続けて投下します。
私本・時のオカリナ/第四部/第十章/インパ編その3。
リンク×インパ@子供時代。
↓
カカリコ村全体と、その近隣を俯瞰できる火の見櫓の上に立って、諸般の状況を観察していた
インパは、真昼という刻にも似合わない薄暗さを、いまさらながらに感じ取り、ふと、天を
ふり仰いだ。
『今日も空は晴れないか……』
言いようのない憂鬱感が、胸に湧き上がる。
ゲルド族の反乱が起こってから、少しずつ天候が不順になってきている気がする。最近では
晴れの日が減り、このように厚い雲が空を埋めつくすことが多くなった。まるで世界の前途を
暗示するかのように……
『何を馬鹿な』
インパは首を振った。
いま弱気になってどうする。未来が定まったわけではない。これからの自分たちの行動こそが、
世界の行く末を決めるのだ。
「インパ殿!」
下から呼ぶ声がした。目をやると、守備隊長が手を振りながら、笑みを浮かべてこちらを
見上げていた。
「お邪魔してよろしいですかな」
インパの手招きに応じ、隊長は初老という年齢に似合わぬ素早さで梯子を登り始め、数秒後には
インパの横に身を置いていた。
「西方の状況がわかったか?」
インパの問いに、隊長は厳しい表情となり、真剣な声音で答えた。
「詳しい内容ではありませんが……ゲルド族との初戦には敗れたものの、ハイラル平原西方の
王国軍は、なお勢いを保っているようです。近いうち、再び衝突することになるでしょう」
「健闘しているな」
呟きつつ、インパは西に目を向けた。遠く離れた戦場が見えるわけもない。それでも、王国の
運命を背負って戦う友軍へ、励ましの念を送らずにはいられなかった。
「ただ……戦闘時に示されたガノンドロフの魔力は、やはり相当のものだったと言います。楽観は
できません」
隊長はあくまで冷静だった。インパは深い頷きを返し、心に緊張を満たした。
西方の王国軍が最終的に勝利できるかどうかは、心許ないと言わざるを得ない。いずれは
カカリコ村も戦闘に直面する。そう考えておかなければ……
「ですが──」
顔に笑みを戻した隊長が、眼下に広がる村を見渡しながら、明るい声で言い始めた。
「時間の余裕はできました。城下町に戻ったゲルド族が村へ攻め寄せてくる、と聞いた時は、
まだこちらも準備不足で、正直、肝を冷やしたものですが、今後、奴らが西に注力している間に、
態勢を万全とすることができます。早いうちからゴロン族やゾーラ族と共闘を組んでおいたのが
幸いしましたな」
そのとおり──と、インパは再び頷いた。
インパがカカリコ村に来た時点で、すでに両部族との共闘作戦は実行に移されていた。同じ策を
胸に秘めていたインパにとっては嬉しい誤算だった。その後も作戦は順調に進み、ゴロン族は
ゴロン刀や爆弾といった武器を、ゾーラ族は食料を含む生活物資を、後方支援としてカカリコ村に
提供する、との合意がなされたほか、いまでは戦闘時における各々の具体的な行動指針までが、
詳細に至るまで検討ずみだった。
誰が三者共闘を提案したのか──と、インパは隊長に訊ねたことがあった。この件を知らせて
くれた大工の親方によると、そもそもはどこかの少年が言い出した話らしい──というのが隊長の
答だった。隊長は少年の身元を知らず、多忙であったインパも、それ以上は追求しなかったのだが、
その少年の先見の明が、インパには大きな印象として残っていた。
少年といえば──と、インパは別件へ思考を振った。
ゲルド族がカカリコ村へ進撃する準備を調えた、との情報を得た日の夜、「お前は生き延びるのだ」
と諭して、私はシークを村から送り出した。ところが結果的に情報は誤りであり、シークが急いで
旅立たなければならない理由はなくなってしまったわけだ。
シークが南の荒野へ向かったことはわかっている。二人で話し合ってそう決めたのだ。これから
でも迎えをやって、村に呼び戻すか……
『いや』
インパはおのれを抑えた。
迎えに割ける人員の余裕などない。それにこの先、村はいつ危険に陥るかわからないのだ。
ここで呼び戻しても、いずれまた、一人で生きてゆかねばならない時が来る。ならば、いまの
ままとて同じこと。
「インパ様!」
また下方で呼び声がした。今度こちらを見上げていたのは、一人の兵士だった。
「どうした?」
「インパ様に会いたいという者が、村の入口まで来ております」
「誰だ?」
「わかりません。小さな男の子です」
『男の子?』
一瞬、シークが帰ってきたのか、との思いが湧いたが、インパは即座にそれを否定した。
シークなら村の誰もが顔を知っている。また、当面は戻ってくるなと言い聞かせたシークが、
いまここに現れるとも思えない。
誰なのか?
疑問を胸にくすぶらせつつ、隊長をその場に残し、インパは火の見櫓を降りていった。
城下町をあとにし、本来なら二日の行程を一日半に縮めてカカリコ村に到着したリンクは、
その変貌ぶりに驚いた。
村の前面には堅固な防御陣地が築かれており、なおも規模を大にと盛んな工事が行われていた。
村への出入りは厳しく制限されているようで、陣地の門に近づいたリンクは、多くの兵士に
取り囲まれ、素性や訪問の目的をしつこく問い質された。インパに会いたいと繰り返すしかない
リンクを、兵士らはなかなか信じようとしなかったが、今回は忘れず呈示したゼルダの手紙の
効力により、一人の兵士が村へ伝達に赴くところまで、やがて事態は行き着いた。
ほどなく姿を現したインパは、リンクを見て驚愕に打たれた形相となった。ぽかんとあいた
口からは、何の言葉も出てこなかった。
しばらくののち、インパは驚きを表情から去らせ、リンクの身元を保証して、兵士たちの追求を
退けた。次いで、一緒に来い、というふうに顎をしゃくり、背を向けて歩き始めた。いかにも
落ち着いて見える行動だったが、村へと続く石段を登るインパの足取りは、焦りを感じさせる
ほどに速く、またリンクに話しかけようともしない態度が、内心の動揺を映し出していると
察せられた。
村に入ったリンクは、場の雰囲気が、入口の所と同じく、すっかり変わっているのに気づいた。
心和む平穏さが失われている点は先日と同様であるものの、難民の到来による混乱は完全に
払拭されており、戦いを控えた緊迫感の中にも、共通の目標に向けて団結する人々の強い意志が、
活発なその動き、その声に、はっきりと現れているのだった。
インパの指導力がもたらした成果なのだろう──と感心するリンクだったが、インパはリンクの
思いなど気づきもしない様子で、一軒の家にすたすたと歩みを寄せた。リンクは急いであとに続いた。
インパの自宅らしきその家の、居間に置かれたテーブルをはさみ、二人は向かい合って椅子に
腰かけた。そこで初めてインパは表情を崩し、本音ととれる台詞を口にした。
「ここでお前に会うとは思いもしなかったぞ」
話したいことは山ほどあるが、戸外では他人の目を憚っていた──とでも言いたげな感じだった。
確かに、人目を憚らなければならないだけの重要な話を、これからぼくたちはするわけだ。
リンクの予想に違わず、インパはいきなり核心を突いてきた。
「なぜお前はここにいる? お前は時の神殿でマスターソードを抜いたはずだが、それから
いままでどうしていたのだ?」
インパがこの出会いを不審に思うのは当然だ。他の人々とは異なり、インパはぼくが光の神殿に
封印されたことを知っているのだから。ただそれゆえに、ぼくはすべてを語ることができる。
七年間の封印、未来での活動、そして時を越える旅の件をも含め、リンクは冒険の概略を述べた。
先ほどリンクを見た時以上の驚きを表して、インパは話を聞いていた。そのインパの驚きが最も
あらわとなったのは、自分自身が賢者だと知った時である。
「まさか、この私が……賢者だったとは……」
笑いを漏らすインパだったが、それは、あまりにも数奇な自らの運命を笑うしかない、という、
茫然とした虚ろな感情をうかがわせるものだった。
しかし一時の驚きが過ぎると、インパはいつもの実際的な態度を取り戻した。賢者として
覚醒してしまったら現実世界には戻れなくなる、との指摘にも、インパは全く動揺を示さなかった。
「ハイラル王家を守護するシーカー族である私だ。このハイラルを、そしてゼルダ様を守ることが
できるのなら、現実世界との縁を絶たれようが、何の痛痒も感じない」
信じがたいほど強い意志──と、崇敬にも近い思いで、リンクはインパを見つめた。が、その
意志にも限りがあると告白するかのごとく、そこでインパは目を伏せ、気遣わしげな面持ちとなった。
「賢者に関する情報をシークに伝えられれば、使命の遂行が、ずっと容易になるのだが……」
聞けば、シークはリンクと入れ違いの形で、先日カカリコ村を発ち、南の荒野へ向かったのだ
という。過去の世界では会わない方がいい、というシークの言に、図らずも従ったことになる。
「まあいい。いずれ知らせる手段は講じよう。いまは修行に専念させるべきだな。なにしろ──」
再び意志を感じさせる口調で呟いたインパは、リンクに目を向け、穏やかに微笑した。
「お前の話では、その修行こそが未来のシークを成り立たせているようだから」
この話題に先立って、リンクはすでに、七年後もシークは健在である、とインパに告げていたが、
ここでまた、シークが七年の間、いかに大きな働きをしたか、出会いののち、どれほど自分を
助けてくれたかを、熱心に語った。
「そうか」
言葉はそれきりであったものの、インパの顔を彩る微笑は、シークへの深い思いと、その活動に
対する大きな満足を表出している、と、リンクは確信した。
そんな一場を経て、インパは、またも実際的な態度になった。
「ところで、どうやって私が賢者として目覚めるか、という点について──」
その時まで、覚醒の条件を詳しく話していなかったリンクは、インパの言葉に身を固くした。
「何より問題となるのは、闇の神殿のありかだな」
リンクは頷いた。
「自分の故郷に神殿があると知らなかったのは、我ながら迂闊と言わねばならんが、そのあたり、
お前は何か手がかりを持っているのか?」
王家の墓と井戸の件を、リンクは簡潔に説明した。
「なるほど。王家の墓の探索が行き詰まったのなら、井戸の方を調べてみるか」
理解は早く、聞き終わるやいなや、インパは立ち上がった。
「行こう」
風車小屋への道をたどりながら、インパは感慨をこめて、先を行くリンクの後ろ姿に見入った。
小さな体格が、やけに大きく感じられる。ハイラル城で会った時は、意気込みは立派でも実力の
伴わない、未熟な子供であったのに、時を越えての冒険の数々が、見かけ以上の成長をもたらして
いるのだ。さすがはマスターソードを手にする資格を持った「勇者」と言えよう。
ゴロン族とゾーラ族を共闘に引き入れたのがリンクであることも、さっき聞かされた。真相を
知ってしまえば、未来の現実を過去に適用させただけ、と片づけられる。とはいえ、それを
思いつき、実行に移し、そして実際に成し遂げた、リンクの意志と行動力は、やはり並大抵の
ものではない。
だが──とインパは首をかしげる。
剣の腕はどうなのだろう。以前、立ち合った際は、まるで話にならなかったが……
気配を殺して剣を抜き、リンクの背後に近寄る。上段に構える。
頭めがけて振り下ろす!
刹那、リンクは敏捷に身体をふり向かせ、同時に背の鞘から抜き放った剣を眼前に構えて、
殺到する攻撃を受け止めた。剣と剣との衝突音が、きん!──とあたりに響き渡った。
「よく気配を読んだな」
莞爾と笑みつつ剣を引き、インパは言った。リンクも剣を背に戻し、笑みとともに答を返してきた。
「剣が抜かれるのには気づきませんでした。斬りかかってこられて初めて気配を感じたんです。
ぎりぎりでした」
「それだけでも大したものだ。しかし、いまのは私が手加減していたから受け止められたのだぞ。
実戦だったらお前の頭は真っ二つになっていた」
「わかってます」
リンクが笑みを大きくした。
「ぼくを試したんでしょう? 後ろから斬ってくるのはあなたしかいない。手加減してくれると
承知していたんで、剣を出したんです」
「ほう、では実戦ならどうしていた?」
「回避。相手の意図や力量がわからないうちは、むやみに応じたりしません」
しばし黙してリンクの顔を眺めたあと、インパは静かに評を下した。
「腕を上げたな」
リンクが照れたような表情となって頭を下げる。
「ありがとうございます」
そこへ声をかぶせる。
「『ございます』は要らん」
「え?」
面を上げ、不思議そうな視線を送ってくるリンクに、念を押す。
「敬語は使わんでもいい、と言ったのだ」
反応を待たず、インパは風車小屋への歩みに戻った。
礼儀作法に疎い──というより、頓着したくないリンクが、敬語を用いて話す相手は、ごく
限られた数に過ぎなかった。インパは、そのわずかな対象のうちの一人であり、それはインパが
リンクにとって、剣の師匠と呼びうる人物だったからである。
そんなインパが、敬語は不要と自ら言い出すとは……
リンクは立ちつくしていた。初めはつかめなかったインパの真意が、じわじわと胸に染みとおってきた。
『ぼくを対等と認めてくれたんだ』
歩み行くインパの背に向けて再び礼を送ったのち、リンクは小走りにあとを追った。
井戸を涸れさせてしまってよいものかどうか、リンクには懸念が残っていたが、インパは意に
介さなかった。
「村に必要な水は、ゾーラ川からの分水で賄える。それにお前の話だと、井戸が涸れるといっても
一時的な現象のようだから」
リンクは意を強くし、風車小屋の扉を叩いた。すぐ開かれた扉の向こうには、あの手回し
オルガンの男が立っていた。久しぶり──と思わず言いかけたリンクは、あわてて言葉を呑みこんだ。
ぼくたちが話をしたのは七年後。いまの彼にとって、ぼくは──城下町での事故の折りには
こちらの存在を意識していなかっただろうから──初対面と言っていい相手なのだ。
インパが男に話しかける。
「突然ですまないが、この子がこれから演奏する曲を聴いてやってくれ」
いぶかしげな顔をする男の前で、リンクは『時のオカリナ』を取り出し、『嵐の歌』を奏でた。
奏でながら、リンクの頭は解決のない疑問に浸された。
いま、ぼくは彼にこの曲を聴かせている。ところが、ぼくにこの曲を教えたのは七年後の彼なのだ。
とすると、この曲を作ったのは、いったい誰ということになるのだろう……
思ううちに、気象が急変し始めた。曇っていた空がみるみる暗みを増し、雷鳴とともに、どっと
雨を落としてきた。突風が吹き荒れ、風車は勢いよく回転を速めた。
数分も経たない間に天候は回復した。しかしリンクはそのあとも、雷鳴とは異なる重々しい音が、
地の底から腹に響いてくるのを感じていた。
「来てみろ」
井戸に歩み寄ったインパが手招きをした。リンクも井戸に近づき、中を見下ろした。
水面がぐんぐん下降していた。
インパと微笑みを交わし合ったのち、茫然と大口をあけたままの男に向き直って、リンクは
未来の自分への情報中継を託した。
「このメロディをよく覚えておいて」
水が失われるのを待って、リンクとインパは探検に取りかかった。すでに準備はしてあった。
井戸の縁から垂らした縄梯子を伝い、二人は慎重に身を下ろしていった。
底部に着くと、側面に開いた横穴が目を引いた。
「ここから井戸に水が供給されていたようだな。いまはこの先のどこかで水流が絶たれているのだ」
インパの言に、リンクも同意した。
二人はカンテラを手にして、墓地の方向へとまっすぐに伸びる、その横穴に入った。断面積は
比較的大きく、リンクが立って歩く分には支障なかった。身長のあるインパでも、少し背を
かがめれば歩行は可能だった。
初めのうち、穴の上下左右の面は、いかにも天然のものと見える、ごつごつとした岩から
なっていたが、しばらく行った所で、整然と積まれた石組みに変わり、人工の水道という様相が
明らかとなった。
さらに進むと、側壁に三箇所の開口部が現れた。水道の先からちょろちょろと流れてくる水が、
その開口部を通じて横にこぼれ落ちていた。
井戸の水は、そこから抜けていったらしい。
リンクは開口部の一つに立ち、カンテラを掲げて、奥の様子をうかがった。いまいる水道と
平行する形で、それよりも一段低い所を、同じような細長い空間が伸びており、思ったとおり、
そこには大量の水が溜まっていた。
突如、記憶がひらめいた。
墓地と風車小屋を結ぶ地下通路! ぼくが見ているのは、まさにそれだ!
地下通路にあった扉。水漏れをきたしていた扉。どうやっても開かなかった、あの三つの扉。
仕掛けの詳細は不明だが、風車の回転に伴って扉が開き、井戸へ行くべき水が、地下通路へと
流れこんでいるのだ。地下通路は、実は排水路だったのだ!
誰がこんなからくりを仕組んだのか、それは全くわからない。けれども、ここまで大がかりな
ことをするからには、この水道の先には、相応の秘密が隠されているに違いない。
予感を抱きつつ、リンクはインパとともに、その秘密の正体へと、なおも肉薄していった。
やがて水道は広い空間に変貌した。それまでの一本道が左右に分岐し、石造りの柱や壁で
構成されたその側面には、小部屋ともとれる窪みがいくつか見受けられ、単なる通路ではない、
建物としての姿が、明白に現れていた。
予感を確信に変え、リンクはインパの前に立って、右側の道をたどって行った。が、道は四回
左へと折れ、結局、元の分岐点に戻ってしまった。すなわち道は回廊であって、二人は正方形の
四辺をぐるりと回ったに過ぎないのだった。最奥部に井戸の水源があるとわかったのが、唯一の
発見だった。そこの壁に開いた四角い穴から水が噴出し、回廊の床に落ちて、二人がやってきた
水道の方へと流れ去っていたのである。
分岐点に立ちつくし、リンクは混乱する思考をまとめようとした。
ここが闇の神殿──と確信したのだが、どうも違うようだ。王家の墓と同様、規模が小さすぎる。
しかしそうすると、いったいここはどういう場所なのだろう。単なる水源地にしては構造が
複雑だ。まだどこかに秘密があるのだろうか。
いや、回廊の途中に分かれ道はなかった。探索すべき場所など、あるとは思えない。
待てよ。ないことはない。回廊が取り囲んでいる正方形の空間。何かあるとすれば、そこでは
ないのか。
とはいえ、その空間への入口は存在しない。全周を壁で取り囲まれている……
リンクは湿った壁に近づき、手を伸ばした。押したくらいでどうなるものでもない、とは
思ったものの、王家の墓の例もあるので、試してみずにはいられなかったのだ。
手の先が壁に触れた。そのはずだった。が、あるべき触感のないまま、手は壁にめりこんだ。
「わッ!」
リンクは驚愕して手を引いた。
「どうした?」
インパが寄ってくる。
「この壁……」
呟きつつ、再度、手を前に出す。指先が消える。壁との接触面ですっぱりと切断されたような
状態だ。かといって、痛くもかゆくもないのだが。
腕を突き出してみる。指全体が、手のひらが、手首が、前腕が、次々に消えてゆく。
インパが同様に腕を伸ばした。肘のあたりまでが見えなくなった。
「これは……」
驚きを隠せず絶句していたインパだったが、すぐ平静な態度に戻り、つかつかと左右に歩みを
やって、壁面を調べ始めた。
「端の方には、確かに壁がある。ところが……」
角の所まで行ったインパが、壁に手を添わせながら、こちらへ歩いてくる。
「ここには、壁がない」
そう、他の部分と全く見分けがつかないけれど、正方形の一辺の中央にあたるここだけ、
あるはずの壁が、実は存在しない。逆に言えば、見えない抜け道が、ここにあるのだ。信じがたい
ことだが、それが現実!
「行ってみるか」
インパの言葉に頷きを返し、リンクは壁に顔を寄せた。見えてはいるが存在しない壁を、何の
抵抗もなく、顔はすり抜けた。腕をもすり抜けさせ、カンテラで前方を照らす。
だだっ広い正方形の部屋が、そこにあった。
部屋の床は回廊よりも高く、水は流れこんでいなかった。乾いた石畳に濡れた足跡を残しながら、
リンクはインパと並んで、そろそろと歩を進めた。
気配を探る。
何もいない。
インパの得た印象も同じであるようで、特定の何かに注意する素振りは示していない。
危険はなさそうだ──と判断し、少し緊張を緩めて、周囲を見まわす。目に入るのはカンテラの
光が届く範囲だけだが、ほんとうに何もない部屋だ。天井を支える柱の一本もなく、床に置かれた
物体の一つもない。
いや──
「あそこに……」
インパがささやいた。リンクもそれに気づいたところだった。部屋の真ん中に、箱があった。
森の神殿で『妖精の弓』を得た箱と、大きさや形がよく似ている。
ここでも何かを得られるのだろうか──と、期待半分、警戒半分で、箱に歩み寄る。インパの
顔をうかがう。インパが無言で頷く。リンクは箱に手をかけた。
中に入っていたのは、箱の大きさに似合わない、小さな品物だった。容易に片手で持てる、
手鏡のような形状のそれは、しかし紫色の丸い枠の中に、鏡ならぬ、赤色を帯びたレンズを
填めこませていた。
「何だろう……」
呟きつつ、意見を促すつもりで、インパに示す。さっぱりわからない、とでも言いたげに、
難しい表情でその品を凝視していたインパが、突然、はっとした様子になった。
「『まことの眼鏡』──だろうか」
「『まことの眼鏡』?」
鸚鵡返しで訊ねるリンクに、インパはカカリコ村の言い伝えを語り始めた。
──昔、カカリコ村に「真実を見る目」を持つ者が住んでいた。真実を見極めるには、心の目を
鍛える他はない。だがその者は、『まことの眼鏡』という特別な道具を使っていたらしい。
その者の住んでいた家は、いまでは地の底深く沈んでしまった──
「ただの昔話と思っていたが……ここは確かに地の底だし、そいつの形からいっても、お前が
手にしているのは、まさにその『まことの眼鏡』──と考えざるを得ないな」
そのとおりだとしても、疑問は残る。「真実を見る目」とはどういう意味だろう。これを通せば
「真実」が見えるというのだろうか。
レンズを目に当てる。特に変化は生じない。試みにインパの姿を視野に入れてみるが、服が
透けて見えるわけでもない……
『何を考えてるんだ』
おのれの不埒な思いつきを叱り、どきまぎしながら視線をそらせる。その瞬間、リンクの脳に
一つの発想が浮かんだ。
箱のそばを離れ、部屋の入口の前に立つ。裸眼では壁としか言いようのない、けれども確かに
存在する見えない入口。それは『まことの眼鏡』を通すことによって──
見える!
壁の中央に穿たれた四角い穴。向こうに伸びる回廊。見えないものが、はっきりと見える!
『見えないものが見える?』
再びリンクの脳に発想が浮かんだ。先の発想よりも数段大きな衝撃を、その発想はリンクに
もたらした。怪訝な顔をして近寄ってきたインパに向け、リンクは思わず叫んでいた。
「王家の墓へ行こう!」
『まことの眼鏡』の作用を知って、インパもリンクの叫びに同意した。のみならず、急いで
その場を去らねばならない、別の理由が生じていた。正方形の部屋から回廊に出た二人は、床の
水かさがわずかに高まっているのを見いだしたのである。
二人は足早に水道を戻っていった。来る時は開いていた三つの扉が、いつの間にか閉まっていた。
風車の回転に連動して開いた扉も、一定の時間が経つと元に戻り、あの回廊も、この水道も、
そして井戸も、やがて再び水に満たされるのだ──とわかった。
井戸から上がると、騒ぎが起こっていた。十人ほどの村人が手回しオルガンの男を取り囲み、
お前が風車を操って井戸を涸れさせたのだろう、と責め立てていた。インパが割って入り、
男のせいではないこと、井戸はじきに元どおりとなることを告げ、村人たちをなだめた。たちまち
騒ぎは収まった。
インパの存在感は墓地においても発揮された。二人が王家の墓へと続く石碑を押し動かして
いると、ダンペイが血相を変えて駆けつけてきた。が、これは必要なことなのだ、とのインパの
言に、ダンペイは何らの反論もなく服従し、ここでも使うことになった縄梯子を地上で固定する
役割についた。
石碑を動かしたのち、その縄梯子で穴の底に降りた二人は、先日リンクが開いた通路をたどって、
奥へと向かった。王家の墓を訪れるのはこれが初めてとなるインパは、途中にある棺や温泉に
興味を覚えるふうだったが、リンクは先へと気が逸り、ともすればインパを引き離しがちとなった。
行き止まりの部屋に着き、リンクは奥の石壁に、とりわけその下部に彫られた楽譜に注目した。
四本の平行線だけが引かれた、音符のない楽譜。いや、音符は存在しないのではなく、見えて
いないだけなのだ!
予想したとおり、『まことの眼鏡』は、空白の楽譜にいくつかの音符をありありと出現させた。
いまや全貌を現した──といっても、それはごく短い断片的なメロディに過ぎなかったが──
『太陽の歌』の音階を、リンクはしっかりと脳裏に刻んだ。
興奮を隠せない様子のインパが見守る前で、リンクは『時のオカリナ』を取り出し、得たばかりの
曲を奏でてみた。
夜明けの鳥のさえずりを模したような、軽やかな音色が、狭い部屋に響く。
その響きが消えないうちに、上方で重々しい音が生じた。見上げると、天井に四角い穴が
開口しつつあった。穴の先は、屋根裏部屋といったふうの、小さな空間となっているようだった。
かつ、その空間のさらに上方には、細い縦穴を通して、灰色の空が見えていた。曇天ゆえ光量は
弱かったが、いま天井に開いた穴は、カンテラの光を除けば完全な暗黒となるこの地下へ、確実に
外光を送りこんでいるのだった。
「夜に差す一条の暁光──といったところだな」
感に堪えたように、インパが呟いた。まさに『太陽の歌』でもたらされるべき現象──と、
リンクの胸にも感動が渦巻き、さらなる意欲がかきたてられた。
この光は、単に物理的な光であるだけではない。事態進展への誘導灯ともなるはず。
二人は屋根裏部屋の探索へと移った。天井はリンクの背には高すぎたが、長身のインパが
石壁前の壇から跳躍すると、穴の縁に手がかかった。インパは卓越した運動能力で軽々と身を
引き上げ、持っていた縄を上から垂らしてくれた。リンクは縄を伝って屋根裏部屋へと至った。
部屋とは表現したものの、そこはむしろ、奥に続く新たな通路の起点だった。おどろおどろしさ
すら感じさせる真っ暗な通路を、しかし迷わず進むうち、脇に一体のゴシップストーンが
見いだされた。その意味を噛みしめつつ、今度こそ、との期待と確信を抱いて達した先は、舞台の
ような円形の空間となっており、中央には多数の燭台が密集していた。
カンテラの火を燭台に移して、空間内に光を満たす。
二人は見た。
通路と向かい合う壁面に、門があった。その巨大さは、両側の太い柱に施された、奇怪な形の
彫刻とも相まって、いかにも大規模な建造物の存在を物語っており、門の奥には、ただ底知れぬ
闇だけが、重く静かにわだかまっていた。
シークと自分の長きにわたる探求を、何重もの障壁によって阻んできた闇の神殿が、いま
目の前にあることを、リンクは、もはや疑わなかった。
「私が赴くべき場所は、ここなのだな」
厳粛な思いをもって、インパは述懐した。
「ゲルド族の襲来によって、村が危険にさらされる時が来たら、私は即座にここへ身を投じよう。
そうすれば、私は結界を張って、村を守ることができるわけだ」
神殿を見いだし、喜色をあらわにしていたリンクが、その言葉により、一転して神妙な顔つきと
なった。現実世界から切り離されてしまう、こちらの行く末を気遣っているのか──と推し量り、
敢えて笑みを浮かべ、説き聞かせるように言う。
「気にするな。カカリコ村を救えるのなら、私一人の運命など、何ほどのものでもない。まして、
それが世界全体を救うことにもなるのなら……な」
リンクは頷いた。が、リンクの心を占めるのは、その点ばかりではないらしく、表情からは
思い詰めた様子が去らなかった。何を考えているのか、との疑問への解答は、
「実は──」
やがて、ためらいがちに開かれたリンクの口から明らかにされた。
賢者としての目覚めを得るためには、もう一つ、条件を備えなければならないのだ──とのこと。
条件の内容を問うと、リンクは言いにくそうに、家に帰ってから説明する、とだけ答えた。
よほど重大なことらしいと察し、インパはその場での追求に固執しなかった。
説明を聞く機会は、すぐには訪れなかった。
リンクとともに墓地から村へ戻ったインパを、守備隊長ほか、幾人もの村人たちが待ちかまえて
いた。一連の探索にかかった時間は、せいぜい、二、三時間といったところなのだが、その間にも、
指導者であるインパの決済を必要とする案件が山積みになっていたのだった。リンクには先に
帰宅するよう告げておき、インパは用務を優先させた。
用務はなかなか片づかず、解放された時には、すでに日は暮れていた。家路をたどるインパの
目に、灯火を映した自宅の窓が見えた。リンクは自分を待っているのだ、と案じられ、足を
速めようとした、その時。
家の裏手に蠢く人影を、インパは認めた。
『何者?』
足を止め、物陰に隠れて観察する。人影はゆっくりと窓の外に移動し、そこで静止した。窓から
内部をうかがっている様子だ。漏れ出る灯火により、若い男と見てとれる。
インパは忍び足で男の背後へと迫った。男は覗き見に夢中となっているようで、インパの接近に
気づきもしない。ようやく気づいたのは、インパがその首根をつかみ、地面に組み伏せてしまった
時である。男は暴れる素振りを示したが、
「おとなしくしろ。さもないと痛い目を見るぞ」
ドスを効かせたインパの言葉で、あっさりと抵抗を放棄した。
外の異変を感じ取ったのだろう、いきなり窓が開き、リンクが緊張した顔を突き出してきた。
「どうしたの?」
「こいつが家を嗅ぎまわっていた。調べる。お前は中で待っていろ」
リンクに窓を閉めさせておき、インパは男の動きを封じたまま、尋問に取りかかった。
「何が目的だ?」
男の正体はわかっていた。大工の親方の息子である。親方は村の危難を救おうと率先して
奔走しているのに、このやくざ者の息子は協力する気もないらしく、だらだらとした生活を
送っている。指導者である自分にも面白からぬ感情を抱いているようだ、と常々思ってはいた。
男はふてくされたように顔を背けている。が、片腕をねじ上げてやると、案外に脆く、情けない
声でべらべらと白状を始めた。
──先日、インパの弱みを握ろうとして屋根裏にひそんでいたところ、インパとシークの
交わりを目撃した。ゲルド族が攻めてきたら、その情報を売って歓心を買い、ひとり村から逃れる
つもりだった。今日はインパが別の少年を家に連れこんだので、同じ状況が再現されるのでは
ないかと期待し、様子を探りにきた──
シークとの行為を見られていた、という事実は、インパに驚きを与え、同時に慚愧の念を
もたらした。行為自体を恥じたのではない。とても冷静ではいられない状況だったとはいえ、
男の気配に気づかなかった、おのれの不注意を恥じたのである。
そう、シークとの交わりには深遠な理由があった。恥じるところなど全くない。しかし、
その理由を明かすことはできないし、よしんば話し聞かせたにせよ、この男の理解は得られない
だろう。表面的には「母子相姦」となる異常な行いだったのだから。
対応を考える。
性根の腐った奴ではあるが、永久に口を塞がねばならないほどの大物でもない。特に、この男の
家族──親方と、その妻、その娘が、現在の村にどれほど貢献しているかを考慮すると、手荒な
処置は控えておきたい。
インパは男を押さえていた腕の力を緩めた。
「行け」
男が意外そうな顔になった。
「言いふらしたければ、言いふらすがいい。だが、そうなったら私も黙ってはいないぞ。相応の
礼をしてやるから、肝に銘じておけ」
裏切りを図っていた罪は問わない代わりに、ざっくりと脅しをかける。男の顔が怯えにゆがんだ。
知らない状態でいきなり暴露されたら、激しく動揺してしまったかもしれない。けれども、
いまの告白で、こちらに心の準備はできた。将来、どこでこの話にぶつかろうと、即座に否定する
だけだ。指導者である自分と、やくざ者の男と、みながどちらを信用するかは、火を見るよりも
明らかだ。
「言っておく。この話をゲルド族に売ろうとしても無駄だぞ。あいつらは村へは来られないからな」
起き上がった男は、不審げな表情でインパの顔を見ていたが、やがてくるりと背を向け、
どこへともなく走り去っていった。
家に入ってきたインパに、リンクは急き込んで事情を訊ねた。しかしインパは、
「不心得者がうろついていただけだ。心配はない」
と言い捨てたのみで、詳細を語ろうとはしなかった。村の指導者であるインパの家を探る者が
いるのは奇妙──と思われてならなかったが、インパが心配ないと言う以上、さらなる問いかけは
できなかった。
「待たせてすまなかった。夕飯にしよう」
インパは台所に立ち、てきぱきと食事の支度を始めた。ほどなく供されたのは、蒸かした芋と
塩漬けの生ハム、野菜スープ、それにパンという、いかにもあり合わせといった感じの質素な
メニューである。ただし味は上等だった。
身体つきも物言いも態度も、ほとんど男と変わらないのに、料理をよくするとは、やはり
インパは女性なんだな──と、リンクは感じ入った。が……
問題は、インパの、その女性としての面なのだ。
テーブルについて食事をしながら、時折、向かいのインパへと目をやり、すでに何度もたどった
思考を、リンクは反芻した。
契りの件を告げようとして、これまで告げられなかった。インパが大人であり、ぼくが子供で
ある、という年齢差を越えた上で、しかも、そこらの男よりはよほど男らしいインパが、女として
自分と契ることを承諾するかどうか──との心配が、ぼくの口を押しとどめたのだ。
いや、そのことが理由なら、ダルニアの場合と同じだ。ダルニアに対した時と同じように、
インパにもこちらの真意を率直にぶつければいい。ところがインパには、ダルニアとは違った面が
あり、ゆえに真意をぶつけるのが躊躇されるのだ。
インパが自分の剣の師である、という意識が影響しているのか。いや、それだけではない。
インパという人物が持つ威圧感、とでも言えばいいか。
ダルニアにも威圧感らしきものはあった。怒鳴りつけてくる時の迫力は、震えがくるほど
凄かった。けれどもダルニアには──女としての経験がなかったせいか──急所を突けば
ぽっきりと折れてしまうような脆弱さも感じられて、契りを言い出せないほど萎縮した気持ちには
ならなかった。
インパとて、女としての経験があると想像するのは難しい。ツインローバの幻影に出てきた、
陵辱されるインパの姿が──ダルニアと同様──ぼくには現実のものとは思えなかったくらいだ。
とはいえ、インパにはダルニアのような脆弱さは全く感じられない。
常に冷静で、頭の回転が速く、軽々しく人を寄せつけない厳しさがあって、しかし内には温かい
心も秘めている。人となりが、シークによく似ている──
『そうだ!』
そこで思い出した。
シークはインパに女を教わったと言っていた。当然、インパは女としての経験を──おそらくは
少なからぬ経験を──持っているわけだ。しかも、シークという、ぼくと同い年の子供を相手に
した経験まであって……
ならば、ぼくの場合も──と鼓舞され、同時に、ある意識が脳の中で拡大される。
男っぽいインパにも、女の特徴はある。料理の腕とは、また別の特徴。ダルニアよりも、もっと
あからさまな、その肉体的特徴。
大きく盛り上がった両胸。
ハイラル城で初めて会った時から印象づけられていた。その時は、風貌とは相反する性別の明示、
くらいにしか思わなかったが、女性というものを知り、女性の乳房が男に対して持つ意味を
知ってからは、インパの胸にも、以前とは異なる意識を抱くようになった。今日、『まことの眼鏡』を
通してインパの身体を見た時も、そうした意識が根底になかったとは言えないのだ……
「私の顔に何かついているか?」
突然、言葉が飛んできた。
「あ……いや……」
どきりとし、返事にならない返事をしながら、あわてて目を泳がせる。思考にふけるうち、
インパの顔に見入ってしまっていたのだ。
「食べるのも忘れるほどぼんやりするとは、感心せんな」
硬い声だった。皮肉な調子であるのは、内心が声音ほどの手厳しさにはないことを表して
いるのかもしれなかったが、積極的になりかけたリンクの気分に冷水を浴びせるには充分だった。
こんなインパが、果たしてぼくと……
いや、それでもぼくは……
拮抗する二つの思いを載せた、リンクの心の天秤は、果てしなく揺れを繰り返した。
その天秤のどちらの皿を下げきるかを決めなければならない時が到来した。夕食がすんだあと、
それまで以上に真面目な顔となって、インパが話しかけてきたのだ。
「賢者の覚醒に必要な、いま一つの条件とやらを、そろそろ教えてもらおうか」
ついに──とリンクは緊張した。
天秤のどちら側を下げるかは、考えるまでもない。言わなければならない。インパにどう
思われようとも、ぼくは言わなければならない。
リンクは言った。
──インパが賢者として覚醒するためには、いまここで、そして七年後の世界で、ぼくと契りを
結ぶ必要がある──
聞いた瞬間、眉を聳やかしたインパだったが、さほどの間もおかず、顔に平静さを取り戻すと、
無造作に椅子から立ち上がった。
「来い」
誘われるままに居間を出る。別の部屋へと誘導される。インパがともした灯で、室内の様子が
明らかとなる。
窓際にソファ。反対側にベッド。
寝室か──と認識した時には、すでに脱衣が始まっていた。唖然として見守るリンクの前で、
あっという間にインパは全裸となり、淡々と声を送ってきた。
「どうした? 私と契らねばならんのだろう」
即断即決。指導者としてあるべき姿の一つではあるが、こういう場面でそれを発揮するのか。
単刀直入ぶりは大妖精にも劣らない。女っぽい誘いがない分、さらに唐突さが際立っている。
応ずる余裕もなく立ちつくし、いまさらな質問をしてしまう。
「ぼくみたいな子供と……するのが……気にならない?」
「別に」
案ずる様子もない。
「必要なことだとお前が言うから、私もしようと言っているまでだ」
続けてインパはベッドに歩み寄り、布団を整えながら、独り言のように呟いた。
「お前も一応、経験はあるのだし……」
引っかかった。
「ぼくに経験があると、どうしてわかるの?」
インパは虚を突かれたような顔となってこちらをふり向いたが、現れかけた感情はすぐに
消え散った。
「お前はすでに他の賢者と契りを交わしている。そうなのだろう?」
「あ……うん……」
こっちの経験を語ってもいないのに、見通されている。話の流れからは見通されて当然では
あるものの……
ただ──とリンクは力を得る。
見通されているからには話は早い、とも言える。また、シークとの経験があるためか、やはり
インパは子供のぼくとの交わりを拒もうとはしない。こっちがためらう理由はない。
それに……
眼前の裸体に目を奪われる。
普通の女性にはない特徴が──みごとに発達した、しかしあくまでしなやかに均整を保つ筋肉が
──すっきりとした長身とも相まって、活動する肉体としての完成度を表現している。ただし
年齢に応じた──いままでインパの年齢を意識したことはなかったが、三十代半ばといった
ところだろうか──成熟した女性としての明らかな主張もそこにはあり、両の胸には、ぼくの
意識を捉えてきた二つの球体が──大妖精は例外として、ぼくの見てきた中では最も豊かだった
大人のマロンのそれよりも、なお雄大な一組の乳房が──一見するに異様な、けれども独自の
存在感をもって、全身の機能性と破格の釣り合いを呈している。後ろに引っ詰められた短めの髪と
同じ、輝くような銀色の恥毛が、浅く褐色調を帯びた肌と対照を示して、広く股間を覆うさまも、
また独特。
インパひとりが持つ、それは美しさという他はない。
いましがたぼくをたじろがせた、インパの行動の唐突さも、その美しさの前では、何の影響も
及ぼさず……ぼくは……
「色気がないのは勘弁しろ。これが私の性分なのでな」
こちらの胸中とは相反した、自嘲ともとれるぶっきらぼうな台詞に、
「ううん」
思わず首を強く横に振って否定の意を返す。
それがリンクに一線を越えさせた。
インパは心底で苦笑せずにはいられなかった。
またもや年端もいかない少年と交わる羽目になるとは、つくづく因果な巡り合わせだ。あの
覗き屋が言ったとおりになってしまった。
そこで警戒心が働いた。感覚を研ぎ澄ませ、念入りに周囲の気配を探ってみる。
自分たち二人の他には、誰もいない。
安堵し、目を戻すと、リンクが素裸になっていた。隠すべき場所を隠そうともせず、堂々と
すべてをさらけ出し、こちらにまっすぐな視線を据えている。その態度に加え、小さくとも機敏な
運動性のうかがえる肢体が、そして股間に息づいた幼くも覇気ある屹立が、インパに感銘を
もたらした。
中性的なシークとは異なる、明瞭な男の姿。
インパは手を差し伸べた。脱衣するまでの、腰が引けたような素振りはもはやなく、しっかりと
した足取りでリンクが歩み寄り、その手を取る。
シークよりは高い身長。それでもこちらの胸をさほど越えてはいない。
インパの両腕はリンクの背にまわり、抱き寄せたリンクの顔が、大きく盛り上がった乳房の間に
うずめられる。リンクの両手もまた、インパの身体を抱きしめる。
胸に触れかかる熱い息が、背を押さえる手の力強さが、やはりシークとは異なった男の意思を
感じさせる。ただ、その意思は抑制されており、むやみに突出はしてこない。余裕がうかがえる。
すでに経験があるせいか。どれほどの経験なのかは知らないが。
ともあれ、ここまでは、いい。
灯火を弱めておき、ベッドに入る。手による誘いに応じ、リンクも傍らへ身をすべりこませてくる。
側臥して向かい合い、互いに肩を抱く。
リンクの目を見つめながら、インパは思いをめぐらした。
私はこれからリンクと交わる。小さな子供のリンクと。同じ子供のシークとは、また違った
意味で。
リンクとそうあることに、一抹の躊躇はある。しかし、私が賢者として目覚めるための、これは
動かしようのない定めなのだ。そうあることが『あなた』の助けとなり、『あなた』の使命を
成就させる必須要素となる。
のみならず、『あなた』を守る者として、私は別の目的をも併せ持つ……
顔を寄せ、唇を合わせる。リンクはすぐには動かない。重なり合いを味わうように、静かな
接触を保っている。が、舌でリンクの唇を割り、口中をなぞってゆくと、リンクは臆せず反応した。
舌の動きを静めてみても、反応は止まらない。熱意をもって、ただし決して暴走に陥ることなく、
リンクの舌が、唇が、歯が、こちらにさまざまな刺激を付してゆく。
『よし』
心の中でひそかに頷き、次の過程へ導こうとして、
「う……」
インパは思わず声を漏らした。導くまでもなく、リンクは先に進んでしまっていた。両手が
両の乳房に添い、ゆっくりと、ゆったりと、動き、すべり、流れ、時には適度の力をもって、
張りつめた内部に圧迫を施し、細かい指の操作によって、頂上の突起を優しく操り……
『いい』
じんわりと染みとおる快感に、インパは身を浸した。しばしの時が過ぎても、そこから脱する
気になれなかった。リンクに口と胸を預けたまま、ほのかに温かいこの快感を、ずっと享受して
いたい──と思い始めていた。
いや、そうも言っていられない。
リンクの股間に手を伸ばす。シークよりもやや大きい、しかしやはり発毛すら欠く幼い部分が、
欲望を主張していきり立ち、インパの手の中でぴくりと脈打つ。律動的な刺激を加えるうち、
リンクの息が荒くなり、腰が刺激に応じて揺れ始める。
攻めの手際はなかなかのものでも、受ける側にまわると脆いようだ。このまま刺激し続ければ、
容易に行き着かせられる……
シークを除いて、しばらく男とは接していないが、若い頃にはそれなりの経験がある。王家を
守護するという役目上、シーカー族が携わるのは、もっぱら裏の仕事。ゆえに閨房術の訓練は
受けてきた。武芸が売りの自分は、そちら方面で活動する機会はさほどなかったし、恋愛らしい
恋愛もしていないけれども、男女を籠絡する性の技術は習得している。リンクを翻弄するくらいは
造作もない。が……
いまはそんな場面ではない。リンクの男ぶりを確かめられれば、それでいいのだ。技術など不要。
シークの時と同じく、あるがままの流れを素直に受け入れよう……
とはいえ──とインパは再び苦笑する。
そういう態度でいたら、シークにはけっこう感じさせられてしまった。自分も受けでは脆い方だ
と言わねばならない。だが、シーク相手ではそうであっても──
『お前が相手だと、どうかな』
仰向けになって、リンクの手を下へといざなう。いざないかけただけで、ここでもまた、手は
自発的に、胸から腹へ、恥毛の茂るなだらかな隆起へと、柔らかい軌跡を描き、ついには秘めた
場所へと侵入してくる。
ぬ、と湿った音。
『もう──か』
シークとの時ほどには驚かない。濡れている自分。さっきの快感なら、そうなるのも道理。
変わらぬ自発性をもって、リンクが指を使い始める。
ねばつく左右の唇へと。熱い肉洞のとば口へと。そして感覚の凝結する小さな塊へと。
「……ん……」
動きは的確。けっこう経験を積んでいると見える。
「……む……」
ただ無駄な動きも多い。女の急所のみに集中した動きではない。
「……あ……」
洗練されてはいない。シークのような「天性の」技巧ではない。
「……うッ……」
ないのだが、この動きは、垢抜けないまでに真っ正直なこの動きは──
「……あぁッ……」
私のそこを隅から隅まで知りつくそうとするかのようなこの動きは──
「……くぅッ!……」
ひたすらおのれの意図を知らしめようとするかのようなこの動きは──
「……はぁッ!……」
単なる技巧を超えた真情として私に届き、私を持ち上げ、私を舞い上がらせ──
湿った音が、さらに大きくなってゆく。
『このままでは……』
胸元に寄せられた頭に手を触れ、動きをとどめてやろうとした折りも折り、頭はそこから
いなくなり、リンクの身体全体が脚の間へと移り、指が股間から離れ、代わりにそこへリンクの
顔が寄せられ──
『口を使う気か』
意表を突かれ、その動揺を抑える暇もなく熱いものが陰部に接触し、インパは耐えきれず叫びを
放った。
大きな喜びをもってインパの叫びを聞き取り、さらにわくわくと胸を躍らせながら、ぼくは
その部分に意識を集中する。
発達した筋肉よりなる硬い肉体の中で、そこだけは不似合いに軟らかく、意外な無防備さ、
意外な従順さを呈して開かれていて、ぼくには目新しい銀色の群叢のもと、脂肪が少なく簡潔な
薄茶色の外の唇、対して複雑にはみ出す黒ずんだ内の唇、その狭間で深遠な奥まりを瞥見させる
赤黒い粘膜、上方の綴じ目で包皮を押し上げている淡紅色の小さな突起が、多様な形状と色彩を
織り交ぜ、さらにあふれ出る透明の粘液に浸されて、一つの美を、女性にしかない美を、ただし
組み合わせは同じでも個々の要素の性状と全体のまとまり具合は明らかに他の女性とは異なる
インパ独特の美を形づくっていて、それはぼくがすでに見、すでに触れたインパの全身、インパの
乳房とともに、インパにしかあり得ない美しさなのであって、その美しさを玩味できる感動と、
その美しさを玩味させてくれるインパへの感謝とすら言いうる心情をぼくは抱いていて、それを
どうにかしてインパに知らせたい、伝えたいと思うがゆえにぼくはこれまでインパに口づけし、
インパの胸とこの場所に手を送り、そしていま、口で、舌で、唇で、歯で、この同じインパの
美しい部分にできる限りのことをしているんだ。
だからそのぼくの行為に応じて、そう、そうやってインパが呻いて、喘いで、悦びの声をあげて
くれるのが、ぼくはとても嬉しくて、嬉しいばかりでなく、力づけられるというか、勇気づけられる
というか、それはインパが、ぼくに威圧感を覚えさせるほどのインパが、肉体的にも心理的にも
見上げるばかりの存在だったあのインパが、いまこうしてぼくとのセックスに臨んで、感じていて、
乱れていて、いつもとは違った新鮮な姿を見せてくれていて、そんな姿をぼくに見せることを
厭いもしないで、しかもそうした事態をぼくの手が、ぼくの口が、ぼくの身体が、ぼくそのものが
生じさせているんだというこの誇らしい気持ち、その気持ちがさらにぼくをかきたてて、行為にも
いっそう熱が入って、そうするとインパもいっそう高ぶりを現してきて、それがまた嬉しくて、
またぼくをかきたてて、またインパを高ぶらせて、螺旋を上るがごとくのその繰り返しがぼくたちを
興奮させて、ぼくの股間も逆上して、一刻も早く欲望を満たしたいとぼくを急きたてて、急きたてて、
けれどもまだ、まだだ、まだなんだ、もう少し、もう少し、もう少しでインパは達する、ぼくに
とって大人の中の大人であるインパをぼくはもうすぐ絶頂させられる、もうすぐ、もうすぐ、
もうこれで、これで、このひと舐めで、このひと噛みで、いってしまうんだインパは──!
『いかされた──か……』
身体の中心で炸裂する快感に身をゆだね、しかしそれを恥じもせず、そこへ至るまでの過程の
自分と、いまの自分のありさまを、心の片隅に残した理性で、インパは冷静に観察した。
口を使われるとは予想していなかった。シークとは行わなかったことあり、ずいぶん長い間、
ご無沙汰だった行為だ。それが自分の受けの脆さを助長してしまったか。
いや、そうではあっても、リンクの男ぶりは評価できる。技巧的には、まだまだ進歩の余地が
あるが、こめられた心情は充分に伝わってきた。その点ではシーク以上と言えるだろう。
身を起こし、リンクの顔を見る。見返す顔には、欲情による熱感とともに、満足の笑みが
漂っている。こちらの悦びを一緒に悦んでいると察することができ、その点はすんなりと心に
染みた。ただ、自分の成果を誇るような色合いも、そこには感じられた。それは思い上がりと
いうほど嫌味なものでは決してなく、むしろリンクの正直さを反映していて、微笑ましい気持ちを
誘われるくらいなのだが、インパにある種の反発心を抱かせたのも事実だった。
『あまりいい気になるなよ。こちらは手加減していたのだからな』
そう、剣の腕を試した時と同じように。
あの時は手加減なしでも対処できるといった口ぶりだった。けれどもベッドの上だと、そんなに
簡単にはいかないのだ。
『わからせてやる』
いきなり腕を突き出し、押し倒す。笑みを驚きに換えるのが精いっぱいで、ものも言えない
リンクにのしかかり、股間に顔を近づける。
一人前に剥けてはいるが、大きさの点ではかわいいものだ。
口に含む。
「あ!」
同じくかわいい声をあげて、全身を固まらせるリンク。休まず吸いたててやると、身体の
固まりが強まり、震えを起こし、声は高まり、一分も経たないうちに、リンクは限界の様相を
呈し始める。
『ここまでだな』
女と違って、男が一度達してしまったら、あとが厄介だ。寸止めにしておいてやる。
いったん解放し、波が引くのを見計らって、今度は温和に舌を使ってやる。即効的な技では
ないので、リンクは耐えられる。歯を食いしばり、顔をゆがませ、必死に耐えている。それでも
快感の堆積は、じきに再度の瀬戸際へとリンクを押しやってしまう。
脆すぎる気もするが、リンクはここまでずっとこちらに奉仕してきたのだ。かなり溜まって
いるに違いない。それを考えれば立派なものだ。
口を離し、起き上がる。ほっとしたような、しかし欲望のはけ口を求める煩悶をもあらわにした
表情のリンクに、上から軽く微笑みを投げ、シーツに腰を落とす。リンクを引き起こす。上体を
倒し、再び仰向けになる。
男としての詰めを果たしてもらわなければならない。
『これからだぞ』
声には出さず、目で呼びかける。リンクの目にも力が宿る。
頼もしい。
インパは大きく身体を開いた。同時にリンクが上に乗ってくる。導いてやる必要はあるまい、
との期待どおり、リンクは自ら位置を定め、そして──
入ってきた。
「んんッ!」
「ん……!」
インパの呻きに呻きを重ね、ついに得た目的の地を早々と退くことにだけはならないように、と、
ぼくは動きを止めておのれを見定める。
やっぱりインパは大人だった。インパが達したのは何もぼくが一方的に秀でていたからじゃ
なくて、あれはインパの大人としての余裕というものだったんだ。その証拠に、ぼくはインパの
口で即座にいかされかけて、インパがぼくをいかせようと思ったらそれは簡単なことだったんだと
思い知らされて、いや、それでもぼくがインパをいかせたことは確かなわけで、インパが敢えて
余裕ある態度をとったのも、それはぼくにそうされることを期待していたからで、インパがぼくを
口でいかせなかったのも、これからぼくがすることに期待しているからで、だからぼくはその
期待に応えなくちゃならない。ただ限界ぎりぎりまで来てしまっているだけに、しばらくは
おとなしくしていなければ。その間にぼくがいる場所の様子を確かめて、態勢を整えて……
インパの膣。身体の大きさに比例して、ぼくの物には広すぎるようにも思えるのだけれど、
それはひしひしとぼくを押し包んできて、軟らかいのに硬い、硬いのに軟らかい、奇妙な感覚を
ぼくに与えてきて、こんな感覚は初めてだ、これが大人の膣というものなのか、いや、同じ
大人でもアンジュやダルニアとは明らかに違う、してみるとこれもインパ独自の特徴なんだ、
発達した筋肉がそう感じさせるのかもしれない、あまり強い圧迫じゃないからぼくを限界に
追いこむほどじゃない、もう動けるか、動ける、動いてやる、動いてやる、ぼくはインパの中で
動いてやる。
ゆっくりと進ませる。ゆっくりと引く。大丈夫だ。この調子なら大丈夫だ。
続けて動く。動く。緩やかに。そして少しずつ速く。速く。
厳しいところへきたら遅くして。慣れてきたら速くして。
必要に迫られての転調ではあるものの、期せずしてそれは予測できない複雑な刺激として
インパには届いているようで、それは明らかにインパにとって快感であると、口から漏れ出す声の
調子で、ぼくの動きに同期する腰の揺れで、ぼくには察知できて、それを甘受しているのも
インパの余裕の現れなんだろうけれど、甘受しているということはインパがそれを欲しがっている
ということで、ぼくを欲しがっているということで、だからぼくは続けてやる。続けて、続けて、
インパが行き着くところまで続けてやるんだ。さあ、インパの声が強まってきた、高まってきた、
このまま、このまま、ぼくはこのままインパを──
「むッ!……あぁッ!……ぅあぁッ!……」
とどめようもなく快美の声を高まらせるおのれに驚きつつ、その快美をもたらしている
リンクへと、インパは素直に嘉する思いを送った。
一気に暴発してしまっても、あるいは一気に暴発へ持っていきたくなっても致し方ない
状態なのに、よく自分を保っている。意識してのことかどうかはわからないが、動きを単調に
陥らせず、複雑な緩急をつけているのもあっぱれだ。
小さい体を両腕で支え、その複雑な動きを下半身に営ませながら、やっとこちらの首の下に
届くくらいの所に顔は据えられて、そしてその顔に、いまにも果てそうな儚さと、それを
乗り越えようとする逞しさを、やはり複雑に混淆させて、リンクは現在の行為に全身全霊を
打ちこんでいる。
自身のために。私のために。
こんな子供が──と思ってしまうが、いや、見かけに騙されてはいけない、リンクには未来での
経験があるに相違ない、だからこれほどのことができるのだ。
ただ、それは実は、年齢や経験の程度の問題ではなく、その人の本質の問題なのであって、
その点、リンクは──
「ぅおッ!」
突然、強い突きを加えられ、動物的な叫びをあげてしまう。同時に膣壁が反射的な収縮を起こし、
「お、あッ!」
引き絞られたリンクが喉を鳴らして凝固する。
そのつもりではなかったが……いまので、リンクは?
耐えている。かろうじて耐えている。いっとき耐えて、再びリンクは動き出す。
が、限界は近い。リンクだけではなくこちらもだ。快感が思考を凌駕し始めている。快感を
得ながらも冷静さを残してきた脳をまともに思考させるのがそろそろ困難になってきている。
リンクの突きに応じて膣が勝手な収縮を繰り返している。それもいいだろう、もういいだろう、
最後の詰めだリンク、独善に堕ちることなく相手に思いを払いながら、お前はみごとにやってきた、
だがここまできたら他のすべてを振り捨ててお前は男に徹しなければならない、お前の男を
ぶつけてこい、力いっぱいぶつけてこい、私はそれを見極めたいから、私はそれを欲しているから、
お前の男が欲しいから──!
ぐいぐいと絞られては解かれ、解かれてはまた絞られる。アンジュ以上かもしれないこの蠕動。
ぼくをいかせようとしているのか? ここでそうしてくるか? いや、無意識の動作なのかも
しれない、かもしれないがどちらにせよもうこれ以上は長引かせられない、もう後戻りはできない、
ここまできたら他のすべてを振り捨ててぼくは男に徹しなければならない、ぼくの男をぶつけて
やる、力いっぱいぶつけてやる、緩急も糞もなく全力で腰を突き出して、突き出して、突き出して、
何度も何度も何度も何度も激しく激しく突き出しまくって身体を支える腕ががくがくと震えて
ぼくは上半身をインパの上に投げ出す、その目の前にあるインパの胸、そう、インパの胸!
ぼくにとって最も印象深いインパの特徴。男のように逞しい胸筋の上で、あまりにも女である
豊満な乳房。その矛盾が素晴らしい。ぼくの顔をすっかりはさみこんでしまうかと思えるくらいの
大きさなのに、垂れもせず、ぱんと張りきっていて、それは胸筋の支えがあってこそなのか、
ならばこれもやはりインパにしかあり得ない素晴らしさなんだ、その素晴らしさをいまぼくは
味わって、手で、指で、口で、舌で、思うままに味わって、同時にペニスを最大の力と速さで
打ちこんで、攻めて、攻めて、攻めて攻めて攻めて攻めて攻めて、ああ、インパが乱れる、
乱れ狂う、もういく、いこうとしている、インパが間もなくいこうとしている、ぼくもいってやる、
もういってやる、インパと一緒にいってやる、二人の悦びを一つにするためにこれを最後にさあ
インパぼくと一緒にいこういこういこうインパ!
それは確かに自分がこれまでの生涯で得た最高の悦びだった──とインパが意識したのは、
おのれの上にあった小さな重みが、ふと失われた時である。
いつ果てるとも知れない、と、訪れの際には思われた、純粋な歓喜の爆発が、ようやく静まって
ゆき、荒れ騒ぐ息も常時の安定を取り戻しかけていた、その時、重みの主は、萎えた陰茎を、
やっとのことでとどめていた膣から、とうとう完全に撤退させ、併せて、インパの傍らに
うつ伏せとなって横たわった。
こちらに向けられる、精根尽き果たしたかのようなしどけない顔を、しばらく眺めたのち、
「……よかったぞ」
小さく声をかけると、リンクは閉じていた目を開き、かすかに微笑んだ。何の雑念もない、
無心な感情のほころびに、インパもまた、同じく無心の微笑みを返した。
リンクは顔の前に左手を添えていた。左手は甲を上にし、そこに小さな金色の三角形を浮かび
上がらせていた。
それと対になる三角形を持つ人物が脳裏に現れ、そして、その人物と、いま目の前にいる
人物との関係を、インパは思いやった。
自分が賢者として目覚めるためのリンクとの交わりに、『あなた』を守る者としての自分が
併せ持っていた、別の目的。
すでに『あなた』と繋がりを有し、この先、さらに深い繋がりを結ぶことになるであろう
リンクが、『あなた』にふさわしい男であるかどうか、私は確かめておかなければならなかった。
結果はどうだったか。
満足できる結果だったと言えよう。
リンクのセックス。
女性との結び合いからくる悦びを、可能な限り自分のものとし、また、その悦びを相手に伝え、
可能な限り相手のものとし、ともに分かち合おうとする、リンクのセックス。
おのれの欲望だけを独善的に暴走させることなく、ひとえに相手を思い、相手を尊ぶ、技巧を
超えたそのあり方は、すでに私が知っている誠実さ、勇敢さとともに、リンクの本質をなすもの
なのだ。
リンクは『あなた』にふさわしい。
いずれ賢者として覚醒し、この世界から切り離されてしまう私が、『あなた』を守る役目を
誰かに託すとしたら、それはリンク以外にはあり得ない。
インパは厳かに言葉を贈った。
「ゼルダ様を、頼む」
不意に耳を打ったその名が、胸をどきりと拍動させ、同時に、ある疑問へとリンクを誘った。
契りを交わし終えた、いまこの時、なぜインパはゼルダの名を出してきたのか。ぼくとインパの
交わりが、ゼルダにどう関わってくるのか。
すぐに思いつくのは、こういうことだ。
この交わりによって、インパは賢者としての覚醒──現時点では半覚醒──への道を踏み出した。
いずれ闇の神殿に入ってしまえば、インパは現実世界とは切り離され、ゼルダを守るという役目を
果たせなくなってしまう。その役目を、インパはぼくに託そうとしたのだ。
それはいい。納得できる。自分にしかできない役目だと自負もする。
だが、それだけなのだろうか。
インパはぼくを認めてくれた。剣の腕を認めてくれたのと同じように、「よかったぞ」との、
あの言葉で、セックスにおけるぼくをも認めてくれた。その延長でゼルダの名を出すということは、
インパは……ぼくとゼルダが、そういう関係になるのを……
『いや!』
思考を抑えこむ。
それはぼくがずっとひそかに願っていることで、他ならぬインパがそれを認めてくれると
いうのなら、ぼくはとても嬉しいし、心強い。けれどもそのことを、ゼルダとのその行為を、
はっきり頭の中に描こうとすると、ぼくはどうしても惑ってしまう。ゼルダに悪いとか、ゼルダを
穢すとか、そんな意味合いではなくて、ゼルダがぼくをどう思っているのか、ぼくにはさっぱり
わからないから、そういう点を放っておいて自分だけ勝手な願いに浸るのが、寂しいようで、
虚しいようで、それでもゼルダを想わずにはいられない、いられないのが、またどうにもならず
胸苦しくて──
「……ゼルダは……どこにいるのかな……」
言ってしまう。
答はなかった。
インパは心の中で慨嘆した。
リンクには、教えておきたい。
しかし、教えてはならないのだ。
リンクが秘密を他人に明かしてしまうと危ぶんでいるのではない。リンクなら決して明かしは
しないだろう。だが、明かそうとしなくても明かしてしまう危険があるのだ。だからリンクの心の
片隅にさえも、この秘密を置かせてはならないのだ。
同じことがシークにも言える。
シークの記憶の欠落を、私は補ってやろうとはしなかった。欠落しているからには理由がある
はずだったからだ。シーク本人の心の片隅にさえも、欠落した内容を置かせてはならない、という
理由。その理由を、今日までの私は知らなかったが……
いまは知っている。
リンクが語った冒険譚の中で、それは明らかにされた。
何がシークの記憶を欠落させたのかは、いまだにわからない。ただ、シークが記憶を失うに
あたって、理由となる「あの者」の存在が考慮されていたのであれば、実に深遠な意図と
言わなければならない。それこそ神の思し召しとでも呼ぶべきような。
「ゼルダ様のことは……心配するな」
リンクに言えるのは、これだけだ。シークにも言った、この言葉だけ。
「お前が使命を果たしてゆけば、ゼルダ様は必ず姿を現す」
秘密を秘密とする必要がなくなった時点で、すべては帰すべきところへ帰するはず──と、
インパは確信していた。
「うん……」
リンクが頷く。
「シークも同じことを言っていたよ。いまのインパの言葉をぼくに伝えてくれたんだろうけれど、
シーク自身、そう信じていたし……」
目に意志がこめられる。
「だから、ぼくも信じる」
インパは両手でリンクの左手を固く握りしめた。口では届かせきれない、深く熱い思いを、
その手の触れ合いに染みこませて。
To be continued.
