【みなみけ】桜場コハル Part6【今日の5の2】

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804この野郎 ◆9iVe4Scw5Q :2008/05/23(金) 14:46:57 ID:QsElcYyC
>>796
――――ハルカ×藤岡ルート

「それじゃー私はケイコの家に勉強しに行ってくるから!」
「何が勉強だ。どうせおやつ目当てに行くんだろう。バカ野郎」
いつも通り辛口のセリフでカナを送り出したチアキは、その足で電話機へ向う。
「あっ、もしもし、チアキだけど。あのさ、暇なら家に遊びに来ないか? ――――うん、わかった」
チアキは電話を済ますと、ハルカのいる居間へと戻った。

――――ピンポーン

家のチャイムが鳴ると千秋は急ぎ足で玄関へ向かい、来客者を迎えた。
「こんにちわ、千秋ちゃん」
現れたのは藤岡、チアキが先ほど電話で呼んだ相手だ。
藤岡を居間へ連れて行くと、それを見てハルカが少し怒った様子でチアキに目くばせし、
申し訳なさそうにして藤岡に謝る。
「ごめんなさいね無理言って、またチアキが電話したんでしょ?」
「いえ、どうせ暇でしたから」

実はチアキ、ここ最近カナが出かけて行くと決まって藤岡を家へ招いていたのだ。
そしてハルカと藤岡を両脇に座らせ、自分はその間で幸せな時間を過ごし、
時間が経つにつれ藤岡とハルカもチアキ同様、これが最も楽しい時間へと変わっていた……
そんな幸せな気分に酔ったのか、二人の腕を両手に抱えてチアキがこんな事を言い出した。

「ハルカ姉さまと藤岡が結婚すれば良いのに……」
この発言に、ハルカと藤岡は顔を見合せて真っ赤になる。
「な、何言いだすのよチアキ! そんな、私と藤岡君が結婚なんて――――」
「そうだよチアキちゃん、オレ達まだ学生なのに結婚なんて早すぎるって言うか――」

幸せ過ぎてつい口から出ただけで、チアキの言った言葉にそんなに深い意味は無かった。
でも、この二人の反応を見て、チアキは脈ありだと判断する。
「ハルカ姉さま、もっとこっちへ寄ってください。藤岡、お前ももっとこっち来い!」
間から抜け、二人をピッタリとひっつけて座らせると、チアキは『うん!』と頷き、
「私はちょっとお茶を入れてきます」
と言ってキッチンへ向かった。

誰もいない静かな部屋で、二人はそのまま肩を合わせて座ったままチアキを待つ。
「えーっと、なんだか……照れちゃうね」
「あははっ、そ……そうですね」
目を合わせないように反対側を向く二人。そして、なんとなく藤岡がハルカの顔を見ると、
まるでそれに合わせたようにハルカも振り向き目を合わせる。

「あっ、あの! やっぱりもう少し離れますね!」
慌てた藤岡は、そう言ってハルカから離れようとした。
しかしハルカは藤岡の手を掴み、それを静止する。

「あのね、藤岡君さえよければ、もう少しチアキの家族ごっこに付き合ってあげない……?」
「え? それは……オレは全然かまいませんけど……」
「じゃあ決定ねっ! ……こうした方が夫婦っぽいかな……?」
そう言って藤岡の肩へ頭をのせるハルカ。その様子をチアキはキッチンの柱から見守る。

「頑張ってください、ハルカ姉さま……っ」




805この野郎 ◆9iVe4Scw5Q :2008/05/23(金) 14:52:05 ID:QsElcYyC
よし、全部冒頭の部分かくぞ! ……と、藤岡×トウマルートを書いてる途中で、
これなら普通に一つ完成したSSを書けば良かったと後悔した。


とりあえず藤岡×トウマは
ひょんな事から藤岡がまったく同じサッカーボール2つ手に入れ、それをトウマにあげる。
トウマはお揃いである事に喜び、それをみた藤岡が女の子みたいだと笑う。
ほっぺたをつねって肌もきれいだとか、髪の毛をくくって更に女の子みたいだと笑う。
トウマが本気にして、女の子だと告白。藤岡、焦る。
こんなおかしな気分にしたのはお前なんだから責任とれ! と藤岡に襲いかかる。

ってな感じで……
806名無しさん@ピンキー:2008/05/23(金) 15:30:37 ID:lGOKGWaW
>>805
全ての理想を叶えようとは…間違いなくこの野郎氏は聖人君主
藤岡×トウマ楽しみに待ってます







欲張りだけどできたら千秋×藤岡の続きも…!
807名無しさん@ピンキー:2008/05/23(金) 16:41:52 ID:bDZhk3ll
この野郎氏、本当にありがとうございます!
チアキ×藤岡ルートもいいけど、やっぱりハルカ×藤岡ルートはいいですね♪
ハルカと藤岡はこのまま家族ごっこを永遠に続けたらいいよw

それにしても、どちらのルートもチアキが可愛いw
808名無しさん@ピンキー:2008/05/23(金) 17:12:00 ID:A/Y5ZBJI
>>805
おいおい、藤岡に四季を満喫させるつもりか?





激しく期待、そしてGJ。
809名無しさん@ピンキー:2008/05/23(金) 17:48:30 ID:YnQhvSXx
>>805
GJ 千秋がめっちゃ可愛い…










わかります 藤岡はマコちゃんもしっかりいただk(ry
810名無しさん@ピンキー:2008/05/23(金) 23:11:38 ID:zce/MSmv
>>805
GJ  どれか1つでいいから、続けてほしいっ


できれば、マコちゃんルート……
811名無しさん@ピンキー:2008/05/24(土) 00:01:49 ID:pFsrqG96
ところでまとめって更新止まってる?
4スレ目までしか無いみたいだけど…
812名無しさん@ピンキー:2008/05/24(土) 00:24:53 ID:6EOFErhP
>>811
その可能性は高いです。
813名無しさん@ピンキー:2008/05/24(土) 00:29:51 ID:pFsrqG96
>>812
マジか…
誰でも更新できるヤツなのか知らんが、今パソ修理出してるからどなたか更新を!
814名無しさん@ピンキー:2008/05/24(土) 01:44:02 ID:Kz7ADMuS
>>805
GJ。
トウマルートまじで楽しみにしてるんでがんばってくだされ。
815名無しさん@ピンキー:2008/05/24(土) 10:51:20 ID:o590SVDZ
>>805
GぃぃぃぃいいJ!!
甘すぎて糖尿病になってしまった。ちょっと透析行ってくる。
816名無しさん@ピンキー:2008/05/24(土) 18:35:07 ID:pFsrqG96
おじさんがペンで占いをやった時の話だが、千秋だけ藤岡を見る目が複雑そうなんだよな…




