【キノ】時雨沢作品でハァハァしよう10【アリソンシリーズ】

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1名無しさん@ピンキー
作品を発表してくれる神キテル━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!
神には感謝を忘れずにおながいします。

過去スレ
◆□キノの旅でハァハァしよう□◆
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1035/10353/1035380014.html
◆□キノの旅でハァハァしよう3□◆
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1045648241/
◆□キノの旅でハァハァしよう4□◆
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1057301973/
◆□時雨沢作品でハァハァしよう5□◆
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1085156970/
【キノ】時雨沢作品でハァハァしよう6【アリソン】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1126260007/
【キノ】時雨沢作品でハァハァしよう7【アリソンリリトレ】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1137574410/
【キノ】時雨沢作品でハァハァしよう8【アリソンリリトレ】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1153473195/
【キノ】時雨沢作品でハァハァしよう9【アリソンリリトレ】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1177158206/

関連スレ
時雨沢恵一総合スレ70
http://love6.2ch.net/test/read.cgi/magazin/1216374419/

保管庫
http://members.at.infoseek.co.jp/kinohaha/
http://www.asahi-net.or.jp/~sx8a-skym/mono/index.html
http://kujira.s8.x-beat.com/kino/
http://kinoparo.seesaa.net

2名無しさん@ピンキー:2008/08/11(月) 23:16:51 ID:D2a5XuI7
前スレの方々、自分の不注意で申し訳ありません…立てました。
何度前スレに書き込みをしようとしてもできないので、告知もできずすみません……
3名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 13:07:33 ID:fa7lJT9h
誘導age
4名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 22:48:50 ID:5CF23RlB
>>2
続き頼む!
5名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 14:24:41 ID:xEK0KJ20
>>1
6前スレ710:2008/08/13(水) 23:30:13 ID:UbO0kKoh
迷惑掛けておいて投下するのもなんですが・・・
このまま終わらせないのも良くないので投下します。

もう一度最初から投下します。
7前スレ710:2008/08/13(水) 23:30:45 ID:UbO0kKoh
好きあった人同士で交わりあいたい、と思うのは至極自然なことで、今までもそうした交わりあいが幾度となく繰り返されてきた。
そしてその少年と少女もその例に漏れず、たった今から真白いシーツの上でその行為に及ぼうとしているところだった。




「んっ、ぅー……っは、」
「ふ、……ぁっ、ん」

ちゅ、ぴちゃ、部屋に響く音が二人に耳からも伝わって、そこまでそうしているような――舌を絡ませあい、求めあう、深い深いキスをしているような、そんな気分にさせる。

「はぁッ、――んっ」
「ぅぁ…ふ」

苦しいのか、ひどく荒い息の二人。
はぁはぁ、二人の熱い息までが絡む。

「は…」
「ふ…」

ちゅっ、最後に音をさせて、息を洩らしながら二人が離れた。
つ、と細く糸を引いて二人をまだ繋いでいる舌が、真赤な色をして相手を誘う。

「リリア……触るよ」

少年が荒い息を治める前に、自らがリリアと呼んだ少女に向かって言った。
リリアはこくん、と頷き、自らベッドに背から落ちて、恥ずかしそうに手を身体の前から退かした。

「……いいわよ、トレイズ」

リリアは、自らがトレイズと呼んだ少年から目を逸らし、顔を朱に染めた。

トレイズが熱い息を吐きながら彼女の身体に手を伸ばし、

「んっ……!」

指先が触れた瞬間、リリアの身体がぴくんと小さく跳ねる。
するすると二つの手が肌の上を滑っていく感覚。
慣れない感覚に、どこを触られても声が漏れる。

「ひ、ゃ……ッ!」

ある程度触られることに慣れてきたその時、トレイズの右手が彼女の左胸を柔く揉んだ。

しばらく力の加減次第で指が胸に沈み込んでいく感覚を楽しみながら、さわさわと全身を左手でまさぐっていた。
が、そのうちに両手で触ってみたくなったらしく、やがて左手もリリアの右胸に添えられた。

ふに、と揉んで、さわり、とぴんと張ってきている突起に触れないように撫で上げる。
焦らすように、焦らすように。
たちまちリリアの息は荒くなり、いつまでも求める刺激がもらえないことに焦れて、

「ねぇっ、おねが、い…っ、乳首も…触ってぇっ」

と、ひどく甘い声で懇願した。

トレイズはその声にこくりとぎこちなく頷いて、指を期待に震える胸の先に持っていき、それをくり、と摘んだ。
8前スレ710:2008/08/13(水) 23:31:04 ID:UbO0kKoh
「―――っぁ!!」

次の瞬間、リリアはいままでよりも大きい快感に大きな声を上げた。

胸の先端部は両方摘まれ、丹念にこねくり回される。

「っ、くぁ…んーっ!」

リリアは先程までベッドの上に投げ出されていた腕を顔の位置まであげて、自分の人差し指を噛んだ。

それを見て、

「……リリア」
「――っ、な、なぁに……?」
「声、…聴かせて」

トレイズは片手を胸から離して、彼女の口から噛んでいた指を外した。

「や、――ああっ!!」

彼は途端に大きな声で喘ぎはじめたリリアを見、小さく笑って、

「うん。――そのほうが、可愛いよ」
「ひ、んんっ! な、に、バカな、――あっ! ことっ!」

本当のことだよ、と呟いてから、ぱっと手を離した。
「ひ、ぁ――あ、れ?」

ぎし、と音をさせながら自分の上から退いたトレイズを、リリアは潤んだ目で不思議そうに見つめた。

「な、なんで…やめちゃう、の?」

不満そうな声を聞いて、違うよと首を振った後、

「…ちょっとごめんね」

そう言いながら、ぐ、とリリアの足を軽く広げた。

「きゃ…ッ!」

されることがわかっていていながらも、身を固くしたリリアに、

「怖い? 大丈夫、俺も少し怖いんだ」

緊張を解すように、優しげに声をかけるトレイズ。
く、ともう一度腕に力をこめて足を広げれば、リリアは今度は素直に従った。

「ぁ、……」

恥ずかしそうにそこへ目を向けたトレイズが、小さく声を漏らした。
その声で見られたんだ、と思ったリリアの秘部は、見せ付けるように一度きゅんと痙攣した。
つ、と透明な雫が秘部から流れ落ち、シーツを濡らしていく。
9前スレ710:2008/08/13(水) 23:31:22 ID:UbO0kKoh
「……きれい、だよ」

リリアの全身を見たトレイズがため息と一緒にそう吐き出した。

「きれ、い?」
「うん……すごく」

リリアはと言えば、そんな彼の言葉に心拍数をあげる。


トレイズはこくり、と唾を飲み込んで、濡れそぼったそこへ手を伸ばした。

「あ、はぁっ」

濡れたまま空気に触れたそこは少し冷たくなっていて、彼の熱い指が触れる感覚が、リリアの理性を焦がした。

ちゅくり、とその熱い指が何度か入り口を行き来して、あふれる雫が指先を濡らしていく。

「ちょっと、冷たいんだ――いれてみるね」

その言葉と共に、リリアのなかに細長くて少しごつごつしている何かが入ってきた。 ――トレイズの、指だ。

とたんに比べものにならない快感が彼女を襲う。

「――――――っあぁ!!」

くに、と膣内でまげられたり、くちくちとなかを弄くりまわされたりして、そのたびリリアはびくびく、とひどく震えた。

「ぁ、あ――や、あぁんッ!」
「リリア……可愛い」

くちゅり、音をさせながらそこを攻め続ければ、とろとろと蜜が次から次へとあふれだしてくる。
秘部の上の肉芽は充血して、ぷくりと自己主張をしていた。
それを見つけたトレイズは、リリアの足を軽く押さえ付けていた手を離し、その指を彼女自身の蜜でよく濡らしてから、その肉芽に触れた。

「――はぁんッ! やっ、ああぁあっ!!」

とたんに今までで一番いい反応を見せたリリアにびっくりしながら、

「…ここが一番、好いみたいだね」
「ひゃ、あぁん! だめっ、そこばっかりぃっ、された、らッ!!」
「されたら?」

執拗にそこを攻めつつ、中に入っている指も止めずに動かし続けながら、トレイズは答えがわかっているのにあえて会話を続ける。

「そんな、にっ、され、たらぁッ! やぁっ、わたしっ、わたしぃっ――あぁあッ! なにか、なにかくるっ、きちゃうよおッ!!」
「なに、が?」
「わかんないっ、わかんないけどぉ……っあぁ! も、だめぇっ、わたし――っひ、ゃああぁあぁ!!!」

がくがくっ、と体中を震わせて、リリアは思い切り達した。
同時にきゅう、と指を締め付ける感覚がトレイズに伝わり、ぷしゅ、とふきだしてきた液が手のひらまで濡らした。
10前スレ710:2008/08/13(水) 23:31:39 ID:UbO0kKoh
「………っはぁ、はぁ」

達した後、しばらく荒い息を続けながら、時折思い出したようにきゅん、となかが締まる。
その感覚に、トレイズは興奮を覚えた。

「リリア……」

ちゅく、と音をさせながら指をなかからずるりと抜き取られ、リリアはまた小さく震えた。

「……その…俺、リリアが――欲しい」
「うん…いい、よ」

今更言うことでもないことを言って、リリアからの返事を聞いたトレイズは、先程まで自分の指を銜え込んでいたそこに手をやり、軽く開いた。
そして、すっかり熱くなった自分のモノをそこに押しあてる。
くち、と音がして、あふれる蜜がその先端を濡らした。

「っ……!」

少し前まで自分のなかに入っていた指よりもずっと熱くずっと太いソレを入り口に感じて、リリアはこれから訪れるだろう痛みと熱さに身を震わせる。
しばらくソレは入り口を何度か往復して、くちゅくちゅと音をさせていたが、やがてリリアが腰を小さく捩って、

「焦らさない…でっ…!」

と潤んだ熱っぽい目でトレイズを見つめ言ったため、自分のモノにさらに血液が集まるのを感じ、早く挿れたい、と思ったトレイズはそれに逆らわず、

「いくよ…ッ!」

それ以上焦らすことをせずに、余裕のなさそうな声をあげながら腰に緩く力を込め、とろりと溶けそうなリリアのなかにぐい、と押し入った。

「あっ…」

先端部分が埋まり、なかに熱量を感じたリリアが、入り口が押し広げられた痛みと熱量が送ってくるぴりぴりした快感に小さく声をあげる。

その後もリリアからあふれる蜜を潤滑油にして、トレイズのモノはずぷずぷと順調に埋まっていく――ように見えたのだが。
こつん、と何かにあたり、緩い力ではそれ以上進めそうになかった。
ソレを感じトレイズは、心配そうにリリアを見つめる。
リリアは彼からの視線を受けとめ、目を閉じてしっかりと頷いた。

「もらって、ください」

トレイズが腰にぐっと強い力を込めた。
何かを壊す感覚が彼に伝わる。

「あ゛……ッッ」

少しだけ遅れて、リリアの痛そうな声。顔が痛みに歪み、きつく閉じた目の端から涙が流れ落ちた。

トレイズはそれを見て苦しそうに顔を歪ませたが、とりあえず無視して腰を進めた。
やがて――こつんと最奥にあたる音。
ぐぷ、とほとんどがなかに飲み込まれた。
11前スレ710:2008/08/13(水) 23:32:30 ID:UbO0kKoh
「あ…入った、よ」

トレイズがそれに気付き、リリアにそう声をかけたが、リリアはこく、と頷いただけ。痛みで、返事をする余裕がなかった。

そんなリリアの姿を苦しそうに見て、

「辛い? ……無理なら、抜こうか?」

トレイズが心配そうに声をかける。
するとリリアはふるふると必死に首を振って、

「だい…っじょぶ…、だから……抜かない、でっ…!」

と、涙の浮かぶ目をうっすらと開きながら絞りだした。

「ああ、うん…わかった」

トレイズは、リリアの身体を優しく抱きしめた。
すぐにその背中にリリアの腕がまわる。

「…いくらでも、爪立ててくれていいから。それから」
「それか、ら?」
「辛くなったら、もう無理だと思ったら、すぐに言って」
「……うん。もう、大丈夫…よ」
「じゃあ…いくよ」

そう言って、トレイズはゆっくりと動きだした。

ず、ちく――ずぷり。

抜き差しされるたび、強い痛みと喪失感、圧迫感、そしてそれに覆われた――甘い、痺れるような感覚がリリアの背中をかけ昇っていく。

「いっ…あぁ! ぁッ!」
「はっ、あ――くぅ、」

お互いに苦しそうな声と、それに交じる酸素を求める息の音、そして掻き混ぜる水音が部屋に響く。

「ん゛ッ……ひぅ! ぅ、…ぁ!」
「……リリア…」

今だに痛そうに声を上げるリリアをトレイズは心配そうに見やる。
背中に回された彼女の腕はとてもきつく自分を抱きしめてきて、背中に立てられた爪の辺りからはぴり、と痛みを感じるし、きつく閉じられた目からは未だに涙が流れ落ちていた。
それを見かねたトレイズは、涙を舌で舐めとり、そのまま首筋まで舌を這わせる。

「ぁ、…んぁッ!」

ぞくり、とかけ上がる何かを感じ、リリアは思わず声を上げた。
仄かにだけ感じていた痺れが、だんだんと増してきている。
それは、トレイズが奥を優しく突くたびに、そのために抜き差しする瞬間に、彼の指が手が舌が自分の肌に触れたときに、少しずつ少しずつ増していく。
痺れが、快感がどんどんリリアの身体を支配していく。
12前スレ710:2008/08/13(水) 23:33:25 ID:UbO0kKoh
「ひっ……や、あぁッ!」

トレイズが舌で鎖骨を舐めはじめていたとき、リリアの声に快感が混じってきているのを感じ、

「んっ……リリア、もう、だいじょぶ…だね」

ちゅ、と鎖骨にキスを落として、

「じゃあ、もう少し早く、いくよっ」

腰を動かす速度を早めた。

「は、ひんっ、あぁあッ!」

同時に打ち付ける力が強くなり、リリアはそれに比例して大きくなっていく快感に身体を震わせた。

「やぁっ、トレイズ、トレイズぅッ!」
「は、あ…リリアぁッ!」

名前を呼びあい、もう一度深く口付けしあう二人。
舌を絡ませればリリアのなかがきゅう、とトレイズのモノを締め付けた。

「ふ、はぁっ、トレイズぅ! もっと、奥、来てぇッ!」
「くは…リリアの、なか……きついッ!」

ぐちゃぐちゃにめちゃくちゃに掻き混ぜて掻き混ぜられて、どんどん二人は快楽に溺れていく。

「トレイズっ、好きぃ、大好きぃッ!」
「俺もっ、俺もリリアっ、好きッ!」

ほとんど叫ぶように想いを伝えあい、

「ひ、や、あぁあん! だめっ、わたしぃ、…もうッ!」
「うんっ、俺ももう、――やばいっ、でそうッ!」
「お願いっ、…一緒にッ!」

律動が早まって、腰をぶつけあう音が強くなり――

「ぁ、あ! リリアっ、出すよッ!」
「うんッ! 来てぇ! ――なかにッ!」

トレイズが最奥を突いた次の瞬間、

「ぁ! またぁっ、くるっ、きちゃうッ! ――ゃあぁぁあッ!! トレイズうぅぅうッッ!!」
「ああぁあぁ! リリアっ、リリアぁぁあぁッッ!!」

どくん、と何かが弾ける音がして、二人は相手の名前を叫びながら同時に達した。
13前スレ710:2008/08/13(水) 23:34:22 ID:UbO0kKoh
「はぁ、はぁ……んっ」

ぐぷ、となかからトレイズのモノが引き抜かれ、最後の痺れと喪失感にリリアが声を上げる。
ぎゅう、とリリアがトレイズに抱きつき、

「えへ……わたし今、すごく幸せ……」

ふにゃ、と力なく、でも本当に幸せそうな笑みを浮かべて言った。

「ああ……俺も。本当にこれ、夢じゃないよな?」

同じように抱きついて、幸せそうに笑いながらトレイズ。

「うん…わたしは起きているし、さっきのこともちゃんと覚えているから、夢じゃないわ、きっと」
「そっか」

それから二人は、ふふ、と二人して楽しそうに笑いあった。








「あ、そうだ」
「ん?」
「今日から毎日お願いね」
「え?」
「何よ、嫌なの?」
「いや……そうじゃないけど」
「じゃあいいじゃない」

そう言ってリリアは妖艶に笑ってみせた。





トレイズが一日のノルマを達成するために躍起になるのは、また別のお話。
14前スレ710:2008/08/13(水) 23:35:50 ID:UbO0kKoh
以上です!
誘導のためにageておきます。
15名無しさん@ピンキー:2008/08/14(木) 13:07:54 ID:NGZqdrfh
GJ!
16名無しさん@ピンキー:2008/08/14(木) 22:50:12 ID:r+EuzZEE
GJ!続きうpありがとう
17名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 09:59:43 ID:/WH+U2ft
あのSSからずっとジェニーのエロを待ってる俺が居る。
もちろん全裸で
18名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 13:27:04 ID:GJPuTTUW
>>17
夏でも風邪引くんだぜ?クールビズ極めるのもほどほどにな。
19名無しさん@ピンキー:2008/08/17(日) 17:50:18 ID:4gxtyjMY
>>18
あぁ、正直朝と夜が寒い
高山だから
20名無しさん@ピンキー:2008/08/17(日) 21:37:03 ID:zD3DtWR+
即死回避の条件って何だっけ?
21名無しさん@ピンキー:2008/08/17(日) 23:08:34 ID:b4akcwzq
とりあえず全裸をやめることだな
高山で全裸じゃあっという間に体温奪われて命に関わる
22名無しさん@ピンキー:2008/08/18(月) 09:42:39 ID:jiUQr+qz
>>21
ありがとう、とりあえずエプロン着てみた。
 
 
 
あれ?おかしいな?寒いぞ?特に後ろが
23名無しさん@ピンキー:2008/08/19(火) 09:59:44 ID:hyInBRZd
>>22
大丈夫だ。そのうちケツに火がついて暖かくなるぞ。
24名無しさん@ピンキー:2008/08/19(火) 22:43:15 ID:asg/wimO
>>21のおかげで>>22の即死は回避されたな
よかったよかった

ってなんでやねんwww
25名無しさん@ピンキー:2008/08/20(水) 08:28:26 ID:6g4qbOAc
>>23
屁をしてしまったせいで今上空に居ます、助けて
26 ◆/DjT4ww086 :2008/08/20(水) 22:34:53 ID:LAylc8a0
ttp://kinoparo.blog44.fc2.com
移転しました
それとここまで保管しました
27名無しさん@ピンキー:2008/08/21(木) 23:03:14 ID:m2gwbpZ+
>>26
毎度毎度乙!
28名無しさん@ピンキー:2008/08/25(月) 10:08:45 ID:Qn8FBaW2
>>25
無事に着地出来た?

>>26
乙です
29名無しさん@ピンキー:2008/08/26(火) 07:28:47 ID:sPTq3eAW
>>28
なんか無重力なんだけど後ものすごく寒い
30名無しさん@ピンキー:2008/08/28(木) 23:18:42 ID:t1iMEa4C
魔法使いの国もハッピーエンドとは言いがたいだろ
31名無しさん@ピンキー:2008/08/28(木) 23:19:51 ID:t1iMEa4C
誤爆しましたァー!
32名無しさん@ピンキー:2008/08/29(金) 13:06:24 ID:Hdk/i+7P
↑の流れが面白すぎてワロタwww

>>26
いつもあんがとさんです。
33名無しさん@ピンキー:2008/08/29(金) 13:07:13 ID:Hdk/i+7P
ごめんなさい・・・上げちゃいました・・・
34名無しさん@ピンキー:2008/08/31(日) 08:33:23 ID:NFb9eY7e
ジェニーの話はまだですか宇宙で裸エプロンで待ってるとゆうのに
35名無しさん@ピンキー:2008/08/31(日) 22:15:35 ID:xKuRDGPx
そもそもラリーとジェニーがあってメグとセロンの話が無いってどういうことだ!
いや確かにラリーとジェニーには萌え死んだけども!
36名無しさん@ピンキー:2008/09/02(火) 07:21:01 ID:96SPLRA3
>>35
誰も一番槍なんてやりたくないんだろう
37名無しさん@ピンキー:2008/09/03(水) 15:40:51 ID:7He7n04h
槍wだれが上手いこと(ry

まあ意味深なメグの台詞やあのセロンの性格だし、原作で何らか解決しなきゃ書きにくいなぁ…という印象。
アリソンとヴィルやリリアとトレイズは小さい頃から一緒にいる分ある種安定してる感じがあるけど、この二人はまだ知り合って日が浅いしね。
38名無しさん@ピンキー:2008/09/07(日) 22:42:09 ID:A33kj1g3
保守
39名無しさん@ピンキー:2008/09/09(火) 23:32:20 ID:Dtcv7fmF
誰か来いwww保守
40名無しさん@ピンキー:2008/09/12(金) 10:45:11 ID:tlaKUckT
エルメスの振動で…
41名無しさん@ピンキー:2008/09/13(土) 00:52:23 ID:O8tiJDnH
・・・・・・・トレイズ×メリエルってありですかね?

口の達者なメリエルがトレイズの地雷を踏み・・・押し倒され(ry
42名無しさん@ピンキー:2008/09/13(土) 13:13:59 ID:LtXSdPap
前にあったなそのカップリング
43名無しさん@ピンキー:2008/09/13(土) 14:35:09 ID:E3fBmWL7
あったっけ?

>>41
いいねいいね
44名無しさん@ピンキー:2008/09/13(土) 19:33:31 ID:T/gYoWpp
>トレイズ×メリエル
ほんとにそっくりなんだけど、性欲抱いたりするもんなんだろか
45名無しさん@ピンキー:2008/09/13(土) 19:38:43 ID:O8tiJDnH
>>44
するだろ、普通に考えて


多分双子の片割れは自分の中では最高に大切な存在では・・・
と妄想してしまつた
46名無しさん@ピンキー:2008/09/13(土) 22:33:29 ID:VQnudznD
俺はメリエルは是非マティルダ王女と……
47名無しさん@ピンキー:2008/09/13(土) 23:43:00 ID:O8tiJDnH
この際3Pでおk
48名無しさん@ピンキー:2008/09/16(火) 22:58:27 ID:8plG7x5s
この際リリアも入れて4Pと洒落込もうぜ
酒池肉林(*´д`*)
49名無しさん@ピンキー:2008/09/16(火) 23:25:22 ID:j27vs/tm
トレイズが厨二病になってないと、逆レイプだな
なってたら千手観音モード
50名無しさん@ピンキー:2008/09/17(水) 07:26:42 ID:3uGzB/IF
ほ、保管庫orz
51名無しさん@ピンキー:2008/09/18(木) 16:51:05 ID:NNBlqqt4
定期age
52名無しさん@ピンキー:2008/09/20(土) 18:42:47 ID:vzjWT7hg
キノって師匠から「結婚しない女性はセックス禁止です」とか言われてるのかな
53名無しさん@ピンキー:2008/09/24(水) 17:59:07 ID:3xyP56xj
性欲を食欲に回してるんじゃ…
まあ、まかり間違って子供出来たら旅続けられないし
54名無しさん@ピンキー:2008/09/24(水) 23:49:34 ID:ezMlNcmL
トレイズとメリエルのスペックkwsk教えてくれ
55名無しさん@ピンキー:2008/09/28(日) 01:44:16 ID:qbVfW8qc
最近過疎気味だな……

ほす。
56名無しさん@ピンキー:2008/10/02(木) 15:06:32 ID:LQtV+x+Z
ホスの戦い
57名無しさん@ピンキー:2008/10/07(火) 22:52:24 ID:qIcf4X8j
ホスの旅
58名無しさん@ピンキー:2008/10/07(火) 22:59:01 ID:9HeE3OK3
真昼のホスの夢
59名無しさん@ピンキー:2008/10/14(火) 00:19:00 ID:ibrB9nCz
新刊出たのに静かだね(´;ω;`)

ホス兼ねて質問なのだけど、トレイズとリリアの身長差ってどれくらい?
アニメ化もしたし細かい資料とかありそうだなって思ったんだけど……
ガイシュツだったらごめんね(´・ω・)
60名無しさん@ピンキー:2008/10/14(火) 02:07:20 ID:e9d7C7ee
>>59 

俺も詳しくはしらんが……
たしかトレイズ≧フィーだったはずだからメインキャラの身長は

リリア<フィー≦トレイズ<アリソン<トラヴァス少佐(ヴィル)≦ベネディクト 

となるはず。


身長差が何cmかなんて結局フィーリング(´・ω・`)
61名無しさん@ピンキー:2008/10/14(火) 22:29:22 ID:ibrB9nCz
おお、ありがとう。

そうか、まだトレイズはアリソンより身長低いのね。
身長差の具合によってあんなシーンこんなシーンの描写が変わってくるからアレなんだけど、やっぱフィーリングって大事だよね!

それよか年功序列的なイメージがあってアリソンよりフィオナが大きいと思い込んでたから驚いた。
62名無しさん@ピンキー:2008/10/17(金) 20:03:47 ID:EKVOtyh6
保守
63名無しさん@ピンキー:2008/10/19(日) 00:36:45 ID:m+EVAveO
新刊出てたんできますた
64名無しさん@ピンキー:2008/10/19(日) 00:47:04 ID:m+EVAveO
あと保管庫1番下リンク切れてる
それかパケット破損してるから次スレから消しとく?
65名無しさん@ピンキー:2008/10/19(日) 01:45:27 ID:FWVez6Vc
そうだねぇ
管理してた人はもうおらんのかな(´・ω・`)
66名無しさん@ピンキー:2008/10/19(日) 04:33:06 ID:nkeXVZJi
もうネタバレありだよな?

奴隷ちゃんが地上本スレで大人気なわけだが。
67名無しさん@ピンキー:2008/10/19(日) 16:26:20 ID:FWVez6Vc
奴隷は奴隷でも性奴隷ってやつですか?
68名無しさん@ピンキー:2008/10/19(日) 21:29:20 ID:FN1mbK5H
>>60
今更だが、俺は
リリア<アリソン<フィー≦トレイズ<ヴィル<ベネ
だと思ってる

こういうものは自分の脳内補填でどうにかなるものだし、「こうじゃね?」と思ったらそれでいいんじゃない?
69名無しさん@ピンキー:2008/10/24(金) 16:32:45 ID:Tm2eM9NG
シグー×アメはまだですか?
70名無しさん@ピンキー:2008/10/25(土) 07:44:51 ID:z+CxwG1w
触手機能搭載エルメスまだですか?
71名無しさん@ピンキー:2008/10/28(火) 10:45:43 ID:bcJxL+m8
>>70
言い出しっぺの法則とゆ(ry
72名無しさん@ピンキー:2008/11/01(土) 16:18:12 ID:v7CWxdqt
>>70
もうどれくらいの間攻められているのか
時間の感覚が分からない
ただ機械による延々と続くその行為に体がもう慣れている事から随分と長い間ではあるのだろう
エルメヌ「またイッた!またイッたよ!」
ソレを動かされるたびに電流が体を駆け巡り、はしたなく液を垂らす
冷静な自分が頭の中にいるのに、しかし、抗えない
「ふぅ・・・・ンッ」
エルメヌ「でもこれほんと凄いや。前の国で装着された時は役に立つのかな、って正直思ったけどさ。」
エルメスに付けられた幾本もの機械の蔓
それは前の国で是非テストしてくれと譲られたモトラド用のパーツである
最初は、邪魔だとキノとエルメスは思った
しばらくして、意外と便利だとキノが言い出し外すのをやめた
今は・・・
「う・・・ああ・・あー」
おそらくこういう使用法も考えられていたのだろう 触手はけして体を傷つける事なくしかし逃げられない程度の力で締め付け攻め立てる
技術者のにこやかな笑いが下卑たものだったような気がした
エルメヌ「ああ、またイくんだね!じゃあまた強くするよ!」
抽挿が激しくなりグチュグチュと音を立てる
その音が耳から入る度に、体内と擦られ秘芯が強く締め付けられる毎に
昇り詰めて・・・
「あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ」
何も考えられなく
エルメヌ「よぉーしまたイっちゃえ!」
ただ、絶頂に



エルメヌ「陸っ!イっちゃえ!」
陸「ワフゥーーーーンッ!」
もう何度目なのか、白濁液をエルメスへぶちまけた



キノ「まさかまさか、ボクな筈ないじゃないか 作者が作者なのに」
シズ「いやあ、キノさん助かりました 陸とて犬ですので、発情期を迎えたら見境なくなってしまうもので・・・」
キノ「ところで、なんでさっきから腰を上に向けたセクスィーポーズで寝てるんです?」
ティー「じ」
キノ「ああ、見境がなくなったんですね既に」


                                   -お久しぶりの国〜and goodbye〜-
73名無しさん@ピンキー:2008/11/01(土) 16:20:20 ID:v7CWxdqt
ありゃ名欄出ない
お久しぶり始めましてこんにちは_です
74名無しさん@ピンキー:2008/11/02(日) 08:14:01 ID:lWmajqWt
うん、実に久しい・・・乙でし
75名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 22:22:53 ID:NrnGBoPE
>>72
遅くなりましたが乙でし


ハロウィン過ぎたなぁ……(´・ω・)
アリソン・ヴィルで
「お菓子くれなきゃイタズラするわよ!」
「えーっと……今、お菓子持ってないんだ。買ってくr(ry」
「今持ってないならイタズラ決定ね!」

とかいうありがちな電波を受信してたんだけど、来年に持ち越しだ……。
76名無しさん@ピンキー:2008/11/09(日) 23:01:28 ID:29rx6j9X
>>75
早くそれを文章化する作業に戻るんだ
77名無しさん@ピンキー:2008/11/10(月) 22:16:31 ID:8dnTYpqm
すみません、受験生なんですorz
センターまであと二月なんですorz
受験終わったら頑張るんで勘弁してくださいor2
78名無しさん@ピンキー:2008/11/10(月) 22:20:55 ID:14oRlYLk
2chなんかやってないで勉強しろよw
79名無しさん@ピンキー:2008/11/10(月) 22:36:01 ID:2ius1kH1
違うだろ、そこは

      ドリーム
エロスな夢 想を花咲かせてないで勉強しろ、だろw
80名無しさん@ピンキー:2008/11/11(火) 23:34:00 ID:uhu9oVQx
新刊はエロネタになりそうなのはあまり無かったな
口絵可愛かった
81名無しさん@ピンキー:2008/11/19(水) 01:45:04 ID:IlEiaI2h
ほっしゅ

リリトレの続き読みたい
82名無しさん@ピンキー:2008/11/27(木) 00:11:53 ID:4723tbI3
保守。

寒いからとヴィルから毛布を奪うアリソンが浮かぶのは俺だけか。
83名無しさん@ピンキー:2008/11/29(土) 20:26:23 ID:Bbvfh5Sp
ああ浮かぶ浮かぶ

それが原因でヴィルが風邪ひいて、手厚く看病されるといいなぁ
84名無しさん@ピンキー:2008/11/30(日) 18:12:54 ID:h4Q7PfVl
水を差すようですまんが、ラディアさん家で似たようなことになってなかったか?
85名無しさん@ピンキー:2008/12/02(火) 13:40:01 ID:i59Qj6Jf
寒さで震えてたな
86名無しさん@ピンキー:2008/12/03(水) 12:26:06 ID:8oL70Bpr
ブッシュ大統領は保守派なんですはい…
87名無しさん@ピンキー:2008/12/03(水) 19:41:11 ID:ySPP0aCx
>>84
実際にあったことだから【思い出さないか】という意味かと思ってた
88名無しさん@ピンキー:2008/12/05(金) 12:18:37 ID:XTWVvoGY
(保ω守)
89名無しさん@ピンキー:2008/12/07(日) 02:59:15 ID:c77soGWz
キノと繋がったまま国中走るなんてタイヤがパンクしそうだよーーーーっ!
90名無しさん@ピンキー:2008/12/07(日) 02:59:52 ID:Pk1q9e0h
あ、あれ?タイヤが…
91名無しさん@ピンキー:2008/12/08(月) 12:47:21 ID:imm9LydB
学キノ3はいつ出るんだ
92名無しさん@ピンキー:2008/12/11(木) 07:20:00 ID:uopGXLGP
(=ω=.) ほしゅ
93名無しさん@ピンキー:2008/12/12(金) 20:20:35 ID:4Rqr1xXC
×××××かわいいよ×××××
94名無しさん@ピンキー:2008/12/21(日) 00:12:33 ID:1EvCEirN
保守
95名無しさん@ピンキー:2008/12/21(日) 00:25:42 ID:o0l1noAR
ティーに馴れ馴れしく接して口に手榴弾をねじ込まれて
「だまれ。ひきにくにするぞ。」
って言われたい
96名無しさん@ピンキー:2008/12/30(火) 17:59:25 ID:Vjyvze3g
キノのSSが読みたいぜ
97名無しさん@ピンキー:2008/12/31(水) 16:58:48 ID:c0k6mHS8
キノのCB400SSが見たいぜ
98名無しさん@ピンキー:2009/01/01(木) 18:07:37 ID:DqvnHHqI
あけおめ捕手
学園キノの静が色物過ぎて涙
99名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 23:25:24 ID:STweTfPf
リリトレが読みたいよ保守
100名無しさん@ピンキー:2009/01/09(金) 08:04:30 ID:fqCJDT2e
保守
101名無しさん@ピンキー:2009/01/10(土) 15:39:52 ID:diAHEgFb
リリトレ一本書き上げるまでもう少しだったのにデータが壊れた……orz
102名無しさん@ピンキー:2009/01/10(土) 20:35:42 ID:t6Xp/oMX
>>101ががんばってくれることを期待
103101:2009/01/11(日) 02:37:12 ID:hY/TTtG3
どうやらワードパッドを消してしまったらしい
どうやったら直るんだろうか……出来る限り努力はしてみるよ
104時雨沢「うわ!貴様ら何をする!?はなs…」:2009/01/19(月) 20:30:47 ID:AX3RLvRF
ラリー「新刊はまだか!?セロン・マクスウェル!」
セロン「まだだよ。3月10日に発売だから気長に待てばいい」
ジェニー「待てるわけないでしょ!部長命令よとっとと新刊出しなさいよ」
セロン「いや、僕に言われても…」
ラリー「よし!時雨沢を連れてくるか」
メグミカ「私もラリーさんに賛成です。早く新刊出して欲しいです!」
ジェニー「たまにはいいこと言うわね、金髪」
ナタリア「ラリー。どうやって連れてくる気なのかしら?もしかして拉致してこようなんて考えてないでしょうね?」
ラリー「………」
ニック「図星ですか…」
ジェニー「いいじゃない拉致っても…」
メグミカ「そんな物騒なことしなくてもいいじゃないですか。そうだここにお招きしたらどうでしょう?」
セロン「それだ!でも、誰が時雨沢を連れてくるんだ?−ラリーは拉致をしてでも連れてきそうなのでラリー以外で」
ナタリア「私が行くわ」
メグミカ「私も行きたいです!」
ニック「まあまあ、皆さん落ち着いて…」

結局この後、皆で時雨沢を拉t…じゃなかったお招きしましたとさ
105名無しさん@ピンキー:2009/02/01(日) 20:40:19 ID:6vCV+yFA
保守

久しぶりになんか書くかな
2年前に書いてそれっきりだけど
106名無しさん@ピンキー:2009/02/01(日) 22:58:15 ID:xD0agNoR
期待
107名無しさん@ピンキー:2009/02/02(月) 00:00:36 ID:1qF8qUn/
wktk(`・ω・´)
108名無しさん@ピンキー:2009/02/02(月) 00:15:36 ID:xNjhAu5i
期待

一番好きなキャラがフィオナな俺は異端なんだろうか?
109名無しさん@ピンキー:2009/02/02(月) 00:32:53 ID:uJJ0JU+t
ついに浮上の時がきた……!
110名無しさん@ピンキー:2009/02/09(月) 00:24:33 ID:+VeXCqYN
浮上まだー
スレだけでも浮上
111名無しさん@ピンキー:2009/02/09(月) 23:17:07 ID:WVO2Tiyw
トレイズ「どう? 気持ち、いい?(体の色々なところを触ってみる)」
リリア「んっ……あっ、や、やあっ」
ト「い、嫌!? ごっ、ごめん!(ぱっと手を離す)」
リ「あ………ぅ…」



こんな電波を受信した保守
112名無しさん@ピンキー:2009/02/10(火) 00:52:59 ID:EZamcWlu
なぜトレイズは人殺しに苦悩しないのか保守
113名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 01:43:10 ID:6B7mxCTv
そりゃ王族だし。
114名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 08:14:00 ID:+65ifuKI
久しぶりに来たんだけど保管庫増えてない?
115名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 11:43:49 ID:fB08wfIN
シグ×アメ或いはシグ×あとがきはまだですか?
116名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 17:20:47 ID:/x5i+dzW
ジェニーxラリーってどこにあるんだ?
117名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 23:13:57 ID:D+JjzMFa
118名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 23:15:09 ID:D+JjzMFa
間違えた……orz
http://kinoparo.blog44.fc2.com/
119116:2009/02/13(金) 00:04:48 ID:hQQvlgQy
>>118
thx!
120名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 00:27:11 ID:d+dme1b7
アリソン「バレンタインね……もちろんプレゼントは、あ・た・し♪」
と言うありがちな電波を受信s保守
121名無しさん@ピンキー:2009/02/16(月) 16:25:34 ID:Dd1n+q6U
アリソン「その…ホワイトデーの…お返しは…」
アリソン「あっ…だ…だめ…いまは…あん」
アリソン「い…いやぁ…そんな…あぁっ!」
保守
122名無しさん@ピンキー:2009/02/18(水) 13:35:50 ID:4LIJzbyE
リリアとトレイズ

リリアトトレイズ

リリアトレイズ

リリアトレズ

リレイズ

リアレズ

リアルレズ
保守
123名無しさん@ピンキー:2009/02/18(水) 13:51:09 ID:wTYq0LwZ
>>122
本スレで見たわ
124名無しさん@ピンキー:2009/02/18(水) 19:32:52 ID:t02msNZc
ことわざじゃねえwwwww
125名無しさん@ピンキー:2009/02/18(水) 19:33:50 ID:t02msNZc
ごめんなさい誤爆です
126名無しさん@ピンキー:2009/02/18(水) 21:21:23 ID:eqa54cLp
>>122
本スレwwwwwwwwwww
127名無しさん@ピンキー:2009/02/20(金) 23:23:57 ID:Yo3yxcGe
リリトレは本当にもう続かないのかな、不完全燃焼な感じだな……

とらえず新刊もうすぐだし、楽しみ
128名無しさん@ピンキー:2009/02/21(土) 23:38:32 ID:Imp/uNFW
俺の予想だと…
メグセロが完結→リリトレ続編がでてくる→リリトレ完結→お…わ……り?
129名無しさん@ピンキー:2009/02/22(日) 00:18:00 ID:VvZfmDgu
アリソン世代4人の孫とかできたらすごいなぁ
公式でそれやってくれたらリリトレも書きがいが出てきそう

しかし終わりか?
まだカルロの話が(ry
130名無しさん@ピンキー:2009/02/22(日) 02:42:30 ID:mvP/Q+xa
学園アリソンだろ
131名無しさん@ピンキー:2009/02/22(日) 21:06:16 ID:vVx2emyA
メグセロ完結→リリトレ続編完結→カルロ完結→リリトレの息子とメグセロの娘のものがたr(ry
132名無しさん@ピンキー:2009/02/22(日) 23:59:53 ID:a0DBO93O
→全員を巻き込む大事件勃発!続きは映画館デァーン
133名無しさん@ピンキー:2009/02/25(水) 10:55:58 ID:znJ3ZkPC
キノと木乃の競演見たいなぁ…

どうせならブルマキノ、スク水キノ、ミニスカアレンジキノ衣装の謎のキノetc…ハァハァ

★ならジャージも書くだろう

ジャージキノと木乃、引っ張り要素も追加で

ロリコンどもめ…
保守
134名無しさん@ピンキー:2009/02/25(水) 11:16:25 ID:gsSqZwUG
ジャージならスカート+ジャージというのは出たぞ
135名無しさん@ピンキー:2009/02/25(水) 11:54:16 ID:znJ3ZkPC
>>134
個人的に好みじゃない。もっさりしてて('A`)
136名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 03:16:01 ID:B0XO4ODT
なあ、トレイズ殿下はリリアーヌ嬢より1つ年上ではなかったか?
何故同じクラスに転入してきたんだ。学年上じゃないのか?
137名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 07:35:53 ID:2BozNcNw
ロクシェで留年は当たり前
138名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 20:25:15 ID:0DB09T6s
ヒント

メグも1つ年上
139名無しさん@ピンキー:2009/02/28(土) 02:09:55 ID:nK+2vTXC
うーん……メグミカ嬢は言語の弊害のため留年との事だけれどトレイズ殿下はその点おつりがかえってくる程堪能だし、ガチムチ金髪氏が毎年スレスレで回避している学力不足留年についても外伝で優秀だという話をじいやがしていたから無いと思うんだよな


……まあとりあえずだ。
トレイズ殿下がメグミカ嬢とベゼル語で仲良く話しているのを物凄い勢いで嫉妬したり凹んだりするマクスウェル氏はまだなんですか?
140名無しさん@ピンキー:2009/02/28(土) 02:16:58 ID:46DCIi77
そのトレイズを見てご機嫌斜めなツンデレリリアはまだですか?
141名無しさん@ピンキー:2009/02/28(土) 14:03:42 ID:aRFKVVAu
その様子を撮って新聞に記載するジェニーはまだですか?
142名無しさん@ピンキー:2009/03/01(日) 18:10:44 ID:7J9kWYuk
リリアもラブレターもらってたしトレイズも校門前で女の子に取り囲まれてたし、良いネタにはなりそうだw
143名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 10:06:43 ID:Xb0ut4P4
ドロドロ☆ガクエン保守
144保守:2009/03/05(木) 23:16:18 ID:yKTw/Eut
5時間以内にレスが無ければアリソンは俺の嫁
145名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 23:59:24 ID:Npise7kI
アリソンはヴィルの嫁、あるいは主人。


あまあまらぶらぶえろえろなアリソンとヴィルの話が読みたいよ保守。
146保守:2009/03/07(土) 18:23:33 ID:GvRRmaaL
5時間以内にレスが無ければアリソンは俺の嫁
147名無しさん@ピンキー:2009/03/07(土) 18:32:37 ID:sW9ERgQk
当選の事ながら阻止。

アリソンとトラヴィスのアダルティーなモノ読みたい。
148名無しさん@ピンキー:2009/03/08(日) 18:31:16 ID:maYViR5U
五時間以内にレスがなければメリエルは俺の嫁
149名無しさん@ピンキー:2009/03/08(日) 18:36:27 ID:xs1G1+Z6
華麗に阻止

リリトレコミック版のおまけマンガのカルロに恋をした
150名無しさん@ピンキー:2009/03/08(日) 18:36:59 ID:MAVomLss
五分で阻止
151名無しさん@ピンキー:2009/03/09(月) 01:43:26 ID:bimuVIqp
>>149>>150お前ら結婚しろw
ラリーとナタリアの絡みが好きだ
152名無しさん@ピンキー:2009/03/09(月) 22:52:30 ID:2jjNd+jO
髪おろしメグに脳殺されたぜ!
153名無しさん@ピンキー:2009/03/09(月) 23:27:53 ID:YId9iMd0
>>152早漏イクナイ
154名無しさん@ピンキー:2009/03/10(火) 18:21:29 ID:8i/IqwwB
新刊……面白かったヽ(≧▽≦)/
155名無しさん@ピンキー:2009/03/11(水) 01:38:44 ID:yXCNYqqX
新刊でたのに静かだな。
いやまぁ過去ジェニーをパロるわけにはいかんしな……
156名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 03:48:45 ID:+Ugij2ey
メグセロ新刊で私達と一緒に寝よう言われた後のセロンの脳内覗きたい
157名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 07:10:12 ID:JP/tt6J6
>>156
脳味噌が文字通り味噌焼きになるお思われ
158名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 20:56:36 ID:ItBg8Y0H
東京大学物語ばりに高速妄想してそうですな。
159名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 22:33:00 ID:7pAapLZT
>>158
最終巻で今までが、ベンチに座りながらメグを見てからの妄想だったことが語られるのですね。
160名無しさん@ピンキー:2009/03/13(金) 14:06:10 ID:VirPC073
妄想で人殺すなw
161名無しさん@ピンキー:2009/03/16(月) 15:26:50 ID:IWvgAFcw
いや、時雨沢でもさすがにしないだろ
何よりTで踊ってたしアリソンとリリアの最後でも画面の後ろの方で踊っていたぞ
むしろラリーとナータのからみかたが気になってたまらない
162名無しさん@ピンキー:2009/03/18(水) 14:52:49 ID:Z7Z+1f/x
>>161
本スレでは「あれはもう夫婦の領域」とのこと。
なんか妙に納得した
163名無しさん@ピンキー:2009/03/18(水) 19:22:48 ID:6iihWYi1
>>162
そうか夫婦の領域だったのか
164名無しさん@ピンキー:2009/03/24(火) 15:57:49 ID:lkRNs+LL
>>162
そうか夫婦だったのか
165名無しさん@ピンキー:2009/03/25(水) 03:48:56 ID:to17zw7I
>>162だが俺なんかずれたこと言った?
166名無しさん@ピンキー:2009/03/30(月) 03:22:50 ID:6Kljmhpg
多分、皆しっくりきすぎただけだと思うよ


で、結局リリトレはどうなるんだ!
167名無しさん@ピンキー:2009/04/02(木) 13:05:09 ID:YcsGet/0
木乃×犬(仮)の1作品でリアルに50回は抜いた
なんかあれはすばらしい
168名無しさん@ピンキー:2009/04/03(金) 12:20:41 ID:zORcaXoH
50回!?
169名無しさん@ピンキー:2009/04/03(金) 12:56:02 ID:FYSRZ1Z5
一日でじゃないよ
170名無しさん@ピンキー:2009/04/04(土) 16:10:38 ID:bpD6JTAX
ちょwwwwwwwwwww
171名無しさん@ピンキー:2009/04/04(土) 22:36:23 ID:3CVw1+Du
NHK教育の再放送がオワタ。
最後にアリソンがトラヴァルをヴィルと呼んでいたので妄想して一発。
(;´Д`)ハァハァ
172名無しさん@ピンキー:2009/04/05(日) 22:23:39 ID:Fd52Ik58
トラ…ヴァル…?
173名無しさん@ピンキー:2009/04/05(日) 22:59:51 ID:O5++zep1
保管庫にあるジェニーが襲われたやつはラリーじゃなくてニックでも可能なことにさっき気がついた。むしろさらに3人組がひどいことになりそう
174171:2009/04/06(月) 23:23:15 ID:rIdbo528
ガ━━━(゚Д゚;)━( ゚Д)━(  ゚)━(   )━(゚;  )━(Д゚; )━(゚Д゚;)━━━ン!!!!!

きゅー。まつがえた。
逝ってくる
175名無しさん@ピンキー:2009/04/11(土) 10:06:24 ID:CUvwZ4mX
ほっしゅ
176名無しさん@ピンキー:2009/04/15(水) 23:36:53 ID:JVsCXhNH
保守派
177名無しさん@ピンキー:2009/04/18(土) 09:39:40 ID:nes2cNsU
ケンカはこちらw
【隔離】場外乱闘専用スレ【施設】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1239770078/
178名無しさん@ピンキー:2009/04/25(土) 15:54:18 ID:mJ1tYPaj
保守
179名無しさん@ピンキー:2009/04/29(水) 00:16:18 ID:z5tnpgIm
ほっしゅ
180名無しさん@ピンキー:2009/05/07(木) 20:02:35 ID:48DVTdOY
30分師匠
181名無しさん@ピンキー:2009/05/08(金) 09:32:04 ID:GF5rQknx
五時間以内にレスがなければメグは俺の嫁
182名無しさん@ピンキー:2009/05/08(金) 12:02:22 ID:z0lNKigf
183名無しさん@ピンキー:2009/05/13(水) 01:10:28 ID:WgUkL5oN
保守すべきなんだろうか…
184名無しさん@ピンキー:2009/05/15(金) 00:12:08 ID:T7Qe80kr
キノはどうして保守を続けているの?
185名無しさん@ピンキー:2009/05/21(木) 00:01:19 ID:UoVMltUP
よし、保守るのはこれを最後にする。
 
作品を投下してくれた皆様、保管庫管理人の皆様、
今まで本当にありがとうございました。
残念ですが…ハァそろそろ…ハァハァ幕引きのようです……アッアッさようなら…ウッ!…フゥ…
186名無しさん@ピンキー:2009/05/27(水) 07:47:19 ID:afbb97Gx
来月にゃ学キノも出るし、メグセロもそろそろ進展ありそう?だし、もうちと粘るのも悪くないと思うがなぁ
今はキノの続きも出なければアリソン世代は登場すらしないわリリトレはお預け状態だわメグセロはなんだか続きに何かありそうだわで書ける材料も燃料も少なすぎる
187名無しさん@ピンキー:2009/05/30(土) 18:10:45 ID:ScOP2Sky
学キノ発売に期待age
188名無しさん@ピンキー:2009/06/04(木) 17:58:02 ID:m5DPczSM
学園キノ出るのか
それじゃほしゅ
189名無しさん@ピンキー:2009/06/04(木) 21:15:31 ID:qPKGGFdJ
はぁはぁ…

あれから茶子と獣のように交わった。魔物の呪いによって木乃に生えた肉棒で

んん…っ…

茶子は謎のガンファイターライダー・キノの正体が木乃だと知っていた。
さらに魔物の呪いは日が落ちれば消えると語ったそのメグの言葉を信じて

ああっ…ん…くぅ

茶子の膣内はもちろんのこと
口に、顔に、胸に、
さらには尻まで射精し、嬌声を、精液を、撒き散らしながら交わった。
そして日は落ち、肉棒は一端、消えた。

――なのに

んんんっで、出るっ!
出ちゃう!

魔物の呪いは消えなかった。

木乃はシャワールームで荒い息をついていた。
今し方、射精した肉棒を扱き続け、残った精液を吐き出す度にその快感に震えた。
「ど…どうして…あ、あんなに先生としたのに…日は落ちたのに…どうしてまた生えてくるよ…」
肉棒は起立したままだ。もう五回も射精しているのに萎える様子はない。
シャワールームにいるため、当然全裸な木乃。
胸は薄く、尻肉の付き方も豊かとは言い難い少女の股間に起立する赤黒い肉棒は不釣り合いすぎた。
シャワールームにいる時間が長すぎると部屋にあるエルメスに怪しまれる。が、このままの状態で下着を履き、寝間着に着替えてもベッドにはいったが最後、エルメスが寝付く前にオナニーを始めてしまうだろう。
この肉棒が萎えるまで射精し続けるのだ。
ばれるに違いない。
「だ…誰か…助けて…静先輩…」
そう言いつつも手は肉棒にかかり、六回目のオナニーを始めていた。


かなり前に投下した学園キノの話。三巻がでると聞いて勢いで書いてみました。
三巻で学園に新しい女の子が増えれば続くかも
190名無しさん@ピンキー:2009/06/09(火) 01:47:01 ID:XVhuxSiB
GJ!!
茶子先生かわいいよ茶子先生
191名無しさん@ピンキー:2009/06/11(木) 16:48:37 ID:e/kPSSIE
GJ何ヶ月ぶりの投稿で盛り上がるかと思いきや過疎
前回の投下って一体いつだったんだ・・・
192名無しさん@ピンキー:2009/06/13(土) 08:09:43 ID:xYW2DQou
もしや住人が3人くらいしかいないとか……!

今回の学キノは燃料としてはたまらんものがあったと思います(`・ω・´)
193名無しさん@ピンキー:2009/06/13(土) 11:22:08 ID:eBBdVkpN
>>191
保管庫みてもないから
それくらい前かな?
リリアがアリソンと大佐の情事を覗いて自慰するヤツとセットで投下した覚えがある。
リリアの学園名間違えて指摘されてたな。
194名無しさん@ピンキー:2009/06/15(月) 07:39:47 ID:QqAkpYBn
俺もいるぜ
195名無しさん@ピンキー:2009/06/15(月) 17:30:15 ID:mRPyV88h
書き途中だったのがでてきた
続き書くつもりだけど全部書きあがったら・・・とか言ってたらいつまでも投下しない気がするからキリがいいとこまで置いてくね
196195:2009/06/15(月) 17:30:45 ID:mRPyV88h
日増しに暑くなり、過ごしやすいとは言えどすっかり夏という風情の首都特別地域。その喧騒から少し離れた住宅地にある古いアパートの最上階に「シュルツ」と刻まれた表札がかけられた部屋がある。
日暮れ時、数十分前は他の建物の隙間から入り込んだ西日がダイニングルームの一部を朱く染めていたが、今は薄暗くなっている。
中には人影が二つ。長い栗色の髪の少女と短い黒髪の少年、名をリリアとトレイズという。
二人はソファーに腰掛けて会話を交わしていたが、住民以外誰も寄り付かないアパートの最上階という部屋の位置や、喧騒から離れているとはいえ聞こえてくる人間の居住している地区特有の様々な音などに掻き消され、その内容は誰かの耳に入ることはなかった。
197195:2009/06/15(月) 17:32:02 ID:mRPyV88h
ふと時計を見て、もうすぐ7時だということに気がついた。すっかり空になった(元は紅茶が入っていた)カップを二人分流しに下げるべく、席を立つ。

今日はトレイズと買い物に行ってきた。
わたしが彼を連れ回したという言い方もできるかもしれないし、荷物持ちをさせていたという言い方もできるかもしれないけれど、とりあえず【二人きりで買い物に行ってきた】のだ。
世間様はこれをデートと呼ぶかもしれない。それに対しては、まあ、肯定も否定もしないでおく。
休日なので何処もかなり混んでいて、やっと入れたレストランで遅めの昼食をとった時に空腹に任せて二人して大量に食べてしまったので、夕食はいらないという旨を今満場一致(といっても二人しかいないけど)で決めたところである。

今夜、ママは帰ってこない。4日前からどこかの基地に誰かの代理で詰める代わりに明後日からの長期休暇を許してもらったんだそうだ。
わたし達は既に夏休みがはじまっている。ママが今とろうとしている休暇はイクスに行くためのもので、それはトレイズの里帰りも兼ねている。学校の寮は既に閉寮されているので、他に行く当ての無いトレイズはそれまで我が家に泊まっているという寸法だ。
ここらへんは全て冷蔵庫脇に掛かっている黒板に私情を交えて書いてある。

今晩、これからどう過ごすかに想いを馳せる。特にやるべきことはない。明日にはママも帰ってくるし、そろそろ旅行の準備も始めなくちゃいけないしで、今のうちにゆっくりするのも良いかもしれない。
でも、わたしはどうしても今夜やりたいことがある。トレイズと一緒じゃなければできないこと。
だけど・・・
198195:2009/06/15(月) 17:33:13 ID:mRPyV88h
明かりがついて薄暗かった部屋はぱっと部屋が明るくなり、
「ただいま」
リリアがソファーに戻ってきた。えいっと勢いをつけて元々座っていた右側に沈み込む。
「おかえり。往復約30秒の旅路、どうだった?」
「波乱万丈の大冒険だったわ。聞きたい?」
「遠慮しておく。とてもじゃないけど一晩じゃ終わらなそうだ」
「そう、残念ね」

暫しの沈黙。
リリアは何事か考え込んでおり、トレイズは一日中慣れない雑踏の中に居て疲れたのか何も言葉を発しない。部屋の中には時計の秒針が時を刻む音だけが響く。
その針が三周してから、意を決した様子でリリアは顔をあげた。

小さく呼吸を整えて、そして一言。
「ねぇ、トレイズ」
「何?リリア」
「今日もママ、帰ってこないわよ」
「うん知ってる。明日の夜には帰ってくるんだろ?」
「…ええ、そうよ」
会話が途切れ、また沈黙する。
頭を傾けて悩むリリアと、まったく気づかないトレイズ。

そして、秒針がもう一周して、
「…ねえ、トレイズ」
「何?リリア」
「夜は長いわ。何も予定はないし」
「そうだね。でもリリアはラジオの深夜放送聞くんじゃないの?」
「…今日はおやすみの日」
「そっか」
また沈黙。
眉間に皺を寄せて唸るようにしているリリアと、まったく気づかないトレイズ。

秒針は、更にもう一周する。
「……ねえ、トレイズ」
「何?リリア」
「今は夏よ。…どういう季節かしら?」
「どういうって…生ものは早めに食べないといけない季節、かな」
「……そうね……」
再度、沈黙。
何かに耐えるように下を向いたままぷるぷると震えるリリアと、まったく気づかないトレイズ。

また更に秒針が一周した頃には
「…ねえ、トレイズ」
すっかり眉を吊り上げたリリアがトレイズを睨んでいた。
199195:2009/06/15(月) 17:33:53 ID:mRPyV88h
「な、なんでしょうか、リリアさん…何怒ってるの?」
流石に只事ではないと腰を引かせながら応えたトレイズは
「【何怒ってるの?】じゃない!これだけ言っても察しないのか!わざとなのか?わざとなんだな?!ああそうかよっくわかったぞ!!」
一息に怒鳴られた。
「え、えーっと…なんのこと?」
状況が掴めず、あまりの剣幕にオロオロしながらも不思議そうに尋ねるトレイズに
「……三ヶ月」
搾り出すように、一言。
「え?」
聞き取れずに問い返した相手にリリアは
「初めて抱いてくれたときからもう三ヶ月も放置されている、と言っている!!!」
顔を怒りや別の何かで真っ赤にしながらも、今日一番の声量でそう言い放った。
200195:2009/06/15(月) 17:35:31 ID:mRPyV88h
「え、あ……ああ、そうだな…」
トレイズは、一瞬遅れた後やっと事態を飲み込み、だがしかし気まずさから下を向く。そして、間が空いたことで若干冷静になったリリアの声は続く。
「どうして…?確かに普段はトレイズは寮で暮らしてるし、学校じゃできないのはわかるけど、だからって三ヶ月も何にもしてこないの?
それに一昨日からママはいないし邪魔もはいらないのに、キスもなし?もしかして、わたしにはそんなに魅力がない?一度してみて失望した?」
そこで一度言葉を切るが、何も返答がないことを確認し、
「ねえ、どうなの・・・?」
日頃の彼女ではまず有り得ない、先程とは打って変わって縋るような耐えるような目でトレイズを見つめる。
「…………」
「…………」
「……ごめん」
気まずい流れる中、トレイズが重たい口を開く。
「…俺はリリアに手を出せない。でも、それは、リリアのことを、嫌いになったとか、リリアに魅力がないとか、そんな理由じゃなくて…」
「じゃなくて?」
トレイズは組んだ両手を固く握りなおし、続ける。
「……俺自身に問題があるんだ。俺にはリリアを抱く資格なんかない」
「…どうしてよ?」
「この前、初めて、リリアを抱いたとき……俺は自分を抑えることが出来なかった。リリアはすごく綺麗で、柔らかくて、気持ちよくて…
でも、痛みを耐えて泣いてるリリアを前にして、俺は自分の快感ばかりを追い求めて、まるで襲ってたみたいで、リリアの体力も考えないで何回も…
それからも、“やりたい”衝動にしょっちゅう駆られて、それでキスしただけでも何するかわかったもんじゃなかったから……だから」
「だから、そんな自分にはわたしを抱く資格なんかない、ってわけ?」
「うん……ごめん。」
「そう。わかった」
あっさり言ったリリアに驚きに顔をあげたトレイズは
「それなら問題ないわ。今度はわたしがトレイズを襲うから。」
零距離発射の銃撃にも匹敵するような衝撃発言を受けた。
201195:2009/06/15(月) 17:36:32 ID:mRPyV88h
「…え?」
ややあって、停止していた脳がようやく動き出したトレイズにリリアは
「だって、トレイズはわたしを傷つけるのが嫌なだけで、別にわたしとするのが嫌なわけじゃないんでしょ?というか、むしろしたいんでしょ?だったらわたしの意思でやれば全然問題ないじゃない。双方幸せ、ハッピーの極み」
平然と言葉を続けた。
「でも、それだとリリアが」
「わたしがなんだって言うわけ?この際だからはっきり言うけど、わたしはあなたが思ってる程柔じゃないし、あなたに抱かれるのが好きなの。
この前はすっごく嬉しかったんだから。確かに初めてで痛かったけど全部が苦痛だったわけじゃないし、寧ろ気持ちよかったし、とにかく問題ないの!だからそんないらん心配はするな!!わかった?」
「……でも」
「ああもうこれ以上何も言わなくて良い!とりあえず風呂場に行け。そして汗を流して頭を冷やしてこい。これはこの家の主人代理としての命令だ!返事は?」
「………」
「返事は?!」
「はいぃっ!!」
再び爆発したリリアの剣幕に押されるようにソファを立ち部屋の隅に置いてあった自分の荷物から着替えを引っ掴み転げるようにダイニングを出て行くトレイズを見送ったリリアは。
残された部屋で、重さが減ったソファの右端で力を抜き、朱色に染まった頬を手で覆いながら長い溜息をついて、
「……このヘタレ王子。良い加減腹括りなさいよね」
そう、呟いた。
202195:2009/06/15(月) 17:38:18 ID:mRPyV88h
一応今回はここまで。最初に言い忘れてたけどリリトレです。
さんざ痴話喧嘩させときながら得ろ無しとかほんとごめんor2
203名無しさん@ピンキー:2009/06/15(月) 18:40:32 ID:/+TYDrgf
乙!
204名無しさん@ピンキー:2009/06/15(月) 22:00:02 ID:P37glG4h
続き待ってます
205名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 01:17:26 ID:0vhvRklf
おお…神が光臨された!
206名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 12:51:40 ID:+GuA+j7/
>>195
どこがキリがいいんだよwww


・・・続き書いてくれるよな?
207名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 12:53:56 ID:+GuA+j7/
ごめん 誤爆ってことでひとつ
208名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 04:53:55 ID:hIwU3vCP
間違ってないぞwww
209名無しさん@ピンキー:2009/06/27(土) 16:50:47 ID:neihMsU1
イーニッド!イーニッド!
210名無しさん@ピンキー:2009/06/30(火) 10:06:57 ID:4SElorUd
>>209
これで許してくれ
ttp://p.pita.st/?cspmixc8
211名無しさん@ピンキー:2009/06/30(火) 20:44:53 ID:/G7dYx+8
学園キノ 
陵辱系
ダークサイド・キノ
ふたなり



はぁはぁ…ン…くふ……は…
よく晴れた午後の学園の森。
その木陰に少女は腰を降ろしていた。
あはっ…ん……んん…ふ……
両脚を投げ出し、肌に張り付くスパッツをずり下げ、必死に何かを扱いていた。
あ…ああ…で…でちゃ………
それは股間に生えた肉棒であった。
少女の白い肌とは不釣り合いな程に赤黒く肌が硬質化した肉棒。
あんああっ…でる…でるっ…!
右手、左手と交互に与えられる刺激に肉棒は
その鈴口から粘液のような汁を垂れ流し、
目を瞑り、眉間に皺を寄せる少女の肉棒を赤黒く光らせていた。
あふっ…ああっ!射精しちゃう!射精しちゃ!んんんっ!
どばぁっぶしゃ!どばどばびゅるる

『キノとイーニッド』

「はぁ…は…はぁ…」
学園の廊下を少女がおぼつかない足取りであるいていた。
黒い髪が脂汗によって額にべったりと張り付いている。
「ん…くぅぅ……はぁ…」
女の名前は木乃、エルメスが眠っている隙を見て、己の肉棒を扱き上げる生活は
もう限界だった。
あのトイレで茶子と交わって以来、木乃に生えた肉棒は
消えることはなかった。
今は、授業の合間の休憩時間。
その僅かな時間でも肉棒の疼きは止められない。
「はァ…はあ……う、うう…あは…う、ん…んんっ」
声を押し殺して、便器に腰を下ろす。
スカートを押し上げ、そそり立っているモノ。
それはコンドームに包まれた男性生殖器であった。
下着とスパッツを引きちぎらんばかりの勢いでスカートを押し上げる肉棒は
限界まで膨れあがっていた。
212名無しさん@ピンキー:2009/06/30(火) 20:45:43 ID:/G7dYx+8
「だ…いや…スカートが擦れて…!ん、ふ!」
木乃は咄嗟にスカートを捲り上げ、スパッツと
下着を太股まで一気にずらすと肉棒を握りしめた。
びゅる、どぶりゅうううううっ、びゅ、びゅるびゅ…びゅ……
「ん、ん…んくううう…は、はああ…ふ、ふんん……」
とろけそうな快感に唇を噛みしめ、木乃は耐えた。
両脚がガクガク震え、少しでも気を抜けば腰が抜けてしましそうな快感。
尻肉を震わせ、空腰を振りながら射精し続ける女子高生は淫らすぎた。
「げ、限界…だよ……何とか…何とかしないと…ん、くうう…」
木乃は荒い息をつきながら萎えた肉棒を下着に押し込み、スカートを元に戻した。
いきり立つ肉棒を沈めるため、オナニーを繰り返していた。
寮のシャワー室やベッド、放課後の学園のトイレ、更衣室
一人になれる場所なら、どこでもオナニーはした。
寮の部屋には、通販で手に入れたオナホールにコンドームを隠し持ち、
オナホールで5回ほど抜けば、肉棒の疼きは静まる。それでも
勃起が治まらないときは、コンドームを付け登校した。
死ぬほど恥ずかしい行為だが、教室の床にぶちまけるよりはマシだろう。
茶子に相談する事はできない。そうなればあの教師の事だ、
何度も、何度も交わらせてくれるだろうが、弱味を完全に掌握され逆らえなくなってしまう。
そうなれば、行き着く先はおそらく茶子の性奴隷。
学園の授業中だろうと、部活中だろうと、所構わず過激なプレイを強要されるに違いない。
そんな事をトイレから戻った木乃は呆然と考えていた。
……茶子以外なら誰でもいい…どうせガンファイター・ライダーキノになれば正体はわからないのだ。
変身してエルメスをどこかに放り投げ、下級生か上級生を――――――。
そんな時、教室のドアが開いた。入ってきたのは茶子と金髪の少女
「ハイみなさんおはようさん。―――今朝は、みんなに紹介する人がいます」
「…お人形さんみたい…」
木乃の肉棒がドクンッ…と疼いた。

名前はイーニッド=スミス。
理由はわからないがこの時期に2週間の短期留学らしい
…泊まっているのは、最高級のロイヤルスイート。
専属メイドに執事、ボディーガード……執事やボディーガードは
皆殺しは確定。メイドは年配であったら即殺。
若いメイドであれば、イーニッドと共に犯してしまえばいい。
……木乃はシャワールームでそんな事を考えていた。
本来ならば、学校で休み時間の度に犯してやりたかったが茶子と
犬山がつきっきりだ。排除する事はできないので仕方がない。
一晩しか楽しめないが、その分、徹底的に、死ぬまで犯してやろう。
監視カメラは映る前に全て破壊して………
木乃は今しがた射精したオナホールを握りしめ、余韻に浸った。