以上です。絡みの場面の前半は Impa I を踏まえています。
◆JmQ19ALdigさんグッジョブ
うまかったです
スレ立て乙&インパ乙
まことのメガネで服が透けなくてリンクと共にがっかりw
29 :
名無しさん@ピンキー:2008/03/01(土) 02:36:11 ID:e2SJRnrI
同人誌にまとめて出したら 伝説になるよコレ。
もう、この人のは上手いとかスゲェを通り過ぎて、褒める言葉がでねえよ。
こういう言い方はなんだが、こんな2chの隅っこの方で
こそこそ連載してていいレベルの作品じゃないよなw
前スレの風タクリンク×メドリを投下した者ですが、なんだか…ものすごく自分のが情けなく感じる…
でも、投下させていただきます。
前スレのを先に見てから読んでください。
メドリと二人だけの、空間。
空は次第に明らんでくるけど、まだ日は昇ってこない。
僕は、メドリによりかかったままうとうとしてしまった。
僕は短い時間だけど、まるで子供のようにメドリに甘えている。なんだか恥ずかしい。
「メドリ、ありがとう…」
僕は心から、そう言った。メドリは微笑んで、答えてくれる。
「メドリ…僕…なんだか…すっとしたよ。ありがとう。もう大丈夫。」
「リンクさん…」
「僕、メドリとここにきて良かったよ。…思わず…子供みたいになっちゃったけど…でも、その分、成長したみたい。」
「良かったです。お役に立てて。」
……………………
「?」
何か聞こえた。僕は立ち上がってあたりを見回すけど、何もいない。その音には、メドリも気づいている。
「…リンクさん…何か聞こえません?」
「…うん…なんだろう…」
何か、音が聞こえる…なんだ…この…何かが這ってくるような音は…
…敵だ!!!
この音はチュチュか何かだ…どこかから迫ってきている…
僕はあたりを見回した。…敵は見当たらない。でも、チュチュは姿を隠して、急に襲い掛かってくることがある。
メドリも不安がってあたりを見回す。
…どうしよう…僕は今、武器を持っていない…
…何か簡単な武器…なにか…ないか…武器に使えそうなもの…あった!!
僕はとっさに、腰のベルトを引き抜いた。バックルの部分は硬いから、振り回すものとしては、一応簡単な武器にはなる。
メドリが、怖がって僕に寄り添ってくる。
…くる…どこだ…
うしろだ!
僕はとっさに振り向き、ベルトを鞭のように振り下ろした。
やはり、いた! 運よく当たり、チュチュは溶けるように消えた。
でも、安心はできない。チュチュは集団でいることがある。油断するな…
「キャーッ!!」
メドリの悲鳴が聞こえた。しまった!
メドリがチュチュに襲われ、押し倒されていた。
幸い至近距離だったから、このチュチュもあっという間に倒せた。
チュチュが消滅するのを見届けてから、メドリが大丈夫か確認する。
「メドリ! 大丈………」
…
メドリを見て固まってしまった。
メドリの着ていたバスローブが、チュチュに押し倒されたときに解けて捲れ、両胸が露になっていた。
「メ…メドリ…っ!!」
「………………」
メドリはそれを手で隠しもできず、ただ、顔を赤くして、僕を見上げている。
目が合う。かなり気まずい。
でも、今はそんなことを言っている場合ではない。まだ敵はいる。油断はできない。
「メドリ…あ…だ、大丈夫!?」
「え…あ…あ、はい!」
僕はあたりを見回した。
前のほうからきている…いつもの勘が戻ってきた。…いける!
「…一体残らず…倒してやるっ!!」
僕たちの周りにいたチュチュは、全部で7匹だった。もういない。大丈夫だ。
僕は無謀にもベルトだけで勝負を挑んだが、それでも、勝てた…。
安心したところで、改めてメドリに駆け寄る。
「メドリ、大丈夫!?」
「あ、はい。ワタシは大丈夫です。」
メドリは一回、チュチュの体当たりをまともに受けたみたいだけど、大丈夫そうだ。外傷もない。
「メ、メドリ…」
「あ…っ…」
メドリのバスローブはほとんど完全に解けて、腰周りは隠れているけど、上半身は丸出しの状態、太ももから下も、露出している。
メドリはちょっと苦笑気味で言った。
「ごめんなさい…ワタシ、戦い方なんて何にも知らないので…ありがとうございます。」
ゆっくりバスローブを着なおし、僕を見上げた。
「あの…ところで、リンクさん…」
「?」
メドリは顔を赤くして、顔を伏せる。
「ズボンが…」
「え? ズボン……あ…あーっ!!!!」
ベルトを取ったせいで、ズボンがずり落ちそうになっていた。あわててベルトをして、なんとか落ちないで済んだけど…。
「…………」
「…………」
なんだか、昨夜みたいな気まずい感じにならなかった。
二人で顔を赤くして、ただ、見詰め合ってしまう。
次第に夜明けが近づいてくる。メドリには、一晩乾かしたいつもの服を着てもらった。
今は、また二人で並んで、浜辺に座っている。
なんだか、ここにきていろいろあったけど、いつの間にか、メドリと深い仲になってしまったみたいだ。
僕は今、メドリの手を握っている。やわらかい手だった。
敵も追い払ったし、今度こそ誰も邪魔をしない、二人の空間。なんだかそこで、メドリに対して不思議な感情が生まれた。
そんなことを思っているときだった。
「リンクさん…。」
メドリが、僕の手を握り返し、僕のほうを向いた。顔が少し赤い。
「メドリ…。」
今、目の前にいるメドリに、今までにない気持ちが生まれた。
誰も邪魔をしない二人だけの場所で、そういった感情が生まれることは、あるいは当たり前のことなのかも知れない。
「メドリ…あの…えっと………」
「リンクさん…」
僕は、メドリに感謝の気持ち、そして愛しく思う気持ちを、ぶつけたかった。形に残るものとして。
でも、僕は素直にそうしたいと言えない。
言葉を選ぶのが下手な僕に、メドリが言ってくれた。
「リンクさんが……何か、ワタシに望む事……したいことがありますか?」
「うっ!」
心臓が止まりそうになる。
「…なにかあったら、しても…かまいませんよ…今だけですから…」
「っ!」
心臓が一瞬止まった。
僕の心が、気持ちが、すべてお見通しなのか!? そう、ぼくはメドリにしたいことがある…。
「…メドリ…わ、わかるの!? …ぼ…僕の…し…し、したい…こ……」
ストレートに聞いてしまった。やっぱり僕はバカだな…。
メドリには僕の気持ちが分かる…? いや…違った。…メドリも、僕とおなじ気持ちだってだけだった。
メドリは何も言わず、目を瞑った。もう、分かっている。
メドリの態度、それは、キスを求める態度。
僕も、メドリが愛おしく思っていた。正直、恥ずかしいけど、それをしようとする勇気もないけど…キス…ちょっと憧れている。
…メドリも求めているんだ! やらなきゃ! 男は女の子をリードするものだって妹にもいつも叱られていたじゃないか!
僕はメドリの両手を取り、メドリと向き合った。手が震える。その辺の敵と戦うよりもよっぽど緊張する…
ゆっくり、メドリに顔を近づけ…僕も、無意識に目を瞑る。
………………
したのか?
あぁ、したんだ。
してしまった。
なんだか、後から考えると、キスした瞬間の記憶が曖昧だ。
ただ、なんだか頭がクラっとして、気絶してしまいそうな気分になったのははっきり覚えている。
メドリの唇は柔らかかった。それは覚えている。でも、そのときどうだったかなんて記憶が吹っ飛んでしまった。
でも僕はそのあと、気を失うことはなく、いやに落ち着いて、メドリと唇を離していた。
僕らは見つめあった。
「リンクさん…ありがとう…」
メドリが顔を赤くした。僕もたぶん、赤いだろう。
「メドリ…」
僕は、メドリを抱きしめた。衝動に駆られてしてしまった。でも、後悔はしていない。
抱きしめる手をゆっくり放した後、メドリの顔を見たら、笑っていた。
僕はなんだか恥ずかしくなって、メドリから顔を反らしてしまう。海の向こうから日が昇ってくる。朝になったんだ。
もう、そろそろ元の世界に戻らなきゃ…
僕は今、船に乗っている。
大地の賢者、メドリと共に、勇者としての務めを果たさなければならないから。
なんだか、清清しい。心の不安がメドリのおかげで吹っ切れたようだ。
航海の途中、僕は海と海図にひたすら集中していたけど、一度だけ、メドリと目が合った。メドリは僕に微笑んでくれた。
僕は、ひと時の夢を見終えて、大地の島を目指す。
Fin
あまりにレベルの高すぎるSSの数々をあえて陳腐に称えよう
GJ!!
>>26 本当に何でこんなところに連載しているのか気になってしょうがない
まあ、確かに任天堂は同人に厳しいからなぁ……やっぱり本職?
>>31 GJ
気にするな。俺も初めて読み込んだときは心を折られたよ
御方に太刀打ちできる者なんてそうはいまい。
ならば、肥やしにするしかあるまいに
>>26 本当に美味いものを食べたときと一緒だな。
「美味い!」と同様、GJ!しかコメントを思いつけん。
>>31 >>36が言ってるように気にする必要は全くないと思う。
そこら辺の作家をゆうに超越した構成力と語彙力の持ち主だからな御方は。
何はともあれGJ!
構成力はともかく、語彙力がそんなに超越しているとは思わんが
むしろ文章に独特のリズムがあるのが特徴だと思う
それより気になるのは、人称の不統一は本来タブーのはずなのに
一人称と三人称が混在した文章でありながら、あまり読みにくいと感じないことだ
どうしてだろう
読ませる勢いが凄まじいとでも言えばいいのか。不思議な文章だ。
怒涛の如く迫る勢いには確かに舌を巻くが、なんというか緻密なんだよなぁ
文学というよりも、評論的な感じを受けるが、それでも楽しく読めるという不思議
こっちにも書くけど、マジでなんなのこの個人スレ
良識ある大人なら自分でサイト立ち上げてそこで書くだろ
こんな状態だとほかの人が書きづらいのわからないのか?
実際に
>>31がひどいめにあってる
こっちにも書くけど、別に書きづらくないよ。
今なら言える
小説は読んでほしいから、世界を共有したいから書くものなのに
ひとりがスレのほとんどを潰して、さらにやたら多く絶賛なんてされたら
ほかの人は見向きされないからという理由で書くのをやめてしまう
改めてまとめサイトや過去ログ見たけどコテが出てくる前と後では全く空気が違う
コテに近づこうと数レスにわたって頑張って書いてもこんな比較的少なすぎるレスしかないんじゃやる気なくしたりやりずらくなるのは当たり前
角煮のn天堂絵板を見習えよと
コテが消えるなりサイト立ち上げるなりしないと書き手が完全にいなくなる
しかも新スレ立てたのがコテとか、ひどい乞食っぷりだわ
ID変えて一生懸命なのは判るけど別に書きづらくないから。
ここじゃまだ新参者で小ネタぐらいしか出してないけど
自分の場合はレスが欲しくて書いてるんじゃなくて
書いてるキャラが好きだからあちこちで色々書いてる。
>>44 別人だよ、意見が同じだからって自演扱いするな
俺はコテが出てくる前まではちまちま書いてたんだがな、空気変わりすぎ
マジで別スレに追いやられたもん
キャラが好きだからってのも確かにあるな
だが、この空気の違いは新参にはわからんだろうな
コテ云々じゃなくて、まず需要が少ないと認知されているだろうから
わざわざ書こうという新規加入者も少なくなるし、したがって元から供給も乏しい。
善かれ悪しかれ薄商いの市場だからな。定期的な連載に飛びついてしまうのも自明の理。
書き辛いって、負け惜しみにしか聞こえないよ。馴れ合いをしても、その先に待つものは同様に腐敗。
新参古参で一方的に歴史分類してさも優位に立とうとする愚かしさは全く関係ないね。
古代の理想化は実利的じゃない。バブルは弾けたんだよ。そしてもう再びと来る事はないだろう。
メド×リン書いていた者ですが、
別に個人がたくさん書いているから困ったわけでなく、
前の氏に比べて自分のがあまりに見劣りするような気がしたので
【情けなく感じた】だけです
書きづらくて迷惑はしていません
なんかいろいろ意見が出てるが
自分の言いたいことはただひとつ!
どんな作品でも愛があるならいつ誰が投下したって歓迎するぜ!
はっきり言わせてもらうと、自分に対する自信のなさをすり替えて
他の職人のせいにしている時点で、ID:CvJnt/fXは自分の創作物を
他人に晒せる段階にないんだわ。
小説に限らずだが、モノを創作して他人に晒すってことは、
常に作品の出来を比較されたり、評価される恐怖と表裏一体なんだよ。
叩かれりゃへこむし、スルーされりゃ寂しい。
それでも誰かに読んでもらいたい、自己顕示欲を満足させたいなら
自分の中にある恐怖を克服し、結果を受け止めるしかない。
内なる恐怖と戦おうともせず、他の書き手に出て行けと言ったり
スレの住人に反応を強要するなんぞ、愚の骨頂。
甘ったれるな。
>>45 君も書き手なら
他人の尻馬に乗って他の書き手を叩くなんぞ、恥ずかしいことだと思いたまえ。
レスが貰えないからといって自分が書かなくなったのを
「追いやられた」などと被害者面をして言うのはやめたまえ。
俺にはキャラが好きだという動機もあるんだと言うのなら
他の書き手にも同様の動機があると想像もせず、「乞食」などと罵るのはやめたまえ。
自分が書かなくなったのを空気のせいにするな。
空気が変わったのは君が書かなくなったせいとも言えるじゃないか。
君の言うコテのSSにエロパロとして欠けている要素はいくらでもあるんだ。
君のSSがそれを持っていないとどうして言える?
うん まあ 次の作品をお待ちしてます
全裸の俺を放置とはいい度胸だ
合コンの席上で「あいつの方が俺よりイケメンで女の子ひとりじめだから帰る!」
なんつってもみんなドン引きだし、結局モテないよね。
合コン行ったことないけど。
えー、とりあえずエキサイトしてる皆様。
>1の最初2行をもう一度読んどいてくださいな。
嵐の自覚がない奴には何いっても無効だがや
しかしこんな意見ばかりじゃ古参がいなくなったか信者乙か自演を疑うしかないんだが
こんな流れになるの何度目だっけ。
色んな奴の作品を読みたいって奴には今の状況はちょっとね
そういう意見は連載中の今の書き手にものすごい失礼だからやめよう な?
>>60 でもいくらなんでも長々とやりすぎじゃね?
しかも終わりが見えないあたりもまずい
>>61 あくまでも読み手としての意見だけど そうは思わないな
ゲームの流れに即した内容なんだから長くなって当然だとは思うし
しかも流れに沿ってるんだからある程度の長さってのも分かってくるんじゃないかな
俺としては「ああ、次はこういう描写が描かれるんだな」って予想して愉しんでるし
確かに長いと感じる人も居るかもしれないけど、元から書き手自体多くなかったわけだし
それに、現在進行形で書いてる書き手も居るわけだからそういった心配をするのは無粋なんじゃないかなーと思うんだ
長々書いたけど 要するに今居る作者には思う存分書いてって欲しいって事
いろんな作品読むのは楽しいし、偉そうになるけど書き手それぞれに良い味持ってるし
それを互いに、それも読み手同士で潰しあうってことだけはしたくないんだ
コテのことしか考えてないのはわかった
大体今だけだったら文句言わん
書く理由がなんにせよ、別の作者が書きづらいと思って実際に「書きづらいです」って意見したら
確実に信者から潰されるから言えないんだよ
メドリン書いてる人とかまさにそう。
せめてコテは別スレを立てて書いてほしい
議論も別スレ立ててやってくれ
勝手に人の名前を利用して勝手な主張される方が
短編投稿者にも迷惑だし失礼だろう。
>>65 名前だしたのは確かにやり過ぎたよ
でもこのレス間隔は自演を疑うね
全く、どんな場所でも「信者」ってのはタチが悪いな
某ゲーム実況スレでは一人飛び抜けた奴がでてきてから完全に個人スレ化した
ほかの人が実況してても「○○マダー?」とかありえない
某ゲームの晒しスレでは良ゲーをクソゲーにしてしまうほどの悪いことをしたにも関わらず
イベントを開催して擁護してくれる奴を集めて、
そいつを叩いたら数だけでそいつが正当化されたりしたな
このスレも例外じゃない
数の暴力ひどすぎ
頭冷やして出直しておいで
インターネットを利用する以上、そこは個人責任が問われるだろう。
ここは気に食わないと思えば来なければいいし、
好きだと思えば常連になればいい。
スレが個人的私物みたいだと思えば、
改めて別のスレを作成すればいいじゃないか。
なんにせよ個人主義を掲げすぎれば
色んな弊害もでてくるだろうよ。
というわけで、職人の皆さん!
自分の腕を磨く場をなくさずにガンガレ!
上のような人も、優しく応援してる奴も、当然いるんだからな〜!
>>1が嫌いなら別スレたててやったほうがいいのかもね。
自分は
>>1の話に興味ないし長すぎるから読んでない。
でも別に嫌いじゃないからスルーして他の職人さんを待ってる。
いくら話題を総取りされるっていっても投稿間隔は2週間以上間いてるんだから
前回の投稿の3、4日後ぐらいをみはからえば済む話じゃね
氏だってあのレベルに達するには、数え切れない苦悩や絶望を経験して来たことだろう
いやそうであってくれ
小説師自体が不足しているんですよ。
脂ののっている方がたくさん投稿されるのも当然です。
て言うか意味わからん。
2chで私物化してるから出てけってなに言ってるんだ?
ネットなんだから本人が投下したくなくならない限り無理だろう。
だからってあんな書き込みをすれば空気悪くなるのは分かりきってる。それこそ今書いてる書き手さんは投下しずらいし迷惑だよ。
大体この話前にもでてたし。せめて前スレくらい見てからにしろよ。
なんか卑屈過ぎてついてけない。
こういった議論がされると更に職人さんが投下しにくくなると思うんだ。
この議論を全てエロい話題に切り替えれば職人さんも投下しやすくなると思うんだ。
ガノンドロフ「ゼルダは出てくるヒロインを全部リンクが
一人占めしてしまうのでよくない。悪の女キャラも用意すべき」
ツインローバ「私では不満でも?」
ガノンドロフ「すみませんでした」
>>75 ツインローバ強えwww
こういうサクッと読めるの好きだな
ナビィ「アタシ、大妖精サマに頼んで一日だけ人間の姿でいられる様になったんだ…」
つまりナビィが大妖精サマルックになると
いや、ここはめっちゃ萌えっ子だろ。
いや、それしかない。
そうじゃなかったら俺は投身する。
チャットのことも忘れないでやってください。
木の実のキャラってどうよ?
ディンとかネールとかメイプルとか。
俺は大人マロンが大好きなんだ、ええそれはもう
まだ粘ってたのか
ただの荒しではなく、二次創作の職人さんがなにやら
拗ねてるだけ、と信じたいところだ
私物化ってなあ...。たんに他の書き手が極端に少なかった
だけだろ。
作品投下は歓迎するから、つまらん絡み方してないで
まず作品投下してくれよ、頼むから
俺も大人マロン大好きだよ!
>>83 残念ながら前スレの最後の方を見ると…
>549 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/03/03(月) 18:26:40 ID:HThLVxL1
>初めて来たけどなにこの個人スレ
>良識ある大人なら自分でサイト立ち上げてそこで書くだろ
>550 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/03/03(月) 18:29:10 ID:HThLVxL1
>途中送信しちまった
>こんな状態だとほかの人が書きづらいのわからないのか?
どう見てもキチガイがふらっとやってきて、頼んでもいないことを
わめきちらしてスレの雰囲気を悪くしてるだけです
前スレにもあったが、信者の過剰マンセーがひどすぎるからなぁ…
>>83 俺書き手だけど正直このスレでは書けなくなった
連載が出てくる前までは一応書いてたんだけど
まとめ見たけど、4スレ目に連載以外の投下なしっていう事態に気づこうぜ?
むしろ連載が始まってからの異常な流れに気づこうぜ?
あと、元から書き手が少ないと言うが、その少ない書き手がさらに「減ってる」ことにすら気づかないか?
連載と信者が「減らしている」ことにも気づかないのか?
どう見ても連載始まる前の方が書き手は多かった
確かに2週間おきくらいにしか連載されてないけど、信者がこれだと間隔があってもそいつ以外が投下できん
あくまで書き手として意見させてもらった
>>86 そうやって書き手が駄々捏ねて投下しないから、余計に
今の連載が嬉しくて読者を信者たらしめている、という考え方も出来ると思うんです。
>>86 あなたみたいな書き手の発言のせいで潰れてしまったスレをいくつも見てきました
まぁ、万が一職人さんが0になった時あなたが絶対的な自信をもってこのスレを復興できると言うなら別にいいのですが
何言っても駄目でしょ
自分の意見通らなければ信者がどうたらってもうね
普通にこのスレ来て楽しんでいる人にとっては迷惑以外の何ものでも無いってのに
まぁ自分も信者扱いされるんだろうね
書きにくくないっていう信者の人たちが投下してみたらどう?
こんな流れの中で投下したがる職人さんなんて居ないと思う。だからエロい話しようぜエロい話。
エポナに乗る度に脳内で擬人化して、鞭で叩くSMプレイを妄想している。エポナ可愛いよエポナ
信者は俺の文章を読まないのにコテの小説だけは読むんだな
どうせ「馬鹿なボクちんでもわかるようにもっとわかりやすく教えてくだしあ!><」って言うんだろうがな
これでコテが実際にほかのスレに移ったとしても、信者が元スレでほかの作者を叩いて潰すんだろうけど
「こいつのせいで神が書けなくなったんだ!」とか叫びながらな
信者は文句を言ってる書き手に「じゃあ投下してみろよ」と言うが、
投下したらどうなるかは簡単に見えるわけで。
特定の書き手を叩いている奴が投下→どんな内容であっても袋叩き
ID変わってとりあえず投下→個人叩きしてる奴だとバレる→ ↑
↑これ以外見たことないぞ?
投下できるかどうかが焦点でも↑の事態が発生するのは目に見えてるんだっての
ほかのスレ住人(書き手含む)がコテ叩き→信者にID検索されて凸られて荒らされる→スレ終了
↑この流れも何度見たことか
>>87 それを言うにはまず書く人が減った理由を理解する必要があるんだが、信者はわかろうともしない
「馬鹿なボクちん(ry」ってのは無しだぞ?
確かに誰でも作品が投下されるのは嬉しいが、問題点もある
・作者は頻度を考えているのか?
・読み手もマンセーしすぎてないか?
よく考えてから発言しな
>>88 俺は潰れたスレに関しては個人スレ化してどうしようもなくなったスレしか見たことがないな
お前のレスからは「どう転がっても個人スレにしろ」としか読めないぞ?
>>89 事実から目をそむけるな、自分たちの問題点を棚に上げてはいけない
>>90 よくぞ言ってくれた、だが↑に書いたようになるだけだな
少なくとも俺がここまでひどく反省しない信者の作品を評価するのははっきり言って不可能だ
でも信者が実際に投下してきたら、投下したことだけは評価できるが
93 :
名無しさん@ピンキー:2008/03/05(水) 13:18:39 ID:ZViapFbv
読み手は基本的に受け身だから投下がなければ称賛も叩きもできない。
>>92 今日の晩御飯はカレーまで読んだ
もとい、高圧的な文章からおまいの人間性が垣間見えるようだ
なんでもかんでも信者のせいにしてさ、自分の意見=他多数の意見みたいな勘違いしてるし
大体俺の文章って何?結局自分の書くものを読んでほしいだけでしょ?
最初の1行に全てが集約されてるね
>>95 まともに反論できないからって人格攻撃かよ('A`)
信者ってほんと恐いな
元から供給少ないのに何言ってんのこの人
普通に考えて連載がある=続きがある=書き手が存在する
って訳だから 今いる書き手を賞賛するのも仕方ないだろ
目に見えない書き手を賞賛して何になるってんだ
お前の文章ってのがどんなのかは知らんけど
そんな態度で書いてるんなら正直読みたくもないよ
偉そうに全レスっぽくしてるけどお前の考えが全ての書き手の意思じゃなかろうよ
書き手が自粛してるんじゃなくて、単に書き手が少ない って考えはないの?
どっちにしろ ここでこんな議論してる方が書き手が投下しにくい流れになってるからやめてくれないかな
お前の愚痴聞くより、今いる書き手の長期連載を期待してるほうが比べ物にならないくらいマシだ
信者信者言ってる時点であんさんも人格攻撃してる思うけどどうですかい?
意味が解らないぞ。そもそも前提としてこのスレは作者以前に読者も過疎な薄商いの市場なんよ。
・叩かれるから投下したくない
特定の書き手を叩く作者が叩かれるのは自明の理だろ。あんさんの意見しか認められないのかい
コテとして確立しているのなら叩くなりにも責任を負うべき。
・コテの作者どうにかしろ!
まず万が一氏がブログ持って連載し始めたとして、他の職人が戻ってくるor増える当ては?
氏に固執してるものは多かれ少なかれいるだろう。きっと連載が終ったら離れていくものも
俺にとって理想視されすぎた仮定のようにしか今は聞こえないが、それを覆す対案事後策は勿論お考えで?
・投下頻度が……
2週間かそこいらおきなんだから、頻度も十分許容範囲だとは思うけど、なにがどういけなかったんだ?
建前に逃げるなら、せめて具体的に時期なりなんなり、どうするべきか、言ってやれ
・マンセーしすぎてるから書きにくい?
俺はそうとは思えない。前スレでも批評してる者は10レス/1章 足らず。
共愉大いに結構。しかし、興味のないものには反応しないのも仕方がなくは無いか。
実際俺個人なんかはトワプリやってないからキャラも知らないし、どうしようもないぞ。
作品には全レスしなければならないというのも解らない。過度な馴れ合いも腐敗同然じゃないか?
もちろん幸いな事にしょうもない作品はまず殆ど投下されないし、ちゃんとした作品が完スルーされてる
わけでもないし、それどころか、それ相応の評価というか反応も受けているだろ。
まあ、作者は押しなべて我が強いからな。勿論それは胸の奥に秘めているものの、
氏のような作者に相対して尻込みしてしまうのも仕方がない。俺もとても投下しようとは思えない。
だがそれは俺自身、作者自身の問題である。氏を排除しても、いつかまた同じ問題が起こるだけ。
読者は原初から受動的であって、流れを作ったり変えたりする大きな力を持っているというのは錯覚である。
全体的に抽象的で独り善がりで実利的じゃない。
正直言わせてもらえば、トワプリが発売されて尚この速度、この作者・読者の少なさ……
緩やかに衰退を迎えるのは誰しもがぼんやり解っていた事だろうよ。虚無主義以前に栄枯盛衰といってなぁ
とにかく、指導したいならどうするべきか具体的で現実的なドクトリンを提示してみようや。
>>92 つっこませてくれ、投下してくれなんて言ってない。
むしろ2chのエロパロくらいでこんな荒らしみたいな長文打ってる奴のなんか読みたくない。無駄に偉そうだし。
大体、萌え<スレの反応になってる時点でダメだろ…。
あと
>>96 信者信者って勝手に仮想敵作って全レスで馬鹿にするのは人格攻撃じゃないの?
>>1がスレ立ててくれたのに乞食って言ったり、メドリンの書き手さんに対して
>>63みたいな酷いこと書いた奴はどうなの?あれは違うの?
落ち着け
難しいこと考えず、続きを裸で待ってろ
職人叩きだけは止めようぜ…本当に誰もいなくなっちまう。
>>1以外の話を裸で待ってます。
自分のようなやつもいるんで
職人さんがんがってくださいお願いします。
102 :
名無しさん@ピンキー:2008/03/05(水) 14:49:43 ID:ZViapFbv
お前ら風邪引くぞ……下半身裸で待ってるわ
>>98 「信者」は蔑称じゃないだろ、GKみたいな発言しないでくれ
>作品には全レスしなければならないというのも解らない。過度な馴れ合いも腐敗同然じゃないか?
だからこうなったんだろ
>氏のような作者に相対して尻込みしてしまうのも仕方がない。俺もとても投下しようとは思えない。
な?投下しづらいだろ?
お前はわかっていながらなんでこんなこと書くんだよ?
>>99 だから「信者」は蔑称じゃないって
だが
>>63は俺から見てもアウト
全裸議論飽きたよー^o^
ごめん追記
>だがそれは俺自身、作者自身の問題である。氏を排除しても、いつかまた同じ問題が起こるだけ。
作者・読者同士が空気を読み合って、このような問題が発生していないスレもかなりある
全裸だよー^o^
少年リンクなら普通に犯せる
ガノンドロフなら普通に犯される
やめようや。言ってる事が不毛だよ。
皆でのんびりして、時々投下していってくれる人を待って、
そいで投下してくれたら「ありがとさーん」で、
それでいいじゃんよ。
>>106 >作者・読者同士が空気を読み合って、このような問題が発生していないスレもかなりある
だからここがそういうスレだろ?
変な乱入者が暴れない今までは良い空気でいたんだから。
113 :
名無しさん@ピンキー:2008/03/05(水) 20:43:09 ID:A2Xdckd+
うは、キモい……^^;;;
ありえんし……。
と、言いながらこのスレを開く俺21歳。
ID:kL/H6Xjnは「連載の支持者=他の書き手を叩く」と決めつけているが
それはこのスレの住人をずいぶん馬鹿にした仮定じゃないか?
「連載以外のSSイラネ」なんて言った住人は一人もいないと思うんだが。
連載以外のSSが叩かれたのも見たことがない。(あるとすれば当の連載が「エロじゃない」とけなされたことぐらいだ)
連載にエールを送りつつ他のSSも待っている、というのが大多数じゃないのかね。
少なくとも俺はそうだし、他のSSが投下されたらたいていレスをつけてる。
「投下しづらい」理由は自分自身の中にある劣等感だ。連載の頻度や住人のマンセーを理由にするなよ。
「俺の劣等感を刺激しないで下さい」と言ってるようなもんだぞ。それって書き手としてどうなんよ。
確かに他の書き手が減ったのは寂しいさ。
例えば、最近は書かなくなってしまったが、黒空氏やTNT氏のSSは、今の連載にはない良い点があったし、
ミドナやアッシュのSSも質が高かったと思う。
敢えて俺の個人的意見を出すが、いまの連載はエロに関しては理が勝ちすぎてて抜けない。
ダルニアやインパのエロとか、正直全然萌えない。作者もかなり無理をしてると思う。
(だが無理をしてでも作り上げたいものがこの作者にはあるわけで、俺はそこには期待している)
だから問答無用に抜けるエロSSをくれ! という願望もあるんよ。
つっても、連載の作者を排除しようとか、その支持者に「信者」とレッテル貼って片づけようとは全く思わんがな。
スレ伸びてるから何か投下されたかと思えば…雑談ならまだしも、なんだよコレ
とりあえず、>1-26、>31-33、>75はGJ
ところで、ゲーム自体はともかくトワプリはおいしいシチュエーションがたくさんあると思うんだ。
エロパロ的に。
>>116 ゲームの半分はミドナに乗られっぱなしと申したか!!
>>117 ああ、あれはエロいよな。
特にダッシュ時の声が
あんなに必死に追いかけて助けた村の女の子が
イベント終わると名前も忘れるぐらい空気になっちゃう悲しさよ(つД`)
オトナのマロンと聞いて飛んできました。
マロンは馬乗りが得意です
唄うような喘ぎもそれはそれは甘美です
インゴーによるマロンへの鬼畜陵辱妄想が止まらなかったことがあります。
あの展開だと妄想するしかないだろjk
奴の性格なら馬と一緒に裸にして洗ったり犬食いさせたり排便させたりは普通っぽい
むしろ生意気なインゴーを組み伏せたい
インゴーにも・・・穴はあるんだよな・・・
ああ、あるぜ……眼孔から毛穴まで、穴はあるぜ……
ガノンドロフ共自重www
マニアックにも程がある
マロンの母乳ネタなら妄想したことあるぞ(農場だけに)
と言うかマロンは美人スギル、どんだけ母親美人だったんだよ
ゼルダ
「リンク…好き…」
リンク
「な、なんだって!?」
サリア
「リンク…好き…」
リンク
「えっ!!?」
ナビィ
「リンク…好き…」
リンク
「そ、そんな!」
マロン
「リンク…好き…」
リンク
「ちょ、ちょっと待ってよ!」
アンジュ
「リンク…好き…」
リンク
「な、なんで!? どうして!!」
ルト姫
「リンク…好き…」
リンク
「ルトまで…!?」
ボンゴボンゴ
「リンク…好き…」
リンク
「誰だお前?」
ボンゴボンゴ戦の忙しさは異常ww
もし擬人化してコトに及んだとしても、
3点責めしながら30秒ごとにキスしないと即ビンタされそうww
ゴーマ戦を擬人化したら女王様とたくさんの幼女が襲い掛かってくるのか
やっとシークが時の神殿からいなくなったぜ。
足が台座にめり込んでるんじゃないかっつーくらい動かないヤツだったが、これでとうとう僕も過去へ行けるってワケだ。
さあ、マスターソードを刺して……
チャーチャーチャーチャー・チャー・チャー・チャー・チャーーーーーーー
見事に子供へと戻りました。そんな僕の行き先は、言うまでもなく森の聖域だ。
やあサリア、久しぶり。
「あ、リンク、帰って来たんだ」
何その無感動な言い方。
「だってあんなに劇的な別れのシーンだったのに、あっさり再会できちゃうんだもの」
なんか拍子抜けだな。拍子抜けのあまり勃起してしまったよ。だからセックスしようじゃないか。
「セックス? なにそれ?」
まず裸になるんだ。
「なったわ。それで?」
それで僕のコレをサリアのここに、こうしてこうやってこうするんだ。
「あ! 痛い! でも、でも、なんだか変な気分……」
どう? こういうのもなかなか楽しい遊びだろ?
「そうね、気持ちよくなってきたわ。もっと動いてみてくれない?」
よし、行くよ。
「来て、リンク」
ふんふんふん。
「あんあんあん」
ふう、とってもよかったよ。最高だ。
「アタシもよ。ところで、リンクに聞きたいことがあるの」
なんだい?
「最近オカリナの音色が変わったね」
ギク!
「壊れてるんじゃない? ちょっと見せて」
いや、大丈夫だよ、だから、あ、あ、あ!
「まあ、これアタシがあげたオカリナじゃないわ。どうなってるのよ?」
こ、これはだね、時のオカリナと言いまして……
「アタシのオカリナは? 捨てちゃったの?」
まさか捨てたりなんかするもんか。ただゲームのシステム上、新たにゲットしたオカリナが自動的に上書きされてしまって……
「誰よ」
え?
「こ・の・オ・カ・リ・ナ・を・だ・れ・に・も・ら・っ・た・の・よ」
それは……ハイラル王国の王女ゼルダ姫から……
「ゼルダ姫? よその女なのね。むうう、なんかムカツク気分になるジャラ」
お、それは聞ける機会が著しく少ない上にサリア最高の萌えポイントと一部で絶賛を浴びているコキリ訛り。
「何をワケのわからないこと言ってるジャラ! どういうことなのか説明してもらうジャラ!」
んー、あんまりジャラジャラ連発されるとパチンコ屋みたいで萎えるよ。
「余計なお世話ジャラ!」
困ったな、どうしたら機嫌が直るだろう。そうだ、このウサギずきんなんかどう? これを見てると楽しい気分になるだろ?
「ならないジャラ!」
くそ、どうしてこんなに気を使わなくちゃならないんだ。僕はゼルダ姫とは(まだ)何もしちゃいないんだぞ。
こうなったら仕方がない。実力行使!
「あ、何するの!」
もういっぺんセックスだ。サリアも本当はしたいんじゃないか?
「そんなことしたくなんか……あ……あ、あ、あ、あああ……」
フフフどうだい? 一度男を知ってしまったら、忘れようとしても身体が忘れられないのさ。
「く、くやしい……けど……いい……いいわ! もうどうにでもして!」
してあげよう。そりゃ!
「ああっ! リンク! もっと強く抱いて!」
やっぱりサリアを満足させられるのは、幼馴染みの僕だけだね。フハハハハ!
おしまい
134 :
名無しさん@ピンキー:2008/03/07(金) 23:49:11 ID:mWIj4gP4
じゃあバリアードは電気あんま・・・
いやなんでもない
やべえコキリ訛りまったく記憶にねえジャラww
警戒心ゼロでセクロスされちゃうサリア(;´Д`)ハァハァ
待て、ここは触手プレイのモーファを挙げるべきではないだろうか。
つーかコキリ訛りって何www聞いたことないんすけどwwwww
いいから早くサリアにうさぎずきんを見せに行くんだ
マスターソードのファンファーレに思わず笑ってしまったw
>>136 うさぎずきんをつけてサリアにはなしかけるんだ
>>136 時オカの子供時代でウサギずきんだったかね?を頭につけてサリアに話かける
とサリアがコキリ訛りになる
モーファの前に淫獣ライクライクを使うべきではないかね
あれ、保管庫消えてね?
1号室からゼルダの伝説の部屋に独立してるね。下のほうにあった
今回、投下遅くね?
早漏すぎだろ、あまり急かしてやるな
久々に時オカやり直したらコキリの森の双子ちゃんが可愛すぎた件
エクスキュゥゥゥウゥゥゥゥズミープリンセェス?
リンク「おいゴロン、ヤらせろよ!」
ゴロン『ダメゴロ、まだ濡れてないゴロ』
リンク「いいじゃないか!それっ!それっ!」
ゴロン『あぁ、血が出てきたゴロ』
隔週かそれ以上だと思うけど
>>131 むしろ逆に
ボンゴボンゴ(♀)にアナルとペニスとお口を同時に犯される子供リンクを想像した。
>>143 リンクがサリアのみならず双子ちゃんにもセクースを教え、そこから流行が始まって
コキリの森が一大乱交場と化す状況を妄想した
あれ?
保管庫が、みれない・・・。なぜ?
PSPだからかなぁ?
>>152 「気がする」で人の意見を否定するか
いいから早くサリアにうさぎずきんを見せに行くん
私本・時のオカリナ/第四部/第十一章/ナボール編その4、投下します。
ナボールは出るには出ますが、エロは僅少。敢えて本番無し。
↓
初戦を失いはしたものの、戦意までは失わなかったハイラル平原西方の王国軍は、いったん
後退して態勢を立て直し、ゲルド族との再戦に臨んだ。激闘の末、ともに少なからぬ損害を出し、
勝敗のつかぬまま、両軍は陣を退いた。劣勢の王国軍にしてはまずまずの結果だったが、劣勢を
覆すことができたわけではなく、満足な補給も得られない状態では、むしろ前途はジリ貧といえた。
このたびの善戦も、なぜか敵陣にガノンドロフがおらず、魔力攻撃を警戒する必要がなかったから
こそであり、同じ幸運が次戦以降も続く保証は全くなかった。それでも人々は乏しい希望に
すべてを賭け、できる限りの努力を続けていた……
再び平原西端の町に入ったリンクを待っていたのは、以上のような状況だった。最初の戦いで
王国軍が壊滅に陥らず、いまだ勢力を保持していると知ったリンクは、各地の混乱に妨げられ
ながらも、カカリコ村からここまで、急ぎの旅を続けてきたのだった。もちろん、もう一度
ナボールとの出会いを図ろうとしてのことである。
二度目の戦いにおいてガノンドロフが姿を見せなかった理由は、リンクにもわからなかったが、
あるいは失踪したゼルダの捜索を優先させているのかもしれない、と推測はできた。王国軍との
戦闘を部下に任せられるだけの余裕があるのか──と、リンクは改めてガノンドロフの圧倒的な
力を感じ取り、同時に、その脅威に負けぬよう、自らを奮い立たせた。
相変わらず静観を保ったゲルドの谷方面の敵情を観察する、という名目で軍の同意を得、
リンクは町からさらに西へと道を取った。押され気味の王国軍にさえ攻撃を仕掛けてこないのは、
以前に考えたとおり、砦の戦力が乏しいからだ──とリンクは確信しており、それが自分の活動を
容易にしてくれることを期待もしていた。が……
ゲルドの谷に至り、吊り橋近くの岩陰から対岸の敵情をうかがったリンクは、ことはそんなに
容易ではない、と思い知った。
対岸の柵に詰める人数は、前よりも増えているようだ。強行突破は、まず不可能。かといって、
穏やかな接触すら受けつけないのは、先の経験でわかっている。
リンクは夜を待った。暗闇が対岸の見張りの目から自分の姿を隠してくれると見定めてから、
それでも充分に注意を払いつつ、崖の縁にそろそろと歩み寄った。
真っ暗な谷底を見下ろす。どうどうと激流が下りゆく響きが聞こえてくるだけで、その響きを
つくる水も、岩も、全く目には映らない。
危険きわまりない行為。しかしこれしか方法はない。
胸の動悸を抑えつけ、ごくりと唾を呑みこんで、リンクは宙に身を投じた。
視界の効かない状態では、落下中の緊張も、着水時の衝撃も、流れに揉まれる苦しさも、以前に
倍するものとなって、リンクを打ちのめした。が、泳ぎ着くべき対岸の位置は把握できており、
その感覚だけを信じて、リンクは力の限り腕を動かした。これ以上は無理、と思われたところで、
ようやく水以外のものに手が触れた。最後の力をふり絞り、リンクは岸に身体を引き上げた。
荒ぶる息を整えながら、決死の行動の成功を喜び、そして今後への期待を抱く。
ナボールと接触するためには、『副官』に仲立ちをしてもらうしかない。その『副官』は、
牛を連れて毎日この岸辺に来ると言っていた。ここで待っていれば『副官』に会える。
更けゆく夜の闇に身を沈め、リンクは浅い眠りについた。
『副官』が現れたのは、翌日の昼過ぎだった。リンクの姿を認めるやいなや、
「あんた! 生きてたのかい!」
と驚喜の叫びをあげた『副官』は、次いで先日の自分の行動を詫びてきた。無造作にリンクを
連れ歩いて仲間たちを刺激し、結果、リンクを危険に落としこんでしまったことを、『副官』は
気に病んでいたのだった。
「あれほど融通がきかない連中とは思ってなかったもんでね。あんたにゃ、ほんとに悪いことをした」
「いや、いいんだ。それより──」
ナボールに会わせてくれ──と迫ると、
「それが……姐さんは、いま砦にはいないんだ」
『副官』は顔を曇らせ、意外なことを言い始めた。
──リンクとの出会いを、ナボールに伝えた。ところが以降、ナボールの様子がおかしくなった。
巨大邪神像は重要な場所である、というリンクの指摘が、やけに気にかかるようで、そのうち、
そこへ行ってみる、と言い出した。目的はお宝探しとのことだが、他に理由があると思えてならない。
問い質したが、心配するな、の一点張り。一緒に行くと言っても聞き入れない。とうとうひとりで
旅立ってしまった。それがつい二日前のこと──
「この非常時にのんきなことを──って、仲間うちでも不審に思われてる。心配でしょうがないんだが、
来るなと言われたのに追いかけるわけにもいかず……正直、困り果ててたところなんだ」
子供のぼくを相手に、素直な感情を吐露する『副官』。ぼくを信用してくれているからなのだろうし、
「恋人」であるナボールを想うあまりのことでもあろう。
それはそれとして──とリンクは考える。
ナボールが巨大邪神像へ赴くのは、本来なら、なお数ヶ月も先であるはずだ。その時期が
早まったのは──これもまた、ぼくによる歴史改変の一端ということになるが──ぼくが言及し、
『副官』を通じて伝わった、巨大邪神像という言葉の何かが、ナボールを動かしたからだ。
言い換えるなら、ナボールが自分でも気づかないまま持っている、賢者としての潜在意識を
刺激したのかもしれない。とすれば、ナボールを賢者として半覚醒させるのに、いまは絶好の
時期ではないのか。
「ぼくが追いかけるよ」
決心を述べるリンクに、あんたみたいなガキが──と言わんばかりのあきれ顔を見せる
『副官』だったが、すぐ、
「こんな物騒な所へ、二度までも危険を冒してやって来るんだから……」
と自分に言い聞かせるように呟いたあと、熱のこもった視線を突きつけてきた。
「あんたに任せる」
日中は仲間の目があるから──と、『副官』はリンクに待機を命じ、牛を連れて砦へ帰っていった。
次に『副官』が川辺に姿を見せたのは、日没から数時間が経ち、夜半も近いかと思われる頃だった。
最小限の言葉を、しかもかすかなささやきのみでリンクに送り、『副官』は先に立って、ゲルドの
砦への道をたどり始めた。その慎重さに倣い、背負った剣や楯が揺れる音にまで気を配りつつ、
リンクはあとに従った。
途中では誰にも遭遇しなかったが、砦の入口の門には、さすがに見張りが立っていた。
『副官』は、川岸まで忘れ物を取りに行く、という言い訳で砦を出ていたらしく、暗くて探すのに
苦労した、などと話しかけ、見張りの注意を惹きつけた。物陰に隠れていたリンクは、その隙に
門をくぐり抜けた。『副官』はすぐに追いつき、再度リンクを先導した。
見張り以外の者は、みな建物の中に引っこんでいるようだった。リンクは『副官』に案内され、
人影のない構内を横切って、砦の片隅にある小さな小屋へと身を入れた。
「できるだけの準備はしたよ」
そこには、水、食料、砂除けの大布、コンパス等、『幻影の砂漠』を横切る旅に必要な品々が
揃えられていた。仲間の目を盗み、短時間でここまでのことをしてくれた『副官』に、リンクは
深い感謝の言葉を述べた。続けて『副官』は、道しるべの赤旗や、中間地点の建物など、砂漠を
旅するにあたっての有益な情報を教えてくれた。すでに未来の世界で、身をもって見聞していた
ことではあったが、好意はありがたく受け取っておいた。
装備を調えたリンクは、『副官』と連れ立って、砂漠に出る門へと至った。警戒は平原の方角に
集中していると見え、こちらの門は無人だった。
「夜明けまでに、できるだけ砦から離れろ。その時に見つからなきゃ、あとは大丈夫だ。ふだん
砂漠へ出て行く仲間はいないから」
励ましをこめるように言ったあと、『副官』は、ふと表情に翳りを宿した。乏しい月明かりの
もとでも、その翳りは明瞭に見てとれた。
「あんたが姐さんに会って何をするつもりなのか、あたしは知らないけど……」
それを知らせないぼくを暗に非難しているのか──と思ったが、そういうわけでもなさそうだった。
「あんたが前に言ったように、あんたと姐さんは、どうやら同じことを考えてるみたいだ。だから
あんたは、姐さんと一緒に、信じるとおりのことをやってくれ。それから……」
言葉がいったん切れた。目に潤みが見えたような気がした。
「いずれでいいから……よかったら……あたしにも、わけを話してくれよ」
『副官』の翳りの本態を、リンクは悟った。尽きせぬ想いを通じて、ナボールに迫る運命の変転を、
何とはわからぬまでも敏感に察し、けれども自分はそこに関われないという、それは切ない心の
表れなのだった。
「わかった」
言えたのは、それだけだった。
いまは話せない。しかし、いつかは話せる時が──いや、話さなければならない時が来るだろう。
その時には、必ず……
未来で身体を重ねた際のかわいらしさとは、また異なった純情を垣間見せる『副官』に、
リンクは無言で誓いを立てた。
七年後の世界でさんざんな目に遭ったこともあり、『幻影の砂漠』を進むにあたって、リンクは
相当の覚悟をしていた。そのせいか、初めのうちは、さほどの苦労も感じなかった。方角や
道のりはわかっていたし、砂嵐の季節ではない点も幸いした。無論、あの悲惨な幻影を見ることも
なかった。
が、中間地点の建物を過ぎ、行程の後半に入ると、砂や太陽の絶えざる攻撃が、徐々にリンクの
心身をすり減らすようになった。水と食料は確実に消費され、ついには底をつき始めた。リーバの
襲撃がないことだけが救いだった。七年後の砂漠にリーバがいたのは、魂の神殿に閉じこめた
ナボールを、さらに隔離するために、ツインローバが施した妨害だったのかもしれない──と、
リンクは霞みかけた頭で考えた。
大人時代と同じく一週間をかけ、それでもリンクは、とうとう巨大邪神像が見える地点に
到達した。その眺めはリンクに生き返るような喜びをもたらしたが、ナボールに追いつけなかった
という懸念は残った。
やっとのこととはいえ、子供のぼくがここまで来られたんだ。大人のナボールが遭難したとは
思えない。おそらく神殿の中にいるのだろう。
そう自分に言い聞かせ、リンクは最後の歩みを進めていった。
まずは水の補給を──と、オアシスに走りかけたリンクは、途中の岩壁に裂け目を発見し、
足を止めた。
七年後の世界でここに来た時は、気づかなかった。気づいていたとしても、特に何とも
思わなかっただろう。でも、いまのぼくは、この裂け目に意味を感じる。オアシスよりも、
もっとずっとぼくを癒してくれるものが、ここにはあるはず……
裂け目に身をすべりこませ、奥へと進み、あると予想していたとおりの泉を発見する。その水で
とりあえず喉を潤し、服を脱いで身体を洗う。着衣を省き、『時のオカリナ』で『ゼルダの子守歌』を
奏でる。
第二、第三の大妖精に続き、三度目の登場となった「魔法の大妖精」は、疲れ果てたリンクを
思いやってか、肉体を満足させろという例の要求を口にする前に、癒しを提供しようと言って
くれた。否やもなく、リンクは全裸のまま、大妖精に抱かれて、心と身体の疲労をすべて洗い流した。
あとはこれまでと同じで、清新な力を取り戻したリンクの手と口と腕により、大妖精は悶絶し、
絶叫とともに身を果てさせた。
事後、リンクは『ネールの愛』を授かった。短時間ではあるが、発動中は食らった攻撃をすべて
無効化する、という防御魔法である。他の魔法と同様、名を唱えることで発動し、やはり使える
機会は一度きり、とのことだった。
求める人物に会えるだろうか──という懸念は、意外な容易さで解消された。巨大邪神像──
魂の神殿──の大広間に足を踏み入れるやいなや、リンクは呼びかけの声を浴びたのである。
「見慣れない坊やだねえ」
はっとして声の方に目をやる。正面にある短い階段に、声の主は腰かけていた。
特徴あるゲルド族の衣装。健康そうな褐色の肌。後ろで留められた長く赤い髪。精悍な活力を
満たした表情。七年分の若さがある点を除けば、かつて見たままの、それはナボールの姿だった。
「あんたみたいな子供が、こんな所に何の用だい?」
落ち着き払った声。ここで人に会うとは思っていなかっただろうに、驚いた様子もない。
こちらが神殿に接近していることを察知していたのかもしれないが、それにしても、この腹の
据わりようには感心する。七年後の世界で感じた、あの堂々たる存在感は、こんな年回りの頃から、
ナボールが身につけていたものだったのだ。
その存在感に圧倒されないよう、リンクは全身に気を満たした。
このナボールを、これから説得し、賢者として覚醒する運命を受け入れさせなければならないのだ。
「ぼくは──」
名乗りを上げ、歩み寄ってナボールの前に立ち、『副官』との出会いの件から説明する。
「ああ、あんたがあの娘の言ってた坊やかい。話は聞いてるよ」
やはり平然としている。こちらを見た瞬間、そうとわかっていたのだろう。
「あたしに相談があるらしいね。はるばる砂漠を越えてやって来るなんて、かなり切羽詰まってる
みたいだけど、いったい何の相談なのさ?」
『副官』から話を聞いたのなら、相談の内容も知っているはずだ。なのにどうしてこんなとぼけた
言い方を……
いや、ぼくを値踏みしているのかもしれない。伝聞ではなく、じかに内容を聞き取ることで、
こちらの真意を確認するつもりなのか。
真意を伝えるのに、ためらいはない。とはいえ、伝え方には気をつけなければ。
七年後のナボールは、ガノンドロフを打倒すべし、と明確に認識していた。けれども現時点の
ナボールが、どの程度のことを考えているのかは、わからないのだ。ガノンドロフの破滅的所業は、
まだ本格化していない。『副官』と同じく、奴を嫌悪はしていても、打倒しようとまでは思って
いない、という可能性も、充分にある。そんな段階で、賢者だの契りだのと突っこんだ話を、
いきなり始めるわけにもいかない。
まず、『副官』に言ったことを、ここでも繰り返す。
世界全体を窮地に落としかねないガノンドロフの危険性。
次いで、
「ハイラル王国だけの問題じゃないんだ。ゲルド族自体にとっても、将来、立ちゆくことが
できるかどうかの、大きな問題だと思うんだよ」
と強調する。
ナボールは、じっとこちらに目を据えている。無言。無表情。腹の内が読めない。が、
読めないほど、それを隠すということは、内心、思うところがあるからではないのか、と希望も湧く。
やがて、ナボールは口を開いた。
「ガノンドロフをどうしようっていうんだい?」
核心を突く質問。
言っていいものだろうか。
迷った末に、決断する。
ここまできたら言うべきだ。
「倒さなくちゃならない」
ハッ!──とナボールが破顔した。
「ゲルド族のあたしに、そう言うのかい? フフン! いい根性してるじゃないか。気に入ったよ」
同意してくれるのか──との期待を裏切り、ナボールは続けて奇妙なことを言い始めた。
「その根性を買ってやる。あたしの頼みをきいてくれないか?」
頼み? 頼むのはむしろこっちの方なのだが……
「この建物にはね、あたしらゲルド族に古くから伝わるお宝が眠ってるって言い伝えがあるのさ。
あたしはそいつを探しに来て、あっちの方から──」
ナボールが右側の通路を手で示す。
「──行ける所は全部行ってみたんだけど、見つからないんだ。ところが──」
そこで言葉を切り、ナボールは立ち上がった。階段を登ってから、左の方へと歩いてゆく。
リンクもあとについて行った。壁にぶつかった所で、ナボールがこちらに向き直り、下を指さした。
「これさ」
床の高さで壁に小さな穴があいている。七年後の世界でも見た穴だ。
「この向こうに、もっと部屋がありそうなんだが、あたしじゃこの穴をくぐり抜けられない。でも、
あんたならそれができる。あっちへ行って、お宝を探してきて欲しいんだ」
どういう意図だろう──とリンクはいぶかしんだ。
ナボールが何かを探している、というのは、嘘ではあるまい。求めるものがあるからこそ、
ここへ来たはずなのだ。その探索をぼくに頼むとは、ぼくを信用してくれているからか。あるいは、
まだ信用しきってはいなくて、ぼくを試そうとしているのか。
いずれにせよ、ここはナボールの望みに添ってやった方がいいだろう。実際、有用なものを
発見できるかもしれない。うまくいけば、あとの話もしやすくなる。
返事をしようとしたところへ、声がかぶさってきた。
「見つけてくれたら……いいことしてやるよ」
「いいこと?」
思わず問い返す。
「そうさ」
ナボールが腰をかがめ、顔を近づけてくる。
「どんなことだか、知りたいかい?」
にやりと口の端が吊り上がる。直後、いきなり股間をつかまれた。
「あッ!」
反射的に身を引こうとするが、右手に睾丸を握られ、離れられない。さらに左腕が首に
巻きついてきた。身動きできない状態で、下着越しに局部を揉まれる。荒っぽい操作であるにも
かかわらず、ペニスは勝手に反応し、みるみるうちに硬くなってしまう。
「元気がいいねえ」
耳元でささやくナボール。
「坊やのくせして、いっちょまえに勃つじゃないか。感じるのかい?」
否応なしに感じてしまう。物理的な刺激だけじゃない。なぶるようなナボールの言葉に背筋が
ぞくぞくとなって……こんな感覚は……これまで……
急に股間の感触がなくなった。首に巻かれた腕も解かれる。
「続きはお宝を見つけてからだ。しっかりやるんだよ」
身を立たせたナボールが、相変わらずにやにや笑いを顔に浮かべ、こちらを見下ろしている。
どぎまぎする思いが消えないまま、しかしリンクは、そんなナボールの態度に幾分かの反発も覚えた。
「いいこと」を餌にして、命令口調だ。頼みをきいてくれと言い出しておきながら。
いや──と心を抑える。
これもナボールの気質なのだろう。こっちが子供だから、なおさら強気なのかもしれない。
それに、ナボールの方から「いいこと」を持ち出してくれたのは、契りを結ぶにあたって好都合だ。
セックスに積極的なゲルド族らしい言動。ただナボールの場合、純情なところがある『副官』とは、
また違った攻撃性を感じさせるが……
「お宝って、どんなものなの?」
背筋がぞくりとする感覚を思い出しそうになったリンクは、あわてて意識をそらせ、できるだけ
それとは離れた、けれども聞いておかなければならない重要な質問を、ナボールに向けた。が、
ナボールは、
「それがわかってりゃ苦労はしないよ」
と肩をすくめて言い、次いで、何とも大雑把な要求を口にした。
「あんたがそれっぽいと思うものがあったら、何でもいいから持ってくるんだ」
戸惑ってしまうが、
「さあ、早く行っといで」
追い立てるようなナボールの促しに抗いもできず、リンクは身をしゃがませ、穴の奥へと
這い進んでいった。
穴を抜けた先には、案の定、未知の部屋が続いていた。七年後の世界で通った右側の部分と、
完全に対称というわけではなかったが、規模や内装は似たようなものであり、階段によって
上階へと至る構造も同様だった。敵の気配はなく、他にも危険な徴候はなかった。ただし
お宝らしい品物も見当たらなかった。
進むうち、大きな吹き抜けの部屋に出た。中央に巨大な女神像が坐している。
七年後の世界でも、ぼくはここに来た。あの時は右側から入ったのだが、いまは左側からだ。
どっちの道をとっても、結局は同じことだったのか……
よく観察した結果、同じではないとわかった。いまいる階上の高さでは、左右の進入路は
繋がっておらず、右側へ行こうと思ったら、階下の床に下りなければならない。ところが、いまの
場所には、階上と階下の間を移動する方法がないのだ。右側では壁に手足をかけて上り下り
できたのだが、こちらの壁はつるつるで、それができない。無理に飛び降りることはできても、
いったん階下に下りると、階上には戻れなくなってしまう。つまり、左側から右側へは行けるが、
右側から左側へは行けない構造になっているのだ。
ということは──とリンクは考える。
いまの場所からは、さらに階段が上へと続いている。右側から来たはずのナボールは、当然、
この階段の上へは行っていない。ぼくが探索するべきは、そこなのだ。
階段を登った先は、広い部屋だった。丈の低い板状の石が壁から突き出していたり、大きな石の
ブロックがいくつか置かれていたり、隅に燭台があったり、と、思わせぶりな内観である。しかし、
お宝めいたものはない。
奥に扉があるので、先に進もうと思ったが、押しても引いても開かない。森の神殿での経験を
思い出し、どこかに印でもないかと探してみる。それらしいものは見つからない。
燭台に火をつけてみる。ブロックの上面に太陽の絵が描かれているのを発見し、『時のオカリナ』で
『太陽の歌』を奏でてみる。
何も起こらない。
試行錯誤の末、天井から光が漏れているのに気づいた。重いブロックをそこへ押し動かして、
上面の太陽の絵に光が当たるようにしてみた。それが正解だった。光が絵に触れると、重い音を
たてて奥の扉が開いた。
よし!──と胸を躍らせ、扉を抜ける。
こんな仕掛けで道をさえぎるからには、この先には何かがあるに違いない。それこそ、お宝の
名に値するような何かが。
扉に続く階段を登り、またも大きな部屋に出る。部屋は左側に伸びていて、その奥には──
ぎょっとして立ち止まる。
斧を持った甲冑が立っていた。
思い出す。
七年後の世界で、女神像の部屋の中央にいた、あいつ。一発食らえば死あるのみの巨大な斧を
びゅんびゅんと振りまわす、あの強敵。ここでお宝を守っているのか。倒さないと先へは
進めないのか。
リンクは剣を抜き、そろそろと甲冑に歩み寄っていった。
あの時は、中にナボールがいた。こいつの中にも誰かが隠れているのだろうか。
前まで近づく。甲冑は微動だにしない。
目の部分のすき間から、奥を覗きこむ。
誰もいない。
ただの置物だったのか──と気を緩めた瞬間。
がちゃり、と音がした。
驚きが瞬時の体動を促し、リンクは後方へと身を跳ばした。
甲冑の足が前に出る。ゆっくりと。
中に人がいなくても動けるのだ。だが人がいようがいまいが、戦い方は変わらない。
待ち受ける。間が詰まる。斧が振り上げられる。落ちかかる。バック宙。轟音とともに床石を
砕く斧。
そこへジャンプ斬り!