嫉妬か?嫉妬なのか?
817「小さな秋」投下予告:2008/05/24(土) 21:18:19 ID:iDdkOv1S
埋め代わりにでも。
>>634の続き 10レス
NGワードは、「小さな秋」でよろしく

マコト(女装中)×千秋
【注意点】
ややエロ有り 本番とかは無し
ロリショタ風味
キャラが崩壊ぎみかも
818「小さな秋」マコトのターン1/10:2008/05/24(土) 21:19:26 ID:iDdkOv1S
2.マコトのターン

昼下がりの午後。
南家の居間――――。
ガラス窓から降り注ぐ柔らかな日差しを横顔に受けて、マコトと千秋は向かい合って立って
いる。

「ほ、本当に、やるよ?後で怒っても知らないよ?」
 マコトは、緊張のせいか硬い表情を作りながら、ひどく上ずった声を上げた。
 彼とは対照的に、どこか憂いを帯びたような気だるい表情で、千秋はこくりと頷く。
「もちろんだ。カナの知っていることを私が知らないなんて、屈辱以外の何物でもないからな」

 この少女――南千秋は、人一倍の負けず嫌いだが、特に姉のカナに対しては強い対抗意識を
もっているのだ。
 それは何も姉が嫌いとか言うのではない。風変わりで愛すべきバカ野郎であるカナと、対抗し
合って遊ぶのが千秋の生き甲斐の一つなのである。
 そのカナが知っている『おかしなこと』……それは、千秋にとって長年の懸案事項の一つと
なっている。千秋は、何としても『おかしなこと』について知りたいのだった。

 千秋の意思が固いことを知ったマコトは、意を決したように一つ頷いた。
 黙って立っている千秋の腕をつかみ、一気に、彼女のTシャツを捲り上げ……

――――バキッ

……る前に、マコトは床に這いつくばった。
 千秋の右ストレートが顎にクリーンヒットしたのである。
「な、なぜ……」
「何をする?」
「何って……」

 殴られた顎をさすりながら、マコトは顔を上げた。
「『おかしなこと』をするには、まずおかしな準備が必要なんだよ。
 そ、その裸で体を触りあったりするんだ」
「え……そうなんだ……」
 さすがの千秋もぽっと顔を赤らめた。
 相手が気の置けないマコトとは言え、男の子だ。裸をさらすのは、やはり恥ずかしい。
 腕を組んでしばらく考え込んだ後、千秋はなんとか自分の中で納得のいく結論に達した。

「よし、お前は今からマコちゃんだ!」
「え?」
「お前がマコちゃんになれば、女同士なんだから裸を見せても問題がない」
819「小さな秋」マコトのターン2/10:2008/05/24(土) 21:20:16 ID:iDdkOv1S
 千秋らしからぬ、乱暴な議論であるが、彼女としてはギリギリの妥協点である。
 マコトはちょっと嫌そうな顔で眉をひそめた。
 自らをダンディズム溢れる男だと自負している彼は、女装をすることに強いジレンマを
感じていた。正直、千秋にバレてしまった時には、後悔とともにホッとした気分だったのだ。
 今更女の子に戻りたくないというのが本音なのである。
 しかし、目の前にぶら下げられているニンジンは非常に魅力的だ。
 結局――……マコトには選択肢がなかった。

「う、うん。分かったよ……マコちゃんでいいよ……」
「いいか、身も心もマコちゃんになるんだぞ」
「が、頑張ります……」

 微妙にガックリと肩を落とすマコトを尻目に、千秋は自分のTシャツに手を掛けた。
「しわになると嫌だから、上着は自分で脱ぐ」
 服を脱ごうとする彼女から目を背けることができず、思わず注視してしまうマコト。
 視線に気づいた千秋は、むっとした表情をした。

「あっち向けよ」
「い、いや。女同士だし……」
 いつになく整合性のとれたマコトの答えに、千秋は苦々しい顔をして黙った。
 Tシャツを脱いで、丁寧に畳んでから床に置く。この辺は律儀な千秋らしい。
 スカートに手を掛けたときは、少し躊躇いを見せたが、ここまで来たらもう勢いだ。
 思い切って、スカートを脱いでこれも床に畳んで置いた。
 その下に履いていたのは、純白のパンツだった。女児用のもので、ワンポイントのリボンが
付いており、いかにも子どもらしいパンツである。
 マコトは、同級生の生パンツを見て思わず顔を赤らめた。
 千秋は上下ともに下着一枚になると、マコトの指示を待った。
「今日が暖かい日で良かったよ。で、これからどうするんだ?」
「じゃあ、座ってくれ」

 千秋は、素直に床の上で体育座りをすると、マコトを見上げて言った。
「いいか。お前の任務は、私と協力して『それはそれは楽しいおかしなこと』を実現すること
 にある。任務の失敗は、お前の人生を破滅させる事となると知れ?」
「り、了解しました」
 マコトは、少し顔を引きつらせて敬礼した。
 千秋の脅しははったりではない。
 この女は、こういう場合には「やる」女だ。
 ソーセージでおしりを虐める位は平気でやるだろう……。
 マコトは自分の人生が崖っぷちであることを強く感じた。
820「小さな秋」マコトのターン3/10:2008/05/24(土) 21:21:04 ID:iDdkOv1S
◆◇

 マコトは千秋ににじりよると、タンクトップに手をかけ、思いきって捲りあげた
 ブラを付けていないため、白い胸が直接視界にとびこんで来る。
 同時に、甘いミルクのような香りが辺りに漂った。
 千秋の胸はまだ薄く、ほとんど真っ平らといった感じだった。
 肌は硝子のように白く透明で、肌の下の青い静脈と綺麗なコンストラストを描いている。
 マコトは、純粋に――綺麗だ――と思った。
 胸の上の小さなふたつの突起は、心臓の鼓動に合わせて微かに上下していた。

 千秋は少し不安気な表情で、マコトの動きを見守っている。
 すると、突然彼は素っ頓狂な声を上げた。
「あれ!なんか、本と違う!」
「え、な、なにが……?」
「胸の膨らみが全くない!オレより小さいよ!」

――――バキ

 千秋の右ストレートが見事な軌跡を描いてマコトの頬に炸裂。マコトは涙を浮かべて膝を
屈した。
「さすがに、お前より小さいは失礼だろう」
「……は、はい。言い過ぎました……」
「やるなら早くしろ。風邪ひいちゃうよ」
 千秋はすっかり不機嫌な顔になって、先を促した。

「じゃあ、失礼して」
 そう言うと、マコトは千秋のほとんど膨らみのない薄い胸に両手の平をあてた。
 とくんとくんという心地よい鼓動が手に伝わって来る。
 マコトは慎重に手を動かして、そっと優しく肌を摩った。
 揉むというほどの肉もないため、やわやわと撫でるように何度も胸を愛撫してあげる。
 まだまだ、千秋の胸は固く、手に弾力を伝えてこない。

