ごめんなさい、ごめんなさい。
前スレ、500k越えるまでちょうど使い切ってしまいました。
誘導レスを入れられなかったので、迷子になった方、大変申し訳ありません。
どんまいどんまい、それを補って余りあるクオリティだったぜ!
GJ!!
GJ!
しかし一点
良いところで寸止めですか・・・続きが気になって昼寝られないよorz
とはいえお年玉をありがとう。今年も楽しみにしています。
GJ
強いってレベルじゃねーぞ!
ゲーパロ世界のキャットファイトはさぞかし迫力があるだろうな
スレ立て&投下に対して
GJ!!(`・ω・´)b
ティティス奴をどう犯すんだ?ティティス
GJ!!
わっふるわっふる!!
>>1乙&GJ
ティティスの丸呑みわっふるわっふる
深夜のリアルタイム投下でwktkしてたらスレが終わってたw
ゲーパロさんGJです
姫始め楽しみにしてます
回復するのに1.4リットルの砂糖水が必要とは、毒手並の猛毒と言うことですな。
これから擂台賽なみのみそかごとが待っているのか。
毒が裏返った!
範馬刃牙復活っ!!×3
通りすがり氏といいゲーパロ氏といい、良いお年玉GJですよ。
ところでお前らはこのスレに出たキャラで誰が好き?
俺は刹那ちゃん!
倫太郎と同棲している月子さんとリャン先生の助手兼妻のウルとスレ処女作の隻眼の狼娘
天然蛇神様。
wikを更新していたけど、急な用事で途中で止めざるえなくなった………スマンorz
誰か………後を頼む………( ゚д゚)∴:・.ガフッ
スレタイの凶暴と狂暴どっちが正式なタイトルなんだ?
>>19 岩波書店「広辞苑 第五版」に拠れば、
きょう-ぼう【凶暴・兇暴】
凶悪で乱暴なこと。「―な犯人」「―性」
きょう-ぼう【狂暴】
狂ったように暴れるさま。常識にはずれて乱暴なこと。「―な振舞い」「酒を飲むと―になる」
学研「改訂新版 漢字源」に拠れば、
【凶{兇}暴】キョウボウ
行いが荒々しい。
【狂暴】キョウボウ
気がくるったようにあばれる。
意味としては「狂暴」の方が近い。
んなことどうでもいいだろ・・・それより早くエロ小説投下しろクズ
>>18 新年早々乙
しかし・・・急な用事・・・?
まさかぬこ少女に・・・
あれ?
こんな朝早くから誰か来たみたいだ、ちょっといっt
25 :
朱雀:2008/01/03(木) 10:54:52 ID:dR/ChHuF
まだ初めてで下手なのかもしれません。でも、見てやってください。
26 :
朱雀:2008/01/03(木) 10:59:35 ID:dR/ChHuF
俺の名前は、神楽坂雄介。
将来の夢はシャチの調教師だ。
高校を卒業し、水族館に行ったのだ。
「この水族館で働かせてください!なんでもします!」
「なんでもってねえ、じゃあ、水槽の掃除でもいいの?」
「はい、それでも構いません!」
「では、案内するね。」
若い女性の人の後をついて行ったのだ。
そして、
その水槽に到着したのだ。
27 :
朱雀:2008/01/03(木) 11:00:18 ID:dR/ChHuF
「なんか、すっごい大きい水槽ですね。」
「そりゃそうです。私達の水族館は世界一広いのですから。」
「それで、水槽の中を掃除すれば良いのですね?」
「はい、そうです。この、酸素ボンベを使って一生懸命に掃除してもらいます。」
神楽坂雄介は、
酸素ボンベを背負って
水槽の中を掃除したのだ。
28 :
朱雀:2008/01/03(木) 11:03:12 ID:dR/ChHuF
ゴシゴシッゴシゴシゴシッ
そして、
雄介は、水槽の中を
完璧に洗ったのだ。
「ふう、洗い終わりました。」
「ご苦労様です。おー、すごく綺麗になったじゃないですか。」
「ありがとうございます。」
「それで、分からない事や、質問とかはありませんか?」
「いいえ、ありません」
「そうですか。そうだ。まだ、貴方の名前を聞いていませんね」
「そうでした、僕の名前は、神楽坂雄介といいます」
「雄介君ですね、私は、この水族館の館長をしている鈴木恵美といいます。」っと
言って、自己紹介を終えたのだ。
29 :
朱雀:2008/01/03(木) 11:04:16 ID:dR/ChHuF
その時、
プルプルプル、プルプルプル、
電話の音がしたのだ。
「あ、電話!ちょっと話したい事があるから待っててね。雄介君」
「はい。」っと言って恵美さんを見送ったのだ。
「もしもし、○○○水族館ですが、ああ、加藤さんじゃないですか、
どうしたんですか?」
「鈴木さん、実は、雌シャチを6匹も捕獲したんだ。それで、そちらの
水族館の方で、飼育してくれないか?」
「シャチを6匹もですか?でも、イルカの調教師である井上さんも、イルカ
だけで精一杯だし、アザラシの調教しである水野さんも精一杯ですよ。」
「そこを何とかお願いできないか?」
「じゃあ、みんなに相談してから決めたいと思います。」
「今日中にお願い」
「分かりました、では、」
ガチャッ
電話を切ったのだ。
30 :
朱雀:2008/01/03(木) 11:05:02 ID:dR/ChHuF
そして、
アナウンサーで
皆を集めたのだった。
「皆さん集まりましたね。まず、新しい子を言います。
神楽坂雄介君です。」
「神楽坂雄介です。よろしくお願いします。」
「よろしくね、雄介君。私の名前はイルカの調教師
をやっている井上咲と言います。」
「私の名前はアザラシの調教師をしている水野明美と言います。」
「このお姉さん達は、優しいから、色々と相談にのってね。」
「はい。」っと言った。
「それで、此処に集まってもらった理由なんだけどね、
実は、さっき、加藤さんから連絡があったの。」
「加藤さんから?それで、」
「それで、その内容は、雌シャチを捕獲したらしいの。
しかも6匹も。」
「6匹もですか?」
「ええ、そうです。今日中に誰か調教師と飼育員を決めてもらわないと
いけないの。誰か、雌シャチの調教師か飼育員をしたい人は?」っと言って
みんなに相談したのだ。
31 :
朱雀:2008/01/03(木) 11:05:37 ID:dR/ChHuF
その時
神楽坂雄介が
思ったことは
「(これは、大チャンスかもしれない)」っと思ったのだ。
そして、
神楽坂雄介は
館長である鈴木由美に
こう言ったのだ。
32 :
朱雀:2008/01/03(木) 11:06:16 ID:dR/ChHuF
「僕がやります!やらせてください!」
「雄介君?本当にやるのですね?」
「はい!」
「分かりました。それでは、加藤さんに連絡をしてきます。
雄介君、頑張ってください。」
「はい!」っと言って雄介は、張り切ったのだ。
だが、
雄介は
まだ
気付かない。
これが、
自分にとって
運命の出会いだと
いう事を。
荒らしはやめてくれ。
改行うぜえ
あとsageて
>33
まあ待て待て、隙間だらけで読みにくいし1レス当たりの投稿量は薄いし水族館についてリサーチ未実施バリバリだが、
本当に慣れてなくてその辺の勘所が分からないだけなのかも知れんぞ?それを即座に嵐認定は酷かろう。
それとも、この「朱雀」はそういう手口のスレ潰しの常習犯か?
俺の常駐スレはこんな奴が現れてから荒れ始めた
NGまたはスルー奨励
コレは……、昨日『擬人化した〜@ ウィキ』の方に
『シャチ娘〜』のタイトルで直接投下した香具師っぽいね
38 :
朱雀:2008/01/03(木) 14:09:55 ID:dR/ChHuF
どうやって上手く書けますか?
>>38 言葉が悪いのは勘弁して欲しい。
まず『sage』ろ。一回そう言われてしないのは、問題あり。
仕方をしらないなら、初心者板で聞け。
内容については勉強するしかない。本を読む、資料を集める、普段から人間をよく見て会話・性格等を自分のキャラに取り込む。
SSを書いた事は評価する。ここまで言った俺は書いた事がない。
あとそのHNは当スレに該当キャラが存在するので、変えてくれると有難い(SSキャラ)
以上長文になった。
スレ住人の方申し訳ない
ところでティティスと光喜のプレイはどこ行った?
大人しく待ってろよ、いちいち書き込むなって。
他の人が投下しづらくなるだろ
まあいつものように
マッタリと落ち着こうや(`・ω・´)
話変わるけどスレタイ「凶暴」と「狂暴」どっちなの?
どうでもいいかもしれんが…
>>44 ごめん気づかなかった、dクス
ウチのコマ(メス猫3歳)が擬人化して俺を襲いにこないかなぁ…
46 :
暁の狐:2008/01/05(土) 00:13:16 ID:v2yGYFPW
めりくり&あけおめ
前スレで投下したやつの続きを投下しに来ましたよ、途中までですけど。てか覚えてくれてる人いるのでしょうか…
まとめのみ投下って書いたけどやっぱりこっちに投下させてもらいますよ。
注意点です↓
相変わらずこのスレでの必然性は低いかも
エロ無い
相変わらず何かをパクってます
こんなんですけど、よかったらどぞ
古代戦争と呼ばれるものが終結し、果てしなく長い月日が流れた……
自らの手によって、世界の過半数以上占めていた人類は僅か一割ほどの数にまで減少、多くの生物も死滅、絶滅の危機に陥り、人類の高度な文明もリセットされる形となった。
そして世界は大きく三つの生物に分けられた。
一つは人類。現在は人族、人間族と呼ばれる種族。
現在、人は再び文明を築き、また現在より高度な古代文明の武具等を蘇らせる者や魔術・魔法等の特殊な力を身に付けている者がいる。
一度滅びかけた人の数は再び世界の大半を占めようとしていた。
二つ目は獣人。獣人族と呼ばれる種族。
その名のとおり、獣と人が合わさったような姿をしているのが特徴である。
差はあるものの、中には人と匹敵する知能に加え、人類よりも遥かに高い身体能力を備えている。
その能力は人族を越えているものの、繁殖力で負け、数は人族より遥かに少ない。
また獣人は古代戦争前にも既に確認されていた種族であり、古来より人族と共存し、人族と争い、現在もその関係はあまり変わってはいない。
そして三つ目は魔族。魔物・モンスターとも呼ばれる種族。
この種族も古代戦争前に確認されていたのだが、古代人族が放った無数の光の毒の影響もあり爆発的にその数を増加させた。
その大半は知能こそ少ないものの、戦闘能力・凶暴性が非常に高く、人族は勿論のこと獣人からも意に嫌われる、恐れられる存在となっている。
また、人族や獣、獣人の中には”魔王”等といった全ての種族を超越した存在になった者もいる。
歴史の中で彼らは所々に現れ、その強大すぎる力からどの種族からも恐れられた。
そして今も魔王は存在している……
九尾の狐幼女、リンシャオが魔王に仕えて数日が経った。
広い廊下のど真ん中を、白と赤の巫女服をまとった幼い狐娘が九本の尻尾を揺らしながら走っている。
目指すは魔王の寝室。未だ少し迷いそうになるくらい魔王城は広い。
幼女なリンシャオにとっては尚更で、魔王の寝室に行くのも一苦労である。
「あぁ、めんどくさいなぁ」
人間の姿では歩幅が小さい。
そう思ったリンシャオの姿は赤い炎に包まれ、炎が消えると同時に一匹の小さな狐が姿を現した。
これはリンシャオの獣型の姿。巫女服は当然消え、体毛は人間型の時の髪の色と同じである。
獣となったリンシャオは、四本の脚で廊下を走ると言うよりも跳んで行った。
こうすると人間型の倍は速く進む事ができる、魔王は獣の姿を禁じたのだが。
魔王曰く「人間型のほうが可愛いから」だそうだ。
リンシャオにとっては可愛いと言われて悪い気分ではないが、偶にならないとストレスが溜まるのでこうして魔王の目を盗んで獣となっている。
「…………ふぅ、ここだここだ」
ようやく辿り着いた寝室の入り口。
再び赤い炎が狐のリンシャオを包み、再び巫女服を着た人間型の少女の姿となる。炎はリンシャオの術によるものなので、体や衣服は燃えない。
人型に戻ったリンシャオに聳え立つ大きな扉を、両手で力を入れ開く。
寝室内はかなり広いが、暗い。城内もそうだが、この部屋は更に暗くどんよりしている。
こんな所で寝るのは勘弁だな、毎日のようにリンシャオは思う。
そして、バカ広い寝室のど真ん中にある小さな白いベッドに向かって歩くと、そこには全く起きる気配がない魔王がいた。
「……隙だらけ……」
大口を開けながら鼾をかいて爆睡している魔王。
リンシャオが知っている魔王とは、基本的に世界から恐れられ意に嫌われ、平和という名の下に命を狙われる。
『魔王を食らえばその力と不老不死が得られる』等の話も尽きないので尚更だ。
魔王城の周辺は果てしない荒野、生物というのは殆どいないからある意味安全といえば安全だろう。
しかし、黒いタンクトップと短パン姿は、普通の人族の若者のように見える。
”使い魔”という関係でなければ、おそらくリンシャオは魔王を倒せて、もれなく魔王の力と不老不死GETできる……と彼女が思うほど、今の魔王は隙だらけ。
しかしいつも思うが、この馬鹿みたいな寝顔を見ていると腹が立つ。
まるで、”リンが何しようが寝てても勝てるぜ”と言っているかのようだ。
「おい、起きろ」
とりあえず魔王をさっさと起こすべく、ベッドの上に乗り魔王の体を軽く揺する。
しかし反応がない、起きる気配もなくグースカ眠っている。
次は強めに揺する、しかし変化はない。
リンシャオは少し苛立つ。
術を使って起こしてもいいが、以前炎でベッドを焦がしてしまい”魔王特製のおしおき”を受けてしまった。
精神的にも肉体的にもきつかった。思い出しただけで、嫌な気分になる。
今度は魔王の体を叩き、尖った耳元で大声を上げて起こそうとするリンシャオ。
これには魔王も少し反応し、リンシャオに顔を向けるように寝返りをうった。
「んん〜〜……」
「なっ!!」
通りすがりさんの話に出てくる
虎姐さんと獅子沢さんの二人に子供が出来たら〜ということで
虎姐さんの娘と獅子沢さんの息子が結婚した場合
その間に生まれる子はライガー娘とか
変な妄想してみる。
(逆はタイゴン娘←生殖能力が無いらしく性行為はしないと思うが)
いきなり抱きつかれた。
咄嗟に両手を魔王の顔に押し当てて離れようとするが、離れられず更に密着される。
「は、な、れ、ひっ!!」
魔王の手がリンシャオの尻尾に触れ、ギュッと三本束ねて強く握られた。
ピクンと動いた狐耳も口で咥えられる。
耳と尻尾は敏感な部分だ。
少し触られても反応してしまうのに、強く握られたり甘噛みされれば、本人の意思とは関係なく変な声が出てしまう。
本当にこのあほ魔王は寝ているのだろうか……いや、明らかに眠っていないのは誰が見ても分かる事だろう。
「ひぅッ! こ、こするなバカ! ひぃぃっ!!」
「ん〜〜♪ なんか、ムラったぁ……」
「く、んッ……んんッ!」
体を反転させ、リンシャオを押し倒したような体勢になった魔王は、耳と尻尾攻めを続ける。
思わず出てしまう声を抑えようとしながら体をくねらせるリンシャオはかなり可愛い、元から薄かった魔王の理性も更に崩壊。
彼女の小さな唇に自分の唇を押し当てると、リンシャオは目を瞑って眉を潜ませる。
しかしそれは一瞬の事で、魔王の舌がリンシャオの口内に入り込むと、彼女の表情は徐々にとろけていく。
やがてリンシャオも舌を伸ばして魔王のと絡めあう。
「んッ……んむッ……」
少し息苦しくなって魔王が離れようとしたら、リンシャオは手を伸ばして魔王との口付けを終えようとはしない。
さっきまで暴れて抵抗していたくせに、もう自分から求めてくる……こういうのを古代の言葉で「つんでれ」と言うのだろうか。
魔王になってあまり他人と接触した覚えがないから、よく分からない。
まぁそんな事はどうでもいい、もうリンシャオから求めるというのなら好都合。
そう思いながら、魔王は幼い狐少女の体を”朝っぱらから”何度も求めたのだった……
「ん〜〜〜、もう食えんって……」
「……」
在り来たりな寝言を言いながら、二度寝真っ最中の魔王に背を向けて体を横にしている裸のリンシャオ。
お互い背を向き合いながら寝ている。
またやってしまった……そんな後悔の念が彼女の思考を支配している。
自分の中で嫌だと思ったはずなのに、最終的には魔王にされるままになってしまう。
しかも”魔王を起こす”という目的も果たせないまま、こうして堂々と二度寝までされる、妙に屈辱だ。
「今に見ていろ……」
リンシャオは魔王に聞こえない程度の声で呟き、密かに心に決めた。
魔王への仕返しを……
魔王と狐ロリの同棲生活が始まって50年余り……
いつも通る広い廊下を、いつもとは違って少し急ぎめにリンシャオは獣形態で走っていた。
そしていつもの寝室の扉を勢いよく開けると、目の前には珍しく一人で起き、服に着替えたばかりに魔王が立っている。
この50年魔王と共にいたが、一人で起きられたのは本当に珍しい……ってそんな事思っている場合ではなく、リンシャオは頭を横に振る。
「おい、外を見てみろ」
「は? いきなりなんだよ?」
「いいから見る」
「別にいいけど…………あぁ、なるほどな……」
魔王は外を見た瞬間全てを理解した。
城を取り囲むように、果てしない荒野には人族が何万といた。
とりあえず正面の門以外の出入り口を魔法で全て塞ぎつつ、魔王は黒いマントを身にまとう。
リンシャオを引き連れて、城門から堂々と魔王は久しぶりに外へと出た。
「……花がねぇなぁ」
魔王が呟くほど、見渡す限り男の人間ばかりである。
しかも全員、銀色の鎧を身にまとい、剣や斧や槍、大きな盾といった武具を持ち魔王が現るなり人間達は獲物を見つけた野獣のごとく雄たけびを上げた。
「魔王は、人気があるなぁ」
「うるせぇ、あんなおっさん達……全員可愛い女の子なら大歓迎なんだけどなぁ」
「はいはい」
魔王の妄想を軽く受け流すリンシャオ。
今にもこの二人に襲い掛からんとする人間達だが、魔王が作り出した結界により彼らに近づけずにいる。
魔王にとってはもう何度も見た光景だ、100年に一度は必ずある出来事。
そう、この人間達は魔王を討つべく立ち上がったのだ!
まぁ、そんなものは軽く無視しつつ、魔王は頭をかきながら人間の群れの中にある巨大な物を見る。
それは古代兵器である機械巨人だ。
人間だけならまだしも、機械巨人は少しめんどいと魔王は思い軽く息を吐いた。
「おい、人間ども、俺に何か用か? 俺の機嫌がいいうちにさっさと消えるんだ、命は大事に……」
「黙れ魔王! 今日こそ討ち滅ぼしてくる!」
「ん?」
男の声しかしないこの空間で、リンシャオ以外の女の声が聞こえ魔王の目の色が少し変わった。
澄んだ声がした方向に顔を向けると、確かにたった一人だけ、周りの男どもとは違い少し軽装な鎧を着ている女がいた。
蒼い長髪の後ろ髪を紐で縛り、丸く真紅の宝石のようなものが鍔部分にあり、通常の剣よりも大きく黒い両刃の剣を手に持っている。
魔王を睨む女顔の美青年……と言えばそう見えるが、間違いなくあいつは女だと魔王の勘が告げる。
まぁ実際に女なのだが。
そして、魔王とリンシャオは第一声をあげた女が他の人間とは違う事にすぐに気づいた。
「あいつだけ、人間じゃねえな」
「あの翼……多分竜人だろう」
女の背中からは蒼いコウモリのような翼が生え左右に開き、尻部からはトカゲのような蒼い尻尾が生えている。
彼女は竜人。主に人間の姿にもなれる竜、もしくは人間と竜のハーフがこの類に当たる。
そして魔王に立ち向かう女は純粋な竜ではなくハーフ。
純粋な竜ならば竜の血しか感じないが、彼女からは人間の血も感じるから。
それにしても、可愛いドラゴン娘だなぁと魔王は思い笑顔で竜女に軽く手を振った。
その行為が、彼女の逆鱗に触れたのだがそれがまた可愛いと魔王は一切怯まず思った。
「余裕を見せていられるのも、今のうちだ!!」
「ん?」
翼を羽ばたかせ、竜女は大剣を構えつつ宙に浮く。
魔王を取り囲んでいたおっさん達は後退し、上を見上げる魔王の仕草よりも速く飛び魔王の魔法結界に大剣を叩き込む。
結界は数秒、竜女の大剣に耐えていたのだがすぐにガラスが割れるような音と共に崩れ去った。
結界を崩した事で一度少しだけ浮かび、再び大剣の刃を上に向け、竜女は魔王を叩き斬ろうとする。
「チェェェーーストォォーー!!」
竜女は叫び、この時やっと上を向いた魔王。
彼女の大剣の刃が魔王に触れようとしている……その差数センチ。
魔法で防ごうにも時間がない、これはもう駄目だろう。
人間のおっさん達は勝利を確信し笑みを浮かべていた。
しかし……今の魔王には彼女がいた……
「孤炎!」
赤紫の炎が竜女の懐に入り込むように直撃し、そのまま彼女を押し返す。
数メートル竜女を吹き飛ばした炎は竜女にまとわりつき、彼女の体力を削っていく。
空中で右回りに翼を羽ばたかせながら回転し、炎を掃う竜女。
彼女が身にまとっている白の鎧には焦げがあるが、彼女自身は殆ど無傷なのは竜のハーフ故に人間よりも体が丈夫に出来ている為だ。
竜女は魔王の前に立ちはだかっている者を見下ろし睨む。
そこには、両手の平の上に小さな赤紫の炎の球体を作りつつ竜女を見上げている巫女姿の狐少女がいた。
「おい、避けようとするなり防ごうとするなりしろ。魔王だろ?」
「え、あ、いやぁ……今やろうと思ってた」
「嘘だ、絶対嘘だ」
「嘘じゃねえってば」
「……どーだか」
リンシャオは竜女の再攻撃を迎撃するため彼女を見上げつつ、背後の魔王にため息交じりで言った。
無論、魔王のモロバレの嘘に更にため息を吐く。
この魔王はやる気あるのか無いのか分からない……いや無いのかもしれない。
結局最後まで魔王は避けるか防ぐ気はあったと言い張っていた。
何だか子供みたいとリンシャオは思ってしまうが、こんな魔王でも一応ご主人様なので守らなければならないのだ。
今は周りの人間達と、上にいる竜女を何とかしなければならない。
「とりあえず魔王は人間と機械人形相手して。私はあの竜人を」
でも相手が多すぎるので魔王にも手伝ってもらうしかない。
「待て待て、あの娘の相手はこの俺様がやる。お前はてきとーに人間の相手してろ」
「ドサクサに紛れて変な事でもするつもりだろ?」
「変な事なんてしねぇよ。エロい事はするけど……」
リンシャオを地上に残し、魔王は魔法で飛んでいく。
昇っていく魔王の後姿をジト目で見上げながら、リンシャオは周りの人間達を見る。
槍の先を自分に向け取り囲み、機械巨人たちが持っている大きな銃の銃口もリンシャオに向けられていた。
「仕方ない、どこまで出来るか分からないけど……」
そしてリンシャオは両手に再び赤紫の火球を形成し、まず厄介だろう機械巨人の一体に投げつけた。
火球は機械巨人の右足に直撃。しかし効いていない。ちょっとしたこげ程度はあるもののそれだけだ。
上空に向けられた機械巨人が持っている銃口が火を噴き、物凄い騒音が鳴り響く。
人間達は一斉にリンシャオに襲い掛かっていった。
四方から来る槍を真上に跳ぶことにより避け、人間達の頭を踏み台にしながらリンシャオは素早く、人間達の攻撃を避けながら機械巨人達に接近していく。
リンシャオの踏み台となった人間の中には倒れこむ者もいる。
まぁ、そんなのに構う事はない、機械巨人がこちらを攻撃してくる前に何とかしなければならない。
最後に人間を踏み台に数メートル上に跳び、リンシャオは見上げる機械巨人を睨み掌を上に向けた。
「大孤炎!!」
リンシャオの体より大きいであろう炎の塊が、彼女の腕が振り下ろされると機械巨人に直撃された。
この攻撃にはさすがに耐えられず、赤紫の爆炎の後仰向けで倒れる。
だが、他の機械巨人がリンシャオに攻撃を仕掛け、リンシャオは四方八方に逃げ回る他ない。
その様子を、竜女と交戦していたはずの魔王が見ていた。
その腕には、魔王と戦っていたはずの竜女が、ぐったりとし魔王に抱きかかえられていた。
「おい、大丈夫か? お前弱っちぃな」
「う、うるさい、仕方ないだろ、今日は……にゃっ!」
「まっ、俺はもう終わったし。そっちも片付けてやるよ、こっち来い」
魔王の指示でリンシャオは彼の背後に着いた。
地上からは機械巨人と人間達の攻撃が続いているのだが、魔王の魔法障壁がその攻撃を全て余裕で防いでいる。
その間、魔王は片手を地上に向けながら何かブツブツと呟いている。
それは召喚魔法の為の詠唱で、魔王の手からは紅い光と白い光の球体が一つずつ形成されていた。
「よし、出来たぞ、元気玉が出来た!」
「違う」
「わかってるって、ノリ悪いな。出ろぉぉぉぉ、ガンダ……」
「違う」
「…………出てこい! イフリート、セルシウス!!」
リンシャオとの会話の後、魔王が叫ぶと二つの球体は爆発したかのように弾けた。
その光の中から二つの影が映し出され、光が治まると2体の召喚獣が姿を現し人間たちも驚き攻撃の手を止めている。
『おい魔王。なぜセルシウスの奴と一緒に召喚なぞした?』
「いやぁ、両手に花って言葉もありますし、ね」
まず口を開いたのは灼熱の業火を纏う、イフリート。
紅の長髪、炎を操り体格的には魔王より大きい女で、横目でジッと紅の瞳で隣の女を見ながら魔王に言う。
『それはこっちの台詞、熱くてたまらない。魔王、さっさとこの熱い女を何とかしなさい?』
「そんな事言わずに、仲良くあの機械巨人達を追い払ってくださいよお姉さま」
イフリートの言葉に僅かに眉をひそめたのは、永久氷結の使途、セルシウス。
蒼い短髪と蒼い瞳、肌も若干蒼く、イフリートと睨み合いつつも魔王に命令する。
この2体の召喚獣も本来なら動物を模したような尻尾やら耳が生えたりしているのだが、今はお互い引っ込め、昔から気が合わないある意味宿敵を睨み合っていた。
その間に立って魔王は「まぁまぁ」と言いながら宥めているのだが、まったく効果はないようだ。
『大体! お前はいつも私の近くにいるのよ! ちょっとは離れなさい。あ〜熱い熱い!!』
『フン! なら溶けてしまえ氷女! こっちも清々するというものだ!!』
『あなたの炎なんかで溶けたら召喚獣の恥よ! あなたこそ永久に熱くならないように凍らせてあげましょうか!?』
『それこそ恥さらしだ!』
徐々に2体の言い争いは激化していく。
その様子をリンシャオはため息交じりで、魔王は顔に手を当てて、人間達は呆然となって見ていた。
このままじゃ2体が喧嘩になる。人間軍は追い払えるけど城も破壊されてしまうだろう。
魔王は何とか炎と氷の召喚獣を宥めた。
『どちらがより多くの機械巨人を倒せるのか』という魔王の案により人間軍を追い払うやる気も出た模様。
そして、イフリートとセルシウスの体が赤と白の光に包まれ、湾曲しながら機械巨人達に向かっていった。
数分経って、人間軍は2体の召喚獣にコテンパンにされた。
特に機械巨人軍は全滅。パイロットは無事な者も居たが殆ど機械巨人諸共燃やされたり凍らされたりした。
奇跡的に無事だったパイロットも無傷と言うわけにもいかない。
ちなみに勝負は五分五分の引き分けである。
ここまでやられれば、人間軍は撤退を余儀なくされる。
追い討ちはしない、逃げるというのなら逃がす。魔王はイフリートとセルシウスにも追撃はするなと命ずる。
そして、リンシャオや召喚獣に指摘されて、ずっと抱えっぱなしだった竜女の存在に気が付いた。
「おーーーーーーーーい! 人間ども、忘れも……の…………行っちまった」
「どうする? その娘」
「うーーん、こんなとこに捨ててくわけにもいかんしな……とりあえず俺の嫁に……さーせん、冗談です」
『おい魔王?』
『ちょっと魔王?』
「え、はい、何でしょうかお姉さま方?」
とりあえず竜女はお持ち帰りするようで、魔王とリンシャオは城に戻ろうとした。
しかし、その途中でイフリートとセルシウスに呼び止められて振り返った。
『私達は、もう帰っていいのよね?』
「あ、はいそうですね、あざーっした」
『本当に感謝しているのなら態度で示せ』
「と、言いますと?」
『キスしろ』
『キスがいいわ……ってちょっとあなた!!』
消える前の要望が被って、また召喚獣の争いが始まろうとしている。
その前に魔王は彼女達の唇を奪い、満面の笑みで手を振って見送った。
希望したとはいえ、いきなりキスをされ、イフリートとセルシウスは喧嘩することなく消えるまでずっと頬を赤くして黙り込んでいた。
かくにも人間との戦闘も終わった。
リンシャオは動き回ったり力も少し使ったりして少し疲れている様子だが、魔王はまったく疲れていない様子。
これでまた100年は人間が楯突くこともないだろうと思いながら、魔王は魔王城の城門を開いた。
【続いちゃうんだよ】
56 :
暁の狐:2008/01/05(土) 00:34:55 ID:v2yGYFPW
まだ続くんで
次一応第一エロ投下予定です。
あと2、3回に分けて投下する予定なので最後まで投下させてください。
誤字脱字、クレーム等があったらよろしく
暁狐さん久しぶりですね
そして今回ももちろんGJ!!次を楽しみに待ってます
リンシャオ可愛いなぁ…
58 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/05(土) 01:16:20 ID:IDnLDUH0
>>56 久しぶりBIGBOSS
そしてGJ!
だけどちょいと気になったことが………
今回の話に出てきた竜人って、もしかして父親がクレイって名の人だったり?
ただの気の所為ならスマソ
魔王の気さくな性格に惚れたww
>>56 Welcome back, BIGBOSS.
乙でした。
ところで機械巨人の脳内グラがセンチネルだったんだが。
>>56 超GJ!!
魔王がいいキャラだなw
リンシャオ可愛いよリンシャオ(ry
>>56 魔王お茶目杉w
×意に嫌う
○忌み嫌う
…ですよね?誤字というより誤解っぽいので、一応。
>>56 捕まえた竜人さん楽しみですな〜www
もちろんツンデレですよね?
今日、トイザラスに行ったんだ
シルバニアファミリーの並びを眺めていたらさ
家族ごとに名前が付いているんだなアレ
「ミルクウサギ」とか「クルミリス」とか
このスレのせいか、淫猥な言葉に思えたよw
可愛いな、ミルクウサギって
まちがいなく巨乳だな
ミルクウサギってフワフワした性格してそうw
巨乳でふわっふわなアンゴラうさぎのような白毛娘を、想像したw
69 :
森のくまさん:2008/01/06(日) 23:31:43 ID:xztp0TUE
垂れ耳で巨乳、おっとり天然。
垂らした耳は胸の上、両手を腰の前でもじもじ。
腕に挟まれはちきれんばかりにせり出す巨乳。
赤らめた頬、濡れた瞳、きゅっと結んだ唇。
やがて男の顔を見上げて恥ずかしそうに一言
「あの、私の…ミルク…飲みたいですか?」
After
「だめでしゅうぅぅ!私ぃ!私ぃっ!うしゃぎさんなのにぃぃぃ!
ホルスタインみたいにモーモー鳴きながらおっぱいミルクだしちゃいましゅうう!
こくまろ精子ミルタンク!ミルタンクになっちゃうぅぅぅ!」
などと言いつつシルバニアの森(だったっけ?)に迷い込んだ男から搾り取る様を夢想した。
ごめんなさいごめんなさいごめんなさい。
その夢想の話、もうちょっと詳しく聞かせてもらえないだろうか
その夢想をより文章化して貰えないだろうか。
そしてミルタンクでポケモンを思い出したのは何でだろう。
くまさんよ、非常に良い感じなんだが
逆レ分がないではないかw
なくても読みたいがな(`・ω・´)
>>72 君には見えないか?
森に迷いこんだ少年の上に跨って精をむさぼるウサギ娘の姿が
しかし俺はウサギ娘と聞くとひんぬーでもじもじ娘を連想する
このスレ趣旨に合わない事この上なしorz
>>73 待て待て、狡兎狩られて走狗煮らる、て言葉があるんだ
狡兎、つまりずる賢いんだ、
もじもじしてるのは演技だと思えばどうだろう
凶暴じゃなくて狡猾になるけどなorz
みんな知ってると思うが、
兎は年中発情してるんだぜ。いつでも盛ってるエロい生き物なんだぜ。
獲物を誘う兎さんと獲物を仕留める狐さんの3Pでしょ?
ちょっと待った。
姉御肌の熊っ娘と、無口な狼っ娘も加えてあげてくれ。
うん、それは俺のほんの些細な気の迷いが始まりだったんだ。
暇つぶしに森を散策していたら、霧にまかれて道に迷って、気が付いたら変な場所にいたんだよ
でだ、どうした物かと周囲を見渡してたら人影が見えたんでな、俺は助けを求めに近づいた訳よ
近づいてみて、ようやく分かったんだが、そいつは人間じゃなかった。
そいつの耳。ロップイヤーかアンゴラっだっけ?そう言う種類の兎の耳なんだよ、
しかもその長さたるや、大きな胸の前まで垂れ下がるほどまであるんだよ。あり得なくね?
でだ、その目も、なんと赤いんだ。いや、充血している訳じゃなくてまんま赤い目、
アルビノだっけ? 色素が無い所為で本来は黒い筈の瞳孔が赤く見えるって奴、そんな感じ。
まあ、そいつもそのアルビノって奴なんだろうな、頭のふわふわの髪の毛も真っ白な訳だし
で、そいつの顔は可愛い、どちらかと言うと保護欲を掻き立てるタイプって奴?、もしくは天然キャラ?
その他の特徴としてだ、うん、おっぱいがでかい、それも半端じゃない
それこそメロンか西瓜を胸に詰めたんじゃね?と思ってしまうくらい、
それがもじもじと腰の前に組まれた腕に挟まれてムニュウって形を変えてるんだわ、
すっげー柔らいんだなと一目でわかったよ、うん。
ひょっとして、こいつってアンゴラって兎とホルスタインを混ぜこぜにして擬人化した奴かな?
なーんて思ってたら、唐突にそいつが俺へ話し掛けて来た訳。
みょーにおっとりとした声で
「あのー、ミルク飲みませんか?」
ってな?
まあ、その時の俺は、散々道に迷った所為で喉がカラカラでな、
それもあって、つい軽い考えで「飲みます」って、言ってしまった訳よ。
相手は女性だし、周りに誰も居ない様だし、牛乳を飲むくらいなら良いだろって感じで。
――――それが俺の運命を決めちまったんだよ。
そいつがにやりと微笑を浮かべたと俺が思った時には、
あり得ない動きの早さで俺の眼前まで跳躍して、「へあっ!?」と思った時には押し倒されてたんだよ。
いきなり何するんだこの女? ミルクを飲ませるだけなのに何でこんな事するんだ?
とか、俺が思っている間も無く、そいつは俺の服をビリビリーって破きやがったんだ。
一応言っておくけど、その時に俺が着ていた服は女の柔腕で破けるようなヤワな服じゃないんだぜ?
ジーンズを作っている会社が作業服用に作った頑丈な奴だ、
簡単な事では破けない丈夫さと、ある種のスタイリッシュさをを持ち合わせた俺のお気に入りの服だったんだよ。
それをいとも簡単に、まるでティッシュで作られた服を破くような感じで、俺の服を破きやがったんだよ。
無論、ズボンも服と同じ運命を辿っちまった。上下合わせて29800円よ、さようなら………
と、俺が着衣の末路を嘆いている間も無く、そいつは何を思ったか、自分自身が着ている服を脱ぎ捨てやがった。
なんだこいつは、露出癖でも持っているのか? いや、その前に俺も裸じゃねーか、なんて思ってたら
そいつはおもむろにでかいおっぱいの乳首を俺の口に押し込んできたんだわ。
うはwwww何こいつwwww と思わずヴェッパー口調で驚いている間も無く、
甘い香りと共にじんわりと口の中に独特の甘さが広がったんだわ。
ああ、これがそいつの母乳だ、と気付いた時には俺は喉を鳴らしてしこたま飲んじまった訳、
やばwww変なの飲まされたwwwとさっきと同じくヴェッパー口調で動揺している俺に
「ミルクは美味しいですか〜?」
って、おっとりとした口調でそいつが聞いてきた訳よ。
うん、この時にようやく気付いたんだわ、そいつの言うミルクは、今、飲まされている母乳だって事に。
………これだけならただのエロスな話で終わるわな?
まあ、そいつの問い掛けに、俺は思わず「美味しい」と答えたんだよ、何も考えずにな?
そしたらだ、そいつはおっとりしている見掛けからは想像できないくらいに色っぽい笑みを浮かべてな、
「それじゃあ、美味しいミルクを飲ませてあげたお礼に、あなたのおちんぽミルクを頂いちゃいます♪」
なーんて言い出したんだよ。
ああ、そいつの言っている意味を、数秒の時間をかけて理解した俺はおおいに焦ったよ、
何せ母乳飲ませたお礼にセックスさせろと言ってるんだぜ、そいつ。
うん、普通は何か裏があると思うだろ? 言葉の裏には針千本って奴。美味い話には裏があるとも言うな?
で、ひょっとしたら性質の悪い詐欺じゃないかって思った訳よ。
そいつとヤったら後で強姦されたとか言い出して金を毟り取られるかもってな?
でもな、そう考えている俺に対して、俺の股間の紳士はと言うと、
圧し掛かっているそいつの柔らかいお尻や目の前で揺れるでかいおっぱいに反応して、真っ赤になって喜んでいやがるんだ。
もうその股間の紳士の節操の無さに、俺はもうアホかと馬鹿かと思ったよ、つか、紳士じゃねーだろって。
うん、俺は慌ててその紳士の皮を脱ぎ捨てた本能の塊を隠そうとした訳よ。
でも、もう時は遅かりし倉之助、俺の股間の様子に気付いたそいつは、嬉しそうに微笑むと
おもむろに元紳士をむんずと掴んで、その先端を涎の様に愛液を垂らしているアソコに押し当てて、
俺が止めようとする間も無く、一気に腰を下ろしたんだよ。
ズチュウとかズニュウとか音が響いて、俺の脳内は一気に快感に染まっちまった。
気持ち良いなんてもんじゃない、そいつの中はまさに精液を搾り取る為に出来てると言って過言じゃないくらい凄かった。
当然、女性経験は数える程しかない俺はあっという間にイっちまった。
ドババーって感じでそいつの中へ精液を出しちまった。情けねーよ、俺。
で、中田氏されたそいつはと言うと
「ああんっ、おちんぽミルクきたっ!」
って、喜んでるんだよ。あり得ないだろ、普通。
大体の身持ちの固い女は中田氏なんてご法度で、しかも早漏とあれば激怒する筈だよな?
でも、喜んでいるんだよ、そいつ。もう何が何やらパッパパヤパヤだよ。
で、混乱している俺の口に、そいつは再びでかいおっぱいの乳首を押し入れると、腰を振り始めたんだよ
そいつの腰が動く度にグチュグチュって音がなって、包み込んでいる肉壁が俺の元紳士を揉み立てて責め立てるんだよ。
竿を締め付けたとおもったら先端を吸いこんだり、ざらざらした物を押し当てたりって感じでな。
ああ、んなもん耐えられる方がおかしい。
そいつが三回腰を上下させる度に、俺は情け無いくらいにイって、そいつの中へ精液を献上してしまうんだ。
普通、それくらい犯られれば、何時かは元紳士も疲れて萎びるんだろうけど
押し入れられた乳首から口内に流し込まれる母乳の所為なのか、
一向に萎びる様子が無いんだよ、むしろ逆に元気になる始末。
で、俺を犯しているそいつも何だか感じているのか
「ひゃぁぁぁん、わたしうさぎしゃんにゃのにぃぃミルク一杯出してるぅぅぅぅっ!!
うししゃんじゃないのにおっぱいからモーモ―ミルク一杯いっぱいだして
お腹の中もおちんぽミルクで一杯になってましゅぅぅぅぅ!」
とか。もう訳わかんねー事言って喘ぎまくってって居るんだよ。
淫乱どころの話じゃねーだろって、もう滅茶苦茶、訳ワカメ。
でもまあ、何事も永遠に続かない訳でな。
そいつがひときわ強く腰を下ろした途端。
「みるくっっミルクでいっぱいぃぃっ、特濃でしゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ!!」
とか叫んで、一気に身体を仰け反らせたかと思うと俺の胸に倒れこんだんだよ。
まあ、それと同時にそいつの肉壁もギュウって締め付けたもんだから、俺もイっちまったんだけどな。
普通、ここで俺は、気絶した女から脱出するだろうって思うだろ?
でも、そうは行かなかった。
情け無い事に、散々イかされてた所為でそいつが気絶すると同時に、俺もまた気絶してしまったんだよ。
で………それでどうなったかって?
今、俺は何とか破かれた服の中からペンを探し出して、この文を書いている訳だ。
何で逃げないかって? それはな、逃げられない状態だからだよ。
なにせ、次に俺が気が付いた時には、
何処か妖艶な狐耳の女、ロリっぽい無口な狼女、
ガタイの良い姐御肌な熊女、そして散々俺を犯した兎女の四人(いや、4匹か?)に囲まれてたんだ。
そして、俺が気が付いたと見るや否や、やつらは一斉に俺へ飛びかかってきてな
其処から、先はもう大乱交スマッシュブラザーズ状態だ。
あれからもう何度イかされたか憶えてすらいねぇ、時間の感覚もあやふやだ。
奴らは底無しだ、何時でも代わる代わる俺を犯し続けるんだよ、俺が嫌だと言ってもな?
で、股間の元紳士がやる気を無くしたとしても、あの兎が母乳を飲ませて元の木阿弥だ。
逃げ出そうにも、食事の時もトイレの時も寝る時でさえも俺は誰かに犯されたままで、
奴ら、俺を全然解放してくれないんだ。
だから、この文を見た奴は一刻も早く俺を助けに来てくれ!
このままだと俺は一生搾り取られるだけの存在になっちまう!
場所はhdふぇshghjっぶふxhbyvhvじゅぶx(←この文章以降は判読不能になっている)
―――――――――――――――――終われ―――――――――――――――――――
何だか話の流れを見ていたらズビズバーって電波を受信してしまった俺が通りますよ………
俺は書いている最中の物を放っておいて、何やってんだろうね( ゚∀゚)アヒャヒャヒャヒャ
GJ!なんだこの流れw
紳士がんばれよ紳士w
素で羨ましいとか思ってしまったじゃないかw
>>82 GJ
>股間の紳士
チャンピオン紳士の類語ですね。
それと、「女の柔腕」ではなく「女の細腕」では?
86 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/07(月) 16:42:44 ID:ksHZTzEQ
シベリアンハスキーって擬人化したらどんな性格なんだろうな
>>86 ・好奇心が強く、悪戯好き。
・家族を大切にする。時には爬虫類も家族と見なすこともある。
・寂しがり屋で甘えん坊。長い間独りにされると寂しがって遠吠えをすることがある。
しかし、遠吠えの度にすぐに相手をしているとかえって逆効果なので、「家族が近くにいる」と認識させ、安心させてやることが重要。
・運動が大好きだが、二、三日サボると体調を崩す。酷い場合は異常脱毛や、消化器系や神経の障害、最悪の場合はガンを発病する。
・適切な躾をすれば、滅多に吠えない、大人しくて落ち着いた性格に育つ。むしろ、情緒不安定な子は飼い主に問題があるとされる。
・寒さには非常に強いが、暑さには非常に弱い。摂氏マイナス50度の極寒の中、544kmをリレーして血清を届け、アラスカ・ノーム市をジフテリアから救ったこともある。
その偉業をたたえてNY・セントラルパークに名誉犬像がある。
・足腰を中心に骨格や関節の疾病やケガ、眼の疾病に罹ることが多い。
・瞳の色は青や青灰色、濃褐色など。たまにオッドアイ。
・犬のことを考えてやらないと、飼い主を見捨てて家出することもある。
上記の点を理解せずにブームに乗って安易に飼い始めた飼い主が増え、家出犬や捨て犬が続出した。
・佐々木倫子「動物のお医者さん」の主人公の飼い犬(名前はチョビ)。
>>85 股間の紳士は某Vの字のベリーメロンな御方のお言葉からだったりもする。
それと細腕を柔腕だと勘違いしてた俺はもう駄目だorz
今世界まる見えでライオンにモテまくってる男が居るぞ
いいなぁ
ミルクウサギでこの展開とは
お前ら本物の変態だなw
我が同志よw
犬は異性(体臭とかで判断可能らしい)の飼い主に恋をしてしまう事があるし
兎は想像妊娠しやすくなるとか・・・
兎はヤンデレ化率高めかもしれん
セントラルパークに銅像がある犬っ娘か…
ちょっと嫌かもしれない
94 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/07(月) 22:37:03 ID:ksHZTzEQ
>>87 つまりいたずら好きなのに寂しがり屋で甘えたがりだけど落ち着きがあって家族を大事にする娘になるのか?
87>>
夏の暑さで弱るなんて…はっ、いかん妄想がいきすぎたwww
94>>
sageしましょう
書き方間違えた
スマソ…
すまん
どうもsageるの忘れてしまうんだ
今日やってた世界丸見えでライオンが集団で人間にジャレてるところをみて
不覚にもエロいこと考えてしまった
>>92 犬っ娘の銅像を想像してしまった
見てみたいので建ててくれ
>>100大佐、建築予定現場に到着した、銅像
・・・なんだ、あれは?
・・・!!た、大佐!
し、シベリアンハスキーが、し、少女の・・・
(にゃ〜ん)
た、大佐・・・
後は・・・た・・・の・・・み
(ガクッ)
今 初めてSS書いているけど。けっこう疲れますね。
あと夜中に書いてると筆(というかタイピング)が進むっていうか暴走する…。
深夜に手紙を書くのは危険ってこういうことなのかな…?
>>103 それに酒が加わると最強。
日の出とともにヌいて寝て起きて推敲すると地獄。
>>86 俺の中でハスキーはクールな天然
後輩A「みて、ハスキー先輩、かっこいー!!」
後輩B「りりしいよねー。凛としてる、ていうかさー」
ハスキー(……今日のおかずはなんじゃらほい)
……もうねようorz
PC起動
↓
ゲーム、ネットサーフィン(死語)
↓
さてSSでも書くか
↓
目疲れで文打てない
↓
シャットアウト
携帯+メール送信の組み合わせはじつにいいものだ
>104
ハスキー「という訳で、今夜のオカズは幼なじみのパグ君だ」
パグ「ん゛〜〜!(ジタバタ)」
ハスキー「まあまあ、そう暴れるな。食用犬だからって、捕って喰う訳じゃない。」
パグ「ン?(ピタリ)」
ハスキー「よしよし、大人しくしているな。じゃ、早速ズボンから」
パグ「ン゛〜〜ッ!ン゛〜〜ッ!」
(中略)
ハスキー「ふふふ。さて、運動して腹が減った。(チラ)」
パグ「?!!」
>>103-105 俺の場合、どうやってもモチベが上がらない時と天恵を得たかの様にモチべが上がりまくる時がある。
まあ、モチベが上がる時は気が付いたら何時もキャラが暴走している訳で………
しかもモチべが上がる時は大体が深夜帯と言うのが更に性質が悪い。
>>106 パグ「(((;゚Å゚)))」
ハスキー「………冗談だ、流石に幼馴染を食料的な意味で食う程、私は飢えてはいない」
パグ「んむぅ〜………(ホッ)」
ハスキー「取り合えず、朝食と行こうか……お前もいっしょに食うか?」
(中略)
ハスキー「うん、ご馳走様だ。さて、お腹が一杯になったら今度は別のお腹が空いた訳だが。(チラ)」
パグ「!!??」
(以下、エンドレス)
顔文字www
空いたのはお腹ではなくお胎だな。
顔文字吹いたwww
良いキャラしてるなwwwww
ポメラニアンだかチワワだかの血統書犬よりも秋田犬土佐犬柴犬が気になる俺
純日本風な美人だな、その犬たちは・・・
(;゚д゚)ァ.... 土佐犬・・・
小柄で体型もどちらかというと控えめな小型犬、着物がよく似合う醤油顔
大柄で出るとこは出て締まるとこは締まってる大胆な大型犬、ドレスのよく映えるバター顔
バター顔ってなんだ
バター犬……
秋田犬:デカい。しかもムチムチ。でも明らかに和風美人。多分姉御肌。
土佐犬:デカい。一見するとコーカソイドな顔立ち。性格はよく分からん。
柴犬:小柄。中肉?グラマーともスレンダーとも違う感じ。しっかり者で面倒見がいい。
和犬は後ろから見ると丸見えだが、これは所謂「裸エプロン」に通じるものがある。
ペットブームが過ぎた後売れないからと山奥に捨てられたハスキーたちを見つける男
家に連れ帰るもはじめは半野良のハスキーたちも献身的な男に徐々に心を開く
ある時男が事故にあい生死不明に。病院までは雪原をこえていかないといけない
いぬぞりが都合よく。男をのせゆくゆくハスキーたち。霜焼けお手手が痛そうね
病院到着。疲れ果てて静かに息を引き取るハスキー。無事回復する男
どこに擬人化と逆レを入れれば…
そのプロット通りなら病院にいくまでの間に……とか
到着した所で男の身体を温めるために……みたいな感じだろうか。
そんなことしてる場合じゃねぇだろっていうツッコミはなしね。
くまさんが好きそうな話だなw
>>118 いいアイデアだが
不満がひとつ
ハスキー犬娘死んじゃいやだお・・・(ノ△T)
土佐犬の性格
闘争心が強く、大胆で怖いもの知らずだが、普段は慣用で人懐っこく家族に対して従順で忠実。
周りからは怖くて近寄りがたい姐さん的に見られてるし、実際強いが実は凄く家庭的で甘えたがりな土佐犬娘。
俺的にはかなり好き。
ここでドマイナー犬種川上犬と言って見る
ベルジアンタービュレンとかもいいよなぁ
キリッとした牧羊犬は大体よさげかしらね
>>122 土佐犬が大佐犬に見えた 末期かな俺・・・
>>125 スネーク、何をしている!?
ここでホワイトシェパードを推してみる。アマ公ソックリ。
とりあえず
「動物のお医者さん」
「動物のおしゃべり」
「ドボガン天国」
を強く推す。
「しばわんこの和の心」は和み死ぬから気をつけろ。
>>122 よその子に手を出そうとしたらぬっころされそうだwwww
犬娘はたまにギュッと抱いてあげるとものすごい喜ぶんだろうなぁ
中村橋動物病院の犬 マジオススメ
つ ワイルドライフ
犬は素直クール
ぬこはツンデレ
これが俺の∞ジャスティス
そういやいぬみみずかんに土建屋で働く犬娘がいたなぁ。
あれが土佐犬のイメージなのか?
犬ミミズ館に見えてゾッとした
いやらしいミミズショタの詰まった池に落とされる純情姉御土佐犬と申したか
犬ミミズ姦に見えてちょっと勃った。
犬耳図姦
エージェント・スミスみたく増殖したミミズ娘に触手風呂的逆レイプされる犬耳ショタ
まで読んだ
ちょっと一言…
ミミズはムリポ('A`)
指先がにょろんにょろんするとか…?
カブトムシの幼虫思い出して鳥肌立った・・・・つか悪寒
143 :
暁の狐:2008/01/10(木) 00:29:51 ID:IlyrPqh9
投下しに来ましたよ
前回第一エロ投下予定と書きましたけど、今回もエロ無いです。ごめんなさい。
例によって苦手な人はNGでよろ。
注意:狐と竜人のキャラが被ってますがキニスンナ
:狐に至っては別キャラ化しているかもしれません
:擬人化要素あんま無いです。
「……今のうちに殺しておくか……」
大きなベッドの真ん中で未だ目を覚まさない竜女を見ながら、リンシャオは何やら物騒な事を言っている。
と言うのも、一応リンシャオのご主人様は魔王で、目の前の竜女は魔王の命を狙った。
なので魔王が助けたとはいえ、魔王に再び襲い掛かるに違いない。
そんな時は死なせとくのが一番だ。しかも何だかキャラも被って癪に障る。
さしずめ今の竜女は鎧を脱がされて魔王が持っていた衣装を着ているし、剣も小さくなって魔王が預かっている。
殺すには絶好のチャンスだ。
「よいしょっと……」
「ん……っ」
竜女の上に跨り、リンシャオは彼女を見下ろす。
何時間か前の、無謀にも魔王に立ち向かった勇ましい姿とは一変し、寝顔は可愛らしい。
頬を突いてみると少し眉根をひそめて反応する。
こうして見ると竜人ではあるが普通の少女のようだ。
それでも、危険な存在には変わりない。リンシャオは竜女を弄るのをやめて着ている巫女服の懐から何かを取り出した。
「衣装が燃えたら魔王に怒られる……毒殺にしてやる、あの世でのんびりしてるがいい」
竜女の処刑は毒殺にしたようで、リンシャオが手に持っているのは”リンシャオ特製竜人にしか効かない毒団子”で、小さな白い団子。
ちなみに竜人以外が食べると普通の甘いお団子である。
それをリンシャオは自分の口に含み、そのまま竜女の顔に顔を近づける。
口移しで毒団子を食べさせ、そのまま死なせてしまおうという流れなのだ。
リンシャオの唇と竜女の唇の距離が徐々に縮まっていく。
リンシャオは目を閉じた……残り数ミリで二人の唇が重なる。
「……ッ! な、なにをしている!?」
竜女の唇に狐ロリの唇が僅かに触れた時、竜女の意識が戻った。
そして状況はよく分からないけど、とりあえずリンシャオから離れた。
意識が戻って目を開けたら、見たことがある顔がある。しかも唇から何か柔らかい感触を感じる。
驚きもするだろう。
「チッ、もう少しだったのに……んっ、我ながらなかなか」
手の甲で口を押さえ、顔を真っ赤にしてリンシャオを見ている竜女は、とにかく今の自分の状況を整理すべく周りを見渡す。
それを団子を食べながらリンシャオは残念そうに見つめていた。
団子を飲み終えると、リンシャオの手からは小さな火球が生み出され、それは細長い形に変わっていく。
炎は徐々に消え、その中からは赤紫の刃が光る刀が姿を現した。
そしてその刀を握り、リンシャオは立ち上がって竜女にゆっくりと近づいていく。
リンシャオが一歩進むごとにベッドが軋み、竜女も腰を下ろしながら後退する。
だがすぐに追い詰められてしまった。
にや〜っと怪しげに笑みを浮かべるリンシャオ。竜女の頬に一筋の汗が落ちる。
「な、何のつもりだ?」
「……衣装が血で汚れてしまうが……まぁ、しかたない。大丈夫だ、胸を一突き、いたっ!!」
「何をやっとるんだお前は?」
刀を振り上げ、今まさに竜女を叩き斬ろうとしたリンシャオの体が上下逆さまになり宙に浮いた。
その横には、9本あるリンシャオの尻尾のうち1本を持って彼女を持ち上げている魔王の姿。
竜女抹殺を阻止されたリンシャオは驚きながら手足をばたつかせて抵抗している。何より尻尾を掴まれて痛い。
とりあえず刀が危ないので取り上げてゴミ箱に放り投げる魔王は、竜女から来る警戒と僅かな殺意がこもった視線に気が付いた。
その視線を感じても全く気にする素振りすら見せない魔王が、リンシャオをベッドの上に放り投げて竜女に歩み寄り手を差し伸べた。
「気が付いたのか。わりぃな、俺の使い魔が変な事……」
「っ! 私に、触れるなっ!!」
魔王の手を掃い、竜女は自分が置かれている状況を完全に理解した。
自分は魔王と戦い、敗れて、あろうことか捕虜となってしまった。
武器や鎧を外され、こんな恥ずかしい格好までさせられて。
屈辱。自分が意識がない間何をされたのかさえ分からない。というか、完全に裸は見られたに違いない。
そう思ったらますます魔王に殺意を抱き、竜女は彼を睨みつけるが魔王が笑顔で返したあたり、自分の事をまったく恐れておらずなめられてる事にますます苛立った。
そして竜女は疑問に思ったことがあった。
「お前……何故私を殺さなかった?」
「なら、私が今すぐ殺して……」
「お前はだあってろ……えっとだな」
何故自分は生きているのだろうか。
それは魔王に助けられたからだろう。
なら何故魔王は自分を助けたのだろうか。
分からない、命を狙った相手を助けるなど。
人質、という可能性も考えたがそれはおそらく無いだろう。
魔王は強大な力を持っている、世界を滅ぼす事さえできる力。
だから人質など取る必要は全くないし、それ以前に竜人を盾にしたからといって人間からしてみればそれほど痛くもないだろう。
人間すべてが思ってないにしろ、その大半はやはり竜人や獣人、多種族を忌み嫌う。
だからおそらく、人質になった竜人にかまうことなく魔王に攻撃を加えている。
そう思うと何だか複雑な気分になり竜女は少し下唇を噛む。
しかし、魔王から出た返答は竜女の予想をある意味超えていた。
「可愛い女の子だから」
「ハ?」
竜女は唖然となって少し間抜けな声を出す。
自分が可愛い女の子だったから助けた……ごつい男だったらどうする気だったのだろうかと疑問も生まれる。
しかし何よりその理由だ、ふざけているのにも程がある。
ただの女たらしではないか、まだ人質のほうが良かったかもしれない。
こんな男が世界から恐れられる魔王なのか。戦闘時もそうだが、竜女が教えられた魔王のイメージと大分違う。
そして、竜女は自分がこんな男に負けたのかと思うと、妙に情けなくも感じた。
一瞬緊張感が薄れてしまったが、竜女は気を取り直し、再び魔王を警戒の眼差しで見た。
「そ、そんな理由で、助けたのか私を?」
「いやそれ以外の理由が無いし」
「ふ、ふざけるなよ魔王。私は頼んでなどいない、貴様に助けられたくもない。敵の情けを受けるのなら死を選ぶ」
「なら今すぐ私が殺して……」
「だからお前は黙ってろ。尻尾一本もぐぞ」
竜女の言葉に、彼女に近づこうとするリンシャオの頭を押さえながら魔王は軽くため息を吐いた。
何ともまぁ、王道な台詞を言うなぁと思いながら、後頭部を手でボリボリとかいた。
魔王は唐突に竜女に顔を近づける。魔王の顔がいきなり近づいて、思わず竜女の顔が赤くなった。
そしてすぐに離れると、魔王はニコリと竜女に微笑む。
「やっぱ、お前可愛い」
「な、う、うるさい! 私は可愛くなんて……」
「まっ、死ぬのは個人の勝手だ。生きてる奴はいずれ死ぬからな。俺がとやかく言うことじゃねえよ」
魔王の言葉に顔を赤くしながら竜女は顔を横に逸らす。
しかし、少し真面目な口調になった魔王を、横目で見つめていた。
「でも、死ぬ前に風呂でも入って綺麗になれよ。お前可愛いんだから」
「……」
「リン、風呂場まで案内してやれ。あと、この娘殺すなよ? これは命令だ」
「分かった。ご主人様の命令ならしかたない」
リンシャオに命じながら、魔王は寝室を後にしようと扉を開ける。
竜女は黙っていた。
やはり自分が思っていた魔王像とは全然違うし、何より可愛いなんて言われたのも随分と久しぶりだったから。
そして寝室から出て行こうとする魔王は、出ていき前に竜女に背中を見せたまま横顔だけを彼女に見せた。
「これは俺の意見だけどさ、お前可愛いんだから今死んだらもったいないと思うぜ、色々とな。それに……死んだら俺を殺せないんじゃないのかね?」
「……!」
「んじゃ、召喚獣に飯でも作らせとくから、腹減ってるなら食堂来いよな〜」
「一応言うが、風呂を覗こうなどと思うなよ?」
「ケッ、だーれがリンのぺったん胸なんぞ見るか」
「大孤炎!!」
「ひぃ〜……そんじゃな〜」
赤紫の業火が寝室の扉を破壊し、魔王が顔だけを覗かせた後逃げるように去っていった。
それを黙ったまま見ていた竜女。
何かを考えているようだが、リンシャオに腕を掴まれハッと我に返った。
リンシャオは彼女の腕を掴んだまま歩き出し、魔王の命令どおり竜女を入浴場に連れて行った。
身長差があるので、リンシャオは腕をまっすぐ伸ばし、竜女は少し姿勢を低くしながら。
「くちゅんっ!」
当然湯冷めしてしまった。
竜女の翼が彼女の体を包むように動き、竜女は少し体を震わす。
早くも少し情けない竜女の姿に、軽くため息を吐いてリンシャオは口を開いた。
「いつまでも裸のままでいるからだ。バカモノが」
「う、うるさい。こんな服、抵抗がある」
「ふぅ、とりあえずもう一度湯に浸かってこい……えと……そういえば名前……」
「……ミズチ。お前は……」
「リンシャオ。長ければリンと呼ぶがいい。魔王がそう呼んでいる」
あ、間違えたw
「……こんな服しかないのか、この城は?」
「……なら裸でいるのだな」
「誰が……」
「どうせ死ぬのだろう?」
「……誰が」
風呂も上がって、リンシャオと竜女の肌はツヤツヤ、頬も赤くなり湯気も出ている。
魔王は相変わらず気に食わないし今すぐ殺してやりたいが、風呂はリカバリーの魔法を魔王がかけておいたとかで気持ちよかったと竜女は思う。
だが、用意されていた服を見て露骨に嫌な表情を浮かべていた。
魔王が竜女に用意した服は、何故かメイド服だった。しかも図ったかのようにサイズは丁度良い上に、翼と尻尾用に穴まで開けてある。
今まで騎士として生きてきた竜女は当然メイド服なんて着たことなんてない。
メイド服どころか、ヒラヒラしたスカートを穿いたのだって、幼少の頃以来である。
竜女は当然躊躇う。他に着る物もなく、自分が身に着けていたものはリンシャオが処分したと言っていたし。
そのリンシャオは竜女の横で、いつもの巫女服を着ながら皮肉を言った。
元々殺すつもりでいた相手だし、キャラも被っている上に、体系が圧倒的に負けているのが癇に障る。
そんなリンシャオの念を感じ取り、風呂に入っている間も妙にギクシャクしていた竜女は、リンシャオの言葉に少し間をおき返した。
「ほう、では生きる事にしたのか?」
「……あぁ。それと、私はこの城に残る」
「好きにすればいい。魔王のことだ、大いに賛成する」
更なるリンシャオの問いも、少し間を置いて竜女は返す。
彼女は生きることにした。彼女をそう思わせたのは魔王の言葉だった。
自分が死んだら魔王を殺せない。打倒魔王に人生の大半を費やしたことが無駄になってしまう。
何より、この城に居れば魔王を殺せるチャンスもあるだろうし。
入浴中まで何か考えていたのか、ずっとボーっとして女騎士とは思えない様子だったが、今はもう違う。
言うなれば彼女の雰囲気が、勇ましい女騎士に戻った、と言ったところだ。
脳内で『打倒魔王』の言葉が浮かんだ。それと同時に、先ほどの優しげな笑顔を見せた魔王の顔も浮かんだ。
そんな魔王を思い出すと、何故だかは分からないが顔が熱くなって心臓の鼓動が早くなるのを感じる。
竜女はそんな異変をかき消すかのように首を横に振る。勢いよく何度も。
その様子を、リンシャオは横目で見ている。
リンシャオは既に着替え終わっていた。
だが竜女はまだ裸である。
「くちゅんっ!」
当然湯冷めしてしまった。
竜女の翼が彼女の体を包むように動き、竜女は少し体を震わす。
早くも少し情けない竜女の姿に、軽くため息を吐いてリンシャオは口を開いた。
「いつまでも裸のままでいるからだ。バカモノが」
「う、うるさい。こんな服、抵抗がある」
「ふぅ、とりあえずもう一度湯に浸かってこい……えと……そういえば名前……」
「……ミズチ。お前は……」
「リンシャオ。長ければリンと呼ぶがいい。魔王がそう呼んでいる」
リンシャオと竜女ミズチは名乗り合い、ミズチは再び入浴場に入っていく。
最初リンシャオがミズチを殺そうしたり、その後も妙にギクシャクしていていたけど、少しは丸くなったなぁと思いつつ魔王は入浴場にゆっくりと近づく。
その様子を少しだけ見て、リンシャオは今まさに入浴場を覗こうとしている魔王を呼び止めた。
「覗くなと言ったはずだが?」
「いやだってさぁ……胸おっきい女の子見るのひさしぶ……すまん、悪かった、大人しくしてます」
「どうした、なにかあ……ったの……か……」
愛想笑いを浮かべながらつい言ってしまった魔王の本音は、リンシャオが火球で脱衣所の壁を破壊した事により途切れた。
何度も反省が全く感じられない謝罪をする魔王。
その時、不意に入浴場に入る引き戸式の扉が開かれた。
魔王は瞬時に後ろを振り向く。そこにはタオルも何もない、生まれたままの姿となった竜女。
大きな翼を左右に広げ、最初は状況がつかめていない様子だったが、徐々に彼女の顔が真っ赤に染まっていった。
「おっぱいキターーーーーーーーーー!!!!」
約一名は絶叫に近い歓喜の叫びをしている。
「なっ……な、な、く、く……くたばれエロ魔王ぉぉーー!!!!」
「フッ、当たらなければどうと言うこ、げはっ!!」
竜女は木で出来た風呂桶を魔王に投げ飛ばす。
1、2発目は軽く避けていた魔王だが、3発目が顔面に直撃。
以後何十個と桶をぶつけられ、最終的には風呂桶の山に潰されているような状態になっていた。
どんな形にしろ、魔王が誰かに倒されるのを始めて見たリンシャオは、風呂上りのコーヒー牛乳と油揚げを食べながら観戦していた。
やがてコーヒー牛乳を飲み終えると、ゆっくりと桶の山に歩み寄って、唯一飛び出している魔王の片足を掴む。
そして頭がたんこぶだらけの魔王を桶の山から引きずり出し、そのままズルズルと引きずって脱衣所を後にした……
なお、ミズチは迷った挙句メイド服を着てしまい、魔王は再び歓喜の声を上げて、赤面しているミズチから再び攻撃された。
【つづーく】
まだ続きます
ミズチ可愛いよ
可愛いよミズチ
>>150 魔王wwwwwwwwwww
ミズチもリンも可愛いのに魔王のキャラ際立ち過ぎてワロスww
もはや魔王悪の象徴でもなんでもねぇwwwwwwww
勿論この魔王様は
後でしっかり逆レイプですよね><
うん、やはり某影の魔王のようにどこか抜けたところのある魔王は好きだw
この魔王好きだwwwwwwwwww
>>155 王国やらキングダムの類の話には疎いんだが、それはどんな作品?
