☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説_第60話☆

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1祝・還暦
魔法少女、続いてます。

 ここは、 魔法少女リリカルなのはシリーズ のエロパロスレです。


『ローカル ルール』
1.リリカルあぷろだ等、他所でのネタを持ち込まないようにしましょう。
2.エロは無くても大丈夫です。
3.特殊な嗜好の作品(18禁を含む)は投稿前に必ず確認又は注意書きをお願いします。
  あと可能な限り、カップリングについても投稿前に注意書きをお願いします。
【補記】
1.また、以下の事柄を含む作品の場合も、注意書きまたは事前の相談をしたほうが無難です。
  ・オリキャラ
  ・原作の設定の改変
2.以下の事柄を含む作品の場合は、特に注意書きを絶対忘れないようにお願いします。
  ・凌辱あるいは鬱エンド(過去に殺人予告があったそうです)

『マナー』
【書き手】
1.割込み等を予防するためにも投稿前のリロードをオススメします。
  投稿前に注意書きも兼ねて、これから投下する旨を予告すると安全です。
2.スレッドに書き込みを行いながらSSを執筆するのはやめましょう。
  SSはワードやメモ帳などできちんと書きあげてから投下してください。
3.名前欄にタイトルまたはハンドルネームを入れましょう。
4.投下終了時に「続く」「ここまでです」などの一言を入れたり、あとがきを入れるか、
   「1/10」「2/10」…「10/10」といった風に全体の投下レス数がわかるような配慮をお願いします。

【読み手 & 全員】
1.書き手側には創作する自由・書きこむ自由があるのと同様に、
  読み手側には読む自由・読まない自由があります。
  読みたくないと感じた場合は、迷わず「読まない自由」を選ぶことが出来ます。
  書き手側・読み手側は双方の意思を尊重するよう心がけてください。
2.粗暴あるいは慇懃無礼な文体のレス、感情的・挑発的なレスは慎みましょう。
3.カプ・シチュ等の希望を出すのは構いませんが、度をわきまえましょう。
  頻度や書き方によっては「乞食」として嫌われます。
4.書き手が作品投下途中に、読み手が割り込んでコメントすることが多発しています。
  読み手もコメントする前に必ずリロードして確認しましょう。

『注意情報・臨時』(暫定)
 書き込みが反映されないトラブルが発生しています。
 特に、1行目改行、且つ22行以上の長文は、エラー表示無しで異次元に消えることがあるそうです。
 投下時はなるべく1レスごとにリロードし、ちゃんと書き込めているかどうか確認をしましょう。

リンクは>>2
2名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 22:01:29 ID:IIl3pY0p
【前スレ】
☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説_第59話☆
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1204939426/l50

【クロスものはこちらに】
 リリカルなのはクロスSS倉庫
 http://www38.atwiki.jp/nanohass/
 (ここからクロススレの現行スレッドに飛べます)

【書き手さん向け:マナー】
 読みやすいSSを書くために
 ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/5301/1126975768/

【参考資料】
 ・Nanoha Wiki
  ttp://nanoha.julynet.jp/
 ・アリサだもんっ!
  ttp://homepage3.nifty.com/damenahito2000/
 ・R&R
  ttp://asagi-s.sakura.ne.jp/data_strikers.html
  (キャラの一人称・他人への呼び方がまとめられてます)

☆魔法少女リリカルなのはエロ小説☆スレの保管庫
 ttp://red.ribbon.to/~lyrical/nanoha/index.html  (旧)
 ttp://wiki.livedoor.jp/raisingheartexcelion/d/  (wiki)
3名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 22:07:44 ID:Vq2BCeIw
>>1乙!!

遂に記念すべき60だぜ!!! 一体このスレはどこまでいくのか。
4名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 22:08:49 ID:j2B4qA7Z
>>1
乙っつ〜
もう60かぁ
5名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 22:11:53 ID:6bSplndl
>>1
乙でっす
6名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 22:26:45 ID:zGE0klvz
>>1乙なの。
ウチに来て赤いビー球ファックしてもOKなの。
7名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 22:28:57 ID:V4rIXaeK
>>6
なのはーとまん軍曹鬼畜wwwww
8名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 22:39:50 ID:/eINCfZW
>>6
●<私とバルディッシュは穴兄弟ですか……
9名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 22:40:16 ID:IIl3pY0p
>>3(○ガー氏)
綺麗な終わり方でGJ!
しかし、ゲンヤは渋いってイメージがどうも付いちまってて、
奴が悲鳴をあげるところが想像できねぇや。

>>6
mjか?よしいっちょ行くか…てえええええ!魔力が吸われあqwせdrftgyふじこlp
10名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 22:41:03 ID:j2B4qA7Z
そしていつも埋めAAで噴く〜w
あれっていつも同じ人がやってるん?手作りAA?どっかから拾ってくるん?
乙。
11名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 22:47:51 ID:IIl3pY0p
>>10
日中は来れないから、いつもってわけじゃない。
しかし、スレ番がアラビア数字に変わったあたりから相当埋めてる希ガス。
AAの出所はAAサロン板・アニメ板の旧本スレ・ガ板・ラウンジあたりから。文字系は手製。
12名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 22:48:37 ID:ju8Wa3u5
>>6
なのはーとまん自重www
13名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 23:18:38 ID:b8MVGkjJ
紅いビー球をファック……難しいお題だな
尿道?
14名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 23:20:14 ID:ju8Wa3u5
レイジングハートにナニを押し付けてぶっかければいいじゃない!

淫獣レベルのケダモノであれば容易なことよ
15名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 23:27:51 ID:ju8Wa3u5
魔王「この雌デバイスが!顔を真っ赤にしてあえいでいやがるの!」

ヴァイス「すげぇ!ナノウザーさんの性欲の前にはデバイスですらもただの肉奴隷になるのか!」
マリー「ナノウザーさんが闇の書をレイプして出来たのがリインフォースUだっていう噂は本当だったのね!」
ユーノ「(ナノウザーは淫獣ですら満足させられなかったレイジングハートをいきなりファ○クして
自分の肉奴隷にしたんだ。フッ、なのはこそ真のリリカルモンスターだぜ。)」

とりあえず、DMC実写化目前記念
16名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 23:29:11 ID:vr5nfHtO
ミッドチルダはナノウザーさんがベルカをレイプして生まれたんだ!
17名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 23:31:56 ID:ju8Wa3u5
リンディさんが
「流石よなのはさん、貴女のお陰で私の股間は大洪水よ!」
とか言おうものなら、俺、もう・・・・・・


ふぅ
ばかなこといってないでねるぞおまえら
18ザ・シガー:2008/03/12(水) 23:32:06 ID:Vq2BCeIw
>>9
GJサンクスに候、このように感想を頂くとSSを書く気力が湧いてきます。

しかしゲンヤの悲鳴ならば“うたわ○るもの”っつうアニメで同じ中の人のキャラでニャモニャモ言ってる奴がいるんで、どうかあれから想像してください。
19名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 23:38:18 ID:O9kmTkGT
急にゲンヤが小者に見えてきたのはなぜなんだぜ?
20名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 23:39:11 ID:P0I1HM65
>>3(シ○ー氏)
GGGGGGGGGGGGGGJ!!!!
正しく駆け抜けるが如しの最高に熱い作品でした!!
楽しみにしている連載が綺麗に完結するのを読むのは至上の愉しみですが、
やっぱり好きな作品が終わってしまうのは寂しいものを感じます……ゴードン爺さんに幸あれ!
次回作も楽しみにしています!!!




みんなバラすなよぉ……
シ○ー氏は特定出来る所も大きな魅力なのに。
レスを頂いた時に、『ああ、これはきっとシ○ー氏が下さったレスだ』
としみじみ感傷に浸って密かに感謝した事が何度あったかorz
21名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 23:49:20 ID:1HPkGskU
前スレ>>707
GJ!!すげぇ読んでて楽しかったです。そしてゴードン爺さん強すぎ。
少しあの世に逝きかけたときはヤバイと思いましたが、おばあちゃんとの邂逅とか逆に
ものすごくいい味を出してました。

もしかして、数年後にスバルもあんな感じで漢になってしまうのだろうか、と思ってみたり。
22グロテスク:2008/03/12(水) 23:52:21 ID:N+awfd6i
目覚めよ悪魔
血の呪文が聞こえる
デバイスの泣き声

ナノウザー全力全壊
ナノウザーリミッター解除
ナノウザーカートリッジリロード
ナノウザー長距離砲撃
ナノウザーお話聞かせて

全ての者達 悪魔に魂を売れ



……ついかっとなって作曲してしまった。
別に反省して無い。
23名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 23:55:09 ID:fxKDX5T+
>>20
お前それあんまりフォローになってないぞw
まぁ今までシ○ガー氏はツッコミ待ちなのかと思ってたんだが
どうやら素だったらしいな。
24名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 23:57:36 ID:0HbmJ3Yk
>>22
節子、それ作曲ちゃう、作詞や!
25名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 23:58:22 ID:ju8Wa3u5
>>22
吹いたwwwwwというか何だその親和率wwwwww
というわけで俺も悪乗りを・・・・・・

OHANASHI
私は地獄のなのリスト
昨日は淫獣犯したぜ
明日はフェイトを掘ってやる
話せ話せ話せ お話聞かせて
OHANASHIせよOHANASHIせよ
ティアナの頭を冷やしてやれ
26名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 00:00:43 ID:Vq2BCeIw
DMC(デビルメイクライに非ず)ネタすげえ面白い!! だがよく考えたらこれってエロパロよりクロススレじゃね? 
27名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 00:02:44 ID:ju8Wa3u5
そうだな、DMCネタはほどほどにしとこうか。
こういうのはちょろっとやるから面白いものだし、しつこくするとしらけるからな。
28名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 00:05:10 ID:sZEqBoHz
ナノウザー人気に便乗して、投下したいのですが、よろしいですか?

注意
・ナノウザー的な方が登場。
・実はこれを書いたのは本編終了前だったので、結末が異なります。
・もちろんエロ無し
29名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 00:07:28 ID:iPH2xUcf
カモンベインビー
30クラナガン・メタル・シティ:2008/03/13(木) 00:10:12 ID:GcPqNWcd
 ジェイル・スカリエッティ事件(以下J・S事件)が終わってから早一月。ナンバーズ達のうち、2名は死亡が確認され、
協力的な者達は保護観察処分となり、そうでない者達はそれぞれ収容所送りとなった。本来極刑を免れるはずのな
い、主犯のジェイル・スカリエッティも非協力者と同じく収容所送りになった。管理局の不祥事の重要参考人でもある
という事で、スカリエッティの極刑は見送られている。そして、もともと試験運用扱いだった機動六課は解散。その部
隊長だった八神はやてはJ・S事件での活躍を評価され、先の事件で死亡したレジアス・ゲイズ中将閣下に代わり、
管理局地上本部総司令代理として任命された。が、これもどちらかと言えば、苦肉の策という色の濃い人選であった。
実際、彼女は指令「代理」として任命されている。何故代理なのかと言うと、単純に適任の立候補者が現れなかった
からだ。
 J・S事件によって管理局が民衆に買った不審は大きなものだった。このような状況で最高責任者になったところで、
責任追及と事後処理に負われ、その全てに任期を費やしてしまう事だろう。そんな貧乏くじを引きたがるような者は結
局現れなかったのだ。そこで、八神はやてに白羽の矢が立ったという訳だ。
 ここで言う代理というのは、適任者が現れるまでの代理。都合が悪くなればあっさり切り捨てられる、トカゲの尻尾
の様な立場である。はやてとて、その様な事情は百も承知だった。しかし、ここで実績を上げる事が出来れば、もっと
早く上り詰め、自分の望む理想に近づく事が出来る。だからこそ断らなかった。
 J・S事件の事後処理が終わり、はやては一息つく間もなく次なる難題へと取り掛かる。それが、管理局のイメージ
回復である。だが、これがそう簡単に済む事ではなかった。何せ前述の事件は管理局の最高責任者が起こしたも同
然のものなのだ。いまや管理局は悪の組織の代名詞となっていた。
31クラナガン・メタル・シティ:2008/03/13(木) 00:10:54 ID:GcPqNWcd
 改修が終わったばかりの地上本部の自分にあてがわれた部屋で頭を悩ませるはやての元に、元機動六課スターズ
分隊副隊長ヴィータが訪れた。
「はやて、頼まれてた書類、ここに置いとくぞ」
 背中でドアを開けてよたよたと歩き、部屋の中央のソファにどすっと大量の書類を置いた。その奥にあるはやてのデ
スクはとっくに山と詰まれた書類で占領されている。
「まだ退院したばかりやっちゅうのにごめんな、ヴィータ」
 はやてはデスクで書類に目を通していたが、いったん中断してヴィータの方へ顔を向けた。
「いいって。むしろ、あたしこそ早く部隊に戻らなきゃといけねえってのに」
 謙遜もほどほどに、ヴィータはつまらなげに肩をぐりぐり回した。
 はやては、む、と眉を歪める。
「もう、無茶はダメやで。あの後、さんざんなのはちゃんに泣きつかれたのに、まだ懲りひんの?」
「う、悪かったって。まずはちゃんと体を治すよ」
 ヴィータはJ・S事件にて重傷を負っていた。その上、無理を続けた為にリンカーコアに相当なストレスを抱えており、
入院する破目になった。既に退院はしたものの、未だ通院を続けながらリハビリに励む毎日である。その為、六課解散後
は航空隊に戻れず、はやての手伝いの様な事をしている。
 入院当初はなのはにずいぶんと泣きつかれ、そして、怒られた。その時はヴィータもいくらか反省した様子を見せたの
だが、目を離すとすぐに無茶をしようとする為、はやてとしては気を抜けないのだった。
 ふと、ばつの悪そうな顔をしているヴィータを見て、思うところがあった。
「ヴィータ、ちょおこっちに来てくれへん?」
 怪訝な顔をしながらも、ヴィータは言われるがままにデスクまで歩み寄った。
 はやては上から下までじろじろヴィータを眺める。そして、突然ヴィータの頭をがしっと両手で掴んだ。
「ちょっ、どうしたんだよ、はやて」
「んー。ヴィータって、結構かわいい顔しとるな」
「な、何言ってんだよ、急に」
 顔を赤らめるヴィータを前に、はやては至って真剣だった。そして、少しずつ二人の顔が近づいていく。これはもしや、と
ヴィータは思った。予てより、はやてにはそっちの気があるのでは、という懸念はあったが、よもやその相手として自分が
選ばれるとは。しかし、ヴィータ本人の気持ちはどうあれ、主の乱心を諌めるのが真の忠臣というものである。ヴィータは
心の奥底に燻る微かな未練に別れを告げ、口を開いた。
「ダメだよ、はやて。その、まだ明るいし、あたしは守護騎士だし……」
 言いながら、ヴィータはきゅっと目を瞑った。しかし、どれだけ待っても何も起こらない。どうしたのかと、うっすら目を
開けてみると、はやての姿はなかった。代わりに書置きが一枚デスクに置かれていた。手にとって読んでみる。
『ちょお出てくるから、書類整理よろしくな。捺印必要やったら勝手に使ってええよ』
 はらり、と書置きが床に落ちた。知らず、肩がプルプル震える。
「はやてーーーーーーーーーー!」
 地上本部に幼い声が遠くこだました。
32クラナガン・メタル・シティ:2008/03/13(木) 00:13:07 ID:GcPqNWcd
 ――翌日。
「「――は?」」
 元機動六課の隊長である、高町なのはとフェイト・T・ハラオウンは見事に声をハモらせた。そして、自身の耳を疑った。
何より、目の前にいる八神はやての頭を疑った。
「だから、二人にはこれからアイドルをやってもらうんや。で、私がマネージャー」
 突然、地上本部のはやての事務室に呼び出したかと思えば、これである。もしや日頃の激務とストレスでどうにかなって
しまったのでは、と疑われるのも無理はない。
「アイドルって……」
「歌ったり、踊ったりっていう、あのアイドル……?」
 二人の疑問に、何を当たり前な事を、というはやて。ますます二人は困惑した。
「昨日、アイドル事務所の方には売り込んどいたから、これから面接や。
 ――ほら、行くで、二人とも」
 はやては何故か眼鏡をかけており、中指でくいっと度の入ってないそれを上げた。彼女の今の格好は管理局で支給
されている物とは違う、黒のスーツである。ネクタイもきっちり締めている。どうやら、はやては形から入るタイプらしい。
 なのはとフェイトは、助けを求める様にはやての傍らにいるヴィータへ視線を投げたが、諦めろと言わんばかりに首を
振られた。何故か眉間に皺を寄せ、その様子はいつになく不機嫌だった。
 2人は車でクラナガンにあるアイドル事務所まで連れて行かれ、面接を受けさせられた。趣味は何だ。特技は何だ。
歌を歌ってみろ。踊りを踊ってみろ。いろいろ聞かれたし、いろいろやらされた。なのはもフェイトもこんな事やってる場合
ではなかったのだが、後ろではやてが目を光らせているので、逃げるに逃げられなかった。
 2人が後で聞いた話によるなら、どうやらこれは管理局のイメージアップの一環らしい。管理局のエース二人をアイドル化
する事で、より世の皆様方に管理局の事を知ってもらおう、というのがはやての説明だった。
 1週間ほどが経って、正式に事務所所属になったという知らせが届いた。事務所の社長は、オカマ言葉で喋る変な黒人
だったが、人は良さそうだった。だからと言って、なのはとフェイトは、アイドルと管理局員の二重生活を送る事に不安がない
訳もなく、先行きを思うとため息が出た。
 間もなくしてアイドルとしての生活が始まるが、2人は早くも後悔し始めていた。芸能界入りした2人が覚える事はとんでもなく
多かったのだ。
 まず徹底的に目上を立てる。それは管理局でもそう変わる事はないのだが、こっちにはこっちの独自のマナーがあり、
戸惑う事も多かった。こちらでも当然ながら付き合いがあり、プロデューサーなどから食事に誘われたりもしたが、管理局の
仕事があるために断る事もあり、その度、なのはとフェイトは心苦しい思いをした。
 また、管理局員である二人は定時の仕事に慣れていた為に、スケジュール次第で始業時間がまちまちという、仕事のペース
に慣れるまでにはずいぶんと時間がかかった。おかげで芸能活動を始めてしばらくは目の下に隈を作りながら仕事に励む事
になった。ちなみに、スケジュールに関しては管理局と仕事の時間がダブらないよう、はやての方でうまく調節してくれている。
なのはもフェイトも、別に嬉しくはなかったが。
 そんな二人が初めて出演したのは、人気深夜番組のアシスタントだった。もともとなのはとフェイトの二人は管理局のエース
として雑誌に取り上げられるほどの有名人である。僅か数分の顔出しだったが、反響は大きかった。その深夜番組を放送している
テレビ局には質問が相次ぎ、放送して数日の間は電話が鳴り止む事はなかったという。
33クラナガン・メタル・シティ:2008/03/13(木) 00:14:30 ID:GcPqNWcd
 かくして、雑誌のグラビアやラジオ番組など、なのはとフェイトは様々なメディアでの露出が増えていった。
異色の経歴という事もあり、やはり注目度はダントツだった。管理局内を歩いている時にもサインを求められる様に
なった。スバルやエリオに至っては2人の情報全てをチェックし、給料のほとんどをグッズやイベントに費やしている
という徹底振りだ。ちなみにスバルがなのは派、エリオがフェイト派である。
 地上本部の食堂にて、スバル・ナガジマ一等陸士とティアナ・ランスター執務官補佐が食事を取っていた。六課解散後、
2人の配属先は変わってしまったが、時々都合を合わせて一緒に食事を取っている。テーブルの上の大皿には山盛りの
パスタとサラダが乗せられている。それをスバルが小皿に盛ってはバクバク食べていた。ティアナは見てるだけでも
胃もたれしそうで、眉を歪めた。
「そういえば、ティア、今月号のメガミマガジン見た?」
「いえ、見てないけど……」
 メガミマガジンというのは、ちょっとマニアックなアイドル雑誌である。比較的なのはとフェイトが取り上げられる事が多く、
スバルは毎月購読していた。ティアナもスバルから毎月押し付けられ、購読を強要されている。ティアナは最近、
なのはマニアぶりを発揮する元パートナーが苦手だった。
「ダメだよ、ちゃんと読まなきゃ。はい、これ今月号ね」
「ああ、うん」
 スバルから手渡され、力なく雑誌を受け取るティアナ。律儀に毎月読んでいる為に、アイドル事情に詳しくなり始めた
自分が恨めしい。天国の兄は今の自分を見て泣いていないだろうか。
 ぱらぱらと適当にページをめくっていると、なのはとフェイトの特集ページで目が止まる。
「へえ。あの二人、今度CD出すんだ」
「うん。ティアもなのはさんのCD買ってよね」
 思えば、これがなのはとフェイトの溝を深める事になるきっかけだったのだが、この時のティアナはそんな事を考えもしなかった。
34クラナガン・メタル・シティ:2008/03/13(木) 00:16:39 ID:GcPqNWcd
 それから数時間ほど後、なのはとフェイトは事務所にて、社長からCDデビューの話を聞いていた。
「なのはちゃん、フェイトちゃん、そういう訳で二人には今度始まるドラマの主題歌を歌ってもらう事になったのよーん」
 社長がくねくね小躍りしながら、嬉しそうに二人に告げた。ちなみに社長は筋骨逞しい黒人なので、こういう動作は
キモイどころか怖い。二人は既に慣れてしまったが。しかし、こう見えて業界では名うてらしい。外見のせいで生半可な
人間は近寄りもしないが、数々の有名芸能人が彼の世話になっているという。
 そんな事は露知らず、浮かれ気分のなのはとフェイト。
「ど、どうしよう、なのは。CDデビューだって」
「うん。一緒に頑張ろう、フェイトちゃん」
 管理局で未来を守るのとは違う、作る側の仕事。それは、今までとは違う達成感と充実感を与えてくれた。いつの間にか、
二人はアイドルという仕事にすっかりのめりこんでいたのだ。
 その後ろで、ほくそえむはやて。目論見は概ねうまくいっている。実は、この二人の人気が増えれば増えるほど
はやての支持率も増えていた。
 アイドルとしては峠を越した歳の二人がこの調子なら、他の子ならもっといけるかもわからへんな。ロリ狙いにキャロと
ヴィータ、ショタにはエリオ、そしてお姐さんキャラのシグナム。くっくっく、笑いが止まりまへんなぁ。
 度の入っていない眼鏡の奥の瞳を暗く輝かせるはやては、時代劇の悪代官の様な顔をしていた。
 いつも一緒に仕事をしてきた二人はてっきりデュエットだと思っていたが、それぞれまったく別の曲の収録が行われた。
フェイトがオープニング、なのはがエンディングの主題歌を歌うのだとか。余談だが、二人が主題歌を歌うドラマは人気を博し、
第3シリーズまで放映され、その度になのはとフェイトが主題歌を歌う事になる。
 なのはとフェイトは、この仕事を境にピンでの仕事が増えていった。この頃から、なのはは漠然と違和感を感じる様に
なっていた。なんとなく、フェイトが遠く感じられる様になったのだ。そして、フェイトとは別の仕事をする様になって、
わかった事もある。要するに、今までなのははフェイトのおまけの様な扱いで仕事をもらっていたという事だ。フェイトは
運動神経が良く、ダンスの覚えも早い。なのはは簡単な振り付けすら失敗する始末。フェイトはまるで本職の歌手の様に歌がうまく、
自分はカラオケで歌えばちょっとうまいと思われる程度。離れてみてその差がはっきりとわかったのだ。実際、CDのチャートを見ると、
なのはよりフェイトの歌った曲の方が常に上位にあった。思えば、あれほどうざかったプロデューサーの誘いも一切なくなった。
フェイトが忙しいせいで、はやても彼女につきっきり。その為、なのはは自分のスケジュールをほぼ自分で調整していたりもした。
 全身是無空波のスバルは相変わらずなのはを応援している。この前もなのはのラジオ番組で「管理局の白い悪魔」という
ペンネームで投稿していた。もちろんなのはは読まなかったが。なのはさんはサイコーッス、とか言っていたが、なのはの虚しさはより増した。
35クラナガン・メタル・シティ:2008/03/13(木) 00:17:43 ID:GcPqNWcd
 そんなわけで不完全燃焼のまま、なのははアイドル業を続けていった。途中、あまり振るわなかった事もあり、
路線変更してアイドル声優に転身したりもした。
 一方、フェイトは歌手であれば誰もが憧れるという、クラナガン武道会館ライブを成功させたとか。動員数は2万人。
その頃、なのははアニオタ相手に某所でシークレットライブをやっていた。動員数は300人。
 なのはがいつものように、ふざけた書き込みがないかインターネットで掲示板をチェックしていると、
以下の様な書き込みがあった。

321 :名無しさん@ピンキー:0076/03/13   21:30:56 ID:lER4MGUp
   実際問題さ、なのはじゃフェイトさんに適う訳ないじゃん

322 :名無しさん@ピンキー:0076/03/13   22:10:54 ID:wRLG8Ebi
   20000人対300人wwwwwwwwwwww

323 :名無しさん@ピンキー:0076/03/13   22:13:10 ID:L38pd6+z
   なのは厨なみだ目wwwwwwwwwwwwww

 その時、なのはの中で何かが決定的に壊れた。実は、なのはが見ていたのはなのは否定のスレであった為に
否定意見ばかりなのは当たり前なのだが、ネガティブゲート全開のなのはにはそれが世界の全てであるかの様に感じられた。
 なのははものすごい速度でキーボードを叩く。

324 :名無しさん@ピンキー:0076/03/13   22:14:13 ID:NhtM390d
   でもさ、良く見るとなのはさんのほうがフェイトよりかわいくない?

325 :名無しさん@ピンキー:0076/03/13   23:01:33 ID:WCjkll4+
   自演乙wwwwwwww

326 :名無しさん@ピンキー:0076/03/13   23:08:43 ID:CqcQoo13
   なのは氏ね

327 :名無しさん@ピンキー:0076/03/13   23:09:20 ID:NhtM390d
   なのはさんかわいいなのはさんかわいいなのはさんかわいいなのはさんかわいいなのはさんかわいい
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328 :名無しさん@ピンキー:0076/03/13   23:11:44 ID:NhtM390d
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329 :名無しさん@ピンキー:0076/03/13   23:13:56 ID:NhtM390d
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 なのははそのスレを自分のコメントで埋めてやった。人はそれをあらしと呼ぶが、なのはの知ったこっちゃない。
36クラナガン・メタル・シティ:2008/03/13(木) 00:19:54 ID:GcPqNWcd
 なのはが自分のラジオ番組「高町なのはのいたずら黒うさぎ」の収録を終えた時の事、(表向きは)和気藹々とした
雰囲気に包まれた収録スタジオで、ヘッドホンをテーブルに置き、なのはは一息ついた。腹黒、般若、魔王、いつの間にか
ついていたキャラを収録中に演じる事。自分に、あるいはファンに嘘をつくという作業に何の痛みも感じなくなっていた。
その事に僅かながら寂しさを覚えてもいたが、これも仕事だと割り切る。
 なのはは複雑な感情をおくびにも出さず、いつも通り番組のスタッフに労いの言葉をかける。
「おつかれさまでーす」
「いやー、今日も良かったよ、なのはちゃん」
 ダウナー傾向にあるなのはだったが、幸い、アイドル生活で身についた愛想笑いのお陰で、付き合いの短いスタッフには
ばれていない、悲しい事に。
「そういえば、今度またフェイトちゃんがライブやるんだってね」
「へ、へえー、そうなんですかー」
 今のなのははフェイトの名前を聞くだけで相当なストレスを覚える。愛想笑いもあっという間に限界になった。っていうか、
目の前にいるのはわたしなのに、何でフェイトの話をしやがるんだこいつは。なのはは口元をぴくぴくさせながら、
なんとか笑顔を作る。
「そういえば、なのはちゃん、フェイトちゃんとお友達なんだよね。フェイトちゃんのライブチケットってもらってたりしないのかなぁ?」
 スタッフの放った言葉の狙いがあまりにも見え透いていて、むしろ笑えた。ああ、そうかい。そんなにフェイトが好きかい。
――じゃあ、ぶち壊してやるよ。
 なのははそれから1ヶ月、我武者羅に働いた。そして、フェイトのライブの日程にあう様に有休を申請した。その日だけは
あらゆる仕事を断った。なのはの気迫が伝わってか、はやても事務所の社長も、その日には仕事を入れないように
調整してくれた。そして、予定通り、フェイトはなのはにチケットをくれた。たとえ、くれなかったとしても、既に購入していたので関係なかったが。
 とうとうフェイトにとって待ちに待った、なのはにとってもある意味待ちに待ったライブの日が訪れた。ライブの開始は18:00の予定である。
なのはは30分ほど前に会場入りする。フェイトのお友達ということで、警備も顔パスだった。始めて来る大きな会場に圧倒され、
軽く道に迷いながらも、どうにか控え室にたどり着いた。
37クラナガン・メタル・シティ:2008/03/13(木) 00:21:04 ID:GcPqNWcd
 控え室はどう見ても一人部屋というには大きすぎる物だった。フェイト一人しか使わないのに、側面の壁には横並びに
化粧台が5つも設置されていた。一番奥の化粧台の前で、フェイトが椅子に座っている。バリアジャケットとは違う
黒い衣装を身に纏い、ライブ前に集中力を高めているのか、祈るように目を閉じていて、なのはが入ってきたのにも
気づいていない。タイルをかつかつ踏み鳴らしながら、なのははフェイトに近づく。そして、背後からフェイトの無防備な
うなじに手を伸ばそうとして、思いとどまる。こんな「壊し方」では満足などできはしない。
 改めてなのはが声をかけると、フェイトが振り向いた。そして、すぐに顔を綻ばせる。
「ありがとう、なのは! 来てくれたんだね」
「うん。フェイトちゃんの晴れ舞台だもの」
「レイジングハートも連れて来たんだ」
 フェイトは、なのはの胸元に光る赤い宝石を見た。
「この子にもフェイトちゃんの歌を聞かせてあげようと思って」
 自分の出した猫なで声に虫唾が走るなのはだったが、おくびにも出さず笑顔を保つ。
「せっかく来てもらったのにごめんね。もう始まっちゃうから、準備に戻らないと」
「頑張ってね、フェイトちゃん」
 なのはは貼り付けた様な笑顔で、控え室から出て行くフェイトを送り出した。扉が閉まるのを見届けると、
能面の様な無表情になった。すぐに化粧台へと向き直り、バッグからメイクセットを取り出した。
38クラナガン・メタル・シティ:2008/03/13(木) 00:22:49 ID:GcPqNWcd
 フェイトの眼前で、人だかりが歓声を上げている。ステージにいるフェイトは、スポットライトを一身に浴び、
涙を堪えながらも歓声に応え、大きく手を振る。
「みんな、ありがとーーー!」
 ライブは大成功だった。眼前に広がるファンのみんなの声援が、心の奥底から燃える様に高揚する感覚が、
言葉ではなくその全ての成功を認めていた。なにせ今回のライブの為に2ヶ月以上も前から準備を進めていたのだ。
ライブ用にしたためた新曲では作詞にも挑戦したりもした。フェイトだけでなく、ライブに関わったスタッフ全員が
感極まる思いだった。しかし、最後の曲になる「SECRET AMBITION」を歌おうとした時、異変は起こった。
 轟音が鳴り響き、地震の様な揺れが起こると共に、横合いから煙が吹き込んできたのだ。観客からは舞台が
完全に隠れてしまう。一体何が起こったのか。煙にむせながら確認しようと向き直ると、人影がこちらに
歩いてきているのが見える。煙を払うように現れた人物は、白いバリアジャケットを身に纏う――
「――な、のは?」
 フェイトは口にしながら、アレはなのはであってなのはじゃないと確信していた。総毛立つ様な感覚がフェイトを襲う。
こんなのは聖王のゆりかごでの戦いですら感じなかった。なのは(?)は顔面を真っ白に塗り、目元と口元に
隈の様な黒いペイントを施していた。目尻から頬を伝う黒は、まるで血の涙の様にも見えた。
 恐怖半分困惑半分のフェイトを前に、なのは(?)は口を開く。
「なのは……? 違うの。私はヨハネ・ナノハザーU世なの!」
 そう宣言するや否や、なのは、いや、ナノハザーはフェイトの横にいたサイドギター担当にボディーブローを叩き込み、
ギターを奪い取った。そして、ギターを大きく振り上げ、ステージに向けて叩きつける。ギターは悲しげな音を立てて、
いとも簡単に粉々になった。
「あーーーっはっはっはっはっはぁ! このギターはいい声で鳴きやがるのぉ!」
 大仰に笑いながら、ナノハザーはギターの残骸を観客に向けて放り投げた。
「相棒、てめえも挨拶するの!」
 胸に着けた赤い宝石をバリアジャケットごとネックレスを引き千切って乱暴に取り、天井に向けて掲げる。
『All right buddy』
 赤い宝石から声が響く。それと共に、赤い宝石は槍の様に鋭い杖へと姿を変えた。さらに、その先端からは
桜色の光がほどばしる。
「このライブは私が乗っ取ったの! 文句がある奴はかかって来るがいいの! 存分に犯してやるの……!」
 ナノハザーは祝砲だといわんばかりに天井へ向けて砲撃魔法を発射した。ステージは桜色の魔力光に包まれ、
それは容易に会場の天井を貫いていく。ナノハザーが放った砲撃魔法は、会場の1キロ先からでも観測する事が出来たという。
「あはははははははははははははははははははははははははははははははははははははは!」
 静まり返った会場に、壊れた玩具の様な笑い声が響いた。
 後に、ライブの観客達は語る。あれは悲劇であり、そして、伝説の幕開けであったと。
39名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 00:24:10 ID:90e/eqaD
あ、悪魔が生まれたー!?
支援!
40クラナガン・メタル・シティ:2008/03/13(木) 00:24:17 ID:GcPqNWcd
 高レベル砲撃魔法の私的使用と器物損壊の疑いで調査に赴いたギンガ・ナカジマ陸曹であったが、その惨状を見て思った。
わけわからねえ。
 おそらくその状況を見ていたはずの観客は皆一様に、あれはナノハザーさんが起こした奇跡だと口にし「天井をレイプした」だの
「ギターをレイプした」だの「例えその瞳を灼かれても、例えその腕をもがれても、死沼へ誘う桜色の魔力光に導かれるまま、
保身無き零距離砲撃を敢行する……! 戦場の御伽噺ですよ」だの、興奮状態でろくに聴取が取れなかった。
 おそらく下手人と思われる高町なのは一等空尉と、被害者と思われるフェイト・T・ハラオウン執務官は、放っておいたら
手首を切りそうなくらいに落ち込んでいた為、こちらも聴取が取れなかった。
 被害者が落ち込むのはわかるが、加害者までが落ち込んでいるとはどういう事なのだろうか。特になのはに関しては、
飲み屋で酔って暴れた後、店の前で盛大に吐瀉ったサラリーマンのテンションに似ている気がする。
 とりあえず、状況的に見て怪しい高町なのは一等空尉を容疑者として連行したのだが、負傷した観客達は
「この傷は勲章だから治す必要はない」と言い、たまたまナノハザーとやらの奇行を目の当たりにした会場の支配人も
「破損した箇所は記念として永遠に保存する」と言い出す始末。
 結局、誰も被害者として名乗り出なかった為、刑事事件として立件する事が出来ず、単なる迷惑行為として
厳重注意するに留まった。ほんと、わけわからない。
 その後、なのはとフェイトはアイドル活動の無期限休止を余儀なくされ、八神はやて二等陸佐の更迭も決定した。
これ以降姿を現す事のなかったナノハザーさんの正体に関しても、ネット上で様々な憶測が飛び交う事となった。
不思議な事にナノハザーさんを話題に出すと、必ず同一犯と思しきあらしが現れるという。

708 :名無しさん@ピンキー:0076/10/22   01:39:09 ID:002Nn8Tk
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41クラナガン・メタル・シティ:2008/03/13(木) 00:25:52 ID:GcPqNWcd
以上で終わりです。
悪ふざけしてごめんなさい。
あと、この作品の登場人物は実在の人物、
団体等には一切関係ありません。
42名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 00:26:39 ID:uSSfj6Zg
>>28
しかしすごいものを塩漬けにしていたなw

ワロタ>>41
43名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 00:28:37 ID:+9A663P7
なのはさん荒らしちゃ駄目だろw
44名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 00:37:30 ID:eU1q8kSM
元ネタのDMC?とか言うのは知らないけど、爆笑させていただきました。GJ!

しかし、なのはさんはフェイトさんのオマケか…まぁ、フェイトさんは笑顔が眩しい我らが光の女神(てんし)ですからね。
白い冥王であるなのはさんより人気が上になるのは、わかりきっていた事なんですよ。






















あれ?空がピンクに輝いて−(その後、彼を見た者はいない)
45名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 00:38:31 ID:ybXENoCq
ひでぇ。
46名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 00:49:48 ID:2hd/rLtk
コンビの法則。

 【差が付く】
47ザ・シガー:2008/03/13(木) 00:58:21 ID:iPH2xUcf
司書様、前スレに投下した「鉄拳の老拳士」の第六話なんですが、訂正すべき箇所を一つ発見しました。

前スレ>>704
禿げ上がった頭に生え揃ったヒゲが男の高齢を物語っているが、瞳に宿った頑固はいささかの

禿げ上がった頭に生え揃ったヒゲが男の高齢を物語っているが、瞳に宿った眼光はいささかの


眼光が頑固って変換してました、毎度すいませんが保管庫に入れる際はどうかこのようにお願いします。
まあ、爺さんが頑固ってのは変わらないんですが。
48名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 00:59:16 ID:2gYeFVqW
なのはさんとフェイトそんの差の付きっぷりに全俺が泣いた。
いつもだったらフェイトそんがオバカだったり病んだりして地に落ちたりするから新鮮だ。

>>670
>据え膳も食わないカルタスと何の疑惑もないウェンディのガチ純愛Ver.?のプロット(長編)
wktkwktkwktk
49名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 01:01:12 ID:mcr5M3af
なんというナノハザード
50名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 01:03:41 ID:eu5txR2Z
ナノハザードと聞いて
なのはさんが砲撃でゾンビをばったばったとなぎ倒してる図が思い浮かんでしまった
51名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 01:05:05 ID:Ct05Zyt9
>>50
いや逆だろ大量のなのはさんが大挙して襲ってくるんだよ
52名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 01:06:33 ID:i+06D0yr
というか、この差のつき方って、中の人のことj

あれ、こんな時間に誰か来たみたいだ。
53名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 01:07:57 ID:i+06D0yr
ナノハザードと聞いて即チャンピオンREDいちごを思い出す俺は間違いなく
よく訓練されたチャンパーである。
54名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 01:12:55 ID:uSSfj6Zg
>>50
もやしもんみたいなのを想像した。

「かもすなの」
55名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 01:13:29 ID:Ct05Zyt9
>>54
敢えてなのすぞーを推奨してみる
56( ゚Д゚) :2008/03/13(木) 01:14:37 ID:HrBShQtV
なんというナノハザード…………

…………アルハザードとナノハザードの関連性について考察しかけた俺。


投下してもよろしいでしょうか?
57名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 01:14:52 ID:i+06D0yr
つまり、なのはさん+ナットウ→ばちるす・なのとうですね。
「かもすのなのー。」
58名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 01:14:55 ID:54QR5O/7
>>51
フェイトなら喜びそうな気もするが・・・・。
RH付きの量産型なのはさんの場合、管理局滅亡するんじゃね?
59名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 01:16:43 ID:uSSfj6Zg
フェイトそんの足の裏から「かもすなのー」と・・・・
ああ、やっぱりフェイトそんも・・・
60名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 01:17:38 ID:54QR5O/7
>>56
ドゾー
61名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 01:18:05 ID:uSSfj6Zg
>>56
舞ってます
62( ゚Д゚) ◆kd.2f.1cKc :2008/03/13(木) 01:21:10 ID:HrBShQtV
では注意書き


注意事項
・非エロ。
・すンばらしく捏造要注意。
・オリキャラ注意。オリキャラTUEEEE気味注意。
・スバルファンは少し要注意です。
・レジアス中将はモブか悪役だと思っている方は読まないほうが吉です。
・水橋版「Innocent Starter」と釘宮版「Little Wish 〜lyrical step〜」が聞きたい俺正直おかしい。
・あぼーんキーワードは「熱き彗星の魔導師たち」
63熱き彗星の魔導師たち 07-01/12 ◆kd.2f.1cKc :2008/03/13(木) 01:21:47 ID:HrBShQtV
 機動6課・フォワード小隊オフィスルーム。
「はぁ……」
 自分の席で、非実体コンソールの前に向かいながら、アリサはため息混じりに、光学キ
ーボードを叩き続けていた。
 ドアが開いて、ユーノが室内に入ってきた。手に、書類のフォルダを持っている。
「あれ?」
 室内を見渡して、ユーノは言う。
「アリサだけ?」
 8人で共有しているはずの空間には、第2小隊長席に腰掛けているアリサの姿しかなか
った。
 ユーノの問いに、アリサは顔を上げ、視線を向ける。
「うん、シグナムはヴィータと自主訓練だって、出てった」
「他のメンバーは?」
「ウェンディとティアナは同じく。あたしもついて行きたかったんだけどねー」
 アリサはそう答えて、もう一度、ため息をつく。
「スバルとマギーは、良くわかんない」
「そっか」
 ユーノは言い、もう一度室内を見渡して、苦笑した。
「お茶、淹れようか?」
 ユーノは、ドアを閉めてから、アリサに向かって、そう訊ねる。
「ん、コーヒーで良い」
「判った」
 アリサが答えると、ユーノは簡易的な休憩スペースに設けられた、キッチンに向かう。
 イギリス人のアリサだが、外ではあまり紅茶を飲まない。逆に、幼少の頃から、家政婦
や執事の入れた本格的な紅茶に慣れていて、舌が肥えてしまっているからだ。
 コーヒーは、本格的な入れ方、と言っても、ドリップとサイフォンではそれぞれ特性が
違ってどちらが上とも言えないし、缶コーヒーも近年は本格的かつ個性的なものが増えた。
インスタントも、よほどの安物でなければ飲めないことはない。
 緑茶は、急須で淹れたもので慣れてしまっているので、問題はないが、出涸らしは苦手
だ。
 ──閑話休題。
 ユーノが、2つのコーヒーカップを持って、アリサの席に向かう。カップは私物で、
『YuNo・Alisa』と相合傘の描かれた、ペアカップだ。
 この所は仕事に徹しているものの、臆面もなく使っているあたり、新婚ぶりが伺える。
「ん、Thanks」
 アリサは、ユーノに向かって、笑顔を向けた。しかし、いつもの覇気が、殺がれている。
「僕は、不可抗力だと思うんだけどな」
 ユーノは、自分の机からOAチェアを引っ張り出し、アリサの傍らで、前後逆に腰掛け
ると、そう言った。
「うん、でも」
 アリサは、彼女らしくなく、しょげた感じの苦笑を浮かべる。
64熱き彗星の魔導師たち 07-02/12 ◆kd.2f.1cKc :2008/03/13(木) 01:22:08 ID:HrBShQtV
「最初からあんなモンがあると想定してりゃ、とる手段はいくらでもあったでしょ。その
あたりは、あたしの判断ミスだし」
「うん……まぁ、それはそうかもしれないけど……」
 ユーノも、穏やかだが困惑気な苦笑で、そう言った。
「ユーノの結界技術がなかったら、半径400mは更地になってた。それで不可抗力ですっ
て言っても、誰も納得しないわよ」
 言って、アリサの手が、光学キーボードを叩く作業を再開した。

『始末書 時空管理局執行部長殿
遺失文明遺物管理部機動6課 第2小隊長 アリサ・バニングス特別三等陸佐』

熱き彗星の魔導師たち〜Lyrical Violence + StrikerS〜
 PHASE-07:Precarious days (後編)


 大地に、バーミリオンの光の、ミッドチルダ式魔法陣が出現し、駆動している。
「だぁぁっ、そんな、力んじゃだめっスよ!」
 魔法陣の真上に、3〜4mほどの高度で浮いているティアナに、その横で大地に立ってい
るウェンディが、見上げて、慌てたように、言う。
 ウェンディは、赤紫の魔力光で僅かに光った足で、軽く大地を蹴ると、ティアナの目線
にまで、浮かび上がる。
「そんな、浮かび上がるだけで術式ガンガン駆動してたら、飛びながら戦闘なんてできな
くなっちゃうっス」
 困ったような顔で、手振りを加えつつ、ウェンディはそう言った。
「は、はい……すみません」
 ティアナは、俯き、ウェンディの顔に視線を向けず、言った。どこか、ぎこちない。
 ──機動6課隊舎、裏手の森。
 6課の敷地内に設定されているこの森は、公園のように拓けたスペースがあり、そこを
個人訓練の場として使用できるようになっていた。
「なんかティアナ、昨日から変スね〜。今までよりどこかぎこちなくなったような感じも
するし」
 ウェンディは、顎に手をあてて、ティアナを見たまま、そう言った。
「…………っ」
 ギリッ、ティアナの奥歯がかみ締められる。
『No.5……チンクっスね。あまり覚えてはないっスけど……』
『誇り高きナンバーズが、管理局の犬に堕ちるとはな……』
『なんとでも言えっス。No.11ウェンディ、いかに親とは言え犯罪者に義理立てて、恩義
を忘れるほど、道理から外れるよーなことは出来ないっスよ』
 ティアナの脳裏に、ウェンディと、チンクの掛け合いがよみがえる。
65熱き彗星の魔導師たち 07-03/12 ◆kd.2f.1cKc :2008/03/13(木) 01:22:35 ID:HrBShQtV
 ティアナにとって、スカリエッティ製戦闘機人、と言えば、物心付いてから唯一の肉親
だった、兄ティーダの仇だった。
 公表されている資料では詳細不明となっているが、当時稼動していたスカリエッティ製
戦闘機人のどれかと対決して、死亡したのは間違いない。
 そして、ウェンディもそのスカリエッティ製戦闘機人だった。
 ウェンディがティーダの仇とは限らない。可能性は限りなく低い。
 だが、ゼロとも言えない。ティアナの中では、そうなっていた。
 チンクとの掛け合いから察するに、今のウェンディはスカリエッティとは対立する立場
なのだろう。
 だが、それでも、ティアナの中に、心のわだかまりが生じていた。
 加えて、焦り。
 ユーノは、4年前の事件のとき、昨日対峙したチンクと、引き分け、しかもあちらに手
傷を負わせていると言う。
 ユーノは現在、公式ランクAA+。つまり、ティアナがティーダの仇を討ちたいと思うな
らば、少なくともAA相当か、それ以上の実力が必要と言う事になる。
 陸士隊に所属して以降、スカリエッティ云々は極力こだわらないことにしていたティア
ナだったが、ウェンディとチンクという存在に、そのたがが、外れかけていた。
「なんか、いつもより気張りすぎてる感じがするんスよねぇ……今日は、ここでやめてお
くっスか?」
 むしろ、ティアナを気遣うように、ウェンディはそう、声をかけた。
「っ!」
 ティアナは、反射的に、顔を上げる。
「大丈夫です!! 続けてください!」
「わわっ」
 ティアナの剣幕に、ウェンディは反射的に身を仰け反らせた。
「わ、わかったっス。で、でもとりあえず、一旦は降りるっス」
 戸惑ったようにしながら、ウェンディはそう言って、自分から、高度を落とし始めた。
「…………」
 ティアナも、それに続いて、高度を落とし、ウェンディの傍らに、降り立った。
「術式を少し変えてみるっスかねぇ、ティアナはミッドチルダ式としては特に偏ってない
し、アリサみたいなフィンタイプの方が相性良いかもっス」
 ティアナの葛藤も知らず、しかしウェンディは、ティアナの飛行方法について、彼女に
しては、割合真剣に考えていた。
66熱き彗星の魔導師たち 07-04/12 ◆kd.2f.1cKc :2008/03/13(木) 01:23:02 ID:HrBShQtV

 ガァァァァァッ
 ローラーが激しく走行音を立て、廃棄区画の路地をすり抜けていく。
『Stinger Ray, Multi Shoot』
 ヒュンヒュンヒュンヒュンッ
 上空から、深紫の魔力弾が、立て続けに、スバルを追いかけて着弾する。
「エラ・ストラーダ!」
 スバルは魔力光の道を編み上げると、それをジェットコースターのように、垂直回転す
る軌道を描かせる。
「うぉぉぉぉぉっ、スティンガーレイ・ブレイクモード!」
 気合一閃。
 リボルバーナックルに纏わせた魔力を、弾丸に昇華させる。
 視界に捉えたマギーに向かって、撃ち出す。
『Protection, Dual exercise』
 ガキィィンッ
 突き出されたWS-Fの同心円に、深紫の光の盾が2重に出現し、スティンガーレイの魔
力弾を受け止める。
 スバルの青い光の魔力弾は、シールドに弾かれ、弾けて消えた。
「くっ」
 スバルは悔しそうに声を漏らしつつ、宙返りをする。その下にエラ・ストラーダを紡ぎ
出し、着地すると、旋回しながら、マギーに向かって迫る。
「もらったっ!」
「甘い!」
『Brake slash』
 WS-Fの帯びた魔力光の刃が、魔力を纏ったスバルのスバルの拳と、交錯する。
 ギュイィィィィィッ
 リボルバーナックルのギアータービンが回転し、魔力衝撃を強めるが、WS-Fとの間で
火花を散らすばかりで、体格で劣るはずのマギーは、ほとんど揺るがない。
「レイ・ランス!」
「えっ」
 マギーの胸先で、小さな魔力弾が集束した。
「うわわわわっ」
 スバルは反射的に回避しかけ、バランスを崩して落下する。
 ガシャッ、シャアッ……
 人間業とは思えないしなやかさで着地し、後ろに下がって止まる。
『Axel stinger, Shoot ready』
「Check mate」
 スバルが体勢を立て直したときには、マギーは既にスバルの真後ろ、スバルの身長の半
分ぐらいの高度を占めており、WS-Fに魔力弾を集束させていた。
67熱き彗星の魔導師たち 07-05/12 ◆kd.2f.1cKc :2008/03/13(木) 01:23:31 ID:HrBShQtV
「っ……」
 スバルが、悔しそうに歯噛みしつつも、構えたまま動きを止めた所で、マギーは、WS-F
を引いた。
「スペルクリア」
『No Problem』
 集束していた魔力弾が、かき消える。
「だから言ってるじゃない。こんな“モドキ”みたいな技だけじゃ、本格的な戦闘魔導師
には勝てないって」
 マギーは、腕を組んで、WS-Fを肩に担ぎ、呆れたように言った。
「あたしがミッドチルダ式に確定して、すぐアリア達やアリサが飛行魔法教えたのだって、
戦闘ベースの魔導師は、飛行できないと絶対的に不利だってわかってたからだし。だから
ウェンディだって、相性悪い飛行魔法を…………」
「うるさいうるさいうるさい!」
 マギーの独演になりかけた状況だったが、ウェンディの名前を出した途端、スバルはい
やいやをするように首を振り、小さな子供が駄々を捏ねるように声を上げた。
「あたしは! あたしとギン姉は! あんなヤツには絶対負けないんだ!!」
 スバルは泣きべそになりながら、吐き出すように、叫ぶ。
「だからっ…………っ」
 もう1本、と言う様に、スバルは構える。
 だが。
「モードリリース」
『O.K. Barrie jacket release, System suspend』
 マギーは、バリアジャケットを解除すると、WS-Fを白のメタルカードに戻し、指で挟
んだ。
「えっ?」
 スバルは、キョトン、として、マギーを見る。
「悪いけど、付き合ってらんない。飛行魔法教えてくれ、って言うんならともかく、これ
じゃただの弱い者いじめだもん。あたしにとっては、何のプラスにもならないし」
 それだけ言うと、マギーは、踵を返して、廃棄区画の、機動6課寄りの出入り口のほう
へ向かって、すたすたと歩いていってしまう。
「あの、ちょっと待って」
 スバルは、慌ててマギーを追いかける。だが、マギーはまとわり付いてくるスバルを、
構おうともしなかった。
68熱き彗星の魔導師たち 07-06/12 ◆kd.2f.1cKc :2008/03/13(木) 01:23:52 ID:HrBShQtV

 シュルルルルルルッ
「げっ!?」
 A.M.F.に、グラーフアイゼンの纏う魔力が、かき消される。
「ちょっ、まっ……」
 複数の傀儡兵が、ヴィータに殺到する。
 1対多数と言う、ハンデがあるとは言え、飛行魔法にまで干渉されて、後退も出来ず、
ヴィータはもみくちゃにされる。
「……何をやっているのだ、お前は」
 シグナムは、呆れたようにため息をつきつつ、仰向けにひっくり返ったヴィータに、そ
う言った。
「う、うるせーよ」
 ヴィータは起き上がり、忌々しそうに言う。その胴を、大型ファルシオンが、貫いてい
た。
 が、模擬戦用の像である。テレビの空チャンネルの“砂嵐”がシルエットを模っている
だけで、ヴィータの身体には、毛ほどの傷も付いていない。
「そもそも、お前には私と違って射撃があるのになぜ使わん?」
「あんまり、柄じゃねぇんだよ」
 シグナムの問いに、バリアジャケットの埃をわざわざ手で払いながら、ヴィータは不機
嫌そうに、そう答えた。
「まぁ、今に始まったことでは無いが……ここの所はそれが余計にひどい。何をそんなに
苛立っているんだ?」
 シグナムは、切れ長の目でヴィータを見据えつつ、そう、問いかけた。
「別に、なんでもねーったら」
 ヴィータは、不機嫌そうに、そう答えた。
「バニングスを意識しているのか」
「っ!!」
 シグナムの言葉に、ヴィータはかぁっ、と、顔を紅潮させる。
「あんなヤツ、かんけーねーっての!!」
 怒鳴るヴィータ。その目は、サファイアのような鮮やかな青に染まっている。
 図星か、と、シグナムは看破した。
「…………実戦では問題出ていないから、良いが、な」
 シグナムはそう言って、もう一度、軽くため息をついた。
 ヴィータは、そのシグナムを、怒りに満ちた形相で睨みつけている。
「シャマルやザフィーラの掩護は期待できないということ、わかってるだろうな?」
「あ、当たり前だ!」
 シグナムが問い質すように言うと、ヴィータは反射的に、怒声で答えた。
「それなら良い」
 シグナムはそう言って、右手に握っていたレヴァンティンを鞘に収め、三度、軽くため
息をついた。
69熱き彗星の魔導師たち 07-07/12 ◆kd.2f.1cKc :2008/03/13(木) 01:25:49 ID:HrBShQtV
『全員、取れてるかしら?』
 不意に、念話が、シグナムとヴィータの頭に響く。言い回しからすると、他のフォワー
ドメンバーにも届いているのだろう。
『バニングスか、どうした?』
『どうしたって程でもないんだけど、一度オフィスに戻ってくれるかしら? リニスが来
てんのよ』
 シグナムが問い返すと、念話越しのアリサは、そう答えた。
『ふむ、そうか』
 シグナムは短く返事をすると、視線をヴィータに向け、
「一旦はここまでだ。戻るぞ、ヴィータ」
 と、言って、踵を返す。
「へーい」
 不承不承という感じで、ヴィータはその後を追った。
70熱き彗星の魔導師たち 07-08/12 ◆kd.2f.1cKc :2008/03/13(木) 01:26:11 ID:HrBShQtV

 機動6課隊舎・フォワード小隊オフィスルーム
「まず紹介しておくわね」
 そう言って、アリサは、隣にいる人物を、手で指し示す。
「彼女は、リニスって言って、山猫の使い魔なの。Masterは、フェイトのお姉さんの、ア
リシアよ」
「今後、よろしくお願いいたします」
 アリサの紹介を受けると、リニスは手を前に、深々と頭を下げて、そして微笑んだ。
「フェイト隊長の姉で、アリシアって、無限書庫司書長の、アリシア・T・ハラオウンで
すか?」
 ティアナが、驚いたように、訊き返す。
「そうよ」
 アリサは、そう、即答した。
「へー」
 わざわざ声に出したスバルと、ティアナと、感心したように、リニスを見る。
「で、無限書庫ってなに?」
 声の主本人であるスバル以外が、全員ずっこけた。
「アンタは! ちょっとは本局の事も勉強しておけって言ってるでしょーがっ」
 ティアナは立ち直ると、スバルのおでこをつつきながら、そう言って迫った。
「別にティアナに聞いてるわけじゃないもん」
 スバルは反抗的に、ティアナから目を逸らしつつ、ブツブツっとそう言った。
「あぁ?」
 対するティアナのリアクションも、不良とかヤンキー(房総半島及び茨城県南部地区棲
息の絶滅危惧種)そのものの言い回しだ。
「まぁまぁ、その辺にするっス」
 本気で止めているのかいないのか、苦笑しながら、ウェンディがティアナの斜め後ろか
ら、声をかける。
「まぁ平たく言えば、時空管理局の資料室……みたいなところ、かな」
 ユーノも苦笑混じりに、手振りを加えつつ、そうざっと説明した。
「でも、リニスは技術部の嘱託扱いでね。今はデバイスマイスターが本職だよ」
「戦闘でも強いけどね」
 ユーノがさらに言い、アリサが付け加えた。
「えっと、こちらがスバル・ナカジマ二士で」
 リニスは、1歩進み出ると、笑顔のまま、スバルを見て、言う。
「こちらが、ティアナ・ランスター二士ですね?」
 ティアナに視線を移し、そう言った。
「あ、は、はいっ」
「は、はいっ」
 ティアナが呼ばれてから、スバルは直立不動の体勢をとって返事をする。さらに、ティ
アナもそれに倣った。
71熱き彗星の魔導師たち 07-09/12 ◆kd.2f.1cKc :2008/03/13(木) 01:26:41 ID:HrBShQtV
「お2人の為に頼まれていたデバイスが仕上がったので、持ってきたんですよ」
「えっ?」
 笑顔のリニスが言うと、スバルとティアナが、揃って声を上げる。
「と言っても、スバルさんには、クイントさんに頼まれていたのを、直接お持ちしただけ
なんですが」
「お母さんが?」
 スバルはキョトン、として、リニスに聞き返した。
「はい、ギンガさんのと揃って。ですがフルスペックのインテリジェントデバイスだった
ので、ちょっとお渡しするのが遅れてしまったんですよ」
 リニスの笑顔が苦笑に変わった。
「申し訳ありません」
「べ、べべ、別に申し訳無いだなんて、そんな滅相も無い」
 スバルはそう言って、バタバタと手を振った。
「で、リニス、物はどれなのよ?」
 アリサが、リニスの背後から、そう声をかけた。
「はい、こちらです」
 リニスはそう言って、ポーチから、テーパーのかかったステップ・カットの、青い宝石
の下がった、ペンダントを取り出し、それを、両手で抱えるようにした。
「展開」
『development』
 リニスの言葉に、宝石が答えると、それは光を放ちながら、リニスの両手に、抱えられ
る。
「わぁ……これっ」
 スバルは、驚いたような声を出す。
 サスペンションつきの大きなローラーブレード、クイント愛用の『ソニックキャリバー』
に形状は似ているが、色は黒に近い藍色で、それよりは明るい青でアクセントが入ってい
る。そして、最大の違いは、右足の足の甲の部分に、インテリジェントデバイスとしての
管制人格を備えたコアが備わっている点だった。
「『マッハキャリバー』です。もともとはクイントさん御自身用に設計していたものみた
いですけど、ストレージの『ソニック』と相性が良すぎたようで」
「Sonicで音速だから、Machでそれ以上、って事かしらね」
 リニスの説明に、アリサは背後からよってきて、そう付け加えた。
 本来、Mach・numberは、速度単位としては音速に対する倍数で、超音速そのものを示す
ものではないのだが、それはご愛嬌。
「もちろん、リボルバーナックルの管制スクリプトもインストールしてありますから、後
はご自身で調整なさってくださいね」
「あ、は、はい! ありがとうございます!」
 リニスが、言いながら、マッハキャリバーを手渡すと、スバルは、興奮したような明る
い顔で、そう言った。
 スバルの背後で、マギーが軽く、ため息をつく。
72熱き彗星の魔導師たち 07-10/12 ◆kd.2f.1cKc :2008/03/13(木) 01:27:15 ID:HrBShQtV
「で、あたしが頼んでおいたやつは?」
 アリサは、リニスの横に回りこみ、笑顔で訊ねる。
「せかさないで下さい、順番です」
 リニスはアリサを窘めるように言ってから、ポーチの中から、赤の縁取りの入った、白
いメタルカードを取り出す。
「展開」
『development』
 光を放ったカードが、その本来の姿に戻る。
「っ……!!」
 それを見て、ティアナは、愕然とした。
「『クロスミラージュ』です」
 そう言って、リニスは両手で、先端にショートソードを刀具として取り付けた槍、西洋
長巻、パルチザンを握る。
「こっちはあまりに急だったので、簡易インテリジェントですけど、その分、頑丈に作っ
てあります。応答速度も、折り紙つけますよ」
「へぇ、ずいぶん頑丈さ優先の感じがするけど」
 自らも、アマチュアとは言えデバイス製作を行うユーノが、それを見て、感想を漏らし
た。
「アリサがすぐ使いたい、って言ったら、無茶をするのはわかってますから」
 リニスは苦笑気味に言った。すると、その傍らで、アリサが憮然とした表情になる。
「相当乱暴に扱っても、壊れたりしないように出来てます。ただ、アームドデバイスほど
鋭利に出来ていないので、打撃時には魔法補助を使ってください。ブレイクスラッシュは、
仕込んであります」
 リニスは、自信気な笑顔で、そう、説明した。
「O.K. 悪いけど、あたし宛に、請求書切っといてくれない? 出来れば、日本円か、
U.S. dollarでくれるとなおありがたかったり」
「さすがに両替はまずいですが、請求書は承りました」
 アリサが冗談交じりに言と、リニスも苦笑気味の笑顔で、そう答えた。
 そして、視線をティアナに移す。
「ティアナさん?」
 ────私はハンドガン型が使い慣れてるのに、私はハンドガン型が信条なのに、あ、
でもアリサさんが私のために用意してくれたものだしアリサさんの……
「ティアナ?」
 アリサが、怪訝そうな顔をして、ティアナの顔を覗き込む。
「はっ? あ、い、いえ、なんでしょう?」
 びくっ、と、硬直するように直立不動の体勢になって、ティアナは、アリサに訊き返す。
「悪いけど、しばらくクロスミラージュ使っててもらえるかしら?」
 アリサは、苦笑気味の穏やかな微笑みになって、そう言った。
「し、しばらくだなんてとんでもない!」
 ティアナは慌てた様子でそう言って、リニスからひったくるように、クロスミラージュ
を手に取った。
73熱き彗星の魔導師たち 07-11/12 ◆kd.2f.1cKc :2008/03/13(木) 01:27:36 ID:HrBShQtV
「大切にします! ありがとうございます!」
 興奮気味に顔を赤くして、ティアナはアリサに向かって頭を下げ、クロスミラージュを
抱くようにする。
「ホントに……」
 それから、頭を下げたままで見えないようにしつつ、腕の中のクロスミラージュを見な
がら、少し、下唇を噛んだ。
「…………?」
 アリサは、怪訝そうに顔をしかめてから、リニスと顔を合わせた。リニスは、キョトン、
としていた。
74熱き彗星の魔導師たち 07-12/12 ◆kd.2f.1cKc :2008/03/13(木) 01:28:03 ID:HrBShQtV

「残念ながら、レジアスの部隊の抹殺には失敗したようです」
 薄紫の、ウェーブのかかった長い髪の、妙齢の女性は、淡々と、そう言った。
「ほぅ、レリック爆弾を使って、なお凌いだかね?」
 男性の口調の言葉が響き、そう言った。
「申し訳ありません、ドクター」
 女性の前で、膝を折って頭を下げていたのは、あの、チンクだった。
「いいかいウーノ、一度は『親友』だと言った相手に対する、仕打ちがこれだよ! ハッハ
ッハッハ! 管理局と我ら、一体どちらが酷薄なのかね!」
 妙齢の女性────No.1ウーノに言い、しかし、彼は、むしろ相手を嘲笑うように、哄
笑を上げた。。
「できれば、彼の手駒には、退場していただきたかったが……まぁ、いい。“アレ”が、
“Unlimited Powered”の元に渡れば、“燃え上がる炎”といえど、もう、止められはせんさ

!」
 “彼”────Dr.ジェイル・スカリエッティは、そう言って、狂気そのものの哄笑を上
げた。
75熱き彗星の魔導師たち 07-13/12 ◆kd.2f.1cKc :2008/03/13(木) 01:29:02 ID:HrBShQtV
>>63-74
今回は以上です。

スバル滅多打ちにしすぎかな……いや俺ホントはスバル好きなんだよ? わん娘なところとか……
76名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 01:40:24 ID:R9YuJP23
>>75
GJ!

むしろもっと虐めてもいいと思ってるスバル好きの俺が居ますよw
77名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 01:51:07 ID:i+06D0yr
つまり、このままスバル滅多打ち
     ↓
身も心も疲れ果てるスバル
     ↓
俺が優しくしてあげてスバルゲトー
     ↓
スバルは俺の嫁!!!!!