「ふふ……くすぐったい……」
 マコトの手の動きに対し、しきりに体をもぞつかせていた千秋は、耐え切れなくなったのか
含み笑いを始めた。
「気持ちいいとかは!?」
「全然ない」
 千秋は緊張感も解けた様子で、あっけからんと答えた。
 マコトは少し不満そうに唇を曲げたが、今度は指を伸ばし、千秋の小さな桜色の突起をつま
んでみる。何度も指の腹でゆっくり乳首を転がすように揉んでみた。

「これはどうだ?」
「少しピリピリするけど、くすぐったいだけだよ」
「そ、そっか……」
 マコトは困惑するように、千秋を見た。
821「小さな秋」マコトのターン4/10:2008/05/24(土) 21:22:02 ID:iDdkOv1S
 彼が空き地で拾った漫画本では、この時点で女の子は気持ち良くなるはずなのだ。
 千秋は、少し顎を上げて、ふんっと鼻を鳴らした。

「……どうした?もう終わりか?大きな口を叩いといてその程度か」
「ま、待ってくれ。まだオレは終わったわけじゃない!次なる手がある!」
 どうも、胸は見込みがないようだ。しかし、ここで諦めるわけにはいかない。
 マコトはエロ漫画や伝え聞いた知識を総動員させ、次なる作戦行動へ向かう。
 手を下にすべらせて、千秋の白いパンツに手を掛けた。

 千秋は慌てて、マコトの手を押さえた。
「お、おい。どこ触ってるんだ、バカ野郎」
「次の戦場はここだ!南、臆するな!」
「で、でも……」
 千秋は目を宙に彷徨わせて、口ごもった。
 マコトは上半身を乗り出すようにして、千秋を覗き込んだ。
「う、うわ……」
 思いのほか、マコトの顔が近くまで寄って来て、千秋は慌てて顔を背けた。
「南!!ここで引き下がっていいのか!このままだと、オレ達は敗北者になってしまうんだ!!」
「な、なんだか分からないけど、分かったよ。そんなに興奮するなよ」
 鼻息荒く迫るマコトに、たじたじとなりながら千秋は頷いた。
 さっきまでとは、少し立場が逆転している。

 マコトは千秋のパンツのふちをつまみ、するすると脱がしていく。
 両膝をぐいとつかみ、両の足を大きく開脚させた。
「こ、これが……!」
 マコトは、神秘的な感動に打たれて思わず声を漏らした。
 もはや、理屈ではないのだ。千秋がマコトのアソコを始めて見たときと同様、マコトも
始めて見る異性の性器に圧倒されていた。
 千秋のあそこは、まだまだ発育途上……いや、発育前といって良いだろう。
 柔らかそうな白い股間には、スッとした割れ目が走っているのみで、発毛などは一切なく、
窓からの陽光を浴びて、産毛がきらきらと反射して輝いていた。
 マコトの熱い舐めるような視線を感じて、千秋は耳まで真っ赤になって顔を背けた。

 マコトは大きく喉を鳴らすと、勇を鼓して千秋の股間に手を伸ばした。
 ここで千秋に気持ち良くなってもらわないと、マコトの男としての沽券に関わる。
 躊躇っている場合ではない。
 そっと人差し指で切れ込みのふちをなぞってみた。
「痛くない?」
「別に……」
 千秋を見ると、顔を真っ赤にしながらも、好奇心のほうが強いらしく、息をつめてマコトの
動きを注視している。
 ぷっくり盛り上がっている無毛の丘を、幾度もなぞってくすぐっていく。
 こんな繊細に指を扱うのは、図工の時間に段ボールでロボットを作って以来である。
 ひとしきり割れ目の周辺をまさぐったが、千秋からはあまり良好な反応が得られない。
 思い切ってスリットを開いて、中を覗き込んだ。
 スリットの中を観察すると、そこはピンク色や濃赤の肉襞がひくひくと控え目に息づいている。
822「小さな秋」マコトのターン5/10:2008/05/24(土) 21:22:32 ID:iDdkOv1S
 指を割れ目の中に差し込み、ゆっくりと動かしてみる。
「……ん」
 千秋が微かに呻きをあげた。
 マコトが心配そうに見上げると、
「いや、ちょっとびっくりしただけ」
と返してきた。
 マコトは千秋の返事を聞いて、少し大胆に指を動かし始める。
 指を埋めるようにして秘肉に押し込み、ぐりぐりと圧迫を加えてみた。
 指に柔らかな肉が絡みつくような感覚が指に伝わってくる。
 マコトはその感触がなんだか心地よく、さらにこねまわすようにして指を動かした。

「あ……んん……」
 それまで、声が出ないように必死で唇を閉じていた千秋が、思わず喘ぎを漏らした。
「なんか、むずむずする……」
「気持ちいいの?」
 マコトに問われて、千秋は少し首を傾げた。
 背筋がピリピリして、むず痒いような、熱いような感覚は、千秋にとっては初の体験である。
 これを『気持ちいい』というのか、千秋には少し自信がなかった。
 マコトは、千秋が反応した部分を指で更にグニグニと刺激すると、中の襞がきゅうと蠢いた。

「わかんな……あ、んん、き、気持ちいいかも……」
「よぉし。ミッション成功だぜ」
 マコトは、千秋の反応に気を良くして、唇を舌で薄く嘗めた。
 内側のピンクの襞に集中し、指で何度も擦っていく。
「あ、そこいいよ……うん、気持ちいい……すごいよ……」

――こ、声が出ちゃう……
 千秋は手を口に当てて、必死に声を押し殺そうとするが、股間から駆け上がってくる刺激が、
それを許さない。
 とうとう諦めて、白い喉を反らし、口を開くがままにしてはぁはぁと喘ぎ始めた。
 同時に、千秋は体の奥から何かが滲み出てくるのを感じていた。
 おしっこが出るのと同じような、違うような……。
 なんとか我慢しようとするが、どうにも力が全身に入らない。
――――トロリ
「……っ」
千秋が生まれて初めて分泌させた愛液は、マコトの指をべっとりと濡らし始めていた。
823「小さな秋」マコトのターン6/10:2008/05/24(土) 21:23:41 ID:iDdkOv1S
◆◇
――――ガチャリ

 突然、南家の玄関のドアノブが90度に回された。
「おーい、チアキぃ。プリン買ってきたぞぉ」
 買い出しに行かされていたカナが帰ってきたのだ。
 しかし、中から返事はない。靴を脱ぎながら、カナは少し首を傾げた。
「おい、チアキ。お前の愛する姉が帰って……ん?」
 突然カナの耳が、囁くような調べを拾った。

  「あ、そこ。気持ちいいよ……」
  「ここは?」
  「そこも、いい……」

「……!?」
 声は確かに、千秋とマコトのものだ。千秋の声は、ねだる様な、どこか甘い響きを含んで
いる。
 一瞬、びくりと怯んで立ち竦んだカナだが、すぐに思い返した。
――ははぁ。これは『おかしなこと』と見せ掛けて、肩揉みをしているな。
  全く、お約束な奴らだよ。
  だが、このカナ様を惑わすには無限大数プラス9年早いな!