213名無しさん@ピンキー:2009/06/30(火) 22:49:49 ID:RYd77Xt0


続きに期待
214名無しさん@ピンキー:2009/07/01(水) 00:00:19 ID:A3t3rcze
第3保管庫閉鎖した?
215 ◆/DjT4ww086 :2009/07/09(木) 01:49:03 ID:A88y+Pl/
>>26にある
保管庫を続けるのが諸事情により困難になってしまいました
近日中に削除しようと思っているので、どなたか良ければ次の保管庫をよろしくお願いします
216名無しさん@ピンキー:2009/07/09(木) 01:59:05 ID:zhz9L3yj
ちょ削除は勘弁・・・
217 ◆/DjT4ww086 :2009/07/09(木) 22:42:11 ID:A88y+Pl/
>>26に載せていたものを次の保管庫に載せるというのはお願いできないでしょうか?
218名無しさん@ピンキー:2009/07/09(木) 23:07:08 ID:VVFEW72M
保管庫ってどーやって作ればいいんだ・・・
簡潔におせーて
219名無しさん@ピンキー:2009/07/11(土) 03:35:26 ID:qjY440r9
ブログを使うのが一番簡単
捨てアド取得

それでブログを借りる

過去ログ・投下作品などをコピペする

完成☆


一番上の記事(投稿日時を遥か未来に設定)に作品別のもくじやらローカルルールの説明やらがあると便利かな
220名無しさん@ピンキー:2009/07/20(月) 12:35:31 ID:dzsexgEU
確かに自分で作るならブログでやるのが楽だよな
221名無しさん@ピンキー:2009/07/22(水) 21:11:28 ID:GPQRGjlm
>>220
確かに
222名無しさん@ピンキー:2009/07/22(水) 21:17:20 ID:8DRGFFiW
保管庫が移動するのこれで何回目だ
223名無しさん@ピンキー:2009/07/24(金) 00:23:16 ID:oeT13LYf
あっ!
224名無しさん@ピンキー:2009/07/24(金) 03:45:54 ID:K3+S0J2I
どどどどうした
225名無しさん@ピンキー:2009/07/26(日) 02:11:08 ID:5TZ6kGDS
ぬ?
226名無しさん@ピンキー:2009/07/27(月) 20:57:24 ID:cUsfSVuM
てすと?
227名無しさん@ピンキー:2009/07/27(月) 21:12:48 ID:3IABs9DT
ちぇすとー
228名無しさん@ピンキー:2009/07/30(木) 18:11:17 ID:q48YBjkG
学園キノ
ダークサイド・キノ
木乃×イーニッド
陵辱
ふたなり



「ん……あ…んんッ…ふッ…はああ…」
金髪の少女は机の前に置かれた同人誌を片手に達した。
頬を赤らめ、ふるると余韻に浸りながら甘い息を吐く。
宿泊している最高級のロイヤルスィートであてがわれた一室。
制服のまま、荒い息をつく少女の名はイーニッド=スミス。
金髪ロングヘアーにエメラルドグリーンの瞳をもつ
アメリカ合衆国大企業CEOの一人娘であった。
「はぁ……は…ん」
ぬるりと秘部に突き入れた指先を抜き取り、ティッシュでそれを拭い、濡れた秘部も拭う。
こんな事が国元のメイド長にばれたら何と言われるか……が、ここにいる間は問題ない。
無理を言って、自分と仲の良いメイドのマリーを専属として配属してもらったのだ
自分より3つ年上のメイドで、二人だけの時は恋占いや流行のファッションに
小物やアクセサリーの話に花を咲かせ、自分を本当の妹のように可愛がってくれた。
229名無しさん@ピンキー:2009/07/30(木) 18:13:30 ID:L1QU8c5q
期待age
230名無しさん@ピンキー:2009/07/30(木) 18:47:29 ID:q48YBjkG
「……ん…と」
一人で達した後の自己処理に再び頬を染めるとイーニッドは下着を引き上げ、
スカートの乱れを直すと、同人誌を学校の鞄に仕舞い込んだ。
このスィートルームに帰宅してずっと制服姿のままで執事に見つかると、
自分ではなくマリーが咎められてしまう。だから帰宅後、すぐ部屋に入った。
帰宅した時、執事はいなかったのでマリーが咎められることはないだろう。
が、帰宅後、着替えもせず密かに購入した同人誌で2回も自慰に耽った事は
事後の処理も含めマリーにも気付かれないようにしないと……時間からしてそろそろ入浴時間だ。
制服姿のままでいると部屋に着替えを持ってきたマリーに
『はやくお着替えに』と笑って言われるかもしれない。
しかし、時間を過ぎてもマリーが着替えとバスタオル、それに替えの下着を持って部屋に来ない。
時間には正確なマリーだ。何か急な用事でもはいったのだろうか?
イーニッドは部屋のドアを開けた。
この部屋を出ると通路がある。そして通路沿いに執事やマリー、
それにボディガード達の寝室があり、その先はリビングルームになっている。
「……ん……あ……」
「………?」
リビングルームの方から微かに声が聞こえてくる。
イーニッドは足早にリビングルームへと向かった。
「マリー、どうし――――――!?」
イーニッドは目の前の光景に息を呑んだ。
リビングルームに血まみれで倒れている執事にボディーガードの面々。
そして、机に押しつけられメイド服のままスカートを捲り上げられ犯されているマリーがいた。
「あぐ…や、やめ…んんッ…はあっ!ぐうっ!」
マリーを犯している人間はこちらに背を向けている為、顔はわからない。
自分より少し低い背丈だろうか、黒髪のショートカットに学園のセーラー服にスカート?
ただの女子学生がこの惨劇を引き起こしたというのだろうか?
が、イーニッドの思考はそこまでだった。恐怖に足がすくみ、腰が抜けたようにその場にへたり込んでしまう。
231名無しさん@ピンキー:2009/07/30(木) 18:48:41 ID:q48YBjkG
「んっ…ああっいい、いいよォ!外人オマンコ、外人オマンコに射精しちゃう、出る、出る、出ちゃううっ!!」
日本語で何かを叫んだ少女は、ぶるぶるぶると尻を振るわせ、「んっ、んんっ」としきりにマリーの背に
縋り付き、腰マリーの尻に擦りつけている。やがて満足したのか、その少女は荒い息をつきながら
マリーから離れた。犯されたマリーは微動だにせず、机に突っ伏したままだ。そして時折、その股間から逆流した
白濁液が太腿もつたい、床に滴り落ちている。
「あ…あ……な、何て……皆……皆……」
青ざめた顔で震えるマリーにその少女が顔を向けた。
「ああ、こんばんは……イーニッドさん」
不気味な笑みを浮かべながら、その少女はイーニッドに向かって
スチェッン・フル・オートマチック・ピストルを向けた。
緑色のポーチにホルスターにおさまっているリヴォルバー・ガン。
そういえば今日、転入した先のクラスでそんな格好をした少女がいた。
そう名前は確か…
「キノ……サン?」
「あれ…変身してるのに私ってわかるんだ。まぁ、いいか……今日はイーニッドさんを犯しに来たんだけど
我慢できなくて、先にメイドさんを犯しちゃった。10回も膣内(なか)出ししたんだけど、安心して
まだ生きてるから。あ、あとねボディーガードさんと執事さんは邪魔だから速攻でぶっ殺しちゃった。」
あははッと笑う木乃にイーニッドは戦慄した。何を喋っているかは理解できないがこの少女は危険だ。
本能がそう告げている。
「な、何が望みなのですか?あなたは…ま、まさか本国からの刺客?」
「えー?何言ってるかわかんないよ…だからね、私ちょっと勉強してきたんだァ」
とろけた表情の木乃がくすくすと笑うと、急に流暢な英語を喋りだした。
「イーニッドさんにこれをぶち込みたくて来たの、ね、素敵でしょ?」
木乃はスカートをめくり、イーニッドにソレをさらけ出した。
ずり降ろしたパンティーから突き出るように勃起している赤黒い肉棒。
その先端がスカートの生地に擦れ、そのわずかな刺激に先走り汁が垂れていた。
「最高の夜にしようよ…イーニッドさん」
232名無しさん@ピンキー:2009/07/30(木) 18:49:35 ID:q48YBjkG
「な…なに…何で?木乃さん、お、女の子なのに!?」
イーニッドはそのまま後ずさった。
この距離ならば、何とかスィートルームから逃げ出す事はできる。
「逃げてもいいよ?その間に私はまたこのメイドさんで楽しませてもらうし、
ココ最上階だからエレベーターが来るまでにイーニッドさんを捕まえる事は簡単だし…」
「……な、何をするつもりですか」
イーニッドは気丈にもキッと木乃を睨みつけながら言った。
「お……お嬢……さま、は、はやく…お逃げ……くださ…」
メイドが微かな声を上げた。
「マリー!?」
イーニッドはマリーを抱き起こそうと肩に手をかけた。
「マリー、今たすけ―――」
「勝手なことしちゃダメ。」
イーニッドがマリーの肩に手を掛けた瞬間、木乃はそのイーニッドの手を取り、捻りあげた。
「あ…痛っ…ああ」
「香水のいい香り…さすがアメリカのお嬢様……あ、でも向こうの人って体臭を消すために
香水つけるんだっけ?」
イーニッドの髪に鼻を埋め、木乃は囁き、そのうなじに舌を這わせた。
「おっぱいも大きいし、お尻も肉付きがいいね…ホント、美味しそうな身体…」
木乃の手がイーニッドの胸や尻に手を這わせる
「いや、やめっ、やめてっ!んっ!」
「はあ…う…ん、んううう」
メイドからイーニッドを遠ざけ、ソファの上に引き倒すと
木乃はイーニッドの上に覆い被さり、その唇を奪った。
「や…やめん、んふ…やあっ!」
「はぁ…ん、柔らかい…はあ…んう」
舌を口にねじ込み、その口内を蹂躙するようになめ回す木乃。
その濃厚なディープキスにイーニッドは木乃の胸を叩くが、
ガンファイターライダーに変身した木乃には何の効果もない。
木乃は気にも止めずイーニッドの花弁のような唇を蹂躙し続けた。
「う…ふ…あ…んう!ん、んんん!」
233名無しさん@ピンキー:2009/07/30(木) 18:50:25 ID:q48YBjkG
「ん…ちゅ…イーニッドさんの唇…あまぁい…おっぱいはどうかな?」
そして木乃はイーニッドのブレーザーの前を広げ、Yシャツの胸元を引き裂いた。
その反動で白いブラジャーに包まれた、豊満な乳房がぷるんと零れ落ちた。
「やっぱり大きい〜、どうしたらこんなに大きくなるの、イーニッドさん?」
「いやああっ!やだ、いやあっ!やめてええ」
両腕を押さえ込まれても猶、身をよじらせ抵抗するイーニッド。
「もっと暴れて、嫌がって、ねぇ、もっと、もっと嫌がって…私、私、すごく興奮しちゃう!
マグロになったらメイドさんを撃っちゃうから、ちゃんと抵抗して。声出して。
レイプされてる雰囲気盛り上げて、ね?ね?ね?」
木乃はそのブラジャーを引き裂くとイーニッドの白い乳房を
荒々しく握り潰すように掴み、その先端にある桜色の突起にむしゃぶりついた。
「はぁ…んち…ぷはぁちゅ…ん」
「いやっ…んく……くうう!」
同性に、それもおぞましい肉の凶器をもった女に乳房を吸われている。
それを拒むこともできない己の無力さにイーニッドを唇を噛みしめ、声を殺すことで耐えた。
「はん、んう…あは…すごいよ、私のチンポもうガチガチになっちゃった。
も、もう我慢できない…はぁ、はあああ」
木乃はイーニッドをうつ伏せにし、スカートを捲り上げ、一気に下着を剥いだ。
「―――っ!」
ふるっと揺れるイーニッドの柔尻に、まだ未開の地のようにぴっしりと閉じられた秘部。
ほどよい肉付きと腰のくびれから官能的な丸みの曲線を描く尻に木乃は口元を歪め、
イーニッドの腰を掴み、無理矢理膝を立たせた。
「あれぇ……イーニッドさんのオマンコ、少し濡れてるよ?感じちゃてるの?
あはははっ、それとも私がメイドさんレイプしてる間、オナニーでもしてたのかなぁ?」
後ろに尻だけを突き出す屈辱な格好で、イーニッドは拳を握り、歯を食いしばった。
「はー…はっ…お尻…イーニッドの…綺麗な…おしりぃん、んん、アソコの
毛も髪の毛と同じ金髪なんだ…」
薬物中毒者のようなたどたどしい声と荒い呼吸、木乃ははち切れんばかりに反り返った
肉棒を扱きながら、イーニッドの尻に舌を這わせ、尻たぶを舐め、ほおずりした。
234名無しさん@ピンキー:2009/07/30(木) 18:51:40 ID:q48YBjkG
「ひっ…や、やだ…やああああ」
イーニッドの背に身の毛もよだつような嫌悪感がゾゾゾっと走った。
「や、やわらかい…は、張りもいい…さ、最高」
「…も、もうやめて…お願いだから…」
「あはは、ははははっ…イーニッド…私のチンポ、とーっても気持ちよくしてね」
「やっ…いやっやめて!やめてえええ!」
「ダーメ」
木乃は身性にも肉棒をイーニッドの秘部にあてがい、一気に腰を突き出した。
―――ずぶ…ずぶり、にちゅぐちゅううううう―――
「んおおお…んんんん…は、あんん、んうううう……」
「あ…あ…いやあああっ!」
イーニッドのスカートから覗くたわわな尻がぷるぷると震え、木乃は喉を仰け反らせながら身を
震わせた。その反動で重力に引かれたイーニッドの乳房がゆっさゆっさと左右に揺れる。
「き、きついい…ん、んんん、んおおおお……」  
めりめりめりぐちゅぶちゅううう
イーニッドの膣中は狭く、木乃は己の肉棒に痛みを感じつつも腰を突き出し、膣をこじ開けた。
ずぶりと根元まで押し込み、木乃はイーニッドの背中に折り重なった。
「ああっ締まる、締まるうう…ふっんう…イーニッドさんのオマンコすごいよ、
私、私がイーニッドの処女貰ちゃったんだね…んっんううっ」
「はぎ…あぐ……く…う…が…」
つい先ほどまで処女であったイーニッド。膣を肉棒で抉られる痛みは尋常ではない。
一突き、一突きに身体の中心から裂けるような痛みが脳を直撃する。
こんな形で、こんな無様に、こんな化け物に、自分の純血は奪われたのかと思うと
悔しくて堪らない。自然と涙が溢れてくる。自慰で少しばかり濡れていたからといって
処女であるイーニッドに木乃の肉棒は受け入れがたい代物だった。
そして始まる悪夢のような連続ピストン運動。
ズン…ズブ…ズンと木乃はイーニッドの首と尻に手を当て、その膣内を抉るように肉棒を挿し、
腰をゆっくりと引き抜き、一気に突き入れる。
少しでも長く射精を抑え、イーニッドの肌を味わう為だ。
「くっ……ぐ…あっ…あう…」
その剣突にいくら唇を噛みしめようとも声は漏れる。
「いや…んぐ…こ、こんなの…いや…」
「はー…んくう…ああ…たまらない…たまんないよォ
イーニッドのマンコ最高!…んく…私のチンポが…チンポ締め殺されちゃう!」
ほとんど叫びにちかい声を上げ、木乃は尻を振り続ける。
イーニッドの柔尻に木乃の下腹部が打ち付けられる度に尻たぶが波立ち、
ガンファイターライダーの情欲をさらにかき立てた。
パンパンパンと木乃の剣突がじれったいものから直線的な激しい動きに変わった。
今まで自慰でしか放出できなかった白濁液が膣内射精という最高級の快感に
よって解き放たれようとしている。
「あ、あっ…ああっも、もう…で、出る…もう出る出ちゃうう…ふぅ…ん、んおお」
木乃はイーニッドを穿ったまま仰向けにすると、その豊満な胸に自身の胸に押しつけた。
ぐにゅりと淫らに歪む双乳が木乃の興奮を最大に高めた。
「はああっ…イーニッド、おっぱい、乳首のコリコリ、とっても感じちゃうう…んん…うっ、んんうう」
「あっ、な…ぐううう…ん…であっ」
木乃は眉を潜め、歯を食いしばり、尻を振りたくった。そしてイーニッドの尻肉に両手を回し
指を食い込ませた。射精時に逃れないように密着するとイーニッドの口に濃厚なキスを落とした。
「ん、んふー、ん、んううっ…はっ…あぐ…ああっ…や、いや…うぐうう!」
235名無しさん@ピンキー:2009/07/30(木) 18:52:11 ID:q48YBjkG
「んおお…ああっせーし、精子が…昇って昇ってチンポ、チンポ! ああっ出る出るっ種、種、種ええ!」
「やめて、やめてええっ!それだけはお願いだからやめてええっ!出さないで!」
イーニッドは木乃に組み敷かれたまま、半狂乱になって暴れた。
髪を振り乱し、涙を飛び散らせながら懇願する。
「あんっあんっ…ね、イーニッドにしっかり、しっかり種付け、種付けしてあげるから…ねっ…んふっ
もっと、もっと暴れて、泣き喚いてええ!ああっ種出る、種出る!
私、私ぃぃイーニッドに種付けしちゃううう!」
木乃の剣突が最後にイーニッドの最奥に到達すると同時に尻がピンと張り、
胸を突き出すように背を、喉をのけ反らせた。
ぶりゅ、ぶりゅるるどぶぼどぼどぼどぶにゅうううう!
そしてイーニッドに埋め込んだ木乃の肉棒が最奥で爆発した。
ドロドロの白濁が肉棒の鈴口を裂く勢いで射精され、イーニッドの体内にぶちまけた。
長い自慰生活を強いられてきた木乃の精液の量は半端ではなく、
肉棒から吐き出される精子は白濁のゼリーのような塊であった。
「ん、んおおおおッ出る出るでりゅうううう!!」
ぶりゅびゅるるるぶびりゅうううう…
「は…ぎ……あ、ああッ…」
許容範囲を超えた精子が逆流し、結合している肉棒の隙間をぬって地に垂れ落ちた。
射精絶頂の余韻に木乃は喉を痙攣させ、背筋がおれるくらい仰け反らせた。
「あ…ん…んんん…ふ…しゅごいの、しゅごすぎる…チンポ、チンポすごい射精してるのおお」
 魂が引きずり出されそうな快楽に木乃はイーニッドにしがみつく事で耐えた。
「ん…んう…ん、ん…まだ、まだ出る…出るうう…んん」
木乃は眉間に皺を寄せながら、イーニッドの尻に指を食い込ませ、
「うっううっ」と呻き、残る精を断続的に射精し続けている。
「あ…いや…いやぁ…お、父さ…ま…ごめ…なさ…私…私…うう」
許容範囲を超えた精子の塊が逆流し、結合している肉棒の隙間をぬってソファに垂れ落ちた。
「んん…は…はぁ…んんッ」
ようやく出し切ったのか、木乃は萎えかけた肉棒をイーニッドがズルリと引き抜いた。
イーニッドの尻が震える度に膣口からドピュッ…ドピュと吐き出されていく。
「はぁ…はぁ…んん、はははッ、すごい格好…マンコから私のチンポミルクを垂れ流して…」
イーニッドはソファに押しつけられた格好のままですすり泣いた。
何故、自分がこんな目に遭わなければならないのか?
皆、殺され、マリーはレイプされ、自分も汚された。
ただこの少女の欲望を満たすためだけに全てを奪われてしまった。
急速に薄れていく思考。希望。自分はもうダメなのだろう……
「はぁはぁ最高だったよイーニッド……あと100回くらいマンコにチンポぶち込んであげるから…
それからママになる前にメイドさんと一緒に殺してあげる……それまで私を楽しませてね?」

END
236名無しさん@ピンキー:2009/08/07(金) 17:46:27 ID:rkQhscKY
グーーーーーーッッッドッ!!
237名無しさん@ピンキー:2009/08/09(日) 14:10:53 ID:s6R43Kw8
リリア×メグは需要ないのか……
238名無しさん@ピンキー:2009/08/09(日) 14:16:54 ID:CFXJze3Q
需要はある。供給がない
239名無しさん@ピンキー:2009/08/15(土) 14:09:15 ID:ss/0ucS3
文才があればなー
240名無しさん@ピンキー:2009/08/18(火) 21:18:04 ID:opUM2RBZ
欲しいよなー文才
241名無しさん@ピンキー:2009/08/21(金) 01:24:36 ID:ew6rHvmJ
保守するだけで文才に満ちた人生が手に入ります



はい、今回の魔物はあなた
242名無しさん@ピンキー:2009/08/23(日) 21:25:17 ID:19ucSvzk
>>241
うわあああ
ひっかかったああああ
243名無しさん@ピンキー:2009/08/27(木) 16:37:56 ID:aufe+IsV
初書き初投稿。
下手なのは承知だが目を瞑ってくだしあ><

擬人化
ふたなり
エルメス×キノ


公平な国-unfair-

「――では、何日の滞在を希望されますか?」
 機械的な声。感情の篭もっていない声に、精悍な顔つきの人間が三日の滞在をしたい、と告げる。
 しばらくして四角い青色の機械から、
「どうぞ、お入りください」
 という声が聞こえて、暫くしてから門が開き始めた。
「凄いね、キノ」
 少年のような声でモトラド(注・二輪車。空を飛ばないものだけを指す)が言った。
 キノと呼ばれた、そこに居た唯一の人間が頷いた。鍔のある帽子にパンツ、ワイシャツを腰の辺りでベルトを締め、着ている。
 ベルトにはポーチがいくつか、そしてサイズの大きいホルスターが吊られている。
「そうだね、エルメス。まさかこんな所に、こんな進んだ技術を持った国があるとは思わなかった」
「うんうん。機械に入国を許してもらったのも久しぶりだね」
 門が完全に開いて、キノはエルメスに跨ってエンジンをかけた。
「これは…また、随分と長いねぇ」
 エルメスが言った。キノも同意する。
 門の先にあったのは水平線に向かって伸びる、先の見えない橋だった。
 右を見ても左を見ても海で、まるで海の上を走っているような感覚になる。
「一時間ほどで着くらしい」
「長いね」
「……そうだね」
 潮風を顔に受けながら、キノが言った。

「見えてきたよ」
 しばらく海を走って、エルメスが言った。それから少し走ると、高い城壁の前に着いた。
「ようこそ、キノさんにエルメスさん」
 人間の入国審査官が言った。キノが帽子を取って挨拶した。
244名無しさん@ピンキー:2009/08/27(木) 16:43:13 ID:aufe+IsV
「三日間の滞在ですね。武器類の所持はしていらっしゃいますか?」
「はい」
 キノは右腿のホルスターからハンド・パースエイダー(注・パースエイダーは銃器。この場合は拳銃)を抜き取った。
 回転式弾倉の弾倉をずらし、そっと入国審査官の目の前の机に置く。
「凄い物をお持ちですね…えっと、他にナイフ類などは?」
「あります」
 体中に仕込んだナイフを、キノは一つ一つ机の上に置いていった。エルメスは、
「時間がかかりそうだね。終わったら起こして」
 そう言って、しばらく静かになった。

 日が暮れた頃、やっとエルメスのシートが叩かれた。
「んぉ?随分遅かったね」
「あの入国審査官さんと色々話してきた。もう一人の入国審査官が結婚しちゃって暇なんだって」
「さいで」
 キノはエルメスに乗って、入国審査官から貰った地図を頼りにホテルへと向かった。
 周りには工場が立ち並び、国営ホテルだというホテルの中には機械の従業員が数人居るだけだった。
 安いホテル代を払うと、泊まる部屋の場所を聞こうとして、キノが首を傾げた。
「何て?」
「このホテルにはボク一人しか滞在しないらしい。どの部屋を使ってもいいって言われた」
「よかったね、キノ。これなら朝に実弾で訓練しても大丈夫そうだね」
 エルメスが茶化すように言った。
245名無しさん@ピンキー:2009/08/27(木) 16:45:41 ID:aufe+IsV
 入国してから二日目の朝。
 キノは朝日と同時に起きて、パースエイダーの整備とそれらの抜き打ちの練習、
 そしてしばらく体を動かして、たっぷりシャワーを浴びてから外に出た。
「どこに行くのさ?キノ」
 キノはしばらく平坦な道でエルメスを走らせて、
「この国の噂を確かめに行くのさ」
 短く答えた。

「ここは……研究所、かな?」
 キノはエルメスを円筒形の白い建物の前で止める。
「そうだね。ここのはずだ」
 キノは機械式の呼び鈴を鳴らした。
 しばらく経って、建物の中から白衣を着た若い男が出てきて、キノ達の近くへと駆け寄って来た。
「ようこそ旅人さん!噂を確かめに来たんですね?」
 キノの首肯。
「やっぱりそうでしたか!いやぁ、つい先日も旅人さんが訪れて来てくれまして!」
 男が満面の笑みで言う。エルメスが呆れたように言った。
「キノ…確かめたい事って何なのさ?」
「モトラドさんも、聞くより見た方が早いと思います!さぁ、どうぞ中へ」
246名無しさん@ピンキー:2009/08/27(木) 16:49:24 ID:aufe+IsV
 男に導かれて、キノはエルメスを押しながら研究所の中へと入った。
 外に比べて、その研究所の中は汗をかかない程度の暖かさに保たれていた。
 しばらく快適なその中を歩くと、男は一つの部屋へとキノ達を招き入れた。

「…………」「凄いね、こりゃ」
 部屋では、裸の人間が等間隔に設置された透明のガラス管の中に入れられていた。
 歳はキノと同じくらいの人間から、20歳くらいの人間まで。
 培養液だと言う緑色の液体の中で、人間達は目を静かに瞑って寝ているようだった。
「どうでしょう、私達の国が誇る最高の技術です!」
「確かに凄いね。この人形はどうするの?」
 エルメスが聞いた。キノは静かに、その"人形"をじっと見ていた。
「よく聞いてくれました」
 男が意地悪そうに笑う。
「この人形に"魂"を入れるんです」

 男は、一つの培養タンクに手を置きながら話し始めた。
 曰く、この国では人が老いたら魂を抜き出して、この人形に入れて若い体を保つこと。
 また、この人形の構造は人間と全く同じであること。
 ただし、性器だけは男性のもの、そして女性のもののどちらも備わっていること。

「何でどっちもついてるの?」
「それはもちろん、国民全員が公平にするためですよ。男性の感覚しか味わえない、また女性の感覚しか味わえないというのは、不公平ですから」
「――もしかして、モドラドの魂を入れたりもできる?」
 男はよくぞ聞いてくれましたと言わんばかりに、用意していた答えを返してきた。
「拒絶反応が起きる可能性もあります。が……」
「"が"?」
 エルメスが聞いた。男は少し時間を置いて、
「一日だけなら、人形に魂を宿す事が出来ます」
247名無しさん@ピンキー:2009/08/27(木) 16:52:27 ID:aufe+IsV
「どう?エルメス」
 キノは、モトラドを両手で押しながら、自分と同じくらいの背の少年に聞いた。
 キノと同じ色の黒髪に、澄んだ新緑色の眼。
 おそろいのワイシャツを着ていて、まるで二人は兄弟のようにも見えた。
「なんか調子が狂う。特に、サスペンションが無くて不思議な気分」
「あはは。でも、一日だけだしね」
「それもそうか」
 キノとエルメスは街の中心部で必要な買い物を済ませると、国営ホテルへと戻った。

 "二人"は食事を済ませて部屋に戻った。エルメスはタオルでモドラドを丹念に磨きながら、キノは荷物の整理をしていた。
「でもさ、キノ」
「うん?」
「何で僕の魂を入れてくれるように頼んだの?」
「うーん、人間の姿のエルメスを見てみたかったからかな」
「さいで」
「それと……」
「ん、それと?」
「一日だけだしね」
「それもそうか」
248名無しさん@ピンキー:2009/08/27(木) 16:54:10 ID:aufe+IsV
「よし、そろそろシャワー浴びるかな」
 しばらくしてから、キノが寝巻きとタオルを抱えて立ち上がった。
「いってらっしゃい、キノ」
 エルメスがモドラドのタンクを磨きながら言った。
「……一緒に入らないの?エルメス」
「な、何言ってるのさ」
 エルメスがやや照れたように言う。
「……?でも、いつもボクの裸を見てるのに?」
「状況と状態が違う」
「でも、大丈夫だよエルメス」
「何を根拠に……」
「だって、エルメスならボクを襲わないから。襲っても何の得にならないでしょ」
「あの、キノさん?」
「う?」
「一緒にシャワーって事は、裸になるって事だよ?」
「外なら服を着ていないと危ないけどね。武器を隠せないし」
「…………」

 一人では狭い浴室で、エルメスがキノの背中を流していた。
「まさか、キノの背中を流す日が来るとは思わなかったよ」
「ボクもだよ、エルメス」
「でもさ、キノ」
「うん?」
「もし国の外に敵が居なかったら、ずっと服を脱いでる?」
「寒くなければね」
「じゃあ、暑かったら?」
「虫が居なかったら脱いでも大丈夫だと思うよ。風が気持ちよさそうだ」
「……キノ」
「うん?」
249名無しさん@ピンキー:2009/08/27(木) 16:59:53 ID:aufe+IsV
「ひゃっ!?」
 エルメスが、背後から手を伸ばしてキノの胸をつまんだ。
「エルメス…っ、何を……」
 そうキノが言うと、エルメスはキノの胸から手を離した。
「キノをこうやって襲いたい人も居るんだよ。ついこの前襲ってきたおじさんとか…ってキノ?どうしたの?」
 呆けていたキノに、エルメスが声をかけた。
「え……あ………うん」
「うん、じゃないよ。どうしたの?」
 キノは答えないまま、エルメスに背を向けて俯いたままだった。
「もしかしてさ……キノ」
「……うん?」
「気持ち良かった?」
 エルメスにそう言われ、キノの頬がじわりと紅潮した。少し経ってから慌ててキノが振り向く。
「そ、そんな事ないよ、エルメス」
 キノはそう言いながら、小ぶりな胸の中心をぴんと直立させていた。
 綺麗な白い肌に浮かぶ、可愛らしいピンクの乳首。
「キノの嘘つき」
 そう嬉しそうにエルメスが言って、華奢な体のキノの背に、両腕を回す。
 舌を這わせ、ピンクの乳首に舌先が触れるとキノの体が痙攣したように震えた
「……ふぁ…っ」
 甘い声で浴室の中が満たされる。
 細く力強い腕を、エルメスの背中に手を回した。
「ぁ…っ!ふぁ…!あぁ……っ!」
「いいよね?一日だけだから」
 エルメスが言った。キノは小さく俯いて、
「……うん」
 恥じらいを見せながら、小さく言った。
250名無しさん@ピンキー:2009/08/27(木) 17:05:23 ID:aufe+IsV
 右耳の裏に人差し指を這わせ、首や胸の間、へそをすーっとなぞっていく。
「……ん…っ」
 女の子らしい、甘い吐息がエルメスの耳を擽った。
 右手の人差し指で、エルメスは恥毛すらまだ生えていない秘部に触れる。
「んっ…!」
 反射的にキノが目を瞑る。その様子を見たエルメスが微笑む。
「やっぱり、気持ち良さそうだねキノ」
「そんな事……あっ!……ぅ…っ!」
 エルメスは左耳を優しく舐め、首から胸の間、へそを下へ降りていく。
「ぁっ…!ふぁ……っは…………そこは…だめ……汚いよエルメス…ぅっ!」
 キノの右腿を持ち上げ、舌でそっと舐めた。キノを未知の感覚が襲う。
「……あぁっ!…ひゃぅ…んっ!……っは…ぁ!」
 舌は太股から、キノの秘部へと向かう。強烈な感覚にキノは体を震わせ、目を強く瞑った。
「……っ…!」
「…キノ…綺麗」
 エルメスがキノの秘部の、左唇を指で広げた時だった。突然エルメスの手がキノの秘部から離れ、しばらく無音の時間が流れた。
「…エルメス?」
 キノが目を開けると、そこにはキノの蹴りを顔面に食らって倒れているエルメスが居た。

「まったく、痛かったよ!」
「ごめんごめん…そんなつもりじゃなくって」
 エルメスは浴室から出て、左の頬にガーゼを当てていた。
 キノも続けて浴室から出て、タオルを手に取った。
251名無しさん@ピンキー:2009/08/27(木) 17:08:15 ID:aufe+IsV
 エルメスはそっと、キノの衣服の中から革製のベルトを三個取った。
 キノがいつもパンツやジャケットを着る時に、袖口を縛る為の頑丈なベルト。このベルトを左手に持ちながら、
「……!」
 キノに倒れるように体重をかけた。急にエルメスに押され、キノは体重を崩して倒れた。
「ちょっとエルメス――」
 そう言うキノの両脚を、太股と足の脛を繋ぐようにベルトで縛った。
「これで蹴りはナシね」
「う…エルメス、もう蹴らないからこれ解いてよ」
 キノの言い分を無視して、エルメスはキノの両手を背中の後ろで縛り上げた。

「……キノ、なんで抵抗しなかったのさ?」
「…………」
「そんなに気持ち良かった?」
 かぁ、っとキノの頬が紅潮する。
「……うん…エルメス、」
 何かを言いかけたキノの口をエルメスは口で塞いだ。
 キノは何が起こったか解らず、入れられたエルメスの舌にくちゅくちゅと弄られる。
「んっ…ふぅっ……」
 目がとろんとする。やがて目を瞑ると、キノがエルメスの舌に自らの舌を絡ませる。
「んふぁ…っ……んっ……んんっ……!」
252名無しさん@ピンキー:2009/08/27(木) 17:12:02 ID:aufe+IsV
 やっと唇を離すと、キノとエルメスの唇の間に糸が引いた。
「っぷは……」
 小さく息を吐いたキノはエルメスを見上げた。エルメスが親指でキノの口の中を弄る。
「小さいけど…入りそうだね」
「……え?何が……」
 次の瞬間、キノの口にはエルメスの肉棒がねじ込まれていた。
 思いがけないエルメスの行動に、キノの双眸が開かれた。
「ん……んんんっ!」
 エルメスの肉棒はキノの口の中を満たしていた。そればかりか、口内でそれが膨れ上がる。
 一定の間隔で喉の奥まで突かれ、時折キノが苦しそうな顔を見せる。
「んん……んっ……んんんんっ!」
「……っ」
 突然、キノの口の中に暖かい感覚が広がった。
 エルメスは肉棒をキノの口から引き抜き、キノと目線が合うようにしゃがみこんだ。
「それ、飲まなくていいよ?」
 エルメスがそう言ったが、キノは小さな口から白濁を少し漏らしながら、口の中のものを飲み込んだ。
「うっ……げほっ!」
「大丈夫?」
「……苦いよ、エルメス」
「だから言ったのに」
 エルメスは苦笑しながら、キノの秘部を指で触った。
「……ひゃっ…!」
 キノの秘部から、とろっとした愛液が溢れ出た。
「あれ?口に突っ込まれながら感じてたの?」
「ち…ちが……ふぁっ!…っ……うぁ…っ!」
「違わなくないよ、こんなに濡らしちゃって」
「…ふぁ……う……」
「キノの変態」
「……う……」
253名無しさん@ピンキー:2009/08/27(木) 17:15:32 ID:aufe+IsV
「……っふぁん…っ!」
 エルメスは本来は髪に使うどろっとした液体を、胸と秘部にローションのように垂らした。
 二本の指が秘部の奥に到達する度に底知れぬ快感が体中を、まるで電撃のように迸った。
「…あぅっ……!」
 普段は忘れている、女の子の甘い声で。キノはエルメスに体を任せていた。
「指三本目、入れるよ」
「ちょっと待っ…ふぁああぁぁあ!」
 キノは甘い声で叫びながら、エルメスの三本の指にリズミカルに突かれていく。ぬちゅ、ぬちゅと淫らな音が響いた。
「聞こえる?キノ」
「ひゃぅ…やっ…あ………!」
 キノは目を強く瞑って、襲い来る快楽に身を任せていた。
 絶頂が来る。キノにそれが解ったその時、
「…っ……?」
 エルメスは指を引き抜き、キノの顔を微笑みながら覗き込んだ。
「どうして欲しい?キノ」
「う……エルメスの意地悪」
 キノは恥ずかしそうに俯く。
「ボクのここに…エルメスのそれを入れて欲しい…」
「キノのそこは×××××、こっちのこれは×××××って言うんだよ」
「ボ…ボクの×××××にエルメスの×××××を入れてぇっ!」
254名無しさん@ピンキー:2009/08/27(木) 17:22:57 ID:aufe+IsV
「よく言えました」
 エルメスはキノの足に付けていたベルトを取ると、キノの小さな下の口へと、ゆっくりと肉棒を押し込んでいく。
 膨れ上がった凶悪なそれが、少しずつキノの体に受け入れられていく。
「…ひゃぅ…っ……っは…ああぁぁあああぁあああ!」
「もしかして、もうイッちゃったの?」
「そんな…っ!ちが……ひゃあぅっ!あっ!」
 ひくひくと脈打つ小さな桃色の穴の中を、エルメスの肉棒が突き上げる。
「ひゃ…あっ!ぅあ…っ!ふあっ!ぁあ…んっ!」
「キノ……」
 エルメスはキノの体を抱き上げると、上下に腰を振り始める。
「ぁっ…!おっ…奥まで…来てる……っ!ごりごり当たって……ふぁあぁ!」
「……っ、キノの中…狭くて、吸い付いてくるみたいだ……」
「そんな――ひゃぁうっ!」
 ずちゅ、ずちゅと動かす度に淫らな音が響く。
「あっ!ふぁっ!エルメス…ぅっ!」
「キノ……、キノっ!」
「エルメスっ!エルメスぅ…っ!…っ!っあぁああぁぁあぁっ!」
 びくん、びくんと体が脈打つように震え、荒い吐息が口から漏れる。
 エルメスが秘部から×××××を抜くと、キノの秘部から白濁が溢れ出た。
255名無しさん@ピンキー:2009/08/27(木) 17:25:53 ID:aufe+IsV
「もう一回……」
 キノが、自分の秘部からあふれる白濁を見ながら言った。
「え?……キノ?」
「……気持ち良かった、けど」
「けど?」
「こんな無防備になるのは――エルメス以外と出来る事じゃないから」
 キノはエルメスに抱きつき、目を瞑った。
「……一日だけだしね」

「じゃあ、両手をついて」
「……こ…こう?」
 キノは尻を突き出しながらエルメスの方を振り返った。
「そうだね」
 と、エルメスは短く言って、キノの×××××へと舌を入れた。
「あっ…!エルメスっ!…そっちは違……っ」
 舌を抜き、指を出し入れしながら、エルメスはキノの顔を覗き込んだ。
「何が違うのかな?感じてるくせにぃ」
「っはっ…!ひゃあっ!ぅ……」
 恥ずかしそうに、キノは枕に顔を埋める。
256名無しさん@ピンキー:2009/08/27(木) 17:28:00 ID:aufe+IsV
 エルメスは×××××から指を引き抜くと、尻を突き出したキノに、後ろから秘部へ挿入していく。
「…っ!っふぁっ!っ…!」
 キノの口から、甘い吐息が溢れる。
「エルメスっ…なんだかさっきより大きっ……ひゃっ!」
 エルメスが突き始めた。キノの秘部が、浴室の時よりもより一層淫らな音を鳴らしている。
「あんっ!あっ…!ひぁぅっ!ぁあぁっ!」
 エルメスはキノの、未発達な胸へと手を伸ばした。
 小さな乳首をいじられる度に中がきゅうっ、とエルメスの×××××を締め付ける。
「あぅっ!ひぁっ…!ふぁぅっ!」
 キノは華奢な体を震わせながら、エルメスの肉棒が突いてくるのを受け止める。
「…っあぁっ!…らめぇっ!ボク……もうっ!」
「っ……いくよっ!」
 秘部から愛液がぼたぼたと零れ、そして――
「っあ…!っふあぁあああぁあぁああぁぁぁぁぁああ!」
257名無しさん@ピンキー:2009/08/27(木) 17:29:20 ID:aufe+IsV
 キノが入国してから三日目の朝。
 朝日と同時に起きたキノはいつも通りの訓練を済ませ、ベッドの上の人間を見る。
「朝だよ、エルメス」
 その人間の肩を叩くが、反応はない。
「こっちだよ、キノ」
 と、キノの背後からくぐもった少年のような声がした。驚いた様子でキノが振り返る。
「あぁ……魂が元に戻ったのか」
「みたいだね。それとも、またしたかった?」
「いや」
「いや?」
「エルメスが自分で起きるなんて珍しいなって思って」
「そっちか」

 人形を研究所へ返却し、キノは橋の上を走っていた。
「やっぱりこの方が落ち着く」
「そう?」
「うん。でも、キノがあんなに可愛いとは思わなかった」
「ボクだって人間だよ、エルメス。ゴム弾を食らって痛いと思う時もあるし、他の旅人を撃って吐き気がする事もある」
「モトラドには、ないけどね」
 キノは笑って、
「不公平だ」
 そう言って橋を渡り終えた。

-END-
258名無しさん@ピンキー:2009/08/27(木) 17:31:52 ID:N/XiPTSD

キノかわいかった

でもふたなりにする意義はなかったよね
259名無しさん@ピンキー:2009/08/27(木) 17:49:54 ID:aufe+IsV
>>258
アッー

忘れてませんよ
忘れてませんからね
260名無しさん@ピンキー:2009/08/31(月) 18:09:46 ID:Xnrn0ObQ
>>258
最後の「不公平だ」に繋げるためだったんじゃないか?
261名無しさん@ピンキー:2009/09/08(火) 09:20:45 ID:7dNOigEp

貢献の国-devotion-

「あーーーー、あーーーーー……」 

だらしなく開いた口からだらしない涎が垂れ、だらしない声が発せられる
汗が流れ込み濁りきった視界を瞬きで回復する。そしてなんとなく白っぽい人の形をしたものに目を向けるが、視点は定まらず、焦点も合わない。
意識の回復と共にキノは自分の股間から「あれ」が離されたのだと理解した。拘束された四肢は微動だにしないが、腰だけはガクガクと揺れ快楽の余韻を貪っている
しかしそれもつかの間の事だろう。彼らは「あれ」のヘッドをより強力なものに変え、そしてまた「あれ」をキノの股間にあてがうのだ
わかってる。繰り返しだ。もういちど、同じことを、ワンモアセット

「はぁ…は…も……しょれ、ひゃら…ひゃめちゃ…もっろ…ひがうやつのぉ…」
もはや自分の発する声が日本語を成しているのかすらわからない
与えられる快感はキノの脳のキャパシティをとうに超えて、全面的にシステムダウンさせている
しかしそのような状態にあってもキノの脳は新たな快楽を求めて彼らに懇願し、腰を振ることを強制している

おかしい、こんなことはおかしいのだ。おかしいのだが、キノはそれをおかしいと思うことさえ出来ない
彼らは新しくした「あれ」をキノの股間へとあてがった。優しくあてがわれただけなのに、キノの股間はまるでそれに押し出されるように潮を吹いた

「あっ!あはぁ!き、来たぁ…っこれ、いいの、これぇ!」
スイッチが押され、「あれ」は暴力的なまでの振動をキノに伝えた。途端にキノは鶏が絞め殺されたかのような嬌声と共に
背中を大きく反らせて絶頂を迎えた。――迎えたというのは少し正しくないかもしれない
正確には、キノは絶頂へと「帰還して」行った。速やかに、強制的に。それが当然であると疑わず

「あ…が…あ゛はぁああぁぁああぁあぁあああ……っ!!!」
気絶しないのが不思議なほどの絶叫と、苦痛と恍惚が複雑に絡み合い、穴と言う穴から汁を垂れ流すその顔と
性的なポーズで固定された四肢と、少しの自由を振りかざし痙攣する身体と―――

それだけが今のキノだった。他の何も持ち合わせていない、そうなるように作り変えられてしまった

この三日間で




…やっぱりこのくらいハードなほうが好きです……(´・ω・)y--oO○苦手な方お目汚しすみません…
まぁ汚せるほどたいそうなモンでもないですが…('A`)ヴァー
続きは一眠りしてから…(ρw-)
しっかしエロくないなぁ…エロい文章って難しい( ´゚д゚)(゚д゚` )ネー
262名無しさん@ピンキー:2009/09/08(火) 22:24:10 ID:zRa4ifgf
いつまで寝ている気だ。早く続きを!
263>>261 続き1:2009/09/09(水) 10:00:06 ID:zn8AEUsk
「ようこそ私たちの国へ!」
大きな鉄の門の前で、警備服を着た中年男性が言った。
キノはエルメスを降り、ゴーグルを外して男のほうへ歩み寄って行く
「こんにちは、ずいぶん大きな門ですね」
握手を求めながらキノが言うと、男は満足げな笑みを浮かべてその手を取った
「そうでしょう、そうでしょう。自慢じゃありませんけどね、こんな立派な門を持った国はそうありませんよ。
大きいだけじゃなく、強度もピカイチです。大国の大砲でもはねっ返せますよ」
「なるほど。あぁ、それはそうとこの国は滞在することは出来ますか?三日間を予定しているのですが」
「もちろん、可能です。ただ旅人さんといえどもこの国に滞在するからにはこの国のしきたりに従っていただきます」
「しきたり、と言いますと?」
男は一つ咳払いをし、勿体つけて説明をはじめた
「え、この国の理念はですね、人は生きている限り誰かの役に立たなければいけない、と言うものです。
自分ひとりで生きているわけではないのだ、そう考えるわけです。わかりますか?」
「えぇ、もちろんわかります」
「ホントかなー」
後ろでエルメスが何か言っているが、キノは無視した
「そのため、この国に滞在する人はみんな何かしら国に貢献することを求められます。その貢献の形は様々です」
「ちょっと待ってください、人ではなく国に貢献、ですか?」
「国に貢献することはすなわち、国を構成する人そのものへの貢献と呼べるのです」
「そう、なんですか」
「したがって旅人さんにも何か一つ、国に貢献する仕事をしてもらわなければなりません」
キノは口に手を当てて少し考え込んだ
「…それは肉体労働のようなものですか?」
「それは分かりません。国が査定し、その人に一番適した仕事を与えます。
それをこなしていただければ、例え旅人であっても国民と同じ扱いを受けることが出来ます
仕事を続ける限り何日滞在していただいても結構ですし、生活に必要なものや住居の支給も受けることができます」
「なるほど」
つまりこの国ではお金を使う必要がないということだ。仕事がそのまま生活に還元されるシステムらしい
「わかりました、その条件で三日間、滞在を希望します」
男は満足げに頷いて、キノとエルメスを門へと促した
「ささ、では門を開きます。危ないですから少し下がって」
そう言うと男は無線でどこかと通信した。すると、大きな鉄の門はゆっくりと大きな音とともに開いた
「中へどうぞ。お仕事の査定は国内で行います」
中へと進んだキノとエルメスの後ろで鉄の門が音を立てて閉まった。
なんだか二度と開きそうもないな、とキノはなんとなく思った。



いらなかったなこのくだり…(´・ェ・`) はやくエロシーン書きたい^p^
264続き:2009/09/09(水) 11:08:31 ID:zn8AEUsk
「機械の耐久テストって、パッとしないの引いたねキノも」
「なんでもいいよ、寝るところと食事がタダなんだし」
キノは言い渡された目的地にエルメスを走らせていた。それほど広い国ではないが、
仕事場所が文字通り端から端だったためもうずいぶん長いこと走っている
昼間はみんな決められた仕事をしているのだろう。清掃員だとか移動中の会社員くらいしか道を通っていない
ずいぶんまじめな国だ、とキノは内心感心していた
「っと、ここかな?」
小ぢんまりした建物の前でキノはエルメスを停めた。「MMO」と書かれた小さな看板が立ててある。おそらく会社名なのだろう
建物が半分森に隠れており、鬱蒼とした木々がまるで中の様子を隠すかのように生えていた。
「うぇ〜、なんか怪しいなぁ。キノ変なことされないでよ」
「うん、まぁ旅人にそんなまともな仕事は回ってこないさ」
そういってエルメスのスタンドを起こし、案内所で受け取った紙を片手にキノは建物へと歩んでいった
「がんばってねー、僕の燃料のためにも」
キノは振り向かず、頭の上で手をひらひらさせながら建物の中へと消えた


「こんにちは、話は聞いているわ。あなたがキノさんね」
受付のようなところでキノを待っていたのは金髪ロングの女性だった
「えぇ、ここで仕事をするように言われました。詳しいことはこちらで聞くようにと」
「うん、説明するわね。その前に、私はあなたの担当をするリリーよ、よろしくね」
リリーはそういうとニコリと職業的な笑顔をキノに向けた。
「よろしくお願いします」
「キノちゃんにやってもらう仕事はマッサージ機のテスターね」
「マッサージ機」
「そう、まぁ早い話、寝てるだけの仕事みたいなものよ。ラッキーね」
「どんなものなんですか?」
「今から部屋に案内するわ。ついてきて」
キノはリリーについて廊下を歩いた。まるで外観に従うかのように、廊下もどこか陰気で薄暗かった
ただ掃除はきちんとされていて、人が管理をする建物だということを物語っていた
やはり、どこかしら怪しい雰囲気は拭えない。キノは無意識にホルスターに入ったパースエイダーをひと撫でした
「ここよ、入って入って」
案内された部屋は4畳ほどの個室で、窓のないシンプルな部屋だった。キノは素早く観察する
ドアに鍵はなし。監禁するための部屋ではない。廊下側の壁が薄いのでいざとなったらぶち抜いて逃げることも可能だろう
部屋の真ん中には変な形をしたリクライニング・チェアがあったおそらくこれが「マッサージ機」なのだろう
265名無しさん@ピンキー:2009/09/09(水) 11:59:35 ID:zn8AEUsk
「さ、それに座ってもらえるかな」
「座るだけでいいんですか?」
キノは警戒心をあまり表に出さないよう努めた
「えぇ、ほんとそれだけ。旅人さんはどうせ長いこといないんだし、あんまり難しいことさせられないのよね」
「ボクの持ってるものはどうしましょう?」
キノはパースエイダーを外せと言われた瞬間この仕事を辞退しようと考えていた
少々怪しい。パースエイダーはすぐ抜けるようにしておかなければならない
しかしキノの考えとは裏腹にリリーは笑って手を振りこう言った
「いいわよ、好きにしてくれて。服も特に着替える必要もないし。邪魔なら隣のカゴに入れておけばいいわ」
キノは拍子抜けて「そうですか」とだけ言うと恐る恐るそのリクライニング・チェアに座った
少し固いが、すわり心地は良かった。肘掛がちょうどいい高さにあり、足を乗せるところもある
確かにここに座っているだけで仕事になるなら、悪くないかもしれない
「詳しく説明するわね、キノちゃんはこれから新製品のマッサージ機を試してもらうんだけど、終わったあとに
感想と、いくつかのアンケートに答えてもらうわけね。それが仕事の内容」
そういってリリーは少しはにかんだように笑った
「全然詳しくなかったね、でも本当にそれだけなの。簡単でしょ?」
「えぇ、とても分かりやすくて助かります」
「他の旅人さんももう何十人もやってきてるし、心配することないわよ」
「へぇ、そんなにたくさんのデータがいるんです…ね…」
キノはハッとして体の違和感に気づいた。おかしい、これは一体…
「う〜ん、本当は10人もいればよかったんだけど、なかなかデータが取れなくて…」
キノの焦燥をよそに、リリーは淡々と話を続ける
「”これ”が終わった後、み〜んな感想もアンケートも答えてくれないんだよ」
「………」
「狂っちゃって、まともに話せないのよね」
「……これはどういうことですか」
「あ、キノちゃん気づいた?動けないでしょ。ごめんねぇ、”これ”やるとみんな暴れて危ないから、とりあえず動けなくさせてもらうの」
「一体、どうやって…」
キノはただ椅子に腰掛けているだけであった。紐も枷も使用されていない。それなのに、キノの両手両足はまるで石のように重く、動かなくなっていた
「人体磁石、って言うのよ。人の体にくっつく磁石。それの、とびっきり強力な奴が肘掛と足置きに入ってるわけ
一度くっついちゃったら人間の力ではまず外れないよ」
「………それで、ボクを動けなくしてどうするつもりですか」
「だから、マッサージだってば」
そういってリリーは椅子の後ろから大きなパースエイダに似たものを取り出してきた。キノの表情が凍りつく
「すっごく気持ちいいんだから。キノちゃんはラッキーだねぇ」
266名無しさん@ピンキー:2009/09/09(水) 12:13:19 ID:zn8AEUsk
前置き長くなりすぎワロタ。読み飛ばしてくださいこんな駄文
やっとエロが書ける…でも今賢者タイムだから書けない…
回復したら続き書きます…(´・ェ・`)
267名無しさん@ピンキー:2009/09/09(水) 12:29:20 ID:LePCMUEu
勝手に賢者タイム入ってんじゃねえぞ
268名無しさん@ピンキー:2009/09/10(木) 02:18:26 ID:DF36T4yY
足置きは真ん中で左右に割れる構造になっており、リリーが背もたれの後ろで何か操作をすると機械音を立てて椅子はキノを開脚させていった
「……くっ」
思いっきり力を込めてみるがビクともしない。キノはなすすべもなくリリーに無防備な格好を晒していった
「あん、そんなに固くなることないわよぉ。大丈夫、最初は怖いかもしれないけどすぐ好きになるわ」
「…今すぐボクを解放してください」
「ダメダメ、三日間の労働契約なんだから、三日間しっかり働いてもらうわよ」
「……」
キノは素早く考えを巡らせていた。幸いパースエイダーはホルスターに入って腰に下げたままだ
何とか片手でもこの拘束から逃れることができたら、丸腰のリリーを脅して逃げ出すことは可能かもしれない
今から何をされるのか、キノにはまだよく分からないが、おそらく人体実験のようなことに使われるのだろう
スキを見て、まだ拘束が緩いうちに一刻も早く逃げ出さなければいけない。
「…ひゃ!?」
あまりにも不意打ちだったため妙な声が出てしまった。見ると、リリーが済ました顔でキノの股間を探るように撫でまわしていた。
「な、何を」
「ふーん、ナプキン等何も入れてないわね…薄手のズボンにショーツが一枚…」
リリーはキノの声など聞こえないかのようにぶつぶつと独りごちている。リリーはさらにキノの性器の形を
服の上から明らかにしようとするかのように、強くしたり、指でなぞったりしながらキノの股間を念入りに調べ上げていった。
「く……ん…んんっ……あっ!」
リリーの指の動きに合わせてキノの口から本意ではない声が漏れる。リリーもそれを愉しむかのように
反応があった所を何度もなぞったり、服の上からでも分かる少し膨らんだ突起をカリカリと爪で掻いたりした
「ふふ、キノちゃんのここ、小さくてすごくかわいいわ。もしかしてまだ処女かしら」
「な、何を言って…はぁんっ!」
リリーが妖艶な笑みを浮かべてキノの性器を指でなぞると、電流のようなものが腰に流れた
「あらぁ?スイッチ入っちゃったかしら。はしたない大声上げて、私の指がそんなに気持ちよかった?」
リリーはさらに手馴れた手つきでキノの性器をほぐしていった。おそらく何十人と行ってきた作業なのだろう
キノがどんなにがんばって声を出すまいと口を噤んでも、わけの分からない快感が無理やりキノの口をこじ開け、艶やかな声を出させた
「…ひっ…んっ…はぁ…はぁ……ん…あっあっあっ…あー……」
おかしい。いくらなんでもこんなに感じるはずはない。自分で性器を弄ることはたまにあるが、そうめったに声など出ないはずだ
しかしリリーに弄られるとまるでその指に奏でられるかのようにいやらしい声が漏れてしまう
「うふふ…キノちゃんもうお漏らししたみたいにグチャグチャよ?ほぉら…」
そういってリリーは液体で濡れててらてらと光る指をキノの目の前に差し出した。キノの荒い呼吸が、差し出された指の放つ強烈な雌の匂いを嗅ぎ取った
キノは顔を真っ赤にして目を背ける。
「さて、もう十分ほぐれたかしら」
そういってリリーは先ほどの大きなパースエイダーを取り出した。よく見るとそれはパースエイダーとは少し違い、取っ手と引き金があるところは
同じだが、銃身が奇妙な形をしている。それに、銃口がない。銃の先端には銃口の代わりに半球型のパーツが取り付けられていた
「…そ…それは…なんですか…?」
キノが息絶え絶えに聞くと、リリーは答えず、代わりにその引き金を引いた
『ヴィィィィィィィィイイイイイイイイイン』
大きな音が部屋に響いた。その音がどこから発せられた音なのか、キノは一瞬分からなかった
「これ、強すぎて持ってるほうの私の手まで痛くなっちゃうのよね」
「まさか…それ、震え…」
リリーは身を捩るキノの股間に、その先端を押し付けた。クチャ…といやらしい音と共にキノの腰がピクンと跳ねる
キノはこれから何が起きるのか容易に想像がついた。しかし、どうすることもできない
リリーが、引き金を引いた
269名無しさん@ピンキー:2009/09/10(木) 08:19:39 ID:RL9UTGOH
賢者タイム入ってんじゃねえw
270名無しさん@ピンキー:2009/09/10(木) 21:11:59 ID:mb7EjqAC
まだー
271名無しさん@ピンキー:2009/09/11(金) 05:15:25 ID:pKpZAdfu
「うわぁぁぁぁあああああぁああ!!!あぁぁっあああぁあああぁああ!!!」
爆音と共に強烈な振動が股間から脳を貫いた。腰をドロドロに溶かすかのような快楽の波が何度もキノを襲った。
目の前で何度も火花が散る。キノはパニック状態の動物のように頭を振り、暴れ、もがいた。
「ぁあああぁああ、あっ!あっ!うぐぅうううぅううううう…」
全身全霊がこの暴力的な快感から一刻も早く逃れるよう、警告を発していた。
しかし半狂乱で身を捩り、体を揺すっても手足の拘束はビクともしない。
意識が、理性がどんどん吹き飛ばされていくのを感じた。大口をあけ、子供のように叫び
キノはなすすべもなくその快楽に犯されていた。
身体が脳の支配を逃れ、腰から贈られる新たな主人に従って踊らされていた。
「ふぅ…イテテ…どう?キノちゃん。…あらあら、ひどい顔よ」
リリーがキノの股間を按摩機から解放したとき、キノの顔は汗やら涙やら涎やらでグチャグチャになっていた
「あ…ぁ……?」
「強力でしょう、これ。振動の仕方が普通のバイブとは違うのよ。わが社が自信をもってお送りする新製品」
腰がまだジンジンと痺れて感覚がなかった。身体がヒク、ヒクンと断続的に痙攣している
キノは自分が絶頂を、それも一度や二度ではなく迎えていたのだと知った
「うふふ、キノちゃんお漏らししてるわよ?気づいてる?」
虚ろな目で自分の股間を見やると、確かにズボンは腿までびしょ濡れで、ほんのり色づいた液体が床に滴っていた
「うそ……うそだぁ…」
「嘘じゃないわよぉ、よっぽど気持ちよかったのね。」
そういうとリリーは再び按摩をキノの股間に当てた。
「やら…やめろぉ……」
「だ〜め。お仕置き」
「あ…あ…ぁあああああああああああっああああああっぁあああああ!!!!」
リリーが引き金を引くとまた暴力的な振動が下半身を襲う
流されまいとしても絶対的な快感に自然と身体が跳ね、絶頂を迎える
そのままリリーが引き金を戻すまでキノはわけの分からない叫び声を上げながら、幾度となく絶頂を迎えた
「はぁ、はぁ、はぁ……」
「ふふ…ねぇキノちゃん、私のこと”ご主人様”って呼んでみてよ」
「はぁ…ごしゅ…はぁ…じん…?」

272続きー:2009/09/11(金) 06:28:44 ID:pKpZAdfu
見るとリリーは先ほどとは打って変わって嗜虐的な表情を浮かべている
「なに…言って…」
「だってキノちゃん、私が責めたらこんなになっちゃうじゃない。」
「それは…その機械がぁぁああああああっあああああああ!!!!!」
「え?何々?途中でそんな大声出しちゃって、はしたないわねぇ」
「や、やめぇええええぇええええ!!」
「気持ちいいんでしょ?私が責めたらこんなにビクビクして、お漏らしして、わけわかんなくなっちゃうんでしょ!?」
リリーが按摩をグリグリ押し付けると、振動が変なところに伝わりおかしくなりそうな快感が全身を駆け巡る
「あんっ!あぁあ!ふぇっえ…へぇえええぇえええ」
「ほらっ呼びなさい!呼ぶまで終わらないわよ!」
脳髄を溶かされるような絶頂を何度も味わわされた。リリーはキノの身体を把握しつくしているかのように
キノの弱いところを探り当て、快感を引き出していく。
キノの身体はまるでリリーの操り人形のように意に反してビクビクと痙攣する
「んはぁっ!らめっへぇ、も…や…ぁはっ!あふぇぇええええ!!」
「ふんっ、強情。そんなアヘ顔晒してさ、まだ心は折れませんって?いいわ、待ってなさい」
次第にサディスティックな本性を見せ始めたリリーは気味の悪い笑みを浮かべて部屋から出て行った
キノは逃げようと努力する気力すらなかった。ただ思考を正常に戻し、息を整えるので精一杯だ
程なくしてリリーが戻ってきた。手にはラジカセのような機械を抱えている
「うふふ、キノちゃんこれがなんだかわかるかな〜?」
「なにを……する気、ですか…」
キノの言葉には答えず、リリーはその機械に何本ものコードを接続していった
そのコードの先には吸盤のようなものが一つづつついている
「これはね、『電極』よ」
「でん…きょく…?」
「うふふふ…」
するとリリーは腰からナイフを抜き、逆手に持ってキノに近づいた
「な、何を…」
「は〜い、暴れないで、脱ぎ脱ぎしましょうね〜」
そういうとリリーはキノの襟元からナイフを入れ服を切り裂いていく。服の下からは汗ばんだピンク色の肌が露になる
ベルトを外されズボンも同じように剥ぎ取られた。パースエイダーは脇のほうへ放り投げられた
「…くっ…」
程なくキノのあまり発育の良くない身体が完全に露になった
「うふふ、ドロドロね…」
リリーはそういってキノの性器に二本の指を挿れ、乱暴にかき回した
「あふっ!ひゃ、あっあっあ…」
「今からキノちゃんはここに電気を流されるの。そうね、ついでにこのちっちゃなおっぱいにも」
「スゴいわよ。わけわかんないのに身体が勝手にビクビク痙攣して、すぐイっちゃうんだから」
そういいながらリリーはその電極をキノの性器や性器の周りに次々と貼り付けていく
「や…嫌ぁ…」
「それと、キノちゃんにあたらしいお仕事。おクスリの治験だって。何のおクスリだろうねぇ?」
そう言ってリリーは黒いケースから細い注射針を取り出した。中にはピンク色の液体が入っている
「旅人さんなのに二つもお仕事大変ねぇ。まぁ、狂っちゃわないようにがんばってね」
「やら…ひゃめろぉ…がっ!」
細い針が首筋に刺され、冷たい液体が流れ込んでくるのを感じた。
「マワるまでちょっと時間かかるかなぁ。ま、いいや」
「じゃ、キノちゃんおまちかねの電極いくよぉ〜」



それではちょっと出かけてきます…( ・ω・)ノ
273名無しさん@ピンキー:2009/09/11(金) 08:27:01 ID:rdaG+zMx
うっわああぁっぁぁがふぁあああdfらふぁふぁふぁr
274名無しさん@ピンキー:2009/09/11(金) 10:09:43 ID:8aiqoi2b
出かけてんじゃねえよちくしょぉあああああああああああああああああああああああ
275名無しさん@ピンキー:2009/09/11(金) 21:50:02 ID:cEda1ywh
こういうの大好き
276TSU☆DU☆KI:2009/09/12(土) 04:47:17 ID:zHGmM7pK
「ぐっう…んん…」
リリーが電極のスイッチを入れると、股間を包み込むかのようなむずがゆい感覚があった
ジン、ジン、ジンと断続的に電気が流れてくるようだ
「くっ…あっ…ふぅっ…」
確かに意思とは無関係に腰が跳ねてしまうが、別段たいしたことはなかった
これではさっきの按摩のほうがよほど凶悪だ
「あれあれ、キノちゃん。何をホッとしてるのかなぁ?」
「ふぇえ…?」
キノは心地よい快感にとろけた顔をリリーに向けた
「とろとろに気持ちよさそうな顔しちゃって。こっちはねぇ、そんなもの…」
リリーが口元を捻り、その機械にたくさんついたツマミのうち左端の大きなものを掴んだ
「求めてないってのよ!」
「んあぁぁああああぁああ!!!??」
リリーがツマミを限界まで捻ると、キノは子宮を握りつぶされたかのような感覚に襲われた
そのひと波だけでキノは大きく潮を吹いた。
「もっと、限界まで、苦痛なほどの快感で、狂い死んじゃえばいいのよ!」
そういいながらリリーはたくさんのツマミを次々と限界まで絞っていく。
「はへぇっ!にゃ に、にゃ にこれぇ っへぇえええ ええええっ」
「あははっ、いいわぁ、いいわその顔!最高よキノちゃん!」
「んやぁっ! くぁあ! おかし ぃ、 お股なん かおかしいのぉ おおお」
身体に流される電流に合わせて、キノは機械的なリズムで痙攣していた
今日二度目の失禁に至り、キノは絶頂することに少しも抗うことが出来なかった
「ッッはぁあ! これっ、こ れダメぇへぇ! アタマ、アタマ壊れるぅ!」
もはやキノの身体は自分の意思で動かすことは少しもかなわず、完全に電流の奴隷と化していた
いや、既に身体だけではなく、意識さえもこの快楽の奴隷となっているのかもしれない
少なくともキノは今、この電流が与えてくれる快楽に身を委ね、踊らされるがままになることを幸せだと感じていた
…自分でもそうと気づかぬうちに
「あ゛んっ!!!あへぁ!はへぇっ!くふああぁあ!」
切れかけた電流のように途切れ途切れになるキノの意識は、辛うじて今股間に押し当てられた「それ」が何であるかを理解した
「それ、トんじゃええええっ!!」
「うわぁああーーーー!!!やぁああああぁっあああっあああ!!!」
またあの暴力的な振動がキノを襲い、もはやそれが痛いのか気持ちいいのかも分からず
そこでキノはついに失神した



なにぶんエロい文章を書き慣れないため至らない点だらけだとは存じますが…まだけっこう続きます(´・ω:;.:...
お暇な方はもう少しおつきあい下しあ
さぁ今日はポケモン発売日だ〜〜〜 |←ソフマップ|     ┗(^o^ )┓三 イッテキマース
277名無しさん@ピンキー:2009/09/12(土) 08:20:01 ID:SIwnRme+
お前の分もポケモン買ってきてやったから速く続きを!
278名無しさん@ピンキー:2009/09/12(土) 09:20:49 ID:4H0Pnkci
リリー心の底から狂ってるな
なんかバッカーノ!のルネっぽいと思ったのは俺だけじゃないはず
てか雨すごくてポケモン買いにいけねえw
279名無しさん@ピンキー:2009/09/12(土) 09:39:38 ID:Imd8hDw5
オレなんて諦めてGB版やってるからね

