉は涙目
726名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 09:09:59 ID:ZmDV92gQ
恋愛もスポーツも仕事も過程を軽んじて結果を出せる者はいない。
科学者が過程を無視して良い結果を出せるか? 料理人が調理を適当にして満足できる料理が出せるか?
物語においても過程を重要視しないで結果だけを求めたものは誰の胸にも響かない。
重厚な過程と薄っぺらい過程ならどちらが良いかを考えてみろ。
「愛さえあれば問題ない」それを本気で言っても軽く言ってもそれに意味はないし。
愛さえあれば――なら愛さえあればなんでも良いのか? 愛さえあれば何でも上手くいくのか?
>>722は軽い気持ちで書いたのかもしれない。本気でそう思ってるのかもしれない。
意味自体が違うのかもしれないし、>>720を励ますために書いたのかもしれない。
それでも愛さえあればってな発言は控えたほうがいい
727名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 10:04:36 ID:7n/+3lGF
>>578
まったく…
お前って本当に哀れみを誘う奴だな……
728名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 10:58:09 ID:nMAdQcOi
話は変わり今トイレでおもいついたんだが

「私は未来からお前を守るためにやってきた」

というキーモネータンはどう思う?
729名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 11:04:13 ID:JJZvkHpT
21歳の妹もいいけど21歳の姉も捨てがたい。

そんな二重離反を解決するにはこれしかない…


⊃【三つ子姉弟妹】
730名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 12:20:04 ID:eYRohXr+
ごちゃごちゃうるさいね。いいかい。
全ては過程と愛があれば全て収まるんだ
731名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 12:48:00 ID:Hb8aksYa
過程は大事だ
結果も大事だ
732名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 13:02:00 ID:tP4lLH6/
>>728
その設定だったら腹違いの妹とかの方が自然じゃないか?
20歳違いとかだったり。
733名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 13:59:44 ID:T6eSrPNg
>>728
未来からやってきた年上の妹とな!?


「おねーたんだれー?」
「お兄ちゃん・・・今のうちから私が近親相姦の良さをからだに染み込ませてあげる」
734名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 14:18:08 ID:9PlsOMUK
>>726
作者(と擁護)はくっつけたからくっついたの!好きとか想いとか言わせたから好きなの!
で満足なつもりだけど、それ以外には過程ゴミで納得いかないカプってあるもんなあ
そういう糞がプロの脚本家、ライターにもいるから困る
735名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 14:20:26 ID:U/QP7In3
きなこー!
736名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 14:20:48 ID:U/QP7In3
誤爆orz
737名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 14:48:49 ID:Gs9MVd3S
「きなこー!」
そう叫びながら目が覚めた。
汗が気持ち悪い。
夏と言うにはまだ肌寒く、熱帯夜だからかいた汗ではないは明白だ。
「どうしたのですか、兄さん?」
妹のよもぎが心配そうに部屋の中に入ってくる。
「あぁいや、変な夢を見たようだ。すまんな、大声を出してしまって」
そう言うと、よもぎは安心した表情を見せた。
「そうですか、よかった」
それも束の間。
「それはそうと……”きなこ”というのは誰ですか?」
尋ねる妹の目。それは、夢の中の妹と同じ目をしていた。

無駄にがんばって見た。名前は餅つながりで。
738名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 14:58:47 ID:lihL1cJC
よく頑張ってくれた
739名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 15:20:58 ID:AeeDbYGv
敬語のキモウトっていいよなぁ。
740名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 15:33:48 ID:IDol9TEU
ぶっちゃけ、キモウトキモ姉というジャンルは結ばれる過程は重視されても、好きになる過程は一切考慮されないジャンルだよね
ヤンデレだと好きになる過程というか、スイッチが入る部分が描かれるものもあるけど、キモウトキモ姉は最初からクライマックスが基本だから、好意の変化を楽しむことはないよね
だから何が言いたいかと言うと、嫌っていた兄が自分のことをとても大事にしてることを知ってきゅんきゅんときめきつつも兄の前では素直になれないながら
裏では徐々に下着の拝借やら部屋の監視やらとすくすくとキモウトとしての位階を上げつつも兄に懸想する泥棒猫の登場で遂には真のキモウトへと覚醒するシンデレラストーリーもありだよねということを言いたいわけ
741名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 16:16:27 ID:rPXCrwH0
>>740
ごめんそういうツンデレなキモウトとかの作品もあるぞ
まぁヤンデレスレに投下されたのもあるが
742名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 17:15:28 ID:9PlsOMUK
某ラノベは一度キモウトだと思ったらツンデレキモウトにしか見えなくなって困った