 ニヤリと笑う。カナはスカートをふわりと翻して、ずかずかと居間に踏み込んだ。
「おい、次は私の肩を揉むん……」
――――ドサリ。カナの右手から、スーパーの袋が落ちて奇妙な音を立てた。
 
 目の前には、上半身をだらしなくはだけさせて胸を露出させている上に、下半身裸の妹。
 そして、その妹の足の間に、股を覗き込むようにして陣取っているワンピース姿のマコちゃん……。
 千秋とマコトは、びっくりしたようにカナの方を見詰めている。
 
「あ、その……。私は、藤岡に肩を揉んでもらうことにしたよ。うん……」
 うまい言い訳も出ずに、カナはそんなことを言ってしまう。
 とにかくこの場から離脱せねば。
 それだけを考え、後ずさりすると全力で南家から走り去っていった。
824「小さな秋」マコトのターン7/10:2008/05/24(土) 21:24:45 ID:iDdkOv1S
◆◇

「何だ。あいつは」
「ヤ、ヤバイんじゃないか……カナに見られちゃった」
 千秋は目をぱちぱちさせて、マコトの方を見た。
「見られちゃ、まずいのか?」
「う、うん。これは男女2人だけで秘密にやるんだ」
「ふぅん」

 千秋は不思議そうな顔をして宙を見つめたが、すぐに大したことなさそうに肩を竦めた。
「まあ、もう見られたものはしょうがない。どうせ、バカ野郎のカナだ。どうにでも、
丸めこめる。 それより、続きだ、続き」
「南……。オレのも、触ってくれないか?」
 マコトがおずおずと申し出ると、千秋はきょとんとした顔をした。
 が、すぐに意味を理解して頷いた。

「ああ、すまないな。私だけ気持良くなって。全然気付かなかったよ」
「えっと、じゃあ。こういう風にしよう」

 マコトは体を起こすと、千秋を壁際に座らせ、自分はその横に腰を下ろした。
 ワンピースを捲り上げて、すっかり固くなったアソコを取り出すと、千秋の手を取って、
ソレを握らせた。
 千秋は少し頬を染めながらも、導かれるままにそれをつかんだ。

「どんな感じにすれば、いいんだ……?」
「前後に撫でたり、摩ったりしてみて」
 言われたとおり、そっと上下に手を動かしてさすり始める。
 ぎこちない手つきだが、柔らかな手の感触と、何より千秋に触られているという事実に、
マコトは強い満足感を覚えた。
「ど、どうだ?」
「う、うん。気持ちいい」
 マコトが顔を赤くして反応しているのを見ると、千秋は嬉しくなった。
 先ほどまで足で踏みつけていたのとは別人のように、優しい動きで皮ごと擦りたてる。

 マコトも千秋の股間に再び手を伸ばし、割れ目に指を差し入れた。
 千秋のスリットは、すでにしっとりと濡れているため、最初のときは違い、何の苦もなく
指を飲み込んだ。
 コツを掴み始めたマコトが、指を巧みに動かすと、千秋はたちまち反応し始めた。
 マコトは、片手で股間を弄りつつ、もう一方の手で胸や腹を撫でまわしていく。

 はぁはぁと荒い息をついて、自分の肩にもたれ掛ってきた千秋を、マコトはじっと見つめた。
 そこには、いつもの南千秋とは別の顔が表れていた。

 ふわふわとした柔らかい髪がマコトの指の動きに合わせて、大きく揺れている。
 白い頬は桜色に染まり、いつも気だるそうな瞳は、トロンとして艶を帯びていた。
 そして、ピンク色の小さな唇からは途切れなく甘い息が吐かれ、時々嬌声が漏れている。
825「小さな秋」マコトのターン8/10:2008/05/24(土) 21:26:18 ID:iDdkOv1S
――ああ、これが女の子か……

 大人っぽい言動でいつも周囲を睥睨している千秋が隠し持っていた愛らしさに、マコトは
強く心を打たれた。
 いくら女装しようとも、カナや内田に「女の子してるね」などと言われようとも、やはり違う。
 この胸を突くような可愛らしさは、自分が絶対に持っていないものだ。

 胸に溢れる衝動のままに、マコトは顔を近づけて千秋の白い首筋にキスをした。
 汗の匂いとしょっぱい味がするが、そんなことはもうどうでもいい。
 首筋から頬、耳たぶへと唇を這わせ、舐め付けていく。
 千秋はマコトのざらざらした舌の感触に肩を震わせたが、抵抗はしなかった。
 マコトに体中をまさぐられ、舐めまわされて……、でもちっとも嫌な気分ではないのだ。
 むしろ体をぞくぞくとした快感が駆け巡り、強い歓びを感じる。

 股間のマコトの指が蠢き、千秋を更に強い官能が身を焼くと、今度は逆に少し怖くなってきて、
思わず、マコトに身を寄せてしまう。
 すると、マコトはしっかりと肩を抱いて支えてくれた。
 マコトの暖かい体温と鼓動が、千秋に強い安心感を与え、思わずうっとりと目を細めた。
 藤岡の前に座ったときの安心感とどことなく似ているなと、ぼんやりと思う。
 どうしようもなく嬉しくなった千秋は、彼の胸に頬を寄せて甘えるように何度も頬ずりをした。
 頭のホイップが、ふるふると喜ぶように揺れた。

「ん……!」
 マコトの指が偶然、千秋の中にある小さな突起状のものに触れると、ビクビクと千秋は
震えて反応した。
「ここ、気持ちいいのか?」
 マコトが突起状の芽を指の腹で何度も擦りあげると、千秋は身をよじって、激しく喘いだ。

――なんだかこの出っ張り、千秋の頭のホイップみたいだ

 そんな妙なことを思いながら、マコトは『小さなホイップ』を指の間に挟むと、くりくりと刺激を
始めた。
 強弱を付けながら指の腹で執拗に刺激し、他の指はずぼずぼと水音を立てて穴の中を激しく
出し入れする。

「うあ、あ、あぁ……」
 千秋はマコトに強くしがみ付くと、白い喉をのけ反らせて体を大きく震わせる。
「ふわぁあ!!」
 一声――大きく叫ぶと、蜜壺から透明な潮をぴゅうと大量に吹いた。そして……、ぐったりとしてしまった。
「くっ」
 それを合図にするように、マコトも千秋の柔らかい手のひらに、ドクドクと白濁液を吐き出したのだった。
826「小さな秋」マコトのターン9/10:2008/05/24(土) 21:27:08 ID:iDdkOv1S
◆◇