雨のバカやろーっ!
280名無しさん@ピンキー:2009/09/12(土) 15:50:50 ID:q7j9mFcR
最近職人がいてくれてすごく嬉しいぜ!
281名無しさん@ピンキー:2009/09/13(日) 06:32:12 ID:whRTAFxT
キノはゆっくりと瞼を開けた。狭い個室でキノはイスに腰掛けている
まるで頭の中に靄がかかったように、思考はどこまでも鈍かった。自分がどこにいるのかさえ思い出せない
ふと、キノは自分がほとんど動けないことに気づいた。
さらに、服がズタズタに切り裂かれて前面の肌が完全にあらわになってしまっている自分の身体
そして子宮のあたりにかすかに残存する言いようのない疼きに気づいたとき、ようやくキノはすべてを思い出した。
「おはよう、キノちゃん。よく眠れたかしら?」
「……あなたは…」
リリーが目の前に立ってキノを見下ろしていた。その嗜虐的に引きつった笑顔をキノはキッと睨み付ける
「……え?」
ズクン・・と音を立てて膣が収縮した気がした。そしてそれは気のせいではなく、打ち寄せる波のように何度も何度もキノを襲った。
「え…?っ……っつ……これ…は…?」
リリーはそのサディスティックな顔を崩すことなく、キノをじっと見つめている
なぜかキノはその視線に絡め取られたかのように目をそらすことが出来ない
「キノちゃん、どうかしたの?」
白々しいしぐさでリリーが首を傾げる。そうする間にもキノを襲うその波はだんだんと強さを増していった。
「あふっ…はぁ…あなた…はぁっ…ボクに何を…はぁっ」
「”今は何も”してないわよぉ。どうしたの?まさかだんだんエッチな気分になってきちゃったとか?」
「はぁーっ・・・はぁーっ…」
誰が、と言い返したかったがキノはそれどころではなかった。もはやキノの股間は明らかにジンジンと疼いており
吐き出される熱く惚けた吐息を止めることができなかった
「うふふ、思い出しちゃうんでしょ、昨日のこと」
「はぁー、誰が…はぁー、そんなこと…はぁー」
事実、キノは思い出していた。昨日、自分がリリーの手でどのように踊らされたか
イかされたかをこれ以上ないほど克明に。
「またたくさんイきたいでしょ?あんなふうに、ドロドロに気持ちよくしてもらいたいでしょ?」
「いや・・・だ・・・はぁっ…あんなの…普通じゃない…はぁっ…」
「アレが普通なんだよ。キノちゃんはね、そんな風に強がってても、ちょっとおまんこ弄っただけであんなふうにイきまくっちゃうエッチな女の子なんだよ」
「違う…ボクは…あんなこと…望んでない…」
「でも今は望んでる。自分でも気づいてるんでしょう?キノちゃんは本当は今すぐあのバイブがお股に欲しいんでしょ?
ぐちゃぐちゃの、どろどろにされて何も考えられなくなってイきたいんでしょ?」
リリーの一言一言がキノの心を煽り立てた。いやおうなしに思い出されるあの絶頂感
心も身体も嫌と言うほど覚えこまされた、あの感覚。

股間が疼く。どうしようもなく疼く。なんだろうこの疼きは。
これを何とかして欲しい。早く、一刻も早く。おかしくなりそうだ。股間が火傷をしたように熱い
アレが欲しい。アレが欲しくてたまらない。そう、アレが。あの絶対的な快楽が。
ほしい。ほしい。ほしい。ほしい。ほしい。ほしい。ほしい。欲しい。
「はっ、 はっ、 はっ、 はっ …んくっ …はぁっ、はぁぁああぁああん…… 」
もはやキノの顔を見る限り、正常な思考ができているようには到底思えなかった
荒く息をつき、頬を真っ赤に紅潮させ、うつろな目で自分の股間を物欲しげに見つめている
まるでエサを前にした犬のように、だらしなく開かれた口元からは大量の唾液が垂れ落ちている
「うふふふ…もう限界じゃないの」
「はぁーー、はぁーー、はぁーー…」
「ほら、言ってごらんなさい。『ください』」
「ひぐっ・・く…くださいぃい・・・・」
「ん〜?何が下さいなのか、よく分からないなぁ。キノちゃんは何をどうして欲しいのかな?」
「お、お股を」
「『おまんこ』を?」
「・・お、おまんこを、気持ちよくっ・・気持ぢよくじでぐだざいぃぃいい゛・・・・」
「『誰に』それをしてもらいたいんだっけ??」
そこで、キノの心は完全に、折れた
「・・リリー様っ・・・『ご主人さま』ですぅううう・・!お願いじまず、ボクのおまんこぐちゃぐちゃにしてくだざいぃいいぃ・・・っ!!!」
それを聞いてリリーは心底愉悦の表情を浮かべ、傍らの機械を手に取った。
「・・・よく言えました。ふふっ、ふふふふふっ」


ふぉおう、段落数ギリギリぃ((n;‘Д‘))η<まだしぶとく続きます…
282ラスト:2009/09/13(日) 07:55:09 ID:whRTAFxT
リリーは荒く息をつくキノをよそに、大きな黒い箱を開けてなにやらゴソゴソやっていた。
「はぁっ・・・はぁぁっ・・・んぐぅううううう」
「えーとこれは太すぎ・・・これは・・・もう一声・・・」
もうキノの欲望は決壊寸前だった。発狂しそうなほどの疼きが絶え間なく股間を襲っている
「は、はや・・く・・・はやくじでぇええええ・・・」
「あーもーうるさい!もういい、これにするわ。キノちゃんうるさいからお仕置き」
立ち上がったリリーが手に持っているのは機能の按摩器だった。しかし、先端が少し違っている
昨日まで大きな半球型だった先端は、20センチほどの長さをもった太い張形に代えられていた
「はぁーーーっ、はぁーーーっ」
「うふふ・・・今日はキノちゃんの『膣内から』振動を味わわせてあげる。昨日とは比べ物にならないんだから」
キノはその赤子の腕ほどはありそうな太い張形が自分の中に入ってくるところを想像した
本来なら恐怖して然るべきその張形が、今のキノはどうしようもなく欲しくてたまらなかった。
アレが挿入ってくる。自分の肉を掻き分け、一番奥まで。
「ちょっと太いけど、こんだけぐちゃぐちゃなら……アハハ、なにこれ、私まだ何もしてないよぉ?」
笑いながらリリーが中指でキノの性器を穿った。それだけで、大きな濡れた音が部屋中に響く。
「あやっ!やぁああ・・!らめっ、イクっ・・イぐぅううううううぅ・・・!!!」
キノの性器がプシュゥウ!と大きな音を立てて潮を吹く。それがリリーの右肩を直撃したが、リリーは構わず指を動かしキノの膣内を掻き回し続けた。
「あきゃぁああああ!イってます、もうイってますぅううう゛・・!!」
「ひぐっ!ひぐぅううう!また、またイクっ、イッてるのにまだいぐぅううう・・・・!」
「あ゛んっ、あぁん! もうわかんない、わかんなくなっちゃったよぉお!!ぅあ゛っ がっ・・」
踊り狂うとはまさにこのことだ。キノはリリーの指の命令に従ってひたすら踊り狂っていた
キノは休むことも許されず、リリーがそれに飽きるまで何度も何度もそれでイかされ続けた。
「はあ゛ーーーー  はぁあ゛ーーーー」
リリーが漸く指をキノから抜いた時、キノの顔は酷い有様だった
髪は汗で額に張り付き、あらぬ方向を向いた眼球、さらにだらんと垂れ下がった舌の先からは
涎なのか涙なのか、その両方なのかよくわからない液体がダラダラと垂れ流されていた
しかしリリーに散々弄ばれたキノの身体は満足するどころか余計に燃え上がり、指を抜かれた膣穴は
新たに何かを咥えることを求めてヒクヒクといやらしく痙攣していた
「さ、キノちゃん起きなさい。私の指なんかでそんなになってたら、コレが挿入ったら死んじゃうんじゃないかしら」
そう言ってリリーはその太く瘤になった先端をキノの膣の入り口へと押し当てた
近くでよく見るとその張形には数え切れないほどのイボイボがついており、それぞれが部屋の少ない明かりを反射してテカっている
キノは恍惚に犯され切った顔で、焦点の合わない目をそこに向けた
「あ゛ぁっきたぁぁあ・・それぇ、ブルブル来てアタマ馬鹿ににゃるやつぅ・・・・・」
「そうよぉ・・・ちゃ〜んと馬鹿になってね、私のかわいいキノちゃん・・・っ」
「あ゛っあやっあ゛っあ゛っあ゛ぁぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
リリーが少し力を込めると、ズブズブと張形がキノの膣内へと沈み込んでゆく。
張形の先端が子宮口に当たり、もうそれ以上深くは入らないと分かると、リリーはその引き金に指をかけた
「・・・バイバ〜イ、キノちゃん」
カチッというその小さな音が、キノがキノとして最後に聞いた音であった。

「・・あ゛・・・・あ・・・?あ!?あぁああっ!あ゛があぁぁあぁぁああぁああああっっあああああぁあっ!!!!」

………――――

283エピローグまがいのもの:2009/09/13(日) 09:19:22 ID:whRTAFxT
私の名前は陸。犬だ。

私のご主人様のシズ様が同行人のティーと一緒にこの国に入り、最初の一日が終わった。
この国は奇妙な国で、旅人であっても滞在するからには国への貢献が不可欠で、
必ず何か仕事をしなくてはいけないらしい。
シズ様に与えられた仕事は、要人のSPだ。もちろん、何事もなく帰ってきた。
「ふぅっ。楽な仕事だ。コレで宿と、食事と、その他いろいろがタダになるなら悪くない国だ。…ただ…決して楽しい国ではないな…」
そういってシズ様はイスに腰掛け、支給されたコーヒーを淹れて飲みながら、これまた支給された新聞を片手に読み始めた。
「娯楽がないよ、この国には。遊ぶという概念がない。とてもじゃないが、ご免だな」
そういいながら織り込みチラシをめくっていく。
「……ははっ、こんなものは充実しているんだな」
そういってシズ様が私の前にひらりと投げたのは遊郭のチラシだった
やはりこんな仕事ばかりの国ではみんな溜まるものが溜まるのだろう。
「どこからこんなに大量の娼婦を仕入れるのか…こんな狭い国で」
そう言って鼻で笑い、それらチラシを一つずつ丸めてくずかごに捨てていった。
「……」
その中で一つだけ、黒髪ショートの少女が複数人の男に攻め立てられ、悶え苦しんでいるらしい写真が印刷されたチラシがシズ様の目を惹いたらしい。
シズ様はしばらくじっとそれを見つめていた。広告の謳い文句はこうだ。
『毎週日曜は当店のアイドル「ニコ」嬢の快楽拷問ショー!千回イクまで終わらない!』
女の子の顔は目隠しとボールギャグでほぼ判別不能だが、どこかシズ様が思いを寄せるあの旅人に似てる気もした。
安い文句にシズ様が目をとめたのもそのせいだろう。
しかしシズ様もすぐにそれを丸め、くずかごに放り込んだ。
「ふぁ〜あ、それにしてもティーは遅いな。泊り込みの仕事ならそうと言って欲しいものだが」
ティーは子供だが、勉学しても意味がないということで結局仕事に行かされる事となった。
話では精密機械の試運転がどうのと言っていたが、なにぶんティーの口からではなかなか情報を読み取ることができない
シズ様はしばらく考え込み、ポツリとこう漏らした。
「まさか精密機械ってのは…手榴弾じゃないだろうな…」
まさか、この国のヒトはエスパーですかと私が思うとシズ様もフッと笑いをこぼし、台所へと立った
「まさかな。まぁ大丈夫だろう。さて、私はちょっと出てくるよ、陸。少し日曜の夜風に当たりたい気分なんだ」




最後にシズがキノもティーも助け出したらいいねっていう投げやりなオチで終了です、ごめんなさい
三日後そこにはゲイバーで働くシズの姿が!とかでもいいですけど…適当に脳内補完お願いします…
拙い文章に長いことお付き合いいただき、ありがとうございました〜ドウモ( ・∀・)っ旦
もっとこの板巡回してエロの書き方覚えよう…すべて手探りで書いてたからね…

ちなみに一番参考にしたのは保管庫の「調教の国」です。あの作者さん天才だと思う。エロ杉
284名無しさん@ピンキー:2009/09/13(日) 09:21:39 ID:lGZXa5pH
マジでGJ!

朝から良いもの見せてもらいました
285名無しさん@ピンキー:2009/09/13(日) 20:45:46 ID:ODvgw7xc
心からGJ!
286名無しさん@ピンキー:2009/09/20(日) 11:04:44 ID:QGYXfkBC
保守
287名無しさん@ピンキー:2009/09/28(月) 01:21:12 ID:HFLgykUG
保守
288名無しさん@ピンキー:2009/10/04(日) 00:37:44 ID:nugGj3Go
保守
289名無しさん@ピンキー:2009/10/12(月) 01:11:25 ID:KiC10NAr
保守
290名無しさん@ピンキー:2009/10/13(火) 03:39:28 ID:phhO5iLf
9スレ目ってどっかに保管されてないの?
また読み返したいSSがあるんだけど…。
291名無しさん@ピンキー:2009/10/14(水) 20:04:02 ID:J8cH3BDG
みみずん
http://mimizun.com/log/2ch/eroparo/1177158206/

過去ログ読み返してたけどこんな良いスレあるの知らなかった俺って一体
キノ大好きです
292名無しさん@ピンキー:2009/10/15(木) 02:22:35 ID:ywgw1+Jm
おお、さんくすエロい人
293名無しさん@ピンキー:2009/10/18(日) 01:22:38 ID:O9tBUqEY
保守!
294名無しさん@ピンキー:2009/10/20(火) 17:11:36 ID:7B01vMbT
しかしいいスレだ
295名無しさん@ピンキー:2009/10/21(水) 01:01:15 ID:Ct+pryFp
城壁のない国パロの続きが激しく気になる・・…
296名無しさん@ピンキー:2009/10/29(木) 23:54:19 ID:NvpKbJrN
保守
297名無しさん@ピンキー:2009/11/08(日) 00:40:38 ID:aKTxJVH2
上げとく
298名無しさん@ピンキー:2009/11/12(木) 05:21:00 ID:rrr1DKs9
dd
299名無しさん@ピンキー:2009/11/19(木) 18:32:22 ID:tMAEwMif
SAVE
300名無しさん@ピンキー:2009/11/24(火) 00:24:56 ID:pUG/b8Zu
301名無しさん@ピンキー:2009/11/25(水) 16:40:59 ID:XCGoXrBN
誰か時雨沢×雨沢を…
302名無しさん@ピンキー:2009/11/26(木) 18:48:34 ID:7B/Fbzdq
ttp://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org398341.jpg
パンチランキングの★のコメントを読んで、こういうのを想像しなかったヤツはいないと思うんだ
きっと★もホントはこういうのが描きたかったに違いないんだ
でもこれじゃあパンチランキングにならないから泣く泣く諦めたと信じてるんだ
303名無しさん@ピンキー:2009/11/27(金) 17:21:50 ID:GBoN1y/p
まず元画像がここであがってない
そのサイズで見たい
304名無しさん@ピンキー:2009/11/28(土) 18:11:58 ID:E6bIBMOp
ふぅ
305名無しさん@ピンキー:2009/12/04(金) 20:31:55 ID:aOJS/Ot2
あげます
306名無しさん@ピンキー:2009/12/06(日) 12:46:10 ID:eixxGE4Y
第四倉庫閉鎖してる!!!!!!!!!!
誰か犬×木乃のキャッシュをくれ・・・
307名無しさん@ピンキー:2009/12/12(土) 08:06:39 ID:cXmkPd6/
ttp://www.archive.org/
頑張ればよいでしょう
308名無しさん@ピンキー:2009/12/13(日) 02:07:47 ID:EqawUJY6
>Sorry, no matches.

オワタ 過去ログ巡るか・・・
309名無しさん@ピンキー:2009/12/16(水) 13:05:25 ID:ucw6xOlq
五時間書き込みがなければシズは陸の嫁
310名無しさん@ピンキー:2009/12/16(水) 21:11:51 ID:mlI29VP3
キノ「おめでとうございます、ロリコンストーカーさん。」
311名無しさん@ピンキー:2009/12/25(金) 17:35:19 ID:IBF0OrZv
リリトレSSが読みたい
保管庫閉鎖しちゃったんだねorz
312 株価【---】 :2010/01/03(日) 21:00:36 ID:z77V5rdA
ほしゅめまして
313名無しさん@ピンキー:2010/01/06(水) 13:05:08 ID:yzKnY5tH
三十分キノ嫁
314名無しさん@ピンキー:2010/01/06(水) 13:12:40 ID:eY/0zejk
>>313
だが阻止
315名無しさん@ピンキー:2010/01/06(水) 19:42:21 ID:5gj1nZLj
いや多分、>>313の口座にお金を振り込むと、30分間キノがあなたのお嫁さんになるんですよきっと。

……とりあえず120分だとお幾らでしょう?
316名無しさん@ピンキー:2010/01/07(木) 02:21:00 ID:HqhSLF2N
三千万$。キャッシュで。早く
317名無しさん@ピンキー:2010/01/07(木) 02:26:52 ID:HqhSLF2N
さあ早く!2010/01/07(木)AM02:30がリミットですよ!キャッシュでですよ現金で!
ハリアップハリアップ
318名無しさん@ピンキー:2010/01/07(木) 02:32:51 ID:HqhSLF2N
残念ながらエウロス商会は閉じます
ご愁傷さまですがまた来年をお待ち下さい
それではノシ!
319名無しさん@ピンキー:2010/01/13(水) 20:13:21 ID:m1yiIwHa
キノ…キノウ…ナニシテタッケ
320トレイズがリリアを騙しているようです:2010/01/17(日) 11:34:05 ID:9YoLeC7m
「トレイズ私はじめてだから優しくしてね」
「あぁそうだなリリア、でも俺だって初めてなんだぞ」
「そうなんだ嬉しいな……」
「そうかありがと(なんてのは嘘でとっくに侍女相手に童貞なんざ捨ててるぜ)」
321トレイズがリリアを騙しているようです:2010/01/17(日) 11:35:05 ID:9YoLeC7m
「トレイズ……、ゴム使って」
「おいおいリリア、折角俺たちが初めて愛し合おうっていうのにゴムなんか使ってられるかよ、それじゃ俺たち二人が触れ合えないだろ」
「で、でも赤ちゃんが出来ちゃったら……」
「まかせろいざというときはちゃんと男としての責任をとるから問題ない」
「えっそれって……」
「なぁリリア愛してる生でいいだろ(いざとなったら責任持ってオロストコ紹介してやるよ)」
322トレイズがリリアを騙しているようです:2010/01/17(日) 11:35:51 ID:9YoLeC7m
「終わったのねトレイズ?」
「あぁそうだ、痛かったろリリア」
「うんでも平気、トレイズは気持ちよかった?あたしの体で気持ちよくなれた?」
「あぁお前の体は最高だぜ、そうだリリアもう一回しような、鉄は熱いいうちに打てといってなロストバージンした直後何回もすると名器になるらしいぞ」
「名器……トレイズが気持ちよく慣れるんだったらあたし頑張るね」
「いいか痛くても我慢するんだぞ(折角この日のために一週間禁オナしたんだ、あと五発はイカせて貰わないとな)」
323トレイズがリリアを騙しているようです:2010/01/17(日) 11:36:42 ID:9YoLeC7m
「いやよトレイズ、口でするなんて」
「おいおいリリア、人に散々クンニさせといてそういう話はないだろう」
「そ、それは……」
「おまけに三回もいっとて今更どの口がいうんだ」
「それは辞めてっていったのにトレイズが辞めてくれないからじゃ……」
「まぁとりあえずフェラいいよな」
「う、うん……」
「俺が出したらちゃんとごっくんするんだぞ、いいな」
「え、ごっくん……」
「俺だってリリアのラブジュースしこたま飲まされたんだ、リリアがごっくんする位当然だろ、それにごっくんするとな副作用で体に精液に対する免疫が出来て中出ししても妊娠しににくなるんだ知ってたか。」
「そ、そうなの」
「あぁそうだ(しかしコイツはまた騙しやすいな)
324名無しさん@ピンキー:2010/01/23(土) 13:57:12 ID:YsMnqAgE
アリソンとヴィルってどう考えてもあの時やってるよな
325名無しさん@ピンキー:2010/01/23(土) 17:51:00 ID:5k3xkguh
さすがに教会はないだろ
だが、その夜はそうだろうな
あの2人、味しめたら昼夜問わずやりまくりそう(。_。)
326名無しさん@ピンキー:2010/01/23(土) 18:39:15 ID:YsMnqAgE
スー・ベー・イルで不時着した晩とか
英雄さんがフィオナさんに出会う前とか
327名無しさん@ピンキー:2010/01/23(土) 19:59:17 ID:P9bPGkwk
逆にトレイズとリリアはいつになったらヤれるか分からんな
へたれなだけに
328名無しさん@ピンキー:2010/01/23(土) 22:12:17 ID:g3OSn0rZ
現行のメグとセロンもだな
主原因はセロン
下手こくと機能停止でEDの危険もあるし
329名無しさん@ピンキー:2010/01/24(日) 11:59:16 ID:Gx34iWM2
うーん
エロパロ的には積極的すぎるメグもいいかと
リリトレはリリアが確実に押し倒すだろ
ってか、時雨沢作品のオトコってヘタれ多くない?
330名無しさん@ピンキー:2010/01/24(日) 16:23:49 ID:/3W4Up+y
>>329
仕様です
331名無しさん@ピンキー:2010/02/01(月) 17:58:47 ID:EZc6IDWd
燃料が・・・
332名無しさん@ピンキー:2010/02/12(金) 03:02:34 ID:CCSTFmKQ
一年ぶりに来てみたけど、過疎ってるな
333名無しさん@ピンキー:2010/02/24(水) 13:10:22 ID:09A5Cfgk
HOSHU
334名無しさん@ピンキー:2010/02/26(金) 19:32:20 ID:9hazoMfw
牢獄[☆]牢獄
335名無しさん@ピンキー:2010/03/03(水) 05:44:07 ID:UNm+Gqjk
保守
336名無しさん@ピンキー:2010/03/03(水) 17:52:17 ID:OO5bTYBj
ちょっくら旅に出かけてくる
337名無しさん@ピンキー:2010/03/04(木) 10:25:16 ID:L8SWGGIK
>>336
新作出るまでには帰ってらっしゃい
338名無しさん@ピンキー:2010/03/04(木) 22:16:08 ID:f2s8nlLQ
帰っておりますw
339名無しさん@ピンキー:2010/03/04(木) 23:24:13 ID:aC0nuXwG
お帰りなさいませ旦那さま
340SBI:2010/03/09(火) 01:29:16 ID:d1NpOhcM
ずっと以前にこのスレでSSを投下させていただいていたSBIという者です。
諸々の事情で長い間書けずにいたのですが、久しぶりに投下させていただきます。
ネタは『アリソン』のヴィル×アリソンになります。
それでは、いってみます。
341SBI:2010/03/09(火) 01:31:30 ID:d1NpOhcM
窓から差し込む月明かりだけに照らされた寝室のベッドの上で、僕はただじっと目の前のアリソンの顔を見つめていた。
薄明かりの中で一層その白磁のような滑らかさを際立たせている肌を、蜜色の髪を、
まるで絵本の妖精でも見ているかのような現実離れした美しさを見せる彼女の幸せそうな寝顔を見守り続ける。
距離はおでことおでこがくっつくほどに近く、耳元には安らかなアリソンの寝息が聞こえてくる。
この首都の安アパートに引越してくるとき、アリソンがこれだけは譲れないと言って購入した広くて大きなダブルベッドの上で、
僕はアリソンの、一番大好きな、愛しい人の寝顔に心を奪われて時を過ごしていた。

……と、まあ、ここまでなら、いつもアリソンに朴念仁だとからかわれる僕でも理解できるほどロマンティックなシチュエーションなのだけど、
実は一つばかり重大な問題があった。
どうして、僕が眠りにもつかずにアリソンの事を見つめているのか、そもそもの原因は実は彼女にあるわけで……。
僕は今、ベッドの上で眠るアリソンに抱きつかれていた。
いや、抱きつかれていた、という表現では少し穏やかすぎるのだけど。
僕は昔から、アリソンの寝相の悪さを知っていた。
まだおばあちゃんの所に、『未来の家』にいた頃、アリソンはよく僕のベッドまでやって来て、
僕が読む色んな本をとなりで眺めて、これは何?とか、これはどういう事?とか、色んな質問や話をしてきた。
それは、僕にとっても楽しい時間だったのだけど、いつも元気いっぱいに外を跳び回って遊んでいるアリソンは、
自分のベッドに帰る前にその内、すやすやと僕の隣で眠り始めてしまうのだ。
いつも、そこからが大変だった。
なにしろ、アリソンの寝相はすこぶる悪い。
気持ちよさそうに眠るアリソンを起こすのは気が引けて、いつも彼女をそのままにして僕も隣で眠っていたのだけど、
そうすると大抵、寝ぼけたアリソンのパンチやキックが飛び出し、さらにはいつの間にか僕の毛布を自分の方に持って行ってそれにくるまってしまうのだ。
当然、毛布を奪われた僕は寒い思いをするわけで、夜中に見回りにきたおばあちゃんに何度も毛布をかけ直してもらったのを覚えている。
それでも、なんだかんだでアリソンの寝相に付き合ってしまったのは、
やっぱりその頃から僕自身意識はしてはいなかったけれど、心のどこかでアリソンに強く惹かれていたからなのだろう。
それは首都に越してきた現在もおんなじで、アリソンと良く『また昔に戻ったみたいだね』とその話題で笑い合ったりもした。
342SBI:2010/03/09(火) 01:32:23 ID:d1NpOhcM
ただ、そんなアリソンの寝相に慣れっこだった僕にとっても、今夜の状況はかなり苦しかった。
どうやら、アリソンは僕の事を毛布と勘違いして抱きついているようなのだけど………。
「うう……駄目だ。やっぱり抜け出せない……」
何度目かの脱出に失敗して、僕はため息をついた。
僕を毛布だと勘違いしてるせいだろうか。
今夜のアリソンの抱きつき方はかなり滅茶苦茶なものだった。
なにしろ、人の体ではなく、毛布を扱っているつもりなのだから容赦がないのだ。
僕の腕や脚、関節数カ所がアリソンによって完全に極められていた。
ハッキリ言って、痛いし、苦しい。
早く抜け出したいというのが正直な気分だ。
だというのに……。
「アリソン………」
また僕は知らず知らずの内に目の前のアリソンの姿に心を奪われてしまう。
間近に感じる彼女の体温、息遣い。
月明かりに照らされたアリソンは本当に美しくて、僕は痛いのも苦しいのも忘れてただそれに見入ってしまう。
学生時代、友人にもたくさんからかわれた事だけど、僕は男としてはどうやらかなり淡白な方らしい。
それでも、アリソンに対しては異性としての魅力を強く感じていたと思う。
抑えがたく、狂おしい欲望の存在も自分の中に感じていた。
だけど、この気持ちはそれだけじゃ足りない。
説明しきれない。
女の子としてのアリソンの魅力、それだけじゃなくて、僕がこれまで見て、感じてきたアリソンの全てが僕の心を熱く沸き立たせる。
このままずっと離れたくない。
心の奥で強くそう願う。
いつの間にか、僕がアリソンの腕から抜け出したい理由は変わっていた。
今、アリソンが僕にしているように、僕もアリソンを抱きしめたい。
ぎゅうっと抱きしめ合ったそのまま、世界の終わるその日まで、いや、世界が終わったってずっとアリソンの傍にいて、アリソンを感じていたい。
もちろん、それが無理な事なのは十分知っている。
世の中は危険と、理不尽に満ちている。
誰もがいつ命を落とすかわからない、そんな世界に僕たちは生きている。
軍人であるアリソンは余計にその事を強く意識していると思う。
ただの学生でしかない僕だって、いつ、どこで、どんな理由で死んでしまうか分からない。
だけど。
だからこそ。
僕はこの大好きな幼馴染の体を、存在を、ぎゅっと抱きしめてしまいたいのだ。
343SBI:2010/03/09(火) 01:32:57 ID:d1NpOhcM
「ん……うぅん…むにゃむにゃ……」
その時、アリソンが何か寝言をつぶやきながら、少しだけ体を動かそうとした。
たぶん、この機会を逃したら、チャンスは当分やって来ないだろう。
少し強引にだけど、僕は行動を起こすことにした。
アリソンが動いて出来た僅かな隙間から、体を捩るようにして腕を自由にする。
器用にアリソンに脚を絡められて、ちょっと危険な角度に曲がっていた自分の脚も同時に引き抜く。
「ううん……ん…」
力任せな部分もあったけど、何とかアリソンは起こさずに僕は両手両足を自由にする事が出来た。
そして……
「アリソン……好きだよ……」
背中に回されたアリソンの腕だけはそのままにして、今度は僕がアリソンの体を抱きしめた。
離さないように、離れないように。
華奢で柔らかな彼女の体を、鼓動が聞こえるぐらい強く抱き寄せる。
ああ、それでも、こんなに強く抱きしめていても、胸の中に溢れ出す僕の感情、
『アリソンが好きだ』というその気持ちは止まってくれない。
ずっと見つめていた。
ずっと憧れていた。
未来の家で出会ってからずっと、僕はアリソンにたくさんの物をもらってきた。
アリソンのくれる勇気が、優しさが、今の僕を形作ってくれた。
その思い出と、『好き』という気持ちを、こんな少しの言葉と行動でしか伝えられない、それがとてももどかしかった。
だから、僕は何度でも彼女の耳元にささやく。
「大好きだよ。……大好きなんだ、アリソン……」

そんな時だった。
「ん……んぅ……あ…ヴィ…ル……?」
閉じられていた彼女の瞼がゆっくりと開いて、その奥の透き通る青の瞳が月光を映しながら、ゆっくりと僕の姿を捉えたのは……。
344SBI:2010/03/09(火) 01:33:50 ID:d1NpOhcM
最初、目覚めたばかりのボンヤリとした頭で、私は
『ああ、これは夢なんだ……』
そう、思った。
強く優しく私を包み込むヴィルの腕のぬくもり。
耳元で微かに、でもはっきりと聞こえたその言葉。
だけど、それは夢じゃなかった。
「…アリ…ソン……?」
「あれ……ヴィル…?」
目を覚ました私にヴィルは少し驚いたような顔を見せた。
寝起きで頭の中がハッキリしない私は、その表情をボンヤリと眺める。
そして、次第に今の状況が現実のものである事を理解し始める。
「え……ヴィル…なんで?…どしたの……?」
「あ…うあ……その……」
なんだか気恥しさが猛烈な勢いでこみ上げてきて、顔がみるみる赤く、熱くなっていく。
月明かりだけが頼りの室内は薄暗かったけど、ヴィルの顔も同じように真っ赤になっていくのが私には分かった。
とりあえず、深く深呼吸してから、うわずってしまいそうになる声を必死で抑えつけて私はヴィルに尋ねた。
「えっと……ヴィル…な、何があったの?」
「それは……えっと……アリソンの寝顔を見てたら……その…」
そこから私はヴィルに現在に至るまでの事情を聞いた。
「う…うぅ……私、そんな事しちゃってたんだ……」
話を聞いた私は恥ずかしさに頭を抱えた。
自分の寝相の悪さは自覚してたけど、まさかここまでだとは……。
「ごめん…ヴィル……」
「ううん、僕の方こそ……その……アリソンの事を……」
ヴィルの言葉で私はもう一度、現在の私とヴィルの状況を思い出してしまう。
再び熱くなっていく心と体。
嬉しさと恥ずかしさが入り交じって、頭の中がぐるぐると混乱してしまう。
「ヴィ…ヴィルはいいのよ…今のこの状態だって、私のことが、その………『好き』だから、なんでしょ?」
「…………うん」
ためらいがちに、だけどハッキリとヴィルは答えた。頷いた。
それからしばらく、私とヴィルは二人して、無言のままお互いの顔を見つめ合っていた。
(うう……ドキドキする……)
今の私たちは恋人同士、きちんと想いを伝え合って、こうしていっしょに暮らしている。
今の私は、ヴィルに気持ちを伝える勇気を、チャンスを、なかなか持てなかったあの頃の私じゃあない。
だけど、今日のアレ。
あのヴィルの言葉と、ハグは違う。
心の奥底から堪えきれずに溢れ出したみたいな感情の流れ、その熱を私は確かに感じた。
「うう……ヴィルばっかり…ずるいよ……」
「アリソン……?」
私だって、言いたい。
伝えたい。
ずっと昔、出会ったあの頃から私の傍らにいてくれた優しい笑顔の男の子。
私だって、ヴィルが私に向けてくれる気持ちに負けないくらいの強い想いを持ってるんだから。
幾万、幾億、朝から晩まで『好き』だって言ったって、この気持ちを伝え切る事なんて出来ない。
ねえ、ヴィル、知ってる?
ヴィルが私に優しくしてくれた事。
私のわがままにいつも笑顔でついて来てくれた事。
そうやって一緒に過ごす内に私の中で育っていった大事な想い。
それが今の私をつくった。
ヴィルが、私を私にしてくれたんだよ?
どんな行動も、言葉も、この気持ちを伝えるには足りない。
だけど、胸の奥で燃える炎が、私の背中を強く強く押し出す。
「ヴィル…私だって……同じなのよ……」
「アリソン……あ……」
ヴィルの唇に、自分の唇をそっと重ねた。
345SBI:2010/03/09(火) 01:34:34 ID:d1NpOhcM
最初は戸惑っていたヴィルだけれど、やがて私を抱きしめるヴィルの腕にぎゅーっと力がこもるの感じた。
私もそれに応えて、ヴィルの体を思い切り抱きしめて、熱く強くヴィルの唇を求め、舌を絡ませあった。
混じり合う唾液は私たちの体温まで交換してしまうみたいで、私とヴィルの体は互いの熱でみるみる熱くなっていく。
ときに息継ぎを忘れそうになりながら、私たちは夢中でキスを続けた。
自分の気持ちを伝えようと、相手の気持ちを感じとろうと、必死で、時の経つ事さえ忘れて………。
「んんっ……はぁはぁ……ああ……ヴィル…っ!!」
「…んっ…あ…アリソン……」
そして、長い長いキスをようやく終えてから、私たちはそのまま熱に浮かされるように互いの体を愛撫し始めた。
優しく私の体の上をなぞっていくヴィルの手の平。
その指先がなぞった部分が火傷しそうなほど熱く、じんじんと疼きはじめる。
「ふあっ…ああっ……ヴィル…あああっ!!!」
首筋も、うなじも、せなかも、胸も、おしりも、おへそも、私の体でヴィルの手の平が触れない場所はなかった。
私もヴィルに何度もキスをねだって、強く抱きしめて、全身でヴィルの存在を感じ取った。
「アリソン……アリソンの体…見たい……」
「私もヴィルの体、見たいよ……」
触れ合った体の熱を必死に押さえ込みながら、私とヴィルは一旦距離を置いて、互いのパジャマのボタンに手を伸ばした。
ヴィルの手が私のパジャマを、下着を、丁寧に優しく脱がせていく。
好きな人の指先で生まれたままの姿に戻っていく事にドキドキしながら、私もヴィルのパジャマを脱がせる。
やがて、私たちは一糸纏わぬ姿で向かい合った。
どちらかと言うと書斎派で、読書好きなヴィルだけれど、月明かりに照らされたその体を見ると、やっぱり男の子なんだなと今更ながらに思う。
そりゃあ、私の同僚の男たちに比べたら筋肉はないかもしれないけど、その優しい肩は他の誰よりも頼もしく感じられる。
「アリソン……きれいだよ……」
優しく微笑んで、ヴィルがそう言ってくれた。
正直、初めてのとき、私はヴィルの前で裸になるのを躊躇ってしまった。
どちらかと言うと細身なほうだけど、やっぱり私も軍人だから、体は鍛えられてる。
腕なんかはあまり太くならず、いい感じだと自分でも思ってる。
だけど、腹筋なんかはバキバキに割れてるわけじゃないけれど、その存在が分かるくらいには浮き上がって見える。
やっぱり男の人って女の子の体の柔らかくてぷにぷにしてるところが好きなんだと、そう思っていたから私はとても不安だった。
でも、ヴィルは言ってくれた。
「ほんとにきれいだ……アリソン……」
まるで、森の中で妖精にでも出会ったみたいな瞳に、ただ私の姿だけを映して、ヴィルは何度もそう言ってくれた。
私は思う。
他の誰から、何て言われたってぜんぜん構わない。
ヴィルが『きれいだよ』って、言ってくれるなら他の誰の言葉もいらない。
346SBI:2010/03/09(火) 01:35:11 ID:d1NpOhcM
「ヴィル…きて……」
「わかった…アリソン……」
そっと私のおへそに触れたヴィルの指先がつーっと肌の上を滑って、やがて私の胸元にたどり着く。
ヴィルは両手の平で私の胸を優しく揉みながら、何度も乳首を指先で刺激した。
じわじわと溶かされていくような気持ちよさと、時折走る電流のような快感。
私はたまらずにヴィルの肩に置いた手の平にぎゅっと力を入れる。
「アリソンの体、熱いよ……」
「ふあっ…ああっ…ヴィル…だって……すごく熱くなってる…」
ヴィルの唇が何度も私の肌の上に落ちてくる。
体中にキスの雨が降る。
ちろり、熱くて柔らかい舌先でつつかれて、なめられて、唇で肌を吸われる度に私は体をビクリ、震わせる。
「ひっ…あっ…ふああっ…ヴィル…だめ…へんになっちゃうよぉ……」
「…僕だって……アリソンに触れてるだけでおかしくなっちゃいそうだよ…」
ヴィルの手の平に愛撫されて、何度も声を上げて、私の心は快感と熱情の中に溶けて朦朧としていく。
そんな中で、私の瞳に曇ることなくハッキリ映り続けるのは、やっぱり目の前の愛しい人の存在だけ。
「…あっ…ひあああっ!!…ヴィルっ!…ヴィルぅうううっ!!!」
「アリソンっ!!……アリソンっ!!!」
ヴィルの手の平で徹底的に愛撫された胸はもうくちゃくちゃで、熱を持って溶けてしまうんじゃないかと錯覚するほど。
背筋の敏感な部分を何度も指でなぞられ、首筋に舌を這わされて、私は何度も背中を仰け反らせた。
それからやがて、ヴィルの指先は私の太ももの内側を何度もおずおずと撫でて、やがて遠慮がちに少しずつ私の大事な部分に近づいていく。
「アリソン……いい?」
「うん……」
その問いに、荒い呼吸の合間にそう答えると、ヴィルの指先はいよいよ私のアソコへと伸ばされていった。
「あ……あんっ!」
くちゅり。
溢れる恥ずかしい蜜で濡れたその場所に、ヴィルの指先がそっと触れた。
それだけで、背筋を駆け上って、全身に電流のような快感が走り抜ける。
入り口の浅い部分を何度も繰り返し、ゆっくりとかき混ぜていくヴィルの指先。
体中で一番敏感で繊細な場所、そこをヴィルに触れられている、愛撫されている事それ自体が私の体をさらに熱く変えていく。
「ひぅ…ああっ…やはぁっ!!……ああっ…も…や…ああああああっ!!!」
「アリソンのここ……すごく熱くてビショビショになってるよ……」
「ばかぁ…ヴィルのいじわる……ヴィルだから…ヴぃるにされてるから、こんなになっちゃうのよ……」
止まる事を知らないみたいに、愛液を滴らせる私のアソコ。
私は恥ずかしくなって、イヤイヤと首を振った。
「ごめん……でも、それは僕だって同じだから……」
「え……?」
言われて私はヴィルの、大きくなった男の人のモノを見た。
「僕だって…アリソンだからこんな風に……」
恥ずかしそうに視線を逸らしながら、そう呟いたヴィル。
私は手を伸ばして、ヴィルのモノに触れた。
「うあ…ア、アリソン!?」
「私にもさせて……ヴィル?」
347SBI:2010/03/09(火) 01:36:14 ID:d1NpOhcM
そうだ。
確かに想いの全てを伝え合う事はできないけれど、私たちはこうして互いの傍にいる。
気持ちいい事も、恥ずかしい事も、全部一緒に共有していく。
楽しいとき、苦しいとき、悲しいとき、嬉しいとき、いつだって隣に大好きな人の存在を感じてる。
たとえ遠く離れ離れになったって、それは変わらない。
ヴィルは他に代えられない、私の一番大事な人なんだから……。
「うあ…ああ…アリソンっ!…きもち…いいよ…」
「ふあっ…あはぁ…あ…ヴィル……ヴィルのゆびも…すごいよぉ……」
私とヴィルは互いの敏感な場所を、手の平で刺激しあった。
熱く硬くなったヴィルのモノを手の平で撫でると、ヴィルの体がビクンと反応するのがわかった。
(私の事を思って…こんなに熱くなったんだ……)
ヴィルの指の動きも激しさを増して、私のアソコをさらなる快感が駆け抜ける。
そんな行為を続けながら、私たちの体温は、胸に秘めた熱はみるみると、天井知らずに上昇していく。
やがて、どちらともなく見つめ合った私たちはコクリと頷き合って……
「アリソン…いくよ……」
「うん……ヴィル、きて……」
互いの気持ちを確かめ合うような深いキスの後、お互いの大事な部分を触れ合わせた。
私のアソコの入り口に感じる、火傷しそうなヴィルのモノの熱。
心臓は早鐘を打つように高鳴り、私たちの意識は目の前の相手だけでいっぱいになっていく。
そしてやがて、ヴィルのモノはゆっくりと私の中へと進入を開始した。
「ああっ…あっくぅうんっ!…あはぁ…ああああっ!!…ヴィルっ……うああああっ!!!」
「あ…うあああっ!…アリソンっ!!!」
奥へ奥へと進んでいくヴィルのモノ。
ヴィルの存在を自分の体の内側に感じて、私の全身が、心が喜びに打ち震える。
やがて、ヴィルのモノが一番奥まで到達したとき、私たちは溢れ出る熱と快感、
そしてそれ以上の愛しさに突き動かされて、互いの背中を強く強く抱きしめ合った。
「ふあ…ああっ…ヴィルっ!好きっ!!大好きっ!!」
「愛してるよ…アリソンっ!!!」
そして、狂いそうなほどの熱と快楽の中で、私たちは果て無く愛しあった。
ときに緩やかに、ときに激しく、突き上げてくるヴィルの動きの度に、私の中で稲妻のように白い光が弾ける。
私も無我夢中のまま、少しでもヴィルを感じようと、ヴィルの呼吸に合わせるように腰を動かす。
「あっ…うっく…アリソンっ!!」
「すごい…ああっ…ヴィルっ…きもちいいっ!きもちいいよぉっ!!!」
熱く固いヴィルのモノに体の奥からかき混ぜられて、くちゃくちゃにされていく。
お腹から全身に広がっていく甘い痺れに、意識はドロドロに溶かされていく。
恥ずかしさも何もかも投げ出して、快感にはしたない声を上げて、幾度となくヴィルの事を求める。
快楽の渦の中、何も考えられなくなった私の心が向かうのは大好きな人のところ。
348SBI:2010/03/09(火) 01:36:45 ID:d1NpOhcM
「ん…あ…ぷぁ…ヴィルっ!…ヴィルぅううっ!!!」
「あ…くぅっ…アリソンっっっ!!!」
そばにいる。
ここにいる。
大好き。
愛してる。
伝えきれない言葉を、想いを託して、私たちはひたすらにこの行為に没入する。
人と人が理解し合うのはとても難しい事。
同じ祖先を持ちながら、ずっと戦争を続けてきたこの世界の人間はみんな知っている。
私だって、ヴィルに好きだと伝えるまでどれくらいの時間がかかったかわからない。
だけど、想いを、情熱を、伝えようとするその事自体がきっと何もかもを変えていく。
溶け合い混じり合う激しい行為の中、私は自分に向けられたヴィルの気持ちを確かに感じていた。
「うあっ…あっ…はぁはぁ…ああっ…ヴィルぅ……」
「アリソンっ…アリソン……っ!!!」
さらに激しく、もっと熱く、行為は加速していく。
激しい快感に全身を貫かれ、私の意識は何度もホワイトアウトを繰り返す。
それでも、腕の中に抱きしめた、ヴィルの事だけは絶対に離さない。
ヴィルのモノが私の内側を擦り、その先端が一番奥の部分を叩く。
私の中で弾ける快感の爆弾に、私は何度も全身を痙攣させた。
その震える背中を、ぎゅっと抱きしめる優しい腕。
「ふああああああっ!!!…ヴィル…愛してるっ!…愛してるよぉっ!!!」
「僕もだよ…アリソンっ!!…愛してるっ!!大好きだよっ!!!」
互いの愛しい人の腕の中で、私たちは快感の螺旋階段を上へ上へと際限なく登りつめていく。
涙をこぼし、快感に打ち震え、恥ずかしい声を上げて、人つになった私たちの中に凄まじい熱が溢れ出してくる。
快楽と、熱情の炎が私たちの心と体を焼き尽くす。
全てが真っ白な光に弾けて消える意識の中、私は自分をぎゅっと抱きしめてくれるヴィルの腕の優しさを感じながら、絶頂へと昇り詰めた。
「うあ…アリソン…いくよっ!!!」
「あああっ…ひぅ…ヴィル…イっちゃうよぉ!!…ヴィルぅうううううううううううううっっっっ!!!!!」
瞬間、私のお腹の奥でヴィルの熱が弾けるのを感じた。
じんわりと広がっていくその熱さに幸せを感じながら、私とヴィルはそっとキスをした。
「今度は私がちゃんと起きてるときに、『好きだよ』って言ってね」
「うん…」
そう言って、私とヴィルは顔を見合わせてニッコリと笑い合ったのだった。
349SBI:2010/03/09(火) 01:37:13 ID:d1NpOhcM
それから一時間ほど後のこと。
衣服を直した二人は、スヤスヤと眠りについていた。
行為の疲れのせいもあるのだろう、アリソンの寝相は比較的穏やかで、
少なくともヴィルの毛布をはぎ取ったり、あまつさえヴィルを蹴っ飛ばしたりはしていないようだ。
その代わり、二人は互いに向きあって、手の平の指と指を絡め、おでこをくっつけたまま眠っている。
ヴィルも、アリソンも、二人の寝顔は本当に幸せそうなものに見えた。
ずっと昔から互いの事を想い、そばにあり続けた二人。
きっとこれからも、その絆が消える事はないのだろう。
時間も、距離も、たとえどんな物が遮ろうと、二人の間にあるものを断ち切る事はきっと出来ない。
「アリソン……」
「…ヴィル……」
夢の中で互いの名を呼んだ二人は、重ね合い握り合った手の平にきゅっと力を込めて、その温もりを確かめたのだった。
350SBI:2010/03/09(火) 01:40:08 ID:d1NpOhcM
ここまででお終いです。
これから、ときどきまた投下させていただく事になると思います。
アリソン好きなのでそっちにネタが偏ると思いますが、
時雨沢作品全般も好きなので色々描いていけたらと考えていますので、
どうぞまた、よろしくお願いいたします。
351名無しさん@ピンキー:2010/03/09(火) 01:41:09 ID:xOW3UPzG
GJ! なんか可愛かった
352名無しさん@ピンキー:2010/03/09(火) 02:03:47 ID:A0QZpXSL
ひっさしぶりにキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

GJ
353名無しさん@ピンキー:2010/03/11(木) 23:56:46 ID:m6s/fiQf
イイヨイイヨ〜
GJデスヨ
354名無しさん@ピンキー:2010/03/13(土) 13:00:26 ID:n7ba1HGp
>>350
ナイス!GJ!
最高でした!
355名無しさん@ピンキー:2010/03/13(土) 17:29:16 ID:HsBpgtOy
神がきた
356名無しさん@ピンキー:2010/03/14(日) 21:16:00 ID:3FQjYqzt
GJ!!
SBIさんおかえりなさい!
357鬼畜なトレイズ:2010/03/16(火) 21:07:38 ID:1yNuXjf9
ア「ただいま、リリアちゃん、ってこれは一体何を……トレイズ君?よね」
リ「……(泣)」
ト「何ってナニに決まってるでしょ、アリソンさん。女が裸で男がズボン下ろしてて他にナニがあるんですかね」
ア「えとその……リリアちゃんの服が破れてるし泣いてるじゃないの!」  
ト「女になった嬉し涙ってやつですよ、リリア処女だったから……。服?リリア初めてなのに感じまくって大変だったんですよ。まるで抵抗して暴れてるみたいでしたよ、それで服が破れたんじゃないですか?」
リ「(泣)……」
ア「そもそもその……なんでこんなことに……」
ト「それがですね、いきなりリリアが『私をトレイズのモノにして』って迫って来て……」
リ「わっわたしそっそんなこといってない……(泣)、一緒に勉強するって言われて…そしたらトレイズがいきなり…(泣)」
ト「おいおいさっきと話がちがうじゃねーのよ、また記念写真とってみるか?お前が女にしてもらった記念写真ならみんなが見たがること請け合いだぜ?」
リ「ひぃっ……(泣)」
キ「わかりゃいいんだわかりゃな、次から気をつけろよ」
358名無しさん@ピンキー:2010/03/16(火) 21:16:29 ID:1yNuXjf9
おっと最後はキじゃなくてトだったぜ
359鬼畜なトレイズ:2010/03/16(火) 21:37:47 ID:1yNuXjf9
>>357
ア「リリアちゃんトレイズ君一体どういうことなのちゃんと説明して頂戴」
ト「どういうもなにもね、見ての通りですよ。なぁリリアそうだよな」
リ「………」
ア「リリアちゃんどうなの、ママに話して頂戴」
ト「リリアの口からちゃんとアリソンさんに説明してあげて……ほらリリア(余計なコト話したら写真ばら撒くからな。さっきおれが言ったとおりにいうんだぞ)」
リ「……わ、わたしが『トレイズのモノにして』トレイズの事さそったの……全部私のせいなの……(泣)」ア「まぁリリアちゃんそうなの……、ママとヴィルの時もママからだったのよ……」
ト「すいません、アリソンさん。本当は僕が堪えなきゃいけなかったんでしょうけどリリアは魅力的だから……」
ア「気にしないでいいのよトレイズ君、悪いのは全部リリアちゃん。トレイズ君は若いんだもの仕方ないわよ。うちのリリアがトレイズ君のこと誘惑したんでしょ、悪いリリアちゃんね。トレイズ君リリアの事宜しくお願いね」
ト「すいません、アリソン。リリアの事は任せてください」
リ「……(だ、誰か助けて!)」
360名無しさん@ピンキー:2010/03/18(木) 13:51:21 ID:S/Upgg4s
まぁ忘れているようだがトレイズがこんなクズなら、
確実に絶対何が何でも否応なく、
ヴィルがトレイズを殺すなw
361鬼畜なトレイズ:2010/03/18(木) 22:07:09 ID:EHI/Yis1
リ「だ、誰!」
ト「よっ、僕だよリリア」
リ「ト、トレイズ!……なんで…」
ト「なんでって僕のリリアが体調不良で休んでるっていうからお見舞いにきたんじゃないか」
リ「か、帰ってよ!……」
ト「つれないなぁ、昨日はあんなに情熱的に愛し合ったじゃないか」
リ「な、なによ。あんなの只のレイプじゃない!」
ト「人聞き悪いこと言わないでよ、リリアだって気持ちよくなって僕に思い切りしがみ付いてたじゃないか」
リ「あ、あれはトレイズがおかしなクスリで無理やり……」
ト「ほら証拠の写真、リリアが気持ちよくなってるトコだよ」
リ「……」
ト「さぁ昨日の続きをしようか、ほらリリアパンツ脱いで準備して、言うとおりにしないと写真がどうなっても知らないよ、おっと上は脱がなくていいからね、今日は着たままするよ」
リ「だ、誰か助けて!」
362鬼畜なトレイズ:2010/03/18(木) 22:42:03 ID:EHI/Yis1
(ギシギシ)
ト「ほらリリア、もっと腰使って、ほらほら、僕がイカないと終わんないんだよ」
リ「……(泣)」
ト「さすがに三発目ともなると僕も粘っちゃうよ。ほらもっといい声で啼いて」
リ「(泣)……」

(ギシギシ)
ト「おっそろそろイキそうだよ、今日はこれで最後だからナカに出しちゃうよ〜」
リ「いやっ!、ナカは駄目!ゆるして……(泣)」
ト「やだよぉ〜、おっ……、イクッ…………たっぷり受け止めてね。……ふーっ気持ちよかったよりリアちゃん、又しようね明日もいいかな?」
ト「もういやっ……(泣)」

(コンコン)
ア「只今リリアちゃん、具合はどう?」
(ガチャ)

ト「やぁ!アリソンさん。リリアの具合ですか?中々よかったですよ、おかげで三発もしちゃっいましたよ」
ア「!? こっこれは一体……」
リ「ママ!……見ないで……(泣)」
ア「もう二人とも昼間から仕方がないわねぇ……」
ト「すいませんアリソンさん、僕も昼間からなんてどうかと思ったんですけどリリアがいきなりパンツ脱ぎ出したものでつい……」
リ「(泣)……(言うこと聞かないと写真ばら撒くって……)(泣)」
ア「まぁリリアちゃんたら泣くほど良かったのね。トレイズ君たら中々テクニシャンなのね。ママもヴィルには良く啼かされたもんだわ」
ト「そうだアリソン、これ今月分です」
ア「悪いわねぇトレイズ君、軍の給与って安いから助かるわぁ」
ト「いえいえホンのお小遣いですよ」
ア「いつもすまないわね、そうだ私の事は気にしなくていいからリリアの事ウンと可愛がってあげてね」
ト「それとイクス空軍に話がつきましたからこれで新型機に乗り放題ですよ」
リ「……誰か…誰か助けて!」
363鬼畜なトレイズ:2010/03/18(木) 23:01:26 ID:EHI/Yis1
ア「いらっしゃい、英雄さん」
ヴ「やぁアリソン、リリアは?」
ア「今日はトレイズ君とお出かけだから支度中なの。それより入って頂戴」

ト「おはようございます、アリソンさん」
ア「あらトレイズ君早いのね」
ト「すいません、待ちきれなくて」
ア「リリアちゃん、トレイズ君が迎えにきたわよ」
リ「お、おはようトレイズ……(ま、また今日も…)」
ト「リリア、今日も綺麗だね、トラヴァスさん、おはようございます」
ヴ「おはようございますトレイズくん、リリアさん。………」

ト「じゃぁリリア出かけようか、今日は映画だよ。時間が早いから公園を散歩してみようよ」
リ「え、えぇ……トレイズ……」
ア「いってらっしゃい、二人とも気をつけてね」

ヴ「ねぇアリソン、なんだかリリアの様子がおかしくなかった?」
ア「あら、やっぱり娘のことが心配?」
ヴ「いやまぁ……」
ア「トレイズ君とのことで色々あるみたいよ、でも娘のコトは女親のわたしに任せておいて頂戴」
ヴ「いやでもリリアが…」
ア「女は女同士よ。そんなことより…ほら…せっかくあの子たちが気を使って二人きりにしてくれたんだし」
ヴ「ア、アリソン!」

ヴ「……ところでリリアはトレイズ君と付き合ってるそうだけど……一体どのあたりまで」
ア「さっき公園に散歩に行くって言ってたじゃない」
ヴ「いや、そっちじゃなくてその…AとかBとかC……」
ア「あぁそっちね、ちゃんと全部済ませたみたいよ」
ヴ「け、けしからん、まだ学生なのに!」
ア「もう学生でしょ(とんだ親バカね…)、わたし達の時だってあなたは学生だったじゃない」
ヴ「あの時はアリソン……君が無理やり……」
ア「なに言ってるの、私が痛いっていったのにそのまま続けて五回もしたのはどこの誰だったかしらね」
ヴ「いやその……」
ア「そんなことより…ほらもう1回よ、」
ヴ「あぁちょっと疲れてて……」
ア「ちょっとしっかりしてよ……しかたないわね。そうだ! ちょっとまってなさいよ」

ア「どう?」

ヴ「どうって…アリソン…それは…」
ア「体操着にブルマーよ、これ着てするとすごく興奮するってフィーが教えてくれたの。スー・ベー・イルでも流行ってるそうだけど知らないの?」
ヴ「えっ聞いたことないよ」
ア「まぁあなたはまじめだからしかたないわね、……でどう? むらむらしてこない?」
ヴ「どうって……、まぁその………」
ア「もうじれったいわね、さっさとはじめるわよ。設定は部活の先輩と後輩ね」
ヴ「ア、アリソン。それよりそれは一体どこから」
ア「リリアのよ、あとで洗って戻しておくから英雄さんは好きなだけかけていいのよ、さぁ来て……」
364鬼畜なトレイズ:2010/03/18(木) 23:26:57 ID:EHI/Yis1
リ「だ、駄目よこんな公園でなんて……」
ト「大丈夫、誰もきやしないよ」
ト「お外でスルはなんて開放的で気分がいいよね、ほらリリアそこに手をついて足開いて……」
リ「……(ほんとは嫌なのに…でも逆らえない……)」

ト「これってアオカンっていうんだよ、リリアのナカは柔らかくてあったかくて気持ちがイイよ〜」
リ「…(こんなところ誰かにみられたら…)」
ト「そろそろイキそうだよリリア!、お外でしてても出すのはナカだよ」
リ「!(だ、誰か助けて!)」
365名無しさん@ピンキー:2010/03/19(金) 10:46:57 ID:ChzoLOMl
いかにエロパロとはいえ主要人物の性格がここまでかけ離れてるのはちょっと……
366名無しさん@ピンキー:2010/03/19(金) 10:53:18 ID:gmpctHfa
これ以上トレイズを下衆に書かないで
367名無しさん@ピンキー:2010/03/19(金) 14:03:39 ID:XmYjw6+X
いいぞもっとやれ
368名無しさん@ピンキー:2010/03/19(金) 23:36:06 ID:fa9QQBm7
いろいろいいたいけど。
アリソンはアホな人ではないよ?
369鬼畜なトレイズ:2010/03/22(月) 13:02:51 ID:J0OrveGG
ト「ほら、リリアもっと抵抗して!今日はレイプごっこなんだから真面目にやって!真面目にしないとナカにだしちゃうよ」
リ「い、いや!ナカはやめて!」
ト「そうそう、もっと抵抗して。ほらほら、真面目にしないとホントにナカに出しちゃうよ」
リ「い、いやぁ!」
ト「いいよいいよリリア!初めての時を思い出すよね。あの時はリリアすごく抵抗して……」
リ「ナ、ナカはいやぁ〜」
ト「そうそう、そうやって嫌がるリリアをレイプしたんだよね、今となっては良い思い出だよ」
リ「い、いや〜!」
ト「ん〜、嫌がるリリアに無理矢理ナカ出しかぁ……イクよ、リリア沢山出すからたっぷり受け止めてや、おっ…でる…イクッ!」
リ「……(わ、わたし…またナカに出されて……)」
ト「ふ〜、良かったよリリア。もっと派手に抵抗してもいいからね。嫌がるリリアの表情を見ながらレイプするのって凄くイイよね」
リ「だ、誰か、誰か助けて!」
370鬼畜なトレイズ:2010/03/22(月) 21:36:28 ID:J0OrveGG
ト「……どうしたのリリア」
リ「も、もうやめて……ナカにださないで欲しいの、私の体はトレイズの好きにしていい、でもナカに出すのだけはやめて、お願いよ」
ト「そうなのリリア、それじゃ、今日はこっちでしようか」
リ「そ、そこはお尻!」
ト「アナルだったらいくらナカ出ししても妊娠とか関係ないから出し放題だよ」
リ「い、嫌!」
ト「ほらリリア力を抜いて……これでリリアのバージンは前も後ろも僕のモノだよ」
リ「だ、誰か、誰か助けて!」
371SBI:2010/03/24(水) 20:24:19 ID:JykozXXr
SBIです。
キノ陵辱モノを書いてきました。
ですが、やたらと前置きが長くなってしまいました。
さらに、BADEND前提で書いていたのですが、脱出ENDも思いついて書いてみたら、さらに長くなってしまいました。
そんな作品ですが、読んでいただけると嬉しいです。
372SBI:2010/03/24(水) 20:25:11 ID:JykozXXr
荒れ果てた道を走り続けていたキノとエルメスが最初にその巨大な影を目にしたとき、
彼らにはソレが巨大な塔やビルディングにしか見えなかった。
「次の国って、きっとアレだよね、キノ」
「うん。前の国で集めた情報が確かならその筈なんだけど……」
空に向かって高く伸びる円筒形。
間近にまで近づいてみると、その表面には窓のような開口部が全く無い事が分かった。
神経質なまでに隙間なく積み上げられた石組みがソレを作り上げていた。
建築されてからどれほどの年月が経過しているのだろうか?
風雨に晒され続けてきたその壁面にはいたる所に風化が見られ、この建築物が完成してから長い年月が経過している事を物語っていた。
ここに至るまでの道中で目の前の国について様々な情報を集めていたキノは、この巨大な円筒が何であるかを知っていた。
「本当に、どんな人が、何を考えて作ったんだろう。こんな、とてつもない城壁を……」
神経質なまでの正確さで真円に限りなく近く形作られた、国中をすっぽり包む城壁。
その高さは、城壁が囲む円の直径の三倍以上もある。
高く高く積み上げられた石の壁。
それを呆然と見上げながら、キノとエルメスはその国へと向かう一本道を走っていった。

巨大な円筒の城壁に一箇所だけ開いた国の出入口。
薄暗い洞窟のようなその場所を抜けた先で、キノは入国の手続きを受けた。
暗い顔で俯く男に滞在の理由と期間を告げてから、キノとエルメスはついに城壁の内側へと足を踏み入れた。
「うわあ……暗いねぇ、キノ……」
「うん。まだ、昼間なのにこんなに薄暗い……」
全て、あまりに高すぎる城壁のためだった。
この国の中にまともに日光が入ってくるのは太陽が完全に南中している間の十数分だけ。
しかも、この地方の天候は曇りがちで、それが余計に暗さを助長していた。
薄暗い国の様子を反映したかのように、街行く人々の顔もまた暗い。
閉鎖的な環境故によそ者への警戒心が強いのか、住民達はキノの姿を見ると身を隠したり、駆け足でその場を去ってしまう。
「行商人のオッチャンが『あの国はやめとけ』って言ってたのも分かるよ。確かにこりゃ酷い」
「一応、旅人の為の宿はあるって聞いたけど……」
「……ねえ、キノ。この国でも、いつものルールに従うの?」
エルメスが心配そうに聞いた。
事前の情報収集でこの国の内情について、キノはおおまかな知識を得ていた。
唯一の神を信仰し、その教えの外にある外界の全てに対して暗く陰湿な憎悪を抱く国民達。
厳しい戒律が生み出すストレスが外からの旅人達に向けられる事もしばしばで、この国でリンチを受けて死んだ旅人も少なくない。
しかし、国から国を巡る行商人達など、目的地へ向かう途上、必要に迫られてこの国に滞在せざるを得ない者も僅かにいる。
今回のキノも、目的の国へと続く荒野を渡り切るために、中継地点としてこの国に立ち寄ったのだ。
しかし、それならば何も律儀に三日間も滞在する必要はない。
必要な物資を揃えたら、すぐにでもこの国を立ち去るのが懸命な方法だ。
実際、この国を訪れる旅人や行商人の滞在期間は決まって一晩きりである。
だが、キノには自分のルールを曲げるつもりはなさそうだった。
「うん。もちろん、いつも通り三日はここにいるよ。ただし、厄介ごとが起こりそうになったら、さっさと逃げ出すつもりだけど……」
「本気なんだね」
「たくさんの国に行って、たくさんの物を見る。そのための旅だからね。こういう国を経験しとくのも悪くないよ」
それからキノは携帯食料とエルメスの為の燃料を買いに街の商店を訪れたのだが、そこで明らかに値札の二倍以上の金額を要求され、それを支払う羽目になった。
(もちろん、キノは店主に対してしつこく抗議したが、最後まで彼はよそ者の旅人の顔を恨めしげに睨みつけるだけだった)
その後、この国唯一の宿泊施設に辿り着いたキノは、法外な宿代と引換に囚人の独房と見まごうような部屋をあてがわれた。
それでも、恐ろしいほどに冷え込む城壁の外で夜を過ごす事を考えれば、ぐっと堪えるしかない。
「ホント、何にもない部屋だね。キノ……」
「うん。粗末なベッドに汚れた毛布が一つきり。椅子もなければ、机もない。もちろんシャワーなんてある筈も無い」
「トイレも無いみたいだけど、大丈夫なの?」
「ああ、共用のヤツがひとつ、廊下の奥にあるみたい」
「良かった……」
「でも、宿の従業員用と宿泊客用に分かれてて……さっき見てきたけど、宿泊客のトイレはもうずっと掃除してないみたいだった……」
「あちゃ〜」
373SBI:2010/03/24(水) 20:28:46 ID:JykozXXr
それから、キノは自分の荷物を探り、携帯食料を取り出した。粘土状のそれを口に放り込むキノを見て、エルメスが少し驚く。
「キノ、こんな国でも流石にソレよりはましな食べ物も買えるんじゃない?」
「実はさっきの買い物と宿代でボクの財布はもうピンチなんだ。
多分、外で食べたりしたら、また高い値段をふっかけられる。今回ばかりはこれで我慢するしかない……」
「つくづく不憫だね……」
「エルメス用のガソリンもあんまり質は良いものじゃないみたい……」
「いいよ、わかってる、キノ。もうこの国ではこれが仕方ないんだね……」
「ホントにね……」
暗い部屋の中、キノとエルメスは深い憂鬱の中でため息をついたのだった。

