【戦闘】悪の女戦士を屠るスレ 3【やられ】

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1名無しさん@ピンキー
悪の組織その他、悪辣な女悪役が、
正義役に屠られるのが基本ライン。

・創作/二次創作、どちらも歓迎。ただし実在人物はNG。
・エロ・グロ表現の有無・程度は書き手の任意。
・スレタイは「屠る」となっていますが、
 屠るかどうか(死 or 戦闘不能)も書き手次第。
・雑談や感想レスなど、書き手が投下しやすい環境を心がけましょう。
・特殊属性につきsage推奨。

◆前スレ
【戦闘】強い悪の女戦士を屠るスレ 2【やられ】
 http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1152028736/

◆まとめサイト・絵板
強い悪の女戦士を屠るスレ まとめblog
 ttp://akujolove.blog74.fc2.com/
†強い悪の美女を屠る絵掲 †
 ttp://w5.oekakibbs.com/bbs/akujolove/oekakibbs.cgi
2名無しさん@ピンキー:2006/11/27(月) 05:21:09 ID:H1u7Tq3B
◆歴代スレ
 1:★強い悪の女戦士を屠る創作スレ★
    http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1112600419/
 2: 【戦闘】強い悪の女戦士を屠るスレ 2【やられ】
    http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1152028736/

◆姉妹スレ
【つかまえて】悪の女とH 2【つかまえられて】
    http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1162820600/
                   悪の女との「えっち」がメインの場合はこちらに。
悪の女をつかまえて INエロゲ板
    http://idol.bbspink.com/test/read.cgi/hgame/1152888591/
                   悪の女が登場するエロゲに関してはこちらで。
31:2006/11/27(月) 05:24:53 ID:H1u7Tq3B
しまったぁー! テンプレがまとめと絵掲の名前に対応してないじゃん……orz
皆ごめん、吊ってくる。
4名無しさん@ピンキー:2006/11/27(月) 06:19:50 ID:IAf2JuVT
5名無しさん@ピンキー:2006/11/27(月) 09:27:50 ID:vtDqaRsG
>>3
スレ立て乙!
テンプレのミスぐらいキニスンナ!
6名無しさん@ピンキー:2006/11/27(月) 20:29:28 ID:GZ3NEwvm
>>1
乙。
7名無しさん@ピンキー:2006/11/27(月) 23:27:25 ID:FaRw1t5i
>>乙
 そんなのささいなことだから誰も気にしないよ。
 てーか、スレ立ててっていった本人だが全く気付いてなかったさw
8タイツの人:2006/11/28(火) 12:55:45 ID:R8kCvcpc
>>1さん、乙です。
とりあえず自分も名前つけることにしました。作品はまとめスレから…

・「うまなとき」(縦読みした初代スレの679氏に脱帽w)
・地下13階の悪魔
・最期の呟き
・必殺!保守sage!
・ギョクレンジャー
・笑劇!タイツ仮面!
・忍者ふてん丸
9タイツの人:2006/11/28(火) 13:09:13 ID:R8kCvcpc
FA宣言キャラ:あしも

(※注…データはいずれも『ふてん丸』完結の時点のもの)

性別:女 属性:おとぼけ ジャンル:時代劇
職業:抜け忍(元・尾出忍軍所属) 年齢:17才くらい
元ネタ:スクウェアのLIVE A LIVE(時代設定も大体同じくらい。幕末あたり)
格好:LALのくの一 服装:天誅3のくの一
能力:身体能力は忍としては並以下。火薬の扱いに長けるが詰めが甘い。

利用規約
・生死問わず。
・商用はやめた方がよろしいかと…
10副まとめ人安奴隷:2006/11/28(火) 17:00:17 ID:/scjbCEs
>>タイツの人さん
詳細ありがとうございます。
作者名を統一し、あしもの項目もいじっておきます。

ついでにこんな場所を設けましたのでお知らせしておきます。
ttp://www16.ocn.ne.jp/~nicholai/cprostudio/
既にまとめブログのリンクにも入っております。
クレイさん作品含む既存作について語りたい人大募集。
スタジオと銘打ってるだけあり、新シナリオが生まれるかもしれません。
興味ある人はこぞってご参加下さい。作者様大歓迎。
11名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 00:01:43 ID:B9vElebr
>>11
うほっ。隠れてこそこそ語り合ってるなんてズルイぞぅ( ´∀`)σ)∀`)
12名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 10:05:04 ID:pghS2AR/
>>11
フヒヒ、すいませんw
こういう風な↓新作にすぐ役立つ情報とかもサポートしたいと思ってw
ttp://imihu.blog30.fc2.com/blog-entry-1331.html
あと、ちょっと絵掲では場違いになってしまう「屠り側」の企画ラフとか出るかもしれません。
それでは皆様、新作をwktkでお待ちしております。
13名無しさん@ピンキー:2006/11/30(木) 09:56:55 ID:EIks3nXF
念のため保守
14名無しさん@ピンキー:2006/11/30(木) 16:52:38 ID:sMCU6/pr
最初にSSを書くのは誰かな?かな?
15名無しさん@ピンキー:2006/11/30(木) 21:57:36 ID:8NA6qnJz
ところで今月出たヴァルキリーのやられ率/悪女率はどうなの?
16名無しさん@ピンキー:2006/12/01(金) 08:58:15 ID:N/oixNn8
>>15
したらば情報だと今月は不作だってさショボーン
17名無しさん@ピンキー:2006/12/01(金) 13:25:05 ID:RibvW2lf
2号が豊作だったせいか、ほとんど"無い"に等しい。
18タイツの人:2006/12/01(金) 18:33:24 ID:RibvW2lf
おっと、名前を入れるの忘れたぜ。>>17は俺です。

新作SS、行くぜぇ。
19タイツの人:2006/12/01(金) 18:33:58 ID:RibvW2lf
「俺はタイツ!真理の扉をこじ開ける者!今日も平和の代価を払うべく敵女(犠牲者)を求めさ迷うぜ!」
満月の夜、繁華街を少し離れたビル街にある小さな公園で男が叫んでいる。
採石場の一件から半年。再び日本に舞い戻っていた全身タイツの怪しい男はあいも変わらず正義者気取りだった。
女戦闘員の気配に引かれ、寂れた公園にやって来たタイツは全ての感覚を総動員して犠牲者じゃなくて女戦闘員を探し回った。
しかし…彼の前には一匹の猫がいるのみ。「あれ?」と思うタイツの前で、夜の闇に溶け込むかのような黒猫が頭を撫でている。
「ぬぅ。当てが外れたか。それはそれとして、ぬこカワイイよぬこ(*´Д`*)」
本来の目的を隅に追いやって猫相手に遊ぼうとするタイツ。と、彼の背後から煙草の臭いが漂ってきた。
タイツの仲間である聖石戦士いわく「外で吸いにくくなる一方の世の中、自室が一番気兼ねなく吸える場所だ」と言う。
ちなみにそいつは随分前から携わってきた任務にピリオドを打ち、その時知り合った娘と結婚するのだという。
実に羨ましい。俺なんか会う女がみ〜んな戦闘員だから宿命に従って屠ってばっかだぜ。いいなぁ〜。
フ〜ッ、再び煙草の煙。今度は直接吹きつけられた。流石に、臭う。
「…って、誰だァーッ!」
物思いに耽るのを止め、背後の怪しい気配に振り向く変態タイツ。その声に驚いたのか、猫が猛ダッシュで逃げていった。
『敵女の気配を追って猫にたどり着くとはねぇ』
後ろには女が立っていた。厚ぼったいトレンチコートの下に黒のレディーススーツという…銭形のとっつぁんみたいな井出達だ。
どこかで見たような灰色の髪は胸まで伸ばしっ放しにしている。顔立ちは美しく、左眼を覆う眼帯が更にアンバランスな美を醸し出す。
開かれた右目の色は黒く、暗い。よく研磨された黒曜石を思わせる。鼻は高くすらりとしている。明らかにアジア系の顔ではなかった。
その黒い瞳がこちらを見据える。見下すかのようなその姿勢にタイツはむっとしたが彼女は無視して口を開く。
『貴方のアンテナも錆びついたようね…クスクス…おバカさぁん』
その口から発せられた言葉はやはり軽蔑が色濃く出た冷たいものだった。タイツはますます機嫌を悪くした。
「無礼ってレベルじゃねぇぞ!何者だッ!」

『"血風"のクリスタトス』…女は氷のような冷たい声音でそう名乗った。

その頃―――――

今日も一日の仕事が終わった。夜の街を行く会社員風の女――ミユキは疲れた顔で帰路についていた。
採石場で死にかけた彼女もまた、日本に帰ってきていた。"組織"からの追っ手もなく、今は職場に復帰している。
職場といっても"組織"ではない。世を忍ぶための仮の生活である事務員の仕事に戻っているのだ。
(今日はお腹空いたな。あのバカも最近見ないし、ブロフェルドと一緒にラーメン食べに行こうかしら)
気だるい面持ちでそんなことを考えていたら、不意に声をかけられた。
「ねーねー。そこのお姉さん〜」
そいつは馴れ馴れしい口調でこちらを呼んでいる。最初は何らかの―下らない部類の―勧誘かと思い気だるい印象を受けたが、
無視すると五月蝿い手合いかも知れない。仕方ない。適当に相手して手っ取り早く済ませ――…
『ブロ姉(ねぇ)は元気?』
「え?」
完全に振り返る前に意外な名前が飛び出した。それは彼女の家に居候している自称・妹の名だ。
パッと振り向き終わってみるとそこには声で感じた印象と同じ、ちょっと馬鹿そうな小娘がいる。見た目は高校生くらいか。
よく街で見かける"今風の"格好の女の子だ。細い指の全てに何らかのネイルアートが施されていて、ラメの部分が派手に光っている。
「…誰よ貴女」

『"烈火"のスカラマンガ』…パッと見、頭の悪そうな小娘は馬鹿っぽい口調を改めてそう名乗った。
20名無しさん@ピンキー:2006/12/01(金) 23:26:20 ID:BbbgzM1c
コートの女は煙草を吸いながら楽しげにタイツの格好を観察している。
上から下までジロジロと、途中で『プッ』って聞こえたのがタイツの癇に障る。明らかに馬鹿にされているのだ。
まぁ、タイツは全身ふぁ
「…クリトリス?」
タイツは"わざと"間違えて呼んでみた。軽くからかって相手の性格を掴むつもりだったのだ。が、
『…クリスタトスよ』
ふぅ〜。煙草の煙が三度タイツに吹き付けられる。今度は真正面から受けたので咳き込んでしまった。
「げぇっほげほっ!――よぅし、ならクリちゃんでいいな!お前が今夜の生け贄だ!決定!大決定!」
ビシッとクリちゃんを指差し、今夜の獲物と定めるタイツ。大げさで演技がかったポーズを決め、プルプルと武者震いを再現する。
それを冷ややかに見つめながらクリスタトスは笑う。おもむろに煙草をポイッと投げつけ、タイツの膝に当たる。
「熱っ!」遠距離からの根性焼きがタイツを襲う。膝の部分が焼け焦げてしまった。特注タイツなのに、酷い。
『こんなのが標的ぃ?…クスクス。俗に言う"冗談"ってヤツねぇ』
「にゃにィ〜っ!?」
侮られたタイツはいつものペースを崩されて面食らっている。こんなタイプは初めてだった。
「お前のその余裕もここまでだ!"TIGHTS THE MASK"をナメんなよこのメス豚がァーッ!いきなりイくぜッ!白濁色のオーヴァ――」

 ガ ブ ッ !

「ドライ…ヴィヤーーーーーーーッッ!!?」
突き出されたタイツの下半身を激痛が襲う!思わず最強の碑文を放ちかけるタイツ。だがMPが足りないようだ…
涙目になって――アソコが逝ったかも、という恐れを感じつつ――下半身を見る。猫だ。見覚えのある黒い猫がいる。
「なっ…なんでさっきのぬこが俺のおチンチンを噛んでる、の……う〜ん」
タイツはそのまま前のめりに倒れた。猫の離れた後の股間は真っ赤だ。何たる様。薄れゆく意識の中でクリちゃんの笑い声が木霊する。
『おバァカさぁん…クスクス』

その頃、ミユキは―――、

「…スカラマンガ?」
「そ、ブロフェルド…ブロ姉とは姉妹で〜っす☆ よ・ろ・し・く・ネ♪」
先ほど名乗った時からすぐに軽い口調に戻ったスカラマンガはミユキの前でぶりぶりと媚を売るような素振りをする。
「ミユキおばさんって老けてるねぇ〜。何歳?」
眼前を右に左に、ちょこまかとウルサイ蝿のような動きでミユキをからかう。
"オバサン"、"老けてる"という禁句をズバズバと小娘に言われ怒り心頭のミユキだが、こういった連中にまともに取り合うのは
疲れるだけだし無駄なことだとタイツやコンドー(前作で出てきたミユキの上司。故人?)で思い知ってるので極力抑えるよう努めた。
「(プルプル…)な、なんのよ・お・か・し・ら!?」
それでも語尾が強くなってしまった。ぶっちゃけ、この小娘を引っ叩いてさっさと帰りたい衝動でいっぱいだった。
スカラマンガはそのミユキの心情を知ってか知らずか、目の前で動き回るのを止めて真正面からこう言い放った。
「あのねぇ。死んでくれるぅ?」
「え―――」

 ド ゴ ッ !

聞き捨てならぬ言葉にカッとなったミユキを突然の衝撃が襲う。やられ役の宿命か。しっかり喰らってしまったボディブロー。
「ほげぇっ?!」なんて間抜けな悲鳴を上げてそれっきり彼女の意識は途絶えた。身体から力が抜け、スカラマンガに抱え上げられた。
「女ヤラレ役、ゲットだぜぇ☆」
21名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 01:29:40 ID:KQrNe23U
待ちに待った新章キタコレ。
うおおぉぉタイツさん地獄から帰ってきたぁー!
ゴートゥタイツ! ゴートゥタイツ!
22名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 11:30:37 ID:nSE4nYau
ミユキさんがんばれw
なんか灰になって海に散布されても翌日には復活してそうな気がする。
23絵掲住人:2006/12/03(日) 04:19:23 ID:ZyKBxwP5
スレ住人の皆さんにお願いしたいんですが、
できたら絵掲の方にもたまにはコメントつけに来たりしていただけませんか?
絵師さんたちだけで感想言い合ってる状況は寂し過ぎます。
絵掲なんか関係ない、てんなら仕方ないですが・・・どうかお願いします。
24絵師その1:2006/12/03(日) 05:14:25 ID:Y9QHEUZq
>>23
確かにもうちょっと人欲しい。あれじゃ絵師同士の馴れ合い杉ワロタ。
まとめサイトに、コメントとしてリクエストを書き溜めておける記事とかあれば、
本スレと連動が増えてちょっとは来てくれるかな? と思いますた。
今はなんかもう陸軍と海軍で別々の戦争をやっておりますw
25名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 08:01:40 ID:WVfa1pCO
超書き込みづらい状況になっておいて何を言うか。
でも作品は毎回見てますね。性欲をもてあます。
26絵掲住人:2006/12/03(日) 09:08:02 ID:ZyKBxwP5
>>24
それはいいかもしれませんね。安奴隷さんに相談してみましょw
>>25
書き込み辛い状況?常連の一人として努力しますから、具体的にどうすればいいか言って下さい。
絵師さんがコメントを控えて馴れ合いが無くなれば、あなたがコメントつけてくれるんですかね?
27名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 09:23:41 ID:BD8csA41
そんなだから書き込まないんだよ
28名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 22:34:00 ID:Q4PfmeEu
もう絵師は絵師でネットワークが出来てて一見が入れる雰囲気じゃないな、って思ってレスはつけてない。
あくまで自分の感想だけどね。あと単純に好みの絵が無いとかもある。ごめんよ。
29名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 22:47:45 ID:tQfHXgvj
この板・スレに限らず、2chのスレ派生だからといって
スレ住人が押しかけるとは限らないと思う。
でもあの絵板自体は悪女界隈の場として必要とされてると思うし(俺も毎日巡回してる)、
無理に「スレを巻き込んだ盛り上がり」を期待しない方が健康的(?)じゃないかなあ。
…あと、ここの住人・ROMは妙に引っ込み思案だということをお忘れ無く。
30名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 23:43:01 ID:ZplSRwiJ
っていうか今見に行ったけど馴れ合い色強いけど賑わってるじゃん。あんなもんでいいんじゃないの。
3124:2006/12/04(月) 00:19:54 ID:mhGBmnkz
あ〜なるほど、やっと理解。この界隈同じ悪女好きだけども
一つのゲームとか漫画とかのみ(例:ジョジョとか)で回ってるわけじゃないから、
本スレと絵掲がかみ合わないのは当然だったのね。題材多すぎて。
じゃあ逆に絵掲の方から見てもいまさらスレに合わせるのは無理か…
いや、マイナージャンルにしちゃ贅沢すぎる嬉しい悩みだと思うけど。

じゃあこれまで通り、普段は別々でチャンスがあればアドリブでセッションね。
一人で挿絵とSS自作して両方に投下してる人もいるし。
ただ、コメント貰って嬉しくない絵師はいないので、
イイと思ったら気軽に話しかけてあげて下さい。皆コテハンだけど排他性のない良い板です。
…と書いてたら既に賑わってるようで、安心して名無しに戻りますノシ
32名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 21:14:58 ID:T8AWE6m+
投稿しようとしたら512k超えたよって出たのでこっちに投稿。

>>前スレ613
ちょっと違うような…。
どちらかと言うと昔のアダルト系RPGによく見られた…
敵の鎧(衣装)が壊れて「倒しましたよ表現」。
MNLで(一部の人に)言われていた「アーマー破壊」だと思うのですが。

どうなんでしょ…。
33名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 22:04:42 ID:bhq/SU58
同じく512KB超えていたので
>>前スレ608〜610
無生物のみを焼き尽くすマジックフレイムで女戦士とか女騎士とか女剣士とか女拳士の装備を破壊するのはどうかね。
34名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 22:15:32 ID:IzRP/Nke
>>32
Yes
35名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 23:12:01 ID:0jD4qnoD
前スレ…逝ったか。
36タイツの人:2006/12/06(水) 13:02:43 ID:60lY5rQU
≪タイツ編≫

嗚呼、なんてこった。俺の縮退砲が潰れちまった…
しかも愛するぬこにガブリ。だが俺は彼(彼女)を憎むことはできない。
悪いのはクリトリスだ。あのクソアマ。タバコ臭いし口調が挑発的だし…
『おまけに格好がオッサンくさくて色気にかける?』
そうそう。胸は大きいし顔は美人だけど許せん。正義の肉棒で懲らしめて肉奴隷にしてやる。
『最低ねアナタ…女の子を何だと思ってるのん?』
うるさいな。敵女悪女は別だっつーの!…そもそもなんで思考にツッコミが――…タバコのにほひ?
『フ〜ッ。ぜ〜んぶ声に出してたわよ?おバカさぁん』
「うわぁ!」
目を開けてみたら件のクリちゃんが目の前にいるじゃないの!右目でこっちをジッと視姦してやがる。感じるぢゃないかw
というか此処どこ?なんか地下室みたいだべ?日付は?晩御飯は?2chは?…俺の拡散波動砲はどうなった!?
『…縮退砲じゃなかったの?』
「いちいち細かいな。俺の槍は1000の名を持っているのだ!」
威勢よく声を張り上げてみるが、実のところその槍が心配でたまらん。見てみたがやっぱりタイツが真っ赤に染まってるまま…
脳内でおネエちゃんのエチィシーンを想起してみてもピクともせん。感覚ゼロ。これでは自慰もし甲斐がないってモンだ!
「う〜ぐ〜。なんてこった。氷雪姫すら蒸発させた俺の蝶絶倫神ぶりが発揮する前にこうなるとは…お前の仕業か!?」
『さぁてね〜。子猫ちゃんの悪戯まで私のせいにされちゃかなわないわぁ』
目の前でクリちゃんがタバコをプカ〜ッ。彼女はパイプ椅子に座っていて傍には駅で見かけるような足付きの灰皿が置いてある。
落ち着いて周りを見てみると、ここは室内で間違いないようだ。直感で地下室っぽく感じたが、それは窓の外が暗いかららしい。
そして俺はクリちゃんが座ってるのと同じタイプのパイプ椅子に固定されて動けない。後ろ手に鎖で縛られているのだ。
どうやら俺がロケランに受けたダメージのせいで気絶している間に彼女に変な所に連れられ、拘束されたらしい。
『変な所とは失礼ね。ここは私の家よ』
「お前ン家かよっ!」
室内を見回している俺の気持ちを察してムッとしたのか、憮然とした態度になるクリスタトス。椅子の上でふんぞり返る。
「住まいにしちゃ殺風景だな。せめてテレビくらい置けばいいのに」
部屋には、見事に何もなかった。あるのは椅子と灰皿と、ゴミだけ。それもタバコの空き箱とか紙くずだけで、生活観に乏しい。
「まぁいいや。面倒くさいから詮索はやめときましょ。で、俺に何の用だい?」
『……簡潔に言うと、アナタを抹殺せよって指令を受けただけ』
さらっとそう言うと短くなってきていたタバコを部屋の隅にポイと捨てた。なんてやつ。さすが悪役だぜ!!
クリスタトスはコートの内ポケットから新たなタバコを取り出してライター(多分100円のやつ)で火をつけて口にした。
そう言えばこの女、タバコをくわえたままでしゃべるので行儀が悪い。だが似合っている。やっぱり悪党だぜ!!!
『アナタの"悪"の判断基準が分からないわ…』
「いつも最初に言うが、俺は女戦闘員を狩る正義の使者!俺が悪だと思ったら(たぶん)悪!俺の前の現れる女は(おそらく)敵役だぁ!」
『さり気に無茶苦茶言うわねこのコ…でもどんなに威張ったって縛られたままじゃ、ネェ』

バッキーン!鎖は簡単に引き千切られた!バラバラと鎖の破片が宙に舞って床に落ちて硬質な衝撃音を立てる。

「俺は縛られてなんかいないぜ!"銭形のとっつぁんのコスプレしたザクロちゃん"みたいな井出達しやがって!覚悟しろぃ!」
『あらぁ。百均じゃあ駄目だったかしら。』

頬に手を当ててため息混じりに、かつ残念そうにそう言ったクリスタトス。しかしその唇は、悦楽に歪んでいた。
37タイツの人:2006/12/06(水) 14:24:49 ID:60lY5rQU
≪ミユキ編≫

―――どこかで声がする。すぐ近く、でも直に話を聞いてる気にならない。おそらくは、テレビか何かの声なのだろう。
『お前に記憶がないように、私もまた、欠けた過去を持っている』
『キミも…?』
なにか深刻そうな内容だ。ドラマか何かだろうか。他に物音らしい物音も……なにかパタパタと音がするぐらいか。
目を開けてみると見覚えのあるギャル(死語)が社内でよく見かける何の変哲もないパイプ椅子に座って携帯と睨めっこしている。
赤いタートルネックのシャツ。上に着た白のファージャケットの袖から赤い袖がはみ出してるので長袖か。下は紺のバルーンスカートだ。
何処にでもいそうで、雰囲気だけ何かが違う感じ。どこで見たっけ?そもそもあたしは何を?
…記憶を辿ってみる。どうやらあたしはこの小娘にやられたらしい。そして今は捕まってしまっているようだ。身動きが取れない。
小娘――スカラマンガといったか。どこの国の名前だろう――は気がついたあたしに構うこともなく携帯を見つめ続けている。
『私にはこうなる前の……自分を知らない。いや、分からないのだ……』
『自分が…分からない?』
自嘲気味な女の人の声。凛としていて意志の強そうな響き、だが今はそれを失っている感じがする。
一方は男の戸惑う声。どこぞのケダモノの暑苦しいボイスと違って、少年らしい若さのある声だ。
2人の声は小娘の持つ携帯から聴こえてくるようだ。よく見ると携帯の画面から発する光が小娘の顔に投影されている。
部屋があまり明るくないせいもあってか、小娘の顔に当たっている光の、色の変化がよく分かる。その彩りには見覚えがあった。
どうやら、彼女はテレビを観ているようだ。少し前に話題になり、今や当たり前のように使われている機能だ。ワンセグ、だっけ。
『見ただろう?私の肩を…私の、この軍服の下を』
『…うん―――ゴメン』
男の人が謝ると、少しの沈黙の後に女の人の『クスッ』という小さな笑みが聞こえた。
『お前が謝る必要はない。あれは、私が無防備だっただけなのだ』
思わせぶりな会話と重い雰囲気。あたしはいつの間にか、耳を集中させて聴いていた…続きが気になる。
そして衣擦れの音(多分、女の人が立ててる)が聴こえてくるところで――音が止んだ。彼女がテレビを切ったのだ。
あたしは我に返るかのようにハッとなって顔を上げてしまっていた。
「なぁ〜んだ。目が覚めてるんじゃん。ミユキおばさま♪」
目の前にはこちらを見て「にぱっ」と笑う小娘の顔。生意気げで可愛くない。妹(自称)とは大違いだ。
「…とりあえずその"おばさん"扱いは止めてくれる?」
本当ならとっくに引っ叩いているのだが手足を縛られていては歩み寄ることも蹴りを入れることもかなわない。
「う〜ん。仕方ないなぁ。でもそれが最後の望みってんなら聞いてあげてもいーかなぁ」
考えている…ように見えないこともない素振りの後で小娘が笑う。"最後の〜"は聞き捨てならないがそれよりも、
「…あたしを捕まえて何しようってのよ。殺すんならさっさと殺りなさいよ。どうせこのままじゃ逃げられないし…」
彼女は自分を倒す前に『死んでくれる?』と言った。なのに自分は生きてるし、殴られたお腹も、もう痛くない。
「え〜っ。でもそれじゃつまんないジャン。どうせだからタップリ遊んでから仕舞いにしたいヨ〜!」
不満は顔で厭な台詞を吐く小娘。つまり弄んで殺すということか。あたしは遊び道具じゃないっつーの!
「どうせって何よ。ウチの妹――ブロフェルドを知ってる辺り、あの基地外(自称・生みの親)の刺客?」
「酷っ!ちょwww刺客なのは当たってるけどwww」
当たってるのか。はしゃぐ小娘を見ながら"ウンザリしてくる自分"を実感する。またそっち方面の厄介事かYp!

一通り笑うとスカラマンガは携帯を閉じて上着のポッケに入れた。
『アタシが受けたのは不肖の被造物の抹殺。ブロ姉には敵いそうもないから貴女を使うわけ〜。アタシってあったま良い〜』
ニヤニヤ笑いながら自画自賛する小娘。あたしは限界だと思った。だが手足の鎖が切れそうもない。ピンチだ。
38タイツの人:2006/12/06(水) 14:30:55 ID:60lY5rQU
女の子のファッションなんか分からねぇよ!ヽ(`Д´)ノ ウワァァン
Google様のお力を借りてそれっぽいのチョイス。
途中で「俺、何やってんだろ」って素に戻った('A`)

アーマー破壊とか謎の電撃はステキだと思います。
でも謎の電撃というとエピソード3のパルパティーンの怪演が脳裏に焼きついてるw
「喰らえぇーーーーー!無限のォォォーーーー!ダークサイドのパゥワァーをォォォーーーーー!!!!」
39名無しさん@ピンキー:2006/12/06(水) 15:44:02 ID:8UeysvTv
>>タイツの人
テカりながら読ませていただきました。このまま正座で次までお待ち申し上げ。
何のテレビだったのか気になるような気にしてちゃいけないような。

謎の電撃とかそこらにある物を動かして攻撃とか、
そういう妙な神通力は全部フォースで片付けられますねw
40名無しさん@ピンキー:2006/12/06(水) 23:32:09 ID:gsjq3SN3
GJ!!いつものコトながら小ネタをはさむのが好きですね
41名無しさん@ピンキー:2006/12/10(日) 02:31:24 ID:Voad7SXg
おーい、誰かいないのー?
もう四日も経ってるのに書き込みないな。
やっぱ皆、年末は忙しいか。
42名無しさん@ピンキー:2006/12/10(日) 09:16:02 ID:EcFvFDLC
見てるよー

見てるけど、ちとネタに走りすぎて反応しづらいというか…タイツ氏のテンションがマジ羨ましいというか…
まあ、忙しいってのはあるんじゃないかな。
43名無しさん@ピンキー:2006/12/10(日) 18:31:07 ID:ridjq6L9
見てるお。四葉ですごいのが上がってておっきした。
44名無しさん@ピンキー:2006/12/11(月) 03:23:56 ID:lylGDT8S
俺も冬眠の準備で忙しい。
45名無しさん@ピンキー:2006/12/11(月) 16:23:54 ID:GcjKOzfd
ASIMOが凄い進化をwww
http://news20.2ch.net/test/read.cgi/news/1165758584/601-700

あしもwww
46名無しさん@ピンキー:2006/12/13(水) 07:20:23 ID:Dk6pg4/N
>>45
ちょwwあしもwww
47クレイバンの人:2006/12/15(金) 03:46:29 ID:I/gohUlW
だいぶ間隔があきました。時雨丸シリーズです。
今回のSSもまとめ管理人さんの作られた絵がありますので、
まとめBlogに収録された際にはリンクが貼られると思います。
48名無しさん@ピンキー:2006/12/15(金) 03:53:18 ID:I/gohUlW
6.
屋敷でめぼしいものがないかと物色していたくの一は、
娘を犯しているくの一の喘ぎ声が悲鳴へと変わったことに気づき、慌てて縁側に飛び出た。
彼女が眼にしたのは、無惨にも尻から刀を深く突き入れられ娘に倒れこむように絶命している仲間の骸、
そしてその横で自分を睨みつけている血に濡れた鎧を着込み口元を隠した男の姿であった。
男は刀を裸のくの一に突き刺したままで空手である。
殺るなら今かと思ったが、その身から発せられるただならぬ気配を感じとった彼女は逃げることを選んだ。
もし、ここで自分が返り討ちにあえば、同じようなやり方で仲間が次々に殺られるかもしれないとの判断からだった。
……いや、もう既に何人か殺されているかもしれない。
くの一は事がいつも上手くいくので、油断していた自分たちの甘さを呪う。
「ハッ」
身の処し方を決めると、棒手裏剣を取り出して時雨丸にむけて放ち、その結果を待たず庭を駆け逃走する。

彼女はそんな適当に放った飛び道具で仕留めきれるなどと驕ってはいなかったが、
少しは牽制にはなるだろうと考えていた。しかし、くの一のそんな思惑は脆くも崩れ去った。
背後から何かが彼女の左腕を掠めるように飛んできたからだ。
「クッ」
痛みとともに、ツツーと血が腕をつたい流れていくのが彼女にはわかった。
ただし傷は浅く、走るだけなら差し障りはない。くの一は後ろも振り返らず全力で逃げ続ける……
49名無しさん@ピンキー:2006/12/15(金) 04:00:29 ID:I/gohUlW
時雨丸はくの一の放った棒手裏剣をサっとかわすと、
懐から今までの苦無ではない卍型の手裏剣を取り出し逃走するくの一めがけて投げつけたのだ。
手裏剣は狙い通りに彼女の左腕を傷つけ、地面に落ちる。そう……狙い通りであった。
時雨丸は逃走するくの一に未だ姿を現さぬ頭目のところまで案内してもらうつもりであった。
もちろん気づかれぬように、ちょっとしたお土産つきで……
娘の上で事切れているくの一から刀を引き抜くと、彼女の死体を無造作に蹴り飛ばす。
力なくあおむけになったくの一であったモノは、
熟れきった、もう誰にも揉まれることない大きな乳房を晒し、口と尻からはドクドクと血を垂れ流し続けていた。
そんな死体には何の興味もないのか一瞥もくれず、時雨丸は娘の手を取って起き上がらせる。
「大丈夫か」
「あ、あの……」
「……すまないが詳しく話している暇はない。安心しろ仇は俺が討つ。
 女盗賊どもは夜明けまでに、すべてこの世から地獄に送ってやる」
娘の無事が確認できた時雨丸は娘が何も云い終わらぬうちに、そう言い捨てて逃げたくの一を追うため走りだした。



……残された娘は自分を救ってくれた男が視界から消え去った後、
自分が助かったことへの安堵と、家族を失った悲しみに耐え切れずにその場で泣き崩れた。
これは運命なのか、自分がどうにかすればこんなことにはならなかったのか、
そんな憤りが、過酷な現実が、彼女をまるで小さな子供のように泣き喚かせた……
50名無しさん@ピンキー:2006/12/15(金) 04:04:35 ID:I/gohUlW
むずがゆい……
くの一は時雨丸から逃げる途中で、胸と股間がどんどんと熱っぽくなっていくのがわかった。
それは、痒みをともない……いやどちらかといえば性的な刺激を求めるような火照りにも似た感覚である。
「ハァァンッ」身をくねらせ思わず、喘ぎにも似た声を漏らしてしまうくの一。
まさか……何かしらの毒が塗りつけられていたのでは……
血がタラタラと流れる左腕をおさえ、そんな想像を頭にめぐらせる。
恐怖で全身から汗が吹き出てきたが歩みをとめず、お頭がいる場所へとひたすら駆けていく。
その後ろから、気配を完全に殺して追う時雨丸には全く気づいていない……



くの一が、今夜仲間たちが襲っているはずのもう一軒の大商人の屋敷に飛び込んだ時には、
彼女のコリコリに勃起した乳首を中心として、大きな乳房に同心円状に広がっている熱っぽさとむずがゆさは限界に達していた。
会陰も、まるで淫らに男を咥え込みたいと叫んでいるがごとく疼きが止まらない。
「ハァハァッ、フヒャァァァァアアアアアンッ」
走り続けたことによる息切れと、快感に悶える声が重なる。
我慢しきれず、ついに両手でおのれの乳房を激しく揉みこんだ時、乳首の先から白い乳液がピュッと出た。
一瞬遅れて狐面がズレ落ち、快感と苦痛で歪みきった口から血反吐をまき散らしその場に倒れこんだ。
51名無しさん@ピンキー:2006/12/15(金) 04:09:10 ID:I/gohUlW
驚いたのは屋敷に住んでいた商人一家と丁稚などの使用人を皆殺しにして、
いそいそと金目の物を運んでいたくの一たちである。
別働隊のくの一があわてた様子で息も切れ切れに屋敷に入ってきたかと思うと、
いやらしい喘ぎ声を出して倒れたのだから……

作業を放り出して、彼女のもとへと駆け寄るくの一たち。
「どうした」
「大丈夫?」
「何があったの」
状況を把握しようと狐面のくの一たちは次々と問いを投げかける。
倒れこんだくの一はまだ事切れておらず、胸と股間に手をやり、揉んだり摺ったりと強い刺激を与えつづけている。
口元から血を吐き続けながらも、なおも自慰をやめない彼女の行動は痴態というよりは狂態であった。
「お乳が、アソコが疼いて疼いちゃうのほぉぉぉぉっ、いひぃぃぃっ」
明らかに正常ではない彼女にくの一たちは戦慄を覚える。
「毒を盛られたな……」
背後からの声にいっせいにふりかえるくの一たち。
そこには髪を乱れさせ、二つの角を生やした金色の般若面を顔につけた女がいた。
まさに首から上をみればおどろおどろしい存在であるが、少し目線を下に落とせばその印象は変わるだろう。
股間には黒い褌、胸元は黒いなめし皮に薄く延ばした鋼を張り付けたものの上に鎖帷子をかぶせている。
あと身を守るものといえば手甲と肩当てくらいのものであった。
つまり、その白く鍛え上げられた艶かしい肌の大部分を露出させているのだ。
おどろおどろしいというよりは……妖香の漂う魔性の女という形容が似つかわしい。
52名無しさん@ピンキー:2006/12/15(金) 04:15:10 ID:I/gohUlW
「残念だがもう助からん。だが、最後くらい私のために少しは役立って死ね」
そんな冷徹な言葉とともに般若面のくの一は血を吐きながら悶え続けるくの一のそばにしゃがみこむ。
「ふひぁぁんっ、あはぁぁ、お、お頭ぁぁっ」
「お前をこんな風にしたのはどんな奴だ……他の者たちはどうなった……」
「あぁぁぁっ、多分……うひぃっみんな……殺られた…あはぁぁっ、男……つ、強いひぃぃぃぃぃっ
 いひぃぃっ、イっちゃう、逝っちゃう、死にたくないひぃぃっ、けど、も、もうっだめぇえぇっぇぇぇぇぇっっ」
今までにないほどの絶叫とともに頭と足を支えとして橋のように反り返ったかと思うと、
乳首からはドピュピュッとお乳が、股間からは淫らな潮を盛大に吹き出し、最後に勢いよく口から血反吐を吐き、絶命した。
血と乳液がお頭と呼ばれた般若面のくの一の白く美しい肌を濡らしていく。
「……馬鹿が、そんなくだらない報せと引き換えに邪魔なのを呼び込んじまうなんてね……そこぉっ!」
そういって、右手に持っていたいくつもの短い刃を持つ輪っか状のものを投げつけた。
回転しながらすさまじい速さで、その奇妙な形状の武器は飛んでいき、ある者の胸に突き刺さった。
「うびゃぁぁぁっ」
小汚い叫びとともにブルブルと肉体を左右に揺らせたあと動かなくなる。
男ではなかった。よって時雨丸でもない。何よりの証拠に胸にはいやらしく隆起した二つの乳房がある。
叫びをあげ、さらけだした胸を血で朱に染めて死んだ女の正体は、
この屋敷の見張りをしていたはずのくの一であった。

しかし……よくみれば彼女の背後にはもう一人誰かいる……
そのことに最初に気づいたのは般若面のくの一であった。
「とっさに盾にするなんてやるじゃないか……さぁっ、さっさと姿をみせな」
まわりのくの一たちも事態を把握したのか、次々に背中の刀を抜き戦闘の態勢をととのえる。
ズルリと横に倒れこんだくの一の後ろから現れた者こそ……時雨丸であった。
53名無しさん@ピンキー:2006/12/15(金) 21:55:57 ID:GAAD0AmG
うおー!時雨丸キター!そして般若面のお頭に期待。

それにしても「いやらしく乱れながら死に至る」とは恐ろしい…
54名無しさん@ピンキー:2006/12/16(土) 01:30:31 ID:FTcCDsUy
おかしら登場ktkr!
つか、なんのためにそんなエロ非道い毒を常備してるんだよ時雨丸w
55絵掲住人:2006/12/16(土) 12:08:18 ID:DUfg6fb8
エロ過ぎる!クレイさん毎度GJです。
時雨丸、はなから女敵にしか使わない毒を常備してるってことは普段から悪女を屠っているのか・・・ううらやましい。
56名無しさん@ピンキー:2006/12/17(日) 19:11:52 ID:cAYpe06y
ぐおー年末でネットを休んでたら出遅れたー!
クレイさん超絶GJッ!!!!
その毒ってもしかして薄めて使うとただの催淫剤で、
原液で使うと致死量でエロ死にするという万能毒ですかw

俺ならたぶん薄めない。ていうか薄めちゃダメ。
57絵掲住人:2006/12/17(日) 20:22:47 ID:qcWSz7TW
>>56
そのアイデア最高w
58タイツの人:2006/12/18(月) 22:03:43 ID:kxAB+j5G
>>56
こうですか?分かりません(><)

忍「これまでだな。さて、お前にはいろいろと吐いてもらわねばならん」
く「だっ誰がお前なんかにッ!」
忍「――だろうな。そう言うだろうと思ってこんな物を用意した。強烈な毒物だ」
く「ひっ…ど、毒!?」
忍「心配するな。薄めればただに催淫薬に成り代わる(ごそごそ…)」
く「催淫!?ちっ、どうせあたしはもう動けそうもない。好きにしな!」
忍「いい度胸だ…出来たぞ。これでお前の手コキの速度は3倍になる。それっ」
く「あっ…(ゴクン)―――――う、うぐっ!苦しい〜」
忍「ん!?まちがったかな…」
く「こ、こ、この田ゴ作があぁ〜っ……ぐふっ(逝)」

忍「おれの求める淫猥忍術はまだ遠い!!」
59名無しさん@ピンキー:2006/12/19(火) 22:58:48 ID:Gum6nz99
>>58
と、遠すぎますっ!!
その忍が時雨丸に追いつくまでに、何人の悪女が実験台となって死ぬのやらw

だ が そ れ が い い。 GJ!
60名無しさん@ピンキー:2006/12/19(火) 23:02:41 ID:NliAxHHv
淫猥忍術を極めた暁には是非つかまえてスレにお越し願いたいw
つか、手コキの速度を3倍にする意味がわからんww
61名無しさん@ピンキー:2006/12/22(金) 20:49:05 ID:CUwWIu/z
手コキー byバイオハザード4
62名無しさん@ピンキー:2006/12/22(金) 22:37:29 ID:Eyn7g6gF
>>61
「ご遍路〜ご遍路〜」「せえれぶろすせえれぶろす」とか言ってる連中ってさ、
女性化してもあんまり萌えなさそうなのが悲しいところよなw
63名無しさん@ピンキー:2006/12/26(火) 22:02:34 ID:mXCa7YjQ
あげ
64名無しさん@ピンキー:2006/12/28(木) 01:33:04 ID:tZX2nVRE
書き込み少ないねぇ。
邪淫兵と時雨丸とタイツの作者さん3人組は忙しいのかな・・・

今年のMVPでも決めるか?
65名無しさん@ピンキー:2006/12/28(木) 03:06:11 ID:BzgcmNAw
MVPとかは荒れるもとだからやめとこう。
皆に感謝でいいじゃないか。

しかし、書き込みが一気に減ったのは確か。
姉妹スレが「悪の女とH」になってから爆発的にのびはじめたのとは対照的だ。
まぁ、あっちの方が門戸が広いからってのもあるだろうけど。
66名無しさん@ピンキー:2006/12/28(木) 10:15:49 ID:tZX2nVRE
いや、単に「これよかった〜」とか「これ吹いたw」とか面白いかな、と思って・・・
甘かったか。「悪の女とH」ならウチでもやってるけど、そこがシーネ派とスンナ派の間にある溝かのぅ
67名無しさん@ピンキー:2006/12/29(金) 19:52:16 ID:vSPHnWU5
こっちのHって殺伐としてるからな。生きるか死ぬかの極限Hだし。

過疎ってるので何かネタ振りでもしたいが……
逝きザマ(悪女のリアクション編)についてなんてどうだ。

1:やられたことが信じられないと、驚愕しながら逝く
2:やられたことさえ気付かずに逝く
3:命乞いするも無慈悲に屠られる
4:命乞いして、油断した正義の味方に襲いかかり、あえなく返り討ちで逝く
5:所属組織、所属組織の大幹部などの名前を叫びながら逝く
6:Hなシチュに突入し(自慰、レイプなど)、喘ぎ(イき)ながら逝く
7:普通にやられ、断末魔の声をあげながら逝く
8:正義の味方に愛の告白をしながら逝く
9:まるでギャグのようにぶっ飛ばされたり、爆発したりするが本当に逝っている
10:その他

……複数回答ありで。ちなみに俺は……全部好きだ。
ただ8だけは嫌いじゃないが、それで抜けるかって聞かれると微妙かもしれん。
68名無しさん@ピンキー:2006/12/29(金) 21:11:09 ID:R35gQ0qF
8:正義の味方に愛の告白をしながら逝く

「先輩っ!あ、あたしずっと前からあなたのことが好きでしたわばっ!」
69名無しさん@ピンキー:2006/12/29(金) 23:05:02 ID:eJziGc6v
俺も1〜10まで全部好き。
>>68
どうしてくれるんだ、盛大に吹いたジャマイカwwwwww
70名無しさん@ピンキー:2006/12/30(土) 11:18:56 ID:FPPk76s5
>>67
俺も全部好きだな。
だが、このリストを見てると「北斗の拳でいえばこれはどれだろう?」とか考えちゃうw
とりあえず、1はアミバ。うわらば!
71名無しさん@ピンキー:2006/12/30(土) 23:52:58 ID:mOUwen6+
Hな誘惑で相手の隙を狙うが正義の味方は動じず、あえなく屠られるってのもいいな。
72名無しさん@ピンキー:2006/12/31(日) 00:30:35 ID:iA7Ylx+H
Hな誘惑で相手の隙を狙うが実は結構純。
正義の味方は動じずクールに女を性的に追い詰めていき
敵女は恥じらいつつも盛大に達しつつあえなく屠られるってのもいいな。
73名無しさん@ピンキー:2007/01/01(月) 14:12:46 ID:SHYBH1pf
>>71
実はゴルゴ13に結構あったと思うよ。
>>72
某ブログで紹介してた鬼っ娘はストライクだったYO。

それはそうと、みんなあけおめ(・∀・) ノシ
74タイツの人:2007/01/01(月) 17:01:18 ID:6FHt8hth
アケオメ!今年もタイツ仮面ともどもよろしく!
75死圧師:2007/01/02(火) 02:21:29 ID:KyI7y13J
「あ、あなた誰よっ」
表立っては(いやそれさえも裏だが)ただの悪徳金融だが、裏では高額で殺人請負業まで営む闇会社。
その裏稼業を経営する女社長−歓喜崎美架夜は、突然部屋に侵入してきた白衣の男に驚き金切り声をあげた。
社長は殺し屋上がりの女で、歳はすでに三十代の後半である。
熟れきった肉感的なボディを赤で統一された高そうなスーツで包み革張りの椅子に腰掛けている。
スカートは黒のレースのTバックがチラチラと見え隠れするほど短く、
黒い網タイツごしに肉のたっぷりついたいやらしげな脚を晒していた。
胸元に眼をやればブラウスのボタンを上からいくつか外してズデンと重量感のある大きな胸と
それを寄せ上げる黒いブラをみせつけるように誇示している。
ウェーブのかかった黒髪の女は日頃からの努力の賜物か化粧のおかげか、
少し目尻に皺はあるものの他に四十手前の女に比べれば遥かに若い。
そんな彼女が妖しくエロティックな美貌に怪訝な表情を浮かべて男を睨みつけている。


「ただの指圧師ですよ。ご依頼がありましたのでうかがいました」
ひょうひょうと話す短い髪の男は爽やかさをもった美男子であり、
女社長は普段ならこのような色男をみれば喰ってやろうと
情欲に身を焦がすのであろうが、とてもそんな艶がかった状況ではない。
「指圧師ぃ?わたしは頼んでないわ。誰に頼まれたのよ。
 それに誰に断ってこの社長室まで通ってきたのっ」
美架夜の赤紫のルージュが印象的な口唇からヒステリックに発せられた疑問に男は答える。
「はい指圧師です。今回、ちょっとしたサプライズでして、最初に依頼された方のお名前はお教えできません。
 誰に断ってきたかとの質問ですが……みなさん僕の指圧を受けられると極楽気分に浸れるようで……
 これはぜひお疲れの社長にもと……つまりあなたの部下に頼まれてここまで通されたわけです」
慇懃無礼な男の受け答えで美架夜は理解した。こいつは殺し屋だと。
おおかた会社で請け負って殺した者の家族か誰かがこいつを雇ったのだろうと。
たった一人で荒くれ者ばかりの部下を倒したとは信じ難いが仲間のいる可能性も捨てきれない。
しかし、美架夜も現役は退いたとはいえ元殺し屋である。やすやすと殺されるつもりはない。
机からそろりとオートマチックの銃をセーフティを外しながら取り出すと、いきなり指圧師にむけて撃った。
予想していたのだろうか。さっと横に跳んだかと思うと、驚異的なスピードで美架夜に近づく。
彼女は次弾を撃つのが精一杯で、それがかわされる頃には手に強烈な手刀を受け銃は絨毯の上を滑っていた。
76名無しさん@ピンキー:2007/01/02(火) 02:22:46 ID:KyI7y13J
「いきなり物騒ですねぇ。僕はただ指圧をしに来ただけだというのに。
 僕じゃきゃ、死んでいたかもしれませんよ」
そう、ニコニコとしながらいう男に恐怖を感じた美架夜はひぃっと短く悲鳴を漏らした。
「さて、さっそく指圧を始めましょうか」
そういうなり、いきなり美架夜の背後にまわり、
むんずと左手でスーツごしに大きな乳房を揉みしだき、
右手は股間に持っていき黒のTバックの上から外性器を弄りはじめた。
「な、なにをするのよっ」
少し鼻にかかった淫靡な声で美架夜は男に抗議し、なんとかふりほどこうと抵抗をこころみる。
彼女の体術は並の男では敵わないほど洗練されたものであったが、
肘うちも踵踏みも頭突きさえも巧みにかわされる。
あろうことか、男は避けながらも美架夜の太股やお尻など部位を変えながらも指圧しつづけているのである。
「や、やめてぇっ」美架夜の声もだんだんと艶がかってくる。
指圧師だという男の言葉は伊達ではないようで、
童貞男が味わったことない女体をまさぐるような乱暴さはまったくなく、
的確に肉体のツボをとらえて、刺激をくわえていく。
「フフッ、日々の仕事の疲れがとれていく気はしませんか。
 どうも揉み心地からして大変疲労が溜まってるみたいですよ」
男は休むことなく首を肩を乳房を腰をお尻を太股を、美架夜の肉体をまるで味わうかのごとく指圧する。
女は当初の恐怖は薄れ、だんだんと、まさに極楽であるかのような刺激の連続に溺れ始めた。
嬌声をあげるのを必死でこらえていたが、ついに我慢の限界に達した。
77名無しさん@ピンキー:2007/01/02(火) 02:25:04 ID:KyI7y13J
「あひぃぃぃぃぃっ」
そんな卑猥な喘ぎ声とともに、ついに立っていることさえ辛くなったのかその場にペタンと座り込む。
黒のTバックはあふれんばかりの淫らな汁で湿り、吸収量を超えた淫汁は高価な絨毯に染みをつくっていく。
「どんなもんですっ、上手いもんでしょう?
 もっともっと極楽に連れていってあげますよ
 さぁさぁ、そんな野暮なスーツはお脱ぎなさい」
言われるがままに美架夜は赤いブランド物のスーツを脱ぎ捨てていく。
あまりの快絶に彼女の思考はどんどんと鈍くなっていた。
黒で統一された下着と網タイツだけの姿になった美架夜は、
その熟しきったダイナマイトバディと相まって若い娘には絶対に持つことのできない、
大人の色香を全身から醸し出している。そのいやらしさに骨抜きにされる男は数え切れないだろう。
しかし、指圧師を名乗った男は顔色一つ変えず、
相変わらず何を考えているかわからない顔のままで美架夜をみつめている。
「ね、ねぇっ指圧師さん。は、はやくつづきをっ」
せつなげな表情で美架夜は男に催促する。
「はいはいっ、せっかちですねぇ。
 あなたを極楽に連れて行くまでたっぷりとしてあげますから、あんまりがっつかないで」
そういって男は両の手で美架夜の垂れ始めた大きな二つの乳房をを下からすくいあげるように持ち、揉みしだいた。
若々しい張りや弾力といったものはないが、熟れた乳房特有の柔らかくどこまでも沈んでいくような感触が男の両手に伝わる。
「あはぁぁぁっっ……あ、いいの……うひぃぃっ」
身をくねらせ悶えながら卑猥な声を断続的に出し続ける美架夜。
「すごい柔らかくて大きな乳ですね。これじゃあ肩もこるでしょう。
 それにこのやらしい乳で何人もの男があの世に旅立ったんでしょうねぇ」
普通ならイかせたといった意味でとらえられるような男の言葉も、
元殺し屋であった美架夜にむかって発したものとなるとニュアンスが異なる。
実際に彼女は胸だけでなく女の武器をすべて使って何十人もの男を闇に葬ってきたからだ。
そして、彼女には「仕事」だけでなくヤった男を殺さずにはいられないという異常な性癖の持ち主でもあった。
78名無しさん@ピンキー:2007/01/02(火) 02:28:04 ID:KyI7y13J
「さぁ、ブラジャーも息苦しいでしょう。僕が外してさしあげますよ」
男はいやらしさを強調するのが目的であるかのような黒いブラのホックを手際良く外した。
勢いよく広がりながらも垂れ落ちる大きな乳房。
その熟しきり形も崩れ気味の乳がもつ卑猥さは女は若さだけでないことを物語っているかのようだ。
少し大きめの乳輪の先には興奮のために勃起した黒い乳首がツンをその存在を主張していた。
ムニュゥゥッ、ムニュゥゥッとリズミカルに時にはテンポを変え、刺激に強弱をつけながら、
美架夜の乳房やそのまわりを揉みこんでいく男。
「あん、あああっ、ダメいやぁ……いひぃっ……ふひゃぁぁぁあっ」
女は今までに体験したことのない至上の悦楽に激しくよがり狂う。
あまりの心地よさに彼女はすでに自分がおかれている状況は忘却の彼方にあった。
美架夜の手は自然に股間にのびていた。Tバックの中に爪に赤いマニキュアを塗った指先をいれてクリトリスを擦る。
「あひぃぃぃっ、こんなのないっ、初めてぇぇいひゃぁぁっ」
自慰にふけりながら、あらゆる部位に指圧を受けている。
男は胸だけでなく肩や腰など性的な部位ではないところも揉みこむのだが、
そのツボをおさえた弱くも強くもない絶妙の刺激は彼女にSEXよりも強い興奮を与えていた。
79名無しさん@ピンキー:2007/01/02(火) 02:31:53 ID:KyI7y13J
男が最後に残したのは尻への指圧だった。
重量感のある、熟れきってはいるが形は崩れていない綺麗なお尻を、
突き出させるような態勢を美架夜にとらせたあと、男はゆっくりとお尻を揉みこみはじめた。
彼女はその間も自らを慰めることに没頭し、今は肉壷に指をいれてクチュクチュと卑猥な音を出しながらかきまわしている。
男は弛みはじめたデカ尻の割れ目を広げたり、狭めたりしながら指圧を繰り返していた。
いやらしい淫らな匂いが男の鼻腔をくすぐっているはずだが、
何を考えているのか読み取らせないポーカーフェイスは決して崩れることはなく、
指にまとわりつくようないやらしい肉尻を淡々とほぐしている。
「いいよぉぉぉっ、うひゃぁこんなのぉっ、さ、最高よっっ、も、もう、だめっ。
 わたしイっちゃう、イクのぉぉぉぉぉっイヒャァァァァァァァっ」
社長室に響きわたるような乱れ声を出す美架夜。
一瞬、ビクンッと跳ねたかとおもうとイった余韻を味わっているのか荒々しい息遣いのままに動かなくなる。
「いやらしい人だなぁ。僕は指圧師であって、あなたをイかせるために来たわけじゃないんですけどね。
 いや、まぁ逝かせるというのは間違いではないのかな」
ひとり言のようにあくまでひょうひょうとつぶやく男。
「さぁっ、そろそろ仕上げですよ。そのままお尻をおろしてうつぶせになってください」
「え、ええ、わかった……わ」
息も絶え絶えになりながら美架夜は従う。
男は先ほどまで揉んでいたお尻に乗っかるように座ると、美架夜の細い腰に手をおいた。
80名無しさん@ピンキー:2007/01/02(火) 02:37:41 ID:KyI7y13J
「指圧してわかったんですが……歓喜崎美架夜さん、
 あなたの身体ちょっと疲れすぎてて、もう僕じゃあ治せません。
 いい指圧師を紹介しますんで、そこに逝ってください」
そういうと親指を美架夜の腰にあて、人の指力では考えられぬ圧力をくわえた。
「ひぎゃぁぁぁっ」
極楽気分に浸っていた女を現実にひきもどすには十分なほどの痛みが奔る。
歓喜崎美架夜は思い出していた。男が殺し屋であることを。冷や汗が全身から吹き出る。
そして、どうにかして脱け出そうとジタバタともがくが、下半身にまったく力が入らないことに気付き驚愕する。
「お、お願い命だけは……お、お金ならいくらでも。そ、そうよ、わ、私の身体も好きにしていいわ。
 ねぇ、私の肉体を味わったでしょ、すごくタマらなかったでしょ。ね、そうよね。
 あなたのオチンチンをオマンコでもお尻でも、好きなだけ挿れてくれていいのよ。ねぇ、だから許してぇっ」
美架夜は涙で顔を濡らしながら、どこかいやらしさを感じさせるせつなげな表情で、
必死で背後にいる男にむかって命乞いをする。
「僕はただの指圧師ですよ。あなたの腐れマンコにこれっぽっちだって挿れたいなんて思いません。
 それにねぇ美架夜さん、殺しを稼業としててもやっちゃいけないことがあります。
 土地が欲しいってだけで孤児院の子どもたちを皆殺しってなぁお天道様はやっぱり許しちゃくれませんよ」
男はそういいながら、両手を絨毯で押しつぶれた卑猥な両乳房に持っていくと痛いほどに強く鷲掴みにする。
高額の報酬に眼が眩んで、孤児院の子ども殺しを請け負ったおのれの愚かさを呪いながらもなおも女は叫ぶ。
「やめてぇぇっ。いやぁっ死にたくない、死にたくないぃぃ許して許してぇぇっ」
「あんたみてぇなババァがガキを殺してのうのうと生きようなんて許せるはずがねぇだろう」
今までの慇懃な言葉遣いをかなぐり捨てて男は怒りをあらわにしながら、
乳房を掴みながら女の上半身を腰を支点に勢いよく反らすように持ち上げていく。
骨が軋み、ボキボキボキと折れる鈍い音が静かな部屋に響く。
「ブギャァァァァッッゴボッ」
壮絶な断末魔、醜く歪んだ美架夜の顔を男が覗きこめた時には彼女の身体は真っ二つに折れていた。
「死圧完了、あとは地獄で閻魔様の針治療でも受けろ」
そうつぶやくと、赤い手形がしっかりついた乳房から手をはなしゆっくりと立ち上がる。
熟れきった乳房がダランと重力によって垂れる。黒い乳首がなぜかコリコリと勃っていた……
81名無しさん@ピンキー:2007/01/02(火) 02:39:05 ID:KyI7y13J
「はいっ、該当のお客さんにはすべて死圧しました。
 了解です。はい、それでは後始末はお願いします」
二つに折れて事切れた歓喜崎美架夜の横で男は何やら後の処理を携帯電話で誰かに頼んでいるようだ。
さっきまでのひょうひょうとした言葉遣いにもどり、
その顔からは怒りが消えて、またもや何を考えているのか見当のつきがたい表情になっている。

