卓上ゲームエロパロ総合スレ26

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1名無しさん@ピンキー
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卓上ゲーム板作品スレ その3
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2名無しさん@ピンキー:2008/11/03(月) 11:20:13 ID:cmvnlSKC
というわけで、前スレ454の続きで、デモパラすみか陵辱の続きを投下します。
……一応マイルドにはなったはず。たぶん。

まあ、レイプには違いないので、そういうのが嫌いな人は読まないようNGしてください。
3平尾ゆかりの復讐:2008/11/03(月) 11:20:44 ID:cmvnlSKC
「もがぁっ!」
口内にぶっといものが突き込まれた衝撃で覚醒する。
(苦しいっ! 息ができないっ!)
鼻息を荒くしながら必死に状況を確認しようとする。
体中拘束されているようで身動きできない。頭に血が上って重みを感じる。
目を見開くと蜘蛛男らしき胴体と、その上側に地面らしきものが見える。
目に見えるものが理解できないまま、口の中を蹂躙される。
「むーっ! むぐぅ〜っ!」
「起きたみたいだぜ。」
足のほうから蜘蛛人間カルトロップ・ハンターが仲間に声をかけたのが聞こえる。
ようやっとすみかは自分が逆さ吊りにされていることを理解した。
「しっかり舐めてくれよ。」
ハンターがすみかの口内に股間の剛直を突き入れ腰を振る。
逆さ吊りのまま血が上った頭をガクガク揺さぶられ、とても舐めるどころの状況ではなかった。
(もう駄目っ! 苦しいっ!)
ガリッ!
口をふさいでいる邪魔物を排除すべく力いっぱい噛み付く。
「いてえっ!!」
ハンターが慌てて腰を引きペニスを口内から引き抜いた。
悪魔憑きの強靭な肉体はすみかが噛んだ程度では傷もつかないが、元々弱く敏感な部分であるためかなりの痛みを感じたようだ。
「けほっ、けほっ、はぁ……」
涙を流し咳き込みながら新鮮な空気を肺に入れる。ようやっと思考が回復してきた。
「どうした?」
「こいつ俺のちんこ噛みやがった!」
「マジで!?」「ぎゃははははっ! つえー!」「うわ、痛そう……」
男達が騒いでいる。やはり先ほどまで口に入れられていたのは男のモノだったのだ。
自分の状況を確認してみる。すみかの身体は空中に粘糸を張り巡らせた蜘蛛の巣に磔にされていた。
まさに蜘蛛の巣にかかった蝶のようだ。粘糸に絡めとられた身体は動かせそうにない。
ハンモックに吊られたような浮遊感だが、逆さにされているため鼻血が出そうなぐらい頭が重く気持ち悪い。
「このアマ……」
目の前で逆さになったハンターが怒り狂っている。
怒って当たり前だが、すみかとしても死ぬかと思う目にあっていたのだ。
抵抗ぐらい多めにみてほしいが、そうはいかないだろう。
ハンターの指が股間の穴に突っ込まれる。
「うぐっ!」
「痛えだろうがコラ。舐めろっつったら舐めればいいんだ。それともオメエのこの汚ねえ穴に突っ込んで欲しいのか。」
ぐちょぐちょと荒々しく掻き回すと、中から精液があふれ出てきた。
(き、汚いっ……)
言われるまでもない、散々陵辱されているのだ。精液まみれでおしっこを漏らし、身体は傷だらけだ。
だが汚した本人達に言われるのは納得がいかないし、優しく舐めて喜ばせてやる義理もない。
「あ、あなたたちを喜ばせたりなんかするもんですかっ!」
「ああん? さっきまでアンアン喘いだり、ごめんなさい許して〜とか泣いてたくせに、随分生意気な口きくじゃねえか。」
先ほどのライオットの仕打ちを思い出す。恐怖に負けて許しを請うてしまったのだ。
(負けちゃ駄目です。……身体は負けても心が負けては駄目なんです。)
再び挫けそうな心を奮い立たせる。すみかは文字通り頭に血が上った。
「負けませんっ。わたし、どんなことされたって絶対に負けたりしませんっ!」
真っ赤に染まった顔ですみかは言い放った。
沈黙が場を支配する。そして男達は大声で笑い出した。
「すっげー! すみかちゃんすっげー!」「負けませんっだってよ。」「頑張れよー! ぎゃはははっ」
ひとりハンターだけが低い声で告げた。
「よーし、そんじゃ噛んでくれた罰ゲームだ。頑張ってもらおうじゃねえか。」
(罰ゲーム!?)
いったい何が罰なのか、理不尽なものを感じながらも、男達の要求に従うしかなかった。
4平尾ゆかりの復讐:2008/11/03(月) 11:20:59 ID:cmvnlSKC
ハンターはすみかを蜘蛛の巣から引き剥がすと、後ろ手に縛り上げた。
すみかの肢体を網目状に縛り上げ、胸や股間を強調するポーズで固め上げた。いわゆる亀甲縛りだ。
口には猿轡をはめられ喋ることもできなくされてしまった。
「ほらよ、プレゼントだ。」
男根の形をしたピンク色の物体を取り出してすみかに見せつける。バイブだ。
すみかは見た事はなかったが、なんに使うものかは容易に想像できた。
想像通りハンターはすみかの股間にバイブを突っ込み粘糸で縛り付けた。
腹の中に異物が入り圧迫感を感じる。足元がふらふらし座り込みたくなるが負けまいと意思を振り絞りなんとか立っている。
(これで……どうするんですかっ!?)
ハンターを見上げて睨みつける。
「へっ、頑張るじゃねえか。それじゃお空の散歩といこうぜ。」
すみかを抱え上げると、ヒーローの蜘蛛男のように壁に伸ばした粘糸にぶら下がりながら出口へ向かった。
「ひぅっ!」
(まっ、まさかっ!?)
口をふさがれたまま悲鳴をあげる。そのまさかだ。
ハンターは細い路地の出口、通りの直前の壁に張り付いたまま通りの反対側へと粘糸を飛ばす。
「いくぜっ」
「ん〜っ!」
通りの上空15mほどをハンターに抱えられたまま飛び越える。
空を飛ぶ。先ほどの空中セックスの恐怖を思い出す。
全裸で股間にバイブを入れたまま、人が歩く道路の上を通り過ぎる。
悪魔憑きの跳躍は一瞬だし、わざわざ上を見ながら歩く人も居ないだろう。
だが、すみかは街を見た。先ほどまでの狭い空き地、敵とは言え秘密を共有する者たちではない普通の人々が街を歩いていた。
自分は今、一瞬とは言えその普通の空間に裸で放り込まれたのだ。
すみかの痴態の公開。秘密の暴露。それらを想像し背筋が凍りついたように硬直してしまった。
ハンターは出てきた路地の反対側、やはりビルとビルの間の細い路地へと入り込む。
こちらも狭いが反対側は別の通りへ抜けているようだ。
幸い誰にも見られなかったらしく騒ぎが起きる様子はなかった。
ハンターは硬直したすみかを抱えたまま、スルスルと粘糸を伸ばして地面へと着地した。
わざわざこんな狭く汚い路地を覗き込む人は居ないだろうが、誰かがなんらかの拍子に目を向ければ、すみかとハンターの姿は見られてしまうだろう。
「んぅ〜!」
すみかは身体と顔を出口から見えないようにしゃがみ込んで必死に隠した。
「それじゃ頑張れよ。」
ハンターは言い残すとまたスルスルと壁を登り、すみかを裸で取り残したまま反対側へとダイブして戻った。
(そ、そんなっ!?)
どうしろというのだろう? どうすればいいのだろう?
すみかは焦った。このままここに残り続けるわけにはいかない。
だとするとこの道を走って横切らなければならないのである。全裸で!!
(負けないっ! 負けませんっ! 絶対、負けませんっ!)
道路の幅は約10m。《フィジカルエクステンド》を使えば一瞬で走り抜けることが出来るだろう。
人通りが途絶えた一瞬を狙って一気に駆け抜けるしかない。
覚悟を決めるしかなかった。
5平尾ゆかりの復讐:2008/11/03(月) 11:21:20 ID:cmvnlSKC
耳を澄まし街の雑踏を聞き分け人の気配を探る。左から女の子数人の声、右から革靴の足音。
女子高生3人組と、若いサラリーマンが目の前で交差し、背中合わせになる。
(今ですっ!)
《フィジカルエクステンド》、身体強化能力を使ったすみかは1秒間に9mの速さで走ることが出来る。
変身する前でも世界記録を塗り替えるほどの悪魔憑きのスピードだ。路地内で加速し、一気に表へ飛び出る!
右手に女子高生。清涼学園の制服だ。知り合いは居ない。その向こう側に学生服の男子が2人見える。
左手に若いサラリーマン。携帯を弄っている。気づいた様子はない。車が近づいてくるのが見えた。
一瞬で状況を確認しながら足を前へと踏み出したところで、急にビンッと身体が後ろへ引っ張られた。
加速した体が急激に減速され一瞬宙へと浮きあがり、もんどりうって背中から地面へ叩きつけられる。
「んぅっ!」
すみかはあお向けに倒れ、バシリと裸体が地面に落ちる音が周囲に鳴り響いた。
背中と腕を高速で叩きつけられ剥き出しの柔肌に大きな擦り傷が出来る。
(い、痛いッ!)
「なんだあれ!?」「マジか!?」
男子生徒の声が聞こえる。脇道から急に裸の女がダイブしてきたのだ。
「ん?」サラリーマンが振り向き目をみはる。
「きゃあっ!」「なにこれ〜!」「へんたいっ!」女子高生達の悲鳴が聞こえる。
(見られたっ!?)
反射的に顔を逸らし見られないようにする。
痛みをこらえながらうつ伏せに回転し、顔を伏せたまま何が起こったか確認する。
出てきた路地の方にちぎれた粘糸が伸びている。すみかの背中にくくりつけて路地に貼り付けておいたのだろう。
(駄目っ、走らなきゃっ!)
足の力だけで立ち上がろうと膝立ちになる。
左には学生が多い。反射的に右を向きながら立ち上がろうとするとサラリーマンが目に入った。
手に携帯電話を持ち、すみかへ向けていた。
(携帯っ!? 写真っ!!)
膝立ちの状態から鋭く右足で蹴りを放つ。股をおっぴろげながら長く美しい足が伸び携帯電話を蹴り飛ばした。まだ撮られてはいないはずだ。
その流れのまま立ち上がると、正面に女子高生達がいる。すみかの身体を見て驚いている。その向こうには近づいてくる男子生徒達。
顔を見られぬよう身体を回転させながら再び前へと駆け出す。身体は見られても顔は見られるわけにはいかない。
ブブブブブブブブッ!!
数歩踏み出したところで股間のバイブが暴れ出す。脚の間で起きた突然の衝撃に膝がもつれて今度はうつ伏せに倒れてしまった。
キキキッ!!
左手に車が急停車する。危うく轢かれるところだった。
ブブブブブブブブッ!!
うつ伏せに倒れた全裸少女の股間でバイブが激しく暴れ、膣内の白濁液をあたりに撒き散らす様が衆目に曝け出された。
(ああああああっ!!)
体内で暴れる凶器のもたらす快感に、すみかの身体は言う事を聞かなかった。
カシャーッ! カシャーッ!
(シャッター音!?)
近づいてきた男子生徒の方から携帯のものらしきシャッター音が聞こえる。
(逃げなきゃっ!!)
音のする方から顔を逸らし、必死に前へと進もうとする。幸い左の車が壁になり顔は隠せる。
股間の振動に耐え、脚を伸ばして路地へ転がり込むように飛び込んだ。
6平尾ゆかりの復讐:2008/11/03(月) 11:21:40 ID:cmvnlSKC
背後でまたシャッター音が聞こえる。
すみかの背中姿はしっかり撮られている。剥き出しのお尻やバイブが入ったおまんこもだ。
(顔さえ……顔さえ見られなければ……)
ふらふらと立ち上がり、脚を引きずりながら空き地へと歩みを進める。背後ではまだシャッター音が鳴りつづけていた。
通路を抜けて、ようやっと空き地へ辿り着く。
先に戻っていたハンターが横からすみかの身体をひっぱり込み抱きとめる。撮影スタッフのひとりが通路へ進み出る。
どうやら男子生徒たちはすみかの後ろについてきて写真を撮っていたようだ。
「君たちごめんねー。ここは今AV撮影中なんで、一般の方はご遠慮願ってるんだ。」
スタッフが説明する声が聞こえる。
「えー、マジで。」「俺あんなの初めてみた。」
「発売したら買ってね。もっとも未成年は買っちゃ駄目なんだけど。」
和やかな笑い声が聞こえる。
「名前を教えてくれれば、その写真は祈念にもってていいよ。」
「マジで!?」「でも名前はな〜。」
「ネットにアップとかされると困るから一応保険にね。その代わり教えてくれたらビデオのサンプルあげるよ。」
(写真……バラまく……)
ハンターに抱きつきながら、朦朧とした意識で危険な台詞を聞き分ける。
「おい、今の女はなんだ!?」
別の男の声が聞こえる。携帯を蹴り飛ばしたサラリーマンなのだろう。
スタッフが引き続き説明をするが、携帯を蹴り飛ばされた男は怒っているようだ。
「ごめんなさいね〜。うちの娘が粗相をしたようで。」
ゆかりが男をなだめにかかる。
「携帯が壊れていたらもちろん弁償させていただきます。それより……うちの娘に直接お詫びをさせて頂けないでしょうか?」
「お詫び?」
(お詫び!? 直接!?)
路地から聞こえてくる会話に驚き覚醒する。
ゆかりが合図を送ってきたのを見て、ハンターが変身を解除し裸の男になる。他のカルトロップ達も同様だ。
すみかは抱きついていた化け物の巨体が急に裸の人間男性になり、人に抱きしめられる温かみを感じてしまった。
「どうぞこちらへ。君たちもどうぞ。」
ゆかりが男達を空き地へと引き込む。
「んぅ〜っ! んぅ〜っ!」
すみかは身体を暴れさせて顔を見られないようにするが、ハンターが肩を掴むと男達に見せつけるように身体を向けた。
必死に頭を捻り顔を見られないように逸らすが、おっぱいも股間で暴れるバイブも丸見えにされていた。
「うおっ!」「すっげー!」「マジすげー!」
拘束された女体に男達の視線が突き刺さる。
ゆかりがすみかに近づくと耳元で囁く。
「大丈夫よ。後で顔の記憶は書き換えておくわ。ちゃんとお詫びしなさいね。」
(記憶操作……)
ゆかりには記憶操作能力がある。確かに使ってもらえば顔を見られても問題ない。いや、今となっては使ってもらわなければ困る。
すみかは暴れるのをやめると、男達に顔を向きなおした。ハンターが後ろで猿轡を外し、すみかの顔が露わになる。
「……すっげえ美人。」「俺らと同じくらいに見えね?」「ちゃんと成人よ。」
男子生徒がすみかの美貌に感嘆の声を上げ、ゆかりが突っ込みをいれる。
「それで、どう詫びてくれるんだ?」
男が明らかに欲情した目ですみかの肢体を舐めまわすように見る。
「ご、ごめんなさいっ。」頭を下げ謝る。
「すみかちゃん、女の子が詫びを入れるってそういうことじゃないでしょ。」
(名前は言わないでっ!!)
ゆかりの台詞に思わず顔を上げる。ゆかりは男の横に立ち、色っぽい仕草でアゴに指を這わせながら男の耳元で囁いた。
「どうします? 詫びなんですから、貴方の気の済むようにしてもらって構わないんですよ? もちろん身体で。」
男の顔が崩れてにやける。ズボンの上からでもわかるぐらい勃起しているのがわかる。
ハンターが後ろからすみかを抱きしめて耳元で詫びの台詞を囁く。逃げ場はない。
「わ、私の身体を……気が済むまで……好きにしてください……」
すみかは男に身体を差し出して詫びるしかなかった。
7平尾ゆかりの復讐:2008/11/03(月) 11:22:02 ID:cmvnlSKC
台詞を聞くと男は満面の笑みを浮かべ、手をすみかの胸へと伸ばしおっぱいを揉みだした。
「いっ、いやっ……」
小さく拒絶の声を上げると、背中の神経に痛みが走る。ゆかりのギアスだ。男の言う事は聞かねばならない。
「下も使っていいのかい?」「もちろんです。」
横でカメラが回り出す。
「貴方たちも撮っていいわよ。ただし顔は映さないでね。」「マジすか!?」「やった!」
男子生徒がすみかの周りに取り付き携帯を向けパシャパシャと撮りまくる。
男がしゃがみ込むとすみかの股間へと顔を近づける。
「うわ、なんだこりゃ。」「べとべとだぁ!」「すっげー、何発やったんだろう?」
股間では相変わらずバイブが暴れており、その周囲は掻き出された精液でベトベトに汚れていた。
「こりゃ挿入れる気にならん。」男が呆れたように言い放つ。
すみかはほっとしつつも、やる気が失せるほどに汚いと言われたことに傷ついた。
「ではお口と胸でお詫びさせましょう。」ゆかりが口を挟む。
「風俗でもなきゃこんなことしてもらえないしな。」男がベルトを緩めズボンとパンツを下げる。
当然中からは反り返った肉棒が現われた。今までくわえ込んできたヴィシャス達の剛直と違い、あくまで普通のモノだ。
ハンターが腕と胴体の拘束を解くと頭を掴み押し倒す。すみかは男の前に跪きペニスを目の前にした。
「パイズリしなさい。おっぱいで挟んで擦り上げるのよ。」ゆかりから指示が飛ぶ。
パイズリは未体験だったが、ゆかりの命令は絶対だ。膝立ちになり左右からおっぱいを揉みよせて男のモノを挟むこむ。
やわらかいおっぱいの間を肉棒がスリスリと出入りする。
「いいぞぉ……こんな可愛い娘にパイズリしてもらえるなんて、携帯ぐらい惜しくないな。」
「ほら、もっと喜んでもらいなさい。今度はフェラよ。」
男のペニスを掴み、一気に咥え込む。今まで化け物じみた大きさのモノを咥えさせられていたことを考えると容易いことだった。
「うおっ! 流石に仕込んであるんだな。」
昨夜の指南を思い出し、舌で舐めて口を窄めて頭を振り、男を喜ばせる。
背後でハンターが尻へ手を伸ばし、アヌスへ自らの剛直を突き入れた。
「ふぐぅっ!」
股間ではバイブが暴れ、背後から貫かれながら腰を振り、男のモノを必死に舐め上げる。
「すっげー、三点責めだ!」
すっげーすっげーを繰り返しながらズボンを膨らませた男子生徒達が写真を撮る。
ゆれるおっぱいや男と繋がった菊門、バイブをつっこまれたおまんこ、男をくわえ込んだ頭は顔が映らないように撮る。メモリの限界まで撮るつもりのようだ。
「ほら、すみかちゃんのおててが空いてるわ。貴方たちもご奉仕してもらいなさい。」
「マジすか!? マジすか!?」「すっげー! すっげー!」
興奮からか同じ言葉しか喋れなくなっているようだ。慌ててズボンを下げるとビンと飛び出したペニスを左右からすみかに突きつけた。
言われた通り、すみかは両手を伸ばして男子生徒達のペニスを掴み、扱き出す。
「うおおおおおっ!」「やわらかいっ!」
まだ童貞らしき男子生徒達はすみかのやわらかい手で握られると、アッという間に達してしまった。
「やばいっ! もう出る!」「お、俺もっ!」
すみかの手の中でビクビクと肉棒が震える。若いペニスから飛び出した精液は勢いよくすみかの背中にふりかけられた。
精液で濡れて手の中でニチャニチャと震える肉棒を、そのままわけもわからず擦り続ける。
若く性欲旺盛な男子生徒達のモノはまたも硬く聳え立った。
「すげえ、いくらでも出せそう。」「こ、これ撮らなきゃ。」
自分のペニスを握ってもらう姿を撮影しだした。
8平尾ゆかりの復讐:2008/11/03(月) 11:22:23 ID:cmvnlSKC
「そろそろ、俺も出るぞ……」
フェラチオしてもらっている男がうめく様に声を出す。すみかの口内で男のモノが爆発したように大きくなった。
「おうっ、ふぅっ、ふぅっ……」
腰をブルブルと震えさせながら、すみかの口中にびゅるびゅると性液が吐き出される。
今までと比べると対した量ではない。楽々と精液を飲み込むことが出来た。
男がペニスを引き抜くと、口とペニスの間に精液の糸が引いた。すかさず写真を撮られる。
それを見たハンターは、すみかのポニーテイルを掴むと頭を男子生徒のひとりのペニスの前へと向ける。
目の前にある自分の手で掴んでいる精液まみれの肉棒。既に頭は回らないが、なにをすればいいかはわかった。
舌を伸ばし、童貞ちんぽをくわえ込む。
「うわわわわっ!」「マジか!? マジすか!?」
生暖かい感触が肉棒を包み込む。未体験のやわらかさが自分のモノを咥え込み、絞り上げている。
期待はしていたが、本当にしてもらえるとは! 男子生徒は興奮して腰を振り出した。
ぶるんっ
暴れたペニスが口から飛び出て頬にぶつかる。
「お、俺も、俺も。」
すかさずもう一人が肉棒を突き出してくる。反射的にそちらを咥え込む。
「あ、ずるいぞ。まだ俺が終わってないぞ。」
ペニスが頬に突き刺さる。片方から口を引き抜き、もう片方を咥える。
交互に出し入れし、童貞ペニスを味わう。二人も満足しているのか、その様を写真に撮っている。
「おっと、それじゃ俺も。」
サラリーマンも再び加わる。3本の肉棒を咥え、扱き、舐め上げる。背後からはハンターが突き上げてくる。
すみかの思考は既に停止したまま、言われるままに男に奉仕するようになっていた。
「よーし、そろそろフィニッシュだ。」「はいっ!」「いいぞっ!」「イクっ!」
ハンターの掛け声に男達が一斉に応え、射精を始める。
目の前の3本のペニスが爆発し、口内だけでなく顔中に精液がぶちまけられる。
顔に掛けられた精液の熱さと、アヌスに流し込まれる精液の熱さを感じながら、すみかはイった。
目の前が真っ白に染まって、うつ伏せに倒れた。
「はぁ……はぁ……はぁ……」
(気持ちいい……)
イカされてしまった。男達の精液を浴びてイってしまった。
普通の人達。普段ならヴィシャス達から守るべき人達に、逆に攻められ陵辱されてしまった。
(私は……負けちゃったのかな?)
頭の中で自問自答する。守るべき人達には裏切られてしまい、負けまいと誓った先ほどの気迫が遠のく。
(……いえ、何度陵辱されようと、何度イカされようと、私が負けを認めなければ……最後に勝てばいいんですっ!)
陵辱されるのは何度目だろう? 今更一度や二度増えたぐらいで挫けてたまるものか!
すみかは精液にまみれた手を握り締め、再び闘志を燃やした。
9名無しさん@ピンキー:2008/11/03(月) 11:23:25 ID:cmvnlSKC
ここまで。
なんか当初の予定と随分かわってしまいました。
なんで一般人とか出てるんだろう?w
10名無しさん@ピンキー:2008/11/03(月) 15:51:18 ID:mujH5Skh
>>1
スレ立て乙。
真っ昼間からエロいなw
11名無しさん@ピンキー:2008/11/03(月) 15:58:27 ID:bTM/NTPK
>>1
スレ立て乙です!
なんていうエロスの塊!
これからもまだまだ悲惨な運命が待ち受けているのかと思うと心が痛いw

結末がどうなるのか楽しみにしてます。
12マッドマン ◆265XGj4R92 :2008/11/05(水) 17:06:50 ID:f4BOXq3X
どうもこんな時間にこんにちは。
六時半ぐらいから勇者少女の双影狂想曲の続きを投下してもよろしいでしょうか?
13名無しさん@ピンキー:2008/11/05(水) 17:20:07 ID:23D6m8MI
まてるアルよー。
14名無しさん@ピンキー:2008/11/05(水) 17:29:19 ID:mLSL1mWH
勿論だとも!
15名無しさん@ピンキー:2008/11/05(水) 18:26:32 ID:vIg+PE3Z
オッケィ!
16マッドマン ◆265XGj4R92 :2008/11/05(水) 18:30:07 ID:f4BOXq3X
すみません。
ちょっと修正箇所を見つけたので、30分ほど遅れます。
ごめんなさい ORZ
17名無しさん@ピンキー:2008/11/05(水) 19:02:56 ID:uvNcYYSU
ズコー
18マッドマン ◆265XGj4R92 :2008/11/05(水) 19:07:42 ID:f4BOXq3X
そろそろ投下開始します!

注意事項:少しグロテスク。
レンと柊がある意味イチャイチャ。
エロが入るよ!

以上を許せる人はどうぞw
19マッドマン ◆265XGj4R92 :2008/11/05(水) 19:11:18 ID:f4BOXq3X


 救いは無い。
 救いは無い。
 誰も助けてなんかくれない。
 何も助けてなんかくれない。
 運命は待ち構えれば切断機の如く落下した人間を切り刻むだけ。
 幸せなんかない。
 幸福なんてない。


 いずれ朽ち果てるだけの自分はそう信じていた。



 逃げる。
 歩く。
 走る。
 探る。
 夜の帳は残酷な道化師の吹く喇叭に誘われて、幕を下ろすかのごとく容赦は無い。
 まだ太陽は昇るはずなのに、意地悪な魔女が魔法でもかけたかのように空には黒雲、祝福など与えぬとばかりに光を遮断し、等間隔に並ぶ木々が闇を作り出す。
 ボタボタと汗が零れ落ちる。

「っ、まずいな」

 ぜひぜひとどこか枯れた声で咳き込みながら、柊が呟いた。

「蓮司君、無理をしないで」

 柊に肩を貸しているレンが悲痛を浮かべた顔で告げた。
 現在柊は落雷による感電により、マトモに動くことすらままならない状態だった。
 落雷を切り裂いた魔剣から皮膚表面に発生した沿面放電により重度の熱傷、感電による全身の筋肉の痙攣、血管が麻痺し、嘔吐と苦痛が交互に襲ってくる状態。
 ウィザードであるが故に物理学的な電流抵抗に高い耐性を持っていたが、もしも通常の人間であれば腕だけでなく広範囲に熱傷による損傷を帯びて、心機能が停止していただろう。
 両腕には痛々しく電流斑が刻み付けられて、炭化した上着ジャケットを剥ぎ捨てたせいで露出した皮膚表面には血管が麻痺した結果による雷紋が痛々しく浮かび上がっている。
 落雷。
 神が操ると古来より語られる神鳴り。
 大地を操り、天候を操り、最後には雷さえも操って見せた。
 もはや冥魔は定義によるものであれば神と呼ぶに相応しい能力を持っていると言えた。
20勇者少女の双影狂想曲 ◆265XGj4R92 :2008/11/05(水) 19:12:42 ID:f4BOXq3X

「……勝てるのかな」

 レンが少しだけ怯えるように呟いた。
 幾多の魔王を滅ぼし、世界を何度も救った勇者である彼女だったが、神と呼ばれる存在の脅威に不安は隠せない。
 確かに破壊力ならば魔王のほうが高いだろう。
 落雷如きよりも恐ろしい魔法や能力を繰り出してきたし、少し前には幾多の並行世界を滅ぼし世界救済を望んだ魔術師をも斃した経験がある。
 脅威度は一見大したことのないように見える。
 しかし、神である。
 それも古き神ではなく、“現在も信仰のある現存する神なのだ”。
 現在世界には世界結界が張られ、その中で非常識とされる魔法や奇跡、神秘などは月衣という防護結界の中で無ければ減殺され、封殺される。
 信じられないものは存在を否定される、常識というルールを強制されるのだ。
 しかし、抜け道はある。
 多数の人間が信じる奇跡ならば現存はするのだ。
 世界結界に対する対抗力は信じること。
 それが常識であり存在しえると考えられること、想われること、すなわち信仰である。
 立山は三霊山の一つとして象徴され、立山信仰は確固とした信仰を確立している。
 しかも、立山の御祭神は伊邪那岐神(いざなぎのかみ)である。
 日本神話における原初の男神、国産みと神産みの創造神。
 現代においてはあまり常識的とはいえないが、それでも根強く残り続ける古き神々、信仰の対象である。
 そこから集められる信仰とそれによる力の解放力は計り知れないのだ。
 並みの魔王よりも強大な月匣がそれを物語っている。
 創世神である伊邪那岐神自体がここに存在しているわけではないだろうが、宿っていただろう神体とそれを管理していた山神の類は冥魔に喰われて、その力をそっくりそのまま掌握していると事前の調査で予測されている。
 神の力と言われる大地や天を操ったのがその証明であり、神としての権威を真似るのは世界結界に対する反発力を抑えるための擬態であろう。
 冥魔ではなく、神。
 信仰される神としての皮を被れば、世界結界の封殺力は軽減され、信仰という対抗力が発生する。
 理性で考えたのではないだろう。
 冥魔に自我はないとまだ現段階まで蓄積されたデータにより証明されている。
 ただその恐ろしいまでの環境適応能力によりそう判断し、真似ているのだ。
 ……そこまで考えて、レンは背筋に流れる冷や汗が止まらなかった。
 冥魔の力は恐ろしい、今この瞬間でも感じられる混沌とした感情から生み出される瘴気と圧迫感に震えたくなるほど怖い、けれどそれよりもおぞましいのはその驚愕すべき適応力ではないのか?
 いずれ世界結界すらも受け付けなくなり、ウィザードに対してもより進化して襲い掛かり、侵魔すらも凌駕する脅威となる。
 そんな未来が一瞬だけ想像してしまった。
 勝てるのか、そう呟いた心には神という存在、冥魔という存在、その両方に対する恐怖があった。

「……安心しろ」

 けれど、そんなレンに力強い言葉を吐き出す青年が居た。
 ボロボロになりながらも、今足をひきずり、肩を貸してもらっているという状態なのに柊 蓮司という男は信じさせられるような決意を呟く。

「俺たちは負けねえよ」

「そうかな?」

「当たり前だろ? ナイトメアも、エリーも、ノーチェも手練れだし、レンもいるじゃねえか」

 ぎこちなく――麻痺した筋肉のお陰で動かすのも一苦労、苦痛による汗を滲ませながらもニカッと柊は笑う。

「これで負けるほうがおかしいだろ」

「ふふ、他の皆とは今日あったばかりなのに信用してるんだね」

「信用じゃねえよ」

 え? と目を丸くするレンに、少しだけ力強く足を動かしながら柊は訂正した。
21勇者少女の双影狂想曲 ◆265XGj4R92 :2008/11/05(水) 19:13:27 ID:f4BOXq3X
 
「こういう時は信頼してるっていうんだよ」

 その言葉に、レンは花開くような微笑みを浮かべた。
 嬉しさに心が満たされる。
 不安だった中に光が灯されるような気持ち。

(……蓮司君らしいや)

 嗚呼、こういうのが柊 蓮司という男なのだ。
 始めての出会い、経験とか過去とかそういうのを抜きにして、誰かを信じることが出来る。
 甘いというかもしれない。
 愚かと言われるかもしれない。
 経験だとか、打算だとか、そういうのを抜きにして誰かを護るために世界にすら抗うことが出来る。誰か救おうとする。
 レンは知らないけれど、決して分かり合えるはずもない敵である魔王さえも仲間となれば心配する馬鹿な男なのだ。
 見ていてハラハラする。
 そして、誰もが心惹かれる、正義の味方ぶっているわけでもないけれど、ただ真っ直ぐに、人が歩みたい未来を切り開いてでも進み続ける男。
 神殺しの剣という重い宿命を授けられたのはこんな青年だったからかもしれない。
 特別な運命だとか、選ばれたものなんかじゃなく、普通の心を持っていて、誰もが憧れる生き方を意識する事無く体現し続ける彼だったから――

 彼女は惹かれたのだ。

 彼女は恋をした。
 彼女は恋焦がれた。
 戦いの中のつり橋効果なんかじゃない。
 そんな錯覚で人に惹かれるほど温かい世界に生きてはいない。
 いつ死ぬかも分からない明日、壊れ続ける肉体、そんな中で信じるもののために世界を救い続けてきた彼女が恋したのは皮肉にも別世界の自分だった。
 自己愛か。
 それとも倒錯か。
 誰かに知られれば狂っているとさえ言われるかもしれない恋。
 彼は知らないだろう。
 ただの友人として、彼女を女として見ていない、いや見ているかもしれないけれどそんな対象にはしないのだ。
 そう、彼は知らない。
 彼女が、
 どんなに幸せなのか。
 どんなに想っているのか。
 どんなに苦しんでいるのか。
 知らないのだ。
 彼は知らない。
 知られてはいけないと想う。
 ……結ばれるはずの無い恋だ。
 場所じゃなく……国でもなく……世界でもなく……違う次元。
 本来会うはずじゃない人間同士。
 だから、諦めるべきだと理性は囁く。
 禁じられた恋だと賢い自分は決断する。
 諦められないと泣き叫ぶ愚かな自分の声を封殺して。
22勇者少女の双影狂想曲 ◆265XGj4R92 :2008/11/05(水) 19:15:08 ID:f4BOXq3X
 
「もう夜と変わらないね」

 葛藤する心を無視しながら、レンは取り繕った笑みで0−PHONEを取り出し、時刻を確認。
 19:20。
 追撃から逃げるため、そして消え去った次元の綻びを探して柊とレンは依然として等間隔で並び続ける樹林の中を彷徨っていた。
 紅い月は昇っていない。
 ただ空には暗雲があり、月衣を纏っているにも関わらずどこか冷たい風が吹き付けてくるのみ。
 無限に果てのない樹林を彷徨い続けるしかないのか。
 柊とレンはウィザードとして幾らかの携帯食料を月衣の中に入れているが、普通に食べても一週間持つかどうか、食べる量を減らして幾つか持たせても弱ったところを冥魔に襲撃されたら勝ち目は無い。
 心に諦めはないが、状況は絶望的だった。
 それを柊も理解しているのか、包帯を巻きつけられた手で月衣から自分の0−PHONEを取り出す。

「一応あいつらの0−PHONEとかのデータは入れてあるし、冥魔の妨害領域でも拾えるぐらいに近くまでこれば合流は出来るはずだ」

「そうだね。確かナイトメアさんの持っているのは最新機種のスマート0−PHONEのはずだし、エリーもEvil-EYEを装備しているはず」

 名うての傭兵として様々な任務に付くナイトメアはその言動と外見に似合わず様々な状況に対する備えはしっかりとしており、エリーもまたローマ聖王庁の悪魔祓い師として戦い慣れている。
 何度か共闘のしたことのあるレンは彼女達の装備と力量を熟知していた。

「あとノーチェの水晶玉もあるしなぁ……案外直ぐにでも見つけてくれそうだなっ!」

 意外と大丈夫そうだ、そう楽観的に柊が笑う。
 狙ったわけじゃないだろうが、それはレンを力づけるのには十二分の効果があった。

「そうだね」

 にやけそうになる自分を少しだけ自制するも、弾んだ声が洩れるのは止められない。
 肩から伝わり、体重を預けてくれている柊の体温に今更のように気恥ずかしさを感じながら、レンと柊は慣れないながらも己の感覚を頼り、少しでも当たりのありそうな方角へと歩いていく。
 足を止めれば休めるだろうが、事態は好転しない。
 どこまでも低い確率だろうと、出られる望みがあるのならばそれに賭け、冥魔の目から少しでも逃れられればと歩き続けた。
 今の二人、いや、柊が浅からぬ傷を負っている以上実質的な戦力はレン一人である。
 直ちに合流する必要もあるし、何度か試したのだがこの樹林の中では地属性の魔法が上手く使えないのだ。
 数秒単位の借用であるアースシールドなどであればなんとか制御出来るだろうが、その地に宿るプラーナ、地脈などを利用する回復魔法が使えず、
下手に使えばこの地を掌握している冥魔を誘き寄せるということで柊は回復魔法ではなくヒールポーションに頼り、高めた回復力と移動という強引なリハビリ行為に励んでいた。
 不気味なほどの静寂が満たし続けて、その中を柊とレンの二人が歩き続ける。
 時折気をまぎらせるために軽い雑談などをしながらも、歩く。
 歩いて、歩いて、歩き続けて……不意に変化に気付いたのは柊だった。

「ん?」

「どうしたの、蓮司君?」

「いや、なんか寒くねえか?」

「え」

 柊の言葉にレンが軽く息を吐き出す。

 ――息が白く染まった。

 おかしい、未だはまだ夏だ。
 それも始まったばかりで、冬などはるか先である。
 そして、さらなる異常に気付く。
 おかしい、月衣を纏っているはずなのに……寒い?
23勇者少女の双影狂想曲 ◆265XGj4R92 :2008/11/05(水) 19:16:01 ID:f4BOXq3X
 
 常識からの遮断効果のある月衣、それの恩恵として如何なる環境でも生き延びれる状態を作り出す効果がある。
 宇宙空間だろうが、深海の奥底だろうが、北極の極寒だろうが、砂漠だろうが、感じる気温は常に過ごしやすい気温だ。
 けれど、寒い。
 考えられる理由――月衣の弱体化。
 自分に異常は感じない、故に却下。
 考えられる理由――ウィザードが寒さを感じるとき、氷の魔法や能力などを浴びた時。
 常識外の攻撃、月衣という常識の遮断を凌駕する非常識のみがウィザードのダメージを与えることが出来る。

「やべえ、な」

 空を見上げて柊が呟く。
 その言葉の意味はすぐに分かった。

 ――雪だ。

 夏の山に雪が降る。
 白い結晶が空を染め上げるかのようにキラキラと降ってきたと思ったあと、その勢いは増していく。
 風が荒れ狂い、白い呪いでもかけられたかのように黒い木々が白化粧に染め上げられていく。
 寒い、寒い、寒い。
 まるでただの人間のように冷気が肌に染み込み、体温を奪っていく。

「これも冥魔の能力なの!?」

「だろうな!」

 そう呟くと柊はレンに支えてもらっていた肩を外し、苦痛に呻きながらも柊はレンに声を掛ける。

「木の影に入るぞ!」

 風を遮り、雪から逃れるにはまだその方が楽だと柊は考えていた。

「うんっ!」

 風に負けないように声を上げて、レンが返事を返す。
 そして、二人で傍の木の本へと走りこもうとした瞬間だった。
 白い暴風が一瞬二人の視界を白く染め上げた。
 白布のように、或いは白い津波のように、風よりも雪のほうが多い白い烈風と呼ぶに相応しいそれが真正面から現れる。
 嫌な予感。
 まるでそれに攫われれば白くどこかに消えてしまいそうな、白い絵の具のような白。

「っ! エアブレード!!」

 それに呑まれるとレンが思った瞬間、柊は魔剣を引き抜き、プラーナをコメながら真正面から叩き切る。
 烈風を引き裂く疾風と呼ぶべきか。
 大きく広げた白布を真正面から殴り飛ばしたかのように白色の烈風は真正面から霧散すると、霧が晴れるかのように二人の周囲から消え去った。
 そして、白い世界が消え去った瞬間、周囲に広がっていたのは――一面の雪景色だった。

「え?」

 まるで手品にでも掛けられたかのように、レンが唖然とした顔を浮かべる。
 周りには何も無かった。
 等間隔に並べられた樹木も整えられたかのようになだらかだった斜面も、何もない。
 白紙、白夜、白い雪景色。
 数十メートル先が吹雪く風によって見えない世界。
 周囲に色があるのは自分と……魔剣を振り抜いた柊だけだった。
24勇者少女の双影狂想曲 ◆265XGj4R92 :2008/11/05(水) 19:17:16 ID:f4BOXq3X
 
「あぶねぇ……」

「蓮司君! ボクらって」

 転移させられたのだろうか。
 急激な景色の変化はそれしかないと思った。
 けど、柊は首を横に振った。

「いや、場所は変わってねえと思う。景色が変わったのは多分冥魔が月匣内部を書き換えたんだ、さっきの一瞬でな」

「何でそういえるの?」

「――転移魔法はさっき食い止めたからな」

「もしかしてさっきの?」

 白い烈風がそれだったのかと訊ねると、柊は頷く。

「ああ。何度か転移トラップとかかけられたことがあるし、さっきの奴には風のテレポートと似た感覚があった。めくらましと多分俺たちを分断するつもりだったと思う」

 プラーナと同質の風という現象による魔法抵抗でレジスタしたのだと、柊は告げた。
 そして、その言葉に今更のようにレンは背筋を冷やす。
 この状態で悪化するといえる状況といえば襲撃ではなく、“さらなる分断”である。
 数を減らせば減らすほど、それが分断された時の被害は大きい。
 五人の人間は二人と三人に分断された。
 そして、さらに二人の人間が分断されれば一人ずつ。
 最初から数えれば五分の一、二人だったときから二分の一だ。
 一人にならば確実に助からない。
 戦力的にも、精神的にも。
 たった一人で道も分からぬ、脱出口も見つからない場所で取り残された時、待ち受けるのは発狂か絶望か。
 孤独は恐ろしい、肉体的な傷よりもずっと心を折れさせる。

「分断と消耗狙いだろ……レン」

「なに?」

 そして、柊は手を差し出していた。
 掴まれと告げている。

「片手は塞がっちまうけどな、逸れないほうがいい」

「分かったよ」

 吹き付ける吹雪ではぐれぬようにレンは柊の手に腕を伸ばした。
 柊の手に負担を掛けぬように優しく、その包帯に覆われた手から伝わる体温を忘れないように強く、矛盾するような力強さでレンは柊の手を握り締めていた。
 目の前は見通せない吹雪、長らくいれば体温が下がり、いずれ動けなくなる。
 夏という奇跡を忘れたように足元には段々雪が積もり始めて、それに飲み込まれる前に二人は足を踏み出した。
 ザク、ザク、ザク。
 白い結晶を踏み潰し、踏み固める際の響く独特の音も轟々と唸りを上げるブリザードの如き吹雪の中では聞こえない。

「っ」

「くぅう」

 月衣を強く意識する。
 少しでも冷気を遮断しようとプラーナすらも放出しながら、二人は果ての無い雪原の中を歩き続けてるが、あまりにも強い風と顔にぶつかる雪に目が開けられなかった。
 数メートル先も見ていられない、ただお互いの位置が分かるのは握り合った手の体温だけだ。
 手を離せば瞬く間にはぐれてしまいそうな気がして、柊は手の痛みにも関わらず強く握り締め、レンもまたそれに応える。
 いずれ来るだろう限界にもめげず諦めずに、二人は雪原の中を歩きながら――
25勇者少女の双影狂想曲 ◆265XGj4R92 :2008/11/05(水) 19:17:53 ID:f4BOXq3X
 
『  』

 その声に気付いた。

「レン! 何か言ったか!!」

「え? 言ってないよ!!」

 吹き付ける風に声が蹴散らされる。
 雪と風が口に飛び込まないように開いている腕で覆いながら、柊とレンは叫び返す。

『  』

 また声が聞こえた。

「っ、あっちから何か聞こえたよ!」

 今度はレンが気付いた。
 ぎゅっと柊の手を握り締めて、その方角をひっぱりながら知らせる。
 そうして柊とレンは共に聞こえた方角を見た。
 吹き荒れる吹雪の中で懸命に目を見開きながら。
 そして、そこに見えたのは白い景色の中で羽ばたくナニカ。

「鳥?」

 それは真っ白に染め上げられた吹雪の中でも輝く白ではなく純白とさえ言える気高い鷹だった。
 白鷹と呼ぶべき輝けるそれは柊たちの存在に気付いたのか、雪を蹴散らし、淡い光を纏ってゆっくりと遠ざかっていく。
 まるでこちらへ来いと呼ぶかのように。

「どうする?」

 行くかと言外に柊はレンに尋ねていた。

「……このままでいても結局ボクらは全滅だよ。行こう!」

 レンは考える。
 あの鷹は何故か信頼出来ると、穢れていなかったと思えた。
 冥魔じゃないと何故か直感的に思えたのだ。
26勇者少女の双影狂想曲 ◆265XGj4R92 :2008/11/05(水) 19:19:00 ID:f4BOXq3X

「分かった」

 レンの判断を信じると柊は頷いて、二人がかりで鷹が消え去った方角に歩き出す。
 何故か鷹の姿は太陽のように輝いて、強い吹雪の中でも見失うことは無かった。
 そうして、数十分は歩いていただろうか。
 鷹の姿が不意に見えなくなったと思った瞬間だった。

「っ、レン!」

 柊は吹雪の中で決して辿り着けなかったものを見つけた。
 岩屋である。
 果ての無いと思っていた空間の中で山だと思える岩肌の中にひっそりと穴を開いている岩屋があった。

「こんなところに洞窟が?」

「……みたいだな。あの鷹、これを知らせたかったのか?」

 考えることは沢山あったが、のんびりしている暇は無かった。
 全身は冷たく冷えて、足は痛みすらも覚えており、魔剣と軍刀を握る二人の手は寒さにより握力を失いかけていた。
 どちらにしろ吹雪を凌ぐためには入るしかない。
 冥魔がいれば二人だけの交戦となるが、それも仕方ないだろう。

「行くぞ」

「うん」

 覚悟を決めて、柊とレンは慎重に洞窟の中へと踏み込んだ。


27勇者少女の双影狂想曲 ◆265XGj4R92 :2008/11/05(水) 19:19:34 ID:f4BOXq3X
 
 結果から言おう。
 岩屋の中には何も無かった。
 二人で探索したが、冥魔の姿なし、トラップなどもないと思えた。
 そして、レンが調べた結果なのだが……この場所のみ冥魔の侵食が薄かった。
 何かの聖地なのか、ここならば魔法が使えると感じ取る。

「じゃあ、ここで休憩するか」

「そうだね」

 それなりに奥行きも在り、レンと柊が広めに座っても問題はなかった。
 柊は月衣からテキパキと燃料材となるものを休憩場所と決めた空間の中央に置くと、その傍に魔剣を突き出し――エンチャント・フレイム。
 弱めに刀身から生み出した炎で火をつけると、そのまま多めに魔力を篭めて床に突き刺した。
 チロチロと生み出される炎は弱めだが通常の炎とは比べ物にならないほど熱く、そして明るい。

「これで多少は温まれるだろ」

「……魔剣を薪代わりって」

「まあ手っ取り早いからな。あとで引き抜くけどよ」

 そして、柊は包帯に巻かれた腕と痛む体にやや苦労しながら、月衣からさらに何かの書物を取り出す。

「それって?」

「まだ完全に暗記してねえからよ……よし、確かこれでいいんだよな」

 ページを捲り、該当したページを見つけると、柊はたどたどしい口調で詠唱を唱え始めた。
 数十秒にも渡る長い詠唱の最後に、とんっと燃え続ける魔剣の柄を指で叩いて、空気が切り替わるような感覚がした。

「守り、遮断し、加護せよ――スフィア」

 風の防護魔法。
 それにより洞窟内が密閉されたような、或いは保護されたかのような感覚をレンは覚えた。
 そして、気付く。
 吹き込んでいた冷たい風がないと。

「スフィアって確か風の結界魔法だよね?」

「ああ。本職の連中よりは出来は悪いが、敵の侵入はある程度防げるだろ」

 ついでに冷たい風とかも防げるしな、といったのは思わぬ副産物だったのだろうと柊の浮かべる苦笑に思った。

「蓮司君、覚えてたんだ?」

「いや、魔導書とか読みながらじゃねえと使えねえけどよ。手数増やさないと、な」

 ガリガリと頭を掻きながら、柊はどこか困ったような顔を浮かべる。

「そっか。蓮司君頑張ってるんだね」

「……ま、最近はレベル下げられてねえからいいんだけどよ」

 レベルが下がれば、制御技術が落ちるのだ。
 今はなんとかまがい物は張れるが、レベルが下がればおそらく使えなくなるだろう。
 そう考えると修練とかの意味がなくなるような気もするが、それでも柊は出来うる限りの努力を惜しまない。
 能力や技巧が制限されても、経験はあるのだ、記憶はあるのだ、昔よりは成長し続けるのだ。
 そんな彼をレンはどこか誇らしげに思ったのは、別世界の自分だからだろうか。
28勇者少女の双影狂想曲 ◆265XGj4R92 :2008/11/05(水) 19:20:44 ID:f4BOXq3X
 
「それじゃ、蓮司君。そろそろ治癒魔法掛けたほうがいいよね」

「あ、ああ」

「じゃあ、ちょっと上着だけでも脱いでくれるかな? 皮膚が癒着するとまずいし」

 皮膚の熱傷は柊の腕が中心だったが、実際のところ上半身の広範囲に渡っている。
 下手に服を着たまま治癒魔法を掛けると、皮膚が服と癒着する可能性があるし、着替えないと感染症も怖い。

「おう」

 幸い柊のお陰で洞窟内は温かく、脱ぐのにもそれほど抵抗は無い。
 雪に湿ったアンダーシャツを重たげに脱ごうとするが……両手が上手く動かせないのか、少し手こずる。

「手伝うよ」

 怪我人なのだと今更のように気が付いて、レンも慌てて柊の上着を脱ぐのを手伝った。
 優しく、怪我に触れないように。
 そうして脱ぐと、出てきたのは肌着とその下に真っ赤に焼け爛れた皮膚だった。
 むわっと衣服から解放された熱気が一瞬だけ湯気のように噴き出して、その皮膚はまるで赤いマグマのようだと錯覚する。

「っ……ひどいね、痛む?」

「結構な」

 両腕から肩まで広がった電流斑、他にも見える範囲で落雷を受けた結果によって浮かび上がった血管の後、雷紋と呼ばれる痕跡にレンは悲痛な顔を浮かべる。
 月衣から取り出したタオルと消毒薬に抗生剤入りの軟膏、それとハサミ。

「蓮司君、多分背中とかも言っていると思うから、ちょっと我慢してね」

「ああ」

 レンはハサミを取り出したタオルの一つで握り部分を掴み、その尖端を火で軽く炙ると、ぐっしょりと紅い何かと汗と雪によって濡れた柊の肌着に触れた。
 重い、そしてどこか粘着質な感触、汗に濡れた男性の衣服が重いことを兄との生活で洗濯するレンは知っていたが、少しだけ顔を赤らめた。
 袖の部分からチョキチョキと肌着を切り裂いていく。
 その間に柊は渡されたタオルの一つを口に挟むと、ダラダラと脂汗を流しながら、苦痛に耐える。声は分厚いタオルに掻き消されて響かない、ただ息の洩れる音になる。

「今度モルヒネとか鎮痛剤の使い方の教習受けておくね」

 苦しそうな柊の顔を見ると、レンは申し訳ない感情を抱き、そしてゆっくりと裾部分から首周り、そして、肩下までの部分を切り裂いていた。
 本来ならそれで重力によって肌着が下に落ちるはずなのだが……落ちない。
 一部皮膚とくっ付いてしまっている。
 ポーションによる代謝速度の上昇と皮膚の再生能力による弊害、そして爛れた皮膚による炭化は接着剤のように衣服とくっ付けさせる。
 それをゆっくりと、皮膚を剥がさないように消毒薬で湿らせて剥がしていく。
 ベリベリと瘡蓋を剥がすような音と、苦痛と違和感により柊は歯を食いしばりながらそれを耐えていた。
 そして、全て剥がした先にあったのは痛々しい肉体。
 本来ならば実戦経験によってのみ鍛え上げられた肉体があり、実戦のみを考えて鍛造された刀身如く飾り気のない威圧感が発せられているはずなのに、それよりも傷の光景に目を向ける。
 見ているほうが痛くなるような光景だった。
 熱く電流により焼かれた肉体は無残に紅くなり、背中から肩、そして、腕には水泡の浮かんだ皮膚が染みのように浮かんでいる。
 早く消毒と治癒を施さないと感染症になると判断し、改めて月衣から取り出した清潔な針を火で炙り、水泡に溜まった液体を破らないように抜いて、その後に軟膏を取り出した。
 多少の雑菌ならば月衣により除去、無効化されるが、それでもないほうがいい。消毒薬で手の雑菌を無理やり殺し、直接塗布した。
 腫れ物を触るように、優しく、柊の体に指を走らせて、白く粘ついた軟膏を薄くしっかりと塗りつけていく。
 単なる治療行為なのに、どこか興奮する自分が居たのに吐き気がした。
 目の前で大切な人が苦しんでいるのに、指を走らせる行為に喜びを覚える自分が気持ち悪いと考える。
29勇者少女の双影狂想曲 ◆265XGj4R92 :2008/11/05(水) 19:21:51 ID:f4BOXq3X
 
(ごめん)

 ただ痛みに耐え続けて、レンを信じる柊の心をどこか裏切っているような気がした。
 夢にまで見た柊の体に、喜びを感じないわけがない。
 そんな場合じゃないのに、どこか淫猥な己に自己嫌悪を覚えた。
 そうして、少しだけ時間の掛かった塗布は終わる。

「よし、一応これで処置は完了。治癒魔法を掛けるね」

 器具を片付けて、レンは軟膏に濡れた手もそのままに詠唱を開始。
 意識を深く深く潜らせる。
 座り込む岩戸、神聖なる加護を受けた土地、宿る生命力、それらを理解し、捉えて、感応していく。
 大地の力を感じ取る、冥魔の影響力は強いけれどそれでもまだ掌握されていない小さな地脈からエネルギーを吸い上げて。

「慈悲深く癒したまえ、大いなる大地よ、その恵みを――レイ・ライン!」

 ゆっくりと汗を噴き出したレンは目を見開き、その手から直径10cmほどの光球を生み出した。
 暖かな治癒の光、それに照らされてゆっくりと、しかし素早く柊の傷は修復されていく。
 十秒も経っただろうか。
 まるで光そのものが皮膚となり、命と化したかのように柊の傷は掻き消えていた。
 紅い背中も、焼け爛れた肩も、炭化しかけていた腕も、少しの痕とうっすらと赤い名残を残して消えていた。
 地属性における治癒魔法でもトップクラスの治癒魔法である。
 少々条件が悪く、いつもよりも劣化しているような状態だったが、十分治癒効果はあったようだ。

「よし、かなりよくなった。ありがとな、レン」

 両手を握ったり開いたりして、調子を確かめる柊。
 その顔には苦痛から解放された喜びがあった。
 そして、レンは傷の消えた柊の裸身を見て気付いた。

「蓮司君……たくさん古傷があるんだね」

 うっすらとした痕、白磁のような滑らかな古傷が柊の所々に刻まれていた。
 彼はどれほどの戦いを潜り抜けてきたんだろうか。
 別世界の自分、自分と彼が同じであれば何度も世界を救うために強大な敵と戦い抜いてきたはずだ。
 決して無傷ではいられない、楽ではない戦いの数々。
 治癒魔法も完璧ではない、大きな傷を負えた傷跡が残る。
 実際レンもまた沢山の古傷は体に負っていた。
 女性ということで出来るだけ残らないように処置してもらっているが、それでもうっすらと傷は残っている。

「ああ、まあな」

 特に気にした様子もなく柊は答えると、月衣から取り出した予備の上着――悲しいことに一人での任務が最近増えた事情から着替えは常備している彼は上着を身に着けていく。
 少しだけ見えなくなった裸身に残念な気持ちになるが、レンはそれを表情には出さずに柊に新しい包帯を手渡した。

「あまり無茶しないほうがいいよ」

 手の治癒は大体終わっているが、再生した手の皮膚は破けやすい。
 それの補強も兼ねてグルグルと手首を中心に、指までは巻かずにサポーター代わりに包帯を使った。
 いつものフィンガーグローブは先ほどの感電で解け崩れて、既にどこぞの知れない場所で脱ぎ捨てているので予備は無い。
30勇者少女の双影狂想曲 ◆265XGj4R92 :2008/11/05(水) 19:22:36 ID:f4BOXq3X
 
「無茶してるつもりはねえんだけどな……」

「結構ハラハラさせられることが多いよ? 愚者の楽園事件だってそうだったよ」

 愚者の楽園事件。
 柊とレンが出会うきっかけとなった事件。
 全ての救済を望んだ魔導師サイモン=マーガスが起こしたその結果は自滅のようなものだったけれど、一度この世界は滅ぼされたのだ。
 その後になんとか世界を復興させるための計画が発動し、世界そのものを再誕させるプロジェクトの成功によって元の形を取り戻したのだ。
 今の世界は柊が救い、彼女達が奮闘した結果あるといっても過言ではない。

「そういやもうかなり前になるんだなぁ」

「まだ半年も経ってないよ?」

 昔を懐かしむような目を浮かべる柊に、彼女はクスリと笑った。

「いや、色々あってさ。ずっと任務任務ばっかりで、一年前が十年前ぐらいの思えるんだ」

「やっぱり忙しかったんだね」

「まあ、な」

 よいしょっと柊は少し立ち上がり、十二分の燃料材に火が付いたのを確認して、魔剣を引き抜いた。
 パチパチと火が付いているのを確認し、さらに月衣から取り出した燃料材をくべた。

「これからどうすっかなぁ」

 パチパチと燃える燃料材を間において、レンの真正面となる位置に柊は座る。

「まあ吹雪が止むまでまたないと無理だろうね」

「んーじゃあ、交代で見張り番をするか。今大体十時ぐらいだから、四時間交代でいいか?」

「そうだね 六時ぐらいまで様子を見たいし……じゃあ、ボクから」

「いや、お前から休んでろよ。レン」

「え?」

 柊の提案に賛同して、その後告げられた言葉にレンは戸惑った。

「でも、蓮司君怪我人だし」

「しばらく目が冴えてるしさ、俺なら平気だ。それによ……あまり無理すんな、体調悪いんだろ?」

「……え?」

 そう告げられた言葉にレンはいまさらのように気が付いた。
 呼吸が少し苦しいということ。
 少しふらついているということ。
 そして、自分では見えないが、レンの顔色は青ざめていて、酷く悪いということを今更のように知ったのだ。
 大体無茶だったのである。
 彼女は持病からしてあまり無茶の利かない体だ。
 けれど、ここに閉じ込められてから全力で疾走したり、ずっと柊に肩を貸したり、果てには体は冷え、魔法も使い、プラーナ・魔力・体力共に消耗は激しい。
 それは柊も同条件だったが、生命力の高さのみならば保障付きの彼だ。
 まだレンと比べれば無茶は利く。
31勇者少女の双影狂想曲 ◆265XGj4R92 :2008/11/05(水) 19:23:19 ID:f4BOXq3X

「この先レンの手助けがいるんだ。体調を崩されたら困るから、先に休んでくれ」

「でも」

「頼む」

 彼は知っている。
 レンの体が脆いことを、その原因こそ知らないけれど何度も体調を崩していたのも前の事件で知っていた。
 だからこそ無茶をさせたくないというさりげない優しさ、フォローをしてくれる。
 そんな彼の心に気付いて、レンは少しだけ怒りを自分に覚えて、けれどもそれが正しいと諦める。

「分かったよ……でも、蓮司君も無理をしないでね。怪我人だったんだから」

「おう!」

 そして、言葉に甘えてレンは洞窟の平らな場所を選ぶと、火の温もりを感じながら目を瞑った。

(……今日はまだ発作も起きてないし、体調はいいのに)

 少しだけ不安。
 仲間として信頼はされているのかもしれないけれど、その気遣いが嬉ししくて、少しだけ腹立たしかった。
 もっと頑張りたいと想う気持ちがある。
 限界は来ていないのに、甘えるのが少しだけ辛かった。
 戦士としての理性、仲間としての理性も正しいといっているのに、彼を想う心が少し反発する。
 だからこそ――

 ドクン。

 心の中で響く不規則な鼓動に、気付かなかった。






 白鷹が舞っていた。
 吹雪く空の中で何かから逃れるように空を舞う。
 それは神聖。
 それは光輝。
 穢してはならぬもの。
 しかし、それは逃げるように、知らせるように向かう先、小さな洞窟へと向かっていた瞬間、その傍で潜んでいた何かに襲われた。
 それは巨大な熊。
 悪鬼の如く歪んだ漆黒の獣、それが空間を飛んで、まるで悪夢のように白鷹に喰らい付いた。
 肉が爆ぜる、血が流れる、ボトボトと絶叫が上がる。
 嗚呼、嗚呼、終わる終わる。
 悪意に汚染されていく。
 神々の使い、神聖なる白鷹は汚染されて、魂すらも蹂躙された。
 もはや手遅れと化した漆黒の獣と同様に。
 汚染は開始されている。
 調和は崩れた。

 また一歩、混沌に。
32勇者少女の双影狂想曲 ◆265XGj4R92 :2008/11/05(水) 19:24:14 ID:f4BOXq3X
 
 それに彼が気付いたのは偶然だった。
 最初はレンが寝転んだと思った。

「レン?」

 小石がころんと転がって、彼女に目を向ける。
 そして、彼女は背を向けながら無言で……僅かに手が震えていた。
 寒いように。

「どうした?」

 嫌な予感。
 体調を崩したのかと柊は膝を上げて、レンの傍に腰を下ろした。

「レン! 大丈夫か!?」

 彼女は震えていた。
 彼女は怯えていた。
 柊がその背に手を触れさせた瞬間、ビクリと体を震わせて、ゴホゴホと咳き込み始める。

「っ、体調を崩したのか」

 何度も見た発作。
 確かその度に薬を飲んでいたはずだ。

「レン! レン! 薬はどこだ!!」

 薬がないとどうにもならない。
 彼女が身に着けているならともかく、月衣の中に収納していたら柊には取り出せない。
 どこぞの変態撲滅神官でもなければ無理な芸当なのだ。

「ぅ、こ……ゴホッゴホッ! ここ!」

 吐血、血が洩れる。
 ボタボタと内臓からの吐血だということを証明するように黒ずんで、タールのようにねばっこい血が吐き出される。
 それでもレンは月衣を展開し、薬の入った瓶を取り出して――

「あ」

 ビクリと体を震わせて、目を見開いた。
 薬を取り出した手が止まる、ゴホゴホとしながら、寒がるように震えていて。

「くっ、飲めるか?」

 少しでも飲みやすいようにレンの上半身を引き起こし、少しでも楽になるように背中を撫でた。
 けれど、彼女は薬瓶を握り締めたまま――ブルブルと震えて、蓋を開けた瞬間。

「ぁあああああああああ!!!!」

 狂ったような奇声を上げて、それを投げ捨てた。
 ガシャンと壁にぶつかり、薬が洞窟内に飛び散る。
 それに驚愕したのは柊だった。

「なっ!?!」

 発作を抑えるはずの薬だ。
 それを自分で投げ捨てるなんて信じられなかった。
 咄嗟に少しでも錠剤を拾おうと柊が立ち上がろうとして――その手を掴まれた。
33勇者少女の双影狂想曲 ◆265XGj4R92 :2008/11/05(水) 19:26:18 ID:f4BOXq3X
 
「レン!?」

「たすけてよぉ」

 ゴホゴホと咳き込みながらも、どこか潤んだ目で、荒い息を吐いて、涙すらも零しながら、レンは柊を見上げていた。
 プラーナを篭めた手で、柊の腕を握り締めて、強引に引きずり倒す。

「なっ!」

 発作に苦しむ病人とは思えない怪力、そして岩床に倒れ付した柊を見下ろしながら、レンは蠱惑的な声と上気した頬を見せながら、無造作に自分の上着に指を掛けた。
 前に止めたボタンを外し、壊れた声で呟く。

「たすけてよ」

「助けて?」

「ボクを……たすけて、蓮司君」

 彼女は泣いていた。
 彼女は狂っていた。
 血を吐き出しながらも、苦痛を味わいながらも、それを堪えるために、それを発散するために、最大の方法を見出していた。

「ボクを喰らって」

 彼女の痛み。

「ボクを交わって」

 彼女の苦しみ。

「ボクが壊れる前に」

 全ては力の所為。


「ボクを犯して……蓮司君」

 蠱惑的な声、魅惑的な体躯、妖艶な別人とも思える顔を浮かべながら、そう柊にレンは圧し掛かった。



 その背後で散らばる錠剤――【プラーナ消耗剤】を嫌悪するように。

34マッドマン ◆265XGj4R92 :2008/11/05(水) 19:29:17 ID:f4BOXq3X
投下終了です。
次回当たりからエロ入ります!
そして、独自設定ですがレンの持病とかも分かる予定です。
それと信仰とかそれによる力の解放などは独自設定ですので、信じないでくださいねw

最後に
これはフィクションです。
実際の立山信仰などにはまったくもって関係ないので、地元の人とかは怒らないでください。
お願いします……

色々トラブルがあり、投下が遅れてスミマセンでした!
35名無しさん@ピンキー:2008/11/05(水) 19:58:56 ID:uvNcYYSU
グッジョーブ!
溢れる生命の力! それはエロス!
36支援:2008/11/05(水) 20:05:39 ID:hA/T0mVh
               l^丶
               |  '゙''"'''゙ y-―, あ ふんぐるい むぐるうなふ くとぅるう    
               ミ ´ ∀ `  ,:'     
             (丶    (丶 ミ   いあ    いあ
          ((    ミ        ;':  ハ,_,ハ   ハ,_,ハ
              ;:        ミ  ';´∀`';  ';´∀`';, ,
              `:;       ,:'  c  c.ミ' c  c.ミ  
               U"゙'''~"^'丶)   u''゙"J   u''゙"J

            /^l
     ,―-y'"'~"゙´  |   それ  るるいえ うがふなぐる ふたぐん
     ヽ  ´ ∀ `  ゙':
     ミ  .,/)   、/)    いあ    いあ
     ゙,   "'   ´''ミ   ハ,_,ハ    ハ,_,ハ
  ((  ミ       ;:'  ,:' ´∀`';  ,:' ´∀`';
      ';      彡  :: っ ,っ  :: っ ,っ
      (/~"゙''´~"U    ι''"゙''u   ι''"゙''u
37名無しさん@ピンキー:2008/11/05(水) 21:06:53 ID:jMAyHajH
白鷹…安らかに眠れ。
頑張って戦ってるのは柊たちだけじゃないんだな、っていうさりげない演出が憎いですね。殺されたけど。
次回はいよいよエロとのことで、この場合は…近似相姦? 楽しみにしてます。
38名無しさん@ピンキー:2008/11/05(水) 21:25:15 ID:PSdeMJIj
マッドマン氏、GJ&乙でした。
今回も読み応えがあり、楽しめました。
次回も楽しみにしております。

んで、以下読んでて気になった誤字・脱字『っぽい』ところ…。


>冥魔に自我はないと『まだ』現段階まで蓄積されたデータにより証明されている
『まだ』が余計かな?

>そんな未来『が』一瞬だけ想像してしまった
「そんな未来『を』一瞬だけ想像してしまった」

>『始』めての出会い
『初』めての出会い

>彼女が、
>どんなに幸せなのか。
 この改行は意図的な物かミスなのか判断が付かないので…。違ったらすみません。

>月衣を纏っているにも『関』わらず
『関』わらずでも間違いではないのですが、『拘』わらずの方が良いかなぁ、と。

>冥魔の妨害領域でも拾えるぐらいに近くまで『これば』合流は出来るはずだ
「来れば」、または「来られれば」、かな?

>おかしい、『未だ』はまだ夏だ
「おかしい、『今』はまだ夏だ」

>二人で傍の木の『本』へと走りこもうとした瞬間だった
「二人で傍の木の『元』へと走りこもうとした瞬間だった」

>プラーナを『コメ』ながら真正面から叩き切る
「プラーナを『込め』ながら真正面から叩き切る」(籠める? 篭める?)

>大きく広げた白布を『真正面』から殴り飛ばしたかのように白色の烈風は『真正面』から霧散すると〜
『真正面』が重複して表現がくどいので、後半の『真正面』は要らないかな? もしくは『目の前』とか…。

>魔法抵抗で『レジスタ』したのだと〜
「魔法抵抗で『レジスト』したのだと〜」

>『逸』れないほうがいい
『はぐれない』は平仮名の方が良いかと。実際4行下では平仮名だし。
漢字で書くと確かに『逸れない』なんだけど、『まぬがれない』と読みそうになって違和感が…。俺だけかも知れないが。

>『開』いている腕で覆いながら〜
「『空』いている腕で覆いながら〜」

>全身は『冷』たく『冷』えて〜
合ってるような微妙な表現のような…? 「冷たく凍えて」とかの方が良いのか…?

>ここならば魔法が使えると感じ『取る』。
文章の流れからすると、「感じ『取れた』」の方が自然かな? あるいは「感じ『取れる』」でも良いかも…。

>詠唱を『唱え』始めた
意味が被るので『唱え』は余計かな。もしくは「『呪文』を唱え始めた」ならOKかも。

>兄との生活で『洗濯する』レンは知っていたが〜
何でか異様に気になったのだけど、『洗濯する』はなくてもいいような…。
39名無しさん@ピンキー:2008/11/05(水) 21:26:04 ID:PSdeMJIj
>実戦のみを考えて鍛造された刀身如く
「実戦のみを考えて鍛造された刀身『の』如く」かな?

>指を走らせる行為に喜びを覚える自分『が』気持ち悪いと考える
「指を走らせる行為に喜びを覚える自分『を』気持ち悪いと考える」かな?

>大きな傷を『負えた』傷跡が残る
「大きな傷を『負った』傷跡が残る」かな?

>一年前が十年前ぐらい『の』思えるんだ
「一年前が十年前ぐらい『に』思えるんだ」かな?

>その気遣いが嬉し『し』くて
「その気遣いが嬉しくて」

>ボトボトと絶叫が上がる
『ボトボト』は絶叫の擬音ではないような…?


以上。
何か不適切なツッコミがあれば、平にご容赦を。
40マッドマン ◆265XGj4R92 :2008/11/05(水) 21:36:41 ID:f4BOXq3X
レス返しと指摘感謝です

>>35氏へ
 人間の三大欲はすなわち生への欲求。
 つまり生命そのもの! 故に非難されることは無いのです!
 ……いや、半分冗談ですが。
 純情派っぽい淑女レンさんがいきなり暴走した原因は次回判明しますw

>>36
支援ありがとう。
でも、かわいいんだけど、旧支配者呼ばないでww
悠久の果てから何か来そうだから!

>>37
白鷹と謎の黒熊くんは立山伝承を調べるとすぐにわかるかも。
立山伝承は調べると色々と深いことがわかって興味深いですよ。
誰もが知っているものだけではなく、地方伝承とか面白いですから!

>近似相姦?

傍から見ると倒錯そのものな気がしてきましたw
まあどこぞの時間によって性別変更ヒロインの両親が同じことをやっているし、概念的には同一でも、遺伝子的というか戸籍上に問題がなければOK!
 ……と思います。

>>38〜39氏へ

>彼女が、
>どんなに幸せなのか。

以外は全て仰るとおりです。そこだけはわざとでした。
今回は誤字が酷いですね……ORZ
保管庫だと自力で修正できるかな?