『あ!』
空振り!
茫然とする間もなく、斧が床から持ち上がり、横に構えられる。
来る!──と読んだとおり、猛然と薙ぎが飛んできた。間一髪でバック宙。かすめた刃先が
傍らの石柱に激突する。柱は粉々となって崩壊する。
その間に後退し、構えを直す。
剣の違いを忘れていた。マスターソードでは届く間合いも、コキリの剣では届かない。もっと
引きつけなければならない。とはいえ、いま以上に近づくと斧を食らってしまうだろう。
あれしかない。
再び甲冑が眼前に迫る。腰を落として待機する。振り下ろされる斧。バック宙で回避。着地の
直後、前に跳ぶ。ジャンプしながらの回転斬り!
剣先は届かない。が、弧状の軌跡から発せられた衝撃は、間合いを越えて空中を伝播し、
見えない刃となって獲物に殺到する。激しい金属音。斬り裂かれる鎧。仰向けとなって倒れる敵。
機を逸さず飛びかかる。ガン! ガン! ガン! と叩きすえ、充分に狙いをつけて、渾身の
ジャンプ斬りを頭部に見舞う。
今度は得られる確実な手応え。
兜が割れる。全身がばらばらとなって崩れ落ちる。やはり中には何者の姿もなく、剥落しつくした
甲冑の部品は、もはや生気の欠片をも失い、やがておぼろな白煙とともに、形すらとどめず
消え去った。
危機を脱した安堵、勝利への満足感、そして予想を超えた回転斬りの威力への驚きがないまぜとなり、
リンクは大きく息をついた。
その息が終わらないうちに、物音がした。はっと警戒態勢をとり直すが、敵の気配はない。
怪しみつつ物音の方向をうかがう。甲冑が立っていた部屋の奥。その壁面に四角い穴があいていた。
いまの敵を倒したことで、扉が開いたらしい。
歩を寄せ、扉の奥を覗きこむ。トンネル状となった通路の先に、外光らしき明るみがほの見える。
何かがある──と確信し、リンクは足を進めていった。
再び大広間の階段に腰を下ろしたナボールは、突然、自分の前に現れた、奇妙な少年について、
漫然と思いをめぐらしていた。
右手に残る勃起の感触が、身体の奥をじわりと潤ませる。同時に自嘲の苦笑が漏れる。
ガキを相手にする趣味などないのに……
長らく男と交わっていないせいだ。砦ではしょっちゅう『副官』と抱き合い、それはそれで
充実した性生活だったのだが、男を求める本能はなくならない。ガキとはいえ、久しぶりに生の
男を見て、欲情を抑えきれなくなってしまったのだ。それに……
リンクと名乗った、あの少年。
年の頃に合わない「男」を感じる。
見かけが大人っぽいわけではない。持ち物だってガキのサイズだ。けれども確かに、そこらの
ガキとは一線を画している。全体に漂う雰囲気が違うというか……いや、それだけではなく……
思いは好色な領域を離れ、徐々に深刻さを増してゆく。
たった一人で砂漠を越えて、こんな辺地までやって来るのだから、ただのガキじゃない。
おまけに、その理由というのが、ガノンドロフを『倒さなくちゃならない』からだ、とは……
その台詞を聞いた時は、咄嗟に笑いでしのいだものの、実際のところは、どえらい衝撃だった。
こんなガキが、と、あきれる一方で、こちらの考えをずばりと言い当てられたかのような驚きを
禁じ得なかった。
「かのような」? 例えか? 例えなのか? それは実はあたしがほんとうに──
ナボールは頭を振った。
先走るな。ことは重大だ。じっくり考えてみよう。
あたしがガノンドロフに対して抱く、重い感情。
嫌悪と。不安と。そして恐怖と。
嫌悪は以前からあった。女は自分に屈従するのが当然と言わんばかりの態度。強い女である
ことに誇りを持つあたしは、そんな態度にずっと反感を抱いてきた。
不安もしばらく前から続いている。ガノンドロフはいまにも王国を滅ぼして、ハイラルの
支配者になろうとしている。ゲルド族としては万々歳だ。ところがあいつは、まだそれ以上の
何かを求めている。そう、危険な匂いのする何かを。
そして恐怖。
反乱勃発の時、ハイラル城の玉座の間で、ゲルド族の中でもとりわけ肝が太いと自負する
あたしですら正視に耐えないような虐殺を、ガノンドロフは平然とやってのけた。その顔に
浮かんでいた、あの笑い。あれはとても、人間のつくることのできる笑いではなかった。
『こいつはもう、人として立ち入ってはならない領域に踏みこんでしまった』
あの時、あたしはそう思った。
ガノンドロフは魔王と呼ばれている。魔力を駆使するゲルドの王として。でもそれだけじゃない。
あいつはすでに人間じゃない。「やばすぎる」もの。そう、その異名のとおり、魔になって
しまったのだ。あたしはそれをこの目で見た。
こいつのもとにはいられない。
あたしはそう決意し、反乱のどさくさに紛れ、ガノンドロフの許可も得ず、強引に連絡役を
買って出て、ゲルド族の本拠地である砦へと舞い戻ったのだ。
しかし、それだけだ。それ以上のことは考えていない。
考えていない……はずなのに……
リンクは言う。
『ゲルド族自体にとっても、将来、立ちゆくことができるかどうかの、大きな問題だと思うんだよ』
否定できない。あたし自身、思ったものだ。
ガノンドロフなら──文字どおり魔王と化した、あのガノンドロフなら──自分の欲望を満たす
ためには、仲間のことすら、斟酌したりはしないのではないか。その欲望の対象が何なのかは、
わからないのだが……
さらに、リンクの、この指摘。
世界全体を窮地に落としかねないガノンドロフの危険性。
何を大げさな──と一蹴しきれない、真実の匂いが、そこにはある。
あたしは心の奥でそれに気づいていたのではなかったか。だからこそ──これもリンクが
示唆したという──巨大邪神像の重要性を察して、自分の惑いを解く何かがあると感じて、
ここまでやって来たのではなかったか。
その何かとは、何なのか。
ゲルド族の宝? それもあるだろう。だけど、それだけじゃない。何か……そう、もっと……
あたしの存在自体に関係するような……いわば……精神的なもので……そこには誰かが──
あたしにとってとても重要な誰かが──(リンク?)──関わっていて……その目的は……
「……ガノンドロフを倒す……」
口に出した瞬間、鳩尾にずんと衝撃を感じた。
そうしなければならないのだろうか。
『いや……』
決められない。踏み切れない。ガノンドロフがほんとうにそこまでの奴なのか、確信が持てない……
ナボールは再び頭を振った。
考えるだけでは解決しそうにない。リンクがお宝を見つけたら、何かわかるかも。そうだ、
リンクとも、もっと話をしてみて──
「我らの神殿へ侵入するとは、恐れを知らぬ不届き者よのぉ。ホッホッホ………」
「では、その不届き者に、罰を与えてやりましょうかねぇ。ヒッヒッヒ………」
二つのキイキイ声がその場に反響した。ナボールは驚愕して入口に目をやった。
箒に乗った二人の老婆が浮いていた。
トンネル状の通路を抜け、外光を身に浴びた刹那、リンクは凝然となった。
吹きさらしの空間。左には巨大邪神像の胴体が迫り、右には陽炎の立つ無限の熱砂が広がっている。
ここは……邪神像の右手だ。ぼくはいま、邪神像の右の手のひらの上にいるんだ。
そして、そこにあるのは……ぼくの目の前にあるのは……
大きな箱。
『妖精の弓』や『まことの眼鏡』が入っていたのと、大きさも形もそっくりの箱。
やはりお宝はあったのだ。
胸を躍らせ、一息に蓋をあける。中にあったのは一対の手袋。銀色の薄い金属板が甲に貼られて
いる。大人用と見え、子供である自分の手には合わない。ぶかぶかだ。もし合ったとしても、
生地が厚すぎて、指をまともに曲げられそうにない。剣を持つこともできないだろう。
いったいどういうお宝なんだ?
考えてみるが、わからない。手に合わないから、自分で試してみることもできない。
ナボールに渡して確かめるしかないだろう、と結論し、手袋を懐にしまったところで思いついた。
右手の上にお宝があるなら、左手の方にも何かあるのでは?
風に舞う砂を通して前方を透かし見る。邪神像の左手。その上に……ある! 確かに箱が!
あっちへは、女神像の部屋を経て、神殿の右方の上階から行くことになるのだろう。七年後の
ぼくは、女神像の部屋でナボールに会ったあと、下へ戻ってしまったから、その道を通っていない。
ナボールは通ったはずだが、それでも宝を見つけられなかったのは、さっきぼくが経験したように、
途中で道をさえぎられ、最後までは進めなかったからだ、と想像される。
左手の方へ行ってみよう──と心を決めた、その時。
「リンク」
背後で声がした。驚いてふり向く。進んできた通路の出口、その上の岩塊に、ケポラ・ゲボラが
とまっていた。
ここで何を──と訊くより早く、ケポラ・ゲボラは性急に言った。
「ツインローバが来ておる」
「えッ!?」
再度の喫驚。
「ナボールを追ってきたようじゃ。まずいと思うてわしも来た」
いつものような勿体ぶった口調ではない。緊張した声だ。それが事態の深刻さを表している。
どう深刻なのかを、沸騰せんばかりの頭で必死に考える。
『副官』によれば、巨大邪神像へ向かったナボールを、仲間は不審に思っていたらしい。そこから
ツインローバに話が伝わったのだ。ツインローバはナボールの行動に疑惑を抱き、ここまで
追いかけてきたのだ。
人の心を読むツインローバが、ナボールに会ったらどうなるか。
最悪なのはナボールが賢者と悟られること。悟られたら確実に抹殺される。が……
ぼくはナボールに賢者の件を話していない。だからツインローバがナボールの心を読んでも、
賢者と悟られはしない……
『違う!』
そうじゃない! 七年後の世界でツインローバはこう言った!
『お前がリンクと出会ったことで』
『賢者のオーラが見えるようになったよ』
ぼくとナボールが出会ってしまえば、心を読まなくても、ツインローバにはナボールが賢者だと
わかるのだ。そしてぼくたちは出会ってしまった!
ナボールが危ない!
思わず走り出そうとし、
『待て!』
おのれを制止する。
ぼくは? ぼくについては? ぼくとツインローバが出会ったらどうなる?
ぼくの存在を知られてしまう。しかしそれはいまに始まった問題じゃない。いずれはそうなると
覚悟していた。それにツインローバがナボールの心を読んだ時点で、あるいは「賢者のオーラ」を
感得した時点で、ぼくの存在は暴露されるのだ。ぼくがツインローバと会おうが会うまいが同じこと。
重要なのはそこじゃない。
ぼくがこの世界に存在しているというだけであれば、封印の途中で目覚めたのだ、としか
思うまい。けれどもツインローバがぼくの心を読んだら、ぼくが未来からやって来て、賢者たちの
運命を書き換えていることが、完全にばれてしまう。結果は明白。奴らは即座に先回りをし、
裏をかいて──そう、ぼくが対策を施す暇もなく──賢者を皆殺しにするだろう。そうなったら
もう取り返しはつかない!
ツインローバに心を読まれてはならない。ツインローバに会ってはならない。絶対に!
だが……だが……ナボールはどうなる? ナボールを見殺しにしてはならない。それもまた
絶対的な命題なのだ。
ぼくはいったいどうすればいい?
ナボールの身体を電撃のような緊張が貫いた。
ツインローバ! ガノンドロフの片腕が、ここへ何をしに? あたしを追ってきた?
ガノンドロフも一緒か?
身を跳ね立たせ、入口を凝視する。外の光が見えるだけだ。
いない──と安心しかかる心を、ぐっと引き締める。
ツインローバだけでも一大事だ。何しろこいつにかかったら──
「こんな辺鄙な所へ」
「何用あってやって来たのか」
「とっくりと教えて」
「もらおうかねえ」
にたにたと笑う二人の老婆を乗せた箒が、すいと眼前に移動してくる。
──心を読まれる!
ナボールは自らの思考を止めようとした。が……
「無駄だよ。そんなことをしたって」
「わかるよ。お前の心にあることは」
「なかなか面白いことを考えてるねえ」
「前からくさいと思ってたんだよ」
「折に触れて反抗的だったお前が」
「企みそうなことだわさ」
「「ガノンさんをぶっ倒そうなんて!」」
──そうじゃない! まだそこまでは……
「まだ、ときたよ」
「いずれは、ということだね」
──だめだ。何を言ってもこいつらには通用しない。
「そうさ。言い訳は無用だよ」
「お前も年貢の納め時──ん?」
「ほ?」
二人のにたにた笑いが凍りつき、
「なんと──」
「お前──」
悪魔的な哄笑となって復活する。
「はっはぁ! そうかいそうかい、そういうことだったのかい」
「ほっほぉ! これで裏切りの理由もわかろうというもんさ」
「「お前が『魂の賢者』だったとはね!」」
──賢者? いったい何のことだ?
純粋な疑問を読み取る気もないらしく、二人の老婆は聞くに耐えない声で絶笑を振りまきながら、
大広間の中を目まぐるしく乱舞した。と、いきなり二人の動きが止まり、
「さあ、こいつをどうしたもんかねえ、コウメさん」
「知れたこと、すぐに殺しちまいましょう、コタケさん」
「いや、それはどうかね」
「はん? 何か不都合でも?」
「ガノンさんの許しを得ていない」
「そんなこと! かまうもんかね!」
「だめだよ。一応、訊いてはおかないと」
「ガノンさんだって殺せと言うに決まってるさ!」
「そうだとは思うけど……」
「あんたはこの期に及んで──」
言い合いを始めた。話題の主がすぐ前にいるにもかかわらず、全く眼中に入っていないかのようだ。
ナボールはじりじりと足を移動させた。
賢者とかいうものが何を意味しているのかよくわからないが、自分に死の危険が迫っている
ことだけは間違いない。この場では殺られなかったとしても、いつかは粛清される。逃げなければ。
奴らが口論している隙に、ここを抜け出して……
その余裕はなかった。ツインローバの「自家撞着」は、じきにコタケの慎重論が優勢となり、
コウメもしぶしぶ納得の気配を示した。こっちに矛先が向くか──と観念しかかった時、
「他にも忘れちゃならないことがあるよ」
「何だね?」
「リンクさ」
「あ……」
新たな話題が二人の間に持ち上がった。
「そうか、リンクは」
「そうさ、ここにいる」
「消えていたマスターソードが時の神殿に再び現れて」
「緑の服を着た子供がゲルドの谷をうろついていたと聞いて」
「おかしいおかしいとは思っていたが」
「どうやら封印の途中で目覚めたらしいね」
「放っておくと厄介だ」
「どうするか考えないと」
「どこにいるのかね」
「神殿の中のどこかだろうが……」
二人の老婆はナボールの頭上を通り過ぎ、左右の通路の先をうかがうように、ふらふらと空中を
遊弋した。
──いまだ!
ナボールは階段から飛び降り、入口に向かって突っ走った。
外に出たところで先は砂漠。逃げ切れる当てがあるわけではない。それでもとにかく逃げなければ。
逃げなければ!
「あッ!」
「待て!」
叫びを背後に聞いた時、すでにナボールは像内を脱し、まぶしい陽光の中へと身を躍らせていた。
「む!」
突然、ケポラ・ゲボラが目を下に向けた。視線を追ったリンクは、神殿から走り出る一人の
人物を認めた。間もおかず二つの物体が空気を切り裂くように飛び出してきた。距離を隔てた
邪神像の掌上からでも、状況は明確に把握できた。
追われるナボール。追うツインローバ。
逃げられるわけがない──との危惧は的中し、砂の上を疾走するナボールは、たちまち二人の
老婆に追いつかれた。
「いま殺しはしないが」
「逃がしもしないよ」
「これでも!」
「食らえ!」
二人が腕を振った瞬間、砂が大きく陥没した。ナボールが底に落ちこむ。脚がずぶずぶと砂に
埋まる。
「ちくしょう! 放しやがれ!」
悪態も虚しく、ナボールの身体は徐々に砂中へと沈んでゆく。腕をばたばたさせているが、
沈降は止まらない。
「ホッホッホ、とりあえずはこうして捕まえとくことにするよ」
「ヒッヒッヒ、あとはガノンさんに許しを得て、なぶり殺しさ」
ナボールの頭上を旋回しつつ、あざ笑う老婆二人。
激しい惑乱がリンクを襲った。
ナボールを助けなければ! しかしここでぼくが出て行っては──
「わしが一肌脱がねばならんようじゃな」
え?──とふり返った時には、もう姿はなかった。羽ばたきの音を残して飛び立った
ケポラ・ゲボラは、あっという間に神殿前の石柱の上へと巨大な身を移していた。
「何だ?」
「お前は?」
ツインローバが旋回を止め、警戒の声を短く発する。
「わしが誰だかわからんかな?」
からかうような言葉に、
「梟……」
「そのでかい図体……」
「「ケポラ・ゲボラだね!」」
二重のキイキイ声が返される。
「ご存じとは光栄。じゃが、それだけかな?」
いぶかしげにゆがむ二人の顔。
「わしの心を読んでみたらどうじゃ? それとも鳥の心までは読めぬかな?」
「く……」
「む……」
やけに挑発的なケポラ・ゲボラ。ツインローバの方は、その挑発に乗って何やら念をこめている
ふうだが、うまくいかないようだ。
「あたしらが人の心を」
「読めると知っているお前は……」
不意に二人の表情が変わった。驚愕と歓喜が顔に充ち満ちる。
「わかったよ!」
「心を読めなくても!」
「匂いでわかる!」
「お前は!」
「「ラウル!!」」
ケポラ・ゲボラは答えなかった。薄笑いを浮かべているようにも見えた。
「精神だけで生きてるお前が」
「どこに隠れているのかと疑問だったが」
「まさか梟に宿っていたとはね」
「いけしゃあしゃあと出てきたからには」
「ただじゃおかないから覚悟しな」
「死ねッ!!」
「くたばれッ!!」
二人の指先から炎と氷の帯が噴出する。寸前でかわしたケポラ・ゲボラは急降下し、ナボールの
肩を両脚でつかんで砂から引き抜くと、一気に中天高く舞い上がった。
「この野郎ッ!」
「待ちやがれッ!」
急発進するコタケとコウメ。ナボールという重量物を抱えたケポラ・ゲボラは、しかしそんな
負荷などものともしない速度で、砂漠の上をぐんぐん東へと遠ざかる。
このまま逃げ切ってくれ──と祈るがごとくリンクは見守る。と、追跡する二人のうち、後方に
いたコウメが、ぴたりと進行を止め、こちらをふり向いた。
──見つかった?
突進してくるコウメ。
──見つかった!
通路に駆けこむ。
かなり離れているから心は読まれていないだろう。けれども追いつかれるのは時間の問題。
トンネル状の通路をひた走る。終端まで来て動転する。
扉が閉まっている!
開かない!
どこかに仕掛けがあるのか? だが調べている暇はない。爆弾で吹っ飛ばすか? だめだ
ここでは爆風を避けられない。避けるには外へ出ないと。出たら捕まる。もうコウメはそこまで
来ているだろう。行き詰まった。逃げられない。どうする? どうする?
「どこだリンク!」
コウメの怒号が聞こえる。
最後の手段!──と覚悟しリンクは叫んだ。
「『フロルの風』!」
一瞬のうちに眼前の光景が変化した。
静謐な無人の空間。目の前の石板に三つの精霊石。開け放たれた『時の扉』の傍らにある、
おのれの身体。
時の神殿の吹き抜けの部屋。
先にこの部屋を訪れた際、前もって処置していた。効果は覿面。コウメの追跡を逃れ得た
だけでなく、『幻影の砂漠』とハイラル平原を間にはさむ長々距離を飛び越えて、ここまで戻って
こられた。が……
ぼくがここで『フロルの風』を発動させておいたのは、未来へ帰る際、厳しくなるに違いない
ゲルド族の監視のもとでは、時の神殿への到達はきわめて困難だろう、と予想したからだ。今回の
使用は──絶体絶命の危機を脱するためとはいえ──早すぎた。ぼくは、この過去の世界で
なすべきことを、まだ、なし終えてはいない。
ナボールを半覚醒に導けなかった。ラウルの覚醒方法も──何度かケポラ・ゲボラと会ったにも
かかわらず──わからないままだ。いや、事態はもっと切迫している。ナボールとケポラ・ゲボラは、
ツインローバの魔手から逃れられるのか。
懸念は他にもある。ルトは賢者となる運命をちゃんと受け入れてくれるだろうか。ハイラル平原
西方の王国軍はどうなるだろう。
考える。
さらにとどまって、これらの問題を片づけるべきか。
『いや』
そうはできない。すでにぼくの存在は暴露された。奴らは血眼になってぼくを追いかけ始める。
その追求を避けて行動するのは至難の業。特に、行方も知れないナボールとケポラ・ゲボラを
探し出すことなど、不可能と言っていいだろう。また何よりも、ツインローバに会ってはならない
という状況は、全く変わっていないのだ。
未来へ帰ろう──とリンクは決意した。
気がかりは残るが、選択の余地はない。あとは期待するしかない。
ナボールとケポラ・ゲボラに関しては、無事に逃げ切ることを期待して。
ルトに関しては、キングゾーラの説得を期待して。
王国軍に関しては、できるだけの健闘を期待して。
そうあってくれ。どうかそうあってくれ。そうあってくれさえすれば、ぼくが未来で、
なすべきことを完遂させてみせるから!
リンクは剣の間の様子をうかがった。以前と同じく、ゲルド女が一人──前に見たのとは
別人だが──退屈そうに見張りをしている。
女が背を向け、部屋の奥の方へぶらぶらと歩き始めたのを見て、リンクはそっと足を進ませた。
物音をたてないように台座へと近づく。
近づききらないうちに、女が部屋の端に達した。ふり向く!──と見越して身を駆け跳ばせる。
もう物音にかまってはいられない!
「あッ!」
女が叫んだ時には、すでにリンクは台座に達し、マスターソードを抜き放っていた。
深遠な闇が周囲を満たす。世界が一挙に暗転する。
実りあるべき過去への旅の、それが最後の幕切れであり、同時に、いよいよ佳境へとなだれこむ、
未来での戦いの再開幕でもあった。
To be continued.
以上です。ナボールの独白の一部は Nabooru II から引用。
魂の神殿の構造を一部変更しています。『フロルの風』もダンジョン外使用可としました。
GJ
熱い展開だ
>>156-172 GJ!
今回も熱くて格好良い。
過去への干渉が未来をどう変えたのか?合体しなかったナボールの運命は?と
色々と続きが気になって仕方が無いです。
いい所で次へと続いてこの先の展開をわくわくと期待させる構成はさすがです。
毎回の壮大なスケールは最高だ。
残りの魔法は二つ。使いどころが気になってたまらん。勿論、先の展開も。
副官が好きだからゲルド編はエロが少なくても気にいっている。
毎度の執筆お疲れ様です つ旦
ネールの愛でナボールを守るのかと先読んでみたが甘かったな…
フロルmottainai
次回が楽しみすぎるよ
他の職人さん達の作品や小ネタもGJです!もっとやってくだせい
>>173 乙です。今回もお話が凄くて面白かったです。
もう次回が待ち遠しいなあ。
アンジュさんのぎゅっ…
うわあ…プレイ当時のイイコトって、イイコトってなんだよ!
任天堂でそれはアリなのかよ!'`ァ'`ァ(*´Д`)=3 '`ァ'`ァ
というリビドーの熱いたぎりを思い出すナリ…
リンクは7年も時の神殿に封印されてたけど夢精とかしなかったのか
>前スレ584-587
夢砂のベストカップルとひそかに確信するこの2人のSSを待っていた俺としては
GJ!!!
とひたすら叫ばずにはいられないぜ!
183 :
名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 17:43:57 ID:ef9djdGw
時岡でネールの愛を手に入れテイコウ、俺のリンクはダイゴロン刀で突撃!突撃!突撃!
何が何でも突撃!!状態だった。
>>183 どうしようもないプレイ画面が目に浮かぶんだがww
前スレ最後の人マジGJ
エロ表現薄いみたいなこと言っていたが逆にそれが良い
ああいう雰囲気の話しって好きだ
186 :
NT1FuShu:2008/03/18(火) 19:43:04 ID:VG2QYCP6
>>184 まあ、防御とかすると盾を構えずにその場にしゃがみこんで、その間に吹っ飛ばされるという状況だけれどもね…。
ダメージがないとはいえ、当事の自分は結構ひどいことしていたんだな…リンクごめん!!
残りのディンとネールの使い道は…。
そういえば『ゴロンの服』や『ゾーラの服』出てこないのかな…ちょっと残念。
ジョリーンはあれで船長に一途でとても良い(性的な意味で)
もうリンク来なくていいw
>>186 一行目日本語で
大ゴロン刀ってZ注目中なら剣の腹使ってガードっぽいことしたよね?
あれでガード出来るんだろうか
>>188 弱い攻撃ならガードできたと思う
少なくともムジュラではできる
(大妖精、鬼神)
でも防御範囲が小さめでガードしづらい
ガード音出しながらダメージ声が同時に出たことがある。
そういやネールの愛使った時もダメージ食らってないのにグハグハ言っていたなw
まぁダメージは無いけど当たってるもんはのは当たってるわけだし
どうしても声が出ちゃうんだろ。
ていうかこの板でする話じゃないんじゃないかと思う
それを言うなら自分からも何かネタを出してくれなきゃねぇ
適度に暖めて新しい人でも投下できる雰囲気くらいは保たないと
じゃあエロい話でもすっか
いったいアッシュは処女なのか非処女なのか
非処女設定の話があったが、俺には処女と思えてならない
いやいや実は他の戦士に騙されてとられていたり
>>192 当たってるから声が出ちゃうとか表現がwww
でもリンクの話なんだよな。
アンジュさんのリンクに対する呼称は"アンタ"と割と粗暴なものだった覚えがある
七年後マロンの可愛さは至高。子供リンクは7〜8歳を想定しているらしいから、
リンクと同年代かそれくらいであろうマロンは七年後はミドルティーンか
クリミアさんもリンクのことアンタって言っていた記憶が…
ゼルダに出て来るお姉さんキャラって結構サバサバしているとこあるよな
7〜8才で思春期か…
俺が8歳くらいんときはまだまだ女に何の興味もなかったな
裸見ても感慨深く感じることもなくww
というわけで勝手にリンク12歳設定で読み進めていた俺
俺の姉ちゃんは14歳で生理が始まったらしいから
ミドルティーンで初体験は早すぎるなとか思った
こっちの妹は生理、小学校高学年からなってたらしいぞ
だから小説で初体験が子供時代のでも別に気にならず読んでいた
>>199の姉ちゃんはちょっと遅めだと思う、と女からの意見
女性がゼルダスレにいる驚き
いや悪いとかそういうわけではなくてね
>>199 SSではゾーラ族やゴロン族が人類だったりするんだから
任天堂の設定はあんまり関係ないんじゃないかな
文中で細かく設定してない所が、想像が膨らんでいいよな。
あれ、妄想か?
でも俺、氏の文章の柔らかさとか表現から、
何となく女性が書いてるSSだと思っていたフシがある。
陵辱シーンも多いけど、決して嫌悪感を抱く書き方ではないし
むしろ女性ファンが多そう。
私本・時のオカリナ/第四部/第十二章/アンジュ編その7、投下します。
シーク×アンジュ@大人時代。
註:アンジュ(仮名)=コッコ姉さん
↓
肌の上を何かがすべる感触がし、シークは我に返った。
うとうとしてしまったらしい。眠る気はなかったのだが……どれくらい時間が経ったのか。
ベッドに横たわったまま、首だけを動かして窓を見る。カーテンのすき間から差しこむ光の
白さは、もう夜が明けきっていることを示している。が、明るさの具合から、なお日は高くなって
いないと察せられた。
シークは小さく安堵の息をついた。
眠っていたのは二時間足らずといったところか。それすら惜しくはあるが、まだ間はある。
損失とは考えまい。必要な休息だったと思っておこう。
おのれを我に返らせた感触の送り主に、シークは目をやった。
一糸まとわぬ姿のアンジュが、汗ばんだ素肌を蠢かせている。そのなまめかしい動きを、同じく
裸の皮膚にもっと感じ取りたいという衝動が湧き、シークはアンジュを包む腕に力をこめた。
昨晩、勝手口で抱き合ったあと、そのままベッドに倒れこんだ。僕のいつにない熱狂が、初めは
意外そうだったアンジュも、すぐ同じ熱狂に身を投じてきた。それから飲み食いもせず明け方まで、
思いつく限りの格好で絡み合い、ひたすら互いを貪った。アンジュの膣で、口で、肛門で、何度
果てたか覚えてもいないが、アンジュが果てた回数は、僕の何倍にも及ぶだろう。果てても
果てても果て足りない、そんな際限のない情欲が、二人を煽り、突き動かし、燃え上がらせたのだ。
そして、その情欲は、いまも──
「起きる?」
腕の中のアンジュがささやいた。
そこはかとなく不安げな表情。
何を考えている? 淫逸な一夜に幕を引き、日々の生活に戻ろうとして、僕の同意が得られるか
どうかと案じているのか? それとも……
シークは思考を止めた。アンジュの真意を読みきる気になれなかった。真意などどうでもいい、
とさえ思った。
唇に唇を押しつける。胸へ手をやり、柔らかいふくらみを揉みしだく。口に舌を挿し入れ、
一帯を舐めずってやると、迎える舌も胎動を開始した。手が下に伸び、股間を探ってくる。
すでに高ぶりを取り戻していた陰茎は、アンジュの掌中でずきずきと脈打った。
ひとしきりの口接ののち、大きく息を吐いたアンジュは、
「よかった」
嫣然と微笑み、
「わたしも、こうしていたかったの……ずっと」
巧みに硬直を弄びながら、首筋に口づけてきた。
望みどおりのはずの行動に、シークは応えられなかった。アンジュの最後の言葉がシークを
凝結させた。
ずっと──とは……
アンジュにとって、それはいかほどの期間を意味する? 昼までか? 夜までか? あるいは……
再び思考を抑えつけ、シークはやにわに身を動かした。アンジュの両肩をつかむ。仰向けにして
のしかかる。両脚の間に割って入る。いきり立った武器を中心部に触れさせる。突然の活動再開に
戸惑いの色を浮かべるアンジュの顔は、しかし一瞬後には笑みを取り戻していた。怒張を握って
いた手が離れ、もう一方の手とともに、背中へとまわってくる。いまにも貫かんとする肉柱を、
逆に呑みこもうとして腰が突き出される。捉えられた亀頭の粘膜が、どろりとした熱感を神経に
送り、それが矢も盾もたまらぬ激情となって、シークを驀進させた。
「うあぁッ!……あッ!……お……ああぁ……」
叫喚と、続く快楽の呻吟が、さらに激情をそそのかす。膣壁が陰茎を、四肢が全身を、それぞれ
がっちりと固めてくるが、そんな拘束をものともせず、初手から全力を解放し、シークは滾った
杭を打ちこみまくった。
考えるな。いつまでなどと考えるな。いずれ終わりは来る。どんなに考えようと来るものは
来るのだ。だからともにいられる間は何もかも忘れて、僕は僕のすべてをつぎこむんだ。
アンジュにつぎこむんだ。僕のすべてをアンジュにすべてアンジュと僕はすべてを僕がアンジュを
すべて僕のアンジュに!
意識が飛散し、思考が意味をなさなくなり、けれどもかまわないと開き直り、やがては
かまわないという思いまでもが消え飛んでしまい、シークはただただ無心で腰を乱舞させ続けた。
そうした状態でも、目の前にある口から噴き出す絶叫だけは、おのれの行動の所産として確然と
耳に届き、アンジュが立て続けに達していると実感された。ところが自分の方は、激しい摩擦が
とめどない快感を脳に伝えているのに、すでに経た幾多の極点が肉体に耐性を帯びさせている
ためか、容易には遂情を得られそうにない。
とうとう全身が疲労にまみれ、シークは体動を止めた。アンジュの体内に埋めこんだ部分は、
なお勃起を保っているものの、身体の他の部位を動かせるだけの力を取り戻すには、しばしの
間隔をおかねばならなかった。
ぜいぜいと喉を鳴らすシークの下で、アンジュもまた、ベッドに釘づけとなったかのように
身動きをしなかった。怒濤のようなシークの攻めを、当初は劣らぬ腰の躍動で迎え撃って
いたのだが、いつしかその抗力も限界を超え、ついには肢体を開ききり、絶頂に次ぐ絶頂を
感受するだけとなっていたのだった。
アンジュはすすり泣いていた。閉じられた両の目の外端から、一筋ずつの涙が耳の方へと
伝い落ちていた。それは決して悲しみゆえではなく、無量の感動がもたらしたもの──とシークは
理解した。が、直後、その感動が追ってアンジュに及ぼした驚くべき影響を、シークは目の当たりに
しなければならなくなった。
「……シーク……」
目を閉じたまま、アンジュが声を震わせる。
「……シークにとって……わたしは……なに……?」
愕然となる。
「……シークは……わたしのこと……どう思ってるの……?」
世間の男女によくある問いかけ。しかしアンジュはこれまでこんな問いを僕にしかけたことはない。
割り切った関係と互いに納得していた。納得していたはずなのだ。
「……わたしは……ずっと年上だし……こんな商売だから……」
またも愕然。
アンジュの商売。もちろん僕は知っている。僕が知っているとアンジュもわかっている。互いに
承知しながら、けれどもこの話題が二人の間で出ることはなかった。触れてはならないという
暗黙の了解があった。なのにアンジュは──
「……ほんとは……わたしの方から……訊いたりしちゃいけないんだけど……」
どうしていまになって、どうしていまこの時になって、アンジュはこんなことを言い出すんだ?
「……どうなの……?」
答えなければならないのか? 答えるとしても、どう答えればいい?
『君は……』
脳裏によみがえるリンクの言葉。
『アンジュを……愛しているんだね』
否定しない。もう僕は否定しない。だがそれをアンジュに言うかどうかは別問題だ。言えるのか?
僕はアンジュにそう言えるのか? 言えるわけがない! なぜなら──
「……やっぱり……だんまりなのね……」
アンジュが目を開く。口元に浮かぶ寂しげな微笑み。僕の反応を──いや、反応のなさを──
予測していたかのような、僕の答など期待していないかのような、それは……諦めとしか
呼びようのない……
そうじゃない、アンジュ、そうじゃない、僕は……僕は──!
「……わたしは……こうやって……シークに抱かれて……」
話の方向が変わる。口を切れなくなってしまう。
「……その時その時で……安らぎを得られたら……それでいいと思ってたわ……」
そうだろう。そのはずだ。僕もそうだった。だがいまは? 僕の方はそうではなくなって
しまった。アンジュは? そう「思ってた」アンジュは、いまはどう「思ってる」?
「でもいまは違う」
不意に言葉が強められる。ああ、アンジュが自分を語っている。アンジュが初めて僕に心の
内面を吐露している。何なんだ? 何がいまのアンジュの中にある?
「リンクに会って、わかったの」
リンク?
「リンクがどうしてわたしのところへ来たのか、わたしにはわかったの」
そうだ、やはりアンジュはわかってくれていた。リンクがもたらした「ありがとう」という伝言。
僕とアンジュの心が通じ合った証拠。ではそれがアンジュに何を引き起こしたと? まさか……
「それでシークが……シークこそが……わたしを……」
アンジュの顔がゆがむ。再び言葉がきれぎれとなる。目がいっそうの潤みを満たし始める。
まさか……まさかアンジュ──
「……ほんとうに……わたしのことを……理解してくれてるんだって……だから……」
そうなのか? そうなのかアンジュ? アンジュもまた僕を……けれどそれをいま──
「……だから……わたしは……」
いま僕に言うのか? いまこの時になって? 何ということ! それは──
「……わたしは……シーク……わたしは……」
それはいまの僕がアンジュの口からいちばん聞きたいことで、また──
「……わたしは……あなたを──」
いちばん聞きたくないことなんだ!
唇をぶつけて唇を塞ぐ。息をもできないほどに強く。
腕をまわしてかき抱く。息をもできないほどに固く。
どうか言わないでくれ。それを聞いてどうなるというのか。
僕だって言えはしない。それを言ってどうなるというのか。
僕たち二人の関係が大きく変わろうとしているこの時に、僕たち二人の関係がいまにも跡形なく
崩れ去ろうかというこの時に、どうしてその言葉を交わすことができるだろう!
時が過ぎてゆく。時が過ぎてゆく。声と息とを封じたまま、淡々と時が過ぎ去るその果てに──
「んおッ!」
急所を絞られる感覚が喉に呻きを突き上げさせ僕は唇を離してしまう。アンジュの口は
絶たれていた空気を求めてひたすら呼吸を繰り返し、のみならず、下の方の口はぎりぎりと、
やわやわと、そこだけ別の生き物であるかのごとく中にいる僕を蹂躙し、愛撫し、そう、これは
アンジュの特技、これまで何度となく賞味してきたアンジュの本領、それが頑固な僕の耐性を
溶かして剥がして崩して奪って、いこうとしてもいけなかった僕を叱咤し懐柔し誘導し督励し、
応じて僕は刺突を再開させ、初めは緩徐に、のちには激烈にこすり合わされる二人の部分が、
無比の快感を生んで二人を狂わせ、そしてとうとう最後の地点へと僕たちは、僕たち二人は、
一緒に、ああ、一緒に、この時ばかりは手を携えて、想いを口に出せない出してはならない
僕たちがそこだけは何の逡巡もなく共々に没入できる場所なのだと知る逸楽の頂点へ、僕は、
アンジュは、僕とアンジュは、一緒に、一緒に、登り詰めるんだ!
爆発的な歓喜が続き、やがて消褪すると、全身を瓦解させるかのような脱力感が、反動となって
シークを襲った。動けなかった。ぐったりと重く弛緩する身体を、しかしアンジュは優しく静かに
受け止めてくれた。
力が戻らないうちに、生命活動を維持するための根源的な欲求が湧き起こってきた。飢えと
渇きである。飢えは我慢できた。けれども渇きの方は限界を超えていた。
「水を……」
喉のひりつきに耐え、シークはかろうじて声を絞り出した。
「……飲んでくる」
背にまわされていたアンジュの腕が緩んだ。シークは身体を起こし、ベッドに腰かける姿勢と
なった。すぐには立てなかった。
「アンジュは?」
意思をうかがう。アンジュも上半身を起こし、頷いた。が、それ以上の動きをアンジュは
示そうとしなかった。
「先に行って」
かすれもない、落ち着いた声に促され、シークは腰を上げた。ふらつく脚を懸命に操り、寝室の
戸をあけ、台所に出る。内井戸の前まできて、起立状態を続けられなくなった。床に膝をつけ、
手だけを差し出し、やっとのことで水を汲む。やみくもに喉へと流しこむ。
ようやく人心地がついた時、背後に音を聞いた。ふり向くと、自分と同じく全裸のアンジュが、
台所に現れたところだった。かすかに笑みを浮かべながら、悠然と近寄ってきたアンジュは、桶に
残っていた水を両手ですくい、口に移した。一口だけだった。
「お茶を入れるわ」
アンジュは安定した歩みで戸棚の前に移動し、茶器を取り出した。シークは震える脚で身を
立たせ、よろめきながらテーブルにたどり着いた。椅子にどっかりと尻を落とし、背もたれに
体重をかけ、できるだけ安楽な体勢をとった。
仕度するアンジュを目で追う。
僕がこれほど疲れきっているというのに、アンジュの方は実に泰然としている。どういうわけ
だろう。アンジュとて交わっている間は、身も世もない狂乱ぶりを呈していたのに。確かに男と
女では運動量が違う。が、それだけでは説明しきれない。女はセックスによって男の精気を
我がものとする、とかいう俗説を聞いたことがあるが、まさにそうとしか思えない。
注ぎ口から湯気を立ちのぼらせるポットと、二人分のティーカップが、テーブルに置かれた。
向かいにすわったアンジュは、二つのティーカップにポットからお茶を注ぎ、片方をシークの前に
押しやった。
渇きはとりあえず井戸水で解消されていたものの、それにはないお茶の温かさと風味が、清新な
癒しとなってシークを解きほぐした。ただ、場の雰囲気は、シークに別種の懸念をももたらした。
二人の間に会話は生じなかった。何か話題を出すべきか、と気遣われたが、アンジュが言葉を
求めているふうには見えなかった。シークとここにあるだけで満足している、とでも言いたげな
風情が感じられた。ほっとしながらも、シークはそんなアンジュの態度を奇異に思い、かつ、
残り少ない時間がさらに着々と減り続けている状態に焦りを覚えた。
ほどなくポットは空となり、アンジュは立って片づけを始めた。日常の営みに帰ったかのような
アンジュの作業ぶりが、シークの焦りを増幅させた。のみならず、その日常的な動作が全裸で
行われているという不釣り合いさが、否応なく欲情をかきたてた。
シークは立ち上がり、流しでポットを洗うアンジュに歩み寄った。ふり返る暇も与えず、
背後から荒々しく抱きしめ、両の乳房を鷲づかみにする。
「あ!」
短く声をあげたアンジュは、しかし反射的とも思える従順さで、尻を後ろに突き出してきた。
すでに立ち直っていたペニスを脚の間に突き入れる。いまだ充分にとろみを保つそこは、強引に
割りこむ硬直をやすやすと受容した。
立ったままでの激しい交接が開始された。流しに上半身を伏せたアンジュは、もうポットなど
うち捨ててしまい、喜悦の悲鳴をほとばしらせながら、猛烈に腰を前後させた。一片の慎みすら
ないそのさまによって、シークも猛り立ち、可能な限りの勢いで突撃を繰り返した。なおかつ
台所で交わっているという新鮮な状況が、ますますシークの情感を刺激した。特に避けていた
わけではないのだが、ベッド以外の場所での性交体験を、これまでたまたまシークは持たなかった
のである。
欲望と勃起は治まる気配もなかった。とはいえ疲労はなくなっておらず、むしろ蓄積する
一方だった。これ以上は脚が身体を支えられないという時になって、アンジュが絶頂に達した。
動きが止まった機会を逃さず、少しでも楽な体位を、と、シークは挿入を保ったままアンジュを
床に這わせ、自らも膝をついて、後方からの攻めを再開した。
後背位での肉交は延々と続いた。何度も行き着くアンジュに対し、シークは一向に到達点を
見いだせなかった。例の耐性が身を支配していたのである。快感だけが朽ちもせず継続するのは、
セックスとして理想的である反面、生殺しのような辛酸でもあった。
シークは変化を求めた。陰茎を膣から引き抜き、間もおかず、もう一つの入口へと挑みかかった。
夜のうち、すでに侵入を果たしていた肛門は、何らの抵抗もなく新たな攻撃を受け止め、次の
瞬間には、膣以上の圧力でシークを押し包んだ。その圧力に抗し、シークは憚る気もなく自らを
激動させた。直腸を抉り苛む快美感が、ひときわ音量を増すアンジュの叫びとも相まって、
ようやく目標への道を切り開いた。いっそうの勢いをもって尻に股間を打ちつけ、アンジュを
上まわる喚きを喉より噴出させながら、ついにシークは望む地へとおのれをまろび入らせた。
そうまでして達した頂点に、しかしシークは、まだ満足しなかった。そそくさと最低限の用を
足したのち、再び戻ったベッドの上で、シークはなおもアンジュを求めた。すでに真昼も遠からぬ
時刻となっており、終末はいつ来るとも知れなかった。その切迫感がシークを無性に駆り立てた
のである。が、身体の疲れは局部にも及び、そこは復活の気配を示さなかった。なおさら気が逸り、
シークは必死になって、アンジュの体表に萎えた部分をこすりつけた。
そうしたシークの興奮ぶりを、アンジュは全く不思議に思っていないようだった。シークの
欲求がいつまでも──永遠に──続くのを望んでいるようでもあった。勃起も挿入もままならず、
やきもきするシークを、アンジュは優しく制し、抱擁だけを要求してきた。シークも敢えて自我を
貫かず、アンジュの言葉に従った。
主導権がアンジュに移った。手と、口と、乳房とを駆使し、穏和に、時には熱情的に、
アンジュはシークを慈しんだ。長い時間がかかったが、甲斐あって、シークの男の部分は、
とうとう力を取り戻した。その力を奮おうとして身を起こすシークを、またもアンジュは制した。
いったん得た主導権を手放す気はない、とでもいうふうに、アンジュは仰向けとなったシークの
上に跨り、自らの手で硬化した陰茎を膣内に導いた。
挿入後も、アンジュはペースを守った。たまに激しい上下動をはさみながらも、あくまで基本は
穏健だった。腰はしなやかにくねり、上体は優美な舞いを舞った。典雅ともいえるアンジュの
動きに魅了され、いつしかシークの心も安らかとなった。男根は激越な刺激をこそ感じなかったが、
あの絶妙な蠕動が、絶妙のタイミングで到来するため、勃起が消褪することはなかった。
いつ果てることもない──と思われた騎乗位での交合も、そのうち終局にさしかかった。
アンジュの腰は活動を速め、膣の収縮はいよいよ玄妙さを増した。シークは完全に受け身となって、
アンジュの攻めを堪能した。初めての交わり以来、常に攻め手であり、アンジュを支配してきた
シークが、いまは初めてアンジュに支配されているのだった。そうする他はない状態だったし、
それでも全然かまわなかった。そうあることが感激的ですらあった。
ほどなくシークは絶頂した。
真昼が過ぎても世界は変わらなかった。シークの安らいだ心は、もはや時の進行を気にしなく
なっていた。いつ終わりが来てもいい──とシークは思い、ついには時間への意識そのものが
頭から消え去った。
二人は抱き合い、依然、ベッドに身を横たえていた。
起きる気は毛頭なかった。そしてアンジュも同様であることに、シークは疑問を持たなかった。
縮こまった陰茎は、硬直状態に復帰する余力を全く失っていたが、シークの心の安らぎは
妨げられなかった。アンジュと肌を合わせているだけでよかった。また、思いついたように互いを
愛撫し、互いに口づけ、それをさまざまな体位で行うことにより、性感は充分に満たされた。
静穏な触れ合いが、次第に脳を鈍化させ、やがてシークはまどろみに落ちた。
アンジュが動く気配で目が覚めた。シークは窓に目をやり、日がほとんど暮れていると知った。
ベッドから降りたアンジュは、衣服を身に着けたのち、優しげな、しかし明瞭な意志をこめた声で、
シークに言った。
「今晩の客を断ってくるわ」
横になったまま、シークは無言の頷きでアンジュを見送った。
行き先はわかっている。客を斡旋している酒場の女主人のもとへ、話をつけに行ったのだ。僕が
ここに泊まる時、アンジュはいつもそうしていた。ただ、その旨を僕に告げることは、これまで
決してなかったのだが。
今朝もそうだった。自分が娼婦であるという事実を、アンジュは躊躇なく語るようになった。
それは二人の間に澱のごとくわだかまっていた点である。その事実が解消されたわけではない
とはいえ、あからさまにすることで、澱はずいぶん薄まったようだ。
この変化は何に由来するのか。
アンジュが僕に抱いている感情? その感情の告白を、僕は中断させたではないか。
とはいいながら、完結させられなかったという失望を、いまのアンジュが抱いているとは
思えない。アンジュは告白の続きを述べようとはしなかった。むしろ、あれで完結したのだと
満足しているように見える。
なぜだろう。
中断させるための、僕の接吻を、僕の抱擁を、受け入れの証と認識したのだろうか。
だとしたら、誤解だ。僕は決してそんなつもりでは……
『いや』
胸は温まる。
誤解だったとしても、いいじゃないか。アンジュの気持ちは僕に伝わり、僕の気持ちは──
結果的には正確に──アンジュに伝わったのだから。それを口に出さなくとも、二人の想いは
変わらない。
ただし──と、思いは現実にぶつかる。
いずれ終わりは来てしまうのだ。
だが──と、思いは旋回を始める。
いつ来るのだろう。リンクがこの世界に帰ってくるのは、早ければ今日の昼と思っていた。
ところがいまだに終わりは来ない。過去への出発が遅れたのだろうか。あるいは過去の世界で
何かあったのか。
気になる。気になるが……
それゆえに終末が遅延することを、期待している僕がいる。
いつその時が来てもいい、と思っていたはずなのに。
せめて……せめてもう一夜だけ、機会を持てないだろうか。今夜も二人きりでいたい──と、
さっきアンジュも言外に意志を明示したのだ……
勝手口が開く音がした。続けてすぐに寝室の戸があけられ、アンジュが姿を見せた。
「晩御飯にするわ」
いかにも唐突な台詞に思え、シークは返答できなかった。それを共臥せりの中断への不満と
受け取ったのか、アンジュは微笑みつつ、言い聞かせるような口調で、あとを続けた。
「食べなきゃだめよ。まる一日、食事抜きだったんだから」
言われてみて、シークも空腹を意識した。苦しい旅を続けてきた身としては、耐えられない
ほどの飢えではない。しかし、僕はよくても、アンジュを飢えさせるわけにはいかない。それに、
胃の腑を満たす、よい頃合いではあるのは確かだ。
シークは了解の返事をした。ベッドを離れることに関しては、特段、抵抗は感じなかった。
アンジュが台所で調理に取りかかる物音を聞きながら、シークはベッドから降り立ち、着衣した。
そうする積極的な動機があったわけではない。アンジュに合わせようと思ったまでのことである。
寝室を出ると、竈の前に立ったアンジュが、いやな咳をしていた。こちらに気づいたアンジュは、
苦しげな声で、言い訳めいた台詞を述べた。
「ちょっと……煙にむせちゃって……」
そうではない──とシークには知れた。
少し前から、アンジュは咳きこむようになった。火山灰の多い地で暮らしているせいかも
しれない。それとも悪い病気に罹っているのか。顔色がよくないのは以前からだと思っていたが、
ひょっとしたら……
至福であったはずの交わりが、実は荒淫の強制であったように思われ、シークは胸に痛みを
感じた。アンジュに訊ねたとしても絶対にそうと肯定はしないだろう、とわかってはいたが。
アンジュが言った。
「薪が足りないの。取ってきてくれる?」
シークは従った。
勝手口から外に出る。前に薪置き場がある。残り少ない中から、薪の束を一つ拾おうとして、
ふと上を見る。
空はすっかり暗くなっていた。
まだリンクは帰ってこないのか。まだ世界は改変されないのか。
アンジュとの逢瀬を失いたくはない。だが……アンジュの幸せを考えたら……とりわけ
アンジュの健康を考えたら……
突然、その時まで浮かばなかった発想が、シークを打った。
リンクはすでに帰ってきているのではないか。世界は──アンジュだけをそのままにして──
すでに改変されているのではないか。アンジュといるのに夢中だった僕が気づかなかっただけで。
思考が急激に動き始める。
だとしたら、いまの僕たちの関係は、今後も続くことになる。僕たちはともにいられることになる。
ずっと。そう、ずっとだ!
もちろん僕には使命があって、それは絶対おろそかにはできない。けれど……けれど使命が
果たされたなら……果たされた、そのあとなら……
アンジュのために、僕はすべてを投げ打とう。哀しい商売をやめさせて、腕のいい医者に
診てもらって、いやそれより何より僕たちは、言えなかった聞けなかったあの言葉を、今度こそ
心ゆくまで交わし合って、そうして僕たちは、僕たち二人は、一緒に、ずっと一緒に──!
両脚がぐらりと揺らぎ、同時に、きりっと頭痛がした。
その意味が脳に染みとおるのに、しばらくの時間を要した。そこにしゃがみこんだまま、
仮借なく押し寄せる概念を、シークは、じっと、甘受した。
リンクはやはり帰ってきてはいなかった。世界はやはり改変されてはいなかった。
それはいま起こったのだ!
改変前の世界の記憶、第一の改変を経た世界の記憶、そして──現在のシークが、本来、
有している──第二の改変を経た世界の記憶が、三つ巴の状態で頭の中を駆けめぐり、やがて、
三つに分かれ、ゆっくりと沈澱していった。
それが来た時は、こうなるはずだったのだ。そのことを忘れていたとは、僕は何と愚かだったの
だろう。あるいは、思い出したくないという無意識の精神作用だったのか。
記憶の安着に合わせ、感情にも鎮静を強いる。
シークは立った。山積みになった薪の束の、その一つをつかみ、勝手口に戻った。
心の安定を確認し、戸を開く。
鍋をかきまわしていたアンジュが、こちらを向いた。
「ありがとう」
血色のよい顔が、明るい笑みを湛える。
「どうかしたの? 手間取ってたみたいだけど」
「いや……」
咄嗟に言い繕う。
「薪が崩れたんで、積み直していたんだ」
「そう」
疑問も持たない様子で、アンジュは再び鍋と格闘し始めた。
「久方ぶりに訪ねてくれたお客さんに手伝わせるなんて、ほんとに気がきかないよ、この子は」
薬屋の婆さん──アンジュの母親──が、あきれたように言いつつ、近づいてきた。
「すまないねえ」
「いいえ」
小さく首を振り、婆さんに薪の束を手渡す。
「そんなに畏まるこたあないって」
くだけた声を出したのは、椅子にすわっていた大工の親方──アンジュの父親──である。
「いくら村を救ってくれたインパ様のご子息といってもだな、うちにとっちゃ、シークは家族も
同然なんだ。気遣いなんか要るもんかい」
「そうよ」
援軍を得たアンジュが、よたよたと向きを変え、嵩に懸かって主張する。
「シークはわたしの弟みたいなものよ。いまさらお客さん扱いする方が変だわ。ね、シーク」
快活に笑いかけてくるアンジュへ、
「そうだね」
と微笑みを返し、先刻まで身を置いていた椅子に、シークは再び腰を下ろした。
ため息をついた婆さんは、しかし実は不同意でもない、といった感じで肩をすくめ、アンジュの
横に移動した。竈に薪を足しながら、婆さんが今度は心配そうに言い出す。
「アンジュ、身体の方はいいのかい? 料理ならあたしがやるよ」
「ほっとけ」
親方が割って入った。
「こいつは昔っから丈夫なだけが取り柄なんだ。風邪ひとつひいたためしがないんだからな。
ゲホゲホ咳きこんでるざまなんか、想像もつかないくらいだぜ」
揶揄にはかまわず、アンジュが母親に答える。
「いいのよ。せっかくシークが来てくれたんだもの。わたしがご馳走してあげたいの」
「下手くそな料理を食わされるこっちの身にもなってみろい」
重ねてのからかいを無視しきれなくなったアンジュが、さっきまで援軍だった父親へ攻撃を
開始した。
「何年もやってれば、料理の腕くらい上がるわよ。あの人だって、いつも褒めてくれるわ」
「あいつならお前が馬糞を食わせたって褒めるだろうよ。だが自分の家をほっぽり出して実家に
舞い戻ったりしてちゃあ、あいつの熱も少しは冷めるってもんだな」
「シークが泊まるのはここなんだから、しかたないじゃないの。それにご心配なく。あの人なら
もうじき──あ、あなた!」
勝手口が開き、三十歳くらいの壮健な男が入ってきた。いまだ顔には青年に近いまぶしさを
残している。
「今晩は」
場の全員に向けて、男は一礼した。
「夕食を一緒に、とアンジュが言うんで、お邪魔しました」
「よく来たな。遠慮せずたらふく食ってけ。といっても作るのはアンジュだ。代わり映えはしない
だろうが」
揶揄する言葉を続けながら、そしていましがたの冷やかしにもかかわらず、親方は心から男を
歓迎しているようだった。
男は再度、親方に頭を下げると、アンジュの前に寄り、心配りを口にした。
「具合はどう?」
「大丈夫」
アンジュが、張り出した自分の腹に、そっと手を当てた。男の手も、そこに触れる。微笑み合う
二人が、軽く唇を合わせる。
「いちゃついてないで、早く飯にしろ。旦那の方はこっちへ来い。もうすぐ父親になろうってんだ
から、その心得を叩きこんでおかなきゃならん」
「お手柔らかに」
口調は乱暴でも、親方の態度には、娘婿に対する親愛の情があふれていた。男の方も、その情を
理解していて、親方の台詞に軽口を返せるほど、胸襟を開いているのだった。
男がシークに顔を向けた。
「久しぶりだね、シーク」
「ほんとうに」
シークは椅子から立ち上がり、歩み寄ってきた男と握手を交わした。これまで何の抵抗もなく
アンジュの夫と認識し続けてきた男を、シークは新たな思いで見つめた。思いが自らの表面に
出ていない点には自信があった。果たして男は、シークの思いなど察する気配も示さず、親方の
勧める席に腰かけた。
夕食が始まった。シークは旅の土産話を披露し、他の面々は、シーク不在の間に村で生じた
諸々のできごとを述べた。とはいえ村には大した事件もなかった。相変わらず不穏な世界の中で、
カカリコ村は平和を維持する数少ない場所の一つだったのである。
近況報告が終わったあと、話題はアンジュの件に集中した。妊娠中も健康を保ち、将来に全く
不安を感じない、といったふうのアンジュに対し、その夫の方は、出産を前にして心痛が絶えない
様子だった。
「気におしでないよ」
婆さんが男に慰め声をかけた。
「あたしゃ二人の子供を産んだけど、どうってことはなかったんだから」
「上の方は生まれてからが大変だったぜ」
親方が苦々しげに吐き捨てた。
しばし会話が滞る。
「兄さん、どうしてるのかしら……」
沈黙を押し分けるように、アンジュが言った。
「村がゲルド族に襲われた時に、どこかへ行ってしまって……あれから四年も経つんだわ」
「そのことなんだがね」
深刻げな、けれども奥に喜びを秘めたような素振りで、婆さんが話し始めた。
「ここからあまり離れていない村で、あの子を見たっていう人がいるんだよ。なんでも、どこかの
農家の手伝いをしてるらしい」
へえ──と、意外そうな声が、一同の口から漏れた。
「あの子も長いこと、よそで苦労して、性根を入れ替えたんじゃないかねえ」
「だといいんだがな」
親方は相変わらず顔をしかめていたが、内心は満更でもない、というふうに見えた。
「きっとそのうち帰ってくるわよ」
アンジュが誰をともなく力づける。それを機に、場の空気は、再び暖かな色合いを取り戻して
いった。
その色合いに、ひとり染まりきれないおのれを自覚しながら、目の前にある、知りつくしていた
はずの現実を、シークは改めて胸に刻みつけるのだった。
闇が消え、剣の間の内景が目に映った瞬間、ぐらりと足元が揺らいだ。予想していたので転びは
しない。またも世界は統合されたのだ──と実感し、興奮し、大人の我が身をちらりと確認した
だけで、逸る気を抑えもせず、リンクは時の神殿の出口まで駆けた。
過去へ向けて出発したのは夕刻だったが、例の時間差により、時はすでに夜となっていた。
ただ一つの灯火もない城下町の荒廃ぶり、そして天空を覆いつくす禍々しい暗雲は、何らの
変化も呈していない。しかしゲルド族の反乱を防げなかった以上、当然の帰結である。
それには動じないリンクだったが、デスマウンテンの頂上で踊り狂う輪状の猛炎を見て、大きな
失望と憂慮を感じずにはいられなかった。
デスマウンテンは大噴火を起こしてしまったのか。ダルニアはいったいどうなったのだろう。
沈みかかる心を励ましつつ、足を忍ばせ、王家の別荘跡の馬小屋へと向かう。
エポナはそこにいた。
してみると、以前に改変されたマロンの運命は、いまも改変されたままなのだ。今回の過去への
旅ではマロンに会わなかった。だからマロンに新たな変化は生じていないのだろう。その点は
安心できる。
再会の喜びもそこそこに、リンクはエポナを駆り、夜のハイラル平原を東へと急いだ。
一刻も早くシークに会って、世界の現状を確かめなければならない。
夜が明け始め、平原の風景が目に入ってくる。草は一面、枯れ果てている。行けども行けども
暗雲は尽きない。
改変された結果がこれなのか。ぼくの力は、まだまだ足りないのか。
いや、これからだ。ほんとうの戦いは、これからだ。
焦燥と勇躍が身を沸きたたせ、エポナを促す声も頻繁となる。
陰鬱ながらも大気が明るみに満たされる頃、平原が東に果てる地を、リンクはその目に捉えていた。
過去の状態とは、若干、様相を異にしていたものの、カカリコ村の前面には、堅牢な防御陣地が
築かれていた。過去へ旅立つ前には存在しなかったものである。これこそ改変の明らかな証拠──
とリンクは胸に期待を抱いた。が、同時に、奇異な印象をも、リンクは受けていた。
陣地に人の気配がない。見張りの一人もいないようだ。これでは陣地としての意味がないのでは
ないか。
不思議に思いながら、陣地を抜ける。カカリコ村に続く石段が見え、直後、そこに坐す一人の
人物が目に入った。
「シーク!」
エポナを駆け寄らせる。馬上から最小限の言葉で問いかける。
「どうだ?」
腰を石段につけたまま、シークは頬を緩め、穏やかな声で言った。
「今度はかなり変わったぞ」
心からのねぎらいの意を感じ取り、リンクは大きく息をついた。
ここは人通りがあるから──とシークは指摘し、リンクとエポナを防御陣地の隅まで誘導した。
無人の一角に至ってリンクは下馬し、シークと向かい合って地面に腰を下ろした。
朝食を摂りながらの会話が開始された。会話は活発となり、しばしば食事は忘れられた。
シークは自身の経験を語り、リンクは過去の世界での成果を──一部は故意に省略したが──
シークに告げた。かくて、第二の改変を経た世界の歴史が、二人の間で組み上げられていった……
──ハイラル平原西方の王国軍は健闘を続けたものの、劣勢はいかんともしがたく、その勢力は
徐々に弱まった。が、戦いの遷延は、結果的にゲルド族の主力を引きつけるという役割を果たす
ことになり、カカリコ村を含む他地域は、当面、侵略を免れた。
しかしガノンドロフは状況を黙視しなかった。改変前の世界と同じく、反乱勃発後、約半年を
経て──ただしこの世界では軍勢を投入せず単独で──ガノンドロフはゴロン族に襲いかかった。
魔力により邪竜ヴァルバジアを復活させることで、デスマウンテンの大噴火を目論んだのである。
もちろん『炎の賢者』であるダルニア抹殺も、目的に含まれていたはずだった。
目論見は失敗に終わった。噴火の兆候を感じ取ったダルニアは、すぐさま炎の神殿に身を投じた。
その効果であろう、噴火は起こったものの、日頃の小噴火とあまり違いがない程度で、ゴロンシティは
安泰だった。ダルニアが結界を張ったため、デスマウンテン一帯は、その後もガノンドロフの
襲撃を受けず、いまに至るまで、ゴロン族は生存を続けている──
「ちょっと待ってくれ」
ダルニアが期待に応えてくれたことを嬉しく思いながらも、リンクは疑問を投げかけずには
いられなかった。
「デスマウンテン頂上の炎は、どういうわけなんだ? 改変前と全然変わっていないみたいだ」
「見かけは派手だけれども、大した実害はないんだ。ゴロン族が生活するのにほとんど影響は
ないし、火山弾や火山灰がカカリコ村に降ってくることもない。炎が消えないのはヴァルバジアが
活動しているからだが、ダルニアの力がそれを抑えているのさ。ただ、その力も……」
リンクの疑問に明解な答を返していたシークが、そこで顔を曇らせ、言いよどんだ。
「……いや、細かい点はあとにしよう。とりあえずは歴史のまとめだ」
懸念ありげな様子が気にかかったが、リンクは敢えて妨げず、シークが続ける話に耳を傾けた……
──賢者に下手な手出しをすると、かえって取り逃がすことになる、と、ダルニアの一件で
悟ったらしく、以後のガノンドロフは、性急な賢者抹殺を控えるようになった。
ただ一度、軍事力を必要としないコキリの森への侵入を──これも改変前、および第一の
改変後と同じく──反乱の一年ほどあとに、ガノンドロフは試みたのだが、第一の改変で生じた
結果は、第二の改変でも踏襲された。すなわちサリアはいち早く森の神殿に身を隠し、ガノンドロフの
魔の手から自らを守るとともに、コキリの森の焼亡を防いだのである──
「もっとも、この顛末は、後年になって僕が森を訪れた時、コキリ族の話を盗み聞きして
知ったんだがね。第一の改変後の世界と同様に」
「ということは──」
リンクは思わず口をはさんだ。
「この世界でもサリアは無事なんだね」
「もちろん」
シークの顔に笑みが満ちた。
「大人の君がサリアに賢者としての完全な覚醒をもたらした、という結果だって、変わっちゃいない。
コキリの森の上空は、いまもきれいに晴れ渡っているよ」
リンクは安堵し、シークの次の言葉を待った……
──これでますます慎重となったか、その後のガノンドロフの行動は、賢者を視野に入れない
ものへと変化した。西に集中したのである。抵抗を続けていた王国軍は、コキリの森の一件ののち、
日ならずして滅ぼされた。次いで平原西方へのゲルド族の移住が始まり、同地は、以後、改変前の
世界と変わらぬ苛政に苦しんでいる。
対して平原東方は、緊張しつつも平和を維持した。ガノンドロフが西方の経営に専念していた
ためであろうし、王国軍との戦いで軍事力が疲弊し、新たな侵略行動を起こせない、という事情も
あったのだろう。あるいは失踪したゼルダの捜索に注力していたのかもしれない。とはいえ、
この世界においても、ゼルダ発見の報が喧伝されたことはなく、その生存は確実と考えてよい──
『当然!』
とリンクは心の中で叫んだ。懐に手をやり、ゼルダの耳飾りを握りしめる。
これがある限り、ゼルダの生存は動かせない決定事項だ。この耳飾りをゼルダの手に返す日を、
ぼくは必ず迎えてやる!