しかし、一晩明けたその翌日、キノとエルメスは予想外に充実した一日を送ることになった。
なにしろ歴史だけはやたらに古く、またとてつもない城壁を築くほどの建築技術を持った国の事である。
宗教関連の施設を中心に見所となる建築物が街中に存在した。ただ、よそ者であるキノはどの建物にも立ち入る事を禁止されていたが……。
「楽しそうだね、キノ」
「うん!これは一日だけの滞在じゃあ絶対に味わえない楽しみだからね。外からしか見られないのが残念だけど、どの建物も本当に凄いよ」
「うんうん!……あ、ほら見てキノ、あんなに高い塔が……」
「あ、本当だ!!」
エルメスと一緒にはしゃぎ回りながら街中を巡るキノ。一日ではとても全てを見終える事はできない、無数の建築物に彼らは夢中になった。
住民からの冷たい視線も、もう大して気にはならなかった。
「これで美味しいものが食べられれば、もう文句はないんだけどね……」
「そればっかりは仕方ないよ、キノ……」
たくさんの建物を見て回って、すっかりお腹をすかせたキノは国の中心にある広場の隅っこで、携帯食料をパクついていた。
石造りのベンチに座ったキノの視線の先には、例に漏れず巨大な建築物があった。
国内に幾つかある宗教施設を束ねる中央教会の建物。
並び立つ柱や壁、それに屋根のそこかしこに執拗なまでに大量で、精緻を極めた細工が施されたその威容は、
それを見上げるキノとエルメスを圧倒するものがあった。真ん中にそびえる尖塔は軽く150メートルを超える高さで、広場の人々を睥睨していた。この国の中核となる宗教の象徴として、それは抜群の存在感を放っている。
「……ところで、キノ」
「なんだい、エルメス?」
「教会ばっかり見てて気づかなかったんだけど、広場の真ん中のアレは何かな?」
エルメスに話しかけられて、キノは高々とそびえる尖塔から地上へと視線を下ろした。
「本当だ。何だろう?あれじゃあ、まるで猛獣を入れる檻じゃないか」
そこにあったのは、まさに檻だった。
透かし細工の施された鉄製の屋根を持つ、高さ3メートルほどの檻。
屋根の透かし細工はやたらと複雑で細かいものだったが、何やら恐ろしげな怪物が何体も描かれているらしい。
その屋根にはプレートがはめ込まれ、掠れて消えそうな文字で何かの言葉が刻み込まれていた。
キノは、それをポツリと口にする。
「”悪魔”……?」
その時だった。
「この悪魔めっ!!!」
「消えろ、悪魔!!災いを運ぶ怪物め!!!」
「うっ…ぐぁ…!!」
広場から少し離れた場所から聞こえてきた、野太い男達の叫び声。それに続いて聞こえた少年のものと思しき小さな悲鳴に、キノは立ち上がった。
「様子を見に行こう、エルメス」
「だね…」
緊張した声でキノとエルメスは言葉を交わして、悲鳴の聞こえた方へと向かった。
そこは広場へと通じる通りの一角だった。
そこに三人ばかりの男が小柄な少年を取り囲んで、罵声を浴びせながら殴る蹴るの暴力を繰り返していた。
周囲にはいくらか通行人もいたが、誰も男たちを止めようとはしない。
「たぶん、あの子はキノと同じ旅人だよ」
少年のそばには、荷物を積んだモトラドが横転していた。
「例のお国柄か……。出来れば関わり合いにはなりたくないところだけど…」
難しい顔で呟くキノだったが、無抵抗のまま男たちに足蹴にされる少年の姿を見れば、放っておくわけにもいかない。
「あの、すみません」
「あ、なんだァ?」
キノに話しかけられて、三人の男たちは不機嫌そうに振り返った。
「どういった事情かは知りませんが、そこまでにしておいていただけませんか?」
「何だ、よそ者。文句があるのか……?」
「そこの男の子、彼が何かしたんですか?落ち着いて話を聞かせてください」
そんな質問を口にしながらも、キノはおそらくこの暴力にさしたる理由はないのだろうと考えていた。
374SBI:2010/03/24(水) 20:29:31 ID:JykozXXr
彼らの顔は赤く、少し離れた距離からでもアルコールの臭いがプンと漂ってくる。
この少年はそんな彼らと運悪く目をあわせてしまい、言いがかりをつけられてしまったのだろう。
一方、男たちはいくら睨みつけても、声を荒らげても動揺する様子を見せないキノに心の内側で恐怖を感じ始めていた。
男たちの一人がその恐怖を振り払うかのように、キノを睨みつけながらこう言った。
「悪魔め……」
その言葉を聞いて、残りの二人も吐き捨てるように言う。
「そうか、こいつも悪魔か……」
「悪魔どもめ、調子に乗りおって…」
どうやら、彼らにとって気にくわないよそ者は全て悪魔、という扱いらしい。
一方、ジリジリと近づいてくる男たちを淡々とした表情で眺めながら、キノは内心に呟いた。
(計算通り、かな……)
相手の男たちは酒の酔いに任せて感情を高ぶらせているだけだ。
真ん中にいるリーダーらしき大柄な男に、最小限のダメージで、最大限の痛みと恐怖を味わってもらう。
それで彼らは蜘蛛の子を散らすように逃げていくだろう。
キノは近づいてくる男達に対して、自分も一歩踏み出し打って出るタイミングを計る。
だが……
「う…うあ……!?」
その時、真ん中の男が突然足を止めた。
彼の背後にはいつの間にか、さっきまで痛めつけていた少年が立っていた。
少年は男の上着の裾をぎゅっと掴んでいた。
その力は、小柄な体からは考えられないほどに強く、男がいくら振りほどこうとしても決して離れない。
「こっちの悪魔か……畜生、なめやがって……」
少年の行動は、男の怒りと恐怖、その両方を一気に増幅させた。
混乱した男は固く握りしめた拳を大きく振りかぶり、背後の少年に向けて殴りかかる。
だが、その拳は虚しく空を切り、そのまま少年の腕に絡め取られて……
「その人に手を出すの、やめてください……」
「が…ああああああああああああっ!!!!」
男は腕に見事に関節技を極められ、石畳の道に這いつくばった。
痛みはない。
だが、小柄な少年に押さえ込まれた男の体は、ピクリとも身動きする事が出来ない。
「オレが殴られたり蹴られたりするのは、別にいいです。……でも、他の人にまで暴力を振るわないでください」
少年は静かに、しかし、明確な怒りを込めてそう言った。
「この野郎、悪魔め!悪魔め!!!」
少年の体の下で、男は何度も毒づいた。
「てめえ悪魔、ダールを放せよ、悪魔っ!!!」
「畜生、よそ者め!……神を侮辱する悪魔めっ!!!」
残り二人の男達も少年に向けて大声で怒鳴ったが、先ほどまで自分たちが痛めつけていた少年の実力を知り、完全に怖じ気づいてしまっていた。
キノも少年の予想外の行動に驚いていたが……
「そうですね。悪魔であるボクたちはこの場を去った方がいいんでしょう」
「な……!?」
いつの間にか二人の男達の間に割り込んでいたキノが、彼らの片腕をそれぞれ掴みそのまま少しだけねじり上げた。
それだけで、鋭い痛みと共に彼らは全く身動き出来なくなってしまう。
それから、キノは少年にちらりと目配せをして
「これ以上この人達に迷惑をかけるのも悪いですから、すぐにこの場を離れましょう」
「は、はい……」
キノの言葉に少年は頷き、男の腕から手を放して自分のモトラドの所に向かった。
キノもエルメスのところに戻り、二人は一緒にその場を離れた。
ようやく開放された男達の体には大したダメージや痛みは残っていなかったが、誰ひとりとして立ち上がってキノ達を追いかける気力のある者はいなかった。
375SBI:2010/03/24(水) 20:30:06 ID:JykozXXr
「すみません、オレ、迷惑かけちゃったみたいで……」
「構わないよ。ボクが勝手に首をつっこんだ事だし……」
その内の、キノが宿泊している部屋で、キノはベッドに腰掛け、少年は壁に背中を預けて、二人は向い合っていた。
この国に旅人向けの宿泊施設はここしかないので、少年も当然この宿屋を利用する事になったのだ。
危機を脱出して改めて眺める彼の姿は、そこかしこに擦り傷や打ち身の跡が残り痛々しいものだったが、
本人は大したダメージだとは感じていないらしく、歩く足取りもしっかりとしたものだった。
キノよりも僅かに背が低く細身で、まだまだ成長途上らしいが、なかなか頑丈な体をしているようだ。
年齢はキノより少し下だろうか?
くしゃくしゃの赤毛の下でにっこりと笑うソバカス顔には、年相応の可愛らしさと同時に旅人としての精悍な表情が垣間見える。
どこか、旅を始めた頃の自分を思い出すような少年の顔を見ていると、キノも自然に微笑を浮かべていた。
そんな少年に向けて、エルメスがある疑問を口にした。
「ところでさ、君、かなーり強いみたいだけど、それなのにどうしてあんな奴らにやられてたの?」
「それは……」
少年があの三人から暴行を受ける羽目になった事情は、キノが想像したよりも少し複雑なものだった。
最初、彼が見つけたのは路上で乱暴を受けている女性の姿。
彼女は三人組の内、ダールと呼ばれた大柄な男の妻だった。
「それで、オレ、思わず二人の間に入って、あのオッサンを止めようとしたんです」
何発も何発も、女性の額が割れて流血を起こしても、殴るの止めようとしないダールの拳を少年は受け止めた。
しかし……。
「だけど、まさか奥さんの方から頭をブン殴られるとは思ってなくて……」
日頃から凄まじい暴力を浴びせられてきた女性にとって、ダールに対する恐怖心は絶対のものだった。
彼女はダールの標的が少年に移った事を敏感に察知して、自分を助けてくれた少年の後頭部を道端に落ちていた、崩れた石材で思い切り殴りつけた。
予想もしなかった方向からの衝撃にフラついた少年の体を、ダールは思い切り蹴り倒した。
そこに合流したのが、彼の飲み友達である残り二人の男達。
取り囲まれた少年は、三人の男達に好きなように殴られ、蹴られ続けた。
それでも、少年の腕前ならばその場を切り抜ける事はできた筈だった。
だが、流石に彼ら三人を傷つける事なく脱出するのは、少年にも無理だった。
別に、男達の身を案じた訳ではない。
入国してから僅か数時間で、既にこの国の国民性をまざまざ実感していた彼は、男達をむやみに傷つける事でどんな厄介ごとが起こるのか、それを恐れたのだ。
「だから、あなたに来てもらって本当に助かりました。あの時のオレには、ああやってやり過ごす以外、何も出来なかったから……」
「どういたしまして。だけど、君だってボクの身が危ないと思って、助けようとしてくれたじゃないか」
「いや、あれは……まさか、あなたがあんなに強いなんて思わなかったから……余計な事したんじゃないかって」
「そんな事はないよ。どうも、ありがとう」
そう言ってニッコリと笑顔を浮かべたキノの前で、少年は照れくさそうに顔を赤くした。
このあたりは、どこの国にもいそうなごく普通の少年である。
「あ、そういえば自己紹介がまだでしたね。オレ、ウォルターって言います」
「ボクはキノ、それからこっちのウルサイのがエルメス」
「あ、キノ、ひどい!!」
それから、ウォルターはハッと何かに気付いたように手を叩き
「そういえば、キノさんの目的地ももしかして、この国を越えて東に行った方にある……」
「うん。出発日も同じ明日。君の腕前も頼りになりそうだし、しばらくは一緒に行こうか」
「はいっ!!」
それから、嬉しそうに笑顔を浮かべるウォルターに、キノは手を差し出して……
「それじゃあ、これからよろしく、ウォルター君」
「よろしくお願いします、キノさん」
二人はぎゅっと握手をしたのだった。
376SBI:2010/03/24(水) 20:31:05 ID:JykozXXr
その夜遅くの事である。
広場の中央教会の扉を激しくノックする者がいた。
「誰です、こんな夜中に……」
「司教様!ダールです。助けてください!!助けてください!!!」
明かりを手にやって来た司教は、尋常ではないその声の様子を聞いて扉を開いた。
その向こうにいたのは……
「どうしたのです、ダール!!?その姿は……!!!」
「全部、悪魔が……悪魔が悪いんだ……悪魔がいなけりゃあ、俺はあんな事…い、い、いくら生意気な馬鹿嫁が相手だからって……!!!」
ダールの体は大量の血で赤く染まっていた。
そして、右手には同じく血を滴らせ、ところどころに肉のこびりついた包丁が一本。
彼が何をしてきたのかは一目瞭然だった。
この国の全ては教会を中心に回っている。
警察権も教会が握っており、責任者である司教のするべき事は決まりきっている筈だった。
だが……
「そうですか。悪魔が…悪魔があなたにこんな事を……ああ、ダール…哀れな神の僕よ…」
「司教様…俺は……俺は……っ!!!」
司教は誰か人を呼ぶ訳でもなく、かといってダールを拘束するわけでもなく、ただ血まみれの男の体を慈しむように抱きしめた。
「畜生!悪魔め!!アイツらがいなければ………!!!」
司教の胸の中、ダールはつい先ほど家の中で繰り広げられた惨劇を思い出していた。
全ては昼間出会ったあの二匹の悪魔のせいに決まっていた。
ダールが、自分の妻に暴力を振るうのは日常茶飯事の出来事だったが、今日の彼は一段と激しく怒り狂っていた。
悪魔は神の名のもとに全て消え去るべき存在。
それなのに、昼間の二匹は生意気にもダールとその仲間達に反抗し、あまつさえ彼を地面に跪かせた。
それから度々悪魔たちの顔が脳裏に浮かび、ダールはその旅に妻を殴って殴って殴り続けた。
ああ、今思い出せば、それも全て悪魔の邪悪な力だったのだ。
いつものダールなら、妻が動けなくなるまで殴るなんて事はしなかった筈だ。
妻がなすべき当然の務め、彼に料理と酒を用意し、娼婦のいないこの国で彼の性欲を満たすという義務を果たすためには、最低限、妻は生きて動いていなければならない。
だけど、殴られ続けた彼の妻はマトモに立ち上がることさえ出来なくなり、ダールは自分で夕食を調達しなければならなくなってしまった。
いつもなら妻が秘密の棚から運んでくる酒も(本来、この国で酒はご法度なのだ)、自分で探さなければならなかった。
やっとのことで見つけ出した酒をコップになみなみと注いで飲み干すと、また昼間の惨めな記憶が蘇ってきた。
彼はチラリと部屋の隅の壁によりかかって、崩れ落ちている妻を見た。
この不愉快な感情を鎮めるためには、まだまだ妻を殴らなければならない。
ダールは椅子から立ち上がり、拳を握りしめて妻の下へゆっくりと近づいた。
固く固く力を込めたこの拳を、妻の脳天にでも叩き込めば、きっとこの苛立も紛れるはず。
そう思って、彼が拳を振りかぶったその瞬間の事である。
「もう…やめて……ゆるしてください、あなた……」
その一言がダールを激昂させた。
妻が、自分に絶対に服従しなければならない筈の妻が口答えをした。
「うぁああああああああああああああああああっ!!!!!!」
ダールはまるで駄々っ子のように両手を振り回して、妻の体を徹底的に打ち据えた。
だが、その合間にも
「ぎゃん!…ぎぃ!!…や…やめて…がぁああっ!!!…やめて…あなた…許して……ひ…ぐぼぉ!!!」
「うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい………っ!!!!!!!」
妻の発する悲鳴や言葉の一つ一つが、ダールの怒りのボルテージを上げていった。
そして……
「やめて…あなた……もう痛いのは嫌…痛いのは嫌なの……っ!!!」
頂点にまで達した怒りを抱えてゆっくりと立ち上がったダールは台所へと向かい、
「ひぃいいいいいっ!!!!」
その手に握りしめた包丁で
「やめて!お願い殺さないでぇええええ!!!!!!!」
「うるさいって言ってるだろうがぁあああああああああああっっっっ!!!!!!」
妻の腹を深々と突き刺した。
………それから後の事はよく覚えていない。
気がつけば、教会の扉を叩いて、必死に司教を呼んでいた。
377SBI:2010/03/24(水) 20:32:05 ID:JykozXXr
「嫁は様子がおかしかった。いつもなら、俺にあんな事は絶対に言わないのに……」
「ええ、わかります。ダール、あなたの妻は悪魔に操られていたのです」
「それに俺だって、殺そうなんて考えちゃいなかったのに……」
「悪魔の手口は卑劣で邪悪なものなのです。……ダール、よく知らせてくれましたね」
「ああ、司教様……」
そして、全てを話し終え、泣き崩れたダールの背中を撫でながら、司教は険しい表情で呟いた。
「仇をとりましょう、ダール。この国の民はみなあなたの味方です。
討ち果たしましょう、悪魔を……っ!!!!汚らわしい”よそ者”を………っ!!!!」

日付も変わった深夜、ジャケット姿のまま汚いベッドに寝転がっていたキノはパチリと目を覚ました。
テキパキと各種装備品を身に付けてからコートを羽織り、部屋の隅で寝ているエルメスのエンジンタンクをポンポンと軽く叩いた。
「起きて、エルメス」
「キノ、何かあったの?」
辺りに漂う不穏な空気を察したのか、エルメスも珍しくすんなり目を覚ました。
「うん。様子がおかしい。外がざわついてる……」
キノが窓から外を覗くと、遠くに見える中央教会の上空がゆらめく明かりに照らされていた。
おそらくは、無数の松明の炎があの場所に集まっているのだ。
「やっぱり、昼の一件が原因かな、キノ?」
「いくらなんでも、とは思うけど、他に思い当たる事もないし、多分間違いない……」
キノは『森の人』を構えながら、一思いにドアを蹴破り廊下の外に飛び出した。
そこには旧式のライフルを構えた宿屋の主が一人。
彼は突然飛び出してきたキノに対処が出来ず、キノはその隙を見逃すことなく引き金を引いた。
その瞬間、響き渡る二発分の銃声。
宿屋の主の額に、腹に、それぞれ一つずつ風穴が開く。
驚いて振り返ったキノの視線の先には、同じようにパースエイダーを構えたウォルターの姿があった。
この少年もキノと同じ、国中を多う異様な空気に気付いたのだろう。
「予定より早いですけど、出国しなきゃいけないみたいですね。キノさん」
「うん。残念だけどね………」
二人はそれぞれのモトラドにまたがり、夜の街を走り出した。
だが、どこへ逃げても松明を掲げた大勢の住人たちが二人の姿を見つけて襲いかかってきた。
その数と勢いは凄まじく、足を止めれば最後、あっという間に彼らに捕まってしまうのは確実だった。
それでも、何とか街中を逃げ回っていた二人だが………
「まずいな……」
「まずいですね……」
キノもウォルターも険しい表情で呟いた。
二人に襲いかかる住民達の数と殺気は異様なものだった。
モトラドのタイヤにぶつけられようと、銃弾を浴びせられようと彼らは怯む素振りさえ見せない。
ただ、凄まじい憎悪のこもった眼差しをキノ達に向けて、二人を追いかけ、道を阻む。
マトモにぶつかれば、いかにキノとウォルターの腕が立つと言っても、到底凌ぎきれるものではない。
「とにかく、人目につきにくいルートを走って、住民とぶつかるのは避けて……だけど、キノさん、このままじゃ…」
「うん。この国の城壁の出入口は一つだけ。当然、もう待ち伏せされてる筈だ……」
キノ達を逃がしたくないのなら、そこさえ押さえれば事足りる。
出入口は非常に小さく、住民達の人数はキノとウォルターを大きく圧倒しているのだから。
パースエイダーを恐れる相手ではない事はもう嫌というほど理解させられたし、全員倒して進むには弾丸が足りない。
正に打つ手なしといった状況。
そんな時、ウォルターが何かを思い出したように顔を上げた。
「そうだ!そういえばオレの荷物の中に……」
「何、どうしたの?」
「何か良い手があるのかい?」
「忘れてた。オレ、スタングレネード持ってたんだ」
スタングレネード、協力な閃光と大音響で相手を麻痺させるための手榴弾である。
主にハイジャックや立てこもり事件で、人質などに被害を出さず敵を無力化させるために使われる。
本来、旅人が携帯するような武器ではなく、ウォルターも自分で使うつもりはなかった。
彼がそんなものを荷物に積んでいたのは理由があった。
ここに来る途中、ウォルターは野盗に襲われていた武器商人の一団を助けた。
危うく全滅しかかっていた武器商人とその護衛達は彼に感謝し、金銭はもちろん、食料や燃料、銃弾などをお礼として山ほど持たせた。
その中に、そのスタングレネードも混ざっていたのだ。
378SBI:2010/03/24(水) 20:33:01 ID:JykozXXr
「正直、使い道もないし、処分に困ってたんですけど、今の状況を打破するにはこれしかない……っ!!!」
恐らく、出入口の門を固めている筈の大勢の住民達もこれを使えば一気に黙らせる事が出来る。
「これなら何とかなるかもね、キノ……」
「うん、急ごう、エルメス……!!」
絶体絶命の状況から、脱出への光明を見出したキノ達は城壁の出入口門に向かってまっしぐらに走っていった。

裏道を縫うように進んで、ついに大勢の人間がひしめく出入口門の近くまで辿り着いたキノ達は、近辺の建物の陰に身を潜めていた。
「しかし、よくこんな近くまで何事もなく辿りつけたもんだよ……」
「何かトラブルがあった時のために、観光しながら道をチェックしておいたんだよ、エルメス。まさか、こんな大事になるとは思ってなかったけど……」
「なるほど、暗い中ですいすい道を走ってくから何かと思ったら、そういう事だったんだ」
ウォルターは既に自分のモトラドの後部に固定してある荷物の中から、件のスタングレネードを取り出していた。
「結構、門までは距離があるけど、大丈夫?」
「オレ、肩には自信があるんです。あれくらいなら問題ないですよ」
スタングレネードを使えば、門の周辺の住民達を黙らせる事は出来るだろうが、
同時にその閃光と音で他の場所からも異変が起こった事を知られてしまう。
素早く行動しなければ、あっという間に捕まってしまう。
キノとウォルターの二人はその瞬間に備えて呼吸を整える。
そして……
「…………っっっ!!!!」
ぐっと奥歯を噛みしめ、全身全霊の力を込めてウォルターはスタングレネードを放り投げた。
それは高く大きな弧を描いて飛び、出入口門の近辺を守る住民たちのど真ん中に落ちた。
そして、キノとウォルターが建物の陰に身を隠し、耳をふさいでしゃがみこんだ瞬間……
カッ!!!
目もくらむ光と音の衝撃が住民たちに襲いかかった。
「よし、行こう、ウォルター!!」
「はい、キノさん!!」
二人はそれぞれのモトラドにまたがり、スタングレネードにやられた住民たちのうずくまる中を掻い潜って走る。
遠くからさきほどの閃光や音を聞いて近づいてくる他の住民達の声が聞こえたが、二人は焦らずに門に向かう。
当然、門は重い鉄扉に閉ざされ、幾つもの鍵がかけられていたが、鍵の仕組み自体は単純そのもの。
ウォルターが周囲を警戒する中、キノが片っぱしからそれを針金一本で開錠していく。
「キノさん、追っ手が…!!」
「大丈夫、もう扉は開く!!」
門と真向かいの方向にある道から住民たちが飛び出してくる。
その人数、ざっと30人以上、彼らは手に手に様々な型のパースエイダーを持っていた。
しかし、キノ達を狙うにはまだまだ遠い。
その上、周囲にはスタングレネードにやられた住人達が転がっているのだ。
迂闊に引き金を引けばどうなるかは、子供にも分かる事だった。
ウォルターが彼らの足元に銃弾を撃ち込み、足止めをしている間にキノは扉を開いた。
脱出は目前、もう誰も二人を止める事はできない。
その筈だった。
だが…………。
「悪魔め!よそ者めっ!!!」
「死ねっ!死ねっ!死ねぇええええええっっ!!!」
「蜂の巣にしてやるっ!!!!」
おぞましい叫び声と共に、彼らは各々のパースエイダーを乱射し始めた。
「そんな…こっちの周りにはお前らの同胞がいるんだぞ!!?」
あまりの出来事に驚愕するウォルター。
素人の射撃がそう簡単に命中するハズはなく、彼らの放った弾丸はキノ達ではなく、周囲に倒れている住民達の命を奪っていった。
ちなみにキノ達の知る話ではないが、彼らの持つパースエイダーはほとんどが正当な取引で購入されたものではない。
かつてこの国を訪れた旅人や商人、その内、運の悪い何人かは住人とトラブルを起こし、さらに運の悪い何人かは命を失った。
住民達は旅人の遺品を奪い取る事を全く躊躇しなかった。
よそ者はみな悪魔、悪魔の手で遣い潰されるハズだった品物を救い出してやった、彼らにはそんな意識しかなかった。
そして今、激しく爆発したよそ者への敵意によって、彼らは同胞を巻き込む事さえ厭わなくなっていた。
いや、そもそも倒すべき悪魔以外、何も見えていないのか?
それでも相手は素人の集団、キノとウォルターは的確な射撃で相手を牽制し、脱出までもう少しのところまでこぎつけていた。
しかし、その時である。
379SBI:2010/03/24(水) 20:35:02 ID:JykozXXr
「な……!?」
住民の一団の中に、肩に担げるほどの大きさの筒状の武器を持ち出した男がいた。
型もかなり古く、手入れも全くされていないようだったが、それは間違いなくバズーカ砲だった。
それに気付いたキノが目にも留まらぬ早さで引き金を引き、男の胸を打ち抜く。
しかし、時既に遅し。男は息絶えながらも、既に引き金を弾いていた。
キノ達に向けられていた砲口は男の体が倒れるのに合わせてその上へとズレた。
そして、放たれたロケット弾はキノ達の頭上の城壁に命中。
凄まじい爆発と共にキノとウォルターの頭上から砕け散った石材が無数に降り注いできた。
重く硬い石の礫に体を打ち据えられ、キノとウォルターはその場に崩れ落ちる。
そして、二人の目の前で特大の石の欠片がウォルターのモトラドのに命中した。
転倒し、ひしゃげた車体から流れ出すガソリン。
そこにさらに降り注ぐ石とモトラドの車体がぶつかって起こった火花が気化したガソリンに火をつけた。
「うわぁああああああああっっっ!!!!」
爆発。衝撃。
そして自らの悲鳴を聞いたのを最後に、キノの意識は途絶えた。

それからどれくらいの時間が経過しただろうか?全身に走るズキズキとした痛みに、キノはようやく瞼を開いた。
「あれ……ここは?…そうか、ボクはあの爆発で気を失って……」
冷たい石床に無造作に転がされていた体を強引に起こして、キノは壁に寄りかかって座った。
改めて自分の置かれた状態を確認する。
手には年代物の大きな手枷。鉄球付きの足輪が両足にはめられて、身動きもままならない。
ついでに衣服の類は下着も含めて全て脱がされていた。
キノは体中のいたるところにナイフを隠し持っている。全ての武器を奪い取ろうと身体検査をしてみたら、服を全部脱がせる羽目になったのかもしれない。
まあ、年若い少女を裸にむいておいて、向こうがそれだけで済ますとも思えないが。
とりあえず、軽い打ち身や擦り傷以外のダメージがないのが幸いだったが、手足を封じられ武器も奪われたこの状況が最悪である事に変わりはない。
エルメスやウォルターが一体どうなってしまったのかも気がかりだった。
「それにしても、ここはどこなんだろう?」
部屋に窓はなく、片隅で燃えるろうそくだけが薄暗い空間を照らしていた。
ただ、耳をそっと澄ませると、頭上の方から聞き覚えのあるざわめきが聞こえた。
キノ達を追いかけていた住民の足音と、怒りと憎しみの声。
それが大勢集まっている。
「だとしたら、ここは……」
キノがつぶやいたその時、部屋の扉の鍵が開いて、一人の男が入ってきた。
「おや、もう目を覚ましていましたか。……流石に悪魔はしぶといようだ……」
白い法衣に袖を通した彼は、妻殺しの男、ダールの話を聞いてよそ者狩りを国中の住民に命じた張本人、中央教会の司教だった。
司教は蔑みの眼差しでキノを見下ろしながら、ゆっくりと近づいてくる。
「悪魔……あなたもボクの事をそう呼ぶんですね」
「そうだ。…お前は自分の引き起こした惨状を忘れたとでも言うのかね?」
「惨状……?」
その言葉の意味するところが、キノには全く理解できなかった。
この国から脱出を試みたときに、宿の主を含めた自分達に襲いかかってくる相手のいくらかを殺したのは事実だ。
しかしそれ以前の事、国中から追いかけられる事になった原因については思い当たる節がない。
昼間、三人の酔漢に絡まれていたウォルターを助けたとき、彼らの腕をひねり上げたくらいだろうか?
それだって、相手にはろくなダメージを残さなかった筈なのだけど。
「わからないか……まあ、冷血な悪魔ならば当然か。……ダール、入ってきなさい」
「はい、司教様……」
入ってきたのは先ほどキノが思い出していた昼間の酔漢の一人、そのリーダー格のダールだった。
さらに、彼に続いて怒りと憎悪に目をギラつかせた数名の男達が入ってくる。
ダールはキノを血走った目で睨みつけながら言った。
「てめえ…よくも…よくも俺の嫁を……てめえのせいでアイツはなぁ……っ!!!!」
「あなたの奥さん?ボクはその人の顔も知らないんですよ?」
「黙りなさい、悪魔め!お前がやった事はもう全てお見通しなのですよ!」
疑問に声を上げたキノに対して、司教は今夜ダールの家で起こった惨劇について説明した。
曰く、ダールとその妻は悪魔に惑わされ、最終的にダールが妻を手にかけるという最悪の事態に至ったのだと。
そして、それらは全て、悪魔であるキノとウォルターが引き起こしたのであると。
彼らの主張には何一つ根拠はなかったが、彼らは固くソレを信じているようだった。
380SBI:2010/03/24(水) 20:36:04 ID:JykozXXr
「理解できません。……明らかに彼が、ダールさんが自分で自分の奥さんを殺した。それだけの話でしょう」
キノは淡々とした口調で反論した。
恐らく、何を言っても無駄なのは彼らの憎悪の眼差しを見れば分かったが、それでもこんな理不尽を黙って受け入れる気にもなれなかった。
「てめえ…何を……それじゃあ俺が…この俺が全部悪いってのか!!?」
「待ちなさい、ダール。悪魔の挑発に乗ってはそれこそ向こうの思う壺です」
額に青筋を浮かべてキノに噛み付くダールを、司教の腕が制した。
「悪魔よ!我々を惑わそうと言葉を弄しているようですが、無駄な事です。お前たちはいつもそうだ!!!
心清く平和に暮らす我が国の神の子らを惑わし、凄惨な事件を起こすように導いておいて、自分は関係ないかのように白を切る。
だが、悪魔よ、心するがいい。我々はお前たち、神の敵を許しはしない。我々は神に代わりお前たちをふさわしい地獄に叩き落とす」
ゴミを見るような目でキノを見下ろしながら、高々と宣言する司教。
キノには、だんだんとこの国を動かしている仕組みが見えてきた。
閉ざされた国の中で国民が溜め込んだストレス、それがダールのやったような事件を引き起こす。
しかし、自らを選ばれた神の子と信じている彼らは、それを自分たちの同胞の罪と認めようとはしない。
タイミング悪くその場に居合わせた外部の人間を悪魔に仕立て上げて、その罪の全てをかぶせるのだ。
そして、ここぞとばかりに溜め込まれた不満、ストレス、怒り、その全てを『悪魔』に叩きつける。
この国に他の国との親交がほとんどなく、また旅人達は基本的に姿を消しても誰も怪しまない根無し草であるために、
今までこの事が明らかになる事がなかったのだろう。
どれくらいの頻度で起こる出来事なのかは知らないが、旅人の全員が被害に遭う訳ではないので、余計に人目につかなかったのかもしれない。
「さあ、ダールよ。お前の妻の味わった苦しみを、この悪魔にも味わわせてあげなさい」
「は、はい……司教さま…」
下卑た笑いを浮かべて、ダールが近づいてくる。
彼はズボンに手をかけて、その内側からギンギンにいきり立つ自分のモノを取り出した。
他の男達も同様に、息を荒らげながらキノに近づいてくる。
(裸にされてた時点で薄々気づいていたけど……やっぱり、これは……)
恐らく、この国においてよそ者、つまり悪魔は溜め込まれた住民達の欲望をぶつける事のできる極めて都合の良い存在なのだろう。
相手が悪魔だから、神に逆らう悪者だから、どんな事をしても罪にはならない。
彼らの頭の中で働いている理屈はざっとこんな所だろうか?
近づいてくる男達の発する濃厚で野卑な牡の臭いと、これから自分がされる行為を想像して、キノは体を強ばらせる。
(耐えなきゃ……耐えて、どうにかここを抜け出す隙を見つけなくちゃ………)
こうして、キノの地獄が始まった。

壁際で身を固めるキノに向けて、四方八方から伸ばされる男達の腕、腕、腕。
ゴツゴツとした手の平に手足を掴まれて、キノの体が強引に起こされる。
「この悪魔めっ!…よくも俺を馬鹿にしやがって!!…ゆるさねぇ!ゆるさねえ!!」
「…くぅ…うぁ……や…ん…んんぅ……ひぐ…んくぅううっ!!」
髪の毛をつかみ無理やり上を向かせたキノの唇を、ダールの口がふさぐ。
流れ込んでくる酒臭い呼気にむせ返るキノの口内にさらにねじ込まれる、ダールの舌。
顎を強く押さえられて、侵入してきた男の舌を押し返す事も出来無いまま、キノは口腔内を蹂躙される。
キノの小さく可愛らしい舌にダールのねっとりとした唾液に塗れた舌が絡みつく。
舌に限らず、口内粘膜の全て、歯列の隅から隅まで、あらゆる部分を舐め回され、ねぶられて、
キノは激しい嫌悪感に全身を戦かせる。
「……ぷぁ…あ…はぁはぁ……」
「はは…まだだぞ!まだまだだ!もっとしてやらなきゃあ、俺も、俺のダチも、みんな収まりがつかねえからなぁ……」
ようやく汚穢に塗れたキスを終えたキノの呼吸が整う間もなく、男達の手の平がキノの瑞々しい肌のあちこちに乱暴に触れた。
そこまで見届けると、司教はダールに声をかけ、一旦この場を離れる旨を告げた。
「どうやらこの悪魔、かなり強情な様ですから、役に立つものを持って来ます。それまでは、任せましたよ、ダール」
「おう、司教様!この悪魔に徹底的に神に逆らう愚かさを教えてやりますよ」
「ふふふ、その意気です。それでは、これで……」
そう言って、司教は部屋から立ち去った。
残された男達は抵抗する力を奪われた無力な獲物を前に舌なめずりをする。
一旦は壁際から無理に立ち上がらせたキノの体を、今度は冷たい石床の上に押し倒す。
381SBI:2010/03/24(水) 20:36:49 ID:JykozXXr
「……うぁ……くぅうっ!」
男達はそれぞれ手分けして、手枷に縛められたキノの腕を押さえつけ、足輪のはめられた両足を無理やりに押し開いた。
「…やめ……そんなとこ…見るな……」
「うるせえよ……それにしても、ろくに胸がないのに目を瞑れば、なかなか美味そうな身体じゃねえか!!」
「…ひっ…いやぁ…ああああっ!!!!」
ダールの両腕がキノの薄い胸をぐりぐりと乱暴に揉みしだき、先端の桃色の突起を痛いほどの力でつまみ上げる。
柔らかな肌を加減を知らない男の手の平に蹂躙され、その痛みにキノは細い体をビクンと仰け反らせ、身体を震わせる。
その反応に気を良くして、他の男達も次々とキノの身体にむしゃぶりついた。
「うあ…や…やめ……なめるな……そんな…ところぉ…うぁああああっっっ!!!」
キノの首筋に、鎖骨に、脇腹に、太ももに、男達の舌がねっとりと這い回り、絹のような肌に吸い付く。
ゾクゾクと全身を駆け抜ける嫌悪感にもがき抵抗するキノだったが、手足を封じられていてはどうにもならない。
キノの柔肌は次第に男達の臭気漂う唾液によって汚されていく。
「ひ…ぐぅ……いや…やだ……こんな…ボクは……」
「うるせえよ、悪魔!これでもしゃぶっていやがれ!!」
悲鳴を上げるキノの口にねじ込まれた、いきり立つ肉棒。
「歯を立てたら容赦しねえからな……」
「ん…んむぅ…んんっ……んんぅうううっっっ!!!!」
キノには男の言葉を理解する余裕もなかった。
男はキノの髪をつかみ、無理やり肉棒を咥えさせられたキノの頭を前後に激しく動かした。
口の中で脈打つ張り詰めた肉の塊がキノの口腔内を犯し抜く。
「ちくしょう…いい具合じゃねえか!!そろそろ射精すぞ!!一滴も零すな!全部飲み込むんだ!!!」
「んっ!?…んうぅうううううっ!!!?…ぷぁ…あああああああっっっ!!!!」
一際大きくビクンと脈動した男のモノの先端から、熱く生臭い欲望の奔流がキノの喉の奥めがけて放たれた。
勢い良く流し込まれる白濁液にむせ返りそうになるキノだったが、男がキノの頭を掴んだまま離さないので逃れる事が出来ない。
行き場を失った白濁液を無理やり嚥下させられ、キノは自分が身体の内側から穢されていくような嫌悪感を覚えた。
「この野郎、お前ばっかりずるいぞ!俺だってもう出したくてたまらねえんだよ!!」
「俺もだ!!」
「ああ、もう我慢できねえ!!!!」
その行動に触発されかのように、他の男達も自分のモノをキノの柔肌に擦り付けはじめた。
両腕を抑えていた男は、キノの手に自分のモノをにぎらせ、そのまま激しく擦り上げた。
手の平の中で上下に行き来する肉の感触は、次第に熱と硬度を増してゆき……
「そぉれ!!くらえ、悪魔!!!」
「うぁ…かけないで…くぅ…いやあああああああっっっ!!!!」
キノの顔面に白濁のシャワーとなって降り注いだ。
それに続いて他の男達もキノの身体を好きに使って、各々の快楽にふけった。
腋の下に自分のモノの先端を擦り付けるもの、肘や膝の裏に挟み込んで激しく腰を動かすもの、先ほどの男に代わってキノの口を犯す者もいた。
さらには陵辱の輪に入れず後ろで見ていた男達も、汚されてゆくキノの姿に興奮を覚え自らのモノを激しくシゴき始めた。
(うあ…あああ…ボクの体中で…熱くてドクドクしたのが…暴れまわってる……)
男達の獣欲をそのまま変換したかのような熱量にキノはただ戸惑うばかり。
やがて、男達の動きはクライマックスに達し、各々のモノの先端から白濁の粘液がキノの身体目がけて発射された。
「ひ…やだ…熱い…やあっ!!…熱いの…そんな…かけないでぇええええええっっっ!!!!」
「そりゃあ無理な相談だ!ほれ、こっちにも!!!」
「うあ…ああああああああっっっ!!!!!」
絶え間なく降り注ぐ男達の欲望のシャワーの中で、キノは白濁の泥沼の中へと沈んでいく。
立ち上る獣の臭いと狂ったような熱の中で、キノの意識は次第に霞んでいく。
「あ……ああ…ボク……もう………」
「ひはははは、悪魔にはお似合いの姿だなぁ、オイ?」
男達の欲望の玩具にされて、惨めな姿を晒すキノをダールが嘲笑った。
抵抗する力も奪われ、白濁に沈むばかりのキノには言い返すだけの気力もない。
旅人として時に自分の命を守るために激しい戦いに身を投じた事もあったキノだったが、
自らの人間性を否定されるようなこの激しすぎる陵辱はそれらの経験を凌駕する勢いでキノの精神力を削り取っていった。
それでも、瞳だけは下卑た笑いを浮かべるダールを強い眼差しで睨み返す。
382SBI:2010/03/24(水) 20:37:50 ID:JykozXXr
「ふん、まだ文句があるってのか?じゃあ、こっちをいじられるのはどうだ?」
キノの視線に気づいて不機嫌な表情を浮かべたダールの手が、キノの足の付け根の間へと伸ばされる。
「やめ…ろ……そこは…だめ……っく…うあああああっっっ!!!」
「ハハハハハ、流石悪魔だ!淫乱だ!!見ろ、みんな、コイツの股ぐらはこの通りの有様だぞ!!!」
乱暴にキノのアソコに突き入れられたダールの指がグチュグチュとその内部をかき混ぜた。
それから、彼は指を引きぬいてそこにまとわりついた液体を周囲の男達に見せつけた。
「なるほど、悪魔だな。こんな状況でも挿入れてもらいたいってのか」
「淫売め……だから外の連中は穢れているというんだ」
「違う…ボクはそんなことは……あ…ひあああああああああっっっ!!!!」
「口答えなんてさせるかよ、悪魔はそうやって喚いてる方がお似合いだ」
反論しようとするキノの言葉を遮るように、再びダールの指がキノの膣内に侵入する。
テクニックも何もない、ムチャクチャな指の動きがもたらす刺激にキノは何度も悲鳴を上げる。
「見ろ見ろ、どんどん濡れてくるぞ」
「結局、俺たちと似たような姿をしていても悪魔は悪魔なんだよな」
「似ている?コイツの目を見ろ?この邪悪な目、これと俺たちのどこが似てるってんだ!」
女性が膣から分泌する液体は、あくまで性交時の潤滑剤の役目を担うもの。
性的暴力に晒されたとき、自らの肉体を守るためにそれが分泌されるのは良く知られた仕組みだ。
キノもそれは十分に知っていた。
だが、そんな事はおかまいなしで降り注ぐ罵倒、嘲笑の言葉がキノの心を抉る。
まともな思考を許さない悪罵の連続が、次第にキノの思考を狂わせていく。
本当に自分が淫らな悪魔だから、アソコが濡れてしまっているのではないか?
いつしか、キノはそんな事を考えるようにさえなっていた。
「あっ…ぐぅ…もうやめ…ひ…ぎぃいいいっ!!!」
「鳴けよ、悪魔!!悪魔らしく、盛りのついた獣みたいに、鳴けってんだよぉ!!!」
「ぐぁ…あああああっ…ひぃううううっっっっ!!!!!」
グチャグチャと、粘つく音を立てながら激しくかき混ぜられるキノのアソコ。
敏感で繊細なその部分を、ダールのゴツゴツした指がかき乱し、内側から滅茶苦茶に破壊していく。
されるがままの状態で石床の上をのたうつキノの華奢な身体。
そこに振りかかる罵声と嘲笑。
キノの心と身体が軋みを上げる。
「うっ…くぅんっ!!…だめっ!!…も…いやだぁ!!!…ああああああああああっっっっ!!!!」
そして、一際大きな悲鳴と共に、糸の切れた操り人形のようにキノの全身から力が抜けた。
「あ…ああ……はぁはぁ……ボク…もう……」
息も絶え絶えのキノが薄暗い天井を見つめながら呟く。
しかし、ダールをはじめ男達は強悪な笑いを浮かべて、それを嘲笑う。
「何言ってんだ?悪魔め、お前のお楽しみはこれからだろう?」
その時、キノの耳にこの部屋に近づいてくる足音が聞こえた。
やがて、部屋の前まで辿り着いた足音の主は、部屋の扉をゆっくりと開き、中へと入ってきた。
「おお、司教様、待っていたぜ」
「ふふふ、悪魔への刑罰執行、ご苦労様です。例のモノを持って来ましたよ」
扉の向こうから現れた司教は古びたカバンを持っていた。
彼は部屋の隅の小さな机の上でソレを開き、何やらゴソゴソと作業を始める。
そして、作業を終えた彼が振り返ったとき、その手に持っていたものを見てキノは青ざめた。
「さあ、悪魔よ。お前の本性を暴いてやろう……」
毒々しい緑色の液体に満たされた注射器を持って、司教はニヤリと笑ったのだった。

目の前の突きつけられた注射器を見て、キノの全身を駆け抜けた危機感。
どんな類の薬品かは知らないが、アレがまともなモノの筈が無い。
キノは司教の顔を真っ向から睨みつけ、白濁の沼の中から身を起こそうとする。
しかし、周囲を囲む男達の無数の腕が、キノの身体を押さえつける。
「く…うぅうううっ…その注射…一体、ボクに何をするつもりなんです?」
「それはお前自身が誰よりも良く知っている事だろう、悪魔よ?いかに我々と同じように振舞っても、よそ者どもは皆悪魔。
その身の内側に隠した醜く浅ましい本性を隠す事は出来ない。……これはお前の化けの皮をはぐための薬なのだよ」
司教はキノの身体の傍に膝をつき、彼女の右腕に注射針を刺した。
チクリ。
僅かな痛みの後、ゆっくりと注射器の中にたっぷりと入った薬品が身体の中に流れ込んでくるのをキノは感じた。
「さあ、もうこれで誤魔化しは利かない。本性を見せろ、悪魔よ!!!」
勝ち誇った笑みを浮かべる司教。
383SBI:2010/03/24(水) 20:41:41 ID:JykozXXr
キノは全身に行き渡っていく薬の流れを感じながら、それが効果を発揮するその時に備えて身構えた。
何が起ころうと耐えて見せる、そんな覚悟を胸に歯を食いしばる。
だが………
「あ……うああ……何…これ?……あああああっ!!!…ボクの身体がっ!!!…うああああああああああっっっ!!!!」
次の瞬間、キノの全身に襲いかかったその衝撃に、そんな覚悟は粉微塵に砕かれてしまった。
身体の内側から迸る凄まじい熱量。僅かな空気の流れにさえ敏感に反応するようになってしまった素肌。
興奮しっぱなしの神経はキノの内側に宿る肉の衝動を煽り立て、理性をずぐずぐに溶かしてしまう。
さらに、薬品自体にかなりの不純物が混ざっているせいだろうか?
平衡感覚が失われ、頭の中がボンヤリとしてまともに思考出来なくなっていく。
ガチャリ。
音を立てて、キノにはめられていた手枷と足輪が外された。
あの薬を打った以上、もう無用の長物という事なのだろう。
確かに今のキノの全身からは完全に力が失われ、僅かな抵抗も出来ない有様だ。
「さて、それじゃあ、この悪魔にお待ちかねのモノをくれてやるとしようかね」
「くっひっひっひ!!ここまで待った甲斐があったってもんだぜ」
口ぶりから察するに、男達はこの薬の存在を知っていたようだ。
床の上で薬のもたらす激感に身悶するキノの前に、ダールがゆっくりと腰を下ろした。
「さぁて、悪魔。覚悟しろよ。もう演技は通用しねえ、悪魔らしい声で散々に啼かせてやるからなぁ……」
「やめ……あ……くる…な………」
途切れ途切れのキノの言葉など無視して、ダールはキノの秘所の入り口へと自分のモノをあてがう。
止めどなく溢れる愛液に濡れたその部分に、男の狂熱が触れただけでキノの全身をビリビリと電流のような感覚が駆け抜ける。
体の奥で騒ぎ出した何かが、『早くしろ!それを早くブチ込んでくれ!!』と激しく騒ぎ立てる。
(いやだ……こんなの…だめなのに……どうしてボクは…ボクの体は……!!!)
そして、キノのそんな心など無視して、激しく、強引に、ダールのモノがキノの秘所に肉の杭となって打ち込まれた。
「あ……ああああああああああああああああああああああああっっっっ!!!!!」
瞬間。
走り抜けたのは肉を割り裂かれる激痛と、それ以上の勢いで押し寄せる正体不明の感覚。
それは性的な快感に近いものだったが、その密度と破壊力は段違いのものだった。
例えるなら、大地を焼き尽くして流れて行くマグマのような、破滅的でさえある感覚。
赤い血を滴らせる秘所をダールのモノでかき混ぜられる度に、キノの中でそれが荒れ狂う。
「ほらよ!それぇ!思い知れ、悪魔っ!!」
「ひぃ…あはぁ…ああっ…ひゃめっ!!…くぅ…あああああああああっっっっ!!!!」
明らかに先ほどまでとは違った反応を見せ始めたキノに気を良くして、ダールはこれでもかと腰を叩きつける。
太く長く硬い、灼熱を帯びた肉杭がキノの膣奥を何度も叩く。
その度にキノの体中に火花の散るような凄まじい快感が爆ぜて、意識が真っ白に吹き飛ぶ。
「ひぅ…あはぁ…あああっ!!…こんなの…くるう…ボク……くるっちゃうよぉおおおおおっっっ!!!」
ボロボロと涙をこぼし、駆け抜ける快感の激流の中でただ叫ぶキノ。
それまで必死に堪え、押さえつけていたもののタガが外れ、彼女の心と体は陵辱の恐怖と快楽の狭間で泣き叫ぶ肉人形へと堕ちていた。
華奢なキノの体が壊れてしまいそうなほどの乱暴な突き上げも、今のキノの体にはたまらない刺激へと変換されてしまう。
なりふり構わず、髪を振り乱し、キノは嬌声を上げる。
「ああっ…うぁ…ひやぁああっ!!…かたくてふといのが…ボクのなか…かきまぜて…くちゃくちゃになってるぅ……っ!!!!」
「ようやく芝居をする余裕もなくなってきたみたいですね。悪魔よ、それがお前の本来の姿だ」
「や…ちがぁ…こんな…ボクは…こんなこと…いやなのにぃ……ひぃ!?…うああああああっっっっっ!!!?」
「だぁから、口答えするなって言っただろうが!!」
必死の思いで司教の言葉を否定しようとしたキノの声が、ダールの激しい突き上げによって断ち切られる。
乱れる意識、渦巻く地獄の快楽の中で、キノの心は何が正常で何が異常なのか、全てが混乱して判らなくなっていく。
(ひやら…こんなぁ……こんなのだめ…なのにぃ…ああ…またあついのがきて…ああ…うああああああっっ!!!)
384SBI:2010/03/24(水) 20:43:44 ID:JykozXXr
全身を貫く快感の電流、明滅する意識、自分さえ見失いそうな快感の連続はキノの抵抗の意思をガリガリと削り取っていく。
乱れに乱れるキノの反応に興奮したダールが何度も唇に吸い付いてくる。
キノに投与された薬は口腔内の感覚まで鋭敏にしてしまうのだろうか、絡みつく男の舌の感触さえキノの頭の芯をしびれさせる快感に変わる。
「あう…んくぅ……ぷぁ…ああ……はぁはぁ…ああああっっっ!!!?」
「どうだ?思い知ったか、悪魔め!!俺の怒り、俺の恨み、全部叩きつけてやる!!!」
既に許容量を遥かに越えた快楽を叩き込まれたキノの肉体を、ダールのモノがさらに抉り撹拌し滅茶苦茶にかき乱していく。
さらに激しさを増す腰の動きに耐えきれず、キノは無我夢中で自分を犯す相手の肩にしがみついた。
それはダールにとってキノとウォルター、二人のよそ者に与えられた屈辱感を雪ぐに足る優越感を与えた。
「ひはははは、結局何を言っても悪魔は悪魔だな。俺に抱きつくほどコレがいいのか、ええ?」
「ひや…ちが……ボクはそんなこと…んくぁあああっ!!…あっ!?…うあああ…も…これいじょ…はげしくしないでぇ!!!!」
否定の言葉も虚しく加速していくダールの動きに、もはやキノは為す術もない。
意識を何度となく塗りつぶす快楽の小爆発の中、キノはただ喘ぎ、嬌声を上げ、快楽の踊らされるだけの肉塊に変えられていく。
やがて、キノをさんざんに蹂躙し尽くした快楽の嵐は、彼女の心と体を粉々に打ち砕くべく最後の高まりを見せる。
「くふふ、さあ、射精すぞっ!!悪魔、てめえの腹の中を俺の精液でいっぱいにしてやるよ!!!」
「ああ、やら…も…やなのにぃ……ああ…なんれ…ボクのからだ…あつくて…だめぇ……とまらないよぉ!!!!」
とどめとばかりに激しく打ち付けられたダールの腰。
脈動する肉棒に膣壁を擦られ、膣奥を激しく叩かれて、キノの中で張り詰めていた糸がブツリと切れる。
心と体が弾けて消えていくようなかつてない快感の衝撃に意識が吹き飛び、キノはその中で絶頂を迎える。
「うああ…あああああっ!!!?…ボク…もう…ああっ…イクぅ!…イっちゃうよぉおおおおおおおおっっっっっ!!!」
キノの全身を駆け抜ける激しい絶頂感。
それに追い打ちをかけるように、ダールのモノが脈動と共に凄まじい量の白濁液を吐き出す。
男の獣欲が物質化した激しい熱の津波がキノの膣内を荒れ狂い、その刺激がさらなる絶頂の爆発をキノの体に巻き起こす。
「あ…あああ…出てる…出されてる!!?…こんな…あつすぎるの…たえられない…たえられないよぉおおおおっっっ!!!」
ダールがキノの体内に白濁を吐き出す度に、キノの全身が新たな絶頂感に打ち震える。
やがて、ダールが全ての欲望を吐き出し終えて、キノを解放したときには、彼女にはもう指一本動かす力も残っていなかった。
だが、しかし………。
「ふう、これで”俺の番”はお終いだ。みんな、待たせて悪かったな」
「何言ってやがる、悪魔に嫁さんを殺されたのはお前だ。お前が真っ先にしなくちゃ意味がねえ」
「まあ、ともかく、次は誰の番かってのが問題なんだが……」
男達の会話の意味するところがわからず、顔だけを僅かに起こしたキノにダールが冷酷に告げる。
「なんだ?俺だけで終わるとでも思ってたのか?」
「やだ…これいじょうされたら…ボクは…もう……」
「ああ、そうだなぁ。壊れるかな?狂っちまうかな?どっちにしても悪魔にはお似合いだ」
そして、ほくそ笑むダールの背後から、立ち上がった数人の男達がキノに近づいてくる。
「ああ…う…くるな…ボクに…ちかよるな……」
「へへへ、さっきまでダールに抱きついてひぃひぃヨガってた奴の台詞じゃないぜ、それは」
無理やり起こされたキノは一人の男の上にまたがるような体勢でゆっくりと体を下ろされていく。
秘所にあてがわれた肉棒がこれ以上侵入してこないように必死で足に力をこめるが、
他の男達に無理やり肩を押さえつけられて一気に男のモノに身体を貫かれる。
「ひ…うあ…あああっ…こんな…さっきイったばかりなのに……ああ…いやぁ!!!」
先ほど、凄まじい絶頂に打ちのめされたばかりのキノの身体はあまりに敏感になり過ぎていた。
再び自分の中を満たした男のモノの存在感に、キノは半狂乱で声を上げる。
だが、欲望に狂った男達はその程度では止まってくれない。
「お、おい?こんな小さな穴に、本当に入るのかよ?壊れちまわないか?」
「壊したって構わないだろう?なにせ、コイツは悪魔なんだ」
「ああ、ダメ…そこ…ちがうのに……あ…ひぐ…うぅううううっっっ!!!?」
385SBI:2010/03/24(水) 20:44:33 ID:JykozXXr
再び自分のアソコに挿入されたモノ、その刺激だけで意識が飛びそうなキノを男達はさらに責め立てる。
キノの後ろの穴、本来、排泄の用途に使われるそこに熱く硬い怒張が押し当てられる。
キノが男の意図を理解する間もなく、きゅっとすぼまったその部分に背後の男は自分のモノを無理やり押し込んでいく。
男のモノにまとわりついた精液がいくらか潤滑剤の役目を果たしたが、
本来外からのものを受け入れる場所でもなく、またそんな大きさのものが通過する事もできないその部分が、強引な挿入に対して激しい苦痛を訴える。
「あ…うぁ…ひぎ…ぃいいっ!!?…やめて…こわれるぅ!!…おしり…こわれちゃうううっっっ!!?」
「壊しても構わないって、さっきの俺たちの会話は聞こえてただろ?それ!!!」
「ひぐぅうううううううっっっ!!!?」
引き裂かれるような痛みに、キノはただ全身を震わせるしかなかった。
だけど、そのハズなのに………
(なんで…こんなの痛いだけなのに…苦しいだけなのに……)
謎の薬品に侵されたキノの身体はまともに苦痛を感じる事さえ許してもらえない。
血の滲むような強引で無茶な挿入に軋む後ろの穴が、次第に怪しげな熱を帯び始める。
痛いのに、苦しいのに、熱くて、ただ熱くて、その熱が恋しくて、激しく突かれる度にキノの口から我慢できずに声が漏れる。
「あっくぅ…うあ…おしり……ボクの…おしりが…こんなぁ……ひあああああっっっ!!!」
「くひひひ、何だかんだ言っても結局は淫乱だなぁ?ケツを掘られるのがそんなにいいかよ?」
「ああ…やめ…やめて…そんなにかきまぜないで…ああっ!…ひうううううううっっっ!!!」
下から、背後から、前後の穴を滅茶苦茶にかき回される激感。
下半身に渦巻く快楽の泥流に飲み込まれて、無力なキノはただ泣き叫び、喘ぐ。
男達が腰を激しく叩きつける毎に意識は粉々に砕かれ、空虚な心の隅から隅までをこの狂った官能が満たしていく。
絶え間なく続く陵辱の中で、キノは着実に男達の望む、肉の人形へと堕ちていこうとしていた。
「ほら、まだ口が余ってるだろう?」
「その両手も使わないと、勿体無いよなぁ?」
「はぁ…うぶ…んんぅ…んっ…んくぅううううっっっ!!!?」
無理やり顔を横に向かされて、呼吸をするだけでやっとの状態だったキノの小さな口に男のモノが押し込まれる。
ガクガクと揺れる身体を必死で支えていた両手にも、男達の怒張を握らされる。
「ほら、しゃぶれよ?もうやり方は分かってるだろ?」
「はむぅ…んんぅ…んっ……くぅんっ…んぷぅあああっ!!!」
朦朧とする意識の中で、キノは男達に促されるままに、差し出された肉茎をしゃぶり、しごき上げる。
口の中を満たし、手の平を焼く熱の塊と存在感はキノの心を蝕み、その虜に変えていく。
男達の欲望が生み出す狂熱の中、旅人『キノ』と出会い、師匠の下での修行を経て、長い旅の中で築きあげてきた少女の全てが壊されていく。
暴力的な快楽に全てを押し流され奪われたキノは、ただひたすらに自分の身体に突き入れられ、肌に触れる肉の感触だけを求めるように変えられていく。
(ああ……もうボクは…このままじゃ…ボクでいられなくなる………)
386SBI:2010/03/24(水) 20:45:03 ID:JykozXXr
熱い。
何もかもが熱くて、熱くて、ただそれだけがキノの感じる全てになっていく。
キノを犯す脈打つ肉の棒も、キノ自身も全てがただ一つの欲求を満たすためだけに動き続ける肉塊だ。
迸り、脳を焼く快楽に溺れて、キノは自分自身を見失っていく。
「くっ…そろそろ出すぞ!膣内で受け止めろよ、悪魔!!」
「俺もだ!!腹の中がたぷたぷになるまで注ぎこんでやるよ」
「俺ももう限界だ!」
「たっぷりぶっかけてやる!!」
「飲みきれないほどくれてやる!身体の中も外もドロドロになりやがれ!!!」
限界間近の男達がそれぞれに唸り声を上げた。
やがて、脈動と共に吐き出された汚液は、キノの顔を、身体を、口腔内を、腸を、そして膣内を濁った白の津波で覆い尽くした。
ドプッ!
ビュルルルルルルッッッ!!!!
ドク…ドクドクドクッッ!!!!
口から、アナルから、アソコから、怒涛の如く押し寄せる粘液。
獣の臭いに満ちた白濁のシャワーがキノの身体を隅々まで汚し尽くす。
視界の全てが真っ白に埋め尽くされて、頭の中まで白濁液に満たされていくような錯覚を覚える。
降り注ぐ熱の中でキノの身体は高みへと登りつめていく。
それに抗おうとする僅かな理性も、白濁の快楽に押し流されて消える。
「うあ…ああああっ!!?…また…きちゃう…あああっ!!…ボクは…もうっ!!…うあ…あああっ…イクぅううううっ!!!イっちゃうううううううううっっっ!!!!」
精液のシャワーを全身に浴びながら、はしたない声を上げて、キノは絶頂へと達した。
弓なりに反らした身体がビクビクと痙攣し、やがて凶悪すぎる快感に耐えきれずキノの身体は石床の上に崩れ落ちた。
焦点の定まらないうつろな瞳には、もはや以前の輝きは残されていない。
輝きを失った瞳で虚空を見つめながら、キノはただぜえぜえと荒く息を切らす。
しかし、そんなキノの姿をニヤニヤと笑いながら見下ろしていたダールが、こんな事を言った。
「おいおい、悪魔がこれぐらいでへばってどうするんだ?お前への罰はまだ始まったばかりだってのに……」
「えっ……?」
訳も分からないまま、僅かに頭だけを起こしたキノの眼前で、ゆっくりと部屋の扉が開いていく。
そこにいたのは、欲望に濁った瞳でキノを見つめる十数名もの男達。
「うあ…あぁ……」
「さあ、続きを始めようか……」
冷酷に告げるダールの言葉。
もはや、キノに残されているのは延々と続く絶望だけだった。
387SBI:2010/03/24(水) 20:46:05 ID:JykozXXr
それから、おそらくは一週間後。
キノは例の部屋に捕らわれたまま、ずっと陵辱を受け続けていた。
一週間、というのは陵辱が始まり終わるまでのサイクルを数えたもので、正確な日にちは分からない。
目が覚めてしばらくすると、司教と男達が現れ、手枷と足輪を外され、例の薬品を注射されていつもの行為が始まる。
尽きる事のない激しい陵辱と、狂ったような快楽はキノの精神を確実に蝕んでいた。
そして、弱りきった心の隙間から、キノを悪魔と呼ぶ住民達の声が心をじわじわと侵食していく。
今では、少し気を抜くと、自分は本当に悪魔で、この仕打も当然のものなのだと、いつの間にかそう考えてしまっている。
自分の心が徐々に壊され、変えられていく事に、キノは心底恐怖した。
キノは部屋の片隅で身体を丸めて、今日の責め苦が始まるその時を、怯える心を押さえつけてじっと待っていた。
しかし………。
「もう目を覚ましているようだな、悪魔よ」
その日に限って、現れたのはいつもの司教だけだった。
キノは彼の顔に張り付いた笑みがいつもより禍々しさを増している事に気づく。
(何を…考えてるんだ……?)
何より、今日に限って司教しか姿を現さないというのがおかしい。
警戒心を露にするキノの顔を見て、司教が口を開く。
「ふふふ、お前も気づいていたか。今日が特別な日になるという事に」
「特別な日?」
「お前達悪魔二人は今までにないほどしぶとい。神から下された罰を素直に受け入れようとしないその態度は実に不遜だ。そこでだ……」
キノは連日の陵辱に心と身体をズタボロにされながらも、僅かに残された理性で必死にそれに抗い続けていた。
といっても、今のキノに出来るのは、陵辱者達に向けて拒絶の言葉を吐くくらいなのだが……。
別の部屋で拷問を受けているらしいウォルターにしても、同じ状況らしかった。
しかし、そんな弱々しい抵抗さえも、司教や住民達にとっては我慢ならないものだったらしい。
絶対悪である悪魔達が神の僕である自分たちに、僅かでも抵抗するなど許されない。
彼らは本気でそう考えていた。
そして、司教は決意した。
忌々しい悪魔二匹をふさわしい地獄へと突き落とすための手段を。
「今日、この日、お前達は自らが悪魔である事をこの国の民の前で認める事になる」
「誰が…そんな事……」
「ほら、聞こえるだろう?悪魔が裁かれる時を待つ、神の僕達の声が……」
司教に言われて、キノは気づく。
頭上から聞こえるざわめきと、無数の足音に。
それはキノが初めてこの部屋で目を覚ましたときと同じものだった。
多くの、恐らくは国中の人間が今、一つの場所に集まろうとしている。
「さあ、まずはお前の準備からだ。これで証明してやる、お前達が生きるに値しない悪魔だという事を……」
言い終えた司教がカバンの中からいつもの注射器を取り出した。
だが、そこに満たされたのは明らかに昨日まで使っていたものとは比較にならない、異常な濃度の薬品だった。
ゆっくりと歩み寄る司教の影。
しかし、今のキノには眼前の危機に抗う力はない。
「悪魔め、生まれてきた罪を地獄で悔いるがいい……」
そして、キノとウォルターに対する最後の審判がついに始まった。