より深く反省します。
41名無しさん@ピンキー:2008/11/05(水) 21:55:10 ID:R+XA6AzZ
柊はいい男だよなー
42名無しさん@ピンキー:2008/11/05(水) 23:14:10 ID:zYRZNZ2R
柊はハーレムでも許してやれるからなぁ
ぶっちゃけなんでもあり
43名無しさん@ピンキー:2008/11/06(木) 01:13:43 ID:d0tD7PjE
ソレは言いすぎだろw
……またリプでフラグ立ててやがったけどさ。
44名無しさん@ピンキー:2008/11/06(木) 01:15:38 ID:MUkrFRBW
どうも、地元の人です
前スレでは温泉ネタ拾ってくださってありがとうございました
タイミング悪くてお礼が遅くなってすみません

>>地元の人とかは怒らないでください
自分は面白ければ大抵のことは無問題です。しっかり調べた上で書かれているのがわかりますしね
むしろ「ガイアの立山信仰はこうなってるのか」と勝手に脳内解釈してますw
これからもがんばってください

PS.白鷹キタ!これで勝つる!と思ったら…白鷹ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?
45名無しさん@ピンキー:2008/11/06(木) 01:41:50 ID:R+Py+668
柊のハーレムは何故か許せる
柊っていい男だよなぁ
46名無しさん@ピンキー:2008/11/06(木) 01:58:30 ID:rUbwH/XF
本人に自覚はないからハーレムとは言えないだろ…。

>43
何気に前々から柊×ガーネットはいけるんじゃないかと思っていたので、ちょっと嬉しかった。>空砦第3話
まあ、くれはの異次元同位体だしなw
47名無しさん@ピンキー:2008/11/06(木) 09:24:51 ID:qlK2nEtG
某HRスレを見ていたら、くれはは「ひーらぎ、わたし、ひーらぎの子供が産みたいの」位の事を言わないと通じないかも、と。
48名無しさん@ピンキー:2008/11/06(木) 09:28:31 ID:ld2UFCSk
>>46
まてまてまてw 同じ魔王の魂を分割封印してたってだけで別にそんな設定はねぇ!wwww
49名無しさん@ピンキー:2008/11/06(木) 09:50:52 ID:oM8DMZsR
柊の現地妻って多いよなぁ(ぉぃ
50名無しさん@ピンキー:2008/11/06(木) 10:16:27 ID:raQ+nzvk
ひーらぎのハーレムか…。
となると、柊本人のヒエラルキーは一番下か…。
51yuzu:2008/11/06(木) 11:41:35 ID:UboGvM51
遅ればせながら>>1さまスレ立て乙です。相変わらずの徹底したエロ、すみかがどこまで堕ちていくのか、楽しみにしています。
そして>>40ことマッドマン氏。なんというか背徳の予感にwktkですねー。早く、早く濡れ場を…!
唐突ではございますが続きの投下を。ちょっとしたらきます。
ではでは。
52〜A Feast〜:2008/11/06(木) 11:55:11 ID:UboGvM51
 隼人との打ち合わせの翌日のこと。
その日の授業をすべて終え、少々落ち着かない気分でホームルームを迎えた放課後、椿ははやる気持ちを抑えつつ、それでも意気揚々と帰途についた。
今日は土曜日で、午後の時間を普段以上に捜索に割くことができる。昨日の打ち合わせで、今後の行動の指針がようやく立ち始めたこともあり、椿にしては珍しく、高揚した気分で家路を急いでいた。
今度はきちんと、場所も時間も決めて待ち合わせをしてある。それぞれの仮住まいへと一旦帰宅し、身支度を整えた上での会合だ。
制服を手早く脱ぎ捨て、麻のシャツとジーンズというラフな格好に着替える。捜索で歩き回ることも考慮に入れて、歩きやすいように履きなれたスニーカーを靴箱から出した。
外出前の戸締りや、ガス、電気の元栓の確認をすべて終え、椿は玄関口でアパートの室内を一度だけ振り返る。
いってきます、を言う相手がいないことが、かすかに物足りない。T市への赴任が決まったその日、いつも椿や隼人に良くしてくれるUGNの職員のひとりに事情を説明し、同居人である愛犬ボタンを預けてきているのだ。
今度、また今回みたいな任務があるときは、ボタンも連れてこられるようなアパートを借りてはもらえないものだろうか ――― 半ば冗談、半ば本気でそんなことを思いつつ、椿はドアに施錠を済ませて戸外へと出た。
繁華街へ、繁華街を抜けて閑静な住宅街へ。
その住宅街の外れにある小さな喫茶店が約束の場所である。
徒歩、バス、電車と乗り継ぎまた徒歩へ。出来る限り学園の生徒とあまり会わなくても済む、遠い距離を待ち合わせの場所にしたほうがいいだろう、との判断であった。
緩やかな下り坂を歩き終え、一軒家の立ち並ぶ街並みを抜けると、大通りに面した小さな公園がある。子供たちがはしゃぐ姿を横目に見ながらブランコやシーソーの脇を通り抜け、公園の出口に差し掛かったところで、向かい側の舗道に隼人の姿を見つけた。
待ち合わせの場所をきちんと理解していないのか、左右をきょろきょろと見回しながら頭を掻いている隼人の姿に、椿は深く溜息をつく。
二人の間を隔てる大通りは、車の行き来も激しく横断歩道もない。
わずかに逡巡した後で、椿は両手を口元へ持っていくと、
「隼人 ――― !」
いまだこちらに気づいていない様子のパートナーに向かって呼びかけた。
頭を上げ、ようやく視線をこちらに向けた隼人が、気のない調子でだらりと手を上げる。
彼なりに、こちらを認識したぞ、というリアクションをしたつもりなのだろう。人差し指で左を差し、「こっちに向かって歩いて」とジェスチャーで伝えると、隼人はやはり気のない様子で手をひらひらと振って見せた。
それが了承の合図なのだということは、椿の指示通りの方向へ隼人が歩き始めたことで理解できた。
しばらく歩いたその先に歩道橋があるので、そこまで隼人を誘導する。手招きでこっちへ来るように伝えると、あからさまに面倒くさそうな顔をして天を仰ぐ隼人であったが、待ち合わせ場所の喫茶店が椿のいる側の舗道沿いなのだから仕方がない。
合流を待つ椿の元へ、隼人が「結構歩くんだな。ここまで遠出することなかったんじゃないか」と軽く不平を言いながら歩道橋を降りてきた。
53〜A Feast〜:2008/11/06(木) 12:05:09 ID:UboGvM51
「制服でも私服でも、二人一緒に行動しているところを他人に目撃されすぎるのはよくないでしょう? 一応、私たちは他人同士の転校生、ってことになっているんだから」
 だから、わざわざ遠くで待ち合わせたんじゃない、と椿が言う。分かってはいるけどよ、といまいち得心のいかない様子の隼人が、
「初めての任務のときみたいにさ、日にちをずらして転校してきたほうが良かったんじゃねえか? そうすりゃ、先に来たほうが、転校生同士仲良くやろうと思ったから、とかなんとか理由つけて、後発したほうに接触しやすかっただろうに」
 もっともな意見を吐いた。人目を気にしてつまらない気を回すよりはその方がいいだろう、ということである。当然、椿もそれについては同意見であった。
 人間は誰でも、社会と切り離されて生活はできないものである。椿が任務のたびにいつも腐心するのは、赴任地での人間関係の構築と擬態の取り方なのであった。
 しかし、今回の任務に関しては、『二人同時にT市入りすること』と藤崎からの指示があったのだから仕方がない。
「なんだってまた ――― 」
「わからない。でも、もしかしたらたった数日の間のことでも、単独行動は避けさせたかったということかもしれない」
椿の口にした推測に、さしもの隼人も表情を引き締める。
「………それだけ、今回の任務がヤバいってことなのか」
「ええ。そして、そのことを本部も感付いている。これは私の勘だけど ――― 逃亡したFH研究者のことも、本部はある程度の情報を握っているんじゃないかしら」
 あの藤崎が、逃亡した研究員とチルドレンに『追跡捕殺』という追い討ちをかけるような対処を取るという処断を下したことが、椿の頭の片隅にやけに引っかかっている。
 普通なら各地の支部に通達を出して、FH研究施設襲撃時の報告資料を回覧し、各地で対象者を発見した場合は相応の対処をとること、という指示で済ませる程度なのである。
 それがわざわざ、新たな任務として追っ手を差し向けるということは ――― かの施設で行われていた研究の内容の一端を組織がなんらかの形で知っており、かつ研究内容が、UGNとして捨て置けないほど危険な、または重大なものであるということだ。
 そしてもっと言うならば、T市に潜伏している研究者ないしチルドレン ――― もしかしたら両方が ――― が、危険視すべきエージェントでありオーヴァードであるということである。
 だからこその追跡。だからこその抹殺。だからこその、研究資料の奪取または廃棄なのであろう。
 そして言い換えれば、だからこそこの任務に二人を当たらせたのだ、という藤崎の椿たちへの信用が窺える。過去の一連の事件を経た椿たちは、いまやUGNにとってなくてはならない存在であり、敵対組織であるFHにとっては厄介な存在であるといえた。
 たかが逃亡者の追跡程度の任務なら、 “マスタークラスのエージェントと渡り合うほどの” チルドレンを投入する必要性はあまりない。任務の重要度は、おそらく高いのだろう。
「だから、今回は私もなりふり構わないことにしたの」
 目を細めながら椿が笑う。ポケットから携帯電話を取り出し、隼人に見えるようにかざしながら軽く振ってみせた。
「なんだよ?」
 いぶかしむ隼人にかすかに笑いかける椿。
「くわしい話は、向こうでしない? ほら、待ち合わせ予定の喫茶店」
 言うが早いか隼人の返事も待たずに歩き出す。昨日からたった一日の間になにがしかの手を打ったのであろうが、そのことに確信めいた自信があるような素振りが感じられる。
54〜A Feast〜:2008/11/06(木) 12:08:55 ID:UboGvM51
 すたすたと、規則正しい歩幅とリズムで歩き去る相棒の背中に、『やっぱアイツはああでなきゃな』と隼人も思うのだった。
「頼りにしてるぜ、相棒」
 冗談めかして小声で呟いた言葉は、通りを行き交う車の排気音に掻き消されて、椿の耳には届くことはなかった ――― 。



 母屋に店舗を隣接させるような形で建てられた喫茶店は、とても小さく、こじんまりとしていた。
 老夫婦だけで経営されているらしく、カウンターのほかにはテーブルが三つだけの喫茶店である。掃除も行き届き、インテリアも古風で、枯れた感じはあるが寂れた風ではない。
 メニューは年老いた主人が淹れるコーヒーと紅茶、そしてマスターの妻であろう老婆が、その日の気分でメニューを変えて作られる日替わりのお茶請けだけ、という非常にシンプルなもの。
 営利目的ではなく、趣味の延長で営業しているというのがここまで露骨な店も珍しい。
 隼人はコーヒーを、椿は紅茶を頼み、二人でひとつのお茶請けを注文した。十分ほど他愛もない会話で時間を潰し、メニューが出揃ったところで椿が本題を切り出す。
「実は、伊織に今朝メールを打ったの」
 柏木伊織 ――― UGNチルドレンとしての椿と隼人にとってはかつての仲間であり、とある事件を経て戦うことのできなくなった彼女は、現在組織のサポートスタッフ的なポジションを与えられている。
 “マスターマインド” 綾渕宗二との戦いを終えた後も、椿たちが折を見て連絡を取り合っている旧知の一人であった。
「まさか、伊織に今の状況を?」
 椿の言葉を受けて、隼人が目を丸くした。
「うん………本当は私たちの任務のことで余計な気を回させたくはなかったけど。でも、いまの私たちに足りないものは圧倒的に『情報』でしょう?
 そして、私たちにはそれを十分に得られるだけの経験も知識も、能力も不足している。だから、少し気は咎めたけど伊織に連絡入れてみたの。うまくすれば、伊織から色んな話が聞けるかも」
「そりゃ助かる。俺たち、ただ街ン中歩き回ってただけ、みたいなところがあったからな。ちゃんとした情報があって動くのと、そうでないのじゃ大違いだもんな」
 うんうん、と頷く隼人。追跡中の相手の情報にせよ、近隣のFHの拠点情報にしても、なにかしら自分たちが動くための取っ掛かりになるものが欲しい。
 いまの二人にとっては、それこそが次のステップへの足掛かりである。
「すぐ、私のメールを見てアクションを取ってくれると有難いんだけれど ――― 」
 登校前、起床と同時に伊織宛のメールを打ったのだから、かれこれ七時間は経っているわけである。関連情報なり他支部への協力要請なりも、多少は時間がかかるということなのであろうか。
 そうこうしているうちに、
「お、椿。着信着信」
 隼人が、テーブルの上でランプの明滅を繰り返しながら振動する椿の携帯に目ざとく気づく。
55〜A Feast〜:2008/11/06(木) 12:11:01 ID:UboGvM51
 同時に手を伸ばした椿が、開いたディスプレイに表示された文字に素早く目を走らせ、「うん」と大きく頷くと、隼人に画面を向けて届いたメールの内容を彼にも見せた。
 T市近郊で最大の、一番情報源になり得る支部への連絡を入れてくれた旨が簡潔に記されている。
 支部の場所、連絡先、支部長の名前などが付記され、支部の全力を挙げて二人のサポートに力を注いでくれる手筈となっていることを明記してあった。
「へえ、伊織やるなあ………っ、ておい、椿。これ、これ見ろ! 一番下!」
 隼人がディスプレイを指差して慌てたように声を上げる。メールの文面の一番下、伊織らしからぬやけに他人行儀な、『微力ですがお二人の一助になれば』という最後の一文。
 そのあとに伊織と連名で霧谷、という名前が記載されていたのである。言うまでもなく “リヴァイアサン” ――― 日本支部長・霧谷雄吾のことに違いなかった。
「私も驚いた。まさか、霧谷さんが動いてくれるとは思ってもいなかったから」
 ここにはいない伊織に、内心で最大限の感謝をする椿。いくらフットワークが軽いとはいえ、仮にも日本におけるUGNの最高責任者である霧谷が、一チルドレンの要請で動きを取るなど前代未聞のこと。
 これだけ時間がかかったというのも当然で、様々なつてやコネを駆使して霧谷とコンタクトを取り、今回の協力要請に漕ぎ着けたのであろう。
 確かにこれは、伊織に出来る最大限のサポート ――― いや、それ以上の働きであると言えた。
「ああ見えて軽いからな、霧谷さん。もしかして、単に妹にいいカッコしたかっただけだったりしてな」
 いかにも可笑しそうに、隼人が笑う。姓は違えど伊織は、年の離れた霧谷の妹なのである。
「まさか」
 口では軽く否定しながらも、なんとなく微笑ましくて椿も笑いがこぼれるのを抑えきれなかった。
妹にいいところを見せようとして、霧谷が動いてくれたわけではないだろうが、そう考えるとやっぱり面白いのは確かである。
「とにかく、これで大きく前進したことだけは間違いないわけだ。さっそく、この支部に行くつもりなんだろ?」
 隼人の言葉に、力強く椿が頷いた。
「もちろん。ただし ――― 」
 真面目な顔をする椿の言葉を隼人がさえぎった。
「――― ただし、お茶とお菓子を食べてから、だろ?」
 意地の悪い笑顔で隼人が先を越す。互いが互いの考えていることや言動を、こうして先読みできるようになったのは付き合いの長さゆえか。
 一昔前の椿なら考えもしなかったことであるが、以心伝心できる仲間の存在というのが、いまの彼女にはとても得がたい大切なものであるように思われて、そこはかとない嬉しさを覚えるのである。
「ええ。ただし急がず、少しゆっくりとね」
 どうせこの後の捜索で、目も回るような忙しさになるんだから ――― 。 
 
 ――― そう締めくくり、椿はティーカップに口をつけた。
56〜A Feast〜:2008/11/06(木) 12:13:17 ID:UboGvM51



「朝から起きぬけで大変だけど、頑張ってもらえるかい?」

 相変わらずの優しい声で『先生』が僕に言ったのは、朝食を終えてすぐのことだった。
 今朝はコーヒー牛乳とたくさんの菓子パンが僕の朝御飯で、攫ってきた少女は疲労のせいかぐったりと死んだように眠っている。
 『先生』が、いつも持ち歩いているアタッシュケースを指先でトントン、と叩きながら、改良サンプルがようやく手元に届けられたんだ、とそう言った。
 もちろん僕に異論なんてあるはずがない。
 僕は『先生』の言うことならなんでも聞く。僕で役に立てるのならなんでもする。
 僕の言葉に本当に嬉しそうに笑いながら、君は素直ないい子だね、と褒めてくれる『先生』。
 褒められると、僕もすごく嬉しい。
 食べながらでいいから聞いてくれるかな ―――
 『先生』がそう言うので、僕は頷いて四つ目の菓子パンにかぶりつき始めた。
 どうやら、ようやく届いたという “サンプル” のことについて説明をしたいようだった。
 僕たちが研究所にいたときに使った “薬” は効果が強すぎた。自分もそれに気づかずに、調達してきた生体を一度でダメにしてしまったっけね ――― 『先生』が言う。
 僕は、研究所でのことを思い出す。貰った “薬” を飲んで、言われるままにエフェクトを使いながら犯したあの女の人は、確かに一度でおしゃかになってしまった。
 正直、あれは気持ちのいいものじゃなかった。
 だって、行為の後でせっかくいい気持ちになっていたのに、下半身がいきなり爆ぜて、返り血やらなにやらで僕の身体までどろどろに汚れてしまったんだから。
 僕の表情を読んだのだろうか、『先生』が続ける。
 今度のサンプルは、効果はそのままに、僕が力をコントロールしやすいように遅効性のものになっている、とか。希釈率を変えたから望みどおりの結果を得やすくなっている、とか。
 なんだか話が難しくなりそうだったので、僕は困ってしまった。『先生』はすごく頭のいい人だから、時々僕は話についていけなくなってしまうときがあるのだ。
 『先生』の言うことの半分も分からない自分が情けないから、こういう研究とか実験の詳しい話になると、僕は少し悲しくなってしまう。
「まあ、とにかく」
 そういうことだから、食事の後でさっそくサンプルを試してみたいんだ ――― 。 

 ――― その言葉に僕は、一も二もなく頷いた。
57〜A Feast〜:2008/11/06(木) 12:15:26 ID:UboGvM51



 伊織からのメールを受けて椿たちが訪れたUGN支部は、T市に隣接する他の市に所在していた。
 T市に支部がないわけではないのだが、非常に規模が小さく、機動力・情報収集能力共に見劣りがするとの理由で、新たにこの支部を紹介されたのである。
 喫茶店を後にした椿たちが、再び電車を乗り継いで小一時間。
 連絡をすでに受けていたものか、支部長自らが出迎えてくれたのには、むしろ椿のほうが恐縮してしまった。
 そこは四階建てのビルで、旅行会社やら清掃業者やらがカモフラージュとして雑居している。
 つまりは、ビル丸ごとがUGNの所有であり、各フロアの会社すべてが組織のダミー会社であった。当然、表向きの顔として通常に営業もしているし、社員全員がエージェントであるらしい。
 ひとつの支部で百人を超える大所帯。これは、なかなか見ることのできない規模であった。
 もちろんこの市だけでなく、T市を始めとした近隣支部への常時サポートを行いつつ、日夜レネゲイド犯罪と戦いを繰り広げているらしい。
 椿たちがビルの門前で支部長と挨拶を交わしている間も、普通の会社員を装ったエージェントたちが、幾度となく出入りを繰り返していた。
「お待ちしていました。 “ファルコンブレード” に “シルクスパイダー” 。話は日本支部長から直々に伺っています」
 三十代前半であろうか。黒縁眼鏡をかけた、落ち着いた感じのする女性が柔らかい口調で二人に言う。
 霧谷から連絡を受けたから、という理由ではなく、元からこういう丁寧な口調の人なのだろうということが感じられた。年若い椿たちに声をかけるときでも、ゆっくり敬語で話しかけるのだ。
 表向きはこのビルのオーナーという肩書きを持つ彼女こそが、ここの支部長を任されているらしい。
「恐縮です」
「どもっス」
 二人がそれぞれの口調で挨拶を返すのに笑みを浮かべると、立ち話もなんですから、と椿たちを招き入れてくれた。エレベーターで四階まで移動し、■■不動産と看板の掲げられた扉を開く。
 中へ通されると、そのまま社長室とやらに直行、そこで「どうぞおかけください」と革張りの椅子を勧められた。二人が着席すると同時に、ノックの音がする。
 支部長の秘書らしい若い女性が一礼とともに入室し、椿たちにお茶を出してくれた。
「いたれりつくせりっすね。俺、色んな場所や支部行ったけど、お茶なんて出されたこと ――― いてっ、なんだよ椿」
 余計なおしゃべりを始めた隼人の脇腹に、椿が軽くパンチをくれてやったのだ。
「お願いだから、隼人」
 少し赤面しながら、椿が唇を噛む。パートナーがこんな態度では、こちらも恥ずかしいではないか、と。支部長が微笑みながらそんな二人を眺め、
「いいえ、むしろリラックスして話してくれたほうが、こちらも緊張しなくて済みますから。どうかお気になさらずに」
 本気なのかフォローしてくれているのかわからないが、かしこまる必要は全然ありませんよ、とあくまでも穏やかに彼女はそう言った。
58〜A Feast〜:2008/11/06(木) 12:19:29 ID:UboGvM51
「私、ちょっとあがり症なんです。日本支部長から連絡が入っただけで舞い上がってしまって。そこへきて、貴方たちのような名前の知れた方たちのサポートをすることになったものだから、なおさら。
でも、気を落ち着けて話が出来そうな方たちで、本当に良かった」
眼鏡の奥の瞳が、本当に安堵しているように和やかなものになる。
「はねっかえりで、上司の言うことを聞かないチルドレンって有名なんでしょ」
「………隼人! いい加減にして!」
隼人と椿のやり取りを面白そうに見つめる支部長。お茶を淹れてくれた女性エージェントにまで笑われてしまい、椿はそれこそ穴があったら入りたいような気持ちにさせられる。
というよりも、その言い方ではまるで自分までもが聞き分けのないチルドレンの仲間みたいに言われているようではないか。
「そんな。皮肉を言ったわけじゃありませんから安心してくださいね。だけど私が緊張していたのも本当ですよ。
貴方たちのことは、ここと同程度の規模を持つ支部なら、それこそ詳しい情報を持っているわけですし、きっと本当に有名人だと思いますよ」
その言葉の最後のほうは、むしろ真剣な響きを持っていた。
椿たちが関わった一連の “あの事件” を彼女が言っているのだとすれば、確かにあれはUGN、FH全体を巻き込んだ大きな戦いだった。
日本支部長である霧谷までもが倒れるという衝撃的な事柄もさることながら、FHのマスタークラスのエージェントが関与する戦いに勝利した二人は、確かに名前が売れていてもおかしくはない。
さすがに一支部長の持つ情報では、敵対する両組織が一時的に手を結んでまでも行われた研究プロジェクト、『アダムカドモン』や、その成果の一角である『ダインスレイフ』のことまで知ることはないであろう。
しかし、そんなことを抜きにしても、椿と隼人の戦いは広く知れ渡っているということなのである。
「本当にあの………もう許してください」
消え入りそうな声で椿が言う。どうして私がこんな気を使わなければいけないのだろうか ――― そう思う。
「ふふ。ごめんなさい。褒められて嬉しいことでもないかもしれませんね………人によっては」
なにかを見通すような透明な視線で、支部長は素直に謝罪した。
それではさっそく本題に入りましょう、と促された椿が、自分たちの赴任してきた目的をかいつまんで説明する。
おそらく事件の概要は、霧谷を経由して伊織からの情報を得ているはずであったが、支部長はそんな気配をおくびにも出さず、椿の説明を黙って聞いている。
二人の説明に耳を傾けている間、支部長秘書が背後のデスクでノートパソコンを叩き続けているのは、組織のデータベースへのコンタクトあるいはFHへのハッキングを試みているものらしく、カタカタとキーを打つ音がおそろしく凄まじい速度で聞こえてきた。
おそらく彼女は、情報収集に特化したエージェントなのであろう。
「………いくつか有益な情報を、私たちは提供できると思います」
椿の説明が終わり、パソコンのキーの連打音が止み、情報を記した数枚の用紙がプリンターから吐き出された頃。支部長は顔を上げて椿たち二人を見た。
「まず第一に。逃亡したのがチルドレンと、FHの研究員だとするならば、T市への逃亡と潜伏は、もっとも蓋然性の高い結果だと思われます。
UGNによる研究施設襲撃 ――― あの施設から半径百キロという限定された範囲でいうならば、T市のFH支部は理想的な逃亡先ということができるでしょう」
59〜A Feast〜:2008/11/06(木) 12:21:40 ID:UboGvM51
支部長の説明をかいつまんで要約するならば、T市におけるFH支部の役割は、ここの支部と良く似ているらしいことが判明している。
すなわち、近郊のセルに情報提供等のサポートを行う、さらには物品の調達や資金の提供を行う。
そしてこれが重要なことなのですが ――― 続けて支部長が言葉を継いだ。
「まだ所在を突き止めるにいたってはいませんが………T市には、FH内でもかなり大規模の研究施設が存在するらしいのです」
支部長の言葉に椿は息を飲む。
だとすれば。
逃亡後の二週間以上もの間。
T市において、逃亡者たちが中断を余儀なくされていた研究を続行する環境は十分以上に整っていたということだ。椿は吐き気を催すような嫌悪と共に思い出す。
藤崎から手渡された資料の中の、研究室の写真のことを。
全裸に引き剥かれた女性の遺体。
下半身が、彼女自身の撒き散らした鮮血によって夥しく汚された無惨な光景。
原形を留めることなく、内部から打ち破られたような腹部の損傷。
爆ぜ、千切れ、赤い肉と脂肪の白がごちゃまぜに混じり合った悪夢のような色彩。
人が、人として扱われなかった結果のもっとも残酷な終焉の形。
人が、人としての約束を土足で踏みにじることのおぞましさを、なによりも雄弁に物語る証左。
(あんなことが、もしかしたらあの街で、まだ続けられているかもしれない ――― )
ふつふつと湧き上がる怒りを、渾身の思いで椿は抑えつける。その思いを察するように、支部長は力強く頷きかけた。
「日本支部長から連絡を受けてすぐ、私たちは、貴方たちがお見えになるまでの間にある程度の調査を進めておきました。通信の傍受や、FHデータベースへのハッキングを試みた結果 ――― 」
ぱさり、と。テーブルの上に先ほどプリントアウトされたA4の用紙が広げられる。
「 ――― 施設襲撃後、T市のFHが二名の“避難者” を受け入れたことを確認しました」
 急転直下の事態の進展であった。
 椿と隼人が身を乗り出して、テーブルの上の調査報告書に視線を落とす。通信の傍受記録や調査報告がびっしりと書き連ねられた紙上に、一際大きく記されたゴシック体の太文字。

研究素体 : コードネーム “フィースト01 ”
計画名 : 『プロジェクト・フィースト』
エージェント “マスターヴェノム” の受け入れをもって、本計画の継続を支援する。

 背筋を冷たいものが昇る。椿はその報告書から目をそらすことが出来ず、隼人も横で身を固くしているのが伝わってきた。
 “計画の継続を支援する” という無機質な一文から、えもいわれぬ悪意と非人間性がじわじわと侵食してくるようだった。
「我が支部は、貴方がたへの全力支援をお約束します。日本支部長の指示とは無関係に、決して捨て置けない事態だと認識しましたから」
 力強い台詞に、椿と隼人が同時に顔を上げる。
「俺も放っとけないと思います」
「こちらからも、どうか協力よろしくお願いします」
 隼人の言葉を引き受けるように、椿が心からそう言った ―――

60〜A Feast〜:2008/11/06(木) 12:25:11 ID:UboGvM51


Venom【ヴェノム】
1 : (名詞) 毒、悪意
2 : (形容詞) 有毒な、悪意に満ちた



 僕は動く。動き続ける。
 全力で、狂ったように、僕の腕の下で足掻く少女をも狂わせることができるように。
 腰を突き出す。腰を引く。突き上げ、引き抜き、それを飽くことなく繰り返す。
 悲鳴だか嬌声だか、もうどっちだかわからない叫び声を上げる少女が、がくんがくんと首を打ち振りながら僕の動きに合わせて身体を震わせていた。
 何十回目かの下半身の律動を経て、僕の股間に例の感覚が迫ってきていた。
 出る。出す。射精してやる。
 行為の直前、『先生』のくれた新しいサンプルを服用していたせいか、いつもよりも体力も精力も充実しているような気がする。
 たぶん、いつもより三十分くらい長く少女の膣内を蹂躙していたのではないだろうか。
 だけど、そろそろ限界だ。僕は力なく前後に揺れる少女の頭を両手鷲掴みにしてやり、力ずくで正面を向かせてやる。
「さあ、受け止めて。全部、君の膣内を僕の精液で満たしてあげるから」
 熱い塊が昇ってくるのを感じる。解放の瞬間が近づく。
「いや、あ、あ、いやあ、あぁ、あ、あーーーーっ!」
 喉の奥から魂を絞り上げるような悲痛の叫びを振り絞る少女。
 もう、いい加減諦めたらいいのに。僕に処女を散らされてから何回膣内射精をされたと思っているんだろう。
 まるで、初めて破瓜の血を流したときと同じように泣き叫ぶんだから始末に終えない。
 でも、もう遅い。僕自身の先端からほとばしろうとする大量の白濁液は、もう君の胎内へ放たれるんだから。
 意識を股間の剛直へと集中させる。同時に、僕の中のレネゲイドウィルスが活性化していくのが解る。『先生』に言われたとおり、僕はワーディングを展開した。
 がくん、と少女の身体が力を失って重みを増した。瞳から意志の光が掻き消え、彼女が完全に無力化したことを僕は知る。それを確認した僕は、僕と少女との行為を観察し続ける『先生』へと視線を向けた。
 『先生』がこくん、と頷く。
 いいよ、そのまま出してしまいなさい。
 そう言っているようだった。
 どくっ、どくっ、どくん。
 僕は射精の快楽と開放感に打ち震えながら、少女の腰を抱きしめた。
 奥まで。一番奥まで。精液の塊が、彼女の胎内を埋めていくことのできるように。
 射精後、腰をぐりぐりと押し付けて、最後の一滴までも残さないように注ぎ込むと、僕は少女の身体を打ち捨てた。
 どさりと鈍い音がする。ワーディングの効果で完全に意識の途絶えた少女は、ぼろ雑巾のように床にべしゃりと仰向けに拡がっていた。
 立ち上がり、僕は待つ。『先生』と一緒に僕は待つ。
 今度こそ、『先生』の言ったとおりにできたことを期待しながら、僕は少女のぱっくりと開いた花弁から、僕の注ぎ込んだものがぽたぽたと滴り落ちる様を、ただただ見守っていた ――― 。
61〜A Feast〜:2008/11/06(木) 12:26:35 ID:UboGvM51



 それから五分後。
 僕は、酷く落ち込んでいた。
 失敗だ。また失敗してしまった。僕が精を注ぎ込んだ少女は、“また壊れて”しまったのだ。
 研究所で起きたことの繰り返し。少女の下半身は爆ぜ、真っ赤な血で辺りが汚れていた。
 これじゃ、掃除が大変だ。いや、それよりも『先生』の期待に添えなかったことがなによりも辛い。
 だけど、『先生』はやっぱり優しかった。
 失敗することはあり得ることだった。新しいサンプルを使った初めての行為だから、こういう結果もあるだろう、と。失敗は成功の元になるんだから、僕はなにも気にすることはないんだよ、と。
 僕に優しく笑いかけながら、『薬の希釈率と服用量の見当は、もうおおよそ見当がついた』、『次は多分大丈夫だ』と慰めてくれる。
 よかった。怒られなかった。僕は見捨てられていなかった。
 安心すると同時に、やる気が沸いてくる。次は失敗しないように。次はうまくやれるように。『先生』は僕の肩を叩きながら、思い出したように言葉を続ける。
 話題は、実験のことから別のことに移ったようだった。
 『先生』が言うには、僕たちの研究所を襲撃した悪いやつらの仲間がこの街へやってきたんだそうだ。外出するのは構わないけど、いつも以上に気をつけて、目立った行動は控えるようにね、とのことだった。
「もし、街で見かけたら注意するんだよ」
 そう言って、街で隠し撮りをしたという一枚の写真を僕に見せてくれる。
 そこに写っていたのは、僕と同じような年頃の少年少女だった。
 僕の目は、その二人のうちの片割れ ――― 女の子のほうに釘付けになっていた。
 意志の強そうな凛とした瞳。すらりとした体躯はしなやかで、学校の制服であろうブレザー姿で街を徘徊しているらしかった。
 綺麗な娘だ。なぜかダイヤモンドを連想してしまったのは、彼女が輝いていて、透明で、それでいてとても強そうだったからだ。
 僕は写真の娘を凝視する。いつしか、制服の下のその肢体を必死で想像しようとしている僕がいた。僕の股間のものは、知らず知らずのうちに、行為時の硬さを取り戻していた。
 『先生』が、そんな僕を興味深そうに見つめている。
 それが欲しいのかい、と『先生』が僕に尋ねた。

「欲しいです」

 無意識のうちに、そんな言葉が滑り出た。僕が、なにかを要求するのは初めてのことだ。
 そんな欲求が僕の中に眠っていたことが、なによりも驚きだった。
 『先生』はわずかに目を見開いて、それから深い、温かな微笑を浮かべる。
 それじゃ、次からも頑張ろうね。うまくいったらご褒美をあげてもいいよ ―――

 先生がいかにも楽しそうにそんなことを言った ――― 。


(to be continued)
62yuzu:2008/11/06(木) 12:28:30 ID:UboGvM51
投下終了です。
一部段落分けミスしてしまいすいません。お見苦しいのはご容赦ください。
次回投下まで。ではでは。
63名無しさん@ピンキー:2008/11/06(木) 12:37:02 ID:X40eZVuO
リアル投下GJ!

エロイ、エロイよ。
けど、それ以上にシリアスな雰囲気が凄いダブルクロスって感じです!
フィーストとマスターヴェノム。
名前からしてもう油断が出来ないなぁ。
持っているエフェクトとかが分からんし、何のオーヴァートなのかも推測が出来ないのが辛い。
ヴェノムってことは毒? ソラリスかなと思うが、予測を裏切られそうで凄い楽しみ。

そして、椿逃げてー!
ここはエロパロだからバイオレンスとエロと両方共に容赦ないから逃げてーww
隼人がなんとかしてくれるのを祈りつつ、次回も楽しみにしてます!
64名無しさん@ピンキー:2008/11/06(木) 15:39:18 ID:ZgDSmL6d
スレをまたいで申し訳ないが、ようやく目を通したので。
>バイオレンスとエロと両方共に容赦ないから
大半の投下者はこちらなのに、毎度毎度酷い(褒め言葉)ネタをかましてくる強化の人に戦慄を覚えた。
命が酷い状況wwwwww
65名無しさん@ピンキー:2008/11/06(木) 19:57:16 ID:rUa2NRtQ
 >yuzu氏
 今回もしっかりダブルクロスしつつエロいのがスゴイ!GJ!!そして隼椿好きな俺は、
二人のやり取りにニヤニヤしつつストーリー的に今後どうなるか恐々としていたり(ガクブル)
隼人頑張れ、超頑張れ!!

 しかし『先生』、マスタークラスエージェントかよwwww フィースト01共々、どんな能力を
持ってるか気になるぜ。
6646:2008/11/07(金) 05:14:51 ID:tBWezj7c
>48
ごめん、書き方が悪かった。
フレイス上巻でベルと部下の会話で、“巫女”に封じられた○○を『同位体』に転送することは可能、と言っているので、正確には“巫女”の同位体だな。
ザーフィとメイヤの『めくるめく大人の世界〜っ♪』の時に、柊がポーリィの首を無理矢理横に向けた時に、ファー・ジ・アースでくれはの首も無理矢理横に向いていたことからして、ラース=フェリアでの同一存在はポーリィかもしれないけどな。中の人的にw
6748:2008/11/07(金) 12:43:50 ID:421qEyGn
>>66
色々重箱の隅突くような事はあんまり好きじゃないんだけども、
そもそも第一世界と第八世界はどちらも一つの宇宙に内包されてる平行世界で、並行世界であるガイアとかとはちと違う
ガーネットとくれはは単に「○○を封じられた巫女」という共通の特徴を持ってるだけだろう
ついでに言えばその特徴をポーリィも持ってるぞ、前者二人が同一存在ならポーリィに対応する存在がFtEにいることになるw
68名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 12:52:31 ID:EYUNN1AP
>>67
…………………………普通にいるんじゃね?と思えるのだがw
69名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 12:56:37 ID:zL2LlCPv
確実にいる、って設定があるのと、いるんじゃないかと思う、は明確に違うだろう。
70名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 13:33:11 ID:421qEyGn
>>68
ええとな、”少なくとも現時点では”○○の魂は三分割されて封印されてるから、○○の魂を封印する器の巫女は三人だけだ
後から追加されたり、各人がシナリオネタで増やしたり、あの三人が封印してた○○とは別の存在を封印してる器とかも居る可能性はあるさ

というか、俺が突っ込みたかったのは「第一世界人と第八世界人は別に柊とレンのような同一存在ですって設定は、少なくとも今は出てきてないですよ」って話
71名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 14:09:07 ID:pQL8EhpL
>67
どうも、“同位体”と“同一存在”を混同されている気がする…。
フレイスで明記されている関連しそうな情報は、

・くれはのライフパス〈秘伝の継承者〉。自分と同じ能力を持った者がもう一人いる=“紅き巫女”
・“紅き巫女”の対存在とも言える“星の巫女”
・フレイス上巻でベルと部下の会話で、“巫女”に封じられた○○を『同位体』に転送することは可能、と言っている。

くらいかな?
んで、“巫女”という○○を封じる機能を持つ、という意味で“星の巫女”(くれは)と“紅き巫女”(ガーネット)は“同位体”と言っているつもりで、同一存在だとは書いてないんだけど…。
(>46の書き方だとそう取れないこともない判りにくい書き方をしているが、それでも“同位体”と記述していている)
ただまあ、イラストでポーリィとくれはがシンクロしている描写があるので、同一存在は(いるとしたら的な意味で)ポーリィかもしれない、と書いたわけなんだが。

わかりにくかったようで申し訳ない。m(_ _)m
72名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 15:48:34 ID:421qEyGn
いや、こっちこそ申し訳ない。一応同位体と同一存在は別の言葉だっていうのは理解はしてる
ただ>>46で「柊×ガーネットってありだよな」の理由にそれを出されたので「もしかして勘違いしてる?」と思ってしまったんだ
73名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 17:02:23 ID:x4+cg3Nu
おいおいおまいら、このスレ的にはこうだろ?

柊とくれはがハッスルしたら、ポーリィの隣にいるガーネットたんがあふんあふん
74マッドマン ◆265XGj4R92 :2008/11/07(金) 17:25:22 ID:FlGmbKOb
ということは柊が誰かとハッスルしたら、自宅のベットで病気療養中の汗まみれレンたんがあふんあふんするんですね?
わかります!(><)

そんなわけで(どういうわけだ)
20時前後に勇者少女の双影狂想曲を投下してもよろしいかな?
75名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 17:28:23 ID:1bMdCSQn
そ・れ・だ!
春からこっち理由もわからずあふんあふんしちゃうガーネットと
不思議そうに見るポーリィですね。
76名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 17:38:59 ID:yesxluzz
柊とレンがHするとお互いにフィードバックしてそれはもう大変な事に
77名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 19:18:55 ID:6F0iycza
昔SWであったな、そんな短編
78名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 20:06:45 ID:zL2LlCPv
>>74
投下人はもともと少ないんだから、許可得ようとするよりも投下宣言の方がいいと思った。まぁ勝手な意見だが。
待っていますよ。
79マッドマン ◆265XGj4R92 :2008/11/07(金) 20:16:41 ID:FlGmbKOb
そろそろ投下開始します。

注意事項
今回はエロです。
柊×レンのCPとか認めないって人は見ないようにお願いします。
80勇者少女の双影狂想曲 ◆265XGj4R92 :2008/11/07(金) 20:18:11 ID:FlGmbKOb


 永遠に戦い続けるしかない。
 永劫に苦しみ続けるしかない。
 壊れ果てるまで。
 朽ち果てるまで。
 戦いは続く。
 終わりは見えない。
 未来を手に入れるために足掻き続ける。
 それが使命。
 それが運命。
 それが定め。


 それが勇者として存在するが故の必然だった。





 喘ぐ声がする。
 密閉された風の結界の中、パチパチと燃え焦げる火の輝きに照らされて、一人の少女が一人の青年の上に跨っていた。
 その顔は恍惚――歪んだ情愛の成せる汗ばんだ顔。
 その瞳は情熱――涙で潤み、清水に濡れた宝玉のように蒼く輝く。
 その口元は真紅――貪欲に空気を取り込み、黒ずんだ喀血に汚れながらも命の証明たる鮮血のように紅く蠱惑的。
 美しく磨かれた白磁のような肌が開かれた胸元から垣間見えて、普段は上着によって押さえつけられている豊満な乳房も谷間を見せて、並みの劣情を持つ男ならば目を釘付けにするほど色香に溢れた光景。
 あまったるい女性ならではの体臭が溢れ出る汗に溶けて、青年の鼻腔をくすぐる。
 自身に体重をかけてくる少女の柔らかな手の感触、伝わってくる体温、それらに対して常人ならば理性を瓦解させて、誘いのままに少女に襲い掛かるだろう。
 けれども、押し倒された青年――柊 蓮司は、跨る少女――柊 レンに対して戸惑いながらもはっきりとした言葉を吐き出した。

「どういうことなんだ?」

 その発言は傍から見れば空気の読めない或いはどこか的の外れた言葉のように感じられるだろう。
 レンは告げたのだ。
 自分を犯してくれと。
 交わってくれと。
 普通ならば、いや多少の鈍い男でもすぐさまに女性からの誘惑だと理解するだろうし、それを撥ね退けるのには鉄の理性と或いは拒むだけの理由が必要となる。
 そして、鉄の理性……或いは金剛石の鈍さというべきか、それらを備えた柊でも突然の襲撃と発言に思考が沸騰しかけていた。
 だが。
 それ以上に柊は気付いていた。
 レンの浮かべる瞳の奥に浮かぶ苦痛の色彩、そして喘ぐように洩れ出る黒ずんだ痛みの象徴に意識を向けていた。
 彼はどこまでも優しかった。
 彼はどこまでも思いやりがあった。
 どんな状態でも、どんなことになろうとも、大切な人間――年月ではなく、立場ではなく、それらを凌駕して知り合った、自分が関わった人間を助けようとする。
 当たり前のようでいてとても難しい行為。
 真っ赤に顔を赤くして、少しだけ引きつった声を出しながらも、柊はレンの真意を理解しようとしていた。
81勇者少女の双影狂想曲 ◆265XGj4R92 :2008/11/07(金) 20:19:19 ID:FlGmbKOb
 
「……っ」

 彼の言葉に、レンは少しだけ恥じらいの顔を歪めて、僅かな一瞬だけその情愛に歪んでいた瞳が揺らぐ。
 男を知らぬ体。
 今ここで柊に体を晒していることすらもとてつもなく恥ずかしい、けれどもそれ以上に押し寄せてくる狂ったかのような疼きに“耐え難い苦痛”。

「ぃ」

 言葉が洩れる。掠れたように、もしも風のざわめきがあったのならば吹き散らされてしまうほど微かな声。
 声音に含まれた感情に、嘆き悲しむほどの慟哭が秘められていたのに彼は気が付いたのか。
 柊はただ静かに息を整えて、レンの言葉を待った。
 話してくれと。
 助けたいのだと。
 深い、深い思いやりの態度。
 それに渦巻く情念がさらに波立ち、ジワリと触れてさえいない秘所が湿って、狂気の如く湧き上がる愛欲の昂ぶりは彼を想う心が故なのか。

「ぃたいんだよ……」

 ボロボロと泣きながら大粒の涙を零しながら、レンは柊の胸板に手を添えて嗚咽を漏らすように呟いた。
 まるで子供のようだった。
 頼れるものがいなくて、寂しく悲しい子供が頼れる誰かに縋りつき、声を震わせる。

「ねぇ、蓮司君……なんでボクがこんなに血を吐いたりするのか分かる……?」

「病気、じゃないのか?」

「病気だよ……健康に過ごせないってものを病気っていうならね」

 それはどこまでも自嘲し、絶望に犯された悲しい少女の顔。
 彼は知らない。彼女の苦痛を。彼は知らない。彼女の悪夢に満たされた未来を。
 終わりは無い。
 果ては無いのだ。
 死ぬまで。

「ボクは体が弱いよ……だけど、本当は病気になんてかかってないんだ」

「は?」

「ボクは壊れてる……自分の力で、勇者っていう膨大なプラーナで自壊してるんだ」

 勇者。
 世界結界によって生み出されし選ばれた戦士。
 例えば星を殺す勇者がいた。
 世界の危機に瀕して生み出され、落下してくる元凶を破壊する、或いは落下する原因となるものを排除する宿命を帯びた戦士。
 例えば永劫の人生を続ける勇者がいる。
 何回も何回も太古の昔から侵魔と戦い続け、聖剣を手に取り、終わらぬ戦いを続ける宿命を背負った少年がいる。
 他にも沢山の勇者がいて、それらに共通するのは膨大な存在力を秘めているということ。
 世界の恩恵を授かり、ウィザードの数倍、いや数十倍にも匹敵する命を保有する選ばれしもの。
 けれど、それが巨大過ぎるものがいた。
 プラーナが水だとすれば、それを注ぎ込まれる器の大きさが足りなければどうなる?
 溢れるだろう。いや、溢れるだけならばまだいい。無理やりにでも詰め込まれ続けた器は脆く、ひび割れ、いずれ壊れてしまう。
 つまるところ柊 レンの体には勇者としてのプラーナは強大過ぎるのだ。
 内包量を超えるプラーナが蓄えられ、逃れる場所を知らぬ力は破裂しそうな風船のように膨らみ、彼女の体を瓦解させていく。
 それを抑えるためにプラーナの生成量を抑え、或いは消耗するための薬を飲み続けていた。
82勇者少女の双影狂想曲 ◆265XGj4R92 :2008/11/07(金) 20:20:34 ID:FlGmbKOb
 
 誰が救えるだろう。
 彼女は自分の力によって自滅していく。
 決して彼女だけの責任では無いのに、そんなに脆い体で産まれたのは己の所為ではないというのに。
 絶望的だった。
 どんなに足掻いても苦しまずにいない未来なんてない。
 その膨大な力が、勇者としての力量がある故に彼女は侵魔との戦い、そして新たに発生した冥魔という脅威に立ち向かうのに不可欠な存在だった。
 彼女は優しい、自分の体が脆いことを知りながらも危機を見捨てることなど出来なかった。
 彼女は勇敢だった、力に覚醒し、制御出来ない自分の力で自滅しかけた時に救ってもらった主、アンゼロットのために、終わりの無い戦いに挑むことを決意したのだから。
 だけど、だからこそ彼女は救われない。
 誰かに強制されているのならば解放という手段がある。
 けど、彼女は望んで危機に立ち向かい、誰かを救うための剣を振るい続けている。
 彼女自身は決して救われないというのに。
 ……なんて皮肉な運命なのか。
 事情を知るものならば運命を司る神の残酷な筋書きに罵倒を放つだろう。
 一方的な救済を行い続ける彼女の生き様は並行世界の柊とよく似ていた。
 立場は違う、性別も違う、性格も異なる、だけど行動理念だけはとても似ていた。
 鏡写しのような他人であり自分でもある。
 だからこそ、レンは柊に惹かれたのかもしれない。
 心理学における男女関係の起因として一つ例がある。
 それは――自分と良く似た存在に惹かれること。
 自分と良く似た存在に安心感を覚えて、そして僅かに違う部分に同族嫌悪を覚えるか、親近感を覚えるのか、それらはケースによって異なるだろう。
 自分の違う可能性への興味、性別の違う己への好奇と戸惑い、真っ直ぐに走り続ける彼の行動への感動、そして何よりも己の抱える爆弾を持たない彼への嫉妬。
 彼女は決して認めないだろうが、確かに嫉妬が、妬みがあったのだ。
 病弱な自分では考えられない健康な彼、無茶をしても発作を起こさず、血を吐くことも無い彼。
 憎悪があった。
 灯火のように小さい火だが、それは怨みとなり妬みとなり憎しみとして存在していた。
 人は善性も悪性もそれのみで構成されることは出来ない。
 清らかなる聖人の中にも悪の囁きは存在し、極悪非道な悪人にも意外なところに良心があることもある。
 混合清濁こそ人の本質。
 無垢なる原初のヒトは蛇の誘いによって知恵の実を喰らい、知恵と善と悪を兼ね備えた。
 知恵とは究極的に突き詰めると自我による判断である。
 判断とは選択である。悪なる選択を選ぶか、善なる選択を選ぶか、それとも違う道を選ぶか。
 それを選ぶことが出来る、考えることが出来る、判断することが出来る時点で既に善であり悪でもあるという矛盾を凌駕した存在なのだ。
 故に人間であるレンは柊を憎んだ。
 憎むとは強い感情である。それ以外の親近感や仲間としての友情なども確かにある。けれども、惹かれる起因の一つにはきっと憎しみがある。友愛の真逆は無関心であり、憎悪ではない。
 憎悪は愛と限りなく酷似していて、されどその性質はプラスとマイナスのように異なるもの。
 向ける感情は最初こそは憎しみであっても、容易く時間と経験によって変幻自在に変わるのだ。
 小さな反発のような憎しみは、彼との短い時間だったが大切な思い出として経験されて、その性質を変えたのだ。
 つまり恋をした。心惹かれた。
 それは己への歪んだ自己愛かもしれない、狂気の果ての倒錯かもしれない。
 けれど、恋だった。
 好きなのだ。
 許されない禁忌だと理解し、心に秘め続けようと決意もしていた。
 だけど、それは――無理があった。
 人は理性だけでは生きていけない。人は感情を排して存在することは出来ない。
 感情が無いのは人ではないナニカだけである。
 想いが溢れた。
 苦痛に綻んだ枷を破壊し、歪んだ肉欲を吐き出す大義名分を得て、どこか不自然に、だけど情熱的に吐瀉される。

「わかる? 分からないよね……この苦しみ」

 歪んだ貌。
 恋する乙女のようでもあり、憎悪に染まり宿敵を罵倒する悪鬼のようにも思える表情。
 ただ熱気を帯びて、焚き木の紅く揺らめく光に照らされた裸身のみが妖しく艶かしい。
83勇者少女の双影狂想曲 ◆265XGj4R92 :2008/11/07(金) 20:21:23 ID:FlGmbKOb
 
「蓮司君には分からない! わからないよ! ボクの想いも、ボクの痛みも、なにも! なにも! なにも!」

 絶叫だった。
 隠していた苦痛を吐露し、レンの口から弾劾のような咆哮が発せられる。
 血の混じった唾が柊の頬に飛び散って、流れる涙が彼女の顎から滴り落ちて、柊の胸板に落ちる。
 わんわんと発せられる声が洞窟内に反響して、悲鳴のように木霊した。

「……わからねえよ」

 返された言葉。
 ポツリと洩れた柊の言葉はどこまでも冷たい一瞥のように思えた。
 ただその瞳は悲しみを称えていて、子供のように泣いているレンを慰めるように髪を優しく撫でた。

「俺は、さ……正直言えばそんなに頭もよくねえし、はっきりいってくれねえとわからねえんだ」

 悔しそうな表情が柊の顔に浮かぶ。
 何故こうなる前に気付けなかったのか、それを悔いるような顔。
 彼は決して悪くなんかないのに、それを悔いる。
 優しい彼。
 だから、こうして甘える、罵りながらも期待してしまう。
 許してくれることを。
 認めてくれることを。

「だから……好きなんだよ」

「え?」

「こんな時にいうのもどうかと思う。迷惑だと想うけど、言わせて」

 潤んだ瞳で、レンは震える声で、ひたすらに隠し続けていたもう一つの言葉を告げる。
 彼と彼女の関係が決定的に変化してしまう、それが恐ろしくて言えなかった想いを吐き出す。

「蓮司君、ボクは君のことが好きなんだ」

「……」

 それは驚愕だった。
 抱いてくれとかそういう言葉を告げられたときは頭の中をハンマーで殴り飛ばされたかのような衝撃だったが、今の告白は柊にとってそれ以上だった。
 どこまでも鈍い彼。
 他者の情愛に気付けぬ朴念仁、故にストレートな告白しか通じない。

「え? あ? な……」

 パクパクと酸素を求める金魚のように口を開け閉めして、真っ赤に顔を上気させた柊。
 それが愛しくてたまらなくて、レンは柊の口に唇を押し付けた。
 反射的に上げようとする柊の手、その上にレンは自分の手を押し付けて、抑える。
 包帯に覆われた手、その先にある彼の体温がたまらなく温かくて、初めてのキスは痺れるほどに気持ちがよく、心地よかった。

「ん」

 唇と唇だけのキス。
 子供のようなキスをしながら、レンは貪るように柊に圧し掛かり、その乳房を彼の胸板に押し付けながら、倒れこんでいく。
 言葉は許さない。
 ――拒絶されるのが怖いから。
 羞恥心などかなぐり捨てる。
 ――この時間だけは忘れたくないから。
84勇者少女の双影狂想曲 ◆265XGj4R92 :2008/11/07(金) 20:22:26 ID:FlGmbKOb
 
「貪って……」

 唇を交えながら、粘着質に唾液の糸を引いて、一瞬だけレンは柊に囁いた。

「なっ――ん!!」

 唇を強く、強く押し付ける。
 彼の瞳が覗き込めるぐらい顔と顔を触れ合わせながら、唾液と血の味のする自分の唇を柊に味わって欲しくて、それと共にレンはプラーナを放出した。
 唇の粘膜同士の接触によるプラーナ譲渡。
 ウィザードならば知っている緊急時用の譲渡方法。
 息を吹き込むように、その生命の欠片を分け与える。
 温かく、互いの体温が入り混じるような快楽、恍惚とした感覚に、柊は少しだけ戸惑ったように目を見開いて……少しだけレンの乗せた手と指を絡めた。
 自分の細い指とは違うゴツゴツとした男性の指、ささくれ立った荒っぽい手、だけど何度も誰かを助けるために剣を握り続けたのだろう剣ダコの浮かんだ手が震えるほどに嬉しかった。
 クチャクチャと十数秒は唇を絡めあっていただろうか、ただ感情の赴くままに唇を合わせていたレンはようやく唇を離した。
 とろりと赤黒く血の混じった唾液が良く似た二人の唇から糸を引いて、倒錯的な光景が浮かび上がる。

「……はぁ」

 熱気に火照りきり、薔薇のように染まった頬を浮かべて、レンが笑みを浮かべる。
 逆に柊は性交の類に経験は薄く、同じように顔を真っ赤に染めて、荒く息を吐き出していた。

「っ、レン。今お前、プラーナを……」

 先ほどの行為、その理由に思い当たった柊は口内に残る血の味を噛み締めながら呟き――背筋を震わせるほど情欲に満ち満ちた声が肯定する。

「そうだよ。多すぎるプラーナなら誰かに渡せばいい、そうすれば苦痛は和らぐんだ」

 水が多すぎるのならば別の器に移せばいい。
 端的にいえばそういうこと。
 それによる行為を除けば納得出来る論理。
 だけど、柊は疑問を抱く。

「っ、ならさっきの薬はなんだったんだ?」

「あれはね……プラーナのポーションの性質を真逆にした――毒薬なんだ」

 内包するプラーナ量を散らす、削る、消耗させる薬、いや、毒だ。
 生きるために必要な毒。

「それじゃあダメなのか?」

「……蓮司君、あの薬ってとても痛いんだ」

 己のプラーナを削る、それは体力の消耗、存在を削られる喪失感。
 放置すれば自壊し、対処してもさらなる苦痛に見舞われる救いの無い発作。
 それでも死にたくなくて薬を飲み続けた。
85勇者少女の双影狂想曲 ◆265XGj4R92 :2008/11/07(金) 20:23:23 ID:FlGmbKOb
 
「くるしいんだよ……?」

 痛くてもどんなに痛くても、痛みに次ぐ痛みに耐えながら、地獄とさえ言える苦痛を乗り越えながら、懸命に生きていたのだ。
 苛み続ける苦痛はほろ苦く、レンの心を少しずつ蝕んでいく。
 安らぎが人の心を癒すように、苦痛は人の心を傷つけていく。
 どんなに心優しくても、強くても、いずれは磨耗するのだ。

「だから」

 彼女の心は半ば正気ではなく、狂っていた。
 疼き続ける熱に脳がのぼせ上がり、発情期の獣のように盛りが付いて、男を知らぬ処女にも関わらず淫乱な娼婦のように淫らに柊の体に触れていく。
 頬を撫でて、首筋に手を這わせて、彼の体温を手の平で貪るように触っていく。
 好きだ。大好きだ。こんなにもたわいない行為なのに、心が弾むぐらいに。
 洞窟の岩壁に背を押し付けられて、跨られた柊を逃がさないようにその太腿で彼を挟み込みながら、ブルンと震える自らの乳房にもう片方の手を付けた。

「お、おい!」

 戸惑いの発言。
 何を今更、もう既にこちらは覚悟を決めているし、その望みのままだとレンは心のどこかで嗤った。
 重くて、肩の凝る原因だとしか思えない自分の乳房を自分の手で揉み解しながら、レンが上着を脱いでいく。
 しゅるしゅると衣擦れの音が静かな洞窟内に響いて、柊は動けない。

「好きだよ、犯して欲しいぐらいに」

 恋に溢れて、愛に満ちて、肉欲に溺れた声が歌声のように響き渡る。
 上着に来ていた制服のジャケットを衣を剥ぐように脱ぎ捨てて、その下のワイシャツは既にボタンを外していて、そこから見えるのは肌色の艶かしい体躯。
 プツンと彼女は自ら自分の背に手を伸ばし、ブラジャーを外した。
 盛り上がった乳房の先端に引っかかっていた薄い布切れは重力に引かれてズレ落ち、覆っていた乳房の全貌を明らかにする。
 彼女は美しかった。
 上気し、薄い桜色に染まった乳肌、艶かしく噴き出す汗に濡れた全身の肌が火に反射し、大きく手で覆いきれないほど豊満な乳房が白い新雪のように白くて、その先に着いているサクランボのような乳房をより美しく淫らに映している。
 覆うものがなくなり、締め付けるものがなくなってからこそ分かる彼女の乳房の大きさ。
 張りのある乳肌が豊かに膨らみ、砲弾型というべきか、それでいてまったくたるんでなく、少し他の肉は痩せた風に薄くついているというのに、その乳房だけは衰えることを知らないように盛り上がっている。
 風の結界は中の空気を上質に保ち続けて、彼女の全身から洩れ出る甘く蕩けるような体臭が緊張と同様に汗ばんだ柊の汗と入り混じり、快楽に溺れる麻薬のように混沌とした香りとなって漂う。
 その光景に、そしてその女性に圧し掛かられている柊は正常な肉体反応として興奮し、その精神はともかくとして喉が渇いたような感覚を味わっていた。

「……どう、かな?」

 淫らな表情から一変、羞恥に歪んだ顔をレンは浮かべる。
 統一されていない感情、いつものレン、どこか狂ったレン、正気と狂気の境目をグルグルと回り続けている。
 ――違和感。
 けれど、脳を苛むように心の奥底から湧き上がる常に無い感覚。剣での闘争に通じるような興奮を沸きあがらせながら、柊は必死に自制し、ぶっきらぼうに次げた。

「あ、えっと……綺麗だと思うぜ」

 彼にしては最大級の気の利いた言葉。
 半年以上も前、どこぞの異世界で一緒に旅した女泣かせの騎士に無理やり付き合わされた猥談、そこから聞きかじった褒め言葉それが役に立った。
 人生何が功を奏するのか分からないものである。
86勇者少女の双影狂想曲 ◆265XGj4R92 :2008/11/07(金) 20:25:29 ID:FlGmbKOb
「……ありがとう」

 嬉しさに心が躍る、羞恥に頬をより染めながら、レンは体をよじると、ゆっくりと柊の体に手を伸ばした。

「えっと、蓮司君はそのままでいいの?」

「へ?」

「いや、あの……脱がなくていいのかなぁって……」

 ……なんてマヌケな会話なのだろう。
 それもしょうがない。
 互いに性交経験の無い童貞と処女。
 男に至っては情欲を抱いたことがあるかどうかすらも怪しい性格だ。

「ん、あ、いや……脱いだほうがいいんだよな」

「た、多分? あ、でも、ほら、もし僕なんか抱きたくなんてないっていうなら――」

 少しだけ正気になったのか、レンは泣きそうな顔でそう呟こうとした時……柊がその頭をぽんっと叩いた。

「……そんなことねえよ」

「え?」

「さすがにそこまで言われて、ここまでされたら……断るわけにはいかねえだろ」

 戸惑いはある。
 納得なんて、理解なんてまだできやしない。
 けれど、目の前の少女が告白してくれて、ここまでしてくれて、それを放置するほど柊は空気が読めないわけじゃなかった。
 もしかしたらどこか自分もおかしくなっているのかもしれない。
 普段ならしない行為だろうし、選ばない選択肢かもしれない。
 だけど、彼女の想いを無神経に傷つけたくなかった。
 さっき上着を着たばかりだというのに、柊はジャケットを脱ぐ。シャツを脱ごうとして、それをレンが手伝った。
 上半身に何も纏わない柊の肉体が火に照らされて浮かび上がる。
 数え切れないほどの戦場を剣一つで駆け抜けて鍛え上げられた肉体、うっすらとした脂肪の下に秘められているだろうしなやかで強靭な筋肉、
先ほども目にした無数の古傷、レンとの触れ合いで体温が伝わり、うっすらと汗ばんだ肌、それら全てが震えるほどかっこいいとレンは感じる。
 大好きな男の人、その体を見てときめかない少女なんていない。
 緊張に汗ばむ柊に触れて、レンは背筋に走る紫電のような快感を覚えながら、呟いた。

「触っていいよ」

「あ、ああ」

 壊れ物を扱うような優しい手つきで、柊の手がレンの肌に触れる。
 運んだりしたり、助けるために抱き抱えたりしたことのある女性の肌。
 けれど、こういうシチュエーションで、そして味わうために触れることなんてなかった。
 柊の手の指がレンの脇腹を這うように触れてくる力加減を知らない触れ方。しかし、それが柊が触れてくれていると思うと恥ずかしさでたまらなくなる。

「ん」

 肌の感触、肉の弾力、吸い付くような肌の張り、全てが未体験だった。
 神経から伝わる感触に戸惑いながら、柊は本能のままに彼女の体を撫でていくと、不意にレンは柊の手を取った。
 そして、それを自分の胸元に持っていく。

「ここも……いいよ」

 押し付けられた柊の手の指が、マシュマロのように柔らかいレンの胸肉に埋まっていく。
 その感触にレンは痺れるような快感を覚えていた。
 最初は戸惑いながら、次第に優しく、次第に激しく、本能のままに彼は胸を揉み解していく。
87勇者少女の双影狂想曲 ◆265XGj4R92 :2008/11/07(金) 20:26:24 ID:FlGmbKOb
 
「あ」

 それらに喜びすら感じながら、レンはいやらしく弾む乳房を揺らし、クリクリと時折包帯の巻かれた手の平で擦れる乳首の感触にぶるりと体を振るわせる。
 彼女は巨乳の割りには感覚が鋭く、柊の触れる指の感触すらも感じ取り、それがたまらなく熱いと感じる。
 もっと刺激が欲しいと、レンはさらに柊の胸板に体を押し付けて、その肌と肌を混じり合わせていく。

「っ、レン」

「もっと、もっと、触って」

 乳房が逞しい胸板で押し潰されて、温かい体温に蕩けていきそうだった。
 ぐっしょりとズボンの下の下着が濡れていくのが分かる、背筋から走る味わったことの無い快感にゴリゴリと理性が削られていくのが分かる。
 怖い、怖い、怖い。
 けれど、もっと欲しいと欲望が囁く。
 柊の唇に再び唇を重ねながら、浅ましくキスをする。
 クチャクチャと湿った音を立てて、互いに涌き出た唾液を入り混じらせながら、不意にレンは口の中に入ってきた異物感に気付いた。
 舌だった。
 そして、気付く。自分もまた舌を突き出して、貪ろうとしていることに。
 舌が混じり合う、少しの吐き気、けれどじんじんと脳内を痺れさせる刺激感――脳内麻薬の分泌に吐き気を忘れる、舌を絡める。
 ざらざらとした味、粘着質な味、少し苦くて、でもとても美味しいと思った。

「んっ」

 キスをする。
 ディープキスをしながら、レンがびくりと腰を上げる。
 跨っていた柊、その下半身から固い感触がしたから。
 そして、抱きしめられる。腰に回された逞しい腕、それが熱くレンを抱き抱えていた。
 なんて安らぐのだろうか。
 キスをして、抱きしめあって、そしてセックスする。
 夢にまで見ていた。でも、ダメだと思っていた。
 自分同士の愛、狂った愛の結果、倒錯した行為、柊は意識しているのだろうか、いやしていないだろう。
 彼はレンを一人の人間として見なしているのだから。
 激しく二人の肌が重なり合う、湿った水音を立てて、揺れる二人の体がほのかに照らされる火によっていやらしく影を映し出す。
 互いの恍惚に登りながら、柊の手は自然と腰から下へ、レンのショーツの間を通って臀部を撫でていた。
 柔らかい感触、スポンジのような弾力と共に汗ばんだ肌の感触がたまらなく気持ちいい。

「っ、蓮司、くん……!」

 我慢の限界だった。
 熱く火照る体を押し付けながら、レンは差し込まれるショーツの中の柊の手と絡めた。
 そのまま一緒にずるりとズボンを脱ぎ捨て、ショーツもずり下げた。
 白魚のような白い乳肌の太腿が露出し、そして露になるのは薄い茂みで覆われたヴァギナだった。

「……すげぇ」

「っ」

 羞恥にレンは顔を真っ赤に染め上げた。
 レンの秘所はビショビショに濡れていた。これから行う行為に期待に満ち満ちて、その膣口はまだ男を知らぬはずなのに待ち遠しく口を開いてるかのようだった。
 期待が胸に満ちていくと共に不安がある。
 けれど、これからの快楽に比べれば些細なことだと思った。

「……蓮司君、脱がしてあげるね」

「え、いや」

 答えは聞かない。
 カチャリとレンはその手で柊の腰ベルトを外すと、外から見ても分かるほど盛り上がったそれを出してあげた。
 そして、初めてみるペニスは……醜悪なようでいて、凄く大きいと思った。
88勇者少女の双影狂想曲 ◆265XGj4R92 :2008/11/07(金) 20:28:09 ID:FlGmbKOb
 
「大きい……これって標準サイズなのかな?」

 自分の中にちゃんと入るのかなと不安になった。

「しらねえよ! 他と比べたことなんてねーし!」

 真っ赤になって叫ぶ柊。
 けれども、それで多少の開き直りが出来たのか、柊は先ほど脱いだ自分のジャケットを手に取り、地面に広げると、優しくレンを横たえさせた。

「えっと、経験があるか?」

「……ばか」

 そういうことを普通聞くだろうか?
 少し無神経さにカチンと来て、同時に精一杯の思いやりだと気付く。
 優しくしてくれるのだと分かった。
 だから、レンは小さく横に首を振るうと、柊は少しだけ沈黙して「出来るだけ優しくするから」と掠れるような、余裕のない声で呟いた。
 正常位の体型から、柊はレンの割れ目に軽く指で触れた。

「っ!」

「あ、悪い、大丈夫か!?」

「う、ううん。少し驚いただけ……だから」

 レンがそう告げると、柊は少しだけ慎重に割れ目に指を這わせて、少しずつその膣口を弄っていく。
 ぐちょぐちょと湿った肉壺が溢れる愛液にまみれて、いやらしい音を鳴り響かせる。
 その度にレンは体の下の柊のジャケットを握りしめ、洩れ出る喘ぎ声を噛み殺す。
 恥ずかしくてたまらなかった。
 ただ触れられるだけなのに、こんなに気持ちよくて、犯された時はどんなに気持ちいいのだろうか。
 劣情を逆なでする喘ぎ声が洩れ出て、それに露出したままの柊の肉棒が興奮を覚えるように固く固まっていく。

「っ、そろそろいいよな」

 愛液でべちょべちょに濡れた手を自分の男性器に添えると、慎重にレンの膣口に添える。
 その熱く煮え滾った感触に、レンは息を飲んで、こくりと頷いた。

「いくぞっ」

 そして、ゆっくりと――挿入した。
 その瞬間、レンは目の前が一瞬真っ白になるかと思った。
 ぐちゃりと異物感が体の中に入り、熱いナイフで内臓に突き刺さったかのような錯覚。
 痛い、痛いけれど、擦れて……痺れていく。

「っ、くっ」

 ゆっくりと処女特有のキツイ膣口を、気を抜けばあっという間に果ててしまいそうな自分に気合を入れてゆっくりと抽挿を開始し――亀頭の先端で硬い感触があるのに気付いた。
 知識が告げる。
 それは処女膜だと。
 いいのか? と一瞬考える、けれどその疑問と悩みは数秒と持たずに肉欲によって叩き潰された。
 構わないと、どこか残酷に囁く自分を理解する。
 そして、少しだけ勢い良く入れ込んだ亀頭の奥でプツンと何かが裂けるような感触がした。
89勇者少女の双影狂想曲 ◆265XGj4R92 :2008/11/07(金) 20:28:49 ID:FlGmbKOb
 
「っ!!!」

 痛いと泣き叫びそうになる。
 体が引き裂かれそうな激痛、けれども耐える。
 そして、思う。
 一線を越えてしまったのだと確信した。
 熱い破瓜の血が抽挿を続ける肉棒にこびり付き、さらに涙を流すように膣の押し広げられた割れ目から愛液と混じって流れ出る。
 そうしてより滑りがよくなった肉棒は彼女の中の膣洞を激しく掻き混ぜていく。反り返った亀頭のカリ首が襞をこすれさせて、押し込まれる衝撃に合わせてぶるぶるとレンはその肢体を上下に揺らし、そそりかえった双乳を重量感のある動きで震わせた。
 繋がっている。
 犯されている。
 交わっている。
 もはや隠し切れない喘ぎ声を洩らしながら、レンは破瓜の痛みで洩れ出た涙を流し、上気しきった頬で自らを犯している柊の顔を見た。
 彼の顔はどこか優しく、喜びに満ちていた。
 それが嬉しかった。
 自分との性交に喜びを感じてくれることだけが幸せだった。
 中で擦れる快感に麻痺していく意識に、恥じも外聞もなく、嬌声を上げながら、自らも無意識のうちに腰を動かしていた。
 もっと深く、もっと強く、もっともっともっと。
 どれほどの間抽挿を繰り返していたのだろうか、揺れる乳房を握り締められて、ぎゅっと親指の腹と人差し指で乳首を強くつかまれる。
 そうすると電流が走ったかのように快感が生じて、その度にレンは自分に突き刺さった肉棒の熱と感触を深く深く味わった。

「……あ……おおきくなってる……」

 変化に気付く。
 膣肉を貪っていた彼のペニスが大きく膨らんで、痛いほどに震えていると。
 

「っ、そろそろ出すぞ」

 歯を食いしばり、だらだらとレンと同じぐらいに汗を吹き出しながら、柊が呟く。
 パンパンと肉を叩く音を小刻みに響かせて、スピードを上げ抽挿を繰り返しながら、彼は限界を感じていた。
 始めての性交にも関わらずすぐさまに達しなかったのは彼の理性の強さだろうか。
 それにしても限界が近い。
 肉欲の赴くままにやればやるほど締りのよくなっていく膣肉を貪り、けれども妊娠の可能性を考えて外に抜き出そうとした瞬間――後ろに回っていたレンの足が彼の腰を捕らえた。

「おねがい……このまま……」

「っう」

 その行為の真意を理解する暇もなく、柊は今まで一番強く膣肉を抉りながら、根元まで肉棒を突き刺した……その瞬間堪えがたい昂ぶりと共に声にならない絶頂感と射精感があった。

「  !!!」

 声にならない声が上がった。
 ドクンドクンとレンの膣の中に吐き出された精液が満たし続けて、それでも足りなかった分は突き刺さったままの膣口の隙間からごぽりと零れ出る。
 赤い破瓜の鮮血と半透明な白い愛液と精液の混じった液体、それが行為の結果を証明するようにいつまでも流れ続けていた。

90勇者少女の双影狂想曲 ◆265XGj4R92 :2008/11/07(金) 20:29:43 ID:FlGmbKOb
 
 そして。
 その後何度も行為を繰り返し、終わりを告げたのは日が開け始める時刻だった。
 互いに生まれた姿のまま重なり合い、気が付けば時刻は午前六時を過ぎていた。

「……やっちまった」

 ガリガリと後悔に柊は頭を掻いた。
 もしも冥魔の襲撃などがあれば瞬く間に死んでいただろう。それほどの無防備だった。
 座り込むような姿勢で柊は壁によりかかり、その傍で脱いだジャケットだけを羽織ったレンが眠っていた。
 幸せそうな寝顔。どこか道中で感じていた張り詰めた険は消えていた。
 そして、今更のように考える。

「……最低だ」

 仲間としての一線を越えてしまったと思う。
 元の気楽な関係のままにいられるのか、出来ないだろうと思う。
 好きだと告白された。
 エリスに引き続き二人目だった。
 何故自分のような人間が好きだと言われるのか、考えても思いつかなかった。
 自分の頭の悪さに絶望する。
 パチパチと消えかけている火に、月衣から取り出した新しい燃料材を放り込みながら、柊はレンの頭を撫でた。

「なんで俺なんかを……わかんね」

 疑問は尽きない。
 けれど、それは後回しにしよう。
 ここは敵地なのだから。
 どこかまだ足りぬと囁き続ける感情をガツンッと自分の頭を殴って追い払うと、柊は脱ぎ捨てたシャツを着て、破瓜の血や精液などで汚れたジャケットは月衣の中に放り込み、新たに月衣から取り出した毛布をレンの体にかけた。
 性交で疲労した体力を補うために最後に残っていたポーションを一息に飲み干して、柊は外の様子を見るために魔剣を携えて、外の洞穴へと立ち上がった。

「……だいすきだよ、れんじくん」

 そう呟くレンの寝言が柊に聞こえたかどうかは分からない。

91マッドマン ◆265XGj4R92 :2008/11/07(金) 20:33:17 ID:FlGmbKOb
投下完了です!
いやはや大変でした。
……レンはともかく柊でエロやると凄い違和感があるのはきっと仕様でしょう(違和感と戦い続けました)
とりあえず勇者少女も山場を乗り越え、これからはシリアス展開になる予定です。

なんていうかこれで完結!
といいたくなるような気分ですが、まだまだ続きます。
読んでいただいてありがとうございました。
92名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 20:43:31 ID:Ag65+LeN
GJ!
−男に至っては情欲を抱いたことがあるかどうかすらも怪しい性格だ。−
思わずここで笑ってしまった。
93名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 20:57:27 ID:vbylr6ub
GJ!!
まぁ、エロと無縁の性格だからこそ、許せるとも言うが……w
しかし、なぜだろう。
柊よりレンの方がこの手のことに関してタフな絵を想像していた……。
94名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 21:52:57 ID:UoAZePmr
GJ!!
仕様ですよねー、違和感はw
よくこれを書き上げられたものだと…お疲れ様でした(笑)
後のシリアス展開を楽しみに待っております。


>92
一回目見逃してたが確認即吹いたw

>93
まあ、柊だから…としか言い様がないよなw

95miyo:2008/11/07(金) 22:08:02 ID:Qg8sCVMn
GJです。
しかし柊のエロってなんでかエロく感じませんね。なんでか人命救助を
してる人をみてるような感覚で読んでしまいました。
空砦でガーネットにもフラグ立てたとか聞いてるのでまったくこの男は
どこまで行くのかとくにこのシリーズではエリスの告白への返事とかも
待ってますしね。
96名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 22:31:11 ID:Qs8Xdx9D
>>マッドマン様
ぐっじょー!
…やばい、レンが魅力的過ぎる。こいつぁたまんねぇぜ。
柊は…もうしょうがないですね、いろいろとw
97名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 22:52:25 ID:yesxluzz
グイード妹、柊、レンと来たからには、次はノーチェか人妻ナイトメアのエロですね
楽しみにしてます
98名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 02:51:47 ID:KmyUWghs
ば、馬鹿な!レンが柊を好きなのは今まで世紀末覇王くれはとか、ガイア晶とかに対する想いを、同じ柊故に持つフラグスルー能力で回避していたからで
自分を攻略対象としない柊に恋をしているんだと錯覚しているものだとばかり……
そしてラストはもちろん、柊は自分ではない誰かを好きだと気付き身を退き、その淋しさを慰めるのはやはり何処の世界でも“くれは”だった………というオチを予想してたのにー!(馬鹿は暴走し妄想を垂れ流してる事に気付いてない)


(突然冷静になり)まぁレンがエロ可愛かったし、今までの流れ的にこの展開以外は無いだろーなw
超☆GJでした!
99名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 06:08:27 ID:FDYwNfl8
これでレンが孕んだら、その、アレか
柊という存在としては自慰行為の果てに単為生殖して細胞分裂したということになるのか
100名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 08:01:30 ID:WteSU3mp
>>99
               . -―- .      やったッ!! さすが柊!
             /       ヽ      生物として下がりすぎ!
          //         ',      おれたちにできないことを
            | { _____  |        平然とやってのけるッ!
        (⌒ヽ7´        ``ヒニ¨ヽ
        ヽ、..二二二二二二二. -r‐''′     そこにシビれる!
        /´ 〉'">、、,,.ィ二¨' {.  ヽ     _ _      あこがれるゥ!
         `r、| ゙._(9,)Y´_(9_l′ )  (  , -'′ `¨¨´ ̄`ヽ、
         {(,| `'''7、,. 、 ⌒  |/ニY {               \
           ヾ|   ^'^ ′-、 ,ノr')リ  ,ゝ、ー`――-'- ∠,_  ノ
           |   「匸匸匚| '"|ィ'( (,ノ,r'゙へ. ̄ ̄,二ニ、゙}了
    , ヘー‐- 、 l  | /^''⌒|  | | ,ゝ )、,>(_9,`!i!}i!ィ_9,) |人
  -‐ノ .ヘー‐-ィ ヽ  !‐}__,..ノ  || /-‐ヽ|   -イ,__,.>‐  ハ }
 ''"//ヽー、  ノヽ∧ `ー一'´ / |′ 丿!  , -===- 、  }くー- ..._
  //^\  ヾ-、 :| ハ   ̄ / ノ |.  { {ハ.  V'二'二ソ  ノ| |    `ヽ
,ノ   ヽ,_ ヽノヽ_)ノ:l 'ーー<.  /  |.  ヽヽヽ._ `二¨´ /ノ ノ
/    <^_,.イ `r‐'゙ :::ヽ  \ `丶、  |、   \\'ー--‐''"//
\___,/|  !  ::::::l、  \  \| \   \ヽ   / ノ
101名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 08:33:04 ID:h4XPKRtO
宇宙船レッドドワーフ号というものがあってだな・・・
102名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 11:55:22 ID:MYO8Fxgg
そういや昔あったな
ママは実はママ兼パパでした
みたいなふた系エロゲーが
103名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 13:07:30 ID:5vEiNVkT
いやまぁ、別に遺伝子が同じというわけでもなかろうw レンはガイアにおける柊力の持ち主っていうだけで……はっ!?