「み、南……大丈夫か?」
 ビクリビクリと軽く痙攣しながら脱力してしまった千秋を、マコトは慌てて抱き寄せた。
 千秋はいつも以上にぼんやりとした目で、マコトを見上げると、少し顔を歪めた。
「おしっこ漏らしちゃったよ……情けないよ、この年にもなって……」
「南、これはいいんだよ。気持ちよくなると女の子の体から出てくるものなんだ。
 おしっこじゃないんだよ」
「そ、そうなの?」
「うん。ほら、オレのも出てるだろ?」
 千秋が自分の手に目を向けると、そこにはべっとりした白い粘液がこびり付いていた。
 相当溜めていたのか、ゼリー状になるほどに濃度が強い。
「これ、なんだ?」
「精液だよ。男が気持良くなると出るんだって」
 千秋は、珍しげに指の間に付着している精液を眺めている。マコトは、慌ててティッシュを
取ると、千秋の手についた自分の欲望の証を拭きとった。
 千秋は、マコトに手を預けつつ、
「……これからどうするんだ?準備は終わりかい?」
と聞いた。
「ん、まあ。これからが本番だけど……その、もうやめとこう。
 南も、『おかしなこと』がどんな事か分かっただろ?」
「すごい気持良かったよ。素敵なことだな、これは。どうせなら最後までしたいよ」
「……」
 一瞬、マコトの顔に躊躇いの色が浮かんだ。マコトのアソコがピクリと反応する。 
 少し黙った後、ぽつりと呟いた。
「南はオレの事、好きか……?」
「え?」
 ビックリしたような表情をした千秋に、マコトは少し傷つきながらも、にっこりと笑った。
「まだ、オレ達には早いよ」

 千秋は不思議そうに首を少し傾げた。
 ただ、マコトの顔はいつになく酷く真剣な表情をしていたので、逆らわずに頷いた。
「そうか……」
 その時、何となく千秋には『おかしなこと』の意味が分かった気がした。
 気持良くて楽しくて……、でもきっとそれは軽々しくすべき行為ではないのだと。
827「小さな秋」マコトのターン10/10:2008/05/24(土) 21:27:51 ID:iDdkOv1S
◆◇

 千秋は手早く服を整えると、ほっと一息をついた。

 今になって、急に気恥ずかしさが込み上げて来る。
 裸の体を触れられたり、性器を弄り合ったことは、千秋にとっては余り重要ではなかった。
 マコトにもたれ掛り、思わず甘えた動作を取ってしまったこと。
 それが、とてつもなく恥ずかしかった。

 マコトをちらりと見る。
 彼は精根尽き果てた様子でぐったりしていたが、やがてノロノロと立ち上がると、自分の
トランクスを拾い上げた。

 千秋は突然立ち上がると、マコトの手を取った。
「マコト、忘れるなよ。お前は、もうマコちゃんなんだからな」
 マコトはびっくりしたように、千秋を見つめる。
 少し困惑したような表情をしたが、素直に頷いた。
「よし。それならお前、パンツも女物を履けよ?」
「え……えええ!?」
 驚愕して声を上げるマコトから、トランクスを奪い取った。口の端を歪めてニヤリと笑う。

「制服はしょうがないが、学校でもパンツは女物だ。いいな?」
「で、でも……オレ、女物の下着なんて持ってないし」
 それもそうか、と千秋は思った。
 さすがにマコトの姉の部屋からパクルわけにも行かないだろう。
「うーん。まあ、今度買いに行くしかないな。それまでは……」
 途中で言葉を区切ると、千秋は立ち上がり、自分の部屋に駆け込んだ。
 部屋から出てきたとき、千秋は3つ、4つの布きれを手に抱えていた。
「ほれ、私の余ってるパンツをやろう。ちょっと使い古しだが、まだまだ使えるぞ」

――み、南のパンツ!?
 思わずマコトが、受け取ってしまったとして誰が彼を責められようか。
「とりあえず、今日はこれを履いていけ。来週にでも、一緒に買いに行こうじゃないか」

 マコトが、しぶしぶ(内心は少し違うのだが)女物のパンツを履くのを千秋はじっと見ていた。
 ピンクのワンピースと、赤いリボン。白いハイソックス。
 やはり、女の子っぽい。
 だけど……少し困惑したように、自分の胸を押さえた。
 マコちゃんを見ても……、なんだかマコトという男の子にしか見えないのだ。
 そして、彼を男の子として見ると、胸が急速にドキドキして、むしょうに甘えたくなって
しまうのだ。
――これは、何だか危険な予感がするぞ……。マコトは女だ!女になればいいんだ!!

 一体、マコトは男としての一歩を踏み出したのか、女としての一歩を踏み出したのか、
それはもう誰にも分からないことだった。

(続くような、続かないような…?)
828「小さな秋」投下終了:2008/05/24(土) 21:28:56 ID:iDdkOv1S
投下終了
皆様の妄想が投下されるのを正坐で待っておりますノシ
829名無しさん@ピンキー:2008/05/24(土) 21:47:07 ID:o590SVDZ
>>828
おい、私の『例の部分』が大変なコトになってしまったではないか。
どうしてくれる、バカ野郎?




(激しくGJ!! もっとやって下さい)
830828:2008/05/24(土) 23:56:40 ID:iDdkOv1S
また、書き忘れたorz
自分の作品は、保管庫への収納は無しでお願いします
831名無しさん@ピンキー:2008/05/25(日) 00:20:30 ID:2IVokHR6
もしもみなみけがスクライド的な展開になったら

千秋「いろいろ生き急いじまったからなあ、残り時間はハルカ姉さまと有意義に過ごしたかったんだが…」
内田「今からでも遅くありませんよ?」
千秋「そうもいかねえ!あの優しくて馬鹿姉にぞっこんな彼が私はお気に入りなのさ!父の面影がある人だ!惚れがいがある!残りの人生をかけるに値するほどよ!そうだ!私はついに見つけた!文化の真髄を!」
内田「あぁ、それでもあなたの恋は実らない!」
千秋「んなこたぁわかってんだこの地味野郎がぁ!」
内田「聞き捨てなりませんね」
千秋「だったら一生抱えてろ!受けろよ!私の速さを!」