手枷と足輪を外されたキノは、代わりに首輪をつけられて、そこから伸びる鎖を引っ張られながら石造りの暗い廊下を歩いていた。
注射された協力な薬のために足元がふらついたが、先導する司教はおかまいなしで進んでいく。
時折、キノがつまずくと、忌々しげに鎖をひっぱり無理やり身体を起こさせる。
キノは石壁に手をつきながら、何とか司教の後ろをついて行く。
やがて辿り着いた廊下の先にあったのは、高さ3メートルほどの短い階段。
「来い……」
司教は鎖でキノをひっぱりながら、その階段を登っていく。
階段の一番上は四角い石の蓋で塞がれており、それをどけるとそこから、キノが久しぶりに見る外の光と多くの人間の怒号が聞こえた。
「悪魔めっ!!!」
「よくものこのことこの国にやって来たな!!!」
「殺された家族の恨み、忘れんぞ!!!」
司教に引っ張られて階段を登った先に見た光景は、キノにも見覚えのあるものだった。
中央教会前の広場。
ただ、以前キノがここを訪れた時とは致命的な違いがあった。
「これは、もしかして……あの檻の中……?」
388SBI:2010/03/24(水) 20:47:15 ID:JykozXXr
広場の中央に設置されていた屋根に悪魔の透かし細工を施された檻。
どうやらこの檻は、捕えたよそ者達を、悪魔として国民全員の目の前に晒すために作られたもののようだった。
広場の地下に悪魔を閉じ込めるための牢獄を作り、拷問や陵辱を行い、無残な姿に成り果てた『悪魔』を檻の中で公開する。
檻と地下牢獄は二つで一つ、ワンセットの施設なのだ。
衆目に裸を晒す恥ずかしさにキノが身をよじると、周囲から嘲笑と罵声が飛び交った。
ここにはキノの味方と呼べる者は誰一人いない。
と、その時、キノ達に続いて、地下からもう一人の囚われ人が姿を現した。
キノと同じく裸のままで首輪に繋がれ、ダールに引きずられながら姿を現した少年、ウォルター。
その体中には何箇所も痛々しい傷跡が残っていた。
彼もまた、この国の住民の憎悪をぶつける対象として今日まで徹底的にいたぶり抜かれてきたのだろう。
いたたまれない気持ちで彼の姿を見つめるキノ。
その視線に気づいて顔を上げたウォルターもキノの悲惨な姿を見て、辛そうに目を伏せる。
やがて、二人の罪人が揃った事を確認した司教が周囲の国民に呼びかけた。
「忠実なる神の僕達よ、今日はよくぞ集まってくれた!!!
我々に害をなそうとした悪魔達はご覧の通り、国民有志達の手でしかるべき罰が与えられた!!!」
司教の言葉に、普段は暗い表情で押し黙るばかりの国民達が熱狂した声を上げた。
「だが、悪魔達はこれだけの罰を受けながらも、まだ悔い改めようとしない。
自らの魂に宿った根源的な邪悪の存在、それを認めようとしないのだ!!!!」
『何だと、悪魔のくせに!!』『許せねえ!』『どこまで傲慢なんだ!!』そこかしこから聞こえる憎しみの言葉。
司教はそれを両手を挙げて制して、さらにこう続けた。
「そこで私は考えた。本日、この時、この場において、彼らの邪悪な本性、それをあなた方に見ていただこうと。
彼らが畜生にも劣る浅ましい悪魔である事を証明し、今度こそ、自らの邪悪を認めさせようと!!!!!」
司教がそう言い切ると、国民達は一気に声を上げて沸き上がった。
一方、その言葉を聞いたキノが静かに問うた。
「一体、何をしようとしているんです?邪悪の証明というのは、どういう意味ですか?」
「ハハハ、なに、大した事じゃない。至極、簡単な事さ」
キノの言葉に応えたのは司教ではなく、ダールだった。
彼はウォルターの首につながる鎖をグイと引っ張り、少年をキノの方に向き直らせた。
そして、ダールはウォルターの手に肩を置いてこう言った。
「お前がこれから、あの女を犯すのさ」
「な……!?」
あまりの事に思わず言葉を失うウォルター。
「悪魔らしい行動だとは思わねえか?自分の欲望のためなら、一緒にこの国を抜け出ようとした仲間も平気で犯しちまう」
「どうして…なんで、オレがキノさんにそんな事を!!?」
「ん?てめえ、そんな状態で何を言ってるんだよ?」
ニヤニヤと笑いながら、ダールが視線を少年の下半身に向ける。
そこには少年の分身が大きく硬くそそり立っていた。
「そんなモノをおっ立てて、他に何をしようってんだ?ええ、悪魔さんよ?」
キノも顔を赤らめながら、ウォルターの股間のモノをちらりと垣間見た。
だが、おかしい。
何かが不自然だ。
そして気づく。
ウォルターの呼吸が荒く途切れ途切れになっている事、フラついて落ち着かない足元。
そして何より、少年の腕に残された七日分の注射の跡を……。
「ウォルターにも使ったんですね。ボクと同じ薬を………」
キノがダールを睨みつけて言った。
「ああ、その通り。コイツにはこの七日間ずっと例の薬を打ち続けた。手枷を鎖で壁に繋いでやったから、自分でヌク事も出来なかった筈だ。
コイツには今からみんなの目の前で溜め込んだ欲望を、片割れのアンタにぶつけてもらう。悪魔にふさわしい、醜い姿を見せてもらう……」
「馬鹿にするな!!こんな…こんな薬ぐらいで…オレがお前らの思う通りになるとでも……」
「ほう、そういう態度か……それじゃあ、仕方がないな……」
怒りの表情を浮かべるウォルターを見て、ダールが肩を竦める。
そして、今度はキノの首輪の鎖を引っ張り、彼女を自分の間近に引き寄せて
「お前がしないなら、仕方がない。コイツの命はここで終わりだ……」
懐から出したパースエイダーの銃口を、キノのこめかみに突きつけた。
389SBI:2010/03/24(水) 20:47:59 ID:JykozXXr
「何を……考えて……!?」
「いや、お前も酷いヤツだよ。流石は悪魔だ。こっちの言う通りにすれば、この女の命は助かるってのに、見捨てちまうんだなぁ……」
勝ち誇った表情を浮かべて、ダールが言った。
「くそっ…放せっ!!…放して……っっっ!!!」
必死にダールの腕から逃れようともがくキノだったが、薬に侵された身体に以前の力はない。
そして、それはウォルターにしても同じこと。
「キノさん……くそ、オレはどうしたら……」
拳を握り締め、立ち尽くすウォルターの背中に住民達の怒号が響く。
『早くしろ、悪魔め!!』
『本性を見せろ!!!』
彼らは銃による脅しを前提とした今のやり取りに何も疑問を抱いていないようだった。
国民達の心にあるのは、ただ異物であるよそ者、悪魔に対する憎しみのみ。
「早く決めろ。俺はそんなに気が長い方じゃねえんだ……」
引き金にかけられたダールの人差し指にきりきりと力が込められていく。
キノとウォルターにもう他の選択肢など無かった。
「ごめん……ごめんなさい…キノさん……あの時、オレがこいつらと関わったばっかりに……」
「いいよ。君が悪いわけじゃない……」
二人の首輪の鎖が檻の柱の一本に繋がれ、キノが石畳の上に身体を横たえ、その上にウォルターの身体が覆いかぶさる。
少年の心の中で悔しさと悲しさが混ざり合って、涙に変わってボロボロと零れ落ちる。
恐らくは、これが司教達の狙いだったのだろう。
たとえ強いられた為だったとしても、キノを犯すという行為はまっすぐな少年の心に致命的なダメージを与える。
自分の正しさを信じられなくなったウォルターの心は、いとも簡単に崩れ去ってしまうだろう。
(その次は、彼への拷問をボクに手伝わせるとか、そんな所だろうな。もちろん、同じ脅しを使って……)
自分が生き残る為ならば、人を殺す事も厭わなかったキノだが、苦痛を与える為だけに人をいたぶった経験はなかった。
たぶん、耐えられないだろう。
じわじわと心を蝕まれて、最後には堕ちる。
この国の住民が望む通りの『悪魔』が出来上がるわけだ。
ボロボロ、ボロボロと降り注ぐウォルターの涙がキノの顔を濡らす。
理不尽な運命に膝を屈した少年の悲しみの雫。
だが、キノは気付いた。
その滴が作り出した流れの中に、別の何かが混ざり始めている事に。
霞む視界。
焼けそうな熱を伴ってキノの瞳から流れ落ちていくもの……。
(ああ、泣いてるのか、ボクも……この子と同じように、悔しくて、悲しくて、泣いているんだ……)
司教をはじめとした男達に抵抗する事も出来ず、されるがままに身体を嬲られ、
挙句の果て、今目の前でその心を踏みにじられようとしている少年を救う事もできない。
圧倒的な無力感の中で、キノはボロボロと涙を零していた。
「あんまり待たせるもんじゃねえな、悪魔共……」
チャキリ、再びキノの頭に向けて、ダールのパースエイダーが向けられる。
「さっさと始めろ。見せつけろ。お前達の醜い姿をなぁ……」
その言葉を聞いて、涙で顔をぐしゃぐしゃに濡らした二人はついに諦めた。
390名無しさん@ピンキー:2010/03/24(水) 20:48:24 ID:m7Sqw1U3
支援
391SBI:2010/03/24(水) 20:49:36 ID:JykozXXr
「ウォルター…早く……」
「キノさん…ごめんなさい……」
少年の張り詰めたモノが薬の効果によってしとどに濡れたキノのアソコへと沈み込んでいく。
「うあ…ああっく…ウォルターの…はいってくるぅ……っ!!!」
「くぅ…あああっ……キノ…さん……っ!!!」
薬の効果によって著しく鋭敏化された生殖器官が交わり合うその刺激に、二人は堪えきれずに声を上げる。
触れ合った体温は火傷を起こしそうなほどに熱く、汗に濡れた肌の感触は二人の情欲を否応もなく高めた。
つい先ほどまで、ギリギリのラインで保っていた理性が、まるで紅茶に落とされた角砂糖のように脆くも崩れ去っていく。
「ひっくぅ…あ…キノさん!…キノさぁんっっっ!!!!」
「ひはぁあああっ!!!ああっ…すごい…ウォルターの…きもちよすぎて……ボク…ボクぅ…ひあああああっ!!!!」
全身を駆け抜ける快感に背中を押されるまま、キノとウォルターは二人を見つめる数多の視線の存在も忘れて泣き叫んだ。
一度始まった理性の崩壊は留まる所を知らず、最初は互いを気遣いおずおずと動かすだけだった腰もすぐにはげしく打ち付け合うようになる。
無意識の内に重ね合った唇、口内で互いの唾液をかき混ぜ合い、柔らかな舌の感触に溺れていく少女と少年。
息継ぎも忘れて夢中で繰り返されるキスの快感が、心の芯までも蕩かしていく。
もう止まらない。
止まれない。
止まらなければ、もう二度と帰ってこれなくなるかもしれないのに、止まる事ができない。
もっと互いの体温が、擦れ合う肌の甘く痺れる感触が、抜き差しされる男と女の象徴がもたらす快楽が、欲しくてたまらないのだ。
全身を伝う異常な量の汗、糸を引く唾液、零れ落ちる涙、くちゅくちゅと音を立てる粘液。
身体を滴り落ちていくさまざまな液体がまぐわう二人の肌の上で混ざり合う。
濡れて、乱れて、叫んで、啼いて、獣のように快楽を貪る、ただそれだけの存在に堕ち果てていくキノとウォルター。
「ひう…あぷっ…あはぁ…あああっ!…なんでぇ…ボク…とまれな…ああっ…ウォルター…とまれないよぉおおおっっっ!!!」
「くぁ…あ…キノさん……オレも……」
ガクガクと腰を揺らして、尽きる事のない快楽の中へと沈む二人の心と身体。
既に体は意識の制御下から離れ、走り抜ける刺激がさらなる行為へと肉体を導いていく。
ウォルターはキノのみみたぶに甘噛みすると、そのまま舌先を伝わせて首筋を舐め、鎖骨をしゃぶり、最後に赤ん坊のようにキノの薄い胸に吸い付いた。
「ひや…や…だぁ……ああっ…そんな…おっぱい……めちゃくちゃにしないでぇえええっっっ!!!!」
「はぁはぁ……ん…くちゅぴちゅ……キノさんの肌…甘い……」
熱に浮かされたような表情で、一心不乱にキノの胸をしゃぶるウォルター。
もう片方の胸にも手の平を添えてキノの幼い、だけどしっとりと柔らかな胸を揉みしだき、先端の突起を指先で捏ね回す。
両胸を刺激され、悩ましげな声を上げながらも、キノの腰は無意識の内に甘やかな刺激を求めて動き、ウォルターもそれに応えるべくピストン運動を続ける。
「あっ…ふ…ああぁっ!!…おっぱい…しびれて…うああ…あたま…へんにぃいいいいいっっっ!!!」
弓なりに反らした背中がビリビリと震える。
ウォルターの手の平は今度は地面とキノの背中の間に出来た隙間に潜り込み、
片方は何度も背筋を往復し、繊細な背筋の部分を何度となく撫で回し、刺激する。
もう片方の手はゆっくりとキノの腰の方へと下ってゆき、小さなおしりを何度か撫でた後……
「あっ…くうう…ウォルター……そこ…だめ……そんなところ…きたない……」
「ああ…キノさんのからだ…うしろのあなまで熱くなってるんだ………」
「ひっあああああああっ!!!…おしりっ…かきまぜられてっ…ひぃううううっっっ!!!」
ぬるりとキノの後ろの穴に滑り込んだウォルターの人差し指が敏感な粘膜を刺激して暴れまわった。
なすがまま、二つの穴から駆け登ってくる快感にのけぞり、白い喉を見せて喘ぐキノ。
そうして、無防備になった首にウォルターは夢中でむしゃぶりつく。
「…ああっ…キノさんっ!!キノさんっっっっ!!!!」
「ひ…ふぁ…ああ…ウォルタ…ぁ…あふっ…くぅ!!?…ひぃ…ああああああっっっ!!!」
渦巻く熱と快感が全ての感覚と意識を侵食していく。
凶悪なまでの薬の効力によって、快楽の地獄に飲み込まれた二人。
場所を忘れ、時を忘れ、最後には我を忘れて、互いの肉体に溺れていく。
392SBI:2010/03/24(水) 20:50:41 ID:JykozXXr
その悲惨な有様を眺めながら、司教が、ダールが、国民達が嘲笑う。
『ああ、やはり悪魔どもは我々とは違う、神に見放された哀れな生き物なのだ』と。
閉鎖された国の中で溜め込まれたストレスが『悪魔』達に向けられた嗜虐心によって解消されていく。
これが、本来ならばいつ崩壊してもおかしくないこの国を維持し続けてきた仕組みなのだ。
「あ…うあ…キノ…さん……オレ…もう……っ!!!」
「ふあっ…あはぁあああっ!!!…ウォルター…ボクも…このまま…うあああああっっっ!!!?」
高まり、荒れ狂い、二人を内側から破壊していく狂熱。
それはついに臨界点に近づき、キノとウォルターの心と身体を吹き飛ばそうとしていた。
その時、ウォルターにほんの僅かに正気が戻る。
(ダメ…だ……このままじゃ…キノさんの中に…オレのが……)
息も絶え絶えの状態で、せめてキノの膣内を己の白濁で汚す愚を犯すまいと腰を引こうとするウォルター。
しかし、その動きを目ざとく見つけたダールが、彼の腰を踏みつけその動きを阻む。
「駄目だ、悪魔。お前はこの女のナカに射精すんだよ。たっぷりと、溢れ出るぐらいにな……」
「ああ…ぐ…うぁあああああっっっ!!!?」
虚しく響き渡る少年の悲鳴。
もう何もかもが限界を迎えていた。
「こんな…いやだ……」
「ああ…ボクは…もう……」
肉体という檻に捕らわれた生物はどこまで行っても、その欲望の鎖からは逃れられない。
いまや全ての神経、全ての感覚組織が性的快楽を貪るための器官に堕したキノとウォルターの心は、肉体は、
押し寄せる絶頂の雪崩の中で、徹底的に蹂躙され、塵ひとつ残らず消し飛ばされる。
やがて、二人の意識は灼熱を帯びた白い闇の中に消えていった。
「ああっ…キノさんっ!!…オレっ!!オレぇええええええっっ!!!!!」
「ウォルターっ!!ウォルターぁあああっ!!!…ああ…もうイク…イっちゃうぅうううっ!!!!イクイクイクイクぅうううううううううっっっ!!!!!」
全身を激しく痙攣させ、強く抱きしめ合ったまま絶頂を迎えるキノとウォルター。
二人の身体はダールの足に押さえつけられたまま、一週間に渡り溜め込まれた少年の白濁液が接合部から漏れ出る勢いで噴出している。
自分の身体の中で波打つ熱の塊の感触に、キノの身体はさらに二度三度と小絶頂を迎え、
最後には全てを出し尽くして果てたウォルターと共に、ぐったりと地面に横たわりピクリとも動かなくなった。
虚ろな瞳に涙を浮かべる少年と少女のあまりにも無残な姿。
かろうじて二人の生存が確認できるのは、指一本も動かせないほど消耗した二人がそれでも必死に酸素を取り込もうと、僅かに呼吸をしているからだった。
これで全てが終わった。
二人は全てを失った。
後はただ、この国の地の底で『悪魔』として朽ち果てていくのを待つばかり。
キノは朦朧とする頭の片隅でそんな事を考えていた。
だが、しかし……
「さて、そろそろ効果が現れる頃ですね……」
(えっ……?)
ニヤリと笑い、地面に折り重なって倒れた二人を一瞥した司教の言葉を聞いて、キノがその意味を訝しんだその時、
「あ…ああああ…何…これ?…うあああああああああああああっっっ!!!!?」
突如、キノの全身を襲った凄まじい熱がその思考を寸断した。
「なんだ…オレの…からだ…あああああっ!!!?」
続いて、少年の身体にも襲いかかるその変化。
絶叫を上げる二人の姿を見ながら、司教は満足げに肯いた。
「ほぼ予定通り……やはり、時間がかかってしまいましたね……」
それは、この檻の中に運ばれる直前、キノとウォルターが打たれた注射の薬効によるものだった。
薬自体はいつも二人に打たれていた怪しげな媚薬の濃度を上げただけのものでしかない。
だが、その濃度が問題だった。
通常の二十倍以上。
それまでの注射だけでキノの抵抗力を奪うだけの効力を発揮していた強力な薬が、とてつもない濃度で打ち込まれたのだ。
ただし、その濃度の高さ故に薬の成分全てが細胞に吸収され、効果を発揮するまでにはかなりの時間が必要だった。
そして今、時は満ちた。
「ひあっ…あくぅ…あああああああああっっっ…くるうっ!!くるっちゃううううっっっ!!!やめて…こんなの…ボクはもう……っ!!!!」
「なんで…こんなぁ…ああ…おかしい…オレ…おかしいよぉおおおおっっっ!!!!!」
訳も分からず泣きじゃくる二匹の『悪魔』を国民達は蔑みの視線で見つめる。
今、二人に襲いかかっている感覚は、性的・肉体的な快感に最も近かった。
393SBI:2010/03/24(水) 20:52:35 ID:JykozXXr
しかし、その感覚の強烈さはそんな言葉で表現するにはあまりに生ぬるいものだった。
肉体が受け取る感覚は全て、一定の領域を超えると苦痛へと変わっていく。
同じように熱エネルギーを感じ取っているのだとしても、春の日だまりの心地よさと、焼けた鉄に触れる苦痛とでは全く質が違う。
今、二人が感じているのはそんな狂おしいほどの快感。
『気持ち良い』が心と体を引き裂くほどの濃度になって二人の心と体を『苦しみ』で満たす。
そんな状態にありながら、同じく薬の効果によって、肉体的快楽を求める衝動が、『渇望』と言い換えても良いレベルまで高められているのだ。
「ひあっ…くふぅ…ああ…ウォルター…たすけて…ああああっ!!!!」
「ああああ…だめなのに…ああっ…キノさん……キノさんっっっ!!!!」
突如、身体の奥底から湧き上がってきた異常な衝動に、少女と少年は押し流されていく事しかできない。
もはや、獣欲とすら呼べないソレに突き動かされるまま、二人は先ほど以上の激しさで腰を振りたくり、狂ったようにキスを交わす。
神経を焼き尽くす狂気の快楽に苛まれて、何度もはじけ飛ぶ意識。
キノとウォルターの心と身体は数え切れない小さな絶頂の爆発に晒されて、その度に二人は固く互いを抱きしめ合い何とかその衝撃に耐えようとする。
しかし、それほどまでの快感に晒されているというのに、二人に宿った快楽への渇望が行為をさらに加速させていく。
「なんで…ああ…こしがとまらないぃいいっ!!!?」
「うあ…ボクのなか…グチャグチャになるぅううううう!!!!!」
圧倒的な質量と密度を誇る『快感』が、凶器となって二人を責め苛む。
身体に、心に、まとわりついて離れない『気持ちいい』が、キノとウォルターをグチャグチャにかき乱し、侵食していく。
もう何が正しくて、何が間違っているかも分からない。
気持ちよくて、気持ちよすぎて、体中の神経がその負荷に耐えきれず『苦しみ』の叫びを上げる。
敏感な場所を刺激し合い、息継ぎの暇もないままキスを続けて、一心不乱に腰を振りたくる。
それでも埋まってくれない、快楽への異常な渇望。
もう『気持ちいい』のは嫌なのに、『気持ちいい』はいらないのに、それを求めて動く肉体を押さえ切れない。
「ああ…だれかたすけ……このままじゃ…オレが…キノさんが…ぁああああああっ!!!?」
「ひぅ…ああっ…イクっ!!イっちゃってるう!!…ボク…も…やなのにぃ……ああ…またぁああああっっっ!!!!」
何度精を放とうと、絶頂に登りつめようと、狂った肉体と心が止まる事はない。
襲いかかる絶頂感を上塗りするさらに強烈で激しい絶頂感が、キノとウォルターを幾度となく打ち据える。
それでも終わらない、追われない、快感の無限連鎖。
いつしかキノとウォルターの意識は微塵と化し、もはや拒絶の言葉さえ発する事ができなくなる。
しかし、薬に操られた身体はその効果が途切れる時まで、決して止まる事はない。
「あ…うあ…あああ…また…出してる…キノさんのなか…オレのあついの……出てる……っ!!!」
「イクぅ!!またイクのぉ!!…イってる最中なのに…ボク…またイっちゃう…アタマのなかぜんぶとんじゃうぅううっっっ!!!!」
それは男と女が、オスとメスが交わり合うときに漏れ出る官能の声とは本質的に違っていた。
あえて近いものを挙げるならば、それは斷末魔。
底のない地獄に堕とされた少女と少年が荒れ狂う快楽の劫火に焼き尽くされながら発する、最後の叫び。
394SBI:2010/03/24(水) 20:53:26 ID:JykozXXr
絶頂に汚され、絶頂に砕かれ、絶頂に焼かれ、絶頂に押しつぶされ………
本来、人間が味わうはずのない異常な快楽の連続に、キノとウォルターの全神経が悲鳴を上げる。
「ああっ…うあああ…キノ…さん…オレ…オレぇえええええっ!!!!!」
「うあ…たすけて…ウォルター…ウォルターぁああああああああっ!!!!」
二人がその快楽の渦を耐え抜くべく縋りついたのは、互いの肉体だった。
背中に回し合った腕に強く強く力を込めて、そのまま押し流されて消えてしまいそうな自分を支えようとする。
身を寄せ合い、互いに互いをかばい合う、少女と少年の健気な抵抗。
だがそれも、次々と襲いかかる絶頂の連鎖爆発の前にボロボロと崩れてゆき……
ついには、全てを押し流し、飲み込んでいく快楽の泥流の中に二人の意識は溶けて消えた。
「あくっ…うあ…あああ…キノさんっ…キノさんっ!!…キノさぁあああああああんっっっっっ!!!!!!」
「ああ…ウォルターっっっ!!!…も…やなのに…ボク…また…イクっ!!…イっちゃうっ!!!ひああああああああああああああああああっっっっ!!!!」
ドクドクとキノの中に注ぎ込まれる少年の白濁、弓なりに反らした少女の身体がビクビクと痙攣して、やがて事切れたように崩れ落ちる。
もうピクリと動く事も出来なくなった二人。
しかし、キノとウォルターに投与された薬は今も二人の体の中で効果を発揮し続けている。
肉体の限界に到達し、ついに身動きする事もままならなくなった二人だが、薬品によって目覚めさせられた性感は、
今も二人の神経を耐え難い快楽の劫火で苛んでいる筈だった。
肉体を内側から滅茶苦茶にかき乱され、その心も微塵に砕かれた二人。
しかし、キノとウォルターを囚えた地獄は、二人が全てを失ってもなお、彼らを解放する事なく無限の責め苦を味わわせ続けるのだ。

※ルート分岐
BAD END

それから一ヶ月後。
少女と少年の絶望に満ちた日々は今なお続いていた。
二人は普段、広場の地下にある施設に幽閉され、そこを訪れる国民達の手によって欲望をぶつける為の玩具となっている。
そして、七日に一度、あの高濃度の薬品を注射されて、広場の檻の中で延々と痴態を晒すのだ。
「うあ…あくぅ…キノさん……また…オレ……っ!!!」
「ひぃ…あああああっ!!…きてっ!!ウォルターっ!!…ボクのなか…いっぱい…だしてぇえええええっっっ!!!!」
壊れきった二人の叫びが城壁の中に木霊する。
薬漬けにされた脳はもうマトモに働かず、ただ司教達の言うがままに甘んじて苛烈な責め苦を受け続けるしかないのだ。
もはや、今のキノとウォルターには自分たちがどれほど悲惨な状態にあるか認識する力もない。
延々と続く、恥辱と汚穢に塗れた日々、だが、それもそう長くは続かないだろう。
劣悪な生活環境と、彼らに使用されるあまりに強力な薬。
それらは着実に、二人の肉体にダメージを与えていた。
いずれ遠からず、二人の命の炎は薄暗い地下の牢獄の中で燃え尽きてしまうだろう。
だが、恐らくは、それだけがキノとウォルターに残された唯一の安息への道なのだ。
395SBI:2010/03/24(水) 20:56:07 ID:JykozXXr
ここまでで最初に考えていた部分は終わりです。
ですが、本来バッドエンドだけだったお話に蛇足ではありますが、
脱出エンドを思いついて書き加えてみました。
とりたててエロいシーンはありません。
でも、読んでいただけると嬉しいです。
それでは!!
396SBI:2010/03/24(水) 20:57:40 ID:JykozXXr
※ルート分岐

脱出END

全ての感覚が霧の向こうに霞んだようにボンヤリとしていた。
広場に響く罵声も、怒号も、近くで自分の事を嘲笑う司教やダールの声も、キノには何か遠い場所の出来事のように思えていた。
ただ、まともに身動きも出来ず、全ての機能が最低レベルまで落ち込んでいる筈の身体の奥が、熱く疼く。
まだ足りない。もっと刺激を、快楽をよこせと全ての細胞が叫んでいる。
あれほど激しい絶頂を何度も味わったというのに、繋がり合った部分からは絶える事なく愛液が滲み出る。
快楽地獄の中で完全に屈服させられた肉体。
今のキノにはもう、破滅に向かって堕ちていくばかりの自分を押し止める力はなかった。
(…もう……ダメなんだ……)
朦朧とする頭の中で、僅かに頭に浮かんだのはそんな言葉だった。
気怠い諦観に身も心も包まれたキノが、ふと見上げた先にあったのはキノ達を閉じ込めている檻の屋根だった。
外から見たとき、そこには透かし細工で恐ろしげな悪魔が描かれていた。
だが、内側から見ると、その印象はまるで違った。
屋根に描かれた悪魔達は皆、苦しみと悲嘆の表情を浮かべているように見えた。
まるで、これまでこの国で『悪魔』と呼ばれ、犠牲になった人間達がそこに捕われているような、そんな錯覚をキノは覚えた。
(そうだ……そして、ボクもそのいくつもの犠牲のひとつになるんだ………)
心の中、ぼんやりと呟くキノにゆっくりと誰かの気配が近づいてくる。
司教だ。
どうやらそろそろ、またあの暗い地下の牢獄に戻されるらしい。
乱暴に首輪の鎖を引っ張られ、そのまま地面を引きずられて檻の入り口へと運ばれていく、その直前だった。
「……キノ…さん……」
ウォルターが、かすれた声でキノの名を呼んだ。
偶然か、それとも必死の少年の心のなせる業か、その手の平がキノの頬に触れた。
気遣うように、いたわるように、そっと……。
だけど、それもほんの一瞬。
司教に引きずられたキノは、そのまま暗い地下へと引きずり込まれていった。
397SBI:2010/03/24(水) 20:59:43 ID:JykozXXr
そして今、キノは再びあの牢獄の中に閉じ込められていた。
手枷も足輪もつけられていないのは、もう彼女に抵抗する力がないと司教が判断したからなのだろう。
確かに、キノにはもうまともに立ち上がる事さえ出来ない。
おそらくは明日からまた、悪魔に与える罰と称して陰惨な陵辱を受ける事になるのだろう。
今のキノの目の前にあるのは、どこまでも広がる絶望の海だけだった。
だけど……。
それなのに………。
『…キノ…さん……』
あの時、最後に聞いた少年の声が忘れられない。
頬に触れた、いたわるような手の平の優しい温もりが忘れられない。
きっと、ウォルターもまた、キノと同様に再び牢獄に捕われて、延々と続く責め苦を味わっている筈だ。
キノにはそれがどうしても許せなかった。
我慢できなかった。
彼女はいつも旅の中で出会うさまざまな人々に対して、一定の距離を置いて接していた。
彼らは自らの価値観に従って生きている。
それを正しいとか間違っているとか言う権利は、所詮、彼らとは別の人間であるキノにはないのだから。
だから、キノはほとんどどんな時でも、傍観者としての自分のスタンスを崩す事はなかった。
キノが動くのは、あくまで自分の為、そうやってこれまでの旅を乗り越えてきた。
しかし、今、キノの中に今までにない強い感情が生まれようとしていた。
(…ウォルターを……助けなきゃ………)
あの少年とは、ほんの一週間前に知り合ったばかり。
その直後に囚われの身になったので、顔を合わせていたのは精々一日か二日ぐらいだろう。
だけど、思い返してみれば、最初に出会ったあの時から、彼はずっとキノの事を気遣ってくれていた。
キノの腕前を知らなかったとはいえ、痛めつけられた身体を起こし、今にもキノに殴りかかろうとしていたダールを取り押さえたのも彼だった。
『オレが殴られたり蹴られたりするのは、別にいいです。……でも、他の人にまで暴力を振るわないでください』
あの少年らしい、まっすぐな言葉だと思う。
そんな彼の心が、命が、このまま損なわれていく……。
止めなければ、そう思った。
それが本当に可能なのか、そんな方法があるのか、キノには分からない。
でも、諦めたくはなかった。
今にして思えば、彼女の『キノ』という名前の本来の持ち主、あの旅の青年も同じような気持ちではなかったのだろうか?
ほんの偶然、旅先で出会った少女の為に命を投げ出した『キノ』。
彼がそうしたのは、命を捨ててでも、眼前で起こる理不尽から、幼い少女を守りたかったからではないのか。
それは今のキノだって同じだ。
今のキノの胸の内には、強い願いがある。
このままではいけない。
あの少年の命も、自分自身の命も、この暗い牢獄の中で果てさせるつもりはない。
指先に力を込めると、キノのその願いに呼応したように、手の平に少しだけ力が戻ったような気がした。
キノはぐっと拳を握り、決意する。
この暗闇の牢獄を、あの少年と一緒に抜け出す事を……。
398SBI:2010/03/24(水) 21:01:40 ID:JykozXXr
その翌日、キノは昨夜自分が予想した通り、再びこの国の男達の慰み者となっていた。
「ひぅ…ああっ…また…だされて…ボクのナカぁ…うああああああっっっ!!!」
心と身体を蝕む薬の力に翻弄されて、男達のなすがまま絶え間ない快感の中で声を上げる事しか出来ないキノ。
だが、全てが終わり男達が立ち去った部屋に力なく横たわりながら、キノはある疑問について頭を悩ませていた。
実は今日、キノは例の薬の注射をされていない。
だが、男達に犯されるキノを責め苛んだあの感覚は、間違いなく例の薬のもたらすものだ。
昨日、広場で見せしめにされる為に使われた高濃度の薬の効果が残っているのかもしれないとも考えたが、
どうにも、それだけでは十分に説明し切れないものをキノは感じていた。
(もしかして………)
今、キノの目の前にはある物が置かれている。
薄汚い皿にもられた、一見すると残飯にも見えるそれは、キノに用意された食事だった。
キノは今朝、男達がやってくる前にも、出来損ないのスープのような食事を与えられた。
脱出のチャンスを狙うため、少しでも体力をつけておかなければ、そう考えてキノは不味い食事を無理やり喉に通したのだが……。
(ボクの体の中に薬の成分が入り込む機会はあの時しかなかった………)
そう考えて、改めて目の前の皿に盛られたものをじっと見つめる。
なぜ、薬を摂取させる方法が変わったのか?
それは、今の自分が置かれている状況を見れば、何となく分かる気がした。
現在のキノからは、以前はめられていた手枷も足輪も外されていた。
一週間に渡る、薬物を併用した陵辱調教によって、キノはもはやまともに歩く事も出来なくなっていた。
脱出など到底不可能、だからこそ、キノの身体に対する拘束が解かれたのだろう。
そして、薬の摂取が、注射から食べ物に混ぜ込む方法へと変わったのも、おそらくは同じような理由からだろう。
司教達は一週間に渡る陵辱と、その最後に行われた高濃度の薬を使った広場での見せしめの行為によって、
キノ達の心を完全に折ったと、そう確信しているのだ。
実際、ウォルターのあの言葉が聞こえなければ、キノの心は砕けて壊れて、もう二度と抵抗しようなどと考えられなくなっていただろう。
だけど、ほんの小さな奇跡が、キノの心を救ってくれた。
(アイツらは今、ボクが完全に無力になったって、油断しているはずだ………)
彼らのその判断の裏には、自分たちこそが神に選ばれた者であり、外部の人間は皆愚かな『悪魔』であるという考えがあるのだろう。
それが、無意識の油断を、不用意な侮りを生み出す。
キノは部屋の隅にあるトイレ(といっても、石の床に丸い穴が開いているだけの代物だが)まで皿を運び、中身をそこへ捨て去った。
(これで…少なくとも、薬漬けにされる事は避けられる………)
現在、キノの身体の隅々まで行き渡った薬の成分は、彼女の身体能力を著しく低下させていた。
それが、どの程度の時間をかければ消え去ってくれるのかは分からないけれど………。
「とにかく、これで一歩前進だ…」
暗い牢獄の天井を見上げながら、キノは小さくそう呟いた。

それからも、キノの地獄のような生活は続いていた。
抵抗も出来ないまま、男達に犯され、汚され、蹂躙され続ける毎日。
薬を断った事で徐々に身体機能は回復し始めていたが、それでも欲望に駆られた男達を止められるだけの力は戻っていなかった。
それでも、キノはだんだんと現在の状況に希望を見出し始めていた。
(やっぱり…アイツら…油断してる………)
部屋の扉に鍵もかけないまま、キノの身体にしゃぶりつく男達。
無論、今のキノに彼らを跳ね除ける力はないが、キノを完全に屈服させたと思い込んだ彼らに油断が生じているのは明らかだった。
そして、ある日の事……
「ひあっ…くぅ…あああああああああっっっ!!!!」
男の腰の上で幾度となく絶頂を味わわされ、茫然としていたキノ。
その、力なく垂れ下がった手の平が、何か硬い物に触れた。
「くひひ、楽しませてもらったぜ、悪魔のくせになかなかの体じゃねえか……」
それは男のズボンのちょうど尻ポケットの辺り、そこには無造作に折りたたみ式のナイフがねじ込まれていた。
キノは射精の余韻に浸る男のズボンから、それをそっと抜き取った。
キノの身体を床に投げ出し、ナイフを奪われた事に気づかないまま、男は部屋を立ち去っていった。
キノの手の平には、錆だらけの短いナイフが一本残された。
399SBI:2010/03/24(水) 21:03:08 ID:JykozXXr
ようやく手に入れた武器。
キノはそれを部屋の隅にある小さな台の影が作り出す、暗がりの中に無造作に転がしておいた。
ろうそく一本だけに照らされた薄暗いこの部屋で、周囲の状況に気を配るものなど恐らくいないだろう。
もし、あの男がナイフを失くした事に気づいて戻ってきたら、食事と同じようにトイレの中に投げ捨ててしまえばいい。
(ボクに対する扱いが日に日に隙だらけになってきている……身体の方も万全とはとても言えないけど、だいぶ楽になってきた……)
薬の盛られた食事を断つ事で徐々に正常な肉体感覚を取り戻しつつあるキノだったが、
同時に、何一つ口に入れないまま、連日、ハードな陵辱を受ける中で次第に体力が低下している事も感じていた。
(ボクの身体はあと少しで限界を迎える……勝負を仕掛けるとしたら、たぶん後数日の内に……)
手の平の中、折りたたみナイフの感触を確かめながら、キノは近づいてくる決断の時の事を考える。
見事、この国から脱出できるのか、それともこの暗い牢獄の中でキノ達の命運が尽きてしまうのか。
そして、その時は、キノの考えていた通り、僅か二日後にやって来た。

その日の真夜中、司教は一人地下牢獄へと通じる廊下を歩いていた。
(あの悪魔共を捕えてから、明日でもう二週間ですか……)
司教は広場での見せしめが行われてからこの六日間、『悪魔』達に罰を与える役目を有志の男達に任せきりにしていた。
それでも、しばしば牢獄に足を運んでは、二人の様子を確認していたのだが、どうやら経過は順調らしい。
明日、ちょうど七日ぶりに広場の檻の中で、『悪魔』に対する見せしめの刑が行われる。
高濃度の薬が暴き出す悪魔の本性を目にする事で、国民の神に対する信仰は深まり、
また彼ら『悪魔』によって家族を失ったダールをはじめとする遺族達の心も慰められるだろう。
その重要な集まりの直前に、『悪魔』がどんな状態にあるのか自らの身体で確かめる、それが司教の目的だった。
それはつまる所、己の高ぶる欲望をキノの肉体にぶつけようという、ただそれだけの事だったのだが………。
キノの部屋の前まで来ると、鍵束の中から扉の上のプレートと同じ番号の鍵を探し出し、鍵穴に差し込む。
ガチャリ。
音を立てて開錠された扉の向こうの光景に、司教は呆然とする。
「暗い?……どうして、ろうそくが消されているのです?」
訳の分からぬまま、牢獄の奥へと踏み入る司教。
それが運の尽きだった。
「まさか、アナタが来てくれるとは思いませんでした。司教さん……」
「ひっ……!?」
背後から聞こえた声に咄嗟に振り返ろうとした司教だったが、首筋に当たる冷たく鋭い感触に動きを止めた。
簡単な話だ。
キノは部屋の明かりを消して、入り口の扉のすぐ横の壁に隠れて、彼が入ってくるのを待っていたのだ。
夜中に一人でのこのこと近づいてくる足音にこれがラストチャンスだと考えたキノが行動を起こしたのだが、
まさか、この中央教会を取り仕切る司教その人を捕らえる事が出来るとは思わなかった。
「くそっ!!悪魔め!薬は効いていないのか!!?」
「残念ながら、食事は全部トイレに捨ててしまいましたから……お陰で体力はギリギリですが、少なくともあなたの喉を切り裂く事ぐらいは簡単に出来ます」
「くそぉ……悪魔め…卑劣な手を使いおって……」
司教の首筋にナイフを当てたまま、キノはついに牢獄の外へ出る。
だが、疲労と衰弱の限界に達していたキノは気付かなかった。
司教が、キノに気づかれぬよう何やらゴソゴソと懐を探っている事に……。
そして、廊下をゆっくりと進んでいたその途中、ついに司教が行動を起こした。
ガチャリ。
「えっ!?」
耳に届いた小さな金属音に、咄嗟にキノが司教の身体から飛び退いた。
その次の瞬間
パンッ!!
拍子抜けするほど軽い音と同時に、キノの脇腹を何かが掠っていった。
「この化け物め!悪魔め!!私に、神の家たる教会を統べるこの私に刃物を突きつけるなど……っ!!!」
青ざめた顔で叫ぶ司教が懐から取り出したのは、銃口から硝煙を立ち上らせるハンドガンだった。
彼が護身用にいつも携帯していた武器。
ゆったりとした法衣によって隠されていたソレが、キノと司教の形勢を一気に逆転させてしまう。
最初の銃撃はかわしたものの、そのせいで司教との間に開いた距離は4メートル。
ナイフで勝負を仕掛けるには遠すぎる一方、素人の司教が闇雲に撃ちまくれば、十分にキノに命中させられる距離だ。
ガタガタと震えながら銃を構える司教は今にも発砲してしまいそうな様子だ。
400SBI:2010/03/24(水) 21:03:50 ID:JykozXXr
時間はない。
出来れば、司教を人質にできれば最高だったのだが、ここで死んでしまっては元も子もない。
キノはナイフを片手に構え、姿勢を低くして飛び出すタイミングを窺う。
「あ…悪魔…悪魔は地獄にぃいいい……」
「く……っ」
ジリジリと張り詰めていく地下廊下の空気。
そしてついに、キノは覚悟を決め、司教に向かって一歩を踏み出した。
「うああああああっっっ!!!!」
恐怖の表情で引き金を引く司教、だが、それはキノの背中ギリギリを掠めて外れる。
その隙を逃さず、キノは司教の腕を掴み、そのまま首筋にナイフを突きつけようとした。
しかし………
「く…来るな…悪魔めぇええええっっっ!!!」
半狂乱の司教が手足を振り回した時、彼の手からハンドガンが吹き飛んだ。
それは石床にぶつかった瞬間暴発し……
「うあ……っ!!!」
キノの右足にかすり、その肉を僅かに抉り取っていった。
いつものキノならば問題なく対応できるダメージ。
しかし、弱り切った今のキノはそれだけで身体のバランスを崩してしまった。
司教は狂気に満ちた表情でキノの身体に馬乗りになり、その首に手を掛けた。
「あああ…悪魔め…よくも私をコケにして!!!許さんっ!!!絶対に許さんぞぉおおおおっっっ!!!!」
「ぐ…うぁ…ああああ………っっっ!!!!」
司教の指に力がこもり、キノの意識が次第に遠のいていく。
(せっかく…ここまで来たのに………こんなところじゃ終われないのに………)
ナイフを持った右手は司教の膝に押さえつけられて動かす事が出来ない。
今度こそ、絶体絶命のピンチだった。
抗う術をなくし、ただ最期の瞬間を待つ事しか出来ないキノ。
その脳裏によぎるのは、あの快楽の地獄の果てで、自分の名前を読んでくれた少年の声と涙。
(………ごめん…ウォルター……がんばってみたけれど…今のボクにはムリだったみたいだ………)
やがて、キノの意識は永遠の闇の中に溶けて消えていく。
………その筈だった。
「…キノさんを…放せ……っ!!!」
「なっ!?」
バキャッ!!メリメリメリッッッ!!!!
廊下に響き渡ったその音と、聞き覚えのある声。
驚愕の表情を浮かべる司教の手の平の力が緩む。
「…ウォル…ター……?」
牢獄のドアを突き破り、姿を現したのは紛れも無い、あの少年だった。
「くっ…なんで…お前まで……!!?」
突如、背後に現れた敵に、元来臆病な性格の司教は完全にパニックに陥った。
キノはその隙をついて、司教の身体の下から抜け出し、再び彼の首元にナイフを突きつけた。
「……これでお終いです…」
冷酷に告げられたキノの台詞。
もはや司教に抵抗の手段は残されていなかった。
401SBI:2010/03/24(水) 21:04:21 ID:JykozXXr
それから半日後、二台のモトラドが荒野を並んで走っていた。
一台はキノの乗るエルメス、もう一台はウォルターの乗る少し大きめのモトラド。
エルメスや、愛車が大破してしまったウォルターが代わりに見つけたこのモトラドは、全て教会の地下牢獄にあったものだ。
司教を人質に取り、教会を制圧した二人は、脱出に使えるものを探す内に地下の一室でそれを見つけた。
彼らは自分たちが悪魔として断罪した旅人や商人の持ち物を全て奪い取り、それでも余ってしまった物をあの地下施設に保管していたのだ。
キノとウォルター、二人の衣服やパースエイダー、その他の荷物も全てそこで見つかった。
やがて、二人は道の先に大きな岩を見つけ、その陰でしばらくの間休憩する事になった。
涼やかな風の通る岩陰に身体を休める二人。
真っ青に広がる空を見上げながら、キノが口を開いた。
「……君もずっとボクの事を助けようとしてくれてたんだね、ウォルター……」
「…ほんとにギリギリになっちゃいましたけどね…………」
キノがウォルターを救出しようと、必死に足掻いていたのと同じ頃、彼もまたキノを助けようと牢獄を脱出する機会を窺っていた。
教会前の広場で見せしめとして延々快楽地獄を味わい、最後には抵抗の意思を全て奪い取られ、ただ横たわるだけの存在になってしまったウォルター。
だけど、その場所には彼だけではない、もう一人の犠牲者がいた。
キノがいたのだ。
少女らしい可憐な顔に旅人としての精悍な表情を見せる彼女が、汚穢に塗れて横たわる姿に、少年は胸を痛めた。
『…キノ…さん……』
ウォルターは掠れる声でその名を呼び、せめて彼女の頬を濡らす涙を拭おうとした。
しかし、彼の手の平がキノの頬に僅かに触れるか触れないかのところで、キノは首輪の鎖を引っ張られて、強引に地下へと連れ戻されていった。
無力な自分、目の前の少女一人救えない自分が悔しくて、少年はその場に突っ伏してただむせび泣いた。
そして、胸の奥で強く決意した。
彼女を、キノを、この地獄から助けだそうと……。
そして、必死に脱出のチャンスを窺う内に、彼は気付いた。
彼を閉じ込める牢獄の扉。
それ自体は分厚く頑丈な木の板で出来ていたが、扉を固定する蝶番の金具がかなり腐食している事に。
さらに、彼の牢獄には、拷問用の道具を満載した重く巨大な鉄の台車が放置されていた。
今の自分の力だけでは、いくら金具にガタがきていると言っても、扉を破る事は無理だ。
だけど、この台車に全体重を載せて扉にぶつければ、あるいは……。
正直、それで本当に扉が突破できるのか。
扉を破ったとして、その後どうするのか。
そこまでは頭が回らなかった。
それでも彼は体力の回復に専念しながら、決行の時を待った。
そしてあの日の夜、地下牢獄に響き渡った銃声。
ウォルターは直感的に、キノが何か行動を起こしたのだと考えた。
体力の回復が十分なのか自信はなかったが、もう迷っている暇はない。
彼は渾身の力を込めて、台車と共に扉にぶつかった。そして………。
「君がいなければ、きっとあの時、ボクは殺されていた。君を助ける事も出来ず、暗い地下で命を奪われていた……」
「オレだって、きっと一人じゃ脱出なんてできなかった。キノさんがいたから、オレは………」
ギュッと握り締められた少年の拳に、キノの手の平がそっと重なる。
きっと、どちらが欠けても無理だった。
互いが互いを助け出そうとして、必死に伸ばし合った手と手が触れ合った。
だから、二人はあの地獄から抜け出す事が出来た。
二人はやがて、重ねた手の平の指を絡め合い、ぎゅっと握り締めてその温もりを確かめた。
向かい合った顔に自然と微笑みが浮かぶ。
「ありがとう…キノさん……」
「ありがとう…ウォルター……」
晴れ渡った空の下、地の底から互いに助け合い、解き放たれた二人の少女と少年を照らす太陽の輝きは、どこまでも眩しく暖かかった。
402SBI:2010/03/24(水) 21:05:53 ID:JykozXXr
脱出エンド、これでお終いです。

久々にキノを書いたので、色々とアレな点があるかもしれませんが、
それでも、これを読んで楽しんでくださった方がいたなら幸いです。

それでは、このあたりで失礼いたします。
403名無しさん@ピンキー:2010/03/25(木) 01:27:55 ID:n+ZdilJW
乙です!
敬語を使ってしまうほど乙です!
404名無しさん@ピンキー:2010/03/25(木) 06:26:36 ID:QdnlpJXi
力作乙!薬系はやはりイイ…
405名無しさん@ピンキー:2010/03/27(土) 20:24:43 ID:xrLLDReW
長いのに一気読みしてしまった。乙です。GJGJ!!
なんとか逃げ延びようとする心の動きがすごく好きだ。
406鬼畜なトレイズ:2010/03/27(土) 23:20:38 ID:CM898iAT
ト「今日も良かったよリリア」
リ「わ、わたし……」
ト「リリアもちゃんとイク事を覚えたみたいで良かったね、イイ声で啼いてたよ」
リ「そ、それはトレイズが私にオカシなクスリを無理矢理、私…そんないやらしい女じゃない……そう全部クスリのせいよ……」
ト「リリア、実をいうとね今日のクスリは只の胃薬さ」
リ「え、そ、それじゃ……」
ト「つまりリリアはクスリの所為なんかじゃなくて自分から腰振ってイキまくってたってわけさ」
リ「う、嘘……嘘よ」
ト「嘘なんかじゃないさ、ほら胃薬」
リ「わ、わたし………」
ト「じゃぁリリア『鉄は熱い内にうて』だ、リリアの体にイク事をたっぷり教え込んであげるね、今日中にイキ癖をつけないとね、これから特訓だよ、ほらリリアもう一回戦だ」
リ「だ、誰か助けて!」
407SBI:2010/04/03(土) 17:37:14 ID:uSjpFSMo
どうも、SBIです。
これまで自分の投下したSSをまとめてブログを作ろうと考えているのですが
以前使っていたPCが壊れていて、昔のSSのデータが手元にほとんど残っていません。
そこでまとめサイトから自分のSSをコピーして使いたいのですが
この方法、問題ないでしょうか?

お答えいただけるとありがたいです。
408名無しさん@ピンキー:2010/04/05(月) 01:16:43 ID:REYZhXyz
オレはいいと思うけど……
答えてあげてエロい人
409名無しさん@ピンキー:2010/04/05(月) 03:43:52 ID:E7i4ub14
そりゃいいでしょ、文句言う人間がいようはずもない
410SBI:2010/04/05(月) 22:20:45 ID:t9r6IO9l
お答えいただき、ありがとうございました。
規制に巻き込まれてしばらくSS投下はできそうにないので
ゆっくりとブログ制作に取り掛かろうと思います。
411名無しさん@ピンキー:2010/04/06(火) 08:03:59 ID:kCmNYj0Q
>407
本人と証明できれば無問題。
最低でもまとめサイトに申し入れをして、まとめサイト側にIPの記録を残しておくこと。
そうすれば万一の際、2ちゃんに情報照会して本人確認できる。
412SBI:2010/04/06(火) 08:38:02 ID:CdWgbdUA
なるほど
ただ、私のSSが保管されているのは主に第三保管庫で
もう随分更新されていない上連絡先もわからないので
(連絡は現行スレッドにするよう、管理人の方はお書きになっているんですが、現在もこのスレをご覧になっているかは不明)
一応、このスレで保管庫の記事を利用させていただく旨を書いておくべきか
それとも、昔のSSについては諦めるべきか
かなり悩みます。
413放課後トレイズ:2010/04/06(火) 23:55:51 ID:GkapGyE0
「ねぇリリアいいだろ、今日はアリソンさんも出かけてていないしさ」
「ちょっ、ちょっとトレイズ! 一緒に宿題しようっていうから一緒に帰ったのにどういうこと!」
「いいから、いいから。ねっリリア」
「待ちなさいよ、わたし今日はそんなつもりじゃ……、ひゃっ!」
「リリアは耳が弱いんだよな、……(はむはむ…はむ…と)」
「…ト、トレイズ………」
「ほらリリア、バンザーイして……」
「だ、駄目よ…今日体育で……シャワー…浴びてないし……」
「そうだったな、エロカワだったよりリアの体操着姿、思い出したら興奮してきたよ」
「……今日は着ないわよ体操着。こないだトレイズがかけたのだって何度洗っても落ちないんだから……、ちょ、ちょっとナニ匂い嗅いでんのよ!」
「汗くさいのもまたよい……、リリアの匂いだな(w」
「……ヘンタイ…」
「シャワーは終わってからでいいよ」
「ち、ちがうのシャワーのことだけじゃなくて……そ、その………」
「その……なんだ?」
「その……今日は……下着が……」
「下着? どれ……」
「め、めくらないでよ!」
「あー、クマさん……、お子様パンツだね」
「し、仕方ないでしょ。今日はこんなことになるなんて思ってなかったし……」
「だが、それがいい。ほらクマさん、脱ぎ脱ぎしましょー」
「ちょっ、ちょっと………トレイズ! なに頭にかぶってんのよ!」
「クマさんパンツ、むしろ大歓迎! 男子生徒の妄想力と性欲のすごさをみせてやるからね」

「……たしかにすごいわね、……あっという間だなんて、しかもゴムつける暇も無かったなんてね……」
「……その……すまん……」
「今日はダイジョブな日だからゴムしてくれなかったのはまぁいいけど………で、どうするの?」
「どうって……言われてもその………」
「トレイズ、…あんたに置いてきぼりにされたわたしはどうすればいいと思う?」
「………」
「ハッスルしてもらうわよ。女子生徒の底力からをみせてあげるわ! ほらトレイズ、シャキっとしなさい。今度は自分だけ気持ちよくなっちゃ駄目なんだからね!」
「そ、それがその……出したばかりだから…その……」
「シャワー浴びたらトレイズの大好きな体操着きてあげるから、トレイズの今日の宿題はあと三回よ!」


414放課後トレイズ:2010/04/07(水) 00:01:26 ID:GkapGyE0
>>413

「……(結局あれから4回か……疲れて寝ちまったようだな)」
「おきた? トレイズ」
「ん、あぁリリア……ちょっと寝ちゃったか……」
「まぁトレイズにしちゃ頑張ったほうよね、でも今日は五打数一安打だからプロ野球なら二軍落ちよ」
「あー、その……面目ない…ってリリア?」
「んー、トレイズの匂いがするわね、……トレイズもあたしのことぎゅっとして……」
「……リリアもリリアの匂いがするぞ」
「二軍落ちの話は嘘、一安打でも逆転満塁サヨナラホームランだったわよ、ありがとトレイズ」
「俺はお陰でしょっぱくて唇がひりひりしてるよ、蜜っていうけどありゃ嘘だな」
「ちょっとトレイズ! ……あら…もう固くなってるじゃない随分元気ね」
「えーと……クマさんパンツのお陰かな」
「ちょっと、いい加減とりなさいよ」
「いいからいいから、それにリリアがくっついてくるからでもあるんだよ」
「……もう…しかたないわねぇ…トレイズ、さっき……トレイズに沢山ペロペロしてもらったから…あたしもおかえしにお口でしてあげよっか?」
「……いや…その……」
「お願いしますでしょ? トレイズ」
「……お願いします………(男って悲しい生き物だな…)」
「わかればよろしい、さぁ体を楽にして……」
「只今リリアちゃん、あらトレイズ君きてるの?」
「やばい、アリソンさんが帰ってきたぞ、リリアも早くおきろ」
「トレイズもズボンはきなさいよ」
「君もだリリア、早く服を着て」
「とりあえず勉強してるフリね」

「只今リリアちゃん、トレイズ君」
「あ、あぁお帰りなさいママ」
「お、お邪魔してます、アリソンさん」
「……ねぇトレイズ君、リリアちゃんなんで体操着なの?」
「……(!なんて格好してんだよ)」
「あ、熱いからよママ。この格好の方が…涼しいの…よ…(しょうがないでしょトレイズ、近くにこれしかなかったのよ)」
「ふーんそうなんだ、それとトレイズ君はなんで頭にパンツかぶってるの? それリリアちゃんのなの?」
「……(ばかはあんたよトレイズ、なんで被ったままなのよ)」
「……orz(つーかリリアお前も気づけよ)」

415SBI:2010/04/10(土) 07:46:20 ID:IwuY/rEm
色々考えましたが、SSブログは第三保管庫のものを利用させていただきながら完成させようと思います。
連絡、申し出が出来ない。本人確認の手段がないのは辛いですが、
以前の作品も拙いものが多いとはいえ思い入れはたっぷりなので諦められないです。
第三保管庫管理人さんは本スレに連絡するようお書きになっていたのでとりあえずここで報告させていただきます。
今回のような形、(第三保管庫に保管されてる私のSSを利用する)でお困りになる方がいらっしゃればこのスレから私にご連絡ください。
それでは、失礼いたしました。
416名無しさん@ピンキー:2010/04/11(日) 17:03:42 ID:3CfLlbeM
>>414
wwwwwwww
417放課後トレイズ:2010/04/11(日) 21:48:01 ID:F6+buR6r
「ちょっとトレイズ、ただでさえあついんだから背中にはりつかないでよ」
「いいからいいから、んーリリアの匂いだな」
「もーっ、耳は禁止よ。いうこと聞かないと宿題みせてあげないわよ、明日当たるんでしょ」
「じゃぁこっちだな、ほい首筋……(ペロペロ…ペロ…と)」
「ちょ、ちょっとトレイズ……ひゃっ!」
「ちょっと汗ばんだところもいい味だぞ、ふっ(リリアは息にも弱いんだよね)」
「ト、トレイズ……、ちょっと! なにスカートのホックはずしてんのよ]
「はいはいリリア立っちしてー。はいスカートすとーん」
「ホントにもぅ、トレイズはあたしを脱がすことしかかんがえてないわけ?」
「そうでもないぞ、その途中経過も楽しんでるぞ今なんか『上だけ制服、下はクマさんそしてニーソ』………いわゆる一つの萌え要素だっけ?」
「……へんたい…」

「さぁ、お次はクマさんの番かな、……って最近クマさんばかりだけどひょっとして僕のため?」
「そ、そんなことある訳ないでしょ、ぐ、偶然よ偶然。トレイズのお気にだからとかなんてあるわけないじゃない……ちょっと! ゴムがのびるからもうかぶるの禁止よ」
「だが、それがいい! ゴムがゆるんでずり落ちそうでぎりぎりのところで引っかかっているクマさんパンツ……いわゆる半落ち。これもまた萌え」
「………(人間こうなったらおしまいね)、と、とにかくパンツ被るのは禁止よ禁止」
「仕方がないじゃぁこっちだ」
「ちょっとどこに手を……ひゃっ!」
「今日のブラは肩紐ないやつだから外すの楽でいいよな」
「もう制服でノーブラが萌えなわけ?」
「まぁ、それもあるが……ほら」
「えっどいうこと?」
「頭にブラを載せればネコミミリリアの出来上がり…と」
「ちょ、ちょっとトレイズ」
「かわいい子猫ちゃんって感じだな、……頂きます」
「そ、それよりトレイズ、さっきママが……」
「気にしない気にしない、アリソンさんもこの前気にしないっていってたしさ」

「………(リリアちゃんもトレイズ君も一度見られたからって開き直ってわたしが帰ってきてもお構いなしなのはどうなのかな……、そりゃこの間は気にしないっていったけど……)」

「見られてるかもっていうのもスリルがあって中々いいわねトレイズ」
「うんうん、そうだろリリア、これもまた萌え………おっとニーソは履いたままでいいぞ」

「………orz(人間あぁなったらおしまいね)」

>>417
「ここがラブホね、なんだかすごいわね、トレイズ」
「本当は入っちゃいけないんだよリリア、僕達まだ学生なんだからさ」
「制服着替えたし堂々としてれば大丈夫よ、それに仕方ないでしょ、ママが怒った所為で家をおいだされちゃったんだから」
「リリアのあの時の声が大きいせいだぞ」
「なにいってんのよ。トレイズがママのパンツ間違えて被ろうとしたからでしょ」
「…そ、そんなことどうでもいいだろ、…それより僕はシャワー浴びてくるよ」
「……男って勝手ね、そうだ!一緒にお風呂入りましょうよ」
「風呂? 一体なんで?」
「家じゃ一緒に入ったことなかったでしょ」
「仕方ないだろいつ誰が帰ってくるかわからないんだからさ」
「そうよ、だから一緒に入りましょ。初めてよねわたし達」
「初めてねぇ……」
「湯船に浸かりながら……お口でしてあげよっか? 潜望鏡っていうんでしょ」
「…潜望鏡……頼む、いや是非お願いします……(男って悲しいな)」

「喉かわいたろなんか飲むかいリリア?」
「ここ何があるの」
「冷蔵庫に色々入ってるんだよ、ここにあるから見にきて」
「…それにしても冷蔵庫にいろんなモノおいてるのね」
「そうだな…ビールにサイダー、レトルトのカレーライスに精力剤、大人のおもちゃもろもろ」
「これなにかしら」
「あっ、こら。そこからだしたら金払わないといけないんだぞ」
「えっそうなの、直ぐに戻さないと…あっ戻らないじゃない」
「こういうトコのは一度取り出すと駄目なんだ、一体何をだしたんだ僕に見せて」
「これだけど………」
「アナル開発セット…ってリリア一体なんてものを出してるんだよ!」
「し、知らなかったのよ、仕方ないじゃない」
「大体いくらなんだよ、げっこんなにしてるじゃないか」
「ご、ごめんなさい……そうだお金足りる?」
「それは大丈夫、なんとかなる」
「ごめんねトレイズ。今日は沢山サービスするから……」
「いいよ、気にしないで。それよりせっかくだし中を見てみようよ」
「……アナルクリームにアナル拡張用バイブ……セット利用の手引き…」
「……クリームね……手引きによるとクリームを指にとってと……」
「ひゃっ! ト、トレイズ! なにしてんのよ!」
「なにって折角金払うんだし使わないと損だろ、動かないでよリリア」
「ちょっ、ちょっと!」
「今日はサービスしてくれるんだろ、お次はこの拡張用バイブか…前だけじゃなく後ろの始めても頂戴しないとな…」
「お、お尻でなんていやよ!」
「大丈夫、痛いのは始めだけだって、ほらリリア。力を抜いて…」
「ちょ、ちょと待ちなさいよっ!」

  ゴンッ!