胸を奮わせるリンクをよそに、シークの話はなおも続いた……
──カカリコ村もまた、平和を享受していた。ことあらば、と心を決めていたインパも、そんな
状況では闇の神殿に赴くまでもないとて、村での生活を続けていた。
反乱より三年後、変事が出来した。じっと牙を研いでいたガノンドロフは、軍を率いてひそかに
カカリコ村へと迫り、いきなり奇襲をしかけてきたのである。
村は大混乱に陥った。長い平和が楽観を生み、警戒がおろそかになっていたのだ。守備隊や
義勇兵は敢闘したが、衆寡敵せず、隊長以下、多くの兵が戦死した。
非戦闘員に関しては、万一の時のために、避難の方法がいくつか決められていた。
第一は結界で守られたデスマウンテンへの脱出であり、その際も、まず試みられたのは
この方法だった。が、ガノンドロフはこれを読み、平原から登山道へと部隊の一部を迂回させ、
退路を断った。登山道へ向かった人々は、一人残らず虐殺された。
第二の方法は、切り開かれた山道を通ってゾーラの里へ向かう、というものだった。ところが
運の悪いことに、たまたま起こっていた崖崩れのため、山道は通行できなくなっており、ゾーラの
里への脱出は不可能だった。
実現したのは第三の方法である。戦闘終了までに生き残った百数十人の村人が、王家の墓へと
避難した。墓地の地下には他にも納骨堂や通路があったが、窮屈ではあっても多人数が身を
隠せる点、飲用可能な温泉がある点で、王家の墓が最適とされたのだ。ただし露見したら全滅は
避けられない。その点は覚悟しなければならなかった。
露見を防ぐには、少なくとも、石像を動かして入口を閉じる必要があった。その作業は地上で
行わねばならず、従って従事者は王家の墓には入れないわけだった。決死の要員に名乗りを
上げたのはダンペイである。墓守として当然の仕事と言い切ったダンペイは、全員が王家の墓に
入ったあと、ひとり地上に残って穴を塞ぎ、突入してきたゲルド族に挑みかかって、壮絶な死を
遂げたのだった。
ダンペイの死は報われた。無人となった村を、ゲルド族は奇妙に思ったに違いなく、家々は
徹底的に荒らされた。しかし王家の墓は探索を免れた。一週間後、少数の駐留部隊のみを残して、
益のないまま、ガノンドロフとゲルド族はカカリコ村を去った。
この間、インパは村にいなかった。親善の目的でゴロンシティを訪れていたのである。インパが
指揮を執っておれば、村がこれほど容易に破れることはなかっただろう。その点は不幸と言えた。
が、賢者としてのインパの身に危険が及ばなかったのは幸いだった。耐えて機を待っていた
インパは、ゲルド族の主力が去ったあと、駐留部隊の目をかいくぐって王家の墓へと至り、
村人たちに事後の策と方針を言い置いて、闇の神殿に姿を消した。
残された人々は、インパの指示に従って、駐留部隊に不意打ちをかけた。個々の戦闘力では
劣っても、人数の点では圧倒的に優っていたので、部隊を打ちのめし、村から追い出すのは
困難ではなかった。いったん村を出てしまえば、インパによる結界を通過できなくなるゲルド族である。
その後の攻撃も無意味と知ったガノンドロフは、二度と軍勢を派遣しなかった。村は平和を
取り戻し、それから四年が過ぎている──
カカリコ村をめぐるシークの話は、リンクに種々の感慨をもたらした。
ゲルド族襲撃の場にインパがおらず、村が蹂躙されてしまったのは、実に不運と言うほかない。
だが、その後のインパの献身で、村の平和が保たれていることを、いまは喜ぶべきだろう。
防御陣地に人がいないのは、陣地に代わり、インパの結界が村を守護しているからだったのだ。
そして村人たちの命が救われたのは、ぼくとアンジュが過去の世界で、王家の墓に入る道を
開いたからだ。
そのアンジュはどうなったのだろう。
疑問に駆られて口を開きかけたリンクだったが、それより早く、シークが話に新たな展開を
加えた。
「修行を終えた僕がカカリコ村に戻ったのは、駐留部隊を追い出して村が平和になった直後の頃だ。
これまでの話は、村人や、よその地域の人々の話を聞いて、僕がまとめ上げたものさ」
「そういえば……」
思い出した点をシークに訊ねる。
「君はインパから、何か伝言を受け取ったかい? ぼくが過去で伝えた賢者の情報を、君に
どうにかして知らせたい──と、インパは言っていたけれど……」
「いや」
シークが首を横に振った。
「インパは賢者の件を誰にも話していなかったし、書き残したものもなかった。秘密が漏れるのを
防ぐためだろう。神殿に入る直前ともなれば、何らかの手段を講じるつもりだったのかもしれないが、
いま言ったような状況では、それも無理だったのだと思う。とはいえ──」
そこでシークは身を乗り出し、にやりと笑った。
「この世界の僕は、ずいぶん楽をさせてもらったよ」
すぐには意味がわからず、リンクは不審をもってシークを見返した。
「僕がカカリコ村に着いた時点で、すでに三人の賢者が神殿に入っていたわけだ。改変前に
比べたら段違いの進展ぶりさ。もちろん探索の旅は続けたが、かなり恵まれた状況だった、と、
改変前の世界の記憶を得たいまでは実感できるね」
「ああ、そうか……」
納得しつつも、口で言うほど楽なものではなかっただろうに──と思いやる。
何しろシークは、この七年間の記憶を三とおりも持っているのだ。合わせて二十一年分。重なる
部分も多くはあるが、それにしても、何と高密度の人生であることか。
「それにカカリコ村での僕は──これは君も覚えておいてくれたまえ──インパの息子という
ことになっているから、扱いは悪くない。旅の合間に平和な村へと戻っては、じっくりと心身を
休めさせてもらったものさ」
シークとカカリコ村の繋がりを考えたリンクは、再びアンジュのことを意識した。が、またもや
シークは、リンクの機先を制し、話題を次に移した。
「その後、僕が直面したのは、ルト姫の問題だった」
はっとする。
そうだ、ルトはどうなったのだろう。あの悲惨な運命を、ルトは回避できただろうか。
疑問への答となるシークの話に、リンクは、じっと聞き入った……
──カカリコ村征服に失敗したガノンドロフの矛先は、次いでゾーラの里に向けられた。
ゲルド軍が動いたと知ったカカリコ村は、しかしゾーラ族に軍事的援助を提供できなかった。
先の戦闘で兵力をほとんど失っていたためである。ゴロン族は部隊を派遣してきたが、側面からの
牽制以上の効果は望めなかった。ゾーラ族は果敢な抵抗を示したものの、長期的な見通しは暗いと
言わざるを得なかった。
カカリコ村に戻ったばかりのシークは、インパの名代という立場で、復旧していた山道を通り、
ゾーラの里を訪れた。そこでシークは、キングゾーラから意外な依頼を受けた。『水の賢者』で
あるルトを、ハイリア湖にある水の神殿まで送り届けて欲しい──というのである。
ルトが賢者であると、シークはその時初めて知ったのだが、自分の使命に合致する依頼を断る
いわれもなく、即時の出発を主張した。初め、ルトは拒絶した。すでに賢者の件を何度も
キングゾーラに言い含められていながら、完全には覚悟ができていなかったのである。シークは
真摯な説得を続け、ようやくルトを翻意させた。二人は『金のうろこ』を使い、地下水道を通って
ハイリア湖に至った。そして最終的に、シークはルトが水の神殿に入るのを見届けた──
「このあたりには複雑ないきさつがあって、いますべてを話している余裕はないが、ルト姫を
説得するのは大変だったよ。自分だけが逃げるわけにはいかない、一族と運命をともにする──と
頑固に主張してね。あまりに聞き分けがないものだから、僕もかっとなって、激しい口論を
やらかしてしまった」
あのルトなら、さもあろう──と、リンクは微笑ましい気持ちになった。
「けれども、さすがに王女だ。賢者としてあればこそ一族を救うことができる──と最後には
得心して、従容と運命に身をゆだねたよ」
厳粛な面持ちで言葉を切ったシークは、次いで眉根を寄せ、低い声であとを続けた。
「ただ、ゾーラ族は無事ではすまなかった」
「何があったんだ?」
急きこんで訊ねるリンクに向け、シークは続けて説明を始めた……
──ルトから譲り受けた『金のうろこ』を用い、ゾーラの里へ向けて地下水道を泳ぎ進んだ
シークだったが、水温と水流速度の低下に気づき、危険を感じてハイリア湖へ引き返した。徒歩で
ハイラル平原を横切り、ゾーラの里を再訪したシークは、愕然となった。里は完全に氷結していた
のである。改変前の世界と全く変わらない、それは悲劇的な結末だった。
経緯はこうであろう。ルトとシークが里を脱出した直後、里はガノンドロフに襲撃された。
ルトが水の神殿に入ることにより、ハイリア湖とゾーラの里の周囲には結界が張られたはずだが
──事実、それ以降、ハイリア湖はゲルド族の侵入を許していない──ゾーラの里の方は、結界が
張られる寸前に攻撃を受けてしまったのだ。
実にきわどいところで、ルトの身は助かった。しかしゾーラ族を救うには、紙一重の差で時間が
足らなかった──
「だが希望がなくなったわけじゃない」
心を沈ませるリンクに、シークの声がかぶさった。力強い声だった。
「ルト姫が賢者として完全に覚醒すれば、ゾーラの里にも変化が起こるだろう。空の暗雲を払う
ほどの力が、賢者にはあるのだから」
そのためにはぼくが──と励みを感じ、
「うん」
リンクは決意を胸に燃やした。
「──こうして、六人の賢者のうち四人までが、首尾よく各々の神殿に身を収める結果となった
わけだが……」
シークの声が深刻な色を帯びた。
「問題は、残る二人の賢者だ」
それはリンクも大いに気になる点だった。
巨大邪神像から逃走したケポラ・ゲボラとナボール。彼らはいったいどうなったのか。
ツインローバの追跡を振り切ることができたのか。
「君は何か情報を持っていないのかい?」
リンクの問いに、シークは厳しい表情で首を横に振った。
「ナボールについては、何もない」
──西方への挑戦のいきさつは、改変前の世界と同じである。ゲルド族の支配領域に潜入した
シークは、平原西端の町でゲルド族に捕まり、『副官』の奴隷となった。のちに『副官』と
意気投合し、『幻影の砂漠』を目指してひとり旅立ったが、ゲルドの谷でツインローバに妨害され、
以後は潜入を果たせていない。『副官』の境遇やゲルド社会の状態も、改変前の世界と大同小異で
ある──
「じゃあケポラ・ゲボラについてはどうなんだ? 改変前の世界では、君はケポラ・ゲボラに
会っていたね」
「それも同様だ」
──コキリの森を訪れた際、シークはケポラ・ゲボラに会っていた。改変前の世界との違いは、
出会いの地である『森の聖域』が、火難を受けず森厳な美しさをとどめていた点のみであり、
会話の内容はほとんど変わらなかった。ケポラ・ゲボラは、神殿の扉を開くメロディがゴシップ
ストーンから得られることを示唆してくれたが、他には思わせぶりなことを言うだけで、具体的な
指針は何も示してくれなかった──
ケポラ・ゲボラが無事であったという知らせは、ひとまずリンクを安堵させた。が、
「変だな」
シークの話には納得のいかない点もあった
「ケポラ・ゲボラはナボールのことを君に言わなかったのかい? いや、それだけじゃない。
ぼくは過去の世界で、賢者のことも、使命のことも、ぼくが時を越えて旅していることも、
一切合財ケポラ・ゲボラに話したんだ。君に何か教えてくれてもよさそうなものなのに……」
「僕に余計な知識を与えまいとしたんだろう」
「余計──だって?」
理解不能の内容は、シークの次のひと言で解明された。
「ツインローバだ」
「あ──」
「もし種々の知識を持った僕が、ツインローバに心を読まれたら──実際、僕は一度ツインローバに
会っているわけで──何もかもがばれてしまう。ケポラ・ゲボラには何か考えがある、と僕は
前から思っていたが、なかなかどうして慎重だよ、彼は」
いまにしてリンクも思い当たった。
ケポラ・ゲボラがラウル覚醒についてぼくに何も教えなかったのは、そのためだったのか。
ぼくがツインローバに心を読まれる事態を考慮して。
ケポラ・ゲボラばかりではない。インパもだ。
ツインローバが人の心を読むことを、ぼくはインパに話した。それゆえインパはゼルダの居所を
ぼくに知らせなかったのだ。
「おそらく──」
シークが言葉を続ける。
「──ナボールはケポラ・ゲボラによって、どこかにかくまわれている。ケポラ・ゲボラも身を
隠しているに違いない。彼らに会う機会は、この先、必ず来る。だから……」
ひたと視線を据えてくるシーク。赤い瞳に固い意志をみなぎらせて。
「時を待とう」
負けじと視線に力をこめ、リンクは深く頷いた。
「──で、今後の活動についてだが……」
話を進めようとするシークに、リンクは気ぜわしく提議した。
「手近な所からいこう。闇の神殿なら目と鼻の先だ」
「いや」
シークがさえぎった。
「優先すべき場所が他にある」
「どこ?」
「炎の神殿だ」
「理由は?」
「かつてのコキリの森と同様のことが、いまのデスマウンテンにも起こっている」
「というと?」
「ガノンドロフは賢者抹殺を諦めてはいない。ダルニアの力がヴァルバジアを抑えている──と、
さっきは言ったが、ガノンドロフの魔力の影響が、最近は強まっているようで、地震や噴火の
規模が少しずつ大きくなってきている。ゴロンシティにも被害が出始めているんだ。登山道には
魔物が出没しているし、神殿内にも送りこまれているとしたら、ダルニアが危い。幸い、いまの
ところ、カカリコ村には問題はないから、闇の神殿は後まわしでいい」
「わかった。じゃあデスマウンテンに行くよ」
「そこで、このメロディだ」
シークは竪琴を構え、リンクが初めて聴く旋律を奏で始めた。ゆったりとした、しかし
規則正しい堅固なリズムを感じさせるその曲を、シークは『炎のボレロ』と呼んだ。リンクは
『時のオカリナ』でメロディを奏し、しっかりと頭に記憶させた。
どこでこのメロディを得たのか、と訊くと、案の定、デスマウンテン火口内の崖に立つゴシップ
ストーンから、という答が返ってきた。
「君もあそこへ行ったんだね。ものすごく暑かっただろう」
自らの経験を思い出し、リンクは苦笑しつつ言った。シークも苦笑で応じた。
「筆舌に尽くしがたい暑さだった。ゴシップストーンが火口の入口近くにあって助かったよ。だが、
これからあそこへ行く君の方が、もっと大変だぞ。神殿は火口のずっと奥にあるようだから」
「それについては当てがあるんだ」
リンクは大妖精について説明した。シークはデスマウンテン頂上の泉を訪れてはいたが、
『時のオカリナ』を持たないため、大妖精の存在を知らなかったのである。興味深そうに
聞いていたシークは、話し終えたリンクの肩を叩き、
「大妖精までが助けてくれるのなら、見通しは明るいな。頑張ってくれ」
と言って、腰を浮かせかけた。
「ちょっと──」
会談は終了──と言わんばかりのシークの態度に衝動を呼び起こされ、覚えずリンクは声を
出していた。
「アンジュは?」
シークが凝固した。
浮かせかけた腰が止まった。目の動きが止まった。身体全体の動きが止まった。呼吸すら
止まったように見え、周囲の空気までが固まったような気がした。
一瞬ののち、シークは再び地面に腰を下ろした。けれども、その一瞬が、リンクには、恐ろしい
ほどの空白と感じられた。
「アンジュは……」
呟くように、シークは言った。
「幸せになったよ」
その顔に、感情は浮かんでいなかった。それがなおさら、異常に思えた。
「ありがとう」
シークの言葉が、胸を刺す。
過去へ旅立つ前、シークはぼくに言った。
『アンジュを幸せにしてやってくれ』
ぼくは過去の世界でアンジュと接触し、結果、シークの望みはかなえられた。そのことへの
感謝を、いま、シークはぼくに述べたのだ。
実に自然な、淡々とした流れだ。
淡々としすぎている。
シークはぼくに対して含むところがある──とは、全く思わない。それは出発前の会話で
わかっている。シークは純粋にアンジュの幸せを願っていた。その願いをぼくに託したのも
シークの純粋な意図だった、と、ぼくは確信している。
ならば、シークの、この反応は──いや、反応のなさは──何によるのか。
さっきまでのシークとの会話で、アンジュが話題に出たのは、一回きりだ。過去での体験を
語る中で、ぼくはアンジュに関して、なすべきことをなした、とだけ言い、シークは無言で頷いた。
それだけだ。シークの方はアンジュの名を一度も出さなかった。当然、出していいはずの、
カカリコ村の話をしている時ですら。
忘れていたとは思えない。そんなはずはない。シークは意図的に出さなかったのだ。
なぜ?
わかるような気がする。
アンジュがいかなる幸せを得たのか。それはシークにとって──
「反乱勃発から二年後──」
唐突にシークがしゃべり始めた。ふだんと変わらない冷静な声だった。
「──アンジュは結婚した」
結婚!
そういうことだったのか……
「相手は村の青年だ。養鶏を営んでいて、裕福だし、人柄もいい。夫として、これ以上は望めない、
と言ってもいいほどの人だと思う」
養鶏。七年前のアンジュはコッコを飼っていた。その縁でもあるだろうか。いずれにしても
素晴らしい結婚相手。
「カカリコ村がゲルド族に襲われた時、アンジュも王家の墓に避難した。夫や両親も一緒にだ。
それで助かった」
つまり、アンジュの未来を変えたのは、やはりぼくとの交わりだったのだ。それによって
王家の墓への道が開き、のちにそこへ避難して、敗戦に伴う悲劇を避けられたのだから。
「その後、平和になった村で、アンジュは夫と仲睦まじく暮らしている。もうすぐ子供が
生まれるよ」
子供! アンジュに!
改変前の世界では、娼婦として、ひとり、寂しく、哀しく、生きなければならなかったアンジュ。
そのアンジュが、この世界では、きらきらと輝かんばかりの幸福な生活を……
よかった──と、心から思う。
が……その代わりに……シークとアンジュの関係は……
「僕がカカリコ村に戻った時には──」
リンクの思いを酌み取るように、シークが言葉を継いだ。
「──アンジュは、すでに結婚していて、新居に住んでいた。しかし以前からの知り合いという
縁で、村を訪れる際、僕はいつも、アンジュの実家である大工の親方の家に泊めてもらっている。
家族同然のつき合いというやつさ。アンジュは僕のことを、弟みたいなものだ、と、いつも
言っているよ」
同じ表現を、改変前の世界のアンジュは、ぼくについても使っていた。アンジュの発想の
傾向なのかもしれない。ただ、その意味するところは、微妙に──いや、かなりの程度に──
異なっているのだけれど……
「アンジュに会うか?」
シークが訊いてくる。過去へ旅立つ前、シークは同様の質問をぼくに放った。
「いや、これからすぐ、デスマウンテンに登るよ」
ぼくも同様の答を返す。同様の慮りを胸にして。
シークは、つと身を立たせた。今度こそ話は終わり──という意思が感じられた。
「僕は村で待っている。灼熱の火口へ一緒には行けないからな。その代わり、エポナのことは
任せてくれ」
「頼む」
立ち上がり、手綱を渡す。もうシークに馴れているエポナは、全く抵抗しなかった。
シークはエポナを牽き、リンクの先に立って、石段の下まで進んだ。そこで立ち止まった。
「エポナは村に入れない方がいいな」
「なぜ?」
「うむ……いまの村は、けっこう賑やかでね。エポナが興奮するかもしれない」
「君は?」
「エポナと一緒にいる。だが、君を見送る間は、ここに置いておこう」
シークは傍らの木に手綱を繋ぎ、石段を登り始めた。エポナの背を軽く叩き、別れを告げて
おいてから、リンクもシークのあとを追った。
村は確かに賑やかだった。以前に比べて人口は増えており、多くの人々が通りを行き交っていた。
また通りに面して、前には存在しなかった、いくつもの商店が並んでいた。中には城下町で
見たのと同じような店もあり、そこから脱出してきた人が開いたものと思われた。奥に建つ風車は
緩やかな回転を繰り返し、それがどうにか以前のカカリコ村の印象をとどめているものの、
かつての落ち着いた雰囲気はなくなってしまっていた。が、それは決して悲観を誘うものではなく、
むしろ、いくら暗雲が空を支配しようとも前向きに生きようという人々の活気が反映された状態と
感じられ、リンクを力づけるのだった。
しかしながら──とリンクは奇妙に思う。
賑やかではあるが、七年前の城下町に比べたら、おとなしいものだ。エポナが興奮するほどでも
ないだろう。シークは神経質すぎるんじゃないか。
疑問を呈そうにも、すいすいと歩みを進めるシークを呼び止める機会がつかめない。
大したことでもない──と割り切って、シークの後ろについて行く。登山口に着く。シークは
食料を渡してくれ、次いで、忠告を口にした。
「さっきも言ったように、登山道には魔物が出る。赤テクタイトという、蜘蛛と蟹の中間のような
節足動物だ。強力な敵ではないが、気をつけるんだ」
リンクは頷いた。
赤テクタイトは、みずうみ博士の図鑑で見た覚えがある。対応はできる。
「では、吉報を待っている」
「任せてくれ」
軽く片手を上げてシークの激励に応え、デスマウンテンをふり仰ぎ、リンクは登山道を進み始めた。
リンクの姿が視界から去ったのを機に、シークは登山口を離れた。通りに入り、人の間を縫って、
村の出口を目指す。その途中、
「シーク!」
後ろから声をかけられた。誰であるかは、見なくともわかった。
ふり返る。
突き出た腹を揺らしながら、アンジュがのしのしと近づいてくる。手に買い物籠をぶら下げて。
「いいのかい? 出歩いたりして」
からかうように言ってやると、アンジュは眉を聳やかし、けれども口元には笑みをとどめ、
意気軒昂な台詞を吐く。
「これくらい何ともないわよ。生まれるのは、もうちょっと先なんだし」
「強いね」
「ええ、母は強くなくちゃ」
笑みが満面に広がる。朗らかな声が続けられる。
「今晩もご馳走を作りに行ってあげるわ。期待しててね」
「いや、今夜は親方の家には泊まらない」
笑みが消える。怪訝そうな表情。
「どうして? まだ村にはしばらくいるんでしょう?」
「ああ」
間を長引かせないよう、急いで言う。
「知り合いに馬の世話を頼まれたんだ。平原で野営するよ」
「そう……」
怪訝な表情は変わらない。村には馬を預かる施設がある。なぜそこを使わないのか──と
不思議に思っているのだろう。
それも束の間。再び表情に笑みを戻し、
「なら、また今度ね。家に泊まる時は、わたしに言うのよ」
優しく命じるアンジュ。あたかも『姉』のごとく。
「うん、そうする」
従順に答える僕。あたかも『弟』のごとく。
「じゃあね」
アンジュが片手を軽く振る。背を向ける。のしのし歩きで去ってゆく。
見やりつつ、おのれの心を洗い出す。
咄嗟のこととはいえ、なぜ「知り合い」などと言ってしまったのか。アンジュとリンクは
旧知の仲だ。リンクの名前を出してもかまわないではないか。むしろ出すべきではないか。
その理由。
アンジュは僕との思い出を持っていない。だがリンクとの思い出は持っている。
その思い出をアンジュに想起させたくなかったと? 僕とアンジュが思い出を共有できない
からといって?
自分から「アンジュに会うか?」とリンクに訊ねた僕が……
いや、あれは……あの時のように、リンクが断ることを期待した上での……
『いまさら……』
抑えていたはずの想いが湧き上がる。
エポナのことも然りだ。なぜ僕はエポナを村の施設に預けないのか。なぜ平原で野営しようと
しているのか。まるで親方の家を避けるかのように。
避ける?
まさにそのとおり!
結婚して親方の家を出る時、アンジュはベッドを残していった。僕が泊まる時は、いつも
そのベッドを使わせてもらっていた。僕は何とも思わなかった。何の感想も持たなかった。
きのうまでは!
ゆうべ、僕はそのベッドに身を横たえて、しかし一睡もできなかった。ほんの数時間前まで、
僕とアンジュがそこで何をしていたか。それを思うと、とても眠れたものではなかった。僕が
そのベッドで寝ることは、二度と再びないだろう。そう、二度と!
『いや!』
強烈な意志をもって、感情をねじ伏せる。
そうではない。僕があるべき姿は、そうではない。
いかなる動揺もなく、あのベッドで──ああ、せめて「いずれは」と断らせて欲しい──
眠れるようになれ。
僕はそうあらねばならないのだ。
ねじ伏せられる感情が、最後の主張を申し立てる。
世界が統合される直前に、僕が抱いていた、あの想い。
『アンジュのために、僕はすべてを投げ打とう』
あの限りなく真摯な想いは、くっきりと心に残っている。
が……
あれは所詮、一時の空想に過ぎなかった。はかない望みに過ぎなかった。
そう思わなければならない。
アンジュは幸せを得たのだから。境遇も、健康も、愛情も、何もかもが満たされた、この上ない
幸せを得たのだから。
アンジュにとって、あるべき愛が美しく成就し、知らざる愛がひそかに消えた。
そういうことなのだ。
遠ざかるアンジュの後ろ姿が、人混みの中に消えていった。残像を追うがごとく、なおも
しばらく立ちつくしたのち、シークは踵を返し、村の出口へと歩を運んだ。平原に続く石段を
下りつつ、感情の埋み火を消し去らんとし、シークは胸の内で、意志の諭しを静かに繰り返していた。
ただそれだけのことなのだ──と。
To be continued.
以上です。そもそも全体の構想時点では、コッコ姉さんにここまで比重を持たせるつもりは
なかったんだが、書くうちに嵌ってしまった結果がこれです。
あれ、なんだか目から汗が。
GJ
(;´Д`)ハァハァ…キャラがこんなにセックルしまくりだと、
当分出てこないだろうゼルダ姫もさぞエッチな女の子になってるだろうと思うと
今から全裸正座したくなるくらいしんぴあですwktk
今後セフレを失ったシークの性欲は溜まる一方だと思うと特にw
ルト姫さまが全裸でプンプン怒りながらシークと口論する様を
妄想して'`ァ'`ァ(*´Д`)=3 '`ァ'`ァ
おれも目に大量の汗が滲んだ。
でも泣くもんか。
・・・仕事中だし。
…まじでGJ。
切ないな。大事だからこそ身を引く、的な美談がすんげえ感動した。
リンク!早くシーク(彼女)の事も幸せにしてやれ!!
GJすぎて言葉もない
心が痛いよ
GJ
時のオカリナってアクション主体だからストーリーは簡素だけど
結構切ない話もあるんだよね。デクの樹サマ死亡から賢者云々、エンディングまで
「あのバカ……森にはいったのかい……バカにつける薬は無いというけど……ねえ……」
「このクスリを届けてやってくれ……まだ人間だったら利くはずだよ……」
とかいうクスリ屋のばーちゃんのセリフ→森に戻ると「あのヒト、もういないヨ」
なんてお使いイベントでのコッコ姉さんの兄に関する一連の流れは子供心ながら悲しかった
シークが急に人間臭くなったなwにやりと笑うとか想像つかん
つうかシークとアンジュっが結ばれるとしたら
それって実はものすごい百合なんじゃ…
シーク切ねぇ…
でもアンジュさんが凄い幸せそうで良かった
1年後、そこには元気にフタナリちんこでアンジュさんとまぐわうZさんの姿が!
空気読まずに思ったことを言う
モーファ見てると触手に捕まって色々されそうでエロいなぁ
ロリとショタが蔓延るコキリの森のエロさは異常
ふたごのおうちというワードのエロさも異常
アンジュはもう7話ですか
もはやメインヒロインやね
次は妊婦アンジュさんとアナル不倫だな(ねーよ)
セルフ突っ込み気持ち悪い
キモがられるカキコしてもうたがな…ってやかましいわ!
いいんだ 春だし
セルフ突っ込みって究極の自慰だな
>>238 モーファってことは、被害者はルト姫ですな
水の神殿にて、スライム状のボスに触手プレイを・・・
女王ゴーマに卵を植えつけられるのはデフォですね
まことの眼鏡ってなかなかいいアイテムだよな
そういえばまことの眼鏡でシークを見たリンクが鼻血出した
というネタがあったな
何か深い話だよな〜、時オカって。
コッコ姉さんを見て、幸せの形って一つじゃないんだな・・・と
しみじみ感じてしまった。
コッコ姉さんに夢中になりすぎて、ゼルダの事忘れそうw
ムジュラにしてもそうだな。例えばクリミアとアンジュに確執があったなんて知らない人も多かろう
俺も今日知ったくらいだからな! な! ホント攻略本無しのイベント制覇は地獄だぜ フゥハハハーハァー
>>252 クリミアさんとロマニーの姉妹丼ですね! わかります!
一緒の布団で寝ようって言ってるロマニーは明らかにリンクを誘ってる
ちげーよ。あれだ。
クリミアもカーフェイのことが好きだったっちゅうフラグのことだ
いや、知ってる
初代から誘われてる
ムジュラ売ったから確認できねぇ…
260 :
257:2008/04/04(金) 09:19:43 ID:MkQENMjF
>>258 すまん説明がたりんかったw
ムジュラの中で他にも誘われる場面あったっけ?っと言いたかったんだ
とりあえず役場の受付はエロかったと記憶している
宝箱の人はもっと直接的な作為を感じた
デク姫はかわいい
茶壷姉さんのためにソフト買った奴多数と聞いた
茶壷姉さんぞ誰や
ゲームキューブ版4つの剣プラスでエロ大活躍するらしい
いかにもなエロキャラ極端なうっふんエロボイス出すとただのギャグだけど
となりのお姉さんみたいな人が普通な感じでエロいこと言いまくってると
すごいカオスでそそるんだよなー。
お、俺もまるみえラッキータイムキボン
アンサイクロの姉さんの説明に吹いた
まるみえ吹いたじゃネェかw
何を買えばまるみえやれるんだ?
メドリたんがいれば生きていける
メドリの小説ってここには一つしか投下されてないんだよな
メドリたん含む風タク分が不足気味だ。
健康のためにだれか投下してくれないかな…
ジャイハーラって見た目がエロイと思うわけよ。
つまり何が言いたいかというと、ジャイハーラによる大地の賢者メドリ陵辱とか見たいってわけ。
wktk
大地の神殿はホントに脳内エロ変換の宝庫
チュチュ集団によるスライム系陵辱とか
フロアマスターに手淫されるとか
リーデットに抱きつかれて…………とか
ポウに操られてメドリを犯しまくるリンクとか
そもそも操りの唄でメドリを弄ぶリンクとか
つーかいい年頃の男女で冒険って、絶対なんか起こる
マスターソードに賢者の力を宿すために
大地の賢者の秘所にマスターソードの柄を突き刺して愛液を吸わせて生気を取り戻す
やっぱ忘れてくれ
私本・時のオカリナ/第四部/第十三章/ダルニア編その4、投下します。
リンク×ダルニア@大人時代。
註:この話のダルニアは「女体化」しています。
↓
四本の脚が地響きをたてて跳躍する。その表面に突き出た無数の棘に触れたら、深い裂傷は
避けられない。警戒しつつ、けれども後退はせず、じっと間合いを測る。そこへ跳びかかってきた
赤い甲殻体は、次の瞬間、
「てやッ!」
気合いとともに振り下ろされるマスターソードに両断され、脆くも死骸へと化していた。
魔物相手の戦闘にも慣れたリンクにとって、図体はでかくとも防御力の低い赤テクタイトは
難敵ではなかった。さほど数も多くはない。が、崖に沿う狭い道での戦いは、ただでさえ危険な
デスマウンテン登山道を、さらに危険な場としており、また落石や火山弾の飛来も──シークが
指摘したように──七年前に比べて明らかに頻度を増していた。
そうした現状に苦しみながらも、歴史改変前には道を断ち切っていた熔岩流が、いまはないだけ
ましである──とおのれに言い聞かせ、リンクは前進していった。
ゴロンシティに着いたのは翌日の昼前だった。七年ぶりの訪問は、ゴロン族一同を大いに驚かせ、
かつ喜ばせた。キングドドンゴ退治というリンクの功績を、みなは忘れてはいなかったのである。
ただ、歓迎一色とはいかなかった。頻発する地震と噴火は、シティに種々の被害を及ぼしていた。
落盤によって鉱山での採掘作業は困難となり、少なからぬ負傷者や、最近ではついに死者までもが
出ていたのである。火山活動の活発化に伴って、シティ内部の気温は上昇し、日常生活そのものが
影響を受けつつある事態ともなっていた。
リンクは族長と会見した。ダルニアの跡を継いだその人物は有能であり、ガノンドロフの暴威が
世界を席巻した七年足らずの間、ゴロン族の安全と団結を──ダルニアの結界あってのこととは
いえ──よく保ってきたのだが、ここに至っては、シティ放棄、全員下山もやむなし、と、
いまにも苦渋の決断を下そうとしていた。
それは待って欲しい──とリンクは押しとどめた。
「ぼくがこれから炎の神殿へ行って、必ずデスマウンテンの活動が治まるようにしてみせるから」
どうやって?──といぶかしむ様子の族長だったが、リンクの以前の功績がものを言ってか、
深い追求もせず、最後には全幅の信頼を寄せてくれた。
ゴロンシティで休息の一夜を過ごしたのち、リンクはデスマウンテン山頂へと向かった。
視界を奪う分厚い火山灰の幕、そしてますます数と威力を増す火山弾により、行程はしばしば
妨げられた。小康状態を待って先へ行こうにも、噴火はひっきりなしで、絶える気配がない。
やむなくリンクはハイリアの盾を構え、降り来る火山弾の中を強引に突き進んだ。少々の怪我には
留意していられなかった。
最後の崖の下に達すると、不意に上から青テクタイトが降ってきた。赤テクタイトよりも
防御力が高いこの魔物を、しかしリンクは動じることなく葬った。崖には多くのスタルウォール
──スタルチュラよりは小型の蜘蛛──が張りついていたが、矢で射落とすのは容易だった。
敵を一掃したのち、リンクは崖を這い昇った。
山頂に至ったリンクの前にあったのは、七年前と同じく、岩壁に穿たれた二つの横穴である。
リンクは迷わず左側の穴の中へと身を入れ、奥の泉を目指した。
『ゼルダの子守歌』により、例の絶叫めいた笑い声をあげて泉から飛び出してきた大妖精は、
リンクにじっと目を注ぎ、感慨深げに言った。
「ようこそ、リンク。見違えるくらい逞しくなったわ」
再び奉仕が必要か、と案じたが、二度目とあってか要求はなく、
「あなたには、火口内の大妖精の居場所を伝えなければならないわね」
リンクが何も頼まないうちから、所定事項とばかり、大妖精は話し始めた。
「火口の入口から、左側の崖に沿って下っていけば、知恵の大妖精の泉へ続く洞穴が見つかるわ。
爆弾でも壊せない固い岩で塞がれているけれど、いまのあなたなら大丈夫ね」
意味がわからず、ぽかんとしていると、大妖精がおかしそうに指摘した。
「あなたは『銀のグローブ』を持っているじゃない」
そこで思い出した。過去の世界で巨大邪神像を訪れた際、その右手の上で発見した手袋を、
リンクは懐から取り出した。
『銀のグローブ』という名のとおり、甲に銀箔が貼られている。子供の手には合わなかったが、
大人の身なら装着可能だ。
「それを使えば、普通の人間には出せないほどの腕力を発揮できるの。生地が厚いから、剣を
持ったりはできないわ。でも岩を持ち上げるくらいなら簡単よ」
言うべきことはそれだけ──といった態度で、大妖精は笑いとともに泉へと身を消し去った。
デスマウンテン火口は、以前にも増して猛暑が支配する地となっていた。高温に耐えて行動
できるのはごく短時間、とわかっていたので、リンクはあらかじめ『銀のグローブ』を装着し、
火口に入るやいなや、左の崖沿いの道を全速で駆け下った。
たちまち汗が噴き出す。熱を受ける肌がひりつく。頭がぼうっとなり、脚がもつれる。
これ以上は走れない──と観念しかかった時、霞む目が褐色の岩塊を捉えた。ふらつく脚を
どうにか動かし、そこに近づく。手をかけ、足を踏ん張り、思い切り気合いをこめると、火口の
内壁に接していた大岩は意外な軽さで持ち上がった。壁面には洞穴の口が開いている。傍らに岩を
落とし、リンクは穴に走りこんだ。
進むに従って気温はぐんぐん下がり、最奥部の泉に達する頃には、外の熱暑が嘘のような
涼しさとなっていた。リンクは大きく息をつき、からからに渇いた喉を泉の水で潤した。
とはいえ、安息に浸り続けることはできない。また灼熱地獄の火口内に出て行かなくては
ならない。そのためには、この泉にいる大妖精の助けを得る必要があるのだ。
毎度の奇態さで登場した「知恵の大妖精」は、リンクの要望を──知恵とは無関係でありながら
──二つ返事で聞き入れてくれたが、
「今度はただではすまないわよ。私を満足させてちょうだい」
と、早くも欲情を声に表し、もともと少ない衣装を惜しげもなく脱ぎ去って、豊満という
言葉では言いつくせない、爆発的な裸体を開陳した。
いつものように──と、乳房への愛撫から始めたリンクは、いままでと勝手が違っていることに
気がついた。大人の身体となっているため、手の届く範囲が広くなり、余裕をもって行動できるのだ。
大妖精の方も、そんなリンクの手と口の攻めで、これまでにはない快感を呼び覚まされている
ように見える。
それはいいのだが──とリンクは心配になった。
大人になって、ぼくの腕もかなり太さを増している。いくら大妖精が巨体といっても、膣への
挿入は無理だろう。満足させるにはどうしたらいいか。
考えた末、以前にも言われたように、できることをするしかない、と腹をくくる。
「そろそろこっちも……」
喘ぎつつの要求に応じて、リンクは全裸となった。股間にしゃがみこみ、口で高まらせて
おいてから、勃起をあてがって、腰を突き出す。体格の差はいかんともしがたく、先端は、ほんの
入口までしか届かなかったが、それでも、自分は初めて大妖精と局部を触れ合わせ、セックス
らしいセックスをしているのだ、との感慨が、身の躍動を増進させた。大妖精も同様の感慨を
抱いているのか、サイズの点では上の、腕による交わりの際よりも、もっと大きな愉悦を味わって
いるようだった。
激しい交合ののち、二人は絶頂に達した。その瞬間にも、大妖精に放出するという行為がやけに
倒錯めいたものと感じられ、リンクの絶頂感は倍増した。
事後、大妖精は深く満足の意を表明し、抱擁による癒しをも提供してくれた。促されるままに
着衣すると、黄金色の光の波が全身を包んだ。それは大妖精が何かを授けてくれる時、常に生じる
状態だったが、何が起こったかわからない点でも、いままでと同じだった。
「あなたの服に耐熱効果を宿らせたの。これで気温の高い所でだって活動できるわ。この地に
ちなんで『ゴロンの服』と呼んでおきなさい」
そう言われても、自分の服がどう変化したのか、全く実感できない。
困惑するリンクを残し、大妖精は、あっさりと泉の中に消えてしまった。
いつまでも困惑したままではいられないので、大妖精の言葉を信じ、リンクは泉をあとにした。
火口へと近づくにつれ、気温の上昇が感知されたが、身の危険を感じるほどではない。火口に
出てもそれは変わらず、自由な行動が可能となっていた。
気がつくと、緑色だった服の色が、真っ赤に変わっていた。高温下では自動的に耐熱仕様の
『ゴロンの服』となる、その変化のしるし、と思われた。
火口内の道は、崖際を伝う一本のみであり、炎の神殿がその先にあるのは確実だった。リンクは
道をさらに下り、火口の底へと接近した。
入口の崖からだと、はるか下方に見えていた熔岩の海が、もはや目の前である。煮えたぎる
流動体の表面は複雑に蠢き、時おり小爆発を起こして宙に熱塊を噴き上げる。景色は深紅に染まり、
熱せられた空気によって不安定に揺らめいている。その熱気は『ゴロンの服』を通してさえ身を
ひしひしと炙り、皮膚は絶え間なく大量の発汗をきたす。
普通の服なら瞬時に卒倒しているだろう。いや、それどころではない。身体全体が融解して
しまうかも──と、ややもすれば断ち切れそうになる意識を必死で繋ぎとどめつつ、リンクは考えた。
道は最深部で短い横穴に続いており、その奥では深い縦穴が地下に向かって伸びていた。縦穴の
内面には岩の突起が規則正しく梯子のように配列している。そこに手足をかけ、リンクは穴の
底へと降りていった。
降りた所は巨大な門となっていた。ぴったりと閉じられていた扉は、『炎のボレロ』の旋律に
よって、重厚な鳴動とともに左右へ引かれ、荒々しくも豪壮な空間が、リンクの眼前に現れた。
ダルニアに会わなければ──と探索を開始したリンクだったが、炎の神殿の構造には戸惑った。
森の神殿のような回廊様式ではなく、魂の神殿のように左右ほぼ対称というわけでもない。だが
行ける範囲をさまよううち、大雑把には二つの部分が並んだ格好となっているのがわかった。
左側の部分は、底に熔岩を満たした広い空間で、対岸に扉が見えるものの、渡り着くことは
できそうになかった。対して右側の部分は、上階へと連続する進路が設定されているようだった。
リンクは右方の探索を優先させることにした。
神殿内の環境は厳しいものだった。あちこちに熔岩が露呈しており、いくら『ゴロンの服』を
着ていても、一歩間違えて落ちこめば即死である。加えて──ガノンドロフの魔力による罠なのか
──迷路のような細道を大岩が転がってきたり、柱や地面から火が噴き出してきたり、背後から
炎の幕が迫ってきたり、扉と思った板状の物体がいきなり倒れてきたり、といった不意打ちには
事欠かなかった。
またシークが危惧したとおり、神殿内には魔物が跳梁していた。多くは雑魚のキースやバブル
だったが、場所柄か、それらは炎をまとい、ファイアキース、あるいは赤バブルの姿で突進して
くるのだった。周期的に発火を繰り返す、トーチスラグという名の大蛞蝓もいた。剣で容易に
片づけられる弱敵であっても、火が絡むだけに、注意を怠れば火傷を負う。そして問題は、
神殿内が、注意を保ち続けるのに困難を覚えるほどの暑さであることだった。その点で、真の敵は
魔物よりも暑さ自体といえた。
中には容易ならぬ敵もいた。探索の途中、リンクは祭壇ふうの一隅を備えた小部屋を発見し、
他の場所よりはましという程度ではあるものの、意外な気温の低さを感じて一息ついたのだが、
直後、その一息を再び呑みこまざるを得なくなる物体の存在に気づいた。ライクライクである。
上方の口からあらゆるものを吸いこんで消化してしまう、この巾着形の生物は、動きは鈍重ながら、
ひたひたとリンクに迫り、ぐいと身を曲げて、鋭い棘の生えた大口を威嚇するように開いて
見せるのだった。胴は軟らかそうであるのに口のまわりは硬く、マスターソードでも傷つけられない。
対応に苦慮したが、食いたいのなら、と思いつき、口に爆弾を放りこんでやった。これは図に
当たり、体内での爆発で動きを止めた相手の胴を、リンクは一気に斬り裂いた。
フレアダンサーは燃える巨大案山子とでも呼ぶべき魔物だった。急速に回転しつつ、一面に炎の
小塊をばらまくので、まともに接近することができない。遠隔攻撃しかないと判断し、矢を射て
みたものの、動きが速すぎて当たらない。功を奏したのはここでも爆弾だった。爆発により敵は
矮小な本体をさらけ出し、ちょこまかとあたりを逃げ惑った。最初はそれに追いつけず、炎の中に
入られ、復活を許してしまったが、二度目の攻撃で本体を斬り捨てることに成功した。
数々の敵と炎熱に耐え、リンクは神殿の最上階へと到達した。そこは吹き抜けの大空間で、
上はドーム状となった岩肌に覆われ、はるか下には地階の熔岩帯が真っ赤な口をあけていた。
その階では、内壁に接する岩が、螺旋状に緩やかな上りの傾斜をなしており、頂上にあたる狭い
平面の上に、いわくありげな大箱が望見できた。
ここまでの行程で、ダルニアを見つけることはできなかった。探索し残した場所は、神殿左方の
熔岩の向こう岸だけだ。そこへ渡るために必要なものが、あの箱の中にはあるのだろう。
頂上を目指すリンクの足は、傾斜にかかろうとした所で止まってしまった。そこは単純な
斜面ではなく、先へ進むには、足がのるかどうかのかぼそい道を、綱渡りのようにしてたどって
行かねばならないのだった。
外側に落ちるのなら、岩にぶつかるだけだから、せいぜい打撲ですむ。しかし内側に落ちれば、
地階の熔岩帯まで真っ逆さまだ。まさに命がけの行動を要求される。平時なら、さほど難しくも
ないだろう。ところがいまは、暑さで頭が朦朧としかかっている。脱水症状も現れているようだ。
リンクは水筒を取り出した。大妖精の泉で汲んできた水は湯と化しており、残量は──
飲用よりも蒸発によって──僅少となっていた。そのわずかな液体を口に含んでどうにか渇きを
癒し、リンクはおもむろに足を踏み出した。
平衡を保つには集中力が必要であり、集中力を保つには無量の意志と勇気を必要とした。
それこそが自分の本領──とおのれを励ましつつ、リンクはひたすら漸進した。やっと目標点に
達した時、緊張の糸は切れる寸前となっていた。
深呼吸を繰り返して、落ち着きと気力を取り戻したのち、リンクは箱の蓋を開け放った。中の
品を見、これは……と記憶をまさぐりかけた時、
──そいつが例のやつさ。
どこからともなく、覚えのある声が聞こえてきた。
「ダルニア!」
──昔、ゴロンの族長が大妖精から授かって、邪竜ヴァルバジアをやっつけた、という伝説の
ハンマーだ。
「どこにいるんだ?」
──それをお前に渡すってことが、どういうことかは、わかるだろうな。ここでヴァルバジアを
倒すのは、お前の役回りだぞ。
「どこなんだ? ダルニア!」
──これまで精いっぱいデスマウンテンを守ってきたが、いまのあいつは俺じゃ抑えきれねえ。
どうしてもお前の力が必要なんだ。
一方的に話しかけてくるだけで、会話が成り立たない。森の神殿でサリアの声が聞こえた時も
そうだったけれど。
「返事をしてくれ!」
──うるせえな!
いきなり応じられ、びっくりしてしまう。
──ぎゃあぎゃあわめいてないで、ちゃんと聞きやがれ! 俺の話がわかったか?
「ダルニア──」
──わかったかって訊いてんだよ!
「あ、ああ……わかったよ」
一方的な言い方は変わらないものの、意思疎通ができること、また、かつてと同じように豪快な
ダルニアであることが、リンクの胸をほころばせた。
「だけどさ」
──ん?
「もうちょっとましな場所に置いてくれたらよかったのに」
──贅沢言うな。そいつは昔からそこにあるんだ。俺だって勝手にゃ動かせねえんだよ。そこへ
行き着ける度胸を持った奴だけが、そいつを手にできるってわけだ。
「試験なのかい?」
──そういうこった。お前は合格したんだ。さあ、そのハンマーでヴァルバジアの頭を
ぶっ潰してやれ!
声はそれきり聞こえなくなった。しかしリンクは不安を感じなかった。
ダルニアは困難な状況にあるようだが、鼻息は荒い。いまは姿を見られなくとも、ヴァルバジアを
打ち倒せば、必ず会えるはず。
闘志を燃やし、ハンマーに手を伸ばす。持ち上げようとして、できなかった。相当の重量である。
あわてず『銀のグローブ』を装着する。剣は操れないが、ハンマーの柄ならどうにか握れる。
ちょっと力を入れただけで、あっさりとそれは持ち上がった。振りまわすことも容易にできる。
帰りは綱渡りをする必要はなかった。螺旋状の傾斜は空間内をほぼ一周していたので、頂上の
平面から飛び降りるだけで、その階の入口の前に戻ることができた。
そばの床に意味ありげな突起があった。ハンマーで叩いてみると、派手な音をたてて床が陥没し、
階下への道が形成された。下る先々に現れる同様のスイッチを、同様に叩きすえ、リンクは
どんどん進んでいった。
最後はただのスイッチではなく、叩いた部分の床が抜けてしまった。開いた穴から見下ろすと、
そこは最初に前進を阻まれた神殿左方の熔岩空間であり、抜け落ちた床は熔岩上に落ちて、浮島の
ように漂っていた。あれを足場にすれば熔岩を渡ることができる、とわかり、リンクは急いで
出発点に戻った。
改めて左方の空間に出る。できた足場に飛び移り、対岸に着く。扉を開く。
そこも広大な空間だった。上面も、下面も、側面も、すべてがごつごつとした岩からなっている。
地には多くの穴があいており、熔岩が不気味な蠢動を示している。熱気の程度も凄まじい。
荒涼とした、実に不穏な光景だった。
ダルニアはここにいるのか?
気を配りつつ、一歩、二歩と足を前に出した時──
突如、背後の扉が閉まった。
『来るか!?』
背筋に緊張が走る。
『来る!』
地鳴りが起こる。地面が揺れる。凶暴な叫びが響きわたる。
どこに──と思う間もなく、眼前の穴から熔岩が噴出し、一瞬ののち、巨大な物体が飛び出して
きた。リンクの胴の何倍もの太さのそれは、天井に向けて伸び続け、あきれるばかりの時間を
かけてようやく穴を脱し、全貌を視野に入れられないほどの長大な姿を空中に展開させた。
金属的な硬さを思わせる赤黒い鱗が、凹凸不整な体表を覆いつくしている。一対の前肢の
先端にはそれぞれ鋭い三本の爪。頭部には二本のねじ曲がった角。髪の毛のように後方へたなびく
火焔。鮮烈な碧色の光輝を宿す二つの眼。
これがヴァルバジア! ツインローバの幻影に出てきたあいつ!
複雑なくねりを呈して竜は上空を舞う。優美とも呼びたくなるその動きは、突然、獰猛な
直線運動となって押し寄せてくる。あわてて回避するリンクを揶揄するかのごとく、竜は再び
空中舞踏に戻り、ぐるぐると頭上を旋回する。いかにも自らを誇示するような、余裕さえ
うかがえる行動だ。
その余裕を吹き飛ばしてやりたいのはやまやまだが、飛んでいる相手にハンマーは届かない。
歯噛みするリンクには見向きもせず、高度を下げた竜は、そのまま熔岩の穴へと身を沈めていった。
リンクは穴に駆け寄った。
これで終わりのはずはない。また飛び出してくるはず。その瞬間を狙ってハンマーを──
離れた所で熔岩が噴き上がった。驚いて目をやる。地表から突き出たヴァルバジアの頭部が見える。
別の穴から出てくるとは!
こちらに顔を向けているヴァルバジア。動くな!──と心で叫び、ハンマーを振り上げて突進する。
『待て!』
記憶が制止をかけるのとヴァルバジアが大口を開くのがほぼ同時だった。咄嗟に横っ飛び。
そこを猛炎が突っ走る。何とか直撃は免れたものの、放散する熱までは避けきれず、頬は
ひりひりと痛みを訴えた。
奴は炎を吐く。食らったらそれまで。迂闊には近づけない。
緊張に身を固めるリンクの前でヴァルバジアが飛び上がる。空中をゆったりと飛翔する。
波打つ胴が天井にぶつかり、その衝撃で岩の塊が次々に落下してくる。竜にとっては石ころ同然の
大きさでも、人に当たれば致命傷になる。リンクは必死で身をかわした。
右往左往するリンクをあざ笑うかのように、ひとしきり遊泳したのち、またもヴァルバジアは
熔岩の穴にもぐりこむ。
今度はどこから?
背後で噴出音。ふり返る。頭が現れる。駆け寄る。口が開く。間に合わない。轟然と疾走する
炎の帯。ぎりぎりで回避。ヴァルバジアが飛び出す。岩が降ってくる。よける。降ってくる。
よける。熔岩に突っこむヴァルバジア。
その繰り返しになった。
頭を出したところへハンマーを叩きこみたいのだが、どの穴から出てくるのか全くわからない。
わかった時にはもう遅い。事前に予測することもできない。地面の揺れが気配を隠してしまうのだ。
無為に走りまわるうち、身体が疲労にまみれてくる。焦りがそれに輪をかける。猛暑が思考の
働きを奪う。叫喚と地鳴りと岩の落下音が場にがんがんと反響し、耳が痛くなってくる。他にも
何か音がしているようだが、何なのかわからない。わからなくてもいい。どうでもいい。
音が大きくなる。うるさい。静かにしろ。集中できないじゃないか。もっと大きくなる。やめろ。
ほっといてくれ。これ以上ぼくの邪魔をするな──
──馬鹿野郎!
大音声で我に返る。
──のぼせ上がってんじゃねえ! 俺の声が聞こえねえのか!?
声? あの音はダルニアの声だったのか?
──落ち着け。俺が奴の居場所を教えてやる。先回りするんだ。
ダルニアが指示を? ぼくに?
ちょうどヴァルバジアが穴に消えたところだ。いま地下の熔岩内を移動しているはず。やはり
気配はつかめない。どこにいるのか全然わからない。わからないが──
──左だ!
瞬時に身をひるがえす。走る。走った先に穴がある。振りかぶる。待ちかまえる。熔岩が
揺れ始める。黒い影が現れる。
いまだ!
全力で振り下ろしたハンマーが影に衝突し、鈍い音響とともに跳ね返る。
まだまだ!
腕が麻痺するほどの衝撃に耐え、動きの止まった影を叩く叩く叩く叩く叩く!
陥没する頭蓋。砕けて飛び散る角。光を失う片目。
ぶっ潰してやる!──との攻勢を、竜は強引に押し返し、宙に向かって躍り上がる。頭の半分を
割られた状態で、苦悶の絶叫を轟かせつつ、隻眼となった竜がのたうちまわる。もうこちらを
なぶる余裕もなく、しかし今度は敵意を剥き出しにして襲いかかってくる。炎を吐き出す。
突進してくる。火焔。突進。かわすのがやっとの猛攻撃。
反撃しなければ。だが穴に身を隠す気はないようだ。ハンマーが使えない。どうする?
どうする? 空中の敵を討つには……
ハンマーを放り出す。『銀のグローブ』を脱ぎ捨てる。
──おい、どうする気だ?
背負った『妖精の弓』を手に持つ。腰を落とす。片膝を立てる。
──止まるな! 炎を食らっちまうぞ!
突っこんでくるヴァルバジア。かまわず弓に矢をつがえる。弦を引き絞る。
──やめろ! 危ねえ!
迫る頭部。開かれる口。喉の奥に膨らむ炎。そこを狙って──
──やめろったら!