続きを書こうとしたけど、このポジションだと最後に千秋が…
832名無しさん@ピンキー:2008/05/25(日) 00:42:28 ID:VS04cEKI
このスレには馬鹿が多い
833名無しさん@ピンキー:2008/05/25(日) 00:54:53 ID:ibbzZpjX
>>831
ワロタww GJ
834名無しさん@ピンキー:2008/05/25(日) 14:29:35 ID:tcrFhPGN
>>828
GJ!!!
君を強く待ってたよ
続いてくだしあ><
835名無しさん@ピンキー:2008/05/25(日) 21:10:03 ID:XVHexoJ8
>>831
千秋「私はこう思うんですよ。TVを見るなら藤岡の膝の上に乗りながら見るべきだと。
   密閉された空間、物理的に近づく距離、美しく流れる今週の「先生と二宮くん」。
   体だけでなく二人の心の距離まで縮まっていくナイスなウォッチング!
   CMのうちにトイレへ行きたい、でもずっとこうしていたい、この甘美なる矛盾、
   簡単には答えは出てこない、しかしそれにうもれていたいと思う 自分がいるのもまた事実! 
   ウヒョーーー!ファンタスティーーーーック!!」
836名無しさん@ピンキー:2008/05/25(日) 22:37:36 ID:2IVokHR6
>>835
そう来たかw
837名無しさん@ピンキー:2008/05/26(月) 07:17:44 ID:NcFupv7D
>>816
千秋も自分の運命の人を占ってもらえばよかったのに
838名無しさん@ピンキー:2008/05/26(月) 08:25:11 ID:6newu8NW
>>832
最高の褒め言葉を有り難う。
本当の馬鹿は賢くなければ勤まらないんだぞ。




てか、「馬鹿って言うな。せめて阿呆って言え」と突っ込みたくなった漏れは
大阪志向の強い神奈川県民。
839この野郎 ◆9iVe4Scw5Q :2008/05/26(月) 10:28:23 ID:CgOjAPgf
日曜日、それは一週間で一番自由な日……そんな日にカナはせっせと何やら探し物をしていた。
「ハルカー。私のマンガ知らない? 8巻だけとんでるんだよ」
「え? 知らないよ?」
カナが探していたのはマンガの単行本。しかし部屋をいくら探しても見つかる事も無く、
途方にくれて居間へやってきたのだ。
「よし、カナちゃん! 僕が見つけてあげるよ」
「ん? 何、タケルいたの?」
「いたんだよ」

そう言うと、タケルは胸ポケットからボールペンを取り出し、
そのボールペンを机の上に立てて指を離す。
「このペンの倒れた方向に探し物があるよ」
倒れた方向はチアキの部屋……カナは疑いながらもペンの倒れた方へ向かった。

「あ……あった!! あったぞ!!」
部屋から聞こえるはカナの歓喜の声。そして戻って来るやいなや、チアキを問い詰める。
「チアキ! お前が犯人だったんだな!!」
「バカ野郎。それはお前が部屋に持ってきて、そのまま置いてったんだろ?」
チアキに言われて考えてみると、確かに先日持っていったきり忘れていたような気がする……
カナが笑ってごまかすとチアキは呆れた様子で、カナのマンガとは違う少し難しい本を読み始めた。

「いや、でも一発で見つけるなんて凄いじゃないか! いったいどんな仕掛けだ?」
「あはは、そんなのないよ」
タケルの思わぬ能力に興奮するカナをしり目に、チアキが興味なさそうに本を読んでいると、
それを見たカナが面白く無さそうにチアキに突っ掛かった。

「おいチアキ、タケルの凄い能力が発見されたと言うのに、なんでお前はそんなつまらなさそうなんだ?」
「私はそんな非科学的な事を信じる人間じゃないんだよ……」
その言葉を聞いたカナは、納得いかないと言った顔で、
「そこまで言うなら、お前も試してみろ! ほら、何でも良いから言ってごらん」
とチアキにふっかけた。

「そうだな、じゃあ私の素敵なダンナ候補でも探してくれ」
相変わらず興味無さそうに目も合わせず答えたチアキに、カナは一泡吹かせてやろうとタケルに合図を送る。
「うん、それじゃあいくよ……えいッ」
指を離す瞬間の掛け声で、ようやく本から目を離してペンを見たチアキ、
しかしそこには東西南北どこにも倒れず、ただ垂直に立ったボールペンがあった。

「なんだ? 私のダンナ候補は天国在住なのか?」
「いや、そんなはずは……うわっ!」
その時、窓の外から強い風が吹き荒れ、垂直に立っていたボールペンはその勢いで玄関の方へ向かって倒れてしまう。

――――ピンポーン

……と、同時になるチャイム。
一同の目はボールペンの先、玄関に集中し、
何となく自分が出なくてはいけない雰囲気にため息をつきながら、チアキは玄関へ向かった。
840この野郎 ◆9iVe4Scw5Q :2008/05/26(月) 10:28:57 ID:CgOjAPgf
「チアキちゃん、こんにちわ」
「藤岡……? どうして家に?」
「うーん……なんでかな、何となく呼ばれた気がして……それでね、ボーっとしてたら屋上までいっちゃったんだよ」
そこに現れたのは藤岡。特に約束もしていなかったにもかかわらず、何故か来たらしい。

『私の素敵なダンナ候補』

一瞬さっきの言葉が頭を過る。チアキは少し赤くなりながらも、後ろからの強烈な視線を感じて振り返える。
すると、そこにはニヤニヤ笑うカナ達の姿が……
「へぇ〜……藤岡、お前だったのか。そーか、そーか」
「え? 何の事?」
「……わっ、バカ野郎! 変な事言うな! こんなの偶然だ、偶然!!」
慌てるチアキを静止し、にやりと笑うカナ。そして藤岡へ事の真相を伝えた。
「今、チアキの素敵なダンナ様を探して占いしたらさ、屋上から玄関に来た人間……って出たんだよ。
 つまり藤岡、お前がチアキの素敵なダンナ様って訳だ!」

(――――あんな非科学的な事は信じない……信じないけど…………)
動きを止めて、チラッと藤岡の方を向くチアキ。すると藤岡は笑顔で、
「チアキちゃんみたいな可愛い子がお嫁さんになってくれるなら、いつでも大歓迎だよ」
と答えた。
もちろん深い意味はない。でもチアキは目歩大きく開き、耳まで真っ赤にして
壁に頭をトントンぶつけながら平常心を保とうとしていた。

「藤岡、とりあえず入れば……夕飯も食べてくだろ?」
チアキにそう言われ、部屋の方を見る藤岡。そこにはタケルの姿が……
「ありがとうチアキちゃん。でも今日はお客さんも来てるみたいだし、また今度にするね」
「そんな……気にするな! それにタケルはもう帰るところだから! ほら、タケル! ばいばい」
「えぇ?! チアキちゃん? おじさん今日は夕飯を一緒に……あれ? あれれ??? あっ……」

――――バタンッ!!