あと、最初からキモ姉キモウトだけど諸事情でツンしてるエロゲはたまに見る
743名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 17:56:00 ID:b1HZRqYs
最近のエロゲはとりあえず妹を入れれば良いと
安直な理由で攻略対象にされてる感じのものが多い
結果としてこのスレの小説のほうが面白い
まあ結局は買っちゃうんですけどね
744名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 18:06:32 ID:9PlsOMUK
義妹じゃ結婚できるからしょうがないといったんだ
生物学的にも問題ないし

どうせ妹を入れておくなら実にしてくれないかなあ
姉も
そっちの方がきもちわるいし
745名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 20:03:37 ID:tP4lLH6/
予約済みである気がしなくもないが、
そんなキモ実姉好きなあなたに

つ「鬼うた。」
746名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 20:05:55 ID:rPXCrwH0
柚ねえはそういえばキモ過ぎた
747名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 21:55:55 ID:8XLcaqdv
歯ブラシは衝撃的
748名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 22:47:13 ID:/iDJ3CN3
Wordのキモ姉キモウトテキストフォルダ奥から発掘しました。

日曜日のテンションのおかしい 姉妹仁義

「お姉ちゃん!」
「なに妹!」
「お兄ちゃんが今日デートで夜ご飯要らないんだって!」
「そんな! じゃあ今日のために二人でこっそり作った『たか兄お誕生日おめでとうそして世界中の誰よりも愛してるよりも愛してるというか双子の妹だけど結婚してください後生だからケーキ』の出番が無くなっちゃうじゃない!」
「うん! あの文字書きすぎて8cmのケーキホールがチョコだらけになっちゃったあのケーキが無駄になっちゃうんだよ!」
「どうしよう、たか兄のために作ったこんな素晴らしい(自画自賛)の誕生日ケーキを一日遅れで渡すなんて、みっともなくてできないわ!」
「一日遅れで渡してもお兄ちゃんは多分喜んでくれるだろうけど!」
「うんっ、でも絶対たか兄の心にはクリーンヒットしないわ! これは誕生日にぶつけることによって意味があるのに!」
「どうする! お姉ちゃん!」
「そうね! とりあえずなんとかたか兄を外に出さないようにしないと!」
「うん! じゃああたしが持っている荒縄と限りなく本物に近いずっしりと重めの手錠を使おうか!」
「ダメよ、妹! そんなもの使っちゃダメ! たか兄の身体にあざがついたらどうするの!」
「うん、わかった! 使わない! お姉ちゃんあたしがこういうもの持っているってことはスルーなんだね!」
「なんとかしてたか兄を止めないと! たか兄はどこにいるの?」

「いってきまーす」

「え、もう出発寸前!?」
「どうしよう、お姉ちゃん!」
「こうなったら! とりゃぁ!!」
「ああ! 『たか兄お誕生日おめでとうそして世界中の誰よりも愛してるよりも愛してるよりもというか双子で妹だけど結婚してください後生だからケーキ』が!」

 どちゃっ。

「お姉ちゃん、お兄ちゃんがチョコクリームまみれになっちゃったけど……!」
「ああしまった! 焦って肝心のケーキを投げちゃった!」
「ああ、お兄ちゃんが凄い形相でコッチを睨んでるー……!」
「ああ、ごめんねぇ。たか兄。でもこの格好じゃデートにいけないよね? じゃあとりあえずオッケー!」
「オッケー!」
「オッケー!」
「オッケー!」
「オッケー!」
「お姉ちゃん、無理矢理じゃない!」
「うん、無理矢理だわ!」
「「わぁい!」」

終わり
749名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 23:08:47 ID:55wGGWpz
も、もうツッコむことすらままならない……