こうですね、わかりました!
78名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 02:00:30 ID:uSSfj6Zg
>>75GJ
ヴィータもなぜか追い込まれているなあ・・・

>>77
このスバル多少ゆがんでいますので手懐けるときに一発振動破砕を食らうぐらいの覚悟が必要です><
79 ◆bi8/V/6HZA :2008/03/13(木) 02:21:58 ID:bgk3J8sF
投稿します
☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説_第57話☆
ttp://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1204302104/618-620
の続きとなります。

前回のあらすじ。
6課解散後自然保護官として働いているエリオがコッソリ隠し持っていたエロ本がキャロに見つかり、
一緒に読んでいるうちにじゃぁやってみようとそのまま関係を持つ。
後日遊びに来たフェイトにもその本が見つかって・・・
80夜は明けない 1/3 ◆bi8/V/6HZA :2008/03/13(木) 02:23:00 ID:bgk3J8sF
ベットの下から探し出したその手の本を読んでいたフェイトと、その持ち主であるエリオはお互い顔を見合わせ硬直していた。
「あ、フェイトさんいらっしゃい。今日来るなら連絡してくれれば良かったのに」
そんな空気の中、キャロは一人のほほんとしていた。
我に返ったフェイトは慌てて本を閉じ、キャロの目に映らないように背へと隠した。
「う・・・ん、ちょっと、二人をビックリさせようと思って・・・」
「ホントビックリですよ、今お茶淹れますね。何かお茶請けあったかなぁ?」
「あ、そんなに気を遣わないで・・・って違う! あたしはこれからエリオと話があるから! ちょっとあなたは自分の部屋に戻ってて!」
「話って?」
キョトンと聞き返すキャロに、フェイトは言葉を濁す。
「それは・・・そのぉ・・・キャロは、まだ知らなくて良いの」
「そのエッチな本の事ですか?」
「ぇ!?」
その何気ない様子から、てっきりキャロはこの本の存在を知らないものだと思い込んで居たフェイトは、その不意打ちに身も心も停止する。
「別に良いじゃ無いですか、エリオ君だって男の子なんですし、そういうのに興味持って当たり前ですよ。あの真面目なクロノ提督だって持ってた、ってこないだ言ってたじゃないですか」
(あ、やっぱりクロノ提督の事だったんだ・・・)
確認するに出来なかったことが意外な形で判明する。
「そっ、それはそうかもしれないけど、それでもヤッパリエリオにはまだ早いと思うの!!」
「フェイトさんはそんなんだからもう直ぐ22なのにまだ処女なんですよ」
「な!」
その底抜けに能天気な口調に込められた底なしの優越感にフェイト呆然とする。
キャロは呆けているフェイトの隣に座り、後に隠した本を取り出し広げる。
「あ!」
「ほら、エリオ君はそっち座って」
エリオを反対側に座らせ、二人でフェイトを挟む。
遠目から見たら優しい姉が弟と妹に本でも読んで上げている、牧歌的な光景に見えたことだろう。
「フェイトさん、私たち、その本に載っている事はだいたいしましたよ」
(な!? これとか・・・こんなことまで? この子達が?)
犬の様に交わったり、上下互い違いになり、お互いの性器を舐めあったり、
「でもですね」
パラパラと慣れた手つきでめくり、迷い無く目的のページを開く。
「これ、私じゃまだ出来ないんですよ」
それは女性が乳房で男性器を挟み、こする、いわゆるパイズリである。
確かにキャロの、最近膨らみ始めたばかりの慎ましい乳房ではまだ再現は出来ないだろう。
「だからフェイトさん、フェイトさんがしてあげてくれませんか?」
「え? え!?」
年長者としては、保護者としては、ここで二人を引っ叩いて説教でもするのが正しい行動だっただろう。
だが彼女とて年頃の女性、興味は有る。
「ぅん・・・ぃぃょ」
キャロは花が咲くように微笑んだ。
81夜は明けない 2/3 ◆bi8/V/6HZA :2008/03/13(木) 02:24:00 ID:bgk3J8sF
「フェ、フェイトさん、良いんですか? 本当に」
上半身を脱ぎ、キャロとは違い豊かな乳房をあらわにしたフェイトに、エリオは遠慮がちな言葉をかける。
が、その瞳には、ハッキリと雄の欲情を浮かべていた。
美しいフェイトにそういう目を向ける男は多い、だが他の男達とは違い、エリオの視線は不快ではなかった。
むしろ彼の欲情の対象であることに、激しい興奮を覚えている自分に驚いていた。
「ホラホラ、エリオ君も服脱ぎなよ、一人だけずるいよ」
何故かキャロはすでに全裸になっていた。
「う、うん・・・」
ズボンを脱ぐと、そこは既に下腹につくほど反り返り、昂りをあらわにさせている。
それは連日のキャロとの交わりの成果ですっかり皮も剥けきり、長さも太さも一回りは成長していた。
昔、もっと幼かった頃に見たときとはまるで違う形にフェイトは驚き、生唾を飲み込む。
「エリオ君そこに座って、フェイトさん、はいどうぞ」
「ん」
フェイトはベットの端に座ったエリオにおそるおそるにじり寄り、自分の手で乳房を持ち上げ、エリオのペニスをスッポリと包み込む。
「っう!」「あぁ!!」
(エリオのオチンチン、熱くて、硬くて、ドクドクしてる)
その感触に下腹部が締め上げられるように疼いた。
(フェイトさんのオッパイ、温かくて、柔らかくて、ドキドキしてる)
その感触にペニスが更に一回り膨れ上がった。
フェイトの手は自然と動き、外から内へ、下から上へとエリオのペニスをさする。
「ん・・・あぁ!」
途端に体を仰け反らすし、熱い叫びを上げた。
「エリオ? どう? 気持ち良いの?」
「気持ち良い! フェイトさん気持ちいいです!!」
柔らかくスベスベとした乳房は締め付けてくる膣や、吸い付いてくる口と比べれば刺激はいくらか弱いが、憧れのフェイトが自分の足に跪き、奉仕している視覚的刺激が大きかった。
(なんか私仲間はずれだなー)
横で二人の触れ合いを眺め、一人手持ち無沙汰のキャロは自分で自分を慰めていた。
(あ、エリオ君そろそろイきそう)
その辺は顔を見れば大体分かるようになっていた。
「フェイトさん! ボク、もう!!」
(あ、ヤッパリ)
「え? な、何?」
フェイトにはまだ分からないらしい。
「フェイトさん! 出ます!!」
エリオのペニスが大きく震え、胸の間で熱い体液がはじけた。
「きゃぁ!?」
驚いて離れようとするが、エリオはフェイトの肩を抱きしめ逃がさない。
むしろ胸に沁み込ませようとするかのように腰を振った。
出し尽くし、やっと解放された胸を見れば、谷間には白濁した欲望の証がベットリとこびり付いていた。
ソレをじっと見つめていたフェイトは、何を思ったかいきなり乳房を持ち上げ、白濁液に舌をのばした。
鼻につく異臭、舌を刺す味、喉の絡みつく粘性。どれ一つとっても決して快いものでは無いが、エリオの放ったものだと思えば気にならなかった。
舌の届く範囲はあらかた嘗め尽くし、残りを指ですくおうとすると、いつの間にか擦り寄ってきたキャロに先に口をつけられた。
「いや! 駄目それ私の! きゃぁん!!」
フェイトの抗議をピンと尖った乳首を抓って封じ、そのまま押し倒す。
キャロは残りを舐め取ると、まだ白濁液の絡んだ舌をのぞかせた顔をフェイトへと近づける。
その唇にフェイトの方からしゃぶりつい。
愛するフェイトと愛しいキャロが、自分の放ったモノを口で奪い合う淫蕩さに、エリオは再びた昂った。
彼は抱き合い、ピチャピチャと卑猥な音を立てて舌を絡めあう二人に覆いかぶさり、キャロの秘裂に指を這わせる。
そこは既に溢れた蜜が太ももまで濡らしていた。
「あん! ・・・エリオ君?」
振り向き、エリオの目の色をみたキャロは、彼が何を求めているか理解し、再びフェイトと唇を合わせるとお尻を持ち上げ、
「フェイトさん、今のをお腹の中で出されると、凄い気持ちいいんですよ」
とフェイトの耳元で囁いた。
エリオはその腰を掴むと、慣れた様子で挿入する。
「あぁ! ああん!!」
意外と打たれ弱いキャロは、ペニスを根元まで挿し込まれると上半身が崩れ、フェイトの柔らかい体にこすりつけエリオの動きに合わせてあえぐことしか出来なくなった。
フェイトは自分の上で、可愛い子供たちが幸せそうに交わっている様を見せ付けられ、胎の疼きが耐え難いものとなる。
82夜は明けない 3/3 ◆bi8/V/6HZA :2008/03/13(木) 02:24:21 ID:bgk3J8sF
「ェ・・・エリオ、私にも・・・私にも挿れてぇ!」
「で、でも・・・」
今貫いている恋人に遠慮がちな目を向ける。
「いいよ、フェイトさんにも、ん、してあげてぇ」
恋人の許可が下りれば、オスとしては断る理由はない。
口ではそう言っていながら放すものかとばかりに吸い付いてくる下の口から半ば力尽くで引き抜き、フェイトがまだ身に付けているスカートを捲り上げると、楕円形の染みを作っている黒いショーツの又布をずらし、キャロの蜜で滑ったペニスを膣口に押し付け、挿し入れた。
ブツ
「っあ!!」
既にすっかりとほぐれていた膣にペニスを挿し込まれ、侵入を阻む乙女を証が破れるとフェイトは痛みにのけぞった。
その痛みは辛く苦しくもあったが、それ以上に甘い痛みだった。
(ほ、本当に初めてだったんだ・・・)
憧れの女性の最初の男になれたことに感動し、残りも全て挿し込む、すると、
「っう!」
フェイトの膣はキャロのソコとはまるで違った。
比べちゃいけないと思いながらも比べずには居られない。
締め上げるだけではなく、柔らかくこねるように蠢くフェイトの大人の膣に比べれば、キャロのソコはまだ幼く未発達といわざるを得なかった。
もし先ほど彼女の胸で放出していなければ、根元まで挿し込んだ時点で暴発していただろう。
(そのうちキャロもこんな感じになるのかな?)
そんな感触に、エリオは今乙女を破ったばかりのフェイトの身体を気遣う余裕をもてず腰を振る。
「ん! ああ!」
エリオが秘裂を穿ち、キャロが乳房を揉み、首筋を舐める。
初体験。それはフェイトが思い描いていたロマンチックなものではまるで無く、獣のように欲望に流されただけ、だがそれが何故か彼女の身体を燃え上がらせた。
「エリオ! もっと! もっと突いて! 奥まで挿れてぇ!!」
胸のキャロを抱きしめ、腰のエリオにあわせて振る。
急に積極的になった恩人に戸惑いつつ、その要求に応えようと、二人はより激しく彼女を攻め立てた。
それは憐れな獲物を喰らう二頭の肉食動物のような荒々しさだった。
「フェイト・・・っさん、ボク・・・また」
さっきの胸では分からなかったが膣の中では、一回り膨れ上がりビクビクと痙攣して果てが近いことが感じ取れた。
あの熱い体液が、あの勢いで注がれる。そう考えるだけで胎の奥が耐えられないほど疼く。
「また? また出るの!? 良いよ、中で! 中に頂戴!!」
「っく・・・あぁー!!」ビュル! ドク ドク
「あぁ! ああぁぁ!!」
子宮で精を受け止めたフェイトが絶頂へ達したのを確認すると、エリオは精を漏らしながらペニスを引き抜き、その上のキャロの幼い穴へ挿し込み、残りを注ぐ。
「えぇ? エリオくうぅぅん!?」
その予想外の挿入に、キャロも一気に果ててしまった。
注ぎ終え萎えたペニスを引き抜くと、支えを失ったキャロはフェイトの体へ崩れ落ちた。
縦に並んだ秘裂、ピタリと閉じた幼いモノと、内側の襞まであらわにした大人の女性のモノ。
そのどちらもが自分の精を溢れさせひくついているさまを眺めていると、エリオのペニスは再び力を取り戻した。

「ああん! 気持ちいい! 気持ち良いよエリオ!!」
フェイトはエリオの上で激しく腰を振っていた。
接合部では女の蜜と男の精が交じり合ったものがグチャグチャと泡立っている。
つい数時間前まで処女だったとは思えない発情ぶりである。
「フェイトさん、そろそろ代わってくださいよぉ!」
最初の一回だけで、ずっとおあずけ状態のキャロの上げる抗議の声をフェイトは意に介さない。
「だーめ、キャロは明日も・・・ぅん、明後日も好きなだけできるで・・・ハァ・・・しょ、あたしは明日には戻らなきゃいけないんだから、今日は・・・貸してよね・・・ぁ、また・・・イクゥ!」「あ! あぁぁ!」
フェイトは膣にエリオのペニスを締め上げ、再び精を搾り取る。
といってもほとんど無色透明の体液が少しだけ、それだけでも放出したときには下腹部に締め上げられるような痛みが走る。
それでも、そのままフェイトの中に納められ、肉襞にこねられると何度でも勃ち上がってしまう男の悲しい性である。
「エリオ、まだ、出来るよね?」
「もう・・・許してくださーい!!」
エリオの断末魔じみた叫びは、当然の様に無視された。

おしまい。
83夜は明けない 3/3 ◆bi8/V/6HZA :2008/03/13(木) 02:24:49 ID:bgk3J8sF
以上です。
84名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 02:33:12 ID:tqKPjNGc
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
シンプルで問答無用のエロwwwww

そこに痺れるあこがれるぅうううううう!!
85名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 03:31:44 ID:+GZW3hkr
嗚呼、久々にフェイトさんが出てきてエロかったので心が洗われましたじーじぇい

さて、夜も更けたところで、ちょっと投下させてくださいな
あ、そうそう注意書きの前に少し歌わせてください

新しくパソコンを買ったー♪ ディスプレイからブチンと音がしたー♪
あれれビスタって画面が黒いういんどうずー♪ 電源はいらなーい♪

翌日中古でディスプレイを買ったー♪ 壊れてるーるーるーるるるー♪
新しく買ったー♪ 初期不良って美味しいのー♪ るーらららーらー♪

失礼、我慢できなかったもので

いつものお馬鹿フェイトさんです、ヤマもオチも意味もありません
86或る執務官の鍋物:2008/03/13(木) 03:32:49 ID:+GZW3hkr
炬燵布団の一辺にて、微笑みを交わしあい、そっと触れてみる。

手の平から伝わってくる体温が、とても優しげで心地よい。
抱き寄せて、押し倒し、甘い香りが鼻筋を通って舌を痺れさせる。

「フェイトちゃん?」

頬をぷにぷにと突付かれながら、なのはが私の名前を呼んでくれる。
いつになく手触りが気持ち良かったので、ちょっと摘まんで引っ張ってみた。

「駄目だよ…ヴィヴィオが見てる」

視線を向ければ、ザフィーラの側面にしがみついている後姿が、お気遣い無くと語っている。

良い子に育ってくれている、うん、フェイトママ頑張るから、今はちょっと思いつかないけれど、
なんとかして弟か妹が作れるように頑張るから、ありがとうヴィヴィオ。

「じゃあ、そういう事で」
「いったいどこに意思疎通が!?」


87或る執務官の鍋物:2008/03/13(木) 03:33:42 ID:+GZW3hkr
『或る執務官の鍋物』



わかり難く書けば、ぷにぷにをはみはみしている最中の突然に、踏まれた。

背中に流している金髪の、真ん中あたりに重量がかけられ、私の下でなのはが潰れている。
いわゆる、マッスルドッキングって一番下になる人が一番辛いよね状態。

「で、人ん家の炬燵で盛ってる万年発情執務官さん、何や言う事はあるかな?」

姦淫姦婦を重ねて一つに踏みつける、柱の如く迷い無き夜天の足の裏から見上げれば、
はやての震える両手は鍋掴み、ぐらぐらと煮立っているおでんの威容に、しばし黙考。

「…ふふふ、うん、安全マットを用意しよう、みんなで気持ちよくしてやるんだ」
「(耐えるの、今は耐えるしかないの)」

じゅ。

「おっと鍋の底が当たってしまったか、コンロの熱がいつまでたっても取れないやろう?」
「な、なのは! 上から来るよ気をつけて!」

「ああっ、フェイトちゃんが香ばしくなっていくの!?」

閑話休題、みぎゃー。

本日はACSで突撃八神家の晩御飯の日でありました、突撃すんな、いいじゃん一食ぐらい、
つーかフェイトちゃん、なんか休暇のたびにご飯たかりに、ウズラ玉子入り蒲鉾好きなんだ、
じゃ、こっちの花丸はフェイトちゃんにあげる、聞いて私の話、まる。
88或る執務官の鍋物:2008/03/13(木) 03:34:20 ID:+GZW3hkr
まあ、そんなこんなで鍋もたけなわ。

ぐつぐつにゃにゃー全力全開、ヴィヴィオがアキレス腱と格闘している鍋の横、
ぷにぷに教導官がはんぺんを箸で切り分けながら、ちょっとした疑問を口にした。

「そういえば、フェイトちゃんとはやてちゃんって、よく休みが被ってるよね」

餅入り巾着の紐を解きながら、的確に答えてみる。

「愛だね」
「悪いんやけど、家族愛以外は持ち合わせ無いから、フェイトちゃん対象外」

即座の返答が冷たかったので、餅入り巾着の紐の部分で爆撃を敢行する、はやての皿に。

一本二本、三本四本、ちょい待ち、さては紐だけ残して食っとったな、にやり、何の事かな、
好き嫌いすると大きくな、必要が無いからか、無いからかああぁ、あ、こっちの巾着は玉子だ
ヴィヴィオ、ヴィヴィオ、交換してあげるね、ありがとーフェイトママ、聞いてや私の話。

「なのは、今まで隠していたけど、実は私は6人目のヴォルケンリッターだったんだ」
「真顔で大嘘こくな、ミッド式」

しかしこのアキレス腱、地味に硬い。

「単に、職務がちゃうから、同じ任務でかち合う事が多いんよ」
「人事の方も、面通しが少ない組み合わせにしたがるしね」

まあ何の事は無い、蓋を開けてみれば実も蓋も艶気も無い世知辛い話。
実と言えば、ヴィヴィオは玉子が大きすぎて、またもや悪戦苦闘の有様だ。

しかしこのアキレス腱、本気で硬い。

仕方が無いので、炬燵の横のザフィーラのお皿から、生肉と交換しゃぶしゃぶ敢行。
ご飯の上に大根を乗せ、お肉を置いて汁を注いで、簡単な丼物を作成する。

「……硬かった」
「まったくだ」

牛ロースとアキレス腱を取り替えても、文句を言わないザフィーラは素敵だ。

一度目の煮込みでスジ肉に手を出すからやと、はやてが呆れた声色でたしなめた。
言葉を受けて反省の色の見える、ヴィヴィオが玉子を片付けたので、頭をワシャワシャ。

そのまま問答無用に食材を片付けながら、鍋の季節も終わりかと思う今日このごろに、
だらだらと食後を過ごしつつ、帰ってきたシグナムたちと入れ違いに、暇を告げる。

花冷えの帰路、見上げれば空は高かった。


89或る執務官の鍋物:2008/03/13(木) 03:34:57 ID:+GZW3hkr
(余談:ヴィヴィオの背中が眠っているから大丈夫と語っていた件について)



肌を重ねて、どれほどの時間が経過したのだろうか。
思えば随分と、この感触に飢えていた。

別に特別な事をしているわけでもない。
ただ、なのはと二人、そっと抱き合っている。

「フェイトちゃん…」

縋りつくような声色で、想い人に名を呼ばれ、再びに達する。
ぬるりと、汗や蜜液に濡れた太腿を擦りあわせ、押し殺した媚声を上げる。

でも、何もしない。

時折に名前を呼び、口付けを交わし、首筋を絡め、髪を食む。

しっとりと、お互いを染み込ませあうように、流れる汗が、体液が混ざり合い、
伝わってくる体温に歓びを感じながら、夜明けまで何もせず、ただ抱き合っていた。

(終)
90或る執務官の鍋物:2008/03/13(木) 03:35:32 ID:+GZW3hkr
あとがきー

おでんが食べたいなぁと、ただそれだけの事でした
91名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 04:01:12 ID:xKWWCvTx
>>83
こんなもの読まされたら勃起するだろ、常識的に考えて……
冒頭に前回のあらすじを入れたのもナイス配慮だろ、常識的に考えて……
92名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 04:20:18 ID:54QR5O/7
どっちも乙。
93名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 05:31:01 ID:D/7nGG6J
>41
9493:2008/03/13(木) 05:41:10 ID:D/7nGG6J
すいません書き込みミスりました

>>41
なんかこういうネタ(DMC)の同人誌を見た記憶があるんだけど気のせいかな?
95名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 09:19:51 ID:fMqKDUyr
>>83
GJ!
96名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 09:23:30 ID:Cbyl6yK2
しかしフェイトはエロいなー
>>90
このヴィヴィオは大きくなったら(性的な意味で)参戦してきそうだw
97名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 09:46:31 ID:xZ+uPQF6
>>50
そういや向こうさんの部隊名も「スターズ」だったな…

……ちょっと想像したらなのは=ウェスカーがハマりすぎて気持ち悪い。
98名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 10:35:33 ID:a5Vi7sQf
>>97
謎の洋館の調査に入り、そのまま消息を絶ったライトニング小隊
その真相を確かめるべく派遣されたスターズ小隊が見たものは・・・

・・・書いてて気づいたけど、これだとウェスカーははやてになってしまうか
事件の黒幕は、信頼すべき上官であるはずの、チビ狸だったのだ!
99名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 10:43:48 ID:3ttqQHgT
>>83
GJ!
前作でもおっきしましたが、見事に二連続で(ry
雷隊一家は最高だぜ!!
次は是非ニートのお姉さんも加えてお願いします
100名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 12:43:40 ID:HMw//J9i
先生!ザフィの役割がゾンビ犬しか思い浮かばない俺を叩いてください!
101名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 12:46:39 ID:2gYeFVqW
>>97
スカに遺伝子弄られてネメシス化したフェイトが思い浮かんだww
102B・A:2008/03/13(木) 13:04:22 ID:1teyvCKO
ゾンビで埋め尽くされるクラナガン。証拠隠滅のために核ならぬアルカンシェルを打ち込むと。
ちょいと方向性は違うけどゾンビネタは面白そうだ。

謎のウィルスによって発情した機動六課のメンバー相手にエリオが自分の純潔守ろうと必死で逃げる姿が思い浮かんだ。



と、それはそうと投下して良いですか?
103名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 13:14:18 ID:+ryY7dIQ
着弾地点に問題はない
投下してくれ
104B・A:2008/03/13(木) 13:32:04 ID:1teyvCKO
進路クリア、爆弾(SS)投下!


注意事項
・セッテ×エリオ
・時間軸はstsから5年後、エリオ16歳。そのため、捏造が多々あり。
・2人の回想という形で現在と過去が入り乱れる少々わかり辛い造りになっています。
・セッテの性格は少しアレンジ入っています。
・今回も非エロ。
105B・A:2008/03/13(木) 13:35:21 ID:1teyvCKO
注意事項追加
・17話でエリオがディードではなくセッテに撃墜されたという捏造があります。
106セッテ −その心の在り処− 第3話@:2008/03/13(木) 13:35:53 ID:1teyvCKO
【5 years ago】

セッテという女性がいた。
自分の母よりも背が高く、どこか造りものめいた美しさを持つ女性。感情が欠落した眼差しはまるで自分を含む全てに関心を持っていないように見えた。
エリオが彼女と出会ったのは、スカリエッティが自分の存在を世間に公表したあの公開陳述会の夜のことであった。
あの夜、フェイトと共に空へと上がったエリオは成す術もなく背後から切り捨てられた。言葉はおろか、視線すら交わす暇もなく、ただ後悔だけを胸にエリオは暗い海へと落ちていくしかなかった。
その刹那の瞬間、悔しさで滲んだ目で見上げた夜空にいたのがセッテであった。
風になびく桃色の髪、無感情な美貌、侮蔑も敵意も感じられない眼差し。まるで人形のような風貌にエリオは目を奪われたまま、冷たい海へと沈んでいった。
悔しかった。
大切な家族も大事な居場所も守れなかった無力な自分が許せなかった。そして、それ以上に彼女に負けたことが情けなかった。
思えばあの一瞬の邂逅で、エリオはセッテの美貌に心を奪われてしまったのかもしれない。
だから、強くなろうと努力した。あの人にこれ以上の悪事を重ねさせないためには、自分が強くなって打ち破るしかないと思った。
しかし、彼の思いとは裏腹にセッテとの実力差は如何ともし難いものがあった。結局エリオはセッテを負かすことはできず、
それどころか傷つき苦しむ彼女を救うこともできなかった。傷つき倒れる彼女を抱きしめることしかできず、エリオの胸には深い後悔の念が生まれた。
それがきっかけだった。
この人を救う。
何が何でも闇の底から助け出す。
そのためには、今よりももっと強くなる必要があった。





107セッテ −その心の在り処− 第3話A:2008/03/13(木) 13:38:57 ID:1teyvCKO
電光石火という言葉がある。
雷の煌めき、雷光の閃き、刹那の瞬間を駆け抜ける目にも止まらぬ速さのことをそう表現する。
エリオの攻撃は正しくそれに当たるとシグナムは思っていた。
持って生まれた俊敏性、フェイト譲りの資質、しなやかな筋肉のバネ、そして、一瞬の隙を見逃さない戦士としての嗅覚と類希な爆発力。
一撃必殺はどちらかというとスバルの領分だが、シグナムからすれば寧ろエリオの方がそれに相応しいような気がしてならない。

「はぁっ!」

向かってくる槍の一撃をいなし、レヴァンティンを振るう。常人なら首を刎ねられてもおかしくないその一撃を、エリオは驚異的な反射神経で見切り、後退する。
シグナムが切り捨てたのは僅かにエリオの赤い前髪数本であった。

(動きは確実に良くなっているな。スピードに頼りがちなのは母親譲りだが、なのはの教導のおかげか決して攻撃一辺倒ではない)

半年前ならばそのまま首を刎ねられていただろう。
愛弟子の成長を喜びながら、シグナムは更に一歩踏み込む。今度は力任せの一撃。しかし、その速さは先ほどまでの比ではない。

「紫電一閃!」

《Sonic Move》

炎をまとったシグナムの必殺剣が空を切る。驚愕はしなかった。既に何百回を見せつけてきた技だ、攻略法の1つや2つは思いついてもらわねば困る。
寧ろ、シグナムが驚いたのはエリオが回避のために使用した加速魔法の選択であった。

(何か来る!)

直感がそう告げていた。
エリオは回避用の魔法ではなく、あえて移動用の魔法を選択した。恐らく、エリオと同じ資質を持つフェイトと何度も模擬戦を行ってきた
自分だからこそ気づけた違和感を頼りに、1秒にも満たない時間で思考を組み立てる。

(後ろか!)

振り向きざまにレヴァンティンを振るい、背後の壁を蹴って勢いをつけたストラーダの一撃を受け止める。
渾身の一撃を防がれたエリオはすかさず後退し、今度は訓練室内を縦横無尽に駆け回った。
加速魔法とストラーダのブースターを併用し、壁や天井を飛び回る様は獲物を狩る肉食動物を彷彿とさせる。
過酷な戦いを経て鍛えられたそのスピードは、シグナムの目を持ってしても見極めるのは難しかった。

(全方位からのヒット&アウェー・・・・考えることは母親と同じか)

あくまで冷静にレヴァンティンを構える。今のエリオの動きはシグナムが宿敵と定めるフェイトとよく似ていた。
いや、同じと言っても過言ではない。それ故に、彼女と何度も切り結んだシグナムにはエリオがどこから打ち込んでくるのかが手に取るようにわかる。
108セッテ −その心の在り処− 第3話B:2008/03/13(木) 13:41:15 ID:1teyvCKO
「レヴァンティン!」

《Schlangeform》

シュランゲフォルムとなったレヴァンティンが空間を埋め尽くす。これでは、如何に速度で勝ろうともエリオに逃げ場はない。
魔力を帯びた蛇腹の刃は絡みつく触手のような動きでエリオの前に立ちふさがり、その殺意の牙で噛みつかんとうねりを上げる。

(さあ、どこまで食らいつける?)

一撃、ニ撃、三撃・・・・襲いかかる連結刃をエリオは身を捻ってかわし、己の獲物へと迫る。
予想以上の動きにシグナムは感嘆の息を漏らした。いつの間にここまで腕を上げたのか、エリオのスピードは前よりも磨きがかかっている。
後数合捌き切られれば、間違いなく自分は斬り捨てられるだろう。そう確信したシグナムは獰猛な笑みを浮かべ、手首を捻った。
まるでここまで楽しませてくれた礼だと言わんばかりに。

「はぁぁっ!」

「!?」

エリオの背後に連結刃が迫る。シュランゲフォルムは刃でありながらもその本質は鞭と同じであり、しなりのある機動が売りである。
そして、叩き落とさない限りはシグナムの意思のままに何度でも襲いかかってくるのだ。
前に進むことだけに集中しているエリオはそれに気づかず、そのまま撃墜される以外に道はない。

「くっ!」

「なっ!?」

今度こそ、シグナムは目を見開いて驚愕した。
完全に不意を突いた背後からの一撃を、エリオはまるで最初から予測していたかのように反応し、受け止めてみせたからだ。

「わあぁぁっ!」

連結刃の勢いを殺し切れず、エリオの体が床に叩きつけられる。それを見て、離れたところから2人を見守っていたフェイトが近づいてきた。

「勝負あり、ですね」

「ああ。エリオ、今日はここまでだ」

「は、はい・・・ありがとうございました」

よろよろと立ち上がり、エリオは一礼する。
一撃入れる度に気絶していた頃のことを思えば、ふらつきながらも立ち上がれるというのはかなりの上達であった。
109セッテ −その心の在り処− 第3話C:2008/03/13(木) 13:43:10 ID:1teyvCKO
「最後は惜しかったな。しかし、中々良い動きだったぞ」

「いえ、結局受けきれませんでしたし、まだまだです」

「そうだな。だが、あれは単に攻撃を受け止めるだけの筋力が足りなかったからだ。それよりも、あれに反応できたことの方が重要だ」

「エリオ、最近はずっと中距離戦のシュミレートばかりしていたもんね」

「なるほど、道理でシュランゲに食いついてこれたわけだ」

苦笑し、2人はエリオの反応を待つ。控えめなエリオはいつもここで「いえ、自分なんてまだまだです」と謙遜するからだ。
しかし、今日はどういうわけか何も言わず、エリオは沈鬱な表情を浮かべたまま顔を伏せていた。

「エリオ?」

「・・は、はい!」

「気分でも悪いの? 顔色、良くないよ」

「あ、いえ・・・・」

「悩みがあるなら言ってしまえ。テスタロッサはお前の母親だろう」

「シ、シグナム!?」

からかうようなシグナムの言葉に、フェイトは頬を赤くする。不意打ちでそういう発言をされると、非常に恥ずかしいものがある。

「なんだ、違うのか?」

「そういう意味じゃありません!」

「なら、それで構わぬだろう。それとも悩みをちゃんと解決できるか自信がないのか? 
ならばエリオ、私がテスタロッサに代わって悩みを聞いてやろう」

「いいえ、私が聞きます。エリオ、何でも話してくれて良いからね」

「あ、あの・・・・」

自分そっちのけで喧嘩する2人にエリオは困ったような表情を浮かべた。まるで母親が2人いるみたいだ。
ヴィヴィオはいつもこんな気持ちを味わっているのだろうか?

「あの・・・フェイトさん、シグナム副隊長」

「あ、ごめん・・・」

「すまない、不謹慎だったな」

エリオの真剣な雰囲気に、2人はすまなそうな顔をする。エリオが悩んでいるというのに、さすがにさっきのは不謹慎だった。
110セッテ −その心の在り処− 第3話D:2008/03/13(木) 13:45:34 ID:1teyvCKO
「あ、いえ・・・お2人は悪くないですから、顔を上げてください」

「ううん、そんなことないよ。だから、今度は真面目に聞くね・・・・・何があったの、エリオ?」

居住まいを正したフェイトが真面目な顔つきで聞いてくる。シグナムもまた、壁にもたれながら2人のやり取りを静かに見守っていた。
言ってよいものかと迷う。
口にすれば事実に打ちのめされる気がする。その時、自分は果して立ち上がることができるのか不安だった。
だが、それでもいつかは問わねばならない。あの人に自分の思いを届かせるためには、その壁を乗り越えねばならない。

「僕は・・・・・強くなれたのでしょうか?」

「エリオ?」

「力はつきました。槍の技術も上達しました。魔法だって上手くなりました・・・・・・・・けど、それで強くなれたと言えるんでしょうか? 
まだ僕は・・・・・・・・・・」

まだ自分は、あの人の足下にも及ばないというのに。

「強さなど、何かと比較して初めて意味を成す曖昧なものだ」

エリオの問いに真っ先に答えたのはシグナムだった。

「私やテスタロッサと比較すれば、確かにお前は弱い。だが、入局したばかりの新人と比べれば、お前は間違いなく強い。強さなど、その程度のものだ」

「そう・・・ですか・・・・・・」

「エリオ、何か思うことでもあるの?」

今度はフェイトがエリオに問う。
彼女の脳裏に浮かんだのは、半年前に無茶をしでかした親友の部下の姿だった。その少女は結果を急く余り冷静さを失い、
より強い力を得ようと自分の体を壊しかねない無茶なトレーニングを行っていた。その一連の騒動は割愛するが、
結果としてそれは彼女たちに大なり小なりのしこりを残している。フェイトには、今のエリオの姿がまるでその時の少女のように見えてしまったのだ。

「フェイトさん・・・・シグナム副隊長・・・・・」

不安が胸中を渦巻く。
瞼に焼きついたあの人の強さに、自分は果して追いつけるのだろうか?

「・・・勝ちたい人が・・・・いるんです・・・・」





111セッテ −その心の在り処− 第3話E:2008/03/13(木) 13:47:35 ID:1teyvCKO
【Present】

(そう、僕は彼女に勝ちたかった)

運ばれてきたみたらし団子を警戒するように睨んでいるセッテを見ながら、エリオは5年前に思いを馳せていた。
あの時の自分は未熟だった。
好きな人に負けたのが悔しくて、何とかして彼女に追いつきたいと思っていた。
いったいどうすればセッテを闇から救うことができるのかわからなくて、ただがむしゃらに戦技を磨くことしか思いつかなかった。
言葉だけじゃ届かないから。
思いだけじゃ伝わらないから。
必要だったのは、自分の意思を届ける強さ。信念を貫ける力。

(けど、キャロと一緒にルーに会いに行く時、ひょっとしたらセッテに会えるかもって期待していたっけ)

セッテが構成プログラムを受けていると聞いて、エリオはとても嬉しかった。あまり自由に出入りできる場所ではないが、
それでも管理局の隔離施設ならば会いに行くこともできる。だが、好きな女性に会いに行くというのは男の子からすれば非常に気恥ずかしく、
エリオは中々隔離施設に赴くことができなかった。だから、キャロがルーテシアに会いに行こうと誘ってくれた時は、2人には悪いが良い口実ができたと思ったものだ。

「・・・・・ん? 私の顔に何かついているか?」

ようやくこれが安全なものだと確信できたのか、セッテはタレがたんまりと塗られた団子を口に放り込んでもしゃもしゃと咀嚼している。
ちなみに、この団子もエリオが注文したものだが、何故か彼の皿までセッテは自分の分として確保していた。何だかんだで味が気に入ったのかもしれない。

「別に・・・・・見てただけ」

「そうか。なら、好きなだけ見ていろ」

再び団子を口に運び、舌に広がる甘い味ともっちりとした食感に舌鼓を打つ。
理由はわからないが、自分はこの味がとても気に入ったようだ。

(食事は栄養補給の手段、か・・・・・・認識を改めねばならないな)





112セッテ −その心の在り処− 第3話F:2008/03/13(木) 13:50:26 ID:1teyvCKO
【5 years ago】

まるで夢遊病のようにふらついた足取りでセッテは歩く。
目指す先は収監者と外部の人間が唯一交流できる面会室だ。
そこにエリオがいる。そこに行けばエリオと会える。
熱にうなされたようにセッテはそのことだけを考え、長い廊下をゆっくりと歩く。
そんな彼女の前に、小さな影が立ちふさがった。

「どこに行く気だ?」

「チンク・・・・・・」

まるで最初からセッテの行動を予知していたかのように、チンクが先回りしていた。

「・・・・・どけ」

「そうはいかん。お前の行動1つで他の妹たちの自由が遠のくかもしれんからな。
何を考えているのか知らんが、馬鹿な真似はよせ」

「馬鹿な真似・・・・・そうか、馬鹿な真似か・・・・・・」

ゆらりとセッテの体が傾いたかと思うと、次の瞬間、チンクは地面に組み伏せられていた。
経験豊富なチンクといえど、ナンバーズ最強のパワーを持つセッテに押さえつけられてはもがくこともできなかった。

「馬鹿でも人を殺すことはできるだろう」

「それがお前の目的か」

「そうだ、私はトーレの誇りの強さを奴に知らしめねばならない!」

でなければ、この胸の苦しみから解放されない。
エリオのことを思うと思考が乱れる。
エリオのことを思うと息が詰まる。
エリオのことを思うと胸が張り裂けそうになる。
エリオ・モンディアルという存在自体が自分を狂わせる。
それは自分があの男の信念に敗れたからだ。戦う意義を持たなかった自分に劣等感を抱いたからだ。
だが、今は違う。自分にはトーレから受け継いだナンバーズとしての誇りがある。

「私は奴が嫌いだ。人の中に勝手に入ってきて、頭を埋め尽くしていく奴の顔が嫌いだ。思考を乱れさせる笑顔も、
胸が張り裂けそうな悲しい表情も、全てが気に入らない。奴が私に自覚させた感情が、私自身を苦しめることが許せない」

だから、エリオ・モンディアルという存在をこの地上から抹消しなければならない。
エリオが口にした絆の力よりも、ナンバーズとしての誇りを背負う自分の方が強いことを証明せねば自分は一生苦しみ続けることになる。
113セッテ −その心の在り処− 第3話G:2008/03/13(木) 13:52:25 ID:1teyvCKO
「なるほど・・・・・・事情はわかったが、このまま行っても警備員に取り押さえられるだけだぞ。
それに面会室のガラスは魔法で加工された特別製だ、お前の力でも砕くのは難しいだろうよ」

「・・・・・なら、どうすれば良い? 私はどうすれば、奴を殺すことができる?」

「やれやれ、話もせずにいきなり殺すというのも問題ありだと姉は思うぞ。ギンガも言っていたはずだ、まずは話し合ってみることが大切だと」

「・・・・・・・・」

エリオと話をする。そんなことは考えたこともなかった。何しろ、今日まで奴を殺すことを前提にして生きてきたのだから、そんな考えが思いつくわけがない。

「姉からの提案だ。そのエリオとかいう少年と何でも良いから話してみろ。自分の本心をぶつけてしまえ」

「・・・・・・・・・・」

「話をするのが嫌か? ならば今回は宣戦布告に留めておけ。それならば会話をしたことにはならないぞ」

「・・・・・・・・・・わかった」

この姉の口車に乗るのも悪くないかもしれない。
だが、あくまで話をするだけだ。それが済んだら問答無用で殺す。魔法で強化されたガラスであろうと、自分が全力を出せば破壊することは不可能ではないはずだ。

「まったく、姉は大事にするものだぞ」

拘束から解放されたチンクは文句を言いながら服についた汚れを払う。そして、後ろに向かって手招きした。
すると、柱の陰からルーテシアが姿を現した。どうやら、最初からそこに隠れていたようだ。

「行こう、セッテ」

てくてくと近づいていたルーテシアがセッテの手を取り、言う。

「お嬢?」

「会わせてあげる、エリオに・・・・・」

                                          to be continued
114B・A:2008/03/13(木) 13:53:16 ID:1teyvCKO
以上です。
過去編の比重が大きくて現代編が書けねぇ。カルチャーギャップに戸惑うセッテをもっと書きたいのに。
にしても、チンクとルールーって脈絡なく出しても違和感ないから使いやすいなぁ。でもルールーに恋のキューピッド役させると罪悪感が沸くのは何故でしょう?
115名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 14:25:47 ID:Cbyl6yK2
セッテの部屋の前に立って

「ここがあの女のハウス ね」
とかつぶやくルールーの姿を幻視した
116名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 15:02:03 ID:3ttqQHgT
>>114
GJ!!!
エリオはやっぱりかっこいいな
ルーが恋のキューピット役・・・そりゃ罪悪感が沸くのはとうぜ(ry
ところで気になったんだが、
この世界の16歳エリオとルーと逃避行した世界の20歳エリオだとどっちが強いんだろ
20歳エリオは10年牢屋にいたんだから16歳エリオの方が強い気が
117B・A:2008/03/13(木) 15:30:37 ID:1teyvCKO
>>116
えー、深くは決めていませんが、潜った修羅場は20歳エリオの方が遙かに多いです。
その代り、16歳エリオは社会に揉まれてかなり経験を積んでいるので、20歳よりも常識を弁えています。
具体的には、医務室でエッチなことしな(ry
118名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 15:40:34 ID:ERm73xTE
>>114

GJ!!

あー。それは、あれですね。氏の前の長編で未だルーテシアを書き足りなかったのでは?
たとえば、エロとか。

セッテが微妙にカワイイです。

前の話のレスでスルーしてしまいましたが、ルーテシアがセッテ心情を知っているのは何故でしょう。
既にルーテシアとは愛憎(?)の前哨戦があったとか。
119名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 17:02:31 ID:mlOvVylM
今、電波を受信した!

ナンバーズ(更生組)が日々を過ごしている隔離施設が、遺伝子操作された納豆に襲われるって話はどうだろうか?

その納豆は自我を持っていて、施設の男性職員や容姿にあまり自信のない女性職員を餌として取り込み、成長していく。
そして、容姿端麗な女性職員には自身の一部である納豆を植えつけて、操り人形にするんだ。
ちなみに、女性に植え付けられた納豆は女性の胎内で成長し、最後にはその職員の体を突き破って新たな納豆になる。

施設の職員をあらかた吸収するか、支配下に置いた納豆はついにナンバーズ達に狙いをつける。
ゲンヤの判断で非常用の脱出艇で逃げようとするナンバーズだけど、施設は至る所納豆&支配された職員だらけ。
ここから絶望の逃避行が始まった。

ナンバーズとゲンヤを逃がす為、1人囮となったギンガ。
操られた職員を次々と気絶させ、納豆本体に挑むが自慢のシューティングアーツも納豆には通用せず、逆に納豆のネバネバでリボルバーナックルやブリッツキャリバーが機能不全を起こし、遂に納豆の餌食に…

一方、ナンバーズ達もISの制限処置を受けている上に武器もない為、徐々に追い詰められていく。
果たして、彼女たちは無事に脱出できるのか!


こう言うのはどうですかね?
120119:2008/03/13(木) 17:04:56 ID:mlOvVylM
ちなみに、自分の受信したナンバーズ達のその後は―

・チンク
 妹達をゲンヤに託し、自らは囮となる。
 途中立ち寄った食堂で、ナイフや包丁を入手しIS『ランブルデトネイター』を駆使して納豆を足止めする。
 だが、ISの制限処置を受けた状態では、その威力も10分の1以下になっており、納豆に決定的なダメージを与えられないまま、ギンガに続く2人目の犠牲者となる…

・ゲンヤ&ノーヴェ
 天井裏に潜んでいた納豆からノーヴェを庇い、まずゲンヤが納豆に取り込まれてしまう。
 それを目の当たりにしたノーヴェは半ば暴走状態となり、近くの配管を引き千切ると、咆哮と共に納豆へ向かっていくが…

・ディエチ&ウェンディ
 納豆が暴れた事で施設の一部が崩壊。道が塞がれてしまう。
 そこで、セインのIS『ディープダイバー』で瓦礫の向こうへ移動する事になるが、制限処置のせいで1人ずつしか運べない。
 そこで、下の妹から運んでいく事になるが、ディードを運んだ時点で納豆に追いつかれてしまう。
 ディエチ達はオットーをセインに託すと先に進むよう進言。少しでも時間を稼ごうと納豆に立ち向かっていき…

・セイン
 遂に脱出艇へたどり着いた3人だったが、非常脱出口のロックは、脱出艇からは解除できない。
 そこでセインが脱出口のロックを解除しに向かうが、解除装置の設置された部屋はすでに納豆に支配されていた。
 妹達を逃がす為に覚悟を決めたセイン。一気に装置へ駆け寄り、急いで操作を行う。
 すぐさま、セインへ殺到する納豆。だが、セインは納豆に取り込まれながらも最後の力を振り絞り、ロックを解除するのだった

・オットー&ディード
 姉達の尊い犠牲を経て、脱出に成功した2人は異変を察知して施設に向かっていた管理局職員に保護される。
 だが、2人は知らない…。
 すでに悪魔の納豆によって地上も支配され、この職員達も納豆の下僕であることを…


 BAD END


うーん、納豆って本当に怖いね。
この納豆が実はスカリエッティが自分を裏切った娘達に復讐する為に生み出した…という電波もあわせて受信した!
121名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 17:11:59 ID:LE5kobdJ
>>119
どうみてもホラー映画です、本当にありがとうございました
122名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 17:12:46 ID:e/CvzGeR
ねば、うま
123名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 17:36:35 ID:o9SVCtH6
フェイエリが読みたい…
124 ◆6BmcNJgox2 :2008/03/13(木) 17:40:22 ID:czOQzbj3
そう言えばラッキーマンに人喰い納豆で地球征服しようとした宇宙人出て来ましたね。
宇宙レベルで食糧危機が起こってるから地球をまるごと納豆工場化しようとした奴。
で、その宇宙人倒しても納豆は人喰って増殖し続けてどうしようかって時に
飢えた宇宙中の人達が納豆まるごと全部持って帰って宇宙食糧危機は回避されて
めでたしめでたしって奴

と、スレ違いはここまでにしてちょいと書かせていただきます。

・なのは×フェレットユーノ
・時間軸的には1期終了〜2期開始までの平和な空白期間
・あんまり退屈すぎたなのはがフェレットユーノ相手に獣医さんごっことかやらかす
・エロ
・尻注意
・オチがかなり下的です。下品なネタいやんな人は注意
・可愛い可愛いユーノ君は○○○なんてしないよって人は見ない方が良いかも
125名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 17:41:26 ID:5ktCBL6x
フェイトとキャロで妄想してたのに
いつの間にかシャマルさんに怪しげな器具であれこれされちゃうヴァイスなんて電波が飛んできた
126なのはの獣医さんごっこ 1 ◆6BmcNJgox2 :2008/03/13(木) 17:41:27 ID:czOQzbj3
人間あんまり退屈すぎると下らない事でもやってみたくなったりする物だ。今回はそんなお話。

ジュエルシード事件も解決し、成り行きで魔法少女として戦う事になった高町なのはにも
一時の平穏が訪れていた。そして、彼女が魔法と出会うきっかけを作った者であり、
同時に魔法の先生でもあり、今はフェレットの姿で高町家のペットとして飼われている
ユーノ=スクライアと共に平和な時を過ごしていたのだが………
「退屈だね……。」
「うん…退屈…。」
二人とも退屈だった。ジュエルシード事件と言う非常な事態に慣れたが為に
逆に平和が退屈で退屈で仕方が無かった。そして、なのはは退屈を紛らわす為に
とんでも無い事を言い出してしまうのである。

「そうだ、獣医さんごっこしようよ!」
「え!?」
なのはの言った言葉にユーノは一瞬驚いた。確かに普段のなのはは年齢不相応に大人びた所が
あるがやはりまだ9歳児。年齢的にも遊びたい盛りであろうし、また退屈な状況が
それを加速させていたのである。しかしユーノにとっては大変な事だ。
「ちょっとなのは! いくらなんでもそれは!」
いわゆるお医者さんごっこにエロスを感じるのは97管理外世界もミッドチルダも変わらない。
そしてユーノの中の良心がなのはを抑えようとしていたのだが、なのはは止まらなかった。
「じゃあ私が獣医さんで、ユーノ君はフェレットの患者さんね?」
「ちょっ! 待って! 待ってったら!」
なのはは有無を言わせずにユーノの身体を優しく掴んで抱き上げる。
ユーノも思わずジタバタと抵抗するのだが、フェレット形態の彼の力では
ずっと大きな人間のなのはには敵わず、ただ戯れている様にしか感じられない。
「は〜い、ユーノ君? 何処が悪いのかな〜? 先生に教えてくれる〜?」
「え!? あ! 待って! んぁぁぁ!!」
なのはは人差し指を優しくユーノの首に当てて、指を滑らせる形で撫でて行く。
フェレットのフサフサの毛並みがなのはの指を軽く擽り、またユーノにとっても凄くくすぐったかった。
そしてなのはの指は首から下へとゆっくりと撫で下りて行き…ユーノの乳首を軽く突付いた。
127なのはの獣医さんごっこ 2 ◆6BmcNJgox2 :2008/03/13(木) 17:42:16 ID:czOQzbj3
「んぁ! ふぁ! やっ!」
乳首が敏感なのは男も女も変わらない。当然フェレットモードになってもそれは同様で、
なのはの人差し指…おまけに爪の部分でユーノの乳首を軽く突付いたりするもんだから
ユーノも思わず敏感に反応して前後の脚をジタバタさせていたのだが、やはりなのはにとっては
ユーノが戯れている様にしか感じられなかった。
「ウフフ…ユーノ君とっても可愛い。」
「やっ! やめ! なのは! やめぇ!」
なのははニッコリ微笑み、本当に嬉しそうだったが、やはりユーノにとっては大変な事だ。
と、そこで突然なのはは爪の先でユーノの乳首を弄るのをやめた。それには当然ユーノも安心するが…
「それじゃあユーノ君…お熱測ろっか?」
「え……………。」
なのはの手には何処から取り出したのか体温計が握られていた。
これはさっきのに比べればまともだなと考えてユーノは体温計を前脚で抱こうとするが…
何となのははその体温計の先端をユーノの尻菊へと当てがったでは無いか!
「ちょっ! なのは! 何を!?」
「以前TVでやってたのを見た事があるんだけど、動物さんの体温測る時はこうやって
体温計をお尻に挿して測るんだってぇ〜…。」
「え!? そんな! や! やめ!」
当然ユーノはそんな尻に体温計挿される等嫌だ。故にジタバタと抵抗するのだが…
体はなのはにガッチリ掴まれていて逃げられない。そして………
「ダ〜メ! 先生の言う通りにしないと治る物も治りませんよ〜。」
「んぁ! あぁぁ! んはぁぁぁぁぁぁ!!」
もう気分は獣医さんななのはは容赦無くユーノの尻へ体温計の先端をねじ込んだ。
ユーノのキュッと閉じられていた尻菊に体温計先端の金属部が触れ、ユーノが冷たさを
感じた直後にその金属部がユーノの尻菊を押し広げながら…ゆっくりと侵入した。
「んは! んは! んん…………!!」
本来排泄に使用される尻菊に異物をねじ込まれる感触はユーノにとって初めての経験。
特に人間にとっては細い体温計の先端も、フェレット形態のユーノにとっては太い。
そんな物を人間の物より遥かに小さな尻菊へねじ込まれてしまったのだ。
128なのはの獣医さんごっこ 3 ◆6BmcNJgox2 :2008/03/13(木) 17:45:04 ID:czOQzbj3
「んんん……………………!!」
この苦痛とも快感ともつかぬ今まで感じた事の無い新たな感触にユーノは身体をピンと
伸ばした状態で全身をプルプルと振るわせた。しかし、まだ体温計の先っちょしか挿ってはいない。
なのははなおも奥へ奥へと体温計をユーノの尻内へ押し込んで行くのである。そうなれば…
「……………………………!!」
ユーノはもはや声さえ上げる事も出来ずに全身をプルプル震わせながら喘ぐ事しか出来なかった。
そんなユーノが再び声を上げたのは、なのはがユーノの尻へ挿し込んだ体温計が奥に当たった時。
「あた! 当たってる! 奥に! 奥に当たってるぅぅぅ!」
「え? そうなの? そんなに深く押し込んじゃった?」
なのははとぼけた表情で首を傾げるのみだったが、ユーノの目には大粒の涙が浮かび…
「もういい加減にし…んはぁぁぁ!!」
もういい加減にしてよ。ユーノはそう言いたかったのだが、その途中でなのはがユーノの
尻へ挿し込んだ体温計を動かし、それによって体温計の先端がユーノの腸内を弄ったが為に
またも喘いでしまった。
「んは! んは! んはぁぁぁぁ!!」
「うわ…ユーノ君が凄い事になってる。もしかしてユーノ君変態さん?」
ユーノがここまで感じてしまう事が信じられないなのはは笑いながら言うが、ユーノは必死である。
しかし必死になれば必死になる程なのはは面白がる事に繋がっていた。
「それ! それ!」
「んぁぁ!! んん! んんんんんん!!」
なのはは面白がってユーノの尻に深々と挿し込まれた体温計をピンピンと軽く指で
弾いて見たり、左右に回転させたりした。そうすればますますユーノの腸内は
掻き回され、苦痛とも快感ともつかぬ感触に襲われてしまうのだ。
「んはぁぁぁぁぁ!!」
「本当、ユーノ君って思ってたよりずっと凄いんだね。」
ユーノの喘ぎぶりになのはは逆に感心してしまう程だったが、そこで体温計から手を離した。
「んはっ………………!!」
なのはの手による支えを失っても体温計が床へ落ちる事は無かった。
何故ならば、ユーノの菊門が体温計を強く締め付け支えていたからである。
「うわ〜! 凄〜い! ユーノ君凄い!」
なのはは思わず感心してしまうが、ユーノにとってはそれ所では無い。
ユーノ自身の尻菊に体温計の重みが丸ごとかかっているのである。人間にとっては
どうと言う事の無い重さの体温計も、小さなフェレットにとっては大変な重量なのだ。
129なのはの獣医さんごっこ 4 ◆6BmcNJgox2 :2008/03/13(木) 17:46:15 ID:czOQzbj3
「んはぁ! し! 尻が! 尻がめくれあがぁぁぁぁぁぁ!!」
ユーノは全身をプルプルと震わせ、目に涙を浮かべながら必死になのはに訴えるが
その意図がなのはへ届く事は無かった。それ故に……
「アハハ! ユーノ君の尻尾が二つに増えちゃったね〜!」
なんて、ユーノの尻に挿し込まれている体温計を第二の尻尾に見立てて笑っていたのである。
だが、そこでなのははある事に気付いた。
「あ、ユーノ君…オチンチン勃ってる〜!」
「やぁ!」
なのははユーノが勃起していた事に気付き、モノを軽く指で弾いた。
そしてユーノの身体はまたもビクッと震える。
「フェレットさんのオチンチンってちっちゃくて可愛いね。」
「やっ! やめ! いじくっちゃ! やぁぁぁ!!」
ユーノが泣いている事も構わずになのははユーノのモノを指で軽く弾いたり、
人差し指と親指で潰さない程度に優しく挟んで扱いたりとあの手この手で弄くった。
その結果、ユーノは射精意を感じてしまうのである。しかしなのははそんな事には気付かずに
なおもユーノのモノを弄くり続け………
「やぁぁぁぁ!!」

           びゅっ!     たぱたぱたぱ!

ユーノは勢い良く射精し、モノから迸った精液によってなのはの顔面は真っ白に染め上げられた。
フェレット形態の小さな体の一体何処にそれだけの量が詰まっていたのか分からない程の凄まじさ。
「嫌ぁ! 何これぇ! イカ臭い!」
生まれて初めて受けた顔射になのはもショックを受け、思わず手からユーノを離してしまう。
そうなれば当然ユーノは床へ落下するのだが…その際の衝撃で体温計がより深々と突き刺さったのだ!
「んがぁぁぁぁぁ!!」
ユーノの腸内を中心として全身に電撃が走り、物凄い絶叫と共にグッタリと倒れ込んだ。
「あ………ユ……ユーノ君……ごめん……。」
今更になってやっとおふざけが過ぎた事に気付いたのか、なのはは申し訳ない顔でユーノに謝る。
130なのはの獣医さんごっこ 5 ◆6BmcNJgox2 :2008/03/13(木) 17:47:15 ID:czOQzbj3
「ごめん…ユーノ君…そんな苦しいなんて…思わなかったよ。今…抜いてあげるからね。」
なのははユーノの尻に深々と挿し込まれた体温計を引き抜こうとしたが……
「ダメ……抜かないで……。」
ユーノは息も絶え絶えの状態でそう訴えた。それにはなのはも顔が赤くなる。
「嘘! ユーノ君やっぱり変態さんだったの!?」
「ち…違うよ…そう言う意味じゃないよ…。」
そして今度はユーノの頬も赤くなり…苦しそうな声でこう続けた。
「出るんだよ………出てしまいそうなんだよ……それ引き抜かれたら………ウ○チ出ちゃうんだよ!!」
「えええええええ!?」
これにはなのはの顔もさらに赤くなった。やはりユーノの尻にばかり刺激を与え続けた
報いが来たのであろうが、こんな部屋の中で出されては大変。なのはは大急ぎで
今ユーノの尻を栓する役目をしている体温計が抜け落ちない様に抑えながら
ユーノを抱き抱え、トイレへと走った。ユーノも必死になってブツが漏れない様に
必死に尻に力を入れ、体温計で弄られて緩くなった菊門は再びキュッと締められる。
「じゃ…ユーノ君…トイレに付いたから……。」
「う……うん……。」
そしてトイレへ到着し、ユーノを便器の真上にまで持って来た所でなのはは
ユーノの尻に挿し込まれていた体温計をゆっくりと引き抜き………

               口では言い現す事も出来ない凄まじい音と共に
               そんな小さなフェレットの身体の何処に詰まってたんだ?
               と突っ込みたくなる様な凄いブツが便器にぶちまけられた

「嫌ぁぁぁぁぁぁ!! ユーノ君えんがちょぉぉぉぉぉ!!」
「うわぁぁぁぁぁん!! 僕もうお婿に行けないよぉぉぉぉ!! なのは責任取ってぇぇぇぇ!!」

こうして二人の初めての獣医さんごっこはくそみそな結果に終わった。

それから十年後、今度は逆にユーノがなのはの尻を攻めたりする事になるのだがそれは別のお話。

                     おしまい
131 ◆6BmcNJgox2 :2008/03/13(木) 17:49:07 ID:czOQzbj3
今まで尻ネタって言ったら「アッー!」ばっか使ってましたが
今回はあえてそう言うのやらずにやってみました。

当初の予定では後半は逆にユーノがなのはの尻を…ってネタも
考えてましたがやりませんでした。ではでは…

ユ ー ノ 君 大 好 き な 人 す み ま せ ん で し た
132名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 17:58:56 ID:tqKPjNGc
なんだこの結果オーライなガチエロはwwwww!?
いやはや、まさにエロパロスレだからこそできる展開でおおいにわろた。
GJ!!!

しかし最近妙にSS充実してて幸せだ……
なんでエロパロSSで生きる活力が湧き上がるんだorz
133名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 18:03:03 ID:8CqH9ldL
>>131
あんたとことん馬鹿だぜ……(褒め言葉)
134名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 18:12:41 ID:Ct05Zyt9
全くここは本当に馬鹿の集まりだな(勿論褒め言葉)
135名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 18:16:44 ID:GqjtlRNT
9歳のユーノ君は水橋かおりの声だからやばいなんてもんじゃない。
なんてことをしてくれたんだ(誉め言葉)
136名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 18:18:12 ID:xWqc9yBq
ますます馬鹿に拍車がかかりましたね(褒め言葉)
137名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 18:23:06 ID:nrS7wvdo
馬鹿すぎて洒落にならないぜ…(くどいようだが褒め言葉)
138名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 18:24:18 ID:eU1q8kSM
まったくセッテが可愛く見えるSSが来たかと思えば、その次が納豆に獣姦…
本当にここは馬鹿ばかりだな(誉め言葉

しかし、納豆モンスターは考えてみると恐ろしいな>>119の受信したままだとすると、ベルカ式の使い手にとっては天敵だぞ

納豆モンスターに攻撃→攻撃が効かず、しかもアームドデバイスがネバネバで機能不全→武器を封じられてなす術もなく納豆まみれに…

なんて恐ろしいんだ!納豆モンスター!!

まてよ、ネバネバを上手く使えばフェイトちゃん自慢の速さを封じる事も以外に簡単かも…ますますもって恐ろしいな
139名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 18:31:15 ID:5vfLucYv
馬鹿だ馬鹿だと思ってはいたがここまで馬鹿だとは思わなかった(誉め言葉)
140名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 18:52:35 ID:1teyvCKO
馬鹿(もちろん褒め言葉)。

しかし、「ユーノ、嫌なら変身解けよ!」と思ったのは僕だけだろうか?
141名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 19:41:24 ID:9oyQpoxN
>>131
GJ。久々に腹抱えて笑った。

>>140
Mなんですよ。
142名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 19:48:19 ID:Cbyl6yK2
電車の中で笑いを堪えられなくなったwwwww
143名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 19:49:03 ID:7r8u6aAD
>>135
19歳でも水橋かおりさんッスよ
144名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 20:01:19 ID:mcr5M3af
淫獣とはいえ人間形態の外見はパツ金洋ロリにリリカルスティックまで付いてるお得仕様だからな
145ザ・シガー:2008/03/13(木) 20:08:18 ID:iPH2xUcf
皆もうマッチョな爺なんて見飽きたよね? そろそろオッパイとか姐さんが見たいよね?