彼は「死圧師」、この世にはびこる法で裁けぬ悪党を屠る始末屋。
江戸の頃よりの代々続く裏稼業だという噂もあるがその真相は定かではない。
当代の死圧師の名は神掌 圧士。悪は許せぬと真っ赤に燃えたぎる心を内に秘めた男である。
「はぁ、それにしても十数人も一度に死圧するのは疲れたや、帰ったらマッサージお願いしますね」
そういうなり、携帯を切ると死んだ美架夜には一瞥もくれず部屋を出て行った。



                                                                 了
82クレイバンの人:2007/01/02(火) 02:39:54 ID:KyI7y13J
新年あけましておめでとうございます。
必殺系の熟女エロやられです。お年玉がわりにw
それでは、今年も細々と投下していく予定なのでよろしくお願いします。
83名無しさん@ピンキー:2007/01/02(火) 09:01:26 ID:LR1qwDIU
「クレイバン」の人さん新年早々お疲れ様でした。

正月らしい悪女の屠り方…

門松の竹の部分に股間からグサリとか…
だんだん食い込んでいく独楽とか…
凧に全裸で縛り付けて晒し者にするとか…。

くだらないお笑いネタで凍え殺すとか。
84邪神兵の作者:2007/01/02(火) 11:26:11 ID:wG5MTFIu
>>タイツの人
アケオメです! 本年も宜しくお願いします。
>>クレイさん
正月しょっぱなからお年玉を有難う御座います。
ひとつ一人の姫はじめに貰っていきますw

で、貰いっぱもアレなので私も小額ながらお年玉投下します。
邪文が来るぜ、全員伏せろーっ!!
85邪神兵の作者:2007/01/02(火) 11:27:24 ID:wG5MTFIu
 建物の廃墟と、その軒先へ押しやられ錆びついた廃車の間を、荒涼とした風が吹きすさぶ。
 殆ど砂漠化したと言っていい都市の片隅に、大きな施設があった。そのゲート前に佇む若い女が二人。
 どちらも黒光りするM16アサルトライフルを持ち、半裸に近い格好をしている。
 それもそうだろう。照りつける太陽は気温を高め、日中に普通の服ではかなり辛いものがある。
 全てを焼き尽くす炎が荒れ狂ってからというもの、人類は守ってくれる筈の自然からも牙を剥かれていた。
 一人は金髪の白人女で、青と白の横縞で彩られた超ハイレグTバックのレオタードにガンベルトを巻き、
白いカウボーイハットをかぶっている。足元は馬も無いのに拍車つきの黒い乗馬ブーツだ。
 もう一人は黒人、迷彩色のフリッツヘルメットをぞんざいに頭に載せ、白いレースの下着でビアリングベルトをし、コンバットブーツを履いている。
 元は米軍横須賀基地だったこの施設は、いまや地球の女性を使って地球人を締め上げるための、
レンナル帝国軍現地調達兵たちの司令部だ。港に停泊するのは軍艦ではなく、レンナル帝国の宇宙戦艦である。

 ――六万隻以上の攻撃型UFOからなる大艦隊が地球を侵攻してからというもの、国家という組織は失われた。
 代わって支配者となったのは艦隊の主、レンナル帝国。彼ら……いや彼女らは女尊男卑の文化を持ち、
地球を恐怖と絶望で支配していた。男は搾取の対象と化し、それに加担する地球人の女も出る始末。
 寝返った女達は悪しき帝国の威を借り、再建に生きる人々を脅かしていた。
 帝国に反旗を翻す唯一の組織、地球解放軍はまだ烏合の衆だ。統一された法整備にも踏み切れず、
強大なる帝国との戦いで手一杯で、治安維持に割ける兵力さえない。
 それゆえ中央から外れたこの街もまた、レンナルに尻尾を振る者どもがのさばる弱肉強食の土地である――

「ん? 誰か来る」
 ふいに白人女が発した一言で、黒人女はクチャクチャとガムを噛むのをやめた。
 二人が目をすがめてみれば、確かに風が運ぶ砂の向こうに人影が見える。男だ。
 簡素にオールバックにした黒髪に、ぱりっとノリのきいたカンフースーツ。
 高い気温の中にあって汗もかかず、凛とした雰囲気を纏いながら歩いてくる。武器らしいものは持っていない。
 顔が見えるまでに近づいた時、二人は相好を崩して口笛を吹いた。
 端正な顔に憂いと悲しみをたたえ、一見してわかる引き締まった身のこなし。青年は若く、美男子だった。
「よぉ、お兄さん。あんたここに何しに来たのさ」
「ここは立ち入り禁止だよ。ま、あたい達と遊ぼうってんならベッドぐらい空いてるけどね」
 女二人は銃を肩にやり、ニヤニヤ笑いながら男の前に立ちはだかる。身長は女達の方が少し大きいだろうか。
 レンナル帝国が都市攻撃に使った武器の影響なのか、女性は大崩壊前よりも巨大化の傾向にあった。
 迫る大きな乳房と、筋骨たくましい体つきの女を前にしても怯むことなく、男は微かな笑顔で静かに切り出す。
「そんな用事で来たんじゃないよ。山の麓の村から奪った食料と子供達を、返して貰いに来た」
「はぁ?」
 途端、女二人は白けて顔を見合わせた。付近の集落から子供をさらうのも、食料を奪うのも、
彼女達にとっては当たり前の日常だったからだ。とくに奴隷はレンナル帝国への貴重な〃上納品〃であった。
「そりゃ仕方ないね。そこいらの村からガキと食い物を集めるのは、ここのボスが決めた事なんだから」
「逆らおうってんならただじゃおかないよ。ちぃっと勿体無いけど死んでもらうからね」
「その綺麗なお肌を引っぺがしちまうよ。ははは!」
 ここの女兵士どもは自分達が横暴を振るって我侭放題を通す為なら、いとも簡単に同胞を売り渡す。
 下卑た笑いを浮かべながら青年を見下す二人に、青年は悲しげに深く溜息をつき、目を瞑って頭を垂れた。
「そうか……なら仕方ないな」再び顔を上げた時、彼の顔から人を殺めねばならぬ悲しみは消えていた。
 変わって見て取れるのは、覚悟と静かななる殺気。叫び一声、彼は目にも止らぬ速さで腕を動かした。
「ほわたぁっ!」
86邪神兵の作者:2007/01/02(火) 11:29:38 ID:wG5MTFIu
 印を組むようにした青年の指は瞬く間に二人の女体のそれぞれ三十六箇所の秘孔を突き、最後に股間へズブリと刺さった。
「ごほ……ほ……ほぉおおぉぉおお!?」
「くっおぉぉおおぉぉ!?」
 肋骨まで切れ上がって陰毛のはみ出たハイレグの股へ指を沈められ、二人は口を〃O〃の形にして目を見開く。
 筋肉で引き締まったTバックの尻がブルブルと震え、丸太のような太腿をツーっと愛液が伝った。
 構えたM16ライフルは既に二人の手を離れて地面に落ち、青年の攻撃に対し何の役にも立っていない。
 起っているのは女の乳首、それにクリトリス。丹念な愛撫によってしか勃起しない筈のそこは、
体の気脈を操作された事により硬くそそり立っている。二人が痺れるような快感を感じている証拠だ。
 事実、二人は股間と乳首から広がる甘く切ない快楽に、逃げることさえできずにいた。
 顔は火照り、脈は速くなり、脊椎からゾクゾクと凍るような、それでいて堪らない快感が駆け上がる。
「なっ何コレぇええ……はああーっ、気持ちイイ〜〜ん」
「すっ、すーずしーなーーっ!?」
 二人とも思わず脚を開き、内股の肉をひくつかせながら自らの乳房を揉みしだく。
 乳首は着衣の布を押し上げて存在を主張し、陰核は親指ほども飛び出して濡れた股布を体から浮かせている。
 青年は局所を手荒めにコリコリと撫でてやりながら、厳しい目で問い詰めた。
「言え。子供達はまだ生きているのか。どこへ閉じ込めてある」
 地獄の底から響くような青年の声に、女達は突き出した媚肉をビクビクさせながら答えた。
「はぁ〜ん、ガ、ガキどもは……ボスの寝室とぉ……使ってない倉庫れすぅぅ〜ん」
「ああ〜ん……おっオスは味見してから、女は痛めつけて〃大人しくさせて〃から……引き渡えぶぇ〜」
 極度の快感は二人の思考を麻痺させ、何を言っているかの自覚もない。ただ悦楽に身を任せ、悶え狂う。
 厚ぼったく腫れた舌はデロンと口から飛び出し、紅い唇から涎がとめどなく流れ、瞳は上を向いてしまっている。
「ならば、ボスの寝室と倉庫はどこだ」
「はぉぉ〜ん、ちっ、地下の……旧司令室ぅうう〜」
「そっ倉庫は、基地の外れにありまっすぅう〜〜ん」
 青年は軽く頷くと、ひときわ大きく息を吸い込んだ。
「それだけ聞けば十分だ。せめて、痛みを知らずに逝け」
 言うが早いか、秘所へ突き入れた指をグリッとねじりながら引き抜く。途端、女達はガクガク震えだした。
「あっ、あっすごっ、ひっ、だめっ、気持ち良過ぎておしっこ! オシッコが漏れちゃうぅっ!」
 白人女はレオタードの前と後ろを引っ掴み、股布を激しく食い込ませながらガニ股で腰を振る。
「ッハァーン、も……もうイグゥ〜〜ん! いぐいぐイグ逝くぅぅぅっ! 死ぬ死ぬッ!」
 黒人女はレースのパンツの上から性器をグイグイ押さえ、内股で突き出した尻を振り回した。
「っくおおぉぉおおぉぉおおぉおお!」
「ひぐぶぅうぉぉおおぉぉおおおお!」
 二人の中で淫欲と性感が爆発的に燃え上がり、それが一際大きくなった瞬間、二人の子宮が鈍い音を立てて破裂した。
 ――ボンッ!
「あびゅうーーーーッ!!!!」
「死ぐぶーーーーっ!!!!」
 女の中枢を破壊されて血を流しながらも、二人は普段の性行では到底味わえないエクスタシーに焼かれていた。
 初めて絶頂を迎えた少女の如く尿口から布地越しに黄色い液体が激しく飛び散り、放尿に負けぬ勢いで潮が吹出す。
 青年はとうの昔に、狂乱する二人の間を通り抜けて施設内へと歩みを進めていた。
 その足取りは静かで、先程見せた激しさとは似ても似つかない。表情も穏やかだ。
「あっ……アオ……オ……」
 女陰をパンツの上から両手で鷲掴みにしてのたうち回った黒人女は見開いた目で虚空を見つめていたが、
ふいにその瞳から、電気のスイッチがプツンと切れるように生気が失せた。
 ゆっくりと前のめりに倒れて土を舐め、土ぼこりを上げながら地べたで奇妙なダンスを踊る。
 そして下品な音を立てて脱糞すると、尻を天に突き上げたまま動かなくなった。
 股間を縦に裂かんばかりに股布を引っ張りながら気を遣った白人女は、弓なりに背を反っくり返らせて股を突き出し、
口から舌を、女陰からクリトリスをはみ出させたままドウと後ろに倒れた。うっとりした顔で、溜息に似た恍惚の声を出す。
「Oh,Yeah…………」
 それが最期の言葉となった。彼女もギクギクともがいて動きを止め、意識は虚無へと沈んでゆく。
 二人の無様な死体は、子供達を救おうと歩みを進める男の背中を、見送っているようにも見えるのだった。
87邪神兵の作者:2007/01/02(火) 11:33:21 ID:wG5MTFIu
……とまあ投げてみたは良いものの、見直すと流石に恥ずかしい。
なんせこれ、舞台こそクレイさん設定だけど北斗の拳エロは小6からの妄想ズリネタwww
うぇwww俺ばかすwww
ま、アイタタ野郎ですが皆さん今年も宜しく(´∀`)ノシ
88名無しさん@ピンキー:2007/01/02(火) 21:14:27 ID:97XjRKGr
なんというお年玉と邪文…
ザッと目を通しただけで興奮してきた
これらのSSは間違いなく勃起モン…

            / ̄\
           | ^o^ | 
            \_/
89名無しさん@ピンキー:2007/01/03(水) 12:19:04 ID:vAY0oPkT
エロい。北斗での妄想は俺も小学生からしてたw
外道のデカブツ女っていうのもツボ。ぜひ続編をつくっていただきたい。
90名無しさん@ピンキー:2007/01/03(水) 22:50:22 ID:TozAFVO+
やはり悪女の最期は無様に命乞いしてこそ。
「戦士」じゃなくてもいいかな?
「現代版必殺仕置人」のような感じで悪事を行う悪徳女医、看護婦のコンビを仕置人がちょっとエロく成敗するストーリーが書きたい
91名無しさん@ピンキー:2007/01/03(水) 23:50:39 ID:Qhe/Fib1
うぉわっ!正月早々SSが二つも投下されていたのかっ

>>75
年増悪女の二つ折りキタ━━━(゚∀゚)━━━!!!
>あなたの腐れマンコに〜
こういうの、激萌えです。
「自分は魅力的だ」と思ってる悪女(実際、外見的には美女)に対する
最大かつ最後の侮辱、って感じで。

>>84
「北斗の拳」式はいいですね…
殺られた後の描写がえげつなくて素敵。

お二人ともエロくてひどくて激GJでした!
92タイツの人:2007/01/04(木) 23:02:45 ID:Yz9/uCV7
>クレイさん
嗜虐心をそそられる死圧師のキャラ性がイイですねぇ〜
悪女が異常性癖であることもツボを心得てて素敵w

>邪心兵の作者さん
後半のノリは確かに赤面モノかもwww
いつもながらイク時の台詞が輝いてますねぇ…死ぐぶ〜ッ!

で…俺も新年一発目を単発ネタで行こうとしたんですが…
まずい。近頃ネタばっか書いてたから真面目なやられ文が書けないwww
とりあえず構想として「4人1セット販売の中華娘型ボディーガードvs殺し屋」があるんだが、
なんで「殺し屋さん」とか「極道一直線」とか次々に浮かぶんだYp!! orz

――――とりあえずタイツのボツシーン貼って逃げる ノシ

ブロ「バアサン属性の…くせに……」
クリ「!…なっ、なんですってぇぇ〜?」
ブロ「"姉"属性通り越して、バアさんのクセに…」
クリ「ばっ…!?」
ブロ「―――ババアッ!」
クリ「ぬっ!?ぐっ!!!うわああああああああ!!!!(憤怒)」
93名無しさん@ピンキー:2007/01/05(金) 13:48:13 ID:I4mrCciw
ババァヒドスwww
タイツ仮面の続編、楽しみにしてます。
94名無しさん@ピンキー:2007/01/05(金) 18:53:12 ID:Vhh38OJn
>>92
ブクブクブク?ロリロリロリ?
95名無しさん@ピンキー:2007/01/05(金) 20:20:10 ID:KkvTsmi8
>>94
だから縦読みするなってw
96名無しさん@ピンキー:2007/01/05(金) 20:44:32 ID:ioi8H2sO
97名無しさん@ピンキー:2007/01/06(土) 01:21:26 ID:eSyoq1q9
>>96
どういうアドレスだよ
98名無しさん@ピンキー:2007/01/06(土) 23:50:37 ID:+Ld/K5Z2
(1)
「ふん、私の悪事にたどり着いたのはいいけど。ここから無事に帰れると思うの?」
俺の目の前で勝ち誇る女は大森美咲。27歳の女医である。
本来人の命を救う立場にあるはずのこの女は臓器密売組織とつるみ、治るはずの入院患者を次々と死なせていった悪徳女医なのであった。
本来であればまだ研修医を終了したばかりで何の権限も持たないはずであるが院長である父親の権限で大勢の患者の主治医となり、そして大勢の患者を死なせていったのである。

俺は23歳、表の顔は探偵事務所の見習いである。
しかし裏の顔はこのような悪人に命を奪われた被害者の遺族の依頼をうけ、闇で仕置きする仕置人なのである。

2ヶ月前、うちの探偵事務所に小学生の男の子がやってきた。
2人暮らしのまだ30代の母親が病院で死んだというのだ。
胆石を患い入院した母親。簡単な手術と聞いていた。しかし、手術2日後、肺炎を併発して死んでしまったというのだ。
その死に納得のいかない息子がなけなしの貯金をはたいて事務所に依頼に来たのだ。
もちろんうちの事務所は子供の言うこととその依頼は受けなかった。
だが、何かきな臭いものを感じた俺は個人的に2ヶ月かけて調査を進めこの女にたどり着いたのだ。
99名無しさん@ピンキー:2007/01/07(日) 00:05:11 ID:JAKrfhmg
(2)
この大森美咲という女、顔は端正なまるで芸能人であるかのような美貌を誇りスタイルも抜群であるがとても人間の心を持っていない極悪人であった。
この女は胆石の手術などしていなかったのだ。
手術室の看護婦と組み、開腹した後、肝臓、腎臓など生命に必要な臓器を摘出し臓器密売組織に横流ししていたのだ。
助手を務めていた医者は臓器密売組織が派遣した悪徳医師であった。
もちろん肝臓、腎臓を摘出された患者は2−3日のうちに体内の電解質バランスが崩れ不整脈を起こし死んでしまう。
他にも同様の手段で10人以上の患者を殺しすでに5億以上の大金を得ていることまで判明した。
それを知った俺は機をうかがい今日、この女が暮らす豪邸に仕置に訪れ、この女の部屋でワイングラスを片手に金を数えていたこの女と対峙しているのだ。

「私を警察に突き出すつもり?でもね、私のバックに密売組織がいるのはよく知ってるでしょ?私がこのボタンを押せば3分で20人以上のやくざが飛んできて、あなたなんかたちまち殺してくれるわ」
勝ち誇る女はさらに続ける。
「まあ殺さない程度に痛めつけて気絶させた後、臓器を全部取り出して殺してあげるわ。あんたみたいな若い男だったら全部合わせれば1億は下らないのよ、おいしいわー」
「言いたいことはそれだけか?悪いが俺は警察に突き出す、なんて法律を使ってあんたを逮捕させるようなまどろっこしいことをするつもりはないんでね。」
「ふーん、私的に痛めつけてくれる、ってわけね。でもさっきも言ったでしょ、このボタンを押せばすぐに大勢の人間が現れるわ。そんな短時間で何が出来るのかしら?」
大森美咲は部屋の壁に取り付けられているボタンに手を置く。おそらくこれはすぐ近くにあるやくざの事務所とつながっていてこれを鳴らせばすぐに大勢のやくざが駆けつける、というシステムになっているのであろう。
100名無しさん@ピンキー:2007/01/07(日) 00:19:31 ID:JAKrfhmg
(3)
まあしかし俺だって仕置人。それくらいのことを計算していないわけはない。
「おいおい、あまり俺をなめるんじゃないぞ。テレビをつけてみるんだな」
「は?テレビ?あんた何言ってるの?」
「いいから着けてみろ、面白いものが見えるぜ」
だが美咲は怪訝そうな顔をするだけで動こうとしない。
というより壁のボタンから離れるのが危険と考えたのだろう。まったく動こうとしない。
そんな美咲の代わりに俺がテーブルの上のリモコンを取ってテレビをつけてやる。
「何よ、いったいテレビが何だって言うのよ・・・?」
いらいらしながらしゃべる美咲の顔が曇るのに時間は要らなかった。
そのテレビに映し出されていた光景、それはまさにこの豪邸の近くのやくざの事務所が警察の捜査をうけ、組員一同が警察に連行されていく瞬間を生放送しているワイドショーの現場だったのだ。
連行されていくやくざたちの中には手術の際に助手を務めた悪徳医師の姿もあった。
連行されていくやくざたちは全員、顔を腫らし、中には鼻血や口から血を流しているものもあった。
「ど・・・・どういうこと・・・?」
美咲は狼狽しながら俺に問いかける。
「俺は仕置人だぜ。ここに来る前にな、あの事務所に乗り込んで全員血祭りにしてきた、ってこと」
「ば・・・馬鹿な・・・あなた一人で・・・?」
「ああ、そうだぜ。ま、格闘技の経験もあってな。あんなやくざの10人や20人、俺の敵じゃないぜ」
「そんな・・・」
「で、来るついでに警察と、あとテレビ局に電話を入れてやった、ってわけよ。面白いものが見れる、ってな。」
101名無しさん@ピンキー:2007/01/07(日) 00:40:11 ID:JAKrfhmg
(4)
「だから残念ながらそのボタンを押したところで誰も来ないぜ?」
無言で俺をにらみつける美咲。顔からはあきらかに焦りが見て取れる。
「お前の悪事もこれまでだ。これまでお前に殺された人たちの無念、たっぷりとあじあわせてやるからな、観念しろ」
「ひぃ・・・!」
短い悲鳴を発してドアのほうに逃げようとする美咲。だがそれを逃がすほど俺も甘い男じゃない。
逃げようとする美咲の髪を後ろからつかみ強く引っ張ると美咲の体は後ろ向きに背中から床に倒れる。
俺は倒れた美咲の水色のスカートをすばやく剥ぎ取り、黒のTバックのショーツを露出させる。
「きゃー!」
悲鳴を上げて両手で慌てて股間を押さえる美咲。
俺は無言で美咲の白のブラウスも強引に引き裂き、Tバックとおそろいの黒のブラジャーも露出させる。
細身の体型からは想像できないDカップのバストがあらわになる。
「も・・・もう許して・・・」
102名無しさん@ピンキー:2007/01/07(日) 00:52:17 ID:JAKrfhmg
(5)
あわれ下着姿になった美咲は先程までの強気とはうって変わって俺に向かって哀願してくる。
もちろん俺に許すつもりはさらさらない。
「大勢の人の命を奪っておいて。自分は下着姿を見られたくらいで命乞いか?」
「も・・・もう悪さはしないから・・・この通り・・・・」
美咲は姿勢を正し、正座したかと思うと顔を床にこすりつけ、土下座を始めた。
やくざ20人を一瞬でねじ伏せた俺から逃げれる訳はないと悟ったのだろう。
「つい・・・つい・・魔が差したのよ・・・お願いだから許して・・・・」
「ほう、お前は魔が差したくらいで10人以上の命を殺すのか?」
そう言いながら俺は土下座している美咲の後頭部を右足で踏みつける。
「ぐぎゃっ・・・も・・・もう二度と悪事はしませんからーーー」
叫び声をあげる美咲。さらに続ける。
「わ・・・わかったわ・・・・取り引きしましょう・・・」
「取り引き?」
「お金ならあげるわ・・・1億でも2億でも・・・ね・・・いくら欲しいのよ・・・最初からこれが目当てなんでしょ?」
この言葉はますます俺の怒りに火をつけた。
「金?金のために俺がこんなことしてると思うのか?残念ながらな、俺は金でお前を許すほど甘くはないぜ!」
そういいながらますます俺は右足に力を入れる。
「ひっ・・・じゃあ・・どうしたら許してくれるのよーー?」
103名無しさん@ピンキー:2007/01/07(日) 01:02:17 ID:JAKrfhmg
(6)
「そうだな、じゃあまずはそのブラジャーを外してもらおうか?」
「え・・・・」
絶句する美咲。
「できないのか?自分は金のために人を大勢殺しておいて。じゃあ死ね」
冷たく言い放ち俺は左手で美咲のあごをつかみ、顔を持ち上げ、右手で美咲の顔に鉄拳を食らわせる。
「ぐぎゃっ」
醜い悲鳴を上げ美咲の体は吹っ飛び、部屋の壁に激しい音を立てて激突する。
衝突の瞬間、美咲は無様にも失禁をしてしまったらしい。
美咲のショーツは股間を中心に濡れていき、あっという間に布一枚では吸収しきれなかった小便が床に水溜りを作っていく。
「み・・・見ないでーー」
悲鳴を上げる美咲。
「おい、恥ずかしがってる場合か?一発で済ますわけないだろう?死ぬまで殴ってやるよ」
拳を構えながら壁にもたれかかり座り込んでいる美咲のもとに近づいていく。
「来ないで・・・来ないで・・・わかった、わかった、脱ぎます、脱ぎますからーー」
104名無しさん@ピンキー:2007/01/07(日) 01:14:52 ID:JAKrfhmg
続きは待ってくれる人がいるならまた後日書きます
105名無しさん@ピンキー:2007/01/07(日) 01:36:51 ID:2eLmQtT+
死ぬまで殴るに一票!

…なんだけど、このスレはかなりの特殊属性なんでsageてほしい。
(メール欄に半角で「sage」と書く)

106名無しさん@ピンキー:2007/01/07(日) 01:57:37 ID:SZOsEP5i
「君がッ! 死ぬまでッ! 殴(ry」にもっていくとしたらあれだな、

美咲、戦意喪失と見せかけて銃取り出す

当然そんなもん予想済みの主人公

銃を蹴り飛ばしてメメタァ

かな? かな?
どうなるにせよ、続編をwktkでお待ち申し上げます。
新たな作家さんも来たし、今年はいい年になりそうだww
107名無しさん@ピンキー:2007/01/07(日) 02:44:24 ID:S+ahURLl
新人って久しぶりだね。早速女性に対して容赦のない主役の登場とは話が早くて助かるぜ!

美咲さん27歳って何気に年(メメタァ

>>106のおかげで仕置き人の台詞が承太郎ボイス(ゲーム版)で脳内再生されるから困るw
「やれやれだぜ…」
108名無しさん@ピンキー:2007/01/09(火) 10:09:44 ID:W+yvCOOz
「はぁはぁはぁ」息が切れる。
ヒーローに見つかったら確実に殺されるし、
だからと言って拠点に戻れば「失敗の罰だ」と言って酷い目にあわされるに決まってる。
前任者がそうだったから…。

「必ずやヒーローをこの手で打ち倒してまいります」
と自信を持って戦闘員20人と出撃したのが4時間前。
罠を作成中にヒーローに見つかってしまって…
戦闘員をけしかけたのだが20人いた戦闘員は5分と持たず全滅。
「もう少し粘るのでは」と思いつつ、ヒーローの前に出る羽目になってしまった。
戦闘員とそれほど変わらない戦闘用改造しか受けてない私には、やっぱり無理だった。
とりあえず逃げた。逃げまくった。今も逃げてる最中だ。
止まったらヒーローに殺される。

ぱっぱっぱーーーっ
ドン
キキキキーーーーっ
「おい、お姉ちゃん大丈夫か?」
それが私の聞いた最後の言葉となった。


一風変わった悪女の屠り…。(ダメじゃん
109名無しさん@ピンキー:2007/01/09(火) 12:24:40 ID:54QZoS6i
>>108
事故死!
何気に女やられ役界隈(なにそれ)でも希少なネタではないでしょうかw
110名無しさん@ピンキー:2007/01/09(火) 14:25:12 ID:2QTP4ljH
>>108
戦闘員とあんまり変わらない怪人さんカワイソスw
逃げてる途中に車に轢かれるのって新しいかも。
111名無しさん@ピンキー:2007/01/10(水) 00:24:11 ID:tpT8U7uh
>>103の続き
(7)

許しを乞いながら美咲は観念したかのように背中に手を回しブラジャーのホックに手をかける。
そしてためらいながらもホックをはずすと黒のブラジャーははらりと地面に落ちる。
Dカップの豊満なバストと極悪人には似つかないほんのり桜色のきれいな乳首があらわになる。
「隠すんじゃねーぞ!」
俺は美咲の機先を制し強い口調で命令する。
「ひ・・・ひっ・・・」
美咲はビクッとして両手を前に持ってくるのをやめる。
「お・・お願い・・・約束よ・・・・これで許して・・・」
「約束?てめーが今までしてきたことを考えてみろ!これくらいで許されると思ってるのか?」
そう言いながら俺は壁にもたれかかっている美咲の顔を右足で踏みつけ顔を壁にぐりぐりと押し付ける。
「ぐ・・ぐぇ・・・うぎゃ・・・」
声にならない悲鳴を上げる美咲。
「その小便まみれの汚いTバックもとっとと脱ぎな」
112名無しさん@ピンキー:2007/01/10(水) 00:31:04 ID:tpT8U7uh
(8)

それを聞いた美咲は再び体を震わせると両手を顔の前で合わせて許しを求める。
「お願い、それだけは許して・・・この通りです・・・もう二度と悪事はしませんから・・・」
まったく往生際の悪い女だ。
俺は無言で再び美咲の髪の毛をつかむとそのまま部屋中を引きずりまわす。
美咲は小便まみれの黒のTバック一枚で仰向けとなり、両足をばたばたさせながら部屋中引きずられていく。
「痛い・・痛い・・・やめて、助けてーー」
「お前に殺された人たちはお前に眠らされてる間に臓器を奪われて殺されて・・・そんな風に助けを求めることもできなかったんだ!」
「ひぃ・・・ひぃ・・・ごめんなさい・・・ごめんなさいーーー」
部屋の中央に美咲を連れてきた俺は美咲の両手を背中の後ろにまわし手錠をかける。
「これで抵抗できないな」
「くっ・・・」
113名無しさん@ピンキー:2007/01/10(水) 00:46:10 ID:tpT8U7uh
(9)
手錠を力ずくで外そうと両手に思いっきり力を入れて暴れる美咲。
もちろんそんなことで外れるはずもない。
そんな美咲を見下ろしながら俺は美咲の腹を右足で思いっきり踏みつける。
「ぐぇっ・・・」
悲鳴をあげて暴れるのをやめる美咲。
声を出すこともできず懇願するように俺の顔を見上げる。
とんでもない悪党の癖にどこまでも往生際が悪い。ますます怒りがこみ上げてくる。
美咲のTバックに手をかけ、思いっきりずり下ろす。
ついに悪党は一糸まとわぬ姿となった。
仰向けの状態で転がっているためきれいに整った黒々とした陰毛が姿を現す。
陰毛の奥にはうっすらと性器が見えている状態である。
「いやっ!ひぃっ!」
自分のあまりの醜態に気づき、美咲は陰毛を隠すように体を反転させ腹ばいとなる。
今度は透き通るような白い肌をした豊満な尻が丸見えとなる。
114名無しさん@ピンキー:2007/01/10(水) 01:01:28 ID:tpT8U7uh
(10)

全裸にされた美咲は泣きべそをかきながらさらに命乞いをする。
「もうここまでしたんだからいいでしょ・・許して・・・こんな・・・全裸にまでされて・・・」
「ずいぶん勝手なことを言うんだな、大勢の人の命を奪っておいて」
「だ・・・だからそれは悪いと思ってるわよーー、もう二度としないから・・・お願い、これで許してー」
そんな美咲に俺は冷たく言い放つ。
「お前を許すかどうか決めるのは俺じゃない」
「ど・・・どういうこと・・・?」
不安げな目をし俺を見上げる美咲。
そんな美咲の頭を右足で軽く蹴飛ばしながら俺は部屋の外に声をかける。
「おい、入ってこいよ」
すると部屋の中には一人の少年が入ってくる。
そう、母親をこの女に殺された小学生の少年である。
しかも手にはさっき俺が渡した拳銃を持ち目に怒りを宿らせながら・・・
115名無しさん@ピンキー:2007/01/10(水) 01:02:13 ID:tpT8U7uh
今日はここまでです。
また楽しみにしてくださる方がいらっしゃれば続きを書きます
116名無しさん@ピンキー:2007/01/10(水) 11:35:19 ID:Ll7FlUnE
>>115
執筆乙!
ここまででも十分一つの作品に仕上がってますね…結末はご想像にお任せしますって感じで。

でも>>115様に一つの結末を描いて欲しいので続編キボンヌw
117名無しさん@ピンキー:2007/01/11(木) 00:05:18 ID:uMCw0Tcj
いよいよエロ展開or一気に屠りかな?いずれにしてもwktk
118名無しさん@ピンキー:2007/01/13(土) 01:22:40 ID:pexNFRo9
ところで2ch閉鎖の危機とかいわれてるけど、引っ越すとしたらやっぱしたらばザコ女板?
119名無しさん@ピンキー:2007/01/13(土) 08:22:51 ID:Ik022oLU
>>118
あれガセらしいよ。ひろゆきの事だから、大丈夫だろww
120名無しさん@ピンキー:2007/01/13(土) 11:38:52 ID:nuDHHJ+k
2ch閉鎖を危険な方法で阻止しようとする女戦士集団。
その前に一人の男(30代)が立ち塞がる!

――とか考えたけどツマンネ('A`)
121名無しさん@ピンキー:2007/01/13(土) 20:36:51 ID:5v7jKCh0
>>120
社会的に見てどっちもどっちだろ、それはw
122名無しさん@ピンキー:2007/01/14(日) 01:33:00 ID:QBcZoVTh
それが勧善懲悪の限界ってやつだな。

2ch閉鎖を目論む某氏は2ch世界の(一部を除く)住人にとっては悪。
だが2chを諸悪の権化と見る向きにとっては善、か。

2ch閉鎖阻止のために動く連中は2ch界にとっては善。
だが違法な手段を講じようとするならば社会的に悪になってしまう。

この世は善悪の別だけでは計りきれないのぅ。
123名無しさん@ピンキー:2007/01/14(日) 02:59:41 ID:wSdI87+u
閉鎖される前に一応完結させないとな
124名無しさん@ピンキー:2007/01/14(日) 03:09:49 ID:wSdI87+u
(11)

突如部屋の中に入ってきた少年を見ても美咲は誰なのかもわからずぽかんとしている。
「だ・・誰なの・・・・?」
「やっぱりな、あんたにとって僕なんてそんなもんだよな。一応病院で何回か会ってるんだけどな」
ここまで言われても美咲はまったくわかっていない。
「僕はね、お前にお母さんを殺されたんだよ!簡単な手術、ってだまされて!臓器を取られて!」
「あっ・・・」
ようやく思い出したようだ。
「僕はお前にお母さんを殺されたんだ。だから僕がお前を殺してやる・・・」
そう言いながら少年は美咲に銃口を向ける。
「ひっ!」
美咲は悲鳴を上げると体勢を直し、少年に向かって土下座をする。
土下座、といっても両手に背中の後ろで手錠をかけられているため顔を床にこすり付けて、思いっきり尻を突き出す間抜けな姿である。
美咲を挟んで少年と反対側にいる俺からは汚い肛門も比較的濃い陰毛に覆われた陰部も丸見えとなってしまっている。
「ごめんなさい、ごめんなさい、謝る、謝りますから許してーー、この通りよ、殺さないでーー、命だけは助けてーー」
125名無しさん@ピンキー:2007/01/14(日) 03:19:31 ID:wSdI87+u
(12)

「自分は金のために人を殺しておいて・・・それで許してくれだなんて・・・」
少年はいたぶる様に美咲を責める。
「ごめんなさい、ごめんなさい、何でもしますからーーー」
陰部も肛門も俺から丸見えなのもかまわず大声を上げて許しを乞う美咲。まったく見苦しい。
「とりあえず、そのカメラに向かって自分の悪事をしゃべってよ」
少年は俺のほうを指差す。俺を振り返る美咲。
そう、俺は美咲が土下座を始めてからこっそりとビデオカメラを取り出し一部始終を録画していたのだ。
このとき始めて美咲は自分の痴態を撮られていたことに気づく。
「ひぃー、こんな姿撮らないでよーー」
「うるさい、みっともない声を出して!いいから早くしゃべってよ!本当に撃つよ!」
少年が俺のほうに顔を向けた美咲の後頭部に銃口を押し当てる。
「わ・・わかった・・・わかった・・・しゃべりますから殺さないでーー」
ついに美咲がビデオに向かって悪事をしゃべりだす。
「わ・・私がこの子の母親を殺したのよ・・・手術をするって嘘をついて・・・だまして・・・」
「続きは?」
「は・・・はい・・・それで麻酔で眠ってる間に・・・肝臓や腎臓を取り出して・・・それで彼女は死んじゃって・・・」
「ほかにも悪事をしてるだろう?」
「はい・・・その手段で13人殺しました・・・臓器は密売組織に流して・・・大金を稼いでたんです・・・・」

126名無しさん@ピンキー:2007/01/14(日) 03:30:49 ID:wSdI87+u
(13)

言い終わると美咲は再び少年のほうに頭を向けて床におでこをこすりつける。
おかげで俺はまた汚い肛門を見なくちゃいけない。ま、全裸にしたのも俺なんだが。
「こ・・・これで許してくれるんでしょ・・・?ね・・?」
懇願するように少年を見上げる美咲。
「何言ってるの?13人も殺しておいて。自分は助かろうってこと?」
「そんな・・・じゃ・・じゃあどうしたら許してくれるのよーー、お願い、何でもするからー」
悲鳴を上げる美咲。
「あんたにはたっぷり恥をかいてもらわないと僕の気が済まないから。どうしようかなあ?」
少年はつぶやく。
「わかった、わかりました、何でもします、何でもしますから」
「そうだなあ、じゃあせっかくビデオカメラ向けてお尻突き出してるんだし。そのままその姿でうんちしてもらおうかなあ」
「え・・・う・・・うんち・・・?」
127名無しさん@ピンキー:2007/01/14(日) 03:35:28 ID:wSdI87+u
(14)

「そう、うんち」
少年は屈託なく笑いながら言い放つ。
「そんな・・カメラの前で・・出来る訳ないじゃない!何言ってるのよ!」
美咲は怒気をはらんだ声で食って掛かる。
「そう、何でもするって言ったのにね。人を殺しておいて自分はそんなことも出来ないんだ。じゃあ死ね」
そう言って少年は引き金に指をかける。銃口は美咲の顔に向けられている。目がいたって本気だ。
「ま・・・待って・・・待って・・・撃たないで、殺さないでーー」
「するの?死ぬの?どっち?」
「する、する、うんちでも何でもしますーーー」
128名無しさん@ピンキー:2007/01/14(日) 03:50:20 ID:wSdI87+u
(15)

まったく異常な光景である。
少年と大の大人の男に挟まれ、美女(中身は人とは言えないほど腐っているが)が全裸で尻を突き出し、震えながら踏ん張っているのである。
「うーん・・・うーん・・・・」
必死に便を出そうと踏ん張る美咲。肛門や陰部の周りの皮膚からはたらたらと脂汗が流れている。
俺のほうからは顔は見えないがきっと顔も大量の冷汗をかいていることだろう。
「ねえ、まだ出ないの?」
少年がしびれをきらしたように声を出す。
まったく、こんな汚いものをビデオカメラで録画させられてる俺の気も知らずいい気なもんだ。
「そんな・・・言われてすぐにでるわけないじゃない・・・しかもこんな・・・人が見てる前で・・・」
まあこれについては美咲の言うことももっともだ。
「ふーん、出す気がないなら死んでもらおうかな?」
少年は再び引き金に指をかける。
「ま・・待って、待って、もうすぐ、もうすぐ出る、出しますからーー」
懇願する美咲。ますます踏ん張りに気合が入る。
そのたびに肛門がひくひくと開いたり閉じたり、間抜けな動きを繰り返す。
すると、美咲の気合いが功を奏した(?)か、肛門が開いた瞬間奥の方に茶褐色の固体が姿を現すようになった。
もちろんまだ肛門が閉じたときにはまったく姿が見えない程度ではあるが。
「もうすぐ、もうすぐです・・・もうすぐうんち出ます・・・」
無様な姿で自分の排便状況を実況中継する美咲。
そんな美咲に少年は鬼のような一言を与える。
「ちなみにここでうんちしてもあんたの命、助ける気ないから」
「え・・・・」
その瞬間、姿を現しかけていた茶色の固体は再び奥のほうへと引っ込んでいった。
129名無しさん@ピンキー:2007/01/14(日) 04:02:47 ID:wSdI87+u
(16)

「そ・・・そんな・・・約束が違うじゃない・・・・ひどい・・ひどい!!」
少年に食って掛かる美咲。
「命を助けてくれる、っていうからこんなに頑張ったのに。だましたのね?」
「おい、だました?あんた何人だましてその命を奪ってきたんだ!勝手なことばかり言うなよ!」
「で・・・でも・・・」
「いい加減観念しろよ、俺はお前にお母さんを殺されたんだ!絶対に殺してやるから。最後お前に希望を与えて必死になる姿を見たかっただけなんだよ!」
「そ・・・そんなーーー」
少年は美咲の顔に銃口を向ける。
「お願い、許して、許して、死にたくない・・死にたくない・・・」
顔を床にこすり付けて震えながら命乞いする美咲。
少年は引き金に手をかけながら怒鳴りつける。
「顔を上げろ!」
「はひっ!」
悲鳴を上げながら美咲は言われたとおり、恐る恐る顔をあげ、少年の顔を見て、次に銃口を見て、目をつぶる。
「目を開けろ!」
「ひぃ・・」
再び怒鳴られ恐る恐る目を開ける。
美咲が目を開けた瞬間、少年が引き金を引いた!


「ビシャ!!」
その瞬間、美咲自慢のの整った顔が真っ黒に染まるのであった。
130名無しさん@ピンキー:2007/01/14(日) 04:08:00 ID:wSdI87+u
(17)

何が起こったかわからないという顔で呆然とする美咲。
そんな美咲に俺が少年に代わって解説してやる。
「はは、それ本物の拳銃じゃないんだ」
「・・・」
何も言えない美咲。俺はかまわず続ける。
「それ、水鉄砲なんだ。で、中に墨を入れといた、ってわけ。自慢の顔が墨で黒塗り状態だなー」
「・・・」
まだ美咲は声を発することが出来ない。
「だいたいな、お前みたいなゴキブリ以下のやつのためにこんな未来あるかわいい少年を殺人者になんてするはずないだろう。ほっとけば死刑間違いなしのお前のためになんて。」
「ま、面白いものを見させてもらったよ」
その言葉を聴いた瞬間、美咲は緊張の糸が切れたのか低いうなり声を上げながら前のめりに倒れ顔を床に激突させ失神した。
その瞬間、肛門から太い見事な一本糞を断末魔の悲鳴代わりに放出しながら・・・
131名無しさん@ピンキー:2007/01/14(日) 04:19:29 ID:92T6l+GL
携帯専用アダルトサイト
http://yuusaito.mh3.mp7.jp/50/
132名無しさん@ピンキー:2007/01/14(日) 04:47:05 ID:wSdI87+u
(18)

翌朝。まわりのざわつきで美咲は目を覚ます。
世の中が反転して見える。しかも大勢の逆立ちした人間に囲まれている。
もちろん世の中は反転していないし人々も逆立ちはしていない。
美咲は駅前の人通りの多い場所で晒し者になっているのだ。
全裸のまま、背中を地面にべったりとつけた状態で両脚を頭の方に持ってきた状態、「いわゆるまんぐり返し」状態で陰部、肛門を空に向けた状態で固定されているのだ。
美咲が自分のその状態に気づくのに時間はかからなかった。
「ひぃ・・・ひぃ・・・何で・・・何でこんなことに・・・助けてーーー」
まんぐり返しの状態で、肛門には一本の菊が挿入され「人間生け花」の状態とされている。
顔は先ほどの墨で黒塗りの状態であり、胸やおなか、背中、尻、太もも、いたるところに油性マジックで「人殺し」「極悪人」「臓器密輸首謀者」「犯罪者」「天誅」などと落書きがされている。
近くには立て札が立てられ「私は私利私欲のために大勢の人の命を奪った悪徳女医です。警察に通報してください」と書かれている。
さらにその隣には巨大テレビが置かれ、そのテレビには先ほど少年に脅され全部の悪事をしゃべった自白シーンが繰り返し再生されている。
周りに集まった大勢の野次馬やマスコミ、被害者の遺族らはそれを見て無様な姿で見世物となっている女がどれほどの極悪人であるかを知るのであった。
133名無しさん@ピンキー:2007/01/14(日) 04:59:47 ID:wSdI87+u
(19)

「ひぃ、ひぃ・・・誰か・・・見てないで助けてよーー」
この期に及んで大声で助けを求める美咲。しかし当然許されるわけもない。
「この人殺し!」「死ね!」「クズ!」
たくさんの罵声と石を浴びることになる。
「うぎゃ!、痛い、痛い、物を投げないで、痛い、助けて、助けてーー」
大声を上げる美咲。
そんな美咲に生放送の朝のワイドショーのレポーターとカメラマンが寄ってくる。
「みなさん、ご覧ください。ここで全裸で恥ずかしい醜態を見せているこの女、実は臓器密輸のために人を大勢あやめたとんでもない悪徳医師だったのです。」
「ひぃー、ひぃー、やめて、やめて、こんな姿放送しないでーー」
「それにしても不思議です、いったい誰がこの極悪人をこのような姿で晒したのでしょうか?」
そのとき、ついに騒ぎを聞きつけた警察官たちがやってくる。
大勢の群集をかきわけ美咲に近寄る警察官たち。
顔をしかめながら美咲の肛門に挿入されている菊の花を引き抜き、美咲を固定している縄を解く。
ようやく固定を外された美咲はよろよろと立ち上がり両手で股間を隠そうとする、が、警察官たちはそれすら許さず美咲の腕を掴む。
「大森美咲!殺人罪および医師法違反および臓器保存法違反およびわいせつ物陳列罪の罪で逮捕する!」
そう宣言し美咲の腕に手錠をかけ、腰縄をつける。
「わ・・・わいせつ物陳列罪って・・・こっちも好きで陳列してるわけじゃないわよーー」
美咲のもっともな言い分にも耳を貸さず、警察官たちは大勢の野次と罵声の中極悪人を引っ立てていく。
パトカーにも乗せてもらえず、美咲は最寄の警察署まで20分ほど、大勢の野次馬の罵声を浴びながら全裸のまま見世物として歩かされるのであった。
「ひぃ・・・ひぃ・・・見ないで・・・・見ないで・・・助けて・・・助けてーーー」
美咲の醜い悲鳴はその間ずっと続くのであった。。。

なお大方の予想通り死刑判決を受けた美咲の死刑は5年後に執行された。
大喚きで抵抗し引きずられるように、途中失禁しながら死刑台に連れて行かれた美咲は首に縄をかけられた後も絶命するまでひたすら命乞いを繰り返していたという・・・


(完)
134名無しさん@ピンキー:2007/01/14(日) 05:01:42 ID:wSdI87+u
ということでようやく完成です。
長くなってしまってすいません。
結局直接仕置人の手で殺しはせず社会的制裁を加えた上で法にのっとり命を奪うという方法を選択しましたが・・・
みなさんの趣向にあいましたでしょうか?
ご意見・ご感想お待ちしてます
135名無しさん@ピンキー:2007/01/14(日) 09:40:49 ID:6VYwLiq9
おおう、こうゆうのもGJですよ!
136名無しさん@ピンキー:2007/01/14(日) 10:05:13 ID:881zX7Pk
半分リョナニー、半分悪女趣味って感じかな?
何はともあれ完結おめでとう。そしてGJ。
137名無しさん@ピンキー:2007/01/14(日) 18:14:22 ID:QjSNR8Nm
GJ!!!
138名無しさん@ピンキー:2007/01/14(日) 18:53:13 ID:0ccWD9P9
ここまでやられた悪女もいないな。スカトロとか晒しとか散々だな美咲さんwwGJ!!
139タイツの人:2007/01/15(月) 02:55:11 ID:iMO+i+WP
うぃ。眠れないからタイツの続き投下します。
リアルタイム書き下ろしで相変わらず行き当たりばったりですが、どうぞヨロシク ノシ
140タイツの人:2007/01/15(月) 03:02:16 ID:iMO+i+WP
"新"タイツ仮面・中篇〜Regeneration of Dark Phallus〜

鎖から自力で脱したタイツは眼前で煙草を吸ってる高慢な女に向けて吠えた!
「作者が他事にうつつを抜かしてるせいで1ヶ月以上経っちまったぜ!ファック!」
鎖でパイプ椅子に繋がれたままのミユキが目前の小娘に対して猛烈に抗議する!
「そうよそうよ!正座して待ち続けてくれてる>>39氏に土下座して謝りなさいよ!」

「「―――って、え?」」

二人は互いの声に心底驚いた。そして互いの方を向いて目を瞬かせた。
タイツは目線をちょっと下に、ミユキは気持ち見上げる感じでタイツを見やる。
「なんでお前が」「ここにいるのよ?」
実に息のあった様子で両者が相通じる疑問を口にする。
それに対して"トレンチコートと灰色の髪、左目に眼帯の娘"と
"格好を説明するのが面倒(とりあえず現代っ子な衣装だと書いておく)な小娘"は平然と、
前にいる男女のやり取りを見つめている。現状に何の疑問も抱いてない様子だ。
前者をクリスタトス。後者をスカラマンガという。明らかに女性らしくない響きの名前だ。
「…なんであんた達はそう平気な面をしてるのよ。というかそっちの渋い格好の女は初めて見る顔ね」
ミユキがクリスタトスを睨みつける。クリスタトスは右目でミユキを見つめ返したが、特に何もいう気はないようだ。
タイツもスカラマンガのほうを注意深く観察している。
スカラマンガはタイツを見て『変な格好』と評した後は興味を無くしたらしく、携帯電話でテレビを観ている。
『ぐへへへへ〜。1ペリカで楽しむだ〜ッ!』
携帯電話のスピーカーから品背の欠片も感じさせない下劣な声が聴こえてくる。その声に数人の女の「きゃ〜ッ」という嬌声が続いた。
どうやらバラエティ番組を観ているよう。ドタバタと騒がしい様が音だけでも十分に伝わる。
「…ど忘れ」
ボソッ、とクリスタトスが呟いた。ミユキはまたしてもテレビに気をとられていたせいで彼女の声を聞き逃した。
タイツはしっかり聞いたようだ。タイツ越しに怪訝な表情を作る。眉根に皺が寄る。
クリスタトスは二人の様子を気にせず続けた。煙草を口から指先に移して白煙を吹きつつ、こう言った。
「前回からあまりにも間隔が開いたから、マスター自身が設定とか今後の展開とか忘却したらしいわ」
「………。はぁ!?」
――それはあまりにもぶっちゃけた話だった。裏話にも程がある。ミユキは呆れるを通り越して泣きたくなった。
「なにそれ。だっさ。なんかちょっとウケるんですけどwww」
スカラマンガが癇に障る笑みを浮かべる。クリスタトスとは既知の仲だがそこに上下関係は感じていない様子がうかがえた。
「じゃあ今は刹那的に書き綴られてる、何の考えもない下らないショートストーリーってわけか」
タイツは割と円滑に事情を飲み込んだようだ。ミユキは疲れた顔をしてるし、クリスタトスはテレビと先の告白でゲラゲラ笑っている。
「そ。アナタの存在とおんなじ。俗に言う"即興の、薄っぺらくて安っぽい、実につまらない"産物ね」
「にゃにぃ〜っ?!」
タイツはクリスタトスのあんまりな言葉にカチンと来た。傍に居るミユキと違い、拘束を解いた彼はいつでも敵を殴りに行ける。
クリスタトスはそんな彼の憤る様が面白いのか、声を殺してくっくっと笑う。そして、決定的な一言を放った。
「まるで、ジャンクね。ふふ…あっはははは」
「! んだらぁ〜ッ!」
タイツはクリスタトスの言を戦いの火蓋を切る合図と判断して突貫した!
141タイツの人:2007/01/15(月) 03:22:53 ID:iMO+i+WP
猛然と襲い掛かるタイツ!カモシカのような足で驚異的な脚力を見せ、まっすぐクリスタトスに向かう。
その距離はわずかに5歩先ほど、走るまでもない。ワンステップで彼女に怒りの一撃をお見舞いしてジ・エンド…のはずだ。
クリスタトスは無防備だ。この上ないほどに隙だらけ。例え防御膜が貼ってあろうが世界の抑止力がかかろうがお構いナシだ!
タイツは別に頭に血が上って冷静な判断が出来なくなって文字通り猪突猛進の猪侍(いのししざむらい)と化しているわけではない。
「俺のイチモツも感覚を取り戻してる今!貴様を貫いて今宵の生け贄と捧げてくれるわぁ〜っ!きっとヤラレ神様もお喜び下さる!」
――単に、なーんにも考えてないだけだった。タイツはどこまで行ってもタイツだ。
その真っ赤に萌える左の掌を突き出し、クリスタトスのスーツ越しに色気を出している豊満なバスト(はぁと)を鷲掴みにせんと疾駆する。
クリちゃんは目前。これまでの文章は時間にして僅か数秒に過ぎない。
「この女の乳を掴むのに一週間とかお待たせしないぜ!捕ったァ!」
(根拠などドブに捨てているかのように)勝利を確信してタイツの左手が相手に達する前からニギニギと蠢く。実に不快な動きだ。
ミユキは呆然と、スカラマンガは眺める程度にその様を見つめている。
で、当のクリスタトスは腕を組んで、ただでさえ大きい胸をより強調した。誘っているかのやうだ…タイツはちょっと興奮気味になる。
そして遂に手が対象に到達――もらった!、と思った次の瞬間!とんでもない出来事が!

