桜蘭高校ホスト部 4

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1名無しさん@ピンキー
「桜蘭高校ホスト部」(LaLa連載中)のエロパロスレです。

お約束
・なるべくsage進行推奨。
・職人叩きカプ叩き禁止。スレに迷惑かけないように。
・職人さんは投下前にカプ・シチュなどを明記してください。

前スレ
桜蘭高校ホスト部 3
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1161856737/
過去スレ
桜蘭高校ホスト部 2
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1149227590/
【BLじゃ】 桜蘭高校ホスト部 【ないよ】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1144378927/

保管庫
桜蘭高校ホスト部・エロパロ保管室
ttp://rinrin.saiin.net/~ouran/index.html
2名無しさん@ピンキー:2007/08/15(水) 20:00:54 ID:u82J93jD
2getなのかね〜?
3名無しさん@ピンキー:2007/08/15(水) 20:02:24 ID:iKyiR1/C
>>1乙
4名無しさん@ピンキー:2007/08/15(水) 21:14:55 ID:PblCUCFj
>>1
乙でつ

そしてボサハル待ち
5名無しさん@ピンキー:2007/08/15(水) 23:43:35 ID:27c8fHl9
ボサハルなぁ・・・ほのぼのなら書けそうなんだが・・・
6名無しさん@ピンキー:2007/08/16(木) 10:34:20 ID:/aO83SV0
うp希望
7名無しさん@ピンキー:2007/08/16(木) 12:35:51 ID:7Ro4vBrE
エロ希望
8名無しさん@ピンキー:2007/08/16(木) 19:05:01 ID:EgyWZY3p
1乙です
9名無しさん@ピンキー:2007/08/16(木) 23:02:17 ID:cpjzNpYJ
今更だけど前スレ埋まったぽいです
10名無しさん@ピンキー:2007/08/16(木) 23:13:28 ID:fALRF6nR
埋まっちゃったけど、前スレ>>944GJ!
セクースへの流れがちと強引だったと思うが、
ゴムの使い方がなんか生々しくて良かったよ〜w
そういえばゴムつける描写って結構あるけど、
外す描写まで書くのってそんなにないような気がするね。
11名無しさん@ピンキー:2007/08/17(金) 00:07:11 ID:Egb6n9o2
いや・・・だって、普通は書く必要もなさげな描写だしwww
12名無しさん@ピンキー:2007/08/17(金) 02:13:00 ID:TtG65jP+
>>990
GJ!優しい鏡夜も良かった!
ゴムを渡す双子の悪戯も可愛かった
13名無しさん@ピンキー:2007/08/17(金) 08:56:47 ID:AiDWLXEd
ボサハルせつなかったー
14名無しさん@ピンキー:2007/08/19(日) 02:05:52 ID:E7Takod8
ボサハルってエロだけじゃ無く、そこまでに持ち込むシチュも難しいよなぁ
15名無しさん@ピンキー:2007/08/19(日) 14:52:57 ID:DUuzbGMl
パート3が見られないよぅ!
お父さーん!
16名無しさん@ピンキー:2007/08/19(日) 19:52:11 ID:NMBumg7V
唐突ですが、環ハルヒで投下します。
少し長めなので今日は前半を。後半はまた後日。
17こころのこえ:2007/08/19(日) 19:52:59 ID:NMBumg7V
「……っあ…んうぅ…っ!」
環の長い指が少しずつ秘裂を抉じ開けていく感覚に、ハルヒは堪らず声をあげた。
無垢な膣内に初めて侵入するそれは、彼女に僅かな疼きと痛みを与える。
「……ひょ、ひょっとして痛いのか、ハルヒ?」
環は、心配そうにハルヒの顔を覗きこむ。
未開発な彼女の内部は想像していた以上に狭く、彼の指を拒むかのようにきつく収縮する。
「そ、そのまま続けてください。このくらい、平気ですから……」
環を心配させまいと、ハルヒはぎこちなく微笑んでみせた。

二人が付き合い始めて三ヶ月――。
環とキスをしたことはあるが、それ以上の関係になるのはまだ先のことだと思っていた。
傍から見れば小学生同士のような付き合いでも、お互いに幸せを感じている。
それだから、つい一時間ばかり前に突然の激しいスコールに遭ってこのホテルに避難したときも、
濡れた衣服を乾かすために備え付けの浴衣に着替えたときも、それほど意識はしなかった。
二人の運命を変えたのは、一発の稲妻だ。
ベッドに腰掛けて話していると窓の外が怪しく光り、怯えたハルヒは思わず環に抱きついた。
そのまま雷が止むまで、彼は優しく抱きしめていてくれた。
彼の胸に顔を埋めて安堵していると、聞こえるのは互いの鼓動と息づかい。
次第に速さを増す環のそれに合わせて、不思議とかつてない胸の高鳴りを感じていった。
雷が止んだ後、ごく自然に唇が触れ合い、気が付いたときには押し倒されていた。
このまま続きがしたいという、やや遠慮がちな環の言葉……。
それに対して少し躊躇ったハルヒだったが、僅かな好奇心と彼への想いのほうが勝っていた――。

「っ…ぁん、ひ…ああっ…ぁ……!」
環の中指が抽送を始めると、何とも言えない痛痒が駆け巡った。
だが、力を抜いて身を任せていると程無く痛みは薄れていき、次第に甘い疼きに変わっていく。
そんなハルヒの様子を観察しながら、環は少しずつ指の動きを激しくする。
「ハルヒの感じているところ、可愛いなぁ……」
「……あ、あんまり…見ないでくださ…あぁんっ…」
環の視線から逃れるように、ハルヒは両手で顔を覆った。
普段は殆ど見ることの出来ない女の子らしい仕草の一つ一つが、環の中に眠っていた欲望を刺激する。
堪らなくハルヒが愛しい、早く彼女と一つになりたい……。
しかし、そう思えば思うほどに先程から感じている焦りもまた、強くなっていく。
「……くっ、それなのにどうして……」

「あぁ…今、何かっ…言いました…か?」
「い、いや、何でもないから! それより、ここをこんな感じで擦るとどうだ?」」
環の微妙な表情の変化を怪訝に思ったハルヒだったが、
直後に襲ってきた強い刺激によって思考がかき消された。
秘裂の中程のざらついた部分を円を描くように強く擦られると、自分の意思に関係なく身体が震える。
たった一本の指で制御出来ないほどにかき乱され、蕩けてしまうなんて、
ほんの一時間前には思いもしなかった。
18こころのこえ:2007/08/19(日) 19:54:06 ID:NMBumg7V
「あ…はあぁんっ! だ…めぇ、おか…しくなるぅ…っ!!」
身体の内側の最も感じる部分と陰核を同時に刺激され、ハルヒの身体が強張る。
そのまま何度か小刻みに跳ねた後、急激に力が抜けていく。
――よく分からないけど、これがイクってことなのかな……?
ハルヒはシーツの上に横たわったまま、暫しぼんやりと考えていた。

「……ハルヒ」
不意に、それまで絶頂の余韻に浸るハルヒを見ていた環が立ち上がり、声をかけてくる。
――……あ、そうか。本番はこれからなんだよね……。
これから、いよいよ彼と結ばれる……。
そう思うと、期待と不安で胸がキュンとした。
――男の人のアレがどのくらいかよく知らないけど、指で弄られただけで最初は痛かったんだから、
 きっと凄く痛いんだろうな……。でも、環先輩にあまり心配かけないように、
ある程度は我慢しないと……。
ハルヒは覚悟を決めて、返事をする。
「……環先輩、自分なら大丈夫ですから、どうぞこのまま……!」
……しかし、環から返って来た言葉は予想外のものだった。
「……い、いや、今日のところはこれで止めておこうか」

「えっ……? い、いいんですか?!」
覚悟をした矢先の意外な言葉に、ハルヒは目を丸くした。
「う、うむ、ハルヒの中はまだ狭くて指一本入れるのがやっとだからな。
 今の状態で最後までしたら、裂けてしまうかもしれないだろう?
 ……だから、焦らずゆっくりと開発していこうな」
軽く咳払いをした後、そう言って環は横を向く。
「でも、それじゃ環先輩が辛くないですか?」
環はかつて自分が脱がせた浴衣を手に取り、やや大げさな素振りで一糸纏わぬハルヒを包んだ。
続いて、優しく肩を抱き寄せて言う。
「ああ! こんなにも可憐なハルヒの蕾を無理強いして傷付けてしまうことに比べたら、
 多少の我慢など些細なこと……。いつかこの手で艶やかな大輪の花を咲かせるそのときまで、
 花園を大切に育てていきたいと思っている俺の気持ちを察してくれはしまいだろうか?」
「は、はぁ……」
些か腑に落ちない表情でハルヒが頷くと、環は優しく抱きしめて耳朶に唇を這わせた。

環と別れて自宅に戻った後も、ハルヒは奇妙な蟠りを感じていた。
今日は止めておこうと言い出してからの彼の様子は、どう考えてもおかしい。
妙に大げさな仕草と、歯の浮くようなセリフ。
部のお客様相手にいつも言っている比喩表現を交えたセリフを、彼がハルヒに対して使うことは
極めて少ない。
あるとすれば、ふざけている場合か本心を隠している場合だ。
19こころのこえ:2007/08/19(日) 19:54:54 ID:NMBumg7V
加えて、愛撫の途中で彼が見せた微妙な表情の変化と謎の呟き……。
――多分、環先輩は自分に何か隠し事をしている。付き合い始めたとき、
 自分に嘘をつかずに何でも相談するって言ってたのに、どうして……?
 そりゃ、環先輩の家のこととなるとさすがに自分が口出しするのはどうかと思うけど、
 それ以外なら言ってくれていいのに……。
ハルヒはしばらくの間、環に感じた違和感について思いを巡らせたが、
どうしても明確な答えが思いつかないままに時間だけが過ぎていく。
結局、機会があったら訊いてみれば良いのだから今は気にしないようにするかという結論で、
その日を終えた。


その翌日。
午後の授業が自習になったため、ハルヒは図書室に本を借りに行こうとした。
しかし、廊下に出たところで常陸院兄弟に呼び止められる。
「僕達部室に行くんだけどさ、ハルヒもおいでよ」
「えっ、でも……」
「いいから、いいから! さ、出発〜っ!」
ハルヒは図書室に行くからと断ったが、結局二人に引きずられてしまった。

部室に着くなり、光が言った。
「ハルヒ、車の中から偶然見たけど昨日殿とデートしてたよね」
「そうだけど、光達もあの辺に来てたの?」
光と馨は、互いに目配せをして意味ありげに笑う。
「突然のスコールに降られて早く帰りたかったから、運転手に近道させて一本裏の道を通ったんだ。
 そしたら何と、殿とハルヒがホテルに入ってくから、ビックリしたよ!」
「まだ小学生レベルの付き合いだと思ってたけど、意外とやる事はやってるんだねー」
ハルヒが慌てる姿を期待した二人だったが、彼女はからかわれても殆ど動じなかった。
環と恋人同士になってから以前より表情豊かになったものの、
こういう基本的なところはあまり変わらない。
「うーん。しているような、していないような……」
ハルヒが腕を組みながら発した言葉に、二人が食い付く。
「「何それ?! 出来れば詳しく聞きたいんだけど!」」

色々あった常陸院兄弟だが、今では誰よりもハルヒと環を応援してくれている。
もっとも環個人へのからかいは、以前にも増して酷くなっているが……。
それは別として、ハルヒにとっては今や男女の枠を超えて何でも話せる大事な友達で、
環に言えないことでもこの二人には言うことが出来る。
だからこそ、ハルヒは昨日の事と環への疑問を話してみた。

「……ひょっとしたら、殿が隠していることって、アレじゃないの?
 ずばり、初めて見たハルヒの貧乳が想像以上だったから、する気が失せたとか!」
「ありそう、ハルヒって可愛いけど全然色気ないしねー。どうせなら、
 揉んで大きくしてもらえば?ハルヒが言えば、あの人いくらでも揉むかもよ?」
「……怒るよ?」
笑っていた二人は、ハルヒの冷ややかな視線に気付くと、慌てて話題を変える。
20こころのこえ:2007/08/19(日) 19:55:50 ID:NMBumg7V
「じゃ、じゃあ、殿の身体が問題とか? 裂けるかもって言ってたってことは、
 アレがとんでもなく大きかったりして……」
「確かに、殿はハーフだから日本人とはサイズ違うかもネー。それか、逆に小さかったりして。
ハルヒが見た感じだと、どう?」
「し、知らないよ! 環先輩、そもそも脱がなかったし……」
否定しながら、ハルヒは昨日の光景を思い出した。
自分だけ全部脱がされて、さんざん見られたり触られたりしたことを思うと、僅かに頬が染まる。

「……あ、もしかしてハルヒ、最中に殿にウザいとかエロいとか暴言吐かなかった?」
馨に言われて、ハルヒはハッとした。
思い出してみれば、確かに心当たりがある。
執拗なまでに愛撫され、興奮した息づかいと触り方がウザいと言ってしまった。
一糸纏わぬ自分の身体に釘付けになった環の瞳に点った、男の本能のような輝きに少しだけ怯んで、
いやらしいと言ってしまった。
「実は、少しだけ言ったかも……。で、でも、普段からそんなもんだし……」
あのとき、そう言われた環は、ショックで暫し落ち込んだりフリーズしたりしていたが、
声をかけるとすぐに立ち直って行為を続けていた。
普段のやりとりでもよくある、見慣れた光景だ。
それだから、てっきり笑い飛ばしてくれるものと思いつつ光と馨を見たが、
二人は微妙な面持ちをしている。

「……ハルヒ、それキツいって。そういうときってさー、普段と違うもんだよ」
「男って意外と繊細なんだから、いくら相手が殿でもエッチのときくらいは気を使ってあげなよ」
「えっ……?」
予想外の反応に戸惑うハルヒを尻目に、さらに二人は続けた。
「あー、何か想像つくなぁ。年上の余裕を見せたくて必死にリードしてる殿に、
 先輩も初めてなんですね……とか言っちゃうハルヒが」
「昂揚してた気分もモノも萎えるだろうネ、殿もお気の毒に〜」
「そ、そういうもんなの?」
「「そういうもんだよ!」」

しばらくそんな会話をしつつ、気が付けばそろそろ自習時間も終わりに近付いていた。
「ま、とにかく次の機会があったら、一応本人に聞いてみるのがいいんじゃない?」
「それと、さっき話したことを気をつけるとかさ」
「うん、そうしてみるよ……」


それからひと月ばかりが過ぎた。
その間、開発と称して何度も環に愛撫されたが、彼の様子はいつも殆ど同じだった。
最初こそ非常に乗り気で愉しんでいるのだが、途中から次第に様子がおかしくなり、
ハルヒだけを一方的にいかせると、まだ慣らす必要があるからと言って止める。
光達に言われてから、なるべくキツいことを言うまいと心がけてきたが、
それで事態が変わるかと思えば、そうでもなかった。
21こころのこえ:2007/08/19(日) 19:56:55 ID:NMBumg7V
ハルヒは未だ環に真相を聞けずにいたが、もしかしたら彼の言うこと自体はあながち間違いでも
ないのでは…と思い始めている。
というのも、初めは彼の指を一本だけ受け入れるのがやっとの狭さだった秘裂が、
愛撫に慣れていくにしたがって少しずつ解れてきたからだ。
そして、それに比例するかのように、身体の反応も以前に比べてかなり敏感になってきた。
当たり前のことなのだと頭では分かっていても、それを環に指摘されると些か気恥ずかしくなる。

「……やぁぁ…そこ…だめで…すっ、…ひあぁあっ!」
陰核を執拗に舐めあげられ、ハルヒは悲鳴じみた嬌声をあげた。
身体がびくびくと痙攣することで、軽く達してしまったのだと理解する。
だが、それで解放してもらえるわけでもなく、秘裂の奥まで差し込まれた環の二本の指が、
さらに激しく蠢き続ける。
「い…やぁ、そんな…したら、また…ぁあっ…!」
容赦のない攻めに、達したばかりの身体が早くも震えだした。
ぐちゅりと卑猥な音をたてて掻き出された愛液が、火照った肌を伝う感覚でさえも、刺激になる。
「ハルヒも、随分いやらしくなったなぁ……。ほら、こんなに締め付けてくるぞ!」
環の、感心しているとも愉しんでいるともつかない声音。
最初こそ微妙にぎこちなかった彼の指戯だが、その上達には目を見張るものがあった。
ハルヒの感じやすいポイントをいとも容易く探り当て、絶妙な力加減で攻めてくる。
その度に敏感になった体が否応なく反応し、与えられる快感に喘ぐ。
この日だけでも、もう何度あられもない嬌声をあげたことか分からなかった。

「……ハルヒ、大丈夫か?」
環はぐったりしたハルヒの愛液と汗を拭って綺麗にした後、バスローブを羽織らせた。
「はい、何とか……。あの、環先輩……」
「んー? 何かな、ハルヒ?」
まだ気だるさの残る身体を起こし、ハルヒはベッドの端に腰掛けた彼の顔を見上げる。
優しく笑うその顔は、先程までとは別人のようだ。
「今日も、これで終わりですか?」
「そ、そうだな。ハルヒの身体もだいぶ解れてきてはいるが、
 念の為にもう少し開発しておいたほうが良いだろう!」
環は腕を組みながら自身あり気に言ったが、ハルヒと目が合うとそれとなく視線を逸らした。