てかあんまりキモくないぞwwwむしろかわいいwww
750名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 23:16:18 ID:VMDdiCeE
>>748
テンション高すぎるなGJ!
うん、キモいというかアホの娘だ〜! 悪くはないけど。
このあとチョコケーキまみれのたか兄は、姉妹においしくいただかれたに違いない。
751名無しさん@ピンキー:2009/06/19(金) 00:14:59 ID:4Nq1jkmo
現実ではいないんだよな…
752名無しさん@ピンキー:2009/06/19(金) 00:25:14 ID:G/pSaCWs
ケーキまみれの顔や首筋を舐めとろうとするキモウト
必死に拒む兄の両手に手錠を掛けるキモウト。手錠を掛けた手応えに興奮するキモウト
汚れたシャツを脱がされそうになる兄。脱がすのじゃなく引き裂くキモウト
汚れてないのにズボンを脱がされる兄。悲鳴が漏れないようにとっさに猿ぐつわを噛ませるキモウト
秘孔を突かれて身動きが取れない兄。アミバっぽい顔になるキモウト
兄を担ぎ上げて寝室に向かうキモウト。恍惚として涎を垂らし狂喜する鷲津っぽい顔のキモウト
叫びたいが秘孔のせいで声も出せない兄。目を輝かせて興奮しているキモウト
扉を開くキモウト。鼻息を荒くして嘶くキモウト。絶望する兄。扉を閉めて鍵を掛けるキモウト

〜8時間後〜

顔をツヤツヤさせながら幸せそうに兄に抱きつくキモウト
眼下は落ち窪み、蒼白な表情で疲れきった顔の兄。カイジばりに顔を歪ませる兄

と、こんな感じになっていくのだな。
753名無しさん@ピンキー:2009/06/19(金) 01:07:12 ID:lg3X43rS
>>752
>アミバっぽい顔になるキモウト
ちょwっwとw待wてwww
754名無しさん@ピンキー:2009/06/19(金) 01:44:55 ID:nZBvfB7Q
草生やすなゴミクズ
755名無しさん@ピンキー:2009/06/19(金) 03:12:06 ID:L9L37c6R
sageろゴミクズ
756名無しさん@ピンキー:2009/06/19(金) 03:26:38 ID:sjbo7CIH
いちいちうるさい
そんな細かいことはどっちでもいいんだよ
757名無しさん@ピンキー:2009/06/19(金) 03:52:50 ID:RddGvnqF
おちつけ
758名無しさん@ピンキー:2009/06/19(金) 06:43:26 ID:QJ1YKAde
>>752

顔をツヤツヤさせながら幸せそうにラオウに抱きつくアミバ


こうですか?わかりません!
759名無しさん@ピンキー:2009/06/19(金) 10:52:30 ID:+fA/hES4
短編書いたけどこの容量だと次スレに持ち込みか
760名無しさん@ピンキー:2009/06/19(金) 10:59:41 ID:a+PIILRV
現在487KB。俺はだめだった。次スレ求む。
761名無しさん@ピンキー:2009/06/19(金) 11:55:12 ID:lg3X43rS
キモ姉&キモウト小説を書こう!part21
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1245379966/l50
762名無しさん@ピンキー:2009/06/19(金) 12:01:19 ID:KXr0H/DB
>>761