>>156 影の薄ーい少年が、ひょんなことから(自称)大魔王の生まれ変わりに影を乗っ取られ、
世にはびこるニセ魔王を倒して世界征服する旅に出る、「影とオバケのRPG」。
カメラワークは凶悪、エンカウントは鬼、戦闘はマンネリ、ダンジョンは長くて複雑と、
ストーリーとか無視すれば確実にクソゲー認定されるが、ストーリー、キャラクター、
グラフィック、音楽がそれを補って余りあるほど素晴らしい。
バンピートロットやディスガイアが好きならハマる。
童謡、お正月の替え歌
も〜い〜くつね〜る〜と〜
は〜つ〜じょ〜き〜
発情期には夜這いして〜
ごしゅじんさまを〜犯しましょ〜
は〜や〜く〜産〜み〜た〜い
二人〜の子〜
正月中に来ていた姪が歌ってるのを聞いて思いついてしまった……
俺はもう人としてダメかもしれない
ほしゅ
ツンデレぬことロリぬこ娘姉妹に逆レされるには何が必要なのか?
ぬこ姉妹、擬人化薬、媚薬…
これで大丈夫だな
悪いが私の魂はこう言っている…もっと精を!!
友達の家で遊んでたらその家の猫が突然部屋に入ってきて、
俺をチラ見した後床に置いてた俺のコートの匂いを嗅ぎ
そのままコートにもぐって眠りだした。
これってフラグ?
>>161 フラグと言いたい所だが…猫は人間の体臭、特に足など臭い所が大好きなのだよ…後は分かるな?
つまり、友達の家に泊まる
我慢できなくなった猫が布団の中に潜り込んでくる
いただきます
アッー!
となるわけだな
友達哀れだな
友達「く、くそぅ。俺もお前みたいに不潔にさえしていれば」
猫「えー、アンタ臭いだけだし絶対イヤ。
>>161じゃないとねー。
んふ、やっぱいいにおい。……ね、アタシなんかまたしたく」
友達「いいから出てけよお前ら!」
そんな展開。
>>167 SSを書いていただけると理解して宜しいのかな?
その展開は我輩の非常に好みであるので是非御願いしたい
全裸蝶ネクタイちょび髭ステッキで待たせていただく
>>168 何を言うか。ここは素直に玄関先で全裸待機だろう。
>>168 念の為聞いておくが…蝶ネクタイは何処に着けている?
公式には,蝶ネクタイの色は赤、場所は股間以外認められない。
協会から「全裸で正座」の認定がおりないぞ。
気をつけた方がいい。
しっぽは駄目なのか?
そっちなら連盟だ。
細かいところが違うからなぁ。
猫好き→マタタビを購入→靴に着けてみる→猫ktkr→普通の猫じゃねぇぞ?→アッー→こんにちはベイビー
おげれつネクタイだとこんなネタがある。
映画・舞台で活躍した名優ウォルター・ヒューストンと
息子で「マルタの鷹」「アフリカの女王」などで著名な映画監督のジョン・ヒューストンの親子が、
自宅で「笑わせ合戦」を試みた。
先攻は父のウォルター。
「ちょっと待ってろジョン、準備してくる」
ほどなく父親は、ネクタイを6本結んできた。
襟、両手首、両足首、そして……股間。
全裸で。
ジョン・ヒューストンはひっくり返って笑いが止まらなくなり、呼吸困難となった。
勝負は6本ネクタイの父親が、ナニで一本勝ちとなった。
これはオッサン合戦なわけだが、擬人化おにゃのこでこのくらい無茶なのを見たいw
主人である俺を蚊帳の外に置いて勝手に始められた、2人の犬による『どちらがよりご主人様に気に入られる格好ができるか対決』
先攻はお嬢様然とした高飛車ポメラニアン娘。てっきりドレスでも着てくると思いきや、ベビードールにシルクの下着できやがった。
畜生、自分のキャラも俺の性癖もわかってやがる。
ついつい鼻の下を伸ばして見ていたら、隣で焦ってるヤツがいた。
後攻のパピヨン娘だ。まさかお嬢がセクシー路線で攻めてくるとは思わなかったのだろう。
動揺と若干の混乱を隠しきれない表情で、纏っていた上着の前を抑えるような格好で部屋を出ていってしまった。
数分後…部屋に戻ってきた彼女にはリボンが付いていていた。
トレードマークのツインテールに付いているだけではない、羞恥のせいか真っ赤になった首にも付いている。
そして、申し訳程度の小さなリボンが乳首と股間にも付いていた。
…勿論、素肌の上から、だ。
>>175読んでたら何故かこんな電波を受信した。
>>179 何て物を書くんだ。股間の元紳士が暴れ出したじゃないか
責任として続きを書いて下さい
未来要求かと思ったw
学園に「全裸で正座倶楽部」があるのかと思ったら
「股間にネクタイ同好会」だった・・・
俺は協会にも連盟にも所属してないので、独自のスタイルで待つ事にするよ。
寒いので毛布を掛けているが、全裸で下半身はタオル一丁。
よし完璧。wktkして待つとしますか…
ん?こまち(飼犬♀2才)にロール(飼いぬこ♀10ヶ月)、あっち行って…
アーッ
おり…ひあわへだ…
そういえば、成人の日が近いな
成人の日→人に成る日ってことか
または
性人の日かw
・・・・・性犬の日・・・・
俺さ、青森の人間なんだけど、ガキの頃よく親に怒られて家から締め出されてたんだ。
そんなときにはいつも飼ってた犬と一緒に犬小屋で夜を明かしてたんだ。
今なら虐待だって煩かったんだろうけど昔は普通だったんだ。
何か言いたいかとゆうと、その犬は俺の姉代わりだったんだということさ。
もう亡くなったけど今でも時々夢にみたりするよ。
犬と猫か〜いいよな〜
家で飼った生き物と言えば金魚・・・・・とほほ
気をつけろ!金魚がいないと思って
風呂場にいったら……
タンノ君がいた・・
>>182 犬年齢2才や猫年齢10ヶ月を人間の年齢に換算すると…
ロリコン認定していいか?w
わんこ2歳って人間年齢だと二十歳過ぎのはずだが…
ぬこ10ヶ月も十六歳くらいじゃね?
192 :
182:2008/01/14(月) 12:21:51 ID:bCye9kK9
>>189 犬の年齢は人間に直すと
「20+(犬年齢-1)×5」
で換算じゃなかったっけ?
なので24〜5才じゃなかったっけ?ぬこ様は知らんが大体14〜6才位だと思ってたんだが…
違うの?
ちなみに実在のペットで、犬は秋田犬でぬこは三毛だ。
24,5歳とか15,6歳とか
おれのストライクゾーンじゃねーかw
犬って、首輪付けられて四つんばいで主人の傍を歩かされるんだよな
しかも抵抗せずあまつさえ大喜びでそれをうけいれるんだよな
そして衆人環視の元で排尿したり排便したりしてるんだよな
どうでも良いけどオシッコは仕方ないとして、
何としてもウンコだけは持って帰って処理して欲しいもんだな
犬・猫で盛り上がってるとこ悪いがバクの話も聞いてくれ。
バクの雄ってのはな、ちんちんがすげーでかいんだよ。
体長2mに対してちんちんは長さ1m、太さ10cm。体長の半分もあるわけだ。
だが、このスレ的に肝心なのはそこじゃない。
肝心なのは雌のアソコもそれぐらい深いってとこだ。
でも、人間相手にそんな深い穴必要ない。そこで出てくるのが体長50cmほどのバク幼女だ。
つまりだな
「ょぅι゛ょゅぅヵぃιょぅょ」という悪しき夢を持った男がいてな
バク幼女が「そんな悪い夢私が食べちゃうんだから」ってやってきてな
ちっちゃい体なのに男の物を根本までくわえ込んでな
しかもそれが恐ろしいまでの名器でな
ぐっちゃぐちゃのどろどろのぐねぐねで"夢を具現化した物"を食らいつくしてな
最後に男が「ぅゎ ょぅι゛ょ っょぃ」と
まぁそんな話が読みたいわけですよ。
>>196 目が覚めたら本物のバク♀(5ヶ月)に襲われてるオチが浮かんだ
萎んだ(´・ω・`)
おーわだ…
>>192 その計算式だと一ヶ月の幼児が15歳になるんだが。
犬年齢は犬種によって変動するし、「犬年齢で何歳の時人間年齢で何歳」って考え方の方がわかりやすいよ。
ハスキーの場合は平均寿命が10〜13歳で、5〜6歳くらいまでが人間で言う成長期・青年期にあたる。
犬娘か・・・
最初はMで従っていたけど自分より格下だと思われて逆転して調教される
ってのはどうよ?
二日乗り遅れたが気にしねぇぜ!
勇者のくせになまいきだ
これの魔王もなかなかコミカルな性格だぞ
犬娘はちょっと冷たい反応しただけなのに、目をうるうるさせてキューンキューン言ってるのがいいと思うぜ
>200
久しぶりに実家に帰るとよくある話だな
他人には冷たいけど主人には激甘な犬娘ほど保護欲を掻き立てられるものはない
あと他の犬に自分の主人を自慢して他の犬が主人を襲いそうになったら体を張って阻止
妄想が爆発しちまった
えろくない……ごめんorz
ある日の事俺は捨てぬこと捨て犬を拾った。
まだ仔犬と仔ぬこだった二匹。股を見たら何も生えていなかったので雌だと分かった。
名前をつけた。犬はメル、ぬこはメロと名づけた。
二匹はすくすく育った。ちょっとした親気分を味わう。
最終的にメルのほうが大きくなったけど、どこか臆病なところがあるらしくて、メロに言いように使われているように見える、萌え。
そして1年くらい経って、大学生生活もすっかり慣れた頃、俺に嬉しいびっくりな出来事が起こった。
「ちょっと、早く脱がせなさいよノロマ」
「ごめんなさい、もう少し……んしょ……」
「ズボンだけ脱がせてどうすんのよおバカ。もういいわ、そこ退きなさいあたしがやる」
「わぅ……ごめんなさい」
真夜中……声が聞こえた。せっかく夢の中で幼女と戯れていたのに……
最初は泥棒かと思ったがどう聞いても小さな女の子の声だ。
これはまさか……いきなり人の家に駆け込んで嫁展開か?ktkr
それともあれか……義理の妹展開か?ktkr
どんな展開が来ても女の子なら誰でも大歓迎な俺。
殺し屋とか死神でも幼女に殺されるなら本望ですよ。
そしてワクテカしながら俺は目を開けた……
「あ、起きた。あんたがノロノロしてたせいだからねメル!」
「ご、ごめんなさいメロ」
「犬耳とぬこ耳キターーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」
「ひゃっ! い、いきなり怒鳴ってんじゃないわよ。びっくり、するじゃ、ないのよぉ!!」
「い、いてて! 踏むな猫耳ちゃん! 強い強い! 適度に踏んで」
思わず絶叫してしまった。いや、絶叫し照らずに入られない。
なにせ、俺の目の前にはネグリジェ姿の犬耳幼女と、同じような格好をしたぬこ耳幼女がいたのだから、萌え。
アズナブルも羨ましがるだろう幼女祭りだ。
犬耳幼女はミドルショートの白髪。ぬこ耳少女は黒い長髪。
そして萌える猫耳を逆立てて、ぬこ耳幼女に顔面を踏まれた。
結構痛かったけど、これはこれでいい。
もっとやって欲しかったけど、とりあえず今は鎮めておいて状況を把握することにした。
電気をつけると、少女達は眩しそうに各獣耳を垂れさせて眼を瞑る。
明かりをつけるとより鮮明に少女達の姿が見える。かなり可愛い。
けど初めて会ったはずなのに、この安心感は何だ?
そして何故メルとメロが……
「あれ? ちょ、待て……まさか、いや、そんなことは……しかし、待て、もちつけ俺……冷静になれ俺……」
俺はある仮説を立てた。
というのも、さっき俺が起きたときに、幼女達がお互いを呼び合っていた。
その名前こそ、さっきから見当たらない俺のペットたんな訳だ。
しかしこの仮説を考えていると、これは夢ではないかと思ってしまって、頬を思いっきり、それはもうはち切れんとばかりに引っ張った。
「いて……地味に」
「だ、大丈夫ですかご主人様ぁ〜」
「え……いまなんて?」
「え、だ、大丈夫ですか」
「いや、その後だ」
「ご、ご主人様?」
「…………」
「なっ! ど、どうしたのよ!?」
「どうしたんですかご主人様!?」
ぶわっと俺の目から涙が流れるのを感じた。
頬の痛みなどもう忘れるほどの感動を受けた。
ぬこ娘と犬娘が焦っている様子で俺に問う。
特に俺を泣かせるほどの感動を与えた犬たんは目に大粒の涙を浮かべている、萌え。
涙を拭いて笑顔を見せると、彼女たちは安堵した様子だった。
犬たんは相変わらず涙目だけど安堵の息を吐いて笑顔を見せて、けしからんぬこは逆に怒鳴ってくる。
多分ぬこたんんはツンデレなんだなと自分自身納得した。
そしてもう一つ、俺は確信した。
犬たんが俺をご主人様と呼んだ……名前も合致、ということは彼女たちは、メルとメロということになる。
あれだな……俺を愛するあまり人間になる力を、多分幼女かお姉さん系だろう魔法使いさんに貰ったとかそういうあたりだろうな。
これなんてエロゲ状態だ。今すぐこの事実を俺の友達全員に言って、胸高々に自慢したかった。
「おいメロ。ご主人様って呼ん……ぐはっ!」
「誰が呼ぶか!」
「どうしてもか? あとさっき言ったけど適度に踏んで」
「ど、どうしてもよ!」
「明日、ゴールドアカツキ百式キャットフードゼロカスタムを買ってやる」
「っ! し、しかたないわね、一回だけよ。ご、ご主人様」
超GJ……俺はこのまま萌え死んでもいい。
メロは顔を赤くさせて、視線を俺から逸らしながらも言ってくれた。
やっぱりツンデレだ。起き上がって頭を撫でてやると、メルが羨ましそうにメロを見ているので二人の頭を撫でてやった。
そしてとりあえず誰でも思うだろう疑問をやっとぶつけてみる事にした。
ちなみに、メロとメルが何故、どのようにして人間の幼女になったというのはこの際聞かないことにした。
俺は二人に聞いてみると、二人は何か思い出したかのようにハッとなった。
そして次の瞬間、脚をメルに押さえられ、顔面を再びメロに踏まれ押し倒された。
「そーだそーだ、思い出したぁ……あたし等、これから夜這いするんだったぁ」
「よ、よばいだぁ!?」
「ごめんなさいご主人様。大人しく犯されてください」
俺はなんか嬉しいような微妙な言葉を聞いた。
幼女にやられるのは嫌じゃない、むしろかもーん。
しかし、彼女たちは俺のペットだ。今まで俺がご主人様で俺が上の立場だった。
犯されるというのは、要は俺を下に見ているのと同様!
ここはご主人様として、人間として、威厳を見せなくてはならない。
そして俺は起き上がろうとした。
しかし、俺の決意は脆くも崩れ去ってしまった……
「抵抗するの? これがどうなってもいいのかな?」
「そ、それは!! やめろ! そのフィギュアに触れるな!」
「ほれほれ〜、首が取れちゃうよ〜」
「やめてくれ〜!」
「ごめんなさいごめんなさい、大人しくしてくれれば後で返しますから」
俺の抵抗感はあっさり無くなった。ここまで自分が無力だと感じたことは無い。
でも俺のセ○バーを人質に取られたのなら、誰でも納得してくれるだろう。
そして俺は、このあと成す術もなく幼女達に弄ばれた。
何回、何十回と彼女たちに犯されて、後半辺りから俺の意識は途切れてしまった。
追伸:数日経ってメルとメロが妊娠していることが発覚した……
【終われ】
うん、調子に乗った今は反省している。
えちぃくないし、このスレでの必然性は無かったorz
続き物書いたらまた来ます
主人公むっちゃキモいやつだなwww
こういう直球エロがないのもなかなか面白い。いいよいいよ〜。
なぜか…
ともねえと姉貴、くーやを連想した。
スレチゴメソ
やられた
オーソドックスなのもいいなぁ
>>211 エロゲ
6人の義姉に囲まれるハーレム物。しかも、2で更に2人増える
ようやく熊のSSの後編が完成した俺が通りますよ……
完成まで大分時間が掛かって申し訳ない(´・ω・`)
今回はエロあり笑いあり涙ありでお送りいたします。
―――あれから、どれほどの時間が経ったのだろうか?
―――真っ暗な視界にチカチカと見える火花が、夜空に広がる星空の様に見える。
―――ああ、そういや、兄貴はこの星空の向こうに…………
「――……う、ん……?」
「む、起きたか?」
意識が覚醒し、うっすらと目を開けると、
其処には見なれたボロアパートの天井と、此方を覗きこむ熊谷さんの心配げな顔があった。
「あ……れ……? 義姉さん……ここは?」
「光喜、ここはお前の住むアパートだ。お前が気を失っている間に私が運び込んでおいた。
で、具合は如何だ?」
「……虎姐は……?」
「虎姐……ふむ、あの虎獣人の女の事か?
彼女なら、気を失ってはいたが、その他はお前がクッションになったお陰で大した事は無かった。
で、あの後、獅子沢と言う彼女の友人が『先輩は家で寝かせておきます』とか言って、彼女を背負って帰っていったよ。
多分、今頃、彼女はお前と同じ様に布団に寝かされている事だろうな」
「そうか……」
応え、俺は立ち上がろうとして――
「―――痛っ!?」
「無理はするな……一応、お前は怪我人なんだ、今は寝ていろ」
「わ、悪い……」
ズキリ、と身体中に走った痛みで思わず呻き声を上げてしまい。
傍に座っている熊谷さんに制され、布団に再び横になる。
そういや、投げ飛ばされた虎姐の身体の下敷きになったんだっけ………
病院送りにならなかっただけでもマシだと思わなくちゃな―――って、あれ?
「……それにしても、光喜、お前は自分の彼女を大怪我させぬ様に身を呈して受け止めようとするのは良いが、
幾らなんでも、身の程、と言う物を知っておいた方が懸命だぞ? 無茶した挙句、お前が怪我をして如何するんだ。
まあ、今回は打撲だけで済んだから良いが、あんまり無茶はするな。次も大怪我しないとは限らんからな」
そう言って俺に説教する熊谷さんだが、
「……あの、義姉さん? アレは如何考えても、俺が、身を呈して虎姐を受け止めた、と言うより。
義姉さんが、うっかり俺のいる方へ虎姐をブン投げた、としか思えないんだけど……?
と言うか、そもそも、義姉さんが面白がって虎姐をからかわなきゃ、こんな事にはならなかったような……?」
ジト目な俺の反論に、ぴくりっ、と一瞬だけ彼女の身体が硬直し――
「……ま、まあ、地方によってはそう言う考え方もある、な。
と、とにかくだ、お前は過ぎた事を一々気にするな、うん」
とか、真面目な表情で語る彼女の額に一筋の汗が見えたのを俺は見逃さなかった。
どうやら思いっきり図星だった様で……。
「まあ、義姉さんが虎姐たちに誤解を招くような発言をした事と、
その後で虎姐を俺へブン投げた事故に付いての追求は後にして―――」
気を取り直した俺の発言に、彼女が何度か身体をぴくつかせるが、敢えて構わずに続けて言う。
「少し聞きたくなったけど、義姉さん、何で今になってこの街に来たんだ?
観光で来たとか、にしてはこの辺りは特に見るような物は無い訳だし……」
俺の言葉に、彼女は少しの間、顔を俯かせて黙った後――
「……少しだけ、過去と向き合いたくなった。ただ、それだけだ………」
少しだけ、隻眼の瞳に悲しげな色を浮かべ、彼女は言った。
「過去と、向き合う……」
「最近、私はアイツの夢を見る様になってな………
その夢から覚める度に私は、アイツはもう居ない、と言う事実を思い知らされてな………」
熊谷さんも……辛いんだな……
「幾ら忘れようとしても、結局は忘れられない物なんだな………どんなに辛い過去でも、決して………
忘れたつもりでも、何かの拍子で思い出してしまう。そしてそれと同時にそれが心に重く圧し掛かってくる。
そう、忘れていた時間の分だけ、重く、圧し掛かって、な………」
「…………」
俺は何も言えなかった。
聞いている俺自身もまた、その過去が、今も尚重く心に圧し掛かっているのだ。
6年前のあの日から、ずっと………
「だったら、私は思いきって過去と向き合う事にしたんだ。
過去を忘れられないなら、過去から逃げられないのなら、いっその事、乗り越えていこう、とな」
言って、彼女は立ち上がり、窓の傍に立つとカーテンを開け、窓の外の景色を眺め――
「この街はアイツと出会い、そして思い出を作っていった場所だ。
この街の中央公園も、スーパーマーケットも、ゲームセンターも、商店街も、動物園も
その全てが、私にとっては、アイツとの思い出が詰まっている場所なんだ。
―――今でも思い出せるよ、あの場所で何時、アイツは何をして、私と何を語らったか、ってな」
「……辛くは、無いのか?」
俺の問い掛けに―――
「フ、辛いさ。これで辛くないと言うのは、やせ我慢か嘘吐きかのどちらかだな」
ふと空を見上げて、悲しげな笑みを浮かべて言う。
そして、彼女はテレビの上に置かれている倒されたままの写真立てを手に取り、
「けどな、幾ら辛いからと言って、何時までも過去から逃げている訳には行かないんだ。
逃げたとしても何も変わらない、むしろ、余計に辛いだけでしかないんだ。
光喜、お前も逃げているのだろう? だけど、逃げられないままでいる。そうだろう?」
その写真立てについた埃を手で撫で取りつつ、俺に向けて問いかける。
俺は、ふ、と視線を彼女から逸らし、
「他人から見りゃ、逃げているんだろうな、俺は……」
俺は自嘲気に言葉を漏らした。
俺の兄貴は宇宙開発公団の一員として働いていた、俺にとっての憧れの兄貴だった。
そんな兄貴と熊谷さんは出会い、熊谷さんは兄貴と同じ道を進む事を選んだ。
そして、6年前、兄貴は宇宙技術者として、熊谷さん日本在住の獣人初の宇宙飛行士として、宇宙ヘ上がった時、
其処で事故に遭って……そして、兄貴は2度と帰ってくる事は無かった。
その時、如何言う経緯を辿ったとかは詳しくは聞かされてはいない。
唯一知っている事とすれば、その時、兄貴と一緒に居た熊谷さんが心身ともに深い傷を負った事と、
今も尚、兄貴は遠い遠い星空の向こうを漂い続けている事くらいである。
憧れの人であり肉親である人物の喪失と言う事件は、当時小学生だった俺の心へ癒える事の無い深い傷を刻み込んだ。
(無論、両親もまた深いショックを受け、そのショックを忘れる為か兄貴の写った写真他持ち物を全て処分してしまった。
それは同時に俺と両親との確執の始まりでもあった)
それに対して、熊谷さんは実際に兄貴の死を目の当たりにしてもっと辛い筈だ、
だけど、其処から立ち直ろうと頑張っている。
それなのに俺は……情けない……
その俺を、熊谷さんは隻眼の瞳でじっと見つめ
「そうだな……逃げるなとは言わん。お前が幾ら逃げ様とも、別に私には関係は無いからな。
だがな、辛い過去と言うのは逃げるよりも、乗り越えて行く物だと私は言いたい」
「乗り越える………?」
「そうだ……乗り越えるんだ、どうせ逃げられないのなら乗り越えて行くまでだ」
「……乗り越える、か。
それが出来れば、俺は今に至るまで苦しみ続けていないよ」
言って、俺は自嘲する様に小さく笑う。
そんな俺を熊谷さんは責める事無く、続けて言う。
「『もし、昨日に辛い事があったなら。その辛い事を今日乗り越えて行こう、明日笑って行ける様に』
…………アイツの良く言ってた言葉だ。……つい最近になるまでな、アイツに言われたこの言葉を私は忘れていたんだ」
「義姉さん……」
「馬鹿だよな……私は、辛い現実から逃げようとするばかりに、大事な事まで頭の中から消し去ろうとしていたんだから。
アイツとの思い出も、アイツの温もりも、アイツの匂いも……全て忘れようとしてた。
……忘れられる筈もない事を、誰よりも分かっていながらな」
ほんの少しだけ、顔を俯かせた後、彼女は顔を上げ。
「だからこそ、忘れられないのならばいっそ、乗り越えて行こうと思ったんだ。
大切な、かけがえの無い記憶を胸に、明日笑って生きて行ける様に、な」
言って、彼女が浮かべた笑顔は、何処までも美しく見えた。
「義姉さんは強いな……それに比べて俺は割り切る事も出来無ければ、
忘れる事も出来ないままだ。駄目だな、俺は……」
「私は強くなんかないさ。さっきも言った通り、つい最近まで私も迷っていたのだ、
光喜、お前も何時かはその悲しみを乗り越えて行ける筈だ」
「………それって、いわゆる女のカンって奴か?」
「バカ。こんな時に何言っているんだお前は」
俺のからかい半分の一言に、彼女は俺の頭を小突くような仕草を取りつつ返す。
「……ま、ここで冗談を言えると言う事は、お前もそれなりに立ち直った訳だな」
「まあ、な……それなりにだけど」
言って、俺は苦笑する。
その様子を、静かに眺めた後、
「ふむ、それはお前が虎姐と呼んでいる虎獣人の女のお陰かな?」
「ぶ ぼ っ ! ? げほげほげほっ」
「どうやらその様子だと当りの様だな。
……全く、光喜も、アイツと似てガッチリとした獣人女に目が無いと言う訳か。
やはり、血は争えないみたいだな?」
いきなり言い放たれた言葉で、大きく噴出してそのまま咽る俺に
彼女はニヤニヤと笑みを浮かべ、納得したかのように頷く。
「ちょ、義姉さん! 俺は別にそう言う訳じゃ……」
「いやいや、別に隠す必要は無い。それは生物の本能としては間違っていない事だからな。
強い雌に惹かれる雄、大いに結構。私も好きだぞ、そう言うのは」
「ったく、からかうかうのは止め――――……んっ!?…んむーっ!?」
含み笑いを混じらせた言葉に、俺が憮然と答えようとした矢先
――――彼女が俺の口を唇で塞いだ、
その突然の事に、俺が反応するよりも早く、熊谷さんに馬乗りに圧し掛かられ、
そのまま押し倒されるとレスリング仕込みの凄まじい力で俺は身体を抑えこまれてしまう。
密着する彼女の身体が、何処か熱っぽく感じるのは気の所為ではないはずだ。
「んっ…んんっ! うむむっ!?」
柔らかい唇の感触を感じると共に半開きになった唇の隙間に彼女の舌が割って入り、
舌先が頬の裏をなぞって、歯茎を撫で回してゆく。
俺は思わず侵入している彼女の舌を自分の舌で押し返そうとするも、
逆に彼女の舌にねっとりと絡み付かれ、唾液を吸われてしまう。
拙い、これは……気持ち良い……
「ん…ふぅ……フフフ」
暫く経って、俺の口内を存分の犯した事に満足したのか彼女の顔が離れ、
酸欠で咳き込む俺へ、彼女は鋭い八重歯を見せる様にニマリと笑って、何処か艶を含んだ声で笑う。
「……ぁ…っ…な、何の…つもりだよ、義姉さん……?」
「何のつもりって……フ、こう言う事に決まっている」
ディープなキス&酸欠によって意識がやや朦朧としつつも、何とか問い掛ける俺に
彼女は舌なめずりをして、隻眼の潤んだ眼差しを俺へ向けつつ、そっと股間を舐る様に摩る。
ヤバイ、これはかーなーりヤバイ状況!
「ちょ、待ってくれよ、義姉さん!
俺には虎姐、もとい虎山 妙と言う名の彼女がいる訳で、こんな事はいけないと思うし
それに義姉さんは兄貴を裏切るつもりなのか!? そんな訳―――」
ある種の身の危険を感じた俺は、彼女を押し止めようと必死になって説得するが
彼女はそっと俺の口を塞ぐように手を添えて、「何も言うな」と言わんばかりに首を横に降り。
「さっきも言ったと思うが、最近、私はアイツの夢を幾度となく見る様になってな……。
その夢から覚める度に、私の……ここがな…熱く、疼くんだ……」
「――っ!」
言って、俺の手を取るとその手を強引にズボンの中へ引き入れ、自分の股間へ触れさせる。
それはパンツの上にも関わらず、熊谷さんのソコが熱く湿っている事を俺の手に伝えてきた。
……ううっ、この人、本気だ!
「……ね、義姉さん……けど……」
「『兄貴の婚約者だったんだろ?』と言うつもりか?
それは私自身、良く理解している事だ。私が今、義理の弟を襲おうとしている事。
そして、これはアイツに対する裏切り行為だと言われても仕方ない事だと」
「だったら……何故……?」
俺の、掠れた声の問い掛けに対し、彼女は何処か辛そうに両腕で自分の身体を抱き締め、
「けどな、それを分かっていながらでも、この身体の疼きは抑えられないんだ。
そう、アイツがいなくなってから、私はずっと自分自身で慰める事で、この疼きを抑えてきた……
しかし、それにも限界だ。最早、今の私はあいつの顔を思い出すだけで、身体が熱く疼き始める所まで来ている。
これでは、日常の生活にすら支障をきたしてしまう。最悪、私は本能の獣と成り果ててしまうかもしれない。
ならば、この疼きを止める為に、行きずりの誰かと身体を合わせる?……いや、それこそ、アイツに対する裏切りになる。
だったら、せめて、アイツと血の繋がった人間、そう、光喜、お前とならば………」
「……義姉さん……」
「フ、随分と身勝手な理由だろう? お前に、アイツの代わりをやれ! と言う訳だからな。
それも、ただの自己満足の為だ……これではあの虎獣人の女に恨まれても仕方ないだろうな。
何せ、その恋人であるお前を、今、私が襲おうとしているのだからな。
……とんでもない悪者だよ、私は……フフ……」
言って、彼女は俺に向けて何処か物悲しげな笑みを浮かべた後。
「……だが、それを気にしていられる程、私に余裕は……もう無い!」
「―――うわっっ!?」
俺が止める間も無く、彼女の獣毛に覆われた熊手の鋭い爪が俺の着ている服を引き裂いた。
「光喜、お前もいけないんだ。そう、アイツと似た姿と声になるからいけないんだ!
行動もそうだ、孤独を愛するくせに妙に寂しがり屋で意地っ張りで変な所に鋭くて、
その上、大事な人の事になると向こう見ずで!
そんな所まで似ているから!私は、気を失っているお前を見ているうちに……我慢出来なくなったんだ!」
叫ぶ様に捲くし立てながら、ズボンも下着諸共引き裂いて行く彼女。
その暴威に対して、俺は彼女を止める事はおろか何かを言う事すら出来ず、されるがままになる事しか出来ない
――――否、出来なかった。
それは何故か―――そもそも、虎姐よりも強い熊谷さん相手に、
腕っ節のなまっちょろい俺が抵抗を試みた所で完全無欠に無駄でしかない事もあったのだが。
それに、俺の服を引き裂いている彼女の顔を見た時、その隻眼の瞳に光る物が見えたからだ。
……それに気付いた時点で、俺は全ての抵抗を諦めざるえなかった。
だが、そんな俺の思考とは裏腹に、俺の愚息はさっきから布ごしに感じる、
彼女の柔らかい乳房や尻の感触に反応し、その本能を奮い立たせていた。……節操の無い奴め!
無論のこと、彼女はいち早くそれに気付き、
「フ、フフ……こんな状況で起っているとはな……ますますアイツと同じだ。
私が初めてアイツと身体を合わせた時……アイツは私に服を破かれている最中に起っていたのだからな!」
「……うう……っ」
口に獰猛な笑みを浮かべ、存在を天に示し始めた愚息を手で扱き始める。
……どうやら、愚息の節操の無さは兄貴譲りだった様で……何だか泣けるで!
「―――うぼぁっ!?」
――と、変な所での血の繋がりに悲しさを憶えている間も無く、
突然、布のような物が顔に何度か投げつけられ、思わず変な声を上げてしまう。
……こ、これは彼女の着ていた服、と言う事は……?
「如何だ、光喜、私の裸は……?」
顔面に被さった服を振り払った俺の視界に入ったのは、既に全裸となった彼女の姿だった。
着衣の一切を脱ぎ捨てた彼女の身体は、虎姐や獅子沢さんよりも引き締まっており、
それでいながら女性らしさを失っていない、しなやかなボディラインの彼方此方に刻まれた傷跡は
痛々しいと言うよりも、むしろ彼女の野生美を強調している様に思えた。
……って、何じっくり観察しているんだ、俺は……
「フ、どうやら観念した様だな……。
しかし、流石は血の繋がった兄弟だな、汗の匂いも……似ている……。
これは、堪らない物があるな……フフ……光喜、お前も、感じているんだろう?」
服を脱ぎ去った後、彼女は覆い被さる様に、俺の上に熱く火照った身体を圧し掛かると
片手で愚息扱きを再開しつつ、俺の首元に顔を寄せてスンスンと鼻音を立てて匂いを嗅ぎまわる。
その際、俺の胸の素肌へ直に彼女の乳房が押し当てられ、
更にほぼ密着している事で、興奮しきった彼女の体温と発情した雌の体臭を直に感じている所為か、
襲われている方である筈の俺もまた、興奮をしていたのか、無意識の内に息を荒げている事に今更ながら気が付いた。
「フ、そう焦るな、直ぐに気持ち良くさせてやる……なんたって、熊は情が深いのだからな。
と、そういえばアイツと初めてやった時も、私は同じ事を言ってたな……」
そう、俺の耳元に語りつつ、彼女は騎上位の状態で愚息を握り締めると、
股間の黒い茂みの奥の、熱くしどどに濡れた秘所へ愚息の先端を誘導して行く。
「さて、思い出話はここまでにして……行くぞ、ん…っ!」
「うくっ!」
そして、愚息の先端が秘所の熱く蠢く肉穴ヘ触れた事を、俺が感じ取る間も無く
彼女が一気に腰を落とし、じゅぶりと言う淫猥な水音と共に胎内へ愚息を飲み込ませた。
即座に愚息全体が肉壁に熱く強く抱擁され、俺の思考は快感によって真っ赤に染まった。
「んっ……フフッ、何だ、”ここ”だけは、アイツと、少し違う……か?
いや、雁首の高さは……んんっ、似ている、かも……」
根元まで愚息を飲みこんだ彼女は腰を左右に揺さぶりながら、
中の愚息の感触を味わい、恍惚とした笑みを浮かべて感想を漏らす。
当然、俺は彼女が腰を揺らすたびに愚息が肉壁によって舐り回され、否が応に快感の度合いを高められて行く。
「さて、動く、ぞ……んんっ…くふ…っ」
「ぁうっ……くっ…うぅっ」
愚息から伝わる快感に呻き声を上げる俺を、
快楽で蕩けた表情で見下ろしながら、熊谷さんは最初は小さくゆっくりと、そして次第に大きく激しく腰を上下させてゆく。
忽ち結合部から先走り混じりの愛液が溢れ出し、ズチュズチュと淫猥な水音が室内中に響き渡り、
その動きの激しさにボロアパートの床がギシギシと抗議の声を上げる。
「くっ、良いぞっ、やはり、お前とも、相性良いみたいだっ!」
「ぁっ、義姉、さん! ゆ、ゆっくり!」
無論のこと、彼女が激しく動けばそれだけ肉壁によって愚息が揉み扱かれ、強烈な快感となって俺を責め立てて行く。
腰の奥底から加速度的に熱く込み上げてくる射精感に、
ある種の危機感を覚えた俺は動きを緩める様に言おうとする。
「今は、義姉さんと、呼ぶなっ! ムードが、ぶち壊しだっ!」
「――――っ!!――――っ!?」
だが、俺の言った『義姉さん』の一言がよほど気に食わなかったらしく、
彼女は腰の動きを打ち付けるような動きに変え、更に腰に力を入れ肉壁の締め付けを強くしたのか
ぎゅうぎゅうと愚息が締め付けられると同時に、先程よりも激しく粘膜で擦り合わされ、俺は声にならぬ声を上げて悶絶する。
……い、いかん…このまま では 出して しまう!
「フン、イきそうか? ならば、出せっ! 私は、別に構わん! いっぱい、出すんだっ!」
「で、でも、出し、たら……っ」
「避妊は、している。だから、遠慮無く 中にっ、出せッッ!!」
射精感に堪える俺の様子に気付いた熊谷さんが嬌声混じりに言いつつ、腰を揺さぶって射精を促してくる。
だが、俺は流石に中はマズイと思い、声を搾り出す様に彼女へ止める様に言おうとしたが
彼女がきっぱりと言い放つと共に、愚息の先端を子宮口へ叩き付けんばかりの勢いで腰を下ろし、
それと同時に愚息全体を肉壁に締め上げられ――
「う、あ、あああぁぁぁぁぁぁぁっぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
――俺は限界を迎え、熊谷さんの中へ精液を勢い良く解き放った。
「―――――っっ!!あ……ぁぁぁぅっ!」
それと同時に、熊谷さんも絶頂を迎えたらしく、
絶叫のような嬌声を上げると、身体を大きく後ろに仰け反らせ、ビクリビクリと小刻みに痙攣した後。
そのまま力を失ったかの様に俺の胸元へどさりと倒れこみ、肩を上下させて荒い息を漏らす。
やがて結合部分から泡立った精液混じりの愛液が溢れ出し、布団を汚して行った。
……あ、ああぁぁ……やっちまったぁ……
「フ、フフ……久しぶりだ、私が達したのは……」
「ねえ…いや、佳子さん、もう良いだろ?」
その後、彼女は絶頂の余韻で陶然とした声で、俺に笑いかける。
彼女のその様子に、俺は満足したのかと思い、今が好機と彼女へ止める様に促すのだが………
「いや、まだだ。私の身体の疼きはまだ消えていない」
だが、俺の懇願は虚しく、彼女はきっぱりと俺に向けて言い放つと、再び腰を動かし始める。
愚息はと言うと俺の教育が悪かったのか、俺の考えとは裏腹に未だに元気なままで、萎える様子が見えない。
お、お父さんはそんな息子に育てた憶えは(ry
「フフッ、ほら、ぼうっとしている暇は無いぞ? 私が満足するまで5回は覚悟しろ、光喜」
「……は、はは……」
そんな、獲物を貪る野獣の様な――否、野獣その物の笑みを浮かべて、腰を動かす彼女に対し、
今の俺は抗う事も出来ず、ただ、乾いた笑いを浮かべるしか他が無かったのだった。
※ ※ ※
「―――それは、たった数cm四方の小さな部品だった、宇宙(スペース)デブリと呼ばれるそれが、
6年前、私とアイツ、そして他のクルー5名のいた宇宙ステーションに衝突した。
……丁度その時、私とアイツは、機能不全を起こした太陽電池パネルの交換作業を行っている最中だった」
ぽつり、ぽつりと、熊谷さんは語り始めた。
6年前のあの時に起きた事故の始終を。
俺が言う様に頼んだ訳ではない。
”こと”の後片付けをした後。彼女自身が、自ら進んで聞いてきたのだ。
そう、「あの時の事を知りたいのならば、話してやる」と。
―――そして、俺は少し躊躇した後、首を縦に振った。
これは、何が何でも知っておくべき事だと、俺が判断したからだ……。
「ぱっ。と目の前が一瞬光った様に感じた。最初は何が起きたか分からなかった。
だが、身体に走り始めた痛み、狭まった視界に映る罅の入った自分自身のバイザー越しの景色、
そして耳元で叫びに近い声で私に話し掛ける通信機越しのアイツの声
……それで自分の身に何が起きたかを私は理解した。
――そう、私はデブリの衝突による爆発に巻き込まれた、と」
「…………」
「……状況ははっきり言って最悪だった。
爆発による衝撃で、船外で活動中だった私とアイツも二人ともステーションから漂流をし始めていた。
直ぐにMMU(有人軌道ユニット)を動かしてステーションへ戻ろうとしたが、
私のもアイツのも爆発の影響で何処かが故障して動かず、自力での帰還は不可能な状態だと認識するだけで終わった。
加えて、私はデブリ衝突の際、飛び散った破片を全身に受け、重傷を負った状態………この左目も、その時の物だ」
言って、彼女は眼帯をずらし、閉じられた瞼の上を走る裂傷の跡を見せる。
「対してアイツの方はと言うと、私の影に隠れる位置に居たお陰か、私に比べ怪我は大した事の無い様に思えた。
しかし、それでも宇宙服の数カ所に破片による裂け目が生じており、其処から酸素が漏れ出していた。
おまけに、徐々に離れつつあるステーションに刻まれたデブリの衝突痕の凄まじさからも見て、
恐らく、その応急処置にクルー全員が追われているであろう事は目に見えて明らかで、救援は期待できない有様だった。
そんな私とアイツを、宇宙ステーションに辛うじて繋ぎ止めているのは、
飛び散った破片によってボロボロになり、今にも切れそうな通信用のか細いケーブルのみ。
もし、何かの拍子でケーブルが切れてしまえば、私もアイツも確実に宇宙を永遠に漂う氷漬けの死体と成り果ててしまう。
例え運良くケーブルが切れずにいたとしても、
酸素が漏れ出している状況では救援が来る前に酸素が尽きて結果は同じ事だ。
そう……私達は、生き残る為に、ある決断を迫られる事となった」
「それ、は……?」
「どちらかが犠牲となる事で、もう一方を助けると言う決断だ」
「…………」
「私は、自分が犠牲になる事でアイツを助けようと思った。
……方法は簡単だ。ただ、宇宙ステーションに向けて、私がアイツを軽く押し出せば済む話だ。
死ぬのは怖くなかった、むしろ、私が犠牲になる事でアイツが助かるのなら。私はそれでも良いとも思った」
悲しい決断、熊谷さんは自分を犠牲にしてまで兄貴を助けようとしていた、けど………
「だが、私が意を決し、アイツを押し出そうとした矢先だった。
アイツは私に向けて言った。そう、『大丈夫、大丈夫だよ』とな………」
俺が他人を励ます時、何時も口癖の様に使う言葉。
それは兄貴の口癖でもあった言葉。
そして、兄貴がその言葉を使う時は何時も………
「最初、私はアイツの言っている意味が分からなかった。
思わずアイツの顔を見た時、アイツが笑顔を浮かべている事がバイザー越しでも分かった。
その笑顔は、何処か悲壮な覚悟を決めた、けど、それを相手に悟られない様にする為に
必死に浮かべる何処までも悲しい笑顔だった」
「…………」
「私が、アイツの笑顔に気付き、何を考えているのかを理解し、通信機越しに声を掛けようとする寸前。
―――とん、と胸を押される感触がした。
身体を押された、と気付いた時には、私は徐々にステーションに向けて流されていく所だった。
当然、私を押したその反動で、アイツは逆方向に流されていった。ステーションから離れていく方向に。
そう、アイツは、自分の命を顧みずに、私を助ける事を選んだんだ」
兄貴は、何時も自分の事よりも他人の事を気にかける人だった。
そんな兄貴が『大丈夫、大丈夫だよ』と、誰かに言う時は決まって、
兄貴はその誰かの代わりとなって、一人苦労を背負い込み人知れず傷付いていた。
そう、兄貴は、誰かの為ならば、自分は幾ら傷付いても構わない、そんな人だった。
そして、この時も……。
「私は言葉にならぬ叫びを上げながら、離れつつあるアイツに向けて必死に手を伸ばした、
けど、最早、私の手はアイツの身体に届く筈が無かった。
だけど、私は手を伸ばし続けた、無駄だと知りながらも。何時までも。何時までも。
その私にアイツは言った、『僕の分まで、生きてくれ』と………」
彼女が話すその声に、次第に嗚咽が混じり始めた。
その表情は、悲しそうな、いや、今にも泣きそうな表情を浮かべていた。
それを前に、俺はどうする事も出来ず、ただ、黙って話を聞くしか出来なかった。
「不敗と呼ばれるまでに強くなった結果。
レスリングを続ける事に対して虚しさを感じ始めた私に、宇宙飛行士と言う道を齎してくれたアイツ。
宇宙へ上がる為の過酷な訓練に挫けそうな私に、満天の星空を指差しながら、ロマンたっぷりな話を聞かしてくれたアイツ。
不安で眠れない毎日を過ごし疲れ切った私に、何時も優しく微笑みかけ、励ましてくれたアイツ
そんなアイツを、私は助けたかった、だけど、助けられなかった」
「…………」
「宇宙にぽつんと浮かぶ星の様に小さくなった姿が、私の見たアイツの最後の姿となった。
……其処からは殆ど憶えてはいない。ただ、おぼろげながら、救助された事だけは憶えている。
気が付けば、私は地上の病院のベットの上だった。そして、誰に聞かされずとも、私は理解した。
―――アイツは、帰らぬ人となった、と」
泣いている、熊谷さんがぼたぼたと涙を流し、身体を震わせて泣いている。
「無力だった。私は、本当に無力だった。
幾ら力が有ろうとも、そう、かつては不敗と呼ばれるまでの実力が有ろうとも。
この時の私は、産まれたての赤子よりも無力だった。
幾ら悔やんでも悔やみきれない。どうして、私は何も出来なかったのだ、と。
いや、後悔する事に意味はあるのか!? 幾ら後悔しようとも、アイツはもう帰ってこない、何も変えられない!
何度か、私は自殺まで考えた。だけど、出来なかった。
自ら命を絶つと言う事は、命を賭してまで私を助けたアイツの行動を、全てフイにしてしまうと分かっていたから。
ならば、私は、どうすれば良い……! どうすれば……」
「義姉…さん…」
「……すまない、光喜。少し取り乱してしまったな。
これが、6年前のあの時、私とアイツに起きた事の全てだ。後は、お前も知っている事だろう。
……辛い話を聞かせて、済まなかったな」
「いや、謝るべきは、俺の方だ。
多分、この話をする義姉さんの方がもっと辛かったと思う
それなのに、俺は……」
「フ、光喜は優しいな。
―――さて―――私はそろそろ帰るよ」
彼女は微笑を浮かべると、唐突に言った。
「義姉さん、もう帰るのか?」
「ああ、私にだって用事はあるし、それにやるべき事をやった以上、
何時までもお前の家にいたら、お前の彼女にまた勝負を挑まれかねんからな?
そんな面倒にならない内に、さっさとお暇させてもらうとするよ」
言って、彼女はジージャンを羽織って立ち上がり、玄関へと向かう。
玄関のドアを開けると、外の景色は既に黄昏色に染まっていた。
見送りに立つ俺に、彼女は振り返り、
「……っと。ああそうだ、光喜。言っておくが、虎山 妙 彼女を悲しませるような事はするなよ?
私の勝手な私見だが、彼女は私と同じ様に、屈強な身体の割に心は傷付き易いと思うからな」
「ああ、良く心がけておくよ。俺だって、虎姐を傷つけたくないしな」
「フ、そうか、なら心配は要らないな」
俺は彼女の顔をまっすぐ見据えて応え。
彼女は安心した様に微笑んだ。
「……所で、これから義姉さんはどうするんだ?」
「そうだな……」
尋ねる俺に、彼女は空を見上げ
「やっぱり、教えない」
「な……?」
振り向きざまに言った言葉に拍子抜けし、口をあんぐりとさせる俺に
彼女は悪戯っぽく笑った後、再び空を見上げると、
「まあ、心配するな、私は、アイツに貰った命の分、強く生きていくつもりだ。
過去を乗り越え、明日を笑って生きていく為にな」
その時、熊谷さんの見せた笑顔は、
何処までも清清しく、それでいて、何処か物悲しげな笑顔だった。
「そうか……――それじゃ、義姉さん、後達者で」
「ああ、光喜もな―――」
言って、彼女は背中を向けて歩き始めた。
俺はそっと、過去を乗り越えて未来へ歩き始める熊谷さんの背に向けて、小さく手を振った。
そして、俺は沈み行く夕日を眺めつつ、一つの決心をした。
――俺も、彼女の様に、過去を乗り越えて、生きて行こう、と。
(エピローグ?)
どがしゃぁぁぁぁぁぁんっ!
「光喜ぃぃぃぃぃ!! 大丈夫かぁぁぁぁ!!」
「ちょ、先輩! 落ち着いて下さい! ドアがまた壊れましたよ!?」
「そんなの関係ねぇ!」
―――熊谷さんが去って一時間ほど経った後、
鉄製である筈のドアが破壊される凄まじい音に、俺は驚き思わず振り向くと。
其処にはひしゃげたドアを片手に血相を変え息を荒げたパジャマ姿(ひよこ柄)の虎姐と、
そして恐らく虎姐を止めようとして腰にしがみ付き、そのまま引き摺られてたのであろう、薄汚れた獅子沢さんの姿があった。
をいをい、また、か……ここのドアを壊されるのはこれで何度目だ……?
「光喜、お前、大丈夫か!? あの熊女に何かされなかったか!?」
「いや、俺は別に大丈夫だが……それより、ドア……」
「すみませんすみません、光喜さん。先輩がドアを壊してすみません!
目を覚ますなり「光喜が心配だ!」とか言っていきなり飛び出して止める間もなかったんです、本当にすみません!」
ひしゃげたドアを片手にしたまま詰め寄る虎姐をジト目で見る俺に
獅子沢さんが昔懐かし(?)の水飲み鳥の様にペコペコと必死に謝り倒す。
……獅子沢さん……こんな先輩をもって……多分、何時も苦労してるんだろうな……
「あ〜、良かったぁぁ………あたしはてっきり、今頃、光喜はあの熊女に喰われてないかって思ってなぁ……」
安心した様に深い溜息と共に肩を撫で下ろす虎姐。
……ごめんなさい、既に性的な意味で喰われました。
「ほら、先輩………結局、先輩の心配はただの杞憂だったじゃないですか。
まあ、私も光喜さんに何も起きなくて安心し――あれ?」
をや?……どうしたんだろ、獅子沢さん。何に気付いたんだ?
そういや、心なしか鼻をひくつかせているような……
……なーんか、すっごくヤな予感を感じるのは気の所為か?
「あの……先輩、何か臭いません? 何か独特の……そう、強いて言えば獣の臭いのような……?」
「そういや、そうだよなぁ………どっから臭うんだろ。ゴミ箱か?」
言って、虎姐ががさがさとゴミ箱を探り始める。
なんだろうか、何かものすっごく見付けて欲しくない物があるような気がする。
と言うか、もう今直ぐ逃げ出したい気分なのは、最早気の所為ではない。
だが、俺が逃げ出すよりも早く、虎姐はゴミ箱の中の”ある物”を取り出した。
それは……熊谷さんに犯された時の後始末に使った、愛液と精液をふき取ったティッシュ。
恐らく、熊谷さんがふき取った後、適当にゴミ箱へ放りこんだ物なのだろう。
その僅かな臭いに気付くとは……恐るべし、獣人の嗅覚。
「…………」
「…………」
「…………」
―――そして、鉛の様に重苦しい沈黙が場を支配した。
俺も虎姐も獅子沢さんも、その視線は虎姐の手にある、丸まった異臭を放つティッシュへ向けられている。
果たして、この時、虎姐と獅子沢さんは何を思ったのだろうか。
ただ、わかる事は、俺は今、とてつもない危機を目の前にしていると言う事だけだった。
そして、虎姐と獅子沢さんが動いた。
「光喜……少し、お前に聞きたい事があるんだけど、良いかな?」
「そうですよ、このティッシュの事、光喜さんが詳しく教えてくれるだけで良いんですよ?」
俺が逃げ出せない様に、俺の両脇を固めた虎姐と獅子沢さんがとっても良い笑顔で尋ねる。
ただし、その目は全然笑ってはいなかった。
多分、ここで俺が何を答えた所で、今のこの状況では虎姐も獅子沢さんも聞く耳は持たないだろう。
いや、むしろ下手な言い訳をしようものなら、余計に状況が不利になる事うけあいだ。
結果、俺に残された選択肢はただ一つ
―――運命を受け入れる、それだけしかなかった。
「とりあえず、この事に関しては光喜の身体にみっっちり聞くとしようか」
「そうですね〜」
そして、俺は何も出来ないまま、何処か楽しそうな彼女らに引き摺られて行く。
恐らく、俺はこれから天国のような地獄をみっちりと味合わされる事になるだろう。
引き摺られている最中、俺は一つだけ心配していた。
……明日は欠席せずに済むのだろうか、と。
―――――――――――――――――了――――――――――――――――――――
以上です。
ここから光喜は少しずつ前向きに変わり始めるフラグが立ちました。
尚、多少、宇宙開発に関して考察不足な部分があるかもしれません、
その点をご了承してくれるとありがたいです
GJっす
光喜に前向フラグが立ったのは良いことですが、過労死フラグも…
では、次回作の投下までチョビ髭全裸で待たせて頂きます
うむ、冷たい方程式のアレンジですね。
ハーレム、ハーレム!!
GJ!
どちらかというとカルネアデスの板じゃないかな。
そういえば、ギリシャ神話って擬人化ネタが豊富だよね
GJです。
光喜が熊姉さんに対して中出しを危惧してたけど、
虎姐と獅子沢にはバッチリ出してるのに…。
学校は発情する獣人娘にモーニングピルでも支給してるのかしら。
GJな通りすがりだったぜ。
・・・しかし、光喜は虎姐にゾッコン、現状はまだアレだがいずれ獅子沢さんが厳しい目を見るのだろうか。
ライオンは通常雄1〜2匹と雌3〜6匹、子供多数で群れを成す。
獅子沢さんがライオン獣人なら、多妻制が通常だと考えてるのかも。
余談だが、虎は子供を大事に育児することから「虎の子」という言葉が生まれた。
虎姐…
>>233 カルネアデスの板は
「自分が生き残る為に他人を殺す」
じゃなかったか?
今回の話は
「他人を生き残らせる為に自分が死ぬ」
だから自己犠牲の精神だと思うが。
逆緊急非難か
カルデアネスの板って聞くと、どうしても金田一を思い出してしまう
狼と香辛料つーのを見た
ジジイ言葉の狼っ娘が可愛かった
しかし狼の姿、デカ過ぎだったな……
>>240 アニメから入った新規の読者とお見受けするが、数百年生きて神格得たんだし、通常サイズじゃ不都合もあるんだろうよ。
似たような存在も何体か確認されたが、ほとんどは森や山の長の役割も果たしているみたいだし。
あと、ホロの口調は老人言葉じゃあなく、花魁言葉をベースに創作された言葉だ。
>>239 カルデアネスって、ヨーロッパの話じゃなかった?
アイヌ語ではないと思うけど?
>>242 金田一少年の事件簿KC6巻-7巻収録の
悲恋湖伝説殺人事件の犯人の殺人に至る動機にカルアネデスの板が関係してくる。
マゾイのが読みたい!
愛もなんにもなく、エサか、性のおもちゃかそんぐらいに
扱われるようなの。相手が凶暴な肉食獣だとすごい良い。
>>244 保管庫にある書く人の作品がそんな感じだったような。
カルデアネスカルアネデスカルネアデス
このスレで人気なのは
ぬこ様、狐っ娘、犬姐といったところかな?
逆にまだ登場してない有名動物娘ってある?
>>247 鯨とか海豚はまだじゃないか?
後はネズミとかもまだっぽい。
カルネアデスって聞くとトップをねらえ!がすぐ浮かぶ。
古代ギリシアの説話のひとつで、法律の緊急避難の原点だった気が・・・
有名動物娘・・・干支ででていない娘とか?