そ、そうか! なんでレンが柊力をもってるのかやっとわかったぜ!! 自身の体に入りきらないプラーナを下げる為だったんだな! そしてそれでも溢れるプラーナを抑えきれない!!
くうぅぅ……さすがマッドマンの人だぜ! 公式リプレイのネタとしか思えないような設定まできちんと納得いくように作ってやがる!!
104名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 18:01:21 ID:t+u/wd/B
柊力のサラブレッドが誕生するのか……
105名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 19:02:22 ID:7+Co8Z8N
そう聞くと嫌なようないいような・・・

まぁなんにせよマッドマン氏GJ!
106名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 19:03:38 ID:7+Co8Z8N
連投になるけど、ノーチェは性知識についてえらく適当なイメージがあるな
柊とは逆の意味でエロイシーンが想像できないw
107名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 20:08:55 ID:z4vs7B9D
>>106
確かにノーチェはNW女性陣の中で一番エロが想像できないな
108名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 20:20:02 ID:h4XPKRtO
銀髪ツインテールのですます美少女のエロシーンが想像できないと
はははご冗談を
109なぜ冴絵かは聞くな:2008/11/08(土) 20:34:19 ID:Wb/+Gl/n
ノーチェ「子供の作り方?知ってるでありますよ」
冴絵「ほほう?言ってみんさい」
ノーチェ「まず、女の人が卵を産んで、そこに男の人が子種を…」
冴絵「魚類かっ!」
ノーチェ「吸血鬼はこうやって増えるでありますよ?」
冴絵「NA☆NI☆I!?」
ノーチェ「もちろん嘘であります。本当のところは・・・もちろん、知ってるでありますよー…(邪笑」
冴絵(こ、こいつ…本当か嘘か判らねえ…っ!?)

勢いで書いた。
反省はしていない。
110名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 21:04:26 ID:UapPnHvL
なんか、実際にする時もいちいち水晶玉にお伺い立ててる姿しか想像できないんだがw
111名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 21:17:57 ID:Wb/+Gl/n
ノーチェに次いで蘭堂舞と亜門光明もその手の知識に疎いイメージがある
舞は美景ちゃんが手を出してそうだけどな!<何だその偏見
112名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 21:22:14 ID:7+Co8Z8N
こーめいちゃんは男の前で服着替えるくらいだからなぁw
舞は気持ちよければとりあえずOKみたいなイメージがあるなぁ
避妊はするけどな!

ノーチェはなんか>>110のがやたらツボにはまったw
そして、ボーリングの要領でナニに水晶をぶつけてくるノーチェの図が・・・
113名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 21:59:59 ID:S8k+tqqC
レンの病気の話を聞いてアゼルがアップを始めました。
114名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 22:31:54 ID:fIlhc1mD
>>113
柊力に汚染されたプラーナは拙いんじゃないかとも思ったが
俺の中で造物主が 
「女の子同士なら汚れてないよ!むしろご褒美だよ!キスでよだれの糸が結ばれたり
 包帯越しにお互いのおっぱいが変形したりする光景は素晴らしいよ!」
と囁いたから大丈夫だね!
115名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 22:33:41 ID:KbcwD5E0
プラーナが吸引しやすいように放出用のノズルをつけるべきでゴザルよ、ニンニン。
116名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 22:35:19 ID:/6lGdSwT
ハッタリ仕事しろ
117名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 22:35:53 ID:ZDo9wmlw
>>115
ハッタリ仕事しろw

そして、>>113-114
貴様はなんて巨乳同士の素敵シュチエーションを思いつくんだ.
その造物主の思すままにしなさい。

待っているよ!
118名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 22:39:43 ID:t567Y96I
>>113-114
俺の尊敬するエロ漫画家さんが言っていました。
「百合は浮気に入りません」と。
【いや浮気とかそんな問題じゃないとかガタガt】

そして>>115は早くラピス以下略のバーコードを張り替える作業に戻るんだ。
119名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 22:52:16 ID:cKInDDpm
>115
もちろん両方につけるべきでゴザルよ、ニンニン。
120名無しさん@ピンキー:2008/11/09(日) 01:34:35 ID:H5zF781T
えー、
ハッタリ早くマクロスの原稿あげろ
121名無しさん@ピンキー:2008/11/09(日) 03:40:26 ID:/16qnJqf
ようやくバーレスクを読了したぜ
光明がスライムやら触手やらでエロエロな展開はまだですか?

というかこのスレといいバーレスクといいグイードって渋くて良い役だよなあ変態の癖に
122名無しさん@ピンキー:2008/11/09(日) 07:21:32 ID:7I/DQww2
あの世界では変態は渋くて良い役なのかもしれない。ナイトメアもそうだし
123名無しさん@ピンキー:2008/11/09(日) 11:27:03 ID:6OHav1Kv
そういえばもう秋も終わりなわけだが、
バーレスクや愛はさだめなどの劇中時間は春先だったなぁ。
…あげはって発情期あるんだろうか…
あるとしたらこう…体の疼きを抑えられなくてついつい竜之介を押し倒してしまうあげはというものが見られるわけで!
しかも竜之介のことだからあっさり動悸が激しくなって変身してしまって見た目は百合百合んなことに!

…やばいなー、ちょっと見てみたいなー。
124名無しさん@ピンキー:2008/11/09(日) 11:33:06 ID:D2KzZC/v
過去のGF誌で小笹氏が描いた竜之介のスカートをまくるマユリと覗こうとするアゲハがめがっさエロかった


百合輪姦っていいよね!!
125名無しさん@ピンキー:2008/11/09(日) 13:30:02 ID:KZGrbHwd
筋肉達磨で同性愛者で敬虔な聖職者なだけだしなぁ>グィード
126名無しさん@ピンキー:2008/11/09(日) 14:13:39 ID:MIAo7ZC7
>>123
愛さだの劇中時間は秋〜冬
第二話で冬と描写されていて、第一話はその一ヶ月前
127いつふた:2008/11/09(日) 19:01:49 ID:XEJ1tCDb
ゲーム:真・女神転生200X(メガテンX11本目)
 分割:18分割(その14)。
エロ度:和姦。キス程度。女同士注意。

ttp://wiki.fdiary.net/TableGameE/?megax14
128名無しさん@ピンキー:2008/11/09(日) 19:50:32 ID:JtvThwAx
>>127
なんつーか哲学ってきたなあ。
129名無しさん@ピンキー:2008/11/09(日) 20:21:39 ID:6OHav1Kv
>>126
確認したっ!
春先なのはフライ・ミー・トゥ・ザ・ムーンの『月は無慈悲な夜の女王』の方だった。
マジすまん。

…でも秋も発情期のシーズンだよね?<晩秋だとすでに過ぎ去ってます
130名無しさん@ピンキー:2008/11/09(日) 20:44:25 ID:clVUmwWT
>>115
わざわざ付けなくても、上半身の立派なプラーナ袋から放出すればいいじゃない(マリー
131匿名希望B=Zさん:2008/11/10(月) 07:09:31 ID:KUqipNd/
>>130
内包するプラーナ量と体型には何の関係もないわ
132名無しさん@ピンキー:2008/11/10(月) 10:24:27 ID:pMyMlbwI
アンタ写し身にプラーナ注ぎ込んだら体型変わったじゃないかw
133名無しさん@ピンキー:2008/11/10(月) 13:21:17 ID:aQGxnKoF
>>131
というか最近は貧乳であることを楽しんでるだろナースコスプレした匿名希望B=Zさんよぅっ!?
134名無しさん@ピンキー:2008/11/10(月) 18:57:03 ID:0uumGcOY
違うんだっ……
あの人はっ……
貧乳でないと「おまえ誰」って言われてしまうんだっ……!!
135名無しさん@ピンキー:2008/11/10(月) 20:33:38 ID:ZD1ATxcQ
そこが巨乳でも貧乳でも見分けてもらえるくれはとの違・・・おや、季節外れの
蝿の羽音g
136名無しさん@ピンキー:2008/11/10(月) 21:04:41 ID:2fXxsbPQ
巨乳だろうが貧乳だろうが「はわ」と言えばくれはだからな。
たまにポーリィの場合もあるが、そうそう何度もファー・ジ・アースにやって来ることもあるまい。
137名無しさん@ピンキー:2008/11/10(月) 21:18:10 ID:4AwN26By
そろそろ平行世界の銀河軍師諸葛○孔明(真名:柊)あたりがはわはわ言い出す予感
138名無しさん@ピンキー:2008/11/11(火) 03:14:35 ID:Rcrnolpq
ところで卓上はおろかゲームですらない気がするんですが、自分何か間違えてました?
麻雀とかトランプを期待して来たこのスレの主旨がいまいち分からないんですが
139名無しさん@ピンキー:2008/11/11(火) 03:42:11 ID:QdYBtaer
>>138
お前初めてか? まずはズボンを下ろして、そこの壁に手をついて尻をこっちに向けろ。
ついでに言うと残念ながら麻雀やトランプを題材にしたエロパロはここにはない。
基本はTRPGと呼ばれるゲームのエロパロ総合スレだ。OK?
140名無しさん@ピンキー:2008/11/11(火) 05:57:26 ID:6pMeUJfD
しかしなかなか興味深い命題といえる
麻雀やトランプは卓ゲ板扱いではないが、卓ゲ板で扱っている普通のボードゲーム

・・・例えばモノポリー
これらのエロパロはやろうと思えばここで可能である

この事実を138は我々に気付かせてくれたのだ
141名無しさん@ピンキー:2008/11/11(火) 08:11:58 ID:qTJCDjUB
つまりカイジでエロパロをやれって事か >麻雀やトランプ
142名無しさん@ピンキー:2008/11/11(火) 08:16:14 ID:N3VDscn0
気付いたが、ここの>1にはスレの説明が無いんだな。
せめて「卓ゲ板」で扱ってるジャンルに関するスレだってくらいは書かないとまずいかも。

昔はあったような気がするけど……。
143名無しさん@ピンキー:2008/11/11(火) 08:17:21 ID:pXbDRbyK
>>142
ご、ごめんなさい。次にスレ建てするときには気をつけまふ・・・・。
144名無しさん@ピンキー:2008/11/11(火) 10:19:31 ID:iGcjfCL0
まあ、最近は『咲』や『朱雀』、『ムダヅモなき改革』みたいな萌え麻雀漫画も増えてるから
エロパロやろうと思えば出来なくはないよなー。

アカギで801とかやろうとしてる人もどこかには居るかもしれんし。
145名無しさん@ピンキー:2008/11/11(火) 10:51:45 ID:IV3n1L/W
>>144
> まあ、最近は『咲』や『朱雀』、『ムダヅモなき改革』みたいな萌え麻雀漫画も

最後は違うだろw
146名無しさん@ピンキー:2008/11/11(火) 10:55:32 ID:qq2Opa5m
>>144
結構前からいるぞ?<アカギ・天など福本萌え801

……うちの先輩がはまっててなー。正直、会う度に言われんのは食傷気味
147名無しさん@ピンキー:2008/11/11(火) 11:38:52 ID:2hjbJOjB
先輩の性別はどっちだw
148名無しさん@ピンキー:2008/11/11(火) 13:04:04 ID:qq2Opa5m
>>147
……野郎だから困るんだ。
149名無しさん@ピンキー:2008/11/11(火) 13:43:06 ID:2hjbJOjB
……イキロ
150名無しさん@ピンキー:2008/11/11(火) 14:01:11 ID:PbdOu3ke
ゾンビーズでエロパロとか、カタンでエロパロとか、水道管ゲームでエロパロとか…
151名無しさん@ピンキー:2008/11/11(火) 14:06:41 ID:2hjbJOjB
ダイナマイトナースでエロパロ
152名無しさん@ピンキー:2008/11/11(火) 14:11:57 ID:fA/lhpRq
なぁ、将棋ってエロくね?
敵に倒されると寝返るんだぜ? ヤられて堕ちて寝取られだぜ?
153名無しさん@ピンキー:2008/11/11(火) 14:29:05 ID:o1+Fc8hO
敵陣深く潜り込むと裏返って二次元エンドと申したか
154名無しさん@ピンキー:2008/11/11(火) 16:53:16 ID:qHz/7Bxl
>>143
涙目のおにゃのこが怒られる事の恐怖から「気をつけまふ…」と台詞をかんじゃった、
と脳内変換した結果私のS心を刺激してやまない存在になったんだがどうしてくれる
【言いがかりも甚だしい】
155名無しさん@ピンキー:2008/11/11(火) 17:23:11 ID:ZtjXST7Z
>138
一体どういうのを期待してきたんだろう。
アレか、負けたら脱ぐとかエロルールを導入したゲームをやる類のシチュ系スレだと思ったのか。
156名無しさん@ピンキー:2008/11/11(火) 18:08:09 ID:Tdd3bXdo
>>152
スレタイだけは見たことある気がする。
157名無しさん@ピンキー:2008/11/11(火) 18:09:35 ID:+IlMuN0q
\ 避けたらマジ殺す!/
    ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
      /\   /\ < はぁ!?お前が死ね!    ↓香車
     /   \/   \                   /\
    / / u    / / u    ',                  //  ',
   / /  飛 / /  角 u ',                 //   ',
   / / \車 / /\. 行   ',\             /./    ',\
  /_/__\/_/______',              .//_____',
      |   |   |   |                    |  |


     煤^\  /\    ↓香車
     /   \ /  u\ /\
    / / u    / / u    //  ',
   / /u 飛 / /  角  //   ',
   / / \車 / / \行 /./    ',\
  /_/__\/_/__\ //_____',
      |       |   |  |  |

                チ
      /\    /\ ュ
     /   \ /  u\ッ/\
    / / u    / / u   ?//  ',
   / /u 飛 / / ミ角  //   ',
   / / \車 / / \行 /./    ',\
  /_/__\/_/__\ //_____',
      |       |   |  |  |      つまりこういうことか
158マッドマン ◆265XGj4R92 :2008/11/11(火) 18:29:11 ID:O2zgmriP

 お久しぶりです。
 19時頃から勇者少女の続きを投下しますねー。
 そして、レス返し ↓

>>92-94
 エロとは無縁の男、柊蓮司。
 それが奴です。
 違和感がありすぎますw

>>95 miyo氏
 奴はドコまでフラグを立てて、女性達をヤキモキさせるのかw
 実際救助活動の一旦でもあるので、エロクないのはある意味仕様かとw

>>96
 レンは元々エロかわいいのです!
 あんな巨乳にときめかないのは柊ぐらいだ!
 ……恐ろしい子です。

>>97
 ノーチェって難しすぎるww
 ネコ大好きで、サルさん嫌いにお願いしてはどうでしょう?
 エリーのエロって書いたでしょうか? 記憶にないのですがw とりあえず風呂場のネタで全員のエロス分は補充完了にして置いてください。
 
>>98

                 Δ___Δ
                | ノ      ヽ
               /  ●   ● |
               |    ( _●_)  |       ←ガイアくれは(あくまでもイメージ図です)
              彡、   |∪|  │  ,        レーン〜 
              /  __ ヽノ   \
         、___,. ノ/ /i,,   `ヽr''"` ヽ ヽ -- -- 、
      ,r'"´ ノ"    ー-‐ ' ´ニノ,,..ィ'"´i       ヽ、
      (       ノ  ´ ̄ `Y"´            i
        )     __,,..         レ      _、       j、、
     r''ヽ. ,.ィ'''i"        J   ,,.ィ'"~  `'ヲ''ー-、ノ、 ヽ、
    / ,,.イ')'"  人        ,,l、        ノt   ) `ヽヽ
   /   /   / `ゝ、.       人    .   ,,イ  jt、 ヽ    i

……Σ (゚Д゚;)
 無理だろ JK

さすがにそこまでの妄想の実現は無理ですw
でも、レンはエロかわいいよ!

>>99-100
 言うなw!

>>103
 多分偶然さw!
 いや、狙っては無いですよー タブンホントウニ。

>>113
 アップするなww


沢山の感想コメントありがとうございました!
正直びっくりしましたw
159名無しさん@ピンキー:2008/11/11(火) 18:39:43 ID:qq2Opa5m
待ってるー。

PS ……俺には無理だよ<ノーチェ18
想像できなくはないがエロもどきにしかならんし。
160勇者少女の双影狂想曲 ◆265XGj4R92 :2008/11/11(火) 19:00:22 ID:O2zgmriP

 空気を呑み込む。
 肉を喰らう。
 草を食む。
 人を貪る。
 命を蝕む。
 業なるかな、誰しもどれしも罪深い。
 何かを壊し、誰かを殺し、この世は餓鬼地獄の如く浅ましい。
 救いはどこだ。
 天へと祈るのみだけが慰めか。

 自慰の如く空しさが世界に染み渡る。




 ゆらゆらと大気は震えていた。
 月衣を越えて、染み渡る侵食の冷気、それが肌を打つ、皮膚を痺れさせて、いやおうなしに感覚を研ぎ澄まさせていく。
 由来ある土地のか、未だに正常を保ち続ける聖域の如き洞穴から顔を出した柊は空に太陽を見た。
 どこか白骨を思わせる歪な純白に覆われた世界が目に映り、懸念していた吹雪の姿はそこにない。

「一旦……止んだみてぇだな」

 そう呟く吐息は白く染まる。
 上にはシャツ一枚、ジャケットを羽織っていない柊の剥き出しの腕が冷気に冷えて、ぶつぶつと鳥肌を立てていた。
 単なる冷気のみならばまだ心地よいと感じられただろう。
 実質先ほどまでの情事に心はともかく肉体は昂ぶりを帯びて、熱すらも感じられる。
 しかし、この冷気に癒しなど求められるわけがない。
 美しき気配の中に潜み、構成されているのは悪意のみ。
 歪められた神気、邪悪に汚濁された神の真似事により造り出された銀世界。
 冥魔の悪意を骨の髄まで理解している柊には吐き気が込み上げるような光景にしか思えない。
 大いなる森羅万象の理ならばその力の偉大さとそれを生み出す世界の素晴らしさに、朴念極まろうとしている青年の心でもほうぅっと一瞬感動を覚えるだろうが、柊には悪意を愛でるような倒錯趣味はなかった。
 悪魔の如き芸術。
 魂すらも震えさせる狂気の美。
 それに何の感動を覚えるのか、どこまでも人であり続け、常識を弁えている……と自分では思っている彼にはそれらを理解する美的感覚はないし、生涯必要ともしないだろう。
 とりあえずは吹雪が止んだ。
 それが重要なことだ。

「とはいえ、どうっすかなぁ」

 寒さに少しだけ震えながらも、柊は地面に突き刺した魔剣の柄を指で軽く叩きながら考える。
 吹雪が止んだところでこのまま出てもまた妨害があるだろう。
 今度吹雪いても同じように導きの手があるとは限らないし、そうなれば全滅は必須だ。
 いつまで持つか分からないが、今のところ侵食の進んでいない洞窟内で他の捜索手段のあるメンバーの救出を待つのが正しいか?

「……あー」

 しばらく云々と考えていたが、どうにも有効な手段が思いつかない。
 自分だけでは駄目だとすっぱり諦めて、レンと相談するか。
 三者寄れば文殊の知恵。二人しか居ないがまあ一人だけよりはいい知恵も出るだろう。
 そう考えて、柊は外の景色に異常が無いか一瞥すると、大地に突き刺していた魔剣を引き抜き、そのまま洞穴の奥に戻った。
 途端にむわっとした空気が柊の鼻に付いた。
 酸素は取り込んでいるものの閉鎖的な空間の中で燃やした薪の臭い、展開したスフィア内で循環した空気の香り、そして……決して消えることの無い甘く蕩けるような性交の残り香。
 意識はしないと考えていたが、一時間もしないうちに振り払うのはさすがの柊にも困難で、少しだけ気まずいような顔を浮かべて、硬い岩肌の洞窟内を数歩と歩いた。
161名無しさん@ピンキー:2008/11/11(火) 19:01:18 ID:O2zgmriP
 
「あ、蓮司君……」

 声が掛かる。
 寝ていると思っていたレンが既に起き上がっていた。
 毛布を体に巻きつけ、パチパチと未だに火を灯し続ける燃料材の赤く煌めくような光に露出した白磁の如き肌が色鮮やかに浮かび上がり、どうしても柊の脳裏に昨夜の性交が罪悪感のように思い出させた。
 体を重ねた。
 処女を奪った。
 仲間だと、単なる友人だと思っていた女性に、彼女からの誘いとはいえ踏み込んではいけないと思える一歩を跨いでしまった純朴ともいえる柊の心には罪悪感が圧し掛かる。
 ずしりと重い感覚。
 脳裏の中でどこかの魔王の如き巫女とかが「変態ー! この下がる男ー! はわーっ!」とかなど吼えまくって、ぽかぽかと自分を殴り飛ばしているようなイメージが浮かんでいた。しかも素手ではなくパイプイスとかタンスとかでだ。

「悪い、起こしちまったか?」

 そんな脳内葛藤に悩みながらも、柊は頬を染めたままで少し疲れた様子のレンに声を掛ける。
 自分の気配で起こしてしまったのだろうか。
 少しだけ罪悪を抱えた柊を察したのだろうか、レンはふるりと首を横にした。

「いや、そんなことはないよ。朝の気配がしたから、起きただけ」

 実際は柊がいなくなったことに対する違和感で目が覚めたのだが、それらは隠してレンは告げた。
 そうか。と柊は素直にレンの言い分を信じたのか、同じように火を囲むような位置に座る。
 言葉はない。
 言い出そうとした言葉は柊にはあったのだが、何故か切り出すのが躊躇われた。
 ……しばしの沈黙。
 時間にして数分近く二人は黙り込んでいた。
 言葉に詰まり、柊は常にないどこか困惑した態度でガリガリと頭を掻き、場を和ませるために携帯食料でも食べるかと展開した月衣に手を突っ込み――

「……ごめんね」

 不意にレンが発した言葉に、柊の動きが止まった。

「え? いや、何がだ?」

 こちらが謝るならともかく向こうが謝ってくるようなことをしただろうか?
 柊が真剣に思い当たりが見つからずに悩みかけた瞬間、補足するようにレンが言葉を漏らす。

「迷惑……だったよね、ボクなんか抱いて」

 レンの心は罪悪に満ちていた。
 陶酔から醒めた後に残るのは残酷な現実だった。
 思い出した後にはレンは全身の血の気が引いたと思った。
 昨夜の自分はどうにかしていた。
 あんなに浅ましい本性が自分の中に秘められていたかと思うと吐き気がするほどに淫らで穢れていて愚かだった。
 想いは押し隠そうと決めていたのだ。
 踏み込んではいけないと固く決めていたはずだった。
 けれど、どうだ。
 十数年以上もずっと付き合っていた忌まわしい発作が起きて、それに少し心が揺らいだぐらいで薬を放棄し、本来ならば取る必要も無い情けを柊に求めた。
 馬鹿だ。馬鹿だ。自分は馬鹿だ。
 他人の迷惑も考えず、他者の事情も考えず、ただ自分の都合を押し付けるのはどんなに酷いことか知っているというのに。
 情けを求めた。
 ――苦しんでいて、それしか手段がなければ柊はきっと助けてくれると心のどこかで計算していた。
 想いを告白した。
 ――決して報われないと理解しきっていたのに、少しでも可能性があると偽りの光を見つけて、それを求めてしまった。
 狂気に侵されていた。
 そして、どんなに足掻いても償いきれない罪を犯した。
 レンの瞳はいつの間にか涙に濡れていた。
 ごめんと意味のない謝罪の念がポロポロと涙となって滴り落ちた。
162勇者少女の双影狂想曲 ◆265XGj4R92 :2008/11/11(火) 19:02:31 ID:O2zgmriP
 
「ごめんよ、蓮司君。ボクが、ボクなんか抱かせてしまって……迷惑だったよね」

「んわけあるか!」

 泣き崩れそうになりながら告げたレンの言葉を、柊は激昂の如き勢いで否定した。
 確かに柊には彼女を女として思う気持ちは殆ど存在しなかった。
 けれども、彼は昨夜の交わりに彼女に対する罪悪感を覚えながらも、彼女を責める気持ちは欠片も存在しなかった。
 柊とレン、彼と彼女は並行世界における同じ立ち位置にして、同一存在である。
 故にどこか同じようなことを考えていた。
 自分が悪いと他者を責めずに己を責める慈愛を持っていた。
 だからこそ柊はレンを責めない、彼女が自分を責める様を見て違うと否定する。
 そして、なにより――

「それに……拒みきれなかった俺が悪ぃ」

 拒否権は確かに存在したのだ。
 柊は決して選ばなかっただろうが、彼女を放置するという選択肢は確かに存在し、それを否定したのは柊自身だった。

「そんな、そんなことないよぉ」

 ボロボロと涙が止まらずに、レンは金繰り寄せた毛布で目元を押さえる。
 艶やかな嬌声を上げていた喉は涙で枯渇し、かすれたような声を悲哀と共に奏でる。
 そんな彼女の頭に、柊はポンッと手を乗せた。
 抱きしめるべきだったのかもしれないが、それはどこか違うと思えたからだ。

「え?」

 昨晩散々自分を抱きしめて、愛してくれた柊の手の感触。
 じわりと彼の体温が染み込んでくるようで温かいと思えた。
 くしゃくしゃと年下の子供をあやす様に柊はレンの髪を撫でると、ぎこちないけど確かな笑顔を作った。

「じゃあこうしようぜ。互いに悪いし、悪くないって事で」

 柊は必死に考えていた結論は言い争いをしていても意味は無いということだった。
 自分の行為の罪悪感を誤魔化すつもりはなく、ただレンの罪悪感が薄れればいいと思った一心の発言。
 しかし、それは的を得ていた。
 昨夜の咎は共にあり、そしてそれに伴う罪は二人共に無い。
 矛盾罪悪と言えた。

「いや、それじゃあ」

 ボクの気がすまない。
 どこまでも似ている二人の発想。
 きりがないと思えた。

「あーもういいって! どっちかというと、こういう場合は俺を責めるべきだろうが!!」

 クシャクシャとレンの頭から自分の髪へと移した手で自分の頭を掻く柊。

「ほら、レンだって初めてだろ!? そういう場合はもっとこう、ひどい! とか責めるべきじゃないのか!!」

 支離滅裂な発言。
 対処の困った情けない男の言い分、女慣れしていない今の世の中には珍しい真っ直ぐな言葉。
 それにポッとレンは頬を薔薇の紅の如き色で染め上げて、少しだけ顔を俯かせた。
163勇者少女の双影狂想曲 ◆265XGj4R92 :2008/11/11(火) 19:03:42 ID:O2zgmriP
 
「れ、蓮司君なら別に……いいから」

 男の本望極まる萌え台詞だった。
 しかし、それが通じるような男ならば世の中の、ついでに別世界にもいる五本の指に余る女子がとっくの昔に陥落させている男である。
 感動極まるどころか、ぬわーと困ったように落ち込んで、対処不可能な領域に入った問題にガンガンと心の中で電信柱に頭を叩きつけていた。

 こうして二人の甘酸っぱいようなどこか白けたようなよく分からない空気は十数分後、レンがモジモジと服を着替え終わるまで続いていた。





 昨晩散々体を重ね、その肌の一部始終を見通したというのに柊は自然と背を向けて、レンが衣擦れの音を立てながら着替え終わるのを待っていた。
 多少乱れた衣服だったが、幸い下着の予備はあり、体液で汚れた下着を身に付ける羽目にもならなかった。
 ロンギヌスに所属するものとしての白い軍服の如き制服を身に纏い、触れれば崩れてしまいそうな細腕で丁寧に衣服の乱れを整え、軽く自分の外見を見て、問題がないことを確認するとふぅと音にもならない短い息吹を吐き出した。

「いいよ、蓮司君」

「あ、ああ」

 クルリと背を向けていた蓮司が向き直ると、そこにはいつもどおりのレンがいた。
 少しだけぎこちなく体を動かして、座る動作をしていたが。

「えっと、そういえば聞き忘れてたんだが……体調は大丈夫か?」

 そもそも体をあわせることになったきっかけがレンの発作である。
 過剰なまでに肉体に満ちたプラーナが、器の限界を超えた自壊を起こす現象。
 それによる体調の結果はどうだ? と訊ねたつもりだったのが……

「うん、問題ないと思うよ。今のところ発作も起こる様子もないし……ま、まぁなんかまだ挟まっているような感覚があるけど」

 顔を羞恥に染めて、レンは小股を引き締めながら、自分の両手を膝の上においた。
 この現状において覚えておいたくもなかった豆知識だが、経験の無い女性がやるとそういった感覚が時間を置いても残るらしい。
 忘れておきたかった知識に、柊は内心落ち込んだ。

「そ、そうか……とりあえず飯食うか?」

 月衣から取り出した携帯食料――ダイエットの天敵だが栄養面だと保障済みの高カロリースティックを取り出し、レンに放り投げた。
 それを受け取り、レンは同じく月衣から水筒を取り出すと、蓋表面から伸びる魔術文字に軽く魔力を流し込んだ。
 ウィザード技術が無駄に使われている一品で、中の液体を瞬時に熱することが出来る便利な水筒である。

「はい、蓮司君」

「おう」

 水筒のふたを開けて、中に入っていた複数のカップを持ち、レンは手馴れた仕草で水筒の中身をカップに入れる。
 水筒の中身は栄養面と疲労回復も考えて砂糖をたっぷり入れたミルクティーにしてあった。
 紅茶には嫌な思い出たっぷりな柊だったが、さすがに贅沢を言える状態ではないので潔く柊はカップの中の紅茶を啜り、レンと渡したものと同様のスティックを齧る。
 チーズ味、チョコレート味、サラダ味、意味不明なフルーツ味と淡白な味わいの携帯食料だったが、紅茶を一緒に食べれば中々に旨い。
 栄養学的に丸一日分は十二分に持つ高カロリー品を噛み砕きゆっくりと呑み込むと、同じく食べ尽くしてカップの紅茶を啜っていたレンが不意に呟いた。
164勇者少女の双影狂想曲 ◆265XGj4R92 :2008/11/11(火) 19:05:03 ID:O2zgmriP

「そういえばこれからどうしょっか?」

「そうだな。一応俺も色々考えたけど、一番妥当なのはここで大人しく救援を待っていることだろうな」

 二人でここを出て、当ても無く彷徨ったところで、再び吹雪に遭うか妨害が現れることは目に見えていた。
 となれば事態が動くまで救援を待つのが賢いやり方だろう。

「そうだね。それがいいかな〜」

「幸いここは安全地帯みたいだしな」

 何時まで持つかどうかは分からないが。
 その言葉は二人共理解し、されど言わなかった。
 閉鎖空間に囚われた時点で希望は少ない。一々発言し、絶望に陥るのは趣味じゃなかった。

「ま、しばらくは頼むわ」

「そうだね」

 柊は深く考えず、レンはどこか気恥ずかしさを感じながらも返事を返す。
 そして、二人はとりあえずコップの中身を飲み干した――時だった。

 チュドンという音が聞こえた。

「ん?」

「なに!?」

 空気が揺らいでいた。
 二人は即座に持っていたものを月衣に放り込み、柊が火を乱暴に踏み消すと、レンは流れるような動作で軍刀を抜き放ち、外へと飛び出た。
 外に顔を出した二人の目の前には相変わらず一面の銀景色が広がっており……その中に一つ奇妙なものがあった。

 ――足である。

 真っ黒な軍服の如きブーツを履いた細い足が、まさしく割れ目といえる空間の歪から飛び出て、空中に浮いていた。
 時折ぬぅーとか、ひらけー! とか酷くドスの効いた声が響いている。
 そして、その声には二人共聞き覚えがあった。

「エリー!?」

 レンの叫び声、それにピーンと足が動いた。

「お姉さまですの!?」

「そうだよ!! エリー、どうして――」

 足だけ出ているのか。
 そう訊ねようとしたものの、「それなら少し下がっていてですわー!」という声に慌てて後ろに下がった。
 ジャキンという物騒な音が聞こえたからだ。

「ファイアー!」

 世界がひび割れる音が鳴り響く。
 ガラスの割れるような音にも似てされど確かに異なる音。
 開いていた亀裂がハンマーで殴られたかのように砕け散り、さらに巨大な穴となった。
 そして、そこに見えたのはガンナーズブルームを抱えたエリーの姿。
165勇者少女の双影狂想曲 ◆265XGj4R92 :2008/11/11(火) 19:06:02 ID:O2zgmriP
 
「お姉さまー!」

「エリー!!」

 エリーが感極まったという態度で飛び出そうとした瞬間、ガシリとその首根っこが掴まれた。
 ナイトメアである。

「気持ちは分かるけど、エリーまで逝ってどうするの! 蓮司君! レンちゃん! 早く飛び込んで、すぐに閉まっちゃうから!!」

「え? ああ、わかった!」

「うん!」

 二人は一瞬顔を見合わせると、次第に狭まりつつある空間の穴に飛び込んだ。
 ドタドタと入り口付近に固まっていた人間が転んで、下敷きになったりする不幸な人間がいつつも飛び出た先は……銀景色ではなく平穏な山の斜面だった。

「あ、出られたんだ……」

 レンがキョロキョロと周りを見渡し、元の立山に戻ったことを確認。
 意外とあっけないなぁと思っていると、下から呻き声がした。

「い、いいからどいてくれ」

「お、お姉さまー」

「あ、ごめん」

 思いのほか勢いは強く、二人を轢いていたらしい。
 レンが慌てて二人から降りると、やれやれと柊が退き、エリーがぴょいーんとレンにしがみ付いた。

「お姉さまー! 無事でよかったですー」

「エリーたちも無事でよかった……」

 ぐりぐりと胸に顔を埋めるエリーの頭を優しい笑みを浮かべて撫でるレン。
 その間に柊はズボンの汚れを払うと、揃っているナイトメアとノーチェに向き直った。

「お前らも無事だったか」

「ふふふ、吸血鬼はしぶといのが持論でありますよー」

「まああの程度なら死にはしないわよ」

 ノーチェはニッコリと笑みを浮かべて再会を喜び、ナイトメアは腕を組んでふわりと浮かんで見せた。

「それよりも二人共大丈夫だった? ごめんなさいね、救出が遅れて」

「いや、助かったしな。正直あのままだったら全滅だった」

 それは事実だ。
 しかし、気になったことがある。
 それはエリーの持っていたガンナーズブルーム。
 確かそれは持っていなかったはずなのに、何故? という疑問に、柊が尋ねようとしたときだった。
166勇者少女の双影狂想曲 ◆265XGj4R92 :2008/11/11(火) 19:07:35 ID:O2zgmriP
 
「それにしても二日間もはぐれていたけど、大丈夫だった?」

「は?」

「え?」

 ナイトメアの言葉に、柊とレンは同時に首を捻った。
 二日?

「いや、俺たちがはぐれてから半日ぐらいだよな?」

「うん」

 柊の言葉に、レンが頷く。
 すると、ナイトメアが得心したように頷いた。

「……どうやら時間軸がずれているようね。こっちのほうだともうはぐれてから二日間は経っているわ。大体四倍ぐらいの時間差があるわね」

「マジでか」

 それと同時に柊が0−PHONEを取り出す。
 すると、朝の段階では確かに自分の体感していた日時だったのが、衛星と霊界経由のアンテナから受信したのか、表示日時が書き換わっていた。

「ってことは、そっちはかなり調査は進んだのか?」

「ええ。実はあそこから腐るほど結界があってね。一度撤退して、絶滅社から結界徹甲弾とガンナーズブルームを受け取ってきたの」

「私は嫌だったんですけど……どうしてもそれ以外お姉さまを助ける手段が見当たらなくて」

 さりげに柊を外して告げるエリー。
 その顔には罪悪感の色が浮かんでいた。
 そんなエリーを気遣って、レンは彼女の小さな体を抱きしめるが……柊は気付いている。
 レンの見えない位置に浮かぶエリーの口元には笑みが浮かんでいたことに。

(……怖いから言うのはやめておこう)

 賢明な判断だった。

「それじゃこれからは」

「結界徹甲弾で結界をぶち抜いていくわ。かなりの強行突破になるけどいい?」

「ああ。俺は一応大丈夫だ」

 睡眠時間は足りないが、それで悲鳴を上げるほど軟い体はしていない。
 体力は消耗しているが、これぐらいはちょうどいいぐらいだった。

「それならいいけど」

 ふよふよと浮かびながら、ナイトメアはどこかにやりと笑みを浮かべる。
 その笑みに何故か柊は激しく嫌な予感がした。
167勇者少女の双影狂想曲 ◆265XGj4R92 :2008/11/11(火) 19:08:49 ID:O2zgmriP

「な、なんだ?」

「別にー。私たちとはぐれた半日間どうだったのかしらと思ってね」

 小悪魔のような笑み。
 じろじろとあえて知らせるかのようにシャツ一枚の柊を見て、ナイトメアは囁くように柊の耳元に口を近づけて。

「やっちゃった?」

「っ!!」

 反射的に退かそうと手が伸びる。
 しかし、それよりも早くナイトメアは空中で翻り、伸ばされた腕を躱すとふわりと柊の前に降り立った。

「まあ若いことはいいことよねー」

「ど、どうでもいいだろうが! 早く行こうぜ」

 まだ心の整理が上手く付いていないことを突かれたくない。
 そんな柊の態度と、熟練の人妻たるナイトメアの目には確かに映った艶やかさを増したレンに一瞬視線を送ると、楽しげにナイトメアは手を虚空に伸ばした。

「それじゃあ行きましょうか」

 月衣が歪む。
 そこから取り出される箒、夢終わらせるための道具に腰掛けて、悪夢の紡ぎ手は微笑む。

「さあ悪夢は終わり。神様を潰しに行きましょう」

 準備は整った。
 仲間も揃った。
 物語は終わりを迎えるための準備が揃う。


 さあ駆け抜けよう。


 おぞましき欺瞞の神の神域へと辿り着くために。

168勇者少女の双影狂想曲 ◆265XGj4R92 :2008/11/11(火) 19:09:53 ID:O2zgmriP


 ふらべゆらゆら。
 ゆらゆらとふるべ。

 歌声が鳴り響く。

 ひふみよ いむなや こともちろらね しきる ゆゐつわぬ そをたはくめか うおゑに さりへて のます あせえほれけ

 神言がどこから知れず奏でられる。
 それは神の領域。
 召霊にして清め。
 それは清め奉らん聖なる言葉。
 されど、されど、されど。
 それを歌うのは清らかではない。
 それを紡ぐのは神ではない。
 歌い手の心は穢れている。
 奏で手の生は邪悪に満ちている。
 故に紡ぎあげられるのは冒涜の言葉。
 神域に歌声が鳴り響く。
 穢れを伴い、苦痛の音弦が鳴り響く。
 既に神は亡く。
 既に聖は朽ち果て。
 それは穢れた信仰。
 嗚呼、それは救われるのか。
 振るえ、震え、歌声に喜び震えるかのごとき欺瞞の神のみが知っている。


 ドクリと山が鳴り響いたような気がした。
169マッドマン ◆265XGj4R92 :2008/11/11(火) 19:11:23 ID:O2zgmriP
投下終了です。
長らくの登山でしたが、次回当たりからクライマックスの予定です。
あと3,4話で終わる見通しです。
読んでくださった方には誠に感謝をします。

ありがとうございましたー。
170名無しさん@ピンキー:2008/11/11(火) 21:44:54 ID:+IlMuN0q
>>真っ黒な軍服の如きブーツを履いた細い足が、まさしく割れ目といえる空間の歪から飛び出て、空中に浮いていた。
 時折ぬぅーとか、ひらけー! とか酷くドスの効いた声が響いている。

マッドマン乙
スク水人妻ナイトメアのはずなのに頭の中で勇者王ボイスが響いて笑ってしまった
171名無しさん@ピンキー:2008/11/12(水) 01:06:21 ID:wiJrPHGb
>170
いや、その声はスク水人妻じゃなく、暴走百合色聖職者の方だろう。多分。
……それならそれで、天ボイスが響く訳だが。
172名無しさん@ピンキー:2008/11/12(水) 01:30:08 ID:8izfr129
マッドマン殿乙&GJでありますー!

…人妻はさすがいい勘してるぜ
173支援:2008/11/12(水) 01:52:44 ID:ai6bHnlZ
               l^丶
               |  '゙''"'''゙ y-―, あ ふんぐるい むぐるうなふ くとぅるう    
               ミ ´ ∀ `  ,:'     
             (丶    (丶 ミ   いあ    いあ
          ((    ミ        ;':  ハ,_,ハ   ハ,_,ハ
              ;:        ミ  ';´∀`';  ';´∀`';, ,
              `:;       ,:'  c  c.ミ' c  c.ミ  
               U"゙'''~"^'丶)   u''゙"J   u''゙"J

            /^l
     ,―-y'"'~"゙´  |   それ  るるいえ うがふなぐる ふたぐん
     ヽ  ´ ∀ `  ゙':
     ミ  .,/)   、/)    いあ    いあ
     ゙,   "'   ´''ミ   ハ,_,ハ    ハ,_,ハ
  ((  ミ       ;:'  ,:' ´∀`';  ,:' ´∀`';
      ';      彡  :: っ ,っ  :: っ ,っ
      (/~"゙''´~"U    ι''"゙''u   ι''"゙''u
174名無しさん@ピンキー:2008/11/12(水) 01:54:53 ID:BujNLWXO
支援モッサリさん人気だな
175名無しさん@ピンキー:2008/11/12(水) 06:00:23 ID:NFBZ1loI
時に、マッドマン氏にGMやって貰える奴らは毎回のように鬼のよーな描写で強さを表現する冥魔か侵魔を相手にして、戦闘とかでクリティカル出すと格好良い描写を言ってくれてるのかなー、と妄想してみた……すっげぇやりたいんですがw

あと、普通の冥魔でこれくらいならラースに現れた冥魔王レベルになるとどうなるか想像もできんwww
176名無しさん@ピンキー:2008/11/12(水) 13:29:15 ID:w6NrUdFt
>>173
アンソロを読んだもっさりさんたちは
新たな支援音頭を思いついたようです


               l^丶
               |  '゙''"'''゙ y-―, あ べえる  ぜふぁ ぽんこつ
               ミ ´ ∀ `  ,:'     
             (丶    (丶 ミ   つる    ぺた
          ((    ミ        ;':  ハ,_,ハ   ハ,_,ハ
              ;:        ミ  ';´∀`';  ';´∀`';, ,
              `:;       ,:'  c  c.ミ' c  c.ミ  
               U"゙'''~"^'丶)   u''゙"J   u''゙"J

            /^l
     ,―-y'"'~"゙´  |   それ  たゆんたゆん ぱあるくうる ろりい
     ヽ  ´ ∀ `  ゙':
     ミ  .,/)   、/)    ちゃん    さま
     ゙,   "'   ´''ミ   ハ,_,ハ    ハ,_,ハ
  ((  ミ       ;:'  ,:' ´∀`';  ,:' ´∀`';
      ';      彡  :: っ ,っ  :: っ ,っ
      (/~"゙''´~"U    ι''"゙''u   ι''"゙''u
177名無しさん@ピンキー:2008/11/12(水) 16:07:56 ID:vO0q+Aho
逃げてー、もっさりさん達逃げてぇぇぇえー!!w
178名無しさん@ピンキー:2008/11/12(水) 17:49:33 ID:h1tYb9qM
その後、もっさり達の姿を見たものはいない…
179名無しさん@ピンキー:2008/11/12(水) 20:24:09 ID:1H4QZHaS
もっさりなら、もっさりなら魔王が相手でもそれなりに戦えるはずだ!
180名無しさん@ピンキー:2008/11/12(水) 20:33:15 ID:bm4iX6LZ
サイズ比較
               l^丶
               |  '゙''"'''゙ y-―,
               ミ ´ ∀ `  ,:'     
             (丶    (丶 ミ
          ((    ミ        ;':  ハ,_,ハ   ハ,_,ハ
              ;:        ミ  ';´∀`';  ';´∀`';, ,
              `:;       ,:'  c  c.ミ' c  c.ミ↑
               U"゙'''~"^'丶)   u''゙"J   u''゙"J ベル
181名無しさん@ピンキー:2008/11/12(水) 20:35:42 ID:dWkcHsmn
>>180
もっさりさんに邪神をよぶ必要がねえwww
182名無しさん@ピンキー:2008/11/12(水) 20:41:19 ID:VvDbvRaw
>>180
でかすぎワロタwww
183名無しさん@ピンキー:2008/11/12(水) 20:45:42 ID:eTUtLHGl
>>180
そんなにでかかったのかよw
184名無しさん@ピンキー:2008/11/12(水) 20:47:45 ID:lb4TW/Mp
>>180
でかすぎるわww
ウルトラマンと戦えるじゃねえかww
185名無しさん@ピンキー:2008/11/12(水) 21:10:36 ID:3D2XrjPo
もっさりさんはほら、トト□なのでツァトゥガなんだよ。
186名無しさん@ピンキー:2008/11/12(水) 21:25:16 ID:RTykwMo5
ベルが蝿形態なんだよ!w
187名無しさん@ピンキー:2008/11/12(水) 22:05:36 ID:K6oT/b9E
もっさりさん 黒30マナ 99/99 3体以上のクリーチャーによってしかブロックされない
188名無しさん@ピンキー:2008/11/12(水) 22:16:15 ID:lb4TW/Mp
>>187
MTHかよ!?
リバイアサンよりタチワルイww
しかし、30マナって召喚コスト高すぎるわww
墓地に落としてなんかのカードで場に召喚するしかないんじゃね?(馬鹿は本性を曝け出したし、微妙に知識が古い)


>>159(いまさらだが)
またまたーw
期待している!
189名無しさん@ピンキー:2008/11/12(水) 22:19:05 ID:lb4TW/Mp
>>188
MTGだったw
スペル打ち間違えってどんだけー ORZ
190名無しさん@ピンキー:2008/11/13(木) 00:41:25 ID:q51gG5Dg
つ コストを払う以外の方法でこのカードが場に出た時、このカードをゲームから取り除く
191名無しさん@ピンキー:2008/11/13(木) 01:36:50 ID:XDaeZRHs
>>183
      MOSA型質量軌道爆雷投下、投下!
                                                /
                                           / //
                                           /
                                          / /   /
                           |    。     / / /  / /
                           ;   /   / / / / /
                           ト ,、_, /'i / _ /モ
                           |ヽ゚ :  ソ:::::::゛"''`::/ / ッ
             :::_,,,..---―――-- -、,,,j: : γ彡○  ´ ∀`つ/  サ
          ;;: -‐'"^;;;;;;;;;;-―-、,;.:,;:.;:;:.;:; 'l : : : `ー、__  彡./     ア
        :: /;;;;;;;;;,   :~''''''';;;;; ;;;;,,,,.,,,...'' ..ヽ: : : : : : 〈、__彡 。ヾ      ア
        /;;;;;;;;;;;;     :::;;: ;;    .:.:.:.:/、\ :.: .:.: . て┐' て_-  ̄
     :: /;;;;;;;;;;;;;;;;;,   : :::.:r; :.,-、 :,/ ^、/:   :::ヽ:_:_:_:_:__(゚ 、_ 二 _
    ::: /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,,, :r;;;;/ マ,、 :ー!:.  :... .... :  ヘ;;;;;;;;;;;;;; ヘ⌒ ・
     i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;  ;;,,゚!i,r'  :::゙l   : : '';'.  ::;;;;゙ヽ::/;;ヘ l  l
    l゙;;;;;;;;; : ''''';; ;;;; ;;;;;;;;,,,,. ,,,.. ゙l  ::' ...::....    (:::|::|ヽノ  ゙,
     l ;;;;;;;;;;;,, ''';;;;;;;:;:;:;,;:.;:.:,:;.:,;;,,,-―'´ : :.....       :ゝ.:.:.  ..;;;;;;:l.



………と、手が滑って落ちるとファー・ジ・アースがこうなるくらいデカイです
もっさりさんパネェッす
192強化落とし子劇場:2008/11/13(木) 03:07:18 ID:BVYoh9as
小ネタ。

パールの落とし子「えー、ではこれより納涼怪談大会を」
ベルの落(ry「もう寒いじゃないか」
ルーの落(ry「うぐぅ」
パ落「ぬう、では普通の怖い話大会ということで」
ベ落「……まあいいけど」
ル落「了承(1秒)」
パ落「では俺から。職場の話なんだけどさぁ、同僚が死ぬんだ毎日。5人くらい」
ル落「そーなのかー」
ベ落「怖い話のベクトル違うくないですか君? てか違うよな絶対」
パ落「まあ、ほら、ウチの職場って所謂可哀想な子のお世話をしてやろうって奴ばっかだから。
デーモンさんとかマジで気のいい人ばっかりでさあ。裏界焼きとか差し入れしてくれてさ。旨いよなアレ」
ル落「……(こくこく)」
パ落「じゃあ次の人ー。ベル様んトコの」
ベ落「終わりかよ!? オチも何もねえよ!」
パ落「まあまあ」
ベ落「仕方ねえなぁ。俺んとこの御主人、部下をからかうのが好きでな」
パ落「ほう、からかうレベルで済むのか。俺のところだとガチだから困る」
ル落「ですよぉ」
ベ落「……さっきから小娘の発言が気になって仕方がないんだが」
ル落「うるさい黙れ」
ベ落「……」
193強化落とし子劇場:2008/11/13(木) 03:09:10 ID:BVYoh9as
ベ落「……まあいいや。で、ご褒美をくれるとか言ったんよ」
パ落「ほう」
ル落「くー(そりゃ結構なことですけぇのう)」
ベ落「もう気にしないぞ? で、だ。ほら、設定画にちびえろとか書いてあるじゃんよ。
何がご褒美なのかと思ったらゴム製品取り出しやがってな。じゃ、再現Vどうぞ」

ttp://appleloader.bbsnow.net/pic_loader/adult/html/bel_f01.html

ル落「まんもすっ!?」
ぱたりこ。
パ落「お子様には刺激が強かったらしいな。しかし羨ましい話じゃないか」
ベ落「そうか?」
パ落「同僚のデーモンさん、バター犬の真似させられた挙句ちんこ折られたらしいからな」
ベ落「うわぁ……」
ル落「ふっかぁーーーーつ!」
ベ落「起きるの早いな! で、そのゴムを、だ」

http://appleloader.bbsnow.net/pic_loader/adult/html/bel_f02.html

ル落「なうまんっ!?」
ぱたりこ。
パ落「お子様には刺激がデンジャラスだったらしいな。で、これが何故怖い話?
むしろエロくて続きが見たいんだが」
ベ落「いや、これで終わりなんだ」
パ落「へ?」
ベ落「だから終わり。『ご褒美をわざわざ着けてあげたわ!』とか言って何もしてくれないしさせてくれない。
しかも『あら、敵襲? じゃ、迎撃に出て頂戴』とか言ってゴム付けたままズボン履かされて戦闘に放り出された」
パ落「うわぁ……」
ル落「トサカくる話ね。信賞必罰にもなってないじゃない。これ、正論でしょ」
ベ落「全くだ」
パ落「……いつの間に復活を?」
194強化落とし子劇場:2008/11/13(木) 03:10:46 ID:BVYoh9as
ベ落「じゃあ次は小娘の番だな」
パ落「なんか単にヒドイ話大会になってないか」
ベ落「お前のせいだよ!」
ル落「だよもん」
ル落「コホン、じゃあ私の番ですね?」
ベ落「おう」
ル落「でも特に怖い話知らないのでベル様のモノマネをします」
パ落「ルー様ちゃうんけ」
ル落「だって声ないじゃないですか」
ベ・パ落「「……あー、そう」」
ル落「では」

「るんらら〜♪」
「禁則事項です☆」
「エスパー!?」

ベ・パ落「「違ぇよ!」」
ル落「失礼、もっと酷薄っぽいカンジでしたね」

「……記録にしてあげる」
「稟くん。稟くん。稟くん。何度呼んでも、不安が消えないんです」

ベ落「いや違うから! 確かに同じ人だけど別人だから!」
ル落「みんなはいくつ解ったかな? じゃあね☆ミ」
ベ落「強制的に終わらされた!?」
パ落「お後がよろしいようで」
ベ落「よくねえよ!? 大体お前らはいつもいつも……」

ガミガミと響く説教の声がだんだん小さくなっていってフェードアウト。
195強化(ry:2008/11/13(木) 03:16:11 ID:BVYoh9as
落ちたから没原稿になってしまったので使ってみた
後悔はしていない

だが今後続き描いて本に収録するかもしれない
そうなるとこの小ネタがウソになる、そんなジレンマ

そして前回はノリのいい感想ありがとう
笑ってくれると励みになります
では、また
196名無しさん@ピンキー:2008/11/13(木) 04:31:35 ID:UaYsgCze
>>192-195
GJ!GJ!!グッジョオオオオオオオオオオオオオオオオブ!!!
197名無しさん@ピンキー:2008/11/13(木) 05:32:40 ID:Mk6H2kPW
GJッ! これを受け取ってくれ。 っ[ウソエイトオーオー]

……ところで、画像の保管どーしよっか。
18禁OKで画像がUPできるフリーHPとかあるかな。
198名無しさん@ピンキー:2008/11/13(木) 08:40:46 ID:3baBapvM
>>192-195
超☆GJ!ルー落はちと自重しろw。
なんか落とし子’sは主ごとにデザインに共通性があったりするとちょっと面白いかも
パール落とし子はどっかに鈴が付いてるとか
描く方は大変だろうケドな!

>だが今後続き描いて本に収録するかもしれない
>そうなるとこの小ネタがウソになる、そんなジレンマ
この小ネタの後に改めて…とかいう展開でも一向に構いませんよ?
つまりこの小ネタ丸ごと収録!<無茶を言う
199名無しさん@ピンキー:2008/11/13(木) 20:38:20 ID:wesnizCk
>>195
ワラタ
裏界焼きを差し入れしてくれるデーモンさん萌え。
 
「記録にしてあげる」でスパロボWのボスを思い出したのは俺だけでいい。
【お前だけだ】
てかル落のネタは半分くらいしか分からないにゃー。
200名無しさん@ピンキー:2008/11/13(木) 20:54:08 ID:S+z1SUvV
うむ、とりあえず天然純真な娘っ子のル落を、
「るおちん」と称して崇め奉ろう。
201名無しさん@ピンキー:2008/11/14(金) 00:52:55 ID:ESAcCmB5
【神メモ】杉井光作品でエロパロ【ばけらの】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1226504446/

ところでこれは関連スレとして報告するべきなのだろうか
202名無しさん@ピンキー:2008/11/14(金) 01:06:47 ID:H/OXXfzv
どこにだ
コテスレかw
203名無しさん@ピンキー:2008/11/14(金) 20:50:06 ID:+Meo7b68
>>138
キングやルークやビショップやナイトがクイーンを凌辱するチェス輪姦ものが読みたいと申すか
204名無しさん@ピンキー:2008/11/14(金) 21:15:27 ID:c5B8JiH2
>>203
むしろキングもルークもビショップもナイトも、もちろんクイーンもポーンもおんにゃのこ
205名無しさん@ピンキー:2008/11/14(金) 21:23:44 ID:zubbRYZJ
しかし身体はオリハルコン
206名無しさん@ピンキー:2008/11/14(金) 21:46:02 ID:eDCYbmR5
ダイの大冒険じゃねーかw
207名無しさん@ピンキー:2008/11/14(金) 21:48:42 ID:zubbRYZJ
バレたかw
208いつふた:2008/11/14(金) 22:11:35 ID:Y+3EzG3h
ゲーム:真・女神転生200X(メガテンX11本目)
 分割:18分割(その15)。
エロ度:狙って書いたエロ描写はない。

http://wiki.fdiary.net/TableGameE/?megax15
209名無しさん@ピンキー:2008/11/15(土) 17:43:31 ID:TkU/NSIK
>>208
来世なんてものがあることがが幸せかどうかは議論の余地がある

なんて戯言を考えたり。
210名無しさん@ピンキー:2008/11/15(土) 20:28:01 ID:nQ6P2z9B
>>208
カムドの敵堕ちまだー?(AAry)
取り返しのつかないことをしてしまった事に気付いて絶望するシーンはみたいっすね。
211yuzu:2008/11/15(土) 21:33:32 ID:iaCTS34u
ちょっと遅めのレス返と投下予告。
>63さま。
エフェクトはまだちょっと秘密ですがお楽しみに待ってていただけると。
そして、エロパロ板なので、私は椿を逃がす気は毛頭ありませんよ?(笑)
>65さま。
椿×隼人好きの方にニヤニヤしていただけたのなら幸いです。
あまりイチャイチャの似合わない二人なような気がするので、どうやれば「相棒」らしく描写できるだろうか、というのはいつも苦労します。

お二方共に、ダブルクロスらしい雰囲気、と言っていただいたのは嬉しいです。元々、自作のシナリオを大幅にアレンジしてSSにしたものなので、その雰囲気が残っているのかな、という気もします。
では、十時くらいに投下に参ります。
ではでは。
212名無しさん@ピンキー:2008/11/15(土) 21:38:27 ID:o1SCT0xo
>>203
敵陣に一人突っ込んでいったクィーンがうっかりポーンに倒されて敵のナイトやポーンに輪姦陵辱ですね。

……あれ、これって単なる女騎士物じゃn(ry
213名無しさん@ピンキー:2008/11/15(土) 21:59:22 ID:Ii8E07Cj
>>212
ビショップ「よろしかったので?あの方はあなたの…」
キング「かまわん。要は敵のキングさえ討てばよい
     そのために我が軍がどれだけの被害を被ろうと、
     一向に構わん。
     見よ、敵軍の雑兵どもはわがクィーンに群がることしか考えておらん」
ビショップ「恐ろしいお人だ…」

将棋だとまた別の展開になるんだろうな
214〜A Feast〜:2008/11/15(土) 22:05:05 ID:iaCTS34u
予告通り投下でございます。
今回エロ成分なしですがご容赦。
以下、投下です。
215名無しさん@ピンキー:2008/11/15(土) 22:05:55 ID:i2wCRHm4
>>213
馬「げえっ! 裏切ったな歩兵のジョンソン!?」
歩「ふはは、残念だったなマイケル! 長い物には巻かれろが俺の信条だ! 死ねぇ!」
馬「……ふっ、残念だったな……死ぬのはお前、いや……お前の新たなる主だ!
  後ろを見ろっ!」
歩「その手には乗らんぞ! 後ろを見た瞬間、俺を殺るつもりだろ?」
歩'「…………」
馬「いや、だから後ろ見ろって」
歩「仕方が無い、見てやろう……げぇっ!?」
歩'「お前、なんで俺の前におるねん」
歩「……」
歩'「俺らの負けや」


玉「……二歩、とはな」
王「お前アホだろ」
216〜A Feast〜:2008/11/15(土) 22:06:07 ID:iaCTS34u
 人通りのすっかり途絶えた街並み。
 時刻は深夜二時過ぎ。
 わずかにタクシーやトラックが通り過ぎるだけの大通りで待機中の椿は、押し迫る寒さを堪えるように歯を軽く喰いしばる。
 この時間ともなると、秋の夜空の下ではいささか冷え込みも厳しい。
 中途半端な季節の変わり目に当たるこの時期、昼間がまだ暖かな分、時刻による寒暖の大きな差がことさら身体には堪えるようだった。
 霧谷雄吾の口添えもあって全面協力を申し出てくれたT市近郊支部の計らいで、椿の周囲を固めるように十人のエージェントが息を潜めている。
 今回の出動に当たっては、支部の総力を結集した調査の元に、FHセルの拠点と思しき施設や、研究所としての体裁を整えられるような場所の候補が幾つか選定されていた。
 UGNでも屈指の規模を誇るこの支部ならではのローラー作戦の展開。それは、T市全域を百人単位でしらみつぶしに調査するというものである。
 もちろん、最初の二週間で椿たちが行っていたような闇雲な調査ではない。支部が長期にわたって積み重ねてきた綿密な諜報活動を元に行われる理に適った捜索である。
 一昼夜をかけた捜査によって数箇所の拠点候補が挙げられ、支部の要員を等分に分けて編成されたチームが同時に行動を開始する。
 椿が割り当てられた候補地は市街地に面した国道沿い。住宅街からは遠い工業団地である。
 十数社の製造工場がひしめき合うこの一帯で支部が目をつけたのは、『T市技術科学研究所』という看板の掲げられた建屋であった。
 当たり障りのないこの名前は、言い換えるならば“どこの会社のものでもない”という匿名性に隠された場所とも読み取れる。
建屋に面した道路の両端は組織によって封鎖される予定で、作戦行動の間、一般人を寄せ付けないようにされるはずだった。
 偽の道路工事を知らせる立て看板、別路への迂回を指示する標識等が、車の通りが途絶えるのを待って設置されていく。
作戦開始予定時刻は午前二時半。寒さと緊張に耐えながら、椿は突入のときを待っていた。
ふと ――― 。
背後から足音が近づく。気配で、それが同行した隼人であろうということがそれとなく知れた。
「ほらよ」
不意に首筋に熱を感じ、椿が身を強張らせる。ぴとっ、と椿の首にあてがわれたものは、温かい缶コーヒーであった。自分の首に手を当てて、椿が振りかえる。
「隼人、いきなりなにをするのっ」
「近くにコンビニなくってよ。適当に自販機で済ませてきた」
誰もそんなことは聞いていない。突入開始まで十分を切っているのに、缶コーヒーなど買ってきてどうするのか。
「どうって、飲むんだろ、普通」
ああ、まるでこちらのほうが間違っていることを言っているかのような不思議な顔はしないで欲しい。
「こっちお前の分な」
カシュン、と小気味良い音を立ててプルタブの開く音がする。
自分の分をさっさと口にしてぐびりと一口飲みつつ、隼人が握り締めるにはまだ少し熱いブラックの缶コーヒーを椿に手渡した。というか、強引に手に握らせた。
なにかを言いかけて、椿は諦めたように首を振る。
突入予定の施設に視線を戻すと、自分でも缶を開け、隼人と同じように一口だけコーヒーを飲んだ。
217〜A Feast〜:2008/11/15(土) 22:07:24 ID:iaCTS34u
「なんか、いかにもな場所だな」
隼人が言う。夜の闇に浮かび上がる、白塗りの壁に囲まれた無機質な箱。そんな風情のある研究所は、確かにどことなく薄気味が悪い。
「支部の総力を挙げて調べてくれた場所だもの。それに、私たちに割り当てられたここは、FHの施設である可能性が一番高いとされるポイントだって、支部長さんも言ってたし」
突入決行前、支部で作戦の再確認作業を行っていた自分たちに、支部長が申し訳なさそうにそう言ったことを椿は思い出す。
戦力の等分化を図るなら、本来は椿と隼人も別チームに配分しなければならないのだが、この研究所へのアタックチームの戦力を特に強化したのはそんな理由があるからだ。
他のポイントはあくまでも、敵施設と断定するにはグレーな部分が多いか、もしくは小規模ゆえに多くの戦力を割く必要がないと思われる地点である。
しかし、この研究所だけは黒に限りなく近いグレー。また、ここが“そう”であるとするならば、おそらく市内最大規模の施設であろう、という分析結果が出たのである。
『それに、やっぱり貴方たち二人は“チーム”でなければいけないような ――― そんな気がしたモノだから』
最後に付け加えられた言葉に、なんとなく気恥ずかしさを感じたことまで思い出される。
我知らず火照り出す頬に、冷たい夜気が心地良い。湧き上がる感情の乱れを払拭するように、一息にコーヒーを飲み干した。
「あっ、つ」
「お、おい、一気飲みすることねえだろ」
勢いでまだ熱いコーヒーを流し込んでしまいむせ返る。舌にひりひりとした感触が残り、喉が痛んだ。もしかしたら、舌を火傷したかもしれない。
呆れたような声で自分にツッコむ隼人を思わず睨みつけてしまった。この火傷が、彼の所為だと言わんばかりに。
「なんでこっち見るんだよ」
言いがかりのような無言の凝視に、隼人が憮然と抗議する。
「別に。なんでもない」
ついつい声を尖らせてしまう。
しかし、隼人に過失はない。そのことを知っていて、それなのに理不尽に彼を責めてしまいそうになっている自分は、やっぱりどこか調子が狂っているのだろう。
生じた照れを隠すように、手首を返し腕時計の針に目を落とす。
午前二時二十七分。冷静になれ。冷静に。
「あと、三分か。用意はいいか、椿」
後ろから椿の時計を覗き込み隼人が言う。自分の時計を持っていないのだろうか。
複数ポイントで時刻を合わせて開始する必要のある作戦行動だというのに。普段の説教癖が頭をもたげそうになるが、ぐっと堪える。いま説教を始めると三分では済みそうになかったからだ。
だから替わりに、空になったコーヒーの缶を隼人の手に押し付けて。
「自分の分、あと三分で飲んじゃってね」
任務に対する心構えを教え諭すのは後でもいい。
いまの椿が望む最小限のことは、突入に際しても隼人が飲みかけのコーヒー缶を持っていることのないように ――― そのことだけであった。

218〜A Feast〜:2008/11/15(土) 22:08:17 ID:iaCTS34u
   ※

おそらくはT市内。
おそらくは、廃棄されて使われなくなった倉庫。
時刻は深夜の二時を少し回った頃である。
天井の電球の灯はまばらで、倉庫全体を見渡すには少々光源が足りない。
薄ぼやけたオレンジ色の光が、床一面に敷かれたブルーのビニールシートを照らしている。その中央に、愛しい愛しいあの子が眠りこけていた。
積み重ねられた角材の椅子に腰をかけ、眠るいとし子の顔を見つめる。攫ってきた娘を、新サンプルの最初の実験で“壊した”後、行為の疲れからか、すぐに眠りに落ちてしまったのだ。
いまはお休み。また、すぐに君には頑張ってもらうことになる。
女の調達は簡単だ。明日にでも新しいのをあてがってあげられると思うよ。
にこり、と。
深い慈愛の笑みは心底からのものである。
子供はFHチルドレン。フィースト01。あどけない寝顔は天使そのものだ。

不意に。倉庫内を別の灯りが照らし出す。

懐中電灯の光が二本、三本。交差し、上下し、なにかを探すかのように宙をさまよった後、対象をようやくこちらに定めた。

「こちらを認識したのなら、すぐに明かりを消してくれないか。せっかく良く寝ているのに、目を覚ましてしまうよ、この子が」

声は荒げず、それでいて背後の客たちには良く聞こえるように。低く通る声に、背後でびくりと身体を震わせる気配が届いてきた。

「失礼しました、“マスターヴェノム”」

睦言のように声を落として、囁くようにそう言った。市内に潜伏先を用意してくれたT市のセルから派遣されたエージェントたちのひとりである。
濃紺の、なんの特徴もないスーツに身を包んだ男たちは、一見するとただのサラリーマンにしか見えない。
そのようにしか見えないということがなによりも重要なのだというように、没個性に徹底されたスタイルであった。
「ご指示の通り、市内のセル施設五ヶ所からの撤退を完了しました」
鷹揚に頷く。
「彼らへのお土産に、それなりのものは残してきたのだろうね」
「絶対に必要と言われた書類、研究資料以外のすべてのデータは残してきました。押し寄せてくるであろうUGNのために」
満足だ。打てば響くような返答は、無駄がない。必要にして十分。なんだ、なかなかここのセルリーダーは部下への教育が行き届いているではないか。
「それなりの成果があれば、彼らは満足する。我々がすべてを見通しているのだと気づかれないことが肝要だ。ああ、それと ――― 」
眠るあの子から離して置いたもう一枚のビニールシート。ぐるぐる巻きにして、転がしてあるそれを指差した。
219〜A Feast〜:2008/11/15(土) 22:09:04 ID:iaCTS34u
「廃棄してくれるかな」
新しく届けられた“薬”のサンプルの、最初の試験に使った少女の壊れて動かなくなってしまった身体を収めてあるのだ。エージェントが一瞬眉をひそめ、
「臭いますな」
ただ一言そう言った。ビニールシートに包んだ程度では隠し切れない血臭には、彼らもすぐに気づいたようだ。
「まだ涼しいからいいけれどね。これが夏だったらたまらなかった」
その言葉に、決して快いとはいえない想像を働かせたのだろうか。エージェントたちが一様に眉をひそめる。
しかし、それでも彼らはやはり非合法活動に身を投じる男たちだ。この程度の汚れ仕事に気後れを示すような手合いではない。
すぐさま二人の男がビニールシートの両端を掴みあげ、倉庫外への運搬作業を開始した。
「車は」
「ライトバンです」
文句なし。
こういう不慮の事態に対処できることも、エージェントの大事な資質のひとつである。
なにしろ等身大の大荷物だ。軽自動車で来たなどと答えていたら、叱りつけていたところである。
すべての力作業を終え、戸外から男たちが戻ってくると、矢継ぎ早に指示を出した。
今後の方針、T市近郊のUGN支部に対処するやり方、応援として市内へとやってきたチルドレンがいるので、その処理に関しても協力を要請したい、エトセトラエトセトラ。
「ひとつ、確認をしても?」
訝しげな表情を作り上げ、エージェントの一人が質問をしてきた。構わんよ ――― そう言うように手のひらを向け、許諾のポーズを取ってやる。
「そのUGチルドレンは、あくまで捕獲が目的なのですか?」
「少女のほうはね」
簡潔に、それ以上多くは語らない。彼らもこの言葉だけで、自分たちの為すべきことを了解したらしく、「以降の指示に従います」と頭を垂れた。
やはり素晴らしい。ぐちゃぐちゃと無意味な詮索をせず、言われたことに唯々諾々と従う姿勢は優れた教育の賜物だ。
「できるだけ、傷つけたくないんだ。もっとも、多少の怪我は《リザレクト》があるからそれほど神経質になる必要はない」
だができるだけ、綺麗なままで捕らえたい。可愛いこの子へのご褒美なのだから、完全な状態で遊ばせてやりたいではないか。
「罠は仕掛けた。あとは上手く掛かってくれるのを待つだけだ。君たちの引き続いての支援を期待するよ」
立ち上がり、話は以上だと言うように背を向ける。
背後で男たちが一礼し、すぐに遠ざかる気配がした。眠り続けるいとし子と二人きりの時間が訪れる。