褒美としてキモウトに刺される権利を与えよう
763名無しさん@ピンキー:2009/06/19(金) 12:10:56 ID:BXOttW+2
乙っすー
76421歳のキモウトネタ:2009/06/19(金) 12:15:27 ID:lg3X43rS
「ただいま…」
「おかえりなさ〜い、あ・な・た♪御飯にする?お風呂にする?それとも、わ・た・し?」
「…その質問に答える前に、何故そんなトチ狂った格好をしているのか聞いてもいいか?」
「え?これ?彼氏持ちの友達が、「裸エプロンは淑女の嗜みよ!」って言ってたから」
「今度そいつに会ったら、「淑女という言葉の意味を調べて、ノートに100回手書きで写して来い」と言え」
「え〜と、とりあえず伝えとくよ。で、あ・な・た♪お風呂でする?ベッドでする?それとも、こ・こ・で?」
「寝言はいいからシャワーを浴びさせてくれ」
「は〜い!お風呂でソーププレイね?」
「殴るぞお前」
「きゃ〜!家庭内暴力〜!DV〜!」
「(ピッピッポッ)あ、もしもし?警察ですか?ここに頭のおかしい女が一人いるので、10年ばかりムショにぶち込んで欲しいんですけど」
「ちょっ!待った待った!私が悪かったからパトカーマジ召喚は止めて!」
「安心しろ。実際にかけたのは時報だ」
「兄さんの意地悪!」
「何を今更」
皆さんこんばんわ。俺の名前は蛍。七志野・蛍と言います。先じて言っておきますが、決して『名無しの・兄』と誤変換しないようにお願いします。
現在25歳。アパート暮らしの、しがない会社員であります。
さて、先程冒頭で俺と漫才をしていた人物。彼女は舞。七志野・舞と言いまして、俺の4つ下の妹です。
俺が就職のため上京したその翌年、何をトチ狂ったのか、俺のアパートの近く(電車で20分くらい)にある大学に通うために、俺の所に転がり込んできやがりました。
全国レベルの頭脳を持っているというのに、進学先に二流の大学を選ぶとは、全く理解不能です。
現在21歳。特定の彼氏はなし(本人談)。まったく、二人して寂しい毎日です。
あ、そうそう。こちらも先に言っておきますが、決して『名無しの・妹』と以下省略。
「大体兄さんも兄さんだよ!舞ちゃんがこ〜んなに誘惑してるのに、これっぽっちも靡かないんだから!」
「妹に靡いたら不味いだろう。色々な意味で。あと『ちゃん』言うな」
「ぷ〜っ!」
「で、舞。お前食事は?」
「食べてきた」
「ではさっさと寝てしまえ。明日も大学なのだろう?」
「まぁね…兄さんは食事は?」
「済ませてきた」
「まぁこんな時間だからね…って!もしかして恋人さんと!?だ、ダメよ兄さん!私というものがありながら浮気なんて!」
「先輩(男)と軽く食べてきただけだ。あと誰が『浮気』だ」
「そう?ならいいんだけど…」
「では俺はシャワーを浴びさせてもらおう。少々うるさいかもしれないが気にするな」
「あ、兄さん!「一人で洗える」まだ何も言ってないよぉ〜!」
「大体想像できるからいい。背中くらい一人で洗える」
「覗いていい?」
「いいわけあるか」
じゃれ付いてくる舞を華麗にスルーして浴室へと向かう。
「…ったくあいつは…」
基本的に、舞は美人だ。去年のミスキャンパスコンテストで、準優勝したらしい。まあ身内の俺が見ても、それなりの容姿だとは思う。
「後はあの性格がなければな…」
「にいさ〜ん!よく考えたら、私まだシャワー浴びてなかった〜!」
「ピッキングはやめろ。入ってくるな」
「ごめ〜ん、もう鍵外しちゃった!」
「せめてタオルを巻け」
「いや〜ん!私の「だいなまいと☆ばでい」に欲情しちゃった?」
「するか」
「どうしても我慢できないなら、あーんなことやこーんなことをしてもいいよ?その代わり責任は取ってもらうけどネ☆」

「だ が 断 る !」

妹よ。頼むから兄をからかうのも大概にしてくれ。
「兄さん!私は本気だよ!!」
「尚悪いわ!!」
765名無しさん@ピンキー:2009/06/19(金) 12:41:54 ID:ZXpy336w
21歳妹ネタthxです
766名無しさん@ピンキー:2009/06/19(金) 14:29:20 ID:icxFyAPF
>>764
連載決定だなw
767名無しさん@ピンキー:2009/06/19(金) 17:15:08 ID:TzoUoJ45
勘違い>>578は何処へ行ったんだ?
768名無しさん@ピンキー:2009/06/19(金) 17:18:50 ID:J4s4a1EK
>>764
うむ、アリだな21歳のキモウト
ぜひ展開が見たい

GJ!
769名無しさん@ピンキー:2009/06/19(金) 17:27:04 ID:sQN8lVeD
>>764
次スレで続きがでるんですね、わかります。

一足先に社会人妹ネタを書かれてしまった…
だけど折角なので投下

あーつかれたー…
社会人生活も2年目に入ろうかという時。
新年度のに向けて大量の仕事との格闘を繰り広げていた。
だが…ようやく勝利を収めることができたぞ!
明日は土曜日だから…枕を高くして寝れる!よっしゃ!
疲れていながらもどこか浮かれ気分で俺は帰宅の途についていた。

ただいまー。
って誰もいるわけないよな。
一人暮らしってのは少し寂しさや不便さを感じることもあるが…
それ以上にあの妹と一緒に居なくて済むという安堵感が素晴らしいものだな。
「お兄ちゃんおかえりー」
さて…風呂に入るのはメンドイし…今日はもう寝ようかな。
「お兄ちゃん…はろー♪」
ああ…ほんとに疲れてるな俺。
ちょっと幻聴が聞こえちゃってるよ…
「ちょっとシカト!?いくらなんでもひどいよ!」
…はあ。幻だったら良かったのに。
なんでここにいるんだよ香織。
「なんでって…今日からここに同居するんだよ私」
…帰れ。自宅に。早急に。ASAPで。
「私ね、お兄ちゃんと同じ会社に就職したんだ♪」
スルーっすか。そっすか。
つーか小中高大全部俺と同じ場所に入るだけに留まらず…会社まで追っかけてきたのか。
金魚の糞かお前は。
「ぬっふっふ…いい女は良人の三歩後を歩くって言うでしょ!」
自分でいい女とか言うな。
「自分の能力を把握しているだけよ!」
ああーはいはい。そうですねー。あんたはすごいよー。まじで。
「なんか投げやりね…その態度、必ず後悔させてあげるわ!」
…具体的に何をする気だ。
「この会社って完全に実力主義だからすぐに私がお兄ちゃんの上司になってヒイヒイ言わせてあげるわ!」
お前、昔から有言実行だったからマジで怖いな…
「くっくっく…ちなみに私この会社の株半数以上もってるからお兄ちゃんの部署弄り放題なんだよ」
…は?
「いやー楽しみだね♪お兄ちゃんにあーんなことやこーんなことをさせてるのを想像するだけで…ウホッ!」