>248
海豚は保管庫にあった気が。あと、鯱は複数ある。
>249
干支だと、とりあえず見覚え無いのは子、未、申、亥かな。
未いいな。なんかおっとりしてそう。
職人さん書いてくれないかな。
亥も良さそうだ。
猪突猛進とか言うぐらいだから惚れたら速攻逆レしそうだなw
>>247 たぬき娘とかフェレット娘もいないような…
羊ってさ、昔は牧童が筆卸につかったくらい具合は善かったと聞いた
人のナニに近いのだと
ちょっと投下させていただきますよ。
雲ひとつ無いよく晴れ渡った空。さわやかな風が草原に吹いている。
見渡す限りの草原。目を引くようなものはその中に不自然に落ちている一抱えできそうな岩ぐらいだろう。
このような日は何も考えずに寝転んで、昼寝でもしたらさぞ心地良いだろう。
「おい、聞いてンのかよ!」
無粋な声が思考を遮った。
自分を囲む男達の一人がいらだったように声を上げたのだ。
粗末なぼろを纏い、同じく粗末な刃こぼれのした刀を手にしている。
前に三人、後ろに二人の計五人。追いはぎと言う奴だ。
すっかり囲まれてしまった。
…うむ、興味なかったから視界から抹消していた、なんてな。
何故こんなに落ち着いているかと言うと自分は強いから、では無い。
自虐するわけではないが、剣術道場では下から数えたほうが早い程度の腕前だった。
絶体絶命の危機と言う奴なのだが…まあ、心配はしていない。
「びびっちまって刀も抜けねぇか」
嘲笑と共に見せびらかすようにボロボロの刀を振ってみせる。
いいや、違うね。抜く必要も無いんだよ。
「雪、頼むよ」
独り言の様に呟くと男達が怪訝な顔をする。
視線の先、男の後ろにある道端にぽつりと落ちている大き目の石がごそりと動く。
ぼんっという音と共に何かが動いた。
「な、なんだぁ?」
男の一人が異変に気が付いて振り向く。
その顔面に…
勢い良くつま先がめり込んだ。
血と歯を撒き散らせて男が崩れ落ちる。
うわぁ、痛そうだな。
「な、なんだぁ!?」
突然の出来事に慌てふためく男達。
男を蹴り飛ばした黒ずくめは音も無く地面に着地すると右の男を投げ飛ばす。
頭から地面に叩きつけられて白目を剥いた。
我に返った左の男が刀を構えるも、黒ずくめの拳打が先にみぞおちに突き刺さり地面に伏す。
目にも留まらぬ早業だ。黒ずくめはそのまま自分の方へと向かってくる。
脇をすり抜けるのを確認。振り向いた時にはすでに後ろの二人も行動不能にさせられていた。
「…丈乃助様…ご無事で?」
そう声をかけてきたのは黒ずくめ。
「ああ、助かったよ」
黒ずくめと言っても今は顔を覆っている面は外している。
ややくすんだ茶のおかっぱ髪。此方を見つめる黒目は焦点が曖昧で何処を見ているのか分からない。
「……はい」
此方の無事を確認したのか控えめに彼女は頷いた。
彼女は雪と言う。家のしきたりに嫌気がさし飛び出すときにどうしてもと父が遣わせた護衛役だ。
先ほどの通り腕だけはめっぽう立つ。
だが…
「………」
彼女は此方をただ見ている。
おそらく指示を待っているのだろう。
「………」
ご覧の通り、忠実すぎると言うかなんというか。ついで表情はほとんど無く無口でおとなしい。
これまでの仲間と言えば道場つながりで騒がしい奴等ばかりだった故、はっきり言ってどう接して良いか分からない。
「ご苦労様、引き続き任務にあたってくれ」
「……了解しました」
彼女は立ち去ろうとしない。
一体どうしたのだろうか…
しばらくののち、ようやく彼女が懐から煙玉を取り出す。
それを振り上げて…
ふと思いつく。彼女はお礼の言葉でも待っていたのだろうか。
そういえば護衛役だと思い、旅を始めて数日、当然のごとく守って貰い、終わったら帰ってもらっていた。
「助けてくれてありがとうな」
なんとなく言う。
彼女の動きが止まる。目線が此方に向く。
その頭から髪と同じ色の一対の丸耳がにょきっと生えた。
腰元を見ると先の膨らんだ尻尾も現れてしまっている。
「……任務ですから」
やや遅れて彼女が言う。
「尻尾と耳、出てるぞ」
「………あ」
慌てたように両手で耳を押し込むように触る。
「……申し訳ありません…失礼します」
ぼんっと煙が立ち上ったかと思うと彼女は既に姿を消していた。
「今の反応はどう言う意味だろう」
彼女は人間ではない。
古来より我等、人間と共に繁栄してきたアヤカシと呼ばれる一族だ。
我等が人間の純血種だとしたら彼女達は動物の血が混ざっている混血種。
さきほどの丸耳と尻尾はその証。雪は狸のアヤカシだ。
普段、アヤカシは己がアヤカシたる特徴を隠している。
それは数の上で圧倒的に勝る純血種に混ざるためでもあるし、アヤカシをよく思っていない連中から逃れるためでもある。
「ひょっとして嬉しかったのか?」
隠しは完璧でなく、感情の揺らぎでうっかり現れてしまう事もある。
「だとしたら、可愛い所もあるんだな」
かすかに漏れた笑みをそのままに歩き出す。
そうそう、忘れる所だった。
「町に着いたら役人をよこす、覚悟しておけよ」
先ほどの五人の追いはぎに声をかけて歩き出す。
雪に叩きのめされてきつく縛られた彼等は力なくこちらを見上げるだけだ。
歩き出す。
雲ひとつ無いよく晴れ渡った空。さわやかな風が草原に吹いている。
見渡す限りの草原。目を引くようなものはその中に不自然に落ちている一抱えできそうな岩ぐらいだろう。
「また、頼むな」
擦れ違い様に岩に声をかける。少しだけ震えたような気がした。
狸は化けると言うが、それが関係あるのか彼女は変化が得意らしい。
この抱えられそうなくらいの岩は雪が変化したものでどう先回りするのか一定感覚でこの岩が常に先にあるのだ。
まあ、別にそれはどうでもいい事だ。今は、歩こう。
目指す城下町まではまだ半日はかかるだろう。
続く
以上。失礼しました。
>>260 続きを激しく期待してる。
どういう展開になるのか楽しみだ
>>253 卒論で狸の生態調査をやった手前書かずにはいられず途中まで書いたが、
エロ場面で激しく詰まってしまい放置。僕には無理っぽいorz
なので
>>260に期待させてもらい裸で待機中
>>262 狸のエチーシーンをみて、エチの特徴を理解できる君だからこそ!
エチーが書けると信じてる!
>>260 期待wktk。
くまのひとやティティスも待ってる。
おはようございます。
259からの続きを投下させていただきます。
夜の帳が落ちた頃、ようやく城壁で囲まれた入り口が見えてくる。
城壁は見渡せば地の果てまで続いているんじゃないかと言うくらいに彼方まで伸びていた。
その周りを囲う深い堀には水が張られその水面にはゆらゆらと丸い月が揺れている。
それを眺めながら分厚い入門へと続く大橋を渡り、いかつい顔の門番に軽く挨拶をしながら町へと入る。
途中で簡単な検査と手続きをして、踏みだした先は噂で聞いていた以上の賑やかさが待っていた。
「うわぁ…」
思わず声が漏れた。
町はもう夜だというのに明るく、騒がしい。
自分が生まれ育った田舎ではもう、この時間は人通りもまばらで静かなものなのだ。
表通りは見渡す限りの人で溢れ、その並びは様々な店が眩い明りを放っている。
通りを歩けば人々の喧騒や笛や太古の拍子、様々な雑音がまとめて耳に流れてくる。
「すごいな…」
きらびやかに着飾った女人達や旅芸人、場違いな大きな岩などに目を奪われながら進む。
…いや、雪よ…明らかに浮いているから…
「っと、いかんいかん。これではおのぼりさん丸出しじゃないか…」
ここに来るまでの自分のはしゃぎ様を思いだすと少し恥ずかしい。
時折、擦れ違う者達がくすくすと笑っていた意味を理解し少し恥ずかしくなる。
「やれやれ…」
我に返ると気分が落ち着いてきたのか今までの疲れがどっとのしかかってくる。
とりあえず、今日休むための宿でも探そうか。
そう思い再び歩を進め始めた。
宿場町へと足を運ぶ。
見渡す限りの旅籠が並び、ここも多くの人と客引きらしき者達で賑わっていた。
…それと大きな岩。
いや、本当に浮いているから。
雪よ、お主は岩以外にはなれないのか?
ほら、今も子供が不思議そうに見ているじゃないか。
と、その子供と目が合った。
「お兄さん、宿をお探しですか?」
この子供も客引きか…
「うちなら安いですよ。旅籠組合にも入っているし食事も出ます」
ふむ、まあ組合に入っているなら大丈夫だろう。
旅籠組合とはいわゆる審査機関だ。
厳正な審査の元に優良店と選定し印を付ける。
つまりは組合に入っている宿は安心して泊まれる旅籠と言う事になる。
逆に入っていない旅籠は注意が必要だ。
対応がなっていない、手入れが行き届いていない、また表立って泊まれぬ輩が潜んでいる場合もある。
最悪の場合は騙され、身包みを剥がされたり殺されたりする強盗宿などもあったりする。
「うむ、案内して欲しい」
「はい!」
「お主、名前は?」
放って置くと駆け出してしまいそうになる子供に聞く。
はぐれた時に名前も知らないのでは困る。
「太助っていいます」
「太助、か」
「こっちでーす!」
元気よく先導するように移動する。
少し早歩きで追いかけた。
ふと、岩がなくなっているのに気が付いた。移動を開始したのだろう。
そういえば雪は夜になると姿を消すのだが、今回はどうすればよいのだろうか?
こじんまりしている。
それが旅籠の第一印象だった。
「お客様、ご案内です」
入り口にはたしかに組合発行の看板がかかっている。
まあ、悪い事にはならぬだろう。
中に入ると女性が笑顔で迎えてくれる。
「ようこそいらっしゃいました」
「数日、滞在させて欲しいのですが」
「了解しました、それで…」
女性はさり気無くそれを指し示した。
「あれは…?」
大きな岩。
自分が入ってきたと同時に現れたのだ。
…もはや何も言うまい。
「二部屋で」
「分かりましたわ」
彼女は疑問を挟む事無く了承してくれた。
簡単な手続きをすませて部屋に案内してもらう。
珍しく畳敷きであった。
値段の割りに待遇は良いようだ。
大概はムシロ敷きのはずなのだが。
とりあえず何故か部屋にある岩の横に荷物を置く。
「雪、あのな」
声を掛ける。返事は無い。
「とりあえず、変化はもういらないんじゃないか?」
こうして組合の公認宿に泊まれたわけだし。
「………はい」
岩が目の前で雪に変わる。
彼女は正座して此方を見ている。
「ひとまず休憩だ。雪も疲れただろう。自分の部屋で休め」
「………ご配慮、痛み入ります」
言葉を発した後も彼女は動かない。
「………」
動かない。
「………」
動かない。
「休んで…いるのか?」
「……はい」
「そうか、じゃあ、少し腹を満たしてくる」
「……分かりました」
「雪は来ないのか?」
「……お待ちしております」
「そうか」
部屋に雪を残し移動する。
どうもこの旅籠は食堂が別にあり、そこで食事を取るらしい。
めずらしい形式だ。まあ、安いので文句は無いが。
食堂には人がまばらにおり、それぞれ食事を取っている。
食事の内容は飯、味噌汁、焼き魚、新香と質素なものだった。
「へへ、おにいさーん」
隣に座った太助が話しかけてくる。
「あのおねえさんは来ないのですか?」
…雪のことか?
太助は雪に会ったのか?
まあ、部屋でチラッと見かけたとかそんな類だろう。
「ああ、腹が減っていないそうだ」
「なるほど」
「ねえ、あのおねえさんはおにいさんの恋人か何か?」
「いや、違う。護衛役なんだ」
「護衛役?」
「ああ、平たく言うと…」
「こらこら、お客様に何をしているの」
いつの間にか近くにいた受付の女性が太助を叱る。
「ああ、別にいいんですよ」
話していても悪い気はしない。
「そうですか、すいません」
女性が溜息をついた。溜息が妙に色っぽい。
歳は恐らく二十前半、やや釣り目ぎみの細身の美人で…
と、何を分析しているのだろうか?
「ほら、姉さんを手伝いなさい?」
「わかりました、ぶぅ」
太助が女性に連れられていく。
去り際に彼女は言った。
「今宵、満月ですね」
「ああ、そういえばそうですね」
「ええ、気をつけてください」
何を気をつけるのだろう?
自分のきょとんとした顔に気が付いたのだろうか?
女性が足を止めて言葉を続ける。
「満月はアヤカシを狂わすんですよ」
アヤカシ…この人は雪がアヤカシだと気が付いている。
「待ってください、どうして、そのアヤカシだと」
彼女は艶然と微笑んだ。
そしてその頭からぴょこっと尖った三角の耳が生えた。
…えっと、狐、か?
つまりはなるほど…同属だったからか。
「狂わすとは…どういう意味ですか?」
正直、アヤカシの事は余り知らない。
満月の夜になるとなにか危険なことが起きるのかもしれない。
「大丈夫だよ」
太助が言った。
「おねえさんは恋人じゃないっていいましたから」
「あら、そうなんですか」
「ええ、護衛役で…」
「それよりおにいさん!」
太助が声を上げた。
「旅をしてきたんでしょう?旅の話を聞きたいな」
聞きたいと言っても数日だ。
話すような内容など無い。
「それじゃあ、おにいさんの故郷の事、聞きたいです」
素直に話すとそういわれた。
いや、待て、君はお姉さんに手伝えといわれたばかりじゃ…
「私も、聞きたいですね」
女性に視線を向けるとそういわれた。
…期待を込められた二対の目で見られては断れるはずも無い。
「そうだな、何から話したものか」
請われるままに色々話した。
静かな田舎町である事。
父はそこの権力者である事。
兄が勘当された事。
代わりにに自分が家を継ぐように強制されたこと。
いつのまにか許婚がいたこと。
それらが嫌で旅に出たこと。
「まあ、そんなつまらない出来事なんだよ」
「なるほど、大変だったのですね」
女性…紗枝さんが頷いてくれる。
太助はいつの間にか眠っていて彼女に寄りかかっている。
「その、許婚の方はどのような方なんですか?」
「さあな、会った事も無い、武家の娘だと言う事だけど」
「なるほど、それと、もう家に帰るつもりはありませんか?」
「帰るつもりは…今のところは無い」
今帰ったらもう無理をしても抜け出す事は出来なくなるだろう。
「ふふ…」
紗枝さんは笑う。
「…それならば心配は要りませんね」
一体何が心配要らないのだろう。
穏やかだけれど妖しい微笑み。
「なんだか私、貴方に興味がわいてきてしまいました…」
「はぁ…」
「あら、もうこんな時間、お話ありがとうございました」
「いえいえ」
彼女は太助を抱えるとそのまま去っていく。
貴方に興味がわいてきてしまいました、か…
思わせぶりな言葉は気になるが何かがあっても雪が台無しにしそうな気がする。
変に期待するのはやめておこう。
…冷めてしまった食事を平らげる。
なんだか疲れてしまった。今日は休もう。
これからは自由。縛られる事の無い人生が待っているのだから。
続く
以上です。失礼しました。
おお!
リアルタイムGJ!
>>263 >>265 マダーどころか保管すらされてないみたいだぞ。
●持ちの優しいエロい人が頑張るしかない。
オギャーオギャー
オカーサーン、ゴーハーン
ヨチヨチ、モーチョットゴハンデキマツカラネー
「もうちょっとまっててね、パパの準備が遅いから」
「お前も手伝えよ!!」
「妊婦に働かせるつもり?まったく、地元の神様を孕ませたあげく働かせよう
なんて下賎な人間め」
「お前が夜な夜な無理やり襲ってくるからだろ!」
「野生の本能には逆らえぬ、それよりピュッピュと出したら節操も無く孕ませようとする
お主のに問題があると思うがのぉ」
「くぅぅ〜、これ見よがしに狼耳と尻尾ぴょこぴょこさせながら説教すんじゃねー」
オトーサンゴーハーン
オギャーオギャー
モウツコチマッテテネー
「ほら子供達が原を空かせておるではないか、はよせ」
「う、ううう。ちきしょー」
狼と香辛料をみておじゃる言葉がツボに入った。
よかった、俺だけじゃなかった…
<ナイルなティティス>4
<裏庭連峰>のふもとは、まばらな林になっている。
ティティスは、俺をそこに連れ込んだ。
若い白樺の、細く、華奢な木陰。
しかも、葉も落ちて枝ばかりの木の下に、ティティスは俺を転がした。
「ちょっ! ま、待て、ティティス。こ、ここでする気かっ!?」
思わず叫んだのは、向こうに校舎が見えているからだった。
200階建ての第四中央校舎、通称<ハーベルの塔>。
第二中央校舎、通称<バベルの塔>と並ぶ学園の屋根だ。
<バベルの塔>上層階が教授棟として使用されているのに対して、
<ハーベルの塔>のほうは、全フロアが教室及び学生用施設なので、俺たちには馴染みが深い。
一時間100円(ドリンクフリー)で、「光速」スパコンで世界中とつながれる
113階のインターネットカフェ、<レーザー・ソード>。
<学園>内の、つまりは人類が知るすべての毒薬の対処法がそろっているという、
176階の万能保健室、<蜘蛛の医師>。
カレーライスから、古代神が伝えた<神食>まで、寸胴鍋とおたまで作れない物はない、という
198階の空中食堂、<天空の学食街>。
どれも<学園>の生徒ならお世話になる施設で、つまり、この校舎はいつでも学生で溢れかえっている。
そこから見えるということは──。
恥ずかしさと狼狽が押し寄せてくる。
だが、俺を枯葉のベッドの上に転がした<ナイルの女王>は、
「なんのこと、……じゃ?」
……にやりと笑っただけだった。
お前な、そういう返答は一番頭に来るんだぞ?
もっと親身になって答えろ。
「――だ、だから、校舎から見えるって!」
「それが、何か問題があるのかえ?」
「だって……」
「見せ付ければよかろう。誰かにつがいとまぐわう姿を見られても、わらわは一向に困らぬぞ?」
たしかに<学園>は、その非公式な「真の目的」の関係上、
「正規のつがい同士の正しい性行為」は、暗黙の了解のうちに推奨されている。
部室棟の一区画、小部屋が三百室も並ぶ<Hブロック>は、いわゆる「エッチ部屋」だし、
各施設に、「それ用」の部屋が設けられているのは<学園>の誰もが知る公然の秘密だった。
発情しきった牝獣人が、そこかしこでつがいになった男子生徒と嬌声を上げる姿は、
放課後にしかるべきエリアを歩けば1分で遭遇する羽目になる。
だが、俺は、大多数の生徒と同じく、野外で誰かに見られる心配をしながら
ことに及ぼう、という蛮勇は持ち合わせていない。
「かまわぬ。わらわは、誰に見られても恥じぬぞ。――お主との交わりならば」
……ティティスは持ち合わせているようだった。
「だ、だけど……」
「……ほれ」
躊躇する俺の顎に手をかけて立ち膝になるまで引きずり起こしたティティスは、迷うことなく唇を重ねた。
「あ……むぐっ……」
ティティスの舌は柔らかく、すべすべして、甘い香りがした。
異国のお香のような、清々しくも艶かしいそれは、ティティスの匂い。
俺の舌よりもずっと小さい少女の舌は、俺の口腔内で大胆にうごめいた。
「ん……む……」
ティティスが目を眇めた。
唾液が俺の口の中に流し込まれる。
俺は──抵抗もせずに、それを受け入れた。
銀の糸を引いてティティスが唇を離すと、俺は、くたり、と枯葉の上にへたりこんだ。
身体の芯が熱い。
神経が蕩けるように痺れている。
ティティスはそんな俺を見下ろしながら舌なめずりし、自分の服に手をかけた。
白い麻の貫頭衣(ティティスの「制服」だ)の裾がするするとまくられるのを、
俺は呆然と眺めた。
ティティスが、その下のやはり純白の下着に手をかけ、ためらいもなく脱ぎ捨てるのも。
「わっ……わっ、馬鹿!」
俺が我に返ったのは、この美しい同級生が毛一本生えていない、
滑らかなその部分を俺の目の前につき出してからだった。
「ふふふ、――舐めてたもれ」
ティティスは、たくし上げた裾を掴んだまま、両腰に手を当てている。
両足は、目一杯に大きく広げて大地を踏みしめる。
いわゆる「大威張りのポーズ」だ。
<ナイルの女王>を自称する学級委員長が、よく見せるポーズ。
だが、今のティティスは、下半身に何も纏っていない。
むき出しになった太ももと、その奥にある女性の部分が俺の視線に晒されていた。
「ティ、ティティス……」
「どうしたのかえ? 好きな女の、女子(おなご)の部分じゃ。
男なら、どうすればいいか、分かるであろ?」
昨日の俺なら、怒り狂って否定するようなことば。
だが、俺の口から漏れたのは、高慢な女王に対する反発の声ではなく、
ごくり、という唾を飲み込む音だった。
「さ、早よう、舐めてたもれ」
ティティスは強制的に命じてはいない。
俺を誘うだけだ。
それは、強制よりも驕慢な態度。
拒まれることがない、と知り尽くした女の余裕。
それが、俺の背筋をぞくぞくとさせる。
きっと俺は、泣きそうな顔をしていたに違いない。
俺は、ティティスを、俺よりもはるかに強力で凶悪な俺の女王を、見上げた。
<ナイルの女王>は、にやりと笑って、足をさらに広げた。
その股間に俺は顔をうずめた。
ティティスの小麦色の肌は、肌理が細かく、滑らかだった。
まるで彫刻のような──それも、最高級の芸術品だった。
あながち間違いでもないかも知れない。
<ナイルの支配者>の一族が、数千年間かけて作り出した<最高の一匹>がこの女だった。
その女の中心に顔をうずめた俺は、必死で舌を使った。
女の子のあそこなんて、舐めるどころか生で見るのも初めてだ。
ましてや、学年が五つ六つ下だと言っても皆が信じそうな娘(こ)の物なんか。
初等部の女の子のそこを舐めているような感覚に、俺は狼狽した。
だけど、すべすべしたそこは、俺の唇と舌と心を惹き付けて止まない。
ちゅく……。
ちゅ……。
舌の上に広がる甘い香りと僅かな酸味。
異国の瑞々しい果実のような──。
「ふふふ、ずいぶんと上手いではないか、我が背」
ティティスの声は、空から聞こえるように遠く、またすぐ耳元で聞こえるように近かった。
「どうじゃ、わらわの味は──?
こうして、皆が見ているかも知れぬ場所で舐めるのが、そんなに良いかえ?」
「!!」
俺は戦慄に我に返り──は、しなかった。
その代わりに襲ってきたのは、凄まじい快感だった。
「おおっ……こ、これは。舌がますます……!!」
ティティスは仰け反った。
俺の髪の毛を掴んで、身体を支える。
「ふ……ふふ……。軽く…イきかけたぞえ……。自慰の何層倍もの悦楽じゃ」
身を引き戻したティティスが、覗き込むように俺を見下ろした。
「そなたも、ほれ、――普段の何層倍も、感じているのであろ?」
ティティスの足が上がった。
片足で立ち、履いていたサンダルを軽々と投げ捨てる。
丸太のように太い尾が支えるバランスは、いささかの揺らぎもなかった。
俺は、その細い足の先が俺の股間に伸びるのを呆然と見守った。
「――!!」
なめらかな足の甲が、ズボンの上から俺の股間を嬲る。
いきり立った男性器の上を。
「ほれ、こんなになっておるわ。
嬉しいぞえ、わらわでこんなに男根を堅くしておるとは」
「ち、ちが……」
違う、と最後まで言い切ることはできなかった。
「ふふふ、もう隠すこともあるまい。
そなたは、強い女王が好きな男(おのこ)じゃ。
わらわの力を見て昂ぶったのであろ?」
「……」
沈黙は肯定。
俺は、ティティスの人外の力に惹かれた。
「……それこそが、わらわの夫となる男の証。
普通の純血種は、獣人のむき出しの暴力と本能を好まぬ。
自らがそれを持たぬゆえに。──だが、そなたは違う。
獣人の中でももっとも凶暴で強力な猛獣のひとつ、ナイルワニを孕ます男は、
最も力が強い女を見分け、惹かれるのじゃ」
器用な足指が、学生服の厚い生地越しに、力強く男根を挟んだ。
「うわっ……!」
痛みはない。
正確につがいの牡の器官をつかんだ足指は、脈打つそれを巧みになぶった。
「愛おしや……」
ティティスが笑った。
血の香る女王の美貌で。
「――だから、わらわは、そなたのために踊ろう。
暴力(ちから)と本能(あい)の舞踊を。
そなたに、わらわが最強の女王であることを証明しよう。
そなたが欲情し、男根をそそりたてるに値する女王(おんな)であることを。
そして、あらゆる競争者(ライバル)から、いや、そなた自身からさえも、そなたを奪い尽くそう」
ティティスが、俺の顎下に片手をかけた。
ゆっくりとゆっくりと、傷と痛みを与えぬように慎重に、
だが、抗いを許さぬ強さと傲慢さを以って、俺を引きずり起こして立たせる。
「脱ぎや──」
三十センチ下から俺を「見下ろし」ながら、ティティスは傲慢に言った。
「あ……」
「わらわに見せたいのであろ? わらわも、見たい」
「で、でも……」
屋外だ。野外だ。誰かに見られているかも知れない。
「皆に見られるのも、良いのであろ?
わらわが、そなたにふさわしい女であることの証しを立てたいのと同じく、
そなたも、わらわに犯されるにふさわしい男であることの証しを、立てたいのであろ?」
反論が出来ない。
身の内で燃える欲情の炎は、脳髄と理性を焼き尽くす。
俺は、ズボンに手をかけた。
犯されるために、自分から服を脱ぐ。
誰かに見られてもおかしくない、校舎裏で。
自分より頭一つも小さな女の子の前で。
俺の物は、屈辱と緊張で小さく縮こまって──。
「立派なこと──」
……それどころか、天を向いて限界までそそり立っていた。
「大きい。逞しい。それに堅くて、熱い」
<女王>の小さな手が、俺のものをつかむ。
ささやくような感嘆の声は、つがいを褒め称える熱っぽさでかすれていた。
これから犯し尽くし、奪い尽くす相手に、
いやその相手だからこそ、混じりっ気なしの尊敬と愛情を注ぐ女。
世界中の人間の前で獣のように交わって、世界中の人間から軽蔑されても、
こいつは、俺を唯一のつがいとして慈しみ、ともに歩むことを望むだろう。
自らの血と力の自身に微塵のゆるぎも持たず、ゆえに、それを次代に残す行為に
微塵のためらいも持たず──その世界に俺を連れて行く。有無を言わせず。
「コノ女ハ、危険ダ……」
頭の中で、最後の理性がちかちかと警告を与えていた。
そんなことはとっくの昔に分かっていた。
多分、はじめてティティスと会った日から。
だから、俺はこいつを避け続けた。
触れてしまったら、もう逃げられないから。
ティティスにとって、つがう相手が俺しかいないように、
俺にとっても、つがう相手はティティスしかいなかったのだ。
純血種の理性はそれを恐れ、俺はティティスから逃げ回った。
だが、ティティスは、俺を捕まえた。
どうしようもなく、強い力と魅力で。
「もう、我慢できぬ。――ゆくぞ」
ティティスがじりじりと身を寄せてきた。
目が、据わっている。
爬虫類獣人特有の、どこに焦点が合っているのかわかり辛い瞳が、今は完全にぶっ飛んでいた。
欲情しきっている。
俺に。
それは、手加減をする余裕もなくなっているということで──俺は、それに戦慄とそれ以上の期待に打ち震えた。
発情期に入った獣人がゆだねる生殖本能は、純血種のそれの比ではない。
獣人種が生殖行為──それも子作りの際に分泌する生殖ホルモンは、
純血種の知るどんな科学薬品よりも強力だ。
ましてや、最強の猛獣のそれなら──。
枯葉の上に再び押し倒されながら、俺は、俺の世界がティティスに埋め尽くされるのを感じた。
それは、普通ならば、純血種が垣間見ることができない本能の坩堝だった。
「わらわの中に来(き)や──」
耳元で、熱っぽい声が聞こえ、俺の先端は、温かくて湿った肉の中に埋没した。
「あぁっ、ああっ……」
ティティスの黒髪がうねる。
小麦色の肌に透明な汗が張り付く。
湿った音が二人の股間で聞こえる。
ティティスと、俺のつながる音が。
もう、どれくらい長い時間こうしているのだろうか。
土の香りと血の香り。
そしてティティスの香り。
俺は何度も達しそうになり、そのたびに引き止められた。
ティティスは、まるで俺の身体を支配しているかのように、
絶妙なタイミングで射精を押し留めていた。
腰の一振り、あそこの一締め、それで達せられるというのに、
ティティスはそれを許さず、前後に左右に肢体を動かし、あるいは止めた。
「出したいかえ? 出したいかえ? 精を出したいかえ、わらわの中に?」
吸い込まれそうな黒瞳で俺を見下ろしながらティティスがささやく。
胸もまっ平ら、あそこに毛も生えていない、初等部の女子のような同級生は、
俺の上で、成熟しきった女王そのものになっていた。
ティティスにとってもあきらかに、はじめての性行為のはずだったのに、
もう破瓜の痛みはなくなっているらしい。
これも、獣人の強力な本能のなせる業なのだろうか。
「まだ駄目じゃ、まだ駄目じゃ。もっと、そなたの精を濃くするのじゃ。
そなたの濃い精は、わらわの卵を目覚めさせる。
わらわを孕ませるために、もっともっと昂ぶるがいい、我が夫よ」
うわごとのようにつぶやき続けるティティスは、異教の巫女のようだった。
仕える神は、淫らな性愛の女神にちがいない。
いや、ティティスそのものが、女神か。
「も、もう……俺……」
何十度目かわからない快感のうねりに翻弄されながら、かすれた声をあげる。
「おお……おおっ、き、来たぞ、来たぞえ。
わらわの卵が、そなたの精を呼び始めた……!!」
ティティスが、目を大きく開いて叫んだ。
「う、うわぁっ!!」
同時に、俺をくわえ込んだ<女王>の女性器がうねる。
膣壁が、粘膜が、俺の性器をめちゃくちゃに嬲り始めた。
「くううっ……」
ティティスが俺の上に覆いかぶさる。
紅い唇が俺のそれに重なる。
舌をからませながら、俺はこれまでにないほどの高みに登りつめるのを感じた。
「ティ、ティティスっ! 俺、もう……」
「よいぞ、よいぞっ! 精を放ってよいぞっ!!
ああっ、わらわの中に出してたもれっ!!」
その声が聞こえるのと、射精が始まるのは同時だった。
びくっ、びくんっ。
びゅくん、びゅくんっ。
身体の中身がすべて吐き出さされるような感覚。
「お……おお……!!」
俺にしがみついたティティスがぶるぶると震える。
見えなくても分かっていた。
俺の最大限に濃縮された精液が、ティティスの子宮の奥深くに注がれ、
<ナイルの女王>は、それをしっかりと受け止め、自分の卵に結びつけたことが。
「ティティス……」
「わが背……」
俺たちは、ひとつの小さな大事業をやりとげたつがいとして、もう一度口付けを重ねた。
それは、もちろん、俺の上に乗る<女王>のほうが先に求めてきたものだった。
奪うように、貪って。
「――これ、どこに行く、待ちゃれ!」
「オセ……いや、<64モーグリ倶楽部>の昼会合だ!」
「たわけ、今日こそは、昼休みの甲羅干しじゃ。太陽をたっぷり浴びねば卵に悪い」
「ふざけろ、こんな真冬に正気の沙汰じゃねえ!」
俺は、じりじりとにじり寄ってくるティティスの脇をすり抜けた。
さすがに、すり抜け際に押したりはしない。
ティティスの腹は、ゆったりした貫頭衣でもかくしきれないくらいに丸く大きく膨れ上がっていた。
「あ、こら、待ちゃれ! この馬鹿夫!」
「誰が馬鹿だ!」
夫、のほうには反論できない。
親父とお袋は卒倒し、ため息をついたが、
妊娠させてしまった以上、男としての責任は取らざるを得ない。
<学園>を卒業したら、俺たちはティティスの故郷に行くことになるだろう。
まあ、木星の衛星とか、冥王星とかに比べれば、エジプトなんかすぐ近所みたいなものだ。
兄貴と同じでお盆くらいには帰ってくるさ。
──俺とティティスの関係は、まあ、あまり変わらない。
ティティスは、相変わらず「明るくてちょっとそそっかしい世間知らずのお姫様」だし、
俺は俺で、それから逃げ回っているめんどくさがりの普通の高校生だ。
セックスをして、子供も作ったけど、そういう関係は変わらない。
別に演じているわけでもないけど、他人の前でそうそう「本当の自分」をさらけ出す必要はない、
二人で考え考え、そういう結論に達しただけの話だ。
ティティスが妊娠したことが分かるまで、何百回もあいつに犯されながら。
もっとも、変わったこともいくつかある。
ティティスが、俺を捕まえる回数が増えたこと。
──今みたいに、偶然を装って、俺の手をうまくつかむ。
そして、そういうときは耳元でささやくようになったこと。
「そなた、六時限目は空きじゃな? ――東校舎の裏で待っておる」
にやりと笑ったティティスが、俺に手を振りほどかれて叫ぶ。
「――あ、これ、逃げるな、戻れ!」
振り向きもせずに、俺は、小うるさいジャリから逃げ出した。
心臓は、どきどきしている。
走りながら、生唾をのみこむ。
六時限目、校舎裏に、今振り切ったばかりの少女と同じ姿の女が待っている。
知っている人間なら知っている、強力で凶暴な<女王>が。
……そして、俺しか知らない、淫らで魅力的な<女王>が。
俺を犯すために待っていて──俺はそれから逃げられないんだ。
fin
GJっす。
ティティスエロいよティティス。
正直おにんにんが堪りません。エロいロリっ娘良いですねw
超GJ
ゲーパロ氏設定では卵生なのね…ティティスの卵の殻超固そうだな
砂の穴に産卵して埋めて、地面の下から鳴き声がしたら掘り出してやるのかな
ワニの卵の殻はそんなに固くなかったような。
ゲーパロ師GJ!!
職場だけど今すぐ本能を開放したいw
さすがゲーパロ氏GJです
GJ。フルボッキした。
卵胎生かもしれんね。
うみたなご
ゲーパロ氏GJ
ティティスかわいいなぁー
GJ !!
次はオーストラリアンな男がクロコ娘と真っ向からダンディにはりあうのか
はたまた時計の音を響かせながら男を追いかけるストーカーのワニ娘か
GJ!やっぱり喋り方がツボだ。
前スレで投下されてた龍の師匠の続きも読みたいんだが。
俺は一人、魔王とその仲間達を待つ
>>301 一人では寂しがろう。余も共に待ってやろう
303 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/22(火) 00:53:15 ID:Pm819gdX
コモドドラゴン娘のその後もヨロ
唯一の問題は河の向こう側だということだ
空気読まずに272の続きを投下させて頂きますよん。
見つめお化け。
自分が子供の頃に最も恐れていたものだ。
いつも誰かに見られているような気がして、でも振り向くと誰もいない。
誰かに話しても取り合ってくれない。
恐くて恐くて父に相談したところ…
「それは見つめお化けだ」
と、そういわれた。
何かやましい事があるとそれを見に来るんだと。
だから胸を張って堂々としていればそのうちいなくなると。
父の言葉を信じて、視線を感じても気にせずに過ごし始めると程なく気にならなくなった。
でも、あの時以来感じなくなった視線を今、何故か感じている…
目を開く。
二つのものが見えた。
一つは天井。もう一つは…時折、ぴくぴくと動く三角の耳。
……耳?
「お目覚めになりましたね?」
耳の下、故郷の畑一杯に実る小麦の穂を思わせる髪。
その下の、やや釣り目気味の端正な立ち。
「さ、さえ…さん?」
「はい」
目の前で笑う彼女を呆然と見つめる。
やがて頭が働きだしたのかぼんやりと状況がつかめてくる。
つかめるも何も眠っている布団の中に沙耶さんが潜り込んでいる。
闇の中でもしっかりと分かる白い肌。
…肌って、なんでは裸なんだ!?
「うふふ…」
狼狽する自分がおかしいのかイタズラっぽく笑うと彼女は体を密着させてくる。
柔らかい感触が丁度胸の辺りに押し付けられた。
…これはその…乳房…
「な、なに…を…」
「くすくす、愚問ですよ。女が男の部屋に忍び込む目的は一つでしょう?」
「ちょっと…ま…」
言葉が途中で止まる。
暖かい感触が口元に重ねられ言葉を止めたからだ。
訳が分からない。
…暫し遅れて口付けられたのだと理解する。
「初めて、でした?」
彼女は愉快そうに笑うのだ。
「何故、このような…」
「言ったでしょう、貴方に興味がわいたって」
「しかし…」
これは、良くない。
いやいや、男としては嬉しいのかもしれないがその
会ったばかりの男女がこのような行為に及ぶと言うのは
やはり初めは友達から初めてそこから徐々に…
「ちゅぅぅ…」
「うはぁ!」
首筋を吸われて素っ頓狂な声を上げる。
彼女はそんなのお構い無しに顔だろうが首だろうが口付けていく。
「だ、駄目ですってば!」
言葉も無視される。
生暖かいものが体を這う奇妙な感触が続く。
「くぅ…」
やめない彼女を引き剥がそうと腕を…腕を…?
「…これは…」
「動けないですよね」
紗枝さんの顔が目の前に来る。
「少し術をかけさせてもらいました、逃げられると困るので」
「どうしてそこまで…」
そこまでしてどうなると言うのだ。
疑問の視線に気が付いたのか不意に紗枝さんの表情が変わる。
「一族の為なんです」
真摯だが強い眼差しに一瞬言葉を失う。
「アヤカシは人間相手でないと子を成せないんです」
初耳だ。
「誰でも良いと言う訳でなくて、相性というものがあって…」
瞳を逸らせずにただ見つめ続ける。
「私達の一族の場合、貴方が最良の相性なのですよ」
「どうして、そういえるのですか?」
「分かるんです、直感というか、そういうもので」
…そんな曖昧なものでよいのか?
「お話してみたら幸いにも嫁無し、家無し、責任無しと来ましたので」
…たしかにそうだが…
「襲って連れて帰ってしまおうかなと」
「…貴方はそれで良いのか?」
「え?」
彼女が少し驚いたような顔をする。
「たまたま相性が良いと言うだけで、好きでもない男に体を許すのは平気なのか?」
「…あなたは優しい方ですね」
眉を下げて、笑み。
ついでに耳も下がる。
「きっと、姉妹達も気に入ります」
質問に答えずに彼女は続ける。
「喜んで子供を作ってくれると思いますよ」
「子供を作るって」
いまなにか凄い事を言わなかったか?
「ええ、私も含めてですが、五人いる姉妹も貴方とならば喜んで子供をつくると…」
「待ってくれ!」
「はい」
五人も姉妹がいて、喜んで自分と子供を作ると…
「俺は、もし、このまま連れて帰られたら貴方の姉妹とも子供を作らなければならないのか?」
「当然です。言いましたよね、貴方は私の一族と相性がいいって…あ」
何か思いついたのか彼女はにこりと笑う。
「生活の事なら気にしないでください。
貴方は普段、何もしなくて良いのです。お勤めだけしていただければ」
お勤めとは子作りか。
「望むものは与えますし、して欲しい事はなんでもします。
きっと天国ですよ。残りの人生は楽して幸せになる事ができます」
それはつまり…
「お断りする」
「え?」
当たり前だ。
自分はそう言うのが嫌で家を飛び出たのだから。
同じだ。
家を継いだとしても、権力者の名目で家で何不自由なく飼い殺し。
連れて行かれても種馬として何不自由なく飼い殺しだ。
「いますぐ術を解いて欲しい。自分は貴方達の種馬になる気はさらさら無い」
紗枝さんは信じられないと言うようにしばらく自分を見ていたがやがてにやりと意地悪く笑った。
「ならば、体に聞いてみましょう」
「この…」
「ゆっくり、ゆっくりと虜にして差し上げます。
私達がいないと寂しくて死んでしまうくらいに」
彼女の手が自分の寝巻きを少しずつ、見せ付けるように剥ぎ取っていく。
「雪!いないのか!?」
雪はどうした?
護衛役のはずだ、常に傍にいるはず…
「彼女は来ませんよ」
笑みを浮かべながら彼女は言う。
「何故だ!」
「恋は盲目と言う奴ですね」
「何?」
「貴方に化けて近付いたら警戒すらしませんでしたよ。あんな用心深い狸のアヤカシが」
くすくすと笑う声がする。酷く不快に感じた。
恋は盲目。言葉通りだと雪は自分のことを好きだと言う事になる。
会ってから、まだ数日だというのに…いや、今はそんなことを考える時じゃない。
「雪に…何をした?」
「全てが終わったら教えて差し上げます」
言葉を紡いでいる間に彼女は自分の寝巻きを全て剥ぎ取ってしまっていた。
「耳を澄ましてください」
ざあざあと雨の降る音がする。
ざあざあと不吉な雨の音。
「絶好の嫁入り日和です。下手な意地など捨てて楽しみましょう」
端正な顔に幸せそうな笑みで彼女はそういった。
「ふふ、これはどういうことでしょう?」
いきり立った自分の肉棒を見つめ、紗枝さんは言う。
何処と無く嬉しそうに、意地悪そうに此方に問い掛ける。
…ああ、そうだ。
若い女子に体を押し付けられたり。
あちこち吸われたりすればこうなるのは当然だ。
…自分の節操の無さに嫌気が差す。
「本当は期待していますよね?」
「………」
答えずにいると彼女は笑みのまま手を伸ばす。
やんわりとした指の感覚が肉棒に伝わる。
「優しく、してあげます。初めてですものね」
そのまま顔を近付ける。
「……っ!」
体が震えた。
亀頭の先端に生暖かい感触。
「んぅ……ちゅ……ちゅぅ…」
紗枝さんは肉棒の先端に軽い口付けを繰り返している。
ふと、その目が此方へと向けられる。
「見ててくださいね。貴方のこれが愛される所を」
「くぅっ!」
目を逸らす。
見えないはずなのに彼女が愉快そうに笑っているのが分かる。
柔らかい熱い何かが肉棒を這い回る。
先端を、裏側を、竿をなぞっていく。
生まれて初めての気持ちの良さを歯をかみ締めて押し殺す。
「んちゅ…れろ…ぷは…どうですか?」
返事をしない。行為は再開される。
肉棒をなぞっている舌が根元まで下がり再びそのまま竿を上がっていく。
亀頭の裏側へと進み、裏スジを柔らかい何かが挟み込むように圧迫する。
「…く…」
声が出た。
ぎりりっと慌てて歯をかみ締める。
「ここが弱いんですか?」
嬉しそうな響きと共に攻めが再開される。
裏スジをはむはむと甘噛みされ陰嚢をもみしだかれ先端を指で弄くられる。
「……う…ぐぅ…」
快楽を必死で押し殺す。屈するわけには行かない。
「ん…む…ちゅ…ちゅぅ…はむ…ふふ…お汁が…いっぱい…」
噛んだり座れたりするたびに体に電気が走ったように震える。
ねちゃねちゃと淫靡な音がする。
ぴくぴくと肉棒が震えているのが分かる。
「…ん…ぷぁ…ふぅ…」
絶えず送り込まれる快感が途切れた。
「ん〜、体は反応していますのに…」
やわやわと肉棒をしごかれている。
「声が聞きたいんですよ、私」
両手で優しく包む様に握り締める。
「ここはどうでしょうか?」
「ぐ…ぁ…」
亀頭の先端。
鈴口付近に舌が這う。
尿道に熱い舌が進入する。
「…れろ…んん…ちゅう…」
「う…うぐ…あぁ…」
歯を食いしばっても声が漏れる。
腰の奥に奇妙な感触。ぐぐっと力が溜まるような…快楽が…
「ん…声…かわい…ちゅ…」
「ぐ…くぅ…」
腫れ上がった亀頭の中をやさしくほじられ舐められて
竿を優しく扱かれる。
「必死に…んちゅ…耐える顔も…じゅる…可愛い…で…」
はぁ…と自分の口から声が漏れる。
「気持ち…いいですか?…」
咄嗟に向けた視線が上目遣いの彼女と会った。
気持ち…良いわけ…な…
「ふふ…そろそろ…出しちゃいましょ…」
言葉と共に亀頭が生暖かい感覚に包まれる。
先端をくわえ込まれたのだ。
そのまま彼女は頭を上下に動かし始める。
涎だらけの口内で肉棒が擦れ、後を追うようになぞる舌の感触が快楽を倍増させる。
「ぐ…あぁ…やめ…くっ!」
「ん…じゅぷ…じゅる…ぐじゅ…」
射精欲求が頭を埋めつくそうとする。
もう、訳も分からずに堪えるのがやっとだった。
何に堪えているのかも分からない。
腰から、肉棒へと快楽が上っていく。
「やめ…やめてくれ…」
かすれた声。
無意識に出した懇願の声。
「…んふふ…」
カリっ!
僅かな痛みと猛烈な快楽。
舌で裏スジを刺激され、亀頭を噛まれて。
それが何かを崩したのか分からない。
動けないはずの体、だが腰が跳ねた。
「あぐ…ぁぁぁああ!…」
意識の全てが肉棒の先端に集まったようだった。
頭が真っ白になるほどの快楽に体が痙攣する。
「ん…んんん…んむぅ…」
紗枝さんが少しだけ顔を歪ませる。三角の耳がぴくぴくと震えた。
彼女の口内に納まった自分の肉棒から精液がとめどなく溢れているのが分かる。
いままでの自慰などとは比べ物にならないくらいの量が吐き出されている。
「ん〜んふ〜」
射精が終わっても彼女は口を離さない。
手で竿を扱き、鈴口を啜り、最後の一滴まで絞ろうとする。
「あ…あ…ああ…」
無意識に情けない声が漏れた。
射精後も弄られる、なんともいえない奇妙な不快感に体がビクビク震えた。
顔を伏せて肉棒を弄ぶ彼女の喉をこくりこくりと何かが嚥下していく。
「ん…やっぱり…」
すべての精液を吸い尽くしたのか彼女が顔を上げる。
「…あなたは私の一族ととても相性が良いようです」
熱に浮かされたような表情で彼女は此方を見つめる。
背後ではしきりに尻尾がぱたぱたと振られていた。
「まだ、終わりじゃないですよ」
荒い息を吐く自分に情欲に染まった瞳を向ける。
「次は此方に種を頂きたいのです」
そう言って立ち上がるとわざと自分に見えるように秘肉を広げてみせる。
彼女の下腹部はてらてらと濡れ、ひくひくと小刻みに痙攣する膣からは愛液が流れ出ている。
目を背けようとして、でも出来ずにそれを凝視する。
「ん…そんなに見られると…は…興奮しちゃいます」
淫靡な笑みで此方を見下ろす紗枝さん。
「すぐに、味あわせてあげますよ」
体が動かない。
あれほど固めていた抵抗の意志はもはや無く、ただ居るのは求めるだけの雄だ。
……くやしかった。
体が言う事をきいてくれない。
この女を跳ね除けようと動いてくれない。
それどころかその秘所に収まる事を期待したいる。
「……くぅ……」
相反する感情。
それは目元を伝い横へと流れていく。
「泣くほどに欲しいんですか、嬉しいです」
彼女が自分の体へのしかかる。
自分の肉棒を掴み己が雌へとあてがう。
「いただきます」
舌なめずりでもしそうな、恍惚とした表情で彼女が言う。
寒気が…した。
暗い闇の中に、誰かが現れた事を感じた。
それは紗枝さんも同じだったのだろう。警戒するように自分の上からどくと後ろを振り向いた。
闇のなかでも分かる茶の髪。体を完全に闇に溶かしている黒ずくめ。
「……丈乃助様…遅れてもうしわけありません…お役目…果たします…」
その声にはぞっとするほど感情が篭っていなかった。
「雪…」
雪の目には、自分と紗枝さんはどう映ったのだろう?
「どうして…薬が切れるには早い…」
紗枝さんが驚きを隠さずに呟く。
「……毒には…耐性をつけています…まだ…未熟ですが…それに…」
それに…?
だが、それを聞くのははばかられた。
なぜなら…焦点の合っていない目。でも、分かる。
その瞳の中で荒れ狂っているのは憤怒、だ。
彼女はその感情のまま言葉を口にする。
「…痴れ者が…死んでつぐなえ…」
余りにも冷たい声。
紗枝さんが凍りついたように動きを止めている。
「やめろ!雪」
このままでは本当に紗枝さんを殺しかねない。
だが、まだ自分の言葉は届くはずだ。
雪はアヤカシの特性を現していない。
それはある程度の理性をまだ残している事。
雪が此方に一歩踏み出して…
「…ちっ!」
舌打ちと共に腕を振るった。
何かが弾き飛ばされる。だがそれは器用に体制を建て直し着地する。
「太助…」
そう、太助だった。
だが人懐っこそうな雰囲気はすでに無く鋭い雰囲気だけが前に出ている。
「お兄様…」
紗枝さんが呟いた。
…兄さんってどういうことだ。
疑問に答える物はいない。その間にも事態は進んでいく。
「このお嬢ちゃんは俺が抑えておこう、お前は早くその男と契って術をかけろ」
雪と向かい合いながら太助が言う。
その言葉で成すべき事を思いだしたのか紗枝さんは再び自分に覆いかぶさろうとする。
「…丈乃助様…お待ちを…すぐにお助けいたします…」
「できるかな、いざ、真の姿見せようぞ…」
太助が両手を複雑な形に結んでいく。
息を吸い、言葉を発しようとしたそのときに…
問答無用で雪の足が顔面にめり込んだ。
「ぶほ…ちょ…またんか…こういうときは変身を…」
げしっ!っと雪が容赦なく踏みつけた。
「待つのが普通…」
げしっ!
「ちょ…だから…」
げしげし!
「子供のままじゃ…」
げしげしげしげし!
「痛っ!やめんか…!」
げしげしげしげしげし!」
「…いたい…痛いって…ちょ…」
げしげしげしげしげしげしげし!
「………だか…ら…」
げしげしげしげしげしげしげしげし!
「………きゅう〜」
………なんだこれは?
横では紗枝さんも目を点にしている。
「………」
雪はしゃがみこんで太助が動かない事を確認しているようだ。
「えっと…」
あははっとわらって紗枝さんが此方を向く。
「私はいったいどうしたら?」
「あ、さあ…」
雪が立ち上がる。
「…この方が…」
先ほどの立ち上るような憤怒はもう感じられない。
「…眠っている私に…イタズラしようと…」
焦点の合っていないぼんやりした瞳が此方を見る。
「…体を…まさぐったので…目が…」
「……」
紗枝さんが溜息をついた。
「……お情けをいただけませんか?…」
「え?」
「申し訳ありません、私も満月に当てられていたようです」
耳を下げ、尻尾を下げ、寂しそうに微笑む。
「分かりました」
「ありがとうございます」
「……よいのですか?…」
雪の問いかけに頷いた。
別に…その…悪い思いはしていないし…
思い出すと頬が熱くなる。
照れと、自分の都合のよさと、自己嫌悪それらで空しくなる。
そんな自分を見て紗枝さんがくすりと笑う。
「また…続きは後で…」
そう耳元で呟いて、太助を担いで去っていってしまった。
「……お助けいたします」
「頼む」
雪が寄ってくる。
いまだにこの体は動かない。
…術を解いて貰うのを忘れていた。
「術、解けるか?」
自分の横でしゃがみこんで調べている雪を見る。
雪はある一点を凝視していた。
自分は脱がされて素っ裸だ。
……雪の視線はつまり…
「あの…雪?」
雪は無言だ。
ただ、見ている。
頬が高潮してくる。
「そう見られると恥ずかしいのだが…」
ええい、大きくなるな、我が息子よ…
「丈乃助様…」
「な、なんだ?」
雪の視線が此方を向く。
その瞳が潤んでいるように見えるのは気のせいか?
「…丈乃助様が…いけないのです…」
丸耳が、頭から飛び出した。
「…いや」
「…このような夜に…そのような格好で…」
先の膨らんだ尻尾が生えてきた。
(満月はアヤカシを狂わすんですよ)
「まさか…」
耳も尻尾も落ち着か無いように細かく動いている。
「…本当は…もう少し親睦を深めてからと…思いましたが…」
いつもどおりの無表情、ではない。その表情は…
「…ですが…これもお役目…どうかお覚悟を…」
さきほどの紗枝さんと同じように……
「お、落ち着け、ゆ…」
そのまま覆いかぶさってきた雪に唇を塞がれた。
続く
以上、失礼しました。
GJ!!
次回のエロエロ狸に期待しませう。
あとエロ狐(男)自重。
なんという逆レイプ。これはけしからん、もっとやれ
>>318 GJ!! 狸かわいいいよ、もっとエロくなれ
>>318 これは酷い生殺しだ
もっとやって下さい
助かったつもりが助かってないww
へそ曲がりな俺は………
敢えてゆーなと四聖獣+黄龍たんの話を紳士の正装で待つ。
四聖獣はもう和姦しか思いつかないとか書き手が書いてなかったか?
しかし俺も待つぜ
>>318 GJ
なんていう逆レイプの連鎖だ、素敵過ぎる人生だわ
空気? 何ですか、それ? それは美味しいのですか? な俺が通りますよ……。
と言う訳で(如何言う訳だ)次レスから投下します。
今日、僕は好きなあの子に告白して、見事なまでに振られた。
振った理由は、既に好きな人がいると言うありきたりな理由だった。
それに子供は如何も……とも言われた。………同級生に向かって、それは酷いよ。
この時、僕はハートブレイクの痛みと言うものを初めて知った。
ちなみに、振られる、と言う言葉の語源は江戸時代の遊郭で使われていた、袖に振ると言う言葉から来たらしい。
……もう、そんなの如何でも良いけど。
しかも、その日、帰りに財布を落とした事に気付いた。
振られた痛手を、せめてお菓子のヤケ食いで晴らそうかと考えた矢先に気付いた事だった。
何処に落としたのかもさっぱり分からず、涙目で彼方此方探したけど、結局財布は見つからなかった。
小遣い、貰ったばかりなのに……。
そんなこんなでブルーな気分で家に帰ると、誰も居ない家の中、
テーブルの上に『結婚15周年の2泊3日の旅行に行ってきます』との書置きと共にカップ麺が数個置かれていた。
どうやら、僕は完全に置いて行かれたらしい。……何かひとこと言ってから行ってくれよ!
しかも数日間カップ麺で過ごせとは……適当にも程があるよ……
その後、僕はこの事を家に飼っている秋田犬のハナコに愚痴ったけど首を傾げられ、
何とも言えない虚しさを感じた僕は愚痴るのを止めた。
その日、夜御飯に食べたカップ麺は、流した涙の所為か何時もより塩辛く感じた。
今日は今までにないくらいに最悪の1日だった、もうとっとと寝てしまおう……。
―――僕が布団に入って、眠気に身を任せてからどれくらいの時間が経ったのだろうか?
「起きるのです」
不意に、透き通った声と共に誰かに揺り起こされ、僕は目が覚めた。
「やっと起きたのです」
目を擦りながら身を起こし、寝ぼけまなこで僕を揺り起こした相手を見ると、それは裸の少女だった。
見た感じ、年齢は僕よりか下か同じ位か、黒のショートカットのどちらかと言うと美人と言うより可愛らしいタイプ。
でも、立ち姿を見る限り、背は年の割に僕より少し高いみたいだ。生憎、胸は小さいけど。
で、その少女は何故か頭に、コスプレで良く見るネコミミを付けていた
――いや、少女の腰にパタパタと左右に振られる犬の尻尾があるあたり、この場合はイヌミミと言うのだろうか?
それにしても良く出来ている。尻尾もそうだけど、耳は音に合わせてピクピクと向きを変えて……
……って、何を観察してるんだろ、僕、
ああ、そうか、振られたショックの所為で妄想が末期状態になったんだな?
ハハ、なんてリアルな妄想だろー
「……酷い夢だ、寝よう」
直ぐにいろんな意味で虚しさを感じた僕は、今起きている事を夢だと決めつけてとっとと寝なおす事にした。
おやすみ、謎のイヌミミ少女、朝になった時に消えている事を祈ってるよ。
「ちょ、ちょっとなんでまた寝るんですか、起きるのです!」
ああ、どうやら僕の妄想は相当酷い所までキテいる様だ、僕を何度も揺り起こそうとするなんて、かなりしつこい。
良いから妄想はとっとと消えてくれ、僕は今直ぐ寝てしまいたいんだ。
「んもーっ、仕方がないです! 最期の手段です!」
ハイハイ、最期の手段は良いから妄想は消えて……
「ん? むぅ――――!?」
次の瞬間、唇に柔らかい物を感じると同時に、中ににゅるりと入りこむ柔らかい物で僕は再び目を覚ます事になった。
しかも入りこんだ柔らかい物は、グネグネと僕の口の中を撫でまわし、更に舌にねっとりと絡みついてきた。
驚きながら目をあけて見ると、僕の目の前には妄想である筈の少女の顔がどアップであった。
と、と言う事は、こ、これは、キ、キス!?
「………ん、ふぅ……もう、面倒かかせるなです」
そのまま抵抗する事も出来ず暫く口の中を舐りまわされた後、やっと少女が口を離す。……あ、涎が……
キスされた事に呆然とする僕に、少女は腰に両手を当て不機嫌そうな表情を浮かべて怒っていた。
「え、えっと……君、誰? それに何時の間に僕の部屋に?」
「ボクは名乗るほどの者ではないのです、それとくだらない事は気にするなです」
僕の疑問は少女によってあっさりと言うほどなまでに切り捨てられた。酷い。
「それより、ごしゅ…違った、君は今日、彼女に振られた上に財布を落として更に自分一人を置いて両親が旅行に行って、
かなーりブルーな気分ですねっ? そうですねっ?」
「え?…あ…うん……そうだけど……何も、2度も聞かなくても良いジャマイカ……グスン」
やっぱり今日は最悪な1日だ、訳の分からない少女に痛い所突かれてまた悲しくなるなんて……。
ああ……何だか涙があふれてきた。
「あ、ちょ、ちょっと、泣かなくたって良いじゃないですか? ボクの話はまだ終わってないのですよ!?」
「……何さ? また酷い事言うんだったら僕は寝るよ?」
「大丈夫です! ですから、今、悲しい気分のごしゅ…オホン…君を、このボクが慰めてあげると言うのです!」
「……はあ?」
少女の言った事に、僕は間抜けな声を漏らすと同時に首を45度ほど右に傾けた。
………なんか、さっきから僕の事を言おうとする時、何かを言い掛けてるけど、何だろう?
まあ、訳の分からない少女の言っている事だし、深くは気にしないで置こう……。
「さあ、今日の悲しみをこのボクが癒してあげるのです!……ゲホゲホ、だからどーんとボクに任せるのですよ!」
「いいよ、慰めなんて……今更要らない」
「なっ、何でなのですかっ!?」
少女が自信満万なまでに胸を張り、片手でドンと胸を叩いて少し咽つつ言うのだが、
そっぽを向いた僕の返答に、少女は驚きの声を上げて慌てて尋ねる。
「訳の分からない少女に慰められても、余計に悲しくなるだけだからだよ……」
「ガ、ガーン、です!」
僕の言葉にショックを受けたのか、少女はわざとらしい位に大きなリアクションを取る。
リアクションに会わせてイヌミミや尻尾が動くあたり、このコスプレは良く出来ているみたいだ。
しかし、さっきから思っているんだけど、この子、なんで裸なの? 目のやり場に困るじゃないか。
「……む、むぅ……そう言われるとは予想して無かったです(ブツブツ」
…あ、なんかイヌミミと尻尾をしょげさせて壁に向かってぶつぶつと言ってる、ちょっと酷い事言っちゃったかな…?
なんて考えていると、少女はやおらこちらに向き直り、
「ならばこうなればです! 強硬手段でいくです!」
「―――へっ?……うぁっ!?」
少女の言葉に反応するよりも早く、僕は少女に飛び掛られそのままベットに押し倒された。
ちょ、いきなり何するの、この子!?
「こうなったら、言葉でよりも身体で慰めてあげるのです」
「ちょ、ちょっと待って、身体でって、如何言う事!?」
「こー言う事に決まっているのです」
少女の行動に慌てて尋ねる僕に、少女はごく当然の様に答えると僕の手をとっておっぱいに押し当てる。
うあーおっぱいって柔らかくてあったかいんだなー……じゃなくて!
「ま、待って待って、好きな人とやるのなら兎も角、いきなり見ず知らずの僕とこんな事するなんて良くないよ!」
「大丈夫です、ボクはごしゅ…マーマーマー、君の事が大好きですから問題ナッシングです!」
「えっ、ちょ、問題ありまくりっ――うあっ」
直ぐに我に帰った僕は、説得しつつ必死に少女を両手で押し止めようとするのだが、
少女にあっさりと切り返されると同時に、女の子とは思えぬくらいの凄まじい力で再び抑え込まれてしまう。
ああ、柔らかいおっぱいとかが身体に押し当てられて……おちんちんが……
「ほら、ここも慰めて欲しいと言っているじゃないですか」
「あうう……」
直ぐに少女はおちんちんが大きくなった事に気付き、
僕に圧し掛かったまま片手をズボンに突っ込み、そっとおちんちんを握ると上下に扱き上げる。
それに対し、僕は情け無い声を漏らすしか出来なかった。
「さ、服を脱がすのです、破かれたくなかったら大人しくするのです」
僕の抵抗が無くなった事を良い事に、少女は片手でおちんちんを扱きつつ、もう片方の手で僕の服を脱がして行く。
そのまま僕は何する事も出来ず、あれよあれよと言う間に素っ裸にされてしまった。……は、恥ずかしい……
「さて、最初は口で気持ち良くさせてあげるのです……あむ……ぴちゅ……」
「――は、ああうっ!?」
見ず知らずの少女に裸にされた事に、僕が恥ずかしがる間も無く
少女は大きくなった僕のおちんちんを口に咥え、舌で先っぽをチロチロと舐め始める。
その余りにもの気持ち良さに、僕は身体をびくりと振わせ、思わず情け無い声を上げてしまった。
「ちゅぶ……出ひたくなったら…ぺろ…我慢せず、ぺちゃ…何時でも出すのでひゅ…」
ちょ、おちんちんを咥え ながら 喋るのは止め てっ !