っていう訳で「烈火の将は狙撃手がお好き」のホワイトデー編を書きました。
投下するなら、やっぱ14日まで待った方が良いっすか?
146名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 20:12:39 ID:S1bqsAqm
>>145
HA☆YA☆KU
147グロテスク:2008/03/13(木) 20:16:50 ID:KjKRIE1R
投下しないシガーは砲撃の餌食だ。
投下するシガーは全力砲撃の餌食だ。
ほんと、なのは総合エロ小説は地獄だぜ。


という訳でフライング、カモーン
148名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 20:19:03 ID:mQ3JbKHp
>>131
GJ!読み終わった後に自分のケツさすってしまった・・・

>>147
どっちもシガー氏にとっちゃ地獄じゃねーかw

>>145
でもこの地獄へカモーン!!
149ザ・シガー:2008/03/13(木) 20:21:38 ID:iPH2xUcf
ほ、砲撃っすか!? せめて誘導弾にしてくださいwww

では投下します、一応は前回のバレンタインデー編の続きという設定ですが別に見て無くても大丈夫です。
むしろ「烈火の将は狙撃手がお好き」の本編見てなくて読めるような内容になってます。

もちろんエロパロ版住人諸兄の好きなエッチな内容がやくさんあるよ♪
150烈火の将は狙撃手がお好き:2008/03/13(木) 20:22:40 ID:iPH2xUcf
烈火の将は狙撃手がお好き ホワイトデー編


世の中にはバレンタインデーっていう素晴らしい風習がある。
どういうヤツかって言うと、女が男にチョコやらなんやらをくれるというもんだ。
どっかの次元世界から来た風習らしい、詳しくは知らないが最初に考えた奴には実に感謝している。
なんたってシグナム姐さんから色々と貰ったんだからな。

しかし厄介な事にこの風習には影とでも言うべきか対になるものが存在する。
それがホワイトデー、バレンタインに女が渡したものに対して男が何かお返しをするというもんだ。
“お返し”それが問題だ、なんせ俺は現在最悪に金欠だったりするから。





「という訳で金貸してくれ」
「絶対にNO」
「即答かよ!? そう言わずに頼むぜ、マジで金が無いんだよ!!」
「それは可哀想ですね、だが断る」


グリフィスはヴァイスの土下座をまるで道端に転がる犬のクソでも見るような眼で見ながら答えた。
対するヴァイスは今にも泣き出しそうな情けない顔と声でグリフィスの足にすがり付いてきた。


「そう言わずに頼む!! このままじゃ大したお返しできねえんだよぉ〜」
「くっ付かないでください鬱陶しい、っていうか気持ち悪い。大体ヴァイス陸曹にいくら貸してると思ってるんですか? この前貸した分もまだ返してないでしょ」
「それは今度の給料日に返す。少しで良いから貸してくれ」
「僕だってホワイトデーのお返し(はやて・シャーリー・ルキノの3人+α)があるんですから無理です」
「そんなぁ〜」
「ええい、邪魔!!」


グリフィスはすがり付いていたヴァイスを引き剥がして、まるでゴミでも捨てるように放り投げると歩き去る。
一人残されたヴァイスは呻きにも似た嗚咽を漏らしていた、しかしながらいい年した男が廊下で一人泣いてる姿は正直言ってキモかった。





「ああ‥‥‥もう時間ねえ、ついでに金もねえ」


当たれるあては全て当たった、エリオにすら頭を下げたが収穫はゼロ。
頼る術も全て無くしたヴァイスは一人で宿舎の近くにあるベンチで座って夕日に照らされていた。
時は既に14日であり、期限内に彼が気の効いたプレゼントを用意する事は絶望的と言っていいだろう。
そんなところにヴァイスの一番合いたくない人物が現われた。


「どうしたヴァイス? こんな所で」
「うわっ! シ、シグナム姐さん!?」
151烈火の将は狙撃手がお好き:2008/03/13(木) 20:23:59 ID:iPH2xUcf
「何をそんなに驚いている?」
「いえ‥‥別に‥」


挙動不審なヴァイスの態度にシグナムは不思議そうに首を傾げる。
その様子に“もしかしてホワイトデーの事忘れてる?”等という思考がヴァイスの脳裏を過ぎった。


「姐さん、一つ尋ねますが今日がなんの日かご存知で?(頼むから知らないと言ってくれえええ!!)」
「ああ、ホワイトデーだろう。なんだ、何か用意してくれたのか?」


ヴァイスの最後の希望は呆気無く粉砕された。


「えっと‥‥その‥」
「ん?」
「実は何も用意して無いんです‥‥‥何かプレゼントでも買おうかと思ったんっすけど‥‥金が無くって‥」
「そうか」
「すいません姐さん! 俺‥‥」
「なに、気にするなヴァイス」
「えっ?」
「お前がそうして気に掛けてくれていただけで私は嬉しい。だから何もなくても構わん」


シグナムはそう言うと柔らかい微笑みを浮かべる。
それはどこまでも優しくて温かくて、ヴァイスは思いもかけず己が胸の内に熱いものが込み上がってくるのを感じた。


「ちょっと待っててください!」
「ん、何だ?」


ヴァイスは突然道端にしゃがみ込んで雑草やらなんやらを掻き分け始めた。
唐突に行われる奇行にシグナムは驚く暇も無く唖然とするがヴァイスは構わず続ける。
そして何かをし終えると立ち上がってシグナムに向き直った。


「姐さん、あの‥‥‥こんなモノで申し訳ないんっすけど‥‥」


ヴァイスはそう言いながらシグナムの左手を取り、その薬指にあるモノを嵌めた。


「‥‥これは」


それは名も無き花で作られた簡素な指輪。
だがそれに込められた想いは真っ直ぐな本当の気持ち、宿るのはいつか誓うべき永遠の愛だった。


「えっと‥‥本物はいつか金がもう少し溜まった時って事で‥」
152烈火の将は狙撃手がお好き:2008/03/13(木) 20:24:37 ID:iPH2xUcf
「‥‥‥」


シグナムは何も言わない、ただ無言で顔を俯かせている。
その様子に様々な不安を感じたヴァイスは思わずシグナムの顔を覗く、すると彼女の瞳は溢れる涙に泣き濡れていた。


(ヤベエエエッ!! やっぱこんな陳腐な手じゃ誤魔化せなかったあああっ!!)
「す、すいません姐さん‥‥やっぱこんなのじゃ‥」


胸中で激しく焦りながらヴァイスは必死に言葉を出して謝罪しようとする。
だがシグナムはそんな彼を制した。


「いや‥‥違うんだヴァイス‥‥別に哀しくて泣いてるんじゃない」
「へっ? じゃあ一体どうして‥‥」
「その‥‥‥嬉しくて」


顔を上げたシグナムは涙を拭って笑っていた。
それは満面の笑顔、心の底から嬉しくて堪らない故に浮かべる会心の笑み。
ヴァイスはその眩しい程の表情に息をするのも忘れて魅入られた。





「んちゅっ‥‥んむぅぅ‥」


部屋の中に水気を帯びた淫蕩な音が響き、一組の男女が一糸纏わぬ裸体で淫らに口付けを交わす。
二人は互いの唇の中に己が舌を侵入させ、満遍なく愛撫し合いながら快楽を貪り続ける。
ベッドのシーツにシワを作りながら男と女は互いの身体に腕を回して熱い抱擁を交わし、濡れた唇を溶けそうなくらいに重ねる。

この睦み合う男女、言うまでもなくヴァイスとシグナムである。
場所はいつもの如くヴァイスの部屋であるが、今日の二人はいつにも増して熱く情欲に燃えている。
特にシグナムは熱に浮かされたように、ひたすらにヴァイスを求めていた。


「ぷはぁっ‥‥ヴァイス、そろそろ‥」
153烈火の将は狙撃手がお好き:2008/03/13(木) 20:25:13 ID:iPH2xUcf
「はい? って、うわあっ!」


シグナムはそう言うや否や身体を入れ替えてヴァイスの上になり、硬く硬く隆起したヴァイスの肉棒をその手に握った。
唐突に性器を刺激されてヴァイスは思わず情けない声を漏らしてしまう。


「こんなに硬くして‥‥凄いな」
「ちょっ、姐さん? 今日はやけに積極的っすね」
「こんなはしたない女は嫌か?」
「いえ‥‥むしろ大歓迎です」


その返事を受けてシグナムは迷わず握ったヴァイスの肉棒を扱きあげていく。
ヴァイスはその刺激に呻きを漏らしながら、快感に耐えて苦しそうに額にシワを刻んだ。
その様子にシグナムは早く彼を解放したくなったのか、今度はその豊満に実った乳房で肉棒を挟み込む。
すると、途端にヴァイスはさらに硬度を増していった。


「凄いな、さらに硬くなったぞ。やはりお前は胸が好きだな」
「いや‥‥そりゃ、まあ俺も男っすからね」


シグナムは乳淫の準備の為に、胸に挟み込んだ肉棒の先端を丹念に舐めながら存分に唾液で濡らしていった。
その刺激にヴァイスの肉棒も先端から先走りの液を漏らして応える、瞬く間に硬い肉棒は淫らに濡れ光る。
シグナムは肉棒が十分に濡れたのを確認すると、脇からしっかりと力を込めて扱きあげ始めた。


「どうだヴァイス? 私の胸は気持ち良いか?」
「くうっ!‥‥やっぱ姐さんの胸は‥最高っすよ」

最高のボリュームを誇り、瑞々しい肌と弾力を持つシグナムの乳房。それを駆使して行われる乳淫がもたらす快感は素晴らしいとしか例え様が無かった。
ヴァイスは押さえきれぬ声を零しながら、与えられる快楽に腰から溶けてしまいそうな錯覚にすら陥る。
そして我慢の限界を迎えた肉根は絶頂の兆しに震えだした。


「姐さん! 俺もう限界で‥‥」


そう言った刹那、耐え切れなかったヴァイスの欲望が弾ける。
肉棒の先端から白く濁った色をした精が飛び散り、シグナムの胸を、顔を、前髪を、所構わず白く染め上げた。
154烈火の将は狙撃手がお好き:2008/03/13(木) 20:25:43 ID:iPH2xUcf
突然爆ぜた精液のシャワーにシグナムはいささか驚き、胸の動きを止める。


「す、すんません姐さん。我慢しきれなくってつい」
「むぅ‥‥もっと早く言ってくれれば飲んでやれたのに‥」


シグナムは少し残念そうに言いながら顔に付いた精液を指でそっと拭う。
白濁を拭うその仕草も含め、顔や前髪や胸の谷間を白い精の色で飾られた彼女の姿があまりに淫らに扇情的であり、ここに至ってヴァイスの中の獣性は臨界に達する。

次の瞬間にはヴァイスがシグナムの肩を掴みベッドに押し倒していた。


「きゃっ!」
「姐さん、今度は俺がしてあげますよ」


そう言うや否や、ヴァイスの口がシグナムの耳に近づいて敏感な彼女の耳を甘噛みした。
この刺激に応えてシグナムの口から噛み殺しきれぬ可愛い喘ぎ声が漏れる。


「ひゃんっ!」


電流の如く走る突然の快感にシグナムは思わず口から甘い声を漏らしながら身をよじる。
だがヴァイスの責めがこれだけに終わる筈も無く、今度は彼の手がシグナムのそのたわわな乳房に伸びた。
問答無用に大きな手が掴み切れない程のサイズの乳肉を揉み始める、じっくりと丹念にしかし激しく。
単に揉みしだくだけでなく先端の乳輪や乳首にも指が伸びると、転がし、引っ掻き、弾き、シグナムの弱いと思われるあらゆる刺激を与える。
そうすれば敏感な彼女は即座に絶頂寸前まで押しやられ、脳の奥まで快楽に溶かされていく。


「ふあぁぁっ!‥‥ヴァイ‥スゥ‥‥んぅぅ‥」


シグナムが快感の高みに達する寸前、ヴァイスの与えていた愛撫の手が止まる。
耳たぶを嬲っていた口が、胸を隅々まで刺激していた手が遠のいていった。
唐突に心地良い陶酔を奪われたシグナムが濡れた瞳でヴァイスに物欲しそうな、そして恨めしそうな視線を向けた。


「姐さん‥‥‥イくならこっちですよ」


ヴァイスはそう言いながら先の発射が嘘のように硬く勃起した自身の肉棒をしとどに濡れたシグナムの秘所に押し当てた。
その事にシグナムは怒りと欲求不満に燃やしていた瞳を面白いくらいに悦びに濡らし、狂おしい程に自分を酔わせる決定的な肉棒の蹂躙に対し期待に満ちた輝きを宿す。
155烈火の将は狙撃手がお好き:2008/03/13(木) 20:26:45 ID:iPH2xUcf
ヴァイスは視線だけでも十分に了承が取れた事を確認すると即座に肉棒を貫通させる、大洪水となっていたシグナムの蜜壷は何の抵抗もなく彼を受け入れた。


「ひゃあぁぁあっ!!」


先の愛撫で存分に性感を高められたシグナムは呆気無く絶頂に達する、それは1秒もかからぬ程の驚くべき速さだった。
だが雄を根こそぎ枯らそうと妖しく蠢くシグナムの蜜壷の与える狂おしい快楽により、ヴァイスは我慢など出来ずに荒々しく腰を動かしていく。
ヴァイスの暴力的な程に激しい腰の動きに合わせて、シグナムは悲鳴にも似た嬌声をあげ、肉棒の蹂躙によって発した肉をぶつけ合う音に愛液の織り成す水音が混じり合い、凄まじく淫蕩な調べを部屋中に奏でる。


「ふあぁぁあっ!‥‥まって‥もう‥んぅぅ‥‥らめぇ‥」


達したばかりの敏感な身体に否応無く刻まれる強すぎる快楽はもはや拷問に近く、意識が遠のきそうな甘い悦楽の電流にシグナムは蕩けきった声を漏らす。
同じヴァイスも想像を絶する程に絡みつき締め付けてくる蜜壷に、再び精の射出を迎えた。


「ぐっ! もう出しますよっ!!」


ヴァイスは叫びにも近い声を吐き、絶頂の寸前に肉棒を引き抜き盛大に達すると煮え滾るような熱を持った精液を放った。
発射された精はさながらシャワーのようにシグナムに降り注ぎ、秘所から下腹部そして胸に至るまで濁ったアイボリーカラーの白をぶち撒けた。


「はぁ‥‥はぁ‥‥‥あつぅい‥」


ヴァイスが達してようやく行為は一段落し、シグナムは気を失いそうな程の快楽に息も絶え絶えになっている。
瞳は涙に全身は汗に濡れて艶やかに妖しく光り、身体の各所が精液をかけられて白く彩られ、口から漏れる熱く甘い吐息も相まってシグナムを凄まじく淫蕩に飾り立てていた。
156烈火の将は狙撃手がお好き:2008/03/13(木) 20:27:30 ID:iPH2xUcf
このシグナムの姿にまるで二度の絶頂など無かったかのようにヴァイスの中の肉欲は再び熱く燃える。

即座に硬度を取り戻したヴァイスの肉棒が快楽の余韻に震えるシグナムの蜜壷に侵入し、再度彼女に暴力的なまでの性刺激を与えた。


「んはぁぁぁっ! ちょっ‥‥すこし‥まってぇ‥はぅんっ!」


シグナムの涙混じりの哀願も虚しく猛り狂うヴァイスの欲望はひたすらに彼女の身体を貪り喰い。
熱く、甘く、激しい情事は彼女の心と身体をさらに白く染め上げるまで続いた。





「ん? シグナム、それどうしたんですか?」


フェイトはシグナムのデスクの上に鎮座していた“あるモノ”を指して尋ねる。
それは常のシグナムを知る者ならばあまり連想できぬものだった。


「ああ、これか」


シグナムはそう答えながら、自分のデスクの上に飾られた一輪の花を撫でる。
それは名も無き簡素で小さな花だったが、シグナムはまるで宝物にでもするかのように愛おしげに指を這わせた。


「‥‥私の宝物だよ」


小さな呟きと共にシグナムは天上の至福とでも言わんばかりに嬉しそうな微笑を零す。
その表情はどこまでも柔らかく優しく、彼女の持つ烈火の二つ名を忘れる程に美しかった。
フェイトはその表情に一瞬魅入られながら、シグナムの言葉の意味が分からずに首を傾げていた。

終幕。
157ザ・シガー:2008/03/13(木) 20:35:00 ID:iPH2xUcf
投下終了です。
かなりフライング気味でしたが、基本的に完成したら即投下したい早出し野郎ですのでそこはご了承ください。

今回の話は時間軸的にティアナが暗黒卿(グリフィス)によってシスの暗黒面に堕ちてダークサイド化する前という事で。
それなら設定的には問題ない筈です。

ゴードン爺さんやホワイトデーが終わったので、順番としては今度はソープシリーズでナンバーズのエロ書かないとな。
現在書いてるのはトーレ、次に進めるのはノーヴェかウェンディあたり?
158名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 20:37:28 ID:MhBmWAxg
>>157
GJ!

しかし、この仲だともうティアナの割り込む隙間は無いような気もする。
159名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 20:38:04 ID:KjKRIE1R
HAHAHAHA…GJ。
それとグリフィスは死ね、氏ねでは無く死ね。
一体何人に手を出してるんだwww
160名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 20:55:29 ID:mQ3JbKHp
>>157
GJです!!やっぱいい!シガー氏いいよ!
不覚にも最後にすごい和んだ。
161名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 21:07:23 ID:MhBmWAxg
>>157
フライングのペナルティとして、
明日中に、『ソープ ナンバーズ』のオットーソロ編をお願いします。
162名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 21:09:09 ID:Ct05Zyt9
>>161
ちょっ待てよウェンディのエロを全裸で待ってる俺が居るのも忘れんでくれ
163名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 21:23:42 ID:zV22Ck2u
>>161
>>162
おおっと、クアットロを心待ちにしている俺が居るのも忘れないでくれ。
164名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 21:26:07 ID:tz3YFyHj
クアットロを目茶苦茶にレイプしてその後性的な調教を施して牝奴にするのか
165名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 21:29:25 ID:k7aR0w+Y
>>157
このあとにあの暗黒面とかどれだけ鬼畜なんだwwww



けどグリフィスがこんなに輝いてるシリーズは珍しいな!
166名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 21:38:56 ID:Cbyl6yK2
シガー氏のSSを見るまで、グリフィスの存在自体忘れてたぜ
167名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 21:39:22 ID:tqKPjNGc
>>157
えろくていいぞ
あといろんな意味で“ホワイト”ディでわらった!
GJwwww



あとクアットロをラヴラヴにしたい!!!
具体的には、ゆりかごでメガネを外し本気モードになった彼女に
新しい眼鏡をプレゼントして着けさせてやるんだ!
168名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 21:46:19 ID:eU1q8kSM
>>161
>>162
>>163
おいおい、ザ・シガー氏には是非とも>>119-120の納豆施設襲撃ネタを書いていただくんだぜ!

更生組のナンバーズとギン姉のエロシーンが一気に読めるんだぜ。すっごいお得で素晴らしい作品じゃないか。
そう言うわけでザ・シガーさん、是非とも納豆モンスターSSを書いて下さい!
御願いします(土下座
169ザ・シガー:2008/03/13(木) 21:50:03 ID:iPH2xUcf
クアットロ? オットーソロ!? 皆さんなんでそんな難題ばかり言われるのか‥‥
ちょっと俺にはあまりにも荷が重いな、まったく思いつかないっす。
まあ何かアイディアは考えてみますが。
170名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 21:54:37 ID:mQ3JbKHp
納豆相変わらずスレを侵食中だなw

キャロを矯正させようと暴君ハバネロみたいなニンジンお化けの着ぐるみ
着た某陸曹が灰塵に帰すという電波を受信したんだが文章におこした方が
いいか?
171ザ・シガー:2008/03/13(木) 21:57:52 ID:iPH2xUcf
>>168
はいいい!? 納豆がナンバーズとギン姉を陵辱!?
な、何と言う狂った事を‥‥‥

陵辱関係は今現在他に温めているアイディアがあるんで、どうかそれで手打ちにして頂けないでようか?
嬲る相手は六課メンバーとナンバーズ色々というもんですが。
172名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 22:08:17 ID:fMqKDUyr
俺はアルカディア氏を待つ。
173名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 22:44:50 ID:Eso8xuIp
今届いた電波
10年後すくすく育ったヴィヴィオは何時しか身長175cmを越え
家族一の長身を持ち知り合いの仲でも女性では一番で
男性含めてもエリオに次ぐ身長のデカ少女になっていた
これは年頃の少女にとって見れば結構なコンプレックス
何せ血は繋がらないとはいえ父親(ユーノ)さえ越えてる身長はきつい
それゆえ恋さえも出来ないヴィヴィオだったがそんな彼女に思いを寄せる少年が一人
それはなんと義理の弟だった!
まあココから姉のパンツで妄想して致してるとこ見られて気まずくなったり
叔母の美由紀に煽られたり
ンで最後はヴィヴィ尾も自分の本当の思いに気付いて一線を越えてしまったりとか
要はデカイ女の子とショタ少年、それも姉弟萌えと言うわけですハイ
174名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 22:48:52 ID:NC+/cM9X
>>173
詰め込みすぎると失敗するんだぜ?


しかしそれもいいな……でも聖王ヴィヴィオがあれくらいだから……
そんなに成長はしないんじゃ……
175名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 22:53:22 ID:Eso8xuIp
>>174
昨日このスレでも言ってたけど
(それ思い出してこれ思いついた)
聖王モードのヴィヴィオの身長は170cm越えてて作中の女性キャラ第3位
シグナムよりでかかったりする
176名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 22:53:59 ID:1teyvCKO
>>173
ラ○コンと罪に濡○たふ○りかw
ライバル役はキャロかルーかリィンかリエラか。


ところで、キャロやルーと仲良く遊んでいるチンクという電波が来たんだけど。
天然気味なキャロとルーに翻弄されながらもお姉さんぶるチンクという絵が。
177名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 22:54:11 ID:YqMyyrJi
シグナム思ったより小さいんだな
178名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 22:56:35 ID:iPH2xUcf
>>177
シグナムは確か160センチ代後半だから女にしちゃ大きいでしょ。
さらにヒール系なんて履いた日にゃ大変だぜ。
179名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 22:56:38 ID:iTIJJjnk
>>177
167cmだからな。
ちなみにA's時代だとレティ、初代リイン、アリア、ロッテの次で5位だったりする。
180名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 22:59:27 ID:54QR5O/7
>>176
ルー&チンク姉が自然保護隊に配属されたら普通に見れそうな光景だな。
二人を見守りながらエリオと一緒に苦笑してそうだ。
181名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 23:03:19 ID:YqMyyrJi
そうなのか?170cm超えてたらアレだけど
シグナムお姫様抱っこできると解ってなんか嬉しい
182名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 23:04:58 ID:aIIgoP7R
男性陣がでかすぎる様にも思えるけどね
エリオ、グリフィス以外は全員170以上。ゼストに至っては190近い・・・
ちなみに、グリフィスは164程度と、男性陣の中では意外に小柄。シャマル先生と同じくらい

ザフィーラの人間形態の身長は不明だけど、2期のフルボッコ前の作戦会議の時、
9歳時のなのはの頭がほぼザフィーラの腰
167のシグナムよりも頭一つ分は差があったので、ゼストと同じく190近いのかもしれない・・・
浮遊してた時だから、はっきりわからないけど

数値は全て、公式設定のものではないです。悪しからず
183名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 23:06:14 ID:mcr5M3af
性王ヴィヴィオってヒールか分厚いソールのブーツ履いてなかったっけ
184名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 23:08:05 ID:iTIJJjnk
>>182
ユーノは168で一応170以下。
185名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 23:10:05 ID:UGV/XCNZ
>>182
ユーノも170ないんじゃなかったっけ。
あと身長といえば、写真ではクロノとフェイトの身長が同じに見えるという
不可思議なことが起こってたな。
186182:2008/03/13(木) 23:12:01 ID:aIIgoP7R
2期6話の、病院の場面。耳を動かしているの時の絵が分かり易かった
ザフィーラの身長は、明らかにシグナムよりも頭一つ分は大きい
あと、吃驚するほど顎が細い

>>184.185
thx。ユーノの身長は知らなかった。ツッコミ感謝
187名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 23:30:23 ID:tG3WKFMR
>>185
stsの最初の方のお偉いさんにレリックの説明をするシーンじゃフェイトがはやてより頭一つ分大きかったし作画のミスだろうな

それと愚者の人、そろそろ来ないかな
催促は厳禁なんだろうけど
188名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 23:37:08 ID:ifvu/jq3
ハーヴェイ×フェイトってないん?
なんか一期見たらばら蒔いたのをハーヴェイにしてフェイト、なのはと三つ巴すればいいと思うんだ
189名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 23:39:58 ID:iPH2xUcf
だからトラハは知らないと何度言えば‥‥
ぶっちゃけリリなのしか知らない人だって多いから(推測だが)スレ違いじゃね? むしろクロス的?

それと、そういう話のSSを書いたサイトさんがあるぜ。
190名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 23:57:48 ID:S1bqsAqm
>>189
原作まではおkだろ。
ちっちゃいアリサがいないと悲しいしさ。
191アルカディア ◆vyCuygcBYc :2008/03/14(金) 00:10:23 ID:995LwMvM
>>172
尻叩き有り難う御座います。
色々立て込んでで筆は遅々として進みませんが、喝を入れて頑張ります!!
ちなみに、どこかで身長ネタを使いたいと思っていたのですが、資料が見つからなくて駒っていたので、最近の流れは嬉しいところです。
エリ・キャロ・ヴィータ・チンク辺りの身長が判る方がいれば、推定でいいので教えて頂ければ幸いです。
192名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 00:16:22 ID:MEwWyzDh
>>191
推定でいいのなら。
エリオ129、キャロ122、ヴィータ123、チンク134。
193名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 00:31:15 ID:6B3dJ8X3
すみませんです。今現在SSを執筆中の身ですが、テンプレを呼んでも
俺僕の頭では把握できなかったので、、、

このスレは百合おkなスレでしょうか?
今書いてるのが シグナム×ヴィータ+なのはさん 後半フェイト×シグナム なのは×ヴィータ
って感じで、ラストなのは×フェイトで終わるんですが。アウアウ><ですか?
194名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 00:34:50 ID:JJGiJYx5
百合オンリーならあっちだろとも思ったが
おバカフェイトさんガチレズSSも投稿されてるんだよなあ、ここ。
195名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 00:36:53 ID:MZ+gZa9L
何、気にすることは無い
196名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 00:37:28 ID:0gqfQ/ag
ショタがおkなんてこないだまで知らなかったし
197名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 00:38:48 ID:WAnO5fSl
そしてアホ、バカネタはここ、と
198名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 00:46:32 ID:DRfHT+ZV
百合スレがあるからそっちに流れているだけで、別に大丈夫。
199名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 00:47:10 ID:zj7QneaI
バカエロネタは最早賛辞の嵐だからな
200名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 00:47:12 ID:6B3dJ8X3
よく分かりませんがみなさんありがとうございます。
どうやらまとめサイトを見ても百合SSがあるので、投下ということを前提にして
完成に向けたいと思います。
もし今居なかった人で、不快に思う方が居ましたらなんでも申してください
201名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 00:47:26 ID:9ysRghuW
>196
おkなの?801板じゃなくここで?!
202名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 00:48:16 ID:pBnUnKss
まあ、獣姦でさえ既にこのスレにもあるからな。
ちと珍しい事に、獣側が犯されていたりするが。
203名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 00:48:50 ID:JJGiJYx5
>>201
つい最近、クロノがエリオきゅんのバージンを奪うSSでチンコを強制勃起させられたばかりです><
204名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 00:50:13 ID:0gqfQ/ag
>>201
作品の出来次第ではどんなスレ進行になるかは責任持てないw
205名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 00:55:04 ID:WAnO5fSl
昔リインが獣姦され・・・
206名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 00:55:17 ID:eNybZyYl
ぶっちゃけ、リリなのならなんでもおkな雑食スレになってるよな、此処。
801に百合にバカやエログロ、挙句納豆とか。
無論最低限のクオリティがあればの話だけども。

つか、なのは系で百合スレなんてあったっけ?
見当たらないんだが。
207名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 00:58:31 ID:yy4Tpxwf
>>206
百合萌えのカテゴリーであるのでは?
208206:2008/03/14(金) 01:03:09 ID:eNybZyYl
>>207
スマソ、そうみたいだな。
書き込んでから板の方を思い出した。
209名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 01:04:49 ID:F+RN7bIG
百合スレはなんとなく上品な雰囲気で、悪食な自分はちと肌に合わない
ここの異常な投下速度とカオスっぷりに慣れすぎたのかもしれん

>>192
ヴィータ(8歳)を基準にするとキャロ(10歳)やルー子(9歳)はかなり背が低いよなぁ
9歳なのフェイと比べるとヴィータも結構チビなのに、それ以下だもんな
210名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 01:06:46 ID:J6zFJM0j
>>189
思い当たるフシがひとつあるけどあのサイトのは原作のハーヴェイじゃないよ。
クライドさん辺りの旧姓がハーヴェイってことにして、クライドさんが死んだのを
切欠にリンディさんと決別した「アニメ版時空のパラレルワールド」のクロノ。
211名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 01:35:33 ID:Sx1Mtbnq
そういえばこのスレも還暦だけど、リンディさんも還暦かな?
212名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 01:44:20 ID:9ysRghuW
やれやれだ。それなら801だったら絶対に冒頭に注記を入れてくれ。
213[sage]:2008/03/14(金) 01:48:15 ID:6fC9As6w
>>211
ばっwwおまwwww
でもそれを言ったら桃子さんも危n(ry
214名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 01:52:43 ID:6fC9As6w
スマン。上げてしまったみたいだ。
初書き込みなので模索して打ったらこんなことに。orz

ちょっと吊ってくる
215名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 01:56:31 ID:567ttt9F
>>211
馬鹿!お前迂闊なこと言うなって!
後ろに緑色の光がががががが
216名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 01:58:01 ID:QRj54yPo
>>214
いやこういう時は首を吊るより

「半年ROMれ」
217名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 03:34:27 ID:ra6kzSVh
>>209
ある意味『上品な悪食』だけどな。
218名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 03:39:48 ID:JJGiJYx5
>>209
エロパロ板にありながら冷えろSS大行進という問答無用のスレだから今更百合だのショタだの気にする必要は無いよな。
219名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 03:49:13 ID:GYuKlMgK
いまだに百合とレズの区別が付かないんだが……
220名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 03:54:07 ID:FU1o9xwb
>>219
百合 女同士の恋愛
レズ 女同士のニャンニャン(恋愛感情は有っても無くても)

じゃね?
221名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 03:54:13 ID:5sfl2tVr
>>216
貴様のせいで匿名掲示板で半年ROMれと言われ意味がわからなく涙目でオドオドしてるフェイトそんを想像してしまったではないか






そういえばなのはさんの教導の人はまだかな…
222名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 05:19:04 ID:4aXLuHDP
気がつけばソープネタは2スレ前、最後のソープネタがヴァイス×セインだった
件について。
スレの流れ早すぎるぜ……。

しかし、ソープネタ見てから、こう、眠れない夜が続いて困るんだ……。
223名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 08:52:45 ID:NRwf0UNh
>>114
GJ!
エリオも色々倒錯してるな・・・
セッテにいたっては何やら物騒すぎる提案を
ここからどう展開していくのか楽しみです
224名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 10:20:44 ID:GdjTUEnd
誰か俺にやおいとホモとショタの違いを教えてくれ
225名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 10:31:00 ID:1iqTHMIT
>>224

やおい:クロノ×ユーノ
ホモ:ゼスト×レジアス
ショタ:エリオきゅん受け(攻めは男女問わない)

俺的にはこんな理解だが、参考になるかい?
226名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 10:31:40 ID:QRj54yPo
>>224
やおい=アッー!
ホモ=アアッー!
ショタ=ておアッー!
227名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 10:37:52 ID:8hgMuelM
>>226
誰がうまい事言えと
228名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 10:40:44 ID:QRj54yPo
正直スマンかった今じゃ反省してる

ソープランドの続きを全裸で待つことで償いたいと思う
229名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 10:42:07 ID:6OWCSRKA
>>226
思わず吹いたwww 俺の麺つゆ返せwww
230B・A:2008/03/14(金) 13:03:53 ID:IRXU/d0u
アルカディア氏、いつも貴兄のSSを楽しく読ませていただいています。
ところで、氏の「little lancer」第3話でエリオがシュツルムファルケを使用していますが、
僕が現在執筆中のセッテ×エリオSSでもエリオにファルケを使わせたいのですが、よろしいでしょうか?
エリオにファルケを使わせたのはそちらが先ですので、許可を頂きたいのですが。
231名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 13:08:17 ID:6OWCSRKA
>>230
「シュツルムファルケン」な。念の為。
232名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 13:27:15 ID:2hcDmmGA
つまり股間のストラーダから撃ち出すのか
233名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 13:44:12 ID:xS93qgnA
仕事に追われて徹夜の連続。
やっと一段落したところで久々にこのスレを見てみれば……見える…見えるぞ!
>>119-120が投下した人喰い納豆海上隔離施設襲撃ネタの明確なビジョンが!!

奮戦虚しく納豆に取り込まれるギン姉や、妹を助ける為に自らを囮にするチンクの姿が!
>>119-120よ、安心しろ。君のビジョンは私が受信した。
どこまでやれるか解らんが、このビジョンをSSにする為に最大限の努力をする事を誓おう!

234名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 13:57:36 ID:+Keq3xGb
新幹線で、空いてるはずの隣の席をふと見るとシグナム姐さんが座っててビビった。
いやマジだってマジ。
235名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 14:14:45 ID:w9RbakXq
>>234
はいはい東北新幹線ですね。
しかも200系充当のやまびこだ。
236名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 14:28:08 ID:OI9RfKa6
>>235
ゾリバドルイルゴドゥダ!!!!

237名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 15:02:41 ID:Sx1Mtbnq
>>235
どういうことだ?事と次第によっては今から乗りに行くぞ
238名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 16:22:39 ID:hYw1+Txf
タピオカ氏はまだおられるのだろうか?
239名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 16:42:24 ID:w9RbakXq
列車号は忘れてしまったが東京発の臨時だった。
時刻表にMaxやまびこと書かれていたが200系がいたんでそこでも驚いた覚えがある。
本来E4系の担当列車だが検車の関係で200系が代走したらしい。
覚えてるのはこれくらいだ。申し訳無い。
240名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 17:50:31 ID:EYENcBsE
>>213
桃子さんはStS時点でも40代前半じゃなかったか?
241名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 18:28:12 ID:v6GeZ2At
えーっと。確か士郎パパが桃子さんと出会って手を出したのが彼女が16の時
だったっけ? リリちゃ箱か何かの外伝によると。で、婿養子になったとして
20の時になのは産んだとしても……え、Stsで39?
242名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 18:30:30 ID:Pe3ySuPJ
>>241
1期の時点で33だから43だよ。
243名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 18:39:11 ID:Q7U3uKlB
とらはと違って、上の二人も桃子さんの子供なのかな?
244名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 18:48:45 ID:w9RbakXq
いやいやいや。そしたら1期の時点で40前後だって。
245名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 19:08:27 ID:6xsNPjcg
誰かとらはにおける高町家の血縁関係を産業で説明してくれ
きょうやはみゆきとなのはどっちとセックスできるの?
246名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 19:13:32 ID:wDkEscRH
どちらともカノウだよ
あれ?なんだあの緑と青の漫才コンb
247名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 19:14:52 ID:5ujmb+eH
>>245
説明マンドクセ
本スレ行くか
Nanoha wikiで調べろ
248名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 19:16:18 ID:DeGoU5pV
>>245
○みゆき
×なのは
249名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 19:19:46 ID:FlDkkfg8
なのはは、異母兄弟だから結婚はできない。
美由希は、従兄弟だから結婚できる。
250名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 19:33:32 ID:fSNWqNts
結婚出来なくても無理矢理奪うことはd


あれ桃子さん何その妙に黄色いシュークr
251名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 20:07:56 ID:nCIraK4l
神よ なのは×シグナムで
シグナム姐さんがなのはにデレデレになるSS頼む
252アルカディア ◆vyCuygcBYc :2008/03/14(金) 20:31:40 ID:995LwMvM
>>230 B・A氏

エリオのシュツルムファルケンの使用についてのお話ですが、私としては全く異存は御座いません。
と言うより、エリオという人物もシュツルムファルケンという技も共に原作に準拠しているものなので、そもそも私が許可を出せるような筋合いのものでは無いかと存じ上げます。

私は二次創作は原作が存在する以上、多少のネタ被りは避けられないものだと考えていますし、同じネタを使用しても全く同じ作品には成り得ないので、如何様にも楽しみ方があると思っています。
ですから私の作品については、明確な三次創作を除いて(今後まず無いとは思いますが、過去一度だけ奇特な方がいらっしゃいましたので)作中で使用されているネタについては、一切許可等を求められる必要は有りません。

Little Lancerのような拙作の僅か一シーンを覚えていて下さり、わざわざレスを下さったB・A氏に感謝を。
最後になりますが、B・A氏のセッテSS、何時も楽しく拝読させて頂いています。
ナンバーズの中ではセッテはかなり好きなキャラで、保管庫でセッテのSSを検索してタグすら無い事に絶望していたので、貴兄が連載を開始されて以来、小躍りしながら投下を心待ちにしています。
私も作中のサイドストーリー的な形でセッテを書いてみたのですが、『差し出された手を掴み損なったキラーマシーン』という形で使い切ってしまったので、貴兄のSSでのセッテのこの先が楽しみでなりません。
今後とも、B・A氏のご活躍をお祈りしています。
253名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 20:33:22 ID:IHE3fffm
>>250
ひでえ、死なせず生かさずかよ
こうなったら桃子さんも一緒にもらうしかないな
あれ?はやてさんにスバルさん髪の色変えて一体何をs
254名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 20:39:35 ID:cd3WljER
一日で60レスしか進行してないことに疑問を感じた。
255名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 20:43:37 ID:hzzT2kjy
目を覚ませ。SS投下もないのに60レスも進むエロパロ板は異常だ
256名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 20:52:14 ID:jtPOqRSC
晶とレンだっけ
とらハでの高町家居候キャラ
はやてとスバルの髪色コンパチ位しかわからんけどどんなキャラなの?
257名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 20:53:40 ID:wDkEscRH
とりあえず次スレからここをリンクしたら?
http://same.u.la/test/r.so/qiufen.bbspink.com/hgame2/1199249510/l10n
258名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 20:55:02 ID:zj7QneaI
>>252
待ってるぜ
怪我に負けないで頑張れ
259名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 21:19:17 ID:Bq1l7BzT
今さっき、雷に怯えてガタガタと震えて怖がるヴィータをなのはが優しく宥める、
という電波を受信した。何故はやてではないのか。それは俺にもわからn(ry

それにしてもさっきから家の近くに雷が落ちまくってるんだが。
そろそろ家に直撃しても不思議じゃない。雷怖ぇぇぇ
260名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 21:21:27 ID:OI9RfKa6
晶とレンの話題ばっかでくーちゃんが怒ってるんだよきっと。
261名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 21:22:02 ID:Bq1l7BzT
>>258
あ、もちろん性的な意味でもなww
262ておあー:2008/03/14(金) 21:29:16 ID:xyTImMPX
司書の皆様、いつもお世話になっております。
前スレで投下した『なれそめのはなし』でまとめに蒐集される際に修正していただきたい点があります。

スレ番号前スレ>>668のチンクとセインの会話を
「けど最初はビックリしたよね〜、あんなにギンガさんギンガさん言ってたカル兄があっさりウェンディに乗り換えるなんて」
「こらチンク、そういう言い方はよくないぞ」

      ↓

「けど最初はビックリしたよね〜、あんなにギンガさんギンガさん言ってたカル兄があっさりウェンディに乗り換えるなんて」
「こらセイン、そういう言い方はよくないぞ」

以上のように修正をお願いします。

前スレ>>679を見た瞬間リアルで声が出た。ちゃんと一晩寝かせてから見直したのに……
くやしいのう……くやしいのう……orz
263名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 21:29:25 ID:8hgMuelM
>>261
なのはを奪われたフェイトが雷を落とすシーンしか浮かびませんでした。
264名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 21:35:39 ID:RR+8wqAS
>>263
なのはを奪われたフェイトのもとに訪問客が…

A はやて 「寂しいモン同士仲良うしよか?今夜は寝かさへんで?」
B シグナム「テスタロッサ。模擬戦という名のデートをしないか?」
C ティアナ「フェ、フェイトさん…私、私……ずっとフェイトさんのことがっ(ry」
D エリオ「こ れ を 待 っ て い た !」
E ユーノ「上に同じ」
F スバル「うあぁぁーなのはさんがーなのはさんがー」
265名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 21:38:00 ID:yy4Tpxwf
G 義理の兄貴が慰めに(性的に)来た
266名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 21:38:32 ID:IOtaCB7D
あえて、全員で朝まで自棄酒&乱交でw
267名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 21:42:29 ID:aXPQGnIj
>>264
エロオと淫獣自重www
268名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 21:42:52 ID:fSNWqNts
>>264

てっきり全員でフェイトを襲うのかと思ってしまった
269名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 22:06:01 ID:6OWCSRKA
キャロがおらんではないか!
270名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 22:09:26 ID:6kVy61W5
ギンガは? ギンガは何処に!?
271ザ・シガー:2008/03/14(金) 22:09:44 ID:yy4Tpxwf
あれ? そういえば今日ってまだ誰も投下してない?
ならば投下せねばなるまいて。

という訳で今から全力全開でもってソープ・ナンバーズを一作、今日中に書きあげます。
俺はここに宣言する。
272名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 22:10:39 ID:QRj54yPo
>>271
2時間で書き上げるだとぉぉぉぉぉぉ

全裸で待機中の俺歓喜
273名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 22:11:40 ID:6OWCSRKA
シガー氏キタ━━(゚∀゚)━━!!
274B・A:2008/03/14(金) 22:13:48 ID:IRXU/d0u
>>252アルカディア氏

ありがとうございます。ファルケンの披露はまだ先になると思いますが、ご厚意に甘えて僕なりに良い見せ場となるよう努力させて頂きます。
あなたが作中でセッテを描かなければ僕も彼女でSSを書こうとは思わなかったと思います。重ねてお礼申し上げます。
そちらも連載頑張ってください。
275名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 22:16:19 ID:A15yheRk
つーか、一日投稿がないとかエロパロスレじゃザラなんだが
ここにいると感覚狂ってくるよなぁw
276名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 22:20:40 ID:RR+8wqAS
何か前にもこの流れがあった。当時は「一日一投下の感覚に慣れてしまってダメだなー」
だったが、今じゃ、一日数回投下物があるのがスタンダードなんだよなw
まぁシガー氏をはじめ、ちょっと面子が固まってしまった感もあるが
277( ゚Д゚) :2008/03/14(金) 22:28:58 ID:R9PgoR4i
うっしゃーやーっと仕上がった。
やっぱエロは時間がかかるぜ。

というわけで投下してもよろしいでしょうか?
278名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 22:30:00 ID:yy4Tpxwf
ドゾー
279名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 22:30:35 ID:jEen0CVe
いいですとも!
280名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 22:31:15 ID:QRj54yPo
作品が投下されるならwktkせざるを得ない
281( ゚Д゚) ◆kd.2f.1cKc :2008/03/14(金) 22:33:06 ID:R9PgoR4i
注意事項

・エロ
・捏造アリユー
・ラブラブいちゃいちゃ。
・エロ描写は淡白。期待しないで下さい。
・あぼーんキーワードは「Missing Ring」
282Missing Ring 01 01/10 ◆kd.2f.1cKc :2008/03/14(金) 22:33:59 ID:R9PgoR4i
 8月、夏休みも終わりに近づいた某日。
「はい、それでは正式に受理いたしました」
 海鳴市役所・戸籍課。
 中年の女性係員は、そう言って、控えを差し出した。
「あ、ありがとうございます」
 ユーノは、妙に緊張した面持ちで、それを受け取った。
 ユーノ・S・バニングス。彼は既にこの名前を名乗って久しい。
 ミッドチルダという国家、地方、組織の存在は、日本国に認知されていない。従って、
彼がアリサと結婚しようとすれば、日本かイギリスでの戸籍情報が必要となる。
 そこで日本人であるアリサの母親と養子縁組をして当座の住居情報を確保した後、日本
に帰化申請をして日本国籍を取得するという手法がとられた。
 もし日本国政府がミッドチルダを現存する独立主権国家として認識した場合、二重国籍
になってしまうのだが、日本の法律は原則として遡時性を持たない為、問題ない。
 また、法律上アリサとユーノはきょうだいという事になるが、養子と養親の各々“養子
縁組をした時点で存在する血族”との間には“法律上の血族関係”が発生しない為、婚姻
は可能である。
 多分にアリサの両親の社会的信頼・地位に頼ってはいるが、一応帳尻だけは合わせてい
る。
 ──閑話休題。
「おめでとうございます、お2人とも」
 駐車場のストレッチリムジンにまで戻ると、鮫島執事長がそう言って、笑顔で2人を出
迎えた。
「ど、どうも……」
 ユーノは、照れくさそうに後頭部を掻きながら、視線を合わせられずに下へ向けたまま、
そう言った。
「さ、旦那様が報告をお待ちですよ」
 未だ18歳同士の婚姻であるから、当然両親ともその事は知っているのだが、やはり無事
成立したとなれば、直接報告に行くのが、筋、とは言わないまでも道理だろう。
 ユーノは、鮫島執事長が開けたドアから、ストレッチリムジンに乗り込もうとするが、
「アリサ?」
 ふと振り返ると、アリサはなぜか、沈んだように俯いて歩いていた。
「いかがされましたか? お嬢様?」
 鮫島執事長も、いくらか怪訝そうにし、心配そうにアリサに訊ねる。
「え? あ……」
 アリサは、はっと我に返ったように、顔を上げるが、
「な、なんでもない」
 と、戸惑ったように言い、また、視線を俯かせてしまう。
「…………アリサ?」
 アリサの様子に、ユーノもなんとなく、不安になってきてしまった。
283Missing Ring 01 02/10 ◆kd.2f.1cKc :2008/03/14(金) 22:34:25 ID:R9PgoR4i

 Missing Ring 〜Lyrical Violence / A’s to StrikerS
  (Case 01)

 バニングス邸に帰宅し、両親に報告する。
 両親とも、ガチガチに固まったユーノの報告には、大いに喜んだ。
 ユーノがアリサの我が侭で、婚約者候補としてバニングス家に居候してはや9年。両親
もユーノの穏和で実直な性格は知っているし、今やユーノにとっても、法律上だけではな
く、生活費に学費と事実上も親当然である。
 だが、アリサの表情は相変わらず、優れない。
 本当はこの後、ささやかに宴席を用意する予定だったのだが、母親の「今は2人にして
あげましょう」という言葉で、それは流れる事になった。
 アリサの部屋──今日からは2人の部屋、になるはずだった。
「アリサ?」
 ユーノは、一向に浮かない顔をしているアリサに、不安そうに声をかける。
 いつものアリサらしくない。不満があるなら不満があるで、どこかに吐き出すのが彼女
の性格だ。そして吐き出したらさっぱりと上昇に転じる。
 こんな表情をしたアリサを見た事は──ユーノはそう思って、ふと一度だけあることを
思い出した。
「ねぇ、アリサ……」
 ユーノは、アリサに向かって、優しく問いかける。
「何がそんなに不安なの? 何か、アリサじゃ解決できない事があるの? だったら、教え
てくれないかな? 僕、そんなに頼りないかな?」
「そうじゃ、ない……」
 しかし、アリサは、ボソボソと言うだけだった。
『そうじゃないわよ!』
 普段の彼女なら、そうやって言い返すところだが、そう言う反応ではない。
「アリサ?」
 ユーノが、再度名前を呼んで問いかけると、アリサはうん、と、意を決したように、顔
を上げて、ユーノを見た。
 ユーノは一瞬、たじろぎかけるが、踏みとどまって、笑顔を向ける。
「ねぇ、ユーノは──」
 アリサは、不安そうな瞳を向けて、問いかけてくる。
「これで、良かった?」
「え?」
 アリサの突飛な言葉に、ユーノは一瞬、キョトン、として、呆気に取られてしまった。
「あたし……ユーノと出会ったのって、9歳の時よね?」
「うん、そうだね」
 ユーノは微笑んで答えるが、アリサの表情は、浮かないままだ。
「あたし……その時に、強引にユーノをつなぎ止めて……この世界に」
「えっ」
 ユーノは、アリサの言葉に、驚いたように目を円くする。
284Missing Ring 01 03/10 ◆kd.2f.1cKc :2008/03/14(金) 22:34:44 ID:R9PgoR4i
「ユーノだって、その……普通に恋したり、好きな人が出来たりかも知れないのに……」
 少女漫画や、日常系ライトノベルの中のような、思春期の出会いと恋愛。甘酸っぱい思
い出。
 それを自分は、ユーノから取り上げてしまったのではないか?
 そんな不安が、アリサの胸中に、いつの頃からか湧いていた。
 それが、この婚姻という時点になって、一気にアリサの意識にのしかかって来たのだっ
た。
「あたし、その可能性を、無理に奪っちゃったのかも……」
 アリサは、ユーノから視線を離し、俯いた。
「アリサ」
 ユーノが、きっぱりとした声で、アリサの名前を呼ぶ。
「あ……」
 アリサがちらり、と視線をやると、ユーノは、険しさを感じさせる表情で、アリサを見
ていた。
「えっと」
 アリサは、戸惑ったような色を見せつつ、ユーノの顔に視線を上げる。
「アリサ、普通って、何?」
「え?」
 ユーノの問いかけに、今度はアリサが、キョトン、としてしまう。
「少なくとも僕は、アリサが好きだからここにいる。アリサと一緒にいたいからここにい
る。それじゃ、だめなのかな?」
「うん……」
 ユーノはそこまで言って、アリサが軽く頷くと、顔をいつもの、穏和そうな笑みに戻し
た。
「たまたま僕は、他人よりちょっと早く、アリサと出会っちゃっただけだよ。確かに、ち
ょっと負い目なところもあるけど、でも、自信を持って言えるよ。僕はアリサが好きだ」
「ユーノ……ごめん。変な事言っちゃって」
 アリサは感極まって涙を両目に湛えてしまいつつ、口元では嬉しそうに笑い、そう言っ
た。
「ユーノ……」
 アリサは、そっと、目の前のユーノに抱きつく。
「ん……」
 ユーノの腕が、アリサを抱き寄せる。
 それを感じたアリサが、ユーノに抱きつき返した。
 頭半分ほども身長の変わらない2人は、そのままキスを交わす。
「ちゅ……」
 重ねるだけの、でも甘い甘い、蕩けるようなキス。
「好き……ユーノ、大好き」
 キスが離れると、アリサは嬉しそうに微笑み、ユーノに抱きついたまま、その顔を見据
えて、言った。
285Missing Ring 01 04/10 ◆kd.2f.1cKc :2008/03/14(金) 22:35:07 ID:R9PgoR4i
「僕もだよ」
 ユーノは、まるで母性を連想させるかのような穏和な微笑で、言う。
 アリサは腕に力をいれ、さらにぎゅっとユーノに抱きつく。
「ユーノ、愛してる」
 アリサが告げる。
 ────そうよ……あたし達こんなに求め合ってるのに、なんでいまさら、こんな事…
…あたし、ばかみたい。
 ユーノの肩に顔を埋めながら、アリサは思う。
 思春期後半の女の子が、意中の異性にかけられたいと思う言葉。でも、それはかけられ
るのを待つ言葉。
 良く、恋愛物のフィクションにはそう描かれている。それを言ってくれない相手と、意
地を張り合ってしまうシーンも、定番だ。
 けれどアリサは、自分から言える。それほどユーノが身近にいて、好きでいる。
「僕もだ……アリサ、愛してる」
 ユーノも、ぎゅっと抱きしめ返しながら、そう言った。
「ユーノ、その……」
「うん……」
 2人して顔を赤らめ、頷きあってから、もう一度、キスをする。
「いい、んだよね……?」
「うん」
 軽いキスが離れると、今度はユーノの方から、確かめるように、訊ねる。アリサは、こ
くん、と、肯定の頷きを返した。
 一度、ゆっくりと離れた。
 アリサは、フレアのサマードレスに、自ら手をかけ、脱いだ。それを、学習机の椅子に
かける。
 下は、ストラップの細いブラスリップ。まだ、下衣のインナーまでは見えない。
 ユーノも、Tシャツを脱ぐ。下にランニングシャツを着用していた。
 夏季は日光の遮断と、発汗抑制の効果、また現代日本においては屋外と冷房された屋内
との外気温差の吸収の為、インナーウェアをつけるのは望ましい。だが、日本の若い男性
は無頓着で、どうにもインナー用ランニングをダサい、中年の象徴、等と捉えがちだ。
 ユーノはそんなしがらみとは関係ないし、遺跡の発掘などやっていたから、インナーウ
ェアの重要性は、同年代の日本人よりはるかに熟知している。
 が、さすがにそれを見た瞬間、ユーノがそう言う人間だと知っているアリサも、一瞬苦
笑しながら呆けかけてしまった。
 しかし、その生地の隙間から見えるユーノの白い肌、男性にしては色白で体毛の少ない、
だが小柄でなで肩ではあるものの、男性らしい肉付きの身体に、アリサはすぐに照れたよ
うな笑みになって、こういうのもありかな、と思ってしまう。
「脱がせるわよ?」
「え? う、うん」
 アリサから言い、ズボンのベルトのバックルに手をかける。
286Missing Ring 01 05/10 ◆kd.2f.1cKc :2008/03/14(金) 22:35:27 ID:R9PgoR4i
 ユーノは一瞬戸惑ったが、抵抗はしない。ベルトをアリサに外されると、彼女の手のま
まにランニングシャツを脱がされていく。
「アリサも」
 ランニングシャツを頭から抜かれた所で、ユーノは言い、アリサの純白のブラスリップ
に、手をかけた。
「うん」
 アリサも、手を下、やや後ろに下ろし、ユーノの手を、遮らない。
 アクティブなアリサらしい下着の、背部に手を回して、留め金をそっと外す。そうして
から、そっと手にかけて、上に抜く。
 その段階になると、アリサは、下ろしていた手を上げ、ユーノのなすがままに、下着を
脱がされていく。
 赤いリボン模様のワンポイントの入った、木綿の地色を思わせる白ながら、クロッチの
覆いが最小限で、扇情的なデザインのショーツ。
 それから、大きさもそれなり以上、そして張りが強めの、綺麗なおわん方をしたバスト
が、露わになる。
 ハーフとは言え、多分にアングロサクスン寄りのアリサの肢体は、少女の終わりの歳で
あるにもかかわらず、ひどく艶かしかった。
 スペックでは、ネィティブジャパニーズである筈の月村すずかに劣っているのだが、魅
力という点では、決して負けていないだろう。
 増して、そのアリサに好意を寄せるユーノにとって、それを見て興奮しないはずがない。
 一方の、アリサも、
「なんだか、初めての時みたいね」
 と、どこか照れくさそうにはにかみながら、そう言った。
「うん、そうだね」
 ユーノも、苦笑混じりに、そう言った。
 そして、ユーノはアリサを抱き寄せる。
「凄い、ドキドキしてるの」
「僕もだよ」
 笑顔でそんな事を言うアリサに、ユーノも微笑で返した。
 そして、2人でベットになだれ込む。
「ユーノ、一杯さわって」
「うん」
 アリサが言うと、ユーノは軽く身体を解いてから、アリサの両の乳房に、手を伸ばす。
「んっ……」
 ふるっ、と、アリサが震えた。
「気持ち良いの? アリサ」
「うん、ユーノが触ってると思うと、凄く気持ちよくて、熱くなってきちゃう」
 問いかけ、答える間にも、ユーノの手は、力を入れて、しかしあくまで愛しむ様に、ア
リサの乳房を愛撫していく。
287Missing Ring 01 06/10 ◆kd.2f.1cKc :2008/03/14(金) 22:35:51 ID:R9PgoR4i
「ふぁ……はぁぁ……」
 アリサの顔が、それだけで蕩けてしまったように、真っ赤になって熱を放つ。
「気持ち良いよぉ……ユーノ、大好きぃ……」
「アリサ……好きだよ」
 胸を愛撫しながら、三度、アリサの唇を奪う。
「ちゅ……」
「ちゅっ、んむっ……」
 重ねられると、今度はアリサの方から、貪るように、ユーノの唇を吸う。
「ぷは……」
「はぁ……」
 唇が離れる。
「んきゃっ……」
 ユーノの指が、きゅ、と、アリサの乳首を摘みあげた。
「はぁ……はぁ……はぁぁ……はぁ……」
 アリサの息が、荒くなっている。
「アリサ、こっちも」
「うん、触って」
 ユーノが言うと、アリサはそう言って、頷く。
 ユーノの右手が、アリサの乳房から離れ、その股間をまさぐる。指が、下着の上から、
アリサの性器をなで上げる。
「ふぁぁっ……はっ、ぁっ……」
 アリサは、甲高く声を上げた。
「アリサ、いつもより感じてる?」
 少しだけ意地悪く、ユーノはアリサに問いかけた。
 左手は、まだ乳房を愛撫し続けている。そこに、アリサの激しい鼓動が、伝わってくる。
「うん……だって、ユーノと、結婚できたんだもぅん……」
 アリサは、こくん、と頷いて、甘ったるい声を出して、言った。
 籍を入れただけで、対外的には、また別に披露宴をやる事になって入るのだが、それで
も、1つの区切りがついた事に、かわりはない。
「そっか……うん」
 ユーノは左手を乳房から離し、その腕でアリサの背中を抱き寄せる。
「ひゃう────ッ」
 アリサが、嬌声混じりの悲鳴を上げる。ユーノの口が、アリサの耳朶を、唇で甘く食ん
だ。
 その間も、ジュクジュクと溢れてくる割れ目を、ユーノの指が布越しに、捏ねてくる。
「アリサ……」
 ユーノも、熱に浮かされたような声で、アリサの名前を呼び、そして、ショーツのクロ
ッチ部分をずらして、アリサの大事な部分に直接、指で触れた。
「や……ぁっ……」
 ユーノの肩越しに、アリサの目にも入ったその光景は、ひどくいやらしく、それでいて
切なく見えた。
288Missing Ring 01 07/10 ◆kd.2f.1cKc :2008/03/14(金) 22:36:13 ID:R9PgoR4i
「嫌、なの?」
「うん」
 ユーノが問いかけると、アリサはそう即答したので、ユーノは驚いて、ビクッ、と、動
きを止める。
「脱がして」
 アリサは、そのまま続けて、そう言った。
「その方が、良いんだ?」
「うん。切ないの」
 アリサの答えを聞くと、ユーノはショーツに手をかけ、するりと下ろし始める。アリサ
も腰を浮かせ、脚を動かし、ショーツを脱がされていく。
 興奮で綻んでいる性器を、同じ色の髪の毛とは異なり、ふわふわとした陰毛が、軽く覆
っている。
 ちゅく……
 ユーノの指が、アリサの粘膜を、直接なで上げた。
「はぁ……ん……ん」
 アリサは顔を真っ赤にして、息を吐くように声を漏らす。
「ユーノの指が、触ってるよぉ、気持ち良い……」
「アリサ、……凄く、可愛いよ」
「ありがとぉ……」
 ユーノが、顔を真っ赤にしながら鳴くアリサを見て、そう感想を漏らすと、アリサは、
それに、礼まで言った。
「ひゃんっ!」
 アリサの身体が、ビクッと跳ねる。
 ユーノの指が、アリサのクリトリスを、きょっと摘み上げていた。
「ふぁ、ぁっ、そ、こぉっ……」
 そのまま、指で弄ばれる。
「気持ち、良すぎちゃうよぉ」
「アリサ、辛い?」
「んーん、止めないでぇっ」
 くりくりとユーノの指にサネを弄ばれて、しかしアリサは悲鳴を上げつつも、もっとし
てと強請る。
「アリサ、可愛すぎるよ」
「ありがとぉ……ひゃぁっ……」
 まるで普段素直になりきれない分を取り戻すかのように、アリサはユーノに気持ちを吐
露しながら、弄られていく。
「ふぁっ!? ひゃ、は、ぁぁっ……」
 ビクッ、ビクッビクッ……
 アリサの身体が、ひときわ大きく跳ね上がり、背が弓なりになる。
 粘膜の合わせ目の奥から、ひときわ多い量が、溢れてきた。
289Missing Ring 01 08/10 ◆kd.2f.1cKc :2008/03/14(金) 22:36:48 ID:R9PgoR4i
「アリサ、イっちゃった?」
 ユーノは、アリサからそっと手を離し、顔を覗いて、訊ねる。
「うん……」
「そっか……」
 ユーノは苦笑しつつ、アリサを正面から抱き上げようとした。
「ユーノ、して」
 アリサが、ユーノを見つめながら、熱に蕩かされた顔で、言う。
「え? いいの?」
 ユーノは、軽く驚いて、訊き返した。
 女性は、オルガズムの後、バルーン現象や収縮現象のため、感覚が敏感になる。強いオ
ルガズムの後は、性行為が辛くなる事もある。
「だって、ゆ、ユーノが気持ちよくなってない、し」
「でも、アリサは……」
 ユーノが訊ね返すと、アリサは、ぶんぶんと首を横に振った。
「あたしも、したい、ユーノと……このままじゃ、おかしくなっちゃう!」
 アリサは、そう、声を上げた。
「そ、そう……じゃあ……」
 ユーノは、自らの腰を浮かせると、ボクサータイプのブリーフを下ろし、完全に脚も抜
く。体格の割りに、立派なその逸物が、露わになった。
 それから、アリサの膝を割るようにして、その股間に、自分のペニスの先端を、押し当
てた。
 ずぐっ……
「ふぁ! はぁ、ぁあぁぁ……」
 アリサが甲高い嬌声を上げつつ、ユーノのペニスは、ずぶずぶとアリサの膣に、収まっ
て行った。
「んはぁ……あぁ……」
 アリサの膣が、ねっとりとユーノのペニスに絡みつく。
「アリサ……っ、熱い……っ」
 ユーノが、呻くように声を漏らす。
 ずっ、ずっ、と、ゆっくりと、ストロークを開始する。熱くなった膣壁が、ねっとりと
ユーノのペニスを、相対的に引っ張る。
「ん、あ、ユーノ、はっ、気持ち、良い?」
「うん、良いよ、熱くて、きつい……」
 ずちゅり、ずちゅり、ずちゅり……
 2人して嬌声を上げてしまいながら、ユーノが深くストロークを続けていく。
「はぁ、はぁ、はぁ……はぁ……っ」
「うう……はぁ、はぁ……はぁ……」
 どちらかと言うとユーノの方が女性のような声を漏らしてしまいながら、お互いを貪り
合う。
「ユーノ、ユーノぉ……好きだよぉ、大好きだよぉ……」
 熱っぽい息に混じらせ。アリサはうわ言の様に繰り返す。
290Missing Ring 01 09/10 ◆kd.2f.1cKc :2008/03/14(金) 22:37:08 ID:R9PgoR4i
「んは、ぅっ……アリサ、アリサ、大好きだ、愛してるっ」
「あたしも、ユーノの事愛してるぅっ」
 ずっ、ずっ、ずちゅっ、ずちゅっ……
 ストロークが、加速度的に激しくなっていく。
「ぅっ……」
「はぁっ……」
 お互い、顔を蕩かせながら、ぶるり、と震えた。
「アリサ、僕っ……」
「いいっ、出して……お願いユーノ、中で出してっ」
 ユーノが、アリサの膣の中でペニスを震えさせつつ、腰を引こうとすると、アリサは、
泣き叫ぶような声で、言う。
「う、うん……くっ、あぁっ……」
 ず、ぐっ……
 ユーノは再度、跳ね返るように押し込み、その最深部で、絶頂に達した。
「ふぁぁぁぁっ、ぁぁぁぁっ」
 びゅっ、びゅっ、びゅるっ、びゅくっ……
 アリサもまた、絶頂に誘われ、射精するユーノのペニスを絞ってしまいながら、びくび
く、と絶頂に身体を跳ねさせていく。
「ふぁ……ぁぁ……あぅ……」
「はぁ……ユーノぉ……」
 荒く息をするユーノを、アリサが抱き寄せようとする。
「んっ、くっ」
「はぁっ……!」
 ユーノは、一旦、アリサの手に逆らい、アリサの中から自身を引き抜いてから、アリサ
の直上を避けて、横にずれてベッドに倒れこむ。
「はーっ、はーっ……はーっ……」
 お互い、熱っぽい息をしながら、抱きしめあう。
「ユーノ……」
「アリサ……」
 アリサはユーノに抱きつき、ひとしきり、ユーノの胸にゆっくりと頬を擦りつけた。
「ん、ユーノ……」
 まだ熱でぼんやりとしたようにしつつ、アリサは自分の左手で、ユーノの左手を取った。
「指輪のように、なりたいな……」
 アリサの左手の薬指に、エメラルドを埋め込むデザインの指輪。
 ユーノが中学の頃から、与えられていた小遣いをほとんど使わずに貯めつつ、高1、2
のアルバイトで稼いだ額を合わせて贈ったそれは、石の大きさもさして大きくなかったが、
アリサにとっては何より大切なエンゲージリング。
 そして、ユーノの左手の薬指には、そのお返しとしてアリサから贈られた、サイズ以外
まったく同じ意匠にわざわざ注文して作られた、ファイアオパールの指輪。
291Missing Ring 01 10/10 ◆kd.2f.1cKc :2008/03/14(金) 22:37:29 ID:R9PgoR4i
 2人の誕生石というわけではない。かといってダイヤモンドというわけでもない。
 だが、2人の馴れ初めを知っている者なら、その意味をすぐに判るはずだ。
 エメラルドの深い緑、ユーノの魔力光。
 ファイアオパールの鮮やかなオレンジ、アリサの魔力光。
 パートナーを象徴する色の宝石を、愛を司る左手の薬指に。
 ──2人の愛は永遠のもの。
『The target can be filled if it’s you』
 その声が聞こえて、2人はビクッ、と、反射的に身体を覆おうとする。
「れ、れ、れ、レイジングハート!? あ、アンタ、み、見てたんじゃないでしょうね!?」
 アリサが、すっかりいつもの調子を取り戻したかのように勢いよく、しかし慌てた声で、
問い質す。
『It has not left record, The function for "seeing" to me isn’t attached』
 レイジングハートは、言い訳気味にそう言った。
 もっとも、机の上に置かれた彼女からは、それほど視界は広くなかっただろう。
「ま、まぁ、レイジングハートなら、しょうがないよ……アリサとあんまり離す、わけに
も行かないしさ」
 うーっ、と唸っているアリサに、ユーノが宥めるように、そう言った。
 すると、アリサはあっさりと、怒りを解いた様に、一瞬ユーノを振り返ってから、苦笑
気味に笑う。
「そうね」
 そう言うと、生まれたままの姿のまま、ベッドから立ち上がり、学習机の前まで、歩い
ていく。
 レイジングハートを下げるペンダントの鎖を掴み、ゆっくりと、視線の高さに持ち上げ、
顔に近づける。
「アンタも私達の、Cupidだもんね?」
『It’s honorable』
 光栄です、と、レイジングハートが言うと、アリサとユーノは、顔を見合わせて、それ
から、くすくすと笑いあった。
292Missing Ring 01 11/10 ◆kd.2f.1cKc :2008/03/14(金) 22:43:37 ID:R9PgoR4i
>>282-291
以上です。

ホワイトデーなのにまったく関係なく暑い時期の話を書いてしまって申し訳ありません、
ユーノとアリサの誕生日の設定がなかったので中の人の誕生日に準拠した結果です。

01としましたが連続シリーズではありません。
ただ2人のいちゃいちゃを書きたくなったらまた書きます。

ユーノの日本人化手法ですが厳密には少し問題があります。
家裁の判断次第ではありますが……

しかし俺の書くエロは淡白だぁね。申し訳ありません。

それと最後に一言。
自分で書いてて思った。ユーノちょっと俺と代われ。
293名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 22:53:41 ID:JJGiJYx5
>>292
キター!アリユノ甘甘SSキター!

>ユーノの日本人化手法ですが厳密には少し問題があります。
時空管理局に籍を置いているんだから魔法の力で戸籍のひとつやふたつ・・・
294名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 23:00:05 ID:xTcRySBC
そこは原作でクロノがやってた手法をって思ったけどダメだな。
295蒼青:2008/03/14(金) 23:01:50 ID:UivydgKX
やっと…やっとホワイトデーSSが書けたよ…
あと30分くらい待ってから投下したいのですがよろしいでしょうか?
296名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 23:03:29 ID:JJGiJYx5
>>295
らじゃ。
297名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 23:04:52 ID:yy4Tpxwf
オケー
298名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 23:14:08 ID:y5aFrWQ0
>>292
GJですよ
だがユーノと変わるのは俺だwww
299名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 23:20:41 ID:yTc5J1YU
>>292
GJ! 新婚初夜なのにまったりしてていいね。ホワイトデーに丁度いいな。ユーノの精液的な意味で
あと願わくばアリサ初めても……ショタとロリとのくんずほぐれつめくるめくプロレスごっこをば
300名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 23:23:13 ID:zj7QneaI
>>295
あれか!はやてに仕込まれたキャロがエリオにチョコを渡した話の人か!
全裸で期待wktk
301名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 23:25:06 ID:jEPsAyGa
GJ!!良いアリユーでした

>>293
その考え方は嫌いだ。
というか、管理局やミッドチルダは何様だって感じがするんだが?
ユーノが管理局辞めるのは良くあるが、全キャラ辞めちゃっていいと思うんだあのキチガイ組織
アリユーやすずユーが大好きだからかもしれんが、それを除いても管理局に残るメリットって殆ど無いよね
金が欲しかったり好きな事やりたいなら民間の方が良さそうな感じがあるんだが、お役所の上からの命令かね?
302名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 23:27:21 ID:CypkJXys
>>292
まさかアリユーでこんな甘甘H話が読めるとはGJ!!
303名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 23:29:24 ID:JJGiJYx5
>>301
おちつけ。
304名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 23:29:40 ID:yTc5J1YU
     アリユー


     は嫌いだ
                       が
ユーノ        は
          大好き
305名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 23:29:54 ID:y5aFrWQ0
>>302
落ち着いてまずメアドにsageって入れるんだ!
次にアンチ発言始めると色々嫌な思いする人もいるから自重してほしかな
306305:2008/03/14(金) 23:31:30 ID:y5aFrWQ0
>>302
俺も落ち着け>>301へのレスだったんだぜ
タカマチ教導官に頭冷やされてくる…
307名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 23:34:54 ID:FA1BYDpY
age野郎はどうみても釣りです本当にありがとうござ(ry
308名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 23:42:22 ID:jEPsAyGa
ごめんsage忘れた。でも管理局を舞台にはあんまりしたくないのが本音。
人間味がないというか、生理的にちょっと
別にユーノが特別好きってわけじゃない。アリユーとかクロフェみたいなノーマル男女カップルが好きなんだ
百合やストーリーや設定はアレだと思うけど、リリなのキャラは全員好きなんだ

久し振りにSS書きたくなってきた
309名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 23:44:21 ID:Mem8WQ/s
>>308
もちついて早く寝なされ
また明日の朝からカートリッジに魔力をつめる仕事が始まるだろ?
310蒼青:2008/03/14(金) 23:45:39 ID:UivydgKX
時間が来ましたが、投下の前に。
>>292
GJ。なんというか、純粋なさわやかエロって感じでした。
ああ、エロって書けるだけでもう才能ですよね…(遠い目

>>300
覚えていてくれる方がいてくれることは、書き手として無上の喜びです。
もう本当に全力で、ありがとうございます!!

それでは、いきます。
・タイトル「Saturn」。NGワードも右に同じでお願いします。
・前回のバレンタインでやり残したことを。
・エリオ×キャロの非エロ。エロって書けるだ(ry
・鬱なし、戦闘なし。
・バレンタインの続きなので、保管庫で読むなどして頂ければありがたいですが、
一応めんどい方々用に1レス目は前回のあらすじです。

それでは、どうぞ。
311Saturn No_0(あらすじ):2008/03/14(金) 23:47:31 ID:UivydgKX
前回のあらすじ
女の子の祭典である2月14日を知ったキャロは、お姉さんたち(ライトニング01を除く)の
助けを借りて、意中の人、エリオにチョコレートを渡す事に成功しましたが
あまりにテンパり過ぎて、その直後に彼の前から逃げ出してしまいましたまるっ
                                  (声の出演 真竜)















〜Central Chocolate after〜
Code:Saturn

312Saturn No_1:2008/03/14(金) 23:48:44 ID:UivydgKX
落ちついた紅色が廊下を横切ってゆく。
目指すのは、彼の保護者、兼姉、兼母、兼分隊長の、とにかく大切な人の自室。
決して冥王の玉座や伏魔殿などではない。決して。

彼─エリオは、今日起こったことを頭の中でばらまいてみる。歩きながら。
起こったこととは全て、パートナーであるキャロがらみのこと。
ばらまくのは、突拍子もない行動があまりに多かったから。
ばらまいておくしかないんだ。僕には並べようがないのだから。


                   顔が赤いと心配したら
チョコを渡された後          すごい勢いで避けられる
全速力で逃げられる
            訓練後にタオルを渡したら
            顔をうずめて1分硬直
                       模擬戦中に肩が触れた
  食事中に目が合うこと数知れず       奇声を上げて飛び上がる
  でも即座に外される視線
                  目線を感じて振り返れば
                  廊下の角から小さな翼の影と鳴き声が


その他、目線を外されること計74回、飛び退かれること計33回。
さっぱりわからない。僕は嫌われるようなことをしたんだろうか?