「この前から考えていたんですけど、いつも自分だけ色々されてるのって、ちょっと……」
「ちょ、ちょっと……何だ?!」
ハルヒの言葉に、環の声が上擦る。
「こういう行為って、普通はお互い気持ち良くなりながら想いを確かめ合うものですよね?
 最初の時に環先輩は、自分の身体が先輩を受け入れられるようになるまで我慢すると言ったけれど、
 やっぱり自分は……環先輩にも気持ち良くなってほしいです!」
「い、いや、しかし……」
ハルヒが隣に移動して手を握ると、環の狼狽ぶりはさらに酷くなった。
「男の人がどうやったら気持ち良くなるのかよく分かりませんけど、
 先輩が自分にするみたいに手や口を使って大事な所を刺激すればいいんですよね?」
環はハルヒの手を振り解き、じりじりと後ずさる。
22こころのこえ:2007/08/19(日) 19:57:55 ID:NMBumg7V
「だ、だだだダメですっ! お、女の子がそんなハレンチなこと、俺は許しませんッッ!!!」
「でも、そんなの不公平じゃないですか。至らなかったら、教えてくれれば頑張りますので……」
ハルヒは環のベルトの留め金を外し、ジッパーに指をかけた。
「ギャ―――――ッッ!!!!!」
ホテルの室内に、環の絶叫が響き渡った。

「……お、女の子はそんなことをしてはダメなのに、ダメなのに! 
 ハルヒが、俺の可愛いハルヒが何ということを……」
環は、部屋の隅で涙を浮かべて膝を抱えながら、ブツブツと独り言を言い始めた。
結局ベルトを外されただけだというのに、まるでレイプされたかのような落ち込みようだ。

――いつも、自分にはあの何百倍もいやらしい事してるくせに……。
ハルヒは、やや冷めた面持ちで見慣れた光景を眺めていた。
そうしているうちに、彼に対する蟠りの感情がムクムクと湧き上がってくる。
環が自分に隠しているであろう、なかなか本番に至ろうとしないもう一つの理由。
今まで気にしたり気にしないようにしたりを繰り返してきたそれを、どうしても訊いてみたくなった。

「……あのー、もしかして自分に何か隠してないですか?」
唐突なハルヒの言葉に、環の肩がピクリと動く。
「いつも、自分に色々してる途中でときどき微妙な顔したり、目を逸らしたりしますよね?
 だから、環先輩がしない理由は、自分の身体を慣れさせる為以外にも、あるのかな……って」
「あああ、あるわけがないだろうっ?! か、隠し事など、何も……!!」
環は勢い良く立ち上がり、ハルヒに詰め寄った。
その挙動不審な態度は、いかにも嘘をついていますと公言しているようなものだ。
「……ひょっとして、自分の胸が思ってたよりも小さくて色気が足りないからですか?」
「そ、そんなことはないぞ! 確かにハルヒの胸は大きくはないが、
 こんなに可愛いのに興奮しないわけがないではないか!
 むしろ、一日でも早く結ばれたいと思っているのに!」
環は、拳を握り締めて力いっぱい否定した。
どうやら嘘ではないということが、その表情から見て取れる。
「それじゃ、環先輩のほうに何かあるんですか?」
「ななななな、ないぞ! お、俺には何もないからッ……!!」
途端に彼は慌てて首を振り、ハルヒから目を逸らす。
――だから、嘘吐くと態度で丸分かりなんだってば……。

「以前、光と馨に相談してみたことがあるんです。そしたら、自分が環先輩を傷付けることでも
 言ったんだろうって……。それから、なるべく言葉に気を付けたつもりでしたけど、
 特に何も変わらないから、もう一つの理由なのかなって……」
「もう一つの理由……?」
ハルヒは、些か躊躇いがちに口を開いた。
「ひょっとしたら、環先輩のアレが……とんでもなく大きいか小さいか……なんて」
その言葉に、環は憤慨した。
「あいつらハルヒに変なことを吹き込んで、どういうつもりだっ?!」
「あの二人は悪くないですよ、相談したのは自分ですし……。それはそうと、違うんですか?」
「違うっ! ……ま、まぁ、平均よりも少し上くらいかとは思うが、それほど支障はないだろう。
 だ、だが、今ここで確かめさせろというのはダメだぞ!」
先程のことを思い出したのか、環は必死な表情で防御の構えをとる。
どこか古風な信念を持つ彼としては、自分からするのは良いがその逆は耐え難いらしい。
23こころのこえ:2007/08/19(日) 19:59:08 ID:NMBumg7V
「……それじゃ、他に何か理由が?」
「……すまん、ハルヒ。今はまだ言えない……」
それだけ言うと、環は口を噤んでしまう。
本当の理由を聞きたいのは山々だったが、彼の様子から察するに、これ以上は無理だと思われた。

「……はぁ」
自宅に帰り着くとすぐに、ハルヒは溜息をついて力なく座り込んだ。
父は既に出かけていて、誰もいない部屋は薄暗かったが、明かりを点ける気にもなれない。
……あれから、環は必要以上の言葉を紡ぐのを避けていた。
やはり訊くべきではなかったのかと思って見上げると、彼は微笑んでくれたが、
無理をしているのが明らかだった。
「やっぱり、自分と環先輩の間にある壁って、まだまだ高いのかな……」
交際するようになってからも、彼の家の問題に自分が口を出すべきでないのは分かっている。
だが、それ以外の事ならば相談し合おうと彼は言ったし、力になりたいと思った。
しかし、現実は……。

――今回のことにも、先輩の家の事情が関係してるのかな。
そう考えて、すぐに否定する。
もしも誰かにハルヒとの婚前交渉を禁止されているのならば、途中までとはいえ自分から
しようとはしないだろう。
だとすれば、十中八九は彼個人の問題のはずだ。
なのに、環はハルヒに言えないという。
それが哀しいという思いと同時に、ハルヒの中で彼に対するもう一つの思いが交錯する。
それは、環に対するフラストレーションだ。

ほんの一ヶ月前まで、自分は男女の情事への関心が希薄な人間なのだと、ハルヒは考えていた。
環と恋人同士になってからも、それは変わらなかった。
キスをされれば嬉しいが、それ以上のことを自分から求めるつもりはなかった。
だが、今は違ってきている。
彼に求められることの嬉しさと快楽を知ってからというもの、
どんなに抑えようとしても心の声が強く訴えてくるのだ。
――環先輩が愛しい、もっと彼を知りたい、早く先に進みたい……!
もしも彼にそう思っていることを知られたら、
女の子がはしたないことを考えてはいけませんと窘められてしまいそうだが、それでも良かった。

「環先輩が、欲しい……」
考えているうちに、下腹部がキュゥンと疼き、次第に熱を帯びてくる。
堪らなくなって下着の上から指を這わせてみれば、そこは既に湿り始めていた。
クロッチの隙間から指を挿し入れ、愛液で濡れそぼる陰核を刺激すると、
すぐに環との行為の余韻が甦り始める。
「……ぁあ…んふ…はぁあんっ!」
ハルヒは、環にされていたことを思い出しながら、自分の指を彼のそれに重ねた。
秘裂に中指を挿し入れると、媚肉が熱く絡み付き新たな愛液が溢れ出す。
堪らず指をもう一本増やし、緩急をつけて擦り始める。
「ああぁっ…環…先輩ぃ…ひ…あぁあ…っ!」
ふと視線を移せば、ガラス戸に映るのはあられもなく喘ぐ自分の姿。
初めて目にした自分の痴態に、嫌悪感を覚えるどころか、むしろ淫らな気分が昂揚していく。
――自分をここまでいやらしく変えたのは、環先輩なのに……。何か、ずるい……!
そう思いながら指の動きをいっそう激しくすると、程無く絶頂がおとずれた。
しかしその後に待っていたのは、満足感ではなく喪失感にも似た哀しさだった。
「こんなに、好きなのに……」
ハルヒは環のことを考えながら、静かに涙を流していた……。

   続く
24名無しさん@ピンキー:2007/08/19(日) 20:05:43 ID:gA91Xlb6
GJ!
続き楽しみにしてる
25名無しさん@ピンキー:2007/08/19(日) 20:23:36 ID:TcmvO2gl
26名無しさん@ピンキー:2007/08/19(日) 21:45:48 ID:7MfBqzsX
GJ!
続きはやく〜
27名無しさん@ピンキー:2007/08/19(日) 22:34:00 ID:5oMXAge5
環ハル久々にキター!
エロ描写と心理描写が上手くて安心して読めるね
28名無しさん@ピンキー:2007/08/19(日) 23:10:42 ID:+eVuw1OU
GJ!!
続きが楽しみだ!!
29名無しさん@ピンキー:2007/08/20(月) 01:06:59 ID:CW/0IBQZ
続きが気になる!!!!!!!!!!!!
30名無しさん@ピンキー:2007/08/20(月) 22:06:04 ID:el6MAIRw
何が原因なんだろう?ハルヒ(´・ω・`)カワイソス
ともあれGGGGJ!!!1!

裸ネクタイで神降臨待機中
31名無しさん@ピンキー:2007/08/20(月) 22:33:25 ID:OVd40xTp
>>30きゃー!ヘンタイよーー!ww
32名無しさん@ピンキー:2007/08/21(火) 00:55:01 ID:yczt6umb
も〜続きがきになるぅ!!!
鏡ハルが好きだけど
環ハルもいいかも〜?
33名無しさん@ピンキー:2007/08/21(火) 01:41:29 ID:buRXD3Hb
そんな中…
ひたすらボサハルを待ち続ける自分がひとり…
34名無しさん@ピンキー:2007/08/21(火) 01:44:50 ID:j8fY/i7S
>>33の隣で、モリハルを(r
35名無しさん@ピンキー:2007/08/21(火) 17:34:47 ID:z538UFnZ
いっぱい投下されてるけどもっと鏡ハルを待つ。全裸で。
36名無しさん@ピンキー:2007/08/21(火) 22:10:16 ID:tw0VGGXp
完結していない話をひたすら待つぞ。
37名無しさん@ピンキー:2007/08/21(火) 22:27:24 ID:yczt6umb
待ちきれなくて自分も全裸に
38名無しさん@ピンキー:2007/08/21(火) 23:38:44 ID:wQV7uEvh
じゃあ、俺は裸タキシードで。
環ハルのレベル高いなw
39名無しさん@ピンキー:2007/08/21(火) 23:58:23 ID:1cnr05FG
作品のレベルも高いが、全裸祭りレベルも高いな
じゃ、自分は裸マントにするわ
40名無しさん@ピンキー:2007/08/22(水) 00:06:27 ID:aEoydSQA
なんで裸ソックスがいないんだよ
41名無しさん@ピンキー:2007/08/22(水) 00:08:25 ID:+r4etPAt
じゃあ裸足袋で待つ
42名無しさん@ピンキー:2007/08/22(水) 13:33:29 ID:ZvyoCDAV
ガーターベルト一枚で待ってる
43名無しさん@ピンキー:2007/08/22(水) 13:45:40 ID:fwaPT5Dy
じゃあ自分は裸エプロン正座で待ってる
44名無しさん@ピンキー:2007/08/22(水) 21:41:00 ID:xyFo6Zmf
五本指ストッキングと勝負パンツひとつで待つ。
リアルにその格好だし!
45名無しさん@ピンキー:2007/08/22(水) 21:50:16 ID:XqqAHMhq
じゃあ自分は裸ニーハイで待つ
46名無しさん@ピンキー:2007/08/22(水) 22:05:54 ID:xSqFYLbS
なんだこの流れwwww

ハルヒの裸エプロンするようなシチュを誰か
47名無しさん@ピンキー:2007/08/22(水) 23:13:55 ID:N9I7hylz
続きはやく見たいぜ…!裸にターバンで座して待つ!
48名無しさん@ピンキー:2007/08/23(木) 02:32:29 ID:Xmz42QLh
続き待ちの中にただ脱ぎたい露出狂も混じってるに2ペソw
49名無しさん@ピンキー:2007/08/23(木) 15:21:33 ID:Se7Wwqkb

   +
+  ∧_∧ +
 +(0゚・∀・)  モリハル待ちでテカテカ
  (0゚つと) +
+ と_)_)
50名無しさん@ピンキー:2007/08/23(木) 15:59:48 ID:zAw47P1h
いつだったかの鏡夜がハルヒに媚薬盛る話の続きを今も待ってる俺ガイル
51名無しさん@ピンキー:2007/08/23(木) 18:54:57 ID:4xS/n99N
「こころのこえ」(環ハル)の後編です。
52こころのこえ 後編:2007/08/23(木) 18:56:15 ID:4xS/n99N
ハルヒを自宅まで送った後、環は第二邸ではなく鳳家に向かった。
玄関ロビーにて彼を迎えた鏡夜は、珍しく沈んだその表情から、
何らかの重要な悩み事があるのではないかと察し、自室へと促した。

環は、出されたコーヒーにも全く手をつけようとせずに、ただ俯いていた。
「……また、家の事で何かあったのか?」
「……いや、違う」
彼が否定すると、鏡夜は少しだけ安堵した。
いくら親友だとはいえ、須王家の問題となると直接解決してやることは出来ない。
せいぜい、裏から手を廻して微力ながら協力するか、本人にアドバイスするくらいが関の山だ。
「では、ハルヒの事なのか?」
「……!」
どうやら図星であるらしく、環は肩を震わせる。
「やはり、そうか。ハルヒと上手くいってから、お前が相談しに来るのは高確率でそれだからな。
 ……それで、今日はどんな事だ?」
コーヒーカップを口元に運びつつ訊ねると、環はやや赤面して言った。
「……実は、一ヶ月ばかり前から……ハルヒとエッチがしたいと思っているのだが!」
ブフォオオォッ!!!
鏡夜が堪らず噴出したコーヒーが、環の顔面に命中した。

「な、何をするんだ、いきなりっ?!」
慌ててハンカチで顔を拭きながら不満そうに喚く環に、鏡夜はスプーンを投げつける。
「知るかッ! したければ、勝手にすればいいだろうっ?!!」
そう吐き捨てた鏡夜の顔は、ハンニャ宛らだった。
「鏡ちゃん、怖い……。それが出来ないから、困っているのに……」
ソファーの縁を握り締め、拗ねたような表情で環が言う。
「出来ないというと、お前の家の誰かに婚前交渉を禁止されているとか?」
「んー、それは特にない。どちらかといえば、俺自身が結婚するまではハルヒに手を出さない
 つもりでいたが、偶然が重なって途中までしてからは、
 むしろすぐにでも結ばれたいと思うようになったし……」
「では、ハルヒが嫌がっているのか? もしそうなら、無理強いは良くないと思うが」
「いや、それもないと思う。ただ、俺の身体が、ちょっと……」
そこまで言いかけて、環は口を噤んだ。
ばつの悪そうな表情で黙り込んだ彼に、鏡夜はニヤリと笑いながら言う。
「手術なら、うちの傘下の美容整形外科を紹介するぞ? 心配しなくても、日本人の何割かは……」
「違うからッ!!!」
環は憤慨し、暫し肩で荒く息をついていた。
そして、落ち着くと同時にゆっくりと話し始める。

53こころのこえ 後編:2007/08/23(木) 18:57:44 ID:4xS/n99N
「何度か試してはみたのだが、アレが……どうしても起ってくれないのだ……。
 今までは、ハルヒが大切だから指とかで慣らしていこうと言って、何とかごまかしてきたが、
 さすがにハルヒも不審に思い始めたらしくてな、どうしたものかと……!!」
そこまで話すと、環は頭を抱えた。
恐らくこの一ヶ月、誰にも言えずに一人で悩んでいたであろうことが、容易に見て取れる。
「……まさか、この年で全くダメなのか?」
「いや、自分でするのは平気なのだが、ハルヒとしようとすると全く……。
 この間など強力なドリンク剤を飲んだら、肝心なときにダメだったくせに、
 ハルヒと別れてから猛烈に反応が……」

鏡夜は、精神的な何らかの原因があるのかと思い、他に悩みがあるのかと訊いてみたが、
環が何も言わないので、思いついたことを片っ端から言ってみることにした。
「今回の事には一見無関係そうで、実は深層心理で家の事が関係しているとか……」
「うーん、それが何とも……」
「もしくは、普段から特殊なシチュエーションばかり妄想しているんじゃないか?
 俺も良くは知らないが、たまにハイヒールで踏まれたり、
 コスプレしてアニメキャラになりきったりしないと興奮出来ない人間がいるらしいからな……」
「そうではなく、俺はごく普通にハルヒとの……!」
そこで環は顔を上げ、鏡夜に詰め寄った。
「鏡夜! 俺が真剣に相談しているのに、半ば状況を楽しんでいるだろう?!」
「……何だ、今頃気付いたのか」
鏡夜が鼻で笑ってみせると、環はソファーの上で膝を抱えて項垂れた。
そして、恨みがましい視線を向ける。
「こんなこと、お前にしか相談出来ないと思ったから……。だからこそ勇気を出して言ったのに!
 酷すぎる……、真の友情を感じていたのは、もしや俺だけだったのか……?!」

「……まあ、冗談はこのくらいにしておくとして。何となく分かったが、お前がハルヒの前で
上手くいかないのは、自分に自信が持てないからだろうな」
「自信……? いや、ハルヒへの愛ならば誰よりも自信があると自負しているぞ」
環は暫し目を瞬かせ、首を捻った。
そんな彼に、鏡夜は訊ねる。
「お祖母さまは、今もハルヒとの交際に良い顔をしてくれないのか?」

ハルヒと想いが通じ合ったとき、ホスト部の皆は心から祝福してくれた。
その数日後、どこで話を聞いたのか父もそのことを既に知っていて、それが真剣な想いならば
自分は環を応援しているから、頑張りなさいと言ってくれた。
しかし、祖母の反応を聞くと、父は芳しくない表情で……。
ただひと言、前途が多難だろうが努力次第で開ける道もあるのだと言った――。