気持ち 良過ぎる よ !?
「先走りの液が……ちゅば、出てきたでしゅ…ちゅう、…気持ち良いのでひゅね」
あ、ああっ!? 吸うのも 止め て。
気持ち良さで、腰から 頭が、痺れて 何も 考えられ なくな る。
あ、熱い 何かが、腰の奥から 込み上げて きた
「ちゅ…先っぽが膨らんできたでふ、ちゅばちゅば…そろそりょみたいでひゅね」
「あうあうあう……」
僕の顔を 少女が 上目遣いで、見てる。
ちょっと、なに するの?
「……ぢゅ、ちゅるるっ」
ふぁ 一気に、吸われ !
もう 駄 目 我慢 出来 な !
「――――――あ゛あ゛あ゛あぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」
「んっ、んくっ……」
うぁぁぁぁぁ、やっちゃったぁぁぁぁぁ……見ず知らずの少女の口の中に精液を出しちゃったぁぁ!
しかもなんかこの子、何とも言えない顔で精液をごくごく飲んでるしぃぃ!?
「んぐっ、くふっ……ちゅぶ、んぐ」
更にどくりどくりとおちんちんから精液が出続けてるのに、
この子、全然口を離してくれない。それ所かストローでジュースを吸うようにチュウチュウと吸い続けてる!
「……ぷはっ、いっぱい出たです、ご馳走様です」
そして、おちんちんから精液が出なくなるまで吸い続けた後、
少女はゴクリと喉を鳴らして口の中の物を飲みこむと、おちんちんから口を離しにっこりと笑う。
その顔は可愛いんだけど、口の端から白いのが漏れてるよ……
「さて、今度はこっちで気持ち良くさせてあげるです」
「うぁっ」
言って、少女は尻尾を振りながら、まだぜえぜえと荒い息を漏らす僕の腰の上に身体をずらすと、
腰を少し浮かせて、僅かに毛が生えたアソコに僕のおちんちんをの先っぽを押し当てる。
熱くぬるりとした感触を先っぽに感じた僕はまたも身体をびくりと震わせ、情け無い声を上げてしまう!
「ちょ、ちょっと待って、ここまで行って言うのもなんだけど、さすがにこれは良くないよ!」
「今更つべこべ言うなです、男ならびしっと覚悟を決めるのです」
「だ、だけどっ」
「アーアーキコエナイキコエナーイ です」
ちょ、わざわざ耳を伏せて聞かない振り!?
「とにかく、さっさと行くです!」
「ちょ、やめっ」
叫ぶ様に言うと、少女は一気に腰を沈めた!
あ、ずぷりと音が聞こえ
「ひゃっ、あうあうぁぁぁっっ!?」
「あ、きゅぅぅぅぅんっ!」
にゅるりと僕のおちんちんが、少女の中にっ 入った!
中は熱くて柔らかくて、それでいてぬるぬるざらざらしてるっ、これは、気持ちが良い!
「ど、どんどん、中に入っていくです」
「うあぁぁ……」
うあ、ぬぶぬぶって、おちんちんが、奥に入っていくっ!
中の熱いひだひだが、おちんちんの全体と擦れて、にゅるにゅると絡み付いて来るっ!
あ、何かこつんって先っぽにぶつかった……ひょっとして、奥まで入っちゃった!?
「ごしゅj、ゲフンゲフン、君の童貞、頂いたです。 気分は如何ですか?」
「あ、あふぁう、あへぁ」
さようなら、僕の貞操、そしてこんにちは、大人になった僕。
ああ、でも……気持ち良さの所為でまともに答えられないよ、これじゃまるで僕が馬鹿みたいだぁ……
「それじゃ、動く、です」
「ら、らめぇ……」
ああ、らめぇって言葉、本当に出るんだ……うあ、ずっ、ずっ、って動き出した。
動くたびに、おちんちんを、ひだひだが締め付けたり吸いついたりして、気持ち……良い!
「あふんっ、きゅうんっ…くぅん!」
ちょ、動き、激し過ぎ! もうちょっと、緩め てっ!
おちんちんが、舐り回されて、じんじんと痺れて 来るっ!
あ、でも、かってに、腰が動いて 突き上げちゃうっ!
「あんっ…気持ち良いよ…っ! ご主人もっ、気持ちいいっ、ですかっ?」
「あ、うんっ、気持ち良いっ。うあっ…くっ!」
あ、何か、言ってる けど。気持ち よ過ぎて、何も 考えられ ない。
うあ、また、熱い のが、込み上げて きた。
「もう…駄目っ、また…っ 出ちゃう…!」
「良いですよっ! ボクの中に…っ、いっぱい、出しちゃって…良いっ、ですっ!」
出しちゃって、良い の? でも、やっぱ 良くない よ。
あ、ずちゅんって 腰が ぶつかって おちんちんが 奥に もう 駄目 頭の中 真っ白
我慢 無 理 … 出 ちゃ … u !
「あうあうあうあうあうあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「きゃうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅんっ!?」
次の瞬間、僕は少女の中に白濁をぶちまけた。
同時に、少女も限界に達し、僕のおちんちんをギュウっと締め上げると共に身体を仰け反らせて絶叫し、
そのままドサリと僕の身体に倒れこんだ。
「………気持ち、良かったですか?」
暫くの間、僕と少女がお互い抱き合ったまま肩を上下させ荒い息を漏らした後。
少女が顔を上げ、まだなお恍惚冷め遣らぬ表情で僕に尋ねてくる。
「う、うん、気持ち良かった」
尋ねられた僕は息を整える暇もなく、思わず答える。
だが、それがいけなかった。
「良かったです、なら、もっと気持ち良くさせてあげるです!」
「え? ちょ、やめっ たすけ、ああ、あ、あうあうあぁあぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……!」
それに気を良くした少女は、再び腰を動かし始め、
僕が制止の声を上げようとするも、おちんちんから押し寄せる快感の波に思考が飲みこまれ声にならず。
そのまま僕は、少女のされるがままになってしまったのだった。
それから僕は10回以上イかされた様な気がするが、それ以外は良く憶えていない。
「……で、君は一体何者なの?
なんか良く思い出して見たら、僕の事をご主人って呼んでたみたいだし、
如何言う事なの? 事情を教えてよ」
「……きゅーん……」
翌朝、僕は目を覚ますなり、僕の上に圧し掛かったまま寝ていた少女を起こしてベット側に正座させると。
服を着た僕はその向かい側に座わり、少女を問い詰めた。
対して少女はと言うと、何処か申し訳無さげに耳を伏せ、更に尻尾を股の間に隠してしょげ返っていた。
「えっと……実はボク、ご主人の飼っている犬のハナコなんです、
今まで人間の姿に変身できる事を隠してごめんなさいです」
「へー、なーんだ、君はハナコだったんだー……って、ゑ゛? ウソ?」
「ウソじゃないです。 だったら証拠を見せるのです……とうっ 変身解除です!」
言って、少女は掛け声と共にポーズを取り、くるりと宙返りすると同時にボワンと煙が上がる。
その煙から現れた姿は僕の見知った犬のハナコの姿。
そして、犬の姿で「変身、とうっ! です」と掛け声を上げて、またも宙返り&煙と共に再び少女の姿に戻って見せた。
「如何です、これで信じたですか?」
「で、でも、あの時は僕の話を聞いていなかったような感じだったじゃないか!?」
「犬の姿の時は、小さな声を良く聞こうとして首を傾げる時もあるのです。
あの時、ご主人が余りにもぼそぼそと言うのでボクは良く聞こうと首を傾けていただけなのです」
「…………」
この時、もしも僕の目の前に鏡があったのなら、さぞ間抜けな表情を浮かべた僕の顔が見えた事だろう。
それだけ、目の前の少女、否、ハナコが言っている事がトンデモな事だったからだ。
そ、そーいや、この子のイヌミミと尻尾に何処か見覚えがあるなぁとは思ってはいたけど……
まさか、僕の家に飼われている秋田犬のハナコだったなんて……
道端に捨てられていたのを拾ってから、僕がずっと世話していたけど、今まで知らなかった……。
「ごめんなさい、ご主人。ボクはご主人を慰めるつもりが逆に迷惑をかけてしまったみたいです。
もうボクはここには居られません。だからさよならなのです」
「待って! 何でさよならなんだよ!」
言ってハナコは立ち上がり、そのまま何処かへ立ち去ろうとする。
無論の事、僕はハナコの肩を掴んで引き止めて言う。
「ボクは普通の犬じゃないから、多分、その事でこれからご主人に迷惑がかかると思うからです。
それに、ご主人に対してあんな事をしてしまった以上、ご主人に顔向けできないからです」
言って振り返ったその顔は涙にまみれ、表情を悲しげな物に変えていた。
うーむ、これは本気で出ていく気じゃないか、これは何とか説得しないと……。
……って、何だか、立場が逆転している様な気がするけど、まあ、この際、気にしないで置こう。
「過ぎた事はもう気にしないよ。もうやっちゃった事だし、と言うか気持ち良かったし……。
それに、ハナコが普通の犬じゃなくても、ハナコが僕たちのかけがえのない家族の一員である事には変わりはないよ。
だから、出ていくなんて言わないで。ずっと居ても良いんだよ」
「でも……」
「大丈夫、僕にも考えがあるから」
「……?」
笑顔を浮かべて言った僕の言葉に、
意味が分からなかったのか、それとも良く聞き取ろうとしたのかハナコは首を傾げた。
―――それから数ヶ月後
「はやくはやくー! もっと走るのです!」
「ちょっと待ってハナコ、先先行き過ぎだよ」
朝、何時もの通学路で元気に先を行くハナコとそれを追う僕の姿があった。
因みに、僕もハナコもそれぞれ同じ学校の学生服とセーラー服を着ていたりする。
そう、あれから、僕は旅行から帰った父さんと母さんに事情を説明した後(あの夜の事は内緒だけど)
僕の提案により、ハナコを親戚の従妹と言う事でペットから本当の家族の一員にしたのだ。
この世の中、獣人と言われる人達が彼方此方に居るおかげで、ハナコのイヌミミと尻尾は意外と目立たなかったりする。
無論、ハナコの事は獣人と他の人達に言っている。
多分、今に至るまで、役所への書類手続きは相当大変だったと思うけど、
父さんも母さんもとても協力的で(両親曰く、妹が欲しかったの事)本当に助かったと思っている。
今では、両親にとってハナコはかけがえのない家族の”本当の”一員だ。
まあ、だけど、少し困った事もある。
「もう、ご主人はゆっくりし過ぎなのです もう少しボクに合わせるのです」
「ねえ、ちょっと言いたいけど、外で僕の事をご主人と言うの止めてくれない? 凄く恥ずかしいんだけど」
「あ、ごめんです、ご主人」
「……ねえ、僕の話、聞いてた?」
「聞いていたです、けど、ボクは君の事はとっても大好きですから、
君の事をつい、ご主人と呼んでしまうのです、ボクの癖なのです」
そう、それは未だにハナコが僕の事を「ご主人」と呼ぶのを止めてくれないと言う事だ。
人前で、それも学校で言われると周囲の人達に変な目で見られ、同級生からはからかわれとっても恥ずかしい。
けど、それが嫌、と言う訳ではない、むしろ満更、と言った感じもする。
何せ、彼女は誰よりも僕の事を思っていてくれているのだから。
「ご主人、また何か悲しい事があったらボクが慰めてあげるのです」
「はは、あの日の時と同じ事は勘弁してよ?」
「大丈夫です!………多分ですけど」
「多分って……まあ、良いや、その時は頼んだよ」
「どーんと任してくださいです! ご主人」
数ヶ月前のあの日、今日は最悪の1日だと、その時の僕は思っていた。
けど、今では最良の1日だったと僕は思っている。
だって、その日は、僕にとって大切な恋人の出来た日なのであるから。
以上です
突然天恵の様に沸き立った物を形にしたので文句は聞きません。
って、今更気付いたけど―――了―――の字を入れ忘れてた!?
GJ!
おちんちんたった
「ん…あぁ…美味しかったわ」
彼女はそう言うと首筋から唇を離し、見つめてきた
そして、ニヤリと微笑みをうかべながら…
「そうね、血をもらっただけじゃ悪いからお礼しなきゃね」
冗談ではない
血を無理矢理吸われたのだ…
そもそも血を吸ってる時点で論外、かかわるべきではない
「と、とりあえず部屋から出てってください」
だが彼女は聞く耳を持ってないようだ
という
蝙女をスレを見ながら…
考えてしまったorz
どうみてもドラキュラです本当にあ(ry
携帯だとメンドクセー
ハナコの声が羽入で脳内変換された
犬耳ボクっ娘ktkr!
318の続きを投下させていただきますよん。
雪の顔が真近にある。
柔らかい唇が俺の唇をなぞり押し付けられる。
「ん…んぅ…」
吐息のような雪の声。
するすると彼女の腕が首にかかる。
まるで逃がさぬように押さえつけると容赦なく蹂躙を開始した。
表面を滑っていた唇から俺の口内へと舌が進入してくる。
「…ん…ちゅ…ちゅぅ…ん…」
そのまま強引に自分の口の中に進入すると閉じた歯茎を撫で回し刺激する。
刺激に開いてしまった歯の隙間を抜けて進入した雪の舌が自分の舌と絡み合う。
「じゅ…じゅる…んん…は…」
粘着質な水音と唇の隙間から抜けた空気の音。
抵抗の仕方を知らない自分を雪の舌は容赦なく蹂躙していく。
「…ん…じゅ…ちゅぅ…んぷ…」
お互いの舌に乗って運ばれた唾液が混ざり合いねちょねちょと音を立てる。
瞳を閉じて、雪はただ俺の口内を犯す事に夢中になっているようだ。
舌を絡め、歯茎をなぞり、頬肉を舐め、まさに暴君の様に彼女は容赦なかった。
どれくらいそうしていただろう。
快感と、息苦しさと、ごちゃ混ぜになった淫靡な音が不意にやんだ。
我に返り見上げれば焦点の合っていない、潤んだ瞳が此方を見下ろしている。
「ゆ、ゆき…おれは…」
呂律が回らない。
まるで酒でも飲んだかのように体が熱い。
再び雪の顔が近付いてくる。
首に回した腕を解き両頬を挟むように添えるとそのまま舌を這わせた。
頬といわず、瞼といわず、唇と言わず、所構わずに雪の舌が這う。
「やめ…」
抗議の声も弱弱しい。
雪の顔が見える。
暗闇とはいえ、こうはっきりと見るのは初めてかもしれない。
綺麗な顔をしている。全てが均等に配置され、癖の無い、少々幼い美人と言う感じだ。
普段の無表情は何処へやら、熱に浮かされたような微笑で彼女は行為を繰り返す。
「…気に入りません…」
やがて顔という顔のすべてに舌を這わせた彼女が呟くように言った。
「…狐の匂いが…付いています…」
さきほどの紗枝さんとの行為。
間違いなくそれによって付いた物だ。
「…塗り替え無くては…」
雪の舌が這う。
首筋から胸へ、胸から腹へ余す所無く唾液で塗りつぶしていく。
肩から腕へ、腕から手へ、指の一本一本丁寧に、まるで自分のモノであると主張するように念入りに。
太ももからふくらはぎを伝う。
奇妙なむず痒さに体が震えるがお構いなしだ。
なんどもなんども舐め、足を伝い、事もあろうか足の指までも丁寧に舐め潰していく。
「…く…はぁ…」
情けない事にもう抵抗できるほどの意志は無い。
されるがままに雪に行為を刻まれるだけだった。
普段からは創造できない程の、雪の貪欲な感情に翻弄されるだけだ。
やがて再び太ももを渡り、彼女はたどり着いた。
俺自身の男の象徴へと。
「…ここは…念入りに…」
呟くが早いか彼女はやんわりと手を添えると亀頭へと舌を這わす。
「…ぐぅ…ぁ…」
声が漏れる。
もう、我慢する事などできなかった。
「れろ…ちゅぅぅ…ん…」
まるで、子供が夢中で飴でも舐めるように雪の熱い舌が肉棒を這い回る。
「ちゅ…ちゅ…ん…じゅる…はぁ…」
ちろちろとじれったい刺激と思ったら、急に圧迫するような強い刺激に変わる。
「あ…あ…ゆき…やめ…」
腰の辺りにじんわりとした鈍い感覚が溜まり始める。
盛んに耳を動かしながら雪は肉棒への匂い付けに夢中になっている。
「じゅ…じゅるる……」
鈴口へ口を付けられ思い切り吸われる。
びくりと体が痙攣した。
「…は…でそ…う…」
亀頭へと熱と、感覚が集まっていく。
紗枝さんの時と同じように射精欲求が高まっていく。
「ゆ…き…」
あと少し…でも…ふいに雪が肉棒から口を離す。
荒い息を吐きながら呆然と雪を見つめる。
あと少しだった、あと少しで射精できたのに…。
……俺は…
…何を考えていた?俺は雪の手で射精する事を望んでいたのか…
えもいえぬ自己嫌悪が湧き上がってくる。
「…もっと…もっと…触れていたい…」
雪が、不意に首もとの紐を緩めた。
かすかな衣擦れの音と共に彼女を覆っていた黒装束が落下する。
闇の中で映える白い肌。胸元に巻かれたさらしを彼女はもどかしげに外していく。
やがて露になった胸…
「…ふぅ…」
何かから開放されたかのように雪が溜息をつく。
大きい、のだ。片方が、夏に食べる小西瓜ほどある。
視線に気が付いたのか雪が己の胸を見ながら言う。
「…嫌いでした…この…大きいだけの胸は…」
再び、雪が肉棒へと体を寄せる。
「…でも…いまは好きです…」
弾力のあるしっとりとした肌に包まれて肉棒が震えた。
雪がその双丘を捧げ持つようにして挟んだのだ。
「…丈乃助様と…触れ合えますから…」
優しく包み込むように肉棒を圧迫する胸は、雪自身の手によっていやらしく歪んでいる。
それがゆっくりと肉棒を挟んだまま上下へと動かされる。
「…くぁ!」
口でされるのとはまた違った快感に声が出る。
雪の乳房が歪むたびに、しっとりとした肌に擦られるたびに肉棒がビクビクと反応する。
「…はぁ…こんなにいっぱい…お汁がでてます…」
うっとりと、嬉しそうに雪が呟く。
鈴口から流れ出た我慢汁は亀頭を伝い、雪の白い胸元を汚すように垂れ広がっていく。
雪が左右の胸を別々に動かし始める。
「…凄い匂い…はぁ…私と…丈乃助様の匂い…」
豊かな弾力にもみくちゃにされ肉棒が悲鳴を上げるようにビクビクと震える。
こぼれた汁が潤滑油の働きをしているのだろう。
擦る動きが滑らかになりどうしようもない快感が押し寄せ、腰が浮く。
情欲に浮かれた雪が次々と形を変える胸に挟まれた肉棒を見る。
「…先っぽが…寂しそうですね…」
ちろちろと彼女の舌が亀頭を這う。
もう、駄目だった。
耐える事を放棄して流されるまま得ていた快楽が先端を介し出ようと暴れている。
「…ゆき…だめ…やめ…」
夢中で鈴口からの汁を舐めとる雪には言葉は届かない。
同じ、先ほどと同じ感覚。
すべての意識が肉棒の先端に集まりそして、はじけた。
「ぐ…ぅぅぅぅ…」
白い液体が吐き出され、雪の顔を、髪を、胸を汚していく。
「はぁぁ…はぅ…」
恍惚の表情でそれらを受け止め雪が微笑む。
己の胸に挟んだままの肉棒を暫し眺めてそのまま再びちろちろと舌を這わす。
「……っ!」
えもいえぬ不快感とむず痒さに体がびくびくと反応する。
雪は夢を見るような表情で肉棒に付いた精液を舐め取っていく。
その行為は自分の胸にこぼれた精液を舐めるにいたり、最後に髪や顔に付いたそれまで指でぬぐって口元へと運ぶ。
雪が己の指を舐めるぴちゃぴちゃという音が響いた。
「…これ…が…丈乃助様の味…匂い…はぁ…」
そのまま射精後のビクビク震える肉棒を愛おし気に両手で包む。
「…熱いです…」
そのまま此方へと視線を移す。
「…丈乃助様ぁ…」
とろけるほどに甘い声でじりじりとにじり寄ってくる。
そのまま首元に腰掛けるように座ると自分で秘所を開いてみせる。
赤く充血しひくひくと痙攣している。
漂うむせ返るような雌の匂いに頭がくらくらする。
「…私も…どうか…」
もう、思考が停止していた。
自然と、そこへと舌が伸びる。
外側をなぞり、膣口へと差込、陰核を嬲る。
「はぁ…あ…いいです…ああ…気持ちい…い…ぁ…」
雪の嬌声が聞こえる。
俺の頭を優しく抑え、股を押し付けて送り込まれる快楽に震えている。
舌を動かしながら見上げた雪の体。
闇の中、かすかな月明かりに豊かな胸と細い腰が揺れている。
虚ろな瞳を虚空にむけ涎を垂らし喘ぎを上げている。
「…ひぁ…あ…噛んじゃ…あ…いぃ…んぁぁ…」
舌を這わすたびにびくびくと雪の体が揺れる。
ばたばたと揺れる尻尾が胸元を盛んにたたいている。
むせ返るような雌の匂い、毀れ出る愛液でもう口元から首下までぐっしょり濡れている。
「……っ!…ぁぁぁああああ」
ひときわ大きく鳴いて、雪が逃げるように腰を浮かした。
荒い息を吐きながら倒れこむように俺の腹へと座り込む。
はぁはぁ…と荒い息が聞こえる。
「……丈乃助様ぁ…私の…丈乃助様ぁ…」
ぼんやりと呟くとそのまま這うように後ろへと下がる。
いまだそそり立ったままの肉棒を掴む。
雪が跨るように腰へと乗り、ぬめる自分の膣へと押し当てる。
「……好きです…ずっと…ずっとぉ…前から…」
そのまま、一気に腰を下ろした。
狭い入り口を一気に貫きに、肉壁を擦り、亀頭が雪の最奥まで到達する。
「ぐ…ぁ…」
「はぁぁ…ん…」
同時に嬌声が上がる。
雪の中できゅうきゅうと圧迫され擦られ快楽が生まれる。
「…繋がってます…私…丈乃助様と…」
泣きそうな、それでも歓喜に歪んだ顔で雪が打ち震えた。
「…もっと…感じさせてください…」
雪が動く。
上下に何度も何度も動く。
そのたびに中で擦られて、嬲られて、肉棒が歓喜の脈動をする。
「…大きくなってる…私の中で…ふぁぁ…」
耳も尻尾もせわしなく動いている。
ぐちゅぐちゅと淫猥な音を立てる接合部からは絶えず赤い色の混じった愛液が流れだし腹の辺りに流れ落ちる。
「…ゆき…ぐ…おぬし…ぁ…」
その赤を見て少しだけ己を取り戻す。
雪は、初めてだったのだ。
どくん、と体が震えた。
「…あ…あ…あぅぅ…」
泣きそうに顔を歪めて、くぅくぅと喉を鳴らして雪が快楽を貪っている。
その姿にすさまじい情欲が沸き起こり、それでも動けぬ呪縛を呪う。
「…さま…丈乃助様…じょうの…さ…」
熱に浮かされたように自分の名前が呼ばれている。
雪が小刻みに痙攣し、そのまま…
「は…はぁぁああああああ!」
ひときわ大きな声を上げて体を仰け反らせる。
とたんに強い締め付けを受け、溜まっていた快感が爆発する。
熱い塊が、己を覆っていた雪の中へと吐き出される。
断続的な射精が行われるたびに雪の体は痙攣するように震えた。
「…あつ…い…あつい…よぉ…」
すべての射精を終えた後、繋がったままの雪が倒れこんでくる。
「…んん…丈乃助さ…ま…」
再び重なる唇。
休むまもなく舌を絡めなされるがままに雪に蹂躙される。
動かない体は幾度も求めに応じ行為は気を失うまで続けられた。
「…おはようございます…」
目を覚ますと雪がいた。
自分の横に寝転んで、相変わらずの無表情。
「お、おはよう」
答えながら暫しの熟考。
やがて頭が覚醒し始めたのか徐々に昨日のことを思い出す。
「う…ぁ…」
頬が熱くなる。
一晩中、雪に犯され続けた事を思い出したのだ。
恥ずかしくて雪が見れない。昨日の、あの痴態を思い出して意識するなと言う方が無理だろう。
……好きです…ずっと…ずっとぉ…前から…
うわごとの様に雪が呟いた言葉。
正直、異性に好意を抱かれたことなどなかった。
故に余計に意識してしまう。
「…お嫌でしたか?…」
雪が、問い掛けてくる。
「…私と…契った事を…後悔しているのですか?…」
雪の視線を感じる。
どんな目をしているのだろう。
焦点の分からないぼんやりした目だろうか?
昨日の様に何かを期待するような目だろうか?
「…そうですよね…あのような形で…申し訳ありませんでした…」
言葉に、雪を見る。
俯いてしまった彼女がどんな表情なのか分からない。
ただ、無機質に聞こえていた声に確かに混じった悲しみを感じた。
「雪…」
腕を回して雪を抱き寄せる。
「嫌じゃ、なかった」
彼女が、顔を上げる。
表情はない。だが、瞳には明らかに不安の色があった。
「あんな形であったが、でも、悪い気はしなかった」
途中からは、もう、自身の意思でもあった。
「…そう…ですか…」
表情は変わらない。
でも、おずおずと抱き寄せた手に雪が手を重ねる。
「でも、良かったのか?たった数日前に出合った男なんかに」
あの言葉の意味を直接的に聞けない自分を情けなく思う。
この期に及んで勘違いとか言われたらきっと立ち直れない。
「…数日前では…ありません…」
雪は、呟くように言った。
「…子供の頃から……見ていました…」
…どういう事だ?
記憶を遡ってみても雪に出会ったと言う思い出は無い。
「…極度の恥ずかしがり屋だったので…物などに化けて…」
…あれ?
何か覚えがあるような?
「…こっそり丈乃助様を…見ていました…」
…思い出した…
(それは見つめお化けだ)
そう言うことか。
「…でも…たまに気が付かれそうになってしまい…そのたびに…」
子供の頃、雪は物に化けて自分を見ていたのだ。
幼い自分は視線だけを感じていた。
…どうりで誰もいない訳だ。
「…気を失ってしまって…それで話かけることも出来ずに…」
「ふ、ふふふ…」
「…丈乃助様?」
「いや、なんでもない。続けてほしい」
「…これではいけないと…心身を鍛えるために…父の勧めで武道を習い…」
その腕を生かして護衛役を買って出たと言うわけか。
「…再び…再開したのは良いものの…恥ずかしくて…話も出来ずに…」
すぐに帰ってしまったり、常に姿を隠していたり、それが理由だったのか…
俯いてしまった雪。
「なあ…」
「…はい…」
「一つ命令していいか?」
「…なんなりと…」
愛おしい…なんだろうか?
都合がいいと言われても構わない。
だけど…
「俺と、一緒になって欲しい」
言葉に、雪が顔を上げる。
表情は、初めて見る…驚きの表情。
それが泣き顔に変わっていく。
抱き寄せた。
体温が心地よかった。
雲ひとつ無いよく晴れ渡った空。
ただぼんやりと街を行く人を眺めていた。
「遅いな…」
雪と待ち合わせをしていた。
これからは姿を隠す必要など無いからと、服を調達すると出て行ったきりだ。
「お待たせしました」
声がする。
振り向くと雪がいた。
黒装束ではなく、大人しめの着物を着ている。
「似合うじゃないか」
そう言うと彼女は嬉しそうに笑った。
…あれ?
反応がおかしい…
「雪?」
「どうかなさいましたか?」
無表情、うん、変わらない。
でも違和感がある。
「さあ、参りましょう」
雪が手を伸ばす。
その手を掴もうとして…
「あう!?」
雪が後ろから突き飛ばされたようによろけた。
視線を向ける。
「…紗枝さん?」
彼女がいた。
…彼女も様子がおかしい。
目の焦点があっていないと言うか…
雪に目を向けると驚いた様な顔をしている。
「お兄様、見つけました!」
突然、抑揚の無い声で彼女が叫ぶ。
声に応じるようにいかつい髭面の巨漢が現れる。
冗談の様に小さな三角の耳がちょこんと頭についていた。
似合わないことこの上ない。
「お嬢ちゃん、あの時の雪辱、晴らしに来たぞ…」
……もしかして。
「…た、太助か?」
「ふ、いかにも!」
…こいつが…おにーさんとか…言っていたのか…
「それより、いざ、勝負!
お前さえ遠ざけておけば妹の宿願が叶うのだ」
「え…え?…あれ?」
雪が狼狽したような声を上げる。
あたりまえだ、あんな正体見せられたら誰だって…
「お兄様、違います、私ですってば!」
…雪、何を言っておるのだ?
「騙されてはなりません、お兄様」
抑揚の無い声で紗枝さんが言う。
「おうよ、お前の言うとおりだ。ずるがしこい奴め!」
なんだかおかしなことになっているな…
雪が慌てている。
慌てて色々印を組んで何かしようとしている。
「…嘘、変身が解けません!」
変身?
……まさか。
表情豊かな雪。
無表情な紗枝さん。
…ああ、そう言うことか。
「覚悟ぉぉぉぉぉぉ!」
巨体に相応しい大鉄棍棒を片手に太郎が突進してくる。
「ち、ちが、違うんですよ〜!」
泣きそうな声で逃げ出す雪。
足音を響かせ追う太助。
それを見送る紗枝さん。
不意に、駆け去る雪のその背中に、一枚の札が張ってあるのが見えた。
あれが変化を妨害しているのだろうか?
「…さて…」
土煙と共にかけていった二人が見えなくなり紗枝さんが此方を向いた。
「説明して欲しい、雪」
そういった自分に紗枝さんがかすかに微笑む。
印を汲むとどろん、と煙が上がり雪が立っていた。
「…同じ手で来ましたので…」
同じ手…宿に泊まった時のことか。
確か俺に化けて雪を騙し、睡眠薬を盛ったという。
「…かかった振りをして…お返しを…」
紗枝さんが雪に化けている事を見越して、紗枝さんに化けたと言うわけだ。
そして今度は本来の姿で待機していた太助を騙してお返しをしたと…
「やれやれ…」
溜息が漏れる。
狸と狐の化かしあい、か。
「行こうか」
まあ、厄介事を回避できた今、ここに留まる理由は無い。
ふと、視線を感じた。
雪が、焦点の合わない視線で、確かに此方を見ている。
「………」
なんだろう?
…ふと、思い立った。
「着物、とても似合っているぞ」
そう言ったとたんに…
花が咲くように。
とても自然に雪が綺麗な笑顔を見せた。
「行こうか?」
「…はい…」
すぐに無表情に戻ってしまった事を残念に思いながら…
雪の手を引いて歩き出した。
了
以上でした。
行き当たりばったりの作品を読んで頂けた方々に感謝を。
>>354 テラGJ! 憎たらしいぐらい悶絶しちまったじゃねえかw
雪かわいいよ雪。
357 :
新参者(1):2008/01/24(木) 22:28:31 ID:PbjpV4NP
夢を見ていた。
不思議な浮遊感。
透き通るような青空の中を、俺は漂っていた。
眼下に広がるのは見覚えのある景色。それは、収穫を待つ水田以外には何もない、俺の嫌いな故郷の風景。
けれども、その光景は、最後に見た其れとはほんの少しだけ違っていた。何かが、違っていた。
不意に、何かに引っ張られるかのように、俺の視線はある場所で固定された。正確には、ある物に固定された。
それは、小さな子供。白いシャツと短パンに身を包んだ年端もいかない男の子。
その子供は険しい山道を、一心不乱に上へと目指して走っていた。
動物の通る、道とも呼べないようなわずかな痕跡を頼りに、両脇から押しつぶそうとするかのように生える草花を掻き分けながら。
子供の向かう先には、ただ青々とした森が続くだけで、他には何もないように見えた。
何の目的もなく、危険な動物に襲われる危険すら無視して、ひたすら山奥へと進む子供のその行為は一見すれば、それはなんとも馬鹿げた、無意味な行いに思えた。
だからこそ、訳がわからない。
今見ている夢の意味が、そして、この胸を締め付ける寂しさにも似た懐かしさが。
頭が、痛い。
考えれば考えるほどにまとまらなくなっていく思考が恨めしい。
さっきまで、夢を夢と認識さえできるほどになっていた意識が、ノイズまみれになって、端から霧散していく。
何かを忘れている、そう、大事な何かを。
だというのに、一向に思い出せない。遠い昔、何か、僕は――。
そこで、脳髄を襲う痛みがさらに激しくなった。思わず両手で自分の頭を抱え込み、足場のない空中でもだえる様に身を丸める。
それはまるで、自分の頭から染み出そうとする何かを抑えているように見え、自分の中に押さえ込まれた何かを引き釣り出そうとするさまにも見えた。
土に汚れたくすんだ白いシャツ。色あせた紺色の短パン。
あれは昔の俺だ。眼下に広がる一面の水田が世界のすべてだと思っていた頃の俺。
馬鹿みたいに純粋で、誰を羨ましがることもなく、毎日を何も考えず楽しんで生きていた頃の、俺だ。
あの頃の俺にはかけがえのない友人と、尊敬する両親と、大切な妹と、彼女が――彼女、まて、『彼女』って、誰だ。
一瞬、まとまりかけていた思考が再び散り散りになる。
自分の頭の中に、自分の意思とはまったく別の何かが存在している事に、この時俺ははじめて気がついた。
なぜかはわからないが、それは俺を邪魔するのだ。『彼女』を思い出すことを。
村に唯一ある神社。俺の生家でもあるその寂れた社の裏手。
入るなときつく厳命されていたその山を、だけど僕は親の目を隠れて頻繁に訪れていて、そののぼった――さき――に――――
記憶は結末を結ぶことはなく、俺は、すべてを思い出せないままに眠りから覚める。
358 :
新参者(2):2008/01/24(木) 22:29:57 ID:PbjpV4NP
目覚めは、穏やかだった。
窓から差し込む陽の光の眩しさから逃げるように起き上がると同時に、田舎独特のどこか冷たい空気に混じる、懐かしい食欲をそそる匂いが鼻につく。
不思議なことに、普段俺は決して寝起きはいいほうではないというのに、今日はなぜか意識がはっきりとしていた。
寝巻き用に着ていた白いシャツとトランクスを脱ぐ。昨日の夜は別段蒸し暑くもなかったはずだったが、その二つは汗でべったりと濡れていて、不快だった。
部屋の隅に置いた大きな旅行鞄から、変えのパンツと普段着を取り出し、それに素早く袖を通した。
肌に伝わる柔らかな感触。出立前に洗濯し、天日干ししたままに片付けたそれらは、一日経った今でも太陽の香りを失わずに、その衣で俺を包み込む。
膝立ちになり、旅行鞄の蓋に貼り付けた携帯用の鏡に映る自分の姿を確認する。汗に濡れた髪は俺自身の寝相の悪さもあいまって酷い寝癖を形成していた。
それは一種の前衛的な芸術とも言える程に。端的に言えば、爆発したかのようだった。
こんな事になるなら、さっさと美容院なりなんなりに行って、髪を短くしておけばよかった。
後悔するには、もう何もかもが遅かった。
村には美容院なんてなく、昔から男はすべからく丸坊主に、女は少し腕の覚えがある程度の人間に切ってもらうというのが、しきたりともいえないこの村の習慣だった。
憂鬱な気分を抱えたまま、障子を開け、廊下に出る。田舎特有のからっとした暑さの中で、素足に伝わる木の冷たさが気持ちいい。
洗面所は確か、一階だったな。
もう、そんな風に思い出さなければならなくなる程に、自分とこの村の接点は薄くなったのかと、この村の外で過ごしてきた時間の長さに少しだけ思いをはせる。
自身の故郷だということもあり少しだけ寂しく思えたが、それ以上に、この閉鎖的で世界の流れから取り残されてしまったかのような場所から自分がまた遠く離れることが出来たと
実感できることにちょっとした安心をも同時に感じていた。
「あ、お兄ちゃん起きた――って、酷い頭」
寝癖頭をかきながら一階に下りた俺を出迎えたのは、今まさに帰宅してきたらしい、見覚えのある特徴的な白と赤の装束に身を包んだ妹、涼乃の、笑みの混じった声だった。
「あぁ、おはよう。そして笑うな。好きでこうなったわけじゃない」
そこまで言って、俺は、涼乃のその手に握られたソレに気がついた。
「なんだ、それ?」
そんな俺の問いに、涼乃の表情が、微笑んでいた形そのままに不自然に固まった。
それは鏡だった。
359 :
新参者(3):2008/01/24(木) 22:30:58 ID:PbjpV4NP
俺の生家は、代々、村に唯一ある神社のその管理を任されてきた家系だ。
もともと神主に当たる存在はいたらしいが、江戸中期頃に見舞われたという災厄が元で、その神主の一家は根絶し、近しく接していた俺のご先祖様がその後を引き継いだらしい。
引き継ぐといっても、祭事を取り仕切るどころか、字の一文字一句も読めなかったために、居なくなってしまった神主の真似事すら出来なかったという話だが
それでも、結果、今この俺の代に至るまでこの神社の管理という仕事は延々と続けられ、その甲斐もあってか、今では祭る神の名さえ伝えられず、訪れる者もまるでいないというのに
社の境内はずっと清潔に保たれていた。
ちなみに、妹が今着ている衣服・・・・・・紅白で彩られた巫女装束は、はるか昔に根絶した神主一家が残した、数少ない由緒ある物らしい。
そんな滅多に身に着けないものを着てまでして扱うものだから、きっとこの神社に伝わる何か大事な物だろうというのは簡単に予想がついたが
人間、好奇心は抑えれないもので、その明らかに古びた鏡がいったいどういった、そして、どのような用途に使われたのか
きっと後々考えれば正直どうでも良くなるだろうそんな事にも、今の俺は不思議と心が引かれ聞かなければならないという気持ちに陥っていた。
「えっと、これは、ね・・・・・・」
「・・・・・・? おいおい、どうしたんだ。お前らしくもない」
「大事なものなんだよ。お兄ちゃんは見たことないと思うけど、ずっと本殿に飾ってあった・・・・・・そう、大事な・・・・・・」
記憶の中では、いつもはっきりとした物言いが長所でもあり短所でもあった妹の、その言葉が珍しく濁っていた。
後になればなるほど声は小さくなっていき、最後には判別すら出来なくなっている。
それまでの見たこともないものへの好奇心に加え、そんな妹の様子に鏡に対する興味がさらにかきたてられる。
その心境は、普段の俺からすればきっと異常なもの。
「ほれ、ちょっと――」
「こら。涼乃が困っているでしょう。お兄ちゃんなんだから」
「いてっ」
「お母さん!」
不意に、叱咤の声とともに後頭部に激痛が走る。
痛みを自己主張する部分をさすりながら振り向けば片手にお玉――きっとそれが凶器なのだろう――を持ったわれらが偉大なるおかあさまが仁王立ちで立っていた。
「何するんだよ。痛いじゃないか」
「あんたがいい年して子供みたいなことやってるからよ。ほら、さっさと洗面所に言ってその酷い寝癖を直してきなさい。後々、近所の人たちもいらっしゃるんだから」
「近所・・・・・・? あー・・・・・・わかったよ。面倒くさいな」
促されるままに、母親の指が指し示す方向に向かって俺はゆっくりと歩き出した。
その頃には、不思議と、今さっきまで心を支配していたあの鏡に対する興味は、綺麗さっぱりと消え去っていた。
ぺたぺたと洗面所へ向かって歩く、数年ぶりに見た兄の後姿を、私は不安な面持ちで見送る。
今さっき私を助けてくれたお母さんもそれは同じようで、その瞳は兄の首筋に固定されたまま動かない。
「・・・・・・涼乃。どう思う?」
この場合の『どう』というのは、もうアレ以外を指してはいない。
「まだ、大丈夫だと思う。・・・・・・多分、だけど。どっちにしろ、もう一対をとりにいった父さんが帰ってくるまで、私達には何も出来ないから・・・・・・」
「その鏡があの子に見えるようになったのが最大の問題ね。認識できない限り害はないのに、認識してしまった。思えばもうあれから10年か・・・・・・」
「ええ。おじいちゃんの張った封印はまだ持つと思ってたんだけど、こんなに早く綻びが出るなんて」
その時、開いたままの玄関から一陣の風が家の中に吹き込んで、広くはない家屋の中を駆け巡って、去っていった。
風が向かった先は、涼乃の兄、啓二が夢の中で幻視した、かつては孤里山と呼ばれていた、今ではもう滅多に人の立ち入ることのない山の頂上。
涼乃もその母も、ましてや啓二もそのことには気づかない。
強い風が木々を揺らす。
それはまるで、笑っているかのように。
360 :
新参者(4):2008/01/24(木) 22:33:31 ID:PbjpV4NP
昼も過ぎた頃。
俺は部屋の中で一人、布団の上に寝転がっていた。
旅行鞄の中身は既に片付け終わってしまったし、ちょっとしたご近所づきあいもすべて住んでいて、別段やることもなく、ここに着てから二日と経たずに
酷い退屈に俺は見舞われていた。
携帯電話はこのご時勢だというのにまったくの圏外で、振っても叩いても空に向かって高く突き出しても俺をあざ笑うかのようにその本来3本線が並ぶはずの場所は変化せず。
ノートパソコンも持参してきてはいたが、こんなド田舎でネットワーク回線が繋がるはずもなく。
あまりたくさんの荷物は持ってこれなかったので、他に本など暇をつぶすためのものを持ってきてもなく。
――つまるところ、やることがないのであった。
だから田舎は嫌いなんだと、いつだったか、ある頃を境に持ち始めた意識を再確認して、俺は立ち上がった。
窓の外には、どこまでも続く山々と、水田が広がっていた。
夏の日差しは決して好きではないが、このままこの部屋の中でするめのように干からびるくらいなら、都会に出てからは滅多に味わうことのなかった自然の中を歩くほうが
よっぽど有意義に思えたからだ。
今さっき懐かしいおふくろの味を収めた腹は十分に満たされている。俺はそのまま一階に降りて、年季の入った冷蔵庫の中にある自家製の果物ジュースを、ここに帰ってくるときの
電車やバスの旅の途中で飲み干した炭酸飲料水が入っていたペットボトルの中になみなみと注ぎ込んだ。
「腹具合良し。飲み物良し」
付け加えて気温暑し。
そう、口の中でつぶやいて玄関に向かう。
不思議と、めぐりが悪かったのかはたまた他の要因なのか、何をそんなにやる事があるのか忙しく動き回っているようなのに、家の中で、玄関までの道中、母にも涼乃にも会わなかった。
家の中に居ないのかと思えば、そうでもないらしく、昨晩見たばかりの二人の靴はともに、綺麗に玄関口にそろえておかれていた。
「・・・・・・ま、そんな時もあるだろう」
俺は特に何も考えず。そのまま、外へとちょっとした小観光に出た。
嗚呼、なんだか雪ちゃん可愛いなw
なんのケレンもなく可愛いな
362 :
新参者(5):2008/01/24(木) 22:34:36 ID:PbjpV4NP
「退屈だなぁ・・・・・・」
気晴らしのはずの散策も、すぐに飽きが来た。
数年前のソレとまったく変わらない風景。最初はちょっとした感慨もあったような気はするが、何から何まで変化なしとなるとそれは懐かしさを通り越して一種の怒りまで辿り着いていた。
結局殆ど歩くこともなく、実家のすぐ隣にある神社の境内の木陰で、俺は涼んでいた。
「ほんと、だから田舎ってのは・・・・・・」
中学にあがったばかりの頃。ここに住んでいた頃は毎日のように呟いていた言葉が口をつく。
適当に見つけ、腰掛けた石段は木陰に隠れていたせいかひんやりと冷たく、太陽の暑さにやかれた体から篭った熱が、少しづつ吸い込まれて心地よい。
不意に、視界の端に何か動くものを見つけた気がした。
ゆっくりと立ち上がり、何となしにそのところまで歩みを進める。するとそこには、ちょっとした獣道があり、山の奥へ方へと続いているように見えた。
「こんなの、あった・・・・・・か?」
生まれてからこの村を出るまでの間の記憶を思い出す。
子供の頃、俺は、年相応にやんちゃで、娯楽の少ないこの村を、数えるほどしかいない同年代の友人達との間に縦横無尽に走り回っていた。
それは、この神社の中も例外はなく、あるときは立ち入りを禁じられていた場所にうっかり入り、皆揃ってこっぴどくしかられたこともあった。
それ程に、あのころの俺達は毎日を『探検』に費やしていた。それは、後々、何もないこの村への失望へと繋がるのだが。
何はともあれ、つまるところ、昔の俺はこんなものがあるとは知らなかった。
となると、最近出来た道かなという考えが頭をよぎるが、見た限りこれはずっと昔からあるようで、ほんの数ヶ月の間に出来た物のようには見えなかった。
「昔の俺も、詰めがあまいなあ」
そんなことを言いながら、俺は、自分の胸に、確かに喜びという感情が生まれているのを感じていた。
まったく、すべて知り尽くしたと思っていたこの小さな村にも、まだ俺にとって知らないことがあるじゃないか。
少し考えて、俺は、この獣道の先に何があるか確かめようと、そう決意した。
丁度暇だったことに加えて、生来の好奇心が、俺にこの先へと行けと命じるからだ。
ふと、何かに呼ばれたような気がして、後ろを振り返る。
だが、視界に移るのは物言わぬ社で、耳に届くのはかすかに揺れる木々のざわめきだけ。
しばらくその空間をじっと見つめていたが、何をしているんだろうと思い直し、俺は、草木を掻き分けてその獣道をたどっていく。
まだ見ぬ場所に思いをはせながら。
何かを、忘れている。何を忘れているのかはまったくわからない。
そもそも、忘れたことさえ俺は忘れていたのだから。
363 :
新参者:2008/01/24(木) 22:40:08 ID:PbjpV4NP
どうもお久しぶりです。とりあえず、作中の地名どおりに狐の方向で行こうかと思います。
実はこの先もそれなりに書いてるんですが、どうも私の作風は説明くさいらしく、肝心な部分に至るまで延々と
こういった感じの文が延々と続きそうになったので、一度切ってここまでひとまず晒してみました。
とりあえず情景描写はもう十分だと思われる方が一人でもいらしゃれば、すぐにでもスレの方針通りの部分を書き出そうと思います。
もともとそう文才があるわけではなく、モチベーションも持続せず、さらにろくな推敲もしてない文でございますが
楽しんでいただければ幸いということで・・・・・・
>>363 読み手の顔色をうかがったりすると余計ややこしくなるのが世の常。
スレの趣旨から外れすぎぬようにしつつ、己の思うままに書かれるがよい。
二日足らずに三つも投下とは、これは何と言う祭りだ?
とにかく雪の作者さん、通りすがりさん、新参者さん 三人ともGJですよ!
所で、個人的に好きな作者さんとかっているかな?
俺の場合はゲーパロ氏だけど
>>366 俺も。
というか他板の某まとめサイトでゲーパロ氏の作品に出会わなければ
このスレはおろかこの板に来ることはなかったかもしれん。
>>367 古参面するつもりじゃあないが、初代スレから見てる俺イズヒア。
くまさんの職業遍歴も知ってるし、BIGBOSS誕生も覚えてる。
六線沢事件の話で住人の心にトラウマ残して、一時期、熊が忌避されたりもしたけど、特に荒れることも無く過疎化することも無く10代目だ。
良いスレになったなあ。
>>354 GJでした。ところでこの作品、続きますか?
まあ、一気に炎上、粘着、過疎の原因だしな
純粋なファン心理かもしれないが、名前を挙げた人にも迷惑のかかる可能性を考えたほうがいい。
373 :
354:2008/01/25(金) 18:39:15 ID:SVuqaqaG
>>369 構想的には紗枝姉妹達の話とか、丈乃助兄の話とかあったりして…。
雪や丈乃助は出てきますが主人公が変わってしまうので続くと言うのは微妙だトカ無いトカ。
動物娘達は、淫語とかどーやって修得すんだろ…?
>>377 野良猫娘達が、人間の捨てたエロ本にむらがってハァハァしてる姿を連想した。
そしてお互いの身体を舐め合い…(ry
>>378 ボスと言うかお姉様が妹達に淫語やらその場所やら色々と教えている所を幻視した。
>>378-379 それをたまたま通りかかった子供が目撃して、
猫達の様子を興味深げに見ていたら、子供が見ている事に猫が気付いて
子供が逃げる間も無く猫に押し倒され、その場で実践される、と言うのを妄想した。
「あ、何ニャ?この紙は?」
「水に濡れて凄くめくりにくいニャ」
「おまけになんか所々くっついてるし…
にゃ〜!!に、ニンゲンの裸が写ってるニャ!!」
とある河原を散歩中の仔猫(♀)二匹。見慣れない物を見つけた様です。
「うわ、デカい胸…
ニンゲンのオスはこんな変な胸に発情するのか…変な生き物だニャ」
「うちのご主人様も……こんな胸のメスが好きなのかニャ…」
「わっ、クロ。泣いちゃ駄目ニャ―!?」
どうやら黒猫はご主人様LOVEのようです。一方の三毛猫も慰めているわりには元気がありません。
するとそこへ…
「仔猫ちゃん、元気ないみたいだけど?」
この辺りのノラ猫のボスである通称「姉さま」が現れました。
「姉さま」はメスでありながらとても強く、この辺りのオス猫など歯が立ちません。おまけに銀と黒の美しい毛で美麗な姿を誇っています。
黒猫のクロは事情を話しました。「姉さま」は聞き終わると妖艶な笑みを浮かべます。
「まずはニンゲンの事を知らないと駄目ね」
「姉さま」によるニンゲン講座、及び擬人化の魔法は二匹の仔猫を一歩大人へ近付けました。
その後二匹のご主人様がどうなったかは知りません。神ならぬ傍観者の私、只のカラスには預かり知らぬ所です。
終われ
>>381 ぜひそのご主人様がどうなったかをよろしくお願いします。
カラス飼いたいンだけど・・・
>>388 一応カラスも野鳥だから、法的にちょっと無理かね
余談だが、カラスはオウムや九官鳥みたいに言葉を喋るらしいぞ
鳥類最強の頭脳り誇るカラス娘が、一目ぼれした男をストーキング
その頭脳と身体を駆使して主人公を追い詰めてく展開希望
>>385 野鳥なのか?害鳥獣だから、(狩猟区域で)見かけたら必ず撃つように言われたがな。
狩猟免許の講習会で。
飼う位なら問題ないかもだが……あらかじめ警察や保健所なんかに聞くかした方が良いかもな。
>>373 四姉妹が丈乃助を取り合って大変なことに!?
という展開を妄想していた俺に一筋の光が(;つД`)
>>384 よくそんなん覚えてたなwww
レスを見て初めて気付いたwwwwww
鶴の恩返し…もとい、烏の恩返しが速攻脳内に投影された(しかも性的な意味で)俺はもう駄目だ
電柱に巣を作ったカラスに襲われたことあるなー
そんなところに作るから悪いと思うのだが
情が深くて猪突猛進ってやつなのかなー
>>390 猪突猛進てのはないような。ズル賢いイマゲ。
鳥山明が子供の頃怪我した烏を一時期飼ってたって話があるな。
かなりなついて「アホー」とか「バカー」とか喋ったりするようになったんだが、
ある日飛んでいったきり帰ってこなかったという話。
鴉、なぜ啼くの
鴉は山に
可愛い七つの子があるからよ
その子は誰の子で
どうやって出来たのかkwsk
そんなこと言う奴はじめて見たw
>>393 そりゃあもちろん気に入った男を山に連れかえって(拉致とも言う)作らせたに決まってるじゃないか。
あれ? こんな夜中なのにカラスの声が……
それは気のせいだw
こんな時間にカラスの声なんてするわけ…
あれ?俺にも聞こえる…
夜明け前あたりになると家のベランダにカラスが何匹かたむろするんだが・・・
がッタンガッタン五月蝿くて堪らないんだが、このスレ住人が引き取るんだったら捕まえてもいいw
おい、主語と目的語を間違えとるぞ
「このスレ住人が引き取る」ではなく「このスレ住人を引き取る」
「捕まえて」ではなく「捕まって」
まったく、ゆとり世代はこれだから
ん?
外がうるさいから、ちょっと見てくる
>>397 いかん!そいつらには手を出すな。
お前を狙っているんだ(性的な意味で)
>>397 むしろ取っ捕まってこのスレで実況せよw
>>395から
>>398の応答がないのを見ると、どうやら捕まったらしいな……
キーッ ナンテウラヤマシス
まとめの作品を見てた
チラホラとガ○ダム主人公の名前とか見たことありような世界観とかが見られたんだが…気のせいか?
孕ませスレで興味深い話題がなされているけど
兎が多産なのは子宮が複数あって常に用意が出来ているからだとか
>>403 4章 ライオンにトラにクマ、なんてことだ!
6章 ヘビにのみ込まれたときの心得
この章の名前が秀逸すぎる・・・
4章は獅子っ娘、虎っ娘、熊っ娘に囲まれた状況だな
あれ・・・そんな状況な主人公を見た気が・・・
まさか、この本の作者は!?
投下を途中で止めてる人達って、話
前スレから投下を途中で止めてる人達って、話を終わらせる気あるのか?
いつまで待たせてんだよ。
>>408 妄想が出来る俺からすれば、ネタを戴けるだけでありがたい
まぁ、勿論出来れば完成させて欲しいが・・・
俺の妄想よりも質が上なものが来るしなぁ
くまの人、いったい何ヶ月経ってるんだ?終わらせる事ができないなら最初から書くなと言いたい
あと自分語りがいやだ
小グマの育成に時間を割かれているんだろうから怒るな。おとなげない。
新しい職人を待て。
>>412 きっと
>>411はまだ毛も生え揃ってない、ツンデレぬこ娘なんだよ。
「まだかな?早く読みたいな」と気が急いでるわけで。
なに?なぜぬこか?
妄 想 は 自 由 さ !!
>>413 いや、普通に読ませてもらってるじゃなくて「読んでやっている」気でいるダボだろ
「はあ、今日もお話の続きは読めないのかな…」
沈んだ気持ちで2chの画面を閉じる。あーあ、せっかくの満月なのにさー。
私は最近、満月の晩にはご主人のパソコンからネットの世界を覗き見る事に熱中している。
世界はこんなにも広くて、こんなにも色んなことがあるんだと知り、やがて一つのサイト―――正確には掲示板の中の話に辿り着いた。
そこには私と同じように人の姿を借りた獣の話がたくさん載っていた。
私はまだ生まれて6ヶ月くらいしか経ってないけど、えっちな話が多いのがなんとなく分かる。
悲しいお話や、怖い話や、なんだか幸せな気分になる話や、尻尾や耳の先が痺れてきてお腹が熱くなって少しえっちな気分になる話もある。
ある日、お話を書いている人がお話を途中で止めてしまった。
私は続きが読みたいのだけれど、なかなかお話の続きが読めなかった。
どうしたんだろう?
待っても待ってもお話の続きは読めない。
私は勇気を出してその掲示板に書き込んでみる事にした。
その人は読んでくれたのだろうか?私、文章書くの苦手だから心配だな…
そうだ!今度その人のおうちに遊びに行こうっと♪
きっと「猫の手」を借りたいくらいに忙しいだろうしな〜。
417 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/29(火) 00:40:01 ID:YzQx736/
>>411 職業柄なかなか時間は
とりづらいと思うよ。
1〜2年は忙しいかと
気長に待てない人が多いスレですね
>>411 人には生活があるわけ。ひがな一日2chに入り浸ってられる暇人とは違うんだよ。
暇人側に立つ俺が言えた義理じゃねぇがな!!
ちょwwwなんだか琴線にジャストミートwwwwクソワロタwww
>>404が挙げた孕ませスレを勉強の為覗いてみた。
『兎は年中発情状態で飼い主相手に想像妊娠することも』
( д ) ° °
「寂しいから抱かせて下さい」
「まだまだ足りないから、ご主人様の精液を私の
子宮に出して〜!!」
(妊娠してないのに)
「あ、酸っぱい物欲しいです、ご主人…パパ」
とかいううさ娘3連コンボ電波が来た。
年中発情か…ヤリマンヴィッチ…
>「ウサギは寂しいと死ぬ」というのも誤りである。
>ウサギはむしろ縄張り意識が強い動物であり、争いを避けるために単独で飼う方がよい。
飼い主が他のメスにデレデレしてるのを見たウサギが嫉妬して逆レイプする光景が目に浮かぶ…
>>423 いや、こうだ
「私とあなた、どっちがご主人を悦ばせられるか勝負よ!」
「フッ、望むところっ!」
「ちょ、だからと言って二人同時に圧し掛かってくるのはやめ……アッー」
飼い主相手に想像妊娠
↑これなんていう、俺らが求めたユートピア?
ちょっと待て?ということは
ペットショップは桃源郷?
>>426 来週からペットショップで働く俺は勝ち組
>>427 そっか、オスのみを扱う店で働くのか・・・・ガンガレ
後に『擬人化した♂動物にアッー!』スレを建てる
>>427を見たとか見ないとか
>>427 純粋に羨ましい犬好きがここに一名。
ペットショップで見たしばわんこ(オス・三ヶ月)に恋をしました。
お値段十数万円は手が出せないので諦めた。俺の給料一ヶ月分がトぶ。
黒髪ロングで両目が隠れてるカミツキガメ娘に甘噛みされたい
駄目だ、それは…
遅かったか…
>>431、萌えで息子を失うなんて…漢だぜ…
>>432 それはひょっとして…
『ロブスター娘の手コキ』
ぐらい危険なのか?
以前、ロブスター娘?に手コキされた人の話聞いた事あります。
彼女にロブスター食べさせたくって、だけと金がないから市場でロブスター盗んで
ズボンの中に隠したらハサミとめてたバンドが外れて……
その後、彼女には、フラれたそうです。
>>430 柴様のためならエンヤコーラ♪
してやれ。
二ヶ月後
>>430が残業してまで貯めたお金を手に
ペットショップへ向かうと、あの柴犬の姿は無かった。
「残念ですが売れてしまいまして…」
仕方なく別の柴犬(♀)を購入した
>>430。
その後近所では、夜に歓喜と哀願の混じった男の声が
響くようになったとさ。
なんて事が無い内にオスを飼うんだ、
>>430!
>>436 オスを買ってもメスと同じ結果になりそうな気がする。
>>437 擬人化薬を開発した某氏か。
しかしペットショップの動物を擬人化すると
発情期の対策は全て自分がやるのか・・・死ねるなおい。
そして交配もさせなければ。
「誰がお前みたいなガサツな女に興奮するかっての!」
「フ、フン、それはこっちの台詞よ!このトゲチンコ!」
というつがいの発情期をニヨニヨしながら眺めていると、後ろから気弱な犬娘に
『くいっ…』
と袖を引っ張られ、見た目を裏切るパワーで物陰に連れ込まれて逆レイプされて、もう粉しか出ない
まで読んだ
彼女に会ったのはショップのウィンドウ前だった
フワフワのくせ毛が可愛らしい幼い顔立ちの娘だった
僕の顔を見てにっこりと微笑んだ彼女は僕の袖を掴んだ
「きっと迎えにくるから」
そう約束したのに
彼女を身請けする為にショップを訪れた僕に与えられたのは
「引き取られていきましたよ」の一言
ああ、こんなことなら無理をしてでもあの時に引き受けるべきだったんだ
うなだれる僕の目の前を横切る影
ぴんと伸ばした背筋としっぽ
艶のいい毛並み、高貴な顔立ち、僕を見下すような目線。
もう、視界には彼女しかいない。
ああ、情けない僕を踏みにじり罵ってくれ
店長にカードを渡し、彼女を抱えて店を飛び出す。
僕の女王様。 どうか哀れな僕を冷たい視線で蔑んでください
なんかちがうな
水を差してすまないが
このスレでペットショップの話をすると、
江戸時代の吉原が連想されて切ない…
世が世なら、心中とか駆け落ちなんか…
本当ごめん
「おはよ〜ご主人サマ。コーヒー飲む?」
キッチンに来ると、いつものように愛犬が朝食の準備をしていた。今日の彼女はご機嫌らしい。その証拠に、尻尾がパタパタと
元気に動いている。何かいいことあったのかな?と思いながら彼女が淹れてくれたコーヒーに口を付けたその時。
「ねぇねぇ、ご主人サマってホモ?」
俺は盛大に噴いた。
「さっきご主人サマと出会った日のこと思い出してたんだけどね、あの時のご主人サマってずっと雄ばかり見てたでしょ?」
あれは単に美しい毛並みだなと思って見てただけなんだがな。
「それでね、私、ご主人サマがホモかどうか確かめることにしたの」
彼女が悪戯っぽい笑みを浮かべる。まずい、この顔をする時は…
「がお〜!」
それは虎だ、とツッコむ間もなく俺は椅子ごと倒されてしまった。
そして直後、顔に感じる柔らかい感触とぬめりのある液体。
「ご主人サマ、舐・め・て♪」
気がつけば、溢れる程に濡れた無毛の秘裂を顔に押し付けられていたのだった。
>>436 こんな感じか?