それはよくないことだ。戦時のパートナーとして。
もし原因が僕にあるとしたら、すぐに改善しなければ。
でもいくら考えてもわからない。原因が、さっぱり見つからない。

だから、相談しよう。フェイトさんに。
いつもまっすぐに僕を見てくれる、大切な家族に。
あ、訓練中の事ならなのはさんに聞くのもいいかもしれない。

そうして彼はまた考える。パートナーの奇行に、意識を戻す。

廊下には彼の靴音と、ときおり考えに詰まってうなる声。
歩く少年の頭上には無数のはてな記号。
窓から見えるのは快晴の夜空と星々。

そして目の前には、味気ない一つの扉が現れる。

いやまあ、僕が目指して歩いてきたんだから、現れるのは当然なんだけどね。
来客用のブザーを鳴らしながら、少し緊張しながら。
そんなどうでもいい事を、考えていた。

ちらっとストラーダを確認する。
時刻は、2月14日。午後8時36分。
聖ヴァレンタイン・ディは、もう少しだけ続く。





313Saturn No_1:2008/03/14(金) 23:49:58 ID:UivydgKX
部屋に来たエリオを招きいれ、寒いのでホットココアにしようと決めて。
ソファに座った執務官は、その相談内容に頭を抱えたくなった。
ベッドの上で小刻みに肩を震わす教導官の顔を、その娘が不思議そうに覗きこんでいた。

「僕、何かキャロに変なこと…」
「あ、大丈夫。それはないから」

相談があると言ってくれた(という表現は些か彼に申し訳ないが)ときは、うれしかった。
エリオの悩みを共有できるということに、すごく誇らしい気分になった。
もしも時間が止められたなら、このまま踊りだしたい気分だった。
もういっそ、ブリッツアクション使って踊ってやろうかとも考えたくらいだ。

しかし、その中身を開いてみると状況は見事に激変した。
それは、恐らく数少ないフェイト・T・ハラオウン執務官の苦手分野。
大抵のことはその素養と努力によってクリアしてきた金色の閃光が、そのまっすぐな歩みの中で
なぜかぶち当たらない、

色恋沙汰、というやつだった。

幼年期、周囲に同年代の男の子が少なかったせいなのか、はたまた彼女の引っ込み思案で
人見知り気味な性格に非があるのか。
とにかく、この若き敏腕執務官どのは未だに、(年齢)=(彼氏いない歴) な人生を送り続けている。

そんな生娘を地で行くようなフェイトに気の利いたアドバイスなど送れる訳もなく。
結果として、事実をありのままに伝えることしかできなかった。
たどたどしい説明に、ベッドの上の振動が一際大きくなる。

「で、エリオは今日がどういう日かわかったかな?」
「え…っと、バレンタインディ、ですよね。
 女の子が、男の子にチョコを渡す日、です。
 もっとなかよくなろうって」
「うん、そう」

でもそれじゃ不十分。本当に大切なことを、この日の核心を、エリオは知らない。
それでも、今はまだそれでいいと思う。
それを知るのは、これからもうちょっと先。
それでいいんだ─

「それだけじゃないんだよ?」

少しからかう様な、震えた声。ただしこの場合、愉快気に。

「今日はチョコに想いを乗せる日なんだから」

巷の噂とはちょっと違うけれど。
確かに悪魔が、そこにいました。

「女の子から男の子に、想いを送るんだよ」

ダメ、なのは。

「好きだよ、愛してますって」

まだ早いよ。

「そのための勇気と覚悟を、チョコから貰って、またチョコにこめるの」

だってこの子達はまだ、

314Saturn No_3:2008/03/14(金) 23:50:39 ID:UivydgKX
「キャロのチョコには、何が入ってたのかな?」

言葉を出して遮るのは簡単なはずなのに。
そこに私の入る余地は、ない気がした。
人を全力で愛するものの、言葉が響く。

「でね」

エリオの顔をのぞけば、その色は真っ赤。その髪よりも鮮やかな、感情の色。
眉は下がり、顔もちょっとうつむき加減。

「エリオは、その気持ちを貰ったんだから」

それでも目だけはそらさない。
彼のまっすぐさが、性格がそうさせる。

「ちゃんと受け止めて、応えないといけないんだよ?」

いや、違う。そうじゃないんだ。
これは、エリオの中には─

「その義務が、エリオにはあるの」

エリオにもまた、同じ想いがあるから。
誰かを心の底から、ただ愛する。
彼はまだそれに気付かないけれど。

「そのための日が、ちゃんとある」

ただ、エリオのそれは、なのはと違って。
不器用で、荒削りで。でもまっすぐやさしい。

「3月14日のホワイトデー。
 男の子が女の子へ、お返しをする日だよ」

なのはのやわらかくて包まれるような想い方とは違う。
誰かのための、誰かのためだけのまっすぐさ。時に傷つけるけど、それでもまっすぐ想う。
貫く気高さ。

「そのときにいっしょに、キャロに想いをかえしてあげてね。
 それがイエスでもノーでも、だよ」

─まだ、カケラなんだけどね。

「まあ、答えはもうわかった気がするけどねー」


315Saturn No_4:2008/03/14(金) 23:51:30 ID:UivydgKX
結局大事なことは一つ残らず、全部なのはに言われてしまった。
私が、言えることは。
私にしかいえないことは、なにかないの?

「エリオ、がんばれ。
 男の子なら、想いに嘘ついちゃだめだよ?
 全力で考えて、考えて。
 そのたどり着いた答えを、大事にね」

なんとも陳腐な、空虚な言葉だ。彼の想いの、カケラの足元にも及ばない。
それでも。

「あ…はいっ!ありがとうございました!!」

エリオはきっぱりしっかり、頭まで下げてくれた。
出口へ向かう騎士にどうか、迷いを断ち切るのではなく、やさしく包む力を─


─2人の背中を見ることが出来る位置で。
 なのははフェイトの背中に、祈りの閃光に、
 3つ目の想いを、確かに見た。



暗い部屋の中、エリオはベッドに倒れこんだ。柔らかさが、迷う紅を緩やかに包む。
迷うことはもちろん、さっきの話。

キャロの事を、どういう目で見ていただろう。
キャロの想いは、僕をどう見せていただろう。

キャロはパートナーで。
キャロは大切な家族で。
キャロは妹のような存在で。

キャロにとって僕はパートナーで。
キャロにとって僕は家族の一員で。
キャロにとっての僕は弟みたいで。

どんなに考えても迷いは見通せなくて、深い。
そんな深さと、ベッドの柔らかさが彼を内側へ導く。

そうして彼は、自らの意識を闇に溶け込ませた。

思考する全てが、キャロへと向かっていることに、気付かぬままに。


─翌日、布団をかけずに寝ていたために風邪をひいたのは、まあ、ご愛嬌。




316Saturn No_5:2008/03/14(金) 23:52:28 ID:UivydgKX
エリオの思考は風邪でぼんやりしている頭でも続いていて。
そしたら、考え続けることは決して無駄なんかじゃないらしく、彼の中では、なにかが形を作っていた。
具体的にはいえないけど、なにかが確実に僕の中にあるんだ、と。
そう言えるようになっていた。
そう話したら、フェイトさんもなのはさんもやさしく笑ってくれた。エリオにはそれが、うれしかった。

だから、目下の悩みはむしろ…

「じゃあ、お返しの品も考えとかなきゃね」

風邪のお見舞いの時の、この言葉だった。

エリオがなのはに聞いた話では、このイベントの発祥地である第97管理外世界では、ホワイトデーには
男がお返しとして女の子にプレゼントを贈るらしく、その際の特徴として『3倍返し』という慣例が
あるとか。精一杯の感謝を表すために、貰ったものの3倍の価値のあるものを相手に贈る、らしい。
エリオは、「なるほど、あの世界の文化はいろいろ奥が深いなぁ。」との事。

まぁ、突っ込んだら負け、というやつだ。

という訳で、風邪の具合が良くなってきたのを見計らって、部隊長に有給の申請をしたエリオは今、
一人で繁華街に来ている。申請の時、部隊長が見せたどこかへのアイコンタクトと怪しげな笑顔、それに
部隊長室を出たときにちらっと目に入ったサイドテールはきっと、気のせいだ。
ほら、気のせいなんだよ。

目的はもちろん、キャロへのおかえし選び。
結局何を買うか部屋で迷うより実際に目で見て悩もう、という、なんとも行き当たりばったりな買い物計画
ではあったのだが、クラナガンの人通りのにぎやかさは、考え事ばかりで最近沈みがちだったエリオの心に
まで活力をくれるような、そんな気さえした。

通りの露店を覗きながら、キャロに似合いそうなアクセサリーを探してみるが、どれも違う気がする。
彼女が、キャロがエリオに託してくれたのは、チョコとそれに込められたこころ。
そのおかえしとしては、何かが決定的に違う。釣り合わない。
そうエリオは感じていた。

ふと歩いていると、目に入ってきたのはジュエリーショップ。
そこでエリオは看板を見上げ、そしてまたすぐに目線を戻す。
指輪が愛の象徴であることくらい、エリオだって知っている。でも、それも違う。
確かにキャロが込めてくれた想いは、愛情、なのかもしれない。
だがなのはが発して、エリオが受け止めたそれに「応える」ことからは何かがズレている。
そのズレがなんなのか。わからないエリオは少しのいらだちながら歩みを強める。

そうして人の流れるままに歩き続けたエリオ。
結局その手には、なんの包みも持っていなかった。


歩きつかれて、近くの公園で一休み。
ベンチに一人で座っている姿は、世界の始まりに挑みかかる思想家ような大人びた空気を纏っていて。
そのくせ、どこか迷子の子どものようでもあった。

降り注ぐ冬の太陽の限られた温かさの中でも、少年の考えることはいつもと同じ。
部屋のベットに寝転んで、転がったり、ストラーダに話しかけてみたり。
そんな、いつもの堂々巡り。

キャロに、何を返したらいいんだろう。
キャロに、どう応えたらいいんだろう。

廻り回る思考のその先を、いつものように追いかける。
気付けばいつものスタート地点。それでも回る。
まっすぐまわる。
317Saturn No_6:2008/03/14(金) 23:53:13 ID:UivydgKX
もう答えは出かかっているんだ。ただ、何かが足りないんじゃないんだ。
むしろ、その逆。何かがよけいなんだ。
だから、いつもぐるぐる。何かがわっかを作ってるんだ。

それは、なんだ?

考えが脱線しかかってることを感じて、エリオは静かに目を閉じた。
太陽ってこんなにやわらかいんだ。などとよくわからないことを思ってみる。
ただひたすらに、気持ちが凪いでいくのを感じる時間。

だいたい、落ち着いて考えたら誰か別の人を誘えばよかった気もする。僕だけじゃ、キャロの好みとか
わかりそうにないのに。そう考えて、誰かって誰だろうと想像したら、隣にいたのはキャロだった。
苦笑いといっしょにそんな想像を吐き出す。それじゃ本末転倒じゃないか。キャロへの贈り物なのに。
プレゼントは開ける前のドキドキ感も楽しみで──ん?

吐き出したものをじっと見る。いや、実際は見えないんだけど。
それでも見る。見つめる。見えた。

それは、答えだった。僕の、エリオ・モンディアルのこころは、ちゃんとこたえを持ってた。
それは、すごく幸福なことだった。考えただけで、想像しただけで、もう何もいらないくらいの。
いや、いるよ。ほしいよ。だって、

こたえは、欲することだったんだから。

立ち上がって、走り出すエリオ。
全て解決した。ぜんぶわかった。
はてなが、ぜんぶうれしいにかわるかんかく。
それを、もっともっと。もっともっとだ。
だって、こんなにうれしいんだもん。
ひとりじめなんて、したくない。


ベンチから立ち上がって、エリオは走り出す。
目指す場所まで。あふれ出しそうな笑顔で。
それを見た全ての人が、自然に笑みを浮かべるくらいに。
彼は今、幸せのまんなかにいた。

─むつかしい顔した迷子は、ちゃんと、帰る場所を見つけたみたいです。


隊舎に帰るころには、オレンジの世界。
暖かくはないのに、あったかいひかりをくれる。
思えば、教えてくれたのは、あの太陽だったのかもしれない。
素直にそうおもえるくらい、エリオは今、ここちよい喜びの中にいた。

「ありがとう」

一言つぶやいて、隊舎のドアを開ける。

やっぱりその手には、なんの包みも持っていなかった。



318Saturn No_7:2008/03/14(金) 23:53:43 ID:UivydgKX
その夜。
落ちついた紅色が廊下を横切ってゆく。
目指すのは、彼の保護者、兼姉、兼母、兼分隊長の、とにかく大切な人の自室─

では、ない。

彼は扉の脇にあるボタンを操作して、来客を告げるブザーがその役を果たす。
そして、部屋の主が扉の奥に現れた。

ブラウンの髪が、扉の開閉で少し揺れた。




319Saturn No_8:2008/03/14(金) 23:54:34 ID:UivydgKX
そして、日付は3月14日。
ミッドチルダとしてはごくごく平凡な一日は、ごくごく平凡に幕を開けた。
ゆえに機動六課でもごくごく平凡に朝練が始まり、終わり、ごくごく平凡に朝食の時間になった。
そこでは常日頃から大食漢として名を馳せるフォワード陣の2人がいつも通りにその食欲を開放し、
いつも通りにその片方が口に物を入れたまましゃべり出すので、いつも通りのツインテールがその
ツッコミキャラを存分に発揮して拍手を浴び、フォワード最後の一人は残りの大食漢といっしょに
その光景を笑顔で見つめていた。いつも通りに。

そんないつもの光景を繰り広げたあとは、いつも通り隊の業務をこなす。もうしばらくしたら部隊は解散に
なってしまうが、それゆえの仕事─引継ぎ等々─もあるので、そうそう寂しがってもいられない。事務仕事
にもこの1年ですっかり慣れたライトニングの2人も協力して仕事をこなしていく。隣り合ったデスクのまんなかで、
いつも通りにフリードが「きゅくるー」と鳴いた。

デスクワークに一段落が着いた所で、お昼ごはん。4人で座る1つのテーブルに、料理が運ばれていく。
いつも通りのボウルに入ったサラダ、そして今日は、山盛りのチャーハン。というより、チャーハンの山。

コレもいつも通り、桃色がテーブルをぐるりと回って、取り皿がセットされていく。
そしてこれまたいつも通り、紅が逆回転でスプーンやフォークを並べてゆく。
テーブルのわっかで、2度出会うふたり。
1度目は視線を交わすだけ。
そして2度目はテーブルを眺めて、お互いに微笑みあう。
さぁ、食べようか。

ふたりはテーブルを挟んでむかいあって。
椅子をひいて、すわる。いつも通りのシンメトリカルなその動き。
4人の声が食堂に響く。
『いただきます!!』


そして、4人から少し離れたテーブルで、

「っっああああぁぁぁぁaaaaaa〜!!!」

部隊長が、遂に、キレた。
まぁ、普段からよくあることなので、他のテーブルはそのままお食事続行。

「なんっっっでこんなに普通なんや?!!!今日ホワイトデーやろ?!!
 もっとソワソワワクテカな雰囲気漂わせててもバチ当たらんで!!
 いや、むしろ漂わせるべきや!!!ちゃうか!!!?」

いや、そうは言うがな部隊長。

「しょうがないでしょ、はやてちゃん。
 こっちじゃほとんど誰もホワイトデーなんか知らないんだから」

的確なツッコミ、ありがとうございます。教導官。

こちらのテーブルでは現在、六課の主要メンバーである3人娘と、その娘がお食事中。
それぞれが思い思いのメニューでランチタイムを楽しんでいる。

「…ま、スターズはしゃーないわな。ティアナならともかくとして、ワンコのほうは
 出逢いの『で』の字も出てきそうにないからなぁ」

人参のグラッセといっしょに、何かを刺し貫く音がした気もする。

「それをはやてちゃんが言う?ああ、ヴィヴィオ、ちゃんとピーマン食べたね。
 えらいえらい」

にこやかに打ち返す魔王様。ああ、さっきのは部隊長の心だったのか。
320Saturn No_9:2008/03/14(金) 23:55:15 ID:UivydgKX
そんなローテンションな突っ込みを適度に聞き流しつつ、フェイトはふたりの子どもたちの事に意識を傾ける。

そう、確かに普段通りすぎる。
キャロは当然だろう。何しろ隣の豆だぬきが仕込んだのは、『ヴァレンタインにはチョコを贈る習慣がある』
の1点のみなのだから。ホワイトデーなど存在すら知らないだろう。お返しなんて意識にものぼってないはずだ。
キャロにとっては、今日はいつもの日常。

問題は、紅のほう。エリオ。
普通、というか、平常心すぎる。彼の性格を鑑みるに『忘れてた』なんて失礼極まりないことはないだろうが、
正直その可能性を疑ってしまうくらい、エリオは普段のエリオだった。

というか、この普段通りの空気を作っている一番の要因がエリオだということに、彼女らは気付いているの
だろうか。

休暇まで使ってお返し選びに行ったあの日─心配で心配でしょうがなかったのだが─から、エリオの空気が
明らかに変わった。
なんというか、素直になった。気がする。
いや、今までもあの子は素直すぎるくらいでそれがいいところだとも思っているんだけど、なんというかこう、
身の丈にあった、というか、年齢通りの素直さに近づいた、といった感じ。

何かが彼の中で変わったのだろう。いや、変わらなかった?
むしろ、変化というよりは──

…ふう。まぁ、とりあえずは。

「うーん、『お母さん』はどっちかというと私のキャラだし、フェイトちゃんが『ママ』って感じだから、残りは…
 …………おかん?」
「わーい、おかんー」
「うわーーーーん!!!」

こんな場所じゃ、まとまる考えもまとまりゃしない。
ヴィヴィオのお口をぬぐいながら、フェイトは目の前の親子によるツープラトンの結果をなんだかよくわからない
心境で眺めていた。



321Saturn No_10:2008/03/14(金) 23:56:00 ID:UivydgKX
午後の訓練も、いつも通り日が暮れるまで行われて。
シャワーを浴びて一度部屋に戻るキャロ。と、フリード。
夕ご飯まで少し空いた時間。混じりあう夜の闇と魔道の光が廊下に充ちて、ふたりを包む。

その混沌にゆるく抱かれて、キャロが考えることは。

─最近のエリオくんは、なんだかとってもご機嫌なようで。
 見ているこちらも、なんだかうれしくなっちゃうような、そんなやさしい気分。
 ほんとはもっとずっと見ていたいんだけど、ね。

思い出すのは、1月前のあの失敗。
湯上り以外の要因でも、ほんのりと紅く染まってた頬の鮮やかさが、少しトーンダウン。

─あの後、エリオくんは風邪ひいちゃうし、なんだか難しい顔してること多かったし、がんばって話しかけても
 あんまり反応してくれなくなっちゃったし、おまけに一人でお休みとってお出かけしちゃうし…

想いはつよく、それだけにもし届かなかったなら。

─もしかしたら嫌われちゃったのかと思ったけど。

自分なんて簡単に食べ尽くして、ぼろぼろにしちゃう。

─でも、よかった。ほんとによかった。
 いつもの、エリオくんだ。わたしの、想ったひとだ。

隣を往くフリードが、瞬く間に変わる表情を見つめる。それにも気付かないキャロは。

─わたしは、わたしの心は、そんなに強くないよ。
 きっと、みんなにつながれて、なんとかここに在るんだ。
 でも、だめ。きっとだめ。

追い越し、追い越すフリード。

─ひとつでも欠けたら、わたしはきっと落ちちゃう。
 いたい場所にいられなくなっちゃう。
 そんなのは、いやだ。ぜったい、いやだ。

キャロが歩くのをやめた。フリードも、飛ぶのをやめて、地面に降りる。
きゅく〜。
ふたりの前には扉がひとつ。

─ぜったいにいやです。
322Saturn No_11:2008/03/14(金) 23:56:48 ID:UivydgKX
いつも通りに扉を開けて、いつも通りの何かが抜けるような音がして。
いつも通りじゃない、何かが落ちる音。
床を見ると、一枚の紙が落ちていた。
フリードを制して、自分で拾う。

それは、手紙だった。てがきのてがみ。

  大事なお話がしたいです。

それは、招待状だった。ウェルカム。さあどうぞ。

  今夜9時に、隊舎のヘリポートまで来てください。

それは、名前だった。名前で、そして、彼女の宝物。

                 エリオ・モンディアル

さっきまで考えていたことのせいなのでしょうか。
大事な宝物のはずなのに、キャロには何故か震えがはしった。



夕食後、一度部屋に立ち寄ったエリオは、そのままヘリポートへと向かって、そして今もそこにいた。
見上げれば、夜が雲と寒さと一緒に静かにそこにある。
まあ、いいだろう。いっそ雪でも降ってくれればロマンチック……なのかもしれないけれど。

少年は空の下で待つ。いつまでも、待つ。
ちらっとストラーダを確認する。
時刻は、3月14日。午後8時36分。

その手には、ひとつの細長い包みがあった。



決心をして、階段をのぼる。
こわい。すごくこわい。
段の高さのぶんだけ決心を置いていくみたいに、階段をのぼる。

初出動の時もこわかった。すくなくとも、こわいって思ってたんだ。
でも、こわくなかった。なくなった。となりにいたから。となりにまんなか。
でも、いまはいない。いまは、まんなかのもとへ。
まんなかにはちかづいている。そのはずなのに、すごくこわい。

決心が、なくなっちゃった。でも、もうかいだんもないよ。
まんなかがこわい。はじめてこわいよ。
エリオくんに会いたい。こわくないよ。

揺れる心が、魂が、キャロを振り落とそうとして、それから彼女は自分を守るために、

扉を開けた。

時刻は、3月14日。午後8時57分。です。

323Saturn No_12:2008/03/14(金) 23:57:48 ID:UivydgKX
扉の空く音がして、そちらに振り向く。
扉の向こうには、待ち人。初めて逢った時のあの服で、彼女は来てくれた。
よかった。
まだまだ夜は冷えるから。風邪をひかれたら、かなしいから。

「いらっしゃい」


やさしい顔で彼がてまねき。
ちょっとこわいけど、やっぱりこわくなかった。
だってやさしいんだもん。

「またせちゃって、ごめんね」


少し震える彼女の声。やっぱりちょっと寒かったかな?
ちょっと失敗したみたいだ。慣れない事はするものじゃないのだろうか。
でも、それでも。
こたえるなら、ここがいいって決めてたんだ。だから。

「寒くてごめんね?」


ほらね?やさしい。
だってかれはまんなかなんだから。
もっと、ちかくへ。

「エリオくんのせいじゃないよ」


もっと、近くへ。

「ありがとう、来てくれて」


もっと、ちかくへ。

「そんなのあたりまえだよ」

そうしてふたりは、お互いに向き合う。
お互いのまんなかへ、まっすぐをとどけるために。


324Saturn No_13:2008/03/14(金) 23:58:29 ID:UivydgKX
「でね、お話っていうのは」

キャロの体がこわばる。それは、近づいていたエリオにもわかった。
わかってしまった。
でも、もう止まらない。
決めたんだ。あのチョコのおもいからは逃げないって。

「ホワイトデーの事なんだ」
「…ホワイトデー?」

キャロの体からちょっと力が抜けて、言の葉からも力が抜けた。ただしこちらは、盛大に。
あれ?

「もしかして、キャロって『ホワイトデー』のこと聞いてない?」
「え?なぁにソレ?」

まさかの事態。でもまぁ、いっか。
こたえることに、変わりはないんだから。

「バレンタインディにチョコレート。くれたよね」



その単語が出た瞬間、キャロの体が再びこわばる。
こわばって、

「ありがとう。ちゃんと伝えられてなかった気がするから、ありがとう」

かれにとかされた。すぅって。

「ホワイトデーはね、ありがとうの日なんだって。
 貰ってばかりじゃなくて、ちゃんとありがとうって、こたえるんだって。
 そういう日なんだって」

かれのかおがちかくてやさしい。
やさしさが、とってもちかい。

「だから、ありがとう」

そういって、手の包みを差し出すかれ。
わたしに?いいの?

ふるえるてをのばす。ふれるてとて。とどいた。
かれのおもいが、てのなかにある。

すごい、しあわせなきぶん。
これってきっと、まんなかよりつよいよ。
ぜったい、つよいよ。


325Saturn No_14:2008/03/14(金) 23:59:10 ID:UivydgKX
「あけて、いい?」

キャロの声がする。もちろん。
それは、あなたのための、ためだけの、ものです。
僕の、想いです。

包みを解いて中を見る少女の、瞳が見開かれる。
中にいたのは、ときをきざむもの。
かれのあいぼう。もうひとりのパートナー。
桃色を基調としたカラーリングの、ストラーダ。

「シャーリーさんに頼んで、造ってもらったんだ。
 とはいっても、中身はほとんど普通の時計なんだけどね。
 …どうかな?
 うけとって、くれる?」

首が飛んでいってしまうんじゃないかってくらい、縦に何度もふってくれる。
よかった。僕の想いは、とどいた。
想いを乗せて、届けてくれた。
ありがとう、相棒。

Ja.

あとは、僕の役目だ。

「おかえしをそれにしたのはね?」

想いは、いまキャロの手の中にあるけれど。届いたけれど。

「僕のわがままなんだ」

それだけじゃ、足りない。ぜんぜん、足りない。

「キャロにそれをつけて欲しいって」

僕は、すごく欲張りになってしまったから。

「キャロとのいっしょをもっと増やしたいって」

そのための、ストラーダ。キャロと僕との、新しい接点。つながり。

「キャロとのいっしょがいいって」

それは、望み過ぎですか?
326Saturn No_15:2008/03/15(土) 00:00:33 ID:UivydgKX
「それがもっと、もっとって」

たとえ望み過ぎだと言われても、誰がそう言っても。

「すごく欲しくてたまらないんだよ」

絶対にあきらめることだけはしない。できないよ。

「だから、お願いします」

いつも見てたんだから。気がつかなかっただけなんだから。

「僕を、キャロの」

目が合った回数も、ちゃんと覚えてた。キャロとの全ての時間は、ちゃんと刻まれてた。
だから。

「隣に、ずっといさせてください」

足を踏み出す。腕を広げる。
キャロが、腕の中にいる。
ああ、これが、僕の幸せだ。
キャロを欲する、エリオ・モンディアルの、しあわせ。
それはただ、ひたすらに、温かかった。



かれの腕の中で、キャロは想って、思った。
だからこそ。

「ダメだよ」
327Saturn No_16:2008/03/15(土) 00:01:21 ID:UivydgKX
今度はエリオくんがこわばる番。
でもね、大丈夫なんだよ?

「イヤだよ、そんなの。
 となりはイヤなの。
 それじゃ───たりないよ」

腕を、かれの背中へ伸ばす。でも、行きたい先は背中じゃない。

「もっと近くがいい。
 もっと近くにいてほしい。
 となりなんてかなわないくらい、近くにいてほしい」

かれの頭にふれるわたしの手。力を込める。かれとの距離が、もっと近くなる。

「わたしの、まんなかになってください」

風が吹く。吹きつけて、遮られる。
そこには、ひとつ。
抱きしめあって、ひとつになったふたり。風さえ入れない、ひとつ。

そうしてふたりはその手を緩めて、少し頭をずらして。
いつも通りのシンメトリカルな動きで、

とてもとてもやさしい、口付けを交わした。





かれは回る。まっすぐまわる。あの人を目指して。かのじょのまわりを、ぐるぐる。
かのじょのまんなかは、いつだってかれ。わたしのまんなかより、いつだってちかいばしょをめぐる。

風が吹いて、雲が少し夜空を譲って。
その隙間から、わっか付きの明るい星が、顔を出した。



おわり






328Saturn おまけ1_1:2008/03/15(土) 00:02:11 ID:UivydgKX
おまけ1:あふたー

部屋の前で別れて、送ってくれたかれにお礼をいって。
それからもっかい、キスをして。
部屋に入ってキャロが吐き出す、幸せなため息。

今日だけで、宝物がいっぱい出来てしまった。
幸せすぎてこわいって、こういうことをいうんだろうなあ。

とりあえず、今日はもう寝なきゃ。
明日もいつも通りの日々。
いつも通りの、愛しい日々。

ベットにはいって、かれからのプレゼントを抱きしめる。
ピンクのストラーダ。あたらしい、わたしのパートナー。

上がった心拍数がなだらかなカーブを描いて下降して、キャロは自然に眠りについた。
おやすみなさい。


翌朝。
──ロ、起───
キャ────て。
キャ──起き──

う…ん

キャロ、起きて。

!!!!

キャロは、超至近距離で聴こえる愛しさ爆発の声に、驚き等々の感情を心で石焼ビビンバのように
ぐちゃ混ぜにしながら、文字通りに飛び起きた。

え?…あえ?

部屋には他に誰もいない。フリードの寝息だけが室内のすべてだった。
いや。

『キャロ、起きて。』

キャロは布団を恐る恐るめくって、そして、音源を特定した。

声の主は、ピンク色した時計さんでした。


それは、エリオがシャーリーと極秘裏にデバイスルームを訪れ、完成したもうひとりの相棒を受け取る直前。
「エリオの声でアラーム音を作ろう」というシャーリーの悪ふざけが原因だった。
エリオは当初から渋っていたのだが、シャーリーの希薄に押し切られる形でブースに放り込まれて軟禁され、
泣く泣く音声を提供した、というわけだ。
ちなみに、シャーリーが用意してあった台本にはさらに全30パターンに渡るセリフが綴られていたのだが、
そのほとんどはエリオが極度に恥ずかしがったためかきれいな録音状態であるとは言いがたく、あえなく
没となった。ではどんな内容だったのか─それは皆さんのご想像におまかせする。

329Saturn おまけ1_2:2008/03/15(土) 00:02:46 ID:UivydgKX
そんな経緯はともかく、キャロは両手でそのピンクちゃんを拾い上げると、そっと耳元へ近づけて、

『キャロ、起きて。』

布団の上で悶え転がり始めた。

これは、すごい。
なんという破壊力だろう。
断言しよう。ヴォルテールなんか目じゃない。
これさえあればごはん5杯はいける気がする。─あくまで、『気がする』である。

再び耳を近づけて、ゴロゴロゴロ。
ゴロゴロゴロゴロ。
ゴロゴロゴロゴスンッ!!
…ゴロゴロゴロッ



結果を言えば、キャロはその行動を5回ほど繰り返した。
当然、朝練に遅刻した。



さらに、ちゃんと起きていれば朝練の前に『本物』の声を聞くことも出来たことに気付いてかなり凹んだが、
それはまぁ、触れないことにしてあげようと思う。



330Saturn おまけ2:2008/03/15(土) 00:03:36 ID:UivydgKX
おまけ2:たとえばこんないふ


床を見ると、一枚の紙が落ちていた。
フリードを制して、自分で拾う。

それは、手紙だった。てがきのてがみ。

  大事なお話がしたいです。

それは、招待状だった。ウェルカム。さあどうぞ。

  今夜9時に、隊舎のヘリポートまで来てください。

それは、名前だった。名前で、そして、彼女の宝物。

                 エリオ・モンディアルーテシア・アルビーノエル・K・エーアリヒカイトーレ
ジアス・ゲイズァフィーラッド・カルタスバル・ナカジマリエル・アテンザフィーラッド・カルタスバル・ナカジ槇原愛
ンスバル・ナカジマリエル・アテンザフィーラッド・カルタスバル・ナカジ槇原愛ンスバル・ナカジマリエル・アテンザフィ

「フリード、ブラストフレア」
『Yes,Sir』

しゅぼっ

終わり

331Saturn おまけ2:2008/03/15(土) 00:09:23 ID:FpYCitsV
以上です。読んでくださって、ありがとうございました。
しかし、アレだ。使用総スレ22。何様だ、俺。orz

ヴァレンタインの時は「想いを届けるキャロのSS」だったので、
今回は「想いに応えるエリオのSS」を意識して書いてみましたが、
はたして成功していますでしょうか…

それでは、読んで下さった全ての方へ。
ありがとう。

ああ、ヴォル子2話も早く書かなきゃ…orz
332名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 00:10:26 ID:FWth3nLN
>>331
GJ!!嗚呼、漏れの汚れきった心が洗われるようだ…。
平仮名ゾーンは途中で、純真さがまぶしすぎて読めなくなったぜw
個人的には所々に入ったコメディチックな部分が良かった。冥王の玉座吹いたw
333ザ・シガー:2008/03/15(土) 00:12:40 ID:XUsYOlLf
蒼青氏投下乙。

では20分くらいしたら投下という事でよろしいですか? ソープ・ナンバーズで今回はトーレ姉さんメインの回ですが。
334名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 00:16:15 ID:w8VpM9D2
>>331
乙。
くすぐったい二人は見てて和めていいですな。
一部ツッコミ所満載で笑えたのもいいアクセントですた。

>>333
おkだと思われ。
335名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 00:17:06 ID:5EPStl/m
>>331
うぐぐぐぐ、これが本当のエリ×キャロなんですね。
余りの甘い純情ぶりに三回転半くらいしてしまいました。
汚れ切った私の魂には眩しすぎるSSです。
本物のエリ×キャロと本物のラブコメというものを勉強させて頂きました。
ありがとうございました。
336名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 00:17:53 ID:vy6MEFTC
331
乙。塩羊羹の程良い甘さでし……

……何此のオマケ、塩の固まり噛んだ気分。
337名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 00:24:57 ID:MJXKvl+L
>>331
GJです!!
やはりエリキャロはいいですね!!
所々のツッコミ所がまたいい味を出していましたね。

>>333
おkです。待ってました!!
338名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 00:26:17 ID:Kb1+sS2C
>>331
「わたしの、まんなかになってください」 〜とてもとてもやさしい、口付けを交わした。
マジでクッション抱きしめて2828しちまったじゃねーか!この野郎GJ!!
339名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 00:27:28 ID:7MABtaVU
>>333
この短時間でマジに書き上げたというのか?!
支援するぜ!
340ザ・シガー:2008/03/15(土) 00:27:28 ID:XUsYOlLf
ではそろそろ投下といきますか。

ソープ・ナンバーズの第三回、トーレ姉さんが色々エロエロなお話っす。
341高級ソープ ナンバーズ:2008/03/15(土) 00:28:52 ID:XUsYOlLf
高級ソープ ナンバーズ3


どうも、ヴェロッサ・アコースです。
僕は軸管理局で査察官なんてしているのですが、これがまあ大変な仕事でしてねぇ。
ストレスはたまるし、内容は退屈だし、まともに休み暇も無いし、オッサン相手が多いときて楽しみがまったくないんですよ(だから常日頃から自主的に休憩や休暇を入れているんですが)。
そんな僕ですから、一時の憩いを求めて癒しの空間に足を運ぶなんてのは日常的でして。
という訳で今僕はソープ・ナンバーズに来ています。

それと言い忘れましたが、僕は勿論ここの会員に登録してますよ。





ミッドにある性風俗店ソープ・ナンバーズ、その一室であるベッドの上に腰掛けてにやけた笑顔をした男が一人。
緑色の長髪に白いスーツを着た時空管理局の査察官にしてソープ・ナンバーズ会員の常連客、ヴェロッサ・アコースである。
その顔はだらしなくにやけたえ笑みを零しており、これからやってくる至福の時間に対する期待に満ち溢れている。
そして部屋のドアがノックされ、彼の待ちに待った瞬間がやって来た。


「し、失礼します」
「待ってたよ、トーレさん♪」


顔を真っ赤にして部屋に入ってきたのは短めに切り揃えられた紫色の揺らす長身の美女。ナンバーズ3番、トーレ。
整った顔立ちにナンバーズの中でも群を抜く背丈と素晴らしいプロポーションをしているトーレだが今日はその容姿以上にその服装に目を引くものがあった。
それは昔ながらの従者の服装、つまりは世間一般で言うところのメイド服である。
それもやたらとフリルやらリボンのついた可愛らしいデザインのものだった。


「う〜ん、やっぱりトーレさんにはそういう服がよく似合いますねぇ〜♪」
「あ、ありがとうございます‥‥お客様」


ヴェロッサに褒められたトーレは頬を朱に染めながらもどこか嬉しそうにはにかんだ笑みを浮かべる。
鋭い目つきや高い背丈からは想像できないかもしれないが、トーレとて一人の女性であり可愛い服は大好きなのだ。
仕事とはいえどこんな服に袖を通せば嬉しくもあるだろう。
だがヴェロッサは少し不満そうに笑顔を歪ませた、今日の趣向において自分は客では無いのだから。


「どういたしまして、でも言い方が違うんじゃないですかトーレさん?」
「は、はい‥‥ご主人様」
「よろしい。う〜ん“ご主人様”はやっぱり良い響きだなぁ〜」


ヴェロッサはトーレの言葉を受けてしみじみと感慨にふける。
今日ヴェロッサが選んだプレイは服装に合わせたメイド設定プレイだったりした。


「それじゃ、早速“ご奉仕”してもらおうかな」
「はい、では失礼しますご主人様」


トーレはそう言うとヴェロッサの前に跪いて彼のズボンのファスナーを下ろしていく。
ヴェロッサを相手にした時はまず最初に口を使うのが暗黙の法則になっていた為に即座に迷う事無く選択された。
342高級ソープ ナンバーズ:2008/03/15(土) 00:29:28 ID:XUsYOlLf
これは、それだけヴェロッサがここでトーレを抱いているという証明に他ならないだろう。

ズボンの内より取り出したヴェロッサの肉棒は既に硬くなっており、トーレの愛撫を今か今か待ち望んでいた。
トーレはこれに応えるよう、すぐに肉棒を自身の口内に導き舌を絡めていく。
猛るヴェロッサの肉棒は恥垢で汚れきっており、凄まじいまでの青臭さを放っていたがトーレは嫌な顔一つせずに残さず綺麗に舐め取って従順に奉仕していく。
ヴェロッサはその様を見て嬉しそうにトーレの頭を撫でる。
そして慣れた口淫によってヴェロッサの肉棒は瞬く間に心地良い射精感を迎えた。


「ああ、そろそろ出るかな。今日は全部飲んでくださいね」


瞬間、トーレの口内で爆発でも起こったかのような勢いで精が発射され、受け入れきれぬ白濁が唇の端から一筋垂れる。
ヴェロッサはこの日の為に何日か溜めていたので、発射された精液の量は凄まじいものがあったがトーレは涙目になりながらも必死にこれを残さず飲み干す。


「けほっ、けほっ‥‥」
「ふぅ、良かったよ、ありがとうトーレさん。それじゃあそろそろ本番といきましょうか」
「は、はい、ご主人様」


ヴェロッサは自身の服を脱ぎながらそう促し、トーレは纏っていたメイド服に手をかけた。
その瞬間ヴェロッサは火がついたかの如き勢いでトーレの手を掴み凄まじく血走った目で彼女を睨んだ。


「ちょっ、ストオオォォップ!!! なに脱ごうとしてるんですかトーレさん!?」
「はい? えっと‥‥脱がないとしにくいと思うんですが‥」
「ダメ! それ絶対ダメですよ!! なんでわざわざメイド服を注文したのかまったく理解できていませんトーレさん。
コスチューム使用のプレイの基本は着衣エロ! これは世界の法則!! 宇宙の真理!!! 最大限の譲歩が出来ても半脱ぎまで、分かりました? OK!?」
「は、はい‥‥」


怒涛の勢いでまくし立てるヴェロッサの言葉に、その内容をまったく理解できないトーレも思わず答えてしまった。
トーレは口にこそ出さぬが、男の趣味とは理解し難くそして複雑なものだと感じた。


「よし、じゃあ続きといきましょう」


落ち着いたヴェロッサはそう言うや否や今度は自分の手でトーレを剥きにかかった。
迷う事無くスカートの中に手を入れて下着を脱がし、ボタンを外して胸元を緩めて乳房を露にする。
決して全部は脱がさない、そこにはヴェロッサの意地が見えた。

ヴェロッサはトーレの身体をベッドに転がすと、肌蹴た服から露になった彼女の豊満な胸を丹念に揉みしだいていく。
343高級ソープ ナンバーズ:2008/03/15(土) 00:30:10 ID:XUsYOlLf
その柔らかい感触を楽しみながら口はキスでトーレの唇を塞いで舌を絡める。
途端にトーレは甘い声を漏らして身体を快感に震わせていった。


「んちゅっ‥‥ふむぅぅ‥ぴちゃっ‥」


たっぷりと時間をかけて唇を味わえばトーレの股ぐらはしとどに濡れそぼって雄を受け入れる体勢を整えている。
スカートの下に差し入れた手でそれを確認すると、ヴェロッサは先の発射から再び硬度を取り戻した肉棒を彼女の秘所に当てがった。


「じゃ、入れますよ?」
「は‥‥い‥」


溶けるようなキスの快感によって舌が上手く回らないがトーレはヴェロッサの言葉になんとか答える。
了承が取れるや否やヴェロッサは即座にトーレの蜜壷を己が男根により貫いた。
溢れる果汁が潤滑油となり、なんの抵抗もなくヴェロッサの肉棒はトーレの内部に侵入を果たす。
トーレの蜜壷は洪水のように溢れ出る液によって滑らかに男を受け入れるのに恐ろしい締め付けで受け入れた男を離そうとしない。
トーレの身体が与える素晴らしい快楽にヴェロッサは激しく腰を動かして貪った。


「んあぁぁあっ!‥‥んぅぅ‥‥はぅんっ!」
「くう‥‥やっぱトーレさんの締め付けは最高ですねぇ」
「ありがとう‥‥んぅぅ‥ございますぅ」


トーレは快楽に意識を蕩かせながらも健気にヴェロッサに返事をする。
ヴェロッサはその様子に嬉しそうにしながらも少しばかり不満そうに口を開いた。


「どういたしまして、でもちょっと抜けてますね」
「んはぁぁっ!‥‥す、すいません‥あんっ!‥‥ご主人様ぁ‥」
344高級ソープ ナンバーズ:2008/03/15(土) 00:31:23 ID:XUsYOlLf
「ん〜、よろしい」


ヴェロッサはトーレの返事に満足そうに頷きながら、腰の動きを早めてさらに強く彼女の内部を深く抉っていく。
溢れる果汁が湿った水音を立て、トーレが快楽に甘い声を漏らす、それに肉のぶつかり合う音が混ざり合いひどく淫蕩に情交を彩る。
そしてヴェロッサは決定的な射精感のピークを迎えた。


「ぐっ! もうダメだ‥‥出しますよ!!」
「ひゃぁぁんっ!」


瞬間、煮え滾るような熱い精の子種がトーレの膣に発射され、彼女の体内を満遍なく満たす。
この精の熱がもたらす快楽にトーレもまた嬌声を漏らしながら高い絶頂の波にさらわれた。





いやぁ、やっぱりトーレさんは素晴らしい。
あんな身体(とくに尻の肉付きは絶品!)なのにまだ男に慣れてない辺りがなんともそそる。
鋭い目つきや高い身長のせいかあんまり他の客が寄り付いていないせいだろう、まったく皆分かっちゃいないなぁ。
今度行った時はネコミミでも注文しようかな、語尾に“ニャン”とか付けさせて。
う〜ん、そんなトーレさんも良いな。

僕はまた明日あたりでも行こうか、なんて考えながら家路についた。


終幕。
345ザ・シガー:2008/03/15(土) 00:35:44 ID:XUsYOlLf
投下終了です。

原案を10行書いてある状態からなんとかこれだけ書けました。
今回の話、個人的にはネコミミにするか迷ったけどやっぱメイド服で。
コスチューム系の話はチンク姉の回とかぶるかと思ったけど着衣エロ万歳党に所属する俺としてはメイド服はどうしても譲れないラインだった‥‥

ともかくこれで次はノーヴェやウェンディのエロかな? あと「烈火の将は〜」でシグナム姐さんを泣かせる話。
346名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 00:37:15 ID:vQragXdt
>>333
wktkが止まんないんだけどww
あと5分くらいか? 全裸待機してますwwwwww
347ザ・シガー:2008/03/15(土) 00:38:19 ID:XUsYOlLf
>>346
ごめん、もう投下終わった‥‥
348名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 00:39:44 ID:+0XsNKBw
>>345
GJ
乙でした

>>346
既に投下されてるのに気付かないのが哀れw
349名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 00:39:52 ID:FWth3nLN
>>345
乙。

>>346
貴様には速さが足りないッ
350名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 00:40:34 ID:w8VpM9D2
>>345
乙っす。
相変わらずエロい上に甘い。
楽しく読ませてもらいましたよ。

>>346
ちょwwwおまwwwうっかりすぐるwwwwww
351名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 00:44:49 ID:vQragXdt
>>345
出遅れたorz
でも、とにかくGJ!!!
トーレ姉さんってこんなにかあいかったっけ?
352名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 00:45:44 ID:MJXKvl+L
>>345
GJ!!
シガー氏のSS読むたびにそのキャラにハマるんだが(笑)

>>346
風邪引かない内に読みな
353名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 00:46:47 ID:Kb1+sS2C
>>346
GJ!トーレにメイド服wうーん、なかなかいい趣味ですな査察官。
354名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 00:50:30 ID:n4TM/9SV
>>347
GJ!
トーレ姐さん可愛いぜ。

しかしグリフィスと言いロッサと言い機動6課は変態の集まりだな。(褒め言葉)
355名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 00:51:03 ID:FPyLEtnP
>>345
GJ!!です。エロい、そしてヴェロッサがわかってるなぁwあの尻がいいんだようw
シグナム姉さんは逆境ですか、これを乗り越えれば逆に今度はティアナが逆境だ、頑張ってくれい。
そして、グリフィスが今度は何を仕出かすか楽しみです。
>>346
トーレさんの回で速さが足りないとは何事かぁ!!www
356名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 00:53:39 ID:MGYZr8qK
>>345
GJ! 拘りすぎだぞ、ロッサw
>>354
ロッサとクロノは機動六課と違うぞ
357名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 00:56:54 ID:FpYCitsV
>>345
GJ!!てかこれを2時間ちょいっすか?!パネェw
なぜか、脳だけにされてカプセルの中でぷかぷかしてるロッサとその前に
仁王立ちするシスターを幻視。
…ハッ……そうか………

これが、愛なのか。
358名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 01:02:39 ID:n4TM/9SV
>>308,309
アリサ  「明日の一三〇〇までにレイジングハートの分の36発と」
小アリサ「あたしの分の18発〜」
アリサ  「それとイージスの分の120発よ。いいわね!?」
359名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 01:04:15 ID:n4TM/9SV
>>356
そうだったorzクロノは判ってたがロッサは……or2


 |懺悔室| λ.....<トリプルブレイカー一生……あ、いえ。一丁です。言い間違いですからっ止めてなのはさん許してぇぇぇぇっ
360サイヒ:2008/03/15(土) 01:05:49 ID:JUzgzHUk
あと五分ぐらいでホワイトデーネタとか投下してもいいですかね?
361名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 01:07:16 ID:DmF3eIrH
もち
362名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 01:07:53 ID:XUsYOlLf
カモンベイビー! サイヒ氏来たぜええええっ!!!
363名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 01:08:14 ID:FpYCitsV
ドゾー
やはり夜はにぎわいますなぁ。
364名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 01:08:28 ID:MJXKvl+L
ばっちこーい
365サイヒ:2008/03/15(土) 01:10:03 ID:JUzgzHUk
では少々遅刻してますが、俺もホワイトデーネタやらせてもらいます。

カプはユーなの。当然エロ。
ホワイトデーネタなのに作中の日付はバレンタインという外道仕様。
バレンタインクロフェ話と微妙にリンクしてますが、読んでなくても大丈夫です。
366少し早めのホワイトデー:2008/03/15(土) 01:11:36 ID:JUzgzHUk
 無限書庫がその有用性を認められるにつれ、人員の増加以外にも職員施設の充実が図られてきた。
 そうして出来た一つが、司書長休憩室。その名の通り、ユーノ専用の休憩室である。
 他の職員は狭いリフレッシュルームに多段ベッドで雑魚寝な状況を考えれば文句が出そうなものだが、
そういう声は一切無い。
 なにしろ中にあるのはベッドと机と椅子、そしてドリンク剤を常備した小型冷蔵庫だけという、缶詰
作家の部屋の如き内装である。上司がどれだけの過剰労働に身を置いているか知っている部下にしてみ
れば、慎ましすぎる特権だった。
 それでもユーノは引け目を感じているのか、かなり睡魔に教われない限り使うことはない。その代わり
一度入れば、数時間は泥のような睡眠を貪っている。
 部下達も心得たもので、ユーノがこの部屋に入ればよっぽど重要な用件でない限りは取り次がない。
 「司書長は外出中です」「司書長はただ今重要な来客中です」「司書長より提督が来たら塩撒いて追い
返せ、と言われております」と言を左右にして来客を門前払いする。
 故に、部外者で休憩室の中を見た者は、案外少ない。


 だが、その司書長室に顔パスで入れる人物が一人だけいる。
 その女性が無限書庫を訪れたのは、二月十四日の昼頃だった。



        少し早めのホワイトデー



 大きな音がしたわけではない。眠りが浅かったわけでもない。
 それでもユーノは何かを感じて目覚めた。
 重い瞼を持ち上げれば、栗色の髪の毛に薄茶色の制服というよく知る姿が、そっと部屋に入ろうとして
いるところだった。
「…………なのは?」
 寝起きの掠れ声で呼びかければ、恋人の眼がこちらに向いた。
「起こしちゃった? 疲れてるのにごめん」
「いやまあ別に……」
 徹夜続きで眠かったのは事実だが曖昧な返事で誤魔化し、今度はユーノが訊ねる。
「何の用? わざわざ六課から来るなんて」
「うん、これ渡しに来たの」
367名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 01:12:34 ID:+pnCjR0+
>>345
着てイキナリいい物を読ませてもらいましたGJ!

フェイト×エリオで、性の知識が殆ど無いエリオにフェイトさんが優しくリードして
手コキとフェラでイかせてあげて、それからエリオが反撃してフェイトもイく...
って感じのSS無かった?
368少し早めのホワイトデー:2008/03/15(土) 01:12:44 ID:JUzgzHUk
 なのはが鞄の中から出したのは、小奇麗にラッピングして緑色のリボンをかけられた包みだった。
「……ああ、バレンタインのチョコレートか」
 ミッドチルダにはない風習だが、恋人になってからは毎年もらってたのでユーノは覚えていた。
 今年はユーノもなのはも仕事が入っており後日渡されるかと思っていたのだが、なのははわざわざ昼休
みを潰して届けに来てくれた。こういう心遣いは純粋に嬉しい。
 手に取りながらなのはの表情を窺えば、何かも期待する色がある。今すぐ食べて、感想を聞きたいのだ
ろう。
「開けるよ?」
 それでも一応声はかけて承諾をもらってから、ユーノはリボンをほどいた。
 出てきたチョコレートは、ブラック、ホワイトの二種類がそれぞれ数枚ずつ。大きさは縦が小指、横は
親指の爪ぐらいとやや小さめ。表面にはストロベリーチョコで描いた小さなハートマーク。
「けっこうシンプルだね」
「前回はちょっとやりすぎたから、今回はこういうのにしたの」
「あれはさすがに……ね」
 顔を見合わせ苦笑する。
 去年のバレンタインは、チョコ風呂となのはの肢体がプレゼントだった。
 一晩かけて思う存分食したが、数十リットルのチョコレートを完食するのはどだい不可能で、大半を残
した。そのまま排水溝に流すわけにもいかず、チョコレートそのものより後始末がえらく手間取ったのが
印象深いバレンタインであった。
「それにこれだと……こういう食べ方ができるでしょ?」
 悪戯っぽい笑みを浮かべたなのはが、一枚を唇に咥える。そのまま眼を閉じて、小さく突き出してきた。
(……やっぱり)
 数年間の恋人経験で、なんとなく予想はついていた。拒む理由は特に無く、ユーノは素直に反対側を齧
る。
 舌に感じる上品な甘さ。薄いチョコレートを割らぬよう注意しながら、ゆっくりと唇を進めていく。
 短い茶色の架け橋はすぐ二人の口に消え、唇が重なる。糖分の甘味は喉の奥に消えていき、何度も味わっ
た恋人の甘さに変わる。
「……んっ……ん」
 唇の端から唾液が滴り落ちるのも気にせず、唇だけでなく舌も触れ合う。
 一枚食べ終われば、また一枚、もう一枚と口にする。枚数を重ねるごとに、口づけは情熱を増していく。
 チョコレートが残り少なくなった時には、なのはの頬はすっかり上気し、瞼は眠たげに半分閉じていた。
だがその奥の瞳は、とろりと潤んでいる。
「ユーノ君、チョコレートのお返し、今欲しいな」
「……それっていつものやつかな?」
 ユーノとなのはにとってバレンタインとホワイトデーはただお菓子を渡すだけでなく、もう一つ意味が
あった。お菓子だけでなく、自分の身体でも恋人をたっぷり愉しませる日。それを今してほしいと、なの
ははねだる。
「一応、ここも仕事場なんだけど」
「じゃあユーノ君は、このままなにもしなくて我慢できるの?」
 さらに細められた眼が、ユーノの心の内を見透かしてくる。
 事実、口移しでチョコレートを味わい、さらには艶をたたえたなのはを目にしたことで、ユーノの心の
奥にも情欲の火が灯っていた。
369少し早めのホワイトデー:2008/03/15(土) 01:14:07 ID:JUzgzHUk
(……まあ、休み時間にここでするのは初めてじゃないし)
 結局、ユーノは自分で自分の理性を脇にどけた。 
「……休み時間あとどれぐらい? 僕は二十分」
「私も戻る時間考えたら、それくらい」
「一回だけになるけど、いい?」
「うん、でもね」
 腕を解きボタンを外し始めながら、なのははほんのりと囁いた。
「時間いっぱい、ユーノ君を感じさせて」


 脱ぐのも脱がされるのも慣れたものだが、やはり自分で脱ぐのが一番早い。
 手早く二人とも生まれたままの姿になり、ベッドに横たわる。
 いつもならキスしたりしてもうちょっとムードを高めるところだが、時間が無いのでユーノは早々とな
のはの身体に手を伸ばす。乳房を手の中で転がしながら、同時に秘裂もゆっくりと撫でていく。なのはも、
自分でもう片方の胸を揉んでいた。
 ユーノは首筋に吸いつこうとするが、痕がついては帰った後になのはが困ることに気づく。
(……制約多いなぁ)
 こういう風に縛りのある性交も、あれこれ頭を使い楽しくはあるが。
 唇は触れず、舌だけ伸ばしてくすぐり気味になのはの喉を刺激する。
 そのまま胸からなだらかな腹部へと下っていき、まだ濡れてもいない秘所へ至ろうとする。舌が近づけ
ば、なのはも股を開いて受け入れた。
 刺激するより唾液で湿らすように舌を使い、入り口がほぐれてくればちょっとずつ先に進む。舌先に感
じるのはほのかな塩気と、徐々に熱くなりつつある媚肉。
 桃色が濡れることでさらに色濃くなっていくのがはっきり見えて、ユーノを一層興奮させる。
 顔を見せ始めた陰核に舌を伸ばそうとした矢先、ユーノの分身を熱く柔らかい衝撃が襲った。
 何が起こったのかは、見るまでもない。
「ユーノ君も、準備いるでしょ?」
「もう準備出来てる気もするけど」
 ここ最近はスケジュールが合わずご無沙汰だったので、溜まっていたユーノの肉棒はなのはの裸を見た
時点で臨戦態勢となっていた。
 しかし準備云々を除いてもなのはの口が気持ちいいのは事実で、それ以上は何も言わずユーノはなのは
のするに任せた。
370少し早めのホワイトデー:2008/03/15(土) 01:15:27 ID:JUzgzHUk
 舌よりも唇が動いて、刺激の強い鈴口ではなく幹にキスを落としたり横咥えしたりと、ゆっくりユーノ
を高めてくる。出したくならない程度に甘美な動きは、本当に準備のための愛撫だった。
「ん……すっごく、かちかちだよ……」
 ユーノも陰核はやめて膣に舌を戻し、奥の奥まで唾液を染み渡らせる。
 しばらく、部屋は小さな水音と、少しずつ大きくなっていう吐息に満ちる。
 このままどちらが上でも下でもない体勢のままゆったりと絶頂に至るのも気持ち良さそうだったが、な
のははやはり直接的な方がいいのか、途中で肉棒から離れた。
「もういいよ、ユーノ君。私の準備、できてるから」
 ユーノの身体の下から抜け出たなのはは、ベッドに横たわり四肢を緩める。つい数秒前までと体勢も同
じなら、見える場所も同じ。なのに、これから本番だと思えば、ユーノの心臓は一段と脈動し、全身に血
を回す。
 中でも一番血が集まっている場所を、なのはの一番熱い場所に当てる。
「いくよ」
「うん……ちょうだい」
 つぷり、と亀頭が潜り込む。いつもよりほんの少し固い。
 前後ではなく揺するように動けば、何度も何十度もユーノの肉棒を受け入れ馴染んだ膣は、あっという
間にほぐれて、うねり出す。
「んふぁっ……!……ユーノ君の、久しぶりぃ……!」
「もっと強くしようか?」
「今日は、これぐらいで……してぇ……」
 お互い性への欲求は強く、刺激を求めてあれこれアブノーマルなことは試したし、そういうのも決して
嫌いではないが、やはりこうして普通に抱き合うのが一番気持ちいい。身体よりも、心が満たされる。
 それでも多少は刺激をと、なのはのお尻にユーノは手を出す。菊門の周辺をさすると、軽く力が入って
きゅっと前が締まった。
 そのまま指を挿入れることはせず、後ろの小孔と繋がっている部分の道筋をゆっくりと往復。ついでに
膣口の周囲も撫でる。
「はうぅん! それ、くすぐったくて、気持ちいい……!」
 なのははよがるが、ユーノの射精感はまだ遠い。あと何分あるかと時計に眼をやろうとする。だが横を
向こうとした顔は、柔らかな手で止められた。
「時計じゃなくて、ずっと私を見てて……」
371少し早めのホワイトデー:2008/03/15(土) 01:17:22 ID:JUzgzHUk
 少し不満そうな顔に引き寄せられ、耳たぶが舐められる。
 同じくして膣の動きが、本能任せなものから意図的な収縮に変化し、腰も揺れだす。
 つられてユーノも激しくしかけるが、ここで引っ張られたら仕事も何もかも忘れて余計なことに発展し
そうな気がして、動きを合わせるに止めた。
 それでも充分すぎるぐらいなのはの中は気持ちよくて、腰元を精子がせり上がってくる。
「そろそろだけど……どこに出す?」
「あっん……そのまま、私の中に出して、ユーノく、ん」
「後で下着、汚れるよ……」
「いいから……! ユーノ君のミルク、ちょうだい……!」
 切ない喘ぎと、渇望する女の顔が、ユーノを決壊させた。
「なのはっ……だすよっ!」
「やっ! はっぁんっ! ユーノくぅんっ!!」
 どろりとした白濁液が迸る。全く同時に、なのはが果てた。
 久しぶりの膣内射精の快感に、ユーノとなのははみじろぎもせず浸った。


 呼吸が整うにつれて、快楽の波も去っていく。
 なのはの上からどきながら今度こそ時計を見たら、まだ少し余裕があった。いつもなら、無我夢中の内
に一時間ぐらいは過ぎ去っているものだが。
「まだチョコレート残ってたよね」
 だったら甘ったるい時間を過ごそうとユーノは思ったが、箱を手に取ったなのはは口に咥えずチョコレー
トを手渡ししてきた。
「これはユーノ君一人で食べて。ヴィヴィオがユーノ君のために作った物だから」
「ヴィヴィオが?」
 手にとって見ると、形は型を使ったからか他のチョコレートと変わりないが、表面のハートが少し歪だっ
た。そして下にはぎりぎり読めるかどうかの大きさの『ユーノパパへ』という文字。
「バレンタインのこと教えたら、私もユーノパパにあげるって大張り切りしちゃって」
 ヴィヴィオが何か食べる物を作ったのは、たぶんこれが初めてのはず。
 食べてしまうのがもったいないが、食べないのはもっと悪い。せめて歯で割らず、ゆっくりと舐め溶か
していく。
 ちょっとずつ口を動かすユーノと、それを穏やかに眺めるなのは。休憩時間の最後は、そうして過ぎて
いった。
372少し早めのホワイトデー:2008/03/15(土) 01:18:49 ID:JUzgzHUk
「ごちそうさま。美味しかったってヴィヴィオにも伝えておいて。……本当のホワイトデーは、ちゃんと
休みを取るよ。それでヴィヴィオと二人でお菓子作って、なのはにあげる」
「何を作ってくれるのかな?」
「それは当日のお楽しみ」
 最後に一度、唇の間に何もないキスをして、今年のバレンタインは終わった。


「へえ、ホットチョコレートだったんだ」
 なのはが帰り、ユーノが司書長室を出ると、本を運んでいたアルフがこっちを見て言った。
「何が?」
「なのはのバレンタインチョコ。そうじゃないのかい?」
 ほらそこに零れてる、とアルフが襟元を指差す。なんのことかと服を引っ張ってみれば、襟元には茶色
の染みが出来ていた。
「…………あー、これね」
 たしかにこんなもの、普通のチョコレートを普通の食べ方したら付きやしない。
 微妙に気まずいユーノは手で隠すようにすると、アルフの目つきが呆れるものに変わった。
「…………ああ、そういうこと。べつに休み時間をどう使おうが二人の勝手だけどさ。一応体裁は繕うよ
うにしときなよ」
「……うん、着替えてくる」
 それにしてもアルフはやけに察しがいい。普通は即座にそのことに思い当たったりしないものだが。
 不思議に思うユーノだが、それも顔に出たのか言葉にしていないのにアルフは謎解きをしてくれた。
「フェイトも、お酒やら菓子屑やらでよく襟元汚してるんだよ」
「……そうなんだ」
「あの二人、家ではかなりやりたい放題だから」
 まあ、もう散々見せつけられたから平気だけどね、と悟ったような表情をするアルフに、ユーノは同情
交じりの苦笑いを返すしかなかった。


 そう言ったアルフだが、この翌日に主の寝室でチョコレートやらなんやらがしこたま染みついたベッド
シーツを見た時には流石に目眩を起こし、「誰が洗濯すると思ってるんだ!」とクロノに延髄切りぶちか
ますことになるとは、夢にも思っていなかった。



         終わり
373名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 01:18:59 ID:k0tOBMCE
支援
374サイヒ:2008/03/15(土) 01:20:04 ID:JUzgzHUk
以上です。
クロノの膝の上に座ってあーんでクッキー食べさせてもらってるフェイトは、諸般の理由により没りました。
道連れで、スバル経由でホワイトデーの存在を知り不意討ちではやてにキャンディーあげるゲンヤもおじゃん。

クロフェ出産話はもう少しだけお待ちください。
これ書く暇あったらそっち書けやと言われたら、
俺は魔王でもナノウザーでもないなのはさんが書きたかったんだ!と開き直る所存。
俺の書くユーなのは基本フリーダムですが、ふつーにいちゃつかせたい日もあるもんで。
375名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 01:26:50 ID:FpYCitsV
>>374

ほら、ごらん、坊や?
これが本当に『甘い』と言われるSSなのよ。

すげぇ!!さすがサイヒ氏だ!!
しつこさを取り除いた極上の甘さ、堪能させていただきました。
もう超GJッス!!
376名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 01:34:25 ID:XUsYOlLf
うひょっ!!! 甘いぜええぇぇぇ!!!!
相変わらずサイヒ氏のSSは良いなぁ〜、なんというか頭の奥にピンク色の飴玉100発くらいぶち込まれたような感じ。
つまりはGJという事です! 毎回素晴らしいSSをありがとうございます!!!
377名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 01:36:41 ID:COw2KU4U
>>374
正統派なのユーSSにGJ。
事後の空気感もいいなあ。
378名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 01:37:28 ID:MJXKvl+L
>>374 
サイヒ氏GJ!!
いつものごとく高クオリティだ!
なんかこっちまで口の中が甘ったるくなってきた。
そしてアルフはやはり苦労人なのかw いや苦労獣?苦労使い魔か?
379名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 01:47:40 ID:FWth3nLN
>>374
甘めぇよエロいよGJだ!!
オチはアルフかw
380名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 01:53:56 ID:6I1B6Jhj
>>374
絶望した!楽しみにしてたクロフェ出産話を書かないサイヒ氏に絶望した!!
だが、そこにシビれる! あこがれるゥ!


絶望した!なんて言ってごめんなさい。気にしないでください。
最高のなのはさんをありがとうございます。超GJです!! 
381名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 02:22:50 ID:06Xl08ja
シガー氏GJ!
なんかヴェロッサがメイド服について語るシーンが某診療所所長と被ったwww

サイヒ氏

なのユー?はいはい見飽きた見飽きた。

とか思ってた俺にSLBかましてください。甘甘でGJでした!
382名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 02:39:08 ID:tW7Vzg0m
>>374
GJ。甘いよ、甘すぎるよ。こりゃヴィヴィオに弟(もしくは妹)ができる日も近いなぁ。
にしてもアルフが何か良い味出している。苦労人だな、彼女も。



ところで、狼形態のザフィーラと女性キャラがエロはあるのに、
狼形態のアルフと男性キャラのエロがないのはなぜでしょう?
やっぱり、描写が難しいから?
383名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 02:46:33 ID:bs5dE2v+
>>382
狼に犯される女はまぁ良しとして
狼を犯す男ってのはどうなんだろう
もしかしたら犯される男かもしれないけどどっちにしろ、う〜ん
384名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 03:17:00 ID:WXmSO1sZ
>>374
普段魔王だの冥王だの言われまくってるけど、そうだよな…なのはさんも普通の女の子の筈なんだよな。
燃えじゃなくて、なのはさん萌えという忘れかけてたジャンルを思い出させてくれた貴方に乾杯、GJ。
385名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 07:36:59 ID:9zeTLnyb
>>374
GJ!!さすが正統派カプ。思う存分楽しませてもらいました!
386名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 09:28:45 ID:Uv6JG3j7
>>374
やはりなのユーは良いモノだ。心が洗われて後味がすっきりしてる。同性同士カプだと後味がなぁ…

>>383
アルフとユーノで、1期でのバトルでユーノが捕まって『死にたくなかったらアタシのせい処理やれ』って言われて、とか
でもそれはそれでアルフも人間の姿でやるかガンダム(語尾
387名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 10:43:36 ID:deY9L0Ld
>>386
狼アルフのアソコにフェレットユーノが潜り込めば無問題さ
388名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 11:31:49 ID:Pp40piTq
>>387
フェレットユーノと言われて一瞬何のことだかわからなかった俺ガイル。

>>384
しかしそれは同時にこのスレの住人の思考がなのはさん萌えよりも、なのはさん燃えに傾いていることになる気が。
まぁ俺は、なのはさん萌えもいいがなのはさん燃えの方がいいというか、定着してるかな。
あれ、向こうからピンクの光が(ry
389名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 11:39:08 ID:Czl3O6wL
>>386
思ってても言うなよ…。職人さんのモチベーションが下がるだろ。
「俺は○○が嫌い」みたいな個人的好き嫌いはチラシの裏にでも書いててくれ。
ユーノうぜえとかエリオはいらん、って言うレスは過剰に叩かれるのに、
陵辱とか百合カプについての否定的意見はまかりとおってるのは是如何に?