「ちょっとトレイズ、いい加減にしなさいよ、ホントに油断も隙もないわね、……あらこのセットよく見ると男女兼用って書いてあるじゃない」
「……イタタ……えっリリアさん何を…そこは俺の」
「そうトレイズのお尻ね」
「えっ一体……」
「イタイのは始めだけなんでしょ、ほらトレイズ。力を抜いて」
「アーッ!」
419放課後トレイズ:2010/04/11(日) 22:09:02 ID:F6+buR6r
>>418
「イタタ……、リリアもう勘弁してくれ」
「ホントに痛かったみたいね、トレイズお尻は大丈夫?」
「無理やりだなんて酷いじゃないか」
「そう、酷いわね……、でも自業自得よ」
「おい自業自得って一体どういうことなんだよ」
「いいことトレイズ、トレイズはその酷い事をわたしに無理やりしようとしてたのよ、そうでしょ」
「そっそれは……その……」
「それを今度は自分がされたからって急に被害者面するってどうなの、それってわたしは酷い目にあってもいいけど自分がそうなるのはいやだってこと?」
「いや……その……」
「わたしの体はおもちゃじゃないのよ、わたしはトレイズの事が好きだから、トレイズに喜んで欲しいから……それだからトレイズはわたしの体を好きにしていいの、でも女の子の体はデリケートなんだからもっと大事に扱って頂戴」
「リリアすまない、僕が悪かった」
「大体トレイズは勝手なのよ、初めての時だって……あのとき凄く痛かったけど…トレイズに喜んで欲しかったらから我慢してたの、そしたらトレイズはそのまま続けて五回もして……」
「あ、いや……それは……僕も初めてで……それにやっとリリアと一つになれたのがとても嬉しくてつい……その…なんだ…すまない……」
「まぁいいわ、反省してるみたいだし許してあげる、ねぇトレイズ、したい事があるんならちゃんとそういって頂戴、どうしてもトレイズがしたいんだったらしていいから。だから無理やりとかそういうのは絶対に駄目よ」
「すまないリリア、僕が悪かった反省してる。許してくれ」
「今までだってそうだったでしょ、トレイズがして欲しいっていうからお口でだってしたし、ごっくんって呑んであげたでしょ、着て欲しいっていうから体操着だってきたし、わざわざメイド服だって取り寄せたじゃない」
「そうだったね、ありがとリリア……」
「……それでトレイズはまだ……わたしとお尻でしてみたいの?」
「そ、それは……そのなんだ……」
「折角開発セットがあるんだし、トレイズがどうしてもっていうんなら…ちょっと試すくらいならいいわよ……、それにトレイズの童貞も処女も両方わたしが奪っちゃた訳だし……ごめんね」
「……そ、そうなのか……ホ、ホントにいいのか」
「トレイズがしたいのならいいよ、でもわたしお尻でなんて初めてなんだら優しくして頂戴」
「わ、わかった。ありがとリリア、…まずはこのクリームだな……」
「な、なんだか変な感じね……ひゃっ!」
「大丈夫、痛いのは始めだけだって、ほらリリア。力を抜いて…それにしてこれでリリアの処女は三つとも僕が頂いちゃったな、リリアありがとう」
「ばかっ!」

420SBI:2010/04/17(土) 10:42:32 ID:D1KQO3iB
書いてきました。
またしてもアリソンとヴィルのお話。
前置きがやたら長いですが、お付き合いいただけると嬉しいです。
421SBI:2010/04/17(土) 10:43:18 ID:D1KQO3iB
静かに降り続く春の雨に濡れた道を踏みしめて、私は家路を急いでいた。
空軍の仕事で一週間以上も家を空けていた私にとっては、待ちに待った帰宅の時だ。
私とヴィルが一緒に暮らすアパートはもう目の前。
最上階の一番安い部屋。
見慣れた窓に暖かな明かりが灯っているのを見ていると、周囲の気温を下げて春らしからぬ寒さをもたらしているこの雨もさして気にならなかった。
ただ、頭の中に愛しい幼馴染のいつもの笑顔を思い浮かべて、
「ヴィル、待っててね!」
アパートへと向かう足取りを早めたのだった。

「ただいま!!」
「おかえり、アリソン」
家の玄関を開けてそう声をかけた私に、ヴィルは私が思い描いていた以上のとびきりの笑顔で応えてくれた。
久しぶりの我が家。
見晴らしだけは格別の安アパートの空気を肺に吸い込んで、『帰ってきたんだ』と強く実感する。
帰ってきた。
私たち二人がここに引越してきておよそ半年。
私がヴィルに想いを伝えて、ヴィルがそれに応えて、二人で決めた新しい家。
仕事の都合で家を空ける事も多いけれど、今ここが私の『帰る』場所である事、そこにヴィルがいてくれる事がたまらなく嬉しい。
とりあえず、私は仕事の間に溜まりに溜まった恋しさをヴィルに真正面からぶつけようと決めた。
とびついて、抱きしめて、ヴィルの匂いを胸いっぱいに吸い込もう。
だけど……。
「そろそろ帰ってくる頃だと思ってたから、夕飯の準備、出来てるよ」
笑顔でそう言ったヴィルの何気ない一言に私の足は踏み出す直前でピタリと固まってしまった。
「あ…うん。ありがと」
「さ、早く手を洗ってきて」
ヴィルの何でもない一言にタイミングを逸してしまった私。
思い切り、遠慮なしに解放する筈だった感情は空回りして、私はその場に立ち尽くす事しかできなかった。
(でも…だけど……)
確かにちょっとした事に出鼻を挫かれるなんてのはありふれた話だ。
ただ、いつもの私ならそれくらい強引に押し切って、ヴィルに抱きつくぐらい出来た筈だとも思う。
どうしてそれが出来なかったのか、その理由に私は気付く。
(あ……私、緊張してるんだ……)
ちょうどヴィルに告白する前の私みたいに、久しぶりにヴィルと顔を合わせた私はヴィルへの気持ちを持て余して、ちょっとだけ緊張している。
なんだか妙にざわつく気持ちを抱え込んだまま、ヴィルに促された私は手を洗って食卓へと向かった。
422SBI:2010/04/17(土) 10:44:23 ID:D1KQO3iB
ベーコンや色々な野菜と一緒に薄切りのじゃがいもを炒めた料理。
おばあちゃんもよく作ってくれた私の好物だ。
「「いただきます」」
私とヴィル、テーブルに二人向い合ってまだ出来立ての料理を口に運ぶ。
空軍の食事メニューは時と場合によっては恐ろしく貧相なものになる事もある。
久しぶりに我が家で食事をとる私のために、ヴィルが用意してくれた好物は体中に沁みわたるほど美味しい。
ただ、どうしてだろう?
いつもならポンポンと出てくる筈の言葉が喉の奥に詰まって、私はヴィルに話しかける事が出来ない。
どうやら、さっき感じた緊張を、私はまだ引きずっているらしい。
ドギマギと戸惑う心に引っ張られて、私はヴィルと目を合わせる事が出来ない。
勢い任せにヴィルを振り回して、だけど肝心な気持ちだけはどうしても伝えられなかったあの頃。
もう一年以上も前のかつての自分に戻ったみたいで、所在なく視線を漂わせながら、とりあえず私は食事に専念した。
と、そんな時、ヴィルが少し心配そうに声をかけてきた。
「ねえ、アリソン、どうしたの?」
「え?あ?どうもしてないわよ…ぜんぜん、べつにだいじょうぶ…!」
どうやら、今の私の様子は傍から見ても分かるほどおかしくなっているらしい。
その上、歯切れの悪い言葉で答えた私の態度は、余計にヴィルを心配にさせてしまったようだ。
テーブルを挟んでこちらに身を乗り出したヴィルが、私の顔を覗き込みながら言葉を続ける。
「仕事で何かあった?僕で役に立つなら相談に乗るよ?」
「あ…いや…そういうんじゃないんだけど……」
あくまで真面目なヴィルの言葉に私は答える事が出来ない。
私だって突然、自分がこんな風になってしまうなんて思わなかったのだから。
何がきっかけかもよく分からないから、ヴィルにきちんと説明する事も出来ない。
心配させてしまってる。
でも、それをどうにもできない。
微かな罪悪感がチクチクと私の胸の内側を突き刺す。
ただ、その次にヴィルの口から出てきた言葉は、ちょっとだけ、私にとってはショックなものだった。
「……本当に大丈夫?なんだか、アリソンらしくないよ」
「え?」
らしくない。
普段の私を知ってる人が、今のこの体たらくを見ればそう思うのは当然の事だろう。
でも、私はヴィルにそう言われた事が何だかとても腹立たしくて、そして悲しかった。
確かに私はいつでも一点突破の勢い任せ。
考えてから走り出すより、走りながら考えるのが私のスタイルだ。
そのせいで時々失敗をやらかして、周りのみんなに迷惑をかけちゃうのもいつものパターンなのだけど。
それは悩みや不安を抱えている時も同じで、自分ではどうにも出来ない問題にぶつかった時は
ヴィルや空軍の同僚のみんなに相談しながら、立ち止まる事なく解決まで突っ走る。
これまでもこれからも変わらない、それがアリソン・ウィッティングトンの生き方だ。
だから、今の私にヴィルがそんな言葉をかけるのも仕方の無い話なのだ。
でも、だけど、私は思う。
それだけが、私の全部じゃないのだと。
「ヴィル……」
「え?」
自分でもわかるくらいムスッとした顔を、見下ろすヴィルに向ける。
「心配してくれてるのは嬉しいけど、その言い方、ないと思う」
こんな私でも、優柔不断にウダウダと言葉に出来ない悩みを抱え込む事だってある。
心配しても仕方ない事を心配し続けて、ぐるぐると回るその思考で頭がいっぱいになる事がある。
猪突猛進、元気爆発の裏に隠して、『私らしくなく悩む』時間は確かに存在する。
誰だって、そういう人には見せない自分を隠し持っているものだと思う。
外からはなかなか見えないソレを、言葉にもしないで理解してもらおうなんて、虫の良い話なんだろうけど、
それでも、私はヴィルにあんな事を言ってほしくなかった。
「ヴィルにだってあるでしょう?自分が自分らしくなくなっちゃうとき。……でも、そういう時の私も間違いなく私なの」
そして、私が今までの人生で、そんな風に自分を見失うくらい悩んだ一番の事。
それは、今目の前にいる優しい目をした幼馴染の男の子の事だ。
ヴィルに気持ちを伝えたい。
そう思っても、いざ行動に移そうとすると、私の体からはいつもの元気が消えてなくなって、酷く臆病になってしまう。
嫌われたらどうしよう、そんな埒の明かない考えで胸がいっぱいになって、次の一言を選ぶのさえ怖くなる。
大事な事だから。
他に代えられない、本当に大切なものだから。
どうしようもない不安や心細さ、そういう物を乗り越えて、ようやくヴィルに気持ちを伝える事が出来たのだから。
423SBI:2010/04/17(土) 10:44:56 ID:D1KQO3iB
「……………」
無言でじっと睨みつける私の前で、ヴィルの表情にハッと驚いたような色が浮かんだ。
それからヴィルは少し苦しそうに、きゅっと目を細めて
「ごめん、アリソン……」
静かな声で、私に謝ってくれた。
その肩が力なく縮こまるのを見て、私の胸に罪悪感が湧き上がる。
普通なら気づかない事、言わなければ分かってもらえない事。
長い間一緒にいた仲だとは言っても、ヴィルは私の全部を知ってるわけじゃない。
そして、それは私も同じ。
一緒に暮らしていく中で互いの知らなかった面に気付いて、認め合っていく。
きっとそれが本来のあり方で、『わかってもらえなかった』とヴィルに怒りをぶつけた私のやり方は間違っていたんじゃないか。
冷静さを取り戻した頭でそう考えた。
「……こっちこそごめんね、ヴィル。きちんと話せばいい事なのに、急に怒ったりなんかして」
だけど、おずおずと口を開いた私にヴィルはこう答えた。
「ううん。ありがとう、アリソン」
「あり…がとう…?」
その言葉を聞いて、私はポカンとヴィルの顔を見上げた。
「アリソンが言ってくれなかったら、僕は自分の言葉でアリソンがどんな気持ちになったのか、きっと気付く事が出来なかったと思うから。
自分が何をしたのかも、アリソンが傷ついた事も知らないで、いつかまた同じ事をアリソンにしてしまう。
そんなの絶対に嫌だから……だから、ありがとう、アリソン……」
いたわるように頬に触れるヴィルの手の平が温かい。
私はその手に自分の手を重ねてヴィルに応える。
「それじゃあ、ヴィルも言いたい事、言わなきゃいけない事、我慢したりしないでね。
私だって、知らない内にヴィルの事を傷つけたりするのは嫌だもの」
「うん。わかった。約束する」
微笑み、頷き合った後の私たちは、きっと前よりもっと近くにお互いの心を感じられるようになった。
そんな気がした。
それから再び私たちは食事を再開。
料理は少し冷めてしまっていたけれど、二人で食べる夕食はやっぱりとても美味しかった。
というわけで、その日、私とヴィルの間に起こった小さな行き違いは解決して、全ては一件落着となった
……その筈だった。
424SBI:2010/04/17(土) 10:45:48 ID:D1KQO3iB
(………なんで、どうして!?)
先にシャワーを使わせてもらって、一人きりで座り込んだ寝室のベッドの上。
私は枕をぎゅっと抱きしめて、高なる心臓を無理に抑えつけようとしていた。
(どうして、まだ私、こんなに緊張して、ドキドキしてるのよ!?)
今日、私の調子を狂わせた緊張の原因は、久しぶりに家に戻ってヴィルに会える、その事から発生していた筈だ。
僅かな空白期間が私を少しだけ以前の私に立ち返らせていた、それだけの事。
面と向かってヴィルと話ていればその内元に戻る筈だったし、現に夕食の後はすっかりいつもの調子を取り戻していたのに。
ヴィルがシャワーを浴びに行ったつい先ほどから、あの緊張感が、ドキドキが、勢いを増して心を覆い尽くしている。
(わ、私、どうしちゃったんだろう?)
混乱する頭の中で、導き出した答えは一つ……。
(それだけ……ヴィルが恋しかったって事なのかな?)
(でも、ヴィルと離れてたのはたかだか一週間と少しよ。
昔はもっと長くヴィルと離れ離れだった事なんていくらでもあったし、その時はこんな風にはならなかったのに……)
(……違う。昔の私は、たぶん気付いてなかっただけなんだ。ヴィルに会うのが楽しみで、それこそ緊張なんか意識できないくらい、
とっても嬉しくて、本当に嬉しくて、嬉しくて嬉しくて嬉しくて…………)
(そうよ。今日の私だって同じ。帰ってきた時は嬉しくて、自分がドキドキしてる事にほんの少ししか気づけなくて……
でも、ヴィルと夕食を食べて、話して、ヴィルが傍にいるって実感がようやく湧いてきたから………)
と、そこまで私が考えたときだった。
ガチャリ。
「アリソン、シャワーあがったよ」
「ふぇっ!!?」
シャワーを終えたヴィルが寝室に入ってきたのだ。
何をどうしていいやら分からず、私は咄嗟に毛布を頭からかぶって身を隠した。
やがて、ダブルベッドの隅っこにヴィルが腰掛けて、その時の揺れがこちらにまで伝わってきた。
毛布の端っこから顔を出して見ると、パジャマ姿のヴィルの背中が見えた。
「もう寝ちゃったのかな……」
私の様子を伺いながら、呟くヴィルの声が聞こえる。
「……仕事、随分大変だったみたいだし、疲れてて当然か」
ヴィルが振り返る気配を感じた私は再び毛布の中に潜り込む。
そんな私の頭の上に、毛布越しにそっとヴィルの手の平が触れた。
「今日は、悪いことしちゃったかな。……確かに、『らしい』とか『らしくない』とか、簡単に言える事じゃないよね」
言いながら私の頭をなでるヴィルの手の平の感触に、私の心臓はいよいよ加速する。
「言いたい事、言わなきゃいけない事は我慢しないように、か………アリソンはもう寝ちゃったけど、言っておくのも悪くないかな」
(えっ?ええっ!!?ヴィル?何?何なの?何言ってるの!!?)
毛布越し、ゆっくりとヴィルの気配が近づくのを感じた。
「アリソンがいない間、正直さびしかったよ……」
(は…え…うあ!!?)
「上級学校に通ってた頃はずっと会わないのが普通だったのに、不思議だね……」
それらの言葉は既に臨界ギリギリの私のハートに叩き込まれて
「だから、またこうして一緒にいられるのがすごく嬉しいよ……おかえり、アリソン」
その最後の台詞がついに私にトドメを刺した。
エンジンフルスロットル。
機首を高く上げた飛行機が雲海を突き破ってまん丸の満月の下に躍り出るイメージが脳裏を駆け抜けた。
「ヴィルぅううううううううううううううううううううっっっ!!!!!!」
「うわ!?ア、アリソンっっっ!!?」
もはや制御不能の気持ちを爆発させて、毛布をはねのけた私はヴィルに踊りかかった。
思いがけずベッドの上に押し倒す形になったヴィルの体を、情け容赦なしにぎゅうぎゅうと抱きしめる。
「え?え?起きてたの、アリソン!!?」
明らかに戸惑ったヴィルの声。
耳に届くその言葉さえ愛しくて、私は今まで緊張のただ中でセーブされていた気持ちを一気に解放する。
「私も嬉しい!!ヴィルの近くにいられるのが凄く嬉しい!!…大好きよ、ヴィルっ!!!!!」
決壊したダムから流れ出る濁流の如く、ヴィルへの感情がとめどもなく溢れでて言葉に変わる。
さらに私はその勢いに押されて、ヴィルの唇に自分の唇を重ねあわせた。
「ふえ…あ……アリソン!!?」
「ん〜…ヴィルのからだあったか〜い」
ふわりと漂う石鹸の匂い、シャワーを浴びたばかりの肌の熱、体全体で感じるヴィルの感触に私の胸は幸せいっぱいだ。
最初は驚いていたヴィルも、やがて苦笑しながら私の背中を優しく抱きしめてくれた。
425SBI:2010/04/17(土) 10:46:16 ID:D1KQO3iB
「寝たフリして、いきなり飛び起きるなんて、驚いたよ、アリソン……」
「今日の教訓を活かしただけよ、ヴィル」
「教訓?」
「ヴィルもさっきやった事。言いたい事、言わなきゃいけない事は我慢しない」
「あ……さっきのやっぱり聞かれてたんだ……」
今更ながらに頬を染めるヴィルに、私はこう続ける。
「というわけで、やるとなったら何事も徹底的に。教訓に従って、今夜は言いたい事は我慢しないわ」
「えっ?」
湧き上がる愛しさだとか、気恥ずかしさだとか、色んな感情が胸の内でぐるぐると渦を巻く。
ドキドキと自分の心音がうるさいくらいに耳に響く。
(ああ、やっぱりヴィルの事、好きだな……)
ほんの僅かな会えない時間が浮き彫りにした自分の気持ちをしみじみと噛み締めながら、私はヴィルに言った。
「ねえ、しよ?」
口に出してから、形容し難い恥ずかしさがカーっと胸の奥から湧き上がってきた。
でも、これが今の私の気持ち。
もっとヴィルと触れ合って、その体温を感じて、ずっとずっと愛し合っていたいという強い想い。
顔を赤くしながら、私はヴィルに問いかける。
「ねえ、ヴィルはどうなの?」
「ぼ、僕は……」
じっと見つめる私の顔を映して、ヴィルの瞳が揺れる。
しばしの逡巡。
それから、私の背中に回されていたヴィルの右手が、そっと頬に触れて……
「僕も…したい。時間も何も全部忘れて、ずっとアリソンと愛し合っていたい……」
いつの間にかシンクロしはじめた二人分の心音に惹かれるように、私たちはその身を重ねあわせたのだった。
426SBI:2010/04/17(土) 10:47:56 ID:D1KQO3iB
「うう…やっぱり、これは恥ずかしいな……」
「なんて言われちゃうと、余計に気合が入っちゃうのよね」
「いじわる言わないでよ、アリソン……」
ヴィルの下腹部、体の奥底から湧き出る熱情を受けていきり立ったヴィルの分身に私の唇が触れる。
ヴィルはどうにもこうやって私に口でされるのが恥ずかしいらしい。
確かに、こういう部分は男の子も女の子も隠したがるものだけど……。
「でも、ヴィルだって私の恥ずかしいところ、同じように気持ちよくしてくれたわよね」
「あう……それを言われると……」
まあ、ヴィルのこの反応も仕方がないものではある。
首都に引越してきてから半年が経過した今でも、まだまだ私とヴィルはこういった行為をそんなに多くこなしてる訳じゃない。
ヴィルは勉強、私は仕事、それぞれのやるべき事に忙殺される毎日の中でなかなか機会に恵まれなかったのだ。
ヴィルだって男女のアレコレについて知識がない訳じゃないし、むしろいつもは私をリードしてくれるのだけれど、
『口でしてあげる』場合、ヴィルはされる側になるわけで、行為に没入して私を気持ちよくする事だけを考えるという訳にはいかなくなる。
それがどうにも恥ずかしくてたまらないらしいのだ。
だけど、私だってヴィルには気持ちよくなってもらいたいわけで、
まだまだ十分とは言えない経験と聞きかじりの知識を足がかりに、こうしてヴィルにご奉仕してあげるのだ。
「んちゅ…んんっ……あっ…ヴィルのが私の口の中でビクビクいってる……」
「ぁ…くぅ…アリ…ソン……」
口の中に含んだソレはヴィルの体の他のどの場所よりも熱くて、火傷しそうなその熱量に圧倒されながらも私は夢中でそこに舌を這わせる。
血管の脈打つ幹のを、キノコの笠のようになった先の部分をしゃぶる度にソレはビクンと震える。
(私の口で気持ちよくなってくれてるんだ……)
幾度も舌を絡ませ、ねっとりとした唾液を塗りつけて、私はヴィルのモノから溢れるその熱を享受する。
しゃぶって、ねぶって、夢中になって尽くすほどに、焼けるようなその熱が私の興奮を高めていく。
「ふぁ…んぅ…んくぅ……うう…んむぅ……ぷぁ…あ…ヴィルの……熱いよぉ……」
「…アリソンの舌が…ああ…何度も絡みついて……く…うう……」
ヴィルの分身が熱を増していくほどに、私の下腹部にもじわじわと体中の熱が集まり始めているのを感じる。
奉仕すればするほどに、ヴィルのモノが熱くなって、私の体も熱くなる。
だんだんと呼吸が荒くなって、ときどき自分のものとは思えないくらいいやらしい声が漏れでてしまう。
それはヴィルも同じで、淫靡な熱を帯びた互いの声を耳にしている内に、私とヴィルは狂おしいほどの昂りを共有していく。
ビクン。
小さく脈打つ度にヴィルのモノの先端から溢れる、透き通った熱い液体。
(これが…ヴィルの……)
口の中に薄く広がるその味が私をさらに夢中にさせる。
固く張り詰めたヴィルの一番感じやすい部分、その舌触りを、質量を、絡めた舌で、口の全体で感じ取る。
熱い。たまらないほど、おかしくなりそうなほど熱いソレが私の心を内側から溶かしていく。
下腹部に渦巻く熱はついに限界まで高まり、滴る蜜となって太ももの内側を流れ落ちていく。
(うあ……ああっ…ヴィルぅううううっっっ!!!!!)
そして、そんな体さえも置き去りにするスピードで、私の心の中で身を焼くほどの熱情が高まっていく。
昂ぶる想いは眼前のただ一つの行為に集約され、それは着実に激しさを増していく。
そして……
「く…アリソン……僕は…もう……っ!!!」
限界を感じたヴィルの声が聞こえた。
ビクビクと激しく脈動するヴィルのモノの内側から、何かがこみ上げてくる気配を感じる。
ヴィルは私の口の中に出してしまわないよう、腰を引こうとした。
だけど、私は無我夢中でその腰に縋りついた。
「アリ…ソン!?」
(ヴィルのなら…ぜんぶ…受け止められる……受け止めたい……)
やがて、堰を切ったように溢れ出したヴィルの熱が、私の口の中に迸り出た。
激しく波打ち、暴れまわる白濁の津波を、私は必死の思いで嚥下する。
舌に、喉に、絡みつく粘り気はヴィルが今そこにいて生きている事の証のように思えた。
白濁の放出は留まるところを知らず、ついには口から溢れでて、しぶきとなって私の肌の上に降り注いだ。
口の中を満たし、喉の奥に流れ込み、外側からも私を白く塗りつぶしたヴィルの熱。
その沁みるような熱さに呆然とする私に、ヴィルが絶え絶えの息で声を掛けてきた。
427SBI:2010/04/17(土) 10:48:51 ID:D1KQO3iB
「…っはぁ…はぁ……アリソン…ごめん……」
「いいのよ、ヴィル……私がしたくて…ヴィルのが欲しくてやった事なんだから………まあ、ちょっとむせちゃったのは事実だけど…」
申し訳なさそうなヴィルの顔を見て初めて、今の今まで口での行為に没入していた自分が少し照れくさくなって、
私はちょっとだけ顔が熱くなるのを感じながら、ヴィルにそう答えた。
ヴィルはそんな私の頬に手をやって
「…僕もあんまり…我慢できそうになくなってきたみたいだ……」
そう言って、私の体を強く抱き寄せ、唇を重ねあわせてきた。
「ん…ううんっ…ぷぁ…ああ…ヴィル……ヴィルぅ…」
「アリソン…きれいだ……」
まだ白濁の残る私の口の中に構わず舌を這入らせ、ヴィルは強く激しいキスをしてくれた。
舌と舌が絡み合わせ、息継ぎする間も惜しんで私とヴィルは互いの口の中を愛撫した。
優しく肩に置かれた手が、そんな私の体をゆっくりとベッドの上に押し倒す。
ヴィルはそこでようやく私と重ねていた唇を離して、今度は首筋にキスを落とした。
「ひぁ…あ…くぁ……ヴィルぅ…ふぁああんっ!!」
そこから続けざま、体中に降り注ぐキスの雨。
胸に、腕に、脇腹に、脚に、次々と刻まれていくキスマーク。
甘く駆け抜ける電流のようなその刺激に、私は為す術も無く身悶え、声を上げた。
「うあ…ああっ…あくぅ…そんなとこ…ダメぇ…っ!!!」
降りしきるキスの嵐の最中でも、ヴィルの手の平は休むことなく動く。
私の左右の乳房はヴィルの優しく、だけど休む間を与えずに続けられる愛撫によってくちゃくちゃに蕩けてしまいそうになる。
さらに、限界いっぱいまでいじくられた胸の先端でピンと張り詰めた突起をつままれて、弾けた甘い痺れに弓なりに反らした背中が震えた。
ヴィルの指先が、舌が、私の肌の上を滑って、私がみるみる変えられていく。
鎧のように分厚く着込んだ理性は溶けて崩れて、残されたむき身の自分自身が強く激しくヴィルを求めて叫ぶ。
「はぁ…あ…ヴィル…もっと触れて…手の平で、唇で、…もっとヴィルの事を感じさせて……っ!!!」
ヴィルの舌先がするりと私の太ももを滑り、その刺激に全身を震わせたのもつかの間、
その舌先は今度は私の両脚の付け根の内側、溢れ出した雫で濡れた一番敏感な場所に近づいていく。
「ふあ…ああ……ヴィル…そこは…!!?」
私の言葉が届くよりも早く、ヴィルの舌が私のアソコを軽く撫でた。
「くぁ…ああっ…だめ…そんなとこ…汚いよぉ……!!」
「アリソンに汚いところなんてないよ。それに、さっきは同じ事を僕にもしてくれたじゃない……」
「うぅ…ヴィルのいじわるぅ〜…」
丹念に、繊細に、どうすれば一番私が気持ちよくなるのか、僅かな経験で既にすっかり熟知しているヴィルの舌が私のアソコを刺激する。
やがて、その舌先は割れ目の部分にもぐりこんで、浅いところを何度もかき混ぜた。
次から次へと押し寄せる快感の波に晒されて、無防備な私の体が踊り、くねる。
自分でも信じられないくらいエッチな声を上げながら、ヴィルの愛撫がもたらす快楽に私はどんどん溺れていった。
「すごい…アリソンのアソコ、もうビショビショになって……」
「ひあっ…うああ…ヴィルのばかぁ…そんな…恥ずかしい事…あんっ…言わなくてもいいでしょ!!」
「ごめん、アリソン…だけど……」
恥ずかしさに耐えかねてポカポカと頭を叩く私に向かって、ヴィルはこう続けた。
「アリソンがこんなになるのも…僕といっしょ…だからなんだよね……?」
その言葉に、私の手は自然に止まって
「うん……きっとそう……ヴィルだから…ヴィルじゃなきゃ…こんな風にはなれないよ……」
そう答えていた。
ゆっくりと体を起こしたヴィルと、私の視線が交差する。
「ねえ、ヴィル……」
「わかってる……」
固く固く、張り詰めたヴィルのモノの先端が、私のアソコの入り口に押し当てられる。
高なる鼓動はいまや最高潮に達して、その熱に浮かされた私とヴィルには、もうお互いの事しか見えていない。
428SBI:2010/04/17(土) 10:54:38 ID:D1KQO3iB
「いくよ、アリソン……」
「うん。…きて……」
私が頷くと、ヴィルはゆっくりと腰を沈めて挿入を開始した。
熱い血の通った粘膜同士がこすれ合って、私とヴィルの口元から熱っぽい息が漏れる。
「アリソン……っ!!」
「くあっ…ああんっ!!ヴィルが…ヴィルのが私のなか…こすって……っ!!!」
恥ずかしいぐらいに濡れた私のアソコをかき分けて、奥へと進むヴィルのモノ。
軽く腰を動かしただけで、互いの粘液が混ざり合ってくちゅりといやらしい音が耳元に届く。
ただ、互いの体を触れ合わせて、愛撫しているだけとは違う、もっと直接に互いの存在を感じている実感。
快感を生み出す神経と高め合った熱が直に交わって、私の体の隅々にまで快楽の電流が押し寄せてくる。
その激しさに振り落とされそうな錯覚を覚えた私は、知らず知らずの内にヴィルの背中を強く抱きしめていた。
「ああっ…ひあああっ!ヴィルっ!!すごいっ!!ヴィルのあついのが…私の奥まで届いて……あああんっ!!!」
ヴィルの腕もまた、私に応えるように背中をぎゅっと抱きしめてくれた。
渦巻く快感の濁流の中、互いの存在を委ねて、委ねられて、私はより強くヴィルの事を感じていた。
耳元に伝わる息遣いが、燃えるような体温が、優しい肌が指先が、ヴィルがそこにいると教えてくれる。
交わり、弾ける快楽の光が、そこにいる愛しい人の心をより強く浮出たせてくれる。
「うあ…ヴィル…ヴィルぅううううううっっっっ!!!!!」
「アリ…ソン……っ!!!」
無我夢中で名前を呼べば、応えてくれる声がそこにある。
熱と快楽に翻弄され、乱れ続ける心と体の中に、それだけはしっかりと刻み込まれる。
好き。
大好き。
こみ上げる熱情に背中を押されて、私たちの行為は際限なく加速していく。
夢中で腰の動きを合わせて、体を駆け抜ける快感に、まるで子供に戻ったみたいに声を上げる。
「ああっ…アリソンのなか…すごく熱い……っ!!!!」
「ふあ…ああああっ!!!すごい…ヴィル…きもちいいよぉおおおおおっっっ!!!!」
熱が、快感が、そして燃え上がる感情が、オーバーフローを起こして私たちの瞳から涙の雫に変わって零れ落ちる。
求めても求めても終わることの無い官能のスパイラルの中で、私とヴィルは上へ上へと押し上げられていく。
そして、やがて………。
「…アリソン…もう僕は……っ!!!!」
「…ヴィルっ!!…イこうっ!!二人いっしょに!いっしょにぃいいいいいっ!!!!」
バチバチと視界に飛び散る白い火花。
心も体も融け合った私たちは無我夢中で頂点を目指して加速を続け、
やがて、限界を越えた心と体は熱と快感の渦の中で私とヴィルは絶頂を迎えた。
「くぁ…アリソンっ!!アリソンっっっ!!!!」
「ふああああああああっ!!!!!ヴィルっ!!!ヴィルぅうううううううっっっ!!!!」
ビリビリと駆け抜ける激しい絶頂感に全身が激しく痙攣する。
そして、その大波が過ぎ去った後も、私とヴィルは互いを抱きしめた腕を放す事なく、ずっと体を寄せ合っていた。
429SBI:2010/04/17(土) 10:55:07 ID:D1KQO3iB
翌日、私は久しぶりの休暇にヴィルとのデートを満喫した。
昨夜からのハイテンションを引きずったままの私は、随分好き勝手にヴィルの事を振り回してしまった。
その事について、ちょっと無理をさせてしまったんじゃないかとヴィルに尋ねると
「昨日話したばかりじゃない。言いたい事、言わなきゃいけない事は我慢しない。
無理ならちゃんと伝えるし、嫌ならここにはいない。今、僕がいたい場所はアリソンの隣なんだよ」
優しく笑って、そう答えてくれた。
夕日に照らされた帰り道は、一日の終わりを否が応でも意識させて、少し切ない気分にさせる。
また明日からはいつも通り、空軍の仕事に励む日々だ。
ヴィルとべったり一緒にいられた一日はもうすぐお終いだ。
寂しい気持ちを持て余して歩く私。
そんな私の前に、不意にヴィルの手の平が差し出された。
「手を繋いで帰ろう。せっかくのお休みで、デートなんだから……」
「それも昨日の教訓?」
「……うん。僕は今、アリソンと手を繋いで帰りたいって思ってる」
にっこり笑ったヴィルに、私もとびきりの笑顔を返して
「そうね。私も同じ気持ち……」
ぎゅっとヴィルの優しい手の平を握りしめた。
夕日が長い影を落とす帰り道。
夜が近づいて、だんだんと冷たくなっていく風の中、握り合った手の平だけはとてもとても温かかった。
430SBI:2010/04/17(土) 10:55:46 ID:D1KQO3iB
これで終わりです。
失礼いたしました。
431名無しさん@ピンキー:2010/04/17(土) 22:50:55 ID:jbwdElVZ
毎回上手すぎです
432名無しさん@ピンキー:2010/04/19(月) 00:37:38 ID:a/AWgvBV
毎回ラブラブすぎです
ものすごく乙!!
433名無しさん@ピンキー:2010/04/21(水) 00:34:42 ID:iQc5NPnJ
gjです
ブログ出来たら速攻ブクマさせてもらいますね
434名無しさん@ピンキー:2010/04/24(土) 12:18:32 ID:WlrQABNy
>>430
PC、携帯、規制のダブルパンチで書き込めませんでした。
乙です。ブログ楽しみにしてます。
435SBI:2010/04/24(土) 20:42:38 ID:a0acXbsx
みなさんコメントありがとうございます。
おかげさまでブログの方も完成しました。
といっても、書いたSSを収めただけのものなんですが……。

ブログタイトルは『見上げてごらん』
URLは ttp://ssarimasu.blog21.fc2.com/
みなさんのお越しを心待ちにしています。
それでは、ありがとうございました。
436名無しさん@ピンキー:2010/05/01(土) 19:39:26 ID:OxwISq6G
437名無しさん@ピンキー:2010/05/07(金) 22:13:31 ID:+Xs2YTzK


1週間書き込みが無かったらキノはラジアン
438名無しさん@ピンキー:2010/05/07(金) 22:22:14 ID:SPFjxOQG
ラジアンってなんだwwwww
439名無しさん@ピンキー:2010/05/09(日) 00:44:16 ID:NBA5+Ysr
なんか角度みたいのじゃなかったっけ
ごめんどちらにしてもわかんない
440名無しさん@ピンキー:2010/05/11(火) 06:56:15 ID:lAWjlPAj
180°=πだっけか
441名無しさん@ピンキー:2010/05/11(火) 23:16:29 ID:1VOEnFrZ
ラジアンは分かるけどキノ=ラジアンの意味が解らん

>>440
その通り
442名無しさん@ピンキー:2010/05/12(水) 17:46:36 ID:a907VSAP
ダメだ>>437の言いたいことがわからない
釣りか?釣りなのか?

いやこれはキノの大開脚に違いないという解釈
443SBI:2010/05/13(木) 02:26:05 ID:JTEEfyau
久しぶりに書いてきました。
今回はリリアとトレイズのお話。
リリトレYの後、首都の上級学校に転校してきたトレイズとリリアの話になっています。
それでは、いってみます。
444SBI:2010/05/13(木) 02:26:44 ID:JTEEfyau
天気予報はアテにならない、なんてのは言い尽くされた話だが、まさかここまでの事になるとは思っていなかった。
朝、雲ひとつ無く晴れ渡っていた青い空が午後を過ぎた辺りから徐々に曇り始めた。
それでも、学校の授業が一通り終わった頃は薄く灰色がかった雲の合間から時折青空が覗いていたりもしたのだ。
様子がおかしくなりはじめたのはその後。
リリアが今夜のシュルツ家の夕食に招待されたトレイズと共にバスに揺られている内に一気に空模様が怪しくなり始めた。
バスを降りてから、駅で路面電車を待っている内にどんどん空は黒く暗くなり、ついにはポタリポタリと雨が降り始め、
リリア達が降りる駅に着く頃には凄まじい土砂降りに変わっていた。
「何なのよ!!夏の夕立じゃあるまいし!!!」
「とにかく急ごう、リリア!!!」
リリアは降水確率0%の快晴を胸を張って請け合った今朝のラジオのニュースを恨みながら、トレイズと共に自宅までの道を駆け抜けた。
少しでも雨粒を防ごうとかざした鞄も、吹き荒れる風の為に四方八方から叩きつける雨に対しては、焼け石に水をかけたほどの効果もなかった。
やがて道の先に見えてきた見慣れたアパートの入り口に躍り込んだときには、二人の服も体もずぶ濡れになっていた。
路面電車の駅からアパートまでそれなりの距離をほとんど全力疾走したというのに、雨に濡れた体は芯まで冷え切っている。
それから最上階までの長い階段を登りきって、ようやく辿り着いたシュルツ家の部屋で二人はホッと息をついた。
「リリア、だいじょうぶ?」
「これが大丈夫に見える?」
手渡されたタオルで頭をぐしぐしと拭きながらトレイズが聞くと、げっそりとした表情のリリアが答えた。
「……ねえ、首都の天気っていつもあんななの?」
「それなら最初から傘を持ち歩いてるわよ。う〜、何なのよ、今日の天気は……」
外ではまだ土砂降りの雨が降り続いている。
最上階、つまり部屋のすぐ上がアパートの屋根になっているシュルツ家の中には、雨音というより滝にでも打たれているような轟音が響いている。
窓ガラスに叩きつけられる雨粒の音、まだ夕方までは随分ある筈なのにやたらと暗い部屋の様子。
そんなもの達が消耗し切ったリリアとトレイズの心と体をズンと重くする。
そんな時……
「とりあえず、シャワーを浴びて着替えるのが先決だな……」
そう言って、リリアの方を見たトレイズの体が、突如硬直した。
(…こ……これは……!!?)
ずぶ濡れになったリリアの姿。
先ほどまでは豪雨に晒されて気にとめる余裕はなかったが、よく考えると今のリリアの格好はとてつもなくエッチな感じだ。
濡れた布は柔らかな体の曲線にピッタリと張り付き、シャツの布地の向こう側の肌の色がそこかしこに透けて見える。
当然、下着のシルエットも丸見えだ。
リリアの控えめながらも形の良い乳房を包んだブラの輪郭が嫌でも見えてしまう。
さらには、雨にぬれて湿った髪の毛。
タオルで拭ってもまだ残る水分が、リリアの髪の流れを乱れさせ、前髪が僅かに額に張り付いている。
それが何となくいつものリリアと違う雰囲気を醸し出しているようで、それだけでトレイズの胸はドキドキと高鳴ってしまう。
(うう……ヤバイ…ヤバイけど、ここは落ち着け…落ち着くんだ、トレイズ……)
トレイズはそんな内心の動揺を押し隠し、深く深呼吸。
改めてリリアに話しかける。
「ほら、帰るまでに随分体も冷えたし……あったまるには熱いシャワーが一番だろ…」
「………それも…そうね……」
ところが、リリアの返答はどこか上の空の様子。
ぼそぼそと喋る声に先ほどまでの元気はない。
そのくせ、少し俯きがちの顔、上目遣いの視線でじっとトレイズの事を見ている。
(な…い、一体どうしたんだ、リリア……!?)
一体リリアはどうしてしまったのか?
混乱するトレイズの心に、リリアの眼差しがグサグサと突き刺さる。
(ま、まさか…さっき俺がリリアの事見て、あんな事やこんな事を考えてたのがバレて……)
抉り出された罪悪感に、トレイズは思わずその場から逃げ出したくなってしまう。
しかし、こちらをじっと見つめてくるリリアから、いつの間にかトレイズも視線を逸らす事が出来なくなってしまっていた。
ドックン!ドックン!
煩いぐらいに響く自らの鼓動を聞きながら、トレイズは完全に身動きがとれなくなってしまった。
445SBI:2010/05/13(木) 02:27:42 ID:JTEEfyau
一方、当のリリアが何を考えていたかというと……
(…だ、駄目!駄目なんだから、私!!…どうして、こんな時にこんな事を考えちゃうのよ!!!)
リリアの目の前、何故だか神妙な顔でこちらを見つめてくるトレイズ。
その視線が、リリアを捕えて放さない。
(……馬鹿っ!トレイズっ!!どうしてそんなに私の事見つめて……っ!!!)
どうしてこんな状況になってしまったのか?
冷静に考えれば考えるほど、リリアは恥ずかしくなってしまう。
(……うう…こんな…トレイズに見とれてたなんて…コイツに知られたら……)
実は、リリアに起こっていた事は、トレイズが体験したのと全く同じ出来事だった。
雨に濡れたシャツが透けてしまうのは何も女の子だけの問題ではない。
土砂降りの雨の中をリリアと一緒に走り抜けたトレイズの服はすっかりびしょ濡れになっていた。
その事をリリアが意識し始めたのはトレイズより少し早く、ずぶ濡れの彼にタオルを渡したときだった。
「はい、これ……さっさと体拭かないと、風邪ひいちゃうわよ」
「ああ、ありがとう、リリア……」
言いながら、濡れた服越しに見えるトレイズの体のラインにリリアはうっかり目を奪われてしまっていた。
スマートでありながら、しっかりとした骨格に支えられた男の子の体。
故郷のイクス王国の隠れ村で野山を駆け巡って暮らしていたせいだろう。
鍛えられたしなやかな筋肉が作り出す曲線が、成長途上の少年の魅力を増しているように思えた。
(あうあうあうあー…だから駄目だって!こ、こんな風に見てるの、トレイズに気づかれたら……)
しかし、何だかんだと文句を言いつつも幼い頃から一緒だった少年の、今まで目にした事のなかったその姿にリリアはすっかりクラクラになっていた。
ここ一年余りの間に様々な冒険をして、より一層絆の深まった幼馴染。
そんな彼に対して自分が抱いている想いを、リリアとて気付いていない訳ではない。
言葉をなくし、ただトレイズの姿に見とれるリリアの胸の内が、なんだかふわふわした気分でいっぱいになっていく。
(…ああ…この!!…トレイズのくせにぃいいいいいっっっ!!!!)
心の中でいかに毒づいた所で、高なる鼓動は止められない。
気がつけばため息が漏れ、トレイズに向けた視線を離せなくなっていた。
………ちなみにこの頃、トレイズも濡れリリアに心奪われ視線は釘付け。
いつもであれば、リリアの方から『じろじろ見るな!!』と怒声が飛んでいたのだろうが、今の彼女はもうそれどころではなかった。

というわけで、互いに視線をそらせなくなった二人は、部屋の中でどうする事も出来ずに立ち尽くす。
(ど、どうして…リリア、俺のことをずっと……)
(…どうしたのよ、トレイズ?…そんなに見られたら私……)
知らず知らずの内に、互いが互いを牽制し合う形となり、行動不能に陥ってしまった二人。
薄暗い部屋の中、膠着状態に陥った二人の間を、時間だけがゆっくりと流れて行く。
このまま、二人とも立ちんぼのまま、それこそリリアの両親が帰宅するまでずっと同じ状況が続くかと思われたそんな時、
固まっていた場の空気が再び動き出す。
「………へっくし!」
「あ、リリア…大丈夫!!」
濡れた服を着たままでいたせいだろう。
体の冷えたリリアはくしゃみをしてしまった。
「だいじょぶ…でも、流石にこのままじゃいけないわね。言われた通り、シャワー浴びてくる」
「それがいい」
「あんたも後で使いなさい。服は……そうね、仕方ないからパパのを借りましょう」
どこかホッとしたような、それでいて残念そうな表情で、二人はその場を離れ動き出す。
リリアはバスルームへ、トレイズはリビングへ。
お互い熱いシャワーを頭から浴びて、寒さと一緒にこの妙な空気も押し流してしまおう。
そんな事を考えていたリリアだったが、少しだけ気がかりがあった。
その場の流れで自分が先にシャワーを使う事になったが、雨に濡れたのはトレイズだって同じだ。
ここは確かに自分の家だけど、だからって当然の如く自分の方が早くシャワーを浴びていいものか。
トレイズは先に使わないのか、ちゃんと聞いてからにすべきではないのか。
元々意地っ張りな性格もあって、そう考えたリリアはくるりと踵を返し、リビングへ向かうトレイズの肩に手を置こうとして……
「あ……」
「え?……リリア?」
長い間立ちっぱなしでいたために濡れた服と体から滴り落ちた水滴が作り出した水たまり。
そこで足を滑らせてしまう。
446SBI:2010/05/13(木) 02:28:38 ID:JTEEfyau
ぐらり。
倒れ込んできたリリアに驚きながらも、トレイズは慌てる事なくその体に手を伸ばした。
バランスを崩したリリアは結構な勢いでトレイズの胸元へ。
トレイズはちょうど背後にあった壁に背中を預けつつも、しっかりと彼女の体を受け止めた。
「…ご、ごめん…トレイズ……」
「いや、別に怪我がなかったならそれでいいけど……」
ホッと胸を撫で下ろすトレイズとリリア。
だけど、その一瞬の後、二人は気づいてしまう。
今の自分達の体勢、その意味に………。
(ちょ…私、今トレイズの腕の中で………)
(うあ…ああ…リリアの体がぎゅって押し付けられてる……)
先ほど過ぎ去った恥ずかしさが一気にぶり返す。
みるみる顔を真赤にしながら、二人は再び固まってしまう。
いや、それだけではない。
先ほどの状況とは全く違う点が一つ。
未着した体、触れ合う肌、冷え切った体の奥からじんわりと沁み出てくる互いの体温。
否応も無しに鼓動が早まる。
(は、早く動かなきゃ…トレイズから離れなきゃ……)
焦る心、混乱する思考、しかし体は一向に動いてくれない。
頬に触れるトレイズの胸板の感触が、心地よい熱がそれをさせてくれない。
それどころか、リリアの腕は知らず知らずの内にトレイズの腰に回され……
「……………」
「…リ…リリア!?」
ぎゅっ……!!
唐突に自分の体を抱きしめた少女の細い腕の感触に、トレイズは驚き戸惑った。
密着する体はどこまでも柔らかく優しくて、それだけでかじかんだ体が癒されていくように感じる。
みぞおちの辺りにリリアの胸が押し付けられるのが分かった。
栗色の髪と小さな肩が間近に迫って、改めてその美しさ、可愛らしさに釘付けになる。
そして何より、トレイズを抱きしめる腕の、まるで絶対に彼の事を離さないとでも言うかのような健気な感触が彼の心臓を高鳴らせていく。
愛しい。
胸に満ち溢れるその気持ち。
トレイズにはもはやそれを押し止める事は出来なかった。
「…リリ…ア……俺…」
「ひゃ……」
リリアの抱擁に応えるように、トレイズの腕がリリアの肩を抱きしめる。
強く強く、絶対に離したりするものかと……。
(ああ、トレイズに抱きしめられてるんだ、私………)
トレイズの力強い腕の感触を感じながら、リリアの心は意外なほど平静だった。
その場の成り行きと勢いでトレイズを抱きしめてしまった自分。
だけど、トレイズはその気持ちにこうして応えてくれた。
それがとても嬉しい。
湧き上がる想いに動かされて、リリアは顔を上げ、トレイズの顔を見上げようとした。
するとそこには、同じように自分の事を見下ろすとレイズの眼差しが……
「「あ………」」
期せずして目を合わせてしまった二人の口から声が漏れる。
見つめ合ってしまえば、もう視線を逸らす事など出来はしない。
ドキドキと高なる二人分の鼓動をBGMに、やがて二人の顔が、唇がゆっくりと接近していく。
「トレ…イズ……」
「ん…リリア……」
触れ合った唇の甘く柔らかな感触。
濡れ鼠の体を互いの体温が高め合っていくのが分かる。
二度、三度と繰り返し唇を重ねる内に、それでも満足できない熱情に押されて、どちらともなく舌を突き出し絡み合わせ始める。
「ん…くちゅ…んん…うぅっ!…っはぁ…あ…トレイズ……」
「…リリア…かわい……」
舌先が互いの感触を求めてまさぐり合う。
息継ぎの為に唇を離せば、混ざり合った二人の唾液が糸を引く。
口の中の繊細な粘膜に刺激を受けて、リリアとトレイズは全てが蕩けてしまいそうなその感触に酔い痴れる。
447SBI:2010/05/13(木) 02:29:21 ID:JTEEfyau
「あ…ああ……トレイズぅ……わたしぃ……」
「…わかってる、リリア…俺ももう…我慢なんてできない……」
トレイズの背中に回された腕にぎゅっと力が込もり、さらに密着した体をリリアは夢中でトレイズに擦り付けてくる。
「…ん…あ……トレイズ……」
「…リリア……」
必死に縋りつき、自分を求めてくれるリリアの感情が、トレイズをさらに燃え上がらせる。
手始めに、トレイズはリリアの首筋にキスをする。
はっきりと分かるほど強く、鮮やかなキスマークをリリアの白い肌の上にいくつも刻んで行く。
さらにシャツの襟元のボタンを外して、露になった鎖骨にも……
「ひぅ…あん…ひあ……ト…レイズぅううううっっっ!!!!」
駆け抜ける刺激と快感の嵐に晒されて、リリアの腕から力が抜ける。
密着していた二人の体の間に生じた隙間、そこにトレイズの右手がすっと差し入れられる。
その手はためらう事なくリリアの胸へ。
発達途上の乳房をしなやかな指が包み込み、その全体を揉みしだくような愛撫が始まる。
「ああっ…くぅんっ!!…トレイズの手ぇ…私のおっぱいに……っ!!」
優しい指先に柔肉を揉まれ、ピンク色の先端部を指の先で何度も突かれ、転がされ、リリアの内を電流の如き刺激が駆け巡る。
呼吸は乱れ、頬は上気し、潤んだ瞳からは悦びの涙がこぼれる。
そしてトレイズもまた、乱れ、快楽に声を上げるリリアの姿にこみ上げる愛しさを止められなくなる。
もっとリリアの可愛い声を、表情を見て、触れて、感じて……リリアの全てを自分のものにしたい。
そんな衝動がトレイズの行為を加速させる。
「ふぇ…?…トレイズ…何するの?」
トレイズの手の平が一度胸から離れ、リリアのシャツのボタンを次々と外していく。
シャツの前が開いて現れたリリアの下着に手をかけて、トレイズがささやく。
「俺…もっとリリアの事、見たい、触れたいんだ……いいかな?」
「…トレイズ………う、うん…」
少し恥ずかしそうに言ったトレイズに、リリアがおずおずと返答を返す。
その答えを聞いてから、トレイズはリリアの下着を、ブラをゆっくりとずらしていった。
シャツにブラに、幾重にも覆われていた少女の双丘が露になる。
トレイズは右手と唇、それぞれをリリアの両胸に近づけてゆき……
「ひゃ…あううううううっ!!!!…ああっ…むねが…ふああああっっっ!!!!」
右の手のひらで先ほどよりも激しく片方の乳房を愛撫し、もう片方の乳房の先端にまるで赤ん坊がするように吸い付いた。
「はぅ…あああ…トレイズの舌で…私のちくび…めちゃくちゃにされて……ひぅんっっっ!!!」
先ほどまでの布地越し、片方だけの刺激だけでも恐ろしいほどに敏感に反応してしまっていたのに、
裸の胸を両方同時に刺激されてしまっては、リリアはひとたまりもない。
間断なく押し寄せる快感の波状攻撃に、リリアの全身から力が抜けていく。
「あっ…うああああっ!!…ひゃめっ!!…トレイズぅ…こんな…きもちよすぎて…ああああああっっ!!!」
片方の胸はトレイズの手でくちゃくちゃに揉みしだかれ、もう片方は先端を何度もトレイズの唇に吸われ、甘噛みされ、
自分の体で起こっているとは思えないほどの、圧倒的な快楽の渦にリリアは我を忘れて声を上げ続けた。
髪を振り乱し、涙を零し、何度となくトレイズの名前を呼んで、リリアは乱れていく。
やがて、どこまでも続く快感の波の中で、リリアに限界が訪れる。
「…うああああっ!!!…トレイズ!!…私…もう…………っっっ!!!!」
ビリビリと震える少女の細い体、全身を駆け抜けた小絶頂の衝撃で、リリアの全身から力が抜ける。
448SBI:2010/05/13(木) 02:30:01 ID:JTEEfyau
「うわ!?…リ、リリア…大丈夫!!?」
急にぐったりと全身の力が抜けて、崩れ落ちそうになったリリアの体を、間一髪トレイズの腕が支える。
「…うう…んっ……トレイズ……なんか、体に力が入らなくて……」
「ごめん…リリア……俺、やりすぎちゃったみたいだ……」
うなだれるトレイズ。
しかしリリアは汗に濡れた顔に微笑を浮かべてこう答える。
「そんな事ないよ…私も、トレイズの事いっぱい感じられて嬉しかったのよ……」
「リリア……」
そうして、リリアはトレイズの肩を借りて、近くにあったチェストにもたれかかった。
「だから…トレイズ…もっとして…もっとトレイズに触れさせて……私、もっとトレイズといっしょにいたいよ……」
「……ありがとう…リリア…」
チェストの上に肘をついてもたれかかったリリアは、ちょうどトレイズに背中を向け、おしりを突き出す形となる。
トレイズはリリアの背後から覆いかぶさり、栗色の髪を少しどかして、彼女のうなじにキスを落とす。
「……んっ!!」
それだけで敏感に反応する少女の体。
トレイズはさらに、リリアのシャツをずらして露になった白い背中に舌を這わせる。
「はっ…くぅ…ああああっ……だめっ…せなかぁ…うああああんっっっ!!!」
リリアの背筋を幾度となく往復する舌先。
その快感にチェストにもたれかかっても耐える事のできそうにないリリアの体を、トレイズの腕がしっかりと支える。
そしてついにトレイズの指先はリリアのおしりを撫で、そのままスカートの内側へ……
「触るよ…リリア……」
「うん………」
気恥ずかしさからお互いに小さな声で受け答えを済ませて、トレイズはリリアの最も敏感な場所に触れた。
雨に濡れたためだけではない、内側から染み出す熱く甘い蜜に濡れて、リリアのアソコがくちゅりと音を立てた。
「…はぁ…はぁ…あ…うあ…トレイズの…指がぁあああっ!!…ああっ…くぁああああああっっっ!!!!」
クチュリ、クチュり……
トレイズの指先がリリアの秘所を撫で、割れ目の部分に指先を食い込ませ、内側をかき回す。
津波のように襲いかかるその快楽の連鎖に、リリアはチェストに必死でしがみつく。
トレイズにアソコを触れられる度、快感に震えるリリアの背中。
そこにもトレイズは休むことなくキスの雨を降らせ続ける。
雨に濡れた服や肌は、二人の体温に温められ重なりあったリリアとトレイズの熱を伝え合う媒介へと変わる。
何度も何度も、意識が真っ白にはじけ飛ぶ。
間近に感じる大好きな幼馴染への愛しさが、狂おしいまでの熱情を二人の胸に燃え上がらせる。
「…ふぁ…ああ…トレイズ…も…きて…お願い……」
「ああ、リリア…俺もリリアと繋がりたい………」
やがて最高潮に達したその熱の中で、二人は潤んだ瞳で見つめ合い、互いの気持ちを口にした。
そして、振り返ったリリアとトレイズの唇がもう一度重ね合わされる。
「リリア……」
トレイズのズボンの内側から、火傷しそうなほどの熱を抱えて屹立する彼の分身が姿を現す。
熱く固いソレをショーツをずらし、露になったリリアの入り口に押し当てる。
その熱さだけで、ビクンと震えてしまったリリアの体を、トレイズの腕が背後から抱きしめる。
449SBI:2010/05/13(木) 02:30:38 ID:JTEEfyau
「…いくよ……」
「うん……」
リリアが肯いたの確認してから、トレイズはゆっくりと腰を突き出し、熱く濡れた彼女の内部に進入していく。
きゅっと締め付けてくる柔肉の感触、リリアと繋がり合っているという実感に、トレイズが思わず彼女を抱きしめる腕に力を込めると、
それに応えるように、リリアが彼の手に指を絡ませ、ぎゅっと握りしめてくれた。
「……っ!…リリ…ア……っ!!!」
「ふあ…あああっ!!!…トレイズっ…トレイズぅうううううっ!!!!」
リリアの膣内をかき混ぜ、突き上げ、激しいピストンで撹拌するトレイズのモノ。
暴れまわる熱と質量は何よりも強くリリアの官能を刺激し、果てる事のない快楽の渦へと引きずり込んでゆく。
トレイズのモノの先端に何度も膣奥をノックされ、はしたない声を上げて、リリアは熱情と快感の泥沼に溺れ喘ぐ。
「…リリア…かわい……」
「…ああっ!トレイズっ!!すごいっ!!すごいよぉおおおっっっっ!!!!」
涙を零し、髪を振り乱し、快感に全身を満たされ、塗りつぶされていく少女の肉体。
トレイズはそれをきつく抱きしめ、何度も名前を呼び、キスを繰り返す。
涙と汗で濡れた顔を、悩ましげに歪ませ、許容量を遥かに越えた快感に身悶えするリリア。
だが、そんな中でも彼女は握りしめたトレイズの手を離す事はない。
手の平で、肌と肌で、声で、息遣いで、繋がり合った部分に感じる存在感で、
リリアはトレイズを、トレイズはリリアの存在を感じて、それをもっと確かなものにしたくて二人はさらに行為に夢中になっていく。
「…リリア…好きだ…愛してる……」
「…んっくぅ…あ…トレイズ…私も…私も好きぃっ!!!」
トレイズの声に応えるように振り向いたリリアは、乱れた息の合間に自分の想いを叫ぶ。
再度、重ね合わされる唇と唇。
もう二人には体を重ねた愛しい相手以外、何一つとして目に入らない。
互いに与え合う快楽と熱の中で溶けて混ざり合って、二人は一つになっていく。
何度も、何度も、リリアの体の奥で弾ける快感の花火。
視界が幾度も真っ白に塗りつぶされ、途切れ途切れになった思考はもはやただ一つの事しか考えられなくなる。
「ああっ…トレイズ…っ!…トレイズぅううううううううっっっ!!!!!」
「…リリアっ…俺っ!…俺っ!!…」
制服に染み込んだ雨粒と、二人の汗、繋がり合った所から溢れて止まらない愛蜜が混ざり合って滴り落ち、床に水たまりを作る。
絡み合い、ぎゅっと握り合わされた手の平に力が込もり、二人の行為はクライマックスへ向けて加速していく。
強く、激しく、お互いを求め合い、交わる二人の体は止めどない熱と快楽の中でついに絶頂へと昇り詰める。
「…くぁ…あああっ……リリアっ…リリアぁあ――――っっっ!!!」
「ああ…トレイズ…好きっ!!…好きぃいいいいいいいっっっっ!!!!!」
今までで最大級の快感が津波となってリリアの心と体を呑み込み、リリアは全身をビリビリと痙攣させてその衝撃に打ち震える。
さらに、背後から抱きしめるトレイズの腕にぎゅっと力が込められて、脈動と共に凄まじい熱が吐き出されるのを感じた。
「…あ…うあ……トレイズぅ……」
「…リ…リア……」
凄まじい絶頂感に全身の力が抜けてしまった二人。
しかし、最後まで握り合った手の平を互いに離す事はなかった。
そして、絶頂の余韻に呆然とする二人は潤んだ瞳で互いを見つめ合いながら、そっと優しくキスをかわしたのだった。
450SBI:2010/05/13(木) 02:31:36 ID:JTEEfyau
そしてそして、問題はまた振り出しに戻る。
「へっくし!」
「へっくし!」
二人分のくしゃみが部屋の中に響く。
まあ、無理もない話ではある。
ずぶ濡れの服を着替えもせずに二人であんな事やこんな事をしていたのだから……。
一度は高まった体温も、たっぷりとかいた汗の気化熱にもっていかれ、今は体の芯まで冷え切ってしまった。
ここで悩むのはリリアである。
(うう…まずいわね。トレイズをこのまま待たせておいたら、本当に風邪ひいちゃうかも……)
互いに心と体を重ね合い、愛しあった先ほどの行為のオチがそれでは、どうにも侘しすぎる。
一方のトレイズはというと……。
「リリア、早くシャワー浴びないと、風邪をひいたら大変だよ……」
自分の事などまるで気にしていない様子。
この状況を打開するにはどうすればいいのか?
悩みに悩んだリリアはとびきり大胆な行為に出る事にした。
「トレイズ……」
「ふぇ?…リリア?」
壁に寄りかかっていたトレイズの手の平をリリアがぐっと握った。
「ど、どうしたの、リリア?」
「だから、シャワー。早く浴びないと、風邪ひいちゃうじゃない……」
何故だか顔を赤くして俯いたリリアは、トレイズの手を引っ張って廊下に出ようとする。
その先にあるものが何なのか、幾度かシュルツ家にお世話になっているトレイズはすぐに気付く。
そして、理解した。
リリアが何をしようとしているのかを……。
「リリア…まさか……?」
「だって、こんな状態でトレイズだけ待たせる訳にはいかないでしょ」
「でも、だけど……」
「それとも、私と一緒じゃ嫌?」
少し伏し目がちに、おずおずと問いかけたその言葉。
トレイズの中にその答えは一つしか存在しない。
「嫌じゃ…ない……」
「良かった………」
そして、その答えを聞いたリリアは心底安心した表情を浮かべて、トレイズの腕にぎゅっと抱きつく。
「お風呂、一緒に入ろ、トレイズ!!!」
451SBI:2010/05/13(木) 02:32:45 ID:JTEEfyau
これでお終いです。
久々に書きましたが、リリトレも良いものです。
それでは、失礼いたしました。
452名無しさん@ピンキー:2010/05/13(木) 23:38:07 ID:xcCI9L5W
('A`)
またコイツの独壇場か
453名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 00:49:36 ID:ZdYe+WHF
GJ! やっぱこの二人は良いね
454名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 05:25:18 ID:d0eKFJ/K
GJ!!
思わずにやにやしてしまったww
455名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 21:44:47 ID:EwaWpswV
一日カキコがなかったらキノは俺の友達の親友
456名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 22:39:53 ID:vSEtq3nK
>>455敢えて阻止する
457名無しさん@ピンキー:2010/05/30(日) 00:01:13 ID:EwaWpswV
458SBI:2010/05/30(日) 03:31:46 ID:sMD7+zpw
SBIです。
また書いてきちゃいました。
今回はアリソンのSS、どちらもヴィル×アリソンです。
エロなしの妙に真面目ぶった話が一本と、直球エロなラブラブ話が一本。
まずはエロなしからいってみます。
459SBI:2010/05/30(日) 03:32:18 ID:sMD7+zpw
穏やかに降り注ぐ陽の光の下、風が涼しげに吹き抜ける首都の午後。
ヴィルは窓の外を流れる雲を見上げながら、一人紅茶を飲んでいた。
猫舌の彼は何度もティーカップに息を吹きかけながら、ゆっくりとその味と香りを楽しむ。
慌ただしい首都の喧騒もこの時間はちょうど収まっているようで、流れて行く時間は平和そのもの。
そんな中、ヴィルはこのアパートのもう一人の住人、今は空軍の仕事で数日家を空けているアリソンの事を思い浮かべる。
「……今頃、この空のどこかでアリソンも飛んでいるのかな……」

空。
流れる風に乗ってどこまでも高く飛んでいく翼。
幼馴染の少女がかつて真剣にヴィルに語って聞かせた夢。
彼女は今、その夢を叶えて、空軍のパイロットの一人として任務に従事している。
ヴィルは思い出す。
二人がまだ『未来の家』で暮らしていた頃、ヴィルはいつもアリソンの傍にいて随分と彼女に振り回されたものだった。
遊んで、無茶な冒険をして、疲れ果てて二人で草群に座り込んだとき、ふと隣のアリソンが、空のずっと高い場所を見上げている事に気付いた。
きらめく青い瞳に、空の蒼が映る。
憧れるように、ただ真っ直ぐと空に向けられた眼差し、その横顔が何か神聖なもののように思えて、ヴィルは言葉もなくアリソンを見つめていた。
思えば、あの頃から彼女は遠く高い空への夢を膨らませていたのだろう。
二人が『未来の家』から旅立つその日が迫った12歳のある日、アリソンは庭の木陰で読書をしていたヴィルに言った。
「私、空を飛びたいの」
「空……」
本から顔を上げ、ヴィルが視線を向けた先には、まっすぐな瞳でこちらを見つめるアリソンの顔があった。
これまで隣から眺めていたあの遠い空を見つめる眼差しが、今はヴィルに向けられていた。
「だから、私、「未来の家」を出たら空軍学校に入って、軍人になって、パイロットになって、その中でもとびきりのエースになって……」
アリソンの語る言葉は淡々としていながら、同時に強い意思の力が込められていた。
「……飛行機に乗って、ずっと、いつまでも、高くて広い空を飛びたい。………おかしいかな?女の子がパイロット目指すなんて……」
「そんな事ないよ」
最後に少しだけ不安そうな表情を見せたアリソンに、ヴィルは優しく言葉を返した。
「そんな事、絶対にない。僕はアリソンのその夢、すごく素敵だと思うよ」
「ヴィル……うんっ!ありがとう!私、頑張るからっ!!!」
「うわ、アリソン!!?…ちょっと…痛いよ」
ヴィルの答えに満面の笑顔を浮かべたアリソンは嬉しさに任せて力いっぱいヴィルを抱きしめた。
その強引な、だけれども親愛の情に満ちた抱擁に苦笑しながらも、ヴィルは心の底からアリソンの夢が叶う事を願った。

そして今、彼女はかつての宣言通りに空軍パイロットになり、あの青い空を飛行機で飛び回っている。
『女性だから』、そんな理由でパイロットに相応しくないと言われた事もあったが、
アリソンの実力は次第に周囲に認められ未だ戦闘機乗りにはなれていないものの、飛行任務を任せられる事も以前より多くなった。
アリソンが自らの夢を現実の物として、大好きな空を飛んでいる事をヴィルは嬉しく思っていた。
「アリソン……」
窓の外に広がる空の蒼は、あの日夢を語った彼女の瞳と同じ色。
どこまでも、果て無く広がる空の中に彼女の面影を見ながら、ヴィルはようやく冷めてきた紅茶をゆっくりと口に運んだ。


ヴィルが”その知らせ”を受け取ったのはその翌日の事だった。
『空軍での任務中、飛行機事故のためアリソンが負傷した』
言葉を失い、表情を無くし、呆然と立ち尽くすヴィルは手にした電報をギュッと握り締めていた。
それからヴィルは、気を抜くとそのままその場にへたり込んでしまいそうな体を何とか動かし、家を飛び出した。
アリソンが収容されているという病院へ。
足をもつれさせながら路面電車の駅へと向かうヴィルを、昨日と変わらぬ青空がただ穏やかに見下ろしていた。
460SBI:2010/05/30(日) 03:32:57 ID:sMD7+zpw
病院までの道のりはせいぜいが一時間程度といったところだったろうか。
しかし、その一時間はヴィルにとって自分の体を切り裂かれるような痛みと、言い表しがたい焦燥に満たされたものだった。
一体、アリソンはどれだけ大きな怪我を負ったのだろうか?
命に別状はないのか?
意識はあるのか?
最悪のビジョンが何度となくヴィルの脳裏に浮かんでは消え、彼の心をめちゃくちゃにかき乱した。
止まらない体の震えを押さえつけて、乗り換えたバスが病院に辿り着くまでの時間を待つ。
ただひたすらに、アリソンの無事だけを祈りながら。

そして、ようやく辿り着いた病院の受付で、ヴィルはともすれば叫びだしてしまいそうな心を必死になだめながら、アリソンの病室の場所を聞き出した。
病室に向かう階段を一段登ろうとする度に足がすくんで震えた。
晴天の外に比べるとどうしても薄暗い廊下。
一歩進むごとに目眩でそのまま倒れ込んでしまいそうになる。
「…アリ…ソン……どうか…無事で………」
やがてヴィルは、視界の先に受付で告げられた番号の病室を見つける。
残り8メートル。
ゴクリ、唾を飲み込んで、ヴィルはその扉へと近づいていく。
狂わんばかりのスピードで早鐘を打ち鳴らす心臓。
辿り着いたその扉の前で、ヴィルは改めてぎゅっと右手を握り締め、止まらない震えを強引に押さえつける。
(この向こうに…アリソンがいる………)
アリソンの無事を確かめたい気持ち。
『もしも』の事態を恐れる気持ち。
ヴィルの心の中でその二つがせめぎ合う。
大切な幼馴染の、最愛の女の子の、無残な姿を見る事になったとき、自分はどうなってしまうのだろうか。
絶える事なくヴィルの胸中に渦巻く不安。
それでも、ヴィルは覚悟を決めて、その扉に手を掛けた。

「…ヴィル……っ!!」

扉を開いた瞬間、目に映ったのはベッドの上に腰掛けて、開け放たれた窓の向こう、青い空を見つめる少女の姿。
窓から吹き込む風に揺れる金色の髪が、光を反射してキラキラ、キラキラと輝いている。
少女は扉の開いた気配に気づき、ゆっくりとそちらに振り向く。
そこに立つ少年の姿を認めて、少女の青い瞳が大きく見開かれた。
「ヴィル…ヴィル……っ!!」
「アリソン……っ!!!」
心からの安堵の息と共に、彼女の名を呼びながら、ヴィルはベッドへと駆け寄った。
見た所、大きな怪我は特に無し。
体のそこかしこに巻かれた包帯が痛々しかったが、少なくとも彼女は、アリソンは無事だった。
「…よかった、無事で……」
溢れそうになる涙をぐっと堪えて、ヴィルはアリソンの体の感触を確かめようと、その腕を彼女に伸ばす。
しかし、抱きしめるその寸前で、彼女の傷に障る事を恐れてその手を止める。
「うー、何よ。危機一髪の事故から無事生還した恋人に、熱い抱擁の一つぐらいくれてもいいじゃない」
「ごめん。でも、アリソンの傷の具合がどうなのか心配だったから……」
「そういえばそうね。まだ体中のそこかしこが痛いし、手足を動かすたびに関節がギシギシ言うし……」
ヴィルの言葉に、少し不満そうな表情を見せたアリソンだったが、そこからしばらく考えて……
「えいっ!」
「うわぁ!?」
今度は自分から、ヴィルの体に抱きついた。
「えっと…体、まだ痛いんじゃなかったの?」
「そ、だから自分の状態を一番よく分かってる私からヴィルを抱き締めてあげる事にしたの」
そう言って得意げに笑う顔は、いつものアリソンのものだ。
その表情に改めてアリソンが今ここに生きている事を実感したヴィルは、彼女の背中にそっと自分の手を添えたのだった。
461SBI:2010/05/30(日) 03:33:37 ID:sMD7+zpw
それからヴィルは、ベッドの傍らの椅子に座り、アリソンの語る事故の一部始終について聞くことになった。
当時の彼女は飛行機の輸送任務の最中、副座式の戦闘機の後部座席に座り、操縦はもう一人のパイロットが担当していた。
「その人は体も頑丈で、操縦も私よりずっと上手くて……だから、あんな事になるなんて思ってもみなかったわ」
同行する複数の機体と共に順調に飛行を続けていた戦闘機。
アリソンがその異変に気付いたのはほんの偶然の事だった。
前方に座るパイロットの様子がおかしい。
揺れる機体の上でも分かる、苦しげに震える両肩。
アリソンが電話で前方の席に話しかけようとした瞬間、それは起こった。
ガクン!!
飛行機の高度が一気に下がり、機体が傾く。
右に左に、まるで暴れ馬のように制御を失った戦闘機の座席の上でアリソンは自分の体がめちゃくちゃにシェイクされるのを感じた。
それでも、アリソンの腕前ならば、ここから機体の体勢を元に戻す事は容易かっただろう。
だが、必死で操縦桿を握るアリソンに追い打ちをかけるように、突然凄まじい気流が機体を呑み込んだ。
「……機体が暴走したほんの僅かな間に近くの山に近づきすぎたの。ああなると、飛行機なんてひとたまりも無いものね……」
木の葉のように舞う機体の中、アリソンは諦める事なく機体の制御を取り戻そうと奮闘していた。
だが、ようやく機体を水平に戻せたかと思った瞬間、かなり高度を下げて飛んでいた戦闘機の翼が一際高くそびえる針葉樹にかすった。
再びバランスを崩す機体。
アリソンは座席の上で振り回されながら、最後の賭け、不時着陸の決意を固めた。
「……そこからは無我夢中で、ほとんど何をやったのかも覚えてない。
足元の景色が森から草原に変わったのを見て、どんどん高度の落ちてく機体を何とか水平に保とうとして
左に傾いたままの体勢で地面に突っ込んで、片方の翼が折れて後ろに吹っ飛んで行くのを見た。
不時着した機体はぐるぐるコマみたいに回って、あれで気を失わず、もう一人のパイロットも助けられたのは幸運だったわ……」
何とか脱出に成功し、機体から離れたところで飛行機の燃料が爆発した。
そして、その衝撃と飛び散る破片を避けるためその場に伏せたところで、アリソンの意識は途絶えた。
気がつくと、全身のそこかしこに包帯を巻かれ、この病院のベッドに横になっていたという。
「まあ、とにかくそんなわけで、私たちはこうして無事に生還。
運が良かったのも事実だけど、私のパイロットとしての力量があってこその奇跡の大脱出だったわけ」
語り終えたアリソンは得意げな笑顔を浮かべ、右手でピースサインをしてみせた。
いつも通りのアリソンの明るさに、ヴィルはホッと安堵の溜息を漏らす。
ちなみにアリソンに同乗していた例のパイロットは病院での診断の結果、心臓に関する病気の疑いがあるという事で検査を待っているという。
恐らく、病気から回復し空軍に戻ったとしても、パイロットとしての復帰は難しいそうだ。
それでも、あの局面で自分を救ってくれたアリソンに彼は深く感謝しているという。