もうすぐバレンタイン
主人やつがいに愛とイカガワシイクスリたっぷりのチョコをプレゼントする健気な獣娘たち
そして、ホワイトデーには三倍返しと通常の三倍白いのを要求されるのか
てすと
>431
ちょっと調べてみたら、カミツキガメは噂にあるように食い千切るほど力は強くないらしい。
攻撃性は強いが性格自体はかなりの臆病で水中にいる時は大人しい。
捕まえる時は後ろから近寄って、そっと甲羅を持ってやるとそこそこ安全。
これを基にカミツキガメ娘にすると…、
怒りっぽくてすぐに噛み付いてくる(色んな意味で)のは、臆病な本心の裏返し。
そんな常に不機嫌な彼女でも、後ろから腰に手を回して優しく抱きしめてあげれば安心してこっちに体を預けてくれる。
Hの時は水中プレイ以外は大抵不機嫌なもんだから、こっちが泣くまで甘噛み焦らしされる。
逃げようとしても爬虫類特有のノーモーション高速タックルからは逃れる術無し。
…と言った感じ?
今、イリエワニ捕獲番組をやってたな…
あの人の母上は好みの男にわざと捕まって、調査と引き替えに
『サァ…ツガイノ時間ダ』
発動したに違いない。
騎乗位でぐるんぐるん回ったりな。
擬人化してないワニが花時計でくるくる回ってる所を想像した…
バカヤロー
俺の黒豆ココア返せw
>>446 お風呂プレイでご機嫌な無口亀少女に、
後ろから抱きつくのを想像した。
ちょい質問。
小ネタが浮かんだが、獣人幼馴染み(♀)が合うのはどんな娘かな?
>>451 やっぱ犬っ娘じゃないか?
主人公が生まれたと同時に親がどこからか拾ってくるか貰ってくるかして、
小さい頃はまるで兄弟みたいに過ごしてたけどある日我慢ができなくなった犬っ娘に襲われるw
>>451 ○○君(主人公)だ〜い好きキャラだったら犬っ娘
ツンデレだったらぬこっ娘
舞台が田舎で神社の娘だったら狐or蛇っ娘
ほんわかお姉さんなら牛っ娘
かな。
>>453 あんたすげぇ、すげぇよ!
よくわかってるよ!
特に神社の当たりとか
455 :
名無しさん@ピンキー:2008/02/03(日) 01:36:02 ID:b6L5pOo6
スレ住人がひとつになった瞬間であった
459 :
451:2008/02/03(日) 12:25:51 ID:jko7Zzq+
これが…逆レ住人の共振の光なのか…
ともあれサンクス。
よっしゃ犬っ娘で…
保管庫に俺の書きたかった話があったorz
もいっちょ練り直す。
冬眠する熊は秋にタップリと栄養を蓄え、春にはゲッソリとヤツレテ出てくる
寝床でなにやってンだか
>>461 子ども生んでるらしいぞ。ソースはWiki
>>452 ちょwなんで今書いてるネタばらすんだよ!
子作りをした熊娘は冬眠の際、出産前後のタンパク源として番いとなった男をねぐらに連れ込むらしい。
出産後のねぐらには母乳を吸う赤ちゃん熊と母乳を吸われながら連れ合いのアレを吸う熊娘、
そしてひたすらに搾り取られる
>>465がいることでしょう。
466 :
453:2008/02/04(月) 02:16:17 ID:To1uMGat
ケモノっ娘で思いつくキャラのふいんきは、
犬っ娘→主人公だ〜い好きなドジっ娘
ぬこっ娘→天才肌で飽きっぽいか、お嬢
蛇っ娘→プラチナブロンドか黒髪の色白・無口
牛っ娘→家事全般(特に料理)得意な眼鏡っ娘。巨乳は標準装備(完全な好み)
狼っ娘→ワイルドで面倒見のいいお姐さん
かな?
ここ牛っ娘作品けっこう少ないですね。
誰か牛っ娘の作品書いてくれないかな……
牛っ娘だとどうも「笑う犬」の「ミル姉さん」を思い出すんだなあ。
>>467 貴様! よくも! よくも!
思い出しちまったじゃねえか、こんちくしょうw
初代スレだっけか?
あの初牛っ娘が俺のつぼにはまってたまらんかったな
俺は一番最初の狼娘だな
>>467 『いきてるって な ん だ ろ 〜 、いきてるって な あ に』
『 い ら っ し ゃ い ま そ ぅ っ !!!』
『やった!やった!やった!やっ(ry』
『50/50』
>>472 笑う犬懐かしいなww
ウッチャンナンチャンまたテレビ出ないかな…
連レスだけどまる見えのハイエナ見てたら妄想が止まらねえww
雄が雌に逆レされる様が瞬時に脳内に浮かんだ俺は完全にこのスレに毒されてる。
>>467です。俺のせいで、懐かしTVスレになってしまった…。
お詫びに、一連の流れで触発されて書いた「いぬっこSS」を投下します。
ごめんなさい。
476 :
チコとぼく。:2008/02/04(月) 21:55:40 ID:HO2KNTiz
1.
チコが習字をしている。
我が家の愛犬チコは、いわゆるイヌミミっ娘。
ぼくが、大学のキャンパスでチコがうずくまってる所を拾ってきた。
始めはやせ細っていたが、今ではすっかり元気になって、いつも跳ね回っている。
見た目は栗色のボブショートの女子中学生。ぴょこんとイヌミミが垂れていて
美しい毛並みの尻尾が自慢の女の子。つぶらな瞳には、飼い主のぼくも心奪われる。
ただ、拾われっ娘なので文字を禄に知らぬ。今日は、彼女なりに文字を覚えようとしている。
「むうう。上手く書けないよぉ…」
居間のテーブルにぼくが小学生のときに使っていたお習字セットを広げ、自分の名前を書いている。
チコがねだるので、仕方なしにぼくがお手本を書く。しかし、悪戦苦闘の様子。
チコはじゅうたんに直に女の子座りをし、ぼくは向かい側で上からじっと見下ろす。
今にも泣きそうな顔をしているチコ。棒を握るように筆を持っている。
半紙をぐりぐりと筆で回す。あわせる様に半紙も回る。
あまりにも滑稽なのでぼくは笑ってしまった。
「ったく、チコはへたくそだなあ」
「へたくそじゃない!」
「やーい。へたくそが怒った!!」
「へたくそじゃないの!!」
チコはかんしゃくを起こして筆をぼくに投げつけた。あーあ、じゅうたんが汚れてしまう。
頼むからやめてくれ。ぼくが親から叱られる所など、チコに見せたくない。
477 :
チコとぼく。:2008/02/04(月) 21:56:19 ID:HO2KNTiz
2.
「ほら、筆はちゃんとこうやって持って…」
ぼくは、力なく転がる筆を拾い上げ、チコの後ろに回り、右手に優しく持たせてあげる。
上手く書けないチコはふぐのように膨れっ面をする。
「もー!書けないっていったら書けないの!!バカ!」
チコから筆で脚を叩かれた。ズボンが墨汁で染まる。
「ほらほら、ダメだってば。筆を振り回しちゃ」
「あーん、お習字なんか死んでしまえ!!」
「チコ!」
泣きべそをかく少女に手間取るぼく。とうとう、いじけてふて寝をしてしまった。
ぼくは両脇を抱えて、彼女を起こす。
「もう、やだよお」
ふさふさした尻尾が、ぼくの足をぴたぴたと叩く。
「ほら、『チ』は右からこうやって…」
チコは、いやいや筆を再び手に取ると涙ぐみながらぼくに従った。
正直、ぼくも書道なんぞ自信がない。ただ、チコよりは上手く書けるはずだ。
「いい子にしたら、ごほうびくれる?」
「はいはい」
筆をゆっくり滑らす。チコの後ろ髪がぼくの顔に近づく。髪の匂いがする。せっけんの清潔感漂う香り。
チコはチコで真剣。横棒をしゅっと引っ張る。
三画目。ぼくもチコも息を飲む。
…できた。
478 :
チコとぼく。:2008/02/04(月) 21:57:13 ID:HO2KNTiz
3.
「ほら、上手く書けたじゃない」
「すごいすごい!もう一回書いてみるよ!」
ほほを緩ますチコ。半紙は「チ」の字で埋まった。
「じゃあ次は『コ』だな」
自信をつけたチコは、お手本を見ながら書いてみる。
何かを学ぶのは面白い。義務でなく、興味から入るとどんどん己の身となり力となる。
「できたあ」
荒削りだけど、自分の力で書いた自分の名前。チコの顔が、ぱあっと向日葵のように明るくなる。
本当にチコは嬉しそう。彼女がうらやましい。
ぼくは、ごほうびにイチゴを持ってくる。ミルクと砂糖をたっぷりとかけた、甘いイチゴがチコの好物。
尻尾をぶんぶんと振る、最上級の表現。チコは手づかみでイチゴを掴む。
一口でぱくっとイチゴを口に入れる。あーあ、指まで口に入れてるし…。
指先は唾液と混じって、白くべたべたしている。
「んまーい」
指先をちゅぱちゅぱと音を立てながら、舐めまわすチコ。
とろけそうな唇から、白いミルクが一筋。
「ほら、ちゃんと拭かなきゃ」
ティッシュでぼくはミルクを拭いてやる。ちょっと嫌がる素振りを見せるチコ、
「ンモー。もう子供じゃないもん!!」
イヌミミをぴくっと動かして威嚇している。
479 :
チコとぼく。:2008/02/04(月) 21:57:42 ID:HO2KNTiz
4.
いきなりチコがぼくの指をくわえた。チコとぼくの眼が合う。
「あ…」
マヌケなぼくの声が漏れる。チコはいたずらっ子の目で見つめている。
ちゅるっ。
つるりと、指は口から解き放たれる。指先から、チコの匂いがする。
上唇をぺろりとなめ、子犬はにまにまと笑っていた。
「ふふふ。おいしかったよ」
チコは、どたどたと居間から走り去ってしまった。お習字セット、片付けるのはぼくかよ…。
チコを追いかけて行くと、ぼくの部屋からくすくすと笑い声が聞こえる。
ドアを少し開けて覗いてみると、クッションを抱きかかえているチコの姿があった。
チコは自分の書いた習字を見ながらごろごろと転がっていた。よっぽど気に入ったのか。
ぼくはチコに聞こえるようにつぶやいた。
「へたくそー」
子犬はかんしゃくを起こして、クッションをぼくに投げつけた。
おしまい。
480 :
チコとぼく。:2008/02/04(月) 21:59:41 ID:HO2KNTiz
〜あとがき〜
他の長編と平行して、今回書かせてもらいましたが
とにかく、書いていて楽しかったです。
また、続編とか書けたらいいな。
>>480 GJ
クッション抱えながら転がってる様子想像したら凄く和んだ
>>474 では、火に油を注いでしんぜよう(w
ブチハイエナのメスの外性器は、外見上、オスのそれとほとんど区別がつかない。
すなわち、メスの外性器の各部分が、にせの陰茎や陰嚢を形作っているため、野外で雌雄を明確に見分けるのは困難である。
ハイエナが両性具有であると(あるいはしばしばその性を転換すると)考えられたのはこのためであるが、
この現象は、ハイエナの胎児において、高いアンドロゲン(雄性ホルモン物質)濃度が維持されるために起こるものであることがわかっている
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』ハイエナ>ハイエナにまつわる逸話より引用
484 :
482:2008/02/04(月) 22:36:51 ID:GRBQpGOK
>>483 それは私では無く474氏に言ってくれ(w
別スレでSS、書いてみようした事あるけど…文才無くってよー orz
まる見え何年も見てないなぁ・・・
>>485 見ない方がいいよ。
ハイエナは良かったけどその後は地獄。
少し気持ち悪くなった
動物園から抜け出したハイエナ娘が動けないデブ(500kgあるとgood)をレイプってどうよ。
488 :
474:2008/02/05(火) 01:04:09 ID:QdNS4p0O
>>487 なんかおっさんが馬にやられる動画思い出した
>480gj!!
ちょっくら、わんこと暮らそうプレイしてくる
>>486 ハイエナの前はよかったんじゃないか?
古臭い服のセンスとやぼったい髪型のヒステリックな女性を、服飾コーディネーターとか美容師とかが、きれいに変身させた話
きれいに変身させたお礼に逆レと申したか。
みすぼらしい捨て犬がいて、可哀相だから拾って綺麗にしてあげたら、その犬は元は貴族だかの飼い犬で、恩は必ず返さなくてはならぬと、押し倒されて逆レ。
まで受信。筆をとる気は半々。
満々にしちゃいなよ
誤爆スマソorz
そのネタで一本SS書けば許す
(雨中に捨子犬を拾う)
「酷い飼い主だな…雨でビショビショだ。
…おいで」
(犬が美少女に)
『ありがとうございました。受けた恩は必ずお返し致します』
(ある日の昼下がり)
『ご主人様がいけないんです…そんなに優しくされたら私は!!』
(恩返しなのに)
『あん、ご、ご主人様の大き、い!! ひぁっ、なっ中で動いて!!
きききもちいひっ、い、いってしまいますぅ!!』
ものごっつ勝手にダイジェスト編、すまん。
>>490 わんこは確かによかった
逆レ分がうすいのがここ的には残念だが
>>490 すまん…、一瞬「ちょっとわんこにレイプされてくる!」と読んでしまった…。
わんこそば
,.-''" ̄ ̄" ̄`ヽ,
/゙ ノ -- --ヾヽ
/ / ● ● | i ズルズル
`ヽ,,_( ´ ( _▼_ )` ノノ
,.-''' 、/ ,,川 | ''-.,
( ,i''゙( __/ )|川( \ ゙'' i,)
.| ゙-..;;_'' ''''',, '',,,._ ,,,..-'゙.|
l,  ̄ ̄ ̄ ̄ .|
'l, ,/
\ /
゙l'-、..,,,,,,,,,,,,..,、-'l゙
豆知識
ライオンの交尾は十秒足らず
ただし一週間の間十五分ごとに
つまり一度発情期に入られたら一週間は開放されないということに
シ○ア!何故こんなものを地球に落とす!これでは♀動物が発情して♂が住めなくなる!逆レの冬が来るぞ!!
いや、「逆レの冬」じゃ意味が逆になるだろ
春をひさぐ逆レイプ
506 :
名無しさん@ピンキー:2008/02/07(木) 16:13:14 ID:mlKR16qg
おれもかいてみようかなぁああああー
507 :
BB,Writer:2008/02/07(木) 17:38:18 ID:mlKR16qg
仮題:銀色の髪がなびく時
---------------------------------------------------
まず始めに
まず、文章表現などにはあまり期待しないでください。
内容、表現的に変なところが見られるところがあるかもしれませんが、
そこはスルー、アドバイスなどで対処してください(ぇ
---------------------------------------------------
1.
この世は広い。
モンスターなど、ただの動物のなれの姿だと思っていたが
最近は人間の女と変わらないくらいのモンスターがわんさかいる。
山猫や狼などは当たり前だが、
森には蜘蛛やスライムの体を持つ女、海にはヒトデやシャチの姿をする女、
山岳地帯には竜やハーピーなんかも出没しているようだ。
常に行き着く城下町や村でモンスター達の出没、目撃情報が流れてくる。
「前に海に行ったら何者かに連れ去られていく男を見かけたんだ・・・
あれから怖くて一回も海にはいってないよ・・・」
「俺なんか山岳を登っていく護衛団がハーピー達に襲われてるのを見たぞ・・・
その内何人か連れ去られていくのを見たんだ・・・あいつらどうなったんだろう・・・」
常に村や王国の周りにはモンスターがわんさか潜んでいる。
「ちょっとそこの兄さん・・・」
「・・・ん?」
ふと声のする方を向くと一人の商人が僕に手招きをしていた。
どうやらその商人が売っているのはリンゴやらオレンジなどの果物などを中心とした食料を売っているようだ。
「あんた一人旅かい?腰に随分高そうな剣をさしてるが・・・」
「あぁ、そうだが・・・それがどうかしたか」
するとその商人は革袋に商品棚に積み上げられたリンゴをいくつか入れながら話し出す。
「ここから北に行くのなら気をつけた方がいい。
最近は山猫が活発でな、あいつらは牙に毒を持っている。
しかも襲ってくるときは集団だ。森のオオカミの奴らよりは俊敏性に欠けるが
あいつらの毒は危険だ。噛まれたらひとたまりもない・・・。気をつけろよ」
「そうなのか。いい情報をもらったな、ありがとう。お礼といっては何だが」
「お礼ならこれを買っていってくれ。
その北の先にある村から届いた非常に質が良いリンゴなんだ」
と言って商人は俺に先ほどからリンゴを詰めていた革袋を差し出してきた。
そうか・・・これが理由でさっきから詰めていたわけだな・・・。
「お互い大変だな。こっちは生きるか死ぬかだ」
「こっちは利益があるかないか、だよ。まぁ食われないように頑張りなよ」
「ははは・・・で、いくらなんだ?・・・これ」
「1000ルピーになります」
508 :
BB,Writer:2008/02/07(木) 17:41:01 ID:mlKR16qg
※
しかしとんだ物を買わされた。1200ルピーでリンゴが5つ。
ぼったくりもいいところだが、まぁ金には余裕があるし、何しろ命は一つだ。
金がいくらあっても命には代えられないからな。
数ヶ月前まで、俺はある王国の傭兵として雇われていた。
もちろんモンスター討伐での請負仕事だ。
周りにはわんさか豪腕の斧の達人や、魔獣召還をもいともたやすく行う魔法使い。
百発百中のアーチャー。そして俺と同じような剣士がわんさかいた。
ある程度何十回か討伐が行われたところで、その仕事も終わりを迎えた。
その王国の周りにはほとんどモンスター達がいなくなったのだ。
どうやら俺達の力がもの凄かったらしい。
モンスターを殺した数よりもモンスター側から逃げ出した数の方が多かった。
幸い近くの山には主としての竜はいなかったようだ。
いたら俺達お雇い傭兵達は大損害を受けていただろう。
まぁそんなこと王国も俺ら自信腕のある奴らでもわかることだ。
そんなことをしたら逆にいたい目を見るのは俺達人間の方だからな。
竜の襲撃で王国一つが潰れたという話は珍しくもない。
そして今俺は目的もない旅をしている。
町と転々とし、モンスター討伐の仕事をこなし、金を貯めている。
金なんてその日その日についた先の町での宿代や飲み代だけで十分足りる。
だから時には仕事でももらわない代わりに、終わった後の宿など提供などをしてもらったりする。
本当、自分でも欲のない人間だとよく思ってしまう。
ダンジョン深くにある財宝。地位と名誉。そんな物別に欲しいとも何とも思わない。
戦場で死ねたら本望だ。
509 :
BB,Writer:2008/02/07(木) 17:43:40 ID:mlKR16qg
「この野郎ー!」
「何かしゃべってみろよ!」
川の水が流れる音に耳を傾けながら歩いていると遠くからそんな声が聞こえてきた。
見てみるとこの道の先に少年が3,4人ほど円を作って何かをしていた。
俺はそれを少し不審に思いながらも、先ほど買ったリンゴを袋からだし口を付ける。
少年達との距離が近付くにつれ、あいつらが何をやっているかがわかった。
見ると円の中心には何かがいた。人?・・・女の子?・・・。
そうだ円を囲んでいた少年達は集団で女の子を蹴っていたのだ。
昔の記憶がよみがえる。
俺もそんな光景を知っていた。
暗く狭い部屋。外から明かりが入ってくるが、
それを遮るかのように何人もの俺と同じ位の年の奴らが俺を囲んでいる。
合図をする。それと同時に俺は体を小さく丸め、それに耐えた。
体の奥から何かがわき出してくる感じがした。
俺は口にしていた食べかけのリンゴを袋にしまい、
剣を抜く、そしてその少年達に走っていく。
「てめぇらぁ!!!なにやってやがる!!!!」
それに気づいたようにこちらを振り向く少年達。
「うわっ!何か来た!!」
「逃げるぞー!」
「わぁー!」
少年達はあわてて俺の形相を恐れるようにそそくさと去ってしまった。
後に残されたのは蹲ったままの少女。
泥に汚れた服。腕のかすり傷が少し痛々しかった。
まぁ討伐の時にできる傷よりかはましか・・・。
「おい、もう大丈夫だぞ。あいつらはもういなくなった」
一瞬声をかけた特にビクッと体を震わせたが、周りの違和感に気づいたのか。
少女はゆっくりと顔をあげた。肩くらいまでに伸びた銀色の髪。
今まで旅をしてきたが銀色の髪をした人間なんて初めてだ。
クリッとした青い瞳をこちらに向ける。一瞬その瞳に吸い込まれそうになる。
しばらくして彼女は俺のある物に気づいたらしく、今度はそちらに目を向けた。
「・・・ん?・・・あぁ」
俺はそれを袋から取り出す。
そう、先ほど商人からもらった赤々としたリンゴだ。
俺はそれを少女の前に差し出す。
少女はもらっていいのかと聞くように俺に目を向けていたが
しばらくして俺の手からリンゴを手にし、口に含む。
彼女がおいしそうにリンゴをほおばる姿を俺はしばらく眺め続けた。
まずsageよう
続きはまだか! 裸でいるのは辛いんだ。
511 :
BB,Writer:2008/02/07(木) 18:11:26 ID:mlKR16qg
今書いてるからちょっと待ってろ
絶対この話は狼と香辛料に影響されてる・・・w
だから、まずsageなさいって。
わかってると思うけど、E-mailにsageってかくんだぞ。
514 :
BB,Writer:2008/02/07(木) 18:17:20 ID:mlKR16qg
sageってなぁに?
----------------------------------
※
さっきまでパンパンだったリンゴの入った革には、ついにはもう何もなくなった。
そう、助けた少女がすべて平らげてしまったのだ。
相当お腹がすいていたらしい。服装の汚れ具合からして、この子は何処かの孤児なのだろうか。
だが周りには森だらけだ。1キロ戻ったところには、
先ほどの城下町がある以外周りには人っ子一人すんでいる気配がない。
リンゴのお陰で俺にすっかりうち解けてくれた少女は俺ににこりと笑う。
だがおかしな物だ。さっきからこの少女は一言も言葉を発しようとしない。
いくら孤児とはいえども言葉ぐらいはしゃべれるだろう。
でなければモンスター・・・?いや、彼女がそんな風には見えない。
確かに銀色の髪をした人間なんて今まで見たことはないが・・・。
そんなことを考えているうちに少女は俺にすり寄ってくる。まるで猫のように。
「そうだ、まだ自己紹介してなかったな。俺の名前はリュカ。リュカ・ディスガルドだ」
とは言ったものの、彼女は首をかしげたままこちらを見つめ続ける。
まいったなぁ・・・本当にこの子は言葉がわからないのか・・・?
「リュカだよ。リューカー・・・」
俺は自分に自分で指をさし、自分の名前を何度も言った。
すると彼女はやっと口を開いた。
ごめん、あんまり2ch使ったことなかったから仕組みわかんなかったんだ
次からそうします・・・
カキカキ・・・
>>515 ドンマイ、ドントマインドだ!
だから続きを早く!ハリー!ハリー!
君たちはハーレムがお好きかな?
それともオンリーワン!?
俺はどっちも好きなんだぜ・・・!
カキカキ・・・
誤字雑字はかんべんな・・・
「・・・リュカ・・?」
「おぉ!・・・そうだよ。リュカ!言ってみな!リューカ!」
俺はまるで生まれて間もない赤ん坊にパパと呼ばせるように
自分の名前を言い続けた。
何処かぎこちなくも、ゆっくりと俺の名前を発する。
「・・・リュカ・・・リュカ、リュカ!」
段々彼女は、言葉を発したことに感動したのか。
それとも俺の名前が面白かったのかはわからないが、段々と笑顔をプラスして
俺の名前を連呼し始めた。
「リュカ!リュカリュカリュカ!!・・・リュカ!」
なんだか嬉しがっている彼女を見ていたら俺も嬉しくなってきた。
この子もひとりぼっちだったのだろうか。
さっきみたいに囲まれて、蹴られて、傷を付けられて・・・。
暗闇で、いつも一人で泣きながら、夜空を見つめながらいつの間にか寝て・・・。
俺はそんな喜んでいる彼女に昔の自分を重ねる。
「・・・ハハッ。こういうのは良くないな、この子は自分じゃないのに」
目の前でにこにこ笑いながらリュカ、リュカと俺の名前を呼ぶ彼女を優しくなでる。
「リュカー!」
「ん?・・・えっ・・・!」
俺は驚いた。いつの間にか彼女の頭には耳が二つくっついていた。
耳・・・何で耳が頭の上につくんだ・・・普通横だろ・・・?
それにしては人間より大きい。そして俺はそこで初めて把握した。
耳の形、特徴からして、
彼女は狼だった。
「リュカー」
笑いながら抱きついてくる少女。
俺はそれを止めようとしたが遅かった。
(ここから北に行くのなら気をつけた方がいい。
最近は山猫が活発でな、あいつらは牙に毒を持っている。
しかも襲ってくるときは集団だ。森のオオカミの奴らよりは俊敏性に欠けるが
あいつらの毒は危険だ。噛まれたらひとたまりもない・・・。気をつけろよ)
さっきの商人のおっさんからの警告の言葉が頭の中でループする。
―カプッ
俺の首元に幼いながらも彼女の牙が刺さる。
そういえばおっさんが山猫には毒があるって言ってたっけ。
でもこの子は山猫じゃなくって狼だもんな・・・。
毒あるのかな、いやその前にかみ殺されるか・・・?
俺の首元から何かが入ってくるような感じがした。
何かはわからない。が、俺の焦点が段々とバラバラに、曇っていくのが写っていた。
俺はこれからどうなるのだろう。
戦場で死ぬのは本望だが
こんな子にやられるなんて・・・な・・・。
かん・・・が、がえ・・・るの・・・・・・も・・・
めん・・・・・ど・・・・う・・・・
>> 2話へ続く〜
一応1話はおしまい。
つぎから、おまちかねとなりますが
場所をイメージするならば
次のはひぐらしの園崎家の地下拷問部屋の
地下に通じるところを想像するといいかもな
まぁ実際に書く場所は地下ではないが・・・
毒あるのって山猫じゃなかったか?
そうそう、毒があるのは山猫という設定だが
ギリギリよけて書いてる
俺の首元に幼いながらも彼女の牙が刺さる。
そういえばおっさんが山猫には毒があるって言ってたっけ。
でもこの子は山猫じゃなくって狼だもんな・・・。
毒あるのかな、いやその前にかみ殺されるか・・・?
って。まぁ
最初の設定ミスを立て直した。とでも思ってくれ
言われたら書き直しするぞー
まあ次投下する時は書きながらじゃなくてまとめて投下してくれ。
ほいよー
誤字雑字じゃなくて誤字脱字な
打ち間違いじゃなく覚え間違いの可能性もありそうだから一応ツッコんでおく
あぁ、そうだったな。口でリピートしてみたらそうだった
だが、それがありがたい。
引き続き温かい目で見てくれると助かる
>>527 俺からもひと事言っておくけど、コテレス(コテハンでの書き込み)はウザがられる事が多いから
これから投下前と投下する時、そしてその後のあとがき(?)以外はコテレスしない方が良いと思うよ。
まあ、とにかく裸&ちょび髭&元紳士にネクタイの格好で待たせてもらう事には変わりはないけどな!
.
..
...
.....
..........うぅ....
頭がクラクラする....何だ...この感覚。
ボンヤリと、焦点が合わない目の前の映像が段々と一点に集中する。
....ここは...洞窟...みたいだが...空が見える...?
やっと焦点があったと思って見てみると、天井にはポッカリと大きな穴が開いていた。
外はもう夜で、夜空には真ん丸い月が昇っていた。そんなにも長い時間俺は気を失っていたのか...。
「...うぅ..!?」
不意に下半身がむずがゆい感じがした。
ピチャピチャ.....クチュ...チュ...にゃ、チュブチュブ...
何かの水っぽい音。何処かしら。
「...う、はぁ...」
だんだんと体の感覚がハッキリしてきた。
だがどうにも腕や足が動かない。どうやら何かが乗っているようだ。
「にゃ、にゃぁん...んにゃぁ...」
そんな声が周りから、一つ、三つ....え、10...20...もうわからん...。
俺はまだ少し後遺症が残る頭をだけを下半身に向けると、
信じられないような光景が目の前に広がっていた。
一匹の山猫が俺の肉棒を口に咥え、顔を上下に動かしていた。
水温はそのための音だったようだ。
だが、それだけでは終わるはずはなかった。
まさかと思い周りを見渡す。
俺の左腕に、右腕に山猫が、自分の秘部を押しつけて発情している。
そして俺の肉棒を愛撫していると思っていた。山猫の後ろには
これまた2匹の山猫が、両方の太ももにまるで俺を拘束するかのように乗って
俺の玉袋を愛撫していた。
|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|| メモ帳等に全文書く
|| ↓
|| 推敲する
|| ↓ 。 ∧_∧
|| 短時間に一気に投下 \(゚Д゚,,)
||___________⊂⊂ |
何度も書き込んでいるのだが
表示されない・・・どういうことだ・・・
ジュポジュポジュポジュポ...!
「うあ!...くっ、....ひっ!」
俺の物を咥えていた山猫のストロークの速度がいきなり速くなり出したのは
自分が今この現状に置かれていることを完全に把握したときだった。
そう、周りには山猫の群れが何十匹も群れをなして住んでいる、
いわば山猫の巣だったのだ。
だがどこかしら巣にしては広すぎる。
山猫の巣は普通こんなにも広い物ではないことは、世間でも確認済みである。
となると、この洞窟、そして天井にポッカリと開けられた穴を見たところ。
これは元々竜の住処だったに違いない。そうすれば説明がつく。
使われなくなった巣にいつのまにか山猫たちが住み着き始めたのだろう。
周りには数え切れないほどの山猫たちが俺を囲み、荒い息をたてながら
俺の下半身の一点だけを見つめていた。
中には仲間通しで秘部や胸を愛撫しあう者もいて周りは騒然としていた。
山猫は肉棒を歯で傷つけないように注意しながらも、
舌で亀頭を包み込み、口の肉壁が狭まり、俺を快感の渦へと巻き込んでいく。
「うっ、だ、だめだ...!ああ!」
肉棒がビクンッビクンッと痙攣をしだす。
もう俺の物は限界に達していた。
何かが奥からこみ上げてくるのを感じたときだった。
―ワォーーーーーーーーーーンッ!!
この雄叫びとともに山猫たちの鳴き声と俺に対する愛撫が止まった。
俺の両手、太ももには彼女らの愛液が大量についていた。
下半身の方も止まっている。
もう少しで限界突破だったために俺は生殺し状態だ。
悶々とした空気の中。俺を囲んでいた山猫の群れの中に一本の道ができる。
そこから一人の少女が全裸で歩いてきた。さっき助けてあげた少女だ。
だがさっきとは雰囲気が違う。
耳は先ほどと同じだが、目を金色に光らせ、
股の間から彼女と同じ髪の色をした銀色の尻尾がフルフルと揺れているのが見える。
そして狼の少女は俺の前に立つと、腰を下ろし、俺に口づけをする。
「うむっ!んんっ.....お前....うむっ...!」
「んんんんんん...........」
少女は積極的に舌を入れて、俺の口の中をなめ回す。
俺もそれに堪えるように舌を彼女の舌とあわせる。
段々と頭が熱くなってくるのを感じた。
「んんん.....ぷはぁっ!....はぁはぁ...」
甘ったるいキスが終わったと思うといつの間にか彼女は俺の上に跨いでいた。
だが何故こんなことが.....これが野生の本能というものなのだろうか。
そんな疑問を抱いたまま俺の物は、彼女のきつく狭い膣の中に納められた。
「ふああああぁぁぁぁ..........」
「うわぁっ!....き、きつい...」
彼女の中はマグマのように熱く、そしてきつかった。
内壁が肉棒に張り付くように密着する。
彼女は気持ちよさそうな声を上げ、何かをかみ殺すかのように
ゆっくりと腰を上下に動かす。
ヌメヌメとした愛液をオイルにして滑るように段々と彼女の動きが速く、
そしてスムーズになっていく。
「あっあっあっあっ!」
「かはっ....あぁ!..くっ!」
先ほど山猫に愛撫されていた時点で止まっていた快感が再度蘇る。
いや、それ以上の快感が前進をかけめぐり、快感の渦に飲み込まれていく。
じゅぷじゅぷと音を立てながら上下する彼女は
月光の舌でうっすらと光りながら、何処かしら神秘的で怪しげに俺の目には映っていた。
段々と動きが激しくなっていく、いやそれどころではない。
人間の女性には到底真似できないような早さで腰を上下左右に動かす。
それはもう獣としか言いようがなく、俺の腰は自然と快感に抵抗するように宙に浮き始めていた。
ジュプジュプジュプジュポジュポ―――!!
「ぐっああああぁ!!あぅ、あっ、ひっ!」
「ふぁ、あ、ふあぁ....」
彼女は目をトロンとさせ、快感にゆだねている。
それが普通のように見えるのに、俺の反応は浜辺に打ち上げられた魚のようだ。
「あ”っぐっ!も、もう出る!.....ふぁ!」
ビクンッビクンッと肉棒が彼女の中で痙攣する。
それを察知したか、彼女は上半身を前屈みにして俺に体を密着させるような体勢になり、
腰の動きをよりいっそう激しく、優しく動かす。
そして限界は訪れた。
――カプッ
首元に彼女が前と同じように噛みつく。
それと同時に彼女は腰を動かすのをやめ腰を密着させると
俺の浮いた為にできた地面との空間に足を潜り込ませ、腰をがっちりと固定し
膣内をキュッと締め上げし、俺の物を最深部で出迎える。
そして俺は限界を超えた。
ビュ――!ドクドクドクドク.....
「はああぁぁぁぁ.....」
「ふぁぁー.....んあ」
信じられないくらいの量が彼女の膣内に出される。
これがモンスターの.....いや、獣の野生の力なのだろうか。
俺は快感に悶えながら腰をぶるぶると震わせる。
彼女もイッたようで、時々プルプルと身を震わせながらも
俺の胸に寝そべっていた。
危ない快感。
流れ出る俺の精液はついには彼女の中には収まらずに、
膣内からあふれ出てくる。
それを俺達の行為を見ていた山猫たちが舐めとっていく。
意識が朦朧としてくる。
そんな中小さく聞こえてくる声。
「―――ュカ、リュカ....」
彼女は狼だ。人間ではない。
ただ、彼女は、他のモンスター、獣、狼とは違う気がする。
達したとき俺とこの子が何処かで繋がったような気がした。
あのとき、俺が彼女に噛みつかれた時には俺の決心は付いていた。
俺の運命はその時点で変わったのだ。
そして俺は決めた。
彼女のために生きていくと。
>>第3話へつづくぅ〜!?
一応三話はここまで・・・
一応俺は書き続けようとは思っているけど
ここからどう展開していこうかな
一つのアイディアはあるけど・・・
あの後俺は気がつくとまた気絶していたようだ。
そして起きてみれば周りにはまた同じような風景。
山猫の一匹が俺の上に跨いで腰を上下に動かし、その中に精液を吐き続ける。
一匹に対して三回は達した。それが三日三晩も休まず続けられた。
何十匹もの山猫と体を重ね、俺は自我がおかしくなってしまうのかとは思ったが、
ただ俺の側にはあの銀色の髪をした狼の少女がいた。
リュカ、リュカ、と俺の名前を呼び、抱きつきながら唇を交わす。
下半身では山猫たちが自分の子孫を残すために小作りに励んでいた。
そうして山猫達との行為をすべて終えた後、
俺と狼の少女は山猫達がぐっすり寝込んでいるのを見計らって巣を後にした。
やはり予想通りだった。
外を出れば俺が商人からリンゴを買ったと思われるあの城下町が見渡すことができたのだ。
そう洞窟は山の一部分を削って作られたもの。それに竜の住処だったと考えれば予想がつく。
「さて、どうしたものか・・・」
多少、三日続いた山猫達との行為の後遺症で腰に違和感があるのを気にしながらも考える。
横では手を手を繋ぎながら尻尾をフリフリと振っている彼女がいる。
「そういえば、名前をまだ聞いてなかったな...」
とは言ったものの、彼女が喋れるわけがないため聞き出すのは無理だ。
「そうだな、うん。お前の新しい名前を考えよう....」
こうして俺と彼女はまたここから新しい旅をすることになる。
町を転々とし、時には討伐の仕事をする。
けれど少し変わったのは彼女との時間ができたことだろうか。
どこかしら物足りなかったこの旅にも、少しだけ楽しみが増えた気がした。
まだまだこの先、俺達にはいろいろなことが待っているのだから。
終
---------------------------------------------------
やはり考えた結果。グダグダになってしまいそうなので
一端ここでこの話は終わりとさせていただきます。
では・・・
>>534 なんか嫌な予感がするから言っておくけど、アンケート取るのはやめといたほうがいいからな。
>>536 いや一応この話はここで終わりにして
また新しいの書こうと思うよ
文才能力あんまないけど・・・w
とりあえず過去スレ他スレ含め、色んなスレをじっくり読んでみると良いと思うよ
簡単に言うと半年ROMってろw
どう簡単に言ったらそうなるのかお前の日本語変換機能をばらしてみたいもんだ
これはひどい
(ぇ とか使ってる時点で程度がアレなのは見えてるだろ
えーと、一応せっかく初心者が頑張ってるみたいだからまじめに書くと
1.投稿のたびに設定や場面がコロコロ変わるので、ストーリーが良く判らなくなっている。
一度、最後まで、書き終わってから見直しをして投下したほうがいい。
2.投下の合間に余計なコメントが入っているために中身に集中できない。
コメントやイイワケは投下の前と後にまとめると感想や次の投下がしやすくなる。
3.なぜかリンゴが200ルピー値上がりしてる。
まあ、夏に書き始めた蝉の話がいまだに完成しない俺よりは全然良いと思うので、次を期待してます。
まだ若いんだろう
叩けば伸びる気がする
鉄は熱いうちに打たないとな
とりあえずコテハンはやめろとの忠告は聞いたほうがいい
コテハン?てもしも思うのならググってくれ
548 :
547:2008/02/08(金) 15:41:05 ID:+2z0qLgS
言葉足らずだった
「投下時以外のコテハン」な
あとレス返しも止めておけ。叩かれるもとだ。
550 :
暁な狐:2008/02/08(金) 18:55:42 ID:EI9WondM
すまん、投下じゃないが一言だけ言わせてほしい
ミズチのエロが純愛になりそうですorzリンシャオはちゃんと逆レなんだけど、これがな
とあるエロゲでは純愛系シナリオのため、肝心な場面が薄く軽いものとなってしまった
しかし、俗にいうおまけ的追加シナリオを作ることによって濃厚かつ実用的なエロを実現させた
つまり、メインシナリオの流れのなかで逆レが不可能なら外伝あるいは後日談的な形でやっても俺はokだってことです
純愛が成就したあとは人も動物も獣の本能が表面に出てくるからなw
やべえワクテカがとまらねぇw
>>551 そういえば他スレでそういう作り方のSSを以前見たことあった
本編はストーリー重視でエロは無いか申し訳程度のものだったが、
後日談は8割9割エロの甘々ラブラブイチャイチャな話だった
>>553 このスレの♀動物さんに限っては、成就する前から平気で前面に出てるように見えるのは気のせいですか?
557 :
名無しさん@ピンキー:2008/02/09(土) 05:45:40 ID:/1yqK8HO
558 :
名無しさん@ピンキー:2008/02/09(土) 05:51:09 ID:/1yqK8HO
おまいらの懐の広さにプチ感動w
懐の広さと聞いて、瞬間的に有袋類の擬人化ってどうだろうと
妄想してしまった俺はすっかりこのスレに染まってしまってる
>>560 男の頭に自分の袋をかぶせて身動きが取れないようにしてオニンニンと玉袋とアナル攻められ放題と申したか!
袋が腹にあるとはかぎらない。胸にあるかも
ハダカになってもおっぱいが袋の中(ピチピチのTシャツ着たみたいな格好)
巨乳の子はおっぱいの上半分がはみ出てるとかどうよ
袋は一応めくり下ろすことができる、赤ちゃんは胸の谷間で育つ…
グロか
>>562の解釈はあながち間違いともいえないな
有袋類の乳は袋の中にあり、ある程度動けるようになるまで子供は袋の中で育つ
グロになりそうだったら、袋の部分だけカンガルーの体毛生やしてタンクトップみたいにしてしまえばOK
ミルク飲ませる時だけ顔をだして、後はお腹の袋ですやすや。
大きくなってからはお腹の袋から顔を出しているって擬人化カンガルー親子ってのは?
>>565 袋の入口が乳のすぐ下で、赤ちゃんが向かい合わせに顔を出して
おっぱい吸ってるってのもいいな。
おまいらの妄想力凄すぎ
>>563 体長20〜30mmの超未熟児で産まれ、ワンダと巨像で母親の袋の中に入り、お乳に吸い付くと、
乳首が大きくなるんだか子供の口が小さくなるんだかして、そう簡単には外れないようになるんだっけ?
日曜夜8時のTBSでそんな話してた。
>569
ティクビにしがみつくために生まれたときから前歯が生えてるんじゃなかたったっけ?
>>571 クラウド?
FFにそんなアナザーストーリーあったっけ?
ヒント:ACのDVDを裏返しにして再生
女体化したレッド13がクラウドを逆レイプするのか
ワンダと巨像か…
あれ、極めたら一体につき5,6分以内に巨像を殺れるんだよな…
>>575 極めきればその半分だ
…動物っぽい像多かったなあのゲーム
>>576 俺鳥の巨像が好き
人型と亀型はきらい。
間欠泉の亀とかビッチだったぜ
>>575 以前神プレイ動画を観たんだが、数十秒で仕留めていて、何か取り憑いているんじゃあないかと恐ろしいなった。
>>576 ヒゲとジオングに手こずったなあ。
馬もちょっと時間かかった。
身近な動物さんで投下します。
580 :
コロちゃん:2008/02/11(月) 05:24:03 ID:GdVc6uHu
「コロちゃん良く来たねー」
「こんにちはー」
うちの母親がニコニコしながらお茶を運んでくる。
コロは隣の老夫婦に飼われた雑種の女の子。誰からも好かれる、可愛らしいイヌだ。
おかっぱの髪の毛にイヌミミ、ちみっちゃい妹キャラでぼくらの家族ぐるみで付き合いがあった。
お隣とは垣根で仕切られており、コロはひとっ飛びでうちに時々やってくる。
コロの着ているセーラー服がよく似合う。今度高校に上がるうちの妹、洋子のものだった。
「着てくれる子がいれば」とうちの母親がコロにプレゼントしたのだ。
今日はちょっと寒いので、グレーのカーディガンを上から羽織っている。
コロはぼくのことを「お兄ちゃん」と呼ぶ。
「また、来てるの?あのイヌっころ」
妹の洋子が二階からコロを見ている。
洋子は動物嫌い。特に隣のコロに対しては異常なほどに敵対心を持つ。
やはり、同い年ぐらい同士だからだろうか。似たもの同士は仲が悪いって言うし。
この妹、結構おませさんという噂もちらほら聞く。
581 :
コロちゃん:2008/02/11(月) 05:24:36 ID:GdVc6uHu
「こんにちはー」
コロが来た。しかし、うちから返事はない。
「こんにちはー」
縁側に上がり、ガラス戸をノックする。
「るすかなあ」
奥から出てきたのは洋子。
「なに?」
「わー、洋子ちゃん。こんにちはー」
「お兄ちゃんならいないよ、今日は大学のゼミで遅くなるって。飲み会みたいだよ」
「のみかい?」
「お酒をお飲んで遅くなるってさ」
「ふわあ。なーんだ」
コロは耳と尻尾をダランとさせた。
「残念だったね(わたしで悪かったね)」
コロと洋子は、縁側でジュースを飲みながら何か話している。
「コロちゃんって、誰が好き?」
「んー。お兄ちゃんかな?」
(この小娘、獣の癖に生意気な)と洋子は胸の奥でつぶやいた。
「そうそう、コロちゃん。男の子ってさ、元気なお姉さんがだーいすきなんだって」
「???」
「特にね、酔っ払ったりしてる時はもう、ぼくを襲って!って感じなんだってさ。」
「…おそう?」
「女の子もお酒を飲んでいい気分になると、やっぱりエッチい事考えるんだって」
「えっちいこと??」
「コロちゃんにはまだ早いかなあ、エッチいこと。大好きな人とする事だよ」
「ふーん。コロもかなあ」
「んふふふ。動物さんなら、言わなくても分かるよね?」
洋子はいたずらっ子の目をしていた。
「コロのお父さん、お母さんは優しいけどもうお年寄りだし…『おそって』あげられないのかなあ」
「もう、かわいいね…。あっ、約束があるからまたねー」
洋子はニシシと笑い、わざと分かるように兄のエロ本をばさりと落とし、奥へ引っ込んだ。
コロは本を拾い上げ家に帰った。
582 :
コロちゃん:2008/02/11(月) 05:25:26 ID:GdVc6uHu
深夜12時半。ようやくぼくは、家に着いた。
ゼミの飲みの後にカラオケ。また飲みに連れ出される所を必死に抜け出したのだ。
持っている合い鍵で、玄関の扉を開けようとする。
がさがさ!
突然、生垣の中から音がする!
「誰だ?」
頭の中がぐらぐらする中、ぼくの目に映ったのは、尻尾をばたつかせるコロの姿だった。何故か、カンビールを両手に持っている。
「お兄ちゃんですか?」
「誰?コロちゃん?」
「おそってあげるね」
「は?」
「コロちゃん、今日はお兄ちゃんをおそってあげまーす!」
コロはぼくの股間を狙って飛びついてきた。
微かに、コロは酒の匂いがするし、顔も赤らんでいる気がする。
兎に角、家に入れなくては。イヌの酔っ払いなんぞ見たくもない。
居間にコロを連れ、冷蔵庫から麦茶を用意し、雰囲気を変えようとテレビをつける。
間の悪いことに、エッチな洋画が放送されていて丁度濡れ場のシーンがぼくらの視界に飛び込む。
カンビールを空けてコロはグイっと飲む。
「ニシシシッ。お兄ちゃんもこんな事されたいんだあ」
慌ててテレビのスイッチを切り麦茶をコップに注ごうとするが、手が震えて落っことしてしまった。
顔を近づけるコロ。甘い息が掛かるくらいの距離。
「今日のコロは、オオカミさんになっちゃいまーす」
「ま、待ってく…」
コロの柔らかい舌がぼくの口の中に入る。極上のアメを舐めるよう。
ちゅぱっ!
コロは幸せそうな顔をしている。彼女は獣、彼女の牙がぼくの理性を切り裂く。
「お兄ちゃんは、恥ずかしがり屋さんですねえ」
コロの右足が、ぼくのオスの証を優しくさする。だんだん、付け根が痛くなってきた。
手でその部分を隠そうとすると、ひっぱたかれた。
「もー!きょうはコロのどれいになりなさい!」
そんなSっ気たっぷりのセリフを吐くと、いきなりぼくのオスをズボンの上からぱくっとくわえ、おいしそうに舌で転がした。
「ねえ、お兄ちゃん。うれしいでしょ?」
ぼくは何も答えなかった。いや、答えたくなかった。
583 :
コロちゃん:2008/02/11(月) 05:25:48 ID:GdVc6uHu
「お兄ちゃんも、いっしょにオオカミになりなさい!」
コロはぼくのズボンを引き摺り下ろす。恐るべし獣の血。
ぼくのオスはピーンと跳ね上がり、パンツの穴から顔を出した。
すかさずコロは手を捕まえて、パンツから完璧に脱がし、大事そうにキスをする。
じゅる!じゅる!
「コロのつば、つけたあ」
唾がぼくのオスを気持ちよく包む。コロは自分の手を見て赤かった顔をさらに赤くする。
「うわあ、べちょべちょだよお。ふふふ、コロといっしょだね」
膝立ちしているコロは、自分でスカートを捲ると、純白のパンツにコロの蜜がべっとりと付いていた。
ゆっくり自分のパンツを下ろすと、まだ生え始めた秘密の草原が糸を引いて湿地帯になっている。
「ねえ、なめなくていいの?」
コロの甘美な湿地帯がぼくの顔に近づく。ぼくは草原に飛び込む。
くすぐったさと、背徳感に包まれながらぼくの舌で濡らしながら、音を立てて舐める。
コロが喜ぶんだったら、ぼくは奴隷になる。
「くうん」
コロがイヌに戻った。尻尾をばたつかせる音が聞こえる。
「…そろそろ、お兄ちゃん…」
もうこれ以上しゃべらないでくれ。かわいいコロが、淫らなメスイヌに変身している。
ぼくとコロが密着する。コロは制服を着たまま、ぼくは上着のまま。
しかも自分の家の居間で淫らな姿をさらすとは。
困ったことに、ぼくの白いハチミツは、早く外に出たがってる。
と、思っていると二階から誰か来た。
「うるさいなあ」
洋子がぼくらの声に気付いたらしい。こんな姿、実の妹に見られたら死んでも死にきれない。
「コロ…」
「だめです。コロとお兄ちゃんのじゃまする人は許さないのだ」
洋子の足音がドン底へのカウントダウンに聞こえる。
584 :
コロちゃん:2008/02/11(月) 05:26:08 ID:GdVc6uHu
「誰よ?」
遂に、禁断の扉が開かれた。南無三!
(きゃああああああ!)とでも言ったのだろうか?洋子は、見てはいけないものを見てしまった。
その瞬間ぼくはコロを突き飛ばすと、ぼくから白いハチミツが飛び出してしまった。
「くうん。あしがあったかいよお」
コロの太ももを陵辱していく白いハチミツ。
「見るな!!」
もう遅い、遅すぎる。兄として人としてもう…サイテーだ。
「お兄ちゃん。コロはきょう、とってもいい子でした…」
コロは疲れて、そのまま寝てしまった。
洋子は洋子で泣き出してしまった。
ぼくは…。
「どうするのよ…」
ぼくらは、コロの体をきれいに拭いてあげた後、両親、お隣が起き出す前にコロをお隣に帰した。
「なあ、洋子」
「…わかってるよ」
翌日、と言うよりその日の午後。コロは家に来なかった。
洋子は洋子でいつもよりおとなしく見える。やんちゃぶりはどこに消えたのか。
心配になったぼくと洋子はお隣を訪ねる。
窓辺では、コロはすやすやと昼寝をしていた。寝顔でも今はコロの顔を見るのは恥ずかしい。
お隣さん夫婦の会話が聞こえる。
「おかしいんだよねえ。昨日買ってあったカンビール、全部無くなってるんだよ」
「わしゃ、知らんよ。こんなに飲めるか」
犯人はすやすやと寝ていた。
おしまい。
投下終了。
どうも、ほのぼの系になるな。
乙
ぐっじょぶとしか言えないわ
俺の好きな要素が二つも入ってるなんて・・・
( ;∀;) カンドーシタ
乙!
そしてGJ!
589 :
名無しさん@ピンキー:2008/02/11(月) 16:35:22 ID:eXnZzzU1
ぶんぶくちゃがまの狸は間違いなく誘い受け
これは間違いないッ!
<守宮さん>
「今度のバレンタイン、どうするー?」
「……うーん、エレナよりも、エリザベータ母様萌え!」
「それはバレスタイン!! しかもリメイク!」
「漢なら、魔道士=倉庫番オンリーよ! あとで大物らしく復活しない!」
「わ、私、男じゃないし……」
「――まかせて! 国産とゴヂバの二刀流で200万カロリー!
普段の倍の砂糖で400万カロリー!
さらに普段の3倍の生クリームを加えれば、
あの乳牛女のミルクチョコレートを上回る1200万カロリーよ!」
「それは、どこの登山用非常食ですか?」
「愛は熱量に比例するのよ!」
「いや、そのりくつはおかしい」
……うるさい。
きゃいきゃいと盛り上がる女子部員たちの声に、僕は眉をしかめた。
昨日から熱があるせいなのか、女の子の高い声が、いつに増して耳障りに感じる。
必須でなければ、こんな部活、とっくに辞めているところだが、
あいにく、何かしらの倶楽部活動に参加していなければならない決まりになっている。
将来的にはその校則は撤廃されるかも知れない、と入学時に説明されていたが、
建校後数年は、その方針でいくつもりだ、とも聞かされている。
つまり、僕の卒業までは、ずっと強制加入ということだ。
この学校のそもそもの目的が「生徒同士が仲良くなること」というふざけたものである以上、
仕方ないといえば仕方ないことではあるが、かなり煩わしい。
「本職」に役に立つかと思い、「お料理倶楽部」に入ったことを、僕は本格的に後悔し始めていた。
「──ね、ね! 森田(もりた)はさぁ、どんなチョコ食べたい?」
不意に声をかけられ、僕はさらに眉をしかめて振り返った。
そこに立っているのは、僕の同学年の女の子ふたり。
「何が?」
僕は、自分でも分かるくらい不機嫌な声で応じた。
声をかけてきたうるさいほうは、井守美優(いもり・みゆ)。
黒髪のおかっぱで、いかにも活発そうだ。
隣のおとなしそうなほうは、守宮真由(やもり・まゆ)。
こちらは白灰色の髪のおかっぱで、物静かな感じ。
顔立ちも、髪形も、スタイルも、とてもよく似ているこの二人が、
実は全然血縁関係がないことを聞かされたとき、びっくりしたことを覚えている。
姉妹はおろか、双子と言われても頷いてしまうくらいに、二人はそっくりなのだが。
髪の毛と同色の、同じくらいの長さの尻尾を持っているところまで瓜二つなのに。
──そう。彼女たちは、「尻尾持ち」。
僕とは違う種族、<獣人>。
ここは、<学園>、<獣人特区>。
僕の通う学校――獣人と人間の若者が<共学>する市立学園を中心にして、
人と獣人が共生するモデルタウンとして、今まさに作られはじめた街。
宇宙に飛び出して「進化の壁」にぶち当たった人間は、
はるか昔に捨て去ったはずの「獣の因子」を持つ自分たちの亜種に大きな可能性を見出した。
宇宙開発が頓挫した世界政府は、世界中に隠れていた獣人を保護し、集結させ、
次世代の<超人類>が外宇宙への壁を打ち破ることを目指して<特区>計画に着手した。
<学園>は、その中心的存在になるべく作られたものだ。
「ここは世界で一番大切なゆりかごになる」
僕を面接した教師は、そう言って胸を張ったけど、
今はまだ、広大な敷地の中央に校舎がひとつ、ぽつんと建っているだけ。
まだ生徒数も少なく、教師とスタッフの数のほうが何倍も多いくらいだ。
世界政府が全力を上げて保護に動いたとはいえ、
それまで迫害され、隠れ住んでいた獣人たちは容易に警戒心を解かない。
そして、獣人と共同生活を送ろうとする純血種の人間も、まだそれほど多くない。
もっとも、だからこそ、僕のようなそれほど成績のよくない子でも
奨学金を貰って入学することができたのだろうが。
「食べたくないな。洋菓子は苦手なんだ」
口の中の苦味を吐き捨てるような口調で返事をする。
今日は体調が悪いことも手伝って、かなりイラついているのが自分でも分かった。
僕の声はよっぽど尖っていたのだろう、井守は、むっとした表情になった。
「ちょっとお! せっかく作ってやろうと思ったのに!」
「余計なお世話だ」
「このっ!!」
「美優ちゃん……」
いきりたつ黒おかっぱの袖を、白おかっぱが止める。
「真由! あんただって!」
「……いいから……」
守宮は、ぺこりと頭を下げると、
まだ言い足りなさそうにしている井守を引っ張るようにして離れた。
「なんだ、あいつら……」
僕は、ため息をつくと、自分の課題(と言っても自主的なものだけど)のほうに向き直った。
昆布と追い鰹のだし汁。
昨日は納得いかなかった味。
曽祖父が残した「森田ノオト」に載っているのは、材料の比率のみ。
温度とタイミングは、身体で覚えるしかない。
誰もが作れるだしなら、目をつぶったってできる。
でも、それでは、あの店の味は出せない。だから──。
僕は、鰹節を引き上げ、だし汁を小皿に取り味見をする。
「――」
……失敗。舌から伝わるのは、ただの、うまいだし汁。
ただの、一流料亭の味。
それじゃ、だめだ。「あの店」は、そのはるか上の高みにある。
「くそっ!」
僕は、鍋のだし汁を流し台に乱暴にぶちまけた。
おびえたようにこっちを見る倶楽部の面子を無視した僕は、
その時ちょうど鳴ったチャイムの音で、自分の拘束時間が終わったことを知った。
(今日は体調が悪いんだ。舌も鈍っているにちがいない……いや……)
そう慰めようとして、終わらぬうちにそれを否定する。
今日の失敗の原因がそれだけではないのは、自分でよくわかっていた。
結局は、腕の問題だ。
曽祖父の技術に、僕は遠く及ばない。
その苛立ちが心を乱し、さらに技術を鈍らせる。
僕は未熟だ。
……腹立ち紛れにクラスメイトに当たってしまうくらいに。
先ほどのことを思い出して、僕は顔をしかめた。
ただでさえ風邪で苦い口の中が、さらに苦く感じる。
「……あとで、謝っとかなきゃな……」
小さくつぶやいたその時に、
「もっりたぁー! いっしょに帰ろーぜー!」
その相手から、大声で呼びかけられた。
井守が、満面の笑顔でこっちに手を振っていた。
守宮もいっしょだ。
さっきのやりとりを忘れたように屈託のない表情の黒おかっぱに、
僕は謝るタイミングを完全に失い、ため息をついた。
校舎から、校門までの距離は長い。
敷地内通学バスと、半分が完成している「動く歩道」
(これを「歩く歩道」と勘違いして覚えている生徒も多い)を使っても、
<学園>の敷地外に出るのには相当時間がかかる。
そのおかげで、僕はよくしゃべる黒おかっぱの話を何十分も聞かされる羽目になった。
ぼんやりと聞き流しながら、僕は、僕の前を並んで歩く、
このクラスもクラブも同じ二人をしげしげと眺めていた。
髪の毛や、瞳や、肌の色を除けば、双子のようにそっくりな二人は、
その「色」と同じくらい、性格も性質も違う。
井守は、活発で物怖じしない性格で、陽気で馬鹿だ。
時々自分が女だって言うことを忘れてるんじゃないか、と思うくらいに。
とりあえず、自分が普段穿いているのがミニスカートと言うことを、
いつも忘れているのはまちがいない。
守宮は、その逆だ。
自分からしゃべることもあまりないし、人見知りして臆病なのか、
井守以外の子といっしょにいるのも見たことがない。
その代わり、クラブでは僕に次ぐくらいの腕前で、
細々としたことにもよく気がつく。
服装だって、今着ているブレザーよりも、学園祭のときに着ていた
和服のほうがずっと良く似合う、大人しい子だ。
二人がいっしょにいるのは、なんとなく不思議な気がするし、
あるいは、逆にものすごく自然なコンビのような気がする。
「……」
二人を後ろから見詰めていると、片方が不意に振り向いたので、
僕はどきりとした。
「そうそう、森田ってさー、最初、真由のことを「もりみや」って呼んでたんだよなー」
井守が入学式直後の思い出話を振ってきた。
「……そ、それは……」
十ヶ月も前のことを、いつまでもうるさい。
たしかに「守宮」という字を読めなかったのは、僕の不覚だったが。
「あまり馴染みのない漢字ですから……」
守宮が小さな声でフォローしてくれた。
「……日本人のくせに、日本の苗字が読めないのは恥ずかしく思わんかね? うり、うり」
井守が僕の肘を突っつきながら追及する。
「うるさいな……」
いらつきながら、僕は、彼女たちもまたこの国で生まれた獣人であることを思い出した。
──<特区>と<学園>の建設に当たって、
最初、その候補地は、世界中から上がった。
あまたの候補地が淘汰されて最後に残ったのは四つ。
エジプト、ギリシア、アマゾン、そしてここ、日本。
いずれも、獣人がかつて神や悪魔や怪物として、人と共存していた神話を持つ場所。
その中で、最終的にこの国が選ばれたのは、いくつも理由がある。
ひとつ。
その地の純血種の中に神話時代の面影を残すこと。
ナイルのほとりでかつて獣人たちと親しく交わった民族は、実はもうほとんど残っていない。
侵略と民族移動が、ピラミッドを作った民族とそのDNAをその地から追った。
だが、極東の島国は、稲穂の陰で獣の神と交わった血をほとんど失わずに温存していた。
ふたつ。
獣人そのものが多く残っていること。
石の神殿だけが残る乾いたオリーブの地は、獣人を神話の中の乾いた存在として記録した。
世界中に広まった宗教や学問信仰、あるいは哲学の多くは、彼らを風化させようと必死になっていたが、
八百万の神々は、豊潤な土と水と思考の中でこっそりと獣人たちをかくまい続けていた。
みっつ。
純血種と獣人が極限まで争う歴史を持たなかったこと。
強い太陽と深い闇が支配するジャングルは、人間と獣が命をかけて争う戦場であり続け、
さらに植民地として搾取された時代の厳しい自然破壊が、純血種と獣人の双方に争いの記憶を刻みつけた。
だが、世界の果て島の穏やかな自然は、両者の全面闘争を回避させ続けた。
だが、<特区>がこの国に作られた最大の理由は、別にある。
この国の獣人たちが、純血種に対して非常に好意的であったということ。
つまり、性的に。
それは、この国の純血種がとりわけ助平で、
自分たちとの亜種との交歓を嫌うどころか、好んでいたということに他ならない。
異種交歓の神話は、世界中にある。
だが、この国の純血種ほどそれを好んだ民族はいないし、
それを受け入れた獣人もいない。
そもそもこの国を作った八百万の神々からにして、
人間や獣はおろか、無機物や霊体とまで交わって子孫繁栄するような助平で節操のない連中だったし、
平安からこっち、そういう連中の末裔を統べているという一族もそうだった。
この国の人間は、世界で一番セックス頻度が少ない、と言われた時代もあるが、
それは、文明の発達によって獣人たちが身を隠すようになり、
自分たちの亜種との交わりを好む性癖の民族が、
純血種同士のセックスに飽いてしまったせいだった。
本来、猛獣も少なく、農産物の収穫量も多かった極東の島国に住む人間は、
性の豊穣さの旨味も、異種交接の甘味もよく知っていたのだ。
電脳の聖都(デジタル・エルサレム)で
ネコ耳と尻尾を付けさせたモニターの中の女の子に夢中になっていた人間が、
本物の獣耳と尻尾が生えた女の子を目の前にして、生理的な嫌悪を抱くだろうか?