スカッ。 「あらっ?」

なんと、空振り!クリスタトスが寸でのところでタイツの魔の手を逃れたのだ。
紅く輝いて見えなくもない左の掌が虚しく宙を掴む。これはまずい。このままでは(隙だらけで)命に関わる。
タイツは何となくミスする予感がしていた。しかし彼の「生きる者のサガ」が熟慮を許さなかった。
なんという失態。これは間違いなくチェーンソー。
タイツとクリスタトスの身体が交錯する。そえはあたかもスローモーションの如く流れ、現場を緊迫した空気が包み込む。

『がっはははは〜ッ!』
それにしてもこのテレビのオッサン、ノリノリである。
142タイツの人:2007/01/15(月) 03:57:19 ID:iMO+i+WP
攻撃失敗!たとえ命中率98%でも外れる時は外れるのだ!タイツは心でむせび泣いた。
「ちくしょ〜!絶対計算でインチキしてるだろ〜!」
先ほどああは言ったが、結局突撃することしか考えていなかったタイツの身体は慣性で前へ倒れていく。
その先はコンクリートむき出しの床の上――でなくて、攻撃目標の女の胸元、
「って眼前にパイオツ―――ぶわっ!?」
顔面が、あたかも吸い込まれるかのようにクリスタトスの胸の中に突っ込まれる。空を切った左腕は彼女の顔の右脇をすり抜けた。
独特の"むにゅっ"とした触感。ある意味、目的は果たせたのだが…
「俺がしたかったのは揉むことでなくて、この女をやっつけることなんですけど〜」
そう言いながらも顔を巧みに動かしてクリスタトスの体温を顔面全体で堪能しようと目論むタイツ。
最初は呆気にとられていたミユキも「…はぁ」とため息を漏らす。こういう展開には馴れっこだった。
「あ〜あ、クリス姉の術中にはまったね。変態タイツさん♪」
と、それまで興味なさげに事態を傍観していたスカラマンガが、先に見せた下卑たものとは違う、小憎らしく悪戯っぽい笑みを浮かべた。
タイツはクリスタトスの胸中に顔を埋めながらも「何?」と表情を曇らせた。
「――私の与えられし属性は"オネエサン"よ。ぼうや」
頭上からそんな声がした。ついでに煙草の臭いがタイツを包む。スーツにも染み付いたその臭いでタイツの鼻腔が満たされる。
「ん…」とタイツは嫌そうにしたが、それだけだった。徐々に行為に没頭し、文字通り埋没していく…
「"お姉さん"…ブロフェルドの"妹"属性と関連しているわけね」
ミユキが、今は家に居るはずの自称・"妹"の名を口にする。その言葉にクリスタトスは眉を吊り上げる。
「ブロフェルド。あの娘も始末しなければならないのよねぇ〜スカラマンガ?」
やや険しくなった表情とは裏腹に、その声音は(響きこそ暗いが)とても楽しそうに聴こえる。
スカラマンガはそんなクリスタトスに笑みを向けて同意した。
「そうそう。でもあのコったら超強いからまいっちゃうのヨね〜。アタシじゃまず勝てないし。マジ鬱陶しい」
スカラマンガは軽い口調で淡々と語る。
「でも自身の属性っつーか起源つーか、刷り込み?なんかで家族愛みたいのがあるから…」
「そこを付けばいい、と考えたわけね。貴女らしいわ。スカラマンガ」
途中でアホらしくなったのか、クリスタトスは表情を元の平坦なものに戻して、新しい煙草を用意して吸い始めた。
そのやり取りの間も、タイツはクリスタトスの胸に顔を預けたままだ。左腕は彼女の背に回している。
段々イライラしてきたミユキは感情を堪えきれずに醜態を晒し続けるタイツを恫喝した。
「ちょっと!いつまで"お楽しみ"に興じてるつもり?」
だがしかし、ミユキの声もタイツには届いていないようだった。変わらずに猥褻行為を続行するこのだらしのない男に、
久々に殺意を抱いたミユキだったが、それと同時に若干の違和感もまた、感じざるを得なかった。
(このお調子者が、"無言で"、しかも"大人しく"こんな莫迦なコトをし続けられるだろうか)
彼女は以前に採掘場であったことを思い起こした。あのハイテンションぶりは何処に行ったのか…?―――"術中"?
途端、はっとなったミユキをスカラマンガが嫌らしい目つきで見据える。
「気づいたねミユキお姉さん。タイツはもうクリス姉のと☆り☆こ☆」
語尾を可愛らしく変えて得意げに話す小娘。嫌な予感の予感の的中に、ミユキは久しく忘れていた緊張感を覚えた。
「さぁ、ぼうや。私のお胸は柔らかいかしらぁ?」
クリスタトスが、まるで子供をあやすような声でタイツを見下ろす。両手で自身の胸を寄せ、タイツの頭を圧迫する。

「だぁ〜っ」――タイツは、まるで赤ん坊のような甘えた嬌声を上げた。
143名無しさん@ピンキー:2007/01/15(月) 19:51:37 ID:YuFRacs3
なんと。始まったと思ったらクリさんツヨス。
今回はタイツ仮面苦労しそうだなwww
144名無しさん@ピンキー:2007/01/16(火) 19:38:54 ID:IYbhqebS
クリさん、そんな変●仮面じゃなくて俺を術にはめてくれ!
145名無しさん@ピンキー:2007/01/17(水) 03:30:44 ID:cgSHXkUe
>>144
お前だけそんな危険な目に遭わせてなるものか! ここは俺(ry

ところでこれ、明らかにこのスレの誰かだろ。
どうだった、女はいたのか?
ttp://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070113-00000021-jij-int
146タイツの人:2007/01/17(水) 15:49:37 ID:q/79r4xK
「ばぶ〜っ」――タイツが気持ちの悪い声でクリスタトスに甘える。
クリスタトスのパイズリにすっかり埋もれ、にやけた面で豊満な胸を愛撫する姿は情けないの一言に尽きる。
「固羅(コラ)!タイツ!」
「だ〜っ」
後方からミユキの罵声が飛ぶがタイツはそんなもの何処吹く風と言った風でまるで取り合わない。
ヨダレまで垂らして無様この上ない醜態を晒している。その様をニヤニヤしながら観戦する小娘が口を開く。
「クリス姉の"魅了"にかかったら変態タイツもkonozamaね。だっさ。あはは」
パイプ椅子にもたれ掛かった姿勢で両足をバタつかせる行儀の悪さ。ミユキの憤りは頂点に達しようとしている。
だが手足が鎖(百均で調達してきたブツ)で拘束されているために身動きが取れない。
その間、タイツを弄んでいたクリスタトスが顔だけをミユキに向けてニヤリと冷たく微笑んだ。
「タイツはもう赤子同然…頭の中はカラッポの、愚かで、可愛い、私の赤ちゃん…ふふふ…」
彼女の胸元ではワイシャツ越しにタイツが両胸を揉んで甘えている。
なのにこの女は先ほどから浮かべている冷笑を崩しもしない。紅潮する気配すらない。
「あんた、全然感じてないの?」と、ミユキは聞かずにはいられなかったが、彼女からの返答は無い。
代わりに何も無い後方に向かって呼びかけた。
「さぁ、私の愛する子猫たち、いらっしゃいぃ…」
甘えた猫なで声でそう言うと、どこからか2人の人影が、クリスタトスの左右に分かれて登場した。
上から降って出るように、ミユキがギョッとして上を仰ぎ見たが、天井には穴も何もない。平坦な壁があるだけだ。
だが、現に二人の人影はクリスタトスの左右後方に一人ずつ侍っている。見間違いなのでは断じてなかった。
「――また変なのが湧いて出やがったわね」
「私の可愛い後輩達よ。ラタと、スクよ…」
クリスタトスがそう言うと二人の影はペコリと頭を下げた。礼儀正しく"礼"の姿勢をとっている。
よく見ると、二人は紺のラバースーツに身を包んでいた。体型が綺麗に浮き出るほどぴったりのその衣装は、
彼女達の持つ体の線の美しさをそのまま前面に出し、それでいてまったくいやらしくない雰囲気を出している。
顔はまだ若い娘のものだ。クリスタトスは"子猫たち"と読んだが印象はリスかネズミに近い。
小柄で、髪を短く切りそろえた、なんというか小動物系の愛らしさを感じさせるものがある風貌だ。
「……お姉さま、あたしたちは、何をすればよろしいのでしょうか」
「……なんなりと、お言いつけくださいませ」
二人は頭を上げると己の主――いや、"敬愛するお姉さま"に向かってそれぞれ口を開いた。
その口調から、彼女達の"お姉さま"に対する従順な姿勢が感じられる。

「そうね。とりあえず、あの娘を黙らせなさいな」
「「はっ」」
しばし呆然とそのやり取りを見つめていたミユキは、その一言で一気に青ざめた。
147タイツの人:2007/01/17(水) 16:22:35 ID:q/79r4xK
「ちょっ、冗談じゃないわよ!!」
「いいえ?冗談よ?…くすくす。遊んであげなさいぃ」
「「…はい。お姉さま」」
二人の、合わせて四つの栗色の瞳が無感情にミユキを見つめ、しっかりと捉える。これが標的だ、と。
ミユキは拘束されている椅子の上でジタバタともがいた。だが彼女の力では鎖の束縛は解けない。
そうしている内にもクリスタトスの従僕がゆっくりとした足取りで接近してくる。
空恐ろしいものを感じて慌てるミユキ。スカラマンガはその様子をまた、笑いながら傍観している。
「やばいやばいやばいやばいやばいぃぃぃ〜ッ!!」
半ば錯乱気味に事態の脱却を試み、暴れるミユキ。手はもう手首や腕が痛いだけなので止め、足だけで頑張る。
だが鎖は互いをすり合わせるガチャガチャというやかましい音を足元で盛んに立てるだけだ。
その時、目の前の娘の一人――どちらがラタでスクかミユキにはさっぱり分からない――が得物を取り出した。
「やめてとめて!そんなナイフ出さないで〜ッ!」
娘の右手には手品のように忽然と現れた果物ナイフ(柄が桃色)が握られている。このままでは刺されてしまう。
刺さるのは顔面。しかも縦に貫かれる。断末魔は間違いなく「とめった!!」……そんなダサい死に様は御免被りたい。
「タイツ〜!ちょっと!タイツ〜!」
夢中になってこの場唯一の味方っぽい仇敵に助けを請う。だが肝心のタイツは小便まで垂らしつつクリスタトスに奉仕する。
「あらあら、お漏らしなんてはしたないでちゅよ〜」
完全に赤子をあやす口調になっているクリスタトス。だが、どう見ても母性とは程遠い印象を受けた。
「ヒロピンとか趣旨からずれてるんぢゃないのッ!?猛烈に抗議するわよッ!謝罪と賠償と――現状の即時解決を要求……」
そこまで騒いだところでラバースーツ娘の片割れがコンバットナイフらしきゴツい得物を取り出す。
明らかに殺傷力が果物ナイフより高そうだ。心臓を一突きで即、あの世行き…地獄行き……
「いやだァ〜っ!!」

バァーン!
刹那、扉が荒々しく開け放たれた!新鮮な空気が一気に部屋に入り込んで場の陰湿さをかき消していく。
「「!!」」
ラタとスクは即座に反応して後退。クリスタトスを守るために前に立った。素晴らしい献身ぶりだ。
そのクリスタトスもすぐに顔を引き締めて扉の向こうの闇を見据える。スカラマンガはビクッと動いて椅子から立ち上がった。
「わわわわッ!ちょ…なになに!?」
すっかり油断していたせいでまったく周囲を警戒していなかった彼女は派手な不意打ちに完全に浮き足立った。
一人、既に狂乱状態だったミユキはついに椅子ごと倒れてしまった。幸い横倒しになったため頭は無事だが、腰を強打した。
「がっ!イタタタ〜…」
それまで散々叫んでいたために危うく舌を噛むところだったが何とか堪えた。
が、そのお陰で狂乱から逃れ、少しだけ平静さを取り戻した。
148タイツの人:2007/01/17(水) 16:48:04 ID:q/79r4xK
「うぅ〜っ」タイツは突然の大きな音に吃驚してしまって怯え、胸から顔を離してクリスタトスにしがみ付いた。
クリスタトスはそれを邪魔に思いつつも両手でしっかり抱きしめた。離してしまうと魅了が浅くなってしまうからだ。
「…何者?」
努めて冷静に、扉を開けたものへ問いかける。扉は開け放たれた衝撃で壁にぶつかり、慣性でゆっくり閉まっていく。
と、その扉が片手で制された。太い、指毛の生えた大きな、年期のこもった手だ。
そしてそこから続いて、藍色のオーバーオールを着た体格のいい男が入ってきた。
パンチパーマで髭面の黒い肌の男は、見た目こそ暑苦しいがどこか優しそうな印象がある。
オーバーオールの下は裸で、厚い胸毛に覆われた力強い胸板がむき出しになっている。
手には日本刀らしいが多分そうじゃないよく分からない刀を持っている。なかなか切れ味がよさそうだ
スカラマンガとミユキはその突然の闖入者を唖然とした様子で見ている。ラタとスクは眉間に詩話を寄せ、それぞれ構える。
「……なぁに?あな―――」
「スケダチ ニ キマシタ !」
男はクリスタトスの声を遮る形で大声を出した。片言の日本語でそう言い放つと、刀を構えて猛然と飛び掛ってきた。
スカラマンガは眼中にないようだ。彼は真っ直ぐ、ミユキとクリスタトスら3人組(と、タイツ・ザ・ベイビー)の間に
素早く割って入る。ラタとスクは躍り出ることはせず、さらに守りを固める。クリスタトスは何やら片手を突き出している。
が、男はその4人には構わずに床に椅子ごと倒れているミユキを凝視した。刀が、照明で妖しく光る。
「モウ アンシン デース」
「わ、わわ!なにこいつ!」
「チェストー!」
身の危険を感じて怖がるミユキ。だが、有無を言わせず男の刀が振り下ろされる。理不尽極まりない展開に目眩がしそうだ。

バッキーン!…けたたましい炸裂音!
なんと!男の一閃がミユキの鎖を断ち切った!(ちゃららら〜ん♪)

「――はぁ?」
ミユキは自由になったにも関わらずその場で緊張して硬直してしまい、まったく動くことができなかった。
が、男は構わずに刀を収め、ミユキに一礼するとそそくさと元来た方向――出口へ向かって歩いていく。
「オジャマ シマシタ。ムネン アトヲ タノム!」
そうして片言の下手糞な日本語で喋りつつあらためて礼をすると、(扉をちゃんと閉めて)去っていった。
最後のは別れの挨拶のつもりのようだったが、明らかにおかしかった気がするがミユキは突っ込む気力もなかった。
「…って、ちょっ!斬るならこいつらも斬っていきなさいよーッ!」
勢いよく飛び上がったミユキはドア越しに伝わるように大声で抗議したが、反応は得られなかった。
とにかく、ミユキは漸く自由を得てラタとスクに対峙できるようになった。が、勝ち目はかなり低そうだ……
149名無しさん@ピンキー:2007/01/18(木) 20:52:27 ID:mDo/5Sd4
こっちにもサムライ男がwwGJwww
ミユキさん、こういう場合はジョースター家に伝わる戦法ww
150名無しさん@ピンキー:2007/01/21(日) 15:18:13 ID:3v26PkUb
大宇宙連邦警察 特務官ルイア

1.

「さぁっ、我慢しないでいいのよぉ、イっちゃいなさい」
女の妖しく艶やかな声とともに、地球人では考えられないほどの強力な膣圧が、
組み伏せられ犯される青年の男根に襲いかかる。
「うわぁぁぁっ」悲鳴とも嬌声ともつかぬ声とともに、男は女の魔性の肉壷におのれの精をたっぷりと放った。
その瞬間、男の素裸の肉体が緑色に輝きはじめたかと思うと、
何かに吸い込まれていくように、どんどんと小さくなっていき、ついには消滅した。
同時に、コロンッと乾いた音ともに直径3cmほどの大きさの緑色の石が地面に転がる。

深紫色の手袋をした女はその石をそろっと拾い上げると満足そうに妖しげな微笑みを浮かべる。
「地球人は青に近い色ばかりだと思ったけど、緑っぽい色になることもあるのねぇ」
その石は不恰好であったが、ほの暗い電球の光にかざすとキラキラと輝いてみえた。
『魔女の奇跡』と呼ばれ、ノイア星人が異星人との性交によってのみ生成されるもので、
いくつかの過程を経たあと、宇宙の裏市場で高値で取引きされる宝石となる。
等価となるのは一人の男の命。科学的にはいまだ解明されていないが、
犠牲となった者によって色が異なり、同じものが二度と造られず希少価値があることから、
所持するだけで犯罪になるにもかかわらず、手に入れようとする富豪はあとをたたない。
151名無しさん@ピンキー:2007/01/21(日) 15:22:30 ID:3v26PkUb
ノイア星人の女性はそのため、異星人と男性と交わることを大宇宙連邦の法規により禁じられていた。
時おり、愛するが故に異星の男とセックスし、その結果として男が石となる悲劇があった。
また、ノイア星人を奴隷とし捕獲してきた男を無理矢理抱かせて『魔女の奇跡』を量産せんとする犯罪組織もあった。
しかし、ここにいるノイア星人のサイリーヌはそのどちらもあてはまらない。
おのれの欲望に忠実に、美しい宝石を手に入れるため、宝石を売ったお金で酒池肉林の暮らしをせんがために
金に目がくらんだ部下を使って男を捕まえてきては自ら犯して石に変えるという凶悪犯罪者である。
この地球に来るまでで、52の星で大宇宙連邦警察が把握しているだけで1452人もの男性が犠牲になった。
彼女は捜査の手がのびれば、すぐに他に星に逃げる狡猾な女であり警察もかなり手を焼いていた。


サイリーヌが53番目に選んだのが地球であった。そして、今まさに7人目の犠牲者が出たところである。
ノイア星人は地球の東南アジアや南アジアにみられるような褐色の肌で彫りの深い顔をしている。
髪型は長い髪を団子状に後ろで束ねておく女性がほとんどである。
こういった特徴はサイリーヌも例外ではなく、深緑色の髪を目立たない同じ色の網ネットでお団子にしてまとめていた。
またノイア星の女は地球の平均と比べれば総じて胸が大きく、彼女もHカップというかなり豊かな胸の持ち主である。
その胸を深紫の布地に赤色の『魔女の奇跡』を小さくカットして散りばめたブラジャーで隠している。
巨大な乳房によって盛り上がった双丘のおかげで、その谷間はものすごく深い。
そんな爆乳に似つかわしいムッチリとした肉体のほとんどを露出させ、男を誘うかのような姿態をさらしている。
152名無しさん@ピンキー:2007/01/21(日) 15:26:30 ID:3v26PkUb
「さて、この星もそろそろ連邦警察の奴らが嗅ぎまわってて危ないみたいだし、
 最後の地球産の男を美味しくいただいてトンズラすることにしようかねぇ」
目鼻立ちの整った顔を嗜虐で歪めながら、ベッドで両手両足を拘束された短髪で美形の男に近づいていく。
ビルの地下を改造した部屋には八つのベッドが備え付けられ、うち七つは既に白いシーツだけとなっていた。
サイリーヌは、さっきから休むことなく男たちを連続で犯し殺し続けている。
地球人に比べて数倍あるノイア星人の体力と、彼女のどこまでも性に貪欲な淫乱さの為せるものである。
「やめろっ、貴様ぁっ、人の命を何だと思っている」
「人の命?こんな辺境惑星の人間を何人殺しても全く心が痛まないわ。
 それよりも……あなたとはこの星で最後のセックスなの。せっかくなんだし、ゆっくり愉しみましょうよ」
妖しい笑みを浮かべながら、サイリーヌはゆっくりと男を跨いで馬乗りになる。
(何やってんだよ……早く来てくれよ)
心の中で愚痴るようにつぶやく男は、実は大宇宙連邦警察の潜入捜査官で名をジンといった。
彼は体内に発信機をつけた状態でわざと彼女たちに捕まったのである。

そう、彼女たち……この廃ビルの地下室にいるのはサイリーヌと男だけではない。
薄い紫色のタイツを着込んだ女戦闘員が六人もいるのだ。
それぞれタイプが違ったが、誰もが地球基準でいえば可愛いとか美人とかに分類される妙齢の女たちである。
彼女たちの着ているタイツは首から下すべての肌を隠している。
隠してはいるのだが……タイトで生地の薄いそれは彼女たちの肌にピッタリと張りつき、
肉体の艶かしい曲線をすべてさらけだしていた。
タイツごしに女戦闘員たちの大小さまざまなお乳だけでなく、その乳首の形までもがクッキリと浮かびあがり、
タイツによってキュートなお尻から、ズデンと重そうな肉感的なお尻までそれぞれのヒップラインが強調されている。
股間の割れ目までも薄っすらとみえるというのだから、
裸に近い、いや人によっては裸よりもいやらしいと感じるような格好である。
彼女たちはサイリーヌが組織するパープルウィッチと名付けられた小さいが凶悪な犯罪組織の構成員なのだ。
多額の報酬に眼が眩み、それぞれが故郷の星を捨ててサイリーヌの悪事に加担する小悪党であった。
サイリーヌの方針か、はたまたノイア星人の魔性の膣に恐れをなしたか組織に男は一人もいない。
153名無しさん@ピンキー:2007/01/21(日) 15:34:53 ID:3v26PkUb
彼女たちは色仕掛けや、時には銃で脅して男たちを連れてくるのが主な仕事なのだが、
その際に決して誘拐した男たちと性交してはいけない決まりとなっている。
できる石の純度がさがるというのが主な理由である。彼女の餌食になる者とのセックスは禁じられているのだ。
しかし、連続して性行為をみせつけられるのだから、年頃の女である彼女たちにはとても我慢ができない。
だからこそ、サイリーヌに許された自慰行為にふけるのである。
「ンンッ」「あふぅんッ」「んぁっ」「イヒィッ」「フワァッ」「アンッ…」
そんなくぐもった喘ぎ声とともに、こらえきれなくなった女戦闘員たちのオナニーの狂宴がおこなわている。
ある者は男が石にされ空いたベットで寝転びながら豊かな乳房と濡れた股間を両手で弄くり悶え、
またある者は壁にもたれかかりながら、虚空をみつめて切ない表情を浮かべて指でタイツごしに性器をまさぐっている。
他にもペタンと床に座り込んで火照った肉体を慰める者、ベッドの角に性器を押し当てて快感を得ようとする者、
二人で抱き合い、お互いの身体をむさぼって悦楽にふける者……
154名無しさん@ピンキー:2007/01/21(日) 15:41:25 ID:3v26PkUb
女戦闘員たちのどうしようもなく卑猥な痴態をジンはさっきからずっとみせつけられていたのだ。
ジンはゲイでも何でもなくまともな成人男性である。
彼女たちの行為をみているだけで既に半分勃起してしまうのは当然ともいえた。
「あら、嫌がってるわりにはここは正直みたいねぇ」
そういってピンッと指でジンの男根を弾くサイリーヌ。
「くッ」
「フフッ、可愛いわねえ、あなたはどんな色の石になるのかしら」
彼女は前かがみになり、その妖艶な顔を近づけて紫の口紅を塗りつけた口唇をジンの口唇に重ねた。
サイリーヌの生温かい舌がジンの口内に侵入し、彼の舌を玩ぶ。
彼女の胸がブラごしに男の胸板に押しつけられつぶれる。柔らかな乳房だけがもつ感触がジンに伝わってくる。
ジンが一矢報いたいと思うならば彼女の舌を噛みちぎることもできたろう。しかし、彼にはできなかった。
どんな犯罪者だろうと、どんな悪党だろうと女を傷つけることはできない、そんな倫理観に支配されていたからだ。
だから、ジンはひたすら耐えた。できるだけ関係のないことを考えて完全な勃起状態になるのを防ぐ。

「フンッ、なかなか頑張るわねぇ。じゃあこういうのはどうかしら」
妖しい微笑を浮かべながら、身体を180度回転させるサイリーヌ。
ジンの眼の前にはハイレグTバックによってむきだしの巨尻がブニュウと顎に押しつけられる。
淫汁とバラの香水の入り混じったなんともいえない匂いが鼻腔をくすぐる。
「な、なにをするつもりだ」
「すごい気持ちいいことをしてあげるの。だから、ちょっと待っててね」
視界が彼女の柔らかい肉尻に奪われ、ジンは何をされるかわからない。
ただ、このような体勢でされることといえばいくつもなかった。
まずチュル、チュパッそんな音とともにたっぷりと唾液がついた舌でジンの男根は舐めまわされた。
そのあとサイリーヌはバックリと口腔にそれを含み、口元をすぼませてヌポヌポと何度かストロークを繰り返す。
「んっっはぁっ」
フェラされたことによりテカテカと唾液によって濡れ光り滑りのよくなった半勃起中の男根が、
今度は彼女の温かな手でつままれたかと思うと、両側を柔らかな肉に挟まれた。
そう、サイリーヌはブラをつけたまま、その深すぎる谷間を押しひろげてジンの男根を導きいれたのである。
「うぉっ」
思わず声を出してしまうジン。男根がバストサイズが軽く100cmを超える豊かすぎるお乳に包みこまれてしまっていた。
サイリーヌはその状態のまま身体を左右に揺らす。もちろん、外から内にむかって両手で乳房を揉みこむことも忘れていない。
フニュリ、フニュリと柔らかく張りのある胸からの刺激が男根に伝わる、
同時に眼の前でプリプリと弾力ある尻が揺れ動き顔面にムニュムニュとあたる。
ノーマルな男である限り、このような強烈な責めに耐えられるはずがなかった。
ついに、ジンの息子はガチガチに勃起してしまう。
「はい、おしまい。まぁ、ここまで私に責めさせただけでも優秀かしらねぇ」
そういいながら彼女は男根を胸の谷間から引き抜くとジンにむきなおった。
155名無しさん@ピンキー:2007/01/21(日) 15:44:20 ID:3v26PkUb
「さぁ、これからが本番よ。この星の女とは較べられないくらいの快感を味わいなさい」
そういってパンティを横にずらすと濡れそぼったオマンコが姿をあらわす。
剃ったのか、元からないのかはわからないが、性器のまわりには毛がなく、
綺麗なタテスジがジンにはみえた。サイリーヌは指でそれを広げて勝ち誇ったような笑みを浮かべる。
「今からここにあなたのオチンチンを挿れたげる。じっくり、私のを拝みなさい」
「畜生、そんな汚いマンコに挿れたくねぇよ」ジンは苦しまぎれに悪態をつく。
「ああ、そんなこと言われると私、もっと燃えちゃうっ……フフ、気持ちよくなろうねぇ」
ゆっくりとサイリーヌはジンの息子をおのれの膣に迎え入れる。
ギュゥゥゥゥゥゥゥッ
瞬間、今まで七人も連続して咥え込んでいたとは思えないほどキツすぎる締め付けがジンを襲う。
「ああっ」
「どうかしら、時々挿れただけでイっちゃう男もいるんだけど、あなたはなんとか耐えられたようね」
「くそぅっ」
「いいわぁっ、その調子でできれば私がイくまで我慢して欲しいくらい……」
そういって、両手をジンの肩におくとユサユサとムッチリとした豊満ボディを動かしはじめる。
ジンの眼の前をブルブルと爆乳が卑猥に揺れ動く、
男根はサイリーヌがヌプヌプと挿入を繰り返すたびに限界に近づいていく。
「イイわっ、ファッ、イヒィッ、は、8人のなかであんたのチンチンが一番相性いいわ。アンッ…、ンァァッ……」
暖かで狭苦しい絡みつくような魔性の名器はジンを快楽と絶望の海へと誘っていく。
(マジにやばいっ。誰でもいいから助けにきてくれよっ、このまま石にされたら潜入捜査の意味がないぜ)
必死で射精するのを我慢しながら、ジンは一縷の望みをいまだ来ぬ仲間に託した……
156名無しさん@ピンキー:2007/01/21(日) 15:51:14 ID:3v26PkUb
2.

「そこまでよっ」
高らかな美声が、地下室で反響しエコーをかけながら響きわたった。
金属の扉をぶち壊し現れたのは銀色の強化スーツに身を包む、二十歳になるかならずかのうら若き女。
手には青白く光るレーザーブレイド。肉体のラインが浮き出るコンバットボディスーツは、
女豹を思わせるしなやかでスレンダーなボディラインをくっきりと浮び上がらせていた。
彼女の名はルイア。大宇宙連邦警察の特務官であり、地球に忍び寄る凶悪犯罪異星人を取り締まる任務に就いている。
地球に赴任して一年、数々のミッションを成功させてきたエリートである。
(本当にギリギリってヤツだな…しっかし、ルイアが来たか……適材適所ってヤツだろうが…)
チラッと自分をみたルイアにジンは片目をつぶってアイコンタクトを交わす。
(これで俺は助かったようなもんだが……)
これから展開されるであろう凄惨な戦いを想像して、ジンは身体に少し震えをおぼえた。
157名無しさん@ピンキー:2007/01/21(日) 16:01:28 ID:3v26PkUb
性交中に邪魔をされたサイリーヌはイラつきを隠せず憎々しげな表情でルイアを睨みつけながら、
ヌポッという卑猥な音とともに、リョウの男根をおのれの肉壷から出してベッドから降りる。
「あらあら、誰かしらって……そのスーツ、連邦警察の犬ね」
言い終わるなり片手で性交のためにずらしたハイレグTバックを直す、
淫らな蜜が彼女の股間と太股を濡らしテカらせている。
「ご明察、そのとおりよ。ノイア星人サイリーヌ。
 あんたと……ここにいる犯罪組織パープルウィッチの構成員。
 あんたたちの罪状は山ほどあるけど、長々と喋るのもダルいわね。
 さしあたって必要なのは…… 『魔女の奇跡』生成を目的とした大量殺人の罪であなたたちを逮捕する。
 これだけよ。ま、抵抗するようなら抹殺許可も出ていることだし、この場で全員地獄に送ってあげるわ」
ルイアは自信に裏付けされたはっきりとした口調でサイリーヌたちに宣告する。

「ウフフッ馬鹿ってあなたのことをいうんでしょうねぇ。
 不意打ちならともかく、わざわざ私たちに戦う準備までさせてくれるなんて。
 だいたい、小娘が一人ぽっちで何ができるっていうの」
そういってサイリーヌが手を振り上げると、先ほどまで自慰行為に没頭していた戦闘員は、
腰のガンベルトから携帯用の小型レーザー銃を引き抜くとルイアにむかって構える。
「はいはいっ、あんたたちなら絶対にそうすると思ってたわ。
 これで心おきなく、あの世に送ってあげられるわね。わたしは優しくないわよっ」
「ふんっ、ご大層な自信ねぇっ。あなたのいけ好かない顔にその貧しいお乳に、
 男を知らなそうなオマンコにたっぷりと風穴あけたげるわっ。さぁっ構わないわ、殺しておしまい」
ルイアの余裕にサイリーヌはキレたのか、顔を醜く怒りでゆがませるとそう言って手を下ろす。
それが合図だったのか、六つの光線がルイアめがけていっせいに放たれる。
「下品な女…」
そんなつぶやきが終わらないうちにルイアは動いた。時の流れをも無視するかのような速度で。
彼女の着る銀色の強化スーツ、通称『ゴッドスピード』は、
大宇宙連邦警察の科学技術をすべて投入し完成したコンバットボディスーツであり、
その耐刃性、耐弾性もさることながら、装着者の脳からの信号でダイレクトに、
地球標準時間にして五秒間、まるで世界の時が止まったような速さで動けるという特殊装置が組み込まれていたのだ。
158名無しさん@ピンキー:2007/01/21(日) 16:11:01 ID:3v26PkUb
六つの光線が彼女に到達する前に、ルイアはそのスイッチを入れたのだ。
あらゆる運動体の微々たる動きさえも感知できないほどの、ゆっくりとした時間の中で、
ルイアは疾風のように動く。近くにいた戦闘員のくびれた腰をなぎ払いつつ勢いをとめることなく走り、
二人目の、口を半分を開けたまま固まっているまだ幼さの残る顔の女の首を返す刀で斬り落とし、
なおも三人目に走り寄った。自慰の結果なのだろう、タイツごしにもわかる勃起した乳首、
そのわずか横にレーザーブレイドの青白い光が刺し込まれ、豊満な左乳房ごと心臓を貫く。
それを引き抜いて四人目の背後にまわったところで、超加速移動を終えた。

「えっ」
それは誰が発した声だったのか。ルイアが消えたと思った瞬間、起こった出来事がサイリーヌ達を驚愕させた。
まず何も言葉を発さないまま、二人目の戦闘員の首が何もわからぬといった表情を浮かべつつゴロリと落ちた。
数瞬遅れて、残された肉体が後ろに倒れこむ。倒れこんだ瞬間、衝撃で乳房がブルンと揺れる。
ほぼ同時に心の臓を刺し貫かれた三人目が胸に信じられないほどの痛みを覚え、
その救いのない現実に「な、なにアヒャァァッ、ヒッ、ヒィィィッ」という言葉にならない悲鳴をあげた。
そして、おのれの豊かな乳房を両手で持ち上げるような仕種をしたかと思うと、その場にしゃがみこむような体勢で事切れた。
一番最初に斬られた戦闘員は、最初自分の身に何が起こったのかわからなかった。
三人目の悲鳴で振り返ろうと思った瞬間、やっと腰から下が自らの意志で動かせないことに気づく。
鈍い痛みとともに、だんだんと腰から上が徐々にズレていくという現実が眼に飛び込んできた。
「いやぁぁっ、何で、イヤよぉっ、こんなの嘘っ」
視界がぶれ、世界がさかさまになったかと思うと一回転してあおむけに地面に叩きつけられた。
さきほどまでベッドの角を使ってオナニーにふけり股間部分が染みになっている下半身が眼の前にみえる。
レーザーブレイドは肉体を焼ききるために、出血もせず、即死に至らなかった。
「いやぁぁぁぁぁっぁぁぁぁぁっ」戦闘員の絶望の叫びが地下室にこだまする。
159名無しさん@ピンキー:2007/01/21(日) 16:15:05 ID:3v26PkUb
残された四人はただ、混乱するしかなかった。その機会をルイアは逃すつもりはない。
背後にまわられた女戦闘員のGカップの胸の谷間から青白く光る刃が飛び出した。
ルイアはグリグリとかきまぜ、内臓に致命的なダメージを与えた後に引き抜く。
「ぶぇっ」
さっきまでベッドで横になり自慢の胸を揉みしだきながら自慰をしていた戦闘員は永遠にイく機会を失なった。
豚の鳴き声のような短い悲鳴をあげたあと、白眼をむき、一瞬にして絶命する。
後ろに倒れそうになる死体に蹴りをくれて前に突き飛ばすと、残る二人の戦闘員にルイアは襲いかかった。
「ひぃっ」
「何なのよぉっ」
そんな悲愴な叫びとともに、銃を撃つが一瞬にして仲間を殺され、恐怖に震えた腕では当たるはずもない。
なんなくルイアに接近を許し、一人は袈裟懸けに、最後の一人は頭から股間まで真っ二つに切り裂かれた。
さっきまで抱き合いお互いを慰めあっていた二人は、ほぼ同時にこの世に別れを告げた。
「はい、これでチェックメイト」
そういってルイアはサイリーヌの首の近くにブーンという重低音が鳴るレーザーブレードを突き出すと、ゆっくりと微笑んだ。

やれやれ……ルイアをよく知るジンが、誰にも聞かれないような小さな声でそうつぶやいた。
160名無しさん@ピンキー:2007/01/21(日) 16:16:34 ID:3v26PkUb
3.

ルイアによるわずか二分足らずの惨殺劇。
いくら相手が犯罪者とはいえ彼女のその躊躇いのなさははどこからくるのか。
彼女が冷徹なトップエリートであることはもちろんだが……
何よりもルイアが女であることが、この無慈悲な行動を一番説明できるのかもしれない。

地球の男が女と戦うとき、まともな教育を受けてきた者ほど、女は慈しむものと弱いものといった固定観念を持ってしまい
油断したり、手加減したりしてしまうものである。時には、彼女たちの色仕掛けにによって篭絡されてしまう場合もある。
非情になれなければ、女性とはいえ凶悪な異星人相手には返り討ちになるのが関の山だ。
その点、同性であればどこまでも非情に任務を遂行できる。
少なくとも大宇宙連邦警察地球署の上層部はそう考え、女特務官ルイアにこの作戦を任せたのである。

彼らの推測は間違いではなかったのかもしれない。
次々と襲いかかる扇情的な格好の戦闘員をレーザーブレードで躊躇なく一瞬にして斬り殺したのだから。
161名無しさん@ピンキー:2007/01/21(日) 16:19:16 ID:3v26PkUb
「そ、そんなぁ……」
今起こったあまりに一方的な殺戮が信じられない、認めたくないといったサイリーヌの今にも泣きそうな声。
「さて、と……今まで色々好き勝手やってくれちゃって……ええとなんだっけ、そう年貢の納め時ってヤツよ」
ルイアは可愛らしい声でサイリーヌに諦めろといわんばかりの冗談めかして言う。
ジュッ
レーザーブレイドが、サイリーヌの後ろでお団子状に一つにまとめあげた網ネットにあたり、
彼女の深緑色の艶っぽい髪がバラバラと垂れ下がる。
ジンはひっつめた髪よりも下ろした方が好みだ、などと場違いな感想を抱きながら少しばかりサイリーヌに同情する。
「て、抵抗しない。抵抗しないから。と、投降するから、殺さないでぇっ」
自信に満ちた彼女はどこへいったのか。
両手をあげて恐怖からか薄っすらと眼に涙を浮かべたサイリーヌは降伏の意思をルイアにしめした。
「最初っからね。そう言えばいいのよ。相手がどんな力量を持ってるかわからないようじゃ一流じゃないわよ。
 さぁっ、投降したいなら両手を壁について身体検査を受けさせなさい」
「は、はひぃ」
ルイアのいうがまま壁にむかって歩いていき、指示された体勢をとるサイリーヌ。
割れ目しか隠さないハイレグTバックのデカ尻を突き出したとてもいやらしげな格好を彼女はとる。
普通の男ならその尻をなでくりまわし、揉みしだき彼女の尻穴にイチモツを挿入したいと思うに違いない。
162名無しさん@ピンキー:2007/01/21(日) 16:22:42 ID:3v26PkUb
「遅いぜルイア……結局誰も助けられなかったし、俺もごらんのとおりヤバかったんだぜ」
「ごめんごめん、トラップがビルのそこかしこに仕掛けられててさ、気づかれないように解除するのに手間取っちゃった」
そういいながら、ルイアはすごく優しそうな顔をジンにみせる。サイリーヌ達にみせる顔とは大違いだ。
ルイアがジンに一瞬意識をむけた好機をサイリーヌは見逃さなかった。
地球人では考えられない跳躍力で地下室の奥にむかって跳ぶ。「あっ」ルイアのしまったというような声。

「フンッ、ここまで追い詰められたのははじめてよ……とんでもないスーツをつくったもんねぇ
 考えたら流出した資料を読んだことあるわ……それによれば確かさっきの反則技って一回しか使えないのよねぇ」
サイリーヌはさっきまでの卑屈な態度はどこへやら、いつものような自信たっぷりの高慢さをとりもどしている。
「あたしもねぇ、高かったけどすっごいの買っちゃったのよね。
 ここまで私をコケにしてくれたあなたたちには実験台になってもらうわ」
両手を前に突き出すと彼女は下ろした髪がゆらゆらとそれぞれが意志があるように蠢きはじめ、
そして……地下室内のベッドが八つすべて宙に浮かび上がった。一つは固定されたジンもろともに。
一つ一つは50Kgはある軽くあるだろう、そのような重量のものを八つも同時に操っているのである。
「人工的なサイコキネシスってわけ?なかなかやるじゃない……」
ルイアはそんな風に冷静に分析しながらも余裕の表情を隠さない。それがサイリーヌには余計に癪に触る。

「あんたの身体をグシャグシャに潰してやるよぉっ」
サイリーヌの叫びとともに七つのベッドがかなりのスピードでルイアに襲いかかる。
「なかなかスリルある遊びかもっ」
ルイアは迫りくるベッドをなんなく避けながらドンドンとサイリーヌにむかって突き進む。
レーザーブレイドで切り裂くことも可能だったが、サイリーヌがいくつの物体を操ることができるかわからないが、
バラバラにして何十もの物体が襲いくるのはさすがにかわしきれない、そうルイアは咄嗟に判断したのだ。
二人の距離はどんどんと縮まってくる。サイリーヌはルイアの身体能力をみくびりすぎていた。
「と、とまりなさい、とまりなさいよぉっ」
ルイアは何も言わず、ただ避けることに集中しながら彼女に近づいていく。
163名無しさん@ピンキー:2007/01/21(日) 16:24:00 ID:3v26PkUb
サイリーヌは焦りの表情を浮かべる……このままでは。
「こ、こいつの命がどうなってもいいの」
ジンが固定されたベッドがサイリーヌとルイアの間の空中に浮かんでいる。ルイアの歩みが止まった。
「フ、フフ、フフフフフッ、そう、そうよこいつは人質なんだから……」
なんとか形勢逆転だと、焦燥に駆られながらひきつり笑いをするサイリーヌ。
ジンはグルグルと滅茶苦茶な軌道で動かされて酔ったのかウーンと呻いている。
「それで……どうしたいのかしら……」ルイアは真剣な顔をして問う。
「み、見逃してくれるだけでいいわ。取り引きよ、いいわね」
サイリーヌは戦意を喪失していた。力の差が歴然であり、勝つことは不可能だと悟ったからだ。
「ふーん、魅力的な提案だけど残念ながら却下よ、あんたを見逃したら犠牲者が増えるばかりだしね。
 ジンも警察官なんだから、とっくに命を捨てる覚悟はできてるはずよ……そうでしょ、ジン」
「……ああ」呻くようにジンは答える。
「さぁ、さっさと殺しなさいよ。ただし、その後にあんたには死んだほうがマシってくらいの拷問したげるから覚悟してね」
そういってルイアは人を凍りつかせるような笑みを浮かべた。
「う、うわぁぁぁぁぁっぁあああっ」
ルイアの言葉に恐慌状態となったサイリーヌは、
ジンが拘束されているのをはじめ、八つすべてのベッドを八方からルイアにむけて襲わせた。
164名無しさん@ピンキー:2007/01/21(日) 16:27:40 ID:3v26PkUb
一瞬の早業でジンの拘束具を斬ったルイアは「転がって」指示したあと、
体勢を地面スレスレまで低くしてベッドを避けながらサイリーヌに接近した、
ガシャーンとベッドがぶつかりあう音がした瞬間、
青白く光るレーザーブレイドがサイリーヌの濡れそぼった股間に突き刺さった。
「あぎぃぃぃぃぃぃっ」
今まで1450人以上もの男のイチモツを咥え、殺してきた魔性の性器が一瞬にして破壊される。
なおも、ルイアはその青白い非情の刃で彼女の褐色の肌をゆっくりと斬り上げていく。
サイリーヌはあまりの痛みですでにサイコキネシスの能力を失っていた。
「イヤァァァァッァァァッ、やめて、やめてぇぇぇっ」
刃は臍まで到達し、なおも上へ上へと昇っていく。
地球人ならショック死してもおかしくなかったが、ノイア星人の高い生命力が死ぬことさえ許さなかった。
「あんたをね。最初っから生かして捕まえるなんてつもりはなかったの。
 千人以上の人を殺したから憎いってわけじゃない、あんたが一番してはいけなかったのはね、
 ジンにイタズラしたこと、そして死ぬかもしれないような危険にさらしたことよ。
 さぁ、これまで犯した罪を悔いながら地獄に行きなさい」
ルイアはサイリーヌの耳元で、どこまでも冷たい声でそう囁いた。
「ひぎゃぁっ」
身体の中心線に沿って豊かな乳房によってつくられた深い谷間を駆け上がっていく死の刃。
ついに宝石を散りばめた深紫色のブラがちぎれ、サイリーヌのHカップの爆乳が弾けるようにブルンッとまろびでる。
あらわになった葡萄色の両乳首はあまりの恐怖でコリコリに勃起していた。
「死に……たく…ぐぇっ」
美しい顔を恐怖と痛みで歪めながら断末魔の声をあげたところで、やっと自身の生命活動を停止させた。
ルイアのレーザーブレイドは彼女が死んでいようがお構いなしに、
なおもサイリーヌの首を、顔面を切り裂き、彼女を真っ二つに両断したところで止まった。

「ふぅっ、任務完了…かな」
ルイアはそうつぶやき、レーザーブレイドのスイッチをOFFに切り替える。
シュッ、そんな音とともにたった数分で七人の悪党の命を奪い去った光の刃がかき消えた……
165名無しさん@ピンキー:2007/01/21(日) 16:30:55 ID:3v26PkUb
ep.

「ジン、大丈夫」
「……ああ、なんとかな」
ジンはグシャグシャになったベッドの残骸のそばで全裸で座り込んでいた。
「そう、よかった」ルイアは心の底から安心したような顔をしている。
「しかし、無茶しやがったな」
「そうね、……あ、ごめんね。さっき言ったの本気じゃないからね。
 サイリーヌのいうことを呑むわけにはいかなかったし……」
ルイアはすごく申し訳なさそうにいう。
「いいって、おかげで助かったし。もし死んだところでおまえを恨みやしないさ」
「アリガト」
そういって、ルイアはジンを抱きしめる。
「これからも…どんな危険にジンが陥ることがあっても絶対に助けるからね」そういって安堵の涙を一筋流すルイア。
ジンはサイリーヌと比べて本当に胸がないなぁなんて思いながらもポンポンとルイアの背中を優しく叩く。
「いつも、心配かけてこっちこそごめんな。本当にありがとう……」
あまりに愛しくて、自分の息子がビンビンと反応していくのがわかる。
(ヤバイ……)
「んっ」
股間の猛りが彼女のお腹に当たった。ルイアは抱きついた腕をほどくと下をみる。
そこにはもちろん、半勃起状態のイチモツがあった。
ルイアは顔を真っ赤にして「もうっ」とジンを突き飛ばす。
「イテテッ、スマン。つい、な。ルイアが魅力的すぎて……」
そういって苦笑いするジン。以前からルイアは彼を愛していた。けれど、なかなか告白する機会がなかったのである。

「ねぇっ、わたしのこと好き?」どうにでもなれみたいな気持ちでルイアはジンに聞く。
ジンは一瞬真剣な表情をつくった後……「ああっ」とつぶやくようにいった。
「わたしもっ」
満面の笑みを浮かべながら、突き飛ばされ倒れたジンにかぶさってキスをするルイア。
ルイアのキスはサイリーヌの濃厚なキスと違って上手くもなかったが、愛しさのエッセンスが彼を興奮させた。
興奮したのはジンだけでなく、ルイアも同じだったようで……

「ねぇっしよっか…」そう恥ずかしながらもつぶやく。
「ここでか?さ、さすがにまずくないか」驚いた声をあげるジン。
ルイアはムッとして「へぇっ、あんな年増の乳デカ女とはできてわたしとじゃダメだっていうんだ」とスネる。
「いや、あれは不可抗力だし、いやそうじゃなくてだなぁ……」とどうしたもんかとジンは焦る。
「どっちなのよ。わたしのこと好きなんでしょ、ねぇ抱くの抱かないの……」
引っ込みがつかず、勢いにまかせてルイアは声を張り上げる。
「わかったよ、ルイア。俺はお前が好きだ。そ、その抱いていいか」
彼女は優しげな笑みを浮かべてコクッと小さくうなづいた……


男であった七つの石と女であった七つの骸が転がるビルの地下室で、二人は愛の契りを交わした…………

                                                                    了
166クレイバンの人:2007/01/21(日) 16:38:53 ID:3v26PkUb
>>タイツの人
クリスタトス姐さんが無様にやられるのを楽しみにしてますw




大宇宙連邦警察 特務官ルイアですが、
本格的には初めてとなる、女vs女のSSを書いてみました。どんなもんでしょう。
男が愛でるべき女を屠るという倒錯、もったいなさが好きなので、
基本的には男vs女が好みなんですが、ちょっと挑戦してみました。

167名無しさん@ピンキー:2007/01/21(日) 17:11:51 ID:HHH5kktQ
じりじり真っ二つとは壮絶だ…GJ!
こんなスレにいながらサイリーヌ様の宝石になって胸元を飾りたいと思った俺は
サドなのかマゾなのか。
つかジンは人間としてどうなんだという気がしなくもないw

>女vs女
個人的には俺も男vs女の方が…。
女vs女だと生々しすぎる気がするので。
168名無しさん@ピンキー:2007/01/21(日) 19:41:47 ID:5i4ObnPD
>>166
GJです
女闘ヤラレじゃないと萌え度半減という難儀な性癖の私にとってはクリティカルヒットでした
169名無しさん@ピンキー:2007/01/21(日) 21:00:53 ID:+z7YsXkX
クレイさんは何を書いてもエロいですね。ヒロインの純情っぷりも萌え
170タイツの人:2007/01/21(日) 22:03:13 ID:CKf8e8Zy
ゲェーッ!クレイさんからお言葉が…はわわわ…ぜ、善処しますです(`・ω・´)ゝ

そして新作ktkr。そういえばクレイさんの女闘SSって初めてですね。
実に分かりやすい性格が素敵なサイリーヌさまが良かったですw
あと意外にも初々しいジン&ルイアも…「わたしもっ」でメロメロです。
171タイツの人:2007/01/22(月) 02:54:45 ID:/Rvl0VVW
"新"タイツ仮面・中篇 その2

嵐のように現れ去っていったサムライ男。その一太刀で拘束を解かれたミユキ。呆然とするその他。
「うう〜」とタイツだけがまだ怯えた様子でクリスタトスにしがみ付く。身体は大人・頭は子供未満。
「ちょっとちょっとちょっと〜、何なのよあれ〜」
サムライ男の乱入時に目に見えてたじろいでいたスカラマンガが漸く言葉を発した。
油断しきっていた彼女の心臓はまだバクバクと激しく脈打っている。人を嘗めきった視線も今は弱々しい。
「なぁにスカラマンガ?まさか貴女、この程度でビビったの?」
「う、うるさいわね!驚かされるのが嫌いなだけよッ!」
クリスタトスがさも面白そうに仲間であるはずのスカラマンガを見つめて嘲笑する。
「それでも"烈火"の二つ名を持つ《SPECTOR》の一員?」
ミユキは聞き覚えのある単語に眉を寄せた。《SPECTOR》…スペクター、たしか自称・妹が初めて現れたときに聞いた名だ。
「馬鹿が中二病の発作が起きて考えたみたいな恥ずかしい名前持ち出さないでよ。"血風"…虫唾が走るわ!」
半ば当たり散らすかのような態度で声を張り上げる。それはミユキがこれまで見てきた彼女の姿とは大きく異なるものだ。
スカラマンガは自身に付けられた"烈火"という称号は嫌いではない。ただ、その根本にある『ナントカ兵器』が好かないだけなのだ。
「あ〜もう。何するつもりだったか忘れちゃったじゃないのよ〜!」
ギラギラと光るネイルアートの施された爪で苛立たしげに灰色の髪を掻く。
その浅ましい様はやはり『どこにでもいるアホとなんら大差ない姿だ』とミユキは初めて会った時の彼女の印象をここで再認識した。
すると、そんな考えが顔に出たのだろうか。スカラマンガが危なげな目つきでミユキを睨んできた。
「ああ…そうそう。こいつを使ってブロ姉を誘き出すんだったぁ。でももう面倒くさくなってきたわぁ」
そう言うと、おもむろに倒れたパイプイスを手に取った。
クリスタトスは無言で待機していたラタとスク――自分の可愛い子猫たちを手で制し、下がらせた。
ミユキはスカラマンガが椅子で殴りかかってくるのかと思った。実際、彼女は椅子を手にじりじりとこちらへ近寄って来る。
「ちょ、ちょっ…これって八つ当たり?八つ当たりよね??」
冗談じゃない、とばかりに距離をとるミユキ。だが如何せん室内という空間では、その距離も知れている。
幸い、クリスタトスとその僕たちは傍観を決め込むつもりのようだ。タイツは―――考えるのも馬鹿らしい。
「クリスタトス、"あんたら"も手伝ってよね…」
椅子を片手に凄むスカラマンガに、クリスタトスは冷ややかな視線を送る。
「―――それは私が決めることじゃないわ。そうよね?ボウヤ?」
声をかけられたタイツはただ、甘えた赤子のように「あぅ〜」とヨダレを垂らしながら彼女を見上げるだけだった。
172タイツの人:2007/01/22(月) 02:55:27 ID:/Rvl0VVW
「そういえば貴女、タイツに何してんのよ?」
ミユキは言おうとして忘れていた疑問をクリスタトスに投げかけた。だが…
「あたしを前にして何余裕ぶってんのさ。おばさん」
その行為はスカラマンガに更なる苛立ちをもたらすだけだった。それでもクリスタトスは平然として答えた。
「何って…なぁにぃ?フフフフフ…」
「答えになってなぁ〜い!」
あくまで小ばかに態度を崩さないクリスタトス。眼下ではあいも変わらずタイツが熟れた果実のような胸で弄ばれている。
「それよそれ、その愛撫〜っ!」
ミユキ自身もだんだんイライラしてきた。内心では『なにこの2人。ムカつく!』と憤っている。
ただでさえ監禁された挙句にいきなりワープ(?)してタイツと合流して、意味不明なサムライに助けてもらって…
そして今、眼前のスカラマンガのようなバカ女にこうして襲われねばならないのか。本当に、頭にくる。
足元ではジャリ、ジャリ、と砂利の音。部屋はかなり荒れていて殺風景で、最初に監禁された部屋と大差ない味気なさだ。
どこを見ても打ちっ放しのコンクリート。ホコリとか砂利(恐らく履物に付着して届いたと思われる)、生活ゴミが散乱している。
そこから受ける印象は一つ。"不快"だ。ただただ、不快。そんな中でこんな馬鹿げた事態に遭うなどと、悪い冗談だ。
「…だから早く脱して、お酒の後にラーメンでも食べないと気が済まないわ。」
ミユキは意を決してファイティングポーズをとった。元来、肝は据わっている彼女だ。臆することはない。
まぁ、タイツと会ってからというもの、(悪の組織に属していた日々からしても)非日常的な事件の連続だった。
ならば、今目の前にいる"ちょっとどころか思い切り頭の悪そうな"小娘など…脅威に値しない。
「どりゃあ〜ッ」――乾坤一擲。自分にとって唯一つの闘う術。それは肉弾戦における格闘術。
だが何らかの格闘技や特定の流派を持つわけではない。自前のケンカ殺法が彼女の戦闘スタイルの全てだ。
戦闘の姿勢もてんで出鱈目。ポーズも付けるだけで、そこにはなんの意味も含まれていない。
グッと拳を突き出し、足を踏ん張ってそれらしく構えるミユキの姿は格闘家が見れば戸惑うくらい様になってない。
そもそも格好が会社帰りのスーツのままだ。闘うのに適した姿とは言いがたい。
が、その点は女の子の普段着そのままな容姿のスカラマンガも、コート&スーツという井出達のクリスタトスも同様、のはずだ。
だが彼女達はミユキが想像する限り、異能の持ち主に相違ない。服装や容姿では彼女らの戦闘力は判断できない。
なにせ彼女らの仲間(である筈の)自称・妹のブロフェルドがそうだからだ。
女子高生みたいな姿で、手足から得体の知れない飛び道具を連発する彼女ははっきり言って反則級の強さを持っている。
一度、タイツと彼女による『サガ』シリーズばりの連携攻撃で死にかけたミユキはその力を身を持って知っている。

その点では、ミユキも尋常ならざる生命力の持ち主であるわけだが、それはこの際"どうでもいい"話だ。
とにかく。ミユキはスカラマンガと闘う決意をした。
173タイツの人:2007/01/22(月) 02:56:27 ID:/Rvl0VVW
「あたしとやるつもりなんだぁ〜。ミユキおばさま〜」
スカラマンガは険しい顔つきでいつも通りの嘗めきった口調で話す。
その様はアンバランスで、とても余裕があるとは思えない。場当たり的だが迫力のある姿だ。
「……。いい加減"おばさん"扱いはよしてくれるかしら。憎たらしい小娘ちゃん〜」
ミユキも負けじと胸を張る。本人は自信がないが、彼女の胸はちゃんとお椀の形に膨らんでいる。勢いで小さく揺れた。
「おばさんにおばさんって言って何が悪いのよおばさん。あたしが『おばさん』と思ったらおばさんなのよ。わかった?おばさん?」
「く〜っ。……もういいわ。とにかくあんたをやっつけなきゃ帰れそうもないのよね…」
心の中でだけ肩をがっくり落としてミユキはスカラマンガの出かたを待った。いきなり突っ込んで瞬殺されるのは嫌だからだ。
「そうね〜。あたしもそろそろ戦っちゃったりして?キャハハハハ…」
下品な笑い声を上げる彼女にタイツが吃驚する。だがクリスタトスはそれを微笑で迎える。
「あなたの出番はまだよぉ、ボウヤ。これからスカラマンガが面白いことをするから見てなさいぃ」
優しげな口調とは裏腹に冷たい感情が見え隠れする声音。しかしタイツはその声に屈託のない笑みを浮かべて応じる。
ラタとスクは、先ほどと変わらぬ様子だ。直立不動でずっとクリスタトスに付き従い、疲れも感じさせず傍にいる。
「キャハハハハ…キャーッハハハハハ!」
スカラマンガの笑い声は止まらない。彼女の口から絶好調なマシンガンのように「ハ」の時が放たれる。
「ちょっと、何よこのコ…」
てっきり椅子を振り上げるものと思っていたミユキもスカラマンガの変容に驚きを隠せないでいる。
だが何が来てもいいように構えは解かず、"自分なりに"善戦する所存を維持する。
それでもスカラマンガは止まらない。燃え上がる火のように熱くヒートアップしていく。
「アッハハハハ!キャッハハハハ!マジで?マジで?テンション上がってきたwwwww」
尋常でない高揚ぶりをみせるスカラマンガ。目は苛立ちで歪んでいてすごく怖いが、大口を開けて大げさに笑う様に
ミユキと、クリスタトスに促されてスカラマンガを見ていたタイツは呆然とした。タイツは目を丸くしている。
「うはwwwwwババアをぶっ飛ばして、ぶっ殺して……キャハハハハハハ!」
その口から物騒な言葉が汚らしく巻き散らかされる。ついでにツバも飛んでえげつない事この上ない。
そして昂ぶりが最高潮に達した時――スカラマンガの能力が発露する。
「そんでもって、燃やし尽くしちゃうしぃーーーーッッッ!!!キャーーーーーーッハハハハハァァーーーーッッ!!!」
じじゅ〜っ。ミユキらの耳に聞きなれた音が届く。それはスカラマンガの手足から聴こえてくる。
「これは…!?」
戦慄するミユキ。ラタとスクもスカラマンガの様子を見て、はじめて驚きを示す。が、クリスタトスに「落ち着いて」と諭された。
ジジジジジジ……音は、熱を感じさせるものだ。肉を焼く時、ハンダを施す時……あるいは工場から響くような、そんな音。
それはスカラマンガの手にする椅子やスカラマンガの立っている足元から、徐々に度合いを増しつつ聴こえてくる。
「パイロキネシス―――」
クリスタトスが冷笑を浮かべながらそう呟いたのをミユキは確かに聞いた。
174タイツの人:2007/01/22(月) 02:57:44 ID:/Rvl0VVW
ブロフェルドらとお揃いの灰色だった髪も今は真っ赤に変わって逆立っている。
来ていた服が内側から焼かれて燃え、無残な布切れと化して舞い、方々へ散っていく。
掴んでいた椅子のパイプは赤く変じ、彼女が握力を増すことで力なくぐにゃりと変形して、手を振るとぶちんと千切れた。
ガシャン!彼女から放たれた椅子が部屋の片隅に衝突して派手な衝撃音を立てる。タイツがそれを見て再び怯えた。
「キャハハハハハ!!これがあたしの"烈火"の由縁〜!触れただけで身体が焼け落ちるわよぉ〜!キャハハハハ!」
何が面白いのか、スカラマンガが笑い続ける。その身体からは服装が取り除かれ、もはや全裸も同然だった。
靴だけが、彼女のもたらす熱に燃えずに残っている。表面が焼け、真っ黒になり、何で出来ているのかわからない物に変わっただけだ。
ゴツ、ゴツ、と硬質な音を立てる姿は厚底ブーツを思わせる。恐らく足場が溶けるのを防ぐ為なのだろう。ミユキはそう思った。
それでも彼女の熱気は辺りに向けて噴出されている。真っ赤になった彼女の裸身を前にミユキは歯を噛み締めた。
「うげ…趣味の悪い能力ね」
現状で自分にできる精一杯のコメントを送る。ブロフェルドとは違う、不気味な力を前に身体は震えていた。
能力の発動によって露わになったスカラマンガの裸身は実にスレンダーなものだった。
無駄な凹凸はないが、魅力的な凹凸もない。いろんな意味では実に勿体ない姿をしている。
以前ブロフェルドと自分は姉妹だ、とスカラマンガは言っていた。確かに、体型はほとんど同じだ。
「胸はウチの子に分があるかもしれないわね…」
額の汗を拭いながら、迫る熱の塊を前にミユキはどう攻めていいか考えあぐねていた。
頭の片隅でサムライ男の再来も考えたが、どうせ無駄な願いだし、今のスカラマンガに刀が通じるかも怪しい。
(自力で抜け出すしかないわね…)
クリスタトスの胸に埋もれるタイツをちらりと横目で盗み見ながらもミユキはますます焦っていった。
「ホラホラホラホラ、さっきの勢いはどうしたのおばさん!?アッハハハハハハ〜ッ!」
この場においてスカラマンガだけが絶好調だった。いや、もはやこの部屋は彼女の世界と化していると言っても過言ではない。
室温はどんどん増し、真夏の空を幻視できるほどに暑くなっていく。汗が噴きだし、不快度がピークに達する。
(彼女の言ってる通り、触っただけでも大ダメージだよね…それなら!)
ミユキは周りに散らばるゴミに注目し、手始めにスカラマンガが捨てたパイプ椅子の残骸に着眼する。
スカラマンガ自身は「キャハハハハハ!」と笑い、ゆっくりとミユキに向けて歩を進める。
だが自分から襲いかかろうとはしない。あくまで相手を馬鹿にした態度をとり、ミユキの周りをウロウロするだけだ。
クリスタトスはスカラマンガのその様を「悪い癖ね…」と呆れた調子で評した。
それを知ってか知らずか、スカラマンガは笑いながら視線をミユキの身体の各所に向けて
「どこから蒸発させようかなぁ〜〜〜〜っ?」などと冗談めかしている。時折、手を伸ばすが本気で届かせる気はないようだ。
一方、ミユキは椅子が熱くないことを指先で確認するとすぐさま手に取った。
「そぉんなクズでなにしようってのォ〜〜〜?………バッカじゃないの?―――ババア!」
ミユキの抵抗の意志は鼻についたのか、突然感情が激化したスカラマンガが"本気で"手を伸ばした。
その速さは普通に人が手を出すような動きで、特別速いわけではない。ただ、接触してしまうこと自体が脅威なのだ。
ミユキはそんな彼女と距離をとりながらも、「ひっ」と短く悲鳴を上げながらパイプ椅子を勢いよく振り上げた。
175タイツの人:2007/01/22(月) 02:58:52 ID:/Rvl0VVW
ミユキが振り下ろしたパイプ椅子は、その勢いも空しくスカラマンガに軽々と受け止められてしまう。
ガシッ!とそれなりの衝撃音がしたが当の本人には大したダメージを与えられていないようだ。
触れた途端に熱が伝わる――咄嗟に椅子とスカラマンガとを引き放そうとしたミユキだがスカラマンガのほうが上手だ。
熱い掌でしっかりと椅子を掴む。見る見るうちに赤くなりながら歪む金属のパイプ。
ぎょっとしたミユキの――そのぎょっとしている間が問題だった。掴みっぱなしだった手に容赦なく熱が伝達する。
「――っっ!きゃああっ!」
苦痛に悲鳴を上げて反射的に手を離す。だが「ベリ…」と嫌な音を立てて両手の皮が剥がれた。
それほどまでに、スカラマンガのもたらす熱は強い。椅子は再びスカラマンガに放り投げられ、壁に激突してぐしゃぐしゃになった。
熱で全体が柔らかくなった椅子は簡単にひしゃげて椅子と分からぬまでに変形して地に落ちた。
「あっ…あああ…」
ミユキの戦意は手の皮と一緒にあっさり失われてしまった。腰が引けて、尻餅をついてしまう。
コンクリートの床に血が滴る。もう手に何かも持って投げつけたりといった攻撃は出来そうにない。
しかも傍には、運が悪いことに投げるのにちょうどいい大きさの物も無かった。みな、ミユキとは離れたところにある。
椅子や棚、大き目の生活ゴミ(袋詰めされてる)……手の届かないもどかしさがミユキを襲う。その手も、今は酷い有様だ。
「もう終わり〜?アハハハハハ、つまんないの〜〜〜」
手を掲げて苦痛に涙すら浮かべるミユキを前にスカラマンガがようやく険しかった目つきを緩め、余裕の笑みを浮かべる。
ミユキは痛みを前にただもう、「あああ…」と意味も無く声を漏らすだけだった。
すっかり憔悴し、スカラマンガの熱で汗を流す。本当の恐怖に身を縮めるのは実は、コレがはじめてだった。
「………なによこれ。今までのと違うじゃないのよ」
ようやく、何か呟いた。涙ながらに訴える彼女の声はしかし、あまりに小さすぎて誰にも届いていない。
もうスカラマンガは間近にまで迫っている。ミユキの視界がスカラマンガの噴き出す熱による陽炎で歪む。
そして視界のど真ん中には真っ赤に燃える小娘の裸体。大事なところを隠そうともしない彼女の、燃え上がる冷笑がある。
「もしかしてもしかして〜〜〜"イヤボーン"とか期待してないよね〜〜?」
スカラマンガがミユキの絶望に塗れた姿を嘲笑う。
イヤボーンとは…俗にヒロインなどが危機に陥った時、その一声が劇的な変化をもたらし状況を一変させる展開のことである。
「俗に言う"ありがち"ってやつねぇ…ま、彼女はここまでねぇ」
目の前の戦いとも呼べぬ場景を冷ややかに見ていたクリスタトスがスカラマンガの冗談にコメントを付けた。
「そうよね〜〜クリ姉。見てこの無様さ。キャハハハハハハハハハハ」
スカラマンガがまた高笑いをする。その笑いもまた"烈火"の如く激しく、室内に響き渡る。
ミユキはもう完全に萎えてしまって、彼女の笑みにすら「ひっ」と身を強張らせてしまう。
「おばさまもこれでやっと、雑魚戦闘員らしく、しかも"恐怖に怯えながら死ぬ"って大人気の死に様を晒せるのよねぇ〜〜〜〜!」
スカラマンガの烈火の腕(かいな)が、高々と振り上げられる……勝ち誇った彼女による、決定的なトドメの一撃。
ミユキはもう逃げることも出来そうにない。呆然とその姿を見つめる。漏らす寸前だ。
が、クリスタトスだけ様子が違った。タバコに火をつけながらこう言い放った。
同時に―――閉じられた扉の向こうからドドドドドド、という怒涛の攻めを思わせる激しい音が迫ってくる…

「いや、"ここまで"ってのは残念ながら貴女のことよ、スカラマンガ」
「―――はぁ?」
176タイツの人:2007/01/22(月) 02:59:30 ID:/Rvl0VVW
ドドドドドドドドドド!迫る音は物凄い勢いでこちらにやってくる。
テレビで見る動物のドキュメンタリー番組の動物の疾駆する音といえば分かるだろうか。
とにかく何か、途轍もない質量の存在が走る音が、来る!