環の表情からそれが肯定であると悟った鏡夜は、ゆっくりと言葉を紡いだ。
「……お前の状況には同情するが、答えは自分で出すべきだ。両親の二の舞を避けるため、
 そして未来のために辛さに耐えて頑張っているのなら、出来るはずだがな……。
 ……それと、本当に相談すべき相手は俺ではなくて、ハルヒだろう?」
54こころのこえ 後編:2007/08/23(木) 18:58:22 ID:4xS/n99N
「は、ハルヒにこんなこと、相談出来るわけが……!」
「お前はいつもそうだな。ハルヒが好きだと言っているくせに、こういった本心は伝えない。
 話せば嫌われると思っているのか知らないが、お前にとってハルヒは信用出来ない相手なのか?」
「そんなことは……ないと……思うが……」
そこまで言いかけて、環は黙り込む。
そんな彼に、鏡夜もそれ以上は何も言わなかった。

第二邸の自分の部屋に戻ってから、環は鏡夜に言われた言葉を噛み締めていた。
ハルヒに嫌われたくなくて、本当のことを伝えられない自分。
彼女とずっと一緒にいたいからこそ、なにかと努力したり我慢したりしているのに、
肝心なことを心のままに相談することさえ、ろくに出来ない。
そのくせ、彼女には何でも相談し合おうと言っているのだから、始末が悪い。
答えは自分で出さなければいけないと、鏡夜は言った。
それは環にも分かっている。
足りないのは、自信を持つことと少しの勇気……。
確かに、祖母が未だハルヒとの仲を認めてくれていない事実と、両親の正式な結婚が認められぬ為に
母と離れて日本で暮らす自分の境遇は、環の心に影を落としている。
母のためにずっと祖母に遠慮して生きるのはさすがにどうかとは思うが、
もしも許されぬままに歳月が過ぎたら、ハルヒに同じ思いをさせてしまうかもしれない。
それを恐れるあまり、あと一歩がなかなか踏み出せず、身体的にも支障をきたしているのだ。

――結局、俺はハルヒを信じていないのか?
環の心の声が、自分自身に問いかけてきた。
そこで、ハルヒのことを考える。
初めは、面白い庶民だなという物珍しさから興味を持った。
女の子だと分かってからは素直に可愛いと思い始め、部での触れ合いをとおして彼女を知っていった。
自分の気持ちを自覚出来ずに父性愛と恋とを勘違いして、随分遠回りをしてしまったが、
素っ気ない彼女が時折垣間見せる強さや弱さに惹かれはじめたのは、いつからだろう。
そして、互いの想いが通じ合ってからも、日毎に強くなる愛しさという感情。
自分を真っ直ぐに見つめる、ハルヒの尊敬と信頼を湛えた眼差し。
自分だけが知っている、快楽に戸惑う恥じらいの表情と艶めいた声音。
その全てが、どうしようもなく愛しい。
……そんなハルヒを、信じたい。
彼女なら、きっと自分を受け止めてくれるはずだ。
――ハルヒを信じて、本当の気持ちを伝えてみよう。全ては、それからだ!
ほんの少し勇気が要ることだが、それを乗り越えなければ彼女との関係を進ませるのは
不可能だと信じて、実行してみようと心に決めた。

55こころのこえ 後編:2007/08/23(木) 18:59:14 ID:4xS/n99N
翌日の部活後、環から用があると言われ、ハルヒは食器の片付けを終えた後で部室に戻った。
――どうせ、今日もいつもと同じことをするんだろうな。そして、きっと何も変わらない……。
小さく溜息をつきながらドアを開けると、既に他の部員の姿はなく、環が一人で窓辺に佇んでいた。
ハルヒに気付いた彼は、無言で手招きをする。
その表情は逆光でよく分からないが、何かを思い詰めたような雰囲気を漂わせている。

ハルヒが傍まで来ると、環はいきなり頭を下げた。
「……ハルヒに、まず謝らなければならない。今までお前を欺いていて、すまなかった」
「えっ、どういうことですか?」
突然のことにハルヒは戸惑い、心当たりがないかと考えを巡らす。
――やっぱり、昨日のことかな? それとも、他の何か……?
「今まで一線を越えるのはお前の身体を十分に慣らしてからにすると言ってきたが、
本当は最初の時に出来ることならば、最後までしたかった……」
「そうだったんですか……。でも、自分のために今まで我慢してくれたんですね」
「いや、むしろ俺の都合なんだ。したくても、ナニが……」
そこで環は言葉を切って、ハルヒに背を向ける。

「ナニ……?」
何のことだか分からずにハルヒが小首を傾げていると、環は後ろ向きのままで何度か深呼吸をした。
そして、意を決して一気に捲し立てる。
「気分は昂揚するのに、どうしても身体が反応しなかったんだ! ハルヒと結ばれたくて
 堪らなくても、肝心な部分が起たなかったらどうしようもないだろうっ?!」
「……反応って……? あ、あぁ、そういうことですか……!」
ようやく真相を理解したハルヒは、何度か頷いて少しだけ顔を赤らめた。
しかし、傍らに立つ環の後ろ姿を見上げると、
髪の隙間から覗く彼の首筋は、彼女のそれよりもなお紅潮していた。

環は振り返り、軽く咳払いをしてから言葉を続ける。
「ハルヒも、俺の家の事情はだいたい知っているだろうが……」
自分の心に影響をきたしている問題と不安とを、彼は全てハルヒに語った。
ハルヒは真剣な面持ちでそれを全て聞くと、優しく微笑んだ。
「……確かに大変そうですけど、大丈夫ですよ、きっと。自分は環先輩となら、
 どんなことでも一緒に乗り越えていきたいです。
 もし、それが許されるのなら……自分で良ければ力になりたいと思ってるんです……」
「ハルヒ……!」
胸の高鳴りを抑えきれなくなり、環はハルヒを強く抱きしめる。
彼女を信じて全て打ち明けて良かったと、そのまま暫し幸せな気持ちを噛みしめた。

「……でも、そういう事ならどうして今まで言ってくれなかったんです?
 相談してくれたら、自分なりにも何か協力出来たかもしれないのに」
ハルヒが訊ねると、環は一旦身を離して言った。
そのまま、やや大げさな手振りを交えて熱弁を揮う。
「こんなこと、恥ずかしくて言えるわけがないだろうっ?!
 ……それに、肝心な時に起たないだなんて、俺の男としてのプライドが……!!」
56こころのこえ 後編:2007/08/23(木) 19:00:07 ID:4xS/n99N
環は、時折こうしてハルヒの前で虚勢を張る。
それは、そのときによって男としてのプライドだったり年上としての威厳だったりするのだが、
そんな彼に対するハルヒの考えもだんだん変わってきていた。
最初の頃はついカチンときて、可愛くない態度をとってしまったものだが、今はそれだけではない。
「ふふっ……」
「こ、こら、笑うな! 俺は真剣に……」
途端に、環は再び耳まで赤くなった。
そんな彼の背に腕を廻し、精一杯背伸びをして耳元で囁く。
「こんなとき、ちょっと思うんですよ。環先輩のこと、可愛いなって……」
すると環はハルヒの頬に優しく口付け、真っ直ぐに瞳を見つめて言った。
「でも、ハルヒのほうが何倍も可愛いから……」
二人はどちらからともなく口付けを交わし、ごく自然に傍らの大きなソファーに倒れ込んだ。

そのまま何度かキスを繰り返した後、環はハルヒのネクタイに指をかけた。
「……上手く言えないが、何だか今日はいつもと違うような気がする」
「と、いうと……?」
いつもハルヒに同じ行為をするときとは微妙に違う昂揚感を、環は感じていた。
気ばかりが先に逸ってしまういつもと違い、心と身体が絶妙なバランスで緩やかに駆け上っていく。
それが嬉しくて、油断をすればすぐに声が上擦ってしまいそうだ。
「この調子だと、ひょっとしたら今日は最後まで出来そうな予感が……。
 だから、そうなった場合は……いいか?」
言いながらハルヒのベストとスラックスを脱がし、シャツのボタンを一つ一つ丁寧に外していく。
ハルヒは徐々に衣服が取り去られていく感覚に少しだけ身じろぎながら、答えた。
「……嫌だって言うと思いますか?」
「い、いや、思いはしないが。それでも、もしもハルヒが一線を越えるのには躊躇するというのなら、
 俺は無理強いはしないから……」

その言葉にハルヒは、くすりと笑う。
「環先輩に言ったら、女の子がそんなことを考えるなんて……とたしなめられそうだから、
 今まで言えなかったんですが、こういった事をするようになってから思うようになったんですよ。
 自分も、環先輩と早く一つになりたいなって……」
「ハルヒがそう思ってくれただけで、充分に嬉しいぞ。後は俺さえ何とかなれば……」
「大丈夫、今日こそきっと出来ますよ。だから、もっと自信を持ってください」
自分を励ましてくれるハルヒの言葉と笑顔。
それだけで、環はあり余るほどの元気を貰ったような気がしていた。

57こころのこえ 後編:2007/08/23(木) 19:01:12 ID:4xS/n99N
「……は…ひゃっ…あぁっ……」
環の指が控え目な双丘を撫で回し、ツンと尖った先端の突起を容赦なく弄ぶ。
その刺激だけで、ハルヒの意識は早々にかき乱されていった。
まだ秘所に触れられてさえいないのに、切ない喘ぎを押さえきれない。
「いつもながら、ハルヒは可愛いなぁ……」
感嘆の言葉を洩らしながら、環はハルヒの双丘を撫でていた掌を緩やかに下へとスライドさせていく。
そして恥丘まで辿り着くと、そのまま陰唇を抉じ開けて秘裂に指を滑り込ませた。
ハルヒのそこは既にかなり潤っていて、彼の指にトロリとした愛液とともに柔らかな粘膜が絡み付く。
「それに……もう、こんなにグチュグチュになってる……」
「……ぁあっ…そんな…ことぉ…っ!」
陰核と膣口の周囲を同時に擦られて、ハルヒは堪らず身を捩った。

「んぅ…ふ…はぁぁっ……」
環は利き手の五本の指をバラバラに動かし、ハルヒの性感をより高めていく。
秘裂を弄び、円を描くように膣口を刺激するが、決してその指が内部に侵入することはない。
そのもどかしさに耐え切れず、ハルヒは懇願するように環の腕を掴んだ。
「環…先輩…いやっ…もぅ…焦らさな…いで……」
「んー?どうしたのかにゃ、ハルヒ?」
ハルヒの求める行為を知りつつも、可愛らしい反応を愉しみたくて環はあえて聞き返す。
「してほしい事があったら、はっきり言わないと分からないぞ。……ほら、言ってごらん」
「……じ、自分の中に指を入れて……かき回して…ください……っ!」
普段なら、絶対に言わない恥ずかしい言葉。
快感で理性が吹き飛びかけているために、それが口を吐いて出る。
「でも、ハルヒは中の弱い部分を弄るとすぐイッてしまうから、どうするかなぁ……」
「意地悪……言わないでください。お願いですからっ……」
そう言って、涙を浮かべながら見上げるハルヒ。
その姿があまりにもいじらしくて、環は僅かに先程の意地悪な発言を悔いると同時に、
己の内側から急激に劣情が湧き上がってくるのを感じていた。

「……ぁ…入って、来るぅっ……!」
環の二本の指が秘裂の柔らかな粘膜をかき分けて緩やかに侵入してくる感覚に、
ハルヒは背中を仰け反らせる。
環は身体を密着させて、耳朶や首筋に口付けながら、緩急をつけて彼女の内部を蹂躙し始めた。
最も感じるざらついた部分を刺激されると、早くも身体が小刻みに震えてくる。
「あぁああっ…環先輩! そこ…ぃやあぁぁっ……!」
「……嫌だと? ……だったら、止めるか?」
「ち、違うん…です……、ただ…気持ち良すぎて。それに、環先輩が一緒に耳とか太ももまで、
 刺激するから…や…ぁあんっ……!」
ハルヒは、荒く息を吐きながら何とか言葉を搾り出した。

だが、そのセリフに環は些か困惑した。
――……べ、別に太ももは触っていなかったはずだが、何故に……?!
もしやと思ってハルヒから身体を離し、自分の下半身を確認してみる。
「……あっ!!」
58こころのこえ 後編:2007/08/23(木) 19:01:59 ID:4xS/n99N
「……どうしたんです、環先輩……?」
環の様子を怪訝に思ったハルヒが声をかけると、彼は上擦った声で言った。
「お、俺のナニが使用可能になっているんだが……!」
「えっ……?」
ハルヒが思わず上体を起こしてみると、スラックスの布地を窮屈そうに押し上げている
環の下半身が目の飛び込んできた。
「み、見るか、見るか? ハルヒには見せたい……というか、見てほしい!」
と、環は素早い動作で自分の着ているものを脱ぎ始める。
ハルヒの前で初めて自身が反応したことが余程嬉しいのか、やけにハイテンション気味だ。

自分の目の前で環が段々と薄着になっていくさまを、ハルヒは半ば呆然と眺めていたが、
彼が下着に手をかけると、慌てて目を逸らした。
「ちょ、ちょっと、環先輩っ!」
――昨日は、自分が脱がそうとしただけで大騒ぎしたくせに……。
そのギャップの激しさに戸惑っていると、不意に腕を掴まれた。
その指先に、何やら硬い物が触れる。
「何ですか、こ……ぅわっ!!」
顔を上げたハルヒは、自分と同じく一糸纏わぬ姿になった環をまともに見てしまったことと、
自分の指に触れている物の正体に、思わず硬直した。
臍のあたりまで硬く反り返った彼自身から、熱い脈動がハルヒの指に伝わってくる。
――これが、環先輩の……。硬くて大きくて、凄く熱い……。
頭ではいけないと思いつつも、ハルヒの視線は環自身に釘付けになっていた。
「どうだ、ハルヒ? ほ〜ら、俺のは紛れもなく硬くなっているだろう?!」
「……た、確かにそうですが…その、何もいきなり触らせなくても……!」
ハルヒの些細な抗議を受け流し、環は空いているほうの掌に何かを握らせる。
それは、シンプルなモチーフの描かれた小箱だった。

「これ、避妊具ですよね。へー、実物って初めて見ました……」
小箱の中身を引き出しながら、ハルヒが小声で言う。
「ハルヒと一線を越えるこの日のために、前々から用意しておいたんだ。
 ……というわけで、よろしく頼む」
「よろしくって、何を?」
ハルヒの問いに対し、環は意味あり気な笑みを浮かべた。
「あのー、まさかこれを自分が……なんてことないですよね?」
「その、まさかだ!」
にこやかに笑ったままの顔で、彼は言った。
――あ、悪魔だ! 今日の環先輩は、鏡夜先輩よりもひどいかも……!

一方その頃――。
「……クションッ!!」
自宅に着いて、車から降りようとした鏡夜は、突然のくしゃみに襲われた。
「おや、風邪ですか鏡夜様?」
橘の心配そうな問いかけに、鏡夜はハンカチを顔に当てながら答える。
「いや。大方、どこかの誰かが俺の噂でもしているのだろう」
そう言って、彼は夕方の空を見上げていた――。

59こころのこえ 後編:2007/08/23(木) 19:02:56 ID:4xS/n99N
……結局のところ環の笑顔に屈服したハルヒは、パッケージから取り出したコンドームを片手に、
箱の裏の説明書きを読んでいた。
そして、先端を軽く摘んで余分な空気を抜き、ゆっくりと環自身に装着していく。
「……ちょっと、何見てるんですか!?」
途中で彼の視線に気付き、気恥ずかしさに頬を染める。
「いや、恥ずかしそうにしているハルヒが、可愛いなと思って……」
「もー! いいから、環先輩はじっとしていてくださいっ!」
文句を言いながら装着し終えると、環はハルヒの頭をクシャクシャに撫でた。
「ありがとう、ハルヒ。……よしっ! それでは、早速二人の愛の儀式を始めようではないかっ!」
どうやら、彼のボルテージはまだまだ上昇中であるらしいと、ハルヒは思った。

再びソファーの上に押し倒され、ハルヒは小さく身じろいだ。
これから、ようやく環と結ばれるのだと思うと、俄かに緊張が高まっていく。
そんなハルヒの両脚を掴んで大きく広げ、環は痛いほど屹立したものを性急に秘裂にあてがう。
「あ、あのっ、環先輩……!」
「何だハルヒ、怖いのか?」
「それも少しはありますけど、一応初めてなんですから、もう少し気を使ってくれても……」
そう言うと、環は一瞬目を大きく見開いた後、ハルヒの額に優しく口付けた。
「……すまない。喜びと興奮のあまり、うっかりしていた……」
そのまま、ゆっくりと唇を重ねる。
まずは感触をたしかめるように軽く触れた後、ねっとりと舌を挿し入れて徐々に絡ませていく。
その行為にハルヒの理性が揺るぎ始めた頃を見計らって、環は彼女の秘裂に彼自身を擦りつけ始めた。
「……ふ…っ…んんっ……」
それによって、一度は治まりかけていたハルヒの性感が呼び覚まされていく。
やがて唇を解放された頃には、すっかり艶めいた表情になっていた。

環はそんな彼女にもう一度だけ口付けると、そっと囁く。
「ハルヒ、入れるぞ……」
「は、はい環先ぱ……っ…ぁあぁああっ!」
秘裂の粘膜をかき分けて少しずつ侵入してきた環自身が与えてくる痛みによって、
ハルヒは苦悶の声をあげた。
環が腰を進めてくる度に膣壁の粘膜が押し広げられ、擦れる痛みに喘ぐ。
数回にわたる行為でそれなりに慣れたつもりだったが、やはり指や舌による前戯と本番では違う。