しかもその女の子たちが、実は前人未到の秘境に住んでいたのではなく、
昨日まで、純血種のふりをして共生していた隣の子だったら?
……「純血種」からの呼びかけに対して
半信半疑ながらもノコノコと素直に巣穴にから出てきた「最初の呑気な獣人たち」は、
「隣のニンゲン」と仲良く共存した先祖の<因子>と記憶を持つ、
極東の島国の、犬やら、猫やら、タヌキやら、キツネやらの獣人たちだった。
そして、突然表の世界に現れた彼らを、大多数の戸惑いや嫌悪をものともせずに
真っ先に受け入れようとした「最初の呑気な純血種ども」も、
「隣のモノノケ」たちと仲良く共存した神様と記憶を持つ、同じ島国の住人の中から現れた。
だからこそ、<学園>と<特区>はこの地に作られ、
その「最初の子供たち」のメンバーは、日本の獣人と純血種が大多数を占めたのだ。
そして、アカハライモリの<因子>を持つ井守と、
ニホンヤモリの<因子>を持つ守宮も、
獣人と名乗ることなく純血種の社会で暮らしていて、
<特区>の発表と同時に、正体をさらした純国産の獣人だった。
「……」
僕は、突然襲っためまいに<動く歩道>の手すりに手をかけて体重を支えた。
「……森田君?」
「なんでもない。ただの風邪だ」
守宮の声が少し遠くに聞こえたが、すぐに戻った。
一昨日から続いている熱が少し上がったようだ。
「熱か?」
「うるさいな、どうでもいいだろ」
井守の質問に反発しかけ、不意に、先ほど謝らなくちゃ、と考えていたことを思い出す。
「……」
息を吸い込んで、ちょっと覚悟を決める。
「ど、どうしました?」
心配そうに下から見上げる守宮と、口を尖らせて何か反論しようとしている井守に向かって、
「その……きょ、今日は、わ、悪かったな」
と、僕は声をかけた。
「……へ、何が?」
井守がぽかんと口を空けた。
「い、いや。さっきのチョコの件」
「……あ……」
守宮のほうは、気が付いたらしく、小さく声を上げる。
「んんー?」
黒おかっぱが、白おかっぱを見詰め、首をかしげる。
説明するのも面倒だ。
自分が焦って、しかも慌てているのが忌々しいほどに自覚できる。
くそっ、何か、言わなきゃ。
二人が、返事をする前に、何か。
「――お詫びにメシでも、奢ってやるよ」
……気が付けば、そんなことを口走っていた。
やっぱり、熱が高いのかもしれない。
「え……?」
「……へ?」
守宮と、井守は、対照的な声で、同じような反応を取った。
「ああ、いや、別にどこか店に行くわけじゃないよ。
なんか美味い物、作ってやる」
<学園>から出ている奨学金は、外食できないほど少なくはないが、
僕は色々と「本業」につぎ込んでいるので、3人分出すのはちょっとキツい。
それに、誰かに試食をさせるのも立派な修行だ。
我ながら、うまい考えだと思った瞬間、井守が予想外の反応を示した。
「……それってさぁ、森田ん家(ち)でって、こと?」
「え……」
確かに、家で何か作ってやる、と言うのは、僕のアパートに来い、と言うことだ。
「あ……」
「尻尾持ち」とはいえ、二人は立派な女の子だ。
彼氏でもない男が言うには、軽率なことばだっただろうか。
「……」
「……」
守宮と井守は、顔を見合わせた。
「んー」
小首をかしげて考えていたが、黒おかっぱのほうが早く返事をした。
「あたし、今日は用事あるから、ぱーす」
「あ、……うん」
当たり障りない返答に、なんとなく、ほっとしたのもつかの間、
イモリ娘は、隣の白おかっぱを突っついた。
「真由は、行ってきなよ。
<お料理倶楽部>きっての腕利きさんに、なんか美味しいものごちそうしてもらいな」
「え……?!」
意外な一言に、びっくりする。
「……うん」
そして、さらに意外なことに、守宮は、こくんと素直に頷いた。
ここまで
グッジョブ!
そして、見事なまでの生殺し・・・(;つД`)
物静かなキャラがどう襲ってくるのか今から楽しみです
◯ォーズマン噴いたwwwwww
601 :
名無しさん@ピンキー:2008/02/12(火) 00:06:01 ID:6403sr0L
なんか色々深いな…
妙に納得する文章だ
>>590 「いや、そのりくつはおかしい」
ドラえもんキター
今からオッキしてる俺www
状況や設定が気になっても直後に納得のいく説明が入ってる
…ただただ感心してしまった
>>600 俺もwwwwww
ゲーパロさんはちょくちょくこういう小ネタを入れてくるから油断できないww
設定を小出しにするから離れられん。
毛無し生物はストライクで楽しみ。
さすがやなー
これから下半身裸で滝に打たれてくる
やっぱゲーパロ氏が一番だよな
一番とか順位付けは荒れる元
俺は、どの作者様の作品も好きだぜ
610 :
暁の狐:2008/02/12(火) 13:33:04 ID:EtDlLGCr
611 :
暁狐:2008/02/12(火) 13:35:07 ID:EtDlLGCr
「はい、いただきます」
「いただきます」
『『『いただきます』』』
「……いただきます」
とてつもなく広い食堂のど真ん中に大きな丸いちゃぶ台がある。
そのちゃぶ台を囲むように座り、1人の男と2人の狐娘と竜娘、3体の女性型召喚獣が手を合わせて軽く頭を下げている。
食事をする際は、その前にちゃんと挨拶をするのが魔王城の決まりだ。
使い魔だろうが魔王の命を狙う者だろうが召喚獣だろうが、この決まりに従わなければ食事抜きである。
挨拶をしリンシャオや魔王やミズチ、光の召喚獣ルナはごく普通に食事をしている。
しかし、ルナ同様魔王に召喚されたセルシウス、イフリートは木製の箸が凍り砕けたり、燃えてしまったりするので、力を調節しながら食事を取らなければならない。
魔王は忘れていた。ちゃぶ台や茶碗やお椀、各種料理の材料等に施しておいた守護魔法を箸には施していなかった事に。
「リン、お姉さまたちに新しい箸を」
「わかった」
『『ぐぬぬ!!』』
魔王の命令でリンは食堂を後にした。
セルシウスじゃ尻から生えている蒼い狼の尻尾を逆立て、イフリートは紅く蜥蜴のような尻尾の先から紅の炎を吹き出し明らかにイライラしている。
そんな2体を、金色の長髪から白い兎の耳を生やしたルナが、女神のごとき美しい微笑を見せつつ宥めている。
その言葉に魔王は楽しそうに笑っている。やはり食事は人数が居たほうが楽しいし。
だから魔王は必ず食事の際召喚獣を何体か呼び出す、一応暇かどうか聞いて。
そして暇な召喚獣は、魔王に呼び出されては調理を手伝ったりし、それなりに楽しんでいる。
召喚獣はその力ゆえ基本的には戦闘時にしか呼び出されず、こうした時をこの世界で過ごすことは少ないから。
「持ってきた」
「おう、ご苦労さん。……はい、これで凍りもしないし燃えもしませんよお姉さま方」
『すまん』
『ありがとう』
2体の召喚獣は、リンシャオが持ってきた箸を魔王から受け取り、ようやく普通に食べることが出来た。
セルシウスは熱い料理を程よく冷やし、イフリートは豪快に食べまくっている。
ルナがこの料理は美味しいと言うと、魔王は嬉しそうに自分が作ったと誇らしげに言っていた。
その言葉にミズチが肩をビクッと動かし少し反応する。てっきりいつもどおりリンシャオが作ったのだと思っていたから。
魔王の手作り……毒でも入っているのではないかと一瞬思ってしまったが、まぁそれはないだろう。
ミズチが魔王城に住むようになり数ヶ月……リンシャオならやりかねないが、毒殺をするならもっと早いうちにやっているはずだし。
そう思いながら、いい匂いがする白い粒の塊を口に運んだミズチ。
「……おいしい」
呟くような小声でミズチの口から自然と言葉が出た。
召喚獣やリンシャオには聞こえなかったらしいが、魔王には聞こえていてミズチに笑みを見せた。
ミズチは赤面し、魔王から顔を逸らす。
また顔が熱くなった。きっと今の顔は真っ赤だろうと自分自身でも分かるくらいに。
何故熱くなるのかは分からない。
胸の鼓動も高まっていく。緊張状態にも似ているが何か違う気がするこの感覚。
しかし魔王達に悟られまいと冷静を装い、ミズチは食事を続けた。
何十年漬けたか忘れていた梅干が特に好評だった。
612 :
暁狐:2008/02/12(火) 13:37:23 ID:EtDlLGCr
『ごちそうさまでした』
終始楽しく盛り上がっていた食事が終わった。
リンシャオは全員の食器を、またド広いキッチンに運ぼうと皿等を重ねている。
手で持ちきれないものは器用に尻尾の上に置き、食堂を後にした。
その際、食器洗うのも俺がやると魔王はリンシャオに伝えたが、リンシャオは人の仕事を取るなと言う。
それでも魔王はやると言うので、使い魔にとって主の命令は基本的に絶対だからリンシャオは魔王に任せると言い出て行った。
『では、私(わたくし)達はこれで失礼します』
『また呼べ、魔王』
『私も、気が向いたら食べてあげる』
「お任せあれ。しかし、俺と言う絶品料理もあることをお忘れなく」
召喚獣たちも異世界へと戻るようだ。
元々”一緒にご飯を食べる為”にこの世界に召喚されたのだから、それが成されれば戻るのは当然。
ルナは丁寧に魔王に頭を下げ、セルシウスとイフリートは結局口喧嘩をしてしまい異世界に帰っていった。
喧嘩の原因は、魔王の取り合いだった。
その光景を終始見つつ、軽くため息を吐きミズチも立ち上がった。
「おうミズチ。風呂沸いてるから入ってこいよ」
「……」
魔王に話しかけられても、無言のまま彼に背中を見せるミズチ。
いつもは何かしらの返事や反応が返ってくるが、今回は返ってこない事に魔王は頭をかしげる。
ミズチはそのまま扉に向かう。それを魔王はただ黙って見ていた。
そしてドアノブを握ったミズチは、彼に振り返るわけでもなくそのまま背を向けた状態で口を開いた。
「……覗くなよ?」
「覗かねぇよ。桶の生き埋めはもうごめんだからな」
「ならいい」
「あ、ついでにリンの奴も一緒に入れてくれ」
「わかった」
ミズチは魔王の顔を見ることなく返事をし食堂を後にした。
何か怒らせるようなことをした、もしくは言ったかと魔王は考えつつ、自分の体を光らせキッチンへ転移した。
食堂の扉を閉めたミズチ。魔王に言われたとおりリンシャオの元に向かおうとしたが、目的の狐はすぐそこにいた。
食器を置き終え、何もすることが無いので魔王に何かないか聞きに行くところでミズチに呼び止められる。
魔王に言われた事をそのままリンシャオに伝えるミズチは、そのままリンシャオと浴場へ向かう。
その途中、リンシャオはミズチの顔を横目遣いで見上げていた。
やはり彼女も感じていたのだ。ミズチの様子が少しおかしいことに。
魔王も含め、気づいていたのは今より結構前の事だが、気にする事もないだろうという判断から気にはしなかった。
613 :
暁狐:2008/02/12(火) 13:37:56 ID:EtDlLGCr
「お前、どうした?」
「ぇ、なにが……」
しかし、今日はいつにも増して元気がないというか、何かをずっと考えている様子。
相手は魔王の命を狙う本来ならとっくに殺していなくてはならない者。リンシャオ自身も幾度かミズチの命を狙ってきた。
だがまぁ、ミズチが嫌い、憎いという個人的感情はない。
むしろ数ヶ月暮らしてきて共に居るのが当たり前のようになってきた。
だからこそリンシャオは本人に訊ねる。
ミズチは肩を震わせて、とぼけるもののリンシャオには通じなかった。
少し間が空き、言うべきか迷っていたミズチは静かに口を開いた。
「……私は、魔王の……」
「魔王の?」
「あ、いや……魔王は、本当に憎むべき世界の敵、なんだろうか……」
「世界の敵……だからお前も奴の命を狙っているのではないのか?」
「……」
呟くような小声でミズチはリンシャオに問いかけるが、彼女の質問で返され下唇を噛み黙ってしまう。
即答できない、以前なら答えられたはずなのに。
ミズチの答えを待っているリンシャオ。
そんな彼女から逃げるかのように、ミズチは竜の翼を広げ羽ばたき宙に浮く。
翼の羽ばたきによって生まれた風でリンシャオの白と紺の巫女服は揺れ、風が治まるとリンシャオの隣にはミズチは居なかった。
彼女は廊下内を飛び、浴場へ向かったのだ。その際、横顔をリンシャオに見せる。
「変なことを訊いた、今のは忘れてくれ」
最後に言葉を残し、曲がり角を曲がりリンシャオの視界からミズチは居なくなった。
彼女の言葉を聞き、9本の尻尾を揺らしながらリンシャオは黙って立っているが、再び歩き出す。
「なるほど……まぁ、私には関係ないことか」
リンシャオが浴場に来た時には、もうミズチの姿はなかった。
614 :
暁狐:2008/02/12(火) 13:39:20 ID:EtDlLGCr
夜の魔王城は暗闇が支配している。城が建っている場所が元々暗い土地なのだから本当に真っ暗だ。
自分の手も見えるかどうか分からない廊下に、一つの明かりがゆっくり横に動いている。
それはミズチだ。彼女が持っているランプが唯一廊下を照らしている。
眠るときはさすがにメイド服ではなく白い寝巻き姿になるミズチ。
リンシャオも眠ってしまっていると思われるこの時間に起きてしまい、自分の迷いを晴らすべく魔王を討ちに行こうとしているのだ。
その手には、武具及び機械巨人等がある武器格納庫から持ってきた短剣が握られている。
元々持っていた大剣は魔王に取られて以来戻ってきていない。
「……」
魔王の寝室まで辿り着いた。リンシャオの妨害を警戒し、周りを見渡す。
いつもなら赤紫の炎を纏った狐の姿で現れるリンシャオが、今日は現れないところを見ると本当に眠っているようだ。
そしてミズチにとって問題は魔王が起きているか否か……起きているのなら彼に勝つ事はまず不可能だと身をもって知っている。
だから慎重に、慎重に扉を開け寝室内を覗き見た。
「ん? リンか?」
「っ!」
魔王は起きていた、しかも気が付かれた。
寝室内も魔王が出した炎球が、天井まで昇っており明るく照らされている。
このまま部屋に戻ろうか、そう考え扉を閉め戻ろうとするミズチだが、魔王の捕縛魔法に捕まり無理やり室内に引き寄せられた。
光る糸のようなものが手足や胴に巻きつく。まるで操り人形のように。
そして引き寄せられる際、短剣は廊下の通路に落ち金属音が廊下に響き渡った。
「うぁっ!」
「なんだミズチか。どした、こんな夜中に、トイレか?」
「……ち、違う。それより、これを解いてくれ。それと……見えている」
「え、あぁ、わりぃ」
引き寄せられて、ベッドの上に座っている魔王の胸の中で止まったミズチ。
リンシャオではない事を確認すると、彼女に掛けていた捕縛魔法を解き、指摘されてズボンを吐いてモロ出しだった男の大事な部分を隠す。
それが目に入ってしまったということもあるが、何より魔王に抱き寄せられてミズチの顔は赤くなっている。
魔法が解けると、ミズチは魔王から少し距離を取り立ち上がった。
「そ、そんなものを出しっぱなしで、な、何をしていたんだ?」
「さっきまでセルシウスとちょっとした晩酌をな。まぁ、向こうが先に酔っちまって。そんでそういう空気になったもんで」
「……」
当然のように魔王は腕を組み言う。よく見れば確かに魔王の頬は少し赤くなっている。
それをミズチは黙って聞いていた。セルシウスの姿が見えないあたり彼女はまた帰っていったのだろう。
そんな中、彼女の心のどこかでセルシウスに対してちょっとした恨み、憎しみといった負の念が生まれる。
悋気に似た感情……何故セルシウスに対してそんな感情を抱いてしまったのか分からない。
とにかく今日のところは失敗もいいところなので、ミズチは自分の部屋に戻ろうとした。
だが、魔王に手を掴まれベッドの上に座らされてしまった。
615 :
暁狐:2008/02/12(火) 13:40:43 ID:EtDlLGCr
「な、なんだ?」
「いやぁ、少しくらい付き合ってくれよ。まだ酒余ってるし」
「私は、酒は飲めな……」
「はいコレ。セルシウスが作った絶対溶けない氷のグラス♪」
どうやら魔王はミズチの話をまるで聞いていないようだ。
笑顔でさっきまで使っていただろう、冷たいグラスをミズチに手渡す。
思わず受け取ってしまい、赤いワインが注がれるのをミズチは見ている。
本当に飲めないのだが、飲まなければ帰してくれそうにないのは既に分かっていた。
「ほら、一口だけ」
「あ、あぁ…………んっ」
魔王に急かされて、ミズチはグラスに口をつけワインを一口飲む。
倒れた。
トマトのように頬を真っ赤にさせベッドの上に仰向けで倒れこんだ。
これにはさすがに魔王も少し驚いた。ミズチが飲んだワインの量は本当に僅かだったから。
まさかあれだけの量で倒れるとは思ってみもなかった。
「お、お〜い、大丈夫かぁ?」
「ぅ……ん、にゅぅ……」
魔王の呼びかけに、普段からは出ないと思われる台詞を言いつつミズチが寝返りを打った。
どうやら眠ってしまったようで、魔王は手で後頭部をぼりぼりっとかき、彼女を抱きかかえた。
お姫様抱っこという形となり、魔王に抱かれてミズチは寝息を立てている。
これまで彼女の寝顔は見たことがなかった魔王は、普通にミズチは可愛いなぁと思いつつ彼女の部屋に転移した。
このまま襲ってもよかった。
しかし、翌日になってボコボコにされるのも嫌だったし、リンシャオに何を言われるか分からないから今日はやめておく。
こういうのが何度か続いた日には、我慢できないかもしれないが……
ミズチの室内が一瞬白く眩く光り、光の中からミズチを抱きかかえた魔王が現れた。
彼はゆっくり白いベッドに歩み寄り、ミズチを寝かせようとする。
しかし、ミズチの体はベッドの上に乗らずそのまま魔王から離れない。
だってミズチが魔王の首に両手を回して、抱きついているから。
「起きてたのか。おい、どうした?」
「魔王は……いい匂いがする……」
ミズチを寝かせようと下がっていた腰を再び上げ、彼女をその場に立たせた魔王。
一度離れても再びミズチは魔王の胸の中に自らいく。とりあえずロウソクに火をつけ少し明るくさせる。
ここで本来なら魔王は自らの本能がまま彼女を抱くのだが、相手が相手だけに今はやめておき、様子見の上で頭を撫でる事にした。
「さっき激しい運動したから、今の俺は汗と酒のにおいしかしねぇぞ?」
「……それでもいい」
いつもなら頭を撫でただけで鉄拳が飛んでくるか、最悪刃物が飛んでくるが、今のミズチは何もしない。
むしろもっとしてくれと言わんばかりに、翼はゆっくり羽ばたくように動き、尻尾は揺れている。
まぁ、最近の考え事をしているのか少し暗い様子のミズチよりは大分いいが、こうして甘えるような仕草もまた魔王を考えさせる要因となっていた。
やはり酒の影響か、ミズチの頬は赤い。瞳も潤んでいる。
だがそれは酒の影響によってだけではない、それはミズチ自身わかっている。
認めたくなかった感情。だが今は素直に出せそうな気がした。
「魔王は、何故優しい?」
「それは俺だからだ」
「答えになっていない……お前がそんなだから、私は……」
「もしかして、ついに俺に惚れちまったか?」
616 :
暁狐:2008/02/12(火) 13:41:50 ID:EtDlLGCr
ミズチを離し、冗談半分で笑って言う魔王。
しかし、こんな事を言えばもうボコボコは確定なのだが拳一つ飛んでこない。
その上ミズチは赤面して俯いていたが、再び魔王にその身を寄せる。
この反応は、彼女の気持ちは本物だと取るには十分過ぎるものだった。
「おいおい、マジか? 俺は多くの人間殺した大罪人だぜ?」
ミズチの両肩を掴み、再び引き離して言った魔王の言葉。
それはミズチにも分かっていた。
実際、ミズチが魔王を討とうとした時、彼は召喚獣を使い機会巨人のパイロット数名を死なせた。
死の覚悟があったミズチを含めた戦士以外の者が見れば、魔王がした事は確かに大罪だろう。それも分かってはいる。
だが、それと同じくらい、いやそれ以上にミズチは魔王に惹かれてしまった。
そしてその気持ちは自分の中で今まで抑え込んできたが、もう限界だ。
酒の勢いもあって一度解き放たれてしまった、もう自分でも抑えられない。
「……ん」
ミズチの翼が数回羽ばたき、彼女の体が少し浮く。爪先立ちをしても僅かに届きそうにないから。
そして魔王の肩に両手を添え、目を瞑って唇を重ねた。
これには驚いた魔王は目を見開き、ミズチの唇が離れても彼女の顔をただ見つめるだけ。
言葉にすることが出来ず、行動に移したのはいいものの、魔王に見つめられて自分がしたことに羞恥心を感じ始めるミズチ。
魔王から視線を逸らし、広げた翼を畳んで魔王に背中を見せた。
「酒は恐ろしいな……飲んだ者をおかしくさせる。朝になれば私も元に戻るだろう、今夜の事は忘れて――」
そう言ってベッドへ一歩進んだ。
口付けだけでよかった。むしろこれ以上の事はできない、相手は魔王なのだから。
だからもう終わりにして、明日からまたいつもの自分に戻ろう。
そう思い、口付けをした言い訳に似た言葉を言いながら、魔王に背中を向けるミズチ。
しかし背後から軽く肩を叩かれる。
反射的に振り向いた時、ミズチの視界には自分の顔に近づく目を瞑った魔王の顔が映っていた。
そして今度はミズチが目を見開き、その場で硬直する。
再び2人の唇が重なったのだ。今度は魔王からである。
唇はすぐに離れる。しかし呼吸をする僅かな時間の後、言葉を発する暇も無くミズチの口は再び魔王により塞がれた。
「んッ! んッぅッ……!!」
しかも先程までの口付けとは違い、今度は舌が入った深い口付け。
涙を浮かべ眉間にしわを寄せるミズチは、魔王から離れようとするが後頭部を押さえられているので離れられずにいる。
口内で動くニュルリとした感触は決していいものではない。
ましてや他人の唾液を入れられるなど、気持ち悪い。最初、ミズチはそう思っていた。
「んッ……んん……はぁ、ん」
しかし、徐々にミズチは魔王の口付けを受け入れていく。
目は溶けたようにとろんとなり、体の力が抜けて今にも倒れそうに足がガクガク震えている。
やがてミズチも魔王の口内に舌を入れて、舌を絡ませ合った。
平たく言えば気持ちよくなっていたのだ。
長い口付けが終わると、魔王はミズチの腰に手を回して彼女を持ち上げた。
617 :
暁狐:2008/02/12(火) 13:43:05 ID:EtDlLGCr
「ぅわっ」
魔王がミズチの体をベッドの上に放り投げた。
ベッドは軋んで揺れ、ミズチは思わず声を上げる。
その彼女の上を魔王が覆いかぶさり、真剣な表情でミズチを見つめる。
だがすぐに、魔王とは思えないいつもの優しい笑顔になった
「俺も酒のせいでおかしくなっちまったようだぜ」
「わ、私には、いつものいやらしい魔王にしか見えないが?」
「そりゃ男はいやらしい生物だから仕方ない、うん。それにあんな事されちまったら、我慢できなくなるのも仕方ないよな?」
「……」
魔王の言葉の意味を、ミズチはすぐに理解した。
というかそのままの意味で、魔王は男としての色々な我慢が出来なくなってしまった。
そしてもう一つ、魔王がこれから何をするのかもミズチは理解している。
相手は魔王で敵……そんな言葉がミズチの脳裏に一瞬よぎった。
しかしそれはすぐに心の片隅に置き、今は自分の気持ちに従う。
それに相手は魔王なのだ、今までの苦痛しかなかったもの行為とはきっと違うはずだとミズチは思った。
「一応訊いとくが、今からする事わかってる? いいのか?」
「…………あぁ、今夜だけ、だから……」
それにこんな行為をするのは、おそらく今夜のみ。
自分にそう言い聞かせて、ミズチは魔王の問いに静かに頷く。
魔王は微笑み彼女の前髪に触れ、再び顔をミズチに近づけた。
そして、2人の唇は再び重なった……
すべての行為が終わり、一つのベッドに2人の男女が寝ている。
元々一人用のベッドなので魔王とミズチは寄り添い、眠っているミズチの横顔を魔王は見つめていた。
可愛らしい寝顔。ミズチの長いもみ上げを指で弄っている。
「案外、俺も……」
魔王は何かを言おうとした。しかし途中で軽く頭を横に振り、言葉を中断させる。
これまで魔王は自分でも覚えきれないほど、様々な若くて可愛い女の子に声を掛けてきた。
大半は正直覚えてない。覚えいてるのはほんの数名と言う、ある意味最低な魔王。
だが、ミズチに対しては何かが違っていた。いつもとは違う感情が確実にあったのだ。
「そうだ、せっかくだし……教えてやるか」
何か閃いた様子の魔王。
物音を立てずに、そっとミズチの耳元に顔を近づけた。
「夢の中で聞きな…………俺の名前と、弱点をな」
名前のみならず、何故知られてはならない自分の弱点まで教えたのか魔王自身にもよく分からない。
ただ、この時はミズチになら殺されてもいいかなと思ってしまったことや、ミズチ自信が今熟睡しており聞いているかも分からなかったから。
魔王はミズチに伝え終えると、少し唸ったミズチを抱いた。
肌と肌の感触が気持ちいい。またムスコが覚醒してしまうところだったが、ここはさすがに堪える魔王。
そして寝息を立てているミズチを抱きながら、魔王にも眠気が襲いそのまま瞳を閉じた。
「フフ、なるほど……そういうことだったか、これは丁度いい」
そしてミズチ達がいる部屋とは違う部屋で、魔王の弱点を知り一人怪しげに微笑んでいる少女がいた。
618 :
暁の狐:2008/02/12(火) 13:45:52 ID:EtDlLGCr
【つづ〜く】
和姦になりそうだったんでいっそ飛ばした、後悔はしてない
指摘あったらよろ
>>598、
>>618 なんというダブル生殺し
続きを全裸でwktkしなければ!
ゲーパロ氏の細かい設定に笑って納得させられ、BIG BOSSのモエーンな展開から一波乱きそうな伏線をしかれ、
今日はなんていい日なんだ!!
BIGBOSSとゲーパロ氏、両名の作品を読めたお陰で目から汗が止まらない
BIGBOSS、乙でした。
やっと長い長い受験期間から解放され、みんな忘れてると思う子犬のワルツを投下しますです
1945年5月2日午後 時 ドイツ第三帝国首都ベルリン 天気:曇り
ちゅ……ちゅぴ……
ハンスは口内に感じる違和感に再び目を覚ます。
どうやらまだ自分は生きているようだ。
雲が完全に晴れたのか先ほどより月の光は強まっており、そして眼前には俺の唇を攻める全裸に上着だけのノインがいる。
「あ、おはよー。ハンスさん」ぷあ、と唇を離してノインがハンスに言った。
「…………おはよう」ハンスは答える。と言うか、そうするしか無かった。
どうやら靴紐か何かで手足を縛られているらしく、コンクリートの壁にもたれかかったままハンスは全く身動きが取れない。
不意にノインが立ち上がるとドイツ国防軍の上着をめくり、ところどころ火傷を負った白い肢体をさらけ出す。
「ハンスさん、どうです?わたしの裸」
「……そういうのは無闇に見せるもんじゃないだろ……」
ハンスは顔をそむけて毒づく。が、ノインは両手をハンスの頭にやり、強制的に顔を自分の方向へ持っていかせた。
「わたし、ですね」
ノインはそのままハンスに顔を近づけ、ハンスに聞こえるほどの声で囁いた。
「誰かのお嫁さんになるのが夢なんですよ」
そして、ハンスのズボンのジッパーをおろしながらささやき続けた。
「でも、こんな顔じゃもうお嫁さんなんて……無理でしょ?ね?」
ハンスは目をそのままそむけたが、すぐにゆっくりと、だが力強く元の位置に戻される。
「だから……」
ノインはズボンの中からハンスのそれを取り出して、言った。
「ハンスさんの、お嫁さんに無理やりなっちゃえばいいんです」
一瞬、ハンスは何を言われたかわからなかったが、すぐに全力で首を横に振る。
「待て! ちょっと待て! 他にも方法が……」
ちゅ。
そんな音と共にハンスの声はさえぎられた。ノインはハンスの唇を無理やりに奪って、そのままハンスを抱き寄せる。
「……………………ぷは」
何分もたったように思えた長い長いキスの末、ノインはやっと唇を離した。
ノインの呼吸は荒く、先ほどよりも肌は火照って、顔もとろけている。
「……ふふ、次はこっち。ですね」
そういっておろしたジッパーの中をまさぐり、ハンスのそれがほのかに冷たい外気に触れた。
「やめ……」
ハンスは動こうとするが、靴紐はかなりきつく縛ってあるのか外れない。
そのうちにもノインはハンスのそれを慣れない手ですりはじめ、ぎこちない動作に余計それは正直にも反応してしまう。
ちゅ、にちゅ、ちゅぷ。先端から透明な汁が出てくるのを確認すると、ノインは手を止めた。
「……これ、せーえき?」
違う。とハンスは言いたかったが、そんなことやっても墓穴を掘るだけだ。よってハンスは押し黙った。
ノインは透明な汁を指にとって、舐める。
「ちがう……」
それの味は本能が知っていた。ノインはじれったいと思ったのか、そのまま床に寝そべり、ものをくわえ込んでしまう。
「くぅ……」その刺激にハンスは抵抗する力さえ奪われていた。
「はむ……ん……ちゅぱ…………ふぁ、大きくなってる」
ノインは微笑むみながらそれをいとおしいそうにほお張っている。
「くは……」
ハンスにはもう余裕が無かった。
せめてノインの口内に出さないように。と、縛られた足で無理矢理ノインの顔を払おうとする。
だが、それが間違いだった。払おうと足を張り詰めたせいで、快感が余計に増幅されてしまい……
どくっ! どくどくっ!
「んんっ!」いきなり口内に粘液を出されたせいでノインは一瞬顔をしかめたが、それでもハンスのものを絶対に離さなかった。
やがて射精も収まると、ノインはこくこくと喉を鳴らして精液を嚥下した。
「ぷはぁ……ハンスさんのせーえき、おいしかったですよぉ…………」
飲み干せなかった精液を一筋、口元に垂らしながら、彼女は淫蕩な笑みを浮かべていた
一方で快感の余韻と射精後の放心感にハンスは浸っていた。
「じゃ、次はこっちで……」
気だるい感覚の中でその言葉をぼうっと聞き流しいていたハンスだったが、いつの間にか立ち上がっていたノインが自分に跨るようにして姿勢を低くするのを見て、すぐに頭の中を覆っていた霧が晴れていった。
「や……やめろ! やめろノインっ! やめてくれっ!」
ハンスが叫んだ次の瞬間、ノインの顔から笑みが消えた。
「…………どうした?」ハンスは訊く。
「もしかして……私のこと、きらいですか?」
「……え?」
突然の言葉にハンスは戸惑った。
今、もしかして俺が拒絶したから……。ハンスはすぐに後悔する。が、彼女への言い訳は何一つ浮かんでこなかった。
「そうですよね……こんな小汚い野良犬みたいな女の子、お嫁さんになんかしたくありませんよね…………」
ノインはうなだれたまま、淡々と続ける。
「ハンスさんには……私なんかより……もっとずっとかわいい女の子が…………お嫁さんになってくれますよね」
その声は段々とか細く、震えていった。それに呼応するように、彼女の尻尾も元気なく垂れ下がってゆく。
「いくら……私が……ハンスさんのことすきでも…………やけどのおんなのこなんて…………ひぐ……およめさんになんて……」
ぱらぱらと音をたてて崩れた瓦礫の隙間から差し込んだ紅い月明りは、彼女の引きつった顔を包み込むように照らしていた。
そのアイスブルーの瞳からは、今にも雫が零れ落ちそうになっている。
(やるしかないな……)
元々自分がつけた傷だ。
それに、泣き顔まで見せられて断るほど薄情でもないし、女に困っていないわけでもない。
それに、この犬耳娘となら、なんとかなる。
そう不確かな希望を抱いてハンスは覚悟を決め、泣きじゃくるノインに向かって言った。
「本当に」
泣き顔のまま、ノインは顔を上げた。
ハンスは一拍、深呼吸して、言葉を絞り出す。
「本当に、俺でいいのか?」
そして、お姫様は泣き顔のまま間髪入れずにハンスに飛びついた。
「いいっ! ハンスさんならいいっ! えぐっ、ハンスさんなら、ひっく、はじめてあげてもいいっ! ハンスさんなら、えぐ、こども、ひくっ、うんであげても、えぐっ、いいの!」
ハンスは本当は涙をこぼして強く抱きしめてくるノインを、同じように抱きしめたかったのだが、こういう時に限って両手が靴紐で縛られていたので、それは不可能だった。
「あ……」
赤く腫らした目も引きだしてきたころ、ノインは自分が上着だけだと言う事を再認識する。
「ずっと裸のままだったんだ……夢中で忘れてた」
そして、頬を赤く染めて「ね、あったまりましょうか」と、ぱたぱた尻尾を振りながらささやいた。
ハンスは、無言のまま首を小さく縦に振った。
「じゃあ、この子を元気にしてあげなきゃ」
「うう……」二回目とは言え、やはり女の子に自分のものをいじらせるのは抵抗がある。だがそんなのも快感のエッセンスに、
ノインは先ほどのようにそれを持つ手を上下させていたが、やがて新しい悪戯をおもいついた子供の表情になった。
先ほどのように姿勢を崩し、ノインは再び床に寝そべった。
そして、それを握った手を上下させながら、舌先で鈴口を攻めてゆく。
「どうです?先っぽ、気持ちいですか」舌先を頻繁に動かすその姿は、ミルクでいっぱいの皿を舐める子犬さながらだった。
「くぅぅ……」ノインの攻めに、ハンスの口からはつい情けない声が出てしまう。
「あ、ここで出しちゃだめですからね」
そう言ってノインは立ち上がると、ハンスの肩に手を置き、先ほどのように腰を下ろし始めた。
「見て下さい」ノインは片手でくぱぁ、と彼女の、ぐしょ濡れになった一番大事なところを開いた。「この子、ハンスさんとするって考えてるだけで、
こんなにどろどろになっちゃってるんですよ?」
ノインはそのままどんどん体勢を低くする。
「こっちの子も、焦らしてあげるのつらいでしょうし」
ハンスの先端が、ノインの入り口にあてがわれる。
「赤ちゃん、できるといいな♪」
ノインは小さくそう呟くと、一気に腰を沈めた。
途端、ハンスは自分のものが何かを突き破る感触を覚え、それと呼応したように肩を掴むノインの手と、ハンスを包み込むノインの中がぎゅっ、と
痛いくらいにハンスを掴んだ。
ハンスは慌ててノインの顔を見ると、その表情は必死に何かに堪えようとしている、痛々しいものだった。
ハンスは慌てて二人の結合部を覗くと、そこには一筋の鮮血が滴っていた。
「ノイン……もしかして…………」いくらこういう事に疎いハンスでも、その血の正体はわかる。
「ハンス……さん、だから、初めて…………して、あげたん……ですよ?」彼女のアイスブルーの瞳には、再び涙が浮かんでいた。
「大丈夫か?」
「……すっごい、痛いです」
「じゃ……やめるか?」
ノインはふるふると首を振る。
「でも、ちょっと待ってください」二人は繋がったまま、少しづつ彼女の痛みが引いてゆくのを待った。
何分ほど時間がたっただろう。痛みが引いたのか、ノインは不意に繋がったままの腰を動かし始めた。
「はふ……んっ…………はぁう……んぁ」地下道の闇の奥深くまで、じゅぽじゅぽ、ぐちゅぐちゅ、と粘性のある水音と、
ノインの控えめな嬌声がどこまでも響き渡った。
ノインの膣は年齢相応に狭く、しかも処女であることも手伝って、絶対逃がすまいとばかりにきゅうきゅう締め付ける。
「凄い。ノインの中……締め付けて……くる……」
「やぁぁ……言わないで……はん……くださいよぉ……ひゃぅぅ…………」
会話の間にもハンスはきゅうっ、とひときわ強く締め付けられた。
「言われると……弱いんだ」
「……恥ずかしいです…………あぅ」
そう言いながらしっかり感じる所がまた可愛らしい。
しばらくして、ノインは腰を動かすのをやめる。
どうした、とハンスが聞こうとするその前に、ノインはハンスの手首を縛る靴紐に手を伸ばし、解き始めた。
「もう……逃げませんよね」呟きながら固く縛った靴紐を、快感に震える指でぎこちなくほどいてゆく。と、今度は結合部を軸に、腰を一八〇度回転させ、
足首の靴紐も解いていった。
一体何をするんだろうか。靴紐を解きながらも、時折ノインの膣は不規則に締まってくる。
足首の靴紐を解き終えると、ノインは名残惜しそうにハンスのそれを自分の中から抜き、そしてノインは両手と両足を床につけ、
やわらかそうな尻をハンスのほうに向けた。
「わたし、こっちから…………して……欲しいです」
ノインは震える声で言った。
「本当に…………可愛いな、お前」
ハンスは呟くとやわらかい尻に手をやって、自分のものを再びノインの中へと潜り込ませた。
「くぅぅぅぅん」
侵入して来たものを、もう再び逃すまいとノインの内側は容赦なく締め付けてくる。
「ハンスさぁん……」とろけ切った表情のノインが言う。「奥まで、思いっきり突いてくださいね」
ハンスは小さく頷くと、思いっきり腰をノインの臀部に叩きつけた。
「ひゃぁぁぁうっ」その衝撃に身悶えながらも、ノイン自身も尻を前後にスライドさせる。
「あ、ひゃ、くぅ、くぅぅん、きゃぅ、はぅぅん」先ほどとはうって変わって、地下道いっぱいにノインの大きく、なおのこと甘い嬌声が反響した。
ノインの尻尾は今にもちぎれそうなくらいにぶんぶんと振られ、その表情はとろけきってはいるが、彼女の最上級の笑顔がそこにあった。
「くぅ……もう、限界」
「いいですぅ! わたしに……ぜんぶ、くださいっ!」
ノインのリクエスト通り―――――というか、もう暴発に近かったが、ハンスはノインの膣内に、熱い塊を吐き出した。
「きゃぅ、きゃううううううううぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅんん!!!」それを感じて、ノインも絶頂を向かえる。
そして二人はそのまま重なるようにして床に倒れこみ、二人で気だるい快感の余韻に浸っていたが、いつからか双方とも寝息を立て始めていた。
ノインと名づけられた子犬は、下腹部のぬくもりを感じながら夢の中へと落ちていく。
子犬が目を覚ますと、そこは彼女の生まれた街だった。
彼女の国の創始者の名前を取られたその街は、いつも冷たかった。
いつからか、彼女は小さなアパートの物置に住み着くようになっていた。
アパートの階上には老夫婦が住んでいて、宿無しの彼女にも良くしてくれていた。
老夫婦はオーストリア(その時、彼女は初めてオーストリアという国があるのを知った。彼女はまともな読み書きができなかったし、
なにより彼女の国が排他的な国だったからだ)からやってきた夫婦であり、戦争と革命という二つの出来事によって、祖国に帰れなくなっていたのだという。
そして、彼女はいつの間にか老夫婦達の家族となっていた。
老夫婦の会話からいつのまにか彼女は老夫婦の国の言葉を覚え、それを使ってこの国の人たちにはわからないように、
小さなオンドルを囲んでいろんな話をしたりした。
ある日、彼女は老婆に訊いた。
「ねえ、おばあちゃんはどうしておじいちゃんといっしょになったの?」
「それはね」年を経ても若い頃の美しい面影が残る老婆は、答える「おばあちゃんが恋をしたからよ」
「こい?」彼女は聴きなれない言葉に首をかしげた。
「そう、恋。胸の中が好きな人のことでいっぱいになってって、その人のことしか考えられなくなるくらいになっちゃうの」
「…………わかんない」
一息置いて、老婆は彼女に語りかけた。
「おちびちゃん(老夫婦の中の彼女の呼び名)にはちょっと早かったかもしれないわね。でも、いつかわかるときがくるわよ」
それから一年経ち、老夫婦は相次いで息を引き取り、アパートの一室は他人の手に渡った
そして再び寒い街に彼女は放り出され、地下鉄の駅を、路地裏を、物置小屋を、幾年かの間彷徨っていた。
そんな中、老夫婦達の祖国がドイツという国に滅ぼされ、その悪魔のような国(少なくとも街頭のラジオはそう言っていた)
の軍隊がこの国に迫ってきていると知った。
そのうち、地下鉄駅で寝ていた彼女は兵隊に捕まり、軍の施設へと送られていった。
そこで彼女は、ドイツ軍の戦車を破壊する訓練(少なくとも、彼女はそう聞かされていた)を受けた。
5ヶ月ほどたったろうか、彼女は革命以前から現役のようなガタガタのトラックで前線へと送られていった。
前線の小隊長は、ぶっきらぼうだが気の利くやさしい人で、いつも帽子を深くかぶっていた。
そして、ドイツ軍から奪ったらしいトラックに揺られ、小隊は揃ってベルリンの付近へと向かった。
そこで彼女は一人の兵士に火傷を負わされ、そして、その兵士に優しくしてもらった。
あるとき突然、彼女は彼のことを考えた途端、胸がしまる思いがするようになった。
そして、彼女はこう感じた。
これが、おばあちゃんの言っていた、「恋」なんだろうな。と。
1945年5月2日午前9時 ドイツ第三帝国首都ベルリン 天気:曇り
「連中、ご丁寧な事しやがって……」
雑貨屋のカウンターの影で息を潜めながらクラウスは毒づいた。
表の通りにはつい数時間前の尉官殺しの犯人を見つけようと、下士官と兵がバラライカやらトカレフやらを構えて闊歩していた。
「スターリングラードじゃ士官一人死のうが増援なんて出てこなかったぞ」
どうやら建物を一軒ずつしらみ潰しに探しているらしく、たまに表通りから砲声や炸裂音に混じり、乾いた銃声が響いていた。
『少尉! 次はここです!』青年特有の高い声のロシア語が雑貨店の前に響いた。
クラウスは身をこわばらせ、表からは死角になるように、カウンターの入り口に向かってモーゼル小銃を構えた。
『ああ』青年のものよりさらに声色の高い、流暢なロシア語が答える。そして、ソ連軍の軍靴の音が薄暗い店内に響いた。
ガシャン、ガシャンと二人は立て続けに壁際に並んだロッカーを開けてゆく。ロッカーが終われば次はカウンターだ。
『少尉!』カウンターのすぐ近くで、青年が声を上げた。クラウスはびくっ、と体を反応させた。
『少尉! これ全て、もって行ってよろしいでしょうか!』青年は嬉々とした声で叫んだ。時折聞こえてくるジャラジャラと鳴る音から、恐らくロッカーの中にあった、
この店の店主が捨てていった時計達だろう。
『ああ。いいぞ』
少尉と呼ばれた声が言うと、青年はそのまま嬉々興々と店の外へと出て行った。
「さて」『少尉』は独り言のように―――だが、そこに隠れているものに、ドイツ語で呟いた「そこにいるんだろう?士官殺し」
「ばれていたか……」クラウスはモーゼル小銃の引き金に手をかけ、腰を上げようとする。「あいにく、俺はさっきの士官殺しじゃ無いがな」
「同じだよ」
「そうですか」
クラウスは立ち上がった瞬間、モーゼル小銃をすばやく構えて、撃った。こんな動きは塹壕戦で慣れっこだ。
ドイツ軍の正式弾薬である7.92mm弾は、ソ連陸軍の濁った草色のコートを羽織り、制帽を目深にかぶった『少尉』目掛けて飛んでゆく
だが、まったく狙いをつけていなかったのが悪いのか、それとも『少尉』がよけたのか、弾丸は『少尉』の制帽を掠ったただけだった。
「そういや、こういうの得意じゃなかったんだ」クラウスは塹壕撃ちの上手かった盲目の戦友を思い出しながら、モーゼル小銃を手放した。
1945年5月3日午前12時 ドイツ第三帝国首都ベルリン 天気:晴れ
「ん……んん?」
薄暗い地下鉄駅跡に差し込んだ朝の光が、容赦なくハンスの顔を射る。その陽光に耐えられなくなり、ハンスは目を覚ました。
隣には裸のまま器用に国防軍の上着に包まったノインの姿がある。
「……こりゃ風邪ひくぞ」ハンスは近くに転がっていた毛布をノインにかぶせると、階段のほうを見た。
瓦礫に埋まった階段はいつのまに崩れたのか、ほんの小さな子供一人くらいなら通れそうなほどの、大きな穴が開いていた。
「掘り進んでいけば、もう少しで出れるだろうな……」
そう思って早速ハンスは缶詰めの缶を握った。その時……
「…………ん?」遠くから、砲声や銃声に混じり、乾いた音が近づいてくるのがハンスの耳に届いた。
音の種類を探ろうとハンスは首を左右させ、そして、ハンスは音の正体がすぐにわかった。
間違いなく、この音は確実に広い空間に響く靴音だ。
(…………まさか、コミー?)
そう思うとハンスは打ち捨ててあった火炎放射器を見つけ出し、放射口を拾い上げて構えた。
壊れた火炎放射器は武器としては何の役にも立たないが、ハッタリをかますくらいは役に立つ。
「ん……むにゃ。はんすさん……なにやってんの?」いいタイミングでノインは心地よい夢から覚めた。
(…………できるだけ静かに喋ってくれノイン)ハンスはノインに聞こえる程度の声で耳打ちする。
ノインは静かに、縦にうなずいた。
(誰かが地下鉄をこっちに向かって歩いてきてる。足音からだと人数は少ないみたいだけどな…………)
(だから、それ構えてるの?)ノインは壊れた火炎放射器を指差す。
(ハッタリかましてる間に逃げれたら御の字だからな)
(じゃあその間に私が突き飛ばそうか?)
ハンスは苦笑しながら(名案だ)と呟いた。
やがて足音はホームの階段を上がり、構内に辿り着く。
そして、足音は遠のいたり、近づいたりと、構内を歩き回っているようだ。
途中、二人の潜む階段の前で足音が立ち止まり、二人は顔を合わせた。が、すぐに再び足音の主は歩き出していった。
そして、構内をあらかた回ったのだろう。足音は再び階段の前で止まり、そのまま二人の潜む階段を一段づつ昇ってきた。
足音の主はライターで暗闇を照らしているのか、足音が大きくなるたびに、あたりがほのかに明るくなってゆく。
歯がカチカチと音を立てるなか、ハンスは火炎放射器の放射口を構え、ノインは深呼吸する
そして、相手が踊り場まで近づいた瞬間に――――
「止まれっ!」ハンスが放射口を踊り場を曲がろうとする相手に突きつける。
それと呼応するようにノインが相手に飛び掛ろうとする――――――――――が、
「クラウス曹長?」
「ライカ中尉?」
二人は足音の主二人の名前をそれぞれ叫ぶと、お互いに顔を合わせた。
「生きてたか、ハンス」国防軍の制服姿で銀色のオイルライターを持ったのクラウスは得意そうな顔で二人を見る。
そして、ソ連軍のコートに、制帽を目深にかぶったライカライカ中尉は「やっぱりお前か、Z-09…………」と小さくため息をついた。
しかし、彼らの声も聞き流され、ただなんでドイツ軍の下士官とソ連軍の士官が一緒にいるんだ?と。ハンスとノインは顔を合わせたままだった。
「お前ら何固まってんだ?」二人に向かってクラウスは問いかける。
「いや…………ずいぶんお二人とも仲よさそうだなー、って」
「ああ、それか」口を開いたのはライカ中尉だった。
「さっき向こうの市街でウチの軍の士官が狙撃されてな、しらみ潰しに近隣の建物押さえていったら、たまたま近くの雑貨屋にこいつがいたんだ」ライカ中尉はクラウスの持っているライターで、
煙草に火をつける。どこから拾ってきたのだろうか、 銘柄は米国製の『ラッキーストライク』だった。
「それがよく見たら前の戦争の野戦病院でベッドが隣だった奴で、その……なんだ、昔のことも色々あるものだから殺さないでやった。
で、こいつのところの工兵一人とウチの地雷犬が揃って地下鉄の駅に落ちたって言うから来てみたら、二人で仲良く楽しんでました。と言うわけだ」
「はぁ……」二人はやはり顔を合わせたままだった。前の戦争といえば30年近くも前の話だ。それを平気で語る、この若く見えるライカ中尉は一体何歳なのだろうか。とか、
野戦病院で何をやっていたんだろう。とか。クラウス曹長は東部戦線に行ったことあったのか。とか。 そんなことが二人の頭の中を駆け巡っていた。
「しかし、酷い火傷だな。Z-09」ライカ中尉はノインの肌を見やる。「痕にならなきゃいいな」
「ノインです、ライカ中尉」ノインはライカ中尉に向かって言う。
(それに、私は……むしろ痕になって欲しいです)そして、それに続くように、誰にも聞こえない声で小さく呟いた。
だが、いくら小さく呟いてもその内容は、半世紀近く生きてきたクラウスとライカ中尉にとってお見通しだった。
「ずいぶん仲良くなったんだな、ハンス」
「そ……曹長! 何言うんですか!」
「何言っても無駄だぞ、向こうのお嬢ちゃんの顔。ありゃ『恋する乙女』の顔だからな。その分だときっと昨日あたりには…………」
「ノインなんて上等な名前も貰って、その上昨日は満月だったからな」
ニヤニヤと笑みを浮かべるクラウスとライカ中尉。
「……確かにそうだけどさぁ」ハンスは惨めたらしくそのままうなだれた。
「ところで、お前達はこれからどうする?」
ノインがそれまでの経緯(かなりノインの脚色つき)を語りおわったあと、すぐに口を開いたのはライカ中尉だった。
「とりあえず、二人で戦争が終わるのを見計らって、ベルリンを出ます」ハンスは言った。
「その後は?」
「そのときに決めますよ…………」
ライカ中尉はハンスにラッキーストライクを差し出す。が、ハンスは断った。
「まあ、戦争は終わったらしいけどな」クラウスは小さく呟く。
その言葉を聞いたハンスとノインは「本当ですか!?」と声をそろえて叫んだ。
「ああ。Uボートのおっさんが連合国に降伏したと。今武装解除中らしい」
二人は顔を見合わせて、お互いの手を叩いて喜ぶ。だが、
「あーあーあー、ちょっと待てちょっと待て。お前ら戦争が終わっても安全にベルリンから逃げ出す方法なんて無いだろ。
そこら中軍規もないような連中だらけなんだぞ?」と、そこにクラウスが水を注した。
「ある」そう言ったのはライカ中尉だった。
ライカ中尉は、コートの中から一冊の軍人手帳を引っ張り出すと、ハンスに手渡した。
「ウラジミール=ザイツェフ兵長…………これは?」
「うちの小隊の奴でな、昨日これを置いて地雷犬と一緒に脱走した」ライカ中尉は紫煙を吐き出す。「つまり、ハンス……だったな。お前がこいつになればいい」
ライカ中尉の提案に二人は驚愕の表情を浮かべ、ただ一人クラウスだけが「無茶するなぁ」と言うだけだった。
「で、でも」先に口を開いたのはノインだった。「ハンスさん、こっちの軍服なんて持ってませんよ?」
「一式ドイツ軍から奪ったとでも言っておけ。それで連中納得する。それにもし問い詰められてもノインに任せておけばいい」
そんな無茶な。と、ハンスは呟いた。が、ノインとクラウスはうんうん。とうなずいた。
「それならちょっとハンス、それ貸してくれ」クラウスがそう言って軍人手帳を奪うと、制服のポケットから鉛筆を取り出して、
ザラ紙の中味に何かを書いて、再び手渡した。
「バイエルンにいる戦友の住所だ。俺の名前を出せばたぶん力になってくれるはずだ」
「ありがとうございます、曹長、ライカ中尉」ハンスとノインはそう言うと、共に立ち上がって、ハンスは彼のライターをかざした。
「お二人は、どうするんですか?」
「まあ、このままソ連に入国ってのも手だな」クラウスは笑いながらライカ中尉を見た。
「いっそ東部戦線の続きでもしようか?」ライカ中尉はちびた煙草を吐き捨て、踏み消す。
「では」二人の揃った声が地下鉄の駅に響いた。
どれくらい歩いたろう。ハンスとノインは一番近い地下鉄の駅へ辿り着き、そのまま二人は走って出入り口を目指す。
そして二人の頭上には、何日ぶりの青空が浮かんでいた。
630 :
ポン:2008/02/12(火) 17:59:12 ID:kZvu6t4k
まだもちっとだけ続きます。あとほんの少しだけ、この二人にお付き合い下さい
あと、くまさん。色々とすいません
GJ!!
とにかくみんなGJ!!
なんかもう言葉では表せないほどうれしい
怒涛の投下ラッシュ(・∀・)キター!!GJ
633 :
名無しさん@ピンキー:2008/02/12(火) 21:25:48 ID:zvvIizHa
>>633はマルチ、開かないように。
それはそうと投下ラッシュに俺歓喜。
職人さんGJ!
このスレは時々投下ラッシュがありますねw
>>617 魔王の弱点予想→尻尾を握られると力が抜ける
つかあれだ…召喚獣の逆レが見たいと思ったのは俺だけのはず
もう忘れ去られたかもしれない龍の師匠と弟子の話。
ずずず〜っ!
「は〜。やっぱりここのお茶はおいしいね〜!」
「そういってもらえて嬉しいです。おはぎ、作ったんですが食べます?」
「もちろん♪刀刃斎ってホント、男にしておきのはもったいないよな〜。」
それは余も納得いく。
こやつはもともと家事を好んではいたが…元服の義を迎えてからは剣技と並んで料理もますますうまく…
「って、少しは遠慮せんか!刀刃斎も犬神にはもう何もやるでないぞ!
こやつには何を与えても胸にしか栄養がいかんからな。」
ふん、いつ見てもけしからん乳をしおってからに。
「…胸を見てるん?」
「っち、違う断じて違うぞ!…ひっ!?さ、触るでないっ!」
「ふひひ、ウチらが何年の付き合いだと思ってるんだ?
ウチは美乳好きだからな〜♪」
な、なんでこやつはこんなに手慣れて…くぅ…ふ…ぁ。
「っと、こんなことしてる場合じゃないや。」
「はぁ…はぁ…全く、何用だ?」
「いやなに、常世の見納めにここで月見酒でもと思ってさ。」
その日の夜は雪が吹き荒び、鈍色の空は全てを神白に隠さんばかりにうなりをあげていた。
師匠と犬神さんは囲炉裏と酒を囲んで古い、古い…僕には分からない神さまの言葉で話している。
何を話しているかは分からないけど、二人はとても楽しそうに見えた。
が、この二人が酒を酌み交わすとロクな事にならないのはいつも通りだ。
「と〜じんしゃい〜!ウチはな、いろんな男を食ってきたけどな、こ〜んなイイ男はなかなかいないよ?
もう、小さい頃からずっと狙ってたんだけどさ、この年寄りくさい龍がものすっごい目つきで睨んでくるんらよ?」
僕の膝に頭をのせ、お腹を撫でられながらあれやこれやと訴えかける犬神さん。
適当に相槌を打ちながらふと顔を上げれば、
「犬神ぃ〜!余でもしてもらった事のない膝枕とお腹なでなでをしてもらいながらあまつさえそのような戯れ言を…っ!」
などと膨れっ面で地団太を踏む師匠。
笑い声と、尽きない異国の話と、おいしいお酒。
いつも通りの夜。いつも通りの二人。いつも通りの時間。
そして夜はいつも通りに朝を迎える。
それは「神としての役目を終える時」らしい。
人の想いから産まれ、人に崇められ、人に忘れられた時…神としての役目が終わる。
暁に染まりゆく空を背に、彼女は僕と師匠を交互に抱きしめて嬉しそうに笑っている。
「やれやれ、ウチの32000年ばかりの役目もやっと終わりか…これからはのんびりとさせてもらうよ♪」
うーん、と伸びをして彼女はさも当たり前のように僕にキスをした。
「ふふん♪刀刃斎の初めて、奪っちゃったね〜♪
まあ、筆下ろしできなかったのは残念だけど…それはそこの龍がしてくれるだろうしね〜。」
「バカもん!さっさと行ってしまえ!」
あいあ〜い、と軽い返事が聞こえたかと思うともう彼女は消えていた。
「…またの。」
師匠はぽつりと呟き、僕の手をその小さな手で握りしめた。
命が芽吹き桜が咲き誇る春、蝉時雨と青葉に包まれる夏、木々が枯れ落ちゆく秋、深々とした雪白と死の匂いが濃くなる冬。
幾千幾万幾億幾星霜もの間探し続けてきた何か。
それはとても脆くて、ちっぽけで、弱くて…温かい何か。
天蓋に包まれた世界から飛び立つ白い鳥。
見果てぬ彼方を目指し、七日分の命と誰かの願いを乗せて宙に飛び立つ犬。
人の業に滅び去った世界で帰らぬ主人を待ち続ける猫。
森羅万象は産声をあげたその瞬間から死へと向かっている…生物も、世界も、星も、銀河も、宇宙さえも表裏陰陽の理を断ち切る事はできない。
愚かな人間よ。闘争がある故に慈愛があり、慈愛がある故に闘争があるのだ。
―――違う、僕はただ…
人間よ、貴様は目を背けているだけだ。
本当は貴様も知っておろう?戦いが平和を生み、平和が戦いを生むことを。
そして…余の存在も。
『知らない!僕は何も知らないんだ!知りたくないんだ!
僕はただ、人を救いたいだけなんだ!』
―――ならば、救ってみせるがいい。
目を覚ますと、体中の神経が透き通っているみたいで心地よかった。
刀を手に外に出ると満月が草原を青く照らしている。
僕は静かに腰を落とし、目を閉じた。
龍神は月に立っていた。
“静かの海”と呼ぶそこは絶対の静寂に包まれ、どこまでも白く清浄な地が広がっている。
耳を澄ませば声が聴こえる…戦の声だ。
目を閉じれば姿が見える…戦の姿だ。
幾千の幾万の幾億の戦。
過去の現世の未来の戦。
忘れ去られた戦、未だ見ぬ戦。
始まりの戦、終わりの戦。
始まりと終わりと始まり、死と生と死。
戦と、戦と、戦と、戦と、戦と、戦。
我が身は果つる無き戦を孕まん。
―――時、至れり。
僅かに虚空に響き渡る言葉と共に龍神は青い星へと降りていった。
いろいろごめんなさい。気付いたら師匠が月面着陸してました。
次回は師匠がマスターアジア化。
あとポン氏の虚乳隊長かわいいです。
娘には今の内から貧乳はステータスだと教えたいです。
な、なんという投下ラッシュ
今日は祭だぜひゃっはー
ラッシュktkr!!!!!!!!!!!
過疎とラッシュのメリハリが大きいのはお約束やねw
投下があると一気に活性化しますな。
くまさんお待ちしておりました。いつもgjせす
職人さん達GJ!
ミズチかわいいよミズチ
みんなGJすぎるw
それにしてもこのスレは息が長いな
なんせあらゆる動物がいるからな
肺呼吸だけじゃないさ
うーん。
有史以前から崇められるとは犬神スゴス
ポリプテルス・セネガル
師匠すげえ。
この馬鹿弟子があ!とか言いそうだ
鯱女房………
>>652 『キャップも忘れ去られ、PCが影すら失おうとも、俺は凄絶に物語を意思している…』
「…いくら土佐繋がり言うても、それはちぃくと無理がありゃせんかね?」
そういえば、いまだに土佐と佐渡の区別が微妙につかない。
地元の人ゴメンヨ…
>そういえば、いまだに土佐と佐渡の区別が微妙につかない。
これはひどいww
でも土佐の魅力は薄いからさもありなん、と高知を離れて十ウン年たつ土佐人が考察する
>>654-655 愛媛県は南予の親から生まれ新潟県は長岡の大学に通ったオレは完全に区別がつくぜ。
>>653 こんなとこで三味線ミュージシャンを見掛けるとは…
とりあえず、まとめとか見て感銘を受けた。
で、自分でも書いてみたいと思うのだが、実際書くのは初めてなわけで…
少しコツというのを教えてもらえないだろうか?
構想はまとまってるのであとは、書くだけなんだが…
だらだらやグダグダには気をつけよう?かな
…自分でも解ってるんだけどね
661 :
名無しさん@ピンキー:2008/02/17(日) 12:44:32 ID:MHMlnqz6
コンドームが付いたチンコを爪でカリカリする猫奥さん…。
>>662 猫奥さんなら、一舐めで近藤さん姦通するんじゃね?
今犬のブロンディさんの話が急に浮かんできたので書いてる
あ、でも子犬のワルツのラストも書かなきゃ
>>658 以前書こうとして挫折した俺だが、とりあえず一言
頑張れ
親愛なるアレイシア=ライカ中尉へ
もうすぐ夏になりますね。
中尉はこの1ヶ月いかがお過ごしだったでしょうか?
