らき☆すたの女の子でエロパロ29

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1名無しさん@ピンキー
アニメも好評のうちに終了し原作も大好評連載中、PS2版も08年1月発売予定の「らき☆すた」でエロいの行ってみよ。

☆カップリングは自由
☆基本的に百合マンセー
☆801は禁止(と言っても男キャラあんまいねぇ)
☆投下した作品の保管を希望しない場合、前もってその旨を知らせること

※マナー等※
※割込みを防止するため、書き込みや投下の前等にリロードを。
※荒らしや煽り、気に入らない人・作品等はスルーで。
※グロやSM、鬱モノなどの過激な内容は断りを入れてから投稿する
※読者=主人公の作品(いわゆる俺キャラもの)についてはNGワード指定や断り文を確実に。
※480KBまたは950レスのどちらかに近づいたら、次スレの準備を。

■みゆきさんの一言メモ
・投稿の際に、メール欄に半角英数でsageと入力すると、スレッドを上げずに書き込めます
 『sage』では有効になりませんので、全角・半角を確認してください
・スレッドの閲覧・書き込みは、絶対ではありませんが専用ブラウザの使用を推奨します
 これにより『人大杉』のエラーが回避できます
・SS投下は、一度メモ帳やワードパッドなどで書き上げてからまとめて投下してください
 投下間隔があくと、他の方がレスできなくなってしまいます

マターリはぁはぁしましょうか。

☆まとめサイト(管理人と職人に感謝!)
ttp://www33.atwiki.jp/kairakunoza/pages/1.html
☆派生サイト:てけてけかなたさん伺か化計画
ttp://neo-experiment.hp.infoseek.co.jp/index.html
☆前スレ
らき☆すたの女の子でエロパロ28
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1197829450/l50
2名無しさん@ピンキー:2007/12/21(金) 22:03:06 ID:yz+W1jw7
>>1乙であります!!!
3名無しさん@ピンキー:2007/12/21(金) 22:08:49 ID:wNlIZxr3
>>1
始まってるざますよ!
4名無しさん@ピンキー:2007/12/21(金) 22:22:55 ID:KA2a2Ato
>>1
乙でがんす
5名無しさん@ピンキー:2007/12/21(金) 22:33:49 ID:+geu8RET
>>1
乙ンガー
6名無しさん@ピンキー:2007/12/21(金) 22:33:54 ID:uxOO6uoT
いい加減に>>1乙りなさいよ!
7コナーク:2007/12/21(金) 23:21:21 ID:y5Z60aHT
さて、一通り乙ったところで、
私は皆から隠れてダンボール生活ですよ。
最近ホームレス的逃亡生活にも、大分慣れたですよ。
基本的に皆さんフェチらずに「大変だねえ」と
ねぎらってくださる、気のいい人ばかりですよ。
あ、追っ手がきますたよ、サササ・・・






性欲をもてあましたら、時々は帰ってやるかネ。
8名無しさん@ピンキー:2007/12/21(金) 23:36:33 ID:foLc+/2c
……前スレ埋まったけど、最後の話が納得いかないので勝手につけたしとこう。

「……ふうっ、行ったかな」
そのシスターが天に昇った後、建物の影からひょっこり顔を出したのは、こなたその人だった。

「ごめんねーお母さん。さすがに気恥ずかしくてさ〜」

そういって彼女は、欲しい本を一冊ガマンして残したお金を歳末助け合い募金に寄付すると、
「夜明け生まれ来る少女」を口ずさみながら、夜の雑踏に消えていきましたとさ。
9名無しさん@ピンキー:2007/12/21(金) 23:58:38 ID:/vLOCz8n
前スレの埋め、切なすぎてどうしようかと思ったところだったんだ。

ふと挿絵っぽいのを描いてみたくなって、PC塗りの練習がてらやってみたけど慣れないと大変だな…
レイヤ分けとか超面倒で投げそうだ。もっとシンプルなのにすりゃよかったぜ。
つまり>>1さんも書き手さんも描き手さんもみんなまとめて激☆乙ってことであります。
10名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 00:03:27 ID:rOOtLoMK
前スレの埋めネタは切ないが、多分これでいいんだ
これは人間の悲しさ、愚かしさの垣間見えるそんな切ない埋めネタなんだ
人間は優しさや美しさだけで出来てるわけじゃないんだから……
11名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 00:10:11 ID:PbqUf6qk
>>8
さらに、なぜかいま思いついたネタで繋げてみます。
短いけど

「もう、こなたったら……良いことをしてるんだから、もっと堂々とすればいいのに」
 ビルの屋上。ネオンサインの輝く街中に、スゥッと浮かび上がるのは
 こなたにそっくりな姿の女性。
 娘の慈悲を見届けると、そのまま空気に溶け込むように消えた。

 空からはゆらゆらと結晶が降る。

「んお? いきなり降ったなぁ」
 空を見上げるこなた。
 すると不思議なことに、その空には雲ひとつなかった。
 煌く星と月の光りが雪の結晶に反射して、幻想的な雰囲気を醸し出していた。
「うう……全く、寒いってば」

 そんな雰囲気ぶち壊しな言葉を呟くこなた。
 だけどその口許には、少しだけ笑顔が浮かんでいた。
1211:2007/12/22(土) 00:15:34 ID:PbqUf6qk
誤字

最後の笑顔を笑みに
13名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 00:21:22 ID:OMu2CjH9
>>1乙………って速いわ!!

アニキャラ個別スレのネタより、趣味の王様「鉄道」に目覚めたこなた
「さぁ、今日も列車に乗りまくるぞ!!」
「ってアンタ、なんで私たちまで巻き込むのよ」
「えへへ、でも旅行って楽しいよね。わくわくする」
出掛ける前からウンザリなかがみに対し、意外と興味津々なつかさ。
「それにしてもアンタ、そのカメラどこで買ったのよ?」
こなたが手にしているのはNikonのD3。ボディだけ約60万円する代物だ。
「ふっふっふ。カメラ趣味もあるお父さんから借りてきたのだよ、かがみん」
すっかりカメラ小僧ならぬカメラ娘となっているこなた。
実を言うと父そうじろうは高価なカメラに80万円の望遠レンズまで持っている筋金入りのカメラ小僧だったりする。
もっとも、被写体は山でも花でも鉄道でもなく、自分の娘と運動会の女の子な訳だが。

「さてさて、いよいよ列車の到着だヨ。今日はこの列車で終点まで行って、
『ぐるっと回って』帰るという企画だよ」
「『だよ』って、交通費幾らかかると思ってんのよ!!ま、まさか…」
「くっくっく。今回の交通費は何と140円(東鷲宮駅発)!!それも合法」
「アンタねぇ、冗談言うのもよしなさいよ。何かあったらどうするの?」
「お姉ちゃん、こなちゃん、電車来たよ」
「おうおう、まずはこの電車で小山までれっつらご〜!!
 でも初っぱなから211系のロングシートって、ウンザリするね」
「知らん」

続かない
14名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 00:21:50 ID:YD9P/KaY
>>8 >>11

ちょwwwww
新スレ早々リレー始めんなwwwwwwww
びっくりするだろwww(いい意味で
15名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 00:21:59 ID:87h6p4Nr
こなたは欲しいものを全て手に入れ、凄く幸せだったことでしょう
凄く満足だったでしょう
例え選ばなかった未来に今以上の幸せがまっていたとしても、選んだ本人にはそれを悔しがることすら出来ないのです
どんなに後味が悪くても本人が幸せなら、それも一つのハッピーエンドではないでしょうか?
16名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 00:23:22 ID:OMu2CjH9
あ、>>13は久留里でした。
因みにワタシはCanonのキスデジですよ。

ひかげ「そんなこと誰も聞いてないわよ。いいからさっさとSS書きなさい!!」
すんません。
17名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 00:30:14 ID:P3RLpSjj
いわゆる大回りってやつですね

明日はリアルでD3持ってる人が駅に集合しそうで怖い
でももしその中にこなたの一行が混じっていたら?
!? ふしぎ! ち(ry
18名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 00:43:47 ID:84f+CMr+
>>13
あの作品界隈の路線だと、乗換3回でとんでもないことが出来るんだよなぁ……

元町・中華街(みなとみらい線)−直通−中目黒(日比谷線)−乗換−
 北千住(東武(糖武)線)−乗換−会津田島(会津鉄道)−乗換−喜多方(JR只見線)
ttp://www.geocities.jp/mo_liner1/tobu/tobu_map2.png

「かがみー、卒業旅行で中華と温泉と白虎隊とラーメンなんてどうよ?」
「……あんた何糖武線の路線図を隅々まで眺めてんのよ」
19名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 00:44:44 ID:zQEp4J5f
はいはいはーい、Part21スレ#384にて
「ここの職人さんに刺激されて何か書きたくなった&乗り物ヲタ入ってるからかなり鉄分高くなるかも?」
と書き込んだ者ですー。

とりあえずよーやっと初SSが形に出来たのでこれから投下しようかと思います。
(ホントは今月頭くらいに完成してたんだけどOCN規制のせいで大幅に投下が遅れちまったorz)

・こなた&パティ
・エロなし
・レス数はたぶん4〜5程度?
・鉄道ネタあり、もしかして情景描写メインかも?


20名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 00:51:08 ID:zQEp4J5f
Lucky☆Star meets Trains Episode01 「こなたとパティのある日の出勤風景」
-------------------
『東武動物公園〜東武動物公園〜、伊勢崎方面及び〜日比谷線直通電車を御利用のお客様は〜当駅でお乗り換え下さ〜い』

ここは東武伊勢崎線東武動物公園駅。
秋葉原へ乗り換え無しで直行出来る東京メトロ日比谷線直通電車の始発駅だ。

東武日光線南栗橋からやって来た東京メトロ半蔵門線・東急田園都市線直通中央林間逝きの急行電車から降り立つ大勢の客に混じって
東京メトロの車両を使った日比谷線直通の各駅停車中目黒逝きに乗り込む特徴的な長髪の小柄な少女が一人……

陵桜学園高等部3年・泉こなたである。

彼女は秋葉原にあるバイト先のコスプレ喫茶へ出勤する際は自宅最寄駅の日光線幸手駅から
いつもこの駅で日比谷線直通に乗り換えているのであった。

適当に空いてる席に座ったこなたはポケットから携帯を取り出し、メールを打ち始める。
相手は学校の後輩にしてバイト先の同僚でもある留学生、パトリシア・マーティン。

***********************************
toパティ

たった今日比谷線直通の電車に乗ったよ〜
10分とちょいくらいでそっちに着くと思うからもうちょい待ってて。

ちなみに最後尾の8号車に乗ってます♪

fromこなた
***********************************

手短にメールを打ち、発信したこなたは携帯を収め、ふうと背もたれに身を預ける。
今のこの時間ならパティは春日部駅に着いてるはずだろう。

「各駅停車だから時間はかかるけどアキバまで乗り換え無しで逝けるってのはホント楽だよねェ〜」
と独りごちる間に発車時間となった電車はゆっくりとドアを閉め、秋葉原への第一歩を踏み出す。

♪いちまんねんとにせんねんまえからあ〜い〜し〜て〜る〜……

しばらくして電車が最初の停車駅に到着したのとほぼ同時に携帯がメール着信を知らせる。
携帯を取り出して内容を確認してみるとパティからのレスが来ていた。

「……了解!!」
内容を確認したこなたはそう呟くと再び携帯を収め、いつも持ち歩いているDSLiteを弄り出すのであった。
21名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 00:51:55 ID:zQEp4J5f
『今度の1番線の電車は、8両編成、各駅停車中目黒行きです……終点中目黒まで、各駅に停車致します……』

次に到着する電車の種類と行先を告げる自動案内放送が春日部駅1番線ホームに鳴り響く。
その一角にあるベンチに陵桜学園高等部1年の留学生・パティことパトリシア・マーティンは座っていた。

前日学校にて2つ上の先輩でありヲタ仲間でもありバイト先の同僚でもあるこなたから
今日のバイトへの同伴出勤の誘いを受けたパティはこれを1秒で了承、春日部駅で合流する約束を取り付けていたのだった。

「コナタと『今日のバイトは一緒に出勤しよう』って約束してマスからネ……」
誰に言うでもなくそう呟く彼女の思考を遮るかのようにポケットに収めた携帯が不意に鳴った。

♪き〜み〜を〜き〜み〜を〜あ〜いして〜る〜 こ〜こ〜ろ〜で〜みつめ〜て〜い〜る〜……

「誰からでしょうネ?」と思いつつ携帯を取り出し、内容を確認すると
『日比谷線直通の最後尾8号車に乗ったのであと10分くらいでそっちに着けるかも』というこなたからの連絡メールであった。

「……OK!!」
微笑みながらパティはすかさず「日比谷線直通電車(乗車口)」と記された案内マークの前へ移動、
と同時にこなたへのレス打ちを開始する。

***********************************
to Konata

ついさっき春日部駅に着いた所デス。
最後尾の8号車デスね?

到着待ってマス。

from Patty
***********************************

本文を打ち終わり、発信したパティは電車が到着するまでの暇潰しに携帯でのネット回遊を開始する。
そうしてしばらくするとチャイムが鳴り、電車の到着を告げる自動案内放送が流れ出した。

『間もなく、1番線に、各駅停車中目黒行きが8両編成で参ります……黄色い線の内側でお待ち下さい……』

「来ましたネ……コナタが乗ってイるのハたぶんこの電車デスネ……」
そう考えるパティの目の前を先頭の車両がゆっくりと横切っていった。
22名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 00:54:11 ID:zQEp4J5f
『間もなく、春日部、春日部です。1番線到着、お出口は左側です。野田線大宮方面、柏方面はお乗り換えです。
新越谷・北千住方面へお急ぎの方は降りましたホームに後から参ります、
地下鉄半蔵門線・東急田園都市線直通・急行中央林間行きにお乗り換え下さい……』

こなたを乗せた日比谷線直通電車の車内に春日部到着を告げる案内放送が流れた。
DSLiteを畳んで「パティはちゃんと待ってるかな?」と思考を巡らせつつ
ゆっくりと春日部駅1番線に滑り込む電車の中から外に向けて目を凝らす。

「あ、いたいた。おーい」

こなたは外で待っているパティを見つけ、彼女に向かって手を振る。
あちらも気づいたようで逆に手を振り返している。
そしてドアが開き、パティも含めた数名の乗客が乗り込んできた。

「Helloコナタ、待ってマシタヨー」
パティは軽く挨拶しつつすかさずこなたの隣の空いている席に座る。

「Yahooo〜お待たせ〜」とこなたが軽く挨拶を返すとほぼ同時に発車メロディが鳴る。
そうしてドアが閉まり、二人を乗せた電車は一路秋葉原へと向けて走り出した。

「……というわけなのよ(=ω=.)」
「Oh!それハとてもオカシイデスネ!!(w」

二人が学校の事やら家族・友人の事、身の回りの出来事といった取り留めのない、且つ他愛もない会話をしてる間にも
電車は特急スペーシアやりょうもう、半蔵門線直通急行や浅草行き区間快速などを先に行かせつつ
ゆっくりとしかし確実に秋葉原へ向けて走り続ける。


そしてふと話題が途切れた時、パティは先程から浮かんでいた疑問をこなたにぶつけた。
「ソレにシテモコナタ、ドウシテ各駅停車なんデスカ?快速や急行の方ガ早く辿り着けるト思ウのデスガ……」

すると「ん〜……各駅停車だと時間かかる分人少ないから確実に座れるってのもあるけど
北千住での乗り換えは階段の上り下りがあるから結構めんどくさいんだよね、
一応エスカレーターもあるにはあるけど立ち仕事だから無駄に体力使いたくないし。
それに各停ってのんびり走る分ちょっとした旅気分になれるじゃん?
あとこうやってゆっくりと色んな話が出来るしさ………」
と答えが返って来た。

そんなこなたの返答に納得出来るような出来ないような、そんな思いをパティは抱くのだった。

『間もなく小菅、小菅に到着致します。お出口は──』

とそうこうしてる間に電車は荒川を渡り、北千住の1つ手前にある駅「小菅」に到着しようとしている。
23名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 00:55:58 ID:zQEp4J5f
とその時パティが不意に外を指差してこなたに訊ねた。
「コナタ、前々カラ気ニなってタノデスが──」
何々どしたの?と言わんばかりの目線を向けるこなたに向けてパティは言葉を続ける。
「アノ要塞ト言うか──秘密基地のヨウな物々しい建物ハ一体何なんデスカ?」

パティの質問に目線を彼女が指差す先にある窓の外へと向けるこなた。
そして「ああ、あれね」と納得したような表情を見せると同時に件の建物の説明を始めた。

「あれは東京拘置所だね。悪い事した人達を閉じ込めといたり死刑にしたりする牢屋だよ」

こなたの説明に「牢屋……Prisonデスね!!ナルホド捕まえた悪人がまた逃げ出して
悪い事をしないようにあんな要塞みたいな建物にしてるんデスネ!!
私も出来る事ならアソコのお世話には絶対なりたくないデス!!」と納得顔のパティであった。

やがて小菅を後にした電車は下町随一のターミナル駅である北千住にゆっくりと滑り込んで行く。

『御乗車お疲れ様でした、北千住、北千住です。浅草方面、地下鉄半蔵門線直通とJR常磐線、
つくばエクスプレス線を御利用のお客様は、当駅でお乗り換え下さい……』

北千住到着と乗り換え路線の案内を告げる車掌の放送に
「Oh、もう北千住デスか」「早いねー」とちょっと驚いて見せるこなた達。

やがて北千住を後にして日比谷線の地下区間に入った所でこなたが訊ねる、
「ところでさ、帰りのルートどうする?」

「ん〜……日比谷線で北千住まで出てソコから急行に乗り換えるか、
或いは上野から宇都宮線か高崎線で大宮まで行って野田線乗り換えか、
どのRouteで戻るかってのはまだ決めてませんネ……」

そんなパティの回答にこなたはすかさず提案した、
「じゃあさ、今日の帰りはつくばエクスプレス使わない?」

こなたのいきなりの提案にパティは思わず「What!?」と目を白黒させる。

「つくばエクスプレスの途中の駅にさ、東武野田線と交差してる所があるんだ。
確か流山おおたかの森って言ったっけかな……快速停車駅って聞いてるからそこで乗り換えれば後は春日部まで1本だし」

一気にまくし立てるように説明するこなたの迫力にたじろぎつつも
春日部への帰り道がまた1つ増えたと少し嬉しくなるパティなのであった。

『間もなく、秋葉原、秋葉原です。お出口は、左側です。JR線、つくばエクスプレス線は、お乗り換えです──』
そして車内に秋葉原到着を告げる自動案内放送が響いた。

「もう到着だね」「ソーデスネー」と言い合いつつ手早く下車準備を整える2人。
やがて2人がドアの前に立つと同時に電車は秋葉原駅のホームにゆっくりと停車した。

狭い階段を上がり、低い屋根の改札口を抜けてJRの昭和通り口へ。
地上に出た2人を待ち受けていたのは繁華街ならではの喧騒。
「この風、この肌触りこそ秋葉原よ」
「Oh、ランバ・ラルデスネ!!」
そんな会話を交わしつつ2人は職場への道を歩き出す。

「さあ、今日も頑張って稼ぐぞー!!」「おー!!!」

24名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 01:03:21 ID:zQEp4J5f
以上です。

何分初めて書いたSSなんで段落の付け方とかかなり変な感じがしますがorz

とりあえず「らきキャラの普段の日常に何か鉄道を絡めた話書けないかな?」と思って書いたのがこんなモンで。
「Episode1」と付けたのは似たような感じで他のキャラの奴も書いてみようと考えているからです。

いやホント下手糞&意味不明で申し訳ないですm(__)m

>>16
おいらはα-SweetDigitalのシルバーとα-8700iのミール仕様でつよ。
そうじろうさんって本編見る限りではEOS使いかも?
(だって赤ライン入りの白レンズ持ってるし)
25名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 01:08:28 ID:Hk0Q2IlS
>>24
鉄道といえば、某四駆を走らせに行く途中、
ちとミスって武蔵野線の新座駅で折り返す時に貨物列車を撮っていた集団見たなあ…

GJ!!
26名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 01:11:28 ID:63WlhSAw
関西人にはまるっきり分かんなかったけどGJ!
そのパティの着うたって何の曲だっけ?
27名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 01:17:20 ID:P3RLpSjj
まあやの歌だったかな? ロードス島戦記の

それにしても、鉄分高くて糖尿病になりそうですw
GJ
28久留里:2007/12/22(土) 01:17:24 ID:OMu2CjH9
>>24
GJ!!
放送がやたらとリアルだが、さては沿線住民だな。
漏れは野田線がスイッチバックする駅の出身だぜ。


かがみ「ていうかお二人さん、電車の中ではマナーモードにしなさいね」
>>24
うほw コニカミノルタ使いですな。

こなたスレで話題になった時に画像キャプチャしてレンズのカタログと睨めっこしたけど、
あれはNikonだった。最初はCanonの400mmだと思ってたんだけど、
Nikon使いの父親が同じ奴持ってた。D300と交換しちゃったけど。
そうじろうが持ってたのはD80とD200と思われる。違うかも知れないけど。
余談だけど「こなたの方程式」P.103でこなたが持ってるやつは、NikonのD80と思われる。多分。


悔しいのでみさお兄を勝手にCanon使いにしてみた。
「買っちゃった〜買っちゃった〜」
「どうした兄貴、景気いい顔してさ」
「買っちゃったんだよ、ボーナスで!!」
「また自転車買ったのか?好きだなぁ。あの黒い折り畳み余るだろ?私にちょうだい」
「あれはやらん(まだローン払い終わってない)
 今回買ったのは、ジャジャーン!! CanonのEOS 40Dなのだ!!」
「………………(ポカーン)」
「あれ?反応無しですか?」
「い……いや、カメラだったんだ。なんか意外だなって」
「これで愛車と愛するあやのと妹を撮りまくるぞ〜」
「(まーた始まった)はぁ、で、その箱は?」
「よくぞ聞いてくれた。これはSIGMAの18-200mmの高倍率ズームレンズだ!!
 しかも手ぶれ防止機構付き!!」
「ふーん、よく分かんねーけど『手ぶれ防止』付いてるってコトは、写真がブレないで綺麗に撮れるってコトか」
「そーだよそーだよ。わっはっはー、さーて、何撮ろうかな〜♪」


「ダメだこりゃ」
SIGMAの18-200は神。
さて、燃料投下しまくったことだしそろそろ寝ます。
29名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 01:26:42 ID:zQEp4J5f
>>26-27
天空のエスカフローネOPテーマにしてまあやの歌手デビュー曲「約束はいらない」です。
こなたの着メロにアクエリオン使ったので作詞家作曲家繋がりで使ってみますた。

>>28
いや、山手線沿線住人でつよ?
このSS書くために聖地巡礼を兼ねた取材敢行しましたんでw

本編自体はソリッド化の上でPDA的に使おうと思って
ン年ぶりにサルベージしたP55C化Libretto50の慣熟運転も兼ねて
帰宅途中の車内でペチペチと打ってたりしてますた。

っと今度はカメラにハマったこなたの話でも書いてみるか?(ぇ
30名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 01:40:30 ID:WbB3oRG2
かがみが貸した電撃文庫の半月
最初は他のラノベ同様、嫌々読み進めていくが、アニメ版やドラマ版にはなかった描写を発見して、比べることに楽しみを見出す
そしてこなたはカメラに少し興味を持ち、色々調べてみることにした
「デジ一もいいけど、やっぱり銀塩だよね〜」
だんだん深みにハマって専門書を読み漁り、父であるそうじろうの英才教育によってぐんぐんと腕を上げ……

ごめん、燃料にも炊きつけにもならないね
31粉山紀信:2007/12/22(土) 01:59:00 ID:wYFNSlti
>>30
かがみん、ここはもうちょっと色っぽく
いつも私に見せるように、そーそーいいね
濡れちゃうね、ひょっとしてかがみんも濡れてる?










専属モデルかがみ「(あれ?なんだか道が変な方向に・・・?)」
32名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 02:41:21 ID:zQEp4J5f
うぉ、自分で書いてて矛盾してる点発見。

小菅到着直前のくだりで荒川を渡って小菅着と書いたけど
小菅に着く前に荒川を渡るのは春日部・久喜・南栗橋・日光・伊勢崎方面ですた。

なので>>22-23の小菅発着の文章を

×→とそうこうしてる間に電車は荒川を渡り、北千住の1つ手前にある駅「小菅」に到着しようとしている。
○→とそうこうしてる間に電車は北千住の1つ手前にある駅「小菅」に到着しようとしている。

×→やがて小菅を後にした電車は下町随一のターミナル駅である北千住にゆっくりと滑り込んで行く。
○→やがて小菅を後にした電車は荒川を渡り、下町随一のターミナル駅である北千住にゆっくりと滑り込んで行く。

にそれぞれ訂正させて頂きまつ、申し訳ないm(__)m
33名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 07:27:12 ID:ztdhEPk4
>>20氏の作品(GJ!)見てても思うんだけど、

普段こなたはゲマとかアニメイト行くのに大宮店だよね。
だけど、距離的には近いかもしれないけど、
本数クソ少ない野田線乗って大宮行くより、北千住乗換えで秋葉原に行っちゃった方が
実質的には早くないか?
電車賃云々あるだろうけど、こなたとパティは定期持ってるだろうし。

ただ、アニメイト秋葉原店は兄沢じゃなくて殿鬼 ガイの店だからアニメじゃちょっと問題あるけど。
34名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 09:22:13 ID:vNNLaL6n
鉄道マニアの人は運転席のすぐ後ろに乗って
運転手が見るのと同じ風景を楽しむと聞いたけど
みんなそうするわけじゃないのかな?
よく知らないで適当なこと言ってごめん
35名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 09:57:47 ID:5uj4Ztvv
問題なければ投下します。
36名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 09:58:27 ID:8UMBIUUA
>>34
鉄道板にも行ってる俺が来ましたよ
俺の場合、時と場合によるな。車種や時間帯によっては、先頭車の一番前に行っても前の景色を
見れないものもあるし。座りたい欲求のほうが勝るときもあるし(これが多い)、車内の空気を
読んだ結果自重ということもあるし。あと特殊な例として、運転手や降りる客の迷惑になるから
一番前じゃなくて一番後ろにするとかw

>>33
それ絡みで思ったことが。
こなたとかがみは、学校帰りによく大宮のアニメイトやゲマズに行ってるわな。
行きは春日部からだから野田線でFAだろうが、帰りはどうなんだろう?

※下車駅は、こなた→幸手  かがみ→鷲宮とする
こなた:@(野田・300円)春日部(日光・定期)幸手
    A(J宇都宮・320円)久喜(伊勢崎・160円)動物公園(日光・定期)幸手

かがみ:@(J宇都宮・320円)久喜(伊勢崎・定期)鷲宮
    A(野田・300円)春日部(伊勢崎・定期)鷲宮

こなたは、乗換えが面倒になるし高くつくしの久喜経由を使うとは考えにくい気がする。
かがみは、JR経由のほうが近くて早そうに見えるけど、実は春日部経由のほうが安くついたり。

ということは、かがみも(急ぐなら別だが)「こなたと一緒に」春日部経由で帰っていたり……?

−−−−−−
「ところで」
 二人で大宮のアニ○イトに行った帰り道、電車の中でこなたが尋ねた。
「かがみってさ、大宮行った後、なんでわざわざ糟日部まわりで帰るの?久喜までJRで出た
ほうが近くて早いと思うんだけど」
「そ……そんなの、私の勝手でしょ!」
 それを聞いたこなたの顔が近づいてきて、しかもにやけ始めた。これはやばい。
「いや、そういうことじゃなくって!その、別に今日は急いで帰る必要もないし、その、こっち
まわりの方が電車代も安くつくし!」
「ん〜〜?『そういうこと』ってどういうことかな〜〜?私まだ何も―――」
『まもなく、糖武動物公園です。伊勢崎線はお乗換えです』
「わ、私乗り換えだから下りなきゃっ!じゃあねこなた、また明日ね!」

 ドアが開くと私は、まっさきにホームに駆け下り、そして今まで乗っていた電車から離れた。
 停車時間がいやに長く感じられたが、それでもようやく電車のドアが閉まり、こなたを乗せた
電車は走り去った。

 危なかった。
 「あんたとちょっとでも長く一緒にいたいから」なんて、言えるわけないじゃない……

− − − − −
てな感じで。
3723-251:2007/12/22(土) 10:00:54 ID:5uj4Ztvv
・「Elope」 第5話
・こなた×ゆたか(+かがみ、つかさ、みゆき、パティ、みゆき、みなみ)(つかさ視点)
・シリアス注意
・続き物
38Elope 1/7:2007/12/22(土) 10:01:52 ID:5uj4Ztvv
 5.

「もうっ! 」
 電話口で、散々怒鳴っていたお姉ちゃんは、荒っぽい仕草で携帯を切った。
「ゆたかちゃんが、あんな頑固な子だなんて思わなかったわ」
 詳しいやり取りは分からなかったけど、話し合いは決裂してしまったみたい。
 おねえちゃんの表情はとってもつらそうだ。
 こなちゃんがいなくなってから、お姉ちゃんの本当の笑顔を見たことが無い。

 もしかして、お姉ちゃんにとって、今のゆたかちゃんは……

 とても嫌な想像を振り払って、お姉ちゃんに声をかける。
「お姉ちゃん。これからどうしよう? 」
「とりあえず。みんなを集合させるわ」
 
 お姉ちゃんからの招集を受けて、地下街の中心にある、ファーストフード店に
再度集まる。
「泉さんたちは、意外とすぐ近くにいるのではないでしょうか? 」
 腹ごしらえに、ハンバーグとポテトを食べている皆を見渡しながら、
黙っていることが多かった、ゆきちゃんが口を開いた。
「つかささんの話によれば、小早川さんは、時計台から躊躇わずに、地下街に
飛び込んだ、とのことですね」

 私が頷くと、ゆきちゃんは、小さく息を吐き出してから続ける。
「結論から言うと、小早川さんは地下鉄で、名古屋駅まで来たと思われます」
「どうしてそう思うのかしら? 」
 おねえちゃんは首をかしげている。
「小早川さんにとっても、名古屋は、私たち同様に見知らぬ場所です。当然、
土地勘がありません。つまり、逃げるとしたら、無意識にでも一度通った道を
選んでしまう可能性が高いと思います」
「なるほど、一理あるわね」

 お姉ちゃんは、ゆきちゃんの意見に頷いた。
 すると、私たちはどうすれば…… 自分の考えがまとまる前に、
ひよりちゃんがお姉ちゃんに尋ねた。
「先輩方。私達、どうやって動けばいいっスか? 」
 ひよりちゃんは、名古屋のガイドブックを眺めながら首を捻っている。
「私は、ナゴヤに来たことアリマスヨ」
 パティちゃんの言葉に、みんなが振り返った。
39Elope 2/7:2007/12/22(土) 10:02:56 ID:5uj4Ztvv
「ナゴヤの地下街は、いわゆる現代のダンジョンと呼ばれてイマス」
「あのねえ…… 」
 お姉ちゃんは眉をしかめているけど、確かに地図を見ても迷路としか
思えない。
 パティちゃんは、ガイドブックを見ながら説明をはじめた。

「コノMAPを見ての通り、ナゴヤは、シテツの『ナゴヤ鉄道』を
中心にして、地下街がひろがってイマス」
 パティちゃんは私たちのいる場所を細長い指でさした。『JR名古屋駅』の
東側に寄り添うようにして、『名鉄名古屋駅』がちょこんと書かれている。

 ちなみに、名古屋鉄道は、『名鉄』と呼ばれていて、駅のホームは
地下にあるそうだ。
 どうして名古屋ってみんな地下にあるんだろう?

「ナゴヤの地下街は、メイテツのナゴヤ駅から四方、八方に伸びてマス。
メイテツの傍には『メイチカ』がアリマス。北には『テルミナ』、
東には『ユニモール』、南には『サンロード』というNameの地下街が
のびてマス」

 地図を凝視している一同に、パティちゃんは指で示しながら
丁寧に教えてくれる。

「そして、駅の西側へは『ファッションワン』を通って、『エスカ』
に繋がってイマス』
「本当に迷路みたいっスねえ」
「TRPGにうってつけの難易度が高いダンジョンデス」
「えっと、てぃーあーるぴーじー? 」
 聞きなれない言葉だけど。
「Oh、つかさ。TRPGをやったことないですか? トテモ面白いデスヨ」
 パティちゃんは陽気な表情で話してくる。
40Elope 3/7:2007/12/22(土) 10:03:49 ID:5uj4Ztvv

「つかさ先輩、TRPGは、テーブルトーク・ロールプレイングゲームの
略っす」
 ひよりちゃんも、丸い眼鏡の縁に指をあてながら話に加わってくる。
「えっと、テーブルトーク? 」
 なおも首を捻っている私に、ひよりちゃんは教えてくれる。
「つかさ先輩。ドラクエとか、FFとかやったことありますよね」
「うん。やったことはあるけど、難しくて最後までいけなかったよ〜 」
「あれは、コンピューターのロールプレイングゲームなんですけど、
コンピューターの役割を、ゲームマスターと呼ばれる人間が担当する、
つまり、みんなで集まって遊ぶRPGを、TRPGというっスよ」

「なるほど〜 」
「あんたたち、いい加減に脱線はやめなさいよ」

 おねえちゃんは苦虫を噛み潰したような表情で止めにかかった。
 確かに、ゆたかちゃんとこなちゃんを、すぐにでも連れ戻さないと
いけないのに、どうして私って集中力がないんだろ。

「まずは、2人ずつで3組ペアを組むの」
 お姉ちゃんは、パティちゃんの説明を聞いている時から案を
練っていたみたい。
「ふたりっスか? 」
「そうよ。みゆきとみなみちゃんは地下鉄の改札口を見張って
くれるかしら」
「でもかがみさん。入り口といっても複数ありますよ」
「確信を持てないけど、たぶん『東山線』の入り口だと思う。
『桜通線』の方は、乗降客が少ないから」

「わかりました。地下鉄で脱出するところを抑えるわけですね」
 ゆきちゃんは真剣な表情で頷いた。
「パティと田村さんは、『サンロード』方面をあたって欲しいの」
 お姉ちゃんは、地下街のマップを広げながら指示を出していく。
「ラジャー 『サンロード』から、もっと奥の『ミヤコ地下街』
あたりまでを探索シマス」
 パティちゃんは、楽しそうな顔つきで答える。
「私とつかさは、『テルミナ』と『ユニモール』を探すことにするわ」
41Elope 4/7:2007/12/22(土) 10:04:37 ID:5uj4Ztvv

 私は、ガイドブックをもう一度覗き込んだ。
 『テルミナ』は北で、『ユニモール』は東だから…… 探す範囲は
かなり広いかな。
 お姉ちゃんは、真剣な表情で地図を見つめている皆にむかって
注意を加えた。
「こなたやゆたかちゃんを見つけても、すぐに捕まえようとしちゃ駄目よ」
「お姉ちゃん、どうして? 」
 みんなも不思議そうな顔をしている。
「ゆたかちゃんはともかく、こなたは小さいけれど格闘経験者よ。
素人が下手に捕まえようとしても、反撃されたら対抗できないわ」

「ソレデハ、どうすればイイノデスカ? 」
 困ったような表情でパティちゃんが尋ねた。
「ふたりを見つけたら携帯で全員にメールを送るのよ。余裕がなければ
電話でもいいわ」
 お姉ちゃんの頭が、いつものように冴えてくる。
 チアの時もそうだったけど、大事な時にリーダーシップを発揮できる
ところに、憧れてしまう。

「携帯のメールを見たら、みんな持ち場を離れて、全員でこなたたちを
捕まえる。みゆき、どうかしら? 」
 お姉ちゃんは、ゆきちゃんの意見を求めた。
「現段階では最良の案だと思いますが…… 地上と、駅の西側は
あきらめないといけませんね」
「みゆきのいう通りよ。たった6人だと限界があるわ。だから本当に
賭けになるわ」
「了解したっす。必ず小早川さんを連れて帰るっスよ」
 ひよりちゃんは掌をぎゅっと握り締めて決意をあらわした。隣にいる
みなみちゃんも、瞳に静かな決意を秘めているようで、コクンと頷く。
 方針が決まり、私たちは分散して地下街の探索を始めた。
42Elope 5/7:2007/12/22(土) 10:05:36 ID:5uj4Ztvv

 まずは『ユニモール』を歩き始める。
 この地下街は広いけれど、大通りが2本あるだけで比較的に構造は単純だ。
 もちろん、途中で2本の大通りを繋ぐ通路がいくつもあるし人通りも多い。
地下の2階には駐車場もある。
 お店を眺めながら、行き交う人々に目線を走らす。年末だけあって、
平日の昼間にも関わらず人通りは多い。
 私たちは、隣の『国際センター』駅の近くまで進んで、Uターンして戻る。

 奥まで歩いて戻るだけで30分かかるって、どんだけー
 しかも、これだけ長い距離を歩いても、ほんの一部しか地下街を
通っていない。
 こんな入り組んだ広い場所で、こなちゃんを探すなんて無理だよって、
言葉が喉から何度もでかかるけど、懸命に抑える。

 お姉ちゃんが必死になって、こなちゃんを探している。
 それに、私だってこなちゃんと離れたくない。
 もちろん、こなちゃんとは4月からの進路が違う。こなちゃんは、
大学受験をするかどうかすらも決めていない。
 でも、卒業するまでに学校で一緒に過ごしたいし、4月からだって、
こなちゃんと会うことは、いくらでもできるはずだ。

 だから、こんな形で別れちゃうなんて絶対嫌だ。
43Elope 6/7:2007/12/22(土) 10:06:34 ID:5uj4Ztvv

 なのに…… あの『事件』の後、こなちゃんは、ゆたかちゃんと、
まるで周囲の全てを拒むかのように、二人だけの世界に
逃げてしまった。
 今の機会を逃すともう2度と会えないかもしれない。

 私は、さっき、ゆたかちゃんを逃したことをすごく後悔している。
 もしかしたら千載一遇の機会を逸したかもしれない。
 お姉ちゃんも、みんも、ひとことも言わないけれど、私自身が
一番後悔しているんだ。
 だからこそ、次は絶対に逃さないよ。ゆたかちゃん。
もちろん、こなちゃんも……

『ユニモール』をぐるりと、一巡した後は『テルミナ』に戻って
探索を続ける。
『テルミナ』には、みんなが集合したファーストフード店もある。
 ちなみに、ゆきちゃんとみなみちゃんが見張っている、
地下鉄の改札口も、通りを挟んですぐそばにある。

 地下街を歩いていくと通路の幅が狭くなる、更に進んでいくと、
突き当たりに『三省堂書店』の看板がみえる。
 目の前にエスカレーターがあらわれて、私たちは地下二階に降りていく。
「本当に迷宮みたいだね」
「そうね」
 お姉ちゃんと一緒に、下に降りると看板通りに本屋さんがあった。
 すごく奥行きが深くて広い本屋さんだ。子供だったら、かくれんぼが
出来てしまいそう。

 一番奥にライトノベルのコーナーがあって、お姉ちゃんは好みの作家の
新作が並んでいるのを見つけて、一瞬、物欲しそうな顔をしていたけど、
すぐにあきらめて、きびすを返した。
 本屋の隣にある文房具屋の脇を通って階段をあがり、地下1階に戻った時に、
お姉ちゃんの携帯が鳴った。
44Elope 7/7:2007/12/22(土) 10:07:55 ID:5uj4Ztvv

『もしもし、高良です』
「こなたがいたの? 」
 お姉ちゃんの表情が変わる。
『ええ。東山線の改札口の近くにある自販機で、小早川さんと一緒に
切符を買っています』
「まずいわ」
 お姉ちゃんは舌打ちをした。
 こなちゃんたちに、地下鉄に乗られてしまえば追う手段が
なくなってしまう。

「みゆき、こなたたちを絶対に地下鉄に乗せないで! 」
『計画を変更して、実力で阻止するということですね』
「私たちもすぐにいくから! 」
『分かりました、お願いします』
 ゆきちゃんからの電話を切ったおねえちゃんは、すぐに、ひよりちゃんと
パティちゃんのペアに電話をかける。
『東山線』の改札口に集結するように指示を出す。

 ひよりちゃん達は、名古屋駅の南側に向かって伸びる『メイチカ』
から、更に奥にある『ミヤコ地下街』まで突き進んでいたから、
少し遅れるみたい。
「つかさ。走るよ」
「うん。おねえちゃん」
 私とお姉ちゃんはスカートの裾を翻しながら、混雑する地下街を
縫うようにして駆け始めた。
4523-251:2007/12/22(土) 10:11:04 ID:5uj4Ztvv
読んでくれた方、ありがとう。
名古屋の地下街の名称など、サパーリな人ばかりだと思いますが
迷宮的雰囲気を味わっていただければ、と思います。
46J.A:2007/12/22(土) 10:18:12 ID:2r/ptaZM
>>45
リアルタイムGJ!
行ったことなくても迷宮の雰囲気が伝わってきましたよ
意外と犯人はかがみと疑うつかさが全員誰が犯人なのか疑ってる最中なのも伝わりました。
今思い付いたもの
犯「そうだ。私が犯人だ。」
47名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 10:22:07 ID:drlEEGpZ
「げぇーー! 犯人だってぇー!?」
「嘘だ」
「げぇーー! 嘘だってぇー!?」

ともあれ>>45 GJ!!
緊迫感が伝わってきました、続きがwktk!!!
4823-251:2007/12/22(土) 10:26:44 ID:5uj4Ztvv
>37
注意書きにミスがorz
(みゆきさんがふたりいるので → ひより をプラスします)
って今更書いても遅いけど。
49名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 10:49:25 ID:OL6Lchgj
>>45
初めて逝く人が梅田や名古屋の地下街で待ち合わせすると絶対合流できないという噂とか
自分も昔雨避け+近道目的で名古屋の地下街入ってみたら目的地に辿り着くまで
1時間以上かかったとか、色んなことを思い出しながら読みました。
沢山の固有名詞のお陰で臨場感もありますし……
果たしてこなた達は無事捕まえられるのか、そして決着はどうなるのかをwktkしながらGJ!
50名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 10:54:00 ID:t4jZK5Nv
>>45
GJ!臨場感が伝わってきます。
犯人は一体…?自分なりに考えたけどね…。まさかなぁ…。そんなわけないよなぁ…。
51名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 10:55:59 ID:DUxLjvrZ
>>47
GJです。
自分には身近な単語ばかりだったのでテンションあがりましたよ。
先が読めない展開で続きが楽しみです。
5251:2007/12/22(土) 11:13:41 ID:DUxLjvrZ
アンカー間違えたorz
>>47じゃなくて>>45です。
53名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 11:46:10 ID:N9P5RcIj
とりあえず犯人を予想してみた。
以下、当たってたらやばいので10行下に。










ないしょw(スマソ)

というわけで>>45GJ!
この際、アドベンチャーゲームブックにしてみては?
レスアンカーで飛ぶ……わけにはいかないけど。
54久留里:2007/12/22(土) 12:11:24 ID:OMu2CjH9
>>45
GJ!! 名古屋で見事に迷子になりましたよ。横浜のポルタが可愛いわ。
>>49
初めて大阪に行ったとき、梅田地下街に迷い込んで出てくるのに2時間掛かったorz


さて、皆様おはようございます。
>>30の燃料を頂きまして、簡単なものを書いてみました。
・かがみ視点、こなた・かがみ・つかさ、絡み無し
・非エロ
・日常系
・4レス使用
55フォトライフ (1/4):2007/12/22(土) 12:13:21 ID:OMu2CjH9
たいへんたいへんたいへんたいへんたいへんたいへんたいへんたい…………
「へんたいお姉ちゃん!!」
「誰が変態じゃ!!」
ポカっ

「ご、ごめんね……(痛かったよぅ)」
つかさの頭にはタンコブ。まぁ、当然の報いよね。
「で、どうしたの?」
「お父さんが読んでる雑誌の所に、ほら………」

つかさが手にしているのは、お父さんが愛読している趣味雑誌。
その雑誌の写真コンテストのページを見て私は驚いた。
私の視力が落ちていない限り、そこには確かに、こう書いてあった。


「学生部門・金賞」『夕刻』
「 埼玉県幸手市 泉こなた(18)」


その写真はごくごく日常的なもの。というか、こなたの地元の商店街の写真だ。
でも、何というか、「凄い」と思ってしまった。

でも、これ、本当にあの「こなた」なのかしら?
私は気になって携帯電話を取り出し、敢えて自宅の方に電話を掛ける。

『はい、泉です』
「もしもし、こなた?」
『おお、かがみ。久々に声が聞けて嬉しいよ』
こいつの声を24時間前に聞いたのは気のせいかしら?そんなことはどうでもいい。
「アンタ、何で私たちに言わなかったのよ!!」
『ん? なんのこと?』
こいつ、ひらがなで素っ惚けやがった。
「惚けるな」
『もぅ〜そんなに怒らなくたっていーじゃん。
 ふっふっふ。お主は少し事情を知りすぎた様だ』
何のドラマのネタだ。


いつも通りの漫才がしばらく続いた後、例の写真のことを話してくれることを期待していたのだが、
こなたは「今からそっちに行く」と言って電話を切ってしまった。
良い方向に裏切られた様な気がする。


30分後……。
「やほーかがみん」
「早っ、アンタどういう脚してるのよ!!」
泉家と我が家は県道経由で約10km離れている。まぁ、それはどうでもいい。
「いやぁ、かがみんに会いたくなってねぇ」
「そりゃどうも」
敢えてツッコまない。さっそく来客を私の部屋に案内する。
56フォトライフ (2/4):2007/12/22(土) 12:13:46 ID:OMu2CjH9
「────という訳でその漫画にすっかりハマっちゃってねぇ」
「ハマっちゃったねぇ、で済むか」
「す、凄いねぇ、こなちゃん」
つかさは感心しているのか歓心しているのか、ただ単に呆れているのか分からない様な感想を述べる。
こなたはつかさの手作りクッキーをばりぼり食べながら、
その漫画にハマってから写真コンテストへ応募した経緯を全部話してくれた。

こなたの話によると、先月何となく買った漫画が鉄道旅行を題材にしたいわゆる「紀行モノ」で、
その影響を受けて突然小旅行を決行したのだという。
あのインドア派のこなたとは思えない現象だ。
それも夏の頃の話。そういえばこなた、浅草と日光と伊勢崎に行って来たと話してたわね。
こいつがずっと黙っていたのは、
「みんなを驚かそうと思ってね。でも、私の写真、まだまだダメだし」

話している間、こなたの目がとても輝いている様に見えて、本当に楽しんでいるんだな、って思った。
こなたには悪いけど、その様子が小さな子どもの様でとても可愛らしい。

「んでね、夏に売っていた東武フリーきっぷで東武電車を乗れるだけ乗ってみた。丸一日ね。
 きっかけは、うん、あの時だったね」
こなたは確かめる様に言う。
「その日は、お父さんが何か撮ってみたら?とカメラを1台貸してくれて、
 使い方とかも教えてくれて、パシャパシャ撮ってみたの。
 そしたらさ、列車乗ってるのよりも、写真撮ってることの方にハマっちゃって」
「こなたが『カメラ小僧』ならぬ『カメラ娘』ねぇ」
「こなちゃん、どんなの撮ったの?」
つかさも興味津々の様だ。
「色々だよ。乗ってた電車とか、窓から見た景色とか、降りた駅の風景とか」
こなたはバッグの中をゴソゴソしながら言い、一冊のミニアルバムを取りだす。
「初めて撮ったやつだから、あんまり綺麗じゃないけど……」
57フォトライフ (3/4):2007/12/22(土) 12:14:16 ID:OMu2CjH9
どうぞ、と見せる。
「こ、こなちゃん……」
「す、凄い………」
私とつかさが同時に唾をごくりと飲んだ。
「いやぁ、カメラが良かっただけだよ。これなんか何撮ったか良く分かんないし」
正直驚いた。
ちょっと大袈裟な表現だけど、こなたが「初めて撮った」写真はどれも『作品』として成立している。
どれもこれも絵はがきになりそうなものばかりだ。
スナップ写真ばかりなのだが、全ての描写が生き生きとしている。

例えばこの写真。駅員さんと車掌さんが電車の前で何やらやりとりしている様子を撮ったものだけど、
その描写がとても生き生きとしており、見ているだけでその場の臨場感が伝わる。

この写真も凄い。ホームで日向ぼっこをしている猫を撮ったものだけど、
敢えて低い視線ではなく、こなたの身長を活かした絶妙な高さで見下ろして撮っているのがポイントだろうか。
ありきたりと言えばありきたりなのだが、何だろう。実に、ほのぼのとしていて素晴らしい。

雑誌などで見るプロが撮った絵とは違い、良い意味で『アマチュアらしさ』を出しているのも良い。

……って、私は審査員か!!
「どれも綺麗だね。こなちゃん凄いね」
つかさはこなたの写真がすっかり気に入ってしまった様子。私も同じだ。
「へへへ、そりゃどうも」
赤面して照れまくりのこなた。可愛いので私たちの妹にしたい。
いかんいかん、落ち着け、落ち着け私。

そして、やっと本題に入る。私が訊く前につかさが切り出してきた。
「それで、どうしてこの雑誌のコンテストに応募したの?」
「んー、家帰ってパソコンに取り込んでお父さんに見せたら、お父さん、私の写真見て感動しちゃったらしくて、それで…」
「おじさんがこなたの名前で勝手に応募した、と」
「そゆこと」
そういうことだろうと思った。幾ら何でもいきなりコンテストに応募したりはしないだろう。
雑誌の懸賞じゃあるまいし。
ちなみに撮った写真は家のプリンタで印刷するのは味気ないので、おじさんが写真屋さんに出して焼いて貰ったらしい。

「いやぁ、まさか入賞するとは思わなかったよ。しかも金賞。
 そだ。今度みんなで遊びに行くときにカメラ持って行くよ。お父さんから借りて。
 かがみんが特大パフェを食べている瞬間を激写するのだ〜〜〜」
「おぉ、こなちゃんカメラマンだ〜」
「お前、本当に撮ったら写真をアンタごと消去するわよ」
勿論冗談。
「ぷーっ」
「『ぷーっ』ってしてもダメ。持って帰………いや、撮ったら消す」
「でもカメラは持って行くよ。だって……」
それに続く言葉を聞いて、私は何故かどきっとしてしまった。


「……かがみやつかさ、みんなの思い出が残せるでしょ?」



ちょっと嬉しくなってしまった。『持つべきものは友』とはこういうことか。
58フォトライフ (4/4):2007/12/22(土) 12:14:41 ID:OMu2CjH9
その夜──
「ねぇお姉ちゃん、私たちも何か撮ってみない?」
「うーん、そうね。でもウチにカメラってあったかしら?」
「そう言えば……あ、まつりお姉ちゃん、この前デジカメ買ったらしいよ」
「まつり姉さんはダメよ。ケチだから貸してくれないわ」
「聞こえてたわよ」
まずい。聞こえてたか。

§

数日後──
「おーっす」
「めーっす」
(めーっすって何だ?)
「やほー、つかさ他1名」
「略すな!!」
「わぁ、こなちゃん本物のカメラマンみたい」
「本当ね。またおじさんから借りたの?」
「これは私のだよ」
「へ?!」
「あの雑誌の賞品がこのカメラだったんだよ。応募したのはお父さんだけど、
 折角だからってコトでお父さんが賞品くれた」
こなたが首からぶら下げているのは、銀色の小振りな一眼レフカメラ。
そうだ、目に「☆」を付けた女の子4人が宣伝してるあのカメラだわ。

「今日はかがみとつかさの決定的瞬間を撮るぞ〜、しっしっしっし」
「なら私もこなたの決定的瞬間を撮ってあげるわ」
「うぉ、かがみもカメラ買ったんだ〜」
「まつり姉さんから借りたのよ。えっと、私たちの一つ上の…」
「それでね、私とお姉ちゃんで絶対面白い写真撮ろうって決めたの」

そう、昨日、私とつかさがこなたと遊ぶことを家族に話したら、
まつり姉さんがコンパクトデジカメを貸してくれたのだ。
こなた、今日は覚悟なさい。アンタの間抜け面撮って家族にみせびらかせてあげるわ。

§

ところで───
「あの、ちょっとすみません」
「へ、オレ?」
「警察です。失礼ですが身分の証明出来るものを見せて貰えますか?」
「……ってゆいちゃんじゃないか」
「おじさん。明らかに挙動不審ですよ。そのでっかいレンズは何ですか?」
「これは、その、えっと……」
「く れ ぐ れ も ウチのゆたかに手を出したら承知しませんからね!!」
「うっ…………」
59フォトライフ by久留里:2007/12/22(土) 12:19:39 ID:OMu2CjH9
以上でございます。

ついでに言いますと、最近の携帯電話はローエンドモデルでもオートフォーカスが付いていたりするので、
下手なデジカメよりも綺麗な写真が撮れたりします。
デジタルカメラモードにして、電話機を横向きに構えると、綺麗に撮れますよ。

-おまけ
「こなちゃんこなちゃん」
「なに?」
「ほら、可愛いでしょ?」
「おお、凄いね」
つかさが一枚の写真を見せる。被写体はマジックで顔を描いた蜜柑。
「これね、携帯電話のカメラで撮ったやつなんだけど、
 お父さんに見せたらプリントしてくれたの」
「へぇ、ケータイでもそんな事出来るんだね」
こなたが知らないのは意外だっ………そうだ、こなたは携帯電話にはまるで興味無いんだった。
60名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 12:36:54 ID:zQEp4J5f
>>59
を、こなたに無印かNかXかは知らんがKissD系列機持たせましたか。
少なくとも動き物撮る人間は無印KissD持っちゃあいけねえw
だってバッファ少ないから連写能力低いし(ペンタのK100D系並だもんなー)。

でもつかさのP702iは確かパンフォーカスだったような・・・・・・

さて、いつ*istDSシルバーかK10D投入するか・・・・・(α使いであると同時にペンタ使いでもあり)
61名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 13:35:11 ID:yLrqQmii
二次元牧場スレにかがみんの凌辱来てるよ〜
62名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 14:48:45 ID:PVygaXb0
>>59

「泉さん、そのカメラは大切に扱われた方がよいですよ、
 EOSは曙の女神ですし、観音様にも由来してますから。」
「「「 ? 」」」
63名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 15:29:17 ID:80nfTJRD
>>59GJです。
自分はこういったほのぼの系が(書けない分)好きです。

ところで投下準備をしている方、居ますでしょうか?
レスが無ければ投下したいと思います。
6422-468:2007/12/22(土) 15:34:13 ID:80nfTJRD
レスが無いようですので投下させていただきます。

タイトル「IFから始まるStory 第1章 小さな一歩」
※前スレ「IFから始まるStory 第1章 友情編」の続き

注意事項
・かがみ&つかさ&こなた
・非エロ
・4レス使用させて頂きます
・パラレル物(つかさが稜桜に落ちたという設定)で若干シリアス
 ↑苦手な方はスルーでお願いします。

高校生になって初めての夏休みは宿題の多さに驚いたが、
毎日少しずつ片づけていけば無理難題な量では無いのに、
あえて無理難題にしてしまう人物が今朝から我が家に居座っている。

「ちょっと、こなた。私のノートを写してばかりいないで自分で解く努力をしなさいよ」
「私の脳は指向性が強いから宿題を解く事は出来ないのだよ」
「こなちゃん。それってどういう意味?」
こなた同様に朝から宿題に励んでいるつかさが現実逃避のチャンスを狙っていた様で、
こなたの戯言にイチイチ相打ちを入れるものだから一向に捗らない。
その度に注意していた私だが、努力が実を結びそうに無いと分かると
こなた達を尻目にシューティングゲームを開始する。

こんな感じで夏休み後半の殆んどを費やしてしまい、
気付けば8月も残すところ僅かとなったとある平日の昼下がり。
家の電話がけたたましく鳴り響いた。

「つかさー、誰から電話だったの?」
さっきの電話に出たつかさが、居間でテレビを見ている私の隣に座ったから
ついでに聞いてみると、どうやらこなたが今から家に来るらしい。
「こなちゃん、何の用かな?」
「こなたの事だから『宿題写させてー』がオチよ」
「あはは、そうかもね」
最近の私達は、こなたが私のノートを写し
つかさが宿題で分からないところが有ると私に聞いてくるから
ポイントだけ教えていたのだが、気付いたらつかさの宿題を私がやっていたりする。
宿題以外にも買い物やゲーム、更には読書といった大半の時間をつかさと一緒に過しており、
このような日常がパターン化しつつあるのは大変好ましくないと感じ始めた。

それはこなたが私のノートを写しているのが原因では無く、
逆に私のノートを写してばかりいるこなたは夏休み明けの実力テストで
後悔する事になるから別に気に掛ける事でも無い。
ここでの問題はつかさにある。
つかさと私は別々の学校に通っているから平日に顔を会わす機会が極端に少ない。
だから私は休日になると、つかさの傍に居るように心がけ
私が傍に居るとつかさは安心した様な笑顔を向けてくる。
その笑顔は私にとって最も大切にすべき宝物で、二度と離したくないと思っていた。

しかし夏休みに入ると私の傍を離れようとしないつかさを見て、
私の心に一抹の不安がよぎる。

夏休み中なら私はつかさの傍に居る事が出来るが2学期が始まる9月になると
また顔を会わす機会が激減してしまう。
それは元のライフスタイルに戻るだけだが、一度寂しい思いしている生活に飛び込む勇気を
つかさが身に付けているのかが気掛かりで、それが私を不安にさせる最大の要因。

だから私は、二度と離したくないと思っていた宝物を
手放さなければならない事くらい理解している。
だけど、つかさの笑顔を見るたびに手放した先にある結果を見るのが怖くて
一度手に入れた宝物を手放せずに傍に置き続けてきた。

「ねえ、お姉ちゃん。数学で分からないところがあるんだけど・・・」
今も、こなたが来るまでに自分の宿題を片付けようとしたが
分らないところがあるらしく、すぐ私に聞いてくるつかさに対して
私がとるべき行動は、優しく教えてあげるのでは無く
ましてや宿題を代わりにやってあげるでも無い。

私が言うべき言葉は・・・

「お姉ちゃん。どうしたの?」
考え込んでいた私につかさが声を掛けてきたのが呼び水になったようで
私から零れ出たセリフには何の迷いが無かった。

「つかさ。私に聞いてばかりいないで自分で解きなさい」
「あ・・・そ、そうだね」
瞳以外は冷静さを保とうとしているつかさが立ち上がると、
自分の部屋に行こうとしたので私は急いで呼び止めた。
「ちょっと、つかさ。何処に行くのよ?」
「自分の部屋。お姉ちゃんの傍に居ると甘えちゃうから」
つかさの言葉を聞いた私は、後を追う事が出来ず
居間でこなたが来るのを待っているだけだった。


「こんちゃーす。かがみ」
「いらっしゃい。冷たい飲み物を持って行くから居間で待ってて」
相変わらず悩み事が無さそうなこなたが上機嫌で家に入るなり
つかさの事を聞いてきたから、自分の部屋に居ると教えると嫌な笑顔で私を見てきた。
「私の顔に何か付いてる?」
「いやいや違うよ。つかさと喧嘩でもしたのかなって思って」
「なんでそう思うのよ?」
「いつも一緒なのに今日は居ないから変だなと思ってね〜」
こなたって、能天気で周りなんか見えてなさそうに思えるけど
意外と鋭いところが有るから侮れないのよね。
「うーん・・・そんなところかな」
「そっかそっか。かがみもお子様なところが有るからね」
「人を子供扱いする言い方を止めないと、半分以上残っている宿題を自分で解く羽目になるわよ」
「じょ、冗談だよかがみ〜」
私に取り繕うとしながらも、何かを企んでいる様な半目な瞳が一瞬だけ輝いたのは気のせいかしら?
「そうだ。私が仲直りさせてあげようか?」
「え?」
「こういう時は部外者が介入した方が良いんだよ」
どうやら気のせいでは無いみたいだけど、
別に悪い事を企んでいた訳では無いので私は直ぐに了承し
今はつかさの部屋でこなたと一緒に談笑している。

一見すると仲の良い姉妹と友人が楽しくお話をしているだけだが
つかさは明らかに気落ちしていて、それを感じ取った私は直ぐに先程の話を切り出す。

「つかさ。さっきはキツイ言い方をしてごめんね。別につかさを嫌いになった訳じゃなくて」
「分かってるよ。お姉ちゃん」
まだ私が話をしている途中なのに、つかさが強引に言葉を交わすから
私は何も喋れなくなってしまった。

「お姉ちゃんは私の為を思って言ってくれたんだよね。私がお姉ちゃんに甘えてばかりだから」
淡々と言葉を繋げてくるつかさの表情には先程の気落ちした雰囲気は無く
逆に何か吹っ切れたような清々しささえ感じてしまう。
「卒業式の日に『お姉ちゃんは自分の道を進んでね』って言ったのに、
私がお姉ちゃんの足を掴んでたら進めないもんね。だから謝るのは私の方だよ。
今までごめんね」

私の思いはつかさに伝わった筈なのに、
スッキリしない私の心は何を言いたいのか分からないけど
でもこれだけは言える。

私達は卒業式の日から一歩も進んでいなかった。
つかさは私に甘えて、私はつかさに心の安らぎを求めていた。

「かがみは良いの?」
どこか不安げなこなたが発した言葉の真意を汲み取る事は出来なかったが
私なりに解釈するなら『本当につかさを離しても良いの?』と言われているようだった。
『離して良いの?』と言われても、それが最善なのか私には分からない。
だけど一つだけ実行しなければならない事がある。
それは卒業式の日から一歩も進んでいなかった私達のストーリーを進めること。

だから私は、こなたの問い掛けに対して勢い良く首を縦に振る。
そうしなければ昨日までの私達と決別出来そうに無かったから。

しかしそれは唯の自己満足かもしれない
でも私とつかさが最初の一歩を進められたことは事実で
大切なものを失ったけれど、得た物もある


それがどんな物か今は分からないけど
いつか分かる日が来ると信じて、私とつかさは新学期を迎える事となった。


〜IFから始まるStory 第1章 完〜
6922-468:2007/12/22(土) 15:37:21 ID:80nfTJRD

読んで頂きありがとうございます。
以上で第1章終わりました。
そして前スレで感想頂き嬉しい限りです。
70久留里:2007/12/22(土) 16:30:13 ID:Oc4ZjMfE
>>60
ふっふっふ。無印キスデジユーザだが、別に良いのだよ。
中野の某カメラ店で3万3000円で買ったのだから。
使った形跡が全くない所を見ると(説明書やCD、ケーブルは未開封のままだった)、
店でずっと売っていて型落ちしたから中古扱いで売ったのかと。
あれは掘り出し物でした。

ちなみにこの作品でこなたが持っていたのは最新のキスデジXですよ。
小型・軽量なのでこなたというか、女性にはこちらの方が合いますな。
ただ、お父さんがNikonユーザなので、レンズが使い回せないですねぇ。


周りから「カメラ板行け」って言われていそうなので、
前々スレで予告したSSを完成させる作業に戻ります。ノシ

>>69
GJです!!
IFから始まるStoryは大好きです。
今後、つかさが荒れないかどうかが不安。
続きを全裸待機してます。へっくしゅん。
71名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 18:46:47 ID:jHRTRLAZ
こうちゃん先輩……ひよりんのハードエロが見たいです……
72名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 18:52:55 ID:vNNLaL6n
小ネタ

こなた「『こどものじかん』を読んでると真面目に考えさせられるよ」
そうじろう「ああ……教師になるってことは、生徒の人生に対して
      いくらか責任を持つってことなんだよな。いや、教師じゃ
      なくても大人ってのは」
こなた「いや、そうじゃなくてお父さんが教師にならなくてよかったって」
そうじろう「んなッ!?」
73名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 18:56:25 ID:drlEEGpZ
こなた「こどもの時間を読んでると、真面目に考えさせられるよ」
そうじろう「ああ……教師になるってことは、生徒の人生に対して
      いくらか責任を持つってことなんだよな。いや、教師じゃ
      なくても大人ってのは」
こなた「いや、そうじゃなくて。子供に責められる大人ってのもありだなーって」
そうじろう「おまww後○晶wwww」


ごめん、勢いでつい……吊ってくる
74名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 19:08:08 ID:wYFNSlti
そうじろう「毎日責められてます・・・はい」
こなた「父親が犯罪者予備軍じゃなければ、責めないよぉ(=ω=.)」
そうじろう「(´・ω・`)」

まあまあ、吊る暇があったら1つでも小ネタいこうぜ(・∀・)9m
75名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 19:09:29 ID:jHRTRLAZ
親みたいに生徒に親身になってくれる教師ってたまに見るけど、教師ほど親の代わりにならない人種はいないよ
所詮向こうは仕事、言ってみれば契約関係なんだから。子供の躾はどこまで行っても親の仕事ってわけだ
76名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 19:13:45 ID:PbqUf6qk
>>71
このスレには『言いだしっぺ実行の法則』というものがあるのです。


……wktkして待ってます。
77ひよりん:2007/12/22(土) 19:32:21 ID:wYFNSlti
最近、私のフェチがじわじわと増えてるような気がするッス
だから、私も泉先輩にならってダンボールで・・・
ダンボールの上で原稿を描くのはよくあったッスけど
中に入るのは初めてっす・・・







こなた「あ、ひよりんみっけ〜!私のように気配を消せないと
     ダンボールに入ったって焼け石に水だよウフフフフ」
1年生ズ「狩リノジカンダ」

ちょwwwww1秒で見つけるってwwwww
ああ、次はションbwwwあおおおおおおーーーっ!!
7823-251:2007/12/22(土) 19:35:34 ID:5uj4Ztvv
>72
小ネタ (こどもの時間)

「こなた、お姉ちゃん」
 扉をあけると、小柄な少女がたっている。
「なにかな、ゆーちゃん」
「ちょっと、聞いてもいい? 」
「いいよん」
「あの…… 後○晶さんの 『こどもの時間』って読んだことある? 」
「ぬおっ」
 こなたは飲みかけていたコーヒーを、思いっきり噴き出した。
「げほっ、げほっ」
「だ、だいじょうぶ? 」
 慌ててゆたかが、かけよって背中を撫でてくれる。
「も、もう大丈夫だよ。ゆーちゃん」
「よかった。そ、それでね。さっきの話なんだけど」
「あ…… それ、誰からキイタノカナ? 」
「学校で田村さんがパティちゃんに話してたの」
「へ、へえ…… (腐りすぎだよ。ひよりん)」
「どんなお話なのかなあ」
「え、え…… とね (これは気まずい、気まずすぎる! )」
 冷や汗を垂らしながら、こなたは擦れた声で答える。
「確か、小学生の男子3人が、高校生のオネエサンと遊ぶ話だったような…… 」
「そうなんだー えっと、可愛い男の子が、年上の綺麗なお姉さんに憧れるって
話なのかなあ? 」
「まあ、そうだね(間違ってはいないよね! )」

「なんだか興味でてきちゃった。お姉ちゃん、その本もってる? 」
「う、ううん…… もっていないよ(本当は本棚の後ろにあるけどね)」
「私、明日買ってくる」
「ガンバッテネ」
「ありがとう。おねえちゃん」

 満面の笑みを浮かべて、弾むように部屋を去っていく従姉妹の
後ろ姿を見ながら、こなたは呟いた。

「店員さん…… あの本、ゆーちゃんに売らないよね」
 本屋の従業員に、全ての責任をおっかぶせて、こなたにしては異常に
早い時間にベッドにもぐりこんだ。

(おしまい)
79名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 19:47:46 ID:vNNLaL6n
>>73
確かに俺もはじめてこのタイトルを聞いたときにそれを思い出したがw

>>78
ちゃんとそれは間違ってるって言ってやれ年長者w

「こどもの時間って読んだことある?」
「ああ、小学生と教師の話ね」
「ううん、そうじゃなくて後○晶さんっていう人の」

って流れのほうが自然だったかも
80名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 19:48:11 ID:SciTYS5l
>>69
この先どうなっていくのか
2章にもわくてかわくてか
81名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 19:57:18 ID:5uj4Ztvv
>79
小学生と教師の方を「知らない!」から、思い浮かばんかった。
いろんな意味で、駄目駄目だな。

>59
亀になるけどGJ!
短編を綺麗に書けるのは羨ましいっす。
何かコツが!?
82名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 19:59:17 ID:drlEEGpZ
「ふぉおお、ゆ、ゆたかっ。な、何かなこれはっ!? なんで私縛られてるのかなさっ!?」
「ゆいお姉ちゃん、面白い本見つけたんだ……『こどもの時間』っていうの」
「ちょww成年誌wwwwこ、こなただなぁーーー!」
「大丈夫だよお姉ちゃん……きい兄さんには黙っててあげるから」
「アッ(ry」
83コナーク:2007/12/22(土) 20:30:04 ID:PbqUf6qk
最近私の悲しい役回りがひよりんに移りはじめてるね。
ひよりんには悪いけど、私にとっては大助かりだよ。
これならこのダンボール生活が終わりを告げる日も、そう遠くはないね。
あと少し……あと少しを乗り切れば私の勝ちだよ(=ω=.)ムッフー
846-748:2007/12/22(土) 21:01:14 ID:JBqsgRlq
昨日無事完結したばかりなのに
こんな電波が俺の元に舞い降りてきましたよ
「不安定に絡み合って」の後日談みたいな感じで
誰もいないようでしたら逝かせて頂きます
85ひよりん:2007/12/22(土) 21:05:01 ID:wYFNSlti
カガミッド・スネーク「こなたぁ・・・」
つかさ・マンティス「こなちゃん・・・」
みゆき・フォックス「泉さんだばだば」

もっとも、これらコナタハウンド部隊がいる限り
こなたの平穏は永久に訪れないけどねw




>>84
ぜひどうぞw
86名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 21:05:45 ID:wYFNSlti
コテつけたままだしorz
876-748:2007/12/22(土) 21:07:13 ID:JBqsgRlq
・かがみ→こなた
・3レス拝借
・かがみ少々キャラ崩壊

ぶっ飛びすぎかがみを見たくない人はスルーで
88名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 21:07:15 ID:fKrzrNq2
>>86
どどんまい
89集え美少女!第一回嫁決定戦(1/3):2007/12/22(土) 21:08:15 ID:JBqsgRlq
 インターネットの掲示板等で良く目にする何とかは俺の嫁というフレーズ。
 私は女だしそんなものには無縁のまま一生を終えると思っていた。
 最愛の恋人、こなたがあんな事を言い出すまでは。





 集え美少女!第一回嫁決定戦





「……それで付き合う事にしたんだ」
 つかさが私、その後にこなたに目をやり確認するように言った。私達は無言のまま頷いて肯定の意を示す。
 とある平日のお昼休み、いつもと同じメンバーのいつもと同じ昼食の風景はいつもと違う雰囲気に包まれていた。四人揃って真剣な眼差し。和やかな楽しい昼食の一時は今はその姿を消している。
 付き合っている事をつかさとみゆきに伝えようと言い出したのはこなただった。その時のこなたの真剣な表情が今でも鮮明に脳裏に浮かぶ。
 このまま私達の関係を伝えずに今までの四人の関係を保つという選択肢も存在した。だがそれは一見良さそうで、実は最悪の事態を招きかねない道。
 隠し通してきて、それがバレた時―――元の関係には戻れない気がするからだ。
 隠蔽する期間が長ければ長いほど傷は深くなり、修復は困難になる。
 ならば、打ち明けるのなら早い方が良い。
「……驚かないの?」
 いきなり驚愕の事実を押し付けられたにもかかわらず、最初から知っていたとでも言うかのような顔のつかさとみゆき。
「何となくだけどね、そんな感じがしてたから」
 みゆきが隣で頷く。
「分かってたって事?」
「確信は持てませんでしたが、薄々気付いてはいました」
 こなたの問い掛けにみゆきが答えた。
 別にバレていたのならそれはそれで大丈夫なわけで、問題は別の方向へと傾く。
「何も思わないの?」
 意を決して本題に移る。
 本当の問題はつかさ達が私達の事をどう思うかだ。女同士の恋愛なんて普通はあり得ないと思う人が大多数だろう。
 嫌悪感を抱かれ拒絶されてしまったら―――背筋に冷酷な戦慄を覚えた。
「お似合いだと思うよ?ねぇゆきちゃん」
「ええ」
 だけど、二人の優しい目は変わらなかった。
「私達は応援するよ、二人の事」
「末永くお幸せに」
 こんなにも近くに理解者がいてくれた事に私は心底感謝した。昼食の場に到来した笑顔がとても久しく感じられる。
「つかさ、みゆき……ありがとう」
 言葉にするとたったの五文字。
 その短い台詞に私はありったけの感謝の気持ちを込めた。
「これからも私とその嫁かがみんをよろしくね」
 こなたの締め括りに私は止めていた箸を持つ手を動かそうとして、再び停止した。
 理由は言うまでもなく、何か余計な単語が聞こえたから。
90集え美少女!第一回嫁決定戦(2/3):2007/12/22(土) 21:08:53 ID:JBqsgRlq
「……嫁?」
 女にはあまり使い慣れない単語を繰り返して聞いてみる。
「そ。かがみは私の嫁なの」
 人差し指を立て諭すように答えるこなた。しかし如何せん納得がいかない私は追及の手を休めない。
「どっちかって言うと、あんたの方が私の嫁でしょ」
 身体を交える時は、大抵私がこなたを気持ち良くさせている。時々こなたが頑張ってくれる事もあるが、その後私が張り切る。いやまぁ、自分がしたいからしているんだけど。
 快楽を与えている側が嫁なんて変ではないだろうか。
「あんた、この前の休日の事忘れたの?」
 首を傾げる私を除く三名。その内の一名、勿論こなたに耳打ちで夜中の出来事を思い出させてあげる。
 途端、こなたが音を立てて沸騰した。何があったのかは想像力豊かな画面の前の読者諸君なら用意に理解出来るだろう。未だに状況を飲み込めない二人を放置して、私は真っ赤なこなたをにやけながら堪能する。
「ううぅ〜……」
 上目遣いで低く唸るこなた。子供じみていて可愛らしい事この上ないのだが、生憎ここは数十人の一般人が空間を共にしている教室。お昼ご飯の代わりにこなたを食べる、というわけにははいかないのだ。
 ん?二人きりならそうするのかだって?