それからしばらくの間、ヴィルはアリソンとの数日ぶりの二人の会話を楽しんだ。
兎にも角にも、アリソンの無事が確認できたヴィルの胸中は心からの安堵の気持ちに満たされていた。
………だから、彼は気付く事が出来なかった。
いつになく饒舌なアリソンの笑顔に僅かに滲む僅かな陰に……。
重ねられた手の平の僅かな震えに………。
462SBI:2010/05/30(日) 03:34:52 ID:sMD7+zpw
アリソンの話によると、この後、彼女は大事を取って一週間の入院が必要であると言い渡されているらしい。
「まったく…こんな病室に居たって退屈なだけなのに……」
「駄目だよ。怪我はちゃんと治さなくちゃ」
不服そうに頬を膨らせるアリソンの頭を、ヴィルの手が優しく撫でる。
病院に来てからかれこれ5時間、病室のベッドの上で過ごす時間に一晩でもう飽きてしまったと言うアリソンに付き合って、
ヴィルは随分長いこと、彼女の話し相手になっていた。
事故の一件にまつわる諸々や、任務中に起こった様々な出来事、アリソンが留守の間のヴィルの生活についてなど、
話して、聞いて、笑って、時間はみるみる内に過ぎていった。
やがて病院の面会時間も終わりが近づいてきた頃……
「うう、流石にちょっと話し疲れちゃったかも……」
アリソンはベッドの上に起こしていた体を横たえた。
「ちょっと、長くしゃべり過ぎたかな。アリソン、怪我してるのに……」
「ヴィルは気にしなくてもいいの。話してたの、ほとんど私だったし」
ヴィルの言葉にそう答えたアリソンは、そのまま毛布を頭から被り、その中に潜り込んでしまった。
少し子供っぽいアリソンの振る舞いに、ヴィルは思わず苦笑を漏らす。
そして改めて思い知る。
今回の事故、一歩間違えれば、この少女の姿は自分の目の前になかったかもしれない。
不時着に失敗した機体の中で、爆発に巻き込まれ、その体まで粉微塵に吹き飛んで、死体すら残らなかったかもしれない。
毛布に潜り込んだアリソンの姿を眺めながら、ヴィルはギュッとその拳を握りしめた。
人は死と常に隣合わせで生きている。
特に空軍に身を置き、パイロットとして危険な任務をこなすアリソンはいつ命を失ってもおかしくない、そんな道を歩いている。
(アリソンが事故にあった頃、僕は何も知らないであのアパートで一人過ごしていた……)
ヴィルの胸の奥から止めどなく湧き上がる感情の波。
それは自分の足元が崩れてしまいそうなほどの恐怖と、強烈な罪悪感だった。
無論、自分に何が出来た訳でもない事は理解している。
どんなに足掻いても人間は人間以上のものにはなれない。
愛する人が遠くで命の危機に晒されていても、それを知る事も、助ける事も出来はしない。
それでも、手の平からこぼれ落ちて行く砂のように、最愛の少女の命が失われてしまおうとしていた事、
その事実はヴィルの心を激しく責め苛む。
(もし、今度またこんな事があったら、僕は………)
夕方が近づき、病室の中は既に薄暗くなり始めていた。
窓から差し込む赤い夕陽に照らされ、毛布にくるまったアリソンの姿をヴィルは言葉もなく見つめる。
と、そんな時だった。
「ねえ、ヴィル……」
アリソンが、先ほどまでとは打って変わった静かな声で口を開く。
「心配、したよね………」
「うん………」
静かに問いかけるアリソンの言葉に、ヴィルはそれだけ返すのが精一杯だった。
アリソンはその答えを噛み締めるように、しばし押し黙る。
まるで世界中の時が止まってしまったかのような静寂が病室を包み込んだ。
それから、再び彼女が口を開いた時、その声はどこか取って付けたような明るさを帯びたものに変わっていた。
「でも…でもね。ヴィルは心配しなくていいから」
「………えっ!?」
「私が死んでも、軍からはきちんと保険が出る。ヴィルは優秀だから、きっと大学だって奨学金で通えるし……」
「アリソン…何を言って……!!?」
思っても見なかったその言葉に、ヴィルはただ驚き、目を見開いている事しかできない。
463SBI:2010/05/30(日) 03:35:45 ID:sMD7+zpw
そこでヴィルはようやく気付く。
アリソンが被った毛布、その端っこをギュッと握り締める彼女の手が、細かく震えている事に……。
「……私、昨日からずっと考えてたの。あの事故で、もし私が死んでたら、ヴィルはどうなってたんだろう……って」
指先が真っ白になるほど、強く強く握られた手の平。
掠れて、震える言葉の一つ一つがヴィルの心を深く抉る。
「ヴィルは優しいから…凄く優しいから……私が死んだら、きっととても悲しむ。
その悲しみのせいで、ヴィルが前に進めなくなって、ヴィルが自分の幸せを掴めなくなったら……そう考えたら、とても怖くなった。
自分が死んで、もう二度とヴィルに会えなくなるのと同じぐらい……凄く怖いって、そう思った……」
事故現場から救出されてこのベッドで目を覚まし、軋む体を横たえながら暗い天井を見つめていたアリソン。
彼女がようやく自分に起きた事態を理解し始めたとき、その胸に沸き上がった気持ちは二つ。
根源的で拭い難い死への恐怖と、それと同じくらいに胸を締め付ける最愛の少年への思い。
アリソンは心底恐れた。
後一歩のところで、自分はヴィルの幸せを奪っていたのかもしれないのだと。
だから、言わずにはいられなかった。
無茶な願いである事は百も承知。
ヴィルがどれだけ自分の事を想っているのか、誰よりもそれを知っている。
それでも、彼から笑顔を奪うのは、絶対に許せない事だから………。
「……たとえ私がいなくなっても、ヴィルが前に進むためのものは全部揃ってるから……
私の事は忘れて、ヴィルはヴィルの夢を叶えて、きっと幸せに…」
「アリソン……っっっ!!!!!」
アリソンの言葉はそこで、ヴィルの叫びに断ち切られた。
「ヴィル……」
「ごめん、アリソン………だけど、僕は…」
俯いたヴィルの顔に浮かぶ何かを堪えているような表情。
そのまま何も言えなくなってしまった二人の間に残されたのは、重々しい沈黙、ただそれだけだった。

それからの数日、ヴィルは入院中のアリソンの看病のため、毎日病院に通った。
ただ、あの日の一件以来、二人の間からは会話が減り、お互い視線を合わせる事もほとんど無くなった。
沈黙に包まれた病室の窓から見える空は、まるで何かの皮肉であるかのように青く晴れ渡り、
今の二人の間に漂う空気のいびつさを、否応もなく際立たせていた。
464SBI:2010/05/30(日) 03:36:27 ID:sMD7+zpw
そしてついに、アリソンの退院まであと二日となったある日、ヴィルは一人ぼっちの寝室で、ベッドに横たわりぼんやりと暗い天井を眺めていた。
『でも…でもね。ヴィルは心配しなくていいから』
こうして一人で過ごしていても、あの日あの時、アリソンが口にした言葉はヴィルの耳の奥にこびりついて消えてくれない。
『私の事は忘れて、ヴィルはヴィルの夢を叶えて、きっと幸せに…』
あの時、ヴィルはアリソンに向けてハッキリとした言葉を返す事が出来なかった。
ヴィルには理解できていた。
あの言葉が、死を間近のところで乗り越えたアリソンの、心からの願いであると。
そして、ヴィルはこうも考える。
もしも自分がアリソンの立場であれば、きっと同じ事を願うだろう、と。
自分のために、アリソンが傷つき、夢を、幸せを追いかける力を失う事。
それはヴィルにとっても、まさしく恐怖だった。
「それなら……僕はアリソンに、どう言ってあげれば良かったんだろう……」
生と死は表裏一体。
人が人生という道を進むその背後には、いつも巨大な鎌を携えた死神の影がある。
いつかは誰もが経験する絶対的で絶望的な別れに、果たして自分はどう向き合う事が出来るのだろうか。
茫漠とした思考の海を漂うヴィルの意識。
そんな彼がふと手を伸ばした先に、何かが指先にぶつかる感触があった。
「ああ、そういえばここ数日は書いてなかったな……」
ヴィルが手にとったのは枕元のチェストに置かれた日記帳。
ヴィルは『未来の家』にいた頃からずっと、毎日ほとんど欠かす事なく書き続けてきた。
「そうだ……」
そして、その日記帳をしばらく見つめていたヴィルは、何か思いついた様子でベッドから体を起こす。
立ち上がった彼が向かったのは勉強などに使う自分の机。
縦に並んだ引き出しの一番下に、目当ての物があった。
「…懐かしいな……」
そこからヴィルが取り出したのは、古びた一冊の日記帳。
引き出しの中には同じような日記が数冊並べられている。
そこには先ほどヴィルが枕元で手にとったものと同じく、彼が過ごしたこれまでの年月の事が記されていた。
ヴィルはそれを、窓の外から差し込む月の光と街灯りだけを頼りに1ページ、1ページ、その内容を噛み締めるようにゆっくりと読み進める。
ヴィルの思い出が綴られたその日記のそこかしこには、当然のように大好きな幼馴染、アリソンの姿があった。
(いつも、一緒だったんだ……)
あの日、『家』にやって来たばかりのアリソンを偶然に見かけて、その後の破天荒な自己紹介で『信頼できる部下』に指名されてしまったヴィル。
そこから始まった日々の中で、アリソンはヴィルが今まで見た事のなかった世界を、それを切り開く勇気を教えてくれた。
二人はいつも傍にいて、それは『未来の家』を離れて、お互いが自分の目標に向かって歩み始めたときも変わらなかった。
離れていても、ずっと近くに感じていた。
心の中にいる大切な人の存在が、ずっとヴィルを支えてくれた。
「……………」
ヴィルは打ち拉がれ、混乱していた自分の心がゆっくりと落ち着きを取り戻して行くのを感じていた。
今のヴィルがアリソンに伝えるべき言葉。
嘘偽りのない、自分の気持ち。
「わかったよ……アリソン……」
あの日聞いたアリソンの懸命な叫びに対する自分の答え。
その確かな感触を胸の内に感じながら、ヴィルはぎゅっと拳を握りしめた。
465SBI:2010/05/30(日) 03:37:21 ID:sMD7+zpw
開け放たれた窓から吹き込む風がカーテンを揺らす、その様子を見ながらアリソンはあの日、自分がヴィルに向けて放った言葉を思い返していた。
「…馬鹿だな、私……あんな事言ったら、ヴィルを余計に苦しめるだけだって分かりそうなものなのに……」
あの時言った言葉は、結局のところ自分の中にある恐怖、ヴィルの未来を奪う事に対する恐れを吐き出しただけに過ぎない。
自分の不安な気持ちを、一番言ってはいけない形でヴィルにぶつけてしまっただけ。
ちくちくと胸の中で疼く罪悪感に、アリソンは我知らず苦笑を浮かべる。
「…ごめん…ヴィル…ごめんね……」
今日もきっとヴィルはお見舞いに来てくれる。
だけど、今のアリソンには彼にどう言葉をかけて良いかが分からない。
制御を失い狂ったように暴れる機体の中、背後に確かに感じた死の感触。
アレは全てを喰らい尽くし、その後には何も残さない。
それに大切な者を奪い去られた人間が、どれほど大きな絶望に打ちひしがれるか、想像したくもない。
ヴィルにとって自分が、簡単に切り捨てられるほどの軽い存在ならどれほど良かっただろう。
だけど、アリソンは知っているのだ。
ずっと傍らで自分を支え続けてくれたヴィルの、優しさと、親愛と、ただそこにいるだけでアリソンを元気にしてくれるあのぬくもりを。
「ほんと、どうしたらいいんだろう……?」
ヴィルが病室を訪ねてくるのはいつも午後になってから。
それまでに自分は、ヴィルの眼差しを真っ向から受け止める勇気を奮い起こす事が出来るのだろうか?
それから、アリソンが視線を自分の手元に下ろし、深くため息をついた、その時だった………
「アリソン………」
「えっ……!?」
聞き慣れた声に思わず振り返ると、そこにはもう随分長い間見ていない気がする、彼の柔らかな笑顔があった。
「ごめん…ドア、開っぱなしだったから、勝手に入っちゃって……」
「う、ううん…ヴィルだったら、別に構わないわよ」
ゆっくりとこちらに歩み寄ってくるヴィルの姿を、アリソンは呆然と見つめる。
だけど、そこで彼女の心に『あの時』の記憶がよぎる。
背後から押し寄せる、全てを飲み込む圧倒的な虚無。
死の影。
胸をぎゅっと締め付ける痛みに、アリソンはうつむきそうになる。
だけど、その手をヴィルの手の平が握ってくれた。
触れ合った肌から、凍りついてしまいそうなアリソンの心を溶かす優しいぬくもりが流れ込んでくる。
「…ヴィル……」
「…今日は急いで来たんだ。アリソンと、早く話したかったから……」
「話……」
「うん。この病院に最初に来た日、アリソンが僕に言った事……それに応えたくて、ここまで来た」
穏やかな調子で、だけど一言一言を噛み締めるように、ヴィルの語る言葉。
それはアリソンの心を次第に落ち着かせていった。
やがてアリソンは顔を上げ、まっすぐにこちらを見つめる少年の瞳をしっかりと見据えた。
「…アリソンは言ったよね。『僕は僕の夢を叶えて、それで幸せになるように』って……」
「うん……」
「あの時は強引に話を遮ってしまったけど…今度こそちゃんと答えるよ。
もし、万が一の事があって、アリソンがいなくなっても、僕は立ち止まらない。
僕は僕の決めた目標に向かって歩き続ける。絶対に、諦めたりなんかしない。………だけど」
ヴィルはそこで、アリソンの手の平に重ねた自分の手に、ぐっと力を込める。
「だけど、あの時いっしょに言われた事、『アリソンの事を忘れて』………それはできない。絶対に無理だ。
僕が僕の夢を、幸せを掴むのは、やっぱりアリソンと一緒じゃなくちゃ……」
「一緒…って……?」
考えてもみなかったヴィルの言葉に、アリソンはオウム返しに聞き返した。
「僕はアリソンを忘れない。アリソンが死んだら、いなくなったら、きっと凄く辛いんだと思う。悲しいんだと思う。それこそ、心が粉々になるくらい……。
でも、きっと僕はアリソンを忘れない。……だって、僕を今の僕にしてくれたのは、アリソンじゃないか。忘れられるわけないよ」
466SBI:2010/05/30(日) 03:37:55 ID:sMD7+zpw
いつも一緒にいた、大好きな幼馴染。
彼女の勇気が、行動力が、優しさが、ヴィルに新しい世界を見せてくれた。ヴィルの目指す道を照らしてくれた。
そして、彼女を、アリソンを想う強い気持ちが、今のヴィルをヴィルたらしめている。
共に歩み、支え合った絆は、たとえ繋いだ手の平を引きはがされたって絶対に消えない。
死は全てを呑み込み、喰らい尽くす。
だけど、胸の奥に燃えるこの想いだけは絶対に消し去る事は出来ない。
たとえ、死に分かたれたとしても、その想いは残された者の背中を強く押してくれる。
あなたは一人ぼっちなんかじゃないと教えてくれる。
「どんな事があっても、僕はアリソンを忘れない。最後までずっと一緒だ」
「ヴィル……」
そして、ヴィルの言葉に触れて、アリソンも気付く。
自分の胸の中、どんな辛いときでも、苦しいときでも、消える事なく支え続けてくれた彼女の中の『ヴィル』の存在に。
とめどない不安を抱えて『未来の家』にやって来たアリソンの心を包み込んでくれたヴィルの優しさ。
無茶な計画を立ててはどこまでも突っ走っていく自分に、ヴィルはいつだってついて来てくれた。
そして、そんなヴィルに対していつしか抱くようになった想い。
そんなたくさんのヴィルへの気持ちが、今のアリソンを作り上げてくれた。
絶対に消えない、忘れられない、胸の奥で燃える炎。
いつだって、ヴィルは一緒にいてくれたのだ。
「…わかったわ、ヴィル……だから、ヴィルもこれから先ずっと、私と一緒に……」
「うん。一緒にいるよ。ずっと、アリソンの傍に……」
アリソンは自分の手の平の上に置かれたヴィルの手に、そっと指を絡める。
きゅっと握りしめたその感触には、他の誰にも代えることのできない、愛しい人の手触りがあった。
それから、この数日の間、押さえつけていた感情が一気に溢れ出したアリソンとヴィルの顔は、いつの間にか泣き笑いの表情に変わり、
「アリソン……」
「ヴィル……」
そのまま二人の唇は、惹かれ合うように重ね合わされたのだった。
467SBI:2010/05/30(日) 03:39:14 ID:sMD7+zpw
以上でエロなしの方のSSはおしまいです。
妙に重々しい話で申し訳ありません。
続いて、今度はエロの方のSS。
バニーなアリソンのお話です。
468SBI:2010/05/30(日) 03:47:53 ID:sMD7+zpw
夕闇迫る首都の一角、ポツリポツリと灯り始めた街灯の下、ヴィルヘルム・シュルツは家路を急いでいた。
大学での試験が一通り終わり、久方ぶりに味わう自由な時間。
勉強好きで成績も優秀なヴィルにとっても、試験だけにはどうにも緊張を感じてしまう。
これまでの勉学の成果をたった一回で判定される緊張感。
特にヴィルの場合は学費生活費を奨学金に頼っているので、試験の結果は死活問題でもある。
これからも大学で勉強を続けたいのなら、ミスをする事は許されない。
今回の試験に向けて、ヴィルは十分に過ぎるほどの勉強を重ねてきた。
その甲斐あって、どの試験も手応えはバッチリ。
今日などは三日前に受けた試験について、『満点でも足りない、素晴らしい出来栄えだった』と担当の教授からこっそり耳打ちをされたほどだ。
「帰ったら、アリソンにもちゃんとお礼を言わなくちゃ…」
ヴィルがこれだけ入念な試験勉強を行う事が出来た裏には、同棲相手であるアリソンの力があった。
彼女は『私が任務で忙しいときには、ヴィルも同じようにしてくれるじゃない』と言って、家事全般を引受け
ヴィルが疲れた頃合いにお茶を入れて持って来て、勉強の邪魔にならない程度にヴィルの話し相手になって緊張をほぐしてくれた。
彼女はヴィルが勉強に専念する為のおよそ考え得る限りのサポートをしてくれた。
今回の一連の試験で良い成績を収める事が出来たなら、その半分はアリソンの力だとヴィルはそう考えていた。

そんな事を考えながら歩いている内に、道の先にヴィルとアリソンが暮らす安アパートのシルエットが見えてきた。
最上階にある二人の部屋の窓からは暖かな光がこぼれている。
どうやら、アリソンはもう仕事から帰っているようだ。
「あんまり待たせちゃいけないな…」
窓から漏れる灯りの向こう、彼の帰りを待ち望んでいるだろうアリソンの笑顔を思い浮かべてヴィルは微笑む。
もっと早く、少しでも早く、我が家へ。
アリソンの待つアパートに向かって、ヴィルはいつしかスピードを上げて走り出していた。

最上階までの階段を一息に登る。
最初は何かと苦労したこの長い階段にも今ではすっかり慣れっこだ。
残り三段、二段、一段。
登りきった目の前には愛しい我が家のドアが待っている。
しばしその場で呼吸を整えてから、ヴィルはドアノブに手を掛けた。
「ただいま、アリソン!」
そして……
「ああ、ヴィル!お帰り、待ってたのよ!!」
その声に応えたアリソンの姿に、一瞬硬直した。
「えっと……その……ア、アリソン!?」
目の前の光景が信じられない。
そんな表情でヴィルはアリソンの服装をつまさきから頭のてっぺんまで何度も眺めた。
「うぅ…いきなりそんなに見つめられるとちょっと恥ずかしいわよ、ヴィル…」
なんて、恥ずかしそうに頬を染めるアリソンが着ているそれは、普通、一般的な家庭ではまずお目にかかれないもの。
黒く光沢を放つヒール。
すらりとした脚を覆う網タイツ。
細くしなやかなボディラインを強調するレオタード。
本来衣服の中で果たすべき役割、占めるべき位置から遠く離れて、装飾に特化した付け襟と付け袖は独特のエロティックな空気を放っている。
そして、頭で揺れるウサミミと、お尻にチョコンと突き出たウサギのシッポが否応なしに身につけた者の可愛らしさを増幅させる。
それは、紛れも無いバニーガールの姿だった。
469SBI:2010/05/30(日) 03:49:57 ID:sMD7+zpw
「うふふ、これ、似合ってるかな、ヴィル?」
「え…あ……すごく可愛いと思う……じゃなくて、その格好、一体どうしたのアリソン!!?」
「いやったーっっっ!!!ヴィルに可愛いって言ってもらえたっ!!!」
驚愕のあまりうっかり本音を漏らしてしまったヴィルの言葉に、アリソンは両手を頬に当てて心底嬉しそうに声をあげる。
その様子、改めてアリソンの口から聞く自分の言った『可愛い』という言葉に、ヴィルも赤面。
そして、完全に固まってしまったヴィルの胸に飛び込むようにして、アリソンが抱きついてきた。
「ちょっと驚かせすぎちゃったわね。でも、ヴィルがバニーを気に入ってくれて、凄く嬉しいわ!!」
「あの……アリソン。僕、全く事態が把握出来てないんだけど……そもそも、そんな衣装どこで手に入れたの?」
「ああ、うん。その事なんだけどね…」
アリソンがこの衣装を手に入れたのはおよそ一ヶ月前。
それは遠い場所からトラックに乗せられ電車に揺られてはるばる送られてきた。
「送られてきたって……もしかして?」
「うん。ベネディクトさんから、是非使ってくれって」
恐ろしい事にバニー衣装のサイズはアリソンにピッタリだった。
以前から大胆な格好でヴィルに迫ってみたい、なんて考えていたアリソンだったが、何分貧乏学生と年若い軍人の二人暮らしでは家計に余裕はない。
そこに送られてきたこの衣装はアリソンにとって、まさに渡りに船と呼べるものだった。
アリソンは考えた。
せっかくのこのバニー衣装、使うのなら最高のタイミングで使いたい。
そして、悩みに悩んだアリソンがついにバニー姿でヴィルの前に姿を現したのが……
「えっと、それがなんで今日だったの?」
「ほら、ヴィルって今日までずっと試験勉強ばっかりで息抜きする暇も無かったじゃない」
「う、うん……」
「私もちょっとは手伝ったけど、肝心の勉強自体の手助けができる訳じゃないし……だから」
そこでアリソンはニッコリと笑って
「試験疲れのヴィルをリラックスしてもらう為に、私のバニー姿で出迎えようって決めてたの!」
それからヴィルの背中に回していた腕を離し、二歩、三歩と後ろへステップバック。
金色の髪をなびかせながら、くるりとその場でターンして見せた。
「ちょっと不安だったけど、ヴィルには気に入ってもらえたみたいで嬉しいな」
ヴィルはそこで改めてアリソンの姿を眺める事となった。
根っからの朴念仁で異性との関わり合いからは一番遠い場所で生きてきたヴィルであるが、彼とて一人の男の子である。
最愛の幼馴染の艶姿に胸がときめかないワケが無い。
アリソンの着るバニー衣装の基本色は黒。
光沢を放つレオタード部分はアリソンの体にピッタリとフィットして、彼女のしなやかなボディライン、その優美な曲線をより一層際立たせている。
すらりと伸びた脚は網タイツに覆われる事でその肉感を増し、むき出しの白い肩が、鎖骨が眩しく瞳に焼き付く。
そして頭の上で揺れるウサミミは頬を染めたアリソンの笑顔と相まってとてもとても可愛らしく見えた。
正直、最初アリソンのこの姿を見たとき、ヴィルはただ戸惑うばかりだった。
だけど、目の前のアリソンの姿は彼のハートを鷲掴みにして離してくれない。
「もう、じっと眺めてるだけじゃなくて、もっと何か言いなさいよ。……これでも、ちょっと恥ずかしいんだから…」
「えっ…あ……でも、その…どうしたらいいか僕も分からなくて……」
「そんな事言って…さっきから私のバニー姿に釘付けみたいだけど?」
「あう……」
アリソンのその一言に返す言葉を失ったヴィル。
そんなヴィルに向けてアリソンが、さらに顔を赤くして、こんな事を言った。
「ねえ、ヴィル……私、今すごくドキドキしてるのよ。ヴィルに見られてるだけで胸がドキドキして、体の奥からどんどん熱くなってくのが分かる……。
きっと、相手がヴィルじゃなかったらこんな気持ちにはなれないと思う。
きっとヴィルの前だから、今の私は…こんな……こんなにエッチな気持ちになってるんだって…そう、思うの……」
自分の言った台詞が恥ずかしくてたまらないのか、真っ赤な顔を俯けたアリソンは、上目遣いにヴィルの瞳を見つめながら、さらにこう付け加えた。
「…ヴィルも……エッチになっていいんだよ……」
それが多分、ヴィルにとってはトドメの一言になった。
470SBI:2010/05/30(日) 03:52:18 ID:sMD7+zpw
(僕も…今のアリソンを見てるとドキドキして………)
高なる胸の奥の鼓動。
一人の男性としての自分が激しく目の前の少女を求めている事を自覚する。
さらには、そんな本能さえ呑み込んで、アリソンへの愛おしさがとめどなく加速していく。
二つの熱はヴィルの胸の中でないまぜになって、ギリギリの線で堪えていた理性を容易く溶かしていく。
「アリソン……」
ヴィルはその熱に浮かされたように一歩前へ……
「……すごく似合ってる……可愛いよ、アリソン……」
「ヴィル……」
そして今度は自分の方から、アリソンに腕を伸ばしその華奢な体を掻き抱く。
そのまま二人の唇は惹かれ合うように重なり、深く親密なキスが交わされる。
「ぷぁ……あ…ヴィルぅ…」
「アリソン、ちょっと僕に体預けて…」
「えっ…?」
それから、ヴィルは持っていた鞄を足元に置き、右腕でアリソンの背中を、左腕で両脚を支えて、彼女の体を抱え上げた。
いわゆる、『お姫様抱っこ』というヤツである。
「ほんとはずっと、やってみたかったんだ……アリソンは、こういうの嫌…かな?」
「う…ううん……すごく…嬉しい……」
恥ずかしそうに、だけど嬉しそうに、呟いたアリソンの言葉にヴィルの顔にも笑顔が浮かぶ。
ぎゅっとしがみついてくるアリソンの腕の感触を愛しく思いながら、ヴィルはそのまま寝室へと向かった。

寝室に入り、ベッド脇までやって来たヴィルは、アリソンの体をそっと真っ白なシーツの上に横たえる。
ベッドサイドのスタンドの灯りだけに照らされた部屋の中では、アリソンのバニー姿はより艶めかしく見えた。
「あ、あのさ…ヴィル……」
「何?」
「重くなかった…私……?」
「全然。…本当のこと言うと、もう少しあのままアリソンの事を抱きかかえていたかったぐらい………」
それからヴィルは上着とシャツを脱いで、自分も上半身裸になってアリソンに寄り添うようにベッドの上へ。
二人は潤んだ瞳で見つめ合い、もう一度軽い口づけを交わす。
「せっかくだから、バニースーツは脱がせないでね。……私もこの格好でヴィルとするの、楽しみにしてたんだ…」
「うん…」
頷いてから、ヴィルはアリソンの体を起こして、背後から抱きすくめるようにレオタードに包まれた両胸に触れる。
「ふあ…ああっ……ヴィ…ルぅ……ああんっ!」
優しく、繊細な指先に愛撫されて、アリソンの胸の奥に火が灯ったかのような疼きが湧き上がる。
思わず声を上げた白い喉に、むき出しの肩にヴィルの口づけが降り注ぐ。
「ひぅ…ああっ…ヴィルっ…ヴィルぅ……ひゃ…ああああっ!!」
「アリソン…可愛い……」
刺激を受ける度にか細く声を漏らし、体を震わせるアリソンの反応にヴィルの中の熱情はさらに掻き立てられる。
繰り返されるキスと、アリソンの悩ましげな声が交互に部屋の中に響く。
何度も、何度も、湧き上がる愛しさに任せて、ヴィルはアリソンへの愛撫に熱中していく。
「あんっ…ああっ…ひ…ふあああっ!!?…あ…ヴィルぅううっ!!!」
全身を快感の電流が駆け抜けると、ヒールのままのアリソンのつま先がビリビリと震える。
張り詰めた全身の神経を、ヴィルの手の平に撫でられる度に、官能の波がアリソンの意識を、思考を押し流す。
触れ合う肌と肌に滲んだ汗が、快感に震える声が、乱れる吐息が、アリソンとヴィル、二人を分かつもの全てを取り払っていく。
もっと強く、もっと近くに、一つになって、愛しい人を感じていたい。
とめどない熱情に流されるままに、アリソンとヴィルはどこまでもこの行為の中に溺れていく。
471SBI:2010/05/30(日) 03:54:22 ID:sMD7+zpw
「はぁ…はぁ……あ…ヴィル?」
「アリソン……ちょっと、体勢変えるよ……」
背後からアリソンを愛撫していたヴィルは、彼女の体をベッドに横たわらせて、彼女の足元の方に移動する。
そして、その指先は今度は網タイツに包まれた、彼女の細い左脚に触れる。
「あ……」
ヴィルの指先がアリソンの膝から腿のラインをつーっとなぞり、そのまま自分の方に引き寄せる。
そして、アリソンの首筋や鎖骨にしたのと同じように、ヴィルの唇がアリソンの太ももにそっと触れる。
「きゃうっ!…そんなとこ…だめぇ……」
痺れるようなキスの刺激にアリソンが声を上げたのもつかの間、
ヴィルはさらに太ももに触れた舌先を滑らせ、網タイツ越しにアリソンの肌に舌を這わせる。
何度も繰り返し、アリソンがより感じる場所を探るかのように。
「…アリソンの肌……甘いよ……」
「ひうぅんっ!!?…あっ…ヴィルぅ!…わたしぃ…わたしぃいいいいっっっ!!!」
左脚が終われば、今度は右の脚に口づけて、絶える事なくアリソンに刺激を与え続ける。
走り抜ける得も言われぬ快感に、アリソンの顔が悩ましげに歪み、バニースーツに包まれた細い腰が激しく震え、踊る。
そして間断なく続く刺激の源はアリソンの太ももを遡り、やがて脚の付け根に近づいていく。
女の子の最も敏感な部分を隠した、その場所へと………。
「あっく…ふあ……ああ…ヴィル…だめ…今、そこ…すごく恥ずかしいことになってるから……」
「アリソンの体で、恥ずかしがったりする必要のある場所なんてないよ………ねえ、触れても…構わないかな……」
「…ヴィル………うん…わかった……」
小さな声で返答し、コクリと肯いたアリソンの顔を見て、ヴィルはその場所へと指先を伸ばす。
じっとりと溢れ出した蜜に濡れて、その部分だけ周りより濃い黒に変色した部分。
アリソンの一番大事で、敏感な場所にヴィルの指がそっと触れる。
「…あ…ひぁ…ああ……ヴィルの…指が…ふああ……っ!!」
「すごい…アリソンのココ…外から触ってもわかるぐらい…熱くなってる……」
布地越しに溢れて止まらない蜜を潤滑剤代わりに、ヴィルはその部分をくちゅくちゅと指先で弄ぶ。
他の部分とは比較にならない強烈な性感に、アリソンの視界は白く明滅する。
濡れた布が張り付いて浮かび上がった密やかな割れ目を、ヴィルは何度も何度も撫で回した。
部屋の中に響く甘い悲鳴に理性を蕩かされて、ヴィルはアリソンの熱を貪る事に夢中になっていく。
そんな時、ヴィルの愛撫に息も絶え絶えのアリソンが、途切れ途切れの声で話しかけてきた。
「ひあ…はぁ…ああ…ヴィル…もっと…もっと触って…ヴィルの指先で、わたしのアソコの奥まで、くちゃくちゃにかき混ぜて……」
「…えっ?……でも、それじゃあ……」
「…だいじょぶ…網タイツの替えはまだあるし、それだけならこっちで買う事も出来るし………
…わたし…もっともっと…ヴィルの指先を感じたいの……レオタード越しじゃなくて、直接………」
やはり口にして言うのが恥ずかしいのか、少しだけ小さな声で、おずおずとアリソンはヴィルに囁いた。
「わかった……」
ヴィルはその言葉に頷いて、脚の付け根近くの網タイツの一部をつまみ上げる。
アリソンの衣服を、身につけている物を破く。
その行為はヴィルにはなんだかとても背徳的に感じられて、その裏腹に高まる興奮が彼の鼓動を早めていく。
ドキドキと煩いぐらいに響く心音を聞きながら、ヴィルは網タイツをつまんだ両手の指に力を込めていく。
「うあ………」
ビリリ………。
ヴィルが考えるよりもっと簡単に、網タイツは敗れてしまった。
露になった肌は、アリソンの興奮を反映したかのように蜜に濡れ、火傷しそうな熱を放っていた。
ヴィルは網タイツに出来た隙間を広げながら、レオタードに覆われたアリソンの秘所にそっと手を潜り込ませる。
472SBI:2010/05/30(日) 03:55:37 ID:sMD7+zpw
「ひ…ああんっ…うあ…ヴィル…すごい…すごすぎるよぉおおおおっっっ!!!」
「ああ…アリソンっ!…アリソン……っ!!」
濡れそぼった割れ目に差し込まれたヴィルの指先に、内側からくちゅくちゅと思う様にかき混ぜられて
アリソンは体を駆け登ってくる形容し難い快感に、全身を震わせて嬌声を上げる。
ヴィルの指先の動くまま、その身をくねらせ、悲鳴を上げて、シーツの上で身悶える金髪のウサギ。
その姿は艶めかしく、それでいて可憐で、愛撫を続けるヴィルの心をさらに虜にしてしまう。
「あ…?…ヴィルぅ…?……だ…だめ…そんな…口で直接なんて……」
「だって…アリソンがあんまり可愛いから……僕も我慢できなくて……」
「ば、ばかぁ…ヴィルの…いじわるぅ……!!」
自分のアソコにヴィルの唇が、舌が触れる恥ずかしさに身を縮こまらせるアリソン。
しかし、体中のどこよりも敏感なその場所は、そこに触れるヴィルの舌先の動きを逐一に伝えてくる。
「ひあ…くぅん……あはぁ…あっ!…ヴィルぅ…ヴィルぅううううっっっ!!!」
指先よりも柔らかく、自在に動く舌先に弄られて、アリソンの秘所はしとどに蜜をこぼす。
めくるめく甘い痺れの中、アリソンはヴィルの名を呼び、泣きじゃくる。
気持ちよくて、もう何も考えられないくらい気持ちよくて、恥ずかしさも何もかも忘れてアリソンは淫らに喘ぎ続ける。
くちゅくちゅと、絶え間なく耳に届く恥ずかしい水音さえ、今の彼女にとっては快楽のスパイスになってしまう。
「…ふあ…ヴィルぅ…わたし…このままじゃ…おかしくなっちゃうよぉ!!!」
「いいよ。僕も可愛いアリソンを見てて、おかしくなっちゃいそうだから……だから、一緒に、二人一緒におかしくなろう」
ヴィルの舌先が彼女のアソコの奥へ深く深く突き入れられた次の瞬間、アリソンの体が一際大きくビクリと痙攣した。
何もかもを押し流す絶頂の波に飲まれて、瞬間、アリソンの意識がホワイトアウトする。
「ひああああっ!!ああっ!!ヴィルぅ!!…わたし…もう…………っっっっっ!!!!!!」
ビリビリと全身を駆け抜けた痺れが過ぎ去ると、力の抜けたアリソンの体はベッドにぐったりと沈み込んだ。
ヴィルはそんなアリソンの上体を抱き上げ、その頬に優しくキスをする。
「アリソン…素敵だったよ……」
「ああ、ヴィル………」
473SBI:2010/05/30(日) 03:56:27 ID:sMD7+zpw
うっとりと見つめ合う二人。
しかし、そこでアリソンはある事に気付いた。
「ヴィルのここ……苦しそう……」
「えっ?」
ヴィルがその言葉を理解するよりも早く、アリソンの指先はソコに触れていた。
ズボンの布地を押し上げてその存在を主張する、ヴィルの分身にアリソンの細い指先が触れる。
「あ……アリソン……」
「さっきは、ヴィルに気持ちよくしてもらったから…今度はわたしから、ね……」
「う、うん……」
張り詰めた部分にかかる吐息の熱さと、アリソンの甘い声音に、今のヴィルが抗える理由などなかった。
ファスナーが開かれ、露になったヴィルのモノを見て、アリソンが頬を赤らめながら呟く。
「すごい…ヴィルの…とっても熱く…硬くなってる……」
柔らかく優しいアリソンの指先。
それが自分の一番恥ずかしい欲望の集まった場所に触れる恥ずかしさに、ヴィルは顔を伏せる。
だけど、触れられる毎に増していく快感には逆らいようもなく、ヴィルのモノはますますその硬度を増していく。
そしてついに、アリソンの唇がヴィルのモノの先端にキスした。
「うぁ…くぅ…アリ…ソン……」
「…あ…ヴィルぅ…ぺろぺろ…ぴちゃ…くちゅ……」
唾液を絡みつかせるように、ねっとりとまとわりつくアリソンの舌。
幹の部分を丹念になぞり、エラの部分も余す所なく舌を這わせる。
そしてアリソンは、太く大きく膨張したソレを持て余しながらも、熱く張り詰めたヴィルのモノを口にふくんだ。
「ん…んくぅ……んんっ!…くちゅ…ぴちゅ……っはぁ…あ…ヴィルの…すご……」
「…アリソン……ああっ!」
アリソンはただただ夢中になって、口の中に広がる熱の塊に舌を這わせ、その味に酔いしれる。
(…すごい…ヴィルの…いつもより…硬くて…熱い……)
溢れ出る先走りとアリソンの唾液が混ざり合い、ヴィルは自分のモノが淫靡な粘液の熱の中に溶けていきそうな錯覚に陥った。
まだまだ経験の乏しいアリソンの舌先は拙く、だけどこれ以上無い情熱を持ってヴィルへの奉仕を続ける。
なめて、すって、ねぶって、またなめて……間断なく続く刺激の中でヴィルの体の奥深くに溜め込まれたマグマはその圧力を上げていく。
そして、それはついに臨界を突破して………
「…くぁ…ああ…アリソンっ!…僕はもう…っ!!」
「…んぅ!?…んんんっ!!?…ぷぁ…あ…ヴィルの…いっぱい…溢れて……」
先端から迸り出た白濁を受け止めようとしたアリソンだったが、その勢いと量に圧倒され、降り注ぐ白濁にその顔を、全身を汚されてしまう。
「はぁはぁ…うあ…わたしの体、ヴィルのでまっしろに……」
「ご、ごめん…アリソン……どうしても、押え切れなくて……」
自らの白濁でアリソンを汚してしまった事にヴィルはうろたえるが、アリソンはそんな彼にこう答える。
「大丈夫だよ…だって、これもヴィルだもん。…体中でヴィルの熱を感じて、わたし、ちょっとだけドキドキしてるみたい……」
そう言って、そっと寄り添ってきたアリソンの姿に、ヴィルは改めてドキリとさせられる。
ほんの少し前までカッチリと着こなされていたバニースーツはところどころが崩れ、黒い布地に、白磁の肌に、金色の髪に白濁が飛び散っている。
そして何よりもヴィルを興奮させるのは、アリソンをここまで乱れさせたのが自分であるというその事実。
完璧だったものが乱れ、汚されたその姿はヴィルの奥に眠る背徳への欲望を刺激する。
乱れて、汚れて、それでも一層、アリソンは美しく愛おしい。
474SBI:2010/05/30(日) 03:58:11 ID:sMD7+zpw
「アリソン……」
「ふあ……ヴィル……ん?…んくぅ!?」
ヴィルはまだ吐き出された白濁の残るアリソンの唇に構わずキスをした。
口に広がる苦味も、二人の間を流れる淫靡な空気も、とめどなく湧き上がるこの愛しさも、何もかもをアリソンと共有したい。
汗と粘液に汚れて、ぐちゃぐちゃになるまで交わって、快楽と熱の渦の中で一つになりたい。
抑えがたいヴィルのこの衝動に応えるように、アリソンの腕が彼の背中に回され、二人はそのまましばしの間、夢中になって互いの舌を絡ませ合った。
「アリソン…僕は……」
「ヴィル………」
唇を離した二人はしばし見つめ合い、コクリと頷き合う。
それから、射精を終えても未だ硬さを失わないヴィルのモノが、レオタードと網タイツの下から露になったアリソンの秘所の入り口に押し当てられる。
「いくよ、アリソン……」
「うん………」
その言葉を合図に、ヴィルのモノがその先端をアリソンの中へゆっくりと沈めていく。
唾液と愛蜜にまみれた二人のその部分はすんなりと互いを受け入れ、やがてくちゅくちゅと水音を立てながらピストン運動が始まる。
バニースーツを着ての行為。
いつもと違うその要素がやはり二人の熱情を高めているのか、ベッドを軋ませる二人の動きはいつもより激しい。
「くぁ…ああっ…ヴィルっ…すご…ひぁあああああああああっっっっ!!!?」
「ああ…アリソン…かわい……くぅ…っ!!」
強く強く抱きしめ合い、我を忘れ、時を忘れ、ひたすらに行為に溺れる二人。
突き上げる度にアリソンのバニー姿が乱れていくその様子が、ただでさえ抑えの効かなくなっているヴィルの衝動を加速させていく。
そしてアリソンもいつになく乱れている自分自身と、その様子を見つめるヴィルの存在に興奮を高めていく。
もっと強く、もっと激しく、粘液にまみれ、汗と涙に濡れて、快楽の泥沼の中に二人で沈んでいきたい。
「ひ…ひゃううんっ!!?…ふあ…ヴィルぅ…だめ…きもちよすぎるよぉ!!…きもちよすぎて…わたし…へんに……っ!!!」
「アリソン!!…僕もアリソンのことがもっとほしくて…もっと感じたくて…おかしくなりそうだよ!!!」
手が、脚が、腕が、指が、絡み合い激しい熱の中で溶け合っていく。
繋がり合った部分を無我夢中で擦り合せ、粘膜の摩擦の中に強く互いの存在を感じ合う。
アリソンのバニースーツは胸元がめくれ、付け襟はずれ、頭のウサミミは二人の行為の加速するままに激しく揺れ動く。
もはやアリソンにもヴィルにも、他の誰にも、この行為を止める事は出来ない。
理性は溶けて流れ出し、心と体もその境界を保てなくなっていく。
そんな感覚の中でアリソンとヴィルはさらに強く激しく、互いを求め続ける。
「はぁはぁ…アリソンっ!…アリソン……っ!!!」
「ひぅ…くはぁああんっ!!…ヴィルっ!!…ヴィルぅうううううっっっっ!!!!」
いつしか二人は互いの手と手を重ね合わせ、指を絡ませてぎゅっと握り合う。
必死に互いの名を呼び合い、幾度もキスを繰り返す二人の瞳からは、ポロポロ、ポロポロと涙が零れていた。
熱も、快楽も、愛情も、愛しい人の全てを教授する喜びが雫となって頬を流れ伝う。
もうこのまま消えてなくなっても構わない。
大好きな人の存在を全身に感じる今この時に、二人はこれ以上ない幸せを感じていた。
475SBI:2010/05/30(日) 03:58:39 ID:sMD7+zpw
「ひ…くぅ…あ…ヴィル…大好きだよ…大好き……っ!!!」
「アリソン…僕も……僕も大好きだ……っ!!!!」
荒れ狂う欲情と快楽の嵐は二人の意識を幾度も明滅させ、思考を奪い、ヴィルとアリソンの瞳の中にはただ一人、目の前の愛しい人だけが映し出されるようになる。
溢れ出る愛蜜、迸る汗、こぼれる涙。
身につけた衣服も、シーツも、触れ合った肌もぐっしょりと濡れて、二人の姿はまるで雨の中で交わり合っているようにも見えた。
それでも、身の内から溢れ出す熱は際限なく上昇し、アリソンとヴィルの行為をより強く激しいものへと変えていく。
溶けて、溶けて、混ざり合って、どこまでも続く熱と快楽の螺旋を二人は登り詰めていく。
「くぅ…ああっ!!…アリソン…もう…僕は……っ!!!」
「ひう…ああああっ!!ヴィルっ!!イこうっ!!いっしょにっ!!二人、いっしょにぃいいいいいっっっ!!!!」
やがて、アリソンもヴィルも自らの心と体が限界に近づいている事を感じ取る。
しかしそれでもなお、二人の行為はペースを落とす事なく、むしろより一層の激しさで加速されていく。
心と体が粉々に砕け散っても、今感じているこの愛しい人の熱を手放したくない。だから……。
そして、二人はついに限界を突破する。
「く…ううっ…出すよっ!…アリソン……っっっ!!!!!」
「…ああっ!!ヴィル…イっちゃうぅうううっ!!!…ふあああっ!!!…ヴィルぅうううううううううっっっっ!!!!!」
そしてアリソンとヴィルはは絶頂の高みへと昇り詰めた。
力尽きた二人はそのまま寄り添い合って、ぐったりとベッドに体を沈める。
それから、そのまま切れ切れの呼吸を整えていた二人は、どちらともなく互いに視線を向け合った。
「アリソン……」
「ヴィル……」
そして、囁くようなかすかな声で互いを呼び合い、その存在を確かめ合うかのように、そっと互いの唇に口付けたのだった。

それからさらに時間が経過して……
「うぅ……試験で疲れたヴィルを迎えるのに、やっぱりコレはなかったかしら。なんだか、余計に疲れさせちゃったみたいだし……」
冷静さを取り戻し始めたアリソンが苦笑しながらそう呟いた。
ヴィルはその言葉を聞いて
「うん。今日はもうくたくた……」
「あうう……ごめんね、ヴィル……」
まさに精も根も尽き果てたという様子のヴィルを見て、アリソンは深く頭を垂れる。
だけど、そんなアリソンの耳元にヴィルは楽しそうな、嬉しそうな声でこう告げた。
「でもね、アリソン。僕だって、試験勉強の間、もっとアリソンの近くにいたい。ずっと離れないで傍に居たいって、そう思ってたんだ。
だから、帰って来て、アリソンにぎゅっと抱きつかれて……本当に嬉しかった。…アリソンの可愛いバニー姿も見られたしね」
「うぅ…ヴィルぅ…ヴィルぅううううううううううっっっっ!!!!」
嬉しさ全開、幸せいっぱいといった様子で、ぎゅっと抱きついてきたアリソンの背中を、ヴィルも強く抱きしめる。
「さすがに今日はもうへとへとだけど、このまま一緒に、傍にいてくれる?アリソン……」
「もちろんよ!離れろって言われたって、ぜったいに離れたりしないんだから!!」
額をコツンと突き合わせ、見つめ合うアリソンとヴィル。
そんな二人の顔には、これ以上無い、最高の笑顔が浮かんでいた。
476SBI:2010/05/30(日) 04:08:22 ID:sMD7+zpw
二本目もこれでお終い。
いや、やっぱりアリソンとヴィルは良いものです。
それでは、失礼いたしました。
477名無しさん@ピンキー:2010/05/31(月) 11:20:43 ID:DZFDIfTd
おお、GJです!
478午後の二人:2010/06/04(金) 00:46:31 ID:2+jtePa4
「エルメス、そういえば話したっけ? この話」
「ん? なにさ?」
「いや、まぁ、これといって大した話でもないんだけど…」
「大丈夫だよ! こんななにもない荒野に比べたらさ!!」
「いや… やっぱり、いいや…後にとっておくよ」
「えー? あんなフリしておいてそれはないじゃん」
「まあまあ… ちゃんと練っておくから」
「ちぇー」
「…」
「…」
「ちょ、ちょっとだけ…言うよ…」
「え?」
「実はさ…」
「うん」

キィィィっ
キノは急にブレーキをかけ片足を地面に着け、軽く息を吸ってから

「…エルメス、好きだよ」
「え? な、なに、なに言ってんのさ??」
「聞こえなかった?? 『好き』って言ったんだ」
「あ、あはは、どうしちゃった…の、キノ?? なんかちょっとヘンじゃない?」
「まさかっ、ボクはいつもと変わらないよ」
「えー、だって…キノが…そんな、ねぇ?」
「うれしくないのかい?」
「いや、その…うれしくないって言ったらウソになるけどさー、その…ちょっとびっくりしちゃって」
「そう、で、返事は?」
「こっちだって好きさ! そりゃあ倒されたり置いてけぼりにされたりもするけど、…わ!!」

エルメスがびっくりした声を上げるのと同時にキノはアクセルを開けて走り出した。
スピードメーターに軽くキスをして…。

「び、びっくりしたなぁ もー」
「ごめん…、今のうちに言っておきたかったし、やっておきたかったんだ」
「うん、…そっか」
479名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 00:48:20 ID:2+jtePa4
久々にキノ熱が出てきたので書いてみました
雰囲気が出せてればこれ幸いかと
480名無しさん@ピンキー:2010/06/19(土) 02:18:18 ID:SC3Y0oCH
保守代わりに
十日間レスがなかったらキノの照れ顔は頂いていく
481名無しさん@ピンキー:2010/06/19(土) 18:29:06 ID:aGzl+7+L
>>480
独り占めは良くないなぁ〜
482名無しさん@ピンキー:2010/06/23(水) 18:24:12 ID:Vlmjaxyu
>480
キノの照れ顔は皆で分け合うものだよ
483SBI:2010/07/01(木) 13:27:25 ID:r3zGzRY8
エルメス×キノなSSを書いてきました。
それでは、いってみます。
484SBI:2010/07/01(木) 13:27:49 ID:r3zGzRY8
深い眠りの中をたゆたっていた意識が浮上していく。
気怠くも心地良いまどろみの中をしばしさまよってから、キノはゆっくりとまぶたを開いた。
「また……か…」
目を覚ましたキノは暗い部屋を見渡してから、それ以上に暗い窓の外の景色を見る。
そこには静かに輝く星々の下、ひっそりと静まり返った街のシルエットが見て取れた。
街灯さえもが一つ残らず明かりを消して、深く濃い闇が街の中を満たしている。
唯一、空に光る星々の存在が、地上と空の境目を教えてくれていた。
巨大な闇に沈んだ街の光景。
「これでもう…一体、何度目だろう……?」
キノはもう飽きるほどにこの窓の外の闇を見続けてきた。
今度こそはと期待を抱いてベッドに潜り込み、瞳を閉じて眠りに落ちる事、既に数十回。
だが、何度眠っても、どれだけの時間を睡眠に費やしても、窓の外の闇が晴れる事はなかった。
明けない夜。
昇ることのない朝日。
夢か現か幻か、キノはこの国のホテルの一室で終わらない夜に閉じ込められてしまったのだ。
本来なら、この夜が明ければ、滞在三日目のキノはこの国を立ち去る筈だった。
だけど、この国で過ごす最後の夜、真夜中に目を覚ましたキノは異変に気付いた。
真夜中になっても消える事の無いはずのこの国のビル街の灯りが一つ残らず消えていたのだ。
異様な雰囲気を感じ取ったキノは周囲を見回して、さらに驚くべき事態を発見した。
その時、キノは今自分の身に降り掛かっている事態が尋常のものではないと理解させられた。
それは………
「…あ……キノ、起きたの?」
キノが寝ていたベッドの左半分、そこからむっくりと小柄な人影が身体を起こす。
キノと同じようなシャツとズボンを身につけ、ベッドサイドのスタンドからの光を反射して少し癖のある金髪を輝かせる少年の姿。
整った顔立ちではあるが、格好いいというよりは可愛いらしいという表現が似合う子どもっぽい表情を浮かべた男の子。
キノは振り返り、そんな彼に声を掛けた。
「おはよう、エルメス………って言っても、外は相変わらずの夜だけど……」
「そっか……」
答えた声はまぎれもなく、キノの相棒、モトラドのエルメスのものだった。
485SBI:2010/07/01(木) 13:29:24 ID:r3zGzRY8
「眠って目を覚まして眠って目を覚まして、これじゃ本当にキリがないよね……」
「ねぼすけのエルメスでも、これだけ夜が続くとさすがに堪えてるみたいだね」
「む…走る事が本分のモトラドを相手にそーゆー事を言いますか」
キノの軽口にむっとした表情で答えてから、エルメスはふと自分の手の平、ある筈のない人間の身体を見つめて呟く。
「そりゃあ…今はキノを乗せて走る事は出来ないけどさ……」
少し寂しそうな声のエルメスの、その手の平に、キノはそっと自分の手を重ねる。
キノが現在の少年の姿に変わったエルメスを初めて見たとき、その人物が自分の相棒のモトラドである事に一切の疑いを抱かなかった。
自分に起こった変化に戸惑い、呆然とこちらを見上げてきたエルメスに、キノは躊躇うことなく手を差し伸べた。
「不思議だね。あの時、ボクはエルメスがエルメスだってちゃんと分かった」
「いつもなら、間違いなくパースエイダーで撃たれてたよね」
「いや、あの時の距離ならナイフで仕留めるかな」
「こ…怖い事言わないでよ、キノ……」
真っ暗闇の街の片隅、一つだけポツリと灯りのついた部屋の中でキノとエルメス、二人は軽口をたたき合いながら長い長い夜を過ごしていた。
この『夜』とエルメスに起こった変化には恐らく何か関係があるのだろう。
寝ても覚めても昇らない太陽、街に人の気配は無く、時間の経過も曖昧になっていく。
さらに奇妙なことに、相当な時間が経過している筈なのに、キノの身体は僅かな疲れも空腹も感じる事がない。
何もかもが現実感を欠いていた。
不条理、不可思議な出来事にさして疑問を感じない今のキノの感覚は、ちょうど夢の中の感じに似ていた。
実際、エルメスが人間に変わるなんて、とても夢だとしか思えない事である。
だけど、この夢と現実が曖昧になった世界の中で、そのエルメスの存在だけはキノにとって確かな実感・手触りをもって感じられていた。
黒髪の少女と金髪の少年は誰よりも何よりも近くで肩を寄せ合っていた。
「これは夢なのかな、キノ?」
「分からない。でも、それ以外の可能性もボクは思いつかない……」
「もし……もし、このまま目が覚めなかったら…?」
おずおずと尋ねたエルメスの心配げな顔に、キノは穏やかに微笑みかけて
「大丈夫。エルメスがいるし、ボクは怖くない」
「僕もキノの夢が生み出した幻だって、そうは考えないの?」
さらに問いかけるエルメスに、キノはゆっくりと首を横に振る。
「思わない」
「どうして?」
「ボクにも分からないけど……」
キノはエルメスの、確かな温もりを持った少年の肩に寄りかかって
「エルメスはエルメスだよ。ずっと一緒にいたんだもの。ボクには分かる……」
「キノ………」
穏やかに、静かに、ただ流れていく深い海の底で過ごすような時間。
二人肩を寄せ合い、ぽつりぽつりと言葉を交わして、時に笑いあう。
時折まどろみに身を任せ、またまぶたを開いて、同じく目を覚ました相棒とまた穏やかな語らいの時間を過ごす。
(どうしてこんな事になってるのに…ボクは少しも慌ててないんだろう。不安を感じてないんだろう……)
そんな時間の合間にキノの脳裏にふと疑問が浮かぶ。
(これがもし夢だというなら…ボクの心を映しだしたものだというなら……ボクは……)
キノは隣に座るエルメスの顔を、その青い瞳をまじまじと見つめる。
「ど、どうしたの、キノ?なんか照れるんですけど……?」
「あ……ご、ごめん……」
ドキドキと高鳴る胸。
これと同じ鼓動をエルメスも感じているのだろうか?
キノが『キノ』の名前を受け継いで、生まれ故郷の国を飛び出してからずっと一緒に過ごしてきた相棒。
いつも当たり前のようにその存在を傍に感じて、交し合う言葉に何にも代えられない親愛を感じてきた。
その中で、キノの胸にゆっくりと育っていった気持ち………。
(ぜんぶ、ボクが望んだから……ボクがエルメスとこんな風に触れ合いたいって…そう思ってたから……?)
「キ、キノ…さっきから…変だよ?」
「エル…メス……」
(それじゃあ、エルメスは…?エルメスはボクの事をどう思って……?)
自分でも知らず知らずのうちに、キノの顔がエルメスの顔にゆっくりと近づいてゆく。
ぼんやりと頭が霞むような熱っぽい感覚が、キノの意識を覆い尽くす。
対するエルメスもキノに何か言おうとして、だけど結局何も出来ず、もはや間近に迫ったキノの瞳を見ている事しかできない。
486SBI:2010/07/01(木) 13:30:46 ID:r3zGzRY8
「キノ…本当にどうしちゃったの?」
「わからない…ボクにも…何故なのか…どうしていいのか……わからないよ…」
どこか切なげに、苦しげにつぶやいたキノの顔には赤い色が差して、その表情はエルメスの知るいつものキノのものでは無くなっていた。
さらに近くに、華奢な身体をエルメスの胸元に預けて寄り掛かってきたキノの身体を、エルメスは思わず抱きとめていた。
旅の中で鍛えられてはいても、それでも細く小さなキノの肩。
その手触りがエルメスの鼓動を着実に早めていく。
彼本来の金属で出来た身体では決して感じられなかっただろう、キノの体の感触・熱。
否応なしに高まる興奮が、今までキノの行動に戸惑うばかりだったエルメスの背中を押す。
キノに応えるように、自分の方から顔を近づけていくエルメス。
互いの吐息が聞こえるその距離で、二人はじっと見つめ合う。
(エルメスのこの姿を見たときから、何となく気付いてた……この明けない夜の意味……)
「キノ……」
キノの体を抱きしめる、エルメスの腕に力が込められる。
(ボクは人間で、エルメスはモトラド……どんなに心が近付いても、人間同士のように愛を交わす事は出来ない。
だから、この誰にも邪魔をされない時間の中で、エルメスに触れて、触れられて、抱き締められたかった………)
「キノ…僕は……」
「エルメス……」
磁石の極が引かれ合うように、二人の唇と唇が重なる。
「好きだよ…キノ……」
「うん。ボクも…ボクも大好きだ…エルメス……」
(たとえ、これが夢でも幻でも………)
唇を重ねあわせるだけの一度目のキス。
そこから間を置かずに、熱に浮かされた二人は再びキスをする。
今度はおずおずと互いの舌を突き出し、絡め合わせて、お互いの口の中を味わう。
唇を離すと糸を引く唾液と、熱い吐息が、否応も無しにキノとエルメスの興奮を高めていく。
「キノの体…触りたい。いつもは触れてもらう事しかできなかったし……」
「うん。いいよ。エルメスの好きにして……」
その答えを聞いて、エルメスはキノのシャツのボタンに手をかける。
エルメスのなすがまま、ボタンを一つ外される毎に自分の肌が露になっていくその感覚に、キノは恥ずかしさと共に得も言われぬ幸福感を感じる。
信頼し、愛する相手に自らのすべてを委ねる幸せ……。
全てのボタンを外されたシャツの下、下着をめくり上げられてキノの幼く控えめな胸が姿を現す。
そこにエルメスの指先が、触れた。
「ひ…ぁ……!!」
極限まで高まった興奮がキノの神経を敏感にさせているのだろうか?
触れられただけで走り抜けた電流のような感覚に、キノは思わず小さな悲鳴を漏らした。
「キ、キノ!?だいじょうぶ?」
「うん…平気…だから……エルメス…もっと…触って……」
痺れるような感覚と、体の奥で燃え上がる熱。
エルメスに触れられている、その実感がキノの中にさらなる刺激を求める熱情を湧き上がらせた。
「…キノ…きれいな肌…柔らかくて…あったかくて……」
「んっ…うぁ…ああっ!…エル…メスぅ……ひぅ!!」
人間の体に自分の方から触れる。
そんな初めての経験に後押しされたせいだろうか。
エルメスの指先はキノの柔肌の上を滑り、そこかしこに触れて、思う様に愛撫を繰り返した。
「おっぱいの先…とがってきた……」
「あんっ…ああ…駄目…エルメス…そこ…感じすぎるからぁ……ああああっ!!!」
くにくにと、エルメスの指先に挟まれて、弄られる愛らしいピンクの突起。
感覚神経の集中したソコを刺激される度に、ビクン!ビクン!とキノの華奢な体が跳ねる。
「う…ああ…エルメスぅ……」
「はぁはぁ…キノ…キノ…可愛いよ……ん…ちゅっ…」
「ひぁ…ちくび…ひゃめっ!!…あああああああっ!!!!」
どんどんと乱れていくキノの姿を見ている内に、エルメスの興奮も高まっていった。
487SBI:2010/07/01(木) 13:31:58 ID:r3zGzRY8
ぼおっと熱に浮かされた思考の促すまま、彼は先ほどから自分の手の平が弄んでいる、キノの胸のささやかな膨らみに視線を向けた。
そして、躊躇うそぶりも見せず、その先端部分にキスを落とした。
「あ…ひんっ…や…あああっ…エルメス…はずかし……ひ…あああああっ!!!」
「ごめん、キノ…止まれない……キノが可愛くて…僕はもう……」
際限なく加速していく二人の行為。
キノを愛撫し、快感に漏れ出るキノの嬌声に完全に心奪われたエルメスは、次のステップへと進む。
ゆっくりと伸ばされたエルメスの手の平が向かう先は、キノの下腹部。
ズボンの留め金を外し、ファスナーをずらし、現れたショーツの上からまず一撫で。
「ふあっ!!?…ああ…エルメスっ…そこぉおおおおおっ!!!」
「キノのアソコ…すごく熱くなって…びしょびしょになってる……」
ショーツをずぶ濡れにし、ズボンにしみを作ったキノの愛蜜がエルメスの指に絡みつく。
エルメスはキノのショーツをずらし、まだ誰も触れた事のない秘裂へと指を潜り込ませる。
「ああ…エルメス……エルメスの指がボクのアソコに触れてるんだね…ああ…エルメスぅ……」
「キノ…可愛いよ…キノっ!!!」
エルメスは右手でキノのアソコを愛撫しながら、左の腕で彼女の背中を抱き締め、繰り返し何度となくキノの唇にキスをしていた。
求め合うように唇を突き出し、舌を絡ませ合いながら、その行為の熱の中に身を委ねていく二人。
キノの秘裂をかきまぜるくちゅくちゅという水音は、時間を経るほどに大きく激しくなっていく。
「エルメスぅ…気持ちいっ…気持ちいいよぉおおっ!!!!」
「はぁ…あ…キノっ…キノぉおおっっっ!!!」
腕の中で快感に震え、幾度となく痙攣し、身をくねらせる少女の息遣い。
それを感じ取るほどにエルメスの愛撫はより激しく、丹念なものに変わっていく。
二人の神経は興奮の度合いを高め、キノが感じる快楽はより大きなものになっていく。
もっと強く、もっと熱く、いやらしいほどの水音と互いの呼吸の狭間で、二人は互いを求め合う。
やがて高まり続けた熱情は、キノとエルメスに『今以上のもの』を求めさせる。
「はぁ…はぁ…ああ…エルメス…ボクは…もう……」
「キノ…キノ……欲しいよ、僕もキノの事が……」
少年に姿を変えたエルメスの下腹部、ズボンの布地を押し上げて苦しげに存在を主張する熱の塊。
同じ熱を帯びたキノの秘所にそれを受け入れて、受け入れられて、もっと一つになりたい。
とどまる所を知らない熱の昂りはキノとエルメスに同じ結論を選び取らせた。
「きて…エルメス…ボクとひとつになって……」
「うん。…わかったよ、キノ…僕も同じ気持ちだから……」
エルメスは答えると、ズボンのベルトを外し、燃え上がりそうな熱のこもった自らの分身をさらけ出す。
キノはそれを一瞬垣間見て、期待と不安に胸を激しく高鳴らせる。
ドキドキと脈打つ心音に耳がおかしくなってしまいそうな、そんな数秒間の後、エルメスはソレをキノの秘所の入り口に押し当てた。
488SBI:2010/07/01(木) 13:33:08 ID:r3zGzRY8
「いくよ…」
「うん……」
小さくうなずき合って、二人の営みが始まる。
エルメスが腰を動かして、ゆっくりと彼の分身が挿入されていく。
キノの小さなアソコは入り口の部分で硬く閉ざされなかなか奥へと進む事が出来ない。
それでも少しずつ少しずつ奥へと進み続けたエルメスのモノは、やがて行く手を阻む何かにぶつかる。
エルメスはそこでぐっと腰に力を入れ……
「痛ぅ…あ…エルメスのが奥に……」
二人が繋がり合った部分から流れ出る鮮やかな血の赤色。
身を裂く痛みに体を震わせながらも、キノはエルメスの背中にぎゅっと抱きつく。
「…ああ…痛いのにまざって感じるよ…エルメスがボクの中でトクントクンって脈打ってるのを……」
エルメスはキノの抱擁に応えて、自分もキノの背中をぎゅっと抱きしめた。
「…キノ…大丈夫?」
「わかんな…い……痛くて…熱くて…ジンジンして……でも、だけど……」
瞳を涙で潤ませたキノが切れ切れの息の合間にエルメスに向かって必死に訴えかける。
「…エルメスと繋がっていられるのが凄く…凄く嬉しい……だから、もっと感じさせて…エルメスの事、たくさん……」
「…キノ……わかったよ……」
キノの真っ直ぐな感情を受け止めて、頬を赤くしながら、エルメスはしっかりと肯いた。
「僕もキノの事、もっと感じたい……」
つぶやいてから、エルメスは自分の腰をゆっくり前後にグラインドさせ始める。
その度にキノの体の奥に、痛みと、熱と、痺れが、渾然一体となって駆け抜けていく。
絶え間ない刺激の波に、キノは何度も声を上げ、必死でしがみついたエルメスの背中に爪痕を残した。
489SBI:2010/07/01(木) 13:35:58 ID:r3zGzRY8
「キノっ!…キノっっ!!!」
「ああっ…エルメスっ…エルメスぅうううううっっっ!!!!」
互いの名前を呼び合いながら、キノとエルメスは一心不乱にまぐわい続けた。
気がつけば、破瓜の痛みを感じているキノだけでなく、エルメスの目元にもうっすらと涙が浮かんでいた。
叫んで、抱き合って、交わり合って、それでも押え切れない感情の波が、涙に変わってキノとエルメスの頬を濡らしていた。
大好きだ。
愛している。
そんな言葉を幾千、幾万重ねても、それでも表わしきれない強い想いが二人を突き動かしていた。
「あっく…ああっ…どうしよう…エルメスの…すごく熱くて…ボクは…あああああああっっっ!!!」
そして、二人の行為が熱を帯びていくにつれて、キノの反応にも変化が現れ始めた。
痛みに混ざって感じる、甘い痺れのようなものが幾度となくキノの全身を駆け抜ける。
苦しげだった吐息に艶のようなものが混じり始めて、その声音が喜悦に震え始める。
「キノっ!…キノの中、さっきよりぎゅっと絞めつけてくるよ……」
「ひぅ…ああっ…エルメスっ…すご…すごいよぉおおおっっっ!!!」
気がつけば、エルメスの腰の動きに合わせて、キノも自分の腰を使い始めていた。
二人の呼吸が重なり、溶け合い、キノが今まで知ることの無かった強烈な快感が小さな体を何度も貫いた。
熱が、痛みが、甘い痺れが、キノとエルメスの頭の中から無駄な思考をそぎ落とし、
ただ一つ目の前の愛しい人への感情だけが一層強く二人の意識を埋め尽くしていく。
「あっ…くぅん…うあ…エルメス…っ!!…好きだよっ!!エルメスぅううううっ!!!」
「キノっ!…愛してるっ!!愛してるからっっっ!!!!」
したたる汗と、必死に呼び合う叫び声、上昇を続ける体温の中で二人は溶け合い一つになっていく。
エルメスが強く腰を突き上げる度に、彼のモノの先端に膣奥を叩かれて、キノの口から甘い悲鳴が漏れる。
くちゅくちゅ、くちゅくちゅ、と繰り返される水音は、粘膜を濡らす愛蜜が量を増すほどに次第に大きくなっていく。
快楽と熱情のマグマはキノとエルメスの神経を焼き尽くし、それでも足りずに二人は互いを求め続ける。
「うあ…キノぉ…僕…もう……っ!!!」
「エルメス…ボクも…だから最後はいっしょに…いっしょにぃいいいっっっ!!!!」
そして、それは二人の心と体が限界に達しようとするその時も変わらなかった。
暴走する快楽と愛情に体と心をバラバラにされそうになっても、二人は行為を加速させ続ける事しか出来ない。
もっと強く、もっと激しく、際限なくお互いを求め合う熱情は、やがて巨大な津波となって二人を押し流す。
迸る快感が絶頂の高みで弾けて、二人の心と体を粉々にするような衝撃が襲いかかる。
「あああああっ!!!!キノっ!!キノっ!!キノぉおおおおおおおおおっっっ!!!!!」
「ふあああああっ!!!ボク…も…イク…イっちゃうよぉ!!!エルメスっ!!!エルメスぅうううううううっっっ!!!!!」
一際強く抱きしめ合いながら、怒涛の如き快楽の中で昇り詰める二人。
体の奥で迸り出たエルメスの白濁が波打ち、膣奥を愛しい熱で満たしていくのを感じながら、キノはその意識を手放した。
490SBI:2010/07/01(木) 13:36:30 ID:r3zGzRY8
…………そして、キノはベッドの上、窓から差し込む朝日の中で目を覚ました。
傍らを見ると、相棒のエルメスがモトラドのままの姿で静かに佇んでいる。
「………夢…だったのかな?」
一人つぶやいた言葉に応える者はいない。
窓の外では眩い陽射しの中、道を急ぐ人や車の群れが見えた。
あの、暗闇に覆われた街の面影はそこにはない。
「そうか…やっぱり、そうだよね。……あれが夢以外の何かである筈がない……」
そう呟いて、エルメスの方に視線を向けたキノの表情は、少し寂しげなものだった。