私の方はと言うと、石炭レンジで火傷したハンスさんがやっと病院から帰ってきました。
でも、手の火傷は一生消えないらしいです。(実は私はそっちの方がよかったです。ハンスさんとおそろいですから)
お店の方もハンスさんが復帰して、ハンスさんが入院してる間も特に問題もなく、今は順調そのものです。
ハンスさんが入院してる間、手伝ってくれたエリスさんのおかげですけど……
そうそう、退院の日にハンスさんたら「もう絶対に石炭レンジは使わないぞ」って勝手に心に決めてるんですよ。おかしいでしょ。
だから、自分から料理なんてつくれないのに、無理するからこうなったんですよ。って言ってあげました。
ずっと私がつくってあげるから。って。
で、実はこの間常連のおばさんに「ノインちゃんのとこはいつまでも新婚さんみたいだ」って言われたんです。
それで嬉しくなっておばさんにちょっとおまけしちゃいました。
で、ハンスさんに言ったら「新婚みたいじゃなくて、お前が全然変わってないだけだ」って言うんですよ……
で、悔しいからいっぱいエッチしてそんな口聞けないようにしちゃいました♪
ちゃんと変わってるんですよ?いろんな所が♪
ライカ少佐は元気ですか?
クラウスさんは元気でしょうか?
もし今度、機会があれば来てくださいね♪
1955年5月3日
バイエルン州 アルブルグ市ヴェルセーヌ通り310号
ノイン=カウフマン
P.S.どうやら四人目も女の子だそうです。
「少佐ぁ、何読んでるんですか?」
「ああ、これか?古い友人の手紙だよ。クド」
1949年、ドイツとベルリンは二つに分けられ、彼女達のわたったバイエルンは西側のドイツに含まれた。
それでも、この手紙だけは月に1回必ず送られてきていた。
次に、あの雨に濡れた子犬に会えるのはいつだろうか……そう思いながら彼女は革張りの椅子に寄りかかった。
頭の中には、かつての若い工兵の手を引っ張って彼女の幸せそうな顔がいっぱいに広がる。
the end
ここまでお付き合いいただき、本当にありがとうございました。
受験勉強期間をはさんだためとても長い空白期間ができてしまって住人の皆さんを長らく待たせてしまい、本当に申し訳ありません。
とりあえず今後は頭の中でたまった話を適当に組み合わせていこうと思います。
今後ともよろしくお願いします
>>667 (*^ー゚)b グッジョブ!!
こちらこそ今後とも宜しくお願い致しますm( __ __ )m
669 :
:名無しさん@ピンキー:2008/02/18(月) 18:16:46 ID:mC2K6yKa
世界大戦ものだいすきです!!
頑張ってください!
>>667 いつまでも待ち続けます
頑張って下さい
アイヌ犬の白い体毛でまふまふしたい。
自分で書いてもくだくだなんでアイヌ犬資料だけのっけて何スレ後になるかわからんが誰かが書いてくれることを期待しようなーと。
中型犬
三角形の小さな「立ち耳」
目尻が吊り上がった、三角形の小さな目
背中の上に巻いた「巻き尾」、あるいは半円状の「差し尾」
硬く長い毛と、柔らかく短い毛の二重構造の被毛(ダブルコート)。色は赤、白、黒、虎、胡麻、狼灰のいずれか
舌斑を持つ個体が多い
性格・性質
飼い主に忠実、勇敢、我慢強い、粗食に耐える、寒さに強い
体高 オス48.5〜51.5cm、メス45.5〜48.5cm
体重 20.5〜29.5kg
寿命 15年前後
ウィキペディア万歳
火炎放射器が武器のハンスってなると、どうしても908HITの彼が浮かんで、なんとも言えない気持ちになる。
>>667 GJ!やっぱり犬っ娘は最高だ。
あと、ライカ少佐みたいな上司に搾り取られたい。
ライカ少佐ってもともとはくまさんの話?
675 :
携帯ポン:2008/02/18(月) 23:14:03 ID:MoO/gdyO
>>673 無論モデルは908の彼です
とりあえず上でも書きましたが、次はアルザス犬(ジャーマンシェパード)のブロンディさんのお話を書きたいと思います。
調べれば分かりますが、飼い主さんが飼い主さんだけにバッドハッピーな話になりそうですが……
あと、アイヌ犬は普段は狩猟に使われる犬で噛む力が強く、北海道では女の子が噛まれて重症を負った事件があるほどです。
だからもし浮気なんかしたら………
浮気した場合の話にwktk
>>676 浮気する前に徹底的に調教して、新たな犬っ娘に手を出すときにお姉さんぶらせるのですよwww
そして新しい犬っ娘のしつけに参加させればおkw
嫉妬しておねだりしたりエチーが激しくなること間違えなしwwww
679 :
671:2008/02/19(火) 17:32:24 ID:0CyqXiNt
んーと、投げっ放しも良くないかなーと思ったんで自分なりに調べてきたザマス。
資料になりそうなサイトは↓とウィキくらいだった。
ttp://www.geocities.jp/atommirai/ainuken.html 自分なりの考察だが群れになるとオオカミのような・・というよりオオカミそのものになり猟友、猟犬を噛みつくのでチームプレイができない、つまりツンデレ。
そして単独になるとおとなしくなり、人に頼り飼い主に従順になる・・・やはりツンデレ。
そのうえ勇猛果敢でヒグマ狩りにも使われていたそうな。
上記のサイトを見ればわかるが何やら唖然とするようなものがw
どう見てもス×××です、本当に有難うございました。
まぁこれは飼い主の白濁に差し替えれば良いかも。
何だか書いてるうちにツンデレと同時にヤンデレ気質も見えてきたが元々我慢強い犬種且つ飼い主には忠実なようなのでハーレム系でもイケるかもしれない・・。
それでは自分はROMりながら資料探しやら何やらしてみるぜ。
狩りに行く度ご主人様のタンパク質を搾り取るアイヌ犬
ハァハァハァハァハァハァ
>>678 母「彩、私のウ○コ知らない?」
彩「知らない」
父「やばいやばい!」
(その場から逃げる父)
母「お父さん!私のウ○コ…」
父「食べました!」
ウロコが好きなんて…
きっと人魚に逆レされたいお父(ry)
あ、母が人魚なのね
683 :
名無し@ピンキー:2008/02/20(水) 17:47:36 ID:YaVXh+rW
ただ犬が糞食しただけでは・・・
内子だな
蟹のは珍味なんだぞ
だぞ!
685 :
671:2008/02/20(水) 19:40:30 ID:PN/mVRqg
>>681 そういえばあのソフトバンクのCMのワンコってアイヌ犬だったねww
リアルに想像しちゃったよおいw
はぁれむと、
おもっていたら、
搾精機。
獣子さんに囲まれた男の一句。
逆レイプ
是非とも一度
味わいたし
(字余り)
獣人娘に囲まれた事のない男の心からの一句
あー畜生
ウチのワンコは
オスだった
飼ってるイヌの股間を見て嘆く男の一句
ウチの猫
妹同然
可愛がり
今じゃすっかり
メタボでござんす
ウチの犬
彼女が時々
逆夜這い
我は一人で
枕を濡らす
ウチの犬
俺が見てると
目をそらす
このメス犬めハハハ!
俺がそんなに嫌いかorz
>>691 その犬はきっとツンデレで、照れ隠しに目を合わせないんだよ。
だから、青年よ希望を持て!!
何でこのスレには小林一茶や松尾芭蕉が居るんだ?
雀っ娘や東北回って蛙っ娘や馬っ娘、犬っ娘に逆レされたいんだよ。
あ、犬は違った…
>>691オオカミはたしか目上のオオカミの目を直視することを不敬しとて扱う―とかやってきた気がする。
きっとその犬はニホンオオカミの末裔なんだよ!!
おめでとう!逆レの日は近いな!!
>>695 ニホンオオカミも何も、イヌ科はだいたいそうだと聞いたが。
大学に
猫ははびこり
擦り寄るも
俺の昼飯
奪い去り行き
HAHAHA見返りなんて求めやしないさHAHAHA( ;∀;)
>>691 「主殿、主従の別は守らねばならぬ。だっ、だからっ、あまり私の顔をまじまじと見ないでくれぬか?
…私の歯止めが効かなくなってしまう。主殿を単なる主以上に見てしまうのだ…。」
いつもぬぼーっとしてるうちの猫が「主殿」とか言ってるの想像して噴いたw
俺、春になると飼ってる犬にお尻向けられて誘われる。
個人的に嬉しいんだけど家族や友達がいてもやるから恥ずかしい。
お前らのせいでマンション住まいペット禁止の俺涙目
もう、ハムスターでも飼うかな・・・鼠算式に子供増えそうだけど
ハム助よりは鳥の方がいいんじゃね?
臭いはきつそうだが。
>>701 おまいは藤田紘一郎教授を見習うと良い。
あの人の方式ならペット禁止だろうがなんだろうが堂々と飼えるぞ。
公助も鳥も匂いはあんまり変わらなかったよ
あえてのグッピー
706 :
名無しさん@ピンキー:2008/02/22(金) 18:16:27 ID:NNtkg4Hk
そんなあなたにドクターフィッシュをお薦めする
>>701 AIBOを買えばいいじゃないw
メカ犬ッ娘はこのスレじゃ厳しいだろうが犬は犬だからなwww
犬の脳を使ったロボ娘にすればいいじゃない。
…あれ?これなんてヌクヌry
マジレスすると、トカゲ
散歩いらない、鳴かない、臭わないと、とっても都会向き
エサが特殊(肉食だと冷凍マウス、雑食だとコオロギが必要)なのと設備投資(でっかい水槽、ヒーターetc)がアレだけど
あと世間の目が冷たいのとか
ヘビもありだけど、彼らは神経質でしょっちゅう拒食するらしいから、Mじゃないと飼えないってさ
何で詳しいか、って? 真剣に飼おうか検討したからさ
オニプレートかわいいよオニプレート
蛇は毒が無けりゃむちゃくちゃかわいいんだがなぁ
俺は毛が欲しいから哺乳類になるなぁ
>>707と同じように俺もドクターフィッシュのガラ・ルファをお勧めしよう。
愚息を水槽に入れれば瞬く間にきれいな愚息に!
>>712 無毒の蛇いっぱいいる件について
日本産だとアオダイショウとかいっぱいいるし、ほかにもシマヘビとかジムグリとか
ボア(ニシキヘビ)も無毒だたはず、アナコンダも
毒蛇は日本産だとハブマムシが有名
余所行けばウミヘビだコブラだガラガラヘビだとかが有名
極端な話します!無毒はボア科、ユウダ科(ヘビ科)、メクラヘビ科、毒蛇はコブラ科、クサリヘビ科
たま〜に例外もいるけど、大体これでぉkなはず
ちなみに気性が荒いのは大概毒持ちか大型、つまりこう
積極的に逆レしてくるのは、即死級猛毒を持つデンジャラスビューティーか、怪力のジャイアントビューティーでFA
ラミアに惚れてから動物図鑑の蛇のページでハァハァした俺の解説うぜぇ
>>716 シマヘビだったか・・・実は毒をもってる罠
いつもはじゃれ合う元気ッ娘なシマヘビ娘が発情して妖艶な女に・・・
獲物を見初めたら普段隠し持っていた毒牙をつかって男をGET!
文才内から書けねぇ・・・orz
昔庭の木に白蛇が居て婆ちゃんに見せたら家の守り神だからそっとしておけって諭されたよ
後年屋根裏掃除したら居て目を合わせたらスルスルッと隠れられた
家を守ってたんだろなぁ、ふと思い出した
>>718 婆ちゃんに見せた→捕まえて持って行った。
後年、出会ったら逃げられた→顔覚えられてる。
注意してないと仕返しにスレ的なことしに来るんじゃないかそれ。
スレ住人な時点でむしろバッチコーイか。
>>716 いやいやそれは分かってる
ただ俺が特に気に入ってるのが毒蛇しかいないという訳で
>>717 シマヘビ有毒だっけ?ヤマカガシが有毒で何故か首からも毒が出るのは知ってるが。
大柄むちむち爆乳筋肉なボア姐さんに〆られたい。性的な意味で
>>722 ヤマカガシにイラマチオして毒で動けなくなった所を逆襲されて逆レされたい。
毒って、痺れるか、強制発情ですよね?
あるいは致死性と3択でも、自分で選べると。
無問題
マムシやハブの酒は強精の効果あるって言うし。
外国でも毒蛇の酒って強精の効果あるのかな?
このスレ的には海洋生物の擬人化ってあり?
カツオノエボシたんとかか
>>728 猛毒クラゲさんですか
スベスベマンジュウガニさんもありかと
お前ら毒大好きだなw
拘束&強制おっき&連射可能の夢アイテムだからな
つるぺたヒョウモンダコの触手プレイ
ムカデは生涯つがいで過ごし、片割れを殺せば必ず復讐する…か。
ひとたび見初められればなかなかのヤンデレ妻になってくれそうだな。
>>732 毎年のように俺のアパートに侵入してくるムカデタン
今年から社会人だからもう会えないわけだが。
毎年大きくなって入ってくるから恐いwww
僕のお部屋でGをやっつけてくれる献身的で働き者なゲジゲジたん。
言ってて絶望的な気分になれた。
『貴方のそばにいるのは私だけでいいのよ』
ムカデネタはゲーパロ氏が書いたものが氏の保管庫で読める。ここじゃなくて俺屍二次創作という形だが。
>>737 >>738 ムカデネタなら保管庫にもあるじゃないか。続編もあるので、未読ならお勧めする。
ゲーパロ氏のは不覚にも見落としてたので、俺も見てくる。
>>739 初代スレからいるからそれはもう把握してる
つかゲーパロ氏のムカデえかったwww
嫉妬とかもうもだえるぐらいきたww
大好きなジャンルが二つも交じるとすごいねホント
やっぱゲーパロ氏だよな!
ムカデさんがベッドの中で待ち構えてたことがあったんだぜ…、
ムカデさんに夜這われたこともあるんだぜ…、
親に聞いたら、俺の部屋の外にある倉庫がムカデさんの巣らしいんだぜ…、
くそぉ!実家から出なきゃ良かった!
>>742 安心しろ
俺なんか夜寝てたらムカデにケツ穴刺されて痔になったんだZe!
俺なんかパンツ履いたら、パンツの中に潜んでたハチたんにケツぶっ刺されたんだぜ
そんなもの些細な事じゃないか
シロアリさん、僕のお家食べないで(`;ω;`)
おれなんか朝起きたら枕元でジッとおれを見つめてるゲジゲジたんと目があっちゃったんだぜ。
益虫らしいし逃げ足早いんでやっつけてないが未だにアレはトラウマ。
毒男ながらにハウリングしちゃったんだぜ。
くそっ!おまいらがムカデの話するから、幼少の頃
寝てる間にムカデが耳の穴に入り込んでアッー!な記憶が蘇ったじゃまいか
なあみんな…ゲジゲジってなんだ?
>>749 ムカデに近い種類の虫だけどムカデより胴が短く足が長い
怖がりで自分より大きな生き物に出くわすとすぐに逃げてしまい、毒も持たない
夜行性で昼間は寝てる
肉食で動きが素早くアシダカ軍曹に並ぶ黒い悪魔の天敵
Gっ娘さんを食っちゃうというわけか。性的な意味で
Gキュンがゲジゲジタンに喰われるということか(勿論性的な意味で)
G娘を排除したあとで
その沢山の手足で悶絶地獄に堕とすってことだろ
G娘を性的に食べたあとでご主人様も性的に食べちゃう。。。
しかも怖がり属性ついたぞ、おいおいゲジゲジたんでおっきしちゃうそうだぜ。
むしろG娘を捕獲調教してご主人様へ差し向ける潜在的SなMっ娘ゲジゲジたんを想像しちゃうオレ。
でもゲジゲジたんは若干嫌悪するけどムカデっ娘はあんまり嫌悪しないオレって何なんだろ。
巨大ゲジゲジが何匹もうろついてるところを探検した事がある俺が来ましたよ?
ゲジッ娘にハグされたらトマトのように潰されそうでガクブル
実際壁に張り付いたケジを引っぺがそうとすると足が何本か壁に残っちゃうんだよね・・・
標本採取んときゃ苦労したぜ
運転中、小鳥が突っ込んできてフロントガラスに直撃して涙目な俺に鳥娘さんの癒しをplz
>>755 全面的肯定wwww
ゲジの足が残るのもわかるし職業柄、夜に山を大型車で走るから鳥とかぶつかるわwwガ、コウモリ、フクロウがぶつかった時は思わず卒倒しかけたわ・・。
そういやゲジって標的が自分より小さかったり同じくらいの大きさだったりすると途端に凶暴化して襲ってくるんだよね。
・・・ロリっ娘にしない限り殺されてしまうなこりゃ
>>756 ヘルメットにつけたヘッドライトでゲジを照らしたらうようよ寄って来た。5匹ぐらい・・・・
ちっこいと認識する対象にもよるんでない?
ライトで照らすと目がキュピーンて光ってなんともいえない恐さを・・・
むしろ襲ってくるからいいんじゃまいか!
襲ってこなきゃ逆レしてもらえないじゃん!
お前らそんなに節足動物が好きなら上州屋のイケスにでも潜れよw
<守宮さん>中編行きます。
暴力(破壊)行為が少しあります。
苦手な人は回避してください。
<守宮さん>中篇
「ここが、森田君のお家……」
「あ、ああ、狭いだろ」
「そんなこと、ないです」
僕の下宿は、<学園>の川向こうの民家だった。
持ち主が引越して空き家にしたのを<特区>が買い上げ、
<学園>関係者に貸してくれている家のひとつだ。
「台所だけ、ちゃんとしている所を選んだんだ。他の部屋はひどいもんさ」
確かに、<学園割引>が使える下宿の中では、
古い平屋のここは、水周りだけはしっかりとリフォームしている。
それが、僕が<学園>からかなり離れたこの家を借りた理由だった。
カギを取り出してドアを開け、
振り返って守宮を上がらせようとして、僕は息を飲んだ。
昼下がりの柔らかな日差しに、白灰色の髪が透けるように輝いている。
──<純血種>でも、その色の髪の毛の人はいる。
だけど、守宮のそれは、あきらかに<純血種>とはちがう色と輝きを持っていた。
遺伝子までもが違わなければ、決してならないその髪の毛が、風に揺れる。
綺麗な、とても綺麗な何かを見た僕は、ただ、ただ、立ち尽くした。
「どうしました?」
小さな、大人しい、声。
はっと我に返る。
「い、いや、なんでもない。ま、まあ上がってくれ」
玄関から、居間へ。
毎日見慣れた廊下を、白いおかっぱが通る。
それだけで、そこは別世界のように感じられた。
はじめて、女の子を自分の部屋に上げた。
故郷の家でもなかったことだ。
片付けてある、というか、そもそも物があまりないとはいえ、
なんとなく気恥ずかしい。
守宮は、きちんと正座をしている。
僕も正座には自信があるけど、守宮の背筋がすっと通った姿には、
なんとなく敵わないものを感じた。
沈黙。
ぶくぶくと、小さな音だけが聞こえる。
「……水槽、ですか?」
守宮が、縁側のほうを見ながら言った。
「あ、ああ、蟹、飼ってるんだ」
「カニさん?」
「うん……」
晴れた日は縁側に運んでいる水槽の中には、金色の綺麗な蟹がいる。
ここに引っ越してきた初日に買ってきた、
僕にとって、苦い思い出と自戒の意味のある蟹。
市場で買ってきたときは、まだ小さかったが、
一年近く経った今では、脱皮も繰り返してかなり大きくなっている。
守宮は、優雅な動作で振り返ってでそれを確認し、
それから、小さくうなずいてこちらに向き直った。
どきり、とした。
風邪の熱じゃない赤味が頬を染めるのを自覚した。
見慣れたクラスメイトは、とんでもない美少女だった。
抜けるような白い肌と異国めいた髪。
でも、それは、どこまでもこの島国にいるべき少女で、
きっと、それは、「純血種」の身近にいたのだろう。
彼女に<因子>を与えた、小さな爬虫類と同様に。
「お、お茶淹れてくる」
二度目の沈黙に耐えられなくなったとき、思いついた良い方法。
「あ、私、淹れます」
腰を浮かしかけるクラスメイトを、
「守宮、客だから」
あわてて押し留める。
「そうですか」
また正座に戻った守宮に、ほっとする。
お茶を淹れる。
その間に、頭の中が少し整理できた。
そうだった。
僕は、チョコレートの件でこの娘にお詫びするんだった。
料理を作って。
時計を見る。
四時半。
手早く、簡単なものを作って五時ちょっと過ぎか。
夕飯には早いが、軽めにすればちょうどいいだろう。
お茶を出して、守宮に聞く。
「あー、普通の和食で、いいかな?」
咳払いをしようとして、本当に咳き込んだ。
「あ……大丈夫、ですか?」
白い髪の女生徒は、慌てて立ち上がろうとした。
「大丈夫だ、座ってろよ」
手で制して、僕は、小型冷蔵庫から材料を取り出した。
ご飯にはこだわりたかったけど、そこまでの時間の余裕はない。
(雑炊と、魚と、あとは……)
冷や飯を取り出しながら、僕は献立を考え始めた。
熱はあったが、身体はいつもどおりに動いた。
味見をする舌も、鈍ってはいない。
なにより、包丁がうまく動いていることが、僕の気分を良くさせた。
「料理人は、軽い病気くらいじゃ腕は鈍らないんだ」
曽祖父のことばが胸に響く。
そのことばを、傍流の僕は直接聞いたことはない。
曽祖父が、直系の誰かに、あるいはインタビュアーの誰かに語ったことばを
本の中で知っただけだ。
あるいは、父が取りまとめた「ノオト」の中だったろうか。
だけど、僕は、直系の誰よりも、
そうした曽祖父のことばの意味を理解していると自負していた。
耳に、肉声として感じるくらいに。
今だって、それは、僕の耳に──。
「森田君は、板前さんになりたいのですか?」
……不意に問いかけられた、小さな、大人しい声に、それはかき消された。
「……」
「あ、ごめんなさい。お料理倶楽部でも、いつも真剣にしているから……」
とっさに答えられずにいると、守宮は、すまなそうに身を縮めた。
「いや……別に……」
反射的にそう答えて、それが、言いたかったことの逆の意味に感じられることに慌てる。
「あ、いや、料理人にはなるつもりだよ。別にって言ったのは……」
謝らなくてもいい、と言おうとして、その説明が難しいことにため息をつく。
ことばを捜すのは、温度の上がった頭ではさらに難しい。
諦めた僕は、またまな板に向かった。
「わあ……すごい……」
包丁を振るいはじめると、守宮が感嘆の声を上げた。
僕の調理技術は、たぶん、もう、「普通のプロの板前」と同じくらいのレベルにあるだろう。
「本家」の従兄弟たちと違って、曽祖父に直接見てもらうことはなかったけど、
そのかわり、まわりにちやほやされていた彼らよりも、ずっと修練を積み重ねた自信がある。
そうとも。
僕が、「あの店」を復活させるんだ。
この腕で。
地に落ちた、曽祖父の店を。
──名店「御転婆・ァ千代(おてんば・ぎんちよ)」を。
開店初日、客が誰一人入らなかったという一軒の料亭は、
その後、偉大なる料理人であった曽祖父の努力と手腕で、
世界の要人が日本料理を食する場になった。
薙刀の名手で、婿養子の名将を尻に敷いたという女丈夫の名を関した料亭は、
「一見さんは五万円持って来れば、お店に入れてあげなくもないけど、
別に貴方のために作るわけじゃないからね!
常連さんの分作りすぎちゃったから、たまたま食べさせてあげるだけよ!」
という、「ツンデレ懐石」のスタイルを作り上げた。
客を客とも思わぬ「新しい和のもてなし」は一世を風靡し、
その栄光は半世紀以上も続き、ある日突然、地に落ちた。
──食品偽装。
当時は聞きなれない、今では誰でも知っているその単語は、
まさに僕の「ァ千代」から有名になった。
──黄金蟹(ゴールド・キャンサー)の偽装。
姿かたちは似ているが味も品質も雲泥の差がある<デスマスク>種のものを、
最高級品の<マニゴルド>種と偽って料亭のコース料理に出した。
──三河牛の偽装。
最高級三河牛、<権左衛門牛>の味噌漬けの中に
静岡舟木産の兵馬、数馬(通称・ぬふう馬)の馬肉を混ぜて偽装、贈答用として販売した。
──社長会見と謝罪の偽装。
謝罪会見に現れた社長が、謝罪を口パクで行う前代未聞の「腹話術会見」を敢行。
「社長も反省内容も、すべて偽装」と非難の嵐を浴びた。
暴かれた偽装と欺瞞は数え切れず、逆切れと言い訳は国民の反感と怒りと失笑を買い、
「日本で最も有名な高級料亭の一つ」は、あっけなく閉店した。
曽祖父の志を失い、金だけでつながっていた本家の連中は離散し、
今は一人、傍流の裔(すえ)の僕だけが再建を目指している。
「……」
注意力が散漫になっていた。
あわてて手元を見る。
雑炊と、焚き合わせと、卵焼き。
一食分が完成していた。
手は無意識でもちゃんと動いていたらしい。
「ん……」
椀によそり、客のほうを振り向いた。
守宮は、目を真ん丸くしてこちらを見入っていた。
「あ……」
視線が合うと、守宮は真っ赤になって目をそらした。
「……どうした、守宮?」
「なんでもありません……」
「そ、そうか」
なぜか僕までどぎまぎする。
慌てて無表情を作ると、僕は、膳を出した。
「一人分だけなんですか?」
僕の前に何もないのを見て、守宮は、訝しげな表情になった。
「ああ、僕はあまり腹がすいてない」
「お昼も、食べてないのでは……?」
「なんとなく食いたくないんだ。あ、守宮は気にせず食ってくれ」
「でも……」
「雑炊は二人分作ってある。僕は後で食うさ」
風邪っ引きで料理を作るなんて、考えたらかなり失礼だ。
今頃そんなことに気が付き、僕は慌ててそっぽを向いた。
「そうですか」
守宮は、小さく頷いて箸を手に取った。
「美味しい……」
お世辞だろうか、ちょっと不安になって僕は守宮のほうを窺った。
獣人の少女の表情に嘘はないようだ。
ほっとして、肩の力を抜く。
守宮は、静かな挙措で膳を片付けて行く。
正座姿だけでなく、箸使いも、食事の作法も、
僕が見ても惚れ惚れするくらいに正しく品のあるものだった。
「意外だな……」
ごちそうさまでした、と軽く頭を下げた白いおかっぱ頭に、僕は思わずつぶやいていた。
「え……?」
守宮が、聞き返す。
「あ、いや。すごく日本人らしいなって……」
「それは、……日本人ですから」
守宮は、小さな声で答えた。
「あ……」
異国めいた色の髪を見て忘れていたが、守宮は、純粋な「日本人」だ。
たとえ、<獣人>であっても。
「すまん……」
「いえ、いいんです」
守宮は微笑んだ。
「私の髪の毛や尻尾、気になりますか?」
「……気にならないといったら、嘘になるだろうね」
素直な問い。
僕は素直に答えるしかない。
<特区>の創設で集まった<獣人>たちは、
もともと様々な<擬態>方法で人間社会に溶け込んでいた人たちだ。
守宮も、中学生までは、髪の毛を黒く染め、尻尾を隠して生きていた。
<特区>と<学園>が誕生したとき、彼女は、はじめてその正体を
家族以外の人間に晒したのだ。
「――私は、アルビノ、ということでお医者さんの診断書を貰っていました。
尻尾を隠すのは少し難しかったのですが……」
「……」
「でも髪の毛は染めていました。色々と好奇の視線に晒されるのはいやだったし、
それに、本当の<純血種>のアルビノの人とも、ちょっと違う色だったから……」
「……そう、だね……」
いつの間にか、僕と守宮は、そんなことを話していた。
守宮は、静かな声で、自分の半生を語る。
うまく<擬態>し続けた一族は、ひどい虐待も厳しい差別もなく暮らしていた。
幸いなことに、それは、この国の獣人には珍しくないことのようだった。
でも、守宮の声の中に、さびしいものを僕は感じ取った。
それは、きっと……。
「守宮は、さ。どうして<学園>に来たの?
今までどおり、<純血種>として暮らして行くこともできたはずだよ」
<特区>計画は、世界政府が全力を上げたプロジェクトだ。
世界中の要人が表、裏問わずに協力しているという。
だけど、反対勢力は確かに存在していたし、
まだまだ世間は自分たちの亜種の「出現」で受けたショックから立ち直れずにいて、
幼稚な差別と反発は終わっていなかった。
「……<獣人>として、生きたかったから、です」
自分でも、急すぎると思った問いを、
守宮は、まるで予想していたかのように自然に答えた。
「私の、お父さん、お母さん。お祖父さんや、お祖母さん。
もっともっと前の世代のご先祖さまたち……。
みんながみんな、私に生命(いのち)をつないでくれて、
その生命は、ヤモリの<獣人>の生命なのです。
だから、状況が許された今、私は、<獣人>として生きたいのです」
静かに語るクラスメイトの答えは、僕が想像していた通りのものだった。
「生命か……」
わかる、とはいえなかったけど、わかるような気がした。
僕にとって、それは、曽祖父の<ァ千代>だった。
あれを、あの店を受け継いで行くこと、つないでいくことが、
僕の生命のように思う。
守宮の決意に比べれば、なんとも小さなものに思えたけど。
「そんなこと、ありません。立派です」
白いおかっぱ頭が静かに振られ、僕は慌てた。
どうやら、今まで誰にも言わなかった決心まで、
僕は守宮に喋っていたようだった。
熱に浮かされたように──実際熱があったけど──僕は色々と喋っていたらしい。
自分の青さを見せてしまった恥ずかしさに、僕は真っ赤になった。
「……」
「……」
それきり、二人はまた口を閉ざした。
……ごぼり。
三度目の沈黙を、水泡の音が破る。
「あ……」
「蟹だ……」
水槽の中の、僕の蟹。
僕の決意。宝物。
「み、見る?」
「え……あ、はい」
なんとなく、緊張しながら僕は水槽を持ち上げた。
「あ……」
金色の蟹が、隠れ家の植木鉢の下からのそのそと這い出る。
「いいだろ、マニゴルド蟹だぜ……」
それは、「ァ千代」を倒産に追いやった偽装の最初のものだった。
奨学金目当てに<学園>に入学した日。
僕は、近くにある市場に行き、この蟹を買った。
そんな高級食材に触れたことはなかったけど、
図鑑で調べ、市場の人にも聞いて、一番小さなそいつを買ったのだ。
それが、僕なりの「ァ千代」の再建につながるような気がしたから。
「……」
守宮が、じっと蟹を見詰めて、微笑んだ。
「……」
なんとなく、ことばが出なくなって、僕は水槽に手を突っ込んだ。
普段は、こんな乱暴なことなどしない。
だけど、今日は、目の前の女の子にこの蟹を、僕の決意を見せたかった。
「あ……」
「ここのさ、胸のところが違うんだ。
大人にならないと分かり辛いんだけど、本職の人には子蟹の頃から分かるんだ。
マニゴルドは胸まで金色で、デスマスクはここが黒くて……」
僕は、蟹を持ち上げ、凍りついた。
蟹の胸は黒い斑点が付いている。
──デスマスク種。
エーゲ海で大量に取れる、味も品質も格段に落ちる「マニゴルドの偽装物」。
「そんな……」
──市場の人に、だまされたんだ。
そう思った瞬間、頭に血が上った。
「こいつっ!!」
僕は立ち上がった。
激情が、今まで経験したこともない怒りと衝動が僕を支配していた。
「殺してやるっ!」
叫んだ自分のその声に、さらに激昂する。
「あっ! だめっ!」
守宮の悲鳴を僕は省みる余裕もなかった。
台所と居間を分ける大きな柱。
僕は、そこに金の蟹を思いっきり叩きつけていた。
頭がぐらぐらする。
熱が一気に上った頭で、そいつを何度も柱に叩きつける。
「だめです、だめです!」
守宮が腕に抱きついて叫んでいるのを振り払おうとして、
「……!!」
僕は、急な眩暈に襲われた。
……ひんやりとしたものが顔に当たっている。
それは、僕の額と目の上を塞いでいた。
「……?」
激情が去った後の虚脱感は、とても深かった。
怒りが失われると、残るのは後悔だけ。
「……」
苦い口の中が、さらに苦くなった。
「あ……気が付きましたか?」
静かな声。
小さく、大人しいけど、綺麗な声。
「守宮、か……?」
「はい……」
寝かされていた布団から、身を起こす。
「あ、まだ起きないで……体力が回復してません」
そんな大げさな、と言おうとして、守宮の言うとおりだということに気がつく。
「お食事、してなかったんでしょう?」
考えてみれば、風邪で食欲がないまま、一日半ばかり食べていなかった。
「……うん」
「これを食べてください」
守宮が、椀を差し出す。
「森田君が作ったお雑炊ですけど……」
「ああ、すまん……」
先ほど見せた失態を思い出して、僕は真っ赤になった。
言われるまま箸を取り、一口すする。
「……これは……!?」
それは、僕の味ではなかった。
深い滋養と、暖かな味が加わっている。
思わず、三、四口をかきこむ。
かっと、身体が熱くなり、額と頬と頭に上った熱は逆に下がっていった。
足された味の正体に僕はもう気が付いていた。
「これは……あの蟹か?」
「はい」
僕が柱に叩きつけて、殺してしまった蟹。
守宮は、それを雑炊の中に混ぜたのだ。
「生命は、大切なものです。いたずらに殺してはいけません。
だから、もし、殺してしまったら、それは大切に使うのです」
涼やかな守宮の声は、小さかったけど、心に響いた。
だからかも知れない。
今日まで大切に飼っていた蟹を食べていることに、僕は嫌悪感を覚えなかった。
夕闇が迫る中、僕は、一心に雑炊をすすった。
守宮が、どれだけ丁寧にそれを扱い、僕の雑炊に混ぜたのか、僕にはよく分かった。
下衆な蟹は、最上級の同族にも匹敵する滋味を醸し出していた。
それだけでなく、何か他のものも混ぜられていて、
そしてそれは、ものすごい薬効があったようだ。
「うまい……」
食べ終わって、箸を置いたとき、僕は風邪が完全に吹き飛んでいることを自覚していた。
「そうですか、よかった……」
夕暮れの光の中で、クラスメイトの美少女の白い髪が金色に輝く。
赤味を帯びた、妖しいまでに美しい金色に。
かっ。
身体が熱くなる。
先ほどまで僕を苦しめていた熱とは違う、熱が。
ごくり、と喉が鳴る。
僕は、いったい、どうしたのだろうか。
「……いけません……」
守宮が静かにつぶやいた。
「え……」
「森田君の体力をはやく回復させようとして、少し入れすぎました」
白い美少女は、目を伏せた。
「な、何を……?」
「……私の尻尾です」
「え……?!」
守宮は、スカートの中から生える白い尾を振って見せた。
「尻尾持ち」。
獣人の証しである白灰色の尾の先端は、わずかに切り落とされていた。
「古来から、ヤモリの尻尾は強力な精力剤として知られています。
体力の回復には、一番のお薬です。あ……大丈夫です。
尻尾は、根元から切れてもまた再生します、これくらいなら、一晩で」
目を伏せながら話す守宮に、僕の視線は釘付けになった。
呼吸が、荒くなる。
僕の……いや、守宮の吐息も。
「いけません……少し、多く入れすぎました」
精力剤。
それも、とびっきり強力な。
下半身の中心が堅くそそり立つのを、僕は自覚した。
「や、守宮……」
帰ってくれ、やばい、と言おうとして、僕はそれを息とともに飲み込んだ。
守宮が、伏せていた目をあげて、こちらを見たから。
静かな、だがらんらんと光るのは、<純血種>にあらざる者の瞳。
「いけません……」
白いおかっぱの美少女は、さっきと同じことばをつぶやいた。
だけど、それは、さっきと違う響きをもって僕の耳に伝わる。
「貴方を欲情させてしまいました。……そして、私も……」
すっと、音もなく美しい影が僕ににじり寄った。
「森田君……」
何かを抑え、そしてそれが抑えきれなくなっている声。
「な、何?」
「……もうしわけありません。私は、貴方に欲情してしまいました」
小さく、大人しい、守宮の声。
いつもと違わず、そしてまったく異なる声。
「貴方を、……犯します」
──そして、白いクラスメイトは、僕の上にのしかかってきた。
ここまで
ちょw、時事ネタ&寸止めw
続き期待して待ってます
寸止め!!寸止め!!
同じく、生煮、半煮、でとめられるときついっす
GJ、きたいしてます
GJ!!
デスマスクとぬふぅ吹いたwww
つよきすとシグルイかよw
てか続きが気になってしょうがないです。
もうしわけありません。私も欲情してしまいました。
GJ !!
寸止めは本当に勘弁してくれwwwwwww
蟹の「今さら母さんだなんて言うな!」焼き吹いた
この生殺し目がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ
ちょっと冬眠中の守宮探してくるぜ
デスマスクとマニゴルドは聖闘士星矢ネタだと思うが。
しかしゲーパロ氏は美味いな。
ゲーパロ氏最高すぎて、自分が書いたやつがもの凄くショボく感じてしまうから困るw
マニゴルドでググってみたら確かに蟹座の黄金聖闘士だった
デスマスクの方しか知らなかったよ
尻尾入り雑炊か。
でも、これが指だとか、
髪だとかになるとヤンデレっぽくなるのはなんでだろう。
再生しないからじゃね?w
そこでザリガニ娘の出番ですよ。
プラナリア娘だったらどこを切っても再生できる!
やっぱり異種姦は孕んでこそ至高と生化学専攻がぬかしてみる
ゲーパロ氏GJ!!
他の続きものがどうでもよくなるくらい続きが気になりますwww
パロネタは分からんかったがツンデレ懐石に噴いたwww
>>787 同志ハケーン
>>787 プラナリア娘ならバラバラに切り分けた後ハーレムという
スプラッタコンボ(?)が成り立つでわないか!
>>789 あんまそういう事言うな
ゲーパロ専用スレでも建ててそこでやれや
>>792 あんまとかそんなレベルではない暴言だろjk
軟体動物というか、無脊椎動物を擬人化すると凄い事になるよな。
クリオネ娘:
「私にとって『逆レイプする』という言葉には意味がありません。
『逆レイプしたなら使います。むしろ『捕食した』なら使います。性的な意味で。」
北の海に棲む泳ぐ貝、クリオネ。その捕食する姿は可憐な姿からは想像を絶するッッ!
>>795 中でぐっちょんぐっちょんに(←性的な意味で)されてるのが丸見えなのか
そしてだんだん白く染まっていくと
クリオネ娘さんのふわふわスカートの下から触手がぶわっと
799 :
658:2008/02/26(火) 22:50:44 ID:U57Hh0WT
今更だが、いろいろありがとう。
しかし、書いてみたはいいが、結構酷い作品だった…。
お蔵入り確定なんで、書きなおす時間を僕にください…
>>791 ハーレム小説保管庫の『ゼリーなおんなのこ』を思い出した
以前、アイヌ犬のことを調べてる人がいて
なにかネタが出来ないかなあって思った所
「解き放たれたアイヌ犬娘から逃げ惑う人間。
時間内にアイヌ犬娘から逆レされずに逃げ切れたら1000万円」っていう
某バラエティ番組「クロノス・逃走中」ネタを思いついた。
書いてみる気力がねえ。
でオチは逃げ切ったのに…
「君が悪いんだ。私を限界以上まで発情させた君が!!」
と逆レされるのですね…
あと物凄くどうでもいいことだけど。
逆レされる時は大体騎乗位か正常位だよね。
犬っ娘だからバックで逆レ…ってどう考えても無理だな。
>>802 2匹いれば可能
男を壁際に追い詰めて
一匹は取り押さえる側、もう一匹は逆レ実行w
804 :
671:2008/02/27(水) 17:33:16 ID:M8zL5r95
アイヌネタで過敏反応する俺乙。
ROMしつつ書いたり消したりしてるが中々上手くいかんね・・・。
>>801 俺なら一千万いらないから逆レされたい。
>>802 手足封じられて背面騎乗位だっけ?そんなので犯される。
てかそのカッコイイ先輩口調は卑怯だと思います。
限界まで発情させた経緯を考えてみるか。
>>803 アイヌを複数でアタックさせると対象を食い殺してしまったりしなかったり・・・むしろ搾り殺される?w
噛み付きながら犯してるシーン想像しておっきした。
甘噛みしながらクンクン言ってるのしか想像できない俺はきっと末期。
ひょんな事から学園祭のメインイベント『ハリソン』の参加者になった主人公。
追跡者はアイヌ犬獣人のクールな女先輩。
逃げ切るために匂いの染み付いたシャツ及び下着をあちこちにばらまいた主人公。
前から主人公を愛しく思い、運悪く(良く?)発情期の先輩は
匂いを辿る内に欲望と自省の板挟み…
長時間の追跡にも関わらず、主人公は逃げ切り勝者となり
学校のアイドルぬこ娘にインタビューされてウハウハ。
それを見た先輩が…
うん、ありきたりだね。
すまない。
806 :
671:2008/02/27(水) 20:22:31 ID:M8zL5r95
ありきたりこそ最強だと思うのは俺だけだろうか?
あとは以下に上手く描写するかだろうけど・・。
自分で書くと頭悪いノリになるんだよね・・・フフorz
どうでもいいが、なんでコテ付けてんの?
今日の昼間にテレ東でやってた映画、造形がもう少しマシだったらのめり込めたのになぁ
>>808 あれどっかで見たことあるなと思ったら「モロー博士の島」のリメイクなのね
つまりあれか、博士(できれば気弱で天才肌なショタ)が本能に目覚めたエッチな獣人お姉さん達に集団逆レイプされてしまうと
アイヌイヌってww
そういや、昔は、犬飼っている家の3軒に1軒はこんな犬だったような・・・
812 :
はと:2008/02/28(木) 04:47:04 ID:6nsoe835
イヌイヌいっててもアレなんで、投下します。
長いので、まず1/3から。
・Chapter01「犬」
わたしの人生は生まれた時から狂っていた。
わたしには尻尾がある。ふさふさしてくるりとまわっている。
耳はイヌのようだ、というよりイヌ耳そのもの。三角の耳がぴんと立っている。
生まれた時からなので、わたしはどうでもいいって思っているが、周りがわたしを振り回す。
幼稚園の頃は、耳隠しのフード付の服ばかり着させられ、フードをみんなから捲られる毎日。
小学生の頃は、いじめっ子から耳や尻尾を引っ張られたりして泣いてすごした毎日。
そして、中学生になった今は変わった耳や尻尾を隠すのもメンドクサクなり、堂々と出している。
男子からは笑われ、女子からはリーダー気取りのおばかさんから煙たがれ、教師からは何もなし。
すっかりわたしはひねくれてしまった、と言っても不良軍団にも全く興味なし。
イヌの癖に群れる事は大嫌いなのだ。意味のない日々を悶々と一人ですごす。
わたしは本来、イヌとして生まれるはずだったらしい。
神様だか何様だかの手違いでイヌ耳娘になってしまった。
神様に会えるとしたら、神様に噛み付いて殺してやる。
今年も春がやってくる。嫌な季節だ。
わたしのクラスの奴はそわそわしている。もうすぐわたし達は三年生に上がるのだ。
ただそれだけなのに何故に浮かれなくちゃいけないのか。
まわりが浮かれ気分なので、わたしはどんどん狂っていく気分がする。
「春になるとチョーたのしいよね」
バカ女子たちが一人の某女史を囲んで、キンキン声ではしゃいでいる。
クラスのちょっと美人(らしい)某女史は、それだけでチヤホヤされているので
女子にも男子にも妙に態度がでかい。わたしには、理解に苦しむ。
とにかく、おなじクラス、学年の奴はみんな嫌いだ。
ゆううつな昼休み。
一人でわたしは席でうつらうつらと舟をこいでいると、イヌ耳がぴくっと動いた。
なんだか校庭が騒がしい。男子達のバカな声が、わあわあと響き渡る。
「おい!そっちにいったぞ!!」
「誰か捕まえろよ!!」
教室の窓からちらと覗くと、一匹の犬が男子達に追い回されていた。
白いけどちょっと薄汚れていて、片方が少し欠けた耳を垂らした雑種のメスイヌ。
今は「ミックス犬」って言うらしい。くだらないけど。
同じように窓から覗いているのは男子だけで、女子は全く見向きもしない。見ている女子はわたしだけ。
わたしとあのイヌとは、同じメスイヌ同士。あの子が意地悪されているのを見るのは、ちょっと小気味がいい。
わたしは、クラスの某女史があんな風に周りからいじられまくってたら、
さぞかし楽しい事なんだろうなあ、と勝手に妄想する。
しばらく、わたしと男子たちはメスイヌを高みの見物をしていた。
しかしその子は、息を切らしながら校庭を走り回るとやがて、校門から逃げてしまった。
「なーんだ、ツマンネ」とクラスの男子。
「こっちにも野良犬がいるぞ!」
わたしの方を指差す男子。他の男子がどっと笑う。
尻尾をくるりと回してしかとする。
夕刻、誰もいない校舎。一人寂しく学校から帰る。いつもの事なので慣れっこさん。
こんなに遅くなったのは、一人で教室を掃除していたからだ。
クラスのちょっと美人(らしい)某女史が
「あなたヒマでしょ?わたし、今からデートだからお掃除頼むね」
と勝手にわたしに掃除当番を押し付けた。他の奴らも調子に乗って、わたしに全て押し付ける。
全員、帰り道に車にでも轢かれろ。
そんな、空しい願い事を夕焼けに託しながら、玄関に向かうと学校の靴脱ぎ場でイヌの鳴き声が聴こえる。こんな所でイヌの声?
鳴き声の方へ近づく。鳴いていたのは白いけどちょっと薄汚れていて、片方が少し欠けた耳を垂らした雑種のメスイヌ。
お昼休みにいたイヌそのものだ。まさか、こんな所で再び会うとは思わなかった。
このイヌ、靴脱ぎ場で少年とじゃれあっている。仲良しアピールかよ。
しかも、ちょっとか弱いオーラを出して、人間に媚を売っているぞ。ムカツクなあ。
この少年、下駄箱の場所からしてどうやら一年生らしい。
この少年は見るからに華奢。女の子のようだ。
同い年、先輩に全く興味のないわたしは、なよっとした少年を見るとちょっかいを出したくなる。獣の世界は弱肉強食。
少年が困る顔を見ると萌えるという、困った性癖を持つわたしが放って置くハズがない。
今までわたしがいじめられた分、彼に身代わりになってもらうのだ。かなり、マイナス思考なわたしだ。
あのメスイヌといちゃいちゃしやがって。わたしの方がもっとかわいいぞ。
わたしは、イヌに興味がある素振りを見せて、少年に近づく。
「ねえ、その子かわいいね」
「う、うん」
「わたし、イヌ大好きなんだ」
(『あんたもイヌじゃん』って思ってるんだろうな…)
同じ匂いのする同士、わたしはこのメスイヌをぐっと睨む。
獣の世界は弱肉強食。弱いものには強いぞ。
メスイヌは怖がって尻尾を巻くと、どこかに逃げてしまった。
春はわたしを確実に狂わせる。
「ねえ、君一年生?じゃあ、わたしお姉さんだね」
「そうですね…」
免疫のない少年は素直に答えると同時に、わたしのイヌ耳と尻尾を不思議そうに見ている。
「こんなお姉さん、嫌い?」
「?」
じりじりと少年を下駄箱の隅に追い詰める。
「わたしね…いぬっこなんだ」
「え?」
「ふふふ、食べちゃうぞっ。がおー。」
「えっ?」
わたしの狩猟本能のリミッターが解除された。もう、逃がさないぞ。
少年の股間にスクールバックを軽くぶつける。少年はあんっと呻く。
かわいいな・・・、わたしの獣の血が沸く。もう一度、バックをぶつける。
わたしのSっ気が覚醒される。
少年は、わたしと目をあわせようとしない。うつむき加減でもじもじとしている。
Sっ気が加速すると、今度は不意を撃つように少年の柔らかい唇に軽く口付けをする。
「うっ・・・!ちょっと・・」
「んー?何が『ちょっと』かなー?ほら、嬉しいでしょ?」
わたしの指先に唾液をつけて、少年のほっぺたをぐりぐりと突付き、次ははゆっくりと
舌を入れながら口付けをする。
初めて口にする禁断の実。わたしは音を立てながらこの果樹を味わう。
ゆっくり唇を離すと甘い糸の橋が、わたしと少年の間に架かっていた。舌を回して糸を引きちぎる。
「男の子の味って、甘酸っぱいんだね」
少年にとっては、おそらくはじめての甘味かもしれない。
今度はわたしの牙で、少年の首筋をあま噛みする。
わたしもただ、獣の血が促すまま動いているのだ。
力の抜けた少年は膝から崩れ、両手を突いてよつんばになった。
「おやおや、ワンちゃんみたいだよ?よしよし」
少年の髪をわしわしとなでても全く抵抗しない少年を見て、すぐに彼のMっ気を見抜いた。
「ほら、イヌならワンって鳴きなさいよ。ワンは?」
「わ、わん…」
「聴こえないよ!」
「わ、わん!」
「はい、よろしい。あんたのこと『ポチ』って呼んであげるよ。よかったねー」
「わん…」
ご褒美に、ポチにわたしの脚を舐めさせてあげようかな。スカートの裾をちょっと持ち上げると
主人に忠実なポチは、ペロペロとわたしの白い脚をなめる。
「おいしい?」
「わん」
「今度は音を立てて舐めてごらん」
じゅる…、ちゅぱっ…ちゅぱっ。
甘い音が下足場に響く。
わたしの履いている、紺のハイソの匂いにポチは興奮してるのかな。
そんな事を妄想しているうちに、わたしのつぼみが濡れてくるのが分かった。
「じゃあ、ちんちんしてごらん。ほーらちんちん」
ポチが膝立ちになったところをわたしはギュッと抱きしめる。
ポチにわたしの甘い匂いを目一杯しみ込ませるのだ。
尻尾がブンブンと回ってる事が、わたしの興奮を如実に表す。
そのままポチを押し倒すと、ポチはM字に脚を開いたまま仰向けになった。
ポチの股間の匂いをくんかくんかと嗅いで、ズボンをゆっくりと引き摺り下ろす。
「ふふふ、お預けができない悪い子はだーれだ?」
何言っているんだろう、わたしは。
パンツ越しにポチのおっきしたものをほお擦りし、わたしの牙で軽く噛む。
中指ではじく様にパンツをじりじりと捲ると中から、
ポチのオスがプルンとびっくり箱のように飛び出した。
体は正直なのか、先っちょが濡れている。
「あんっ、むううう…」
わたしは、がんばってポチのオスの部分を銜える。口の中で弾く様に舌を鳴らす。
ポチはなかなかわたしに目を合わせてくれない。照れてるのかな。
右手でポチの竿を優しく包んで、舌では飴玉を舐めるように少年の味を味わう。
ポチもまんざらではない。わたしが楽しみ、ポチも楽しむ理想のおしおき。
「なにか出てきそうだよ…」
(そのまま、出しちゃう?)
免疫のないポチは、短い時間でわたしの魅力にひれ伏した。
これからの調教し甲斐にわたしはワクワクするなあ。思いどおりのポチにしてやるぞ。
うっ、突然わたしの口の中が、熱いもので一杯になる。どうしよう…。
くちびるから一滴、白濁の蜜が垂れ、思わず手で覆う。
わたしの口をポチの顔の上に近づけ、ほっぺたにそのままたらーりと、垂らしてやる。
白濁の蜜に犯されたポチ。わたしは、ある種の征服感に達する。
「はあ…。ごちそうさまー」
ポチのおなかにごほうびのキスをする。ポチは力尽きてぐったりしていた。
「ワン!ワン!」
さっきのイヌがまた戻ってきやがった。ちぇっ。
藁人形のように動かないポチをそのままにし、ぱんぱんっとスカートをはたいて、そそくさとわたしは手洗い場へ向かった。
818 :
はと:2008/02/28(木) 04:53:42 ID:6nsoe835
とりあえずChapter01は、おしまいです。
次は、いつになるか分かりませんが、今日は投下終了します。
ドS犬娘ktkr
GJと言わざるを得ない
ポチの境遇が激しく妬ましい住人達であった・・・
GJ!
メイン視点が犯す側の作品ってココじゃ少ないからちょっと新鮮だった
それ以上にシチュで萌えましたが
>>818 いつになろうとも、完成させることが大切です。
というか楽しみなんで完成させてください。
お久し振りです。まあ投下間隔が長いのはいつものことですが。
投下量もそれなりになったし、そろそろトリ付けようかな、と。
一年ぶり?な神社の白蛇様。できればまとめwikiを参照してください。
現実世界は一年たってますが、作中はそんなことありません。
前話よりちょっと後のお話。
いつもどおり、誤字脱字批評質問突っ込みは歓迎です。
GJ!