 いちいち聞くなよ。





「でもかがみは私の嫁なのっ!」
 至福のランチタイムを妄想してお腹を満たそうとする私は、こなたの叫び声によって乖離した別世界から現実へと戻された。
 私が驚いて振り向くと、こなたは机に手をつき勢い良く立ち上がった。その音に教室中の殆どの生徒の視線が集まる。
「『こなた×かがみ』と『かがみ×こなた』でグーグル先生に聞いたらヒット数は圧倒的に前者の方が多かったんだよっ」
 何やってんだお前は。
「某著作権無視の動画共有サイトのタグ検索結果だってそっちのが多いんだから!」
 身を乗り出して力説するこなた。周りからの視線が痛い。
 つーか二次元と三次元がごっちゃになってないか?そこなとこkwsk、詳しく説明して貰いましょうか作者さん。
「こ、こなた……落ち着きなさいよ」
 すぐの返答は期待出来ないので、一先ず興奮気味のこなたをなだめにかかる。
「それに『かがみはこなたの嫁』って検索したら結構掛かるけど『こなたはかがみの嫁』だと―――」
「落ち着けええぇぇ!!」
「検索結果はかぷっ」
 こなたの小さな口に、食べ掛けて机の上に置いてあったチョココロネを挿入。何とかこなたの暴走を止める事が出来た。
 私はやれやれと胸を撫で下ろす。
「あーあ、頬っぺたについちゃったよぉ」
 目線が散っていった頃、こなたが口を尖らせた。勢いに全てを任せた所為だろう、私の狙いは少し逸れてチョココロネは全て収まりきらず、こなたの右頬に中身のペースト状のチョコレートがついている。
 その光景を見た瞬間、天啓閃いた。
「ああ、ごめんごめん」
 私は軽く謝りながら身体をこなたに寄せると、頬を拭おうとするこなたの手を抑えた。
 こなたがそれに気付いたのと私がチョコレートを舐め取ったのはほぼ同時の事。
 一瞬時が止まる。
「あ、甘い」
 私が感想を漏らす中、呆気に取られ口を半開きにしているつかさ、手の平を口元に当て驚いているみゆき。
「ほわああぁぁぁぁぁ!!!」
 大声を上げて再び視線を自らに集中させているこなた。あ、他のクラスからも野次馬が集まってきてる。
「のああああぁぁぁぁぁぁ!!!」
 叫びながら教室を飛び出すこなた。
「ちょっ!こなた、何処行くのっ」
 私は慌てて席を立ち全力疾走するこなたの後を追った。
91集え美少女!第一回嫁決定戦(3/3):2007/12/22(土) 21:09:28 ID:JBqsgRlq
 道中、ゆたかちゃんから得た情報を頼りにこなたを探す。ゆたかちゃんの話によるとついさっき偶然こなたとすれ違ったらしい。
 こなたが走り去っていった方向、その先にある学校の施設、この時間帯の人の多さ、ありとあらゆる情報を統合してこなたの行き先の候補を割り出す―――
 なんて事が出来たら楽だよな。いや、欲しいものは己の手で掴み取らねば!
 脳内の小劇場に一区切りをつけた後私のこなたんレーダーが電波を屋上から受信した模様、階段を二段飛ばしで駆け上がっていく。
 鉄製のドアを開け放つと限りない青空が目の前に広がった。
 しかし、真っ先に私の目に飛び込んできたのは雄大な空の風景ではなく、風に長い蒼髪を遊ばせているこなたの姿だった。
「……かがみは私の嫁だもん」
 ぷくっと頬を膨らませて私を睨んでくるこなた。怒っているようだが全然怖くない。むしろ可愛い。
 どうしてそこまで拘るのか理由が分からなかったが私にも譲れないものがある。
 じりじりと距離を詰めていく。こなたも逃げずになおも私を威嚇してくる。
「いや、こなたが私の嫁よ」
 私も嫁の事に拘っているとか思った人、それは間違っているわ。私は道理に適っていない事実を突きつけられて、それは違うとこなたに伝えたいだけなのだから。
 嘘だろうって?
 うん、単なるこじつけ。
 だってこなたが嫁の毎日なんて想像してみてよ!
 朝、私を起こしにやってくるこなた。裸にエプロンで朝食と弁当を作るこなた。玄関先まで見送ってくれるこなた。いってらっしゃいのキスをせがむこなた。
 昼、一生懸命家事をこなすこなた。空いた時間を趣味に使うこなた。私が恋しくなって真っ昼間っから一人で快感を求めるこなた。私の帰りを今か今かと待ちわびるこなた。
 夜、お帰りなさいと抱き付いてくるこなた。『お風呂にする?ご飯にする?それとも私?』と聞いてくるこなた。迷う事無く最後の選択肢を選んだ私に妖艶な表情を見せるこなた。そして夜が私達を包み込んで―――
 大分ぶっ飛んでしまった。ついてこれた人いるかしら。
 親切な私は上記の七行を分かりやすく一行にしてあげる。





 こなたは私の嫁っ!





「……これじゃ埒が明かないね」
 睨み合う事に疲れたのか飽いたのか、こなたがおもむろに口を開いた。私もそろそろ夢のような日々を送り……じゃなかった、終止符を打ちたいところだった。
「この際はっきりさせましょうよ」
「望むところだよ」
 挑発的な目線に口調。お互いの心が燃え上がるのを風が吹く屋外で感じた。
 でも、どうやって?私が方法を考えていた時―――
「今の話聞かせて貰ったッスよ!」
 声のする方を振り返ってみれば、そこには見覚えのある眼鏡を掛けた長い黒髪の女の子。
「ひよりんっ!?」
 こなたが驚きの声を上げる。私はそれで田村ひよりといういきなり現れた一年生の名前を思い出した。
「お二人の気持ち、ビンビン伝わってきマシター」
 その後ろから更に聞き覚えのある声が聞こえたかと思うと、金髪蒼眼の外国人が姿を現した。
「パトリシアさん……?」
 何度か話した事があったからか、二人目の名前は記憶していた。こなたの影響かどうかは知らないけどかなりのオタクだったはずだ。恐らくは田村さんもその類だろう。
 どちらが嫁かを競う女子生徒二人に一年生のオタクコンビ。何とも異色な光景だろうか。
「どうして此処が分かったの?」
「私のアンテナが百合百合で甘々な電波を屋上から感知したもんですから」
 もっともな質問に異様な返答をする田村さん。そしてこなた、何故納得したように頷いているんだ。『なるほど』じゃないわよ。
 まぁ私のこなたんレーダーと同じような感じか。自己解決した私は腕を組み何かを考えている田村さんの様を眺めていた。
 何か凄い事が起こるんじゃないだろうか。
「事情は全て呑んでるッスよ。そこで先輩方には公正かつ厳粛なる審判の元、どちらがどちらの嫁かを争って頂くべく……」
 田村さんが右手を広げて勢い良く広げるように突き出した。パトリシアさんがそれに合わせて左手を同じように差し出す。何だこの息がピッタリな感じ。
「オタクの、オタクによる、オタクの為の嫁決定戦を開催したく思いまッス!」
「マース!」
 静かな屋上に高らかな声が響いた。
 妙な胸の高鳴りを感じる。理由は分からなかった。
92名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 21:10:30 ID:/f8qgw3H
>>83
独自設定注意


「泉さん!まだ出てきてはいけません!」
「ふぇ、み、みゆきさん!?どどどどうしよう!!?」
「落ち着いてください。私は別の世界の高良みゆきです」
「そ、そうなんだ……そういえば鼻血出してないね」
「そういうわけで聞いてください。私はこなフェチ病に関して研究しています。
この病気には謎な点が多過ぎます。しかし、一つだけ確実なことがあります」
「そ、それは……?」
「あなた自身が病原体、ということです」
「……一生段ボール生活、って事になるね……」
「……ワクチンを開発しているのですが、なかなかうまくいきません。
そういえば、最近は突然変異を起こしてひよりさんも病原体になっているみたいですね。」
「そうみたい。ひよりんも私の苦労が分かると思うよ」
「こちらは研究課題が増えるので……あ、泉さん!後ろ!!」
「ん?……!!!」
「こなたさん、やっどみっけまひたよ……(だばだば)」
「うわあああぁぁぁああああああ」
936-748:2007/12/22(土) 21:13:18 ID:JBqsgRlq
みなみ→ゆたかを次作に予定していたのですが
あまり良いネタが思いつかずに現実逃避してると
こんなのが出来上がっちゃいました
大分ぶっ飛んでます
ギャグ系(?)を書くのは初めてだったので
至らないところも多々あるでしょうが何卒温かい目を…
次回に続く(終われ
9492:2007/12/22(土) 21:18:04 ID:/f8qgw3H
>>93
GJ!久々のぶっ飛びかがみ、よかったです。

かがみかわいいよかがみ
それと、割り込んでしまい申し訳ないです。
95名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 21:56:51 ID:wYFNSlti
>>92
「あ・・・こんなときに限って・・・う・・・

 性欲を持て余す

みゆきさん・・・はなぢふけええええええええ!!!」
「イズミサンヤットワタシノキモチヲリカイs・・・アッーー!!」
「別の世界のみゆきさん、私は私で何とかするから、研究がんばって!」

「泉さん覚醒モードですね、おかげで助かりましたけど・・・
 とにかく、伝えることは伝えました。
 私は研究を続けます。泉さん、どうか、御武運を・・・」




>>93さん、GJだわ・・・。
 私のこなたへの想い、よく理解し、よく表現しきってると思うわ。
 こなたは私の嫁。これは譲れないわよ・・・」
96名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 22:06:16 ID:jHRTRLAZ
ひよ☆フェチ……ダメだ、いいネタが浮かばないorz
97名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 22:11:20 ID:4ScSvVHC
>>83を見たらこなた→スネーク、ひよりん→雷電的なイメージがついた
98名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 22:24:54 ID:3fjy4p6Z
>>97
ひよりんは戦闘機だと申すか

パティ「No! Sumou Wrestlerノホウデス!
    漢同士ノ裸ノブツカリアイ、コレゾBoys Loveノ極地デスネ」
こなた「パティ、なんかいろいろ間違っているよ……」
99名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 22:26:55 ID:3fjy4p6Z
>>98訂正
×極地
○極致

こなた「いや、それも含めて『間違っている』と言ったんだけどネ」
かがみ「あんたにしてはよく気づいたわね」
100名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 22:29:19 ID:Kg5ng+30
>>45
うーん…進めば進むほどあの人に対する疑いが増していくな…
仮にそうだとすると確かに…。いろいろ妄想しながら次を待ちます。GJ!

>>93
もうどっちでもいいじゃないw
お互いがお互いの嫁でさw
101名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 22:34:40 ID:t23JzMH3
久々に投下したいのですがよろしいでしょうかー…?
102名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 22:36:58 ID:SciTYS5l
おk、やっちまえ
作品は一つでも多い方がいい
103名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 23:08:42 ID:t23JzMH3
投下直前に電話が入ったorz
どうも、運の悪い17-234です。

変な電波がきたのでながすことにします。

17-234
女王様の耳はねこの耳。
相変わらずあきら様×白石
6レスくらいを予定
エロなしです。
携帯から失礼します。

今回はオリキャラがいます。

では行きます。
10417-234女王様の耳はねこの耳。001:2007/12/22(土) 23:10:55 ID:t23JzMH3
〜001:登場〜


バイトから帰ってきて驚いたことがある。
部屋の電気をつけたら、あきら様がいた。
しかも、ねこみみ・しっぽ装備の。


「んにゃ…?」


目の前のあきら様はさっきからそれしか言わない。
最初、なにかのドッキリ企画かと思って周りを見渡したが、その気配はなさそうだ。
部屋の入口で固まる俺。
とりあえず…いたずらだよな、なにかの。
近付いて観察する。
いつものあきら様と一緒なのは、ピンクの髪の毛、ぴょこ、としたアホ毛、吸い込まれそうな金色の瞳。
いつもと違うのは、ねこみみ、メイド服、白ニーソ、そして黒いしっぽ。
あと…なにか違う気がする。なんだ…?胸がちょっとデカい…かな?

試しに、ねこみみをつまんでみる。触ってみると、その主はくすぐったそうにもじもじした。

……うん、可愛い。

しかし、これがくっついてるわけがない。俺は上に持ち上げるように引っ張ってみた。
「み?みぃ?!」

お?とれない。どういうこっちゃ?
もう一度引っ張ってみる。ぐいっとな。

「み!みぃぃぃ!ふぎゃー!!(ばりばりばり!!)」
「ご、ごめんごめん、悪かった、悪かったから!」

怒った!い、いてぇ!引っ掻くな!!
とりあえず謝罪して、頭を撫でてみたら落ち着いた。
単純だ。

…どういうことだ。
誰か説明してくれよ。
しかも二足歩行だよ、意味が分からない。

10517-234女王様の耳はねこの耳。002:2007/12/22(土) 23:13:15 ID:t23JzMH3
俺はどうすれば良いか分からずにおろおろしていると、目の前のあきら様の眉間に皺がよった。

「みぃぃぃ……」

怒っているらしい。
え、なんで?
どうして怒るかな意味がわからんよ?!
とりあえずその右手をはーはーするの止めなさい。
え、止めないの?え?え?

「あ、白石帰ってたんだ、おかえり〜」

聞き覚えのある声がした。
目を向けると、今相手をしていた奴と全く同じ格好の奴がいる。
なんで2人もいるんだ?!
もう一度見比べようとしたら、

「にゃぁぁぁぁ!!!!!」

右ストレートを食らった。
俺はそこで意識を失った……。
がくっ

─────
10617-234女王様の耳はねこの耳。003:2007/12/22(土) 23:15:15 ID:t23JzMH3
〜002:詳細〜


ぱ、と目が醒めたら恐ろしい光景がそこにあった。

全く同じ顔が2つ、俺の顔をのぞきこんでいた。

「あ、起きた」
「みぃ」

左はねこみみなし、右はねこみみ装備。

まぁどちらとも同じ顔をしているので甲乙つけがたいが…
強いて言うならねこみみのほうの胸は、もうちょっと無くて良いと思う。あきら様は貧にゅry

なにを冷静に見てるんだ俺!!

とりあえず打開策を見つけなければ、って何の?
やばい俺本当に混乱してるよどうしよう。

「あのね白石。このこ、今日から白石の専属メイドさんになったから。」
「みぃ。」
「はいっ?!なんですって?!」

俺は慌てて起き上がって、ねこみみのついていない方に顔を近付ける。
がっしり肩を掴んでゆっさゆっさ振ってみる。

「なんて言いましたか今あなたって子は!!」
「うるさいなぁ、白石の専属メイドだって言ってんでしょ」
「みぃ」

俺は彼女の鼻をつんつんつつきながら反論した。

「要りませんよそんなの!だいたい部屋が狭くなりますし、ご飯とか寝床を与えれば僕の生活が苦しくなります!!第一、誰が専属メイドなんて必要だって言いましたか?!まだ一人の方が楽ですよ!」

ぜぇはぁぜぇはぁ。
10717-234女王様の耳はねこの耳。004:2007/12/22(土) 23:18:33 ID:t23JzMH3
ねこみみなしのあきら様は、じっと俺の顔をみている。
後の方でぐす、と鼻をすする音がする。
ん?どういうことだ?

「み…みぃ…みぃぃ…ぐすっ」
「あーあ、泣いちゃった…」
「ええぇっ?!」

ねこみみをあやすあきら様。
しかも両方同じ顔なのが気持ち悪い。
ただ胸がry

「白石…たとえロボットでも、女の子を泣かせちゃいけないんだぞ!」
「みぃぃ!」

賛同するようにこちらを睨むな。都合の良いときだけそんな…ん?

「え?ロボット?」
「そうよ、人型メイドロボット・小神あきらVer.なんだよ、この子。」
「みぃっ♪」

二人して「えっへん」というように構える。
同じ顔が同じ格好をしていると気が遠くなりそうだ。いや、なりたい、ならせてください。

「まず何故小神あきらVer.なんですか。それが何故俺のところにいるんですか。そんでもってあなたは何故ここにいるんどすかっ!!」
「噛んだね。」
「みぃ。」

……うっ

「うるさーい!!とにかく!訳を説明してください!訳を!!」
「分かったわようっさいわねぇ…」
「みぃみぃ」

おいこらねこみみ。耳を塞いでやれやれ、みたいにするな。お前はキョンか。殴るぞ。

「まず、ねこみみロボットが最近開発されたのは知ってるわね?」
「えぇ、まぁ…」

─────

独自設定を今更説明するのか。まぁ良いか。
今の時代、人型ロボットが作成されており、しかも完成しているらしいのだ。
人型ロボットは普通の人間と同じように生活することが出来るが、多くは高齢者の介護や、保育に使われている、ということはニュースなどでみたことがある。
しかし、調子に乗った人間が、可愛い女の子ロボットに、ねこみみをつけたり、自分の思いの通りにしているらしい。その用途は…想像つくだろう。簡単に言えば、夜用である。あぁなんという寂しい男たち…。まぁ恋人気分は味わうことができるが…
二次元萌えから三次元萌えになった証かもしれないが…しかしロボットは何次元になるんだ…?

─────

ん?聞いた話だって、マジで。

10817-234女王様の耳はねこの耳。005:2007/12/22(土) 23:19:56 ID:t23JzMH3
「その、小神あきらVer.が、この子なんだってさ。」
「わざわざあきら様にする必要なんてないでしょうに…」
「……このスーパーアイドル・小神あきら様型ロボットよ?巷の男にとっては感涙モノよ?!」
「……そ…そうですよね!うわーあきら様型のロボットができるなんて、60億人が感激して小躍りして地球温暖化が進んじゃいますね!」
「なんか腹立つ。」
「すいません。」

おかしいな、持ち上げたつもりなのに…ってかツッコミ期待した自分が馬鹿でしたよ…。

「とりあえず、この子は白石のねこみみメイドさんだから。」
「要りません」
「みぃぃぃ…ぐすぐす…」
「また泣かせた!」
「わわわかりました!引き取らせていただきま…す!」

これは…面倒なことになったぞ…
まずこいつはどうやって動いてるんだ?電池?充電?ご飯?水?ガソリンだけはやめて欲しいな…高いし。
すいません、どこかに説明書はありますか?

「だからあたしもここに住むことになったから」

あぁ待てよ服はこのままで良いのか?もうちょっと違うのもあるだろ、例えば?ほら、セーラー服じゃなくてブレザーとか、体操服もいいな、ブルマとか、たまにはみぱ

「はあぁぁぁぁぁ?!」


─────
10917-234女王様の耳はねこの耳。006:2007/12/22(土) 23:22:08 ID:t23JzMH3
〜003:同居〜


このねこみみついてない方、最後に何言った?!

「…あきら様?今なんて言いましたか?言って下さいね、さん、はい!」
「あたしもここに住む。」
「みぃ。」

なになぜwhy?
なんの必要があるのかと。

「小神あきらVer.なのにあたしのデータがそんなにないんだってさ…」
「芸歴11年なのに何故データがないんですか?」

彼女は肩を竦める。知らないらしい。

「でも、あきら様の情報、どうやって集めてデータにするんでしょうね?」
「不思議だよね、確かにそうだよね。」

俺とあきら様でねこみみ装備のあきら様を見る。とても不思議な体験だ。

「でもやっぱりまだデータないんですね」
「どゆこと?」

今から言うことは、本当に取り消したいくらいの発言だったと思う。

「だって、この子と違って、あきら様は僕に対してすぐ悪態つくじゃないですか。やっぱりそこのところはまだまだですね!」


データをとる目的で居座るあきら様と、俺のねこみみメイドロボットと、俺が初めて向かえる夜は、まだ始まってはいないのだった。



つづくらしい。
11017-234女王様の耳はねこの耳。後書き:2007/12/22(土) 23:24:31 ID:t23JzMH3
時間を使ってしまったこと、スレ住人の皆さんに本当にお詫び申し上げます…

まさか投下ボタン押す寸前に電話がくるとは……!

本当にすみませんでした…


今回のオリキャラ、どうなんでしょ?
こっそり感想を反映させることもあるかも……?

長々失礼しました…
11117-234訂正:2007/12/22(土) 23:32:47 ID:t23JzMH3
ちょっと訂正がありました。
どうしていつも携帯からだと文章抜かすんだろ…吊りたい。


以下の文章がレス番号001と002の間に入ります。


「みぃ♪」

こちらを見てくるっ、と一回転してスカートをふわりとさせる。
下に履いてる白いかぼちゃパンツが見えた。
あきら様がよくするウインクをした。
これはみたことある。

で、
……どうしろと?


(俺はどうすれば良いか分からずにおろおろしていると、目の前のあきら様の眉間に皺がよった。)


となります。すみません修正お願いします。
112名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 23:47:35 ID:eJmATNSj
俺はオリキャラでも平気むしろカモンッ!

そしてねこみみがついてない方は
白石の毒牙にかかる前に俺がもらっていきますね
113名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 00:18:19 ID:Alltl/D5
あきらモデルだから半オリキャラ?みたいな感じですし、
それになんといっても可愛らしいですから、今後の展開次第なのではないでしょうか。
つまり続くなら期待してまっているということです!GJ


さて、私も新作が出来ましたので、投下したいと思います。
みなみ×ゆたかのエロで、12レス使用します。
一応確認しましたが、誤字がありませんように…
114みなみとゆたか、ふたりのつながり (1/12):2007/12/23(日) 00:19:28 ID:Alltl/D5
 差し込む日の光。
 懐かしい匂い。
 微笑いあう声。
 壁に掛けられた小さな制服。
 テーブルに乗せられたお菓子。
 それを挟んで私と向かいあう、二つのリボンをした可愛らしい女の子。


 ゆたかと出会って以来、何度この部屋に足を運んだだろう。
 私の家からここまでは、電車に乗っても結構な時間がかかってしまうけれど、
 今どこどこの駅を過ぎたところだとか、今日は何をしようかなんてことをメールでやりとりしながら、
 この後過ごすことになるであろうきっと楽しい一日を思い浮かべ、ゆたかに思いを馳せていれば、
 そんな移動時間なんて些細なもので、逆に言えば、ゆたかに会ったときに感じる心躍る気持ちを増幅させてくれて、
 帰りの時にはその日ゆたかと共に作った思い出を一つ一つ、丁寧に思い出させてくれる、
 とても大切な時間にさえ感じられる。
 だから私は休日にこうして時間をかけてまでゆたかのお家におじゃまさせてもらうし、
 ゆたかもきっと、私と同じようなことを思っているから、同じくらいの頻度で私のところに遊びにくる。

 二人でいる時間はあっという間に過ぎてしまう。
 前に一度、昼食を食べた後についうとうとして、二人で眠ってしまったこともあった。
 起きたらすっかり日も落ちている頃で、あの時はさすがにしまったと思ったけれど、
 考えてみるとそんなことは学校で一緒にいるときでは出来ないことだったので、
 なんだかその日はいつもの休日よりも特別な日に思えた。
 結局のところ、私はゆたかと一緒に居れればそれでいいのかもしれない。

 外は雲一つ無い快晴で、季節的には秋なのだろうけど、
 今日はそれほど厚着をしなくても十分暖かい天候なので、ゆたかも長袖一枚で過ごしている。
 泉先輩も、私がここに到着したとき、丁度柊先輩のところへ遊びに行くところだったようで、
 ショートパンツにスリーブが色違いのTシャツを着て、元気に私の来た道を走って行った。

「ゆーちゃん、おじさんちょっと出版社の人と打ち合わせに行ってくるから、しばらくお留守番いいかな」 
 ノックの音の後、少し開かれたドアからそうじろうおじさんがゆたかにそう伝えた。
「はい、わかりました。みなみちゃんも居るので、大丈夫です。ね、みなみちゃん」
 ゆたかはにこりと笑って私のほうを見た。
 私はこくりと頷いた後、おじさんのほうを向いて会釈した。
 おじさんは少し微笑んだ後、
「夕方頃には戻るからね」
 と言って時計を確認し、やや急ぎ足で一階へ降りていった。

 窓からゆたかが外の様子を見て、
「おじさん、行っちゃったみたい」
 と微笑わずに言った。
 微笑わずに、というのは何も怒っているというわけではなく、
 その表情の下に隠された感情を含んでいて、それを抑えているということ。
 そしてその感情は、おそらく、きっと、私が抱いている感情と全く同じもの。
 
 それは即ち――『愛する人と、肌を重ねたい』という、ひどく単純で、人間的な感情。
115名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 00:20:01 ID:equwirMC
ちょw こなつーに続いてねこみみあきらっすかwww



……てことは、自重してるこなつーネタやっていいの?(汗)
116みなみとゆたか、ふたりのつながり (2/12):2007/12/23(日) 00:20:25 ID:Alltl/D5
 とてとてと可愛らしい音を立てて私のそばに寄り、腰を下ろし、
 えへへと微笑んでそっと目をつむるゆたかに、私は迷い無く唇を重ねた。
 ひやり、というほのかに冷たい感触も初めのうちだけで、
 キスをしているうちに、だんだんと、おそらく体温の上昇も手伝って、
 暖かいと感じるようになってくる。
 そして、とくんと脈を大きく打ち始めた心臓は、それ以降ペースを落とすことなく、
 まるでゆたかを早く感じたいと急かすように、いつもより速く鳴り続ける。

 少し湿ったゆたかの唇。
 そしてふわりと感じる、少し甘いゆたかの香り。
 私はそんなささいなことだけですぐに我慢できなくなってしまい、
 ゆたかの口の中に私の舌をするりと滑り込ませた。
「ん……あむ……ちゅく……」
 ゆたかは動じることなく私を受け入れてくれた。
 私とゆたかの舌が、どちらの口の中ともつかない場所で絡まりあい、
 その様子は舌先の感覚と、口の隙間からかすかに聞こえる水音で、頭の中に鮮明なビジョンとして写り、
 私はそのいかにもエロティックな映像に、なすすべも無く興奮してしまう。

「ん……ふぅ……ふぅ……」
 鼻と口の隙間から吐息が漏れ、それが自分でもはっきり分かるほどに荒くなっているものだから、
 少しがっつきすぎている気がして恥ずかしくなるけれど、
 それでもゆたかを求める気持ちには勝てずに、むしろ私達の舌の絡まりはより一層激しくなっていく。
 そのうちに頭がぼんやりとして、
 目をつぶっているものだから、一瞬自分の重心がぐらぐら揺れているような感覚に襲われる。
 その感覚はジェットコースターに乗っているときのそれとは違って、
 ゆらゆらと意識が揺さぶられているのに、
 まるで穏やかな水面の上にぷかぷかと浮いているみたいな、心地良い感覚だった。
「んっ……んん〜……」
 ゆたかが我慢できずに漏らす声に私の体は疼き、
 もっとその可愛らしい声を聞きたい、
 そしてもっとゆたかを愛したいという、激しい衝動に駆られてしまう。

「ぷはぁっ……みなみ……ちゃん……」
 少し苦しくなったのか、ゆたかが唇を離し、やや潤み、とろんとした目で私を見上げ、
 求めるような声で私の名前を呼んだ。
 はぁ、はぁ、と深く息をするゆたかの頬は少し赤みがかっていて、
 普段のゆたかからは想像も出来ないような、「色っぽい」という印象を受ける。
「ゆたか……」
 私は自分を抑えることができず、またゆたかに口付けをした。
 歯止めの利かなかったのは気持ちだけではなく、体もそうだったようで、
 私は唇を重ね、手をゆたかの後ろにまわし、
 そのままゆたかを頭を打たないようにゆっくりと、抱きかかえるように反対側に押し倒した。
117みなみとゆたか、ふたりのつながり (3/12):2007/12/23(日) 00:21:26 ID:Alltl/D5
「んん……ちゅくちゅく……ぴちゃ……」
 ゆたかの上に覆いかぶさる形になりながら、今度は舌を絡めるだけではなく、
 まるでゆたかを食べるようにゆたかの唇を舐めたりしながら、
 私は一心不乱にキスをした。
「ん〜……ぴちゅ……んふぅ……」
 ゆたかの体がぴくんと小さく跳ね、段々と息が乱れていく。
 私の口から流し込まれる唾液がゆたかのそれと混ざり合い、
 二人分の体液で出来たそれはごくりという音と共にゆたかの中へ入っていく。
 その音が聞こえる度に私はまたどうしようもなく興奮してしまい、暴走してしまう。

 自分がこんな風に誰かを愛すことに一生懸命になるなんて、考えたこともなかった。
 ゆたかと愛し合っている時は、自分を抑えられない。
 堪らなくゆたかへの愛情が爆発してしまい、ゆたかを自分のものにしたくなってしまう。
 今だって、そう。
 ゆたかは私のこんなにも凶暴な愛を、受け止めることができない。
 分かっているのに、けれど私は自分を律する手段を知らない。
 二人の繋がった部分から、一粒の光が零れ落ちてゆく。
 私はそれを自分の口で掬うことで、一先ずゆたかとの繋がりを断った。
 これ以上ゆたかを、傷つけてしまわないように。

「はぁっ……はぁっ……」
 ゆたかの虚ろな瞳には私がちゃんと映っているだろうか。
 ゆたかは細かく体を震わせ、全身の力が抜けたようにぐったりしている。 
「ごめん、ゆたか……また私、やりすぎ……」
「ううん、そんなことないよ、みなみちゃん……。すっごく……嬉しかったから……」
 私の言葉を遮るようにして、ゆたかはそう言って笑った。
 その笑顔に私はいつも救われる。よかった、嫌われてはいなかった。
 ゆたかが無理をして嘘を付いているときは、目を見ればすぐに分かる。
 今のゆたかは、間違いなく本当のことを言ってくれた。
 私はゆたかの手をとり、体を起こし、おぼつかない足取りのゆたかを支えながら、
 まだシーツがきれいなままで敷かれているベッドに向かった。

「ん……ちゅ」
 ベッドの縁に腰掛け軽いキスを交わした後、ゆたかの頭を静かに枕の上に乗せ、
 再び唇を重ねながらTシャツの隙間に手を掛けて、ゆたかの地肌に触れた。
 するすると手を上の方に移動させながらTシャツを捲り上げると、
 ゆたかはそれに反応するようにして小さな体をふるふると震わせた。
 やがて手はゆたかのブラに行き当たり、私はゆたかの口から一旦離れ、
 両手をゆたかの背中に回してホックを外した。
「あ、待って、みなみちゃん。全部……脱いじゃうね」
「寒くない……? 平気……?」
「うん、大丈夫」
 ゆたかが体を起こし、すでに半分以上が捲れているTシャツと、
 ホックが外れてストラップだけがかかっているブラを取り外すと、
 純白の肌が見え、二つの小さな膨らみと、先端のピンク色が露になった。
 まるで人形のようなゆたかの体。
 本当に、綺麗。
118みなみとゆたか、ふたりのつながり (4/12):2007/12/23(日) 00:22:17 ID:Alltl/D5
「あ、あの……みなみちゃん、あんまり見られると……その……」
「あ……ごめん、ゆたか……」
「まだちょっと恥ずかしいかな、やっぱり……」
 ゆたかは少し照れ微笑いをして、両手で胸を隠し、
 私の心臓はその仕草に、またドクンと大きく脈を打った。
 可愛すぎる。
 もう駄目。
 我慢の、限界。

 私は右手をゆたかの頭の後ろに回してゆたかをゆっくりと押し倒し、
 キスをしながら左手でゆたかの手を退け、親指と人差し指の付け根の辺りで
 ゆたかの小さな胸の先端を挟み込むようにして刺激した。
「んんっ……!! ひはひひゃぁん……」
 びくんと大きく体を反応させ、ゆたかの塞がった口から途切れ途切れによがった声が漏れる。
 けれどゆたかは抵抗しないので、私はそれを、もっと好きにしていいんだ、と勝手に解釈し、
 指をこねるように動かしたり、舌を必要以上に大きく絡めたりした。
「ぅ……ん……んん〜……ぅぅん……」
 ゆたかのくぐもった声が口の中に響き、私の体は無意識にもじもじと疼く。
 足がショーツに擦れる度に感じる冷たい感覚は、少し前から時間を増すごとにどんどんひどくなっている。
 やっぱり代えのものを持ってこればよかったかな、とそんなことを頭の片隅に置きながら、
 私はくにくに、ぐにぐにとゆたかを攻め続けた。

「ゆたか……もっとよく、見せて……」
 暫くの後、体を上げてゆたかの手を軽く押さえ、
 ついさっきまで私の玩具にされていたゆたかの胸を晒した。
「は、恥ずかしいよぅ……みなみちゃん……」
 ゆたかはそう言っているけれど、やはり無理に隠そうとはしなかった。
 真っ白な雪の大地の、ほんの少し積もった山に咲く、一輪の花。
 そんなイメージが、頭の中に浮かぶ。
 右手でゆたかの肌を撫でるとすべすべとしていて、本当に雪を触っているような感覚になる。
 いつまでも見ていたい、そんな気にもさせられる。
 けれど私は水をあげなくてはいけない。
 雪の中に咲く、小さな花に水を。

「ひゃあっ……! み、みなみちゃ……あ、あぁっ……」
 左手はさっきと同じ位置に置き、今度は口を反対側の胸に移して、
 舌で転がしたり、吸ってみたり、私の好きなようにして弄んだ。
 ゆたかの口はちょっと前までとは違い、塞がれていないので、
 可愛らしいゆたかの声は、直接私の耳に入ってくる。
 私が吸ったり、舐めたり、触ったりして、ゆたかが出してくれる声。
 それが聞きたくて、その声を出してくれるのが嬉しくて、
 私はもっとゆたかを攻めてみたくなる。
 肌に触れているところから、ゆたかの体温が直に感じられ、
 また左手から、ゆたかの打つトクン、トクン、というリズムが伝わってくる。
 いけない、また、止まらなくなりそう。
119みなみとゆたか、ふたりのつながり (5/12):2007/12/23(日) 00:22:56 ID:Alltl/D5
「ぁはぁっ……! だ、だめ……」
 私が歯で軽く噛んでみると、ゆたかは今までとは調子を変えて大きく反応し、
 私の悪戯心に小さな火を灯した。
「んっ……はぁっ……あ、あっ……ああぁっ……」
 ゆたかの胸を大きく口に含んで、根元の部分をカリッと噛み、
 弱く噛んだり、強く噛んだりを繰り返しながら、舌でコロコロと転がしてあげる。
 そうするとゆたかは思ったとおり、可愛い声をたくさん出してくれた。

 私は自分でも不思議なほどに、ゆたかを愛すことが上手くなってきている。
 ゆたかの好きなことも、嫌いなことも、大体は分かるし、
 なにより、ゆたかの反応でそれの見分けが出来ることも知っている。
 ゆたかは嫌なことをされているときは、自分から少し抵抗するのだけれど、
 それ以外のとき、特に、本当に好きなことをされているときは、
 ゆたかが「駄目」と口に出していても抵抗したりはしない。
「や……みなみちゃん……ぁ、んんっ……」 
 おそらくそれは無意識的なこと。
 私だけが知っている、ゆたかのサイン。

「みなみちゃんも……脱いで、ほしいなっ……」
 少し震えたゆたかの声で、私は顔を上げる。
「私も……みなみちゃんのこと、触りたいから……」
 ゆたかは無邪気な顔で、そう言った。
 私はこの世でゆたかほど可愛らしい存在を知らない。
 冗談でも大袈裟でもなく、本当にそう思う。
 今のゆたかの仕草も、やはりそう思わせるほど反則的に可愛かった。
 抱きしめたくなる衝動を抑え、私は自分のシャツのボタンに手を掛けた。

「待って、みなみちゃん。私が脱がせてあげるね」
 そう言って、んしょ、んしょ、と可愛い声を出しながら、
 ゆたかは一つずつ私の服のボタンを外していき、
 やがて全てのボタンが外れ、するりとシャツが背中側に落ちると、
 ゆたかは私のブラのホックに手をかけ、そっと私を裸にした。

「……やっぱり、ちょっと大きくなったよね、みなみちゃん」
「うん……そう、かな」
 実はゆたかと体を交わすようになってから、
 わずかではあるけれど私の胸に変化が表れているようだ。
 それが行為の所為なのかどうかは分からないけれど、
 それでも例えるなら「無」から「極々小」くらいの大きさの変化はあるようで、
 私よりも先に「触る側」のゆたかがそれに気付いて教えてくれた時は、
 自分でもはっきりと分かるくらいに気分の高揚が感じられ、
 その日の夜はなかなか寝付けなかったのを覚えている。
 それまで『一応』付けているだけだったブラも、
 それ日以来私にとって重要な意味を持つものに変わり、
 毎日ブラを付けることがちょっとした楽しみにもなってしまった。
120みなみとゆたか、ふたりのつながり (6/12):2007/12/23(日) 00:23:38 ID:Alltl/D5
「これって私のせい……なのかな?」
「わからないけれど……そうだと……嬉しい」
「えへへ……なんだか照れちゃうね……」
 ゆたかは人差し指でほっぺをかく仕草をして、
「……触ってもいい?」
 と上目使いで私を見上げた。
 私がこくりと頷くと、ゆたかは小さな両手で私の胸に手を当て、
 決して強くはない力で、ふに、ふに、と断続的に二つの手を動かして
 私にぴりぴりと微弱な刺激を与え続け、
 その焦らされているかのような心地に、私の体は一層疼かせられた。
 ゆたかの手から伝わるのは、温もりと、私への愛情。
「みなみちゃん、すっごくドキドキしてる……」
 そして私からゆたかには、高鳴る私の鼓動が伝わり、
 ゆたかに自分の心の声を聞かれているような気になって、私は少し恥ずかしい気持ちにさせられる。
 初めは胸だけに感じられた刺激も、じわじわと波紋のように広がっていき、
 やがて体全体をちくちくとつつくような、大きな感覚へと成長していた。

「……っ……ゆた、かぁっ……」
 塵も積もれば山となり、やがて私の体は重心を失い、ゆたかのほうへと傾いた。
 けれどゆたかは私を支えず、そのまま背中側に私と一緒に倒れ、
 それでも私の胸からは手を離そうとはせずに、
 ゆたかは先ほど私に愛された時と同じ体勢になっても、相変わらず私を攻め続けた。
「……ぁ……はぁっ……ゆたかっ……」
「みなみちゃん、気持ちよさそう……」
「み、ないで……ゆたか……」
 ゆたかに顔を見られるのが恥ずかしくなって、私はゆたかの頭の右に顔をうずめた。
 しかし私もやられてばかりではなく、お返しするつもりで、
 私は左手をゆたかのスカートにもぞもぞと忍ばせ、ゆたかの一番敏感なそこに指を沿わせた。

「ひゃっ……み、みなみちゃん……あっ……だ、だめだよぅっ……」
 ゆたかのそこはショーツの上からでも十分分かるくらいに濡れそぼっていて、
 私が指を少し押し付けるようにして動かすと、
 そこから染み出るように冷たいそれがじわりと私の指を濡らした。
 動かす度にじゅくじゅくとゆたかから愛液が出てくる様子は、
 指先の感覚だけでも相当にいやらしいもので、
 そのイメージは、アドレナリンを枯渇させてしまいそうなほどに私を昂らせた。

「ん……は、ぁっ……やっぱり、だめっ……。脱いでからにしよっ……?」
 ゆたかにそう言われ、私はまた、既の所で理性を取り戻した。
 スカートから這い出た指はほんのりと湿っていて、
 私がそれを見つめていると、ゆたかは恥ずかしそうに私の指を隠した。
 ゆたかはそれからスカートのホックを外してファスナーを下ろし、ショーツ一枚だけを纏った姿になり、
 私もベッドに腰掛け、デニムジーンズを脱いで床に置き、ゆたかと同じ格好になった。
 いつからだったか「ショーツだけはお互いが脱がせあう」というルールが私達の間に出来ていて、
 ゆたかは準備万端といった具合に、先にベッドに体を寝かせている。

「それじゃあ、ゆたか……」
「うん、お願い、みなみちゃん……」
 私はゆたかの腰に手をあて、そっと少しづつ、ゆたかのショーツをずり下げていった。
 ショーツとゆたかが離れるときに、つつ、とゆたかから一本の透明な糸が引き、
 二つを繋いでいたそれは、やがて距離が開くと、
 真ん中から下に引き寄せられるようにしてシーツに落ちていった。
121みなみとゆたか、ふたりのつながり (7/12):2007/12/23(日) 00:24:17 ID:Alltl/D5
 ゆたかのしま模様のショーツには、中心にくっきり染みが広がっていて、
 普段の純粋な、小さな女の子というイメージとは違い、
 ゆたかの体が一人の女性として、私を求めていたという事実がはっきりと残っている。
「ゆたかは……やっぱりすごくえっち……」
 私がそれを見つめながら少し意地悪にそう言うと、
「そ、そんなことないもんっ! みなみちゃんのが……えっち、だもん……」
 ゆたかはぷくっとほほを膨らませ、私をうるうると見つめた。
「ふふ、ごめんね……冗談だから……。私もお願い、ゆたか……」
 ゆたかは「んもうっ」と、もう一度だけ頬を膨らませた後、
 私の言ったことが冗談だと分かっているからか、すぐに元のゆたかに戻り、
 仰向けに寝ている私のショーツに手を掛け、私と同じように少しずつ下ろしていった。

「わっ……みなみちゃんも、すごいことになってるね……」
「きっと……二人ともすごくえっち……。昼間から……こんなことをしているから……」
 ゆたかは少し寂しそうな表情になって、
「やっぱり……こういうことって、いけないことなのかな……? 私達、女の子同士だし……」
「ううん、そんなことは、関係のないこと……。
 私は、ゆたかが好き。ゆたかは……私のことが好き?」
「うん、もちろんだよっ」
「じゃあきっと、いけないことじゃない。好きな人同士なら、それでいいと、私は思う……」
 そう、私達は愛し合っている。
 愛する人との繋がりを求めることを、誰が止めることができるだろうか。
 ゆたかは段々と顔を晴らして、
「そっか……そうだよね。私達、好きな人同士なんだもんねっ」
「うん……大好きだよ、ゆたか……」
「私も、大好きっ、みなみちゃん!」
 私達は座ったまま足を交差させ、裸で向き合ってキスをした。
 温かい、と何故かそう思わせられたキスだった。

「んっ……あ、はぁぁっ……み、みなみちゃぁん……」
 ゆたかを自分の前にひきよせ、私は左手でゆたかの敏感な部分を撫でた。
 指でひだになっているところをなぞると、間に溜まっていた愛液が雫となって垂れ、
 シーツに小さな染みを作った。
 中指と人差し指を中心に、上へ下へと手を動かすと、
 ぐちゅぐちゅという生々しい水音が聞こえ、小さく体を震わせるゆたかから甘い声が出される。
 私は敢えてゆたかが大好きなところには触らず、焦らすようにゆたかを愛した。
 ゆたかの目は遠くを見ていて、薄く開けられた口からは不規則な吐息が漏らされている。
 そのうちにゆたかは、軽い刺激では飽き足らなくなってきたのか、
「みなみちゃん……もっと……たくさんしても、いいよ……」
 と腰をややもじもじさせながら言った。
 私は待っていたと言わんばかりに、「そう……それじゃあ……」と言って、
 指先に少し力を込め、ゆたかの一番敏感なそこにそれを当てた。
122みなみとゆたか、ふたりのつながり (8/12):2007/12/23(日) 00:25:06 ID:Alltl/D5
「あっ……あぁぁ、あっ……!!
 やっ……みなみちゃっ……ぁんんっ……!!」
 ぐりぐりと、周りから挟み込むようにしてゆたかのそこを撫でると、
 ゆたかはさきほどまでと調子を変えて反応し、
 びく、びくとゆたかのそこが伸縮して、血液が集まっていくのが分かった。
 新たに湧いてくる泉の口から、私はそっと指先で愛液を掬い取り、
 まだ小さな蕾をたくさんのそれで濡らしてあげた。
 そして染みこませるように指でそこを触ってあげると、
 またどんどんと泉から愛液が湧き出てくるので、私はまた指先で掬いとって、蕾へと運んでいく。
 そうして育っていくのは、ゆたかの快感。
 生まれてくるのは、ゆたかが発するよがり声。
 ゆたかは私の背中に手を回し、頭を私の胸のあたりに押し付けて、
 私が生み出すそれらに必死で耐えているようだった。

「今はお家の人が誰もいないから……そんなに我慢しなくてもいいんだよ、ゆたか……」
「で、でもっ……あっ、ああぁっ……!!」
 私はゆたかが顔を上げた瞬間を狙って、ゆたかに少し強めの刺激を与えた。
 ゆたかは恥ずかしがるので、こうでもしないとゆたかのこういうときの可愛い顔が見られないからだ。
「可愛い、ゆたか……」
 私がそう言うと、ゆたかはやはり照れた様子で顔を下に向けてしまった。
 それがたまらなく愛おしくなって、私はより一層ゆたかを愛すことに一生懸命になった。
 初めは弱かった愛撫も、少し強く、けれどゆたかを傷つけないように、優しく。
 私の愛が伝われば、ゆたかはそれに応えてくれる。
 もっと、もっとゆたかを愛したい。

「みなみちゃん……わ、私……も、う……あ、あぁあっ……」
 ゆたかの中の快感が高まってきているのが、ゆたかの声と体で感じられた。
 私はぐっとゆたかの体を寄せて、二人の感覚をもっと密にした。
 ゆたかは以前、自分が達する瞬間が少し怖いと言っていたので、
 こうすることで、少しでもゆたかに安心感を与えられると思ったからだ。
 ゆたかはぎゅっと私の体を抱きしめ、頭を私の胸に埋め、
「あ、あ、あっ……だめ、も、わた、し……」
「大丈夫、ゆたか……怖くないから……」
 ゆたかが私を抱きしめる力がぐっと強くなり、そして、
「あっ、あああぁっ……みなみ、ちゃ……あっ、ああぁあっ――!!」
 普段めったに聞くことのない大声を部屋中に響かせて、ゆたかは絶頂に達した。
 それと同時にゆたかの体がびくっ、びくっ、と小刻みに震え、
 私はゆたかが壊れてしまわないように、しっかりとゆたかの体を抱きしめた。
 しわのよったシーツには、私達の行為を物語るかのように、手のひら大ほどの水溜りが出来ていた。
 
「んっ……んはぁっ……みなみ、ちゃん……」
「大丈夫……? ゆたか……」
 ゆたかはしばらく息を乱したまま、なかなか落ち着かなかった。
 ゆたかは体が強くないので、あまり激しいことをすると、具合を悪くしてしまうかもしれない。
「もう今日はやめる……?」
 だから私はあくまでゆたかの体を優先した。
 けれどゆたかは、
「ううん、大丈夫……ありがとね、みなみちゃん」
 と顔を上げ、
「こういうことすると、すっごく気持ちよくなっちゃって、
 体がおっつかなくなっちゃうけど、でも、みなみちゃんと一緒にこういうことした日に、
 体の具合が悪くなったことは一回もないんだよっ?」
 と言って、いつもの可愛らしい笑顔をにこりと私に向けた。
123みなみとゆたか、ふたりのつながり (9/12):2007/12/23(日) 00:25:57 ID:Alltl/D5
「だから、大丈夫。それに……まだ、みなみちゃんが、気持ちよくなってないでしょっ?
 今度は、私がしてあげる番だから……」
「ゆたか……」
 そう言うとゆたかは少し背伸びをし、唇をほんの少し突き出したので、
 私は背中をちょっと曲げ、ゆたかに口付けをすると、
 ゆたかはとても嬉しそうにえへへと笑うので、私はその笑顔になんだかすごく安心してしまって、
 自然と私の顔にも笑みが浮んだようだった。
 ゆたかはそれからそっと私のそこに手を伸ばし、優しく私のことを撫で始めた。

「……は、ぁっ……ゆたか……あいかわら、ず……上手……」
 とても意外なことだけれど、ゆたかは私を愛でることがすごく上手い。
 つぼをついてくる、というか、的確に、私の弱いところを、
 最初から知っているみたいに優しく撫でてくる。
 それは私が感じやすいということなのかもしれないけれど、
 それを考慮したとしても、ゆたかはそう私に思わせるほど私を愛でることに長けていた。
「そ、そう、かなぁ……?
 えへへ……なんだかそう言ってもらえると嬉しいね」
 無邪気に微笑みながら、ゆたかは私のことを変わらず愛し続けた。
 私のそこは先ほど焦らされていたこともあって
 さわれば溢れてしまいそうなほどに濡れていたので、
 ゆたかがかすかにその指を上下に動かすだけで
 ぐちゅぐちゅと私の羞恥心を掻き立てるような音が鳴り、
 矛盾するようだけれど、その音は私を興奮させる音でもあるので、
 さらに音の元が私のそこから分泌され、そうして止まることのない永久機関を築いていた。

「ゆたか……私も……」
「ぁっ……だ、だめだよ、私さっきしてもらったばっか……あ、あぁっ……」
 私はゆたかの背中に回していた左手を、さっきのようにゆたかの秘所に忍ばせた。
 ぴちゃぴちゃという水音が、自分とゆたかから、ちぐはぐなステレオ再生となって
 私達の耳に入り、それに割り込むようにして二人分の喘ぎ声が絶え間なく発せられている。
「ゆた、かぁっ……」
「んん……みなみちゃぁん……」
 愛し合っているときにお互いの名前を呼びたくなるのは何故だろう。
 相手を思う気持ちが爆発して、それが名前を呼ぶという行為となって口から出ているのだろうか。
 
 ゆたかが私を抱く力が、そして私がゆたかを抱く力が、ぐっと強くなった。
 だんだんと何も考えられなくなってきて、
 ゆたかを求めること以外の全ての思考が中断された。
「ゆたか……ゆたかぁっ……」
「みなみちゃん……大好きっ……」
 二人のボルテージが上がっていく。
 愛する人を互いに高めあっているというこのどうしようもなく甘美な状況では、
 私達が達するのはそう時間のかからないことだった。
 快感が全身にあますところなく行き届き、許容量を今にも超えてしまいそうだ。
 ぶくぶくと私の中で大きな怪物が膨れ上がっていき、
 今にも私という殻をやぶって外に出てしまいそうな、そんな感覚だった。
124みなみとゆたか、ふたりのつながり (10/12):2007/12/23(日) 00:26:38 ID:Alltl/D5
「ゆたか……私、もう、げんか……い……」
 そうして私の中で決定的な何かが弾けた。
 一度水に浸ってしまった紙が、水を吸い上げるのを止められないように、
 私の中の絶頂感も、止められようもなく私の体を侵食していった。
「私もっ……また、だめ、みた、い……」
 ゆたかの手と私の手が激しさを増した。
 一瞬、私達の体が強張り、そして、
「ゆたかっ……大好きっ……あ、ぁぁっ……あああぁっ!!」
「みなみちゃぁん……はぁぁっ……ふあああっ……!!」
 私達は、みっともないくらいの大声をあげて果てた。
 体がはち切れそうなほど全身を強い快感が襲い、
 行き場を失った快感はびくびくと私の体を震えさせながら、しばらく私の中に居座り続けた。
 ゆたかは達した瞬間に私を押し倒すようにして倒れこみ、
 快感に耐える私に強く抱きしめられながら、ゆたかもそれと必死に格闘しているようだった。
 頭がどうななってしまいそうなこの感覚は、いつになっても慣れそうにないけれど、
 いっそどうにかなってしまうほどのそれを、いつか感じられたら、
 と頭のどこかで思ってしまっているのは、ゆたかには内緒にしておこう。

 私の元に思考が回復するまでどれほど経っただろうか、
 ゆたかが頭をあげ、少し力の抜けたまなざしでこちらを見て、
「みなみちゃん、大丈夫?」
 と言って微笑った。
 私はなんだかそれがおかしくって、
「それは私のセリフ……」
 と言ってゆたかの頭に手を置き、優しく撫でた。
「みなみちゃん、すごく気持ちよさそうだった……可愛かったよ、みなみちゃん」
 ゆたかがそう言ってくれるのはありがたいのだけれど、
 可愛い、と言われるのはやっぱり少し恥ずかしい。
「私はまだ大丈夫だよ」
 ゆたかが次に発したこの言葉が何を意味しているのかは、すぐに理解できた。
「どうなっても知らないよ、ゆたか……」
 私らしくないセリフだな、と思いながら、私はゆたかを抱いて、体を起こした。
 しわのよったシーツには、二つの染みが繋がって、一つの大きな水溜りが出来ていた。

「ゆたかはこれが好き……?」
「うん……温かくて、何だかみなみちゃんを感じられてるって気がして」
 足をまたぐように交差させ、私達は一つになっている。
「そう……私も、好き。少し恥ずかしいけれど……」
 触れている部分から、微弱ではあるけれどゆたかの熱が伝わってくる。
「じゃあ、いくよ……ゆたか」
「うん……私も頑張るね」
 少しの間見つめあったあと、私達はまた快楽の旅へと船出した。
125みなみとゆたか、ふたりのつながり (11/12):2007/12/23(日) 00:27:19 ID:Alltl/D5
 この体勢は思ったよりも密着度が高いので、
 ゆたかのそこの感触がとてもリアルに感じられる。
 ゆたかの花びらと私のそれが、ぐちゅぐちゅと生々しい音をたてる潤滑油によって
 ぬるぬると擦り合せられて、手で触りあったときとは違う、羞恥にも似た快感を生み出す。
 そしてゆたかのことも、手で覆われない限りははっきりと見えるので、
 ゆたかが気持ちよさそうな表情も、可愛らしい胸も、ちゃんと見ることができる。
「ふあっ……あああぁっ……」
 そうしてゆたかが良い反応をしたら、その気持ちいいところを重点的に攻めてあげる。
 不思議とそういうポイントは私自信も好きなようで、
 ゆたかと一緒に声を混じらせることも少なくない。
「ゆたか……気持ちいい?」
「うん……もっと、しても……いいよ……?」

 ゆたかがそう言ったこともあって、私は少し腰の動きを速めた。
「あぁぁっ……みなみちゃ……」
 ゆたかの体が大きく揺れ、小ぶりな胸が少し上下に揺れている。
 ぴちゃぴちゃと音を立てるそこから、シーツのほうに向かって蜜がこぼれ落ちていった。
 ゆたかの体は私の視覚を刺激し、さらに私を昂ぶらせ、
 部屋に立ち込めている女の子独特の香りが、私の嗅覚を刺激して、私の頭をくらくらとさせる。
 花びらの触覚は十分なほど官能的だ。
「んっ、んっ、んっ、ああっ……きもち、いいよぅ、みなみちゃん……」
 けれどやはり私を一番興奮させるのはゆたかの声で、
 ゆたかの甘い声はこういうときにしか聞けないので、ついもっと聞きたいと思ってしまい、
 必要以上にゆたかを攻めてみたくなる。
「あっ、はぁっ……ん、ん、んん〜……」
 こうして少し切ない顔をされたときなどは、堪らなく可愛いと思ってしまう。
 ゆたかは気付いていないかもしれないけれど、
 ゆたかは私なんかよりもずっと艶っぽい表情が出来るし、そういう声だって出せる。
 けれどそれを知っているのは私だけで、
 みんなの知らないゆたかを知っていることが、私はなんだかとても嬉しかったりする。

「はああっ……ん、ん、あああああっ……」
 ゆたかが自分からも、まるで更なる快感をを求めるように動き始め、
 私の中の快感も、それによってふつふつと湧き上がってきた。
 ゆたかがシーツをぎゅっと握りしめ、その周りにくしゃりとしわがよった。
 私達が動いてベッドが軋む音、ゆたかと私の声、
 私達のつながったところから生まれる水音、
 それらが部屋中を埋め尽くして、耳から私の脳を刺激する。
 今、泉先輩も、そうじろうおじさんもいなくてよかった。
 もしいたら、私達の秘め事は簡単にばれてしまっていただろう。
「はぁ……はぁ……ふああぁぁっ……」
 ゆたかの呼吸が深くなって、体が少し震え始め、
 目はどこか遠いところを見ていて、ゆたかの掴んでいたシーツにはさらにしわがよっていた。
 ゆたかは、本日三度目の絶頂を迎えようとしているようだった。
126みなみとゆたか、ふたりのつながり (12/12):2007/12/23(日) 00:28:02 ID:Alltl/D5
「ゆたか、もう……限界?」
 私がわざとそう聞くと、
 ゆたかは息を乱したまま、もう声を出す気力も残っていないのか、首だけを動かし、
 私はゆたかを果てさせるつもりで、最後のスパートをかけた。
「んっ、んっ、ん、ああっ、あ、あっ……」
 ゆたかは着々と絶頂への階段を上っていき、
 私自信も、一歩一歩、ゆたかのいる場所に向かっているのを感じた。
 そして、
「あ、あっ、あっ……! ああぁああぁっ……!!!」
 と、ゆたかは頼りなく声を張り上げて、体をぐったりとさせた。
 直後に私自身も絶頂感が最大まで高まり、
「あ、ああっ……ゆたかぁっ……!!!」
 愛する人の名前を呼んで、私の体も快楽に包まれた。
 体をベッドに倒すと、
 少し西側に傾いた太陽の光が、部屋を照らしているのが見えた。


「今日はなんだかいっぱいしちゃったね」
 温かいシャワーを浴びながら、ゆたかは照れた様子で言った。
「うん……けれど、シーツが……」
 結局あのシーツは二つの大きな水溜りを残して、くしゃくしゃになってしまった。
 毎度気をつけてはいるのだけれど、今日は少し羽目を外しすぎてしまったかもしれない。
 今、シーツは洗濯機の中でぐるぐると音をたてて回っている。
「うーん、まぁ次は気をつけよっか」
 ゆたかはあまり気にしていない風に、にこりと微笑んだ。
 その無邪気な笑顔が、さきほどまでの艶っぽいゆたかとあまりにも違っていたので、
 私はくすりと、ゆたかに気付かれない程度に笑った。


「ふう、温かかったね〜」
「うん」
 シャワーを浴びた後は、タオルで体の拭き合いをした。
 私達はあの後、そのまま降りてきたので、
 服は二階のゆたかの部屋に置きっぱなしになっている。
「じゃあ早めに戻ろうか……ゆたか」
「うん、そだね。でもなんかまだふらふらしちゃって……うわっ!」
「!!」
 
「ただいま〜、いやーかがみ達が家の手伝いがあるっていうから早く帰ってきちゃっ……」

 バランスを崩してこけてしまったゆたかと、
 そのゆたかを支えようとして一緒にこけてしまい、
 丁度ゆたかに覆いかぶさるようになっている私を、
 柊先輩の家から帰ってきた泉先輩に目撃されたのは、
 今日、私達が好き勝手やってしまったことへの罰なのだろうか。

「ご、ごゆっくりぃ〜」
 ガチャリ、と扉が閉まる音がして、泉先輩は外の世界へと消えた。
「ま、まって、お姉ちゃん!」
「ゆたか、まず服を着ないと……」

 泉先輩の後を追って、そのまま外へと飛び出していきそうなゆたかを止めながら、
 私はこの後どうやって泉先輩に弁明しようかと、まだ回りきらない頭で必死に考えるのだった。

 洗濯機がシーツを回す音を聞きながら、私は何となく、今日の帰りは遅くなりそうだなと思った。
1279-727:2007/12/23(日) 00:28:51 ID:Alltl/D5
これで終わりです。この二人のエロは何度背徳感に押しつぶされそうになったか…
なんだかひよりの気持ちが分かったような気がします。
他にもゆたかをなるべく攻めに回さないように(笑)とか、かなり苦戦した一作でしたが、
二人の体の繋がりだけじゃなく、心の繋がりも感じ取っていただけたら幸いです。
読んでいただいた方、ありがとうございました。
128名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 00:34:51 ID:equwirMC
ああああ、すいませんすいませんすいません
神作品に割り込んでしまいましたorz

リロード忘れてた……
129みなみん:2007/12/23(日) 00:39:44 ID:ifh2DS/+
>>127
GJ・・・いい・・・すてき・・・
お願いだから、自重しないで・・・
最近・・・泉先輩に奪われてばかりで・・・その・・・(涙目)










こなた「いや、だからね?あくまでそれは創作の話であってね?」
かがみ「こなた、みなみちゃんの話本当?私の見てない所でそんな・・・
     きいいくやしいいいい私というものがありながらああああ!!」
こなた「いや・・・だから誤解だって・・・落ち着いて話し合お・・・アッー!!」
130名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 00:59:48 ID:VEjrgw49
>>127
ベリベリGJ!!
濃厚エッチの後のほのぼの落ちが素敵……

それにしても前スレ、とうとう六百未満で限界突破って…これこそどんだけって感じですね。
読む専なのに追いつくのが大変で嬉しい悲鳴の毎日ですわ。
131名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 01:05:41 ID:XblQqSO9
>>127
とても丁寧に書かれていて、みなみがゆたかを愛している
という感情がよく表現されていました。
エロさだけでなく美しさを感じた良い作品だと思います。

> 少しの間見つめあったあと、私達はまた快楽の旅へと船出した。
これが単なる比喩表現なのか宝船という体位でやったことの暗示なのか気になるところw
132名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 01:07:23 ID:5JIpaaVu
>>127
コレはけしからんエロス。
何時ひよりんが沸いて出てくるかもしれないと、
ヒヤヒヤしながら読んだのは秘密中の秘密。
133名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 01:14:30 ID:Cphd+2CY
エロ部分の描写がこのスレでもトップクラスの出来だったと思います
ちゃんとそれが物語になってる感じ
134名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 01:52:53 ID:jN4nVEQR
>>127
えろおおおおおおおおおおおお!!!
自分もそんな エロい描写が書きたいです!!!!
135名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 02:10:23 ID:6Vyp+h1Z
>>127
みなゆた、いいよ、みなゆた(*´Д`*)ハァハァ

当初こな×かがにしか興味なかったオレが今では全てのカップリングに萌えている。
くそ、これがゴットかなたさんの力か…
136パティ:2007/12/23(日) 02:23:18 ID:ifh2DS/+
ここでパティ×ひよデースよ!
ひよりんの日本美女的ストレート髪、メガネ微ロリ顔微ロリボディを、
私のこのホウマンなバディでつつみこんであげるのデス
OHYes!!想像しただけで体のあらゆる箇所が濡れちゃいマース!