「姉さんッッッッ!!」

ゴバァン!声と共に扉が跡形も無く吹き飛んだ!青白い波動と突風が一気に室内になだれ込む。

「……イヤボーン観測、と」
吹き込んだ風でくわえたばかりのタバコを飛ばされたクリスタトスがボソッと呟く。
彼女の手下の2人は流石に呆然として扉の向こうを見つめる。互いに手を取り合って互いを支えあう。
扉の向こうは眩い光を放っており、その中心…ちょうど扉があった位置の真ん中に、先の声の主のシルエットが浮かんでいた。
その姿を見てスカラマンガとミユキがほぼ同時に「げっ!」と驚きの声を上げる。
「―――スカラマンガだけでなく姉さんまで『げっ!』とはなんですか。『げっ!』とは…」
コツ、コツ、光の中から足音を響かせながら抜け出した影は、小柄な、スカラマンガと同じく若々しい年頃の女性だった。
クリスタトスと(かつての)スカラマンガと同じ灰色の、肩まで伸びた髪を手で整えながら彼女はぼやいた。
その場には場違いな制服姿。ネイビーブルーのブレザーに、淡い朱のスカート。そして黒いニーソックスと、革靴。
「ぶ、ブロフェルド!!」
ミユキの、汗と涙でぐしゃぐしゃになった格好の悪い顔の表情が見る見る明るくなる。
「あ、姉さん。明けましておめでとうございます」
ペコリ、ブロフェルドが年頃の乙女よりちょっと幼い印象の顔に笑みを浮かべて姉――ミユキに礼をした。
「え、え〜と、あけおめ…相変わらずマイペースね」
あまりにも今さらな挨拶にミユキは手の平の痛みも忘れて呆れた。確かに、彼女と前あったのは去年の暮れだ。
スカラマンガらに捕らえられている内に新年を迎えてしまったのだ。そう思うと凄く懐かしい気もしないでもない。
「!…って痛たたたたぁ〜!」
油断したミユキを掌の痛みが襲う。と、そそくさと傍に寄って来たブロフェルドがその手の惨状を見て顔色を変えた。
「まあ大変!――それっ。痛いの痛いのぉ…飛んでけ〜」
心配そうにミユキの傷だらけの両の掌を優しく手で撫でるブロフェルド。自愛に満ちた手つきは傷口に当たっても全く痛くない。
「…あのねぇ〜。気持ちはありがたいんだけどォ〜」

見る見るうちにミユキの手の皮が再生する!HPが完全に回復した!

「…って、ウソーッ!?」
「――さぁ、反撃開始です。姉さんッ!」
ブロフェルドはそう言うと拳を握って奮い立ち、呆然と流れを見ているだけだったスカラマンガと対峙した。
これまでの苦しみは何だったのか。ミユキは今度あの自称・主に会ったらこの手でくびり殺してやろうと心に誓った。
177タイツの人:2007/01/22(月) 03:00:16 ID:/Rvl0VVW
「ア、アハハハハ………ちょっと……ヤバくない〜?」
それまでから一変。まったく勢いの感じられない笑い声を立てながらスカラマンガがたじろいだ。
ブロフェルドがミユキに加勢することで、一気に旗色が悪くなったのだ。
彼女のテンションに呼応する発熱能力も次第に衰え始める。彼女が戦意を喪失すると、力も失われるのだ。
「相変わらず考えが浅いのですね。スカラマンガ。私が愛する兄姉のピンチを、察知できないとでも思ったのですか」
うろたえるスカラマンガを前に、ブロフェルドは毅然と言い放つ。ミユキを守るように前に出つつ、相手をけん制する。
彼女は敵に回れば全く手が付けられない破壊兵器と化す。だが味方に付ければ?―――それは、言うまでもないことである。
「久しぶりねぇ、ブロフェルド」
「…お姉さま」
緊張する両者を前に、新たなタバコを口にしつつクリスタトスが冷ややかに声をかける。
それに対しブロフェルドはミユキに対するものとは違った呼び方をする。
「お姉さま方は、やはり」
「…そう。あなた達を消す為に派遣されたの」
ブロフェルドはクリスタトスら一行全体の中にタイツの姿を認め、表情を険しくする。タイツはブロフェルドを不思議そうに見る。
「兄さんを――…」
「あら、赤ちゃんを前に"兄さん"だなんて、この娘ッたら…」
ニヤリ。クリスタトスがブロフェルドの言葉を遮って茶化す。笑った口元からは綺麗に揃った白い歯が覗いた。
「……。兎に角、兄さんと姉さんは返してもらいます」
努めて平静を装いながら、ブロフェルドはそう言い、ミユキが立つのを手伝う。彼女の腰は引けていたが、何とか立てる様だ。
手を貸してもらったミユキは「ありがと」と控えめに礼を言った。それにブロフェルドは軽い笑みで応える。

(超危機的状況なんですけど〜。こんなの聞いてないしぃ〜)
スカラマンガはこの後どうすべきかで一杯一杯だった。
(ぶっちゃけブロ姉になんかゼッタイ勝てっこないんだし〜)
こんな時、自分はどう身を振るべきか。股を開いたって無意味だよね?ブロ姉ってレズだっけ?…絶対違うよね。
真に迫ると冗談めいた態度もなりを潜めてしまうようだ。今度はスカラマンガの頬を汗が伝う。それは、冷や汗だが。
「こんな時は…」
スカラマンガは扉が文字通り"消滅"して、今は暗い廊下が覗く出入り口を横目で見つつ、いきなり走り出した。
脳裏にとある名家の策が思い浮かんだ気がしたがきっと気のせいだろう。とにかく彼女は走った!

「こんな時は――――逃げる!!!」
が、妹からは逃げられない。すぐさま振り向いたブロフェルドがスカラマンガの背に向けて手を掲げる。
「予測済みです。覇ッ!」
彼女の手から得体の知れない青白いオーラが発生し、スカラマンガを身体ごと掴むとそのまま反対方向に投げた。
その勢いで…クリスタトスの傍にいたラバースーツ娘の一人が巻き込まれて一緒に吹っ飛ぶ。
「あっ、スク!」
「うわあっ!」「きゃあああ…ッ」
スカラマンガと、スクと呼ばれた娘は力に振るわれるまま、コンクリの壁に叩きつけられた。
178タイツの人:2007/01/22(月) 03:01:19 ID:/Rvl0VVW
びったーん!という音と共に壁にへばり付くスカラマンガ。
「あう!」と悲鳴を上げて背中を強打するスク。
見た目の印象が全く違う2人の女は、だがしかし同じように壁に叩きつけられていた。
ミユキは唖然と、クリスタトスとタイツはボーっとその光景を見ることしか出来なかった。
しかしラバースーツコンビの片割れであるラタだけはそうはいかない。
それまでずっとクリスタトスをガードしていた彼女が、相方の危機を前に慌てて駆けつけようとしていた。
その行為を、彼女らの敬愛する『お姉さま』であり、主であるクリスタトスが片手をラタの肩に回して止める。
主の制止にラタは納得できない。目の前で仲間が苦しんでいる。普段は冷徹な彼女も仲間意識の前では情熱的だった。
「離して下さい!お姉さまッ!」
必死に足掻くラタ。スクは床に倒れて苦痛に顔を歪めている。どこを傷つけたか、ラタからは分からない。
だが彼女の懸念は、むしろ傍で倒れ伏しているスカラマンガにあった。
彼女の能力は発動すると危険極まりない。その傍に、大切な仲間を置いておく事など出来ない。そんなのは、嫌だ。
「慌てないで。…私が連れてくるわ」
可愛い子猫を制しつつも、その意を汲んだのか…珍しく真摯な口調になってクリスタトスが歩く。が、
「くぅ〜〜〜〜!!!いっっったああああぁぁぁぁぁぁぁいいいいいぃぃぃぃ!!!」
スクより一足早く持ち直したスカラマンガがなんとか立ち上がった。パラパラと砂利が落ちる。
髪は灰色に戻り、すらりとして凹凸の少ない裸身は白い肌に戻っている。
「クッソォォ〜〜〜〜!!!!マジムカつくぅぅ〜〜〜〜〜!!!!なんなのよこのインチキ難易度ォォォォ〜〜〜〜ッッ!!」
一旦戻った肌が再び熱を帯び始める。髪も逆立ち直し、怒髪天を衝く。その姿は正に烈火にして修羅の如し。
「逃げられないならぁぁぁーーーーーーー!!!!ぶっ殺コロシテヤルルルルルゥゥゥゥーーーー!!ぎゃはははははぁぁ!」
巻き舌で叫び続けるスカラマンガ。その聞くに堪えない声にブロフェルドは不愉快になって眉を寄せた。
一方、倒れたままのスクに近寄ろうとしたクリスタトスは再燃したスカラマンガを前に立ち往生する羽目になった。
慌てるラタにタイツを押し付ける。クリスタトスの後方で「きゃあ!」と声が挙がる。タイツがラタに覆いかぶさっていた。
「…洗脳による精神の退行処理は済んだわ。じゃれてるだけだから危害は加えないと思うわよ」
クリスタトスの言葉とは裏腹に、ラタはタイツに組み敷かれている。タイツとラバースーツの擦れ合う音が聴こえる。
「い、いやあっ!お姉さま!スク〜ッ!」
なんでここで貞操の危機を迎えねばならないのか……ラタは訳が分からなかった。
179タイツの人:2007/01/22(月) 03:30:17 ID:/Rvl0VVW
後方の乱痴気騒ぎじみた事態を(なるべく)無視しながら、クリスタトスがスカラマンガの元へ向かう。
「スカラマンガぁ。落ち着きなさいよぉ〜」
「うっさい!」
ゴウ、とスカラマンガの八つ当たりの熱気がクリスタトスを襲う。彼女愛用のトレンチコートが熱に当てられる。
「……だめだわこりゃ。スクだけでも――」
「寄んなババア!あっち行け!!あっちいけぇぇぇーーーーーッッ!」
「――ぐっ!」
さらに『轟!』と熱風が吹き付けられる。流石の熱気にたじろぐクリスタトス。
スカラマンガは攻撃されたことであっさり理性を引っ込め、感情だけで動く獣と変わらない姿を臆面も無く晒す。
轟々と熱量を増し、先ほど展開された熱波の世界が再現されていく。それはすぐ近くで倒れているスクには生き地獄だった。
「ああ…熱い…ッ……いやあっ……助けてぇ!お姉さまぁ!」
ようやく起き上がることが出来た彼女は熱波で喉を焼かれつつもクリスタトスに助けを請い、必死に手を伸ばす。
ラバースーツの破れた部分は肌を露出している。その皮膚にスカラマンガの熱が容赦なく浴びせかけられる。
だがクリスタトスはもう、近寄ることは出来そうもなかった。表面は焦っているが、内面は窺い知れない。
「スカラマンガ、お姉さまが困ってます」
仕方なくブロフェルドが助け舟を出した――ーつもりだったが、それは火に油を注いだだけだった。
「はあ!?バッカ!バッカじゃないノ!ダレのせいでこんな…こんッ…んっがあああああAAAHHHHHAAAaaaa!!!」
スカラマンガはより一層激昂してしまい、言ってることも支離滅裂になってきている。
遂に最高潮に達して全身が真っ赤に燃え上がる。そのまま火の玉になりそうな勢いだ。
「ちょ…アイツ、なんかエライコトになってない…」
ミユキがその尋常ならざる姿を前にしてブロフェルドの袖を引っ張る。
「彼女は一度怒るとずっとあの調子なんです。怒りが治まるまでは、荒れ狂い続けるでしょう――…」
最後に、あれでも姉妹なんですけどね、と言った彼女の顔は呆れよりむしろ、哀れみを含んでいた。
燃え上がり続けるスカラマンガが足を進め始める。そのすぐ横にスクが倒れている。
「あ…ああ……もう駄目……」
遂に体力の限界に達し、力尽きようとするスクのその一言が、スカラマンガに届き…届いてしまった。
「黙れッ!この糞がッ!」
そう吐き捨てるとスカラマンガは真っ赤な手で倒れたスクの、ラバー越しに乳首が浮かぶ大きな胸を鷲掴みにした。
途端、その熱で接触している部分から煙が立ち昇る。それは瞬時にスーツを焼き切り、彼女の胸を焼く。
「!!!!!ッッッ……きゃああああああああッ!」
耳をつんざく悲鳴に、ラタが悲鳴を上げる。が、タイツを押しのけることが出来ずにその場で空しくもがく事しかできない。
「! いやあッ!スク!スクがぁ!」
クリスタトスにより赤子同然にまで退行されたのがこの時ばかりは裏目に出た。大人のままの力でラタは無遠慮に押される。
そうしている間にも、スクはスカラマンガの八つ当たりに晒され続けていた。
180タイツの人:2007/01/22(月) 04:02:20 ID:/Rvl0VVW
物凄い熱を発する手の平が饅頭を握り潰す勢いでスクの右胸の膨らみを掴む。
そして、それはすぐに"その通り"になった。
ぐじゅっ…というよく分からない音がミユキにもはっきり聞こえた。
「あっがああ……嗚呼………」
力無く絶望の声を漏らすスク。小水を漏らすが、その黄色い流水はスカラマンガに触れることなく蒸発し、霧散する。
それすらも、今のスカラマンガを刺激するには十分だった。蒸気が僅かに彼女の鼻腔に届いただけで感情が激化した。
「くっせえええええ!!!この汚物がああああああああああッッッッ!!!」
力任せに彼女を抱え上げるスカラマンガ。見る見るうちにラバースーツが燃え尽き、全裸になるラタに、
それまで見せた氷のような印象は欠片も残っていなかった。氷は解け、溶け出る水は氷が全て水に変わるまで、止め処なく流れる。
短く切り揃えていた髪もあまりの熱にチリチリと焦げて逆立つ。涙は流れる端から、かき消えていく。
触れるだけ妬き尽くされるスカラマンガの力に、抗う術など彼女には無い。裸身が焼け焦げていく。
そして手を離したスカラマンガは"自分がすっきりする為だけに彼女を殺そう"として、声を張り上げる。
「汚物は消毒だあああああああああ―――――――がっ!?」

だが、クリスタトスがそれを許さない。彼女はスカラマンガの背に向けて片手をかざしている。
「――ハンタースネイク。敵の内部に潜り込み、内臓を食い荒らす」

「ぃいぎいいいぃぃぃぃッッッ!!?? あぎゃあああああ!!AAHHHAAAA?!?!?」
スカラマンガが、突然苦しみだした。頭を掻き毟り意味不明な叫ぶを上げ続ける。その身体から、急速に熱が冷めていく。
黒焦げ一歩手前に陥ったラクは糸が切れた人形のようにその場に倒れこむ。それを、クリスタトスが抱きかかえる。
「…悪いけどこの娘を治しておいてくれない?」
そう投げやりに言ってブロフェルドに投げて寄越した。その無残な姿を見てミユキは息を呑んだがブロフェルドは応じた。
「制御不能な悪い子は……お仕置きしないとねぇ〜」
クリスタトスは暴走するスカラマンガが苦しむ様を、とても楽しそうに笑って見ている。
スカラマンガは血走った…いや、文字通り真っ赤になった瞳で、憎悪で相手を殺そうとするかのような勢いで彼女を睨む。
「ぐっぐぐぐぐぐ……ぐ、グリズダドズゥゥ!!」
濁声で喚く彼女に対しても、クリスタトスは冷笑を崩さない。熱を浴びてボロボロになったスーツの端を持ち上げる。
「もともと…今回指名されたのは"私たち"のほう。貴女はオマケ。立場をわきまえるべきだったわねぇ…」
蛇のように舌を出す彼女。ミユキは寒気を覚えると共に、彼女が言った『ハンタースネイク』が気になった。
そして、その答えはすぐ…しかも意外な形で出る形になる。

「ぎっ!?――――…… いっ……」
それまで"烈火"のごとく燃え続けたスカラマンガの、提灯花火を思わせる最期の声と一緒に―――その首筋から答えが顔を出す。
「おいでぇ…可愛いスネイクちゃん…」
銀色に輝く人工の蛇(スネイク)が、獲物を食い荒らして彼女の喉を食い破って現れるのを、ミユキは見た。
181タイツの人:2007/01/22(月) 04:03:44 ID:/Rvl0VVW
うぐ…もう限界。タイプミスとかgdgd…寝ます。

次回はダークファルスが目を覚ますぜ!
182名無しさん@ピンキー:2007/01/22(月) 21:04:16 ID:5qQbyZ0V
うおーまた寝過ごしてライブ投下見逃したーッ
>>クレイさん
屠り女闘だと女同士容赦なくていいですね。
私も基本的には男が女をですが、たまに見ると新鮮です。
つーかジン、この野郎wwwww悪女ともヒロインともしやがってwwww

>>タイツの人さん
うわ、タイツ仮面シリーズは終始コメディタッチかと思ったら、
スカラがえぐい最期を……激GJッッ!!!111!
次回も期待してるんです!(><)
183名無しさん@ピンキー:2007/01/24(水) 18:47:11 ID:zsj0ayGp
外道なスカ姉さんに見事な散り様。GJ!
クリ様はなんかかっこよすぎて、むしろ「強敵(とも)」な立場が似合いそうな希ガス。
…もしくは俺の嫁。
184名無しさん@ピンキー:2007/01/24(水) 23:13:41 ID:4zXGkbEj
サルベージage
185名無しさん@ピンキー:2007/01/25(木) 22:32:19 ID:ecdV4Vtt
「汚物は消毒だー!」
なんかこれ見たとき指で秘孔突かれて殺されるのかとオモタ
186名無しさん@ピンキー:2007/01/26(金) 12:03:26 ID:/P/A6LY3
>165 みたいに屠られた悪の女をダシに(もしくは無視して)、
主人公やヒロインがラブでコメったりとかするシチュって、
その無碍な扱い方が哀れすぎて余計に萌えたりするんだけどどうよ?
187名無しさん@ピンキー:2007/01/26(金) 17:24:31 ID:q12dWLNJ
>>186
同意。でも007のこんな台詞が脳裏を過ぎるんだぜ。
ゴールデンアイだったか、「過激なシチュで結ばれた恋は長持ちしない」
でもそれが余計に萌え。うはwww
188名無しさん@ピンキー:2007/01/26(金) 17:44:04 ID:MwH9pV9s
映画スピードでもそうだったな。そして2で実証しやがった。
189名無しさん@ピンキー:2007/01/26(金) 21:03:55 ID:K/d2Yn6L
>>188
スピード2の主人公って前作の主人公が苦悩してて禿げてたわけじゃないんだ・・・
190名無しさん@ピンキー:2007/01/28(日) 19:47:49 ID:xu9aFsFz
悪女を描いてる漫画家や小説家の扱い方って、

1.悪い奴に騙されていただけ→改心
2.主人公(男)が女は殺せない→改心、悪男に屠られる(盾、無能は処刑など)、自殺
3.主人公(男)、女でも悪い奴にかける慈悲はない→あえなく屠られる
4.主人公(男)の仲間の女とバトル→同性ということで一切の遠慮なくぶち倒される
5.主人公(男)、同情する余地はあるが悪は見逃せない→仕方なくって感じで屠られる・捕まえられる
6.ギャグ系悪女→毎回撃退されるが、次回には懲りずに挑戦(タイムボカン、ポケモン)

大体こんなもの?他のパターン求む。
俺は、3と4が好きかな。しっかし、3は本当に貴重だと思うね。
191名無しさん@ピンキー:2007/01/28(日) 20:55:49 ID:dEpK4gFE
7.いつの間にかいなくなる(フェードアウト)
…個人的にこれが一番いやだw
192名無しさん@ピンキー:2007/01/28(日) 21:09:15 ID:xu9aFsFz
>>191
そういうのってあるよな。
ZZのイリア・パゾムなんて、いつのまにか倒されることもなく消えたし。
193名無しさん@ピンキー:2007/01/29(月) 01:08:56 ID:OD2IQVqn
8.主人公と戦っているうちに友情が芽生える→最後は共通の敵に立ち向かう
9.最初はただの悪役→いつのまにかダークヒロイン扱い
10.悪役(参謀とか)→悪側の男と恋仲に→死ぬか改心して生き延びるかのどっちか

なんかいろいろ浮かんだw
194名無しさん@ピンキー:2007/01/29(月) 10:12:39 ID:xW5DKtry
>192
イリアは生きてるよ。
ダブルフェイクに出てた。
195名無しさん@ピンキー:2007/01/30(火) 15:58:12 ID:8e6yM3KL
『ダブル・フェイク アンダー・ザ・ガンダム』は非公式ストーリーだろw
全体のノリが変わってるんで印象深かったな。
関連書籍なら松浦まさふみ氏のガンダム漫画を推すが…スレ違いなのでこの辺で。

それより新刊のヴァルキリーにやられネタあったか?
ヴァリスで敵役いたけどオチ知ってるから微妙…(親友が敵に、ってネタだし)
196195:2007/01/30(火) 16:03:05 ID:8e6yM3KL
…って、サンライズ監修で公式に盛り込まれてるだと〜っ?
197名無しさん@ピンキー:2007/01/30(火) 21:40:22 ID:akwvmvao
誰でもいい、誰か小説を・・・・・・・・禁断症状があぁ・・・・・
198名無しさん@ピンキー:2007/01/30(火) 22:34:41 ID:BpaQtwYJ
そんなときこそ「馬な時」だ!
199名無しさん@ピンキー:2007/01/30(火) 23:36:52 ID:zVR3n0TZ
「いまこそ"うまなとき"発動の時ッ!―――って、はうっ!?」
「かかったなアホがッ!」
「くっ!なんでこんなところにダイアーさんが!?」
「さあな!とりあえず犯した後で屠らせてもらうぜ!とぉっ!」
「い、いやぁーーーーっ!(逝)」
200名無しさん@ピンキー:2007/01/31(水) 07:18:19 ID:Xz7CxTOl
 バスがガス爆発する炎を、陸自のヘリに見つけて貰ったのは本当にラッキーだった。
 俺のライダースーツやピザ男は少し焦げたが、死んだ者もなく全員元気だ。
「ああちくしょう、いてぇ……」
「しっかりしなさい、男なんでしょ」
 駐屯地にいた医官のお姉さんに湿布を貼ってもらいながら、奴は半べそをかいている。
 その前で俺は白いご飯をもらい、ちょうどいい具合にほっこり焼け上がったシイタケをおかずに朝飯だ。
「うまいぞ、タイツ仮面がくれたシイタケ。ピザ男もどうだ」
「うるせえよ。おれにメシを食わそうってんなら飲み物としてマヨネーズを持ってきやがれ!」
 さすがにマヨネーズはないので、俺は幕僚長テントの方を見た。黒BDの連中が事情聴取を受けている。
 だが、ただの『武装した公務員』である自衛隊員と、何度も死線を潜り抜けた彼らでは格が違いすぎる。
 案の定、眼鏡の陸佐はバカにされまくって顔を真っ赤にしていた。
「だから、貴方達はどういう組織なんですか。それだけでも教えて頂けませんかね!」
「黙れ小僧」
「過去ログ嫁」
 連中は詰め寄られてもどこ吹く風、そっぽを向いてニヤニヤ笑い、涼しい顔でタバコを吹かす。
 陸佐もとうとうキレたのか、机をバンッと叩いて奥の手を出してきた。
「凶器準備集合罪の現行犯で装備を没収しますよ! 現行犯なら警察じゃなくても可能ですからね!」
「ヤ、ヤッウェーイ!」
「ヤーウェーイ!!!」
「アホどもめ……」
 俺は溜息をついて飯を終え、周囲を見渡した。
 枯野の中に設置された臨時の基地はあちこちにテントが立ち並び、その間を戦車や装甲車が行きかう。
「そういえば、貴方がたと同じ警察の方が来てますよ」
 医官のお姉さんがいきなり言い出したので、俺とピザ男は同時に振り返った。「はい?」
「確か室井さんという方で、今は避難者収容のテントでお貸ししたパソコンをお使いです」
「……ありがとうございます。おい、ピザ男いくぞ」
「ええっ?」
 俺とピザ男は避難者用テントに向かったが、途中で完全武装した隊員に声をかけられた。
「あ、警察から委託されたライダーの方ですね。済みませんがご同行をお願いします」
 俺の格好は貧相な裸にズボンだけだが、変身ベルトはまだ腰に巻いている。
「リモコン兵士達の電波発信源を特定しましたので、これよりヘリで突入します。犯人逮捕にご協力下さい」
 ちょっと信じられない事を言われて、俺は思わず足を止めた。
「本拠地がわかった? 今まで解らないから犯人が確保できなかったんじゃ……」
「いえ、昨夜の一時から状況が変わりました。奥多摩の山中に強い電波の反応があります」
 ゆうべといえば、俺がピザ男に叩き起こされたのが三時。その頃には邪神兵だらけだった。
 都内各地で女淫兵が邪神兵に変異し、虐殺を始めたのが二時間前とすると辻褄があう。
 連中は戦法を変えたのだろう。それか、何かトラブルが発生して止む無くといったところか。
 俺はすぐ目の前にあるテントとピザ男を見比べ、隊員に頭を下げた。
「すいません、もうちょっとだけ待って下さい。どうしてもやらなきゃいけない事があるんです」
201名無しさん@ピンキー:2007/01/31(水) 08:04:29 ID:Xz7CxTOl
「了解しました。でもそんなに長くは待てませんよ」
 再び走り出す俺に、もう息を切らしたピザ男が話しかける。
「はぁはぁ待てよはぁはぁ祐樹、どうしたんだよはぁはぁ何がそんなにはぁはぁ大事なんだ」
「ハァハァきめえ! 管理官クラスになりゃ、警察の重要ファイルにアクセスできるだろ」
「はぁはぁ……そりゃまあ、かなり使えるIDカード持ってるわな」
「それを貸してもらうんだよ!」
「ああそう……って、そんなもん簡単に貸すわけねーだろ!」
 貸してもらえた。
 ピザ男が用件を伝える間、俺がずっと耳元で「むろいさんかわいいよかわいいよむろいさん」
と言い続けてたら、室井さんは「かまンたーッ!」みたいな事言いながら凄い勢いでどっか飛んでった。
 きっと照れたのだろう。残されたのはノートPCと、警察ネット内で高位権限を持つIDカード。
「よっしゃ、おだて作戦上手くいった」
「いってねーよ、ぜんぜん上手くいってねーよ。俺どうなるんだろ。減給かな、降格かな……」
 ピザ男は鬱になって頭を抱えているが、そんな事を気にしている時間はない。
 俺は素早いブラインドタッチでデータベースを探り当てると、捜査ファイルにアクセスした。
「……やった。これだ」探し物はすぐ見つかった。
 〃違法組織ブラックレディースについて ICPOとの共同捜査最新状況〃
 素早くダウンロードして俺の自宅PCに転送し、他に目ぼしい物が無いかと探す。
 〃米田股介の身辺調査〃
 クトゥルフの身元を洗ったものだ。日常からいきなり事件に巻き込まれた俺には、これを読む権利がある。
 そう勝手に決めて開いてみて…… 俺は後悔した。
 股介は玩具工場を経営していたが、不審火で住宅と工場が全焼。妻と高齢でできた一人娘も焼け死んだ。
 粘菌を素材として使う特許も持っており、それまでは順調な人生だったのに。
 ちょうどバブルが弾けて景気がガタ落ちしている最中で、銀行は容赦しなかった。
 貸し付けていた資金もすべて回収され、股介は汚い家で一人死ぬのを待つばかりだった。
 恐らく彼はこの時点で、耐え切れぬ寂しさと失望に、静かに狂い始めていたのだろう。
 そこへ親切げに声をかけたのは救いの手ではなく、悪へのお誘いだった訳だ。
 誰か、股介に資金を出した奴がいる。奴に力を与える事で、狂った老人の夢を実現させた奴が。
 本当にふんじばって裁かれるべきなのは、そっちの方ではないのか。
「なあピザ男。俺達、今から股介を逮捕しに行くんだよな……ただのボケた爺を」
 へこみきっている俺に、うしろからピザ男が口を開いた。
「あのな、祐樹。警察の仕事ってぇのはそんなもんだ。世の中嫌になるもんばっかりさ。
何が正義かなんてのもわかんねぇ。でも少なくとも、それで助かる人もいるんだぜ」
「本当かなぁ……」
 納得できない思いを抱え、もうPCに用はないだろうと思い始めた頃、俺は妙なフォルダを見つけた。
 〃ダークキッドの出生から今日に至る記録〃
 中身は、恐らく論文であろうドでかいサイズのワードファイル、PDF、そして画像ファイル多数。
 これはすごく読みたい。めちゃくちゃ読みたい。謎に溢れる彼の事がわかるかもしれない。
 しかし本人の同意もなしに、こそこそ調べるような真似をしていいとは思えない。
 悩んだ挙句に俺は、彼のファイルを読まぬまま閲覧履歴を消去し、PCの電源を切った。
202名無しさん@ピンキー:2007/01/31(水) 10:55:43 ID:Xz7CxTOl
◆8月23日/埼玉/探索地域:ルルイエ
     坂下 祐樹
 終了条件1:マザーコンピューターの破壊
 終了条件2:事件の黒幕・安藤良子に天誅を下せ

 接地したブラックホークから飛び降り、俺達はどこの道からも続いていないトンネルに入った。
 外からではただの洞窟に見えたが、内部はコンクリートで補強されている。
「まず自分らが先行します。警察の方は後から来て下さい」
 一緒に来た自衛隊員はそう言い残し、フォーメーションを組んで突入して行った。
 すぐに変身済みの俺とピザ男も続こうとしたが、そこへもう一機のヘリが飛んできた。
 30mはある飛行高度から飛び降り、空中一回転して着地したのはダークキッドだ。
 というか、飛行中のヘリから身ひとつで飛び出す時点で彼しかいない。
「よう坂下、生きてたか」
「何とかな。そっちも元気そうで何よりだ」
 最終ステージを前にしても、別に笑うでもなく怒るでもなく、ダークキッドは普段と変わらない。
 緊張で顔が固い俺やピザ男とは対照的だ。「じゃあ……行こうか」
 闇に沈むトンネルの奥からビンビン感じる『嫌な予感』に、ガチガチになっている二人に素が一名。
 俺の脳内では今までプレイしたゲームの最悪シナリオが次々と再生され、本当は前へ進むどころではない。
「あ、坂下。お前部屋に携帯忘れてただろ。連絡つかないと困るから持ってろよ」
「ありがとう」
 あまり進みたくないのでダークキッドから手渡された携帯をいじってみると、登録が一つ増えている。
「これダークキッドの?」
「そうだ。緊急時にはいつでも呼んでくれ」
 これは恐らく警察ですら掴んでいない番号とメアドだろう。えらく貴重なものを貰ったものだ。
 と、ビクビクしながらも進む俺達の前に、ドアが二つ現れた。その前に隊員が一人。
「伝令です。この先、二方向にあるスイッチを同時に押さないと進めないようです」
「ふん、そうか」ダークキッドは俺に向き直り、こともなげに言い放った。
「坂下、ここで別れよう。俺とお前でスイッチを押すぞ」
 自衛隊……先に攻略しておいてくれるのは有難いが、それならスイッチも押しておいてくれんか。
「あのー、他の人達はどうしたんですか?」
「はっ、左通路に進んだまま帰ってきません」
 それを聞いて俺は右通路に行きたくなったが、ここは慎重に行動だ。
「ちょ、ちょっと待って。どっちがきつそうか偵察してくる」
 俺は忍び足で左通路に入ってみた。まあ何もない、当然だ。
 だが、右通路はもう少し進んだだけでやばい。この世のものと思えないものがいる。
 俺はそいつに見つからないよう足音を殺し、息もせずに戻ってきた。
「で? どっちの道がきつそうだ。俺はそっちへ行くぞ」
 余裕綽綽なダークキッドに、黙って右の道を指差す。俺のヘルメットの下の顔は真っ青だ。
「右だな、よし!」
 彼は颯爽と暗闇の通路へ消えてゆき、やがて暗闇の通路に悲鳴が響いた。
 恐らく彼が人生の中で、五本の指で数える程にも上げるかどうか分らない〃恐怖の悲鳴〃というやつが。
「うぅぅぅぅっッぎいいいぃぃやあああ信じらんねー! ス プ ー だあああぁぁああああ!!!!」
 無理もないだろう、あれは誰でも怖い。子供だったら昼間見ても卒倒すること間違いなしだ。
 とてつもなく酷い事をしたのは分かっているが、俺では勝てないのだから仕方ない。
 例えば皆の衆、RPGで強いボスへの攻撃役は強い奴に任せて他は回復役だろう。
 誰だってそーする、俺もそーする。
 彼に決定的な落ち度があるとすればそれは一つ、俺より遥かに強い事なのだ。
「すまないダークキッド、許してくれ!」
「がんばれダークキッド、負けるな僕らのヒーロー!」
 自分勝手な事を言いつつ、俺達は左の通路をひた走りに進んだ。
 しかし、これで俺の嫌な予感は実現したわけだ。
『最悪シナリオその1、強い仲間がパーティ離脱』
203名無しさん@ピンキー:2007/01/31(水) 10:57:51 ID:Xz7CxTOl
とまあ、やられがないままインターバル〜最終話突入までを投下。
*関連リンク:スプーまとめ@Wikiテイルズ
ttp://www13.atwiki.jp/supu/pages/6.html

>>199
ダイアーさん……wwwww
204名無しさん@ピンキー:2007/01/31(水) 12:05:27 ID:Q3Un7nI4
ダークキッドでも怖いモンは怖いんだなw
…いや、暗闇であの魑魅魍魎に出会ったらそりゃ怖いけど
205名無しさん@ピンキー:2007/01/31(水) 13:37:28 ID:yzzu+Cpy
邪淫兵の続きキター!って室井さんww(そういや『容疑者〜』観てないなぁ)
ダークキッド対スプーとかまた凄いカードですね。
206名無しさん@ピンキー:2007/01/31(水) 23:07:55 ID:kcxHpUBt
>>199
こいつはくせえッー!
イカのにおいがプンプンするぜッーーーッ!!w
207名無しさん@ピンキー:2007/02/01(木) 08:58:13 ID:6dkF4x9V
>>206
「うまなとき」の続編掲載決定www
208名無しさん@ピンキー:2007/02/01(木) 11:33:06 ID:QWAxl7A4
スプーって…?ググってみて大爆笑。
なるほど、あれは怖い。怖いわ〜
その他といい、ネタのタイミングが素晴らしい。
GJですた!
209名無しさん@ピンキー:2007/02/01(木) 12:58:55 ID:6dkF4x9V
>>208
「ヤーウェーイ少年」でググってみても、幸せになれるよww
210名無しさん@ピンキー:2007/02/01(木) 21:28:11 ID:+vv3LUHz
エロ屠り系の話が少なくなってるのが寂しい。
作家さん、忙しいんだろうナ。。
211タイツの人:2007/02/04(日) 02:35:45 ID:hSzRgP0v
自身の発した熱の残滓と傷口より漏れ出る多量の血液で裸身を朱で彩った女が前のめりに倒れこむ…
血をブチ撒けながら激しく床に叩きつけられたその肢体は急速に熱を失っていき、ただの血塗れの全裸死体と化していく。
眼前で無残な死を遂げらスカラマンガの姿を見て、ミユキは完全に浮き足立ってしまった。
「な、なんなのよあれ…」
視線が死体とクリスタトスの手元を行き来する。彼女の白い手首に、血に濡れた銀色の何かが巻きつく。
それは生き物のように蠢き、蛇に似た細長い形をしている。
"ハンタースネイク"と呼ばれた"それ"の正体はクリスタトスのコートの袖口から現れた武器だ。
ブロフェルドが顔をしかめる。ミユキとは対照的に動揺は少なく、"お姉さま"のやり方に憤っている。
「暗器ですか。相変わらずえげつないですね、お姉さま」
「貴女の技に比べれば可愛いモンじゃないのん?」
からかう様に、嘲笑う様に、クリスタトスは艶めかしい声音で上目遣いに"可愛い妹"を見つめる。
その間に鉄の蛇はするすると彼女の腕を伝いコートの袖の中に隠れていってしまう。
蛇が這った跡にはスカラマンガの血が付着した。クリスタトスはそれを舌で舐め取る。
その様を見てミユキは嫌悪感を抱いて「うげぇ…」と言いながら青ざめた表情でベロを出した。
ブロフェルドは眼下で倒れている瀕死の女――スクに手を当て、先ほどと同じ"おまじない"を施す。
ラバースーツはほとんど焼失し裸同然のスクはあちこちに火傷を負い、片方の乳房を潰され息も絶え絶えだ。
どう見ても手遅れだが、ブロフェルドに癒しの力があることをミユキはついさっき体験して知っている。
すると、そのブロフェルドが何やらボソッと呟いた。
「…ベホマ」
「は?」
聞きなれた単語に反応して反射的にそちらを様子見たミユキが青白いままで間抜けな顔を作る。
その目の前で癒しの光が瞬き、傷ついたスクの身体はあっという間に元どおりに直った。
「――服まで元に戻ってる!?」
パチリと目を覚ましたスクは血色の良い顔で体のあちこちを手で触って点検している。
その桃色の唇から「え?…え?……あれ?」などと戸惑いの声が時折もれる。どうやら調子はいいようだ。
やがて彼女は立ち上がって見せると、ブロフェルドに向き直って無言で深々と頭を下げ感謝の意を示すと、
"敬愛するお姉さま"の元へ小走りで戻っていった。
「…ご苦労様」
事の一部始終を見届けて、スクが傍に戻るとともに、クリスタトスが労いの言葉をかけてきた。

「嗚呼…スク、良かった…って、助けてー!」
部屋の片隅ではさっきからずっとタイツ・ザ・ベイビーに犯され続けていたラタの姿があった。
212名無しさん@ピンキー:2007/02/04(日) 02:57:41 ID:hSzRgP0v
「ひいいいぃぃ〜っ!」
ラバースーツ2人組み娘の片割れ・ラタはクリスタトスにタイツを寄越されてからずっと組み敷かれていた。
ご自慢の服はあちこち引っ張られて伸び伸びになり、限界に達して破れた部分からは白い素肌が露わになっている。
特に胸や腕、太股の辺りが集中的に狙われたようだ。タイツは洗脳で赤子並になっても"やる事はやる"男だった。
しかも理性とかタガとか、正確な判断とか受け狙いナッシングの『素』。いや、本能の赴くままの姿を晒している。
暴走初号機よろしく、四つん這いで涎を垂らして(コレは赤子化によるところが大きいのだが)執拗にラタに迫る。
ラタは『愛するお姉さま』を守るために日夜身体を鍛えているのだが、全く抗いきれていない有様だ。
もがこうとしてもタイツの強硬な拘束の前には無力に等しく、タイツ越しに突き出される舌でむき出しの乳首を弄ばれる。
「あぅっ!」と迂闊にも感じてしまう頬を高潮させるラタ。
(こんなにも嫌なのに…悔しいッ!)
そんなことを頭で考えながらも、体は素直にビクビクッと強張る。完全に"女"の身体になっている。
流石に見かねたミユキがクリスタトスに注意を促す。この際、相手が自分の命を狙っている事は隅に置いておく。
「ちょっと〜、止めなさいよアレ」
遠回しに『自分は近づきたくない』という意思表示を見せつつ顎でタイツ&ラタを示してみせる。
だが彼女は動かなかった。全快したスクは気が気でない様子で相棒を見つめている。
「お、お姉さま〜」と上目遣いに懇願するのが精一杯だ。
「―――ふぅ、仕方ないわねぇ…ボウヤ、その辺でお止めなさい」
その場を動かず、子供をあやす様なやんわりとした口調でタイツを注意するクリスタトス。だが、タイツは全く相手にしない。
止めるどころか。前戯に飽きた、と言った感じでラタの腰を持ち上げて"本番"に入ろうとまでしている。
既にタイツの股間からは"まら"が姿を現している。もはや8割がた素肌を露出する羽目に陥っているラタが小声で悲鳴を上げる。
「ひ、ひぃ…」――それまでで喘ぎ疲れたのか、その拒絶の声には張りがなく、くたびれてしまっていた。
このままでは拙い。愛する子猫の操の危機―――クリスタトスは今度こそタイツに近寄り、その肩に手をやろうとして…
『 ガ ブ ッ !』…と思い切り噛みつかれた。
「げっ!」クリスタトスの氷のように冷たくも端正な顔立ちが一瞬歪み、その口から奇妙な声が短く漏れた。
がっちりと噛まれたものの歯は立てられなかったのか、漫画で見るような葉型が手の両面にしっかり跡になって残る程度で済んだが、
「な、なんで言うこと聞かないのん!?」
彼女にとってはそっちのほうがショックだった。退行処理は行き過ぎたかもしれない。だが制御不能、とは?
これでは洗脳した意味ないじゃん!
「ばぶっぶっぶ♪」
そんなクリスタトスの心情を知ってか知らずか、タイツは何時にも増して不気味な笑みを浮かべ、ラタに視線を戻した。
213名無しさん@ピンキー:2007/02/04(日) 03:20:53 ID:hSzRgP0v
「ちょっ……アンタ、全然駄目じゃないの!」
汗を垂らすクリスタトスを見てミユキが駄目出しをする。ブロフェルドは額に手の平を当てて「あちゃ〜」と呆れるポーズをとった。
「も、もう我慢できないっ!御免なさい!お姉さまっ!」
遂に我慢メータが限界に達してしまったスクがタイツの隙だらけ(に見える)背に特攻した。
クリスタトスは彼女の行動を何となく予期できていたようで止めようとはしなかった。顔には既に諦観が色濃く出ている。
「ラタを離せ、こんの変た――(ゲシッ!)――きゃあ〜っ!」
唸りを上げて飛びかかったスクだったがタイツは振り返ることなく右腕を一閃させ、スクの腹を打って彼女を退かせた。
その無遠慮な一撃はスクの胸と臍の間辺りをラリアート気味に打ち、その衝撃のあまり壁際まで吹っ飛んだ彼女は一瞬息が詰まった。
「うげっ、ぐぁ〜…」
女子らしからぬ聞き苦しい悲鳴を上げ涙目になるスクに、しかしタイツはやはり一瞥もくれることなくラタを弄ぶ。
「あっ!す、スク〜〜!いっ!いやあああ!やめてェ!」
相棒を吹っ飛ばされたショックで力を振り絞ったのか、幾分か先程より音量の出た悲鳴はしかし、タイツの太い指で塞がれる。
「ん!!むぐぅ〜〜〜ッ!?」
タイツは彼女をやかましく思ったのだろう。口を片手で塞いで、身体をより密着させる形をとる。
ずっしりとしたいやらしい体重がラタを押しつぶす。暑苦しくて汗臭い実に不快極まりない重圧がラタの胸や腿を押す。
容赦なく進行――侵攻するタイツ。それをみてミユキとブロフェルドが顔を見合わせる。
「え〜っと、どうしよっかコレ」
「とりあえず、見守るしかないようです」
呆れ気味のミユキと違って、ブロフェルドは既に自然体に戻っている。平気な様子でタイツの行動を観察している。
その間にもラタは健気な抵抗を試みてはタイツの一挙動でより強く縛られる結果になる、という流れを繰り返している。
ミユキら2人からはタイツのいつも通りの分厚い背中(やや猫背気味)とラタの丸出しの尻と太股がよく見える。
5秒ほどの沈黙の後、ミユキが話を続ける。
「やっぱり?でも、逃げるチャンスじゃない?」
「ボスキャラからは逃げられません」
「分かんないよ?8回逃げたら会心の一撃出し放題とか、逃げてる途中で思わぬ逆転の策が思い浮かぶとか…」
一連の流れを見飽きて、いい加減帰りたくなってきた彼女は適当なことを口走る。すでに口調からして緊張感がない。
ブロフェルドはそんな姉(と思ってる女性)を『仕方ないですね』といった目で睨みながらこう言った。
「……。姉さんは兄さんの活躍の場を見逃そうと言うのですか?」
それはミユキからすればとても馬鹿げた話である。即座に彼女は「はぁ?」というプロセスをすっ飛ばして猛抗議に移る。
「見たくないわよッ!」

戦力としては頼りないのだが…ことツッコミの速さに関してはミユキは優秀だった。
214名無しさん@ピンキー:2007/02/04(日) 03:44:09 ID:hSzRgP0v
「ぶっぶば〜♪ぶっぶば〜♪ぶっぶぶっぶばぁ〜♪」
よく分からないが奇妙極まりない調子っ外れな鼻歌(?)を口ずさみながらタイツがブツをラタの最重要機密に摺り寄せる。
逃れ得ぬ脅威と苦痛に直面して、脱力すら覚えつつそれでもラタはその場でもがき続ける。
だが恐怖や興奮から、その中は既に少しずつではあるが濡れ始めていた。この状況で、感じてきているのだ。
「ひぃっ!いやあああ……」などと拒絶の声を懸命に張り上げるも、タイツの魅力(魔力)に憑かれつつある彼女がそこにいる。
その光景に、ミユキは既視感を覚えた。
「そういや採掘場で氷雪女を犯してる時、彼女も似た感じだったわねぇ」
思わず考えがそのまま口に出たミユキ。ちょっと前の"あの事件"でタイツとやり合った再生怪人(?)は、
確かに自らタイツを受け入れエクスタシーに身を溶かしていった…ように見えないこともなかった気がしないでもないが。う〜ん。
「どっちなんですか姉さん」
「え!?…あ、あははは。また口に出てた?」
「いえ、顔に出てました。それも露骨に」
微笑んだ表情でブロフェルドがそう告げる。彼女から見たミユキの顔は曖昧な思案顔になっていた。
「あ、そう?あははははは…はぁー。」
ホンのチョット疲れてしまって語尾の辺りで溜め息が出たミユキ。自分の浅はかさを再認識した。
「ぶっぶぶっぶ〜〜〜ぶおおぉぉぉ〜〜♪ばっばぶぶ〜〜ぅぅ♪」
タイツは絶好調である。いつもなら次々に狂言(決め台詞)を連発し読者を引かせる彼だが、全ての言語が赤ちゃん言葉に置換される。
そうして、遂にその狂気――じゃなくて凶器がラタの大事に扱っていた割れ目にIN!
「――って、ひぎぃやああぁぁあぁ!!」
一気に貫かれて、間髪入れず前後され小刻みに中を漁られる!速やかに、迅速に、急速に、神速で展開される膣内への暴力!
「ぶぶぶぶぶぶぶぅぅぅぅ〜〜〜♪」
頭は幼児以下だが、元より獣じみた陵辱を行うタイツの性根は事此処に至っても何一つ変わらない。
極悪にして苛烈。非人道的にして偏愛的。下半身全体で生み出される淫猥な動きは原始的でありながら、常に新しい響きをもたらす…
「訳が分かりません」
ブロフェルドが誰に言うでもなく一人呟く。それはその場の誰の耳にも届くことなく空気に溶けていく。
クリスタトスはそのタイツの激しさに思わず口にしたタバコを落とし、靴で踏みつけていた。スクはまだ苦痛から立ち直っていない。
「ひぎっ!いぎっ!痛っ!あっ!あっ!」
ずんずんずんずんずんずんずんずん………ぱん!ぱん!ぱん!ぱん!ぱん!ぱん!
タイツとラタの接合部から重低音と炸裂音が交互に飛び交う。肉同士がぶつかり合い、愛し合う音。戦いの協奏曲。
「って、これはレイプじゃないのッ!いい加減にしろっ!」
今度はミユキが突っ込む。でも断る。
何故なら、タイツの底力はこれから発揮されようとしているのだから――…
215名無しさん@ピンキー:2007/02/04(日) 04:15:47 ID:hSzRgP0v
ラタは最早、完全に全裸だった、辛うじて残骸の如くぶら下がるラバースーツも、タイツの陵辱のなかで取り除かれる。
そして遂に綺麗な白い肢体が完璧な形で部屋に晒される隠すもののなくなったその美を、タイツは容赦なく貪る。
仰向けになっているラタの両太股の付け根をそれぞれの手でしっかり掴んで持ち上げ、彼女を半ば逆さまにする形で抑える。
膝の辺りで彼女の腰を支え、彼女自身をより大きく開かせる為に姿勢を制御する。
それは赤子同然の脳では思い付きもしないし出来ないであろう妙技。
ラタは無様に身体をおっぴろげ、その媚態をタイツの前に差し出している。その姿に登場時の面影はない。
「ぶばばばっばばばっばっばっば〜〜〜!!!!ばばばばっばっばっぁぁぁ〜♪」
ミユキは『何言ってんのか分かんないわよ!』と言いたくて仕方のない様子だったが無駄っぽいので控えた。
もう傍観しかない。そして大体この後彼女がどうなるかなんとなく想像がついて、哀れに思えてきた。だが止めない。面倒だし。
ずん!ぱん!ずん!ぱん!ずん!ずん!ずん!ぱん!ずん!ぱぱん!ずん!ずずん!ぱん!ぱん!ぱ!ぱん!ず!ぱん!
タイツのもたらす超速のピストン運動はラタを犯し尽くしていく。既に思考すら「きもちいい?」といった有様の彼女に、
抗う手などあろう筈もない。いや、ラタはもう自分から求めて止まないかの如く、タイツの要求に応じ続ける!
「あは!あっ!あぎゃっ!こ、壊れちゃううううぅぅうぅ!!あっははははっはっはっは!はあっ!」
その顔は恍惚一色に成り果てている。いやらしく舌を出して下唇を嘗めている動作は彼女の癖なのか。
目はトロンとして正気が窺い知れない淡い色をしている。耳もこれ以上変わらないのでは?と思えるほど真っ赤に変じている。
その耳たぶもタイツの口内でと赤い舌で遊び倒される。レロレロと気味の悪い音が立つ。彼の、熱い涎が頬にかかる。
それなりにちゃんと膨らんでいる胸はぶるんぶるんと震える。疲れを知らないその振動がまた、堪らなく扇情的だ。
だがタイツは手を離してその乳房を揉みしごく手には出ない。あくまでメインディッシュは今の位置、だ。
ずんずんずんずんずんずんずんずん……もう何度、そのしごきが繰り返されたろう。床に当たる背や尻は擦れて赤くなっている。
「あっは!痛い!いたぁい!!あん!あん!あん!も…だ、だ、だらめぇぇぇ〜〜!!!い、い、いっちゃううぅぅぅうぅ!!」
そう言いながらもすでに彼女の壷からは愛液がだらしなく漏れ出ている。とろりとした蜂蜜のように滑るそれがタイツを濡らす。
「ぶぅおー!ぶぅおお〜〜っ!」
それを見ているかどうか、タイツは不気味な咆哮を上げ、天井越しに天を見上げる!
その顔は今からこの思考の恍惚感を何かに捧げんとでもするかの如く―――そして……その眼がサンライトイエローの輝きを放つ!
「ぎにゅううぅぅぅあああぁぁぁぁぁ〜〜〜〜〜ッッッ!!!!!」
「い、いやあああああ!!い、イク!いぃ……死んぢゃ……あ”あ”あ”ああああああぁぁぁぁぁーーーーー……ッッ!!」
そして立て続けにタイツ自慢の男根が眩い光を放ち始める!!さらにラタの身体もその接触した点から光り始める!
輝きは彼女の身体をヒビが走るかのようにして伝う。否、正に彼女の身体は割れようとしていた。
頂点に達した恍惚と達成感と満足感、快感、愉悦、全てに満たされてラタは輝きに侵食されて消えていく。
ミユキもブロフェルドも、クリスタトスもスクもその光景に目を奪われる。彼女達の眼前でタイツが"再誕"するッ!

「うおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉッッッ!!!」
「ああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

バァーンッ!!全身に走った光のヒビが力を解き放ち、ラタは光の粒子となって金色に輝きながら逝った。
その中に――"生け贄"を喰らった男が、再誕を果たした真っ白なタイツに身を包んだ正義の味方が静かに立っている。

『その者、白きタイツを纏いて金色の塵芥に降り立つべし―――ッ!イェッフゥ!』

タイツ仮面、新生―――
216名無しさん@ピンキー:2007/02/04(日) 17:41:12 ID:SZamOuRH
おバカ展開でマジ死にとか最高じゃないか
タイツ氏のこの情熱が少しでもいいから欲しい…!
217名無しさん@ピンキー:2007/02/04(日) 20:07:00 ID:y0vf2gH5
タイツ仮面はじまったなwww
俺もタイツ仮面の勇気と行動力と性欲が欲しス。
218名無しさん@ピンキー:2007/02/04(日) 23:16:31 ID:luFqJZ4w
久々に爽快なエロパロ悪女屠りキターーーーー

展開萌え・いや燃え!
219名無しさん@ピンキー:2007/02/05(月) 02:22:56 ID:WDI0j+yY
スクのベホマに萎えたが、ラタが逝って勃ったw



今月のフラッパーのBRAVE10とかいうイケメン真田十勇士モノに
敵側として着物を着崩した肌も露わな爆乳美女が出てきて、味方側のお屋敷に仲間(野郎)とともに侵入、
扇情的に肌をみせつけながら体術で戦うのだが、
味方側の即・殺とかほざく物騒な輩に、罠を張り巡らしてあるっぽい竹林に追い詰められていた。

そこで終わってて次に期待って感じ。
ただ、まだ序盤っぽいので
展開としては「覚えてなさいよ」って感じで逃げ帰る可能性高い気がする。
そのままエロくおっぱいなんかを切り裂かれて屠られてくれたら最高なんだが。


220名無しさん@ピンキー:2007/02/05(月) 02:44:25 ID:WDI0j+yY
追加。ごめん、読んだの二月号だから今日だともう三月号になっちゃってるかも(五日発売の雑誌)……
ちなみにこの作者、戦国時代だから女キャラは全員ノーパン主義でいくと宣言している。
え、何もつけてない?くらいキワドイ場面も敵女いくつかあった。
221名無しさん@ピンキー:2007/02/05(月) 09:01:13 ID:8d8v6azZ
サルベージあげ
222名無しさん@ピンキー:2007/02/05(月) 14:51:17 ID:h6tDI8xA
>>220
竹林と言えばおもいだす。
某ヒロイン二人組陵辱アニメの悪女さんが股間から串刺し……ww
でも普通の雑誌じゃまずないな。
223名無しさん@ピンキー:2007/02/05(月) 19:51:06 ID:BqSZSXq8
あるエロ動画サイトで、手下女二人を引き連れた単なるマッチョワカメ頭の自称悪の魔王だかが、
敵対するゴスロリ悪魔っ娘をリョウジョークして結果この世を手に入れましたーみたいな月並み作品を見たが、
そこから妄想。

逆にゴスロリ悪魔っ娘がまず手下女二人を触手やらジュウカーンやらでエロ責め、
アヘアヘ言って戦闘不能になってる二人を尻目にワカメマッチョへ
「いつまで偽りの姿をしているつもりなのかしら?」
と冷笑、歯噛みしたマッチョは手下女二人を吸収し(当然その際二人は無様に哀願と悲鳴を上げつつ吸収)
あーら不思議、ボンバボーンな悪魔おねいさんになって自信満々悪魔っ娘を迎え撃つもボコボコにされ、
最後は牛チチをブルンブルンさせつつ悪魔っ娘と自分を仇と狙う女退魔師にリョウジョークと暴行の限りを尽くされて、
悲鳴と哀願とあらゆる液体を垂れ流し、手下以上に無様な屠られ様をさらす…なんての。

何処かでこれやってくれたら自分的には神作品なんだけど、世間一般には需要ないだろな。
長文&流れ豚切りですまん。
224名無しさん@ピンキー:2007/02/06(火) 00:43:23 ID:6A4ZZDfz
>>223
おまえさんが何を求めてるのか今一つ伝わってこないな。
もしかして好きなネタがフルセット入ってるとか?
225名無しさん@ピンキー:2007/02/06(火) 01:11:51 ID:qo+NRsyX
>>223
把握。

悪のマッチョ魔王(アスガルドのブリガン様みたいなの)と下僕の女悪魔×2(適当)!
その前にゴスロリ悪魔っ娘が立ちはだかる。胸など知らぬ。通じぬ。
ガキと侮る3人組だが、僕の2人にロリっ娘の股間より出でたる触手が襲い来る!
しかも豚やら犬やら召還されてたちまち二人は獣姦&リンカーン!
「正体を現せ!筋肉ダルマ!」とロリが言い放つとマッチョ魔王は一瞬でムチムチの牛乳娘に変身。
その際に女悪魔2人組は「お助け〜」と悲鳴を上げつつ魔王に喰われる。
「貴様!よくも我が部下を!この○トレイツォ容赦せんッ!」
「自分で吸収したんじゃんよぅ〜」
その後、なんだかんだでメメタァされる牛乳("ぎゅうにゅう"ではない)魔王。
ロリが生やした魔界の巨根に貫かれながら命乞い。でも断る。あえなくイキながら憤死!

簡単(?)に書くと――こんな感じ?
226223:2007/02/06(火) 01:44:09 ID:zGLTN/C5
うん、大体そんな感じ。
本当に自分的萌えシュチュ
「魔界もの」「ロリがおねいさん屠り」「複数悪女が外道な方法でリョウジョーク」
「ボスに裏切られる手下」「マッチョの正体実は美女」そして何より「無様な悪美女の最期」と、
全部突っ込んでそのまま書きこんだので、
時間を置いて読み直してみたら本当に分かりづらい文だった。
迷惑かけてすまん。
227名無しさん@ピンキー:2007/02/06(火) 17:36:07 ID:SS+NCXt2
フラッパー三月号、BRAVE10は爆乳着物美女が出て来さえしなかったけど、
久々にアトリ抄でヤラレが。雪女が刀にお腹を串刺しにされて逝ってた。
露出度が低いのがあれだったが良物件かも。
228名無しさん@ピンキー:2007/02/06(火) 20:32:32 ID:/hHyURyx
付近の書店を回った結果、ヴァルキリー>フラッパー=0だった俺が帰宅してきましたよ。
つーかマジで見つからないw
229名無しさん@ピンキー:2007/02/09(金) 00:47:58 ID:TrApum3V
2ちゃん検索で「おんなせんし」と打って変換して検索してここに来るのだが、
ときどき『女戦死』と変換されるから困るww
230名無しさん@ピンキー:2007/02/09(金) 03:17:12 ID:0vHJ83RM
オートコンプリート使ってないの?
しかし残念。
『女 戦死』
期待したんだけど無かった。
231名無しさん@ピンキー:2007/02/09(金) 03:29:04 ID:MRkDRWEV
>>229
Janeをインストールしなせぇ、タダだから。
スレをタブで覚えといてくれるし、使いやすい。

おまいら様、もっとお勧めなブラウザない?
232名無しさん@ピンキー:2007/02/09(金) 03:37:31 ID:diY6rLa1
ギコナビしか使ったことないが、特に不満はないな。
三年くらい使ってるが、どんどん改善されて今では使い心地の悪さは感じない。

俺はギコナビの検索で悪の女っていれたりしてる。Hスレも一気に出てくるし。
で、二ヶ月にいっぺん悪女系スレがありそうな板で悪とか敵とかいれて新しいスレ立ってないか探してるw
233名無しさん@ピンキー:2007/02/10(土) 21:22:44 ID:feQBGE7+
なるほど、ギコナビかなり良くなってるのか。d
234タイツの人:2007/02/12(月) 17:56:51 ID:ZDmVl8dp
コンクリートの灰色一色で彩られた殺風景な室内に金粉が舞い散る。
それは絶頂に達して逝ったラバースーツ娘のラタの残骸だ。彼女はタイツの超自然的パワーでこの世を去った。
彼女の名残の中心で白きタイツに身を包んだ体格のいい男が高笑いを放つ。タイツ仮面だ。
「ばーっはっはっは!久々にまともな台詞を吐けるのは気持ちがいいぜ!公然猥褻ッ!粉飾決算ッ!」
台詞の最後に意味も無く四字熟語を付加しつつ、彼は絶好調を絵に描いたかのような仁王立ちで叫びまくる。
それまで赤子同然というか幼児対抗していた人間と同一人物とは思え…なくもない。
「…復活しやがった」
本来なら喜ぶべきこの事態に、しかしミユキは呆れ果てていた。
(まぁ、こいつに何が起ころうと今更驚くこともないんだけどね、実際…)
隣でミユキの妹兼タイツの妹(すべて自称)のブロフェルドが目を輝かせている。感動しているのか?
「兄さんが戻ってこられた、いえ、それ以上の存在に…」
うわ言のように呟くその姿にミユキは「馬鹿が大馬鹿になったようなもん?」と口に出しそうになったが、飲みこんだ。
クリスタトスはボーッと目の前の惨事(子猫を喪った彼女からすれば悲劇だ)をタバコを吸いなおしながら眺めている。
「予想外だわ〜」などとぼやいているが、他人事でないだけに顔は真剣になっている。
で、ただ一人、取り乱している娘がいる。スクだ。彼女だけは仲間の死に涙を流していた。
ショックでガクガクと震える顎を抑えられず。ようやく「そ、そんな…」という声が出た。
せっかく自分がこうして回復したのに、今度は仲間が逝ってしまった…お姉さまは何故助けてくれなかったのか。
徐々に奮い立つ敵愾心。先ほどから流されっぱなしだったが、流石に我慢も限界に来ている。
そもそも、なんだこのふざけた展開は。自分たちなど――完全に場違いではないか!
カラン。絶望の淵に立つ彼女は不意に、足元に何かが当たったのに気づいた。振り返ってみると、その正体はナイフだった。
よく見ると、それはラタのものだ。スクは咄嗟に自分の物と合わせて即席の二刀流を成して立ち上がった。
そして果物ナイフとコンバットナイフの二刀で狂犬の如く相手を噛み殺さんと疾駆する。
「仲間の仇ぃぃーっ!」
ありがちな雄叫びを上げて果敢に攻め入る。だがいつの間にかタイツに見つめられていた。そのタイツ面が笑みを形作る。
はっとなるスク。だが遅すぎた。警戒して構え直す前にタイツがこちらを向いて飛び上がってきていた。
その高さは、ちょうど彼の股間がスクの顔の辺りに位置するくらいまである。そして叫ぶタイツ。
「ならば代わりにもっと丈夫な人生のパートナーを授けてくれるわ〜ッ」
その罵声と同時に勢い余ってタイツに突っ込んだスク。弾力のあるキモチワルイ感覚が彼女を襲う!
「うわ、モロだわ…」
ミユキも疲労困憊してきた。無論、タイツの奇行にどうこうするつもりなどさらさら無い。
「早く帰りたいなぁ…」
235名無しさん@ピンキー:2007/02/12(月) 17:57:30 ID:ZDmVl8dp
「んぶっ!?」
思い切りタイツの股間とKISSしてしまったスク。そのまま二人は絡み合うように倒れ込む。
だがタイツはそれを許さない。おもむろに衣装をずらし、自慢のシスターレイを露出!…って、
「きゃあああああああ!!」
聞くのも痛々しい喚声が響き渡る!もちろんこれはスクのものだ。彼女の頭の中はゴチャゴチャになった。
「咥えやがれ〜ッ!」
もはや正義の味方らしい所の片鱗も感じさせない強姦魔タイツ仮面!どうみても犯罪だが誰も止めない。
ミユキは視線を逸らして焦れったく待ち構え、ブロフェルドは瞬きも忘れてタイツの活躍を目に焼きつけようと凝視、
クリスタトスは自身の咥えたタバコから上がる煙越しにタイツとスクをじ〜っと見ている。
「――ってお姉さま助けてー!……むぐっ?!」
叫ぶあまり大口を開けたスクの口の中に向けてタイツのデスラー砲が容赦なく突っ込まれる!防ぐ間も無くそれを受けるスク…
「…残念だけど、今回は自分で頑張ってねぇ」
必死に助けを求める子猫に対しクリスタトスは何故か突き放すような態度をとった。ミユキは不審に思ったが追求は避ける。
仕方なく"お姉さま"の支持にしたがうスク。口内に"侵入"した異物に興奮してラバースーツ越しに乳首が浮き上がる…
「言っておくが歯を立てたって…」
ガキンッ! 「んぐがッ!」
「――――無駄だぜ、と言いたかったが遅かったようだなぁ」
意を決して顎に力を込めたスクの反撃は空しくも弾かれた。思わぬ衝撃に目を真ん丸にするスク。目に涙が浮かぶ…
歯は無事だろうか?そんなことを心配した直後、タイツがイチモツを動かし始めた。奉仕しろ、ということらしい。
腕を動かそうにもタイツはいつの間には太い足で彼女の両腕を固めている。ギリギリと締め付けられて得物を取り落とした。
上から強力に押さえつけられるせいで足は力尽きて正座に近い感じで座る羽目になる。もう身動きは取れそうもなかった。
「悪いが動きは封じさせてもらうぜ。使えるのはもう顔だけ、だな。まあ、歯はもう使わないほうが身のためだと思うがな」
自慢げに、かつ余裕綽々といった風情でタイツが言い放つ。さして興奮しているように見えないのに、その下部は怒張している。
スクの口内で力強く脈打つビッグコアは彼女に「早くしろ」と言っているように思えるほど激しく震える。
その様に彼女は恐れおののきつつ、タイツの顔を見上げた。タイツ越しに嫌らしい笑みを浮かべているのがハッキリと分かる。
「くっくっく…不思議がってるな。俺のパニッシャーは俺の意思に反してみなぎることもある!」
そう言ってスクの頭をがっしと鷲掴み、自らピストン運動を強要し始めた。もう待てないぜ!ということらしい。
短く切り揃えられていたスクの髪が乱暴に掴むタイツの手で雑に乱れる。手はしっかりと頭に固定され逃れられそうもない。
ついでに上半身も腕をタイツに極められつつも激しく前後する。その反動で胸が揺れる。そのせいか下半身も興奮する…
もうどうしていいか分からずクリスタトスを見つめようと試みるも、視界はタイツの暑苦しいボディーでいっぱいだった。
スクの口内でマクロスが暴れる。時折、喉に達しそうになってむせる。だが彼は強制奉仕の中止を断固として許さない!

さて、先ほどから呼び名がコロコロ変わっているブツ…言うまでもないコトかも知れないが、全て『タイツのチ○ポ』の別名である。
「こいつフェラ下手糞だな〜。俺のゴリアテが萎えちゃうじゃないか」
「むっばごぐばんでがいごんっ!(やったことなんてないもんッ!)」
236名無しさん@ピンキー:2007/02/12(月) 17:59:17 ID:ZDmVl8dp
じゅっぽじゅっぽじゅっぽじゅっぽ…
「むぐぐ、むぐぐぐふんぐぐぐぐ〜〜〜〜〜〜ッッ!!」
完全にいいように弄ばれているスク。女戦闘員としての誇りとか尊厳など、色んな物がヨダレとともに次々に零れ落ちていく。
涙を流していたがタイツの動きが増すごとに暇が無くなり、枯れ果てる前に中断した。それでも目は潤んでいる。
スクがヨダレを垂らすせいでそれが潤滑油の役割を果たし、徐々にスムーズに繰り返されるようになる人力ピストン運動。
タイツもスクもだんだん息が荒くなってきていた。特に彼女の息遣いはタイツの獅子砲に直接かかる。
そのせいでまた、将軍砲が感じてしまい結果的にタイツの興奮促進に繋がってしまっていた。ぬふぅ。
「うむ。よい塩梅じゃ…」
急にオッサン臭いコメントを吐く正義の味方・タイツ仮面…姿勢を正してスクへの拘束を緩める。
多少余裕が出たスクだったが得物は気づけば手の届かない辺りまで転がっていってしまっていた。
なんとかタイツを跳ね飛ばせないか、と考える。その思惑も次のタイツの台詞で飛ぶことになる。
「ではそろそろ貪るとしよう」
「べっ(えっ)?」
"貪る"?その意味を図りかねた彼女の頭を、改めてしっかり掴むタイツ。その目に爛々とした狂気(!?)が宿る!
次の瞬間、「ふんぬ!」とタイツが力みながらスクの頭を後ろに引かせ…直後に思い切り引き寄せた!ズボッ!
「むぐぐぶぶッ!!」言葉にならぬ悲鳴を上げるスク。口内のオメガブーストは一気に喉を突き、強烈な衝撃を与える。
そのショックでスクは意識が遠のいて白めになり、後ろに倒れそうになる。それもタイツによって阻まれる。
体中が脱力して、タイツのごつい手で固定された頭だけが今の座った姿勢を保たせている。
タイツはそれまでより一層激しい動きをスクの喉に要求する。
がっくんがっくんがっくんがっくん!じゅっぽ!じゅっぽ!じゅっぽ!じゅっぽ!
音も更に激しさを増す。スクは既に気絶しており、白目から涙が零れていく。身体も力無く前後し腕や胸が揺れ続ける。
「うおおおおおおお!!!!ようやっと抜けそうだおおおおおおお!!!!エクスタシィィィィィ!」
一人勝手にハイテンションになるタイツ。遂に下半身と完全にシンクロし、その奥から何かが込み上げてくるッ!
それに操られるかのようにスクの唇が、舌が、喉が、歯ですらもタイツの竿を愛撫し始めた。
それまではただ前後するパイプのようでしかなかった、その生暖かくぬめる口内を物干し竿が貪るように襲う。
レロレロレロレロ……舌は蛇のように衛星兵器・ソルを嘗め回す!ピストンを円滑に進めるために唇が巧みに蠢く。
その只中で更に、更に力を増すインドラの矢!際限を知らぬかのごとく勃起するチューリップ1号!
闇を切り裂き悪を断つロックバスター!弱きをくじき、強気を助くロング・トムが今、その力をスクの口内に"放出"する!
「久々に放つぜッッ!!!白濁色のォォォ―――波紋疾走・改ィィッッッ!!!―――うっ、イクっ」
「ちょっと!決め台詞ならしっかり最後まで……きゃああっ!」
締まらないタイツにミユキが突っ込もうとした刹那、スクの口内、いや、タイツのフレンチ75から眩い光が発せられた!
同時に光り輝くあまり全容が見えない、白っぽい何かがスクの口から勢い余って流れ出る!
「うわっ!汚い!」と距離もあるのに身体を引こうとするミユキ。射程範囲外なので危険はない、とブロフェルドがたしなめる。
「むっぐ!!!!むごっ!!!がっはぁあああ!!」
精液噴出の衝撃でようやくタンホイザーから開放されたスク。だが噴出は止まらず、その全身がタイツの白で染められる―――。
237名無しさん@ピンキー:2007/02/12(月) 17:59:59 ID:ZDmVl8dp
びちゃびちゃと汚らしい音を立ててザーメンが噴出するのをギャラリーは呆然と見つめる他なかった。
激しくむせるスクの姿もタイツの放つ白濁色で薄く霞んで見える。辺りにはイカくさい臭いが立ち込める。
―――その後、きっかり10秒ほどでタイツの白い閃光がさめていった。あとにはその残滓が舞い散るのみ…その中でむせび泣くスク。
「うっぐ…ふぐっ……げほっ!げほっ…」
身を包んでいるラバースーツは白くヌメヌメした気持ち悪い液体で塗れ、口の中も顔もそれ一色だ。
喉が詰まらんばかりに注ぎ込まれた精液を、咳き込んで追い出そうとする彼女に対しタイツは満足げだった。
「ふぅ。やっぱ抜いた後って虚しさだけが残るのな。なんでだろうな?」
おもむろにミユキのほうを見る。距離を余分にとって離れていたミユキはそれに対し、「知るか!」と怒って言った。
「何もそんなに怒らなくても…」とタイツ。ブロフェルドは『とてもいい物を観た!』といった感じで満足げだ…
と、ここでスクが立ち上がり始めた。なんとか気が付いたようだが、とても機嫌が悪そうだ。
「ごっほ…ごほっ…信じられない。この変態…げほっ」
まだ喉に絡む、異常に濃いエキス。よろよろと内股で立って構える彼女に、タイツがテキトーに相手する。
「やめとけ。もうお前では戦えないっての」
「な、なに言ってんのよ…絶対…おえ…許さないんだから…」
手で顔に付いた精液だけでも拭おうとするスク。だが、その体を異常が襲う!
「!!! う、うぐっ!?」
突然、喉や口の中に、清々しいような、気持ちいいような、とになく快感に結びつく不思議な感覚が湧き上がり始めた。
うろたえる彼女にタイツは「倒されたことに気がつかなかったのか?」とチクリ。
「な、なにを言って…て、てて、つつれてて……てら……っ…」
次第に舌が麻痺して呂律が回らなくなる。その間にも、身体を快感が包み込む。乳首は再び盛り上がり、股間が失禁する…
「仲間の後を追うんだな。今ならまだ地獄の門の辺りで逢えるんじゃね?」
それは手向けのつもりなのか!?ミユキもブロフェルドも疑問に思ったが、とにかくスクはもうここまでだというのは理解した。
スクだけが自分の運命を分かっていない。徐々に身体に彼方此方に亀裂が入り、桃色の光が発せられていることも自覚できない。
だが、視界にはそのいやらしい光がしっかりと入ってくる。あわてて手足を確かめるスク。そこにも亀裂が生じる!
どうしていいか分からず、"お姉さま"に助けを請うスク。だが、「お、おね、おねねねぇ……」と全く言葉になってくれない。
それに対しクリスタトスはタバコを地面にポイ捨てしながらこう、優しい声音で呟いた。
「――お疲れ様。仇は取るわ」と。
その一言に、しかしスクは何も救われなかった。お疲れ様?仇?いやいやいや…そうじゃない…そ、
「ぞうじゃないのよぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーッッッ!!」
ようやっと声が出た。だがそれが最後の叫びになった。亀裂は全身に及び、口内からも同様に眩いばかりのピンク色の光が放たれる。
「ラタ〜ッ!!!!お姉さまああぁぁぁぁぁ!!!1!!!!1!!―――――――あばっ!」
ドゴォン! その瞬間、断末魔を挙げたスクの肢体が爆音を上げて飛び散った!ラタの時と同じように。、今度は桃色の粒子が部屋を満たしていく!
「無駄死にでは、ないわよ…」
クリスタトスはそう言って舞い散る桃色の光を見つめていた。
238タイツの人:2007/02/12(月) 18:05:43 ID:ZDmVl8dp
ふぅ…雑魚キャラ屠り終了。ここから幹部ヤラレに入ります〜。
エロ(?)展開から燃え展開に移行するつもりです。
正直、扇情的な描写があまり浮かばないDEATH…クレイさんは凄いなぁ。
239名無しさん@ピンキー:2007/02/12(月) 18:49:26 ID:GP8AlVIO
うわぁー……今まで以上にものすごいエロSATSUGAIですね。
全作品中一番では。
なんかもう、パソコン画面までピンクの波動がビンビンきてて
マイ・ノドンも秒読み段階ですよw
240名無しさん@ピンキー:2007/02/12(月) 20:52:38 ID:+FAwztXr
外道すぎるww しかしGJ!
確かに、これまでのなかでもエロ度高かったかも。
ミユキさんは傍観者ってことで残ったクリスタトスさん達のヤラレに期待!
241名無しさん@ピンキー:2007/02/12(月) 22:39:38 ID:5xgCffr5
俺は悪の女が退治されるストーリーも好きだけどそのストーリーの中の悪の女を「現実の」女が演じる、ということに興奮する

いつから、といわれれば大学のときに所属してた演劇サークルでそういうストーリーで美人の先輩が悪役を演じるのを見たときからかな

ちょっとスレ違いかな
242名無しさん@ピンキー:2007/02/13(火) 09:19:54 ID:iJU26JJC
>>240
傍観者を気取っていたら、暴走したタイツに巻き込まれるに一票。

>>241
うーん、それは美人悪女に興奮を感じるってことなのかなぁ?
たとえばテレビドラマで美人俳優の悪女姿に興奮するとか…。
243名無しさん@ピンキー:2007/02/13(火) 15:43:57 ID:98Ew2Z3M
こういう屠り方もよい、生死を問わず
http://www.youtube.com/watch?v=LzaVaEv2-G4
 
文章でこの迫力を表現したら、尊敬に値する
244名無しさん@ピンキー:2007/02/13(火) 21:25:42 ID:zuNpWGE5
>>241
俺は241とは逆だな。どれだけ中の人(役者)を意識しないかが重要。
子どもの頃みたミスアクマとかリッキーとかは最初から悪の女と刷り込まれてるから萌えるが、
役者の人を前から知ってたりすると萌えられない。
例えば実写版セラムンのクインベリルは中の人が有名なだけに微妙だった。
245名無しさん@ピンキー:2007/02/13(火) 21:40:16 ID:vhDQhPZw
女優がどうとか演じ方がどうとかいうより、
やられ方でしか良いか悪いか判断してない俺は真性ということでFA?
246名無しさん@ピンキー:2007/02/13(火) 22:37:30 ID:L8sR2/js
実写じゃ萌えない俺は末期か。
247名無しさん@ピンキー:2007/02/13(火) 23:02:38 ID:Ww79bNZ9
>>245
俺も演者がどうとかって話はなぁ・・・正直名前すら覚えないよ。
その時その時のやられ方が全てだよ。
何度も何度も見事なやられっぷりを積み重ねれば
やられ女優として記憶するかもしれないが
そんな事って現実にはありえないもんな。
248名無しさん@ピンキー:2007/02/13(火) 23:05:56 ID:oI90RG2x
役者の人を前から知ってたりすると萌えられないのはあるなー。
249名無しさん@ピンキー:2007/02/16(金) 22:19:03 ID:8ttqiPeV
SSが投下されるまで、なんか話題ないのかね。
前スレの盛り上がりが一気に沈静化してしまった・・・

と、嘆いても仕方がないのでネタでも振ろう。
といいながらも、結構色々話してきたなぁなんて思った。

悪の女が男女どちらに屠られるのが好みかとかは話したし、
どんな悪の女が屠られるのが好きかも言ったし、某悪女紹介ブログでアンケートもやったし。
どんな悪の女がきっかけで、この冥府魔道の道へと進んでしまったかも話した。
シチュについても最近話したし・・・・あと何が残ってるかなぁ・・・・・・

今某アンケートでもやってるが、悪の女のビッチ度つーか性的な性格についてはどう?

淫乱・潔癖あたりは基本で、ショタ喰いとか犯し殺すのが好きとか、
生乳をみられただけで赤面してしまい、隙を突かれて屠られるくらいウブだとか。

そういうの含めてどんなのがいいか。
250名無しさん@ピンキー:2007/02/17(土) 01:39:54 ID:0PTKK341
やっぱ淫乱かな。
美青年喰いまくりでハーレム作ってるとか、ヤった後は殺すとか。
俺としては、ビッチ度ってのは「悪」の一部を構成してる気がする。

…屠りスレにいながらこういうことを言うとアレだが、
俺は悪女様に抱かれて殺されるなら本望だ。
251名無しさん@ピンキー:2007/02/17(土) 04:00:35 ID:Ix1523MC
クレイさんみたいな淫乱非道女が最も燃えるけど、下っ端や駆け出しザコなんかは清純でも萌えそう。
某メッカサイトで、年端のいってないくノ一が服を切り裂かれて全裸、
顔を赤らめてうろたえた所を一突きってのがあったけど、あのコマはたぶん生涯忘れられない。
252名無しさん@ピンキー:2007/02/18(日) 00:34:25 ID:bvR06QQf
>>249
そりゃ仕方ないな。
誰かも言ってたが捕まえてスレと違ってこっちは殺伐としてるし、住人は基本的に一匹狼的だし。
ま、俺は色々あってからあっちにゃ全然行ってないが。

下っ端ほど純情なのはアリだな。というかそうであってほしい。
素っ裸にされて真っ赤になった直後死亡とか最高だ。
253名無しさん@ピンキー:2007/02/18(日) 10:00:17 ID:LhbOWrXn
>>249
レズっ気がある雑魚に萌えます>性的な性格

・見張り中に仲間とレズっていて、侵入してきた主人公にまとめて屠られる
・愛人関係の女幹部に捨て駒にされるor粛清される
・囚われのヒロイン(ノンケ)に手を出す。後に脱出したヒロインに屠られ
・民間人の少女を襲っているところを屠られる

等々妄想が止まりませんw
254名無しさん@ピンキー:2007/02/18(日) 13:55:13 ID:LuC/IbrH
>>251
おおっ、同士よ!
女らしさと清純さがかいま見えるシチュエーションで無残に屠られるのはたまらんよね。
で、生前の毅然とした態度からは到底考えられない、淫らで見っとも無い姿形で
裸体をさらして間抜けな体位で倒れている格好・・・・・
なんだかんだと悪の構成員なのにギャップがあっていい。

そういうのが一番非現実的でいいな。
255名無しさん@ピンキー:2007/02/19(月) 20:40:56 ID:hhbCvqXU
みんな、グロさの表現具合は、どれくらいまでOK?

・木っ端微塵で跡形もなく
・のーみそやハラワタをどんどんブチマケろ!
・首や手足が切り落とされる
・斬られて大きな傷ができるくらい
・殴られて顔が腫れたり、血吐いたりする程度
・殴られ、呻いて倒れる程度
・「やられ」というものがあれば、グロの度合いはあまり気にしない
256名無しさん@ピンキー:2007/02/19(月) 21:35:45 ID:2k1vMSpD
木っ端微塵や脳天から股間まで真っ二つ等のハードな屠り方は大好きだけど
内臓とかをリアルに描写してるのはちと苦手かな
257名無しさん@ピンキー:2007/02/20(火) 02:33:31 ID:srCS6ewL
自分自身は全部いけるけど、ドロドロに溶けるのはここの人はどうなんだろう。
あと変なこと聞くけど、何かでっかいものに踏まれてグチャグチャになるのは?
ザクとか。
いや、もちろん血袋になった女の死体を描写する気はないけどね。
258名無しさん@ピンキー:2007/02/20(火) 08:14:22 ID:0N/m5Cou
・斬られて大きな傷ができるくらい
・殴られて顔が腫れたり、血吐いたりする程度
・殴られ、呻いて倒れる程度

ぐらいかな。
あまり跡形もなくだとあっけなさ過ぎてさらされ感がなくてちょっとね・・・・
でもグロさ強調もなんだかしつこ過ぎるし。
見っとも無くおっぴろげて倒れてるのが一番だな。
259名無しさん@ピンキー:2007/02/20(火) 14:31:41 ID:KZS3OIXO
>>255
女の顔が人相変わらない程度で、「死美人」の範疇に入るくらいなら、なんなりと。

あとこんな映像作品ありませんかねー。
○強い非道女が正義男、一般男をぶちのめす

○強い正義女の愛する男が、非道女か、そいつのグループに殺される

○強い正義女が非道女をぶちのめす 

>>243
そういうのも良いけど、なんという映画なんざしょ?
上の諸条件を満たしますか?
260名無しさん@ピンキー:2007/02/20(火) 15:20:08 ID:dZ07qg9u
>>258
漏れもそれくらい。
特撮より往年のアクションゲームとかから入ったクチなので…
261名無しさん@ピンキー:2007/02/20(火) 18:01:31 ID:/QQnwH/M
こいつら 前上博だな
262名無しさん@ピンキー:2007/02/20(火) 23:37:20 ID:L6BDITjk
>>259
ブルース・リー作品の王道パターンじゃないかw

こっちもある映像作品ネタ。実際は男でしたが…

戦闘の果てに倒されて動けなくなる非道女。派手な戦闘のせいで崩れる戦場。

上から岩か何かが崩れて降ってくる。動けない非道女、上を向いて絶叫

ガシャーン!
263名無しさん@ピンキー:2007/02/21(水) 05:46:48 ID:TA43nhmw
 暫く進んだ俺達の前に、妙な扉が立ちふさがった。
 銀色の筒型の一部が見えているような感じで、こっちに向かって曲面に膨らんでいる。
 ドアノブやそれらしき物はなく、廊下の壁にボタンが一つ。
 そしてその上に張り紙がしてある。
    〃汝の戦う敵を選べ〃
「なんじゃこりゃ、どういう意味だ」
「はぁはぁ、疲れた……もういいや限界だッ! 押すね!」
 息の荒いピザ男は、あっさりボタンを押してしまった。
 その途端どこかでモーターが回り出し、目の前の丸い壁が回転を始めた。
 銀色の壁が右側へ吸い込まれ、変わって現れたのはガラス張りのショーケースのような部屋。
 中にはさっきのスプーがいる!!
「ぎゃあああああああッ!」
「うわあああああああッ!」
 ビビッたはずみで、俺はもう一度ボタンを押した。すると部屋はまた回転し、銀色の壁に戻った。
「こりゃ察するに敵のいる部屋が回転ドア式になってて、戦わない限りは先に進めないらしいな」
「問題はどの敵を選ぶか、だよな」
 腕を組んで顎を撫でていると、ふと自分の尻ポケットにある携帯電話を思い出した。
「そうだ、ダークキッドもこのトラップに遭遇してるかもしれん」
「ちょっと聞いてみるか」ピザ男と一緒にメールを打つと、返事は即座に帰ってきた。

 ,.――――-、
 ヽ / ̄ ̄ ̄`ヽ、
  | |  (・)。(・)|  
  | |@_,.--、_,>  
  ヽヽ___ノ  6回チェンジしたらザクが出たでござる
                  の巻

「えっ、ザク!? ザクってあのザク!?」
「とんでもねーな! しかも倒したのかよ!」
「やっぱあっち行かなくてよかったな!」俺達はやっぱり酷いが気にしない。
 というかいつもクールな彼がここまで壊れているとは、どれだけキツいルートなんだ。
 考えていても仕方ないので、覚悟を決めてボタンを押してみることにした。ガラス扉の向こうに現れたのは……
「うわっ、いきなりレールガン装備の邪神兵が五人だ!」
「チェンジ! 激しくチェンジ!」
 もうあいつらと戦うのは嫌だ。俺は回転ボタンを全力で連打した。
「ナジカのメイドロボが二十人!」
「ぜってー嫌だ! チェンジ!」
「今度はシャーマンが三十人!」
「パスだパス、したらばでやれ!」
 次は何が来るのかと恐怖を抱いて連打していると、妙な部屋が回ってきた。
「あれ?」もともと入っていたのは女淫兵が一小隊らしいのだが、それらはすべて壊されている。
 そして代わりにガラスの向こう側から俺達をうさん臭そうに見つめているのは、
黒いアイマスクに黒いV字型のボディースーツ、黒ブーツといういでたちの女達だった。これは人間か?
 驚いて連打するのをやめると、ガラス扉が開いて五人はバラバラと飛び出してきた。
「何だお前は! ここで何をしている!」
「いや、それこっちの台詞……」
 頭が混乱している俺にかわり、ピザ男がずいと前に出て女どもを睨み付けた。
「おれ達は警察委託の仮面ライダーと、警視庁の刑事だっ! お前達は何者だぁ!」
「ふん、我らブラックレディースを知らんとは。日本の警察はとことん間抜けだな」
 ブラックレディース……さっきは資料をよく読まなかったので詳細は知らんが、まさか現物に会うとは。
 物珍しさも手伝ってジロジロ見ている内に、俺は妙な事に気がついた。
 彼女らの持っているのは、自衛隊の89式小銃だ。ところどころ血がついている。
「……ピザ男、下がってろ」
264名無しさん@ピンキー:2007/02/21(水) 05:52:42 ID:TA43nhmw
ああ〜もう俺のバカ! また戦闘シーン手前で止まっちまった!
というか坂下vsBLなんて、異種格闘技すぎてアイデア尽きました。
わずかに残った触手で『女王蜂大往生』発動させてエロく屠るかッ?
それともハンドキャノンで銃撃戦に持ち込むかッ?
スレのみんな、オラにアイデアをわけてくれーッ!!
265タイツ:2007/02/21(水) 13:45:06 ID:Flf/T4JN
>>264
ハットリ君のAAが出たときは何かと思ったww

こんな時こそネットでネタを拾うんだッ!
イミフだ!痛いニュースだ!神速だ!ニュー速だ!アッー!
266名無しさん@ピンキー:2007/02/21(水) 16:18:48 ID:6zsRaqOK
追い詰められたとこへダークキッドが颯爽と登場・・・!に一票
267タイツ:2007/02/21(水) 16:45:13 ID:Flf/T4JN
桃色の光はしばらく名残惜しげに風もない部屋の中をゆっくり漂い続けたが、やがて地面に溶け込むように落ち。消滅した。
気づけば、あれだけ部屋に巻き散らかされたタイツの白濁色のエキスも今はスッカリ消えてしまっている。
全ては夢か幻だったのか。あのラタとスクという名の若い娘の存在すらも、今生きている者の記憶の一部に成り果てようとしている。
…しばらくの沈黙。その中でタイツはごそごそと露出したブツを収めにかかっている。クリスタトスはタバコを吸っている。
「可愛がってた子猫ちゃんにしては随分とあっさり切り捨てたな」とタイツが彼女に言う……返答はない。白い煙だけが漂う。
"その子猫ちゃんを葬った張本人が何を言うか"とミユキは思った。しかもやり方が最低で最悪。
スムーズにブツを仕舞い終えたタイツはクリスタトスに向き直った。いつでも相手になるぜ、と仁王立ちで構える。
「別に切り捨てたワケじゃないわ。それに、あのコたちは十分"役に立ってくれたわ"…」
そう言いながら頬を掻くクリスタトス。掻いた辺り――左の頬の傍には黒い眼帯がある。妙に意味ありげな動作だった。
「スカした姿勢もここまでだぜ。次はオマエをSATSUGAIしてくれるわ〜!…っと!?」
威勢良く飛びかかろうとしたタイツだが寸前で踏みとどまった!彼女の袖口がホンの少し蠢いたのだ。
直後、何かがそこから矢のように飛び出して一直線にタイツに向かう。が、タイツの腕も動く!……ぱしっ。
ミユキには一瞬、タイツの腕の動きが見えなかった。それほどまでに彼は速い。
その手には見覚えのある金属質の蛇が掴まれている。手からはみ出した銀色の尻尾が滑らかにくねる。
放った狩人を掴まれたを見たクリスタトスは「あら」と残念そうな声を上げたが表情は変わらない。
タイツは不適に微笑んで"ハンタースネイク"をぐしゃりと握り潰す。蛇はその瞬間ビクリと痙攣し、動かなくなった。
「こんな小細工は通用しないぜッ!」
残骸を投げ捨て、自信満々で胸を張るタイツ。クリスタトスはすぐさま次の手を打つ。
両腕を同時に前に突き出す"前ならえ"の姿勢。その2つの袖口から、今度は尺の長いナイフが飛び出た。
マグロ解体用の包丁を思わせる刀に似た暗器が振るわれる腕からから数本立て続けに投擲される。
当たれば串刺しは逃れられない。タイツの冒険はここで終わってしまう!死神が笑うビジュアルが登場する!
…だが、それらがタイツの身体を切り裂く前に、彼の手によって目にも留まらぬ速さで叩き落とされた。激しい衝撃音が響く!
刃を直に素手で打ったにもかかわらず、その手はまったく傷ついていない。速さだけでなく、硬さも相当なものだ。
「危ないな。どうやって隠し持ってたんだよ…」
叩き落した大型ナイフからクリスタトスに目線を戻すと、またナイフを持っている。左手に一本。普通の大きさだ。
「ふふ。女には秘密がたぁくさんあるものよ―――このナイフみたいに、ね」
不適に微笑むクリスタトスがそう言いながら手元を動かした。瞬間、小さい作動音とともにその刃が丸ごと飛んでくる!
タイツはその仕掛けに怯まずに拳で刃の横っ面を打撃。刃は煎餅のようにバキンと砕けた。だがタイツは一瞥もくれず、
そのまま彼女に猛然と突っ込む。握り締めた拳をそのままに、クリスタトスの胸めがけて一直線に突進する。
「どりゃー!一・撃・必・殺・ッ!漫画なら大ゴマの4隅にそうでっかいフォントで書かれるくらいのICHIGEKIをお見舞いしてくれる!」
怒号と共に腕を振るう!この一撃に全てをぶっかけ…じゃなくて、賭けるタイツ!
しかし、突っ込んできたのは彼女も同じ――飛び道具を追いかける格ゲーの基本スタイルをとってクリスタトスが迫る!
268名無しさん@ピンキー:2007/02/21(水) 16:47:49 ID:Flf/T4JN
タイツとクリスタトス、両者が真正面からぶつかり合う!
体格的には前者の方が遥かに有利。クリスタトスは大柄だが鍛えてあるようには見えない。筋肉隆々のタイツには所詮及ばない。
だが彼女は肩からタイツに当たりに行く。一瞬、また暗器を隠し持ってるのでは、と思ったタイツだが、彼女は普通に攻めてきた。
初手はタックルの姿勢から腕を大きく振り上げる手刀。弧を描くその"太刀"は切れ味が良さそうだ…タイツは回避を選んだ!
「接近戦を挑んでくるとは予想GUYだぜ…っと、アンタはおにゃのこだったな」
「女は奥が深いものよ。浅ましいヒーローさん――今こそ"血風"の2つ名の意味を教えて上げましょう…」
ぞっとするような声音で告げるクリスタトス。羽織ったトレンチコートが大きく翻り、裾がタイツに向かってくる。
先の手刀と同様、まるで刃のように襲い来る。目くらましでないと察したタイツは身に降りかかるコートを大きく避けた。

…追撃は続く。勢いよく身体を回転させるクリスタトスの足元で「カチン!」という硬い金属質の音が鳴る。
次の瞬間、回し蹴りがタイツの首〜顔めがけて繰り出される。その靴の踵の辺りに銀色に光る尖った何か…仕込みナイフだ!
今度は避けずに腕で(刃の付いた部分を避けつつ)足の一撃を受けて流す。大した衝撃はなく、割と非力だ。

……更に連続攻撃。タイツの喉を水平に切り裂かんとする手刀。さすがに喉で手を受けるわけにはいかない。
正確に見切って軽く上体を引き、先端を避ける。立て続けにもう一方の手が襲い来るが、今度は振るわれる途中で突きに変じた。
真っ直ぐタイツの心の臓を抉らんとする槍の如き一撃を更に身を捻って回避するタイツ。
刹那、彼女の手が突きから更に変わって薙ぎ払うように振り切られたが、タイツの回避の前に虚しく空を切った。

――どうやら彼女の攻撃は"斬る"ことを目的としたものらしい。それなりに速度はあるが力がない。
だが速度だけは、ある。攻め方を分析する間にもコートの裾が馬鹿でかい刃となって振るわれる。
よく見ると、裾の縁一面に複数の刃がずらりと並んでいるのが見える…スカートカッターだ!当たれば当然、身を裂かれる!
それも何なく避けるタイツ!だが、反撃する暇も与えず次の蹴りがローリング・ソバットとなって放たれる。勿論、刃付きだ。
前例に倣ってそのスネの辺りに腕を当てて対応するタイツ。力強く来た方向へ押し返す!

足を返された反動でよろめくクリスタトス。だが、反動で動くのかは彼女だけではない、コートも派手に翻る。
その軌道は内部に刃がびっしり刃のように並んでいる重みでぶれることなく綺麗な半円を描いて翻る。非常に性質(たち)が悪い。
危うく顔を真っ二つにされそうになったタイツはここで初めて慌てて回避した…だが、完全に避けきれず、肩を裂かれる。
浅く切られただけだが、傷口からは見る見るうちに血が滲み、確かにダメージとなってタイツの脳に刺激が伝達する!
「げっ!わりと痛ぇっ!」
「ふふ、このまま…血祭りにあげてあげようかしらぁ…」
タイツの肩口を見て僅かに興奮した様子でクリスタトスが不気味な笑みを浮かべた。
269名無しさん@ピンキー:2007/02/21(水) 16:49:58 ID:Flf/T4JN
クリスタトスの連続攻撃は傍目からすれば独楽の様に見える。
手刀・足・マントが代わる代(が)わるタイツへ突きつけられる。それを全て捌くタイツ。その2人を壁際で見るミユキたち。
「あれを相手にするのはゴメンだわ。あの女の刃にかかれば血を纏った風が舞い、相手は死ぬ…ってわけ?」
目の前でギュンギュン勢いを増して展開される攻めを見てミユキが身震いする。
さほど広くない室内でも2人は巧く立ち回り、決して壁際に追い詰められることはない。2人して器用に動き、螺旋を描く。
ブロフェルドは黙って2人の様子を見つめている。指先で長く垂らした灰色の髪を弄りながら真剣な表情で見入っている。
もし彼女がクリスタトスの相手なら、接近戦に付き合わず飛び道具で攻めるだろうか、とミユキは思った。
そんな見物人を他所に、タイツとクリスタトスの攻防戦は続く――…

「ちっ!意外と…やるなッ!」
そう苦しげに言いながら全く呼吸が乱れてないタイツ。彼は一撃必殺の時を待っている。
迂闊に手を出しては腕を落とされ足を裂かれ首を切られる。常に前方は刃の嵐だ。手数は多くは踏めない。一発で決めねば…
「まだまだこれからよ。まだまだ…まだまだまだまだ……ふふふふふ…」
タイツの狙いに気付いているのかいないのか、判然としないクリスタトスの顔にも汗一つ浮かんでいない。
激しい動きを絶え間なく続けているにもかかわらず、平気の平左だ。タイツが倒れるまで、何度でも試みを繰り返す…

だが、同じことを繰り返すばかりが能ではない。彼女のスタイルはあくまで…暗器だ。
「フュッ!」…攻めの合間に細かい何かがクリスタトスの口元から放たれる!銀色に光る、数本の短い線?―――毒針ッ!
「うおっ!?」気付いたタイツは慌てて顔を背け、手の平で小さな針を受ける。次々に刺さる針。だがあまり痛くはない。
眼を潰しにかかったそれらは手で受け止められることで大した被害はならなかった。安心と焦りがタイツの心に生じる。
だがその安心を破り焦りを助長するクリスタトスのナイフ攻撃!タイツは再び刃を粉砕せんと拳を横から振るう。
豪腕が鞭のようにしなって黒い刃を打ち砕く寸前で、その刃が小さな作動音とともに"飛んだ"!スペツナズナイフだ!
しれでもタイツは冷静に対応する。筋肉の鞭は再び波打ち、飛んできたナイフの先端を地面に叩き落した。
クリスタトスは柄を脇に捨てて回し蹴り・スカートカッターを連続して繰り出してけん制してくる。
彼女の靴には前後(爪先と踵)に刃が備わっていたがタイツの身体を切るには至らない。大きく振り回されるカッターも大外れだ。
回転するクリスタトスの体。その際にがら空きになった茶色いコートの背中…そこに、タイツは勝機を見出した!

「今だ砕ッ!」奇襲でないので叫んでもOK牧場な台詞を張り上げてタイツが今、必殺の『ギャラクティカなんとか』を放つ!
肉の腕は大筒と化し、鋼の拳が唸りを上げる!その前には、クリスタトスの細い背中などベニヤ板の如く砕かれることだろう…
そして数瞬後に、狙い通りタイツの拳がコートの背を打ち…服越しに彼女の肉の壁と骨を砕――かなかった!
"ボフッ"という柔らかく曖昧な衝撃。それが彼女"抜き"のコートを撃ってしまったということだと…タイツは即座に察知した。

はっとなった時には、コートの背を越え、レディースーツ姿のクリスタトスが高々と跳び上がっていた!
270名無しさん@ピンキー:2007/02/21(水) 16:52:16 ID:Flf/T4JN
まるでスローモーションのような光景。いつの間にか刃が仕舞われていたクリスタトスの革靴がタイツの膝を踏む。
その反動でより高く跳ぶ。タイツが見上げた彼女の顔は喜びに満ち満ちている。
彼女の両腕の先には大きな銀色の鉤爪が飛び出ている。スーツの袖を突き破って生えた獰猛な刃を備えた腕を広げた姿は
猛禽類のような恐ろしさと美しさを内包している。だが、見惚れている暇はない―――
鋭い爪、いや…凶器の宿った羽無き翼が閉じられる瞬間、僅かに歪んだクリスタトスの笑顔には…途方もない狂気が宿っている。
「死ね」とも言わず、笑い声も上げず、静かに、だが神速で左右からタイツを分断せんと迫り来る銀の翼。

その脅威を前にタイツは…その場を動かない。戦慄や恐怖で臆しているのではない。時は、満ちたのだ。
クリスタトスは笑っている。ホンの少し…先の歪みとは別の変化があった。跳んだ反動で広がる灰色の髪の裏で、
隠された左の黒い眼帯がずれた。だがそれだけだ。別段、気にすることもない変化だった。
タイツはその場で力を僅かに溜めると…

「覇ッ!」――自らも両腕を振り上げた。その姿は翼というよりは戦斧を勇ましく振るう姿に近い。

バギィン!……ひどく険しい破砕音。少なくとも、肉の腕が砕ける音では、ない。
「ぎっ!?」
ここで、初めてクリスタトスが悲鳴らしい悲鳴を上げた。笑顔は笑ったまま苦痛に歪み、滑稽な表情を成す。
その両腕は、脆くも粉砕されていた。銀の翼はキラキラと淡い反射光を輝かせながら舞い散り、それに朱が混じる。
彼女の白い手もまた、斧でかち割られて細い指があらぬ方向へ曲がっている。爪が割れて血が流れて飛ぶ。
…それほどのダメージを与えてもなお、タイツの迎撃は収まらない。左右双方の鉤爪を討った豪腕はそのまま静かに身体の中心へと
収束して、2つの斧は一つになる。唯一つの"一撃"と、化す。手の表面がタイツ越しに赤くなるほど強く握られる拳!
その両の拳が超必を表す眩い閃光を"キラーン"と放つ!狙いは一点。クリスタトスの右胸。すなわちオッパイ!
腕が砕かれた痛みと衝撃で動けないクリスタトス…狂える瞳はなお狂喜している。その異相を、タイツは真正面から睨みつける!

『風殺―――金剛拳ッッ!!!』
…嗚呼、なんというデビルリバース。触れただけで即死もの。これは間違いなく最終判決懲役200年。
実は『神・砂・嵐ッ!』とどっちか迷ったんだがサイレント・マジョリティを考慮した。意味は各自辞書を引いて確かめてくれ。

…轟!と放たれた拳が風を呼び、スクリュー気味に回転しながらクリスタトスに向かう。
その風は局地的な死の竜巻と化して場を荒らす。その勢いでコートや血が舞い上がった!
避ける術も防ぐ手段も無く、全くの無防備でその制裁を一身に受け止めるクリスタトス!
ドン!とタイツの拳がクリスタトスの胸に狙い通りぶつかる激しい衝突音が辺りに響いた!

一撃をまともに浴びた彼女の右胸は蹴られたサッカーボールのように大きく内部に向けて凹む。その中をも巻き込んで…
「――がはっ!」派手に血を吐くクリスタトス。砕かれたのは胸だけではない。彼女の身体は、たった一撃で貫かれたのだ。
そしてしばらく、彼女の身体はタイツの突き出された両腕で刺し貫かれたかのように中空に留まっていた。
271名無しさん@ピンキー:2007/02/21(水) 16:54:15 ID:Flf/T4JN
…先ほどまでの戦いから一転。静寂が灰色の室内を支配する。ミユキもブロフェルドも思わず息を呑む。
その眼前で、タイツがクリスタトスを宙吊りにしていた腕を収めた。力なく落下するクリスタトスの肢体。
タイツの起こした風で"バサッ"と舞い上がったコートも、そのまま地面に落ちてカッターの仕込まれた部分が耳障りな衝撃音を立てる。
それと同時に、両翼をへし折られたクリスタトスの惨めな身体が床に落ちて弾力のある音を上げた。
「がはっ…はっ……はがぁッ……」
叩きつけられた彼女はその場で転がって傷みに身をよじらせた…タイツの勝利が確定した瞬間だった。
クリスタトスはそれまでの姿勢が嘘のように身を丸くし、直撃を受けた胸に手をやる。だが、そこに元の膨らみは存在しない。
大きく穿たれた穴。あまりの威力に変形して戻らなくなった右胸からは血液が止め処なく漏れ出て灰色の床を朱に染める。
「は…はっ……はははははははッ……ッ」
それでも、この女は不適に笑う。時折、笑うとともに身体が痙攣してその弾みで口の端から血が流れ出る。
ミユキはその様にゾッとなって隣にいるブロフェルドの袖を掴んだ。彼女はそのミユキの手に己が手を添える。
タイツも不気味に思ってクリスタトスを見つめる。必殺の一撃をぶつけて、これ以上の攻撃が必要とは思えないが油断はしない。
「なにが可笑しい。思いっきり迎撃されて壊れたか?」
「は…はばッ……あははははは……痛い。いたぁい。あははははは………」
寝返りを打って大の字で仰向けになり笑い続けるクリスタトスはどう見ても狂っている。
灰色の髪は大きく乱れ、元あった美しさはすっかり失われている。その傍で、眼帯が静かに外れて落ちた…
「!」タイツは初めて露わになった彼女の左眼を見てギョッとした。その左眼は、右の黒とはまるで違う"金色"だった。
「あはははは…痛い……ほんとぉに……あは……はははぁ……」
じょじょに勢いを失う彼女には、負けたことに対する感慨などまるで感じられない。淡々と笑い、自身の苦痛を嘆き続ける。
その眼に涙が浮かぶ。が、涙は彼女の右目からしか流れなかった。左の金色の眼は無感情に上――天上を見つめている。
「…おい」
奇妙に思いつつ恐る恐る声をかけるタイツ。もしこのままずっと笑い続けてるのならトドメでもさしてやろうか、と思っている。
が、その必要はないようだ。勢いを失くしたクリスタトスの笑みは、傍にいるタイツの耳にも届かなくなるほど小さく萎んでいく。
(そろそろ逝くか?…結局コイツ抱いてないなぁ)
そんなことを考える。流石の変態タイツでも血塗れで瀕死の女幹部に方天戟をブチ込む趣味はない。
女戦闘員を自慢のエクスカリ棒(バー)で逝かせるのは望むところだが、犯ってる内に素で死ぬとかは引く。微妙なラインだった。
その耳に密やかな声が届く。弱弱しいが確かに、眼下の女の声だ。彼女は無事な方の乳房を左手で掴みながら呟く。
「……ふふふ……死ぬの……私。……でも………楽しみは―――……………っ……」
台詞を最後まで言い切ることなく、クリスタトスの唇の動きが停止する。流れていた涙も止まる。
左胸を揉んでいた手に力が無くなり、その場にパサッと落ちた。

…それっきりクリスタトスは動かなくなった。

遂に生命活動を止めたかとタイツが思った直後、彼女の見開かれたままの瞳の、その左眼が突如"蠢いて"露出した。
「―――なんだぁ?」
不気味な光景に思わず後退するタイツ。クリスタトスはどう見ても死んでいる。金の瞳の眼球だけが独りでに動いているのだ。
その眼は彼女の目蓋を抜けて顔から降りると、3本の足を生やして逃げていく…よく見ると、それは金細工の施された金属の足だ。
「ひゃあっ!」 目玉が"キャリアー"に運び去られる姿を前にしたミユキは短い悲鳴を上げて飛び上がった。
足付き目玉はそのまま、ブロフェルド乱入時に扉が消し飛んだ出入り口へゴキブリのような動きで向かい、廊下の闇に消えていった…
272タイツ:2007/02/21(水) 16:56:42 ID:Flf/T4JN
クリスタトス戦終了。まだまだ続くぜ!