放った一矢は眼前に殺到する口腔の中へと一直線に吸いこまれ、結果を確かめる暇もあらばこそ
思い切り横へ身を投げると、猛然と脇を通過した竜は轟音を響かせて地面に激突し、やった
いまのうちにと頭の前に駆け寄るも手にハンマーはない、まだびくびくと身体は動いている
いつ跳びかかってくるかわからないから拾いに行っている時間はない、そうだここは退魔の剣、
とどめはやっぱりこれでと背のマスターソードを抜き放ち、跳躍しつつの上段から残る力を
すべて凝縮させた脳天への一撃は、
「つあぁッッ!!」
ざっくりと確実な手応えを返し、刹那、竜の巨体が弾かれたように舞い上がり、空間いっぱいを
飛び、飛び、飛び、もはや目標もなく生気が暴走するまま盲目となって飛びまわり、その生気も
全身に走る亀裂から噴き出す炎となって拡散し、炎は竜を焼き、焼き焦がし、焼きつくし、ついに
動きの止まった長大な身体が神殿全体を震わせるほどの重みをもって地上に落ち、炎より変じる
真紅の光に包まれたそれは、見る間に真っ黒な骨格のみの亡骸と化して、リンクの前に横たわった。
荒れすさぶ呼吸に治まりがつきかけた時、ようやく、
『勝ったんだ』
という事実が脳に染み渡ってきた。剣を鞘に戻し、疲労が達成感へと昇華してゆく過程を快く
味わううち、小さな赤い光点の揺らめきが、視界の隅に見いだされた。初め一つであった光点は、
次第に数を増やしてゆき、まばゆい輝きを放ちながら寄り集まる。やがて輝きは唐突に失われ、
あとには一人の人物の立ち姿が残された。
その人物が、声を出す。
「無茶なところは、ちっとも変わってねえな、お前は」
嘆じるような、けれどもしんみりと温かい、その声。
「だが……みごとな戦いぶりだったぜ」
深い慈しみと懐かしみに満ちた、その目。
「それに、七年で……ずいぶんと、まあ……立派になりやがって……」
ダルニアが大きく腕を広げる。こちらも腕を広げる。微笑み合う。歩を寄せる。距離をなくした
二つの身体が、互いの腕にがっちりといだかれる。
その一体感が、さらに勝利の感動を強くした。
ダルニアの助けがなかったら、ぼくはいま、ここにこうしてはいられなかっただろう。ぼくたち
二人の力が合わさってこそ、ヴァルバジアを倒すことができたのだ。そう、キングドドンゴを
倒した時と同じように。
長い抱擁が解けたのち、なお感動の余韻を噛みしめつつ、泣き笑いに近いダルニアの表情を
しみじみと見つめていたリンクは、ふと周囲の環境の変化を感じ取った。
さっきまで灼熱の熔岩があたりを赤々と照らしていたのに、いまはかなり暗い。熔岩が冷えて
黒っぽくなっているのだ。気温も明らかに低下している。
「火山活動が止まったのかな」
ダルニアがまわりに目を向けた。リンクの疑問の理由を悟ったようである。
「完全に止まったわけじゃねえ。さんざん山を煽ってきたヴァルバジアが死んじまって、一時的に
その反動がきてるのさ。いずれ元どおりになるだろうが……」
いったん言葉が切れ、愉快そうな声が後に続いた。
「お誂え向きってこった。ちったあ冷えてくれねえと困るからな」
意図がわからず、ダルニアの顔を見る。わかっていないということを、こちらの様子で察したのか、
ダルニアは小さくため息をつき、
「もうちっと居心地のいい所へ行こうぜ。ここは殺風景すぎる」
と言いながら、ぽんと肩を叩いてきた。
連れて行かれたのは、一端が祭壇のようになった、例の小部屋である。祭壇の側に二つの篝火が
焚かれている以外はがらんとしており、こことて殺風景であることには変わりない。が、岩や
熔岩が剥き出しになった他の場所とは異なり、床も壁も天井も人の手になる滑らかな平面である分、
落ち着いて身を置くことができそうだった。
ライクライクの死骸は消え去っていた。部屋へ来るまでの間にも魔物の姿はなく、森の神殿と
同様、親玉に相当する敵を倒せば、すべての魔物が消滅するのだと知れた。
篝火による明るみが作られた部分の床に、リンクは腰を下ろした。少し何かを考えるような
素振りを示したあと、ダルニアも向かいにすわりこんだ。
横にある篝火の熱がほのかに感じられる。それを熱と感じられるほど室温は下がっている、
ということだ。暑いかと問われれば暑いと答えざるを得ないのだが、先刻よりは格段の和やかさ。
もともと他よりは気温が低かった部屋だけに、いまはいっそう過ごしやすい場となっているのだ。
何気なく服に目をやり、驚いてしまう。いつの間にか緑色に戻っている。『ゴロンの服』で
なくとも耐えられるくらいの温度なのだ。
「ここならいいだろう?」
ダルニアが唐突に口を開いた。
「うん……」
確かに居心地はいい、と同意する。じっとこちらを見ているダルニア。奇妙な間があく。
「大丈夫だな?」
「え?」
念を押されて、けれども意味がとれない。いらついたような、はにかむような、複雑な面持ちと
なって、ダルニアが続ける。
「どうなんだよ」
何がどうだというのか。言葉が短すぎる。
「察しの悪い野郎だな、お前は」
ダルニアが口調を荒げる。だが真剣に怒っている感じでもない。
「ここなら脱げるだろうって言ってんだよ!」
それでようやく気がついた。
俺の方から言わなきゃならねえとは──と、ダルニアは嘆息する。
これじゃまるで、俺がそのことばかり考えてるみてえじゃねえか。
強いて憮然とした文句を胸に並べつつ、しかしそれが事実なのだ、と、ダルニア自身、よく
わかっていた。
『炎の賢者』として、ゴロン族を救い、世界を救うための、これは必須事項なのだ、とは、重々
承知している。が、同時に、個人としての自分が、自分の悦びを得られる、再度の──そして
最後の──機会である、という点の方が、ダルニアにとっては、はるかに重要なのだった。
なのに、こいつときたら……
ぼけっとしやがって。契りのことなど忘れきったみたいに。
自分の思ったことに、どきりとする。
リンクが忘れるはずはない。ないのだが……
それを思い出させるだけの魅力が、俺にはないということなのか。
『まさか!』
リンクがそんなふうに思っているわけがない。七年前、俺が女なのだと、女の魅力があるのだと、
あれほど直裁に指摘したリンクなのだから。
ただ……揺るぎのない意志で契りの件をぶつけてきた、あの時のリンクを思うと、いまの鈍さが、
どうにも不思議に感じられてしまう……
忘れていたのではない──と、リンクは心で抗弁する。
そのことは常に頭にあった。苦難を乗り切った感慨と、急な環境変化への戸惑いとで、思考が
追いつかなかっただけなのだ。
とはいうものの、これでは察しが悪いと突っこまれてもしかたがない。
自嘲しながら、微笑を禁じ得ない。そっぽを向いたダルニアの顔が真っ赤に染まっていて。
ダルニアが嬉しそうだったのは、そのせいなんだ。もちろん勝利や再会の喜びもあっただろう。
さっき抱き合った時、ぼくの内にあったのはそれだったし、ダルニアだって同じはず。だけど
ダルニアには別の感情もあったんだ。ダルニアを浮き立たせていた、その感情とは……
ぼくよりずっと年配のダルニアが……以前と変わらぬ頑健な肉体を持ったダルニアが……大人の
ぼくよりも、なお背が高く、なお逞しいダルニアが……
いじらしく、かわいい一人の女性として、そこにある。
かつて子供のぼくとの初めての体験に際して、身を震わせていた時のように。
その体験から七年を隔てたいま、ぼくたちは……
……いや、不思議でもない。
神殿に巣くう魔物どもを倒し、数多くの罠を切り抜け、最後にはヴァルバジアとの激闘を
制しなければならなかったリンクなのだ。戦いに集中するあまり、すべてが終わったあとも、
すぐには心の切り替えができなかったのだろう。
こいつはそういう奴だ。
何ごとに対しても、常に真剣で、常にまっすぐで……
そのまっすぐな感情が──
ダルニアの胸は動悸を打った。リンクが立ち上がったのである。
──いま、こっちに向かって……
気負ったところのないリンクの態度だった。装備は自然に床へと下ろされ、衣服は自然に
脱ぎ落とされ、流れるがごとき動作ののち、一個の男の全裸体が、そこには自然に現れていた。
そう、男!
子供の時、すでに「男」であったリンクが、七年の成長を経たいま、さらに圧倒的な「男」と
なって、目の前にある。
力強く発達した筋肉が、見違えるばかりに伸びた全身を、健やかに包んでいる。素肌に差す
篝火の揺らめきは、内に滾る若い血潮が映し出されているかのようだ。体表を走る無数の傷跡、
とりわけ最近負ったと思われる右肩の切創も、決して肉体の健全さを損じてはおらず、むしろ
それこそが戦う男の証なのだと実感される。
そして、何よりも……
股間にそそり立つ猛々しいまでの器官が、かっと身体を熱くさせる。ゴロン族として仲間の物を
見慣れてきた自分に、それは全く違った意味をもって突きつけられている。生理的にはこれもまた
健全な、ただし同時に明白な──かつ純粋な──欲望の意をもあらわにした屹立を、俺は……
女としての俺は……
リンクが歩み寄ってきた。はっとする間もなく、隣に座を占められる。肌が触れ、思わず身を
引いてしまう。待ち焦がれていたはずなのに。
さっきここに腰を下ろそうとして、迷った。リンクの隣にすわろうか、と、一瞬、思った。
リンクが契りのことを持ち出さないので、妙に気後れして、結局、向かいにすわってしまったのだが、
そんな逡巡を吹き飛ばすようにリンクは……
「ダルニア」
呼ばれる。肩に手をまわされる。顔が近づく。何をされるのかがわかって、胸がばくばくと
暴れ始める。が……
初めてリンクにそうされた時の、あの怒濤のような感情は、いまの自分にはない。なぜなら
これは、男と女の自然な行為なのだから。
目を閉じる。待つほどもなく、唇が触れ合わされる。その温かさ、柔らかさに動悸はいっそう
激しくなり、けれども頭はきれいに澄み渡り、ただこの瞬間を、そして次に来る瞬間を、ひいては
瞬間の連鎖が形づくる絶え間ない時間を、あるがままの自分として享受する、その悦びに、いまは
ひたすら没頭しよう……
そう自分に言い聞かせながらも、リンクの穏やかな力によって横たえられるおのれの身の
いかつさを、ダルニアは心の隅で顧みずにはいられなかった。
口に優しく口を使い、それに抵抗もなく応じるダルニアをこまやかに思いやりつつも、肌の上を
這うリンクの手は、その身体に残るいくばくかの硬さを感知していた。
肢体を縮めたがっている気配なのである。緊張だけが理由とは思えなかった。
察しが悪かったのは申し訳ない。でもダルニアの魅力を忘れていたわけじゃないんだ。だから
そんなに小さくなろうとしなくてもいいんだ。確かにダルニアはぼくより大きいけれど、七年前
ほどの体格差はない。あの時のぼくはダルニアにすがりつくような体勢しかとれなかった。だけど
いまのぼくは──立派になったと言われたとおり──こうして腕をまわせば、ダルニアをぐっと
抱きしめることだってできるんだ。すっぽりと包めるほどではないにしても、大妖精に比べたら、
何ほどの不自然さもありはしない。
それにぼくは大きくなったから、こうして口を合わせたまま、いろんな所に手を伸ばせる。頬は
もちろん、頭はもちろん、首にも、肩にも、腕にも、手にも、そして胸にも──
うッ!──とダルニアの喉に呻きが溜まり、閉じた両目のまわりに皺が寄る。
離さない。ぼくは唇を離さない。呼吸だけはできるように、ただし発声は封じておいて、ぼくは
胸のふくらみを、胸筋の上でなだらかに盛り上がる女のふくらみを、そっと、
あるいは力をこめて、撫でて、覆って、押して、頂上でみるみるうちに固まってゆく突起部を、
指でじっくりといとおしんで……
途切れをなくすダルニアの呻き、それをやはり解放はさせないで、ぼくはさらに腕を伸ばす。
脇へ、腹へ、腰へ、ああ、まだ腰布を着けていたんだ、解いてやろう、半裸だったダルニアが、
いまぼくの手で、ぼくと同じ姿に、すべての肌を剥き出しにした状態に、さあ、なった、
ダルニアは素裸になったんだ、これでもうぼくは、ぼくの手は、さえぎられることなくそこに、
その部分に、密林のごとく生い茂る恥毛の奥で疼いている女の部分に触れて、七年前にもぼくを
迎えたその部分にぼくは再び帰ってきて、すでにどっぷりと濡れつくしたその部分にぼくの指は
もぐって、埋まって、できる限りの手厚さと、できる限りのひたむきさとであたり一帯を
かきたてて、中でも、そう、中でも驚くほどの規模で立ち上がるこれを、小さなペニスとさえ
言える勃起したこの中心点を、ぼくは攻めて、攻めて、緩急強弱さまざまに、一途に一心に
攻めて攻めて攻めるうち、ダルニアの呻きは暴発せんばかりに高まって、それでも暴発は許さず
口に口をとどめて、跳ね上がりそうになる身体を身体で押さえつけて、指には活動を続けさせて、
いくんだ、このままいくんだダルニア、ぼくの手で、ぼくの腕の中で、ぼくが支配するこの状態で
女であることをはっきり認めて行き着くべき所へ行き着くんだ行き着くんだ行き着くんだダルニア!
ずん!──と股間ではぜる感覚がたちまち全身の隅々へと伝播する。転げまわりたくなるほどの
快感を、しかしリンクに圧せられた肉体は発散できない。腕力を振るえば押しのけることなど
難しくはないのに、そうはできない、そうはしたくない、なぜなら発散される代わりに内へと
凝縮する快感が、さらなる快感を呼び起こしてくれるから!
七年前、リンクを抱く自分が抱かれているリンクに逆に大きく包まれているような気がすると
思ったものだけれど、いまは文字どおりリンクに抱かれて、自由を奪われて、声さえも封じられて、
男の部分も使われず、手で、ただ手だけで一方的になすすべもなく絶頂させられるこの喜悦、
身も心もリンクに支配されているという喜悦が、あの時をはるかに上まわる感動を、女としての
感動をもたらしてくれる!
その快感が、喜悦が、感動が絶えないうちに、やっと離れたリンクの唇と舌が、今度は身体
全部をくまなく這い進んでいって、どこを舐められても、どこを吸われてもびりびりと感じて
しまう快さのために、封鎖を解かれた口はあられもない叫びを放ちまくる。これもいい、これもいい、
女の至福を思い出し思い知ったいま、その女を声で存分に表出するこれもまた別の形の悦び!
とこうするうちリンクの口は、最も女である部分へと下りていって、下りていって、ああ来るんだ、
さっきまで手が舞い踊っていたそこへリンクの口が来るんだ、七年前にもしてくれたように、
また口でそこを愛撫してくれるんだとぞくぞく震えながら待つうち期待どおりの、いや期待以上の
奔放さで唇が、舌がその部を翻弄し始め、もう我慢できないのたうちまわりたい、なのにリンクの
両腕が腰をがっちりと固定してしまって下半身は動かせない、どうにもならないじりじり感が
代償を上半身に求めて、首が、肩が、両腕が、ばたんばたんと揺れ振られ暴れ、それでも治まらない、
治まるはずのない快感が、斟酌ないリンクの口のもとでどん! どん! どん! と続けざまに
爆発して意識がすうっと遠のきかけて……
引き戻される。股間の感触で、いや、股間から感触が消えたことで、何かが起こるんだと
否応なく思わされてしまう。それは何? あのこと? ついにリンクの男がそこに──では
ないのだった。気配がする。ずっと閉じていた目をあける。リンクが立っている。リンクが眼前に
立ちはだかっている。こちらを見下ろしている。訴えかけるような、挑みかかるような熱した視線。
何をすると? 何をしろと? いったいリンクは──
「吸って」
短く断固とした言葉とともに突き出される陰茎。ようやく意味がわかってけれども衝撃で
すぐには応えられなくて。性器を口にするなどゴロン族にはあり得ない行為、だけど、ああ、
だけどリンクは口を使ってくれた、ならば当然同じことをすべきなんだ、していいんだ、するんだ!
上体を起こす。顔を寄せる。手を伸ばす。持つ。硬い硬い肉の棒。露出した紫色の先端は
湧き出す粘液でてらてらと光る。これほど近くで見るのは初めてのそれ。のみならずこれから
それを口に、自分の口に、どうすればいい? どうやるものなんだ? わからない。わからないが、
そうだリンクと同じように、リンクがしてくれたのと同じようにやってみたら? やってみよう。
やってやろう!
再び目を閉じる。思い切って近づける唇にそれは触れる。硬さの中にも弾性を有する固まりが
上下の唇の間に割りこむ。先端の小さな口に当たった舌はあふれ出る液体のかすかな辛さを感じ取る。
その奇矯な感覚が背筋に震えを走らせる。でもこうして震えているだけじゃいけない、リンクが
してくれたようにこちらもしなければ。唇をすぼめて開いて、舌をぐるりと回して、そこに優しく
刺激を加えて──
「くッ……」
リンクが呻く、リンクが感じている、口で感じてくれている、いいんだ、これでいいんだ、
もっと感じてもらおう、そのためにはもっと強く、もっと深く、もっと速く──
『!!』
──しようとしたところでリンクが進んでくる、じわじわと進んでくる、進んでそれは口を
満杯にして喉まで達して息ができない、できない、できない苦しさに耐えられなくなる直前に
それは引かれて、ほっとする間もなく再びそれは進んできて、また引かれて、また進んできて、
口の中をゆるゆると何度も何度も何度も往復して、リンクの両手に頭をつかまれて、こちらの手は
もうそれに添えることもできずリンクの脚に抱きつくしかなくて、攻められる、攻められる、
口を攻められる、自分よりはるかに若い男の前に跪いて口に性器を突っこまれているこのさま、
新たな形でリンクに支配されるこの快感、この喜悦、この感動が、荒くなってゆく激しくなってゆく
リンクの呼吸を聞く嬉しさとともに、無類の陶酔となって脳を惑わし、またもや意識は溶け出し始め……
どうなった? いま自分はどうなっている? 口を、喉を、胸の中を、空気がものすごい勢いで
出ては入って出ては入って、息をしている、息ができている、ということはリンクのそれは口の
中にはないんだ、どこに、それはどこにと働き出す意識は身体の上にある重みを感知する。身体の
上に? 跪いていたはずなのに? そうじゃない、いまはそうじゃない、寝てるんだ、いつの間にか
床に身体は寝かされていて、仰向けになっていて、リンクに乗られている、のしかかられている、
抱かれている、撫でられている、口づけられている、大きく広げた脚の間にリンクの腰が
据えられている、前と前とが触れ合っている、そことそことが触れ合っている、ああそれはそこに
あったんだ、リンクのそれはそこだったんだ、先がいまにもめりこんできそうな位置にそれは
ぎりぎりでとどまっていて、ついにこれからそれが──
「ダルニア」
──来るという合図の声に声を返せない目もあけられない、ただ頷き、ただ背に手をまわして
かき抱き、ただ身を開いて待ち受けるうちそれは──
「あ!」
──入ってくる、入ってくる、ゆっくりと、しっかりと、入ってくる、七年前にも受け入れた
それが、いまは比較にならない大きさとなって──
「あ……あぁ……」
──道を切り開く、押し広げる、かつては届かなかった奥の奥までそれは着実に進入を果たし、
女の内部が充たされる、リンクの男で充たされる、充たされて充たされて充たされきったこの
充足感、何ものにも代え難い、他の何にもまさるこの幸福──
「あぁッ!」
──よりももっとずっと素晴らしい幸福があった、そう、まだあったんだ、リンクに充たされ、
あまつさえこうして、ああ、こうしてリンクが体内で動くのを感じること、七年前よりも格段に
雄々しい強さと密度で突いて突いて突いてくるのを感じられる無上の境地、摩擦と刺突と圧迫が
悦びの上にも悦びをもたらして──
「あッ!……あッ!……あぁッ!……ああぁ……あぁ……ッッ!!」
──さらに前には体格差ゆえ不可能だった口と口との接触もいまは同時にできる、のみならず
リンクの両手が頬に、肩に、背に、胸に、届くすべての場所に及んで、上から下まで表から中まで
できる限りの範囲でいま二人は互いを触れ合わせていて押し合わせていてこすり合わせていて──
「んッ!……んんッ!……ん……んん……ッッ!!」
──ずんずんと、がんがんと加わる刺激が全身を炎上させるほどの快感と喜悦と感動を
沸きたたせ、もっと強く、もっと速くと叫ぶ心をなぜか、いや当然の正確さで読み取ってくれる
リンクはそのとおりに望むとおりにしてくれる、してくれる、してくれるから自分もそれに任せて
いく、いく、いく、いくいくいくいき続けるいき続けるどこまでもどこまでもいき続ける
止まらない止まらない止まるわけがないリンクリンクああリンクこのままずっといかせていかせて
いかせ続けてどうかどうかリンクの男でそこを満たしていっぱいにして硬い硬い男のそれでそれが
吐き出す男の液体であふれるほどに溺れるほどにさあリンクきていまきていますぐきてきてきて
くるくるくるそれがああそれが震える膨らむリンクの声が腕の力が口を吸う勢いが強まって
強まって強まりきった瞬間にとうとうそれも一緒に弾けてずどんずどんと撃ちまくる放ちまくる
噴きまくるそこでその中で自分というまごうことなき女の中で!!
どれほどなのか知るべくもない時間の経過ののち、ダルニアはおのれに意識と感覚が戻って
いるのを感得した。渦中にいる際は無限に続くかと思われた絶頂感が、いまは薄く拡散して
しまっており、しかし完全には失われることなく、身体の奥をひたひたと洗っていた。気温は
低下していても、なお室内には熱気がわだかまり、接し合う肉体はともに汗まみれである。
リンクは依然として上にあり、局部の結合も解かれてはいなかった。
膣はみっしりとリンクに占められている。射精後も勃起を保っているのか、それともいったん
鎮まったあと再び高ぶりを取り戻しているのか、判断はつかなかったが、いずれにしてもそこに
リンクの欲情が明示されていることは明らかで、ダルニアの体内に潜伏していた陶酔は、またも
拡大の気運を呈し始めた。
リンクに体動の気配が感じられ、ダルニアは受け入れの態勢をとろうとした。が、リンクの次の
行動は、そんなダルニアの期待を、一方では裏切り、一方では大きく煽り立てるものだった。
リンクはダルニアの耳元で、こうささやいたのである。
「もうひとつのダルニアが欲しい」
リンクの方から──という驚きと、そして喜びとが、渾然一体となって押し寄せてきた。
キングドドンゴ退治の件でゴロン族がリンクから受けた恩義に報いるため、それは族長としての
自分が行うべきことなのだ──と、七年前から思ってきた。そうした理由づけを、けれども
ダルニアは表明する気になれなかった。できたのは、ただ、こくりと頷くことだけだった。
陰茎が膣から抜かれ、身体の上の重みが消えた。合間がごくわずかであることはわかっていたが、
リンクと離れなければならないのが残念だった。その合間を可能な限り短縮しようと、ダルニアは
いっさいの言葉を省いてうつ伏せとなり、腰を浮き上がらせた。
尻の両側に手がかかり、肛門は硬直の感触を得た。括約筋を弛緩させると、即座にそれを
認識したようで、つつましいほどに少しずつ、ただし明確な力強さをにじませて、それは
押し入ってきた。混和する二人の体液が接触部を充分に潤しており、過程は円滑だった。
ほどなくリンクの下腹部と陰毛が尻に触れ、挿入が完了したとわかった。新たな場所の居心地を
味わっているのか、それはしばらく静止を続けたが、より高次の交歓を堪能したいと言うかの
ように、やがて規則的な前後運動が開始された。
久しく忘れていた感覚だった。族長となって以来、他者に契りを施すことはあっても、自分が
他者を受け入れることはなくなっており、その上、七年の空白期間が加わっているのである。
とはいえ、かつては頻繁に経験した行為であり、苦痛は全く感じなかった。
それだけではない。肛門性交がもたらす感覚はすでに知りつくしていたはずなのに、また、
行為自体も以前の経験と同じであるはずなのに、そこから生まれてくるのは、ゴロン族との
『兄弟の契り』では決して得られなかった幸福感なのだった。先ほど膣で交わった際にも十二分に
得たものと同質の、その幸福感の根底にあるのは、自分が──族長としてではなく──女として
リンクと結び合っている、という点に他ならなかった。
『兄弟の契り』とて快楽は伴う。ただ、一族の崇高な儀式である『兄弟の契り』は、快楽そのものを
目的としてはいなかった。むしろ快楽のために肉体を重ねることは、ゴロン族が厳重に戒める
点だった。
ところがいまのリンクとの交わりは、やはり契りでありながら、快楽を否定はしていない。
それどころか、快楽あってこそ完全なものになるのだ、とダルニアは確信していた。ここで快楽に
没入することが、『兄弟の契り』の貶めになるとは、寸毫も思わなかった。二つは別種の契り
なのである。のみならず、何の束縛もなく快楽に身を任せられるという解放感が、ひたすら
ダルニアを感涙させた。
声で、体動で、できるすべての方法で、ダルニアは幸福感を表現した。応じてリンクの動きが
強さと速さを増す。ダルニアの全身は沸騰し、さらにリンクの活動が旺盛となる。
最後にはぶつかり合いと言っていいほどになった激しい交接の末、二人は同時に頂点を極めた。
かつてない快感の爆裂に全身を痙攣させながら、稀薄となってゆく意識の片隅で、ダルニアは
結尾の感慨を紡いでいた。
これでもう、女としての自分に、思い残すことはない──と。
和合を終えたのちも、肌の接触をできるだけ維持して、二人はそこに横たわっていた。
リンクはダルニアの肩に腕をまわしていたが、全体としてはダルニアがリンクを抱く形に
なっていた。それが自然な状態だった。しかし、そのように体格の点で──そして年齢の点では
なおもはるかに──自分を上まわるダルニアに対し、一貫して男であることができた、という
誇りと満足感を、リンクは胸の中で陶然と反芻していた。行為が攻めに偏重していたのは
確かである。が、まさにそうした状態をこそダルニアは望んでいたのだ、との確信が、リンクには
あった。
長く静かな安息を途切れさせたのは、気温の上昇だった。暑さが増したかな──と気づいて
みると、皮膚に達する熱の度合いが、もう通常の気候ではあり得ないほどの強さとなりかけていた。
「山が勢いを取り戻してきたな……」
ダルニアが呟いた。
「俺も、そう長いこと、生身の身体じゃあいられねえ」
穏やかな、けれどもきっぱりとした口調だった。二人の時間の終結を意味するその言葉を、
リンクは無言で受け入れた。ダルニアが腰布を手に取り、身に着けた。リンクも淡々と着衣した。
服の色は赤くなっていた。
元の姿に帰った二人は、腰を下ろしたまま、しばし沈黙を守っていた。
ダルニアが口を切る。
「俺にとって、ゴロン族のみんなは『兄弟』ってわけだが……」
ほのかな微笑みが、口元に浮かぶ。
「お前のことを、どう呼んだらいいのか……いろいろ考えてはみたけども、いい呼び方を
思いつけねえんだ」
リンクは脳内を探ってみた。
確かに適切な単語が浮かんでこない。友人、同士、仲間──どの要素もあり、それでいて、
どれも正確ではないように感じられる。ダルニアが女であることを考慮すると、なおさらだ。
「だからお前のことも『きょうだい』だって思うことにするよ。ただし、一族の他の連中とは違う、
特別の『きょうだい』だ」
「うん……」
リンクは頷いた。巧緻な表現ではないのだが、そこには間違いなくダルニアの真情がこめられて
おり、不思議な的確さで、リンクの胸にもすんなりと落ち着いた。
「その剣を見せてくれねえか」
話題の転換に、一瞬、当惑したが、ダルニアの本来の生業と、七年前の会話を思い出し、
リンクは背から剣を下ろした。鞘ごと渡そうとすると、ダルニアが苦笑いしながら手を横に振った。
「俺にゃ触るこたあできねえ。抜いて見せてくれ」
自分以外の人間には触れられないのだった──と、こちらも苦笑いしつつ、鞘を払う。柄を
左手に握り、刃を立てて示す。
「これが……マスターソードか……」
ダルニアが感無量といった声を出す。
「……こりゃあ、いい……実に素晴らしい剣だぜ……」
矯めつ眇めつ、剣を眺めていたダルニアは、やがて短く言った。
「ありがとうよ」
剣を鞘に戻すリンクに、続けてダルニアの声が届いた。
「それを見られたら、もう心残りはねえや。ゴロン族としての俺にもな」
すべてを吹っ切ったような、さばさばした言い方だった。意味を完全には把握できないところが
あったが、追求する気が起こらないほど、ダルニアの態度は完結的だった。
「ほんとを言うと、やり残したことが一つだけあるんだけどよ」
諧謔めいた表情で、ダルニアが語りかけてくる。
「マスターソードに劣らぬ優れた剣を、お前にやるっていう約束だ。『きょうだい』との約束を
果たせねえのは残念だが、勇者のお前はマスターソードのご本尊を持ってるわけだし……それに……」
ダルニアの顔が引き締まった。
「代わりとして、お前には、力を託した」
サリアの言葉が思い浮かぶ。
そう、サリアも同じことを言った。世界を救うために必要な力。
「いまのお前には、実感がねえだろう。だが、いずれその力を使う時が来る」
それもサリアに言われたこと。
「わかった」
意志をこめて、頷く。
ダルニアが立ち上がった。リンクも腰を上げ、向かいに立った。眼前にあるダルニアは堂々と
胸を張り、感傷めいたところなどかけらも感じさせなかった。まさしく真の覚醒を得た『炎の賢者』の
姿だった。
「行け、勇気をもって」
毅然とした言葉とともに、ダルニアが両手をかざす。光の渦が沸きたち始める。まぶしく
かすれゆく視界の中、最後にリンクの目が捉えたのは、恬淡としつつも熱い想いを秘める、
ダルニアの平安な笑みであった。
光が消え去ったあとの身は、デスマウンテン火口の最深部にあった。炎の神殿に続く横穴を、
万感の思いで見つめたのち、リンクはその場を去った。
山頂に出ると、空気が涼しかった。火口の近くが涼しいはずはないのだが、そう感じてしまうほど、
それまで滞在していた場所が高温だったのである。
火口に入ってから、ほぼ一昼夜が経過しており、雲に隠れた太陽が、西に向けて傾きつつあった。
他では決して見ることのできない、広大なハイラルの光景が、ここデスマウンテン山頂からは、
一望のもとに見渡された。
太陽は間もなく雲の陰から姿を現し、地平線へと没してゆくだろう。日光を享受できる西方の
地は、言うまでもなくゲルド族の支配領域だ。対して、視界の多くを占める東方は、一面、暗雲に
覆いつくされている。中でも最も暗いのは、ここからさほど遠くない、北方のハイラル城下町。
その中心に、あのガノン城がある。
湧き上がる痛みと憤りを振り払うように、別方向へと目をやる。切れ目のない暗雲が、南東の
隅でだけ、きれいになくなっている。コキリの森のある場所だ。
そして、いま……
リンクは後ろをふり返った。火口から立ちのぼる噴煙は、火山活動の継続を物語っている。
けれどもそれは、七年前にも認められた、デスマウンテン本来の姿なのだった。邪竜の跋扈、
ひいてはガノンドロフの暴虐を象徴していた、あの炎の乱舞は、完全に消失していた。
さらに上を仰ぎ見る。
何ものにもさえぎられることのない、限りなく透明な空が、そこにはあった。
つかつかと歩み寄ってきたツインローバが、低い声で言った。
「気づいてるわね、ガノン」
当然、気づいている。が、ガノンドロフは答えなかった。
暗黒に満たされたガノン城の一室。傍らの燭台だけが唯一の光源である。そのかすかな明るみの
中に、露出の多い衣装をまとって立つツインローバは、しかし豊熟した肉体を誇る余裕もない
ようだった。ガノンドロフとて、食指を動かす気分にはなれなかった。
沈黙に耐えられなくなったか、ツインローバが言葉を吐き出す。
「『炎の賢者』が目覚めた。『森の賢者』に続けて二人目だ。賢者を抹殺できなかったツケが
まわってきたってとこだけど……」
椅子に沈めた巨躯を動かしもせず、ガノンドロフは問いを発した。
「賢者はどうやったら覚醒するものなのだ?」
「はぁ?」
素っ頓狂な反応は無視して、続ける。
「元は賢者だったお前だ。覚醒の方法くらい知らんのか?」
唐突な質問に戸惑った様子のツインローバは、それでも思考を探るように小首をかしげると、
慎重な口ぶりで話し始めた。
「あたしが賢者だった時は、お近づきになる勇者がいなかったから、覚醒した経験なんかありゃ
しない。方法だって知らないわよ。けれど賢者が相応の力を発揮するためには、それなりの
喚起力が必要だわね。勇者がのこのこ出かけていって、『こんにちは、ご機嫌いかが』って
挨拶する程度じゃ、とても無理だろうさ」
「ではどうだと?」
いらだつ胸を抑えて重ねる問いに、
「セックス」
端的な応答がなされた。
「それくらいの密な接触でもなけりゃ、覚醒は起こらないわ。つまり、リンクの奴……」
ツインローバの顔が苦々しげにゆがみ、
「若造のくせして、賢者相手に、やることはやってますってわけさ。さすがは勇者サマだ。大した
ご活躍だよ」
高まった声が室内に響いた。
それに対してどうするのか──という無言の問いかけを、投げかけられる視線から察しつつ、
ガノンドロフは再び沈黙に戻った。
賢者とのセックス。
『こっちがやり終えたはずのこと!』
はち切れそうになる惑乱を、無理やり抑制する。
俺とツインローバは、すべての賢者を犯し、そして殺した。そうしたはずなのだ。そのはずなのに、
なぜか、そうではなくなっている。
最初に気づいた時は、一人だけだった。『森の賢者』だけが生き残っていた。それのみでも
不可解だったのだが、数日前、またも状況が変化した。今度は賢者全員が生き延びたことになって
いたのだ!
記憶がおかしいのではないか、と、何度も自分を疑った。しかし、そうではない。すべての
賢者を抹殺し、何の不安もなく、世界を睥睨していた自分。あれが単なる想像の産物だとは、
どうしても思えないのだ。
歴史が変えられている。
そうとしか考えられない!
誰によって?
リンクだ。
変えられる前の歴史では、七年間、何の音沙汰もなかったリンクが、いまの歴史では、
光の神殿に封印されたあと、いつの間にか再び現れて、怪しい行動をとっていた。巨大邪神像に
リンクがいたとツインローバが報告してきたし、他にも同時期、リンクらしい人物を見たという
者がある。
その活動は一時的だった。時の神殿で、見張りの隙を衝いてマスターソードを抜き、姿を消した
あと──再度、封印されたということなのだろう──七年間、リンクの消息は絶えた。が、短期の
活動の間に、リンクは賢者どもと接触し、各々の運命を変えてしまうような働きかけを行ったに
違いない。結果……
自分が世界を支配しているという大枠は、そのままだ。ところが、森、炎、水、闇の四人の
賢者は、こちらが手を回すより早く、神殿にこもってしまった。各地域には結界が張られ、侵入は
不可能になった。どうにか魔力を結界内に浸透させ、賢者を葬るべく魔物を送りこんでいたのだが、
まず『森の賢者』に、そしていま『炎の賢者』に、七年間の封印を脱したリンクが、完全なる
目覚めをもたらしてしまった。
残る二人の賢者──『魂の賢者』と『光の賢者』については、手出しできなくなったという
わけではないものの、行方は全くつかめていない。
実にいまいましいことではあるが……
「賢者に対しては、どうしようもない──というのが現状だな」
努めて冷静に、ガノンドロフは言った。ツインローバは収まりがつかないようだった。
「のんきに構えてる場合じゃないわよ。あんたが闇の世界に封印されるかどうかの大きな瀬戸際
なんだから」
それだけではあるまい──と、ガノンドロフは心の中で応じた。
ツインローバとしては、終生の敵であるラウルを放置してはおけない、というのが本音なのだろう。
「当面、賢者は放っておいてもいい、と思っている」
「何だって?」
逆上の気配を見せるツインローバに、鍵となる言葉だけを投げかける。
「ゼルダだ」
ツインローバが、我に返ったように表情を固まらせ、次いで沈黙に落ちた。ややあって
発せられた声からは、興奮の色は消え去っていた。
「そうね……いまリンクを片づけるのは簡単だけど、ゼルダをおびき出すためには、泳がせて
おかなきゃならない。ゼルダが出てきた時に二人からトライフォースを奪ってしまえば、事態は
一気に逆転して、あんたが最後の勝者になる。そうすりゃ賢者だって、単なるお飾りだ。完全な
トライフォースを得たあんたなら、神殿に隠れていようと、真の目覚めを迎えていようと、
料理するのは簡単だろうしね」
安堵と期待を述べるツインローバに、鷹揚な頷きを与えておきながら、ガノンドロフ自身は
懸念を捨て去ることができなかった。
リンクが歴史を変えたという点は、何とか理解できる。では、どうやって歴史を変えたのか。
いったん確定した歴史を、どうすれば変えられるというのか。いかなる作用がそこに働いたのか。
もう一つ。
歴史が変わったのに気づいているのは、どうやら俺だけのようだ。ツインローバや他の部下たちは、
いまの歴史に何の疑問も抱いていない。なぜ俺だけが?
右手の甲に走る、漠然とした痛み。
そこにあるものへと、ガノンドロフは惹きつけられる。
これだ。トライフォースだ。ツインローバが言うように、ゼルダの持つ知恵のトライフォースと、
リンクの持つ勇気のトライフォースを奪い取り、俺の手にある力のトライフォースと合わせて、
完全なものにできれば……こんな懸念など……
「それから……聞きたくないことかもしれないけど……」
言いにくそうに前置きして、ツインローバが語り出したのは、かねてから知らされていた、
ゲルド社会の不穏な情勢についてである。
食糧事情の悪化、頻発する奴隷の逃亡、一部地域への人口集中と他地域の過疎化、等々。
「最近じゃ、城下町に駐留する連中すら不安を漏らし始めてる。ここらで手を打っとかないと……」
鬱陶しかった。
そんな些事も、完全なトライフォースを得さえすれば、どうとでもなる。そう……トライフォースさえ
完全にできれば……
くどくどと語を継ぐツインローバを無視し去り、ガノンドロフの意識は、トライフォースという、
ただその一点に、むっつりと凝り固まってゆくのだった。
To be continued.
以上です。
ゴロン族がこういう設定なので、ゴロンキッドは登場させられませんでした。
GJ!
コキリの剣の間違いだな
爆発的な裸体に吹いた
大妖精&ダルニアと大女好きにはたまらないんだろうが俺には属性がなかったorz
相変わらずゲームの展開は知ってるのにじっくり読み込まされてしまう筆力は見事
密かにラストのガノンドロフの部分に食い入っていた。
そろそろ何かが起こりそう…
GJです。
原作のダルニア兄貴の踊りを思い出すと色々吹っ飛んでいきますが、
文章の上でのダルニア姐貴はこれはこれでありだと思いました。
ガノンの反撃が気になるところですね。
自分のゴツさを気にするダルニアの様子が
どうしてもポセイドン学園のサオリがダブってしまうのは俺だけじゃないはず
ところでハンマーとグローブは放り出したまま置いてきたと解釈していいのか?
持ち運びは容易でなさそうだが
作品自体は悪くないんだけど、いくらなんでも長すぎるし、何部〜何章〜何編〜その何々〜の一つ一つが17も18もあるのでは、
さすがに掲載は自重、個人サイトのほうがいいのでは?
個人の書き込みが長すぎるおかげで盛り上がっていた話題がつくづくぶった切られてるのも事実ですし。
>>307は何を言っても自分の意見を変えないから
釣りと判断して放置を徹底すべき。
どうせ前回から今回まで16日間も空いてたのに
その間自分からは何も話題を提示せずひたすら次の投稿を叩いて
住人を釣ることだけしか考えていなかった。
あくまで事実を提示した上での『個人サイト向けじゃないか』という提案だけなのだが。
焦ってEnter押しすぎた。
自分が気に入っている小説師が叩かれているのが気に入らないのは分かるが、元小説師の俺としての意見もちょっとは聞いてくれないか。
いくらなんでも文句を言いたくもなる。ここで書いていた元小説師としては。
せっかく小説を投下したのに反応ほぼ皆無、で、そっちの長編のほうの話題ばっかりになっていれば、さすがにどんな小説師だって無視されてると思ってウンザリするだろう。
感想を求めるなと言いたいだろうが、誰だって人間なんだから書いたものくらい評価されたい。今現在の読み手はそれが分かってないから今の個人スレ化事態になってるんじゃないか。
たくさんの小説師に埋もれて感想をもらえないのは仕方が無いと妥協できたとしても、明らかにスレが個人に偏りすぎて無視されている、となると話が変わって来るんだよ。
具体的に言えば、
>>38-40とかなんてそれより上のSSをほぼ風化させている。そのへんで問題が起こっているが、もし起こっていなければ、ずっとコテの話ばかりだっただろう。で、やはり短編は風化するのが目に見えている。
とにかく、今現在のところ小説を書く人間が一人しかいなくなっているというのは動かしがたい事実。
それに群がる人が多く、他の小説師が肩身が狭くて居場所を無くして去っているのも事実。
それが俗に言う『個人スレ化』だ。
小説師にとって感想のひとつももらえないというのは、そのスレにおいて自分が認められていないということになる。そして小説師が去る。
読み手(特にコテに執着してる人)はそれでもかまわないかもしれないが、書きたくても書けない人もいるというのがちょっとは分かってくれ。小説師だって人間だ。『感想求めて小説書くな』などと読む側が言える立場なのか。
確かにそのあたりが微妙だというのは分かる。
>>48や
>>50やの人のように、オープンにいろんな人の小説を待ち続けている人もいるだろう。
そういう方ばかりだったら小説師としても嬉しいのだが、今の事態ではそれもコテに執着する人の影にすっかり隠れている。(それこそ前の短編を無視して
>>38-40のようにコテにばかり話題を振る人物のおかげだ)
それと、何回も言うが『個人サイト向きじゃないか』と言ってるだけ、前のときのとは別な人物だし、過敏反応しすぎだ。なぜそんなに個人を愛護したがる? やはり他の小説師より大事だという風潮なのか。
>個人の書き込みが長すぎるおかげで盛り上がっていた話題がつくづくぶった切られてるのも事実ですし。
雑談がSSに優先するという主張は本末転倒ではないかと思うよ
>
>>38-40とかなんてそれより上のSSをほぼ風化させている。
「それより上のSS」の投下のタイミングを考えてみたかい?
それは俺が投下したわけじゃないからなんともいえないが、具体例だけじゃなくそういった事態がことごとく起きている。
で、けっきょく読み手の人ってのはコテの小説しか興味ないのか?
いつもの長編の人のやつはこのスレに来た当初は
読んだけど最近は読まずに飛ばす。
真面目に読まないといけないし何より長すぎ字が詰まりすぎ。
もう少し読みやすいお気楽エロの方が好き。
徹底放置で宜しく
まーた、お前か
2週間以上も投下を待ったうえでの粘着長文とは、たいした執念だw
面白いと思えば、コテの人の作品がどうだろうが、レスがついただろうよ
なぜならそれは別の読み物で、読む側からすれば「別腹」だから
それだけさ
第三者として考えると、
>>311の発言にはいろいろと
とりあえず、小説スレなんだから小説投下して問題ないんじゃないか? 確かに長いという特徴はあるし、個人サイト向けってのも分かるが、
長編でも投下しちゃいけない小説じゃないだろ
だけど、風化は納得
俺も感想書こうとしたらもう話題がコテに振られてたりして正直ウザったらしいと思ったことあるし
俺はいろんな小説好きだからコテもコテなしSS師も悪くないと思うんだが
やはりコテを過剰賞賛して反論に過敏すぎる房はちょっと周りのことを考えるべきだ
問題はコテにあるんじゃなくコテ房が空気を乱してるとコテ発生当時から思っていた。
つまり、ちょうど
>>309や
>>312や
>>318なんてコテ房の典型じゃないか。
コテに異論があるものはすぐに迫害しようとしてる。コテ房の典型だ。
たぶん二週間待ってたんじゃなくてコテの二週間ぶりの書き込みで大地の神殿の話題が『ぶった切られた』から書き込んだんだろう。
…違ったら…
>>311スマソ
長文粘着に賛同しない=コテ房なの?
このスレでコテの人の作品以外読まない・待たないなんて
誰か言ったか?
それ以外の作品を排除するレスなんてあったか?
書き手のスランプや気後れまで、コテの人のせいにするの?
何それ?
徹底放置で宜しく
書き手からの意見をあげておくね
同じ人の連投は信者を産んで自分の投下した作品に対するレスが減りやすくなるからモチベーションが下がるんだよね
携帯なんであんまり詳しく言えないが、投下した直後に氏マダーなんてレスついたことだってあったし(別スレでだけど
で、読み手からの意見も言っておくね。
こんな議論どうでもいいからメドリで誰か書けよ
読み手は書き手の都合なんてどうでもいいって思ってることを忘れるな
で、結局さ、今の長編を隔離しちゃったとして
その後君たちが別のものを投下して
ここを落とさせないでいてくれる保証はあるの?
2週間以上開いてたんだし、その間何か投下しようという気持ちは起きなかったの?
ぶっちゃけ、今この長編の人が去ったらこのスレ停止するよね。
ただでさえ過疎なのは分かっての上で感想が減るとかどうとか言ってるんだよね?
ていうかそもそも本当にここで投下してた本人なの?
レス数の違いは時オカとその他ゼルダのプレイ人口の違いもあると思うんだ。
お前、スマブラスレにもわいてコテ追い出しやってたろw
つーか。
時々ネタ落としてる俺は今の状態でも全然構わんわけで。
氏の作品もエロ凄いし最近のメドリタンのほのぼのSSもイイヨーだし
俺のにもちゃんと反応頂いてるし雑談もそれなりに楽しいし。
書き手だって言うんならリビドーの赴くままお前も書けよ。
空気変えたいって言うなら創造と妄想を迸らせてお前も書けよ。
書くなとか職人がどうとかどうでもええ。
書かれた作品が全て。
徹底放置で宜しく
またやってんのか…放置しろよ
いい加減鬱陶しいワ
若干ネタ気味。
…大地の神殿…
そこは、大地の賢者が勇者のマスターソードのために祈りを捧げる場所。
大地の神殿攻略を終えたリンクとメドリが、賢者の祈りの間にやってきた。
賢者の後継者であるメドリはここで、マスターソードのために、先代の賢者を継いで祈りを捧げなければならないのだが…
リンクは床に描かれた紋章の中心にマスターソードを突き刺した。
「それで…メドリ、これからどうすればいいか分かるの?」
メドリは静かにうなずいた。
「はい…祈りについては全て、賢者様のお告げで聞いています。」
「どうするの?」
リンクは、マスターソードに生気を取り戻す方法を知らなかった。メドリの指示に従うしかない。
「はい…リンクさん…」
「?」
メドリは顔を赤くした。
「えっ…な、何? 何するの?」
リンクはメドリに指示され、仁王立ちに真っ直ぐに立った。お世辞にも、威厳がある格好とはいえなかったが、一応『勇者』っぽく立ってみている。メドリはリンクの前にかがんだ。リンクはメドリが何をするのか分からなかったが…
突然、メドリがリンクのズボンを下ろした。
「わぁっ!?」
下半身を露にされたリンク。リンクにはその状況が理解できない。だが、メドリは驚くほど冷静だった。
「リンクさん…我慢してください…少しだけですから…」
一体何を我慢するのか、リンクは分からなかった。だが、儀式のためなのかと思い、異論は唱えない。
「あっ…あぅぁ…」
リンクは今、『祈りをささげる』ということで信じられないことをされている。
「んっ…んく…んゥ…」
メドリに急所を咥えられているのだ。
「あっ…あぁ…や、やめ…だめ…ぇ…」
リンクはビクビクしながらその儀式を受けた。本当は、快感に勝る恐怖で逃げ出したいくらいの気持ちだったリンクだが、しかし、それを行っているメドリは真剣そのもの。だが行為はなかなかのもので、リンクのものはあっという間に固くなっている。
「や……あぁ……。」
体の疼きが止まらない。リンクはもう我慢できなかった。
「あっ…あ…あっ、あ! あぁぁぁぁぁっ!!?」
リンクは果ててしまった。
メドリの口の中に存分に放出し、メドリに口を離されるなり、へろへろと膝をつき、地面に手をついてしまった。
「リンクさん…」
メドリは口の中に出されたものを飲み込んだ。
「…これで…大丈夫です…マスターソードに生気が戻りました……しかし…まだ…」
リンクは話を聞いているのかいないのか、なぜか苦しそうにしゃがみこんだままだ。
…それからリンクは、何度と無くそれを夢に見、その度に夢精してしまった。
決して悪いことではない。しかしリンクにとってはある種のトラウマとなってしまったのだった。
それで…風の神殿
「リンクサマ、どうなされたのデスか?」
風の賢者であるマコレに何度と無く呼びかけられた。
事実、風の神殿の攻略は全くはかどっていない。
(…儀式…やるんだよなぁ…怖いなぁ…マコレにされるのかなぁ…)
やがてリンクは、時間を必要以上にかけながらも、神殿のボスであるカーレ・デモスを撃破した。
「リンクサマ、早速祈りの儀式を!」
リンクの恐怖の時間が近づいてくる。
………………それで、どうなったかはご想像に
いろいろ考えたが、治安がとれるまではこのくらいのゆるさが無難だろう。
「しかし…まだ…」の後を想像させておいて
そっちがオチかよw
ええいGJだ!
嫉妬に駆られてコテ排斥に向かって暴れてるアホどもも、感想・反応・モチベ云々のご立派な建前が
あられるようですから、よもやよもや文字通り下らない議論で
>>328のネタを流すことはあるまい?
俺? トワプリ・風タクは知らんから反応できない
ネタ寄りなだけでただのネタではないんだけどね
>>328 いいじゃないか!GJ!
がっつりした長編もゆるい短編もどっちも大好きだ!
ところでマコレに加えられるとやっぱり痛いのかな…
タクトを最近初めてクリアした俺には何ともタイムリーなネタだ
マコレが咥えてる図を想像したらちょっと鳥肌立った
マ...マコレはハードル高いなw
そういえばマコレの性別ってどっちだっけ
性別とかそういうの無いんじゃないかなぁ?
そういやコログってコキリ族から進化したんだよな
つーことは進化前にリンクの方が先に目覚めていた場合は…
マコレがリンクのを咥える…だと?
カリッ!
「痛っ!! 痛いって!!! わぁぁ!」
流血までなりそうな気がしてきた
リンクは割礼されて大人の階段を登るのか....
「リンク、やったじゃないか。やっぱりアンタも男だったね。」
「…テトラ…僕…実は…」
「?」
「…もう、男…じゃないんだ…。」
「はぁ?? 何言ってんだい?」
「………………。」
リンクは赤くなりながら、股間を押さえた。
流れ的にマコレに噛み千切られ(ry
ワッフルワッフル
343 :
名無しさん@ピンキー:2008/04/20(日) 22:39:41 ID:zWZN3d0p
風のタクト終了から夢幻の砂時計の合間の時間に絶対リンクとテトラはやりあってる
昨日はゼルダでお姫さまピンチプレイ、今日はテトラで女海賊逆レイププレイと
楽しみ無限大だなww
実はテトラの一方的逆レイプ
これだけ雑談の書き込み間隔が空いてるんだから
文句いってる人たちは異常だな…
>>344 それはリンクの趣味なのかテトラの趣味なのか
>>347 テトラの一方的な攻め。リンクは完全にやらされてる。
で、それに影響されてテトラ×リンク(無エロに近い)でも書いてみたよ。
海が見える。
どこまでも、果てしない海が。
そしてちょっと目を下にやると
リンクが寝ている。
テトラは自分の足元で寝息を立てるリンクを眺めた。
リンクは、トライフォースの神々に選ばれた勇者だ。その強い勇気で、世界を我が物にしようとした魔王に打ち勝った。
だが…テトラの知っているリンクはそんなに勇敢な男ではない。
どこか幼さがあるし、少し女々しさもあったりする。お人よしだし、肝が据わっておらず、怖がりな一面もある。
後ろから忍び寄って「ワッ!」などとやった日には
「な、なにするんだよぉ…」
と、泣きそうな顔になったりする…。
テトラに言わせれば、とても、勇気のトライフォースに値する男ではなかったが、ひとたび勇気を振り絞れば、これほど頼れる男はいなかった。テトラは、リンクに呆れ、反面信頼し、そして、その性質に心惹かれていた。
今リンクは、その小さな体には大きすぎる義務を果たし終え、開放感に浸って、安心して眠りについている。甲板の上で、あまりに無防備だ。
テトラから見れば可愛らしかった。
リンクのすぐそばにしゃがみこんで、寝顔を覗き込む。ギリギリまで近づいているのに全く起きる気配がない。
テトラはあたりを見回す。船員は誰もいない。何かをするには絶好のチャンスだった。
テトラは、リンクの頬にゆっくり近づく。
「…いいだろ…ちょっとくらい…」
テトラは、リンクの頬に、唇を近づける。
頬にキス。そのくらい、ちょっと女の子としてもあこがれる。
テトラはその気質とは対照的なほど優しく、リンクの頬にキスをした。リンクの頬は柔らかかった。
リンクはまだ気づいていない。相変わらず眠っている。
テトラはその横に、並んでそっと横になった。添い寝だ。
リンクの寝顔が、テトラの目の前にある。安堵の表情で、眠りについている。
ついつい、そうっと髪に手をかけてみたくなった。意味もなく、額のあたりを撫でてみたりしてみる。
リンクが気づかないので、さらに擦り寄った。リンクに抱きかかるように寄り添い、リンクの寝息が頬にかかるほど接近した。
テトラは、リンクの柔らかい頬に、自分の頬をピッタリ押し付けた。リンクの背中に手をかけ、体の距離もできるだけ縮める。
リンクから頬を離し、リンクの顔を眺め回した。大きい瞳と、それと対照的に薄い唇。
テトラは思い切った行動に出た。リンクの両肩をつかみ、そうっと、リンクに顔を近づける。
テトラの唇と、リンクの唇の距離がだんだん縮まってくる。もう少し、もう少しで届く…
「ウーン…」
「!!」
リンクが唸って、目を開いた。
テトラは驚いて、硬直する。
リンクは目の前にテトラがいることに驚き、唖然とした。
「テトラ…? なにしてるの?」
「!!!!」
テトラはようやく我にかえり、ものすごい勢いで立ち上がった。
「な、なにって、別に? は? なんかしてた?」
「??」
「リ、リンク何言ってんだい、寝ぼけてたんじゃないのかい?」
「え? でも今テトラ…」
「うるさい!」
リンクの言葉をさえぎる。
「? テトラ? 何怒ってるの?」
「怒ってない! あ、そうだそうだ、ホラ! もうすぐ幽霊船が出るってウワサの海域に出るよ! リンクもさっさと準備しな!」
テトラは逃げるようにその場をさった。
風のように自分の部屋まで駆けて行き、鍵をかけて部屋にこもってうずくまる。
テトラの顔は、赤かった。照れと恥ずかしさのゆえだろう。
リンクは、テトラの様子に首をかしげたが、またふたたび、横になって眠りだしてしまった。
350 :
名無しさん@ピンキー:2008/04/23(水) 23:15:36 ID:lMOK11DD
も、悶え死にそうなくらいGJだ!
寝る前にこんな良いSSを見れて幸せだ・・・
GCかと思ってたらDSか(;´Д`)ハァハァ
ちょ、超GJだ…
こういう青臭いの大好物なんだぜ
ゼルダシリーズはゼルダがすぐ行方不明になったりさらわれたりで
本編ではちっともゼルダとラブラブできない!
でもテトラだったら…と思ったらテトラが即誘拐される夢幻の砂時計は許せんw
355 :
348:2008/04/24(木) 21:04:21 ID:V6eEGxO2
今回の話は『風のタクト』と『夢幻の砂時計』の間にあった話ということにしてある
その二つのゲームの間くらいだ、テトラとリンクがラブラブできるのは。という多数派の願望を叶えようとしてみた。
>>355 おぉ!GJ!!
かねてからの願望を叶えてくれて有難うなんだぜ
お前ら飢えすぎだなw
まぁ夢幻の後で存分に…ってのもw
>>357 飢えてると分かってるなら同情じゃなくてなんか書いてくれ
GJGJ!