「明日から、また頑張ってもらうからね。上手くいったら、約束どおりご褒美だ。あのチルドレンで、思う存分遊ばせてあげよう」

この声がまるで聞こえたかのように、天使の寝顔がほころんだ ―――

220〜A Feast〜:2008/11/15(土) 22:09:57 ID:iaCTS34u
   ※

道路封鎖の完了を告げる合図が、ペンライトの明滅で告げられた。
時刻は二時半丁度。その明かりは、同時に作戦行動開始の合図でもある。
エージェントたちが一斉に散開し、瞬く間に研究所の周辺を取り囲んだ。
「隼人」
「おう」
頷きあう二人のチルドレン。目配せだけで互いの距離を確認し、それぞれが不測の事態に対応する邪魔にならないように、一定の間隔を保持する。
疾走の開始は同時。しかし、神速の走り手であるハヌマーン、隼人の動きが一歩を先んじる。
軽やかな疾駆の最中、隼人が両手に持った品物を掌の中で握りつぶすような動作をした。
自販機で買った二人分のコーヒーの空き缶。それは見る間に隼人の手の中でひしゃげ、歪みながら別の形へと変成される。伸び縮み、ねじくれてまた長さと性質とを変じ。
アルミ缶が、一振りの日本刀へと形を変えるのに、そう長い時間はかからなかった。
モルフェウス・シンドロームのオーヴァードが持つ特性、物質変換能力。
武器ならざるものから武器を生み出し、それは武器として使えぬものから相応しい形に鍛えられ、その硬度も、強度すらも意のままに変化させる。
わずか数歩のステップを踏む間に刀を造り上げた隼人のすぐ後ろを、椿がつかず離れずついていく。こちらも速い。
全シンドローム最速のハヌマーンである隼人の動きについていけるのは、ひとえに椿の肉体能力の高さゆえ。UGNの実験体として生み出された彼女は、身体的に非常に優れた特質を持つ。
体内で生み出された力を効率よく全身の各箇所に伝える。理性や知識によってではなく、身体そのものが力学や運動工学に則った働きを自然と行うことが出来るのだ。
最小動作にして最大効率を上げることの出来る筋肉や関節。
天性の性質と後天的な実験によって確立された肉体の動きは、風の如き俊足を誇るハヌマーンにすら、その身体能力で迫ることができる。
少年少女の走る姿を、エージェントたちすら捉え切れたかどうか。
気がつけば、研究所の垣根を飛び越えた隼人は入り口の扉の前に立ち、わずかコンマ数秒の差でそれに追いついた椿が、その横に寄り添うように立っていた。
「侵入………どうするかな」
ぼそり、と隼人が呟く。内部に人がいるにせよいないにせよ、この時刻では当然のように施設入り口は施錠がされている。
扉の鍵はドアノブの上下にそれぞれひとつずつ。特殊なセキュリティーが施された様子は見受けられない。
「まかせて」
椿が扉の前に片膝をついてしゃがみ、鍵穴に指先を向けた。人差し指の爪が瞬時に二十センチ近くも伸びる。その先端は折れ曲がり、複雑な角度を幾つも持った鉤爪となった。
変化した爪の先を鍵穴に差し込む。椿は指を細かく動かし、数回鍵穴の中で上下させた。カチャリ、と小さな音がする。椿は満足そうに頷き、下の鍵穴も同様に開錠した。
「これがもっとお金をかけたセキュリティーだったら、私の出番もなかったけど」
鍵穴から指を離したとき、椿の爪はすでに通常の状態に戻っていた。
応援のエージェントの中には、ブラックドッグの能力を持つものもいる。
これがもし電子錠などの近代的な設備であれば、彼に頼んですべてのセキュリティーを一度に解除してもらうことができたということだ。
221〜A Feast〜:2008/11/15(土) 22:10:48 ID:iaCTS34u
「結果オーライ、結果オーライ。それより、早く済ませちまおうぜ」
隼人が椿の肩をぽんと軽く叩いた。
ドアノブに手をかけ椿に目配せをする。扉の左側、つまり開閉する側に椿を立たせ、ゆっくりと扉を開いた。わずか数センチの隙間からは一筋の光すら漏れてこない。
内部は無人のように思われた。
なぜなら、そこには、頻繁に使われている建物が持つ特有の“匂い”があまりにも希薄だったからである。その匂いを、人の過ごした気配の残滓、と言い換えてもいい。
「たまにしか使われてないみたいだな」
隼人があからさまに落胆の表情を浮かべる。この研究所は本命ではなさそうだ、と思ったのであろう。
「油断はしないで。中に入って確認するまでは」
椿が両腕をだらりと下げる。肩から先を脱力させ、手首をゆらりとひるがえした。開かれた五指の先端、椿の爪がするすると伸びていく。
細く、長く伸びて、爪が地面に触れるほどの長さにまで達したとき、それは夜の闇に溶け込んで見えなくなるほどに細い糸状へと変化していた。
自らの体組織を自在に変化させるエグザイルの力。ワイヤー状に変質させた爪こそが、椿の武器である。
武器ならざるものから刀剣を鍛え上げた隼人と、己が爪を強靭な細い鞭へと変質させた椿。
二人の戦闘態勢はこれで完全に整ったと言っていい。
扉の隙間から、椿が注意深く身体を滑り込ませる。それに隼人が続き、二人は研究所内へと姿を消した。

時刻は深夜二時三十二分。
エージェントたちの見守る中、二人のチルドレンが作戦行動を開始する ―――

   ※

研究所は、外から眺めた印象よりもだいぶ内部は広いようだった。
扉も、通路も、万事において造りが大きい。
椿が隼人と並んで歩いても十分な幅のある通路。扉は殆どが両開きの造りで、高さも幅も十分以上の設計であった。
建屋は二階建てで、いま椿たちのいる一階フロアは実験室などが主な部屋のようだ。
「なにかに似てると思ったらさ、ここ、病院とか、そんな感じがするよな」
隼人の言葉にすかさず振り向き、人差し指を立てて唇に当てるポーズの椿。
「しっ。静かにして」
呼吸音だけで囁くようにたしなめる。とはいえ、隼人の言葉には椿も同感だった。
外壁と同様、内部の壁も真っ白に塗り込められた研究所。白の清潔感よりも、無色であることの虚無感が漂うのは、ここがFHの施設であるという先入観があるせいだろうか。
扉をひとつずつ、音を殺しながら開けて覗いていく。
殆どの部屋はがらんとしている。
かつての研究や実験の名残りとして、実験器具の残骸らしきもの ――― ビーカーだのフラスコだの、硝子の破片 ――― が散乱しているだけの薄ら寒い部屋ばかりである。
「ここで最後の部屋、か」
突き当たりの大扉を開けながら、隼人が言う。無理もないことかもしれないが、多少緊張感が緩んでいるようであった。
「隼人」
椿が険しい目つきで手首を返す。
ぺしゃり、と乾いた音を立てて椿の手のひらが隼人のおでこを叩いた。
「てっ」
それっきり、隼人は口をつぐんで黙り込んだ。自分が軽口を叩いて叱られたのだから反論の余地はない。第一、任務に関することで椿に逆らうつもりは、隼人には毛頭なかった。
222〜A Feast〜:2008/11/15(土) 22:11:37 ID:iaCTS34u
隼人を強引に黙らせておいて、椿は一階最後の実験室をぐるりと見回した。手にしたペンライトの光で、室内をさっと照らす。左から右へ、淡い白色光が走り抜けた。
室内中央には、手術台として使われていたに違いない台座が設置されている。天井には巨大な丸いライト。周囲の壁には中身のない陳列棚。
この施設は、使われていなかったのではない。
どちらかと言えば、ここ数日の間に慌しく撤去されたのではないだろうか ――― それが椿の抱いた印象である。舌打ちをしたくなる衝動を、椿はぐっと抑えた。
冷静に考えてみれば、自分たちがT市入りを果たして二週間以上が経過しているのだ。
こちらがFHのことを探索していたその間、彼らが椿たちに気づかなかったということはないであろう。
支部長も言っていたではないか。T市のFHセルは、近郊支部へのサポートや情報・資金提供を主な任務としている、と。ならば当然、セルの持つ情報収集能力も高いはずだ。
椿たちが市内を当てもなくうろうろ歩き回っている間に、彼らは主要施設からの撤退を完了させてしまったのではないだろうか、と。
しかし、あくまでもその落胆を表情には出さず。椿は無言で隼人を振り返った。
親指だけを上に立て、二、三度天井を指し示す。
ここはなにもないと思う。二階へ行きましょう ――― そのジェスチャーであった。
隼人もそれに倣い、同じく無言で親指と人差し指で輪っかを作る。
オッケー。
たぶんそう言いたいのであろう。
きびすを返し、不用意に扉を開けようとする隼人の肩を椿が掴んだ。注意を促された隼人が、溜息と共に、今度は慎重に実験室から滑り出た。その後ろから、椿も続く。
背後の椿を振り返り、どうする、と目線だけで尋ねる隼人に、人差し指で廊下の向こうを指し示す。通路の左手に上階へ上る階段があった。
頷きあい、二階への階段を上る二人。
そこで二人は ―――
揃って落胆の溜息をつくことになるのであった ―――

   ※

研究所二階。
すでに調査の済んだ一階以上に、収穫が見込めそうにない ――― 本心を言えば、それが椿と隼人の第一印象である。十数部屋に仕切られた二階フロアの殆どが、敵の情報を期待できそうもない部屋ばかりであったからだ。
「更衣室、トイレ、給湯室、会議室、応接室………」
忌々しげに、各部屋の扉に貼られたプレートの文字を読み上げていく隼人。さすがの椿も、もう彼を咎める気になれなかった。階下が研究のためのフロアであるならば、二階は施設の研究者のために設けられたスペース ――― そうであったとしても不思議はない。
「仮眠室、食堂、喫煙ルーム………所長室」
二階の突き当たり。最後の一部屋、所長室。なにか手がかりや資料が残されているとしたら、唯一この部屋だけであろう。あまり期待はしないほうがいいな ――― 隼人が呟く。
ドアノブにかけた手がぴたりと止まり、
「これでなにもなかったら、ホント、無駄足だぜ」
わざとおどけた調子で隼人が言った。
もし、なんらかの有益な敵情報が発見できるとしたら、ただひとつの可能性は敵が拠点撤退時にどれだけ冷静であったか、というこの一点にかかっている。
二週間前から椿たちの存在に気づいて慌てて退去したのか。
それとも、つい昨日、取るものもとりあえず逃げるようにして姿を消したのか。
階下の実験室で、散乱した硝子の破片などを見る限りでは、後者のような気がする。
いや、後者であって欲しい ――― そう思う。
223〜A Feast〜:2008/11/15(土) 22:13:25 ID:iaCTS34u
半ば祈るような気持ちで扉をくぐり、二人は所長室の中をぐるり、と見回した。
スチールの机。蹴倒されたような形で転がった椅子。A4サイズの用紙が何十枚も、机から扉までの間に散らばっている。
書類の束を持って部屋を出ようとして、取りこぼしたか。途中で、やはり持って逃げるまでもない、と打ち捨てたのか。
拾い集めることさえしなかったのは、おそらくそんな理由からであろう。
「あーあ。望み薄かな、こりゃ」
ペンライトをぶらぶらと振り、隼人が愚痴った。床に落ちた白い光が、記号や数字、漢字だらけの書類の束を照らす。
「なにもないよりはましだと思う。一応、集めるだけ集めて ――― 」
椿も、やはり失望を隠しきれない。声に落胆と疲労の色が濃く滲み出ていた。二人して床にしゃがみこみ、散らばった用紙類を掻き集める作業を始める。
がさがさと紙の擦れ合う音。ふと、隼人が紙の束をまさぐる手に違和感を覚えて、眉をひそめた。
「なんだ、これ ――― ?」
やたらと手に固い感触。白い紙の海の中から、分厚い封筒が取り出された。
中身はどうやら、やはり紙のようだが、やたらとぎっしり詰まっている。封筒の表に殴り書きで書かれた文字は、『渉外担当・経理担当殿。資料在中。参考までに』と読めた。
「椿、これ」
隼人が封筒を椿に手渡した。面倒くさそうなもの、もしくは小難しそうなものを見つけたので椿に丸投げしようという魂胆である。
「もう………床のこれ、集めておいてよね」
封筒を受け取りながら床に散らばる紙束を指し示す椿。床掃除のほうが気楽だと思ったのか、文句も言わずに隼人はそれに従った。
「渉外、経理………って、FHの………?」
組織である以上、そういう部門があってもおかしくはないだろう。しかし同時に、とてつもない非現実感がある。
まるで普通の民間企業のように、予算を組み、外部組織と折衝し、黙々と仕事をこなす敵組織のエージェントたち。非合法活動を業務として日常的に行い、テロリズムを生業とする。
それは歪んだ日常だ。日常という名を冠しただけの、病んだ生活だ。
思い浮かべた光景に嫌悪を覚え、椿はそれを振り切るように封筒の中に指を差し入れた。
中には、十枚ほどの用紙が三つ折にされて収められている。
紙を開いて飛び込んできた一ページ目の表題の文字に、椿の視線は釘附けになった。

報告書:追加予算明細〜人員増強計画および新薬開発計画の新規立ち上がりによる〜

太字でプリントされたその表題の下、それこそが椿の注意を引いたものである。
『VによるFプランの支援要請。再追加予算明細を付記』。

その文面は、椿でなくともこう読むことができるであろう。
『マスターヴェノム(V)によるフィースト(F)プランの支援要請』、と ―――



薄暗がりの中。
くっ、くっ、と忍び笑いを漏らすものがいる。
それは悪意に満ちた確信の笑いであった。
証拠は残した。自分の痕跡を残してあげた。ほんのちょっぴり。ほんの残り香程度に。
でも、それで十分だ。彼らは、もう自分への興味を断ち切ることが出来ない。
すべての痕跡を消し去り、それ以上の追求を避けることなど、やろうと思えば出来るのだ。
でも、それでは彼らを途方に暮れさせてしまうことになる。
追跡と追求のモチベーションを緩やかに上げてやる。その匙加減こそが難しい。
目の前に人参をぶら下げられた馬のように。彼らをひたすら走り回らせてやろう。
走るのに疲れたころ、極上の餌を喰らわせてやる。
きっと、一も二もなく食いついてきてくれるに違いない。
さあ、一つ目の餌は撒き終えた。しばらくこれで時間を稼げるはずだ。
傍らで眠るフィーストの寝顔を見下ろしながら、ほくそ笑む。
実験だ。実験だよ。明日からはまた実験の日々が続く。
君も愉しむといい。愉しい実験の始まりだ。
そして、実験の結果が求めるとおりのものならば。

「君が望むご褒美をあげようね」

この子が興味を示したUGチルドレン。“シルクスパイダー”玉野椿。
この掌中に収めるのに、それほどの手間はかからないはずだから ―――

(TO BE CONTINUED)
224yuzu:2008/11/15(土) 22:14:15 ID:iaCTS34u
以上、投下でございました。また次の機会まで。
ではでは。
225名無しさん@ピンキー:2008/11/15(土) 23:39:37 ID:Kgkc2+iS
乙。
つばきんぐ陵辱展開を大期待して待つ。
226名無しさん@ピンキー:2008/11/16(日) 08:58:19 ID:t/wGvm/2
やべぇ……マスタークラスはやっぱりどいつもこいつもヤバいなwこう、人間に限りなく近い故の怖さっていうのかな、ダブクロらしい雰囲気と相まって凄くイイ!

時に、つばきんぐがボロボロにされ絶望しかける所で助けに来るのが隼人じゃなく“マスターマインド”でも美味しい展開になると思った俺がいる……いや!見てみたいじゃん、マスタークラスの同士の対決ってww
227名無しさん@ピンキー:2008/11/16(日) 10:00:39 ID:JNbw4LcH
畜生、焦らしてくれるぜ。
つーか凄くダブルクロスしててGJ。
マスターヴェノム、頭の切れる実にイイ敵だなあ。
228名無しさん@ピンキー:2008/11/16(日) 13:25:37 ID:V1eiAwpt
>>215
そこからエロに繋げてくれるんですね、期待してます
229名無しさん@ピンキー:2008/11/18(火) 18:00:46 ID:dzvVdzyC
>192-195
オレなら装着時の感触だけで暴発する自信があるぜ!
230名無しさん@ピンキー:2008/11/18(火) 23:59:00 ID:uGUQ9N/R
さ、フィー、ア……
(寒空の中、全裸でぱくぱくもせず待つ名無し)
231名無しさん@ピンキー:2008/11/19(水) 00:14:02 ID:EwPK1N8u
嬉しそうな顔してるだろ?死んでるんだぜこれ
きっと天国で作品見てるんだろうなあ
232名無しさん@ピンキー:2008/11/19(水) 01:47:18 ID:ZiUggH+H
リプレイをフラゲした。まだ全部読んでないが。
その内これらをネタにSSあがらないかしら。
主にエミリアとかエミリアとかエミリアあたり。
233名無しさん@ピンキー:2008/11/19(水) 01:48:25 ID:qKp/oiSJ
エミリアは見てみたいなぁ
性知識ではアイヴィの方が上と見た

世界の卵で誰か書いてくれないかなぁ
メルとかメルとかメルとか
234名無しさん@ピンキー:2008/11/19(水) 14:10:08 ID:CNR+DuqB
世界の卵からなら鈴鹿だろう。
テオスに捕まっての陵辱シーンとか地球に戻ってからの姫子との絡みとか。
ヤンデレっぽく姫子に迫る鈴鹿はかなり見たいぜ。
235名無しさん@ピンキー:2008/11/19(水) 20:50:12 ID:EdYOKul4
神無月の巫女ですね、わかります
236名無しさん@ピンキー:2008/11/19(水) 21:15:35 ID:ZiUggH+H
「姫子…私、あの人達に汚されちゃった…」
「鈴鹿……」
 
ピチャッ…ピチャッ…
「ダメだよ…姫子、そんなところ、汚いよ…」
「汚いところなんてないよ。鈴鹿の身体に汚いとこなんて。
…とっても綺麗」
「姫子…姫子、ひめこぉ!あぁんっ…!」
 
 
ついムラッと妄想した
なぜか>>234とは攻守逆転した
反省はしていない
237名無しさん@ピンキー:2008/11/19(水) 21:43:58 ID:yPhdq8wx
小説版に自分のHNをモチーフにしたキャラを出された…めがっさ恥ずかしいにょろ
238名無しさん@ピンキー:2008/11/19(水) 22:00:18 ID:qKp/oiSJ
それははずいなw
・・・クレバーがこのスレ見たらどんな気持ちになるんだろ

>>236
でも、俺の中では姫子攻めがジャスティス
姫子のほうが身長低そうだしな!
239名無しさん@ピンキー:2008/11/19(水) 22:02:47 ID:icZDWMbN
>>237
エロゲに自分がモデルのキャラが出されるより恥ずかしくないにょろ




しかも人気投票で上位陣に食い込んでコメント求められたんだぜ
どうしろと(ry
240名無しさん@ピンキー:2008/11/19(水) 22:10:22 ID:qKp/oiSJ
>>239
それは嫌すぎるw
どう答えたんだそれww
241名無しさん@ピンキー:2008/11/19(水) 22:17:14 ID:icZDWMbN
>>240
ガチに答えたが掲載される前にブランド潰れた

性転換されて清楚なお嬢さん本番ありに
されたんだが実はそのシーンスタッフな彼女(ry
一生物の不覚だった
下手したらトラウマになるな
242名無しさん@ピンキー:2008/11/19(水) 22:22:04 ID:qKp/oiSJ
>>241
つぶれた事は悲しい事なんだろうがおめでとうといっておく
ばれたらまじでトラウマものっぽいよなぁ・・・
243名無しさん@ピンキー:2008/11/19(水) 22:23:40 ID:icZDWMbN
>>241
(人によっては)下手したらトラウマになるな
でひとつ
スレ違いになりそうなんでこの辺で


実在の知人モデルにするときは事前に話通すんだ
君とボクとの約束だ!
244名無しさん@ピンキー:2008/11/19(水) 22:25:01 ID:qKp/oiSJ
女性キャラの苗字をGM(男性)と同じにしたのもいい思い出です
245名無しさん@ピンキー:2008/11/19(水) 22:39:28 ID:CviW7uU9
トリニティ×ヴィーナスのNPCは卓ゲ業界人ばかりだな。
あいつら使ってエロSSを書くのだw
246名無しさん@ピンキー:2008/11/19(水) 22:43:30 ID:qKp/oiSJ
三輪法師×パワーメイクですね!

レン・フィーアのSS見たいかもなぁ
247名無しさん@ピンキー:2008/11/19(水) 22:51:15 ID:n2tWbnJy
力造攻め合鴨さん受けの陵辱モノですね!わかります!
248名無しさん@ピンキー:2008/11/19(水) 22:51:58 ID:N+u+7maS
銀雨リプ読むと逆にしか
249名無しさん@ピンキー:2008/11/19(水) 23:09:54 ID:qKp/oiSJ
合鴨嬢はなんていうか、細かいところでエロイよな
トリヴィの温泉のシーンとか
250名無しさん@ピンキー:2008/11/19(水) 23:21:56 ID:N+u+7maS
つーか「嬢」じゃなかろーもん
251名無しさん@ピンキー:2008/11/20(木) 00:19:48 ID:oSTeUeH2
人妻だもんなあ
252名無しさん@ピンキー:2008/11/20(木) 07:39:54 ID:1/hhLImc
きょうは、ここまで
最新刊ネタは、いつ解禁かな?

エミリアは、和姦むきか陵辱向きか?アライブのキャラもゲスト出演しそうだ
253名無しさん@ピンキー:2008/11/20(木) 10:31:09 ID:7cJyjoQw
久しぶりにロンギヌス掲載のリプレイ「幼年期の終わり」を読んでいたら、はるみにムラムラしたのでSS書き始めました。

書いてるとだんだんと妄想がふくらんできて
「これ、分岐シナリオの方が面白くね?」
と無謀なことを考え中。
単独スレでもないし、アンカーはめんどいのでレスの票数なんかでどうにかするとして、シナリオが分岐するSSって正直どう思うよ?w
254名無しさん@ピンキー:2008/11/20(木) 11:24:42 ID:3rKzt9cI
>>253
投票形式はgdgdになりやすいんで、普通に全部書いた方がいいと思うぜ
255名無しさん@ピンキー:2008/11/20(木) 13:00:51 ID:WYxDe65G
>>252
ぶっちゃけもう解禁でもいいと思うが、一応明日解禁にしとく?
いずれにせよそんなに長いスパンは取らなくていいと思うんだ。
256名無しさん@ピンキー:2008/11/20(木) 16:16:21 ID:2HFjya+f
極きらをぱらぱらみたんだが
変身すると脱がされるヒーローモノ

さなえは、知ってて学校名をつけたに違いない
257名無しさん@ピンキー:2008/11/20(木) 20:11:02 ID:PdXJ8lfE
>>252
もう陵辱されてバッドエンドしか見えないぜ
258名無しさん@ピンキー:2008/11/20(木) 21:46:19 ID:FqFqVITm
>>252
Middle09読み終わった辺りで
・友恵ママの研究成果である『古代種を変異させる方法』ってのが
 真也とエミリアに特殊な薬品(エロくなる副作用付き)を飲ませた上で
 ふたりでガンガンヤりまくって貰いますってのでした!
というネタを思いついてたんだが、Endingが……

>>257
レネゲイド吸収する為に理性失ったまま
エミリア死ぬまで犯し続けるジャーム真也しか思い付かんよな……
259名無しさん@ピンキー:2008/11/20(木) 22:14:41 ID:rYxRemwS
>258
俺にはそれがジョグレスして
犯し続けてる最中、ふっと正気に戻り、エミリアが涙でぐしゃぐしゃな顔のまま笑顔浮かべて「おかえり」とか言って、自分の行為に気づいた真也が…
みたいなのが浮かんだぜ
260名無しさん@ピンキー:2008/11/20(木) 22:22:54 ID:2XcE0ltO
和姦も出来なくは無いが可能な時期を考えると
真也があんな事になった以上ラストで鬱に持っていくしかないな。
261名無しさん@ピンキー:2008/11/20(木) 22:31:27 ID:FqFqVITm
>>260
前回はみんなで移動してたし
今回の後半は真也が単独で行動してたからな

機会があったとすれば「追跡振り切るまでの一ヶ月間に何かあった」か
「加賀宮学園で二人っきりの戦闘訓練の最中に」ってくらいか
262yuzu:2008/11/20(木) 22:35:01 ID:j5mFx+Da
続々、リプレイ刊行で沸いているところ、流れを切ってレス返と投下予告〜。

>225さま
陵辱展開、ご期待に沿えるように頑張りますよー(まだちょっと先ですけど)
>226さま
マスター同士の対決!? その発想はなかった! でも、この板的にマスターマインドを登場させるとなると、『幼少の椿に性的教育を施すい・け・な・い☆宗二先生』みたいなネタしか思いつかない駄目な私。
>227さま
敵の描写にはすごく四苦八苦したので、「イイ敵」と言って頂けて嬉しいです。
悪くて狡猾なエージェントと思っていただけると苦心の甲斐もあります〜。

で、投下なのですが。十一時過ぎぐらいになると思います。展開は相変わらず暗めで、微エロ。
ヒロイン(椿)ピンチまではまだ先が長いかなー。
ではでは〜。
263名無しさん@ピンキー:2008/11/20(木) 22:37:19 ID:Zkr5LgQx
もうエミリアの夢オチぐらいしか思いつかない。

エミリア×アイヴィなら何とか。
ガブリエルはこういう事しそうに無いし。
264名無しさん@ピンキー:2008/11/20(木) 22:39:45 ID:FqFqVITm
>>263
ガブリエルの機械化した身体に
隠しでエロ機能が無いとは言い切れんだろ!
265名無しさん@ピンキー:2008/11/20(木) 22:43:53 ID:drC6v9Qk
ところで続きはまだかね
266名無しさん@ピンキー:2008/11/20(木) 22:45:54 ID:GCOsmODn
>>260
そして妊娠発覚で
267名無しさん@ピンキー:2008/11/20(木) 22:50:35 ID:XUDZzETg
読了したがエミリアのヒロイン力は凄いよなあ
問題は展開の都合上悲劇のヒロインフラグしか立ってなさそうな点だ
268〜A Feast〜:2008/11/20(木) 23:10:53 ID:j5mFx+Da
 午前四時。
 椿たちがFHの研究施設に侵入を果たし、逃亡中のエージェントとチルドレンの情報源と思しき書類を手に入れた後。
 他のアタックチームと相互連絡を取り合い、支部に帰還したのは、もうそんな時間であった。
 支部長は席を外しており、彼女が戻るのを待つ間、椿と隼人はエージェントである支部長秘書の女性が入れてくれた濃い目のブラックコーヒーを飲んでいた。
 秋の寒空の下での任務。その帰還後、温かい飲み物で出迎えてくれるのはなによりも有難い。
 熱いコーヒーを少しずつ啜りながら、椿が横目で自分の相棒を盗み見る。
 顎が外れるんじゃないか、と見ているこちらが心配になるほどの大きな欠伸をして、隼人はしきりに目を擦っていた。
 明日が月曜日じゃなくてよかったわね ――― あまりに眠そうな隼の様子に、椿が心の中でそう呟いた。もっとも、それは椿にとっても同様で。ただでさえ緊張を強いられる任務という行為が、極度の疲労を心身にもたらすのは当然であり、椿といえども眠いものは眠い。
 それを精神力とカフェインとで、なんとか誤魔化しているのが現状である。少しでも気を抜けば自分も欠伸を止められそうになかった。
 それでも、気力で眠気を振り払う。
 椿たちに同行したエージェントたちは言うに及ばず、他チームのメンバーもまだ働いている。各ポイントで収集してきた証拠や資料を持ち寄って、それらの分析のために休息を取ることさえしていないのだ。
 だから、ここで自分たちがだらけるわけにはいかない。
 皆、この街を襲うかもしれないFHの脅威を未然に防ぐため、最善と最大の努力を惜しまぬ覚悟なのである。
 自分の横で、さっさとコーヒーを飲み終えた隼人が、二杯目を注文した。図々しい、とは考えずに、彼も眠気に打ち勝とうと彼なりの努力をしているのだ、と好意的に考えることにする。
 支部長が姿を現したのはそれから数分後。椿がようやく熱いコーヒーを飲み終えてからすぐのことである。
「お待たせしちゃってごめんなさい」
 入室した支部長が椿たちにペコリと頭を下げた。彼女の表情にも、随分と疲労の色が見え隠れしている。丸い眼鏡の奥の瞳が、眠たげに幾度か瞬いた。
「さっそくですけど………というか、待っていてもらってこんなことを言うのは本当に申し訳ないのですけれども」
 眉を八の字にして、心から謝意を示すように支部長が言う。口ごもり、二人の顔色を窺いながらも、意を決したように口を開いた。
「もうこんな時間ですし、貴方たちはもう帰ってお休みしてもらったほうがいいかしら、と思うのですが………」
「え………」
「ありがたいッすけど、なんか手伝えることとかないッすか」
 意外な申し出に絶句する椿と、だらしなく見えて実は働く気満々だったらしい隼人。そんな二人を優しい視線で包むように見て、支部長が言う。
「猫の手も借りたい、というのが本音です。でも、この後の仕事はどうしても専門的なものになりそうで。情報の分析、入手した資料の検分、彼らがこの街でなにを企んでいたのか………」
 指を折りながら、椿たちの専門外の領域である仕事をひとつずつ数え上げていく支部長。
 確かにそういう意味では、彼女も椿たちに明らかな戦力外通告を出さねばならないであろう。
「だから、いまの貴方たちにはできることはないと思います。むしろ、すべての情報が出揃って、実働で動かなければならなくなったとき、貴方たちには一番に働いてもらいたいんです」
 心から納得できたわけではないが、椿も隼人もそれに反論できる材料をなにも持ち合わせてはいなかった。ここで粘ってごねたところで、逆に支部の活動を停滞させてしまうことになることは火を見るよりも明らかである。
269〜A Feast〜:2008/11/20(木) 23:12:16 ID:j5mFx+Da
「任務で疲れた身体を休め、いつでも働けるように英気を養っておくこと。それが、いま貴方たちが一番しなければいけない“任務”だと私は思います。これが支部長としての私の判断………なんですけど………」
 椿たちの顔色を窺うようにそんなことを言う支部長。おずおずと、少し自信なさげなのがどことなく可笑しい。
「………そッすか。そうッすよね。んじゃ、またなにかあったら連絡貰えます? 携帯の番号、教えますから」
 両膝をポン、と打ち、隼人が立ち上がった。声の調子になにやら吹っ切れ、割り切ったような感じがある。
「え、隼人………」
「お前も立てよ。で、椿も携帯携帯。支部長さんに教えとかなきゃ、だろ」
 いまだ釈然としていない椿の二の腕を取り、無理矢理立ち上がらせる隼人。
「ちょっ、引っ張らなくても自分で立てるからっ」
 隼人の手を振り払うようにして、慌てて起立する。時々、椿でさえ驚いてしまうほどの切り替えの早さで行動することのある隼人だが、今の彼がまさしくそうであった。
 おそらくそれは、彼の持つ直感が告げた真実の行動。椿たちが、いまはここにいるべきではないのだと、本能的に察したがゆえの切り替えなのであった。
 どれだけ椿たちが彼らの手助けをしたいからといっても、分析に専門的な知識を必要とする資料と格闘することなどできはしない。
 いまもこうして働くエージェントたちのために椿たちができることといったら、お茶汲みぐらいしかできやしないのだ。そして、言うまでもないことだが、お茶汲みとはチルドレンのするべき仕事ではない。
 するべき仕事ではないのなら手をつけるべきではないし、本当に彼らにできる仕事があるときに全力を尽くすのが正しいあり方であろう。それならば、いまはやはり支部長の言葉に従って休息を取るべきである。
「………」
 立ち上がって、思わず黙りこくる。やっぱり調子が狂っているような気がして、椿は二、三度首を振った。これではまるで、自分は駄々をこねる子供のようではないか。
 任務直前手渡された資料の写真 ――― 襲撃を受けたFH研究所の一室に打ち捨てられた女性の遺体の写真 ――― を見たときから、どうにも自分の中の冷静な部分が欠けているようだ。

 血まみれの。
 半壊した。
 人間性を剥奪され。
 日常と切り離され。
 それは、疑いも躊躇もなく ――― そんなモノに作り変えられていた。
 あまりに無造作に。
 あまりに容易くそうされたためだろうか。
 それには、「死体」という言葉すらも当てはまらないような気がするのだ。
 生者が死者へと転じるプロセス。
 生きていたという歴史や証があって初めて人は死者となれる。病でも、事故でも、老衰でも。人間が人間として死ぬためには、歴史であり証が必要である。
 しかし、あの写真の遺体にはそれがない。
 非人道的な生体実験によって命を奪われるということ。
 それは、生きてきた歴史を否定されるということだ。
 培ってきた人格を剥奪されるということだ。
 人間であったということを、“なかったこと”にされてしまうということだ。
 そうやって弄繰り回され、作り変えられ、ただの物体として扱われ。
 だから“彼ら”はその行為になんの傷ましさも良心の疼きも感じない。だから“彼ら”はそういうことを平然と行うことができる。
 人間を、「人間だったモノ」あるいは「人間のパロディ」へと変質させる。いや、貶める。
 それは悪意というもののひとつの極北の姿である。
270〜A Feast〜:2008/11/20(木) 23:13:09 ID:j5mFx+Da
 だから、おぞましい。そのおぞましさは、二週間以上も前から椿の内心に棘となってちくちくと突き刺さり、彼女を憤らせていた。
 こんなことはもう止めなければならない。
 もう終わりにさせなければならない。
 その強い想いが、もうずっと椿の調子を狂わせている。
「………わかった。ごめん、隼人。なんだか、私、どうかしてた」
「いいって。FHの連中を止めなきゃいけないのは確かなんだし。でも、椿が冷静でいてくれたほうが助かる。お前には手綱引いてもらわなきゃ。無茶苦茶やるのは俺の役目でいい」
「………ないわよ。そんな役目なんて」
 椿がようやく、少しだけ笑う。隼人なりに、自分をリラックスさせてくれようとしているのが、なんとなく伝わった。あまり上手ではないやり方だけど、隼人にできる精一杯の方法で。
 たぶん、隼人はあの写真を見ていないのだ。藤崎に貰った資料も、真面目に読んでいるかどうか怪しいものである。そうでなければ、いまこうやって隼人が平然としていられるわけがない。
 自らも、とある実験の落とし子であるという出自を持つ彼。この、悪意の集積たる敵の存在を目の当たりにすれば、隼人の言うとおり、暴走する彼を自分がたしなめるといういつもの図式に落ち着くのかもしれない。
「………やっぱり、貴方たちはいいコンビですね」
 眼鏡の奥の瞳が柔らかく和み、支部長が眩しいものを見るように目を細める。さっ、と顔が赤く火照るのを椿は感じ、隼人がよくわかっていないという顔をして「そうッすかね?」と呑気に応じている。
「ええ。そう思いますよ。さ、今日はもう………日付はもう日曜だけれども、帰ってゆっくり休んでくださいね」
 言いつつ、彼女が自分の携帯を取り出した。椿と隼人も同時にポケットをまさぐる。隼人の言うように、お互いが番号の交換をし、いつでも連絡が取れるようにしておくのだ。
「なにかあればすぐ連絡を入れますから。お休みなさい」
 それが、支部長の別れの言葉だった。
 椿たちが退室し、支部の扉が閉められると、途端に慌しく壁の向こう側が活気付く。
 支部長がエージェントたちに指示を出す声がかすかに聞こえた。ばたばたと走り回る複数の足音や、人間の動く気配が壁越しにも伝わってきた。
 まだ、戦っている。この街をFHの脅威から護るための彼らの戦いは、まだ続いている。
 おそらくは不眠不休の戦い。
 ここは支部の規模の割に、実働・実戦で動くことの出来るオーヴァードは、実は少ない。
 しかし、周辺支部への支援・情報提供の能力には定評のある支部である。むしろ、こういう戦いこそが彼らの真骨頂なのであろう。
 背中に感じる彼らの気配は、ただならぬ熱気を秘めているようだった。ふと、自分を見つめる視線に気づいて椿は顔を上げる。
 隼人が、真摯な瞳でこちらの顔を窺っていた。
「………気合、入れなきゃな」
 支部の熱気に突き動かされたように、隼人が低い声音で決意の言葉を吐く。こういう顔をしたときの隼人が、実は一番頼りになるのだ。ようやく本腰の入った相棒の顔を頼もしげに見つめ、
「勿論よ」
 椿は力強く頷き返すのだった ―――
271〜A Feast〜:2008/11/20(木) 23:15:28 ID:j5mFx+Da

    ※

 仮の住まいへと帰宅する。アパートのドアをくぐる。
 これだけは忘れないようにと戸締りの確認をし直すと、椿はホッと溜息をついた。
 潜入任務で疲れた身体と、気張って張り詰めた精神をほぐすために入浴を済ませる。
 風呂上り、Tシャツ一枚という至極簡単な格好でベッドに倒れこみ、ふと枕元の目覚まし時計に視線を移すと、時刻はもう早朝の六時を回っていた。
 毛布と布団にくるまり、身体を丸くして眠りにつく。思ったよりも疲れていたのか。椿は一分と経たず、眠りに落ちた。

    ※

 街の人々の生活の音。足音やさざめくような話し声。
 窓の外のそんな音すらも、椿の鋭敏な神経には大きく感じられたのか、彼女が眠りから覚めたのはまだ午前九時をわずかに過ぎたころであった。
 睡眠時間、三時間弱。
 悪くはない ――― 思いのほかすっきりとした寝覚めに、椿はひとり頷いた。体調は万全。短い睡眠時間の中で効率よく疲労を回復した証拠である。ベッドから降り、床に脱ぎ捨てておいたジーンズを穿く。
 Tシャツ一枚という薄着ではさすがに寒かったか、とハンガーにかけておいた厚手のシャツを羽織った。
 朝食をどこかで軽く食べ、隼人が起き出す時間を見計らって連絡を取ろう。自分たちでもできる情報収集の方法は、必ずあるはずだ ――― ぼんやりと、そんなことを考えていると。
 味も素っ気もない電子音がアパートの室内に鳴り響いた。
 椿の携帯の着信音である。購入時から変わらぬ、単調なアラーム音だった。手を伸ばし、ディスプレイに素早く目を走らせる。
「支部長さん ――― ?」
 ほんの五時間前にお互いの携帯番号を交換したばかりの、支部長からのコールであった。
 椿たちの集めてきた資料を基にして、さっそく重要な手がかりを掴んでくれたのか。
 それとも、事態を急変させるような変事が勃発したのだろうか。
 どちらもあり得ることだ。
 事態が進展したのかもしれないというかすかな高揚感。同時に、沸き起こるいやな胸騒ぎ。
 椿は携帯を素早く取り上げると、
「もしもし、玉野です」
 幾分勢い込むように電話に出た。
『ああ、よかった。出てもらえて………もしかして、起こしてしまいましたか………?』
 心の底からの安堵の声のあと、すぐに申し訳なさそうに気遣う支部長の声がした。
「いいえ、もう起きていましたから大丈夫です。なにかありましたか?」
『ええ、実は………あの、玉野さん、ちょっとテレビつけてみてもらえますか?』
「………すいません。うち、テレビ置いてなくて」
 椿の返答に、一瞬言葉に詰まる支部長であった。任務であちらこちらを転々とすることが多い椿は、赴任先の宿泊先に余計なものはなるべく持ち込まないようにしている(隼人はそうでもなさそうだが)。
『そ、それではしかたないですね。それじゃあ、あの、さっき別れたばかりで大変申し訳ないのですが、これから支部のほうにご足労願えないでしょうか?』
 普段と変わらぬ丁寧な口調だが、声のトーンはどことなく重く沈んでいる。事態がなにか新しい局面を ――― しかも良くない方向に ――― 迎えたのであろうということは察しがついた。
「あの、隼人も一緒に、ですよね?」
『ええ。最初は彼に連絡を入れたのですが………』
 支部長が口ごもる。連絡がつかなかったということを暗に示す沈黙。おそらく、隼人はまだ眠っているのだろう。
272〜A Feast〜:2008/11/20(木) 23:16:29 ID:j5mFx+Da
「 ――― すぐ向かいます。途中で、何度か隼人と連絡を取ってみますから」
 椿の返答に、電話の向こうでホッ、と溜息をつく気配がした。
『そうしていただけると助かります。私のほうから何度も電話をかけるのは少し気おくれしてしまうというか、なんだか悪い気がしますので』
「そんな、そこまで気を使わなくても。寝ぼすけの隼人が悪いんですから」
 さすがに言いすぎか、とも思ったが、任務中のチルドレンが朝帰りの日曜日だからといって、いつまでもだらだら寝ているのが悪い、と考え直す。
 自分の身支度は五分で済む。この時間ならば、明け方の帰宅時よりも交通機関は格段に融通が利くので、支部への到着時間も読み易い。わずか数瞬の思案の後、
「十一時過ぎには到着できると思います」
 椿が、多少の時間の余裕を見て返答した。
 本当にごめんなさい、ともう一度だけ謝罪の言葉を残し、支部長が通話を終える。
 いままで停滞していた事態が、ここへきて急激な変化を迎えた。
 この二週間の煩悶が嘘のような、目まぐるしい展開。
 絶対、叩き潰してやる。
 椿の胸の内に、熱い炎が灯ったようだった。FHの活動がこの街で活性化する前に、自分たちの手で叩き潰してやる。
 そんな決意に身を引き締め、椿はアパートのドアを再びくぐるのだった。

    ※

 朝になるとよくわかること。
 それは、天井のどこが破損し、どこを修繕しなければならないのかということ。
 閉め切った倉庫内は、電球を消してしまうととても薄暗い。だから、天井から淡い光が差し込んできて床に落ちているということは ――― 屋根がひび割れていたり、隙間があるということなのだ。
 目が覚めると、夜中のうちに倉庫を片してくれたことにまず気づいた。
 新薬のサンプルを使って試したセックスで壊れてしまった“アレ”が、いつの間にか跡形もなく綺麗に片付けられていたからだ。
 きっと、『先生』が僕のために掃除してくれたんだろう。いつも僕のために色々手を尽くしてくれる、とてもいい『先生』だ。
 さっきまで横たわっていたビニールシートから身体を起こす。前にいた研究所みたいにベッドで寝ることはできないけど、これくらいは我慢しなければ。そういえば、毛布をたくさん用意しておくよ、って『先生』は言ってくれてたっけ。だからもう少し、我慢をしよう。
 多分、時間は朝の六時頃。ここには時計が置いてないから、あまり時間の感覚が掴めない。
 少しお腹が空いている。見回せば倉庫には僕一人で、他には誰もいない。多分、『先生』は朝御飯の買出しに行ってくれているんだろう。
 僕のために御飯を用意してくれて、実験とか研究で忙しくて、それなのに僕のことをとても気遣ってくれる。だから僕は、『先生』のことをすごく尊敬している。
 と、その時 ――― くう、と小さな音がした。
 僕のお腹が鳴った音だ。
 誰もいなくて良かった。少し恥ずかしくなって、僕は顔を赤くしたんじゃないか、と思う。
 無意識の内にお腹をさすり、空腹を少しでも紛らわそうとしている最中、ガラガラと倉庫の扉を開ける音がした。
 待たせてしまったね、お腹が空いただろう。
 手に大きなコンビニの袋を持って現れた『先生』が言う。
 ううん、ちっとも。
 思わずそんな嘘をついてしまい。僕はこのとき、どうかお腹が鳴らないように、と心の底からそう思った。
273〜A Feast〜:2008/11/20(木) 23:17:40 ID:j5mFx+Da
 昨夜はパンだったから今日はお弁当にしたよ ―――
 『先生』に手渡されたコンビニの袋には、五人前のお弁当が入っていた。
 僕の実験のお手伝いは、とても体力を消耗する。だから、僕の食事はいつもたくさんなのだ。
 僕にお弁当を手渡して、『先生』はすぐに出て行った。外に止めてある車の排気音が、ここまで聞こえてくる。エンジンを止めていないということは、またすぐに出て行ってしまうということなのだろう。本当に、『先生』は忙しい人だ。
 開け放たれた扉から、差し込む朝の光を『先生』の影が遮る。
 『先生』は、大きな荷物を持って戻ってきた。
 頑丈そうなカートの上に、大きな黒い楽器のケース(確か、コントラバスとかいうのだ)を乗せて転がしてくると、『先生』はその大荷物を僕の側まで運んできた。

 食事が終わったら、さっそく頼むよ。薬は渡してあるね。錠剤はいつも通り、二種類を服用してくれるかな。五錠で上手くいかなかったから、今回は四錠ずつ飲んで試してみよう。

 『先生』が、カートから降ろしたコントラバスケースを、僕の目の前に寝かせて置いた。

 大きな黒い楽器ケースを、僕はなんとなく棺桶のようだな、と思う。

 ケースの黒い蓋が開く。
 そこには。


 口に猿轡を嵌められて気を失った、僕と同じ年頃の少女がぴったりと収まっていた ―――


    ※

 しつこく隼人の携帯にコールし続けていた甲斐はあった。
 アパートを飛び出して三十分後。
 酷く不機嫌で眠そうな返信の連絡が、隼人から椿の携帯に入ったのは午前十時を過ぎたころ。
 開口一番不平を漏らした隼人に、支部長から連絡があったこと、自分も現在支部へと向かっていること、だから隼人も早く来ること、と有無を言わせぬ口調で椿は告げた。
 要点を簡潔に述べただけであったが、椿の口調から事の重大さを敏感に読み取って、
「わかった。すぐに出る」
 と、低く短く答えたところは、さすがにやはりチルドレンといったところか。隼人と連絡がついた旨を支部に連絡し、おおよその到着予定時間を伝えてから、椿は道を急ぐ。
 予定に遅れることなく支部に到着したのは、十一時丁度。
 ビルの入り口で支部長がそわそわと待ち構えており、椿の姿に目を止めると「わざわざごめんなさい」とまず謝罪をした。
「いえ。それよりも ――― 」
 事態にどのような進展があったのか。それが一刻も早く知りたい。エレベーターに乗り込み、つい七時間前に出たばかりの事務所へと、支部長に伴われて入室する。
「さっそくですが、まずはこのVTRをご覧いただけますか? 今朝のワイドショーの録画です。電話で私がテレビをつけてもらいたいといったのは、この番組を見ていただきたかったからなんです」
 テレビの電源を入れ、リモコンを操作する。画面の左上には「9:02」という時刻表示。
 ニュースの内容を簡潔に伝えるテロップは、『T市、女子学生を襲った悲劇』、『失踪後、他殺体で発見される』という物騒な内容だ。
 ぞわり。
 なぜか異様な肌寒さを感じて、椿の身体が無意識に震える。
 少女。他殺。その二言。たった二言である。
 だが、わざわざ支部長から連絡があってこのニュースを見せられたという事実が、椿の胸の内に暗い影を落としていた。今回、椿たちが追っている事件に関わるなにか。それが、市内に住む一人の少女の死を招いたのではないだろうか、という暗澹たる思い。
 画面の中の女性アナウンサーが淡々と事件を告げるのを、椿は忸怩たる気持ちを抑えることができず、ただ聞いていた。
274〜A Feast〜:2008/11/20(木) 23:22:39 ID:j5mFx+Da
『 ――― 県T市の女子高校生、●●●●さん十五歳が今朝未明、遺体で発見されました。通報を受けたT市警察は、遺体の状況からこれを殺人事件と断定。
第一発見者の新聞配達の男性に詳しい話を聞くとともに、捜査を進めていく方針です。亡くなった●●さんは、一週間ほど前から失踪届けが出されており ――― 』

 画面に映し出された少女の生前の写真。大人しそうな、可愛らしい女の子だ。
 写真の中ではにかむように笑う少女。そんな彼女の死を告げるニュースが淡々と流れていく。
「このニュースは ――― ?」
 画面から目を背けるように振り返り、椿が尋ねる。いっそう暗い瞳を伏せるように、支部長が沈んだ声でそれに答える。
「………警察内に我々の情報網が確立されていて、そこから第一報を受けました。通報者には一種の記憶捜査を施した上で、警察内部には緘口令を敷いてあります。
表向きは、ただの殺人事件として報道されるようにマスコミにも十分な圧力をかけます」
「支部がそこまでするっていうことは ――― この事件、私たちの領域なんですね?」
 椿の言葉に支部長が頷く。
「ええ。まず、遺体の状況が不自然というか ――― 只事じゃありませんでした。貴女は、例の研究施設襲撃のときの資料を、見ていらっしゃいますか?」
 彼女の言葉が、UGNによるFHラボ襲撃のことを指していることに気がついて、椿の顔色がみるみる青褪めた。
「まさか、被害者の少女の遺体の状況は………」
「………はい。日本支部経由でこちらにも回されてきた、あの資料の写真の女性と、まったく同じような遺体の状況でした」

 爆ぜた腹部。血塗れの半身。死者以上の死者。生者であった時間を剥奪されたモノ ―――

 胸にこみ上げるものは極度の嫌悪からくる嘔吐感。そして、後悔と自責の念である。
 この二週間。自分たちが追跡しきれなかった敵エージェントとチルドレンの手によって、この街での新しい被害者が出てしまったということか。

 唇を、切れるほどに強く噛み締める。支部長の手が、椿の肩に優しく触れた。
「ご自分を責めるのはいけません。日本支部から逃亡者の情報を得ていたのは、ここを含めた各支部も同様なんです。
それが、完全に後手に回ってしまった。たかが逃亡者、と甘く見ていたのも事実です」
 椿を慰めるような、そんな労りが溢れた声だった。
 だからといって、それで椿の心の重荷が軽くなるわけではない。むしろ、任務に滞りがあったことをいまさらながらに思い知らされたといっていい。
「だけど、追跡の任務を受けていたのは私たちです」
 あくまでも自分の責任として受け止める椿に、支部長はどことなく、今にも泣き出しそうな瞳の色をした。椿の責任感の強さに、いじましいものを感じたのであろうか。
「いえ。やはりこれは私たち、各支部のミスです。日本支部からの情報回覧という事実を、もっと重く見なければいけなかった。
そこで本腰を入れて調査をしていれば、逃走中のエージェントがマスタークラスの危険人物であるということがすぐに判明したのかもしれないんですから」
 これを貴方たちのミスだというのなら、それはUGN全体のミスということですよ、と。
 彼女の言葉はあくまでも柔らかく、優しい。この事態を招いたのは自分たちの怠慢であり、自分たち全体の責任である。
 だから、貴女ひとりだけが責任を感じる必要はないのだ、と。
275〜A Feast〜:2008/11/20(木) 23:23:55 ID:j5mFx+Da
「だからこそ」
 一転して、強い口調で椿に呼びかける。眼鏡の奥の優しげな瞳に、力強い光が浮かんだ。
「………ええ。これ以上の犠牲者を出さないこと、ですよね」
 二人がお互いに頷きあう。
 マスターヴェノムと、チルドレン“フィースト”。
 彼らへの早急な対処のために、おそらくは支部長以下が一丸となって、昨夜 ――― というよりも今朝方 ――― の証拠や資料の分析が行われていたはずである。
 椿たちに招集がかかったのは、そこから導き出された状況を説明するための意義もあるのだ。
 ここで落ち込んでいる暇があるのなら、むしろ前に進もう。
 椿の心に、その意識が芽生えた瞬間であった ―――

 ※

 こういうことも三回目 ――― いや、三人目 ――― というか、三個目 ――― になると、それぞれの固体に反応や体型の差異があって面白いということが分かってきた。
 最初は、僕が暮らしていた研究所。
 僕の初めての実験相手であり、初めて壊してしまった女の人。
 年も僕より少し上だったし、彼女も多少の性行為経験があったみたいだったから、痛いといって泣き喚くことはなかった。むしろ行為のかなり早いうちから悦んでいたようだった。
 でも結果として壊れてしまったのだから、やっぱりアレじゃ駄目だったんだろう。
 二人目はつい昨日まで僕が弄んでいた女の子。
 『先生』が、一個目の代替に用意してくれた、新薬サンプルのテスト用のモノだった。
 始めからみっともなく泣き喚いて、その喧しさに閉口したが、最後のほうでは少しあの娘も愉しんでいたようだ。
 僕の力を発揮させるための新薬が完全で、用量も適正であったなら、きっと僕のコードネームと同じように、きっと彼女に快楽を「ごちそう」し、「楽しませる」ことができたはずだよ、と『先生』は言ってくれた。
 結果的にはコレも壊れてしまったのだから、いまさらといえばいまさらだったけれど。
 そして、いま。
 今朝、『先生』が調達してくれたばかりの三体目。
 カモフラージュのために、コントラバスのケースに収納されて届けられた小柄な少女。
 この娘は、どんな反応をするのだろう。
 年は僕と同じくらいだから、高校生 ――― だと思う。いまでは目を覚まし、身体をロープで拘束されたまま。猿轡に噛まされたタオルの奥からくぐもった叫びを漏らし、こちらを恐怖に満ちた目で凝視している。
 自分の身になにが起きているのか理解できていないところは、二つ目のアレと同様の反応だ。
 着衣は、濃紺のジャージ上下。胸元に縫い付けられたエンブレムは学校の校章だ。
 その校章には見覚えがあった。『先生』が見せてくれた写真の“あの娘” ――― “シルクスパイダー”玉野椿が、いま赴任しているという学園と同じものだった。
 自然と、写真のあの娘のことを思い出す。
 僕の股間で、実験のための器官 ――― 少女たちを征服するための器官 ――― が突如として力を得る。
 むくむく、むくむく、と。
 たちまち、僕のそれは固く、熱く屹立を始めた。
 にこり、とコントラバスケースの少女に微笑みかける。ジャージを着ているということは、早朝の部活動のために、朝早く街をうろついていた迂闊な獲物だったのに違いない。
276〜A Feast〜:2008/11/20(木) 23:25:57 ID:j5mFx+Da
 僕は少女に手を伸ばす。
 首まできっちりと上げられたジッパーを、一息に下げる。ジャージの下は白いTシャツ。まだ、未発達な乳房の形かシャツ越しに見て取れた。
 少女は、それだけで次に自分の身に降りかかるであろう事柄を察知したのか、屈辱と羞恥に顔を赤らめた。じわりと目に浮かぶ涙を一瞥し、僕はジャージのズボンにも手をかける。
 ずるり、と勢いをつけて引き下げると、ズボンと一緒に下着までもが一緒に脱げた。ピタリと閉じた両脚の間、うっすらとそよぐ繁みがとても扇情的に僕の目に映る。
 下着を脱がされると、少女は絶望の呻き声を上げて身をよじった。
 まあ、所詮は非力な少女だから、手足を拘束するロープの呪縛から逃れることなどできるはずもない。シャツをめくり上げる。露になった胸元を覆い隠すブラを力任せに引きちぎる。
 同時に、ズボンと下着を引き剥いた手を、少女の閉じた股間にねじ込むように侵入させた。
「………っ! ………っ!? ………〜〜〜〜〜〜っっっ!?」
 ろくに声も出せないままで、必死に拒絶の意志を表す少女。
 暴れられるとイラつくので、差し込んだ手を一気に少女の割れ目に押し込んでやった。
 めり、ぶち、みちちっ。
 かすかな抵抗感と、ぬるりと指に絡みつく出血の感触。途端に、少女の瞳が大きく見開かれ、大粒の涙が次から次へと溢れ出る。
 ああ、この娘、初めてだったんだ。僕の指による強引な処女喪失がよほどショックだったらしく、瞳孔の開いた目で天井を呆然と見つめながら、全身を弛緩させた。
 それでいい。おとなしくしていれば、それでいい。
 上手くいけば、きっと君を悦ばせてあげることができる。愉しませてあげることができる。
 実験が上手くいけば、なおいい。
 僕は自分の股間でいきり立ったものを引きずり出し、手でしごく。
 それに気づいて、少女は信じられないものを見るような目で僕を見た。
「待っててね。準備が済んだら、すぐだから」
 僕は、『先生』から貰った新しい薬を取り出した。
 白と水色の二種類の錠剤。言いつけどおりに各四錠を手のひらに乗せ、一気に口に放り込む。
 ペットボトルのミネラルウォーターで薬を流し込むと、すぐに僕の身体は熱を帯び始めた。
 半裸の少女にのしかかる。僕の身体は喜びに打ち震える。
 それは少女を抱けるからではなく、実験が成功して『先生』の喜ぶ顔が見られると夢想するからだ。

 めちり、みちり。と。
 指どころではない太さと長さと硬さを持ったそれが、少女を再び、挿し貫いた ―――

 ※

 遅れて到着した隼人を交えて。
 椿たちが支部長との長い打ち合わせを始めた頃。
 そのときの彼女たちの、任務に対するモチベーションはいやがうえにも高まっていた。
 FHのマスタークラス・エージェントを追い詰める。
 非道な生体実験を続けようと暗躍するマスターヴェノムへの憤懣と敵意が、椿たちの意気を高揚させていた。
 しかし、このときの椿は知る由もない。
 これからさらに一週間の間、自分たちの捜索の手を嘲笑うようにマスターヴェノムがT市を我が物顔で徘徊し、さらに多くの被害者、犠牲者を生み続けていくことを。

 そして、敵の魔手が椿自身にも伸ばされようとしていることを ―――


 (To Be Continued)
277yuzu:2008/11/20(木) 23:26:37 ID:j5mFx+Da
以上、投下でございました〜。
278名無しさん@ピンキー:2008/11/21(金) 00:24:39 ID:LlKAP/U1
>>268-277
乙!

DXらしい雰囲気出てるなー……。
それでいて、きっちり18禁描写も入ってるし。

マスターヴェノムの正体が気になるぜ。
279253:2008/11/21(金) 01:06:30 ID:+mHdp1Do
切りが付いたので投下しに来ました〜
280253:2008/11/21(金) 01:10:30 ID:+mHdp1Do
失敗して分かれちまった…

>>254
ご意見ありがとう。
自分の考えで進めることにするわ。

システム:ナイトウィザード
ジャンル:陵辱
キャラクター:
 PC1:鹿島はるみ
 PC2:要いのり
 PC3:要ねがい

陵辱モノなので、嫌いな人は気をつけて
281253:2008/11/21(金) 01:11:08 ID:+mHdp1Do
OP1

剣閃。続いて破裂音。

立ちはだかる侵魔を、勇者の振るう聖剣が切り裂き、魔術師の放つ魔法が粉砕、塵へと還した。
勇者の名を、流鏑馬勇士郎。
魔術師の名を、鹿島はるみと言う。

紅い月の下、郊外の公園で二人は戦っていた。
彼らを取り巻くは無数の侵魔と、その長たる魔王。
その数の差は圧倒的。
――敵を駆逐するには、三倍の戦力。敵に勝利するだけなら、二割の戦力差があればいいという。
今、二人を取り巻く敵の数は三倍どころではない。ガーゴイルと呼ばれる侵魔が一、二、三…二十を下ることはないだろう。
しかし、優に十倍を超える敵にもかかわらず、勇者の目に悲壮感はなかった。

「はうぅ、勇士郎さん、全然敵が減らないです…」
仕事着のメイド服のままのはるみが不安げに呟くが、勇士郎は黙したまま眼前の敵を見据える。
「………」
「………ううん、弱音なんか言ってちゃダメですね……」
勇士郎は頷いて応える。
はるみ自身励まして欲しかったわけではなく、焦りから口を突いて出た独り言だった。はるみの芯の強さを知る勇士郎だからこそ沈黙で返し、はるみもそれに気付き冷静さを

取り戻す。二人の信頼の高さが伺える行動だった。
そして、今度は勇士郎が声高らかに宣言する。
「ふゆみは返して貰う!アー=マイ=モニカ!!」

ナイトウィザードえっちノベル「ふたふた」
282253:2008/11/21(金) 01:11:54 ID:+mHdp1Do
叫ぶと同時に勇士郎は駆ける。
ブロック舗装された地面が軽く沈み、反作用が勇士郎の身体を跳ね上げる。
速く、そして迅い。

 斬!

聖剣が岩の肌を切り裂き、又は砕き、又は穿つ!
いくら雑魚とは言え、一撃で殺しきれてはおらず、”道を空け、通り抜ける”事のみに尽力した。
「≪ディストーション・ブラスト≫!」
勇士郎の後方で空間が歪み、侵魔が爆ぜる。はるみの広域殲滅魔法が、複数の侵魔に同時に消滅をもたらした。
この連携があるからこそ、勇士郎は”殺しきる”必要がないのだった。

以前にもこんな事があったと、はるみは軽い既視感に囚われる。
――『幼年期の終わり』事件――
はるみと勇士郎が出会った事件であり、はるみとふゆみがそれぞれ一人の人間として歩み始めた節目の事件でもある。
その事件で、裁定者の力を持つふゆみ―当時Esと呼ばれていた―がアー=マイ=モニカに捕われ、勇士郎とはるみ、そして勇士郎の姉とロンギヌスの人造人間の協力を得て無事ふゆみを助け出したのだった。
相違点は、ふゆみがEsではなく『ふゆみ』と呼ばれていること。――そして、今は勇士郎とはるみの”二人しか居ない”ことである。

勇士郎とアー=マイ=モニカを隔てるガーゴイルは残り一体。
魔王の横に跪くふゆみは以前と同じく、首輪で声を封印されている。
はるみと髪の色のみが違う少女。滑らかな金髪が揺れ、瞳に涙をためて二人を見ている。
最後の一体を袈裟斬りに切伏せながら勇士郎が叫ぶ。
「アー=マイ=モニカ、何故力を失ったふゆみを狙うかはこの際問わない!何故”蘇れた”!それとも姿を真似た偽物か!?」
多くの力を注いで作った写し身を先の事件で倒され、アー=マイ=モニカは長い眠りに付いたはずだ。偽物でなければ、こいつは何なのだ!
「マイちゃんはマイちゃんですわ。ちゃーんとしたホ・ン・モ・ノですわ」
幼い姿に誂えた黒いゴシックロリータ衣装をひらひらと揺らし、勇士郎を小馬鹿にするように――唄を囁くかのように黒い魔王は語る。
「ならば!何度来たとしても、俺が倒してやる!」
迷う必要はない。どんな方法で復活したとしても倒せば同じだ。
そう結論づけて、勇士郎は貧欲の魔王の喉目がけて聖剣を穿つ。
勇士郎の身体が光りを灯す。
プラーナを乗せた突き。
地面を踏み込んだ親指から、足首、膝、股関節、腰の回転、脊髄のしなり、肩、肘、手首へと順次速度を上乗せしていく。
それは常人には知覚できる物ではなく、音を置き去りにアー=マイ=モニカへと迫る!

ぱん!

一呼吸遅れて衝撃波の破裂音と
「なっ!?」
勇士郎の驚きに満ちたつぶやきが漏れた
283253:2008/11/21(金) 01:16:40 ID:+mHdp1Do
勇士郎の剣はアー=マイ=モニカに届くことなく、僅か数mmの隙間を空けて固定されていた。
「モニカちゃんをいじめちゃダメよぉ〜?」
新たに現れたのは年の頃17、8歳の和服姿の少女。長い黒髪と細く開かれた目、妙に色っぽい仕草が蠱惑的な雰囲気を醸し出す。彼女が、勇士郎を止めた犯人だろう。
「…あ、あなた誰?」
あまりに突然に現れた異邦者に対し、はるみが声を絞り出して問う。
「私はアクア。アクア=ナトラク。これでも魔王よ?」
魔王という言葉に緊張が走る。
勇士郎は極細の糸のような物で絡め取られていた。
ふゆみが既に捕らえられ、今、自由に動けるのははるみのみ…。
「それにしてもモニカちゃんが無事で良かったわぁ。今のモニカちゃん、貴方たちの概念で言う”総合レベル”で言えばゼロですもの」
「…ぇ?」
見れば、喉先に剣を突きつけられた幼い魔王は、緊張に満ちた面持ちで脂汗を滴らせている。
「だってそうでしょう?モニカちゃんはほんとなら、もっと眠って力を蓄えないとこちらには来られないの。私の分けたプラーナで、かろうじて貴方たちに復讐しに出てこられたってわけ」
アクアが指をくねらせると、勇士郎に絡んだ糸がキリキリと締まり。身体の所々から血が噴き出す。
「勇士郎さん!」
はるみの苦痛な叫びを無視して糸の魔王は続ける。
「もし、『流鏑馬勇士郎が攻撃の起点となるため、二人で協力して障害を先に取り除く』ではなく『鹿島はるみがアー=マイ=モニカを撃ち、流鏑馬勇士郎がそれを守る』だったら、下手したら一撃で決着が付いていたもの。
私が来る前にやられちゃったら、それまでって言う…まぁ、私たちのゲームね…それにモニカちゃんは見事勝ちました。ぱちぱちぱち〜」
ころころと鈴のように笑いながら告げる言葉。それは、はるみ達の完全な作戦ミスであり、同時に致命的なミスだった。
「く、くそ!復讐のために、俺とふゆみを、殺すのか?」
力任せに首を向けると、糸がこすれて顔に数本の傷が走った。
「そんな事はしないわぁ。だって、あなた死んでもまた転生してくるでしょう?ねぇ、モニカちゃん?」
「そ、そうですわ!マイちゃんが他人を頼ってまで復讐しに来たんですもの。有言を実行させて貰いますわ」
話している内にいつもの調子を戻してきたゴスロリの幼女が笑顔のまま残酷に告げる。
「勇士郎はマイちゃんの物になるんですの」
声と同時に広がる月匣。
アー=マイ=モニカを――いや、正確にはふゆみを中心にゆっくりと、球状の”歪み”が広がって行く。
勇士郎はその歪みに飲み込まれる直前に「はるみ逃げろ!逃げて援軍を連れてきてくれ!」と叫んだ。
はるみは躊躇せず走った。
本来ならば、思考にはラグがあった。
はるみがウィザードだからこそ、瞬く間に状況を考え、そして実行できた逃避だった。
想い人を、姉を、置いて逃げることを非情だと罵るだろうか?
はるみは信じたのだ。勇士郎がすぐに敵の手に堕ちるはずはないと。
勇士郎も信じた。はるみなら必ず自分たちを救ってくれると。
はるみは涙をぬぐいながら走った。
「勇士郎さん…必ず、助けますから、だから、絶対に負けないで!」
284253:2008/11/21(金) 01:17:27 ID:+mHdp1Do
OP2

「もー、急に拉致ってどういう事よ!私たち柊先輩じゃないんだからね」
「…私、京介君と約束があったのに」
時空の狭間にあるアンゼロット宮殿。白を基調とした豪奢な城。白亜の壁とそれによく映える深紅のカーペット。絵本のワンシーンのような風景のこの部屋に、二人の少女が招かれていた。
ショートカットの活発そうな少女―要いのりと、ストレートヘアーの大人しい少女―要ねがいだ。雰囲気こそ対極だが、容姿はよく似ている。いや、そっくりと言っても良い。一卵性双生児のウィザード姉妹である。
そのどちらもが、休日の早朝とあって機嫌が悪い。
「これは大変失礼な事をしました。まぁ、デートの方は後日改めてと言うことにしていただいて、今日の所は私のお願いを聞いてください」
特に悪びれた様子もなく、銀髪の少女―アンゼロットが話を続ける。
「目標はここ」
アンゼロットの目の前に半透明のスクリーンが広がる。
「郊外にある『K公園』。ここを中心に月匣が展開されています」
「ものすごい近所じゃない。ロンギヌスだけでどうにかしなさいよ」唇をとがらせるいのり。
「…話は静かに聞く物です。ぅおっほん。えー、この月匣は特殊な構造になっていて”ある特定の条件”を満たした人しか入ることができません。
そして、今手配できる中でその条件を満たすのは、別室で休養して貰っている鹿島はるみさんと、貴女たちです。要いのりさん、要ねがいさん」
「アンゼロット、なんで、私たちなの?」
「…あなたも意外にせっかちですわね。つまり、この月匣は『双子、またはそれに類する者が同時に』でなければ入ることができないのです。
原因はおそらくですが、コアとなったふゆみさん―先ほど話したはるみさんの双子のお姉さんの影響でしょう」
スクリーンでは、巨大な円状の『Fortress』と書かれた部分に、小さい丸のアイコンが近づくが弾かれる。その後、『Twins』と書かれた一対のアイコンが突入する。
「敵は魔王級が一人…正確には二人ですが、一方は力が減じられているため戦力と考えなくて結構です」
「魔王相手に三人だけなの?ちょっと少なくない?」
双子のウィザードというのは案外多い。具体的には三十六人に一人くらいの割合だ。しかしながら『双方がウィザードかつ現在フリー』となると要姉妹意外に頼める人間が居なかった。
先ほど話題に出た柊連司と、その並行世界の同一存在、柊レンならこの月匣に突入できるかも知れないが、それは無理な話なので割愛する。
アンゼロットはその旨を伝えると

「詳しいことははるみさんに聞いた方が良いでしょう。さて…」

一呼吸置いて

「この依頼、もちろんイエスですよね?」

ウィザードとしての責任感があるからこそ断れず、いのりとねがいは結局、この依頼を受けることになった。
285253:2008/11/21(金) 01:19:39 ID:+mHdp1Do
ミドル1
マスターシーン

ここは、件の月匣の中心部にある部屋。
鹿島ふゆみをコアに作り出されたそれは、ふゆみ、はるみそして勇士郎の家でもあるメイド喫茶『天使の夢』の店内を模していた。
その一角に、テーブルを取り払い巨大で豪華なベッドを置き、アー=マイ=モニカが腰掛けている。
マイの側には、簀巻き同然に縛られた勇士郎。
店の中心部にはテーブルに腰掛けたアクア。
そして、フォートレスコアとなったふゆみは

「…勇士郎を離して」

店の中心部でメイド服のまま亀甲縛りとなり、俯せの状態で宙づりにされていた。
豊かな胸が縄に絞り出され、スカートとショーツが一緒になって股間に食い込んでいる。元々スカートの丈が短いため、後ろから見ればかわいらしいフリルのショーツが丸見えだった。
「そうね、勇者様が自由になったら、あなたも助かるものね。うふふ、あきらめが悪いんだぁ」
蜘蛛が嗤う。
「そんなんじゃない。勇士郎だけでも助けて…」
「勇士郎はもうマイちゃんの物なんだから、あなたなんかの指図は受けませんわ」
マイは転がった勇士郎の頭を膝に乗せ、見せつけるように撫でる。勇士郎も抵抗を試みるが、消耗しきったこの状況では首を動かすので精一杯だった。
「勇士郎を離して!」
頬を高揚させ、いつものクールさのない熱のこもった声をぶつけるが、それは逆効果だった。
「イ・ヤですわ☆」
マイは勇士郎の顔を持ち上げ、その唇を奪った。
「…!」
「ん、んむうぅう!!」

 ぴちゃ、ぺちゃ…

マイの小さな舌が、勇士郎の口内を蹂躙する。
歯茎を、頬の裏を、舌を舐め尽くし。唾液を飲ませる。
時折ふゆみに送る、嘲笑うかのような視線は、まさに悪魔と呼ぶにふさわしかった。
顎を押さえられ、噛付くこともできない勇者はそれに従うしかない。
「ぷはぁ!」
「やめてよ!勇士郎!勇士郎!」
涙をこぼすふゆみを嘲笑いながら、マイは勇士郎を抱き起こすと、頬に顔をよせキスをする。
「ふゆみ、大丈夫だ。だから、心配するな…」
疲労のため苦しそうな声になるが、勇士郎は確固たる意志を貫くと、そうふゆみに伝える。
俺は大丈夫だ。お前は安心して良い。雄弁な視線がその心を補完する。
286253:2008/11/21(金) 01:20:16 ID:+mHdp1Do
「そんなこと言っていられるのも今の内だけなんだから、さっさと諦めてマイちゃんの物になりなさい」
ここからが本番とばかりに、マイの小さな手が勇士郎の股間をさすり始める。
「ぅくっ!やめろ」
「あら、でも大きくなってますわ。もしかして勇士郎ロリコンですの?」
「そ、そんなわけあるか…っ」
「じゃあ、溜まってるんですのね。あの双子、あんなにエッチな身体で何もさせてくれないなんて、酷いですわねぇ?」
耳元で囁きつつ、チャックを下ろす。
「あら立派」
と、これはアクアの台詞。

 はむぅ…

「ぅあぅ……」

 ちゅぽん

勇士郎の股間に潜り込むように体勢を変えると、男根を頬張り、軽く吸って離す。
子供ほどの体格しかないマイと比較せずとも、その怒張は大きく、だからこそ、それに口づけする幼女の姿は、より大きな背徳感を見る者に与える。
「マイちゃんの舌が気持ちいいんですのね。……勇士郎、可愛い…」
おおよそ、見た目の年齢にそぐわないうっとりとした笑みでマイが謳う。
「早速気持ちよくして上げますわ。この小さな唇が、忘れられなくなるほどに……」
唇に人差し指を当て、にんまりと見上げる。
つい先ほどの感覚が脳裏に蘇り、ぴくぴくと反応する性器。
マイはその反応に満足し、股間に顔を埋めると、一心不乱にその生殖器を慰めた。

 ぺちゃ、ちゅる…
 くぽっ、じゅるる、じゅぽじゅぽっ
 ちゅるじゅる、ずずず…

これはなにかの魔法だろうか。
転生者故、勇士郎の『性交の記憶』は数え切れないほどにある。当然、我慢の仕方も知っていれば、快楽に流されない心構えもある。
その勇士郎の顔が赤みを持ち、「ぅ…くっ……」と、抗いがたい快楽に苦悶の声を上げていた。

 ぺろ、ぺろ、ぺろり
 ちゅっちゅうぅ……
 くぱ…

卑猥な音が5分ほども続いた頃だろうか
「うくぉぁ!」

 ドクン!ドクン!