ひより「ぞくっ・・・身の危険察知再び・・・ダンボールダンボール・・・
    ぐすっ・・・最近こんなんばっかで、
    おちおち原稿にも取り掛かれないッス;;」
137ぶーわ:2007/12/23(日) 03:01:36 ID:jN4nVEQR
ども、最近TS尽くしのぶーわです
TSものあんな引きしといて、0から始めよう! の続き投下させてもらいますね
・パラレル注意!
・鬱注意!
・19話20話各6レス 計12レス使用
「知って……しまったんですね」
 目の前に現れた天使が、悲しみに顔を俯ける。
 まだ、私の頭の中は混乱している。
 私を殺した、誰かがいる。
 その事実が……強烈な吐気となって私を襲う。
 私と突き飛ばしたその手。
 その手には何が篭っているんだろう。
 憎しみ? 恨み?
 そんなの、分かんない。
 分かるはずもない。
 でも、その手には何かの意思を感じる。
 偶然に、とかじゃない……確かな意思。
 『私を殺す』という動作への、確かな意思。
 それは悪意から?
 そう、誰かを殺すのに……善意なんてあるはずもない。
 その悪意が私を殺し、今もつかさの心を苛めている。
「あんた、じゃあ……知ってたんだ」
「……はい」
 その顔に、いつもの笑顔はない。
 ただ哀しそうに……言葉を返すだけ。
「知ってて……黙ってたの!? 誰かが、誰かが私を殺したのよ!?」
「まだ、殺してはいません……貴方が死んで初めて、殺したことになります」
「一緒よそんなの!」
 思わず声を張り上げる。
「こんな何にも触れない、誰とも喋れない体なんか……死んでるのと同じじゃない!」
 いつしか反芻した言葉を思わず漏らす。
 こいつに当たるのは間違ってる。
 そんなのは分かってるのに……言葉は止まらない。
「つかさ……なの? それとも違う誰か? 誰! 誰なの!? 誰が、私を……!」
「それを知って、どうするんですか?」
 先程の言葉を繰り返す。
 彼女の眼が、私を貫くように見る。
「その相手を……殺しますか?」
「なっ」
 今度は彼女の言葉が私に降り注ぐ。
 それに返事も出来ず、言いよどむ。
「そんな事に意味はありません」
 そんなの……分かってる。
 それじゃあ繰り返し、負の連鎖が繰り返されるだけ。
 だけど。
 だけど……憎い。
 憎い、憎い……私から全てを奪ったそいつが!
 私をこんな体にした、誰かが!
「……憎しみで、心を満たしてはいけません」
「だって、じゃあ……どうしろって言うのよ!」
 誰かが私を殺した。殺そうとした!
 それはどうしようもない事実。
 私を突き飛ばしたのは、確かに誰かの手だった。
 そいつはきっと今ものうのうと生きてるに決まってる!
 そいつを、どうしろって……。
「許すんです」
「!」
 天使の口から、馬鹿げた言葉が漏れる。
 許す?
 私を殺そうとした、そいつを?
 何よそれ。
 何よそれ!
 そっちのほうが、意味なんかないじゃない!
「人と、動物の違いが分かりますか?」
「……」
 返事が出来ない。
 その答えが分かるから、なおさら。
「動物は本能で仲間を殺します。そしてそれに謝る事すら、憎む事すらありません。ですが」
「人間は……違う」
「……ええ」
 私が先に答えたのを確認してから、もう一度息を吸う。
「人は、『意識』で人を殺す……その人がもつ、悪意で」
 恨み。
 憎しみ。
 妬み。
 そんなもの、動物は持ち合わせていない。
 ただ生きるために、生きているのだから。
「だけど人は、許すことが出来ます。謝ることが出来ます」
 ……そう。
 だって人には、『意識』があるから。
「ですからどうか……許してあげてください」
「!」
 その時、彼女が頭を垂らした。
 なんで……。
 なんで、あんたが謝るの?
 そんなにそいつが、大事?
 私を殺そうとしてる、そいつが!
 そうだ、そんなやつに殺されてたまるもんか。
 それくらいならいっそ……私が、私のほうからっっっっ!!!
「かがみ!」
「!」
 パシィンと、音が響いた。
 その後に、鈍痛。
 鈍い痛みが頬から脳へと広がっていく。
「落ち着きましたか?」
「……」
 天使に引っ叩かれた頬が、ジンジンと頭を正常に戻していく。
 私は何を考えていたんだろう。
 何て事を、考えてしまったんだろう。
「うん……ありがと」
 冷静になった頭では、今の自分の考えのなんと馬鹿らしいことだろう。
 人として……最低の行為を考えるなんて。
 ちょっと落ち着きましょう。
 知的で冷静でクールが売りだものね、私って。
「……確かに、復讐なんて馬鹿らしいわ」
 それなら、そいつと一緒。
 私も殺人者の仲間入り、そんなの嫌だもんねっ。
「貴方なら、分かってくれると思いました」
 ようやく笑顔を見せる天使。
 それに少し、安堵する。
 ……そう、確かに復讐はしないわ。
 でも……。
「でも、許せるかは……別よ」
「えっ、ど、どうしてですか?」
 その笑顔が慌てだす。
 ったく、忙しいわねあんたは。
「それはそいつに……理由を聞いてからよ」
 だってそうでしょ?
 私を殺す理由。
 それは、確かにあるはず。
 それが分かんないうちは、答えなんて出せない。
「会う、つもりなんですか?」
「ええ、あんたはどうせ教えてくれないんでしょ? じゃあ探すわよ、自分で」
 これでも法学部目指してるんだからね!
 そこだ! ってなもんよ。
 ふふっ、ようやく私らしくなってきたじゃない。
「……そうですか」
「止めないの? 意外ね」
 あれだけ教えないとか言ってたくせに……。
 な、何よ。
 何で睨むわけ? そこで。
「貴方が知ろうとするなら、私は止めません。知りたければ出来る限りの情報も貴方に与えましょう」
「でも、誰がやったかは……言わないわけね」
「……ええ」
 頑なに首を振る。
 ったく、変なところで頑固ね。
「じゃあいいわ、そうね……事故の状況を教えて。あんた、知ってるんでしょ?」
「……」
 少し考えるように押し黙る。
 私も少しは覚えてはいるけど……なかなか曖昧だ。
 どんっ、と押されたところぐらいまでは思い出したんだけどね。
「分かりました……いいですよ」
 ようやく折れたのか、怪訝な表情で顔をあげる。
「では、場所を変えましょう」
「場所? ……ああ、そうね」
 そういやまだ、学校の教室だった。
 つかさの姿はもう教室にはない。
 多分みゆきが気遣って保健室にでも連れて行ったかな……さすが委員長。
 そのまま校舎から正門を突っ切り、外へ。
 ったく、一体何処まで……。
「では、ここで」
 って早いな!
 学校から出て十分も立たない道で、天使が振り返る。
「ここは?」
「……覚えて、ませんか?」
 天使に言われて、辺りを見る。
 そして……息を呑んだ。
 乱暴に折れ曲がったガードレール。
 そこに付着した褐色の染みは……きっと、血。
「ここが貴方が突き飛ばされた場所です」
「う……ん」
 強烈な吐き気と眩暈が一緒に私を襲う。
 体が少し、震えてる。
「金曜日夕方、貴方は授業を終えて帰宅しました」
 淡々と説明を続ける天使。
 そうだ、確かつかさと一緒に帰ってた。
 だってそうよね? つかさの声が私には聞こえてたんだもん。
「そしてこの横断歩道で……っと」
 そこで言葉を止める。
 私に気をつかったらしい。
 まぁそこで……轢かれたってわけね。
「その時ここに居たのは貴方以外に二名。貴方と一緒に歩いていた学生と、偶然通りかかった少女です」
 その学生が、つかさ?
 ……で、いいのよね。
 うん、そこまでは分かった。
 そうそう、少しは思い出したわ。
 いつもの帰りのラッシュの時間とは外れてて、ほとんど人は居なかったんだっけ。
「なるほどね……それで、なんでつかさが私を殺したってなるわけ?」
 流れてる噂を要約すると、そういうこと。
 姉殺し。
 姉を殺した……妹。
 噂というものには、必ず立つ理由があるはず。
 一緒に居るだけで犯人扱いされたってのは少し、弱くない?
 むしろ事故ってほうが自然なんだけど……。
「二つの意見が、『食い違っている』からですよ」
「?」
 そこで首を傾げる。
 食い違う。
 その言葉に少し……心臓が反応した。
「一緒に帰った学生はこう証言しています。『彼女と一緒に帰宅した。音に気がつき振り向くと、彼女が轢かれていた』」
 そんなのまで知ってるわけね。
 ええと、これがつかさの証言か。
 何よ、普通じゃない……特に矛盾はないわ。
「しかしもう一人は、違います」
 もう一人の目撃者。
 少女? なんでそんな所に居たのかしらね。
 それで、その女の子はじゃあ違うものを見たの?
「『二人の女性が歩いていた。そして横断歩道の直前で、片方がもう片方を突き飛ばした』」
「なっ……何よそれ!」
 思わず声を張る。
 そんなはずない!
 馬鹿げてるそんなの!
「そ、その子が嘘をついてるんじゃないの!? だって、つかさが……つかさが!」
「……」
 声を荒げると、天使が俯く。
 それが本当なら、噂も頷ける……なんてもんじゃない。
 その証言は、事件の全てを物語っている。
「私が教えられるのは、ここまでです……ですがかがみ」
 まだ頭の混乱してる私を、天使の言葉が通り過ぎていく。
 その眼はまた、悲哀に満ちていた。
「真実は時に優しく、残酷です……その答えを求めるならどうか、心折れぬように」
 真実。
 その言葉が、私を苛める。
 私だけじゃない、つかさも。
 ……。
 つかさ……なの?
 そんなの信じない、信じられない。
 だって、つかさは……つかさだもん。
 私の大切な、妹。
 そう、大切な……。
 そのはずなのに、今は少し……怖い。
「それでは私は、ゆたかの所に戻りますね」
「う……ん」
 天使が踵を返す。
 それを見送るしか、今の混乱する頭は出来なかった。
「……最後に、もう一つ」
「えっ……」
 だけどその足が止まり、天使が言葉を漏らした。
 そして続けた言葉が、ゆっくりと私の心臓を貫いていく。
 鈍く刺さった槍から漏れる、鈍い痛み。
 心折れぬように。
 いつか、何処かで聞いた覚えのある言葉。
 その言葉に今は……寄りかかることしか出来なかった。

(続)
1440から始めよう! 20.前に進もう!(1/6):2007/12/23(日) 03:13:23 ID:jN4nVEQR
「あ、おかえりっ。かがみ」
「たっ、だい……ま」
 行き場をなくし、家に戻ってくるとまず呆気にとられた。
 こなたが、笑顔で迎えてくれたからだ。
 しかも部屋じゃなくて、台所。
 そこで鼻歌混じりで料理を作っている。
 機嫌は何ていうか、最高潮。
 心の陽気が伝わってくるかのよう。
「いとこの子ね、無事だって」
 動揺する私に振り返り、笑顔を光らせる。
 今朝の落ち込んでいた様子が、嘘のよう。
「まだ意識は戻らないけどね……もう危険な状態は越えたんだって」
 胸から伝わるのは、暖かな優しさ。
 きっとその子は、大切な人なんだ……こなたにとって。
 ……ズキン
 心臓が、痛む。
「ゆーちゃんは強い子だもん、きっとすぐに目を覚ましてくれるよっ」
 愛情が溢れるのが伝わり、こなたの顔に笑顔が咲く。
 こんなに長く笑ってるのを見るのは、初めてかもしれない。
「明日じゃなくても明後日じゃなくても……いつか、目が覚める日があるんだよね」
 料理を作る手が少し止まる。
 その目は少し、涙で滲んでた。
 ……ズキンズキン
「良かったよ……生きてて、本当に」
 その涙に気がついたのか、慌ててそれを拭う。
 そしてこちらを向き、誤魔化すように苦笑い。
「お父さんももうすぐ病院から返ってくるってさ」
 その言葉とともに漏らした笑顔が……歪んだ。
『最後に、もう一つ』
 ……ズキン
 心臓がまた痛む。
 天使の言葉が蘇っていき、痛みが全身に広がる。
「ねぇ」
「うん?」
 こなたと、視線が交わった。
『目撃した少女の名前は』
 ジワジワと、足元から黒い何かが上ってくる。
 それが私の体を麻痺させ、思考を奪っていく。
「いとこの子の名前……なんて、言うの?」
「え? ああ、えっとね」
 こなたの動作が、いやにゆっくりに見えた。
 心臓の音が、耳を劈いていく。
1450から始めよう! 20.前に進もう!(2/6):2007/12/23(日) 03:14:57 ID:jN4nVEQR
「小早川ゆたか」
『小早川ゆたか』
 二人の声が、重なった。
 まるで調子を合わせたかのように、二つがハミングする。
『……事故にあった、貴方の宿主のいとこです』
 そこに天使の言葉が混ざり、耳障りな音を奏でる。
 その不協和音と共に、世界が反転していく。
 天使は言った。
 ゆたかちゃんを迎えに行った日……言った。
『貴方は事故にあいました』
 事故。
 そう……事故。
 私もそう、交通事故にあった。
 ……誰かに、突き飛ばされて。
 だからそれは事故じゃない、『事件』だ。
 そしてそれを見ていたのは……ゆたかちゃん。
 その彼女も、事故に?
 そんな……そんな偶然ってある!?
 それともゆたかちゃんも、誰かに?
 誰に?
 つかさ……に?
『二人の女性が歩いていた』
 私と……つかさ。
 そして。
 そして……。
『そして横断歩道の直前で』
 言葉が反響する。
 嘘。
 嘘……うそうそうそうそ。
『片方がもう片方を突き飛ばした』
 嘘っ!!!
「かがみ?」
「あっ……」
 こなたが私を不思議そうに見上げている。
 私の頬から落ちたのは、涙。
 何で泣いたのかは、分からない。
 怖かったから?
 哀しかったから?
 ううん、きっと信じられなかったから。
 妹を……つかさを。
「ち、違うのっ」
 慌ててそれを拭う。
 でも、一度落ちた涙は止まってくれない。
 拭うたびに溢れる涙は、みっともなくて恥ずかしい。
1460から始めよう! 20.前に進もう!(3/6):2007/12/23(日) 03:17:25 ID:jN4nVEQR
「かがみ……」
「違う……違う、から」
 自分で言ってて、訳が分からない。
 何が、違うの?
 私は……つかさに?
 ゆたかちゃんも、つかさに?
 いいや、きっと偶然なんだ。
 ゆたかちゃんの証言が間違ってて。
 そのゆたかちゃんがたまたま事故にあっただけで。
 ……そう。
 きっと……そう。
 ……。
 否定してるはずなのに、次々と突きつけられる事実は一つの事象しか認めてくれない。
「つかさのはずない、つかさのわけ……ないよ」
 零れた涙と一緒に嗚咽が漏れる。
 私はただ、泣き崩れるしか出来ない。
「ど、どうしたのさっ。かがみっ」
 こなたが手を伸ばすが、それも空を切る。
 天使が居なければ、何も出来ない私。
 私をこんな体にしたのは誰?
 つかさじゃない。つかさのわけない。つかさのはずがない!!
 じゃあゆたかちゃんが見たのは何?
 どうしてゆたかちゃんまで?
 どうして……どうして!?
「無駄、よ」
「えっ」
 泣きながら嗚咽と共に、言葉を漏らす。
「待っても……無駄」
 そのまま馬鹿にするように。
 嘲るように言葉を紡ぐ。
「私ね……妹に、殺されたんだって」
 言葉にして、涙がまた溢れた。
 だって、それしかない。
 つかさが、私を殺したんだ。
 理由なんて分からない……でも、殺した。
 そして……。
「ゆたかちゃんも、その子に……殺された」
「!」
 こなたの顔が強張り、緊張が伝わる。
 動揺、逡巡、驚き……色んな感情がこなたの中で混ざっていく。
「だから目が覚めてもきっと一緒、また殺される……私も、ゆたかちゃんも!」
 そうだ。
 生かしておくわけがない。
 きっとまた殺される。
 そしたらまた、こんな体に?
 こんな……何も出来ない体に?
1470から始めよう! 20.前に進もう!(4/6):2007/12/23(日) 03:19:20 ID:jN4nVEQR
「だから無駄! どんなに待ったって、目を覚ましたって……また死ぬんだ!」
 泣き喚きながら、こなたに向かって叫ぶ。
 こなたを傷つけるのが分かっているのに。
 私が傷つくのが分かっているのに。
「……」
 こなたは、黙って聞いていた。
 いつものように、怒る事もなく。
 不機嫌なわけじゃなく。
 ただ……聞いてくれた。
「大丈夫だよ」
「!」
 そしてこなたの声が聞こえ、私が顔を上げる。
 彼女は……不思議な顔をしていた。
 私を見るのは、軽蔑とか怒りじゃない。
 あの天使にも似た……慈愛の眼。
「妹さんの事、信じてるんでしょ?」
「えっ……」
 ここで私は不思議な感覚に囚われた。
 まるで、私の心が見透かされてるような……錯覚。
 だってそんな事……こなたには一言も言ってないっ!
 私の感情は、私だけのもののはず!
 私だけ。
 そう、私……だけ?
「伝わってきたよ、かがみの気持ち……だって、かがみが言ったんだよ?」
 その笑みが、私を包む。
 それと一緒だった。
 胸の奥から溢れてくる……不思議な感情に気がついたのは。
「キョウユウしてる、でしょ?」
 こなたが両手で自分の体を抱くように手を体に這わせる。
 その感覚まで、肌を通して伝わってきた。
 ……ああ、あったかい。
「触れなくてもこうすれば……伝わる」
 その両手の温かさが、私の体に広がっていく。
 今私は、彼女に……こなたに抱きしめられているのと、同じだ。
 だって……共有してるんだ。
 そうだ、今まで感じてきたじゃないか……彼女の気持ちを。
 彼女の感覚を……彼女の全てを。
 共有というのは、共に分け合う事。
 私が彼女の感覚を感じていたなら……彼女も同じだ。
 私の心の中までも、彼女には伝わっていた。
1480から始めよう! 20.前に進もう!(5/6):2007/12/23(日) 03:24:29 ID:jN4nVEQR
「私も、かがみと同じだった」
 こなたが呟く。
 その表情には少し、悲哀。
「ずっと……泣いてた。心で、体で……それで、全部が信じられなくなった」
 彼女の母親は死んだ。
 もう、会えない。
 だから、父親も同じ。
 友人も同じ。
 人間は……同じ。
 いつかは死ぬ。
 いつかは居なくなる……そんな存在。
 そんなものを、どう信じればいいんだろう。
 彼女はその堂々巡りの謎かけの答えに……自分を隔離した。
 それが彼女の……答え。
「だけど……かがみは違うって今、分かった」
 でもそれは、答えじゃない。
 答えじゃなくて……逃げ。
 現実を見ないという、逃避。
「それでもかがみは……信じたんだね。そんな体になっても誰かを信じて、自分を捨てたりしなかった。逃げたりしなかった」
 こなたの手に力が入る。
 私に言いながら、その自分の体にも響かせている。
 それはきっと、彼女にもあったから。
 誰かを信じたいという……気持ちが。
 逃げずに答えを出したいという、願いが。
「口でどんなに言ったって、伝わってくるよ。かがみは妹さんの事、心では疑いきれてない」
「……っ」
 その言葉に、つかさの事が頭の中であふれ出す。
 そう……だ。
 つかさは……そんな子じゃない。
 誰かを、私を殺すような子なんかじゃ決してない。
 だって私たちは……双子。
 神様が悪戯に分けた、生命の芽。
「かがみが信じるなら、私も信じる。その子がゆーちゃんを……かがみを、殺すわけない」
 彼女の言葉が、その両腕が、優しさが……私を包む。
 その暖かさが嬉しくて。
 胸から溢れてくる感情が、恥ずかしくて。
 私は……何も、言い返せなかった。
 お礼も、謝罪も……。
 ただ私は……泣いたんだ。
 彼女の、腕の中で。
1490から始めよう! 20.前に進もう!(6/6):2007/12/23(日) 03:27:21 ID:jN4nVEQR
「ただいまー」
 その涙が地面に零れ落ちるのと、同時だった。
 玄関から音が聞こえた、温かみに溢れた男性の声が響いたのは。
「……私、も」
 その父親の声が、彼女を縛る。
 体が震え、心が凍りついていくのが伝わる。
 いつかは居なくなる存在。
 それが何時かも分からなくて。
 不安定で。
 曖昧で。
 信じられ、なくて……。
「私も、信じてみるから」
「えっ……」
 こなたが笑う。
 必死に体の震えと戦いながら。
 その眼に涙を堪えながら。
「だから、見ててね……かがみ」
 そのまま彼女は、深呼吸をした。
 その動作の意味が分かり、私は自分の体を抱きしめた。
 こなたの体にしっかり、伝わるように強く。
 ただ……強く。
「おかえりっ、お父さん」
 その声と共に彼女は、置いた。
 一人分だけ用意されていた食卓にもう一膳、お箸を。
 ……大丈夫だよ、こなた。
 私、見てるから。
 だから一緒に……。
 一緒に……前に進もう。

(続)
150ぶーわ:2007/12/23(日) 03:30:24 ID:jN4nVEQR
続きます。
さて、まさかの勢いで書き始めたTSの所為で
まさかの0始と遷移状態のダブルパンチです! 俺ざまぁwwww
どっち書こうか、悩みますね!
でもこう×ひよ電波が来たので 脱線するかも!
151名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 03:34:34 ID:ifh2DS/+
こんな深夜に張り付いててよかった!
0、いい佳境にはいっておーる!
素敵な展開。こういうの鬱と呼んでよいものやらどうやらヽ(`Д´)ノ
続きを、ぜひ期待するものです。GJ!

>でもこう×ひよ電波が来たので 脱線するかも!
パティ「Oh!My God!・゚・(ノД`)・゚・。 」
152名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 03:38:18 ID:DfPU3MY/
>>150
もうここまで来ると自虐にしか見えません。本当に(ry
GJ!……しかし、平行して物語が紡がれ、それ故に一つの進行が遅延し、さらに脱線の可能性……

つまり何が言いたいかと言うと、
『一本にしぼって書いてくれ』ではなく、
『二本(もしくはそれ以上)全てが楽しみだから平行はありがたいのに、しかし投下のテンポが遅れて一つを効率よく読めない、でもでもやっぱり全部楽しみだし……うがー!』ということです。
二律背反というかなんというか……
いやまあ、超速筆に定評のあるぶーわ氏だから大丈夫かw

何はともあれGJ!
153名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 04:55:32 ID:2wiPMm7D
>>150
こっちは久しぶりですね。
だけど全然久しぶりに感じないのは何故!
かがみが真っ黒な方向に行っちゃうかとドキドキしたけどよかったぁ・・・
こなたも少しずつ前に進めてるようで・・・まだまだ途中なのに目頭がっ!
154名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 05:33:17 ID:TZKsPsA9
>>150
GJです。
良い方向に展開してヨカタヨ!

なんか、複数の作品を同時並行で書いているって、
ヤングマガジンと少年マガジンで同時に連載やってる某漫画家4人組のようですな。
155名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 07:08:12 ID:nHmT+xKK
>>150
おお、こなた覚醒ですか! 負けない折れない諦めない、今回もぶーわ節発動ですな。

そして。犯人の目星が俺の考えた通り「奴」ならば、それって確かに優しくて残酷だなあ、と思いつつぐっじょぶ。
156名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 08:51:19 ID:uwWSFUgc
>>150
GJ、この目からあふれ出るものを何とかしてください
157名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 09:58:28 ID:dT5W5/fR
>150
GJ!
先の展開が気になります。

誰もいなければ投下します。
15823-251:2007/12/23(日) 10:02:46 ID:dT5W5/fR
「Elope 第6話」

こなた×ゆたか (+みなみ、みゆき、かがみ、つかさ、ひより、パティ)(こなた視点)

※注意事項(苦手な方はスルーよろ)

・続き物
・非エロ
・シリアス
・戦闘シーンあり
159Elope 1/6:2007/12/23(日) 10:06:08 ID:dT5W5/fR

 6.

「ゆーちゃん。地下鉄の券、買った? 」
「うん」
 ゆーちゃんが微笑んで、切符をひらひらとさせる。
 私はゆーちゃんの笑顔に頬をゆるめてから、周囲に目線を配って……
顔が青ざめる。
(見つかった! )
 数十メートル先にみゆきさんがいる。
 彼女は携帯に耳にあてている。みゆきさんから離れた、
みなみちゃんが、既に改札口を抑えにかかっている。

 私は、何気なくゆーちゃんに近寄り、そっと耳打ちした。
「逃げるよ。ゆーちゃん」
「う、うん」
 私たちは、切符を持ったまま『東山線』の改札を通ることを
断念して、別の道を駆け出す。
 後ろを振り返ると、みゆきさんとみなみちゃんが
慌てて追ってくる。
「はぁ、はぁ」
 早くもゆーちゃんの息遣いが荒い。このままでは
早晩追いつかれてしまう。
 焦りながらも、私たちは『桜通線』の改札口がある、
地下2階へと降りていく。

「お、おねえちゃん。苦しい」
「ちょっとこれ以上は無理だね…… 」
 私は呟くと、階段を降りたところで身体を反転させて、ゆーちゃんを
後ろに隠して待ち構える。
 すぐに追っ手のみなみちゃんと、みゆきさんに向き合うことになった。
160Elope 2/6:2007/12/23(日) 10:07:01 ID:dT5W5/fR

「泉さん。これ以上、逃げないでください」
 整った顔立ちをしたみゆきさんの額にも、薄っすらと汗が
浮かんでいる。
「みゆきさんこそ、何でここまで追いかけまわすのかな」
「あいかわらず、平行線ですね」
 言いながら私に踊りかかり、腕を掴もうとしたが、強引に振り払う。
 みゆきさんは、バランスを崩したたらを踏む。

 その間に、みなみちゃんが私の横をすり抜け、ゆーちゃんに迫る。
「こ、こないで! 」
 ゆーちゃんの悲鳴が聞こえる。私は脚を高く振り回して、
みゆきさんを牽制しておいてから、素早くみなみちゃんの
後ろに迫り、背中を押す。
「くっ…… 」
 小さな悲鳴をあげて、みなみちゃんが転倒するが、俊敏な動作で
跳ね起きる。

 私は、再びゆーちゃんの盾となり、立ち塞がる。
「これ以上、ゆーちゃんに手を出すと、みゆきさん、みなみちゃん
といえども容赦しないよ」
 心の底では悲鳴をあげながら、冷淡な声を敢えてつくって叫ぶ。
「ゆたかを返して…… 」
 みなみちゃんの瞳が猛禽のように鋭い。ゆたかちゃんに完全に標準を
合わせている。
「泉さん。ここは退きませんよ」
 みゆきさんも、改めて身構える。
 状況は決して良くない。みなみちゃんは、格闘技の経験の有無は
知らないけど、運動神経は抜群だ。更に、みゆきさんは運動もできる
万能選手だ。

 ゆーちゃんを抱えたまま、この二人と格闘しても先の
見通しは厳しい。
 全力で倒しにかかれば勝てるだろうが、つい先日まで親しく
つきあっていた友人と、大好きなゆーちゃんの親友に本気を出すことに
躊躇いがあった。
 二人とのにらみ合いが続き、じりじりと時間がすぎる。
 それは、私とゆーちゃんにとって致命傷に近い結末を引き起こした。
161Elope 3/6:2007/12/23(日) 10:09:16 ID:dT5W5/fR

「こなたっ! 」
 みゆきさんから連絡を受けた、かがみとつかさが、走りこんできたのだ。
「まずっ」
 私は悲鳴に近い叫び声をあげる。
 その時―― 後ろにいた、ゆーちゃんが自分のリュックを私に渡しながら
囁いた。
「おねえちゃん…… 逃げて」
「駄目」
 小声で返す。ゆーちゃんを見捨てて逃げることなんかできないよ。

「ううん。お姉ちゃんは『撤退』して…… 私は、捕まっても
逃げ出すから。家で待ってて」
 ゆーちゃんと、刹那、視線が絡み合う。
「でも…… 」
 私の返事を聞かずに、ゆーちゃんが、『後ろ』に走り出した。
「ゆたかっ!」
 みなみちゃんが、血相を変えて追いかけるが、私は反射的に動いて
割り込む。
「どいてっ! 」
 鋭く叫んだみなみちゃんと、ごく短時間ながらも激烈な攻防を
繰り広げる。

 これ以上は無理か――
 わずかに時間を稼いだあと、みなみちゃんと、みゆきさんを
やむなく素通りさせて、私は『前に』ダッシュをかける。
 既に、かがみとつかさが間近に迫っている。

 私は、ゆーちゃんを見捨てた自分自身に対して、猛烈に怒っており、
かがみは、怒りの『とばっちり』をもろに受ける形になった。
 ダッシュした私を捉えようと伸ばした、かがみの腕を掴んで、
梃子の要領で振り回す。

 かがみは勢いを殺せずに転んでしまい、つかさは、私の動きに
対応できていない。
「待ちなさい! 」
 かがみは、鋭く叫びながら立ち上がり、ゆーちゃんとは逆方向に
走り出した私を追う。

 つかさも遅れながらも追いかけてくる。
 来た道を逆走した私は。エスカレーターを駆け上がる。
走りではかがみやつかさに負けるはずがない。
162Elope 4/6:2007/12/23(日) 10:10:25 ID:dT5W5/fR

 しかし、地下1階にあがったところで、遅れてやってきた
パティと、ひよりちゃんに出くわす。
「ちょっ、罠が二重っ」
 かがみと、みゆきさんを完全に見くびっていた。
 もし、あのまま、みなみちゃんとの格闘に熱中していれば、
私もゆーちゃんも、重囲の中で捕まえられていたに違いない。

「泉先輩。ここを通すわけにはいかないっス」
 ひよりちゃんこと、ひよりんが、両手を立ちふさがるが、
完全に無視して、速度を落とさないまま突っ込む。

「うわっ…… 」
 全速力で私が突入するものだから、直前でひるんで
身体を捩った。
 僅かな隙が生まれ、小さな身体を利して潜り抜ける。
「こなた。待つのデス」
 ひよりんの脇にいたパティは無謀な私の突っ込みに
驚きながらも、長身を生かして追いかける。
「くっ…… 意外に速い」
 でも、自分を犠牲にしてまで、私を救おうとしてくれた
ゆーちゃんの想いに応えなくてはいけない。
 絶対につかまるわけにはいかないんだ。

 後ろから、パティちゃん、遅れてひよりんが、追いかけてくる。
更に後ろには、かがみとつかさも続いているはずだ。
 私は、地下鉄『東山線』の改札口の脇を駆け抜けると、幅が広い
地下街である『ユニモール』に抜け出し、往来する人の間をすり
抜けながら、全力で駆ける。

 名鉄百貨店を横目に見ながら、『メイチカ』を通り過ぎ、
『サンロード』をひた走る。
 後ろを振り向かず『ミヤコ地下街』まで走り抜けると、広大な
名古屋の地下街もようやく終点となる。
 名古屋駅の南側にある『笹島』の出入口をあがり、ようやく追っ手を
振り切ることができた。
163Elope 5/6:2007/12/23(日) 10:12:06 ID:dT5W5/fR

 夕焼けを背後に浴びながら、とぼとぼと地上を歩き、私はひとりで
伏見にある、知人のマンションに戻った。
「ゆーちゃん…… 」
 私の両肩に、ゆーちゃんを守れなかった事実が重くのしかかっている。
何度ミスをやらかしてしまったのだろう。

 私は、あの広い地下街で、かがみたちの追跡から逃れることなんて、
いともたやすいことだと、思っていたのだ。
 その傲慢な考えが、判断を誤り、ゆーちゃんを犠牲にしてしまった。
心が鉛のように重く沈んでしまう。

 しばらく、コート姿のままベッドに寝転び、ぼんやりと天井を
眺めていたが、やがて、ゆーちゃんと別れる寸前に渡されたリュックが
気になって中を覗いた。 

 まず、携帯電話が入っている。
「どうして…… 携帯を渡したのかな? 」
 不審に思いながら取り出して、既に教えてもらっていた暗証番号を打ち込む。
暫くいじっていると、着信メールの履歴に『ここの住所』が入っていた
ことが分かる。
 ゆーちゃんが、自分の身の安全より、私達の居場所の秘密を守ろうと
したことにようやく気がついて、愕然となる。
164Elope 6/6:2007/12/23(日) 10:13:25 ID:dT5W5/fR

 一旦は捕まっても、本気で脱出するつもりなのだ。
 そして、今の私にはただゆーちゃんを信じて待つことしかできない。
「ゆーちゃん……」
 昔の気弱なゆーちゃんでなくって、強くなったゆーちゃんを信じて
帰りを待つのだ。

 リュックの中からは、携帯の他に、小さなアルバムと日記帳が
入っている。アルバムには、私とゆーちゃんが笑っている写真が、
日付順に収められている。
 日記帳を開くことには、多少の躊躇いを覚えたが、誘惑は勝てずに
ページをめくる。
 ゆーちゃんの性格と同様、とても丁寧な字で、毎日の出来事が
克明に書かれている。
 日を追うごとに、私への想いが綴られている場所が増えていき、
瞼に熱いものがこみ上げてくる。

 クリスマスイブ、即ち、昨日の日記の最後に、
『今日は、お姉ちゃんとずっと一緒に過ごせて最高に幸せな一日だった』
と書かれていて…… そこで途切れている。
 私は溢れる涙を抑えきれずに、大声で泣き出した。

 頬を伝った雫がぽたぽたと落ちて、白いシーツに染みをつくる。
 いつの間にか外は暗くなっていたが、電気をつける気にはならなかった。
 泣き疲れた私は、崩れるようにベッドに倒れ込み、暗闇の中で
泥のように眠った。
16523-251:2007/12/23(日) 10:17:48 ID:dT5W5/fR
読んでくれた方、ありがとうございます。
今回はこなたにとって、悲劇的な結末となりました。
一方、ゆーちゃんは…… 

>162
「パティちゃん」→「パティ」に記載を修正します。 
166名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 10:23:49 ID:18wnSYZ+
>>165
リアルタイム遭遇GJ!
今一番続き気になる連載物です!
このあとこなたはどうするのか、捕まったゆーちゃんはどうなるのか
ドキドキしながら待ってます
167名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 10:46:27 ID:vgFN3+jW
なんという日刊らき☆すたSS…
168名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 12:14:51 ID:HSSA/Qln
>>150
○の出所が○○○だとするとどうしてああ○○○るのかが気になって
続きが気になりまくってGJ!するしかないのです

>>165
ゆーちゃんがどうするのかが気になりまくってGJ!です
169名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 12:33:58 ID:pVGmmYal
>>165
いや、実にGJです!
これからどうなっていくか気になります

武者震いがするのぉ!
170名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 12:40:59 ID:IcXPWryl
>>150
○○○には○○が○○とは知らないはず…
なんで○○○がああなっているのか…
とにかくGJ

>>165
ゆーちゃんの動きにwktkGJ

>>168さんと同じ様に
○の中はなんだかネタバレになりそうなので伏せ字でww
171名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 12:48:39 ID:XblQqSO9
流れを無視してすいません。
28スレ目のSSを保管したのですが、
どこかにミスがあるかもしれないので
チェックや誤字の修正などを各自お願いします。
一度「みゆきとこなた」(←勝手につけたタイトルです。変更したい場合は申請してください)
を見落としてしまったことなどミスがあり、完璧にできたという自信がないので。
172名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 15:00:09 ID:ocN967lV
>>165めちゃくちゃGJです
物語が軽快に進むのが良いですね。
あとシリアスなのも私のツボにハマりまくりです

>>171乙です

ところで、神SSの後で恐縮ですが投下準備をしている方、居ますでしょうか?
レスが無ければ投下したいと思います。
17322-468:2007/12/23(日) 15:04:26 ID:ocN967lV
レスが無いようでしたので投下させていただきます。

タイトル「IFから始まるStory 第2章 愛情編【素直な気持ち】」
※「IFから始まるStory 第1章」の続き、と言っても基本設定しか続いていませんので
 2章から読んで頂いても、たぶん分かるかと思います(分からなかったら御免なさい)

注意事項
・かがみ&こなた&みゆき
・非エロ
・3レス使用させて頂きます
・かがみ視点
・パラレル物(つかさが稜桜を落ちたという設定)で若干シリアス
 ↑苦手な方はスルーでお願いします。
 稜桜学園だけではないけど、2学期というのは色々と忙しい時期だと思うのよね。
体育祭に学園祭と色んなイベント物があったり、食べ物も美味しい季節でつい食べ過ぎて後で後悔したりと、
とにかく忙しい時期よね。
そんな中、夏休み以降は割と自発的な行動をとるようになったつかさが、
同じ学校の友達と遊ぶようになってから私と一緒に居る時間が段々減ってきて
姉としては喜ばしい限りだけど、私としては少し寂しかったりもする。

 そして季節は巡り、稜桜学園に入学して2回目の桜が散り、
春と夏の挟間に差し掛かった頃
私は衝撃的な展開に戸惑っていた。

事の始まりは、
進級に黄色信号が灯っていたが無事に2年B組のクラスメイトとなる事が出来たこなたが
新学期になってから元気が無く、溜息など吐いているから
『何か悩みがあるなら相談に乗るわよ』と考え無しに発した言葉に対して
『ありがと。それならかがみやみゆきさん以外に聞かれたくないから
放課後の誰も居なくなった教室で待ってて』という事になり、
そしてシチュエーション的にはお誂え向きに夕日が差し込む教室で
こなたが語った一言からだった。

「私、つかさの事が好きみたい」

告白を半疑問形で言うのは如何なものかと思ったり
こなたの悩みだからギャルゲの発売日が延期になったくらいだと軽く考えていたら
予想を遙かに超える相談に私の言語機能が付いていかなかったりと、
要はアホみたいに口を半開きにしていた。

「あの、泉さん。それはつまり・・・そういう事ですか?」
私と違いこなたの衝撃告白を真正面から迎え撃てるみゆきには感心したが
それでも動揺を隠しきれていない。
でもそれが普通の反応よね。
ここで何も感じない方がおかしいわ。
「こなた。それは本気なの?」
私の言葉を聞いて明らかに不満気になるこなたに、少し補足説明をしてあげる。
「その、つかさは私の妹だから半端な気持ちだと」
「私は本気だよ!」
私の瞳を射抜かんばかりに見つめるこなたを見て、からかっているのでは無いと
私の直感が告げてくる。
それでも黙っている私を見て、こなたは自らの想いを独白しだした。

「私だって最初は戸惑ったよ。同性を好きになるなんてゲームやアニメで見るだけだと思ってたから。
でも、この想いに気付いちゃったら客観的に自分の気持ちに立ち向かえなくて、
どうして良いのか分からくなっちゃって・・・」
「なんで今まで黙ってたのよ?もっと早く私達に相談してくれても」
「だって同性を好きになるなんて変だから・・・かがみ達に嫌われたく無くて」

こなたの言葉を聞いた瞬間、自分でも信じられないくらいの速さで頭の血が沸点に到達してしまい、
気付いた時には感情に任せて言葉を繋げていた。
「見くびらないでよ! こんなにも真剣に悩んでいるこなたを嫌いになる訳が無いじゃない」
頭に昇った血が引く前にこなたへ念押しをする。
だって冷静だったら絶対に言えないセリフだから。
「いいこと、こなた。今度私達に遠慮したら絶対に許さないから」
「そうです泉さん。私達は親友じゃないですか。それとも私達が信用出来ませんか?」
「そんな事無いよ。みゆきさんは信用してるよ」
俯いてしまったみゆきにこなたはフォローを入れているが、
『みゆきさん“は”』と言う事は、私は信用出来ないというのか?
「あ、勿論かがみも信用してるよ。特に宿題では助けてもらって」
「宿題だけかよ」
「あとアニメイトではポイントくれるから本当に感謝してるよ」
「もう良いわよ」
「拗ねないでよかがみん〜」
「拗ねてないから顔をスリ寄せるのは止めなさい」

なんだかんだ言っても私達にシリアスな雰囲気は似合わないようで
すぐにいつものふざけ合いが始まり、
それは私とこなたとみゆきが出会って1年しか経ってないのに
ずっと前から知り合っていたような不思議な錯覚を見せてくれる。

下校の時刻まで教室で談笑していたら黒井先生に早く帰るようにと促されてしまったので
こなた達と一緒に昇降口を出たところで周りに人が居ない事を確認して
私はさっきの続きを話し始めた。
「ねえ、こなた。つかさに告白するの?」
「しないよ」
夕陽を背に浴びながら私に向って話し掛けてくるから、こなたの表情は分からないけど
声の感じは悲しんでいるのではなく、むしろ笑っているように思えた。
「何でしないの? つかさの事が好きなんでしょ」
「好きだよ」
「だったら・・・」
「かがみ達に話したらスッキリしちゃったから、このまま私の心の中で想い続けているだけでも良いかなって思って」
「それで本当に良いの?」
「・・・」
さっきとは逆に何も喋らないこなたへ届くように、私は話しを続ける。
「想いを隠し通せる? つかさと会うたびに辛い思いをするのよ。
それにこなただったら・・・つかさの事を任せられるから」

それでも黙っているこなたにジレンマを感じた私は一つの案が思い浮かんだ。
「今度の土曜日につかさとみゆきと一緒にTDLに行こうと思っているの」
勿論そんな約束はしていないが、この膠着した状況を打破するにはこれしかない。
「TDLの入口ゲートに朝の10時までに来てくれれば私達が居る筈よ。
来るか来ないかはこなたの自由だし、つかさに何を言うかは私達には関係ない。
だけど、これだけは言わせてもらうわ」
息継ぎの為に一旦話を区切り、声のトーンを若干上げてこなたへ伝える。

「後悔だけは絶対しないでね」

私はそれだけ言うとこなたの横を素通りしてバス停に向かって歩き出す。
その後ろで私の名前を呼ぶこなたの声の感触から、どうやら上手く伝わったらしく
自分でもお節介だとは思ったが言ってしまったものは仕方が無い。

それに私達が出来るのはここまで
あとはこなた次第

だから出来る事はしてあげたい
大切な親友の為に
17722-468:2007/12/23(日) 15:07:36 ID:ocN967lV

読んで頂きありがとうございます。
1章が終わった勢いで書いてしまった2章
話が飛躍しすぎな感が・・・

そして前話で有難い感想を頂き、ありがとうございます。
178名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 15:18:48 ID:ifh2DS/+
おお、久しぶりのルートですか
最初の出会いを変えたことにより生まれる交差
まさにifから始まるストーリー
そしてどのようなthenを迎えるか
楽しみでござる。

みゆき「では、私が助けられたら、私と結ばれるのですねだばだば」
こなた「(脱兎)」
179名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 16:06:30 ID:2wiPMm7D
>>165
毎回楽しんで読ませていただいてますが…。
ゆーちゃんとこなたは大丈夫だろうか。
なんだか芯のほうではゆーちゃんのほうが強そうに思えてきた。
いろいろ気になる点も多いし、次を楽しみに待ってます!GJ!

>>177
こうなったかー。
指定の場所にこなたは来るのかな。
こちらも続きを期待。GJ
180名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 16:22:53 ID:ifh2DS/+
しっかし、久しぶりに保管庫みたら1048だって・・・
作品数1000いった!ってことでみんなで驚き喜んでたのが
ついこの間のような気がしたのだが・・・

こなた「これもひとえに、私への『愛』だよ!」
かがみ「はいはい・・・」
つかさ「こなちゃんのくせにぃ!おねえちゃんのくせにぃ!」
みゆき「鼻血以外の出番はないのでしょうか(´・ω・`)」
みさお「ちびっこめぇ!某動画サイトでは私の方が人気上なんだかんな!」
あやの「^^(みさちゃんのくせに、なんておもってませんよ?)」
ゆたか「最近お姉ちゃんとのカップリングで・・・何か、気恥ずかしい・・・」
みなみ「・・・・ゆたかと・・・・・・・・・・もっと・・・(涙目)」
ひより「あああああああ妄想が止まらないッス!自重しろ私っヽ(`Д´)ノ」
パティ「ソンナコンナで、まだまだここの勢いはNonStopです!
     最近出番少ないデスが、NoProblemデス!
     NoProblemデス・・・」
181名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 16:25:30 ID:z1ZAKeNm
ゆい「出番……かぁ」
ななこ「出番……なぁ」
182名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 16:31:27 ID:q5+/R9l0
やまとのエロパロとか無いんだなぁ
183名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 16:35:10 ID:fpJDxXJI
やまとはどうしようもないと思われます。
どんなキャラかすらよく分からないし……
184名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 16:37:20 ID:HSSA/Qln
口調もまったくわかってないからねぇ
185名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 16:40:39 ID:xUPhD6jy
>>182
設定とかはある程度明らかになってきてるとはいえ、なんだかんだいってまだ
PS2版が発売されてないからな。
186名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 16:57:11 ID:mxYAgt0k
やま☆フェチ来るか!?
187名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 17:02:00 ID:fpJDxXJI
>>186
むちゃ言わんといてくださいww
188名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 17:06:03 ID:jN4nVEQR
「こ、こう。ちょっと相談いい?」
「んー、どうしたやまとー」
「稜桜に転校してから……いやに視線を感じるんだけど、特に一年と三年から」
「……夜道には、気をつけろよ」
「ひぅっ! こ、こうー。一緒に帰ってよぅ」
「おやおやいつも強気なのにしょうがないなぁ、やまとは(ニヤニヤ」


ごめん、全部妄想です
189名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 17:09:30 ID:vgFN3+jW
よくわからないキャラに萌えてる人は、そのキャラの何が気に入ってるのだろう…
190名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 17:22:13 ID:rxelUVMd
らき☆すら版では主人公と同学年=こなたたちと同学年=3年生
入学案内のラフ画のメモでは「陵桜とは違う学校の2年生 八坂こうの友達」
コンプにもこうの友達ということになっている
(1年生'sが出てくるということはこなた達は3年生なので同学年にならない)

入学案内では細かな性格設定があったにもかかわらず、
コンプでは設定が不明になって消えた

一人称は「私」で、口調はあらかたかがみと同じというくらいしか……
これでどうすりゃいいんだorz

>>189
少女漫画なんかによくある「まだ見ぬ人への憧れ」みたいなものかな?
191名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 17:24:18 ID:z1ZAKeNm
やまとと言う名前から察するに……
おそらく古くから続く良家の人間だな。祖父は軍人で、父は婿養子だろう
跡継ぎである男子を渇望されたがなかなか子宝に恵まれず、
遅くに生まれたのは女子であったため、祖父の意向でやまとという男子のような名をつけられたわけだ
その後も男子らしくあれと文武にわたって躾けられるが、小学校中学年の頃、祖父の死とともにやっと普通の女子として生活できるようになった
が、その頃には抑圧された生活の名残で素直になれない気を張った性格が形成された、と
192名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 17:24:53 ID:Cxh40/ze
見た目も大きいと思いますよ
少なくとも自分は第一話のOP見た時点であやのに萌えてました


えーと、投下したいんですけど、大丈夫ですかね
他に誰もいないようでしたら五時半ぐらいから行かせてください
19323-49:2007/12/23(日) 17:32:06 ID:Cxh40/ze
では行かせていただきます

勿体無くもご好評いただいた前々スレの「ちぐはぐランチ」続編
というか、例によって裏側
あやのと親睦を深めた(?)こなた、一方そのころかがみは? といった感じです

・エロ無し
・11レス使用
194ついんずランチ 1/11:2007/12/23(日) 17:33:14 ID:Cxh40/ze

 チャイムが鳴った。
 昼休みだ。
 無愛想な物理教師は「む」と一音もらした以外は何も言わず、面倒くさそうに教材を片付け始める。
 それを尻目に何人かの男子たちが勢いよく教室を飛び出していった。学食にでも行くのだろう。
 私もノートをざっと点検してから、鞄を開いてお弁当を取り出す。
「それじゃ、峰岸――」
 と、前の席の友人に声をかけようとしたところで、元気のカタマリがやってきた。
「ひーらギー!」
 ハスキーなのに舌っ足らずな、妙に耳に残る声。日下部だ。
 私同様、手に弁当箱をぶらさげている。ってゆーか振り回してる。人に当たったらどうすんだ。
「なに? 今日は私、向こうで――」
「わあってるって! あたし部の方行くから!」
 いちいち叫ぶな。
 あと全部喋らせろ。
「知ってるわよ。引継ぎだっけ?」
 こいつが今日、所属している陸上部の人たちと昼食をとるということは、昨日の時点で本人から聞いて
 知っている。もうすぐ引退だから色々とやることがあるとかなんとか。
「うん! 何やんのか知んないけど」
「知らないのかよ!」
「イーんだよ。他のヤツが知ってっから。とりあえず顔だけ出せって言われただけだし」
 そんなことでいいのか最上級生。
「じゃな! ひーらギ、あやの! 行ってきます!」
 胸中のツッコミが届くはずもなく、日下部は元気よく(良すぎだ)叫ぶと
 腕をぶんぶん振りながら(だからなぜ弁当箱を持っている方を振る)去っていった。
「ちびっ子と仲良くな! ひーらギー!」
「なっ……!」
 そんなの言われるまでも……ってなんでだ!
 いやそりゃ仲良くするけど。いちいち喧嘩とかしないけど。友だちなんだし。
 ってゆーかそもそも何をしに来たんだアイツは。
「挨拶したかっただけなんじゃないかな」
 と、いつの間にか隣に来ていた友人、その挨拶とやらを私とともに受けた峰岸が言った。
 あんたには届くのか。それはそれでどうかと思うんだけど。
「……通訳どうも。ついでにもうちょっとなんとかならない、アイツ?」
「う〜ん……」
 相変わらずの優しげな微笑みの、その眉だけが困ったように下がる。
「でもみさちゃん、最近頑張ってるじゃない」
「それは……まあ、ね」
 確かに。それは認めよう。
 ここ最近の日下部は、なんと驚いたことに、勉強面での頑張りを見せているのだ。
 成果も少しずつだけど上がっている。
 ただ、その反動なのかなんなのか、常に上がりっぱなしなあのテンションには正直参る。
 どこからそのエネルギーを捻り出してるんだか。
「まあまあ。あれがみさちゃんの良いところなんだから、ね?」
 私の肩に手を置いて、いたわるように言う峰岸。
 自分も少しは疲れてるだろうに、この子もこの子で底が知れないわね……ん?
「峰岸、お弁当は?」
 よく見れば、彼女は手ぶらだった。机の上にも昼食と思われるものは見当たらない。
195ついんずランチ 2/11:2007/12/23(日) 17:34:18 ID:Cxh40/ze
「あ、うん。今日は学食。一人だしね、さぼっちゃった」
「そう。……なんか、悪いわね」
「どうして? おかげでいつもよりちょっとだけお寝坊できたわ」
 柔らかな物腰とはこういうのを言うのだろう。
 なんとなく謝っただけなのに、そんなに綺麗にフォローされると逆に余計に申し訳なくなってくるわね。
「そんなことより、柊ちゃん。早く行かないと、また泉ちゃんが迎えに来ちゃうよ?」
「あ、うん。……って、向こうから来たことなんてないじゃない。放課後ならともかく」
 日下部との約束に従って、自分のクラスに留まる時間を増やすようになってから二週間。
 それ以前まで多くの時間をともに過ごしていた隣のクラスの友人、泉こなたは、
 特に何かを言うでもなく大人しくしている。
 一度だけ理由を訊かれたけど、それも適当にはぐらかしたら「ふぅん」とあっさり納得してしまった。
 なんていうか、少し、拍子抜け。
「ん〜……そうだったかしら」
「そうよ。ってゆーか、私はつかさに会いに行ってるのっ。なんでこなたが出てくるのよ」
 こいつもか。まったく。
 なんだって誰も彼もアイツの名前ばっかり出すのよ。
 ちょっと睨んでやると、峰岸はまた少し眉を下げた。
「だって、」
 しかしどちらかと言えば、ひるんでいるのではなく嗜めるように言葉を続ける。
「柊ちゃんはそのつもりでも、泉ちゃんが柊ちゃんを待ってるのは確かだし、別問題なんじゃないかな」
「む……」
 まあ、確かに。
 私が何を思って行動するかと、それをこなたが――他の人間がどう思うのかは、別の問題だ。
 だけど、繰り返すけどこなたは別に待ってない。
 峰岸の人物評はあてにならないのよ。あの日下部を「良い子」の一言で表すぐらいなんだから。
 それに、そもそもそんなことは、
「……どうでもいいわよ」




 教室の入り口で峰岸と別れ、つかさのいる隣のクラスへと向かう。
「おーっす、来たよー……って、あら?」
 挨拶の言葉が、途中で止まった。
 つかさの席、およびその周りには、つかさしかいなかった。
 峰岸との話題に出てきたアイツと、もう一人の友人、高良みゆき。その二人の姿がない。
「あ、お姉ちゃん」
 つかさが朗らかな声を上げる。
 とりあえず歩み寄り、定位置に腰掛けながら一応教室を見回してみたけど、やっぱりいない。
「こなたとみゆきは?」
「こなちゃんはパン買いに行って、ゆきちゃんは、えっと、委員会の人が呼びに来て、行っちゃった」
 尋ねると意外にも、って言ったらアレだけど、我が妹は明瞭な答えを返してくれた。
 そういえば、今朝言ってたっけ、こなた。パン買い忘れたって。
 でもみゆきの方はなんだろう。
 彼女も私と同じで委員会の仕事をしているから、昼休みに席を外すことはこれまでにも何度かあった。
 しかし事前に何のアナウンスもないというのは、少し珍しい。
「そうなの? 私は何も聞いてないけど……」
「へ?」
 つかさがきょとんとする。
 分かりやすく意外そうな顔。そんな顔されても、本当に何も聞いてないんだけど。
「こなちゃん、朝言ってたよ? パン買うの忘れたーって」
 ってそっちかよ! あんたもかよ!
196ついんずランチ 3/11:2007/12/23(日) 17:35:19 ID:Cxh40/ze
「違うわよっ。みゆきの方。委員会の仕事なんて聞いてないって言ってるの」
「え? ……あ、そっか。あはは……」
 頭のリボンをふにゃりと垂らして縮こまるつかさ。
 まったく。
 頬杖を付いて机に体重を預ける。自然と教室の扉を眺める形になった。
 あ、誰か入ってきた。
 けどこなたじゃない。……みゆきでもない。
「……」
 なんとなく、左右を入れ替えた。今度は窓と、その向こうの青空が目に入る。いい天気だわ。
「ねぇ、お姉ちゃん……」
 つかさの問いかけ。
 視線で続きを促す。
「えっと、その……食べないの?」
 なんでそんな、ハレモノに触るみたいな言い方なのよ。まあちょっとイライラしてるけど。
「……そうね」
 ため息をもらし、姿勢を正す。けど弁当箱に手は伸びない。
 おなかは空いてるけど、イライラのせいか、あまり食欲がわかない。
 今日は私が作った貧相な中身だから尚更かも知れない。
「あ、そっか。こなちゃん――と、ゆきちゃん、待った方がいいよねっ。あ、でもゆきちゃんの方は
時間かかるかも。ど、どうしよっか」
 一生懸命に沈黙を埋めるつかさ。
 ああ、もう。
 何やってるのよ私は。こんな八つ当たりみたいな態度とって。この子は何も悪くないってのに。
 もう一つ、大きくため息。
 イライラまでは追い出せなかったけど、少し落ち着いた。つかさに笑いかけてあげられる程度には。
「そうね。じゃ、少し待とうか」
「う、うんっ!」
 一転して嬉しそうなうなずきが返ってきた。犬だったら尻尾を振りまくっているところだろう。
 ああ、もう。
 ほんと可愛いなあこの子は。




 間もなく待ち人が戻ってきた。
 ただし一人だけ。
「あ、ゆきちゃん。おかえり」
「おかえり、みゆき」
「はい。お待たせしてしまって申し訳ありません。かがみさん、つかささん」
 優等生のお嬢様は、峰岸とはまた一味違った柔和な態度で頭を下げる。そしてふと周囲を見渡して、
「泉さんは、まだ戻っていらっしゃらないのですか?」
「ええ。混んでるのかしらね」
「そうなんですか……せっかくかがみさんが来ていらしてますのに……」
 ……あんたもかよ。
 ああもう、付き合ってらんないわ。
「関係ないでしょっ。それより、委員会の仕事とやらは終わったの?」
「はい。生徒会の引き継ぎに関する単純な確認作業でしたので。おかげさまで、滞りなく……」
 私の質問に丁寧に答えたみゆきだが、言い終わりぎわに言葉を濁すと、困ったように頬に手を添え、
 首をかしげた。
197ついんずランチ 4/11:2007/12/23(日) 17:36:21 ID:Cxh40/ze
「どうしたの? ゆきちゃん」
 鏡合わせのように同じ角度に首を傾けながら、つかさが問う。
 返ってきたのは、引き続き戸惑ったような声。
「はい。仕事は終わったのですが……それとは別に、ちょっとした頼まれごとをしてしまいまして……」
「頼まれごと?」
 鸚鵡返しに訊き返す。
 なんだか曖昧な言い方ね。
 みゆきがこんなふうに言いよどむなんて珍しい。
「はい。それが……少し時間がかかるそうでして、その……せっかくかがみさんに来ていただいたのに
申し訳ないのですが、席を外させてもらってもよろしいでしょうか……?」
 いや、聞いたのは頼まれごととやらの内容なんだけど。
 でもそんな本気で申し訳なさそうに言われると、訊き直しづらいわね。……とはいえ、
「えぇ〜〜?」
 いや、つかさよ?
 私じゃないわよ?
 まあ、気持ちは私も同じだし、可愛い妹にそんな声を出されちゃあ、
 あっさりとハイサヨナラってわけにもいかないわよね。
 ただし一応甘やかし過ぎないように「つかさ」と嗜めてから、みゆきに向き直る。
「私は別にいいけど、なんなの? よかったら手伝うわよ?」
「えっ! あ、いえ。私一人に、その、個人的に聞きたいことがあるとのことですから」
 すると何故だか頬を染めて、みゆきは両手を突き出して出して制してきた。
 ……んん?
 これは、ひょっとして……そういうこと?
「みゆき」
 一応、確認しておくか。
「は、はい」
「その、相手っていうのは、ひとり?」
「? ……ええ。一年生の――」
「名前はいいわ」
 口を滑らせかけたみゆきを、遮って止める。野暮をするつもりはない。
 ま、あとで聞くけど。
 っていうか、つかさ。あんまり疑問符飛ばしてこないで。あとで説明してあげるから。
「ちなみに、場所は?」
「ええと……生徒会室で、と……」
 生徒会室? 職員室のすぐそばじゃない。
 また妙なところを選んだもんね。安全性のアピールでもしてるつもりかしら。まあいいわ。
「わかった」
「ちょ、ちょっとお姉ちゃん?」
 我慢できなくなったのか、つかさが割り込んできた。
 もう、少しは空気読みなさいよ。
「あんたは黙ってなさい。大丈夫だから。――みゆき」
「あ、はい」
「行っていいわよ。ってゆーか、行ってあげなさい。待たせてるんでしょ?」
「いえ、あの……かがみさん?」
 なるべく優しく促したのだけど、みゆきはまだ少しためらっている様子だ。
 私の名前を呼びながらも、つかさの方をちらちらとうかがっている。
 そのつかさも、私とみゆきを交互に、不満そうに不安そうに見比べている。本当しょうがない子ね。
「いいでしょ、つかさ?」
「でも……」
「いいじゃない。みゆきのわがままなんて、めったに聞けるもんじゃないんだから」
 少し冗談めかして言ってやると、ようやくつかさは渋々ながらうなずいた。
198ついんずランチ 5/11:2007/12/23(日) 17:37:23 ID:Cxh40/ze
「……うん、わかった。――ごめんね、ゆきちゃん」
「いえっ、とんでもないです。こちらこそ申し訳ありません、つかささん、かがみさん」
「いいって。まあ、何かあったら呼んでよ。携帯、持ってるでしょ?」
 言いつつ、スカートのポケットから自分の携帯電話を取り出す。
 机の上に置いて、いつでも駆けつけるわよとアピール。
「はい。それでは、失礼いたします。お手数ですが、泉さんにもよろしくお伝えください」
「うん。しっかりね」
「……? はい」
 いや、首かしげてんじゃないわよ。
 大丈夫か本当に。




「お姉ちゃん……」
 みゆきの姿が扉の向こうに消えて完全に見えなくなったところで、つかさが低く問いかけてきた。
 いよいよ不満そうな面持ちだ。
「わかってるわよ。ちゃんと説明してあげる。でも、いい? 驚いて大きな声出すんじゃないわよ?」
 やや身を乗り出して、潜めた声で前置き。
 つかさも同じだけ前に出て、戸惑い半分、緊張半分でうなずいた。
「う、うん」
「よし」
 うなずいて返し、一応周囲を確認して、さらに身を乗り出して声を潜める。
「告白よ、告白」
「……」
 つかさの目が点になった。
 呼吸も、まばたきすら止めて。
 一拍、二拍。……三拍。

「ふえぇぇぇぇぇぇえ〜〜〜〜!?!」

「っ……! でかいよの声が……!」
 キーンと痛む耳を押さえつつ、目覚まし時計よりも強烈な一撃をくれた妹にささやき声で怒鳴り返す。
「な、なんで!? ゆきちゃんが?! 誰に!?」
 聞いちゃいないよこの子は。
 てかマジで想像だにしてなかったのか。
「落ち着きなさいっ。大声出すなって言ったでしょっ」
「あ――う……」
 ぐいぐい迫ってくる身体を押し返しながら言ってやると、ようやくつかさは止まってくれた。
 ううっ、教室中から注目されてるじゃない。恥ずかしい。
「ごめんなさい……で、でもなんで? 誰になの?」
「誰かなんて知らないわよ。ってかみゆきはされる側でしょ」
「うそっ!?」
 つかさは愕然として、すでに見開いていた目をさらに見開く。人間の目ってここまで開くもんなのね。
 ってゆーか何気に失礼じゃない?
「何がウソよ。別に不思議でもなんでもないでしょ。むしろ今までなかったのが不思議なぐらいだわ」
「それは……でもぉ……」
 心の底から情けなくうめいてうなだれるつかさ。
 ちょっとちょっと、まさか泣くんじゃないでしょうね。
 いくらなんでも動揺しすぎだ。
199ついんずランチ 6/11:2007/12/23(日) 17:38:26 ID:Cxh40/ze
「……ま、まあ、そうと決まったわけじゃないけどね。私の勘違いかも知れないし」
 十中八九間違いないだろうけど、ここはあえてそう言ってやる。
 するとつかさは勢いよく頭を跳ね上げた。
「そっ――そうだよねっ! 勘違いだよっ!」
「う、うん」
「そうだよ。勘違いだよ。そんなこと、あるわけ……」
 自分に言い聞かせるように、ってか実際そうだろう。つかさは口の中でモグモグとつぶやく。
 なにムキになってんのよ。先を越されて悔しいとでも思ってるのかしら。
 まあ、これがこなただったら私もそんなふうに思うかも知れないけど、みゆきだしねぇ。
 こなただったら……こなただったら?
「……」
 いやいや。
 ないない。
 それこそ、そんなことあるわけ、よ。あはは。
「……」
 そーいや、遅いわね、あいつ。
 時間を確認しようと携帯を手に取った――と、同時にそれが震えだす。
「わっ?」
 反射的に通話ボタンを押してしまう。おかげで発信者の名前が確認できなかった。けど、
『もしもーし、かがみー?』
 聞こえてきたノンキな声に、違和感は全く覚えなかった。
「おー、こなたー。どうしたの? パン買えた?」
『うん、買えた買えた』
「だったら電話なんかしてないで早く帰ってきなさいよ。待ってるんだから。食べられないじゃない」
 なに似合わない几帳面なことしてんのよ。みゆきじゃあるまいし……みゆき?
 え?
 ちょっと待って。なんで今、私この電話をこなたからのだと思ったの?
 みゆきの可能性だってあったのに。ってゆーかそっちの方が高いのに。
 ……あれ?
『え? 食べないで待ってくれてるの?』
「――」
 唐突に湧いて出てきた疑問の数々は、その意外そうな、けどどこか嬉しそうでもある声によって掻き消された。
 ってゆーか両者が正面衝突を起こして私の中で爆発した。
「つっ――つかさが言ったのよ! 待とうって! わ、私は早く食べたいんだからねっ!」
 思わず怒鳴り返して、ハッとする。
 恐る恐る周囲をうかがってみると……再び注目を集めてしまっていた。
 ううっ、これじゃつかさのこと言えないわ。
『そっかそっかー』
 電話の向こうからもニヤニヤと笑う気配。こんにゃろう。戻ってきたら、憶えてなさいよ。
『でも悪いけど食べちゃっていいよー。私こっちで食べるし』
「そうする――……はァ? なんだって?」
『だから、このまま食堂で食べていくから。オナカすいちゃってもう一歩も動けないんだよねー』
「元気そうな声で何言ってんだ。さっさと戻ってこい」
 元気そうっていうか、明らかに何かたくらんでる声じゃない。
 なんだか知らないけど、わざわざ乗ってやるものかと無視してやった。すると、
『そーゆーコトなんで。つかさとみゆきさんにも謝っといて? じゃにー』
 無視し返された。
 こっちの声など聞こえませんとばかりに噛み合わないことを一気に喋ると、
 こなたはそのまま電話を切ってしまった。
「え? ちょっとなに本気なの? 待ちなさいよこなた! こなた!?」
200ついんずランチ 7/11:2007/12/23(日) 17:39:29 ID:Cxh40/ze
 当然のように答えはない。
 ほんとに切れた。
 ……なによそれ。
 しばし、茫然。
「どうしたの? お姉ちゃん」
 つかさの声。
 我に帰った。
 ひとまず終了ボタンを押して、携帯をポケットに仕舞う。――ああ、違う。机の上に置いとかなきゃ。
「……学食で食べてくる、ってさ」
「ええっ!? どうしてぇ?」
 ……いちいち叫ばないでよ。
 日下部かあんたは。
「知らないわよ。……おなかが空いて歩けないとか、ふざけたこと言ってたけど」
「そ、そうなの? え? でもさっきは元気そうだったよ……?」
 うるさいわね。
 そうよ。
 うるさいのよ。あんたは。くだらないことで、いちいちいちいち――

 ――バンッ!!