トゥーンリンクのこと考えながら寝てたらトゥーンが禁断の森で触手陵辱されてる夢を見てしまった。
>>306 ハンマーとグローブについては今回投下分で言及したとおり。前回描写を省いたのは
ハンマーを持って移動するリンクを描くと、滑稽な感じがするんじゃないかと思ったからです。
私本・時のオカリナ/第四部/第十四章/ルト編その5/前編、投下します。
今回はほぼエロ無し。ただしモーファ×リンクの要素あり。
↓
夢を見た。
少女のゼルダが裸になる、あの夢である。
いつものように筋書きらしい筋書きもなく、裸身が幻惑的に揺れ動く情景を最後として、夢は
終わった。
覚めてみると、勃起していた。触れ合う感覚のない夢だったので、欲情が発散されず、
高まりきったままとなっていた。リンクは自慰を行った。大人の身では久しぶりとあって、
かの人を思い浮かべつつ射精する快感は絶大だった。
快感のあとに、虚無が訪れた。
自慰を卑しい行為とは考えない。ただ、現実のゼルダと関係なく快楽にふける自分が、何とも
寂しく感じられてしまうのは、どうしようもなかった。
こんなぼくを知ったら、ゼルダはどう思うだろう。
以前、シークに言われた。
ゼルダがぼくを脳裏に描いてオナニーしているとしたら、ぼくはとても嬉しい。だから同様に、
ぼくがゼルダを相手としてオナニーするのを、ゼルダは嬉しく思うだろう──というのだ。
その時は──オナニーするゼルダというイメージに動揺したせいもあって──何となく
受け入れてしまった理屈だが……
よく考えてみると、おかしい。ゼルダがぼくを好きであるとの前提でのみ、それは成り立つ
話なのだ。シークはゼルダに会ったことがないのだから、ゼルダの真情を知っているはずはない。
なのにどうしてシークは、そう決めつけられるのだろう。
『いや……』
決めつけていたわけではない。妙に確信ありげではあったが、絶対そうだ、とは、シークは
言わなかった。ゼルダがどう思うかは、当人に会って訊いてみなければわからない──と、
つけ足してもいた。
結局はそこへ行き着く。いま悩んでもしかたがない。ぼくはゼルダが好きだけれど、ゼルダが
ぼくを好きかどうかは、ゼルダに会ってみなければ……
不意に意識する。「好き」という言葉。
他者の印象を表現するにあたって、男女の別なく、小さい頃から、しばしば、何気なしに
使ってきた言葉だ。実際、これまで出会ってきた人たちの中に、好きな人はたくさんいる。
ところが「ゼルダが好き」と思う時、同じ「好き」でも、そこには特別な意味がある、と、ぼくは
感じてしまう。そして願うのだ。ゼルダもまた、ただの「好き」ではない、特別な「好き」を、
ぼくに向けてくれないだろうか──と。
どのように特別だというのか。
ぼくとゼルダとの間を繋ぐ、他の人との関係にはない、あの「何か」が、それなのか。
それが「愛」というものなのか。
わからない。
これもゼルダに会わなければ解決されない問題だと──
後ろでエポナが鼻を鳴らした。
『起きたのか』
空を見上げる。なお支配的な夜の暗みに、厚い雲を通して、ほのかな明るみが染み出している。
冷ややかな黎明の空気がいまさらのように感知され、身体はぞくりと震えた。
懊悩を振り払って、腰を上げる。伸びをする。膝を屈伸させ、胴を左右にひねって、筋肉を
ほぐす。野宿には慣れているといっても、固い地面に横たえていた身体を効率よく覚醒させるには、
ある程度の運動が必要だ。
オナニーも一種の運動と言えるかもしれないけれど──と考え、思わず苦笑してしまう。
朝食を摂るうちに空の明るみは増し、闇に沈んでいたハイラル平原が、風景として認められる
ようになってきた。リンクは出発の準備をした。当面の目的地はゾーラの里である。
さあ、今日もなすべきことをなそう。常にそうあるべきぼくなのだから。
『……ゼルダに会う日を迎えるためにも』
デスマウンテンの安定により危機を脱したゴロンシティでは、身を賭して事態の打開に尽力した
リンクとダルニアに対し、かつてのキングドドンゴ退治の際にもまさる、最大級の賞賛と感謝が
表せられた。
かつてダルニアが炎の神殿に赴いた時点で、その生の姿を目にする機会が永遠に失われたことを、
ゴロン族の人々はよく承知していた。このたび『炎の賢者』として覚醒し、これまでにも増して
強力に一族を守護する存在となったダルニアへ、一同は改めて深くしめやかな感情を寄せたのだった。
その反動もあってか、現実に存在するリンクを取り巻く歓喜の度合いは相当なもので、放って
おけば何日も饗応が続きそうだった。リンクは一夜のみを宴に費やし、あとは丁重に辞退して、
みなの別れを惜しむ声を背に受けつつ、ゴロンシティをあとにした。
デスマウンテン山頂における猛炎の消失と、同地の天候回復は、カカリコ村でも大きな話題と
なっていた。騒ぎに巻きこまれて時間を無駄にしたくはなかったので、リンクはシークとのみ
接触し、ひそかに成功を喜び合った。
次の目標は水の神殿と決まった。またも闇の神殿を先送りにすることになるが、優先して
救うべきは、さしあたって被害のないカカリコ村よりも、凍結したゾーラの里と、やはり魔物が
出没しているハイリア湖である──とシークは主張し、リンクも同意したのである。
ただ一つ、シークは気がかりな点を述べた。ここ数日、村の井戸の水位が不安定な変動を
示している、というのだ。
「いまのところ実害はない。とはいえ、捨て置けない気がする。君と行動をともにしたいのは
やまやまなんだが、そういう事情で、僕は村にとどまる」
リンクはこれにも頷き、食料、水、残り少なくなっていた矢など、旅と戦いに必要な品を
補充した上で、エポナとともにハイラル平原へと乗り出した。
まっすぐハイリア湖へ向かう気はなかった。
ゾーラの泉にいた大妖精は、大人になったらまた来い、と言っていた。デスマウンテン火口の
大妖精が、炎の神殿を攻略するのを助けてくれたのだから、水の神殿の攻略にあたっては、
その地に関連したゾーラの泉の大妖精から、何らかの援助を得られるのではないか。
いまリンクがゾーラの里を目指しているのには、そうした理由があったのである。
この世界のゾーラ川は、水量を減じつつも、ある程度の流れを保っていた。ゾーラの里に続く
渓谷も、水が涸れきっていた改変前の世界とは異なり、曲がりなりにも川としての姿をとどめていた。
エポナを平原の脇の空き地に残し、リンクは渓谷を遡行した。急な傾斜に加え、足に抵抗を
及ぼす水流が、リンクの息を弾ませたが、七年前に経験した激流とは段違いの穏やかさであり、
前進を妨害するには至らなかった。淵にひそむオクタロックが思わぬ障害となったものの、
吐いてくる石を盾で跳ね返せば、退けるのは容易だった。
最上流の寒気は厳しいものだった。しかし凍結した滝が形づくる氷塊は、改変前よりは規模が
小さく、川に流れが残っている点とも併せ、寒気の程度が多少は弱いのだろう、と推測された。
ただ、里への進入路である洞穴が完全に塞がっている点には変わりがなかった。
改変前にここへ来た時は、諦めざるを得なかった。が、いまは手ぶらでは帰れない。
リンクは方法を模索した。
氷を破壊するのに最適であるはずのハンマーは、手元にない。持ち歩くには厄介な大きさであり、
また、もともとゴロン族に縁の深い品であるという理由もあって、ゴロンの現族長に引き渡して
きたのである。
次に思いつくのは爆弾だ。ゴロンシティで補給を受けられたので、手持ちの数は充分。だが
水に濡れる場所では使用できない。
結局、自身の腕力を使った。『銀のグローブ』を装着して氷を殴りつけ、長い時間をかけて
削り取り、最後には無理やり引っぺがして、どうにか洞穴を目にすることができた。
洞穴の奥は、一面が氷に包まれていた。清澄な水に満たされたかつての光景と、幻想的である
点は同じでも、いまのゾーラの里は、ただ一つとして動くもののない、荒涼とした無音の世界だった。
あちこちに氷の柱が立っていた。人の身長ほどの高さがあるそれらは、見ればそのとおり、
ゾーラ族の人々が凍りついてできたものであり、リンクを驚愕と痛憤に誘った。
一族みんなが脱出もできないまま凍ってしまったのだから、ガノンドロフの攻撃は、よほど
急激な温度低下をもたらすものだったに違いない。いまは静まりかえっているが、当時ここを
襲ったのは、言語に絶する猛吹雪であっただろう。
しかし──とリンクは考える。
凍りついた人々は、もちろん微動だにしない。けれども、表情はいまにも動き出しそうな生彩を
有している。肌にもつやがうかがえる。凍っただけで、死んではいないようだ。氷が溶ければ、
再び活動可能になるのではないか。
改変前の世界でデスマウンテンを大噴火させ、ゴロン族を皆殺しにしたガノンドロフなら、
ゾーラ族の復活を防ぐために凍った身体を破壊しつくすくらいのことは考えそうなものだ。
あるいは改変前には、実際、そうした事態が起こっていたのかもしれない。それがこの世界で
起こらなかったのは、寒冷攻撃の直後に張られたルトの結界が、ガノンドロフのさらなる侵入を
阻んだからだろう。里の氷結を防ぐには遅すぎた結界だが、ゾーラ族復活の可能性は残して
くれたのだ。
その復活をもたらすのは自分──と意志を固めるリンクが、ふと感じ取ったのは、冷気による
皮膚の痛みである。
これまで行動にさしたる影響がなかったので、甘く見ていた。急な変化ではないというだけで、
体温は徐々に低下しているのだ。ぼやぼやしていると自分も凍ってしまう。
リンクはあわただしく先に向かった。
ゾーラの泉もまた、完全な氷結をきたしていた。ジャブジャブ様の姿は影も形もなく、代わりに、
触れれば重度の凍傷は免れないアイスキースやフリザド、ウルフォスよりも大型のホワイト
ウルフォスといった魔物がうろついていた。戦って倒せないほどの強敵ではないが、かまっている
うちに寒さで倒れてしまいかねない。できるだけ戦闘を避け、リンクは対岸へと急いだ。
デスマウンテン火口の大妖精の泉が、外界とかけ離れた環境にあったのと同様、ここでも、
泉のある洞穴の中は、外の寒さとはうってかわった暖かさだった。ほっとしつつ呼び出した
大妖精は、水の神殿向けの助力を要請するリンクに快く承諾の返事をし、大盤振る舞いをしてくれた。
まず服に新たな効果が加えられた。水にもぐると『ゾーラの服』に変化し、水中でも呼吸可能に
なる。耐寒仕様でもある。『ゾーラのうろこ』のような時間制限はない。
次はブーツである。踵の外側を圧迫すると、重量のあるヘビィブーツとなり、水底を歩くことが
できる。ただし重いだけに、行動の自由は制限される。同じ部分を圧迫すれば、いつものブーツに
戻る。
改変前の水の神殿は、名に反して水のない場だったが、いまのハイリア湖は、少ないとはいえ
ゾーラ川の水を溜めているはずだから──事実、シークはそう語っていた──こうした装備は
確かに必要となるだろう。
礼を述べるリンクに対し、大妖精は何の代償も求めなかった。デスマウンテン頂上の大妖精と
同じく、肉体を満足させるのは初回だけでよい、ということのようだった。
大妖精と別れたリンクは、ゾーラの泉で、授かったばかりの助力を確認してみた。水がすべて
凍結した状態では、水中における『ゾーラの服』の効果を確かめることはできない。が、
耐寒作用は明白で、色を青く変えた服に身を包み、冷気を全く気にすることなく、リンクは
片っ端からあたりの魔物を倒していった。ヘビィブーツによってもたらされる重量増加、そして
歩行の困難さも、すぐに実感できた。
そののち里に戻り、王の間へ赴いた。キングゾーラの肥満体は、人一倍の大きさの氷で
包まれていた。変わり果てたその姿は、リンクの胸を重くし、しかし同時に、救いの意志をも
熱くかき立てるのだった。
『もうちょっとだけ待っていてくれ』
キングゾーラのみならず、ゾーラ族全員に心で呼びかけ、リンクは酷寒の地をあとにした。
ハイリア湖に着いたのは五日後である。
鬱陶しい曇天のもと、湖面はかつての半分ほどに狭まっており、広いハイラルでも随一と
思われた、あの風光明媚な印象を、胸の内に再現させることはできなかった。それでも水が
ほとんど失われていた改変前の状態とは大違いで、自然が潤いをとどめている点に、リンクは
どうにか慰めを得た。
再会したみずうみ博士は、驚きと喜びをあらわにしてリンクを歓待してくれた。容姿には
必然的に七年分の老いが加わっていたが、親切さと剽軽さは相変わらずで、リンクは深い安らぎを
感じられた。
探りを入れてみたところ、博士はルトが水の神殿に入った経緯を知ってはおらず、湖の周囲に
結界が張られていることにも気づいていなかった。もともとゲルド族がめったに訪れない
場所なので、彼女らの侵入を抑止する結界の効果を実感できていないのだった。
そのめったにない侵入により、改変前には命を失っていた釣り堀の親父は、禿げた頭に七年の
歳月を語らせつつも、健康そのものの身体をカウンターの向こうに置いていた。親父はリンクの
ことを覚えており、以前、ルトを伴って訪れた際にキープした魚を、いまも大事に飼い続けていた。
やや乱暴に聞こえる訛りとは裏腹の、その意外な律儀さを、リンクは微笑ましく、また嬉しく思った。
シークの言に違わず、ハイリア湖にも魔物はいた。水中のオクタロック、湖岸の青テクタイト、
空中のグエーといった連中を、見える範囲でリンクは一掃した。二人の住人には感謝されたが、
もともと彼らにとって魔物はさほど脅威でもなかったようである。好奇心旺盛なみずうみ博士は、
魔物を恐れてはいなかったし、釣り堀の親父ものんきなもので、魔物がいようがいまいが客足の
少なさに変わりはない、と開き直っていた。
リンクは魔物の存在を軽視できなかった。弱敵ではあっても、ガノンドロフの魔力が結界を
越えて浸透している明らかな証拠であるからだ。魔物は神殿内にも送りこまれている可能性が高く、
それはルトの安全が脅かされていることを意味する。
そのルトから──と、思い出深い第二の小島を訪れたリンクは、ため息をつきながら考えた。
七年前、ここでぼくは一方的に別れを告げられ、のちにゾーラの里を訪れた際も、結局、
会ってはもらえなかった。いまのルトは、キングゾーラやシークの説得で、『水の賢者』としての
自らの意義を知っているはずだから、会ってもくれない、ということはないだろう。けれども
真の覚醒に必要な、あの行為を、ルトは果たして承諾するだろうか。ぼくにしたって、ルトと顔を
合わせた時、どう振る舞えばいいというのか。ルトがあれほど態度を頑なにした理由を、ぼくは
いまだに知ってはいないのだ。
が……
どうであれ、ぼくはルトに会わなければならない。すべては会ってからの話だ。それに、
これまでの経験からして、簡単に会えるとも思えない。神殿には数々の試練が待ち受けている
だろう。まずそこを乗り越えなければ。
懸念をいったん脇へ置き、リンクは来たるべき戦いに向け、闘志を高めるのだった。
減少しているとはいえ、湖は無視できない量の水を残していた。生身の人間ならば、湖底にある
神殿の入口へ到達することは、とうてい不可能な状態である。
リンクは臆せず湖に身を入れた。衣服が青色に変じて『ゾーラの服』となる。履き物をヘビィ
ブーツとすることで、歩行は重く、緩慢とならざるを得なかったが、それ以外は、いかなる動作、
いかなる感覚にも支障はなかった。もちろん呼吸にも問題はない。ただ、閉ざされた入口の前まで
行って初めて、水中ではオカリナを演奏できないのだ、と気づいた。ブーツを常態に戻し、水面に
浮いて『水のセレナーデ』を奏でる。再び沈むと、入口の扉は大きく開いていた。
神殿の中央部は、三層となった、縦長い吹き抜けの空間である。そこは薄明るい光と、そして
水とで満たされ、かつては届かなかった上層部に泳ぎ至ることができた。一方は舞台のような床と
なっており、意味ありげな石像が立っていて、奥に扉が見える。興味を惹かれたが、床の位置が
高く、水面からは這い上がれない。そこは後まわしにし、各層の四方に伸びる通路を先に調べる
こととした。
魔物は意外に少なく、対応も困難ではなかった。青テクタイトは、もはや馴染みの敵である。
シェルブレードは大きな貝で、水底を跳ねながら体当たりをかましてきたが、殻が開いた瞬間に
剣で貝柱を切断すれば、それで終わりだった。水中と空中を自在に滑走するスティンガも、剣や
矢で対処可能だった。金属的な棘の生えたスパイクは、見かけの割には脆弱で、盾をぶつけて棘を
引っこませると、あとは剣で容易に片づけられた。
問題は神殿の構造そのものだった。以前、水溜まりで足止めされた所は、『ゾーラの服』と
ヘビィブーツで通り抜けることができる。しかし道筋は複雑で、行き止まりや堂々めぐりは
しょっちゅうだった。
さまよううち、壁にトライフォースの印があるのに気づいた。計三箇所である。各々の前で
『ゼルダの子守歌』を奏してみると、驚いたことに、それで神殿内の水位が調節できるのだった。
各層をくまなく探索するにはどうしても水位を変えなければならない、と思っていたリンクは、
行動範囲の拡大を喜んだ。結果は迷う範囲が拡大しただけのことだった。
見当もつかないほどの長時間、行きつ戻りつを繰り返した末、それでもやっと新しい道が
見つかった。リンクは安堵の息をついた。
ここまで苦労したけれど、もうさすがに、あらかたの部分は探索できただろう。大した敵も
いない。この分なら、あとは案外、簡単に……
道の突き当たりに扉があった。
開く。
驚愕した。
広漠な湿地帯なのである。神殿の外に出たのだ、と、一瞬、思った。
いや、違う──と惑いを振り払う。
ハイリア湖にこんな湿地帯はない。霧が立ちこめていて、四囲には何も見えないが、神殿の中で
あることは間違いない。
考えは当たっていた。湿地帯を横切ってゆくと、扉があった。
開かなかった。
元の扉の所に引き返すと、これもいつの間にか開かなくなっている。
例によって、閉じこめられたのだ。ここには必ず何かがいる。
剣を抜き、再び湿地帯へと足を入れる。警戒しながら、ゆっくりと歩を進める。
二つの扉の中ほどで、水面の上に土が盛り上がっており、一本の木が生えている。横目に見て、
さらに進む。
何もいないのか──といぶかしく思った刹那、背後に気配を感じた。
急いでふり返る。
木の横に人が立っていた。
何者──と思う間もなく駆け近づいてきたその人物を眼前にして、リンクはまたも驚愕に打たれた。
それは「自分」だった。
体格も、顔つきも、服装も、手にした剣の形状までも、自分と全く同一なのである。ただ全身が
黒く、両目が赤く光っている点だけが違っていた。
混乱するリンクの内心など毛ほども勘案しない、といった塩梅で、その人物は斬りかかってきた。
マスターソードで受ける。二つの剣が火花を散らせてぶつかり、腕は衝撃でびりびりと震えた。
間もおかず次々に攻撃がくる。上から、中から、下から、あらゆる位置から剣が繰り出される。
そのつど剣で防ぎながら、リンクの驚きはやまなかった。
戦闘時の動作もそっくりなのだ。自分自身を見ているとしか思えない。
『馬鹿な!』
まやかされるな。こいつはただの敵だ。森の神殿にガノンドロフの分身がいたように、こいつも
ガノンドロフの魔力が作り出したぼくの偽者に過ぎないんだ!
言い聞かせつつも、猛然と攻め立ててくる相手に対し、リンクは受け身にならざるを得なかった。
これまで多くの魔物を倒してきたリンクだったが、人を斬った経験はなかった。人に対しては
──ゲルド族を相手にした時でさえ──できるだけ剣は振るうまい、と心がけてきた。そのせいで
どうしても後手に回ってしまう。
まして相手が自分と同じ姿とあっては……
『そうじゃない!』
再びおのれを叱咤する。
ガノンドロフの分身を斬ったぼくじゃないか。姿形がどうであっても、こいつが魔物である
ことに変わりはないんだ!
攻勢に移る。ひたすら身体を前に出し、息をもつかせぬ勢いで、縦に横にと剣を振る。
完璧に防がれる。
これならと思った回転斬りすら避けられた。
剣の腕は互角──と長期戦を覚悟する。が、延々と斬り合いを続けるうち、互角とも言えない
ことがわかってきた。
時間が経つにつれ生身のぼくは疲れてくる。ところが相手は──魔力が生み出した存在である
せいか──疲れの色をうかがわせない。そればかりか勢いは増す一方だ。長引けば長引くほど
ぼくが不利。
そのとおりだった。こちらの剣がいっこう相手に届かないのに、相手の剣はこちらの皮膚を
かすめてくるようになった。流れる血が力の源とでもいうふうに、敵はますます攻撃に激しさを
加える。
打開策はないか。他の武器を使ってみるか。
ハンマーは? ない。
矢は? 弓を構えている間に攻撃される。
爆弾は? やはり爆発まで時間がかかる。それに下は水。
デクの実は? これは有効かも。
右手を懐にやり、つかんだ実を水面に叩きつける。場を満たす閃光。自分の視界が奪われない
ようにと一時そむけた目を前に戻した時、
『いない!?』
気配が後ろに移っていた。即座に前転し、殺到する剣をどうにか避ける。起き上がりかけた
ところにまた剣がくる。ぎりぎりで受ける。
デクの実もだめか。小技は効かない。
剣戟が再開される。さらに数え切れない攻防を経るうち、彼我の疲労の差が明らかとなってきた。
下手に攻めると隙を衝かれる。かといって守りのみでは勝てない。その守りさえも完全とは
いかず、受ける傷の数が増えてゆく。
このままではやられる。思い切って──
「たぁッ!」
全身の力をこめて突く。温存していた攻撃手段。これで意表に出られれば──
意表に出られたのはこっちだった。相手は軽々と飛び上がり、突き出したマスターソードの
刃の上にふわりと降り立った。
「!?」
予想もしなかった行動への驚きと、手に体重が感じられない奇妙さを自覚する暇もなく、剣が
頭上から襲ってきた。咄嗟にマスターソードを手放し右へ跳びすさるもわずかに遅く、左の腿に
鋭い疼痛が走る。
『やられた!』
水面に倒れる。重傷ではないがすぐには立てない。敵が迫る。こちらに剣はない。何もない。
避けられない。どうしようもない!
『まだだ!』
顔に残虐な笑みを浮かべてとどめとばかり剣を振り上げる相手をしっかと睨みつけ、
「『ディンの炎』!」
放つ奥の手。生じた猛炎は周囲へ放射状に拡大する。不思議にも熱は感じない。が、威力は強大。
敵は全身を燃え上がらせ、黒い身体をいっそう真っ黒に焦がして棒立ちとなる。やがて炎は消える。
敵は動かない。動かないが倒れもしない。まだ終わらずと判断し、傍らのマスターソードを手に
戻す。立ち上がる。正面から一気に斬り下ろす!
二つに割れたもう一人の自分が、無数の黒い粒子と化して消えてゆく。やはり魔であったか──
との安慮が勝利の実感を呼び寄せた時、霧は晴れ、四方の遠くに壁が見え、場は広大な一室という
真の姿を明らかにした。
入ってきた扉は閉まったままだった。その前の床に腰を下ろし、左腿の傷に応急処置を施しつつ、
リンクは激闘を顧みた。
貴重な魔法を使わなければ勝てなかった。他の魔物が少ないのを補って余りある最強の敵だった。
あとは簡単かと思ったのは大きな間違い。この先も決して油断はできない。
心を引き締め、身を立たせる。左足を踏ん張ると傷に響いたが、歩行に大きな支障はない。
もう一つの扉に向かうと、こちらは開くようになっており、先は小さな部屋だった。床の中央に
大きな箱が置かれている。
ここでも──と期待を抱き、箱の蓋をあける。見慣れない品が入っている。
『これは?』
手を伸ばしかけた時、
──リンク……
声がした。頭の中に直接語りかけてくるように。
──そなた、リンクじゃな。わらわじゃ。
「ルト?」
──いかにも……わらわは、ゾーラの王女、ルト……
独特の口調でそれとわかったのだが、声が以前とは違っている。やけに落ち着いた様子なのだ。
──七年前の、二人の契り、すべて覚えておるぞ。七年もわらわを放っておくとは、そなたも
ひどい男じゃ。
思わず反論したくなる。
それは違うだろう。ぼくの顔も見たくないと言ったのは、そっちじゃないか。訪ねても会って
くれなかったのは、そっちじゃないか。ぼくは君の態度が気になってしかたがなかったというのに、
どうしていまさらそんなことを。お姫様の気まぐれというやつなのか。
いや、そうではあるまい──とおのれをなだめる。
台詞とは裏腹に、ルトの話しぶりは穏やかで、どこか戯れているような趣がある。あの頑なさも
消え失せているようだ。とすると……
──じゃが、いまはゆっくりと思い出を語らっておる時ではない。
ルトの声が真剣味を帯びた。
──そなたも見たであろう、凍りついたゾーラの里を。わらわだけはシークという若者に何とか
助けてもろうたが……父も、一族みなも……
苦渋に消えかかる声が、一転して強くなる。
──わらわはみなを助けたい。ゾーラの里を救いたいのじゃ。そなた、力添えしてたもれ。
わらわからの頼みじゃ。
もちろんだとも。けれど、そのためには……
──よいか。そのフックショットをうまく使うのじゃ。さすれば……そなたと、わらわは……
再び……
そこで声は絶えた。何かに妨害されたのではなく、ルトが自ら言葉を切ったという感じだった。
それでも続きはわかる気がした。
二人の間に「再び」生じるべき行為を、ルトは拒んでいない。いや、それどころか……
なお把握しきれない点はあるものの、ルトの思いが察せられたことで、リンクは胸を安んじさせた。
ところで──と、リンクは箱の中の品に改めて目をやった。
フックショットとか言っていたが、これはどういうものなんだろう。ルトも使い方くらい教えて
くれればいいのに。
太く短い筒。一端に三角形の握りがついている。もう一方の端には、先が鏃のように尖った
金属塊。重みはあるが、片手で楽に持てる。
握りの部分に小さな突起がある。握ったまま指で押せる位置だ。これで操作するのか。
押した瞬間、先端の金属塊がものすごい勢いで飛び出し、あっという間に戻ってきた。金属塊に
鎖がついていて、それが伸び縮みするのだ、とわかった。
遠隔攻撃用の武器らしい。
威力を試すため、部屋の隅から箱を狙ってみた。放たれた金属塊は箱に突き刺さり、しかし
それを破壊はせず、自分の身体の方がぐいと引っぱられた。箱に激突する寸前に体勢を整え、
どうにか怪我はせずにすんだ。次に落ちていた木片を狙ってみると、これは手元に引き寄せられた。
固定された物体に打ちこめば、そこへ瞬時に移動できるのだ。軽い物ならば、離れていても
居ながらにして入手が可能。多目的で有用そうな道具である。
フックショットを右腰に吊るし、リンクは次の進路に目を向けた。
部屋の端の床に穴があり、底から激流の音が聞こえてくる。階段はなく、進むとすれば
飛び降りることになる。危険な気もするが、あとへは戻れないのだから、そうするしかない。
飛び降りた所は、案の定、水の中だった。あっという間に身をもっていかれそうになる急流
だったが、あらかじめヘビィブーツにしておいたので、流されることはなかった。ところどころに
ある渦に巻きこまれないよう注意しながら、曲がりくねった水路の底を歩き進むうち、見覚えの
ある場所に出た。先に探索した時は行き止まりと思っていた地点である。その天井近くに、前には
気づかなかった出口が開いていたのだった。
リンクは神殿の中央部へと向かった。フックショットが大いに役立った。魔物は離れた位置から
瞬殺できる。剣で接近戦を挑む必要がなく、不要な危険は回避できるのだ。また──これまでも
目に留まりながら意味がわからなかったのだが──的のような白い輪を描いた板が、壁や天井の
あちこちに貼りつけられており、フックショットでそれらを狙えば、水位を変えなくとも、
立体的な移動が可能だった。初めは行き着けなかった、舞台状の高い床の上へも、石像に貼られた
的を利用することで、無事に到達できた。
奥の扉をあけ、短い傾斜路を登ると、またもや扉である。ただし今度の扉は豪華な装飾が施され、
いかにも重要なものがひそんでいそうな雰囲気を醸し出していた。
その先が最後の未探索領域。
いかなる状況にも対応できるよう、すべての装備を確認し、さらに心をも整えてから、リンクは
扉を押し開いた。
そこは広い部屋で、床面のほとんどが深く陥没し、大量の水を容れていた。巨大な水槽といった
様相である。歩ける場所は狭く、通路状となった細い床が部屋の四方をめぐっている他は、
水槽内にいくつかの足場があるだけだった。
足を踏み出すやいなや、背後の扉がひとりでに閉まった。予想していたことであり、心は乱れない。
ただ──とリンクは不思議に思った。
怪しげなものは見受けられない。室内は明るく、拍子抜けするほど平穏だ。水槽に満たされた
水は、透明で、きれいで、身を浸したくなるくらい……
──リンク! 気をつけよ! それはただの水ではない!
声が響いた。はっとして、
「ルト?」
顔を上げると、離れた所で水面が不気味に振動していた。と見るや、そこからいきなり水の柱が
立ちのぼり、リンクめがけて突っこんできた。
咄嗟にバック宙で回避し、マスターソードを抜いて身構える。
水そのものが敵だったと!
水柱はリンクを目指して水面を移動してくる。くねくねと蠢くさまは、あたかも触手のようだ。
『触手?』
思い出す。ツインローバに見せられた幻影。ルトを襲っていた透明な触手。
あれがこいつなんだ。水に身を浸すなどしたら、とんでもないことになる。
迫る触手に神経を集中し、間合いをとって、細い床の上をじりじりと後退する。後退しつつ、
攻撃手段を考える。
相手は水だ。剣で斬るのは無理かも。かといって他に有効な方法は──
不意に腹部が圧迫された。ぎょっとして目をやると、触手が巻きついている。
『しまった!』
触手は一本ではなかったのだ。目の前の一本に注意を奪われ、背後から別の一本が近づいて
いるのに気づかなかった。
斬りつける。手応えはない。案じたとおり、全く痛手を与えられない。
もがくうち、元の一本までが巻きついてきた。
締めつけられる。引っぱられる。踏ん張ろうとしても歯止めはきかず、とうとう水中に
引きずりこまれる。
とたんに圧迫の範囲が広がった。透明で見分けはつかないが、無数の触手が全身を絡めとって
いるのだ。『ゾーラの服』のおかげで呼吸はできるものの、行動の自由を奪われてしまった。
突破口を求めてさまよわせる目が、奇妙な物体を捉える。目玉のような赤い球体が、水中を
ゆらゆらと漂っている。
水とは異なる固体。あれが敵の核だろうか。狙うとすればあれしかない。だが位置は遠い。
剣は届かない。遠隔攻撃しかない。水中では弓を使えないから──
「!!」
触手が服の下に侵入してきた。皮表をやたらに撫でられ、ぞっとしてしまう。単なる水ではない
気味の悪い生物に弄ばれているという実態が、ありありと自覚された。
問題は感覚ばかりではない。触手の侵入で服が緩んでいる。脱がされてしまえば息ができなくなる。
そうなったら終わりだ。
締めつけに抗し、全力で右手を腰へと伸ばし、フックショットをつかみ取る。揺れ動く核に
どうにか狙いをつけ、発射しようとした瞬間、
「ぐ──!」
股間が攻撃にさらされた。触手が下着の中に押し寄せ、陰茎を揉みしだく。手とも口とも膣とも
肛門とも異なる奇怪な、しかし絶妙な感覚に、是非なくそこは勃起してしまう。
『こんな時だというのに……』
焦りと羞恥が集中力を奪う。必死で立て直そうとする意識は、
「お!」
さらなる動揺でぐらついてしまう。触手が肛門の方へも伸長したのだ。何が起こるかが想像され、
『冗談じゃない!』
それだけはさせじと残る意識を一点に集め射出するフックショット。先端はみごとに核を
突き刺し、次の瞬間それは眼前に手繰り寄せられる。剣を食らえと構える左手は、突然無軌道と
なった触手群の動きに妨げられ、その隙に核は間合いを脱し、水中を、水上を、足場の上を、
ぽんぽんと不規則に跳ねてゆく。触手は統制を失ったまま、リンクの身体を空中へと持ち上げ、
ぐるぐると乱暴に振りまわし、あげく無造作に投げ捨てる。
壁に叩きつけられ、次いで床に落ちた身体を、痛みに耐えて起き立たせ、リンクは再び
戦闘態勢をとった。
危ないところだった。二度と触手に捕まらないようにしなければ。
その触手は、核を引き抜いたあと動きを乱していた。やはり奴の急所は、あの核なのだ。
跳ねまわっていた核は、いつの間にか水中に帰っている。触手も統制を取り戻している。
今度は背後にも細心の注意を払いながら、核の動きに目を据える。水中では遠すぎて狙いを
つけられない。とはいえ近づくと触手に捕まる。なかなか手を出せない。触手も伸びる長さに
限界があるようで、やみくもな攻撃はしかけてこない。
持久戦となった。
長時間の睨み合いに耐えられなくなったのは敵の方である。
水上に突き出た触手の内部に核が入りこんだ。直後、触手はいままでにない長さとなって
襲いかかってきた。
寸前でかわし、瞬時に対応する。
触手を伸ばすのに核の移動が必要だった。おかげで核が目の前だ!
機を逃さず放ったフックショットは触手を突き破り、捉えた核を手元に送る。またも跳ね去ろうと
する核を、逃がしはしないと剣で斬る。
明瞭な手応え。
攻め時はいま!
腕に力をこめて斬りまくる!
最後の一撃で核は弾け飛ぶ。触手の形態は失われ、水は沸騰するがごとく盛り上がり、
あちらこちらが不統一に膨張し、収縮し、宙に飛び上がり、天井に張りつき、痙攣し、少しずつ
少しずつ小さくなり、とうとう一つの雫となってぽとりと部屋の底に落ち、さらに数個のかけらに
割れ、ついには痕跡も残さず消滅した。
その瞬間を待ちかまえていたとでもいうふうに、ぽつんと青い光点が出現した。緊張を
脱せないまま立ちすくむリンクの前で、みるみるうちに数と輝きを増した光点は、徐々に人の姿を
形成し始める。場を圧するほどとなった光が、ふと強さを失ったあとには、弾む息をたちどころに
止めてしまうくらいの、驚くべき姿態が実体化していた。
「リンク……」
返事もできない。これが──
「実にあっぱれな戦いぶりであったぞ」
ルトなのか? あのルトなのか?
「これで、ゾーラの里も、一族の者たちも、いずれ、元に戻るであろう……」
サリアはコキリ族だから、七年経っても子供のままだった。もともと大人だったダルニアは、
身体にほとんど変化がなく、七年の経過を感じさせなかった。ところがルトの場合は……
七年という時間が、なんという著しい変化を、その風貌にもたらしたことか。
ためらいなく全裸をさらす習慣は変わるはずもない。体内が透けて見えそうな青白い肌も
そのままだ。でも背は伸びた。すっくと立つ身の頭の位置は、ぼくとほとんど同じくらいだ。
七年前はぼくより少し高かったから、ぼくが追いついた形ではあるのだが、男として決して
低くはないぼくの身長と同等というのは、女性としてはかなりの成長と言っていいだろう。
また、滑らかな曲線を描く躯幹が、すらりとした伸びやかな四肢が、すでに七年前その片鱗は
示されていたものの、いまは完全な均整をもって、広めの肩幅とともに、泳ぎを得意とする者の
理想的な体型を形づくっている。
さらには……やはり七年前に花開き始めていた女のしるしが、いまや満開となって……控えめな
胸のふくらみは、はちきれんばかりの豊かな実りとなって……下腹部のささやかな黒い翳りは、
あたりに及ぶ密な茂みとなって……子供と大人の中間という一種独特の美しさは、大人の女の美を
誇らしく歌い上げるまでに完成されて……
そう、ルトは大人になった。七年前のあの少女は、すっかり大人になったんだ。
成長は表情にもうかがえる。整った美貌は、なおいっそう洗練されて……高慢で、わがままで、
かと思えば、頼りなげで、一途で、人前で大泣きすることも辞さない、あの頃のそんな感情の
起伏の大きさが想像もできないほど、頬に浮かぶ微笑みは、静けさ、穏やかさを湛えていて……
声もだ。さっき声を聞いた時、前とは違っていると思った。そこに感じられる自若さは、
肉体的な面だけではなく精神的な面でも、ルトが大人として成熟したのだと教えてくれる。
のみならず、決然とした意志を、王女としての威厳を、それは思わせるまでになっていて、
といっても他人行儀な冷たさはなく、あくまで親密な温かさが、それには明確に備わっていて……
「そなたの力添え、深く感謝する。さすが、一時はフィアンセとして、わらわが選んだだけの
ことはある」
ああ、それだ。その件で、七年前、ぼくたち二人が別れる際に、そして別れたあとにもルトが
ぼくに示した頑なな態度。それはいま、嘘のように和らいでいるようだけれど……
「では、その褒美として、そなたには、我が永遠の愛を与えよう」
え!?
「──と言いたいところであったが……」
びっくりした。本気ではないのか。悪戯っぽい口調。やっぱりルトは戯れとして……
「それは、いまのわらわには、かなわぬ願いのようじゃ」
諦めを意味する言葉なのに、哀しみの色は見えない。むしろ事態を、自分自身を、面白がって
いる感じだ。
深刻でないのはいいとしても、
「ルト……」
訊いておかなければ。
「そのことで……ぼくたちは……七年前にあんな別れ方をして……君がどうして急にああいう
ふうになったのか、ぼくは全然わからなくて……もし君が腹を立てたのなら……そうなのかどうか、
わからないけれど……でもわからないのはぼくの察しが悪いからで、だからぼくは君に……いや、
ぼくが間違ってたというわけじゃ……ただ……それでも……どうにかしないと……いけないんじゃ
ないかと──」
は!──とルトは笑いを漏らした。女心を洞察できない単純さ、当の自分へ疑問を直接
投げかけてくる素朴さに、思わず誘われた笑いだった。
リンクが言葉を切り、戸惑いの表情となる。
微笑みを残したまま、ルトは胸に染みる温かさを自覚した。
「そなたの、そうした心遣い、嬉しゅう思うぞ」
七年前と全く変わらない、そのまっすぐなところが、リンクのリンクたる所以なのだ。
「わらわは腹など立ててはおらなんだ。そなたは何も間違うてはおらぬ」
とはいえ……
「別れの折り、わらわが言うたことは──」
リンクには罵倒としかとれなかっただろう。
(二度と、そなたの顔は、見とうない)
想いを断つには、すべての繋がりを断つしかすべはない、あの時の自分だった。あそこまで
言わなければ、リンクにも、自分にも、それを徹底させることはできなかった。里に来た
リンクとの対面を避け通したのもそのためだ。が、そんな自分の態度は──
「──あれは、わらわのわがままであった」
そう、リンクを想う自分が独善に凝り固まっていたように、リンクを拒絶する自分もまた、
独善に囚われていた。自分のことしか考えられなかった。自分の態度がリンクにどんな混乱を
引き起こしても、自分を守るためにはかまわないという、あれは身勝手さの表れに他ならなかったのだ。
「省みて、自身の醜態が、恥ずかしい。そなたには、まことにすまぬことであった」
リンクの戸惑いは続いていた。
あれがわがままだった、という意味が、正直、ぴんとこない。けれど、ルトは怒っていたのでは
ないと、ぼくを嫌いになったのではないとわかった上で、そしてこの殊勝な態度を鑑みた上で、
もう一度、あの時のことを想起してみると……
困惑が納得へと移ろってゆく。
ぼくと結婚するとまで思い詰め、しかしその願いを断たねばならないとなったルトは、ああでも
しなければ、耐えられなかったのだろう。
初めは甘い親愛を、次には嵐のような激情を寄せてくるルトに翻弄され、さらにはあの
素晴らしい交わりに心を踊らせていた当時のぼくに、そこまで推し量る余裕はなかったのだが……
「ぼくの方こそ、すまなかった。気づいてあげられなくて」
遅まきながらと差し出す思いは、優しい否定の仕草で受け入れられる。溶けてゆく七年越しの
わだかまりをしみじみと見送るうち、
「──という次第じゃ」
ルトがさばけた口調で言い始める。
「過ぎたことにはこだわるまいぞ。大切なのはこれからのこと。わらわは『水の賢者』として、
水の神殿を守り、ゾーラの里とハイリア湖を守り、また、世界を救うべく、そなたに力を託さねば
ならぬ身じゃからの」
「それも──」
心に残っていた、いま一つのしこり。
二度と元の世界には戻れないという厳しい運命を、君に背負わせるわけなのだから──
「賢者のことも……ぼくがちゃんと言っておかなくちゃならなかったのに……」
「気にせずともよい」
あくまで静穏なルトの言葉。
「賢者の件は、父から何度となく聞かされておったし、シークにも懇々と諭された。いまでは
そなたの使命も、自身の立場も、よう理解しておる。それがゾーラの王女たるわらわの務めじゃ」
粛然と頷きを返しながら、ルトは大人になったのだ、と、リンクは改めて強い印象を持った。
過去の行き違い。現在の境遇。未来の運命。それらすべてを静かに受容するあり方は、
王女として、賢者として、七年を生きてきたルトの、驚くばかりの成長を物語っている。
ぼくなんかより、ずっと大人だ。もともとルトはぼくより年上だけれど、歳の差だけでは
説明できないくらいの差が、ぼくたちの間にはできている。
一方で、リンクの胸には、苦笑めいた感想も浮かんでいた。
七年をすっ飛ばして、身体だけ大人になったぼくだ。冒険を続けるうち、行動や考え方も
大人っぽくなってはいるが、掛け値なしの七年を経験してきたルトと差ができるのはしかたがない。
それにルトだって、初めから物わかりがよかったわけでもないだろう。
「そういえば、シークとは一悶着あったってね」
どきりとし、
「一悶着──か……」
しかしリンクが言うのはその意味ではないはず、と考え直して、ルトは別の記憶を引き出した。
「確かに、初めて会うた時のシークは──」
思い起こせば、
「──物腰は柔らかであるのに、口は直裁での。わらわを王女とも思わぬげに、ずけずけと
ものを言いおった。まだ心が幼うあったわらわは、それが腹に据えかねて、シークの言を正論と
知りながら、素直には受け取れなんだ。しまいにはシークも業を煮やしたか、まわりの者が
止められぬほどの口喧嘩になってしもうたものよ」
微笑ましくも懐かしい。
「けれども、のちには……いろいろあって……わらわもシークの心根を知ることができた。
シークがおらなんだら、いまのわらわはなかったであろう……」
そう──と、ルトはひそかに思う。
おのれの独善を悟り、そんなおのれのありようを自ら戯れとしてしまえるほどの境地と
なれたのは、そして賢者としての自覚をおのれに浸透させることができたのは、七年という
時間の経過に加えて、シークの……いや、シークではない、あの──
「じゃが」
湧き上がる思いを押しとどめ、
「このような時、他の者の話をするのは、野暮というもの」
ひたとリンクに視線を送る。
「というより、話をしておること自体、野暮の極みじゃな」
視線に意図を語らせる。
「いまからの、そなたと、わらわに、もう、余計な言葉は、要らぬであろう?」
一語一語をゆっくりと切っての語りかけが、すべてを見通すがごとくの嫣然たる笑みが、
耐え難い誘惑となって、リンクの背筋を震わせた。
いまから何が起こるのか、いまから二人は何をするのか、すでにわかりきっていたはずの
そのことを、まるで初めて知らされたかのように、どきどきしてしまう。これもルトの大人ぶりが
もたらす影響なのか。
蠱惑的な表情を保ちつつ、ルトは部屋の出口の方に首を傾けて見せ、そちらへ向かって
歩き始めた。歩みに続くうち、初めてルトに会った時のことが思い出された。
わらわの前を歩くでない、下がってあとについて参れ──と高飛車に言われ、むっとして
付き従っていたぼくは、やがて否応なく動悸と勃起を誘発されてしまった。
同じことが、いま、ぼくに起こっている。
くいくいと左右に揺れるルトの尻。
それはあの時と変わらず──いや、あの時よりも、もっと大きく、もっと張りがあって、
もっと肉感的で、その二つの丸いふくらみの間に何がありかつてそこにぼくが何をしたかが
まざまざと頭に浮かんで……
いきなりルトがふり向いた。ぎくりとして立ち止まる。にっこりと笑うルトを見て、あらぬ
疑いを抱いてしまう。
自分の後ろ姿が与える効果を知った上で、ぼくに見せつけていたんだろうか。それとも
そんなふうに思うのは、ぼくの方が意識しすぎているからか。
「そなた、なぜ離れて歩く」
ルトが横に寄り添い、腕を組んできた。
聞いたことのある台詞。したことのある行為。
いつどこで聞き、したことなのか、すぐには記憶を呼び起こせない。預けられる腕が、頭が、
全身が、七年ぶりのルトとの接触が、七年前よりも格段に女である裸のルトとじかに隣り合って
いるという状況が、強烈な刺激となって思考を鈍らせるのだ。
おとなしやかな中にも燃える想いを垣間見せるルト。
リンクは引かれるようにして足を前に送った。無意識に近い歩行だった。
To be continued.
以上です。水の神殿の構造を少し変えています。
ダークリンクは敢えて人格のない存在としました。
毎度乙。リアルタイム来てた。今からゆっくり読みますね。
GJ!!
大人ルトきたーーー
ようやっとヒロインらしいヒロインに超期待
ルト姫のあの大きな胸でパイズリされてぇ・・・
リンクが俗っぽくなってるw
乙。貴重な魔法を一つ消費と。
だんだんSS用改変の影響が巨大化してきてますかね。
完走頑張って下さい。
セクロスと関係ない全裸シーン大好き派wとしては
再会が即セクロスの流れがちょっと残念ww
ゲームだとボスキャラ攻略法に気づいても
同じことを数回くりかえす必要があるけど
このSSだと一回だから快適w
なんとなく思ったけど、公式設定のないリンクの年齢って各読者脳内ではそれぞれ何歳くらい?
時のオカリナ(七年前・後)
風のタクト
トワイライト
でそれぞれ違うと思うんだけど…
タクトは公式で12
時オカは10歳(大人17歳)って勝手に思ってる
あんまり子供リンクを幼くして6才とか7才にすると、
おとなリンクが14才とかになっちゃうもんね。
>391
俺もそれくらい。少なくとも、小学3〜4年ぐらいだと思ってる。
サリアはその1,2上ぐらいだとも思ってる。
どこかで子供14って聞いたな。年齢の割に幼く見えるのは表面上コキリ族だからデクの木がなんかやったらしい。
子供7前後大人14前後
宮本さんが時オカの時
任天堂オンラインマガジンで言ってた
風邪のタクトのリンクは幼い感じがするけど、「勇者と同じ歳」の誕生日からストーリーがはじまってるわけだから、時岡のおとなリンクと風邪のタクトのトゥーンリンクって同い年?
そしてもっと気になるのがトワイライト…成人になってるのか?
中世ヨーロッパ的な世界観なら十代半ばで成人でもおかしくないだろうな
風のタクトの冒頭でばあさんが
「昔の勇者さまと同じ歳になったお祝いだ」
とか言ってるから、12歳くらいなんだろ。
トワイライトは公式設定は16だったよ…15くらいで成人する世界観なんじゃね?
実はトワイライトのリンクは相撲が得意
ミドナは騎上位が得意
タクトで言われてる勇者の年齢ってのは
実年齢のこと言ってるんじゃないのか?
本来の年齢が12歳。でも体は19歳みたいな
確かタクトは未来(大人)の未来だからそれはないと思う
そして現在(子供)の未来がトワプリの筈
未来に語り継がれるくらいに目に見えるように勇者としての
偉業を成し遂げたのはあくまで大人の話で子供の時は裏方同然
だからトワプリでも余り勇者については語られてなかったな
それに対してタクトではオープニングの語りがあったり
伝統として伝承されてたりで結構語られてるよ
これまでのレスまとめると、
トワプリは公式で16歳
タクトは公式で12歳
タクトでの発言から、時オカ子どもリンクは12歳と推測されるが、
これは時オカ発売当時の宮本さんインタビューの7歳前後発言と矛盾
あとで設定変えたのか?
>>401 成る程、だからトワプリではガノンとの因縁が浅いというか、あんま宿敵、って感じがしなかったのか
全てが未成年…
>>403 言われてみれば…!
と思ったけれど、そもそも原作がエロ前提じゃないから
特に問題無いそ
>>402 別に時オカの大人リンクとトワプリのリンクが同じ年齢とは言ってないはずだけど…
時オカの大人リンクってリセットされてなかったことにされたんじゃないの
>>406 大人リンクが救った世界と子供リンクが戻った世界。
並行世界になってるらしいよ。
つまり、トワプリリンクと風タクリンクはそれぞれ平行世界の住人ってわけだ。
ゲームのエンドディング通りならトワプリが正しいな・・・
↑スマン×;エンドディング
○;エンディング
トワプリリンク「というわけだ。君は正しくない存在だから消えてくれ。」
風タクリンク 「なにーっ! デグの葉持って無いくせに!」
トワプリ「なんだと! お前なんてまともに泳げないじゃないか!」
風タク 「でも海を走る乗り物持ってるもん。」
トワプリ「俺だってスピナー持ってるぞ!」
風タク 「あんなのただのコマじゃないか!」
トワプリ「お前のなんて謎解きにすら使わないただの船じゃないか!!」
風タク 「なんだよ! 冒険中に犬になるくせに!」
トワプリ「あれは狼だ! お前の住むハイラルなんてもう海の底だろ? その時点でもう正しくない。」
風タク 「なんだよ! そっちなんて【おばちゃん】とか【酒場のテルマ】とかろくにヒロインにめぐまれてないじゃないか!」
トワプリ「なんだと〜!! 馬にも乗れない子供が!」
風タク 「なにーっ! 風向きも変えられないくせに!」
トワプリ「このヤロー! ○○○も剥けてないガキンチョのくせに!」
風タク 「そっちこそ、いい年して童貞じゃない!」
トワプリ「あーっ! それを言ったな!!」
時オカリンク 「ちょっと二人とも落ち着いてください…。」
トワプリ・風タク「うるさい! ポリゴンリンク!!」
風タクのグラフィックで馬に乗ってるとこもみたかったな…
416 :
名無しさん@ピンキー:2008/05/04(日) 10:25:46 ID:e5Q/pk58
>415
コレはこれで見てみたいかもw
形がこんななのに妙にイキイキと動いて、
鼻先をすりつけてくる仕草も生々しいとか想像してポワワ
>>415 コイツなら赤獅子の王が爆弾を食らってリンクが吹っ飛んでも平然と乗ってそうw
>>418 赤獅子が爆弾をくらってリンクが落ちた
その状態で「平然と乗っていそう」
となると
赤獅子on馬onリンクの三段重ねという解釈でぉk?
文法的におかしくないか? それじゃぁリンクがいちばん下になってしまう。
なんかややこしいな。
422 :
419:2008/05/06(火) 23:18:36 ID:89S8K2+O
あれ?逆だったか…
かっこつけて英語なんて使おうとしてすみませんでした><
よくわからんが、機械体操で高得点を狙うゲームなのか?
馬にハイラル王が乗っていて、その上又は馬にリンクが乗っている状態で
爆弾を食らってもハイラル王は落馬しないで、リンクだけ落馬するということか?
なんで馬に曲乗りしてるんだwww
ブレーメンの音楽隊状態?
427 :
名無しさん@ピンキー:2008/05/08(木) 01:15:46 ID:BNtreNsA
えーと、結局>418は、
馬(赤獅子王)ごと吹っ飛んでも、リンクが落馬どころか馬も倒れない、てことでおk?
馬ごと位置がずれるだけのふっ飛び方、みたいな…うまく表現できんが。
sage忘れスマソ
薬屋が暇な店番をしていると、馴染みの客…緑色の剣士がやって来た。
「…にいさん、精力剤を…」
緑色の剣士はげっそりとした顔でぼうっと立っている。
「おいおい、大丈夫かい?この間も買ってたけど」
薬屋の若い男は、客の男…リンクに注意を促す。
「薬ってのは飲み過ぎるとそのうち効かなくなるんだよ」
「…薬を飲まなければ…死ぬ…」
緑色の剣士、リンクはげっそりとした顔で言った。
「…中毒か?」
「いや…違う…その…毎日女の子に会う度に…」
「鍛えるのは剣だけにしておけ」
「…いや…のろけに聞こえるかもしれないが…」
「妖精クンは7年前に私をお嫁さんにするって約束したもの…」
「ゾーラのサファイアをもって契を交わしたこと…よもや忘れたとは言わせぬぞ?」
「…リンク、私たちはハイラルをともに救った仲でしょう…」
「ボーヤ、「いいこと」まだしてなかったねぇ?」
「なんでぇなんでぇ!このダルニアとの友情はそんじょそこらの女には破れねぇゴロ!」
「…リンク…」
「ってわけでさ」
「ゴロン族までか…」
>>427 その文でむしろ某新型みたいにピキーンとか言って爆弾を回避する馬を想起した。
>>429 全員押しかけ女房www
まぁ時オカリンクはマジでモテまくるからなぁ
一歩間違えればギャルゲの主人公…
トワプリではヒロインの座はミドナが独り占め
433 :
名無しさん@ピンキー:2008/05/08(木) 21:34:52 ID:6+FC0Ukm
トワプリはゼルダが空気過ぎた
あれでゼルダとくっついたら
「なんでおまえビアンカを捨てて会ったばっかのフローラとケコーンすんだよ」
級の論争の火種になることうけあいw
>>434 金のためにフローラ選んだ友人はマネーの虎。
てかナビィさんはギャルゲー攻略に入らんのか?!
攻略に入る前にちんこ入らないだろう
トワプリはゼルダ以外ろくな女キャラがいないくせにゼルダが空気。
踏んだり蹴ったりだ…
やっぱ色んなヒロインが出てくる時オカか
マリンといちゃいちゃできる夢島あたりだな。
>>435 トワプリってナビィを探す旅の途中のはなしなんだっけ
>>437 ミドナ
アッシュ
ヘナ
アレだな スタァゲームクリア時の3人組も
(ネタにしかならないだろうとは言え一応)居るし
妄想力不足なだけだな ミドナ可愛いよミドナ
ヒロインとの連戦後にすっかり忘れられたナビィが
「…リンクは私のこといらないの?」
と不機嫌そうに言えばリンクはきっとナビィに優しくしてやるに決まってる
そして嫉妬に猛るゼルダ
>>439 それはムジュラじゃないか。
そもそもトワプリリンクと時オカリンクは別人だ
>>442 そうか。リンクとゼルダが初対面じゃないのは
夢幻の砂時計くらいなのかな。
一応ぼうしも、幼馴染み設定だし
人語を話せる発声器官があったりムジュラでの描写とかを見るにつけ
やはり妖精は小さい人間に羽が生えたようなものなのだろうか
>>445 それは永遠の謎、まあもし人間に羽が生えた感じの
ならば何かの拍子に人間大のサイズになってリンクとギシギシアンアンと
いうネタが作れる
だがトワプリはともかく時オカ、ムジュラの大妖精を考えるとorz
ミドナなんて気持ち悪いゲテモノいらねえよw
>>446 風タクの大妖精さんはけっこういい感じ
というか、風タクでは妖精の姿がはっきり見て取れる
うみにんww
>>448 白い服の小さな女の子の姿だよな>タクトの妖精
夢幻も同じ世界だから、実は良く見るとシエラもリーフも可愛い女の子でネーリはショタ
エポナは?
>>452の発言でエポナをバックから攻めるトワプリリンクを想像してしまった。
なぜ時オカじゃなかったかは自分でも分からないが
狼状態なら話しかけられるからな
バックからトワプリンクに飛び乗られながら、思わず「じゅん」としてしまうエポナであった。
擬人化エポナ…?
トワプリリンクは牧童だから山羊とか馬とかで童貞捨ててそうだ
むしろ雌山羊や雌馬に迫られる...
トワプリリンクについて解ること
目が青い
稀に見るほどのお人好し
少なくともハイラルの兵隊より信頼できる
騎乗が上手い
騎乗されるのも上手い
メスの馬に乗る
幼馴染に頭があがらない
けっこういろんなものにモテる
子供にモテる
城下町の女の子にモテる
猿にもモテる
鷹にもモテる
他のリンクに比べると、若干ヒロインに恵まれてない
女性に対するストライクゾーン広すぎ
中年女性でもいける(酒場のテルマの投げキッスにも照れる
魔物のメスでもいける(ミドナ
子供の玩具(パチンコ)を入手して本気で嬉しそうな顔をする
破壊兵器(チェーンハンマー)を入手して本気で嬉しそうな顔をする
顔色一つ変えずに泥棒する
とりあえず形から入る(相撲の件)
自分の村の村長の目の前で堂々と上半身裸になる(相撲の件)
リンクと関係ないけど村長も上半身裸になる(相撲の件)
突然自分が狼になってもあんまり動じてない
放火魔
背筋のあたりがかなり強い(ゴロンを投げ飛ばせる
幾種類かのモンスターはリンクを美味しそうに食べているから、たぶん美味しい
>460
最後のほう吹いたww
462 :
名無しさん@ピンキー:2008/05/12(月) 22:07:21 ID:7QjwZUIl
>>460 本気で嬉しそうな顔をするで吹いたwww
つまりリンクを食べるゼルダですねわかります
なるほど、ゼルダはモンスターだったんだな
テラホークスのゼルダ思い出させるなw
自分はペットセメタリ−のゼルダ姉さんを…
>>460 >>中年女性でもいける(酒場のテルマの投げキッスにも照れる
中年女性だからじゃないよ、巨乳だからだよ。見てみろよあのリンクのデレデレエロ笑顔
そんな愉快なゲームなのかトワプリ
正月にでも買ってひきこもろう
吹いたw
せめて盆休みとか
472 :
名無しさん@ピンキー:2008/05/14(水) 16:49:05 ID:jn8/yo3O
>>460 >>幾種類かのモンスターはリンクを美味しそうに食べているから、たぶん美味しい
ってなんだ?
>>472 たぶん森の神殿の変な人食い花とか湖底の神殿のボスのオクタイールとかのことだろう。
確かに噛み付くにとどまらずモグモグやってる。
しかしトワプリのリンクの笑顔には今までにないエロ爽やかさがあるな。
トワプリのリンクの顔ムカつく。
ていうかトワプリはゼルダ姫以外全員ムカつく。
私本・時のオカリナ/第四部/第十四章/ルト編その5/後編、投下します。
リンク×ルト@大人時代。
↓
部屋の扉は苦もなく開いた。傾斜路を下り、突き当たりの扉から、神殿中央部の空間に出る。
床の端まで来て、ルトが短く言った。
「もぐるぞ」
答える間もなく身は水面に落ち、続けて水の中へと引っぱりこまれる。腕を取られているので、
ルトの動きに従うしかない。
最下層まで一気に沈んだのち、通路に導かれる。片腕を封じているにもかかわらず、ルトの
泳ぎは実に巧みだ。おかげでこちらは、手足を動かさなくとも、ごく自然に水中を進むことができる。
やがて頭は水上に出た。探索中、来たことのある場所だった。
細長い部屋の一端が大きく陥凹し、多量の水を溜めている。その底にある穴から、いま浮き上がって
きたのだ。目の前に低い足場が見え、一段上の高さに床がある。先は壁で行き止まりだ。調度も
装飾もろくにない簡素な内観だが、奥まった雰囲気が何とはなしに心を落ち着かせる。天井の
すき間から漏れる光が、ほどよい薄暗さをもたらしているせいでもあろうか。
腕がほどかれた。ルトは軽々とした動作で足場に上がり、続けて床の上へと身を移した。あとを
追って床に立つと、室内に目をやっていたルトが、
「契りにふさわしい寝所がないのは残念じゃが、ここなら幾分はましであろう」
と呟くように言い、次いで、
「な?」
軽く首をかしげつつ、こちらに顔を向けた。
その台詞と眼差しが、さっきからの情動を、いっそうかき立てる。
「どうじゃ?」
言葉が出ない。何も言えない。それは──
「七年ぶりに見るわらわは、どんなふうじゃ?」
──真正面に立つ君が、君の裸の身体が──
「七年経って、わらわも少しは、あでな姿になっておるか?」
──少しどころか圧倒的で、ぼくは大人の君に圧倒されて──
「そなたの好みにかなう、わらわであるか?」
──君の身体への、君の心の持ちようへの驚きと感嘆を、ぼくは──
「思うところは、あるであろう?」
──どう伝えたらいいのかわからないから……
「何としたこと!」
不意に声を大きくし、いかにも愉快そうな笑いを、ルトが顔に咲かせる。
「ぼうっと突っ立っておるだけでは事が進まぬではないか。以前のそなたはもっと積極的で
あったぞ。七年の間にずいぶん慎ましゅうなったものじゃのう」
煽るような口ぶりが、さすがに意地を刺激する。
君に圧倒されているといっても、尻込みしているわけじゃない。
七年前のルトは、自分の裸体がぼくに及ぼす影響を、はっきりとは自覚していなかったはずだ。
常に裸でいるというゾーラ族の習慣を実践していたに過ぎない。無邪気なものだった。大人に
なりかけとはいえ、まだまだ子供だったのだ。ところがいまのルトは、成熟した自らの肉体が持つ
意味をよく知っていて、しかも恥じらう気持ちがないのはそのままに、むんむんと匂い立つような
大人の女の官能を、隠そうともせず見せつけてくる。
そんな違いが印象深かったんだ。言葉にできない感動だったんだ。
だが、君がそこまで言うのなら、思いのたけをぶつけさせてもらう。言葉では表現できなくても、
行動で示せばいいんだろう。
歩を寄せる。顔を見る。余裕ある素振りとは裏腹に、強い感情の光を、二つの瞳は宿している。
その強さに劣らぬ強さで、瞳の主の熟れた裸身を、リンクは固く抱きしめた。
「あ!」
抱きしめられた瞬間、声が漏れた。これから抱きしめられるとわかっていたのに、声を
抑えられなかった。それほど心を揺り動かすリンクの抱擁だった。
勇者としてのリンクの使命。賢者としての自分の運命。それらをすべて理解して、納得して、
過去の自分で戯れられるくらい、棒立ちのリンクに挑発的な言葉を投げてやれるくらい、いままで
平静でいられたのに。超然とした態度をとってこられたのに。
乗り越えたはずだった。諦めたはずだった。リンクへの想いは断ち切ったはずだった。が、
『断ち切れるはずもない!』
がらがらと崩れそうになる自我を、しかしルトはかろうじて保ちきった。
リンクには使命がある。自分のもとにはとどまれない。
七年間、厳しくおのれに言い聞かせてきたことを、のみならず、いまは知るもう一つの真実を、
改めて心に染みこませる。
それは決して動かせない真実、と、わかっている。充分すぎるほど、わかっている。
わかってはいるが……
リンクに再び会える日を、ずっと、ずっと、待っていた。賢者として真の目覚めを得るために
必要不可欠なことだから、という理由のみでは、もちろんない。七年前、今宵限りと思い切った
リンクとの繋がりを、リンクと至高の時間を共有する悦びを、もう一度、持つことができるのなら、
その時は──と。
そう、それはまさにいまこの時、だからいまは……いまだけは……
『……そなたは……わらわのものじゃ……』
抱かれる強さに劣らぬ強さで、ようやく得られた男の身体を、ルトは固く抱きしめた。
いま自分はリンクを抱いている。いま自分はリンクに抱かれている。
ぐんぐんと高まってゆく情感に胸を震わせつつも、ルトの意識の一隅には、なお冷静な思いが
残っていた。
こちらの内面をリンクに悟られてはならない。こちらへの情けでリンクを縛ってはならない。
目覚めに向かう賢者として、あくまで明朗に、あくまで恬然と──
『わらわは、あらねばならぬ』
心の中で何度も繰り返し、その戒めが破れるおそれはない、と確信したところで、
「服がこすれて……」
ささやく。
「ちと、くすぐったい」
少し離れて、目を見つめる。
「くすぐっとうないように、してくれぬか?」
若干の間をおいて、目は熱を帯びる。手が動き始める。装備が、衣服が、次々と床に落ちる。
あらわとなるリンクの素肌が、高まる情感をさらに高まらせ、身の内に欲望の炎を燃え上がらせる。
おのれの声がいささかの動揺もまじえていなかったことに満足し、ルトは惑いの最後の破片を
消え散らせた。
注がれる視線を意識しながらも、リンクはその視線に自分のすべてをさらして見せた。
「逞しゅうなったの」
しみじみと、ルトが言う。相変わらず落ち着き払った、しかし確かな高揚をも感じさせる声で。
そうだ、大人になったのはルトだけじゃない。ぼくもそうなんだ。大人のルトがぼくを圧倒する
のなら、大人のぼくだってルトを──
思考は中断する。ルトが身体を寄せてきたのだ。背にまわされる腕。再度の抱擁。しかも今度は
肌と肌との触れ合い。この冷ややかな、つややかな、涼やかな、滑らかな感触は、七年前と全く
変わっていない。水の湿りがそれをいっそう際立たせる。皮膚の下の弾力、筋肉と脂肪の精緻な
組み合わせ、これもまたあの時と同じ、いや、あの時以上に複雑で多彩な印象を、ぼくに与えて
くれる。その印象の筆頭が──
これだ。乳房。ぼくの胸に押しつけられる二つの隆起。まるまると張りきった大人の女のしるし。
弾けんばかりの健やかさと、溶け落ちそうな淫らさとを、同時に備えた不思議な器官──
「大きゅうなったであろう?」
どきっとする。
そこを見ていたわけじゃない。肌で感じていただけだ。なのにどうしてぼくがそのことを考えて
いるとわかるんだ? ひょっとして、ぼくにそれを感じさせようと意図して押しつけてきたのか?