>>270で改行の限界に挑戦したが、結構入るね〜。

273名無しさん@ピンキー:2007/02/21(水) 17:08:56 ID:qATKytqO
リアルタイムキタ━━(゚∀゚)━━!!
クリ姉さんとの激闘GJ!
反撃必殺で一撃死ってあたりが激萌え、むしろ激燃え。
セリフのエロさかっこよさがたまらんかったです。フォーエバー・クリスタトス。
ちなみに改行は60行まで行けたはず。

>>264
ざんねん! さかしたのぼうけんはここでおわってしまった!!
…ごめん嘘w
274名無しさん@ピンキー:2007/02/21(水) 19:33:03 ID:TA43nhmw
新作だー新作だー(゚∀゚)
すさまじい戦闘描写がまさにバトルものの醍醐味を十二分に味あわせてくれます。
手に汗握るとはこのことかッ!
しかし左目のオヤジならぬ本体は、何か策があって逃げているのだろうか……

あ、皆さんいろいろアイデアddです。
色々と織り交ぜて考えます。
275名無しさん@ピンキー:2007/02/22(木) 15:51:26 ID:gVC3w6AI
タイツがマトモなガチバトルしとるゥーーーーー!?
276名無しさん@ピンキー:2007/02/23(金) 00:50:11 ID:yteWNg53
>>273
60行!そんなに入るのか…(孤独のグルメ風味)

>>274
これでも>>243の激闘の末の"乳にキック"には遠く及ばないぜ!オッパイは女の人の弱点らしいですだよ。
目玉はちゃんとある場所へ向かって逃げてるんで無問題(もーまんたい)
つーか、まとめの人に怖がられた orz

>>275
タイツはエロくもエグくも闘えるオールマイティーなヒーロー(?)なんだぜ!だぜ!
次の次(!?)あたりでまた"お馬鹿な方向"に走ってるのでお楽しみにw
277名無しさん@ピンキー:2007/02/24(土) 09:28:03 ID:7rtfylAo
とにかくタイツ仮面は最高だぜwww
278タイツ:2007/02/24(土) 19:25:28 ID:69mjtZw7
「き、気色悪ぅ〜。なんなのよあれ〜」
"走る目玉"の逃走を見送った後にミユキがボソッと文句を垂れながらタイツの方に近寄る。
傍にいるのは2人分の死体だけ。ラタとスクは欠片も残っていない。他に誰かが出てくる様子もないので少し安心している。
「それにしてもアンタ、今回は"割と"真面目に敵をやっつけたじゃない」
珍しく感心した風なミユキ。タイツが倒したクリスタトスの遺体を見下ろす。
彼女の顔は『某SPACE ADVENTURE』で出るような隻眼と化しており、左の目玉が抜け出たのが事実であることを物語っていた。
タイツもその死に顔をチラリと見た後、ミユキとブロフェルドに向かって仁王立ちになってこう答えた。
「いつも言ってるだろうが…(ビシッ!)俺は昼夜問わず女戦士を屠る正義の味方!(ギュイーン!)タイツ仮面!(ジャキイィーン!)」
派手だがとびきり安っぽい効果音(SE)を上げながらタイツがポーズを取って叫ぶ。音の出所は不明。
そういえば以前採石場で"氷牙の剣"をあっさり屠ってたっけ。ミユキは記憶の片隅からそんな事を思い出した。
タイツはその場で"美食戦隊 薔薇野郎"のプレイヤーみたいにコロコロとポーズを変えて悦に浸っている。
そんな彼を前にミユキは「はいはい」と適当に返してうな垂れるしかなかった。付き合いきれないぜ…と呆れた、次の瞬間っ!

「ア…アバババババババ!!アーーバババババババババババッッ!!!!」

突然、彼らの後ろから物凄いだみ声での笑い声が響いてきた――そこには死体しかいないはず。ミユキはそう思っていた。
「アバババ……アーッババババババ!!!」
それは地の底から這い寄る怪物の挙げるような、およそ人のものとは思えぬ奇声だ。それを聴いてブロフェルドが驚愕する。
「! ス、スカラマンガ!」
彼女の視線を追ってミユキとタイツが振り返った先には――全身が自身の鮮血で紅く染まった年若い女が立っていた。
脚は内股になり、膝がガクガクと笑っている。体の各所が小刻みに震え、血を垂れ流している。
血はクリスタトスの暗器によって内部を食い荒らされた背中と首、それ以外にも鼻や口などを伝ってボタボタと漏れ出る。
その姿は…どう見ても死体だ。だがその紅く染まった目がギラギラと物騒に輝き"それ"が生きていることを如実に表している。
「アハ!アバ!アバハバハバハハハハ!」
何が可笑しいのか、それとも既に発狂しているのか、血にまみれたスカラマンガは笑い続ける。
目は双眸とも真っ赤で、血が凝固して出来ているのでは…と思えるほどに異様だ。もちろん、笑うごとに血が吐き出されていく。
ブロフェルドは無駄だと知りつつも彼女を止めようと呼びかけた。
「スカラマンガ、それ以上動いては―――…」
「だ、だば…だばば…黙(だば)れェ!あた、あたたた、アタシにに、指図(ざじず)じないでぇぇ!」
姉妹の声を遮って辛うじて『言葉』らしく聞こえるものを発し続ける喉。大穴が開いて、とうに使い物にならなくなっているはず。
ミユキはそのおぞましく足掻く姿を見て彼女達が『兵器』と呼ばれる所以を垣間見た気がして寒気を覚えた。
「バ!ババ!バッガ!バッカぢゃないの!アンダラ…勝(が)てたづもりになっでるなんでで……ェェ…」
「! どういうこった!?」
タイツはミユキと違って臆する様子もない。いつでもこの死に損ないを地獄に返送する気でいる。
それでもスカラマンガは気にする風もない。否。そんな余裕などないのだ。とにかく、目の前の連中に八つ当たりしたいだけなのだ。
「グ…グリズダドズは、まだぁ…死(ぢ)んでいない…」
「「!?」」
息を飲む2人。ブロフェルドだけが顔をしかめるだけでそれ以上の反応を示さなかった。知っている、という風だ。
タイツたちの足元には、確かにクリスタトスの体が横たわっているし、間違いなく死んでいる…2人は意味が分からなかった。
279名無しさん@ピンキー:2007/02/24(土) 19:27:39 ID:69mjtZw7
おッ、オマエだぢは…このビルを出る前(ばえ)に、じ、じ、じじ……死(じ)ぬ…!あ、アバ、あばばばばばばば!」
天を仰ぐように鮮血に塗れた高笑いを発するスカラマンガのズタボロの裸身。その姿に正気は垣間見えないが、狂言とも思えない。
困惑するミユキと「ちくしょー、まだなんかネタがあるのか〜」とぼやくタイツ。それを見かねてブロフェルドが口を出そうとする。
だがスカラマンガが烈火の如き視線でそれを封じた。眼光は衰えておらず、今にも"再死"しそうな状態とは思えない程の迫力だ。
「ネネ、ネダバレはば、ダメだぞブロ姉ぇぇ〜グブブブブ…!お、オダノジミ(お楽しみ)ばは、ご・れ・が……ら……ッッ!!」
と、言いたい事を言い切った途端、遂に力尽きるかと思われた刹那、その裸身が真っ赤に燃え始めた!
「だあァーーーーーーーーーーーーッッ!!あーーーーっばばばばばばばぁーーーーっ!!」
「!? スカラマンガッ!止めなさいッ!!」
ブロフェルドが他の2人より一瞬早く彼女の動きを察したが、もうキレる所までキレてる姉妹は止められそうもない。
已む無くこの手で倒そうと手を振りかざす、その前に―――タイツの暑苦しい背中が無言でそれを制した!
「に、兄さん!そこを退いて下さい!そいつ殺せない!」
「ドサクサに紛れて古いネタを口走ってんじゃねぇ!好き勝手ほざきおって!俺はこいつみたいな頭パー子(死語)が好かんのだお!」
ビキビキ、タイツに包まれた頭の側面に音を立てて青白い血管が浮き出るのが見える。ミユキは悪寒に襲われた。
「黙(だば)れ変態(ベンダイ)ッ!!グリ姉にぶっ殺ざれる前ににィィィ……ッ……アダヂが焼ぎ尽くジデグレルルルルゥゥゥッ!!」
瀕死の身体に最後の火を灯すスカラマンガ。身体はこれで何度目かの"烈火"の如き赤みを帯び、人型の炎のように燃え上がる。
周りの空間がその高温によって揺らぎ、歪んでいく。陽炎が彼女のほっそりとした(凹凸のない貧相な)裸体を不確かなものにしていく。
「 変 ☆ 態 ☆ 上 ☆ 等 ☆ ! ! ! 」
それに対してタイツは筋肉を盛り上げ、不気味な裏声で「爆・肉・鋼・体ッ!」などと呟きながら肥大化した!…って、
「勃起しただけぢゃないの!この変人ッ!」
「魔王マーラ様!我に力ををををを!」
「無視かよッ!?」
「姉さん、無駄です。こうなったら兄さんは無敵です」
―――この間のやり取り、僅か3秒。タイツは天を仰ぎ、陰茎の形をした神様に祈りを捧げる!
「あ、あば…やっば、あんだらバカだわ!!!あばばばばばばばばば!!ばばばばばばばばばああぁぁぁぁーーーーッッ!1!」
やり取りを見て呆れた笑み…らしき声を張り上げながら"烈火"のスカラマンガが襲いかかって来た!
なりふり構わぬ突進。両腕を狂ったように振り回し走ってくる!その熱い肌は触れただけで皮や肉が蒸発する、だが――――

「キチ○イ熊のAA(アスキーアート)でも貼ってろバカマンッ!!」

タイツは真正面からスカラマンガの小憎らしく、悪魔っ娘っぽい顔を左ストレートで殴りつけた―――!
左の拳は吸い込まれるように彼女の顔面にクリーンヒットし、彼女の発する高熱をあっさり無視して食い込んでいく!

「ブブッ……ッッ!?!?―――バッギャアア嗚呼アア嗚呼ァァァァッッッ!?!!」
顔面を粉砕されたスカラマンガは、常人には発音不可能な断末魔を挙げながら元来た方向…後方に吹っ飛んでいく。
そのままコンクリートの壁に頭から突っ込んでいって"グシャア!"と派手で汚らしい紅色の花火をぶち撒けた。
「ミクシィッ!!」と吼えたのを最期に上半身が粉々に砕け、彼女は今度こそ本当に地獄へ旅立った…

――"烈火"のスカラマンガ…タイツの黄金の左で身体をことごとく粉砕され、再起不能(リタイヤ)
280名無しさん@ピンキー:2007/02/24(土) 19:28:43 ID:69mjtZw7
>>277
その一言で頑張れる俺がいるぜッ!

   ∩___∩
   | ノ      ヽ/⌒)  あばばばばばば
  /⌒) (゚)   (゚) | .|
 / /   ( _●_)  ミ/   ∩―−、
.(  ヽ  |∪|  /    / (゚) 、_ `ヽ
 \    ヽノ /      /  ( ●  (゚) |つ
  /      /      |  (入__,,ノ   ミ あびゃばあびゃあばばば
 |       /       、 (_/    ノ
 |  /\ \       \___ ノ゙ ─――、
 | /    )  )       /\       _  ヽ
 ∪    (  \    (⌒0 /\     ヽ (_ノ
       \,,_)    `ヽノ   /  、   )O
281名無しさん@ピンキー:2007/02/25(日) 09:03:59 ID:pIFwbJ+6
日曜の朝から結構なものを拝ませて頂きました。
死亡→HP1で復活→またやられる のフルコースとは。
こいつぁ縁起がいいぜ!
タイツ仮面の進撃を阻むのは、もはや神でも仏でも無理ッ!
そう、コーラを飲んだら月賦が出るくらい確実じゃッ!

そして俺も頑張……うはwwwwまたサブマシンの電源はいらねwwww
ざんねん! さかしたの原稿はここで\(^o^)/オワタwww

……書き直してきま〜す…… 入 。。。
282タイツ:2007/02/25(日) 15:09:09 ID:MsiMKCXw
>>381
そこでシャドウゲイトを出しますかwwwご愁傷様です(-人-;)

そういえば私も先月「ノートPCの液晶画面を割ってしまう」という事故をやりました('A`)
まだ見えてる部分からなんとかデータを"視覚的に"見出し、なんとかして逃がして新PCに移し変えました。
見る見るうちに画面が崩れて得体の知れない液状っぽいのが画面を覆う惨状は恐ろしかったです……
283名無しさん@ピンキー:2007/02/26(月) 03:48:08 ID:T6mqcHAp
>>282
誤爆?
なにはともあれお疲れさんです。
284名無しさん@ピンキー:2007/02/26(月) 09:17:04 ID:7SKvFT+D
安価ミスだろ。
タイツの人はアクションシーン好きなのかな。小説的というか漫画的な表現が多いね。
285ダークキッドvsブラックレディース:2007/02/28(水) 00:03:19 ID:ycLTmr6d
短編投下します。3レスほど、物語の時系列はいつか決めます。
286名無しさん@ピンキー:2007/02/28(水) 00:07:04 ID:ycLTmr6d
「もっと、もっとよっ、ハァァッ」
細く長いモデルのような足をM字に開脚し、女が指でクチュクチュと音をたたせながら秘所を弄くっている。
整った顔をもの欲しそうに切なげに歪め、ひたすら自慰にふける女の名はヴァスナ。ブラックレディースの処刑官である。
彼女のオナペットは用済みとなり惨殺されていく捕虜、そして彼らの断末魔だった。
眼の前で繰り広げられる惨劇。彼女が考案し趣向をこらした処刑がアジトの地下室で毎夜連続しておこなわれている。
今日の犠牲者はいつもより多く四人。
一人はノコギリで四肢を切断された後、失血でショック死するまで放置された。
一人は水槽に落とされ、必死で強化ガラスを叩き割ろうと試みながらも溺れ死んだ。
一人は油を全身にかぶせられたあと、数百度の熱をもった鉄板の上で踊らされ焼け死んだ。
最後の一人は足を荒縄でくくられ二人の戦闘員に左右違う方向に引っ張られ、今まさに股を裂かれようとしていた。
ヴァスナは一人につき一回ずつ、まるで義務であるかのように絶頂に達していた。今日は三回イった計算になる。
「フゥンッ、ゆ、ゆっくりやるのよ。ジワジワと、ンンッ、私がイくのと
 ハァァッ、同じくらいのスピードでねぇ、フヒィッ。わかってるでしょ、アァァッ」
あまりの興奮のため、喘ぎ声を混じらせながらもヴァスナは部下である黒いビキニスーツの戦闘員たちに指示を出す。
上級戦闘員の証である赤のビキニスーツを半脱ぎ状態で、自らの指で蜜壷をかきまわし、豊満な乳房を揉みしだく。
ブラックレディースは通常、V字に胸元が開いたボディスーツをコスチュームとしているが、
こういった特殊任務につく部署にはそれぞれ独自の衣装が与えられる。
処刑を主な任務とするヴァスナたちは露出度の高いビキニ、そして口元をマスクで隠しているのが特徴である。
この扇情的な格好は処刑される愚かな者たちへのブラッククィーンからのせめてもの慈悲だともいわれるが、
組織に所属する彼女たちでさえよくは知らない。
ただ、彼女たちの姿態をみて、死ぬ前の男たちは狂ったかのように勃起しながら逝くことは事実である。
「やめて、やめてくれぇ。何でもする、おまえたちのいうことは何でも聞くからぁぁぁぁぁっ」
三十半ばの、ヒゲも剃らず生やしたままの全裸男が反り返るほどに男根を勃起させたまま必死で命乞いをする。
股を裂こうとする二人の戦闘員はフフフッといやらしい笑みを浮かべ、聞くそぶりもみせない。
「いいのぉっ、もっと泣きなさい、もっと叫びなさい、もっともっとっ苦しんでぇぇぇっ、ハァァァンッ」
ヴァスナは男の必死の叫びが彼女の性的興奮をもたらすのか、
濡れそぼった陰部を突き出すかのような痴態を晒しつつ、ただただオナニーに没頭している。
287名無しさん@ピンキー:2007/02/28(水) 00:13:45 ID:ycLTmr6d
地下の処刑室には死体を捨てるダストシュートがある。その金属蓋が音もたてずに開いた。
そばにいた幼さの残る童顔の戦闘員が瞬間的に吸い込まれるようにその中に消えた……しかし、誰も気付かない。
かわりに出てきたのは長髪の青年――BLの天敵、復讐の鬼ダークキッドであった。
ダークキッドは一瞬で状況を把握し、行動にうつる。
……処刑室にはヴァスナ含め残り五人の戦闘員がいたが、彼女たちの命運は彼の登場によって完全に尽きた。


まずは疾風のごときスピードでダークキッドは一人目の犠牲者となる戦闘員へと近づいた。
彼の眼の前には、焼死した死体を片付けようと冷めた鉄板の上で前かがみになっていた戦闘員の肉感的なプリッとしたお尻が一つ。
ダークキッドは顔色一つ変えることなく、その尻の割れ目に喰いこんだTバックごと、腕から飛び出した刃をズブリと突き刺す。
「ヒギャッ」
そんな短い悲鳴が終わらないうちに死の刃は彼女の股間から胸までを裂く。
尻を突き出した格好で突っ伏すように絶命する戦闘員。

瞬間、無駄な動作一つなく跳躍したダークキッドが降り立ったのは、
水槽から溺死した死体を引き揚げようとしていた戦闘員の白く艶かしい背中であった。
「ヒャッ、落ちッ」
もちろん、戦闘員は蹴りにひとしいその勢いに耐えきれるはずもなく、ドブンッと死体とともに水槽の中へ。
ダークキッドは躊躇なく、金属の重い蓋を閉める。
水中に落ちた衝撃でビキニスーツがズレ、紫色の乳首をツンと勃起した大きな乳房があらわになる。
そのいやらしげな乳をたゆんたゆんと揺らしつつ、戦闘員は水の中でのたうち、もがき苦しんでいる。

次にダークキッドの標的となったのは男の左足につけた縄を引っ張っていた戦闘員であった。
このあたりで、やっと彼女たちも事態の急変に気付いたが、認識はできてもどうしようもないこともある。
一対一の戦闘では相手にもならないのに、不意をつかれたこの状況において彼女たちのなす術はなかった。
ダークキッドの腕に生えたバイオブレードが戦闘員の両腕を斬りおとす。
「アヒャァアッ、ヒャァァッ」
信じられないかのような悲鳴ともつかぬ驚きの声をあげながら、
とめどなく血が噴き出る腕の付け根をみせびらかすような動きをする戦闘員。
そんな彼女の狂態をみてもダークキッドはまったく躊躇しない。
ブゥンッ そんな空を切り裂く音とともに、
ダークキッドの拳が戦闘員の口元を隠すマスクを突き破ったかと思うと、そのまま彼女の美しい顔ごと頭部を粉砕した。

そのまま間髪いれずに残る最後の下級戦闘員にむかって疾走、横薙ぎに一閃。
それですべてが終わったかのように、きびすを返しオナニーの態勢のまま固まってしまっているヴァスナにむかって歩き出した。
「えっ、ちょっと……」
プツプツッ、胸と股間のビキニをつなぎとめていた布がちぎれ、爆乳といってもよいほどの大きな乳房がブルンッと揺れる、
瞬間、戦闘員の胸の下あたりに赤い筋が真横にできる。
しかし、彼女自身はその死の線を視認することはできなかった。
彼女が日頃から自慢していた天然Iカップの乳房で隠れてしまっていたのである。
「え、あれ?」
下半身が上手く動かせないと彼女が思った時にはすでにどんどんと身体の上と下がずれていき……
自分の身体に何が起こったのか理解したときには、大量の血を出しながら天地がひっくり返っていた。
288名無しさん@ピンキー:2007/02/28(水) 00:22:20 ID:ycLTmr6d
「ダ、ダ、ダ、ダークキッドッ」
ヴァスナは痴態はそのままに必死であとずさりしながら、死神の名前を叫ぶ。
彼女の顔にさっきまでのいやらしい表情はまったくなく、恐怖でひきつってしまっていた。
「ご名答。ああ、生きていて欲しかった男はすでにお前達にバラバラにされていたんでな。
 おまえに聞きたいことはないし、命乞いなんて一切無駄だから安心して地獄に行け。
 しかし、いつもいつも狂ってやがるとは思っていたが、こんなに胸くそ悪いのは久しぶりだよ」
「こ、こんな無抵抗の女を殺して、へ、平気なの。ね、ねぇ、そうっお金も身体も何もかもすべてあげるから」
「人の死ぬ様みてイってる外道を殺すなんて平気だし、
 汚れた金も淫乱な牝ブタの身体も欲しくはない。
 俺がもらうものは最初っから決まってる、おまえの命だ」
そう吐き捨てるように云うダークキッド。いつにも増して彼の瞳には怒りの炎が燃え上がっていた。
「ひ、ひぃぃぃっ」
情けない悲鳴をあげ、泣き叫びながらヴァスナは扉にむかって這い寄ろうとする。
そこには処刑官としての毅然とした態度も、上級戦闘員であることの矜持もなかった。
ダークキッドは淫汁で濡れたヴァスナの股間を片手でギュッときつく掴むとひょいと軽々と持ち上げた。
「いたっ、やめ、やめなさい、やめて、やめてぇぇぇぇっ」
二十七歳の誕生日。自分へのご褒美だと、一日で四人もの処刑をおこなったヴァスナは、
おのれのセミロングの髪を振り乱しながらイヤイヤと首を振る。
豊かな乳房も左右にブルブルッと卑猥に揺れ動くがダークキッドは動じない。
「おまえに対する処刑方法はすでに決まってる。斬られる痛みってのを少しくらい味わってから逝け」
「え、やめっ、許してっ、ひぃぃぃぃぃっ」
ダークキッドは空中に、天井スレスレにまでヴァスナを放り投げた。
「イヤァァァァァァァッ」
「ウォォッ」
両腕のバイオブレードがダークキッドの気合とともに彼女を切り刻む。
ヴァスナの美しくトップモデルのようなプロポーションの肉体が死神の手で見事に解体されていく……

ボトッボトッボトボトボトッ

数瞬後、ヴァスナは十数個の肉塊となって血に染まったコンクリートむきだしの地面に落ちた……


「救出は失敗と……やれやれ。まぁ、おっさん、よかったな助かって。
 ああ、感謝はしなくていい……っと、したくてもできないか……」
股を裂き殺されそうになった男は恐怖から解放されたためか、
それともダークキッドのあまりに一方的で圧倒的な暴力をみせつけられたためか、失禁しながら気絶していた。
「さて、と……じゃあ、あとはこの世に不必要なゴミの大掃除といこうか」
ダークキッドはブラックレディースのアジトを殲滅すべく処刑室の扉をバンッと開くと、
いまだ数十人のBLの戦闘員たちが潜伏している戦場へと飛び出して行った……



「ゴボッゴボゴボッ……」
ダークキッドが部屋から出てちょうど一分後、
水槽の中で涙や小便を水の中に混じらせながら、酸素を渇望し、必死でのたうちまわっていた戦闘員がついに力尽きた。
白眼をむき、苦しみぬいた壮絶な顔のまま、先に自らが溺死させていた男と絡み合うかのように水面に浮かび上がる……


そして……やっとブラックレディースとダークキッドによって展開された惨殺空間に静けさがもどった――
289名無しさん@ピンキー:2007/02/28(水) 00:24:19 ID:ycLTmr6d
以上です。たまにはシンプルに「やられ」を、というコンセプトで書きました。
290名無しさん@ピンキー:2007/02/28(水) 01:03:31 ID:Q/OkBG1X
なんという濃密な短編!乙です!!!
291名無しさん@ピンキー:2007/02/28(水) 02:02:39 ID:XLuH6ctE
最初に悪逆非道ぶりを見せて、その後に無様な死に様を描く!
やはりクレイさんはツボを押さえるのが巧いね。乙!
292名無しさん@ピンキー:2007/03/01(木) 04:02:03 ID:+azt2tqA
クレイさん乙GJッ!
短文のうちにこんなにやられを見せて貰えるとは、やはり本家はすごい。
殺して殺して殺しまくるダークキッドは本当にこのスレのヒーローです。
293名無しさん@ピンキー:2007/03/02(金) 00:47:35 ID:aBJjXhZ+
無惨にやられるエロいお姉さんたちをみると、
そのもったいなさからか、むしょうに生前の彼女たちのセックスシーンとかがみたくなってしまう。

けど、彼女たちが最後には屠られるという前提があっての萌えなので、
悪の女とHスレではスレ違いになる気がするし、こっちでも微妙な気もする。
294名無しさん@ピンキー:2007/03/02(金) 14:38:39 ID:kbd/V+7V
>>243
女対女バトルシーン収録完全版
ttp://www.youtube.com/watch?v=cOWi00Gr-7I&mode=related&search=

迫力は最高峰。
295名無しさん@ピンキー:2007/03/02(金) 15:00:47 ID:0DYBnwqM
>>243
>>294
殴って蹴って倒す不殺型のSS書いてみようかな……
あんまり文章書くの得意じゃないけど
296名無しさん@ピンキー:2007/03/03(土) 01:55:34 ID:zYdTPN4i
>>293
同じく。むしろ、女戦士が「明日から大変だから」といってHしてるのは脳内ではオレだったりするw
で、死に際にオレの名前を叫ぶの。あ〜かわいそ。
あと、リンチのスレで見たことあるんだけどボコボコにされた子を助けて結果的に付き合うことになったという・・・
女戦士にそれを当てはめて萌えたり。
こういうことってどこに書いたらいいのか分からない。
297名無しさん@ピンキー:2007/03/03(土) 02:35:24 ID:Fqo6USvC
>>296
前者の屠られること決まっている悪女のHはここで書いた方がいい気がする。
ただ、後者の悪の女がボコボコにされてるのを助けて仲良くなるっていうのならあっちのスレで好まれるだろう。



ところでさ。このスレは悪女が屠られることでハァハァして、
あっちはもったいないといってHするのが主なわけだ。どちらとも悪女を愛でていることには違いないよな。

では、悪女に萌えをまったく感じない連中は彼女たちが正義男に屠られるシチュを
マンガやアニメ、特撮で読んだり、観たりした時、何を考えているんだろうな。

悪の女なんか萌えないし、死んでも構わないと軽く流すのか。
それか生きていても害しかない悪の女が死んで正義が勝ったことにスカッとするのか。
少なくとも悪女萌えの人が持つモヤモヤした感情はないんだよな。どう思う?
298名無しさん@ピンキー:2007/03/03(土) 08:58:43 ID:GzdjUIXu
>>296
応援するぜー。
ボコボコにされてる悪女を助けるってことは、
『イヤボーン悪女』という新ジャンルが誕生するかもしれんよ。

>>297
色んなファンサイトとか見ても、大方はヒロインばっかマンセーして
敵女はスルーしてるよな(`Д´)
奴らは基本的に俺達と違って頭脳がまn……
いや、感情的に書くと荒れるからやめとこう。
299名無しさん@ピンキー:2007/03/03(土) 17:39:03 ID:kfWvInoD
>>267
俺は勿体ないなーと思いつつ屠られるのを楽しみにしてるw
ふたばの"二次元実況"風に言うと「貴重なマ○コが…」だな。
シーネ派とスンナ派の間にすら溝があるというのに、その埒外の事を見据えるなどなんと難しいことよ…

某18禁ゲーの敵女をヒロイン化する計画を密かに考えてる馬鹿な俺。
だがローゼンメイデンをアニメ版で銀様マンセー作品にしてしまった制作スタッフと
同じ事をしているに過ぎないのでは、と思えてきて自己嫌悪中('A`)
300名無しさん@ピンキー:2007/03/03(土) 23:03:48 ID:Fqo6USvC
>>299
300get!
敵女をヒロインにすると屠られない矛盾w
エロゲに敵女悪女がいっぱい登場して欲しいが、
やられちゃうようなあくまで脇役じゃないと、このスレ向きにはならないんだよな。
結局戦う変身ヒロインゲーのおこぼれみたいに登場するくらいが関の山みたいな・・・・

理想としては変身ヒーローvs悪女軍団で屠ることもHすることもできますってゲームが俺はいい。

「貴重なマ○コが…」で思い出したが二年前のルパン三世で、
ブラッディエンジェルスのザコたちがやられたり捕まえられたりしたとき、確か実況でそれが連呼されてたw。
301名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 11:46:48 ID:MMMoCA8l
>>300
GETオメ!
妄想(!?)の方だがオリジナルじゃ普通にぶっ殺されてるんで
別のルートを見出そうという無駄な足掻きみたいなもの。

例えば、Vガンダムのカテ公は原作じゃ記憶喪失による別人化エンドを迎えたが
悪党らしくラスボスとして華々しく散らせてやれば面白いんじゃね?ってのと同じ。

実況じゃ例え悪役でも女が死ぬと阿鼻叫喚だぜ。
「ぎゃあああああ(ry」とか「貴重なマ(ry」などが飛び交ってるw
302名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 16:29:02 ID:n3gaGFYH
ニンジャウォーリアーズアゲインのクリアプレイ動画が見つかった記念に
ようつべで見れる女悪役が出てくるベルトアクション系ゲームの一覧を
貼りだしてもいいかな?
303名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 16:41:12 ID:bd9Meaiu
>>301
確かにそういう妄想はよくやるわ。
あと最終回を迎えていない(悪の女がどうなるかまだ不明な)段階でいろいろなシチュでのやられ妄想したりw


>>302
ぜひともヨロシク頼む。期待して待ってるぜ。
304名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 17:08:17 ID:n3gaGFYH
305名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 20:05:58 ID:bd9Meaiu
GJ!女ザコがやられていく様はやっぱり最高だな。
知らないゲームもあって大満足。こういうゲームのSSも面白いかもな。

ニンジャウォリアーズは機械が主人公だけに、
女であることをまったく考慮されずにクノイチが屠られてると思うと、もったいなさすぎてハァハァだ。

ベアナックルのエレクトラ姐さんはやっぱりエロい。
ベルトアクションゲームでも一、二を争う素敵キャラだと思う。

で、貼り主はどのゲームのキャラがいいの?
306名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 20:54:17 ID:n3gaGFYH
>>305
うーん、アンダーカバーコップスのビッチな姿と可愛い声のギャップもいいし、
ミスティックウォーリアーズのハイレグも捨てがたいし、
ドラゴンニンジャの異常な弱さも萌えるな〜。

でもやっぱニンウォリのクノイチかなぁ。
佇まいがいいというか、エロいんだけど毅然としてる感じが好き。
これでもうちょっと耐久力低かったらザコとしては完璧なんだが。


が、実は一番好きなのは天誅参〜大全のくノ一だったりする。
307名無しさん@ピンキー:2007/03/05(月) 00:36:42 ID:Uq/kxc5j
ライトブリンガーのアマゾネスを薦めてみる。
動画はシスティーのリョナ画像集みたいなもんだが彼女らもちょこっと映ってる。

http://www.youtube.com/watch?v=tbbWrCPMzu4
308名無しさん@ピンキー:2007/03/05(月) 04:40:42 ID:KcKr7FvI
こういうゲームでツボなのは地面の切れてるところやらエレベーターでの戦いでよくある転落による一発死。
「あ、地面が…落ちるぅ…」ってのが一番カワイソくて萌える。
309名無しさん@ピンキー:2007/03/05(月) 10:10:46 ID:G3BEDsXT
悪の女とHスレ落ちた?
310名無しさん@ピンキー:2007/03/05(月) 10:37:59 ID:MPoX3BfY
311名無しさん@ピンキー:2007/03/05(月) 18:29:59 ID:cXyPK9E9
>>308
いいよなそれ。アンダーカバーコップスなんてステージが高層ビル?高速道路?だから、
ザコのビッチ系FOX姉さんたちが蹴られ殴られ投げられ落ちていくのがタマらない。
312名無しさん@ピンキー:2007/03/06(火) 11:33:59 ID:NamZa5Hx
敵が全部女のベルトフロアアクションできたら良いよねぇ…。

当たり前だけどスカートの敵はパンチラありで。

必殺技の1つに「ハニーブレイカー」とか言って…
デスバイディグリーズの内部破壊や天誅の忍殺みたいなカットインつきの「壷潰し」技があったり。

アハハ…ヤバイ妄想広がりまくり…。
313名無しさん@ピンキー:2007/03/06(火) 21:53:36 ID:ptDiEB+q
Hスレの分類表(樹形図)みたいなのの屠るスレverみたいなのもみてみたいな。

なあ、俺は男vs女派だが女闘(女vs女)の萌え(ハァハァ)ポイントがイマイチわからないんだが、
どこらへんがいいのか教えてくれないか。いや、煽りでもなんでもなく純粋なる興味なんだが。
314名無しさん@ピンキー:2007/03/06(火) 22:49:53 ID:H8Vl94Qg
>>313
男vs女では少なくとも男に"燃え"は感じても"萌え"は感じないよな(「うほっ」は除外w)。視線は女に一直線。
女vs女だと両者に"燃え"つつ"萌え"られる。視線は両者のオッパイや尻に釘づけ。

ただし(これは主観が混じるが)女闘だと「犯して倒す」流れがイマイチ決まらない。やはりここは"張り型"でなく"男根"であるべきだ。
その代わり、女闘はシチュ的にヒロピン属性もあわせ持ってるからその(リョナ的な)嗜好がある人はなお嬉しいだろう。
315名無しさん@ピンキー:2007/03/06(火) 22:57:11 ID:ZYrRs9ZY
>>313
自分でも良く分からないんですよ
なぜか、恋愛も戦いも女同士じゃないとまったく琴線に触れないから困る
316名無しさん@ピンキー:2007/03/06(火) 23:03:08 ID:ptDiEB+q
わかりやすい説明ありがとう。なるほどな、正義側ヒロインにも萌えられるわけだ。

そして、俺がどうしようもないくらいに悪女オンリー萌えなことがわかった。
ヒロインがリョナられようが、可愛かろうが美人だろうが、死のうが生きようがまったく一切感情が動かされないから。
悪の女という属性が付加されているかどうかだけが価値基準になってる感じ。ある意味悪の女好きの極右かもしれん。

ちょっと前に悪女に萌えない連中は何を考えてるのかみたいな話になってたが、、俺の逆を考えればいいのか。
317名無しさん@ピンキー:2007/03/06(火) 23:40:53 ID:6NwxN6df
同性の闘いは
同じイキモノ同士というニュアンスがぐっと濃くなる。

ちなみに俺は両方イケるくちだ。
というかどっちも不可欠だ。
318名無しさん@ピンキー:2007/03/07(水) 00:00:12 ID:YvuPKK0Z
屠られる相手の性別とか気にしたことなかったなぁ
生死問わず悪の女が負けるシチュエーションなら守備範囲内だ
対人に限らず「要塞の崩壊に巻き込まれて死亡」とか
「伝説の力を手に入れたけど制御できなくて自滅」とかでもおk
319名無しさん@ピンキー:2007/03/07(水) 00:05:55 ID:+RLDFKSq
>>312
前はそんな感じのゲームをちょくちょく作ってたサイトがあったけどな。
某MNLからリンク張ってあったトコ。
もう何年も活動してないような…

正直そんな感じの敵が全部女のベルトフロアアクションやってみたい。
つーか誰か作ってくれおながいします
320名無しさん@ピンキー:2007/03/07(水) 01:52:27 ID:neRFvayC
>>319
更新止まってから丸2年が経とうとしてるよな…ゲーム云々よりも当人の生存自体を心配している。
たまに遊びたくなったものを落として遊んでる。"腹伐"とか。
321名無しさん@ピンキー:2007/03/07(水) 08:40:55 ID:Ah+bE85G
>>319>>320
ずっと前から某ゲームにMODを当ててエロいナチ女どもを虐殺しまくってハァハァするオレは勝ち組
いろんなゲームの感想を見るけど、どれもショボい。
ttp://img8a.atura.jp/bbs/3738/img/0001702630.jpg
ttp://img8a.atura.jp/bbs/3738/img/0001702634.jpg
ttp://img8a.atura.jp/bbs/3738/img/0001702637.jpg

あ、当然「腹伐」その他には大いにお世話になりましたw
322まとめ人:2007/03/07(水) 10:47:06 ID:gxUntAHl
>>321
テラナツカシスww
323名無しさん@ピンキー:2007/03/07(水) 15:34:10 ID:S93y1mHW

「ぎやうぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっぁぁぁぁぁぁぁっぁっぁぁっぁぁぁっ」
自分の口から出たとは思えないような悲鳴は脳内で鳴り響いたものだろうか?
「ハニーブレイカーっ!!」の掛け声とともに相対した男が繰り出してきた必殺技は、
私の戦闘員タイツの股間部分を突き破りつつ進入…
狙い過たず膣を引き裂き、子宮を押し潰し、骨盤を粉砕しながら内臓へと向かっていく。


女とは言え悪に加担するもの。悪の女戦闘員。
「ハニーブレイカーっ!!」の掛け声とともに俺は必殺技を放った。
「キャァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ」
戦闘員タイツを突き破り、股間に潜り込んでいく拳に必殺技の成功を確信した。
もはや女であることを強制的に辞めさせられた女戦闘員の痙攣する体を放り捨て、次の戦闘に備える。



とりあえず「ハニーブレイカー」を使ってみたかった。
女敵だったら誰でも良かった…。
324名無しさん@ピンキー:2007/03/07(水) 17:53:49 ID:Vh50SLXU
「ハニーブレイカー」ってそんな技だったのか。
すごくいいな……
いいもの見せて貰ったついでに、もともと何の技なのか出自も教えてくれませんか。
325名無しさん@ピンキー:2007/03/07(水) 20:30:04 ID:S93y1mHW
>>324
んー…「ハニーショット」が「性器撃ち」の意味らしい(ググルで調べてみてもほとんど出てこなかった…、
ちなみに股間撃ちは検索するとそれなりに出てくる…デスクリムゾンとかメタルギアとかFPS系で)ので、
「ハニーブレイカー」=「性器破壊」=女性器ぶち抜きパンチとしてみた。
(ハニーブレイカーで検索するとインディーのロックバンドにぶつかるみたいですが関係ありません。)

実際には膣にせよ子宮にせよ、赤ちゃんサイズのものが通るように出来てるわけだから…、
腕なんかでも入っていっちゃうわけで…。
多分「「気」かなんかを纏わせてある」のか、「ヒーローの腕が金属並みに硬い」などの
理由で肉体を破壊していっているのだと…。
326名無しさん@ピンキー:2007/03/07(水) 21:31:30 ID:H7ys3UHW
通るには通るがそれ相応の準備をしないと通らんぞw
リアルに考えると恥骨粉砕でショックで死んじゃうんじゃないか
327名無しさん@ピンキー:2007/03/07(水) 21:47:25 ID:wmb3vWo/
恥骨粉砕フィニッシュ?
ttp://www.youtube.com/watch?v=FCle8ThHmYY
328名無しさん@ピンキー:2007/03/07(水) 22:05:30 ID:2joNa5M6
>>321
あそこの作品をしょぼいと言ってるわけじゃないよね?
329名無しさん@ピンキー:2007/03/08(木) 04:06:39 ID:KCdoGQfp
>>325
詳細ありがd、把握した。
ハニーショットってこういう事なんだな
ttp://w5.oekakibbs.com/bbs/akujolove/oekakibbs.cgi?mode=res_msg&resno=97&author=0&thumb=0&picwid=459&pichei=906&thisfile=97.jpg

ところで邪神兵のやつはPCと一緒にあぼんしたまま書けてないけど、
別のやつなら40%くらい完成済みのがある。
どうする皆の衆、そっち先もってきていい?
330名無しさん@ピンキー:2007/03/08(木) 07:28:09 ID:pim09g9b
>>328
「敵の中に女がいた」じゃなくて「女戦士を倒すためのゲーム」なんて、そうそうお目にかかれない。
良い意味で論外です。復活求む。

>>329
聞くまでもなく是非是非是非よろしく
331名無しさん@ピンキー:2007/03/08(木) 22:33:08 ID:43EqBtKB
>>323
「カッとなって犯行に及んだ」吹いたww

>>329
是非お願いします。

何故か知らんが職場PCからでは2chに書き込めなくなった orz
執筆は勤務時休み時間・投稿はお持ち帰り後に自宅から射せ…投稿するしかなさそうだ。

レス見てると「ハニーフラッシュ」も性的な意味を含んでいるように思えてならないw
つまりキューティーハニーがあれを叫ぶところで「何ていやらしい!」と赤面して…俺は一体何を言ってるんだ('A`)
332名無しさん@ピンキー:2007/03/09(金) 01:00:16 ID:VrOcOlMw
>>331
秘所の奥が光に包まれて、悪女の体を子宮から・・・「ハニーフラッシュ!」
333名無しさん@ピンキー:2007/03/09(金) 01:46:17 ID:aQwhpb5M
>>331
会社が規制したのか、たまたまIPが灰汁金中のと一緒になってしまったのか……
お察ししますぜ。
334名無しさん@ピンキー:2007/03/09(金) 01:49:52 ID:aQwhpb5M
 朝から百台以上のフォークリフトをフル稼働させて始まった積込みは、深夜零時にやっと終わった。
 俺の装甲列車『ノーザンライトエクスプレス』も十二分に充電し終わっている。
 大型トレーラーをさらに巨大化したような、このタイプの無軌道列車は今や珍しくない。
 地球全土に渡って連中に制空権を握られた今となっては、列車が大陸輸送の主役だ。
 それでも何故、ノーザンの運賃が他と比べて割増しなのかと言えば、確実性に寄る所が大きい。
 ネジの一つに至るまで、世界のどこにも追随を許さぬ技術で作られた純日本製だ。
 外殻を包む複合装甲は劣化ウラン弾十数発の連射に耐え、レンナル製ビームの貫通を許さない。
 車体の大きさこそ日本のJRと変わらないが、兵装は地球の全輸送列車中最強と言い切れる。
 釣り目のシャープな面構えをしたノーザンは、ガラム星からの侵攻により壊滅的打撃を受けた欧州へ、
中国・重慶から食料品や生活雑貨、野菜の苗を運び、帰りには武器を満載して戻る予定だ。
 石油や石炭などエネルギー輸送は流石にタンカー原潜に負けるが、速度と便の多さは魅力がある。
 展望車から外の荷運びを見守る俺のもとへ、駅事務所から電話がかかってきた。
『おれだ、駅長の曹だ。健吾、そろそろ出発できそうか』
「ああ、こっちは何時でもいいぞ」
 言ってから俺はちらと貨物用プラットホームを見た。黄色に塗られた日本通運のコンテナ、
真っ赤な農産物のコンテナ、真っ白なFedexのコンテナ等が、中身が空になったところで
それらを駅まで運んできたトレーラーに積み返されているところだった。
 最新型の大型ロボットリフトが慌しく動く一方、ホームの片隅では屋台が出ている。
 豆炭の釜でキビ粥や唐揚げを作っているのは皺くちゃの爺さん。
 屋台の粗末なベンチには労働者が集まり、その下では干魚を貰った犬が、しっぽを振って食事中だ。
 最新型の輸送列車が居並ぶ駅でくり広げられる、十九世紀とさして変わらない食事風景。
 真にもって中国的というか何と言うか、日本では大崩壊後さえちょっとお目にかかれない変な光景だ。
 しかし雪のちらつく深夜に揺れるストーブや提灯の灯は、紛れもなく人々が暮らす営みの証。
 俺がこれから向かう場所に、そういうものは一切ない。
『実は……さっきから変な電話がかかっててな』
 曹が言葉を濁したので、俺は受話器を持ち替えた。「どんな電話だ?」
『いやあ、次の列車はウイグルを通るのかどうか教えろって言うんだよ。そんなの言える訳ないだろ』
「男の声か? 女の声か?」
『男だ。でもそれだけで信用できねえ。レンナルとか現地軍に利用されてる男もいるしな』
 俺は暫く黙ったあと、電話を兼ねた手元の端末にルート設定画面を呼び出した。
 今回の旅は、確かにウイグル自治区を通過する予定になっている。
「……教えてくれてありがとう。念のために予定を早めて、五分後に出発する」
『そうか、わかった。くれぐれも気をつけてな』
 通話を終えようとする俺と曹の間へ、喧しい声が割り込んできた。
『けーーんーーごぉおーーー! また一緒に旅が出来るなぁー! フヒヒ!』
 聞き覚えのある声に、俺は思わずあんぐり口を開けた。
「お前……ヤンか」
『そぉだよぉ〜! 私メリーさん、貴方の後ろにいるのっ』
 慌ててノーザンがつけているのと反対側のホームを振り返ってみると、窓の向こうをゆっくりと、
油と煤でゴテゴテになった列車が滑り込んで来るところだった。俺の悪友の列車が。
 ヤンの列車は金龍8型というタイプで、お世辞にも性能がいいとは言えない。
 名の通り龍を模した機関車に引っ張られ、しかも貨車が途中から純正でないので文字通り竜頭蛇尾だ。
『あ、言い忘れたが今回の随行列車はヤンだ。よろしく頼むぞ』
「おい曹、そう言う事は前もって言え! 変な電話よりこっちがトラブルだアホ」
『あっ、あっ、健吾がいま酷いこと言ったっ! 酷いこと言った!』
「はいはいわかった、わかったからお前は黙れ」
 よく見てみると、ヤンの列車には妙なパネルが取り付けられている。
 何に使うのか知らないが、そういう無駄なものがゴチャゴチャついているのが奴のクオリティ。
 俺は一方的に電話を切り、機関車に移動すると発進準備に取り掛かった。
335名無しさん@ピンキー:2007/03/09(金) 01:51:49 ID:aQwhpb5M
***
 青林を出るまではネットも繋げたので、VIPで駄スレを立てたり隣のヤンとPCで通信対戦をしていたが、
雪の山林地帯が近づいて来るにつれ、さすがに電波を出すわけにはいかなくなった。
 かつての大規模攻撃による気候変動は凄まじく、降雨が少ない筈のこのあたりの積雪は今や60cmを超える。
 外の気温はマイナス15℃。高速移動する列車の表面温度はもっと下がり、触れるだけで危険だ。
 電力ロスを減らすため暖房は極力セーブし、俺はベッドに潜ってDVDを見る事にした。
 ノーザンの住居用貨車は他の貨車と外見上は何ら変わらず、機関車からも離れている。
 内部は畳にカーペットを敷いて、コタツとベッドでワンルームマンションぽくしてある。
 やはり日本人ならこうでないと。外から微かに聞こえる吹雪の音と、列車の振動が眠気を誘う。
 だが、今夜ばかりは心からぐっすり眠ることはできない。
 山間部にわずかに広がる平原は輸送列車の墓場となっており、焼けた機関車や装甲車が転がっている。
 恐らくはレンナル帝国の戦闘UFOに撃破され、貨車ごと商品を強奪されてしまったのだろう。
 この辺りは近頃急に勢いづいてきたロシア軍に攻撃をしかけるため、帝国の戦艦が頻繁に行き来する。
 加えて戦車や武装ヘリを持つ帝国現地軍から、正規軍くずれの山賊まで出る始末。
 俺の仕事は列車に積まれた武器を駆使してそいつらを退け、荷物を無事に届ける事。
 こんな時代に……いやこんな時代だからこそ、俺のような引き篭もりにも仕事がある。
 何せ戦闘時以外は部屋で寝ているだけでいいのだから。この列車が俺の家で、俺の殻だ……
 アニメを見ながらゴトゴト揺られてまどろんでいると、ふいに枕元の電話が鳴った。
『健吾、起きろ! 大変だ!』
「おいヤン、通話はできるだけやめろって……」
『うっせえ寝ぼけんな! 今すぐ外みろ!』
 ヤンの気迫に訝りながらカーテンを開けてみて、俺は一気に眠気が吹き飛んだ。
 窓の外の平野に、点々とまばらな光点が見える。
 時速二百キロで進む俺達の列車に随行するのが数点、ちょうど前方の峠に固まっているのが多数。
「馬鹿な! レーダーに反応はないぞ! 警報だって鳴らなかっ……」
『俺だって偶然窓開けて見つけたんだ。あれはレンナル帝国の〃飛行騎馬隊〃だ!』
 人付き合いの悪い俺だが、こんな仕事をしている以上は聞いたことがある。
 帝国の陸戦隊は時折、大型兵器を使わず、わざと小型の飛行バイクに近距離武器で襲って来る。
 それは彼女らの文化で言うところの『じかに相手の返り血を浴び、自らの美しさとする』戦い方で、
この戦法を指示する指揮官は往々にして貴族出身の娘が多いらしい。
 返り血で赤や緑や青(これまで地球以外の星は、帝国艦隊の前にあっさり膝を折ったそうだ……)
にまみれた自分達の姿を至高の物として捉え、〃宇宙最強の女戦士〃を謳う彼女たち。
 僭越ながら俺に言わせてもらえば、そんなもんはただ野蛮で下品なだけだ。
 異星人の血でベトベトになって法悦するアホどもを、到底美しいとは思えない。
 そして何より俺の本音はこうだ。
「――化粧品にされてたまるかーーッ! 俺はもっとヒキコモるんじゃいッ!」
 叫ぶと同時にデスクの赤いキノコ型ボタンを拳で殴り、兵装システムのスイッチを叩き入れた。
 全長二キロにも及ぶノーザンの各所に連結された戦闘車が起動し、自動砲塔が動き出す。
 一瞬のラグのあと、各車の戦闘員から次々と内線の状況報告が入ってきた。
『こちら7号車から12号車、全武装異常なし』
『こちら24号車から30号車、全武装異常なし』
『こちら60号車から……』
336名無しさん@ピンキー:2007/03/09(金) 01:53:41 ID:aQwhpb5M
***
 疾走する列車を峠から見下ろし、飛行バイクに跨った女はゴーグルの奥で瞳を燃え上がらせていた。
「武装列車が二つか。フフン、今宵の狩に相応しい獲物だ……」
 女の名はハイネ・リーリャ・スワローザ16世。ガラム語の〃ハイネ〃は高位貴族を表す称号で、
スワローザ家は帝国が宇宙進出を目指した初期から、幾多の戦乱を超えて続く屈指の名家である。
 ……と言えば聞こえは良いが、スワローザ家の部隊が狙うのは民間人など弱い相手のみ。
 それで生き残ってきたのだから、実質誇れるのは歴史の長さしかないという家柄だ。
 今も〃戦果〃という名の虐殺を求め、人口の多いインド、中国、ロシアを北上する旅の途中だった。
 しかし、神の悪戯か悪魔の芸術か、この血筋の者は美しい。
 白磁の肌に、すっと通った鼻筋。二重で切れ長の眼は矮小な心とは裏腹に、気高き聖女を思わせる。
 すらっとした足先から手首までを蛇革の防弾タイツで覆い、くびれたウエストには黒ベルト。
たっぷりした下半身には、タイツの上から股間へキュっと食い込んだ銀色のTバックをはいている。
 Gカップの胸にはスワローザ家の紋章が入った鎧を着こんでいるが、これは装飾的な意味合いが強い。
 彼女ら指揮官クラスにとって、軍装に一番大切なのは外見である。機能性は二の次だ。
地球の貴族が舞踏会で優美を競うなら、レンナル貴族の子女は戦場に於いて冷酷さと強さを競う。
 そして特筆すべきは首から胸元で、これは数日前に手に入れた白と黒の熊の毛皮で巻いてある。
 この熊を殺す時、飼育係の男は半死半生にされながらも泣き叫んだ。
『やめてくれ、パンダを殺さないでくれ! 地球に、いや宇宙に、もう何頭もいない生き物なんだ!』
 だから彼女は男の頭を踏み潰した後、パンダを殺して毛皮を剥いだ。
 なぜなら宇宙でも希少なる生物の毛皮こそ、自分の高貴なる肉体を飾るに相応しいからだ。
「フフフ。あの列車が、この毛皮より珍しいものを積んでいると良いのだがな」
 美しい顔を嗜虐的に歪め、リーリャはこれから来るであろう流血を想像してほくそ笑む。
 そしてパンダの毛皮をバサリとなびかせ、ビームライフルを振り上げて一族郎党に指令を下した。
「者共、かかれぇーーい!」
「ヒャッホォーーーウ!!」
「イイヤッホォーーーウ!」
 半分気が狂ったかと思える程の奇声を上げ、バイクに跨った女兵士数十人が崖を下った。
 次々と列車にビームピストルの発砲を繰り返し、吹雪の平原に青白い火花を散らす。
 それに反応して黄色の列車は速度を落とし、銀色の列車の影に隠れた。
銀色の列車についた戦闘車の砲塔がぐるりと向き直り、彼女ら目掛けて一斉に砲門を開く。
 ――ドゴォッ!
 雷鳴のような発射音と共に大口径滑空弾が飛び出し、リーリャの部下達に襲い掛かった。
 だが哀しいかな、砲は中型兵器を想定したもので、飛行バイクのような小さな目標は上手く狙えない。
 弾は一騎を風圧で転倒させたに留まり、遥か遠くで空しく爆発した。
 転んだ兵士はリーリャのすぐ前にいたが、リーリャは止る気など毛頭ない。
「ひっ、ひいいっ! リーリャさまああぁぁああッ!」
「どけーっ、邪魔だーーッ!」
 そのままバイクで轢き潰した。
 ――ブチィッ!
「ぶぐっひぎぃいいーーーっ!」
 兵士の体は腹で真っ二つ。ブタのような悲鳴を上げ、鮮血を散らしながら飛んでいく。
 やがてドサッと窪みを作って、彼女は雪に埋もれて消えた。
 リーリャにとって一兵士の命などより、狩の楽しみのほうが遥かに大切だ。
 追い詰められて弱った獲物を、じわじわといたぶり殺す。そこに無上の快感を感じる。
 それは汚らしい男奴隷とのセックスなどでは到底感じられない、子宮に響く女悦なのだ。
「くはははは、長いだけのデク列車め、せいぜい足掻くがいい! 焼きヘビにしてやるわ!」
337名無しさん@ピンキー:2007/03/09(金) 02:40:49 ID:aQwhpb5M
えー、まだ続きがありますが眠いのでご勘弁……
2レス分ぐらいできたら持ってきます。
338名無しさん@ピンキー:2007/03/09(金) 02:50:08 ID:SupaOFXX
へ、蛇の生殺し・・・・こんなにたくさんの悪のお姉さんたち出しておいて・・・・期待して待ってる。
339名無しさん@ピンキー:2007/03/09(金) 08:45:39 ID:TuiNNk2F
>>337
乙乙乙!
続きも楽しみにしてる
340名無しさん@ピンキー:2007/03/09(金) 19:00:08 ID:aQwhpb5M
 黄色い列車は屋根から迫撃砲を撃ち出したが、照準装置が悪いらしく空振りばかりだ。
 雪の平原に弾をばらまくが、リーリャ達には当たらない。
 と、銀色の列車の側壁がパカリと開き、そこから小型銃座のついたパンタグラフが伸びてきた。
 乗っているのは女だ。ハイレグのレオタードにニーソと手袋、ブーツ。いずれも黒。
 頭にはヘルメットはおろか、ゴーグルさえ無い。
 殆ど半裸に近い服装なのに、彼女は猛吹雪の中瞬き一つしない。
 苦痛、恐怖、いかなる感情も伺えぬ顔で、女は大型機銃を撃ってきた。
 弾は近くを併走していたリーリャの部下に襲い掛かり、バイクに当たってガツン、カキンと火花を上げる。
 一瞬後、飛行バイクのエンジン部から火が出た。軌道はヨレはじめ、制御が失われた。
「あうっ! はひぃっ! いや! いやぁーーッ!」
 グラグラ揺れるバイクを何とかしようとした挙句、彼女はバイクの爆発で前方へ吹き飛んだ。
 前にあったのは凍った木。その枝へ彼女は、時速二百キロ以上で顔から突っ込んだのだ。
 枝は口から突き刺さり、ヘルメットを割って白い歯を叩き折り、喉を通って腸を破りながら尻へ突き出た。
「ぐあ……ごぉ……あぉごおおぉぉーッ!」
 彼女にとって不幸だったのは、脳が無事なまま一瞬で串刺しにされたが為、絶命できなかった事だろう。
「おぐ……ご……はぁぁ……」
 彼女は肛門から内臓をひり出しながらカエルのように空を掻き、悶え苦しみ抜いて息絶えた。
 リーリャはそんな事など気にとめず、銃座の黒レオタ女どもを撃ち落す事に必死になっている。
 不思議なことに、ビームが至近距離で装甲にガンガン当たっているというのに、女達は怯まない。
(何だこいつらは。本当に地球人なのか? だとしたら大した度胸だが……)
 念のため、ゴーグルの無線機をいじって列車内で交わされる通信を傍受してみる。
 いくら暗号化されていても、レンナル帝国の科学力にかかればこの程度、玩具を弄るに等しい。
『こちら34号車、ナンバー427が右腕故障。ガトリング操作続行不能』
『わかった、ナンバー427を戻して代わりを出せ!』
『アイサー』
『87号車戦闘中。跳弾によりチーフが大破』
『んがぁクソッ! ナンバー114、お前が指揮を引き継げ! 連中をヤンの列車に近づけるなよ、ボロいんだから』
『アイサー』
「……〃故障〃? ……〃大破〃だと?」リーリャは首を傾げる。
 指示を出しているのは男だが、その他に聞こえるのは女の声ばかり。
「まさか!」
 エンジンのスロットルを上げると、止める部下を押しのけて一気に列車へ接近した。
「リーリャ様、危険です!」
「うるさい!」
 滑るように接近すると、よそを狙っていた銃座の女は慌ててこちらに狙いを改める。
 だが、リーリャの方が一瞬早かった。
 二発撃ったビームライフルの弾は銃手の腕を吹き飛ばし、太腿に穴を開けた。
 断面から現れたのは血肉ではなく、空気圧を利用した人口筋肉のチューブとコードであった。
 右腕を無くした女は痛がるでもなく、ちょっと驚いた顔をした後びっこを引いて列車に戻っていく。
「こちら60号車、ナンバー12戦闘不能。指示をお願いします」
 機械的に無線で呟いている彼女の後姿を見て、リーリャの頭にたちまち血が昇った。
「きっ、機械のドローン兵だと! おのれ、馬鹿にしおってぇぇーーーーッ!」
 背中に背負ったビームサーベルを引き抜くと、銃座の通路になっているパンタグラフを両断した。
 銃手のナンバー12は指示を受け取る事もできず、落下する銃座に巻き込まれた。
 皮肉にも、彼女は自らが守っていたノーザンライトの車輪に轢かれた。
 高速移動するノーザンの大口径車輪にグシャグシャに踏み潰され、安っぽい花火のように爆発する。
 それでもリーリャの怒りは収まらない。リーリャ・スワローザは血が欲しいのだ。
 怯えて小便を撒き散らし、情けなく震えて泣きながら死んでいく地球人が見たいのだ。
 ロボットを壊したくて列車を襲ったわけではない。
「おのれ、おのれ、おのれ、おのれえええええーッ! こんな物、潰しても何にも面白くないわ!」
341名無しさん@ピンキー:2007/03/09(金) 19:01:30 ID:aQwhpb5M
 怒りにまかせてビームライフルを連射し、銃手のドローン女を片っ端から撃ち落してゆく。
 そして代わりの要員が出てこないうちにノーザンから距離を置き、無線機に怒鳴った。
「一般兵の車両を出せ! この列車に乗り移るぞ!」
『はい、リーリャさま!』
 一般兵とはいわゆる〃スワローザ家以外の人間〃で構成された女性部隊で、リーリャにしてみれば
奴隷同然か、少しましな階級ぐらいにしか思っていない。事実、扱いは常に捨て駒だ。
 それはそうだろう、平民ごときにおいしいところを持っていかれては、何のための貴族か。
 すぐさまやってきた高機動兵員トラックから梯子が伸び、銃座が出ていた穴に連結される。
 小銃を装備した一般兵が列車に突入すると、途端に列車内で交わされる無線の密度が高まった。
『こちら60号車、乗り移られました!』
『アイタタタ…… 全員、白兵戦用意! この先にカーブがある、それまで押し返せ!』
『アイサー』
『いいな、絶対に持ちこたえろ!』
 リーリャも自分の無線に怒鳴る。「急げ、この先にカーブがあるぞ!」
 真っ先に列車内に飛び込んだ一般兵が、中から飛び出したドローン兵と掴みあいになった。
 すさまじい風圧の吹雪の中、横幅50cmもあるかないか解らない梯子の上で、二人……
いや、一人の帝国兵と一騎のドローン兵が腕をからませ、乳をぶつけあい、足を絡ませる。
「くそっ、このっ! 離しなさいよ! 離せっ!」
「離しません。たとえ私が壊れても!」
 もみ合った挙句、二人はからみ合ったまま梯子から転落した。
「ひいぃっ、いやあ、いやーーーーーッ! ぐぎゃあああああああああ!」
 帝国兵の方は凄まじい悲鳴を上げながら、ドローンは無言のまま、ノーザンライトの車輪に轢かれた。
 血肉と電子部品がミキサーにかけられ、二人の体は混じって雪原に散ってゆく。
 どちらがどちらだか、もうわからない。
 そんな様子を、リーリャは部下と一緒に冷笑しながら見ていた。
「ハハハ! 平民ごときはドローンと相打ちがお似合いだな」
 やがて兵員トラックが横付けされた戦闘車が沈黙し、中から一般兵がライトで合図を送る。
「よし、制圧が完了したぞ。ものども、続けぇーーーーッ!」
「ハッ!」
 リーリャは配下を引き連れて、ノーザンライトの内部へ転がり込んだ。
342名無しさん@ピンキー:2007/03/09(金) 19:10:13 ID:aQwhpb5M
またぞろクレイさん設定でやらせてもらってますが、
前よりさらに殺伐色が濃くなっております。
あと勝手な設定いれまくりでクレイさんには申し訳ないこと限りないです。
ハイネって何だよ(´Д`)ハイネスのもじりかよ。

またちょっと間をおくので、
キボンとか批判とかあったら今のうちにお願いします。
343名無しさん@ピンキー:2007/03/10(土) 02:14:12 ID:sfDcNvjh
乙と言いに来たら更に続編が書かれていた…乙乙!?
リーリャさんイイですね。「機械じゃ駄目だ!血肉を見せろ!」って素敵w
それにしても殺伐としてますね〜。女やられ道はシグルイなり。

>ハイネって何だよ(´Д`)
…黄色いグフの人?
344名無しさん@ピンキー:2007/03/10(土) 08:31:05 ID:6Qxs3asX
すごい力作ですねGJ!
少しエロスな所もほしい。

>ハイネって何だよ(´Д`)
西川の中の人?
345名無しさん@ピンキー:2007/03/10(土) 08:40:39 ID:UEElbZj/
>>342
乙乙乙乙!ついでに乙乙!
今度は列車側に控えていた強いヒロインが登場して一般兵を惨殺しまくってほしい。
しかし数の力に負けて徐々に後退。そこへ無線の男が登場。
ヒロインは技で応戦。足技で首をヘシ折る。男はパワーで応戦。鳩尾にパンチかまして内臓破裂!