 感情のままに、手の平を机に叩きつけた。そして怒鳴る。
「知らないって言ってるでしょ!!」
「ひっ!?」
 引きつったような声。――え?
 私、今なにを……
「あ……」
 つかさの顔が驚愕に固まった。見開かれた目に涙がたまっていく。ゆっくりとうつむいて、肩を震わせて。
「ご、ごめっ……ごめん、つかさ」
 慌ててなだめにかかるも、もう遅い。決壊してしまった。
「うっ……ふぅっ……」
 声だけは押し殺しているけど、机の上にぽたぽたとこぼれる雫を見れば、
 前髪に隠されたその両目がどんな状態になっているかは手に取るように分かる。
 やってしまった。
 罪悪感と焦燥が湧き上がる。
「つ、つかさ。ちょっと……落ち着きなさいよ。怒鳴ったりして悪かったから。ね?」
 三度、注目が集まる。
 見なくても分かる。頬や後頭部にチクチクと視線を感じるし、ひそひそと囁き合ってる声も聞こえてくる。
 ケンカがどうとか、イジメがどうとか、修羅場がどうとか……ああ! もう!
 うっさいのよアンタら!!
『……!』
 全方位を睨んでやった。
 途端に静まり返る教室。絡み付いてきていた視線が端から逃げていく。
 ふんっ、ヘタレ野次馬どもが。
「――つかさ」
 手を伸ばし、机の上で固く握りこまれたちっちゃなコブシにそっと添える。
 できれば抱きしめてやりたいけど、さすがに周りの目もあるしね。
 だからってどこかに連れ出そうなんてしたら、「やだ! ここでこなちゃんとゆきちゃん待ってる!」とか
 言い出すに決まってるし。
「ごめんね。言い過ぎたわ。ちょっとイライラしてたの。だから――完全に私が悪い。謝るから。
あんたは何も悪くないから、だから落ち着いて?」
 もう一方の手も伸ばし、両手で両手を包み込みながら、できる限り優しく言い聞かせる。
201ついんずランチ 8/11:2007/12/23(日) 17:40:31 ID:Cxh40/ze
「だって……だって……」
 しばらくして、嗚咽の隙間からか細い声が聞こえてきた。
「……なに?」
「こなちゃん、言ったのに。すぐ戻るから、待ってて、って……」
「そう……」
 ひどいヤツね、とか、そういうことは言わない。
 そういう悪感情には、つかさは反発してしまうから。
 こなたを庇って、そのために、せっかく吐き出そうとしているモノをまた飲み込んでしまう。
「……ゆきちゃんも……行っちゃうし」
「うん。……私が行かせちゃったのよね。ごめん」
 ふるふる、つかさが首を横に振る。
 ちょっと下手に出すぎたか?
「まあ、二人ともすぐに戻ってくるわよ」
「……ほんとぅ?」
 少しだけ、顔が上がった。
「たぶん。……ううん、ごめん。わからない」
 眉が寄る。
「でも、今日だけよ。今日はたまたま、二人とも間が悪かっただけ。だから大丈夫。
それにさ、私がいるじゃない。私はどこにも行かないわ。それとも、私一人だけじゃ、不満? いや?」
 ふるふる。
「そんなこと……ない、けど……」
「そう? よかった。ありがとう」
 にっこりと、精一杯の笑顔を向ける。
 ……うう、さすがにちょっと恥ずかしいわね。
「でも……またどうせ、明日は来てくれないんでしょ……?」
「う……」
 しまった。つい気を逸らしてしまった。
「そ、それは――……そうね。ごめん。でも――あー、えっと、今日は、その……」
 ああ、もう。
 どっか行け羞恥心!
「その、ね? だから今日は、アレよ。チャンスなのよ」
 つかさがきょとんとなる。
「だから――姉妹二人きりで、水入らずで過ごすチャンス。めったにないわよ? ひょっとして中学以来?」
 引き続き、きょとん。
「ほ……ほぉら、お姉ちゃんを独り占めだぞぉ?」
「……」
 うつむいた!
 ちょ、ちょっと子ども扱いしすぎたかしら。
 っていうか、そうよね。高校三年生に向かって言うセリフじゃないわ。
「……お姉ちゃん」
 低い声。
「な……なに?」
「子ども扱い、しすぎだよ」
「う、うん。ごめん」
 自分もうつむく。
 手を引っ込めようとして――掴まれた。
「でも、ありがと」
「へ?」
202ついんずランチ 9/11:2007/12/23(日) 17:41:34 ID:Cxh40/ze
 顔を戻す。
 つかさの笑顔に出迎えられた。
 まだ涙のあとが残っているけど、それでもつかさらしい、可愛くて優しい笑顔。
「そうだよね。うん、お姉ちゃんと二人きりでお昼なんて、ほんと久しぶり」
 いや、潤んだ目元が逆にアクセントになっていて、さらに直前まで泣いていたということもあって、
 通常の三割増しぐらいの綺麗な顔だ。思わず見惚れそうになる。
「でも、中学以来じゃないよ?」
「へ」
 やばい。聞いてなかった。
「あ、え? そ、そう?」
「……どうしたの? お姉ちゃん」
「な、なんでもないわよ」
 居住まいを正して、スマイルスマイル。
 でも、たぶんちょっと引きつってるわね。つかさが不思議そうな顔してるし。
「それより、もう食べましょ。」
「あ、うん。そうだね」
 つかさの手が離れる。
 ちょっと名残惜し……いやいや。早く食べないとね。色々なことに時間を使いすぎてしまったわ。
「いただきまーす」
「いただきます。……それで、なんだっけ?」
「ん? ……だから、陵桜に上がってからも、あったよ? 二人だけでお昼」
 ああ、その話ね。
 でも、そうだっけ? ずっとこなたかみゆきが、少なくともどっちかがいたはずだけど。
「入学したてのころ……最初の一ヶ月くらいかな? 
私がこなちゃんと仲良くなる前は、しばらくお姉ちゃんと二人きりだったよ。……あは、なんか懐かしい」
「……そっか。そーいや、そうだったわね」
「私も忘れちゃってた。こなちゃんやゆきちゃんと出会ってから、楽しすぎたせいかな……」
 どこか遠い目になって、つかさは言う。
 まあ、同感かな。
 あのころのことは、まだ中学の延長みたいな感じがする。
 こなたやみゆきと出会って、仲良くなって、そこで初めて高校生活がスタートした――そんな感覚。
「でも、それももうすぐ終わっちゃうんだね……あと、半年か……」
「……、そうね」
 卒業。
 正直、そっちにはまだ実感が湧かない。言われてようやく思い出したほどだ。
 まったく……やっぱり私も、つかさのこと言えないわ。
「そうなのよね。それを考えると、今日のは良い予行演習になったのかも知れないわ」
「え?」
 辛気臭い話はやめときたいところだけど。
 ついでだし、良い機会だしね。
「私たちも、どれだけ仲が良くても、いつかは離れ離れにならなきゃいけない日が来る。
仮に一生友達でいられたとしても、今みたいな密度でずっといられるわけじゃないわ。
でもそんなのは――つかさ、まだ先のことだと思ってたでしょ」
「うん……」
 漠然としたものでしかなかった不安が、こなたとみゆきが揃っていなくなったことで
 急に現実味を帯びて、怖くなった。そこに私にまで怒鳴られて。
 だから泣くほど動揺しちゃった、ってところかしら?
「うん。私も思ってた。でもそうじゃないのよね。一年のころのことが昨日みたいに思えるのと同じ。
先だ先だと思ってたら、意外とあっという間に来ちゃうんだから」
 つかさが箸を止め、ジッと見てくる。
 私は構わず動かし続けた。そうすると、つかさもノロノロと付いてくる。
203ついんずランチ 10/11:2007/12/23(日) 17:42:36 ID:Cxh40/ze
「……お姉ちゃんも、そのつもりだったの?」
「うん?」
「最近、なんだかヘンに冷たかったことだよ。姉妹離れの予行演習、だったの?」
「……」
 あ、ミリン干し生焼け。
「お姉ちゃん?」
「あ……あ、うん。まあ、そうね」
「……違うんだ」
 ぐっ。
 ああ、もう。余計なところだけは鋭いんだから。
「なんでなの? 何かあったの? ……こなちゃんも気にしてるんだよ?」
「……だったらなんで、あいつは戻ってこないのよ」
 言って、内心で舌打ちする。
 何よこの言い方。これじゃまるで私の方が気にしてるみたいじゃない。
「たぶん、仕返しのつもりだよ。こなちゃん、意外とそんなとこあるし」
「……みゆきの名前は出ないのね」
「ゆきちゃんには話したんでしょ? わかるよ、それぐらい」
 だから、なんで、そんな余計なところだけ鋭いのよ。察して欲しいところは分からないくせに。
 昔からそうなのよね。
 思えば、この子に対して何かを隠し通せたことなんて、ほとんどなかったわ。
 仕方がない。また泣かれても困るし、覚悟を決めるしかないか。
「分かったわ。教えてあげる」
 そして私は話し始めた。
 ことの始まりは、夏休みのあの日、あの夜。
 私の携帯電話に残された、日下部からの一件の留守電メッセージから――




「会いたいって、言われてね。話があるからって。
何の用かは言わなかったんだけど、どうせまた宿題見せろってことだろうと思ったから、
一応用意して行ったんだけど……なに笑ってんのよ。
まったく。――で、家に行ってコレでしょって見せたら、そんなのいらないって言うのよ。そうじゃないって。
なんか妙に真剣な顔して…………ああ!、もう! 恥ずかしいのよアイツは!
あ、ごめん。それで、だから、その……友情がどうとか、もっと私を見てくれだとか。それ系のを、色々と。
よくあんな恥ずかしいこと真顔で言えるわ。
それで、賭けをすることになったの。アイツが宿題を自力で終わらせられたら、もっと構ってやるってね。
――違うわよっ! 言い出したのは向こう! ……私が言うわけないでしょそんなこと。
え? ああ、ううん。ダメだった。
いや、結局私には頼らなかったんだけど、峰岸がね。うん、そう。丸写しさせたわけじゃないらしいけど。
だったらって……だから、私は最初からそんなつもりはなかったんだってば。
アイツが頑張ったのは確かだし。それに、その……長い付き合いでもあるし。峰岸にも頼まれたしね」

「そうだったんだ……」
 話を聞き終えたつかさは、神妙な顔でつぶやいた。
 ってか感動してやがるし。まったく、こういうのに弱いんだから、この子は。
「でも、なんで教えてくれなかったの?」
「だからそれは、恥ずかしいからよ。アイツの言い分が。こなたに知られたら何言われるか……」
 ただでさえ人を弄るのが好きなヤツなのに、わざわざ自分から種を提供してたまるもんですか、よ。
204ついんずランチ 11/11:2007/12/23(日) 17:43:39 ID:Cxh40/ze
「私は何も言わないよ?」
「でも喋るでしょ、こなたに」
「言わないよぉ」
「いーや、言う。仮に言う気がなかったとしても、あんたアイツの追及から逃げ切れるっての?」
 不満げな顔が一気に萎えた。
 この子、約束は守るんだけど、私以上にウソがつけない上に押しにも弱いのよねぇ。
「でも……ゆきちゃんには教えたのに」
「みゆきは、日下部と峰岸にせがまれたって、そう言っただけで納得してくれたわよ」
 ボケてるようで、こういうことには意外と察しがいいのだ、あの子は。
 ま、多少の誤解は与えてしまってるかも知れないけど。
「そうなんだ……」
 いやだから落ち込まないでよ。
 てか赤くなってるのはなんでだ。欠点を自覚して恥じるのは、まあ悪いことじゃないけどさ。
「――あ。だったら、こなちゃんにはもう話していいんだよね?」
「う……別に、いいけど」
 って、ちょっと待てなんだその生き生きとした目は。ガッツポーズは。
「待って。やっぱりダメ」
「ええ〜?」
 嫌な予感に手の平を返すと、つかさの顔も同じように反転、情けない声をもらす。
 でもここを譲るわけにはいかない。
「あんたじゃどんなふうに言うか分かったもんじゃないもの。変に捻じ曲がって二度手間になるぐらいなら
私が自分で言うわ。だから、私が話す気になったってことだけなら言っていい」
 どっちにしてもロクな結果にならない気がしないでもないけど、こういうことは自己責任に限る。
 って、なんで余計に嬉しそうな顔になってんのよ。
「うん、わかった。ありがとうお姉ちゃん」
「……待ちなさい。言ってもいいけど、それはこなたから訊いてきたらの話よ? 自分から言っちゃだめ」
 眉が寄る。
 ほんっと分かりやすいわねこの子は。
「いい?」
「……はい」
 ああ、もう。
 そんなガッカリしなくても大丈夫よ。
 アイツのことだから、あんたが知ったってことぐらいすぐに察して、今日にでも聞いてくるって。
「よし。それじゃ、さっさと食べちゃいましょ。昼休み終わっちゃうわ」
「あ。――う、うん。そうだね」
 つかさとともに、止めていた箸を再び動かし始める。
 やれやれ、これで一安心ね。
 なんか肩の荷が下りた気分だわ。最初から言っておけばよかったかも。
 あとはこなたに……言う前に、どう言えば弄られないで済むかを考えなきゃね。
「ねえ、つかさ」
 けど、今は。
「なぁに? お姉ちゃん」
「私の作ったおかず、ちょっとダメ出ししてみてくれない? こなたがいない隙に」
「えっ?」
「アイツがいると茶々入るでしょ。それにやっぱりもうちょっと上達したいしさ。料理人の目線で厳しく頼むわ」
「う、うん。わかった。えっと……あ、ミリン干しが生焼けだよ」
「それは知ってる」
 可愛い妹との二人きりの時間を、存分に楽しもうと思う。




205ついんずランチ 11/11:2007/12/23(日) 17:44:42 ID:Cxh40/ze
以上です
ありがとうございました


・・・・何故かかがつかになってしまった
最初はかがゆきで行こうと思ったんですけど、どうにも上手くコトが運ばなくて
変則カプを期待してくださった皆さんには申し訳ないです

てか、かがみ難しすぎる・・・・
ツッコミを口に出す部分と出さない部分の線引きがさっぱりわからん・・・・
みんなよく書けるなこんなの・・・・
206名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 18:09:11 ID:ifh2DS/+
だんだんと、こなたの調整術を身に付けていくかがみ
そしてそれをフォローしようとして
こじれ展開にもっていってしまう周り。
そして久しぶりのツインズ。
この錯綜具合がなんともいえんw

何もなしに真相を知った場合こなたは絶対いじるだろうけど
このような経緯を経て知った場合、どういう行動に出るんだろうね。

かがみは、こういった錯綜場面でこそ、大活躍するまとめ役。
いい感じの突っ込み役を出来たと思いますよ。
とにもかくにもGJ。
207名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 18:51:27 ID:IDjMWAcP
すてきな話だ
GJ!
208名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 19:24:43 ID:HSSA/Qln
脳内で映像化された二人の会話!
GJ!
209名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 19:46:16 ID:dT5W5/fR
>205
とても興味深く、読ませていただきました。
かがみの心理描写と、つかさの反応が細やかに書かれていたと思います。

かがみは、曲がったこと、道理に合わないこと、なまけていることには怒りますが、
誰とも構わず怒りをぶつけるようなヒステリックな子ではないと思います。
読者ならず、作中の登場人物からも誤解を受けることがありますが。
氏の言われる「線引き」というのは、そのあたりにあるのかもしれませんね。
210名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 20:14:58 ID:plPitvdO
>>205
GJ!
キャラの心の動きがわかりやすくていいね〜
211名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 20:26:22 ID:jN4nVEQR
確かに口に出す突っ込みと出さない突っ込みのバランスは難しいですね
比率によってはギャグものにも出来ますし、上手く使えばシリアスの合間に小さいギャグを入れられるし
……要は俺には無理ってことない!
212名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 20:52:22 ID:0Q036D/v
2日でもう200レス、197KBか……相変わらず早いスレだぜ
213名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 21:31:47 ID:ocN967lV
>>205GJですよ

描写が細かく表現されてて
その才能を分けて貰いたいです。

おっと、妬んでばかりいては駄目ですね。

では自分も朝から執筆していた連載ものの続きが書けたのですが
投下予定の方は居ますでしょうか?
居ないようでしたら、数分後に投下したいと思います。
21422-468:2007/12/23(日) 21:35:10 ID:ocN967lV
それでは投下させていただきます。

タイトル「IFから始まるStory 第2章 愛情編【本当の気持ち】」
※「IFから始まるStory 第2章 愛情編【素直な気持ち】」の続きです。

注意事項
・かがみ&こなた&つかさ&みゆき
・非エロ
・5レス使用させて頂きます
・かがみ視点
・パラレル物(つかさが稜桜を落ちたという設定)で若干シリアス
 ↑苦手な方はスルーでお願いします。
 長袖では多少汗ばむような陽気の中、私とつかさとみゆきはTDL入口ゲートで
本日の主役である泉こなたを待っていた。

約束の時間が刻一刻と迫っており、こなたは来ないのかなと諦めかけた時
人混みの中から見覚えのある青いロングヘアーの女の子が私達に近づいて来るのが見えて
とりあえず役者が揃った事に胸を撫で下ろす。

「おまたせ〜、かがみにつかさにみゆきさん」
「おはよう、こなちゃん」
「おはようございます、泉さん」
「おはよ。それにしても良く起きれたわね」
軽く憎まれ口を叩くのも定例の挨拶みたいなもので
こなたは全く気にする素振りも悪びれる素振りも見せずに『早く行こうよ』と言いながら
一番遅く来た人が一番先頭で張り切っている。
そんなこなたに引き連れられ、入口ゲートを通り過ぎて着いた場所は
待ち時間120分と書かれたプラカードの後ろに並んでいた。

「ねえ、こなちゃん。この列って何のアトラクション?」
「ん〜と、ビッグサン○ー・マウンテンとかいうやつ」
「へ〜、面白そうだね」
面白そうとか言っているけど、それって絶叫系のアトラクションよ。
こなたは、つかさがそういう乗り物が苦手なのを知っているわけ・・・無いわよね。
無邪気につかさと話している様子を見た限りでは。

そして残り待ち時間60分と書かれたプラカードが見えた頃には
私は既にウンザリしており、つかさも『並んでいるだけで疲れたよ〜』と弱音を吐いたり
忍耐力がありそうなみゆきの顔にも疲労感が漂っていたが
何故かこなたは朝のテンションを維持したままで私達に話しかけてくる。
「それにしても元気よね」
「はっはっは。私はこういった行列には慣れているのだよ」
「何で?」
「う〜ん、言葉で説明するのは難しいから今度の夏に連れて行ってあげるよ」
さっきよりも数段楽しそうに語っているこなたを見ていると
ロクでも無い事を考えているのは明白で
「考えておくわ」
と軽くスルーしたつもりだったが、見事なまでにこなたの策略にハマり
夏の戦場に駆り出されてしまったのは、また別の話。
「あ、お姉ちゃん。次は私達だよ」
きっかり120分待たされた頃には既にお昼を過ぎており、
昼食は何を食べようかと考えていると、漸く私達の順番となった。
こなたとつかさが3列目のシートに腰掛け、私とみゆきはその後ろに陣取り
そして無人の廃坑をイメージしたウエスタンフィールドを疾走していく様は爽快だが
目の前のつかさが叫びっぱなしで、数分後には声すらあげていなかったのが気掛かりなのよね。

「面白かったね〜」
「そうですね。あのスピード感が何とも言えませんね」
「確かに、割と楽しかったわよね」
乗り終わった後のつかさの表情は拷問を受けた後の無罪犯のような顔をしていて、
私達の会話に混ざろうとはせず遠くを見つめている我が妹を見ていると不憫に思えてくる。

その後は昼食を済ませ、こなたが選んだアトラクションの列に並んでは乗り、並んでは乗りの繰り返しだったが
スプラッシュ・○ウンテンやガジェットの○ーコースターといった選ぶもの全てが絶叫系アトラクションで
日没を迎える頃には、つかさは一歩も動けない程ぐったりとしていて
私達は備え付けのベンチで人の行き交う様子を眺めていた。

「つかさ〜、大丈夫?」
「う〜ん、駄目かも」
「そっか〜、つかさって絶叫系が苦手だったんだね」
「最初に乗った時のつかさの反応を見れば分かるでしょ」
と無意識にツッコミを入れる私を余所にこなたは
「それじゃ、もう一つ行きますか」
と言いながら私の手を引張るこいつの体力には感心させられる。
「ちょっと待ちなさいよ。つかさがまだ無理でしょ」
「私の事は気にしないで、お姉ちゃん達で楽しんできて」
「私もつかささんと待ってますので」
「ほら〜、行こうよかがみ〜」
ベンチに座ったままのつかさ達を残し、こなたによって強引に連れてこられた場所は絶叫系では無く
逆に今の時間帯にはピッタリのロマンチックな時を提供してくれる船旅を楽しむ乗り物だった。
漆黒の闇に包まれるまで若干の猶予も感じさせない空の色は黒に近い紺色をしていて
その中に一点だけ映る蒸気船の眩い光は昼間の喧騒とは別世界を感じさせてくれる。

蒸気船の甲板でこなたと一緒に心地よい風に髪をなびかせていると、
さっきまで元気だったこなたはナリを潜め、今はただ黙って水面の水しぶきを眺めているだけだった。

「かがみ、今日はありがとう」
「え?」
こなたが不意にお礼など言ってくるから何の事だか分からず聞き返してしまった。
「私の為にTDLに行こうって言ってくれて」
「べ、別にあんたの為にやった訳じゃ無いわよ」
頬を赤く染めているであろう私に、曇りの無い笑顔を見せるこなたには何の迷いも感じさせず、
それが逆に私を不安にさせる。
何が不安なのか分からない。
分からないけど不安になってしまったのは事実で、
本能的にそれをこなたに悟られたくないと思っていた。

水面を見ていたこなたが、今度は星空を見返しながら私に呟きかけてくる。
「私ね・・・つかさに告白するよ」
「・・・そう」
こなたの言葉はとても淡白で私の返事はとても質素で、
告白を決心した雰囲気なんか微塵も感じさせず
そんな私達を乗せた蒸気船は船着き場へと到着した。

本日最後のアトラクションを終えてつかさ達と合流し、
幻想的にライトアップされた建物の脇を通りしながら出口ゲートに向かって歩いている途中、
こなたがつかさを呼び止めたのを合図に
私とみゆきは数メートルほど離れた場所で事の成り行きを見守る。
「なに、こなちゃん?」
「・・・わたし、つかさの事が好き」
「えっと、私もこなちゃんの事が好きだよ?」
つかさの返事に、無言で首を横に振るこなたを見ていると何だか切なくなってくる。
「私はつかさを一人の女性として好き」
「あの、でも私達は女の子同士だから・・・」
「それでも私はつかさの事が好き」
「・・・」

長い沈黙が永遠と思える時を刻み、私達の横を通り過ぎて行く家族連れやカップルの姿も疎らになった頃
つかさが自分の足元を見ながら言葉の一つ一つを確認するように話しかけてくる。
「ごめんね、こなちゃん・・・わたし、そういう気持ちって・・・良く分からないから」
下を向いている所為でつかさの表情は分からないが、足もとに1滴また1滴と
雨が降っている訳でも無いのに地面に出来た染みが、つかさの気持ちを物語っていた。
つかさの事だから、こなたの気持ちを自分の事のように感じてしまい
振った自分に対する憤りと、振られたこなたに対する悲愴で一杯になっている筈。
こんなにも相手の事を思いやるつかさだから、こなたは惹かれたのよね。

「そっか・・・」
こなたの乾いた返事が聞こえたのと同時に、出口ゲートとは逆方向に青髪の少女が走り抜けて行く。
「こなた!」
私はこなたの後を追ったが、体力でこなたに勝てる自信が無く、追い付けるか心配だったが
以外にも呆気無くこなたに追い付いてしまい、何だか拍子抜けしてしまった。
「ごめん、こなた。私がお節介な事しちゃって」
事の発端は、私がつかさの気持ちを考えずにこなたを嗾けるような事を言ったから、
だからこんな結果になってしまった。
もっと良く考えていれば分った筈なのに。

「謝らないでよ、かがみ」
「でも・・・」
「私は後悔なんかしてないよ。今はむしろ心が満たされているっていうか・・・嬉しいっていうか」
「え?」
ライトアップされた建物が間接照明の役割を果たしているようで
ぼんやりと照らされたこなたは年不相応に大人びて見えた。

「つかさやかがみやみゆきさんが、こんなにも私の事を考えてくれているんだと思うと嬉しくて
 私って幸せ者じゃんって思えてくるわけですよ」
「こなた・・・」

普段のこなたなら絶対に言わないような恥ずかしいセリフや
そんな事を言われると赤面してしまう私が、今は冷静に受け止めていたりと
日頃の私達には似合わない言動は、たぶんこのファンタジックな空間の所為だろう。


こうして私達の長くて短い1日が終わり
また平凡な日常を迎える事になる。
だけど、その日常は昨日までの日常とは違い
私達の関係も少しずつ変わっていく事になる。

そして幻想的な蒸気船の甲板でこなたを見て感じた正体不明の不安は消えること無く
私の中で禍々しくも渦巻き続けていた。

22022-468:2007/12/23(日) 21:39:30 ID:ocN967lV
今朝に続き2回も読んで頂きありがとうございます & 同じ日に2回も投下してしまい申し訳ありませんでした。

そして前話で有難い感想をいただき、今後の創作意欲が湧いてきます。
あと、つかさ&こなたを期待していた方には拍子抜けな展開で申し訳ないです。
221名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 21:51:07 ID:uwWSFUgc
>>220
いえいえ、GJでしたよ
222名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 21:52:41 ID:/HKhpVHZ
>>220
GJ!リアルタイム遭遇ktkr!
あーふられちゃったのか…でも不穏な引きに気になるこの先。
2度だろうが3度だろうが全然おっけーですよ!

こんなペースで新作ぽこぽこ読んでたら、例えば1週間空いただけでもまだかまだかと思ってしまいそうですw
他のスレだと遅くも何ともないのに…
223名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 21:53:42 ID:HSSA/Qln
どんな続きが来るのかにDJ!
224名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 21:54:15 ID:HSSA/Qln
DJじゃない…GJだ…
225DJコナタ:2007/12/23(日) 22:16:00 ID:ifh2DS/+
愛だよ愛だよああああ愛だよ
チキンカチキチキチキンカレー
貧乳は ひひっひひひ貧乳は
ステステステステータスだ ステータスだ
>>220G・J!( =ω=.)σ☆

かがみ「こなた・・・その辺にしといたら?('A`)」
226名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 22:49:16 ID:4eTpz9Jm
おはおはおはおは お恥ずかしながら GJGJ GJです。
227名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 23:26:34 ID:6G7GHdYt
>>226
みゆき・・・あんたまで・・
それはさておき220 グ グ グジッョブ!
228妄想屋(仮名) ◆JUqojnT5.c :2007/12/23(日) 23:47:20 ID:equwirMC
ぐっぐっじょじょじょぶ じょっじょじょぶじょぶ♪


えーと、勝手ながら、>>59にインスピレーションをいただきまして一枚。
こういう「こなたはやればできる子」的な話、好きなもんで。

つ【ttp://freedeai.com/up/src/up5955.jpg

なお、カメラは何かににていても架空のものであり、実在の(ry



……なんとかイブSS祭りの前に間に合った……
229久留里:2007/12/23(日) 23:51:45 ID:TZKsPsA9
>>228
有り難き幸せ。高速で保存させていただきました。
敢えてセーラー服にカメラベストを着せるとは、中々心憎い演出ですな。
230名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 00:00:42 ID:ifh2DS/+
>>228
これはすばらしいGJ!
セーラー服にカメラベスト、しかも手袋まで・・・
このままいくと、もう本格的カメ娘。
しかもこなたは格闘経験者
ってことで・・・











某ジャスティス学園の某報道娘を思い出してしまう俺
231名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 00:08:13 ID:1LgfBAXg
>228
ものすごくGJです。
せーらーふくのこなたがかわいい!
さて、日付がかわりましたが、予定がある方が
おられなければ、投下させていただきたいと思います。
23223-251:2007/12/24(月) 00:13:15 ID:1LgfBAXg
「Elope 第7話」

・こなた×ゆたか(+みなみ、みゆき、かがみ、つかさ、パティ、ひより)

7−1. みゆき視点
7−2. ゆたか視点

注意事項

・続き物
・シリアス
・エロ表現あり
・ゆーちゃん注意

233Elope 1/7:2007/12/24(月) 00:14:09 ID:1LgfBAXg

 7−1.

 小早川さんは、結局『桜通線』の改札口へ向かう通路の途中で、
急追してきた岩崎さんの手によって捕まえられました。
「いやっ、こないで! 」
「ごめん。ゆたか」
 岩崎さんは、拒絶の声をあげて、なおも逃れようとあがく
彼女に『当て身』を加えたのです。
「うっ」
 小早川さんは、小さく呻いて意識を喪い、もつれるように倒れかかります。
「ゆたか…… 」
 岩崎さんは、地面に崩れ落ちる寸前で、愛しそうに小早川さんを
抱きとめて、そのまま背負います。
「高良先輩、戻りましょう」
「ええ」
 私と岩崎さん以外は、逃走しているこなたさんを追って地下1階へと
昇っています。
 ただ、泉さんは陸上部からも勧誘がくるほど足が速いので、こちらの
方はあまり期待できないでしょう。

 1時間後に、私の携帯にかがみさんから連絡がありました。
 結局、泉さんの後を追っていた、田村さん、パティさん、かがみさん、
つかささんは、全員、地下街の中で泉さんの姿を見失ったということです。
 私達の状況も、彼女に報告した結果、全員宿泊しているホテルに
戻ることになりました。
 名古屋駅の近くにある、ホテルに着いた時には午後4時を
回っており、あたりは既に暮色に包まれておりました。

「こなたには、結局、逃げられてしまったわ」
 私達が泊まっていた部屋の一つに集合すると、かがみさんは
深いため息をついて、肩を落としています。
「でも、居場所はゆたかちゃんが知っていると思うよ」
 つかささんの言葉で、一同の視線が、寝息を立てている
小早川さんに集中します。
「ゆたかちゃん。起こそうか」
「ええ…… 少し可哀想ですが」
 私の言葉に頷くと、かがみさんは小早川さんの肩を揺らします。
「ゆたかちゃん。ほら、起きて…… 」
234Elope 2/7:2007/12/24(月) 00:15:42 ID:1LgfBAXg

 7−2.

 私は、目を覚ました。
 目の前にはかがみ先輩がいて、私の肩を掴んでいる。
 部屋にはつかさ先輩、高良先輩、みなみちゃん、田村さん、
パティちゃんもいる。
 あっ、そうか。私、捕まっちゃったんだ。
 どこか他人事のような感じがする。
「気がついたようね」
 かがみ先輩は不機嫌そうに、腕を組んで私を見下ろしている。
「ゆたかちゃん。あなたに聞きたいことがあるの」
「なんでしょうか? 」
「こなたの居場所を教えて欲しいの」

 やっぱり来た。 
「実は…… 良く分からないんです」
「分からないはずないでしょう! 」
 いきなり憤りをみせるかがみ先輩に対して、高良先輩は、少し
落ち着いて質問するように窘めた。
 かがみ先輩が、かなりヒステリー気味なのは、お目当てが『私』
なんかじゃなくて、こなたお姉ちゃんだからだ。
 所詮、私は釣り餌にすぎない。
 半ば自虐的な感想を抱きながら、怯える様に震えて視線を落とす。

「本当なんです。だって、名古屋に来たのは生まれて初めてだし、
こなたお姉ちゃんに、ついていっただけですから」
 お姉ちゃんに渡したリュックに、マンションの位置を示した地図が
入っているけど、場所を正確に覚えていないという言葉自体は嘘ではない。
 もっとも、住所を知っていることまでは、教える義理はないのだけど。

「本当かしら? 」
 かがみ先輩は、なおも疑いを解かずに、周囲の見渡して意見を求めた。
 高良先輩が皆を代表するように答える。
「確かに、岩崎さんが分かっていない可能性はありますが…… 」
「お願いです。信じてください」
 私は涙目になって、みなみちゃんに顔を向けて訴えかけた。

 みなみちゃんは、私の予想通り、
「ここにいたって、ゆたかが嘘をつくとは思えません」
と、答えてくれた。
235Elope 3/7:2007/12/24(月) 00:17:14 ID:1LgfBAXg

 かがみ先輩はため息をつく。
「明日、大まかでいいから場所を教えてもらうわ。
それと、地下鉄のどこの駅なのかしら」
「あのっ、どうして地下鉄から来たって分かったのですか? 」
 私は、不思議そうに首を傾ける。

「みゆきが指摘してくれたのよ」
 長いツインテールの先をいじりながら、高良先輩に視線を向ける。
「一度、通った道は安心しますから」
 高良先輩は、ごく簡潔に答えただけだった。

「確かにそうです。地下鉄で3駅ほど乗った記憶があります」
「名前は分かるかしら? 」
「えっと、それはちょっと…… 」
 私はここで嘘を織り交ぜた。正しくは1駅先の伏見駅で、
3駅先は……
「3駅先ですと『新栄町駅』になりますが、小早川さん、
栄には買い物にいかなかったのですか? 」
 さすが、高良先輩だ。名古屋の中心街は栄地区と、
名古屋駅前地区の2箇所に別れていることを既に知っている。
236Elope 4/7:2007/12/24(月) 00:18:25 ID:1LgfBAXg

「実は、よく分からなくって。だから駅前まで来たのです」
「そういえば、ゆたかちゃん。リュックはどうしたの? 」
 つかさ先輩も意外と鋭いところを突いてくる。
私は申し訳なさそうな表情をつくった。
「最後に、こなたお姉ちゃんと別れるとき、お姉ちゃんが
リュックを持っていってしまいました」
 ちなみにこれも嘘。本当は、私が証拠となりそうなものを全部、
こなたお姉ちゃんに預けたんだ。
 リュックの受け渡しを至近でみていたはずの、高良先輩も、
みなみちゃんも、私の意思か、こなたお姉ちゃんの指示かは、
判断がつきかねるだろうから、バレることはないはずだ。

「こなたも少し抜けているわね」
 少しだけ嘲りの表情を浮かべながら、かがみ先輩は言った。
「ゆたかちゃんの携帯電話まで持っていってしまうなんて。
連絡を取り合うこともできないしね」

 私は黙っていた。
 しかし、所詮、携帯は取り上げられてしまうし、メールの
履歴には、滞在先の住所も書かれている。
 情報のカタマリを、みすみす『相手』に渡す方が愚かしいともいえる。
「とにかく…… ゆたかちゃんの為でもあるんだから。明日の夕方まで
にこなたを見つけないとね。下手をすると、もう会えなくなっちゃう
かも知れないんだから」
「はい…… すみません」
 私は、ココロに荒れ狂う怒りを必死で抑えて、頭を下げた。
 でも…… どうして? 私とこなたお姉ちゃんの仲を
引き裂いた人は、何故、傍観者のような顔をして眺めているの?
237Elope 5/7:2007/12/24(月) 00:20:05 ID:1LgfBAXg

 かがみ先輩の厳しい追及が終わった後、私はこの場の全員に
たいして、詫びをいれた。
「みなさんに、ご迷惑をかけてしまい、本当にごめんなさい」
 真冬の嵐のように荒れる心をひたすら隠し、低姿勢かつ殊勝な
態度を装う。
 一度、仮面をつければ、後は徹底的に演じるだけだ。

 更に私は立ち上がって、ひとりひとりに対しても、丁寧に謝っていく。
「かがみ先輩。昼間は酷いことを言って申し訳ありません」
「え、あ…… わ、わかったわよ」
 こんなところでも、ツンデレなんですね。
「つかさ先輩。急に逃げたりしてごめんなさい。あの、
びっくりしたからつい…… 」
「いいんだよ。ゆたかちゃん。気にしないで」
 どこまでも優しいんですね。でも、霊感商法なんかに騙されないで
くださいね。

「パティちゃん。ごめんね」
「No,No,気にしない。ワタシは十分楽しめたヨ。オニゴッコ」
 なんでも楽しめる性格が素直に羨ましいよ。
「田村さん。忙しい時期に迷惑かけてごめんね」
 冬のコミケも、みなみちゃんと私の絡みになるのかなあ。
 それとも締切に間に合わず、原稿落ちかな?

「高良先輩…… ご迷惑をおかけしてしまいました」
「いえ…… 」
 高良先輩は深刻な顔をしたままだ。私をまだ疑っているのだろうか?
それとも別の心配をしているのだろうか?

「みなみちゃん。私を心配してくれてありがとう。
あと、ごめんなさい…… 」
 みなみちゃんは、無言のまま、表情も変えずに私をじっと見つめていた。

 私が皆に謝った後、全員で明日の行動についての相談がはじまった。
まず、もう一日かけてこなたお姉ちゃんを探すことが確認される。
 話し合いの途中で、かがみ先輩が、逃走したこなたお姉ちゃんに何度も
電話したけれども、一度として繋がることはなかったことを知った。
 そして、私を囮に使って、お姉ちゃんを捕まえる算段も、念入りに
話し合われた。
 最終的な方針が決まった後は、明日の朝までホテル内だけではあるが、
自由行動となった。
 各々が夕食を取り、入浴した後、私は、ひよりちゃんと、パティちゃん、
みなみちゃんと、トランプやUNOで遊んで、11時前にはベッドに横たわった。
238Elope 6/7:2007/12/24(月) 00:21:03 ID:1LgfBAXg

 私は、目を覚ましている。
 ほどなく、同室となった、みなみちゃんが私のベッドにもぐりこんでくる。
「ゆたか…… 」
 みなみちゃんは、私の顔をみつめながら、唇を近づけてくるけど、
私は全く拒まなかった。
「ゆたか、いいよね」
 小さく呟きながらみなみちゃんは、私の唇に触れた。
 軽いキスから、深いキスへと進み、みなみちゃんの舌が絡みつき、
同時に、唾液が私の喉に流れ込んでくる。

「ん…… 」
 擦れた声が喉の奥から出る。
 私は、口腔内をみなみちゃんに犯されながらも、彼女の瞳をじっと
観察している。
 多分、私の想像どおりなのだろう。

 深い口付けが済んだ後、みなみちゃんは私の服を脱がしにかかる。
セーターからブラウス、そして下はスカート。
 私は抵抗せず、されるがままに身に着けたものを外されていく。

 みなみちゃんは、自分自身も下着だけになってから、私の
小さな胸に掌をあててくる。
「んんっ…… 」
 思考は醒めきっているのに、身体が熱くなるのはとても不思議だ。
「感じているんだね。ゆたか」
 みなみちゃんは私の反応を確かめると、私の下着の中に手を
もぐりこませてくる。

「んあっ」
 ため息とも、あえぎ声ともつかない声がでてしまう。
「ゆたか。ぬれているよ」
 嬉しそうな表情でみなみちゃんは言うと、私のアソコに
潜り込ませた手を、もぞもぞと動かし始めた。
「ん…… んんっ」
 私の身体が震えて、嬌声がもれる。
 みなみちゃんが一生懸命私を愛撫している姿をみていて、私は…… 

 何の感情も生まれなかった。
239Elope 7/7:2007/12/24(月) 00:22:12 ID:1LgfBAXg

 身体だけの交わりに何の意味があるんだろう? 大切なのは
ココロの繋がりなのに。
 それでも、私の幼い身体でも、愛撫に対しては正直に反応する
ところが面白い。
「んあっ、ああっ…… 」
 何度も嬌声を響かせながら、裸身を揺らす。
 みなみちゃんは顔を火照らせながら、更に指の動きを強めていく。
 快感が急に高まり、私はシーツの端を掴みながら、切ない快楽に
酔いしれる。
「ああっ…… んああっ」
 私は、よがりながら叫んで、あっという間に絶頂を迎えた。

 コトが終わったあとも、私はみなみちゃんと抱きあっている。
 みなみちゃんの身体は大きくて、私はすっぽりとおさまる形になる。
「ねえ…… みなみちゃん」
「何? ゆたか」
「みなみちゃんって、私の事好きなのかな…… 」
 今さら何でそんな事を聞くのか、と思われるような質問を投げかける。
「好きだよ。ゆたか」
 でも、みなみちゃんは大真面目に答えてくれた。
「嬉しいな…… 私もみなみちゃんの事が大好き」
 私は笑顔を浮かべて、みなみちゃんをぎゅっと抱きしめる。
「あ、ありがとう」
 みなみちゃんは、綺麗な顔を真っ赤にしている。とても可愛らしいね。
 私は、ごく自然な口調で尋ねた。

「みなみちゃんの事、大好きなのに、どうして、こなたお姉ちゃんの
家から、私を追い出したの? 」

「え!? 」
 みなみちゃんが絶句して、固まっている。
「ごめんね。責めてるつもりはないんだ。でもね。実家からだと
陵桜に通うのは遠いから、もしかしたら、転校しなければならなくなって、
みなみちゃんにも、会えなくなるかも…… 」
 私は、悲しそうな表情をつくって、みなみちゃんを見上げる。

「仕方がなかった…… 」
 随分と長い間、躊躇ってからみなみちゃんは呟いた。
24023-251:2007/12/24(月) 00:25:59 ID:1LgfBAXg
読んでくれた方、ありがとうございます。
今回は、ゆたか謀略編とあいなりました。
クリスマス・イヴのSSとしては、物凄く不適切なような
気もしますが、ご容赦ください。
241名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 00:28:49 ID:blKLa8v4
お疲れ様です
242名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 00:29:38 ID:vVtZL6XD
>>240
リアルタイムGJ!!

なーに、クリスマスネタはこの後大量に投下されるであろうから、
気にすることは無いですよ。

で、ゆーちゃんがこの後、どのような行動起こすか激しく楽しみにしています。
243名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 00:36:31 ID:CFQ2v8FR
>>240
GJ まさかみなみちゃんだったとは・・・予想はしてたのに
にしてもゆーちゃん黒いな。どんだけこなたが好きか分かりますね。
この黒さなら某死のノートの主人公並だな
こなたとあったら「計画通り」ニヤリ、なんてするのかな・・・
244ゆーちゃん:2007/12/24(月) 00:39:02 ID:IKwlNiRJ
みなみちゃん、どうしたのみなみちゃん
そんな青菜に塩みたいにしょげちゃって・・・
わわわ、なんか耐性もたないとかドッジとか、つぶやいてる・・・
ああ、膝に雫おちてる・・・

ええっとその・・・>>240さんGJですよ
意外だった犯人・・・あわわ・・・
え?みなさん、やっぱり・・・って何ですか?
そして私、つかまっても体・・・その・・・でも・・・
芯を曲げず策を練って逆転の糸を捜そうとする姿。
なんだかいつもの私じゃないくらい・・・かっこよかったと思います。

それじゃ私、ちょっと慰めてきますね・・・
今度は私が保健室に連れて行く番かあ・・・。
24519-24の人:2007/12/24(月) 00:45:19 ID:slbrE6PS
間もなく250突破の勢い・・・・・ここまで投下の勢いが止まらない全ての職人さんにGJ。

そして俺のつたない処女作にGJしてくれた皆様に改めて御礼申し上げますm(__)m

誰かがネタを投下すれば別の職人が即応してまたネタを投下し
それにInspireされた別の職人がまた(ryの無限ループで伸びてるんだなと改めて実感。

ってこれってよく考えると初音ミクの盛り上がり方にも似てるような・・・・・?

そんなわけでおいらも2発目構想中でつので今しばらくお待ちを・・・・・・・
246名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 00:54:32 ID:IGPFRcU6
本日(日を跨いでしまいましたが)も皆様凄いですな。
相変わらずの勢いをのんびりと眺める毎日です。

クリスマスSSというわけではありませんが、年末の風物詩的なSSを一本投稿させていただきます。

●短編5レスほど投下させていただきます。
●こなた&ひよりの非エロ話。
●ひよりの同人活動についてちょっとだけオリジナル設定あり。
247『好き』のチカラ (1/5):2007/12/24(月) 00:56:58 ID:IGPFRcU6
 イスの背にかけておいたメイド服を、ハンガーにかける。
 しっかりとシワを伸ばして、ロッカーのフックに引っかければ片付けおしまい。うむ、簡単簡単。
「お疲れさま、泉さん」
「あ、お疲れさまですー」
 聞こえてきた声に振り返ると、私服姿の先輩が裏口からバックルームに入ってくるところだった。
「先輩、すっごい重装備ですね」
 よく見てみれば、ニットの帽子にマフラーにコート、しかも手袋まで。
「だ、だって、すっごい寒かったんだもん」
 もこもこした格好でふるふる首を振る姿が、可愛いのなんのって。
「もう冬本番ってヤツですかね。夜なんかもっと酷いかも」
「いいなぁ、泉さんは昼シフトで帰れるから。今年は、クリスマスパーティーには出ないんだっけ?」
「すいません、誕生日はそれで家族みんなにスネられちゃったもんで」
 ええ、今でも思い出せますよ。私を見るお父さんとゆーちゃん、ゆい姉さんの視線が
とーっても寂しそうだったのを……
「だったらしょうがないわね」
「新年会には出られる予定なんで、その時にでもはしゃごうかなと」
「なるほどね。じゃあ、私も楽しみにしてるわ」
「はいっ」
 そう言いながら、楽しそうに笑う先輩。こういう人たちがいるから、私は今の職場がお気に入りだったりする。
「んじゃ、お先に失礼しまーす」
 コートを着終わって、まずは先輩に一礼。
「はいっ、お疲れさま」
 ひらひらと手を振ってくれる先輩を見てから、私はカバンを手にしてメイド喫茶を後にした。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 『好き』のチカラ
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

「う〜、寒っ」
 思わず、コートの襟を立てたくなるほどの冷気。
 人混みの中でも容赦なく吹き付けてくるソレは、今の私にとって最大の敵だった。
 時計を見れば、まだ午後3時ちょい過ぎ。でも、ビル街のせいで陽射しがあんまり
良くないアキバじゃ、この時間でもかなーり寒かったりする。
 今通りがかってる駅前――高層ビルが立ち並んでるあたりなんか、特にビル風が酷くて酷くて。
「あったかいココアでも買っていこうかねー」
 そうつぶやきたくなるほど、私のほっぺたってばすっかり冷え冷え。今だったら
『再会のお祝い』とか言われてホットの缶コーヒーを渡されても簡単に許しちゃいそうだヨ。
 そんなことを考えているうちに、交通量が多い昭和通りが見えてきた。あともう少しで
地下鉄の駅に着く……と思っていたら、
「おわっ!?」
 国道に面してるお店から、何故か人が溢れかえってるんですケド!
「な、なんなんだろ、一体」
 見てみると、その人たちが手にしてるのは少し大きめの画用紙みたいで、何か絵が描いて
あるような……モノクロだったり、カラーだったりして色とりどりだし。
 そして、その人たちが列を作っている先には数台のコピー機。
「あー、もうそろそろこの時期か」
 全てのことに合点が行って、思わず手をポンっと叩く。
『コミケ直前名物、コピー誌作り』――コンビニやらコピーセンターやらでこの時期よく
見かける光景らしいけど、まさかそれがアキバでも見られるとは。
 なんとなく気になって中の様子をうかがってみると、三台のコピー機の他にパソコンとか
断裁機が置かれていて、カウンターには係員らしき人もいる。だからといって広いわけでもなく、
全部の機材に人が群がっているもんだからすっごい窮屈なことになっていた。
 並んでる人たちの表情にも疲れの色が浮かんでいて、まさに『修羅場中』って感じ。
サークルさんは、いつもこんな苦労をしてるんだねー……ホント、ご苦労様なことです。
248『好き』のチカラ (2/5):2007/12/24(月) 00:58:26 ID:IGPFRcU6
 思わず頭を下げてしまいたくなるほど、建物の中にはピンと張りつめた空気が漂ってる。
こういうのが見られるのは貴重だけど、作りもしないのに長居するのはちょいと気が引けた。
 ――出来上がった本に出会うのは冬コミまでの楽しみにして、私はそろそろ……
 そう思いながら、静かにお店を後にしようとしたとき、
「……おろ?」
 一番奥のコピー機で、顔見知りの子がわたわたと慌てながら作業をしているのが見えた。
 ちょっと観察してると、出てきたコピー紙をまとめたり、原稿をセットしたり、並んでる
人の列を見たりして混乱しているみたい。むぅ、こりゃ相当テンパってますなぁ。
 コレも何かの御縁だし、ちょっくらお手伝いしますかね。
「おーい、ひよりん」
「ふぇっ?! い、泉先輩?!」
 声をかけると、挙動不審っぽく身を震わせるひよりん。目の下にクマまで作っちゃって、
そりゃテンパるわけだわ。
「とりあえず、この出てきた紙をまとめておけばいいのかな?」
「あ、そ、そうですけど……でも、どうして?」
「それは後。とにかくちゃっちゃとやっちゃお」
「は、はい……あ、まとめる時、一番上にポストイットを貼ってから重ねてください」
「あいよー」
 ひよりんに言われたとおり、コピーし終わった紙をまとめて、積み重ねられた印刷済みの
紙の上に重ねていく。あとは言われたとおり、ポストイットを貼って、と。
 指示された作業をしながらコピーされたマンガをちらっと見てみると、ひよりんの疲れとは
対照的に活き活きとした作品が描かれていた。
 軽妙なラブコメ百合ストーリーに、ちょっときわどいネタが盛り込まれていたり、
ページぶち抜きで女の子同士のキスシーンが描かれていたりと、実に気合いが入ってること。
 ――これだけ力を入れてたら、そりゃヘロヘロにもなるか。
 そんなひよりんのマンガ魂に感服しながら、私は黙々とサポートに徹していった。

 *   *   *

「はいっ、お疲れさま」
「あ……どうもっス」
 ぼーっとしてるひよりんに、コーヒーとガムシロップを渡してあげる。
 私もホットココアが入った紙コップを手に、ぼーっとしてるひよりんの向かいに座った。
 一口飲むと、ほんのりとした甘苦さといっしょに、ぬくもりが体中に広がっていく。

 コピー作業が終わった私たちは、近くにあったマックに入って一旦休憩することにした。
 寒さから逃げようっていうこともあったけど、今のふらふらなひよりんをそのまま帰しても
危なそうだったっていうのもあって。
「かなりキてるみたいだね、ひよりん」
「あはははは……面目ないデス」
 ほら、やっぱり限界直前だもん。少しは休ませてあげないと。

「ふぅ……でも、どったの? 確かこないだ入稿したんじゃ?」
 終業式前の憔悴した様子を思い出しながら、私はひよりんにその疑問をぶつけてみた。
「それが、急にネタがガーンと来まして。でも印刷所の締め切りにも間に合わなかったもんですから、
こうなったら突発コピー本でも作っちゃおうと」
「それ、夏コミでもやってなかった?」
「ネタが出てくると、どうしても止まらないんですヨ……」
「同人作家によくあるパターンですな」
 よく行く作家さんのHPにも突発的に本を作ったりとか「家内制手工業中デス」だとか
書かれたりするけど、やっぱりひよりんもそーゆー人種でしたか。
「いつも余裕でコミケに臨もうとはするんです。でも、時間があるとどうしてもネタを
考えちゃって、本にしたくなっちゃって」
「そして、それを行動に起こしちゃうと」
「そういうことです」
249『好き』のチカラ (3/5):2007/12/24(月) 01:00:16 ID:IGPFRcU6
 コーヒーをこくんと飲んでから、楽しそうに笑うひよりん。うむ、実に立派な同人魂だ。
「けど、どうしてひよりんがこっちまで来てるのさ。家は埼玉なのに」
「ウチの近く、コンビニとかで両面印刷をさせてくれるところが無いんですよ。コピー
センターに頼んでもちょっと高く付くし」
「あー、そういえば確かに『差し込みコピーは禁止です』とかよく書かれてるもんね」
「ええ。でも、さっきのお店だとコピー代が少し安くて、しかも簡単に両面印刷ができるから
便利なんです。だから、突発本の時にはよく使ってて」
「なるほどねー。まさか、あそこにそんなスポットがあったとは……秋葉原、まだまだ恐るべし」
 アニメとかゲームとか家電製品だけじゃなく、そんなディープすぎる同人スポットまで
あるなんて……どこまでマニア向けの街なんだ、秋葉原。
「私だってびっくりですよ。まさか、先輩の仕事場の近くだったなんて」
「行き帰りにはあそこの店の前を必ず通るんだよ。いつもは人があんまりいない所だから、
あの人混みにはついついびっくりしちゃった」
「あのお店はお仲間さん御用達なんです。明日明後日ぐらいには、多分そこら中の支店で
お仲間さんがさらに増えてると思いますよ」
「うぉう……見てみたいような、でも怖いような」
「はっきり言って怖いっス、あの雰囲気」
「だよねー」
 順番待ちの人たちの目がギラギラしてたり、店員さんたちも大忙しで製本作業とかしてたもん。
あの雰囲気の中には、確かにあんまり長居したくない。
「んで、あとは製本したらひよりんは自由なのかな?」
「いえいえ。まだまだ値段表とかPOP作ったり、サークルの看板や告知ペーパーを
作ったりとか、まだいろいろと残ってます」
「さすがよくやるねぇ」
「いやぁ、一般参加の人々に楽しんでもらうには何でもしますヨ」
 私の言葉に、ひよりんは照れくさそうに笑って見せた。
「ちなみに、今回出すのはどんなのヨ? ファンその1にこっそり教えてくれたまへー」
「ファ、ファンその1だなんて、私はまだそんなっ!」
「謙遜しなさんなってば」
 実際それだけの力はあるんだし、まだまだきっと伸びるはずなんだから……まあ、今それを
ひよりんに言ってもプレッシャーになっちゃうだけか。
「え、えっと、新刊が百合ネタのオフセット本と100円コピー本、それと旧刊が二種類ですね」
「おりょ? そのコピー本、100円にしちゃうんだ」
「ちょっと足は出ますけど、あくまでも突発ですから」
「なるほどねー」
 となると、この二つは要チェックだね。こないだゆーちゃんに見せたら、もっと読んで
みたいって言われたし……ちなみに、ひよりんが恥ずかしがるからヒミツにねってことで。
「ちなみに、ちょっと下世話な話だけど……全部頒布しきって、どのぐらいになるの?」
「んーと、500円のを100部頒布ですから、全部で5万ですね。でも、現実在庫も
結構残りますし、印刷代も両方合わせて5万近いですから、実際はほとんど赤字ですよ」
「ふぇー、今でもそんな感じなんだ」
「そんな感じなんです」
 コーヒーを飲みながら、こくんとうなずくひよりん。最近は印刷代も安くなったと
思ってたけど、今でもそういう感じなんだ。
「お兄ちゃんからも教えられてきました。『利益が帰りの交通費分出たら感謝、往復出たら
大感謝、打ち上げのラーメン代まで出たら奇跡、餃子がつくなんてありえない』って」
「そんな教えまであるんだ」
「先人たちから教えられてきたらしいっス」
 コミケも30年ぐらいになると、さすがにそれだけの言葉が出てくるってことか。
「でもまあ、確かに購入してもらえて楽しんでいただければ、それだけでも嬉しいですからね」
「そっかぁ」
 しゃべっているうちに、さっきまでの疲労がウソみたいにひよりんの表情が輝いていった。
なるほど、そういうキモチがひよりんの力の源の一つってことか。
「そういう心構えがあると、作品作りにもいい影響が出るんだろうね」
「いやぁ、まだまだっスよ」
250『好き』のチカラ (4/5):2007/12/24(月) 01:01:45 ID:IGPFRcU6
「ゆーちゃんとかみなみちゃんからもネタが湧いてきて順調みたいだし」
「っ?! せ、先輩、気付いてたんでスか?!」
「そりゃ当然」
 ココアを飲んでから、あごをカコーンと落としたひよりんにうなずく私。
「よく二人の会話とか仕草を観察してるの、私はちゃんとお見通しですヨ」
「おぉぉぉ……」
 ショックを受けたように手を痙攣させるひよりん。むー、そんなにショックなことかね。
「よくあることらしいじゃん、身近な人からネタが思いつくなんて」
「そ、それはそうですけど」
「今回のコピー誌も、百合ネタは二人がモデルみたいだし」
「っ?!」
「さすがに背の高さは逆転させたみたいだけど、それはそれで味があっていいやね」
「お、鬼っス! 先輩は鬼っス!」
「いや、フツーに感想言ってるだけだし」
「そ、それはそうですけど……ううっ」
 私がネタのことに言及するたびに、動揺しまくっていくひよりん。そこまで、二人が
元ネタってことはタブーなのかな。
「やっぱり、二人にはあんまり知られたくない?」
「……はい」
 息をつくように、ひよりんはちびりとコーヒーを飲んだ。
「どんなに面影を重ねてても、物語と現実って別物じゃないですか。妄想で二人をネタにした
マンガを書いていますけど、でもやっぱり現実の二人もいて……もしもバレたりしたら、
その全部が壊れちゃいそうで」
「むー」
 確かに、元の人に知られたくないってのは描き手の心理としてあるのかもしれない。
でも、全部が壊れちゃうっていうのはさすがに考えすぎだと思うんだよなー。
「例え話になりますけど」
「ん?」
「もしも泉先輩がブログとかで日記を書いてて、毎日の出来事を名前をぼかさずに書く。
でも、その中に相手が知られたくないお話があるのに、そのまま書いちゃったりしたら」
「あー……確かに、確実に関係が壊れるか、そうなりかけるね」
「そういうことです」
 それだと、確かに納得出来るかも。
「『自重しろー』って、ココロの中で言ってる自分も確かにいます。でも、やっぱり二人を
見てるといつの間にかお話が出来上がって、ついつい描きたくなる自分もいて……最終的に
『知られなければいい』っていう結論に行き着いちゃったんです。
 ……ダメダメだなって、わかってはいるんですけどね」
 自嘲気味に苦笑して、一気にコーヒーを飲み込むひよりん。でも……
「ダメダメじゃ、ないと思うけどな」
「えっ?」
 ココアを飲み干して、私は苦笑しているひよりんの目を見据えた。
「迷いがあるってことは、それだけ二人のことが大事だってことでしょ?」
「えっと……はい」
 一瞬ためらいながらも、ひよりんは確かにしっかりうなずいた。
「それでも描いちゃうっていうのは、それだけ二人のことをしっかり見てるってこと」
 言葉にしていくうちに、自分の中でひよりんが思っているはずのことが結ばれてゆく。

「だから、そのくらいひよりんは二人のことが好きなんだよ」

「なっ?!」
 私の言葉に、ひよりんの顔は一瞬にしてトマトみたいに真っ赤になった。
「そっ、それは、あのっ!」
「好きじゃないってわけではないんだよね?」
「も、もちろんっス! 二人とも、その、大切な友達で……」
251『好き』のチカラ (5/5):2007/12/24(月) 01:04:04 ID:IGPFRcU6
「でしょ? その『好き』が『恋』ってことじゃなくても、二人のことを想って見守って
いるんなら、立派に『好き』ってことになると思う」
「立派に……好き……?」
「そう」
 それは、自信を持って言えること。
「『好き』が溢れた結果が物語になって、でも、大元のこと二人のことを考えて自分の中に
しまってある。それも、きっとゆーちゃんとみなみちゃんのことが好きだからだよね」
「……そう、かもしれないっス」
 小さい声だけど、ひよりんはぽつりと確信したように呟いた。
「だったら、迷うことなんて無いって。三人でいつも通りに過ごして、ゆーちゃんと
みなみちゃんのことを観察して、たまに自分の心とケンカしてみればさ」
「いいんですかね?」
「いいんだってば。それに……」
「えっ?」
「私も嬉しいんだよ。ゆーちゃんの姉代わりとしても、一人のファンとしても」
「姉代わりと、ファンとして……ですか?」
「うん。ひよりんはゆーちゃんを見守ってくれたり、いいお話を作ってくれたりしてるから」
 最近は良くなってきたとはいっても、やっぱりゆーちゃんの体はまだ弱い。だからって、
ずっとゆーちゃんのことを見ているわけにもいかない。
 もちろん、みなみちゃんのことだって信頼してるけど、やっぱり見てくれている人は
一人でも多いほうが嬉しい。それが二人のことを想ってくれる人だったら、なおさらのこと。
 あとは……ファンとして、それだけ考えられて作られた物語を読みたいっていう、
ちょっぴりヨコシマな想いもあったりするんだけど。
「これからもさ、ゆーちゃんのことを頼むよ」
「もちろんっス! 微力ではありますけど、小早川さんは岩崎さんといっしょに守りますから」
「ありがと、ひよりん」
 こうやって力強く言ってくれると、おねーさんはとても安心ですよ。うん。
「じゃあ、これからもいつも通りってことで」
「あったりまえだってば。むしろひよりんが積極的に行くほどのイキオイで」
「そ、それはさすがに無理っス!」
「あははっ、冗談だってば」
「む〜」
 ようやく、ひよりんの表情に明るさが戻ってきた。
 私のからかいがきっかけではあったけど、このことでたまに迷ったりしてたみたいだし、
少しは吹っ切れてくれればいいんだけどな。
「よしよし。お詫びと完成の前祝いを兼ねて、おねーさんが何かごちそうしちゃいますヨ」
「ふぇっ? い、いえ、そんな、悪いっスよ!」
「いいのいいの、へろへろなまま帰っちゃ体壊すよ? マックのメニューだったらあんまり
お腹に溜まらないし、夕ご飯にはそんなに響かないと思うしさ」
 ――それと、ちょっとしたエールも込めて。
「えっと、私としても先輩に手伝ってもらったんで……ワリカンってことで」
「ふふふっ、そういうところは律儀やね」
「いつもお世話になってますから」
 そう言って、ひよりんはいつも通りのほんわかとした笑顔を向けてれた。

 まだまだ成長途中の作家さんだけど、こういう風に考えることは、創作の糧になるはず。
 たまに迷ったりしても、私やゆーちゃんやみなみちゃん、それに八坂さんやお兄さんたちも
見守ってるから、きっと大丈夫。
 だから……

「んじゃ、ペーパーのネタになりそうだからメガタマゴで!」
「うぉう、いきなりチャレンジャーだね!」

 これからもがんばれ、ひよりん!
252 ◆cj23Vc.0u. :2007/12/24(月) 01:07:18 ID:IGPFRcU6
というわけで「『好き』のチカラ」、いかがでしたでしょうか。
冬のお祭りまであと6日。そろそろこういう時期だということで書いてみました。

ひよりの場合は傍観者的なスタンスですけど、それはやっぱり二人のことが好きだから
じゃないかなーということで。「自重しろー」もその一貫かなと。

あと蛇足ではありますが、「利益云々」のお話は十数年前に某勇者系サークルで伝えられていたお話です。

お楽しみいただけましたら、幸いです。
253 ◆cj23Vc.0u. :2007/12/24(月) 01:09:04 ID:IGPFRcU6
うあ、あとがきでポンコツった。

ひよりの場合は傍観者的なスタンスですけど、それはやっぱり二人のことが好きだから
じゃないかなーということで。「自重しろー」もその一貫かなと。
 ↓
ひよりの場合は傍観者的なスタンスですけど、その関係に強く入り込んでこないのは
やっぱり二人のことが好きだから じゃないかなーということで。「自重しろー」もその一貫かなと。

お目汚し失礼したしました。
254名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 01:16:11 ID:yS4n1sBP
二人のこんな絡みを書いてみようかなって思ってましたorz

二人の性格とみなみ×ゆたかを通して互いをどんなふうに
思っているかという解釈は自分の想像と近いもので、
なんとなく読んでて嬉しくなりました。
GJです

ちなみに「一環」ですね。
255名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 01:17:01 ID:Usm/SZCF
>>240
GJっした!
うーむ、てっきり真犯人はゆーちゃんだと思ってた……
二人の関係を邪魔されたくないゆーちゃんが、こなたが他のみんなに疑念を抱き、
かつ二人で逃避行にいたるように仕向けた……とか。

……はい、考えすぎですね俺。


>>253
こちらもGJ!
なんというか、同人魂のリアリティがなんともいえませんな。
利益のくだりだとか、ものすごく共感。
……そういえば、あのオフセット誌の在庫、数年越しでほったらかしだなぁ……黒歴史だけどw
256名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 01:46:31 ID:gjNjF1+l
>>253
読みながらうーんと唸ってしまいました。
らきすたらしい、ほんわかした雰囲気が伝わってきて、素晴らしいの一言です。
257名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 01:48:13 ID:KP5xNoJ7
眠れぬ夜にお二方ともGJ。

>>240
みなみちゃんが犯人でしたか……。とはいえかがみの気持ちとか考えるともう一荒れありそうだなあ、はらはら。

>>253
ああ、お姉ちゃんなんだなあ、こなたって。ひよりんにかける言葉の温かさがじんと沁みます。
258名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 02:05:21 ID:IKwlNiRJ
>>253
いいなあ、こういうの
じつにほのぼのとみれる、ニヤニヤとみれるw
ひよりんの同人と二人への想いと、
リビドーの葛藤に苦しむひよりんを包み込むこなた、
それらをリアルなアキバの一風景の臨場感が手伝ってて、
何度もいいますが、ほのぼのと、ニヤニヤと
楽しませてもらいました(=ω=.)b









こなた「今年は色々フェチられたりダンボールしたりと
     散々だったけど、来年は負けずにガンバローネ」
ひより「うう・・・ガンバルッス・・・まけないッス・・・TT」
こうして、寒空の中、ほのかに暖かいダンボールの中のクリスマス・・・。
259名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 02:10:09 ID:Usm/SZCF
かなた「こなたったら……その段ボールに『GUNDAM』と書くだけで無敵になれるのに……」
260名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 02:27:12 ID:Usm/SZCF
「……はーい、オッケーです、お疲れさまでした〜」
「ほわー、やーーっと終わったよ〜〜」
「お疲れさん。……しっかし、最後のにはまいったなー」
「まさか、チーター○ンでくるとは思いませんでしたよね〜……著作権とか大丈夫なのかなぁ」
「んー、まあ、大丈夫なんとちゃう?メーカーもうとっくに潰れとるらしいし」
「はあ、そうなんですか……」
「ん? なんや、辛気臭いカオして。何かあったんか?」
「いえ、さっきの歌詞のことなんですけど……」
「あー、別に脅しとるわけとちゃうから、気にせんといてな。ゴメンなー」
「いえ、その、三曲目じゃなくって、その……」
「? ……ああ、既婚者がどーのってトコか」
「はい……あの、すみません。私、既婚者だってずっと言いそびれてて、そのぉ……」
「そんな、気にせんでぇな。……ぶっちゃけ、ウチ、知っとったしな」
「ふぉ!? し、知ってたんですかぁ!?」
「だいぶん前から」
「あぅ……すみません……」
「何で謝るねんな?」
「だって、その……」
「……あー……謝るんはウチのほうやで」
「へ?」
「ホンマ言うとな、最初に会ったときから知ってたんや」
「ふぇ!?」
「海行った時のアテレコ、きっちり声漏れとったしな。……ずっとネタで知らんふりしとったけど、まさか成実さんがマジで気にしとったとは知らんかったわ。ゴメンな」
「……あの、ななこさん?」
「ん? 何や?」
「ええっと、その、な、ななこさんいい人ですし、きっといい人みつかりますからっ!」
「ふふっ……ありがとな。きよたかさんみたいなエエ男おったら紹介してな」
「き、きよたかさんはダメですようっ!」
「わかっとるって。そんな馬に蹴られるような真似せーへんわ(ケラケラ) ……さ、収録も終わったし、呑み行こか」
261260:2007/12/24(月) 02:36:01 ID:DITKacd6
ケータイから補足失礼。
『結婚なんてさパッパヤー』の中の『指輪嵌めておきぃな』という歌詞を見て、「ななこセンセ、実は気付いてるんじゃないか?」と思った次第。
262名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 02:36:08 ID:BB/AfgkC
前スレ最後の埋めネタで、お叱りの言葉を受けてるようですので、
きちんと仕上げたのを上げてもいいでしょうか。
263名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 02:39:00 ID:F0x5zSPC
>>262
よし、やっちまえ
264262:2007/12/24(月) 02:41:38 ID:BB/AfgkC
リロードしましたので、上げさせていただきます。

前スレ最後の話です。
2レス程度。
前半は誤字と、書き出しのみを真意が
伝わるように直したつもりですが至らなければお許し下さい。
265クリスマスイブ1/2:2007/12/24(月) 02:44:01 ID:BB/AfgkC


前スレ最後の話です。
2レス程度。
前半は誤字と、書き出しのみを真意が
伝わるように直したつもりですが至らなければお許し下さい。



 この空間に集う多くの人々の心の中で、その数と同じだけの『こなたという少女』が
一人一人の思う愛しい姿で存在するに違いないから…
『このSSで語られる、一人の少女こなた』は、全く趣味のための物欲にまみれていた…と始めるべきだ。

 イブのこの日も、こなたはコスプレ喫茶のアルバイトを終えた。すでに家々の明かりの中ではイブの晩餐が始まり、
まだ街角にいる人々は足早に家族や恋人のもとに向かう時刻になっていた。
この日ばかりは贈り物を探す人のためにも営業時間を延長しているその手のショップも少なくなかったので、
こなたはこの時期に集中発売されるグッズの自分の買い物を楽しむことができた。
それが楽しみで、この日はそんな彼女にも声を掛けてくれる友人や家族からのパーティーの誘いすら断っていた。
帰り道で教会の前でシスターに寄付を求められたが、目前の冬コミに少しでも資金を回したいこなたは黙って通り過ぎた。
両手に一杯の今日の戦利品の紙袋を抱えて遠ざかるその後ろ姿が消えるまで見守っていたシスターは、悲しそうにため息を漏らすと光に包まれた白い衣装姿になって天に昇っていった。
青い長い髪をしたその小柄な姿はどことなくこなたに似ていた。
わずかな寄付でもしていたら、慈悲深い神がお与え下さるクリスマスの奇跡にめぐり逢えていたのだが、もちろん神ならぬこなたはそれを知る由もなかった。  

…………
……


「こなたぁ、昨日のイブもすごい荷物だったし、冬コミも、趣味全開の『大人買い』もいいけど、こんな娘だけにはならないでくれよ。」
「むう、おとうさん、物書きらしくSSでお説教なんて…… それに、おかあさんを出すなんてヒキョウだよ。」
「ま、『このSSのこなた』は、スクルージをイメージしたんだがな。わかんないかな?こなたが読みそうにないジャンルの小説の……」
「イエイエおとーさん、クリスマス・キャロルくらいは。」
「ふーん、意外だな、いつ読んだんだ?」
「えっと、なっ夏休みに英語の課題でネ、うん、自分で訳すの大変だったんだから。」
「そうか、ふーん……」
(口が三角だぞ、こなた。さては、かがみちゃんのお世話になったな。)
こなたを見ながらそうじろうは苦笑いを隠してして言った。
「ところで、クリスマスの今日もこのあとバイトだろ?かがみちゃんとか、友達とクリスマスのプレゼント交換とかしないのかい?」
「うん、みゆきさんは家族で海外だけど、つかさとかがみとはバイトの後ちょっとだけ会う約束してるから。大丈夫だよ、おとーさん、私もう一人ぼっちじゃないよ。」
266クリスマスイブ1/2:2007/12/24(月) 02:45:09 ID:BB/AfgkC
 実は、夏休みの英語の課題はありきたりだが、O・ヘンリーの数編だった。
いくらなんでもクリスマス・キャロルは時期はずれだし、課題には長すぎる。

 こなたが言葉を濁したのは、こなたの部屋に、いま3冊のクリスマス・キャロルがあるからだ。

一冊は、ごく普通の文庫本、冬休みに入る前にかがみからもらったもの。コミケに付き合うかわりに、クリスマスの明日会う時までに読むようにと渡された本。だからこなたは小説の内容を読み知っていたのだ。
もちろん、こなたが文章を少しでも読んでくれることを願ってだが、かがみがこなたの父と同じ思いを幾か込めた事にこなたは気付いている。
 
別の一冊は、厚手の豪華本。クリスマスに会えないからと事前にプレゼントとしてみゆきからもらったもの。
みゆきは、「私のお気に入りで恐縮ですが。」といっていた。数編のクリスマス傑作撰の中に同小説が含まれている。
数本のうちの一本という形がみゆきらしい心遣いだが、やはりクリスマス・キャロルに感じてほしいものを込めたのだろう。

二人から同じ本をもらった事を、さらにこれをネタ話にした父に知られるのは恥ずかしい。
 
さらに、一冊は、今朝起きると枕元に置かれていたもの。父からのプレゼントのとなりにあった。
ごく普通の装丁だが大切に扱われていたことが分かる、奥付からこなたの生まれる10年余り前の出版日とわかる本。
メッセージカードの代わりにか、青いリボンのついた白い栞が挟まれていた。それには『───なこなたに。』と一言、やさしい文字で書かれていた。

この本については別の想いで言えなかった。
こなたは、自分だけの秘密にしておきたかったから。
267クリスマスイブ1/2:2007/12/24(月) 02:47:50 ID:BB/AfgkC
と、以上です。
本当は、クリスマス・キャロルのパロディーにしようとという話を過去の神のところまで書いたのですが、
長すぎるので冒頭部分だけを前スレ最後に、辛いのもいいかなとUPさせていただいたのですが、
後味が悪いとお叱りをいただきましたので、投げっぱなしをにせず題材だけで圧縮してSSにしました。
お目汚しすみません。

それと、1/2と2/2の入れ間違い。前回同様
本文前の説明文のミスなど、投稿操作不慣れですみません。
27-243



268名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 02:58:06 ID:Vkyk6R7j
>>267
GJっした!
物語には色々な結末があり、良い結末も悪い結末も様々あります
後味の悪い結末も、一つの結末じゃないでしょうか
>>15 のような考えの人も居ますし

ちなみに自分も
かがみがこなたとつかさを○しちゃって自己満足で現実逃避し続けるという
なんとも後味の悪い作品を書いた覚えがあります!
269名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 03:05:18 ID:IKwlNiRJ
>>267
とってもハートフルGJ!
イヴにふさわしい、クリスマス小品きますた!
やっぱりいろんな意味で、かなた様を出すのは卑怯です、はい・゚・(ノД`)・゚・。
彼女たちに素敵なクリスマスがありますように。











こなた「2つ・・・と、この家で最後。全部いきわたったネ」
ひより「先輩・・・いくらクリスマスとはいえ、これは危険なんじゃ・・・」
こなた「なにいってんの、いくら追われている身とはいえ、
     みんな病気なだけじゃん。こういう行事はきちっとやらなきゃ
     ひよりんだって、あの2人やパティにはお世話に
     なりっぱなしでしょ?」
ひより「そりゃまあ・・・たしかに・・・」
こなた「うむうむ、それじゃ、プレゼントは確かに渡したからね。
     つかさ、そしてかがみん・・・メリークリスマス」
やることを終えた2人は、再びダンボールに身を包み、去っていく・・・
270267:2007/12/24(月) 03:17:33 ID:BB/AfgkC
>>268
コメントありがとうございます。
おっしゃるとおり、それぞれのキャラの像というのは、ここに集われる
人の数と同だという事を至らずながら今回は自分なりに注意しました。

269>>
それでもかなたさんを出した自分もヒキョウです。

ところでダンボール組みの二人は、自分がプレゼントにされる危険に気付かない
のでしょうか。

神作品にある、自分の危険にうとすぎます……
271267:2007/12/24(月) 03:17:37 ID:BB/AfgkC
>>268
コメントありがとうございます。
おっしゃるとおり、それぞれのキャラの像というのは、ここに集われる
人の数と同だという事を至らずながら今回は自分なりに注意しました。

269>>
それでもかなたさんを出した自分もヒキョウです。

ところでダンボール組みの二人は、自分がプレゼントにされる危険に気付かない
のでしょうか。

神作品にある、自分の危険にうとすぎます……
272267:2007/12/24(月) 03:19:39 ID:BB/AfgkC
本当に<<記号やPC操作に弱いです。
重ね重ねすみません。
273名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 03:19:40 ID:9mwOIqdu
>>220
おろ…まさか振られてしまうとは。
こうなってくるとまた状況が変わってきますな。
こなたとかがみはどうするのか、つかさはどうするのか気になりまくり。GJ!