「あっ…くぅっ…ぁあぁっ!」
最も深いところまで到達すると、環は動きを止めた。
「ハ、ハルヒ、大丈夫か……?!」
「……け、けっこう痛いものなんですね。でも、耐えられないほどでもないです」
心配そうに顔を覗き込んでくる彼に、ハルヒは荒く息を吐きながら答える。
その表情は、どこか喜びに満ちていた。
「それに、こうしていると環先輩の体温が伝わってきて、嬉しいですし……。
 やっと一つになれたんだなって、実感出来ますから」
「俺も同じ気持ちだよ、ハルヒ。ずっと、こうしたいと思っていた……」
そう言って、環は深く繋がったままハルヒを抱きしめる。
二人はそのまま、しばらくの間お互いの体温を確かめ合っていた。
60こころのこえ 後編:2007/08/23(木) 19:04:04 ID:4xS/n99N
「……あの、ずっとこうしていたいのも山々ですけど、そろそろ続きをしませんか?」
数分後、先に声をかけたのはハルヒのほうだった。
「あ、ああ、それもそうだな。では、もう少し我慢してくれ……」
その言葉に応えて環は体勢を戻し、緩やかに動き始めた。
「……っ、んんぅっ…!」
彼の動きに合わせて呼び覚まされた痛みにハルヒは一瞬顔をしかめたが、
出来る限りは心配させまいと、身体の力を抜いてそれに耐える。
そうしているうちに少しずつだが身体が楽になっていき、痛みと入れ替わるように、
もう一つの感覚が生まれはじめた。

「ぁ…あぁん、ひ…あぁぁっ……」
ハルヒが漏らした艶のある声に、環が目ざとく気付く。
もしやと思って僅かに律動を激しくしてみると、彼女は小さく身じろいだ。
「……ハルヒ。ひょっとして、気持ち良くなってきてはいまいか?」
「は、はい。……まだ痛みも少しありますけど、だんだん良くなってきたような……」
「そうか……。では、こんなふうにするとどうだ?」
と、指で弄る時に最も反応の良い場所を中心に刺激してみる。
「やあぁっ! ……そこ…いぃ…、ひあぁぁっ!」
ハルヒは身を捩り、嬌声をあげた。
それと同時に、今まできついだけだった彼女の秘裂が淫らに収縮し、
環の怒張したものをほどよく締めつける。
それに気を良くした彼は、徐々に激しく腰を打ちつけながら、
ハルヒがより感じる場所と動き方を覚えていった。

「……やっ、環…先輩ぃ…はぁぁあんっ!」
可愛らしく喘ぐハルヒをもっと近くに感じたくて、環はそんな彼女の腰を抱え上げた。
それによって挿入の深さが増し、ハルヒは圧迫感に身悶える。
そんな彼女の悩ましげな表情に興奮して、環は尚更果敢に突き上げていく。
そうすることで、互いの結合部から聞こえる淫らな水音が激しさを増し、気分を昂ぶらせる。
夢中でストロークを繰り返しながら口付け、熱い舌を互いに絡ませると、
身体だけでなく心まで一つになれるような気がした。

やがて、互いの限界が近いと察した環は、ハルヒの身体を抱え起こして強く抱きしめた。
「ハルヒ…ハルヒ……っ」
その温もりと熱い吐息から、環の想いが伝わってくる。
それに応えるべく、ハルヒは自分も彼の背中に腕を廻して動きに身を任せる。
「あぁっ…はああぁんっ、たま…き先輩ぃぃっ!」
程無く二人の結び付きは頂点を迎え、身体の奥で環の熱を感じながら、
ハルヒは暫し言いようのない快感と幸福感に打ち震えていた……。

「……これからは、本当の意味で信頼し合おうな、ハルヒ」
行為を終えて、ハルヒの黒髪を優しく指で梳きながら環が言う。
「そうですね……。悩みや不安があったら、相談し合いましょう」
「それと、もう一つ……。いつも、女の子がハレンチなことを考えてはいけないと言ってきたが、
 ハルヒが俺と一つになりたいと言ってくれた時は、本当に嬉しかったぞ!」
と、彼は無邪気な顔で微笑んだ。
「だから、これからはもっと積極的に愛し合おう! 俺は、そのためならば色々と努力を
 惜しまないつもりだ。ハルヒも協力してくれるな?」
61こころのこえ 後編:2007/08/23(木) 19:05:06 ID:4xS/n99N
「……は? 努力って、何をですか?」
小首を傾げるハルヒを、環がそっと抱き寄せる。
彼の笑顔と言葉に一抹の不安を感じたハルヒだったが、
すぐに深く気にしなくても良いのかもと思い直し、静かにその腕に身を任せた――。


二週間後――。
環が夕飯を食べに来ると言うので、ハルヒは帰宅するとすぐにカレーの仕度に取り掛かった。
材料を手際良く切りそろえて炒め終わると、ほぼ同時に彼が訪れた。

環はハルヒにフリルの付いた白いエプロンを渡し、
是非とも、それを身に着けて料理をするところが見たいと言う。
後は煮込むだけだからと断ったものの、子犬のような目で見つめられてしまい、
仕方なくそれを身に着けた。
ところが……。

「違うぞ、ハルヒッ! それを、服の上から着けてどうするっ!?」
憤慨する環に、ハルヒは怪訝な顔をした。
「普通はこうですけど、環先輩は何がしたいんですか?」
すると、彼は得意気に言う。
「ハルヒとの愛の行為の参考のために読んだ本に載っていたのだが、
 それを素肌に直接着けて料理をした後ですると、互いの愛がより深まるという……。
 だとすれば、是非やらなければと思うのが普通だろう?」
「恥ずかしいから、嫌です!」
ハルヒが即答すると、環はその場に膝をついた。
そして、先程と同じようにわざとらしく瞳を潤ませる。
「ダ、ダメ……なのか? 俺がハルヒとの愛をより深めようと、一生懸命選んだのに……!」

「い、嫌ですっ……」
ハルヒは環から目を逸らし、なるべくその姿を見ないようにした。
以前は冷静に対応出来ていた彼のこういう反応に、最近かなり弱くなってしまったからだ。
まともに相手をするとろくなことにならないと頭では分かっているのに、
子犬のような目で見つめられると、何故か絆されてしまう。
「嫌なら、いいんだ。俺が我慢すればいいだけのことだし……」
いけないと思いつつもチラリと視線を向けてみれば、目に映るのは項垂れる環の寂しそうな横顔。
――あ、あれは罠なんだと思って無視しないと! だいたい、一昨日だってそれで……!
自分の心にそう言い聞かせながらも、ハルヒの胸の奥がキュンとなる。
「……しょうがないですね。きょ、今日だけですよ!」
根負けしたハルヒは、溜息をつきながら着ているものを脱ぎはじめた。

「……は…あぁんっ! や…、そんな奥まで…たら、お腹が…苦し…ひぁぁっ!」
数十分後、ハルヒは台所の床に膝をついた姿勢で、背後から激しく貫かれていた。
環はだいぶ興奮しているらしく、エプロンの胸当ての隙間から差し込んだ指で執拗に双丘の先端を
弄りつつ、果敢に突き上げてくる。
その激しさと獣じみた荒い吐息に、ハルヒは小さく身を震わせた。
「んぅ…今日の環先輩、少し…怖い…ですっ…、ぁあっ…」
「こ、怖い? 俺の、どこが……?」
「……だって、何か凄く興奮して…るしっ…。それに、先輩の…アレも……っ!」
そう言っている間にも、いつもより余計に膨張した環自身が、
ハルヒの最奥を抉るように律動を続ける。
その動きに合わせて、掻き出された愛液が互いの内腿と床板を濡らしていく。
「ああぁっ、そこ…ダメえぇぇっ!!」
最も感じる部分を擦られて、ハルヒはその日何度目になるか分からない嬌声をあげた――。

62こころのこえ 後編(終):2007/08/23(木) 19:06:42 ID:4xS/n99N
それからしばらく経った、とある日の夕方。
何やら思い詰めた表情で、環は鳳家を訪ねた。
その様子からただならぬ悩みがあると感じ取った鏡夜は、彼が口を開くまで待つことにした。

「……実は、ハルヒとの事で相談したいのだが」
ようやく環が話し始めたのは、紅茶が冷めかける頃だった。
「何だ、やはりそれか。それで、どうなった? まさか、未だに出来ないなんてことはあるまい?」
鏡夜は、一ヶ月ばかり前に環が相談しに来た時の事を思い出す。
その時とどこか似たシチュエーションに、不思議なデジャヴを感じていた。
「……いや。それについてはお蔭様で上手くいったが、最近違う悩みがあって……」
「そうか、それは良かったな。で、違う悩みとは……?」
聞きながら、鏡夜は紅茶を口に運んだ。
以前コーヒーを噴出したことを踏まえて、どんなことを言われても平気なように、
今回はしっかりと飲み込む。
それをチラリと確認すると、環は話しだした。

「最近、普通にするよりも、ハルヒに裸エプロンをさせたり中等部の女子制服を着せたりするほうが
ずっと興奮する自分に気付いて、愕然としている……。どうすれば、いいのだろうか?」
環が大真面目に発した言葉に、鏡夜はソファーからずり落ちそうになった。
「知るか! そのくらい自分の心に聞け!」
「で、でも! お前が、前に言っていただろう? たまに、特殊なシチュエーションでしか、
 興奮出来ない人間がいると! ……も、もしや俺もそうなのかと思うと、どうしていいのか……」
そう言って、環は真剣な面持ちで頭を抱える。
そのまま、彼はブツブツと自問自答を始めた。
「最初は、ハルヒとの愛の行為のおまけ的なものとして始めたのに、何故こんなことに?!
 さすがにアニメのキャラになりきったりハイヒールで踏まれたりは、ちょっと理解出来ないが、
 このままだと趣味がいきすぎてハルヒに嫌われそうで、怖い! ……お、俺は変態なのか?!
 ……いや、違うはずだ。興奮するのは、ハルヒが可愛すぎるからで……」

それを聞いているうちに苛立ってきた鏡夜は、環の腕を掴んで無理矢理立ち上がらせると、
部屋の外に待機していた橘を呼んだ。
「環が帰るそうだ……」
「ちょ、ちょっと待ってくれ! 俺は真剣に悩みを……!」
「黙れ、それ以上俺にくだらない事を相談してきたら、コロス……!!」
鏡夜の背後から立ち込めるただならぬオーラを感じ取った環は、沈黙した。

結局、環は恥を忍んで、この悩みをハルヒに正直に告白した。
ひと悶着あった後、ひとまず問題は解決したが、それはまた別の話である。

END
63名無しさん@ピンキー:2007/08/23(木) 19:13:33 ID:m2L9W3DG
64名無しさん@ピンキー:2007/08/23(木) 19:22:06 ID:XrsplvpM
やっぱ殿おバカだ…w
GJ
65名無しさん@ピンキー:2007/08/23(木) 20:09:23 ID:zAw47P1h
続きキタ━━━━━━━(;゚∀゚)=3━━━━━━!!!!!

なんか肝心なことが言えなかったり、相談できない環が
今の本誌の環と少しかぶってて良かった。状況はまるで違うけどw
そして鏡夜いい味出してるな。

つーか神はもしや俺の裸エプロンリクに答えて下さったのかwwww?
それとも偶然?とにかく超乙!!!!
66名無しさん@ピンキー:2007/08/23(木) 21:10:53 ID:8cw6QBQE
GJ!
てっきりイ○ポかと思ったけど違くて安心したよ〜
噴出す鏡夜サイコー
67名無しさん@ピンキー:2007/08/24(金) 00:42:03 ID:zJGxGSm1
続き待っててよかったよ!
環が自信を持つ前と後のギャップがすごいし、ハルヒも可愛くてイイ!
68名無しさん@ピンキー:2007/08/24(金) 23:59:03 ID:vhM+iIKj
そ…そして未だボサハルを待ち続け…
69名無しさん@ピンキー:2007/08/25(土) 00:28:08 ID:UBjAt055
GJ
エロもいいが、人物のかけあいが生き生きしてる!
70名無しさん@ピンキー:2007/08/25(土) 01:13:47 ID:6YjLqRyB
マイナーカプ組は一緒に待とう!
71名無しさん@ピンキー:2007/08/26(日) 08:02:13 ID:KrzfU4Bd
環ハルGJ!!
エロとパロのバランスが絶妙ですた(*゚∀゚)=З

>>68
前に誰か書いてたが、ボサハルってエロに持ち込むシチュエーションが難しいと思う。
ただ、カプ希望するだけじゃ無くて、多少のシチュとか指定すれば投下される可能性も
上がるかも試練よ
72名無しさん@ピンキー:2007/08/27(月) 00:27:49 ID:y/WRn4hc
環ハル良かった!

そして鉄也×ハルヒを密かにずっと待ち続けている・・・
73名無しさん@ピンキー:2007/08/27(月) 09:50:33 ID:R6y62OFb
>>72
すごいマイナーだ…w
自分で書いた方が早いかもよ?
74名無しさん@ピンキー:2007/08/27(月) 12:20:24 ID:vnKcXhy1
鉄矢って誰だっけ?
75名無しさん@ピンキー:2007/08/27(月) 12:37:18 ID:8oJpBcrx
ボサノバ君の家の舎弟
つーか、ハルヒと接点あるのか…?
76名無しさん@ピンキー:2007/08/27(月) 22:12:41 ID:/UPA8eFH
鉄矢はハルヒのこと男だと思ってるから
女ってバレていろいろと起こるかもね
77名無しさん@ピンキー:2007/08/27(月) 22:42:11 ID:tIBHwjZc
鉄矢というか鉄也…
78名無しさん@ピンキー:2007/08/27(月) 23:18:42 ID:ZtY8p74l
環ハルGJ!
環ちゃんのアホさが可愛かったし
鏡夜も良い味出してますよね

いつもながら鏡ハル、モリハル待ってます
79名無しさん@ピンキー:2007/08/28(火) 00:24:21 ID:1rZh0zia
原作よりアニメを見て鉄ハルに萌えてしまった
だがやはり物凄いマイナーだったのか鉄ハルorz
それでも神はいると信じて待ち続ける
80名無しさん@ピンキー:2007/08/28(火) 00:30:03 ID:uT5L2Qk+
接点ないのにすごいなww
ちなみにどんな妄想で萌えたの?
81名無しさん@ピンキー:2007/08/28(火) 02:08:36 ID:10e5LJmi
自分もその妄想聞きたいよwww
どう考えても鉄也はハルヒよりボサノバっち優先って感じだが
82名無しさん@ピンキー:2007/08/28(火) 18:52:54 ID:n4MHr3EN
ボサノバへの忠誠心と、ハルヒへの恋愛感情の板ばさみで迷い悩むとか?
83名無しさん@ピンキー:2007/08/29(水) 00:07:56 ID:cgPuO9VK
そういう感じとか、若の想い人はどんな人だろうとボサノバのためにリサーチするうちに
ハルヒと偶然お近づきになってしまい・・・とか、学園に行ったときに実は鉄也もハルヒにひと目ボレとか
まあ色々ですよ色々・・・恥orz
84名無しさん@ピンキー:2007/08/29(水) 00:23:31 ID:E2e/54Pw
恥を感じる必要はない。
85名無しさん@ピンキー:2007/08/29(水) 02:31:25 ID:JI+jtE9B
>>83
教えてくれてありがd
然程接点無い2人で、それだけシチュを思い浮かべる
お前さんの妄想力に乾杯w
いや、マジで凄いよ
86名無しさん@ピンキー:2007/08/29(水) 07:24:16 ID:YUydqsUe
そうだね
まだ、橘ハルやシマハルのほうがよっぽど近そうだw
87名無しさん@ピンキー:2007/08/29(水) 09:03:36 ID:t0v6dukF
>>83
萌えをありがとうですわ
つーか、それを君が書いてw

>>86
いや、同じくらい接点ないだろう。色んな意味でw
88名無しさん@ピンキー:2007/08/29(水) 12:36:27 ID:cGNNUpGg
橘は妻子持ちだし、鏡夜の迎えの時にたまに見かけるハルヒを見て(性別くらいは知ってそう)
せいぜい、家の娘もこんなふうに可愛く育つといいなと思うくらいか。

シマは・・・ハルヒが殿と結婚することになった時、祖母の命令でメイドたちと身体検査?
婚前交渉があってもなくても、殿がなにかしら災難オチ。

・・・だめだ、むりやり考えてもこの程度が限界だよw
普通に接点あるカプで妄想することにするわ。
89名無しさん@ピンキー:2007/08/30(木) 00:37:46 ID:pvB3/TOd
超マイナー好きでスレ汚してすみませんorz
自分で挑戦しつつも陰でおとなしく神を待つことにしますorz

でもメジャーカプの神の降臨にも引き続き期待
90名無しさん@ピンキー:2007/08/30(木) 17:14:50 ID:6j9jYs1U
前スレ読めないんですか?
91名無しさん@ピンキー:2007/08/30(木) 17:45:22 ID:kqKIWPiO
ここが立って半月たつし、もうとっくに落ちてる
●買うとか保管庫の更新を待ってみては?
92名無しさん@ピンキー:2007/08/30(木) 20:44:32 ID:AWDN/89G
3なら●なくてもまだ見られるのは自分だけかな
93名無しさん@ピンキー:2007/08/31(金) 01:22:52 ID:m4MdDsSx
今●が無料お試しみたいでアカウント無しでログイン出来るよ
ログインすれば過去スレ3見れるぞ
94名無しさん@ピンキー:2007/08/31(金) 07:14:02 ID:BrdFA8ru
涼二×琴子で、ハルヒが作られた様子をお願いします
95名無しさん@ピンキー:2007/08/31(金) 16:07:34 ID:8ECWKr7Q
●わかんね〜よ
96名無しさん@ピンキー:2007/08/31(金) 16:11:28 ID:AOYW6eJ1
普通に買えよ貧乏人w
97名無しさん@ピンキー:2007/09/02(日) 03:38:13 ID:ikdHe6mB
●←これって2chではうんこって意味
98名無しさん@ピンキー:2007/09/02(日) 03:46:32 ID:boHia0FR
かわいそうに、庶民は●の存在すら…
99名無しさん@ピンキー:2007/09/02(日) 03:50:30 ID:7SDdcaIe
●買う奴は負け組み
100名無しさん@ピンキー:2007/09/02(日) 03:56:02 ID:d9lFTsjL
ハルヒに誰か●を買って上げてください
101名無しさん@ピンキー:2007/09/02(日) 07:04:43 ID:rkuAa2bB
●は今お試し期間だから買う必要無いって
102名無しさん@ピンキー:2007/09/02(日) 15:31:16 ID:a10u76eu
PCも?
103名無しさん@ピンキー:2007/09/05(水) 01:57:24 ID:SDQ/tIOb
ララ今月号のラストから、環ハル書いてくれる神は出ないかな?
104名無しさん@ピンキー:2007/09/05(水) 20:56:46 ID:3c6PKnZm
あの流れなら鏡ハルもいけると思った。
105名無しさん@ピンキー:2007/09/05(水) 21:00:28 ID:H3R3pPib
日本とフランスなのに、どうやって?
106名無しさん@ピンキー:2007/09/05(水) 23:14:51 ID:Nkobntfx
・日本⇔フランステレホンセクース
・相手を想って一人エッチ
・帰ってきて、離れてる間の分も激しいセクース