感想書きたいけど、興奮しすぎてうまく伝えられそうにないんで一言で
ありがとうございました〜
『急ぎの用有り。明日正午』
それだけが書かれた書状(消印は無い)を受け取り、今日も今日とて良弼は神社に足を運ぶのであった。
冬でも葉を落とさない樹が多いこの神社は、1年を通して鬱蒼としている。敷地は広いのだが、沢山の樹木、社殿、社務所が並ぶと少々手狭な感は否めない。まわりが田んぼばかりで開けているので余計そう感じるのだろう。
良弼は鳥居と木々のアーチをくぐり、この神社の主が住まう社務所のインターホンを鳴らした。しばらくして、玄関が開く。
「来ましたよー……って、あれ?」
良弼を出迎えたのは1匹の蛇だった。くすんだ茶色っぽい色をした小さな蛇で、この神社の主ではない。
「……ハジメマシテ」
とりあえず挨拶した良弼だが、その蛇は透き通った眼で見つめるだけ。
「……あのー」
いい加減気まずくなったところで、その蛇は身を翻して奥へと入っていった。困惑しながら玄関に入る良弼。蛇は階段の前でじっとこちらを見つめてから、するすると2階へ登っていった。とりあえず追う。
2階へ上った蛇は、良弼が階段を上ってくるのを確認してから、薄く扉の開いた部屋にするりと入っていった。隙間からは明かりが漏れている。
(何だ、居るんじゃん)
扉をノック。中からしっとりとした声音で「お入りなさい」という声がかかる。
「失礼します」
「すみません、今、手が離せなかったので」
ひとつに束ねられた長くて白い髪、髪より白く透き通った肌、赤い虹彩。緋袴に白小袖の巫女装束に身を包んだ彼女は、押しも押されぬ蛇神の眷属であり、ここいらの農業を司っている存在だ。
彼女は良弼を案内した蛇を呼び寄せ、頭を撫でて労をねぎらってやった。
「いや、びっくりしましたよ。使い魔みたいなのですか?」
「そういえば、挨拶がまだでしたね」
彼女は手のひらでとぐろを巻いた蛇を良弼の前まで持っていき、その蛇に優しく声をかける。
「そなたの父親です。ちゃんとご挨拶なさい」
「ちちっ……!」
確かに2人は子どもが出来てしまうような行為を繰り返し行っている。しかも避妊などまったく考えずに。
彼女が「子どもだ」と言うなら否定もできないし、する気もない。いざという時は胸を張って現実を受け入れよう、と覚悟はしていたが――。
葛藤の末、じっと透明な瞳で見つめてくる小さな命に対し、
「や、やあ、はじめまして」
ぎこちない笑顔を浮かべて喋りかけた。
彼(か彼女かわからないが)は、じっと見つめ返すだけ。
「……あのー」
「冗談に決まってるではありませんか。真に受けないでください」
真顔でしれっと言い捨てる彼女に、良弼は無言でげんこつを落とした。
「――わ、わたくしに手を上げるとは」
涙目で頭のてっぺんを抑えながら抗議する彼女。
「冗談にしては笑えませんし、不謹慎すぎます」
不機嫌な表情でつき返す良弼。
「まったく……ここ最近、わたくしへの態度がぞんざいになっていますね」
「まさかまさか、ちゃんと敬語を使うようにしてるではありませんか」
「そういうのを“慇懃無礼”というのです!」
そんなすったもんだはおいといて。
例の蛇はというと、彼女の式神的存在らしい。彼女が命じると1本の荒縄に姿を変えた。
手品みたいですね、と良弼が感想を漏らしたら、まあ似たようなものです、と否定しなかった。
「で、危急の用件って、これのことですか?」
良弼は雑然と物の載った炬燵を指差す。ダンボール箱、いろいろな形の梱包材、小さな冊子にCD-ROM、そして文明の利器、ノートパソコン。
「どうしたんですか、これ」
「神主どのに頼んで、不要になったものを頂きました」
目元に溜まった涙をぬぐいながら良弼に答える。
「わたくしは役割上、この社に篭っていなければなりませんが……」
そこで言葉を切り、半眼で良弼を見やる。
「どうも貴方は、わたくしのことを“世間知らず”と思っている節がありますので」
「思ってません思ってません」
「……まあそういうことにしておきましょう。とにかく、これからは世俗のことをもっと知らねばなりません。そのために“あいてぃー”を導入しようと思いまして」
彼女の口からITという単語が出てくるのはなんとも奇妙な感覚だが、彼女のような存在であっても時代の流れに敏感になることは良いことだろう。
「大体想像はつきました。俺にネットの設定をしろ、と」
「なるべく1人でやろうと頑張ったのですが、“いんたーねっと”なるものに繋がる気配がしません。お願いします」
丁寧に頭を下げられては無碍に断れない。良弼はパソコンを立ち上げ、マニュアルに目を通し始めた。
問題は速やかに解決した。
「これ、無線LAN搭載してない機種ですよ」
「そんなはずありません。ちゃんと1階に電波を飛ばす機械を設置しました」
「いや、飛んできた無線をキャッチする機械がついてないんですよ」
「そうなのですか? 神主どのは、必要な物は全て揃っている、と言っていたのですが」
「うーん、外付けの子機がなんかが必要だと思うんだけど……」
腕を組んで考え込む良弼。
とにかく諸々の契約は済ませてあり後は繋げるだけ、という話だが、それができないのだから話にならない。
「神主どのに聞いてみます」
「まあ、それが良いですね」
彼女は電話をかけるべく1階へ降りていった。
(さて、ちょいとパソコンの中身を拝見させてもらおうかな)
ざっと見たところ、どうもこのパソコンはフォーマットしていないらしい。この神社の神主が前の持ち主であったようだから、変なファイルは入っていない(もしくは消去済)とは思うが。
(ま、念のために調べとかないと)
本音を言うと、妙なところで素直なところがある彼女にネット世界は危険ではないか、と良弼には感じる。
(フィルターみたいなのも必要かな。こんど隙を見て入れとこう)
あれやこれやと考えながら、めぼしいファイルをあさっていく。メディアプレイヤーの履歴まで確認し、どうやら大丈夫と安堵のため息をついた。
暇になってしまったので、良弼はとりあえず直接繋いでみることにした。パソコンとLANケーブル、各種資料を持って1階に下りる。台所では、まだ彼女が電話をしているようだ。
ケーブルを繋ぎ、設定を始める。
(ふんふん、ケーブルインターネットか。もともとケーブルテレビ対応の建物みたいだし……うわ、一番速度の高いタイプじゃん。しかも有料チャンネルも片っ端から契約してある。さすがというかなんというか)
説明書どおりにさくさくと設定を進める。ケーブルではなくADSLだが、彼の家で使っているインターネットも彼が設定したので、慣れたものだ。
設定が終わり、パソコンの電源を切って2階に戻る良弼。彼女はまだ電話をしている。
暫くして、彼女も2階へ戻ってきた。
「長かったですね。で、どうなんですか?」
「……今から必要なものを持ってきてくれるそうで……」
「? なんか疲れてますね」
「……これから疲れるんです」
珍しく疲れた様子の彼女。
「神主さんが来るんですか?」
「いえ、長女どのだそうです」
「ええと、長い髪に眼鏡をかけた?」
「それは次女どのです。多分貴方は会ったことが無いと思います」
一つため息をつき、続ける。
「何といいますか……まさに『我が道を行く』女性で……」
ぴんぽんぴんぽんぴんぽーん。
「みーちゃんきたよーっ!!」
チャイムの連打の後、返事をする間もなく女性の声が響いた。
「ひっ、もう来た」
常に泰然自若としている彼女が、露骨に嫌そうな、というより怯えたような顔をする。
階段を駆け上がる足音。ノックもせずに勢い良くドアが開かれる。
「みーちゃんっ」
若い女性だ。部屋の中の彼女を発見するなり、表情が緩む。
「やーん、みーちゃんったらあいかわらずかーいーっ!!」
まさに疾風怒濤。逃げ腰になっていた彼女にかまわず突進し、しっかと抱きつく。
「あーもーちっさくって細くってお人形さんみたいでラブリー!!」
「……髪を痛めてまで染めるのはやめなさいと何度も忠告」
「そのお小言もラブリー! 最近父さんも母さんも、奈津美までもあたしを放置するの! みーちゃんだけは変わらずお小言いってね!」
「嫌です」
「もーそんなツンデレどこで覚えたの! これ以上おねーさんを喜ばせてどうするつもりっ!?」
テンションに任せて彼女を胸に押し付ける若い女性、本当に人形になったかのようにされるがままの彼女。良弼はすっかり置いてけぼりになってしまった。
この若い女性がどうやら神主の長女らしい。
すらりとした体つきだがメリハリがきいている――いわゆるモデル体型で、栗色に染めた髪を縦巻きにしている。ファッション雑誌をコピーしたような化粧に、服とアクセサリも流行のもの。
(ギャルだ……)
どこから見てもギャル。しかも、ある城の名称と発音が同じのギャルだ。
良弼は以前この神社でバイトした時、神主の次女(このギャルの妹)と面識を持ったが、真面目で大人しそうな印象の少女、つまり目の前の女性とは全く正反対だったので、予想の斜め上を行くギャル具合に驚きを隠せない。
というか、ほのぼのとした良いおじさんの父親、おっとりした母親、図書室で読書してるのが似合う妹、という家庭で、これはいくらなんでも浮き過ぎであろう。
「ええいっ、いい加減になさいっ」
ついに堪忍袋の緒が切れた彼女。蛇の姿となって脱出し、良弼の首に巻きつく。
「あぁん、もう、みーちゃんのいけず……あれ、こちらはどちら様?」
ようやく良弼の存在に気づく女性。
「はじめまして、御園良弼と申します。……えっと、威嚇するの止めて頂けません?」
後半は首に巻きつく彼女への言葉。尻尾を震わせて女性を警戒している。
「あーはいはい、奈津美がいってたバイトくんかぁ。へー、奈津美がやけに浮かれてるからどんなコかと思ったら、案の定キレイな顔のコだねぇ〜」
「あはは……それはどうも」
苦笑いするしかない良弼。確かに母親似の彼は中性的で、見ようによっては女性に見えかねないような端正な顔立ちだが、ここまで率直に指摘されたことは滅多に無い。
「こちらは、神主どのの長姉、宮野木佳奈美どのです。あだ名は暴走特急です」
「はーいご紹介に預かりました、宮野木佳奈美でーす☆ あだ名は愛の暴走特急みーちゃん行きでーすvvv」
彼女の紹介に含まれた露骨な嫌味をものともしない。確かに彼女の言ったとおり、我が道を行く女性だ。
「ええと、1つ質問良いですか?」
このままだと佳奈美に空気扱いされかねない上に、SOSを発信している彼女に恨まれかねないので、良弼は気になったことを聞いてみることにした。
「なになに、3サイズ? 教えてもいーけど、みーちゃんの身体と引き換えね?」
警戒レベルが1段階上昇した彼女が、良弼の首を軽く締め上げる。
「その、“みーちゃん”っていうのは?」
「そういえば、貴方には話していませんでしたね」
良弼の問いに答えたのは当の本人だった。
「わたくし達にとって、名というのは、人間におけるそれよりも重要な意味を持つものです。安易に他に教えて良いものではありません。なので、一般的には字(あざな)を名乗ります」
「それが“みーちゃん”なんで?」
「まさか。わたくしの場合は好きに呼ばせているだけです」
「そーそー、好きに呼んでいいってゆーから、蛇の巳と巫女の“み”をとって、みーちゃん」
「はあ、なるほど……」 「……そろそろ、何か良い字を考えなければ」
「なによー、もんくあんの?」
『いえ、別に』
視線を泳がせ、異口同音に答える2人。
佳奈美は不機嫌そうに頬を膨らますが、すぐに機嫌を直して、
「ところでみーちゃん、あたし、みーちゃんが入れたお茶が飲みたいなー?」
「……わたくしに茶を汲め、と?」
不機嫌そうに答える彼女だが、佳奈美は全く動じない。
「みーちゃんのために、可能な限り、道交法も無視して急いできたんだから、それぐらいのご褒美はあっていいと思うの」
そう言い、鞄から家電量販店のビニール袋を取り出して、
「うう、みーちゃんのためにわざわざ品番確かめて、ネットで情報も集めて、これは!ってゆー逸品を探してきたのに……」
よよよ、と泣き崩れる。(その割には早すぎないか?)と、良弼と彼女はアイコンタクトを交わすが、ともに口には出さない。
「……少し待っていなさい。すぐに淹れます」
佳奈美の三文芝居を苦々しく見やり、良弼の首から降りて二本足で台所に向かう彼女。
「あ、お抹茶で、ミルクと砂糖アリアリで」
「それは抹茶オレです!」
ついに声を荒らげ、音を立てて階段を下りていった。
「よろしくー。みーちゃんもまだまだ修行が足りないなあ。――さて」
良弼のほうに振り向き、
「ちょっと聞きたいことがあんだけど」
先程までとはうって変わった温度の低い問いかけに、良弼は思わず背筋を伸ばした。
「あんた、みーちゃんの何なのさ」
直球ど真ん中。
「なに、って、いまいち漠然としすぎて」
「バカにしてんの? みーちゃんとの関係。アンタが足しげくココに通う理由」
「関係は……従僕、ですかね。ここに来るときは、大概呼び出されたときです」
「じゅうぼく? へえぇ、従僕」
先程まで表情豊かだっただけに、佳奈美の無表情に詰問する様子は気味が悪い。
「最近の従僕ってのは、コレも仕事のうちなわけ?」
佳奈美はこぶしを良弼の目の前に突きつける。よく見ると、人差し指と中指の間に親指が挟まっている。
頭を抱える良弼。
「あのですね」
「ヤったのか、ヤってないのか」
遮って、迫る佳奈美。
良弼は背筋を伸ばし、ひとつ咳払いしてから、
「はい、彼女とはそういう関係です」
と、観念して正直に話した。ここで白を切るのは、彼女に対し不誠実に過ぎると思ったからだ。
「ふうん、へぇ、そう」
細めた目で見やりながら、佳奈美は炬燵をこつこつと指で叩く。非常に気まずい空気に、良弼の目が泳ぐ。
「……ま、正直にゲロったのは評価したげる。みーちゃんに悪い影響も出てないみたいだし。けど」
びし、と人差し指を良弼に突きつけ、続ける。
「みーちゃんを少しでも傷つけてみなさい。誓って地獄に叩き落してやるわ」
「……肝に銘じておきます」
正直なところ、自分が何か悪だくみをしたところで、それが通用するほど彼女は甘くないと良弼は思っているが、佳奈美のすわった目が怖いので素直にうなずいておいた。
と、階下から彼女の声がかかる。
「今から持っていくので、炬燵の上を片付けておいてください」
「やーんみーちゃん愛してるー!!」
一気にテンションが上がり、階段を駆け下りていく佳奈美。さっきまでとの差はいったい何なのだろう。
(女性って怖い)
そう心中で呟き、炬燵の上を片付け始める良弼であった。
その後、宥め、すかし、脅して彼女を抱え込むことに成功した佳奈美は、膝の上に乗せたまま抹茶オレをたらふく飲んだ。
死んだ魚のような目の彼女は哀れですらあったが、残念ながら良弼にはどうすることもできない。
「じゃーねーみーちゃん! あいしてるーっ、らぶーっ!!」
帰る間際まで賑やかな佳奈美であった。
「……繋がりましたよ」
窺うように尋ねる良弼。へんじがない、ただのしかばねの――
「……そうですか」
しかばねではなかった。
良弼が無線LANの設定をしている間ずっと炬燵に突っ伏したままの彼女だったが、ようやく体を起こした。
いまだ普段の調子が戻っていない様子だが、とりあえず平静を装って説明する良弼。
「この四角いの抜くと、電波を受信できません。パソコンを起動すると自動的に繋がるようにしといたので、それだけ気をつけてもらえれば」
「そうですか」
「で、ブラウザの使い方とかは大丈夫なんですか?」
「ひととおりは。以前神主どのに」
「そうですか。……ええと」
なんとも気まずい雰囲気。
(“みーちゃん”のなんなのか、か……)
ぐったりした彼女を眺めながら、そんなことを考える良弼。
「――すみません、いろいろと」
ため息とともに沈黙を破ったのは、彼女の方だった。
「佳奈美どのの相手は、気力も体力も必要なのです。悪い娘ではないのですが」
「わかります、なんとなく」
良弼の返事に、ひとつ深呼吸をする。
「しかし、いつまでもぐったりしている訳にはいきません。せっかく繋がったのですから、早速使ってみなければ」
「え、あっ、ちょっと」
彼女が良弼の懐にもぐり込んでいく。そのままちょこんと腕の中におさまり、ノートパソコンに向かう。
「ええと、この体勢で?」
「これくらい我慢なさい」
マウスを掴んで“e”をあしらったアイコンをダブルクリックする――それくらいの知識はあるようだ。
「なんですかこのページは。最初は“やぶー”なるものが出るのではないのですか?」
膝をぺちぺち叩いてくる彼女。しばらく逡巡してから、良弼はそっと手をキーボードに伸ばしてURLを直に打ち込む。
「はい、Yabooです。ブラウザ開いたときに表示されるよう設定しましょう」
「なるほど、これが“やぶー”ですか」
未知の電脳世界に好奇心を刺激され、調子が戻ってきたようだ。良弼の言葉に従ってホームページに設定する。
やれやれ、と良弼が手を引こうとして――
「いろいろな項目があるのですね」
彼女の手によって止められた。
「ま、まあ、こんなのは氷山の一角ですよ」
そのまま引っ張られ、彼女のおなかの上あたりに置かされる。彼女を後ろから抱きかかえるような格好になってしまった。
「そうなのですか」
気まずそうな良弼など顧みず、彼女は気ままにリンクをクリックしていき、
「……あのですね、なに開いてんですか」
「見てわからないのですか」
迷うことなく18禁カテゴリへと突撃していった。
「“ネット”のえろすは凄まじいと聞きます。せっかくですので」
アダルトサイト特有の、過剰な広告バナーと卑猥なサムネイルが液晶画面いっぱいに展開される。
「『真正中出し・セーラー服JKを妊娠させろ』、『極薄モザイクシリーズ・追川奈保の二本差し』、『実録ナンパ・ターゲットは家出少女@澁谷』」
堪らず彼女の口を手のひらでふさぐ良弼。肩越しに睨まれ、しぶしぶ手を放すが、
「さすが、過激ですね。ところで、JKとは?」
さりげなく避難しようとした手を掴まれ、再度おなかの上に戻された。
「女子校生の略です……って、ためらわずにダウンロードをクリックしないでください!」
当然、違うウェブページが新しいウインドウで開かれた。
「……“だうんろーど”できないではありませんか!」
膝を叩く。
「あのですね、この手のサイトは入り組んでて、そう易々とサンプル動画にたどりつけないようになっているんです。広告を踏ませたい、つまりクリックさせたいんですよ」
辛抱強く彼女に言い聞かせる。納得いかなそうな彼女は、頬を膨らませて良弼に体重を預けた。
彼女は大きくため息をついた。
「では、その手の情報に詳しい貴方に任せましょう」
「……俺にエロ動画をダウンロードしろ、とおっしゃいますか」
彼女の長い髪に鼻先をくすぐられる良弼。同時に、ほのかに柑橘系の香りを感じるが、努めて錯覚だと思い込む。
「不服ですか? まあ」
そこで切り、少し体勢を変えて2人の体の間に手をもぐりこませ、
「そんなに嫌なら、別に。本物があることですし」
薄らと笑みを浮かべながら、良弼を見上げた。もちろん彼女の手は、良弼の股間をしっかりと捕らえている。
「……それが神さまのやることですか」
抗議するも、既に人質をとっている彼女はどこ吹く風。涼しげな顔でモニターに視線を戻しているが、指はゆるゆると動き続けている。
観念した良弼は、マウスを手にとって画面をスクロールする。上から下までざっと眺め、それっぽいリンクをピックアップして別ウインドウで開いていく。
「――これですね、ダウンロードページです」
一つを除いて、別ウインドウを閉じる。残されたそれにも広告が大量に掲載されていたが、隅に他とは違う書体の“Download"が並ぶ枠を見つけた。
「見事。褒めてあげましょう」
「結構です。今落とせるのは、この3作品のようですね」
「ふむ……」
吟味する彼女。しかし、手は休めない。
「あの」
「?」
「やめてもらえません?」
その問いかけには答えず、あいている方の手を伸ばし、マウスを操作する良弼の手に重ねる。
「これにしましょう。『じゅーだいマンキツ事情・生で中出しこれぞ青春』」
リンクをクリック。作品別のダウンロードページに飛ぶ。ダウンロードをクリック。保存をクリック。
「俺、なにやってんですかね……」
美少女(≠人間)に股間を揉まれながらエロ動画をダウンロード。そんな状況を嘆く良弼だが、当の彼女は素知らぬ顔。
彼女からの無言の圧力に負け、3つに分割された動画ファイルを全てダウンロードしていくが、彼女の手は緩まない。
「ところで、マンキツ、とは?」
「マンガ喫茶の略です。マンガを読むことに特化した喫茶店で、個別のブースでちょっと良い椅子に座りながらいろんなマンガが読めたりします」
「その喫茶店が舞台、と」
「まあ十中八九ニセモノですけどね。――全部落ちました。ダウンロード完了です」
落とした先のフォルダを開く。
「こっちの準備も完了ですか?」
「しまいにゃ怒りますよ」
すっかり勃起しきったものが、やっと解放される――ほど、甘くなかった。
再び体勢を立て直した彼女が腰を押し付ける。柔らかな感触が、はっきりとした快感を良弼に伝えてくる。
「ちょ、ちょっと……」
「早く再生なさい」
微妙に腰を動かしてくる彼女に心の中で呪詛の言葉を呟きながら(その分野で彼女に太刀打ちできるはずもないが)、良弼は言われるままに動画ファイルをダブルクリックした。
「……絵が荒いですね」
「む、無料動画なんで、こんなもんです」
全画面表示が解除され、画面の倍率が下げられた。
「よろしい。――高校生のようですね」
画面の中では、ブレザー姿の男女がソファの上で寄り添っている。
仲睦まじくTVを見ている――が、唐突に男が女の太腿に手を伸ばした。
「な、なんと破廉恥な。高校生の分際で」
(あなたが言える筋合いじゃないです……)
もちろん良弼は声に出して言える立場に無い。
「そもそも、これは盗撮ではありませんか! こんな映像を“ねっと”上に置くとは、犯罪ではないのですか!!」
「まあ落ち着いてください。あのですね、この手のAVはファンタジーなんです」
神さまらしい正義感もあることがわかり、ちょっと彼女のことを見直す良弼。
「おおよそ2人とも専門の役者でしょうし、盗撮風に撮影しているだけですよ」
「……なんとまあ。“ふぁんたじい”ですか」
呆れる彼女。画面の中では、既に女は胸元がはだけ、男は裾から手を差し入れブラに手をかけている。
「ふむ、さすがと言うかなんと言うか、結構な色気ではありませんか。御覧なさい、薄いシャツの生地の下で指がうごめく様子など、なんと扇情的でしょう」
段々と大きくなる喘ぎ声がちゃちなスピーカーから流れてくる。
耐えられなくなった良弼は画面から視線をそらした。その先には、柔らかそうな彼女の耳。わずかに産毛が並ぶうなじ。ほんのりと朱に染まった首筋。少しだけ覗く小さな鎖骨。小袖の胸元の奥には――
「なにを見ているのです」
とっさに目をそらすものの、時既に遅し。
だんまりを決め込む良弼を、彼女が許すはずもない。
「なにを、見ていたのですか?」
耳元で囁く。吐息にくすぐられ、わずかに震える良弼。
「答えなさい」
答えない良弼に業を煮やし、彼女は舌を耳に這わす。咄嗟に首を振ろうとした良弼だが、彼女の手によって固定されてしまう。
「ぁっ、うぅ……」
逃げ道を失った良弼は、ついに声を漏らしてしまった。
「答えるまで」
それだけを告げる彼女。耳たぶを転がし、軟骨を甘噛みし、穴に舌を差し入れる。
「み、みてました、あなたを」
ゆっくりと、彼女の舌が離れる。つ、と唾液がこぼれる。
「そう」
彼女の瞳が良弼の瞳を見つめる。紅い、血の色をした虹彩が、良弼の意識を、思考を吸い取っていく。
「終わりました」
「へ?」
「映像です。終わりました」
画面は、いつの間にか暗転していた。
「次を再生なさい」
「は、はい」
2本目の動画を、変わらず彼女を抱きかかえたまま、ぼんやりと眺める良弼。舐められた耳は、いまだにひんやりと濡れている。
「これは駄目ですね。“ふぁんたじい”でも、こうまであからさまですと、醒めます」
対照的に、彼女は熱心にモニターに視線を向け、批評までしている。
画面の中は、まさに真っ最中。しかし人目もはばからず喘ぎ声を上げている女優のせいで、雰囲気なんてあったものではない。
「行為も単調。ずっと同じ調子で出し入れしてるだけ。小技のコの字もありません」
「……言いますね」
「貴方の方がよっぽどか上手です。わたくしが保証して差し上げます。次」
「……りょーかい」
ちなみに、良弼の肉棒は彼女に敷かれたままだ。鈍く刺激され続けたために、先走りで下着が濡れているのが彼自身でもわかる。
最後の動画を開いた。前2本と同様に、個別ブースを隠し撮りしている雰囲気の映像だ。
制服姿の男女が2人。学ランの上着を脱いだ男と、男の膝に後ろから抱きかかえられるように座るセーラー服姿の女――そう、モニターの前に座る2人の体勢、そのままだ。
2人は囁くように会話しながら雑誌を読んでいる。
「……これはあたりのようですね」
少し首を伸ばした彼女が、画面の中の女と同じように良弼の耳元で囁く。
「なかなかに可愛らしい娘です。肌も、足も綺麗なものですし、それに」
画面の中では、本番が始まった。女は戸惑う(ふりかどうかわからない程度には演技の上手い)男に抱きつき、キスをしている。
「――それに、悪くない筋書きです」
彼女は薄く笑い、もちろん演技でなく戸惑う良弼の首に腕を回して彼の唇を奪った。
既に良弼に抵抗する気力は無い。彼女の思うまま、好き勝手に蹂躙されるままだ。
「ん――」
どちらともなく漏れる、鼻にかかったような吐息。彼女が唇を話すと、混ざった唾液が刹那の間、2人の間を架ける。
「もう、我慢できないのですか?」
「……そんなこと、ない。です」
「可愛くないですね――いや、かえって可愛らしいともいえますね?」
彼女が良弼のジーンズのチャックに手をかける。モニターの中は、既にフェラシーンだった。
「あらまあ」
滲み出た粘液が、良弼のトランクスに大きな染みを作っている。その中心部、膨らみの頂上が、ぬらぬらと光を反射する。
「やせ我慢がいつまで続くか、見ものですね」
隙間から彼女の手が滑り込み、取り出す。
「我慢できなくなったら、ちゃんとお願いしてみなさい」
挑発的に良弼を見上げてから、彼女は良弼の股間に顔を埋めた。
「っ……」
体温の低い彼女の粘膜に包まれる、不思議な感覚。おもわず漏れそうになった呻き声を咄嗟にかみ殺し、喉を反らせて耐える良弼。
亀頭を、彼女の舌が這う。しゃぶるというより、舌を絡める、といったほうがふさわしい。咥えきれない竿と玉を、ほぐすように揉みあげる。
「あぅ」
ついに良弼は、声が漏らしてしまう。彼女の舌が先端の割れ目を掠めたのだ。
それを彼女が見逃すはずがない。咥えたまま良弼を意地悪そうな瞳で見上げ、重点的に隙間をなぞる。
「ん、く、う」
一度漏らすと、我慢が効かない。情けないと思いながらも良弼は呻き声をあげてしまう。
腰が浮き、玉が上がり、竿が震え、亀頭が張る。最期が近いと悟った彼女はラストスパートをかける。
「んぅっ」
一際大きな良弼の呻き。彼女は手を止め、吐き出される白濁液を受け止め――
「――良くも我慢しましたね」
受け止めることができなかった。良弼は耐え切ったのだ。
口を離した彼女は、褒める言葉とは裏腹に、険しい瞳で良弼を見つめる。
「パソコン、止まってますよ」
鋼の意思で留め、荒い息をつきながら、良弼。画面は暗転している。
彼女は、そうね、と呟き、後ろ手でモニターを倒し、ぱちん、と閉じる。
「その、やっぱり、こういうことは……。か、帰りますね?」
良弼は彼女から視線をそらし、独り言のように呟く。と――
「ふふっ」
彼女が、笑い出した。顔を伏せ、我慢するように、肩を震わせる。
「あの、どうかしました?」
怪訝そうに彼女を覗き込むが、良弼からでは彼女の髪が遮って表情を窺うことはできない。
「御園、良弼」
そう言って、唐突に笑い止む彼女。ゆっくりと顔を上げる。
紅い、鮮血のような瞳が、良弼を射抜く。
「嫌なら、本当に嫌なら、ご自由に。わたくしを押しのけ、帰りなさい」
鮮やかな紅色に魅入られる良弼。澄み切った硝子のようで、しかし無機質とは程遠い意思に満ちる、紅い瞳。彼女を覗いているのか、彼女の瞳に映る自分を覗いているのか。
緩慢といって良いほどの速度で、良弼は彼女の肩に手を置いた。
見た目どおり、華奢な肩だ。細く、狭く、きっと軽く押しただけで、彼女はよろめいてしまうだろう、そんな肩。
ゆっくりと、押す。驚くほど抵抗もなく、彼女はちょっとだけ後ろに下がった。
「――」「――」
重い沈黙。彼女は全く抵抗しないが、良弼にはそれ以上彼女を押しのけることができなくなってしまっている。少なくとも、物理的な要因で、ではない。
押すことも、引くことさえもできず、良弼はただ、彼女の瞳を受け止める。
「――どうしました?」
沈黙を破る彼女の言葉。
「ほら、何もしなければ、あなたはただ、わたくしの思うがままに、蹂躙されますよ?」
そういわれても、そうなるだろうとわかっていても、良弼は動けない。
「――俺、は」
「わたくしに、犯されたい」
「ち、が」
「でも、わたくしを押しのけることができない」
「う……」
「ならば」
煮え切らない態度の良弼、彼女はその胸元に手のひらをあて、
「目を閉じ耳を塞ぎ、何もかもが終わるまで、縮こまって震えていなさい」
とん、と軽く押した。
「あっ」
良弼は、なすすべもなく押し倒された。
「獣の反応ですね」
何だかんだで立ち続けている下半身を見下ろしながら、彼女は立ち上がって緋袴の結び目を解く。
そして、良弼に何の断りもなく、それに腰を落とした。
「獣には、情なんて、必要ないのでしょうね?」
焦点の合わない目を見開く良弼をなじる。それでも、射精はしていない。
「生理的反応を、どこまで意思で押さえ込めるか。わたくしに示して御覧なさい」
ゆっくりと、腰を蠢かす。彼女の内側は何の抵抗もなく、良弼のものを責め苛む。
「だ、めですって……もう、で、そう」
切れ切れの吐息の間から良弼は必死に抵抗する。が、彼女はそんな良弼を一瞥し、
「黙っていなさい」
良弼の口に、指を突っ込んだ。
「んぐっ?!」
「あまりわたくしを怒らせないほうが良い」
刺々しい言葉とは裏腹に、彼女の指は良弼の舌をゆっくりとなぞっていく。
「言ったでしょう? 黙って、わたくしに嬲られていなさい、って」
歯茎を引っ掻きながらそう言い、人差し指と中指で舌を挟み、前後にしごき始めた。――そう、まるで肉茎を弄ぶように。
声にならない声を上げるしかない良弼。その様子を満足そうに見下ろした彼女は、少し力を込めて舌を挟み、ゆっくりと引っ張り出した。
「変わった趣味ですね。舌と一緒に、こちらまで震えています」
親指を舌の裏に添え、指の腹で撫で上げる。それと腰を連動させ、襞も撫で上げる。
「かっ……は……」
「強情な子ね。でもこちらは、我慢できない、って言っていますよ?」
腰の動きに捻りを加え、彼女は容赦なく良弼を追い詰めていく。強烈な射精感を抑えるために良弼は腰を浮かせてしまうが、結果余計に彼女の奥深くへ埋めるだけとなってしまった。
「もう、我慢できそうにないようですね。では、これで、最期にしましょう」
きゅ、と締め上げられ――それが上下どちらだったか良弼には判別できなかったが――、ついに決壊した。
「……っ!!」
精液とともに、生命まで吸い上げられているかのような錯覚。意識とともに、時間感覚まで遠のく瞬間。重力から見放されたような浮遊感と――
――地獄に堕ちるかのような落下感とともに、良弼は意識が戻った。
「……あの、今、なにを」
呼吸が整ってから、良弼は彼女に尋ねた。意識が飛んでいる間、何かを問いかけられたような気がしたからだ。
「――何も」
無機質な瞳を、どことはなしにさまよわせる彼女。
「すみませんでしたね、無理をさせて。今日はもういいです」
良弼を組み敷いた時とは裏腹の力のない言葉を紡ぎ、彼女は立ち上がろうとした。
その言葉が、あまりにもか細くて。
その姿が、あまりにも儚くて――
「なん、でしょう」
気がつくと良弼は、彼女の腕を掴んでいた。
「あの、満足できませんでしたか?」
「いえ、思う存分」
「そう、ですか?」
「安心なさい。通信販売で性欲処理の玩具が買えると聞きました。貴方で用を足すのは、最期にします」
腕を引く彼女。掴む力を強める良弼。
「わたくしの身体が忘れられない、と? 悪趣味ですね。ま、たまには貸して差し上げます。次からは、貴方の好きなように使うと良いでしょう。わたくしが貴方にしたように、心ゆくまで嬲りなさいな」
妙に饒舌な彼女を、良弼は直視できない。
「まだ、何か?」
「――ずっと、考えていました」
彼女の表情が歪んでいることに気づき、慌てて掴む力を緩める良弼。
「考えていたんです。俺は、あなたの何なのか。いや違うか、あなたが、俺の何なのか」
「恋人、とでも言いたいのですか? 愛の告白? ちゃんちゃら可笑しいわ」
心底莫迦にしたような彼女の言葉に構わず、良弼は続ける。
「俺は、あなたを信仰しているんです」
彼女の瞳をまっすぐ見つめながら、良弼は確かめるようにそう言った。無機質な、でも不思議な煌きのある、紅い瞳を見つめながら。
「きっと、あなたに見つめられた時から、俺は、信者になっていたんだ、と、思います」
ゆっくりと、言の葉を一つずつ確かめるように、音にのせる。
「――ふっ」
無表情だった彼女が、頬を緩ませ、
「そうくるとは思いませんでした」
良弼の胸に身体を預けた。
「ご神体を、女神さまを穢すのは気が引けたんです。けど、今のあなたを見る方がもっと気が引けます。それに」
大きく息をつく良弼。
「あなたにそんな顔をさせてしまったら、佳奈美さんに殺されます」
「……わたくしが拗ねていたとでも言いたいのですか。不敬です」
少しおどけたような良弼の口調に、雰囲気が緩む。彼女も、言葉ほど険しい口ぶりではない。
しばらくの静寂を経て、彼女は身体を起こした。
「蛇は、ですね。交尾に、十分すぎるほどの手間と手順、労力をかけます」
つられて良弼も体を起こす。何気に、2人は繋がったままだ。
「24時間以上、交わり続ける根気が、貴方にはありますか?」
「にじゅうよじかんっ?! ……丸一日、ですか?」
「あら、知らずにわたくしを信仰していたのですか?」
彼女の瞳に、いたずらっぽい輝きが躍る。
「……もしかして、今までも手加減してました?」
「力の限り、ではありませんでしたね」
困った様子の良弼に、ゆっくりと口を寄せる彼女。
「改宗するなら今のうちですよ?」
「いまさら引き返せません」
良弼も、今回は腹をくくっている。
「莫迦な選択をしたものです」
「だから“信者”なんですよ」
見つめあったままの、くちづけ。
2人は重なったまま倒れこみ、再度絡まり始めた。
――良弼君
懐かしい声が聞こえる。祖母の声だ。母方の。
――良弼君
近所に住んでいた。父方とは違って、次男の俺にも優しかった。長男しか孫と見ていない人たちとは、大違いだった。
――良弼君
昔話や、説話を良く聞かせてくれた。我ながらマセガキな幼少期であったが、祖母の御伽噺は口も挟まず聞いたものだ。
――良弼君
本物の、気品がある人だった。眠るように逝った、最期の瞬間まで。
――良弼君
「いいかげん、起きなさい」
「――んぁ?」
良弼が目を覚ますと、真っ暗だった。
「重いです」
ぺちぺちと頭を叩かれる。顔を上げると、どうやら彼女の下腹部に突っ伏せていたようだ。
柔らかい。でも張りがある。艶やかな弾力。
「ちょっと。起きたのではないのですか?」
再度彼女の手のひらが良弼の頭をはたく。「すみません」と言いたかったが、良弼の喉は渇ききって空気を震わせることができない。
「生ける屍のようですね」
彼女は良弼の頬に手を寄せ、上体を起こす。
自らの唾液で良弼の渇きを癒してやった。
「しぬかとおもいました」
「少し、頑張りすぎましたね。わたくしも疲れました。24時間連続なんて。獣の蛇じゃあるまいし」
いつもと変わらぬ様子でしれっと言う彼女が憎らしい。が、良弼は身体を動かすこともできない。
「……祖母に、会いました。臨死体験ですかね、これ」
「夢でも見たのでしょう。それより、起きなさいと言っています」
震える腕に力を込め、彼女の上から退く良弼。
「湯浴みします。もう、身体じゅうべたべた」
「いってらっしゃいー……」
「何寝ぼけているのです。貴方がわたくしを洗うのですよ」
「……へ?」
「ご神体を磨くのも、信者の役目でしょう?」
そういわれると断るわけにいかない。良弼は軋む身体を起こした。
立っているのもつらい。ふらついている。
「さあ、わたくしを連れて行きなさい」
「……お姫様だっこ?」
「わたくし、腰が抜けてしまいました」
しれっとそんなことを抜かし、両手を突き出してくる彼女。良弼はもう、なんかやけくそな気分だ。
「途中でこけても知りませんよ?」
ぎりぎりな感じで抱き上げる。彼女の軽さがせめてもの救いだ。
慎重に階段を下りる。
「……あ、親に連絡……無断外泊だ」
「わたくしが入れておきました」
「へっ?! いつの間に……」
「貴方が4回目に――5回目?に気絶したとき。携帯電話が鳴っていたので、わたくしから事情を話しておきました」
「うわあ、なんか嫌な予感」
「失礼な。ご両親にはちゃんと納得して頂きました」
「家に帰りたくないなあ……」
ちゃんと事情を話したんでしょうね、『情事』じゃなくて。
怖くて良弼には確かめることもできない。どうせ帰宅すれば嫌でもわかる。
重い身体と重い気分を引きずりながら、良弼はやっとの思いで風呂場へと入っていった。
以上です。ご清聴有難うございました。
もう少し巧く書けるようになりたいなあ、と思う今日この頃。
というか、白蛇さまが気がつくと予定にない行動をしているのが困ったものです。
……すんません、精進してきます。
BIG BOSSお疲れ様です。
ゲーパロ氏お疲れ様です。
こーすとがーどくまさん作者様お疲れ様です。
ストーリー構成が半端じゃないっす。
この話を本にして飾りたいんだが。
↓みーちゃん
___
./ \
| ^ ^ | ,..、
| .>ノ(、_, )ヽ、.|′ _,,r,'-ュヽ あまりわたくしを怒らせない方がいい
ビ リ ! ! -=ニ=- ノ! ,イ彡く,-‐' ゙i,
__,,, :-―,ァ''" \`ニニ´/゙ア´ ̄`ゝニ'ィ,〉
,:f^三ヲ,r一''^ニ´、、__ l ! ィ彡,ャァ'" ,,..,,、 /lトィヘ
ノ ニ、゙リ ,..,, ``''ヽ,,, ''"´ ゙''ヾミ,r/:.l:.:し′
,ィテ'J´,,..::;;゙i, ,;,, ;;; ,,;; ,frア:.l:.:ヾ
リ:.:.:.{'" ,ィト. ';;;;;;;;;;;' ,!;V:.:.ノ:.:.:.:
:.:l:.:.:.ヾ='":.:.:l ':;;;;;:' ,;;/;;:.:/:ノ:.j:.:.:.
:.:l:.ミ:.:.∨:.:.:.:ヽ、 人__,,,;;;;;ノ/N/:/:.ィ:.:.:.
:.:ト:.トミ:.:ヽ:.:.:.:.:ト-―テ" ⌒ `ヾj ::;;;;}/:.:.:.:/:/ ヽ:.:
:.:ト、:.:.:.:.:ヽ:.:.:.l ' -:十:‐' ゙l, 〃:.:.:/:.リ ゙i:.:
:.:l:.:ヽ:.:.:.:.:ヽ:.:.l t,,__,災_,ノl f:.リ:.:./:.j ,イ ヾ
:.:l、:.:ヾ:.:.:.:.:〉:.:l l, ,;, ,ィレ j:.:.:./:./ V
>>840 甘甘の受けが大好きな俺の心臓を打ち抜くような作品を作りやがって・・・
最高じゃないかつД`)・゚・。・゚゚・*:.。..。.:*・゚
執筆スピードが遅くても良いので、続き、または新作に期待してます!!
>>842 おまwwwやめろww
今北
とりあえず今まで投下された作品の中で、一番オススメのやつを教えてくれ
>>844 誰のがいいってのは荒れるから言えんけどとりあえず自分の好きな動物から見ればいいと思うよ
>>844 とりあえず保管庫行って全作品読んで来い。
849 :
蟹:2008/03/01(土) 21:48:54 ID:9hVaFJ7C
あのー保管庫って更新しないんでしょうか?
そうだったら・・・うぅぅ
>>849 Wikiだから自分でも出来るはずだが?
てかまとめ千アクセス/日もあるのか。
サイレントマジョリティを考慮した発言がされるのも納得の人数だ。
現在473KBなのでそろそろ次スレ移行も考えないといかんね。書き手の方々はテキストサイズに注意。
※じゃあトリップも思い出したのでちょっとだけ…オーバーはしないと思います。
女の子にとって、はじめてのセックスは、異物を受け入れる圧迫感と、
こなれぬ膣を圧し分けられる痛みとで相当な苦痛を伴う…そんな事を聞いたことがある。
だが、僕と幸さんの、お互い初めてであるセックスにおいては、男女の苦痛の関係は、明らかに逆転していた。
「ぐ…っ、うわあぁっ…!!」
僕の口から、肺腑を抉り出すようにして漏れ出る声は、興奮と快感からのものではない。
僕のペニスは、幸さんの膣に飲み込まれ、まるで鯱の顎に咀嚼されるかのように、
括約筋に「噛み付かれ」ていた。ぎちぎちと締め付ける括約筋の力は、常人を遥かに凌駕する
幸さんの筋力をそのまま反映し、文字通りの「処女地」に受け入れた僕自身を、逆に捕獲していた。
僕自身を丸齧りした幸さんの「下顎」は、そのまま僕を咀嚼するように、奥へ奥へと飲み込んでいく。
そして、僕の下腹部の上に、幸さんの下腹部が密着し、僕は、完全に幸さんに飲み込まれてしまった。
しなやかに背を反らせ、眼を閉じたまま、僕を捕らえた幸さんが、ゆっくりと顔を下ろしていく。
雌豹のように全身余すところなく鍛え上げられた筋肉と、その中でなお女性である事を
誇示するような圧倒的に豊かな乳房。下ろした長い黒髪は濡れ羽色に輝き、小麦色の肌の上で
乳首と唇が、まるで珊瑚のように桜色に華やいでいる。美の女神と、戦の女神と、淫蕩の女神を
一身にその身に宿したような幸さんの艶姿に、僕は一瞬、痛みも、初めての交わりの興奮も、
呼吸すら忘れて、幸さんに見入った。
ゆっくりと、僕を捕らえ、僕に喰い付き、僕を見下ろしながら、幸さんがその眼を開く。
その瞳には、彼女の血の中に流れる鯱の《因子》を雄弁に語る紅い光が、浴室の薄明かりの中で
爛々と輝いていた。辛うじて湯船の縁に肩から上を乗せた僕に、幸さんが騎乗位で圧し掛かっているが、
幸さんは「にぃッ…」と、美しくも獰猛で、そして堪らなく淫らに蕩けた、雌の肉食獣の笑みを浮かべた。
「ひゅ…ふはっ…」痛みと、興奮と、其れ故の神経が裏返るような快楽の予兆と、
そしてほんの少しの本能的恐怖がない交ぜになった僕の口から、嘆息が漏れる。そんな僕を
完全に征服したことを見届けた幸さんは、鯱の《因子》が呼び覚ます本能のままに、動き始めた。
(ずずず…。)
堅く「食い縛って」いた幸さんが、僕のペニスに対する拘束を、ゆっくりと緩め始めた。
と、同時に、ゆっくりと、浴槽の縁に手を掛けながら、腰を引いていく。途端、痛みとは正反対の感覚が、
僕のペニスを包み始めた。
鋼鉄の枷のように僕自身を緊縛していた幸さん自身が、その拘束を緩め、僕自身を労わる様に包み始めた。
尿道の中の先走りを吸い出すような、力強くも柔らかな締め上げに、僕はまるで、女の子のような悲鳴を上げながら、
幸さんの腰の動きに翻弄された。結合部の滴りに、僅かに血が混じっているのが見えたが、それが僕のモノによって
貫かれた…いや、貫かされた幸さんの純潔の証だなんて思えない位に、僕は幸さんから与えられた快楽に、翻弄された。
そして、ペニスの先端が抜けんばかりに、腰を浮かせた幸さんは……、
(じゅぶぶぶ…!)
再び、僕を奥まで「頬張」り、「飲み込」んだ。
僕は、肺腑から声を、文字通り絞り出して、虜とされた幸さんの胎内から与えられる快楽に、
喘いだ。柔らかく、暖かく、しなやかで力強い弾力ある手に、ペニス全体を扱き上げられ、
握られているような幸さんの膣に、僕は狂わされる。
そして幸さんの腰が、まるでピンポン玉を床に落としたような、段々に早くなっていくリズムで、
僕のペニスを咥えたまま、腰の動きを速めはじめた。初めて逢った時からずっと(大きいなぁ…)と
思っていた幸さんの乳房が、僕の手でも鷲掴みにし切れない様な、圧倒的なまでの質量で揺れ、
視覚からも僕を興奮させる。いや、僕を興奮させるものは視覚だけではない。
汗を浮かせ、結合部から淫らな匂いを振り撒かせ、淫らな水音を浴室中に響かせ、僕は男性器からだけではなく、
全身全霊を、本能を、幸さんに絡め取られていた。そして僕は、あっけなく射精の瞬間を迎えようとした。
だが…、
(ぎちちち、ぎゅむっ)
「うぎゅ、ひゅはああああぁぁ…っ!?」
射精の瞬間を待ち望んでいた僕の肉茎を、再び幸さんの膣が、ぎちぎちと「噛んだ」。
僕に快楽を与えていた幸さん自身が、再び鋼鉄の枷となって、僕を縛り上げる。
そして、僕を見下ろした幸さんは、本能に浮かされたまま、僕に残酷な宣言を下した。
「マダダ…マダ果ツルニハ…早イ…ナオ耐エヨ…ヨリ濃キ…子種…ヲ…!」
快楽から一転しての締め上げの苦痛に、僕はがくがくと頭を振り、痙攣したように頭を振らされた。
射精を待ち望んだ僕のペニスが、反射を括約筋の枷で握り締められ、快楽中枢の回路を閉じられる。
萎える事さえ許されない痛苦の中、射精の瞬間が遠のいた事を本能的に理解した幸さんは、「にぃっ」と笑う。
次の瞬間、幸さんは、僕を再び柔らかく包み込み、快楽を与え始めた。
それから十数回、滾るモノが上り詰めようとした瞬間、肉茎が幸さんの括約筋によって噛み締められ、
ずきりとした痛みと共に快感の潮が引いていく、それを幾度も繰り返した。射精への衝動を
苦痛によって押し留められ、じりじりと焦燥感が募る。幾度となくお預けを食らった僕の先端は、
先走りばかりを零し、精巣と精嚢は溜まりに溜まった僕の子種を吐き出したくて
ぴりぴりと熱くなっているのを感じる。
だが、交互に訪れる快感と痛みのパルスが、その周期を次第に早めているのが自分でもわかる。
僕は、僕の男性器は、僕の精巣は、僕の精子は、幸さんの胎内という至上の地への侵入を、
最早堪え切れなくなっていた。痛みと快楽の交互の訪れから、視界が白くぼやけ、ひゅー、ひゅー、
と、呼吸器が酸素を求めて喘ぐ。そんな僕を見下ろした幸さんから紡がれた言葉は…、
「子種…濃キニ…濃クナリシ事…判ル…仕上ゲダ…」
その言葉と共に、幸さんは、僕の最愛の人は…、
「幸さん…? うぐ、ぐ…ッ…!」
「雄ガ…生涯ノ最期ニ残セシ…子種…ソレコソ…最モ濃ク…強キ…子種…」
僕の首に手を掛け、首を、絞め始めた…! (続く)
乙
いきなり死亡フラグ
855 :
蟹:2008/03/02(日) 21:02:32 ID:xxyOa3/A
おれPSPなので・・・。
うぁぁぁぁん!(;−;)
ちくしょおぉぉ!
GJです!
GJ
GJっす!
859 :
蟹:2008/03/03(月) 05:31:12 ID:mspM+G4Y
大変よくできました!
すごくGJ!
続きが楽しみー。
コテウザい
GJ!
とりあえず蟹さん、メール欄にsage入れれます?
PSP持ってないんであんま良く分からんのだがココはsage推奨ですんで
PSPだからって言い訳にはならないかと。
sageは入れられるし・・・
つか俺もPSPだし 大体よくできましたって何様・・・
つか俺もPSPだし 大体よくできましたって何様・・・
鯱女房さん待ってました!
って、いろんな意味で寸止めww
おおキテテター!!
さすが鯱の人GJ!!
>>863 落ち着くんだ。
荒らしなんかに構わず、お気に入りや新作を全裸で待とうぜ。
運が良ければ、獣娘さんに逆レして貰えると逆レの女神を信じるんだ…
868 :
蟹:2008/03/03(月) 22:01:27 ID:mspM+G4Y
とんだご無礼を申し訳ない・・・。あと、あんまり詳しく知らないので友人に聞いてみます。
ほんと、申し訳ありませんでした・・・。
失礼すぎました。これからは、マナーをわきまえるように、精進します。
マジで、すみませんでした。
>>868 とか言いながらまたageやがって、いい加減sageることを覚えろよ。
>869
とりあえず落ち着くんだ。
今度友達に下げ方訊くって言っているじゃないか
そんなに怒ってばかりだとせっかく逆レしにきてくれた獣娘も逃げちゃうぞ
>>868 てか雑談の時のコテハンは荒れるから勘弁してくれ…
「…ヒュー♪ こいつぁ酷ェ…」思わず口笛を吹いてしまう状況だった。
まだ若く、掲示板のローカルルールを知らないと思しき小僧っ子が、コテハン擬きまで
つけてsageもせず連投…この密やかな板の、淫靡なスレじゃ一番嫌われる行為の一つだ。
俺自身、かなりカチンとは来たものの、この掲示板に入り浸るようになった最初は
この坊やよりなお意固地で、頭が悪かった。当時はアングラな雰囲気漂う板で、
文字通り俺はフルボッコにされ、煽りAAも6、7つ程喰らったものだった。
「謝るだけマシか…」そう呟いた俺が、二杯目のコーヒーを淹れ直そうとした時…
「そこな男。妾(わらわ)を詠んだかえ…?」
銀の鱗模様の着物を着た黒髪の美女が、長い舌をちろちろとさせながら、俺の背後に立っていた。
「な、なんだよアンタは!」
「近頃の若い者はものを知らぬの。夜中に男が口笛を吹かば、妾を呼ぶ合図となるは必定ぞ」
「じゃ、じゃあアンタはもしや…」「「蛇娘!?」じゃ。」
シンクロした声に、蛇娘がにんまりと笑みを浮かべる。
「ほう、知っておるとなれば話は早い。それに何やら欲情もしておるようじゃし、さっさと済ますかの」
次の瞬間、着物の中から何かが素早く飛び出し、俺のジーンズの中に割り入り…、
「アッーーー!?」
俺のケツの穴に、ずぶり、と、堅く、滑らかで、冷たいものが押し入ってきた。
「活きのよい若者じゃの。男は尻子玉を尾で責めると、濃く美味なる子種の汁を放つと南の眷属が申しておった。
どれ、そなたの子種、腹がくちうなるまで飲ませて貰うとしようかの…ふふふふ」
ゆっくりと口を開けながら、黒髪の蛇娘が迫るのを、文字通り俺は、蛇に睨まれた蛙のように動くことも適わず…
「ひ、ひぃぃぃぃぃ!?」
十数度の強制射精の後、文字通りに空っぽにされた俺は、三日ほど会社を休む羽目に陥ったのであった…。
※あんまり怒ってばかりだと、蛇娘に本番させて貰えずにトコロテンで空っぽにされちゃうよ! お兄さんとの約束だ!
でも、出来ればこんな漲り過ぎなスレはsageて欲しいな! これもお兄さんと約束だ!!
漢さまが降臨された…
俺も見習って優しい漢を目指すよ!!
そうすればきっと俺にも…グフフ。
あれ?風か?
なんだか窓の音がうr
通学途中でサカる犬(娘)!
ハイ!ハイ!ハイハイハイ!
あ(ry
仕事帰りにはイヌの散歩をしている人たちを多く見かける。
そんんなイヌっ子たちから逆レされたら…って思うと
何考えてるんだ!オレ!もっと妄想しろ!オレ!
876 :
御鏡池にて:2008/03/04(火) 02:49:34 ID:pdMqr/tg
>>872 な、なんというGJ
投下させていただきます。前後二編の、前編です。
877 :
御鏡池にて:2008/03/04(火) 02:56:59 ID:pdMqr/tg
――昔昔の事…、一人の男と、一人の女が、池のほとりで出会ったたそうじゃ。
「寒ぃよ…暗いよ〜…」
暗い森の中で、一人の少年が怯え、震えていた。その目には涙を浮かべている。
本来その森は、少年にとっては慣れた遊び場のようなものであったが、しかし時が悪かった。
うっかりと遊びすぎた子供は、夜の暗黒に包まれ、寒さに震えつつ居ないものに怯えながら、
見失った家路を探し、さ迷っていたのである。
闇雲に歩き、道を探していく。だが考え無しの移動のために、本来の道がある方向とは、逆の方角に少年は
向かいつつあった。混乱している彼に、それに気づけというのは、むしろ酷であったろうが。
どれだけ歩いたろうか。少年は突如、開けた場所に出た。…大きな池のほとりである。
彼は絶望した。開けた場所となれば、そこは人の手が入った場所である可能性がある。道がある、という事もありえる。
だが期待してみれば、そこは少年にとって見ず知らずの場所。獣道すらも見えない。
普段なら、新しい遊び場を発見したという事で大いに喜んだろうが、しかし今はそんな場合ではない。
彼は、その場でへたり込んでしまった。そして嗚咽が、辺りに響き始める。
「ひっ…ひっ…かあちゃあん…」
少年の声に、返事をするものはいない。
今の少年の周りには、普段口うるさい両親も兄弟もいない。ただ木々が、何者かが潜んでいるかのごとく、風でざわめいているだけだ。
温かい食事も、ゆったりとした布団も、美味しい飲み物も無い。冷たい石と、硬い地面と、水があるだけだ。
昼の明るい時には、少年の興味を誘っただろうそれらは、日が沈んだ今となっては、
少年の心をさらに細く、脆くさせるには十分すぎるほど無機質で、暖かみを感じさせないものであった。
「ひぐ…うっ…うっ……」
「どうかしたのですか、ぼうや?」
878 :
御鏡池にて:2008/03/04(火) 02:58:39 ID:pdMqr/tg
「!」
少年はハッとし、顔を上げる。…眼前の姿を認識するのに、そう時間はかからなかった。
そう、いつの間にか、少年のすぐ目の前に人が立っていた。どうやら、声の質からして女性であるようだ。
声の主らしき彼女は、なおも少年に問いかける。
「親とはぐれてしまったのですか…?」
少年は、じょじょに視線を上げていく。着物の裾から帯へ、腰の帯から胸元へ、そして胸元から顔へと。
…やはり、女性のようであるが、暗いために顔は判別できない。
そこまで確認して、少年はふと、ある事に思い立った。
…こんな山の中に、人が住んでいるなんて、聞いた事もない。
急激に血の気が引き、心の底が冷えていくのを感じた少年は、悲鳴を上げた。
人もいない山中、こんな夜中に、池の周りで現れる、着物を着た女性。不自然すぎるその存在は、少年に
『幽霊』を連想させる。そしてその連想は、何ら裏づけをとる事もなく、少年の中で重大な説得力を持っていた。
一方で、幽霊らしき女は、悲鳴をあげる少年の前で屈みこむ。そして、少年の方へと、黙って両手を伸ばしてきた。
少年は甲高い声をあげつつも逃げようとするが、恐怖のためか、まともに足を動かせない。
そうと分かると、彼はただがむしゃらに、自らの手で伸びてきた手を振り払った。その動作に、
女は思わず手を引く。そして、払われた手を痛そうにさすった。
それを見た少年は、かすかな、連想への疑問を心に抱いたが、恐怖によってそれは勝手な答えを出され、かき消される。
錯乱し涙を流す少年を、じっと見つめる女は、やがて悲しそうな声を出した。
「そんなに怯えないで…」
そして再び、両手を少年の方へと伸ばす。少年は、女のものがなしさを帯びた声に気を取られ、迫ってくる手を振り払えなかった。
幽霊と言えば、人を呪ったり、殺したりする物。そんな先入観があった少年は、迫ってくる手に対し、いよいよ恐怖する。
このまま首を絞められ、殺される。そのイメージが、彼の頭に浮かぶ。
そして手は、彼の体へと達した。――はじめに触られた部分は、首ではなく、頬だ。
温かい人肌の感触と、柔らかい動きを頬に感じ、少年は一瞬、思考が停止した。
「…こんなに震えて……それに、とても冷たい…可哀想に…」
やがて、手は少年の後頭部と背中へ回る。少年は抵抗しない。先ほどまでは恐怖一色だった顔は、唖然とした表情を浮かべている。
少年が、やっと放心から回復した直後、彼は女の胸元へと引っ張られ、抱きしめられた。
「よしよし…よしよし…」
そして手が、少年の頭を撫でる。母が子供をあやすかのように優しく。
少年は、頭をなんとか動かして、女の顔を見上げる。間近で見れば、暗い中でも表情が見えた。
少年が見た女の表情は、とても穏やかで優しげで、そして綺麗だと感じさせるものであった。
山中を歩き通しだった事で、精神と肉体、両方が疲弊していたのだろう。
やがて少年は、温かなぬくもりと安心感の中で、眠りに落ちたのだった。
879 :
御鏡池にて:2008/03/04(火) 03:00:57 ID:pdMqr/tg
――出会うた男女は、やがて恋に落ち、そして結ばれたと云う。
少年は、全身にぬくもりを感じながら、柔らかいものの中で、ゆっくりと目を覚ました。
瞼を開ければ、着物の胸元だけが見える。耳には小鳥の鳴き声が聞こえる。
明るさも感じる。どうやら朝のようだ。少年は動こうとして…動けない事を理解した。
「何か」によって、体全体が包まれている。また、後頭部と背中には、集中的に力が当てられている。
事態が理解できず混乱する少年が、なんとか脱出しようともがいていると、頭上から声をかけられた。
「よく眠れましたか?」
驚いた少年が、頭を動かそうとするが、動かせない。なおももがく。
すると、突如として体を固定していた「何か」の感触が消えた。ぬくもりと共に。また、頭と背中に込められていた力も緩む。
消えた温かさを少しだけ残念に思いながらも、少年は自由になった首と頭を動かし、
先ほどの声の源へと、目を向ける。
「おはようございます、坊や」
そこには、瞼を閉じながら、優しげな微笑みを浮かべた、美しい女の顔があった。
顔を見た少年は、昨日の事を思い出す。
森の中で迷って、家に帰れなくなった事。
散々歩いた末に、広い池の近くにたどり着いたこと。
泣いているところに、山中にいるには不自然な格好をした女性が、声をかけてきた事。
その女性に、抱きしめられた事。
彼女の優しそうな、安心できる表情。
少年の脳裏に、様々な映像が浮かび上がる。そして、それにより、少年は今の事態を理解する事が出来た。
どうやら、昨夜からずっと、抱きしめられていたらしい。頭と背中のものは、女の手だ。
それが分かると、少年は途端に恥ずかしくなった。何しろ、見知らぬ綺麗な女性に密着しているのである。
…彼自身は自覚してはいなかったが、女に出会った当初感じていた恐怖は、今、すっかりと消え去っていた。
そして、先ほど少年の頭に浮かんだ『疑問』もまた、頭の中から、高ぶった羞恥心によって追い出されていた。
この年頃では当たり前であるだろうが、ウブであった少年は、女から離れようとする。
だが、力を入れても、手と腕を振り払えない。
「ふふ…恥ずかしがらなくても、いいんですよ」
女の、見透かしたような発言に、少年は顔を真っ赤に染める。
その様子が、見ないでも―実際、女の瞼はずっと閉じられたままであったが―分かるのか、女は可笑しそうにくすくすと笑った。
そして不意に、少しだけ寂しそうな表情をして、
「ごめんなさい、もう少しだけ、こうさせていてくださいね、坊や」
そう言ってほんの少しだけ力を込めた女に、少年は恥ずかしいながらも反抗できず、従った。
880 :
御鏡池にて:2008/03/04(火) 03:03:42 ID:pdMqr/tg
――そののち、仲むつまじく暮らした二人の間には、いつしか子が出来たそうな。
しばらく時間が経ち、少年は女の腕の中から解放された。…といっても、合図があって、女がしぶしぶ離したのであったが。
合図となった音は、少年の、腹の虫の鳴き声だった。
「お腹がすいているのですね…」
女は、少々の思案を始めた。どこかしら、決断を迷っている風にも見える。
「食べものがないのだろうか」
少年には、それくらいしか、彼女の悩みが思いつかない。…確かにそれはあった。
ただ、それが主ではない。それは、彼女にとっては些細な問題であった。調達すればいいのだから。アテもあった。
女が決断を迷う問題点は、実は他にあったのだが、少なくとも今、少年がそれに気づくことはなかった。
思案の結果に、度肝を抜かれる事はあったにしても。
もっとも、無理もない。会ったばかりの名前も知らない女が、いきなりにこやかな顔になったかと思うと、
目の前で胸元をはだけたとなれば。ましてや、少年は『少年』である。
精通こそ経験していたが、自慰も含めて性的経験の無い男子児童が、女の痴態を目にすれば
…湧き上がるのは性的興奮などではなく、ほんの少しの興味と、大きな驚きと、巨大な羞恥であった。
一方で、女の顔は変わらずおだやかである。だが、りんごのように真っ赤に染まりあがった少年の頭を、包むようにして
抱えた両の手には、しっかりと力がこもっていた。
そして女はそのまま自らの、張りのある豊かな乳房へと、少年の頭を引き寄せた。
唖然としていた少年は、そのまま乳房…乳首に、かぶりつくような形になる。
その様に、女は微笑んだ。その手は、少年の両側頭部から、首の後ろと後頭部に回っている。
「さ、坊や…お乳を吸いなさい、たくさん飲ませてあげますから」
普段ならば、そんな事を言われれば少年は、恥ずかしさと怒りで相手とケンカになっただろう。
だが今は自由も利かず、相手は年上の女性、そしてその口調には、からかいや嘲りというものがなく、むしろ暖かみがあった。
それに、女性の割りに力も強い。抵抗できないと分かり、結局少年は、女性の言う通りにした。
とりあえず、吸っていく。かすかな甘みが、口内に広がる。
しばらくすると、少年の口内に、とろとろとした液体が侵入しはじめた。…空腹、のどの渇き、それらのせいであったのだろうか、
舌に伝わる甘く濃い味が、少年にはとてつもない「美味」に感じられ…彼は液体を飲み下しながら、ますます乳首を強く吸い上げる。
そんな彼を見ている女は、相変わらず穏やかな顔をしていたが、先ほどとは違い、後頭部の手はさすりさすりと
少年の頭を撫でている。もう押さえつける力はないに等しいのだが、少年はその事にまるで気づいていなかった。
…だが、もし仮に気づいても、少年はそんな事にはお構いなしに、乳をしゃぶりつづけただろう。それほど、
少年にとって、女の乳は甘露であった。
「よしよし…たくさんありますからね…お腹がいっぱいになるまで、おしゃぶりしましょうね」
女の声が、少年の心に浸透する。そして彼は夢中になって、
女に言われたとおり腹を満たすまで、乳を吸い上げ続けた。
やがて、液体だけで腹が満たされた少年は、吸い上げを止め、乳房から口を離した。
乳首から垂れるしずく。それが目に入り、少年は空腹が満たされたにも関わらず、名残惜しさを感じる。
「ふふふ…とても美味しかったみたいですね、…よかった…」
女の声は、少年にまともな思考を取り戻させた。
…少年はまた、女の顔を見上げる。目に映ったのは、頬をわずかに朱く染めた、嬉しそうな顔だった。
彼女の顔を認識した『少年』は、燃えるような熱さを感じる。恥ずかしさのために、うつむけた頭に。
…女の母乳…強精効果のある血液を、体内に吸収したために、その小柄な体――特に、下腹部に。
活力と、得体のしれぬ興奮が、少年の肉体から湧き上がってくる。それらが一体何なのか、何故湧き上がってくるのかわからず、
もぞもぞとするばかりの少年に、女は赤ん坊に対してのような優しい、しかしかすかに艶の交じった声をかけた。
「心配しないで、坊や―――私が、鎮めてあげますから」
881 :
御鏡池にて:2008/03/04(火) 03:07:12 ID:pdMqr/tg
――そしていよいよ、子が産まれるとなった日、妻は覗かないよう夫に言って、部屋にこもってしまったそうじゃ。
女の声の、わずかな、しかし決定的な変調に、少年は違和感を覚える。そしてそれは、背すじに走る悪寒に伴うものだった。
少年は女の肩を押し、突き飛ばすようにして身を離す。女は完全に油断していたのか、正座の状態から、
地面にしなだれたような格好になった。それを見て、罪悪感が芽生えた少年であった、が…のちに、それによって
動作が止まった事を、彼自身が悔いる事となる。そのまま、背を向けて逃げればよかった、と。
「もう…坊や、乱暴をしてはなりませんよ」
怒ったようにそう言って、女はゆっくりと、瞼を…開いた目を、少年へと向ける。その目を見て、
少年は、背筋が凍りついた。
眼球が、無い。開いた目は、何も映す事はなく、ただ吸い込まれそうな深い闇だけがあった。
口元も、眉も、怒った風ではあるが、穏やかであった。あったが、それゆえに、その顔は少年に恐怖を覚えさせた。
少年は、今度こそ、動いた。背を向け、走る。どこまでも走る…
はずが、多少進んだところで転んでしまう。
慌てて起き上がろうとすれども、腕は動くが、足は何かに縛られたように動かない。
そこで少年が、自らの足を見てみると…両足首を縛るようにして、蛇の尾が巻きついていた。
自分の足を縛る蛇を離れさせようとした少年は、気づく。蛇の尾は、あくまで『尾』であって、蛇の本体ではないということに。
少年は目で、尾の根元を辿っていく。じょじょに太くなるそれは、蛇らしくくねりながら…
女の着物の、裾の中へと続いていた。…理解の範疇を超え、少年の動きは停止する。
「女の人の顔を見て、逃げてはなりません。相手が傷ついてしまうでしょう?」
そして、ずるずると、少年は引っ張られ始めた。それによって、ようやく放心から回復した少年は、
捕食されるという連想によって、覚えられる限りの恐怖を覚え、必死に抵抗する。
だが、それも空しく、少年は、とうとう女の目の前まで引き戻された。
女は、瞼を閉じ、楽しそうな笑顔で、仰向けの少年を「見つめて」いる。その事が、少年に最大限の恐怖と
絶望感を覚えさせた。喰われる、という確信とともに。
「やめてよぉ…助けてよう…」
そう言って命乞いをした少年に対し、女は、まったく変わらず優しい、楽しそうな声で、
「そんなに怖がらなくても、大丈夫ですよ、坊や―――決して、痛くしませんから、ね」
もはや連想が『事実』としか見えなくなった少年にとって、死刑宣告となる発言をした。
――赤ん坊の泣き声を聞いた男が、女との約束を破り、部屋を覗くと。
――そこには、とぐろを巻き部屋を埋め尽くし、生まれたての赤ん坊をなめる、巨大な蛇がおったそうな。
882 :
御鏡池にて:2008/03/04(火) 03:16:45 ID:pdMqr/tg
…えー、前編終了です。次回、『執行』予定。
正直言って、蛇ネタで上手い人が多すぎて、少々気が引けました。
話がつまらない、という事に関しましては、すいませんという事でよろしくお願いします。
容量注意
884 :
蟹:2008/03/04(火) 06:06:46 ID:WqB7UwQ2
テスト・・・。
885 :
蟹:2008/03/04(火) 06:10:25 ID:WqB7UwQ2
できた・・・、のか?
sage は出来てるけどコテハンやめろ。
荒れるぞ
それとGJ
久々に捕食END?
デッド・エンド乙
>>884 おkおk、出来てるよ。
あと3kbか…
つかコテは未成年にしか思えないんだが…
それ指摘するととてつもなくファビョり出したり訳分らない自己主張始めるから突っ込んじゃ駄目
さっきベランダ覗いてみたら鳥がこっち見てた……、何かの前触れか?(笑)
なんでもかんでもフラグフラグと……いい加減にしろお前ら!w
>>895 それをフラグといわず何と言う
俺もこの前犬にお尻の匂いを嗅がれたな
何かの前触れかもしれん・・・
奴らは何でも匂い嗅ぐとかそういうのは無しで
朝起きたら飼い犬♀が俺の上(股関節あたり)に乗ってましたが何か?
898 :
蟹:2008/03/04(火) 17:22:29 ID:WqB7UwQ2
ホッ・・・。良かった。でもコテハンって・・・。なに?
申し訳ありませんが、おしえてください・・・。
何でも聞かずにまずググレカス
名前付けずに書き込めばいいと思うよ
てすと
<899教えて下さってありがとうございました。感謝。
>>900 あと最後に周りに口調を合わせるといいと思うよ
500KB逝ったな、後何レス書けるか。
ユニヴァァァァス!
あと10レス保つなら…
俺はぬこ少女に逆レされるはず!!