>>240
むむ…みなみちゃんだったのか。盲点だったなぁ。
予測できる相手のはずだったのに…
こなたに執着を見せるかがみが隠れ蓑になった感じかな。
さて…次回には何故こんなことをしたのかが語られる様子ですな。期待が止まらない
274名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 09:29:28 ID:vKq4Z7xy
職人の皆さんGJ!
しかし、最初にMGSネタ振った身としては、
まさかこなたとひよりんがダンボールキャラになるとは
思わなんだw
275名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 10:25:36 ID:4rpT0xea
お早うございますって、朝起きたらこんなにも素晴らしいSSが沢山投下されてて
朝からGJの嵐です。


この機に乗じて昨日から書いていた連載ものの続きを投下したいと思いますが
投下予定の方、居ますでしょうか?
居ないようでしたら、投下したいと思います。
276名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 10:25:43 ID:4rpT0xea
お早うございますって、朝起きたらこんなにも素晴らしいSSが沢山投下されてて
朝からGJの嵐です。


この機に乗じて昨日から書いていた連載ものの続きを投下したいと思いますが
投下予定の方、居ますでしょうか?
居ないようでしたら、投下したいと思います。
27722-468:2007/12/24(月) 10:29:34 ID:4rpT0xea
ごめんなさい。>>275>>276重複してしまいました。
すみませんでした。


では、気を取り直して
居ないようですので投下させていただきます。

タイトル「IFから始まるStory 第2章 愛情編【曲げられた想い】」
※「IFから始まるStory 第2章 愛情編【本当の気持ち】」の続きです。

注意事項
・かがみ&こなた&つかさ
・非エロ
・5レス使用させて頂きます
・かがみ視点
・パラレル物(つかさが稜桜を落ちたという設定)で若干シリアス
 ↑苦手な方はスルーでお願いします。
 1年で最も好きな季節は何? という質問に対して十人十色の答えが返ってくるかもしれないけれど、
逆に最も嫌いな季節は? と言われて半数以上が同じ意見だと思うのは私の偏った主観では無い筈よね。
つまり梅雨時というのは一部の人を除いて誰もが嫌がる季節だと思うのよ。

現に休日だというのに朝から降り続いている雨の所為で何処にも遊びに行けず
読破したラノベの2回目を読み終えて3回目に突入しようした矢先、
携帯電話から聞いた事も無いアニメソングが鳴り響いた。
「こなたの奴、また勝手に携帯の着メロ変えたわね」
怒る気も失せて携帯に出ると、こなたのニヨニヨ声が受話器から聞こえてきた。

『あれ?携帯の着メロ変わってなかった?』
「えーと・・・言いたい事はそれだけか? なら切るわよ」
『ちょっと待ってよ、かがみん』
「『ん』を付けるな。それで要件は何?」
『かがみ、今日ひま? 今から遊びに行こうかと思ったんだけど』
「別に良いけど。でも雨が降ってるのに物好きね、あんたも」
『いや〜、今アニメイトに居てね。折角外に出たから寄って行こうかと』
「本当に物好きね、あんたも」
この行動力のベクトルを勉強に向けたら凄い事になりそうだけど、
でもそれだとこなたじゃ無くなるから、やっぱり今のままが一番良いのかもしれないわね。
『それじゃ、また後で』

電話を切ると雨音しかしない自分の部屋を出て
つかさの部屋の前で数回ノックをすると返事が聞こえてきた。
「つかさー、入るわよ」
「な〜に、お姉ちゃん?」
さっきまでの私と同じく、本を読んでいたつかさが顔だけをこちらに向けて
いつもと変わらない笑顔を振り撒いてくるが
「今からこなたが来るんだけど」
「そっか・・・」
こなたの話題を出すと、さっきまでの笑顔は何所かに消え失せ
そんな状態が1ケ月近く続いており、その間つかさとこなたが顔を会わす事は無かった。
だがそれは、こなたを拒絶しているわけでは無く、会うのを戸惑っているように思え
例えば、答えは明白なのに回答を出すのを迷っているかのようで
その迷いを断ち切れたら、こなたとつかさは幸せになれる筈。

私は、その迷いを断ち切る手助けになればと、つかさの正面に座り優しく問い掛けた。
「つかさはこなたの事をどう思っているの?」
「どうって?」
「こなたの事、嫌い?」
「そんな事ないよ。私はこなちゃんのこと好きだよ・・・ただ」
「ただ『それは友達として』?」
私の問いに、つかさはうずくまる様に胸の辺りを抑えながらも
懸命に言葉を返し続けてくる。

「ううん・・・ただ、どうして良いのか分からなくて。
こなちゃんに告白された時は驚いちゃって、結局は振っちゃたけど
でも、あれ以来こなちゃんの事を考えると胸が締め付けられるみたいに苦しくて、
 こんな感じ初めてで・・・」

つかさは同性のこなたから告白された事に戸惑い、自分の本当の気持ちに気付いていない。
それが積み重なってつかさの心を圧迫してしまっている。
そして、その心の枷を取り除けるのは、私でも無ければこなたでも無い。
つかさ本人が自分の気持ちに気付かない限り、心の枷はつかさに深く食い込み続けていく。
だから、私が出来る手助けは助言をするだけ。

「ねえ、つかさ。その胸が締め付けられる感じから逃げないで立ち向かってみたら」
「立ち向かう?」
「苦しいかもしれないけど、今逃げたら後で絶対に後悔するわよ」

こなただって立ち向かって克服したから、つかさに告白する事が出来た。
今度はつかさが克服する番。
「私は自分の部屋でこなたが来るのを待っているわ」
それだけ言うと、私はつかさの部屋を出て自室に戻り
小1時間くらいして、こなたはやって来た。

「やっほ〜、かがみー」
「おーす、こなたーって随分と荷物があるわね」
「聖地効果と言いますか、場の雰囲気には逆らえぬと言いますか。気付いたら両手一杯に手荷物なわけでして」
「要は衝動買いでしょ」
「うぐぅ」
呆れている私になんらかのアニメネタだと思われる返答をするこなただが
私はあえてツッコミを入れずに自室へ案内する。

「ねえ、かがみ」
「なに?」
こたなは先ほど買ってきた漫画を読み、私はさっきのラノベを読み返していると
顔を上げずに、こなたが私に話し掛けてきたから
私もラノベから顔を離さずに聞き返した。
「つかさは?」
「自室に居るわよ」
「そう・・・私、つかさに嫌われちゃったのかな?」
「そんな事無いわよ」
今のつかさは自分の気持ちに一生懸命向き合っていて、
こなたもその事に感づいているらしいけど、口に出して言わないのは
つかさを気遣ってくれている証拠。
だから今は待つしかない。つかさが私の部屋の扉を開けるまで。


こなたが来てから数時間くらい経った頃には雨も止んで、
分厚い雲の隙間から朱色の太陽が顔を覗かせそうになった頃
部屋の扉から軽くノックをする音が聞こえた。
「入って良いわよー」
私の返事を聞いて扉を開けた人物は、誰あろう“つかさ”だった。
部屋に入って来たつかさが、こなたの正面に座るのと同時に
夕日が徐々に部屋の中に差し込んでくる。


「あのね、こなちゃん・・・この前こなちゃんに告白された時
『そういう気持ちって良く分からない』って言ったけど、
あれは嘘じゃ無くて今も良く分からないの。
だけど、こなちゃんに対する好きと
お姉ちゃんやゆきちゃんに対する好きは違うような気がして・・・」

感情表現が下手なつかさにとって、想いを言葉にする事は難しいかもしれないけれど
でも、それが出来ないと自分に向き合った事にはならず
私がここで助言したら何の解決にもならない。
だから私は、黙ってつかさを見守り続けた。

「何が正しい答えなのか分からないけど、一つだけ分かった事があるの。
それは・・・私は、こなちゃんとずっと一緒に居たい」

それが、つかさが導き出した答えで
夕日によって茜色に染められた私の部屋に
こなたの声にならない嗚咽が轟き続ける。
「こ、こなちゃん。泣かないでよ」
「な、泣いてなんか・・・ひっく・・・いないよー・・・うっ、ぐす」
人の事を散々ツンデレとか言いながら、当の本人が一番ツンデレな気がしたけど
この雰囲気でそんな野暮な事を言えるほど私は常識外れでは無いので
黙って自分の部屋を抜け出た。

だって今の二人には一緒に居る時間が必要だから、外野は退散した方が良いものね。


部屋を抜け出て、縁側で沈みかけの割には眩しすぎる夕陽を眺めていると
TDLで、最後にこなたと乗った蒸気船の甲板で見た
あの曇りの無い笑顔を思い出してしまう。

これで良かったんだよね?

こなたもつかさも幸せになって
これが、私が一番望んだ結果だから

・・・だったら何で

何でTDLの時に沸いた正体不明の不安感が消えること無く、今も私を蝕み続けるの?

これってハッピーエンドでしょ?
何にも不安に思う事なんて無いじゃない

誰か・・・

誰か、この不安を取り除いてよ!

私の悲痛な叫びは、完全に沈んでしまった太陽と
自らの存在を誇張している月に吸い込まれるように消えてしまった。

28322-468:2007/12/24(月) 10:34:37 ID:4rpT0xea
昨日に引き続き、読んで頂きありがとうございます。
そして前話での感想で『GJ』や『続きに期待』と書いて頂き本当に有難うございます。

その期待に応える事が出来ていれば良いのですが・・・

あと、最後のシーンはシリアスよりも鬱っぽいですので
注意書きに添えておけば良かったと今頃思っております。
284名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 10:36:41 ID:FcWsOLt4
わっふるわっふる


今日は素敵な一日になりそうです。
285名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 10:39:28 ID:0+Wtxxhd
なんかさ、何時来ても新作が上がってる気がするんだ・・・
もうみんなGJ!
286名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 10:41:01 ID:uBFi0gXt
投下速度はやいなww
いや、どんどんやっちゃってください
GJ!
287名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 10:59:39 ID:K5PhLkEe
>>283
続編GJです!
皆さんの執筆速度と完成度と自分の鈍筆に全オレ涙目です。
神作のすぐで(しかも連続投下で)申し訳ないのですが、投下してもおkでしょうか?
28818-490:2007/12/24(月) 11:05:36 ID:K5PhLkEe
他に投下される方もいないみたいなので、投下させて頂きます。

タイトル「私と貴女とクリスマス(前編)」

かが×こな
エロ有
7レスお借りします。
289私と貴女とクリスマス(前編):2007/12/24(月) 11:08:01 ID:K5PhLkEe
クリスマスかぁ…。

周りで流れているクリスマスソングに簡単に打ち消されるくらいの小さい声で呟くと、同時に白い息が
上空へとのぼっていった。
12月24日、世の中で言うクリスマスイヴに値する今日。
私は親友であり、ちょうど3ヶ月前から恋人関係まで発展した泉こなたの家へと足を急がせていた。

「私、かがみのこと……好き、になった…かも」

好きになったかも、なんてそんな曖昧な表現をしているくせに、耳まで真っ赤にしていたこなたを思い
出して、可愛いなぁなんて今更ながら思ってしまう。
こなたと出会って、こなたと一緒にいる時間はまるで魔法でもかけられたかのように一瞬に過ぎ去ってしまっていた。
まぁ、実際に魔法なんてこの現実に存在しないんだけどね。
「いやいや、かがみん。それは恋の魔法ってやつさ」

前にこのことをついうっかりこなたに話してしまった時、いつも私をからかうようなニヤニヤした笑顔を向けながら言っていたこなたの言葉を思い出す。

「恋の魔法ねぇ…」
まだ昼間だっていうのにチカチカと光る商店街のツリーを見上げて、先ほどの呟きより大きい声で呟いた。


―私と貴女とクリスマスイヴ―


「クリスマスイヴさ、私の家に…来ない?」
中間テストも終わり、あとはのんびり新年を迎えるだけ、という冬休みの初日。
こなたから言われた言葉は、つまりはクリスマスパーティーのお誘いだった。
「いいわねー、今年も4人で騒ぎながらクリスマス向かえるかー」
去年はこなたがイヴにバイトだったから、クリスマス当日に4人でクリスマスパーティーしたのよね。つかさの作ったケーキが激ウマだったことを私の舌がはっきり記憶している。
「いや、あの…えーと…」
「?」
受話器越しで口ごもってるこなた。
あーとか、うーとか呟いた後、小さく息を吸う音が聞こえたと思うと…
290私と貴女とクリスマス(前編):2007/12/24(月) 11:09:07 ID:K5PhLkEe
「かがみと2人きりで…」
私の耳がはっきりと聞き捉えたのは前半までだったけど…

過ごしたい。


だんだんと小さくなるこなたの声が、こう呟いたように聞こえたのは私の隠れた欲望のせいなのか。
ともかく、もう一度確認をとる必要がある。
「え、っと…つまり私とクリスマスを過ごしたい、と?」
うわっ、なにこの『上から目線』。言葉のあやよ、言葉のあや。
って、なんで言い訳してんのよ、私。
さっきのこなたの言葉でドキドキと心臓の鼓動がうるさい。
そういえば、イヴって付き合ってちょうど3ヵ月になる日よね。

「う、うん…」

小さく、だけどはっきりと聞こえたこなたの声に私の脳は一時停止してしまう。
えっと、それはアレよね。
恋人の年間行事で堂々の1位を飾っちゃう『クリスマスデートin彼女の家』シチュっスか、こなたさん。


思わず受話器を握る手を強めてしまっている自分に気付き、落ち着け理性、とを抑えていると、いつもより声をうわずらせて、こなたが「だめ、かな?」とか聞いてきたから私の理性は崩壊した。


数日前のやりとりを思い出しながら、歩みを進めていると、いつの間にか目的地であるこなたの家の前に着いていた。

「あ、かがみ。いらっしゃー」
何回か来たことのある泉家のインターホンを押すと、真っ赤な服を着たこなたが現われた。
相変わらず元気だな、アンタは。
「おっす、こなt…」
って、えぇぇぇ…
こなた?こなっ…えぇ?ちょ、何これ、夢?白昼夢?

私がここまで慌ているのには理由がある。
これが文章なことに作者ともに残念に思うこと極まりないのだけど…
私の目の前にいるこなたは、赤い帽子、胸元から膝上までのワンピース風の赤いミニコートを身にまとっていた。しかも胸の中心には鈴のおまけつき。
つまり、完璧な程のサンタコスチュームだ。
291私と貴女とクリスマス(前編):2007/12/24(月) 11:10:07 ID:K5PhLkEe
こなた自身が小さいせいか、そのコスチュームには981個くらいの花丸がつきそうな程似合っている。
頭の隅で38個目の花丸を書きながら目の前の世界平和にも役立つんじゃないかと思ってしまう私の恋人を凝視していると、
「うっ…かがみ、恥かしいよ」
と頬を赤らめるこなた。
いや、恥かしいってアンタ!!!
これ犯罪よ、禁固56年の刑よ。
たまらなくなってギュッとこなたを抱き締める。
「へ?か、かがみ…?」
「こなた…」
「え、かがっ…んんっ」

私の名前を呼ぶこなた唇を自分のそれで覆う。
ギュッと抱き締めているこなたの体が少し温かくなったのを感じた。
「ちょ、んぁ…か、が…」
呼吸をする為に唇を離す度に聞こえるこなたの甘い声が聞きたくて、でも唇を離したくなくて…
ただ目の前にいるこなたの唇を堪能する。
少し開いた柔らかい唇の間に自分の舌を入れるとヌルッとした感触に背筋がゾクゾクした。
「んはぁ、んくっ……が、み」
自分の舌でこなたの舌を捕らえるとこなたが切なそうに私の名前を呼ぶ。
こなたの舌を離し、歯茎をなぞるとピクピクと体を震わせるこなたが可愛くてついつい執拗に責めてしまう。
「んぁ…ちょ、あぅ…ま、って…」
自分自身では体を支えられなくなったのか、こなたが私に体重を預けながら静止の声をあげた。
名残惜しいけど、こなたからゆっくり唇を離すと、蒸気した頬とトロンとした目をしたこなたが私を見上げていた。
「か、がみ…激し、すぎ…」
ハァハァと肩で酸素を求めるこなたがいきなりキスした私を少し責めるように言った。
いや、これは完璧アンタに落ち度があるでしょ。
なんなのよ、そのかなりクるサンタコスは。

「ん?バイトのクリスマス用コスだよ」
「バイト?」
「うん。ほら私、コスプレ喫茶でバイトしてるし」

いや、それは百も承知だけど…
なんでソレを今アンタが着てるのよ?

「…かがみに見せたくて」
人差し指を唇に乗せて、挑戦するように右目を閉じるこなた。

「なんてね♪って、アレ?かがみ〜?」

颯爽と靴を脱いだ私は、少しうろたえているこなたをひょいとお姫様だっこして、勝手知ったるこなたの部屋へと向かう。
「ふぇ?か、かがみ…?」
ガチャと内側にある鍵をかけ、準備終了。
292私と貴女とクリスマス(前編):2007/12/24(月) 11:11:00 ID:K5PhLkEe
なにがなんだか分からないといったこなたを見据えて本音を一言。

「我慢、できなくなった…」
そう呟くと、再度こなたの唇に口付けた。
さっきとは違って仄かに濡れているこなたの唇。
「んっ…」
不意打ちのキスなのにきちんと目をつぶっているこなたが見えて、意外に真面目よね。なんて、思ってしまう私は、こなたのことが相当好きなんだなぁと再確認してしまう。
キスをしながらいつもこなたが寝ているベッドに押し倒す。
「かが、みぃ…」
「こなた、好きよ」
「はぅ、わたし…んんっ、も…」
舌を入れ、こなたの口内を隅々まで探索するように舌を這わせると、こなたが小さい体をよじらせる。

こなたの頭を抱えるようにしていた自分の腕をはずし、こなたの左胸にそっと触れると、ビクッと予想通りの反応を示した。
「ほんと、左弱いわね」
「んぁ、そ、そんなこと…ひゃぁ」
こなたからの抗議の言葉を遮るように触れていた自分の手に力を入れ、手にすっぽり収まってしまうくらいの胸を強く揉む。
「あぅ、はぁん…」
「こなた、可愛い…」
目の前にサンタコスをした愛しの恋人が、自分の与える愛撫に身をよじらせている光景がひどく私を興奮させ、理性という脆い感情は音をたててくずれさっていく。
「んくっ…あっ、んんっ」
耳まで真っ赤なこなたに口づけながら、ゆっくりとその可愛らしいサンタコスを脱がしにかかる。
基本的にインドアなせいなのか、日光にあったことのない赤ちゃんのような白い肌。
その汚れを知らないような無垢な肌に口を近づけ、私のものという印をつけたくて首筋をちゅうと強めに吸う。
「んっ…かがみ?」
少し痛かったのか、こなたが眉をひそめて私を呼んだ。
「痛かった?」
「ううん、大丈夫…」
と言いながらにこっと笑う。
こいつは本当に自分の魅力とかに無関心すぎる。
普段は男の子みたいに女っ気0に振る舞っているけど、こういう笑顔とか、感じてる顔とか半端なく可愛い。

キスマークがちゃんと付いてることを確認して、ペロっと今まで弄っていた胸の先っぽに舌を這わせると、ビクッとこなたの体が浮いた。
「あんっ、んぁ…ふぁ…」
左の胸の先頭を口の中に含み、舌で転がしながら、空いている方の手でもう一方の胸の先端を弄る。
打ち寄せてくる快感にどう対処して良いのかわからないのか、私の髪に手を絡めるこなた。
293私と貴女とクリスマス(前編):2007/12/24(月) 11:13:15 ID:K5PhLkEe
「んふぁ、かが…ぁん、も…ぅぁ」
太股をこすり合わせてるこなたを見て、何を言いたいのか分かっているけれど…
好きな子って虐めたくなるのよね。
「なに?こなた」
ピンっと自己主張しているこなたの胸の先端から口を離して、耳元で囁く。
「んぁ、わかって…あっ、んっ…くせに…」
「ちゃんと言ってくれないと分からないわよ?」
意地悪っぽく囁きながらこなたの耳を甘噛みしたり、耳の中に舌をねじ込む。
「んはぁ、かが…あぅ…した…もぉ」
「下?」
「あっ…か…んくっ、がみぃ…」
「ん〜?」
「ひゃ、んんぁ…下も、あぅ、さわ…って」
「よく言えました」
聞きたかったこなたからのおねだりを聞けて、満足な私は、胸からおへそをなぞるように指を這わせた。
「あっ…」
下着の上からでも分かるくらい濡れているこなたの大事な場所を指でなぞる。
ゆるゆると下着の上から指を行ったり来たりさせるたび、こなたがピクピク感じている姿が可愛い。
「ぁう…んはぁ、か…みぃ」
私の思うままに感じるこなたを見て、支配感が私の体を包む。
だけど…まだ足らない。
すっかり下着の役割を果たさなくなるほど濡れた下着を脱がせ、ソコに顔を埋め、ペロッと舌で舐めてみる。
「うひぁ、ちょ…んぁ、かが…」
まさか舐められるとは思ってなかったらしいこなたが驚いたように身をよじるけど、ガシッと膝を掴んでいる私には勝てない。
「あっ、んんぁ…やぁ、ひゃぁぅ…」
いつもより上擦ったこなたの喘ぎ声。
私しか知らないこなた。
そんな思いが私の欲望をかきたてる。
「かが…んぅ、あぁ、も…ぃ…」
「んっ、いいよ」
「ぁんっ!か、み…あぁ…」
「…こなた、逝って…」
「んあぁぁぁ、ががみぃ…」上の方の小さい苺をちゅうと吸うと、ビクッと背中を反らせるようにしてこなたが浮き上がった。
294私と貴女とクリスマス(前編):2007/12/24(月) 11:13:51 ID:K5PhLkEe
「ぁ…ん、はぁ…はぁ」
焦点が合っていない瞳でこなたが肩で呼吸をしている。
「よかった?」
イタズラ半分、本気半分でこなたに訊ねると、プイっと顔を背けられた。
ありゃりゃ、ちょい虐めすぎたか…
なんて反省してると…

「…よかった、よ…」

なんて、頬を赤く染めながら呟くこなた。
きゅぅと私の胸の奥の方が押しつぶされる感覚に襲われて、ガバッと下にいるこなたに抱きついて耳元で囁く。


「まさか、これで終わりなんて思ってないわよね?」


「へ?」
目を点にしているこなたの唇を奪いながら、このまだまだクリスマスまでには時間あるわよね。なんて抱きしめている最愛の恋人に心の中で問いかけた。

29518-490:2007/12/24(月) 11:17:09 ID:K5PhLkEe
訂正
7レス→6レス
でした。

亀速なオレは前編で精一杯すorz
不完全燃焼で申し訳なひ…
ストパニパロの方も頑張ってるんスが…

それでは読んで下さった皆さん、ありがとうございました。

よいクリスマスを ノシ
296名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 12:13:44 ID:KP5xNoJ7
>>295
かーーーがーーーこーーーなーーーーーーー!!


いやあもう、脳内CGが4〜5枚一気に埋まりました。やはりかがこなかがはらき☆すた宇宙を貫く大原則ですな。
しかもこれで後編に続くとは。ティッシュ持参でお供します!(違 ぐっじょぶでした!
297名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 12:15:23 ID:1LgfBAXg
>295
GJ!
かがみとこなたのエロは、良いですなあ。
砂糖菓子みたいに甘々です。
後編を楽しみに待っています。

投下予定の方がおられなければ、投下いたします。

298名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 12:16:07 ID:ReQrLIj2
GJです。
「まさか、これで終わりなんて思ってないわよね?」
われわれはこのセリフかがみじゃなくて作者の挑戦状とみた!続き期待!!
29923-251:2007/12/24(月) 12:20:06 ID:1LgfBAXg
「Elope」 第8話 (最終話)

こなた&ゆたか(+みなみ)

注意事項
・続き物
・非エロ
・シリアス
300Elope 1/7:2007/12/24(月) 12:22:18 ID:1LgfBAXg

 8.

「どういうことなの? 」
 鼓動の速まりを抑えて、努めて穏やかな表情を作って、みなみちゃんに
話の続きを促す。
「ゆたかが泉先輩とあんな事しているのを聞いてしまって、私、
いてもたってもいられなくなって」
「『聞いている』って? 」
「うん。クラスの女の子が私に話しかけてきたんだ。
『このままだとあなたのお姫様、泉先輩に取られちゃうわよ』って」
 私は、酷くおせっかいな同級生の名前を尋ねたけど、ほとんど
面と向かって話したことが無い、印象も薄い人だった。
 その人が、私とお姉ちゃんが、体育館の倉庫でえっちな事を
していたところを、見てしまったのだろう。

「ううん。私も軽率だったし、みなみちゃんを責めているつもりは
ないの。ただ、事情を教えて欲しいなって思っているだけなんだ」
 みなみちゃんの口から聞き出す為には、私、どんな嘘でも
つけるんだよ。

「私、焦っていたから…… 絶対、ゆたかと泉先輩を、引き離さ
なきゃって思ってしまった」
「だから、私とお姉ちゃんの事を、私のお母さんに話したの? 」
「う…… うん 」
 少し曖昧に頷いた。
 家族の方は、みなみちゃんが犯人か。
「でも、みなみちゃんが学校で噂を広めたとは思えないよ」

 みなみちゃんは運動も勉強もできるんだけど、照れ屋さんで、
無愛想と誤解されることもあって、どちらかというと孤立しがちだ。
 学校に噂をばら撒くという積極的な行為をすると考えるには、
性格上からいっても、無理がある。

「それは、高良先輩が…… 」
301Elope 2/7:2007/12/24(月) 12:23:12 ID:1LgfBAXg

「少し、意外だね」
 私は首をかしげた。てっきり、かがみ先輩かと思っていたんだ。
 でも、よく考えれば辻褄が合わないことはない。
「みなみちゃんと、高良先輩は、お家が隣同士だし、昔から仲が
良かったよね」
「そう。だから…… 相談した」
「私のお母さんに話したのも、みなみちゃんだけじゃないよね」
 私は、確信をもって尋ねる。
 先程、私の「誰が私のお母さんに話したか? 」という問いに対する、
みなみちゃんの答えは、『嘘は言っていないが、真実も話していない』
というやつだ。

「あ…… うん。高良先輩と一緒に行って、お話をした」
 学校では、トップを争うほど優秀で、『品行方正』で有名な高良先輩の
言葉もあったから、私のお母さんも信用したし、学校の先生も
信用したし、噂も急に広まったわけか。
 どちらかというと、高良先輩が主犯で、みなみちゃんは従犯かな。

「黒井先生は、高良先輩に対して、怒らなかったのかな? 」
 生徒達と、友達のように親しくて人気がある黒井先生だけど、
そういう行為に対しては、密告者の方に嫌悪感を抱きそうな
印象を受けるのだけど。

「黒井先生には、全部は伝わっていなかったみたい」
 みなみちゃんは、首を少し傾けながら話した。
 学校の教師達にも私達の関係は知られてしまっていたけれど、
黒井先生は二人の関係を、『誰が』漏らしたについてまでは、
聞いていなかったようだ。
 むしろ、高良先輩の担任だから、情報を故意に遮断されていた
可能性すら考えられる。 
302Elope 3/7:2007/12/24(月) 12:23:59 ID:1LgfBAXg

「どうして高良先輩は協力してくれたの? 」
 半ば答えは分かっていたけど、念の為に確認をしておかなくてはならない。
「泉先輩のことを、ずっと好きだったから」
「そう…… 」
 好きだから人の仲を引き裂いてもいい。好きだから何をしても許される。
みなみちゃんも、高良先輩も、とても自分勝手だ。

「でも。結局…… ゆたかには申し訳ないことになってしまって」
 それでも、全く後悔していないわけではないんだね。
 確かに、私が陵桜から転校したら、何の為に私とこなたお姉ちゃんを
引き裂いたか分からないし。

「みなみちゃん。謝らなくてもいいんだよ」
 それでも、私は穏やかに微笑んで、落ち込んでいるみなみちゃんの頭を
優しくなでる。
「あ、ありがとう。ゆたか」
 どういたしまして――
 全部教えてくれて、こちらこそお礼をいいたいくらいだよ。みなみちゃん。
 おかげさまで、何の未練もなく陵桜を去れるから。

「みなみちゃん。そろそろ寝よう」
「うん。ゆたか」
 私たちは同じベッドで眠りについた。
303Elope 4/7:2007/12/24(月) 12:24:36 ID:1LgfBAXg

 午前4時。ほぼ予想通りの時刻に目が覚める。
 私は、処方されている睡眠薬を飲んでいないと、長時間は眠ることは
できない。
 隣を見ると、みなみちゃんはぐっすりと眠っている。
 私は瞼をこすりながら、私服に着替えてコートを羽織り、
寝息を立てている、一番の親友だった同級生に別れを告げる。
「サヨナラ。みなみちゃん」

 軽く手を振ってから、ホテルの部屋をでて廊下を歩く。
 別に誰かに見つかってもいい。その時は部屋に戻るだけだし。
 しかし、私の予想に反して誰とも会わずに、フロントを通り抜けて
あっさりと外にでる。
 昨日はあれほど執拗に、私とこなたお姉ちゃんを追い回したのに、
正直言って拍子抜けだ。
 
 外の空気は凍えるほどに冷たくて、体中が震えてしまうけれど、
こればかりは仕方がない。
 私は、闇が世界を支配している中、名古屋駅に向かってひたすら東に歩く。
 名古屋駅のほぼ真上にそびえ立つ、ツインタワーから瞬く照明を目印に
10分ほど進むと、JR名古屋駅の西口が眼前にあらわれた。
 いわゆる『太閤通口』と呼ばれるところで、メインの『桜通口』という
名の東口に比べると、日中の人通りは少ない。

 私のほとんどの持ち物は、リュックとともに、こなたお姉ちゃんに
渡していたけど、お財布だけはコートのポケットに入っている。
 太閤通口の近くにあるタクシー乗り場に向かい、停車しているタクシーの
一つに声をかけた。
304Elope 5/7:2007/12/24(月) 12:25:54 ID:1LgfBAXg

 タクシーの運転手は、愛想良く後部座席のドアを開いてくれる。
 いわゆる『名古屋本』には、名古屋を走るタクシーの運転手は
とても親切だと書かれているが、その記載に誤りは無い。

「どちらまでいかれますか? 」
「あの、伏見までお願いします」
「伏見のどちらですか? 」
「えっと…… 」
 私はお姉ちゃんの知人の住所と、マンションの名前を教えた。
「かしこまりました」
 運転手さんは快く頷いて、アクセルを踏んだ。
 外は真っ暗だったけど、私の心は弾んでいた。
 『ミッドランドスクエア』や、建設中の『スパイラルタワーズ』等、
高層ビル群の照明から遠ざかりながら、タクシーは夜明け前の街を
軽快に走っていく。
 そして、ものの10分も経たないうちに、目的地となる伏見の
マンションに着いた。

「ありがとうございました」
 料金を払って、タクシーから降りる。
 私は、遠ざかるエンジン音を耳にした後、ゆっくりとエレベーターで
上の階に昇り、おねえちゃんがいる部屋に向かう。
「たぶん。寝てるんだろうな」
 私は財布から『合鍵』を取り出して鍵を開けてから、ドアのノブを捻る。
305Elope 6/7:2007/12/24(月) 12:26:45 ID:1LgfBAXg

 中に入ってから電気をつけ、居間に足を踏み入れると、奥のベッドで、
こなたおねえちゃんがコート姿のままで眠っていた。
 ゆっくりと近づいて、ほくろのある寝顔を覗くと、涙の跡が映っている。
 おねえちゃんが、私の為に泣いてくれた跡だ。舐めてみると
微かに塩辛い。

 私にほっぺたを舐められたのが、くすぐったかったのだろう。
なんども瞼を瞬かせてから、ようやく目を覚まして――
 間近に私の顔をみつけて仰天した。

「ゆ、ゆーちゃん!? 」
「ただいま。こなたおねえちゃん」
 私は、お姉ちゃんに抱きついた。
「おかえり…… ってどうやって帰ったの? 」
 驚いているお姉ちゃんを見て、私はくすりと笑った。
「えへへ。ちょっと内緒」
 私は舌を出した。おねえちゃんは怖い顔をつくって
「いわないと、悪戯しちゃうぞ」
と、言って私の脇をくすぐり始めた。
「あはははっ、や、やめて、おねえちゃん。いう、いいますからっ」
 敏感な脇下を責められて、あっという間に降参してしまう。
 荒い息をついた後、私はお姉ちゃんに全てを話した。

「許せない…… 」
 当然ながら、お姉ちゃんの言葉は烈しかった。
「みなみちゃんも、みゆきさんも絶対に許せないよ」
「お姉ちゃん…… 」
 私は、怒りに震えるこなたお姉ちゃんをぎゅっと抱きしめた。
「私の為に、怒ってくれてありがとう。でもね、もういいの」
「ゆーちゃんは怒らないの? 」
「ううん。私だって物凄く腹が立ったよ」
「だったら…… 」
「でもね。おねえちゃん。私たちが、みなみちゃんや高良先輩に
怒りを燃やしても、何も生み出さないと思うの」
306Elope 7/7:2007/12/24(月) 12:27:50 ID:1LgfBAXg

「ゆーちゃんは、みなみちゃんを許せるの? 」
 私は、小さく息を吸ってから、はっきりと言った。
「許すとか、許さないとかじゃないの。みなみちゃんの事は
なんとも感じていないから」
 私の言葉には嘘があるかもしれない。でも、もっとも効果的な
復讐とは憎しみよりも、無関心なのではないかと思う。

「ゆーちゃんがいいのなら、私も、みゆきさんに何かをする
つもりはないんだけどね」
 こなたおねえちゃんの瞳から、怒りの色が消えていく。
「私とお姉ちゃんは、この街で生きていくことになるんだ。
だから過去はもういらないと思うの」

「そう…… そだね」
 お姉ちゃんは遠い目をした。もしかしたら、誰かがほんの少しだけ
違った選択肢を選んでいたら、違った結果になっていただろう。
 みなみちゃんとは親友でいられたし、お姉ちゃんは、高良先輩と
親しい関係が保たれたと思う。でも、過去には戻れない。
 あの直情なかがみ先輩は、なおも執拗にこなたお姉ちゃんの行方を
追い続けるだろうけど、遅くても明後日には、埼玉に帰らざるを得ない。

 全ての日常を、恋心の為だけに捨てられる程の覚悟はないはずだ。

「お姉ちゃん。私、行きたいところがあるの」
「どこかな? 」
 こなたお姉ちゃんは、私の抱きしめながら囁く。
「海がみたい」
 私はお姉ちゃんの体温に心地よさを覚えながら、希望を言った。
「うん。いいよ。でもその前に」
「なあに? お姉ちゃん」
「キス…… させて」
 こなたお姉ちゃんは、私の瞼に手をあてて閉じさせてから、
ゆっくりと唇を塞いだ。

(了)
30723-251:2007/12/24(月) 12:34:28 ID:1LgfBAXg
以上です。

読んでくれた方に、改めて感謝をいたします。
今回は、こなたとゆたかに、「夜行列車の旅」と、「シティアドベンチャー」を
させたかったのが、もともとの動機です。
雰囲気を楽しんでいただければ幸いです。
あと、ゆたかが、黒くなってしまうのは…… 仕様かもしれません。
では。

308名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 12:38:43 ID:KP5xNoJ7
>>306
リアルタイムにて遭遇。

なんともはや、やるせなくて切ないお話でした。誰もが誰かを想っていた、そのベクトルが少しずれただけなのに。
今はただ、名駅からバスで45分の片田舎から、こなたとゆーちゃんにに幸あれと祈ります。ぐっじょぶ。
309名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 12:57:28 ID:IKwlNiRJ
>>307
切ない推理サスペンス的物語GJ!
こなたの行動力により追跡を逃れ
ゆたかの尋問力により真相を導き
そして・・・
最後までハラハラしっぱなしでした
結末についてはあえて言いませんが
まずは、お疲れ様でした。




みゆき「久しぶりに、鼻血以外で出していただいて
     あまつさえ大活躍側に回るなんて
     立場がどうあれ、光栄です」
つかさ「う、うにょ〜〜ん;;」

かがみ「こなたああああこなたこなたこなたこなた
     ごなだあああああああああああああ」
こなた「だから、ね、創作の話だっていってんでしょ、あーもー・・・
     ノベルに夢中になると、ハンパなく感情移入しちゃうんだよね・・・
     いつものイジリも、これじゃあできないヨ」

ひより「あの2人・・・保健室行って小一時間経つけど
     まだ戻ってきてないッス・・・しかも面会謝絶って・・・
     みなみんも、意外とナイーブなところがあるッスねえ・・・
     ガンバレ、ゆーちゃん(゚∀゚)9m」
310名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 13:05:03 ID:Usm/SZCF
まずはGJっす。読ませるお話でした。

しかし……なんだろう、この切なくも悲しい、軽く鬱入るような読後感は……
やっぱり、「仲良しだったメンバーの断絶」にあるのかな。
311名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 13:42:11 ID:dUyMB2HT
>>307
GJでした。同じこと言っている方がいますが、私も最初ゆたかが犯人だと思ってました。某ギザギザ頭の弁護士みたく発想を逆転してw

さて、投下したいのですがよろしいですか?良ければ、2時くらいから投下します。
312名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 13:43:43 ID:yS4n1sBP
なかなかきつい結末になりましたなぁ……

ゆたかが他の人について全く言及しないことで
各人(と読者)の間に断絶感を生む手法が巧みだと思いました。
言葉だけでなく「書かない」ことでも表現できるのだと感心させられた次第です。
31319-541:2007/12/24(月) 14:10:08 ID:dUyMB2HT
すいません。先ほど投下したいと言ったのですが、少し遅れそうなので、3時くらいでいいでしょうか?
重ね重ねですがすいません。
314名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 14:13:28 ID:CFQ2v8FR
このスレに来て随分経つが・・こんなに人を簡単に利用できるゆーちゃんは初めてだ・・・

まずGJちなみに上の台詞は某探偵?漫画より
友達の裏切りって嫌ですね裏切られない様にしないと
31519-541:2007/12/24(月) 15:12:38 ID:dUyMB2HT
お待たせしました。それでは、そろそろ行きたいと思います。

・つかさ×みゆき
・10レス使用
・微エロ?
・携帯からなので改行とかおかしいかもしれません。

タイトルは「Present for you」です。
それでは、行きます。
316Present for you1:2007/12/24(月) 15:13:28 ID:dUyMB2HT



 クリスマス・イブ。
 聖夜と呼ばれるこの日、みゆきは友人一同をクリスマスパーティに招待した。
「パーティは大勢でやったほうが楽しい」という言葉の下、集まった一同は食事やゲームなどで盛り上がり、楽しんだ。
 やがて、パーティもお開きとなり、一同は帰っていった。
 ――ただ一人を除いて。

「きれいですね……」
「きれいだねぇ……」
 窓の外の光景を見つめ、みゆきとつかさは口にした。
 眼前には、ちらちらと降り注ぐ雪が見える。
 うふふ、と二人で笑いあった。
「ホワイトクリスマスになってよかったね」
「そうですね。ただ、雪が降るだけでも心は弾みますから、聖なる夜と呼ばれるこの日に降るのは格別なものがあるのでしょうね」
 その言葉に、つかさは頬を赤くする。みゆきは不思議に思い、聞いてみる。
「あの、つかささん。どうかなさいましたか?」
「ふえっ?あっ、いや、あの……。えへへ……」
 つかさは視線を落とし、もじもじとしていた。
「ゆきちゃんって、本当にすごいなぁって……。そんなことを考えちゃって」
「わ、私が、ですか?あの、私、何かおかしなことを言ったのでしょうか?」
317Present for you2:2007/12/24(月) 15:14:13 ID:dUyMB2HT
 みゆきとしては、心のままを述べたつもりで、別段、変わったことを言ったつもりはなかった。
 だが、つかさは顔を赤くしたまま続ける。
「別に、変なことは言ってないよ。ただ……」
「ただ?」
「そういうことをすらすら言えるのがすごいなぁって」
「そう……でしょうか?」
「うん。私だったら、ちょっと恥ずかしくて、言えないと思う」
「そんな事はないですよ。思うままに言っただけですから」
「そういうところがすごいんだよ」
 窓から身を離し、つかさはテーブルへ向かう。皿に盛ってあったスティック菓子を口に入れると、ポキリ、と小気味のいい音が鳴った。ポキポキとリズミカルに音が鳴らし、つかさは続ける。
「思うままに、自分の心のままに言えるって、すごくかっこいいと思う」
「か、かっこいい?」
「うん。今のゆきちゃん、すっごくかっこよかった」
「そ、そんなことありません」
「ゆきちゃんがそう思っててもいいの。私がそう思っただけなんだから」
 そういうつかさの顔は笑顔だった。
 みゆきはといえば、こちらは対照的に顔を赤くしうつむいている。かなり照れているようだ。
318Present for you:2007/12/24(月) 15:14:50 ID:dUyMB2HT
 それをみて、つかさはさらに顔をほころばせる。
 じゃあ、と発せられた言葉にみゆきはつかさの方へ顔を向けた。
「私も、自分の心のままに言ってみようかな」
「つかささん?」


 何を、と発しようとした口はつかさの唇によってふさがれた。一瞬は驚きに目を開き、体が硬直するが、その温かさと口の中に広がるチョコレートの甘い香りに、体の力は抜けていった。
 目の前のつかさ同様に目を閉じ、みゆきはつかさを受け入れる用意を整える。
 だが、つかさはみゆきから体を離した。つつ、と銀に光る糸が二人の口を支点として橋を架けていた。
「ごめんね。でも……、言わなくちゃ」
 不思議そうな顔をするみゆきに、つかさは本当に、心からうれしそうな顔をしてその言葉を告げた。
「ゆきちゃん…………。大好き…………」
「つか、ささん…………。…………はい」
 しっかりと頷いてみゆきはその言葉の確かな思いを感じ取っていた。
319Present for you4:2007/12/24(月) 15:15:35 ID:dUyMB2HT




「あ、そうだ」
 みゆきも落ち着いて、二人が気恥ずかしさから立ち直るころ、つかさが思い出したように声を上げた。
「後で二人で食べようと思って、冷蔵庫にケーキ入れさせてもらってたの忘れてたよ〜」
「まあ、ケーキですか?それは楽しみですね」
「うん、ちょっと取ってくるね!」
「では、私も紅茶を用意します」
「あ、うん、お願い」
 二人は一階へと降り、キッチンへと向かった。
 冷蔵庫のケーキを確認し、みゆきは紅茶の用意をする。
 ゆかりにも用意してあげようと思って(と、いうかゆかりが「私も食べたい!」という視線をこちらに向けていたため)彼女の分も用意した。
 部屋に戻り、切り分けたケーキを互いに口に運んだ。
「……おいしいです」
「えへへ、ありがとう」
 どんな感想を言われるか、緊張していたつかさの顔はほころんだ。
「イチゴの酸味がケーキの甘さと程よく絡んで、食べやすいですよ」
「そう?よかった、実はそのイチゴがポイントだったんだよ」
「これはもう少し食べてみたくなりますね」
 それを聞いて、つかさはあることを思いついた。
320Present for you5:2007/12/24(月) 15:16:23 ID:dUyMB2HT
「ゆきちゃん、ゆきちゃん」
「はい?」
「私のイチゴ分けてあげる」
 カチャリ、とフォークの音を立て、つかさは自分のイチゴにフォークを刺した。そして、それをみゆきの顔先に持っていく。
「はい、あ〜ん」
 顔を赤くしながらも、はっきりとそういった。これに対し、みゆきはつかさよりも顔が赤くなる。
「あ、あの、つかささん……」
「ん?なぁに?」
 きょとんとした顔でつかさは首をかしげる。
「そ、そのぉ……、だ、大丈夫です。自分で取りますから……」
 うつむき気味になり、ほほを染めながらみゆきは告げた。
 そんなみゆきを見て、つかさは自分の中で何かが動いたのを感じた。
321Present for you:2007/12/24(月) 15:16:50 ID:dUyMB2HT
(あ……。まただ……)
 みゆきと恋人同士になってからというもの、時折訪れるこの感覚。
 みゆきが恥ずかしそうな態度を見せたとき、その天然な言動で惑わされたとき、自分へと笑顔が向けられたとき――
 みゆきを自分の思うがままにしたくなる。もっと、彼女の困る様子が見たくなる。それが原因で、たびたび暴走してしまうこともあった。
 そして、今その感覚がまたしても訪れた。
 つかさはにっこりと微笑むとフォークをみゆきの前からさげ、自分のほうへ持っていった。
「じゃあ……こんなのはどう?」
「えっ?」
 突然引き寄せられみゆきは驚くが、間髪入れず、口を塞がれた。すぐ目の前にはつかさの顔がある。
(こ、これは……!?)
 注意すると、つかさが口の中でなにやらモゴモゴさせていた。
 少しだけ顔を離し、つかさは口を開く。真っ赤に熟れたイチゴが彼女の唇に挟まっていた。
 トントンと背中を叩かれ、みゆきはつかさの意図を察した。
「んっ……っあ……」
 口を開くと、つかさの舌からイチゴが運ばれてくる。慎重にそれを受け取り、自分の舌でその果実の感触を確かめる。
322Present for you7:2007/12/24(月) 15:17:23 ID:dUyMB2HT
「っふ……ん……」
「はぁっ、んあっ……」
 やがて、イチゴは二人の舌と舌に挟み込まれ、また、二人の唾液に包み込まれていく。
 つかさは、イチゴを自分の口に戻すと、カリッと少しだけ噛んだ。口の中に今までとは違った甘味が広がる。それは、多少の酸味を伴っていた。
 体を傾け、みゆきは押し倒される格好になる。服が少し乱れたが、二人が気にすることはなかった。
 つかさは再度、みゆきへとイチゴは運ぶ。噛まれたことによって形が崩れたそれは、みゆきの口から少しこぼれ、口周りに張り付いた。
 それすらも意に介さず、みゆきは残った果肉を口にいれ、噛み、味わい、そして――飲んだ。
「んっ……くっ……」
 コクン、と音が鳴りイチゴが彼女の体内におさまったことがわかる。
「…………」
「…………」
 しばし、顔を合わせる。そして、どちらからともなく、顔を伏せた。
「な、なんか、思いつきでやっちゃったけど……」
「そうですね。かなり……」
『恥ずかしい』
 重なり合った言葉に顔を見合わせる。
 やがて、くすくすと笑みがこぼれ、次第に大きくなっていき、最後には笑いあった。
323Present for you8:2007/12/24(月) 15:18:14 ID:dUyMB2HT



 不意につかさが声をあげた。
「ゆきちゃん、見て」
「はい?」
 つかさの視線の先へ目を向けると、そこには時計があった。
 その文字盤を見て、みゆきもあ、と声をあげた。
「日付が、変わっていますね……」
「うん。ぜんぜん気づかなかったよ」
「私もです。いつもだったら、もう、眠くなっているのに……」
「わたしも。たぶん、ゆきちゃんと一緒だったから、眠くならなかったんだね」
「うふふ、そうかもしれませんね」
 クスクスと二人して笑みを浮かべる。
 そして、つかさは懐から小さな包みを取り出した。
「はい、ゆきちゃん」
「え?これは?」
「クリスマスプレゼント」
「あ、はい。ありがとうございます。開けてみてもいいですか?」
「もちろん」
 手渡された包みを受け取り、がさがさと開く。
「これは……腕時計、ですか?」
「うん。何か形に残せたらいいなって思って、それで、ずっと使えるようなものがいいなって考えて、だったら時計がいいかなって」
「ありがとうございます。大切に使わせていただきますね。では……」
「?」
「実は、私もつかささんへのプレゼントを用意していたんです。で、それがですね……。まあ、とにかく、開けてみてください」
 みゆきも包みを出して、つかさへと渡す。
 何だろう、と思いながらつかさは包みを開いて中を見た。そして、驚いた。
「あ、あれ!?これって……」
 中から出てきたのは腕時計だった。しかも、自分がみゆきに渡したものと同じものだ。
「二人で、まったく同じことを考えていたんですね」
「うん。しかも、時計の種類まで同じなんて……すごい偶然だね」
 ぽかん、と口を開け互いに互いの時計を見やる。だが、みゆきは首を横に振った。
「……いいえ。きっとこれは、偶然じゃあありませんよ」
「え?」
「私たちの心が通じ合っていることの証だと、考えます」
 そして、みゆきはつかさの手を握り、笑顔で告げた。それは、誰もが心洗われるような笑顔だった。
324Present for you9:2007/12/24(月) 15:19:06 ID:dUyMB2HT

「メリークリスマス、つかささん」

 その言葉につかさは、まるでそれに負けないように同じくらいの輝いた笑みを浮かべ返した。

「うん!メリークリスマス、ゆきちゃん!」
325Present for you:2007/12/24(月) 15:22:30 ID:dUyMB2HT
以上です。
…すいません。レス番入れ忘れやら、レス数ミスやらドジにも程があります。
もう少し、落ち着いてやらないと駄目ですね。
では、保管庫の管理人様といつもGJをくれる皆さんに最大の敬意を表して、お暇しようと思います。
ありがとうございました。メリークリスマス!
326名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 16:29:29 ID:IKwlNiRJ
あまああああああああああああああああああい
甘い甘いよ。砂糖を水あめで溶かして綿飴にぶちこんだくらい甘いよー
なんという甘甘カポゥ、こなかがとは一味も二味も違った
クリスマスにふさわしいスイーツカップル。ゴチ!










みゆき「メリークリスマス、つかささん、貴方にふさわしい
     超高級バルサミコ酢です、年代モノですよだばだば」
つかさ「ゆ、ゆきちゃん・・・すごい・・・桁が2つばかり違うよ・・・
     や、約束のべーぜ・・・してあげるから・・・鼻血はふいてね・・・」
327久留里:2007/12/24(月) 16:51:29 ID:vVtZL6XD
みなさんGJです。
容量が250kBを越えてしまいましたね。

さて、クリスマスということで「クリスマス」ネタを投下させていただきます。
・つかさ視点 カップリング無し
・非エロ。受け付けない場合は区間快速をご利用下さい。
・オリキャラ登場。受け付けない場合は急行列車をご利用下さい。
・宗教ネタ。受け付けない場合は特急(ry
・10レスほど使用。
・問題無ければ17時ちょうどに発車いたします。
328聖夜の過ごし方 (1/7):2007/12/24(月) 17:00:08 ID:vVtZL6XD
それは、ある日の休み時間、私がこなちゃんと二人で談笑していた時のことだった。
「そういやこの前、かがみが『つかさと教会で讃美歌を歌ったことがある』って言ってたけど、
 何かキッカケとかあったの?」
「うん。えっとね、私が中学の時だっけ? 私がね、お姉ちゃんに行こうって誘ったの。
 私の中学の時のお友達がね────

────────────────────
.     らき☆すた Another Story
.       〜聖夜の過ごし方〜
────────────────────

それは、私が中学2年の時のことだった。
「つかさちゃん、帰ろ!」
「うん、ちょっと待っててね。みずちゃん」
私はやっと教科書とノートをバッグに入れ終えて教室を出る。
鈍くさいのは今も変わらないけど、いつもこの調子だった。

みずちゃんとは、私の中学時代のお友達。本名は野田みずき。
中2の夏に千葉県から来た転校生。
帰り道が同じ方面なので、私がお姉ちゃんと一緒じゃない時は、みずちゃんと一緒に帰ることが多い。

「────で、それが臭くってさっ」
「ねぇ、あれはちょっと臭いよね」
他愛もない話をしながら住宅街を抜けると、駅前の大通りに入る。
大通りと言っても小さな田舎町なので、ただ道路の幅が広いだけの道だ。
今の時期、駅前の商店街はそれなりにクリスマスムードで溢れている。
どのお店もクリスマスツリーや「クリスマスセール」と書かれたPOPがあって、
街灯の柱には手作りのイルミネーションが色んな色で輝いている。

そんな景色を見て「もうすぐクリスマスなんだぁ」と感じた所で、私はみずちゃんのことが気になった。
329聖夜の過ごし方 (2/7):2007/12/24(月) 17:01:27 ID:vVtZL6XD
「そういやさ」
みずちゃんの方から話題をふってきた。
「つかさちゃんの所ってクリスマスとかってやるの?」
「うん、やるよ〜。夜ご飯がちょっとだけ豪華になるだけだけど」
「へぇ〜。でも、大丈夫なの?」

私の家は大きな神社で、お父さんはそこの神主を務めている。
だから、柊家ではクリスマスはさっぱり縁が無い。
お父さんは立場上、クリスマスがどんなものかは知っていても、お祝いする訳にはいかない。
けれども、「子ども達のために」ということで
我が家はサンタクロースが毎年何かしらプレゼントをくれる。
そのサンタさんがお父さんだって事にはとっくに気付いているけど、
それでも毎年のクリスマスプレゼントは私の楽しみのひとつだ。
高校生のまつりお姉ちゃんと、大学生のいのりお姉ちゃんは恥ずかしがっているけどね。
「神主さんがサンタクロースか。一度見てみたい気もするなぁ」
「えへへ、あんまり聞かないよね」

「ところで、みずちゃんのお家ってどんな風にクリスマスを過ごすの?
 多分、私が聞いたことのあるクリスマスとは違うと思うんだけど」
「うちも『普通に』過ごしてるよ。
 本来のクリスマスはサンタクロースがプレゼントを配るなんて事は無いけど、
 ウチには毎年サンタクロースが来ているみたいだね」
「そうなんだ〜。意外だね」
「そんなこと無いよ」
「あるよ」
「無い」
「ある!」
「無い!」
「ある!!」
「無い!!」

お互いに目を合わせて言い合いになる私たち。
しばしの間の後、人通りもまばらな商店街でお互いに大笑い。
お陰で後で恥ずかしい思いをしちゃった。
330聖夜の過ごし方 (3/7):2007/12/24(月) 17:02:45 ID:vVtZL6XD
言い忘れたけど、みずちゃんのお家はクリスチャンホーム。
日本の場合、クリスチャンどころか宗教に無関心な人が多いので、
私やみずちゃんのような家庭で育った子は、特に公立の学校ではある意味目立つ存在となる。
私がみずちゃんと話せるようになったのも、宗教は違えど互いに神さまを信じているからだと思う。
私の場合、信じる云々の前に『そういうものだ』と教えられてきたから「何となく信じてる」って感じだけどね。
お姉ちゃん達は全然信じてないし。

クリスマスの話題に入った所で、前々からみずちゃんにお願いしたいことがあった。
変な風に思われちゃうかも知れないけれど、勇気を出して言ってみる。
「ねぇみずちゃん」
「なに?」
「私でも、その、行っても、いいのかな?」
「?」
「その、教会に」
「へ?」

私がこんなこと言うとは思っていなかったのだろう。きょとんとするみずちゃん。
「あの、みずちゃんと会ってね、ずっとずっと気になってたの。
 教会ってどんなトコなのかなって……」
えっと、えっと、次の言葉を探しているんだけど、中々見つからない。
「あ、べ、別にいいんだ。みずちゃんに迷惑かかっちゃうかも分からないし…」
言葉が見つからず、私が誤魔化そうとすると、みずちゃんはニコっと笑顔で答えてくれた。

「別にいいと思うよ。私もこの前、つかさちゃんトコの神社でおみくじ買ったし。
 そうだ、もうすぐクリスマスだから、子ども会のクリスマス会に行ってみない?
 ただ劇やって歌うたってお菓子食べるだけなんだけど…」
「何時?」
「23日……えっと、こんどの火曜日。どうかな?」
「ごめん、その日は神社の行事のお手伝いが………」
「そっか。それなら24日は? 夕方からキャンドルサービスやるけど」
「きゃんどるさーびす?」
「クリスマス・イヴの礼拝って言った方がいいかな? 夜7時からやるんだけど」
「24日なら大丈夫だよ」
「それじゃ、24日ってことで。6時に私の家に集合でいいかな? 一緒に行こう!」
「うん!!」

という訳で、私は12月24日に生まれて初めて教会に行くことになった。
どんなところなんだろう? ワクワクするな。
331聖夜の過ごし方 (4/7):2007/12/24(月) 17:03:45 ID:vVtZL6XD
そして十二月二十四日────。
みずちゃんの家に行って、呼び鈴を鳴らす。
待つこと数秒、みずちゃんが出てきた。
「こんばんは〜」
「こんばんは。あ、かがみちゃも一緒なんだ」
「よ…よろしく」
照れているお姉ちゃん。意外と恥ずかしがり屋さんなのがお姉ちゃんなのだ。

そう、折角の機会なので、私がお願いして一緒に行くことにしてもらったのだ。
最初は『ダメ』って言ってたけど、本当はお姉ちゃんも興味があったみたい。
実は、お父さんとお母さんに今日の事でOKを貰うためでもあったんだけど(お姉ちゃん、ごめんね)、
意外なことにお父さんもお母さんもあっさりOKしてくれた。
お父さんはちょっと複雑な顔してたけど。

三人揃ったことで歩いて教会へ向かう。
みずちゃんのお父さんとお母さんは後から行くそうだ。
歩くこと十数分、住宅街の外れにある、十字架の付いた小さな建物に到着した。

「へぇ、こんな所にあったなんて知らなかったわ」
「うん、ドラマや漫画で見たイメージとは全然違うね」
「私はつかさちゃんの家の神社が予想以上に大きくて驚いたけどね」
その小さな建物が、みずちゃんが毎週通っている教会だった。
建物は白壁の木造建築で、柱の部分を茶色いニスで塗っている。
まるでこの前映画で観た、スイスの田舎の教会の様な雰囲気。建物はそれほど古くはないようだ。
敷地はとても狭く、表側にはお庭の様なスペースは一切無い。
いきなり観音開きのガラス戸があるだけだ。

「ささ、どうぞ」
自分の家の様に、中に入る様促すみずちゃん。
全く未経験の空間に足を踏み入れるのは、とても緊張する。
新学期の教室に入る時よりも、ずっと、ずっと緊張する。
入口に入ると受付と聖書や讃美歌やらがずらっと並んだ棚、
おそらくこの教会に通っている人のであろう、名前が書かれた棚がズラっと並んでいる。
見るもの全てが初めて。思わずキョロキョロしてしまう。
そんな私の後から、声が掛かってきた。
「こんばんは、クリスマスおめでとう」
「ひゃっ!!」
ビックリした。
声がしたのは、真後ろの受付カウンタで笑顔で迎えてくれた教会の方。
「つかさちゃん、緊張し過ぎだよ」
「だ…だって、初めてだから……」
全身がガチガチになっていることに今更気が付いた。
お姉ちゃんの方は……同じく緊張はしていそうだけど、私ほどでもなかった。
332聖夜の過ごし方 (5/7):2007/12/24(月) 17:04:20 ID:vVtZL6XD
受付を済ませ(と言っても名前を書いただけ)、プログラムと蝋燭代わりのペンライトを受け取って礼拝堂に入る。
「うわぁ…凄い……」

礼拝堂はこぢんまりとしていて、それほど広くはない。
けど、天井が高く、奥行きがあるので圧迫感は無い。
テレビや漫画に出てくる教会はステンドグラスがあるけれど、この教会には無かった。
照明は電球色の蛍光灯というシンプルなものだけど、ダウンライトやスポットライトも付いていて、
所謂「モダン建築」にありそうな感じ。
オルガンはエレクトーンの様なコンパクトな電子式(?)で、家庭用のピアノもある。

礼拝堂の奥は一段高くなっていて、
真ん中には十字架とその下に台が置かれていて、台の上にはとても大きな聖書が開かれたまま置かれている。
ウチの神社だと、ちょうど神さまがお祀りされている所に当たる。
左側には司会者(「司式者」と呼ぶらしい)や牧師先生が立つ講壇、右側には銀色の杯が台の上に置かれていた。
何を置くのか分からないけど、一枚板の大きくて立派な台が置かれている。何に使うのだろう?