我慢の限界を迎えた勇者の精液が、”敵”の口内と顔面へと吐き出された。
「うふふ、たっぷり出ましたわね。…んちゅ」
顔に付いた種子を指で集め、舐め取る仕草が色っぽい。
顔を掃除し終わると、尿道に残った物までもちゅるちゅると吸い出しながら、マイはちらりとふゆみを見た。
「勇士郎、勇士郎、勇士郎、勇士郎……」
小さな声で何度もその名を繰り返し、ふゆみは泣いている。
「あなたも、泣いてるだけじゃなくて自分の心配をしたらぁ?……と、言いたいところだけど、お客が来たみたいだから、私は準備に行かせてもらうわねぇ」
あはは、という笑い声を残し、もう一人の魔王は消えた。
部屋に残るのは、一対の男女と、幼き陵辱者のみだった。
287253:2008/11/21(金) 01:23:14 ID:+mHdp1Do
以上です。

続きは書き上がり次第投稿させていただきます。

なんか、こんな長い文章書いたの数年ぶり(しかもレポート)なので妙に緊張しつつ、GMとしての演出力向上のために続きも頑張るぜ!
288名無しさん@ピンキー:2008/11/21(金) 02:08:18 ID:I+V4qrr1
おー。がんばー。続きがたのしみなんだぜ。
全裸は寒いから湯たんぽとモサモサと一緒に待機してるね。
289名無しさん@ピンキー:2008/11/21(金) 02:55:28 ID:LBZ47KWf
なんだこのTRPGのシナリオっぽい良作品ラッシュは……さては貴様等……GMをやりこんでるなっ!(ジョジョ顔でry)

>>277

相変わらずのダブクロクオリティでGJです

何というか椿と隼人の関係が凄くイイですね〜……流石はマスターマインド公認の仲w

そして今回の投下で何となくフィーストのシンドロームが見えてきたような気がしたけど外れたら格好悪いからあえて言わない事にしたぜ!ww


>>287

凌辱で期待してたらマイちゃんの逆レイプとは、なかなかにいぢわるなGMですねww

双子しか入れない月匣とか面白いですね……侵入するのに必要な条件がある月匣とかシナリオで出せばギミックに使えるかも……今度やってみよっとww

続きはのんびり全裸で待機してますね
290名無しさん@ピンキー:2008/11/21(金) 07:23:01 ID:PDgQuDF6
二次元キャラ数人と温泉につかりながらちんこのメカニズムに感心しているところで目覚めた俺もツバキーングと勃ちあがるラッシュです。
291名無しさん@ピンキー:2008/11/21(金) 09:42:07 ID:dUPFxSys
きらりが、きらりがとんでもない

巻田絵のせいかも知れんが……
誰かここで書いてくれまいかw
292名無しさん@ピンキー:2008/11/21(金) 11:05:50 ID:YJKUoENY
極キラ読んで思いついたネタ。
ベビー服のらいかお嬢様。


マニアックすぎるかな、やっぱ。
293名無しさん@ピンキー:2008/11/21(金) 12:26:03 ID:XJzTRYMw
俺はあれだなー
女装美少年がクラスメイトに弄ばれるというエロマンガ的ストーリーしか思い浮かばなかった
294名無しさん@ピンキー:2008/11/21(金) 18:02:03 ID:PDgQuDF6
旧校舎ってのが役に立つな。
秘密を知っていると縦ロールによびだされて陵辱の限りを尽くされる。
恥ずかしいのに身体は、反応してそこをまた
295名無しさん@ピンキー:2008/11/21(金) 19:36:34 ID:7NLXBCSU
>>291
お嬢の、お嬢の乳が地味に素晴らしい。
296名無しさん@ピンキー:2008/11/21(金) 20:06:08 ID:93bVyTVc
キュウンキュウン
297名無しさん@ピンキー:2008/11/21(金) 21:32:46 ID:ze0Hj+bF
今日やっとエクソダス2巻を読了した
矢野さん……アンタ、ラース=フェリアを滅ぼしただけでは飽きたらず……
298名無しさん@ピンキー:2008/11/21(金) 23:27:00 ID:6Yd4s/Xr
俺には、ゴクドーの主人公PCはお嬢としか思えんのだが。



はい中村うさぎを思い出したそこの貴方、私と魂の兄弟です。でもメディアミックスは
電撃のラジオドラマしか認めんがな!
299名無しさん@ピンキー:2008/11/21(金) 23:41:04 ID:EAeRgX0y
俺はダミアンの漫画も許容する

極道は内容もさることながら挿絵の勝利だなぁ
巻田先生いい仕事です
300名無しさん@ピンキー:2008/11/22(土) 00:38:49 ID:mg7gf6Xn
ピーカーブーの公式リプで篠原ののこにほれ込んだが、PLがリアル小学生なのでそのトラウマになるかと思うと、SSが書きづらいorz。
301名無しさん@ピンキー:2008/11/22(土) 01:11:21 ID:JoNjmvIc
>>300
いや、ちょっと待て。
小学生はここを見ないぞ。
302名無しさん@ピンキー:2008/11/22(土) 03:09:23 ID:5Ozdbsts
最近の小学生は進んでるから見てるかもね。
それはともかくジークの周囲がハーレムじみてきた。ソラ、エア、ルー、ベル。
次巻でホーリエルともフラグ立てないかしら。
ジークの嫁宣言にルーが「わたし、ジークのおよめさん?」とか小首かしげたりしたらもう!
303名無しさん@ピンキー:2008/11/22(土) 04:22:17 ID:wrDI+ReI
小学生の閲覧を肯定するスレはここですか?
荒らしと変わらないですよ。
304名無しさん@ピンキー:2008/11/22(土) 08:48:14 ID:RGsuj8VK
のの子は真面目っぽいから見ないんじゃないかな。
他の悪ガキ2人は…まだ色気より食い気や遊びっ気ぽいからやっぱり見なさそうだ。
見たって字ばっかりだし、読まないと思われ。
305名無しさん@ピンキー:2008/11/22(土) 09:26:48 ID:HsXXScWF
ちょっと遅れたが極道読んだ
らいか 「暇だわ。そうだリツ、ちょっと輝を掘りなさい」
リツ  「はい、お嬢。じゃ、ちょっとうつぶせになってこっちにお尻突き出してね」
輝   「はい?あ、ちょっと、何で押さえつけるんですか!?アッー!?」
なんて唐突に言い出しそうで怖いw。
絶対リツは何人かヤってるとおもうんだ…。

個人的には麗奈ネタをみてみたいなー、とも。
306名無しさん@ピンキー:2008/11/22(土) 15:32:51 ID:YctuB/Bn
>305
普通にありえすぎてwww
307名無しさん@ピンキー:2008/11/22(土) 19:09:40 ID:QABJSF/o
数日前の話題でふと、モンスターメーカーカードゲーム「ソフィア聖騎士団」を思い出したのですが
彼女たちの口調や性格を知りたいのですが、ルールブックを買えば載っていますか?
現在購入可能なモンスターメーカーの小説で、出てくるものが有りますか?
教えていただけたら幸いです。

オークの群れに囚われる美少女騎士団なんて妄想が止まりません。
(まあ素直に、救出失敗して姉妹で陵辱されるルフィーアとヴィシュナスとか、雇い主の裏切りで闇の軍勢に襲われるディアーネを書けという話ですが)
308名無しさん@ピンキー:2008/11/22(土) 19:50:13 ID:yypWG0JH
けっこうコミックとか小説出てたんだがほとんど絶版だなあ。
309名無しさん@ピンキー:2008/11/22(土) 19:55:25 ID:4w9ywT53
ブクオフで探した方が早いやもね。
俺はファミコン版が初モンスターメーカーだったなあ…。
310名無しさん@ピンキー:2008/11/22(土) 20:37:40 ID:HsXXScWF
モンスターメーカー・リザレクションなら手元にあるが…
ちょっとチェックしてみるか。
311名無しさん@ピンキー:2008/11/22(土) 21:07:55 ID:HsXXScWF
えーと、モンスターメーカー・リザレクションにソフィア聖騎士団で載ってるのは
オルカナ・シャーナ・ジュリエール・イライザ・ピア・ロクサーヌ・カサンドラの7人。
ソレと一切詳細不明な光の子とか。
あと別枠でディアーネとルフィーアとヴィシュナスも。

口調は印象的な一言があるくらいだったなぁ。
312いつふた@ケータイ:2008/11/22(土) 22:24:35 ID:49Aiq8xY
保管庫にメガテンの続編追加しました。
313名無しさん@ピンキー:2008/11/22(土) 22:33:03 ID:ivunkCxT
>>300
wktkして待つ。
ちょっぴりえっちレベルからGO!(あまり解決策になっていない
314名無しさん@ピンキー:2008/11/22(土) 22:46:28 ID:s+29rYb+
リザレクションは、重要人物だろうが転生しまくるからな。
プレイヤーによって、どんな性格や口調でもいいよ、ということなんだろう。

ネット上だと、この辺りが口調の参考になるかな?
http://www.digitaldevil.co.jp/mm-i/index1.html
http://www.digitaldevil.co.jp/mm-i/chara/chara_main.html
315名無しさん@ピンキー:2008/11/22(土) 23:35:24 ID:YuwAwGBi
ぬぎぱく発売から早1ヶ月。
今ではやくざが全裸で闊歩しておりますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?

今夜、久しぶりに>>8の続きをうpしようと思うんだ。
なんか長くなりすぎて困ってたんで、ある程度のところで一旦切る予定です。
2日目終わりまで行く予定です。
316平尾ゆかりの復讐:2008/11/22(土) 23:36:20 ID:YuwAwGBi
ゆかりが男達に記憶操作を施して空き地から出て行くのが見える。
どこまで記憶を操作したのかわからなく不安だが、今は信じるしかなかった。
「やれやれ、随分待たせてくれたな。」
人目を気にする必要がなくなり再び変身した蛇人間カルトロップ・ウォーリアが出てきた。
「まさか通りすがりの男達に先を越されるとはね。」
呆れたような声ですみかを見下ろす。
「それじゃ、俺もたっぷりと楽しませてもらうぜ……」
威嚇するように4本の腕を広げ、牙が生えた口を大きく開いた。二股に割れた舌が長く伸びている。
実際に食べられるわけではないだろうが、生理的に恐怖を感じざるを得なかった。
「こいつでお前をたっぷり可愛がってやる……」
股間の肉棒が盛り上がっていた。驚くべきことに上下に2本のペニスが生えていた。
「ひっ!」
すみかは思わず息を呑んだ。
(前後同時に……)
今まで何度も経験させられているが、ひとりに2本生えている異形を見るのは初めてだった。
せっかく燃え上がった闘志が早くも萎えそうだった。
(ま、負けませんっ……エッチなことをされるのを我慢すれば……いいだけなんです。)
目をそらしたくなる光景を、眉をひそめて見つめなおす。
カリ首が大きく膨らんだペニスが2本、鎌首をもたげるようにそそり立っていた。

ウォーリアはすみかの両手首を片手でひとまとめに掴むと持ち上げ、すみかの怒ったような困ったような顔を眺めた。
すみかは空中に吊り下げられて脚のつま先が付かず、身をよじるぐらいしか動きが取れなくなった。
「ジタバタすんじゃねーよ。」
ウォーリアは背後に回りこむと下側の両腕ですみかの両足の動きを止める。空中で「人」の字に固定されてしまった。
そのまま残った手で、すみかの身体にまとわりついていた粘糸を取り、股間に刺さっていたバイブを抜き取った。
「ふ……あぁ……」
股間で暴れていた熱源が抜き取られ、外気にふれたヴァギナに心地よい開放感を覚える。
濡れた淫裂にスースーした空気が当たり、身体の中の熱が逃げていくような感覚が心地よかった。
すると、首筋にズブリと何かが刺さる痛みを感じた。
「いたっ!」
背後から大きな蛇頭が首筋に噛み付いていた。2本の牙が突き刺さり、痛みと熱がジワジワと伝わってくる。
しばらく噛み付いていたウォーリアが口を離すと、首筋に2つの穴が開いて血が流れ出ていた。
蛇の長い舌が伸びて傷口を舐め上げている。
「今、なにをしたかわかるか?」
耳元で囁くように問い掛けてくる。
「な……なにを……? まさか……毒っ!?」
蛇型のヴィシャスなのだ。ありえない話ではない。
「くくくっ、毒さ……それも女を発情させるな。」
意地が悪い口調で言い放つ。
「えっ!?」
(発情? ……媚薬!?)
疑問を問い掛ける前に蛇頭が目の前に伸び、口を塞がれた。
巨大な口に似合わず口先だけでキスをしているが、そこからは長い舌がすみかの口内へ伸びていた。
蛇のように長い舌だが、頭自体が大きいので太さは人とそれ程変らなかった。
焦りからか心臓が激しく鼓動をはじめ、頭に血が上り、カーッと身体が熱くなりはじめた。
ウォーリアの舌はチロチロと高速で出し入れするだけでなく、すみかの舌を絡め取ったりしながらじっくり口内を味わっている。
二人の唾液が混ざりすみかの口内に溜まる。
こくんっ
唾液を飲み込む。喉を熱い物が下っていくのがわかる。
ウォーリアは片手ですみかの両手を拘束し、残る3本の腕がすみかを抱きしめながら身体の上を這いまわっている。
先の男達にかけられた精液を身体に染み込ませるように、ローションを体中に引き伸ばすように塗りたくっている。
「ぷぁっ……はぁぁぁ……」
ようやっと長いキスから解放され息をつく。口から甘いため息が漏れた。二人の舌の間に唾液の糸が繋がっていた。
317平尾ゆかりの復讐:2008/11/22(土) 23:38:09 ID:YuwAwGBi
「はぁ……はぁ……」
(身体が……熱い……)
ずくんっ
腹の奥でなにかのスイッチが入ったような感覚が広がる。
心臓がバクバクと破裂しそうなぐらい激しく動いている。
(女を発情させる……毒……)
ウォーリアがすみかの顔や胸、太もも、割れ目など、優しく愛撫しながらすみかの肢体の上に精液を塗りこんでいく。
「こんなにいい体してんだ……男に抱かれるのは気持ちいいだろう。」
男の触れている部分に意識が集中する。触られた部分が熱い。
「そ、そんなこと……うぐっ!」
再びキスで口をふさがれ、反論することもできない。
いや、実際に反論できるかというと、すみか自身も出来ないんじゃないかと思い出していた。
今まで何度も強引に犯されてきたが、それでも幾度となく絶頂を味あわされてきている。
すみかはそれが悪魔憑きゆえの特性とは知らないため、自分が言われる通りの淫乱なんじゃないかと思い始めている。
今も男に愛撫されることに屈辱を感じつつも、既に今日何度もイカされた身体はしっかり感じ始めているのだ。
(わたし……感じて……る……)
男の下の腕が再び両足を掴み大きく割り広げる。
残った手が割れ目を押し広げると、中からむわっとした熱気と共に愛液がとろとろと流れ出てきた。
強引なキスに目を閉じていても、膣口から垂れる液体の感触がわかった。
(違うっ……これは……毒が……)
首筋の2つの点がもたらす痛み。そこから広がる熱が身体を焦がしていた。
いつものように強制的に与えられた快感が一気に押し寄せるわけではなく、身体の内側、奥底からジワジワと昂ぶってきている。
口の中で絡み合う長い舌と分泌された二人分の唾液が熱い塊となり喉を通ってお腹の奥底へと下っていく。
キスの息苦しさと共に、まるで恋人との情熱を思わせる熱が口から伝わり、頭を蕩けさせてくる。
くちゅっ、ぴちゃっ、くちゃっ
無意識のうちに自然とすみかの舌も伸びて、男の長い舌を味わうように動き出した。
ウォーリアはそれに気づくと、すみかを感じさせるように優しく舌を絡ませる。
そして大きく開いたすみかの割れ目の上に、反り返った長いペニスを乗せるとスリスリと擦り上げるように動かし出した。
「んっ!……んぅ……」
男のペニスが膣口へ先端をつけている。
くちゅっ、くちゅっ、くちゅっ
すでに膣口はパックリ開ききっており、挿入れようと思えば挿入れられるのに膣口付近を玩ぶようにつついている。
ペニスの先端が膣口を撫でるとそのまま通り過ぎ、淫豆をチョンと軽くつつくと、また膣口を撫でながら遠ざかっていく。
肉棒の竿は膣口からあふれ出た液体に濡れてテラテラと光っていた。

すみかは焦らされていた。いっそ一息に突っ込んでくれれば、今までのように強引に犯してくれればと思う。
だが、男のペニスはすみかの焦りをわかっているかのように、入口をつついているだけだった。
(熱い……わたしのお……おまんこが……毒が……)
「んぅ〜……んぅ〜!」
身体をよじってこのむず痒い苦しみから抜けようとするが、蛇人間の腕からは逃れられない。
腰が自然と男が欲しいと前後に動き出す。ペニスが割れ目の上を行き来する。
だが、ウォーリアはすみかの腰をつかむとペニスから引き離してしまった。
口からは舌を抜き取られ、蕩けるキスの感触も遠ざかった。
「ふぁっ?」
先ほどまでの優しい愛撫がピタリと止み、空中に磔にされたように動きを止められる。
昂ぶり熱くなった身体はおさまりがつかなかった。
顔はだらしなく弛緩し、もの欲しそうに大きく開いた口から舌を伸ばし先端からよだれが垂れていた。
乳首はキュンキュンと勃起し、弄られ舐められるのを待っている。
パックリ開いた割れ目からは愛液がダラダラと垂れ流れている。
今すぐ自分の手で胸をもみたい。おまんこに指をつっこんでかき回したい。
だが男の拘束はそれを許さなかった。
弄りたいのに弄れない。イキたいのにイケない。すみかは生殺しにされていた。
318平尾ゆかりの復讐:2008/11/22(土) 23:38:47 ID:YuwAwGBi
「手ぇ……離してぇ……ど……毒が……ぁ……あぁ……」
「手だけじゃ満足できないだろう?」
ツンツンとペニスの先端が尻穴をつつく。
「あぁ……あぁぁ……」
「どうして欲しいのかはっきり言いな。」
あくまですみかの口から言わせるつもりのようだ。
自分からねだるなど、ありえなかった。ありえないはずだった。だが身体はもう限界だった。
(もうっ……駄目っ! 欲しいっ……イキたいっ!)
すみかは自分から懇願するのは負けだと思っていた。
だが相手は卑劣な毒を使ったのだ。だから犯されてもしょうがない。自分は負けてない。
そう考えてしまうと、もはや躊躇する理由はなかった。
「挿入れてぇ……せつないのぉ……」
涙を流しながら哀願する。
顔が真っ赤に染まっているのは頭に血が上っているからだけではなかった。
「なにを、どこに挿入れるんだ?」
ここ数日の経験で、曖昧な意識でも言うべきことはわかっていた。
「お、おまんこに、おちんちん挿入れてくださいっ! も、もう我慢できませんっ!」
「くはははっ、こいつはトンだ淫乱女だ。」
すみかの腰に手を当て抱え上げ身体を正面に向きあう。
ウォーリアはそのまま地面に寝転がると、天に向けてそそり立つ2本のペニスをすみかの膣穴と尻穴に当てたまま静止した。
「あとは自分でやりな。」
両手脚が自由動くように解放される。すみかは膝立ちの状態で男のペニスの上に静止していた。
ピトリ、とペニスの先端が敏感な部分に触れている。
すみかは自分の右手で割れ目を押し広げ、左手でお尻に当たっているペニスを支えるように持つと、ゆっくりと腰をおろしていった。
「うっ……はぁぁ〜あぁ〜!」
待ち望んだ感触に長い喘ぎ声が漏れる。
同じ形の熱い肉棒が、同時に前後の穴を割り広げて侵入してくる。
前の穴は内からにじみ出る潤滑油で、後ろの穴は先客の白濁液で、対した抵抗もなく入り込んでくる。
前後の穴が満たされ、満腹感にも似た満ち足りた感覚が下腹から全身へと広がっていく。
こつんっ、とペニスの先端が子宮に触れた衝撃が背筋を駆け上がった。
「はぁんっ!」
反射的に逃げるように抜きあげようと腰を上げる。
膣肉がペニスを力強く咥え込んだまま離さず、ズズリと内臓が外へ引きずり出されるような感覚を覚える。
高いカリ首が内壁を擦り上げる。膣口付近で鉤爪のように引っかかり、外へ出るのを拒む。
(もっと……もっと……)
一度擦り上げただけでは燃え上がった女の身体は満足できるはずもない。
両手を男の胸に置き、リズミカルに腰を上下させはじめる。
「あぁ……あんっ……はぁ……いい……あぁ……」
男に支配されずに、自らのペースで自らを感じさせるためだけに腰を振る。
段々とペースを上げ、上体を起こして男の上を跳ねるように踊り狂う。
激しい縦運動におっぱいが上下に跳ね回り、痛みを覚える。揺れを止めようと両手で揉みしだき更なる快楽を得る。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ!」
膣内を、肛門内をかき混ぜるように腰に捻りを加え、快楽をむさぼる。
「あぁっ! はぁっ! もっと! もっとぉ〜!」
もっと激しく。もっと長くこのペニスを味わっていたい。でも早く絶頂に達したい。
満たされたはずなのに、すみかはそんなジレンマに陥りながら動きに変化を加える。
下に目をやると、蛇頭の両目がすみかを見つめていた。チロリと舌が伸びる。
「はぁっ、はぁんっ! んん〜〜!!」
すみかの方から上体を伸ばし激しくキスを求める。舌を突っ込み、男の舌を貪るように舐めまわす。
ウォーリアの身体の上でビクビクと痙攣しながら、すみかは絶頂に達して男に抱きついた。
319平尾ゆかりの復讐:2008/11/22(土) 23:39:08 ID:YuwAwGBi
「ぷはぇぁっ……」
肩にウォーリアの手がかかり、繋がったまま上体を起こされる。口からは糸が垂れていた。
「随分お楽しみだったようだな。」
嘲るように蛇男が問い掛ける。
すみかは急に恥ずかしさを思い出し、顔を赤く染め視線を逸らす。
「ど、毒のせいです……」
苦しい言い訳だった。
「くくくっ、わかってるんだろう? そんな毒なんか無いってよ。」
やはりそうだったのだ。
なんとなく頭の隅で考えていた。
さっきの言葉は嘘で、すみかに乱れてもいい、性に溺れてもいいという言い訳を与える口実だと。
でも、自分で自分を騙さなければならないほどに、身体が男を求めるようになってしまったのだ。
「……はい。」
小さな声で応える。
今、自分は負けたのだ。
「よく出来た。ご褒美だ。」
ウォーリアが激しく腰を突き上げ始める。4本の手が胸を、尻を揉み出す。
「はぁんっ!」
イったばかりのすみかの身体が敏感に反応する。
再び一気にトップギアまで身体のギアが入れられた。
先ほどまでの自分勝手なオナニーとは違い、今度は男の意思が自分を突き上げる。
「もうっ、イイっ! イイですっ! もっとくださいっ!」
もうどうでもよかった。このまま快楽に溺れよう。後のことは後で考えよう。
すみかは負けを認め、考える事をやめ、ただセックスを楽しむために堕ちることを決めた。

ウォーリアが射精するまでに、すみかは3回絶頂に達した。
320名無しさん@ピンキー:2008/11/22(土) 23:39:45 ID:YuwAwGBi
5人目ここまで。長かった。
後で最後のひとりを投下します。
321名無しさん@ピンキー:2008/11/23(日) 00:10:56 ID:x5SdeqzU
続き投下開始します。
322平尾ゆかりの復讐:2008/11/23(日) 00:11:41 ID:x5SdeqzU
「おちんちん……イイ……」
地面に放り出され虚ろな目をしながらつぶやく。
腰はビクビクと痙攣しながら未だに前後に動いていた。
「あ〜あ、すっかり出来上がっちまったな。」
最後のひとり、蛸人間カルトロップ・イサーが歩み寄ってきた。
上半身が丸ごと蛸の頭部のように膨らんでおり、両腕の代わりに長い触手が生えている。
更に頭の周りには短めの、やはり蛸のような触手が6本生えていた。
不思議なことに両足まで蛸の触手のようである。
すみかは朦朧とした意識で、にょろにょろ動く触手を見る。
既に人間とはかけ離れた異形。
その異形から繰り出されるであろう陵辱行為を思い浮かべると、恐怖を感じると共に期待に胸が高まった。
「触手……いっぱい……」
もうすみかは犯されることに抵抗がなくなっていた。
「ふん、いいだろうたっぷりくれてやる。」
長い時間待たされたイサーも我慢の限界だった。すみかの身体に触手を伸ばす。
口と肛門に長い触手を突っ込み、股間には短い触手を突っ込んだ。
「んんっ!」
期待通りの刺激にすみかは喜ぶ。口に突っ込まれた触手が生臭く息苦しいが、それすらも喜びに変わった。
上下に串刺しにされたまま身体に触手が巻きつき、すみかの身体を持ち上げる。
触手が胸を締め上げ、おっぱいが押し出される。触手の先端が乳首を弄くっている。
全身に同時に与えられる刺激がまたもすみかを昂ぶらせ、突き入れられた触手を膣や肛門がきつく締め上げる。
触手による拘束が自由を奪い、抵抗できないこと自体がマゾヒスティックな快感を与えてくる。
『淫乱マゾ』
眉をひそめていた言葉が、今は実感できてしまう。
(イイっ! もっと苛めてぇ!)
口には出せないが表情で伝える。伝わったのか分からないが、膣口に2本目の触手が侵入してきた。
「んんーっ!」
短いと言っても長さはすみかの身体に巻きついて余るぐらいある。
先端は細いが挿入されていくごとに太くなり、大部分は大人の腕ぐらいの太さがある。
更に片側に大量の吸盤がボツボツと付いており膣内の壁面へ吸い付き、擦り上げて刺激を与えてくる。
それが2本同時ともなると流石に未体験の太さだ。流石に苦しい。
2本は膣内をかき回すようにぐるぐる回り出したり、交互に挿入を繰り返したりしながらすみかを苛め続ける。
(苦しいっ……くっ、けど……いい……)
激しい挿入もすぐに慣れてしまうのか、すみかは早くも感じていた。
323平尾ゆかりの復讐:2008/11/23(日) 00:12:50 ID:x5SdeqzU
すみかの余裕を感じ取ったのか、イサーが遂に3本目を膣に突き入れた。
「ふぐぁっ!」
流石に裂けるような痛みがすみかに襲い掛かり、白目をむいて仰け反った。
追い討ちをかけるように、更に一本の触手が股間に伸びる。膣の上側、尿道へ先端を入れると、ジワジワと侵入を始める。
「うあ〜っ! うあ〜っ!」
(痛いっ! 痛ぁいっ!)
耐えがたい痛みが股間に走る。流石に快感に浸るどころではない。
身体を暴れさせ自分の股間を見ると、粘膜が裂けたのか血が流れている。
(おまんこっ! 裂けてるっ!?)
悪魔憑きの戦闘で怪我を負うことには慣れているが、流石にこの部分の裂傷は未経験である。痛みと驚愕で涙が出てくる。
イサーはそれを見て喜んだのか、更に激しい責めを行ない出す。
口と肛門に突っ込まれていた触手が更に奥へと進み出す。
「ぐっ、がぁっ!」
すみかは息も絶え絶えに成りながら、痛みと苦しみで失神しようにも出来ない状態だった。
「苦しいか? 俺は最高の気分だ!」
人間だったらサディスティックな笑みを浮かべたのだろう。イサーは笑いながら触手の先端からすみかの体内へ射精しだした。
喉と大腸へ直接精液が流し込まれる。大量の精液が喉を通り、胃へと下っていくのがわかる。
お尻からは下腹へ直接温かさが溜まっていく。一体何リットル出すのかと言うぐらい大量の精液が流し込まれる。
やがて射精が終わると、全ての触手が一斉にすみかの身体を離れていった。
地面に放り出されるすみかの裸体は、膣と尿道、肛門が裂けて血が流れていた。
傷はそれだけではなく、表道で転んだ時のすり傷は全身に残り、首筋にはウォーリアの牙の跡が残っていた。
「げふっ、ごほっ、はっ、はっ、はぁ……」
ようやっと一息つけるようになり、むせるように息をする。
一体どれだけの精液を吐き出したのか、すみかの下腹は妊娠したかのようにぽっこりと膨らんでいた。
胃の中は精液で満たされており、吐き出す息までが精液の臭いがするようだった。
大量の水を飲み込んだ時のように、おなかの中で精液がたぷたぷと揺れているのがわかる。
(おなか……いっぱいです……)
全身の痛みを生暖かい満腹感が癒してくれるかのように、すみかは解放されたことに安心して横たわっていた。

ぎゅううぅぅ〜〜っ!
すみかは自分のお腹の中の異変を感じ取り、朦朧とした意識が冴えてきた。
胃が急速に活動を始めている。衝動やエナジーを回復させるために大量の食事を取った時みたいだ。
(……食事!?)
胃の中を満たす大量の精液。身体がそれを栄養として吸収を始めたのだ。
満腹だった胃が精液を消化し急激に収縮していく。大腸が精液の水分を吸い尽くし、ぽっこり膨らんだ下腹がすっきりする。
と同時に、すみかの全身の傷が癒されていく。
身体中のすり傷は消え滑らかで美しい肌が戻る。
首筋の2つの穴が消え、股間や尻穴の裂傷が治り、締まりのよい穴へと戻る。
「い、いやぁ……いやぁーー!!」
すみかは自分の身体が信じられなかった。傷が精液で癒される。身体が精液に置き換えられたのだ。
治った傷痕を擦る。痛みはないが、体中にまとわりついた精液がなめらかな肌を濡らした。
「こいつはおもしれえぜ!」
男達が囃し立てる。
「こいつ精液飲めば治るぜ。」
「どんだけ怪我させても大丈夫だな。」
「壊れるまで遊べるってことか。いや壊してもいいんだな。」
一巡した男達がまた襲い掛かってくる。今度は同時にいたぶるつもりなのだ。
すみかは抵抗すら出来ずに、男達に蹂躙されつづけた。
324名無しさん@ピンキー:2008/11/23(日) 00:13:12 ID:x5SdeqzU
以下、2日目エピローグです。
ややグロ表現アリ。
325平尾ゆかりの復讐:2008/11/23(日) 00:14:07 ID:x5SdeqzU
どれだけ時間が経ったのだろう?
どれだけ犯されたのだろう?
すみかの思考は既に肉体に与えられる痛みや快楽とは隔離されていた。
上を見ると狭いビルの谷間から空が見える。
まだ明るいということは、それほど時間は経ってないのだろうか?
それとも一日経ってしまったのだろうか?
既に時間の感覚はマヒしていた。
揺れていた視界がゆがむ。
身体から激しい痛みが伝わってきたのだ。
男達はすみかの身体をわざと傷つけ、胃に精液を流し込み無理やり治して遊んでいるのだ。
切り傷や刺し傷なら耐えられた。だが、乳首や淫核を切り飛ばされたときには痛みで死ぬかと思った。
切り取った部分は『食事』に混ぜられた。今では、乳首もクリトリスも男達の精液で作られたものである。
止まらないぐらい血が流れていた部分が盛り上がり、あっという間に綺麗に癒されていくのは異様な光景だった。
淫核は癒す際に包皮を押さえられ、クリトリスが剥き出しになるように固定された。
このまま全身精液に作り変えられるのだろうか。
「あは……あはは……あははははははっ!!」
すみかの自我は遂に崩壊した。

「なんだ!?」
男達に狼狽が広まる。突然笑い出したのは心が壊れたんだとわかる。
だが、すみかの変化はそれだけではなかった。
全身が燃え上がるように熱くなったと思うと、外骨格が現われすみかを包み込む。
悪魔憑きへと変身したのだ。
変化はそれで終わらなかった。外骨格が更に大きくふくらみ、より禍々しい形態へと変化する。
「ぼ、暴走してんのか!?」
生まれたのは巨大な炎の魔神。これでは性行為どころではない。
戦闘を警戒し、すみかを取り巻くカルトロップ達。
すみかは立ち上がったまま、沈黙を保っていたかと思うと、急に雄たけびをあげるた。
「オオアァァーー!!」
自分の胸にツメをつきたてたかと思うと、バリバリと左右に引き裂く。
中からは全裸のすみかが現われ、這い出てきた。
普段の凛としたすみかとも、先ほどまでの苛めてオーラを振りまいていたすみかとも違う。
目は妖艶に微笑み、扇情的な表情を浮かべている。
男達を見回し、ひとりに狙いをつけると飛びついてきた。
外骨格は解けているが暴走していることに変わりは無く、細いすみかの腕にカルトロップが押し倒された。
そのまま男の陰茎を握り締めたかと思うと、一気にくわえ込んだ。
「うっ、うわあっ」
激しくフェラチオを続けながら、周囲の男達を誘うように腰を振る。
初めは面食らったものの、どうやら性欲が暴走しているらしい。
再び男達はすみかを犯しはじめた。
「な、なんだこれ」
「締め付けが……食いついてくるようだ。」
フェラチオされていた男があっという間に射精する。膣に挿入した男も同様だった。
「もっとぉ……もっとちょうだい……」
すみかが妖しく誘う。男達も犯すが、すみかの身体がどこも気持ちよすぎて、すぐに達してしまう。
すみかの身体が男のツボをわかっているようだ。
「ま、負けてられるかよっ!」
男達も負けずに挑み続けるが結果はかわらなかった。
その後、暴走が終わるまで、男達を吸い尽くす勢いですみかは交わり続けた。
気絶したすみかの周囲には、疲れを知らないはずのヴィシャス達が転がっていた。
326平尾ゆかりの復讐:2008/11/23(日) 00:14:32 ID:x5SdeqzU
「ほほほほっ、まずは一回目ね。」
ゆかりはすみかを暴走させたことに満足すると、撮影スタッフに撤収を命じた。
すみかは毛布で包み、ゆかり自ら優しく運び出した。

すみかが目覚めた時、湯船に浸かってゆかりに身体を擦られていた。
暴走したため肉体も衝動も全て癒されているが、その後の性交の汚れは落ちないのだ。
「起きた?」
耳元でゆかりが優しく囁く。
「わ、わたし……」
気絶から醒めたばかりからか、散々酷いことをされたことはわかるのだが、記憶が曖昧になっている。
「酷いことされちゃったわね……でももう大丈夫よ。」
自分がけしかけたことは棚に上げ、ゆかりがすみかの身体を労わるように撫で上げる。
呆然としつつ流されるままになる。どうせゆかりには逆らえないのだ。
湯船から出て敷かされてあったマットに座らされる。
ゆかりはローションで全身を愛撫しつつ、綺麗に磨き上げていく。
「はい、綺麗になったわ。」
シャワーで洗い流される。
浴室を出てタオルを巻き、鏡台の前に座らされる。髪を乾かし解かしてポニーテイルに纏め上げる。
ゆかりはすみかをお気に入りの人形のように扱っていた。
「あら、またこんな下着つけてるのね。だめよ、すみかは綺麗なんだからもっと良い物をつけなきゃ。」
すみかの服は変身すると破れてしまうため、安物を使わざるを得なかった。
「夕食の前にブティックへ行きましょう。似合うものを一杯買ってあげるわ。」
「……どうして優しくするんですか?」
優しさが苦しい。憎いのに優しくされてしまうと、流されてしまう。
ゆかりはフフンと鼻で笑うとからかうように言った。
「ないしょ。」
(……!?)
復讐のため、長くいたぶるために大事に扱っているのだろうか。
それとも単に自分の楽しみのために弄っているのか、意図が読めなかった。
どちらにせよ、すみかはゆかりに従うしかなかった。
早くこの天国のような地獄から抜け出ることを祈るしかなかった。
327名無しさん@ピンキー:2008/11/23(日) 00:18:00 ID:x5SdeqzU
以上です。
長々と失礼しました。
一応続きも考えてありますが、ここで切って尻切れでおしまいでもいいかな〜とも考えてます。
この後も延々すみかを苛め続けるだけで、切りが無さそうなんでw
やっぱヴィシャス化エンドにしたほうがいいのかな〜?
そうすれば切りはよさそうだし。

では、また機会がありましたら投稿させていただきます。
読んでくれた人、ありがとうございました。
328名無しさん@ピンキー:2008/11/23(日) 11:14:19 ID:RgNOZXpK
>>310

わざわざどうもありがとうございます。
一言だけですか、購入悩みますねえ。実際に遊ぶことはまず無いシステムだけに尚更。


>>314

ありがとうございます。
……ディアーネの口調が記憶と違いすぎて吹きました。
もっとガサツな娘だったはずなのに、猫かぶりしすぎです。


>>315

素晴らしいです。
ぜひ続きを書いてください。肉体だけで無く精神的にも堕としてくださいませ。
ゆかりをお姉さまと呼び、命じられれば何処でも何にでも何でもする雌奴隷エンドを希望です。
329名無しさん@ピンキー:2008/11/23(日) 19:52:43 ID:aBiaLy/m
>>315
お前のような鬼畜を待っていた・・・
つーか精液パクパクして肉体回復って狂うなw
いいぞもっとやれw
330名無しさん@ピンキー:2008/11/24(月) 11:17:48 ID:XjfSSt/6
つぎは、極道きらり1巻P206の冒頭から

羽交い絞めにされて何かを飲まされて・・・それから記憶が・・
何かを飲まされた?

のシーンの再現をよろ
331名無しさん@ピンキー:2008/11/26(水) 01:07:19 ID:Qtm+z7Lg
>>315
なんというエロ……。
かなりキた
ヴィシャスは形態ごとにヴァリエーションが豊富だなあw
続きにも期待してます
332yuzu:2008/11/26(水) 22:32:32 ID:NFbSgFbx
投下予告〜。
十一時過ぎ頃から続き投げ込みにきますので宜しければ読んでやってくださいませ〜。
ではでは〜。
333名無しさん@ピンキー:2008/11/26(水) 22:37:47 ID:9nGruH2O
なんかエロゲ版ナイトウィザードがダウンロード販売しようとしてる
334名無しさん@ピンキー:2008/11/26(水) 22:43:07 ID:i0q6BF28
もうしてるところあるぞ
335名無しさん@ピンキー:2008/11/26(水) 23:00:57 ID:4V+ut2hW
つばきんぐ陵辱待ち。
336〜A Feast〜:2008/11/26(水) 23:07:11 ID:x8et7IC3
 彼女は歩く。歩き続ける。飽くことなく、歩き続ける。
 煉瓦の舗道を歩く、アスファルトの上を歩く、剥き出しの土の上を歩く。
 決して振り向かず、決して立ち止まることなく、彼女はただただ歩き続ける。
 休むことなく。歩幅も歩調も決して乱さず。機械のように、正確に。
 機敏な動作はひどく鋭角的で、攻撃的ですらある。彼女が歩を進めるたび、まるで周囲の空気すらも張り詰めていくような、そんな感じがあった。
 いや。
 辺りに緊迫感を撒き散らすのは、その動作のせいだけではない。
 なによりも、周囲に配る視線が鋭い。鋭いというよりは、むしろ険しい。
 普段から射抜くような力強い瞳を持つ彼女の視線が、いまなお鋭さを増している。

 その瞳に映るのは、苛立ち。
 それとも憤り。
  ――― あるいはそれらすべて。

 いまの彼女を満たすそれらの感情すべてが、迂闊に触れることを許さないような雰囲気を醸し出している。
 UGチルドレン ――― コードネーム“シルクスパイダー” ――― 玉野椿であった。
 冷静沈着。理性的でクール。
 そんな看板も評判もすべてかなぐり捨てたような、怒りの表情を顔に貼り付けながら、椿は街を歩き続けている。
 その表情には、繁華街で椿に声をかけようとした浮薄な男たちが、そろって息を呑み、黙って道を空けるほどの迫力があった。
 整って凛とした椿の顔立ちは、目を見張るほどの美貌である。
 だが、その美しさは華や蝶のそれではない。
 たとえるならば刀剣。たとえるならば刃。
 鍛えられた武具の持つ機能美に人が見惚れるような、そんな力強い美しさである。
 確かに気軽に声などかけられまい。確かに誘いの言葉も吐けまい。椿が怒りを露に街を歩いているということは、それは抜き身の刀を向けられたのと同義であるからだ。

 FHのマスターヴェノム、チルドレン“フィースト”への対応を話し合った、支部での会合から四日目。椿の苛立ちは日毎に増していた。

 足取りも証拠も、あの研究施設潜入時以降、ぱたりと途絶えた。
 それなのに ――― 確実に、T市を覆う暗雲は、椿たちUGNだけではなく一般社会にも大きな影響を与え始めていた。

 七人。

 ワイドショーで、女子高生の遺体が発見されたというニュース報道が為されてからわずか四日。
 これが、FHが関与した失踪事件で被害に遭った、少女たちの数として計上されていた ―――

    ※

 遡って四日前。
 敵施設への潜入、奪取した資料の分析、支部全体の不眠不休の調査活動による事態の全体像の把握。
 それらすべてが慌しく行われた四日前。
 支部長に呼び出された椿と、その連絡を受けてわずかに遅れて到着した隼人は、そこで正式に支部長の管轄で行動を管理されることとなった。
 事件解決までの期間、支部の一員として支部長の下で働く。
 スケジュールも時間単位で管理され、作戦行動ともなれば、完全にその指示系統に組み込まれることとなる。とはいえ、支部長はいつものあの調子での、
「あの、大変申し上げにくいんですが………」
 と、前置きをしてからの椿たちへの提案であり、それを椿たちが快諾したことで、一時的な指示系統の統合が成立したものである。
337〜A Feast〜:2008/11/26(水) 23:08:09 ID:x8et7IC3
「いいえ、むしろこちらからお願いしたいくらいです。組織的に行動できるならそのほうが効率もいいですし」
 勢い込んで応じる椿。その隣で腰掛ける隼人も、事態の急変と「一般の被害がとうとう起きてしまった」ことで、打って変わっていつも以上の気合を見せていた。
「体力には俺たち自信ありますよ。だから、こき使ってやってください」
 口調は冗談じみていたが、その目だけは真剣に支部長へと向けられていた。
 寝入ったところを急な椿からの連絡で叩き起こされた隼人は、椿の支部到着から三十分ほど遅れてやってきた。
 そこで改めて、ワイドショーのVTRを見せられ、ひとりの少女の死を告げられたのである。
 そのときの隼人の苦渋に満ちた表情が、椿にはとても印象深かった。
 なにも知らないただの少女が、無惨にもFHの陰謀に巻き込まれ、命を落とす。
 それが、過去の任務の苦い記憶を呼び起こしているであろうことは想像に難くなかった。
 おそらく隼人は思い出している ――― かつて、彼らが必死で護った楠森七緒のことを。
 あのときは ――― 護ることができた。
 しかし、それは僥倖に過ぎず、一歩間違えれば無垢の命を危険にさらす綱渡りであったのだ、といまさらながらに強く認識する。
 普通の少女がオーヴァード同士の闘争に巻き込まれたという意味では、七緒のときと同じだ。
 しかし今回は、ついにその命が奪われるという最悪の結末を迎えてしまった。ゆえに、椿たちの感じる重圧は大きい。
 二人の瞳に宿る強い輝きを確かめるように、支部長が頷いた。
「支部の全力をもって、この一連の事件を追跡します。取り急ぎ作成した資料ですが、これをお二人も見てください」
 そう言って手渡された数枚のレポート用紙。一枚は、どうやらT市の地図であるらしく、色とりどりのマーカーでエリアごとに塗り分けられている。
「支部には、私と数名のサポート要員を残し、それ以外のメンバー全員を市内全域の巡回任務に割り当てます。三人一組をひとつの班として計三十のグループです」
 文字通りの総力動員である。
 曰く、T市を十のエリアに区分け、ひとつのエリアに三つの班を投入する。担当するエリアごとの三班が、八時間交替で巡回するという完全な二十四時間態勢の警戒であった。
 渡された用紙にも目を通す。
「これは………」
「すげえ………」
 明け方の四時に椿たちと別れ、それまでの間にこれだけの資料を作ったというのか、この人は。
 そんな素直な感嘆の溜息が漏れる。
 そこには、計三十班の各エリアにおける行動スケジュールが三十分刻みで指定されていた。
 巡回ルートや任務中の連絡先、任務時に利用する拠点の明細、非常時の対応ルート等。
 事細かに命令・指示系統などが決められた詳細が、そこには記されている。
 物腰も低く柔らかく、どちらかというおっとりしたような印象のある女性だが、さすがはこれだけ大規模の支部を取り仕切る支部長だ。なんというか ――― 天才肌なのであろう。
 きっと、彼女はノイマン・シンドロームのオーヴァードなのではあるまいか。
 椿はなんとなくそんな気がした。
「即席で作ったものなのですが、おそらく抜け漏れはないと思います。高崎さん、玉野さんのお二人にも、ぜひ巡回のお手伝いをしていただきたいんです」
 学校生活もあるでしょうし、八時間の枠は難しいと思いますけど、と支部長が言う。
 見ると、椿たちのスケジュールには、二人が表向きは学生であるということも考慮に入れて作られているようだった。
 平日は放課後から四時間。日曜・祝日は他の班と同様、八時間の巡回メニューを割り当てられているが、翌日学校がある二人には、深夜枠を外したスケジュール調整がなされている。
「さっそく、シフトに入ります」
 どことなく満足げというか、嬉しげに椿が言う。彼女のきっちりとした性格には、こうやって予定やスケジュールが定められて日々を過ごすというのが好もしいのであろう。
「いえ。呼びつけておいてこんなことを言うのもおかしいですが、今日一日は休養に充ててください。お二人には、今日は説明だけで済ませますから」
 苦笑しつつ、支部長が椿の勢いを静めた。そういえば、休養することも任務のひとつだと、納得したばかりなのだ。
 あと、三、四十分だけ付き合ってください ――― 支部長がそう続ける。
338〜A Feast〜:2008/11/26(水) 23:09:05 ID:x8et7IC3
「まず、今後の私たちの行動の指針が定まったということだけ、いまは認識していただければ、それでいいと思います。私がこれから話す内容は ――― 」
 わずかな間を置いて、支部長が告げる。
「T市に潜伏したマスターヴェノムが、ここでどのような活動を行おうとしていたのか。その概要が大まかに掴めたので、お二人にも話しておこうと思ったんです」
 促されて、資料の頁をめくる。
 そこには、日程や金額を表すものと思われる数字の羅列、見慣れぬ会社や施設名、別の紙には椿たちにしてみれば暗号にしか見えないような化学式、数式がびっしりと書き込まれている。
「なんスか、これ」
 圧倒的な文字と情報量にぶつかって、早々に考えることを放棄した隼人が尋ねる。彼にしてみれば、あれこれ自分で頭を捻るよりは聞いたほうが手っ取り早い。
「最初の数字は、この二週間でFHがマスターヴェノムに提供したと思われる研究費その他の費用金額のようです。私ですら感心するくらい、細かく明細が記されていますね」
 主な支出は研究費用なのであろうが、よく見ると「外食費」とか「日用雑貨の追加支給」などの項目にまで金額が書き込まれている。
「なんだか家計簿みたい」
 椿が素直な感想を漏らした。
「細けえ性格のヤツなんだろうな、ここのセルリーダー」
 どことなく呆れたような口調の隼人が、揶揄するように言う。支部長は頷きながらも、
「私が問題視したいのは、やはり支出の総合計金額ですね。たった二週間で、千七百万円近い額のお金が動くなんて、ちょっと異常です」
 眉をひそめながらそう言った。付け加えるように続けるには、三日ごとの支出合計が加速度的に増加しているのが不気味だ、とのことだった。
 最初の三日は三、四十万前後だった費用が、次の三日は百万を超えていた、という。
 さらに次とその次の三日ごとに費用は倍増し続け、最後の三日間だけで八百万近い金額の動きが見られたのだそうだ。
 これには二通りの見方が存在する。
 T市における研究が上手くいかず、その焦燥から無駄に費用を浪費し続けた結果、というのがひとつ。
 研究の進行速度に合わせて投資金額も増加した、というのがもうひとつ。
 前者であればいい。しかし後者であれば ――― FHのマスタークラス・エージェントが、その目的に着々と近づいているということで、望ましい状況であるとは到底言えなかった。
 額に皺を寄せながら隼人が頭をかきむしる。状況が状況であるからやむをえないが、明らかに後者 ――― 悪いほうの結果を想像しているようだった。
「この、収入の欄 ――― 他セルからの研究支援、というのはなんでしょう」
 隼人と違って、資料を手渡されたときから独自で文面を解読しようと読み込んでいた椿が、不審に思っていたことを支部長に質問してみる。
 支出欄があれば当然収入欄もあるわけだが、UGNと同様に“表向き”の別の顔を持つセルなどは、ダミーとして作らせた会社にもきちんと営業をさせることがある。
 その営業で稼いだ収入はもちろんFHの資金源となり、彼らのテロリズムを支えることとなるのだ。
 明細に記された●●コーポレーションとか、■■商事などの聞きなれない名前は、おそらく彼らの活動資金を稼ぎ出すための組織なのであろう。
 椿が不審に思ったのは、始めに支部長から聞かされていたT市のセルの特色にそぐわない、と違和感を覚えたからである。
「………確か、T市のセルは他のセルへ情報や資金の提供を行っている、って仰いましたよね? なのに、他セルから研究支援を受けているって、なんだか不思議な気がして………ごめんなさい、つまらないことを気にして」
 疑問を口にしながらも、椿の声が次第に尻すぼみになっていく。見当違いな質問だったらどうしようか、と少し怯んでしまったのだ。
「いいえ。疑問に思う、そしてそれを追求しようとする姿勢は重要ですよ」
 まるで生徒を褒める教師のような物言いであった。
「むしろ、その疑問を抱いたことは正解です。本来資金を提供する側が援助を受けるには、それ相応の理由があるはずですから」
 支部長が資料の頁のある箇所を指差して、椿たちにも見えるように示した。
339〜A Feast〜:2008/11/26(水) 23:10:07 ID:x8et7IC3
 彼女の指先が示す一文。
 
『………上記の理由により、周辺セルへの早急な人員補充が必要となる。各セルからの要請を十全に満たすため、今回は“V”(マスターヴェノムのことか)の案を採用。
 研究費用を一部負担させることを交換条件に、各セルの要望の二倍から三倍の応援要員を手配することを確約する。
 年度内一杯を目途に、八セル合計五十名から六十名の補填を予定………』

「つまり、セルからの応援要請を引き受けることを条件に、資金援助を?」
「ええ。そういうことだと思います。普通なら、T市のセルはそれが職務。引き換えに資金援助をさせるのはルール違反なのでしょうが………」
 だからこそ、要請以上の要員補充を行う。二人欲しいというならば、四人から六人の応援を寄越してやる。だから、袖の下を寄越せ、と。つまりはそういう内容なのだろう。
「マスタークラスのエージェントっていっても色々だな。要は、FHの人事権………みたいなものまで思いのままってことなんだろ? それにしても、随分と芸達者なヤツだぜ」
 腕組みをして難しい顔をしながら、椿と支部長の会話を聞いていた隼人が言った。
 研究者であり、組織の人事にも強い影響力を持ち、そしておそらくは自分自身も特殊にして強力なオーヴァード。
 いまだマスターヴェノムの正体は、その影すらも掴めない。
 しかし、その影の巨大さだけは、椿たちにもはっきりと理解できる。
 この街を睥睨する黒い影。嘲笑い、この空を暗雲で包み込もうとする黒い姿を幻視できるほど、その悪意の放つ腐臭は強烈である。
 この胸が焼けるような感覚を振り払うためにも、一刻も早く敵の全貌を掴み、対決し勝利しなければならない。
「他には? なにか分かったことはありますか?」
 焦りは禁物。それでも、そう尋ねることを椿は抑えきれなかった。
 まだ足りない。彼らに関する情報は圧倒的にまだ足りない。
 真摯な瞳を自分にひた、と向ける椿を、支部長が限りなく優しい眼差しで見つめる。
「判明した最後の情報は ――― マスターヴェノムの研究に関する内容です」

 !!

 おそらくは、一連の事件の核心の一端を担う情報であろう。
 UGNの研究施設襲撃から始まったこの任務。
 いまもこのT市で続けられていると思しき研究。
 その秘密を垣間見ることが出来るということは、それだけ敵に対しても核心へと迫っていることといえよう。

「専門用語は一切省いて説明しますね。簡単に、マスターヴェノムの研究内容を一言で言い表すならば ―――
 ――― エフェクトの『精密なコントロール』と、『規格外の強化』を目指したものと言えるでしょう」

 それっきり沈黙が落ちた。
 支部長の説明に使われた言葉も、それが表す内容も、あまりに意外性のないものであったからである。
 期待していた、とか驚きを求めていた、とかではないのだが。
 それはあまりにも“普通”過ぎて、逆に椿と隼人を拍子抜けさせた。
「ええと………俺、そういうの全然詳しくないっスけど………そんなに目新しいこと………でもないですよねえ………?」
 こっそりと挙手をしながら、隼人が発言した。
 自信はないのであろうが、支部長の言うマスターヴェノムの研究というのが、それほど奇抜なものとは思えないことに不審を覚えたのであろう。
 本音を言うなら椿も同感である。
 なんというか ――― 粗雑なミステリーを読まされたような感じがあった。
 『誰もがその謎に頭を悩ませていた密室殺人事件。
 犯人はなんと、合鍵を持っていたのだった ――― !』
 などというひどい結末を押し付けられたようだった。
340〜A Feast〜:2008/11/26(水) 23:12:26 ID:x8et7IC3
 レネゲイド研究の分野に関しては椿も門外漢である。しかしそういう研究ならば、言葉は悪いが“ありがちなもの”のような気がしてならないのだ。
 事実、支部長も小首を傾げ、二人に同意するかのように、
「ですよね………そう、思いますよねえ、やっぱり………」
 しきりに頭を捻っているのだった。
「しかもこの研究、どうも特定のオーヴァードにしか効果がないようなんです。押収した研究資料を見る限りでは、そうとしか読み取れなくて。
 おそらく、一緒に逃亡中のチルドレン、“フィースト01”を限定対象とした研究だったんじゃないでしょうか」
 それではますます意味がない。レネゲイドウィルスの精密制御に強化、もしもその二つが汎用化されたならば、敵エージェントの戦力増強という意味では大きな成果になるだろう。
 マスタークラスのエージェントが企む陰謀としては、納得するに足るものである。
 しかし、ただひとりのチルドレンにしか効果のない研究としてみれば、それはあまりにも無意味でなかろうか。
「その研究………成功したからって、せいぜい“ひとりの強力なオーヴァード”が生まれるだけですよね………」
 納得がいかない、という顔をして椿が指を顎に当てる。だよな、と隼人も追従して頷いた。
 しばらくの間、三人して唸り声を上げていたが、あれこれ考えていてもわからないものはわからないのだ。
「結局そいつらを探し出してぶちのめす、ってことしかないんじゃねえか?」
 隼人の口から、そんな暴論まで飛び出す始末だった。
「………もう少し言葉を選んだらどうなの?」
「じゃあ、どうするっていうんだよ」
「だから………つまり………マスターヴェノムを探し出して、捕まえて、洗いざらい喋らせる、ってこと………?」
「なんだよ、俺の言ったこと、言葉を変えただけじゃねえか」
 両手を頭の後ろで組み、隼人があーあ、と呆れた声を上げた。確かに隼人の言うとおりだ。
 わずかに赤面して、椿は俯くように項垂れた。馬鹿なことを言ってしまった、と思ったのであろう。支部長が苦笑を浮かべつつ、まあまあ、と二人をたしなめる。
「確かにいまはそれを詮索するよりも、まず行動、でしょうね。お二人とも、資料はお持ち帰りください。地図と、ローテーション表は熟読しておいてくださいね」
 その言葉で、会合はひとまずお開きとなった。各々が渡された資料をしまいこみ、新たな任務を拝命する。中断された休息を、いまさらながらに身体が要求しているように、隼人が真横で大きな欠伸を漏らしていた。

 ――― それが、わずかに四日前のこと。

 時間は再び戻り、いま。
 あのとき、任務の絶対の成功を確信した自分の甘さに舌打ちしたい気分で、椿は街の探索を続けている。
 敵の行動は、とにかく迅速であった。
 二人が支部から帰宅したその日の夕方には、すでに新たな犠牲者が生まれていたのだ。
 隼人からの電話で、その晩のニュースで報道された『新たなる失踪事件』を知らされたときは、頭を鈍器で殴られたような衝撃を覚えたものだった。
 しかも、失踪したとされた少女は、椿たちの通うR学園の女生徒であるという。
 早朝、部活の休日練習に出かける前のウォーミングアップで街をジョギング中、彼女は失踪したようだった。
 その日は、隼人や支部長と随分長く話し込んだ記憶がある。
 そしてまた、すぐその翌日。
 放課後の探索で街を歩いているとき、椿は再び隼人からの電話で事件の続報を聞いた。

『やられた! 今度は二人だ! 支部長さんに連絡取って、どうするか決めないとまずいんじゃないか!?』

 同行しているエージェントたちが心配して声をかけてくるほどに、そのときの椿の表情は青褪めていたらしい。支部長からの連絡を受けた彼らのうち一人が、
「現状、我々はいまの警戒態勢を貫くという選択以外に道はありません。FHが今後も引き続いて事件を起こせないよう、我々一人ひとりが捜索の眼を凝らすより他に、防ぐ手段がない、と」
 苦渋に満ちた表情でエージェントが椿に伝えたとき ――― 彼の背後にいる支部長の苦悩までもが伝わってくるようだった。
341〜A Feast〜:2008/11/26(水) 23:13:36 ID:x8et7IC3
 敵は ――― マスターヴェノムは ―――
 きっと、嘲笑っている。悪意と謀略とを振りかざして、UGNを嘲笑っている。
 いや。
 自分たちが嘲笑を浴びるのならばまだいい。
 敵が嘲笑っているのは、人間の命と尊厳そのものだ。
 椿たちの懸命な捜索が徒労と感じるほどに、敵の魔の手は次々と弱き人々を襲う。
 被害に遭っているのは、みな少女ばかり。高校生や、時には中学生までもがターゲットにされていた。
 日増しに椿の怒りは蓄積されていき、今日の探索でもその憤りを引きずってしまっている。
 同行するエージェントたちは、椿の早足に閉口して、それでもようやくついてくる、といった有様だった。
 繁華街を通り抜ける。
 猛禽類にも似た鋭い視線が、街のどんな異変も見逃さないようにと、忙しなく動く。
 そのとき ―――
 椿の制服のポケットから、愛想のない電子音が鳴り響いた。彼女の携帯の着信音。
 なぜか、ひどく嫌な予感がして、椿はすぐに携帯に出ることができなかった。
 ディスプレイに目を落とす。『隼人携帯』、という文字が見て取れた。
「………もしもし………」
 意を決して電話口に出る。
 隼人はすぐには返答しなかった。そのもたらす沈黙が椿の中の不安を増幅させる。
「………もしもし………隼人なんでしょ………?」
 無意識に声を潜め、椿は囁くように尋ねる。頼むから、不安にさせないで欲しい。頼むから、なにか喋って欲しい。
 椿が望んだ隼人の声は ―――

『やられた ――― 八人目………だってよ………』

 ひどい眩暈を覚えて ―――

 ――― 止まることのなかった椿の足が、そのとき初めて停止した ――― 

    ※

 どんなことでもそうだけど、望む成果を得るためには何度でも繰り返してテストを行わなければならないものだ。
 失敗することもあるだろう。もしテストの結果が及第点だったとしても、より良い結果を求めるならば、やはり反復は必要なことだ。
 代替として連れて来られたジャージの女の子は、前の娘よりは長持ちしたけど、やっぱりすぐに壊れてしまった。
 僕が犯した後。実験の結果を待つ間。
 やっぱり壊れて血塗れになった挙句、また僕の服は赤黒くドロドロに汚されてしまう。
 着替えはたくさんあるから気にしないけど、『先生』の予想通りの成果を出せないのは悲しい。

 上手くいかなければどちらかの錠剤を三錠で試そう ――― 『先生』の言葉を僕は思い出す。

 いくら失敗しても構わないよ。テストのための素材はいくらでも用意してあげるからね。

 『先生』は凄い人だ。『先生』は偉い人だ。
 言ったことは実行するし、約束は絶対に破らない人だ。
 僕が上手くできなくても怒らないし、僕が失敗してもいいように、たくさんの素材を用意してくれる。

 壊れて動かなくなった女の子を、僕はビニールシートにくるんでガムテープで周りをぐるぐる巻きにした。倉庫の隅っこに引きずっていき、そのまま放り出す。
 きっと、後でアレも『先生』が片付けておいてくれるだろう。いつまでも置いておくのは目障りだし、なにより僕も『先生』も片付いていないのは嫌いなのだ。
342〜A Feast〜:2008/11/26(水) 23:14:34 ID:x8et7IC3
 僕は背後を振り返る。
 蓋が開いたままの、幾つものコントラバス・ケース。
 用意してもらった“素材”たちが、僕を怯えた目で凝視していた。
 ガチガチと歯を鳴らしながら、涙を流し。馬鹿の一つ覚えみたいに『許して、殺さないで』と繰り返す。まるで駄々をこねる子供のように、首を何度も左右に振りながら。
 壊れた“アレ”を片付け終えて、埃で汚れた手をはたきながら、僕は一歩を踏み出した。
 僕は急がなければいけない。
 早くテストでいい結果を出さなきゃ。『先生』に褒めてもらって、ご褒美を貰わなきゃ。
 その思いが、僕の足を女の子たちに近づけさせる。
 次に引きずり出されるのは自分かと、恐慌をきたして一斉に金切り声を上げる少女たち。
 涙と鼻水でぐしゃぐしゃになった顔、また顔。
 懇願。恐怖。絶望 ―――
 そんなものがない交ぜになった表情が、いくつも僕に向けられる。
「心配しなくていいよ。怖いことはなにもない」
 僕の言葉と同時に、少女たちの表情がみるみる蕩けていく。
 僕は喧しいのは嫌いだ。彼女たちを静かにさせるには、“強制的”に安心感を叩き込んでやることも必要だろう。
「さあ、まずは君からにしよう」
 R学園とやらの制服を着たひとり。ポニーテールの女の子を指名する。
 かすかに紅潮した頬。どこかうっとりとした表情。
 僕の顔を白痴のように見上げる少女の、とろんとした瞳が潤んでいる。
「さあ、言うとおりにして。腰を浮かせてお尻を上げて」
 少女は唯々諾々と従った。
 拘束されて不自由な身体をもぞもぞと動かし、僕の言うとおりにする。
 制服のスカートがめくれ、下着が露になった。
 邪魔な布切れに指を触れると、それは瞬く間にぼろぼろと形を崩し、塵になって消えていく。
 うっすらと恥毛の生えた、少し幼さの残る肉の丘。ぴたりと閉じた割れ目に狙いを定め、十分にしごいて固くしておいた剛直の先端をそこにあてがう。

 ずぷり。

 遅滞なく、前置きもなく。侵入のための侵入、挿入のための挿入を僕は開始した。
 性交ではなく、これは作業。実験の結果を得るための一過程。最深分まで貫いた僕の股間のものは、すぐにこつんと少女の奥の肉壁にぶち当たった。

「あ、あっ、うあ、あーーーーーーーーっ!?」

 少女の絶叫にも、周りの娘たちは一様に呆けた顔をしてなんの反応も示さない。やはり、エフェクトでおとなしくさせておいたのは正解だった。
 自分の判断に満足感を覚えつつ、僕はぐちゅぐちゅと少女の肉壺をかき回す。
 作業。作業。これは作業。
 自分にそう言い聞かせ、十回、二十回、と腰を振る運動を継続する。腰から股間の勃起部にかけて、いつものあの感覚 ――― 熱くどろどろとした塊が込み上げてくるあの感覚が甦ってくる。
 僕の荒い呼吸と少女の声が混ざり合い、倉庫の中に汗の匂いが立ち込めだす頃 ―――

「………っ、ふっ、くっ、出………る………っ………」
 囁くような声で僕が宣言するのと同時に。

 びゅっ、ぶぷっ、どびゅう ――――――

 甘美な摩擦に耐え切れず、僕は大量の精液を少女の膣内に放出した ―――
343〜A Feast〜:2008/11/26(水) 23:16:18 ID:x8et7IC3

    ※

 八人目の犠牲者が出た ――― その連絡が隼人経由で支部長からもたらされたとき、椿は言い知れぬ憤りに身を焦がしていた。
 椿や隼人たちと同年代の、十代の少女ばかりを選んで行われる、失踪事件という隠れ蓑にカモフラージュされた拉致行為。
 警察内のUGNシンパによって、署内へ持ち込まれる捜索願の件数や内容が逐一報告されるおかげで、おおよその事件の実態は把握できている。
 届出のあった全員が全員、FHによる誘拐事件の犠牲者という裏が取れたわけではない。
 しかし、わずか四日間で八人もの少女が姿を消しているこの事実を、ただの偶然として片付けるほど支部のメンバーたちも楽観的ではなかった。
 同一犯による同一目的の拉致。
 その方向で一連の騒動を捉えたほうが、むしろ自然といえる。
『………椿? おい、聞こえてるか?』
 無言のままの椿を気遣うように、電話の向こうで隼人が言う。危うく冷静さを失いかけていた椿が、その一言で我に返った。
「………うん。大丈夫、聞こえてる。隼人、パトロールのノルマが終わったら、会えない?」
 支部長の作成した警邏スケジュールの中には、その要員として椿たちも組み込まれている。
 今日は木曜日の平日。
 翌日椿たちが登校しなければいけないことを考慮に入れて、支部長は『放課後から夜八時までの間』だけを、平日のパトロール時間とするシフトを組んでくれていた。
『ああ。俺もそうしたい。なあ、どうせなら支部で待ち合わせないか? 支部長さんともう一度打ち合わせのやり直しがしたいからさ』
 隼人からの提案は、椿も同意見である。
 UGNの警備体制を嘲笑うかのような敵のやり口に対して、友好的な対応策を練る必要があるのは言うまでもないことだった。
「わかった。それじゃ、九時半に支部ビルへ集合。それでどう?」
『オッケー。これ以上、ヤツらに好き勝手はさせないぜ』
 隼人の声にも、隠し切れない憤懣が垣間見える。待ち合わせの時間と場所を決めて通話を終えると、ポケットに携帯をしまいこみながら椿は大きく深呼吸をした。

 時刻は午後七時半 ―――

 交替までの三十分、せめて自分は自分の責務を全うしようと、椿は止めていた足を再び踏み出した ―――

 ※
 ※
 ※

 市街から離れた倉庫を根城として、早くも二週間以上が過ぎていた。
 計画の見通しが立ち、好材料にも恵まれて、私の可愛いフィースト01も、順調に自分に与えられた責務を全うするべく奮起中である。
 夜食の買出しを終えて、倉庫の周囲を囲む草むらに車を停めると、私は買い物袋を助手席から降ろし、堅く閉じられた鉄の扉を押し開ける。
 腕時計のデジタル表示に視線を落とす。時刻は午後七時半。
 鉄と鉄とが軋みあう重たい音を立てて扉が開くと、噎せ返るような生臭い匂いが鼻をつく。
 かぐわしい。
 汗。精液。唾液。尿。涙。愛液。
 人体が分泌するありとあらゆる体液が、大量に放出され無秩序に混ざり合い、異質なものとして発酵する、この饐えたような匂いのなんとかぐわしいことか。
 倉庫の中に足を踏み入れる。

 そこには ―――
 ――― 私のフィーストが、自分の責務に懸命に励んでいた。
344〜A Feast〜:2008/11/26(水) 23:17:25 ID:x8et7IC3
 犬のように四つん這いにさせた少女の尻を鷲掴み、腰を振り続けるフィースト。
 ぶしゅ、ぶしゅ、という激しい水音と、言葉にならない悲鳴が木霊する。
 周囲には空になったいくつものコントラバスケース。
 乱雑に放り出された仰向けの少女たち。
 彼女たちはみな、中途半端に着衣を脱がされた半裸状態で、ドロドロに混ざり合った体液にまみれたままで痙攣し続けている。
 たぶん、最低でもひとり五回は、フィーストによる膣内射精の洗礼を受けているはずだ。
 この凄まじい臭気を発するには、一度や二度の陵辱では足りないだろう。
 八人全員を何周も犯し続ける。その驚異的な体力と精力とを維持するために、私の配合した特性の強壮剤が随分と役に立っているようだ。
 清涼飲料水に混ぜた強壮剤入りのペットボトルを片手に、一心不乱に少女を犯し続けるフィースト。
 その様子を眺めながら、私は大いに満足する。
 あの子は勤勉だ。努力家であり、素直だ。
 私の言いつけを忠実に守り、私の望む成果を出そうとなんと健気に頑張ることか。
 早く、あの子自身のためにも「実験」を成功してもらいたい。そうすれば、あの子のためにご褒美を用意してあげられる。

「は、あぅ………出る、で、るぅ………」
 フィーストが、少女の腰を抱きしめながら、熱い吐息混じりの声を漏らす。
 ぶるぶる、と下半身がびくついたかと思うと、少女の剥き出しの尻めがけて腰を突き出した。

「ひぃ、ひ、ひあうぅぅぅぅぅぅっ………!」

 少女のか細い悲鳴と、射精は同時のようだった。
 二人の腰が同じタイミングで波打つように震える。
 フィーストは射精の余韻を十分に味わうと、ずるり、と長大なペニスを引き抜いた。
 ごぼごぼと濁った音が聞こえ、少女の股ぐらから白濁液が溢れ出す。その拍子に地面にべシャリと崩れ落ちた少女の瞳孔は、もはや完全に開き切っていた。
 
「頑張っているね。少し休むといいよ」

 行為のキリがいいところで、私はフィーストにねぎらいの言葉をかけた。
 額に汗の玉を浮かべながら、さすがに疲労の影が見える表情をなんとか笑顔の形に作りながら、フィーストがこちらに顔を上げる。
 見ると、辺りに強壮剤入りのペットボトルが数本、空になって転がっていた。
「頑張ってくれるのは嬉しいけど、もう少しペースを落としても構わないよ」
 私の言葉にはにかんだように笑うフィースト。あまり、無理をして体調を壊しては元も子もないのだからほどほどにね ――― そう、諭してやる。
「さあ、少し休憩を入れよう。夜食をたくさん買ってきたからね」
 弁当やお茶で一杯の買い物袋を、私がフィーストに向けて掲げたその瞬間。
345〜A Feast〜:2008/11/26(水) 23:18:21 ID:x8et7IC3

 ――― 望む変化は、ようやく訪れた。

「あぅああ、はぁうあ、あ、くあはぁああああああっ………!」
 さっきまでフィーストが抱いていた少女が、突如として凄まじい悲鳴を上げる。
 じたばたと身体を激しくのたうたせ、うつ伏せのままの姿勢で腰をがくがくと上下させた。