チアキは丁重にタケルを送り出……追い出し、代わりにダンナ様を家へ迎え入れた。
いつも通りの席に座ると、ぽーっと藤岡の顔を見つめたり、腕に頬ずりをしてみたり……
なんだか嬉しい恋する乙女チアキは、少し大胆な行動をとっていた。

「藤岡、今日は何が食べたい? 何でも好きなもの言ってくれ、私が頑張って作るから」
「なんだ? チアキ、おまえ今日はいつになく藤岡にベッタリだな。あれか、未来のダンナ様だからか?」
「バ……バカ野郎! 別にそんなんじゃ……」

茶化されて慌てるチアキをかばう様にして、藤岡が気を使って会話に割り込む。
「チアキちゃんの作ったハンバーグが食べたいかなぁ」
するとチアキは目をキラキラと光らせ、
「よし、任せろ! 私が腕によりをかけて作ってやるからな!」
と張り切って台所へ向かった。

ちなみに、この日のハンバーグは藤岡のだけ少し大きく、さらにケチャップでハートマークまで描かれていた――――

841この野郎 ◆9iVe4Scw5Q :2008/05/26(月) 10:29:39 ID:CgOjAPgf
あさから>>837の書き込みを見てハッスルしてしまった
842名無しさん@ピンキー:2008/05/26(月) 21:09:16 ID:6newu8NW
>>841
甘〜〜〜い!! お主、本気で糖尿病にする気やろ?!

原作の逆バージョンで来ましたか。これは素晴らしいチアキ。
激しくGJ!!
843名無しさん@ピンキー:2008/05/26(月) 22:36:00 ID:qlBibFO5
>>841
どんどんハッスルしてくれたまえよ。いやぁ、本当に俺をニヤニヤさせるのが上手い人だな。

それにしても、毎度思うんだが、
他人の書き込みでよくまぁそんなに早くネタが思いつくもんだ。羨ましい才能だぜ。
844名無しさん@ピンキー:2008/05/26(月) 23:20:54 ID:NcFupv7D
俺の書き込みが神を呼んでしまった…!

GJです!もう悶え死んでしまいそうだw
また機会があったら藤岡×千秋お願いします
845名無しさん@ピンキー:2008/05/27(火) 01:47:36 ID:3H6r2Evk
そろそろふじかなか
藤岡×冬馬が読みたくなってきたな

個人的には千秋×マコトとナツキ×ハルカも読みたいです^q^
846名無しさん@ピンキー:2008/05/27(火) 03:19:45 ID:EPyU+E6b
意外にないよな。藤岡×トウマ。俺も読みたいんだけど。
847名無しさん@ピンキー:2008/05/27(火) 09:05:50 ID:iFIRFQXB
トウマ×黒吉野だろJK
848名無しさん@ピンキー:2008/05/27(火) 10:07:09 ID:8NeqsbfH
――――藤岡×トウマルート

日曜日の10時頃、藤岡はいつも通り朝練を終えて自宅へ戻っていると、
前を通りかかったトウマの家から大きな叫び声が聞こえてきた。
「バカ兄貴!! 着るだけでシューズ買ってくれるって言っただろ!!」
「そんな事言わず、写真を撮るだけだから……な?」
「もう、こっち来るな! こらっ! カメラを構えるな!!」

――――ガラッ!!

その声と同時に家を飛び出してきたのは、メイド服に身を包んだトウマだった。
「ハァ、ハァッ……あっ……え……藤岡、これは…………その……」
「トウマー、どこ行ったー?」
藤岡にこの姿を見られ慌てるトウマ、しかし背後から迫りくる兄たちの声。
見られたものは仕方無い、トウマは藤岡に助けを求めた。
「藤岡、助けてくれ! このままじゃオレ、兄貴達に何されるか――――」
トウマのこの発言、このままでは写真一枚どころか、他の衣装も着せてアルバムまで作りかねない……
そう言う意味だったのだが、藤岡は違った意味で助けを求められたのだと勘違いしてしまう。

まず、家から逃げるように飛び出してきたトウマ。
藤岡には、男の子に無理やりメイド服を着せているように見えている。
そしてトウマの「兄貴に何されるか」と言った発言。藤岡は、
「女装させられて『性的な意味で』兄貴に何されるか」と受け取ったらしい。

そう思いこんだ藤岡は、トウマの手を掴み急いで走りだす。兄貴達の魔の手から救うために……
「ハァッ、ハァッ……ここまで来ればもう安心だぞ」
「うん……えっと、あのさ、藤岡……ちょっと恥ずかしいんだけど…………」
可愛い小学生がメイド服を着ている――――トウマはいつの間にか注目の的だった。
しかし藤岡はここでも、
「あっ、そうか。男の子がこんな服着るなんて恥ずかしいよな」
と勘違いして、すぐ前の家へ入ってゆく。

「藤岡、ここは……?」
「ん? あぁ、ここ俺の家だよ。 母さん、友達連れてきたから飲み物二つお願い!」
藤岡はリビングの方へ向かってそう言うと、トウマを連れて2階の自分の部屋へ向かった。

「うわっ、この優勝トロフィーあの大会の……あっ、こっちは最優秀選手の盾まで!」
藤岡の部屋に飾られているのは、サッカーの大会で貰った賞状、トロフィー等、
これから自分が目指す物ばかりで、トウマは服の事など忘れて目を輝かせてそれらを見ている。
「藤岡、お前やっぱり凄い選手なんだな!」
「トウマだってこれからいっぱい手に入れるんだから、落ち着いてその辺に座って」
少し興奮気味に話すトウマを落ち着かせる藤岡。すると、丁度その時部屋の扉が開いた。


――――ガチャッ……
849名無しさん@ピンキー:2008/05/27(火) 10:07:45 ID:8NeqsbfH
「おーい、ジュース持ってき…………あら? あらら?!」
何やら慌てて持ってきたジュースを机に置き、トウマの顔を覗き込む藤岡母。
「あっ……あの、おじゃましてます」
「へぇー、可愛い女の子じゃない! 友達って聞いたから、母さんまたサッカーしてる男の子だと思ってたわ」
近距離で全身を凝視され、少し恥ずかしそうにチョコンとその場に座るトウマ。
藤岡には、女装した男を『可愛い女の子』と言った母が面白くてたまらなかった。

「――――で、お名前は? 彼女なの?」
「名前は南トウマで…………か、彼女?! オレが……藤岡の……?」
「ほら、もういいだろ? 母さんは向こう行って」
「あぁん、もうちょっとくらい良いでしょ? ……それじゃあトウマちゃん、うちの子をよろしくね♪」
そう言って、ポーっとするトウマを残し藤岡母は強制退場させられてしまった。