…もうすぐ2年目に突入しようと言う時期、俺は真剣に辞表の提出を考えていた。
770名無しさん@ピンキー:2009/06/19(金) 17:31:51 ID:KqovhZ1Y
埋め産め
771名無しさん@ピンキー:2009/06/19(金) 17:33:38 ID:KqovhZ1Y
更新したら作品が上がってた

GJ
 
「にゃ〜ん♪」(スリスリ……)
「わんわん♪」(スリスリ……) 
 俺は今、猫の鳴き真似をする生物と、犬の鳴き真似をする生物に、擦り寄られている。
 そんな俺(たち)の状況を見たら、どんな奴らだって、同じ言葉を紡ぐだろう。
 すなわち、『猫耳の少女と犬耳の少女を侍らせるなんて、なんて変態な男なんだ』と。
 
「なに困った顔してんのよ? 私が元気にしてあげるから、じっとしてなさい?」(ペロペロ)
 そう言って、嬉しそうに俺の左頬を舐めてくるのは、17歳になる俺の姉さん。
 頭に猫耳を装着し、先程は猫に似た可愛い奇声を上げていた。正直見てて痛い。
「こんな可愛い愛玩動物2匹に囲まれて、不満があるの? ワガママ過ぎだよ?」(ハムハム)
 そう言って、嬉しそうに俺の右耳を甘噛みしてくるのは、15歳になる俺の妹。
 頭に犬耳を装着し、先程は犬に似たか弱い奇声を上げていた。やはり痛すぎる。
 
「困ってるのはおまえらにで、ワガママなのはおまえらだろう!
 なんでおまえらは俺に絡むんだ。しかもそんな痛い格好して!
 俺にそんな趣味はないし、そもそも俺に擦り寄んじゃねえよ!
 俺たちは血の繋がったきょうだいだ。俺にはそんな気はねえ!」
 
 一息にまくしたてる。正直もう我慢の限界だ。
 俺が物心ついたころから、何故か姉さんも妹も俺にべったりだった。
 おかげで俺には、親友と呼べる人間が少ない。女友達なんて皆無だ。
 まるで、この2人が俺たちきょうだいだけの世界を、作ろうとしているように。
 どう考えても、この2人が俺に家族以上の感情を抱いているのは、間違いない。
 
「……その気がないのは理解してるわ。だからこうやって誘惑してるのよ?」(むにむに)
「……にいたん、小動物とか好きだから、こんな格好して誘惑してるのよ?」(ぺたぺた)
「だから小動物は好きだけど、それは動物だから好きなだけだ!
 俺に獣耳属性はないし、おまえらの誘惑なんか効かねえんだ!
 つうかおまえら、さっきからナマチチ押しつけんじゃねえよ!」
 
 叫んでばかりでいい加減つかれてきたけれど、ここで引いたら俺の負けだ。
 こいつらの前でつい最近、小動物好きをカミングアウトした結果がコレだ。
 こいつら2人にくっつかれたままで、動物番組なんか見なきゃよかったよ。
 それ以降のこいつらの行動は、とてもわかりやすかった。
 家の中での露出が激しかったのは、もともとだったから別に気にしなかった。
 けれど日が経つにつれ、徐々に衣服に毛皮っぽいものが混じるようになった。
 そして露出はそのままに、髪型を変えたり、行動が動物っぽくなっていき――
 とうとう今日、姉さんは猫耳と尻尾を、妹は犬耳と尻尾をつける暴挙に出た。
 
「ふぅん……、じゃあなんでキミは、こんなに興奮してるのかしら?」
「興味がないなら、なんでにいたんは私たちに興奮しちゃうのかな?」
「だからおまえらがそうやってナマチチを――って何やってんだよ!?
 おまえらいつの間に服脱いだ!? 全裸になってくっつくなオイ!?」
 
 油断しているとコレだ。こいつらすぐに服を脱いで、俺に抱きつくんだ。
 しかも今回は、ニーソとか獣耳とか付けっ放しの、マニアックな格好だ。
 いかん。絶対にこれ以上、俺のマニアックな性癖を悟られたらいけない。
 実は俺が尻尾フェチで、半脱ぎとかあとニーソに弱いってことだけは!?
 