私とお姉ちゃんが礼拝堂の造りにしばし見とれている一方、みずちゃんは同年代の子達とお話をしている。
みずちゃんの教会のお友達らしい。

キャンドルサービスまではまだ時間があるけど、私達は特にすることも無いので、
適当な席に座らさせてもらった。もちろん、みずちゃんの分も開けてある。

10分前になって、チャイムが鳴り始めた。
みずちゃんが戻ってきて、私たちを手招きする。
「二人とも、こっちこっち」
みずちゃんは同年代の子達がかたまっている場所に移動させる。
「私が通ってる中学の、双子の友達だよ」
「あ、姉の柊かがみです」
「い、妹のつかさです」
よろしく、とみんなに挨拶をして、改めて席に座る。
席には8人の子がいて、小学生くらいの子から高校生くらいのお姉さんまでいる。
まるで兄弟・姉妹みたいだな。

「何か、教会ってアットホームな雰囲気だね。もっとカタいとか、何というか…」
「あはは、厳しいトコもあるらしいけどね。ここは結構家庭的だね。家庭的過ぎて困ることもあるけど」
「そっか〜」
「つかさちゃん、この雰囲気に慣れてきたみたいだね」
「やっとね〜。まだドキドキするよ」

チャイムが鳴り止み、蛍光灯が消されてダウンライトとスポットライトだけが会堂を照らす。
『ただいまより、クリスマスのキャンドルサービスを始めます。
 お手元のペンライトを点灯して下さい』
照明が全て消されて、オルガンの演奏と共に礼拝が始まった……。
333聖夜の過ごし方 (6/7):2007/12/24(月) 17:05:10 ID:vVtZL6XD
クリスマス・イヴのキャンドルサービスは通常の礼拝とは異なるらしい。
それは、受付の時に貰った『はじめての方へ』と書かれた手作りの冊子を見て分かった。

オルガンの前奏が終わり、目を開けると会堂は薄暗くなっていた。
ペンライトの淡い光とオルガンと講壇に備え付けられている照明が幻想的な雰囲気を醸し出す。
プログラムに沿って、キャンドルサービスが始まる。

まずは司会者が聖書の箇所を一段落ごとに読み、その間に私たちが讃美歌を歌う。
プログラムには知らない讃美歌も載っており、戸惑う。

 ♪ ひさしく待ち〜〜にし、主よとく来た〜〜りて〜

最初に歌った讃美歌は、それまでの華やかなクリスマスのイメージを打ち破るかの様に、
とても『重い』讃美歌だった。
讃美歌『久しく待ちにし』を歌い終えるとまた司会者が聖書を読み、次の讃美歌を私たちが歌う。

 ♪ まぁき〜ぃびぃと〜 ひぃつぅじを〜

これは知っている歌だ。でも、歌詞がちょっと違う。こっちが本来の歌詞なんだ。

聖書の主イェスの誕生の話を聞き終え、お祈りを挟んで、いよいよ『説教』となる。
キリスト教の礼拝では、牧師先生(カトリックは神父)の説教が一番重要となるらしい。
また、みずちゃん曰く、礼拝に参加している人にとっては「睡魔との戦い」となるらしい。

『説教』とは、早い話、聖書のお話をすることだ。別に怒られる訳ではない。
……で、私はこの時間の事を全く覚えていない。
気付いたら礼拝堂の電気が全て付いていて、みな立っていた。

どうやら説教もその後のお祈りも終わり、その次の讃美歌をちょうど歌おうとしている所のようだ。
慌てて立ち上がる……けど、寝ぼけていたせいか、足をベンチに引っかけて「ガタン」と大きな音を立ててしまった。
(は、恥ずかしいよ〜)
(つかさ、しっかりしなさい)
小声でお姉ちゃんにも怒られた。

その後は私たちも知っている讃美歌が続いた。二曲目は知らなかったけど。
「諸人こぞりて」「まぶねのかたえに」「荒野の果てに」「きよしこの夜」
献金やお祈りの間に讃美歌を全て歌い終わり、頌栄(しょうえい)と呼ばれる讃美歌を一曲歌い、
キャンドルサービスは終盤に差し掛かる。
プログラムに書いてある『祝梼』(しゅくとう)が終わると、最後にオルガンの演奏……かと思いきや、
全員が再び立ち上がる。私たちにも楽譜が配られる。


キャンドルサービスの最後、私たちは『ハレルヤ・コーラス』を歌った。
国営放送でしか聞いたことのない歌だったけど、まさか自分達が歌うとは予想外だった。
私は良く分からなかったけど一番上のパートを歌った。音が高すぎて大変だった。
334聖夜の過ごし方 (7/7):2007/12/24(月) 17:06:10 ID:vVtZL6XD
「─────それでね、その後にクリスマスパーティに呼ばれたんだけど、
 お母さん達が待ってるから『ごめんね』って言って帰ったの」
こなちゃんは、私の体験談を最後まで聞いてくれていた。
「でも、途中で寝ちゃったってのがつかさらしいね」
「こなちゃんだって授業中寝てて先生に怒られたりするでしょ?」
「う。痛い所を突かれた…」orz
「でもね、私、キャンドルサービスに行って良かったと思う。
 それまでクリスマスってどういうものか分からなかったし、
 何でみんなお家でパーティやったりするのか分からなかったの」

日本のクリスマスの文化は、アメリカから持ち込まれたものらしい。
けど、肝心な所が抜けてしまって、何となく『メリークリスマス』と祝っているように思われる。
馬小屋で生まれたイェスはその後、十字架で処刑された事は中学と高校の歴史の授業でも習ったけど、
『私たち罪人を救うために』という背景がある。イェスの誕生は神さまからのプレゼントだったのかも知れない。
そう話してくれたのはみずちゃんだった。

私はクリスチャンでは無いし、家が神社だからそういう道に行く事は無いかも知れないけれど、
中学二年生の時の体験は、とても良かったと思う。
みずちゃんはその後、公立の高校に進学して、たまに連絡を取り合っているけれど、
今後の教会生活のことはまだ考えていないらしい。まだ迷っていると。
私も将来の事はまだあやふやだ。お料理の勉強をしたいとは思っているけれど、
お母さんの様に本物の巫女さんになることは考えていない。

ともあれ、今年もキャンドルサービスのお誘いがあったので、お姉ちゃんと行こうと思っている。
こなちゃんにも話したんだけど、
バイトがある上、教会は流石に抵抗があるとのことで丁寧に断られた。
私たちも受験生ということで行かせて貰えるかどうかは不安だけどね。
宗教上はとっくにアウトだし(汗)


最後に。私とみずちゃんから一言。
「みなさんも機会があれば、一度だけでもいいから、教会に行ってみませんか?」
335聖夜の過ごし方 by久留里:2007/12/24(月) 17:09:46 ID:vVtZL6XD
以上でございます。ご乗車ありがとうございました。

補足:
・サービス(Service)には「礼拝」という意味合いも含まれていたりします。
・参考資料: 市販されている讃美歌

おまけ:
●野田みずき
1990/2/18, O型
154cm, 胸ランク「小」 (中学生基準だと「中」)
千葉県生まれ, 埼玉県鷲宮町在住,
鷲宮町立西中学校2年1組

●柊つかさ(中学2年)(想像)
1989/7/7, B型
155cm, 胸ランク「小」 (中学生基準でも「小」)
埼玉県鷲宮町在住,
鷲宮町立西中学校2年1組
336名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 17:23:03 ID:IKwlNiRJ
>>335
クリスマスにふさわしい過去談小品、GJです!


礼拝堂にて・・・

つかさ「ほら、こなちゃん、次『まもなくかなたの』だよ」
こなた「んにゃ?おっ?わっ、はじまる・・・えっ・・・えっと・・・







    たんたんたぬきの・・・・



(場内騒然)

つかさ「こ・・・こなちゃん・・・何歌って・・・え!?!?」
こなた「え?この歌これじゃないの???(=ω=.)???」

かなた「(天上から)んもう、こなたったら、やっぱり情操教育間違えたかしら・・・」


すみません、吊ってきますorz
337名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 17:47:22 ID:yS4n1sBP
>>325
甘々なエピソードGJ
つかさが意外な積極性を見せてくれたせいか
ほのぼのな話のはずなのにエロ妄想が入ってしまいます……

>>335
こういう話も面白いです。
みずきさんが誘ったのがクリスマスでよかった。
どっかの友達みたいにコミケなんかじゃなくてw
338名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 18:01:45 ID:YA3sA7G+
合コンやったら、全員キモメン。しかも王様ゲームをやることに…
みたいな展開のSSを希望する
339名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 18:12:42 ID:Usm/SZCF
>>336

そうじろう
「♪かんかんかなたの 低い背は
 俺の視界に 入らない
 けれどもひょいっと 下見れば
 そこには俺の パラダイス♪」

かなた
「…………」

こなた
(お母さん……笑うか怒るかどっちかにしようよ〜)


-------------------
てなわけでGJ!
340名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 18:13:21 ID:H42sr0Ph
「……お、私が王様だね。んじゃー……4番が7番のほっぺにキス!」
「ちょ、おまっ!?何つー事言ってんのよ!!」
「ふ、ふぇえええぇぇ!?わ、わたしにき、鱚?」
「つかささん、キスですよ、鱚ではなく」
「お、かがみがつかさにかー、なんという禁断の姉妹愛!」
「ぅぉぉ……ぉぉぉ……自重しろ……自重しろわたし……」
「田村さん、それ会計票だから落書きしちゃだめだよ〜」
「……………………(ちっ、はずされた……)」
「Oh!そーれイッキ!イッキ!」

「……何回やっても俺らにカスリもしねぇ……('A`)」
「おかしい……こんなはずじゃ……('A`)」
「……でもまぁ、可愛いししいいか……('∀`)」


>>335
丁寧な描写で仕事中の俺もクリスマス気分だぜ!GJ!
341名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 18:19:40 ID:IKwlNiRJ
>>340
かなた「ふう、クジ操作も楽じゃないわ・・・
     ていうかこなた、もっとコンパ相手は選びなさいね
     全く、将来が思いやられるわ・・・」
342とある神様:2007/12/24(月) 19:01:37 ID:ZGGBTzcW
「うぅ、クジ操作させるなんてかがみは相変わらず神使いが荒いです。いいもん、こなたとは当てさせてあげませんから」
「てめぇー!」
「ギャー!」
343名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 19:21:53 ID:Usm/SZCF
ゴッドキラーかがみ

  爆  誕


……いや冗談ですよ冗談、じょ、ギャー!
344名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 19:52:25 ID:uBFi0gXt

「王様だれ〜?」
「俺です」
(ふひひ…俺が王様…('∀`))
「じゃあ…3番の人が王様にキスをする」
「3番誰?」
「…俺です('A`)」
「…」
345名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 19:56:28 ID:ZGGBTzcW
「では私ですね、五番が六番とキスをする」
「あ、私だ」
 こなたのその声に全員が素早く割り箸を確認する
 ぬおおおっ! あのクソ神七番じゃねーか!
 みゆきの舌打ちもうるさいし!
「ぐへ、チビッ子とかー」
 そこで日下部が声をあげる
「てめぇー趣味に走っただろ!」
「ギャー!」
346名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 20:06:29 ID:D3WLrj0t
かがみんはwktkしつつも何故かなかなかこなたと当たらない、
という展開を希望しよう。敢えて
347名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 20:35:01 ID:IKwlNiRJ
かなた「あれ・・・おっかしいなあ・・・他の調整は上手く言ってるのに、
     こなたとかがみちゃんの調整だけは、なぜか上手くいかない・・・
     こなたが一番好きな子だから、せっかくのクリスマスだもの、
     当ててあげたいと思う母心を・・・邪魔するのは誰?」

ある神「むむむ、なんかかがみに対してだけ、妙な力が来るのよね
     妨害で手一杯。他に力がまわせない、一体誰よ!?」








('A`)1「またお前か」
('A`)2「もうなれたよ、ていうか新しい道始めね?」
('∀`)1「わるくねーな、アッーー!!」
348名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 20:47:17 ID:TZw6d/NM
かなたさん同士で妨害しあってどうすんのww
349名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 20:49:54 ID:IKwlNiRJ
いや、ある神って別人物じゃなかったけ?

それともかなたさんの別人格かなあ・・・(´∀`)
350名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 21:06:55 ID:kwI4DV4j
>>340>>344>>347
不覚にも男勢に萌えてしまった俺orz
351名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 21:22:06 ID:YA3sA7G+
>>340-341
あんたらが神か?
352ピンクの奴:2007/12/24(月) 21:23:12 ID:CFQ2v8FR
>>350
一緒に乱入しませんか?


「そして泉さんをだばだばだば」
353名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 21:26:13 ID:6PtMBH4V
で、つかさとかがみのキスシーンはまだですか?
354名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 21:36:54 ID:nMiZwoa4
「あ、私王様か。じゃあ3番が5番に、えーっと……」
「わ、私ですか?」
「ゆきちゃん、言っちゃダメだよ」
(あの子か! やった、俺3番! やっとキター!('∀`))

「……5番が床にこぼした鼻血を拭く」



「すんませーん、雑巾とバケツ貸してくださーい……('A`)」
355名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 21:43:50 ID:IKwlNiRJ
「でも・・・この娘の血か・・・ドキドキ('A`)」










「Σ('A`)ハッ!!いくら飢えてるからって、そこまで堕ちてはいかん・・・」
356名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 21:44:45 ID:ZGGBTzcW
>>349
一緒だと思ってた
その辺詳しく
357名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 21:59:08 ID:5mw3ZxRP
さて、ここで空気を読まずに
出来上がった聖夜をかすりもしない新作を
よろしければ五分後ぐらいに投下しますよ

クリスマス?俺キリスト教じゃないからw
3586-748:2007/12/24(月) 22:04:08 ID:5mw3ZxRP
んじゃ宣言どおりいきやす

・『集え美少女!第一回嫁決定戦』の続編
・かがみが凄いぶっ飛んでる!
・3レスお借りしますよ

359譲れない想い!第一回嫁決定戦・始(1/3):2007/12/24(月) 22:05:05 ID:5mw3ZxRP
 嫁決定戦なるものが開催される事が宣言されてから初めての休日。
 私はこなたの家に召集をかけられていた。
 今日、運命の闘いがその幕を開ける。





 譲れない想い!第一回嫁決定戦・始





 見慣れた泉家のリビングは、今は似合わぬ神妙な雰囲気を纏っている。机を間に挟み椅子に座って静かに対峙する私とこなた。
「あー、マイクテスト、テステス……」
 そして少し離れた位置で長机に置いてある有線のマイクのスイッチを入れ、調子を確かめている田村さんと横で目を輝かせて待機しているパトリシアさん。
「遂にこの日がやってきたよ」
 こなたが不敵な笑みを浮かべる。
「かがみにこの世の定理ってもんを分からせてあげる」
「その言葉、そっくりそのままのしをつけてお返ししてあげるわよ」
 更に言うなら赤く燃えるような色のリボンと私の気持ちを綴ったプレゼントカードもつけて丁寧にラッピングしてあげたい。もっと言うなら裸にリボンで私をプレゼント、いや、逆に貰いたい―――
 大切な決戦前にぶっ飛ばすのは止めよう。体力温存体力温存。
 売り言葉に買い言葉、私達の闘志は燃え上がりを見せる一方だった。
「二人とも、試合前から睨み合うのは止めて下さいよ……」
 横から機械で拡張された田村さんの声が割り込んでくる。呆れている反面何かを期待しているような音声に、私は一先ずこなたから目線を外し向き直った。
「えー、では開会式を執り行います。司会進行を務めさせて頂くのは解説兼実況兼審査員の腐れる女子、田村ひよりッス」
 えらく本格的だな。つーかどんだけ兼ねてんだ。
「開会宣言」
 田村さんは恐らくは開会式の目次が書かれているのであろう紙に目を通しながら言った。少しの間をおいてから咳払いを一つ。
「只今より、『集え美少女!第一回嫁決定戦』を開催する事をここに宣言しますっ!」
 高らかな声が静かな泉家に響いた。
「まずは集まってくれた方々の紹介ッス。私の隣にいるのが補佐のパトリシア・マーティンさん」
 パトリシアさんが軽く会釈をして式の進行は滞りなく進む。
「そして特別審査員の柊つかささんと高良みゆきさん」
 あ、つかさとみゆきも呼ばれてたんだ。
「……って何でっ!?」
 私は思わず身を乗り出した。誰がどう見てもこの感じには程遠い人種よねこの二人は。十人に聞いたら十五人がイエスって答えるわよ。
「一般の人の意見も取り入れた方が良いかと思いまして……それに泉先輩と柊先輩の事情を知っている私達以外の人はこのお二人だけですし」
 頭を掻きながら答える田村さん。
「その通りだよかがみん。分かったらさっさと着席したまへ」
 くっ、こいつ……本当に平日の昼間から食ってやろうか。
 いやいかんいかん。ここで熱くなってしまったらこなたの思う壺だ。こなたを食べるのは後の楽しみにしておこう。自分の席に腰を下ろす私。
「次にルールの説明をするッス。競技は料理、歌唱、客観、想像、実技の五種目に分かれててそれぞれこなすとポイントが貰えるッス。選手はこのポイントで競い合うッス」
 ルールは分かったが曖昧な部分も多々見受けられる。料理と歌唱は言葉から何となく分かるが残りの三つは何の競争なのか良く分からない。ってかいきなり私の苦手分野こなたの得意分野か。これは苦戦を強いられそうだ。
「選手宣誓。代表、泉こなたさん」
「はいっ」
 威勢の良い返事と共にこなたが立ち上がる。そして田村さんからマイクを受け取り大きく息を吸った。
「宣誓!我々、オタク一同は!」
 誰がオタクだ誰が。
「日頃の妄想の成果を十二分に発揮し、顔も知らぬ職人さんへの感謝の気持ちを忘れず!」
 大分ぶっ飛んだ宣誓だな。まぁこの大会自体そんなもんだが。
「どんな手を使ってでも、己の嫁を死守する事をここに誓います!」
 正々堂々闘わないのかよ。そしてこんなふざけた誓いで湧き上がる拍手。泉家は異様な熱気に包まれて戦の時を迎えた。
360譲れない想い!第一回嫁決定戦・始(2/3):2007/12/24(月) 22:05:39 ID:5mw3ZxRP
「記念すべき一戦目は……料理対決ー!」
 ワイヤレスのマイクに切り替えた田村さんとエプロンを着用した私とこなたがいるのは当然台所。残念な事にその下にはちゃんと服を着用している。実に残念だ。
「ルールの説明に移るッス。お二人には簡単なお弁当を作って貰ってそれを審査員が食して見合ったポイントを贈呈する、という至ってシンプル極まりないものッス」
 これは負ける事はほ確定している。となるといかに差をつけられないかが一番の課題となるわね。まぁ勝つつもりでもより美味しいものを作るって事には変わりないんだけど。
「台所は狭いので先攻後攻を決めて一人ずつの競技になります。ここに偶然にもサイコロがあるから偶数が出たら泉先輩、奇数が出たら柊先輩の先攻、とします」
 そんな都合良くサイコロがあるものかというツッコミは今は放置しておく。
「では……行くッスよ!」
「運命のダイスロール!」
 オタク数名の声が重なった。どっかで聞いた事あるなその台詞。それ言いたいが為にサイコロ用意したんじゃないだろうな。
 私の疑惑を知る由もない運命の采、ディスティニーダイスは命運を賭して机上を高速回転。示された目は―――
 四!よん!フォー!
「先攻は泉先輩に決定!では張り切っていってみよー!」
「ヨーイ……スタート!」
 パフ!気の抜けるような開始の合図が鳴り響きこなたは包丁を手に取る。華麗な手付きでまな板上の食材が均等な大きさに切り揃えられていく。私はそれをただ眺めて尊敬の眼差しを向ける事しか出来なかった。
「えー、ここで遅れましたが勝者へ贈られる特典について説明を加えるッス」
 田村さんの声が私の耳に届きそちらを向いた。
「勝者は敗者を自分の嫁とする事が出来るのは既にご存知と思いますが、それに加えて明日の日曜日を思い通りに嫁と過ごせる権利を得られるッス」
 へぇ…………えええええぇぇぇぇ!?
 そっ、それは明日一日中こなたを独り占め出来てなおかつそれは私の想像上のこなたって事デスヨネ!?答えは聞いてないっ!!
 つまりはあの屋上で描いた私の夢物語が現実となっていやっふぅ!って事なのよねっ!?
 意味が分からないって?
 ググれ!
「お姉ちゃん!何か魂みたいなのが出かけてるよ!」
「はっ!」
 私は妹の声に自我を取り戻した。センキューマイシスター。
「お姉ちゃん、大丈夫?こなちゃん料理とっても上手だよ?」
 己の精魂を気力と根性で呼び戻した私をつかさが心配そうな顔で見てくる。言われてこなたに目をやれば綺麗な配色のお弁当が完成に着々と近付いていた。
「大丈夫よつかさ。女には負けると分かっていても立ち向かわなければいけない勝負があるの」
 確かにここでつかさにアドバイスの一つでも教授して貰えば幾分か勝機は見出せるかもしれない。
 だが自分の力でやり遂げてこそ達成感と充実感が私を満たしてくれるというもの。
「心配は無用よ。必ずこなたを家に連れて帰るわ!」
「そしたらもっと賑やかになるねー。頑張ってねお姉ちゃん」
「任せなさい!」
 大分思い違いをしている妹を余所に気合を入れなおす。
361譲れない想い!第一回嫁決定戦・始(3/3):2007/12/24(月) 22:06:18 ID:5mw3ZxRP
 ……まぁ気合だけで何とか出来たら誰も労する事ないわけで。惨敗だった。
 四人の審査員はそれぞれ十点ずつ所有していて、合計四十点を選手に譲渡出来る。結果だけ伝えるとこなた三十六点、私十八点と実に二倍の差がついてしまった。
 競技中の描写はあまりにも酷いものがあったので作者の腕をへし折って省かせる。
 さて、この行に移るまで長かった。通院や治療や保険金やらの面倒事を済ませるのに約三週間。つまりこの行間には二十四日間の空白と作者の切実な思いが込められているという事だ。
 でもこんなへタレの諸事情など気にせずとも大いに結構、と言っている。言わせているのではなく本人が言っている。本当だ。何処からか聞こえる苦痛な叫びは無視を決め込んで物語は次の決闘へと移る。
「第二戦目は歌唱対決ー!」
 相変わらずのテンションの田村さんが叫ぶ。
 場所は変わってとある市内のカラオケボックス。歌で競うという事で近所迷惑の可能性も考え私達は場所を変えたのであった。
「ルールは簡単!お題の歌を熱唱して頂きカラオケマシーンが採点します!その点を加点要素とするッス!」
 なるほど、これなら公平な審判が下せる事もあってここを決戦の場所にした理由も分かる。無計画なようで意外と考えられているこの企画に私は驚いてばかりだった。
「歌って頂く曲は自由ッス!では前回の勝者、泉選手から熱唱願います!」
「ふふふ、このまま永遠に俺のターン!で行くよぉ」
 マイクを握りステージに立つとスポットライトがこなたの小柄な身体を照らした。そして機械から音声が流れ始め、こなたが歌い出すと―――





「まさか君とこうなれるなんて、夢にも思わなかったよ」
「ふふ……私もよ」
「後悔……しないか?」
「さぁ?それは分からないわ」
「そうか……」





 ―――あ、ごめんなさい。あまりの出来事に変な物語が始まっちゃうところだったわ。本編に戻るわね。
 私はこなたの歌唱力に完全に魅了されていた。私だけではない、他の四人もこなたのオンステージに釘付け状態である。
「貴方を呼ばないと、約束するから……」
 こなたの切なげな歌声が聞いている者の心を揺らす。静かな旋律に叙情的な悲しい歌詞。それはまるで死を目前とした一途な女の子が、最愛の人に辛い胸の内を打ち明けるよう。
 こんな声が出せるなんて反則よ反則!秘密特訓でもしてたのかしら。
 それにしても良い曲だわ。曲名、何て読むのかな……契り?違う気がするけど良いや。
 そして曲は感動のフィナーレを告げ、一室に感動の拍手の嵐が巻き起こった。それが止むと同時に機械の採点も終了する。
「で、出たー!九十六点!」
 何という高得点。
「ブラボー!ベリーグッドね!」
「こなちゃんすごーい!」
「素晴らしいですね」
 あの、肩身が狭いんですけど。
「さて、お次は柊選手!」
 再び拍手が巻き上がる。私はそれを全身で受けながら台に上りこなたからマイクを受け取った。もう一つマイクはあるのだがそれを使わなかった理由は勘の良い皆様ならお分かりのはずだろう。
「頑張ってね、かがみん」
 すれ違いざまにウィンクされた。可愛いとかいう感想を抱いている場合じゃない。
 非常に由々しき事態となってしまった。ここで更に懸け離されてしまったら追いつく手立てがなくなってしまうかもしれない。残りの三種目は具体的な内容は予想も出来ず危なっかしい。それに逆転の望みを委ねすぎるのはあまりにも危険な賭けだ。
 かといって例え点数がこなたを上回っても逆転出来るわけではない。一歩先を行くこなたが、それを追いかけるように必死に足掻く自分が忌々しい。
 果たして私はこの闘いを制する事は出来るのであろうか―――
3626-748:2007/12/24(月) 22:10:03 ID:5mw3ZxRP
さーて次回のゆり☆すたは?

「6-748です。自分にはギャグ小説の才能はないようだと
投下してから気づく俺を誰か殴って下さいorz
素直に純愛路線で行くべきだったか…
二人の女子高生の奇妙な戦いはもう少しだけ続きますよ
次回の嫁決定戦・続をお楽しみにー」





                             声・くじら
363名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 22:19:13 ID:KP5xNoJ7
>>362
あらら、かがみん序盤は押されてますな。かがこな派としてはややはらはら気味ですが、そんなことより……。


実技には夜の生活も含まれますか。


まあそんな感じでぐっじょぶ。続きも楽しみに待ってます。
364名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 22:33:16 ID:BJPzlezc
>>362
がむばれかがみ!!
応援するぞ!!
なんせ俺はかがこな派だし。
続きwktk(`・ω・´)



ギャグに不安があるなら、我がスレ屈指の破壊神(腹筋的な意味で)に弟子入りしてみればいいんじゃない?
名前は言わなくても分かるでしょwww


もちろんこなf(血のようなもので塗り潰されている
365名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 22:42:20 ID:IKwlNiRJ
ここでこなかが派の俺は反旗を翻すべく、
2大絶対神に応援をお呼びしておいた。

かなた「こなたっ!がんばって泉家にお嫁さんGETよっ!」
かの神「・・・かがみ、反省なさい・・・心の底から魂の髄から(´・ω・`)」

こなたよ!その萌えファイトと多彩芸と『ひとえに愛だよ!』で
ツンデレ牙城を手中に収めるのだ!!(゚Д゚)9m
366名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 22:44:03 ID:gRnd5dgg
誰だ〜、こんな所に血のついたアロンダイト(運命のビームソード)を放置してる奴は。



あれ、なんか血が床にも浸透しtうわなにするやめr
367名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 22:47:27 ID:eLFAOgsb
>>362
いや、面白いからもっと続けてw 次回も待ってるわww
368某ウイルス感染者A(仮):2007/12/24(月) 23:13:57 ID:kwI4DV4j
>>362
俺はもちろんかがみを応援するぜ!!
我等が首相鼻血みゆき様にはかなわないだろうが、かがみも相当なコナタスキーだからな!
おっと鼻血が…というわけでジーーークコナタ!!!!
369Foolish Form ◆UEcU7qAhfM :2007/12/24(月) 23:17:46 ID:z0fUk3bL
Hey、みんな!!
クリスマスSSを作ろうと思ってたけど、レベル上げしてたら20時になってたぜ!!
……ごめんなさい自重します。

自重ついでに投下します。Aパートを。
Bパートは明日の夜投下しますホントごめんなさい許して下さい。



管理人さんへ
AとBをまとめて一つの作品として数えて下さい。
原稿も一つにまとめて頂けると嬉しいです。
370Shifting heart -episode4A- 1/2:2007/12/24(月) 23:19:49 ID:z0fUk3bL
   白く染まる息 見つめるまなざしに
   冷たい手のひらが ぬくもりを感じていた……

 ダイニングにお姉ちゃんが置いていったCDを聞くと、今の時期にちょうどいいクリスマスソングが流れてきた。
駅前に大きなツリーが立っていて、みんながそわそわし始めて。
『あ、ゆーちゃん。このCDはおすすめだから聞いてみて。きっと気に入るから』って言ってくれたお姉ちゃんの言葉を思い出す。
綺麗で素敵な、温かい曲。あとでみなみちゃんにも聞かせてあげないと。
 聞かせてあげ……あぁ、まただ。
 最近、みなみちゃんのことばかり考えるようになった。どこにいても何をしてても、必ずみなみちゃんが心のどこかにいて、
いつも笑いかけながら見守ってくれるような気がする。
 もちろん、それが悪い訳じゃないし、みなみちゃんと相思相愛、だしね。
「あ〜……」
 自分で考えて自分で恥ずかしくなっちゃった。ぼふっとベッドに倒れこんで、頭を冷やすことにした。
でも、枕に顔を埋めてめいっぱい空気を吸うと、いつかのことが頭に入ってきて、また眠れなくなる。
「みなみちゃんの枕、いい匂いだったなぁ」
 ベッドに潜り込んで目を閉じる。手を伸ばして電気を消すと、ただ真っ暗な世界が目の前に現れて、
ますますみなみちゃんの姿が鮮明に浮かんだ。他の人には無愛想に見えても、わたしはちゃんと知っている。
みなみちゃんが、誰よりも女の子らしい心を持っている『女の子』なんだって。
「『女の子』、か」

   光のイルミネーション 街のざわめきも
   愛しいこの想い 少しでもあなたに伝えて

 週に一回は揉んであげてるけど、相変わらずさっぱりな胸。わたしはそんなみなみちゃんも大好きだから、
別に気にしなくてもいいよっていつも言ってるのに、その度に落ち込んじゃってるみなみちゃんが、ちょっと可愛い。
『ゆたかには負けたくない……!』って頑張ってるけど、それってどんぐりの背比べじゃないかなぁ……
 櫛で梳いている時もいつもスッスッと整っていく、みなみちゃんのサラサラな髪。
それに、お風呂上りにやるととっても甘酸っぱい匂いがして、抱きしめたくなっちゃう。
でも、いつも抱きしめてるから一緒かな? それでも、明日は特別な日だから、いつもより沢山抱きしめても、いいよね。
 あーあ、みなみちゃん、まだかなぁ。伯父さんは出張から帰ってこないし、
こなたお姉ちゃんはいつも通りかがみ先輩の所に行っちゃって、多分帰ってくるのは明日。
田村さんが時々言ってるみたいに、二人はきっとお似合いのカップルなんだろう。きっと楽しく過ごしてる。きっと。
 あーあ、まだかなぁ……

   優しく囁いて 眩しくきらめいて 大事な瞬間
   激しく求めて いつまでも二人が 過ごせますように

 あ、チャイムがなった。みなみちゃんかも。……それとも、郵便とか宅配便かな。そっちだったらちょっと嫌だな。
みなみちゃんだといいなぁ。
「……」
 ドアを開けて凍りつくのは、何も私だけじゃないと思う。私は一瞬、自分の目を疑った。
目の前に立っていたのは、そこにいたのは、
「こ、こんばんは、ゆたか」
背の高いサンタクロースだった。
「こ、これ、あの、田村さんが……『これを着ていくといいよ』って渡してくれたの」
 それも、ミニスカートを穿いて、首まで真っ赤になったみなみちゃんだった。
着てくるみなみちゃんもみなみちゃんだけど、これを作った田村さんも田村さんだよ。
っていうか何でみなみちゃんのサイズ、知ってるんだろう……
「作りやすかったって……バストとウエストのサイズが殆ど一緒だから」
 あ、落ち込んだ。まったくみなみちゃんったら、気にしなくていいよっていつも言ってるのに。
「……へ、へくちっ」
 そうだった。こんな寒そうな格好のみなみちゃんをいつまでも玄関にいさせたら風邪引いちゃう。
私はみなみちゃんを暖かい居間に連れて行って、お茶を入れた。
 ソファーに座っている間ずっともじもじしているみなみちゃんが可愛くて、つい見とれちゃった。
でも、そのせいで火傷しそうになったのは失敗かな。
371Shifting heart -episode4- 2/2:2007/12/24(月) 23:20:35 ID:z0fUk3bL
「えっと、どうかな、これ……」
 みなみちゃんがおずおずと聞いてくる。よっぽど恥ずかしいのか、ずっと下を向いたままで、お茶にも手を付けようとしない。
だから、私はみなみちゃんを安心させようと、心からの感想を言った。ウソじゃない、ホントの気持ち。
「可愛いよ、みなみちゃん。いつもよりいっぱいおめかしして、モデルさんみたい」
「そう……ゆたかに喜んでくれたら、私も嬉しい」
 みなみちゃんはそう言うと真っ赤に強ばった顔を崩して、にこやかに微笑んだ。
 うん、やっぱりみなみちゃんはこうでなくっちゃ。緊張してガチガチのみなみちゃんは、なんだか似合わない。

   I wish a Merry X'mas silent night so dream
   舞い降りた天使の羽 頬にキスして

 ……それにしても、ああ、みなみちゃん、可愛すぎるよぉっ。今すぐ抱きしめたいくらい可愛い。
 恥ずかしがって俯いてる顔も、誰よりも温かい手も、ニーソックスを穿いて眩しいくらいの太ももも……
うるうるしてる目も、髪を掻きあげる度にふわっといい匂いがするうなじも……全部ぜんぶ大好き!!
「……たか、ゆたか?」
「え?」
 あ、あんまり『好き』って気持ちが興奮しちゃってどこかに飛んでっちゃってたみたい。
田村さんがいつも言ってる『トリップした時の原稿は最高ですよ!!』っていうのは、こういうことなのかな?
 私たちは、コスプレの話題には取り敢えず触れないで、楽しくお喋りしたり、お茶を飲んだりして過ごした。
少なくともみなみちゃんは、サンタクロースの格好を気に入ってるみたいで、
「これ、結構動きやすくて、なんというか……こういう格好じゃなければ普通に外を歩けそうなくらい自然な生地なの」
って言ってた。みなみちゃんも結構楽しんでるのかな?
 お喋りの最中に、突然のインターホン。なんだろうと思って出てみると、今度は宅配便だった。
でも、変な宅配便。差出人の名前はお姉ちゃんで、でも、私宛て。備考欄には「精密機械類」って書いてあるけど……?
「なんだろうね、これ?」
 何かの通販だと思う、シンプルな段ボール箱。小さくて、軽い。
みなみちゃんが一緒に見守る中開けてみると、ピンク色のラッピングが張ってある箱に可愛らしい赤いリボン。
そして、一枚のカード。
 二つに折ってあるそれを開くと、印刷された、でもカラフルな字でこう書いてあった。

『ゆーちゃん。クリスマスプレゼントだよ。多分そっちにみなみちゃんもいるよね?
二人で使って。きっと、素敵な想い出が作れるよ。

追伸
クリスマスが終っても、私は帰らないで、かがみ、つかさ、みゆきさんと四人で旅行に行ってきます。
軽い温泉旅行にね。それが終ったら冬コミ〜。帰るのは新年になるから、それまではご飯はいらないね』

「へぇ、お姉ちゃん達、旅行に行くんだ」
「あの二人……そして、みんな、楽しいことを沢山してくるんだろうね」
 みなみちゃんが言おうとしていることは、もちろん分かった。
だからこそ、誰もいない私の家の方に、わざわざ来てくれたんだもの。
「大丈夫だよ、みなみちゃん。私たちも、沢山、『楽しいコト』、しよ?」
「う、うん……」
 その時、私はこなたお姉ちゃんを小一時間問い詰められずにはいられなかった。
だって、クリスマスプレゼントって……「精密機械類」って……
「なに、これ? ……ひゃあぁぁっ!!」
「え、なに、どうしたのゆた……か? え? これって、まさか……」
 開けたプレゼントの中身が、まさか、オモチャだったなんて、ね。
しかも、大人の。

   Wish a Merry X'mas holy night so sweet
   そばにいて欲しい そう、今夜だけは

 あぁ、お姉ちゃん、あなたから聞かせて貰ったCDが、今物凄く大きな音で頭の中を駆け巡っています。
私に、これで、一体ナニをさせようというのでしょうか。……いや、決まってますよね。
私たちのことを全部しってるからこそ、こういうプレゼントをくれたんですよね。

「……みなみちゃん、これ、使ってみようか?」
「え、ええ!?」
 みなみちゃんの驚き方は、「ウソでしょ?」っていう驚きじゃなくて、「やっぱり使うんだ」って驚きだった。 
372Foolish Form ◆UEcU7qAhfM :2007/12/24(月) 23:23:31 ID:z0fUk3bL
↑は「4A 2/2」ですorz

補足情報
劇中での使用曲
ave;new feat.佐倉紗織「snow again」より


追伸
眼鏡の留め螺子が外れて危うく続きが書けなくなる所だった。
次からはアクシデントに備えられるよう早めに書きたいと思う。
……早めに。(遠い目
373名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 23:31:11 ID:yS4n1sBP
佐倉紗織を勧めると人によっては引くんだよなぁ……

なんてのはともかく、続きにwktk
ゆたかがちょっと壊れかけててかわいいw
374名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 23:56:02 ID:IKwlNiRJ
これはたまらぬ!GJ!
ゆたかの壊れっぷりと
みなみの受けっぷりが
双方相乗効果で可愛さ余ってなんとやら
そして、こなたからのプレゼントによって、
この相乗効果がなおも加速するのですね。
明日が、ノンイブクリ○○スが待ち遠しい!







「ゆたかぁっ!ゆたかゆたかっ!ふうっ、ふうっ…
 ゆたかああああああああ!」
「ちょ・・・みなみちゃん・・・落ち着いて、ね、ね。
 (もう・・・みなみちゃんたら・・・落ち着ける作品が
 来た途端こんなになって・・・可愛いなぁ・・・
 今宵一晩・・・思うがままってこと?)」


「(ぞく・・・何か最近・・・ゆうちゃんが、私じみてきたような気がするッス・・・)」
375名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 00:06:35 ID:2sHK+NP7
>>171
亀レスですみません
> 一度「みゆきとこなた」(←勝手につけたタイトルです。変更したい場合は申請してください)
> を見落としてしまったことなどミスがあり、完璧にできたという自信がないので。

28-538です
SSなのかこれっ、てものまでwikiへの掲載ありがとうございます
タイトルは何も考えてませんです
最近壊れみwikiさんばっかりだから、普通の?みゆきさんを書いてみようかなぁ
と思って、思わず書いて投下してしまったもので

相変わらずこのスレの勢いと、読みやすさ(と言う表現でいいのかな?)はすごいです
ようは、このスレの皆さんにGJです(まとめてで申し訳ない

で、すべての人にメリークリスマス
皆さんが「らき☆すた」を合言葉に幸せでありますように
376名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 00:08:12 ID:2I7zD9WG
>>336,339
>>338,340-356
流れにワロタww

>>362
GJ!!
こなたの方が好きなワタシはこなたの方を応援しよう。
どんなオチがあるか激しく期待!!

>>369
GJ!!
ゆーちゃん壊れすぎやわ!



最近のみさお兄の出現率と壊れたゆーちゃんの出現率の高さは異常。
377名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 02:31:31 ID:7kJmLoJd
>>261
面白い。GJ
378名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 02:33:25 ID:31+VUUUa
ひとつ聞くが、他のマンガのキャラとの絡みってありか?
それでネタが降りてきたんで今書いてるんだが・・・・
379名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 02:35:43 ID:1g0zsW+5
>>378
以前もあったので
注意書きさえ書けば問題ないと思われます。
380名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 02:56:19 ID:31+VUUUa
>>379
ありがとうございます。らき☆すたに比べるとかなりマイナーなマンガですが、最終調整が終わり次第投下したいとおもいます。
いつになるかはわかりませんが・・・
381名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 06:01:23 ID:Jd4s4pbF
>>307
まずは完結お疲れ様です。
前回でみなみちゃんが犯人と思いきや黒幕はみゆきさんですか…
誰が悪い、ってわけでもないのにな…ただ相手が好きだっただけなのに。
本当に人間関係って壊れやすいものなのか…さすがにもう昔には戻れないか。
もしもこの事を三年組と一年組が知ったらどうなっちゃうのか怖いな…
それこそ全てが壊れてしまう気がする
382名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 06:55:42 ID:tqflyFxF
なんというクリスマス補正……
流れに本当に目が離せない。

自分もクリスマスをテーマにSSを用意できたので投下してよろしいでしょか?
ちょっと多いのでURL貼り付けになります。
383名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 07:19:48 ID:VpPFso+G
>>382
よし、やっちまえ
通勤電車内でみることとなる(・∀・)ワクワク
384名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 07:24:44 ID:tqflyFxF
お言葉に甘えて。
お久しぶりです。風見鶏です。
前回、読んで下さった方、GJ頂いた方、有難うございました。
クリスマスに間に合うように何とか書き上げたので投下させてください。
一つ目が萌えドリルの話、二つ目がクリスマスの話になっております。
メインこなかがだと思います。
前回の『キスしよう』とは繋がりはなく、今回はえろくもないです。


『たまには 息抜きしよう』
http://www4.ocn.ne.jp/~mikomoe/temp/ss02.txt
『あなたを 想うから』
http://www4.ocn.ne.jp/~mikomoe/temp/ss03.txt
(↑の続編に当たります。リスペクトゆに☆すたです)

不備が無いことを祈りつつ。おやすみなさい。
オレ、あと数時間後に出勤なんだ……
385名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 08:00:36 ID:Jd4s4pbF
>>384
寝ようと思っていたところにまさかの遭遇。GJ!
前編部分に関してはDSを持ってない自分を恨んだorz
あとこなたの告白の仕方がまたいい…。
後半部分は素直に本当のことを言えないこなたがいじらしくて素敵。
386名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 08:02:22 ID:VpPFso+G
許可を入れたとたんに、最高のクリスマスプレゼントだよあんた!

これから勤めだから、通勤時にじっくり読んで、
かけるときに改めて感想いくぜ!

あらためてGJクリスマス( =ω=.)b
387名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 09:49:49 ID:csnnt3Dj
苦言なので嫌な人はスルーで


『あなたを 想うから』

せっかく温まった心が
最後のゆいさんの飲酒運転でぶち壊された
いくらフィクションの世界をモチーフにした
SSの世界とはいえ少しは社会の空気の流れ読もうよ

アルコールの香りを残して

がなくても物語には影響ないと思えるので残念だ


やぼな事言ってすまん
4人組ががおふざけで飲んだ、飲まされたのが原因で
一騒ぎなんていう話で未成年の飲酒がどうこういうとか
そこまでカタイこというつもりはない

気に障ったらすまん
388名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 11:38:09 ID:FChVksx6
ふと公式ガイドブック見て思ったんだけどさ、ゆいさんの名字って成実(なるみ)だよな?
で、旦那さんの名前はきよたか……どっかの超人と同姓同名だな。ゆいさん警察官でさらに被るし。
だからなんだと言う訳ではないが
389名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 11:47:55 ID:0dNvQvh0
>>388
だいぶ前に指摘されてると思うぞ。
螺旋で推理なアレだっけか?
390名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 11:55:59 ID:Zczt78Ve
結婚して名字が成実になったんだろ?
391名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 11:58:24 ID:04YrH+qp
懐かしい
個人的には好きだったんだけど友人に見せたら絵柄でどん引きされたな
392名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 11:59:14 ID:Zczt78Ve
あれ、俺なんか勘違いしてた
>>390は気にしないで
393名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 12:26:45 ID:F/Q7hAm/
>>384 GJ!!
こなかがは、やっぱり良いですな。
特に二人がすれ違うところなんか堪りません。
そしてその後は・・・

そんな作品に触発されて書いたのが有るのですが
投下しても宜しいでしょうか?
問題無ければ数分後に投下させていただきます。
394名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 12:28:19 ID:F/Q7hAm/
それでは投下させていただきます。

タイトル「聖なる夜」
・かがみ&こなた
・エロ有り(かがみ自慰)
・6レス使用させて頂きます
・かがみ視点
395聖なる夜 その1:2007/12/25(火) 12:29:04 ID:F/Q7hAm/
 一昨年、昨年に続き今年もこなたと一緒に過ごす事が出来なかったキリスト生誕祭は
街を彩る鮮やかな色も霞んで見えてしまい、
普段よりも豪華な我が家の夕食を済ませた後は
やる気の起きない身体を重力に任せてベッドに横たわらせていた。

「こなたの奴。親友よりもバイトを選ぶなんて、何考えているのよ」

高校生活最後なんだから、こういうイベント物に付き合ってくれても良いじゃない。
それなのに幾ら誘っても『バイトが忙しくて』の一点張りで、
そんなにコスプレ喫茶が好きなら永久就職すれば良いのよ。

そんな風に強がっても、やっぱりこなたの事が気になって
今も無意識に携帯の写真フォルダを操作して、文化祭の準備中にこっそり撮った
貴重な、こなたの着替え写真を目に焼き付けていたりする。

携帯の画面だから鮮明では無いけれど、それが逆に私の脳内変換速度を高めてくれる

「こなた・・・奇麗だよ」

2インチにも満たない画面には、こなたの細く滑らかな生足が見え
無駄な脂肪など感じさせない引き締まったウエストは少し妬ましかったりもする。
また、申し訳ない程度に自己主張している双丘を
シンプルかつ可愛らしい薄ピンク色をしたブラジャーが、それを隠していて、
そしてなんと言っても、小さくても女の子を感じさせてしまうお尻を
優しく包み込んでいる純白のショーツに視点が固定されてしまうのは、
こなフェチの性だと思うのよね

利き手で携帯の写真フォルダを操作して
今度は修学旅行1日目の深夜に撮った写真を開く。

寝像の悪いこなたが寝間着を肌蹴させており、
その隙間からは暗闇でも迷いなく見付ける事が出来る程、
奇麗なピンク色の蕾が二つ、そこにはあった。
あの時は手が震えてしまい、上手く撮れたか心配だったけど
こうして見る分には全く問題ないわね。
396聖なる夜 その2:2007/12/25(火) 12:29:33 ID:F/Q7hAm/
「こなたの寝顔・・・可愛いな」

実年齢よりも大幅に幼く見えるこなたの寝姿は
私でも血管の1本や2本を軽く破裂させそうな程の破壊力を有しており
萌死の境地が目の前に差し掛かったところで、震える手を抑えながら次の画面を開く。

「こ、これは!」

それはまさしく、パンドラの箱だった。

去年の夏に、こなた達と一緒に行った海の家で
水着をおもむろに脱ぎ出したこなたを激写した時の写真。

私を見上げるこなたの表情も去る事ながら、
その一糸纏わぬ姿は、滑らかな丘の上に咲く蕾も
余分な物など一切生えていないこなたの恥丘も
全て隠すこと無く私に見せてくれている。

「・・・もう、我慢できない」

私はズボンのベルトを緩めると、若干湿っぽくなった秘部へ一番長い指を滑らせ
女の子を快楽の園へと誘う膨らみを撫でまわし続けた。

「こなたぁ・・・んっ、く・・・はぁ」

隣の部屋に居るつかさに気づかれる危険性を冒して
携帯に映し出された画像を凝視しながら、指を絡める速度を早くする。

“スチャ、スチャ、スチャ”

耳をすませば聞こえてくる程になった、私の秘部が擦れる音。
「もっと・・・こなたぁ・・・もっと早く」

“スチャ、ヌチャ、ヌチャ、ヌチャ、ピチャ”

「やだ・・・下着脱がなきゃ・・・でも、くっ」
397聖なる夜 その3:2007/12/25(火) 12:30:01 ID:F/Q7hAm/
既に手遅れとなってしまった『それ』を脱がずに
止まらない私の指が次に目指したのは、熱く濡れた膣口だった。

「んっ・・・んぁぁぁああっ」

充血しきった私の入口に中指を入れた瞬間、
背中に微弱な電気が走り、それは私の体が快楽から快感へと変わった事を教えてくれた。

「ハア・・・ハア・・・か、軽く逝っちゃたわ」

顔を仰け反らした衝撃で、こなたの生れたままの姿を表示した携帯電話を
ベッドから落としてしまったが、
それでも物足りない私は、再び携帯電話を枕元に置き
数分前に比べると信じられないくらいに濡れてしまった下着の中に指を潜らせた。

「こなた・・・今度は、もっと激しく」

熱い愛液に塗れた秘部は、何の抵抗もせずに私の中指を迎え入れたが
手首を痙攣させると忽ち刺激が脊髄から脳に伝わり
ショーツだけではなくズボンにもシミが出来始めた。

“ピチャ、ピチャ、クチュ、クチュ、クチュ”

「ひぁ、んっ・・・う・・・ぁ、逝きそう」

愛液を無尽蔵に放出する『それ』より若干離れたところで一生懸命自己主張する突起に
開いている手を忍ばせ、指を絡めてあげると一気に頂点へと昇りつめ

「やっ、ぁん、うん、ぁ・・・こなたぁ」

398聖なる夜 その4:2007/12/25(火) 12:30:25 ID:F/Q7hAm/
絶頂の直前に見た携帯のディスプレイに表示されていたのは、こなたのお宝画像では無く
『発信者 泉こなた』と書かれた無機質な液晶画面だった。

「ひああああ!」

驚いた私は、つい素っ頓狂な声を挙げてしまったり
絶頂寸前だった筈なのに今は思いっきり萎えてしまったりと
冷たく湿ったショーツとズボンを変える事すら忘れて携帯の通話ボタンを押した。

『もしもし、かがみ〜』
「ど、どうしたのよ。こなた」

電話越に私を呼び掛けてくれる、こなたの声を聞いているだけで
私の女の子の部分は再び濡れてきてしまい、
手を伸ばしそうになったところで理性が踏み止まらせてくれた。

何やろうとしたのよ。今はこなたと電話中なのよ。
こんなの後で10回は出来るじゃない。今は我慢よ。

『いや〜、クリスマスパーティーに折角誘ってくれたのに断っちゃったから、電話だけでもと』
「あんたらしく無いわね。別に良いわよ、こなたはバイトだったんだから」
『おやおや。本当は一緒に居られなくて寂しかったくせに』
「そ、そんな事ないわよ」
『ほいほい、そういう事にしといてあげる。あ、窓の方見てみて』
「窓って?」

振り向いた直後、私は固まった。
そこにはサンタの衣装をしたこなたが窓ガラスにへばり付いていたから。

「な、何やってるのよあんた!」

言いたい事は色々有ったが、とりあえず窓を開けてこなたを室内に入れてあげた。

「メリー・クリスマス」
「そうじゃ無い」
「メリー・クリトリ」
「ストーップ。それ以上言うと各方面に喧嘩売る事になるから止めろ!」
「だってかがみが『そうじゃ無い』って言うから」
「そっちの話じゃ無いわよ。何でこなたが此処に居るのかって聞いてるの」

399聖なる夜 その5:2007/12/25(火) 12:30:47 ID:F/Q7hAm/
何かを思い出したかのような仕草をすると、こなたは自分のバッグを開き
私に小包を渡して来た。

「はい、かがみにプレゼント」
「へ?」
「本当はクリスマスに間に合わす予定だったけど、思うようにバイト代が貯まらなくて」
「こなた・・・もしかして、この為に今日もバイトを?」
「やっぱりDVDの初回限定版は出てすぐ買わないと売り切れるから、毎月だと財政的に厳しくて」
「台無しだよ、あんた」

それが、こなた流の振舞いなのかもしれないけど、私にはこれで十分だわ。
ありがとう、こなた。

今年は最高のクリスマスになりそうね。

「ねえ、かがみ。私へのプレゼントは?」
「用意してないわよ」
「え〜〜」
「『え〜〜』じゃ、無いわよ。来るなら来るって言いなさいよ。
言ってくれれば、もしかしたら何か用意したかもしれないけど、急には無理よ」
「そっか〜」

ガッカリするこなたも良いなぁ、と思いながら
何かプレゼントになりそうな物を探していると
こなたは嫌な笑みを顔に張り付かせた。

「ま、いっかな。良いもの見れたし」
「良いものって?」
「かがみって行為が始まると没頭しちゃうんだね」
「行為って・・・まさか!」
「可愛かったよ〜、声を押し殺して」
「あ、あんた。見てたの?」
「それよりも早くズボンを変えた方が良いよ」
「どこから見てた!何を見てた!」
「えっと〜・・・かがみが部屋に入って来たところから」
「それって全部じゃない」
「バッチリと携帯の動画機能で撮りましたので」
「撮ったのかよ! しかも動画で」

400聖なる夜 その6:2007/12/25(火) 12:31:21 ID:F/Q7hAm/

こなたの携帯に保存されているデータを削除してから
次にこなたの記憶も削除しなければ。

私がこなたに掴みかかるのと同時に部屋の扉が開き、
そこに現れた人物は隣に居る筈のつかさだった

「お姉ちゃん、何騒いでるの? あ、こなちゃんサンタだ。可愛い〜」

つかさがこなたに抱きつくから、携帯を取り上げ辛くて仕方が無いし
そもそも、こなたに抱きつくな!

「ちょっと、つかさ。今はそんな事をやってる場合じゃ無いのよ」
「こなちゃん。今日は私の部屋で一緒に寝ようよ」

聞いちゃいないし、そんな事出来るわけ無いし、って言うか
ドサクサに紛れて何を言い出すのよこの子は。

「ねえねえ、つかさ。見てみて」
「なぁに?」
「かがみのお宝どう」
「だからそれは止めろってー!」


なんだかんだ言っても、一人寂しく迎える聖夜より
皆で楽しく過ごした方が、やっぱり良いわね。

そんな事を思いながら、私は洗濯機を操作していた。

40122-468:2007/12/25(火) 12:32:23 ID:F/Q7hAm/
読んで頂きありがとうございます。
あと名前書き忘れてましたので改めて22-468でした。

連載の続きに詰まった中で受信した電波で
しかもそれが自身初となるエロ物でした。

『こんなのエロじゃない』と言われてしまえば、全くその通りでして
1つ分かった事は『エロも非エロも難しい』という事でした。

それでは良い聖夜を・・・

PS:最初考えたタイトルは『性なる夜』だったのですが、あまりに下品だと思い止めました。
402名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 13:04:19 ID:A0rElBYw
メリークリスマスにふさわしいエロエロGJ!!!
うん、まさにメリークリ○○ス。性なる夜w
タイトルの判断も、これでいいと思いますよ。
聖→性の見事な変化、堪能眼福w









「また私は仲間外れなのですねだばだば。罰として3人まとめてゴチになります」
「つかさ…」
「え?」
「私たちは」
「友の為に」
「尊い犠牲を払った」
「朋友を」
「永久に」
「忘れないよ」
「私たちの愛の為に、なむさんつかさっ!」
どーーん!
「ひゃっ!」
ぽふ
「つかささん…私の愛に、お気づきになったのですねだばだば」
「え?ゆきちゃん目が尋常じゃ…ねえ2人ともどこ行くの?
 やっ、ゆきちゃん何す…ば、ばるさみこすぅ〜」
403名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 13:42:49 ID:tqflyFxF
384です。
読んでいただいた方、有難うございます。
回りにらき☆すたにハマっている人がいないで、自分にとってこのスレは非常に助かっています。
なので、この未熟者への指摘はとても有難いです。

ちょこっとだけ修正しておきました。
あの一文を削除するだけで一気にプラス傾向に。
今度こそ、良いクリスマスを。


>>395
GJであります。
暴走するかがみは好物であります。

みんなの投下ペースは恐ろしいものがありますな……
404名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 16:15:45 ID:Jd4s4pbF
>>401
GJ!
さくっと連絡しないこなたもこなただけど、
窓に張り付いてるこなたに気付かないかがみもかがみだw
405名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 17:07:23 ID:0yBpJzpq
サザエさんが2008年4月にビデオ&DVD化することが決定したそうだ。
アニメ6000話達成記念活動の一環らしい。
ついでにらき☆すたについても触れられてる。
↓ソース
http://ja.uncyc.org/wiki/UnNews:%E3%82%B5%E3%82%B6%E3%82%A8%E3%81%95%E3%82%93%E3%80%81%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%AB%E3%83%93%E3%83%87%E3%82%AA%26DVD%E5%8C%96
40618-230:2007/12/25(火) 20:06:44 ID:+om7OOsa
>>401
GJです!
なかなかエロい聖夜ですなww
それでは結構遅筆な俺が投下しますね

以下注意事項です
・一応あきら&みさお
・エロ無し
・多分8レスです
・受け付けない方はスルーで
あと携帯からなので文体がおかしいかもしれません

ちなみに第7話を読んでいないと訳が分からないので、そちらを読んで頂くかスルーして頂ければ幸いです
では
40737th lucky! 第6.5話(1/8):2007/12/25(火) 20:08:52 ID:+om7OOsa
「ったくあいつ!」

強制的に切られた通話にいらついて、思い切り携帯を閉じる。

「本当、何考えてんのよ……」

車の窓から外を見ると、赤く染まった太陽が向こう側に沈みかけていた。



――――



白石が住んでる部屋の前に着き、その玄関をノックする。
すると中から走る音が近づいてきた。
そして予想通り部屋の主である白石ではなく、やっぱり予想通りみさおさんが出てきた。

「お、久しぶりー」
「久しぶり、みさおさん。白石の奴は居るかしら?」
「白石なら今さっきバイト行ったぞー」
「……そう」

白石の奴、本当にバイト行ったのね。
バイトのほうを優先する芸能人なんて聞いたことがない。
今度はどうしてやろうかしら……。

「大丈夫か?……なんか怒ってね?」

みさおさんが少し心配そうに声をかけてきた。
相当なしかめっ面をしてたらしい。

「そんなことないわよ。さ、そんなことより早く行きましょ」

私はケロリと表情を変え、みさおさんの手を引いて玄関の外へと連れ出す。
するとそのとき。

「……っと、そういえば」

40837th lucky! 第6.5話(2/8):2007/12/25(火) 20:11:03 ID:+om7OOsa
そう言ってみさおさんは私の手を離して、急にドアの方へと戻った。
そして何かをポケットから取り出してドアノブへと差し込み捻る。

「あぶねーあぶねー」「それ、何?」
「ん、ここの部屋の鍵」
「……何でみさおさんがそんなもの持ってるのかしら?」
「今日からしばらくここに住むことになったんだよ」
「ふーん。……ってえええ!!」

驚きの余り声を上げる。
白石の部屋に……住む!?
一方のみさおさんは少しマズイ事をやったなー、みたいな顔をしていた。

「あ、やべ。白石に怒られるから今の忘れ」
「教えて」

みさおさんの服の襟首をがっしりと掴む。

「……か、顔が恐いぞ?」
「教えなさいよっ!」
「ちょっ、何す……うあああぁぁぁ」

そのままズルズルとみさおさんを玄関前から車中まで引きずり、前後に振り続けること約数分。
彼女は大人しく詳細を教えてくれた。

「なるほどね」

なんて羨ま……いやいや。
何でこんな無茶を許可したのよ白石。
芸能人って自覚あるの?スキャンダルになったらどうする気よ。

「でも、まあ仕方ないわよね……」

40937th lucky! 第6.5話(3/8):2007/12/25(火) 20:13:13 ID:+om7OOsa
でもでも、やっぱり羨ましい……。
と、さっきまで真横で泡を吹いてたみさおさんが私に訪ねてきた。

「なあ、今日ってどこで仕事やるんだ?」
「仕事?」
「だって、その為に私が行くんだしさ」

仕事……か。

「今日のは仕事じゃなくて、買い物よ」
「へ?買い物?」

みさおさんは呆気に取られたような顔をする。

「でも白石が今日は仕事だって」
「嘘よ、嘘」
「何で嘘なんかついたんだよ。白石も結構困ってたんだぜ?」
「え、それは……」

言えない。
いくらなんでもこれだけは言えない。
その……恥ずかしすぎて。

「……ま、いっか。芸能人には芸能人の事情ってもんがあるんだろうしな」

みさおさんはそう言うと体を深く座席に沈めた。
助かった。何て言うか……細かい事を気にしない性格で。
そして今の言葉で思い出す。彼女に言えなかった理由。
そう、本当は――白石と買い物に行くはずだった――行きたかった、けど。

「はあ」

41037th lucky! 第6.5話(4/8):2007/12/25(火) 20:15:20 ID:+om7OOsa
ため息をつく。せっかくの今日の考えが台無しだ。
最も、まわりくどいやり方をした私が悪いんだろうけどね。
やっぱり鈍い奴にはガツンとストレートにいったほうがいいのかしら……。
と、私のため息が気になったのか、再びみさおさんが体を起こして話しかけてきた。

「なんだよ、ため息つくと幸せが逃げちゃうぞ?」
「ため息はストレス発散にもなるのよ。知らなかった?」
「へぇー」

感心して頷くみさおさん。
でもすぐに頭の上に?マークが浮かんだ。

「あれ?でもそれだとため息ってついたほうがいいのか?それともよくない?」
「さあ、それはその時の気分次第じゃない?ま、それはそれとして」

みさおさんのほうを向く。

「それじゃあ改めてよろしく。みさおさん」
「おう。えーと……」

そう言ってしばらく難しい顔をしてから、

「名前なんだっけ?」

がくっ。

「ちょっと……」
「あははは。ごめんごめん、最近会って無かったから忘れちまった。私も人の事言えないなー」

いや、そうじゃなくって。

「私、芸能人なんだけど……。テレビにも出てるのよ?」
「ん、そうだっけ?」

41137th lucky! 第6.5話(5/8):2007/12/25(火) 20:17:33 ID:+om7OOsa
……何だか心配になってきた。
大丈夫かしら。みさおさんも、私の知名度も……。



――――



マネージャーの運転で、私たちを乗せた車は都内へとたどり着く。
マネージャーにその場で待機するように伝えて、私たちは賑やかな通りへと足を運んだ。

「で、どこで買い物すんだ?」
「どこって……そんなの決めてないわよ」
「えー、マジかよー」

明らかに不快そうな声を出すみさおさん。

「何か嫌な事でもあるの?」
「なんつーのかな。私はあやのみたいに……ウィンドウショッピングってやつ?それがあんまし好きじゃないんだよなー。買いたいものだけ買って、さっさと帰る感じだし」
「……ねえみさおさん」
「ん?」
「本当に女の子なの?」
「……お前もそれ言うのな」

急に涙目になるみさおさん。
え、何?私のせい?

「私ってやっぱり女っぽく無いのか?」
「うん」
「うぐっ」

私のまっすぐな台詞がみさおさんの胸をえぐる。

「私の周りには言葉をオブラートに包んで話す奴は居ないのか……」
「気にしないほうがいいわよ。私がそういうの嫌いなだけだから」

実際に白石にもいろんなことをストレートに言ってきたし。

「よし!」

41237th lucky! 第6.5話(6/8):2007/12/25(火) 20:19:37 ID:+om7OOsa
すると急に顔をあげるみさおさん。
しかもなんだか元気が出てるっぽい。

「気分転換だ!ウィンドウショッピング行くぞー!」
「ええ!?ってちょっと待って!!」

思いきり私の手を掴んで走り出すみさおさん。
大丈夫かしら……。



――――



そして三時間後。

「ぐぇ〜……」

そこにはやっぱりぐったりとベンチに倒れ込むみさおさんが居た。

「どう?女の子っぽく過ごした感想は?」
「女の子……厳しい……がくっ」

その言葉を発した口から魂が抜けかけている。

「……なあ。さっさと帰ろうぜ……」
「もう少し休んだほうがいいんじゃない?お互いに」

流石に私も三時間歩きっぱなしで疲れたし。

「みさおさん、少し質問してもいいかしら?」

そこで、さっきから何となく気になっていたことを聞いてみた。

「白石のこと……好きなの?」

宿泊を白石に頼ったから、という理由だけなんだけどね。
まあただ単に私の勘違いだろうし、そんなに気にすることじゃ

「好きだぞ」

……へ?
目の前に居る人の言葉に唖然とした。

「あ。で、でも男の中だけの話だからな?本当だぞ?」

41337th lucky! 第6.5話(7/8):2007/12/25(火) 20:21:43 ID:+om7OOsa
必死に弁明するみさおさん。
それが、私に少しばかりの不安を与えた。
……もう少し聞いてみよう。

「本当に好きなの?」
「だから、男の中だけなら好きって言っただろ?そういうお前のほうはどうなんだよ、お前は」
「わ、私?」

これは思わぬカウンターが来た。

「私は……白石のことなんて好きじゃないわよ」
「本当かー?」

みさおさんはニヤニヤしながら私の顔を覗き込んできた。

「いいじゃないの、別に言わなくたって!」
「自分が聞かれるその態度かよー。言わないとなあ……こうしてやるっ」

そう言われた直後、みさおさんに脇腹をがっしりと掴まれる。
まさか……。

「み、みさおさん?」「とりゃ!」

こちょこちょこちょこちょ。

「あははははは!」
「ふっふっふ。どうだ、私の自慢のくすぐりは!」
「ちょ、ちょっと。や、やめ、あはははっ!」
「やめろって言われてやめる奴がいるかー!」
「ほ、本当に!や、やめて!ははははっ!」
「おらおらー!まだまだー!」

都会の真ん中のベンチに、二人の嬌声が響いた。
その後。ベンチの上には重なり合うようにして死体のようにだらりとなった私とみさおさんが居た。



―――



41437th lucky! 第6.5話(8/8):2007/12/25(火) 20:24:05 ID:+om7OOsa
マネージャーに私たち二人を回収してもらってから今、白石の部屋の前に居る。
と、そこでみさおさんが当然の疑問を口にする。

「なんで小神はここで降りたんだ?」
「私、白石の部屋に入ったこと無いのよね」

なんだかんだで、私は今まで白石の部屋に来たことは無かった。
……まあ来る機会が無かっただけなんだけれど。

「と、いうわけで。しばらくお邪魔させて貰ってもいいかしら?」
「どーぞどーぞ」

今の理由で部屋に入ることに疑問を持たないのか、まるで部屋の持ち主のような態度のみさおさんの後ろについていく。
さて、あいつが私をここで見たらどんな顔をするんだろう。
41537th lucky! 第6.5話あとがき:2007/12/25(火) 20:26:38 ID:+om7OOsa
投下終了です
何だか蛇足のような気がしなくもない感じが……
っていうか2〜3スレ前でどなたかが言ってましたが、明らかに明らかにあきら→みさお&白石です
……そんなに分かりやすいのかなあ(´・ω・`)
まあ何とかなりますよね?

では
416名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 20:34:32 ID:6ZsBPHyK
キタ━━━(゚∀゚)━━━!!
ちょっとまってました、大好きです、この話。
そういう仕事だったんですね、納得納得。
しかし挟まれた白い人はどうなるのでしょう…期待してます。

…しかし白石×あきらつながりで投下しようと思ったけど待ちますね。
20:45くらいまで(微妙)
417名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 20:47:23 ID:6ZsBPHyK
ということで投下します。
17-234 らっきー☆くりすます
あきら様×白石
エロなし 6レス使用予定。
元ネタは小神あきら様に萌えるスレ7の>>149-151
日付は12/24という設定です。
ほいじゃいきます。
41817-234 らっきー☆くりすます 1/6:2007/12/25(火) 20:49:16 ID:6ZsBPHyK

───
白石さんっ♪今日は、待ちに待ったクリスマスです♪
あきらの元にも、サンタさんはくるのかしら…☆

…………じゃねぇよ!!
なぁぁにがサンタさんだ!
ばっかじゃなかろうか!

12月の後半になってみんなしてクリスマスクリスマスって騒ぎやがって…。
サンタなんかいるわけねーよ!
いるんならそれを証明して見せろっつーに!!
クリスマスなんてね!
年末の売り上げをあげるためだけのイベントにすぎないのよ!!!


───

……と、あきら様は今日言っていた。
ラジオの収録のときに堂々と反クリスマス宣言をなさった。
クリスマスケーキは買わないのかと問うと、鼻で笑われた。
ケーキ屋の売り上げに貢献する必要など、微塵もないということだ。

相変わらずいじっぱりですね、と言おうと思ったが、やめた。
鉄拳が飛んでくるに違いない。

家に帰ってから気がついたが、今日1日、休みなのだ。
僕も、あきら様も。なんの予定もないのだ。
これを使わない手はない。
僕は自分の財布を確認する。年末はなんとかなりそうだ。年始?そんなの知らん。

─────
41917-234 らっきー☆くりすます 2/6:2007/12/25(火) 20:51:14 ID:6ZsBPHyK
収録から帰ってきたのは午後10時。
さて、ここからどんな攻撃を仕掛けようかと飯を食いながら考えていたら、変なところから電話がきた。

「おーしらいしー?めりくりーだってばー。クリスマスプレゼントはいらないかい?」

日下部だ。珍しい奴から電話がきたもんだ。ってクリスマスプレゼント…?
なんだ?俺に?

「ぶっぶー、甘いなしらいしー。今日は君が、サンタさんになるんだよ?とりあえず駅まで来い。じゃな」
「え、くさかb」

ぷちっ。電話が切れた。
確か日下部は俺と同じ駅に住んでいるはずだった。ついでにあきら様も一緒なのだ。
とにかく、駅に向かうため、俺はあたたかい格好をして、携帯と財布をポケットに突っ込んで、自転車に跨がった。

12/24 23:20

─────

駅につくと日下部が立っていた。陽気にぶんぶんと手をふってりゃ目立つ目立つ。
変なものを持っている。赤と白の……なんだありゃ。
俺はチャリから降りて、日下部の元へ。

「おー、しりゃいしー!」
「俺はしらいしだ!ちゃんと発音せい!そして何持ってんだこれ。」

一応訂正させてもらうよ、俺はしらいしさ。
日下部が持つ赤と白の物体。それを、日下部はにやにやしながら俺に差し出す。

「あげる!はい、着る!」
「あぁ?!」

ばさ、と頭の上から強制的に被せられる。なんだ、俺はまだなにも言ってないぞ?
日下部、ちょ、待てよ!なんだこの衣装!