考えると結構シチュ出るもんだな
個人的にはテレホンセクース
すばらしい言葉攻めをしてくれそう
107名無しさん@ピンキー:2007/09/06(木) 14:16:47 ID:3tgPNLM/
本番なくてもいいからホスト部全員出てきて賑やかなのが読みたい
このごろ原作で全員揃ってなくて少し寂しいんで、パーッと明るいギャグとか・・・
108名無しさん@ピンキー:2007/09/07(金) 17:36:48 ID:sQ3yYNPm
エロパロスレだからエロ無しは無理なのでは?
エロはかけないので自分は大人しくROMってます。
109名無しさん@ピンキー:2007/09/07(金) 18:11:02 ID:QiGxYsyD
つーか、全員でわいわいやっててエロって、林間か乱交…
そっちのほーが嫌だw
110名無しさん@ピンキー:2007/09/07(金) 20:19:54 ID:ucY8XTjk
>>1の保管庫、繋がらないんだけど落ちてる?
111名無しさん@ピンキー:2007/09/07(金) 22:13:47 ID:8n5AWFQ9
>>110
普通に繋がるよ
112名無しさん@ピンキー:2007/09/07(金) 22:51:37 ID:Y7VUeEsL
>>107
いいねえ
前々スレあたりのアイスキャンデーでみんなが妄想するやつ好きだったw
113名無しさん@ピンキー:2007/09/08(土) 14:27:49 ID:edMV9GJS
光ハルよみたいなぁ
114名無しさん@ピンキー:2007/09/08(土) 21:58:39 ID:Hp0+5MeX
基本的に環ハル設定で、一応部員全員が出てくる話
下ネタはあるけど直接的なエロはなしです
バカな話と眠いモリが下ネタを言うのが許せない方はスルーでお願いします
115名無しさん@ピンキー:2007/09/08(土) 21:59:31 ID:Hp0+5MeX
「…そういえば朝から元気がないが、ハルヒとなにかあったのか?」
ミーティングの後、ハルヒが買い出しに行った隙を見計らって鏡夜は環にたずねた。
週末にはハルヒを家に呼ぶと張り切っていたのに、月曜日になったとたんに魂が抜けたかのような彼を見かねてのことだった。
「うむ、実は…というか皆に相談したいと思っていたのだが…」
環はハルヒを除く部員達を集めると、深刻な顔で事の顛末を語り始めた。

以下が、その内容である。
休日にハルヒを家に招待し、少し席を外して自分の部屋に戻ると、彼女は机の上に置かれた洋書を読んでいた。
悪いとは思ったが興味のあるタイトルだったのでつい…ということだったが、問題はうっかり本に挿んだままにしていたハルヒの写真だった。
それには、前の晩に環が彼女を想って自慰をしたときの恥ずかしい染みが付いていて…。
これは何かと問い詰められて白状したところ、ドン引きされてしまい、気まずいままにその日を過ごしたという。

「うっわー!殿、迂闊すぎー!!」
「そりゃ、ハルヒも引くよネー!!」
環が話し終えるなり、光と馨は笑いはじめた。
「お、おまえら人の災難を何だと……!」
ワナワナと肩を震わせる環。
そんな彼に、鏡夜が何かを思いついたような表情で話しかけた。
「…まあ、おまえの馬鹿で迂闊なところは今に始まったことではないが、今日は接客もないことだし特別に対処法を考えてやってもいいぞ」
「さんせ〜い!それじゃ、ハルちゃんが帰ってくるまでに考えようよ」
「そうだな…」
鏡夜の提案に、まずハニーとモリが乗った。
次いで、面白そうという理由で光と馨が加わる。
そういうわけで、ホスト部員たちは各々対処法を考えはじめたのだった。

「…ところで、ハルちゃんって一人エッチしたことあるのかなぁ?」
不意にハニーが発した言葉に、そこにいた全員の動きが止まる。
「「ハルヒの一人エッチ……!」」
「あのハルヒが?しているようには見えないが、しかし…」
「………!」
光と馨はあれこれと話しはじめ、鏡夜は腕を組んで考え込み、モリは無言で頬を染めた。
うっすらと漂いはじめた桃色の雰囲気の中で、発言主のハニーだけがニコニコと笑っている。

そんな中、初めこそ誰よりも妄想の世界に浸っていた環だったが、突然ハッと我に返って喚く。
「こ、こら!おまえ等、俺の可愛いハルヒで淫らな妄想をするんじゃないっ!!」
真っ赤になって腕を振り回す彼に、さっそく光達が反論した。
「自分は普段から妄想しまくってるくせに、僕等にはうるさく言うのってズルくない?」
「殿って、独占欲強すぎてちょっと引くよネー!ついこの前まで、おとーさんとか娘とか言ってたくせにさー…」
「ええい!つべこべ言わずに、とにかく即刻淫らな妄想を止めないかっ!!」
なおもうるさく言う環を、二人はジト目で見る。
「いいけど、殿は自分が今僕等に頼みごとしてる立場だって、忘れてない?」
「どうする、馨?ハルヒとの仲直りの方法考えるの、やめちゃおうか?」
「…そ、それは困るっ!」
「フーン…、だったらそれなりの態度ってもんがあるよネー!」
と、二人は顔を見合わせてニヤリと笑う。
その仕草にカチンときた環の腕が、ワナワナと震えはじめた。

「あいつ等は放っといて、俺達だけで考えましょうか…」
「そうするか」
「そうだねぇ…」
鏡夜達は、三人から少し離れた場所に移動して話をはじめた。
116名無しさん@ピンキー:2007/09/08(土) 22:00:16 ID:Hp0+5MeX
スーパーからの帰り道、ハルヒは昨日のことを考えていた。
環が自分の写真を見ながら自慰をしていたということを知って、驚きのあまり冷たい態度をとってしまった。
ほとんどの男性が普通にしていることだと知ってはいても、実際に聞かされると少しショックだった。
付き合い始めてだいぶ経つのに、いまだに手を繋ぐだけで照れている環。
額や頬にキスをするだけで、大げさに騒ぐ環。
そんな彼にも、人並みに性欲があったのだということ。
そして、その対象が自分だということ…。
―――やっぱり環先輩、本当は自分ともっと先のこととかしたいのかな…。
そう考えると、胸の奥が疼く。
気にしないようにしても、ふと気が付くとそれを考えてしまっている。
「…でも、まずは環先輩と仲直りしないと。なにかきっかけがあれば良いんだけど…」
ハルヒは溜息をつきながら、帰り道を急いだ。

ハルヒが部室に戻ると、光が話しかけてきた。
「この前みんなで水族館に行ったときの写真だけど、ハルヒがいない間に鞄に入れといたよ」
「ちょっ…勝手に開けないでって、いつも言ってるのに…!」
文句を言いながら、ハルヒは自分の鞄を開ける。
そして、封筒の中の写真を確認し始めた。
「なんか、やけに環先輩の写真が多くない?」
「それ、サービス。一応彼氏なんだから、写真くらい持っときなってば!」
「あ、ありがとう…」
ハルヒは少しだけ複雑そうな顔をした後、封筒をしまった。
と、そこで光がややわざとらしく言う。
「あれ?ハルヒもそんな本読むんだ、意外〜!」
「……?」
その言葉に思わず鞄の中を見ると、入れた覚えのない雑誌が入っている。

月刊CUTEベリー増刊号 オンナノコのためのひとりエッチ★読本

「光、写真はもらうけどこれはいらないから!」
「ヒィィッ!…ぼ、僕は知らないからっ!!」
「そう…。じゃ、これは捨てるね!」
ハルヒは、そばにあった屑入れに雑誌を放り込んだ。

「うわー、今のハルヒの顔、怖っ!ジャンケンで負けたとはいえ、光かわいそう…」
ハルヒ達の場所からは死角になっているソファーで、馨は小声でつぶやいた。
ハルヒも環の写真を見て自慰をすればお互い様で、わだかまりもなくなるだろう…。
それが彼等の考えた作戦だったが、あっけなく失敗に終わった。
馨が隣に座る鏡夜をチラリと見ると、失敗した作戦のほとんどを提案した彼は平然とした表情でパソコンのキーボードを打っている。
「…ハルヒの借金、プラス650円…と」

「…まったく、余計なお世話だよ…」
ハルヒが文句を言いながら、買ってきた庶民コーヒーを隣の準備室に置きに行くと、そこにはモリがいた。
彼はコーヒーをしまうのを手伝いながら、話しかけてくる。
「…そういえば、環と喧嘩したそうだな」
「はあ。喧嘩というか、ちょっとびっくりすることがありまして…」
「環が自分をオカズにオナニーしていたのが、そんなにショックだったか?」
モリの唐突なセリフに、ハルヒは目を丸くした。
117名無しさん@ピンキー:2007/09/08(土) 22:01:02 ID:Hp0+5MeX
「オ、オカズって…」
直接的な言葉にうろたえるハルヒに構わず、モリは話を続ける。
「大丈夫だ、男ならたいがいしていることだからな。何を隠そう、この俺のお気に入りは…」
ハルヒは呆気に取られながら、モリのお気に入りだというAVや本の話を聞いていた。
―――な、なんかモリ先輩がおかしい…。
「…ということだから、環を許してやれ。ところで、ハルヒは普段オナニーしないのかな?」
「……はぁ?!…し、しないですよっ!」
困惑するハルヒに、モリは爽やかに笑いながら言う。
「もしかして、やり方を知らないのか?」
「し、知りませんっ!」
ハルヒが答えると、モリはウインクをしてチッチッと指を振った。
その仕草は、言動に反してどこまでも爽やかである。
「それじゃいけないゾ!いいか?子猫ちゃんの場合は、○*☆*▲を擦ったり★#¥◎に指や玩具を入れたりするんだ。さあ、今日からレッツトライ!」

あまりにも普段と違いすぎるモリに、ハルヒは疑問を投げかけた。
「…あのー。ひょっとしてモリ先輩、眠いのでは?」
「どうやら、そうらしい…」
そう言うと、モリは近くのソファーに横になった。
よほど眠かったのか、一分も経たないうちに寝息が聞こえてくる。
「…あー、びっくりした……」
ハルヒは胸を撫でおろし、寝ているモリにバスタオルをかけてやった。
そして、心が落ち着いてから準備室を後にした。

ハルヒが部室に戻ると、既に光達の姿はなく、ハニーが一人でケーキを食べていた。
「あ、ハルちゃんおかえり〜。ケーキ食べる?」
と、彼は小皿に取り分けた苺のケーキを勧めてくる。
すっかり疲れていたハルヒは、素直に従った。

「…ハルちゃんは、タマちゃんのこと好きだよね?」
しばらくお互い無言でケーキを食べていると、不意にハニーが言った。
「ええ、まあ…。嫌いだったら、付き合ってないですし」
「あのね、タマちゃんもハルちゃんのことが大好きなんだって。そして、昨日のことごめんなさいって言ってたよ…」
ハニーは、さらに続ける。
「男の子は好きな女の子がいたら、たまにはエッチなことも考えるのが普通だと僕は思うな〜」
「…ハ、ハニー先輩もですか?」
ハルヒは一瞬だけ考えて、すぐにハニーの無邪気な笑顔からはとても想像がつかないと思い直した。
「さあ、どうだろうねぇ…。でもね、ハルちゃんがタマちゃんのことでビックリしたのは解るけど、今も軽蔑してるのかな?」

「それは…。昨日はショックのあまり環先輩に冷たくしちゃいましたけど、今はそうでもないです。むしろ、どうやって仲直りしようかと…」
そう言って、うつむくハルヒ。
そんな彼女の頭を優しく撫でながら、ハニーは言った。
「ハルちゃんは、可愛いねぇ〜。タマちゃんが大事にしたいっていう気持ちが、良く解るよ」
「え?環先輩が、そう言ってたんですか?」
「うん。タマちゃんもあれで健康な男の子だからねぇ…、本当は普通にキスとかエッチなことなんかもしたいんだよ。でも…」
言われて、ハルヒは自分と環の付き合いを思う。
額や頬はともかく、唇にキスをされたことはまだない。
抱きしめられたことはあるが、そこまでだ。
そのときに彼が何かを言いたそうにしていたことがあったが、今思えばあれはもっと先に進みたいのを我慢していたのかもしれない。
118名無しさん@ピンキー:2007/09/08(土) 22:02:15 ID:Hp0+5MeX
「でも、関係を急ぐよりもハルちゃんを大事にしたいって気持ちのほうが大きいから、我慢してるんだって。ハルちゃんの気持ちを確かめないで無理強いは良くないもんね〜」
「じ、自分の気持ち…ですか…」
ハルヒは、自分が環にそんなにも大事にされていたことを素直に嬉しいと思った。
そして、同時に自分の中のもう一つの感情に気付く。
―――そんな。無理強いなんて、自分は……!

ハルヒがモヤモヤとした感情に囚われていると、いつの間にか立ち上がったハニーがそばにいた。
「…僕がアドバイス出来るのはここまで。あとは、タマちゃんと話し合うべきだね〜」
「ハニー先輩……」
「ねえ、ハルちゃん。そこまで解ってるなら、あとはほんの少しのきっかけだけで良いんだよ?まあ、同じ事タマちゃんにも言ったんだけどね…」
ハニーは座ったままのハルヒの頭を、再び優しく撫でる。
その表情はあどけないながらも大人びていて、やはり頼れる先輩なのだなとハルヒは思った。

そんな中で不意にハニーは、あさっての方向に向かって声をかける。
「…そういうわけだから、そろそろ出てきても良いよ、タマちゃん〜」
「……えっ?!」
ややあって、ついたての陰からばつの悪そうな表情をした環が現れた。
「た、環先輩!そこにいたんですか?!」
ハルヒはハニーとの会話を全て聞かれていたと悟り、にわかにうろたえる。
「さ、タマちゃん。ハルちゃんと仲直り、しよう?」
ハニーは、にっこりと笑った。
―――環先輩がいたなんて、全然気付かなかった。ハニー先輩って、案外鏡夜先輩以上の策士かも…。

「ハ、ハルヒ!その…すまなかったな、昨日は色々と…」
「いえ、自分こそ…冷たくしてすみませんでした…」
互いに謝り合った後、環とハルヒは照れくさそうにうつむいた。
ハニーはそんな二人の手を取り、握らせる。
「はい、仲直り〜!…それじゃ、後は若い者に任せて僕は退散しましょうかねえ〜」
まるで見合いの仲介人のようなことを言うと、ハニーは部室を出て行った。

残された二人はしばらく沈黙していたが、それを先に破ったのはハルヒだった。
「あ、あの…ハニー先輩から、環先輩が自分を大切に思ってくれてるって聞いて…嬉しかったです」
ハルヒのその言葉と柔らかな表情に、環の胸が高鳴る。
「ハ、ハルヒ…俺は……」
「でも、そんなに我慢ばかりしないでください」
「いや、しかし……」

ハルヒは環に背を向けると、小声で呟いた。
「…それに、環先輩にだったら…自分は……その…」
「は?…よ、よく聞こえなかったのだが……?」
首を傾げる彼の前に向き直り、ハルヒは先ほどの呟きをごまかすように言う。
「な、なんでもないですっ!…あのー、環先輩。もし良かったら、今日うちで夕飯どうですか?好きな物、作りますから」
「い、良いとも!そうだな…やはり鍋だな、お鍋にしよう!」
「それじゃ、スーパーに寄りましょう。今ならまだ、タイムセールに間に合いますから!」
二人は部室を出て、スーパーへと急いだ。

それから。
めでたく仲直りをした二人は、翌日珍しく一緒に登校してきた。
そして、結果的に一番的確なアドバイスをしたとして、環の家のシェフが作ったケーキを大量にせしめたハニーは、かなりのご満悦だったという。

…オワリ…
119名無しさん@ピンキー:2007/09/08(土) 22:29:50 ID:GMm+NzzN
ちょwwwモwwwwリwwwwGJwwwハニー先輩カコイイ
やっぱみんないるとホスト部っぽくて良いね。
三バカとかアホな作戦とか…冷静な割に失敗してる鏡夜もいい。
120名無しさん@ピンキー:2007/09/08(土) 22:44:32 ID:ps50S9Rf
面白かったww
モリの発言に吹いたw
121名無しさん@ピンキー:2007/09/08(土) 23:21:13 ID:7TsAeD06
モリのレッツトライに笑ってハニーの男前と環ハルのラブに萌え。
そして多分ギャル誌を買いに行かされただろう橘さん哀れww
122名無しさん@ピンキー:2007/09/09(日) 05:16:12 ID:q/kEDDWB
>「…ハルヒの借金、プラス650円…と」
ちょww鏡夜ハゲワロス
GJ!楽しかった
123名無しさん@ピンキー:2007/09/09(日) 11:50:07 ID:Xgths4ph
アメフト部長の九瀬と生徒会初期の満山…はマイナー?
鏡夜とはりあえる腹黒っぷりを披露してくれてる満山さんは結構好きなんだけど…
過去スレ見れないし保管庫は開かないしもし過去にあったら教えてくれるとありがたいんだけど。
124名無しさん@ピンキー:2007/09/09(日) 15:51:16 ID:YjpbXnFo
>>114
GJ!!
オカズって…www
眠いモリは爽やかでクサイ台詞を吐く設定にエロとかマニアックが加わるのが
この板ではデフォでバロスw