 フィーストも ――― 私も、その光景を凝視する。

 始めのうちは呆気に取られていたフィーストの表情が、次第に微笑の形にほころび始めた。
 それは確信と喜びの表情だ。
 私の望む結果を形にすることをなによりも渇望していたのが、ようやく報われた ――― そんな表情であった。
 私ももちろん嬉しい。
 少女の変貌の様子に視線を固定したまま、私は声を張り上げる。

「フィースト! よくやったね、おめでとう! 約束どおりだよ! 約束したとおり君にご褒美をあげよう!」

 私の言葉に弾かれたように顔を上げるフィースト。
 約束だ。約束したことだから、それは守られなければいけない。
 それに、あの子が私のあげる“ご褒美”をどう扱うのか。それがどんな結果を迎えるのかにも、私自身ひどく興味をそそられていた。
 準備はできている。罠を仕掛けるのも容易い。
 ここ数日の私たちの行動で、UGNもそろそろ痺れを切らす頃のはずだ。だから、私は絶対の自信を持って言い切ることができる。

「二、三日のうち。そう、この週末には君を久しぶりに“外”に連れて行ってあげよう。そこでご褒美だ。実験の結果を出せたご褒美に ――― 」

 フィーストの顔が期待に満ちて輝く。

「――― ご褒美に、君に“シルクスパイター”の捕獲を認めようじゃないか!」

 フィーストが ―――

 ――― もの凄まじい笑顔で頷いた。



(To Be Continued)
346yuzu:2008/11/26(水) 23:19:29 ID:x8et7IC3
以上、投下でした。
りょーじょくまだでごめんなさい。
焦らしてるわけじゃないんですけど、話の展開上まだなんです。
どうか次回をお待ちください(汗)。
次の投下時まで、ではでは〜。
347名無しさん@ピンキー:2008/11/27(木) 07:23:04 ID:V5Wpu5W1
乙です。
次回とは意外と早いなぁ
348名無しさん@ピンキー:2008/11/27(木) 11:17:40 ID:NF/b8OcC
乙。薄ら暗い雰囲気がいいな。

重箱の隅をつつくようですまないが、ラストでシルクスパイ『タ』ーになってるよ。
349名無しさん@ピンキー:2008/11/29(土) 21:03:50 ID:GbKIMVOg
ナイト・テイルU読了〜
…伽耶さんが一服盛って結城に襲い掛かりそう(もちろん性的な意味で)に感じたのはたぶん気のせいじゃないよなぁ…w
当然ソレを裏から煽って見物しているユーリアと香鈴。
350名無しさん@ピンキー:2008/11/29(土) 23:28:05 ID:5XJvx+r9
同じくナイト・テイルU読了
俺は何気に結城が姉妹丼フラグを立ててるような気がしたなー
ラテン系のノリで積極的に迫る義妹と恥ずかしいのを必死で堪えながら義妹に負けじとがんばる義姉
351253改めGドM:2008/11/30(日) 00:00:29 ID:HBTvl43k
続きができたので投下に来ました。
アイテムの購入から第一タイル前半まで。

>>288
>>289

感想ありがとう。
GM経験は鳥取では多い方なのと、世間的にはM呼ばわりされてるので、S扱いは嬉しかったw
なのでちょっと名前をいじった。
長く居座るのかこれが終わったらROM専に戻るのかは不明だが、よろしく
352ふたふた:2008/11/30(日) 00:01:55 ID:HBTvl43k
ミドル2

時は若干さかのぼる。

「私が鹿島はるみです。私のお姉さんと…仲間の勇士郎さんが敵に捕まってしまいました。一緒に助けてください、お願いします。はぅ」
まくし立てるようなはるみの挨拶が、三人で交わした最初の言葉だった。
はるみが借りたアンゼロット宮殿の客室。相変わらず豪華な作りで、生活レベルが一般庶民の三人には居心地が悪いのだが、事態が急を要するため、挨拶も早々に作戦会議が始まった。
部屋の中央に置かれた丸テーブルに向き合う形で座る。
余談だが、はるみが勇士郎を仲間としか言えないのは微妙な三角関係故である。

「まっかせなさい!あたし達にかかったら、こんな事件ちょちょいのちょーいで解決しちゃうわ。大船に乗ったつもりで居てよはるみさん」
トン、と軽い音を立てて、握りしめた拳が華奢な胸を叩く。
アンゼロットの前では人数に不満を漏らしたいのりも、いざやる気になれば持ち前のポジティブさが前面に押し出される。パーティーにとって、仲間の自信ほど勇気づけられる物はない。
(大きな泥船じゃなきゃ良いけど…)
と、思っても口にしないだけ、ねがいも大人になった。

「じゃあ、私が何ができるか自己紹介しますね」
改まった口調ではるみが続ける。
「鹿島はるみ。魔術師です。補助もそれなりにできますが、攻撃魔法が得意です」
ふひぃと一息漏らして、ぺこりとお辞儀。改めて自己紹介というと緊張する物で、頬が高揚している。
次に個人結界である月衣から、装備を取り出して見せる。手にはマジックロッド。衣装はメイド服だが強化処置を施しているため、防御力は十分にある。
「私は、要いのり。魔物使い。こう、どばーっとファイアワークスが出てきてがーんと殴って、ずばしゃーと敵をやっつけるのが得意」
台詞に続いて、いのりの背後から鳥頭の炎に包まれた魔人が出現する。某マジシャンズ・レッドにそっくりの魔物だ。武器も防具もこの魔人が補助することで代替される。
いのりの服装は赤のジャケット、白のシャツ、短パンのジーンズとラフなものだった。
「要ねがい。夢使いです。魔法で攻撃も補助もできるよ」
相手が年長ということもあって、緊張気味のねがい。武器は持たず、夏物の白いワンピースにブラウスを羽織っている。防御力は期待できそうにないが、素材がよいらしく普通の服の倍は丈夫なのだそうだ。
それぞれの説明を聞くと実にファジーに聞こえるが、これがマジカルウォーフェア終結以前の一般的な能力であった。
分業に専念していないため、一個一個の力では見劣りするが、逆に言えば守備範囲が広い。つまり、少人数での連携でもうまく機能するということだ。
「とくに過不足もないみたいだし、回復アイテムを補充して行けば良いんじゃないかな?」
「はい。そうしましょう」
理想的なフォーマンセルにはアタッカーが不足しているが、問題ないと判断。
こうして、各人が≪HPヒーリングポーション≫と≪MPヒーリングポーション≫を3個ずつ購入して、一行は目的地へと移動した。
353ふたふた:2008/11/30(日) 00:02:31 ID:jGtDN0XN
ダイヴ1―前編

朝の公園。
空は綺麗に晴れ上がり、蒼の中の白(くも)が美しい。若干視線を下げれば豊かに茂った木々の緑。綺麗に敷き詰められた灰やオレンジのタイルへと続く。
噴水から吹き上がる澄み切った水が、太陽光を乱反射させる。整備の行き届いた美しい公園だった。
今日は休日。そろそろ散歩をする老人や、ボールを携えた子供を見かけてもおかしくない。

だがしかし、今日、この公園には、誰もおらず、何も居ない。

月匣と言う怪異に、自然と人足が遠のき、ウィザードでなければその違和感にさえ気付かない。
更に、ウィザードですら、条件を満たさねば立ち入ることのできない異空間がそこにあった。

「それじゃあ、行きましょう」
緊張をこらえて声をかけるはるみ。
既に”対”が中にいる彼女が先導し、月匣へと突入-ダイヴ-する。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「うふふ、えっちな月匣-ダンジョン-へようこそ…。準備することが多くて大変だわぁ」
楽しそうな声が闇に響き、すぐに消えた。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

「あれ…?」
抜けた先はあっけないほどに普通の部屋だった。
”窓から入った”と言うことを除けばだが…。
八畳ほどの部屋に、タンスと大きめのボックス―おもちゃ箱だろうか?―がふたつずつ、大きな本棚、フローリングの床にはふかふかのカーペットとその中心に乗る硝子張りのテーブル。
窓の脇に作った展示スペースと、部屋の他所々に――UFOキャッチャーで取ったものだろう――ぬいぐるみが鎮座しており、女の子の部屋だと連想できる。
本棚に教科書が収められているから学生だろうか?
寝具はないが、押入れがあるので布団がしまわれているのだろう。
「ふにゃ?…私の…部屋?」
そこは、鹿島姉妹の部屋だった。月匣のデザインが、はるみの居候先を模しているのだから、あり得ない話ではない。
「きっと、ふゆみさんの記憶が月匣の元になってるからだと思う」
以前、自分の記憶から作り出された月匣に、仲間共々捕らえられたねがいが、そのことに気付いた。
「まー、だからって問題ある訳じゃないし、サクサクっと進んじゃいましょー」
「あ、ちょっといのり…」
無警戒にいのりが歩く。
が、部屋の対面にあるドアを開けようとしても、がちゃがちゃと音が鳴るばかりで開かなかった。鍵がかかっているようだ。
ドアノブに鍵穴。通常、鍵穴は部屋の外に付くものだ。ドアのみが内外で反転したかのようになっている。
「どーやら、この部屋から鍵を探しなさいって事らしいわね…」
いのりが苦笑混じりに言った。
354ふたふた:2008/11/30(日) 00:03:18 ID:HBTvl43k
エミュレイターの作る月匣とは”外敵を排除する”という本来的な結界ではなく、”外敵を消耗させておびき寄せる”罠である。
道中で敵が力尽きてもそれでよいが、確実な止めを狙って、あるいはルーラーが楽しむために『行き止まり』と言うモノが存在しない。
突入したウィザードの実力で突破できるレベルで構成されるのが、エミュレーターの中でも暗黙の了解となっていた。――もっとも、”狙った標的以外”が突入した場合などでは、早急に排除されるようだが…。
この場合で言うなら、彼女らが探せば鍵はこの部屋にあるはずだった。

それぞれが注意深く部屋を探るが、あまりに普通の部屋すぎて、どこから手をつけるか明確な指針は得られなかった。

「なんか、家捜しするみたいで気が引けるけど…はるみさん、いい?」
「はうぅ…恥ずかしけど、大丈夫……」
ぎこちない会話が交わされ、捜索が始まった。

「押入れ!なし!」中にあったのは布団だけだった。
「見て見て、いのり!このぬいぐるみ、かわいい……」三頭身ほどにデフォルメされた動物のぬいぐるみの山。ぬいぐるみ好きのねがいにはたまらないようだ。
「テーブルはおかしなところないです〜」硝子張りだ。隠す場所もない。

特に収穫はなしか、と次の場所へ移動しようとすると…。

 ひょこ、ひょこ…

「?」
ねがいの脚に若干の違和感を感じる。

 す、すすす…

「ぁ…ぇ?」
犬のぬいぐるみがひとつ。ねがいのふくらはぎに抱きつくようにくっついていた。
トラップ!
エミュレイターがぬいぐるみに紛れ潜伏していたのだった。
おかしいと思うが、同時に「可愛い」と思ってしまったねがい。このエミュレイターを払いのけることを失念してしまった。

 すりすり…ぬるり……

突然のぬめった感触。
同時に、見上げた犬が、ニカッっと笑った。
ぬいぐるみの股間には体格に不釣り合いな、人間並みのペニス。それが先走りを滴らせながらふくらはぎに擦りつけられていた。
ふくらはぎのやわらかさが気持ちいいのだろうか?腰の動きが次第に激しくなり、ぐにぐにと乾いた擬音からぬるぬる、ぬちゅぬちゅと湿り気を帯びたものに変わる。
「ぃ、嫌ぁぁ!」
叫ぶと同時にねがいは犬の頭をつかむが、背面を取られているため、うまく力が入らず引き剥がすことができない。
ついに、ペニスが靴下の中へ進入したところで…。
「お姉ちゃんから離れろぉ!ファイアワークス!!」

 劫!

いのりが炎の魔人を引きつれ、ぬいぐるみの頭部を一瞬で灰にした。力尽き、ぼとりとおちる犬の胴体。
ディフェンダーたる彼女自身も姉をかばえる位置に移動する。
しかし、それとほぼ同じくして、山積みになっていた大量のぬいぐるみが動き始める。
ネコ、ウサギ、馬、アヒル、クマ…etc
元の山のほぼ全てが動きだし、それがみるみる間に増殖して、数百を超す大軍となったぬいぐるみ。
山積みになるその影は、窓からはいる日光を全て遮らんばかりに巨大となる。
そのどれもが男根を直立させて迫りくる。
355ふたふた:2008/11/30(日) 00:04:46 ID:HBTvl43k
「はぅぅぅぅ!私のピエール君がぁ!ジェシカちゃんがぁ…!」
はるみが涙目になって訴える。やはりというか、彼女の持ち物のようだった。
「ジェシカちゃんは女の子なんだから、おちんちんなんかありません!」
「ちょ!はるみさん!!…」
突然の恥ずかしい単語にいのりが赤面して振り返ると同時に、魔術師は戦闘行動を取っていた。最適の距離を取っての、必殺の一撃。
「≪ディストーション・ブラスト≫!」
エミュレイターが、いや、その周りの空間そのものが、捻れる。
広範囲の空間を歪め、敵を”引きちぎる”魔法の渦。
色取り取りの布が裂け、綿が弾け飛ぶ様は美しかった。
この一撃で、敵の半数以上が行動不能となる。
キャスターの魔法とは、まさに一騎当千の砲台だった。
「………二人とも、さっきの言葉は忘れてぇ…。はうぅぅぅぅぅ……」
このタイミングでようやく、失言を後悔するはるみ。これぞ天性のドジっ子。羞恥後に立たず。

 ぞぞぞ…!

今度はこちらの番とばかりに、ぬいぐるみ達は一斉に要姉妹に襲いかかった。
それぞれが積み重なり、山か、あるいは津波のように二人めがけて覆いかぶさる。
「お姉ちゃんに手を出すなぁ!」
ファイアワークスと自身の身体を壁に、いのりがねがいをかばう。
綿の身体とそこから生えた肉棒が雪崩となり、いのりを覆い隠す。
一個一個は軽いが、その集まった重さに押し倒されてしまう魔神とその主。
「このぉ!どけろぉ!」
手を突き出して払おうとするが、それでは掴んだ1つが押しのけられるだけ…。
ぬいぐるみの海から突き出された腕には、海の表層のあぶれたぬいぐるみ達が群がり、また覆い隠してゆく。
もがけども自由になることはかなわず、体中に押し付けられるペニスの感触と、生臭い匂いに鳥肌が立った。
「んうーー!!」
身体は完全に埋もれ、声すらまともには漏れてこない。
叫んだ後には、必然と深呼吸が必要になる。肺の中いっぱいにイカ臭い臭気が広がった。

 こすこす、すりすり、ぬるぬる、ぬちゅぬちゅ…

髪に、頬に、首筋に、脇に、二の腕に、掌に、お腹に、太股に、脹脛に…。
生臭い竿を体中に押し付けられ、さらにエミュレイターが快楽を得るために、擦り付けられる。
掌に集まったぬいぐるみ達は、指を一本ずつ曲げさせる。そうして、むりやりにペニスを握らせると、すりすりすりとピストン運動を開始した。
(なによこれぇ!やめてよ、嫌、嫌なの!)
心の奥から、女の子らしい弱さが迫り上がり、誰かに助けて欲しいと、抵抗が弱まる。
「んぶぅ!?」 ちゅぽん!
その隙を突き、ついに、口内にも押し入る肉棒。目を見開けば、クマが顔に覆いかぶさっている。

 ずちゅ…ぬちゅ…

(やだ!気持ち悪いぃ)
嫌悪感から吐き気を催し涙目になるが、クマは意に介さず抽出を繰り返す。
喉の奥を突かれるとまた別の吐き気が込み上げて、どうにか舌で押し返そうと努力する。しかし、舌はぬるりと滑るばかりで、再び喉の奥をつつかれる。逆に舌を狙ってペニスが擦り付けられる始末。
イラマチオに気をよくしたクマは「お前らも来いよ」といわんばかりに身振りで、ほかのぬいぐるみに合図を送った。
356ふたふた:2008/11/30(日) 00:05:56 ID:jGtDN0XN
合図を受け、服の下にもぬいぐるみがもぐりこむ。
シャツの下に入り込んだ数匹の獣が、かわいらしいピンクのブラを噛み千切る。
服の中からバケツリレーのようにブラが抜き取られ、すぐに他のぬいぐるみ達の自慰道具になった。
「んむぅ!むぅぅうぅ!!」
悲鳴はぐもった音になるだけ。いのりの苦痛に反比例して、口を犯す熊は実に気持ちよさそうに腰を振り始める。声の振動がお気に召したようだ。
服の中であらわになった胸は、内部のぬいぐるみが立ち上がることによってシャツが破れ、一気に外気にさらされる。
口を開くネコのぬいぐるみ。
そこに見えるのは、本物のネコと同じ、ザラザラの舌を携えた”肉”の口内。
ネコはニヤリと笑うと右の乳首にかぶり付いた。
たっぷりと唾液を乳首に絡めるとザラザラの舌で舐め上げる。性に疎い少女には快感よりも痛さが先立つ。
しかし、ちゅうちゅうと吸い付かれると、はっきりとしびれるような快感が走った。
左の乳首はウサギがペニスを擦りつけている。シャツが無くなったため、他のぬいぐるみも集まり、ウサギの横にヒツジも参加した。
もにゅもにゅと乳房が変形する。おっぱいの全体が火照るような感覚が広がり、次第に身体全体がうずき始めていた。
(うぅ…なんでぇ…胸が、気持ちいい……)
いのりの乳首は勃起し、舌やペニスにいいようにもてあそばれていた。

 ちゅるちゅる…ふにふに…こりこり…

次第にペニスの生臭さにも慣れ、体中に感じる熱さに頭がぼーっとし始める。
(胸だって気持ちいいし、お腹の奥も温かいや…)
太股をこすり合わせて我慢するが、切ない気持ちになってくるいのり。
いのりの気持ちが折れそうになっている頃、ぬいぐるみ達の動きは心なしか…いや、確実に速くなっていた。

 どぴゅう…どぴゅうー

口の中で、髪で、胸で、掌で…体中で同時に男根がはじけて生臭い液が浴びせかけられた。
クマが恍惚とした表情で2、3回腰を改めて打ち付けると、ずるりとそれを引き抜いた。
ぬいぐるみの身体が吸い取った分を差し引いても、いのりの全身が白濁に覆われることに代わりはない。
いのりは恍惚とした表情で、何が起ったのかすら認識できていなかった。

そこへ…。
「≪ヴォーテックス≫!」
クマの眉間を打ち抜くねがいの魔法。クマが司令塔のだったのだろう。この攻撃で、ぬいぐるみは完全に停止した。
「いのりをいじめたら、許さない…」
普段見せない険しい顔で、ぬいぐるみ達をにらんでいた。

クマの残骸の後に残るは、魔石がひとつ。
エミュレイターの脅威は去った。
357GドM:2008/11/30(日) 00:10:39 ID:jGtDN0XN
以上です。

≪カバーリング≫があったために、いのり一人が酷い目に。でも、無いとみんなが酷い目に遭うジレンマ。
魔法職と組むならアタッカーよりもディフェンダーが重要というお話ですねw

続きはまた仕上がり次第。
では ノシ
358名無しさん@ピンキー:2008/11/30(日) 18:54:00 ID:WjTWbjuy
>>357
そのコテはどうかと思うがw
まあ次も期待をしているとだけ
359いつふた:2008/11/30(日) 22:25:33 ID:Ypr0B06+
ゲーム:真・女神転生200X(メガテンX11本目)
 分割:18分割(その17)。
エロ度:狙って書いたエロ描写はない。

http://wiki.fdiary.net/TableGameE/?megax17
360名無しさん@ピンキー:2008/12/05(金) 10:45:09 ID:KI1xmNNw
人がいない?
361名無しさん@ピンキー:2008/12/05(金) 21:12:22 ID:0AiY0RQU
そういや人は最近見ないですねぇ。
362名無しさん@ピンキー:2008/12/05(金) 23:58:42 ID:6maW4sAS
なら外に出るんだ!

まぁそれは冗談としても、まぁ師走だからな
師匠すら走るんだからそりゃ忙しいんだろ
しかし、卓ゲで先生キャラって思い出せんな、女性で
363いつふた:2008/12/05(金) 23:59:49 ID:JJxweFXa
ゲーム:真・女神転生200X(メガテンX11本目)
 分割:18分割(その18)。
エロ度:狙って書いたエロ描写はない。

ttp://wiki.fdiary.net/TableGameE/?megax18
364名無しさん@ピンキー:2008/12/06(土) 00:00:54 ID:2lZB09aa
>>362
カオスフレアのカシス先生
365名無しさん@ピンキー:2008/12/06(土) 01:03:48 ID:PJ+PTdjW
……まっさきにまほうせんせいが浮かんだのはどうしたらいいんだ
 
nwのPC版はアリなのかのう
366名無しさん@ピンキー:2008/12/06(土) 01:11:29 ID:SrCLE4Em
>>364
カシス先生忘れてた!?

>>365
俺も真っ先に思い出したのはせんせいだったw
しかし、思い出せば思い出すほど女教師が思い出せないな
PCだとカシス先生くらいか?
367名無しさん@ピンキー:2008/12/06(土) 01:32:02 ID:OX9yxvTl
宮沢長男とか、あとはロスレクからとかかなぁ
368名無しさん@ピンキー:2008/12/06(土) 01:39:27 ID:NwE5101U
ヴィヴィ先生も。
369名無しさん@ピンキー:2008/12/06(土) 02:30:06 ID:ltGCm7+G
ハートフルでも出てきたよね、NPCだけど。
370名無しさん@ピンキー:2008/12/06(土) 03:45:29 ID:Z0MoV5t6
突然で失礼。ここの住人なら知ってるかもと思って質問。
何年か前、卓ゲ板ののばすれでエロオンセのログが上がってたことがあったらしいのだが、詳細知ってる人います?
なんか暴走警官レイとか出てる話らしいんだけど(又聞きなんでこれくらいしか情報なくてゴメン)。
371名無しさん@ピンキー:2008/12/06(土) 07:39:27 ID:6hXvzbuV
富士峰子を思い出した
372yuzu:2008/12/06(土) 11:29:34 ID:5pWnByu1
少し短めですが、投下の続きにやってまいりました。以下、投下でございます。
373〜A Feast〜:2008/12/06(土) 11:31:51 ID:5pWnByu1
 T市繁華街 ――― 時刻は午後八時十五分。
 隼人から連絡を受けて、八人目の失踪者が出たという情報を得た椿は、その日の市内巡回のノルマを終える時間を見計らい、示し合わせて隼人と待ち合わせの約束をする。
 時刻が午後八時を告げると同時に、同行していた支部のエージェントたちへと別れを告げ、椿は約束の場所への最短ルートを頭の中で反芻した。
 支部ビルに午後九時半集合の予定。さすがに、一度アパートへ帰る時間の余裕はない。
 現在地の繁華街から約束の時刻通り支部へと向かうには、電車に乗っていく必要があるだろう。
 最寄りの駅へと早足で向かいながら、やはり任務時は動きやすい格好が一番だ、と椿は思う。
 今夜も相変わらずのジーンズ姿でラフな装い。急で忙しない行動を強いられることが多い最近の彼女にとっては、これが最適な服装なのかもしれなかった。
 無意識に、携帯電話の時計のデジタル表示に目を落とす。
 さすがの椿も、近隣駅の時刻表まで頭に叩き込んでいるわけではない。
 間に合わなければ一本電車を逃してしまうが、それが待ち合わせの時間にどれほどの影響をもたらすものなのかはまったく見当がつきかねた。だからできるだけ早足で歩く。
 駅に着くと、椿は奇妙に焦りを感じつつ、券売機で切符を買う人の列に並んだ。
 四駅先までの切符を買ってホームに降りると、丁度、下り電車到着のアナウンスが流れているところであった。
 最高のタイミングで電車を捕まえたことに満足し、安堵に胸を撫で下ろしながら、椿はもう一度時間を確認する。
 午後八時二十七分。ひとつ頷き、ホームに到着した電車に乗り込んだ。
 支部ビルに最も近い駅まではわずか四駅、時間にすれば二十分程度である。
 午後九時前に着くことができれば、駅構内の飲食店で軽い夜食を取ることもできるはずだ。
 それからでも、待ち合わせの時間には十分な余裕を持って到着できるだろう。
 椿は目的の駅に降り立つと、排出される人込みの中から辺りの様子を窺った。
 喫茶店、立ち食い蕎麦、ベーカリー、牛丼屋にファーストフード。やたらと構内の飲食店が充実した駅だな、という印象がある。
 素早く、各店舗の込み具合に視線を走らせる。客がまばらで、オーダーから食事が出されるまでの時間が短い店がいい。この際、味の良し悪しは問題ではないのである。
 少し悩んで椿が選んだのは ――― 結局のところコンビニであった。
 菓子パンとサンドウィッチをひとつずつ、そして、コーヒー牛乳を購入。しめて三百円弱也。
 つくづく、こんな小さなことでも冒険のできない性格なのだな、と我ながら可笑しく思う。
 約束の時間に間に合わせるために、不慮の出来事やアクシデントを極力排除するならば、飲食店よりもこういうところで済ませたほうかいくらか融通が利くだろう、との考えだ。
 たかが夜食を取るだけなのに、ここまで考えてしまうのは長所というよりやはり短所なのだろうな、と椿は思う。
 駅の改札を抜けた正面には、大きなロータリーがある。そこにはタクシーやバスの乗り場があって、それを取り囲むように花壇やベンチが設置されていた。
 この時刻は人も少なく、椿はベンチのひとつに腰をかけると、さっそくいま買ったばかりの夜食に手をつけ始める。多少の行儀の悪さには目をつぶろう。そうやって自分を納得させた。
 ふと ―――
 なるべく急いで食べ終わるよう、懸命にパンを咀嚼する椿の視界に、不意に見慣れた少年の姿が飛び込んできて、思わずむせ返りそうになった。
「は、隼人っ」
「よー、お前も晩飯かー?」
 椿と同様、手にコンビニ袋を提げて登場したのは他ならぬ当の待ち合わせ相手。
 がさがさと音を立てながら、椿に向かって彼自身の夜食の入った袋を振り回す。
 いつものあの、どこか力のないふやけた笑顔を浮かべると、隼人は椿の座るベンチに並んで腰掛けた。膝の上に広げた袋の中には、おにぎりと紙パックのお茶。
374〜A Feast〜:2008/12/06(土) 11:32:43 ID:5pWnByu1
「こ、これはその………」
 不思議と、食事をコンビニで済ませていることを知られたのがどこか気恥ずかしく、椿は思わず口ごもってしまう。
 しかし隼人は、椿の内心の動揺など気にも止めず ――― というより気づきもせず、おにぎりの包み紙をさっさとはがし始めた。
「任務のときはさすがに簡単に済ませちまうよな。俺なんか、任務じゃなくてもコンビニ弁当だけど」
 笑いながら紙パックの飲み口にストローを挿す。
「お前も食っちゃえよ。俺、食べるの早いぜ」
 言うが早いか、ばくり、とおにぎりに齧り付いた。ボリュームのある大きなおにぎりは、隼人のその一口で半分の大きさにまでなってしまう。
 なるほど、確かにあっという間に食べ終えてしまいそうな勢いだ。
 余計な気を回しすぎていたことに気づくと、椿も苦笑しつつ、改めて中断していた食事を再開する。それきり、二人は無言でそれぞれの食事を進めることにした。
 椿たちが食事の後片付けと食休みを終えるころには、時刻は午後九時十分を少し回ったぐらいであった。支部のあるビルまでは徒歩五分程度である。
 待ち合わせた意味はもうなくなってしまったが、すべてのスケジュールが予定通りであった。
 支部へ向かって歩き出し始めると同時に、椿が支部長の携帯に連絡を入れる。これからそちらへ向かう旨、了承を得るためであった。
 二言、三言の会話で用件はすべて済んだ。
「待ってます、って」
 ポケットに携帯をしまいながら、椿が隼人に告げる。「ああ、うん」と気のないような返事を返すと、隼人は曖昧に頷いた。
 支部長とは、これからたくさん打ち合わせをすることになるだろう。
 すべてが悪化の一途を辿っている現状を、このまま放置しておくわけにはいかない。
 なんらかの打開案 ――― とまではいかなくとも、現在のやり方になんらかの変化はつけるべきだ。
 ビルへと到着すると、丁度UGNの職員らしき人たちが激しく出入りをしている現場に出くわした。休む暇を惜しんでの調査活動は、今夜も続いているようだ。
 椿たちは彼らに見覚えはなかったが、向こうはこちらの顔を知っているのだろう。軽く会釈をされることで、彼らがエージェントなのだな、とわかる。
 ビルの四階へとエレベーターで昇り、支部長の待つ事務所の扉をくぐると、途端に所内の熱気が椿たちにも感じられた。
 常時待機メンバーはわずか数人。そのたった数人が働いているだけだというのに、こちらまで汗ばむほどの熱気は、彼らの懸命さが伝わってくるからだ。
 キーボードを叩く音、プリンターが紙を排出する音。外部のエージェントと連絡を取り合う声がときおり聞こえるだけで、それ以外の余計な物音は一切しない。
 その様子に圧倒されつつも、意を決して事務所の中に足を踏み入れた。
 支部長の姿はすぐに見つけることができた。
 ソファに腰掛け、ノートパソコンの画面を食い入るように見つめている姿が、どこか疲れ切っていてひどく痛々しい。眼鏡の奥の目の下に、黒ずんだ隈ができている。
 彼女も、所員たちと同様に不眠不休の戦いを強いられているのに違いない。
 それなのに。
「ああ、高崎さん、玉野さん。慌しくてすいません。さ、おかけになってください」
 二人に気がつくと、少し弱々しくも穏やかな笑顔を浮かべて歓迎の言葉を述べるのである。
 椿の胸の中に、ちょっぴり熱いものが込み上げた。身を粉にして働く支部長の姿と、疲労に苛まれながらも椿たちへの気遣いを忘れないその姿勢に、感銘を受けたといって良い。
 横に立つ隼人の気配からも、彼が同様の気持ちでいることが伝わってくる。
 いつものような軽口で挨拶することもできず、低い声で「どもッス」と頭を下げるのが精一杯のようだった。
375〜A Feast〜:2008/12/06(土) 11:33:14 ID:5pWnByu1
 促されてソファに並んで座る二人に、支部長自らがコーヒーを持ってきてくれる。
「ちゃんと、お茶を淹れて差し上げられなくてすいません」
 申し訳なさそうにテーブルに置かれたのは、温められてすらいないコーヒーの缶。
 この前来たときは、確か秘書の女性がいて、ドリップ式のコーヒーを淹れてくれたはずだった。
「そんなに気、使わないでくださいよ。飲み物出るだけで有難いッすから」
「………こちらも大変なときに、すいません」
 おそらくは二十歳近くも年上の女性に、こんなときになんと言葉をかけたらいいのか。
 椿も隼人も気の利いた台詞を言うことができず、所在なさげに身を縮めているしかない。
「とんでもない。夜ともなれば冷え込みますから、無理をなさってはいけませんよ」
 こんな風に、逆に気遣われてしまっては恐縮するしかない二人である。
 誰からともなくコーヒーの缶が手に取られる。期せずして、プルタブを開ける小気味良い音が同時に三つ重なった。
「………やり方を、少し変えようと思います」
 三人が一通り喉を潤わせ、一息ついたところで支部長の口からそんな言葉が漏れた。
 やはり、彼女も現状を打破するための手段を講じなければという思いがあったのだろう。
 考えていたことを吟味するようなゆっくりとした口調で、椿たちに話しかけている。
「巡回エリアをさらに細分化することを考えているんです。いままではT市を十のエリアに分けて警邏を行っていましたが、その倍………いいえ、三倍にエリア分けしようと思っています」
 それは、どこか迷いのある口調であった。支部長の言葉の意味するところは簡単である。
 三人一組をひとつの班として計三十のグループを作る、といういまの方法。
 ひとつのエリアに三つの班を投入し、担当するエリアごとの三班が、八時間交替で巡回するという二十四時間態勢の警戒。
 エリアの区分を三倍にするということはすなわち ―――
「巡回はすべて、ひとりでやるってことッすか!?」
 隼人がわずかに声を荒げた。
 現行における、ひとり八時間の巡回を三十のエリアで行うということは、それだけで三十人の人員が必要になる。
 それを二十四時間態勢で行うとなればその三倍、九十人の人員を確保しなければならない。
 つまり、他支部からの応援態勢がすぐには整わないであろう現状において、自分たちにできる最大限の徹底した調査がこのやり方なのである。
 調査範囲の細分化ができるというメリットがある半面、ある意味、これは諸刃の剣ともいうべき危険な行為といえるだろう。
「はい。ですから、その態勢を取る以上は、各メンバーはあくまでも調査に徹してもらうことになるでしょう。もし、FHと接触、もしくは発見したとしても絶対に戦闘行動は取らないこと。
すみやかに支部へ連絡を取るにとどめ、できれば尾行などの行為も控えるに越したことはありません」
 たったひとりで巡回をすることはただでさえ危険な行為である。当然、戦闘行動などはもってのほかだし、発見した敵を追跡する行為も避けられるならばそうしたほうがいい。
「私たちの捜索にも拘らず、いまだT市内での被害は続いています。そして、私たちは敵の尻尾を掴むことすらできていない。
敵が、我々の眼を誤魔化す術に長けているのならば、私たちは監視の眼を増やすことしかできません………危険は、十分承知してはいるのですが」
 支部長が唇を噛んだ。
「………新たなエリア区分と、巡回経路。そして、巡回スケジュール表の草案はすでに作成してあります。できれば、明日の巡回からこれで進めたいとは考えているんです」
 大きな溜息とともに、支部長が苦渋の決断を吐き出した。
 支部の監視の眼を潜り抜ける、敵の巧みな擬態の術。それに抗し得る方法が、現在のところただの人海戦術しかないという焦燥。支部長の苦悩が、椿たちにも痛いほど伝わってくる。
376〜A Feast〜:2008/12/06(土) 11:34:04 ID:5pWnByu1
「………それでやってみましょう」
「いまはそれしか、ないんでしょ。だったら、支部長さんの指示に従いますよ」
 椿に呼応するように隼人も言葉を続ける。顔を上げ、二人を見つめた支部長の目がどこか潤んでいるように見えた。
「すいません。頼りない作戦で」
 深く頭を下げる支部長に、二人がゆっくりと首を振った ―――

    ※

 明日はいろいろと準備があるから、外に出るのは明後日にしようね ―――
 『先生』の言葉に僕は思わず歓声を上げる。
 久しぶりの外。しかも、テストでいい結果を出せた後の外出ということは、これは言うまでもなく約束の“ご褒美”の件に違いなかった。
 実験で思い通りの結果を出せたら、ご褒美に『あの娘』を好きにして良いよ ――― 『先生』はそう約束してくれた。
 『あの娘』 ――― それは言うまでもなく、このT市へ僕たちを追ってやってきたUGチルドレンの内のひとり ――― “シルクスパイダー”玉野椿のことだ。
 僕が見せられた写真のあの娘。
 写真を見たときから、僕は『この娘を思う存分嬲ってみたい』と思っていた。
 『先生』は僕の生まれて初めての我儘に少し驚きながらも、にっこり笑って「いいよ」と言ってくれたのだ。
 僕が女の子を犯すときはいつでもテストや実験のときだけで、それは僕自身の欲求というよりもただの義務感からくる衝動だった。だけど ――― 彼女は違う。
 実験のためでも。『先生』に言いつけられたからでもなく。
 僕は、僕の思うまま、僕の欲望のままに彼女を犯してみたい、と思ったのだ。
 『先生』が僕の言葉に許可をくれたのは、僕自身の内面の変化が新しい成長につながるのではないかと思ったからだ、とそう言っていた。
 僕が彼女を犯したいと思うことで、僕が次の段階へと登ることができるのならば。
 それはとても喜ばしいことなのだろう。
 きっと彼女を陵辱することで、もっと『先生』の役に立てる自分になることができるのだろう。
 そう思うと、僕は二重の嬉しさを覚える。
 ともあれ、すべては明後日のことだ。
 準備をする時間をくれないか、と『先生』は言う。
 玉野椿を捕獲するやり方に、『先生』は絶対の確信を持っているように見えた。
「相手は優秀なチルドレンだからね。君にも手伝ってもらうよ、フィースト。久しぶりの外出と実戦、玉野椿を相手に試してみなさい」
 『先生』の言葉に、僕の心身は喜びに打ち震える。
 今夜と明日の晩、たった二回の眠りを過ぎればやってくる愉しい一日。いまから、僕の胸は期待にはち切れそうになる。
 待っていてね、玉野椿。
 君をもうすぐ手に入れる。君も僕の宴に参加させてあげる。
 たくさんたくさん、君を悦ばせてあげる。
 僕の手が無意識に股間に伸びて、中心で息づく肉棒をきつく握り締めた。
 どくん。どくん。
 血液が集中する。一物が硬度を増していく。
 脳裏に浮かんだ、凛々しくも綺麗な彼女の顔を思い浮かべながら、僕は懸命にその怒張をしごきにしごき続けた。
 行為に夢中になり始めた僕は、いつの間にか『先生』が倉庫を出て行ったことにも気づかなかった。しごく。しごき続ける。そして、いつものあの感覚が背筋を這い登ってきた。
「う、くうっ、ん、ふうぅぅぅっ………」
 僕の股間からほとばしった大量のものが、放物線を描きながら飛び、床を白く汚し尽くす。

 待っていてね、玉野椿。
 君にも、たくさん“こいつ”をご馳走してあげるから ―――
377〜A Feast〜:2008/12/06(土) 11:34:46 ID:5pWnByu1

    ※

 完全な単独行動。
 支部のエージェントたちはオーヴァード、非オーヴァードに関係なく、一様に単身での調査活動を行うこと ―――
 支部長が打ち出したこの新たな方針は、最初は当然のように驚きをもって迎えられた。
 しかし次の瞬間には、『その判断もやむなし』という場の雰囲気によって消極的な指示を得るに至り、総力戦開始より五日目、計画は早速実行に移された ―――

『そう。そうするしかないだろうね。ここまで私たちの影も形も掴むことができない以上、捜査範囲の細分化によって、見落としをしないように心がけるという判断を下すのは、当然だ』

 T市を三十のエリアに区分する。捜索範囲が狭まることにより、調査によりいっそうの力を入れることができるはずだ。

『誰でもそう思う。誰でも。単独行動の危険を冒してでもそうせざるを得ない。だって、なんの手がかりも得られていないのだから』

 したがって、彼らの行動指針は『調査活動』のみに限られる。
 戦闘行動を取ることは許されない。
 なぜなら、彼らがみな、それぞれひとりであることを義務付けられたからだ。
 単身、FHのエージェントと交戦することの危険性は、誰もが理解している。
 ゆえに、戦闘行為は禁じられ、異変を察してもまず支部の指示を仰いでから、と後手に回ることになる。
 
『それでも ――― この作戦で行かざるを得ない。それが、ごく自然な方針の変更なのだ ――― と、誰もが思う。そう思わせることが、大事なのだ』

 当然、彼らのシフトには彼女 ――― “シルクスパイダー”玉野椿も組み込まれているはずだ。
 彼女も、単独行動を取る。そして、そのときが『捕獲』の良い機会となるだろう。

『明後日は ――― そうか、日曜日、か』

 闇の中、ひとり呟く。
 愉しい休日になるといいね、フィースト。
 やり方はもう教えただろう? そう。私の言うとおりにすればまず、間違いはないよ。
 私が考案し、君が仕掛ける。その罠に、彼女は確実にかかるだろう。
 君が結果を出してくれた実験の生み出す利益は、組織にとって非常に有益なものとなった。
 だから、これはボーナスだ。ついでに、自由時間もたっぷりあげよう。
 しばらくしたら私も君も忙しくなる。いまのうちに満喫するといい ―――

「姦辱の ―――――― 宴を」

 いつまでも、いつまでも。
 無窮の暗黒の中、低い忍び笑いが響いていた ―――
378〜A Feast〜:2008/12/06(土) 11:35:28 ID:5pWnByu1

    ※

 日曜日、午後十七時。
 学校の授業もなく、暇を持て余していた椿の今日の一日は、取り立てて変化もないままこの時間を迎えた。
 T市駅の近くにあるファーストフードの店で少し早めの夕食を摂ろうと、椿は街に出る。
 新しく支部長の打ち出したスケジュールに従うなら、今日の午後十九時から二十三時までの四時間が、椿の割り当てられた巡回時間である。
 翌日が平日なので、通常のエージェントと違って四時間の警邏任務だ。そんな余裕はないはずなのに、高校生という身分である椿たちには相変わらず支部長がそんな配慮をしてくれている。
 椿の住むアパートがある住宅街は、秋も深まり陽が落ちるのも早くなってきた最近では、この時間ともなると人通りがめっきり途絶えてしまうようになった。
 市内を中心に起きている失踪事件は、UGNの巧みな隠蔽工作と情報操作によって、大げさな情報公開は控えられている。ただ、市内に漂う不穏な空気や噂は隠しきれるものではない。
 市民たちは、いたいけな力ない少女ばかりを狙う“なにものか”の影を敏感に感じ取り、日暮れとともに外出を控えるという習慣が身についてきてしまっているようだった。
 このまま被害者が生み出され続ければ、この傾向はT市全域を暗く覆いつくすであろう。
 一種、ヒステリックなパニック状態を内包したままに、この街の時間は流れている。
 早く、敵の所在をつきとめなければ ―――
 これは支部一同、椿や隼人も同様の思いである。
 アパートのドアをくぐって外に出た椿は、相変わらずのワイシャツにジーンズというスタイルであった。夜の任務ということもあって、今夜は上着代わりにジャンパーを羽織っている。
 一歩外に出ると実感する。やはり夕方の五時という時間にしては人の気配が無さ過ぎた。
 街の人々は辺りを宵闇が漂い始めるとともに屋内に引きこもる。
 窓もシャッターも早々に閉められ、外界を拒絶するかのような風情があった。街を徘徊する誘拐犯から、そうすることでわが身を守ろうとするかのようである。
 重苦しい雰囲気に辟易しつつも、椿は外への一歩を踏み出した。住宅街を抜けるまでは、この異様な街の空気は続くのであろう。
 錆び付いた階段を下りる。
 アパートの門柱で区切られた敷地から外は、死の街だ。
 こんなことは一日でも ――― いや、一刻も早く終わりにしなければいけない。
 ――― そう、椿が思い定めたそのとき。

 異変は、訪れた。

 椿の聴覚が、鋭く捕らえた只ならぬ物音。
 この街の、いまの死んだような静けさという助けがなければ、もしかしたら聞き逃していたかもしれない。
 複数の人間の気配。それは、争いと諍いの気配であった。
 声と物音を、殺そうとして殺しきれていない ――― そんな感じの気配である。
 何人かの人間が揉みあうような、暴れるようなそんな物音が、わずかに離れた通りの向こう側から聞こえてきている。
 その小さなざわめきに、抑えつけろ、とか暴れるな、とかいうような低い男の声が混じっていた。
「 ―――――― !」
 椿でなくてもこれが尋常な事態ではないことはわかる。少なくとも、声が届くということはそう遠い距離ではないはずだ。声のした方角に視線を向け、記憶の中を瞬時に探る。
 確か、あの辺りにそう広くはない空き地があったはずだ。
 裏手が工事現場、左隣は家が建築中で、民家がまばらな位置にある。
 いまやデッドタウンに近いこの住宅街の中でも、特に人目につきにくい場所と言っていい。
379〜A Feast〜:2008/12/06(土) 11:36:14 ID:5pWnByu1
「間に合うか ――― !?」
 単独行動時は、異変を察しても迂闊な行動を取るな、という指示をあえて無視する。
 いや、この場合は無視せざるを得ない状況であると、椿は独断で決め付けた。
 もしかしたら、FHによる連続拉致事件の九件目を阻止できるかもしれない。
 そうすることで新たな被害者を救えるかもしれない。わずかな時間の遅滞が致命的な手遅れを招くこともあるのだ。
 だから椿は声のする方角へ向かって全力で駆け出した。
 そして、それこそが致命的な判断であるということに、彼女はそのとき気つかなかった ―――

    ※

 現場に駆けつける。
 視界に飛び込んできた光景の示す意味に、脚が自然と疾駆を始める。
 寂れた空き地を取り囲む有刺鉄線を驚異的な跳躍力で飛び越え、まさしく彼女が想像していたとおりの現実を阻止するために、凄まじい速度で見定めた敵に接近した。
 複数の人間が立てる声や物音の正体は、目にも明らかである。
 椿は、黒服の屈強な男が三人、たったひとりの少女を取り押さえようとしている現場に出くわしたのであった。
 少女の年頃は、椿よりも一つ、二つ下であろうか。
 彼女が通うのと同じR学園の制服を着た、ひどく小柄な少女で、栗色の髪をショートカットに刈り込んだ活発そうな女の子だった。
 目がくりっと大きくて、可愛らしい。そんな少女である。
 自分よりも背の高い大人の男たちに抑えこまれようとしているのを、必死に抵抗しているのだが、その奮闘も時間の問題であるように、椿には思えた。
 駆けながら、腕を振り上げる。
 瞬時に硬質化した爪が、鞭のごとく伸び、しなり、唸りを上げた。
 五指の先端から死の糸へと変じた爪が、宵闇の大気を切り裂いて、目指す目標へと狙い過たず伸びていく。
 同時に《ワーディング》を展開したのは、この被害者になるところであった少女への配慮だ。
 少女の身体が脱力したように崩れ落ちる。オーヴァードの展開する特殊な結界の中にあっては、非オーヴァードは完全に無力化されるのだ。
 この騒ぎを手早く収束させて、あの娘を救い出してやらなくては ―――
 土が剥き出しの空き地に倒れこんだ少女に、内心でちょっと申し訳なく思う。
 三人の男たち ――― 多分、FHのエージェント ――― に向かって、椿が爪を振りかざした。

 と、次の瞬間。

 椿が、全力移動する自身の身体に急制動をかけたのは、彼女にしてみれば拍子抜けともいえる光景を目の当たりにしたせいである。
 少女に引き続いて、ばたり、ばたり、と。
 黒服たちが立て続けに大地に膝をつく。そのまま前のめりになって倒れ伏し、地面に顔から崩れ落ちていく。
 完全に意識の途絶えた者の仕草である。始めに倒れた少女と同じように、無力化されて自律する力を失った転倒の仕方であった。
380〜A Feast〜:2008/12/06(土) 11:40:00 ID:5pWnByu1
 非オーヴァードのエージェントたちか ―――
 立ち止まり、ほっと安堵の息を吐く椿。
 たしかに、少女をひとり拉致するのに、力任せの三人がかりという野暮なスタイルを取っている時点で、それは予想されてしかるべきことだった。
 動くもののいなくなった空き地で、いまさらながらに支部長の指示を思い出す。

 単独行動を取る以上は迂闊な行動は厳禁。
 戦闘行動などはもってのほか。
 どんな事態に直面しても、まず支部への連絡と支持を優先すること。
 独断による行動は、絶対に避けてください。

(ごめんなさい。支部長さん)

 今回はたまたま、相手が《ワーディング》ひとつで対処のできる一般エージェントだったから良かっただけのことである。
 椿の行動が妥当であったというのは結果論に過ぎず、一歩間違えば市街でのオーヴァード同士の戦闘となっていたのだ。
 たとえ、ひとりの少女を救うためだったとしても、命令違反であることには違いない。
 しかし、それでも椿は自分の行動を間違いだったとは思いたくはなかった。
 もし命令を遵守し、ひとりの無垢な命を見捨てることを是とするならば ―――
(私も隼人も、こうしていまこの場に立ってはいなかったはずだから)
 椿は、唇を引き結ぶ。
 自分の想いや信念に、揺るぐことない絶対の確信を持ついまの彼女は、それが自分の ――― 自分たちの強さの源だと知っていた。
 しっかりとした足取りで空き地を横切る。向かう先に倒れた少女の身体があった。
 倒れた拍子に、頭を打ったりしていないだろうか ――― それだけが椿の心配事であった。
 少女の細い肩を抱く。その華奢な身体を引き寄せる。
 その顔を椿が覗き込んだ瞬間 ―――

 意識を失った少女の ――― いや、意識を失ったはずの少女の瞳が、突如大きく見開かれた。

「なっ………!?」
 椿は《ワーディング》を解除していない!
 その結界の中で意識を取り戻したということは。いや、始めから昏倒などしていなかったということは ―――

(この娘が………オーヴァード………!? いや、もしかしてこの娘こそが………)

 自分たちが必死で捜索に明け暮れていた相手なのではないだろうか!?
 驚愕とともにその直感に打ち震える。そして、その直感の正しさは、少女が次に発した言葉で完全に証明されたと言って良い。

「はじめまして ――― “僕”が ――― この僕が、“フィースト01”だよ」

 反射的に抱きかかえたその身体を突き放そうとして、それができないことに狼狽する。
 鼻腔をくすぐる甘い芳香。
 どこか花の匂いを思わせるかぐわしさに陶然となり、遠のきかける意識の彼方で椿は必死で意志の力を掻き集めた。
 しかし、不意を打たれたことによる内心の衝撃は、椿から抵抗の力すらも奪い取っていくようである。
 暗転していく。目の前にちかちかと火花が飛び散り、全身が鉛のように重たくなっていく。
 甘い。甘い、香り。

(ソラリス・シンドロームの………オーヴァー………ド………)

 次に目覚めるときまでの、椿が認識した最後の現実。
 それは、彼女が敵組織のチルドレンの姦計に嵌り、ついには虜囚の憂き目に遭ってしまったという事実。

 ただ、そのことだけであった ―――

(To Be Continued)
381yuzu:2008/12/06(土) 11:40:56 ID:5pWnByu1
「次回はりょーじょく」なんてどの口がいったのか………。
大ウソでした………スイマセン。
だけど、もう椿は捕まえちゃったのでこっちのものです(笑)。
次回こそは×××タイム………ですよ(言い切った!)。
続きの投下時まで。ではでは〜。
382名無しさん@ピンキー:2008/12/06(土) 13:29:08 ID:6lU0Ywvl
ハッタリ自重しろ。いやするな。

グッジョブ!
『先生』は女性かな〜? と思ってたけど、まさかフィーストまでそうくるとはw
次回の陵辱タイムを期待しますw
383名無しさん@ピンキー:2008/12/06(土) 21:16:59 ID:v3CiiL7x
GJ!GJ!GJ!!

とりあえず自重しなくてよいので続きの執筆をがんばってくれなさい。
やー、うん。イイ。実にイイ。

ちゃんとフタナリなのよな?擬態の仮面とかじゃないよな!?(落ち着け)
384名無しさん@ピンキー:2008/12/06(土) 21:37:22 ID:I4wiTjMF
まだ油断はできん。
従者かもしれないし××した相手を《アニマルテイマー》できるという
特殊能力持ちかもしれんぞ。
【考え過ぎの予感】
385名無しさん@ピンキー:2008/12/06(土) 22:13:13 ID:BPQ6NGcv
股間に従者ないしイノセントブレードを生やす実験だったのか。
386名無しさん@ピンキー:2008/12/06(土) 22:52:59 ID:Z0MoV5t6
これでマスターヴェノムが只の「男の娘」や「ふたなっ娘」好きな性的倒錯者だった、なんて落ちがついたら笑う。
387名無しさん@ピンキー:2008/12/07(日) 04:30:22 ID:91mDkHeY
レネゲイドの神秘ならあり得るから困るw
388名無しさん@ピンキー:2008/12/07(日) 05:23:33 ID:dYU+JoRj
21スレ目のの478と479へ

アルドラ×クロイツェルで
「こんなものが気持ちいいのですか“夜の剣”?」
とローションたっぷりの鞘型オナホで責められるクロイツェルですね。わかります

やっとアクセス規制とけた
389名無しさん@ピンキー:2008/12/07(日) 10:25:22 ID:UP1OrbzY
すごい遅レスになっちゃったんだなw
…長いアク禁お疲れさまー
390名無しさん@ピンキー:2008/12/07(日) 11:32:33 ID:8jNyQ/q7
半年前のじゃないかw
391名無しさん@ピンキー:2008/12/07(日) 15:40:26 ID:LuqLi/fn
>>388
刃が性感帯なら、敵をぶった切ってるだけで性的に気持ちよくなってしまうんじゃないかw
392いつふた:2008/12/07(日) 17:11:13 ID:v/AviMdl
>388
 普通の男性がイッた場合、男性器から精液が出る。
 では、クロイツェルがイッた場合、どこから何が出るのか?

 と、考えながら自転車を漕いでいたら事故りそうになりました。
393いつふた:2008/12/07(日) 17:14:12 ID:v/AviMdl
ゲーム:真・女神転生200X(かのいの感想)
 原作:『彼女の祈り』
    ttp://wiki.fdiary.net/TableGameE/?21-335
 形式:いつものふたり。
レス数:5+1
 分割:なし。
エロ度:エロネタギャグ。
 時節:クリスマス・シーズン。
394かのいの感想 1/5:2008/12/07(日) 17:15:45 ID:v/AviMdl
◇死体は祈る、されど踊らず

「ねぇねぇ」
「あ〜?」
「地下スレの保管庫でさ、『彼女の祈り』を読んだんだけど」
「ああ」
「何て言うか、これ、一言で感想をまとめるのが難しいお話だね。読後に残る、
胸の中の何かを、上手く言い表せなくてもどかしいよ」
「まず先に、気になる点が一つあるのだが」
「気になる点? それは一体?」
「副題の『Corpse Pray 』は英文法的におかしい」
「だからどーした」
「正しくは『Corpse Prays』」
「だからどーしたよ」
「あるいは『Corps Pray』」
「『兵団は祈る』って何っ!?」
「屍鬼コープスはCorpseとCorps のシャレである」
「本文のどこに屍鬼コープスが出てきた!?」
「出てこないのか?」
「出てこんわい!」
「なんと!? 副題に偽りあり!」
「いいから読め! 頭から通読せよ!」
「…………うむ、読み終えた。
 今時分にはキツい話だな」
「そりゃまあ、作中の時節は初夏から梅雨時だもの。師走に読むのは多少違和
感あるよ」
「そうではない。
 “運命の少年”と“影の銃姫”が無事に生き延びたとして、半年後、この心
躍るクリスマス・シーズンをどんな気持ちで迎えたかなと想像したのだ」
「あっ」
「クリスマスとはイエス・キリストの降誕を記念する祝祭だ。日本では宗教的
意義そっちのけで浮かれ騒ぐイベントと化しているとはいえ、『救いの御子は
云々』だの『神の御子は云々』だのと謳いあげるクリスマス・キャロルの歌詞
を並べ立てるまでもなく、『救世主』なる単語と無縁ではいられまいよ」
「うわ〜……」
「クリスマス・ツリー。クリスマス・リース。クリスマス・ソング。クリスマ
ス・カード。クリスマス・オラトリオ。クリスマス・ローズ。クリスマス・プ
レゼント。クリスマス・セール」
「いやクリスマス・セールはどうだっていいから」
395かのいの感想 2/5:2008/12/07(日) 17:17:10 ID:v/AviMdl
「何を見ようが何を聞こうが、“少年”は、なかんずく“銃姫”が、激しくヘ
コむことだろう。彼女が殺した〈候補者〉たちの無念さを思って、な」
「そうだね。
 生きてさえいれば、〈候補者〉だった子たちも、友達とパーティを楽しんだ
り、家族とミサに出掛けたり、彼氏彼女とデートすることができたかもしれな
いんだもんね」
「それどころか、お小遣いをくれる方のパパとラブホにシケこむことだってで
きたはずだ」
「要らんことすなっ!」
「不幸中の幸いといえば、“銃姫”が『ケーキより和菓子』派だということだ
な」
「はい?」
「これで“銃姫”がケーキ大好きっ子だったりしてみろ。号泣しながらクリス
マス・ケーキを食わにゃならん。そんなケーキが美味いものか」
「別に無理して食べなくてもいいのでは?」
「ケーキが好きな奴にクリスマス・ケーキを我慢できる奴はおらん!」
「気持ちはわかるがンな大層に力説するよーなことか!?」
「尤も、“少年”たちがクリスマスまで生きていられる可能性は非常に低いの
だから、余計な心配だとも言えるが」
「認めたくないけど、いっぱい敵ができちゃったのは確かだもんね」
「まずは〈候補者〉たちを“銃姫”に殺されたメシア教会。
 現状、“少年”は最も『救世主』に近い〈候補者〉の一人であろうが、彼が
“銃姫”を庇い立てする以上、ロウの考え方からすれば“少年”も許しがたい
罪人であろうよ」
「そうだね。
 でもさ、だったら何故、“少年”くんより先にメシア教会が、“銃姫”ちゃ
んを滅ぼそうとしなかったんだろう?」
「ガイア教団の刺客如きに殺されるような〈候補者〉なぞ、間違っても『救世
主』ではないのだから、どうせがところメシア教会は、〈候補者〉たちを篩に
掛けてくれる存在として、“銃姫”の暗殺活動を黙認していたのだろうさ」
「酷い話だ!
 けど、そういう事情ならメシア教会は、“少年”くんたちの敵に回らないの
では?」
「ところが今の“銃姫”は篩の役にも立たない。その上、ガイア教団の暗殺者
を看過したとなればメシア教会のメンツが潰れる。となれば、メシア教会とし
ては〈候補者〉殺しの下手人、もとい下手悪魔たる“銃姫”を退治しにかかる
のが自然の成り行きというものだ」
「ホントに酷い話だ!」
396かのいの感想 3/5:2008/12/07(日) 17:18:54 ID:v/AviMdl
「次に、“銃姫”を横取りされた大島リリア。“少年”と共に戦い続ける限り、
“銃姫”がまだ滅びていないことは遠からず彼女の知るところとなろう。彼女
の出方にもよるが、高い確率でCAGE、延いてはガイア教団をも丸ごと敵に
回しかねんぞ」
「ガイア教団はカオスなんだから、好きな女の子を想ってした“少年”くんの
選択に共感する人もいるんじゃないかな?」
「いたとしても“少年”に味方するとは思えん。カオス勢力は個人主義者の集
団なのだから」
「そっかぁ」
「最後に、クズノハやクレイモア、ファントム・ソサエティといった退魔集団」
「クズノハはまだしも、クレイモアは潔癖っぽいから、大島リリアは勿論のこ
と、実際の手を下した“銃姫”ちゃんも討伐したがるだろうね。
 でもさ、何でファントム・ソサエティも?」
「殺された〈候補者〉たちの遺族が、彼らに復讐を依頼するのさ。遺族が真実
に気付いていないのなら、ファントム・ソサエティ側から売り込みにいくかも
な」
「やめてやめて、遺族が破滅しちゃう!」
「事程左様に『彼女の祈り』は、最後に希望らしきものをにおわせてはいるも
のの、それを遥かに凌駕した絶望感が漂っている物語だ。この先、彼らが何人
の生命を救おうと、それが失われた生命の代わりにはならない以上、“銃姫”
が自分で自分を許せるようになるまでは、彼らの贖罪に終わりなどないのだよ」
「“少年”くんは、“銃姫”ちゃんが救われる日を信じていると思うよ」
「信じる者はすくわれる、か」
「うん、きっとね」
「信じる者は足をすくわれる、か」
「『救う』と『掬う』は漢字が違う!」
「ところで“少年”は、取り急ぎ《活泉》系のスキルを取得する必要があると
思うのだが」
「何で。
 って、わかったぁ! “銃姫”ちゃんとイチャイチャしてたらHPを吸われ
るからって言いたいんだろー?」
「“銃姫”のみならず、“運命の少女”も相手にせにゃならんからさ」
「阿呆っ、“少年”くんにはもう“銃姫”ちゃんがいるんだから、浮気なんか
するわけないじゃないかっ!」
「“銃姫”に操を立てて、“少女”をスルーする気か?」
「当然でしょ」
「そうすると“少年”は、大破壊の際、“少女”に金剛神界へ《トラポート》
してもらなくなるのだが」
「しまったぁぁぁ!?」
「このままでは間違いなくゲームオーバーだ。さぁてどうするよ?」
397かのいの感想 4/5:2008/12/07(日) 17:20:48 ID:v/AviMdl
「金剛神界のおやっさーん! 何とかしてあげてーぇ!」
「“少年”が“少女”にフラグを立てるのがダメなら、“銃姫”が“少女”に
フラグを立てる手もある」
「へ?」
「ほら、“銃姫”は経験者だし」
「待て、“銃姫”ちゃんに何をさせる気だ!? 女性経験が有るっていっても、
“銃姫”ちゃんは無理矢理されてたんだから、むしろトラウマだろ!?」
「そうか、ネコ一辺倒じゃあタチにはなれないか」
「そーゆー意味ではなく!」
「では第二案。“銃姫”と“少女”を悪魔人合体」
「何ぃぃぃ!?」
「これで“銃姫”に操を立てつつ、“少女”にフラグを立てることができる。
円満解決だ」
「あのさぁ、効率の良し悪しにばっかり目を向けてないで、“銃姫”ちゃんや
“少女”ちゃんの気持ちも考えてあげよーよ。そもそも悪魔人合体自体、あん
まり歓迎されることではないのに、ましてや恋のライバルと合体させられるな
んて、嬉しいはずがないだろ?」
「そうだな、ダーク/カオス系の“銃姫”と、ライト/ロウ系の“少女”とで
は相性が悪すぎる。下手をすれば合体事故が起こるやも知れん」
「考慮すべきはその点ではなく」
「さて“少年”は、“銃姫”たちが外道スライムと化しても彼女らを愛するこ
とができるだろうか?」
「考慮すべきはその点ではなく!」
「『恋のライバルと合体させられて、嬉しいはずがない』?」
「そうそう、その点その点」
「ならば“銃姫”と“少年”が悪魔人合体すればいい」
「はあ!?」
「最愛の相手と完全同一化。未来永劫、決して離れることのない関係だ。これ
なら問題はないだろう?」
「えーと、えーと、ちょっと待ってね、あまりと言えばあまりの提案に、何て
反論すればいいのかよくわからないんだっ」
「ああ、一つだけ困ったことがあるな」
「こ、困ったこと?」
「合体後の“少年”が“少女”とめでたく結ばれるSSを書いた場合、投稿時
の頭書きに『レズ有り』と記載すべきか否か迷う」
「ンなこと困るな! てゆーか書くな!」
398かのいの感想 5/5:2008/12/07(日) 17:22:07 ID:v/AviMdl
「“銃姫”には、自分がどこをどうされたら気持ちよくなるのかという記憶が
ある。つまり“少年”は、“銃姫”との合体によって、女体のツボを心得たも
同然。そっち方面ではまさに最強。そりゃもう“少女”は“少年”にメロメロ
になって、自らを犠牲に“少年”とその仲間たちのみを金剛神界へ送るような
魔法を使うことも決してためらうまい。
 よし、ハッピーエンドだ」
「えー、色んな意味でアンハッピーエンドだと思います」
399かのいの感想:2008/12/07(日) 17:23:11 ID:v/AviMdl
 ・・・・・おしまい。

 以上、『彼女の祈り』には見習いたい文言が数多く出てきます。勉強になり
ました。というお話でした。
 ただ、物語の時間経過に矛盾があるように思えるのですが、気のせいでしょ
うか。

 ところで『イモ! タコ! カボチャ!!』の続きはまだかなぁ。
400名無しさん@ピンキー:2008/12/07(日) 23:27:31 ID:GFSo/PwW
>399
(股間の)武器合体とか。つまり、悪魔のような……そう、屈む時足を開く……

【何処のキリンデーモンだ】
401名無しさん@ピンキー:2008/12/08(月) 01:35:50 ID:QSsM2RMA
えー、お久しぶりのゴンザ×ノエルです。
え? 先日までデモパラ書いてただろうって?
はい、すいません。その通りです。
クライマックス戦闘直前までいってほったらかしにしてました。
なんか書いててエロくならないのとギャグ比率ばかり上がってしまって……
とりあえず完結させようと一念発起し、なんとか戦闘終わりまで書き上げました。
あとはエンディングだけだ! というところでやる気を出すために投下いたします。

これまでのあらすじ。
ゴンザレスに散々犯されまくったノエルはシルヴァ、ベネットを仲間に加えて遂に最終決戦へと挑むのであった。
http://wiki.fdiary.net/TableGameE/?23-153 の続きになります。
402ノエルと恥辱の舞台:2008/12/08(月) 01:36:16 ID:QSsM2RMA
「おまたせしましたっ!」
装備を整え皆の待つ舞台へと戻る。万全とはとても言いがたいが、それでもノエルのやる気はみなぎっていた。
皆の視線がノエルの腰……スカートからはみ出たおむつに集まる。
 どっ! わははははっ!
やっぱり笑われた。ゴンザレスや観客だけでなく、シルヴァさんやベネットさんまで笑ってる。
ベネットさんに至っては腹を抱えて床をゴロゴロ転がっている。脇腹にケリを入れて止める。
やっぱり止めておけばよかった、と思ったが観客席の中央でぱんつを被った変態紳士だけは笑っていないのに気づいた。
(大丈夫ですっ、私は戦えるっ!)
気を引き締めてゴンザレスの前に立つ。
「……やる気あるのかね?」
「ありますよっ!」
呆れたように言い捨てるゴンザレスに勢いよく返事を返す。
威勢に気おされたのかゴンザレスが少し引いた。
「ま、まあいいでしょう。では、あらためてこちらのメンバーを紹介しよう。」
ゴンザレスの後ろに現われたのは、体長40cmぐらいのダンゴムシの群れだった。群れ?
「モブだから1人扱いだ。」ゴンザレスがぬけぬけと言い張る。
このダンゴムシは以前戦ったことがある。ウェポンイーター。ノエルのバックラーを食べてしまった恐るべき敵だ。
そしてもう一人、ゴンザレスの影から出てきたのは意外なことに子供だった。12〜3歳の少年に見える。
「か、かわいい子が出てきましたよっ?」
こんな少年が戦うというのだろうか?
ノエルは子供に剣を振るうことに罪悪感を覚えたが、ゴンザレスが連れて来たのだ、油断は出来ないかもしれない。
「その少年も戦うんですか!?」
「ふふふ、もちろんですとも。」
実はこの少年はアルプという中位魔族なのだが、トランのような知識の無いノエル達にはわからなかった。
403ノエルと恥辱の舞台:2008/12/08(月) 01:36:55 ID:QSsM2RMA
「わたしに考えがありますっ」
戦闘前に作戦タイムをもらい、3人で小さくまとまり相談を開始する。
「まず私が全力で、一撃でゴンザレスさんを倒します。ですから、他の2人はそれぞれ担当してもらいたいんです。」
「それはまあ、博打っぽいけど意外といけるかもね。」
残る相手は子供とウェポンイーターだ。子供はなにをしでかすかわからないが、注意すべきはゴンザレスだろう。
そしてノエルには《バッシュ》や《ボルテクスアタック》、そしてカラドボルグが残されている。
一撃で倒せる可能性は十分ありうる。

「そして即座に《エンカレッジ》で追加行動してゴンザレスさんにトドメをさしますっ!」
「ちょっ! 待ちなさいノエルちゃんっ!」
流石のシルヴァもその言動の意味するところにツッコミを入れざるを得なかった。
「……結婚って、相手が居なければ出来ませんよね……」
ノエルがボソリとツブやく。ちょっと目が病んでる。
シルヴァはノエルの気迫にちょっと引いてしまった。
「つまりですね、決闘で不幸な事故が起きるかもしれないので、神官であるシルヴァさんには証人と弁護をお願い致したいっ!」
「最初っから殺る気マンマンじゃないっ!」
ノエルは既に真っ黒に染まっていた。
「勝負を挑んできたのはあちらですし、それに正直それぐらいの仕返しはしないと気がすまないと言いますか……」
先ほどまでに受けた仕打ちの数々を思い浮かべる。
「……ふむ」
言われてみれば、こんな公開陵辱ショーを仕掛けるド外道など、ほうっておくわけにもいかない。
警備の連中は買収されているようだし、後日追及しようとしても揉み消されるのが目に見えている。
シルヴァはしばし考えた上で、ノエルに告げざるを得なかった。
「待ちなさいノエルちゃんっ!」
シルヴァはキラリと目を光らせると、意を決してノエルに語りかけた。
「……婚約者で婚前交渉まであったとなれば、遺産の5割はいけるかもよ?」
止める気はサラサラないようだ。それどころかけしかけてきた。
「いいえ、孕んでいれば十割いけるわね!」
「なーに、いざとなりゃテキトーな男つかまえて仕込めばいいでござるよ。」
「……となれば、ヤるしかありませんねっ!」
「うふふふふ」「おほほほほ」「けーっけっけっ」
3人揃って人としての道を踏み外し出した。

不気味に笑い出したノエル達3人を見てゴンザレスは背筋に冷たいものが走った。
「あのお姉ちゃんたち、おっかないこと話してるよ」
「ほう、まあいいでしょう。我らの勝ちはゆるぎません。それよりもむしろどうやって嬲るかが考えどころです。」
「まだ犯したりないの? それとも追加の二人を犯りたいのかな?」
アルプがあどけない口調で下品な内容を口走る。
「いえいえ、そちらは任せますよ。私はノエル君にお仕置きを与えて、心底から屈服させてやらねばなりませんからな。」
「じゃあ、ボクは神官のお姉ちゃんをいただくよ。三下は適当に始末すればいいや。」
「わかりました。ご協力に感謝いたします。」
ゴンザレスは魔族とも協力関係にあった。
大事な顧客のひとつなのだ。協力してくれるとなれば要望は出来るだけ飲んだほうがいい。
404ノエルと恥辱の舞台:2008/12/08(月) 01:37:30 ID:QSsM2RMA
遂に最終勝負が始まった。
ノエル達が一斉に動き出すかに見えた、その時。
「お姉ちゃんたち、ボク恐いこと嫌だな……」
アルプがうるんだ上目づかいで3人に語りかける。
きゅんっ
「「「か、かわいいっ(でござる)」」」
全員思わず脚が止まってしまった。作戦が最初から台無しであった。
「おっと、まずはこちらから行かせてもらいましょう。」
すかさずゴンザレスが行動に移る。
「行けいっ! ウェポンイーターどもよ!」
ノエル達より素早くエネミーを指揮し、けしかけてきた。
ウェポンイーターの狙いを考え、服を食われないように防御に身を固める。
「ひぃあああぁぁ〜っ!!」
ウェポンイーターの群はノエルの横を通り過ぎ、ベネットに伸し掛かった。
あっという間に黒装束が食われベネットの裸体が衆目に晒されてしまう。
「くっ、しまったでござる。拙者の正体がベネットであることがバレてしまったでござる。」
「それ皆知ってますから!」
十分ナイスバディの範疇に入る美しい肢体を隠しもせずにボケていた。

「真剣勝負の最中にボケるとはいい度胸です。」
ゴンザレスが歩み寄り、剣でなぎ払ってくる。
無駄についていた筋肉は伊達ではなかったらしく、ノエルが強力な一撃を受けてしまった。
「ノエルちゃんっ!」
シルヴァが《プロテクション》を飛ばすが、散々嬲られ疲弊していたノエルは既にフラフラになっている。
続いてアルプが行動する。
「ねえ、神官のおねえさん。ボク、お姉さんみたいな優しい神官に抱いてもらいたいな……」
アルプの目が怪しく光り、シルヴァを射抜く。魅了の魔力が篭っているのだ。
「そ、そうね。恐かったわね坊やっ、もう大丈夫よっ!」
シルヴァはフラフラと駆けより少年を抱きしめる。
「うふふ〜、お姉さんおっぱい大きいね〜、吸ってもいい?」「もちろんよっ!」
あっという間に言いなりになり肌を曝け出している。所詮エキストラであった。
「ああっ!シルヴァさんがっ!」
可愛い子を抱きしめて豊満な胸に顔を埋めている。ノエルは自分もちょっとやってみたかった。