この際言いたい。特に陵辱関連で「陵辱は苦手」とかいう書き込みを何度か見るが、陵辱分は
不足してる上に書き手も少ないんだから、書きにくくするような雰囲気はつくらんでくれええ!
390名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 11:41:43 ID:ejgXYXOW
>>384
ああそうだな……
俺もなのはさん萌えだよ。

これでなのはさんも萌えもいいと再認識してくれるといいな。
391名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 11:57:07 ID:XUsYOlLf
うむ、最近は陵辱関係ってホント少ないから寂しいよな、読んだ後凹む事もあるけどそれでも無いと無性に渇きを覚える。
誰ぞ書いてくれる猛者はいないのだろうか‥‥
392名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 12:02:40 ID:Uv6JG3j7
>>389
はっきり言えば『異常だから』。陵辱ネタは後で『恋人同士でそういうプレイしてましたー』ならいい
同性同士とか一方的な押しつけにしろレイプにしろ(性別関係無く)それが好きならそれでもいい
でも、それを『正統だ』『正しいんだ』って『普通』なら思わない。やったりしたら社会的に不適合だから
それが否定的意見が基本な理由なのは分かってるよな?
それが社会的に今のところごく部分的にそれを好む人間達が要るってだけの話。スカとかグロとかそれも少数派だろ?
ここの住人の自分が言える話じゃ無いとも思うけどさ
そういう人達の為に頑張ってる職人達がいて頑張ってるのを否定する訳じゃない。
エロパロのSSの時点でもう既に異常に足突っ込んではいるわけだし
俺も散々触手ゲームやら獣耳の少女や亜人の少女やらが出てくるゲームやっておいてアレなんだろうし

>>390
なのは『さん』は燃え なのは『ちゃん』は萌え だと思うんだ

>>391
女性からの逆レイプならなんとか書けそう。でも逆レイプって陵辱かね?
女性に陵辱やると妊娠だの精神崩壊はあるけど、男性の場合肉体的苦痛くらいだよね…?
393名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 12:10:34 ID:I0WGDN8P
陵辱系こっちでも書いてみたいと思うんだけど
如何せんなのはさんたちが人外魔境すぎてこんな化け物を
レイープできるなんてどんな屈強レイパーやねんな気持ちが先に来て二の足踏んでしまう。
レイープものって絶望的に打ちのめされる無力感が肝だと個人的には思うから。
394名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 12:12:35 ID:86oyeP9K
>>392
なんのための注意書きだと思ってんだコラ
嫌なら見ない。陵辱その他で楽しんでる書き手と読み手がいることが理解できるんなら
わざわざ「俺は陵辱嫌いです」って主張することの迷惑さもわかるだろ
お前さんだって、ノマカプものの話が投下されるたびに「俺は陵辱しか好きじゃない」って言われたら腹立つだろう?
395名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 12:19:17 ID:XUsYOlLf
まあ、落ち着けって。

陵辱・ショタ・百合・獣姦・納豆・ソープと何でもアリがこのスレの良さなんだからさ。
396名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 12:26:23 ID:XB83J6M2
エリオきゅんを隊長トリオと強制合体させて強制中出しさせて隊長達を孕ませちゃって鬱状態なところを罵倒したい…
397名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 12:28:01 ID:Czl3O6wL
>>392
げ。まさか理由をバカ正直に書いてくるとは…まあ乙。
けど、そういう理屈で行くと、クロノの不倫ネタなんかも『道義的に反する』
ってことで、俺嫌いだーと声高に叫んでも良いものかしらん?

とりあえず、お願いしたいのは、好かんと思ってても心のうちにおさめておいてくれと。

>>395
すまんね。自分もそう思う。
398名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 12:31:39 ID:NTxYzO2K
正統派といえば、せっかくの誕生日だしくろくんなのちゃんいちゃラブものでもキボ(ry
399名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 13:09:35 ID:tW7Vzg0m
>>395
ちょ、納豆がエロのジャンルとして市民権得てる!?
400名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 13:12:37 ID:VpdWFUK5
ローカルルールを厳密解釈すると、なのちゃんは板ち(ry
401 ◆Ev9yni6HFA :2008/03/15(土) 13:27:44 ID:46XyfR1I
話をぶった切って悪いが「尊ぶべき愚者」が出来たんで今から投稿していいだろうか?
402名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 13:37:27 ID:MKy8qN92
キャモーン
403 ◆Ev9yni6HFA :2008/03/15(土) 13:42:21 ID:46XyfR1I
という訳で尊ぶべき愚者の十話を投稿します
・非エロです
・オリキャラ多数です
・独自解釈を含みます
・sts開始前の地上本部をメインにした話なので六課の面々については察してください
・スカが壊れてます
・NGワードは「尊ぶべき愚者」で
404尊ぶべき愚者 十話 1/10 ◆Ev9yni6HFA :2008/03/15(土) 13:43:12 ID:46XyfR1I
 事の発端は些細な事だった。
「聖王教会が見てぇ」
 昨日のようにいきなり首をロックされてそう言われた。
 その外交官殿の発言がきっかけで准尉はミッドチルダの北部にある聖王教会にまで足を運ぶ事になった。
 当初は仕事を理由に断ろうとしたのだが外交官が上手い具合に部隊長を丸め込んだらしい。
 そして、どういう訳か執務官も付いてきた。
「何で?」
「本局からの命令でね。護衛任務だよ」
「自分より弱い護衛なんかいらねーよ。つーか監視だろ。はっきり言やあいいのに」
「外交交渉に来た相手に対してそんなはっきりとは言えませんよ」
「大変だな。組織は」
 そんな感じなので准尉にとって快速レールウェイでの移動はお世辞にも快適とはいえなかった。
 昨日の会話を鑑みるに一個人としては気が合う二人なのだが互いの立場が足枷になる事もあるのだろう。


 ベルカ自治領内にある聖王教会は周囲の景観が美しい事もあり大勢の観光客で賑わっていた。
 しかし、なにが悲しくて男三人で来なければならないのか。
 まあ、最近は色々と慌しかったのでのんびりしながら英気を養うのも悪くない。
 
 と、ある一点で視線が止まる。

 不思議な雰囲気を持つ少女が一人で教会の建物を見上げている。
 年齢は九歳〜十歳ほど。
 地味なデザインのワンピースを着ている。
 金色の髪と翡翠色の右目、紅色の左目が特徴的だった。
「一人みたいだけど、迷子かな?」
 二人に意見を求める准尉だったが、そこで気付く。
 執務官はその場にいたが外交官がいない。

 どこに? と探すとすぐに見つかった。
 早足で先程の少女の元に向かっていた。
 ここからだと黒一色の衣装と相まって変質者にしか見えない。
「ちょっと待てー!」
 少女を魔の手から守るために駆け出す。

405尊ぶべき愚者 十話 2/10 ◆Ev9yni6HFA :2008/03/15(土) 13:43:51 ID:46XyfR1I
「はじめまして、と言った方がいいかな。今は一人?」
 遅かった。
 外交官は親しげに少女に話しかける。
 一方の少女は怪訝な表情を浮かべる。
「一昨日も会った」
 今度は外交官が怪訝な表情を作る。
「一昨日? おっかしいな。俺がミッドチルダに来たのが昨日なんだけど」
 言われて、少女はああ、と納得したように頷く。

「すまない。雰囲気はよく似ているが髪の長さや眼の色が違う」
「ほほう。俺のそっくりさんか。さぞ知的で優雅で秀麗な男だったんだろうな」
「いや。わたしから言わせれば屑のような男だった」
「……ああ。左様ですか」
 意外とショックだったのか外交官は地面に座り込み意味不明な字を書き始める。
「ごめんね。うちの連れ合いが迷惑をかけたみたいで」
 一国の外交官が少女相手になにやってんだか。
 准尉は内心で嘆息し外交官の脇を掴んで立たせようとする。

「いや。それにしても相変わらずついていけない男だ。こんなのが政府要人になれるとは世も末だな」
 相変わらず? 准尉は違和感を覚えたが言った当人である少女も口を押さえ驚いた顔になっている。
「わたし、いま変な事を言ったな」
「あ、ああ」
「この男とは初対面の筈なんだが」
「デジャビュ?」
「かもな。ところでお前はこの男と知り合いか?」
「ああ。この人ともう一人で観光に来たんだが」
 振り返り、気付く。
 執務官は自分達から離れた所から、さも無関係のように振る舞っている事を。
 他人の振りをしたくなる気持ちは理解出来るが手を差し伸べてもいいと思う。

「そういえば、まだ名前を聞いてなかったね。なんていうの?」
 少女は問い掛けに答えようとして口を開くが、しかし、すぐに閉じる。
 そして何かを思案するように目を伏せる。
 その顔には寂寥としたものが浮かび、他者を拒絶する空気がある。

「わたしの名前は「私」のものであって「わたし」のものじゃない。だからわたしが名乗る訳にはいかないんだ」
「えーと、つまり哲学的ななにか?」
 もしかしてこの女の子は相当電波なのでは。
 准尉は軽い眩暈を覚えた。
「ようはアイデンティティの問題だろ」
「……分かるんですか?」
 外交官はいつの間にか立ち上がっていた。
「いや、全然。ただそれっぽい事を言ってみたかっただけだ」
「無駄に格好をつけたがる所、変わってないな」
 少女は肩を落として苦笑する。
「いやぁ。君も発言が意味不明で懐かしいような悲しいようなだ。ここで会ったがなんとやら。茶でも飲むか?」
「だからわたしとお前は初対面だろうに。まあ、ご馳走にはなるが」
 二人の間でとんとん拍子に話が進み次の目的地も決定したらしい。


406尊ぶべき愚者 十話 3/10 ◆Ev9yni6HFA :2008/03/15(土) 13:45:48 ID:46XyfR1I
 喫茶店に入るとウェイトレスから奇異の目で見られた。
 よく考えると大の大人が三人と少女が一人。
 どことなく犯罪の香りがする。
 痛い視線を受けながらも座席に座る。
 位置関係は准尉と外交官、執務官と少女が隣り合う。
 その後、メニューを回し注文を決める。
「コーヒー」
「ミネラルウォーター」
「林檎ジュース」
「キャラメルミルク」
 注文した後は雑談の時間となる。

「君は何処の出身なの?」
「あ、馬鹿」
 外交官が素早く、なおかつ力強く准尉の足を踏みつける。
 准尉は声すら出せず悶絶するが、少女は興味がないらしく両手で持ったカップをゆっくりと口につける。
「わたしの故郷はもうない。今はミッドチルダに住んでいるが」
「そうか。でもなんで聖王教会にいたんだ? お前と教会はマッチしているようでミスマッチな気がするが」
「一度見ておきたかっただけで他意はない。神は信じているが宗教は信じてないからな」
 少女の言葉に同感です、と執務官が相槌を打つ。
「……なんかお前等二人が言うと妙な説得力があるな」
 外交官は小さなガラス瓶を取り出すと中の赤い液体を水に数滴だけ垂らす。

「それとさ、妙な事を聞くけど、処女?」
「ごぁ!」
 准尉は痛みを紛らわすために飲んでいたコーヒーが気道に入り思わず咳きこむ。
「なに聞いてんだあんたは!」
「いや、だから妙な事を聞くって」
 慌てて少女の方を見るがあまり表情に変化はない。
 ただ単に意味を理解していないだけかもしれないが。
「一昨日の男も同じ事を聞いてきたが、やはり男は気になるのか?」
「俺は気にしないけど」
「じゃあ聞くなよ!」
 店内の視線が集中する。
 何故こんな目に。
 執務官は涼しい顔して林檎ジュースを飲むだけで助けようとしない。
「で、結局どうなのよ?」
「性交の経験はないな」
「君も答えなくいいから!」
 ぜえぜえと肩で息をする。
 比較的常人の部類に入る准尉にとって、この空間は耐え難いものがあった。

407尊ぶべき愚者 十話 4/11 ◆Ev9yni6HFA :2008/03/15(土) 13:46:43 ID:46XyfR1I
「そろそろ帰らなくては」
 壁に張り付けられた時計で時間を確認したあと少女はぽつりと呟いた。
「一人で大丈夫か? 送って行くけど」
 ちょっと変わっているが小さな女の子を一人で行かせるのは気が引けた。
 一ヶ月前のような事がないとも言えないのだ。
 だが、少女は軽く首を横に振り、
「平気だ」
 どことなく鬱陶しそうな声色だ。
「だから自分より弱い護衛はいらないって」
「はい?」
「お前が四人の中で一番弱いって言ってんだよ。一番強いのは俺だけど」
 親指を立てて凄い自慢げな外交官。
 やはりこの人はアホだと改めて准尉は認識した。
「さすがに女の子よりは強いですよ。地上部隊の一員だし」
 何故か執務官が居た堪れない視線を向けてくる。
「今後の成長次第であるいは……」
「夢見るのは勝手だが、客観的に自分を見れないと戦場じゃ死ぬぞ」
「だが、わたしの事を気遣ってくれた事には感謝する」
 自分が子供のような扱いを受けている事に准尉は内心で腹を立てたが、
 この状況で口に出しても逆効果だと考え、店から出ていく少女を黙って見送る。
 
 名前は最後まで教えてもらえなかった。


408尊ぶべき愚者 十話 5/11 ◆Ev9yni6HFA :2008/03/15(土) 13:47:30 ID:46XyfR1I
 トイレに行ってくるという在り来たりな嘘を吐いて外交官と准尉から離れ、これは任務外なのだが、と思いながらも知り合いに連絡をとる。
『はい。もしもし』
 通信機から若い男の声が漏れる。
「アコースか?」
『そうでないなら、この通信を受け取った僕は一体誰なんだろうね?』
 本人と確認する。
「これから毛髪と唾液が付着したガーゼを転送する。早急に教会に保管されているサンプルと照合してくれ」
 相手が数秒だけ沈黙する。
『君は今、確かミッドチルダにいるよね?』
「そうだ」
『それなのに教会に持ち込まず、わざわざ僕を経由するという事は、可能性が高いと考えていいのかな?』
「そうかもな。ただ僕は教徒じゃない。聞きかじった話と外見的特徴が一致していたってだけの話だ。
 それに仮想敵国の人間が異常な興味を示していたからな」
『……そうか。口が堅い人間に急いで確認させよう』
「結果が出たら真っ先に報せてくれ」
『分かったよ』

 通信を終了するが、すぐに新しい所に連絡を入れる。

「定時連絡です」
『手短にな』
 男の声だが先程よりしわがれている。
「指示通りナカジマ陸曹と接触しました。……私見ですが特に不審な点は見受けられませんでした」
『……実際に会った君の意見は尊重すべきだろうが、期間が短すぎる。それでは皆はおろか、私ですら納得させられんな』
「しかし、現場に戦闘機人が現れたという一点だけで彼女を疑うのは……」
『十分だよ、執務官。本局にとっては唯一の手がかりだ。
 それに彼女にその意思がなくとも知らないうちにスパイ活動を行っている可能性もある』
 感情のない淡々とした口調につい反発したくなるがすんでの所で抑え込む。
「分かっています。引き続き調査を実行します」
『ああ。それと建前、君にとっては本命だが、そっちの調査はどうだ?』
「あまり芳しくありません。今度は直接交戦した首都航空隊の局員に話を聞くつもりです」
『うむ。あの男か』
 通信機の向こうが思案するように黙り込む。

『代金は後で支払うから何か、見舞いの品を持っていってやれ』
「……了解しました。では」
 その場に相手がいる訳ではないのだが頭を下げて通信を終了する。


409尊ぶべき愚者 十話 6/11 ◆Ev9yni6HFA :2008/03/15(土) 13:48:10 ID:46XyfR1I
「主任。ふて腐れてないで仕事してくださいよ」
「なんじゃ。まるで儂が怠けておるみたいな物言いじゃの」
 若い技術者が技術部の研究室に入った時、腕は確かだが同時に気分屋な主任は机に突っ伏したままだらけきっていた。
「新型建造の話がなしになって苛つくのも分かりますけど。デバイスのコンペも迫ってるんですから」
「あれなら設計図を提出したじゃろ」
 技術者は渋い顔を崩さない。
「しかしカートリッジシステムは扱いが難しいです。
 一部エース用としてはOKかもしれないですが、今回のは支給品となる量産型デバイスのコンペですから」
「なら今までのマイナーチェンジで構わんじゃろ」
 やる気を見せない主任に困った技術者は攻め方を変更する。

「主任が開発した魔力駆動炉、凄い性能ですね」
「あれは、室長から渡された設計図通りに造っただけじゃ」
「……あの人の専門っていったいなんなんですか」
 誉める事でやる気を引き出そうとしたがいきなり出鼻を挫かれた。
「いや、室長はこう言っておった。自分は友人からこの設計図を手に入れただけ。
 汚名を被るしかなかった彼女の為にこの駆動炉を完成させてほしい、とな。
 珍しく殊勝だったので造ってやったのだ。じゃから称賛の言葉は室長の友人とやらに贈れ」
「そうですか」
 室長にそこまでさせる友人とはどのような人物なのだろうかと思いを巡らせるが、
 そんな事をするよりは素直に感謝の意を表した方が良いだろうと考え改め心中で感謝する。

「話を戻しますが、デバイスのコンペですよ。どうします? 主任のアイデアはコンペとは別口で一部エース用として売り込みましょうか?」
「それなら没でよい。一部に配備しても整備や修理に余計な手間とコストがかかるしのう」
「そりゃそうですけど」
「この間の事件で航空隊の問題児が大怪我したじゃろ」
「…………あ、ああ。あの始末書魔の人ですか」
 航空隊と問題児という二つの単語であっさりと思い当たる。
「昨日まであやつのデバイスを修理しておったのだが、やたら特注品のパーツが多くての、支給品の何十倍も時間を取られた。
 つまりはそういう事じゃ」
「でも、完成度は高いですから没にするのは。……対AMF用試作モデルとして一つ作っていいですか?」
「好きにせい。来期の予算対策にもなるしのう」
 それだけ言うと主任は小さな寝息を立て始める。

410尊ぶべき愚者 十話 7/11 ◆Ev9yni6HFA :2008/03/15(土) 13:48:52 ID:46XyfR1I
「今日は私が奢ろう。好きな物を注文すればいい」
 相手の言葉を軽く聞き流し室長はコーヒーを注文した。
 室長と相手の男がいるのはクラナガンの一画にある屋外のカフェテリアだ。

「何が好きな物だ。こんな人気の多い場所に呼び出して」
 あからさまに不信感を露にする。
 昨日伝言を受けてからずっと機嫌が悪い。
 目の前の男は自分が指名手配犯だという自覚があるのだろうか。
「心配はいらない。クアットロのISが発動中だ。君以外で私の姿が見える者などいやしないさ」
「という事は私はさっきから独り言を呟く不審者か」
 嘆息しながら周囲を見渡す。
 問題の戦闘機人は確認出来ない。
 おそらく自分自身もISで隠れているのだろう。
 そして、戦闘に特化したタイプもいる筈だ。
 ひとまずは安堵する。

「先日の件は一応感謝しておく」
「気にしなくていい。私も彼女達の実戦データが採れて満足だ。それでどうかな? 彼女達の性能は」
 室長は運ばれてきたコーヒーを一口だけ含み口内を湿らせる。
「大したものだ。三番と五番は高ランク魔導師にも引けを取らないだろう」
「それに関しては何年も前に実証済みだろ?」
 男、スカリエッティは底意地の悪い笑みを浮かべる。
 ゼスト隊の事を言っているのだろう。
 体が震えるが気取られないように平静を装う。
「だが、やはり公に運用するのは困難だろう。世論が反発する。
 これが人ではなく獣に改造を施して能力強化していたらそれほど非難は出ないだろうが」

 スカリエッティは不満そうに鼻を鳴らす。
「分からないなぁ。戦闘用の獣を生み出すのは問題なしで戦闘用の人間を生み出すのは問題ありなのか」
「自分と同じ存在には相応の権利を与えたいのだ。というより野蛮で低脳な獣と一緒にされたくないのだよ」
「私にはよく理解出来ないが。自分は自分で他人は他人だろ?」
「普通の人間は仲間で群れてなければ生活出来ん。だから同朋意識が強くなるし自分達が高位の種族だと考えたくなる」
 培養槽の中で生まれた男には理解出来なくても無理はないか。

411尊ぶべき愚者 十話 8/11 ◆Ev9yni6HFA :2008/03/15(土) 13:49:43 ID:46XyfR1I
「この話はまた後日、レジアスや評議会を交えてだな。それと私も言っておかなければならない事がある」
 それこそが危険を冒してまで会いに来た理由だった。
「本局がレリック事件専門の部隊を運用するという話だ」
 レジアスや最高評議会が圧力をかけていてのだが無駄に終わった。
「……そうか」
 スカリエッティはつまらなそうに呟き、コーヒーにミルクをたらしスプーンでかき混ぜる。
「あまり深刻そうじゃないな」
「既に必要な数は入手済みだからね。はっきり言って行動が遅い。深刻じゃないのは管理局の方じゃないのかい?」

「……」
 室長は嫌な予感がしていた。
 この男には昔からある悪癖があった。
「言っておくが、つまらないからといって敵に手を貸すなよ?」
「……なんの事かな?」
 一瞬だけ目が泳いだのを室長は見逃さなかった。
「とぼけるな。お前は昔から自分が優位に立っていると利敵行為をしてきただろう」
「そんなに青筋を立てなくてもいいだろう。君やプレシアが研究に行き詰まった時はそうやって手助けしてきたじゃないか」
「ああ、そうだったな。お前が渡してきた研究データは何ヵ所か改竄されてたがな」
「プレシアはしっかりと気付いて訂正していたよ?」
「そもそも改竄して渡すな!」
 言い争いに疲れた室長は肩で息をしながらコーヒーを飲み干し、おかわりを注文する。
 そこで、周囲からは一人で喚き散らして見える事を思い出して軽い鬱になる。


「話を戻すが、私の夢がかかっているのだ。敵にも相応の奮戦を期待したいのだが」
「知らん。お前は逮捕されても上手く立ち回れば大丈夫だろうが、私やレジアスは確実に終わるんだぞ」
 この男の頭に詰まった知識は本局も欲しい筈。
 管理局に帰従する態度を見せれば大幅な減刑も可能だろう。
 だが自分達はそうはいかない。
 犯罪者との関係が露呈すれば管理局の面子を保つためにも極刑は免れないだろう。
 最悪の場合は弁明の機会もないまま獄中で病死ないし自殺する危険もある。

「負けなければいい話だ。君は私が敗れるとでも思っているのかい?」
「お前が最初から本気ならば負けないだろう。レリックが集まっているというなら大人しくしていてくれ」
「それは愉しくないなぁ。それでは誰とも戦わずに終わってしまう」
「それでいいだろ。お前は存分に生命操作技術の研究が出来て私達はお前の研究成果を頂く。それで」
 命懸けのわりには対価が少ない気もするが、中間管理職の悲哀と嘆くしかないだろう。

412尊ぶべき愚者 十話 9/11 ◆Ev9yni6HFA :2008/03/15(土) 13:50:32 ID:46XyfR1I
「……私もそれでかまわないがね。我々の関係が今のままならな」
「なに?」
「先に明言しておくが、私は君達を裏切るつもりはない。裏切った所で私にメリットはないからね」
 だが、と前置きし、
「最近の最高評議会の動きが妙だとドゥーエから報告があった」
「……どんな?」
「ゆりかごを起動させるのに使う聖王の器だが、もっとも完成度の高い個体を別口に使うつもりだと」
「……ゆりかご以上に聖王を必要とする事態が生じたという事か?」
「だろうね。十年前の時点ではゆりかご起動が最優先課題だった筈。だからこそ私も教会にドゥーエを潜入させたのだが」
「……分からんな。聖王教会に対しての牽制、いや他の個体でも代用可能か」
「私兵に戦力として組み込むという訳でもないだろうな。そんな事をしなくても優秀な駒が揃っている」
 一ヶ月前の出来事を思い出す。
 デバイスがなかったとはいえ二尉と上級大将が瞬時に無力化された。
「先に言ってくが、頼まれても問い質しには行かんからな」
「それは困るな。ドゥーエがそれとなく探りを入れたらしいが収穫はなかったらしい。最近はドゥーエも部屋の中に入らせないようだ」
「ではなおさら私達には期待出来んな」
 基本的に自分達と最高評議会の間には絶対的な上下関係がある。
 前回の行動はかなりの危険を孕んでいたのだ。
「とにかくご老人方の言いなりになるのは避けるべきだね」
「……そうだな」
 本部に帰った後にでもレジアスと協議する必要があるな。


413尊ぶべき愚者 十話 10/11 ◆Ev9yni6HFA :2008/03/15(土) 13:51:10 ID:46XyfR1I
「そうそう。君に見てほしいものがあるんだが」
 スカリエッティは話題を変え、白衣の中から一枚の写真を取り出した。
 写真に写っているのは長い金髪の女性だ。
「よく撮れてるだろう? ドゥーエが送ってきてくれたんだ」
「彼女は確か……」
「フェイト・T・ハラオウン。私達には馴染みがあるだろ」
「……アリシア・テスタロッサのクローンか」
 写真を横目で見つめ、コーヒーを胃に流し込む。
「意外だった。君より先にプレシアがプロジェクト「F.A.T.E」を完成させるとはね」
「完成、か。どうだろうな。私の記憶ならアリシアは」
「魔力資質はなかった。だが彼女は本局執務官だ。つまり完全に同一ではない。つまりそういう事かい?」
「ずっとそうだっただろ。何十匹も実験体も生み出したが遂に同一のモノは造れなかった」
「だが彼女の例は大きな存在への足掛かりではないかな。
 あの実験中、殆んどの個体はオリジナルの劣化コピーだったが、ごく希にオリジナル以上の個体が生まれた」

 スカリエッティの瞳に暗く妖しい光が宿る。
 興味津々だな、とどこか他人事のような感想を抱きながら室長はスプーンでカップの中をかき混ぜる。

「確かにお前にとっては興味深いかもしれないが、彼女には関わるな。
 彼女はアリシア・テスタロッサのクローンではなくフェイト・T・ハラオウンとして生きているんだからな」
「……まあ、善処しよう。君には預かりモノをしてもらっているしな。ただ、彼女の方から接触してきた場合はどうなるか分からないな」
「ふん。昔のよしみさえなければこんな気味の悪いモノ、すぐにでも下水に流す所だ」
 テーブルの脚に立て掛けたケースに視線を移す。
 それからは僅かに薬品の臭いが漏れ出す。
「別に構わないさ。予備は幾らでもある」
「……色々と言いたい事もあるが、お前には何を言っても無駄だと何十年も前に結論を出してしまったからな」
「なんなら君の分も用意しようか?」
「遠慮する。自論に従うなら、自分が自分でいられる保証はないからな」
 スカリエッティはどこか残念そうな顔になる。
「そうか。だが君がそれさえ持っていれば私が負ける事はない」
「……自分の死さえ計画に織り込める精神の強さは見習うべきか」
「アルハザードでは当たり前だったがね」

 アルハザード。
 卓越した技術と魔法文化を持ち、そこに辿り着けばあらゆる望みが叶う理想郷。
 若い頃は御伽噺と鼻で笑っていた室長だったがスカリエッティの存在で考えを改める破目になった。


414尊ぶべき愚者 十話 11/11 ◆Ev9yni6HFA :2008/03/15(土) 13:52:09 ID:46XyfR1I
「そもそも、貴様が不用意に自分の出自を明かしたりしなければプレシアがあんな馬鹿な真似をしなかったものを」
「あれか。だが共同研究を始めるにあたっては自己紹介が必要だと言ったのはプレシア本人だったじゃないか。
 私もまさかあの発言が三十年近く経ってPT事件の引き金になるとは思ってもみなかったが」
 呼んでくれれば良かったのに、とスカリエッティが呟く。
「だが、プロジェクト「F.A.T.E」を完成させられなかった君にも責任の一端があると思うが」
「わ、私にだと?」
「解散したあともプロジェクト「F.A.T.E」の研究を続けていたのは君だ。
 仮に君が完成させていればプレシアがジュエルシードを集める事もなかった」
「それを言われると弱るが」
「まあプレシアが無謀だったのは事実だが」
「……焦っていたのだよ。やはり寿命というのは人を狂気に駆り立てるものだろうか」
 最後に会ったと時の事を回顧する。
 かつての美貌は影をひそめ、体の中はそれ以上にぼろぼろだっただろう。
 それでも室長が止めなかったのは既に手遅れだと分かってしまったからだ。
「私には想像する事しか出来ないが、自己の消滅は最大級の恐怖だろう。
 そこに未達成の目標という未練が加われば常識などという枠など容易に飛び越えてしまうだろうね」
「……そうだな」
 会っただけの自分でも長くないと気付いたのだ。
 聡明だった彼女ならとうに理解していただろう。
「案外、最高評議会も似たようなものかもしれないな。生きているうちに達したい望みがあるのかもしれない」
「あの方達とプレシアを一緒にするのはどうも抵抗がある」

「確かに。親子二人で明るい未来に生きているだろうに、意地汚い脳味噌と一緒にするのはナンセンスだね」

 スカリエッティの言葉に室長はひっかかりを覚える。
 なにげない会話の中で自分が結論を出さないようにしていた事にあっさりと結論を出してしまった。

「辿り着けたと思うか? 辿り着けていたとして、死者の蘇生は? 病の治癒は? 失った幸せを享受出来ていると思うか?」
「ジュエルシードは人の意思に反応し願望を実現させるという。彼女が失った幸せを取り戻したいと願ったのなら。
 そして彼女の意思の強さは私達がよく知っているだろう?」

 一切の迷いがないスカリエッティに呆けてしまう。
 しかし、自分の記憶にあるプレシア像を思い出し苦笑する。

「そうだな。どん底だったから後は這い上がるだけ。親子二人ならそれすら楽しみに変える事が出来るか」
「結局君にも責任がある事に代わりはない訳だが」
「……まだ言うか」
 せっかく話が綺麗に纏まりそうだったのにわざわざ蒸し返すスカリエッティに脱力する。
 昔からこういう男ではあったのだが。

「彼女の名誉に傷がついたままじゃないか。世間の評価では彼女は大罪人。ヒュードラの事件の後、君が頑張るべきだったんじゃないかな?」
「なにもしてない貴様が言うな。私は私なりに努力した」
「私はプレシアにアルハザードの存在を教えた。それだけで帳消しだろう」
「……このまま言い争ってもいたちごっこになるだけだな」
 果てしなく不毛だがここで引いて言い負かされたと思われるのは癪だ。
「ではこうしよう。彼女に会ったらどちらが有益な存在だったかを問う」
「いいだろう」
 机を力強く叩いて了承の合図とする。

「負けたらプレシアやアリシアを交えてディナーでもご馳走してやる。ついでにご老人方のカプセルに特製ブレンドの培養液も注入する」
「では私が負けたら君の所の陸士全員にライディングボードをプレゼントだ」
「ならば、本局に掛け合って貴様の犯罪歴をすべて消去してやる」
「こっちはゆりかごの一部を君専用の研究室にしてやろうじゃないか」
「政治家に働きかけて戦闘機人の合法化」
「ナンバーズを引き連れて地上本部に就職しよう。ゆりかご付きで」
 その後、見るに見かねたトーレが止めに入るまで二人の上乗せ合戦は続いた。
415 ◆Ev9yni6HFA :2008/03/15(土) 13:53:08 ID:46XyfR1I
以上です
外道なスカが好きな人には本当にすみません
作者自身も書く気はなかったのに短編のノリでつい書いちゃいました
一応抜け目のなさを加えといたんで勘弁してください

なんか最近は推敲に相当な時間がかかるようになってしまった
ただでさえ執筆できる時間がないのにorz
416名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 14:11:03 ID:06Xl08ja
>>415
なーに、甘いものを食べたくなるときもあれば辛いものを食べたくなるときもあるのSA☆

何はともあれGJでした!
417名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 14:27:19 ID:MKy8qN92
駄目だこいつら……早くなんとかしないと……
でもこのちょっとアホなスカですらやっていたクローンを安全な場所に隠す、という事すらやってなさげな本編のスカって……
ってかよく考えると戦闘機人が敵として現れたならナカジマ姉妹がスパイとして疑われるのは当然だよな
418名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 15:04:38 ID:9zeTLnyb
>>415
相変わらず硬派なSSでGJ。でも茶目っ気があるスカは自分は好きです。
419名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 15:35:38 ID:oV9nhEFX
>>415
GJです。スカ書く人で結構違った味が出ますね。

>>417
本編のスカはそもそも保身とか自身の安全とか結構粗雑だったからな、自分のやりたいことに
邪魔になったから管理局に喧嘩売りました、もしもの時の対策は、まぁやりましたよ?的な、
大雑把な所がある印象だな。
勝つことに固執しているというよりは、自身の行動の結果での周りの反応を見て、どうだろうか?
と経過観察でもしているような、そんな印象でもある
420名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 15:39:47 ID:fKoX9dns
>>419
多分「手段のためには目的を選ばない」タイプの人種なんだろう。
「こういうことやりたいな」って思ったら、結果は気にせずやるってこと。研究者には実際に居る
成功率低いとわかってても「あーこのアプローチ面白そうだなー」と思ったら推測される結果は意に介さずその手法に拘ってみたりねー
421名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 15:42:13 ID:tf7yw1Rr
そういや今日はなのはの誕生日なんだよな。とらハでの設定がそのままならの話だけど。
422名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 15:48:34 ID:MKy8qN92
生命操作技術の完成は生まれた時から抱いて夢らしいから万全を期していたと思ったが
クローンが生まれる時は敗北してゆりかごは破壊ないし、管理局の手の中だろうからクローンもさほど重要視してなかったのかもな


氏のSSで言っていたが仮にスカが管理局に協力的だった場合に減刑とかあり得たんだろうか?
犯罪の規模的に難しい気もするが
423名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 16:01:13 ID:L+i7pV1g
>>415
いやいや、みんな違ってみんないいと思いますよー

>>422
表向き減刑はないけど裏では『局の利益になる研究もする』事を条件にバキのオリバみたいな
名ばかり獄中ライフをエンジョイしてるスカちゃんなら想像した事があるな。
管理局=使えるものはとにかく何でも使うというイメージがついてるせいであの才能を獄中で腐らせて
いる事に逆に疑問を感じてしまう自分


ところで>>119みたいな納豆陵辱や納豆プレイというものがどんなものなのかいまいちわからんのだが……
ねちょねちょに絡みつかれるのがエロいのはわかるんだがそっからどう展開するのかが……

424( ゚Д゚) :2008/03/15(土) 16:05:33 ID:oBoihRYv
えーと、投下してもよろしいでしょうか?
425名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 16:06:53 ID:f+99+I+W
【中国】少林サッカー主演女優などスター三人、無修正写真流出「セックス?スキャンダル」

02-09?冠希裸照事件2月7号最新?[?思慧]-37P-
http://search.idol-photo.org/page97.php?tid=13/2008-2-9/63187_2.shtml
http://search.idol-photo.org/page97.php?tid=13/2008-2-9/63187_1.shtml
http://search.idol-photo.org/page97.php?tid=/13/2008-2-9/63187.shtml

02-09?冠希裸照事件2月7号最新?[梁雨恩]-40P-
http://search.idol-photo.org/page97.php?tid=13/2008-2-9/63186_2.shtml

02-09?冠希裸照事件2月7号最新?[??思]-10P-
http://search.idol-photo.org/page97.php?tid=/13/2008-2-9/63185.shtml
426名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 16:07:16 ID:tW7Vzg0m
>>423
フェラと好物のケーキを同時に与えて、ち○ぽ見ただけで涎垂らすよう調教するパブロフの犬ネタのエロ本なら見たことあるな。
それを応用し、納豆の匂いを嗅いだだけで欲情するような調教を・・・・無理かな?
427名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 16:08:01 ID:DDGoppXK
>>424
おk
428( ゚Д゚) ◆kd.2f.1cKc :2008/03/15(土) 16:10:24 ID:oBoihRYv
納豆の匂いで欲情するギンガ…………


注意事項
・非エロ。
・すンばらしく捏造要注意。
・オリキャラ注意。オリキャラTUEEEE気味注意。
・スバルファンは少し要注意です。
・レジアス中将はモブか悪役だと思っている方は読まないほうが吉です。
・あぼーんキーワードは「熱き彗星の魔導師たち」
429熱き彗星の魔導師たち 08-01/12 ◆kd.2f.1cKc :2008/03/15(土) 16:11:19 ID:oBoihRYv
 機動6課発足から、8日が過ぎた。
 その間、レリック強奪事件は発生したものの、戦闘機人が投入されてくるような事はな
く、フォワード陣は比較的粛々と任務をこなしていた。
 しかし、初出動のあの日以来、第1、第2小隊ともどこか上手くギアが噛み合わない状態
になっており……そのガタは、日増しにその隙間を広げていた。

熱き彗星の魔導師たち〜Lyrical Violence + StrikerS〜
 PHASE-08:The omen of a flame (Part1)

『Brake slash』
「たぁぁぁぁぁっ!!」
 刀身に、魔力斬撃の、バーミリオンの光を帯びながら、クロスミラージュが振り下ろさ
れる。
 ばつん、ばすっ
 斬撃を受けた、“新型”傀儡兵が、関節のあちこちから、火花を散らしながら、擱座す
る。
「あぶないっス!」
『Flash move』
 ドガンッ
 質量の不利を急機動の運動エネルギーで補い、ウェンディが、アンダウンテッドアイア
スを前面に構えたシールドタックルで、ティアナに大型ファルシオンを振り下ろそうとし
ていた傀儡兵を突き飛ばし、転倒させた。
『Edge slash』
 ガツン!
 首元にアイアスの魔力斬撃を受け、傀儡兵は首関節から煙を吹き、そのまま動きを止め
た。
「はぁ……はぁ……はぁ……」
 ティアナは、その光景を険しい表情で見ながら、荒くなった息を整える。
「ティアナ、どうしちゃったんスか?」
 ウェンディは、困惑気な表情になって、ティアナに問いかける。
「いくらA・A.M.F.が効いてるからって、質量の差がある相手に、1:2のところへ飛び込
んでくなんて、無謀っス。ティアナが前に出るなら、あたしがきっちりフォローするっス
から、そう言って欲しいっスよ」
「…………」
 ウェンディの言葉に、ティアナは一度そちらに向けた視線を離し、僅かに沈黙した後、
「すみません。気をつけます」
 と、静かな声で、そうとだけ言った。
「ティアナ、なんか最初に会った時と、印象違うっス。前は、冷静な判断が出来てたのに
……」
 ウェンディは、むしろティアナを気遣うつもりで言ったのだが、しかし、ティアナは、
それを聞いて、羞恥と口惜しさで顔を紅潮させた。
「すみません。これから気をつけます」
 ティアナは、ウェンディには、そうとだけ答えた。
430熱き彗星の魔導師たち 08-02/12 ◆kd.2f.1cKc :2008/03/15(土) 16:11:54 ID:oBoihRYv

「たぁぁぁぁっ」
 エラ・ストラーダの紡がれた道が持ち上がったかと思うと、傀儡兵の上へと回りこむ。
 重力加速度をつけて、上から傀儡兵を潰しにかかる。
「ふんっ」
 ガシャァッ
 魔力打撃を帯びたリボルバーナックルの一撃が、傀儡兵の頭部をひしゃげさせた。
 そのまま頭部と胴体が泣き別れになり、機能を停止する。
「!」
 ヒュンッ
 スバルは、すばやく跳躍し、バク転しながら後ろに逃れる。
 一瞬前までスバルの居た空間を、大型ファルシオンが薙いだ。
「マッハキャリバー!」
『Yes』
 シャッ
 スバルに向けて前進しようとした傀儡兵に、逆にスバルは懐めがけて飛び込んだ。
『Knuckle duster』
 ギュイィィィィンッ
 リボルバーナックルのギアータービンが回転し、魔力衝撃を伴った上段からの一撃を、
傀儡兵のモノアイに叩き込む。
 ガツンッ
 モノアイが砕け散り、バチ、バチッと、頭部に放電が走り、そのまま、擱座した。
「っしゃぁ!」
 スバルは、マッハキャリバーを着地させ、その場でガッツポーズを取った。
「マッハキャリバー、お前、凄いよ!」
 スバルは、嬉しそうに興奮した顔で、自らの両足を包む相棒にそう話しかけた。
『Thank you. I was brought forth in order to run you more speedy』
 あなたをより速く走らせるために、と、マッハキャリバーは言う。
「うん、でも……」
『Was anything?』
 スバルが言いかけ、マッハキャリバーは、どうかしましたか? と訊ねる。
「マッハキャリバーはインテリジェントデバイスだから、管制人格があるんだよね」
『That's right』
「じゃあ、言い換えよう。お前は、あたしと一緒に、走る為に産まれてきたんだ、って」
『Although it sounds like the same meaning』
 同じ意味のように聞こえますが、と、マッハキャリバーは答える。
「うん、でも、違うんだよ」
 へへっ、と、持ち前の明るさを取り戻したように、スバルは言い、指で鼻の下を擦った。
「さすがリニスのインテリジェントデバイス、あたしの出る幕無しだわ」
 少し離れたビルの残骸の陰で、WS-Fを肩に抱えながら、マギーは、ほーっ、と、関心し
たようなため息をついて、そう言った。
 もちろん、WS-Fがマッハキャリバーに劣っているとは思わない。自分が扱う限りは、
WS-Fが最高だという自負はある。
 そもそも、スバルは今までつけていた簡易デバイスのローラーブーツが、デバイスとし
ては簡素に過ぎたというのが実際だろう。
431熱き彗星の魔導師たち 08-03/12 ◆kd.2f.1cKc :2008/03/15(土) 16:12:16 ID:oBoihRYv
「ま、スバルももとの性格に戻ったみたいだし、悪くはないのかしらね」
 言いつつも、マギーは少し面白くなさそうに、唇を尖らせている。
「今のうちはな」
 突然、マギーは、背後から声をかけられた。知った声である。
「シグナム隊長」
 マギーは、自分より頭1つ半分くらい長身のシグナムを振り返り、見上げる。
「スタンドプレイの悪癖は、以前より悪化している。今はただ、デバイスの性能のおかげ
で大胆に動けているだけだ」
「そ、そうですか、ね?」
 険しい表情でスバルを見たままのシグナムに言われ、マギーは図星を突かれた様子で、
どもりながら言いつつ、視線をシグナムからスバルに戻した。
「あれではじきにまた、行き詰る。その時が危険だ」
 シグナムは険しい表情のまま、そう言った。
「大丈夫ですよ」
 マギーの言葉に、シグナムはふと、視線をマギーに移す。
 肩に担いでいたWS-Fを軽く持ち上げ、マギーは得意そうに、言う。
「その時は、あたしがフォローしますから。あたしとWS-Fの“速さ”は、アリサやフェイ
ト隊長にも負けません」
 自信気なマギーに、しかしシグナムは、はぁとため息をついた。
432名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 16:12:28 ID:FPyLEtnP
>>415
GJ!!です。まさにスカ博士はこんな感じのイメージw
そして、プレシアが生きていて幸せであると信じて疑わない二人が最高です。
スカ博士が渡した中身はやっぱり、アレなのかな?

>>422
何かまた、管理局を揺るがす事件が起きたときにクロノから苦虫を噛み潰したような
顔で、今回の事件の解決の為の協力者としてスカ博士は普通に現れそうw
驚く元六課陣みたいな。

433熱き彗星の魔導師たち 08-04/12 ◆kd.2f.1cKc :2008/03/15(土) 16:12:50 ID:oBoihRYv

「それで、今日は御用時でしょうか?」
 京訛りの入ったイントネーションで、はやては訊ねる。
 第108陸士隊、本隊駐屯地。
 ソファに腰掛けるはやての前に、渋みばしった中年の男性が、やはり座っている。
 ゲンヤ・ナカジマ。
 かつてはやてが士官研修生だった頃、上官だった人物である。
 そして、スバル・ナカジマの“父”であり、クイント・ナカジマの夫である。
 中肉中背で、髪は若白髪なのかだいぶ銀色になってしまっているが、年嵩ではあるが男
性的な魅力のある風貌といって良いだろう。
 ただ、プレシアを嚆矢として、桃子・リンディ・レティの後を追って、“年齢不詳ママ
さんズ”の仲間入りをしているクイント・ナカジマの若々しさからすると、若干釣り合わ
ない印象はある。
 はやては、年齢不肖な女性はミッドチルダ人の特権かと思っていたが、桃子の若々しさ
ぶりに加え、海鳴には高町士郎という“年齢不詳パパさん”がいる事を思い出し、自分の
周囲の異常さに内心頭を悩ませた。
 ──ともあれ、話題は閑話休題。
「ああ、ひょっとしたら、もう、そっちにも情報は行ってるかもと思ったんだがな」
 そう言って、ゲンヤは、デジタル・コピーの写真をクリップで挟んだ、やはりコピーの
書類を、2人の間にあるテーブルに、投げ出すように置いた。
「これは……“新型”ですね? たしかアリサちゃんが、“スカリエッティ型傀儡兵”と
か呼んどりましたけど」
 先日のレリック強奪・爆破事件において、“スカリエッティ製戦闘機人”No.5チンクと
共に現れた、傀儡兵である。
「その様子じゃ、知らされて無ぇみたいだな」
 ゲンヤは言い、はぁ、やれやれ、と、ため息をついた。
 はやてはキョトン、と、顔を上げ、ゲンヤを見る。
 その時、その応接室の扉が開き、外の廊下から、1人の女性が入ってきた。
 まだ少女と言えるような風貌も残すものの、長髪で、どことなく落ち着いた、しっとり
としたイメージがある。
 だが、その顔つきは、スバルや、そう、その“母”であるクイントに、あまりに似すぎ
ていた。
 それもそのはず、彼女こそスバルの実姉、ギンガ・ナカジマである。
 ギンガは、手に持っていたトレイから、コーヒーの入ったカップを、はやてと、ゲンヤ
の前に、それぞれ置く。
「4年前の事件では、大まかな性能は割り出せたが、構造までは判らなかったせいで、傀
儡兵の一種とされていたが……」
 クリップに一緒に留められていた、別のペーパーを表に出す。そこには、構造図が描か
れていた。
「これは……」
 はやてはそれを見て、一瞬、絶句した。
「単純な魔力で構成された傀儡兵とは根本からして違う。駆動系に物理的なアシストを組
み込んでいるし、化学反応による電池も搭載されていた」
 ゲンヤはそう説明するが、はやては一瞬、その言葉が聞こえないほど、その図面に注視
した。
434熱き彗星の魔導師たち 08-05/12 ◆kd.2f.1cKc :2008/03/15(土) 16:13:43 ID:oBoihRYv
 まるでそれは、地球、それも日本の、パワーエレクトロニクス技術を用いた、ロボット
を連想させるものだったからだ。
「どうした?」
 はやての様子を怪訝に思い、ゲンヤは、彼女に声をかけた。
「あ、いえ……」
 はやては、反射的に愛想笑いを作ってしまいつつ、顔を上げる。
 はやてには、ただそれっぽい、という印象でしか判断できない。だが、先日の事件では、
レリックの起爆に、地球製の部品を用いたプラスチック爆弾を用いていたというから、そ
の可能性は、高いような気がした。
「回収したサンプルのうち、2機を地上本部の技術部で徹底的にバラしてな……こいつの
正体が判明したってんだが、本局まで情報が行ってるかわからねぇ、何せこっちのトップ
はあの方だからな」
 ゲンヤは、暗にレジアスを批難するような言葉を出しつつつ、やれやれと頭を掻く仕種
をする。
「一応、八神の耳には、直接入れておこうと思ってな」
「なるほど、ありがとうございます」
 はやてはニコッと笑い、ゲンヤに礼を言った。
「陸士総隊では、こいつを『ガジェット・トルーパー』と呼称することにしている」
 ゲンヤは、真剣な表情で、そう言った。
「ガジェット・トルーパー……」
 地球の、有名な映画の中に、そんな単語が出てきたような覚えがあるなと、はやては思
った。
「スマンな、こっちにも余裕があれば、もうちょっと探りを入れてみるところなんだが…
…」
 ゲンヤは、表情を少し気落ちしたようにしつつ、申し訳なさそうにそう言った。
「あ、ええですよ。気にせんといてください。本来の任務、疎かにさせるわけにはいきま
せんし、それに……」
 はやては、笑顔でそう言い、途中で、はっ、と、言葉尻を濁した。
「スマン」
「ええですって」
 膝に手を置き、軽く頭を下げるゲンヤに、はやては慌てて、手を振った。
「ステラちゃん、今が可愛いでしょうしなぁ」
 ステラ・ナカジマ。
 ゲンヤとクイントの間に生まれた、三女──と、言う事になる。
 現在、3歳。まだ未就学で、ベビーシッターを雇ってはいるものの、出来る限りにはゲ
ンヤ、ギンガで面倒を見ている。
 クイントは、階級こそゲンヤと同じ三佐だが、重要な任務を負うヒト桁の部隊を率いて
いる関係から、よほど忙しく、この所は、たまにの休暇しか、帰れない日々が続いていた。
「そのかわり、女房の所からちょっと注意しといて貰うよう頼んどくわ」
 本部に近く、忙殺されることの多いクイントの第5陸士隊だが、その分本部の情報も流
れてき易い。
「はい、よろしくお願いします」
 今度ははやての方から、ゲンヤに向かって頭を下げ、
「あとであたしの方からも、クイントさんに連絡入れときますから」
 そう言って、苦笑気味に微笑んだ。
435熱き彗星の魔導師たち 08-06/12 ◆kd.2f.1cKc :2008/03/15(土) 16:14:27 ID:oBoihRYv

「預かり物、ですか?」
 同、オフィスルーム。
 休憩用の簡易スペースで、ギンガは、その相手にむかって、小首をかしげるようにしつ
つ、訊き返した。
「ああ、贈り主は貴方の母、クイント・ナカジマからだ」
 頷きつつ、そう答えたのは、鮮やかな銀髪に、吸い込まれるような紅い瞳を持つ、長身
のすらりとした女性。ややきつい印象があるが、美人といって差し支えない。
 彼女自身は、しかし、人間ではない。戦闘機人のような、人間をベースにした存在とも、
根本的に異なるものだった。
 リインフォース。八神はやての魔導器、現状で稼動しているとされる唯一の古代ベルカ
式ユニゾンデバイス。────かつて、『闇の書』と呼ばれた存在。
「母から?」
 ギンガは、首をさらにかしげて、リインフォースを覗き込む。
「ああ、もっとも、私は本局から直接預かってきたものだがな」
 そう言いつつ、制服姿のリインフォースは、そのポケットから、薄く澄みきった水色の、
テーパー・スクウェア・カットの宝石の付いたペンダントを取り出した。
「これって……!」
 それを見たギンガが、驚いたように目を円くしてから、リインフォースの顔に視線を戻
すと、リインフォースは、口元で微笑んで、頷く。
「展開」
『O.K. Development』
 光に包まれて、展開したそれは、『マッハキャリバー』に良く似た、ストラット式サス
ペンション機構付の、インラインスケート型デバイス。ただ、カラーリングは、淡く紫が
かった銀色になっていて、『ソニックキャリバー』に近いイメージになっている。
「『ブリッツキャリバー』だ。貴方の妹に与えられた、『マッハキャリバー』とは、姉妹
機になる」
「はぁー……」
 感心したような声を上げてしまいつつ、ギンガはそれを見つめながら、リインフォース
から受け取った。
「それと、これはバニングスからだ。中身は既に、ブリッツキャリバーに写してあるが」
 そう言って、リインフォースは、取り出した銀色のメタルカードを、ギンガに見せる。
「補助ストレージカード?」
 呟いてから、ギンガは顔を上げ、怪訝そうに、リインフォースに訊ねる。
「バニングスさん……アリサ・バニングスさん? って、スバルの隊長の……?」
 スバルからのメールで知ってはいたし、名前そのものは、陸士隊では有名でもある。だ
が、ギンガとは、電話などでのやり取りも含め、直接の接触はない。なぜその人物が、ギ
ンガに贈り物をしたのか。
「正確には、貴方の妹は第1小隊、アリサは第2小隊だ」
 リインフォースは、そう、訂正してから、
「テスタロッサ……フェイト・テスタロッサに憧れて、管理局入りしたのだろう?」
 と、問い返すように、そう言った。
「ええ、はい」
 ギンガは、答えつつも、まだ、怪訝そうな顔をしている。
436熱き彗星の魔導師たち 08-07/12 ◆kd.2f.1cKc :2008/03/15(土) 16:15:12 ID:oBoihRYv
 ──4年前の、次元航行船・空港大火災。
 その時、ナカジマ姉妹は、ゲンヤ・ナカジマに会いに来る為、空港の中に居た。
 2人は各々はぐれた上で、炎に巻かれ、逃げ遅れた状態になっていた。
 その時、スバルを救出したのが、丁度クラナガンで休暇を取っていたなのはであり、ギ
ンガを救出したのが、同じく休暇中のフェイトだった。
 以来、2人はそれぞれに憧れ、管理局入りするのである。
「こちらではあまり知られていないが、テスタロッサとバニングスは親交があってな。お
前の経緯も知っていたのだ。それで、これをブリッツキャリバーに組み込むよう、手渡さ
れたというわけだ」
 リインフォースは、そう、説明した。
「それで……それは、なんなんでしょうか」
 経緯には納得しつつ、ギンガは小首をかしげる仕種で、再度訊ねた。
「フィンタイプの飛行魔法の術式一式だ。基本と、急機動用、セットになっている」
「!!」
 それを聞いて、ギンガは目をぱちくりとさせた。
「テスタロッサと共に、飛びたいのだろう?」
「は、はいっ!」
 リインフォースが笑顔で言うと、ギンガは無邪気な子供のように興奮して、即答した。
 “対外的には”魔術的特殊インヒューレント(先天)スキルの一種とされている『エラ・
ストラーダ』は、ギンガも持っている。だが、“飛行”ほど自在ではない。
「フィンタイプはフィンレスタイプに比べれば動かしやすい。術式そのものの駆動は、A
ランカーの貴方ならそう難しくはないだろう。飛行そのものの制御には、コツを掴む必要
があるが……」
 リインフォースは、不敵な笑顔のまま、説明した。
「は、はいっ、ありがとうございますっ!」
 ギンガは興奮したように言い、ブリッツキャリバーを抱きしめた。
「うむ。バニングスにもお前が感謝していたと伝えておくぞ、良いか?」
 リインフォースは頷いてから、笑顔で、そう訊き返す。
「あっ、はいっ、よろしくお願いしますっ」
 興奮した様子のまま、ギンガはそう言った。
437熱き彗星の魔導師たち 08-08/12 ◆kd.2f.1cKc :2008/03/15(土) 16:15:48 ID:oBoihRYv

「遺失文明発掘評価大会、か」
 陸士総隊・ミッドチルダ地上本部────治安防衛長官・執務室。
 レジアスは、窓の傍らに立ち、眼下にクラナガンの町並みを見下ろしながら、そう言っ
た。
「よろしかったのですか? 開催の許可、出してしまって……」
「拒否は出来んよ」
 実娘であり優秀な秘書官であるオーリスに言われ、しかしレジアスは、視線をそちらに
は向けず、浮かない口調で、言った。
「本局としてはメンツに関わるし、一般市民に動揺や無用な憶測を生みたくないという点
では、こちらも一致しているからな」
 険しい表情、渋い口調で、レジアスはそう言った。
「しかし、過去にも、これに紛れての上級ロストロギア密輸事件が何度かあります。未遂
には終わっていますが……」
 オーリスもまた、険しい口調で、そう言った。
「当日の、会場周辺、機動6課以外の警備担当は?」
 レジアスは、オーリスを振り返って、そう訊ねた。
「管轄区の常勤警備は陸108、本部指揮の派遣部隊は陸5、となっています」
「そうか、ナカジマ家集合だな」
 レジアスは、冗談めかして言うが、表情は、晴れない。
「それから、私服を何個小隊か、本部直轄で動員してくれ」
「了解しました。それでは、失礼いたします」
 オーリスは言い、レジアスの命令を実行する為に、執務室から出て行った。
「公会意見交換会も近いというのに、奴が……もし、奴なのだとしたら、おとなしくして
いる道理は、何もない……な」
 レジアスは、執務机に腰を下ろすと、深く、ため息をついた。
438熱き彗星の魔導師たち 08-09/12 ◆kd.2f.1cKc :2008/03/15(土) 16:16:18 ID:oBoihRYv

「遺失文明発掘評価大会、ねぇ」
 ほぼ同時刻。機動6課隊舎──休憩室。
 図らずも、アリサは、レジアスとまったく同じ言葉を、出していた。
「こんな時にやってくれなくても、と思うんだけど」
 アリサはベンチに腰掛けつつ、書類を指で弾きながら、ため息をつき、不貞腐れたよう
な表情をする。
「同感だ。だが、年2回の定例行事だというからな。管理局としても、何が何でもダメと
は、言えなかったのだろう」
 シグナムはアリサの傍らに立ち、険しい表情で頷いてから、そう言った。
「でも、管理世界の著名人が集まるって言うんでしょ?」
 アリサは、ため息混じりに、言う。
「スカリエッティが関連してるんなら、これ以上ないパフォーマンスの場を与える事にな
るわ」
 アリサがそう言った。
 シグナムは、胸ポケットから『ゴールデンバット』を取り出し、1本くわえて、火をつ
けていたが、アリサの言葉を聞いて、そちらを向く。
 シグナムが、くわえたタバコを指に持ち、口から紫煙を吐き出す。アリサは、テーブル
の下においてあった空気清浄機をテーブルの上に上げ、シグナムの方に向けた。
「お前も、この事件はスカリエッティが、直接、絡んでると思っているのか」
 シグナムが言う言葉に、アリサは、
「うん」
 と、一旦は、単純に頷いて、肯定した。
 だが、すぐにはっ、と、目を円く開いて、シグナムの方を見る。
「ちょっと待って……どういうこと!?」
 アリサの反応に、シグナムは軽く驚き、改めて表情を険しくした。
「どういうこと、とは?」
「このレリック強奪事件と、機動6課の関係よ。はやてやフェイト達は、スカリエッティ
が、少なくとも事件に関係してるって、知ってたんじゃないの!?」
 アリサは思わず立ち上がり、シグナムに迫った。
「いや……疑ってはいたが、最初の出動で、スカリエッティ型傀儡兵が出てきた事から、
確信に変わった、というところか」
 シグナムは、そう説明する。
『ああ、まず、機動6課自体が、対スカリエッティ部隊だという、情報だ。今のところは、
まだ、裏までは取っていないがな』
 レジアスの言葉が、アリサの脳裏に蘇る。
 だが、そうならば、はやて達は最初から、この事件の黒幕がスカリエッティだと、判っ
ていていいはずだ。
 だが、そうではない。実際に起こった事件の情報源で、それを判断している。
 本局を信用していないレジアスが、最初から報告を上げていなかったのか、それとも、
本局が、地上本部からの情報を適切に扱っていないのか。
 だが、前者は考えにくい。レジアスにとって、スカリエッティの逮捕は、至上命題のは
ずだ。多少なりとも情報を得られる可能性があるなら、本局とのしがらみぐらいは、後回
しでも良い。
439熱き彗星の魔導師たち 08-10/12 ◆kd.2f.1cKc :2008/03/15(土) 16:16:46 ID:oBoihRYv
 かと言って、後者もおかしい。以下に軽視していようとも、レリック強奪事件に関して、
スカリエッティ型傀儡兵が使用されていた映像データは、本局の情報処理装置に登録され
ていても良いはずだ。
 だとすれば、最後に考えられるのは……
 ────情報が、意図的に操作されている?
 アリサは、険しい顔で、その可能性を考えた。
 だが、その可能性こそ、ばかばかしい。と、自嘲気味に笑って、頭の中から、払う。お
互いを牽制する為のネタとして使うならともかく、わざわざ遮断する意味がどこにある。
大体、どこの誰が、そんな真似を出来るというのか。
「どうした、バニングス?」
 シグナムは、アリサの様子に、怪訝そうに、問いかけた。
「え?」
 考え込んでいたアリサは、シグナムの声に、ふっと我に返り、顔を上げた。
「ごめん、ちょっと考え事……たいした事じゃないの」
 アリサは、苦笑して、シグナムにそう言った。
「何か気にかかる事でもあるのか?」
 シグナムはしかし、さらに怪訝そうに顔を険しくし、問い質す。
「ホントに、たいした事じゃないんだってば……」
 アリサは、両手を振って、ごまかしてから、
「それより、当面の問題は、小隊メンバーの事でしょ?」
 と、新しい話題を、振った。
「ああ……」
 シグナムは、表情を気の重そうなものに変える。
「ティアナは、急に落ち着きがなくなったし。それに、ウェンディをアシストするのもさ
れるのも上手くいかなくて、スタンドプレイが目立つようになったのよね。彼女のカラー
に、思えないんだけど」
 多少意地っ張りな所はあるけど、と、アリサは口には出さず、そう付け加えた。
「こっちはそれ以前だ。一見、ナカジマは上昇傾向になったように見えるが、な」
「あ゛ー」
 椅子に腰掛けなおしていたアリサは、空気清浄機に肘を置き、両手で頬杖を付いた。
「デバイスの性能に頼りっきり……って、あたしも結構、そうだからなぁ」
 苦い顔をして、アリサは言う。
『No, It’s not delicately right』
 すると、アリサの胸元に下がっていた、レイジングハートが、そう言った。
「微妙に違う、って……」
 アリサが、胸元のレイジングハートに視線を向けつつ、訊き返す。すると、代わりに、
シグナムが、一度頷いてから、答え始める。
「お前は、魔力の不足している部分を、レイジングハートに補ってもらっているが、その
分、戦法、次の手を考えて、あるいは攻撃の後の防御、咄嗟の手を仕込みつつ、使ってい
るだろう」
「ん、まぁ、そりゃ、ね」
 アリサは、シグナムの言葉に、頷く。
「今のナカジマは、言うなれば……そう、海鳴の図書館で私とやりあったときのお前だ」
「あ……」
 シグナムの言葉に、アリサは、口元に手をあてて、渋い顔をした。
440熱き彗星の魔導師たち 08-11/12 ◆kd.2f.1cKc :2008/03/15(土) 16:17:15 ID:oBoihRYv
 カートリッジシステムのパワーを過信し、思考から戦術も技術もなにもなくなってしま
い、力押しでシグナムを倒そうとして、失敗。挙句、ユーノのリンカーコアを抜かれてし
まった。
「高性能のデバイスを手に入れたおかげで、むしろ力押しの悪い点が酷くなってしまった。
我々は出来る限り不殺を貫いていたから、あの時のお前の命を奪わないですんだ、がな」
 シグナムは、険しい表情で、そう言った。
 スカリエッティは、積極的に人命を奪うタイプでは無いが、かと言って、人命を軽視し
ていないとは、言いきれない相手である。
「自分で一皮剥けるまで、待っている事は出来ん。だが、今から、その当日までに、矯正
している暇もなかろう」
 シグナムはそう言って、短くなってきたタバコを深く吸い、紫煙を燻らせる。
「なにも起こらない事を願うしかないわねー」
 アリサも、自棄気味にそう言った。

 だが、そのアリサの願いは、叶えられそうになかった。
441熱き彗星の魔導師たち 08-12/12 ◆kd.2f.1cKc :2008/03/15(土) 16:17:48 ID:oBoihRYv

『ウーノ姉さん』
 ベルカ自治領内。某所。スカリエッティのアジト。
 突如、通信用の小型非実体コンソールが現れると、事務机で作業をしていたウーノは、
そちらを見た。
「ドゥーエか。クライアントの意見はどうだった?」
 ウーノは、すぐ下の妹に当たる、No.2ドゥーエにそう訊ねる。
『特に。これまでと同じです。“アレ”の完成を待つ、と』
「ふ、雌狐が」
 ドゥーエの報告に、ウーノは、スカリエッティにも通じるような口調で、しかし、表情
はニュートラルなままほとんど変えずに、言う。
『それと、11番レリック、2日後の遺失文明発掘評価大会にあわせて、クラナガンに輸送
されるそうです』
「ずいぶんと急だな」
 ドゥーエの言葉に、ウーノは、少し目元を険しくして、言った。
「以前から計画していたのではないのか?」
『我々を試しているフシがありますね』
「は、どいつもこいつも、腹の探りあいと言うわけか」
 嘲笑するように、ウーノが言った。すると、画面の向こうのドゥーエも、酷薄そうに、
薄く笑う。
「わかった。引き続き、潜入を続けろ」
『了解しました』
 返事をして、ドゥーエからの通信は切れる。非実体コンソールは、一度消えた。
 代わりに、ウーノは、別の妹を、呼び出した。
「セッテ、ノーヴェ」
 ウーノが呼びかけると、新たに、2つの、小型非実体コンソールが、現れる。
『ウーノ、何?』
『なんだい、ウーノ姉』
 画面の向こうに現れた、レオタード状の青い全身スーツを来た2人の、まだ少女と言っ
て良い年恰好の女性が、ウーノに聞き返す。
「ドゥーエから報告があった。11番レリック、評価大会の会場に来る」
『!』
『!!』
 モニターの向こうで、2人の顔色が、変わった。
『つまり、あたし達は、それの奪取ってわけだな?』
 No.9ノーヴェが、そう、訊き返してくる。
「そうだ。チンクも動くが、あの子にも役割がある……ある程度以上の援護はしてやれな
い。出来るか?」
『問題ない』
『大丈夫だぜ』
 ウーノの言葉に、No.7セッテは淡々と、そしてノーヴェは力強く、答えた。
「わかった、ならば、詳細は追って伝える。装備の整備をしておけ」
『了解』
『おうっ!』
 これまた、対照的な返事をして、2人の通信も、切れる。
 室内にはまた、ウーノが、黙々と作業する姿だけが、取り残された。
442熱き彗星の魔導師たち 08-13/12 ◆kd.2f.1cKc :2008/03/15(土) 16:20:42 ID:oBoihRYv
>>429-431,>>433-441
今回は以上です。