>>123
久瀬先輩と満山先輩の話は無かったよ
マイナーというか、一応公式だが需要が限り無く低いカプだな
読んでみたいがw
保管庫は自分は普通に見れるが…携帯からだけど
125名無しさん@ピンキー:2007/09/09(日) 22:32:17 ID:FEaRpV6e
>>108
遅レスだがエロパロ板は「エロ書いてもいい」ってだけで
エロ無しでもOKだよ
126名無しさん@ピンキー:2007/09/09(日) 22:58:56 ID:grWUUv5y
でもエロがあったほうがいいけどね
127名無しさん@ピンキー:2007/09/09(日) 23:09:49 ID:ylUFnrtL
面白ければ何でも(・∀・)イイ!
>>123
それ読んでみたい
128名無しさん@ピンキー:2007/09/09(日) 23:38:58 ID:brKN+zvG
満山さんって、最中でも笑顔で毒を吐きそうだな。
129名無しさん@ピンキー:2007/09/13(木) 20:49:39 ID:TaUZGmqS
ポメ×ピヨ×モリ
130名無しさん@ピンキー:2007/09/13(木) 21:53:21 ID:+vKFgSRo
(((((((( ;゚Д゚)))))))ガクガクブルブルガタガタブルガタガクガクガクガクガク
131名無しさん@ピンキー:2007/09/14(金) 06:00:11 ID:JMhN5DCK
生命の危機がありそうでつが…w
132ポメの恩返し-1:2007/09/15(土) 02:22:15 ID:iHMHWSsG
モリ×ポメというか、ポメ×モリ投下させていただきます。
1)ポメちゃんは恩返しと称して女の子に化けています。
2)ポメちゃんの性格がハニー先輩以上にうざいですが、仕様なのでご勘弁くださいw


【ポメの恩返し】

トントントン。
「たかしさまぁ〜、お茶をおもちしましたぁ、開けてくださぁ〜い♪」

の部屋の前でお盆を持ったままくねくねと腰をくゆらせる彼女の名前は
桜山ポメ子、数日前にモリノヅカ家に雇われるようになった、
モリ専属のお抱えメイドである。
元々彼には専属の世話役は居たのだが、
数日前に、山から取り寄せた茸にあたって笑い病で入院を余儀なくさせられたことから、
代わりにと派遣されてきたのが彼女なのだ。

「…開いている、入っていいぞ」
「はぁ〜い♪」
かちゃり、と音を立ててゆっくりとドアを開けながら、ポメ子はそうっと
お盆をモリの方へと差し出す。
「お勉強ご苦労さまでぇ〜す。元気が出る特製ほうじ茶ポメ子スペシャルですっ☆」
シックな紺のメイド服に身を包み、ふさふさとした柔らかな尻尾を振って満面の笑みを
浮かべながら、ポメ子はモリへと熱い視線を送る。
ご丁寧なことに、カチューシャからひょっこりと覗いた耳は、尻尾の動きに合わせるように、
ひょこひょこと動いてみせる。
「良く出来たものだな。この毛並みといい、色艶といい…」
「あぁん、ほめられちゃうと恥ずかしいですぅ〜♪」
ポメ子は真っ赤になって俯いたまま、よりいっそう激しく尻尾を振ってみせる。

“しかし、どこかで見た事がある気がするんだが…いや、まさか…”

考えあぐねるモリの前で、ぶんぶんと遮るように人差し指を振りながらポメ子は言った。
「たかしさまぁ、お茶がさめちゃうですっ♪」
「…ああ、すまないな」
モリはそう答えながら、そっとお盆へと手を伸ばした。
133ポメの恩返し-2:2007/09/15(土) 02:27:25 ID:iHMHWSsG

耳付き尻尾付きコスプレメイド、それがポメ子の、唯一にして最大の個性だった。
何でも派遣元のメイド協会曰く
「なあに、今流行りのケモ耳コスプレメイド娘というヤツでございます。
銛之塚家の次期当主、崇さまに相応しい最高のメイドを派遣しようとした結果、
選ばれたのが、メイド界の最先端を行く彼女なのでございます。
彼女はメイドとしては、まだ至らぬ部分も多いのではありますが、その豊かな獣耳と尻尾の美しさ、
仕草の愛らしさ、癒し効果は保障致します。
この世界ではやはり、どじっこメイドというのは萌えのていば…
ゴホッゴホッゴホッゴホッ!いや失礼、メイドというのは、無償の愛を振りまく気高き存在であり、
その最高峰に…」
との事なのだが…。

懸命なる読者諸君なら、これがどれだけおかしな事態なのか、そしてポメ子の正体とは一体何なのか、
そのくらいの事はすべてお分かりであろう。
しかし、大金持ちというのは、そんな細かいことなどを気にしないおおらかな人種なのである。
というわけで…

「たかしさまぁ、ポメ子がふーふーってして飲ませてあげるで…きゃぁっ!」
モリの手からお盆を奪おうとしたその瞬間、お約束事のように、ポメ子は何も無いところで豪快にこけ、
バシャンと湯飲みの中身をぶちまけながら、そのままモリの身体の上に覆いかぶさるように倒れこんだ。

「ああんっ、たかしさまぁ〜!ごめんなさいですぅ〜!熱くないですかぁ?
ポメ子、とってもとってもびっくりしたですぅ〜!」
「いや、いいから…」
(お…重い、)

どさくさに紛れて覆いかぶさったまま抱きついてくるポメ子を起こそうと手を伸ばすのだが、
彼女の方はきゃぁきゃあと悲鳴をあげながらこちらへぴったりとくっついてくるので、
結果的に抱き寄せるような形になってしまう。

(うっ、胸が…!これは、見かけよりも大きい。もしかしてD…いや、Fカップはあるのか?
結構着やせするほうなんだな。下着で補正されているとは言え…
しかし、こないだ偶然見たシャツ1枚の姿の時は中々良いおわん型で…
って、ダメだ!何を考えてるんだ!)
134ポメの恩返し-3:2007/09/15(土) 02:30:15 ID:iHMHWSsG

ぶんぶんと首を振るモリの顔を、潤んだ瞳がじいっと覗き込む。

「たかしさまぁ〜…!」
「またこんな事をしてしまって…ポメ子は、ポメ子は飛んだドジっこメイドですよねっ?
こんなポメ子はお仕置きですよねっ?ねっ?」
(いや、良いから、重いから早くどいてく…)
「ポメ子、行きますっ!」
そんなモリの思惑など一向も気に留めない様子のまま、ポメ子はずるずると身体を後ろへとずらし、
おぼつかない様子でモリのズボンのベルトをはずしにかかる。
「ちょっと待て、ポメ子。何を…」
「メイドはご無礼をした時はご主人様に"ご奉仕"をするのですぅ〜。
ポメ子、ちゃんと本とかビデオで勉強したのですぅ〜!」
チャックにそっと指をかけ、ゆっくり股間をさすりながらポメ子は、うっとりとした表情で言った。
「たかしさまのココ、おっきくなって熱くなってるですぅ♪
いま、ポメ子が気持ちよくしてあげるですぅ〜☆」
「ちょっと、待て、おい!ポメ子、それは間違ったメイドの解釈だ!
確かに俺は巨乳ロリメイドは大好物だがケモ耳属性は…って!
くぁwせdrftgyふじこlp!」

寡黙かつ、冷静沈着が売りのモリの口数が通常の10倍にまで達しようとしているのを気にもとめないまま、
ポメ子は大きく膨らんだモリのソレを口いっぱいにほおばり、ゆっくりと舌を絡ませていく。
「はむっ……んっ、んっにゅっちゅぷっ、ちゅぱっ」

(…うっ、うまい)

ゆっくりとからめられた舌は、男根を奥までずっぽりとくわえ込んだまま、
じわじわと強弱をつけながらなぶる。
時折立てる、ズズズという唾液の混じった精液を啜る音がたまらなくエロティックだ。
135ポメの恩返し-4:2007/09/15(土) 02:32:43 ID:iHMHWSsG


「にんげんのは、はじめてれすけどっ、んんっ……じゅぷ…ぷちゅっ。
竿が長くっておっきくて、ながくてっ、はぁ…ちゅばっ…はぁむ…。
お台所で練習に使ったドイツ製フランクフルトよりも、たかしさまのはううんとおっきくてふとくって、
かたくって。じゅぷっ、じゅるっ…ぷちゅっ」
「とってもとっても、おいしいれすっ…ちゅばっ、んんっ〜!」
片手をゆっくりとストロークさせながらしごき、玉袋と竿の裏を絡みつくように舌で何度も何度も、
丹念になぶる。

「んんっ…!ああっ…!」


繰り返されるその巧みな愛撫に、たまらずかみ殺そうとした声が漏れそうになったその瞬間。
びくんっと大きく震えた男根をポメ子はぱくりとくわえ込み、
巧みな舌使いでずるりとなぶりまわした。

「っ…ぁあーっ…!!!」

モリが口元を抑えて必死で声をかみ殺す中、投げ出されたモリの下半身は、
ポメ子の口の中いっぱいにどろりと生臭く、あたたかい液体を噴射させた。

( う わ ぁ あ あ あ あ あ )

青ざめた顔をして苦悩するモリと、見る見るとしぼんで行く彼の分身を目の前に、
そんな事など一向も気に留める様子などなく、
精液の飛び散った淫らな顔のまま尻尾を振り、上機嫌の顔で微笑みながらポメ子は言った。

「ポメ子、立派なご奉仕が出来ましたかぁ〜?たかしさまのジュニアさん、
おっきくて硬くってぴくぴくってして、舐め舐めするとお口の中いっぱいに大きくなってお汁がいっぱい出てき…」
「ポメ子っ!」
余りにも無邪気な彼女の様子に戸惑いながら、下半身を露出したままのモリは、彼女の言葉を遮るように
強く手のひらを口元へと押し付ける。
その瞬間、指先にドロリとした液体の感触があたり、思わず青ざめる。
136ポメの恩返し-5:2007/09/15(土) 02:34:54 ID:iHMHWSsG

(そうか、さっきこれはポメ子の口の中に出した俺の…)

すばやく拭おうとしたモリの動きを制するようにぎゅっと手首を掴むと、
ポメ子はそのごつごつとした指先を口元へと寄せ、うっとりとした顔でしゃぶる。

「むちゅっ…ちゅぱっ、ちゅるっ」
戸惑いの色を隠せないモリの顔を、とろんとした瞳で覗き込むようにしながらポメ子は言った。
「だってえ、勿体ないれすぅ〜」

(そういう問題じゃなくて…)

呆然とするモリの様子など気にも留めず、ぴくぴくっと愛らしい耳をひょこひょこ動かし、
つぶらな瞳でウインクをしながら、ポメ子は言った。
「お茶、入れなおしてくるですぅ〜♪」

ふさふさとした立派な耳と尻尾、豊かな栗色の髪、くるくるとつぶらで無邪気な、愛くるしいどんぐり眼。

ひらりと起き上がり、ドアに手をかけたポメ子を、まるで狸にでも化かされたかのような
唖然とした顔で見つめながら、モリは言った。
「ポメ子…今日の、夕食のメニューは?」
にっこりと得意げな笑みを浮かべながら、ポメ子は答える。
「ポメ子の実家から送ってきた豪華山の幸フルコースですぅ〜☆」

(ねえ、それって、やっぱり…?)

「じゃ、行ってきますですぅ〜♪」
ぴょこぴょこと尻尾を振りながら駆けて行くポメ子の後姿を見守りながら、
モリの脳裏に、もう何度も首をもたげたある可能性が頭をもたげる。

(でもまあ、かわいいから、いいか…?)

モリのそんな問いかけに対し、少ししぼんだジュニアもまた、満足げにゆっくりとうなずいた。
…ような、気がした。

(終)


…色んな意味で失礼致しました。
137名無しさん@ピンキー:2007/09/15(土) 11:59:02 ID:z7IGhicG
擬人化は新しい
138名無しさん@ピンキー:2007/09/15(土) 21:28:22 ID:szxI+8Xs
冒険したねw
139名無しさん@ピンキー:2007/09/16(日) 01:32:28 ID:DSfQZULv
狸の擬人化といえばD.Pのポコだな
140名無しさん@ピンキー:2007/09/16(日) 04:11:26 ID:O0cEG579
>>132 〜
sugeeee
ポメたんえろすw
141名無しさん@ピンキー:2007/09/18(火) 06:45:33 ID:dJQC2V2c
新鮮だった
ポメたん可愛いGJ
142名無しさん@ピンキー:2007/09/22(土) 14:24:06 ID:yQsb7MGU
ああ、もう!なんだよ今月の可愛いハルヒはっ?!
自分が殿だったら、でこちゅーどころか押し倒すよ、畜生!
143名無しさん@ピンキー:2007/09/23(日) 10:22:01 ID:WZzs2UO7
ハルヒが可愛いのはガチだろ
144名無しさん@ピンキー:2007/09/25(火) 03:35:18 ID:Seu76nbb
誰か!!今月の環とハルヒを元にエロを頼む!!!
145名無しさん@ピンキー:2007/09/26(水) 20:26:31 ID:UmDeCBWl
環ハル公式フラグktkr
146名無しさん@ピンキー:2007/09/26(水) 21:21:30 ID:BDzv3HPW
orz
147名無しさん@ピンキー:2007/09/26(水) 21:36:08 ID:NyJNTLyw
>>145
フラグというか明るみに出てきたのが最近なだけで、
普通に読んでれば最初のころからハルヒは環しか意識してないよね

ともあれやっと自覚しかけてるみたいだし、これからもっともっとハルヒが可愛くなるのに期待!
148名無しさん@ピンキー:2007/09/26(水) 22:36:14 ID:CWN8rCW2
原作がどうなろうと妄想は自由!!

ということで、鏡ハル、光ハル、馨ハル、ハニハル、モリハル、
その他のカプも待ってます!!!
149名無しさん@ピンキー:2007/09/28(金) 01:02:57 ID:ERya5xPh
原作に忠実に妄想するのも、私欲に走ったカプで妄想するのも…


自由だぁーー!

♪妄想 is freedom〜
♪妄想 is freedom〜

センキュゥ〜!
150名無しさん@ピンキー:2007/09/28(金) 20:56:12 ID:V7Vt8EdK
私欲…
151名無しさん@ピンキー:2007/10/01(月) 01:46:16 ID:PDrDGu1p
最近のハルヒはオナニーしてる
152名無しさん@ピンキー:2007/10/02(火) 18:48:49 ID:7oWXSl58
このスレが出来たころのハルヒだととても悩んだりオナニーしたりしそうに思えなかったが、
原作が進んできてからそういう描写のあるSSがでてきたよね。
ひんぬー気にしたり、好きな人思ってオナニーしたり。
以前のハルヒならありえないと思ったかもしれないが、
最近の状況でそういうの読むとそんなに違和感ないし、うまく取り入れてるSSってうまいなと思う。
153名無しさん@ピンキー:2007/10/06(土) 00:16:00 ID:ss4n5g1S
キャラの性格を変えないようにSS書けるのって凄いよな
殿や鏡夜は分かりやすいが
ハルヒは結構書きにくいキャラだと思う
冷静すぎても乙女すぎてもダメだしな・・
154ハルヒの林間学校:2007/10/07(日) 01:06:45 ID:L6e6DCtK
これから投下しますが、全くハートフルではないうえ、環イジメです。
キャラ崩壊が苦手な方は

林間学校

をNGワードにすることをお勧めします
155ハルヒの林間学校:2007/10/07(日) 01:08:01 ID:L6e6DCtK

「お、こんなところにあったか」
日も沈もうという頃、須王環は準備室の机上にあったノートPCに近づいた。
周囲には常陸院兄弟のものとおぼしき文房具やティーカップが放置されている。
「まったく、また部の備品を私用に使ったな。
 光と薫には一度きちんと言い聞かせなくてはならん。
 あっ、まさかまたHPにハルヒのコラージュを載せてなんて…」
あわてて起動し、ふとディスクトップに目を留める。

「ん?」

鏡夜が管理しているためか、きちんと整理整頓されているディスクトップ。
その真ん中に、ぽつんと見慣れぬファイルがある。

「『ハルヒの林間学校 Part 2/3』…?
 林間学校というと、日本の庶民の子弟が雑木林の中で
 自給自足生活を体験するという、有名な学校行事だな。
 しかし、うちの学校ではやっていなかったと思うのだが…」

ファイルはPart 2だけで、他にPart1も3もない。
開くと、ハルヒの顔をしたアイコンが出てきた。

「うわ、かわい…じゃなかった、なんだこれは。
 蘭花さんから入手した、中学生ハルヒの極秘映像か?」

ゴクリ…
環の喉仏が上下する。
わずかに震える手を押さえ、自分に言い聞かすように言った。

「…部長として、内容を把握しておく必要があるな」

心を落ち着けるために紅茶を入れ、一口含んでからクリックした。

  『ハルヒの林間学校 Part 2/3』

  ホテルとおぼしき部屋の中央に置かれたベッド。
  長々と寝た男の腹の上に、全裸のハルヒがこちらを向いて座っていた。
  両脇にも一人ずつ男が立っており、それぞれの陰茎を両手で握っている。