サ ン タ だ ぞ ?!

なんでお前持ってるんだ?しかも男性用。はいできた、って、帽子まで被せるな!

「んじゃぁなしりゃいしー♪あとはがんばるんばー♪」
「ちょ、ま、日下部!!!」

日下部は時速100km/hくらいのスピードで駆けていった。電車より早いんじゃないか?
怪我なく帰ってくれたまえ。去り際の一言がものすごく気になるが…気にしないことにしよう。
気にしたら負け。

12/24 23:40

─────
42017-234 らっきー☆くりすます 3/6:2007/12/25(火) 20:52:57 ID:6ZsBPHyK
しかしこの格好でチャリを漕げというのか?
は、恥ずかしいぞ?結構注目されてるし…あわあわ。

俺が駅前から離れようと、サンタの格好でチャリを漕いでいると、後ろから派手なバイク音がした。
…かなりデカそうなバイクだ。ぱららら〜ぱららら〜言ってる…絡まれなけりゃ良いんだが。
しかし無情にも俺のチャリについてくる。
ぶん!といって急加速し、俺の前に出て止まった。
オワタ…と思ったが…
あれ?この人…まさかこんなところに出て来るなんて…!

「よぅ白石、久しぶりじゃねぇか。」
「ご…ゴットゥーザ様!!」

フルフェイスのヘルメットを外さずとも分かる。
白い特攻服、金色の刺繍、木刀、ヘルメットからはみ出た栗色の髪…そしてこの口調。
間違えるわけがない。
彼女は愛車からおり、俺の前に立ちはだかる。
俺もチャリから降りて、スタンドをたてる。

「お前、あきらとは仲直りしたんだよな?」
「あ、えぇ、もちろんですよ?その証拠に、僕は今からあきら様の家にいってドッキリを仕掛けようかと…」
「ほー、でもその格好は若干間抜けだよな。」
「…?なにがですか?」

自分の格好…サンタは上だけだが…あと帽子。似合わないとは思うが…。

「お前、サンタがプレゼント持ってなくてどーすんだよ。ほらよ。」
「ぬおっ?!」

俺に投げ付けられた、大きな白い袋。もうすでに中になにか入っており、パンパンである。

「な、なんかすいません…!」
「おめーなー、サンタがプレゼント持って行かなくてどーすんだよ。ちーっとは
頭働かせようぜ?だーからいつまでたってもモブキャラしかできねぇんだよ」


「ふっ…みくるちゃんにしては、言葉遣いが荒すぎないかい?」

一度聞いたら忘れないキザな声…人を落ち着かせようとして全く逆の効果しか持たない男。

「「小野っ!」」
「どうも、お2人お揃いで♪」


42117-234 らっきー☆くりすます 4/6:2007/12/25(火) 20:55:10 ID:6ZsBPHyK
あかだまに乗ってやってき…てないのね、残念。
その代わりに黒い車から顔を覗かせている。どこまでもキザな野郎だ腹が立つ。
むかつくので、頭を異様に撫で回して髪を崩してやる。

「お前!今更なにしにきやがった!レギュラーならたくさん持ってるだろ!SSまでレギュラー出演とか許さんぞ!!」
「それは、SSの職人さんたちに任せますよ?それはそうと、時間は大丈夫なんですか?」

乱れた髪を直すように…といってももともとさらさらだから乱れてもいないんだ
が…前髪をふい、と上に払って言った。

「時間?」
「日付が変わりますが?しるいしくん。」
「だからしらいしだっ………えぇ?!」

時間は23:45を示している。ここから15分で行けるのか?
早くしないとクリスマス終わるぜ?!

俺が頭のなかでルートを組み立てていると、小野がぼっそぼそと言い始めた。

「知ってますか?ゴットゥーザ様、午後9時以降から午前3時まではこの世の中でカップルが一番愛を確かめあう時間なんですよ?」
「ねーよ。ってか某スレのコピペをそこまで信じるな!」
「んーだよ汁石!汁まみれになる予定の汁石!」
「それなんか全体的にちげーよ!!」

は ら た つ っ

とりあえず、ゴットゥーザ様はいいとしよう。
小野、お前は何でいるんだ。

「僕ですか?あきら様にプレゼントをしようと思ったんだけど…汁石君に預けることにしようかな」
「小野も、正直じゃねぇなぁ、ほらここ、見ろよ白石。」
「な、なんですか?」

一緒に入れられたクリスマスカードに、
「Merry Christmas☆ Dear Akira From Minoru」

俺の名前だった。
んだよ小野、俺のためか?素直じゃないのぉ。
にやり、と小野が笑った。

「さ、乗ってください。これなら5分以内にいけるでしょう?」


12/24 23:50

―――――
42217-234 らっきー☆くりすます 5/6:2007/12/25(火) 20:57:38 ID:6ZsBPHyK
「ほら、つきましたよ?」
「うい、さんきゅ。」

ケーキを小野にもらい、ゴットゥーザ様に勇気をもらい、
俺はなんとかあきら様の家の前まで来た。
そのおかげで時間の短縮ができたわけだが。

「…でもなんで俺がここにいるってわかったんだ?」
「…虫の知らせです☆」

ウインクしやがった。
なんで似合うんだろ。

「ほら、あきら様によろしくね、汁石君。」
「白石だってーの!」

俺は走る。間に合うように、日付変更線を超えないように。
ゴットゥーザ様と小野が、せっかくくれたチャンスを無駄にしたくない。

走れ、俺。

12/24 23:55

―――――
42317-234 らっきー☆くりすます 6/6:2007/12/25(火) 21:00:39 ID:6ZsBPHyK
すっかりサンタの格好になってしまった自分に苦笑しつつ、
俺は袋とケーキの箱を持ってぴんぽん、とインターフォンを押す。
出ない。
連打する。
ぴん…ぽん…ぴんぽんぴぽぴぽぴぽぴぽぴぽぴぽぴ

「うるさいっ!!」
「ぬおっ!あきら様!」

あきら様はたいそう驚いた顔をしている。
そりゃそうだ、一見すると不審者だからな。
サンタの格好に帽子をかぶって袋もって、だもんな。

「な、なにしてんの…」
「あきら様、今何時ですか!」
「…えっと、11時、57分。」
「間に合ったぁぁぁ!」

ふぅ、まにあった…
俺は膝をついて、袋を置く。
緊張感から開放されてしまって力が抜ける。

ぎゅ、と、彼女を抱きしめる。
確かにそんな関係ではないけれど、でも今日くらいは許して欲しい。
大好きな人を抱きしめたって、いいじゃないか。
お風呂に入ったのか、シャンプーの香りがする。

ぽかん、とした彼女がかわいくて。
一瞬顔が赤くなって、信じられないって顔をして。
あなたには、クリスマスの楽しさを知って欲しかったんです。
誰かと一緒にいたら、楽しいでしょう?
一緒に騒いで、ケーキ食べて。
一日中一緒にいるなんて、いいじゃないですか。

それが僕じゃ、ダメですか?
僕と一緒じゃ、ダメですか?

「あきら様っ!メリークリスマス!」
「め、めりー、くりすます…って、なんで今日なの?」
「へ?」
「あしたもくりすますじゃん?」

ん?今日何日?
25じゃないの?

「今25日になったよ?」


あれ?
急いだ意味ってなかった?
俺今日が25だと思ってたから急いだんだけど。

あれ?


「あ、あれです、サンタさんは24の夜に来るんですよ?」
「白石、あんた、マジで間違ってたでしょ」
「すいません、マジ間違ってました。」

12/25 0:00
42417-234 らっきー☆くりすます 後書き:2007/12/25(火) 21:03:01 ID:6ZsBPHyK
すみません、投下後時間がなかったので
全然時間あけないで投下して申し訳ありませんでした。

あきら様がサンタだと思ってましたが
こんな展開になりました。
ネタをくれた149に感謝します。

この2人は大好きです。ほんとに。
425GJ物語「白石抹殺指令」:2007/12/25(火) 21:15:19 ID:VpPFso+G
こなた「し、白石!大変だヨ!」
白石「どうした、そんなあわてて」
こなた「今廊下を、SSS団なる大勢の男集団が
    まるで軍隊のように行進して、白石のこと探してたヨ!
    なんかもうすごい剣幕、殺す勢いだヨ」
白石「な、なんなんだ一体、俺みんなに恨み買うような覚えなんか・・・」
こなた「とにかく、早くそこのロッカーに隠れな。あとは私が
     上手くごまかしておくから!」
白石「わかった!恩に切るぜ!泉」
こなた「(にゅっふっふ、これで白石に恩を売って、
     いつか実現、生小神あきらと独占握手会d(=ω=.)b)」

SSS団(白石を速やかに殺す団)
「シラ・・・イシ・・・('A`)」
「ユルセ・・・ネエ・・・('A`)」
「ミサオハ・・・オレノ・・・ヨメ・・・('A`)」
「ヴァ・・・ヴァ・・・ヴァ・・・('A`)」
「みさおのためにミートボール作りの免許を得た
 俺の努力を水泡に帰させる気かよ・・・('A`)」

あ、白石発見('A`)9m ヴァレヴァレダゾ
('A`)('A`)('A`)ヴァーヴァーヴァー('A`)('A`)('A`)
白石「ぬわ!なぜあっさり!?ていうか泉、フォローはどうし・・・アッーー!!」

あきら「ブツブツ・・・・ナンデスーパーアイドルノワタシヲサシオイテ、VAVAVAナノサ・・・・
    シライシニスラオカブウバワレ・・・シライシノクセニ・・・ブツブツ・・・」

こなた「(こりゃ・・・フォローし切れんよ・・・スマヌ白石(=ω=.;))
     つまりだ・・・ひとえに・・・>>415>>424ぐじょぉ!(=ω=.)9m」
426GJ物語「白石抹殺指令」:2007/12/25(火) 21:19:15 ID:VpPFso+G
SSS団(白石を速やかに殺害する団)だ、
毒にも薬にもならぬネタレスに何やってんだ俺orz
作者様がた皆様方ゴメヌナサイorz
427名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 21:38:19 ID:8ihsKYzQ
こなた「SATSUGAIせよ!」

かがみ「そのキショい白塗りやめなさいって。……てか、DMC実写化らしいわよ」

こなた「実写ならいらないやー」

かがみ(……こいつはまったく……)
428名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 21:47:41 ID:AsOepvfq
>>425
そりゃ御本人に降臨されたんじゃさすがのこなたも庇い切れないわなw
429名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 23:59:50 ID:hpVIuzfW
誰も、準備をされている方がいなければ投下いたします。
43023-251:2007/12/26(水) 00:06:56 ID:ujgzO+iY
「告白」

・ゆたか、こなた、みなみ(ゆたか視点)
・非エロ
・1話完結もの
431告白 1/3:2007/12/26(水) 00:08:20 ID:ujgzO+iY

 冬休みを間近に控えた日の夕方。私は、みなみちゃんに学校の屋上に
呼び出された。

「みなみちゃん。お話って何かな? 」
 暫く躊躇った後に、みなみちゃんは口を開いた。
「あ、あの…… ゆたかのことが好きなの」
「私も、みなみちゃんのこと好きだよ」
 私の返事に、みなみちゃんは首を横に振って続ける。
「ううん…… 違う」
「えっ、えっと 」
「と、友達としてじゃなくて…… 恋人として好きなの」

 冷たい北風が二人の間を通り抜けたけれど、みなみちゃんの顔は
火照っている。
「私たち、女の子同士だし…… それに 」
「ゆたかは私の事、キライなの? 」
「ち、違うのっ みなみちゃんは、大好きだよ」

 私は、しどろもどろになりながら答える。
「でも、それは友達として好きって意味で、恋愛ということなんて
考えたこともなくって」
「そう…… 」
 みなみちゃんは力なく俯いた。顔が目に見えて青ざめてしまっている。

「告白したら、今までの関係が崩れてしまうのが怖かった。でも、
ゆたかが好きという気持ちを抑えることが、どうしてもできなかった」
 私は、却って残酷な結果を招いてしまうかもしれないのに、
とても辛そうに想いを語るみなみちゃんを、そのままにして
おくことができなかった。

「少し考えさせてほしいの」
 決断力のないことを示している言葉なのに、みなみちゃんの整った顔は、
明らかに喜色を取り戻している。
「ありがとう、ゆたか。すぐにいい返事がくるとは考えていなかったから」
「ううん。ごめんね」
 その日はみなみちゃんと一緒に帰ったけど、どことなく会話は上滑りして
しまって、ぎこちなかった。
432告白 2/3:2007/12/26(水) 00:09:26 ID:ujgzO+iY

「と、いう訳なんだけど」
 その晩、こなたお姉ちゃんに、みなみちゃんに告白されたことを相談した。
 お姉ちゃんなら、良いアドバイスをもらえるかもしれないと思ったから。

 パソコンの画面を閉じたお姉ちゃんは、アンニュイな表情を漂わせながら
口を開いた。
「ゆーちゃんは罪作りだねえ」
「えっ、えっと」
 どういう意味なんだろう?
 私が目を白黒させていると、お姉ちゃんが一歩ずつ近づいてくる。

「ゆーちゃんってさ。自分の魅力に、ちっとも気がついていないんだよね」
「私に魅力なんかないよ」
 すぐに気分が悪くなってみんなに迷惑かけてしまうし、少しきついことを
言われると反論もできずに落ち込んじゃう、気弱な性格だし。

「ふふ。ゆーちゃんの欠点は、私からみたら萌え要素の塊なのだよ」
 こなたお姉ちゃんが微かに微笑みながら立ち上がり、私の肩を掴んだ。
「お、お姉ちゃん? 」
「それが証拠にね」
「えっ」
 両肩を掴まれたと思ったら、あっという間に唇を塞がれていた。

「んんっ…… 」
 頭が混乱してしまう。お姉ちゃんの唇が少しずつ動いていき、私は耳まで
赤くなって、全身が細かく震える。
「ん…… んあっ」
 刹那とも永遠とも思える時間が過ぎた後、唐突にこなたお姉ちゃんの
唇が離れた。
「あ、あの、お姉ちゃん!? 」
 どうして、こんなことをするの?
「ゆーちゃんの魅力に虜にされた人は、みなみちゃんだけじゃないのだよ」
433告白 3/3:2007/12/26(水) 00:10:20 ID:ujgzO+iY

 こなたお姉ちゃんは、私の身体を抱きしめながら耳元で囁く。
「でも。お姉ちゃんは、かがみ先輩が…… 」
 何故、こんな言葉がでてくるんだろう。
「もしかして、私とかがみが相思相愛だっていいたいのかな? 」
「ううん。でも…… 」
 自分自身の事になると戸惑うのに、お姉ちゃんと、かがみ先輩だったら
しっくりと合うような感じがしていた。

「かがみは大切な親友だよ。でもね」
 お姉ちゃんは、小さなため息をついた後ではっきりと言った。
「私が恋人にしたいのは、目の前にいる、とっても可愛い
ゆーちゃんなんだ」

「お姉ちゃん…… 」
「ゆーちゃんが家に来てから、本当に楽しかった。一緒に料理を
作ったり、テレビを見たり、何気ない出来事の全てがね」
「だけど。私、急に言われても」
「ゆっくり考えてね。返事はいつでもいいし、しなくてもいいから」
「しなくてもいいの? 」
 普通は、返事を教えて欲しいと、言うはずなんだけど。
「返事が無いってことはNOって意味だよ。だから答えなくても
構わないんだ」
「でも、そんなの」
 辛くないの? お姉ちゃん。
「ううん。恋とは何なのか、を知るほど大人じゃないけどね。
たとえ振られても、ゆーちゃんは一番大切な『妹』だから」

 部屋に戻った後、私は途方にくれてしまった。
 みなみちゃんは一番の親友だし、こなたお姉ちゃんも大好きだし。
女の子同士の恋愛っていけないコトかもしれないし。
 選択肢は3つあるけど、どれも選べそうもなかった。

 お姉ちゃんが『返事をしなくていい』といった本当の意味は、
私に逃げ道を与えてくれているのかもしれない。

 あの日から一週間 ――
 クリスマスが過ぎた今日も、答えを見つけ出すことができない。
 私は、どうすればいいのだろう? 

(了)
434名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 00:13:05 ID:U/jjtNwl
リアルタイム遭遇!GJ
43523-251:2007/12/26(水) 00:17:31 ID:ujgzO+iY
読んでくれた方ありがとです。
何故かシリアスっぽい話になってしまいますね。
あと、ゆーちゃんは何故か、書きやすいような気がします。

追伸。
前作「Elope」につきまして、多くの感想を頂き、ありがとうございました。
ぎりぎりHAPPY ENDにしたつもりですが、あのまま進んだら、
恐ろしい結果になってしまっていたと思います。では。
436名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 00:47:51 ID:vf5LUr7g
>>435 GJです、遅ればせながらElopeももちろんGJです。

でも…あの、ゆい☆フェチ的 展開になるのかと途中期待した私をお許し下さい。
437名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 00:54:36 ID:SfIfBDBQ
いつぞやのこな☆フェチで装甲車を持ち出した成実夫妻を想像するたび、
西部警察の第一話が頭をよぎる俺がいるのだった。

こなた「ゆーちゃん、マシンフォーメーション! ……(白線踏み外し)……ダメだ!死んだーーっ!!」
438名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 00:56:03 ID:VyQiwgDp
>>435
GJ
前作もテンポが良く面白かったです。

それはそうと
最近、人気のこなかがと王道のゆたみなが分解されて
かがみ涙目wみなみ涙目wwな話が多くなってきたようなw
恐るべしこなゆたパワー
439名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 01:03:05 ID:vf5LUr7g
>>403

なんと、訂正してくださいましたか!
あなたの謙虚さに頭が下がります。
440名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 01:10:28 ID:DTjjLGkN
>>435
前作Elopeラスト、実は容易にホテルを抜け出せたのはみゆきの策略で
タクシーを尾行されてマンションの場所がバレてしまい……なんて泥沼妄想を
読んでいる最中にしたので、あそこで終わってくれてよかったw

何が言いたいかというと、今回もGJ!こなゆたイイヨこなゆた。
441名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 01:11:52 ID:wk0r1P9+
>>434
GJ!
前作のハラハラ感も良かったです
やはりこなゆたこなは良い物だ!!
442ゆーちゃん:2007/12/26(水) 01:27:26 ID:Yc6hW+0J
み、みなみちゃん、けんか腰はやめて!
ドッジとか情報連結解除とか、物騒なこというのやめて。
ね、あくまで創作、創作だから、ね。なかよく・・・
(おっかしいなあ、夕べあんなに調教して、
 すっかり従順で可愛かったのに・・・
 これってあれかな、飼い主を奪われそうな犬の心境?)







ひよりん「最近、ゆうちゃんのみなみちゃんをみる目が、
      すっごく妖艶です・・・何かあったんでしょうか・・・」
443名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 01:28:31 ID:vf5LUr7g
>>440
あ、私も同じ事考えました、それまで緻密に行動していたゆうちゃんが
タクシーに乗って後方を一度も確認する描写がなかったので。
それと、容姿的な点でゆうちゃんが(親切な名古屋の)タクシードライバーの気転で警察に保護されて
…何て展開も。
444名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 01:28:40 ID:vf5LUr7g
>>440
あ、私も同じ事考えました、それまで緻密に行動していたゆうちゃんが
タクシーに乗って後方を一度も確認する描写がなかったので。
それと、容姿的な点でゆうちゃんが(親切な名古屋の)タクシードライバーの気転で警察に保護されて
…何て展開も。
445名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 01:45:55 ID:xSejXbnM
…たしかに、たしかに私もこなゆたは好きだし自分でも書いた
だけど本命はこなかがなんだ…!
誰かえちぃの書いてくんないかなー…
446名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 01:53:15 ID:Yc6hW+0J
「人にたよらず、自分で書きなさいよ!」
「涙目になりながら説得しようとするかがみん萌え」
「う・・・うるさいっ!!;;」
447名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 02:01:16 ID:dOa0QxYS
こなかがえっち(トレジャー)は書いているには書いていますが
ぜんぜん終わらないです……
かがみが自重してくれないんです……
448名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 02:19:05 ID:vf5LUr7g
>>436わ、何書いてるんだ私は!

>>435に対して ゆうちゃん→ゆう☆フェチ的展開に──のつもりだった…
uうとiいのキーは隣──あ、ゆた☆フェチの方が分かりやすいデスネ。

>>437を読み直して自分の間違いに気付きました。
449名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 02:24:44 ID:Yc6hW+0J
ゆう☆フェチかあ・・・
なんか数スレ前にでてた、こな☆断ちみたいな展開になりそうだなw
ほら、ゆうちゃん、体弱いし・・・w
45027-318:2007/12/26(水) 02:29:55 ID:3C0ve8qG
>>435=23-251氏

Elopeでは一度も遭遇する事は無かったですが、壮大なアクション作として大好評GJ!
私もハラハラしながら読んでおりました。

更に新作GJ!
ゆーちゃんはここでどちらを選ぶのでしょう…(最早自明か


さて、精力的な貴方の著作に比して、私は初で筆が進まない上に色々他著に手を伸ばしたくなってきたり…
しかも貴方の作品が1本の時系列で繋がっている様に見えてきて……(とするとこの作品はElopeの少し前か?)

Elopeを読了し、斯様の感を覚えて以来、作品群と見た時に描かれていない部分を補完する作品に手を替えて創作しようかと考えております。
27スレで書くと宣言した手前、引下る訳にも行きませんので、色々と試行錯誤して投下できうる容にしたいと思います。

私の勝手と私信レス、御容赦下さい。
451名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 02:34:56 ID:wk0r1P9+
Elopeの人に触発されてSS書き始めたけど難しいな…
名前を変更すれば別のキャラに成り得る駄SSしか出来ない
キャラの個性を使って話を作らなきゃいけないんだよなぁ…
45226−598:2007/12/26(水) 02:45:44 ID:QsAyT++Z
どうも、26−598です。
パソコンが壊れてしまい、完全に遅れてしまいましたが、悔しいので一応投下します。
3作目もこなかがものです。
453こなたの聖夜:2007/12/26(水) 02:46:43 ID:QsAyT++Z
「ふうっ、侵入成功っと!」
草木も眠る丑三つ時、私は柊家のかがみの部屋に侵入していた。
えっ、何でそんなことをするのかって?
クリスマスだからさ!

・・・まあ冗談はそこそこにしといて。
あれは数日前のことだったよ・・・。

冬休みを目前に控えたとある日の昼休み。
私達はいつものように4人で昼食を食べていた。
そこで行われた、とりとめのない話の1つがきっかけとなった。

「そういえば、もうすぐクリスマスだよね〜」
「もうそんな時期か〜。1年って過ぎるのはやいわよね」
「そもそもクリスマスというのは(ry」
つかさ、かがみ、みゆきさんの話を耳に入れつつ、例のごとくチョココロネをほおばる私。
口の中に入れていた分を飲み込んでから、私は気になっていたことを聞いてみることにした。

「ねえねえ、みんなは今年サンタさんに何をお願いするの?」
そう言ったら、みんな少し変な顔をした。
何か変なこと言ったかな?
「ちょっとこなた、この前サンタさんはいないって話したばかりじゃない。まだ信じてたの?」
「そもそもサンタクロースというのは(ry」
私の言葉に早速突っ込むかがみ。
454こなたの聖夜:2007/12/26(水) 02:47:21 ID:QsAyT++Z
「それはそうなんだけどさ、サンタさんへのお願い考えるのってさ、何か楽しくない?私は毎年やってるんだけどな〜」
「あ、それわかるかも〜。ほしい物を書いた紙を枕元に置いて眠るのって、何だかドキドキするよね〜」
「うんうん、あとあれだよね、靴下!ゆーちゃんとかがちっちゃな靴下を用意する姿って、絶対萌えるしね」
「私ね、子供のころおっきな靴下を自分で作ったこともあるんだよ?」
「そもそもクリスマスの靴下とは(ry」

いつものように共感してくれたつかさと靴下談議を始める私。
やっぱり似たもの同士なんだよね〜、私達って。
「全く・・・そういうのは小学生くらいで卒業しなさいよ」
冷めた感じで発言するかがみ。
なんでそこまで現実的なのかなあ・・・?ちょっとは夢見ようよ。

「あれ?でもお姉ちゃんも確か去年は枕の下に・・・」
「!!!ス、ストップつかさ!それ以上言うな!」
顔を真っ赤にしてつかさの口を塞ぐかがみ。
・・・前言撤回、かがみも夢見る乙女だねえ〜♪

「ふっふ〜ん、かがみんもそうなんじゃん♪全く可愛いなあ♪」
「と、ところでこなたはなにをお願いするの!?サンタさんに!」
ここぞとばかりにからかおうとしたが、本題に戻されてしまった。
かがみ弄りを生きがいとしている私としては、少し不満だ。
なので、
「そうだなあ・・・。う〜ん、かがみんが欲しいかな〜?」
と言ってみた。

「な、ななななな何言ってんの!?そ、そそそそそそんなの、む、無理に決まってんじゃない!」
「あははは、かがみん顔真っ赤だよ〜」
この後もしっかりかがみをからかったんだけど、この時聞けなかったんだよね〜、かがみは何が欲しいのか。
大好きなかがみんのためだ、私が一肌脱ごうではないか!
そう思い、こっそりと忍び込んでみました。
まあ、つかさに協力してもらってるんだけどね〜。
ちょっと探りを入れてみると、どうやらかがみもつかさも、毎年ほしい物を書いて枕の下に置いておくらしい。
そのつかさには既にプレゼントを渡してある。
・・・バルサミコ酢であそこまで喜ばれるとは思ってなかったけどね。
455こなたの聖夜:2007/12/26(水) 02:47:51 ID:QsAyT++Z
ちなみに今の私は、バイト先から拝借してきたサンタ服を着込んでいる。
こういうのは雰囲気が大切だからね〜♪
そんなことを考えながらゆっくりと寝ているかがみに近づく私。
・・・何か夜這いしてるみたいだ。

「zzz・・・」
静かに寝息を立てるかがみは、私が男だったら襲いかかってしまいそうなくらい可愛い。
「それじゃ、お邪魔しマース、と」
起こさないように注意しつつ、枕の下にあった紙を引っ張り出そうとした。
そして取り出した瞬間!

「こなたああああああああああああああああ!」
「ひゃああああああああああああああああ!?」
・・・かがみに抱きつかれた。
起こしてしまったらしいけど・・・どうしてそんなにガッチリ抱きしめるの!?

「ちょっ、かがみ、は、離して・・・」
家の人を起こさないように静かに話す私。
しかしかがみは聞いていない。

「ああ、もうっ♪まさか本当にこなたがもらえるなんて!サンタさんにお願いした甲斐があったわ!」
急いで手の中にある紙を見る。
ああっ、本当に『こなた』って書いてあるし!
私がこの前言ったのは冗談なのに〜!
ってゆーか、かがみのテンションおかしくない!?
ま、まさかこれが噂のクリスマス・マジックってヤツですか!?

「しかもこなたがサンタさんの格好を!こんなサンタならいくらでも信じられるわ!」
「うひゃっ?どこ触ってんのさ・・・ちょっ、そこは・・・ふわあっ!?」
体のあちこちを触ってくるかがみ。
こ、これ以上はマズイ。早く抜け出さないと聖なる夜が性なる夜になってしまう!

必死に逃げようとする私。しかし、
「こなた・・・」
「んんっ!?」
「んんっ、はむっ、んちゅ、ん・・・、ちゅうううううっ」
「ああんっ、ふわあああああ・・・・」
かがみにディープキスされてしまい、全身の力が抜ける。

上手すぎだよかがみん・・・一体どこで覚えたのさ・・・。
抵抗出来なくなった私は、気がつくと服を脱がされてしまっていた。
「さて、それじゃあいっただっきまーす♪」
「や、やめてかがみん、落ち着こう、ね?」
「こーなたああああああああああああああああ♪」
「無視ですか!?ってそこはあっ!うにゃああああああああああああああああああああ!?」

こうして私のサンタ大作戦は、私自身がプレゼントとなる形で幕が閉じた。
うう、何でこうなるんだろう・・・。
45626−598:2007/12/26(水) 02:50:40 ID:QsAyT++Z
以上です。
むう・・・、短くまとめようとしてみたのですが、展開に無理があるかな?
次はもう少し長めに書きたいと思います。ではっ!
457名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 02:55:48 ID:SfIfBDBQ
あいかわらず報われなくて報われるこなたGJ!
458名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 03:04:55 ID:3C0ve8qG
半夢遊病?それとも某フェ○から出て来たか?
なんというかがみ壊れワロタ
それにかがみに精一杯尽くそうとしてるのもまたイイ!!


こなた「そんなに私を(いろいろな意味で)求めててくれたのー?」
かがみ「そ…、それは…………////」

ってことでGJ!
459名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 03:06:41 ID:leUoGoir
みゆきさん空気すぎます><
そんなことよりGJ!
460名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 03:51:53 ID:z0TTSEKW
もうね、たまらんね。
かがみがこなたに対して壊れ、
こなたがいただかれちゃうのがもうたまらないんです。
日常ではこなたが責め(イジリ的な意味で)
夜はかがみが責め(性的な意味で)か、
ほんと、マジたまらねえええええ。

もっとやって!報われないこなた!
GJ!
46126-215:2007/12/26(水) 04:06:10 ID:mPGCFtj0
 こんばんわ26-215です。
 日付が変わってしまいましたが、今からX'masSSを投下したいと思います。
 なお今回は「こなゆた」ではなく「こなゆき」で書いてみました。
 お口に合えば幸いです。
・こなた&みゆき
・4〜6レス使用予定
・エロ無し
・みゆき視点
462もう一つのクリスマスプレゼント(1):2007/12/26(水) 04:08:56 ID:mPGCFtj0

「ふぅ、やっぱり夜は冷え込みますね。もう一枚くらい着てもよかったでしょうか……」
 そうぼやきながら秋葉原の人込みを歩きます。時計を見ると7時半を指しています。こんな時間なら本当は明日でもよかったのでしょうけれど、やっぱり早く渡したいです。
「こなたさん、喜んでくれるでしょうか?」
 愛しい人の笑顔を思いながら、今日の事を思い浮かべます……

 12月24日。
 今日はお昼からこなたさん、かがみさん、つかささん、それに私の4人でクリスマスパーティをしました。
 お昼ご飯を食べ、色んなお店で買い物をし、以前他の3人で行ったと言うケーキバイキングへ行ったり……冬休みの最初という事と、今年が高校生活最後の冬休みという事で皆大はしゃぎでした。
 そうそう、皆でプレゼントの交換もしましたね。かがみさんはそれぞれの誕生石のイヤリング、つかささんはクッキーやチョコの詰め合わせ、こなたさんからは皆の名前入りのお揃いのハンカチをいただきました。私からはやはりお揃いの
 こなたさんが夕方からアルバイトの予定があり、私はみなみさんのご家族と恒例のクリスマスパーティがあるので4時頃には解散となりましたが、本当に楽しい一日でした。
 時間が迫っているからと慌てて帰るこなたさんが別れ際にこんな事を言っていました。
「今日明日はクリスマスだからサンタのコスプレなんだ。よかったら明日にでも来てよ。今日は多分混んでると思うからさ。」


 夕方からはみなみさんの家で今日2回めのパーティです。
 参加したのはみなみさんのご家族と私と母、そして今回は小早川さんもお呼ばれしていましたね。
 最初は緊張していましたが、みなみさんとお話しているうちに大分打ち解けて、みなみさんと私のお母さん達とも仲良くお喋りしていました。
 みなみさんにとって小早川さんは本当に大切な親友なんでしょうね。稜桜に入るまではお友達と居るところをあまり見かけず、いつも私と一緒に居たのに……
 一人っ子の私にとって妹のような存在だった子が離れていくのは、こういう形なら嬉しい事ですが、同時に少し寂しくもあります。
 そんな事を考えながら時計を見ると7時を回っていました。
 こなたさんがあまりに急いでいたので渡しそびれてしまった物があったのですが、それをいつ渡そうとぼんやり考えているとみなみさんが近づいてきて、
「みゆきさん、どうしたの?ずいぶんソワソワしてるけど……」
 と聞いてきました。自分では気づかなかったのですが、周りにはそう見えていたようで、小早川さんまでこちらを心配そうに見ていました。
「あら。みゆき、何か用事でもあるの?さっきから時計ばかり気にして。」
「あ?いえ、そんな事は……」
 ないですよ。そう続けるはずでした。が、そこで言葉が止まってしまいました。
「もしかして、泉先輩の事考えてたの?」
「え?」
「なんとなく。そう思っただけなんだけど……悩んでるなら行動した方がいい時もある、と思う。私もそうだったから。」
「……そう、ですね。お母さん。私、今からちょっと出掛けてきますね。それとみなみさん、ありがとう。」
「いえ、お礼なんて……でもがんばって、みゆきさん。」
「はい。ではいってきますね。」
463もう一つのクリスマスプレゼント(2):2007/12/26(水) 04:09:49 ID:mPGCFtj0

 自分の部屋に戻ってコートを羽織り、荷物を持って家を出ました。
 こなたさんのお仕事の終了は8時だと聞いてますから、今から急げば十分間に合いそうです。
 秋葉原駅で電車を降り、今日の事を思い出しながら雑踏を抜けると、目指すこなたさんのいるお店に到着しました。
 時間は7時40分。まだ時間があるのでどうやって時間を潰そうか考えると、昼間のこなたさんの言葉を思い出しました。明日皆さんと一緒に行こうと約束したのですが、ちょっと抜け駆けしちゃいましょう。

 カランカラン、と小気味のいいベルの音と共に、
「Merry X'mas!オ帰リナサイマセ、オ嬢サ、マ……Oh!珍シイオ客様デス!」
 と、聞いたことのある可愛らしい声が聞こえます。
「こんばんわ、パティさん。メリークリスマスです。」
「コナター、コナタ!アナタニオ客様デスヨ!」
「はーい、ただ今……って、みゆきさん?!」
「こんばんわ、こなたさん。その格好とても可愛いですよ。」
「どーしたのさ、こんな時間に?みなみちゃん達とパーティじゃなかったの?」
「はい。こなたさんに用があって、抜けてきました。」
「私に用って……それだけで?」
「あら。私にとっては十分な理由ですけど……ご迷惑でしたか?」
「いやいや、そんな。私だって嬉しいけど……っと、立ち話もアレだし。こちらにどうぞ、お嬢様。」
 そんなこなたさんに案内されて席に着くと、ホットコーヒーを注文します。
 それにしても……何だか視線を感じます。一体何でしょう?近くにいたパティさんに聞いてみましょう。
「パティさん。何だかお店に入ってから視線を感じるのですが、私おかしな格好しています?」
「Non,Non.ミユキノヨーナCuteデCharmingナ女ノ子ガ一人デ来ルノガ珍シイダケデスヨ。」
「私が、ですか?」
「Yes!ミユキハトッテモ魅力的デスヨ。コナタモメロメロナンデスカラ。」
「こらパティ!あまり変な事言わないの。コホン。お待たせしました、ホットコーヒーです。……で、もうちょっとで終わるからさ。それ飲んでゆっくりしててよ。ケーキは私のおごりね。」
 そう言って、私が口を開くよりも先にこなたさんはパティさんを引きずって行ってしまいました。
 外が寒かったせいか、コーヒーがいっそう温かく感じられます。ケーキも美味しいですし、こなたさんに感謝ですね。
464もう一つのクリスマスプレゼント(3):2007/12/26(水) 04:10:36 ID:mPGCFtj0

 そんな事を考えていると、私服のこなたさんが戻ってきて、向かいの席に座ります。
「いやー、疲れた疲れた。いくらクリスマスだからって人多過ぎだよぉ……特別手当出るって言っても限度があるってば。」
「ふふ、お疲れ様です。こなたさん。」
「ん、ありがとー。それで、私に用事って何?」
「ええ、これをお渡ししようと思いまして。昼間渡しそびれてしまったので。」
 荷物の中からラッピングした包みを取り出して手渡します。
「ほぇ?えっと……どゆこと?」
「はい。これは『こなたさんの為だけのクリスマスプレゼント』ですから。」
「な?なんですとー?!」
 すごく驚いてます……あの、そんな大声を出すと他のお客様のご迷惑に……
「拙い物ですけど、使っていただければ嬉しいのですが……よければ開けてみて下さい。」
「う、うん……お?これは?」
「膝掛けを作ってみたんです……夜遅くまで起きているようですし、風邪を引かないように、と。」
「いや、これすっごくいいよ!本当にもらっちゃっていいの?」
「はい。気に入っていただけて嬉しいです。」
「ありがとーみゆきさん!大事にするよ〜!」
 とても可愛らしい、私の大好きな笑顔で抱きついてくれました……ですがこう、人目のあるところですと少々恥ずかしいですね。さっき以上の視線を感じてしまいます……
「あ……でも、私お礼になるようなもの持ってないや。せっかくみゆきさんがこんな時間に来てくれたのに……」
「気にしないで下さい。好きでやったことですし。それに、さっきの笑顔で十分お返しになりましたよ。」
「んー……でもやっぱりそれじゃ私の気が済まないよ。みゆきさん、何か欲しいものないかな?今すぐは用意出来ないけど、ちゃんとプレゼントさせてよ。」
「そうですねぇ……それでは、こういうのはどうでしょう。少々お耳をよろしいですか?」
 軽く手招きしてこなたさんの耳元に囁きます。これから言おうとする事はかなり大胆な事だと思うので、私の頬はきっと赤くなってるでしょう。
「ん?なになに?」
「こなたさんの今夜の時間を下さいませんか?」
「え……それって、えっとー。どーいうことかな?」
「クリスマスイブの今夜、私と一緒に過ごして下さいませんか?と言う事です……」
 頬が熱いです……それと、目の前のこなたさんの顔も真っ赤になってしまいました。
「だめ、でしょうか?」
「いや、そんな事は……でも、いいの?そんなので。」
「そんなの、ではなくそれがいいんです。大切な人と過ごすなんて素敵だと思うんですけど?」
 先程パティさんが私を魅力的だと言ってくれましたが、私にとってはこなたさんが誰よりも魅力的で大切な人なんです。そんな人と過ごす聖夜はきっと最高のプレゼントです。
 しばらくして、うつむいていた顔を上げたこなたさんが私の目をじっと見て口を開きました。
「……うん、いいよ。今夜は、みゆきさんに私の時間をあげる。」
「ありがとうございます、こなたさん。」
 と、こなたさんの頬に私の願いを聞き入れてくれた事への感謝を込めてそっとキスをします。今はこれで満足です。人目もありますし、一応周りのお客様には見えないようにしたつもりですけど。
「ふぇっ?ちょっと、みゆきさん?」
 キスされると思ってなかったのでしょうか、ひどく慌てて周りをキョロキョロと見回します。
「大丈夫ですよ。さっきこなたさんが大声を上げたり、抱きついた事に比べれば気づかれてませんよ?」
 するとある一点を指差すのでそちらを見ると、携帯のカメラをこちらに向けてにこやかに笑いながら親指を立てているパティさんや他の店員さんと目が合います……迂闊でした。お客様ばかり気にして、店員さんにまで気を回しませんでした。
465もう一つのクリスマスプレゼント(4):2007/12/26(水) 04:11:12 ID:mPGCFtj0

 店員さんに激励と共に見送られてお店を出て、母に今日はこなたさんの家に泊まる旨を連絡するとあっさりと承諾されました。その代わりと言う訳ではないですが、小早川さんがみなみさんの家に泊まるそうで、よろしく伝えるよう伝言を預かりました。
「うー寒い〜。」
 震えながらこなたさんが私の手をぎゅっと握ってきます。
「でも、こうして繋いだ手は暖かいですよ。それにこうすればもっと暖かいです。」
 そう言ってこなたさんを抱き寄せます。びっくりしたようですが、私にされるがまま抱きしめさせてくれました。
「みゆきさんってさ、意外と大胆なんだね。」
「え、そうでしょうか?……そう、かも知れませんね。でも、こんな風に出来るのはこなたさんにだけですよ。」
「んむぅ。喜んでいいのか、照れるべきか……でもせめて人前では気をつけようね?」
「はい……それは反省します。」
 2人寄り添いながら家路を歩く……ドラマか何かのワンシーンのようですね。これで雪でも……
「あ、みゆきさん!雪降ってきたよ!」
 本当に降ってきました。ひらひらと舞い落ちる雪を見上げていると、くいっと袖を引かれたのでこなたさんを見ると、ぎゅっと首に腕を回され、
「メリークリスマス、みゆきさん……」
 唇を奪われました……私も心の中で「メリークリスマス、こなたさん」と呟くと愛しい人の体をぎゅっと抱きしめました……
46626-215:2007/12/26(水) 04:14:10 ID:mPGCFtj0

 如何でしたか?
 みゆき視点だとセリフ以外の言葉遣いが難しいです……

 いつもは「こなゆた」書いてましたが、本当はみゆきが好きなんです^^;
 でも何だか動かしにくくて……もっと精進しないと><

 ではまたの機会にお会いしましょうノシ
467名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 04:34:01 ID:dOa0QxYS
GJですよ。
2人がぽやぽやしててかわいいです。
こなゆきはみてて優しい気持ちになれるのが魅力ですよね。
終止和ませていただきました。
自分も普段SSで鼻血ばっかり噴かせてますけど、みゆき大好きですw


ところで気になったのですが>>462の11行目で
>私からはやはりお揃いの
で終わっているのはミスでしょうか?
46826-215:2007/12/26(水) 05:12:30 ID:5DaQt8Iv
>>467
和んでいただけて嬉しいです♪
みゆきやつかさが絡むと、ほのぼのした話になりますね。
そして指摘感謝。
はい、ミスです。以下の文が抜けてますね……
「、それぞれの好きな色で編んだ手袋を贈りました。」
休日の昼下がりに居間でノンビリ編み物や針仕事をするみゆきを想像して書いてみました♪
これに懲りずに読んでくれれば、書いた甲斐があるというものです。
このレスはK-TAIからの書き込みなので、ちゃんと書き込めるか心配です……
469名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 07:40:07 ID:AXO1pMiG
みなさんGJですよ!!
さて、キリスト教行事の上では1月6日までがクリスマスだとみwikiさんが仰っておりますが、
日本には大晦日というモノもあったりする訳で…。

おっと、何やら怪しい電波を受信した。
↓これをどうしろと言うのだ?

『ご乗車有り難う御座います。この列車は、普通、青森行きです。
 上野の駅を5時37分、定刻通りに発車をしております。
 この先………』
私は今、北国へ行く鈍行列車に乗っている。
ちっとも暖房の効かない板張りの旧型客車は、さながら冷蔵庫のようだ。
『ピー』という甲高い汽笛、窓の隙間から入る蒸気機関車の煙、
朝食の駅弁を食べる旅人、検札にまわる車掌……。

さっきまでは日光方面へ行く混雑した通勤電車に乗っていたハズだった。
一緒に乗っていたかがみやつかさの姿は、無い。

昭和35年12月30日
私は訳も分からぬまま、東北本線青森行きの鈍行列車に揺られていた。

『……終点、青森には24時13分に到着致します。
 車掌は野月・土屋です。途中、黒磯までご案内いたします。
 尚、走行中のお手洗いのご使用はご遠慮願います。』
470469:2007/12/26(水) 07:42:48 ID:AXO1pMiG
訂正。

誤 → 尚、走行中のお手洗いのご使用はご遠慮願います。
正 → 尚、停車時のお手洗いのご使用はご遠慮願います。

というか、昭和58年生まれの漏れが昭和30年代の事情など分からない。
471名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 08:32:59 ID:afxnhCTv
>>467
GJ!
あったかくて柔らかくってとってもいいですよ。


さて、こなゆきということで、一応お約束。

こなぁぁぁぁぁぁゆきぃぃぃぃぃぃ







(゜Д゜) ねぇ
472名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 09:36:17 ID:DE3crcKk
「……かがみーーっ! 大変大変! 大変なんだってヴぁ!!」
「ちょっと、落ち着きなさいよこなた、口調が日下部になってるわよ」
「だ、だ、だ、大規模テロ発生だよっ!!」
「大規模テロ? 今朝の新聞じゃそんな話読まなかったけど……いったいどこであったのよ?」
「ん、葉鍵板で」
「って、2ちゃんかよ!」
「昨日の夜、常駐してるスレにいきなり無意味なレスが連投されたんだよー」
「やれやれ……相変わらず長い休みになると荒れるのね、あそこは」
「……で、今朝見たらスレが軒並みなくなっててさ」
「朝っぱらから2ちゃんやってんのか、アンタは」
「……それで、板のトップでスレ一覧みたら、立て逃げスレで埋まってた……」
「スクリプトで容量オーバーさせて、新規スレッドを立てたってわけね」
「もー、運営はなにやってたんだよー。煽りに乗って規制全解除しちゃったって噂だけど、ホントだったらどんだけーだよ」
「お気の毒だけど、しょうがないんじゃない? 葉鍵板っていったら、元は隔離された問題板だったって言うし」
「でも、いいスレもあったんだよー。最近元気なかったけど、『planetarian』のスレとかさー……」
「ああ、そういえばアンタにいろいろ押し付けられたわねー。本編と特典小説と、あとPDFファイルだったかしら。……たしかに、しんみりさせるお話だったけど」
「ほしのゆめみって萌えるよねー。なんとなくみゆきさんに似てない?」
「ふむ。言われてみれば、前髪の感じとか口調とか優しい雰囲気とか、似てなくはないかもね」
「『planetarian』映画化のあかつきには、ぜひみゆきさんにコスプレやってもらおうかと」
「迷惑だなオイ。てか、映画化の予定なんてあるの?」
「ん? ないけどー」
「あのなぁ……(……危なかったわね、みゆき)」
「……ぶつぶつ……ただ問題は、ゆめみは貧乳だってことなんだよね。サラシでごまかせるかな……ぶつぶつ」
「やれやれ……あのさ、こなた」
「なに?」
「それで、何が言いたかったのよアンタは」
「おぉ、脱線脱線。……いや、こういう大規模テロって、『らき☆すたの女の子でエロパロ』スレでも起こりかねないなーって思ったら、なんか怖くなっちゃってさー」
「あそこの板はサーバーも違うし、大丈夫なんじゃないかしら」
「同じBBSPINKだと、なんとなく心配になっちゃうんだよネ」
「まあ、その気持ちはわからなくもないけど。……いざとなったらまとめWikiがあるんじゃないの?」
「ダメだよかがみー。あのスレのSS投下の勢い知ってる? リアルタイムで回したら、管理人チーム過労死しちゃうヨ」
「そんなにスゴイのかよ! ……まあでも、管理人さんに頼るのは酷よね」
「そそ。管理人さんは善意でやってくれてるんだから、まとめWikiはゆっくりアーカイブに徹してもらって、投下と感想はまとめwikiに頼らないで回せる方法を考えとかないとね」
「コメント欄はあるんでしょ? 何か起こったらそこで避難所のURLをアナウンスするってことで、住人さん達がコンセンサスを持っておけば大丈夫なんじゃない?」
「やっぱ、それが妥当なセンかぁ……でも、やっぱり今の場所でやりたいよネ」
「そういうもんなの?」
「場所が移動するっていうのは、どうしても住人が減っちゃうもんなんだよ」
「ふーん……積極的に参加してる人は、ちゃんとついてきてくれるでしょ」
「うん、そんなに心配はしてないけどね」
「それに、避難しなきゃならないってことはすでに緊急事態なんだから、準備は必要だけど心配するだけ損よ」
「さすがかがみ、いい意味でドライだねー。……ところでさ」
「何よ?」
「かがみってやっぱ立派なオタクだよね。葉鍵板とか連投規制とかまとめWikiとか避難所とか普通に言ってるし」
「んなっ!?」
「知ってるよー。たまに覗いてるでしょ、『らき☆すたの女の子でエロパロ』スレ」
「!! ……あ、あ、あ、あんたが染めたんでしょーがっ!!」
473名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 10:30:27 ID:xdA8PIf1
>>456
展開に無理があるかもしれないけど、だがそれがいいw
みゆきの空気っぷりw

>>466
やっぱりみゆきさんがからむと和む。
雰囲気がよく表現されていてGJ
474名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 11:28:09 ID:vgH5/mLu
>472
そういえば、プラネスレに常駐してた絵師がこのスレにもいたよね……

はっ、これはまさか壊れたヤンデレゆーちゃんのしわz(ここから先は血で霞んでいr
475名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 11:36:53 ID:5cRgRtbk
>>466
GJ
描写が上手くて羨ましい

さて、誰もいないようでしたら投下しますよ
4766-748:2007/12/26(水) 11:44:06 ID:5cRgRtbk
ではいきます
嫁決定戦の中盤戦です

・一応かがこな
・キャラ崩壊の悪寒
・4スレ頂きますよ
477守りたいもの!第一回嫁決定戦・続(1/4):2007/12/26(水) 11:45:02 ID:5cRgRtbk
 この流れをどうしたものかと自分に問うてみる。
 しかし答えが出るわけもなく現実には理想的な逆転劇が必ず用意されるわけでもない。
 ただ私に出来る事は己の力を信じて闘う事だけだ。





 守りたいもの!第一回嫁決定戦・続





 さて、冒頭三行で格好良い台詞を連ねてみたものの現実の私はガクブル状態。武者震いでもなければ絶頂に達する寸前の痙攣でもない、単にビビっているだけだ。
 緊張度が際限なく上昇していく。マイクを持った震える手。次第に高鳴っていく胸の鼓動。荒くなる息遣い。
 人前で歌うことなんて殆ど経験した事がないのに、それが大事な決戦の舞台へと使われるなんてまさに絶体絶命だった。
「えー、では柊選手お願いしまッス」
 田村さんが言い終わるのとほぼ同時に音楽が流れ始めた。私が一番得意としている曲だが今は敗北への前奏曲と聞こえる。
 運命の序曲は緩やかな曲調から始まった。私は一つ深呼吸、そして歌い出す。
 光の三原色、それぞれのスポットライトが私を照らし旋律が風に乗って私の凛とした歌声が室内を満たしていく。
 それでも……足りない。皆も分かっているだろうが歌っている本人の私にも分かる。
 このまま最後まで今の最高潮の調子を保ってもこなたの点数には届かないだろう。遠く離れた所で必死に頑張る私をもう一人の冷静な自分が冷ややかな目で嘲笑しているのが見える。
 それでも時は残酷なほどの速さと冷たさで過ぎ行く。私の周りの全てが自分を笑っているような感覚に陥る。
 私を照らす照明の光は希望を示しはしないのだろうか。
「諦めないで……」
 青色が極寒の荒涼、転じて終焉を連想させたその時、私の頭の中に聞き覚えのない声が響いた。
「もう一度良く考えてみて、これは何の闘いなのか……」
 それっきり私の脳内は再び静寂を取り戻した。何の事だろうか。今私がやっているのは嫁決定戦―――
「…………!……そういう事だったのね……」
 曲が終わると同時に呟いた。拍手で誰にも聞かれたりはしなかっただろう。
「さーて、注目の採点結果は……」
 全員分の視線が採点中の機械の画面に集まった。急かすような目線に、しかし機械は動じる事なく自分の仕事を自分のペースでやり続ける。
 そしてそれが終わった。
「七十九点!惜しくも八十点に届かなかったー!」
 届かなかったが惜しくもなんともない。これで良かったのだ。
「ふふ、またしても私の勝ちだね、かがみんや」
 勝利の笑みの仮面を顔に張り付けて私に歩み寄るこなた。
「……何勘違いしているんだ」
 少し野太い声で言ってやるとその面に亀裂が生じる。
「な……かがみ、似てないよ」
 それはどうでも良い。私は今から狂戦士の魂を使って魔物札を引きまくって追加攻撃を繰り出すつもりなどさらさらない。
「柊選手の言う通りッスよ、泉選手……」
 こなたの背後には眼鏡を光らせた田村さんがいつのまにか立っていた。
「今までの競技は全て嫁ポイント、略してYPTを争うものだったんです!」
 それ、略せてるのか?平仮名にすると文字数増えてるぞ。
「よ、嫁ポイント!?」
 こなたの顔に驚愕の色が滲み出す。
「そう、この嫁決定戦には嫁ポイントと更にもう一種類、略したらMPTの婿ポイントが存在するッス」
 だから略せてないっての。まぁそんな事はさておき常識的に考えて欲しい。私も勝負に勝てば良いものと思ってしまって気付けなかった当たり前の真実について。
 普通は料理や歌が上手な方が嫁に適しているのではないだろうか。
「この闘いはいかに自分が婿ポイントを稼ぎいかに相手に嫁ポイントを稼がせるかが勝負の分れ目なんです。最終的な結果は婿ポイントから嫁ポイントを差し引いた得点数で勝敗を決めるッス」
 自分で略称を呈しておきながら使わないとはこれ如何に。
「迂闊だったわね、こなた。自ら泥沼に嵌っていくなんて」
 こなたの仮面が剥がれていく。明日にはあんたの衣服も剥ぎ取ってやるから覚悟しておきなさいよ。
478守りたいもの!第一回嫁決定戦・続(2/4):2007/12/26(水) 11:46:15 ID:5cRgRtbk
 競技場が再び泉家へと戻ったところで現状の整理をしよう。
 もう会場を移動させる事はないからだろうか、リビングには丁寧に各選手の総得点表が張り出されている。それに目をやるとこなたのYPTの欄には『132』、私のYPTの欄には『97』とある。お互いのMPTは変化なし。
 田村さんの言葉から推測するなら次からの競技は両方のポイントを変動させる要素が盛り込まれているのだろう。もしかすると削減する手段も用意されているのかもしれない。
 この闘い実はかなりの戦略性を秘めていたりするのではないだろうか。自分のポイントを増やすか相手のポイントを減らすか、はたまたその逆のポイントを操作するか。
 考えた結果、私は自分の婿ポイントを増やすのを優先するという結論に至った。死のノートを拾って新世界の神になろうとした天才高校生も言った通り、勝つには攻める事が大事なのだ。そう、責める事が……大事!
 そして最後に気になったのが私に語りかけてきたあの声。一体全体何者なのだろうか。候補に挙がるのは神様か熱烈なかがこな派か……後者の気がどんどんしてきた。
 少し前必死に電卓を弄っていた馬鹿ではありませんようにと願って話は進む。つーかこんぐらい自力で計算しろよと。
「三戦目は客観!これはお二人にして頂く事は特にないッス」
 そう説明をする田村さんは途中で話を中断し束ねられた数枚の紙を取り出す。
「予めお二人を知っている方々からアンケートを取っておいたッスよ。質問内容は二人の普段の様子についてッス。それを私とパティが判定して、嫁に見えるというような事が書かれてあれば嫁ポイントに十点加算、逆なら婿ポイントに十点加算します」
 これは皆を信じるしかないだろう。
 普段のこなたはしょっちゅう私をからかってくる。つまり私の前だけで見せるあの女々しい姿は誰も知らないというわけだ。
 それはそれで非常に喜ばしい事限りないのだが、日常のイメージにこなたの女の子らしさというのはあまりない。
 だがかといって私が女の子らしいという印象を皆が受けていると思えない。これは完全に天に任せるしかなさそうだ。
「まず一人目は……柊つかささんッスね。『普段はこなちゃんがお姉ちゃんをからかっている感じ』」
 つ、つかさー!あんた家にこなたが欲しくないのかっ!?これからの時代は一家に一人は必要……じゃなかった、落ち着け私、私専用に一人いれば十分じゃないか。
「これは泉選手のMPTに加点ですね。パティお願い」
「ハーイ」
 こなたの記録が塗り替えられる。そして田村さん、その間に何ネタ帳らしきものを取り出してペンを走らせている。
「続いて高良みゆきさん。『かがみさんは泉さんの保護者といった印象を受けますね』」
 やっぱり頼りになるのはみゆきよね!
「パティ、柊選手のMPT変えて」
「了解デース」
 パトリシアさんは判定の係もするのではないのでしょうか。良いように扱き使われている感じしかしない。つーか嫁と婿の判断の基準が分からん。そしてメモ帳仕舞えよ。
「次は……黒井先生ッスね」
 そこまで手が伸びてたのか。良く答えてくれたわね。
「『泉、ネトゲ仲間の嫁はどないしたんや?』との事ですが……」
「Ohこなた!Japanは一夫多妻制ではアリマセンよー」
「あー、もう普通の関係に戻ったから大丈夫だよー」
 私の為に本気でもない繋がりなのに別れてくれたなんて……思わず涙が出てきそうになってしまう。
「これは泉選手婿の経験があるって事ッスねー。泉選手のMPTプラス!」
 悔し涙がね。
「次は小早川ゆたかさん。『家にいる時のお姉ちゃんはいつも柊先輩の話を楽しそうにします』と……これは泉選手のYPTに加点ッスね」
 ここに来てようやくYPTに変化があったか。
 それにしてもこなた、あんたって子は……!横目で表情を窺うと凄い赤くなって俯いている。この可愛さは罪だ。極刑レベルだ。
 いや、こなたに死なれてしまっては困る。代わりに私の危なっかしい思考を断裁処刑して現実へと復帰、次の回答へと集中。
「岩崎みなみさんは『柊先輩の方が胸が大きいから』……柊選手のYPT追加」
 判断基準そこっすか。
479守りたいもの!第一回嫁決定戦・続(3/4):2007/12/26(水) 11:48:07 ID:5cRgRtbk
「お次は……蜂屋せいいちさんッスね」
 ちょっと待て待て待て!何をしていらっしゃるんだあんたって人は。
 ここでこんな奴知らねーとお思いのお方も多いかと思う。しかし私にとっては忘れるはずもなき悪夢を思い出させる忌まわしき存在。
 そう、こいつは修学旅行の夜紛らわしい手紙を私に送りつけ、キーホルダー欲しさに私の可憐で純粋な乙女心を侮辱していったろくでなしの名前だ!ふつふつと怒りの感情が込みあがってくる。
 某アニメの本名不明の主人公ではないが、あー忌々しい。まだ反省が足りてないのか私が奴の名前を書いた藁人形に五寸釘を打ち込んだ回数が足りなかったのか。これでこなたの勝利に貢献でもしやがったらどうしてくれようか。
「えーっと……『良く分からん』と書いてるッスね」
 当然だろうが。そんな奴と私もこなたも殆ど接点ないわよ。少し考えりゃ分かる事でしょ円周率を整数でやってる今の小学生でも分かるわよ。
「無効票で良いッスね。次いきましょう」
 とんだ時間の無駄遣いだったわ。今の間があれば自分の世界に入ってこなたと色々な事が出来たのに。
「次は……映画館のケーキバイキングの店員さんッス」
 だから誰に聞いてんだ誰に!
「『G』」
 いい加減指摘しようとしたら田村さんの口からアルファベット一文字らしきものが聞こえてきた。席を立ったついでに紙を覗き込むと、確かにそこには七番目のアルファベットの大文字しか書かれていない。しかも無駄に丁寧だ。
「柊選手のMPT加算ですね」
 田村さん、あなたはそれから一体どれほどの書き手の思惑を汲み取ったのかしら。不満があるんじゃないかとこなたの方を見てみたら、仕方がないと言うような感じで唸っていた。だから何であれだけで会話経験皆無な相手との意思疎通が可能なんだよ。
 まぁ私に得だから何も言わずに席に戻る。
「峰岸あやのさんは『柊ちゃんはリーダーシップとかある頼れる感じの人』との事で柊選手のMPTの加点要素ッスね」
 しんじていたわよみねぎし。あんたならそういってくれるとおもっていたわ。
 音声が流れないのを良い事に棒読みを隠しているわけではない。わたしのこころからのおもいだから。
「最後に日下部みさおさんで『柊の嫁はあたし』」
 おいこら日下部。何どさくさに紛れてんのよ。
「これは無効ですかねー。泉選手と柊選手の競争には直結しませんから」
 こういうところは律儀ね。不服な者はおらず最後のアンカーなのに何の変動も起こさず第三戦目は終了してしまった。
 現在の総得点はこなたのYPTが『142』MPTが『20』、私のYPTが『107』MPTが『30』。

「第四戦目は想像!お二人の想像力を試させて貰うッスよ!」
 昼休憩を挟んだ後、バトルは終盤へと差し掛かる。
「まずお二人にはこれを記入して貰います」
 そして配られたのが縦横共に三つずつのマス目が書かれた紙。真ん中は既に塗り潰されておりこれから何が始まるのかを物語っているようだった。
「実は他にもアンケートを取っておいたんです。事前に調査したのは嫁に必要な要素、婿に必要な要素の二種類ッス」
 今更だが本当に良く答えてくれたと思う。
「マスの中にこれだと思うものをカキコして下さい。そして一致したら塗り潰します。一列揃ったらビンゴ!得点、ゲットだぜ!」
 後ろで電気鼠の擬似的な鳴き声が聞こえるのはあえて触れないでおこう。
「得点はその列に含まれている要素と三十の積で求めます。例えば嫁に関する要素が一つ、婿に関する要素が二つの場合嫁ポイントに三十、婿ポイントに六十の加点となります」
 これはまた戦略的な競技となりそうだ。つーか想像力競ってるかこれ?
「基本は嫁要素と婿要素は均等に書き分けて貰いますがどちらかを偏らせる事も出来るッスよ。その場合超過した数と五の積の数だけビンゴ時に超過した側に掛けられる数字が小さくなります」
 つまり嫁要素二個婿要素六個としたら揃ってもMPTの計算時は二十が掛け加えられ、その逆もまた然りと言う事か。当たりの時に含まれる婿要素の割合は高くなるが得られる得点は低くなってしまう。
 何て頭使うゲームだよ……想像力ほんのちょっとしか干渉してないじゃない。
480守りたいもの!第一回嫁決定戦・続(4/4):2007/12/26(水) 11:48:56 ID:5cRgRtbk
「ちなみに最初から塗られている真ん中は婿ポイントとして扱うッス。ではカキコ願います」
 パトリシアさんからシャーペンを受け取って二回ほどノック、芯を出す。
 ここはMPTを稼ぎたいところだ。YPTの方が圧倒的に優っているのだからこなたもそれは考えるだろう。
 問題は地道に稼ぐか一発逆転を狙うか、だ。ローリスクローリターン、オア、ハイリスクハイリターンアンドスーパーエクスタシー。
 馬鹿な事を考えながら出来上がった紙を眺める。これで大丈夫だろう。
 一番上の段の左から紹介していく。料理、明るさ、頼もしさ。次の段は心の強さ、気配り。最後に強さ、優しさ、温かさ。特に変哲はないので詳しい描写は省略。
「嫁要素を言ってから婿要素を言うッスよ。では再び柊つかささんから。えーと……料理と笑顔。王道ッスねー」
 料理は絶対出ると思っていた。予想的中気分良くマス目を塗り潰していく。こなたもどちらか、或いは両方当てたのだろう、シャーペンを紙の上で動かしていた。
「次は高良みゆきさん。気遣いと頼りがい」
 これはどうだろう。近いものは気配りと頼もしさがあるのだが田村さんは一致したら塗り潰すと言った。しょうがなく私はその二つを見送った。
「黒井先生は……両方とも優しさッス」
 私が書いている優しさは婿に求める方だ。これ見よがしとペンを走らせる。
「小早川ゆたかさん、和やかさと楽しさ。続く岩崎みなみさんは……優しさと包容力」
 意外と当たらないものね。こなたはどうなってんのかしら。
「蜂屋せいいちさんで儚さと強さ」
 おまっ!何神聖で高貴で気高き私のフィールドを汚してくれる!
 しかし埋まっただけ有り難く思うべきか、いや思えない。いそいそとチェックはするけど思えない喜べない。
「ケーキバイキングの人は料理と温かさ」
 またしても有り難う御座います名も知らぬ一期一会の店員さん。こなたの宣誓の意味はこういう事だったのかしらと今更ながら考える。
「峰岸あやのさんは温もりと責任感。そして日下部みさおさんが両方明るさで終わりッス」
 纏められた二人の意見を聞きながら当て嵌まった項目を調べていく。そして終了次第パトリシアさんが回収しに来た。これも一応補佐の仕事か。私にはどう
考えても雑用としか思えない。
「えーと……柊選手は三列揃ってるッスねー……得点は嫁ポイントが六十点、婿ポイントが百八十点」
 これが良いのか悪いのかはこなたの結果を聞かなければ分からない。
「泉選手は四列で……嫁ポイントが六十点、婿ポイントが二百点」
 聞こえてきた数字に即座に反応しこなたを振り返った。
「私は賭けに勝ったよ」
「泉選手は嫁要素を従来のものより二つほど減らしてるッスね」
 どうやら真ん中と少ない嫁要素を上手く利用したらしい。
 こなたは減らした嫁要素二つをそれぞれの右隅に配置していた。その位置なら三列に掛かる事が出来て、更に残りは全て婿要素となる。
 一列にある嫁要素が婿要素より多くならなければ良いのだから右端の縦列が当たらなければ後はどの列が揃ってもこなたは得する仕組みが出来上がっていた。
 良く分からないって人はこなたSUGEEEEE!!とだけ思ってくれれば万事解決。
「これで勝負は最後まで分からなくなったね」
「上等よ。最後の最後で負けを認めさせてあげるわ」
 私の闘志の炎は更なる火力上昇を見せる。風に吹かれて私達の点数表が揺れていた。
 こなたのYPTは『202』MPTは『220』、私のYPTは『167』MPTは『210』。
 いよいよ闘いは最終決戦へと駒を進める。
4816-748:2007/12/26(水) 11:51:52 ID:5cRgRtbk
何かBytesとかいうのに邪魔されて
予定してた通りの行数で投下出来なかったorz
愛が足りないのかね
やっと次回は実技の部門に移りますよ

こなたの方程式見て始めて蜂屋さんの名前知ったよw
思いつきで使ってみましたけどどうだかな……
482名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 12:43:20 ID:3fGJ/FYU
>>481