おかしい……今回でホテルのシーンに入るはずだったのに、その前段階で終わってしまった……orz

余禄
 “新型”傀儡兵改めガジェット・トルーパーのイメージは、『機動警察パトレイバー』より菱井インダストリー『ヘラクレス21』です。
443名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 16:32:02 ID:f92MTYMa
触手伝ガジェット・トルーパー
444名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 17:38:04 ID:OoiaRhgU
>>331
亀レスすまそ。そしてGJ!!
おまけ1のキャロの如く布団の中をゴロゴロと転がりながら読ませてもらったぜwww
445B・A:2008/03/15(土) 17:46:54 ID:tW7Vzg0m
ぼちぼちこちらも投下して良いですか?
446名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 17:48:22 ID:w8VpM9D2
>>445
おk。
休日だけに流れが速いな。
447名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 17:48:29 ID:L+i7pV1g
ドゾー
448名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 17:48:53 ID:amgOMwAP
>>442
GJです!!
次回がホテルだとすると・・・・・・

そうか、グリフィス&オットー登場か!!?
449名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 17:50:40 ID:Mx8pH0RS
>423
まぁそもそもドクターを創り出したのは管理局だしねぇ。
そういう違法だけど有用な技術の研究に関しても怠りない以上、
たぶんドクターも獄中で働かせているんじゃないのかな。
とはいえ、機材を与えるといろいろ危ないwから理論研究だけかもしれないけど。
450名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 18:08:54 ID:4JU/xbA0
>>331
GJ!!
久しぶりの甘〜いエリキャロ堪能させていただきました。
やっぱエリキャロいいなあ
エロなしでも十分満足できました
ヴォルテール2話のほうも期待しています。
451B・A:2008/03/15(土) 18:10:12 ID:tW7Vzg0m
では、ぼちぼち。


注意事項
・セッテ×エリオ
・時間軸はstsから5年後、エリオ16歳。そのため、捏造が多々あり。
・2人の回想という形で現在と過去が入り乱れる少々わかり辛い造りになっています。
・セッテの性格は少しアレンジ入っています。
・今回も非エロ。
・こんなのギンガじゃねー!と怒られるかも。
452セッテ −その心の在り処− 第4話@:2008/03/15(土) 18:15:32 ID:tW7Vzg0m
【5 years ago】

眼前に立ちふさがった歩兵を騎士は一刀の下に斬り伏せる。
これで4人目。散発的に襲いかかってくる歩兵たちの動きに一貫性は感じられず、連携もうまく取れていないようだった。
それでなくても敵軍の女王は既に捕らえられており、敵軍の士気は下がり気味なのだ。このまま一気に砦を攻略し、王の首を取れば戦は終わる。
勝てる。そう確信した騎士は更に一歩進んだ。
その瞬間、歩兵の陰に隠れていた僧侶が騎士を押し倒した。
驚愕した騎士はすぐに仲間を呼ぼうと声を上げるが、それよりも僧侶が杖を振り下ろす方が早い。騎士は悲鳴を上げることもできず、
年老いた僧侶の枯れ木のような細腕によってあえなくその短い生涯を閉じられてしまった。

「あぁ、ナイトが!?」

「油断大敵だ。ほれ、今度はこっちと」

「なぁっ、今度はルークだって? 駄目だ、ここは一旦キングを下げて・・・・・」

「ならばナイトをこう動かす」

「う・・・・ま、まだいける。ポーンを壁にして時間を稼ぐ」

「そうなるとこちらのビショップの射線上だ。残念だったな、カルタス」

「うぅ・・・・」

チェス盤の上に展開された見事な負け戦に、カルタスはがっくりと肩を落とした。
チンクはどこか得意げに決め手となったビショップの駒を弄び、余裕のある笑みを見せる。

「これでチンク姉の4連勝か・・・・・カルタス、弱いね」

傍らで戦況を見守っていたディエチがとどめの一撃を放ち、カルタスは打ちのめされたように動かなくなる。
肩がピクピクと震えている姿は解剖されたカエルの標本みたいだ。

「こ、これでも訓練校ではそれなりに指揮官適正があるって評価されたんですよ」

「それなりか。その程度で満足しているようでは、ギンガの心を射止めることなどできないぞ」

「そ、それとこれとは話が別です!」

「違わぬさ。度量の狭い男に女は寄り付かん。それが嫌なら男を磨け」

「うぅ・・・・」

自分でも思うところがあるのか、カルタスは何も言い返さなかった。
放っておくとそのまま穴でも掘って勝手に埋まってしまいそうなので、助け船のつもりでディエチはチンクに話しかける。
453セッテ −その心の在り処− 第4話A:2008/03/15(土) 18:18:35 ID:tW7Vzg0m
「セッテはうまくやっているかな?」

「さあな。あいつにも困ったものだ。口ではトーレの誇りを証明するとか言っているが、
実際のところは単にあのエリオとかいう少年に執着しているだけだということに気づいておらんからな」

「しかも、本人はみんなに隠している気でいるからね」

実は、セッテがエリオに執着していることはとっくの昔に知れ渡っていた。何しろ、窓の外を見ながら「会いたいな、エリオ・モンディアル」と呟くくらい執心しているのだ、
色恋沙汰に疎いオットーやディードですら、セッテがエリオに恋い焦がれていることに気づいている。

「まあ、そもそも人間であることをセッテは否定してきたからな。自分の気持ちを履き違えたとしてもおかしくはないさ」

「けれど、会わせちゃって良かったんですか? 彼女、エリオくんを殺したがっているんでしょ?」

ようやく復活したカルタスがチェスの駒を元の位置へと戻していく。どうやら、リベンジする気のようだ。

「そうならないための手は打ってある。さすがにセッテがあの少年を殺したがっていることまでは見抜けなかったが、それでも私はセッテの姉だ。
あいつの行動パターンはしっかりと把握している。ああ、ところでカルタス、お前は八神はやてに顔が利くとか言っていたな」

「一応、友人ですし。それよりも、僕の方が年上なんですから「お前」呼ばわりは止めてくださいよ」

「チェスで勝ったら「お兄ちゃん」と呼んでやっても構わんぞ」

サラリと爆弾発言を口にするが、先ほどまでの狼狽が嘘のようにカルタスは冷静だった。
視線をチェス盤に固定し、さっきまでの戦いを吟味しつつ勝利への一手を考えている。さしものチンクもこれには感嘆の声を漏らすしかなかった。

「ギンガ以外に興味なしか、食えん奴だ」

「悪いですか?」

「いいや、そういうのは嫌いではない。まあ、それはそうと、一つお前に頼みがある。実は八神はやてに・・・・・・・・・・・・」





454セッテ −その心の在り処− 第4話B:2008/03/15(土) 18:21:00 ID:tW7Vzg0m
一方、こちらは面会室。

「・・・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・」

(い、息苦しい)

場を支配する重苦しい沈黙に耐えられず、キャロは思わず来ている服の第一ボタンを外した。
今、この場には4人の男女が向かい合っている。自分とエリオ、強化ガラスを挟んで自分の前にルーテシア。
そして、エリオの前に座っているどこかで見たことのある長身の女性の4人だ。

「ルーちゃん、あの人は何?」

「セッテ・・・・・ナンバーズの1人」

「そうじゃなくて、どうしてここにいるのか聞きたいの」

「豆腐の角に頭をぶつけて死ぬよ」

「お豆腐じゃ人は死なないよ」

微妙に的外れなやり取りをルーテシアと交わしつつ、キャロは睨みあったまま動かないエリオとセッテの様子を伺う。
怖そうな人だ。造り物めいた顔はまるで人形みたいにきれいだが、いったい何が気に入らないのかもの凄く目を吊り上げている。
その目からは感情というものが読み取れず、怒っているのか悲しんでいるのか喜んでいるのかも定かではない。だから怖い人だ。
考えが読めない未知の人、それがキャロの抱いた印象だった。

「ひっ!?」

見られていたことが気に障ったのか、セッテが鋭い目つきでこちらを睨みつけてきた。
悪鬼もかくやというその睨みにキャロは震えあがり、パイプ椅子に座ったまま後退する。

「・・・・ね」

「う、うん・・・・・・」

ルーテシアの言っていることはよくわからないが、とにかくそっとしておいた方が良いということはよくわかった。
だが、このまま面会時間が終わるまで息苦しい思いをしなければならないのかと思うと気が滅入ってくる。
エリオもこの沈黙の突破口を探しているのか、さっきから落ち着きなく視線をキョロキョロと巡らしていた。

「えと・・・・お久しぶりです、で良いのかな?」

「・・・・・・・・・・・」

「ちゃんと自己紹介、してなかったよね。僕はエリオ・・・・エリオ・モンディアルって言います」

「・・・知っている」

「そ、そうですか。よ、良かった・・・はは・・・・・」

何と言うか、見ていてエリオが不憫だった。セッテとコミュニケーションを取ろうと必死で話題を探しているが、
それをセッテは端から切り落としていくのだ。ヴィータあたりなら激昂して掴みかかってもおかしくない無愛想っぷりである。
455セッテ −その心の在り処− 第4話C:2008/03/15(土) 18:24:19 ID:tW7Vzg0m
「あ、あの・・・・」

「・・!」

「いえ、何でもないです」

とうとう話すことがなくなったのか、エリオはギリリと唇を噛んで俯いた。悔しさで握りしめた指の爪が手の平に食い込み、鈍い痛みが広がる。
言いたいことはたくさんあったはずなのに、今はもう何を話したら良いのかわからなかった、そもそも会話が成立していないのだから、思いも伝えようがない。
セッテにとって、自分なんて取るに足らない存在なんじゃないか。そんな自虐的な考えすら浮かび始めた時、不意を突くようにセッテが口を開いた。

「・・・おい」

「え?」

「・・?」

「・・・・」

その場にいた全員がセッテに注目する。
面会が始まって既に10分強。その間、彼女から口を開いたことは一度だってなく、常にエリオが話しかけ、
それを彼女が無視するかにべもなく切り捨てるかのどちらかしかなかった。だから、彼女から話しかけてくるなんて思ってもみなかった。

「エリオ・モンディアル」

「は、はい!」

まるで教師に名指しされた生徒のようにエリオは姿勢を正す。
鼓動が早まった。血管なんて手を使わなくてもわかるくらい強く脈打っている。高揚しているせいで顔もきっと赤くなっているだろう。

「前にお前は、自分が戦えるのは守りたい人がいるからだと言ったな」

「はい」

「それはそこの娘か?」

目線だけでキャロを指す。スカリエッティがゆりかごを浮上させるまでに得た機動六課の戦闘記録の映像では、
エリオはいつもキャロの前に立ち、彼女を庇うように戦っていた。セッテはそのことを言っているのだ。

「はい・・・・ですが、キャロだけじゃありません」

「フェイトお嬢様もか?」

「はい」

「お嬢も?」

「はい」

「1人で守れるのか?」

「守ります・・・・必ず」

あなたも、そのうちの1人ですと言いたかった。だが、その言葉を口にするのはまだ早い。
今の彼女は、まだ自分を必要としてくれていない。彼女に認められるような強い男になるまで、その言葉は胸の内で大事にしまっておかねばならない。
456セッテ −その心の在り処− 第4話D:2008/03/15(土) 18:27:10 ID:tW7Vzg0m
「私にはそのような信念はなかった。ただドクターの命令のままに戦い、多くのものを傷つけてきた。
それが悪いことだというのは理解していても、何故悪いのかまでは考えなかった。私はそれで良いと
・・・・・・ただ機械のように淡々と戦うだけの兵器で良いと思っていた。だが、お前はその矜持を打ち砕いた」

ボロボロに傷つきながらも信念のままに槍を振るうエリオが妬ましかった。
絶望に追いやられてもなお希望を捨てぬ強さを嫌悪した。
人と人との繋がりが最強と謳われたナンバーズを打ち破り、創造主の夢を地に堕としたことに憎悪した。
その全てが、エリオ・モンディアルという男の生き様そのものが、機械として生きてきたセッテを否定するものだったからだ。

「だから、私はお前が嫌いだ。お前の顔を見ていると何故だか胸がざわつく。落ち着かなくなり、バイタルも乱れる」

強化ガラスに手を触れる。僅かに感じられる魔力的な気配が、このガラスの強固さを物語っていた。
恐らく、フルパワーを出してもぶち破るのに10秒はかかる。部屋の外で待機している警備員に気づかれることなくガラスを破壊するのは不可能だ。

「私を私でいられなくするお前が憎い。お前が私にもあると言った心が私自身を苦しめることが憎い。
エリオ・モンディアルという存在自体が憎くて憎くて堪らない。他のものなどどうでも良い、ただお前だけが憎くて仕方がない」

指先に力を込める。
理屈なんてどうでも良い。警備員が来るならぶちのめすまでだ。そしてこのガラスを破壊し、エリオの小さな顔を粉砕する。
そうすれば、この苦しみも治まるはずだ。

「だからエリオ・・・・私と戦え・・・あの時の決着を・・・・お前の絆を否定する・・・・」

そのために誇りを手に入れた。トーレが語ったナンバーズとしての誇り。主のために戦い、戦士として戦い、姉妹を守るために戦ったトーレの意地と矜持を受け継いだ。

「ナンバーズに敗北はない。私が唯一勝てなかったお前の信念を、トーレの誇りで打ち砕く。そのために私は・・・・・・・・・」

きつく拳を握る。
肩腕が壊れたって良い。もう片方の腕があれば、人を殺すことなど容易い。
ガラスをぶち破ろうとするセッテの動きにエリオはパイプ椅子を蹴って身構え、キャロも壁際に交代しながらいつでも防御魔法を唱えられるよう魔力をねる。
その瞬間、まるで申し合わせたみたいに勢いよく面会室の扉が開き、何故かハイテンションなギンガが乱入してきた。
457セッテ −その心の在り処− 第4話E:2008/03/15(土) 18:30:03 ID:tW7Vzg0m
「はーい! 差し入れでーす!」

「ギ、ギンガさん?」

「・・・・・・・・・」

突然の乱入にエリオは間の抜けた表情を浮かべ、セッテも振り上げた拳のやり場を失った。
霧散していく緊張にキャロは足の力が抜けたようにその場に座り込み、ルーテシアは無言で事の成り行きを見守っている。
そんな中、ギンガはやたら陽気な声を張り上げた。

「はい、エリオくん。これはセッテからの差し入れよ」

「え、セッテ・・・さんからの?」

半ば無理やり押し付けられたのは、手の平に乗るくらいの青い紙の包みだった。

「あの・・・・」

「開けてみて。というか開けなさい! いい、まず開けるの。ハリーアップ!」

「は、はあ・・・・・」

何だかわからないが無駄にテンションの高いギンガに促されるまま、エリオは包みを開ける。
その中に入っていたのは、型に嵌めて作ったと思われるクッキー・・・・・・・のなれの果てだった。

(け、消し炭?)

心の中でエリオは呟く。手にしたそれは間違いなくクッキーのようだが、色が黒くて角の部分が欠けている。
どう見たって失敗作だ。しかも、それが手の平一杯分くらいある。

「これ、セッテさんが?」

「ええ。そうよね、セッテ!」

「ギンガ、それは・・・・」

「セッテが作ったのよね!」

「・・・ああ、その通りだ」

確かに自分が作ったものだとセッテは首を振る。実は、午前中に社会復帰のための訓練の一環として、
ナンバーズはギンガの指導の下、調理実習を行っていたのだ。これはその時にセッテが作ったものだが、
見ての通り焦がしてしまったので彼女は食べずに後で捨てようと思っていた。
ギンガはそれを綺麗にラッピングして持ってきたのである。
458セッテ −その心の在り処− 第4話F:2008/03/15(土) 18:33:42 ID:tW7Vzg0m
「ささ、エリオくん。食べてみて」

「え、良いんですか?」

「ギンガ・・・・」

「さ、エリオくん!」

セッテが余計なことを言う前にギンガは強引にクッキーを奪い取り、エリオの口に放り込んだ。
どう見たって消し炭にしか見えないそれの味を想像してキャロは短い悲鳴を上げ、ルーテシアも今度ばかりは心配そうにエリオを見つめる。
だが、予想に反してエリオは何事もなくクッキーを食べ終え、子ども特有のにこやかな笑顔をセッテに向けた。

「おいしいです、セッテさん」

「・な・・・に・・・・」

その言葉に一番驚愕したのは、何を隠そうクッキーを作った張本人であるセッテだった。
エリオが食べているクッキーは失敗作だ。表面どころか内側まで万遍なく焦がしたそれはどう贔屓目に見ても不味そうで、
とても食べられたものではない。だが、エリオはそれを美味しいと言った。そして、あろうことか2つ目を手に取って口に放り込んでいる。
途端に胸が苦しくなった。しかし、それはいつもの締め付けられるような息苦しさではない。まるでぬるま湯に浸かっているような心地よさは、
セッテが知る感覚の中で最も近いものをあげるとするならば、戦闘訓練でトーレに一矢報いたことを彼女に褒められた時に似ている。

「セッテさん?」

「!?」

気づけば、ガラス一枚隔てたすぐ近くにエリオの顔があった。
鼓動が跳ね上がっていく。乱れた思考が更に散り散りになり、顔は熱を持ったかのように熱い。
視界も揺れていて焦点が合わなかった。
これ以上エリオの姿を見ていると自分が壊れてしまうと思ったセッテは、面会室を飛び出そうとする。
しかし、勢い余ってドアノブを破壊してしまい、強かに頭をドアにぶつけてしまった。

「セッテさん!」

「うるさい!」

自慢の馬鹿力でフレームごとドアをぶち破り、セッテは面会室から逃げだした。
おかしい。
さっきまで自分は、エリオを殺そうとしていた。それは間違いなく本当だ。あのガラスをぶち破り、
少女みたいな小さな顔をこの手で握り潰すつもりだった。しかし、あの笑顔を見た瞬間、自分は冷静でいられなくなった。
恥じらいというものだろう、それが胸一杯に広がって、自分があの場所に留まっていることを良しとしなかった。

「くっ・・・・エリオ・モンディアル・・・・・やはり奴は許せん」

セッテは顔を真っ赤に染めながら、忌々しげに呟くのだった。




459セッテ −その心の在り処− 第4話G:2008/03/15(土) 18:39:28 ID:tW7Vzg0m
一方、面会室に残された4人は唖然とした顔を浮かべてセッテが破壊したドアを見つめていた。

「ふ、ふぅ・・・・・」

腰が抜けてしまったかのようにギンガは尻餅をついた。

「エリオくん、それ・・・・本当においしいの?」

キャロはまだ震えている足に力を入れて立ち上がり、焦げたクッキーをもそもそと頬張っているエリオに聞いた。

「ううん・・・・苦くて吐きそう・・・・しかも、砂糖と塩を間違えている」

そう言ったエリオの目には涙が浮かんでいた。泣きたいくらい不味いのである。それでもエリオはクッキーを頬張り、咀嚼し、味わいながら飲み込んでいく。
美味しかろうが不味かろうが女の子が作った料理は絶対に無駄にしない、それがエリオの騎士道だ。それに、不味くてもこれはセッテが作ったものだ。
それを食べられると思うと、堪らなく嬉しくなる。

(僕のこと、気にとめてはくれていたんだ・・・・・だったら、まだ挽回のチャンスはある・・・・)

本気で嫌っているのなら、あんな風に面と向かって話をするのも拒むはずだ。例え良い感情を持たれていないのだとしても、
関心を持たれているのならそれを覆すことは可能なはずだ。
最後の一欠片を噛み砕きながら、エリオは何としてもセッテに認めてもらえるような強い男になることを心に誓った。

(チンク、まさか最初からこうなることを知っていたの?)

地べたに座ったまま、ギンガはセッテが作ったクッキーをエリオに差し入れるようチンクに頼まれた時のことを思い出す。
実は、事前のやり取りでセッテが大人しく会話だけをするとは思わなかったチンクは、最悪の状況を打開する爆弾としてエリオとセッテの性格を利用したのだ。
予めルーテシアなどからエリオの人となりを聞いていたチンクは、彼が女性を傷つけることを良しとしない紳士であると踏んだ。
当然ながら、セッテが作ったクッキーを不味いとは言わないだろう。一方、感情の制御がうまくできていないセッテは自分が作ったクッキーを褒められたことを戸惑い、
恥ずかしくなって逃げ出す。チンクはそう考えたのだ。

(だからって、私にこんな役を押し付けなくても・・・・・・)

殺されるんじゃないかという恐怖を押さえつけようと強引にテンションを引き上げるのはもの凄く恥ずかしかった。
ああいう無駄に陽気でまくし立てるような言動は自分のキャラじゃない。
とはいえ、今回はうまくいったので良しとするしかなかった。管理局の施設内で殺人というゴシップを未然に防げたし、
何だかんだでエリオは嬉しそうだ。これを機にセッテにはもっと感情をコントロールする方法を身につけて欲しい。そう願わずにはいられないギンガだった。




460セッテ −その心の在り処− 第4話H:2008/03/15(土) 18:41:53 ID:tW7Vzg0m
【Present】

ガチャリと扉が開かれ、セッテは今日から自分が住むことになるエリオの部屋に招き入れられた。
そこは海沿いに建てられた小奇麗なマンションだった。内装は質素だが洗練されていて、掃除もよく行き届いている。
窓の外には水平線がどこまでも広がっており、客船や商船が外海を渡っている姿を見ることができた。

「広い部屋だな」

「君が地上本部に勤務することになるって聞いたからね、すぐにここを押さえたんだ。僕の部隊からも近いし、良い買い物だったよ」

「すまないな・・・・・だが、良かったのか? 自然保護隊を辞めてしまって?」

「まあ・・・・寂しくないって言ったら嘘になるかな」

現在、エリオはここから程近いところに隊舎を構える陸士隊に所属している。元々、エリオはキャロと共に自然保護隊に所属していたのだが、
セッテの配属先が地上本部だと聞いて転属願を提出したのだ。そして、先月からめでたく正式な捜査官として働いている。

「けど、これからはずっとセッテと一緒だ。寂しさなんて、すぐに忘れちゃうよ」

「そうやって歯に浮く台詞を平気で口にする癖は、未だ治らないのだな」

「う・・・・・」

自分でも気にしている部分を突かれ、エリオは押し黙る。
461セッテ −その心の在り処− 第4話I:2008/03/15(土) 18:44:37 ID:tW7Vzg0m
「まあ良い・・・・・ところで、1つ言わせてもらって良いか?」

「なに?」

「窓には絶対に近づくな。あんな風に見晴らしが良ければ狙撃の的になる。ディエチならば向こうの岬からでも狙い撃てるぞ」

冗談を言っているとは思えない至極真面目な顔つきでセッテは言った。そもそもセッテは冗談を言うような性格ではなく、
いつだって真面目で建設的で効率的なことしか口にしない。つまり、セッテは本気でエリオが狙撃されることを心配しているのだ。
そのどこかズレた言葉がおかしくて、エリオは思わず吹きだしてしまった。

「な、なんだ?」

突然笑いだしたエリオを見て、セッテは訝しげに首を傾げる。言葉のやり取りを思い返す限り原因は自分にあるようだが、思い当たる節はまったく見当たらなかった。

「いや・・・・別に、何でもないよ・・・・・」

「そうか・・・・いや、やはり気に入らん。私が馬鹿みたいではないか」

「そんなことないよ、セッテは美人だって」

「その訳のわからない取り繕いはよせ、虫唾が走る!」

素早くエリオの背後に回り込んだセッテは腕をエリオの首に回し、思い切り締め上げた。
態勢の都合で彼女の豊満な胸が背中に押し付けられるが、手加減なしの締め上げに呼吸ができず、
エリオはその柔らかな感触を楽しむ間もなかった。

「ギ、ギブ・・・・」

「駄目だ。とりあえずこのまま死んでくれ」

そのまま抱き締めるようにセッテはエリオの首を締め上げていく。
時刻は正午。青空とそこを飛び交うカモメたちに見守られながら、2人の穏やかな時間はゆっくりと始まっていった。

                                                       to be continued
462B・A:2008/03/15(土) 18:50:27 ID:tW7Vzg0m
以上です。
長い・・・・・これでも結構ダイエットしたのに。
前話のレスで「なぜ、ルーがセッテの心情を知っているのか」というのがありましたが、それはセッテの気持ちが周囲に滲み出ているからでした。
2話の独白もモノローグである()ではなくしっかりと「」で書いてました。
現代編では16歳エリオが陸士隊所属ということをやっと明かせました。だって自然保護隊だと辺境だからデートがさせられないですし。
外伝でデートを題材に1本書こうかな。遊園地とか映画とかプールとか。
463名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 19:08:42 ID:UF64T91H
GJ

なんだか殺伐とした物からバカップルへの移行がスムーズに進んでるようなw
エリオが笑った理由を知ったらセッテがどう出るのかみたくて仕方がないw
464名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 19:17:03 ID:2Y8HK0d0
GJ!
テッセの恋愛に対する不器用さといい、「窓には絶対に近づくな〜ry」のセリフといい、
なぜか某軍曹を思い出してしまう
465名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 19:35:20 ID:rG5YgQw9
ルールーワロスwwwww
466名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 20:25:31 ID:xvIZSaTt
>>464
なんかリィンU(中の人的な意味で)が名前に混ざってるぞw
467名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 20:28:54 ID:jnFBx290
>>464
>>466
激しくワロタw
468名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 20:52:24 ID:p/5zdJZ8
>>442
投下乙!

しかしナンバーズスレに一回は行ったほうがいいな…
469名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 20:54:05 ID:COw2KU4U
>>462
いいねえ、しかしエリオはナンバーズの冴えない娘さんまで食ってしまうド悪党ですね。
ところで、非エロでなくなるのはいつでしょうか。エロもかなり期待しています。
470名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 21:43:58 ID:FaX0WY1s
>>467
俺も吹いたwww
エリオがハリセンを持ってないのが恨めしい


ところで、( ゚Д゚) 氏の
>納豆の匂いで欲情するギンガ…………

を見たら、スカに捕まって13番に改造をされた時、納豆の匂いを嗅ぐと欲情してしまう機能を、密かに付けられていた……
って脳内で改変されたんだが…
それで、その場に居合わせた男性を押し倒して、納豆ネバネバプレイとかどうよ
471名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 22:09:41 ID:UF64T91H
セッテが騒動起こす度にハリセンでどつくエリオが浮かんできたじゃねえかw
472名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 22:16:07 ID:MyMVdNrr
>>470
で、ギンガ(改造前)あたりから、と言うかナカジマ家の影響受けて、カルタスが納豆大好きだったりするんですね、わかります。

>>471
ストラーダにハリセンフォルム搭載するエリオが浮かんできたw
473名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 22:17:00 ID:ZAgrZL3p
一瞬でもハリセンがワリセンに見えた奴は死ぬ
474名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 22:29:09 ID:G/wFC2jJ
やっぱり窓に近づくな云々は某軍曹を連想してしまうなw

とにかくGJ!! セッテってこんなにかわいかったっけw?
475名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 22:49:02 ID:3RGZjtgT
皆様
はじめまして。

ちょっとお聞きいたしたいことがありまして書き込みいたします。

別のサイト(アンドロイドやサイボーグの壊れた表現が好きな方の集まるサイト)で
少し話題になっていたのですが、以前こちらにサイボーグの壊れた表現のあるSSが
何本か掲載されたことがあると聞いたのですが、どんな作品だったんでしょうか?

(保管庫とやらも見てみたのですが、SSの数が多すぎて見つけられませんでした)

どうかよろしくお願いいたします。
476名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 22:50:44 ID:deY9L0Ld
>>475
もしかしてSSじゃなくてアニメ本編じゃない?
477名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 22:55:42 ID:+pnCjR0+
保管庫の整理の方は最近大丈夫か?
478名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 22:57:05 ID:hIJXIl0V
サイボーグ?スバルなんとか式の事じゃない?
ある意味壊れてた
479名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 23:06:24 ID:L4+u11s1
>>478
そういうことじゃないだろ、多分w
>>477は「なのは」は全然知らない人なのかな?
もしそうならとりあえず保管庫の「スバル」のタグで調べてみてくれ。
スバルが損傷する話ってのは確かに何件か見た覚えが…
480名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 23:07:01 ID:L4+u11s1
間違えた、
>>475は〜だな、ごめん
481名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 23:09:24 ID:COw2KU4U
メカナノハだな。
482名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 23:12:52 ID:1NCAoxzb
>>475
スバル関連ならいくつか思い出せるけど。
こんなとこか…?多分もっとあると思うが。

保管庫のスレ別著作一覧 39スレから
・『History repeats itself』(-Chapter-E)
・『なのはさんの教導!』(第七話)

42スレから
・『cold sleeper』 (第5話)

51スレ
・『命がけの友情』
483ザ・シガー:2008/03/15(土) 23:16:06 ID:XUsYOlLf
ソープ・ナンバーズの新しいのが出来たんだけど、ウェンディがメインで相手がカルタスなんですよ。

前スレでておあー氏の書いた話とかぶるんじゃないかと思えて、投下しようか迷ってます。
どうでしょうか? 同じようなカップリングで投下しちゃって良いっすかね?
484名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 23:16:49 ID:Aja+cSup
>>475
もう少し具体的にわからん?

サイボーグが壊れた。なら「なのはさん教導!」の陵辱部分とか
仲間に爆弾しかけてボカン!なら「Little Lancer」の十話とか
485名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 23:17:26 ID:J3vXnoQj
>>483
いいんじゃないかな
486名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 23:17:33 ID:4JU/xbA0
>>462
エリオ・・・10歳の時から成長したなあ
下手すれば鬼畜王ルートに(ry
セッテも段々と恋愛を理解しているようになってるし、次回が楽しみ
GJ!!
487名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 23:18:02 ID:Aja+cSup
>>483
是非!むしろウェンカルを定着させてくれ
488名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 23:18:30 ID:COw2KU4U
>>483
もちろん。おk
489ザ・シガー:2008/03/15(土) 23:19:30 ID:XUsYOlLf
了解っす、ではもうちょい見直してから30分くらいに投下します。
490名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 23:20:05 ID:hIJXIl0V
セッテに性技をしこむエリオ…
491ザ・シガー:2008/03/15(土) 23:32:42 ID:XUsYOlLf
んじゃ、そろそろ投下します。
ソープ・ナンバーズの第四回、今回はウェンディがメインでちんこ要員はカルタス。

もちろん内容はエロ! 断固エロ!! 絶対エロ!!!
492高級ソープ ナンバーズ:2008/03/15(土) 23:33:29 ID:XUsYOlLf
高級ソープ ナンバーズ4


俺の名前はラッド・カルタス、陸士108部隊に所属するしがない管理局員です。
え? “んな奴聞いた事無い”って? すんません俺、地味なもんで‥‥
そんな影の薄い俺でも部隊長のゲンヤさんは良くしてくれます、まったく感謝してもしきれない‥‥ありがとうゲンヤさん。
そして今日はゲンヤさんに良い所に連れて行ってやると言われて一緒にソープに来ました。

っていうか風俗来るの初めだったりして。





「ようこそいらっしゃい♪ ナンバーズ11番ウェンディっス、今日はよろしくお願いするっス♪」


ドアを開けたカルタスを出迎えたのは真っ赤な髪をしたひどく陽気な少女だった。
底抜けに明るい雰囲気に押されて唖然としてしまうカルタスだったが、ウェンディはそんな事はお構い無しに手招きして彼を部屋の中に誘う。


「ホラホラ、なに突っ立てるっスか? はやくこっち来るっスよ♪」
「あ‥‥ああ」


ウェンディはそう言って部屋の中にあるベッドをポンポンと叩いて座るように促し、カルタスはその言葉に従ってそのベッドに腰を下ろした。
そうするとウェンディはカルタスの横に寄り添うようにチョコンと座る。


「はじめましてっス、あたしはウェンディっていうっス。お兄さんは?」
「カルタス、ラッド・カルタス」
「カルタス、ふむふむ〜良い名前っスね、ところでこの店は初めてっスか?」
「うん、まあそうだね…‥っていうかこういう店来る事自体が初めて」
「本当っスか? それじゃ、もしかして女の子とエッチした事とかも無いとか、ハハッなんちゃって、冗談っス♪」
「いや‥‥その通り、俺童貞だから‥」


ウェンディが場を和ませようと言ったジョークは的確にカルタスの急所を突いた、それはもう正確無比に。
一瞬でその場は凍りついたかの如く静まり返ってしまう。


「ご、ごめんなさいっス! あたし悪い事言っちゃって‥」
「いや、大丈夫だから‥‥別に気にしなくて良いって‥‥ホントの事だし‥(ああ、ゲンヤさん。俺、燃え尽きたよ、真っ白な灰に)」


アタフタと慌てふためいて必死に頭を下げるウェンディをカルタスが宥めようとするが、ホセ・メン○ーサとの試合後の矢吹ジョ○よろしく真っ白になった状態で言っても全然“大丈夫”ではなかった。
するとウェンディは両手を顔の前でぐっと握り締めて気合を入れる。


「いえ、お客さんに“粗相”をした落とし前はきっちりするっス! 不肖ウェンディ、今日はしっかりとカルタスさんの童貞喪失に一肌脱がせてもらうっス!!」
「は、はい‥‥お願いします」


カルタスは思わずウェンディの異様な気迫に押されてしまう。
493高級ソープ ナンバーズ:2008/03/15(土) 23:34:25 ID:XUsYOlLf
だがウェンディはそんな事などお構い無しにさっそくベッドに座っているカルタスの前に跪いて彼のズボンのファスナーを下ろしにかかった。


「ちょっ! いきなり? まだ心の準備が‥‥」
「何言ってるっスか、男は度胸なんでも試してみるもんっスよ」


ウェンディはそう言いながらズボンの内からカルタスの肉棒を取り出す、するとそれは既に硬く怒張しており外気にあてられて熱く滾っていた。
ウェンディは嬉しそうにカルタスの肉根を握り締めて扱きながら、丹念に指で弄っていく。
弱すぎず、そして強すぎずの程好い力加減でしっかりと上下に手を動かしながらウェンディの手がカルタスの肉棒に快感を刻む。


「それにしてもカルタスさんってなかなか良いのモノを持ってるっスねぇ〜、こりゃ扱き甲斐があるっスよ」
「くっ! そ、そんなに強く弄らないでくれ! 俺もう‥‥」


女性経験の無いカルタスにウェンディの手淫はいささか刺激が強すぎたのか、瞬く間に性感を高められたカルタスは射精の絶頂感を迎えて精を吐き出した。
爆発的な勢いで発射された精液は肉棒を握っていたウェンディの手から彼女の顔や前髪までにも降り注ぎ、匂い立つくらいに青臭い白で染める。


「うわっ、凄いっスねぇ」
「ご、ごめんよウェンディちゃん‥‥我慢できなくってつい」
「気にしなくっても良いっスよ。それよりあたしの事は普通にウェンディって呼び捨てで呼んで欲しいっス」
「あ‥‥ああ」


ウェンディはそう言うと、自分の身体に飛び散った精液を指で掬い上げて口に運ぶと舌を這わせて舐め取っていく。
その仕草は陽気な彼女らしからぬ艶を持っており、ひどく淫蕩に見える。
発射したばかりのカルタスの肉棒がウェンディの艶態に反応して即座に硬さを取り戻していく。


「また硬くなってるっスね、それじゃあそろそろ本番にいった方が良いっスか?」
「えと‥お願いします」
「そんなに固くならなくっても大丈夫っスよ、カタイのはここだけで良いっスから、なんちゃって♪ あははっ、面白いっスか?」


ウェンディ満面の笑顔で絶対零度の親父ギャグ炸裂、かなり寒い下ネタだが本人はかなり自信満々の様子だった。
まあ、普通ならば絶対に引くところなのだろうがウェンディの笑顔の明るさにあてられてカルタスも思わず笑ってしまう。
494高級ソープ ナンバーズ:2008/03/15(土) 23:34:59 ID:XUsYOlLf
そうやって笑えば彼が最初に感じた緊張は欠片も無かった、ひとえにウェンディの底抜けの明るさの成せる技だろう。


「ああ、それじゃ頼むよウェンディ」
「了解っス♪」


ウェンディは元気良く返事をするといそいそと服を脱いでいく、カルタスもこれにならって身に纏っていた衣類を脱ぎ捨てる。
一糸纏わぬ姿になってカルタスの目に映るのは均整の取れたウェンディの肢体。
巨乳とは言えないが胸には触り心地の良さそうな程好く実った果実が二つあり、腰は良く締まってくびれたラインを見せその下にある尻もまた綺麗なラインをしている、そして長い手足がより一層彼女の身体を美しく彩っている。
ウェンディのしなやかな身体が放つ美しさにカルタスは思わず見惚れた。


「あ、あんまり見ないで欲しいっス‥‥」
「えっと‥‥ごめん‥」


ウェンディは少し顔を赤くして恥らう。
その姿は先ほど巧みに手淫を行い男根を果てさせたとは思えない程に初々しく、可愛らしいものだった。
そのギャップにカルタスは胸に妙な甘酸っぱさを感じる。


「いや、よく考えたら別に見ても良いんっスね♪」


ウェンディは明るくそう言うとベッドに寝そべると大きく足を開き、自身の秘所を広げた。
それは雄を受け入れる体勢、交合を待ち望む雌(おんな)の体位。
そのウェンディの痴態にカルタスは思わず魅入られる、そんな彼をウェンディは甘く誘った。


「それじゃあ、来て良いっスよ」
「あ‥ああ」


誘われるままにカルタスはウェンディの秘所に硬くいきり立った自身の肉棒を押し当てるとゆっくりと力を込めて挿し進んでいった。
495高級ソープ ナンバーズ:2008/03/15(土) 23:35:39 ID:XUsYOlLf
初めて味わう女体の快楽に、カルタスは思わず眉を歪め呻きを漏らす。


「くうっ! 凄い‥気持ち良いよ」
「ふぁぁっ!‥あたしも‥‥はんっ!‥すごくいいっス‥」


カルタスは言葉と共に腰を激しく動かしてウェンディの蜜壷を味わう。
対するウェンディもまた膣を貪欲に抉るカルタスの肉棒により痺れるような快楽を感じて甘い声で鳴く。
響き渡るその嬌声にカルタスに中の獣性は刺激され、腰の動きは徐々に激しさを増してウェンディの与える快感に酔いしれた。


「んはぁぁあっ!‥‥そこぉ‥だめっス‥‥ひゃんっ!‥‥そんな突いたらぁ‥」


先の発射など忘れたかのように硬くなっているカルタスの肉棒は激しい動きでウェンディの内部を容赦なく抉り擦り上げていく。
この快楽の律動にウェンディの快感も決定的な高みを迎え、絶頂へと近づいていった。
そしてカルタスが力を込めた突き上げで以って最奥の子宮口付近に亀頭の先端を叩き付けた瞬間、ウェンディを一際大きい快感の電流が襲った。


「ふあぁぁあっ!!」


ウェンディは脳を駆け巡る快楽の甘い濁流に背をのけ反らせ、全身を痙攣のように震わせる。
絶頂の快感と同時に蜜壷が一段と強く締め付けて肉棒に刺激を与え、これに耐え切れずカルタスも二度目の発射を迎えた。


「ぐあっ! 出る‥‥」


言うや否や凄まじい勢いで白く濁った精が放たれ、愛液の果汁に濡れるウェンディの膣を満たし尽くし溢れさせる。
496高級ソープ ナンバーズ:2008/03/15(土) 23:36:22 ID:XUsYOlLf
部屋の中は男女の交わったすえた匂いが漂い、絶頂を迎えた二人の荒い息だけが響いた。


「はぁ‥はぁ‥‥すご‥熱いぃ‥」


ウェンディは息も絶え絶えになりながら甘い吐息と共に言葉を漏らす。
しなやかな肢体を汗に濡らすその姿は扇情的で、カルタスの肉欲にさらなる火を付ける。
カルタスの肉棒は二度の発射から一分と経たずに復活しウェンディの中で大きく怒張していく。


「‥また‥んぅぅ‥おっきくなってるっスね‥‥」
「ウェンディ、このまま抜かずにいくけど大丈夫?」
「んぅ‥‥別に気にせず好きなだけ動いて良いっスよ」
「いや、一応聞いた方が良いかなってさ」


カルタスのその言葉を受けたウェンディは彼の首に手を回すとゆっくりと身体を抱き寄せると、優しくそっと口付けた。
一瞬唇を重ねると、潤んだ瞳で微笑を浮かべながら彼の耳元に囁く。


「カルタスさんって優しいっスね‥‥でも本当に好きにして良いっスよ、あたしも凄く気持ち良いっスから‥」
「ああ、分かった」


二人にそれ以上の言葉はいらなかった、後はひたすらに燃えるような情欲に身を委ねてお互いの身体を貪るのみ。
こうしてカルタスは初めて抱く女の身体の味を朝まで楽しんだ。





ああ、なんというか頑張りすぎたな‥‥っていうか腰痛い。
一緒に朝までコースを選んだ筈のゲンヤさんはピンピンしてる、これで俺より年いってるってありえないな。
しかもなんか幸せそうな顔してるし、ゲンヤさんはどんな子を指名したんだろうか? 今度聞いてみよう。

でもウェンディって可愛いよな、あの子が初めてで良かった。
また今度来ようかな‥‥ん? なんかポケットに入ってる。

“ちわっす♪ これあたしのメアドっス、暇な時でもメールして欲しいっス。あとオフの日でも一緒に遊ばないっスか? お返事待ってるっス。 ウェンディより”

あれ? 何これ? もしかしてドッキリ?
俺は思わず自分の頬をつねった、凄く痛かった。


終幕。
497ザ・シガー:2008/03/15(土) 23:43:35 ID:XUsYOlLf
投下終了です。
ておあー氏とかぶるネタですいません、しかしウェンディの相手がなかなか思いつかず紆余曲折を経てカルタスに決まりました。
すいません、ておあー氏。

ソープシリーズで現段階でアイディアを考えてるのはノーヴェ・オットー&ディード・ディエチ、そしてサイヒ氏からアイディアを頂いた(ここ重要!)ウーノ姉さん。
前から言ってるノーヴェとウーノ姉さんを書くべきなのに猛烈にディエチを書きたい俺がいる、ディエチって需要あります?

そして問題はチンコ要員、なんか尽きそうだ‥‥機動六課の影の陰獣(俺の脳内設定)のグリフィスをそろそろ出すべきか。

あとシグナム姐さんの連載も早く書かないと。
498名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 23:47:05 ID:/NvW6Q7m
475です。

遅くなってすみませんでした。


>479様
>482様
ご教示ありがとうございました。

482様の上げられた作品を手始めに、該当作に絞って確認しようと思います。


>484様
こちらも書き込みが足りなくて申し訳ありませんでした。

確か、子供か何かを保護した際に油断して腹部に穴を開けられたような感じ
だったと思います。
その前後の破壊状況の文章が気に入ったという方がそのサイトにいたので
私も見てみたいと思いまして、こちらへ伺った次第でございます。
499名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 23:47:41 ID:Aja+cSup
>>497GJです!
ここ最近のカルタスのおいしさ加減は異常

>ディエチって需要あります?
あります!やさしくてかわいいディエチが見たいとです!

チンコ要因は後はグリフィスとユーノぐらいですかね?
レジアスという手も!
500名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 23:50:14 ID:S57LQfF5
>>482
スバル&ノーヴェメインの話で、謎の少年にスバルが腕もがれた話がなかったっけ?
何スレ目かも題名も思い出せないけど…
501名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 23:55:28 ID:b7NAu1M8
>>500
『History repeats itself』だな
502名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 00:22:13 ID:6KZ7Bg3h
>>497
GJッス!!
待ちに待ってたウェンディ編!楽しく読ませて頂きました。

ディエチは俺は大好きなので是非書いてほしいですね!
問題は貴方の言うとおりのチンコ要員ですね。やはりグリフィス、ユーノ辺りですかね。
503名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 00:25:43 ID:Q5vg1P9X
ガリューやザフィーラなんてどうよ
504名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 00:28:49 ID:pHDRSUCw
いっそ三提督のうちのジジイ2人組でw
505名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 00:38:59 ID:WopbiVyd
店舗関係者以外で出てないのはもはやザッフィーか故・クライドさんくらいか

いっそリリちゃのクロノ君を…
506名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 00:42:11 ID:oLBIQhs1
アースラに乗ってた武装隊の二人はどうでしょう?
507名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 00:42:59 ID:mF/yZWLH
ザ・シガー氏GJッス!
待ちに待ったウェンディ…最高ッス!途中でくそみそネタも吹いたwww

あれ?ポケットに何か紙切れが…
508名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 00:49:31 ID:oaXZm4jj
>>506
アレックスとランディはオペレーターだったはず。
509名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 01:01:05 ID:HirKrCeA
陵辱モノや百合モノの投下が待ち遠しい季節になってきた。
誰か書いて欲しいんだぜ
510名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 01:04:55 ID:oLBIQhs1
>>508
あっ・・・そうでしたか、スイマセン。
511名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 01:07:04 ID:PslzsTNF
アースラの武装隊、いちおーギャレットってロンゲのにーちゃんが居たはず。
512名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 01:15:25 ID:wpEcKhX2
>>509
つまりこういうことか。

丑三つ時に静まり返る機動6課宿舎の一室に、淫靡な水音が響き渡った。
その一室の住人は、スバル・ナカジマとティアナ・ランスターであった。
だが、部屋には二人の少女の他にもう一人の人物がいた。
その者の名はキャロル・ルシエ。二人の同僚であり、妹分である少女であった。
キャロはにっこりと笑いながら、手に持った鞭でスバルとティアナの尻を叩いた。

「彼方達のご主人様は誰ですか」





ごめん。これで限界。誰か文才を頂戴。
513名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 01:18:02 ID:oaXZm4jj
>>511
そういや、海鳴に本拠置く時にそんな名前があがってたような・・・・・・・上2人より出番なさそうだな。
武装局員ってプレシアに吹っ飛ばされたりヴィータに雑魚扱いされたりで基本やられ役だから固有の台詞なさそうだし。
514ザ・シガー:2008/03/16(日) 01:18:03 ID:NoT4/Bwz
とりあえずソープ・ナンバーズにおいて現段階で登場を考えているキャラは以下の通り。
グリフィス・エリオ・ユーノ・レジアス・ザフィーラ・グレアム、こんな感じです。

これ以上はモブキャラやオリキャラに頼るかも。
515名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 01:22:12 ID:syuKinsD
>>514
レジィ坊やwwwww
516名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 01:24:17 ID:hdpWf8M8
ユーノ 10 レジアス 4 ザフィーラ 8 と読んだ
517名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 01:26:24 ID:oaXZm4jj
で、まだメインにしていないのはウーノ、クアットロ、セッテ、ノーヴェ、オットー&ディード、ドゥーエ、ディエチの8人。
双子は1組にしても1人炙れるな。

今沸いたイメージ:
@クアットロに鞭とロウソクで責められ、ヒールで踏まれ、豚や犬と罵られ、足だけで射精させられる。
A使い魔に鍛えられたのさ、とグレアムが双子相手に大ハッスル。
518名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 01:27:55 ID:oaXZm4jj
>>517
ミスった。

@クアットロに鞭とロウソクで責められ、ヒールで踏まれ、豚や犬と罵られ、足だけで射精させられるレジアス。
                                    ↑
                                  ここ重要
519名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 01:28:20 ID:lKZO1Kjq
ターンA氏のエリオ隊長の続きはまだかなあ・・・
とてもよいユノキャロの片鱗を見せたまま沈黙しているよ・・・
520名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 01:29:23 ID:oaXZm4jj
>>517
またミスった・・・・・・・orz

足だけで射精させられる
   ↑
 ここ重要

ってしたかったのに。
521名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 01:29:43 ID:W+PSCSjW
>>517
双子 だけ読んで
カレルとリエラもちんこ要因にするのかと思った

と思ったらリエラはおにゃのこだったねorz
522名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 01:31:27 ID:hdpWf8M8
カレルとリエラに調教される まで読んだ


フェイトさんか・・・もしやユーノ・・・
523名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 01:34:04 ID:lKZO1Kjq
朝起きるとニョキリと生えてたはやてさんが
どうせ夢だから使ってみようとソープナンバーズにだな・・・
524名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 01:36:17 ID:ZIQeuZ67
>>514

> これ以上はモブキャラやオリキャラに頼るかも。

スレ住人からソープナンバーズに行きたいやつをつのr
いやなんでもないんだ
525名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 01:36:19 ID:MnJVgtuR
>>523
ヴォルケンリッターがレイプされるだけだろ常考…
もちろんザッフィーともアッー!な展開w
526名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 01:36:34 ID:3jLUAVnm
個人的にはグリフィス2番だな
マザコンなグリフィスが2番を指名、ライアーズマスクで母親の顔になってもらって…
を希望
ユーノは最初ロリにしてチンクかと思ったがクロノでとられたから…逆におねーさんスキーでウーノさんを
527名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 01:40:40 ID:MnJVgtuR
>>526
ユーノはセッテか双子で
無口な女の子相手にキモい性犯罪者プレイを展開
528名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 01:41:35 ID:W+PSCSjW
>>524
待て早まるな
ドリーム小説になっちまう

まだとらハキャラ引っ張り出したほうがマシっす
529ザ・シガー:2008/03/16(日) 01:44:24 ID:NoT4/Bwz
そういえばルーテシアやアギトそしてギン姉もソープシリーズで出したいんですよ。
もうこうなったらゴールド会員特別サービスの陵辱パーティーとか? ロリ幼女を皆でマワーシ(輪姦)

それと今まで書いた話の関係上、ユーノ・クロノ・ヴェロッサ・グリフィス・レジアスは常連客になってるからそこも注意して書かなきゃいけないっすね。
しかし全員恋人や奥さんがいるとしたら凄い好色者‥‥


そして非常時は“恭也でも出そっかな”なんて考えてる俺がいる。
トラハ? 何それ濃尾無双虎眼流の分派ですか?
530名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 01:50:38 ID:7f61Gauz
今のスレの残り容量はどの位でしょうか?
531名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 01:52:54 ID:pHDRSUCw
>>530
145kb也。
今なら長めの投下しても余裕ですぜ
532名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 01:55:47 ID:pQCqljH1
このレス入れないで数えると、現在356kb。
残り144kbです。
533名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 01:56:00 ID:7f61Gauz
>>531
ありがとうございます〜。残量次第でもう寝て明日続きを書くか、明け方になろうと今晩中に書き上げるか迷っていたのですが、きばって仕上げる事にします。
534名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 02:08:45 ID:HirKrCeA
>>533
明け方になったらもう今晩とは言わな(ry
ふぁいと!
535名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 02:09:49 ID:oaXZm4jj
>>529
>ロリ幼女を皆でマワーシ(輪姦)

最早ソープじゃねぇっ!
いえ、もっとやってください。ルール―は輪姦されているのが何故か異様に似合う気が・・・・。
あ、ちっこい体を精一杯使って奉仕するアギトも良いっすねぇ。
536名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 02:12:27 ID:ecjzFktq
>>533
頑張ってください。楽しみにしてます。

>>529
ゴールド会員特別サービスの〜、マジですか!?
それは是非見てみたい。
537ザ・シガー:2008/03/16(日) 02:15:41 ID:NoT4/Bwz
>>535
>>最早ソープじゃねぇっ!
だからこそ会員制度そしてゴールド会員という限られた者のみが味わう事のできる世界。
それにどこかで書きましたが、ソープ・ナンバーズはソープとは名ばかりで様々な注文(コスプレ系とかその他諸々)ができる現代の娼館なので問題無し!!

って感じじゃダメっすか?
538名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 02:17:25 ID:pHDRSUCw
駄目じゃないっ!! となのはさんが申しておりました。
539名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 02:18:04 ID:rE5SeUNf
>>525
はやて×ヴォルケンリッターじゃレイプにならなさそうだな
「ああ、なんやずっとこうしてたい」
「いいよ、いつまででも」
という普通に幸せそうな和姦展開しか思いつかない
540名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 02:45:05 ID:z+5pQ5ZZ
>>497
ソープよ!私は帰ってきた!!(何が?)

ああ!
クアットロを朝までコースで、
抱きしめて、ツインテールをほどいたクアットロのブラウンの髪をナデナデしながら眠りたい(血涙)
そして、彼女の日々の苦情を聴いてやって、彼女の全てを受け入れるんだ!
こんな尽くすことしか出来ない男だが、彼女にどう思われてもいい……

惚れてしまったもんはしかたがないんだッッ!!

人は環境に対する受動的演算処理機とい言う言葉があった。
ゆえに、状況が変われば人間も変わるという……。

ならば、
ならばクアットロも変化しているハズだ!!
オレはただ、彼女を幸せにしてやりたいんだ!
そのために、必要とあれば組織の一つや二つ裏切るぐらいどうってこともない……

そう……愛とは盲目なのだ(極論
ジーク・ナンバーズ
541名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 02:46:57 ID:7Zj5V/SQ
>>497
いっそのことオットー、ディード、ノーヴェ、ディエチ、ウーノのおっぱいの海に溺れるエリオでも…
542名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 02:54:10 ID:oaXZm4jj
>>537
いえ、自分なりの褒め言葉のつもりでした。頑張ってください。


>>541
おっぱいの海・・・・・あれ、オットーって確かナイチ(ry

【突然降り注いだ緑の光で黒焦げとなった】
543名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 03:04:12 ID:KoscKZO/
>>540
見たい、それ凄く見たい!
544名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 03:21:14 ID:ecjzFktq
>>541
>おっぱいの海に溺れるエリオ

六課にいる時点でおっぱいの海に溺れていると思うのは俺だけか?
545名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 03:21:33 ID:7f61Gauz
>>540
素晴らしい!!!
貴方が神ですか!?
是非実現させて下さい!!!
ジーク・クアットロ!
546名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 03:47:43 ID:UEtBPFR1
実はソープネタも二つほど考えた

プロット@ウェンディのケース

 表でハッピ姿に威勢よく呼び込みをしてるウェンディ、つかつかと歩み寄ったボク、訓練の帰りだ、もう夕方というより夜
こちらに気がつき明るい笑顔を向けるあの子―調べた名は…ウェンディ
「あ、お客さんどうッスか〜いい子いますよ〜」
息を飲み込む、はっしと両手を取る、君が良い、君が欲しいと訴える、毎日通りかかっては気になっていた子だった
練習したんだ、何度も、一気にまくしたてる、驚いてる、そりゃそうか
「え?」
予想外の展開に戸惑うウェンディ
「あ、アハハっ、、や、やだな…いやっスね…そんなお客さん…そんな冗談あたしはそんな…」
―交渉中―数分後
「……で、でも…あたしなんて…ホラ、こんな…ホラみんなからは色気なしのアホな子って言われてるし…お色気とか無いし…
 ドゥーエ姉とかウーノ姉とかの方が絶対いいッスよ…他にも…」
困ったようにキョロキョロと左右に目を走らせるウェンディ、そんな彼女を相手に必死に彼女の良さを訴える
―さらに交渉―

「じゃ、じゃあ…えっと その一応…ドク…いや!店長さんに聞いてくるっス…」
やがて彼女は折れた、少し照れた顔で
ちょっと待ってて欲しいッス、そう言って小さく手をあげると、とタタタとウェンディは店の事務所の方へ消えた
ソワソワしながら期待と不安と共に待つ事数分
しばらくすると支配人とおぼしき男性がにこやかな笑顔と共に現れた、その後ろに…ウェンディ

「…いやいやどうも、お待たせしました…それにしてもお客様も目が高い、あの子はウチの秘蔵っ子でして…」
白々しい店長のセールストークを上の空で聞きながら目はその後ろの彼女を見ていた、うつむき加減のウェンディは
一瞬こちらと目が合うと慌ててまた下を向いてしまった、何を思っているのだろう?

「ではこちらですどうぞ…」店長が店の裏手に案内した、多分想定外だったのだろう
特別料金と言われたが気にならなかった、その程度は覚悟してお金を貯めてきていたのだ

薄明かりの部屋に通された、ウェンディは着替えてくると言ったが、そのままえいいと言い戸惑う彼女の手を強引に引いて連れてきていた
部屋の中央、ベッドの前でハッピを脱いだウェンディはジーンズにTシャツ姿で向こうを向き、もじもじして俯きながら言った
「あ…あの…あたしその…こういうの…実は…はじめてで…」
そして、くるりと振り向いた、無理に笑顔を作っているのが窺えた、この子のこんな自然なところが好きだった

「あ、そ、そうッス!こ…こんな格好だし…やっぱり一応シャワーだけでも浴びてくるッスねって…んぷ!」
その手をとって引き寄せ唇を合わせていた、驚いたウェンディだったが、やがて受け入れてくれた、肩の力を抜いてくれた
ぴちゅ、ちゅ…
んっ…ふっ…

はぁ…

「あ、あの…シャワー…」
そのまま上目使いに見つめる瞳のウェンディを乱暴にならない程度に、どさりとベッドに押し倒した、再びキスをした
「んんっ…んっ…んぅん…
荒い素地のシャツの上から、形のよい胸に手を這わせた

優しく、時に強く布越しに双丘を揉んだ、ウェンディの声が漏れ、乳首を刺激すると腰がビクリと跳ねた

「あっ…ぷぁ!」
上着を脱いだ、これでも武装隊で毎日鍛えている、軽く荒くなった息をついていたウェンディが熱くなった眼差しでボクの腹筋の辺りを見ていた
「………」
 ベッドに身を起こし正座して座りなおしたウェンディはちょっと考える風にボクの目を見ると
照れたように微笑みシャツを脱いだ
白い肌、そっとブラを外し細い両手でそのふくらみを隠した、少し躊躇した後その片手がそろそろと伸び、ボクの股間に触れた
硬いこわばりを怖々と言った感じで撫で上げた、どうだろう?と言う目で不安そうに見つめるウェンディ
それだけでボクは達しそうになりそうだった

547名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 03:55:16 ID:UEtBPFR1
そのAが向かいの機動6課店に向かったバージョン
呼び込みのヴァイスさんの困りますよお客さーん…的な制止を振り切ってボクが目指したその先は

ドアを開けた、何か帳面をつけていた女性が不意の来客に顔を上げた
「え?な、何?どなたはん?」

支配人八神はやて―その子の机の上にはそう表示されたプレートがあった
色気の無い事務服が彼女が着るとどうしてこうも色っぽいのだろう
机の下に伸びるすらりとした足が素晴らしい




とここまで考えたターンAでした…ねむい
548名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 04:26:23 ID:Mbotu49u
>>546-547
寝て起きてからで良いので作品に仕上げてください。
特に>>546
549名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 05:34:34 ID:Hc5LGavn
アルカディア氏の続編はまだかあああああ


急かせばやるきでるとかとかおっしゃってたような気がしたのでつい・・・
550名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 06:52:07 ID:HZbFRuuk
シガー氏のギンガには期待してる!凄く期待してる!!

待ち焦がれたよギンねぇのエロを書いてくれる方を
俺はギンねぇのためにゴールド会員目指すわ
551名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 07:49:06 ID:t8db44Nz
>>497
シガー氏GJっス!!
すげーいいよーいい!!次はディエチ希望。
552名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 07:57:22 ID:l1FGlTtO
久しぶりにフェ×はやが読みたい気分じゃ。
553名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 08:07:40 ID:PgnyeAny
>>544
>六課にいる時点でおっぱいの海に溺れていると思うのは俺だけか?
つまり六課のお姉さん方によるおっぱい風呂か
554アルカディア ◆vyCuygcBYc :2008/03/16(日) 09:12:53 ID:7f61Gauz
>>549
尻叩き有り難う御座います。
昨夜中に完成させて投下しようと思っていたら、何時の間にかメモ帳には異界から受信したような不可解な文字列が走っていた不思議。
面目次第も有りませんが、今日中には間違いなく投下できる量なので、もう暫しお待ち下さい。
555名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 10:32:04 ID:KoscKZO/
>>546
凄まじく完成希望
556名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 10:42:38 ID:rlIbUmFY
あと10分ほどで誰もいなければ投下します
真昼間からエロ。
557CRR:2008/03/16(日) 10:55:12 ID:rlIbUmFY
スレの流れが速い……お久しぶりです。ちょっとショート一本投下。

・エリオ×キャロのエロ
・キャロ一人称・地の文多目
・鬼畜エリオかもしれませんが仕様です

ドゾー
558CRR:2008/03/16(日) 10:57:38 ID:rlIbUmFY
新暦76年 ○月×日

今日から私とエリオ君は自然保護隊に配属されました。
ミラさんやタントさんと久しぶりに会えたのはうれしかったです。
機動六課のみなさんと離れるのはさみしいけれど、保護隊でもがんばります。






キャロのにっき






○月△日

今日の夜は、隊員のみなさんが私とエリオ君の配属を祝ってくれました。
始めのうちはごちそうを楽しんでいたのに、そのうちみなさんはお酒を飲み始めていました。
みなさんにお酒をすすめられて、エリオ君は

「えっ!!ちょ、ちょっと待ってください!!僕まだ未成年ですから!!」

なんて言って逃げていたけど、結局捕まって飲まされていました。
何か私もふらふらします。
おかしいなぁ……さっき飲んだのはお酒じゃなくてオレンジジュースだったはずなのに。

目を覚ますと、私はエリオ君の部屋のベッドの上にいました。
いつの間にか私の服はル・ルシエ族の服からパジャマに換わっていて、
部屋にいたエリオ君が何だか気まずい顔をしていました。

……見られちゃったんだ、どうしよう……恥ずかしいよぉ


559CRR:2008/03/16(日) 11:00:23 ID:rlIbUmFY
○月□日

夜、寝ようとしたらエリオ君が私の部屋に入ってきました。
何だかわからないうちに私はベッドに押し倒されて、キスされました。
スバルさんやティアナさんが「初めてのキスの味は……」なんて話してたことがあるけど、
私の初めてのキスの味は……覚えていないんです。
そのあと、エリオ君に耳元で告白されたから……そっちで頭がいっぱいになっちゃった。

エリオ君が私のパジャマのボタンを外し始めます。
エリオ君の息はいつもより荒くって、何となく怖かったです。
けど……これがもしかしたら村でやってた「大人になる儀式」なのかも知れない。
早く大人になって、エリオ君と「結婚」したい……
そう思うと、体のこわばりがほぐれていきました。

エリオ君が私のお腹とかおっぱいをなめていくと、くすぐったくて思わず笑ってしまいます。
でも、エリオ君が私の両足を持ったとき、もう元には戻れないような、そんな感じがしました。
と思うと、私のおしっこの穴のあたりに何かがぎちぎち入ってくるような感じがしました。
私は思わず泣きながら

「あっ……!!うぅっっ!!えり、お君……!!痛い……よぉ」

と声を上げてしまいましたが、エリオ君が

「あ、ゴメン……キャロ、安心して。大丈夫……」

と言いながら私の頭をなでてくれたので、怖さは無くなっていきました。
その後ピリッとした痛みが股のところからしましたが、
エリオ君が抱きしめてくれていたから大丈夫でした。

私の中に入ってきていたのは、何とエリオ君のおちんちんでした。
エリオ君は腰をふって、私のおしっこの穴の中を何度も何度もおちんちんでこすりました。
最初はゆっくりでも痛かったけど、その内に何かムズムズするような感じに変わってきます。
そのムズムズがすごく大きくなってきたとき、

「うっ……!!く、はぁ……」

とエリオ君がうめいて、動きを止めてしまいました。
ムズムズもそのまま無くなってしまい、代わりにお腹に何かあったかいものを感じました。

エリオ君が、私の体の汗を拭いてくれました。
その後、体に力が入らない私の横で、私が寝るまでずっとエリオ君がいっしょに寝てくれました。
何か体がフワフワして、とても幸せな気分でした。



○月▲日

後であの夜にエリオ君がしたことを調べてみると、「せっくす」と言うものだったみたいです。
なんでも、好きな人同士がすることだとか、子どもを作るためにすることだとか。
……え、子どもっ!?!?
ど、どうしよう……私、まだ10歳なのにお母さんになっちゃうのかなぁ。
あ、あと、あの時エリオ君がおちんちんを入れていた穴は「おまんこ」と言うそうです。


560CRR:2008/03/16(日) 11:03:41 ID:rlIbUmFY
△月○日
あの後も、エリオ君と私は何回か「せっくす」をしました。
子どものことは心配でしたが、エリオ君が「大丈夫だよ」と言っていました。
私より「せっくす」の事を知っているエリオ君の言うことだから、信じる事にしました。

エリオ君が私のおまんこに口をつけて吸ってきます。
おしっこも出るところなのに、汚くないのかなぁ……
その間私は、ル・ルシエ族の服のすそをくわえて、エリオ君を隠してしまわないようにします。
裸のほうがいいような気がするんだけど、エリオ君が「着たままがいい」って言うから……
何でかな。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

■月×日

今日は、外で「せっくす」をしました。
パジャマのまま私とエリオ君は外に出て、誰もいない森の奥まで行きました。
そこでエリオ君は私の手を木につかせて、お尻を向けさせます。
エリオ君が、私の腰をつかんだかと思うと、そのままエリオ君は私のおまんこの中におちんちんを入れてきました。

森の中に、私のえっちな声と、エリオ君のえっちな声と、パチュパチュという音が響いていました。
エリオ君のおちんちんが私のおまんこの中を動くたびに、ムズムズとした感じが体中に広がっていきます。

「キャロ……すっごくエッチな顔してる……」

くいっとエリオ君が私のあごを持ち上げます。
どんな顔してるかなんて私には分かりません。
ただ、顔が熱くて、心臓が飛び出しそうで、頭がぼーっとして……

「あっ……く、イくよっ……キャロ!!」

「うんっ……エリオ君……っ!!来てぇ!!」

エリオ君が思いっきり私のお尻に腰を打ちつけると、私の体の中にピリピリしたものが駆けめぐっていきます。
そのピリピリがすごく気持ちよくて、何も考えられなくなっちゃう……
体に力が入らなくなった私は、ズルズルと木伝いに体を地面に下ろしていきました。

冷たい地面にへたり込んでしまった私を、エリオ君が優しく起こしてくれました。

「気持ちよかったよ、キャロ……」

そう言うと、エリオ君が私のおでこにキスをしてくれました。
そのキスをした後の記憶がありません……
どうやら、眠ってしまっていたようです。


561CRR:2008/03/16(日) 11:08:18 ID:rlIbUmFY
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

△月×日

トイレに行ったら、その……パンツが血で真っ赤でした。ビックリしてミラさんの所へ行くと、

「そっか、キャロももうそんな歳なのね……」

と言いながら、私に「女の子の体」について説明してくれました。
後でエリオ君にその事を話すと、エリオ君はがっかりしていました。何でだろ。



△月■日

その日のエリオ君は、いつもと何か違っていました。
エリオ君は、部屋に変な物を沢山隠していました。大きな注射器、おちんちんのおもちゃ、ピンクの繭のような物……

「あっ……!?!?苦しいよ……エリオ君……」

まず、注射器でエリオ君が私のお尻の穴に何かを入れてきました。
座薬をフェイトさんに昔入れてもらった事があったけど、そんな感じでお腹がグルグル鳴って痛い。
でも、エリオ君はギリギリまでトイレに行かせてくれなかったです。

その後、ぬるぬるした液体(「ろーしょん」と言うらしいです)を全身にかけられました。もちろんエリオ君も「ろーしょん」まみれ。
裸でエリオ君と抱き合うと、ぬちゃぬちゃしたような、ひんやりしたような、不思議な感覚がしました。

繭みたいな物は、「ぴんくろーたー」と言うらしいです。
エリオ君が「ぴんくろーたー」を私の「くりとりす」に当てると、いきなりいつものピリピリが体を駆けめぐります。

「ひゃあぁぁっ!!あはぁぁあああっっ!!ああぁぁああんんっ!!」

声が抑えられず、大きな声を思いっきり上げてしまいます。
えっちな格好は恥ずかしいけど、もうエリオ君になら見せてもいいと思うようになりました……

いつの間にか気を失っていたみたいです。エリオ君が「ぴんくろーたー」をあまり使いすぎるから……
そのままエリオ君はわたしのおまんこの中に、「ぴんくろーたー」を入れました。

え、えええっ!?!?エリオ君、そっちは……!!