「ブーー!」
一瞬にして液晶画面がミルクティーまみれになった。

  「ほら、ハルヒ、口が休んでるよ」

どこかで聞いたような声がする。
環は盛大に紅茶をこぼしながら、なぜかまた口に含んだ。
  
  「うん、ごめん、馨…」

環はダバダバとミルクティーを制服にこぼした。
156ハルヒの林間学校:2007/10/07(日) 01:11:10 ID:L6e6DCtK

  画面左、馨の陰茎をハルヒが口に含むと、画面右の男がハルヒの手に触れた。
  「僕のことも忘れないでよ、ハルヒ」
  「ひか…むぐ」
  画面左から馨が手を伸ばし、ハルヒの頭を自分の腰に押しつける。
  「もう、光に気を取られるとハルヒの舌の動きが悪くなるんだよ」
  「そんなこと言ってさっきから馨ばっかりずるいぞ!」
  「光はさっきさんざんハルヒと本番したじゃんか」
  「あ、僕とハルヒの絡みが見たい人はpart1を買ってね!」
  「んぐぅ」
  ハルヒは顔を赤らめて口いっぱいに馨の陰茎をほおばり、
  ちいさな左手で懸命に光の陰茎を刺激しながら首を振った。
  「なんだよ、これでお前の借金も…あ、んっ、あっ、そんなとこ…」
  「ハルヒ、お前うまくなっ…くっ、ちょ、激しすぎ…」

白い砂のようになっている環の前にある液晶画面では、
馨 ハルヒ 光
  謎の男
という、四人の痴態がしばらくの間続いていた。
そしてどうやら、ハルヒは借金返済のためにこの痴態を演じているらしい、
かつ、この動画はどうやら売られているらしいということがわかった。

「やけに…画質がいいな…」
無修正のため、ぺたんと座っているハルヒの産毛のような陰毛や、
下にいる男との接合部ににじむ愛液がはっきり見える。
アングルからして下にいる男がカメラマン、俗に言うハメ撮りの
状態であるようだが、彼はさきほどから一言も口を利いていない。

「誰だ、こいつは…」
環はいままさにハルヒとまぐわっている男の身体に目を据えた。
向こうに見える足の長さから見てもかなりの長身で、
浅黒い肌、引き締まった筋肉から相当の美丈夫であると推測できる。
加えてこの寡黙さ…
「まさか」

  「く…っ!」
  「あ…っ!」
  画面の中では、双子が同時に声を上げ、両側からハルヒの髪をつかんだ。
  赤黒く張り切った光の陰茎がビクンと大きく動き、ハルヒの頬に白濁した液をかける。
  馨の陰茎は絡め取られるようにハルヒの口中にあり、思いっきり吸われていた。
  「ハルヒ…無理して飲まなくても…い…っ」
  「んぐ…んぐ…ケホッ」
  ハルヒはミルク飲み人形のように馨のスペルマを飲み干し、少し咳き込んだ。
  が、そのまま休むことなく双子の陰茎に舌を這わせ、掃除をする。
  そのとき、下にいた男が口を聞いた。
  「光、馨、ハルヒ、…動いていいか」

157ハルヒの林間学校:2007/10/07(日) 01:12:09 ID:L6e6DCtK

「やっぱり、モリ先輩か!」
つまり、
馨 ハルヒ 光
  銛之塚
という状況であった。
「動いて」と「いいか」のつながりが不自然であったことに、環は気づかなかった。

  モリ先輩は鍛え抜いた足腰で容赦なくハルヒを突き上げた。
  ハルヒの顔がみるみる赤くなり、辛そうに歪む。

「ああ、ハルヒ…俺が手塩にかけて育てた娘が…」
ハルヒの身体が浮き上がるたびに、ぬらぬらと光る長大な陰茎が見える。
「ハルヒ、あんな固そうなものを入れられて…」
言いながら環は自分の制服に手をかけた。

  「あっ、あっ、あっ」
  腰の動きが速くなり、ハルヒの目に涙がにじむ。
  激しく動いてもハルヒの小振りな胸はあまり上下しない。
  「ハルヒ、もうイキそう?」
  「うん、馨…」
  「ハルヒ、俺も行く」
  「はい、モリ先輩…」
  「ちぇっ、僕の時はこんなに早くイカないくせにさ」
  「光…」
  ハルヒは辛そうな、しかし、幸せそうな表情を浮かべた。

「ハルヒ…」
薄暗い準備室、液晶画面の中で白く細い身体が光る。
汗と体液にまみれたショートカットの美少女が身体を反らし、声を上げる。
彼女の絶頂を見届けたカメラマンは陰茎を引き抜き、
横たわる彼女にまたがって、そのあどけない顔にたっぷりと射精した。

どれほど時間が経っただろう。
液晶画面には、カメラに尻を向けたハルヒが映っている。
彼女の下になって薄桃色のヴァギナに飲み込まれているのは馨、
彼女に跨るようにしてそのアナルに男根を打ち込んでいるのは光だった。
つまり、
       光
銛之塚カメラ ハルヒ 
       馨
という状況になっているのだった。
158ハルヒの林間学校:2007/10/07(日) 01:14:03 ID:L6e6DCtK
「ハァハァ」
環の足下にティッシュが落ちる。

と、

  「おもしろそうなことをしてるじゃないか」
  「あ、鏡夜先輩…!」
  「俺も混ぜろ」

「な、なにぃ?」

PCにかじりついた瞬間、画面が暗転し、

  『Part3/3につづく』

白い文字が浮かび上がった。
環はすっかり暗くなった準備室で、下半身裸のまま立ちつくした。



一週間後。
「なんか、最近ティッシュの減りが早くありませんか?」
「さすがハルヒは気がつくところが違うな。と褒めたいところだが、
 お客様のなかにお風邪を召したかたがいらっしゃるのかもしれない。
 そうしたことは、営業中はうかつに口に出さないように」
「あ、そうか。わかりました」

買い物リストを手に第三音楽室を出て行ったハルヒを見ながら、馨がささやいた。
「光ぅ、やっぱりこの間のアレのせいじゃないかなぁ?」
「アレって?」
「ほら、AVにハルヒの顔貼って、部員の音声重ねた動画」
「あー…、でも、家に送ってすぐ消したじゃん」

馨は目を細め、首をひねった。
「消したっけ?」
「怖いこというなよ馨、鏡夜先輩に見られたらどうすんだよ、
 Part3であんだけのことやらせてんだぞ、殺されるよ」

光に頷きながら、馨は最近とみに痩せてきた部長の姿を目で追った。
「それに、あの動画とティッシュがどう関係するんだよ」
「うぅん、わかんないならいいよ、光」

それに、Part3まで見れば自分も登場するはずだから、コラだと気づいているはずだ。
泣き濡れてティッシュを消費しているのかと思ったが、考えすぎかもね。
馨は考え直し、新作のホモコントを光と演じ始めた。

159ハルヒの林間学校:2007/10/07(日) 01:25:14 ID:L6e6DCtK
以上です。
最初馨の名前を間違えてました。
それと、環に救いがなくてすみませんでした。
160名無しさん@ピンキー:2007/10/07(日) 01:46:30 ID:y7WVx5Wa
>・職人さんは投下前にカプ・シチュなどを明記してください。
161名無しさん@ピンキー:2007/10/07(日) 02:12:47 ID:L6e6DCtK
すみません。
オチが全てみたいな小ネタで、実のところは環以外は
誰も何もしていないので環イジメという認識しかありませんでした。
不快に思われた方には申し訳ありませんでした。
162名無しさん@ピンキー:2007/10/07(日) 08:46:21 ID:2hRlussG
おもしろかったよ、そう来たかって感じ!
163名無しさん@ピンキー:2007/10/07(日) 11:00:37 ID:vDNJXAdH
林間だと環参加は不自然な感じだしねぇ…
にしても、かわいそうwwwGJ!
164名無しさん@ピンキー:2007/10/08(月) 00:07:44 ID:FAt38ibh
今までとはない感じで面白かったw
オチには驚いたw
GJ
165名無しさん@ピンキー:2007/10/10(水) 13:10:37 ID:ZPTrMNep
そろそろ保管庫3スレいっぱいまで更新しないかな…
166名無しさん@ピンキー:2007/10/11(木) 23:08:27 ID:2LqgStQ/
お父様はきっとお忙しいのだわ
167名無しさん@ピンキー:2007/10/13(土) 23:34:59 ID:e3MQUDJ0
過疎
168名無しさん@ピンキー:2007/10/16(火) 20:43:48 ID:SgjOh9J1
少数派だと思うけど、メインの二人はもちろんとして脇キャラが立ってるSSが好きだ
たとえばハニハルとか環ハルなんかで、ちょっと出てくる鏡夜やモリがいい味出てるようなやつ
169名無しさん@ピンキー:2007/10/16(火) 23:34:00 ID:fE/BDC7g
お父さんとハルヒが幸せな生活をする新婚SS(テラ妄想)を一生懸命書いたんだ
3週間かけて推敲したんだ


昨日来たお隣さんの子供がジュースこぼしたんだよ
俺の3週間がロスト
170名無しさん@ピンキー:2007/10/17(水) 00:08:40 ID:8BFvWvnQ
そんな報告はいらん
171名無しさん@ピンキー:2007/10/17(水) 13:26:37 ID:1RyoSkaW
>>169
今度は、それを1週間で書き上げて投下プリーズ
172名無しさん@ピンキー:2007/10/17(水) 20:28:33 ID:ZrlNpaEg
むしろ妄想SSを幼児の手の届くとこに置いとくのが悪いwww
173名無しさん@ピンキー:2007/10/17(水) 21:03:08 ID:j1Pi70rX
>>169
はいはい、残念残念。
174名無しさん@ピンキー:2007/10/17(水) 21:56:51 ID:vf/A6qLF
新手の誘い受けですかw
175名無しさん@ピンキー:2007/10/18(木) 23:56:02 ID:k5EOxBIv
濡れただけなら復元可能だろうに…釣りだな
とりあえず今月号ネタで書いてくれる神を紳士らしく裸ネクタイで待つ。
176名無しさん@ピンキー:2007/10/19(金) 00:02:24 ID:mhEhhYPG
第二期はいつになったらするんだ
177名無しさん@ピンキー:2007/10/19(金) 00:05:04 ID:gNhjB+K/
やるなら幾原連れてきて欲しいなあ
178名無しさん@ピンキー:2007/10/20(土) 13:29:38 ID:9orWhv7U
期待age
179名無しさん@ピンキー:2007/10/23(火) 21:26:54 ID:UZz0FIa1
保守
180名無しさん@ピンキー:2007/10/26(金) 01:35:35 ID:DXSW/6x2
自分の妄想では先月号と今月号の間にハルヒは押し倒されてる
181名無しさん@ピンキー:2007/10/26(金) 16:11:12 ID:Do1F/pUl
光馨はないの?
182名無しさん@ピンキー:2007/10/27(土) 00:50:04 ID:ISU1xmfX
先月号でお風呂場エチーを絶賛妄想中
183名無しさん@ピンキー:2007/10/27(土) 23:14:04 ID:aKhtg/mS
>>181
801はよそでやれ、よそで!
184クゼミツ 1:2007/10/29(月) 14:31:55 ID:sajrBZcZ
九瀬先輩と満山さんでエロ。満山さんが少し黒かも。
苦手な方はスルーで。

――蜜柑の秘め事――

「すまないな、果南。絢爛高校との練習試合が今度の日曜になりそうなんだが……」
その日の放課後、唐突に猛が切りだした言葉に私は落胆した。
先週行われるはずが雨で延期になっていた試合が、よりによってデートの予定の日と重なるなんて。
「まあ、でもその日は私とのデートの方が先約ではなくて?」
私は心と裏腹ににっこりとした笑顔を保ったまま、聞き返した。
それに対して、猛はいかにもすまなさそうな顔で答えてくる。
「試合が早く終われば行けるかもしれないが、無理な場合はまた今度でいいか?」
ただのデートならばまだ諦めもつくけれど、今度の日曜日は以前から楽しみにしていた
クラシックのコンサート。
また今度といっても、あの指揮者が次に来日するのは何時になるかしら?
個人の用事ならともかくアメフト部全体のことだから、容易に変えられないとは解っていても、
行けなくなるかもと思うとどうにも口惜しい。
猛は本当に申し訳ないと思っているらしく、それは表情で一目瞭然。
基本的に単純な彼が嘘をつくのが苦手だということは、長い付き合いでよく知っている。
そんなところも可愛いし憎めないのだけど、つい意地悪をしたくなってしまう。

「……仕方がないわね、それじゃ他の人を誘おうかしら」
私は猛に笑いかけると、背を向けて歩き出す。
案の定、彼は慌てて追って来た。
「果南、どこへ行くつもりだ?!」
「久しぶりに幼馴染と話したくなったから、第三音楽室にでも行ってみようかなって……」
「な、何だとっ!!?」
私の言葉から一方的に敵対心を燃やしている一つ年下の幼馴染の顔を連想したのか、
ムキになって付いて来る猛に、私はキッパリと言った。
「あら、付いて来なくて結構よ。あなたは試合の練習があるでしょう?」
冷たい言葉に猛が動きを止めた隙をついて、一気に引き離す。
ごめんなさいね、意地悪を言ってしまって。
だけど、私だって今度の日曜日のことはがっかりしたんだもの。
だから、この程度のささやかな反抗くらいは許してくれるわよね……?

185クゼミツ 2:2007/10/29(月) 14:32:44 ID:sajrBZcZ
第三音楽室に行った私は、鏡夜君を指名して向かいの校舎が良く見える席に座った。
ごくたまにお客としてここに来るときは、いつもこの辺りの席を希望している。

「あなたがうちの部に来られるとは珍しいですね、満山姫。九瀬先輩と何かあったとか?」
「そう? たまには鏡夜君と話したいなと思っただけよ」
「しかし、あなたがここに来るのは殆ど九瀬先輩絡みだ。現に今も、ほら……」
と、鏡夜君は窓の方を指差した。
一緒にそちらに目を向ければ、向かいの校舎の窓際にはオペラグラス片手にこちらを覗う猛の姿。
うふふふ、いつもながら何て分かりやすい人なのかしら。
そんなところが、愛しくて堪らないわ。
「流石ね、鏡夜君。だったら……この前みたいに少しだけ協力してもらえるかしら?」
「やれやれ。相変わらず腹黒いというか何というか……」
「あら、その辺に関しては鏡夜君もいい勝負じゃなくて?」

私達は暫し微笑み合い、お互いの距離を縮めた。
そして、猛によく見えるように仲睦まじい演技を始める。
そうしながら向かいの校舎の方に目を向けると、悔しがる猛の姿が見えた。
余程嫉妬に駆られているのか、空いている方の掌に握り締めたオレンジが変形しているのが
ここからでも判別できるくらい。
少しでも心を落ち着けようと、そのオレンジをしきりに齧っているせいで、
きっと床が果汁でベタベタになってしまっているわね。
そこまで気になるのなら、そんな所から覗かないで直接文句を言いに来ればいいのに。
……でも、それが出来ないあなたの微妙に器の小さいところが愛しいわ。
「鏡夜君。日差しが眩しいから、カーテンを閉めてくれる?」
「そうですね」
私の意図を汲み取った鏡夜君は、思わせぶりな仕草でカーテンを閉めた。
勿論、猛に向かって意味ありげに笑うのも忘れていない。
やはり持つべきものは、こんなふうに気の合う幼馴染よね。
ただ、本質が似通っている故に決して恋愛感情には発展しない。
腹の探り合いみたいな関係も悪くはないと言う人もいるかもしれないけれど、
私にとって彼はあくまで気の合う可愛い弟のような存在。
猛が彼のポジションを兼ねることが出来るかといえばそれは無理だし、当然その逆もしかり。

「……さて。九瀬先輩へのあてつけは、これで充分ですか?」
席に戻ると、鏡夜君は小さく溜息をついた。
「ええ、付き合ってくれてありがとう。ごめんなさいね、毎回あなたをこんなふうに利用して」
「それは別にいいですが、何故こんなことを? 九瀬先輩に嫉妬させることに、
何かメリットがあるとも思えないのだが」
鏡夜君の問いに、私はにっこりと微笑みながら答える。
「私の自己満足にすぎないけれど、メリットはちゃんとあるわよ。だって、あの人……」
私がそっと耳打ちすると、彼は一瞬呆れたような顔をしてから苦笑した。
「相変わらず、犬も食わないというか……。それで、今回は何が原因で?」
「聞いてくれる? 猛ったら……」
そのまま私は、先ほどの猛とのやりとりを話し始める。
鏡夜君には付き合せてしまって申し訳ないと思ったけれど、彼が聞いてくれたおかげで
少しだけ胸がすっとした。
もっとも、本番はこれからだけれど……。
186クゼミツ 3:2007/10/29(月) 14:33:52 ID:sajrBZcZ
「果南、話がある……!」
第三音楽室を出てから昇降口に向かう途中の渡り廊下に差し掛かったとき、
予想していたとおりに猛が待ち伏せていた。
校内で喧嘩したときに彼が私を待っている場所は、決まってこの辺り。
猛ったら、本当になんて単純で可愛い人なのかしら。
もしも私が違う通路を通って帰ったら……なんてことは、思いつかないらしい。
それが解っているからこそ、あえていつも同じ所を通るようにしている。

「ホスト部で、鏡夜と何を話していたんだ?! それも、あんなに親密そうに!」
「まあ。猛ったら、まるで見ていたようなことを言うのねぇ……」
彼が様子を覗っていたのを知らないふりをして言うと、猛はさらに憤慨した。
私を柱に押し付け、腕で逃げ道を塞ぐようにする。
「ち、違うっ、ただ俺はおまえが心配で堪らなくて……!!」
「別に、やましい事は何もないわよ。どうしてもあなたの気が済まないのなら、
ここじゃなくてもっと二人きりになれる場所で……ね?」
そう言って猛の唇に指を当てると、彼は私の手を取って歩き出す。
外に出た後の行き先は、きっといつもの場所。
そして、おそらく今回も私の希望するとおりになるんじゃないかしらと思うと、少し嬉しくなった。