「にゃんにゃん♪ もう我慢できそうにないくらい、みなぎってるわね?
 私のニーソ姿とおしりの尻尾に、そんなに興奮しちゃったの?」
「わふんわふん♪ やっぱりにいたんは、どっか変態っぽいとこあるね?
 こんな布切れや毛玉に、ドキドキして欲情しちゃうなんてね?」
「BA☆RE☆TE☆RU〜!?」
 
 いかん、どこかの闇ゲーム改めカードバトル漫画みたいな発音になった。
 というかこいつら、なんで俺の性癖を、そこまで詳細に把握してんだ!?
 
「キミを愛する私たちにとって、キミの性癖は手に取るようにわかるもの」
「わん! まあ正確には、にいたんのパソコンや隠し本を調べたけどね?」
「人権侵害っ! 個人情報保護無視っ? 理不尽だぁ〜っ!?」
 
 叫んでも誰にも聞こえない。ここは家だけど、周りに人気のない過疎村だ。
 そして両親はここ1ヵ月ほど都心部に出張して、2人一緒に働いているし。
 ホントなんで、こんな馬鹿な場所に引っ越したんだ、あの仲良し両親は!?
 こんなところに住んでるから、こいつらがこんな変態に育っただろうが!?
 なにをもってして『3人とももういい大人』なんて判断を下したんだよ!?
 あんたたちの娘どもは、きょうだいに欲情するような変態なんだぞオイ!?
 
 
「ああ、もうなんだかまどろっこしいな〜……」
「そうだね、これ以上はもう我慢できない……」
 ぶつぶついいながら、俺の姿をその瞳に映す猫姉さんと犬妹。
 その両頬は、薄紅もとい桃色に染まって、表情を美しく見せている。
 その呼吸は、飢えた肉食獣のように荒く、欲情した吐息が漏れている。
   
「これより私は、猫を捨てて――虎になりますっ!
 それじゃ、キミのことを、た〜べちゃうぞ〜! がお〜っ♪」
「それじゃ私は、犬を捨てて――狼になりますっ!
 なら私もにいたんのこと、た〜べちゃうぞ〜! あお〜ん♪」
 
 そうして、ついに本性を表して襲いかかってくる、我が愚姉妹ども。
 ってこら、爪で服を引きちぎるな!? 剥がれたらどうすんだ!?
 
「だから、おまえらはそんな態度をとるけど、俺は受け入れねえってんだ!
 それにおまえら、こんなんあの両親にばれたら、どうなるか解ってるか?
 世間から白い目で見られるし、離れ離れにされたら辛くて悲しいだろう!?
 だから、俺たち普通のきょうだいでいられたら、それでいいじゃないか!?」
  
「ありゃ、そういやキミには、ずっと内緒にしてたんだっけ?」
「私たちのパパとママも、確か血の繋がった姉弟のはずだよ?」
「ウソだろオイ――って、しまった油断しすぎた!?」
 
 衝撃の事実を知らされた動揺と混乱で、俺は両手足の力が抜けてしまった。
 その一瞬をついて、この変態動物姉妹はついに、俺の身体に到達してきた。 
 ああもう、最低だ。いくらなんでも、この結末は酷い。
 ずっと『ちーねえ』『しゅーくん』と呼び合うバカップル夫婦だと思ってたけど。
 ここまで非道いオチがつくなんて、近親相姦夫婦って、なんて歪んだ存在だろう。
 
 
「それでは、遠慮のヒトカケラも残すことなく……」
「それでは、抵抗のヒトカケラも余すことなく……」
「「全力で、あなたを美味しく、主に性的な意味で、いっただきま〜すっ!?」」 
「ぎっ、ぎゃあああぁあああああぁぁぁぁぁぁぁあっ!?」
 
――こうして、俺の貞操と道徳心は、この変態動物姉妹に美味しく召し上がられましたとさ。 
 
 
                                     ― Even a small animal is a beast. ―