「あぁぁあぅぅっぅっ!?!?はあぁぁあぁぁああぁっ……!!」

お尻の穴が、思いっきり広げられている感じがします。

「く……!!キャロ、力、抜いて……!!」

エリオ君のおちんちんが私のお尻の穴に入ってる。ベッドにうつぶせになっていたから見えなかったけど、私はそう確信しました。
そのまま、いつものおまんこでするように、エリオ君が動き出しました。

「ろーしょん」のぬちゃぬちゃした感触を、お尻の穴で感じました。
エリオ君は腰を私のお尻に思い切り打ちつづけてきます。
そのたびに、私の体にピリピリが広がっていきました。

「やあぁあああっっ……!!エリオ君……!!私、わたし……イくぅぅぅぅっっ!!」

体が、私の思いと関係なく大きく跳ねました。
頭の中でピリピリが弾けて、体の力が抜けていきます。
その日最後に感じたのは、お尻の穴の中に広がっていくエリオ君の「せーえき」のあったかい感じでした。

562CRR:2008/03/16(日) 11:11:31 ID:rlIbUmFY
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

新暦7X年 ○月□日

エリオ君に私の処女を捧げてから、数年が経ちました。
今では自然保護隊の職務をこなしながらも、毎晩のようにエリオ君と体を重ねています。
あの時お尻を開発されたのは、今では生理周期を計っているので無駄になる……
わけでもなく、エリオ君は両方の穴を使って何度も何度も私の中に精液を注いでくれます。

おっぱいも段々大きくなってきました。
フェイトさんいわく、

「このペースは……キャロ、私の時より成長早いよ」

らしいので、直にフェイトさんのようなカッコいい大人の女の人になれると思います。
そしたら、エリオ君のおちんちんを私のおっぱいで気持ちよくすることも出来ますし……

あ、ルーちゃんのインゼクトです。
ルーちゃんとは、こうやって連絡を取り合っているのですが……
……うん。予定、大丈夫みたいです。
実は、保護観察が一部解けたルーちゃんを私達の元へ呼んで、遊ぼうと思っているのです。
ルーちゃんも喜んで来てくれるみたいです。

「キャロ、ルーの予定はどう?」

「大丈夫だよエリオ君。明後日こっちに来てくれるみたい」

「そっか、なら準備しなくちゃね」

そう。早く準備に取り掛からなければいけません。
エリオ君の部屋にAMFを張って、縄を用意して、バイブやローターを準備して……
忙しくなりそうです。

―――ルーちゃん、楽しみにしててね。
き私とエリオ君の手が、ルーちゃんを何度も何度もイカせてあげるから。
エリオ君が、ルーちゃんの一番深い所にどくんどくん精液を流し込んでくれるはずだから。



「本当の友達になる」儀式が待ってるよ。





おわり。
563CRR:2008/03/16(日) 11:14:55 ID:rlIbUmFY
以上!
フェイトそんの手を離れ、大自然の中でたくましく育つエリキャロでした。ん?

ではさようなら!
564名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 11:19:19 ID:d9zQGQRp
>>563GJ!!
565名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 11:19:27 ID:v4dHrr9a
>>563
キャロ!?
GJです。純真な彼女がどんどん倒錯していく様が……。
566名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 11:25:56 ID:NoT4/Bwz
エリオ、おまえってやつはどんだけエロなんだっ!! GJ!!!

やっぱルーテシアも入れたドエロな3Pに突き進むんですね、しかしこの状況ならミラさんも手を出されてそうだと思うのは俺だけか?
567名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 11:48:13 ID:uF0yVM0t
>>566
エリオの師匠がタントで、ミラさんはタントの奴隷、ってのがいいなぁ
568名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 12:45:48 ID:eH9k4LFT
流れきってスマンが、なのはさんが大怪我したのって何歳の頃だっけ?
正確な描写があるなら情報求む。

それと>>566GJ
569名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 12:46:53 ID:IgMUYUw8
>>568
11歳
570名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 12:57:39 ID:eH9k4LFT
>>569
サンクス。情報提供に感謝す。
571名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 13:01:03 ID:lc4BVEj/
>>570
>>2のリンクの参考資料の欄が何のためにあると
次からはNanoha wikiの「時系列考察」で調べるよろし
572名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 13:13:40 ID:pQCqljH1
他の保護隊員のみんなも入れて乱交プレイを想像した俺は末期だと思う。
573名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 13:36:55 ID:oaXZm4jj
そして、久々に休暇が取れたのでフェイトが保護隊を訪ねると、真昼間から乱交パーティーしていたと。
574名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 13:46:09 ID:c/6n8+Z8
>>537

ソープネタでこんな電波が来た!!

最近父ゲンヤの様子がおかしいというか、妙に上機嫌なのを不思議に思ったスバルは
ある日そんな父を尾行し、ソープナンバーズの店を発見する。
アホな子とか言われていても何となくそこがどういう店なのか知っていたスバルは
ついに独断&個人的に潜入捜査(というか普通に入店)を仕掛ける!
受付で、女性も入店可能を知ってホッとしたり仕組みについて戸惑ったりしたが
父が時々呟いていた「9番」を指名。

そこでスバルは攻め&受け、両方の快楽を知ることとなる・・・・・・。



スバル×ノーヴェって意外とありそうでほとんど無いんだよな〜、と思っていたら舞い降りた
575名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 13:53:32 ID:PTgUkCiK
>574
今すぐそれを書くべきだと思うよ?

・・・すっごく読みたい!
576名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 14:53:41 ID:oaXZm4jj
水揚げされたノーヴェがゲンヤと結婚して、ギンガがものすごくライバル意識燃やすって電波が来た。

まてよ、ゴールド会員でギンガも指名できるんだよな・・・・・・え、ゲンヤ×ギンガ?
577名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 14:59:19 ID:pQ1YwMty
いいじゃないか
亡き母に酷似してる容姿でゲンヤを誘うギンガ……ううっ
某紅いドリームさんのアレの続きが非常に待ち遠しい
578名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 15:31:42 ID:SHeBzDfM
ひとつお聞きしたいことが

A crossroads of Fate てEND3の途中までしか保管庫にないんだけど、完結したっけ?
579名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 16:12:59 ID:DXzf36W2
>>578
してないんじゃなかったけ?
てか結構、完結してない話が多いような気がする。

執筆者には、新しい作品を産むより一つの話を纏め上げてほしいところ
580名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 16:13:00 ID:r2uEbs82
>>578
保管庫は57スレまでは保管してるんだよな?
とりあえず、保管が追いついていない58・59・60(現行スレ)で「A crossrods (ry)」を
検索してみたが、引っ掛からなかいからまだ完結してないんじゃないか?
581名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 16:16:17 ID:r2uEbs82
>>579
書く気が冷めたもん書こうとしても、苦痛なだけだし、駄文しかできあがらん気がするがな…。
582名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 16:17:27 ID:hEPZte+I
てか今過去ログ漁ってたんだが、ちょっと前にあったユーノ×キャロのが見当たらない…実ははめていたのは(無自覚的に)キャロの方だったって話。
作者がログには載せないでくれとか言ったのか?
583名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 16:25:55 ID:qokpVQbe
>581
その場合、いっそ「これの続きはもう書かない」って宣言してもらった方がありがたいんだよな。
無駄な期待を抱かずにすむ。
584名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 16:26:13 ID:telY3MO1
>>579
すごく……心が痛いです……
ちょっと数ヶ月放置したままの話の続きを書いてくる
585名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 16:33:22 ID:r2uEbs82
>>583
時々催促があがってる作品をのぞけば、
続き期待されてるのかどうか疑わしいぜ…。
というか、保管庫からひっそりと削除はできないのかな?
586名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 16:52:26 ID:nCJKolGj
ターンA氏のユーノ対クロノの続きはまだなのかな?
クロノがエリオのケツにバイブ突っ込んだりした奴。

後にクロノの息子が10歳になった時、エリオがこの時の復讐として
クロノの息子のケツにバイブぶち込む電波受信した
587名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 17:09:39 ID:Hc5LGavn
>>563
Gj!!
なんというエロオだ・・・
これはもうルーテシアにも手を出すという鬼畜王エリオの続きを期待するしかない!!
そしていずれはフェイトさん達も性奴隷にして毎晩あんなことや、こんなことを・・・・

588名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 17:26:55 ID:Q5vg1P9X
一瞬クロノの息子のケツって尿道かと思った
589名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 17:28:47 ID:6PMMXH3J
ソープネタってザ・シガー氏以外にもゲリラ兵氏とターンA氏が書かれているが、
特に著作権(というと大げさだが)は無く誰でも書いていいってことなのかな?
590名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 17:43:27 ID:Q5vg1P9X
いいんじゃね。ただ供給が多すぎると食傷気味になるかもしれんが
だから逆にホストクラブとかどうよ
591名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 17:44:12 ID:RWiuTMyR
>>589
気になるなら事前にザ・シガー氏に許可をとればいい。
敬意を表するなら事後承諾の形でも一言礼を述べるのもいいかもね。

展開ではなく、あくまで舞台設定の基幹部だけの流用だし、
別にお伺いがなければ許さん、とか言われないと思うけれど。
その辺は個人の良識に任されるべきだろう?
きちんとネタが生かされてるなら許される範囲だろうなぁ……。
592名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 17:44:31 ID:sCGUbNFO
ケース・バイ・ケースじゃまいか。
あまりに既存のSSを連想させるようなシチュエーションなら、確認とっといたほうがいい気がするが
593ザ・シガー:2008/03/16(日) 17:44:55 ID:NoT4/Bwz
>>589
元々は雑談からから出たネタですから各々の好きに書いて良いと思いますよ。
っていうか新たなるジャンルとしてソープと納豆を確立しても良いんじゃないかと。


>>540
そしてクアットロを可愛く、という難題が出ている事に頭を悩ます‥‥中年親父との甘くないプレイとかを考えてたんですが。
っていうかクアットロを可愛く書くってかなり難しい気がする、というかあの子って可愛く書いていいもんなのか?
594名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 17:46:36 ID:7f61Gauz
>>593
クアットロを可愛く書く事に一体何の問題があるんでしょう!!!
595名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 17:55:28 ID:QfE9G7oC
>>593
ソープランド納豆と申したか?
596名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 17:55:45 ID:XcnmInKz
個人的にクアットロは
ク「ほぅら、身体の痺れがいつまでもとれないでしょう?」
男「こんな女に……くやしい……でも、感じちゃうっ(ビクビクッ

そんなイメージが
597名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 17:59:47 ID:hdpWf8M8
納豆ね・・・

納豆か・・・


NATO?
598名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 18:06:00 ID:sCGUbNFO
そりゃ第97管理外世界の軍事同盟だw
599( ゚Д゚) ◆kd.2f.1cKc :2008/03/16(日) 18:19:35 ID:oxCo05aV
>>582
『蟻地獄』の事でしたら、前編を投下した時に少し荒れたので、
その時に補完対象から外してもらっています。
その後無性にエロが書きたくなり、リクがあったので後編を書きましたが、
そちらも補完されていないようです。

>>保管庫諸氏
恥をしのんでお願いいたします。
『蟻地獄 淫獣編』と、『蟻地獄 哀・淫獣編』の保管をお願いします。
現在携帯からなので、スレのデータは、後ほど書き込みます。
600名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 18:21:48 ID:SHeBzDfM
つまり第二次世界大戦は旧ミッドとベルカの争いが時空を超えて飛び火したと
そして冷戦体制はミッド地上本部と聖王教会の
601名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 18:53:28 ID:WopbiVyd
>>599

こうも簡単に自言を翻す上に
荒れ(かけ)たと自分で理解しておきながら話題を出すの…
あなたの言葉はその程度の、薄く重みのないものなんですか
602名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 19:13:05 ID:hdpWf8M8
>>600
むしろ聖王教会の十字軍だろ
603名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 19:13:23 ID:Q5vg1P9X
・作者には作品を求めるべきであって、重みのある言葉を求めるものではない。
・荒れた原因は注意書きの不備という作者の怠慢、えり好みするのにスルーできない読者の我侭、
 補完を取り下げる過敏すぎる反応であって、一過性のものに過ぎなかった。
・よってその意見は無意味であり無効である。
・むしろ、過去に固執し燻った火種を持ち込んでいるのはあなた自身であるとも言える。
604名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 19:14:17 ID:v4dHrr9a
>>601
ちゃんと謝罪はしてるし、読みたいって言う人がいるんだから良いと思うぞ。
昔の話をいつまでも蒸し返さない。
605名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 19:27:39 ID:syuKinsD
今ならヴィータをもらっていってもバレなそうだな
606名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 19:28:20 ID:sCGUbNFO
(´∀`ル じ、じゃあ、あたしはなのはさんをもらっていきますね! 
なのはさんのおっぱいハァハァ なのはさんのふとももハァハァ なのはさんのうなじハァハァ なのはさんの鎖骨ハァハァ なのはさんの上腕二頭筋ハァハァ なのはさんの……(以下略)
ハァハァ ハァハァ ハァハァ ハァハァ ハァハァ
607名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 19:30:09 ID:uY5vQxN/
>>601
ヽ(`Д´)ノバーカバーカ
608名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 19:47:35 ID:SHeBzDfM
>>607
四つん這いになってゆっくり力を抜くんだ……
609名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 19:49:23 ID:3YeH1zOf
アッーー!
610名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 19:57:40 ID:Ff+8NNQj
>>606
.。o(スバルのばか……)
611名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 20:00:38 ID:WopbiVyd
>>603
1.2から3の論への展開が何回読んでも不明
自分の言葉に責任もてない人が、早まって保管しないように頼んだんだから撤回しても気にするな、ってことでおk?

>>604
読みたいと言ってるようではなく、ただ疑問を呈しているだけにしか見えなかったけど。まあいいや
要請もなく
一足飛びにいきなり撤回宣言ってのが気になっただけだし

>ちゃんと謝罪〜
ペラペラと前言を翻す様な人の謝罪…
612名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 20:05:15 ID:WMiMIigP
>>611
クドいよ。荒らす気?
613ザ・シガー:2008/03/16(日) 20:10:28 ID:NoT4/Bwz
荒れた空気をマッタリに変えたい、ただそう思う。

という訳でソープ・ナンバーズの非エロ短編を書こう、あと1時間以内に。
614名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 20:13:37 ID:QfE9G7oC
>>613
期待して待ってる
615名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 20:13:41 ID:WopbiVyd
すみません
疑問を羅列しただけだったんですが…

本人に回答して頂きたかったんです
616アルカディア ◆vyCuygcBYc :2008/03/16(日) 20:14:04 ID:7f61Gauz
.。o二時間後くらいにまだスレ残量が残っているだろうか……
617名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 20:14:06 ID:HMrFgXPp
>585
俺は『なのは』とバルディッシュがドアを開けた後の続きをずっと期待している。
618名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 20:16:36 ID:pQCqljH1
>>613
待ってますぜ。

>>605
それじゃ俺はリインを貰っていきます。
619名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 20:20:22 ID:RWiuTMyR
>>613 あまり気負わないでくださいね、と。
そしてwktkして待ってるぜ。
620名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 20:22:33 ID:sCGUbNFO
>>616
現在約390kbで、残り約110kb也。
雑談での消費、それにシガー氏が投下したとしても80kbは余裕で残ってるはず。
無問題よ。
621名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 20:22:50 ID:rH8B1HzM
>>602
先生、対立宗教がいません。どちらかというと現実世界ではあまりない、技術の種類による
対立だと思いますが。
622名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 20:23:05 ID:pQCqljH1
〉アルカディア◆氏
残り109kbです。(このレス入れないで)
二時間後ですか……残量は微妙そうですね。
623名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 20:24:28 ID:gJPconD/
横からスマンが、>>612あんた一度も答えてないのにくどいってw
ID変えて自演でも?w
624名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 20:28:15 ID:pJQY/Bnd
おまえら不毛な争いするより、無毛のヴィータのエロでも書けよ
625名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 20:29:28 ID:sCGUbNFO
>>622
一時間宣言したシガー氏の短編SSなら10kb〜15kb程度だと思うから、大丈夫だと思うでよ。
まぁ2時間以内に雑談で1000まで行ってしまった場合はアレだがなw
626名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 20:38:35 ID:RWiuTMyR
>>623
黙ってROMってたけど、
空気悪くなってるからそこで止めといたほうがいいって言いたくなって、
思わずレスしちゃった、と俺は判断したんだが。少々悪意入ってないか?

というか上で空気変えようとしている作者さんたちの意図を無下にしかねない
>>612のレスの仕方では、横からでも言えた義理じゃないだろう……。
|ω・`).。oO(当然、俺も人の事言えた義理じゃないけれど……)

↓以下、教導官に少し頭冷やしてもらう流れで
627 ◆Ev9yni6HFA :2008/03/16(日) 20:43:35 ID:eXVF21Hg
>>621
ヴィヴィオが現れた事でstsの後だと聖王教会内で色々と対立してそうだけどね
あとゆりかごを管理局が破壊した事で一悶着あってもおかしくないし
628名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 20:43:45 ID:8NYMkESq
流れについていけない…こ、こういう時ははやてさんのおっぱい揉み揉みを習うのが一番なのか?
629627:2008/03/16(日) 20:44:39 ID:eXVF21Hg
コテ消し忘れたorz
630名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 20:58:37 ID:hdpWf8M8
こういう時はだな・・・NATTOによる紛争介入


私、納豆はエロパロのネタに狙われています。
なぜ、誰に、ネタにされているのかはわかりません。
ただひとつ判る事は、ソープと関係があると言う事です。
なのはと某氏は犯人の一味。
他にも数の子が4〜5人以上。
白いパックを所有。

どうしてこんなことになったのか、私にはわかりません。
これをあなたが読んだなら、その時私はネタになっているでしょう。
・・・粘りがあるか、ないかの違いはあるでしょうが。
これを読んだあなた。真相を暴いてください。
それだけが 私の望みです。

                   納豆
631名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 21:08:08 ID:SHeBzDfM
>>627
高町ーハラオウン両ファミリーを中心とした第三勢力が現れて大変なことになるわけですね
632名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 21:08:58 ID:hdpWf8M8
>>621
技術・・・

窓VsMacか!!!!
633ザ・シガー:2008/03/16(日) 21:09:19 ID:NoT4/Bwz
書けた‥‥‥人間ってやれば出来るんだな。

という訳で投下します。
ソープ・ナンバーズの小ネタ、内容は非エロ、前に投下したやつと似たような感じです。
一応は今までのソープ・シリーズやこの先の内容に関係してます。
634高級ソープ ナンバーズ 小ネタ:2008/03/16(日) 21:11:12 ID:NoT4/Bwz
高級ソープ ナンバーズ 小ネタ2


ここはミッドでも有名なソープ(とは名ばかりであらゆる性遊戯が可能な娼館みたいなもんだが)である“ナンバーズ”の店舗。
これは、その中にある休憩室での一幕。


(うう‥‥なんか気まずいっス‥)


ウェンディは額に冷や汗を垂らしながら心中でそう呟く。
普段は底抜けに陽気な彼女も、今現在この場所を支配している空気には抗い難い沈黙を守っている。
それもその筈、今ここにいるのはウェンディを除いてセッテ・オットー・ディエチ・ディードというナンバーズ中でも無口無表情のむっつり軍団なのだ。
ウェンディでなくとも、誰も喋らないこの場所にいれば気まずくなるだろう。


「あ、あの‥‥みんなは今日どうだったっスか?」


ウェンディは意を決して沈黙を破る、瞬間その場の全員の視線がウェンディに殺到した。
一言も喋らず一斉にこちらを見つめてくる無表情ズの様子は結構恐い。
だが彼女達に決して悪気がある訳ではない、実のところは少しばかりボケっとしているだけだったりする。
ウェンディの質問にしばし今日の記憶を振り返る無表情ズ、まず最初に口を開いたのはオットーとディードだった。


「特に変わった事は無かったよ」
「はい、特に変わった事はありませんでした」


面白味の無い答えではあるが、空気が悪くなる訳でもない返答。ウェンディはその返事に“そうっスか”と短く返しておく。
そして次に口を開いたのは意外な事にセッテだった。
ナンバーズの中でもとりわけ無口な彼女が口を開くのは珍しく、ウェンディ以外の姉妹もセッテに目をやる。


「今日はたくさんのご指名があった」
「本当っスか? 大変だったっスねぇ」
「何人くらい?」


オットーが思わず尋ねた質問にセッテは顔の前で指を六本立てた。


「6」
「まじっスか!?」
「まじ」


思わず大きな声で尋ねたウェンディに、セッテは静かにそう答える。
よく見ればセッテのその顔はどこかツヤツヤとしており、彼女の欲求が満たされた事を如実に物語っていた。
635高級ソープ ナンバーズ 小ネタ:2008/03/16(日) 21:13:57 ID:NoT4/Bwz
ちなみに意外な事だが、セッテは物静かな容姿とは裏腹に性欲の激しい娘であり指名が多ければ実に上機嫌になる(見た感じでは分からないが)。
恐らくは今日も短時間で絞り取ったのだろう。


「はぁ〜、そうっスか‥‥あたしだったら絶対に腰がいかれるっス」
「結構楽しい」
「はは‥‥ところでディエチはどうだったっスか?」
「えっ、私?」


ウェンディはセッテの性豪っぷりに乾いた笑みを零しながら、話題をまだ喋っていなかったディエチに振る。
するとディエチは顔を赤くしてモジモジと指を弄りだす。


「えっと、今日は‥その‥‥“あの人”が来た‥‥かな」
「ああ、あのメガネの兄ちゃんっスか? あの人、床上手で優しいっスからねぇ〜、ディエチが嬉しそうなのも分かるっスよ」
「うん‥‥それに最近はよく私を指名してくれるし‥その‥‥オフの日とかも会ってくれるし」
「ディエチ〜、お客さんとアフターで会うのは原則禁止っスよぉ〜。まあ、あたしも人の事言えないっスけど」
「うん‥‥ごめん」


場にはなんとも甘酸っぱい空気が流れる、そしてそんな時おもむろに休憩室のドアが開いた。


「失礼するぞ」


ナンバーズの中でも一際高い背丈に抜群のプロポーションを持つ麗人、トーレその人である。
だが彼女の姿にいつもの凛然としたものはない。
トーレを見たその場の全員が固まってトーレの顔、いや正確に言うならば頭に視線を釘付けにする。
その様子にトーレは不思議そうに首を傾げた。


「ん? どうした?」


そんなトーレに、ウェンディは口に手を当てて笑いを押さえながら答えた。
何故かウェンディは爆笑を抑えているようであり実に苦しそうだ。


「ト、トーレ姉‥‥ぷぷっ‥鏡で自分の顔見るっス」
636高級ソープ ナンバーズ 小ネタ:2008/03/16(日) 21:14:44 ID:NoT4/Bwz
「顔?」


トーレはそう言われると壁に掛けてあった鏡で自分の顔を確かめてみる。
そこには実に可愛いネコミミちゃんがいた。


「うわっ! と、取り忘れたっ!!」


それは先ほど、某査察官とのプレイで付けたコスチュームの一部であった。
トーレはいつもの怜悧な様はどこへやら、可愛いネコミミを付けてアタフタと慌てる。


「ぷはははっ! もうだめっス、限界っス〜」
「ぷくくっ」
「はははっ」
「ふふふっ」


慌てふためくネコミミ装備のトーレの姿に、ついに我慢の限界を迎えたウェンディ以下の面々は笑い出す。
皆に笑われてトーレは顔を真っ赤にしてしまう。


「ちょっ! お前ら笑うなっ!! セッテ、お前も何か言ってくれ‥‥セッテ?」


トーレがセッテに助けを求めるが、そこには腹を押さえてもんどりうっているセッテの姿があった。
セッテは声こそ我慢しているが、トーレの姿の可笑しさに腹を抱えて悶絶している。


「それじゃトーレ姉、デジカメ撮るから笑顔頼むっス〜♪」
「ちょ、馬鹿者! 撮るな!!」


パシャッ 乾いたフラッシュの音が響けばトーレの横には腹を抱えながて笑いを堪えながらデジカメを構えたセッテがいた。


「セッテ! お前という奴はっ!!」

パシャッ

「はいは〜い、デジカメは一つじゃないっスよ〜♪」
「うわっ! 撮るな、撮るなぁ〜」


トーレは涙目になりながら必死に手で顔を隠す、どうやら混乱してネコミミを取れば解決するという事実に気付いていないようだ。

こうしてネコミミちゃんの撮影会は30分ほど続き、その日撮られた彼女の写真はナンバーズ内でしばらく話題になったとか。

めでたしめでたし。

終幕。
637ザ・シガー:2008/03/16(日) 21:18:42 ID:NoT4/Bwz
投下終了です。

前に書いたトーレ姉さんのラストのネコミミの引きをここで使ってみた。
やっぱトーレ姉さんは弄られ系だと思うな、まじめっぽいし。
638名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 21:23:39 ID:RWiuTMyR
>>637
      ___
   . '/^^^゙ヾ、
    | { ,ノハ))〉)`
    从|.゚ ー゚ノリ   < これはとてもGJですね……
    /゙〈|V|)ト、
    (ノ_ |.|:|_|ノ
    /___,|T|_〉
     .(^_)_^)
639名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 21:26:32 ID:PTgUkCiK
GJwwセッテ可愛いなww
エロも良いけどこういうほのぼのしたのも良いよねw
640名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 21:26:45 ID:xD9Za9SB
>>637GJ!
なんかみんな微笑ましいなぁw
そしてディエチかわいすぎ。乙女っぽくていい感じでした。
でも相手誰だ?ユーノ?グリフィス?どっちも苦労人属性がかぶってるからなぁ
641名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 21:26:59 ID:pevN9UoS
>>637
何という舞台裏wGJです。
642名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 21:28:38 ID:eXVF21Hg
本編では分からない意外な一面が分かってGJです
643名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 21:29:35 ID:O0/s0xE4
>>637
GJ!
舞台裏かわいいなw

>>640
ディエチだから相手はユーノじゃない?
魔王様との砲撃戦的な意味で
644名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 21:30:58 ID:mHriOJqu
なんだこの感情、俺はナンバーズにはヘイトしか
感じなかったはずなのに。




あああああああトーレかわいいいいいいいいいいいい
645名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 21:32:22 ID:QfE9G7oC
>>644
自分の感覚を信じろ

お前は今萌えていい
646名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 21:33:31 ID:sCGUbNFO
>>637
GJ!

>>644は俺のドッペルケンガーらしい
647名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 21:47:54 ID:DHtAMfoB
>>644
安心するんだ。俺も去年の終わりごろに投下された、ておあー氏の『機動六課のクリスマス』を
読むまでヘイトしか感じなかったクチだ。

もちろんシガー氏もGJ!!みんな可愛いすぎだw
648名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 21:51:37 ID:DHtAMfoB
>>647
やべ、これだと少し誤解を招きそうなので一応、補足。
ナンバーズにヘイトしか感じなかった、な。
649アルカディア ◆vyCuygcBYc :2008/03/16(日) 22:16:41 ID:7f61Gauz
なんだか、昨日投下すると言っておきながら投下できなかった嘘つきアルカディアですが、投下しても宜しいでしょうか?
残り容量を教えて下さった皆様、有り難うございます。この場を借りてお礼申し上げます。
650名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 22:18:39 ID:hdpWf8M8
意外とみんなヘイト派か
俺は更生組が施設に訪れる機動六課の面々に
腹いせファックされてるんじゃないかと妄想してた所為でそうでもなかったんだが
651名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 22:19:04 ID:NoT4/Bwz
別にそんな事など気にせずとも、容量的に大丈夫ならば投下する事にはなんの問題もありません。
書くと宣言しても書けなかった方も大勢いる事ですし。

というよりも、是非投下してくださいっ!! お願いしますっ!!!
652名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 22:20:14 ID:sCGUbNFO
>>649
Bring it on!
653アルカディア ◆vyCuygcBYc :2008/03/16(日) 22:36:07 ID:7f61Gauz
長らくお待たせしました。
Little Lancer 十四話。光臨☆編です。
何時も通りの、お約束通りの平凡な展開です。
      
 注意事項
 ・非エロ
 ・原作IFもの
 ・エリオ主人公 (やっと主人公らしくなってきたかな?)
 ・軽くとらは3の設定を流用
 ・少々の鬱展開有り。
 ・展開の、原作からの矛盾点などは虚数空間へスルーして下さい。
 ・NGワードは「Little Lancer」でお願いします。
654Little Lancer 十四話 01/13 ◆vyCuygcBYc :2008/03/16(日) 22:37:42 ID:7f61Gauz
 エリオ・モンディアルの墓はミッドチルダ北部・聖王教会本部脇の共同墓地の一角に在る。
 そこは、共同墓地の中でも特に豪奢な墓碑の並ぶ一角で、騎士や富豪、旧貴族らが大勢眠っている場所でもある。
 夕焼けに赤く染まる墓所に、一人の少年が訪れた。
 齢に似合わぬ大人びた風貌と機械仕掛けの義手が目を引く、赤毛の少年だった。
 墓の中で安らかに眠っている筈の、エリオ・モンディアル当人である。
 彼は、己の名が刻まれた墓碑を見下ろし、唇を噛んだ。

『Erio Mondial 新暦65〜新暦75
 命を賭してミットチルダを救った幼き騎士
 我々は君を忘れない』

 エリオの墓碑には、そんな言葉が刻まれている。
 だが当のエリオには、ミッドチルダを救うなどという大それた事をしたつもりは無い。
 ルーテシアを救うためにクアットロと対峙し、成り行きでトーレと戦い、只管に足掻いただけだ。
 六課に帰還してから記者の取材を受けたり食事に誘われたりといった出来事が多く、次第にエリオは自身が分不相応な賞賛を浴びていると感じるようになった。
 ミッドチルダに帰還してから、数え切れない程の人々に褒められた。礼を言われた。同じ六課である事を誇りに思うとまで言われた。
 しかし、エリオにはもっと上手くやれたのではないかという悔恨こそあれ、自身を誇る気持ちなど持てよう筈が無かった。
 墓碑の前には干乾びた花束の残骸や、駄菓子の袋が積み上げられている。
 それらの残骸が、雄弁に語る―――この墓碑の前でどれだけ多くの人々が涙を流し、エリオの為に祈ったのかを。
 キャロは此処を訪れる度に、必ず墓碑の前にストラーダを供えて跪き、日が落ちるまで身じろぎ一つせず祈り続けたと聞く。
 誰もが此処で涙を流したと言う、己の墓碑。
 エリオは、弱々しくそれに拳を打ちつけた。

 新暦75年9月19日のあの日、確かに自分は死んだのだ―――エリオはそう思った。
 その事実をすぐに受け入れられた者も、時間をかけて受け入れた者も居た。
 だが、誰しもが三年と言う年月の中でエリオ・モンディアルの存在を、自分の中で過去のものとして区切りをつけたのだ。
 最もエリオの死を受け入れるのに時間が掛かったのは、間違いなくフェイトとキャロの二人だろう。
 フェイトはエリオの死に一時は精神を病みかけ、エリオを蘇らせる為に『プロジェクト「F.A.T.E」』の研究にまで手を出したと聞く。
 キャロは、エリオの死を直視出来ず唯ひたすらにエリオの後を追い、エリオの槍術を鍛錬することで己を守ろうとしたと聞く。
 そのフェイトとキャロの二人でも、三年という年月を掛けてエリオの死に対して己の中で決着をつけたのだ。
 ―――それは、とてもとても尊い事だと思う。

 エリオは己の胸に去来する想いの数々を統べる事が出来ずにいた。
 己の墓碑と対面することで、機動六課の仲間達がどれ程深く自分の事を思っていたのかを改めて知った。
 ……それが、嬉しく無い筈が無い。身に余る光栄に畏れすら感じてしまう。
 同時に、自分が未熟だったせいで、多くの人々に悲しみや苦しみを与えてしまったことに深い悔恨を覚える。
 特に、フェイトとキャロに与えた悲しみに対しては、償う方法も思い浮かばない。

 ―――自分がもっと強かったら、あんな事態にはならなかった。
 只、そんな想いがエリオを苦しめる。
 エリオ・モンディアルは13歳という年齢からは、考えられ無い程の真っ直ぐな精神を持った少年だ。
 ……それでも彼は、所詮は13歳の少年に過ぎなかった。
 英雄とまで呼ばれる周囲からの賞賛も、死亡扱いになっていた事の反動から来る過剰な愛情も―――
 ―――彼にとっては、重荷でしかなかった。

 そして、エリオ・モンディアルは普通ならば直視出来ない程の重責でも、真正面から立ち向かってしまう精神の持ち主だった。
 
“どう違う!?
 体が肉で出来ているか、機械で出来ているかの違いしかない同じ作り物の君と僕が?
 光の中で教育を受けたか、闇の底を舐めて育ったかの違いしかない同じ作り物の君と僕が!?
 いいことを教えて上げるよ、エリオ・モンディアル。
 キャロ・ル・ルシエはね、僕の姿を見た途端泣きながら抱きついて来たんだよ。
 君が誰かなんて、君と僕以外の誰かにとってはどうでもいい、何の興味も無い事なんだ!!”

 エリオの人形の言葉は全く正しいと思った。
 三年前にエリオ・モンディアルは死に、今機動六課に居るのはエリオ・モンディアルという役を与えられたランス・月村だ。
 ……だが、己がその役を務める事で、救われる人が居るのなら。笑ってくれる人が居るのなら。
 ―――全身全霊を以って、僕は皆が望む英雄エリオ・モンディアルとなろう。
 
 少年はその日、己の墓前で機動六課に望まれる通りのエリオ・モンディアルとなる事を誓った。
656Little Lancer 十四話 02/13 ◆vyCuygcBYc :2008/03/16(日) 22:38:50 ID:7f61Gauz
 剣と槍の鎬を削る音が絶え間なく訓練場に響く。
 長身の剣士に矮躯の槍手が挑み懸かる光景は、この三年間六課の訓練場の日常でもある。
 キャロのシグナムとの稽古が再開したのだ。
 主治医のシャマルはまだ安静にした方が良いと提言したが、キャロは一日でも早い稽古の再開を願った。

『Speerschneiden.』

 ストラーダの斬撃がレヴァンティンに受け止められて火花を散らす。
 以前にストラーダの第三形態を発動して、本心をシグナムに看破されて打ちのめされたキャロだったが、今の彼女の槍捌きは以前以上だ。
 重症で臥せっていた事が信じられない程、体捌きも軽快である。
 長く己を縛っていた迷いが晴れ、エリオに再会して改めてストラーダを託されたキャロは、今正に絶好調だった。
 
『Wing Shooter.』

 ケリュケイオンを通じて、ストラーダに魔力を通して槍の穂先から直射弾をバラ撒く。
 絶好調であっても、キャロの近接戦闘能力はシグナムに遠く及ばない。
 その力量差を考慮して、シグナムを容易にクロスレンジに入れないように魔力弾で牽制し、その上で優位を保とうという戦法だ。
 ―――それは、以前のキャロでは決して採ろうとしなかった戦法だ。
 シグナムの口元が吊りあがる。
 今までのキャロの槍術は、どれ程足掻いてもエリオの槍術の模倣でしかなかった。
 その方法論では、感覚や運動能力でエリオに劣るキャロでは、劣化したエリオにしか成り得ない。
 だが、ここに来てキャロは、真に己の資質に適したストラーダの運用法に目覚めつつあった。
 シグナムは切っ先に感じる槍の穂先の感触に、キャロが何か固い殻を脱ぎ捨てた事を感じていた。

 楽しい。

 シグナムは、初めてキャロとの手合わせで心の底からの楽しさを感じていた。
 バトルマニアとして好敵手と立ち会う楽しさだけではない。
 三年間、ずっと見守り続けてきた少女がついに己を取り戻した喜び。
 これまでの特訓はキャロは裏切らなかったのだという安堵。
 シグナムのこれまでのキャロとの手合わせは、キャロの心の傷口を押さえる程度の応急処置でしか無かった。
 いつしか破綻するのは目に見えていたし、事実破綻は訪れた。
 ―――だが、キャロは蘇った。不死鳥の如く。
 これ以上の歓びが何処にあるだろうか?
 それらの感情が綯い交ぜになって、いつしかシグナムは剣を揮いながら笑顔を浮かべている自分に気付いた。

 シグナムの全身は、何時に無く軽かった。
 この三年間、彼女の心の深奥にはクアットロへの暗い復讐心が根付いていた。
 それも、エリオの帰還とキャロの復帰と共に消えた。
 クアットロはヴォルケンリッターの一同で誅した。
 それは、復讐では無く斬奸であったのだとシグナムは信じている。

 シグナムは闘志漲る笑みを浮かべて、何処からでも懸かって来いと、視線のみでキャロに告げる。
 キャロは頷き、真っ直ぐにストラーダを構える。
 その瞳は―――まるでエリオにそっくりだった。
 炎の魔剣レヴァンティンが灼熱を宿す。シグナムがキャロとの立会いで魔力の炎熱変換を用いるのはこれが初めてだ。
 キャロはその返礼とばかりに、全身の魔力をストラーダに注ぎこむ。
 カートリッジがリロードされ、デューゼンフォルムの噴出口が全て後方を向き、魔力が収束されていく。
 
 双方の闘志が極限に達した瞬間、引き絞られた矢の如くキャロは飛び出した。
 凄まじい程の速度。
 それでも、シグナムの技量には及ばない。
 炎熱の燈るレヴァンティンで、ストラーダを跳ね上げようとして、―――瞬間キャロがストラーダから片腕を離した。
 輝きを放つケリュケイオンで、そっとレヴァンティンの柄に触れ、囁くように呪を唱えた。
  
「猛きその剣に、更なる炎熱を」

 瞬間、レヴァンティンが炎の暴発を起した。
657Little Lancer 十四話 03/13 ◆vyCuygcBYc :2008/03/16(日) 22:39:30 ID:7f61Gauz
 シグナムは驚愕した。受け攻め数手を予測していたが、百戦錬磨のシグナムからしても完全に予想外の一手だった。
 あの凄まじい突進すらフェイク。
 キャロは自身の全身全霊を以ってしてもシグナムに及ばない事を知り、妙手に出た。
 己の全力に対してシグナムが強力な後の先を取る事を予想して、その更に後の先を取ったのだ。
 それも、ブーストデバイスを用いて炎熱変換された魔力を暴発させるという斬新な方法で。
 シグナムのレヴァンティンを握る右手は微かに燻っている。
 
「キャロ、見事だ」
 
 シグナムは偽りない、心の底からの賞賛をキャロに送った。
 だが、キャロは悔しそうに首を振る。

「いえ、今の技は―――失敗でした」

 レヴァンティンに触れた左手が、ぶすぶすと煙を上げていた。
 ブーストを行ってからの離脱が遅れたせいで、自身も暴発の巻き添えを喰らったのだ。
 ケリュケイオンにも大きなダメージが見られる。これで、同じ技はもう使えまい。
 キャロの魔力も底をつき、立っているのが精一杯という状況だ。
 それでも、彼女はゆるゆるとストラーダを正眼に構える。
 ―――こんな所で立ち止まってる訳には行かない。エリオ君にストラーダを託されたのだから。
 そんなキャロを想いを汲んだのか、シグナムは大きく頷きレヴァンティンを正眼に構える。
 再び、剣先に炎の魔力が燈る。

「先の返礼だ。今度は、私から行こう―――紫電一閃!」

 炎を纏ったシグナムの渾身の一撃は、キャロの意識を容易に刈り取った。



 訓練場で、シグナムとキャロの立ち合いを見つめる影があった。
 キャロの揮う魔槍ストラーダの本来の持ち主、エリオ・モンディアルである。
 正直に言って、驚愕の連続だった。
 午前中もなのはとフェイトを相手にした模擬戦で、フォワードの四名が危なげ無く勝利したの見たばかりだった。
 スバルとティアナがAAAランクに相応しい力を身に着けていた事に驚愕した。
 己の抜け番として入ったルーテシアとガリューが、見事に六課のフォワードの皆とフォーメーションを組んでいる事に驚愕した。
 何より、キャロがストラーダによる直接戦闘と竜召喚とフルバックを臨機応変にこなす、万能の槍手に成長していた事に驚愕した。
 そして、今またエリオはシグナムとキャロの立ち合いに驚愕していた。

 キャロは、ストラーダを己のものとしていた。
 ストラーダというデバイスの扱い難さについては、以前手にしていた自分が誰よりも良く知っている。
 また、キャロが運動神経に乏しく、ストラーダのようなアームドデバイスの扱いに向いていない事も、以前の相棒である自分が誰よりも良く知っていた。
 ここまでストラーダを扱えるようになるまで、一体どれだけの努力をキャロは重ねたのだろうか?
 キャロの一挙手一投足からこれまでの苦労が滲み出てくるようだった。

 キャロは、エリオのバリアジャケットを纏っている。
 彼女が三年前のJS事件以来ストラーダを継ぎ、ずっとエリオの後を追って来たという話は周囲から良く聞かされている。
 どれだけ深い友愛の情を持たれているのかを想い、エリオは胸の底が熱くなるのを感じた。

 シグナムとキャロの立ち合いは益々激しさを増していく。
 エリオは―――過去の己のシグナムとの稽古の日々を思った。
 シグナムの横殴りの一撃がキャロを襲う。キャロはそれを、矮躯を生かして潜るように避けた。
 ……自分なら、どうするだろうか?
 キャロは、唐竹割りの一撃をストラーダの穂先で流してシグナムに突きかかる。
 ……自分なら、どうするだろうか?
 ……自分なら、どうするだろうか?
 ……自分なら、
 ……自分なら、
 
 いつしかエリオは、槍を構えた姿勢を取ってシグナムに対峙していた。
 鬼気迫る勢いで、エリオは架空の槍を揮い、己の裡に描いたシグナムと壮絶な戦いを開始した。
658Little Lancer 十四話 04/13 ◆vyCuygcBYc :2008/03/16(日) 22:40:17 ID:7f61Gauz
 エリオがシグナムに敗れたのは、キャロと全くの同時だった。 
 シグナムの紫電一閃を受けられずに、一撃の下に倒されたのだ。エリオは、改めた己の未熟を恥じた。
 キャロは、シグナムの一撃を受け、訓練場の中央で昏倒している。
 エリオはキャロに駆け寄った。

「シグナム師匠、最後の一撃は―――やり過ぎです。あれは、どんな状態でもキャロに受けられるものでは有りません。
 それに、キャロの最後の技が通じなかった時点で、決着はついていたと思いますが?」

 師と仰ぐシグナムだったが、最後の一撃には釈然としないものを感じてエリオは真っ直ぐに物申した。
 そんなエリオのエリオらしさに、シグナムはクスと笑みを漏らす。

「心配するな、加減はしてある。それにアレはキャロへの褒美代わりだよ」
「……あれが、ですか?」
「ああ。エリオ、キャロの手当てをしてやれ」

 そう言うと、シグナムは救急道具一式と、スポーツドリンクの入ったボトル、濡らしたタオルなどをエリオに投げた。
 エリオはそれを慌てて受け取る。

「キャロが目を醒ますまで膝枕でもして、ゆっくり労わってやれ。それが、キャロへの一番の褒美だ」
「???」
 
 エリオは理解出来ないとばかりに頭を捻る。それを見て、シグナムは悪戯げな笑みを浮かべた。

「―――キャロも苦労をするな。……どうだ、エリオ、キャロは強くなっただろう?」
「はい、とても。……キャロは努力したんですね」
「ああ。キャロはずっと、お前を目指して努力を続けてきたんだ。―――本当に、お前が生きていてくれて良かった……」

 そう言って、シグナムはひらひらと手を振り去って行った。
 エリオは、シグナムの言いつけを忠実に守り、キャロに膝枕をして、その顔を濡れタオルで拭った。
 左掌に軽い火傷があったので、薬を塗って包帯を巻く。そのまま、彼女の目覚めを待った。

 ……キャロの寝顔は、安らかだった。
 負けはしたが、己の全てを出し尽くす戦いが出来たからだろうか。
 エリオは、今日一日のキャロの戦いぶりを改めて回想した。
 キャロは確かに強くなった。ストラーダの扱いだけを取ってみても、B+に該当する力はあるだろう。
 その上に、ケリュケイオンを用いたバックスとしての能力も健在である。
 レヴァンティンの魔力を暴発させた手際から見ても、キャロの本来の資質は直接戦闘ではなく間接的な補助である事は明白だ。
 更に、特筆すべきは竜召喚能力。若年竜だったフリードリヒはこの三年で一回り大きく育ち、その威容を増した。
 さらには、六課の最大火力であるヴォルテールの召喚も可能である。
 これらの汎用性の高い戦闘技能の数々を思えば、キャロの陸戦AAAランクは決して誇張では無い。

 エリオは、己を省みた。
 自身の魔導師ランクは―――B。キャロの3ランク下だ。
 いや、そもそも、今のエリオは魔導師ですらない。武術として槍術を身につけているだけの、一般人だ。
 果たして、今の自分でキャロに勝てるか? 
 ―――斃せるか、と問われたなら、斃せると答える事ができる。
 すれ違いざまに首を掻き切る事が出来る。背後から、容易に心臓を串刺しに出来る。
 エリオが恭也から伝授された御神流の技術を使えば簡単な事だ。
 ……無論、そんなものがエリオの望む勝利である筈が無いのだが。
 今なら、何故恭也が長らく御神流の武術を自分に教えてくれなかったのかが良く解る。
 御神流の武術の方法論では、決して己の望む強さは得る事が出来ないからだ。

 機動六課の戦力として己とキャロを比べたなら―――
 余りにも馬鹿馬鹿しい問いに、エリオは自嘲した。
 この三年間で自分の空けた穴は埋まり、ライトニング3は完全に不要なものとなった。
 もう、機動六課は今の自分を必要としていない。
 エリオは膝の上で安らかな寝顔を見せるキャロを見つめる。―――その手の握る槍は、かつて自分が握っていた槍だ。
 彼は、嫉妬と羨望の混交した視線で、ずっとキャロの寝顔を見つめていた。
659Little Lancer 十四話 05/13 ◆vyCuygcBYc :2008/03/16(日) 22:40:57 ID:7f61Gauz
「―――ん、んんっ……」

 キャロが小さく吐息を漏らし、ゆっくりと目蓋を開いた。
 ぼんやりの焦点を結んだキャロの瞳が見たものは、己を覗き込むエリオの瞳だった。

「ひああああっ!?」

 キャロはびくりと体を痙攣させ、機械仕掛けの人形のように飛び起きた。
 そうして、キャロはエリオに膝枕をされている自身の状況に気付いた。
 
「ああっ、まだ動いちゃ駄目だよ」

 エリオは優しげにキャロを己の膝へと寝かしつける。
 キャロはどうしていいか解らずに、唯々諾々とエリオに従った。
 
「あの、エリオ君、シグナムさんは……?」
「ああ、シグナム師匠なら先に帰ったよ。僕は手当てを任されてね。……うーん、顔が赤いね、やっぱり疲れが残ってるのかな?」
「ふええ、エリオ君、あの、あの―――」
「はい、スポーツドリンク。汗かいた後は水分補給が大事だよ」

 エリオはボトルのキャップを開いて、キャロの口元に添えた。

「ううう……」

 キャロは、幼子のようにこくこくとボトルのスポーツドリンクを嚥下する。
 嬉しさと恥ずかしさが綯い交ぜになって、キャロの顔は耳まで朱に染まっていた。
 忽ちのうちに、首筋に冷や汗が玉を成す。
 それを、エリオは優しくタオルで拭った。キャロは露出の多いエリオのバリアジャケット姿だ。
 彼女の柔肌を、エリオの握るタオルが優しく滑る。
 ぷしゅ〜、と頭から湯気が出そうな程恥ずかしかった。
 今すぐ逃げたしたい衝動と、ずっとこのままでいたい多幸感がごちゃ混ぜになって、どうしようもない。

「……キャロは、強くなったんだね」

 エリオが、ぽつりとそう漏らした。
 キャロは照れ笑いを浮かべて首を振った。

「まだまだ、だよ。エリオ君がシグナムさんみたいな騎士を目指してるんだよね?
 わたしは、エリオ君みたいなはっきりした目標はないけど、大好きなみんなを守れるような力が欲しい。
 だから、エリオ君に負けないようにわたしも頑張るんだ!」

 キャロの純朴な言葉は、エリオの心を深く抉った。
 騎士を目指す想いに変わりは無い。停止したリンカーコアも、いつかは元に戻ると信じている。
 だが、今の己とキャロを比べれば―――どうしても、劣等感を覚えずには居られない。
 何より、キャロが純粋な心で己を目指している事が辛かった。
 フェイトもキャロも、自分を家族として認め、深く愛していてくれる事は解る。 
 ……その愛情も、今のエリオには重たかった。

「嬉しいよ、キャロ。頑張って! ストラーダを、宜しくね」

 だが、エリオの口から出たのはそんな言葉だった。
 エリオの微笑みに、キャロが満面の笑みで頷く。

 ―――皆の望む、英雄エリオ・モンディアルたれ。

 彼は、自らの墓前での誓いを忠実に守っていた。本当の自分がどんなものだろうが、関係無い。
 ただ、己は皆の求めるエリオ・モンディアルであればいい。
 ―――キャロを守る騎士になりたかった。だが、今のキャロには自身の力など欠片も必要無い。
 ならば、せめてキャロの求めるエリオとなって、キャロの心を守ろう。
 そんな悲壮な決意を欠片も見せず、エリオはキャロに真っ直ぐ微笑みかけた。
660Little Lancer 十四話 06/13 ◆vyCuygcBYc :2008/03/16(日) 22:42:30 ID:7f61Gauz
 その日、エリオは機動六課部隊長八神はやてによる召喚を受けた。
 隊長室ではやてがエリオに語ったのは、ロングアーチに配属されるエリオの今後の仕事内容についてだった。
 
「……ってな事で、基本は雑務担当で、後はうちが外出する時のボディーガードをお願いしたいんや。
 勿論、魔導師のボディーガードも居るんやけど、魔法攻撃以外の襲撃には以外に小回りが利かへん所があってな。
 いざという時の為に、恭也さんの秘蔵っ子のエリオにもお願いしたいんや」
 そう言って、はやてはニヤリと笑った。

「それに、エリオは今や隊長陣にも劣らぬ機動六課の有名人で、ミッドチルダを救った英雄やからな。
 エリオが一緒に居ってくれれば、うちも鼻が高いんや。
 ―――エリオ、きっとリンカーコアが止まってしもうた事でエリオは悩んどるんやないかと思う。
 もしかしたら、自分は機動六課に要らへんのやないか〜、なんて事を考えとるんかもしれん。
 でもな、エリオは三年前に十分過ぎるくらい機動六課での務めを果たしてくれた。
 これからは、六課がエリオにお礼をする番や。エリオは胸を張って堂々と六課の中を歩いてくれたらええ。
 エリオが居ってくれるだけで、六課の皆は嬉しいんや。
 機動六課もあと半年で解散や。それまで、六課の皆の心の支えになったってや」

 エリオは、はやての言葉を自分なりに要約してみた。
 ―――奇跡の少年エリオ・モンディアルは機動六課を象徴する存在になっている。
 ―――別に子供一人飼っておく位、今の六課では造作も無い事なので、お飾りとして六課に居続けてくれ。
 別に、はやての言葉に悪意を感じた訳ではない。
 海鳴で再開した時のはやての喜びようは、今も覚えている。はやても又、自分の大切な人の一人である事は間違い無い。
 それでも、エリオは己の存在の必要性を感じ取る事が出来なかった。
 ただ、六課の象徴たるエリオ・モンディアルという偶像が必要とされている事を感じただけだった。
 それでもいい。―――それが、エリオの結論だ。

「ありがとうございます。また機動六課で働く事が出来て、こんなに嬉しい事はありません」

 エリオはにっこりと微笑んでそう言った。
 ―――エリオ・モンディアルという偶像が必要なら、己がその役を担うまで。
 その決意を胸に、エリオははやての笑みに見送られながら隊長室を退出した。


 部屋に帰ると、一通のビデオレターが届いていた。
 時空管理局を仲介して届いたそれは、ドイツの月村家からのビデオレターだった。
 再生すると、突如画面一杯に雫の泣き顔が現れた。

「ランスお兄ぢゃん、早ぐ帰っでぎで〜〜〜」

 涙と鼻水でぐしゃぐしゃになった顔で、雫はランスという少年に哀願していた。
 早く帰ってきて欲しいと、ランスが居ないと寂しいと。
 そんな雫の頭をくしゃくしゃと撫でて、忍が困ったような顔を見せた。

「ごめんね、この子、ランスの本当の名前はエリオだって何度言い聞かせても聞いてくれなくって……
 見ての通りで、雫が随分寂しがってるから、お仕事一段落したら遊びに来てね。
 雫だけじゃなくて、私達はみんな貴方の事を家族だと思って待ってるから―――」

 恭也もぶっきらぼうな顔を見せる。
「おう、ランス。お前の本名が何だろうとどうでもいい、この家に来る時はお前は月村ランスだ。いいな?
 そっちの仕事が片付いたら、又俺の方の仕事を手伝わないか?
 お前みたいな器用な助手が居ると色々便利なんだよ。本当に―――」

 ノエルも、短いながらも言葉を残していた。
「……ランス様、お部屋は以前と変わりなく整えて居ります。……私も、ランス様のお帰りをお待ちしています―――」

 いつしか、エリオは自分が涙を流している事に気付いた。
 エリオ・モンディアルとしての記憶を取り戻してから、初めて自分が本当に必要とされた気がした。
 機動六課が円満に解散し、誰も英雄エリオ・モンディアルを必要としなくなったら―――
 ―――あの、ドイツの月村の家に帰れるのだろうか? 
 エリオはそんな事を考えていた。
661Little Lancer 十四話 07/13 ◆vyCuygcBYc :2008/03/16(日) 22:43:02 ID:7f61Gauz
「……どうしたの、エリオ?」

 それは、とある夕方の事だった。
 玲瓏な笑みを浮かべたルーテシアが、疲れきった表情で項垂れていたエリオに語りかけた。

「ああ、ルーか。ううん、別に何でも無いよ」

 振り向いたエリオは、今までの疲れきった表情が嘘にように、真っ直ぐな笑顔を浮かべていた。
 それでも、若干の焦りは隠せない。
 ルーテシアは、エリオの最も苦手とする相手だった。
 彼女を見つめると、何故か頬が上気するのを感じる。声が上ずって、上手く話せなくなる。
 すらりと伸びた彼女の肢体を、水晶細工のような彼女の貌を見つめると―――どうすればいいか、解らなくなる。
 皆の望む英雄のエリオ・モンディアルとして在る筈の自分が、壊れてしまいそうで―――
 エリオは、ルーテシアが苦手だった。
 無論、ルーテシアの『私は、エリオの物だから』という爆弾発言もエリオの中に深く根を下ろしている。
 エリオはもじもじとしながら、ルーテシアにどう話しかければいいのか戸惑っていた。
 ルーテシアは、静かに口を開く。

「……私は、機動六課の他の皆と違って、エリオの事を何も知らないから」
 
 その言葉の本意を、すぐには理解できなかった。

「……JS事件の時には敵同士で、会話らしい会話もできなかったし、二人で話した事もほとんど無いよね?
 だから、私はエリオ・モンディアルがどんな人なのかを知らない。
 エリオ・モンディアルは凄い少年だって、小さな英雄だって、皆は言うけど、それは噂のエリオであって貴方じゃない。
 私は、本当のエリオが知りたいの。
 だから、教えて。エリオ、貴方がどんな人なのか―――」

 ルーテシアの言葉の意味を理解した瞬間、エリオの全身に戦慄が走った。

「……僕も、僕が人間なのか、よく解らないんだ。
 だから、できるだけ皆の知ってるエリオと同じ人間になろうと思ってる」

 エリオは、誰にも口にする積もりの無かった本心を口にした。
 ルーテシアは優しげな笑みを浮かべた。

「昔、私を守ってくれた騎士が居た。名前はゼスト・グランガイツ。
 彼は、本当に一度死んで蘇った人だった。僅かな時間の仮初めの蘇生だったけど、ゼストは本当に生き返ったの。
 ゼストは未来を持たない人だったけど―――それでも、再び与えられた短い生の時間を全力で生きた。
 ゼストは自分をただの死者だと言っていたけど、そんな事は私にはどうでもよくて、ただ大切な人だった。
 だから、エリオが周りからどんな風に見られているかも、私にはどうでもいい。貴方も、私の大切な人。
 ゼストに未来は無かったけど―――エリオには、ちゃんと未来がある。だから、精一杯生きて」

 エリオは、泣きそうな顔で小さく「ありがとう」、とだけ言った。 

「私はエリオがどんな人なのかを知らない。……でも、今ちょっとだけ解った事が有る。
 エリオ、貴方はきっと凄く真っ直ぐな人で、凄く優しい人。……そして、凄く素敵な人―――」

 そう言って、ルーテシアはさっと背伸びをするとエリオの唇を奪った。
 エリオは身じろぎ一つ出来なかった。

「また、貴方を教えて。エリオ」

 そう言うと、ルーテシアは燕のように踵を返して去って行った。
662Little Lancer 十四話 07/13 ◆vyCuygcBYc :2008/03/16(日) 22:43:51 ID:7f61Gauz
 その日のクッキーは、会心の出来だった。
 ようやくエリオに渡せる出来のクッキーが焼けて、キャロは満足げに微笑んだ。
 綺麗に包んで、喜んでくれるようにお祈りをして。そして、キャロはエリオを探して駆け出した。
 エリオは確か、訓練場で槍の稽古をしていたはず。どうやって話し掛けよう。何て言ってクッキーを渡そう。
 喜んでくれるだろうか。美味しいと言ってくれるだろうか。
 キャロは胸の高鳴りを押さえながら、エリオの居る訓練場を目指して走った。
 
 ―――エリオは、訓練場傍の休憩室に居た。……ルーテシアと一緒に。
 その姿を見た瞬間、キャロの足は完全に歩みを止めた。
 二人は何かを話しているようだったが、その声までは聞こえない。
 夕日に照らされたエリオとルーテシアの姿は、一枚の絵画のようだった。
 ルーテシアが、さっと背伸びをしてエリオに口づけをした。
 硬直したエリオを残して、ルーテシアは去って行く。
 
「あはは、そうだよね。そうに、決まってるよね」

 キャロは静かに涙を流しながら、笑った。
 ずっと、エリオに再会した時から思っていた事だった。
 ―――エリオには、自分なんかよりルーちゃんのような綺麗な子の方がずっと似合ってる。
 エリオは三年間で逞しく成長していた。隣に並ぶ事が恥ずかしい程だった。ルーテシアも又、ファンクラブが出来る程に美しく成長している。
 心の底では、自分などがエリオに相手をされる筈無いと気付いていたけど、ただ認めたく無いだけだった。

 ―――だって、自分の身長では背伸びをしたって、エリオにキスする事など出来はしないのだから。

 自分が恥ずかしくて、悔しくて。キャロは膝を抱えてぐずぐずと泣いた。

「うわっ、キャロ、どうしたのっ!?」

 自主トレに来たスバルとティアナの叫び声が響く。キャロは泣き濡れた瞳を上げた。
 その手には、綺麗にラッピングされたクッキーの包みが有る。

「……ごめん、大体の事情は掴めたわ。何があったかは知らないけど、エリオに渡す筈だった手作りのお菓子を渡し損ねて泣いてるんでしょ?」
「どうしてそれをっ!?」
「……どうして気付かれないと思えるのか、そっちの方が不思議だわ……」
「ねーねーキャロ、それクッキー? 一個もらってもいい?」
「って、ちょっとは空気読みなさいよこの馬鹿!!!」

 丸ごとクッキーの包みを受け取ったスバルをティアナが張り倒した。

「キャロ、話してみて。あたしなら、相談に乗れるかもしれないし」
「う〜、ティア、彼氏持ちだからって調子に乗ってる……」

 キャロは、俯いたまま、ぽつり、ぽつりと語り出した。
「―――だから、エリオ君はわたしの大事な人で、ルーちゃんはわたしの大事な友達だから、本当なら……
 二人がお付き合いするのは凄く嬉しい事の筈なのに、どうしてもルーちゃんみたいに成れないのが悔しくって、悲しくって……
 もう、どうしたらいいか解らなくって―――」
 ティアナは嘆息をする。

「ルーもやるわねぇ。それにしてもキャロ、問題有るのは間違い無くあんたの態度よ。
 最近女の子らしさを身に着けてきたのはいいけど、卑屈になってちゃ良い事なんて何一つ無いんだから。
 エリオの入ってたお風呂に突撃した昔のあんたみたいに、ストレートに自分の想いをぶつけていけばいいのよ。
 背伸びしても届かないなら、首筋にぶら下がって無理矢理キスしちゃえばいいの!」
「そうそうティアの言う通り。エリオも可哀相だね〜、こんな美味しいクッキー食べ損なっちゃって」

 スバルはキャロ謹製のクッキーを齧りながら頷いた。
 
「それから、キャロはルーにちゃんと宣戦布告しないとね。絶対負けないよって」

 キャロは子供っぽい仕草でごしごしと涙を拭って、大きく頷いた。
663Little Lancer 十四話 08/13 ◆vyCuygcBYc :2008/03/16(日) 22:44:55 ID:7f61Gauz
 キャロが部屋に戻った時には、既にルーテシアは床に着いていた。
 明かりを点けてルーテシアを起さないように注意しながら、キャロも床へと潜り込んだ。

「……ルーちゃん」

 小声で、親友にして恋敵の名を呼ぶ。
 無論、返答など求めていなかった。
 だが、予想に反してルーテシアは返事を寄越した。

「……キャロ」
「ごめん、ルーちゃん、起こしちゃった?」
「ううん、大丈夫。ずっと起きてたから。私、キャロに伝えたい事があるの」
「……うん」

 沈黙。キャロは、二段ベッドの階下へと耳を澄ます。

「私は、エリオの事が好き。キャロがずっとエリオの事が好きだったのは知ってるけど……それでも、私はエリオが好き」
「……うん」
「私はエリオが好きだけど、キャロの事も大事な友達だから。
 だから―――キャロは私に遠慮をしたりしないで。
 キャロが自分の心を殺してエリオから遠ざかるような事をすれば、エリオもきっと悲しむから」
「そんな事しないよ。今日はスバルさんとティアさんに怒られちゃった。
 もっと自分の心をしっかり好きな人にぶつけて行かなきゃ駄目だって。
 ルーちゃん、わたしも負けないように頑張るから、どっちが勝っても怨みっこ無しだからね」

 うん、とルーテシアは頷くと、声のトーンを少しだけ下げて語りかけた。

「ねえキャロ、キャロはきっと、私よりもずっとエリオと仲良しで、私よりもエリオの事を良く知ってる。
 でも、近すぎるから見えなくなるものも、きっとあるんじゃないのかな?
 きっと、エリオにはキャロでも知らないような事が沢山ある筈だから。
 私は、エリオの事をもっともっと良く知りたい。
 エリオはミッドチルダの小さな英雄なんて呼ばれてるけど―――最近のエリオは、何だか寂しそう。
 きっと、エリオにはエリオを解ってあげられる人が必要なんだと思う。
 キャロは、エリオの家族なんだから、もっと色々エリオの事を知ってあげて」

 エリオの事を理解する―――その考え方は、いつしかキャロの中から抜け落ちていた。
 三年前のJS事件以来、キャロの中でエリオはエリオという偶像のイメージのままで固定されていた。
 エリオが、ただエリオとして居てくれるだけでキャロは幸せだった。
 だが―――エリオが生きて帰って来た以上、エリオがこの三年間で何を見て、どう感じて、どう変わったのかを知るべきだろう。
 病院でエリオが語ったランスとしての三年間の話を思い出す。
 エリオは、きっといつまでも昔のエリオのままでは無い。自分がこの三年間で恋を知り、給湯室の茶会で女の子らしさを少しは身に着けたように。
 ―――いつまでも、昔のエリオに甘えていてはいけない。
 再びエリオのパートナーと成りたいのなら、今のエリオと真っ直ぐ向き合わなければ。
 ……昔、エリオの事が知りたくて男湯に独り足を踏み入れた時のように。

「……ありがとう、ルーちゃん。わたし、ずっとエリオ君に甘えてた。
 また昔みたいにエリオ君の隣に並んで歩けるようになりたいから―――
 ルーちゃんはわたしの親友だけど―――負けないよ。勝負、だからね」
「……うん」
 
 キャロは、ルーテシアが二段ベットの階下で顔を綻ばせているのがはっきりと判った。
 彼女達は想う。―――今、エリオはどうしているだろうと。
 だが、流石の彼女達もその時エリオが自身を模した人形と、闇の中で対峙しているだろうとは想像だにしなかった。
 