「あははっ、可笑しいなぁ。母さん完全にトウマの事女だと思ってたよ」
「えっ? あっ、そうかな……」
(――――こんな格好してても女だって気付かない藤岡の方が可笑しいよ……)
そんな事を考えていると、机の向かい側から痛い視線を感じ、トウマはそちらへ目をやる。
「何? オレの顔に何か付いてる?」
そう聞かれた藤岡は、さらにトウマの顔をジッと眺め、
「いや、こうして見ると、トウマって本当に女の子見たいだなぁ……って思ってさ」
と言いだした。

「ななっ、なんだよ急に……?」
「あっ! そうだ、確かこの辺りに…………あった!」
藤岡が取り出したのは可愛いリボンの髪止め。以前、クリスマスの時にカナへプレゼントしようと買った物だ。
「ちょっ……藤岡、やめ…………くすぐったぃって……」
「こうして……はい、出来上がり! うん、可愛い可愛い」
トウマの髪を両サイドで小さく括り、満足そうに可愛いと言う藤岡。

「ば……ばかっ! オレは別に可愛くなんて…………
 ……でも、もし……もしだぞ! ……その、オレが女だったら、……藤岡的にどうかな……?」
「俺的に? う〜ん……活発でサッカーも上手いし……100点満点、彼女にしたいくらいだよ」
そう言うと、顔を真っ赤にして俯くトウマを見て、
藤岡は少し悪戯が過ぎたとトウマに謝り、クローゼットから服を取り出す。

「とりあえずこれ、少し大きいかもしれないけど……ソレよりは恥ずかしくないだろ?」
「うん、サンキュッ……」
しかし、服を受け取ったトウマは一向に着替えようとしない。
それを不思議に思った藤岡が尋ねる。
「どうしたの?」
「いや、どこで着替えればいいの?」
「あははっ、そんなの気にしないでココで着替えればいいよ」
「ココって……藤岡の前で?」
850この野郎 ◆9iVe4Scw5Q :2008/05/27(火) 10:08:11 ID:8NeqsbfH
さも当然といった様子で頷く藤岡。しかしそんな事をしたら100%女だとバレてしまう。
何か脱衣所を借りれる良い方法は無いか……そう考えるトウマの頭に、藤岡が言った言葉が過る。

『うん、可愛い可愛い』 『100点満点、彼女にしたいくらいだよ』

藤岡のその言葉は、今まで『女だとバレると関係が崩れる』と思っていたトウマの考えを一掃。
(――――そうだ、もう隠す必要ないじゃないか……だって女だってバレちゃえれば、オレは藤岡の彼女に……)

「わかった、じゃあ……ココで着替える…………」
そう言うと、トウマはまずスカートをパサッと下に落とし、藤岡の前で下着を露わにする。
猫の絵がプリントされた可愛らしい下着……それを見た藤岡は、
「え……下着まで女装させられてたの?」
と、少し驚いた様子でトウマに尋ねた。

そんな事はお構いなしに、トウマは上着も脱いでいく。
残されたのは上に着た薄いシャツと、下に穿いている下着のみ……
胸の膨らみを見て、『何か入れてるのかな……』と思いつつも、藤岡は少し顔を赤くしてその様子を見ていた。
「じゃあ、これも脱ぐから」
「えぇ? 中に着てるシャツは脱がなくても――――」
「脱ぐから!」
そう言って残されたシャツを脱ぎ捨てるトウマ。
当然胸には何も仕込まれておらず、胸には女の子らしい膨らみが……

さすがの藤岡もこれを見てトウマが女だと言う事に気づき、とにかく慌てて目をそらす。
「え……えぇ?!! トウマ、お前……女だったの?」
「うん。 藤岡、もっとちゃんと見ろよ……」
「そんな事言われても……あっ、鍵!!」
こんな状況母親に見つかっては大変と、慌てて部屋の鍵を閉め一息つく藤岡、
すると、後ろから腰に手を回され、背中にはなにやら柔らかい感触。
振り返るとそこには、さっきまで男だと思っていた下着姿の女の子……トウマの姿があった。

「トウマ? ど、どうしたの?」
「藤岡がオレの事、可愛いって言った。100点満点だって……彼女にしたいって…………」
「それは――――」

「オレも藤岡の事が好きだ……! だから……ちょっとおかしくなちゃったのかも…………」

851名無しさん@ピンキー:2008/05/27(火) 10:10:31 ID:8NeqsbfH
499KB!
容量的に3レスが限界だった。
もう、カプ希望があれば限りなく中途半端に応えるのが自分の仕事後思ってる。
そして埋め
852名無しさん@ピンキー:2008/05/27(火) 10:15:45 ID:8NeqsbfH
自分の仕事後思ってる……仕事と思ってるだったね……
張り切って4つもルート作ったけど、一つくらいはルートを完結させたいと思ってます。

でも、メルトの続きも書きたいです。
リコも書きたいです、あとケイコも。



そして梅梅。
853名無しさん@ピンキー
                     , --―.彡}
                  /   :ノ:. : ノ
                ,. : ´: _ ̄ ̄: :`:く-. .、
          ,.ィ/ : :/ : : : : : : : :.:|: : : \
           //: : /  : : : / : : .:i   : : \
          ///  ,: :/ ,ィ' : : /   : .:||  : . ヽ.
        ///  .:/: ム斗!-く| / .  .::| :|  :.   ハ
      ': /:  : i:イ!/ /|/ |:{ : .  .:/!:.ハ: :.. : ヽ:..i
      |/: . . : |:/ |! _≧ミ 、 ハ: }: :/ }/丁l`|、: .  l:. l
       j:': :  :l: |{ ィ|7i:::::(ィト   V:/ /'_ |:イ小 : . :|!: |  これが最後の一手だぞ
      /:    :.{ハ 廴.ツノ   ノ'′ァァ=ミリ |:. : . :ト:. !  バカ野郎
    / : :{: :  、V ,` ー        {i:::::(.ハ. l/ .: l/ |リ
   / : ィ´ト、: :ヽ\'/l/     ,  、辷シノ /: /:.:/ }′
  / '´  | :.| :\ : {` `ー 丶 __   /,  /.ィ:./ハ
        | :.| :.:.:.l`ト\   {   `ア  _レ'7:ィ/:/}′:|
       |:.l :.:.:.|:.!ヽ    ヽ.__ノ    ,.イ/:イ:  |     
      l :| :.:.:|:.|   .     _ ..イ:./´:.:.:.|:  :|     
      | :| :.:.:|:.|    >_z≦⊥_:.:|:.:{:.:.:.:.ノ:.   :|
      ヽ|:l: 「 !く ̄  /:::::::::::::ヽ:.:.}:.:.:ハ:.:   :l
       }:| :|∧/:ヽ /::::::::::::::::::::::{_ノ :./:.:l:.:.  |
       /:|:.:.|:/: : :/:::::::::/´ ̄ ̄: :ノ {:.:∧:.   ト、
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