「おなごの胸は殿方に揉まれ続けて大きゅうなる、と、里の誰ぞが申しておったが……」
ルトがぼくの肩に手を移して、わずかに身体を後退させて、
「わらわには、当てはまらぬな」
ふくらみを強調するように背筋を伸ばして、
「七年前、そなたが触れたほかは、誰も触れておらぬからの」
天真爛漫とも言えそうな笑みを湛えて、
「触れてよいのは、そなただけじゃ」
ただし目には燃え盛る欲望を満たして、
「そなたに触れて欲しいと想い続けるだけで、ここまで大きゅうなったのじゃぞ」
「君は──」
さえぎってしまう。
この猛烈な誘いかけは何なんだ? 七年前のぼくとの体験しか知らないというルトが、なぜ
ここまで誘惑的になれるんだ? 心身ともに成熟した大人だから? 随意な行動に慣れたお姫様
だから? それとも自分を偽らないルト本来の奔放さゆえ?
「──言葉は要らないって、言わなかったかい?」
気押されないようにと思う心が、冷やかしの台詞を吐かせる。
ルトは全く動じなかった。
「『余計な』言葉は要らぬと言うたのじゃ。必要な言葉なら惜しみはせぬ。それで、ぼんやりの
そなたが、わらわの、ここに……」
ルトの両手が肩から離れ、自らの胸に寄る。左右の乳房が、ぐいと持ち上げられる。
「触れてくれるのであれば、な」
かっと頭に血が上る。
ただでさえ質量感のある球体が、手に支えられることで一段と重みを実感させ、見た目の
盛り上がりもなお増して、声高に主張を突きつけてくる。
視線は釘づけとなり、離そうとしても離れない。離す気になどなれるわけがない。
完全にルトのペース。半端な冷やかしではこの流れは止められない。いや、止められなくても
かまわない。初めて出会った時からぼくはルトに振りまわされてきた。止められなくて当然なんだ。
これがルトなんだ。大人になっても変わらないルトの魅力なんだ。ぼくがすべきことは、この
流れに逆らわないで、ルトの主張を受け入れて、ルトの魅力を堪能して、その上でルトを、そう、
七年前のようにルトをできる限りの方法でぼくは──!
左手を上げる。手のひらを向ける。指を広げる。ルトの右胸に覆いかぶせる。
瞬間、ルトは笑みを引き、目をきゅっと閉じ、ぴくりと肩を震わせ、はっとかすかに息を呑み──
陶然と、目が開く。口元に、笑みが戻る。その口が何かを言い出そうとして、けれども声は
発せられない。ただあふれる感情の波だけが、短い距離を隔てて、ひたひたとこちらに伝わってくる。
乳房の下にあったルトの右手が、ぼくの左手に重ねられる。押さえつけられる。肌にめりこむ指。
反発する弾力。若さと生命力が詰まった女の証。
ルトの右手がゆっくりと回転し始める。その動きに従い、さらにはそれを無視して、ぼくは手に
意志をこめる。撫でる。揉む。つかむ。七年前はちんまりとした粒でしかなかった乳首が、いまは
小指の先くらいにぷくんと飛び出していて、ぼくの手の下でそこはくっきりと立ち上がってきて、
乳房自体の大らかな質感とは異なる凝縮した硬さをぼくの指に訴えかけてきて、この久しぶりの
接触はぼくだけでなくルトにも感銘をもたらしているはずで、ぼくよりもずっと玄妙な感覚を
ルトは味わっているはずで……
その感覚を倍にしてやる、とばかり、ぼくは余した右手をルトの左胸に届かせる。初めから
遠慮を欠いた右手の躍動に、もう誘導は不要と悟ったのだろう、ルトはぼくの両手に両の乳房を
預けきり、ひたすら呼吸を荒げてぼくを見据え、ぶつかる視線が二人の欲情を結び合わせ、
かしいだルトの顔が少しずつ近づき、ぼくも反対向きにかしがせた顔を少しずつ近づけ、そして──
口が接する。
接するやいなやぼくたちは互いを貪り始める。唇が、舌が、歯が、及ぶすべての範囲を
玩味しつくそうとして絡み合う。交じり合う。
胸に集中し続けるぼくの手に対して、ルトの両手はぼくの頬に触れ、ぼくの顔をはさみつけ、
やがてぼくの頭を、髪を、首を、肩を、背を、口に負けない勢いでせわしなく力強く撫で、こすり、
握り、七年前には身を竦ませてぼくのなすがままだったのが嘘のような、それはルトの熱情の
率直な表現であって、同じ表現は実は手だけでなく別の所でも行われていて、ルトの腰はぼくに
ぐいぐいと押しつけられていて、さっきからずっと勃起しっぱなしのぼくの物はそのせいで
ますますいきり立ってしまっていて、重なる二人の下腹の皮膚と恥毛はべっとりと濡れて
しまっていて、濡らしているのはもちろんぼくの先端から染み出す先走りの液体で、のみならず
そこにはルトが分泌する同種の液体が混じっているのもまた確実で、そんなふうに露骨な
意思表示をしてくるルトは、いまや全身でぼくに寄りかかって、しなだれかかって──
「もう……」
唇をもぎ離し、告げてくる。
「立って、おられぬ……」
浴びせられる身体を、ぼくはがっちりと抱きとめる。そっと、優しく、床に横たえる。
すぐさま活動を再開する。口で口をついばみながら、一方の手で豊かな胸を揉み動かしながら、
もう一方の手で肩の、腕の、背の、脇の、腹の、何らの雑感もないすべすべとしたつるつるとした
肌を、どこまでも清冽なルトならではの特徴を、ぼくは存分に賞味する。ルトもまた、ぼくを
放っておかない。立っていた時と同じように、いや、身体を支える必要がなくなったいまは、
もっと熱烈に、もっと懸命に、ぼくの身体の表面をルトの手は這いずりまわる。
互いのすべてを感じつくそうと、身体を寄せ合わせ、押し合わせ、弄び合うぼくたち二人。
「ん……んんッ……ん、んん……ッ……」
密着した口の奥で、ルトが呻き始める。高ぶりの証明であるくぐもった響きを嬉しく聞き取り
ながら、その高ぶりをなおも確かめたくなって、ぼくは吸い続けていた口を離す。
「は! あッ……」
空気とともに噴出する声。離した口を頬から首へ、首から胸へと移す間にも、
「あぁ……あぁ……あぁ……はぁ……」
抑制の解除が呼吸に合わせた周期的な発声をルトにもたらす。口が乳房にかかるにつれ、
「はぁ……はぁッ……あぁッ……んあぁッ……」
声は周期を速め、音量を上げ、ついに乳首に達すると、
「ひ! あ! んぁ! あ、あぁ……」
あの奇抜な叫びとなってリズムを乱す。仰向けになっても隆起を失わない張りつめた乳房の、
その頂点を手と口で攻める間、声の乱れは直ることなく、そればかりか片手を下へとやるに至って、
「ん……あぁ……そうじゃ……」
徐々に意思を明示し始めてきて、意思は声のみならず体動にも表現されていて、腰は妖しく蠢き、
両脚はもどかしげにこすり合わされ、そのつけ根にある部分がじんじんとルトを苛んでいるのが
容易に想像されて、でもぼくは意地悪くそこには行かないで、手前の丘にとどまって、これも
大人のしるしである密な茂みを丹念に指と混和させて──
「うぁ!」
やにわに股間をつかまれ、喘いでしまう。続けてそこに加わる圧力を、圧力の微妙な変化を、
ぼくはじっと甘受するしかなくて、いや、じっとしてなんかいられない、握られているだけじゃ
物足りない、こうして前に出して、後ろに引いて、そんな刺激が欲しいんだと心の中で白状するのが
聞こえるはずもないのにルトの手が前後に動き出して、これはどういうわけなんだ、七年前に
こんなことはしなかったし、以来経験はないというルトが──ためらいはなくとも技巧もない
手の使い方からして初めてだとわかる──そんなルトがどうして、あ、いまのぼくのちょっとした
動きでそうすればいいと察知したのか、あるいは以前の交わりでそれが膣内をこするさまを
思い出して手でこすればいいと理解したのか、または前から理解していたのか、いずれにせよ
やはり七年前とは異なる能動的なルトのこの行為、ぼくに同じことをしろと言葉以上の雄弁さで
言い立ててくるこの行為に、ぼくはもう抵抗できず手を伸ばして、濡れそぼったルトの谷間に指を
沈ませて──
「んッ! そこ、そこじゃ……」
──情欲をくらましもせずぐいと広げられる両脚の中心にぼくは触れて、左右の襞の間を
撫でさすって、その上の小さなふくらみを包皮ごとつまんで──
「ひゃッ! ぁんッ! リンク! そこッ!」
──こりこりと柔和に揉んでやると、ルトは身を固まらせて顔をくしゃくしゃにして大きく
あけた口から嬌声をほとばしらせる。自分の手技の至当さを教えてくれるルトのありさまに心を
躍らせつつも、七年ぶりなんだから確かめておかなければ、と開ききった秘裂の奥にそっと指を
刺し──
「あ! あ! あぁッ!」
──ゆっくりと、ゆっくりと、突き挿れてゆき──
「あッ! んあッ! くぅ……あッ!」
──強い締めつけにもかかわらず、そこに進入を阻害する要因はないと──
「よい……よいぞ、もっと!……あッ、もっとッ!」
──ルトも苦痛を感じてはいないと、それどころか喜悦しか感じていないと知ってぼくはしかし
すぐには挑みかからず、その前にできることはしておいてやる、と指を抜いた途端、がばりと
ルトは起き上がり、向きを変え、躊躇する気配もなくぼくの勃起を口に含む。
「お……」
こっちがやろうとしたことを、また先にやられてしまった。ルトがそうするのは初めてのはず。
以前ぼくがルトのそこを口でかわいがってやった経緯があってのことに違いないが、それにしても
初めての行為を、こうも迷いなく実行に移せるとは驚くばかり。そしてその実行ぶりは──
「くッ……あ……」
──決してうまくはない。時に歯が当たったりして、ぎこちなさを感じさせる。けれど細かい
点には頓着せず、自分にできるだけのことをしようというルトの熱情が、そこにはやっぱり如実に
表れていて、慣れないだけに大胆で意表を突く舌の運びがいっそう快感をかき立てて、気持ちいい、
気持ちいい、だけど耐えてやる、これくらいで参ったりするもんか、君がここまでしてくれるんなら、
ぼくだって──
──という思いを読み取ったかのごとく、ルトはぼくをくわえたまま上に跨ってきて、仰向けの
ぼくの顔に秘所を突きつけてきて、いまや美しく花開いたそこは真っ赤に色づいてしっとりと蜜を
したたらせていて、その蜜を、蜜の湧き出る源を、ぼくは味わいたい、味わいたいからこうやって、
胸よりもなお大きく張った尻に両手をかけて、左右に分けて、間にある裂け目の奥を──
「ん! んん!……んんーーーーんッ!……ん、んんッ!」
──ルトが呻きをやめられないくらいひとえに舐めて、啜って、しゃぶって、唇ではさんで、
舌を突き刺して、口全体をこすりつけてなぶり通す。ルトも受けるばかりではなく呻きながら
ぼくをなぶり返す。ぼくの口が攻め立てる。ルトの口が攻め立てる。互いが互いを攻めて攻めて
攻めて攻めて攻め続けたその果てに、ルトの動きが止まる、身体がちりちりと震え出す、震えは
少しずつ少しずつ強くなり接した局部と口を通じてぼくの顔をもうち震わせ、やがて接触を
保てないほどの激しさとなった末に──
「や、あんッッ!!」
──口を離して絶叫するルト。背は弓なりにのけぞり、震えの代わりに硬直がその全身を
支配する。ルトは達したんだ、ぼくはルトを口でいかせてやれたんだと満悦する間もなく硬直は
解け、尻がどさりと顔に落ちてくる。ルトの全体重がかかってくる。
重みがかかるのはかまわないが、顔を覆われたら息ができない。
脱力したルトを床に移し置く。はあはあと息を吐くだけで無抵抗のルト。しかしその目は爛々と
光っていて、一度達したくらいでは治まらないとでも言いたげだ。
いいとも、もちろんこれで終わらせたりはしない。
仰向けのルトにのしかかる。応じてルトが脚を開く。間に身を置き、腰を近づける。自らの
愛液とぼくの唾液でぬかるみきったその場所に、同じく濡れきった切っ先をぼくは触れさせる。
「あ……」
一気に突っこみたくなるのを我慢し、自分に手を添え、あたりを亀頭で撫でまわしてやる。
「ひゃ! あ! う……くぅぅ……ッ……」
徐々に力をこめ、一帯をかきまわす。挿入はしない。接触だけを続けてやる。
ルトの手が伸びてきた。敏感な部分への刺激に悶えながらも、それ以上の攻めがないのに
耐えられなくなったのだろう、自らぼくを導こうとする。その手をさえぎり、さらに思わせぶりな
接触を継続する。
喘ぎを連ねていたルトが、やがて言葉を口にした。
「……何を……しておる……早う……」
したりとばかり添えていた手を引き、おもむろに先端をもぐりこませる。
「お! あぁ! リンク!」
ルトの表情が歓喜の輝きを放つ。腰が迎えの態勢をとる。苦痛はないと改めて確認した上で、
先には進まず、挿れかけた物を抜いてやる。
「あ……ん……」
失望に曇るルトの顔。
再び挿れる。
「あ! リンク! 早う!」
再び抜く。
「うぅ……あぁぁ……どうして……」
歓喜と失望が移り変わるさまを、わくわくしながら観察する。
君はあれほどぼくを煽ったじゃないか。今度はぼくが君を煽ってやってるんだ。
軽微な抜き差しを何度も繰り返す。差し挿れるたび、ルトが腰を突き出してくる。逃がすまいと
しているのだ。けれどもそんな要求を、そのつどぼくはすげなく拒絶する。
「……そなた……」
恨みがましい目つきとなって、ルトが言葉を絞り出す。
「……焦らすにも……ほどがあろう……」
目を近づけて、ささやきかける。
「どう?」
「……もう……たまらぬ……」
「欲しい?」
「……知って……おるくせに……」
「聞かせて」
「……わらわに……言わせたいのか?……」
「うん」
「……何を言い出すか……わからぬぞ……」
「いいよ」
「……ほんとうに……よいのか?……」
「かまわないよ」
ルトが目を閉じる。眉間に皺が寄る。何かに駆り立てられている様子が、そこにはうかがわれた。
しばしの沈黙を経て、
「……待って……おったのじゃ……」
苦しげに呟きが漏らされる。
「ずっと……待っておったのじゃ……こうしてそなたに抱かれる時を」
たどたどしい呟きは次第に切迫した言葉の連続となり、
「わらわはずっと待っておったのじゃぞ、なぜならそなたはいまは、いまだけは──」
そして唐突に中断し、再度の沈黙をはさんで……
ほ──とルトが息をつく。眉間の皺が解ける。駆り立てていた何かをやり過ごしたかのように。
「……いま、思えば……」
声は一転して穏やかとなり、
「七年前も、わらわの方から言うたのじゃったな……」
やんわりと、目蓋が上がる。
「そなたが、欲しい」
とどまらず、
「これ以上は待てぬ、早うしてくれ、どうかわらわにそなたをくれ!」
尻上がりに調子を強める声が、ぞくぞくと背筋を震わせる。
そこまで言ってくれたら……
押し当てる。
「あ! あぁ……」
進ませる。
「あぁッ! リンク……リンク!」
大人とはいっても決して広くはない入口を開いて──
「もっと……そうじゃ! もっと!」
──もはや苦痛はないと知ってはいてもなお細心の注意を払って──
「きて……ぅぅぁぁぁあああッ! きてッ!」
──焦らしたせいなのか指で探った時よりもそこは──
「ぅあ! あ! んんん……おぉぉぁぁあああッ!」
──さらに締めつけを強くしていて、でもその強さに打ち勝って──
「あぁッ! もうッ! リンク! もうッッ!!」
──ぼくはわずかずつ、しかし着実に進んでゆき、そして──
「ひぁッ! んぁッ! くるッ! くるぅぅぅッッ!!」
──ついに奥まで到達した瞬間、
「ぉあ! あッッ──!!」
またもやルトが硬直し、狭い部分がますます収縮し、ぎりぎりとぼくを絞りあげ、絞りあげ、
絞りあげ、ぼくの中身を噴き出させようとするのをぼくは耐えて耐えて耐えて耐えて耐えきって、
まだだ、まだいくもんか、こんなところでいったりはしない、だけどすぐには動けそうにない、
ちょっとだけ、もうちょっとだけこのままにしておいてくれ、静かにさせておいてくれ、静かに、
静かに、そう、そうやって……静かに……
ルトの硬直が引いてゆく。膣の締めつけも和らいでゆく。和らいでもそこはしっかりぼくを
捕まえているのだけれど、さっきみたいなことはない、大丈夫? 大丈夫。よし、ルト、今度は──
「……リンク……」
しんみりと、
「……再び……そなたを……迎えられて……」
うっとりと、
「……この上のう嬉しゅう……思うておるぞ……」
ルトが言う。
じん──と胸が熱く潤う。
こっちこそ嬉しい。とても嬉しい。
とはいうものの、なぜここでそんなにしおらしくなるんだ、大人の君の圧倒的なところにぼくは
感動したんだから、こうしてひとつになったからにはすぐ受け身にまわったりしないで圧倒的な
ところを続けてぼくに見せてくれ、ぼくの下にいたらやりづらいというなら、さあ、抱き起こして
やる、ぼくが仰向けになるから上に跨るんだ、ぼくはじっとしているから君のしたいようにして
みるんだ。
何が起こったのかというふうに目を見張るルト。急な体位の変化に戸惑っているのか?
それともこの体位の知識がない? 仮に知らなくてもどうしたらいいかはわかるだろう、
男に貫かれた女が、女を貫いた男が、どこをどう動かしたら気持ちよくなれるか君はもう
知ってるじゃないか、ぼくの方が動かないとしたら動けるのは君だけなんだから──
ルトが動き出す。
「んん……」
ゆっくりと、
「んん……んん……」
ゆっくりと、上下に、
「んん……んん……んぁ……」
前後に、左右に、回転するように、
「んぁ……んぁ……んぁ……あぁ……」
時にはぐりぐりと接触部を押しつけてきたり、
「んん、んーーーぁぁあああ……あぁ……」
膣内のぼくをぎゅっと締めつけてきたり、
「ん、んん……んーーーーん、ぁ……あぁ……」
少しずつ、少しずつ、動きは速くなって、強くなって──
「あぁ……あぁ……あぁ……あぁッ……」
動きに同期した声もだんだん速くなって、強くなって──
「あぁッ……あぁッ……あぁッ!……はぁッ!……」
繋がった部分がたてる粘液質の音もだんだん大きくなって──
「あぁッ!……あぁッ!……はぁッ!……うぁッ!……」
全身を揺り動かしながら君が一心に快楽を貪っているのはもうあからさまで──
「あぁッ!……んぁッ!……うぁッ!……リンク!……」
君はずっと閉じていた目を開いて、上からぼくを見下ろして──
「わらわは……うまく……やって……おるか?……」
「……すごいよ、ルト……」
初めての体位とは思えないくらい素敵な動きだ。
「どうじゃ……そなた……心地が……よいか?……」
「……いい、感じる……」
このままだといくらも経たないうちにいってしまう。
「わらわも……よいぞ……よすぎて……あぁッ!」
体動が激しくなる。
「もう我慢できぬ! わらわは! わらわはッ!」
跳ね躍り──
「あ! あぁッ! もうッ! だめじゃッ!」
踊り狂い──
「んああぁぁぁあああああッッ!!」
叫喚とともに身をのけぞらせ、自らの乳房を握りしめて凝固するルト。陰茎は強烈に圧迫され、
しかし突然のことで状況に追いつけない。圧迫の感覚だけを享受するうち、力を失ったルトの
上体が、がくりとぼくに投げかけられる。
抱きとめておいて、じりじりしながらルトの回復を待つ。
徐々に高まっているのかと思ったら、いきなり登り詰めてしまった。すでに二度達していた
ことで、絶頂の限界値が低くなっているのかもしれない。ルトが何度も感極まってくれるのは
嬉しいし、誇らしい気持ちにもなるのだけれど、そろそろぼくの方も行き着きたい。ルトの
主導権がここまでなら、次はぼくがルトを──
ルトが顔を上げる。半ば開かれた口から漏れる深い息。目は茫然と恍惚の色を湛えている。
微笑みかけて、接吻する。唇と舌での愛撫を続けるうち、じっとしていたルトも口を動かし
始める。まだ応じる余力があるとわかって、望みを告げる。
「そのままで、向きを変えられる?」
「……ん?」
「乗ったままで、後ろ向きになれるかな」
ルトが上体を起こし、
「こう……か?」
疑問を返しもせず、ゆるゆると脚を動かす。
「そう……それでいいよ」
結合部を中心とした回転を終え、ルトが背を見せたところで、ぼくも上半身を立てる。床に膝を
つき、ルトを前にかがませ、四つん這いにする。
「あ、このような格好で──」
うろたえた声を出すルト。
「これではまるで獣ではないか」
「そうさ」
背中に覆いかぶさり、きっぱりと言ってやる。
「獣みたいに交わるんだ、ぼくたちは」
尻に腰を押しつけ、奥まで挿した肉棒をさらに奥の奥まで届かせる。垂れ下がる豊満な乳房を
揉みしだく。繁茂する恥叢に片手を這わせ、ぼくを呑みこんだ部分の直上にしこる、欲情が
凝縮した小塊を、剥き上げるように撫でてやる。
「ひぁ! あぁッ! ぁ……ぁぁぁあああんッ!」
這いつくばったまま攻めを受けるしかないルトの、悩ましくも甘美な叫びが耳を打つ。
胸と秘部とを弄びつつ、背に唇をつける。刹那──
「ひぃゃッッ!!」
悲鳴が空気を切り裂いた。
もういったんだ。感じる部分を刺激していたとはいえ、背中へのキスで行き着くなんて、
やっぱりルトはよほど敏感になっているんだ。
締めつけられる、締めつけられる、締めつけられてもまだ耐えられる。だけどこんな調子だと
ルトはこれから何回達するかわからない、そのうちぼくも耐えられなくなるだろう、そうなる前に
動いてやる、ここまで抑えてきたものをぶつけてやるからルト、ぼくを受けてくれ受け取ってくれ
受け止めてくれ!
背を伸ばす。ルトの尻を両手でつかむ。
突く。引く。
突く。引く。
突く。引く。突く。引く。突く、引く、突く、引く、突く引く突く引く突く引く──
止められない。もう止められない。狭い肉鞘の中、絡みつく粘膜と揉み合いながら前に後ろに
すべり動くことの何という快感。その快感を求めてぼくはもはや自動的に腰を打ちつけるしかない。
そして快感は大きくなって、どんどんどんどん大きくなって、それはぼくの限界が近づいている
ことを意味するのは当然としても、ぼくに加わる物理的な圧迫がどんどん大きくなっているのも
また確かであって、つまりルトの締めつけがどんどん強くなっているわけで、これはルトが
立て続けに絶頂しているということなのか、そうかもしれない、そうなんだろう、そうに違いない、
ぼくを圧倒していたルトをいまぼくは逆に圧倒しているんだ、でもこっちも限界だ、もういく、
もういく、このまま、このままぼくはルトの中にと心を身体を決壊させる寸前になってぼくは
必死で踏みとどまる。
動きを止め、射精の衝動を抑えこむ。
ここでいきたいのはやまやまだけれど、どうせなら……
ルトは声も出せず、ただただ息を荒げている。その息が治まるのを待って、こちらの意図を
耳打ちする。ルトもそれを望んでいたのだろう、素直に頷きを返してきた。
ルトの左脚を抱え、ゆっくりと持ち上げる。ルトが身体をねじるように回転させるのを、残る
腕と脚で慎重に支えてやる。結合を解きたくないための難しい動作だったが、どうにかルトを
仰向けとし、床に横たえることができた。
上に重なる。ルトは目を閉じている。閉じたまま、恥ずかしそうに声を出す。
「獣となって交わるのも、思いのほか、快いものであったが……」
目が開く。
「そなたの顔を見られる方が、もっとよい」
「ぼくも」
そうなんだ。君の顔を、君のその美しい顔を間近に見ながら達したかったんだ。
ルトの頭を腕に抱く。ルトの腕がぼくの頭にかかる。目と目が極限まで近づき、互いの想いを
伝え合う。すでに深く繋がった部分がゆさゆさと運動を始め、互いの欲望を高め合う。快感に
引きつるルトの顔。目蓋が落ちかけて、それでも視線は断たれない。ぼくの顔も同じように
ゆがんでいるだろう、それでも視線を断つ気はない。
ルトを見るぼく。ぼくを見るルト。ルトの瞳にはぼくの顔が映っていて、ぼくの瞳にはやはり
ルトの顔が映っているはずで、二人の間には互いの姿が無限に映し出されているはずで、無数の
ぼくと無数のルトがそこでは見つめ合っているはずで、
「ルト──」
そのすべてであるぼくと、
「リンク──」
そのすべてである君は、映し出されていない部分では密な上にも密に互いを接触させていて、
悦びを極めようと激しく腰を動かし合っていて、その究極の悦びがだんだん近づいているのが
わかってぼくはもっと目を寄せて、焦点が合わなくなるまで寄せたところでようやくぼくたちは
視覚を捨て、口と口との接触に移る。
瞬間、ルトの膣が反射的に脈動する。唇が、舌が触れ合うたびに脈動は頻度を増し、ぼくの手が
ルトの胸をつかむに及んで脈動は連続する痙攣となり、ぼくを終局へと引きずりこむ。
止められない、今度こそほんとうに止められないし止めるつもりもない、できる限りの速さと
強さでぼくはルトを攻めて、突き刺して、貫きとおして、局部の痙攣が伝わったかのごとく全身を
がくがくと震わせるルトにさらなる快感を送り届けてやりながら、ぼくも溜まりに溜まった欲望を
いまこそ吐き出してやろう、ぶちまけてやろうと自分を思うまま躍動させるうち、くる、とうとう
くる、下腹に渦巻いていた快感が急速に勢いを増して股間に集中し、純化し、凝結し、これを
越えたらあとには戻れないという一線を逡巡もなく跨ぎ越えたのちは終末点に向かって一直線に
突進する、突進する、突進する、突進しつつ口を離し顔を上げ望んだとおりにルト、君を見て、
君の顔を見て、快美に乱れ狂う君の顔を見つめてぼくは──
「ルト!!」
爆発する快感がぼくの中心部を通って次々と君の内奥に激突するのを感得しながら──
「リンク!!」
同じくそれを感得した君が放つ紛れもない絶頂の叫びを聞き取って──
すべての枷を振り切った解放感に身を任せつつ……ぼくは……
君の腕の中へと……
落ちこんで……
ゆく……
意識が現実に戻った時、室内は闇に満たされていた。
夜か──と、リンクは思った。
神殿に入ったのは早朝だが、探索にかなりの時間を費やしたから、夜になっていてもいい
頃ではある。天井から漏れてくる光は、日没によって失われてしまったのだ。
いや、完全には失われていない。かすかではあるが光が差している。夜だというのに。
ぼんやりと考えるうち、意味がわかった。
夜間、神殿内に漏れ入るだけの光を上方からもたらすものといえば、月しかない。神殿の上空に
月が出ているのだ。雲がかかっていれば、光はとうていここまで届くまい。つまり、いま、空は
晴れているのだ。ということは……
傍らを見る。目を閉じたルトがいる。
二人は床に横たわり、身体を寄せ合って眠っていたのだった。
眠ってはいても、賢者としては目覚めているルト。
顔を寄せる。かぼそい光がルトの頬に落ちている。
涙の跡があった。
眠っている間にこぼしたのだろう。が……
再会してからのルトのありようと、それはいかにも不釣り合いに感じられた。
誘惑的、能動的なルトの言動に煽られて、ぼくは熱狂の坩堝へと身を投じることになったのだ
けれど……
『もしかしたら……』
あのルトの言動は、ぼくを熱狂に引きこむための手段ではなかったか。
もちろんルト自身も熱狂を欲していただろう。賢者としての覚醒を得るという、単なる儀式に
とどめる気は、初めからなかったのだ。だが──この涙の跡を見ると──ルトは快楽に溺れたかった
だけなのではない、熱狂によって何かを押し隠そうとしたのだ、と思われてならない。
何を?
不意によみがえる記憶。
初めての交わりののち、別れの際にルトが示した、あの言葉。あの表情。
(二度と、そなたの顔は、見とうない)
当時のぼくには罵倒としかとれなかった言葉にひそんでいた、哀しみとも呼び得る感情。
ゆがめられた表情にうかがわれた、いまにも散り乱れそうな儚さ。
それらと同種のものが、この涙の跡には、こめられているのではないだろうか。
自らの運命について悟りすましたふうに語っていたルトではあるが、現実世界との──
なかんずく、ぼくとの──別離を余儀なくされるにあたって、思うことはあるに違いない。
『それだけだろうか』
別の記憶がよみがえる。
何を言い出すかわからない、と前置きして、何かに駆り立てられるように、ルトは言葉を連ねた。
あれは──
(わらわはずっと待っておったのじゃぞ、なぜならそなたはいまは、いまだけは──)
あれは、押し隠されていたルトの真情が、ふと垣間見えた瞬間だったのでは?
では、その真情とは?
ぼくをずっと待っていた、というのは理解できる。でもそのあとの、
(なぜならそなたはいまは、いまだけは──)
これは?
いまだけぼくは何だというのか。ルトを駆り立てていた何かとは何だったのか。
わからない。察しが悪いおのれを省みて、なお考えても、わからない。
わからないけれど……
あのあと、ルトは安定を取り戻した。話の流れはそこで変わってしまった。ルトは自分の内面を
ぼくに見せようとはしなかった。見せたくなかったのだ。かつては常にあらわな感情をもって
ぼくと接していたルトが。
ならば、見せたくない、というルトの思いだけを、ぼくは黙って受け取っておくべきなのだろう。
リンクはルトの肩を抱き、目を閉じた。そして再びまどろみに落ちた。
意識が現実に戻った時、室内には弱からぬ光が差しこんでいた。
朝か──と、ルトは思った。
ふだんの朝よりも、よほど明るい。意味は正確に把握できた。
傍らを見る。目を閉じたリンクがいる。
肩にかけられた手の温かみを、暫時、ぼんやりと楽しんだのち、ルトは起き上がった。リンクは
起きる様子もなく、裸体を横たえたままだった。
床から足場に降り、水中へと身を入れる。
交わっている間は全く気にならなかったのだが、一夜明けてみると、硬い床の上での盛んな
体動が、身体の各所に鈍い痛みをもたらしていた。しかし、ほどよく冷たい水の中でゆったりと
全身をほぐすうち、痛みは治まっていった。絶大な快感の余韻は、消えずに残った。それは
さわやかな水の感触と相まって、気だるくも和やかな心地よさとなり、ルトを堪能させた。
堪能しながら、思いを馳せる。
七年前の交わりでは、リンクのなすがままだった。今度リンクと抱き合う時は、ああもしよう、
こうもしよう、と考えていた。それがこのたび、誘惑的、能動的な言動となって、表に出たのだ。
初めのうち、リンクは馬鹿にどきまぎしていた。微笑ましくなるくらいに。こちらが圧倒して
いたと言ってもいいかもしれない。
とはいえ、所詮はろくに経験もない者の付け焼き刃。結局、立場は逆になった。リンクに
圧倒され、何もできなくなってしまった。
あれほどの快感を得られたのは、圧倒されたからこそなのだから、一向にかまわない。むしろ
圧倒されたいがゆえに敢えてリンクを煽った、というのが正直なところなのだ。
望んだとおり、リンクは熱狂に引きこまれてくれた。結果、こちらは無上の悦びに浸ることが
でき……かつ、内面を押し隠すことができた。
一度だけ、思わず自分をさらけ出してしまいそうになったが……
(わらわはずっと待っておったのじゃぞ、なぜならそなたはいまは、いまだけは──)
その時も、どうにか抑制できた。内面を悟られることはなかったはず。
ただ……
あの真実。決して動かせない、あの真実。
あれについては──片鱗だけでも──リンクに告げておくべきではないだろうか。
告げておくべきだろう。
告げることが、自分にとって、けじめとなる。それに何より、リンクのためを思うのであれば──
「ルト」
床の上から声がかかった。裸のままのリンクが立っていた。
「起きたか」
仰向けとなって水面に浮き、朗らかに声を返す。
「そなたも泳がぬか? 気持ちがよいぞ」
リンクは黙っていたが、やがて水に入ってきた。
しばらくの間、ルトは一人で自由に水と戯れた。リンクも緩やかに手足を動かしながら、勝手に
泳いでいた。会話は生じなかった。気詰まりというほどではないにせよ、沈黙はルトにリンクの
内心を想像させた。
泳ぎ寄る。水は深く、底に足はつかない。その場で浮遊を保ちつつ、
「見よ、明るうなったであろう」
手で室内を示し、ことさら快活な調子で語りかける。
「空が晴れたのじゃ。わらわも立派に『水の賢者』として目覚めたというわけじゃな」
無言のリンク。やるせない表情。
「辛気くさい顔をするでない。わらわと別れるのがつらいのであろうが、そんなざまでは
時の勇者の名が泣くぞ。こののちもそなたには、なすべきことが残っておるというのに」
賢者としてあらねばならない運命を、リンクは思いやってくれているのだ。それは嬉しい。
だがリンクに心を残させてはならない。こちらもすでに納得ずくのことなのだから。
やるせなさを残しながらも、リンクの顔は微笑みを宿した。
「うん……」
そう、そのように笑っていてくれればいい。笑って去ってくれればいい。
ただし、去る前に、しておくことがある。
一つは、あの真実を告げること。
そして……
「──とはいうても、じゃ」
顔を近づけ、小声で言う。
「このまま別れるのでは、ちと物足りぬ。いま少し、わらわとつき合うてくれ」
リンクの顔から笑みが消えた。きょとんとした表情になった。消えた笑みを受け継いで、
リンクに返す。唇を寄せ、頬に接吻する。続けて唇同士を合わせる。唇を割って舌を送りこむ。
リンクが左手を胸にかけてきた。愛撫するというよりは、しがみついている感じ。浮くだけで
精いっぱいなのだろう。泳ぎに長けてはいないのだから、当然ではある。こちらが動いて
やらなくては。
右手をリンクの股間に伸ばす。すでに勃起しかけている部分を握る。優しく刺激する。
ほどなく勃起は完全となる。その硬さと太さと長さが、興奮を呼ぶ。
これが、きのう、自分の中にあったのだ。
腰の深いところにもやもやとわだかまっていた、うずくような感覚が、急激に勢いを増して
股間の中心へと集まってゆく。余した手で探ると、そこはぬるぬるになっていた。水で流せない
くらい大量の粘液が湧き出しているのだ。
握った物の先端にその部を近づける。触れさせる。両脚をリンクの尻に巻きつけ、ぐいと腰を
押しつける。
「うッ!」
「あんッ!」
同時に飛び出す呻きとともに、二つの身体は一つとなる。それは縦を向き、横を向き、どちらが
上ともなり、どちらが下ともなり、あるいは右とも、左ともなり、水面で、水中で、浅く、深く、
目まぐるしい舞いを舞う。
自らを貫かせたリンクにしがみつく格好で、しかし巧みに手足を操りもして、ルトはこの奔放な
結び合いを主導した。
泳ぎながらの性交は、ゾーラ族の間では珍しくもない行為だ。もちろん実行したことはないし、
見たことがあるわけでもないけれど、やり方は見当がつく。実際、こうして行えている。ただ、
行えるのはこちらが泳ぎを心得ているからであって、リンクの方は呼吸するだけでも大変だろう。
抱きしめてくれてはいるが、さらなる行動をとろうとはしない。突きを繰り出す余裕もないようだ。
長くは続けられない。それでもいい。まだ別の方法が残っている。
腰を揺り動かして摩擦を生じさせ、いや増す快感に喘ぎつつも、ルトは冷静な判断を失わなかった。
絶頂までは求めず、頃合いを見て動きを止め、身体を離した。
「大事ないか?」
問うと、
「ああ……大丈夫……」
言いつつも、リンクは激しく息を弾ませている。
床に上がり、隣り合わせに腰を下ろす。欲情に耐え、リンクの息が整うのを待つ。
整ったところで、
「最後に」
欲情を、
「そなたを、迎えたい」
解放する。
「わらわの、尻に」
リンクの目が丸くなった。
露骨な言葉に驚いているのだろう。
七年前、そこをリンクに捧げた時、似たような台詞を口走ったという、おぼろげな記憶がある。
あの時の二人を再現したくて、恥も顧みず告白したのだ。驚くだけでなく──
「あ」
抱き寄せられる。
──そう、そうやって……
身体が傾く。背が床につく。
──ともに心と身体を高ぶらせて……
両脚を抱えられる。腰を持ち上げられる。
──もう一度、あの至福の時を……
「あッ!」
唇を当てられる。舌で舐められる。前も、後ろも、一緒くたに攻められる。自身が精を放った
前の部分を、体内の滓が排泄される後ろの部分を、水で洗われているとはいってもそんな不浄の
場所をリンクは口で、いいや違う、リンクが口をつけてくれるのだから、不浄であるはずはない、
その部分は、前も、そして後ろも、リンクと繋がるための清く尊い場所なのだ。
溶けてゆく。溶けてゆく。リンクの唾液でほとびた上に、体内から絶え間なくあふれ出す液体が、
股間をどろどろに溶かしてゆく。どろどろが後ろに集められる。リンクの舌がそこを這う。そこに、
「んあ!」
尻の中心に、
「んん……ぅあ!」
肛門に、
「ぉ……あぁんッ!」
深々と挿しこまれる。身体の軸を走り上がる異様な感覚。くすぐったいような痺れるような
それでいて明らかに快いこの感覚。七年前の至福をありありと思い出させてくれるこの感覚は、
実は七年ぶりというわけでは必ずしも──
「は……ぁッ……」
口が離れる。かがみこんでいたリンクが起き上がる。脚を抱えたまま腰を寄せてくる。それが
そこに触れる。押しつけられる。
「いいかい?」
頷くやいなやそれは、
「くッ!」
じわりと、
「ぅぅ……ぁ……」
ぐいっと、
「ん!……んあぁ……」
押し入ってくる。苦しい。苦しいけれど苦しくならない方法はもう知っている。力を抜いて、
筋肉を弛緩させて、このまま、このまま、こうしていれば苦痛なくリンクを迎えられる、止まる
ことなくリンクは奥まで入ってこられる、そう、こんなふうに、こんなふうに、奥まで、奥まで、
届く限りの奥深くまで!
この時のために指を使ったのだ。きのう膣にリンクを受け入れた時、全く苦痛がなかったのは、
リンクとの再会を待つ間、何度となく指で慰めた経験があったからだ。それと同じことを、
後ろでもしていた。尻に指を差し挿れてその感覚に慣れ、のみならず、将来男の器官でそうして
くれるはずのリンクを想って喜悦に浸っていたのだ!
前はともかく、後ろでそんなことをする女が、自分の他にいるのかどうかは知らない。知らないが
世界で自分ただ一人であったとしても全然かまわない。そのおかげでいまこうして、あの時よりも
数段大きなリンクを尻に受け入れて、苦痛もなく、ただただ快感に、指での慰めなど及びもつかない
最高の快感に身を震わせることができるのだから!
リンクが動き出す。ゆっくりと。
そんなに遠慮しなくていい、もっと動いてくれていい、苦しくないから、平気だから、そうして
欲しいから、もっと、もっと、動いて、動いて、リンク、リンク、そう、そうやって、そうやって、
突いて、突いて、突いて、突いて突いて突いて突いて突き通して抉り抜いてめちゃくちゃにして──
「ひぃぃッ!」
リンクが胸に触れてくる、乳房を揉まれる、乳首をこねられる、感じる、感じる、感じるから
そこもそうしていて、リンクを待って大きくなったこの胸をどうか心ゆくまで弄んでなぶって
いたぶって──
「ひあぁッッ!!」
前に触れられた、リンクに突かれている場所の前にあるいちばん敏感な所に触れられた、
そこに触られたらもうだめ、電流じみた刺激が身体の隅々にまで伝わっていって、身体全体が
浮き上がるような沈みこむような自分のものではないかのような異常な感覚を呼び起こして──
「んぁあッッ!!」
その上リンクが指を、指を前に挿れてきて、前と後ろを同時に貫かれて、なに? これはなに?
こんなことがあっていい? こんな快感を、いや、快感という言葉ではとても追いつかないような
こんな幸せを味わうことができてほんとうにいい? いい? いっていい? いく、いく、
いってしまうからリンクも、リンクもいって一緒にいってもっと激しく動いて動いて動いて動いて
動きつくして最後になったらそう! そう! 出して! 放って! リンクの命を注ぎこんで!
ここに! リンクのためにあるこの尻の中に!!
灼熱の噴射を叩きつけられ、同時に自分も達してしまい……
あとは……
もう何も……
わからない……
気がつくと、リンクに抱かれていた。
目の前にリンクの顎があった。背には両腕がまわされていた。向かい合った格好で、床に
横たわっているのである。
そのままでいたくて、じっとしていた。それでもこちらの目覚めを感じ取ったのだろう、
リンクの腕に力がこもり、肌の接触が圧を増した。嬉しさも増した。
抱擁を満喫したのち、目を上げ、リンクの顔を見た。純粋な微笑みが、そこには認められた。
ルトも微笑みを返し、ただしそれ以上の行動には及ばず、発語も控えて、起き上がった。
再び水に入り、身を清めた。リンクの精液が洗い流されている、と考えると、残念な気がしたが、
その方がよい、そうあるべきなのだ、と思い直した。
同じく水に浸かったリンクとの、身体の触れ合いを求める気は、もうなかった。ルトは水から
上がり、続いて床に立ったリンクに、脱ぎ落とされた衣服への留意を、目で促した。リンクは何も
言わず、衣服を身に着けた。
装備を調えたリンクが、正面に相対するのを待って、ルトは口を開いた。
「そなたの、さらなる活躍を、わらわは信じておる」
リンクが頷く。
「そのために必要な力を、わらわはそなたに託した。いかにしてその力を使うか、まだ、そなたは
知ってはおらぬ……な?」
再度の頷き。
「いずれ、そなたは知ることになる」
いまは言えない。ただ……
あの真実の片鱗だけは伝えておかなければ。
「そなた、ゼルダ姫を捜しておろう?」
刹那、リンクの顔に驚きが走った。が、すぐにそれは消え、
「うん」
短くも力強い返事が返された。
「ゼルダ姫は生きておる。それはわかっておるな?」
頷きながらも、リンクは不思議そうな面持ちとなった。なぜ知っているのか、と疑問に思って
いるのだろう。
「そなたは、ゼルダ姫を好いておる。そうじゃな?」
今度は返事も頷きも返らなかった。明らかな動揺を、リンクの表情は呈していた。
「わらわに隠しごとはできぬぞ」
小さく笑いながら言ってやる。言いつつ過去を回想する。
あの時もそうだった。七年経っても変わっていない。考えていることがすぐ顔に出るのだ、
リンクは。
「安心するがよい。ゼルダ姫もそなたを好いておる」
リンクの顔が驚愕に満たされた。
やがて口から漏らされたのは、言葉の断片だけである。
「どうして……それを……」
「わらわには、わかるのじゃ」
答にはなっていないと知った上で、
「じゃから……」
告げるべきことを、告げる。
「そなたの大切なひとを、慈しんでやるのじゃぞ」
さらに、
「シークに会うたら、わらわが礼を言うておったと伝えてくれ。よいな」
茫然としていたリンクの表情が、怪訝そうな色を帯びた。
唐突な発言に聞こえただろう。けれども詳しくは話せない。
リンクに向けて両手をかざす。光の渦が湧き起こり、リンクの身体を包みこむ。物問いたげな
顔のまま、リンクの姿が色と輪郭を失い始める。
消えてゆくリンクを、温かな、しかし一抹の痛みも残した心で見送りながら、かつての
ゼルダとの出会いを、ルトは思い出していた。
****************************************
思わぬ形で出現した、その人物を前にして、ルトは大きな驚きを禁じ得なかった。そして、
その人物が上げた名乗りは、より大きな驚きへとルトを導いた。
名のみを知り、これまで会ったことのなかった人物──ハイラル王国の王女、ゼルダ姫が、いま、
目の前にいるのである。
なぜここに──と疑問を呈するまでもなく、ゼルダは経緯を語り始めた。
世界支配の野望に憑かれたガノンドロフを打倒するべく起こした行動が、いかにして破綻に
至ったか。その破綻を修復するために何が必要であり、またゼルダ自身が何をしなければ
ならなかったか。
すでに父や『シーク』から大略は聞かされていたものの、ゼルダが語る詳細は、理屈では
わかっていても完全には得心できていなかった、賢者としての自分のあり方を、深く納得させて
くれるものだった。さらに、ゼルダこそが激動する世界の中心軸であるという事実は、ルトに
否応なく多大な感慨をもたらした。
自分よりもなお若い、いまだ少女の域を脱していないゼルダの、そのか弱い双肩に、全世界の
運命がのしかかっているのだ!
が……
同時にルトの心を占めるのは、話の中で触れられた、この場にはいない、もう一人の人物の
件だった。
「で、そなた──」
ゼルダが語り終えたあとの、場にわだかまる沈黙を、その人物に言及することで、ルトは破った。
「リンクとは、どういう関係なのじゃ?」
「それは、いま──」
話したばかりではないか──と続けたそうなゼルダを抑えて、語調を強める。
「わらわが訊きたいのは、使命がどうたらいう表向きのことではない。そなたとリンクの個人的
関係じゃ」
個人的という部分に力をこめた。硬い声になっているのが自分でもわかった。和らげようとは
思わなかった。
しばしの間ののち、ゼルダが漏らしたのは、何とも曖昧な台詞である。
「……リンクを……信頼しています」
「わらわの問いへの答ではないな、それは」
声をいっそう硬くする。
再び間があいた。今度の間は長かった。
答える気はないということか。それとも答えるべき内容がないということか。
ゼルダの表情は動かない。内心がうかがえない。
観察しながら、ルトの胸には、別の印象も浮かんでいた。
美しい。噂に聞くとおりだ。自分と同じくらい、いや、あるいは──
「あなたは?」
不意に問いを返され、どきりとする。
「何じゃ?」
「あなたとリンクは、個人的にどのような関係なのですか?」
なお表情は変わらない。けれどもその発言で、ゼルダの胸の内は透けて見えた。
『この女、やはり……』
むらむらと対抗心が湧き上がる。
「契りを結んだ仲じゃ」
純粋に個人的な関係と言える行為ではないのだが──と、内心、引け目を感じながら、それでも
ルトは強気に出た。
効果があった。
初めてゼルダの表情が動いたのである。明白な動揺が、そこには表れていた。
賢者覚醒の機序を知らないのか?──と意外に思いつつも、
「それだけではないぞ」
嵩に懸かって言い放つ。
「わらわとリンクは婚約したのじゃ」
婚約「している」のではないが、婚約「した」ことは間違いない。
ゼルダの顔が蒼白となった。そう見えた。ずっとこちらに向けられていた視線が、下に落ちた。
勝った──という喜びは、しかし一瞬にして消え去った。苦みだけが残った。
こんな詭弁で言い負かしてどうなるというのか。婚約なるものの実態や、リンクの本心を
考えると……それに……
「とはいえ──」
自嘲をこめて言い捨てる。
「賢者として神殿に赴き、この世界とは切り離されてしまうわらわじゃ。リンクとの間に何が
あったとて、もはや詮ないことではある」
ゼルダは無言だった。打ちひしがれているようだった。こちらの言葉が聞こえていないようでも
あった。
そうではない、とわかったのは、気まずい沈黙が、いたたまれなくなるほど延々と流れたのちの
ことである。
「……方法は……あるかもしれません」
沈黙を押し分けるゼルダの言を、ルトは最初、理解できなかった。
「何じゃと?」
ゼルダの視線が戻ってくる。
「あなたがこの世界にとどまれる方法が、あるかもしれません」
「世界を救うには、六人の賢者が目覚めねばならぬのであろう。そんな方法など、あるはずがない」
「一人が欠けるだけなら、他の賢者が力を合わせて、不足を補えるかも……わたしが……」
「そなたが?」
「わたしも賢者の一人なのです」
驚く。
「ですからわたしがあなたの分まで力を尽くせば、もしかしたら──」
「何を言う!」
思わずさえぎる。
「なぜそなたがそこまでせねばならぬ! そなたはリンクに想いを──」
「わたしは!」
今度はゼルダがさえぎった。抑制していた感情が噴き出すような、激した声だった。しかし
激情は続かず、あとには再び抑制が復した。
「……わたしは……リンクの幸せを望みます。リンクの想いが、あなたに寄せられているのなら
……その想いが実って……幸せになって欲しいと……」
愕然となる。
リンクの幸せ?
リンクの幸せというものを、いままで自分は考えたことがあっただろうか。
ありはしない! 一度たりとも!
リンクを想って、結婚したいと願って、けれどもそれはただの独善であって、リンクの気持ちを
確かめもしないで一方的に婚約を押しつけて、願いがかなわないとわかったのちも自分を守るため
一方的にリンクを拒絶して……
自分のことしか考えられないで!
『だけではない』
自分の生き方そのものが、どうであったか。
王女という身分に安住して、言いたい放題、したい放題、わがままばかりの生活だったでは
ないか。ガノンドロフによって世界が暗黒に呑みこまれつつあるこの時ですら、現状をろくに
見据えようとせず、自分の役割に深く思いを致すこともなかったではないか。
だというのに、同じ王女である、このゼルダは……
これまでも、そしてこれからも、たった一人で世界をさまよい、生き、戦い、おのれに課された
すべての責を果たしてゆかねばならないのだ。
何という違いだろう!
いかに幼い自分であったことか!
自分はとうていゼルダに及ばない。生き方においても。リンクに寄せる想いの篤さにおいても。
『いかん』
このままではゼルダを騙すことになってしまう。それはできない。してはならない。
「……嘘じゃ」
「え?」
「婚約など、嘘じゃ」
契りとは賢者の覚醒に必要な過程でもあったのだ、と説明し、
「とはいうても、リンクの真の想いは、わらわの方には向いておらぬ」
告げるべきことを、告げる。
「リンクはそなたを好いておる」
ゼルダの顔が驚愕に満たされた。
やがて口から漏らされたのは、言葉の断片だけである。
「どうして……それを……」
「わらわには、わかるのじゃ」
女がいるのではないか、それはゼルダではないのか──と、リンクを問いつめたことがある。
口では肯定しなかったリンクだが、狼狽しきった態度が、すべてを告白していた。リンクは嘘を
つけないのだ。
「自身が賢者と知っておるそなたは、もう賢者として目覚めておるのか?」
唐突な問いをいぶかしむ様子を示しながらも、ゼルダは答を返してきた。
「……いいえ、まだ……」
「目覚めの方法は、わらわの場合と同じであろうかな?」
「……わかりません。わたしは、他の賢者とは、少し立場が違うのです」
「とは?」
「六人の賢者の、さらに長となるべき、七人目の賢者がいます。それがわたしです。他の賢者は、
覚醒したあと、神殿に身を置き、各地を守護する存在となりますが、わたしだけはこの世界に
とどまって、魔王を封じる役割につきます」
「そうか……」
現実の世界にとどまる。それは一見、恵まれた境遇とも思える。が……
神殿の中で安全を保てる自分よりも、なお苛酷な運命を、ゼルダは背負うことになるかも
しれないのだ。
「わらわも、そなたのごとく、あらねばならぬな……」
ゼルダはハイラル王女としての責任を果たそうとしている。ならば自分もゾーラの王女としての
責任を果たさなければならない。
そして……
「そなたの幸せを、わらわは願おう」
ルトは静かに、そう言った。
****************************************
リンクには結ばれるべきひとがある。そしてそれは自分ではない。
その真実を心の中で繰り返し、意識の片隅に残るかすかな痛みをも拭い去って、ルトは胸の前で
腕を組み合わせた。
リンクの姿をかき消した光が、今度はこちらの身を包む。
実体を失いつつあるおのれを自覚しながら、ルトは最後の思いを馳せた。
ゼルダ。そしてリンク。
二人がたどる道は、険しく厳しいものとなるだろう。ゼルダとの出会いの際、想像されたように。
それでも……
『わらわは、祈る』
二人の前途に幸あらんことを……
光がなくなったのちの自分の身を、ハイリア湖に浮かぶ第二の小島の上に、リンクは見いだした。
空は青く澄み、真昼の陽光が燦々と降り注いでいた。のみならず、いつしか湖には、透き通った
水が満々と湛えられているのだった。涼しい風が細やかな波紋を湖面に残し、さらには岸辺の
木々の葉を、歌うがごとくさざめかせている。それはかつてのままの、美しいハイリア湖の
風景だった。
リンクは、しかしそうした佳景の復活を、無心に喜ぶ気分にはなれなかった。別れ際のルトの
言葉が、耳にこびりついていた。
(ゼルダ姫もそなたを好いておる)
ほんとうだろうか。そうであって欲しい、と、ずっと思ってきた。それがほんとうなら──
ルトの口調は断定的だった──ぼくは口では言い表せないくらい……
だが、ルトはなぜそれを知っている? ゼルダに会ったのか? いつ? どこで?
いまとなっては、確かめようもない。
疑問とは別に、意外と感じられる点が、一つあった。
強引に結婚を迫るほど、ぼくに対して一途だった、あのルトが、ぼくとゼルダの関わり合いを
認めるとは……
そこで思い出す。
(なぜならそなたはいまは、いまだけは──)
その続きが何だったのか。ルトの内面に何があったのか。
いまはわかるような気がする。
ルトは望み、ぼくは応えた。それはいい。いいのだが……
さらに思い出す。
(……男なら……責任を取れ!)
当時は理解できなかった。けれども、いま、そのルトの言葉を吟味してみて……
ぼくは責任を取ることができたと言えるだろうか。
確かな答は、出そうになかった。
ただ、その答がどうであれ、生じた結果を、ぼくは負ってゆかなければならない。
北の空に目を向ける。ハイリア湖の上空が晴れ渡ったのちも、そこは依然、不気味な暗黒に
占められていた。
その暗黒をもたらした者と、ぼくは対峙することになる。それはもう遠い未来のことではない。
緊張と重圧が押し寄せてきた。苛烈な戦いが予想された。が……
ぼくに力を託したルトがいる。そしてまだ見ぬゼルダがいる。おのれ自身の勇気とともに、
二人の意志をも携えて、ぼくは至難に立ち向かおう。
湖面を渡る風が、にわかに勢いを増し、湖畔の木々を大きく揺らしながら、ハイラル平原の
方へと吹き過ぎていった。風は天に舞い、暗雲とぶつかって、その縁をちぎり取った。
微細ながらも確然とした兆しをそこに感じ、リンクは固く拳を握った。
To be continued.
以上です。前に出ていたアナルオナニーネタを使わせて戴きました。
ゼルダとルトの出会いの経緯については、のちに改めて説明します。
私はこの文章を賞賛します。
このすばらしいさらに続編-私は楽しみにします。
私はすばらしいと言わなければなりません。
トワプリリンクがエロ爽やか? じゃあ気絶したミドナをいたわるように見つめてたあの顔もエロい顔というのか?
>>500 直前のアレに動じないのはさすがというかすげえぜ勇者w
>>497 乙です。以前に雑談で出た小ネタもさりげに織り込む所もGJでした。
ルトが健気で良かった。
アナオナプリンセス(;´Д`)ハァハァ
全裸&アナル大好き派というかルト姫大好き派としては
ルト姫の退場が惜しまれてなりませんが
7年間アナオナしまくりの様子を妄想補完して(;´Д`)ハァハァします。
ルト姫がゼルダを思って身を引く展開上か、
リンクのルトへの気持ちは疑問メインで
セクロスの熱情がルトの体の方へいってしまいがちだったのが
やるせない。いっそ「僕があのあとどんな気持ちだったか!」と
ルト姫を言葉と身体の両面で責めたてるが
事情を言えずにひたすら謝りつつ甘んじて受け止めるルト姫に
リンクもようやく何かあると察する展開もありかも
ゲーム中のリンクは寡黙なので有り得ないか…
久しぶりのゼルダGJ!!
しかしルトも人生2度目のセクロスなくせに何とも激しい・・・
ゼルダが出てきたら、またリンクと賢者達とゼルダの心理戦が楽しみだな〜。
て言うかそろそろファイナルを予想し始めちゃうよ。
ガノンがどう叩きのめされるのか・・・はたまたリンクが・・・
・・・どう考えてもぐちょぐちょな感じしか浮かばない・・orz
そろそろツインローバも引導をわたされる頃かな…
おっとっと、SSスレで予想書き込みは
作者がやりづらくなるだけだった
最近来たもんだから最初から読みたいが、保管庫に入れねぇ!!!
ゲームの部屋1号室から下の方の
ゼルダの伝説の部屋に移ってるよ
まず保管庫に飛べない
過疎って困ることなんて別にないわけだが
↑ コテしかいらないという信者の考え方
どっちでもいい俺としては、もうホントに別スレ立てたほうがすぐ解決すると思うぞ。
それで済むならそうしたいが…
正直ここで待ってても、もう新しい小説師は入ってくれない気がする。
いっそやり直すか? ここはここでコテに使ってもらうとして、隔離的な新スレ立てて
いま初投稿を書きかけ中の俺の立場は?
それにたった今、氏の小説が投下されたのに過疎もねえだろ。
相変わらずコテ叩きに必死だな。
過疎というのも考えものだが今の事態はエロパロ板中最悪とも言えるぞ。というか実際言われてる。
コテは「流れを立ちきりますが」の一言もなく空気読まずに投下していくばかりだし、信者はなんでも自演で済ませて話を聞く気もないし、正に典型的かつ深刻な個人スレ化だ。
俺は少数派で雑談とかでがんばってたが、さすがにコテの空気読まない態度はいただけない。この場というのは「今まで平和」と思ってる信者とただ空気を気にせず投下するコテだけの空間に化している。
だからもう負けだ。素直に諦めて別の場所に移るのに賛成。そのほうが信者だって騒ぐ相手がいなくなるんだから都合いいだろ。
おれも小ネタとか投下してたけど、やっぱ見切りをつけることにした
コテの物語が終末を迎えるまで任天堂総合でも行くわ
>>497 乙。
毎回すごいエネルギーを感じる。
ルトの幸せを俺は祈るぞ!
>>514 がんばれ!投下待ってるぞ!
コテも名無しも書き手も読み手もとりあえずもちけつだ。
書き手は煩悩炸裂させて投下、
読み手はエロスなネタ雑談をかわしつつ投下を待つ。
そして一言でもいいから感想を書こうぜ!
ルト姫GJ!
切なさとか心情が綺麗だ
ゼルダとの再開が今から楽しみです
>>514 応援してる
俺も何か書くかな、微力ながら少しでもスレに貢献したいし
誰かがSS投下するのに制限かける権利も理由も誰にもないよ。
まーた意見が合わない住人を信者認定かよ。
来るものは拒まず、去るものは追わず、さ。
好きにするといいよ。
まぁむしろ気に入らないなら早く去れ
その方がいい
そろそろみんなスルースキルを獲得しようよ。
>497 乙。やっぱ説得に出てきてたんだ、ゼルダ。今後の展開がますます楽しみだね。
>514>518 保守しながらwktkしてお待ちしてます。
ますますひどいことになってるな
ってかコテは1年半以上もなんで延々と終わりの見えないSSやってんだ、と
1スレの間にコテしか書いてなかったという最悪の事態もあったのにまだ反省してないのか
もうマジでここをコテ隔離スレにして、良識ある人間は任天堂総合で、って感じになるだろうな
書き忘れた、
しかも7スレ目立てたのがよりによってコテだから
コテ以外お断りという空気がますます強くなってる
こんなんじゃ誰も書かんわ
↑いや、今俺も必死こいて書いてるわけで…
つか職人の作品はいつも楽しみだ。
俺は伏線はるのは苦手だし、こんな壮大な物語は正直書けん。
手本にするようにして書いてるよ。
人気が出りゃあ叩きも出るわけで…
今となっちゃ最後まで読まないと気がすまないから職人さんを応援するぜ俺ぁ。
そんじゃまた妄想に戻る
すまん。あと一言だけ言わせてくれ。
一年半以上連載を続けているというが、よくよく読んだら一応見切りのつくところで
切って、単品としても読めるようにしてくれてると思う。
良識もくそもあるか、シコりたきゃここにも顔出せばいいんじゃね?
という考え方もありだと思うよ
ガンダムヒロインズのスレと同じ人?
まーたコテ叩きか
僻みにしか見えんぞ
だから相手にするなと
コテのSS投下される度に湧いてきてんだからキリないぞ
もしかして相手にするやつも自演か?
なんでも自演で済まそうとすると逆に相手を煽ることになるぞ。あっちも一応複数みたいだし。
彼らなりの意見も分かるには分かるがSSスレに投下するなというのもおかしいだろ
ゼルダのえろい話をしないひとは全員荒らしなんです!><
トワプリの試練の洞窟にはあと5回大妖精に会えるくらい
深〜い隠しステージがあって、
会うたびに一枚づつ脱いでいく大妖精は
元から薄着なので途中であっさり全裸に、その先は
大妖精がリンクのいいなりになるCEROXXX指定シーンなんです!><
>>531 何をしている、はやくそれを文章にする作業に移るんだ!!