・・・なんてどう?
346名無しさん@ピンキー:2007/03/11(日) 06:24:44 ID:xAsd7dT8
>>343-345
喜んでくれてありがとう。あとアイデアありがd。
できるだけ取り入れて書いていきます。
あ、あと絵掲にリーリャ様投稿してきたんで脳内変換ヨロ。
347名無しさん@ピンキー:2007/03/11(日) 06:57:50 ID:d2lc09zO
あんまり詳しくないので・・・絵掲ってどこ?
348名無しさん@ピンキー:2007/03/11(日) 07:14:32 ID:j2keFZTP
テンプレ読むべし
349名無しさん@ピンキー:2007/03/11(日) 07:38:53 ID:xAsd7dT8
>>347
・∀・)つ■
ttp://w5.oekakibbs.com/bbs/akujolove/oekakibbs.cgi?mode=res_msg&resno=98&author=0&thumb=0&picwid=546&pichei=700&thisfile=98.jpg

デザインはどこも文句ない? つかベルト描き忘れた。
350名無しさん@ピンキー:2007/03/12(月) 07:02:08 ID:VDVRoPge
>>348
すんません
>>349
ありがとう!
お友達&知ってる人の書き込みがあって驚き桃の木。いやホント。世間って狭いな・・・。
めっちゃかわいいですがな。
351名無しさん@ピンキー:2007/03/12(月) 07:05:16 ID:VDVRoPge
え・・・といいますか。よくよく読んでみると。。。

私が誰か探し当てないでくださいお願いしますお願いしますお願いします。
352名無しさん@ピンキー:2007/03/12(月) 07:48:45 ID:/O+YZXUt
>>351
むっ、おぬしただの名無しさんではないな!

くそー逃げられたか。
353名無しさん@ピンキー:2007/03/12(月) 21:55:50 ID:pMc1XEdv
>>349
なぜそこでパンダだったかは分かりませんがリーリャ様が美人さんなので全てOK墨汁
…マジで美人だな。
354名無しさん@ピンキー:2007/03/12(月) 21:56:29 ID:pMc1XEdv

"血風"のクリスタトスから抜け出た『足付き台座に運ばれていった"目玉"』の行方、
瀕死で起き上がり、立ち向かってきた"烈火"のスカラマンガの言い放った『クリスタトスはまだ死んでいない』という言葉…
不可解な出来事の連続でミユキは暗澹たる思いになっていた。
だが…タイツは違う。彼は至極さっぱりとした様子でこう言い放った。
「え〜っと、とりあえず…出ようか」
それは、まるで店から出る時のを思わせる無難な言葉だった。ちょっと拍子抜けしたミユキは「え、えぇ」と生返事で返して踵を返す。

出入り口はドアが吹き飛んだせいで簡単に出られる。その奥は廊下だろうか…暗くてよく分からない。
不安に駆られるミユキに、タイツは「罠があるなら立ち向かうだけだぜ」とこれまたあっさりと言ってのけた。
不本意だがここは彼の言うとおりだ、と思いつつ何気なく足取りを重くしてタイツに先行させるミユキ。
が、傍にいるブロフェルドが動かない。どうしたのかと不審に思い尋ねてみると彼女はこう返した。
「―――私は最後に出ます。先に出入り口から出て下さい、姉さん」と。表情は暗い。
常に冷静な娘である彼女が塞ぎ込んでいる。珍しいこともあるもんだとミユキは首をかしげた。
思えばクリスタトスが最後の台詞を吐き終えることも無く事切れた直後から彼女の様子が変わっていた。
あまりに気になったので探りを入れようとしたミユキの肩をタイツが掴む。これまた珍しいことだった。
思わず拒否反応を起こしそうになったミユキだったがタイツの顔(といってもタイツ越しなので正確な表情が掴めない)を見て従った。
彼は無言で(行くぞ)と言っている――そう感じた彼女はそのまま2人で出口へと向かった。
タイツは振り返ることなく出て行く。それに着いていく形になったミユキは出口に差し掛かる直前でちらりと妹の方を見やった。
…そのブロフェルドの手が掲げられ、倒れているクリスタトスらに向けられるのを見て、ハッとなって見るのを止めた。
そして出口を出て折り返したところで、「ドォン!」という炸裂音が―――「ドォン!」……2度、響いた。
僅かな振動、天井から落ちるホコリ。出口付近からブワッと白煙が舞う様。何があったかミユキはすぐに分かった。
――出る瞬間に妹を見た、あの時にすでに直感で察していたのだ。ブロフェルドは仲間の後始末をするのだ、と。
最初は爆音のショックで肩をビクッと振るわせたがなるべく動じないように努めた。
死体は2つ、爆音は2回…始末は終わったはず。用を終えて戻ってくるはずの妹に格好悪いところを見られたくない。
それはミユキなりの見栄であった。タイツはそんな彼女の内心を知る由も無く、通路の先をただ見つめるだけだった。
その視線の先には、長そうな通路と闇が広がるのみ。これから先の見通しは…その光景どおり、暗い。
355名無しさん@ピンキー:2007/03/12(月) 21:57:41 ID:pMc1XEdv
爆音から少し経ったが、ブロフェルドは帰ってこない。ミユキは待つ間に彼女のことを考えていた。
思えば、あの娘も始めはタイツらを抹殺するために送られた者だった。成り行き+収拾がつかなくなったヤケクソ分+打ち切り補正で
何故か味方っぽく振る舞い、自らの主とミユキを追っていた組織の連中・そしてミユキまでも倒して今はタイツとミユキの妹を名乗る。
…ミユキは超人的なタフさで生き返り(!?)、ブロフェルドと再開した折、多少の口論の末に何故か彼女を家に招く羽目になり今に至る。
その時の経緯を数行で表すと、こうだ。

「あの時はよくもやってくれたわね!」
「落ち着いてください姉さん」
「これが落ち着けるかっての!死の淵をさ迷ったわよ!夢の中で誰かに蹴り殺された気がするし、散々な臨死体験だったわ!」
「はぁ。それはまた貴重な体験を…とにかく、一旦落ち着きましょう。姉さん」
「む〜〜…ええ〜い!誰が"姉さん"か!あたしは一人っ子だしアンタみたいなでっかい身内なんていn――」
「…落ち着きましょう。姉さん」
ポワワワァァ〜〜〜ン……
「あ―――え、え〜っと、なんだか拍子抜けしちゃうわ。最初に出会ったときの人間凶器っぷりは何だったのかしら?」
「気のせいです。全ては悪い夢だったのです。姉さん」
「う…あんまり"姉さん""姉さん"って連呼しないでくれる?なんだかこっ恥ずかしいわ」
「――わかりました。姉者」
「…"姉さん"でいいわ……と・に・か・く、こんな街角でやってても埒が明かないわ。家に来なさいよ」
「は、はい。よろしくお願いします。姉さん」
「はいはい…ん?――ん〜〜〜〜っ……ま、いっか」

……こんな感じである。ぶっちゃけると、ミユキは思念操作を食らっていたのだが本人は全くの無自覚だ。
とにかく、この後に行く当てがないことをブロフェルドの口から告げられたミユキは仕方なく彼女を居候させている、というわけだ。
もちろん彼女が無加工でミユキを説得していたかというと…怪しいものだが。

ミユキが回想に思いを馳せていた時、ブロフェルドは未だ出口から漏れ出続ける塵芥に紛れながらひょこっと姿を現した。
タイツもミユキも部屋の中がどうなったかなど知りたくもない気分だった。微かに漂ってきた嫌な臭いだけでも十二分に過ぎる。
「お待たせしました。行きましょう」
が、臭いで顔を曇らせた2人とは対照的に、戻ってきたブロフェルドはいつもの落ち着いた姿勢の彼女に戻っていた…
356名無しさん@ピンキー:2007/03/12(月) 22:06:50 ID:pMc1XEdv
今回はやられが無くて申し訳ない(;´д`)
次は初っ端から飛ばすつもりなので何卒ご容赦を…
357名無しさん@ピンキー:2007/03/13(火) 11:19:55 ID:RCfJqHiI
>>356
無問題
プロローグ乙 さぁじゃんじゃんいきましょうw
358名無しさん@ピンキー:2007/03/13(火) 13:29:15 ID:dUGTP07C
>>356
乙GJッ!!! ミユキさんのgdgdっぷりがナイスwww
次回も見逃せません。

ところで『捕まえてスレ』で好みの分類表とか作って盛り上がってるみたいだけど、
こっちでも屠りタイプ分類とか誰か作ってみないか。
359名無しさん@ピンキー:2007/03/13(火) 23:20:33 ID:dIasQY6o
このスレ的に、遺跡や屋敷のトラップに引っかかってどうのこうのとかは
どうdesuka。
なんか昔あったよね。トラップ屋敷の主人になって、侵入者を
トラップ各種を駆使して滅殺してくゲーム。名前が思い出せねぇ・・・。

「へへっ。あったあった。お宝見っけ」
「でもさ、こいつカギ掛かってるぽいよ。ビクともしないや」
「うーん、こういうのはカギを開けるための仕掛けがどっかにあるはず
 なんだけど・・・」
「ねぇ、あっちにあるいかにもってな感じの台が関係あるんじゃない?」
「お、この台に描かれてる模様、さっき頂いた置物と同じ模様だ!・・・ってことは!」
「ビンゴ!!」
「ちょっとちょっと。ワナかもしれないじゃない。解析班が来るまで待ってなって」
「やーよ。あいつらにまでお宝分けなきゃなんないじゃない。あたしらの取り分が
 減っちゃうよ。・・・それ♪」
ゴト・・・
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・何も起こらな・・・」
ズゴゴゴゴゴ・・・
「え?」
「あ?」
「あ・・・あ・・・上・・・レリーフが崩れ・・・」
ゴオオオォォォーーーッッ!!
「きゃああああ!」
「うわああああ!」
グワシャアアアアァァァァン!!

「・・・・・・」
「そ、そんな・・・どうして・・・」
「ああっ!なんてこった!」
「どうした!?」
「この置物と台の模様・・・よく見るとこことここが違う!この置物はフェイクだ!」

軽はずみな一アクションが命取り。悪魔城ドラキュラの釣り天井はいつもビビり男。
360名無しさん@ピンキー:2007/03/14(水) 01:23:49 ID:B2Hz2okX
>>358
あっちは和姦か強制かとか正義と悪女の力関係とかで展開や結末が色々変るけど、こっちはとにかく殺すことが大前提だからむずそうじゃね?
ここは言い出しっぺに期待したい。
361名無しさん@ピンキー:2007/03/14(水) 15:31:02 ID:S8P4xJon
影牢 のことか?
362名無しさん@ピンキー:2007/03/14(水) 16:26:54 ID:6Nbt+DW0
刻命館にようこそ?
363名無しさん@ピンキー:2007/03/14(水) 19:37:48 ID:rHXdBMa0
>>359
影牢とか蒼魔灯とか刻命館とか、PCゲーでも出たらよかったのに。
そしたらMODぶちこんで侵入者皆女性化。
>>360
好きなジョブを選んでね!
極めると使える技が増えるよ^^

☆シーネ派
┣敵女は殺すよ(シーネ派原理主義者)
┃┣一人づつ静かに葬っていくよ(サイレントアサシン結社)
┃┣まとめて派手にぬっ殺すよ(爆弾・ランチャー使い)
┃┣そのきれいな顔をふっ飛ばしてやる!(格闘戦士ギルド)
┃┣片っ端から蜂の巣にしてやるぜ(トリガーハッピー銃士同盟)
┃┣次は…ない!(剣で真っ二つ騎士団)
┃┣お前はもう死んでいる(北斗真拳使い)
┃┣汚物は消毒だーッ!(お焦げ大好き火炎放射兵)
┃┣ミンチにしないと食べられない(スプラッタ愛好会)
┃┗エロ技で屠るよ(官能処刑隊)
┃  ┣おっぱいおっぱい!(ジョルジュ党)
┃  ┣マッサージで必殺(ゴッドハンド組)
┃  ┣秘孔を突いて性器がアベシ(性感爆裂拳使い)
┃  ┣ハニーブレイカー!(ハニーブレイク同好会)
┃  ┣ハニーショット!(ハニーショット愛好クラブ)
┃  ┗入れてやる俺のどす黒い息子(SPW財団後援、如意棒波紋戦士)

┣命まではとらんよ(穏健シーネ派)
┃ ┣ぶん殴って傷物にしてやる(肉弾クラッシャー)
┃ ┣捕えて法の裁きを待つよ(法律遵守会)
┃ ┗エッチで廃人だぜ(快楽仕置党)

┗味方やヒロインも殺すよ(女の死=エロス主義者)
  ┣ザコなら敵味方かまわんよ(やられ最重視評議会)
  ┣つか正義側うざくね?(アンチヒロイン党)
  ┗とにかく女は全員殺すよ(女性全滅派)
364名無しさん@ピンキー:2007/03/14(水) 19:40:04 ID:rHXdBMa0
『どういう女が好きか』ってのは別にまた作るわ。
365名無しさん@ピンキー:2007/03/14(水) 20:08:52 ID:6Nbt+DW0
>>363-364
うまいな。自分がやったら確実にズレるw
366名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 02:00:36 ID:nKv15YBU
やっぱりこのスレの花形は官能処刑隊なのかな。
367名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 23:25:35 ID:k7Nqd56k
3人は長らく闘っていた一室を抜け、暗い廊下に躍り出た。
出てみて分かったが、今までいた場所は突き当たりにある部屋だったようだ。
左手は行き止まりになっている。目の前にはドア(ブロフェルドが吹っ飛ばしたものと同型のもの)がある。
臆することなく戸を蹴飛ばすタイツ。だが、そこにはそれまでいた部屋とほぼ同じの、殺風景な一室があるだけだった。
「――ここってあたしが監禁されてた部屋じゃないの?」
タイツの脇から顔だけ覗かせたミユキが室内をキョロキョロと見渡す。確証は無いが何となくそんな気がするらしい。
「まぁ、とにかく無人だな。次、行ってみよー」
そう言うと戸を開けっ放しのままで部屋から視線を外して暗闇の支配する廊下に目を戻した。
相変わらず先行き不安を地で行くような薄暗い通路。と、その闇がじょじょに明るくなっていく…
上を見ると、蛍光灯が手前側から次々に点灯していくではないか。その光は次第に奥へ奥へと広がっていく。
通路の天井に一列に並んだ照明が最奥部(?)に達するまでそう時間はかからなかった。暗闇から一変。光が席巻する世界が広がる。
「へぇ。向こうから"こっちにおいでよ"と誘ってるわけだな。いい度胸してるぜw」
タイツは嬉しそうにそう呟くと意気揚々と歩を進めていく。他の2人もそれについて行く。
白い廊下が真っ直ぐ置くに向かって延びていて、壁には無数のドアが整然と並んでいる、という光景だ。
「ポルターガイスト3とかマトリックス リローデッドで見た光景ねー。スミス出ないよねスミス?」
「…言ってたら出るから止めれ。まあ、映画以外で例えるならホテルの廊下だな〜」
「人の気配が全くないですね。来る時は全然気にする余裕ありませんでしたけど…」
感心するミユキ。キョロキョロするタイツ。辺りを警戒するブロフェルド。廊下には彼らの立てる足音だけが静かに響く。
「あ!そう言えば!アンタは外から来たのよね!?どうやってここまで来たの!?」
突然、巧い事に気がついた!とばかりに開けた表情でミユキがブロフェルドに問いかける。
思い出してみれば、ブエロフェルドはミユキ(とタイツ)のピンチに駆けつけたのだった。
どうやって察知したかはこの際気にしないことにするが、ここは何処なのか、というのが気掛かりだった。
期待の眼差しのミユキ。しかしブロフェルドの反応は芳しいものではなかった。
「それが…急いでいたのでここが何処なのかはさっぱり分からないんです」
その返事を聞いたミユキは「だあぁ〜っ!」と嘆いてギャグ漫画みたいに引っくり返った。何じゃそりゃ、である。
「兄さんと姉さんの危機を感じて咄嗟に飛んできたものですから…ごめんなさいね、姉さん」
顔の前で手を合わせて詫びるブロフェルド。だがミユキはあまりにも間抜けなこの妹の答えに立ち直れずにいた。
そこでタイツが仕方なく彼女を宥(なだ)めようとした…その時、

「ちょっと〜、喧(やかま)しいわよ〜」

と…整然と並ぶドアの、その一つから女の声がした。そのドアまでは少し距離があったが『聞き覚えのある声だ』と3人は思った。
「廊下で騒いでるのは誰よぅ??」
再び声がする。冷たい響きと語尾が微妙に間延びした口調。露骨に迷惑そうな声音だが、確かに聴いたことのある声であった。
368名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 23:27:00 ID:k7Nqd56k
とんとんとんっと床板を踏みしめる音が響く。実にわざとらしい演出だがタイツは気にしない。
右手をそっと添えてラグナロクを屹立(きつりつ)させる…彼の抱く期待に応えるようにムクムクと大きくなる物体999!
思わずシコシコしそうになるのをグッと堪えるタイツ。だがその興奮に敏感に反応してしまい膨張するワルサーPPK!!
「くそっ。落ち着け。落ち着くんだ相棒ッ!」
誰にも聴こえない声だったが背中越しでも不審な様がハッキリと分かる慌てぶり。だが肝心のヌークは言うことを聞かない。
「ちっ!この聞かん棒めっ!ぴしぴし!」
「…一人で何言ってんのよ」
流石にミユキが探りを入れようとしてきたがタイツが尻を突き出してその手を拒絶した!
「な、なんでもないブリ!」
迂闊。声が上ずってしまった。女が出てきたら即、強姦する気なのだ。彼のセンサーは既に相手を"女戦士"と断定している!!
―――やがてその声のしたドアが"ギイィ…"と開き始め、その向こうからスリッパを履いた生足がぬっと出てくる。

そして、出てきたのは…浴衣姿の若い女だ。灰色の髪。氷のような美貌。背丈が高く、浴衣から見える白い肌が扇情的だ…
――声に覚えがあるはずだ。それは紛れもなく、先ほど死んだはずのクリスタトスに瓜二つの美女だった!
ミユキは現れた彼女に吃驚している。ブロフェルドはすぐに身構えた………タイツは、走った!

「クリトリスの姉御!今度は抱かせてくれ!」

神速で浴衣から見える胸の谷間に顔をうずめるタイツ。その動きは見てからではかわせない!
ヘッドスライディングの要領で人間魚雷と化して突っ込んでいくタイツ!向かう先はベースではなく、浴衣姿の女の腰だ!
ドアから離れたクリスタトス(っぽい女)は注意しに出てきたようだが突然の襲撃(?)に完全に面食らってしまった。
そのせいで、彼女は棒立ち同然となり、タイツの力強い腕がその細い腰に巻きつくのに手間はかからなかった。
ガッシリと巻きつく変態タイツ仮面!彼は彼女の肢体を貪るように肌をすり寄せていく…っ!
369名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 23:28:50 ID:k7Nqd56k
ギュッ、と力強く抱きしめられるクリスタトス(なのか?)は接触からワンテンポ遅れて悲鳴を上げた。
「え?―――って、きゃ〜っ!?いやああああっ!」
ショックを受けて腰が引けてしまい、その場に尻餅を着いてしまうクリスタトス(かもしれない人)。
タイツは問答無用で浴衣姿のクリスタトス(仮)を押し倒し胸とかお腹とか太ももを攻め始める!
だが、息子は待ち切れない様子。"せっかくだから"一気に貫くところまで往こうかとブツを露出する前に、妙な違和感を覚えた。
「…ん?"きゃー"?"いやああああ"!?」
前に会った"スーツにコートな"彼女なら挙げそうにない声だ。変に思って下に敷かれて仰向けになっている彼女を凝視する。
まじまじと押し倒したばかりの女の顔を凝視する。日本人離れした顔立ちに黒い瞳。そして眼帯。見覚えのある顔だ。
だが…服装は浴衣だ。相変わらずプロポーションは良い。先の勢いで浴衣がはだけて胸やらおヘソやら剥き出しになってて実にエロい。
「だ、だ、誰よ貴方!ちょッ…離してよっ!」
そのいやらしい格好の女はミユキと似たような口調で猛抗議してくる。パンチやキックが襲ってくるが、非力なのか全然痛くない。
あんまりにも変なんでタイツは一旦作業を止め、本人確認を試みる。改めてクリスタトス(っぽい人)の顔を見つめながら呟く。
「お前…クリスタトスだよな?」
「は?…な、なんで私の名前を知ってるのよぅ!?」
目の前のクリスタトス(らしい)はジタバタともがき続ける。だがヤる気満々だったタイツは彼女をがっちり固定して離さない。
「この胸の感触は間違いない…けどなんか…あ、眼帯が右にある!」
先ほどしっかりと顔を見たはずなのに今ごろになって前会ったクリスタトスと今いる彼女との違いに気付いた。
そう。眼帯が違うのだ。前は左眼を覆っていたものが、今度は右にある。そして左眼はタイツを敵意を込めて睨んでいる。
見た目はどう考えてもクリスタトスだ。だが何というか、漂っている雰囲気がまるで違う。口調もちょっと違うし、妙だ。
「――別人?」
「私は貴方なんか知らないわよ!早く離して!んでもってその汚らしいポークビッツを奥にやってよ!」
「ぽ、ポークビッツだぁ〜ッ!?このクソアマ…味を見てやる!」
ベロォリ…タイツが舌を突き出してクリスタトスの顔を舐める!「ぎゃ〜っ」という悲鳴が廊下に響く…
「この味は……嘘をついている味だぜ!お仕置きだ!(ゴソゴソ)」
そう言いながら彼女の浴衣を脱がして、接触を第2段階へ移行しようと試みるタイツ。一方、クリスタトスは半狂乱になった。
「ひゃあっ!汚い!汚らわしい!下劣!変態!変態!」とタイツを次々に罵る。嘗められたのがとても気に障ったようだ。
「―――兄さん、彼女は嘘なんかついていませんよ」
と、ブロフェルドの声が後ろから聞こえてきた。彼女はいつの間にかタイツのすぐ傍まで追って来ていたのだ。
「ああ。嘘だぜ。だが入り口は定まったようだn…「やめんかド変態ッッ!」
ガツン!ブロフェルドより遅れてやってきたミユキが独断でタイツの動きを悪行と決め付けてダッシュキックを放った!
「ぐふっ!な、何気に効くぅ」
タイツは後頭部に35のダメージを受けた。ミユキは3の経験値を得た。
しかし、逆効果。刺激を受けてタイツのYAMATOがピクリと動き、少しだがクリスタトスの下腹部に触れた! …ツン!
それを目の当たりにした彼女は「ぎゃあああッ!」と今にショック死するのではと思う程の悲鳴を上げた。
370名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 23:32:32 ID:k7Nqd56k
「へ〜っ。この人もクリスタトスって言うんだ。それにしてもキャラが違いすぎるんじゃない?」
タイツの下敷きになってキャーキャーと悲鳴を上げ続けるクリスタトス(浴衣Ver.)を見てミユキは首を傾げる。
さっき倒したスカラマンガの言葉が思い出されるが、目の前の彼女を見ると何か違和感があるのだ。
仕方なく、訳知り顔のブロフェルドに目を向ける。彼女は何か気まずそうな雰囲気をかもし出していて非常に気になる。
「え〜っと、ネタバレ希望」
そこで"キボン"と言えない辺りミユキ嬢もまだまだ甘い。
「…クリスタトスはまだ死んではいない。その言葉は正しいんですよ。姉さん…」
ブロフェルドは至極マジメな顔つきで呟く。ミユキはちょっと焦れてしまった。この先に、何があるというのだろう?
「はぁ?…でもさっきのあの女は確かに死んでたぜ?…よいしょっ」
タイツはブロフェルドの方をちょっとだけ見てから、すぐに視線をクリスタトスに戻した。ついでに腰の位置を調整する。
準備万端。いつでも突くぜ、の意思表示である。
「ぎゃーーーッ!」
この世の地獄を垣間見たかのような絶望に塗(まみ)れた表情でクリスタトスが叫びまくる。涙を流して喚く様はどう見ても被害者だ。
「そろそろスレ違いじゃないの!?この内容なら"女悪役を捕まえて〜"のスレで…」
だがタイツは取り合わない。すでに呪われた魔剣はクリスタトスの桃色の裂け目への突入を開始しようとしている。
「はああっっ!?だ、ダメ!それ駄目!だめ!DAMEーッ!」
それまで以上に暴れ狂うクリスタトス。半狂乱とも取れるその様はまさに"必死"の様相を呈している。
「観念するんだな!俺が女戦闘員を犯す、と決断した時には―――既に行動は終わっているんだぜ…」
ずぶり。タイツは最初から彼女の言葉に耳を傾けてなどいない。慣れた手つきで速やかにゲイボルグを挿入する。
そしてホンの少し、動きを止めたタイツは、そのまま迷うことなく腰に力を入れ、奥へと突いた。
「―――あっ。………がっ!だ、駄目って、言った、の……に…」
タイツのブリューナクによる強引な攻めは激しい痛みを伴ったようだ。交わった部分から血が流れた。
彼女はそのまま諦めたかのように脱力し、その場にダラリと伸びた。
「へっへっへ。気絶しちまいやが――「こ、この性犯罪者がッ!」
バキッ! 般若も裸足で逃げ出す修羅の面相をしたミユキが容赦なくタイツの横っ面をグーで殴る。
会心の一撃!タイツに128のダメージを与えた!8の経験値を得た。
…ミユキはレベルが1上がった!成長させるパラメータを選択して…「やかましいっ!」
ミユキは何処へともなく一喝。不思議なナレーションは消え去った。
「ちょっとタイツ!いくらなんでもやり過ぎでしょ!?この女もさっきとはまるで別人みたいだし、ちょっと拙いんじゃ…」
と、そこまで言ってミユキがピタリと動きを止めた。その目線はタイツの下半身に集中している。見る見るうちに表情が引きつる。
「ま、拙いんじゃない、の…?」
その視線はタイツとクリスタトスの結合部分を直視している。タイツも視線をそこに移してみた…すると、
なんと繋がっている部分に黒い靄(もや)がかかっているではないか!エロゲでもあるまいし!タイツは慌てて精器を離した!
ぬるっと抜ける時の剣!だが黒い靄は付き纏うようにその邪聖剣を覆う!見る見るうちに黒化し、ドス黒いデスペニスが爆誕した!
「って…ぎゃー!なんじゃこりゃー!お、俺の、俺の、え〜っと……タマタマがぁ〜ッ!」
「言うに事欠いてそれかよっ!…って冗談じゃないわ!汚らしいブツがさらに黒く塗りつぶされて、更に不気味!」
「不気味とか言うな!俺の商売道具が…じゃなくて正義の肉棒が…」
南半球に住む方々でもここまで黒くはあるまい!ってほどに黒く変色していく金玉。じょじょに形も曖昧になっていく。
「ぬぅォォおおおああああぁぁぁあぁぁああああああ〜〜〜〜ッっッッ!?!?!?!?!?」
その異様な変化を前にした当のタイツはこれまた奇妙な声で嘆き悲しむ。なんとかしようと股間を手で押さえつけようとしたが、
なんと、手が男根をするりとすり抜けるではないか。まったく手応えがない。タイツの巨根からは当たり判定が失われていた!
「なんたる、なんた〜るアンタッチャブルぶりりりり……あばばばば〜」
「ちょっ……落ち着きなさいよ!バイドクでも回って狂ったの!?」
ミユキは「見てられない」とタイツを抑えようとしたが、彼は全く言うことを聞かない。
さしものタイツも混乱を禁じえない。何度試しても触れることすら敵わない。手は虚しく空を切る。ペニスは不気味に蠢き続ける。
371名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 23:37:18 ID:k7Nqd56k
未知の性病に犯されたタイツのゴリアテ。黒い不定形の塊と成った"それ"は肉棒であった面影すらない…
「ふ…ふふふふふ」
その時、不気味な声が響いてきた。タイツの真下にいるクリスタトスが発している笑い声だ。
見ると、クリスタトスが以前のクリスタトスと同じように冷笑を浮かべている。
メダパニにかかっているタイツに代わってミユキが彼女と睨みあう。
「あ、あんた気絶したんじゃ――」
「私はこの時を狙っていたのよ。お馬鹿さぁん」
そう言って右の眼帯を外すクリスタトス。そこにはやはり、左の黒い瞳とは全く異なる金色の瞳があった。
「――"淫毒"のクリスタトス。"血風"に成り代わり、今ここでタイツの命を絶つ!」
カッと目を見開いて宣言するクリスタトス。やはり先の"血風"とは別人、ということで間違いないようだ。
「……随分と、身体を張った毒壷だなぁ。おい」
全身汗まみれで毒づくタイツ。股間はそうしている内にも肥大化と縮小化を繰り返し不安定に変化し続けている。
「ふふふ。ボウヤの性格なら絶対に食いつくと聞いていたからね…まさか押し倒されるとは思ってなかったのだけれど」
"血風"とは微妙に違う発音の『ぼうや』扱いにムッとするタイツ。そんな彼を冷ややかに見つめるクリスタトス。
出会った時の彼女の反応は調子に乗りやすいタイツをうまく乗せるための演技だったのか?と疑問に思うミユキの心を読んだのか、
クリスタトスはニヤニヤと笑って無言でその疑問を肯定した。ミユキは思わずドキッとしてしまう。
「不思議そうな顔ねぇ。貴女って顔に全部出てるから分かり易いわぁ」「姉さん、バレバレです」
何故かブロフェルドにまで指摘されてしまう。居た堪れなくなったミユキは肩を落として項垂れてしまう。(´・ω・`)ショボーン
クリスタトスは仰向けになったままなので引っくり返ったカエルみたいで非常に格好悪い。しかも完全に無防備だ。
これならあたしでも倒せるし、ブロフェルドなら一撃なんじゃね?と、凹みながらも思うミユキ。だがまたしても"読まれた"…
「私を倒すなら倒せばいいわ。でもタイツはどうなるかしらね…」
「は? こいつの命なら惜しくないんだけど」
「おい…(泣)」「姉さん…」
珍しく優位に立てて図に乗るミユキ。思えばタイツは宿敵だったし、どうせ死んでも死ぬ"タマ"じゃないし〜。
「殺れるものなら殺ってみなさいよ。そんな無様な格好で調子付いてるアンタなんかにこの変態を倒せるもんですか」
はっきりと、宣言する。タイツの股間の変容は確かに禍々しくて恐ろしい。だが、多分コイツは倒れない、という確信があった。
「うふふ…なんてお馬鹿さん。ならさっさとやっちゃいましょ。―――其の内に潜むほの暗き黒を解き放ちたまへ」
勝ち誇ったように言うクリスタトスは歌うように呪文を唱える。するとどうだ。タイツの下半身がピタリと動きを止めた。
屹立した黒い塊がピクッと痙攣して、これもまた動きと変化を止めた。そのお陰で、タイツは少し余裕が出てきた。
「うっ!イクッ!?」
「――ちょっと黙ってなさぁい…今、ボウヤの中の混沌を引きずり出してあげる。貴方はアナタに喰われるのよ…ふふふ」
爛々と輝く瞳でタイツの下半身の黒に、まるで何かを命じるかのように熱い視線を送り続けるクリスタトス。

「現出せよ黒き黒!この塵芥が汚らわしき肉を触媒にし、己が主の血肉を喰らいその同類をも等しく死に至らしめよ!」
クリスタトスが高らかにそう告げると同時にタイツの股間が異様に萎縮したかと思うと、次の瞬間に大幅に膨張した!
「どおぅうわああああああああ!ち、ちびる〜〜〜…って、ちびろうにもチンポがこれじゃあなぁ…」
自分の事なのに危機感が足りないタイツ。一方ミユキは…
「ああ!やっぱりあたしたちも狙われてたんだぁ〜!」
などと今さらながら慌てていた。
372名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 23:40:19 ID:k7Nqd56k
ぐごごごごごごごご……岩が軋むような重厚な音がタイツの股間の黒から発せられる。
その形が徐々に指向性を持ち始める。なにか、ある形に成ろうとしているのが傍目から見ているミユキからでもはっきり分かった。
「ちょ…止めなさいとタイツ!」
「あ〜?触れないのにどうやって止めるんだよコノヤロ〜!」
「アンタそれでも正義の味方なの!?手が駄目なら心で念じて止めなさいよ!」
「無茶言うなこの…うわっ!」
ミユキとタイツが口論している間に股間が更に変化を起こす。先端が三つに分かれ始めたのだ!
「うおおおおおお!三つ又!これでこの場にいる3人を犯してやる〜!」
ヤケクソで吼えるタイツ。あまりに見事な開き直りっぷりなのでその場にいた女性陣が一斉に引いた。
「くっ。ふふふふ、虚勢を張っても無駄よ。この後でどうなるかは私にも分からない。けど貴方は確実に喰われるわ!」
カッと目を見開くクリスタトス!…だが――――その時、彼女らの脳裏に"直接"声が響いた!

"我はダーク…ダーク・ファルス。死と破壊の権化。闇を生み出す者―――"

それは男とも女とも取れない奇妙な声だった。機械での合成音声にも聴こえる…
タイツもミユキもブロフェルドも、クリスタトスまでもが狼狽して辺りを見渡す。が、気配は無い。
考えられるとしたら、唯一つ。
「なんだ! これは?! とてつもなく まがまがしいちからを かんじる!」
突然、棒読みで叫ぶタイツ!その眼前で、黒いイチモツが急速に形を成す。3つに分かれていた先端が、明らかに頭と両腕になった!
それらはとても暗い青色の肌へと変色する。顔は微妙に"男根"を思わせるシルエットを残しているが眼や口が現れ、不気味に変じる。
現れた眼は白く、光すら放つ。口には鋭い牙が並び明らかに肉を食い千切る獰猛さが如実に現れている。
両腕は頭よりも太く、筋肉繊維と管と骨とが複雑に絡み合った凶悪な姿をしている。その先には当然のように爪が備わる…

"ハッハッハッハッハ!ようこそ じゃあくのわな パンドラのはこへ!"

声は段々と遠くへ去っていく…その代わりにやってきたのは――ー文字通り、死と破壊の権化のような禍々しい呪われた巨躯だった…
"そいつ"は恐らく声の主なのだろう。だが今のそれに知性は感じられない。ただただ、凶暴を形にした怪物がそこにあるだけだ。
それを目の前にしてクリスタトスは勝利を確信する。なんと恐ろしい姿だろう。が、その闇におこのタイツは喰われるのだ!
「ははは…これがボウヤの心の闇…気持ち悪いわ。さぁ、自分の主…汝が根元…タイツ仮面を食べてしまいなさ―――きゃあっ!!!」
自信満々でタイツを指差して怪物に指示したクリスタトス…だが、

その丸太のような腕で薙ぎ払われたのは、彼女の方だった。
373名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 23:41:41 ID:k7Nqd56k
廊下の床をズザァッと滑る裸身。怪物――ダーク・ファルスに吹き飛ばされたクリスタトスだ。
前のクリスタトス同様に……彼女もまた、思惑通りに行かない現実に直面してしまっていた。
「ば、ばばば馬鹿な!?」
クリスタトスが驚愕の声を上げる。吹っ飛ばされただけで怪我は無いが、浴衣は完全に剥がれ、全裸となっていた。
「"馬鹿な!"は俺の台詞だぜッ!なんじゃこりゃあ!お前なにをしやがった!?!?」
「わ、私はお前の心を具現してやっただけよっ!!それが…な、な、なんでこうなるの〜!?」
彼女自身、計算外だった。自滅するはずの業が、今は彼女を追い詰めてしまっているのだ。
そのうろたえる様にミユキは既視感を覚えた。確かタイツが"前の"クリスタトスの洗脳を無視して暴れだした時もこんな感じだった。
やっぱり同一人物(?)なのかなぁ、と思うミユキ。が、今回も労せずして勝利を掴めそうな、そんな予感がした。
一方、もはや『怪物』と称するしかない物体に成長(?)してしまったタイツの『男』。その姿に、股間らしき面影は残っていない。
黒々として禍々しい輝きを放つ肌をした"そいつ"はクリスタトスを跨(また)ぐ形で両腕(!?)を降ろした。
"ズズン!"とその巨体に似合う重厚な着地音。タイツの股間からこのような巨大な怪物が生えるとは…ミユキは目眩を覚えた。
「ああ…遂に怪物のカテゴリーに飛び込んだわねタイツ」
「なっ!何を言う!というか、クリちゃん2号!お前この変容が俺の心の闇とかいったな!?嘘だと言ってけれ!」
「ぐわあああおおおおおおお〜〜〜〜!!!!!」
必死で弁解を求めるタイツの声にこたえたのはクリちゃん2号ではなく、自身から身を生やした怪物だった。
地獄の底から聞こえるとはこんな感じか、と実感できそうなくらい現実からかけ離れたボイスを発するタイツの槍。
「ちっが〜う!断じて違うどー!こんな恐ろしげな姿が俺の心の化身だというのかぁ〜!」
「ぎゃおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」
「やめろ〜ッ!そんな、なんとなく"そうだよ〜ん"って言ってるような咆哮を挙げないでくだちい〜っ(泣)」
涙がちょちょ切れる思いのタイツ。一方、股間のダークファルスは涎(!?)を垂らしながらクリスタトスに頭を近づける。
明らかに、狙われているのはタイツでなくて…クリスタトスの方だった。彼女はそれまでの態度から一変して恐怖におののく。
「ひっ!あひっ!!そ、そうだ!これは夢!夢よ!」
急に何かを閃いた!といった具合に開眼するクリスタトス。
「そう!これは夢!!そうに違いないわ!仮にも"正義の味方"の、汚らしいクソが……魔獣みたいになるなんて!!」
その場の状況にそぐわない、壊れた笑顔。狂ったのかとミユキもタイツも思ったが、真相は分からない。
「あは、あははは―――」
実際のところ、彼女は正気だった。前の彼女もそうだった。これが彼女達の素なのだ。危険な時、自然と――笑みがこぼれる。
だが…それで眼前の脅威が取り払われるわけではない。怪物ダーク・ファルス。"暗黒のイチモツ"が大口を開く!
「――あはは、あははう、うは―――――は…………い、いやあああああああああ!!!!!!!!」
「ぐぎゅゅゆゆわわわああああああぁぁぁぁぁあぁぁぁあああぁぁぁぁぁ〜〜〜〜〜ッッ!!!!!」
笑いから一転。無様に悲鳴を上げたクリスタトス2号の声を、ダーク・ファルスが大口を開けながら発する叫び声がかき消す…

ばぐんッ!

彼女は、そのまま頭から覆い被さられる形でダーク・ファルスの口の中に吸い込まれていった。
「―――――ッッッ!?!?」
しかしまだ、クリスタトスの腰から下が口からはみ出ている。脚でジタバタともがき、丸出しの尻がぶるぶる震える。
だが、抵抗も虚しくダーク・ファルスが顎に力を込めた瞬間、「バギッ!」という派手な音と同時にその動きが止まった。
だらんと力なく垂れる両足。股間の辺りからはチロチロと小さく水の流れる音がする。
そして怪物が顎をしゃくらせて残った下半身を飲み込み終えた時――クリスタトスはこの世から完全に消えていた。
374名無しさん@ピンキー:2007/03/16(金) 00:01:14 ID:k7Nqd56k
「( ゚д゚)ポカーン」「( ゚д゚)ポカーン」「( ゚д゚)ポカーン」
"淫毒"のクリスタトスの、あまりにも呆気ない幕切れに3人はただただ呆然としていた。
それでも目の前には元・タイツの男根だった暗黒のイチモツがそそり立っている。
そいつは獣並みの荒い息遣いでグフーッ!グフーッ!と灰色の息を吐き出している。その息がまた、実に身体に悪そうだった。
「ダーク・ファルス――異界の"憎悪の具現"が、どうして兄さんの…おチンチンから出てくるんでせうか?」
「知らないわよ…なにこの人食いチンポ」
辛うじてショックから立ち直ったブロフェルドは答えを期待していなかったのか、「はぁ」と溜め息をついた。
「お前ら…もろに"チン"って言うな。これまで散々オブラートに包んで表現してきた苦労が水泡に帰すだろ」
「それも知らないわよ。というか、さっさと引っ込めてよソレ…」
タイツの向こうの大きな背中を見るミユキ。なんだかよく分からないが凄く助かった。
と、その時、怪物が振り向き始めた!まさかラスボス戦!?と3人が身構えた…刹那、その姿は霞のように消え始めた。
黒い霧に包まれたそれは、現れた時とは違いパッと霧散するように飛び散ると、空間に溶けるようにして消滅する。
圧倒的存在感はあっという間に去り、元の男根に戻ったタイツのそれはペロンと力なくその場にへたり込んだ。
「( ゚д゚)…… (゚д゚)あれ?」
「こっち見ないでよ」
タイツは自分の股間を触りながら不思議そうに首を傾げる。あまりに下品な光景にミユキは視線を逸らした。
「呼び出した本人が死んで、具現化する力を失ったんですね…」
額に浮かんだ汗を手で拭ったブロフェルドは、冷静にそう解釈した。

その瞳は…いつの間にか脱出していたのであろう"金細工の脚付き目玉"の逃走を見つめていた。
375タイツの人:2007/03/16(金) 00:06:15 ID:k7Nqd56k
早足で終了。バラバラに書いたものに加筆したものなので所々おかしいかもシレン。
で、ここで「中篇〜Regeneration of Dark Phallus〜」は終わりッス。次は後編w
376名無しさん@ピンキー:2007/03/16(金) 02:34:29 ID:1burD7zQ
人食いチンポてかw
毎度毎度よくアイディアが出てくる・・・乙!!!
後編よろしく〜
377名無しさん@ピンキー:2007/03/16(金) 05:45:37 ID:+6vTJqsD
>>363
『気に入った一人以外を全滅させて残った一人だけ助けてやる派』は俺だけか…
378名無しさん@ピンキー:2007/03/16(金) 08:06:40 ID:VPI2Bcev
うおお、自分の策にハマってしまって最期を迎えるとは。
せっかくエロ技の二号機だったのに勿体ないッ!!!!
だがそれがいい!! 超GJです!

>>377
実際に存在する限りはたとえ一人でも立派な派閥よ。
自分の性癖を、表に自由に追加してくれ。
適当になんか偉そうな名前つけるのも忘れるなw
379名無しさん@ピンキー:2007/03/16(金) 09:27:57 ID:oIhS35gn
タイツの人、毎度GJ!
クリ姉さんはミユキさんと同じく何度でも出てきそうな気がした。
徐々にギャグキャラ化してさらに強靱になって帰ってくるに違いない。
380名無しさん@ピンキー:2007/03/16(金) 23:14:05 ID:1burD7zQ
>>377
時には考えることあるよ
洗脳を解いて改心させてオレとラブラブ生活
興味ない女は洗脳されてようが関係ない。無用で任務の障害でしかないからぶっ殺すw
381名無しさん@ピンキー:2007/03/18(日) 03:38:40 ID:0SivpA/x
>>380
ちょっと変なこと聞きますよ。
おまいさんの理想の敵女ってどんなの?
お姉さん? 美少女?
382380:2007/03/18(日) 08:17:00 ID:785UIvMW
捨て駒的な存在でワラワラ出てくるのが美少女
幹部がお姉さん
基本はこんな感じ。でも場合によって違うなぁ
383名無しさん@ピンキー:2007/03/18(日) 17:06:15 ID:X2Mehx6f
ttp://www.youtube.com/watch?v=TC2y4dE_ZbI
ttp://www.youtube.com/watch?v=Kj7jIq2333k
ttp://www.youtube.com/watch?v=Rt2Va8uMzMw

かわいい外見のわりに、はっきりと殺し合いだよな。
かわいいのベクトルがここで求められてるものと違うかもしれんが。
384名無しさん@ピンキー:2007/03/19(月) 20:04:28 ID:9TfAnhnV
>>383
ぺたん座り&イヤイヤポーズをしながら爆死・・・
385名無しさん@ピンキー:2007/03/19(月) 21:40:05 ID:x+scjaB2
>>383
ボンバーマンは見た目こそ可愛げだがその実、常にガチバトルだからなw
そりゃドグラー博士も脳みそになりますよ(爆)
386名無しさん@ピンキー:2007/03/21(水) 04:59:53 ID:eRzPRZAQ
逃げる!逃げる!金細工の施された上等な装飾品のような美しいキャリアーに運ばれ、目玉が逃げる!
(某実況板で"某アニメにベアード様のそっくりさんが出た"時の「このロリコンどもめ!」連レスは異常w)
真っ直ぐ伸びる廊下をひた走る目玉。その…かつての主はよりによって自分が呼び出した物に呑まれた。
無様に絶命した主にはもう用はない。早く『本来の主さま』のところへ戻らないと――
と、しばらく走ったところで同型の目玉が待っていた。その視線は逃げる同類を見つめている。
待ち人(待ち目玉?)の到来を首を長くして待ち望んでいた"血風"の目玉は、とにかく焦っていた。
その場で足踏みでもするかのようにカチャカチャと3脚を鳴らしている。焦れているのだ。
やがて、2つの目玉が同列に並んだ。そうして並んでいるのを見ると、そいつらは一対の目に見える。
いや、実際そうなのだ。彼らはもともと対なる存在。今や一心同体となった目玉たちは並んでまっすぐ廊下の最深部へと向かう。
今こそ『本来の主さま』の元へ赴く時……とにかく今はあるべき姿に戻らんがために足を動かし続ける他あるまい―――

"新"タイツ仮面・後編 〜謳われぬ戦勝者たち〜

「―――なんだ。あの女の居た部屋はいたって普通の作りなんだな」
タイツがドアの開け放たれた一室を覗き込みながら呟く。
それは先ほどこの世から"肉体ごと"消え失せた女…"淫毒"のクリスタトスの出てきた部屋だった。
彼女の出てきた部屋はそれまで見てきた殺風景な2部屋とはまるで違っていた。
玄関の足元を見ればブーツやクマさんのスリッパが並んでおり、玄関脇には造花を飾った花瓶まである。
壁には陰陽を巧く表現した貴婦人人物画が掛けられており、足元には玄関マットまで丁寧に敷かれている。
それまでの部屋に比べれば"生活感"を十分に感じられるものだったので、タイツは意外に思って驚いていた。
「ねぇタイツ!見て見て!他の部屋も割と普通だよ?」
まるで新発見に胸躍らせる探検家の如く興奮気味に喋るミユキ。無遠慮に扉を開けて中を覗き見ている。
「おいおい。勝手に人ン家を開けまくっちゃいかんだろう。常識的に考えて…」
「だって、ブロフェルドが言ってたじゃない。"人の気配が全く無い"って」
果たしてそれはブロフェルドの言葉を裏づけるものだったか、各部屋ともに生活感こそ溢れていたが肝心の住人が居なかった。
部屋に荒らされた形跡などは無く、かといって奥に引きこもってるだけ…でも無さそうなのタイツも気配で察知できる。
本当に、部屋には誰も居ない。物は多いのに伽藍としている。例えるなら張子の虎のような状態なのだ。
かつて居た部屋からして舞台が廃マンションの類だったならばまだ納得できただろう。
だが、このマンションには生活の跡がある。臭いがある。今の今まで平和だった、その名残がタイツらには感じられる…
「一体住民は何処に――……」

ギイィ…タイツが言った直後、まるでそれに呼応するかのように廊下の最奥部の、赤い扉がひとりでに開かれた。
「……。向こうは早く来いと言ってるな。よぅし、いっちょ応えてやるか。」
タイツはそう自慢げに言い放つとケンシロウよろしく指をバキボキ鳴らしながら悠然と進み始めた。
387名無しさん@ピンキー:2007/03/21(水) 05:01:26 ID:eRzPRZAQ
「さぁて、この先には蛇が出るか鬼が出るか、女戦闘員が出るといいなぁ〜―――って、うわあああッ!?」
蝿みたいに手をスリスリ擦りながら扉を潜(くぐ)る一行。と、その直後に彼は悲鳴を上げた。
赤い扉の向こうにあったのは、広いホールだった。パーティでも開けそうな其処に…死屍累々を形にしたものが広がっていた。
ある者は拳を奪われ、ある者は記憶は奪われた!―――じゃないが、そこではあらゆる者が様々な方法で死に絶えている。
老若男女問わず酷い死に方をしている。絞殺・扼殺・刺殺・撲殺・毒殺・射殺・謀殺・忙殺(!?)・殴殺・自殺・抹殺・滅殺…鏖殺だ。
此処は正(まさ)しく殺しの総合商社…色々な殺し方が、まるでショーケースの展示品のように雑然と並んでいる。
その犠牲者達は、間違いなく先ほどタイツたちが覗き見た部屋の住人たちだろう。いずれも凄絶な表情で果てている。
見ているだけでも死に侵されそうだ。視覚的なものだけでなく、死体群から漂う腐臭が嗅覚からダイレクトに死臭を伝える。
「うっ…」とミユキが気分を悪くしてその場にうずくまった。ブロフェルドはそれを手で支える。
「最悪だな」と忌々しげに吐き捨てるタイツ。一気に胸糞が悪くなり、厚い胸板を大きな手で掴んで胸を襲う不快感を握り締める。
「そうとも、サイアクだとも」
と、妙に芝居がかった口調の美声が後ろから返ってきた。ハッとなって3人が振り向くと……そこには人が立っていた。
まったく気配を感じさせなかった、タイツは心底驚いた風に目を見開いていた。が、ブロフェルドはその人物そのものに驚いている。
「! "碧水"のクリスタトス!」
"壁水"と呼ばれた女は――真っ白なスーツに身を包んだ妙齢の女性だった。大柄だが体格は美しいく整っている。
「ま、またクリスタトス!?そういえばそっくりね」
ミユキは改めて相手をまじまじと見つめた。よく見れば彼女は前にあったクリスタトスと名乗る2人とそっくりだ。
肩まである灰色の髪。整った顔立ちは氷のように冷たい印象を与える。そして眼、眼は――今度は黒い目が2つ、ちゃんと付いてる。
「そう。彼女もクリスタトス。"血風"・"淫毒"に続くクリスタトス"3姉妹"の一人…彼女は次女に当たります」
「…その通り。愚劣なる妹よ。お久しぶり。そして…醜き被造物ども、はじめまして。」
慇懃無礼を絵に描いたようなお辞儀でタイツ&ミユキに挨拶する"碧水"と呼ばれたクリスタトス。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
※この物語はフィクションであり、劇中に出る名称と実在の団体・人物・地名等とは一切関係ありません。

「…突然なによこのナレーション」
「彼女の2つ名は作者が適当に考えたんですけど、ググると団体名などが多数出てきたんです。偶然ですね」
「ふぅん…って、直感かよ!ちょっとはひねりなさいよ作者!」
「ひねりなさい!ひねりなさい!ひねってひねってひねりなさい!ひねりなさいひねりなさい…ってやかましいわwww」
「兄さん五月蝿い」
「はぅ」
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388名無しさん@ピンキー:2007/03/21(水) 05:02:50 ID:eRzPRZAQ
…ゴホン。"クリスタトス3号"は大袈裟に咳払いをして見せた。
「ハニー&ガイを死に至らしめるため馳せ参じた。ワタシの用はキミら2人にあるがワタシの友はそうではない」
ペラペラと早口で喋る"碧水"。初対面であるはずのタイツらに馴れ馴れしく話しかけてくる。ミユキはさっそく疑問をぶつけた。
「友って、誰よ?」
「うむ。困った性格の子でね。暇潰しと称して此処のヒトたちを捕まえて、こんな風に……」
台詞の途中で彼女は足元にあった死体――もはや男か女かも分からないほどズタボロになっている――を蹴った。
「――ブッ殺し始めてしまった。ワタシゃ見てられなくて"淫毒"を連れて部屋を物色してた、ってワケよ」
飄々とした様子で喋り続ける。彼女との距離は腕を伸ばせば方を掴めそうなほどに近い。
タイツならその場を離れずに拳を当てられる距離だ。だが彼はそうしない。何故か。
「"淫毒"は途中で風呂に入りたがってネ。あの娘は綺麗好きの風呂女だから金目の物よりお風呂場を主にして見て回ってたねぇ」
アゴをさすりながら思い出すように話す。タイツはもう彼女の駄弁りに耳を貸してはいない。どうしてか。
それは……それは怒りだ!もう怒りしかない!タイツは相手への憤怒を溜めていたのだ!そしてそのチャージが、炸裂する!