その後、ホテルをチェックアウトしてから、出国の手続きを済ませるまで、終始、キノは寡黙だった。
一体、あんな夢を見ておいて、どんな顔をしてエルメスと話せと言うのだろうか?
「ねえ、キノ…今日はやけに無口だね?」
「そう…かな……?」
さり気無く尋ねてきたエルメスの一言にも、キノの心臓はドキンと跳ね上がる。
夢の中でエルメスが幾度も囁いてくれた、『愛してる』『大好きだ』、そんな言葉たちが頭にこびりついて離れないのだ。
(やっぱりあの夢は、ただのボクの願望を映し出したもの……だけど、こんな気持ちをエルメスに知られたら……)
キノは胸の奥に湧き上がる苦い感情をぐっと堪えて無表情を装う。
……ただ、奇妙だったのは、どんなに鮮烈でインパクトの強い夢でも普通、目を覚ました時点からその記憶は曖昧になっていく筈なのだが、
キノが昨夜見た夢に限っては、そんな様子が少しも見られなかった。
むしろ、時が経つほどに細部のディテールまでが思い出されて、キノはたまらず赤面してしまいそうになる。
(何なんだろう…この感じ……?)
キノがその感覚に疑問について考え込んでいたその時、不意にエルメスがキノに声をかけた。
「今日は…いい天気だね。キノ」
「う、うん……」
「こういう日に走るのって、気持ちいいよね……」
「そう…だね……」
何気ない調子のエルメスの言葉に、なるべく平静を装って答えるキノ。
だが、それは次のエルメスの言葉で、脆くも打ち破られる。
「暗い街の中、僕が人間に変わって、キノとずっと二人きりでイチャイチャする。……そういうのも悪くないけどさ……
僕はこうやって、キノを乗せて走るのが、やっぱり一番大好きだから………」
「エルメス……どうして…!?」
呆然とするキノに、エルメスは照れくさそうに言葉を続ける。
「ああ、やっぱりあの夢…キノも見てたんだ。今朝から様子が変だったから、もしかしたらって思ってたけど……
夢の中だけど、キノに本当に好きって言ってもらえたんだ。…好きって言ってあげられたんだ………」
「エルメス……」
呆然としていたキノの心はやがてゆっくりと事態を理解し……
「エルメスっ!!エルメスぅ!!!」
「キノ…くすぐったいよぉ!!」
湧き上がる喜びに任せて、キノはエルメスのヘッドライトのあたりに抱きついた。
「僕は…キノと一緒に走るのが一番幸せ…だから……」
「うん。だから、これからもずっと、よろしく頼むよ、エルメス……」
そして心の底からの親愛を込めた言葉を交わし合い、キノはエルメスに乗って走りだした。
心を繋ぎ合ったモトラドとその乗り手の姿は、暖かな太陽の輝く青空の下、どこまでも続く長い道をまっすぐに走って、やがて地平線の向こうに消えていった。
491SBI:2010/07/01(木) 13:51:48 ID:r3zGzRY8
以上でおしまいです。
キノとエルメスは独特の気安さや信頼感が萌えると思います。
一番近いところで想い合ってる二人って良いです。

エロを書くには擬人化か、もしくは何か工夫が必要になるのが悩みどころですが。
ともかく、彼らのイチャイチャを書けて満足です。
492名無しさん@ピンキー:2010/07/01(木) 22:45:53 ID:zJnafUAv
GJ! エルキノ可愛いよエルキノ
493名無しさん@ピンキー:2010/07/02(金) 06:38:04 ID:UVOaC/j0
GJGJGJ!!!!
エルキノ最高!
494名無しさん@ピンキー:2010/07/09(金) 22:53:45 ID:e0X9edVU
   _、_
 ( ,_ノ` )      n
 ̄     \    ( E) グッジョブ!!
フ     /ヽ ヽ_//
495名無しさん@ピンキー:2010/07/26(月) 02:46:06 ID:unY7njqr
   _、_
 ( ,_ノ` )      n
 ̄     \    ( E) グッジョブ!!
フ     /ヽ ヽ_//
496名無しさん@ピンキー:2010/07/26(月) 21:56:52 ID:UJOKNDH8
   _、_
 ( ,_ノ` )      n
 ̄     \    ( E) グッジョブ!!
フ     /ヽ ヽ_//
497名無しさん@ピンキー:2010/08/06(金) 17:41:04 ID:s3DUj6MR
   _、_
 ( ,_ノ` )      n
 ̄     \    ( E) グッジョブ!!
フ     /ヽ ヽ_//
498名無しさん@ピンキー:2010/08/06(金) 18:29:31 ID:913lx5Qt
   _、_
 ( ,_ノ` )      n
 ̄     \    ( E) グッジョブ!!
フ     /ヽ ヽ_//
499名無しさん@ピンキー:2010/08/07(土) 22:59:17 ID:cSY9Yzuy
しってるか・・・
保守ってAA貼らなくてもできるんだぜ・・・
500名無しさん@ピンキー:2010/08/08(日) 00:14:02 ID:7bemO6q8
9のssがある保管庫ない?
501SBI:2010/08/25(水) 02:52:51 ID:DNvHNlhf
お久しぶりです。
夏バテで若干グロッキーでしたが、せっかくの美味しい季節ネタを逃すわけにはいかないと、
ヴィル☓アリソンで一本、新しいSSを書いてきました。
502SBI:2010/08/25(水) 02:53:20 ID:DNvHNlhf
夏で、海だった。
抜けるような青い空と立ち上る入道雲、遠く海の彼方から打ち寄せる波の音を聞きながら、ヴィルは大きなパラソルの下に座っていた。
周りの海水浴客達の数はほどほどといった程度、満員状態でとても泳げないという程でもなく、かといって閑散としているという程でもない。
同じように海水浴を楽しむ人達の賑わいが、心地良く耳に響く。
爽やかな夏を感じさせるその光景を眺めているだけで、ヴィルは何だか幸せな気分になれた。

そもそも、どうして彼がこんな場所に来ているのか、それにはそれなりの事情があった。
今回の海水浴の話をヴィルに持ちかけてきたのは、彼の幼馴染にして恋人のアリソンだった。
『空軍の同僚に穴場の海水浴場を知ってるって人がいて、ちょうど非番の面子を集めてみんなで海に行こうって話になったの!』
青い瞳をキラキラと輝かせて、図書館帰りのヴィルに抱きついてきたアリソンの言葉を聞いて、彼はすぐにこう答えた。
『わかった。僕も一緒に行くよ』
『あれ?何でそこまで分かっちゃっうのよ?』
彼女自身は気付いているのかいないのか。
少なくともヴィルはこれ以上ないくらいに分かっていた。
アリソンの瞳がキラキラと輝くときには必ず、ヴィルに悪戯や冒険、もしくはとびきり素敵な何かを持ちかけるのだ。
小さな頃からアリソンのそんな『キラキラ』に振り回されてきたヴィルだけど、それでも彼女のその表情が大好きだった。
輝くような笑顔を浮かべて、どこまでも駆けていくアリソン、その姿に憧れて心奪われて、ヴィルは彼女と一緒の道のりを歩いてきた。
アリソンの最初の一声を聞いたときから、勝負はついていたのだ。
こんな顔をされたら、もうついて行くしかない。
アリソン自身と同じくらいに、ヴィルもそれを望んでいる。
『最近、アリソンも任務で家にいない事が多かったしね。久しぶりに一緒に遊ぼう』
『うんうん!!今からもう楽しみで仕方ないわ!』
という訳で、二人はアリソンの空軍の仲間達と共に二泊三日の海水浴へとくり出して来たのだ。

パラソルの下、海を見つめるヴィルの所に三十代ほどの男性が近づいてくる。
「楽しんでもらえてるかな、ヴィルヘルム・シュルツ君」
男性はアリソンの同僚の一人だった。
ヴィルは自分の隣に腰を下ろした男に笑顔を向けて
「はい、とっても。…こうしてお話しするのは久しぶりになりますね」
「お、あんな昔の事を覚えてくれてたか」
ヴィルと彼の間には一度だけ面識があった。
まだ上級学校で学んでいた頃のヴィルがアリソンと共にイクス王国で繰り広げた冒険。
そのそもそもの始まり、アリソンがヴィルと二人きりになるべく決行した誘拐作戦、それを手助けしたメンバーの一人が彼だった。
この海水浴に同行している残り二人もその時に居合わせた面々だ。
「あの時はすまなかったな。ウチの伍長があんまり君に夢中なもんだから、見ている内にどうしても手助けしてやりたくなってな」
「構いませんよ。お陰であの時もアリソンと一緒に色んな事を経験できましたから」
「そうか、そりゃあ良かった」
笑顔で答えたヴィルの言葉に、男も満足げに肯く。
「何だかんだあったようだが、君が伍長と上手くやってるようで安心したよ。
ウチの隊の連中はみんな、彼女の事を末娘だとか妹だとか、そんな風に思ってる節があるからな」
「皆さん、アリソンの事、大事にしてくれてたんですね」
そんなヴィルの返答に、彼はニヤリと笑みを見せて
「何、君ほどじゃないさ」
見透かしたように言われた言葉に、ヴィルの頬が少し赤く染まる。
どうやら男は気づいていたようだった。
砂浜に座ったヴィルが先程から視線を向けているその先に、誰がいるのかを。
陽光を受けて輝く海面に白いしぶきが上がる。
それはだんだんと砂浜の方に近づいてきて、ザバっと水をかき分けてその姿を現す。
水に濡れた金色の髪がキラキラと輝いて、青い空に映える。
満面の笑顔を浮かべたその少女はヴィルの方に大きく手を振って叫んだ。
「ヴィルも早く泳ぎに来なさーい!!せっかくの海なんだから、目一杯楽しまなきゃ損よ!!」
眩しい白い肌。
空の色の瞳がヴィルを捉えて微笑む。
「伍長も呼んでる。好きなだけ泳いでくるといいさ」
「はい」
言われて、ヴィルは立ち上がり、その少女・アリソンの下へと砂浜を駆けていった。
「本当に良かったな、伍長」
晴れ渡った空の下、心底楽しそうに戯れるアリソンとヴィルの姿を見ながら、男はしみじみと呟いたのだった。
503SBI:2010/08/25(水) 02:54:45 ID:DNvHNlhf
この惑星唯一のジャガイモ型の大陸、その内陸部でこれまでの人生のほとんどを過ごしてきたアリソンとヴィルには、
そもそも海を見る機会自体があまり無かった。
もっとも、川遊びで泳ぐ機会は何度もあったし、アリソンの場合は軍で訓練も受けていた。
しかし、広い海をと真っ青な空に囲まれて、自由に海水浴をする楽しさはやはり格別のものだった。
「うおりゃー!!」
アリソンの打ち上げたボールが高く中を舞う。
「ナイス、アリソン!後はこっちに任せて!!」
現在、ヴィルとアリソンとその同僚の二人は男女に分かれてのビーチボール合戦の真っ最中だった。
アリソンから回されたボールを受けて、二十代半ばほどの女性がソレを相手方であるヴィルに向けて打ち込む。
絶妙な角度・スピードのボールを返す術はない、彼女はそう確信したのだけれど……
「えいっ!!」
ヴィルはそれをいとも簡単に受け止めて見せる。
「おお、流石は噂のカアシの六位!」
それを見て、もう一人の男性が声を上げる。
軍人ほどに鍛えられてはいなくても、ヴィルは幼い頃からアリソンのハチャメチャな冒険に付き合わされてきた。
そこらの連中とは地力が違うのだ。
加えて、得意の射撃の腕を支える動体視力がある。
四人の頭上を高速で行き交うボール、男女両チームの実力は伯仲していた。
一進一退の攻防は結局、決着のつかないまま終りを迎える事になる。
「ふう、やるわね。ヴィル君」
「当然っ!ヴィルはなんたってヴィルなんだから!!」
「しかし、よく俺達のペースについて来られたな」
「無駄な動きは最小限に抑えて、効率よくボールを返す事だけに専念してましたから……でも」
そこでヴィルはそう言って、
「でも、流石にそろそろ限界だったみたいです」
浅瀬にへたり込んでしまう。
現役軍人な三人について行く為に色々と工夫をしてはいたが、やはり限度があったようだ。
「大丈夫、ヴィル!?」
「平気だよ、アリソン。ちょっと疲れただけだから。それに、すごく楽しかったし」
そんなヴィルの下に駆け寄ってきたアリソンに、彼は照れくさそうな笑顔で答えてみせた。
それから……
「あ……」
「どしたの、ヴィル?」
「いや、その………水着、やっぱり似合うなって、そう思って……」
疲れのせいで少し油断してしまったのか、ポロリ、ヴィルの口から本音が零れる。
「…って、な、何言ってるんだろう、僕は……」
「い、い、いいのよ。……ヴィルがそう言ってくれると、やっぱり嬉しいし……」
思いがけず飛び出た言葉に、少年と少女は頬を染めてうつむく。
「いいわねいいわね、二人共可愛いじゃない」
「これ以上俺達がこの場にいるのは野暮かな?」
「えっ、せっかくいいシーンなのに!」
「その点にぬかりはないさ。こんな事もあろうかと、双眼鏡は既に用意してある」
一方、ニヤリと笑みを浮かべた同僚二人は、すっかり自分たちの世界に突入してしまったアリソンとヴィルを残してその場を退散した。
「……一緒に水着選びに行ったときもそう言ってくれたけど、改めて言われると、やっぱり照れるわね、ヴィル」
「でも、やっぱり綺麗だって、そう思ったから……」
実際のところ、その水着はアリソンによく似合っていた。
シンプルな白のビキニスタイルは、彼女の輝く髪と蒼い瞳に映えて、その魅力をより一層強めていた。
そのまま二人はしばしの間、互いに見つめ合っていたのだけれど
「……せ、せっかくの海なのに、いつまでもこんな風にしてたら勿体ないわよね」
「そう…だね……」
照れくさそうにそう言ったアリソンの手を借りて、ヴィルは立ち上がる。
「それじゃあ、私はまた泳ごうと思うんだけど……」
「僕も付きあうよ、アリソン」
笑顔で答えたヴィルの言葉に、アリソンの表情がぱっと明るくなる。
「それじゃあ、行きましょう、ヴィル!!」
アリソンはそのままヴィルの手を取り、輝く水面を蹴って二人一緒に走り始めた。
504SBI:2010/08/25(水) 02:55:26 ID:DNvHNlhf
遠い水平線に白いしぶきを上げて、少年と少女が泳いでいく。
金色の髪の少女はまるで人魚にでもなったかのように打ち寄せる波を物ともせずどこまでもまっすぐに。
普段は勉強三昧の生活を送る少年もこの時ばかりは全身で水をかき分けて進む喜びに身を委ねて。
アリソンもヴィルも、夏の海での一時をこれでもかという程楽しんでいた。
ただ、この時の二人は知る由もなかった。
彼らが今泳いでいるのは、遊び慣れた小川や湖などではない事。
もちろん、ヴィルは事前に海での危険について調べて、アリソンにもキチンと注意をしていたのだけれど、それでも不測の事態は起こり得る。
二人をその出来事が襲ったのは、アリソンとヴィルが泳ぎ始めてしばらく経った後の事だった。

その時、アリソンはヴィルがついて来ている筈の後方から、バシャバシャと必死に水をかく音が聞こえる事に気づいた。
「ヴィル……っ!?」
溺れている。
助けを求めて必死にもがいている。
一体何があったのか、原因は分からないが、早く助けなければ。
アリソンは必死で溺れるヴィルの下へと急いだ。
二人にとって不運だったのは、そこが砂浜から離れた沖合にあたる場所だった事だ。
陸側の人間が異変に気付く可能性が低い上、もし誰かが助けに来ようとしても距離が開きすぎている。
泳ぎに自信のある者でも、溺れた人間を助けるのには危険を伴うが、今は他の誰かの力を期待する事は出来ない。
「ヴィル、しっかりして……!!!」
水中に潜ったアリソンと、苦しみもがくヴィルの視線が交差する。
完全に体勢を崩してどちらが水上かも分からなくなっていたヴィルだったが、それでも残された僅かな思考力で下した判断は冷静なものだった。
自分が不必要に動けば動いただけ、助けに来たアリソンまでも危険に晒してしまう。
それだけ考えたヴィルは、アリソンが伸ばした手の平を握り返し、酸欠状態の苦しみをぐっとこらえて、彼女の手に全てを委ねた。
おかげでアリソンはそれほど苦労する事なく、ヴィルと共に水面へと浮かび上がる事が出来たのだが、ここでもう一つの不慮の事態が発生していた。
溺れるヴィルを必死で助けようとする内に、二人は沖へと流れる海流に捕まっていた。
その中では水泳の選手ですら、流されていく事しか出来ない。
「アリ…ソン……」
「だ、だいじょうぶ?ヴィル!?」
「うん……でも、このままじゃ、僕達、流されてしまう。だから……」
そう言って、ヴィルはちょうど海岸から見て右側になる方向を指さした。
「こっちへ泳いで、海流から抜けるんだ…」
「うん、わかった」
ヴィルに肩を貸しながら、アリソンが泳ぎ始めた。
505SBI:2010/08/25(水) 02:57:54 ID:DNvHNlhf
それからしばらくして、泳ぎ続けた二人が辿り着いたのは、元いた海水浴場からは随分離れた岩場の合間の小さな砂浜だった。
急な潮の流れに逆らえず、二人は遠くまで流されてしまったのだ。
「ヴィル、足の様子はどう?」
「うん。ちょっと腫れてるけど、もう平気だよ」
そもそもの原因はクラゲだった。
「この時期にはあまり発生しないって聞いてたけど、やっぱりいる時にはいるものなのね」
「僕も注意してたつもりだったんだけど……」
海岸に辿り着いてようやく一息ついたヴィルの右足には、クラゲに刺された赤い跡が残っていた。
いかに知識で知っていても、やはり実際に体験しなければ分からない事は多い。
それは、これまで海で遊ぶ事の無かった二人にとって、どんなに注意していても予測できない出来事だった。
それでも、『もしかしたら、そんな事もあるかもしれない』と頭の隅で考えていたヴィルは、刺された直後、何とか体勢を立て直そうと試みる事が出来た。
だが、そこにもう一つの災難が降りかかった。
外海からやって来る大きく高い波。
片足が痺れて使えないヴィルは、これに一発でやられてしまった。
波に巻き込まれたヴィルは水中で上下の感覚を失い、完全に溺れてしまった。
「ありがとう。アリソンが助けてくれなかったら、本当に危なかったと思う」
感謝の言葉を述べたヴィルだったが、一方のアリソンの表情は暗い。
「ごめんね、ヴィル……」
「アリソン?」
そう言って俯いたアリソンは、すっかり元気をなくしているようだった。
「どうしたの?アリソンのお陰で、僕は助かったんだよ?」
「そうかもしれない。でも……」
夢中になって泳いでいる内に、海岸から離れてしまっていた。
そのせいでアリソンはヴィルを一人で助けるしかなかった。
溺れている人間を助けるのは非常に難しい事である。
通常、溺れた人間はその苦しみのあまりにパニックに陥り、助けに来た人間までも水底へと引きずり込んでしまう。
ヴィルが比較的平静を保って、アリソンの助けに従ってくれたから良いようなものの、一歩間違えれば二人がどうなっていたかは分からない。
もし、二人が泳いでいたのがもっと陸に近い場所なら、アリソンの同僚や周囲の海水浴客達の助けを得られたかもしれないし、
そもそも、ヴィルが溺れる事だって無かったかもしれない。
「私もヴィルも、海に慣れてないのは最初から分かってたのに、私、またヴィルを引っ張りまわして……それで危ない目に遭わせて……」
アリソンの中にはいつだって、走り出したら止まらない、爆発的なエネルギーが満ちている。
それこそが彼女の美点であり、魅力でもある。
ただ、それが周囲の人間に、特にいつもアリソンの側にいたヴィルを危険な出来事に巻き込んでしまう事も少なからずあった。
二人が壁画を発見したあの夏の冒険などが最たるものだろう。
何とか無事に戻って来れたものの、一歩間違えれば、二人はルトニの向こうの異国の地で命を落としていたかもしれない。
しかし、そんなアリソンに、ヴィルは首を横に振ってみせる。
「アリソン、それちょっと違うよ」
「ふえ?」
「僕はいつも、アリソンを追いかけてた。そりゃあ、アリソンもちょっと強引な所があるから、一緒にいて大変な事もあったけど。
でも、いつだってアリソンの後ろをついて行こう、アリソンと一緒に走って行こうって、そう決めたのは僕の意思だった」
一人では未知の世界に踏み出す勇気を持てなかったヴィル。
その背中を押してくれたのが、アリソンの存在だった。
心の赴くまま、空を舞うように自由に、どこまでも駆けていくアリソンにヴィルはずっと憧れていた。
今まで経験してきた冒険だって同じ事。
ヴィルはいつだって、危険なんて承知の上で、アリソンの隣を走り続けて来たのだ。
「だから、今日の事もおんなじだよ。アリソン一人で突っ走った訳じゃない。
アリソンは僕を危険な目に遭わせたって言うけど、それならアリソンにきちんと『危ないよ』って言ってあげられなかった僕も同じ。
二人でいっしょに反省して、おしおきも僕とアリソンで半分こして、それでおしまいだよ」
にこり、笑ったヴィルの優しい表情に、アリソンの顔もほころぶ。
「ありがと、ヴィル……!!」
「わっ……」
嬉しさを満面に表して、ヴィルに抱きつくアリソン。
ヴィルもそんな彼女を苦笑しつつ、しっかり受け止める。
506SBI:2010/08/25(水) 02:59:30 ID:DNvHNlhf
「こっちこそ、改めてありがとう、アリソン。僕を助けに来てくれた時のアリソン、なんだか人魚みたいだったよ」
「な、いきなり何言うのよ!?」
「綺麗だったって事」
「………っ!?」
これでもかと赤面したアリソンを、自身も照れくさそうに頬を染めるヴィルがぎゅっと抱きしめた。
とくんとくん、濡れた肌が触れ合って、冷え切った体をお互いの体温が温めていく。
いつしか二人はおでこをくっつけ合って、互いの瞳をじっと見つめ合っていた。
「うぅ…ちょっと、ドキドキするわね……」
「僕も……」
つい先ほど命の危機を乗り越えたばかりの反動なのか、二人は自分の心の中で互いを想い求める熱情が高まっているのを感じていた。
周囲に人の気配はない。
とはいえ、いつ誰が来るとも知れない外で、このまま抱き合い続けるのはマズイと分かっているのだけれど……
(このままアリソンを抱きしめていたい……)
(ずっと、ヴィルとこうしていたい。ううん、それだけじゃなくて、もっと……)
衝動と理性の狭間で揺れ動く二人の心。
そして、その均衡を最初に破ったのは……
「ん…んぅ…ぷぁ…ヴィ…ルぅ……」
「アリソン…可愛いよ……」
ヴィルの情熱的な口づけが、アリソンを踏み止まらせていた最後の一線を軽々と飛び越えてしまう。
先程の会話で思いがけず、互いの気持ちを再確認した事も二人を後押ししたのかもしれない。
アリソンとヴィルは目の前の愛しい人に魅せられて、幾度となく強くくちづけを交わした。
もうこうなってしまえば、誰も止める事なんて出来はしない。
繰り返されるキスが二人の理性を溶かして、熱情を炎の如く燃え上がらせる。
「んんっ…ヴィル……好きっ!」
「ああ…アリソン…っ!!」
数えきれないほどのキスの後、一旦抱き合う腕を緩めた二人は、互いの水着姿に改めてドキリとさせられる。
もちろん、恋人同士になってから、ベッドの上での営みも経験した二人だったけれど、
燦々と太陽の降り注ぐ青空の下、隠すところもなく光に照らされた互いの体を見るのは、薄暗い夜の寝室でのソレとは違う興奮を与えてくれた。
陽光の下、ヴィルはアリソンの肌の白さ、絹のような滑らかさにただただ見とれる。
彼はそのまま、吸い寄せられるように、アリソンの鎖骨の辺りにキスを落とした。
「あっ…あんっ!…ヴィルぅ……」
海の水の塩辛さの向こうに、アリソンの肌の甘い味を感じる。
白い水着をたくしあげると、露になった形の良い乳房が、キスの度にピクンと震えるアリソンの体と一緒に揺れる。
アリソンはちょうどヴィルの膝の上に乗るような形で、ヴィルの指先や唇が体に触れる度、彼の背中に回した腕にぎゅっと力を込めて反応を返す。
「ふあっ…ああんっ!…ヴィルぅ…だめ…そんなに強くされたら…私……っあああ!!!」
ヴィルの手の平の中で、アリソンの双丘がくにくにと揉まれて、形を変える。
ヴィルの愛撫を受ける毎に、アリソンの乳房の奥で熱い疼きが塊となって、ジンジンと彼女の官能を責め立てていく。
刺激を受ける度に声は大きく、あられもない物に変わり、濡れた髪を振り乱しながら、アリソンは次第に乱れていった。
「アリソンの声…エッチで…すごく可愛い……」
「ばかぁ…ヴィルが…あんっ!…ヴィルのせいで…わたし、こんなにエッチになっちゃったんだから…っ!!!」
絶え間ない快感の波に耐えかねて、アリソンがヴィルにぎゅっと抱きつくと、今度は首筋にヴィルの舌が振れる。
「ひや…ああ…そこも…駄目なのぉ……ふああああああっ!!!!」
首筋に耳たぶ、そこから少し背中側に回ってうなじの辺りまで、ヴィルのアリソンの肌の上にヴィルのキスマークが刻まれていく。
507SBI:2010/08/25(水) 03:01:17 ID:DNvHNlhf
やがて、終わる事の無い快感の渦の中で、アリソンもより大胆にヴィルを求め始める。
「うあ…あ、アリソン……そこ、そんなに擦りつけられたら…!?」
「だって、ヴィルの熱くて硬いのが当たってるだけでもう我慢出来なくて……それに、ヴィルにも気持よくなってほしいから……」
白い水着の奥から海水以外の何かが滲み出し始めたアリソンの股間。
しとどに溢れ出した蜜でぬるぬるになった水着の布地が、既に膨張を初めていたヴィルのモノに水着越しに擦り付けられる。
やがて、ヴィルのモノの先端からも先走りが溢れ、粘液同士が擦れ合うぬちゃぬちゃといやらしい音が聞こえ始めた。
「あっ…くぅ…アリ…ソン……アリソンのアソコ…すごく熱いよ…」
「ふああっ!!…ヴィルのも…熱くて硬くて…わたしっ!!わたしぃいいいいいっっっ!!!!」
お互いの水着の二枚の布地を間に挟んでの接触。
そのもどかしさが、二人を余計に行為に夢中にさせた。
もっと互いの熱を感じたくて、アリソンとヴィルは我を忘れて自分の敏感な部分を擦り合わせ続ける。
「あっ!ああんっ!!…ヴィルっ!ヴィルぅうううううっ!!!!」
「アリソン……っ!!!」
二人の行為はとどまる所を知らずヒートアップを続け、ついにはアリソンが限界を迎える。
「ひあっ!!ああああっ!!!!ふあああああああああああっっっ!!!!」
全身をビリビリと痙攣させ、ヴィルの体にぐったりともたれかかるアリソン。
どうやら、擦り合わせていただけで軽く絶頂に達してしまったらしい。

「……もしかして、イっちゃったの?アリソン……」
「う、うん……」
ヴィルの腕の中、恥ずかしげにアリソンが肯く。
海水浴の疲れと、野外でこんな行為に及んでいるという緊張感とスリルが、彼女の体を余計に敏感にさせたのかもしれない。
「でも…まだ足りないの…ヴィルをもっと感じて、ヴィルといっしょに気持よくなりたい……」
それから、アリソンは力の抜けた体を砂浜に横たえ、潤んだ瞳でヴィルを見つめてそう言った。
愛する人を求めてやまない熱情。
その気持ちはヴィルにしたところで変わらない。
もっと強く、深く繋がり合って、快楽の渦の中で一緒に昇りつめたい。
「アリソン…僕も……」
「ああ、ヴィル……」
ヴィルは大きくなった自分の分身を水着から出し、アリソンの水着の大事な部分を守る布地にも手を伸ばす。
ゆっくりとずらされたそこには、薄桃の花びらが、愛しい人を求めて蜜に濡れていた。
その入口に、ヴィルは自分のモノの先端をあてがう。
「アリソン……っ!!」
「ヴィルぅ……っ!!」
互いの名前を呼び合いながら、繋がり合う二人。
敏感な粘膜が触れ合う刺激は、ヴィルとアリソンの感情の高ぶりも相まって、強い快感となって二人の体を駆け抜けた。
508SBI:2010/08/25(水) 03:02:12 ID:DNvHNlhf
「あっ…くぅううっ!!!…すご…ヴィルぅ……!!!!」
「アリソン…んっ……んむぅ…」
無我夢中で絡め合わせた舌先で、互いの唾液を混じり合わせながら、二人は動き始める。
既に二人の体を濡らしていた海水はほとんど乾いていたが、溢れ出す汗と愛液が雫となって彼らの肌の上を流れ落ちていく。
くちゅくちゅとアリソンの中をかきまわすヴィルのモノが、その最奥部を突く度にアリソンは一際大きな声を漏らした。
「ふあ…あああああっ!!!ヴィル…わたし…きもちいいよっ!!!きもちいいよぉおおおおおっ!!!!」
声が大きくなる度に、二人の脳裏に『誰かに聞かれてしまうんじゃないか?気付かれてしまうんじゃないか?』そんな危惧が浮かび上がる。
だけど、互いを求めてやまない情熱はそんな事では止まらず、むしろ『どうなってもいいから、もっと強く愛し合いたい』と二人をさらに激しく行為に没入させていく。
突き上げて、それに合わせるように腰を使って、甘い痺れと感情に身を任せてひたすらに交わり続けるヴィルとアリソン。
「ひっ…あっ…ヴィル…もっと…もっとぉおおおっ!!!!」
「アリソン…可愛い……」
もはやお互いの事しか見えなくなった二人は、強く強く抱きしめあいながら、ひたすらに互いの体を求める。
膣壁をヴィルのモノが擦り上げる度に、アリソンの背中に甘い電流が走り抜ける。
その震える細い腰を抱きしめて、ヴィルはより激しくアリソンの体を突き上げる。
止まらない愛蜜は二人の水着をぐしょぐしょに濡らし、それを潤滑油にして二人はどんどん行為をペースアップさせる。
「ヴィル…だめぇ…も…きもちよすぎて…わたし…おかしくなっちゃうよぉおおおおおっ!!!!」
「…アリソン…僕も…アリソンの中が熱くて…溶けちゃいそうで……でも、止まれなくて……っ!!!」
「…わかった、ヴィル…いっしょにもっときもちよくなろ!…おかしくなったって構わない…ふたりでいっしょに……っ!!!」
「アリソンっ!!わかった、僕ももっと激しくいくよ…っ!!!!」
ガクガクと動き続ける腰は、もう二人の意思では止める事が出来ない。
心が、体が、この快感と熱を求めている。
どろどろに融け合って一つになるまで、もっと強く、もっと激しく、愛しい人を感じていたい。
高まり続ける熱情の中で、ついに二人はクライマックスへと向けて加速を始める。
「ふあああっ!!!!ヴィル、私、もうっ!!!うあ…あああ…イっちゃう!!イっちゃうううううっ!!!」
「アリソン…僕も…いっしょに……っ!!!!」
強く強く抱きしめあった二人の中で、限界まで高められた熱が弾ける。
津波のように押し寄せた快感はいとも容易くアリソンとヴィルの心と体を高みへと押し上げ、二人はついに絶頂へと至る。
「アリソン…大好きだよ!!アリソン……っっっっ!!!!!」
「ふああああああああっ!!!!!ヴィルぅ…好き…私も…っ!!…ヴィルぅううううううううううっっっ!!!!」
ガクガクと全身を痙攣させ、上り詰めた二人。
凄まじい絶頂感が通り過ぎた後、少年と少女の体から一気に力が抜け、二人の体は砂浜の上に投げ出される。
息も絶え絶えで、絶頂の余韻に時折体を震わせる二人。
だが、その腕だけはしっかりと、互いの背中に回されたまま、放される事はなかった。
そのまま、しばらく抱き合っていた二人だったが、ヴィルがアリソンの瞳を見つめながらふとこんな事を呟いた。
「…うん。やっぱりそうだ……」
「…な、何よ、ヴィル?いきなり、何のこと……?」
「えへへ…さっきも言ったけど、今日のアリソンは人魚みたいに綺麗だよって話……」
「あう…ヴィ…ヴィルぅ……」
その言葉に赤面したアリソンを、ヴィルは強く強く抱きしめる。
一緒に海水浴に来たアリソンの同僚達に心配をかけないためにも、早く元の海水浴場へ戻るべきなのだろう。
だけど、今はもう少し、こうしていたい。
そうして、アリソンとヴィルはしばらくそのままの状態で、互いの体温に身を委ねていたのだった。
509SBI:2010/08/25(水) 03:25:22 ID:DNvHNlhf


……ところが
「いやはや、こんな外でするなんて、思った以上に大胆だな、あの二人は」
「でも、お互い夢中になってる感じで、ちょっと羨ましいかもな」
「そうそう、ラブラブで初々しくて、ホント、あの二人ってば可愛いんだからっ!!」
岩場の影からアリソンとヴィルの姿を見つめる人影が三つ。
例のアリソンの同僚三人である。
双眼鏡で二人の様子をのぞき見していた彼らはヴィルが溺れた事に気付き、二人が流されたこの場所まで歩いてきたのだ。
最初は普通に二人を助けるつもりだったのだけれど、いかにもラブラブな二人の会話を聞いている内に
いつしかその目的も忘れて、すっかり出歯亀に夢中になってしまっていたのだ。
「ふふふ、あんな可愛い所を見せられちゃったら、こっちも悪戯したくなっちゃうじゃない……」
同僚の女性が怪しい笑みを浮かべる。
今回の海水浴は二泊三日、時間はたっぷりとある。
その間にアリソンとヴィルに何が起こるのか、それは今はまだ、神のみぞ知る、といった所だろうか。
510SBI:2010/08/25(水) 03:26:56 ID:DNvHNlhf
以上でおしまいです。
アリソンSSばかりに偏りがちですみません。
でも、やっぱり好きなカップリングは贔屓しちゃうんですよね。
また他の作品のネタでも書いてみたいと思います。
それでは、失礼いたしました。
511名無しさん@ピンキー:2010/08/26(木) 10:15:41 ID:ZLbTfu12
GJ!

同僚×3…w
512名無しさん@ピンキー:2010/09/02(木) 15:28:18 ID:VT82YThj
乙!


ところで昔から待ち望んで居るのだがシグ×アメは無いかね?
513SBI:2010/09/14(火) 02:58:33 ID:vzcIEYp5
また書いてきました。
シグ×アメじゃないですが。
キノさんが奴隷にされちゃってるお話しです。
それでは、いってみます。
514SBI:2010/09/14(火) 02:59:13 ID:vzcIEYp5
間接照明の照らす薄暗い地下の酒場。
そこでボクはもうかれこれ半年もの間、太陽の光を浴びない生活を続けていた。
「おい、K-49番!ご指名だぞ!!」
「……はい」
もうすっかりお馴染みとなった管理番号を呼ばれてボクは指定のテーブルへと向かう。
ボクはもうキノではない。
×××××でもない。
今のボクは旅人ではなく虜囚。
他の大勢の人達と一緒にこの国に囚われ、その所有物となった奴隷の一人だ。
この国の国民全てに与えられる繁栄と享楽の為、国民の数を遥かに上回る囚われ人が働いている。

「おお、来たな来たな。ハハハ、胸こそ小さいが、相変わらずそそられる体つきだ」
「ありがとう…ございます……」
ボクが今身につけているのは黒いエナメルのレオタードに同色の網タイツ、ハイヒールの靴、そして同じく黒のウサギの耳飾りだ。
いわゆるバニーガール。
背中も肩もむき出しのまま、ボディラインも露なボクのその姿を、ボクを指名したその男はねっとりと絡みつくような視線で見つめてくる。
半年経っても消える事のない羞恥に顔を赤らめるボクを見て、男は満足気に笑う。
「さあ、来なさい。今日もたっぷりと可愛がってあげよう」
「あ…うあ……」
男の手がボクの肩を掴み、ボクを強引に自分の膝の上に座らせる。
「まずはご挨拶だ。唇を味わわせてもらおう」
「んっ…んぅ…んんうぅ!?…ぷあっ…ああ…ん…んくぅ…んんぅ……」
ボクは自分を捕らえた男の腕を振り払う事も、しつこく舌に絡みつくキスを拒む事も出来ず、ただ口の中を無抵抗のまま犯される。
酒臭い息と粘度の高い唾液がボクの口の中に流れこんでくる。
不快な筈のそんな感覚の中、だけれど、ボクは下腹部がねっとりと熱を帯びて、頭の芯がボオッと霞んでいくのを感じていた。
(ああ…ダメ…こんなことが…きもちいいなんて……)
耳を澄ませば、暗い酒場のあちこちから同じような女性達の喘ぎ声が聞こえてくる。
薄い胸をまさぐられながら、延々と続くキス地獄の中でボクの思考は蕩けていく。
息継ぎも許されず延々と続くキス責め、舌を滅茶苦茶になぶられる感覚がボクを苛み続ける。
やがて、じっとりと湿りを帯び始めたボクのアソコを撫でた男の瞳に性的興奮と征服感を得た満足気な色が浮かぶ。
「お前は本当に私のキスが好きだな。唇でされるだけでこんなに感じおって。淫乱め。……んぐぅ…ぴちゃぴちゃ…」
「ひむぅ…んん…んぅううううううっ!…んっ!…んっ!…んん――――っっっ!!!!」
やがて、長い長い口内陵辱の果てにボクは全身を引きつらせて絶頂に達する。
ビリビリと痙攣する体に暴力的な快感が流れこんで、ボクの意識は一瞬、ホワイトアウトしてしまう。
そして、ぐったりと崩れ落ちたボクを休ませる事なく、男は今度はボクの素肌にキスを落として、全身を責め立て始める。
「あひっ…ひいいっ!…ああっ…だめっ!…だめーっ!!…そこされたら…ボク…おかしくなって…っあああああああああ!!!!」
全身をゴツゴツした指で嬲られる度に駆け抜ける快感に、ボクはあられもない悲鳴を上げる。
終わることなく注ぎ込まれる快感に、ボクの意識はズタズタに引き裂かれていく。
(…もう…ダメなのかな?…このままずっと…ボクはこの国で……)
抗えない。
反抗の言葉ひとつ放つ事すら出来ない。
奴隷たちは誰一人この国に、この国の国民に逆らう事は出来ない。
ボクを含め、多くの囚われ人達が苛烈な環境に置かれているというのに、この国では暴動一つ起きていないという。
515SBI:2010/09/14(火) 02:59:48 ID:vzcIEYp5
それには全て理由があった。
この国の人間たちによってボク達の体に植え付けられた微小な機械―ナノマシンというらしい―がそれを許さないのだ。
高空から散布されたナノマシンは外の空気を完全に遮断するような重装備でなければ防ぐことが出来ず、
この国の周囲にあった国々、その国民やそこを訪れていた旅の人間は為す術も無く奴隷にされてしまった。
僅かに対化学兵器用の装備に身を固めた軍隊が抵抗を試みたが、圧倒的な科学力に裏打ちされたこの国の強力な兵器の前に一網打尽。
ある者は殺され、ある者はボク達と同じくナノマシンの餌食となり全滅させられた。
たぶん、脳に何らかの作用を与えているのだろうか、ナノマシンに侵食された人間はこの国に服従し抵抗する事が出来なくなる。
さらに囚われた人々は容姿や能力などによって選別され、さらなるナノマシン投与によって調整を受け様々な場所で奴隷としての生活を始める事になる。
生かしておいても役に立たず、ナノマシン他の技術によるフォローも不可能と判断された老人や病人達は全て『処分』されたという。
以来、彼らに何一つ逆らう事の出来ない性奴隷として『加工』されてしまったボクはこの淫靡な地下空間で幾人もの男の人達に抱かれ続けた。
ナノマシンはボクを未だに改造し続けているらしく、ボクの体は日に日に快楽に従順になり、
鍛えられていた筋肉は同じ年頃の普通の女の子程度まで衰えて、代わりに薄く脂肪のついた男達を欲情させる柔らかな肉体へと変化していた。
もうボクは戻れない。
戻る事が出来ない。
もはやボクはこの国の男達の性処理用具でしかないのだから。

「さあ、今日もぐちゃぐちゃになるまでヨガらせてあげるからな」
「ひや…やら…きもちいいの…いやだよお…ボク…おかしくなっちゃうぅ……」
迫り来る快楽地獄への恐怖にイヤイヤとボクは首を振った。
僅かにこの国に反発するだけの理性や嫌悪感を残しているのは、ボクの抵抗をねじ伏せて楽しみたいという客の要望を反映した為なのだろう。
いっそ、このまま全ての理性を奪われて、何も考えられないただの人形になれば楽になれるのに。
弱りきった心の片隅でそんな事を考えるボクの体を、男の手が好き勝手に愛撫する。
「ひや…はぁ…ちくび…いじめないでぇ!…ふあああ!!…いや…わきのした…だめ!…なめないで!!」
「ひはは、相変わらずいい声だ!もっと啼け、喚け!!」
平らな胸の先端、ピンと張り詰めた乳首が男の指先で乱暴に摘まれ、こねくり回される。
神経の集中したその部分を嬲られる衝撃が何度もボクの全身を駆け巡り、意識をかき乱す。
さらに、快感に流されるままで力の抜けきった腕を持ち上げられ、男の舌が無防備な腋の下に吸い付いた。
汗の一雫も逃すまいとボクの腋の下を舐め続ける男の舌に刺激される度、ボクは一際大きな嬌声を上げて背中を反らせた。
そして、快楽の渦の中に溺れていくボクを、男はさらに手を変え品を変え責め立て続ける。
「はひゃあ…ひぅううんっ!…ひや…ひやあああっ!!!…くるう…くるっちゃうのぉおおおおおっっっ!!!!」
どこまでも鋭敏に、ひたすら快感に弱く、男の征服欲を満たす為の体になり果てたボク。
強烈な快楽と、残された僅かな理性の間でボクは引き裂かれていく。
泣きじゃくり許しを乞う声を上げれば上げただけ、男の責めはさらに激しくなる。
背中に残されたいくつものキスの跡がジンジンと火傷のように疼き、耳を甘噛みされただけで頭が真っ白になる。
そしてついに男の指先はバニースーツのレオタード越しにぐちゅぐちゅに濡れたボクのアソコを責め始めた。
「ははははっ!!!相変わらずの大洪水だな!!まったくお前はとんでもない淫乱だ!!」
「らめ…言わないで…そんなこと…言わないれ……」
「ああ、そうだな。こんな事を言う必要はまるで無い。見ろ、エナメルのレオタード越しに弄っただけで私の指先はびしょ濡れだ。
言わなくたって誰にでも分かる。お前は救いようのない淫乱なんだよ!!ハハハハハハハハハハッッッ!!!!!」
「…ちが…う…ボクは…ボク…はぁ……うあ…きゃひぃいいいいいいいっ!!!…ひはっ…あああああああんっっ!!!」
男の指がレオタード越しにボクのアソコの割れ目をかき乱す。
迸る快感はもはやボクの心と体のキャパシティを超えて、ただ狂ったような熱としてしか感知できなくなる。
516SBI:2010/09/14(火) 03:00:24 ID:vzcIEYp5
ボクの体を内側から焼き尽くし、ボクの全てを奪い去る狂った炎。
だというのに、知らず知らずの内にボクの腰はガクガクと動き始め、さらなる刺激をねだるように敏感なその場所を男の指に擦りつける。
(ああ…もう…ボクは…ボクは………)
堕ち果てた自分の有様に絶望しながらも、ボクはそれを止める事が出来ない。
弄られたい。嬲られたい。慰み者にされたい。
この国によって改造された奴隷の体が叫ぶ。
もっと滅茶苦茶に犯されて、壊れてしまいたい。
服従させられて、蹂躙されて、ただ男の人の精を受ける為だけの道具として生きる。
生まれた時から決まっていた。
それだけがきっとボクの幸せだったんだ、と。
(ちがう、ちがう、ちがう…ボクは…ボクはエルメスと一緒に色んな国を旅して、色んな物を見て……ひぃ…いやああああああっ!!!)
屈服させられようとしていた肉体に必死に抵抗を試みたボクの思考を、さらなる快感が断ち切った。
「うまいなあ。うまいぞ。お前の蜜は格別の味だ」
「ひはっ…くあああっ!!!…あくっ…くひぃいいいいっ!!!…ああ、なめられてる、しゃぶられてるぅううううううっっ!!!!」
ビリビリと網タイツを破かれ、邪魔なレオタードをずらされて、露になったボクのアソコに男がしゃぶりつく。
とめどなく溢れる愛液を舐め取る男の舌の動きにアソコをめちゃめちゃに刺激されて、ボクはただ快楽に泣き叫ぶだけの獣に成り果てた。
(だめぇ…きもちいい…きもちいい…きもちよすぎるぅううううううううっ!!!!!)
『気持ちいい』
その言葉だけがボクの頭の中を埋め尽くしていく。
下半身で荒れ狂う凶悪な熱の塊に翻弄されて、ボクが壊されていく。
この熱がほしい。この熱いのでボクの心も体も溶かして欲しい。
やがて、限界を超えたその熱はボクを呑み込んで、洪水となってアソコから流れだした。
「ひやっ…ひぃいいいんっ!!!…きゃひいいいいっ!!!…出るっ!!…出ちゃうぅうううううううっっっ!!!!!」
ぶしゃあああああああっ!!!!
激しい音を立てて、ボクの股間から飛沫が飛び散り、そこらじゅうにぶちまけられた。
「粗相をするとは、悪い娘だね」
「うあ…ボク……こんなにもらして……」
快感のあまりの失禁。
信じられない、信じたくない眼前の光景にボクは思わず目をつぶったけれど、この場に漂う臭いは間違いなくボクによるものだ。
その現実を誤魔化す事なんて出来やしない。
517SBI:2010/09/14(火) 03:01:06 ID:vzcIEYp5
茫然自失状態のボクを見下ろしながら、ニヤニヤ笑いの男が言う。
「せっかくのバニー姿もどろどろのぐちゃぐちゃ…だけど、たまらなく魅力的だよ?」
「言わ…ないで……」
「さて、そろそろ君も奥の方がさびしいんじゃないかな?」
汗と涙と唾液と尿と、あらゆる体液に塗れた淫らなボクの姿を見てほくそ笑む男。
彼はボクの目の前でベルトを外し、パンパンに張り詰めたズボンの中から硬く太い自らのモノを取り出した。
途端に、ドクン、ボクの心臓が激しくうずいた。
「うあ……ああ…いや…なのに……はぁ…からだが………」
「無理はいけない。君がコレを大好きなのは、私もよく知っているんだから」
「…ちがう…ボクは…ちがう……」
うわ言のように否定の言葉を繰り返しながらも、ボクは男のモノから目を離すことが出来なくなっていた。
呼吸が荒くなり、心音が早まる。
そして、朦朧とした意識の中に、狂い果てた肉体の声が流れこんでくる。
犯されたい。犯されたい。犯されたい……。
(いや…ダメ……ダメぇ……)
肉欲と理性の狭間で金縛りにあったボクの心と体。
男はそれを見透かしたように、自分のモノの先端をボクの唇に押し当てた。
「どうだい?美味しいだろう?」
「んん…ぷあっ……いやぁ……」
さらに高鳴る心音、アソコからは新たな蜜がとめどもなく溢れ出し、自らの欲望を切実に訴える。
そして、気がつけばボクは……
「あ……んむ…ぴちゃぴちゃ……んんっ…くあっ……はぁはぁ……」
目の前に差し出された肉茎に舌を這わせていた。
先走りの溢れる鈴口を丹念に舐め、幹全体を口に含んで舌を絡ませながらストロークを繰り返す。
こんな事をしてちゃいけない。
僅かに残る理性の叫び声は、ボクの興奮を煽るスパイスにしかならなかった。
そのまま、無我夢中の奉仕をしばらく続けた後……
「いい子だ。それじゃあ、まずは一発、たっぷりと飲ませてあげよう」
「んっ!?…んむぅううう!!!?…んんっ!…ぷあっ…ああ…ひああああ……っ!!!!」
濃い牡の臭いと共に吐き出された大量の白濁をボクは口の中に受け止めた。
濃く粘つく大量の白濁液を、ボクは条件反射的に嚥下する。
それでも、口の中に収まり切らず溢れでた白濁液は顔全体に飛び散ってボクを汚した。
食道を流れ落ちていくその熱と、黒いエナメルのバニースーツにいくつもの痕跡を残して流れ落ちていく白濁。
外側も内側も汚されてしまったという実感に、ボクの下腹部がキュンと疼いた。
518SBI:2010/09/14(火) 03:02:23 ID:vzcIEYp5
そして、また、あの声が聞こえ始める。
犯されたい。犯されたい、と。
「ああ……ボク…もう…へんに……」
「少しも変じゃないさ。男の体を、この肉棒と白濁を求めてやまない変態が今の君だ」
「…そんなこと……そんな…あっ!?…ひああああああっっ!!!!」
反論を試みたボクの声は、一度目の射精を終えても全く固さと太さを失っていない男の肉棒、その先端をアソコに押し当てられた瞬間に断ち切られた。
「さあ、存分に楽しもう」
「ひ…い…ボクはもう…ああ……ひあああああああああっっっ!!!」
しとどに濡れたボクのアソコに、男のモノが一気に挿入された。
太く固く長いソレは一気にボクの膣奥にまで届き、その先端を子宮の入口に激しく叩きつけた。
「はひぃいいいいいい!!!!…あ…あたってるぅ…太いのが…ボクのなかであばれてるぅ!!!!」
ぐっちゅぐっちゅと、淫らな水音を響かせて、肉棒がボクの膣内に何度も抜き差しされる。
その快感はさきほどまでの行為が遊びに過ぎなかったかのような激しさで、
あまりの強烈さにボクは自分の全てが内側から溶かされ消え去ってしまうのではないかという恐怖にかられる。
「ハハハハッ!!!よっぽどコレが恋しかったのだねぇ。君のアソコは私のモノに食いついて離れないよ」
「ひはあああああ…あああっ…おかしくなるぅ…きもちよすぎて、あたま、へんに……。ボク…おかしくなっちゃうよぉおおおっ!!!」
「そうか、おかしくなりそうか。なら、本当におかしくなってしまうまで、君をもっと気持よくしてあげないとね」
「ひや!?…いやあああああ!!!?…だめ…だめぇ…これいじょ…はげしいの…むりなのにぃいいいっっ!!!!」
髪を振り乱し、よがり狂うボクの姿を見て、男はピストンのスピードを早めた。
まるで内蔵ごとかき混ぜられるような激しい撹拌運動に、ボクはただ泣き、叫び、悦びの声を上げた。
狂気じみた快感に魂まで焼き尽くされるかのような恐怖がボクを支配する。
しかし、それすらもその凶悪な快感によって塗りつぶされ、やがてボクは男の腰使いに合わせて泣きじゃくる肉人形へと堕ちていく。
「…ふあ…ああっ!…きゃひいいっ!!!…ひゃあんっ!!…ひ…くふぅうううううんっっっ!!!!!」
「全く可愛い声だ。これでは私も余計に頑張ってしまうというものだ。…ふんっ!!!」
「ひああああああっ!!!!…あはぁ…あは…あはははは……きもひいい…きもひいいよぉ…ボクのなか…ぜんぶ…きもひよくなってゆの……」
519SBI:2010/09/14(火) 03:02:56 ID:vzcIEYp5
もうマトモな思考回路など欠片も残されていなかった。
僅かな理性は微塵に砕けて、その隙間をボクの肉体の叫びが埋め尽くしていく。
犯されたい。気持よくなりたい。
ぐちゅぐちゅと繰り返される挿入音をバックに、響き渡るその言葉。
肉欲に屈服させられたボクは、ついに、今まで抑えていた言葉を、欲望を解き放つ。
「…ああっ!!…おかして!…もっとはげしくおかしてくらさひぃいいいいいっ!!!!!」
ボクの言葉を聞いて、男の表情はいよいよ喜悦に染まる。
「いいのかな?このままでは、おかしくなってしまう?それは嫌ではなかったのかな?」
「かまいません…かまわない…もっときもちいいのがほしいっ!!…あつくてかたいのでボクのなかぐちゃぐちゃにしてほしい!!!
おかされたいんですぅ!!めちゃくちゃにされたいんですぅ!!!…ボクは…もっときもちよくなりたいんです!!!!!!」
「ハハハッ!!!わかったとも!!!」
ボクの言葉をきっかけに、さらに激しく、叩きつけるようなグラインドで男がボクを犯す。
アソコの肉壁を割裂いてボクの中で暴れまわる剛直の感触に、ボクは歓喜の声を上げた。
「ひああああああっ!!!!…きもちいいっ!!!…きもちいいのぉ!!!!!」
完全に快楽の虜となったボクはねだるように男に唇を差し出した。
すると、男はボクの求めに応えて、ねっとりと、呼吸を忘れるようなキスをしてくれた。
汗に濡れた四肢が絡み合い、上の口も、下の口も、男に犯され、完全に支配され、性奴隷のボクは快楽の渦の中でただ喘ぐ。
ぐちゃぐちゃとアソコの内側で暴れまわる肉棒の感触に、肉体を蹂躙され尊厳を踏みにじられるマゾヒスティックな快感を覚える。
(…ボクは奴隷…ボクは人形…ボクは…ボクは…ああああっ!!!)
それは単にナノマシンによる心と体の支配だけではなく、刻みつけられた悦びによってボク自信が変化し始めた結果なのかもしれない。
(ああ…きもちいい…きもちいい…きもちいいよぉ…ボク…もう……っ!!!)
そして、快感の泥沼の中で溺れ喘ぐボクに、トドメの一撃が撃ち込まれる。
深く強く、背骨を突き抜けていく激しい突き上げ。
擦り上げられた粘膜が快楽の火花を散らし、雷のように突き抜けた絶頂感の中でボクの全てが砕け散る。
「はあああああああああっ!!!!!イクイクイクぅううううっ!!!ボク…もう…イっちゃうよぉおおおおおおおおおおっ!!!!!」
涙でぐしゃぐしゃの顔を歓喜の色に蕩けさせて、ボクは絶頂へと上り詰めた。

弓なりに反らした体がガクガクと痙攣し、連鎖的に起こった小絶頂の中でやがてボクはぐったりと崩れ落ちる。
そんなボクを男はしっかりと抱きすくめて、自らの精を余す所なくボクの子宮へと注ぎ込んだ。
男の欲望に体の内側まで占領された実感に、ボクはうっとりと体を震わせる。
「ふう、今日も素晴らしかったよ。また近いうちに来るつもりだ。それまで、楽しみにしていてくれ」
「はい……またボクのアソコを…めちゃくちゃに…おかしてください……」
「ああ、わかっている」
あらゆる体液に塗れて、最初の宣告通りぐちょぐちょにされたバニーガールのボクを残して、衣服を直した男は立ち去っていった。
長く続く絶頂の余韻の中、次第に思考力を取り戻し始めたボクは今の自分を顧みて思う。
(…はは…あの男の人の言う通りだ。…もうボクは…どうしようもない淫乱の肉奴隷なんだ……もう二度と元のボクには戻れっこない…)
ボクはもう旅人のキノなんかじゃない。
その証拠に、ほら、今まで見てきた国々の事も、出会った人達の事も、記憶に霞がかかったように思い出せない。
代わりに思い浮かぶのは、毎日ボクの心と体を蹂躙していく狂気じみた肉の快楽だけ。
最初の頃、無理矢理に犯された辛い思い出ですら、今はボクを興奮させる材料にしかならない。
ボクは奴隷。
肉の奴隷。
快楽に喘ぎ、性を貪る卑しい人形。
酒場の片隅に捨て置かれたみじめなボクの頬を伝う涙が、
悲しみの為に零れ落ちたのか、それともさらなる陵辱への悦びに流された嬉し涙なのか、ボクにはもう分からなくなっていた。
520SBI:2010/09/14(火) 03:09:50 ID:vzcIEYp5
これでお終いです。
キノさんってなんでこんなに滅茶苦茶にしたくなる妙な魅力に満ちているんでしょうか?
別にエロだの陵辱だのじゃなくていいから、キノさんが行く国行く国でハグされまくって揉みくちゃにされたりしないかな。
で、照れたり戸惑ったりしてるキノさんをさらに別の人が抱きしめたり、「大好きですよ、旅人さん」とか子供に言わせればいい。
みんなでキノさんを愛でればいい。
あんな可愛いんだから、世界中から全力で愛されればいい、そんな馬鹿な事を考えちゃいます。
それでは、失礼いたしました。
521SBI:2010/09/15(水) 00:43:14 ID:BYH3V73e
昨日、投下したばかりだというのに、調子に乗ってもう一本です。
といってもエロはなし、かなり短いお話です。
ようやく帰って来たトラヴァス少佐=ヴィルの物思いと、それに寄り添うアリソンのお話になっています。
それでは、いってみます。
522SBI:2010/09/15(水) 00:44:17 ID:BYH3V73e
彼が自らのなすべき事に挑む為に捨てた物、犠牲にした物は数限り無かった。
友人も名前も過去の思い出達も全てを捨て去らなければならなかった。
そして、最愛の幼馴染と共に過ごす時間までも、彼は失った。
彼の決断が彼女からそれを失わせてしまった。
全ては二人、納得ずくで決めた事だ。
彼女は彼の思いを受け入れ、背中を押しさえしてくれた。
あれから十数年、彼はかつての名前を取り戻し、再び彼女の元へと戻って来た。
今まで正体を偽ってしか接してこれなかった娘とも一つ屋根の下で過ごす事が出来る。
家族三人いっしょの新しい時間が始まる。
だけど、それでももう絶対に戻ってこない物はある。
彼、ヴィルヘルム・シュルツが手にしているソレも、その一つだった。
「本当、残った写真はこれだけなんだ」
彼が幼馴染のアリソンと一緒に行った列車の旅、そこで撮影されたこの一枚きりがかつてのヴィルの姿を写した唯一の写真だった。
他は全て、故国から彼の痕跡を消すために残らず処分されてしまった。
この写真がそれをまぬがれたのは、撮影時にピントがズレて彼の顔が判別出来なくなってしまったためだ。
でなければ、この写真も他の写真達と同様の運命を辿っていただろう。
彼が故国でアリソンと共に過ごした思い出たちは、その全てが綺麗に拭い去られて、ものの見事に無くなっていた。
「全部、僕が決めた事だ……」
写真立てを手に取り、呟くヴィルの横顔は少し寂しげな色が滲んで見える。
人生は大小無数の選択の集積だ。
くだらないものから大事なものまで目の前に提示されたいくつもの可能性の中から一つだけを選び取って前へと進む。
選ばれなかったもの達は過ぎ去る時に呑み込まれて、その流れの中に消えてゆく。
ヴィルは自分達の発見と、それが引き起こしうる事態、そこから逃げるという選択肢を選ばなかった。
変わる世界を見届けて、それがより良いものになるよう関与し続けてきた。
だけど、それもまた、選ばれるものと選ばれないもの、その二つを分かつ残酷なまでの世界だった。
ヴィルが選び取ったものの反対側で、選ばれなかったもの達がちょうどヴィルの思い出達のように消え去るのを理解しながら、
それでも彼が立ち止まる事はなかった。
大を救う為、小を犠牲にする。
言葉にしてしまえば簡単なその重みを、ヴィルは自分の背中に背負い込んで歩いてきた。
523SBI:2010/09/15(水) 00:45:16 ID:BYH3V73e
だけど、その長い道のりを歩き切って、元の場所に帰ってきたヴィルの、かつては真っ白だった手の平は、どす黒い血の赤に染まり切ってしまった。
多くの人が見る事のないこの世界の裏側を覗き見てきた記憶を消し去る事もできない。
彼は確かにヴィルヘルム・シュルツに戻ったけれど、もうかつてのヴィルとは違うのだ。
人は変化する。成長する。否応なしに変わっていく。
ヴィルとてその例に漏れる事はない。
ヴィルは考える。
果たして、この手に持ったピントのズレた写真に写った少年。
それは本当に自分なのだろうか?
まだ何も知らなかったあの頃の自分自身に、今の自分が『僕が未来の君だ』と自信を持って言う事が出来るだろうか?
こんなにも変わってしまった自分は、もうヴィルヘルム・シュルツではないのではないか?
「……………」
写真立てを持ったままじっとうつむくヴィル。
その時、耳に馴染んだ彼女の声がヴィルの元へと届いた。
「難しい顔して、また何か考え事?」
「アリソン……」
柔らかく微笑んで、部屋の戸口に立つ彼女。
ヴィルの最愛の幼馴染も長い月日の間に随分と変わった。
「どうしたの?って、その写真……」
「うん。あの頃から随分経ったな、色んな事があって、色んなものが変わったな……世界も、僕自身も……そんな事、考えてた」
「そうね。色々あったし、色んなものが変わったわ……」
となりにやって来たアリソンもヴィルの持つ写真に視線を落とし、何かを思い出すようにしみじみと呟いた。
付き合いの長い二人の事だから、きっとアリソンにはヴィルの物思いは筒抜けなのだろう。
どこか寂しげなヴィルを慰めるように、アリソンの手の平がそっと写真立てを持つヴィルの手に重ねられた。
彼女だって同じくらい、いや、もっともっと寂しかっただろうに。
アリソンはただヴィルの手の平を優しいぬくもりで包みこむ。
そんな彼女に何か言ってあげたくて、ヴィルが口を開いたその時……
「アリソン……」
「でもね、ヴィル……」
ヴィルの声にかぶさるように、アリソンも口を開いた。
彼女は顔を上げ、その青い瞳でヴィルをまっすぐに見つめて言った。
「やっぱり、ヴィルは変わらないね……」
「えっ?」
戸惑うヴィルに彼女は続ける。
「色んな事があって、色んなものが変わったけれど、ヴィルはヴィルのまま、真面目なところも、とびっきり優しいところも全然変わってない」
「アリソン……」
そう言って、明るい笑顔を見せたアリソンと見つめ合いながら、ヴィルは思う。
(変わったけど、変わってない。僕も、アリソンも……)
色んな経験を積んで、歳をとって、かつての少女ではなくなったアリソン。
だけどいまヴィルの目の前にいる彼女の笑顔の明るさと、その奥に秘めた優しさは「未来の家」で出会ったばかりのあの頃とちっとも変わらない。
「私ね、本当は少しだけ不安だったの。
ヴィルが選んだ道はとっても険しくて苦しい道だった。その道を歩いてる内に、ヴィルも変わってしまうんじゃないかって、そう思ってた。
だけど、トラヴァス少佐として戻って来てくれたとき、ヴィルの顔を見て、声を聞いて思ったわ。
やっぱり、ヴィルはヴィルなんだって。
大切なものは何にも変わってないって」
アリソンの語る言葉が、ヴィルの胸の奥の不安を溶かしていく。
写真の中、少年の頃の自分の姿はかすれて見えないけれど、隣に立つアリソンの笑顔は今とぜんぜん変わらない。
彼女の笑顔の一番間近がずっと昔から変わらないヴィルの居場所なのだ。
幾多の変化の中、時の流れに消える事なく、ずっと二人の胸の奥で輝き続けたもの。
ヴィルがヴィルであり、アリソンがアリソンであること。
その真中にあって、ずっと二人を繋ぎ合わせてきた大切な何か、それは今も変わらずここにある。
524SBI:2010/09/15(水) 00:45:45 ID:BYH3V73e
「アリソンもぜんぜん変わらないね。ずっと、僕の大好きなアリソンのままだ」
「えへへ」
しみじみと呟いたヴィルに、アリソンが嬉しそうに笑ってみせる。
ヴィルはそこで少しだけ悪戯っぽい笑顔をうかべて
「でも、ちょっとだけ変わったかも?」
「え?どこが?」
きょとんとするアリソンに一言
「アリソンはもっと綺麗になった」
ヴィルのそんな言葉に、アリソンは嬉し恥ずかし、顔を真赤にしながら
「もー!そういうヴィルだって、これでもかってくらい格好良くなったし、私に『好き』ってたくさん言ってくれるようになったし……!!」
と、そんな感じでじゃれ合っていた二人の腰を、ガシッと細いけれど力強い腕が捕らえた。
「………仲の良いのはいいけれど、もうちょっと年相応に落ち着いてよ、ママ」
「あら、リリアちゃん、おかえり!」
ヴィルと同じ栗色の髪の少女、二人の娘、リリアが万年バカップルにもほどがあるアリソンとヴィルをジト目で睨んでいた。
「パ、パパもそうよ!ママと一緒になってはしゃいでばっかりじゃダメじゃない!!」
「わかったよ、リリア」
少し躊躇いがちに、だけどしっかりと『パパ』と呼んでくれたリリアの声がヴィルの心に染み渡る。
アリソンとヴィル、そしてリリア、三人が笑い合うこの場所はとても優しく温かい。
変わったけれど、変わらなかった。
数えきれない変化の中で、唯一変わらなかった大切なもの。
アリソンとヴィルを、そしてリリアを繋ぐソレに守られたこの場所こそが、
どんなに時を経ても変わる事のない、ヴィルの居場所なのだ。
525SBI:2010/09/15(水) 00:49:13 ID:BYH3V73e
これでお終いです。
今回は電撃文庫もくろっくで読める140字の掌編でんげきったー
そこで『アリソン』の更新があり、こう胸にスキューンときたので勢いで書いちゃいました。
帰って来るフラグは立ちましたが、本編でも本来の自分自身として家に戻ってきたヴィルとアリソン、そしてリリアの三人の姿が見てみたいものです。
それでは、失礼いたしました。
526名無しさん@ピンキー:2010/09/15(水) 21:25:57 ID:VqKKSmUH
濃厚なエロいのと甘いのと、このレベルを連続とは。
GJ!!
あなたはこのスレの救い手だ!
527名無しさん@ピンキー:2010/10/06(水) 12:36:36 ID:XzvoXLUH
キノが無いお・・・
528名無しさん@ピンキー:2010/10/11(月) 14:10:26 ID:eyWf/UQD
新刊ktkr
529名無しさん@ピンキー:2010/10/11(月) 22:16:27 ID:+WT3UVvY
新刊を読んで再び思う
師匠とハンサムさんは性の処理をどうしてるんだろうか
530名無しさん@ピンキー:2010/10/15(金) 17:59:03 ID:lp3ncB3X
師匠の体に触っただけで殺されそうだ
531名無しさん@ピンキー
>>529
ボロ車は2人のベッド

>>530
そもそも触れるのか?