533 :
名無しさん@ピンキー:2008/05/16(金) 21:09:25 ID:Ovv51X7+
ID:Ovv51X7+
>>533 なんだ、ここで暴れたた馬鹿アンチは
やっぱり携帯とPCで複数に見せかけたたった一人の自演かw
携帯で固定IDで煽り、PCを再起動でID変えつつ携帯の意見を支援なんて荒らしの基本だからな。
固定IDに対して単発でしか支援が来ないから一発で判るっての。
ついでに煽る時は口調と単語変えろよw>必死アンチ
必死すぎて注意不足で他人の設定の筈のレスが同じ節回し使うから
同一人物って丸判りだからさ。
で?
さっさとスレ分けようよ
そんなことどうでもいいからミドナ×ゼルダ
そういうのが来ないからもめるんじゃん
男は黙ってスルーで
つっても端末変えつつで盛り上げるのかしら
388 :ななしさん:2008/05/15(木) 20:33:14
本スレに貼ってあったからゼルダスレ見に行ったけど、この間のスマブラスレと
全くスレの流れと双方の意見が同じで驚いたw
こっちのスレもあっちのスレも、ほとんどこんな流れ
そこそこの数の職人が投下し、そのスレ特有のまったりとした雰囲気でスレが流れる(これが普通は続く)
↓
途中で一つの勢力(スマでは特定カプ、ゼルダでは長文コテ)が現れる
↓
当然、文が神だったり、そのカプが好きな人が多いから、マンセーの嵐になる
↓
だんだんその特定勢力と、それ以外の作品への(レスや雰囲気の)温度差が現れ始める
(作品投下のすぐあとに○○マダーとレスが付くことも)
↓
特定勢力以外の職人が萎え始め、特定勢力の作品ばかりに(しかし信者は気がつかず、むしろ喜ぶ)
↓
特定勢力以外の読み手&書き手がこの状況(それ以外の作品投下のモチベが低下せざるを得ない状況)に意見し始める
↓
信者は猛反論
「そんなこと言って神のモチベが下がったらそうするんだ」「だったらお前が書け」と意見、
最終的には「この神(勢力)がいなくなったら”このスレは絶対に過疎るだろう!”
”そんなことになったらお前らは責任が取れるのか!”」と言い出す
↓
ほとんどの住人はそこまで責任とれず、何も言えない
そして、”その勢力が現れる前までに続いていた流れ”は無かったことにされ、
「この勢力のお陰でこのスレは続いている(いた)」と信者は主張し続ける
つまり、勢力作ったもん勝ちということ
389 :ななしさん:2008/05/15(木) 20:35:15
あとゼルダスレ見て、(スマスレより)異常だと思ったことは、
「一人のコテが延々と長文を投下し続けるのはどうか」という意見=「全て同一人物の荒らし、スルー推奨」
という認識なのがなんかとても怖い
そこら辺はスマの方が全然良いな、ちゃんと意見を聞いてくれる人も多かったし
言われてるぞw
「一人のコテが延々と長文を投下し続けるのはどうか」という意見をしている奴の言い方も問題があるってだけだろ
俺はどっちでも良いよ、このままでも別にいいし
今までROM専だったオレからも言わせて貰う
色んな人の作品が読みたい
というか、是非コテの意見を聞いてみたい
コテの意見が無いのも問題だとは思うがね
まあこのスレに限らずコテじゃない一般SS師も萎縮しすぎだろうが
仮にも供給者なんだしネット上では大胆不敵な位で行こうぜ?
まあやりすぎは荒れる元だがな
いや、ここでコテに発言求めてもな
何をいったところでけっきょく荒しやアンチのエサにしかならんよ
正直俺もROMとしては「どっちでも良い」
だが、長文駆使してまで何度もコテ批判する時間があるなら、
職人として作品を読ませてくれ、とも思ってる
どっちでもいい多過ぎワロタ
俺もそうだけど。
コテのSSは楽しみにしてるし他のSSも読みたい。
コテのSSが終わって過疎ってもスレが有る限り保守がてら見にくるだろうし。ゼルダ好きだから。
546 :
名無しさん@ピンキー:2008/05/17(土) 06:08:57 ID:Vukj+eBe
コテがいなくても多分過疎にはならないよ。コテがいないあいだはトワプリの話と小ネタで盛り上がってたわけなんだから、それが続けば次第に元通り良くはなっていく
間違えた。それ以前も考えるとトワプリの話と小ネタや大地の神殿および風タクのSS投下
信者は返し文句を考えているので、しばらくお待ちください
返し文句 予想
@根拠もなく自演といって論点をずらす
Aスルーといって論点をずらす
Bなぜか集団で同じ時間にやってきて、表現を変えつつ同じことを言って、数の暴力
C根拠もなくそんなことないと言う。
お前らケンカすんなw
自分も言わせてもらうが、ぶっちゃけ風タクしかやったことないから時オカわからん
誰か書いてほしいかなー
なんつーか、書き手が少なくなったのは紛れもない事実だと思うよ
SS投下大歓迎。 以上。
サリア可愛いよサリア
というかコテの人の長期連載と他の書き手の投下が減るって言うのは直結してるモンなの?
元々書き手が少なかったってのはコテの人が来る前から分かってたことだし、何かそれを突くのはお門違いなような気がする
書き上がったら投下する、そういうものじゃないの
コテの人だけしか投下してなかったら問題なのかもしれないけど(俺はそうは思わんが)、実際他の人も投下してるわけだし
そう気にするものなのかね、元から書き手は少ないわけだし
書き手が少ないときに連載、即ち今後も残って書き続ける書き手が居たらその人に期待するのも至極当然な流れだと思うんだけどね
存在しない幻想の書き手に期待するよりもそっちのほうが普通な気がするんだけど、違うのかね
要するに俺的にはコテの人、および今から書くであろう人が書きにくい流れはここで作らないで
上の最悪板だけで論議してくださいってことです はい
21歳以上のえっちなお兄ちゃんなんだからそのくらい出来るよね ね
君は割と新参のようだな。
残念ながら、その二つは直結している。
それを聞かれるたびにグダグダ説明しなきゃならんのは面倒だが、
>>540に頼るのが一番だ。
そこそこの数の職人が投下し、そのスレ特有のまったりとした雰囲気でスレが流れる(これが普通は続く)
↓
途中で一つの勢力(スマでは特定カプ、ゼルダでは長文コテ)が現れる
↓
当然、文が神だったり、そのカプが好きな人が多いから、マンセーの嵐になる
↓
だんだんその特定勢力と、それ以外の作品への(レスや雰囲気の)温度差が現れ始める
(作品投下のすぐあとに○○マダーとレスが付くことも)
↓
特定勢力以外の職人が萎え始め、特定勢力の作品ばかりに(しかし信者は気がつかず、むしろ喜ぶ)
↓
特定勢力以外の読み手&書き手がこの状況(それ以外の作品投下のモチベが低下せざるを得ない状況)に意見し始める
↓
信者は猛反論
「そんなこと言って神のモチベが下がったらそうするんだ」「だったらお前が書け」と意見、
最終的には「この神(勢力)がいなくなったら”このスレは絶対に過疎るだろう!”
”そんなことになったらお前らは責任が取れるのか!”」と言い出す
↓
ほとんどの住人はそこまで責任とれず、何も言えない
この流れが起きてたんだよ過去に。
特にここのスレのケースでは(作品投下のすぐあとに○○マダーとレスが付くことも)が多くて、小説師どころかしらけた読み手までもが去っていったんだよ。
明らかにスレの勢いがコテ襲来前とは違う。それは語ることもなく、過去ログを見れば分かると思うんだ。
軽率な意見をする前に、過去ログを確認しよう。
うん ごめんね
作品以外のレスは読まない主義なんだ
だから最悪板でやってね ね
>>554 じゃどうやってそこまで意見考えたんだ!? まぁそれはいいとして、
最悪板=議論スレじゃないからなぁ…
まーたやってんのか
正直俺はSSが読めればいいんで別スレ建てたいんならさっさと建てれば?って感じだ
できればこっちに投下して欲しいと思うけどなぜかコテと一緒じゃ嫌みたいだし
あとコテの意見見てみたいって言う奴いるけどコテのコメントなんか始めと終わりのお知らせだけでいいだろ
この流れで発言したって荒らしのネタにしかならないし
とりあえず俺は何でもいいから作品を読みたいだけよ
信者論争云々かんぬんやっても譲り合ったりしなさそうだし
その結果意味の無いような議論が延々と・・・
じゃあ、そんな事する位なら今居る人に期待しながらゆっくりした方が大分健康的なんじゃないかなー っと
とりあえず議論はしたくない、それで書いてる人が消えるなんて持ってのほか
だから俺は完結するのを待ったほうが得策なんじゃないかなー・・・ってね
そりゃあコテの人をよく思ってない人も居るみたいだけど
たまたま俺が時オカ知ってるから今の考えがあるのかもしれないけど、とりあえずこの流れはいただけない。こんな流れをここで作っちゃいけない
読み手にしても書き手にしても
あと別スレ立てるのは板的に考えて厳しいだろう、常識的に考えて
>>535 ずいぶん簡単に自信をもって自演と言い切れるんだね。その勇気は称えるが、
同じ単語が並ぶというのは、それだけ同じ事を言いたい人が多いということの裏付けであり、(または、その文章に共感した人が多いという意味であり、)むしろ振り返るべき箇所はお前の文章の中には決定的には同一人物であるという個人的予想しかかかれていないということだ。
口調が同じと言うが、どのへんが同じなのか説明してみなさい。同じには見えないんだが。それとも、偏見と焦りでお前にはそう見えるのかな?
まぁ、焦ってキーボード打つ手が震えて誤字とか表現ミスやっちゃうのは解るけど、自分の意見があるならもう少し落ち着いてからにしましょう。それでは信者もコテ叩きも、どう共感、反論すればいいか分からずに「で?」ってことになってしまいます。
こいつを反面教師とし、みなさんどんな意見でも、正確に伝える努力をしましょう。
>>556 コテと一緒が嫌な理由がわからないというのは、著しく道徳心が欠けているか、まさに、コテ叩きの意見も聞かずに反論ばかりしているという証拠だ。
コテと一緒じゃ嫌なのは、「せっかく自分が投下して、それがもとで話題が広がりそうでも、信者達による続編ねだりの乱発で遮られることが何度となくあった」という黒歴史があるからなんだよ。
お前はそれに気づいてないと思うが、それは周辺の人間には大変不快なんだよ。そのせいで「間違いなくもとからいた」人が減っていったのも間違いない。
あ、今の機会だから新参には言っておくけど、コテが来る前はもっとたくさんSS投下されてたんだよ。まぁ、過去ログと保管庫にその語りは委ねるとしよう。
さらに、コテが来てから、上記のできごとが起きて,何時の間にかすっかりこの状態になったってわけだ。
もう死ね 馬鹿
アンチの人は自分でよそのスレから来たって言ってる
よそ者なんだから相手するだけバカらしくない?
残念、一部はそうだが、オレはもとからここにいた。
信者とうとうやけくその「死ね」だけキタwwwwwwwww
>>560 そういう風に無理矢理1人の自演にしようとするところがアウト
コテが来る前までいた書き手の話すら聞いてない証拠だな
何度も元書き手がこのスレで文句言ってたじゃないか
>>563 自演ってことにしないと自分が負けちまうからしかたないのさ。
ごめん、ちょっと論点が違った
なんでコテの意見をきいたらダメなんだ、そこに今後の方針が問われるだろう
他の書き手や読み手のことを無視して
長文投下しまくったのが元々の原因なのは間違いない
コテがこの状況に少しでも責任を持って、
これから隔離スレor自分のサイトで書くと判断すれば相談は終わり
こんな状況になった後でも、このスレで共存したいなら、
空気を読みながら荒れないよう投下して
コテファンの方々も、他の書き手に嫌がらせしないこと
この惨事は、今まで我慢してた人たちが噴火して起こったということを認識して欲しい
やめとけ、ちゃんとした根拠なく自演というのでは、信者と同じだ。
今までROM専だったヤツもこの流れに便乗して書いてんだろ
そう考えると意外と人いたんだなこのスレ
>>566 ROMとして我慢してた人も、とうとう爆発したんだよ。
今までずいぶん我慢させられてた小説師、読み手はやっぱり多いからな。
自演説ももうおしまいだろうな。
でもこの作品がでる前もほとんど投下なしだったきがする
いや、そんなことはない。間違いなくコテが来る前はいた小説師がいなくなっている。
今回は釣り針が随分多いな
>>575 今度は釣り扱いかwwwwwwwwwww
せっかく治った腹筋がまた崩壊するwwwwwwwwwwwww
悪いが俺らは本気で意見してんだし、さぁ、次はどんな手を考えてくるやらwwwwwww
>>573 待てよ、コテ出現をリアルタイムで見てたとしたらそんなセリフ出るわけない。お前新参? それとも信者の嘘八百の虚勢?
まえのほうなら構わんけど、それでもレスきちんと読めよ
なんでもいいけどトワプリゼルダのスカートの中がガーターだったらいいのにと思う今日このごろ
また来てたのか。夜までは来ないと思ってたが
>>573 まだ言うのか、
それについては「職人は多かったが信者の異常な続編マダーに滅ぼされた」とみんなで何度も言ってるだろ。
それともそのへんのレスは一切読んでないのか、それとも信用できないのか?
信用できないなら自分で過去ログか保管庫行って確かめたら?
もしあんたが信者だったら、もしそれを見ても「過疎だ」ってひねくれるかもしれんが
ところで長文コテ以外の小説師マダー?
実は今までROMしてたけど、今だから言える。
コテがいる間は書く気にならない。
ROMしてたってのは、小説師として、ここ数日のトーク熱くなる前の話ね。
それまでは静観してたが、トワプリの話を台無しにされていい加減キレた。
じゃあいなくなればいいんじゃないの
何でそんなに偉そうなんだろう
ごめん意味不
なんで俺たちがいなくならないとならないんだ? 悪いのはコテなのに。
お前やっぱコテ以外いらないとしか考えてないだろ
>>582 それにしてもお前いやに
>>580と話がマッチしてるよな。いきなりじゃぁから始まるんだもの。レス間隔もほぼないし、よっぽど仲いいのか?
コテ以外いらないなんて言ってないよ
ただこの流れじゃ余計に投下減るだけだと思うって話
コテがいる限り小説師は増えないよ。
その理由を説明してもいいけど、いい加減それは読み取ってるはずだ。
書くのを諦めたらイラネといえば、ホントにここはコテと信者だけになるぞ。
あえて釣られよう
584と580、同一人物じゃん。584が580を他人扱いしてるように見えるんだけど、わざとかな?それとも珍しくIDが一致しただけ?
SS投下するための板で投下するなってのはなんともかんとも。木の実のSS読みたいな。
こういう自体になるのは匿名掲示板の欠点だな
コテ付けてる人があまり居ないから
幾ら職人を名乗って意見しても真偽が判らない
万一職人でも偽と判定されるし 荒らし又はアンチの職人語りの温床にもなる
少なくとも俺には
>>580が職人なのか名語りなのか判別できんが
>>580に限らずそういうことを簡単に判別出来ればこんな事にはなりにくいだろう
そういう風にするなら職人はコテ付けるか
節穴する位しないと駄目なんだろうけどね
書けない・書きたくないっつー職人も職人だな
只マンセーされたいが為に書き続けてるんなら他のスレに行って書けばいいし
そうじゃないなら大胆不敵に投下
ちゃんとした評価やGJ以外(読んで貰えない事も含めて)には
厚顔無恥な位で行けば良いだろう
少なくとも読んで貰えないからって
荒らし行為をしたりアンチになるのは間違ってるな
読者の方もデリケート(笑)な職人が居る限りは
良文は褒めて悪文には筋道立てて問題指摘してっていう風に出来ないと
こういう風にスレが崩壊する(もしくはしかける)可能性が高くなる
コテしか見なかったり儲行為に走るのはもってのほかだ
>>577 スマブラでは(DXでもXでも)基本色で白タイツだったな
Xの黒は確認
「感想を求めて書くくらいなら書くな」と良く言うが、少なくとも信者が言える立場ではないな
前にも誰かが書いてたことだが
ここで流れを折って
トワプリのトアル村に居たあの子のその後を。
あれからどれだけの時が経ったのかしら。
とても長い時間が過ぎたような、ほんの少しだけしか動いてないような。
私は少し大人になった。
恐ろしかった怪物も居なくなって、さらわれたみんなも戻って来て。
離ればなれになった家族や友達と泣き笑って抱き合ってお互いの無事を確かめ合って。
今は全て元に戻ったように見える。
でも足りない。
この風景の中に足りない物がある。
今日も村で一番高い建物の屋根に腰掛けて
ビンのミルクを飲みながら足りないものを探す。
山羊を追っていたあの青い瞳と、真っ白な歯の光る笑顔と。
風になびくハチミツ色の髪と、その合間にキラキラ輝くピアスの銀と。
幾ら追っても本当は見つからないって判ってる。
でも、探さないと気持ちが落ち着かないの。
心の奥の奥が納得するまで、私は足りないあのひとの色を探し続ける。
え?あれは?
一瞬だけど遠くの森に駆ける緑の姿が見えた気がした。
見間違い?
ううん。間違いない。
あれは。絶対に!
気が付くと私は森まで走っていた。
真っ暗な森の入り口の前を過ぎても走るのを止めなかった。
もう恐ろしい怪物は居なくなったけど
もともと森の深いところには、肉食植物や狂犬や大こうもりが出てとても怖い場所だから
行っちゃいけないって言われてる。
だけど、あれは。
あの鮮やかな緑は。
今ここであのひとかどうか確かめないと、きっと一生後悔する。
森の奥は空気も澱んでいて、腐葉土の匂いに生臭いにおいが混じって息苦しい。
ガラスは武器になるって聞いたから、お守りのように硬いビンを抱きしめて慎重に歩く。
土がいびつに盛り上がってる脇を過ぎると、ずるっと嫌な音が地面から響いて
盛り上がった土からいきなり触手のようなツタが飛び出た。
あっという間に気味の悪い触手は私の身体にからみつく。
抵抗しようとしたとたんツタに身体が持ち上げられ地面に叩きつけられた。
目を回した隙にもっとたくさんの触手が身体に巻きついてきた。
ぬるぬるした細いものがあちこちに巻きついて気持ち悪い。
逃げたくてもがんじがらめになって動けない。
叫びたくても口の中に押し入ったツタが声をふさぐ。
「ぅ!」
急に触手が深く身体を締めつけ息が出来なくなる。
身体に食い込んだツタが痛くても、もう悲鳴もあげられない。
意識を失いかけた私の身体はずるずると本体に引きずり寄せられていく。
かすみがかかった目にぼんやり浮かぶ丸い塊がふいにはっきりと形を作る。
私の目の前で血の臭いのする牙だらけの口が大きく開かれた。
何かがキラっと光る。
次の瞬間、どさっと地面に悪臭のする塊が叩き付けられ跳ねあがって転がって。
ふいに締め付けがほどけて息が出来るようになった。
足元で切り落とされた怪物の頭が断末魔の悲鳴を上げ崩れていく。
顔を上げると剣を握るリンクが私の目の前に立っていた。
「大丈夫か?」
差し伸べられる手が私の手を握ると、触手の束から身体が引き起こされて私は自由になった。
夢じゃないの?
私、あの怪物に食べられちゃって死ぬ前に夢を見てるんじゃないの?
本当にリンクなの?
私の手をしっかりと握る手が夢じゃないって教えてくれる。
ああ。あの手のぬくもりがもう一度私の中に戻ってきたんだ。
震える私を見たリンクは おやっとした顔になって、ちょっと笑って私を見つめる。
もう片方の手に目をやるとまた おやっとした顔になって私の手からビンを取り上げた。
「駄目だよ悪戯しちゃ。売り物を勝手に持ってきちゃいけないな。これは店に返しておくんだよ」
ミルクのビンを片手に、指を立てて軽くめっと言ってみせるリンク。
うん。もう悪戯はしないよ。約束するよ。
叱ってるようでも本気で怒ってるわけじゃないから何だか可笑しい。
いつの間にか心が落ち着いて震えは止まっていた。
安全な場所までエポナに乗せてもらう。
こうしてリンクの背中につかまっているだけで幸せだった。
地面へ降りて振り返るとリンクは村の近くで足を止めて、心に刻むように辺りの風景を見つめている。
ずっとずっと。でも、決して中には足を踏み込まずに。
私もその横顔を心に刻む。ずっとずっと。
いつまでもこのままでいたいと思ったけど、ふいにリンクはエポナを呼び寄せて鞍に飛び乗った。
そうだよね。
最後の見納めに故郷に立ち寄ったなら、もうそろそろ行かないといけないよね。
多分これっきりだって判ってる。もうリンクは戻ってこない。
でも去る前にあなたの手に触れられて良かった。
ぬくもりの思い出は永遠に私の中にあり続けるから。
リンクの人生に、リンクの冒険の日々に、私が入る隙間はどこにも無いけど。
リンクが私の事を忘れないでいてくれた。
それだけで十分だよ。
もっと大人になって、友達の誰かとそのうち一緒になって子供を産んで、
おばあさんになって死んでいっても。
あなたの手のぬくもりと爽やかな汗の匂いは忘れないから。
リンクを乗せ、エポナがいなないて別れを告げる。
私も手と尻尾を振って別れを告げる。
さようなら。
さようなら、私の王子様。
うん、頭に花を飾ってゆりかごを隠して遊んでた
いたずらっこのあの子の話なんだ。
狼になって話かけた時聞ける
リンクを慕ってるセリフにちょっときゅんとなったよ。
GJ
最後までベスだと思ってた。切ないながらもほのぼのとした感じがいいね。
>>596 GJ!
最初誰かと思ったらあの子か!w
切なかったけどなんか心が暖かくなったよ
それにこんな雰囲気の中投下してくれてありがとう
なんだか癒されたよ
なんというGJ!
自分もベスかと思ってたが最後の方でハッとさせられたわ
いいなぁこういう書き方。
投下できる人がいたのは嬉しいが素直に喜べない
何故かというと、今までもこうだったからだ。
純粋に流れを戻そうと投下した人がいて、「流れは元通り、平和に戻りかける」のだが、
その元通りにした二週間後くらいにまたコテがやってきて長文投下、またコテの話題だけになりせっかく築いた流れはどこへやらということになる。いつもだ。いつもそうだった。
どうせまた、コテが臆面もなくやってくるよ。きっちり時間を置いてからな。
だからそうならないように、信者じゃなくてコテ本人の意見を聞きたい。そして俺たちの意見を聞いてほしい。そして願わくば、コテの問題が解決し、俺が空気読まずという状態にして、トワプリの流れを築いて欲しい。
>>594 グッジョブ!
ありがとう。
Vukj+eBeはちょっとモチツケ。
途中で空気遮られると嫌だろ。それはそうだ。
だがコテはこれと同じことを、一年以上、何度もやっているんだよ。
だから今止めないと終わらない。
今のままでは結局なにも解決はせず、またいつものように二週間くらいおきに空気をリセットさせられ続ける。
残念ながらそれは俺たち叩きのせいじゃない。この前、投下されても黙っててやったんだ。
まぁ一回は空気読めない叩きのせいで失敗したが、二回はみんなで叩かないでいた。
だが状況は変わらなかった。この現スレで起きたことだから、新参はこのスレの上のほうを見てほしい。
俺はコテが来て最初のうちは負けずにいたが、信者のマンセーに負けた書き手の一人だ。
だからコテを追い出したい。こっちでみんなで、叩きでなく普通に「個人スレでやったらどうでしょう」と意見しているだけなのに、
信者は数の暴力で攻めてくるし本人は無視し続けてるし、あいつら人の話を聞く気ないんだよ。
だから、追い出したい。
これ以上、自分たちで作りあげた空気を潰されて悲しむ人が出ないようにだ
それには「また空気作り直そう」では、もう解決しないんだよ。
>ID:Vukj+eBe
>トワプリの流れを築いて欲しい。
やだよ。
欲しかったら自分で書けw
串で自演必死だなw
>>594 GJッ!
久々にトワプリやりたくなりました
まあ俺はコテであぼんしてるからいいけどな。
さっき妙なエスパーで言いがかりつけられたんだけど
そういうの空気読めないコテと同レベルだと思うよ。
>>603 言いたいことはいろいろあるが、
まず、欲しいとは言ってない。もう少し俺の文章を読んで欲しかったんだが。俺はコテさえ追い出せれば満足だ。それと、もう聞きあきただろうが理解してないらしいな。自演というなら根拠を言え。
>>602 昼間から言ってるが、落ち着け。かえって叩きの立場が悪くなるぞ。
しかしお前の話を聞いてて今ちょっと思ったんだが、俺達がコテに意見するたびにコテは出てこず、代わりに信者が「荒らしやアンチのえさ」とかしか言わないってなんか変だと思わないか?
いくらなんでも、コテのせいで問題が起きてるんだから人間的良識があるならちょっとはコテも顔を出すはずだ。普通の良識の人間なら。
とにかく、コテはこの状況では出てくるのが普通、ところがコテは出てこず、意見の一つも言わない。代わりに信者が現れ、出てこない理由を説得しようとする。
つまり、「コテは表立っての意見はせず、信者側についており、陰で信者を通して意見している」可能性がある。
コテにはよくあることだ。コテと名無しを使い分けてるってやつ。
俺はコテに反対しつつ、きちんと読みはするタイプだから気づいたんだが、
コテの長文小説を読ませてもらったところ、
>>502の言うとおり、確かに、雑談にちょっと関連した要素が含まれていた。
つまり、コテは雑談を読んでいる → 俺らの話を少なからずとも読んでいる
だが、コテは何も発言をしない。叩きに対する意見はおろか、雑談の参加すらだ。
何がいいたいかというと、実は信者の一人がコテであるとか、信者の知り合い(パソコン外でコンタクトを取れる人間)がコテの代弁をしている可能性が高いってこと。
心理的に考えると、上記の話の通り、定説だった「コテは投下時しか来ない」よりは信頼できる説じゃないか?
なんならまた聞いてみようか?
コテ本人はこのことをどう思ってるんだ? 大体スレの空気を全く読まず、「流れ断ち切りますが」の断りもなく「投下します」の一言だけとはいくらなんでも失礼だろ。たとえ個人スレ化している今であるにしても。
多分答える気はないんだろうが…
どっちにしても、コテは今自分が空気を壊しているのに気づかず、信者に守られて女王様気分やってるのは間違いない。
以上は
>>566の意見に賛同して書いたことだが、正直言ってもうここには投下してほしくないね。
個人サイトでやるってのをなんで嫌がるんだ? 信者もなんでそれに反対するんだ??
やっぱり信者とコテは認識できる関係ってこと?
>>605 いいよ、いっそコテを道連れに追放されたほうが本望だ。
>>608 了解。あぼん設定するからコテ付けてくれない?
それ全然言ってる意味理解してない
あそう?
じゃあIDあぼんにするわ。達者でな。
>ID:JBPrT51O
>俺はコテさえ追い出せれば満足だ。
>いいよ、いっそコテを道連れに追放されたほうが本望だ。
それが本音か。
気に入らないスレならブクマから消してさっさと総合スレへ行けばいいのにね。
なんで命令調で職人を追い出したがるんだか。
俺の投下はここメインじゃないけど、ここの作品も雑談も楽しみに見てるわけで
はっきりいって「連投するな」「シリーズ化禁止」「俺の気に入らないネタ書くな」etc.と
SSスレに制限かけるような人間はスレの迷惑だよ。
自治厨という言葉を知ったほうがいい。
それ俺の発言だから。
本音もなにも、それが俺の最初から主張したいことだ。
スレの現状と事情を知らない人にとっては俺達は荒らし呼ばわりされても構わんさ。
だが、コテがいなくて喜ぶ奴は必ずいる。
そしてコテが来る前のように戻る。流れが断ち切られずにな。
そのあたりの理由は上のほう読めば分かる。
言葉が過激だとは思うが、オレはVukj+eBeの言いたいことは分かるよ
この流れを無くそうとするのは良いと思うが
今この議論がブツギレで終わってしまって、一時的に流れが戻って、
今後、コテさんの某続編の投下時にまた同じ流れにならないと住人は思うのか。
同じことを繰り返したいなら黙殺される読み手、書き手はここではこのままだ
お互い自演自演言ってるようじゃアンケートも取れないし、
後でスレたて合戦後か
って書いてるうちにスレたったか、乙
>>615 その前にちょっと一言いいですか
>>614 お前いい加減にしろ
いくら同じ叩きといえども、鬱陶しいぞ!
お前の場合は【叩き】じゃない【逆信者】みたいなことしやがって
むしろコテより迷惑だぞ!! 住民の過半数がこれでいいって言ってるならいいだろ! 俺はもう叩くのはやめるよ。これ以上お前と同類にされたくないからな!!
もうなんか叩くのがバカバカしくなってきた、むしろお前が異常だ。
>>615の立てて下さったスレは
>>614一人で使え。俺は使わない。ここももう訪れないけど
つか、コテの作品おもしろくないのにさ
面白いかどうかは人それぞれだろう
全員からツマランって言われてるなら別だけど
>>616 自演自演言ってるのは信者だけ。俺は別に信者は複数いると思ってる。
>>618 もう吹っ切れた今だから言わせてもらうけど、
それはいくらなんでも失礼じゃないか?
確かに言論の自由とかはあるけどさ、
(俺はもう叩きはしないことにしたが)そういう叩きはよくないぞ。
俺は読ませてもらっている。面白いとも思っている。
だがそのせいで治安が乱れてるから何とかしたいと叩いてたんだぞ。
だから俺にとっては
>>614は奇怪。
>>614のせいでむしろコテを肯定したくなった。
とはいえ、迷惑はかけたからもうここに来るつもりはない。
…まぁ、
追い出したくて叩いてたっていうか、ここじゃなくて個人スレでやってほしいってずっと思ってただけだし…
二週間くらいすれば俺の言うことが嫌でも理解できるよ。
どうせコテと信者に潰されるんだ。そこまでコテを擁護したいなら、その現実をその目で見ろ。
そして俺と同じように「コテは消すべき」と分かる。
>ID:Vukj+eBe
だから
◆JmQ19ALdig氏が嫌いな人間は
新スレでのびのびとSSを書くから、何もおきないよw
あんたの理論とお仲間が言う通りなら
コテの居ない場所が欲しかった不満のある職人も住人もいっぱい居るんだし
あっちはすぐにネタとSSで埋まるだろう。
いつまでも気に入らない場所に噛み捨てたガムみたいに貼りついてないで
早く楽園に行けよ。
あそこもう消されるし
>>624 俺の言ってたことは全て間違ってました。認める。全ての言動において申し訳なかった。
だから俺をあいつの仲間呼ばわりだけはしないでくれ。厚かましいけど
今更だが
>>607 コテが自演してるようなもんだよな
実際に自演してる可能性が高いが
場違いな連載を1年半もやる人間性のコテならやりかねない
作品そのものは良いのにこんな奴が書いてるんじゃ読む気なくす
信者もコテ以外の作品や叩きの文章はほとんど読んでないわけだが
叩きの文章を読んでる奴もいるが、
反論内容がおかしい上にいつも同じ反論、
さらに数だけで正当化してくるからひどい
こんなのが1年半も続いてるわけだ
>>627 あんまり
>>607を話題に出して欲しくは無かった…
いや別に発言した俺の責任だからいいけどさ…
コテ擁護しながら書きかけの人が
2人くらいいらっしゃったと思うが、どう?
失礼だが実在するなら、ちょっと挙手してくれないか
せっかく投下してくれた書き手さんがいたのにまだこんな流れって…
議論だけしたいやつは最悪板いけば?
誰か知らないけど建てといて使わないってなんなの
>>607 >>627 エスパー乙
明日になってもコテ出現しなかったら今度こそ出る気なし決定だな。コテが自演というウワサも確かに頷けるし。
>>629 あ、この時間に居るとは限らないのか、サーセン
>>628は本当に感情的にならずモチツケ
結局みんな荒れないスレが良いから
空気悪くならない方法を模索して一生懸命なんだよ
>>630 あんな消されるような心無い立て方されたって使えないよ
オレはやっぱりよく言われてたように、
◆JmQ19ALdigのエロパロを読むスレを立てるか、
個人サイトでもブログでも作ってもらうのがコテにもスレにも作品にも良いと思う。
コテは意思を伝える気も無いようなので、こんな議論も無駄な気がしてきたが
エスパーエスパー言ってるやつ多いけど、コテ信者こそ自演連呼の超人エスパーさんだからね。信者がエスパー連呼しても、それは遠回しに自分の首締めてるだけだからね
裏切りの意見に来た反論なんてどうでもいいけどさ、
>>632 悪いけどもう感情的どころか諦めてるから気にしなくていいよ。
自分で発言しちまったものはちゃんと責任取ろうとは思うが
今更スレの方針をどうこう言うつもりはない。
スレの過半数がこのままでいいって言うならいいんじゃね?
>>629 どうせ書いてることなんて嘘だろう
信者はコテの作品を読みたいだけなんだから
とにかく、サイト立てれば騒動は終わるぜ?コテさんよ
内容も個人サイト向けな気がするし
さっさと完結しちゃえばいいんじゃないの?
長すぎだと思うよ
明日になれば分かる。いくらなんでも日曜なんだし、今は偶然いないかもしれないとか信者が言い出すかも知れないし、明日の夜まで待ってやろう。それでも反応なしなら今度こそコテは聞き耳持たないって確証になる
>>634は自演の可能性を自分で語ってるじゃないか
この状況じゃ消えた職人さん達や、新規の職人さんたちが覗きに来ても
ROMってる職人さんたちがチャンスをうかがってても、投下しにくいだろう
コテ以外の職人に嫌がらせみたいなコメントもあるし
>>635 失礼だとは思ったが、自演か、その可能性を疑って質問してみたんだ
相手もとっても、自演について潔白を証明出来ると思ったし
急かすことになっていたら申し訳ない
当時と同じIDで、コテとは違う作風で投下して頂ければわかりやすいです
>>638 あれ、誤爆?
「コテマンセーしながら書いている」ことがそもそも嘘なんじゃね?ってことだよ
書いてるのは俺じゃないぞ
書いてるっていうか、「今書いてる」発言をしたのは俺じゃないってことね
あ、本当にスマソ
伸びてるからコテの他にも投下があったのかと思えば、
SS投下は
>>594だけじゃないか・・・
>>594 GJ!ありがとう。何だか心がほんわかしたよ。
てか、現在コテ批判してる奴も594に対して、特に何も無く
スルーしてるってとこが気になる。
ああ、そうか。普段ROM専だし、トワプリはネタバレの為避けてるから、気づかなかった。
別にオレはそんなに批判してるつもりはないんだが。諦める前の ID:JBPrT51Oとおなじ.
スレが分かることになれば書こうと思ってたら気をつけないといけないな
>>594 GJ!
俺は単純にゼルダのエロパロ読みに来てるから、こういう流れが
激しく悲しいんだぜ・・・
コテも他の職人も折角いい話書いてるのに、それをスルーして
自治に走る方が酷くないか?スレの無駄遣いだし流れぶった切りだよ
ということで、コテさん、
>>594、お二方とも超GJ!次も待ってる!
SSマダー?
話がまた戻ってしまった
オレも単純に読みに着てるんだけど、しかしコテ投下後にまた同じ流れになる事実
それこそスレの無駄遣い
何度も同じこと繰り返す方がスレの無駄遣い
多くの職人のいごごちを良くした方が多様な作品が読める
それを無視して現状維持しようとする人。
これじゃループしつづけるだけだな・・・
同じ流れになるんじゃなくてしてるんだろう
ループしてるんじゃなくてさせてる
しかし暇だな……
お互いに言える事だが
>>648 今までの流れで、この議論を中途半端にすれば同じことが繰り返されると何度か言われてるだろう
当然の反応だ
結局、こうやって大部分の職人や読み手は追い出されて過疎スレになったと思わないのか
ID:JBPrT51Oが議論する気が無くなった気持ちがわかってきたよ
ROM専のオレはカキコんでなかったが、何度も荒れてるのを見てきた
いつまでもコテ城下町の、エロパロ史上最低スレのままか、
さようなら、さようなら
◆JmQ19ALdigさんが2週間の投稿間隔を空けるという
ペースを維持していることこそ
スレへの実践的な気づかいの現れだと思うから
荒しは一切無視してがんばってください。
>>594 エロは…?
コテがいる所で書きたくないっていうのが理解出来ないんだけど
今までのコテ以外の作品にもしっかりレス付いてるし
二週間もあいてるんなら
短編でもネタでもいいから投下しまくれば
結構流れ変ると思うんだが
つか、その長文で長時間スレに粘着する情熱を、SSを書くことに向ければ
簡単にお前の言う理想のスレ状態になると気づけ
ていうか、ここって小説のスレ だよね。
なんで雑談の流れを折るくらいでそんなカリカリするんだろ。
雑談のペースすらそんなに早く無いのに。
ま、正直コテさんの小説は長過ぎてキライとか、文体がキライな人もいるだろうけど。しかも10年以上昔のゲームの小説だから、ネタ元がわからない人はのけものですし。
でも、アンチと同じくらい、ファンの人(敢えて信者とは呼びません)もいる筈なんですよね。
確かに、アンチの人と、ファンの人で、住み分けは必要かも知れないけど。
そこで、どっちが出て行け、お前が出て行けなんて言い合うのは大人気無いし、しょーもない。
「貴方の立場から貴方は正しい
私の立場から私は正しい
二人とも余りに多くの朝と一千マイルを後ろにしてきた」
By Bob Dylan
でも、正直コテさんの意見が聞きたいトコですよね。
一時は、凄く応援されて、何があっても続けて下さい なんて言われてたのに、今こんなことになってしまって、とても発言しにくいでしょうけど。
それでも、ちゃんと応援してくれる人々はいるので、頑張って頂きたいです。
>>594 ヒロインが誰かやっとわかったー!
超GJです。
エロにもってっちゃうと要注意書きになっちゃうなw
新レス100以上
何か投下されたかと思ったらこれだ
やはり未成年はパソコンをすべきではないな
>>654 何を言っても揚げ足をとって叩かれるだろうから
◆JmQ19ALdigさんには現状のパーフェクトスルーを維持して欲しいよ。
一言でも触れたが最後論争のドロ沼にひっぱりこまれて
創作時間や創作意欲を浪費するハメになりかねない。
たった一言だろうとアンチはそこに食いつき、
勝手な質問をぶつけて、
応えなければ無視したから悪人と決めつけられる。
リスクが大きすぎる。
なんて不毛な流れだ。こういう流れで数多のスレが活気を失ったことか…。
>>657 叩きだけじゃなく普通の書き手読み手にも
コテの意見が聞きたいという意見が増えてる今になってそれは信者がコテを逃がそうとする口実にしか聞こえないよ
660の長文の人って
「出て行け」のいつもの人の事だから。
文句があるならスレを潰す勢いで長々と愚痴文を書かずに
簡潔にまとめて
そのエネルギーを653さんの言うようにSS書くのに使えばいいと思うよ。
荒らし扱いってさ
それも一方的じゃないのかね
ひどいスレ立てだな
え!荒らしじゃないの?w
>>660 乙。
今度のスレはマターリできるといいな
>>663 ちょっと一連の流れを読み直して下さい。貴方のやっていることは信者と同じです。
>>664 コテがいるかぎりはマターリになっても
二週間おきに空気を潰しに来る。だから問題になってんだ。
潰す(笑)
笑ってごまかしても無駄だよ。本当のことなんだから。
だから何故に空気が潰れるのをそこまで問題にするのか……
ここは雑談スレでは無くて、基本は小説のスレでしょう?
空気を読む余りに小説が投下されなくなるほうが問題かと……
あと20K以上あるんだね
新スレ立ったしとりあえず埋めなきゃ
スマブラXのトワプリ仕様シーク見るとトワプリにシークが登場しないのが残念で仕方がありません
あの胸とか体つきとかすごくエロパロ向きだと思うのに
あと木の実のメイプルだったら魔法の薬であんな事こんな事ができると思うの
とささやかな主張
夢幻のシエラを擬人化したらきっとかわいいだろうなと思ったけど自分の何十倍もあるハンマーを持つ事を考えると筋肉がひきしまったスーパーメイデンかもしれない
とちょっと妄想
あと(ry
>>669 そのへんは微妙だけど、吊り合いが大事ってこと。
空気読みすぎて小説投下されないのはそれはそれで問題だけど、
今はそれどころか、コテの場合はとにかく空気を読まなすぎ。
とにかく今は【空気を読む】ということを当たり前の値まで引き上げることが先決。
空気の読みすぎまでは引き上げなくていいんだよ。とにかく標準にするには引き上げないと。
つか、普通に考えて長文コテさんの話は大好きだけど、
あんなに長いんだったらサイトでやったほうが良いと思う
やっぱり空気って大切だしさ(折角文章が神なのに、KYと言われたらそれで終わりだ)
現に
>>540のような状態になってるしさ
空気(笑)
みんな気にするな。信者も信者でアンチコテを挑発して喜んでるんだから
>>660 まさにコテのためだけにスレ立てしたって感じだな…
立てた奴の一方的警告文を見ればそれは一目瞭然
雑談中でも流れはそんなに早くはないし
途中でコテにぶつ切りされても10〜20レスもすりゃまた雑談に戻る。
今こうして不毛な議論が続いてgdgdになってるのは
どちらかといえばコテの作品が投下された後いつも湧き出る出て行けコールのせいなんだよ。
放っておけばすぐまた元の流れに戻ってくってのに、空気読めとか言ってるくせして実はこいつらが空気読んでない。
すぐ信者がどうとかアンチがどうとか言い出す辺りもなんだかゲハ脳くさいぞ
>>677 正直ゲハよりひどいだろこれは…
ただ、例えるならコテ=GK 信者=戦士 だが
妊娠って今は戦士って呼ぶの?まぁどうでもいいや
気がづけばスレ分断されてるのか。結果として作品数増えるなら
これでもいい気もしてきた
>>679 いや、「ソニー戦士」というのがソニーの公式発言にあって、
ソニーを擁護するユーザーが「戦士」と呼ばれるようになった。
GKどもはやたらこれを蔑称だとか言ってるがな、公式発言なのに。
あと、実際に別スレでゼルダものが投下されたあたりもうね…
完全にコテと信者が悪いとしか言い様がなくなった
コテじゃなくてこの流れにした奴らだろ
その流れにした原因であるコテが悪いとか頭悪いことは言わないでくれ
出張を終えて帰宅。ざっとログ見ました。これからもう一度読みます。そのあとでコメントします。
新スレで投下があったので、とりあえずこっちに書きました。どっちでコメントするかは状況次第で。
>>682 おお、本人登場か。
読んで何を思ったかは知らんけど、少なくともあんたは悪くないよ。
作品を投下する人に間違ってる奴はいない。
とにかく、これだけは言わせていただきたい。
俺は貴方のことを言いたい放題言ってしまった。ですが、ちゃんと誠意をもって出てきてくださったなら話は別です。
俺は貴方がちゃんと、俺達の意見を聞きにきてくださったことに感謝します。
そして、俺は貴方が来てくださったからといって、信者が言っていたように貴方を頭ごなしに叩くなどといったことは決してしません。
他の叩きの奴も、きっとそうでしょう。
俺達は、本人に意見を聞いて欲しくて必死になっていただけです。
>>682 今まで作品を投下する前にレスを読んでいたなら投下する前に何らかの意見を言ってもよかったはず、
そして異常な事態に気付いていたはず。
レスを全く読んでいなかったとかないよな?
>>685 そのへんはきっと何か都合があったのかもしれない、そんなことは二の次でいいじゃないか。話を聞きに来てくださったことには変わりないんだから、話を聞いてもらおうぜ。
>>682 何よりも早く謝罪したかったことなので上のコメントを先に言ってしまいましたが、改めて、我々の具体的な意思をお伝えします。
まず、貴方を自演と疑ったことを深くお詫び申し上げます。許してもらおうと厚かしいことは言いません。しかし、これから書くことは俺が思っているだけのことではなく、スレ住民の多くが思っていることなので、どうか耳を傾けていただきたい。
ここまで躍起になって聞きたかったことは一つ。
信者はともかく、貴方自身はそのことをどう思っていらっしゃるのでしょうか? ということです。
俺達の一番の望みは、個人サイトを立てていただくことです。
個人サイトという案は、だれにとってもマイナスとはなりません。
個人サイトを立てて、同志の人と相互リンクをしたりしたほうが自由度は拡がるし、それなら貴方のSSを見る人ももっと増えるはずです。
他に貴方の話を面白くないとか言っていた愚か者はいましたが、少なくとも俺はそうは思っていません。
貴方の話は面白いです。確かに、賞賛に値します。だからこそ、この事態が起きたのだと思っています。
しかし、やはり、ここに投下するとどうしても、貴方がその気でなくとも、他を遮ることになってしまうのです。
他を遮ることとなる故は、貴方のSSは共同のスレでするレベルではないということです。貴方のSSは、個人経営のサイトで行っても十分すぎるほど、というかもはや本とかにして出版してもいけそうなほどの作品です。
そのため、温度差が出てしまったのだと思っています。
それが貴方の本意でなくとも、信者の「続きマダー」連呼によるますますの温度差の上昇を生んでしまい、こういった事態になってしまったのだと、今まで見てきた俺にはそう思えます。
ちなみに、もし、個人サイトを立てていただかなくとも、せめて貴方のSS投下で流れが中断されてしまうという事態があったことを理解していただき、今後少しでも配慮していただければ、他の叩きはともかく、俺自身は満足です。
もし個人スレを立てないとしたら、個人サイトが立てられない事情などを具体的でなくていいので教えてください。それだけで、ほとんどの叩きは満足するはずです。
それと、これは俺個人で気になっていることなので受け流していただいてかまいませんが、貴方自身は、今の信者をどう思っておられるのでしょうか?
信者は上記の「続きマダー」にとどまらず、
貴方に意見した人を問答無用で迫害してきました。
こんな状態では、きっと貴方がそこに紛れているのでは、とも思ってしまいました。
しかし、それは大変な誤りでした。貴方は誠意を持ち、俺達の話を聞きにきてくださいました。
今の信者の態度は、貴方の本意ではないと思います。それを確認させていただきたいと思っています。
このスレ専用でうdロダとか用意して、
そっちに作品を投下してもらって、見たい人だけ見るっていうのはどうかなとか考えたんだけど、
この流れだと様子見みたいだね
とりあえず自分は
>>682氏の意見を尊重するよ
あと、蛇足だけどもしも個人サイトという形になるなら、まとめサイトから、個人サイトへのリンクつないでもらってる所もあるよ。参考程度にどうぞ
>>687 繋ぐのは絶対に駄目だろ、悪質な宣伝になる
完全に断ち切った方がいい
いくらスレで書いたものでももはや存在が場違いすぎる
できればまとめサイトからも消すべき
完全に個人でやるべき、そうしないと迷惑だ
サイトならサイトでwebリングなりなんなりあるんだしさ
でももしもサイト作ったら一度ここで誘導する必要はあるかも
なんて現金な、と思われてしまうぞ。寛容と服従は違う。真に必要なのは、個人の
独断や満足ではなく、住民の了解だろうに。柔軟であっても芯を違えたら意味が無い。
個人サイトにしろ、ここでの他の書き手との扱いのさらなる差別化・階層化は、必
要処置だったとしても、また新たな問題を生むことに直結してしまうだろう。氏が去
ったとして、新たな書き手が、「古参だからといって何で特別扱いを受けているんだ」
と非難される様は容易に想像できる。それは大きなマイナス他ならない。信者・叩き、
多数・少数と他者を見下し、責任を押し付ける姿勢が、現在の議論の紛糾に拍車をか
けていることは火を見るより明らかだろう。
偏に我々住人の対応にかかっている。一つ一つ問題を潰していくことが、遠回りな
がらも、長期的に見れば、最も合理的だ。個人サイトか存続かの二択に囚われるべき
ではない。氏がどうするかだけではなく、我々もどうするか、だ。
>>689 あくまで最初だけね。
あと、「あの人どこ行った?」みたいに聞かれた時にURL貼るくらいで。
>>686 お前昼間とキャラ変わり過ぎwww
まぁだから何ってことはないけど、ホントにコテの意見求めてただけなのな。
なんかその辺の下手な信者より信仰心熱いやつに見えてしまう。
決してそれが悪いこととは言わないぞ。
>>688 現保管さんは委託型だからSSをどうするにしてもスレでまとめてから改めて委託申請する必要があるよ。問題は結論がまとまるかどうかだな。何にしても作者さん待ち。
>>688 何言ってんの、お前。
ゼルダの伝説のスレにゼルダの伝説のSSが投下されて、エロも十二分に含まれている。
何が場違い?
自サイトを作ってそこでやるのが互いに幸せだとか言いながら、リンクは張るな誘導するな話題に出すな。
そういう馬鹿を言ってるから追い出したいだけのアンチ、叩きって言われるんだろ。
695 :
名無しさん@ピンキー:2008/05/19(月) 00:24:43 ID:ztT1Fe1U
>>686 なんというツンデレw
昼間のレスはうぜぇこいつとか思ってたが、いまは愛しく感じられて仕方ないww
こっちの討論も新スレのも全部読ましてもらったが、
コテへのお前さんの訴えかけが、お前の言いたかったことってのが一番良く伝わってきたよ。
場違いなレスかも知れないけど、これだけはなんか言っときたくなった。
しかしなんだな、
昼間はあんなに自演してる、信者に紛れ込んで自己擁護してると騒いでたのに、
いざ本人がトリ付きで書き込んだだけで「自演はしてなかったんだ!」ってか。
よほど頭が悪いのか、よほど人が良いのかw
それとも仮想敵を作り出し、それが改心して見せることで一気に形勢を逆転させる誰かさんの深慮遠謀だったりして。
もし他の人がSSを数レスにわたって投稿中に割り込んで
2本の長文SSが1レスずつ交互に掲載されて読みづらい
なんてことがもしあったら(たぶんあり得ないが)配慮が必要だろうが
SSスレでSS投稿者が雑談に配慮しなきゃならないとか
本末転倒すぎてナンセンスにもほどがあるだろ。
>>698 もう諦めろよ糞信者
せめて「ぶった切りますが」等の一言があれば、ってことだと何度言えばわかる?
コテ本人が来たのに見苦しすぎるわ
アンチの性根が良く判った。
SSをスレを乗っ取って雑談がしたいだけ、か。
嘘だろ。
本音だったらSSスレでなにやってるの?としか言えない。。
本音は上手い書き手を追い出したくてたまらないから
それをごまかす為に他のものを引き合いに出す。
「他の書き手が〜」とわめき続けて
SSが投入されたら
「実は雑談をしたいのに断りもなくSSが来るので〜」と
内容を摩り替えてる。
見苦しいね。実に。
154 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2008/03/14(金) 01:23:13 ID:jKuDVpaX
>>152 「気がする」で人の意見を否定するか
いいから早くサリアにうさぎずきんを見せに行くん
155 名前: ◆JmQ19ALdig 投稿日:2008/03/15(土) 18:57:32 ID:PrfYJYg/
私本・時のオカリナ/第四部/第十一章/ナボール編その4、投下します。
ナボールは出るには出ますが、エロは僅少。敢えて本番無し。
@@@@
204 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2008/03/25(火) 09:19:03 ID:gQMU2iQt
文中で細かく設定してない所が、想像が膨らんでいいよな。
あれ、妄想か?
でも俺、氏の文章の柔らかさとか表現から、
何となく女性が書いてるSSだと思っていたフシがある。
陵辱シーンも多いけど、決して嫌悪感を抱く書き方ではないし
むしろ女性ファンが多そう。
205 名前: ◆JmQ19ALdig 投稿日:2008/03/27(木) 00:54:09 ID:7rzg1QCH
私本・時のオカリナ/第四部/第十二章/アンジュ編その7、投下します。
シーク×アンジュ@大人時代。
註:アンジュ(仮名)=コッコ姉さん
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279 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2008/04/12(土) 00:14:26 ID:Ri8N1kvs
マスターソードに賢者の力を宿すために
大地の賢者の秘所にマスターソードの柄を突き刺して愛液を吸わせて生気を取り戻す
やっぱ忘れてくれ
280 名前: ◆JmQ19ALdig 投稿日:2008/04/13(日) 13:08:23 ID:334SMt5H
私本・時のオカリナ/第四部/第十三章/ダルニア編その4、投下します。
リンク×ダルニア@大人時代。
註:この話のダルニアは「女体化」しています。
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361 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2008/04/26(土) 16:29:29 ID:Zjn2a4bC
トゥーンリンクのこと考えながら寝てたらトゥーンが禁断の森で触手陵辱されてる夢を見てしまった。
362 名前: ◆JmQ19ALdig 投稿日:2008/04/27(日) 20:39:24 ID:2As1AHcX
>>306 ハンマーとグローブについては今回投下分で言及したとおり。前回描写を省いたのは
ハンマーを持って移動するリンクを描くと、滑稽な感じがするんじゃないかと思ったからです。
私本・時のオカリナ/第四部/第十四章/ルト編その5/前編、投下します。
今回はほぼエロ無し。ただしモーファ×リンクの要素あり。
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474 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2008/05/14(水) 18:58:49 ID:kJ43Ppn3
トワプリのリンクの顔ムカつく。
ていうかトワプリはゼルダ姫以外全員ムカつく。
475 名前: ◆JmQ19ALdig 投稿日:2008/05/14(水) 23:29:10 ID:M27MX1sY
私本・時のオカリナ/第四部/第十四章/ルト編その5/後編、投下します。
リンク×ルト@大人時代。
@@@@
なるほど、確かに雑談をぶった切ってるな!
雑談で盛り上がってるのに、配慮も知らないコテの投下のせいで空気が壊されてるよ!
これでOK?
おとなしく まちましょう
氏もいろいろ思う所あるだろうから、マッタリ待とうぜ
それより、ざっと過去ログに目を通したけど
長文愚痴吐きアンチが主張する
ゼルダの伝説でエロパロ 【8】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1211063548/61 >61 名前:名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日:2008/05/18(日) 15:08:03 ID:Pk7HaG9w
>それともうひとつ。なんか俺の言いたいことを理解してもらえてないみたいだから言っておくけど、
>俺が言ってるのは一般の書き手の話じゃなくて、
>意見を言ったら
>>40のように「じゃぁ書いてみろ」って信者が現れて、
>それに乗って書いたら迫害されたってことだ。
>その経験をしたから、そう言われても書けない。ということだ。
>最近は、書いてみろと言われても書かない人が多いから分からないと思うが。
こんなログも、こんないじめも
過去スレのどこにも全然見当たらないんだが。
妄想を根拠に叩きを続けるって正直怖いんだがね。
もう分かったから寝ろよ
両方ウザい
みんな埋め乙
まだ信者が騒いでんのかよ…
もう本人のコメント待ちなんだから黙れ
そっちが黙らないとこっちも黙れんわ
頑張るねえ。
>>701-702を見せられてもまだ「雑談を潰された」って主張できるんだ。
凄いねえ。
都合の良い所だけ切りとって得意げに言われてもね
アンチ愚痴吐き長文の主張は
全部妄想の嘘だからな。
通して読めばげっそりするぐらいくだらない妄言に
うんざりさせられるよ。
こいつは初めて立ち寄ったスレをかき回して喜んでる子供だ。
この板に来ていい年齢の言動じゃないな。
>>709 そう言うなら「都合の悪い所」とやらを切りとって見せてよ。
あるのならさw
>>709 >都合の良い所だけ切りとって得意げに言われてもね
ならば、どのスレのどのあたりで無慈悲に会話が中断されたか
示してくれよ。
こっちは全過去ログからSS始まりの前後を抜き出して開示できるから
それを見てもらって住人に判断してもらおうか。
それとあんたが迫害されたってレスはどれだ?
過去ログ探ってもそんな事実は見当たらないんだが。
そろそろ自称”中立派”が、アンチも信者も黙れと言い出すタイミング
本当に信者・・・の皮をかぶった荒らしは
同時刻に集団で来て、フルボッコにしたがることはわかった
真・スルー 何もレスせず本当にスルーする。簡単なようで一番難しい。
偽・スルー みんなにスルーを呼びかける。実はスルーできてない。
予告スルー レスしないと予告してからスルーする。
完全スルー スレに参加すること自体を放棄する。
無理スルー 元の話題がないのに必死でスルーを推奨する。滑稽。
失敗スルー 我慢できずにレスしてしまう。後から「暇だから遊んでやった」などと負け惜しみ。
真・自演スルー 議論に負けそうな時、ファビョった後に自演でスルーを呼びかける。
偽・自演スルー 誰も釣られないので、願いスルーのふりをする。狙うは4匹目。
3匹目のスルー 直接的にはスルーしてるが、反応した人に反応してしまう。
4匹目のスルー 3匹目に反応する。以降5匹6匹と続き、激突スルーへ。
フルボッコになるほど隙だらけなのをまず恥じよ
この流れなら言える
ナビィとチャットは俺がもらった
今からどっちかを使って何か書いてくる
で、次スレはどこ?
あの妙に荒れてるトコでいいのか?
719 :
714:2008/05/19(月) 02:22:42 ID:/7XomkRY
>>716 いや、お前はオレを誰と勘違いしてるんだ
しかも誰も本当にはブルボッコなってないし
しかも”まず”ってなんだw
>>717 一体あの小さいのでどんなのが来るのか楽しみだぜ
>>714 本当に自称”スレのため”を名乗る荒らしは往生際が悪いなw
嘘の過去ログでも何度も口にすれば本当になると思ってるなら
見苦しい事この上ない。
>>718 他にはないし、既にSS2本来てるし。
>>718 まだ140くらいじゃないか、SSも投下があったんだし
ちょっとテンプレが黒歴史だけど
ダメかな?
722 :
714:2008/05/19(月) 02:30:50 ID:/7XomkRY
自演と思われてる・・・ショック
_ _
/ ´ ヽ`ヽ
/ ! \
/.:.:.. .:.:.ソニゝ、 .',
-‐ ニニ ー、ハマヽ:.:.:._.:..:-.< ノi:.:ノ
/ ´ `(いゝ「i:.:.:l汀'n i ィiT|イ
// ...:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ィ与 、ミ:.::.| 弋'ソ .八ヒソ|:| ひどいよね
// .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:._:_ノノ ´ハ○ヘ:.:| r_っ∠上ゝノノ
./ .:.:.:./  ̄// / __ !ヽ_.ゞ `=ーッ ‐ ´V
i .:.:./ .(‐f ./ ィ´__ :| |`_了'7ヽ
| .:.:/ 弋ぅi:.:/にーイ | 人 .|_ 」
ゝ.:.:.:| ヽゝi. いニ〈! ノ VこZ
\;| /:.:`ウ77'う⌒ヽ_弋¨ヽ
ヽ / /.人′ ‘ーrン^ \:.:ヽー.ッ
/ __,、 !/ /  ̄.>く:.:.:.:. _ ヘ:.:._ノ
./ と!-」 V .:.:./ィ.‐、ヽヽ:.ィヒ’.__:.ゞ
/ .`.Vヘ.:| :.:.:|、|::::ノ, i:::レ| |
>>715をみてホラ!
./ .:.:、ヽVヘ :.:.:l  ̄ ´ノ」 l テリリラレレレレン♪
i .:.:.:.:.:.:.rノ示:.:.:.:.:.!、 '´ ̄` ィ.:.: / モウコネエヨ!! ウワァァン!!
l:..:.:.:.:.:/ィ爪い:.:.、.:iヽ夊不 、| レ′
|:.:.:./ 〈〈lハ斗くi__メ ヾ 〈
|/ マ Y。久! ` ヽ . l
’ ヽ ^'うl .:.:.:.:.:.:.:.:.|
\、| ー ―z-、t一!
`j、_.:.:.:.いソ_ノ|
/ .:.:.: ̄ ̄:.:.:.: l
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`T ' '' T 下 !
ノ j / ノ
/ / .|、__ノ!
|ゝ- 7 ! l、
| :::::| ゝ==-'
ヽ=-′
>>717 ナビィ本命の俺はその言葉を待ってた!
妖精可愛いよ妖精
こっちは容量が足りそうにないので、新スレに書きます。
昨日騒いでた者だが、もう俺は宣言通り叩きは行なってないことは言っておく。
何故ならコテが意見を聞いてくれたからな
>>726 でもあんたの目的はコテに話をすることじゃなくて聞いてもらった上でこのスレをどうにかしたいんだろ。
俺はコテは問題ないと思ってたからあんたがこれからどうしたいのか分からんが。
コテの方はもう既に結論を出された。俺はその結論に反対はしない。故に満足だ。どうしたいもなにもない。
…ひょっとして新スレでのコテの方の話、まだ見てない?
500KBならミドナとアゲハは俺の嫁
>>728 じゃあ気がすんだ訳だ。良かった良かった。
本意か皮肉かなのかは察せないが、もう本当に満足したよ。せっかくだから個人的意見は書かせてもらったけど
733 :
名無しさん@ピンキー:2008/05/19(月) 15:32:39 ID:vP1cfg6o
やっぱり低年齢だなぁ
確かにどうでもいい雑談もあったが、復興に必要な雑談もあったんだよ。
それと、俺は迫害されたと言っていた人とは違う奴なんで。
昼間は叩きの方が有利だから隠れてて、夜になったら集団でわらわらでてくるとかアホかと。
7スレ目→8スレ目といつも巡回してるので変な部分あったらすまん