早くも戦線が崩壊しかけている。残り2人でゴンザレス達の相手をしなければならない。
「ニンジャの正体が皆に知られてしまったからには仕方がないでござる……かくなる上はッ!!」
全裸のベネットがどこからともなく火薬球を取り出した。
一体どこから出したんだろう? お尻? お○んこ? ノエルは戦闘中にも関わらず悩んでしまった。
「《バーストブレイク》!! 正体を見た奴ら全員皆殺しにするでござる〜!!」
会場全体を大爆発が揺るがした。
「なんという無茶をっ!」
流石にゴンザレスにとってもこれは予想外だったようだ。
ゴンザレスとアルプは健在だが、観客は全員気絶している。
ウェポンイーターをほぼ全滅に追い込むことが出来た。
405ノエルと恥辱の舞台:2008/12/08(月) 01:38:58 ID:QSsM2RMA
すかさずノエルはカラドボルグを構えるとゴンザレスに斬りかかった。
「からどぼるぐっ!」
《スマッシュ》に《バッシュ》、命中にフェイトをつぎこみ全力で剣を振るう!
ピリッ
命中の寸前、クリトリスに電撃が走り放心してしまった。剣が軌道を逸らしゴンザレスへ向かっていかない。
(ここで外すわけにはいきませんっ!!)
フェイトを使い踏みとどまる。強引に切り返しゴンザレスに剣を当てるっ!
「ボルテクスアターック!!」 更にダメージに最後のフェイトを注ぎ込む。
ノエルの放ったカラドボルグが、ゴンザレス自慢の魔法の鎧をあっけなく打ち抜いた。
「ば、馬鹿な……」
胸を切り裂く大きな傷にゴンザレスが目を剥く。
そのままよろよろと数歩下がったと思うと、ドウと膝を付き倒れた。
「今ですっ!」
自分に《エンカレッジ》を使い、即座に行動に移る。
狙いはゴンザレスの首ッ!!
「……ふっ」
力尽きたかに思えたゴンザレスが笑みを浮かべ、立ち上がった!
「そ、そんなっ!?」
確かに倒したはず。その手応えは確実にあった。ゴンザレスの懐からヒラヒラと呪符が舞い落ちる。
「備えあれば憂いなし、『生命の呪符』だよ。」
5000円もする高価なマジックアイテムだが、ゴンザレスにとってははした金も同然だった。
「もっ、もう一度倒せばいいだけですっ!」
再びカラドボルグを振るう。だがフェイトも尽き、呪いで放心しているノエルの攻撃は軽々と避けられてしまった。
「くぅ〜!」
「ふはははっ、諦めが肝心ですぞ。」
余裕の表情で1本1万もするEXHPポーションをガブ飲みして回復している。
「ノエル、ここはあっしに任せてくれでやんす。」
ベネット(全裸)がノエルの肩を叩くと、ゴンザレスに向かって走り出す。
「死なば諸共、《ブロウアップ》を受けるでやんす〜!」
やはりどこから出したのかわからない爆弾を抱え、ベネットはゴンザレスへ体当たりをかました。
「ふん、ベネットの《ブロウアップ》が当たるわけなかろう……なにぃ!?」
如何なる奇跡か、執念の結果か、ベネットは見事ゴンザレスに抱きつき、そして散華した。爆風がノエルの髪を撫でる。
爆煙が晴れたあと、その場にはちょっぴりコゲついたゴンザレスが立ち、黒コゲになったベネットが倒れていた。
「そ、そういえば、あっしは登場の時に大ダメージを受けたままでやんした……」
シルヴァに回復してもらえば済むはずだったのに、ボケ続けていたため忘れてしまっていたのだ。
遂に一人になってしまった。ノエルは絶望に落ち込まざるを得なかったが、最後の希望だけは捨てなかった。
とにかくゴンザレスさえ倒してしまえば、なんとかなるのだ。
最後に残されたカラドボルグの力を使いゴンザレスを倒して、このラウンドをしのげばなんとかなるはずだ。
そう考え、カラドボルグを握りなおしゴンザレスへと向き直る。

 ひょいっ、ぱくっ
横合いからウェポンイーターの触手がカラドボルグに伸び、そのまま食べられてしまった。

「「…………」」
ノエルもゴンザレスも思わず黙り込み、気まずい沈黙がその場に流れる。
「「ああ〜〜!!」」
二人とも事態を把握し叫び声をあげる。
「カ、カラドボルグ食べられちゃいました〜!」
「こ、このアホ娘っ! なんでもっとちゃんと持ってなかったのだ!」
「どどど、ど〜しましょ〜!?」
「ええいっ、吐けっ! 吐き出さんか〜!」
二人してウェポンイーターをポカポカと殴り出す。
体長より長いものを食べているはずなのに、ウェポンイーターは平然としていた。あっという間に消化してしまったのだろうか?
「ええい、仕方が無い。こいつは後回しだ。」 ゴンザレスが剣をノエルに向ける。
「えっ!?」 対するノエルは無防備だ。
「降参するといい。それとも、そのザマで今から私に勝てるとでも思っているのかね?」
敵はゴンザレスにウェポンイーターの残り、アルプはシルヴァを裸に剥いて遊んでいる。
ノエルは一人、武器もなく戦わねばならない。どう考えても勝つのは無理だった。
「……こ、降参しますっ! 私の負けですぅ〜!」
ゴンザレスの前に膝を屈し、頭を下げた。
406ノエルと恥辱の舞台:2008/12/08(月) 01:39:29 ID:QSsM2RMA
もう負けを認めるしかなかった。諦めてゴンザレスの嫁になろう。
カラドボルグが失われた今、産みの母とめぐり合うことは出来ないが、エッチなことを沢山して暮らすのも悪くないだろう。
ゲシッ! ゴンザレスに蹴り飛ばされた。
「薔薇の武具がないお前など、なんの価値もない。お前との結婚はなしだ。もちろん両親への融資もな。」
ノエルの希望を打ち消すように無情な台詞が吐き捨てられる。
「そ、そんなっ!?」
それではなんのためにこんな酷い目に合わされたというのだろう?
「お、お願いしますっ! け、結婚してくださいっ! 融資だけはなんとかしてくださいっ!」
ゴンザレスにすがり付き、涙を流しながら訴える。
「ええいっ、離さんかっ! 汚らしいオムツ女めっ! 今のお前の姿を見てみるがいいっ!」
戦闘に傷つき、露出の多い精液まみれの踊り子の衣装をつけ、オムツを穿いた情けない姿。
薔薇の武具は既に無く、そうなると仲間達との縁も切れてしまうだろう。
そうすれば、こんなボロボロで親の借金を背負った中古女など、誰も相手をしてくれない。
「お願いしますっ、なんでもしますからっ! もう、貴方しかいないんです〜!」
ここでこの男を逃がすわけにはいかない、こんな女にした責任はとってもらわねば。
敗者であるノエルはすがり付いて情けを乞うしかなかった。

ゴンザレスはニマリと笑うと、ノエルに語りかけた。
「ふんっ、お前のような汚らわしい女は我が花嫁には相応しくない。だが、性奴隷としてなら飼ってやらんでもない。」
「ほ、本当ですかっ!?」
真っ暗だった未来に一筋の光が繋がった。
「ああ、借金の返済も出来るようにしてやろう。」
光はどんどん大きくなっていく。ノエルにはゴンザレスの厭らしい顔が輝いてみえた。
「や、やりますっ! 性奴隷になりますっ! エッチなこと頑張りますから、ノエルを飼ってくださいっ!」
服を脱ぎ裸になり、ゴンザレスの前に跪く。
もはや人としてのプライドなど捨て去った。
なぜなら、この人に飼ってもらえるのだから。
大好きなエッチなことを沢山できるなら、そんなものは必要ないのだ。
ノエルは完全に堕ち切ってしまった。
407名無しさん@ピンキー:2008/12/08(月) 01:40:13 ID:QSsM2RMA
以上、ここまで。
あとちょっとだけ続くんじゃ。
妄想書きなぐってきただけに展開強引な上に文章なんて碌に練られてませんが、
もう少しお付き合い願いたいっ!
408名無しさん@ピンキー:2008/12/08(月) 03:14:35 ID:WflHzKxO
>407
では、私はシルヴァさんを戴こう。

そこの魔族のついでに。
409名無しさん@ピンキー:2008/12/08(月) 07:19:08 ID:2IIDry3C
おおっ!(実は待ってた)ゴンザ×ノエル!
いいねー、ついに堕ちちゃったノエルにどんなクライマックスが待ってるかと思うと、今からwktkですなー。
410名無しさん@ピンキー:2008/12/08(月) 11:13:05 ID:VkOfHGNV
そ、そんな……三下陵辱シーンが無いなんて……
411名無しさん@ピンキー:2008/12/08(月) 16:12:22 ID:hOM35gQJ
デモンパの「くぱぁデーモン」みたいなタイトルのやつって、リプレイ?
412名無しさん@ピンキー:2008/12/08(月) 18:42:43 ID:pQvjLzgu
リプレイだよ。面白いよ。
さなえの魅力が如何なく発揮されてる。オススメ。
413名無しさん@ピンキー:2008/12/08(月) 19:20:35 ID:b9lLiO0t
>5000円もする高価なマジックアイテムだが
ワロタ。円ちゃうよ円!
414名無しさん@ピンキー:2008/12/08(月) 19:36:50 ID:kDf77EFJ
>>413
エリンディルの通貨はG(ゴールド)だっけ

まあ「5000円を破きましょうっ!!」「5000円を破きますっ!!」という台詞はあるから問題ない
415名無しさん@ピンキー:2008/12/08(月) 21:54:29 ID:b9lLiO0t
>>414
実プレイしてると、どのシステムでも通貨が「円」になったりするよなー
と思ってなんとなく微笑ましく思ったのさ。
つまらん突っ込みして申し訳ない。>作者の人

つかでもんぱの人=ノエゴンの人だったんだな。どうりで両方ともエロ度が高いわけだ。
416名無しさん@ピンキー:2008/12/09(火) 08:59:36 ID:KCMT2uY9
アリアンはよく通貨単位を忘れるなw
417名無しさん@ピンキー:2008/12/09(火) 11:46:22 ID:uZvfKzNw
…・・・あれ、なんだっけ?
418名無しさん@ピンキー:2008/12/09(火) 12:11:38 ID:fzk7THB7
ペソ。
419名無しさん@ピンキー:2008/12/09(火) 12:14:54 ID:XqduSAuZ
ナイトウィザードは円で話しちゃうな
ヴァルコ=円レートだもの
420名無しさん@ピンキー:2008/12/09(火) 13:22:31 ID:Z06I2e0+
ゼニー。
421名無しさん@ピンキー:2008/12/09(火) 19:48:25 ID:gCnB0mnA
ゼニゼニ?
ゼーニ・・・ゼーニガー
422名無しさん@ピンキー:2008/12/09(火) 23:14:48 ID:Af7hxt5d
つまり今はヴァルコ高か…
423名無しさん@ピンキー:2008/12/10(水) 06:03:07 ID:zdcjTX/V
>>422
ガソリン安くて助かるよ。

サブプライムも魔王の陰謀なんじゃよ〜。
424名無しさん@ピンキー:2008/12/10(水) 07:02:51 ID:snXgs6z9
カオスフレアの通貨単位は…何かあったような気もするが忘れた。
支払いはいつも馬蹄銀。
425名無しさん@ピンキー:2008/12/10(水) 07:54:53 ID:YtneSurY
通貨単位は、基本的に「G」で統一してるからわかりやすいけど
読み方になると
ガメル、ゴールド、ギルが三強だな

来年の今頃は、ダブクロ3rdリプがでてこのエフェクトエロ過ぎwwwとかいってるのかな
426名無しさん@ピンキー:2008/12/10(水) 12:33:40 ID:1tTLTc7e
そういえば、貨幣経済の流通に集まるプラーナが何たらとか言って、それをねらったエミュレイターがいたとか言うのが公式にあったような?
ブラックマンデーだとかバブル崩壊だとか、そんなものの原因ってなってた気がする
427名無しさん@ピンキー:2008/12/10(水) 13:03:02 ID:s2ScQXI8
しかし最後は麻雀勝負

ってオチのやつなら田中天のブログに載ってたな
428名無しさん@ピンキー:2008/12/10(水) 14:02:33 ID:3YSj1SOg
小さな奇跡発動と叫んで雀卓を引っ繰り返すベル様か……
429名無しさん@ピンキー:2008/12/10(水) 14:17:12 ID:o1xk+w7q
小さな奇跡発動!と叫んで13枚全部白の『天地創世(ビギニングオブザコスモス)』を繰り出すパール=クール!

なんかキャラじゃない気がするなぁ…。
430名無しさん@ピンキー:2008/12/10(水) 14:56:43 ID:WiW6Y8eY
何だかんだで麻雀とかギャンブル系は駆け引き勝負が上手い奴が強いイメージがあるからな

そういう意味では、ベルもパールも麻雀には向いてない気がする
431名無しさん@ピンキー:2008/12/10(水) 15:20:40 ID:ebFaBTIq
ルー:圧倒的な引き
アニー:無難でクレバー
リオン:ガン牌
ベル:フリテン
パール:誤ロン
432名無しさん@ピンキー:2008/12/10(水) 16:00:58 ID:csE2B8D/
魔王スレで前にあったネタだな。

962 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 投稿日: 2008/03/05(水) 14:19:04 ID:gIAEn0Ap
ルー:無難に強いが、傲慢なので高い役を狙いすぎる。
ベル:高い役を狙いすぎるが、ルーほど強くない。
フォルネー:それほど強くないが、コンビ打ちを崩壊させるのが得意。
イコ:牌譜を読み込んでいるので正統派に強い。
アニー:超・デジタル打ちだがオカルトに弱い。
レビュアータ:対局中に寝る。
アゼル:荒れ場で、皆の手が悪くなる。
モーリー:役牌を溜め込む。
エリィ:ラス目に振り込んで場を荒らす。
エイミー:コンビ打ちでサポートするのが得意。
シアース:鳴き麻雀。相手の背中を煤けさせる。
ファルファルロウ:口三味線。
ブンブン:高い役を狙う。
レライキア:じわじわと安目連荘でいたぶる。
グラーシャ:振り込んでも気にせず、大きい役を狙う。
フール:風牌を操る。
マルコ:対局は弱いが、対局後に喧嘩となるとイキイキする。
クロウ:裏界麻雀旅館の女将。
カミーユ:やりこんでいるが肝心な所で負ける。
リオン:牌を絞るのが得意。コンビ仲間にも絞る。
パール:どんじゃらと勘違いしてる。
433名無しさん@ピンキー:2008/12/10(水) 17:54:22 ID:E6rghUY3
裏界麻雀飛翔伝・哭きのベル
「あんた……背中が煤けてるわよ」
……いかん、変な電波受信した。
434名無しさん@ピンキー:2008/12/10(水) 18:11:28 ID:M89obvlL
元ネタ的にはともかく、このスレとしては
啼きのベルとした方が良さげだな
435名無しさん@ピンキー:2008/12/10(水) 18:40:39 ID:TlamCbQM
ちゃん様はアレじゃないか。タンヤオのAAのヤツ。
436名無しさん@ピンキー:2008/12/10(水) 22:54:13 ID:t06Nhowm
パール:馬鹿だけど不思議に強い、ベルとタメが張れる強さを持っている

なんだかんだで裏界最強の座を争う存在だからな
437名無しさん@ピンキー:2008/12/10(水) 23:22:44 ID:RkwsDhM9
ベルのスレのルーさまだと、
「強すぎるから参加させてもらえず、病室のベッドでひとりしくしく泣いてる」
だなw
438名無しさん@ピンキー:2008/12/11(木) 00:53:19 ID:dEd2cHYX
おいおい、せっかく麻雀の話題がでたんなら、ここの板的には魔王とウィザードたちの脱衣麻雀大会という展開になだれこむのが当然の流れだろぉう?
439名無しさん@ピンキー:2008/12/11(木) 01:20:09 ID:sGZLVDql
アゼル:雀荘うえだ
440名無しさん@ピンキー:2008/12/11(木) 08:54:00 ID:/5YrvqRM
>>438-439
強いのが幸いだな
うっかり振り込んで脱衣することになったら大惨事
441名無しさん@ピンキー:2008/12/11(木) 09:01:11 ID:7j7Gfvju
アゼルの場合、一発で全裸な上に全裸になったとたん終了かw
442名無しさん@ピンキー:2008/12/11(木) 09:29:57 ID:BxinNCDl
脱げば脱ぐほど強くなる……!

【試合に負けて勝負に勝つ的な意味で】
443名無しさん@ピンキー:2008/12/11(木) 09:56:46 ID:N/5pSRrS
じゃあアゼルは脱衣の代わりに自慰一回ということで
444名無しさん@ピンキー:2008/12/11(木) 11:30:13 ID:Xh/pQJRM
素面で決まったとは思えん企画だなw
445名無しさん@ピンキー:2008/12/11(木) 11:47:28 ID:wKZqmCXH
>>444
きくたけは酔っぱらうと「時代は巨乳だよ!」になるからな
446名無しさん@ピンキー:2008/12/11(木) 11:49:59 ID:o25PRuGu
なんかこー、コタツを囲んでスルメをしがみながらぐでぐでに酔っ払った
女子大生たちの飲み会みたいな空気が漂ってるのは気のせいかねw

ベルとパールはカップ酒片手に鍋つついててもあんまり違和感無いよーな気もするんだーw
447名無しさん@ピンキー:2008/12/11(木) 11:56:20 ID:Xh/pQJRM
「ちょあんた! それはあたしが狙ってたのよっ!?」
「へへーん、お鍋なんて早いもん勝ちでしょ……これももーらい」
「あーーーー!」


違和感ねぇw
448名無しさん@ピンキー:2008/12/11(木) 14:11:07 ID:sGZLVDql
>445
古いネタだな、おいwww

>446
アニメの放送倫理規定に引っかかるね! 飲酒!
449名無しさん@ピンキー:2008/12/11(木) 14:12:56 ID:7VDv7a2g
一時的にバインバインのお姉さんモードになれば無問題
450名無しさん@ピンキー:2008/12/11(木) 14:25:31 ID:sySJd1OU
ナインナインのお姉さまモードだと?
451名無しさん@ピンキー:2008/12/11(木) 14:27:20 ID:3gUUdYSc
グレイナインだと?
452yuzu:2008/12/11(木) 17:45:58 ID:LF/zp0PX
面白すぎる流れを切って、注意事項とあわせて投下予告に参りました〜。

ダブルクロス・椿ものの続きです。
今回以降の投下では、物語の性質上というか当初の設定上、いくつか注意事項がございます。

まず、陵辱モノです。寛容なお気持ちで読んでいただける方以外はスルーされたほうがいいかも。
加えて、特殊で鬼畜で少々酷い展開もありますので、そこのところもご容赦を。

それと、レネゲイドウィルスやエフェクトやゲームのルール等、個人的にかなり拡大解釈入っている箇所も多々ありますので、そこも大目に見ていただければ。
六時頃から投下開始します。ではでは。
453〜A Feast〜:2008/12/11(木) 18:18:00 ID:2Klz8OCF
 某月某日、日曜日。午後十九時五分 ――― 。
 それが、UGチルドレン・玉野椿との引継ぎで、交替の警邏任務に就くはずだったエージェントのひとりから、T市支部への『緊急連絡』が入った時刻であった。
 三十のエリアに細分化された新たな警邏地区に、各員が配置されてまだ日が浅い。
 いまだ各々の担当地区の把握も完璧ではない状態だ。
 そのため、すべてのエージェントたちは最低でも十分前に、前任者との引継ぎのために配属先へと姿を見せるのが暗黙の了解となっていた。
 その日、支部で各要員からの連絡を受け、また指示を出すために待機中であったのは支部長本人である。
 どこか切羽詰ったような声で、エージェントからの報告を直接聞いた彼女は、普段は穏やかな眼鏡の奥の瞳を、ひどく険しい形に変えた。
「………交代要員の変更はすぐに私から指示を出します。それに伴う各要員のシフト変更は二十分以内に全員へと通達を出しますからご心配なく」
 携帯電話の向こう側で、エージェントの安堵の気配が伝わってきた。
 決して慌てず。決して騒がず。何時如何なるときも、どんな事態に遭遇しても。
 冷静な判断と的確な指示さえ与えることができれば、部下たちに動揺を与えることもない。
 その意味では、支部長のリーダーシップは類い稀な資質であると言えた。
「 ――― この件に関しては他言を控えてください。余計な情報を流して無駄に動揺を広めることはありません………ええ、高崎さんにだけは伝えておいたほうがいいと思います」
 それだけ言うと、支部長は電話を切った。大きな溜息をつき、眼鏡を外すと指で強く目頭を押さえる。理知的な瞳には、濃い疲労の跡が見受けられた。
 振り返ると、背後では彼女の秘書が案ずるような眼差しをこちらに向けている。
 支部長はニコリと微笑んで、まだ年若い女性エージェントを落ち着かせるように柔らかな声音で指示を出す。
「聞こえていましたね? 新しいシフト表の作成、十五分でできますか?」
 普段と変わらぬおっとりとした物言いに、秘書は戸惑いながらも首肯した。
「よろしくお願いします ――― あ、その前に」
 大事なことを言い忘れぬように、と支部長が再び凛とした表情を秘書へと向ける。
「高崎さんに連絡を。本日、十九時五分、T市支部確認。UGチルドレン、“シルクスパイダー”玉野椿さん ――― 原因不明の連絡途絶。至急、支部へと帰還されたし、と」
 厳しい表情で頷くと、秘書の女性がさっそく支部事務所の電話の受話器を取り上げた。
 頬と顎で受話器を挟みながら、その両手だけはノートパソコンのキーを凄まじい速度で叩き続けている。
 おそらく、支部長の言う新しいシフト表 ――― 当然椿と隼人の名前を除外した ――― を、作成しているのであろう。
 秘書の有能な仕事ぶりに満足げに目を細め、次いで支部長は自らのデスクにどかり、と背中を預ける。
「まさか………まさか、貴女までもが ――― 玉野さん………」
 ひとり呟くその声は、ひどく沈鬱な響きを持っていた。

    ※

 うふふ。
 あはは。
 くすっ、くふふふっ。

 さざめくような笑い声。いくつもの、いくつもの笑い声。
 いまだ混濁し、覚醒しきっていない意識の片隅で捉えた最初の音が、そんな複数の人間が立てる笑い声であった。
 笑い声は、少女のものだ。多分、自分とさほど年齢の違わない、少女たちのものだ。
 なにを笑っているのだろう。なにが、可笑しくて笑っているのだろう。
 ぐらぐらと脳が揺れるような。船酔いにも似た吐き気を催すような。
 そんな、心身を蝕む感覚の中、椿はようやくかすかに目を開けることができた。
 彼女の住む住宅街のアパートから任務地へと向かおうとしたところで。
 ――― 椿は敵の陥穽に落ちた。
 FHの犠牲にならんとしていた少女を救おうと駆けつけた椿は、その少女自身が敵チルドレン、“フィースト”であることを思い知る。
 すべてが自分を罠にかけるための小芝居であった、と気づいたときには遅く、椿は敵オーヴァードのエフェクトによって瞬く間に昏倒させられたのである。
454〜A Feast〜:2008/12/11(木) 18:19:12 ID:2Klz8OCF
 次第に意識が甦り、思考が鮮明の度合いを増していく。鈍っていた全身の感覚が鋭敏さを取り戻し、椿は自分が冷たい地面の上に仰向けに寝かされているのだ、と悟った。
 両手首はビニールロープでまとめて縛められ、頭の上に固定されている。
 地面には太い鉄の杭のようなものが打ち付けられており、そこに椿の腕の自由を奪うロープの端がくくりつけられているのだ。
 そして、同様に両の脚。
 椿の足首にもロープが何重にも巻かれ、やはり鉄の杭によって動けないように固定されていた。
 ただし脚は、大きく左右に開脚を強制されている。地面に寝かされた椿の姿を天井から見下ろせば、それは『人』という漢字のように見えたであろう。
 身をよじる。懸命に身体を揺する。
 しかし、よほど強固に結ばれているのであろうか、拘束された部位は微塵も動かすことができない。唯一自由な胴体が地面の上でくねるばかりで、身を起こすことなど到底叶いそうになかった。
 下手に動けばただ体力を消耗するだけで終わりそうで、椿は身じろぎを止める。
(なにもできないのなら、いまは体力を温存するべきだわ)
 そう判断したのである。

「すごいなぁ。切り替えが早いのがいいね。うん、僕の思っていた通り。ホントにクールだね、キミって」

 心の底から感嘆するような賞賛の声が、椿のすぐ側で唐突に聞こえた。
 左側 ――― 声のした方角に首を傾ける。

 ぎくり。

 我知らず石化したように、椿の全身が硬直した。視界が、かすかに薄暗い闇の向こう側を捉える。
 そこには ――― 

 ―――非日常の具現化、とびっきりの悪夢が顕在していた。

「おはよう。お目覚めだね、椿」
 馴れ馴れしく彼女を呼ぶ声は、どこか中性的な響きを持っている。
 それは、あのとき住宅街で助けを呼んでいた少女のものと同じ声だった。
 霞がかかったような視界がはっきりしてくるにつれ、その姿がぼんやりと、かすかな光源に照らされて浮かび上がる。
 猫を連想させる、どこか悪戯っぽい大きな瞳。栗色のストレートヘアを短くまとめたスポーティなショートカットが彼女を少年じみて見せていた。
 体格は小柄で華奢。同年代の女子の中では比較的長身の椿よりも、もしかしたら頭ひとつ分は背が低いだろう。
 身につけたものは、任地到着と同時に椿が編入した、R学園指定の制服。
 紺色のブレザーの上下というなんの変哲もない姿で、木箱とダンボールで作った即席の椅子に脚を組んで腰掛け、椿を見下ろしている。
 FHチルドレン。コードネーム“フィースト01”。
 組織によるラボ襲撃から逃れ、ここT市へと潜伏した二人の片割れ。
 椿たちが二週間以上も捜し続けていた、倒すべき敵のうちのひとりであった。

 だが、椿の身体を石化させた衝撃は、フィーストの姿によるものではない。
 彼女の背後に顕現した光景にこそ、衝撃があった。

 椿の視界に映った光景。
 それは、いまの椿と同じように縛られた少女たちの姿である。
 両腕を拘束された少女たちは、おそらくいままで失踪したとされている八人であろう。
 椿と違って地面に転がされてはおらず、天井の梁から腕を縛るロープによってぶら下げられている。
 それはとても嫌な連想であったが ――― まるで屠殺場に吊るされた肉の塊を思い出させる光景であった。
 椿の肌が粟立つ。FHによって拉致されてきた哀れな少女たちはみな ――― 一糸纏わぬ姿をさらけ出されているのだった。
455〜A Feast〜:2008/12/11(木) 18:19:58 ID:2Klz8OCF
 汗と。涙と。唾液と。それ以外の汚液に全身をぬらぬらと汚され。
 虚ろな。生者と死者の曖昧な境界を彷徨する、幽鬼さながらの虚ろな瞳で。
 なにもない虚空を。なにも見ていない瞳で見つめている。

 うふふ。
 あはは。
 くすっ、くふふふっ。

 さきほどまで混濁していた意識の片隅で、椿が聞いた笑い声。
 それは、少女たちの唇から絶え間なく漏れ聞こえていたものだった。
 ――― 完全に、少女たちは正気を失っている。
「彼女たちになにを………っ!?」
 激昂した椿が叫ぶ。少女たちが、すでにマスターヴェノムの魔手にかかり、なんらかの『実験』を心身に施されていることを、椿の直感は確かに感じ取っていた。
 それは許されないことだ。
 人間を、実験のための素体として物体のように扱うなど、許されていいはずはなかった。
 彼らは。FHは。マスターヴェノムとフィーストは ―――
 ――― 人間が、人間として守るべき約束を明らかに破ったのである。
「なにって、ラボの続きだよ? あそこじゃ失敗しちゃったけど今度は上手くいったんだ。『先生』が作ったお薬が完成したからね」
 フィーストが嬉しそうに笑う。
「キミたちさ、ついこないだT市のセル施設を襲撃したでしょ? そこに資料とか書類とかたくさんあったの、ちゃんと持って帰った? それ、読んでみた? 読んで、どう思った?」
 まるで自分の宝物を自慢する子供のようにはしゃぐフィースト。
 身を乗り出して、椿に顔を近づけながら、
「ふふふ。『先生』が、僕のためだけに作ってくれたお薬なんだぁ。僕の力をすごく強くしてくれるお薬だよぉ ――― ?」
 なんとフィーストは ――― 頬を赤らめ、うっとりとした表情でそう言うのだった。
 椿の脳裏に、支部長の言葉が甦る。

『マスターヴェノムの研究内容を一言で言い表すならば ―――
 ――― エフェクトの『精密なコントロール』と、『規格外の強化』を目指したものと言えるでしょう』

 支部長は、確かにそう言った。
 T市FHセル施設五拠点を、椿たちが制圧したあの夜。入手した資料から、支部長が推測したマスターヴェノムの研究内容がそれであった。
 しかし、フィースト自身の言葉を信じるなら、マスターヴェノムの開発した薬とは、彼女ひとりに限定して作用するもののようである。

『しかもこの研究、どうも特定のオーヴァードにしか効果がないようなんです。押収した研究資料を見る限りでは、そうとしか読み取れなくて。
 おそらく、一緒に逃亡中のチルドレン、“フィースト01”を限定対象とした研究だったんじゃないでしょうか』

 支部長はそうとも言っていた。
 ただひとりのチルドレンのための、さほど目新しいとも思えない研究。
 それが、仮にもマスタークラスのエージェントが取り組むような計画であろうか。
 オーヴァードの持つエフェクトの精密制御に強化。
 それは、幅広く多くのオーヴァードに汎用化されない限りは、決して大きな脅威足り得ない研究である。
 フィーストの能力をいくら強化したところで、ただひとりの強力なオーヴァードが生まれるにすぎない。
 マスターヴェノムの研究内容を知った椿が、あのとき支部で言ったのはそういうことだ。
 そこに、なにかプラスアルファがなければ。そうでなければ、ここまでの時間と費用と犠牲をかけてまで、行う価値もない実験なのである。
456〜A Feast〜:2008/12/11(木) 18:20:41 ID:2Klz8OCF
 はたして、その表情に疑問符をいくつも浮かべる椿に、フィーストが囁いた。
「ふふふ。わからない? わからないって顔してるね? そうだよねぇ。だって、『先生』は天才だもん。僕らには想像もつかないことを考えてるんだから」
 くふふふっ、と喉の奥から笑い声を搾り出し、身体をくねくねと揺らす。
 マスターヴェノムの研究の成果を誇るような至福の笑顔は、どこか狂気じみていた。
「見せてあげるよ。僕の秘密。そして、『先生』の研究がどれだけ素晴らしく、どれだけFHに莫大な利益をもたらすのかをね」
 にたり、とフィーストが笑う。横臥する椿の側に、にじり寄る。
 そして椿のすぐ真横に膝をつくと、その手をゆっくりと椿の顔に伸ばした。
「なにを………ぐうっ!?」
 フィーストの手が、椿の喉笛を鷲掴みにした。ぎりぎりと締め上げ、顔を動かせないように押さえつける。
 そして、空いたもう一方の手で、フィーストは自分の制服のスカートの裾をつまみあげた。
 ゆるゆる、ゆるゆると。スローモーションで、スカートがたくし上げられる。
 跪いたフィーストの両脚の間に、嫌でも椿の視線は固定された。
 そして。
 椿は、そこにあるはずのないものの存在を知覚した。
 喉の奥から漏れそうになる悲鳴を、ようやくの思いで飲み込む。
「な、に、それ、え………う、そ」
 絶句するしかない。在り得べからざる異形の器官が ―――
 FHチルドレンの少女の股間には、確かに存在していた。

 スカートで隠れて見えていなかった“それ”は、紺色の布地のヴェールが引き上げられると、椿の眼前に奇怪な姿を現した。
 日焼けしたようにくすんで黒ずんだ、肉の塊。長く、そして、太い。
 それは誇張ではなく、小児の肘から先ぐらいまでの大きさがあった。
 だらり、とぶらさがった肉塊は、フィーストがかすかに動いただけで、前後左右にぶるぶると揺れる。
 それが ――― あまりに規格外なサイズのそれが ―――
 見紛うことなく男性器であると認識された瞬間、椿の意識が吹き飛ばされそうになる。
 少女? 少年? フィーストとは、いったいなんだというのか。
「………僕はね、ラボで生まれてラボで育ったんだよ」
 力なくうなだれた肉棒をぐにゅぐにゅと自分の手に握り、前後にゆっくり、ごしごしとしごきながら、フィーストが言う。
「僕が生まれたのも、なにかの実験の“ついで”だったんだって。それでも、生まれちゃったのはしょうがないからなんとなく育てられたんだってさ」
「あ、なた、は………」
「僕は女の子だよ。でも、こんなものが生まれつき付いてるのは、誇っていいことだって『先生』は言ってくれた。これは、僕がオーヴァードとして優れている証拠なんだって」
 次第に硬度を増していく男性器は、オーヴァードとしての優位の証だ、とフィーストは言う。
 誇らしげにその器官を擦りあげるフィーストの頬が、興奮に紅潮し始めた。
「この《異形》は、レネゲイドウィルスをコントロールする素質の表れなんだって。でも、僕が凄いのはこれだけじゃない。僕は特別に優れたオーヴァードなんだから」

 キミたちなんかよりもずっとずっと。ずっと優れているんだよ。
 だから、『先生』は僕にたくさん力をくれたんだ。

 フィーストが、唇をきゅっ、と笑いの形に吊り上げる。ぺろり、と舌の先で唇を湿らせた。
 男性器はすでにしごきあげられて屹立し、より固く、よりグロテスクに勃起していた。
 フィーストが立ち上がる。背後を振り向くと、狂気に我を失い、薄笑いを浮かべた犠牲者の少女たちを値踏みするように眺め始めた。
「ねえ、椿。特別に“実演して”見せてあげるよ。『先生』の研究の成果を」
 ゾッ、とするような声音であった。瞳は情欲の色を妖しく灯し、力なく笑い続ける少女たちを見る視線は、まるで“人間ではないなにか”を見るような冷厳さを宿している。
 その視線と声。そして立ち上がり、少女たちに歩み寄るフィーストの気配に只ならぬものを感じ取り、椿が叫んだ。
457〜A Feast〜:2008/12/11(木) 18:21:39 ID:2Klz8OCF
「なにをする気なのっ! やめなさいっ!」
 その叫びも空しく ――― フィーストの手が、吊るされた少女のひとりに伸びた。
 髪の長い、スレンダーな体つきの少女であった。その膝を抱え上げ、大きく脚を持ち上げる。
 開かれた脚の間、赤く充血した秘裂が丸見えになると、どろり、と半透明の粘液が零れ落ちた。
 カッ、と椿の頬が羞恥に染まる。
 剥き出しの秘穴をまざまざと見せ付けられ、愛欲の滴りを目の当たりにさせられて。一瞬、自分が捕らわれの身であるということも忘れてしまいそうになる。
「たしか、連れて来られたときキミが一番嫌がっていたっけ。危ないからダメ、とか言ってたはずだよね」
 フィーストが、少女の耳元で囁いた。
「僕らの“力”を椿に見てもらうには、だったらキミが適任かな?」
 ぐいっ、と少女の身体を仰け反らせ、フィーストが自身の肉棒をその股間に突きつける。
「ほら、見てごらんよ、椿。これが、この中に入っていくところ………」
 異形の剛棒の先端が、少女の割れ目にあてがわれた。ぷっくりと肉付きのいい秘唇が、押し当てられてぐにゃりと歪む。
 みり、みち、にゅぐ、むにゅ、ぶちゅ、じゅぶぶっ。
 湿った卑猥な音を立てながら、巨大な肉塔が少女を貫いた。
「ひゃ、ひ、ひぃやあぁぁぁっ!」
 少女が悲鳴を上げる。正常な思考は失っても、容赦なく叩き込まれる快楽には身体が反応するのであろう。
 股間の最奥部を蹂躙しつくすフィーストの腰の動きに合わせて、壊れたマリオネットのごとくに少女はがくがくと身体を揺すられていた。
 涙と涎を撒き散らし、少女は笑い続ける。
 それでもなお、フィーストは犯す。それでもなお、少女は犯される。
 狂わせるように嬲られ、狂ったまま嬲られる哀れな少女の悲鳴が、辺りに響き渡った。
 それはさながら、陵辱の悲鳴を主旋律に、周囲の少女たちの笑い声の伴奏が、多重奏を演じているようであった。
 椿は、怒りと悔しさに身を震わせながら、腕の自由が利かないことを激しく呪う。
 この身が自由であるならば、いますぐその爪でフィーストを切り裂いてやりたかった。
 それができないまでも ――― せめてこの両手が自由なら ―――

 ――― せめて、耳を塞ぐことぐらいはできるのに。

 唇を痛いほど噛み締め、正視に耐えぬ光景から逃れるように目をつぶる。
 フィーストの乱れた呼吸、狂える少女たちの笑い声と喘ぎ声が、染み付くように耳を汚した。

 そして。

「ああっ、出る、出るよ、見せてあげよう、椿に見せてあげよう、僕の力、受け止めて、あんっ、ふあっ、もう出る、出、る、う、うぅぅーーーーーっ………!」
「ひ、ひゃ、あ、ひゃあっ、あふあっ、あっはふあはっはーーーーっ!!」
 フィーストの声は、正気と狂気の境界を踏み越える寸前の危うさに満ちていた。
 彼女自身が絶頂を迎える声と重なるようにして、狂える少女の声が椿の鼓膜をつんざく。
 目を閉じていても。凄まじい水音は、椿の聴覚にしっかりと捉えられる。
 びちゃ、びちゃ、という音は少女が犯されて愛液を噴出する音。
 ぶぶっ、ぶぶっ、という濁った音は、フィーストが絶頂の証を少女の胎内へと放出した音に違いなかった。
 火照る頬。うっすらと、椿自身の瞼を濡らすものは、彼女自身無意識に流した涙のせいだ。
 捕らえられ、無理矢理、他人の性交を間近で見聞きさせられるという辱め。
 こんなもののなにが実験だというのか。こんなもののなにが“力”だというのか。
 椿には、自分が品のない嫌がらせをされているようにしか思えなかった。
 不意に。
 ずるり、と“どこか”から“なにか”を引き抜くような音がした。
 ひたり、ひたりとこちらへ近づくのはフィーストの足音か。
 またもや突然、顎を掴みあげられ、鈍い痛みに椿が呻く。鼻腔に、漂う甘い香り。
「なんで、目、閉じてるの。ほら、見てよ。見なきゃ。椿のために、やってみせたんだから。僕と『先生』の研究の成果を、きちんと見てよ」
 首を、捻じ曲げられる。さっきまでフィーストに犯されていた少女のほうを向かされる。
 研究の成果、という言葉の持つ不吉さ、不快さに吐き気を催しつつ。
 椿はそれでも固く目を閉じ続けていた。しかし。
458〜A Feast〜:2008/12/11(木) 18:22:45 ID:2Klz8OCF
「ひはっ、あぅあっ、あぅ、あっ、くあぁぁぁぁぁぁぁっ!?」
 突如として少女の上げた甲高い叫び声に、びくり、と身を震わせ、ついに瞳を開いてしまう。
 椿の視界が捉えたもの。それは。

 そこに。
 信じ難い光景が。
 とびっきりの悪夢が。
 この事件に関わって、最大の悪意の噴出するさまを、椿は目の当たりにした。

 むくり。ぼこり。むく、むく、むくっ。
 そんな音が、聞こえたと思ったのは幻聴だろうか。
 吊るされたままの少女。無惨にも、フィーストに犯された少女の腹が。腹部が。むくり、と。
 膨張を始め。見る間に大きく。ぶくり、と肥大し。
 それは見る間に ―――

 妊婦のそれへと変貌を遂げていた。

「あっははははっ。見た? 見たよね? 凄いでしょ、これ。これが、『先生』が強くしてくれた僕の力だよっ。これが、『先生』の任務のお手伝いになる、僕の力だよ」
 笑う。笑う。フィーストが笑う。
 悪魔のような哄笑を聞きながら、椿の頭は混乱の極みに達していた。
 なにが起きているというのか。フィーストの力とは、なんだというのか。
「タイミングが悪いとこうなるんだよねー。そろそろ“危ない日”だって、彼女言ってたから、もしかしたらって思ってたけどさ、あはっ、ビンゴビンゴっ!」
 手を叩き、楽しそうに、嬉しそうに。
「簡単に言うとこれが僕の力だよ。受精したら最後、ものの五秒で僕の子供を宿してしまう。
僕の“時間を操る”力を極限まで引き出して、女の子たちをその場ですぐ孕ませるために、僕の精液そのものをEXレネゲイドにする ――― それが『先生』の研究なんだ」

 時間を操る ――― そんな、エフェクトの存在を確かに椿も聞いたことがある。
 バロール・シンドロームと呼ばれる特別なオーヴァードの中でも、さらにその能力を特化させたもの。《変異種》と呼ばれる存在であったか。
 聖痕を持ち、かつレネゲイドの発する芳香により精神を蝕む。しかもバロールのエフェクトまでも自在に操るというのであれば。

 ソラリスとエグザイルのクロスブリードにして《複製体》。
 しかも《異形》にして、おそらくは《実験体》。
 それが、FHチルドレン“フィースト01”の正体であろう。

「ホントは、もう少し改良しなきゃダメだって『先生』は言ってたけどね。難しいことはわからないんだけど、本当は母体にも時間干渉が行えれば、排卵日も自由自在に操って、いつでも妊娠させられるんだってさ」

 淡々と語られる『実験』の意味に、椿の身が総毛だつ。
 それは悪意の結晶だ。人間の尊厳も意志も踏みにじる、悪魔の研究だ。
 フィーストの言う実験の成果が、FHにもたらす利益の意味、そして『先生』とかいうヤツ(それがマスターヴェノムのことであろう)の仕事が一体なんなのか。
 椿の明敏な知性は、それの意味するところを想像し、そして完全に理解した。
 襲撃したFH研究施設から入手した書類の意味が、初めてその全貌を明らかにしたと言っていい。

『………上記の理由により、周辺セルへの早急な人員補充が必要となる。各セルからの要請を十全に満たすため、今回は“V”(マスターヴェノムのことか)の案を採用。
 研究費用を一部負担させることを交換条件に、各セルの要望の二倍から三倍の応援要員を手配することを確約する。
 年度内一杯を目途に、八セル合計五十名から六十名の補填を予定………』

 組織への人員補充。
 年内に、五十名から六十名ものオーヴァードを各セルへ補填する。
 マスターヴェノムは、組織の人事権に影響力を持ったエージェントなのではない。
 オーヴァードを ――― “チルドレン”を ――― 文字通り、“子供たち”を無限に産み出すことを前提に、各セルから支援要請に確約を与えていたのだ。
 そう。母体となる女性さえいれば、いくらでも、チルドレンを“産ませる”ことのできる研究。
 それこそが、マスターヴェノムの研究のすべてであったのだ。
 すべてを理解したいま、椿の頭に巣食っていた疑問が完全に氷解したと言って良い。
459〜A Feast〜:2008/12/11(木) 18:24:16 ID:2Klz8OCF
「まさか、あなたたちが逃げてきたラボの女性の遺体は ――― 」

 椿は吐き気を催すような嫌悪と共に思い出す。
 藤崎から手渡された資料の中の、研究室の写真のことを。
 全裸に引き剥かれた女性の遺体。
 下半身が、彼女自身の撒き散らした鮮血によって夥しく汚された無惨な光景。
 原形を留めることなく、内部から打ち破られたような腹部の損傷。
 爆ぜ、千切れ、赤い肉と脂肪の白がごちゃまぜに混じり合った悪夢のような色彩。
 人が、人として扱われなかった結果のもっとも残酷な終焉の形。
 人が、人としての約束を土足で踏みにじることのおぞましさを、なによりも雄弁に物語る証左。

「ああ、あれ? 最初は力の加減もわからなかったし、薬の効き目も強すぎてさぁ。一番最初にさらってきて、危険日を狙って犯してやったんだけど ――― 」
 肩をすくめながら、フィーストが言う。
「なんかね、時間の早回しをやりすぎちゃったみたいでさ。あの女の人の身体の中で、受胎した子供があっという間に“大人にまで成長しちゃった”んだよねー」
 あははは、と笑うフィースト。
 その満面の笑顔を見て椿は悟る。
 こんな研究を思いつき、実行に移したマスターヴェノムと同じ。
 このFHチルドレンの少女も ――― 大切などこか、あるべき何かが彼女の中から完全に失われているのだ、と。
「この街でもひとり壊しちゃったけどね。でも、あとは全部上手くできたよ? ま、ここにつれてきた八人、身体はともかくオツムのほうはみんな壊れちゃたけどさ」
 確かに、正気ではいられまい。
 攫われて、犯されて、たまたま運のなかった誰かが、射精直後に妊娠させられる、などという悪夢のような光景を直視しては。そして、自らにも同じ運命が待っているのだと悟ったら。
「さて、と。それじゃ、椿にも教えてもらっちゃおうかな?」
 我知らず、身体が強張った。
 フィーストが、近づいてくる。
 跪き、椿の頬に唇を寄せ、囁くように、歌うように訊く。

「椿の危険日は、いつ………?」

 耳朶の側で、聞かれたくない質問をぶつけられた。唇を噛み、顔を背け、言葉も声も殺そうとして ――― 椿の嗅覚が、またあの甘ったるい匂いを捉え、その芳香を肺一杯に吸い込んでしまった。

「さ、らい、しゅ、う、いち、ばん、あぶない、のは、さらい、しゅ、う………」

 意志に反して、椿の唇が真実を語ってしまう。
 内心の驚愕を必死で押し隠しながら、椿は知った。
 椿の意思とは無関係に彼女の秘密が吐露させられてしまう。
 《止まらずの舌》 ――― ! ソラリス・シンドロームのエフェクトか!!
「それじゃ、一週間以上は普通に愉しめるんだ? よかった」
 フィーストの手が、近づく。
 仰向けにされた椿の身体の上に、手のひらをかざす。
 ぼろ。ぼろぼろ。ぐずぐずっ、ぐずぐずっ。
 椿のジーンズのジャンパーが。ズボンが。その下のTシャツが。
 あろうことか、彼女の肌を隠す最後の砦であるはずの下着までもが。
 無限の年月を放置され、風化していくように形を崩し、まるでフィーストの指先で腐食させられているかのようにぼろぼろにされていく。
「………っ!!」
 衣服を腐食させられ、さらけ出された椿の乳房。その見事さといったらどうであろう。
 着やせする体型なのか、邪魔な布切れを剥ぎ取られた椿の乳房は、意外とボリュームがある。
 たわわに実った双球は仰向けにされてはいても形は決して崩れることがなく、みっしりと肉の詰まった質感と、それでいて柔らかそうな弾力を秘めている。
 ブラジャーが砂のように崩れ去ったときの勢いで、上下左右にぶるぶると揺れていた膨らみを、フィーストはボールにじゃれ付く猫のように両手で押さえつけた。
 揉む。揉みしだく。指で、乳房の中心でわななく乳首をこね回しつつ、執拗にいじくり倒す。
460〜A Feast〜:2008/12/11(木) 18:25:51 ID:2Klz8OCF
「………っ、くっ………」
 指が、椿の乳房の柔肉に食い込んだ。めり込み、しかし指が離れれば弾き返すように元の形へと戻るむっちりとした肉球。
 フィーストの手のひらの中でぐにゅぐにゅと形を歪められていくうちに、乳房の張りは増し、こね回され続けた乳首が硬くしこり出す。
 どうしてこんな!? と思う間もなく、椿の肉体は情欲のままに火照り始めていた。
 敵の手によって身体を良い様に弄られて、なぜこのような敏感な反応をしてしまうのだろう。
「ふふ。気持ちいいのが不思議なの? エフェクトだよ。君を《熱狂》させてあげる」
 フィーストの物言いに、ぎくり、と椿が身を強張らせた。
 エフェクトですって!? それが自分の身体に異様な変化と感度をもたらしているのだと気づかされ、椿は不思議と安堵にも似た気持ちを覚えていた。
 敵の手で感じているのは、自分の身体のせいではない。
 自分が淫らなせいではない。
 自分の神経系に、エフェクトが影響を及ぼしているせいで、こんなにも敏感に反応してしまうのだ、と。
 それは、確かにそうだったかもしれない。
 しかし、そう思って安心してしまったことが、椿の最大の失策であった。
 自分以外のものに原因を見つけることで。
 自分以外のものに責任をなすりつけることで。
 椿の意識は、すでに逆説的にこの快楽への耐性を失ってしまっていた。
 感じても、私のせいじゃない。感じてしまっても、仕方がない。
 エフェクトのせいなんだから、感じてしまうのが当たり前。
 無意識に心に芽生えてしまったそんな言い訳が ――― エフェクトと相乗的に、彼女の肉欲に火を点け始めているのだ、と椿は気づいてはいなかった。
 だから、歯止めがきかなくなる。
 フィーストの指で舐られ続けた乳首がむくむくと大きさを増していき、感度たっぷりに張り詰めていく。ひくひくと震える桃色の突起を、フィーストが指で弾くと、
「ん、うぅん、っふ、くぅっ」
 ただそれだけで椿の口から鼻にかかるような甘い声が漏れてくる。
「あはは。椿はエッチな娘だね。乳首だけでこんなに感じちゃうなんて」
「ち、ちがっ………っ!」
 真っ赤になって、フィーストの言葉に反駁する。
 私のせいじゃない。私は淫らな女の子じゃない。エフェクトのせい。あなたがエフェクトを使ったせいで、私はこんなにも感じているだけ。だから、私は悪くない!
「違わないよ。それじゃ、椿がどれだけいやらしい女の子なのか、教えてもらおうかなぁ」
 くすくすと、乳房を弄ぶ手は決してゆるめることなく、フィーストは笑う。
 椿の嗅覚に、再び甘い芳香が漂ってきた。またエフェクトを!?
 背筋を這い登る悪寒。これから、自分がなにをされるのか ――― 椿は戦慄する。
「それじゃ、エッチな椿に質問。椿はとてもいやらしい身体してるよねぇ? スリーサイズ、教えてもらっちゃおうかな?」
 ぺろり、と椿の耳朶を舐めながら、フィーストが囁く。
 キッ、とそのにやけた表情を睨みつけながら、椿はフィーストを罵倒する言葉を頭に幾つも並べたてた。思い切り罵ってやろうと口を開くが、しかし ―――
「う、うえ、から、86、57、88………」
 椿の意志に反して滑り出た言葉は、フィーストの質問の答え以外の何物でもなかった。
 《止まらずの舌》!? 愕然とする椿の表情を、フィーストが嘲り笑う。
「へえ、すごくスタイルいいんだね。ちょっと妬けるなぁ。うーん、それじゃ、次はなにを教えてもらっちゃおうかなあ………?」
 いやだ! やめて! なにも聞かないで!
 心の中で必死に質問を拒絶する。しかし、無情にもフィーストの唇は動きを止めない。
 過酷な質問をぶつけられることを、ただただ受け入れるしかないという恥辱に、椿が激しく身をよじる。
「椿はさ、オナニーってどれくらいするの? 週に何回? まさか毎日?」
 なんて事を聞くのだろう。その単語や質問の意味することぐらい、椿でも知っている。自分自身の性生活というものを、ここまであけすけに質問されるなんて。そして、それを正直に答えさせられるなんて!
「し、週に、一度、くらい、でも、任務のとき、ストレスとか、た、たまるから………」
 お願い! お願いだから喋らせないで!
「うんうん。任務のときは?」
「ま、毎晩、する、毎晩、寝る前に、お、オナニー、して、しまう………」
 涙が溢れる。屈辱に打ちのめされる。誰にも言うべきではない、言えるはずもない自分の恥ずかしい秘密を、よりによって敵であるチルドレンに告白してしまった。
 それも、いやらしい自分の秘密を、こんなにも正直に喋ってしまった。
461〜A Feast〜:2008/12/11(木) 18:27:33 ID:2Klz8OCF
「やっぱり、椿はエッチなんだ。そうだよね。こんなにいやらしい身体してるんだもんね」
 両方の乳首をつまみ上げられて、しごかれる。その刺激に、椿の身体が電流が走ったようにわなないた。
「ひっ、うっ、うぅっ」
 ごしごし。ごしごし。
 肥大して固くしこった乳首を執拗に責め立てられ、椿の口から小さな悲鳴が断続的に漏れた。
「それじゃ、エッチな椿ちゃんに次の質問。どんどん聞くからどんどん答えるんだよ」
「やめな、さい、もう、い、や、もう、きかない、で………」
 しかし、そんな頼みが聞き入れられるはずもなく。
「オナニーは、どうやってするの? 詳しく解説して」
 フィーストが、核心を突く問いを容赦なくぶつけた。
「………はじ、めに、服、ぜ、んぶ、脱いで、裸、に、なる、胸と、あそこを、指で擦る………」
 がくがくと震え、歯をカチカチと鳴らしながら。目を大きく見開き、涙を浮かべながら。
 椿は、自分の性生活の告白を強制されていた。
「………乳首を、両方とも、こねったり、あそこの、襞を、ごしごし、って、擦る………」
「ふうん。椿の性感帯はどこ? どこを弄ると気持ち良いの?」
「………あ、そこ、が、あそ、この、ま、豆のところ、が、感じる………」
「ふうん。ここだね?」
 フィーストが、椿の股間に手を伸ばす。すでに剥きだしにされた、敏感な部分を指でまさぐった。
 椿の股間は。
 乳房への愛撫と、フィーストのエフェクトと、彼女自身の口から漏れる異様な告白とによって、すでに十分な湿り気を帯びていた。
 狙いすましたようにあてがわれた指は、丁度椿のクリトリスにピンポイントで押し付けられた。
 ぐにゅ、くちゅっ、と水音を立て、椿の開かれた両脚の間でフィーストの指が淫らに蠢く。
「ここがいいの? ここが感じるの? 答えてっ」
「ひ、い、あ、そ、そこ、そこが、感じるっ、そこ、いじる、と、気、持ち、良いっ!」
 言いたくない! こんな言葉言いたくはない!
 しかし、椿の肉体が感じ始めているのは動かせない事実。
 そして、フィーストの《止まらずの舌》には逆らうことができない。
 尋ねられるままに告白し、聞かれるままに赤裸々な本心をさらけ出されていく。
「クリトリス、つまむよ? ごしごし擦るよ? ほら、どう? 感じるでしょ?」
 もっとも敏感な突起部分を嬲られる。指は割れ目をなぞり上げ、摩擦される肉襞がぐしゅぐしゅと愛液にまみれ始めていた。
「か、感じる、感じてる、私、か、んじ、て、るっ………!」
 心の拒絶と裏腹に、椿は自らの肉体に襲い掛かる快楽を、『気持ちいい』と正直に告白した。
 いや、告白を強制されていた。腰が、フィーストの指にあわせてうねうねと上下し、そのたびにさらけ出された乳房がたぷたぷと震える。巧みな指技と言葉責めに踊らされる椿の身体は、しっとりと汗ばみ、肌の色が薄い赤に染まり始めていた。
「椿、もうイきそう? 僕の指で気持ちよくなって、イっちゃいそう?」
 もっとも残酷な質問を、フィーストは口にした。
 その通りである。
 エフェクトで理性を削られ、激しい愛撫で責め立てられ、肉欲を無理矢理呼び覚まされた椿の身体は、すでに絶頂へ向けて走り出している。
 だからこそ、この質問は残酷であった。
462〜A Feast〜:2008/12/11(木) 18:29:27 ID:2Klz8OCF
「イっちゃう? イくときはちゃんとイくって言うんだよ?」
 甘い、甘い香りが鼻腔一杯に拡がる。フィーストの質問に抗うことは、椿には不可能であった。
 乳房が、下半身が、快楽という名の刺激に追い立てられる。
 熱を帯びた股間は、指の上下摩擦にしたがって感度を上げていき、揺れる二つの肉球の中心では、桜色の乳首が肥大しきって天を向いていた。
「ほらほら、イくんでしょ、椿!?」
 もう、限界だった。フィーストの言葉のままに、椿は自身の肉体に訪れた強烈な感覚を、その意味するものを大声で叫ぶほかに術がなかった。
「い、イく、イく、イッ、く、イく、イっ、くうぅぅぅぅぅぅぅっ!!」
 椿の腰が跳ね上がる。股間がバウンドするように持ち上がる。丸出しの秘部がはしたなく飛沫を散らし、熱く火照った肉穴が、ぱくぱくと開閉を繰り返す。
 びく、びく、と激しく腰が上下する。そして ―――

「ひっ………!? い、や、い、や、あ、ぁぁぁぁぁぁっ………!?」

 絶頂。
 敵の手によって、味わわされる屈辱的な快感。フィーストの手が離れ、愛撫の動作が止められた後も、椿の裸身は陸に打ち上げられた魚のように、がくがくと激しく痙攣を続けていた。

「あっはははっ! 派手にイっちゃって、ホント、椿は飽きさせてくれないよっ! 思ったとおり愉しめそうだ、あは、あははははっ!」
 けたたましい笑いを爆発させる。自身の身につけたブレザーをはだける。
 絶頂に放心し、虚空に虚ろな視線を泳がせた椿の、汗まみれの全裸姿に欲情しきった視線を落としながら。

「椿。もっともっと愉しもう? 僕の“宴”は始まったばかりだからね。キミにはとびっきりの快楽を“ごちそう”してあげるよ………?」
 フィーストが唇の端を吊り上げてそう言った。
 放心状態のまま、椿は思い知る。いまの絶頂が与えられる最後ではないのだということを。
 彼女をもてなすフィーストの『宴』は、まだまだ続くのだということを ―――

(To Be Continued)





以上、投下でございました。
たった一回の投下だけで、つばきんぐ陵辱を終わらせる気はございませんのでご安心を(笑)。
では、次回投下のときまで。ではでは〜。
463名無しさん@ピンキー:2008/12/11(木) 18:41:41 ID:8EuZtZiI
おのれ、何と破廉恥極まりない外道かフィーストめ!!
【片手でティッシュの封を破りつつ】

とりあえずこの俺の中で昂ぶったレネゲイドウイルスをどうすれば。
続きの投下楽しみにしています。
464名無しさん@ピンキー:2008/12/11(木) 21:57:21 ID:zSrPr5i+
く、許せん! 許せんぞこの悪魔!(鼻にティッシュを詰めながら)
貴様のせいで何人の人生が狂ったと思っているんだ。(止まらない出血を押さえ込みながら)

ふがふがふがー!(鼻で息が出来ないため鼻声です)

次回の投下も待ち遠しいぜ!
465名無しさん@ピンキー:2008/12/11(木) 22:02:32 ID:F8BZA2Mp
は、孕ませモノDEATHカ?
隼人、急げ!!!
466名無しさん@ピンキー:2008/12/11(木) 22:39:10 ID:eOIW+2WL
よし、隼人! ゆっくり急げ!!
リミットまでは一週間あるから、くれぐれも慎重にな!!

ちゃんとふたなりボクっ娘だったことに安堵した自分はもう駄目だと再確認した。
駄目人間だからwktkして続きを待つ。
467名無しさん@ピンキー:2008/12/11(木) 22:49:48 ID:0vwO5oQS
やっぱり支部長がマスターヴェノムなのかなぁ
468名無しさん@ピンキー:2008/12/12(金) 00:08:16 ID:4XVA1c5+
隼人ぉ!慌てず焦らずゆっくり慎重に急げ!
469名無しさん@ピンキー:2008/12/12(金) 00:19:27 ID:Uqb5Q2x5
盛り上がってきた!侵食率でいうと80%くらい!



さて、マシラのごとくしてくるか
470名無しさん@ピンキー:2008/12/12(金) 00:53:10 ID:CJuZ/sRX
ソラリスのエフェクトはエロイなあw
目標値は高いんだろうけど、特化型オーヴァードだけにそれをクリアしてきてるって感じなのかな。
471名無しさん@ピンキー:2008/12/12(金) 02:08:32 ID:D7e+2gEK
>>451
黄金の夜なんて誰も解りません
472名無しさん@ピンキー:2008/12/12(金) 06:32:36 ID:Lnn90R4I
>>467
前回ぐらいに俺もそうなんじゃないかと考えたけど、
あまりに忙しすぎるのでそれはないと思ったw
行き来するだけで大変そう。
473名無しさん@ピンキー:2008/12/12(金) 09:36:13 ID:LcUsyKxl
>>471
わかる人間がいるとは思わなかった
ちょっと感動した
474名無しさん@ピンキー:2008/12/12(金) 19:07:18 ID:whhnMQxp
>>472
だから時々しか様子を見に来ないんじゃないか?
フィースト普段割と放置されてるっぽいし
475名無しさん@ピンキー:2008/12/12(金) 19:16:41 ID:pOhLBLn6
オイオイ、先読みはやめとこうぜ、ネタ潰しになったらどうするw
476名無しさん@ピンキー:2008/12/12(金) 19:24:21 ID:93ha+lD0
すまん、その通りだな。
展開が面白いんでどうしても予想を語りたくなってしまったorz
477名無しさん@ピンキー:2008/12/12(金) 19:50:39 ID:fvMhScP6
いや、今進行形で祝詞を歌う冥魔を書いているゲボクですが。
展開予想というか話し合われるのは非常にニヤニヤ出来るのです。
合っていたらやるなw
間違ってたらふぅはははは! って気分になりますね。

まあ核心部分は触れない程度に予想し合うのは結構作者としては嬉しいじゃないかなーと。



……テラ羨ましいなぁ。
478yuzu:2008/12/12(金) 20:29:32 ID:Bv+R7sSY
おっしゃる通り、反響・感想頂いて確かに嬉しい当の作者です(笑)。
隼人、急がないで!とか、ゆっくり!とか、皆さんヒドイ(笑)。
んで、話変わって。
実は、こちらが提起した謎部分に食い付いてもらえて喜んでる反面、核心突かれたらどうしようとドキドキものです(笑)。
どんな予想されても、いまさら展開変えるなんて器用なこともできないんで突っ走るしかないんですけど。
完結したときに「やっぱり予想どおりじゃん」と言われるか、「うわ、そうきたか!」と言われるか。
結構作者としては気にします。少し、ゲームマスター気分ですね(笑)。ともあれ多くの感想感謝です〜。ではでは〜。
479名無しさん@ピンキー:2008/12/13(土) 01:09:04 ID:M9TDsZr8
ひそかに支部長さん好きな俺としてはいい人だと思いたいなあ。
たしかに怪しく感じもしちゃうけど。
それより気になるのは…俺もソラリスシンドローム欲しいんですがどこで手に入りますか?
【死んでしまえ】
480名無しさん@ピンキー:2008/12/13(土) 01:31:12 ID:j0aQ+GGz
俺も隼人は極力ゆっくり来るべきだと思う。
女の子は壊れかけが一番おいしいと思うよ!(真顔で
481名無しさん@ピンキー:2008/12/13(土) 02:00:54 ID:eo9mcWCP
皆酷いよ!
ゆっくり急げとか、ゆっくりいけとか、椿が心配じゃないのか!
こういう場合は”時間をかけて”確実に椿を助け出す方法を選ぶべきだ!
そう、確実に、しっかりと、漏れもなく、”時間をかけて”でも正確な調査をすべきだと思わないか!

次回待ってますww
482名無しさん@ピンキー:2008/12/13(土) 02:10:12 ID:KJHI2fM2
みんな安心するんだ! きっとフィーストの力が進化してツバキングの体感時間を延ばすようになるよ!
そしたら隼人が急いで駆けつける間にその何倍もの時間宴で持て成されるということに
483名無しさん@ピンキー:2008/12/13(土) 08:23:04 ID:gSvB+3cn
つまりフィーストがタイムリープに目覚めて
「ずっと俺のターン」エンドに
484名無しさん@ピンキー:2008/12/13(土) 09:43:11 ID:DwIG6Hke
恐るべし、ソラリス・シンドローム!
……霧谷サンとか、アキバ支部のヤンデレメイドとかも、その気になればこんなイケナイコトもできるのカネ?
485名無しさん@ピンキー:2008/12/13(土) 10:35:45 ID:6DXq8c1q
>484
蝶☆個人的に霧谷は既にもってそうな気がする。

【馬鹿は鳥取設定の霧谷を持ち出した】
486名無しさん@ピンキー:2008/12/13(土) 12:00:08 ID:NBaetIK0
>>484
霧谷さんか…
敬語と紳士的な態度でねちねちたっぷりとソラリスシンドロームの能力を使って
FH工作員の尋問をする姿が見えた。
最後にはFH自ら喋らせて下さいお願いしますとなるわうわああなにをするやめ
487名無しさん@ピンキー:2008/12/13(土) 13:26:21 ID:S+ajEo8f
むう。そうすると、霧谷さんがなんのためにメイド喫茶を作ったのか、非常に興味深いな。ゆにばーさるはきっと、自分専用のハーレ(以下自主規制)
488名無しさん@ピンキー:2008/12/13(土) 16:43:57 ID:7j5u8AJT
こいのぼりは、やつには、やらん
489名無しさん@ピンキー:2008/12/13(土) 16:57:49 ID:nADPeGVO
>>488をどこぞのヤンデレ冥土が見ています
490いつふた:2008/12/13(土) 18:16:50 ID:lx20oCdy
ゲーム:真・女神転生200X(メガテンX11本目オマケ)
 形式:いつものふたり。
 分割:なし。
エロ度:エロネタギャグ。
連続性:11本目(『そして探す探す探す』)の後書。
 時節:クリスマス・シーズン。

ttp://wiki.fdiary.net/TableGameE/?megax19
491名無しさん@ピンキー:2008/12/13(土) 21:29:07 ID:M9TDsZr8
>>490
ひでぇw
悪霊大変だなあw
492名無しさん@ピンキー:2008/12/13(土) 22:46:57 ID:oHmaw375
そして今日、店からつかちゃんが消えた
493名無しさん@ピンキー:2008/12/13(土) 22:55:06 ID:hSFuxWDz
>>492
先週は隼人、先々週は史郎が消えた…
いったいこの店に何が起きていたのか――この時のわたしは、知る由もなかったのです…
494名無しさん@ピンキー:2008/12/13(土) 23:51:31 ID:XydwkVct
皆〜
オラに書く気力をわけてくれ〜
脳内文章を書き出すのって、なんでこんなに面倒臭いんだろう?
495名無しさん@ピンキー:2008/12/13(土) 23:54:42 ID:jn/ZGEqW
>>467
そういうことは思ってても言うべきでない。
当たってても外れてても作者の人がやりにくくなる。
496名無しさん@ピンキー:2008/12/14(日) 02:30:14 ID:pLdOUu+y
497名無しさん@ピンキー:2008/12/15(月) 07:31:44 ID:qvd5PEC7
〉492から〉493までの流れを読んで、霧谷さんが男ハーレムを作ろうとしているかのように見えたのは俺だけだろうかいや他にもいると言ってくれ誰か頼む!
498名無しさん@ピンキー:2008/12/15(月) 07:35:38 ID:bGjSlkZH
>497
すまん、俺は男ハーレムを作ろうとする別の人間(例:プランナー)と霧谷さんが手を組んでいるようにしか・・・。
499名無しさん@ピンキー:2008/12/15(月) 09:12:28 ID:FHj81CZH
霧谷さんの女遊び、節度は保つ反面、捕まえた女は徹底して弄って身も心も調教するイメージが……
500名無しさん@ピンキー:2008/12/15(月) 09:26:39 ID:xmG6wtmK
俺にはヤンデレ冥土が少しずつ男を排除していってるようにも見える……
そしてその影に怯えてる霧谷さんという図が……ッ!
(うちの卓だと霧谷さんはダメプランナーと同等レベル
501名無しさん@ピンキー:2008/12/15(月) 09:27:32 ID:YCIno1oJ
そして家では良い兄なんですね

KOEEEEEEE
502名無しさん@ピンキー:2008/12/15(月) 15:45:21 ID:kYZwFvun
鬼畜支部長霧谷か……あの笑顔を絶やさずにさらっと凶悪な調教を施すのか…
503名無しさん@ピンキー:2008/12/15(月) 16:25:12 ID:OdC7EUPM
くぱぁデーモン売ってねぇ……
504名無しさん@ピンキー:2008/12/15(月) 18:14:58 ID:atAEsLdf
>>494
かくきでろ〜
かくきでろ〜
505名無しさん@ピンキー:2008/12/15(月) 18:27:31 ID:nsMsh/Eu
>>503
書店で注文すればいいじゃない。
506名無しさん@ピンキー:2008/12/15(月) 22:53:24 ID:zTwDbG7h
霧谷×プランナーか、プランナー×霧谷か。
507名無しさん@ピンキー:2008/12/15(月) 23:03:57 ID:/BGJyRIn
霧谷さんは紳士の皮をかぶった変態鬼畜

きっと伝説の暗殺者やピーターパンに振り回されてストレスがたまってる
508名無しさん@ピンキー:2008/12/15(月) 23:06:19 ID:u33USBc6
>>506
エンドラインを見るにプランナー×霧谷な気がするんだぜ。
FHの世界同時革命において、プランナーの最重要ターゲット設定だぞ霧谷さん。
509名無しさん@ピンキー:2008/12/15(月) 23:24:23 ID:atAEsLdf
ストレスが溜まると支部抜け出して喫茶店のマスター始めたり、
学園作っちゃったりして発散するので、変態鬼畜の本性が
日の目を見る事は無いわけですか。
510名無しさん@ピンキー:2008/12/15(月) 23:41:38 ID:XYbBK27F
>>507
つまり天×王子(デザイナー的な意味で)ですね、わかります。
511名無しさん@ピンキー:2008/12/16(火) 01:03:38 ID:KRgX906x
一連の流れから鬼畜霧谷さんを妄想してみる。
(基本ルルブから霧谷さんのエフェクト参照しつつ)
ふむ、《交渉》+《錯覚の香り》+《声なき声》+《抗いがたき言葉》の組み合わせで、同時に複数人のゆにばーさるメイドたちに、
「貴女たちは私の忠実な雌奴隷なんですよ」
などというトンデモナイ嘘でも真実と思い込ませたりするわけか。
本当に霧谷さんは鬼畜だなあ!(言いがかり)
誰かそんな霧谷さんの武勇伝書いてプリーズ!
512名無しさん@ピンキー:2008/12/16(火) 02:44:21 ID:a3broZaF
空気読まずに椿と隼人のラブいのも読んでみたいなぁ、などと言ってみたり
自分で考えても言葉の羅列にしかならんのが歯痒い…
513名無しさん@ピンキー:2008/12/16(火) 20:34:54 ID:Vuk/UMR7
偶然着替えを覗いて意外なほど女らしい体つきに不覚にも反応する隼人ですねわかります
514名無しさん@ピンキー:2008/12/16(火) 20:36:01 ID:BKmbiUoe
そしてなんでもない時にふとその時の事を思い出してしまいテントを張る隼人ですねわかります
515名無しさん@ピンキー:2008/12/16(火) 20:43:55 ID:3PfMCFYE
一瞬霧谷の着替えを偶然覗いた隼人がドキドキするのかと思った
516名無しさん@ピンキー:2008/12/16(火) 20:45:11 ID:BKmbiUoe
>>515
霧谷さんの中から小さい霧谷さん(♀)が出てくるんですねわかります
517名無しさん@ピンキー:2008/12/16(火) 20:52:39 ID:rACh70Ww
おまえらときたら!

まうまうーとか鳴く幼女霧谷を想像して紅茶噴いた俺のモニタ返せ!

まああれだ、霧谷とかヒカルに任務と言いくるめられてデート(のような外出)中、
だんだんと本気で恋人モードになる隼人×椿とかなら一瞬で妄想した。
518名無しさん@ピンキー:2008/12/16(火) 20:58:38 ID:KRgX906x
「これはあなたにしかできないしごとですー」
きりたにゆうこ(ろくさい/♀)、通称りばいあちゃん爆誕と申したか。
519名無しさん@ピンキー:2008/12/16(火) 21:01:07 ID:BKmbiUoe
バーチャルネットオーバード ゆうこ ろくさい ですねわかります
520名無しさん@ピンキー:2008/12/16(火) 21:22:20 ID:3PfMCFYE
ならば対抗して猫コス系バーチャルネットオーバード、
ぷらんにゃー きゅうさい だ!
521名無しさん@ピンキー:2008/12/16(火) 22:07:28 ID:0YGkS9KC
>きりたにゆうこ(ろくさい/♀)「これはあなたにしかできないしごとですー」
これシナリオで使わせてもらうわ
522名無しさん@ピンキー:2008/12/16(火) 22:32:53 ID:BKmbiUoe
そのシナリオをプレイできるプレイヤーが物凄く羨ましいですわかりませんか!?
523名無しさん@ピンキー:2008/12/16(火) 22:48:07 ID:xSxmxLq5
対抗してぷらんにゃーが登場だな!