数十分後、私はバスルームにいた。
猛と二人きりになりたい時に、よく利用しているホテルの一室だ。
濡れた体をオレンジのアロマを一噴きしてあるバスローブで包んで部屋に戻ると、
先にシャワーを終えていた猛がベッドに腰掛けていた。
まだイライラしているらしく、しきりに掌の中のオレンジを指で弄んでいる。
せっかくの鎮静作用も、どうやらあまり効いてはいないみたい。

「猛ったら……ひょっとして、まだ怒っているの?」
私は彼の隣に腰掛け、その顔を覗きこむ。
すると猛は私の肩を掴み、声を荒げた。
「当たり前だろう! おまえはいつも気に入らない事があると、俺へのあてつけでわざと
やきもちを妬かせるが、どういうつもりだ!?」
「あらあら……気付いてた?」
まさか気付いてるなんて、これはちょっと意外だった。
そう、確かに私が第三音楽室へ行ったのは、猛に嫉妬してほしかったから。
自分でも子供っぽいとは思うけれど、楽しみにしていたデートを諦めきれない悔しさから、
彼に少し反抗してみたかったの。
そして、もう一つ……。
187クゼミツ 4:2007/10/29(月) 14:38:09 ID:sajrBZcZ
「何故そんなことをするのか、理解に苦しむぞ! おまえは、俺を何だと……!」
なおも声を荒げたままの猛の頬に両手を宛がい、互いの唇を軽く触れ合わせる。
そして、彼を見つめながら言葉を紡いだ。
「心配しなくても、私が好きなのはあなただけよ。鏡夜君は私の弟みたいな存在だから、
ちょっとあなたに嫉妬してもらうために協力してもらっただけ。それでも、まだ信じられなくて?」
「お、俺だっておまえをどんなに想っているか……」
見る見るうちに猛の顔が紅潮する。
幼い頃からの婚約者で、もう幾度となくこうして二人きりの時間を過ごしているというのに、
こんなふうに面と向かって好きだと言うと大概照れる彼が、何とも可愛くて仕方ない。
それだから、私の秘密を少しだけ教えてあげることにした。
「ごめんなさい。ちょっとね、刺激がほしかっただけなのよ」
「刺激だと? おまえは、そんな理由で……」
猛の言葉を遮るように、私は再び唇を重ねた。
今度は彼もそれに応えて、積極的に口付けを返してくる。
口腔内に侵入し、いつもよりやや強引に絡んでくる舌と熱い吐息に、次第に気分が昂っていく。
彼のキスはいつもオレンジの味がする。
それは、もう随分と前に初めて交わしたときから変わらない。
その甘く爽やかな香りと対照的な淫靡な行為に、私は毎回ゾクゾクしてしまう。

存分に口腔を貪った後、猛は私を押し倒して今度は首筋に口付けつつ鎖骨の辺りを撫で始めた。
程無く彼の指がバスローブの内側に侵入してきて、直に胸を弄ばれる。
男の人の大きな掌で下から掬い上げるように掴まれ強く刺激されると、僅かに痛みを感じたけれど、
すぐにそれよりも大きな快感の波が押し寄せてきた。
ほんの少し揉みしだかれただけで、鼓動が早くなってくる。
胸のなかで最も敏感な部分を摘まれると、自分でもそこが硬く張り詰めているのが分かった。
「硬くなってきたな。もう、感じ始めているのか?」
そう言いながら、猛は私の胸の先端で色付く突起を指先で転がす。
「……あ…んんっ…」
その部分を中心に何ともいえない快感が胸全体を包み込み、思わず声が洩れた。
私の弱い部分を知り尽くしている彼は、さらにそこを重点的に責めながらバスローブの帯を解く。
上気した肌が直接空気に晒されていく微妙な心地よさに身を捩ると、猛は少し嬉しそうな顔をした。
きっと、ちょっとした征服欲に酔っているのね。
長い付き合いだから、彼の考えていることはだいたい分かってしまう。

続いて猛も自分の着ているものを脱ぎ、私の胸からお腹にかけてを唇と舌で執拗に愛撫していく。
「や…くすぐったい…わ、猛…っ…」
猛の与えてくる快感とこそばゆさに身じろぎしながら、
私は彼の背中に這わせた指先でその感触を楽しんでいた。
アメフトで程よく鍛えられた彼の逞しい肌に触れるのが、好き。
前にそう言ったら微妙な反応をされたから、それからは口に出してはいないけれど、
密かな楽しみであることは変わらない。
188クゼミツ 5:2007/10/29(月) 14:39:34 ID:sajrBZcZ
そう思っているうちに猛が脚を開くように促したので、素直にそれに従った。
秘部に指が添えられたかと思う間もなく割り開かれて、
あっけなく彼の目の前に大事な部分が晒される。
すでに濡れて充血し始めている場所を見られているという意識が、私の頬を紅潮させた。
何度見られようが、恥ずかしさを完全に取り去ってしまうのは難しい。
そういった意識は彼も同じらしく、いつも私の反応を見るのが楽しいみたい。

「もうこんなになっているぞ、香南は本当に濡れやすいな……」
と、猛は嬉しそうに言って、秘所に顔を近づけていく。
「…んぅっ……」
剥き出しになった秘所に吐息がかかる感覚。
それだけで、すっかり敏感になっている体が反応する。
次いで陰核への愛撫が始まると、もう声を抑えるのは難しかった。
「ぁあ…あぁんっ、そこ…いいっ…!」
敏感な部分を舐め上げられ、秘所に侵入してきた指が意識をかき乱す。
いつもより少し荒々しい愛撫に、私は堪らずはしたない声をあげた。
今日の猛は、普段よりもちょっと性急で強引。
快感に喘ぎながらも、私は自分の目論見が上手くいったことを喜んでいた。
度が過ぎて私とのデートまで忘れられる程になると困るけれど、猛って鏡夜君への嫉妬や
対抗心に燃えているときが、一番生き生きしているのよね。
勝てそうにないくせに勝負を挑んだりムキになったりしている彼の様子もバカで可愛いけど、
いつにも増して情熱的になるところも好き。
そんなときの彼との行為は、いつもよりも少し刺激的。
もちろん普段の優しい猛も大好きだけど、たまに刺激が欲しくなることもある。
だから、たまに喧嘩をしたときなんかに利用させてもらっているけれど、彼には秘密。

「や…そこ、だめぇぇっ…!」
「そんなに声を出して、ここを弄られるのが余程好きみたいだな、香南?」
猛はかなり気分が昂揚しているみたいで、いつもはめったにしない言葉責めなんてしてくる。
慣れない雰囲気が妙におかしくて、私は嬌声をあげながらも未だ僅かに残る冷静な部分で
心の中の笑いを堪えた。
「そろそろ俺が欲しいんじゃないのか? それなら、分かるだろう?」
と、猛は焦らすようにわざと緩慢に挿入した指を撹拌させる。
そのわざとらしい表情と台詞が妙にバカっぽくて、胸がキュンとするわ。
なんて陳腐なのかしら、猛のそんなところが素敵。
私は嬉しくなって、今日はとことん彼のペースに乗せられてあげることにした。
「…わ、私も…猛が欲しいの…だから……」
そう言うと、猛は満足そうに頷いた。
「お、おまえがそう言うなら、望みどおりにしてやるぞ!」
彼の声は少し上擦っていて、むしろ一刻も早くと望んでいるのは彼の方ではなくて?と思ってしまう。
でも、実を言えば私も彼とほぼ同じ気持ちだった。

189クゼミツ 6:2007/10/29(月) 14:41:31 ID:sajrBZcZ
猛は私の体を横向きにさせて脚を大きく開かせると、避妊具を着けた彼自身をゆっくりと
秘所に挿入してきた。
「……ああぁっ…!」
熱くて硬いものが少しずつ侵入してくる感覚に、体の奥がゾクゾクと震える。
大好きな猛と一つになれるこの瞬間が、堪らなく好き。
やがて奥まで到達すると、彼は私の片脚を抱えて激しく律動を始めた。
「あ…はあぁっ…んふっ……」
彼が腰を動かす度に私の中の最も敏感な所が擦られて、熱を帯びた体がより熱くなっていく。
こんな時無性に彼に抱き付きたくなるけど、この体勢ではそれも叶わず、
シーツを掴んで快感の波に耐える。

「どうだ、香南。気持ちいいだろうっ?!」
客観的に見ればあまりに月並みな、猛の台詞。
それに毒づく余裕も殆どないほど、私の意識は快楽に支配されかかっている。
抽送に合わせて溢れる蜜とお互いの陰部が擦れ合う淫猥な音が、
僅かに残る理性をさらに消し去っていく。
そうなってしまえば、後に残るのは快感と彼への素直な想い。
「ああっ、猛…好きよ…好きなのっ……!」
そこで不意に猛が私の体を起こし、体勢を変えてきた。
私が彼の上に乗る形になって、自ずと結合がさらに深くなる。
「俺もおまえが好きだ、だからこのまま一緒に……」
下から果敢に突き上げてくる彼の動きに合わせて、しきりに腰を上下させた。
自分が上になったことで若干の余裕が出た私が緩急をつけて猛のモノを締め上げると、
彼が切なげな表情を浮かべるのが、堪らない。
長い付き合いだもの、私だってどうすれば彼を悦ばせられるのかくらい知っているわ。
猛の挙げていったらきりがないかもしれない素敵なところと、逞しさが好き。
単純でバカなところと、すぐにムキになる困った性格も好き。
だけど、一番好きなのは、こうして深く一つになっている瞬間なのかも……。
少しだけ冷静になった部分でそう思いながら、執拗に快感を貪り上り詰めていく。
だんだんとお互いの律動が早くなって、やがてそれは頂点に達した。
「あぁ…ひっ…んぁ、あっああぁっ!!」
私が背を反らして一際強く猛のモノを締めつけるのと、薄い避妊具越しに彼の放つ熱を体の奥に
感じたのは、ほぼ同時だった。
190クゼミツ 7:2007/10/29(月) 14:46:54 ID:sajrBZcZ
次の日曜日の夕方、私と猛はコンサートホールのロビーにいた。
絢爛高校との練習試合は桜蘭の圧勝で、思っていたよりも早く終わったので、
余裕で開演には間に合った。
そこで、試合に勝って機嫌の良い彼と一緒に開演前のひと時を楽しんでいた私は、
不意に目の前を横切った見覚えのある人に気付く。
私服姿でも目立つ長身と、色素の薄い柔らかなくせのある髪。
まあ、あれはホスト部の部長さんじゃないの!
誰と来ているのかしら?
私の予想が当たるといいのだけれど……。

そんな期待を胸に席に着いて暫くすると、須王君が連れの人と一緒に私達の前を通った。
「あら、奇遇ね。鏡夜君達も来ているなんて」
「何だとぅっ?!!」
いたずらな偶然に、猛が素っ頓狂な声をあげる。
「おや、九瀬先輩に満山先輩。これは奇遇な……」
簡単な挨拶の後、鏡夜君はニヤリと笑ってから私達のすぐ前の席に座った。
たったそれだけのことなのに、猛の肩がワナワナと震えだす。
落ち着こうと懐から出したオレンジを、いきなり強く握ったものだから、果汁が染み出してくる。
「あらあら。猛ったら、コンサートホールの座席を汚したらダメよ」
「くっ…! 鏡夜のヤツ意味ありげに笑って、俺をバカにしているのかっ!」
うふふふ、猛ったら本当に懲りないバカで可愛い人。
まあ、そこが大好きなのだけど……。
そう思いながら、私は彼の隣で微笑んでいた。



お詫び*
投下中に3までの誤字に気付いたのて訂正。
× 果南→○ 香南
すみませんでした。 
191名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 14:54:43 ID:ZC6MCMat
GJ
相変わらず腹黒いw
192名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 20:50:55 ID:aajDRAuW
ぐぐぐぐぐグッジョブ!!!
燃えた・・・・!
オチもすばらしいっ
193名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 23:07:48 ID:3YOQpt0l
GJ
満山さんのキャラをつかんでいてエロもイイ!
194名無しさん@ピンキー:2007/10/30(火) 20:48:20 ID:PppqMO5N
なんか新鮮でいいね^^
195名無しさん@ピンキー:2007/10/31(水) 13:59:37 ID:1iCqcluk
さりげなく鏡夜が脇で良い味だしてるのがいい感じ。
それにしても九瀬先輩は、いつもオレンジいくつ持ってるのか気になるよww
196名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 21:16:02 ID:FwKBHxzr
久々に覗いたら、まさかのクゼミツキテタ―――(・∀・)―――!!
一人称も新鮮でGJ!!!!
197名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 23:03:50 ID:diW3MtUJ
ネ申きてたー!
GJ
198名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 23:35:48 ID:QvRpo6FE
ずっと待ってた!!!カナ久瀬!GJwww
鏡夜と結託して久瀬をイジメる満山先輩イイw

鏡夜はなんだかんだでこの二人には本性出してるんだね。仲良さそうな3人に萌え。
199名無しさん@ピンキー:2007/11/10(土) 05:56:50 ID:dDLnwmPw
保守
200名無しさん@ピンキー:2007/11/10(土) 21:18:43 ID:dcge72wl
200ゲト
201名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 00:14:49 ID:tHk5RqiH
&<保守
202名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 19:44:22 ID:mSVM+lS9
そういえばもうすぐ鏡夜の誕生日ですね。
…しかし、今の本スレの鏡夜祭り?すげえw
ちょっと下ネタでそんなのもたまに見てみたいと思ったり。
203名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 22:42:17 ID:z96UNmsc
いい夫婦の日目前ですね。
キョーヤに下ネタ…
迂闊な事言うと逆セクハラされか国外追放されるかだなぁ…
204名無しさん@ピンキー:2007/11/21(水) 02:34:28 ID:1WoSGei4
蓮華はやたら尻にしこうとしてきそう


好きだな
205名無しさん@ピンキー:2007/11/22(木) 23:59:40 ID:sWvxfhgG
鏡夜誕生日おめでとう
206名無しさん@ピンキー:2007/11/23(金) 00:14:37 ID:YyPVR//v
>>205
滑り込みセーフw
207名無しさん@ピンキー:2007/11/25(日) 19:38:14 ID:4nOQ/Ian

208名無しさん@ピンキー:2007/11/25(日) 19:39:06 ID:4nOQ/Ian
おくれたけど・・
209名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 23:56:39 ID:GXZ2aU99
新作を期待しつつ保守
210名無しさん@ピンキー:2007/12/03(月) 23:36:50 ID:Hxfp3pg6
神様が、いない。
211名無しさん@ピンキー:2007/12/04(火) 23:00:12 ID:KaP/V3nB
神無月は終わったのに
212名無しさん@ピンキー:2007/12/06(木) 04:06:08 ID:NAlm95ei
保守
213名無しさん@ピンキー:2007/12/06(木) 18:31:27 ID:rLfA8MbK
こん!
214名無しさん@ピンキー:2007/12/07(金) 14:47:28 ID:wtwmH8aS
鬼畜系の殿を書いてくださる神はいませぬか
215名無しさん@ピンキー:2007/12/07(金) 23:50:22 ID:NusUe4/q
鬼畜な環か…
ハルヒを縛ってプレイとか…?
216名無しさん@ピンキー:2007/12/08(土) 00:20:45 ID:9Y2msLrQ
鬼畜な殿なんて思い浮かばないよ、ママン…
217名無しさん@ピンキー:2007/12/08(土) 01:52:45 ID:2rhRTp7i
鬼畜環w
218名無しさん@ピンキー:2007/12/08(土) 02:00:42 ID:zHKH9P3Z
何となくイメージは湧いたけど話としてまとめるのが難儀だ、鬼畜系環…。
219名無しさん@ピンキー:2007/12/08(土) 09:56:14 ID:ykL5X8dx
鬼畜になっても環はウザイのだろうか
220名無しさん@ピンキー:2007/12/08(土) 22:15:33 ID:M38dnYuV
鬼畜になりきれてない殿しか想像できません
221名無しさん@ピンキー:2007/12/08(土) 23:29:30 ID:HnVQ7WH3
KYでベタベタ甘々モリハルキボン
222名無しさん@ピンキー:2007/12/14(金) 12:38:16 ID:xjzf/sJ4
部内で一番鬼畜なのって誰だろう…
やっぱハニー最恐?
223名無しさん@ピンキー:2007/12/16(日) 05:58:14 ID:/sYHjjzh
鬼畜はやっぱハニーだ
環は鬼畜と言うより発情期の犬のような変態&Sならなんとか有り得そうだ…
224名無しさん@ピンキー:2007/12/16(日) 13:57:44 ID:1xiiFsO3
眠いモリ最強
225名無しさん@ピンキー:2007/12/16(日) 18:23:23 ID:8UwAzw8o
>>223
悪意のない欲望または聞きかじった情報の影響で、たまに変な事したがるんだよ、きっと。
「さあ、ハルヒ。早くこの猫耳と尻尾をつけるんだぁぁぁっ!!」てな具合で。(変態的な要求の自覚はなし)
それでハルヒも最初は拒絶するんだけど、なしくずしに言うこときくはめになると予想。
226名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 00:27:55 ID:oR+Hhw6b
本誌の展開に萌えて久々にやってきました
ハルヒやっべえええええええええええ!
227名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 16:03:18 ID:EXLu46qx
本誌、ハルヒが環を意識しまくってて、メイちゃんのギャル本に絶対Hテク載ってたと思うw
そんで熱悪化したんだ 笑
228名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 16:46:46 ID:sSJAKgWg
>>227
その妄想、貰ってもいいですかな?
229名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 17:41:02 ID:uoNYNpnv
>>228
その妄想を是非SSに
230名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 21:37:58 ID:EXLu46qx
>>228
どうぞ!SSを見たいんで頼みます!
231名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 22:36:12 ID:sSJAKgWg
じゃあそれの応用を練り込んで話を考えてみます、しばらくかかるけれどやってみるよ
232名無しさん@ピンキー
wktkしながら待ってます。