664Little Lancer 十四話 09/13 ◆vyCuygcBYc :2008/03/16(日) 22:45:36 ID:7f61Gauz
 やあ、とエリオの人形は旧友にでも会ったかのように、片手を上げて気さくに笑った。
 今日はレインコートとバリアジャケット姿ではなく、黒いパーカーをきてフードを目深に被っていた。
 闇の中で黒いフードに覆われて、その表情をよく窺うことは出来ない。
 ただ、三日月のように吊りあがった口元と爛々と輝く瞳が印象的だった。

「こんばんは、エリオ・モンディアル。こんな時間にどうしたんだい?
 ……まあ、君がこの場所に独りで来たという事は、当然僕に逢おうと思っていたんだろうけどね」

 そう言って、エリオの人形はくつくつと嗤う。
 
「得物を持っていないという事は、今日は殺し合いに来た訳じゃ無さそうだけど―――
 さて、満ち足りた毎日を送っておられる英雄エリオ様は、哀れなこの僕にどんな用事が有るのかな?」

 エリオは自身の人形を正面から見据え、真っ直ぐに答えた。

「今日は、前回の返事をする為にやってきた。
 ―――僕は、君と戦うよ。
 機動六課には、エリオ・モンディアルが必要なんだ。
 そして、機動六課に必要なエリオ・モンディアルは君じゃない。
 あの戦いで左腕を失くし、三年を経て帰ってきたこの僕だけが、機動六課のエリオ・モンディアルで在る事ができる。
 だから、エリオ・モンディアルの名前が欲しいだけの君に、殺される訳には行かないんだ」

 微塵の迷いも、戸惑いもない、真っ直ぐな決意の篭った声だった。
 エリオの人形は狐に摘まれたような顔できょとんとしていたが、クスクスと笑みを零し、遂には腹を抱えて大笑を始めた。

「は、はははははははは、そうか、そうか、そういう事だったのか!
 つまり、君は、エリオ・モンディアルとはそんな人間だったのか!!
 これで、全てが繋がったよ! これで、全てが解ったよ、母さん!!!」

 正気を逸した躁狂のような笑みに、エリオが不信の目を向ける。
 エリオの人形は、尚も楽しげに嗤い続ける。

「一体何の話なんだ?」

 人形は、大きく腕を広げて満足げに頷いた。

「ずっと……ずっと、疑問だったんだよ。お母さんが、どうして君みたいなちっぽけで詰まらない人間に拘っているのかって。
 確かに、JS事件で君は大きな活躍をした。イレギュラーとなってお母さんの計画を散々引っ掻き回した。
 でも、それだけだ。あの戦いの後に君は死亡扱いとなり、もはや何の脅威でも無くなった。
 それなのに何故、姿容を模した僕という人形を作り、嬲り続けたのかさっぱり解らなかった。
 ―――だけど、これで、全てが解った」

 エリオには理解出来ない。それも当然。何故なら―――

「エリオ・モンディアル、君は僕のお母さん、クアットロと真逆の人間だ。
 お母さんは悪である事に快楽を覚え、常に悪足ろうとしてきた人間だ。
 対して君は善である事に義務を感じ、常に善足ろうとしてきた人間だ。
 常に悪で在る事を無上の喜びとしてきたお母さんが、常に善で在らないと生きて行けない君を許せる筈が無い。
 成る程、真っ直ぐな良い目をしているね、エリオ・モンディアル。
 君はクアットロお母さんと正反対でありながら―――同じ位狂ってるよ。

 ……確かに、君はお母さんを否定する存在だ。
 確かに、君はお母さんの宿敵と呼ぶに値する存在だよエリオ・モンディアル。
 ならばこそ、君は、僕が斃さなければ―――」

 そう言って、エリオの人形は笑った。どうすれば、自分と同じ顔がここまで醜い貌を作れるのかと思う程の黒い笑みだった。
665Little Lancer 十四話 10/13 ◆vyCuygcBYc :2008/03/16(日) 22:46:08 ID:7f61Gauz
 エリオの人形は尚も悪魔の言葉を紡ぎ続ける。

「本音を言ってみせろよ、エリオ・モンディアル。君は僕が嫌いなんだろう?
 ……まあ、僕のような存在を好む人間が居る筈も無いんだが、君のそれは格別の筈だ。
 ねえ、『二代目』エリオ・モンディアル。
 君はずっと、自分が本物のエリオ・モンディアルで無い事に負い目を感じている。
 誰よりも、唯一のエリオ・モンディアルであろうと願っている。
 だから、君は誰よりも、僕の事を憎んでいる筈なんだ。違うかい?」

 違わない。エリオにとって、エリオの人形は悪夢の具現に他ならない。
 だが、エリオはそんな事を口に出したりはしない。何故なら―――彼は、英雄エリオ・モンディアルなのだから。

「ははは、徹底した聖人ぶりだね。流石はエリオ・モンディアル、ミッドチルダを救った小さな英雄だ。
 いいかい、君はお母さんの真逆の人間だが―――僕の真裏の人間でもあるんだ。

 僕は、お母さんが好きだったから、お母さんの望むエリオ・モンディアルであり続けた。
 僕は、誰の強制も受けず、自分の自由意志でこの道を選んだ。
 お母さんに罵られ、嬲られ、壊され、苦しむ事こそが僕の生きる意味だ。

 君は、周りの皆が好きだったから、周りの皆の望むエリオ・モンディアルで在ろうとする。
 君は、誰の強制も受けず、自分の自由意志でその道を選んだ。
 周りの皆に褒められ、愛され、讃えられ、幸せに生きて見せる事こそが君の生きる意味だ。

 僕が憎いだろう? 同族嫌悪を感じるだろう? 光を浴びているか、闇に沈んでいるかの違いしかない君と僕に。
 僕は、君は光の中でのうのうと幸福を貪っているだけの人間だと思っていたが、どうやら違ったようだね。
 その歪み方、僕の敵に相応しいよ。
 僕は、君を殺して三代目の、そして唯一のエリオ・モンディアルとなるんだ」

 エリオは人形の言葉を噛み締めるようにして、何度も自分の中で反芻していたが、一つだけ、問うた。

「ねえ、一つだけ聞かせて欲しい。
 君は、僕を殺したらその後どうするつもりなの? 機動六課の皆も殺すの?
 君がとても強いのは知ってる。でも、機動六課を君独りで潰すのは絶対に無理だ。そんな事、判りきってるだろう?
 機動六課も後半年で解散だ。エリオ・モンディアルが必要とされるのもそう長くは無いよ。
 エリオとしての僕が必要とされなくなったなら―――僕は、僕を必要としてくれる人の傍で静かに暮らすのもいいと思ってる。
 でも、君は一体どうするつもりなの?」

 人形はやれやれとばかりに、大げさに首を振る。

「君の愚鈍さだけは、お母さんとも僕とも似ていないんだね。……いや、だからこそ、かな?
 僕にも、君にも、機動六課にも、この世界にも、―――その後なんて無い。
 もうじき、全てが御破算になる。全てがお仕舞いになる。
 ―――その前に、僕はただ、僕である事をこの世界に示したい。
 どの道、お母さんが居ないこの世界に未練なんて無い。
 ただ、全てが終わる前に、君を殺して機動六課を穢して、お母さんの願いを叶えて逝きたいんだ」
 
 エリオは困惑して叫んだ。

「全てが終わるって、一体何の事なんだ!? 一体何を知っている!? 何が起こるんだ!?」

 エリオの人形は話は終わったとばかりに踵を返した。
 黒いパーカー姿が闇に溶けていく。

「……もうじき判るよ、もうじき。君にも僕にも、もう時間は無い。
 次に会う時は、槍を忘れないようにね」

 そう言って、エリオの人形は闇に消えた。
 エリオは、己が何か、もう引き返せない領域に踏み込んだ事を感じていた。
666Little Lancer 十四話 11/13 ◆vyCuygcBYc :2008/03/16(日) 22:47:07 ID:7f61Gauz
 ―――それは正しく、晴天の霹靂として出現した。

 秋風の吹く快晴のクラナガン上空に、突如として広域指名手配されている次元犯罪者、ジェイル・スカリエッティが出現したのだ。
 機動六課も地上本部も血眼になって探している超S級次元犯罪者の出現に、最大級の警戒態勢が取られた。
 忽ちのうちにクラナガンに非常事態宣言が発令され、二重三重に包囲網が形成された。
 繰り返し投降が呼びかけられるも、スカリエッティは無言である。
 世紀の天才にして次元犯罪者であるスカリエッティは、何をするでもなく、クラナガンの上空に留まり地上を睥睨していた。

 その余りの無防備さが却って不気味な威容を醸し出し、機動六課は攻勢に出れずに居た。
 以前のフェイトとの交戦記録から、スカリエッティも高い戦闘力を持った魔導師である事は確認されているが、それでも現在の六課の敵ではない。
 ただ独りの魔導師など、隊長クラスの数名で囲ってしまえば捕縛は容易い筈だ。
 だが、スカリエッティの捕縛がそれ程簡単に済む訳が無い。
 戦術の常道で言うならば、今のスカリエッティはあからさまな囮に間違い無い。
 しかし、余りにあからさま過ぎて、ただの囮と断じてしまう事は出来なかった。
 双方動かぬ不気味な沈黙の中、遂に機動六課が先手に出た。
 囮か、時間稼ぎか、それとも単なる自棄なのか―――判別は出来ないが、どれであっても対応できる最強の空戦魔導師を送り込んだのだ。
 この場合、最も好ましいのは高い防御力と長距離からの強力な攻撃力を誇る砲撃タイプ。
 ―――即ち、機動六課のエース・オブ・エース、高町なのはに他ならなかった。

「ジェイル・スカリエッティ、貴方は指名手配されています。すぐに武装の解除を―――」

 幾度繰り返されたか判らない、定型通りの降伏勧告を繰り返しながら、なのはは不安感を隠せなかった。
 このスカリエッティは、何かが違う。武装の解除を求めたものの、武装らしい武装は見られない。
 今まで興味無さげにクラナガンを見下ろしていたスカリエッティは、なのはを振り向き―――
 ―――微笑んだ。

「―――っ!?」

 その笑みを見た瞬間、高町なのはは全身全霊を以ってスカリエッティに挑まなければならないと確信した。
 マガジンに収められていた6発のカートリッジを全て一気にリロードする。

「レイジングハート、スターライトブレイカーex-fb、一発目からおっきいの行くけど、お願いできる?」
『All right, my master. I with you forever.』
「……ありがとう、レイジングハート」

 大きく腰を落とし、ブラスター3を解放する。バリアジャケットがエクシードモードへと切り替わり、桜色の魔力光がなのはを包んだ。
 六枚のA.C.S.がレイジングハートの先端に展開され、神々しい光を放つ。 
 まるで流星の如く周囲の魔力が集束していく様子は、侵し難い神聖な光景だった。

「一発目からスターライトブレーカーやて!? 無茶や、なのはちゃん!」

 はやてが叫ぶ。
 歴戦を誇るSランク空戦魔導師高町なのは、彼女が己の最強砲撃魔法スターライトブレーカーを初手から用いるのは―――
 ……これが、初めてである。

『Count nine, eight, seven, six, five, four, three...』
「こふっ……」

 なのはの口から、鮮血が溢れ出た。長年の戦いで痛めつけられた彼女の体は、ブラスター3の解放と前準備も無い大技で完全に限界に来ていた。
「駄目っ、なのはっ!」
 
 フェイトが叫ぶ。それでも、彼女は真っ直ぐに前を向いてレイジングハートを握り直した。
 それこそが、不屈のエース・オブ・エース、高町なのはの姿だった。

『Count three, two, one...』
「行きます! 全力、全開――――――」
『Count zero.』
「スターライト、ブレイカァァァ――――――」

 かつて無い最強出力の一撃。全ての因果を断ち切る星の輝きが、一面を白く染め上げた。
667Little Lancer 十四話 12/13 ◆vyCuygcBYc :2008/03/16(日) 22:47:42 ID:7f61Gauz
「こほっ……っっ、」

 全ての力を使い果たしたなのはは、魔方陣の上に膝を着いた。
 黒い淤血が口から溢れ出し、純白のバリアジャケットを赤黒く染めていく。
 なのはは、厳しい瞳で前方を睨みつける。
 彼女の、過去最高出力でのスターライトブレイカー。己の身体など省みず、非殺傷設定すら解除した一撃。
 並みの魔導師なら一瞬で蒸発し、塵すら残さないだろう文字通りの全力全開の一撃。
 彼女はこの一撃に賭けた。そして、願った。
 ―――僅かでもダメージを与える事が出来たなら、攻略の糸口に繋がる。毛の先程でも、ダメージを与える事が出来たなら―――

 爆煙が晴れる。彼女の願いは―――空しく散った。
 ……直撃だった。なのはのスターライトブレイカーは、確かにスカリエッティに命中した。
 だが、爆煙の向こうから現れたスカリエッティには傷一つ無かった。
 草臥れた白衣も、乱れた長髪も、何一つ変わらずスカリエッティは口元に微笑を浮かべてなのはを見つめていた。

「これが、この世界の最高の砲撃魔術の一撃か。……いや、見事なものだったよ」

 地を睥睨しながら虚言を弄するスカリエッティとは対照的に、なのはは血を吐きながら天上の敵を睨む。
 彼女は、既に意識を保つだけで精一杯の状況だった。
 スカリエッティは、満足げに頷いた。
 彼にとっては、今のなのはは―――いや、きっと最初から―――敵ですら無かった。
 手にかける価値も無い虫一匹に過ぎない。それに、スカリエッティは親しげに語りかける。

「君は、現代最高峰の魔導師の一人だろう。だが、所詮はこの時代この世界での最高峰に過ぎない。
 ―――見たいと思わないかね? あらゆる時代、あらゆる世界の最高峰の魔法というものを」

 そう言うと、スカリエッティは右手を天に掲げた。その掌から、金色の光が膨れ上がる。
 スカリエッティの眼から金色のコンタクトレンズが剥がれ落ちた。
 その下の瞳は―――右目が翡翠、左目が紅玉のオッドアイ、なのはの愛娘ヴィヴィオと同じ「聖者の印」だった。

「……その、瞳、は―――?」
「うん。第97管理外世界の『夜の一族』は中々に面白い研究対象だったよ。自動人形の技術も然る事ながら、血液を媒体とした契約というシステムが面白い。
 血液の交換、それは血の保有する能力の受け渡しに他ならない。
 現在の『夜の一族』の血の交換は単なる契約儀式と化しているが、元々は血液を通じて能力を分け与える儀式だったのだろうな。
 もしかしてと思い、『夜の一族』の血液を触媒にした聖王の血統の移植を試みたんだが、見事成功してね」

 なのはは疑惑の目をスカリエッティに向ける。例えスカリエッティの技術を以ってしても、聖王の血統の移植などがそうそう簡単に出来るのだろうか?
 いや、それ以前に、聖王の鎧を纏う事が出来ても、これ程圧倒的な戦闘能力を得る事が出来よう筈が無い。
 以前の聖王と化したヴィヴィオとの戦いは、確かに熾烈極まりないものだったが、ここまで次元違いでは無かった。
 なのはの表情から疑惑を読み取ったスカリエッティは、嬉しそうに笑った。
 少年のような、悪意無い笑みだった。

「察しが良い子は好きだよ。勿論、聖王の血統の移植も、力の運用もそうそう簡単にいく筈が無い。
 強力なロストロギアの助けでも借りなければね」
「まさか―――ジュエルシード……?」
「その通り、ジュエルシードだよ。私はクアットロの胎の中で、初めてジュエルシードに触れた。
 驚いたよ、あの小さな結晶の中に漲る力の大きさにね。
 そして、私はあの女の胎の中で十のジュエルシードの全てを呑み込んだ。
 私はジュエルシードと一体になり、初めて理解したよ。あのロストロギアの本質を。
 アレは『願いを叶える』と言った方向性を持った次元干渉型エネルギー結晶体だ。
 『願いを叶える』―――素晴らしいと思わないか! 
 これこそ、『無限の欲望(アンリミテッドデザイア)』たるこの私に最も相応しいロストロギアだよ!」

 なのはは、消えかけの電球のように点滅する意識の中で、戦慄を抑えられずにいた。
 一個の全威力の何万分の一の発動で小規模次元震を発生させることができるジュエルシード。
 それを十個も体内に保有し、己の魔力源として用いている。
 勝算など、有ろう筈も無い最高の脅威だ。―――だが、もっと恐ろしい何かがある。彼女はそう予感していた。
668Little Lancer 十四話 13/13 ◆vyCuygcBYc :2008/03/16(日) 22:48:11 ID:7f61Gauz
 スカリエッティは嘆息する。
 今や何人だろうと及ばない力を得た筈のスカリエッティは、詰まらなさそうに首を振る。
 酷く、子供じみた仕草だった。

「だが、私は元々戦う者では無いんだ。降りかかる火の粉を払い除ける力さえあればいい。
 ―――さっきのようにね。
 それを、だれも解っていない。聖王の血の真価を、誰一人として理解していない。
 戦闘力などという詰まらないものにばかり目を向けて、本当に面白いものを解ろうともしない。
 詰まらない。本当に詰まらないね。
 だから、私が教えてあげよう。古代ベルカの血の真価を。聖王の血統の真の意味を。
 ……なに、簡単なレクチャーだよ」

 スカリエッティは右手に金色の光を燈しながら、楽しげに語り続ける。
 
「聖王のゆりかごは、古代ベルカの時代から既にロストロギアとされていた。
 ならば、それは一体何処で作られたのかと思うかね? 
 ゆりかごを動かす事ができる王族は、一体何処から渡って来たのかと思うかね?
 古代ベルカの聖王は、別称として『鍵の聖王』とも呼ばれる。
 この鍵は、一体何の鍵だと思うかね? ―――ああ、ゆりかごの鍵なんていう詰まらない答えは無しだよ」

 なのはは、答えない。霞む瞳で、スカリエッティの全身を虹色の魔力光「カイゼル・ファルベ」が包んでいく様を無言で見つめる。

「……解らないなら、見せてあげよう。これが、全ての魔法の始まりにして終わりの地―――」

 スカリエッティの体内でジュエルシードが、指向性を持った次元振動を巻き起こすのを感じる。
 スカリエッティの右手に収束した光が、空間に孔を穿っていく。
 それは正に、扉が開く如き光景だった。
 その向こうにあるのは黄金の都だ。聖王のゆりかごと同級の戦艦が空を埋め尽くし、巨大な高層建築群が空に昇る。
 この世界ではあらゆるものが、今は失われた秘術によって構成されている。
 ……次元世界の狭間に存在するという、既に遺失した古代世界。
 ……卓越した技術と魔法文化を持ち、そこに辿り着けばあらゆる望みが叶う理想郷。
 ……その名は―――

「―――アルハザード」
 
 スカリエッティは満足げに頷いた。

「その通り、アルハザードだ。聖王の血統とは即ち、アルハザードから古代ベルカへ漂着した人々の血筋に他ならない。
 聖王の血統の真価とは、その遺伝子の中にアルハザードの存在した位相が刻まれているという点にある。
 それを解析し、次元振動によって扉を開く事の出来る者こそが、付属品の能力を振り回すだけの偽者とは違う、真の聖王だよ。
 『鍵の聖王』とは、アルハザードへ通じる扉を開く鍵たる者という意味だったのだよ」

 なのはの体から、最後の魔力の一片が消える。
 空中に自身の体を維持していた魔方陣が掻き消え、彼女の体は宙を舞った。
 不屈のエース・オブ・エースは再び地に堕ちた。
 天上には、全次元世界を揺るがしかねない危機が迫っている。

 その光景は、ただ一言「絶望」と称されるものだった。
669アルカディア ◆vyCuygcBYc :2008/03/16(日) 22:48:45 ID:7f61Gauz
 ついにラスボス、スカリエッティ登場です。
 結構クアットロのように悪の極みのキャラとしてスカリエッティを期待される声も多かったのですが、
 実はこのスカリエッティは悪役度はクアットロより遥かに劣ります。
 どっちかてと、力の具現の天災のような感じの人間性を廃したキャラとして構想してます。
 人間的な敵は実は人間じゃ無いエリオ人形君という事で。

 次回 死闘☆編

 そろそろ終幕も近づいてきましたが、最後までお付き合い頂ければ幸いです。
 ……そして、やっぱり報われないキャロ。このSSの登場人物は基本的に幸薄くて不器用です。
670名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 22:53:51 ID:pevN9UoS
>>669
おおおGJ!!
エリオだけじゃなくみんなに志望フラグがたった。
でも次回に期待。
671名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 22:53:57 ID:jH4X2qaj
>>669
GJ!フィナーレに向かってwktkが止まらないZE
確かにこのスカリエッティは悪役というより探究者という感じがしてそこがまた
このまま、最後まで突っ走っていって下さい
672名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 22:57:01 ID:sCGUbNFO
>>669
ちょ、アルハザードktkr!
>聖王の血統とは即ち、アルハザードから古代ベルカへ漂着した人々の血筋に他ならない。
こういう設定をさらりと出せるのが凄ぇとオモタ。
しかしやはり強力な敵が出てくると燃えるな。しかしSLBが効かないとかどんだけー。
GJでした!これからの展開もwktkして待ってます
673名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 23:01:24 ID:Q5vg1P9X
なのはさんが本格的に死亡しそうです
SF好きとしてはアルハザードマジ行ってみたい
674名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 23:16:20 ID:XDVcttWu
ナンバーズが魅力的なSSといえば、リトルランサーと空の欠片もオヌヌネだな。
シガーさんGJ!
甘党艦長といい、狙撃手がお好きといい、なんでこんな面白い長編思いつけるんだろ?
675名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 23:16:27 ID:NuY18omz
GJ!!!
このまま最後まで頑張れ!
応援してっぞ!!
676名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 23:21:32 ID:rH8B1HzM
>>669
GJです。
さあ、ラスボスですよ、RPGならラスダンでアルハザードの遺跡とかありそうだ、で
最深部でスカが待ち受けていると。

>>672
SLBはそもそも、戦闘後半での使用が前提の魔法だけどね、使用した自身の魔力と残滓となった
他人の魔力をかき集めてぶち込む、その特性上、自身の魔力量より大きな特大の一撃を終盤で
使用可能。この後半でも十分勝機を持てるアドバンテージは不屈の精神を支えるもとの一つでもある
677名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 23:25:11 ID:XDVcttWu
>>669
ってリロードしないままレス書いてたら、リトルランサー来てたよww
しかもエラい展開に…娘と旦那候補を残したまま、なのはさんは死なないよ…次回、不死鳥の如く甦るよ…
678名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 23:28:28 ID:NoT4/Bwz
>>669
やべええっ!!!! とんでもねえ厄ネタ来たああああっ!!!
アルハザードを出したSSは過去にもたくさんあるんだろうけど、まさか聖王関係で持ってくるとは恐れ入った。
SLBを軽く凌ぐスカはチートなんてもんじゃねえ、マジ卑怯すぎ。

そしてなんといってもキャロに劣等感を感じるエリオが良い!! そんなエリオの寂しさを感じて優しくキスしてるローテシアはもっと良い!!!
エリオよもう結婚しちまえB・A氏のSSみたいに、たぶんこのキャロならハンカチを100000枚涙で濡らすくらいで済むから。


最後に一言、GJでした、次回以降も心よりお待ちしております。
679名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 23:29:44 ID:xfBw1Z/5
おお、悪の権化クアットロとの差がきっちりしていてキャラがたってるぞスカリー。
鍵の使い方や、月村家の使い方。
敵に塩を送っちゃういい女、もう嫁は君でいいよのルーや、相変わらず報われないキャロ。

そして「エリオ・モンディアル」の名前に振り回される少年たちと見所が多すぎて鼻血が出そうですな。
68044-256:2008/03/16(日) 23:34:03 ID:pevN9UoS
残り約40kbか・・・
埋めついでに投下してもいいでしょうか?
681名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 23:34:31 ID:rH8B1HzM
go!!
682名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 23:34:52 ID:RyE3PbNK
>>669
うっはあ、キタよ…!!
未だかつてここまで文章でwktkしたことはないかもしれません。

それとなぜか、エリオ人形に惚れそうな俺がいるんだ。
自分でもよくわかんねえが、なんかすげえかっこよく見えるんだ。

GJでは足りないかもしれないけれど、それでも俺はコレしか知らないんだ!!
すげぇGJっした!!
68344-256:2008/03/16(日) 23:38:04 ID:pevN9UoS
>>669アルカディア氏の良SSの後なので少し恐縮してしまうのですが

・非エロです。
・主要登場人物はなのは、ヴィヴィオ、ユーノです。
・時系列はJS事件後のすぐの冬です。
・思い出話で一部2期が終わってすぐに話がとびます。
・なのはとユーノは結婚して間もないことになっています。
684パパの秘密(1/10):2008/03/16(日) 23:39:12 ID:pevN9UoS
ユーノ・スクライア。

みんなから先生と呼ばれる、とってもとっても偉いひと。
私に面白い事、色々な事を教えてくれる。かっこよくて、優しいひと。

そして最近、私のパパになってくれたひと。
そんなパパの新たな一面を私が知ったのは6歳のときだった。


ある日、魔法学院に入学する前に海鳴の実家へ里帰りをし、高町家でアルバムを見ていたヴィヴィオ。

なのは達が小学校4年のころの写真である。八神家で撮られたものだ。
なのはママ。
子犬(アルフ)を抱いているのがフェイトママ。
車椅子ははやてお姉ちゃん。
そしてはやてお姉ちゃんの車椅子を支えているカチューシャの子がすずかお姉ちゃん。
真ん中に堂々と陣取っているのがアリサお姉ちゃん。

「?」

写真を眼で追っていくと、アリサが誰かの首根っこを逃げられないようにつかんでいる。
見慣れないコ。

薄い栗色の髪が肩までかかるくらい、ピンク色のリボンをつけ、白いフリルのついたドレスをきている。

淡い緑色の綺麗な瞳、写真に写りたくないのか、色白の頬を少し赤らめてとても恥らっているのがわかる。

昔のママたちもかわいいが、このコもとてもかわいらしい。
685パパの秘密(2/10):2008/03/16(日) 23:39:58 ID:pevN9UoS
「ねぇ、ママ〜。このコ誰?」
「あっ〜・・・それは〜・・・」
「すごいかわいいの〜!」

はしゃぐヴィヴィオになのはが言いずらそうにしている。

そうしていると、士郎と買い物から帰ってきたユーノが入ってきた。

「ただいまなのは、ヴィヴィオ・・・ってそれは!?」
「あ・・・」

「あ、ああー!何でこの写真が!?しかもよりによって、よりによってヴィヴィオに見られた〜!」
「まっ、待ってユーノ君!!これは本当に偶然で!」

そういって脱兎のごとく駆け出して司書長とそれを追っていく教導官。

そして部屋に残されたヴィヴィオに、なのはと一緒にユーノを追っているRHが念話で話しかけてきた。

『(ヴィヴィオ、大丈夫ですよ。もう少ししたら私もマスターもユーノも無事に戻りますから)』
『(うん、わかった。ねぇレイジングハート。2人ともどうしちゃったの?)』
『(あの写真に写っていた女の子・・・実はユーノなんです)』

「ええ〜!!ユーノパパ〜?なんで女の子〜?パパはパパでパパのパパだから・・・」
驚きで思わず念話ではなく口に出してしまうヴィヴィオ。
『(ヴィヴィオ、落ち着いてください。パパは4人もいません。今から10年前のことです)』
686パパの秘密(3/10):2008/03/16(日) 23:41:01 ID:pevN9UoS
その日ははやての家でホームパーティー。
仲良し5人組、ヴォルケンズ、アルフ、エイミィ、クロノ、そしてユーノが集まり
はやてを中心に5人が作った料理もあって盛大に盛り上がった。

もっともフェイトは料理を勉強中であったが。

しかしパーティーがヒートアップした時にエイミィの一言で、ユーノにとって惨事いや珍事が起こった。

「ねぇ、前々から思ってたんだけどさ。ユーノ君って女顔だよね〜」とエイミィ

「えっ?」
ユーノは少し驚いた。

「あ、確かにそう思う。いつも弱々しいフェレットだからそんな風に見れなかった」とアリサ。
「アリサちゃん、それは言いすぎじゃ・・・」と控えめに注意するのはすずか。

「うん!そうやエイミィさん、私も常々そう思ってたんよ!」とものすごく反応がいいのがはやて
「まぁ・・・」「う〜ん、確かに」
となのはとフェイトは控えめな感想を言った。
687パパの秘密(4/10):2008/03/16(日) 23:41:45 ID:pevN9UoS
『じーーーーーーーーーーーーー』

皆の視線がユーノへ集まる。
「ちょ、ちょっとみんな!?」
ユーノは不安な顔になる。

「それなら・・・いっそのこと」
「ええ、そうね!」

そうしてエイミィとアリサが一気にユーノを取り押さえにかかった。
ユーノは即座に逃げようとしたが・・・

「シャマル」
「はーい!」
はやてのよびかけにさわやかに笑顔を浮かべた湖の騎士の右手の人指し指が一瞬、若草色に光る。

そして即座にランクAAAクラスの強固なバインドがユーノにかまされた。

「ちょっと、魔法使うなんて反則だよ!?」
「ユーノ、あんたが逃げようとするからじゃない!第一抵抗する相手を拘束する魔法がバインドって
いうんでしょ?」
とアリサが正論(?)を言う。

「ふっふっふ、バインドかけられた君は我々の管理下にある!!」とノリノリなエイミィ
「おとなしく改造されるんやで〜!!」とはやて
688パパの秘密(5/10):2008/03/16(日) 23:43:09 ID:pevN9UoS
そんな2人にヴィータは言った
「はやてー、ユーノにそんなことしても元々男なんだから似合わないと思うけどさ」

「ヴィータ!」
意外なところから出た援軍にユーノはヴィータを救いの神のように見た。

そうすると眼をキラリと光らせ、はやては言った。
「甘いでヴィータ。こう見えても私は女性の観察眼だけはするどいんよ。ユーノくんは女性として
光るものがあるで!」
「まあ、確かに・・・それにはやてが言う事は正しい」
ヴィータはうなずいた。シャマルはともかく、シグナムや自分は服飾センスやらファッションやらには
非常に疎いため、今もはやてに服を選んでもらっているからだ。

救いの神はあまりにも単純だった。

「(はやてちゃん、男性が女性として光っても・・・)」
という突っ込みを心の中ですずかが入れたのは言うまでもない。

「いいじゃんか別に〜、フェレットになろうが、女の子になろうがユーノはユーノなんだし」
「うん、そうだよねアルフ、ユーノはユーノだもんね」
妙なところでフェイトとアルフは納得していた。


「そんな〜、クロノやザフィーラも何か言ってよ!!」
女性軍が中立・もしくは敵対陣営についてしまったためユーノは男性軍に助けを求める。

ラウンド1、ザフィーラVSはやて
「主、いささか・・・」
「ザフィーラ。来週のエサ、シャマル特性ハンバーグとウチの作るハンバーグ、どっちがええ?」
「(間髪入れずに)スクライア、すまぬ。我も生きていかねばならぬゆえ・・・」

ラウンド2、クロノVSエイミィ
「エイミィ、少し・・」
「あれ〜?艦長とフェイトちゃんにバラされたいかな?クロノ君のベッドの下に隠してあったエロほ・・・」
「(間髪入れずに)別に命がとられるわけじゃないんだ、いいじゃないか」

当然の結果である。
689パパの秘密(6/10):2008/03/16(日) 23:44:30 ID:pevN9UoS
「ちょっとチーク濃くない?アリサちゃん」
「ただでさえ色白でさえないんだから、このくらいにした方がいいわよ・・・ほら、温泉の時みたいにジタバタしない!」
「ゴホッゴホッ!」
こうしてアリサによってどんどん顔に化粧をほどこされていくユーノ。

(数分後)

「よし完了!!エイミィさん、化粧セットありがとう!」
そうしてアリサは化粧道具をエイミィに返した。

「うわぁ」「へぇ」「はぁ〜」
今まで事の成り行きを見守っていた。なのはとフェイト、すずかの口から感嘆の
声が漏れる。

「ユーノくん、かわいいわ〜」
と正直に感想を述べたシャマルをユーノはブルーな顔で見つめる。
しかし、面々が持った感想の通り化粧を施されたユーノは非常に可愛らしかった。

「アタシには同じ顔にしか見えないけどな〜」
とアルフは皿に盛られたドック・フードをボリボリ食べてそう言った。
どうやら知的な主と性格が対照的なこの使い魔にとって美的センスはどうでもいいらしい。

そんなユーノを見てなのはは(お父さんとお風呂に入るのは恥ずかしいけど、フェレット
形態のユーノ君と入っても恥ずかしくないのってやっぱ女の子みたいだからかな?)などと考えていた。

パパの秘密
「さて仕上げや、シグナムちょっとええか?先日グレアムおじさんから届いたあれをとりに行きたいやけど」
「もしかして主、あれをスクライアに?」
「そのまさかや♪」
「(憐れ、スクライア・・・)」
主の命令であるため仕方ないが、烈火の将は心底、若き司書に同情した。
690パパの秘密(7/10):2008/03/16(日) 23:45:37 ID:pevN9UoS
そして数分後

「お待たせやー」
はやてとシグナムが戻ってきた。シグナムの手にはドレスがある。
「これやこれ!今朝イギリスのグレアムおじさんから届いたんよ」

「すごく可愛らしいドレスだね。はやてちゃん、もしかしてこれを・・・」
「フフフ、さすがすずかちゃんや?これユーノ君に似合うかな思うとるんよ」

「そ、そんなの着れないって!!」
そう言ってバインドをかまされたユーノは芋虫みたいに身体をクネクネさせる。

そんなユーノに対してドレスをテキパキと着せていくエイミィとアリサ、男であるがもともと華奢な
体つきのユーノである。服を脱ぐのも着るのも(そこにユーノ自身の意思は全くないが)容易であった。

そしてフィニッシュにピンク色のリボンをつけられた。


薄い栗色の髪が肩までかかるくらい。
そんな髪に可愛らしいピンク色のリボン。
華奢な身体に白いフリルのついたドレスがよく似合っている。
淡い緑色の綺麗な瞳、透き通るようにきれいな顔。


そんなユーノを見てなのはがまず最初に

「ユーノくん、いやユーちゃん・・・かわいい〜!!」
そう言ってユーノに抱きついた。

「なのは、ちょっと苦しい・・・」
「まあまあなのはちゃん落ち着きや、でもナイスネーミングやで!」
そういってなのはに親指で「Goo!」サインを送った。

「これは・・・わたしの予想をはるかに超えたわ」
「かわいさならアタシのうさぎといい勝負だな」
日ごろ、辛口批評の多いアリサやヴィータは珍しく賞賛の声をあげた。

「うまく化けたもんだユーちゃん。変身魔法を用いずとも、敵勢力を十分にだませるな」
「シグナム・・・」
冷静に戦略的価値を分析するシグナムにユーノはつっこみを入れる気力をそがれた。
691パパの秘密(8/10):2008/03/16(日) 23:46:24 ID:pevN9UoS
「・・・」
仲良し5人の中ではおとなしい方のフェイトとすずかはユーノの可愛いらしさに同姓(?)ながら
顔を赤らめた。

もはや見世物である。
ユーノは無駄だとは思っていたが、クロノとザフィーラに涙目の顔見せる。
「くろのぉ〜、ざふぃ〜らぁ〜」

その直後クロノは一気に赤面し小さく何かをつぶやく
「そ、その何だ・・カ・ゎぃぃ・・・ああーダメだ!!」
そうしてクロノは発狂し、壁にガンガン頭を打ち付けてる。

ザフィーラもその場では冷静を装っていたが、後の回想では自分の子供好きはこの時に確信した
気がするという。

「これは絶対記念に撮っておかないといけへんね。シグナム」
「かしこまりました主」

そう言って、奥の棚からカメラを取り出した。

そのカメラをエイミィがシグナムから受け取る。
「それじゃあ私が写すね。せっかくだからみんなもそこに並んで!」

そうしてなのは、フェイト、はやて、すずか、そして
「ほら、ユーちゃんジタバタしない!女(?)は度胸よ。覚悟を決めるの!」とユーノの首根っこ
をつかんで逃げられないようにしているアリサ。

「よーし、動かないでね。はいチーズ!!」

(パシャッ!!)
692パパの秘密(9/10):2008/03/16(日) 23:47:10 ID:pevN9UoS
『(こうしてその写真がとられたというわけです)』
『(なのはママの名づけたユーちゃんって何かかわいらしいね)』

『(今後もこのような悲劇が何回かあったわけですが・・・あっマスターがユーノを見つけました。
少しお話するようですが、すぐに翠屋に戻れると思います)』
『(うん、わかった。ママのお話すごく良いもんね〜)』


数時間後・・・なのははユーノを連れて帰ってきた。
ユーノはフェレットになってソファーに置いてあるクッションに隠れていた。
何を隠そう、愛娘に自分の女装写真を見られたのである。

「あ、あのさ。ヴィヴィオ・・・」クッションの影から蚊の泣くような声
「ユーノパパ・・・」

恥ずかしい!父親としての威厳バッキバキ、穴があったら入りたいという状況であった。

ユーノの予想1「女装なんかするヘンタイパパとは一緒にお風呂はいらなーい!」

ユーノの予想2「パパもしかしてママの世界の言葉でいう『いんjy−』なの?」

ユーノの予想3「女装するひとなんてヴィヴィオのパパになってほしくなーい」
693パパの秘密(10/10):2008/03/16(日) 23:48:22 ID:pevN9UoS
そんな辛らつな答えが返ってくるかと思いきや・・・
「写真のユーノパパ、かわいかったよ」
「え?」

意外な言葉に驚いてクッションから顔を出す
「ねっ、ユーノ君。ヴィヴィオは気にしないって言ったでしょ?ヴィヴィオ、パパね、子供の頃本当
にかわいかったんだよ」

「うん!ヴィヴィオ小さい頃のなのはママとユーノパパの写真見れて嬉しい!」

そしてフェレットユーノにヴィヴィオは抱きついた。
「昔も今もユーノパパだーい好き」
「ヴィヴィオ、嬉しいけどちょっと力入りすぎ・・・」

ヴィヴィオの腕の中で嬉しがりながらも、ユーノはなのはに昔抱かれていたようにじたばたしていた。
そうしているとなのはがフォローをいれる。

「ヴィヴィオ、そんなにギューってしてるとパパつぶれちゃうよ」
「あっ、ごめんなさい」
ヴィヴィオに解放してもらうと、ユーノはヒトに戻った。

そしてなのはがにっこり笑いながら
「ねぇヴィヴィオ、今度私のお下がりじゃなく、パパのドレス着てみる?」
「うん、着たい!」
「うん、それじゃあ今度はやてちゃんに借りてくるね。ヴィヴィオもパパみたいにかわいいからねー」
そういってなのははヴィヴィオの頭を優しくなでた。

その直後に下から桃子さんと士郎さんの声が聞こえてきた。

「3人ともご飯よ〜、なのは、手伝って!」
「ユーノくーん、君はもう20歳なんだろー?降りてきて一杯やろう!」

「それじゃあ、2人とも行こうか。おじいちゃんとおばあちゃんが呼んでるしね」
「うん!」「は〜い!」

end
694パパの秘密(おまけ):2008/03/16(日) 23:49:34 ID:pevN9UoS
数日後

ロング・アーチの訓練場からロビーに戻ってくるスバルら新人達。

「今日も訓練疲れたねー、早く夕食の時間になんないかなー?」
「スバル、あんたまだ夕食を食べる体力あるならいいじゃない!」
「ティアさんが一番大変でしたもんね」
「モード3カッコよかったですよ!」
「そう?でもロングレンジはまだまだ慣れないわ。ヴァリアブル・シュートを始めて撃った時みたいに
疲れちゃった」

そんな4人の前にヴィヴィオパタパタと駆け出してくるのがわかった。

「どうしたの?ヴィヴィオ」とスバルは聞いた。
「う〜んとね・・・」
そうしてポシェットから写真を取り出し、満面の笑みでこういった。

「お兄ちゃん、お姉ちゃん見て!!パパかわいいの〜♪」
69544-256:2008/03/16(日) 23:51:33 ID:pevN9UoS
以上になります。470kbか・・・
全然スレ埋めの役にたたんかった・・・
それでは失礼します。
696名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 23:53:55 ID:sCGUbNFO
>>695
ユーノ哀れwwww父親としての威厳がw
ヴィヴィオが良い子でよかったなーと思いきや…おまけでw

実は自分も埋めの季節になるのを虎視眈々と狙っていたクチだったり。
うん、良作SS揃いの中で己の駄文を落とすのは気が引けて、な…。
すまないが2、30分くらいしたら、当方も埋め投下させてもらってもいいだろうか?
ちなみに10kbくらい。
697名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 23:55:36 ID:0xzUWXbD
>>691
>その直後クロノは一気に赤面し小さく何かをつぶやく
>「そ、その何だ・・カ・ゎぃぃ・・・ああーダメだ!!」
>そうしてクロノは発狂し、壁にガンガン頭を打ち付けてる。

クールになれクロノ!!(藁

>>694次回作へのクリフハンガーかね?
熱烈希望。

GJだよ。>>695
698名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 23:57:09 ID:l1FGlTtO
やはりAsと無印のSSは全然無いな。
何でだ。。三期よか全然可愛いのに
699名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 00:03:03 ID:XAe3hK1s
>753
むしろ伊土が半分死に体となった以上、45卓での裏切り合戦はこれからだと思う。
英露はすでに北欧で衝突の兆しがあるし。英的には露第二海軍なんて絶対認められないだろう。
両方とも墺を味方にしようと勧誘合戦やってるんじゃないかな。

仏が生き残れるかどうかは微妙だが。英仏のスチームローラーを今から回すのは
ちょっと手遅れ観があるからな。
700名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 00:03:46 ID:HMrFgXPp
すいません誤爆りました……orz
701名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 00:03:59 ID:RbypNP2g
>>695
クwwwwwwロwwwwwwwノwwwwwwww

というかヴィヴィオ、何持ち歩いてるんだよw
702名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 00:06:12 ID:GjfLRReq
>>698
SSとして書くなら三期の方がキャラ的にも設定的にも書きやすいからでは?
確かにアニメ単体としてなら一期や二期のが良作と思うけど、いざSSを書くとなると三期の方が話が広げやすい。

そしてなによりオッパイが足りない、一期や二期じゃツルペタしかいねえ(ツルペタも好きだがやっぱりオッパイが重要)。
703名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 00:08:50 ID:lvAlZbRy
もう次スレ立ってる?
704名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 00:09:56 ID:LGC4XV/5
物語として穴がある方が二次創作が活発、というのはたまに聞くな

まあ本編で出番がなかった奴を活躍させてぇ! な俺みたいな奴もいるしな
705名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 00:10:42 ID:EfUDDXiL
確かに穴が開いてないキャラだけでエロ同人はやり辛いな
706名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 00:11:39 ID:4jTesPYk
>>695
ユーノ哀れwwwそりゃ女装写真を愛娘に見られたら逃げ出したくもなるわなw
そしてクwwwロwwwノwww
何はともあれGJでした!

>>696
おkです。待ってます。
707名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 00:12:43 ID:XlQsvpYC
>>703
うんにゃ。まだだ。

>>706 d
708名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 00:15:59 ID:mcl1UJte
>>669
エリオ、それは死亡フラグだ破滅モードだ! 文字通り死ぬほど苦しむぞ。今度は腕一本じゃすまないぞ!

お約束のネタをここまで昇華できる。氏は凄いっす。GJ!
709名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 00:17:32 ID:QFh7BGcx
>>695
最高に乙ですっ!!
イイっっすねぇ〜〜〜〜。ベタベタでホンワカとした平和な空気が流れていて
ほとんどのキャラが出演してる ・ ・ ・ ・ 言うことなしッスよ。烈火の将ですらこのザマとはw
そして、ラストのおまけ ・ ・ ・ ・ ・ ユーノ無残! 無邪気とは、げに恐ろしきものなり ・ ・ ・
710名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 00:18:30 ID:GjfLRReq
>>705
誰が上手い事言えと‥‥
しかし徐々に次スレの季節が近づいてきたな、相も変らぬ速さだ。

ところで俺のID見てくれ、どう思う?
711名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 00:19:30 ID:L2ougtug
>>574です。

>>575

>>593でシガーさんがソープネタを他の人がやっても無問題とのことなのでただいま
ソープ・ナンバーズinスバル入店編を執筆中。

初エロ小説&スバノヴェ普及のため努力してます。
712名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 00:20:07 ID:JnsTgYkT
>>710
すごく……ぐっじょぶです………
713名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 00:25:31 ID:lvAlZbRy
立ててきた
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1205681025/
お叱りは甘んじて受けます
714名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 00:25:38 ID:bgGlZuWM
>>711
期待して待つ!是非書き上げて投下してくれ
715鬼火 ◆RAM/mCfEUE :2008/03/17(月) 00:31:04 ID:XlQsvpYC
>696っす。そろそろいかしてもらいやす。原形は55スレ>>224の書き殴り。
だが萌え担当のクアットロパートであえなく挫折したぜ……。存分に哂え。
『優しくて愛溢るる萌えっ娘クアットロたん』は難しかった。
折角なので、冒頭部を切り取って本編バッドエンドIF物ってことで埋め投下。

いくぜゴルァ!
716終焉のACE:2008/03/17(月) 00:32:00 ID:XlQsvpYC

【cation】
・非エロ
・短編
・鬱・バッドエンド・救い無し
・登場人物 [なのは/クアットロ/ヴィヴィオ]
・なのは「さん」寄り+少しだけハード要素あり
 「なのはさんの教導!」でピンと来た人は脱兎
717名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 00:32:38 ID:f53R3YDO
>>669
GJっした!あぁ…またエリオが世界救って一人だけ死にそうだ…
生き残れたとしてもまた何か失くしそう

いいぞ、もっとやってくれw
718名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 00:32:52 ID:RbypNP2g
ソープランドネタとユーノの女装ネタがあやしげな化学反応を起こして
おかまバー「リリカルヤマジュン」とかいうネタを受信したんだが・・・・・・
ユーノはいまだに水橋ヴォイスだし、女装すれば普通に柔らかい雰囲気の知的美人で通じそうだし
エリオは声変わりもまだだし、きっと女装すればボーイッシュな美少女として通じるだろう
クロノやロッサも声こそ男のそれだけど、クロノは顔は比較的童顔だから
そのごつめの体格と声さえごまかせば十分クロノお姉様として通用しそうだ。
ロッサはロッサで、切れ長の瞳の美人で通用しそだし・・・・・・ああ、ヒマを持て余した
リリカルなママさんたちが入り浸るのが見えてしまったわ・・・・・・
グリフィス君だって、ママさん譲りの美貌が有るし、きっとユーノとはまた違った
クールな雰囲気の知的美人として通用するだろうぜ。
あと、通向けにゼストとレジアスが(ry

あと、眼鏡キャラの場合、例えばユーノだと眼鏡ONでちょっと野暮ったさが、OFFで一気に
垢抜けた美人へと変身したり、グリフィスだと知的なクールキャラが、ちょっと悪女風になったりと
一粒で二度美味しかったりするとかいうオプションもついてるとか。

ああ、リンディさんやレティさんが綺麗どころをはべらしてる光景が見えるぜ・・・・・
719名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 00:33:13 ID:RbypNP2g
ってごめん、わりこんでしまったorz
720終焉のACE:2008/03/17(月) 00:33:22 ID:XlQsvpYC
「ディバィィィーン、バスタァァァァッァァ!!!」

高町なのはの前では『安全地帯』など存在しない。
その強力な砲撃は、戦艦を構成する分厚い壁をたやすく撃ち抜いていく。
放たれたバスターがクアットロに向かって伸びる、伸びる、伸びる。

一方、今までに経験したことのないほど強烈な反動が砲手を襲う。
両腕から伝わった衝撃に上半身が後方にのけぞり、思わず数歩たたらを踏む。

「わっ! っとと…ちょっとやりすぎた…?」

<<No broblem. (いいんじゃないでしょうか) >>

さらに、その出力の凄まじさに、普段は安定して振れることの無い
愛機レイジング・ハートの砲口があらぬ方向に跳ね上がりそうになる。
反動に負けまいと、なのはは歯を食いしばり必死に押さえ込んだ。
なのははグリップを茶巾を絞るように固く握りこみ、
何とか、上下左右にぶれる砲口を安定させようと奮闘する。

(何…これ……? こんなにリコイルが重く…カートリッジ入れ…すぎ…た?)

が、安定させると今度は反動のベクトルが全て後方にかかってしまい、
ガッチリと握っていたはずの手から、レイジングハートが後ろに流れていった。

「ぐっ…!っうう……!」

予想以上の大出力に、なのはは強い危機感を覚えた。
必死の形相で愛機を抱え込み、
反発に耐えようと下半身に力を入れて踏ん張る。
既になのはは固い床を踏み砕いて、足首の部分まで床に埋まっていた。

だが、さらに悪いことに、ここでもう一つの反動がなのはを襲った。
ブラスターシステムの反動である。
限界を超えたオーバーロードと自己ブースト――その圧力に耐えかねた
なのはの体がミシリと軋みをたてて内部から壊れ始める。

見る間に皮膚が裂け、血が噴き出し、
白いバリアジャケットが鮮やかな紅に染まっていく。
自らの体内の血管や筋肉の繊維が、ブチブチと
千切れていく音がなのはの耳もとで聞こえるようだった。

「……!!」

脳から送られてくる強烈な痛覚に、声にならない悲鳴をあげる。
冷たい嫌な汗が全身をびっしょりと濡らす。
なのはは持ち前の不屈の精神でRHを握り砲撃を制御し続けるが、
それでも砲口は再び安定を欠き、ブレを見せ始めていた。
 
721終焉のACE:2008/03/17(月) 00:34:18 ID:XlQsvpYC


桜色の砲撃魔法が戦艦内部を砕きながら進む。
高町なのはの砲撃は、対魔力防御に対してだけでなく、
対物理的貫通作用も卑怯なまでに強かった。

「削る」ではなく、「抉る」。
否。むしろ「侵食する」。
船がガリガリと広範囲に砲撃に「喰われ」ていく。

その異常なまでの破壊力に耐え切れず、
不落を誇ったいくさ船が次第に瓦解し始める。

戦略兵器もかくやというべき猛威。
それが艦内を縦横に蹂躙し、破壊の限りを尽くしていた。
砲手ははじめて自らの力に恐怖した。
だが時既に遅し。
一度撃ち放たれた必殺の砲は、もはや何者にも止められはしない。

砲撃はあっという間にクアットロのいる最奥部に達する。


「イヤァァァァァァァァァァァァァァァッ――――!! 」

絶叫。

機人クアットロは生まれて初めて恐怖を知った。
足を縺れさせながら、迫り来る桜色の牙に背を向けて走り出す。
だが逃げることは叶わなかった。
逃げる場所などこにもありはしなかった。

桜色の光の奔流がクアットロを飲み込み、
そして、クアットロもろとも、艦船の底を撃ち抜いた。
その瞬間、艦船全体が大きく揺れ、急速に失速しはじめた。

まるで悪夢のような光景だった。
クアットロにとっても。
なのはにとっても。
そして、船外で戦っていた管理局の魔導師達にとっても。

巨大艦船を大破させたというのに砲の勢いは衰えず、
真っ青な空の中を急勾配で降下していく。
巨大な光柱が地上に伸びていくのを目の当たりにし、
空で戦っていた空戦魔導師たちは戦慄した。

下にはミッドチルダの首都クラナガンがある。
守るべき街がある。
地上で戦いつづける仲間達がいる。

そこに向かって、ゆりかごの残骸の破片が、一筋の桜色が荒れ狂う。
狂気の砲は地上に向かって牙を剥いた。

722終焉のACE:2008/03/17(月) 00:35:17 ID:XlQsvpYC


クアットロは船外に放り出され、上から下へと落下していた。
下方から吹き付ける風圧がクアットロを翻弄する。
ゴゥゴゥと風を切る轟音が、クアットロの鼓膜を破らんばかりに鳴り響く。

「あ、悪魔め……」

それがクアットロの正直な気持ちだった。
茶化して高町なのはを「悪魔じみた」と形容したことはあった。
だがそれは本心からのものではなかった。
所詮は一介の魔導師。そう思って舐めていた。
あの頃の自分を張り倒したい衝動に駆られる。
あれは、断じて人間ではない。人の姿をした「何者か」だ。

「ドクターの夢が……私達の、世界が……」

彼女の計画では、例え追い込まれたとしても逃げおおせるはずだった。
だが、全ては打ち砕かれた。高町なのはによって。
古代ベルカの叡智の粋を尽くしたロストロギア――聖王のゆりかご。
それをたった一撃の砲撃で破壊するなど、誰が予想し得ようか?
もはや技ではなく、業。
それも悪魔の業としか思えない。
人の身では到底不可能な所業だ。

見誤っていた。アレの危険性を。アレの凶悪さを。
自分達よりも、人には過ぎた力を持つ
あの悪魔のほうが何百倍も危険ではないか。

クアットロの脳裏に十年前の光景が蘇る。
雪の降りしきる中、自分達が試験運用していた機械兵器に
よって瀕死の重傷を負い、倒れ伏した白い服の少女。
当時は武装隊のエースとはいえ、特段興味の対象ではなかった。
何より彼女はほとんど死に掛けだったのだから。
しかし今思えば、あれはあのおぞましい悪魔を屠る絶好のチャンスだった。

「こんなことだったら、あの時……殺しておくべき…」

クアットロが最後に見たのは、いっそ憎憎しいほどの真っ青な空。
「ゆりかご」の破片もろとも、機人クアットロは墜ちていった。天から地へと。

723終焉のACE:2008/03/17(月) 00:36:08 ID:XlQsvpYC


壁という壁が傾き、通路がひしゃげる。
床は轟音をたててゆっくりと沈んでいき、
船の内部が甲高い軋みをあげて崩れ落ちる。
どうみても「ゆりかご」の崩壊は時間の問題だった。

RHからの魔力放出はいまだ止まらず、なおも船内を壊し続けていた。
思うように出力の制御ができない。まるでダムが決壊したかのようだった。
なのはは思わず、噛みしめた歯の隙間から呻き声を漏らす。


(私は何を……)

ガァン。唐突に鈍い音が響いた。
甲板を支える梁が外れた音だった。

なのはがその音に僅かに気を取られたその瞬間。
利き手である左腕の肘から、何かが割れたような音がした。
ガラスや金属が割れるような音ではなく、
むしろ薄い木板が割れたかのような無機質な乾いた音だった。

それが骨が砕ける音だったと気づく間もなく、
RHの柄を握っていたなのはの左手がグニャリと形を歪めて垂れ下がる。
それとともになのはの体がガクリと左にかしいだ。
一体何が起こったのか、なのはは理解できない。

やや遅れて、なのはの脳神経に左肘の激痛が届く。

「――!!」

あまりの激痛になのはの目前に火花が散った。
気が遠くなり、失神しかけるが、右腕の力を抜いた瞬間、
砲撃の反動に対する抑えを失ったRHの柄頭が、
なのはの腹部に勢いよく深く突き刺さり、
なのはを強制的に現実へと引き戻す。

「ぅあ……がはっ…!」

腹部を貫かんばかりのRHの反発の勢いに、
たまらずなのはの身体が「く」の字に折れ曲がる。
724終焉のACE:2008/03/17(月) 00:37:19 ID:XlQsvpYC
右手で必死に愛機を抑えるが、RHの反動はなおも収まらず、
なのはの腹に無情にめり込んでいく。足がガクガクと震える。
荒々しい力の揺り戻しに、遂になのはは膝から崩れ落ちる。
なのはが膝をつくと、RHの矛先がわずかに上を向いた。

ぼき。めき。ごき。がき。

なのはのわき腹から立て続けに破砕音が響く。
その間、一秒にも満たない。
内臓を取り囲むあばら骨が一気に砕ける。
なのはの口から悲鳴は出なかった。
その代わりに、喉の奥からドロリとしたどす黒い血があふれ出す。

RHの柄に押され、なのはの体が後方に一気に弾け飛ぶ。
その肉体はとうに、生きているのが不思議なくらいズタズタだった。

それでもRHを離さないのは、砲撃魔導師としての意地か。

なおも砲口から放たれる砲撃は、なのはの吹っ飛んだ方向に沿って、
壁から壁へと弧を描き、遂には「ゆりかご」の天井をも吹き飛ばす。
壁に叩きつけられた手負いのエースは、愛機を握り締めたまま
壊れた人形のように床にバウンドして転がった。

ようやくRHの魔力放出は止まったが、
「ゆりかご」の崩壊は止まらない。

仰向けに倒れこんだなのはの目に映ったのは、
大きく裂けた天井からのぞく、真っ赤な空だった。

「――!!」

その異様な光景に思わず息を飲む。

ややあって、視界を血が染めているのに気づき、
奇跡的に唯一無事だった右腕で目をこする。
もう一度なのはが目を開けると、いつもと変わらぬ真っ青な空が見えた。

しかし、幾度となく飛び回った慣れ親しんだはずの空なのに、
今のなのはには何故かひどく遠く感じられた。

725名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 00:38:24 ID:RbypNP2g
な、なのはさん!支援
726終焉のACE:2008/03/17(月) 00:38:50 ID:XlQsvpYC


私は一体何をしたのか。     
頭上の空と崩れゆく光景のなか、なのはは自問する。
だが、その問いに答える者はいない。

こんなはずではなかった。
ヴィヴィオを助けて、ゆりかごを止めて…。
ヴィータちゃんと合流して…。
フェイトちゃんにも、ヴィヴィオと二人で
一緒に帰ってくるって約束したんだから。

ああ…。寝ている場合じゃ、ない……!

ヴィヴィオを連れて、脱出しなきゃ。
私はどうなっても構わない。
でもあの子だけは。
せめてあの子だけでも助ける。

ヴィヴィオは何処だろう。
玉座のあった所に目を向けると、
漆黒の騎士甲冑に身を包んだ大きな
ヴィヴィオが呆然とした突っ立っていた。

ヴィヴィオ。

名前を呼ぶと、ヴィヴィオは緩々と
顔をあげて、私の方に視線を向けた。
そして私と目が合うと、ヒッと小さく悲鳴をあげた。

なんで。

どうしてそんな脅えたような顔をするのか。

「ママ…ママはどこ……? 」

ヴィヴィオ、ママはここだよ。
なのはママだよ。
そう言おうとしたが、声が出ない。

私が仰向けの状態から、わずかに身を起こそうとすると、
ヴィヴィオは肩をビクッと揺らし、後ずさった。
オッドアイの瞳には恐怖の色が浮かんでいた。

「悪魔……来ないで…」

雷が落ちたときのような轟音があたりにひびく。
それは艦船の断末魔の声にも似て。
船の崩壊とともに、私の中で、
何かが崩れていく音がした。

                                        BAD END
727名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 00:39:36 ID:XlQsvpYC
ラーメン食ってくるノシ
728名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 00:43:55 ID:XNbbq8wm
>>727
残り少ないけど叫ばせてもらおう。
グウウゥゥッジョブッ!!
729名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 00:47:15 ID:55a1OnOd
GJ、ラーメン俺にもギンミッ!

しかしハードで鬱と言うことから
暴走ヴィヴィオがなのはさんとクアットロをレイプする話だと思った・・・
730名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 00:47:19 ID:Mr2X06zi
GJ
描写が割りに生々し目だな…


きれいなクアットロが書けないなら、Wの子はいっそ銀様風にすればいいや
そう考えるんだ
731名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 00:54:05 ID:uNZSAaLh
GJ
なんか、失意とともになのはから命の灯火が消えるのが目に浮かぶ……





はやてとエイミィに死後の世界から文を届けてもらわないと
732名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 00:56:09 ID:4jTesPYk
>>727
GJです!!

>>729
>暴走ヴィヴィオが〜
俺もそう思ったww
733名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 00:57:14 ID:mcl1UJte
GJ
これ、一番の鬱なのってRHだよな。よりにもよって自分の体で主を傷つけちまったんだし。
734名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 01:01:44 ID:ndfp7gP4
GJ
なんとなくゲームブックのバッドエンドを思い出した
735名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 01:05:47 ID:MQ7Oiw6Y
>>669
このスカはきっとラピュタ王家の血も引いてるな
736名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 01:07:54 ID:55a1OnOd
>>735
やめれw途端ににじみ出るネタ臭がwwwwwwwww
737アルカディア ◆vyCuygcBYc :2008/03/17(月) 01:14:08 ID:z8YYKrZL
>>735
引いてますwwwwww
どこかの伝奇活劇のバビロニアの我様の血は引かないように腐心したのですが、
ラピュタ王家の血位はいいかな〜、と「見せてあげよう」はこそっと残しました。
でも「見ろ! 人がゴミのようだ」とか「目が〜目が〜」とかはなりませんのでご安心を。
738名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 01:16:40 ID:XlQsvpYC
レスくれた人ありがとん。
残り少ないのでそろそろ埋めてしまうべ

     ;ヾ、,.、,、.、rツ ッッシ、:':' r':' _,、-'゙_,  や 公 帰 そ
   ,、,、,ミッン、,._        _,、-'゙_,、-'゙.   っ 園. り ん
   、ィッ ,:、 ゙''ゞ=ミ、~.: _,、-'゙_,、-'゙  __,  て の 道 な
   }; ヾ ゙' {!li;:,. _,、-'゙_,、-'゙ _,、-'゙,::|_|  来  ト に わ
   ゞァ''゙ぐ _,、-'゙_,、-'゙ _,、-'゙,、-''" .|_   た イ  あ け
   ,ヘ:'_,、-'゙_,、-'゙..::「┴_,エ ┴  ''"_|_|  な. レ る で
    └i'゙-ニ,ニエ,.:|ニ「 _エ ┴  ''"_|_   の に
      |エ | ニエ, |ニ「 _エ ┴  __.|_|_
      |エ | ニエ, |ニ「 _エ ┴ 「fj.||__|__| _|
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    二二二二二二二`''ーニ_''ー 、_       |⊥ |__
739名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 01:17:30 ID:XlQsvpYC

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                  以i:::ト、 ー‐‐ イ/.:∧!    , -‐ ′     rー{_`ヽ、ヽ
   , ⌒ ー─一=、、_, -‐‐‐ァ‐ヘj´ ` ー ´⌒'く_, -‐‐ァ′     ヽ、  ( ̄ヽ ヽ }¨´
  /   _      i `丶`   ヽ、 、   ,    /        /゙ヽ_` }__ノー'
 {  二Y´               丶、  /    /   __, '´    `¨¨´
 `r、ー┘       }  、       {  ,      ,  ノ‐'     どうだなのはさん!攻撃できまい!
 / }  _     ___  /ーrヘヽ、       /     /‐ ´
 !  ノ´ } r,.‐┤ V   ヽ \       ′     /
 `¨{   / }  }  ノ    {`  `マ ___ ,.::_ ___厶′
   `¨¨´ └‐'゙¨´      !               /
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            / l        ,ィ´
             ,′      -    {
              | \         , ヘ
              |   〉‐v -‐‐‐‐- v‐‐、 、
              {   ,′ j 右   右 !  } `、
            ',  ゝ. 人  _  人_,ノ   ヽ
┏━━━━━━━━┓
┃ |>はい .  いいえ ┃━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┗━━━━━━━━┛                          ┃
    ┃殿下が ご乱心だ!                       ┃
    ┃なにか勘違いしているもよう!               ┃
    ┃                                  ┃
    ┃この変態紳士の頭を冷やしますか?            ┃
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740名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 01:19:10 ID:XlQsvpYC
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|   | { {从リノ!〉   . │|    .{ イ,ノノ^))〉  │|    { レハlノハiゞ   │|    j∠ノ人ヘゝ   │
|   .ソ,|.| ゚ -゚ノ|     │| ___  |l(||`ー´ノ|   │|   ヘ(|ュ゚ -゚ノ|    .│|  _、ノ_,(l(.゚)ヮ゚ノヽ,_ │
|  (とリj,,介)iリ.   │| .二とニ,リ,,U,)リ   │|    (フとス)   │|  ´ とミ,,W,ミ>` .│
|   `"(_,}J    │|    "(フ、,〈ト、)  │|.     (〉、,.〈}.    │|     /j,(〉、,〈}、   │
|     |::|::|     │|     (_ノヽ_)   │|   ー-/=,ハ=l-‐   │|   .ん'-ヽし'-ゝ.  │
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|    | i lレハリi.}   │|   レVュ゚ヮ゚ノリ    │|ヽ.| \ヾjュ゚ -゚ノ!| ∧│|   ´ヘ(lュ゚ -゚ノ゙   │
|   ノ.(!|●-゚ノ|     │|    (フ!,,Y!)、   .│|   ノ,ゞリ,,Z,)リう7 ,│|     .<_].[{]つ   │
|  ((.ん}X{,〉.     │|    じフ、,〈}ヽ)   .│|  ( ( (フ、,.〈}_/,/│|    (ノヒ.大{.     │
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741名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 01:19:57 ID:XlQsvpYC
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|\              │|].           |. │|XI            │|XII.             │
|〈〉     r      .│|〈〉   _ _   _,|. │|〈〉              │|〈〉    ___       │
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|  .イ lフ,从从ゝ   .│|  イ イ ivwvv'i>| |. │| 、」 ,(フ⌒ヾミ、}   ||   { {ノノノハ))〉   │
|   ^'vlュ゚ -゚ノ'゛    │|   ^'(l|ュ゚ -゚ノl||l___│| .ゝ ト{ ((^ソリ)ゞ/ ___.||   |.(l|ュ゚ -゚ノ|.     │
|   (フi,,\)>    .│|  <フ(フ,,]))ニ|〕  │|  ソヘ(リュ゚ヮ゚ノ!`|] |___||   {i(フ!,,Xll)つコ===│
|.  .巡}フ、,〈}     │|  ノ Uフ、,.〈) .L,_│|    /(フ,,XI)二| | .||   (ソ(フ、,〈}      │
|    ,患〉患、   .│| (  〈_,ノ、_)  匸_│|   と)(〉、,〈}.  |l. ト-||  〃 (_八,)     . │
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|.K             │|Joker         │|    |    |    │
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742名無しさん@ピンキー
. ヽ    |-、      !/_,/゙ ヽ___  \\,
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_,/                       !  .l─ヽ   .-/-  ● \ Sorry Master...
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    `ヽ、  /-、   `'-、       ,_-‐‐'ヽ__|、::::::.!      `ヽ,\  \\
       \   ヽ、_       , ‐', -‐ ̄  .‖::::::ヽ       ー'   ''ー
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               \ :::::::::`''ヽ--、    _,,.-‐ヽ !/
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