もちろんこっちはただネコ耳をつけただけだ
524名無しさん@ピンキー:2008/12/16(火) 23:16:01 ID:c7Z7SQnO
>>508
エンドラインでアレだから通常ステージでは逆ではないかと考える霧谷×プランナー派の俺ガイル

>>519
やたら戦隊物に詳しかったりするんですね
525名無しさん@ピンキー:2008/12/16(火) 23:18:36 ID:Vuk/UMR7
きりたにゆうこ(ろくさい/♀)「これからするわたしのおねがいにはいかいえすでおこたえください」
526名無しさん@ピンキー:2008/12/16(火) 23:22:14 ID:BKmbiUoe
ちがうー!www それちがうー!www

ろくさいになるとCVが変わるのかw
527527:2008/12/16(火) 23:47:19 ID:goWXY3nh
空気読まずに極☆キラようやく読了。だれか書いてくれないものだろうか…

>>527
そう思ったら自分で書くんだ。

>>527
おk
528527:2008/12/16(火) 23:48:35 ID:goWXY3nh
「リツ、やって」
「ハイ、お嬢」

―桜川組に伝わる、変身の秘技―
それは使用者に人間を超えた能力を与えるが、その代償に衝動を蓄積させていく。
蓄積しすぎた衝動は使用者を暴走させる…それを押えるには、小規模に欲望を開放することが最適であると

される。
一般的には大量の食事で食欲を満たすか、ぐっすりと眠り睡眠欲を満たすか。
そして状況的にそのいずれも不可能な時、もうひとつの手段が存在する。
すなわち、性欲を満たすことである。

桜川蕾花は変身を解除し、全裸のまま地面に腰を下ろしその両脚を開いた。
普段から裸体を晒すことに躊躇のない彼女は、人前で性欲を処理することにも抵抗がない。
衝動が溜まれば、付き人の相田律に処理させるのが普段のパターンだった。
…リツ自身には、人並み程度の羞恥心はある。だが、お嬢の言葉に疑問を持つことはない。
言われると即座に地面に寝転び、らいかの両脚を抱え込むようにして秘所に舌を這わせ始める。
女性特有の秘所の香りに、戦闘時の汗の匂いが混じりあう…
顔を埋めるとそれなりに強い匂いだが、リツがそれを気にすることはなく。
舌先を真紅の亀裂に差し入れると、ゆっくりと舐め上げていく。

「あっ…んっ、気持ちいいわよ…」
目を閉じて快楽に身を委ねながら、らいかは考える。
確かに気持ちいい。もう何年も舐めさせ続けているのだ。その技巧は並ではない。
的確に自分自身の弱いところを攻めてくれる。このまま数分も愛撫されれば簡単に達することができるだろ

う。
だが、何か、物足りない。要するにマンネリなのだ。
いつも16000円の焼肉弁当ばかりでは飽きてしまう。たまには400円のカップラーメンだって食べてみたい。
そう感じながらふと目を開けると、視界の端に人影が映った。
…ああ、すっかり忘れてた。居たんだ、コレ。そういえばなんか騒がしかったっけ。
突如始まった痴態から目を逸らし、逃げ出そうとしていたところを捕まえていたのだ。
今もこちらに背中を向け、なにやら喚いているがとりあえず気にしないことにした。
一応、コイツは男だったはずだ。らいかの口元に笑みが浮かぶ。

しかし、大丈夫だろうか?
らいかにとって、最も身近な男性といえば父である。
共に入浴する際、父の男性器は大抵勃起している(風呂を出る頃には萎んでいるのだが)。
そのサイズを思い起こすと、痛いだのなんだのという以前に自分自身に入るように思えない。
リツの指でさえ2本は入らないのだ。
コイツは父に比べればなんとも貧弱な体格だが、仮にも秘技の使い手。
股間をデモニック・フォームさせれば父と同等の化け物が出てくる可能性はあるだろう。
しばし悩むが、解決策は簡単に閃いた。
「リツ、ソイツのち○こ入れてみて」
「わかりましたー」
即答である。
529527:2008/12/16(火) 23:50:18 ID:goWXY3nh
「それじゃあ輝さん、ちょーっと失礼しますねー」
リツは身を起こすと、傍に居る輝を押し倒した。【肉体】も【機敏】も劣る輝には抗いようがない。
両腕を地面に押し付けると、隠す術を失った男性器が力強く立ち上がる。
「ぷ」
そんなレベルだった。

「んしょ、っと…」
輝に跨ったリツが、片手で自身の秘所を開く。
普段の言動が示すように、リツはお嬢に尽くすことに喜びを感じる性質だった。
お嬢に愛撫を施すこと、それは何よりの快楽。既にリツの身体は絶頂寸前まで昂っていた。
愛液を垂れ流し、物欲しそうにひくついたリツの処女。受け入れる準備は既に整っていた。



…頑張ってみたがエロパロって超ムズかしいッス…
しかも改行ミスってるし。
誰かこの設定で書いてくれないかなぁと思う所存。
530名無しさん@ピンキー:2008/12/16(火) 23:57:44 ID:Sk3E86w1
>普段から裸体を晒すことに躊躇のない彼女は、人前で性欲を処理することにも抵抗がない。
いや、その理屈はおかしいw

だがグッジョブだw
531名無しさん@ピンキー:2008/12/17(水) 00:21:47 ID:FBKK7Lc4
いや、最低でも足舐めさせる程度はやってるだろお嬢は

>>518
と、とりあえず萌えと劣情でロイスを取らせてもらおうか
表は劣情で

>>520
と、とりあえず燃えと劣j
532名無しさん@ピンキー:2008/12/17(水) 00:51:06 ID:Y30C3fWq
〉517
こんな感じかな?

「任務だからってなんでお前とカップルのフリなんて」
「文句言わない。男女一組じゃないと潜入できないって言われたでしょう」
「ファルスハーツめ……なんだってダンパ会場なんかで……」
「しっ。静かにして。ほら、チークタイム」
「え」
ふわっ。ぎゅむっ。むにゅう。
「!」
「足、踏まないでね」
「お、おう」
寄り添う体の柔らかさ。
今時の娘のようにコロンなんて付けない代わりに、清潔そうで爽やかな石鹸の香りのする椿。
その芳しさにドギマギしてしまう隼人である。
任務を言い訳にしながら触れた、椿の背中の温もりに、胸の高鳴りが収まらない……。

以上、妄想超短編風。
SS化、だれかよろしく。
533名無しさん@ピンキー:2008/12/17(水) 01:58:26 ID:6J1PN4ri
>>512-514
昔のスレから改変ネタ
組み手の最中椿の胸元が気になって敗北する隼人
「なんで本気でやらなかったのよ?」「…(小声でボソッと)胸が気になったんだよ…」
赤面して走り去る椿。追いかけられない隼人。
その後、男子更衣室に入るとそこには、テンパリ過ぎて男子更衣室で着替えている椿の姿が
もちろんお約束どおりパンツとブラ(隼人と会う日だからちょっとオシャレしたやつ)しか身に着けていない椿の姿を見てしまう
部屋に戻った隼人は先ほどの椿の姿を思い出してしまい悶々とする
エロ動画製作で小遣い稼ぎをしているチルドレン(ノイマン/ブラックドッグ)に依頼。
彼はネットから椿に似ている女優のAVを探してきてノイマンの技量とBDの能力でフォトショップをフル活用して動画を改良。限りなく本物に似せる。
さらに椿本人の声を人工作成したものを合成して完成。それが彼の仕事。
んで早速動画で自慰中の隼人の部屋に友人に諭されて謝りに来た椿が訪問
阿鼻叫喚の地獄絵図に。ますます溝は深まり。冷戦は続くと思われた。
そんなおり二人に任務が与えられる。「衛星支部長の修繕作業」である。
衛星まで移動するための移動カプセルは体を密着させなくてはならないほどのサイズ。到着までその中で三時間を過ごすことに。
到着後は約五日間かけての修復作業。基本的に緊急以外では通信は禁止。
携帯はもちろん圏外。テレビもラジオもネットもない。
さらに荷物になるからと私物の持込は禁止。
本来居住用ではないので生活スペースは六畳ほど。
五日間の間なんの娯楽も逃げ場もない密室で二人きりなのだ。

そんなネタが書けたらいいな。

534名無しさん@ピンキー:2008/12/17(水) 03:03:28 ID:QqwWDjgC
宇宙空間で六畳は広い。床だけじゃなくて壁や天井にも寝れるからな。
535名無しさん@ピンキー:2008/12/17(水) 12:47:24 ID:9KQAw/LW
>>512
隼人は意識してるのに、椿がまったく意識してない状態からのだったらわりと考えてるのはあるよ。
椿は、自分で愛情やらを自覚することはあんまりなさそうだしw
伊織とかに、隼人とはどこまでいったのかってつっこまれないと意識すらしなさそうなんだよなw
536名無しさん@ピンキー:2008/12/17(水) 18:17:57 ID:xMzQYlDk
逆もありだと。
椿がちょっとしたことで自覚して、隼人によそよそしくなって、隼人が衛星支部長に相談して
衛星支部長が苦笑する。そんな感じ。
537名無しさん@ピンキー:2008/12/17(水) 20:11:18 ID:sD/s9pN9
隼人は妙に鈍そうだもんな
>>535のシチュで、逆に椿が急に意識し始めて…というのもいけそうだ
538名無しさん@ピンキー:2008/12/17(水) 22:21:01 ID:E2W6//kA
>>527
遅レスですまんが
>「リツ、そいつの入れてみて」
>「わかりましたー」
あまりの軽さに噴いたw
539名無しさん@ピンキー:2008/12/18(木) 04:58:04 ID:sTTENo6v
>>537
隼人は自分の気持ちがちゃんと伝わってないのを自覚しつつ、なんで椿があわててるのかがわからないんですね?w
そして、偶然顔をだしていた狛絵に椿が相談しちゃって大惨事、とw
芽衣も、わりと他人のコイバナだと暴走しそうだと思うんだ、特に椿絡みだと。
大好きな二人がくっつくなら、それこそ無茶しそうだなあ、とか……そしてイサムも頑張るがスルーされると。
540名無しさん@ピンキー:2008/12/18(木) 05:27:37 ID:CjtQ+tVY
椿と隼人は「恋人同士」というよりは「相棒」って印象があるなあ。
だからラブ展開よりも鬼畜展開の方をついつい妄想してしまいがち。
敵の《堕ちる絶望》で衝動判定に失敗して、肉欲の虜にさせられた二人が我を忘れてケダモノのようにセックスし続けるハメに陥る、というヒドイ展開とかそんな妄想。
ていうか、そんなのが読みてえー。
541名無しさん@ピンキー:2008/12/18(木) 09:08:56 ID:D6RcEr6X
>>540
ならばペンを取るのだ。

にしても二つ前のシリーズなのにつばきんぐは人気じゃのう。
542名無しさん@ピンキー:2008/12/18(木) 18:31:58 ID:5YhS807E
>>540
失敗するのは二人ともじゃ駄目だ。やはり片方だけでないと
543名無しさん@ピンキー:2008/12/18(木) 20:21:20 ID:R60Kycvh
>540
オリジンがらみで堕ちる絶望使いって言うと…マスターマインドの前で衝動に負けて

…綾渕先生は絶対に止めようとする気がするんだ。
544名無しさん@ピンキー:2008/12/18(木) 20:22:41 ID:cBcPUsZu
>>つばきんぐ

真面目でクール、しかも能力も抜群。
更には(登場人物の傾向から相対的にかもしれんが)ないすばでぃですよ?
それでいて隼人にしっかりと花を持たせられる。

モンク無いじゃないか。

いや、それでいて脳内で「つばきーんぐと巨大化したり…」とかな。
可愛いじゃないか。
545yuzu:2008/12/18(木) 20:37:23 ID:HyJlQimn
なんだかつばきんぐネタが多くて椿好きとしては嬉しいです。というわけで、続きの投下に参りました。前回注意事項と同様、相変わらずの陵辱です。タイミングが悪くなければ、投下始めちゃいますのでよろしくお願いします。
546〜A Feast〜:2008/12/18(木) 20:41:29 ID:HyJlQimn
 異形の少女の手淫の技に、望まぬ絶頂を強制された ―――
 
 肉体は、意志とは無関係にどうしようもなく昂ぶり、いままで発したこともないような悲鳴を上げてイき果ててしまったという事実は、椿の心身を容赦なく打ちのめしていた。
 縛られ、開脚されたままの脚の間で、濡れそぼった薄桃色の割れ目がはしたなく口を開き、擦りあげる指の巧みな動きに昇りつめさせられた裸身はぬらぬらと汗にまみれている。
 絶頂を迎え、脱力した後でも、椿の身体は小刻みに痙攣を繰り返していた。
(そ、んな………わた、し………)
 エフェクトのせいもあったかもしれない。
 女の肉体そのものを熟知しているかのような、手業の妙のせいであったかもしれない。
 ただ、理由はどうであれ。
 椿は感じてしまった。肉体の奥から性の疼きを無理矢理引きずれ出されて、盛大な絶頂に導かれてしまった。これは、覆すことのできない確かな事実である。
 ただ、これが自らの心身に眠る「淫性」の為せる業であるとは、信じたくはなかった。
 私はそんな、いやらしい女ではない。そんなはずはない。
 茫漠とした意識の片隅で、ただその矜持だけを頼りに椿は自己を必死で保とうとする。
 しかし、少女と少年の姿をした淫らな悪魔は、決して椿を容赦しようとはしない。
 くすくす笑いながら制服のブレザーを脱ぎ捨て、自らも一糸纏わぬ全裸をさらけ出したフィーストが、開かれた椿の脚の間に身体を滑り込ませ、のしかかるように覆い被さる。
 ぬめり。
 椿とフィーストの、剥き出しの肌と肌が重なり合った。
 その湿った肌の感触から逃れようともがく椿は、しかし思うように身体を動かすことができないでいる。
 四肢を拘束され、悦楽の極みを味わわされたばかりの肉体は、がくがくと震えるばかりで自由が利かなかった。口元に淫靡な笑みを浮かべたフィーストが、椿の耳元に唇を寄せる。
 そして、
「 ――― 椿の、エッチ」
 嘲笑うかのように囁いた。火照っていた身体の熱とは別種の熱さが、椿の頬を赤く染める。
「ちがっ………」
「違わないよ。椿はいやらしい女の子だよ。僕の手で感じて、気持ちいいって言ったじゃない。自分の口でイくって言ったじゃない」
 まざまざと甦る、先程までの己の痴態。フィーストの指で乳首を、クリトリスを責め立てられ、あられもない悲鳴を上げ続けていたのは、他の誰でもない自分自身だった。
「言わせたのは僕のエフェクトかもしれないけど、気持ちいいって思ったのはキミだよ? エッチなこと全部ぜーんぶ、キミの思ったことだし、してきたことだよ?」
 フィーストの言葉による責めは止まることを知らない。《止まらずの舌》によって性癖を告白させられ、《熱狂》によって理性を失った。そして、あえなく果てた。乱れに乱れてイき果てた。
「気持ちよかったんだよね? 僕の指が良かったんだよね? オナニー好きの、椿?」
「ち………ち、がう! わ、わたしは ――― 」
 
 フィーストの言葉を否定しようとして開いた口は。
 喉を振り絞って放とうとした拒絶の叫びは。
 椿が言おうとしていた言葉とは、まったく別の形を成して、彼女自身の口から叫ばれた。
 鼻腔に、甘い香りが忍び込み ――― 口をつぐもうとして、間に合わなかった。

「 ――― わ、わたしは、す、好きッ………! オ、ナニー、が、好きぃッ………!」
 彼女の口から、彼女の声で放たれたものは、そんな言葉であった。
 叫んだ瞬間、椿の脳裏にフラッシュバックするのは、週に一度の自慰の記憶。
 つたない性知識を元に、稚拙な慰めで身体の疼きを抑え込んでいた自分。
 任務が続いて心身にかかるストレスが大きくなると、毎晩のように椿の手指は自らの性器を慰んでいた。それこそ、毎晩。毎晩のように。
 それは、フィーストに告白させられたとおりの、紛れもない事実である。しかし、椿のプライドはそれを認めなかった。決して、認めたくはなかった。だからこそ、
「………あ、ち、ちが、ちがうっ、私、ちがうっ!?」
 必死で失言を言い繕おうとする。必死でその発言を取り消そうとする。
 しかし、すべては遅かった。椿の言葉は、フィーストにはっきりと聞かれてしまった。
 フィーストの笑みが残忍な形に歪み、椿の耳元で囁く声がますます苛烈さを増していく。

547〜A Feast〜:2008/12/18(木) 20:42:18 ID:HyJlQimn
「やっぱり。椿のエッチ」「ちが、」「乳首いじるの、好きなの?」「やめ、」「クリトリスごしごしするのが好きなんでしょ」「い、や、」「股開いて、指突っ込んで、ぐちょぐちょに」「わた、し」「いまみたいに、乳首もクリトリスも固くして」「や、」

「やめて………ッ!」

 自分でも驚くほど大きな声だった。一瞬、顔を寄せたフィーストがのけぞるほどに。
 かたかたと身体が震える。これ以上の、言葉による辱めには耐えられなかった。
 そんな椿をねめつけるフィーストが、溜息とともに恐るべき宣言を口の端にのぼせる。
「なーに? この程度で音を上げるなんて先が思いやられるよ? この程度で終わらせるつもり、全然ないんだからね?」
 ぞわり。
 椿の背筋を冷たいものが通り抜けた。熱く火照ったはずの身体が、冷気を浴びたように打ち震える。フィーストが、なにをするつもりなのか。これ以上、自分になにをするつもりなのか。
 自然と、椿の視線がフィーストの肉体に ――― 肉体の一部に釘付けになる。
 華奢な少女の裸身の、しなやかな体躯。その下半身に屹立した、女性にはあるはずのない器官。
 すでに、それは凶器と化していた。
 小児の腕ほどの長さと太さを有していた男性器は、勃起してさらに肥大している。
 すでに長さは成人男性の肘から先までのそれ。そして、その太さもまた。
 それがなんのための器官であるのか、いくら椿でも知っている。
 それがなんのために、あんなに固くなっているのか。
 それがなんのために長く、太く変貌を遂げているのか。
 椿は最悪の想像とともにそれを感じ取る。
 それは征服のため。それは屈服させるため。女を。女の肉体を支配するための準備だ。
 女の心身を完膚なきまでに叩きのめすための凶器。それがフィーストの股間にいきり立つものの正体だ。フィーストが舌なめずりをする。椿に、手を伸ばす。
 その瞬間 ―――

 そこに、かすかな光が差した。
 椿に伸ばされようとした手が不意に停止し、フィーストはこの仄暗く広い部屋に明かりをもたらしたものを振り返る。
「おかえりなさい、『先生』」
 その声からは、椿を責め立てていたときの冷酷な淫猥さも、嘲りに満ちた含み笑いもすっかり掻き消えていて、ただ純粋な喜びの気持ちが感じられる。
 好きな人に出会ったときの乙女のような。会えたことが嬉しくてたまらない、というふうな。
 快楽に蝕まれ、弛緩した身体にありったけの力を込め、椿は首を動かす。フィーストの振り向いた方向を。そこに、彼女が『先生』と呼ぶ存在 ――― マスターヴェノムが来ているのだ!
 そう強くはない、淡い光を背にして。室内へと通じる扉に手をかけたまま。
 その手には、FHのマスタークラス・エージェントという肩書きにはひどく不釣合いな、大きなコンビニの袋をぶら提げて。
「やあ、フィースト。身体の調子はどうだい? 玩具は、愉しんでくれているかな?」
 穏やかな。穏やか過ぎる声。
 椿たちが追い求めていた敵の、最後のひとり ―――

 マスターヴェノムが、そこに悠然と立っていた ―――

    ※

 某月某日、日曜日。午後二十時ジャスト ――― 。
 T市支部からの緊急帰還指示を受けて舞い戻ってきた隼人は、沈鬱な面持ちで彼を出迎えた支部長の表情に、鋭敏にも何事かを感じ取ったのか、
「なにがあったンすか」
 まるで仇でも見るような険しい視線で支部長を問い詰めた。
 わずかな逡巡の後、支部長の語る事態の急変の内容を聞くうちに、隼人の表情が強張り、かすかに青褪めていく。
 一時間ほど前に、任務を引き継ぐはずだった椿との連絡が途絶えたこと。いまも、彼女の携帯には連絡がつかないこと。
 最悪の事態を想定するならば、椿がFHと交戦したのではないか、ということ。
 それならば、彼女と連絡がつかない理由は、椿が戦闘行動の末に敵に敗北したのではないか、ということ………。
 支部長は、時折言葉を詰まらせつつも、ようやくそれだけのことを隼人へ告げると、大きく息を吐いて自室のソファに身体を深く沈めた。
548〜A Feast〜:2008/12/18(木) 20:43:50 ID:HyJlQimn
 現在の作戦行動の司令部ともいえる支部ビル最上階。いまも、数名のエージェントが働く事務所の真横に位置する、支部長専用の個室である。この会話は、ゆえに二人だけの会話であった。
「高崎さんにだけは伝えなければと思ったんです」
 支部長が言う。隼人は奥歯を鳴らして、
「なら、携帯に連絡くれりゃよかったじゃないですか。ここへわざわざ戻ってくるより ――― 」
 自然と、支部長を責める口調になった。言葉の途中で、なにかに思い当たったように口をつぐむと、
「すんません」
 後悔したように、隼人は頭を下げる。志部長の判断は間違ってはいない。
 もし隼人が携帯で「椿失踪」の連絡を受けたとしたら、彼の言うとおり単独で椿探索の行動を開始したに違いないのだ。
 それは、現在のT市において展開中の作戦行動を乱すことになり、また支部の探索任務を引っ掻き回すことにだってなりうる。だからこそ、彼女の判断は正しい。
 いや、むしろこうして隼人に連絡をわざわざくれたことだけでも感謝しなければならないのだ。
 本来なら、それも余計な手間には違いないのだから。
 それでも、支部長は隼人に連絡を入れてくれた。それは取りも直さず、彼女の隼人や椿に対する好意の表れ以外のなにものでもないのだから。
「思ったより、冷静でいてくれて助かります」
 どこか、ホッとしたように眼鏡の奥の瞳が和らいだ。
「もっと、高崎さんには責められると思っていましたから」
「………危なく、そうなるところだったっスけどね」
 実を言えば、支部長の言葉のように、隼人は冷静などではありえなかった。今すぐ支部を飛び出して、街へ向かいたいのを必死で堪えているという状態なのである。
「でも、このまま飛び出したって、無闇に街を探し回るわけにはいかないっスから」
 任地到着当初の、ふたりの無目的な探索の失敗を、隼人は思い出しているのだろう。
 探索任務に必要な情報収集能力の欠如に辛酸を舐めさせられた苦い思いが、隼人の心中には甦っている。
「ここへ俺を呼び戻したってことは、キチンと作戦を立ててからじゃないと動けないから、ってことっスよね?」
 隼人の言葉に支部長が頷く。一瞬だけ穏やかなものになったその表情を、再び険しいものに作り変え、
「はい。それに当たっては、私がいくつか厳しい条件をこの捜索に課さねばならないことを、高崎さんにはまず謝らなければいけません」
 打って変わって鋭い声音でそう言った。それはひとつの組織を指揮する、指揮官の顔である。
「まず、玉野さんが失踪したという情報は、私たち二人と、隣室の秘書、この三人以外は知らないことです。組織に動揺や波紋を広めないためにも、これは守りたい」
 かつて、たった二人でマスタークラス・エージェントを撃破したチルドレンたち ―――
 その片割れである“シルクスパイダー”が倒された、という衝撃は、少なからず支部メンバーに心理的打撃を与えるでしょうから、と支部長は言う。
 彼女が言うのは、隼人たちと“マスターマインド”綾渕宗二との激闘を指しての言葉である。
 隼人たちにその意識はないが、かつての功績は彼らをUGNにおいて重要なポジションに置いているのは間違いのないことであると、支部長は言う。
「だから、玉野さん探索に関して人員を割くことはできません。それは、組織の長としての判断です。一メンバーのために組織の統制を崩すことはできないんです。ごめんなさい」
 もう一度、支部長は頭を下げた。
「わかってますよ。普通なら、椿ひとりのために予定を変えて、俺を呼び戻してくれたことだって異例なんでしょ」
「………はい。本当は、そうなんです」
 消え入りそうな声で支部長が笑いながら答える。短い関わり合いでしかないが、このとき隼人は支部長の笑顔には二種類あることに気がついていた。
 部下や隼人たちを安堵させるような和やかな微笑と、謝罪するときや困ったときに仕方がなく作る泣き笑い。
 いまの彼女がして見せているのは、今にも崩れてしまいそうな泣き笑いの顔だった。
 つまり、彼女は組織の長としては非情に徹しきれないのであろう。どうしても、内心の動きが顔に現れてしまう。
549〜A Feast〜:2008/12/18(木) 20:44:20 ID:HyJlQimn
「十分っスよ。で、どんな作戦を立ててくれるんです?」
 ことさらに力強い口調で隼人は言い、身を乗り出した。なんだか、自分のほうが彼女を励ましているような、奇妙な錯覚がある。
 パートナーが行方知れずになってナーヴァスになっているのではないか、という危惧は杞憂だったか。思いのほか、隼人の精神がタフであることに支部長も安堵したように見えた。
「闇雲に探し回ることだけはしません」
 隼人の言葉に力づけられたように、支部長もはっきりとした口調で応じる。
「状況の分析、情報の整理は私の専門分野です。玉野さんを見つけ出す最善で最短の手順に、きっと辿り着いてみせますから」
 どちらからともなく頷きあう二人。
 時刻は午後二十時十八分。
 夜はまだ長く、その闇の向こうは手をかざしても先はまだ見えない ―――

    ※

 呆けた意識が突如として覚醒する。
 緩みきった四肢に力はなくとも、首だけは動かせる。
 フィーストの『先生』という呼びかけにその姿を視認した椿。彼女の目に、一連の事件の首謀者とも言えるマスターヴェノムの姿が焼き付いた。
 背は中肉中背。背は高くもなく、低くもない。雑踏の中に紛れ込めばたちまち埋もれてしまうほどに無個性な体格だ、と椿は思った。
 身につけているものは、どこの紳士服店でも普通に買えるような濃紺のスーツ。これも、個人の特徴や服飾の好みを一切感じさせないありきたりなものである。
 耳や襟足をわずかに隠す、多少長めの髪が個性といえば個性といえようか。しかし、銀縁の眼鏡をかけた平凡極まりない顔立ちは、注意して見ていなければ、三日と覚えていられそうにない。
 年の頃は三十代か、もしかしたら四十代かもしれず、年齢すらも定かならぬ。
 無個性 ――― 言うなれば、これがその男の特徴であった。
 しかし、彼がフィーストの呼びかけに応じてこちらに注意を向けたその途端。
 椿は言い知れぬ悪寒が背筋を這い登るのを感じずにはいられなかった。
 能面のような顔。個性と感情を殺しきった無表情以上の無表情が ――― 笑った。笑顔を、作った。それは、内心の感情の変化によらぬ、顔の筋肉だけを駆使して作り上げた笑顔であった。
 自然と笑顔を生み出す、心がない。彼には、心というものがない ――― そう、錯覚させてしまうほどに、無機質な微笑である。
 マスターヴェノムは、横たわる椿には一瞥もくれない。ただ、フィーストに向けて乾いた笑顔を惜しげもなく振りまき、薄気味悪いほどの優しい声で話しかけた。
「愉しんでいるかな、フィースト?」
 声までが、作り物めいている。張子の笑顔に棒読みの台詞。まるで、子供を手懐けるために、「こういう顔をしなければ」、「こういう声で話さなければ」というプログラムで動く、機械のような印象だった。
「はい、とっても! 僕、こんなにステキなご褒美が貰えるんなら、もっともっと頑張っちゃいます! あ、勿論『先生』のためが一番、ですよ ――― ?」
 圧し掛かっていた椿の身体から離れ、はしゃぐように言うフィーストの目に、憧憬と ――― 驚くことに恋慕の情が見えている。
 彼女はその言葉どおり、敬愛するマスターのためにどんなことでもしてのけるのであろう。
 それは、恋慕の名を借りたひとつの狂気の形のようだった。
「いい子だね、フィーストは」
 マスターヴェノムが、歩み寄ってくる。手にしたコンビニ袋を無造作に床に置くと、
「夕食と、それと薬が入っているよ。いつもの、君の力の増幅を維持する薬と ――― たくさんチルドレンを“作れる”ように、特製の強精剤だ」
 また、少し出てくるよ ――― 君はその玩具で好きなだけ遊んでいるといい ―――
 それだけ言い残して、踵を返すマスターヴェノム。
「忙しいんですか、『先生』?」
「………近々、君の作ってくれた子達を実戦投入する機会があるかもしれない。ここへきて少し、周囲が“五月蝿く”なりそうでね」
 どこか謎めいた言葉に、「ふーん」とだけ相槌を打ち、フィーストは背を向けた男に、
「いってらっしゃい」
 心情の込められた挨拶を送った。背中を向け、右手をひらひらと頭上で振るゼスチュアだけで応じると、マスターヴェノムは姿を消した。
 室内へと通じる、おそらくはただひとつの扉をくぐるとき、携帯でどこかと連絡を取り合っている背中だけを見せながら。
550〜A Feast〜:2008/12/18(木) 20:45:51 ID:HyJlQimn
「さて、と。エッチなエッチな椿ちゃん?」
 椿の頬に朱が走る。どんなときも、フィーストは椿を嬲ることだけは忘れないようである。
 屈辱的な呼びかけに顔を背けた椿に、ふたたび異形の少女が忍び寄る気配があった。
「歓ぶといいよ? さっきのはほんの小手調べ。エッチが大好きな君は、きっとあの程度じゃ満足できないはずだから、僕がもっと素晴らしい“ごちそう”をしてあげる」
 喉の奥でくぐもった笑いを漏らしながら、フィーストが言う。
 冗談ではなかった。エフェクトで強制的に猥褻な行為を強いられ、これ以上さらにどんな辱めを自分に与えようというのか。
「いい加減にしてっ。もうこんなことは ――― 」
 キッ、とフィーストを睨みつける気概が残っているのは、さすがUGチルドレンの中でもエリートの誉れ高い“シルクスパイダー”と言えた。
 しかし、顔を向けた椿の真正面。
 呼吸と呼吸、肌と肌が触れそうな距離にまで肉薄したフィーストの次なる『責め』の手だてを目の当たりにした椿は我知らず、
「………ひっ………」
 引きつったか細い悲鳴を上げる。
 極限まで開かれた椿の脚の間に、にじり寄るように膝をつくフィースト。
 長い舌で自分の唇を湿らせつつ、その右手は自分自身の股間に伸ばしている。少女という性が持ち得るはずのない巨根を自らしごくのは、その剛直を維持するためだ。
 大人の男の肘から先ほどもある巨大すぎるペニスが ―――
 ぶるんっ! と音を立て、『三本』に分かたれた。
 分離した分だけその太さはいくらか失われたが、長さは変わらずそのままに。フィーストの股間には、いまや三本の男性器が生えているのであった。
 うねうね。うねうね、と。
 それは意志あるもののごとく蠢き、長さを変じながら椿に向かって接近を開始する。
「あはは。椿もエグザイル・シンドロームのオーヴァードだからわかるよね? 《伸縮腕》と《マルチアタック》の応用。最近、こういう使い方、覚えたんだよ?」
 自らの思いついたエフェクトの活用法を誇るかのごとき、フィーストの口調。
 迫る。異形の男根が。
 うねり、にじり寄り。
 椿へ。椿の身体へ。椿の裸身へ ――― 無防備にさらけ出された肉穴へと。
「やめなさいっ! やめっ………」
「ふふふ。椿にも教えてあげるよ。オーヴァード同士のセックスが、どれだけ素晴らしいものなのかを、ね?」
 不吉なる陵辱宣言。触手のように姿を変えた男根のうち、一本の先端 ――― 先走りの粘液でてらてらと濡れ光った先端が、押し広げられた椿の脚の間へと到達する。
 ぴとり。
 フィーストの愛撫で火照り、ぬめり、熱く濡れた椿の秘所。その美しいピンク色をした肉襞を、ペニスの先端がナメクジのように這いずり回る。
 お互いの分泌する粘液を混ぜ合わせるように、ぐるりぐるりと淫靡な回転運動を行い、再び椿の情動に火を点けようと刺激を開始した。
「く、んんっ、や、めなさ、い、はな、れ、て………!」
 拒絶の言葉に力を込めようとして、それができなかった。一度、絶頂に到達した自分の身体が、ここまで容易く性的な刺激に脆くされていることに、椿は驚愕する。
 ぬるぬると股間をまさぐる異形のペニスが与える熱に、椿の肉体はこうもあっさりと反応してしまっていた。ぷっくりとした肉厚の襞をこじ開けるような愛撫。
 逃げようとして逃げられない腰が、椿の意志とは無関係に浮いてしまう。
 擦る。擦られる。摩擦され、また愛液が滲み出てくる。違う。こんなのは私の意志じゃない。
 とろとろ。とろとろ。溢れないで。どうかこんな刺激に反応しないで。
 とろりとろり。とろりとろり。
 ダメ。私。
 腰が勝手に浮き上がる。身体が、求めてしまっている。
 求めている? 私が ――― 私の身体が、なにを? 
「欲しいんだね、椿!? あはははっ、じゃあお待ちかね、椿の欲しがっているものをごちそうしてあげるよっ!?」
 フィーストが笑い、叫ぶ。同時に ――― “それ”が来た。
551〜A Feast〜:2008/12/18(木) 20:46:55 ID:HyJlQimn
 ぬぶり、ずぶぶ、ずぬぶぶぶぶぶぶぶぶっ!

「あかっ、かはっ、はっ、うあっ、うあはああああああああああっ………!?」

 肺の中の空気をすべて吐き出すほどの激しい叫びとともに ―――
 椿は彼女自身の大切なものをひとつ、失った。異形の男根に刺し貫かれた椿の秘裂、その結合部からたらり、と赤いものが流れ出す。
 奪われた。
 敵に、純潔を無残に奪われた。身体の一部を引き裂かれる痛みは、戦いの中で味わう傷の痛みとはまったく別のもののようだった。
 単純な傷の痛みとは、違う痛みは椿の心に与えられたもの。それでも椿は歯を喰いしばる。
 溢れ出す叫びを、途中で必死に噛み殺す。破瓜の激痛も。処女を散らされた心痛も。
(耐える………耐えて、みせ、る………)
 椿の瞳に炎が宿った。薄笑いを浮かべるフィーストを睨みつけ、決してその顔から目をそらさないように。
 こんな痛みはなんでもない。こんな苦痛は苦痛のうちに入らない。
 あなたが私を屈服させることなど、できはしない、と。
 しかし、椿の強靭な意志の表明は、フィーストによって嘲笑された。
「いいね。すごくいい目だよ、椿。ふふ、そうだよね。椿はチルドレンだもの。この程度の痛みで僕に屈するとは、始めから思っていないよ」
「な、んですっ、て………?」
「痛みには耐えても、快楽はどうかな? あの八人の女の子たち、妊娠しただけで壊れたんじゃないよ? 僕の与える快楽に、心が負けてああなっちゃったんだ」
 恐るべき告白を、フィーストはする。フィーストとの行為がもたらす快楽は、常人ならば精神を破綻させられるほどの強度があると、そう言っているのだ。
「椿にも、痛い思いはさせたくないからね。痛みは、消してあげるよ」
 果たしてその言葉の通り。胎内に収まったフィーストの男根から、じわり、と染み出してくるものがあった。
 処女喪失の痛みが、まるで春の陽射しの前の淡雪のように溶けて掻き消える。フィーストが、にやりと笑って腰を振り始めた。
 ずるっ、ぬちゅ、ずるっ、ぬちゅ。
 二人の結合部から途端に湿った音が響き出し、膣の内壁をごりごりと擦り上げる感覚は、椿の肉体に別種の刺激を容赦なく送り込む。
 破瓜の激痛に、性交の快楽が取って代わった。
「ひ、ああぁっ!? あ、や、ううっ!?」
 突く。突く。突く。膣を蹂躙する極太の男根が、椿の湿った膣内で縦横無尽に暴れ出す。
 長さも、大きさも常人以上の男根が、椿の柔い蜜壷をみっちりと埋め尽くす。
 先端が奥へ奥へと侵入し、腹部にずっしりと響く重たい打撃は、椿の子宮口までも到達するほどに強烈であった。
「ぐ、うぐっ、や、激し、すぎ、る、奥、や、あ、届いて、ひぃっ!?」
 フィーストの腰の動きに合わせるように、椿の首が前後にがくがくと揺れる。
 感じるはずの痛みは消され、それと同等以上の快楽が椿の肉体に叩き込まれていた。
 膣が焼ける。どろどろと溢れ出すものは、椿の分泌する愛液だ。
 淫猥な水音を止めることができない。確かな悦楽の証拠として、椿の開かれた股座からは、床を浸すほどの本気汁が噴出していた。
「頑張って、椿。ほらほら、ここまではあの女の子たちだって味わったんだ。このくらいで音を上げたらダメだよ」
 リズミカルな腰使いを続けながら、フィーストは再び椿の乳房を鷲掴みにした。
 手のひらで揉みしだき、天を突くように勃起しきってしまった乳首を指に挟むと、ぐりぐりとダイヤルを回すように捻り上げる。上半身を不意に襲った新たな刺激に、椿は仰け反った。
 その反応を愉しむように、フィーストは次々に椿の心身を篭絡するべく行動を続ける。
「さて、と。ねえ、椿。ここで問題。僕がどうして、エフェクトを使ってまでペニスを三つに分けたと思う?」
 すでに《熱狂》で理性を失いかけた椿の耳に、そんな声が届いた。
「な、に………なに、を、する、の………」
 虚ろな瞳で、ようやく椿がそれだけ言った。与えられる快楽の激しさは只事ではない。
 性の知識に乏しく、自慰をするにしても稚拙で型通りの行為しか行ったことのない椿。
 当然男性経験もなく、ついさっきまで純潔を保っていた彼女が、処女喪失と同時に味わう快楽としては、それはあまりにも強烈過ぎた。
 顎が外れるほどに開かれた口からは、だらだらと唾液がこぼれ出し、言葉も不明瞭になりがちである。
552〜A Feast〜:2008/12/18(木) 20:47:42 ID:HyJlQimn
「も、これ、いじょう、は、やめ、あんっ、あ、やめなさ、あうぅっ!?」
「ふうん。まだ口答えできるんだねぇ。でも、これを味わっても、そんな口が利けるかな?」
 フィーストの両手が、椿の尻肉に伸ばされる。
 すらりと伸びた健康的な両脚に相応しい、鍛えられ、よく引き締まった尻の肉だった。その左右の丸い肉の塊が、力任せに押し開かれる。
 椿の膣を犯し続けていた男根の分身 ――― その下部で蠢く、もう一本の肉茎があてがわれたのは ―――
「!! や、め、そこ、ちが、そこ、そんなこと、する、ところじゃ、な、いぎっ!?」
 椿が引きつった叫びを上げる。
 肛門。押し広げられた尻肉の中心部。性交に使用するなど、椿の想像力では考え及ぶべくもない、もっとも他人に曝け出すのを躊躇われる場所に、男根が侵入してきたのだ。
 エグザイル・シンドロームの持つ身体特性のためだろうか。
 弾力があり柔らかい椿の肛穴は、フィーストの手によってぱっくりと広げられ、肛門性交の経験などあるはずもない椿のアナルは、いとも簡単に男根を受け入れた。
「あうっ、ぐうっ、ふうっ、うっ、ううぅぅぅぅっ!?」
 視界に真っ白な火花が散る。脳がぶすぶすと煙を上げて焼け落ちる。前後の肉穴をこそぎ落とすほどの激しい出し入れは、まったく未知の快楽を椿の心身に叩き込んでいく。
 忘我の涙が溢れ出す。唾液で汚れた唇の上で、だらりと零れ落ちた赤い舌がゆらゆらと左右に揺れる。
 瞳は焦点を失い始め、椿の乳房も、ペニスを挟み込んだ両の尻肉も、同じく自分を陵辱する器官を奥までくわえ込んだ下の口も、さまざまな体液で湿り始めていた。
「さて、椿。これでキミは僕のモノだよ。それじゃ、ここでもう一度質問タイムにしようか?」
「や、め、きか、ないで、いま、は、なにも、きか、な、いでぇ………!」
 残酷な責め手は決して緩められることはない。
 フィーストが、これからなにを自分に聞こうとしているのか。聞かれたら、それを自分は正直に告白してしまうのだ。質問の内容が容易に予測できて、椿は身の毛もよだつ思いに戦慄する。
「ふふ、そうだね。まだ質問には早いよね。この“三本目”を使わなきゃ、椿に質問する意味がないもんね」
 なに!? これ以上なにをされるの!? 
「おバカな連中は、これを口に突っ込もうとするんだけどね。僕はしないよ。だって、口を塞いだら椿の喘ぎ声も聞けないし、僕の質問にも答えられないじゃない?」
 椿の二穴を犯しながら、フィーストが同意を求める。
 そんなこと言われても私にはわからない。もう、これ以上は私の想像力では理解できない。
 汗と唾液と愛液にまみれて、いやいやをするように首を振る椿を愛しげに見つめ。
 膣と肛門を犯す二本のペニスのさらに上。一番上で鎌首をもたげる一本を、フィーストが椿の腹の上に押し付ける。その唇に、いままで異常に残忍で淫靡な笑いが浮かび ―――

「《融合》」

 その一言と同時に、椿は思い知らされる。新たなエフェクトの使用。椿を嬲るための、新たなエフェクトを、フィーストは行使したのである!
 腹部に押し当てられたペニスが、椿の下腹部にべっとりと貼り付く。
 それは、文字通りの肉体同士の《融合》であった。
 分かたれたフィーストの男根の内、一本。
 長く、太く、固いその肉茎は ―――
 フィーストのペニスを飲み込んだ椿の、割れ目の上部に埋め込まれ ――― 新たな生命を得た。
 椿の股間でフィーストから移植されたペニスが、むくむくと力を得てたくましく屹立する。
 悪夢を見る思いで、椿は自身の肉体の変貌に歯をガチガチと鳴らし ―――

「あはっ、これで椿も僕の仲間だね。ようこそ、椿。女の子と男の子、両方の快楽を味わえる世界へ」

 フィーストの言葉の意味が真に理解できたとき ―――

 椿の口から絶望の絶叫が上がった ―――

(To Be Continued)



まだまだフィーストさんの椿いぢめは終わりません。なんか長丁場になりそうですが………。
次回の投下時まで。ではでは〜。
553名無しさん@ピンキー:2008/12/18(木) 20:56:48 ID:yp0fW54O
つ、つばきんぐにカオスフレアでも無いのに宿命表7番がーーー!!??
おのれーフィーストめーなんというごくあくひどうなことをー。
【開けたばかりの箱ティッシュから何枚も引っ張り出しつつ】

急ぐんだ隼人君、椿が肉体的に壊れない程度のタイミングを計らって急ぐんだっっ。
554名無しさん@ピンキー:2008/12/18(木) 21:04:52 ID:sTTENo6v
さすがエグザイルだ、肉体関係ではなんでもありだぜ!
555名無しさん@ピンキー:2008/12/18(木) 21:38:14 ID:Y3btrEjJ
>>540
さあ!キーボードを叩くんだ!
556名無しさん@ピンキー:2008/12/18(木) 22:15:35 ID:gXcP7Z2o
流石はエグザイル。業の深い……

そういや《異形の祭典》の追加で1シーン複数人触手プレイも可能になったんだ
557名無しさん@ピンキー:2008/12/18(木) 22:31:25 ID:kpWK1pw3
焦るな隼人!
支部長がじっくりと深慮遠謀の限りを尽くした作戦を立案するまで待て!
椿なら大丈夫、エグザイルのオーヴァードは(肉体的な意味で)つよいこ!

なあに精神の傷ならお前の真心溢るる愛撫d(ry
558名無しさん@ピンキー:2008/12/19(金) 00:13:11 ID:DdmU1bNX
>>541
>つばきんぐ
アライブのヒロイン陣はエロネタには向かないし、ストライクはほら、なんというか、その……
559名無しさん@ピンキー:2008/12/19(金) 00:13:52 ID:JxRwu3+l
こんばんは、ロンギヌスニュースの時間です。まずはじめに、
本日未明、都内のマンションで男性の変死体が発見されました。
遺体は身体を捩らせ、顔を奇っ怪な表情に歪めており、死因は呼吸不全、ないし
腹筋の断裂によるものと思われます。なお、遺体の手には
「ダブルクロス・リプレイ・ジパング@」というタイトルの文庫本があり、
関係あるものとみて捜査が続けられています。
さて、次のニュースですが――
560名無しさん@ピンキー:2008/12/19(金) 00:17:07 ID:LAnlnSz6
>>558
いいんちょのエロが書けないと申すか
561名無しさん@ピンキー:2008/12/19(金) 00:49:22 ID:IyLMYBdv
>>559
ああそれ俺(《リザレクト》しながら)
 
>>560
レネゲイド委員長はガードが堅すぎて…
562名無しさん@ピンキー:2008/12/19(金) 01:00:00 ID:LAnlnSz6
>>561
ガードが堅いからこそ、それを陵辱で崩すのが楽しいんじゃないか☆
さあ、今すぐペンを持つんだ。ハリー!ハリーハリー!ハリーハリーハリー!

え、俺?
別口で投稿予定の書いてて、手が離せないからーノシ
563名無しさん@ピンキー:2008/12/19(金) 01:48:21 ID:0Dy0Qbic
>>558
紫帆とまひろさんのまったりエロくらいかなあ。
リプレイのみだと、かなり厳しいよねw
564名無しさん@ピンキー:2008/12/19(金) 02:13:19 ID:oYB0xPia
いいんちょは大好きです。後はDロイスが起源種じゃなくてサイボーグだったら完璧
565名無しさん@ピンキー:2008/12/19(金) 02:25:22 ID:IJEsxpYB
いいんちょのエロかあ……

南米かどこかでテロ兵士として育てられてた時に徹底的に調教された経験があって
いつもはいいんちょいいんちょしてるけど、ストレスが溜まりまくると体が発情
誰かれ構わず求めそうになるんだけど持前の生真面目さで自重、一人で常にオナヌーして発散
おかげでどんどん普段は男性を寄せつけないオーラが強くなってしまい、実はひそかに悩んでる

そんな時に柳也さんの支部に配属されていいんちょの注意にも気にせずマイペースな柳也さんに胸キュン
でも全然言うこと聞いてくれないからストレスがあっぷっぷして思わずボンバー
喫茶店で激しくオナヌーしてたら柳也さんに見つかって何かもう柳也さんに全部ぶちまけて逆キレ
柳也さんに襲いかかったら意外に優しく気遣ってくれて子宮が疼く位にゾッコンラブ
フェラしてーぶっかけられてー荒々しくテーブルの上に押し倒されてまず正常位で1発
全然昂りが収まらないからバックで1発、その他勢いで一気に4ラウンドくらい
終わった後に二人で床に並んで座って〜柳也さんたばこ吸ってて〜
裸のいいんちょにYシャツかけてくれる柳也さんにもはや逃げられない
そのままズルズル関係を続けちゃって月1くらいですっごいギシアンしてる
いいんちょも柳也さんもバックでガンガンやるの大好き
お財布には柳也さん用のコンドームがいつも忍ばせてあります


くらいしか思いつかねえ
566名無しさん@ピンキー:2008/12/19(金) 02:31:42 ID:oYB0xPia
いやあ柳也さんは襲われたら思考がフリーズするんじゃなかろうか?
567名無しさん@ピンキー:2008/12/19(金) 02:33:58 ID:IJEsxpYB
わかってんねん、わかってんねんで……


でもその流れで考えたら何か柳也さんがいいんちょに調教される流れにしかなれへんかってん……(笑)
568名無しさん@ピンキー:2008/12/19(金) 03:28:12 ID:RDNvneB4
本番でのリードはドSいんちょに譲っていいだろう
そしてピロトークが抜群に優しい柳也でひとつ
569名無しさん@ピンキー:2008/12/19(金) 05:18:44 ID:97fCp0LW
スレ容量がいいとこきてるな
570名無しさん@ピンキー:2008/12/19(金) 23:57:21 ID:J3fB8TdA
退魔生徒会の新刊を読了
取りあえず鱗はアニーをどうしたいのか問い詰めたい
アニーかわいいよ、アニー
571名無しさん@ピンキー:2008/12/20(土) 00:12:44 ID:JjdcLZuZ
>>563
紫帆はなあ。健康的で可愛いがエロという印象はないし、何より相手がいないからな……
572名無しさん@ピンキー:2008/12/20(土) 00:30:21 ID:lrMjQZ2L
この際カプ相手にはこだわらず、何でも屋だけに「何でも」してくれる紫帆タンでいいじゃないか、とヒドイ意見を吐いてみたり。
573名無しさん@ピンキー:2008/12/20(土) 01:10:31 ID:naikV2Es
依頼を片っ端から受けてたらいつのまにかやることになってたわけですね。
574名無しさん@ピンキー:2008/12/20(土) 01:12:47 ID:a2wrlOMZ
>572
18スレにそんなのがあったなぁ
575名無しさん@ピンキー:2008/12/20(土) 07:46:18 ID:3vzYTRAh
たまにはこいのぼりやクリスやエミリアの事も忘れないで上げてください
576名無しさん@ピンキー:2008/12/20(土) 11:54:42 ID:ydxxM4lE
相手は三郎に決まってるだろjk
577名無しさん@ピンキー:2008/12/20(土) 12:06:26 ID:lrMjQZ2L
三郎のサイズじゃ紫帆の相手には…。
はっ!そうか!
あの身体ごと紫帆に突貫かますわけだな!?
バイヴ代わり三郎カワイソウいや羨ましい!?
(相手が鴉でもいいのでは、と途中で気付いたけどまあいいや)
578名無しさん@ピンキー:2008/12/20(土) 12:07:41 ID:05GvKiwA
>>577
おまいは俺かw
579名無しさん@ピンキー:2008/12/20(土) 17:55:28 ID:LbhoaS6W
「お役に立ちます!」
 わたしは学校の何でも屋!
 代理の買い物、オナペット、保健体育の教科書代わり、先生との性交渉、たよってくれればなんでもやります!
 ……ただし頭脳労働は勘弁してね。

『代理の買い物』はエロオプションつけて、エログッズ買いに行かせるサービスです。
3巻の扉絵台詞とかも地下スレ変換アイを通すとエロいなー。
580名無しさん@ピンキー:2008/12/20(土) 17:58:59 ID:9d01u4vH
いや、エロいのはお前の発想だ。と普通のツッコミをしてみた。

>>570
……か、改造?(エロパロ的な意味で)
581名無しさん@ピンキー:2008/12/20(土) 21:21:22 ID:JSyfqAZc
>571
黒須左京とか上月司とか嵯峨童子とかロンギヌス・カジとか。

【後半マテ】
582名無しさん@ピンキー:2008/12/20(土) 22:05:32 ID:ij1yNCfE
>>575
こいのぼりはやはりベッタベタな初体験が似合うと思う私。

ダイナスト事件から1年後、クリスマスにカイトの家でパーティをする二人。
おかんは気をきかせて温泉旅行、ふたりっきりの聖夜。
「はい、これクリスマスプレゼントです!」
(……やっぱり、「プレゼントには私を」なんて展開はないよなあ……)
部屋で一休みしながら、ちょっとガッカリしているカイトの部屋に、小さなノックの音が。
「あ、片付け終わったんだね、結希。じゃあ家まで送……」
「かっ、カイトさん!」
「……な、なに?」
「えっとですね、今日はカイトさんの誕生日でもありますよね?」
「う、うん」
「それで、その……。さっきのとは別に、誕生日のプレゼントも、か、考えてきたんですけど……」
「へえ、うれしいな。それでプレゼントって?」
「わ、私、です……」
「は?」
「ぷ、プレゼントが私……じゃ、だ、だめですか?」

なんてネタを温めているけど上手く言葉にできない。
583名無しさん@ピンキー:2008/12/20(土) 22:08:57 ID:ij1yNCfE
カイトじゃなくてケイトだった……OTL
584名無しさん@ピンキー:2008/12/20(土) 22:30:51 ID:t6VFR6OP
>>582
まずは謝罪させて欲しい。
多分、ケイトとこいのぼりのラブラブ初体験を想定しての話を考えているに違いない君と違って、心の汚れちまっている俺には別の妄想が舞い降りてきてしまったんだ。
「クリスマスプレゼントは前の処女。誕生日プレゼントは後ろの処女」
とかいって、初めてなのにケイトに穴二つ捧げてしまう暴走こいのぼりという、そんな妄想をしてしまった俺をどうか許してくれい……。
585名無しさん@ピンキー:2008/12/20(土) 22:35:35 ID:05GvKiwA
>>584
謝罪の証にそれを存分に文章に仕上げてくるんだ。
モチロン、ケイトは身動きできないようしっかりと縛り上げた上で。
586名無しさん@ピンキー:2008/12/20(土) 23:24:38 ID:pRwu4F8f
さあ!イヤメイド・オブジイヤーが縛ったケイトをねちねち責めるSSを書くんだ
587名無しさん@ピンキー:2008/12/20(土) 23:46:22 ID:xW62hr6G
でもケイトさんのちんこは《一角鬼》だったり超振動したりしそうだから
動けなくても存外頑張れるかもしれんね
588名無しさん@ピンキー:2008/12/21(日) 00:04:22 ID:MAZBX0AY
なんか、ダブルクロスのエフェクトって、
エロにも応用できるやつが結構あるよねw
589名無しさん@ピンキー:2008/12/21(日) 00:29:53 ID:w7JSyGsS
《完全獣化》で肉体を(性的に)完全戦闘形態へ変化させ、《一角鬼》でナニに突起を生やし、《鬼の一撃》で相手(こいのぼり)のガードを突き破った上、《浸透撃》のバイブレータ機能を駆使したピストンでメロメロに。
《ブレインシェイク》もオマケして、気絶させてやればもう完璧……とんだエロオーヴァードだな、檜山ケイト!!(なんて言いがかりだ)
590名無しさん@ピンキー:2008/12/21(日) 01:29:34 ID:yCut9jQB
ARAブレイク読んだ。
…ナーシアとゴーダ伯の会話がどうにもエロく見えて仕方ない。
アレは確実に手篭めにされてるな。
591名無しさん@ピンキー:2008/12/21(日) 03:20:36 ID:MTz3sj09
>>589
ついでに《さらなる波》も使って、より責めを過酷なものに……
592名無しさん@ピンキー:2008/12/21(日) 03:26:01 ID:nk9IDx6w
ケイトは古代種だから<<ニンバス>>を取得で
こいのぼりに圧倒的な幸福感を与えつつ抵抗を奪う…
593名無しさん@ピンキー:2008/12/21(日) 07:07:25 ID:YMDuTbCG
ケイトは起源種だよ
594名無しさん@ピンキー:2008/12/21(日) 12:30:22 ID:hsmcTeFT
ジパング読んだ。
とても13歳とは思えないぜ。主にP123
595名無しさん@ピンキー:2008/12/21(日) 13:07:42 ID:8vIGY8BK
アリアンのシノブとか才蔵とか忍者娘と2人っきりで旅してみたいわ。
毎日のように夜伽を命じてー。
596名無しさん@ピンキー:2008/12/21(日) 13:15:05 ID:oxwOAQan
>>589
「最後に《神獣撃》を使うと股間の《完全獣化》が解除される」を忘れてるぞw
597名無しさん@ピンキー:2008/12/21(日) 13:23:06 ID:N00WvLey
しかし《一角鬼》は解除されない
無印2巻の表紙を見る限り、獣化ケイトの肌ってゴム質っぽい?
598名無しさん@ピンキー:2008/12/21(日) 18:50:22 ID:vw4J81Oa
「その振動、硬さ! あなたには肉バイブ界のチャンピオンになれる素質があるわ!」
「こんな力なければよかったッ!?」
 
「おおっと、ハヌマーンときいて俺の股間がアップしはじめましたよっ!」
「下品だな以蔵くん。君の品性を疑うよ。ここはハヌマーンの名誉を護るために僕がっ!」
「“世界の支配者”候補であった男と、“約束の王”であった男達の対決じゃな……(ゴクリ)」
「はいはいそうですねそうですね」
「《マシンモーフィング》でハッタリ・アタッチメントを装着し、以蔵様たちのサポートをしたほうがよろしいのでしょうか?」
599名無しさん@ピンキー:2008/12/21(日) 18:53:58 ID:0yl3CnUU
最後に(笑)がつくのはNWのお約束じゃなかったのかw
600名無しさん@ピンキー:2008/12/21(日) 19:09:49 ID:QiyXehUI
以蔵と勇のガチはちょっと……
どうせならシャルとソフィアで百合をだな
601名無しさん@ピンキー:2008/12/21(日) 19:32:51 ID:AjJr+5h3
ルーズ・ソードマスター読んだが…
アルは既にエクスマキナ幼女の弟子を持っていたんだな
ナーシアも十年来の仕事仲間ということも判明したし……
602名無しさん@ピンキー:2008/12/21(日) 22:02:37 ID:iaHZfka+
才蔵が以蔵に見えた。毎晩以蔵に夜とぎを命じてアッアッアッー!
603名無しさん@ピンキー:2008/12/21(日) 22:21:14 ID:Cf5D6Eze
>>602
貴公はピンサロ板にもおられませんでしたか!?
604名無しさん@ピンキー:2008/12/21(日) 22:36:05 ID:w7JSyGsS
喰う喰うって口だけで言ってないで、イクフサはさっさと真弓を(性的に)喰ってしまえばいいのに……と密かに俺が考えていたのは内緒じゃぜ?
605名無しさん@ピンキー:2008/12/21(日) 23:26:01 ID:r4jLsg1S
勘助に甘露を(性的な意味で)注入したとか、体内でアーマーンが(性的な意味で)暴れ回るとか、勘助はエロ妄想が働き易い良い娘さんだのう。
606マッドマン ◆265XGj4R92 :2008/12/22(月) 00:30:35 ID:C5okeXwL
お久しぶりです。
勇者少女の双影狂想曲の続きを投下したいのですが……スレ容量が足りないですね。ORZ
新スレ立てようとしたのですが、駄目でした。

どなたかお願い出来ないでしょうか?
607名無しさん@ピンキー:2008/12/22(月) 00:38:30 ID:T/I7gMen
まかされた。
608名無しさん@ピンキー:2008/12/22(月) 00:41:27 ID:T/I7gMen
卓上ゲームエロパロ総合スレ27
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1229874059/

へい、お待ちぃ!
609マッドマン ◆265XGj4R92 :2008/12/22(月) 00:44:03 ID:C5okeXwL
>>608
感謝感激!
ありがとうございます!!
では、新スレで、55分から投下開始しますね!

本当にありがとうございましたー!!
610名無しさん@ピンキー:2008/12/22(月) 01:11:26 ID:ngG1CYlU
>>600
野郎同士でからむなんてとんでもない
ケイトと以蔵と勇の誰が肉バイブ界のチャンピオンに相応しいのか
女性陣にオモチャにされる方向に決まって……

おや、誰か来たようだ
611名無しさん@ピンキー:2008/12/22(月) 17:47:35 ID:QXG5Fe9Q
無茶しやがって……
612名無しさん@ピンキー:2008/12/23(火) 01:11:33 ID:oVmYPXJI
新スレ使用しているんだが、こっち埋めなくていいのかな?
613名無しさん@ピンキー:2008/12/23(火) 01:57:13 ID:d3aUhpzS
残り13KBって意外とあるよな
614名無しさん@ピンキー:2008/12/23(火) 07:15:50 ID:oauY+kyf
じゃあ妄想でも流すか

「私たちの邪魔をするなら排除します」セックル中ナーシア
615名無しさん@ピンキー:2008/12/23(火) 09:18:58 ID:GVxsEwd7
騎乗位で下から突き上げられ、あの四季乳をぷるんぷるん揺らしつつ言うのか。けしからんなまったく!

だが全裸か着衣かで迷うな。
616名無しさん@ピンキー:2008/12/23(火) 10:26:10 ID:Djrxdbxy
おファラオ様という単語を見るたびにおフェラ様という単語がポップアップしてくる俺をどうにかしてくれ
617名無しさん@ピンキー:2008/12/23(火) 16:00:44 ID:MYgKO3cU
ジパングを読んで盛大に笑いつつ、年下従弟の淡い恋というのもいいなあとかオモタ。

……そう言えばサマナー×雷火の続きはまだだろうか。
618魔王たちのぱんつ争奪戦:2008/12/23(火) 19:08:06 ID:2UTrzMSk
もう誰も覚えていないと思うけど、よければまた書かせてもらいたい。
どの魔王がいいとかリクエストとかあったらよろ。
619名無しさん@ピンキー:2008/12/23(火) 19:48:31 ID:W+jjchZ3
       毘       毘
620名無しさん@ピンキー:2008/12/23(火) 20:16:57 ID:xIG6P+pN
>>614
ナーシアはイラストといいキャラといいエロくて困る
リプレイの性質上和姦も陵辱もいけるしな
621名無しさん@ピンキー:2008/12/23(火) 20:21:14 ID:rc8nr4Ct
>>618
むしろ書いてもらいたい
622名無しさん@ピンキー:2008/12/23(火) 20:36:27 ID:MYgKO3cU
>618
パールその後で一つ
623名無しさん@ピンキー:2008/12/23(火) 21:32:44 ID:/q+24xLl
未だリプレイでマシンリム取得したアルケミがいないことに不満を覚える俺ロボスキー
624名無しさん@ピンキー:2008/12/23(火) 21:45:32 ID:7Rp4UUwT
ロボはエクスマキナだ!マシンリムはメカだ!(なぜか怒る)
625名無しさん@ピンキー:2008/12/23(火) 21:46:06 ID:trLPfN5j
>>620
ルーズ・ソードマスターとか他リプレイキャラとの絡みもあるしな
626名無しさん@ピンキー:2008/12/23(火) 22:49:42 ID:RU9oQkw5
ナーシアでエロ妄想か。想像力が貧困な俺は、「ナーシア、【夜の】諜報活動!」とかしか思いつかんな。
情報を得るために敵に近づいて身体をいいようにさせるナーシア、でもそれが諜報活動だとバレて、身体をいいようにされてしまうナーシア。
つまり、諜報活動をする以上は成功しても失敗してもエロい目に遭うナーシアを力強く希望する! 
627名無しさん@ピンキー:2008/12/23(火) 23:04:21 ID:zSBEyyXO
やっぱゴーダ伯に食われちまってるのが王道じゃね?
潜入工作する女諜報員なら、そういうことにも慣れていなければならないわけで・・・

あとゴーダ伯の女扱いされて幻竜表の出来そこないぼっちゃん貴族あたりにやられちゃうとか。
・・・殺りかえすかw
628名無しさん@ピンキー:2008/12/23(火) 23:04:54 ID:qMAo1dYo
アルへの報酬が逆レ。
そーいや、アルは(一人は候補だが)女王二人にコネがあるんだなぁ。
パーティ対決が実に楽しみだ。
629名無しさん@ピンキー:2008/12/24(水) 01:00:35 ID:2HVBBQVT
互いに目隠しされた状態での弟とのセックス、あるいは命令されての筆卸し<ナーシア
ほれ、弟の方は姉のことを知らんらしいし

……つーか、真っ先に思い浮かんだネタが近親ネタっていいのか
630名無しさん@ピンキー:2008/12/24(水) 01:02:19 ID:CBuYQAy6
アルは一夜だけの関係ってのなら結構やってる気がするなあ。
まあ、服を脱いだところでドン引きさせてしまうとか、そういうのも多そうだが。
そして、横で寝ているアルの傷を見て、労わるように体を寄せるナーシアっていうのが浮かんだw
ナーシアは無表情だけど情に厚く、他者へ感情移入しつつ冷酷にもなれるっていうタイプだろうし、動かすと面白そうだね。

しっかし、アルとナーシアが十年来の付き合いって、それ幼馴染っていわないか?とふと思ったw
631名無しさん@ピンキー:2008/12/24(水) 01:03:43 ID:CBuYQAy6
>>629
むしろそっちのシチュは、ジパングネタで思いついたなあw
オープニングの会話が、なんか年の差カップルっぽいw
632名無しさん@ピンキー:2008/12/24(水) 01:03:48 ID:9NZCgifV
弟の目の前でゴーダ伯に犯されるというシチュはどうだろう?
弟は姉とは分かってないが、姉は弟に見られてるという羞恥心で云々という方向で。
633名無しさん@ピンキー:2008/12/24(水) 01:40:30 ID:mOF8ep/G
「フィリップさまにおかれましてはそろそろ女性の扱いをお覚えになった方がよろしいかと思いまして、
 こちらで後腐れのない女を用意させていただきました……ご不安ですかな?
 でしたら……そう、ロッシュとか言いましたな。ご友人に同席していただいてもかまいませぬぞ?」


的な感じで。ほら王族の性ってあけすけだったりするし。
634名無しさん@ピンキー:2008/12/24(水) 01:46:20 ID:DnSZxbEo
>631
同志。
635名無しさん@ピンキー:2008/12/24(水) 01:57:19 ID:ypXInGzY
この変態どもめ!もっとやれ!
636名無しさん@ピンキー:2008/12/25(木) 01:49:10 ID:dApWcYqr
>618
フォルネーで一つよろしく。
637名無しさん@ピンキー:2008/12/25(木) 10:16:46 ID:ixcn6hhv
フィリップ×フォルネー?
638名無しさん@ピンキー:2008/12/25(木) 21:09:34 ID:hg56nFRg
>>632-633
天才軍師ナヴァール並みの才だな!
若輩のそれがしも、一声加えてさせて下され。

「ナーシアよ。これもまた王族の秘事なれば、口の堅い者が相応しい。
しかし、ただの女官では完全に口に戸を立てるのは不可能というもの。
それゆえにお前に任を与えたのだと、分かっていような?」

「フィリップさま。古来より色に溺れ、道を誤った王族は数知れません。
ですから、お若い時より耐性を付けるべく、敢えて知るのもまた予防なのですよ。
なに、聡明な殿下であれば、何度も繰り返す内に飽いて、動じなくなることでしょう」

「ロッシュよ、真の友人なら、共通の秘密を互いに持つものだ。
口の堅い君なら、フィリップさまのお役にたてると信じているよ」
639名無しさん@ピンキー:2008/12/25(木) 21:47:39 ID:vlBdxZNf
>>フィリップさま。古来より色に溺れ、道を誤った王族は数知れません。
……と、いうことで「フィリップ×ロッシュでアッー!」な光景を見せつけられるナーシアを想像した俺は、
疲れてるんだと思う。
640名無しさん@ピンキー:2008/12/25(木) 21:56:10 ID:wbYudYXd
>>639
疲れているそなたを癒す為に人肌脱ごう。さあ、我が美を目の当たりにして披露を昇華するのだ!


  毘   毘


    禁
641名無しさん@ピンキー:2008/12/26(金) 07:51:20 ID:48K8zvTO
そこは

  毘   毘


    美

じゃないのか
642名無しさん@ピンキー:2008/12/26(金) 13:07:19 ID:iinNZumm
これでいいよ


  毘   毘

    美
    金
643名無しさん@ピンキー:2008/12/26(金) 20:25:58 ID:IOVj8AD8
>>642
なるほど、毘と美と金(金●or金星?)と三重で、ヴィーナスを
表現しているのですな

お美事でございます。
644名無しさん@ピンキー:2008/12/26(金) 20:58:29 ID:48K8zvTO
思いついてしまった

  毘   毘


    美
    茄
    子
645名無しさん@ピンキー:2008/12/26(金) 22:13:49 ID:mqxYe73E
>>644
茄子並みの大きさなんですね。 わかります。
646名無しさん@ピンキー:2008/12/27(土) 01:12:35 ID:4lKdvvgJ
>>644
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm5081266

こうですか?わかりません(><)
647名無しさん@ピンキー:2008/12/27(土) 02:50:30 ID:MnSgGAIn
誰もいない?
こっそり電波妄想投下します。
テーマは、ナイトウィザードです。
原作重視派はスルー推奨。
648名無しさん@ピンキー:2008/12/27(土) 02:52:29 ID:MnSgGAIn
ってか、次スレに移ってるのか!? では、再度次スレにて。
649名無しさん@ピンキー:2008/12/27(土) 09:33:23 ID:aYznVxWV
危ないところでだったな。次スレでのそれを楽しみにしてるぜ!
650名無しさん@ピンキー:2008/12/27(土) 15:43:34 ID:IZXxwX9r
>640-645
お前ら纏めて金星にカエレwww
651名無しさん@ピンキー:2008/12/28(日) 20:48:29 ID:qyC/fvFX
一週間たったので気兼ねなくナーシアのことを

四季絵は相変わらずふとももがむちむちだな!
ナーシアに素股を是非お願いしたいね!
(GF表紙の椿のふともももたまらんでした)
652名無しさん@ピンキー:2008/12/28(日) 21:27:00 ID:gFQ17XZu
確かにな!あの椿は、ポーズといい構図といい、是非表紙の裏側から見たかった!
653名無しさん@ピンキー:2008/12/30(火) 01:44:41 ID:69lZaFga
ttp://m.y-ariel.com/index.php?ac=shame&cp_id=4&sesid=1230568201148551
こういう彼女欲しいなぁと思ったら突撃すべきか!?
本気で初吉原行くかどうか迷って相談乗って欲しいと思ったんだが地下でしか聞けないよな一応
654名無しさん@ピンキー:2008/12/30(火) 13:08:59 ID:EqJLSv7U
すべきでない。
その分の金で服でも買え。
655名無しさん@ピンキー:2008/12/31(水) 05:05:28 ID:NIBvmvDB
埋めがてらに

男がショタにエッチなことをしたりする作品は
卓上エロパロ板に直で貼るよりかは
別の場所に貼ってから誘導したりするほうがいいのかしらね?
656名無しさん@ピンキー:2008/12/31(水) 06:22:29 ID:psBLYgnn
>>655
直貼りは危険だな。
ロダ使って注意書き付けるのがいいかと。
657名無しさん@ピンキー:2008/12/31(水) 13:01:17 ID:nPdaLCqT
801板にスレ無かったっけ
確かまだあったと思うけど
658名無しさん@ピンキー:2009/01/01(木) 10:53:54 ID:teiVG1bR
実家戻ってダブクロストライク読んで思ったこと。

ベルとエルキュールって似てない?
659 【大凶】 【1107円】 :2009/01/01(木) 13:30:59 ID:YYfz84Xd
わかった。
ベルのぽんこつ分を抽出して別世界へ飛ばした分霊がエルキュールなんだよ。
660名無しさん@ピンキー:2009/01/01(木) 18:24:27 ID:QJPK/VSM
いや似てないよ?
661 【豚】 【1955円】 !:2009/01/01(木) 20:32:04 ID:eaYR/N7L
いろいろてすとうめ
662名無しさん@ピンキー:2009/01/01(木) 23:09:17 ID:teiVG1bR
>>660
シナリオ上の立ち位置とか髪型とか乳とか
663名無しさん@ピンキー:2009/01/01(木) 23:45:19 ID:1qBrV/oh
>>662
乳は似てないな……エルキュールは、結構でかい。
664名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 00:07:44 ID:V2v1N1n+
ベルも結構でかい…時もある
665名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 03:22:44 ID:SNLMrEvV
>>663
水着姿見る限りでかいか……?
666名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 08:31:23 ID:dRrcWCxU
ぺたんこ側だよなあ、挿絵見る限り
シャルやマーヤが大きすぎるだけな気もするが。
モルガンはまあ。
667名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 12:33:31 ID:WKnVjSs9
まぁモルガンだしな
668名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 13:01:01 ID:OIcB6W/I
そういや擬態バリエーションで大モルガンとか無かったな
あってもよさそうなキャラなのに
669名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 13:35:29 ID:WKnVjSs9
それはほら
サンダーがロリコンだから
670名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 15:03:36 ID:lpnvr9jE
>大モルガン

なんかもう字面から身長20mくらいの大怪獣しか出てこないw
671名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 15:11:42 ID:AJnX139W
サンダーだからなw
672名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 15:46:35 ID:WKnVjSs9
商業的にいえば、シャルとマーヤがいるからその差別化だろうな
673名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 19:57:45 ID:y4xumKF0
>>671
ガイラは? ガイラはどこにいるの!?
674名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 21:19:11 ID:dDhtcNEP
>>673
君の……心の中に居るのさ……
675名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 21:20:40 ID:0Cc82egZ
俺の心の中に居るガイラは
胡散臭い格闘技を使う
Gガンにエヴァ分が混ざった巨大ロボだけどな
676名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 21:40:32 ID:Zc3wZsgA
しかし、なかなか埋まりきらないな
677名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 21:50:58 ID:dDhtcNEP
もうちょっと。もうちょっとで埋まるんだ。
678名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 22:07:13 ID:dDhtcNEP
埋まったか?
679名無しさん@ピンキー
ワシの名はゼパ。通称『愛の戦士』じゃ。
今日は特別に諸君に、本当の愛についてお教えしよう。
ワシは今、幻竜騎士団に所属しておる。
直属の隊長、ナーシア殿は実に愛溢れる素晴らしいお方じゃ。
戦闘ともなれば先陣を切って敵をなぎ倒してくれる。
ほれ、今も同僚のアンンンの援護を受けて必殺のダーククロスをッ!

ぴらっ

見えた! 見えたぞ! 素晴らしい『愛』が!
今日の『愛』は青と白の横縞じゃ!
隊長殿のムチムチしたふとももの付け根あたりに見えるのが『愛』じゃ!
いやー、やはり後衛は愛の恩恵を受けやすくてええのう。
ワシはドワーフじゃから背が低くて尚のこと見やすいのじゃ。
隊長殿の短いスカートが翻る度に、カバーに走りたくなるわい。
実はこのシックルチェインを巻戻す時に、時折隊長のスカートを引っ掛けようとしてるのじゃが、
上手いことヒラヒラと避けられるのじゃ。流石は隊長殿じゃな。
では諸君、また次のスレで『愛』について語り合おうぞ。