途中の話をまだ読んでいないから、後でじっくり(ry

>>472
かがみはすっかりこなた色
語るに落ちるとはこのことか
483名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 13:56:04 ID:xdA8PIf1
マリみて新刊を読み終わったところで投下します。
非エロ
こなた&ななこ
4レスほど。
「うぷっ……」
 黒井ななこは目の前のケーキを見て吐き気を催した。実際には吐くほどではないのだが、
とにかく気持ち悪い。
 クリスマスの夜にケーキを1ホール丸ごと買って、そのうち半分を消化したものの、
一晩でそれだけ食べれば胸焼けして当たり前。明け方近くまで酒を飲みながらネトゲで
遊び、そこから眠って昼に起きても気分は良くならず、残り半分などとても食べる気に
なれなかった。
 なんでそんなに買ってしまったかと言えば、同情とか憐憫とかそういった類の感情が
動機の大半であり、深く考えると悲しくなるのでやめておいた。
「あかん、後にしよ」
 ケーキという体裁を考えれば残りの半分を45度ずつくらいに切って4日に分けて
食べるのがいいだろうと計算して、とりあえずケーキを再び冷蔵庫にしまった。一般的な
ケーキの賞味期限というのがどれくらいなのかは知らなかったが、あまり気にしないこと
にした。
 甘味の代表たるケーキを連続して食べるという所業がもたらす結果を、女として気に
しないわけでもないのだが、かと言って捨てるわけにもいかない。食べ物を粗末にする
のは罰が当たる。
 そう、これは善行なのだ。本来なら捨てられるはずだったケーキをすんでのところで
救い、人に食べられるというケーキとしての本分を遂げさせてあげるという、慈悲深い
行動なのだ。日本人でキリスト教徒でもないくせにクリスマスだと言って浮かれて騒いで
いる世間の奴らとは違う。ローマ教皇だってクリスマスが商業主義に汚染されているのは
残念なことと批判していたではないか。
 決して、クリスマスに楽しいことがなかったので妬んでいるわけではない。
(しかし、ケーキをこんなになぁ……)
 気が遠のきそうな予感がして詳しい計算はしていないのだが、きっと膨大な数字になる
はずだった。健全な精神は健全な肉体に宿るというし、少しは運動しておくべきかも
しれない。
 あくまで自分の健康のためである。健全な肉体のほうが他人にとって魅力的であること
は知っているが、クリスマスだからといって生殖行為に励む奴らのように、パートナーが
欲しいからではない。ないったらない。
 とりあえず胃薬を一袋飲んで、普段着に着替えて街に出ることにした。ジョギングでは
なくウォーキングなのは時間をかけたいからであって、走るのが疲れるからではない。
 走らなかったのは正解やな、と自分の胃の調子を確認しながら、ななこは心中で呟いた。
走っていたら間違いなく胃にもたれていた。
 なんとなくいつもより冷たい気がする風に吹かれながら、道行く人々に目配せをする。
 街を歩けばたくさんの人とすれ違うが、この中の何割かはななこと同じように健全に
クリスマスを過ごした人種であるはずだ。残りの何割かは関係の浅い宗教とはいえ神聖な
日にかこつけて欲にまみれた夜を過ごした不届き者なわけだが、そういう奴らを見分け
ようと、必死に目を血走らせたわけでは、決してない。手を繋いで歩いているカップルを
見て、心の中で『お前ら目障りや』と罵倒することなど、あるはずもない。
 自分にはクリスマスなどという行事は全く関係ないのだから。
 何の信仰も持っていないくせにキリストの誕生日を理由に騒ぎ立てる連中がほんの
ちょっとだけ不愉快なだけだ。こちらもそこまで狭量ではないから、表立って騒ぎ立てて
浮かれている連中の機嫌を損ねるようなことをするつもりもないが。
 街の風景に目をやれば、前日までとの違いは、それ専用の飾りが撤去されていること
以外には特になかった。世間というのはこんなものなのだ。
 名前にクリスマスと付かないケーキが昨日よりもさらに安く売られている店もあったが、
流石にこれ以上のケーキは遠慮したく――
「あ、先生ー」
 聞き慣れた声がした先を振り返ってみれば、そこには昨晩のネトゲでずっと一緒だった
泉こなたがいた。誰かと一緒という様子は見られず、本屋で買い物した後と思しき袋を
持っている。高校二年生であるこなただが、中身が参考書ということはないだろうと、
ななこは考えていた。
「なんや、泉か。どしたんや、こんなところで」
「ちょっとコミケに向けて買い物を。先生は?」
「んー……なんもないわ。ただブラブラしとるだけ。強いて言えば食後の散歩やな」
 ただし、昨晩食べたケーキを消化するための散歩なのだが。
「そういや、泉はいつ起きたんや? 寝たのは同じくらいだったはずやけど」
「二時間くらい前ですね。ちょっと眠いです」
「うっ……」
 ななこが起きたのは一時間前だった。
「昨日はクリスマスでバイトが盛況でしたから、いつもより疲れてたみたいです」
 しかも、いつもより睡眠時間は多いほうらしい。
「これが若さか……」
 思わず赤い機体に乗っていることで有名な人の名台詞を真似してしまった。
「で、確か泉は家でお父さんと二人きりやったか」
「先生は一人きりだったんですよね」
 思わず握り拳を振り上げる。
「わ、先生、暴力反対!」
「あ、すまんすまん」
 天下の往来でこれはまずい。家でならいいというわけでもないが。
 と、ここで閃いた。
「なあ泉、今の侘びってわけやないけど、ウチに来んか? ケーキあるで。二人きりって
ことはケーキはなかったんやろ?」
 あのケーキを片付けてしまおうと。そんなななこの誘いに、こなたはすぐに返事はせず、
しばらく考え込んでから顎に手をやってニヤリと笑みを浮かべる。
「クリスマスに寂しくなって思わず売れ残りのケーキを買ったものの、一人では食べきれ
ないから私に食べさせようっていうわけですね」
「な……んなわけないやろ!?」
 見事に図星を突かれ、ななこはうろたえた。
「た、ただ気まぐれにケーキを食べたくなったら、大きいのしか売ってなかっただけや。
クリスマスなんかウチには関係あらへんよ? そもそも日本人なんやからクリスチャン
やないウチらが祝ってどうするんやっちゅー話やないか」
「先生……」
 なんだか哀れみの目で見られているような気がしてならない。
「いいですよ、先生の家に行きましょう。……独身美人女教師の部屋にお呼ばれ……
これって立派なフラグだよね……」
 こなたの呟きを、ななこは聞かないフリをした。
「ケーキとってくるから、少し待っとけや」
「はーい」
 寝室兼仕事部屋兼パソコン部屋にこなたを待たせ、冷蔵庫からケーキを取り出した。
1ホールが半分になった状態のケーキは見られたくなかったので、そこから自分の分と
こなたの分だけを切り分けて皿に載せる。散歩のおかげでケーキ一切れ分くらいは胃袋の
調子も回復してきた。せっかくだからとコーヒーを淹れてミルクと砂糖をカップと一緒に
コースターに載せる。後は好みで入れてもらえばいい。
「あ、そや、フォークもやな」
 一人暮らしをやっていると、思わず独り言が出るものだ。
 計四皿とフォークとスプーンをお盆にのせてこなたを待たせた部屋に戻ると、こなたは
その部屋のゴミ箱の中を覗き込んでいた。
「コラ泉! お前なにやっとんのや」
 親しき仲にも礼儀あり。教師としても人生の先輩としても、言うべきことははっきり
言っておかなければならない。自分の机にお盆をおいて、こなたに詰め寄った。
「すいません……これが見えたもので」
 こなたが手にとっていたのは、ケン○ッキーフライドチキンのお持ち帰り袋。ななこが
昨日食べたのを、ここに捨てたのだ。
「やっぱり先生、本当はクリスマス」
「何を言っとるんや、泉。ウチはただなんとなくフライドチキンが食べたくなっただけや。
普段は食べることもあらへんし、たまにはええかなーって思っただけや。クリスマスなん
ちゅう行事とは何の関係もあらへん。そもそもクリスマスにフライドチキンを食べるなんて
のはケン○ッキーの策略にすぎんのや」
「先生、必死すぎですよ……」
 こなたの視線が痛かった。
「ええか泉、ウチはクリスマスなんて行事とは一切関係なく生きとるんや」
「じゃあこれはなんですか?」
 こなたが指差したのは、シャンパンの空き瓶。出かける前にちゃんと片付けておけば
よかったと後悔した。
「た、たまたま飲みたくなっただけや。大人ってのは違う種類の酒も呑みたくなってくる
もんなんや。泉も大人になればわかる」
「でもってケーキ1ホールですよね」
「み、見たんか!?」
「いえ、見てません」
 カマをかけられたことに気付いて頭を抱えた。
「この調子だと晩御飯はいつもより豪華にしてますよね」
「いやな、人間たまには贅沢したくなるものなんやって。世間的に贅沢が許されとる日に
ちょこっとだけやってみるっちゅーのが……」
 大人になると、何か特別なことをするには言い訳が必要になってくるものなのだ。
「先生……」
 俯いたこなたの瞳を覗き込むと、なぜか涙目になっていた。
「泉!? どうして」
「先生が可哀想で……先生がウチにクリスマスは関係ないとか言いながらケーキを丸ごと
買って食べたりシャンパン一瓶を飲んだり、フライドチキンとか普段より豪勢な晩御飯を
一人で食べているところを想像すると……」
 しばくぞこのガキ。
 喉まで出掛かった言葉を飲み込んだ。こなたがわざわざ来てくれた理由の一つとして
こうやってからかうつもりがあったことは明白であり、それにいちいち付き合っていては
身がもたない。一瞬本気で慌てた自分が嫌になった。
「言ってくれれば、私が一緒にいてあげたのに」
「へ?」
 こなたの言葉を理解するよりも先に、こなたがななこの胸に飛び込んできた。
 思わずたたらを踏むと、自分のすぐ後ろにベッドがあることを意識した。いつのまにか
そういう立ち位置になっていたようだ。
 もう少し後ろに押されて足が後ろに行かなくなり、ベッドに座り込む。いつもとは逆に、
ななこがこなたを見上げる形になった。
「クリスマスに人が恋しいって素直に言ってくれれば、こうしてあげてもよかったんですよ」
「泉……?」
 また何かからかってるんやろ? 大体この流れがありえん。
 そう思いつつも、口に出せなかった。
 自分の胸に顔を埋めるこなたの存在が快かった。こなたの背中に腕を回すと、温かくて
しなやかな身体を強く感じる。全部包めてしまいそうなほど小さくて、愛しい。胸の鼓動
が高鳴って、間違いなくこなたに聞かれているはずだった。
 最後に人を抱きしめたのはいつだっただろう。ただ単に抱くという行為がこんなにも
心を浮き立たせるものだと、久方ぶりに思い出した。
 いや、忘れていたふりをしていただけなのだ。本当はクリスマスという日を、誰かと
一緒に過ごしたかった。
「でも、先生言ってくれなかったですから」
 ななこの腕を解いて、こなたが離れていった。
「今日はお暇します。また今度」
 行かないで。その言葉を口に出すのを躊躇っている間に、こなたは出て行ってしまった。
 もし今日がクリスマスだったら、それを理由にこなたを引き止められただろうか。
 もし今日が昨日だったら。
 もし昨日よりも早くこんな状況になっていたら。
 もっと強く抱きしめていたら。
 その願望をはっきりと伝えていれば。
 何か変わっていただろうか。
「泉……」
 すぐにそう言えたなら、こなたは留まってくれたかもしれない。しかし、できなかった。
 大人は行動することに臆病になっている。だからいちいち言い訳が必要なのだ。
 それは高校生でも同じことなのだろう。だからこなたはななこを哀れんだことを理由に
冗談めかして抱きついてきた。自分から踏み込む勇気が足りなくて、ななこの気を引く
ために、わざわざ一度身を引いてみせた。
 ――もっともそれは、ななこの都合の良い妄想でしかないのだが。
 ではどんな言い訳が都合がいいだろうか。年賀状を出してみるか。バレンタインで何か
話題でも振ってみるか。ホワイトデーを理由にするか。その時期にネトゲのキャラとして
プレゼントでも渡してみるか。エイプリルフールにちょっとだけ本気の気持ちを込めて
本音を言ってみるか。
 思春期の頃もちょうどこんな気持ちだったことを思い出した。どんなことに対しても
期待と不安で一杯だった、そんな時期。その頃は甘いケーキ一つにも心をときめかせた
ものだった。
「あ、ケーキ……」
 こなたが食べてくれなかったので二皿ともまったくの手つかずだった。さすがに今から
食べる気にはなれない。
「泉、せっかく来たのにそれはないやろ……」
 これを理由にしてもいいだろうか、これを名目にこなたを誘うとしたら、どんな言葉で
誘えばいいか、またもや悩むのだった。
 今日のことがきっかけで、こなたはななこの『一番気になる人』になってしまったが、
大胆な行動に出られるほど気持ちがはっきりしていないのも事実だった。やはり大人は
大胆にはなれないものなのだ。
 もし、自分の妄想が事実だったら――そんなことを考えてみる。
 そうだとしたら、来年のクリスマスがとても楽しみになるはずだ。

−終わり−
4883-283:2007/12/26(水) 14:02:35 ID:xdA8PIf1
読んでくださった皆様、ありがとうございました。
こなたに会う部分までのななこの心情に
共感してくださった方がいれば幸いです。
なぜならそれは俺と同じ穴の(ry
489名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 14:22:38 ID:DE3crcKk
き、切ない……

しょっぱなからボケてすいません、GJっした!
490名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 16:05:04 ID:Gvk4hoR5
保守
491名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 16:29:36 ID:vf5LUr7g
PINKBBS板掲示板ひどいなageとく
492名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 16:59:09 ID:43Hev0JB
>>488
GJ!クリスマスの過ごしかたが私だ。
悔しくないよ。柊がちびっことイチャついたからって悲しいわけじゃないよ!
兄貴もあやのもいなかったからって悲しい分けじゃない!
493名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 17:08:30 ID:IViw8GSi
みさきち自重www
494名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 17:13:10 ID:D/MrEEoc
>>488
何かこなななSSを見るのって随分久しぶりな気がする…
もっと増えてくれと願いつつGJ!
495名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 17:19:47 ID:AP25DRUD
支援にまいりました!
496名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 17:37:23 ID:DE3crcKk
こなた
「むぅ、やっぱり来たか……ここもそろそろ危ないかもね」
かがみ
「ちょ、なんなの? なんなのよ一体!?」
こなた
「爆撃だよ……今、bbspink全体がちょっとヤバいことになってるんだ」
つかさ
「こ、こなちゃん……怖いよぅ」
みゆき
「ど、どうすればいいのでしょうか?」

こなた
「だいじょぶだよ! 何かあったら、とりあえずまとめWikiで落ち合おう!」
497名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 18:08:33 ID:13Mp1kNJ
498名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 18:11:02 ID:wk0r1P9+
499名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 18:12:14 ID:wk0r1P9+
500名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 18:14:22 ID:FN4XFA/A
突然こなフェチ系のウイルス名が受信された。


LFU-001/KI:こなフェチウイルス
LFU-002/KH:かがフェチウイルス(未確認)
〜中略〜
LFU-007/HT:ひよフェチウイルス
LFU-008/PM:パティフェチウイルス(未確認)
LFU-009/MK:みさフェチウイルス(未確認)
LFU-010/AM:あやフェチウイルス(未確認)
LFU-011/KY:こうフェチウイルス(未確認)
LFU-012/YN:やまフェチウイルス(未確認)
LFU-013/NK:ななフェチウイルス(未確認)
LFU-014/HS:ひかフェチウイルス(未確認)
〜後略〜



だれ かたすけ てく れたの む
501名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 18:18:19 ID:13Mp1kNJ
>>500
鼻血からワクチンを作り出すんだ!
502名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 18:18:32 ID:wk0r1P9+
503名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 18:19:38 ID:q6BmAs+o
>>500
何があったのか知らんが、今助けに行ってやr

うわ なん だ こ
504名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 18:40:22 ID:CN9syNX8
:43Hev0JB参上! >>500いま助けてや・・・・・何だこれ?ダウンロードしたっけ?
まあいいや開・・・うわーーーーーー!!!
505名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 19:10:22 ID:IViw8GSi
保守爆撃の前兆か…?
誰か、規定値超えたら速攻で次スレ立ての準備を頼む!
506名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 19:15:01 ID:iqbyUD+y
気になったんだが、こな☆フェチが人気の理由ってなんだろう?
かがみスキーの俺がはまってるということは、こなたが云々ってわけじゃないみたいだし
自分でもよくわからん(´・ω・`)
誰かこの謎を解明できる者はおらんのか!?
507名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 19:16:43 ID:zV934nAj
昨日(夕方から深夜まで延々と人大杉・最大で基準値の2000%以上に到達)に引き続きか…?
508名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 19:29:27 ID:F5CZlWYB
まったく同じスレが76スレも立てられている・・・
509名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 19:30:56 ID:khUkjcuu
>>508

葉鍵とか全滅してる板もあるようだ。
何かあったらまとめwikiへ。
510名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 19:34:08 ID:F5CZlWYB
>>509
了解。
511名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 19:38:07 ID:VSNy1/gw
スレッドの途中ですがニュースをお伝えします

"らき☆すたの女の子でエロパロ29"の現在のレス数は510
datは458,752byteとなっております
爆撃によりスレッドの死亡が確認された場合には、速やかにまとめwikiに退避し、報告フォームにて連絡を取ってください
また次スレを立てる際は、重複のないよう、板内スレタイ検索と、スレ立て宣言をお願いします
避難所につきましてはエロパロ板全体の共同避難所が既に用意されておりますので、そちらをご利用ください

第一エロパロ避難所
http://jbbs.livedoor.jp/movie/2964/
第二エロパロ避難所
http://jbbs.livedoor.jp/otaku/2051/

以上、臨時ニュースでした
512名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 19:48:36 ID:vf5LUr7g
>>491
ageないと保守できないと勘違いしており
ご迷惑をおかけしました
513名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:07:42 ID:wk0r1P9+
もう今日中は作品来ないだろうな…
マジで頑張ってくれjim
514名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:08:05 ID:eJEXtZ2q
>>512

うーん、今はあえてageたほうがいいと思う。
どうやら下のスレから順に爆撃してるようだし、少しでも時間が稼げると思うんだ。

……とはいっても、一度板が捕まったらそれこそあっという間だから、数分の差だろうけど。

しかし、運営は直してくれる気あるのかな?
俺達は無償で利用してる身だから大きいことは言えんけど、広告出してるスポンサーとかが
黙っちゃいないと思うんだがなあ。
515名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:08:53 ID:PxiuCbzw
516名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:08:55 ID:PxiuCbzw
517名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:08:58 ID:PxiuCbzw
518名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:09:00 ID:PxiuCbzw
519名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:09:09 ID:PxiuCbzw
520名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:09:12 ID:PxiuCbzw
521名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:09:15 ID:PxiuCbzw
522名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:09:19 ID:PxiuCbzw
523名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:09:22 ID:PxiuCbzw
524名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:09:25 ID:PxiuCbzw
525名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:09:29 ID:PxiuCbzw
526名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:09:33 ID:PxiuCbzw
527名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:09:37 ID:PxiuCbzw
528名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:09:41 ID:PxiuCbzw
529名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:09:44 ID:PxiuCbzw
530名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:09:45 ID:tTMtpw09
>>514
今現地でその様子を見てるけど、大元(FOX)とはもう決裂してしまっている状態。
したらば避難所で収容しきれるかどうかが問題になってる。
531名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:09:47 ID:PxiuCbzw
532名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:09:51 ID:PxiuCbzw
533名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:09:54 ID:PxiuCbzw
534名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:09:56 ID:PxiuCbzw
535名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:09:59 ID:PxiuCbzw
536名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:10:02 ID:PxiuCbzw
537名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:10:06 ID:PxiuCbzw
538名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:10:25 ID:PxiuCbzw
539名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:10:27 ID:PxiuCbzw
540名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:10:30 ID:PxiuCbzw
541名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:10:35 ID:PxiuCbzw
542名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:10:38 ID:PxiuCbzw
543名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:10:38 ID:VSNy1/gw
ちくしょう、来やがったか
544名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:10:41 ID:PxiuCbzw
545名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:10:44 ID:PxiuCbzw
546名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:10:47 ID:PxiuCbzw
547名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:10:51 ID:PxiuCbzw
548名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:10:54 ID:PxiuCbzw
549名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:12:29 ID:F5CZlWYB
爆撃か?
爆撃がはじまったのか??
550名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:16:22 ID:SfIfBDBQ
止まった……
jimが止めてくれたのかな?あるいはゴッドかなたさんが……
551こなたちゃん:2007/12/26(水) 20:17:51 ID:iqbyUD+y
ばくぎぇきになんかまけないで、がんびゃってくだしゃいみなさん!!
552名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:18:40 ID:SfIfBDBQ
したらばの避難所は難民であふれかえる可能性があるからなあ。
自前で準備したほうがいいかもしれん。
微妙なとこだな。

まあ、まとめwikiがあるから、避難所がどこになってもここで告知すれば集まることはできるな。
本当にありがたい……
553名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:18:41 ID:cowYHyjv
あぼーん便利でワロタ
どうなってんだ?
554名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:19:46 ID:13Mp1kNJ
555名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:23:14 ID:SfIfBDBQ
連投スマorz

>>553
サーバーの運営がキレて、あらゆる規制を解除してしまったらしい。
その途端、愉快犯がスクリプトで爆撃をはじめ、埋め立て&ゴミスレ立てで板を機能しなくしていってる。
葉鍵とかピンクニュースとか、全滅した板も出てきてる。
運営が内部でもめてるようで、今のところ規制再開の目処立たず。
今はjim(アメリカでサーバーを運営してるオペレータ?)が、スクリプトがくるたびにIPをブロックしてくれてる模様。
いつこのスレも流されてもおかしくない状態、ってところ。

>>554
愛の力で守ってくれー
556名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:25:25 ID:cowYHyjv
>>555
ふーん…

あきら「ようは暇人がいるってことね」
みのる「あきら様っ!(焦)」

回避方法はないの?
55743Hev0JB:2007/12/26(水) 20:31:53 ID:43Hev0JB
すまんが爆撃って定期的にくるもの?
今年がネラー初年の18歳なんだ・・・誰か教えてください。
あとageるべき?sageるべき?
558名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:34:13 ID:zV934nAj
ええい、超臨時!


「お姉ちゃん!怖いよ!」
「つかさ、落ち着きなさい!大丈夫、大丈夫よ……」
 恐怖におびえるつかさを、かがみはぎゅっと抱きしめ、少しでも安心させようとする。
 しかし、かがみにも「確信」なんてものはなかった。つかさを抱きしめたことも、実際自分に
対しての気休めであったことも確かだ。

「つかさ、……泣いてるの?」
 つかさは、顔をかがみの服にあてたまま小さく「うん」と言った。
「だってお姉ちゃん、怖くないの?」
「それは……」
 怖い。それは本当だった。しかし、今それを言ってはいけない、その思いが、かがみを思い
とどまらせた。
「それは……、怖がっていたって、どうしようもないじゃない。もしここに何が起こっても、もし
私たちが離れ離れになっちゃっても、私たちは姉妹。それも双子じゃない。心はいつでも一緒よ」

 揺れが収まった。しかしいつまた危険が訪れるかわからない。
 だからこそ、私がつかさの分までしっかりしなきゃ。そして、何としても二人揃って生き延び
なきゃ。かがみは心の中で強くそう誓った。


 あれ?俺、以前にも微妙に似た感じの作品を書いた気がw
559名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:39:31 ID:SfIfBDBQ
この状況下で即興SSとは!
職人の魂を見た……
56043Hev0JB:2007/12/26(水) 20:45:15 ID:43Hev0JB
OK、理解した。つまり・・・・
許せない奴らがいても職人さんの魂は健在とゆうことかッ!!
561名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:51:12 ID:HKUPxDjr
もちっと先になるだろうけど、今は投下して大丈夫なのか?
(=避難所に行った方が良いのか?)
562名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:55:19 ID:niwOrnoH
「ちょっとあんた、何とか出来ないの? 神様でしょ?」
「いえそれが、今はちょっと格下げされてまして」
「……」
「あっ、い、今「やっぱり使えなかったか」って考えてましたね!」
「いえいえそんなことナイデスヨ」
「何故カタコト!?」
563名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:55:48 ID:tb5mv6Ok
あきら「甘い甘すぎる!」
みのる「なにがですかあきら様!」
あきら「こんなことで!こんなことであたしがへこたれると思ってるわけ?!ほら白石、あんたもなにか言いなさいよ!!」
みのる「…僕はこれですね…」

「 立 て よ 国 民 !!!」

あきら「エロパロ住民よ、へこたれるでない!!この戦争は、我等のものである!!」
みのる「ジークあきら!ジークあきら!ジークあきら!」


すいません、例の人ですいません。
564名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:57:14 ID:a48fnwCP
新作はじゃあ当分は無理か・・・まとめでも見てまたりと過ごそう
短篇ばっかり読んでるからこの機会に長編でも読もうかな、なんかオススメある?
565名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:57:18 ID:SfIfBDBQ
>>556
残念だけど、俺たちでできるレベルの回避方法はほとんどないみたいだ……
「下のスレから爆撃されてる」という情報が正しければ、ageることで少しは延命できるかもしれないが、
スクリプトに対するIPブロックが間に合わなければ全滅だし。
ここは、IPブロックしてくれてる人の頑張りに期待するしかない。

>>557
普通はこんなことはないよ。あっても規制ですぐに止められる。
今はその規制が解除されてしまっているうえに、復旧の目処がたってない状況。
運営陣のいざこざが解決されない限り、このままな気がする……
こんなこと以前にあったっけか?なんだかんだで2ちゃんに数年いるけど初体験だ。

>>560
今はこんなスレチなことばかり書いてるけど(ホントスマン)、
まだまだ俺は書く気満々だぜ!
まとめWikiを見たところ、仮の避難所もできたみたいだし。

さて、俺も構想を練るかな……逆に燃えてきた!
56643Hev0JB:2007/12/26(水) 21:20:43 ID:43Hev0JB
>>565
ありがとうございました。
なるほどそうゆうことですか。
・・・「状況は芳しくないわね。」
「白旗でも上げますか?」・・・「その前にちよっちやってみたいことがあるの」
「なんですかあきら様これは!これじゃまるでエグハァ!」
あきら「うるさい!こうゆうのは気分よ!気分!」
白石「だからって殴ること・・・」
567名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 21:20:59 ID:niwOrnoH
>>564
とりあえずてけてけかなたさんでも読破して泣くべきだ
誰もが通る道ですから!
568名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 21:26:10 ID:FecdjDie
この神聖なスレを荒らす奴がくるとは・・許せん!
569名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 21:32:52 ID:xUV4X1PA
さすがにエロ板なのに神聖とか言いすぎだよw真性なら認めるがwww

夏と冬に鯖で揉め事があるのはいつもの事
57019-24の人:2007/12/26(水) 21:56:29 ID:Tva/WDrS
やれやれ・・・・・せっかく色々とネタが浮かんでこれからまた書き出そうって時に・・・・・

現在のスレ容量は455k、短編2〜3本ならまだ行けるか?
571名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 21:59:57 ID:IViw8GSi
保守爆撃で埋められるのも癪だし、いいと思う

それにしても、こんな状態でもネタにしてしまういつものノリで吹いたw
572名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 22:06:24 ID:niwOrnoH
でも割り込み覚悟だね
いつまた保守連打が来ないとも限らないし
573名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 22:14:12 ID:VSNy1/gw
「よっしゃ、こうなりゃウチらも便乗や!」
「え、な、なにを――?」
「保守ってことにすれば、普段出番の少ないウチらも活躍できる。一石二鳥やないか!」
「でも、私、人妻ですし……」
「なに言うとるんや、緊急事態やで。これを逃したらもう……」
「先生、こんなところに居たんですか。パーティのみんな待ってますよ? はやくしてください」
「ちょ、泉、待て、まだ話が終わってな――」
「ゆい姉さんゴメンね〜。今すぐ連れて帰りますんで」
「なにをすんのや、離せぇ〜、ウチの出番がー! 活躍の場がー!!」
「助かった……」

  ***  ***  ***

「あやの、見ろよこれ、なんだか知らないけどお祭り騒ぎみたいだぜ?」
「……お祭り?」
「クリスマスも終わって、大晦日や元旦まで暇になるかな……と思ってたらとんだサプライズプレゼントだね」
「お祭りはお祭りでも、悪い意味でのお祭り……」
「どっちでもいいよ。同じアホなら踊らにゃ損損ってね」
「踊るとか踊らないとかそういう問題じゃなくて……」
「おぉぉ、ワクワクしてきた! 私もちょっと様子を見に行ってくる」
「みさちゃんダメ! それは泉ちゃんが言ってた『死亡フラグ』――!!」

  ***  ***  ***

「あれ? なんか様子がヘンだよぉ」
「敵が近づいてる。今度はいつ爆撃がくるかわからない」
「このままじゃみんな駄目になっちゃう……どうしよう」
「ゆたかはここに居たら危ない。逃げて」
「でも、みなみちゃんは? もしもこのままみなみちゃんまで巻き込まれたら……」
「大丈夫。私は絶対帰ってくる。また避難所で会えるから、それまで一旦お別れ」
「そうだね……。うん、わかった。じゃあ、『さようなら』じゃなくて、『また後で』ね」
「『また後で』……」

「……おっと、こんな非常事態になに妄想してるんだ、私。自重しろ〜自重しろ〜!」
「さて、ひよりん。原稿ははかどってるか?」
「ゔ。だけど部長、急いで逃げてきたのでペンがないです」
「そこに焼け落ちた柱があるだろ? 木炭だと思って描くんだ」
「部長、原稿用紙もないです」
「ミスプリントの裏紙ならここに沢山ある。描くんだ!」
「部長、机もないです」
「みかん箱がそこに転がってる。描くんだ!!」
「部長、本気でこの混乱の中、原稿を描くんですか?」
「あたりまえだ。決戦まであと何日だと思ってるんだ。原稿落としたくなければ今すぐ描け!」
「ひぃぃぃぃ」

  ***  ***  ***

 チ――――ン。
「……かなた、こっちの世界は大変なことになってる。今はまだ皆無事だが、これからのことは保障できない。
 このまま爆撃が続けば、家族がバラバラになってしまうかもしれない。
 かなた、どうかオレ達一家や、このスレ、いや、この板までも見守っていてほしい――」

『ふふ、そう君ったら大げさね。でも、わたしで力になれるなら……』

「――今何か聞こえたような……?」
574名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 22:35:03 ID:kBMDOpr2
「相変わらず、ここはにぎやかだね」
「そんなこと言ってる場合かっ」
「でも、pinkと2chのいざこざって当たり前にあるし」
「こなちゃん、そうなの?」
「そだよ。それに、荒らしもスレの賑わいって言うじゃない」
「いや、それは過疎スレだけだろ」
「こなたお姉ちゃん。ここどうなっちゃうの?」
「う〜ん、なるようになるとしか…」
「でも、このままじゃ…、ゆたかと私の愛の語らいが…」
「きたっす、今のいただきっす」
「そうよっ。このままじゃ私とこなたの愛の巣がなくなっちゃうじゃない」
「かがみさん、独り占めはどうかと…だばだば」
「そうだよ、お姉ちゃん。今からこなちゃんお持ち帰りするのは私だよ」

「…こちら、コナーク。只今よりダンボール箱に潜伏する…」

クリスマスには間に合わず(今日ほぼ書きあがったw)
遅筆な俺が書いてたのと近い設定のSSが投下され(いや、まじで…)
風呂に入ってる時にネタを思いついたのにこれかよ…orz

「お〜い、こなた〜。俺の出番はまd」
575名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 22:41:37 ID:WB2VI+os
>>554
これは…
ここ最近のTSの流れにどっぷりはまった俺には最高の燃料だ!!
576574:2007/12/26(水) 22:55:06 ID:kBMDOpr2
あれ?強制的にageレスになってる?
それよりも、慌てて書いたら、そうじろうの台詞で間違いが
俺の出番→お父さんの出番
だた〜よ
577名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 23:12:25 ID:S9BV8LBZ
今北産業こな☆フェチ風に!
578名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 23:20:41 ID:05rb0QxY
>>577
「管理サイドの揉め事が原因で荒らしが発生しやすくなっていますので、とりあえず泉さんのうなじをぺろぺろして気持ちを落ち着かせますね」
「スレが見られなくなったときには、まとめwikiに集まって! 避難所も出来てるわよ。あとこなたのミニマムおっぱいハァハァ」
「みんな、こういうときこそ私たちのおきらくさを思い出して、落ち着いて行動してね。こなちゃん良い匂い、くんかくんかくんか」

「あー、うん、そういうことらしいから。ていうか3人とも非常時だってのに発情しすぎ」
579名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 23:22:17 ID:a48fnwCP
>>575
俺もTSものにみえたぜ兄弟
しかし今連載してるTSものもだけど、何故か切ない展開が多いのな
少女漫画展開というかなんというか
580名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 23:22:50 ID:S9BV8LBZ
>>578
ありがとうございますだばだば
581Foolish Form ◆UEcU7qAhfM :2007/12/26(水) 23:52:25 ID:HKUPxDjr
>573-574
おおぉグッジョブ!!

ここは任せろ、俺もすぐそっちへ行く!
だから、お前らは早く行け!!



……さて、明日とか言いながら明後日になってしまった。
果てしなく申し訳ない。今から投下する。

ちょっと壊れたゆーちゃんだが、まぁ、気にしないでくれ。
それでは、一日遅れの、メリークリスマス。あ、いや、メリークリ○×ス?
582名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 23:53:34 ID:IViw8GSi
ゴッドかなたさん「上げ離脱します。こんなことしか出来ませんが、何もしないよりはマシです」
583Shifting heart -episode4B- 1/5:2007/12/26(水) 23:54:36 ID:HKUPxDjr
 みなみちゃんを連れて、私は自分の部屋に戻る。バタンと閉めたドアの音が、いやに大きい。
横を見上げると、みなみちゃんの方がもっと神妙な顔をしていた。
 いつもより新鮮な夜が始まろうとしてて、私は不思議な高揚感に包まれていた。

「へぇ、これ、ピンクローターって言うんだ……」
『初心者のアナタからテクニシャンのアナタまで! シンプルイズベスト、超定番の一品!』
 そんなキャッチコピーがカラフルに踊ってて、何も知らなかった去年までの私が見たら、
きっと百均か何かのマッサージ器だと勘違いしたんじゃないかと思う。
 今年に高校に入ってからは……お姉ちゃんと田村さんから、それはもう嫌になるほど教わった。
「いいですか、小早川さん。愛というものはですね、障害があるからこそ激しく燃え上がるものなんです!
世間がなんと言おうと、私は小早川さんと岩崎さんを応援し続けます!!」
「ゆーちゃん、遂にこっちの世界に来ちゃったんだね。うんうん、ひよりんの幸せそうな顔を見れば分かるよ。
まずはオードソックスなアニメから観ていこうね。そうだなぁ、取り敢えずハルヒかな。
あとは京アニとエヴァとさくらを中心に、あーでもシト新生はゆーちゃんには辛いかな?」
 アニメとかゲームとか漫画とか、あとはかがみ先輩からライトノベルも沢山読ませてもらった。
でも気が付いたら……お姉ちゃんや田村さんがいう「深み」に、どんどんはまっていったんだ。
えっちなゲームとか、時々お姉ちゃんに付き合わされたり……はぅ、思い出しただけでも恥ずかしいよ。
 その中に出てきた『機械』に、とってもよく似てる。こんなにちっちゃい、卵よりもっとちっちゃいのに、
みなみちゃんを、私の手よりももっと、キモチよくできる。
「そ、それじゃあ、使ってみようか?」
「う、うん……」
 こんなのが今目の前にあるなんて、今もちょっと信じられない。文字通りゲームの中の世界にしかないと思ってたのに、
まさかお姉ちゃんがクリスマスプレゼントに送ってくるなんて……
 でも、使わないっていうのも何だか悪い気がしたし、何より好奇心が疼いて仕方がなかった。
これを使ったら、みなみちゃんはどんな顔で悦んでくれるんだろう?
 少しワクワクして、少しドキドキして、箱からそれを取り出した。すごく簡単な作りの、丸くてピンク色のモノ。
細長いケーブルが、小さなつまみのあるスティックに繋がってる。裏を返すと、電池入れ。
そこに付属の単四電池を入れて、スイッチをONにすると、いきなりそれはぶるぶると震えだした。
「ひゃっ!」
 私は慌てて放り投げる。ベッドの上に落ちたそれは、携帯のバイブ機能みたいに震え続けてる。
でも携帯と違うのは、途切れないでずっと震え続けてて、それに何より、携帯よりももっと、えっちな音だった。

 私がもう一度拾い上げるてスイッチを切ると、まるで壊れたみたいに動かなくなった。それは当たり前なんだけど、
あんまりびっくりしちゃってて、一瞬何が何だか分からなくなってた。
 みなみちゃんを振り向くと、こっちもこっちで真赤な顔をして、恥ずかしそうに俯いてた。
ふふ、これから沢山可愛がってあげるからね、みなみちゃん。
 ひとまず深呼吸して、改めてスイッチを入れる。目盛りを回すと振動が強くなって、戻すと弱くなるみたい。
それで、これをみなみちゃんに当てて……と。
「きゃっ、く、くすぐったいよ、ゆたか」
 まずは軽く首筋に当ててみる。耳を軽くくすぐるようにして、うなじの方へ。
髪を掻き上げた時にふわって来る匂いで、もう私クラクラしちゃいそう。
くすったがって身体をくねらせるみなみちゃんを押さえつけるようにして、肩に当てる。
「あ、これちょっと気持ちいいかも」
「本当? みなみちゃん」
 実際は肩を揉んでるのと変わらないから、それは気持ちいいんじゃないかなぁと思う。
だから、私はもっと別な「気持ちいい」を探しに、ローターを胸まで下ろしていった。
私より小さくて、ううん、多分誰よりもまっ平らで、でも誰よりも温かい場所。
 何事でもみなみちゃんの方が凄くて、背も高いし、足も長くて、健康で、成績も良くて、でもここだけは、私が勝ってる。
ちょっぴりだけど、どんぐりの背比べだけど、勝ってる。そんな場所。
「あ、ふぁっ……」
 サンタ服の上から柔らかく撫でただけなのに、もうえっちな声出しちゃってる。って、ん?
「この服の生地、まさか?」
 空いた手でさわさわと触ってみると、やっぱり。この服、胸のところだけちょっと生地が薄いよ。
田村さん、友達相手に一体ナニをやっていたの……?
584Shifting heart -episode4B- 2/5:2007/12/26(水) 23:55:21 ID:HKUPxDjr
「くしゅんっ! あー、誰か噂してるのかな?」
「ひよりん、コノ時に噂をシてるのはゆたかに決まってるじゃないデスか?」
「あー、それは一理あるね。何せあの衣装、パティと泉先輩の意見をふんだんに取り入れた結果、
何というか、完全にイメクラの衣装と化しちゃったからねぇ……」
「ナニを言ってるんデス! イメクラなんていう『商売』じゃアリません! これはレッキとした愛の行為デス!! ……くしゅっ」
585Shifting heart -episode4B- 3/5:2007/12/26(水) 23:56:05 ID:HKUPxDjr
「そういえばみなみちゃん、どうしてブラジャー着けてないの?」
「……この服には要らないって田村さんが」
 あぁ、もう田村さんありがとう! 前言撤回! こんな風にみなみちゃんをメイクアップできる田村さんは天才だよ!
私、この高校に入って本当に良かった……神様、感謝しています。
 片手でローターを、もう片方は素手で、みなみちゃんの胸を優しく弄る。
時々、少しずつ大きくなってきた蕾に触れると、それだけでみなみちゃんは可愛い声を上げる。
そこをローターで刺激してあげると、みなみちゃんの全身から汗が噴き出してきて、私の理性がどんどん溶けていくのが、
少しずつ手を下の方に動かしていくに連れて、逆にはっきりしてきた。
何だか妙に冷静になっている自分がいるのに、手と口は全く本能のままに、みなみちゃんを求めてる。
淫らしい言葉をみなみちゃんの耳元で囁いて、耳たぶを甘噛みして。
えっちなキモチがどんどん加速してるのは、多分私の方みたい。
「みなみちゃんってば、まだ胸しか触ってないのに、もうえっちなおつゆ垂らしちゃうんだ」
「ゆたか、言わないで……恥ずかしいよ……」
 ふふっ、恥ずかしがってもらうために、沢山言ってるのにね。みなみちゃんはいっつも、
どこかで心にブレーキをかけちゃうんだから。
 今は、アクセルを思いっきり踏む時間だよ、みなみちゃん。
「ホントのことでしょ、みなみちゃん? ほら、もうぐちゅぐちゅ」
 私の指がみなみちゃんのショーツに触れた時はもう、すっかりおつゆで濡れちゃってて、吸い取りきれなかった分が
太股の方に流れてた。しかもそれだけじゃなくて。
「え? みなみちゃん、これって、リボン?」
 そういえばさっきも、胸の辺りに何か生地と違う感触があったような? リボン?
 するとみなみちゃんはコクリと頷いて、サンタ服に手を掛けた。ああっ、ちょっと勿体ないよ。写真に収めとけば良かった……
そんな風に思ってるうちに、みなみちゃんは服の前をはだけさせて、スカートもホックを外して、
半脱ぎの姿で私の方を振り向いた。そしてそのまま体重を後ろに預けて、すっごくえっちな体制で私に言った。
「えっと……私からのクリスマスプレゼント。えと、その……もらってください」
「はぅっ!」
 田村さん、これは完全にアウトだよぉ! 頭に血が上ってボーっとする……あれ、なんか鼻に変な感触。鼻水?
 指で確かめるまでもなく、シーツにポトリと落ちた滴は、紅。ああ、私鼻血出しちゃったんだ。
でも、これは全部みなみちゃんのせいなんだからね! このプレゼント、ありがたく貰っちゃうよ!
「ゆ、ゆたか、目が怖い……」
 妙に唇をひくつかせて苦笑いするみなみちゃん。大丈夫、すぐに『もう一つの唇』も、沢山悦ばせてあげるから。
586Shifting heart -episode4B- 4/5:2007/12/26(水) 23:56:47 ID:HKUPxDjr
「ふあっ、ゆたか、ダメっ、そこダメぇ……」
「何がダメなのかなぁ、みなみちゃん? こんなにびっしょり濡らして、本当はシて欲しいんでしょ?」
 ショーツをずらした先にある、みなみちゃんの秘密の花園。大好きな人の大切な場所。
私は、労わるようにして、その深いところまで覗き込もうとする。
「正直になろうよ、みなみちゃん。ウソついても、いいことはないよ?」
 閉じた唇をゆっくりと押し開くと、凄く濃い匂いが私の鼻先を突いた。全身の血が熱く燃えて、今度は私が溶けちゃいそう。
えっちなおつゆもダラダラと流れてくるし、その上の方で、ちっちゃなお豆さんが食べられたそうにヒクヒクしてる。
ここにローターを当てたら、一体どうなるんだろう?
 私は、好奇心半分、みなみちゃんへの愛おしさ半分で、ローターをみなみちゃんのそこへ持っていった。
軽く外側に触れただけで、みなみちゃんは身を捩って逃げようとした。
「ほら、動いちゃダメでしょ?」
 だから、私はみなみちゃんの太股を、空いた手でガッチリと押さえつけた。いつもはそんなに力なんて強くないのに、
こういう時ばっかりみなみちゃんでも逃げられないくらい強いんだから、現金なもの。
「ダメっ、気持ちよすぎるよっ、ゆたか、壊れる、私壊れちゃうぅぅ……」
「大丈夫だよ、みなみちゃん。……沢山、壊れてね」
 私も、えっちな気分になりすぎて壊れちゃった気がする。でも、それもこれも全部、みなみちゃんがえっちなせいなんだよ?
みなみちゃんが可愛いから、みなみちゃんが愛しいから、みなみちゃんが大好きだから……
「いやっ、中に入ってくる……ゆた、かぁ……」
 私は、意を決してローターをみなみちゃんの中へ、ずぶずぶと入れていった。
いつもいつも指でかき回してるから、みなみちゃんが感じるポイントは、全部分かる。
入り口のところと、お豆の後ろ側と、一番奥。みなみちゃんに沢山感じて欲しくて、私は一番奥の方まで、
ローターをぐいっと力強く入れていった。
「ゆたかっ、ダメっ、振動が……うあ、はぁっ、はあっ……」
 みなみちゃんの声が、段々言葉にならなくなってきてる。息も浅くなってきたし、もうイキそうなんだ。
でも、まだイかせてあげない。ちょっと焦らそう。その方がみなみちゃん、もっとえっちな顔で鳴いてくれるから。
 私はそこでローターのスイッチを切って、いたずらっぽく微笑みかけた。
「そこまでダメダメいうなら、私止めちゃおっかな」
 太股を押さえつけて開いたまま、みなみちゃんを見上げる。するとみなみちゃんは今にも泣きそうな顔で、
目をウルウルさせてる。うーん、これは可愛すぎるよぉっ! 焦らして正解だった。
「え、あ、止め、止めないで……」
「えー? さっきは止めてって言ったのに、今度は『止めないで』? ねえ、みなみちゃん、どっちなのかな?」
 私がちょっとイジワルにいうと、すぐみなみちゃんは「お願い」の体勢に入る。
さあ、今日はどんな「お願い」を聞かせてくれるのかな?
「や、止めないで、ゆたか……」
「『お願い』をするのに、その口調はどうかと思うなぁ……」
 みなみちゃんの「お願い」を軽くあしらうと、もうみなみちゃんは涙をポロポロと落として、哀願し始めた。
「お願い、ゆたか、イかせて……辛いよ、もっと気持ちよくさせてよ、させて下さい、ゆたかぁ……」
 でも、私はこれくらいで許してあげない。みなみちゃんの理性が溶けてなくなるまで、お願いを言わせ続けるの。
「ろ……ローターのスイッチを入れて、私の中をかき回して下さい、私のエッチな場所、沢山いじめて下さいぃ……」
587Shifting heart -episode4B- 5/5:2007/12/26(水) 23:57:32 ID:HKUPxDjr
「それだけ?」
 追撃の手を緩めないのは、兵法の大原則。お姉ちゃんがやってたゲームのヒロインみたいに、語調を強くして問い詰める。
「ううっ、わ、私のお豆も、沢山いじめて下さい、コリコリに尖ったクリトリスも、ぐちゅぐちゅのあそこも沢山弄って下さい……」
「あそこってどこ?」
「う……あぅ……うぅ……」
 ああ、遂に泣き出しちゃった。もうこっちが折れた方がいいかな。
「よしよし、ちゃんと言えて偉いね。もう酷いことしないから、大丈夫だよ」
「うぇ、えぐっ、ひっく……ホント?」
「ホント。今からみなみちゃんのこと、沢山気持ちよくしてあげる」
 言うが早いか、私はローターのスイッチを入れて、目盛りを最強のところまで持っていった。
「うわっ、ふ、ふあっ、ひぃっ……」
 いきなり刺激が来てちょっと辛かったかな? ちょっと目盛りを下げて、みなみちゃんが気持ちよく喘いでくれるまで待つ。
そうなったら、指を入れて、ローターごと中でかき回して。
 奥にコツコツとローターをぶつけると、みなみちゃんはもう喋ることもできないくらいケイレンして、
ヒクヒクと口を動かしている。上のお口も、下のお口も。
 最後にやっと、みなみちゃんのお豆さんを食べると、もうみなみちゃんはビクンビクンと身体を揺らして、
涎を口の端から垂らすくらいになっちゃった。イキ狂いってやつかな。
それでも私は止めない。「止めないで」ってみなみちゃんが言ったんだもの。
みなみちゃんのお豆さんを口の中に吸い込んで、甘噛みする。舌でねぶって、舐めて、反り上げて。
大事な芯を守ってる皮は、完全にめくり上げられちゃってて、わざわざ抑える必要もないくらい、えっちに存在を主張してる。
 ローターを中から取り出して、お豆さんを中心に押し当ててグリグリとこね回す。
お豆さんは張り裂けそうに膨らんで、ローターと一緒にぶるぶる震えてる。みなみちゃんのここも、可愛くて仕方がない。
 最後にお豆さんを思い切り吸い上げたら、みなみちゃん絶叫して、潮まで噴いちゃった。よっぽど気持ちよかったんだね。
「って、みなみちゃん。みなみちゃーん?」
 ああ、ダメだ。気絶しちゃった。ローターの出力を上げて無理矢理起こすのも悪くないけど、流石に体力が持たないよね。
私も気持ち良くなりたかったけど、みなみちゃんに気持ち良くなってもらう方が好きだし、今日はこれでお終いにしようかな。
「おやすみ、みなみちゃん」
 ローターを引き抜いて、みなみちゃんのおでこにキスする。バスタオルと新しいシーツを持ってきて、
みなみちゃんを綺麗に拭いて、真新しくなったベッドに降ろす。
「えっと、パジャマ、パジャマ……」
 みなみちゃんのバッグを探して、中から下着とパジャマを取り出す。もちろんこれは、「いいよ」って事前に言われてるから。
いくら愛してる人にも、プライバシーの一つや二つ、あるもんね。
「よいしょ、よいしょ」
 気を失った人間っていうのは、それこそ幼稚園児とかじゃないと重くて持ち上げられない。
それに、冷静になりすぎて、こう、なんというかパワーがなくなると、さっきまで軽かったみなみちゃんも、
非力な私ではかなり辛い。
 それでも、なんとか頑張ってみなみちゃんをまともな格好にすると、途端に眠気が襲ってきた。
疲れちゃったんだろうか、それとも……?
 とっても億劫だけど、頑張ってパジャマの掛けてあるハンガーまで、のそのそと歩いていく。
やっとの思いでパジャマを着ると、私はみなみちゃんの肩に寄り添うようにして抱きつき、目を閉じた。

 おやすみ、みなみちゃん。来年もよろしくね……
588Foolish Form ◆UEcU7qAhfM :2007/12/26(水) 23:59:50 ID:HKUPxDjr
もはや言うべきことはあるまい……この板までもが潰れないことを、
俺は祈るだけさ……


何で遅れたのかとか、それはまぁ聞かないで下さいOTL
589名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 00:01:34 ID:+g4jzd+K
GJ!夢見る力がある限り愛は消えない!
59043Hev0JB:2007/12/27(木) 00:12:48 ID:JhCUcPNr
GJ!我々のらき☆すたを愛する力があればたとえこれが最後のレスになっても復活するさ!
こなた「何度でも蘇るさ!」
かがみ「やると思ったわ」

いや、妄想の壁で防ぎますか!
591名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 00:14:15 ID:HcSPOlHw
>>588
ナイスエロ!(*´Д`)b
みなゆたはいいですなぁ。
592名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 00:19:15 ID:IBqvAfln
>>588

               ζ
               ζ シュウゥゥゥ…
       ⊂⌒~⊃*。Д。)

ものすごい破壊力に粉砕されましたw
もはやこれ以上の言葉はありません、GJ!
593名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 00:23:45 ID:hUO5Sv/I
>>588
GJ! 久々のみなゆた。好きっす。

さて、そろそろ次スレの季節だけど、どうする?
次スレ立てるか、ほとぼりがさめるまで避難所生活するか
(避難所:ttp://www.sonokawa28.net/bbs/luckystar/)
594588:2007/12/27(木) 00:23:46 ID:b7y/Ls8m
あぁ、一つ言い忘れ。追伸のようなものだけども。

「Black Heart」と「Shifting Heart」は別物です!

言いたかったのはそれだけだ。
俺の中のゆーちゃんはデフォルトで少し壊れてるが、
半年前のアレは少し極端なネタだった。



>591
志村、カップリング逆! 逆!!
595593:2007/12/27(木) 00:25:00 ID:hUO5Sv/I
私もカップリング逆でした……。
sorry……。
596名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 00:28:00 ID:JI7soC2k
>>593
現状ならスレ立てしちゃっていいと思う。
攻撃が発生したら避難所と兼用でもいいと思うし、主流はあくまでもこっちってことで。

避難所はとりあえずスレ立て規制しときましたお。
現状はあれで十分だと思うし。
597593:2007/12/27(木) 00:38:43 ID:hUO5Sv/I
>>596
おk。
ところで避難所って>>1に入れるべきでしょうか?
598名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 00:42:29 ID:JI7soC2k
>>597
うーん、今回の件が件なんで、今のところは避難所の件はwikiの説明の所にプラスして
「避難所の行方はこちら」の一文のみとかでもいいんじゃないかとか思ったりしてみたり。
599名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 00:42:36 ID:+g4jzd+K
避難所はありますが、一応ここでも立てませんか?
どういう結末になるかわからないけど、これだけ時間が経ってしまうと、爆撃前のデータに戻すのは無理でしょう。
このまま規制復旧&ゴミスレ削除、なんてことになったら、く戻ってきた板住人で一気にスレが立って、
「スレ数オーバーで立てられないよ〜かがみん(〒ω〒.)」、なんて事態にもなりかねないし。

あと、まとめwiki転載のためにも、ログは各自こまめに確保したほうがいいかもしれませんね。
600名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 00:46:45 ID:7MZGPMEN
違う作品のネタですまぬ。

少女「今度はインターネットを使って、そのユーザから『存在の力』を喰おうって狙いね。
 紅世の徒も情報化社会に対応したって訳ね」
少女のペンダント「関心している場合ではない。
 今回は人間が構築したモノを利用しているだけあって、今までの戦い方で討滅出来るとは限らぬ。
 我も流石にこの手のモノには不慣れであり、的確な忠告が出来ぬ」
少年「そうか。この掲示板を利用して『存在の力』を喰うという事は、
 最終的に掲示板そのものも破壊されるということか。
 ということはAV板やPINKニュース板が見られなくなるというのか。
 それは厄介だ。何とかしないと!」
ペンダント「やれやれ、この期に及んで自分の都合しか考えていないとは…」
少女「うるさいうるさいうるさい! 人間や掲示板がどうなろうが関係無いわ。
 それよりも世界が歪んでしまうことを心配しなさいよ!! このエロ悠二!!」


かがみ「──てな具合に、不覚にも他の作品の電波を受信してしまったわ」
こなた「かがみんや、ラノベの読み過ぎだよ」
かがみ「アンタだってアニメ版観てるでしょ? 生で」
こなた「うるさいうるさいうるさい」
かがみ「ぶっとばすぞ。
 でも、このスレが無くなるのは私も嫌だわ。
 『エロパロ』板で唯一やらしくない素晴らしい作品も沢山投稿されているというのに。
 ねぇこなた、何とかならないの?」
こなた「流石に私もコンピュータの知識は持ってないよ。
 せいぜい電源入れてエロゲやるくらいしか出来ないよ」


少年「ぼ、僕に何か出来ることは無いかな?」
少女「自分で考えなさいよ!!
 敵をおびきよせる為に、例の掲示板を囮に使うわ。悠二、パソコンを操作しなさい」
少年「それくらい自分でやれよ」
少女「うるさいうるさいうるさい。私は徒を討滅するのが専門なの!!」

こなた「おーいかがみん」
かがみ「何よ!」
こなた「妄想もそこら辺にしないと、収拾つかなくなってるよ」
かがみ「うるさいうるさいうるさい」
こなた「………………」(可愛い)
601593:2007/12/27(木) 00:57:44 ID:hUO5Sv/I
>>600
すまぬ、ネタがわからぬ……。

まとめると>>1

アニメも好評のうちに終了し原作も大好評連載中、PS2版も08年1月発売予定の「らき☆すた」でエロいの行ってみよ。

☆カップリングは自由
☆基本的に百合マンセー
☆801は禁止(と言っても男キャラあんまいねぇ)
☆投下した作品の保管を希望しない場合、前もってその旨を知らせること

※マナー等※
※割込みを防止するため、書き込みや投下の前等にリロードを。
※荒らしや煽り、気に入らない人・作品等はスルーで。
※グロやSM、鬱モノなどの過激な内容は断りを入れてから投稿する
※読者=主人公の作品(いわゆる俺キャラもの)についてはNGワード指定や断り文を確実に。
※480KBまたは950レスのどちらかに近づいたら、次スレの準備を。

■みゆきさんの一言メモ
・投稿の際に、メール欄に半角英数でsageと入力すると、スレッドを上げずに書き込めます
 『sage』では有効になりませんので、全角・半角を確認してください
・スレッドの閲覧・書き込みは、絶対ではありませんが専用ブラウザの使用を推奨します
 これにより『人大杉』のエラーが回避できます
・SS投下は、一度メモ帳やワードパッドなどで書き上げてからまとめて投下してください
 投下間隔があくと、他の方がレスできなくなってしまいます

マターリはぁはぁしましょうか。

☆まとめサイト(管理人と職人に感謝!)(避難所の行方はここ参照)
ttp://www33.atwiki.jp/kairakunoza/pages/1.html
☆派生サイト:てけてけかなたさん伺か化計画
ttp://neo-experiment.hp.infoseek.co.jp/index.html
☆前スレ
らき☆すたの女の子でエロパロ29
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1198241946/l50

にして、次スレを立てればいいということですね。
602593:2007/12/27(木) 01:07:38 ID:hUO5Sv/I
立ててきます。
603名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 01:09:42 ID:hUO5Sv/I
604名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 01:50:11 ID:7MZGPMEN
>>601
すまん。小説が原作だからかがみにでも訊いておくれ。
多分みwikiさんよりも延々と熱く語ってくれると思うから。

こなた「あの、アニメ版も東京と大阪でやってるんですけど」


アホな話はさておき、こなたとかがみとつかさを昭和53年に送ってみました。
どういう展開になるかは作者も分かりません。

第一弾の投下は騒動が収まってからになりそうですね。
605名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 02:09:44 ID:tYQJQMi0
おもちうによ〜んがあるのに
いままで作品がないのが不思議なのが餅と餅つきネタ
自分も考えてみたんですが難しくて奇跡的な電波が届かないと
年末までにはできそうもありません

餅と言えば
愛しい人のために、出掛けに手に握った米が着く頃には手の中で餅になるほどの
思いを込めて幾山越えて毎夜訪ねる娘
ところが男は、毎夜訪ねてくるその一途さに、娘が魔性の者ではないかと
怖くなってある晩途中で待ち伏せして娘を谷底へ突き落とす
そこには赤いつつじが咲くようになる
といった民話があります

つかさとこなたの、ゆっくりな恋ならこんな事になる心配はないと思いますが
思いの強さも時には悲劇になる…
かがこな ゆきこな みなゆた にはこんな話も有り得るかなと…
私の勝手なキャラ妄想です
606名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 02:23:14 ID:+3kigjt0
「ねぇねぇ、ひよりちゃん」
「なんスか、つかさ先輩」
「えっとね、漫画はもうすぐ出来るの?」
「ん〜…まだもうちょっとッスね…」
「じゃあさ、また私のネタ使ってよ」
「えっ………っと…どんなのッスか?」
「ん〜とね……お正月とかさ、おもちをたくさん食べるじゃん?」
「そうッスねぇ…もうすぐそんな季節ッスね」
「そこでさ、ほらよくおもちうにょ〜んとかなるよね?」
「……」
「それで、このネタどうかな?」
「じゃ…じゃあ喜んで今度使わせてもらうッス…」
「うん!楽しみに待ってるよ〜」
607名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 06:26:27 ID:cfbpJLcn
607
608名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 13:49:16 ID:x1c07xdN
608
609名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 14:18:14 ID:24Z41gzf
かがみ餅を見ながら

「上がこなたで下が私…こなたが上で私が下…はあはあ」
「おねえちゃん、どんだけー」
610名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 14:34:48 ID:x1c07xdN
「すると一番上のみかんは私でどばどばどば」
611名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 15:07:25 ID:jJw8j53/
30スレか…
612名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 16:37:59 ID:Z+YPk4ck
感慨深いですなあ……
というわけで埋め!
613名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 17:36:05 ID:JhCUcPNr
さあ、埋めるザマスよ〜!
614名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 17:44:59 ID:iVQ5PSeo
    , ー- 、             , ー― 、
  , '       ヽ          , '   _、 ヽ
  ,'  r  ̄`ヽ   } ____、 f  イ    ヽ ヽ
 ,  f     l  j'_,--―ー--_ヽl  {     }  i
 {  弋    ノ  ', - ':  ̄ ̄ ̄.: :`ヽ 弋_   ノ  ソ
. 弋  ゝ、 - /: : : : : /: :/| V :、: :`ヽ  ̄   ノ
  ヽ、 _ / /: : : :__./: :/ | V |、: : :`r-ー '
    7: : : フ'|: :| : :,///./  |  V |、ヽ、: :`ヽ
    |: : : : : :ヽl: : : / //   |  ヘ∧: : : : iヽヘ
    |: : : : : : v: : :/ レト   |  ,-|、 V: : :.|: : |ヘ\
    |: |: : : : :`、/≦チミ゙     テモミ、、|: : |: : |: :| \
    |: .ヘ: :. ヘムrイ:ノ::::|     ト::イ:}ゝ|: :/: : :|ヽ|   \
    |.ト .fヘ: :.ヘ:ヽ{ヒ:メ:リ     セ:メリ '/|/:∧ :|     / スレ立ておちゅー
    |.|ヘ:(tヘ、: :ト: :ヽ-'      `ー'  { |: .ハ: |    ./
    l ヽ>ヘ: : トヘ,"   r ‐i   " ノ: :/  V   /
    ,./   \.:| | \ `‐'__ ,.- ヘ ! /      /
    <、     ,>| ' ̄`ヽト、|./レ  V lハ  _ _/
     \  ,       'v v     /.r'^'、 ̄
      L/        | L_-,r-亠く_ノ
      /   ヽ      ー-ー‐'  ζ
     /     ` 、       ,-ー'
     /        >、    ,/
615名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 20:31:41 ID:tZgpvntH
まともに埋めなさいよ!
616名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 21:16:00 ID:Ir8/8SjB
>>614
「埋めついでにお持ちかえりだばだば」
617名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 21:57:31 ID:v4SkUL9t
「ねえ、田村さん」
「なんですか、柊かがみ先輩」
「かがみ先輩でいいわよ、
つかさ、『ひよりちゃんが作品作ってくれる』喜んでるの、
私も楽しみにしてるから頑張ってね」
「え、さっきの話ですか、もちろんです、かがみ先輩」
(ヤバイっす!正直にできないって言えばよかった!)
618名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 22:15:42 ID:x1c07xdN
「そ、そうだ!あとがきページにイラストとして載せればいいんだ!
 小早川さんと岩崎さんが一つのお餅をうにょーんて…

"ゆたか、ほっぺにおもちが…"
"みなみちゃんこそ…"

やがて二人はお互いのあんなとこやそんなとこをうにょーんて!うにょーんて!
いや!こここんなのつかさ先輩に見せられないッス!これはあくまでもあとがきの
一コマに使うのであって、このネタはちゃんと別に取っておかなきゃ!(以下三百七十二文字削除
619名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 22:38:58 ID:kLe9E3uB
age
620名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 23:03:13 ID:PCuY4btR
「………………お、イベント発生の予感?」
 カチ、カチ
「……………………」
 カチ、カチ、カチ
「よし、選択肢出た。セーブしてGO!」
 カチ
「…………うわお、これ本当に鬱ゲー? 抜きゲー並のCGとテキストじゃん」
 カチカチカチカチカチカチ――
「……実に興味深い」


「あの〜? お姉ちゃん」
「ぅわ、ゆーちゃんいつから後ろに!?」
「お姉ちゃんが『俺はこの赤の扉を選ぶぜ』の選択肢をクリックした辺りから……」
「よりにもよって一番××なところ、か」
「あ、の、その、あんまりにも夢中でマウスをクリックしてたから、つい」
「いや、悪いのはカナル型のイヤホン使ってた私だから……気にしないで」
「でも、でも」
「というか、今のことは忘れて。忘れるよね? 忘れろ〜!」
「え? え!? えぇ〜??」
「ここまでしても忘れてくれないなら、最後の手段として……あなたも、こっちの世界に……」

 ぴろーん
『メールが届いています』
「ん? こんなときになんだろう」

『to:こなた
 from:そうじろう
 こなた、オレの部屋まで声、届いてるぞ
 あんまりゆ〜ちゃんをいじめちゃダメだ』

「な――――!!」
                    終われ
621名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 23:10:37 ID:JoXnYY2C
「なかなか埋まらないわね?」
「そうだね、お姉ちゃん。とりあえず、どうしようゆきちゃん?」
「私に聞かれましても、困るんですが」
「ゆたか。取りあえずこのスレが残ってる間は、私と…」
「みなみちゃん。私はどこにも行かないよ?」
「いや、でも……泉先輩と……」
「ほら、>>583-587を見てよ」
「そう、そうだねゆたか…」
「どうしたのみんな?お、ゆーちゃん、今から海見にいこっか」
「お姉ちゃん、もうちょっと待てくれる?」
「あれ、ゆーちゃん。やっぱりみなみちゃんのことが…」
(私はどうしたら良いのかな?)
「泉さん。私の元に戻ってきてくださいだばだば」
「ねぇ、一つだけ言っていい?」
「お姉ちゃん、声が怖いよ。取りあえず、バルサミコ酢呑んで落ち着いて」
「いや、十分落ち着いてるから」
「本気で怒ってるかがみんも萌えるねぇ。で、何を怒ってるのかな?」
「それはね、これを書いてるそこのあんたっ。
 私とこなたのクリスマスSSを落とすわ、
 思いついたネタを一月以上かけてるせいで先を越されるわ。
 それ以上にムカつくのは、切羽詰った状態で>>574みたいな人の作品を使って、ネタを書いてることよっ」ハァハァ…
「さらに、ここでも人の作品使ったネタ書いてるしね〜。これはもう極刑しかないでしょ」

いや、まじですみません…orz
と、取りあえずpinkも落ち着いたみたいなんで、埋め協力とことでご勘弁を
622名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 23:30:26 ID:v4SkUL9t
勝手にマルチエンド

ゆうちゃんが逆襲、
「おねえちゃんこそ、私がゲームの事なんて忘れさせてあげる」
「むふぅ、あ───h、ゆうちゃんやめて」
その声を聞きつけたそうじろう
「デジカメ♪デジカメ、電池チェック」
…そうくん!…
「わあ、かなた!」
デジカメの液晶に現れたかなたに
そうじろうはフリーズ

…まあゆうちゃんとなら…
かなたの姿が液晶の奥に消えると
デジカメの電源が切れた

翌朝
「なんや、いずみぃー、泉は休みかあー?」
いつもならこの瞬間に飛び込んで来てマシンガンのように言い訳をする
のが朝の風物詩だが、
この日こなたはベッドから起き上がれず本当に欠席であった
もちろんそうじろうは、原稿を落とした

                   こんどこそ終われ
623名無しさん@ピンキー:2007/12/28(金) 00:13:24 ID:oGPjwBD2
>>622
イイヨイイヨー

……それにしてもなかなか埋まらないなw
624名無しさん@ピンキー:2007/12/28(金) 01:44:27 ID:tJQ8rF3N
いっそ地道に一文字保守してPart30より長生きさせるとか
625名無しさん@ピンキー:2007/12/28(金) 01:49:00 ID:FvBo+J54
626名無しさん@ピンキー:2007/12/28(金) 01:49:13 ID:fgZMz75x
それもおもしろいかもしれんねw
627名無しさん@ピンキー:2007/12/28(金) 01:57:12 ID:b632S7Hf
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628名無しさん@ピンキー:2007/12/28(金) 01:58:24 ID:svkaCBmh
リミックスCD関係で、作ったのがこなた達という設定はどうだろう…
とか思ったけど、書いていくと内容が物凄く専門的に。
エフェクト(フランジャーやデチューン)掛けや、サンプラーがどうのとか
dubリミックスをする為にあーだこーだとか、気が付けば補足説明が凄く必要な内容に…
そもそもこなた達が何でこんな事知ってるんだとか自分で突っ込んでる始末orz
音楽関係はテーマとして取るか、味付けという位置で扱ったほうが良さそうだ…

みゆきにシンセの事について熱く語らせた時点で、何か間違ってた気はしたんだけど。
629名無しさん@ピンキー:2007/12/28(金) 02:29:56 ID:tJQ8rF3N
>>628
うーん
アイデアを実際に書き起こしていくうちに
ただ知識の羅列になってたり
論文や報告書になっていたり
無茶苦茶長くなってたり
自己満足の思い入れの塊になって
誰が読むのかという肝心な事を忘れてしまう

ところで
>>627 ウツクシクナイナ(AAノデキジャナイヨ)


630名無しさん@ピンキー
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:::::::::::::じ'::/:.: : ,.': : : : : :/: : :/ : //: : :./ ハ: : : : : : : : : :ヽ
:::::::::::/:::/: : : : /: : : : : : : :.,:-/: :./ /: :/  / |: :__: : : : : : : : :ヽ
:::::/|: /: ;.イ:/: : : : : : :/ /:/  //   /  卜:.|:`ヽ: : : : : : ハ
7|: : |//: :l/ : : : : :/  /'´   ノ′   /   | : :|:.:.: |:.: : : : /: : i
': |: : {´ : __/ : : : / ,ヘ、ー―      /   |:.:.,ハ: : :! : |:. :.|: : : l
: :|: : : ̄: /: : :/   ゞミ主主多         |:./ |: : : : |: : :| : : :|
:.|: .:. : ,' : ,イ  :::::::::::::::.          __\ j/   |.: : : :| : : !∧: |
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: : | : : : |/、           __     ゞミ主主!/:|: : :/ : : /
: :. l : : : :|: :ト-ヘ、      /::::::`¬ァ     :::::::: /: :|: :/: : :./
: .: .l: : : : |: :|   \     {:::::::::::::/      ::::: ハ : | / : : /
:.:.: ハ : : : |: :|  /::`ト、   `ー一'       ノイ: :j/|: : /
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:./,.'  〉、:.ヽ:!:::::::::::::::|   |::::::::}     / : : : l// : : : :|/
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:| /   \:::::ヽ : ヽ::::::「 ̄ ̄∨:::::::::::\/: : : : // : : : :/
j/      ヽ:: }: : :| ::::|   /:::::::::::::::/∧: : :,イ/ : : : :/
       ヽ|: : :| :: |   /:::::::::::::::///ハ/ /: : : : /

非常事態も危機管理と結束でやり過ごせました
まとめ・避難所作成の方もお疲れ様でした
では次スレへどうぞ
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