「なんて分かりやすい悪役だ!何の気兼ねも無しに屠れるぜ!喰らえ!正義の肉ぼ―――「きゃああああーーー!!」

タイツが躍り出んとした刹那!部屋の片隅から悲鳴が聞こえてきた。タイツはビクリとしてその場で止まってしまった。

「貴様のその声が…妹に似ている」
ドスの効いた声。見ると、そこにセーラー服のおかっぱ少女の首を腕で絞めて羽交い絞めにしている異様な風体の女が立っていた。
そいつは、西洋人のような金髪を後ろで括ってポニーテールにして垂らしている、背丈の低い若い娘だ。
それだけなら至って普通だが、格好が異様すぎる。
まず、顔の半分近くを覆う大きな眼帯が両目を覆っている。水中眼鏡を思わせるそれはレンズも無く、蓋が完全に眼を隠している。
あれでは前がまるで見えない。タイツとミユキはその装備に奇異な印象を受けた。
次に格好。和服を着崩した感じの姿だ。胸元を締めずにだらっと流しているため、前が露出している。
しかも、下に何も着けていないのだろう、肌蹴た部分からは白い素肌がそのまま出てしまっている。小さいが形の良い乳房が見える…
「なにあの凄い格好。俺を誘ってるのか?犯すか?」
タイツがさっきまでの殺意を奥に追いやって前の女の恥ずかしい格好…の一部に注目し鼻息を荒くする。が、相手は取り合わない。
「い、いやああ!離して!おねがいぃ〜ッ!」
「本当によく似た声だ。あの妹もそんな風に情けない悲鳴を上げてくれたら心地好いのだが…くははは」
必死で抵抗する少女を弄びながら、和服に眼帯のポニテ女は意地悪く笑った。
389名無しさん@ピンキー:2007/03/21(水) 05:03:37 ID:eRzPRZAQ
「いつまで遊んでいるつもりだね。ドラッグス」
「んん〜?その声は、"碧水"の。」
声を聞いて顔をあちこちに向けてさ迷わせるドラッグスと呼ばれた女。その挙動の最中に腕に何気なく力が入り、
捕まっていた少女の、締められていた首がボギッと鈍い音を立てて折れた。ドラッグスは「あら」と気の抜けた声を上げる。
おかっぱ少女は顔から生気が失せ、半開きの口から血を滴らせた。即死だ。そのまま、つまならそうにしたドラッグスに捨てられた。
「あ〜ああ。まぁたうっかり殺しちまった。だから遊んでる最中に話しかけるなってのにww」
その女は――その死にたいしてまるで頓着が無い様子で軽々しく話し、少女の遺体を踏みつけた。
荒々しい口調は男っぽく、眼帯で覆った状態からでも窺える端正な顔立ちからはかけ離れた、低俗な印象を相手に与える。
「声からして、いるのは件の3人だな?よく来たな。待ち焦がれたぞ。待ちすぎてつい殺しすぎちまったがな。」
カカカ、と笑う姿も忌々しい。ミユキはそう思った。彼女は、実に分かりやすい"悪"だ。命をゴミか何かとしか考えてない感じだ。
「タイツ仮面って変態ヒーロー。ミユキとか言う戦闘員。そしてぇぇ……」
そこで一旦、口火を切った彼女はさっき殺した少女を踏み越えてこちらにまっすぐ近づく。
ガチャッ、ガチャッと重々しく、かつ派手に響く足音。見ると、彼女はレッグアーマー付きでカーキ色をしたブーツを履いている。
それぞれ片方(外側)の側面に4つの短いスパイク(棘)が仰々しく備わった攻撃的なフォルムをしている。架空の軍靴っぽい外見だ。
歩くたびに金属音が響く様も荒々しい。どこであんなの買うのか、もしくは特注か、とタイツは考えてしまった。
肌に直接着た着物と、前述のブーツが最高にミスマッチだ。そいつは傍まで寄ると、ゆっくりと恨みを込めて台詞の続きを吐いた。
「ブロフェルドォ〜…」
恐ろしい殺気が襲う。その怪しい風体の女に、クリスタトス3号は馴れ馴れしく話しかける。
「そうだよ。待ち人来たれり。これでようやく本懐を遂げられるわけだ。おめでとう。おめでとうドラッグス」
わざとらしく拍手してみせるクリスタトス。
「おっと。紹介しよう。彼女は――」
「"邪梵"のドラッグス…貴女も…」
ブロフェルドが忌々しいものに対するような声でクリスタトスの紹介に強引に割り込む。
「ドラッグス?」
2文字付けたら薬屋さんじゃん、という詮無い冗談を封じつつブロフェルドに問いかけるミユキ。
「『邪なるもの(邪)と聖なるもの(梵)の双方を併せ持つ属性』の、姉妹の一人です」
ブロフェルドは珍しく冷静さを欠いた様子でドラッグスを見ている。その尋常ならざる様にミユキもタイツも息を呑んだ。
「その通り、俺の名はドラッグス。"邪梵"のドラッグス。漸く逢えたな、ブロフェルドォォ〜〜」
自分の事を"俺"と言う娘も珍しいもんだ、とミユキ。『ボクっ娘』すら希少種だというのに『俺っ娘』とな。新ジャンルか?
そんなミユキを他所に、ドラッグスとブロフェルドは睨みあいを続ける。
「くくく…俺は今まで一度も貴様への復讐を忘れたことはない…」
そう言ってドラッグスは両手を自身の顔…大きな眼帯へと向ける。留め金を外す金属音が2度立て続けに響き、ベルトが力無く垂れる。
もはや彼女の手だけでその位置に留まり続けているだけのその眼帯を、彼女は両手の指でゆっくりと外していく。
外された眼帯はゴミのポイ捨て同然に部屋の隅へ投げられた。ポーンと軽く飛んでいって床に落ちる眼帯。
ミユキは反射的に飛んでいった眼帯に眼を奪われていたが、すぐにドラッグスに視線を戻し―――驚愕した。
「この…貴様に穿たれた眼孔が疼く度に貴様への恨みを募らせて来たのだ〜ッ」
"穿たれた眼孔"――そう。文字通り、眼帯を外した彼女の顔には目玉が2つとも欠けていた。
本来それらが収まっているべき場所には虚無があり、瞼の奥には空洞がポッカリト空いているのみだ。
ドラッグスはその目でブロフェルドだけを見つめている。その顔は憎悪に歪み、眉間には深い皺がビキビキと音を立てて刻まれる。
その様子から、眼球は無いが空いた双眸から刺すような視線を浴びせているのが窺い知れる。
390名無しさん@ピンキー:2007/03/21(水) 05:04:54 ID:eRzPRZAQ
「なんか…凄く恨まれてるみたいよ?あんた…」
「…………」
ミユキは妹のことが心配になって声をかけた。その時、視界の隅、足元の方で何かがチョロチョロしていることに気がついた。
「あ、虫…じゃなくて、クリスタトスの目玉虫じゃねぇか。いつの間に?」
タイツが一早く相手の正体に気付いた。それは、2匹の脚付き台座だった。荷物は目玉。金色をした瞳だ。
そいつらはゴキブリ並みの素早い動きでドラッグスに近寄ると、あっという間に身体を登り、肩までやって来た。
更に肩から頬に跳び移り、ドラッグスの顔にぽっかり空いた2つの穴に2匹がそれぞれ辿り着く。
ドラッグスは両手を上げて目元全体を覆った。その下で目玉達が瞼に寄り添い、何やら蠢いている。
そして――ソケットに差し込むように、開いた眼孔に運んで来た物を収め始めている……ように見えた。
ギチュ……ギチ……と生々しい音が彼女の顔から聴こえ、その後すぐにCDを読み込むようなキュイイイィィィという音が鳴った。
動作と音はすぐに止み、動きを止めた2つの脚付き台座は力なく落下して床に落ちて砕けた。ドラッグスは瞼を閉じている。
あまりに不気味な光景にミユキは再び不快感を覚え、吐き気をもよおす。それを堪えて顔を上げた。
ドラッグスには――2つの目玉が備わっていた。それは金色の、綺麗だが同時に不気味さも孕んでいる美しい瞳だった。
「ふふふふふ。やっと目玉が帰って来たか。俺の目がお前に潰されたが代替品であるこいつらがお前らの戦いぶりを見ていたぞ!」
カッと目を見開くドラッグス。その目は攻撃的な色を帯びて3人を見据える。
義眼(?)であろう2つの瞳。それに違和感は無い。完全にドラッグスの"目"となって"其れ"は"其処"に"存在する"。
「"碧水"の姉妹は挑戦者であり、観察者でもあったわけだ。なぁ"碧水"の」
"碧水"はドラッグスの言葉に肩をすくめるだけだった。やれやれ、といった風情で冗談めかした態度をとっている。
「姉妹たち2人は共に隻眼でしたが、そこに貴女の義眼を入れると聞いたときは驚きましたよ…これも復讐の為、だとねw」
彼女は姉妹が捨て駒同然だったことに対しなんの感慨も持ち合わせていないのだ。ははは、と簡単に笑って済ませる。
「彼女達は大いに役立ってくれた。ブロフェルドの乱入は想定内のことだったからな。スカラマンガは気付かなかったろうが…」
「あれはオマケだったんでね。ブロフェルドの力に心が屈服してるあたり所詮は小娘。無様だったね」
「違いない。が、これでやっと復讐を成就できる。抉られた目玉の、借りを返すぞブロフェルド!」
一通り会話を済ませるとくるっとこちらに視線を戻して凄むドラッグス。3人は身構えた。
それにしても…悪代官と越後屋みたいな会話だ、とミユキは感じた。そこで、ブロフェルドに問いかけることにした。
「ねぇブロフェルド…このドラッグスって女との間に、一体何があったっていうのよ?」
「それは……」
ミユキの問いに、ブロフェルドは困惑してしまう。しかしすぐに、パッと過去の出来事をまとめて言葉に置換した。

「うふふふ…俺こそが椎根聖拳(しいねせいけん)継承者に相応しいのだ。妹なぞ吹っ飛ばしてくれるわ〜」
「まてェい!ドラッグス!そうはさせないわ!」
「なにやつ!?――て、お前は!?ブロフェルド!?」
「とぅ!たぁ!でりゃあ〜!(ビシビシッ)」
「きゃーッ!目、目、目がぁーーーッッ!!??」

「――と、こんな感じだったんです」
ブロフェルドは手短にそう語った。ミユキはそれに対して一言「はぁ?」と返すのが精一杯だった。
391名無しさん@ピンキー:2007/03/21(水) 05:05:59 ID:eRzPRZAQ
「……イミフwwww」
タイツが思わず吹いた。端折られすぎて何が何だが分からなかったのだ。というか本当に意味不明。
「と、とにかく。貴女の命を狙ったドラッグスを討って、その目を潰したわけね。でも椎根聖拳って?」
単語の断片から流れを推察するミユキ。
「簡単に説明すると、私がいつも使ってる技です。この拳法には椎根(しいね)・寸那(すんな)という2つの流派がありまして…」
ブロフェルドの話にうんうんともっともらしく頷くミユキ。頭の中では(あれって拳法だったのか)などと考えている。
「――で、私たちの拳法は正確には椎根聖拳の流れをくむ"椎根蛇賦拳(しいねたふけん)"なんですけど。主に飛び道具が…」
「創始者である蛇賦汰夫(たふたふ)がネットの海の『えむえぬえる』なる天を突く偉大なる大山で修行をして拓いた拳法で…」
「代々一子相伝を常としてその長い歴史の間で継承者争いが絶えず巻き起こり選ばれなかった者には過酷な運命が待ってて…」
ペラペラペラペラ。まさにマシンガントーク。止(と)まらぬ。止(と)めぬ。止(や)みません。ブロフェルドの解説は続く。
「あ〜はいはい。もう分かったから…とにかく!それで今はブロフェルドが継承者だと。よく出来た妹だな!」
面倒くさくなったタイツが一気に捲くし立てた。このまま放っておいたらいつまでも続く気がしたからだ。その時、

「姉より優れた妹なぞいねぇ!」

突然"くわっ"と形相を険しくして叫ぶドラッグス。空気がビリビリと激しく振動しその場の4人を無差別に威圧する。
「俺はこの女の甘さでは椎根聖拳は継げないと踏んだ。だが師父は何故かこいつを選んだ!…許せない!」
一方的に恨みをぶつけるドラッグス。元の目の代わりとなる"金色の瞳"がほとばしる狂気によって爛々と輝く。
「闇討ちで潰そうとしたらよりによってコイツが嗅ぎつけて逆に俺を潰し、挙句、目を、俺の光を!奪いやがった!」
「おかげで俺は継承者の道を外れ、拳を忘れよと師父に宣告され裸で道場を負われた!裸でだ!文無しでだ!」
「他の姉妹達も追い出されたのは同じだったが連中には別の力があった!暗器だの!超能力だの!毒だの!白だの!黒だの!」
「俺とブロフェルドだけがノーマルだった!だから椎根聖拳が闘う術の全てだった!だから俺は遮二無二(しゃにむに)なった!」
「だのに!技も実力も俺のほうが上だったんだ!俺が!俺こそが!それでも師父は俺を認めようとしなかった!」
「妹は不出来だ!己が持つ"妹"の属性に引かれて誰でも兄姉と思わざるを得ない出来損ないの甘ちゃんのくせに!くせに!」
「何故か師父のボケによって継承者に選ばれやがった!組み手で一度も俺に勝ったことのない弱者が!こんな餓鬼が、だぞ!!」
「殺してやる!そう思った!だがコイツは俺の目を奪って去りやがった!姉である俺にこんな酷ぇ仕打ちを!クソッタレが!!!」
―――妹以上のマシンガン…いや、チェーンガントーク!止まらない!どう聞いても逆恨み。しかも話がループした。
一通り吐いた彼女は肩で息をし出した。はぁはぁ、と怒りの治まらない自分を落ち着かせようともせずに荒い息を吐き続ける。
「だがぁ〜、時を待った甲斐があった。妹たちから最大の標的であるタイツともども貴様を潰す計画が持ち上がった」
くい、と俯いていた顔を上げ、不安定で歪んだ笑みを浮かべて嬉しそうに話すドラッグス。"碧水"も薄く笑う。
「その後すぐにマスターから指令が下った。連中はタイツとミユキを消す。俺はブロフェルドを消す。それで共同戦線を張った」
「だが奴らは結局、誰一人倒せずに死んでいったようだな。情けない話だが仕方ない。結局、頼れるのは己だけってわけだ」
そう言うとドラッグスは前に出た。ブロフェルドも前に出る。と、同時にタイツとミユキの全身を両腕で制止した。
「――兄さん、姉さん。下がっていてください。これは私とドラッグスとの戦いです。邪魔をしないで」
最後は昔の彼女を思わせる冷たい態度になってタイツ&ミユキを言葉でもで制する。2人はかける言葉も見つからず、従う。
「今こそ俺がブロフェルドを越える時!あの時のようにはいかんぞぉ!くはははは!」
ドラッグスは足元に落ちた目玉を運んで来たキャリアーを踏みつけると高らかに笑いながら、飛びきりの恨みを込めて叫んだ。

「ハァーハハハハハァーーッ!!……あの世で俺に詫び続けろォー!!ブロフェルドォォーーッッ!!!!」

"邪梵"のドラッグスが"地縛"のブロフェルドに向かって突進する!――戦闘開始ッ!
392名無しさん@ピンキー:2007/03/21(水) 05:20:41 ID:eRzPRZAQ
しばらく来れなくなる前に決着を着けようと猛執筆中。
クリちゃんをミユキ2号にする声が多いのに驚きました(感想有り難う御座います!)
今回に限っては…彼女らは3姉妹止まりです(ゴメン)

"血風"…殺傷力のある小物や不意打ちが大好き。ヘビースモーカー。レズ。
"碧水"…慇懃無礼。似非淑女。悪趣味。手癖が悪い。口調がキモイ。
"淫毒"…再生する処女膜(呪われてます)。風呂好き。プチ演技派。痴女(ビッチ)。
393名無しさん@ピンキー:2007/03/21(水) 06:18:57 ID:cc8vmW7s
井上一夫訳の原作本全部読んでる身としては、キャラ名の元ネタ思い出してはニヤニヤw
乙、逝け逝け
394名無しさん@ピンキー:2007/03/21(水) 06:42:04 ID:6SqECHbw
しばらく来れないなんて残念
ネタ溜め込んでおいてくださいね
とりあえず完結編が楽しみ
395名無しさん@ピンキー:2007/03/22(木) 03:30:00 ID:aSYBm4R7
タイツ作者さん&ブロたんがんがれ、超がんがれ。
わたしゃ決着つくころに投下しにきます。てかそれ位までできない('A`)
それにしても椎根聖拳ww
396名無しさん@ピンキー:2007/03/22(木) 20:10:25 ID:UQAtz4PK
>>393
名前考えるのが面倒くさかったなんて言えない。言えないお…('A`)
ベスト・オブ・ボンドは手放せない名アルバムです。

>>394
溜め込んできたネタは四葉に置いてきましたw必ず帰ってきますww

>>395
邪淫兵の作者様?いつの間にかブロたんが主役になってますが…そのためのクリ姉3号w
完結編も北斗成分全開なのでこうご期待!
397名無しさん@ピンキー:2007/03/23(金) 05:15:51 ID:t5szMJGH
「ずっとこの時を待っていた!必ず死なす!」
ブロフェルドに攻撃を仕掛けるドラッグス!ガチャガチャと小うるさく鳴る足音も勇ましく猛突進する!
同じ拳法だというから気を練って放出するブロフェルドと同様の遠距離攻撃に出ると思ったが…以外にも彼女は走り寄る!
その足は常人の速さを超える。道行く原付バイク程度なら悠々と抜けるくらいだろうか…とにかく初速が違う。
大して離れていなかった(数メートル程度)間隔を数秒と数える間もなく縮め、ブロフェルド向けて拳を振るうドラッグス。
「――椎根獄屠掌(しいねごくとしょう)ッ!」
格闘ゲームよろしく技名を叫びつつ、開いた掌をそのままブロフェルドの胸板へと突き出す。
それを引きつけて寸前で避け…るかに見えたブロフェルドだったが2人の身体は一瞬の閃きを残して重なり合い、すり抜けた!
まるで互いの肢体が溶け合って絡み合い、次の瞬間には透過して離れたようにミユキには見えた。彼女は目を瞬かせた。
「ほぅ。平和ボケしてると思ったが腕は落ちていないようだな」
交錯した後、先に振り向いたのはドラッグスだった。移動による着衣の乱れを気にも留めず、勝ち誇ったような笑みを浮かべる。
それから遅れて振り向いたブロフェルドの――右の肩口がバッと勢いよく服ごと避けた!
彼女自身はそれに対して何のリアクションも起こさなかったが、代わりにミユキが「なっ!?」と驚きをあらわにした。
以前の採掘場の戦いで傷一つ付くことなく組織(ミユキが在籍していた世界制服を目論むいかがわしい軍団)の手の者を
ことごとく殲滅していた彼女に先制して手傷を…信じがたい光景だった。
「そちらこそ……腕を上げましたね。ドラッグス」
裂けた肩に目をくれることなく平然とした顔で言うブロフェルド。
「くくく、俺も以前のドラッグスではない。"あの時"は不覚を取ったが……今度はそうは行かんぞ!」
ガッ!と特製ブーツで地面を踏みしめて構えを取る。腰を引いて"ちょっと待って"と言ってるようなポーズで止まり、呼吸を整える。
フゥオオオオオ〜〜……独特の息遣いで集中力を高める。闘気がその身から立ち上り、乱れた着物が持ち上がっていく。
「今こそ貴様に椎根蛇腑拳の真髄を見せてくれるわ〜。ふはははは!」
にやり。愉悦に歪んだドラッグス。その様にミユキは彼女の醜い性(さが)を垣間見て寒気を覚える。
ブロフェルドは――構えない。彼女の戦法に構えは無い。同じ拳法・同じ流派でもその姿勢が違っている、ということだろう。
棒立ちでよく見ると、彼女の右肩の負傷からの流血が完全に止まっている…恐るべき治癒能力!これも戦慄を覚えるに値する姿だ。
「椎根羅嬢撃(しいね・らじょうげき)ィィィ!!」
ブゥオガガガガガガガガ!!!!!!
ドラッグスはカッと目を見開いた直後、雄叫びを上げて両腕を高速で振り回し始めた!
女子の細腕から鳴るものとは思えぬ凄まじい旋風を伴う轟々という音。
回り続ける豪腕は手の構えを絶えず変えつつ舞う。当たれば死が待っているのは言うまでもない…
「ふはははは!どうだ!俺様の素早い突きがかわせるかぁ〜ッ!?」
戦闘の高揚感からか、彼女の"俺"が"俺様"になっている。その内"我"と書いて"オレ"とか言い出しそうだ。
ここで、ブロフェルドがはじめて技を放った。無為の姿勢から一転。手を突き出して放たれる青い閃光ッ!
ドォン!ドォン!一撃、二撃と炸裂する光線。ミス○ーサ○ンが"トリック"と言い出しそうな遠隔攻撃がドラッグスに直撃!
少なくともミユキはそう思った。が――炸裂で立ち上った煙の灰色からドラッグスは拳を振り回しながら抜け出てくる!

「効かんなぁ!何故効かぬのか分かるまい!!…死ねぇッ!」嘲笑とともに拳が嵐の様にブロフェルドの身に降りかかる。
「…くっ!」ここで、ブロフェルドは初めて苦悶の声を上げた。
398名無しさん@ピンキー:2007/03/23(金) 05:16:21 ID:t5szMJGH
ガッキン!ガッキン!
拳と波動が交わり合う、2人だけの小さな戦場。その光景を、ミユキは呆然と観戦する他なかった。
自分が出て行ったら瞬殺だろうな。お茶の間の皆さんからしたら今のあたしってどうなんだろう。
彼女は悩んだ。今の自分って別に悪いことしてないし〜。女戦士(弱い)だが敵女悪女ではないだろう。う〜ん。

そんなミユキの心中を他所に、妹と着物ポニテは拳を打ち合っている。何にせよ、2人の戦いの前に彼女の出る幕はない。
だが、タイツは許さない!…面白くない!混ざりたい!混乱に乗じて近親ソーカンしたい!SEX!SEX!…サクセックス!
「くぉら小娘ども!主役は俺だおーッ!」
ザッと前に出るタイツ――その正義の味方の乱入を防ぐ影あり…"碧水"のクリスタトス。真っ白い礼服が無言で壁となり立ちはだかる。
「いかん。いかんよ。無粋な真似はよし給え」
相変わらず人を食ったような喋り方をするクリスタトス"3号"!やれやれ、というポーズも腹立たしい。
斜に構えた彼女の黒い瞳はタイツだけでなくミユキも視野に入れている。目だけで"どちらからでもいい。かかって来い"と訴えている。
彼女のスーツは本当に白い。ワイシャツまで真っ白だ。締めているネクタイだけが青い。
全体に黒と金色の斜線が入っているのが少し華やかな印象を与える…が、よく見ると熊さんの刺しゅうが施されている。可愛い。
「邪魔するってか。面白い!その真っ白なスーツと輪郭だけのプー○んマークを鮮血で染めてやるぜ!」
タイツは殺る気満々だ。ブフーッとピザみたいな鼻息を荒く流しつつ新たな標的と化したこの女に狙いを定める。
「血と汗と愛液を流せ!」
どこぞの四魔貴族みたいな台詞と共に勃起しつつ突撃。SATSUGAI、実行開始!
その先制攻撃を、彼女はあっさり避けの動作で避ける。思わず『KOF』を思い出しそうな、惚れ惚れとする動作だ。
「惜しい。実に惜しいぞボーヤ」
これまた独特の発音でタイツを子ども扱いするクリスタトス3号(番号付けで書くと、なんかキャ○メル○ンみたいだ)
で、"血風"が『ぼうや』。"淫毒"が『ボウヤ』だったが、"碧水"は『ボーヤ』らしい。タイツは怒り心頭だ。
「また俺"ぼうや"扱いかYp〜。俺のどこがボーヤなのか言ってみろ!いや、そのお○ンコに直接聞いてくれるわ〜!」
憤慨もそこそこにして2度目のSATSUGAIを股間を狙いって強攻!攻め攻めで征くわよぉ〜!
無駄にテンションが高いタイツ。だがクリスタトス3号は平静だ。そのニヤニヤ笑いは"血風"とは性質の違う物を感じる。
なんというか…おフランスとかザンス、ザマスの系統っぽい。一言で表すなら『イヤミ』だな。
「実に面白いぞボーヤ。面白いから…姉妹が世話になった礼も含めてお返しをさせてもらうとしよう。」
その瞬間、キュンッ!と澄んだ高音を残してクリスタトス3号の姿が…"消えた"!
「高速移動か!だが速さなら負けないぜ!それっ!」
瞬時にクリスタトス3号の移動した方向を察して走るタイツ。その目はクリスタトス3号の姿をハッキリと捕らえているッ!…しかし!

「ちょっ!なな、なんでコッチ来るのよォ!」

「うお!どけぇ〜ッ!」
移動する先に、"超"偶然だがミユキがいた。なんという不運。ミユキは世界を呪いたい気分だった。
だが今さら針路変更などできない。タイツはそのままミユキのいる方向へ走る!走る!…かーるいすっ!!
「こっちクンニ!」
「来んな、でしょうが!――ってしまっ……(バキッ!)……うわらば!」
ミユキは抗うどころか成す術もなくタイツの鉄拳をマトモに顔面に浴びて吹っ飛んだ!
即座に目を向くミユキ。鼻血が乱れ飛ぶ!前歯が一本折れた!意識が煉獄に堕ちる!「ぎゃー!」と怪鳥のような悲鳴が木霊するぜ!

(―――嗚呼、そうだった。哀しいけど、やっぱ自分って"やられ役"なのよネ…あはははは……はぁ)

頬を伝い宙へ躍り出ていく涙。本懐を遂げたミユキだったがその心中は諦観で占められていた。最後のは溜め息だ。
なんとなく笑顔。顔面粉砕は免れた、というかタイツの拳は容赦ない。これで何度目のSATSUGAIだろう。数えるのも馬鹿らしいぜ。
『オワタ\(^o^)/』とか『_| ̄|○ だめぽ』とかじゃない。もっとしょうもない物の片鱗を味わいつつ―――ドッギャア!
……ホールの壁に思いっきり衝突!彼女はそのままへばり付いたヤモリみたいにその場に留まっていたが2,3秒ではがれて倒れた。

―――ミユキ、退場。
399タイツの人:2007/03/23(金) 05:26:45 ID:t5szMJGH
ゴメ。眠い。

「超展開の前に滅せい!ミユキ!」
「ふざけんなぁ!(泣)」
400名無しさん@ピンキー:2007/03/23(金) 15:32:24 ID:PSFUX7Uy
なんという巻き添え……(^o^)
思わずミユキさんに同情してしまった。これは間違いなく犬死に。
でもタイツの激闘はまだ続くのね。
401クレイバンの人:2007/03/24(土) 00:21:45 ID:6MJWwknI
ご無沙汰してます。時雨丸シリーズの続編投下します。
今回も挿絵(というかこっちが挿しテキストですね)がありますので、
まとめブログあたりには同時に掲載されると思います。
402名無しさん@ピンキー:2007/03/24(土) 00:23:57 ID:6MJWwknI
7.
「何者だいっ」
そう時雨丸にむかって叫ぶ般若面のくの一。
「時雨丸……おまえらの悪逆非道を許さぬ者…。天に代わって誅してやる……」
ただ、それだけを言って時雨丸は刀を構えなおす。
「アヒャヒャヒャッ、時雨丸とやら。おおかた藩お抱えの忍といったところだろうが舐めた口を聞くじゃないか。
 今まで、私の仲間を殺ったのはどうせ闇討ちか不意打ちってなところだろうに。
 よーくみてごらん。ここにゃあ私をいれてまだ十一人いるんだ。勝ち目なんてりゃしないよ」
嘲るように般若面のくの一は時雨丸を挑発する。手下のくの一たちも隙なく刀をこちらにむけていた。
「やってみなければわからんだろう……」
時雨丸は動揺を微塵もみせずに答える。
「フフフッ、えらい自信だねぇっ。気に入ったよ。どうだいっ時雨丸。
 どいつの命令か知らないが、こんなつまらない争いなんて止めにしてさ。私たちの仲間にならないかい。
 おまえは腕も確かなようだし、歓迎するよ。金も財宝も……望むんだったら私たちを抱いてもいい……」
「…………」
驚いたのは狐面のくの一たちである。いっせいに般若面のくの一に顔をむける。
仲間を殺した敵を引き込もうとする頭領の言葉が信じられなかったのだ。
般若面のくの一はそんなことは意に介さず、時雨丸の沈黙を迷いとみたのかなおも篭絡しようと言葉を続ける。
「……どうせ雀の涙みたいな禄で働かされてるんだろう。何も迷うこたぁないよ。たった一度の人生楽しもうじゃないか。
 そこらへんの夜鷹なんかより私たちの方がはるかに極楽みせてあげられるよ。
 くの一の房中術のスゴさは知ってるだろ。剣術よりもそっちが得意ってのも大勢いるんだ、飽きさせないよぉ」
そういいながら般若面のくの一は豊満な肉体をくねらせ、その細い指を白い肌につたわせる。
なんとも艶かしい姿であるが、もし彼女のそばに人がいたなら、その指遣いがあまりに複雑であることに気付いたかもしれない。
それは、肉体を誇示するだけとはとても思えない……まるで何かを操っているかのような動きであった。
時雨丸も彼女との距離があまりにありすぎて、そのことに気付かない。
「外道を抱こうと思うほど女に飢えてはおらん。そんなに男が欲しければ地獄の鬼にでもたっぷり責めてもらえ……」
彼の返答はもちろん否であった。普通の人間ならば震え上がるほどの冷たい声で時雨丸は彼女たちに言い放つ。
403名無しさん@ピンキー:2007/03/24(土) 00:31:10 ID:6MJWwknI
「あら残念っ。無理は身体に毒よ。私たちを本当は抱きしめたくてタマらないんだろう。
 ひょっとしたら女を殺すことに興奮するタチかしら……しかし、まぁどうやら、交渉は決裂のようだねぇ……
 いいわ、たっぷり時間も稼げたことだしお手並み拝見といこうじゃないか」
その声と同時に先ほど時雨丸が盾にしたくの一に深々と突き刺さっていたはずの奇妙な武器―鬼輪刃―が動き……
時雨丸に襲い掛かった。とっさのことで避けることが精一杯である。
鬼輪刃はなおも奇妙な軌道を描き、反応の遅れた時雨丸が持つ刀を短い刃の間に引っ掛けて絡めとった。
時雨丸の手から離れた刀は彼とくの一たちの中間に落ち、鬼輪刃はどういった仕掛けなのか般若面のくの一の手に収まった。
「フフフアハハハハッ、驚いたかい。私との話に夢中になってたのがおまえの敗因だよっ。
 やっぱり、私の誘いにグラッときちまったんだろう。さぁ、おまえたちっ、今だよ殺っちまいな」
「面妖な技を使う。さすがに雑魚とは違うというわけか……」
時雨丸は少し驚いたものの、動揺した様子はみせない。
そんな彼に刀を振り上げたくの一たちが襲い掛からんとしていた。
先頭を走るくの一との距離が二間ほどになった瞬間、彼女のつけていた狐面が真っ二つに割れた。
「あぎゃっ」
短い叫びとともに露わになった彼女の額には苦無が刺し込まれていた。
いかにも陰険そうな顔をさらに醜悪に歪ませながら絶命するくの一。
しかし、時雨丸に迫らんとしていたその勢いは止まらず、大きく股を広げ滑り込むような形で彼の足元に転がりこむ。
時雨丸は倒れているくの一の股間を思い切り踏みつけると同時に、
なおも神速の投擲術をもって苦無を二本、同時に斬りかかろうとしていた二人のくの一にそれぞれ投げつける。
「げぅっ」
「キャァァッ」
狙いすましたかのように、一本の苦無はくの一の首筋を貫いた。勢いあまってもんどりうって倒れこむくの一。
即死ではないが、致命傷となる一撃は彼女の動きを止めるには十分であった。
ただ、もう一本の苦無は、とっさにくの一が身体をひねったため、わき腹を突き刺すだけにとどまった。
訓練された忍であればその程度の痛みなどは無視して、時雨丸に避けきれぬ一撃を与えていただろう。
けれど、このくの一はそうではなかった。刀を地面に落とすと、わき腹を手でかばいながら叫びのたうちまわっている。
「痛いっ、痛いよー……ひぃ、ひぃっ誰か誰か抜いて、これ抜いてぇぇっ」
覚悟もない寄せ集めのくの一集団であることを露呈するかのような態度をみせるくの一に、
頭領である般若面のくの一は苦虫をつぶす思いであったが、そんな醜態をさらすくの一の命はやはり長くはなかった。
逃げようともせずにわめき散らしている彼女に引導をわたすべく時雨丸は近づくと、
彼女の願いを叶えるかのごとく、わき腹に刺さった苦無を引き抜き、今度は豊かな乳房の隙間から心臓を一突きにした。
「あっ、あっ、イヤァっ、死ぬのイヤァァァッッ」
暴れるくの一。その弾みで胴衣からこぼれ落ちた乳房がユッサユッサと揺れ、かぶっていた狐の面がポトリと落ちる。
そこには熟れた肉体には不似合いな幼い可愛らしい顔を涙や鼻水でグシャグシャにした少女がいた。
「あきらめろ……」
そう、彼女に聞こえるかのような小さな声で時雨丸はつぶやくと、
一瞬にして三人もの仲間が殺られ呆気にとられている他のくの一たちを尻目に、
まるで逃げるかのように彼女たちに背を向けて走り出した。
「やだよぉ……」
そうか細い声を出すと、幼顔のくの一は胸に刺さった苦無を両手で握りしめつつ、
膝を折った状態で崩れ落ちると、そのまま黄泉路へと旅立った。涙の雫がポトリと落ちて地面を濡らす。

それが金縛りを解く合図であったかのように、動きを止めてしまっていたくの一たちがやっと追走を開始した。
404名無しさん@ピンキー:2007/03/24(土) 00:37:00 ID:6MJWwknI
しかし、時雨丸の姿は屋敷の角を曲がった瞬間、かき消えるように見えなくなった。
「ど、どこに行ったの」
豊かな二つの乳房をブルンブルンッと卑猥に揺らしながらも先行していたくの一は、
身体を火照らせながら少し荒い息遣いのままにそうつぶやき、キョロキョロと辺りを見回す。
その動きを真上から冷静に見下ろしている男がいた。時雨丸である。
曲がった瞬間に蔵の横に植わっていた大木へと飛び移っていたのである。一瞬の早業であった。
狐面のくの一がまさかと思いながらも視線を上にむけたのとほぼ同時に、時雨丸は音もなく彼女の背後に降り立っていた。
時雨丸の両腕がくの一の脇の下を通り、ガシっと自分の身体に密着させるように彼女を羽交い絞めにした。
女の体臭が時雨丸の鼻腔をくすぐり、柔らかく暖かな肉体の感触が全身に伝わる。
「ちょっ、離しなさいよっ」
そういいながらもがいているくの一の頭を時雨丸の両手が固定し――力任せにひねった。
グキリッという鈍い音を響かせながら、首が半回転する。
「ひぎゃっ、何、何なのよ。何で後ろにいたおまえがあたいの眼の前にいるのっ」
首に強烈な痛みを感じながらも、そうかすれた声で叫ぶくの一。時雨丸は何も答えずに彼女を解放した。
「最初からそうすればいいのよ。さぁっ観念しなさいって……え、なんであたいのお乳が、自慢のお乳がなくなってる」
哀れなまでに彼女は今の自分の状況を理解していなかった。
今、彼女の眼が捉えているのは鏡でしかみることのできないはずの背中である。乳房などついているはずはない。
「なんで、前に進んでいるのにおまえが離れていくのっ。おかしい、あたいおかしいよ」
手には力も入らなくなっているのか、持っていた刀を落とし、ヨタヨタと前に前にと歩いていく。
尿意を肉体が制御できなくなったのか、白い褌を黄色い小水で濡らし、
チョロチョロと吸収できなくなった尿が地面にこぼれ落ちていく。
狐面で見えぬ彼女の顔は気が動転し今にも泣きそうになっていた。
時雨丸もくの一の声色からそれが読み取れた。そしてあきらめろとでもいうかのように、首を横に静かに振る。
「えっ、嘘、こんなの嘘。信じない、あたいは信じないよっ」それが彼女の最期の言葉であった。
自らの肉体にもたらされた非情なる現実を認識した瞬間、くの一は操り人形の糸が切れたかのようにその場に崩れ落ちた。
405名無しさん@ピンキー:2007/03/24(土) 00:42:13 ID:6MJWwknI
短いですが以上です。残るくの一はボス入れて七人。完走できるよう頑張ります。
406名無しさん@ピンキー:2007/03/24(土) 00:56:02 ID:fbVS2Xx+
えっっっっろぉおおおおおおおいい!!
おまた全開とか心臓一突きのロリ巨乳もさることながら、
首逆転のままテンパって喋ってる(と本人が思ってるだけ?)もエロ杉です。
これは哀れすぎて抜けるわwww
クレイさん毎度ありがとうございます。続きも期待してます!
407名無しさん@ピンキー:2007/03/24(土) 01:01:19 ID:fbVS2Xx+
ところで……
疲れてウトウトしながらテレビ見てたら一瞬眠ってしまったらしく、
『BL無双』なんていうCMの幻を見てしまいました。

ザコ ザコ ザコ ザコ
 ザコ ザコ ザコ
死体 死体 死体 ザコ
   ダークキッド
ザコ 死体 死体 ザコ
 ザコ ザコ ザコ
ザコ ザコ ザコ ザコ

みたいな。肥のシステム盗んで同人で作りてぇ!
408名無しさん@ピンキー:2007/03/24(土) 06:33:38 ID:CUDb3l75
『タイツ』っていう名称見る度笑ってしまう
409名無しさん@ピンキー:2007/03/24(土) 18:21:38 ID:GD87WWKQ
幼顔のくの一萌え。毎度ながらエロ過ぎる!
屠られるザコへの時雨丸の態度がこれまた渋いですね。
410タイツの人:2007/03/24(土) 19:02:41 ID:DsrE02St
ぬぉう。クレイさんの時雨丸の続きを出発前日に見られるとは、眼福眼福!
しかもエロやられ。これは萌えるw

>>408
見事な侵食率ですね〜――読み通り!(嘘)

ちなみに私のはエロさを何処かに置き忘れてきました(駄目駄目です)
411名無しさん@ピンキー:2007/03/24(土) 19:04:20 ID:DsrE02St
タイツの誤射のせいで壁に衝突したミユキ。ギャグ漫画でよくあるガニマタ姿でうつ伏せに倒れている。
「KOか!TKOだな!さすが俺www」と自画自賛するタイツ。いちおう、目視で生死の確認をする。
――ピクリとも動かない。というかなんか地面に赤い染みが…一撃必殺とはこのことか。タイツはボケてみた。

「ここで衝撃の事実!ミユキの正式名称は"魅癒鬼(みゆき)"だったのです!すなわち鬼、いわゆるオウガ」

「…ッ!――んなわけないでしょ!」

ガバッと起き上がり即座に突っ込みを入れる魅癒鬼!…額からダラダラと血が流れているが元気はあるようだ。
「ちょっ…名前の表記を戻しなさいよ!――うっ…」
魅癒鬼は一瞬だけ抗議の意思を示したが、すぐに力尽きて後ろにぶっ倒れた。今度こそ気絶した…らしい。
「ふっく…くっははははは!面白い見世物だ!くははははは……」
キュンッ!と空を切る音と共に姿を現したのは"碧水"のクリスタトス。出てきた直後にはもう腹を抱えて笑っている。
「お前がウロチョロするせいで貴重な解説役&驚き役の女が伸びちまったじゃないか」
「ぷっくくくく……私ではなくそちらが勝手にぶつかりに行ったのだろう。くくくくく……」
「笑うな!www」
よほどツボだったのだろう。しつこく笑い続けるクリスタトス3号。
そして腹を抱えて内股になった姿勢のまま、ふたたび風を切って高速で移動した。即座に姿がタイツの視界から消える!
すぐさま追いかけたタイツの速さも尋常なものではない。双方とも加速してカマイタチのように場を斬り裂いていく。
彼方此方で地面が裂け、倒れている死体が割れ、何処からともなく闘う音が聴こえてくる。
"碧水"の攻撃は素手での"突き"に特化している。その繰り出される指たるや槍の如し。
「どうだ!どうだね!私は1秒間に20回も相手を突き刺すことができる。」
ボボボボボボボボボボ!!!間断なく飛んで来る肉弾の槍!時にナイフのようにも変じて見えるのは果たして錯覚か。
止まった時は即、死!それでもタイツはあえて、あえて回避の途中で止まった!
「――もらったぁ!」
ボッ!!止まったタイツの四方八方から矢のように乱れ飛んでくる突きの嵐ッ!
体中の秘孔・破孔を突かれそうな勢い。その生死の最中の時間でタイツが捕らえていたのは、やはり金属の刃。
「ヤラァッ!」
奇妙な掛け声と共に腕を一閃。無数の突きの、その一角を担う物を指先で掴み取った!
ギョッとするクリスタトス3号をよそに、タイツが盗み取ったのは…やはり細身のナイフだった。
安物のペーパーナイフのような貧相な外見。いや、それは紛れもなくペーパーナイフだ。刃には肉を裂く切れ味が感じられない。
「姑息だな。その性分って血筋か?」
「ぬ、ぬぅ。流石だぞボーヤ。だがぁ〜?」
少しだけ悔しそうにした彼女はすぐさま表情を明るくして両腕を軽く掲げた。その両手には先と同じ刃が何本も―――
「…へっ?」
何本も―――………無い。一本もないッ!?
「あれ!?」
差し出されたのはグーを握った手が2つ、だけ。クリスタトス3号が左右を交互に見比べて呆然とする。
わきわきと指を動かすがナイフは出ない。脂汗が彼女の頬を伝う。意味も無く笑みが浮かぶ…
「なんだ。E.G.マインの物真似か?」
ニヤニヤ笑うタイツ。その手にはジャラジャラとペーパーナイフが。間違いない、クリスタトス3号の武器…だった品だ。
「い…「いつの間に、ってか?ははは。」
両手いっぱいに持った刃を、飽きた玩具を捨てるように投げ捨てる。
もしブロフェルドが観戦していたとして、果たして見えただろうか。その、"一瞬"では受け止めきれぬ程の速さを。
「速さを最初に見せつけたのが運の尽きだ。足も早かったな、アンタ」
「むぐ…これは一本、いや、沢山取られましたな。ははははは」
引きつった笑みをこぼすクリスタトス3号。こんな時も姉妹達と同じ反応を起こしている。
「――は」
だが3度目の正直。姉妹とは違う。その意志が彼女を突き動かす。彼女は再び加速してタイツの前から消えた。
「待たんか!」と怒号を飛ばしつつタイツも消えた。ちなみになんでコイツがこんなに速いのかの説明は…無い!w
412名無しさん@ピンキー:2007/03/24(土) 19:05:20 ID:DsrE02St
その頃、ブロフェルドVSドラッグスも白熱してきていた。
「ぬぅおあ!椎根猛禽掌・跋舎羅(しいねもうきんしょう・ばっしゃら)!!」
ボッ!!開かれた手の平がブロフェルドに向けてまっすぐ突き出される。
靄(もや)の様な闘気がかかったその手は何倍にも膨れて見える!その手にかかれば彼女は絶命!だがブロフェルドはわざと引きつけた。
「剣山劉斬弾(けんざんりゅうざんだん)ッ!」
乾坤一擲。バッと身構えたと思ったら次の瞬間には右の空手チョップが神速で繰り出される!狙うは打って来たドラッグスの脳天!
岩をも切り裂くこの手にかかればドラッグスの頭はかち割れ、その命はここで尽きるだろう。だが彼女は一筋縄ではいかない。
そして平手と手刀が交わる寸前、ドラッグスが口から何かを発したのが見えた。細い、小さな……銀の糸!
シュシュシュッと3本の矢がブロフェルドの目の周囲を狙って放たれる。だが一瞬、空いていた彼女の左手が閃いたかと思った直後、
「げっ!」
ドラッグスは驚いて平手の勢いを殺してしまった。ブロフェルドの空いていた左手はいつの間にか彼女の顔を前方でガードし、
飛んできた卑劣な罠を完全に指の間で受け止めてしまっていたのだ。
「――あいも変わらず、汚い手を使うのですね……ドラッグス!」
ゴッ!とドラッグスの呆けた横っ面をブロフェルドの拳が襲う。瞬時に攻撃を切り替えたブロフェルドの、鮮やかな一撃だった。
頬を張られて「ぶっ!?」と鼻血を流したドラッグス。だが、次の手を連続して繰り出す妹を見て咄嗟に腕を交錯させ防御する。
追撃の、最初の一は防ぎきった。それでも腕にビリビリと痺れが走る!
立て続けに数発の拳!堪らず吹っ飛ぶドラッグス!「ぎゃあっは!」と無様に悲鳴を上げて宙を舞う。
「いつも私は貴女のその卑劣な手で破れてきました。だが私は以前の私ではありませ――くっ!?」
胸を張ってドラッグスに引導を渡す台詞を決めようとしたブロフェルドだが、突然腕を襲った痛みに顔を歪めた。
腕が、先ほど含み針を受け止めた左手から肘にかけて奇妙な疼きが湧いてくる。彼女はすぐに異変の正体を察知した。
「こ、これは……毒っ!?」
その言葉を受けてドラッグスは笑みを浮かべる。してやったりといった風な、実にいやらしい笑みだ。
「まだまだ読みが甘いわブロフェルドォ〜ッ!確かに針は喰らわなくなったが受け止めたのが拙かったなぁ!」
今こそ勝機を掴む時!今度はドラッグスがコンボを決める番だ!この時を何度夢見たことか!
バサバサと着物がはためく。特製ブーツが硬質な音を鳴り響かせる。ポニーテールが走る勢いで真横になびく。
が、ブロフェルドも一筋縄ではいかない。即座に毒を抜く秘孔を突く!これも、椎根聖拳だ!
その行動は同じ流派のドラッグスも承知の上。彼女の狙いはその行動に要する一瞬の隙!
ブロフェルドも負けじと相手を吹き飛ばす波動を放つ――が、全く効かない!仕方なく拳と拳でぶつかり合う!
かなり打ち込んだにもかかわらず彼女に目立ったダメージは見受けられない。なかなか頑丈だな、とブロフェルドは感じた。
「くっ!な、何故、どうして効かないの!?」
「ばかめ!耐性がついているのだよ!耐性がなぁ!」
ドラッグスはしたり顔でブロフェルドを見つめる。勝利は目前、そう確信して疑っていない目をしていた。
413名無しさん@ピンキー:2007/03/24(土) 19:06:22 ID:DsrE02St
高速で打ち合うタイツ&"碧水"のクリスタトス。流水の如く動き、水撃の如く突きを放つ彼女だが、今や完全に圧倒されている。
タイツと彼女では完全に格が違う。実際、彼女自身の実力は長女("血風")に及ばないのだ。とんだ食わせ者である。
しばらく高速で流れる鬩ぎ合いを続けていたが数手で劣勢になって汗を流し始めていた。
突きという突きが阻まれ、ある時は激しく返されて手傷を追っている。このままでは勝てない、彼女は焦った。
「ぐっ!まだだ。まだ終わらんよぉ〜っ!?」
馴染み深い台詞だが芝居がかった彼女の口調だと奇妙に聴こえる。
必殺の突き!それまで異常に速いその突きは痛みを全く感じさせずに開いての心臓を抉り出せることだろう。
だが!それに合わせてタイツもパンチを繰り出す。なんの飾り気もない正拳突き!
通常技は必殺技と真正面からぶつかり合う!刺すのか、砕くのか。矛と槌との対決!

ベギン!と派手な炸裂音がして――悲鳴を上げたのはクリスタトス3号のほうだった!

「うげああああああぁぁぁぁ!??」
粉砕されて五指全てが悉く明後日の方を向く。もはや手として機能することはないだろう。
「綺麗に砕けたな。だがそれだけじゃないぜ…」
凄みを利かせるタイツ。
「ヤ〜ララララララララララ!!!」
どっかの伝承者みたいな声で突きを連打する!これはクリスタトス3号の"貫く"突きとは違い"打つ"突きだ!
ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴ!!
その洗礼を前に成す術のないクリスタトス3号!あっという間に全身が拳の衝撃で激しく歪む!
「ヤ〜ラララヤララ!イレヤラララライレレレ…ヤララララ、ララララララァァーーーッッ!!」
久しぶりに刻まれるヤラレ魂の原始的なビート!!力強く逞(たくま)しいその叫びに連動して拳も勢いを増す!
ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴ――――キュドドドドドドドドドドォォ!!
「ぐげああぁぁああッッ!?」
もう既に女の悲鳴を通り越した奇声となっているクリスタトス3号の絶叫。
振り上げられる拳は彼女の額をかち割り、トドメに打ち込まれた一撃で腹が破れる!血反吐がぶち撒けられる。
「ぶっ…は、ぶぅ〜〜……」
鬼のような拳の弾幕が終わった後、あまりの速さに彼女は倒れることすら出来ずにその場に立ち尽くしていた。
あちこちからピューとホースから放水される水のように血が飛ぶ。文字通りの満身創痍だった。
白かったスーツは彼女の血で赤く変色し、攻撃の集中した前はワイシャツごと吹き飛んで胸が黒い下着ごとポロンとこぼれている。
が、破れた腹からは致死量以上の命のエキスが流れ出ている。頭からも同様に生が地に吸われるように流れ出る。
「終わったな。姉妹の後を追いな」
タイツが決め台詞を吐く。珍しく真面目な台詞だ。疲れているので遊び心が引っ込んでしまっているのだ。
「ぶぷっ!こ、この拳…まさか椎根・寸那の源流となる耶羅隷(やられ)宗家の―――はばッ!」
何か呟こうとしたクリスタトス3号。だが途中で大きく血を吐いてその場に仰向けにぶっ倒れ……そのまま動かなくなった。

「どうでもいいだろ。そんなの」
タイツはその死を静かに見届けた。そしてミユキを見て、全然起きる気配がないのを感じて諦めて妹の方に視線を移した。
――目の前の2人はまだ闘い続けている。
414名無しさん@ピンキー:2007/03/24(土) 19:07:46 ID:DsrE02St
ドラッグスには彼女の主力である波動による飛び道具が、全く効かない!
それは彼女らの操る拳法の技の、ホンの一角だ。それでも恐るべき殺傷能力と破壊力を秘めている。
だが、同じ流派に属するもの……その力から身を守る術があってもおかしくはない…
「フハハハハ〜…貴様の最大の力は封じられたわ!」
勝ち誇るドラッグス。歯噛みしつつ力をぶつけるブロフェルドだが、どれだけ撃ち込んでも彼女はびくともしなかった。
その動揺が動きを鈍らせた。ドラッグスの突きが彼女を消耗させる!調子に乗ったドラッグスは強かった。
たちまち身体に裂傷が刻み付けられる。エリート気質はショックに弱いのぉ、という冷ややかな批判が混じる。
その言葉どおり、ブロフェルドの動きは精彩を欠いてきていた。少しでも本調子から外れると拙い。
ドラッグスはそれほどの使い手なのだ。拳の切れが以前より格段に進歩した姉に、ブロフェルドは苦戦する。
「媚びろ、媚びろぉ〜。我は天ッ才だぁ〜」
増長する彼女は好き勝手ほざいている。波動も効かず、技も効かない。ちょっと危ない状況だ。
「この金の瞳は状況を見ていただけではない。貴様の動きも捉えていたのだ」
と、自身の目を指差してトントンと軽く叩く。
「タイツの分もしっかり見ておったわ。貴様を潰した後はあっちだな…」
そう言って金色の瞳をタイツの方に向ける。"碧水"のクリスタトスはとっくに死んでいたが、彼女にとってはどうでもいい事だった。
「…惰弱な。所詮は見た目だけか!」
カッと目を見開いて死者を侮辱する。弱者には死が似合う、そう豪語する。
「へっ。お前だってそんなに強くないじゃん。底が見えてきてるぜ」とタイツ。飛び切り嫌味を込めて言ってやった。
「ぬぅあにぃ〜ッ?」
聞き捨てならない暴言にドラッグスが殺意を込めてタイツを睨む。
「ならば見ているがいい!愚かな妹など今すぐこの場でジャンクにしてくれるわ!」
そう言いきった彼女の目には明らかな苛立ちが浮かんでいた。即座に行動!彼女は侮辱の類が大嫌いだ。
ブロフェルドに走りより手を突き出す。が、その接近にブロフェルドも感づいていた。
タイツがドラッグスを冷やかして激昂させてくれた、その間に彼女も調子を整えていたのだ。
だがドラッグスの優位に立っている気分は揺らがない。相手の秘孔を突いて、殺す。それだけだ!
「それだけが満足感よぉ!喰らえぃ!」
そのまま、高速で指先を走らせるドラッグス!それを迎撃せんがためにブロフェルドが手刀を一閃させる!
「獣魔剛掌(じゅうまごうしょう)ッ!」
シュカアッ!と澄んだ斬撃音が響く。ついで、ブシュッと鮮血が迸る。
袈裟懸けに斬られたドラッグスの肩口が裂けたのだ。だが皮一枚切らせて致命の一撃避けていた彼女はニヤリと微笑む。
同時に、ブロフェルドの様子が変わった。股間を押さえ、顔を赤らめ始めたのだ…
「こ、この拳は…」
そう言う声も弱弱しい。先の一撃を交わした時、技を受けたのはドラッグスだけではなかった、という事だ。
そしてこの、身体が疼き気分が高揚する作用にブロフェルドは心当たりがあった。それは―――
「そうだ。寸那神拳(すんなしんけん)よ。相手を殺さず動きを奪い、淫靡に狂わせ弄ぶ拳……」
ふふふ…と狡賢い笑みを浮かべる。ドラッグスは自慢げに指をクキクキと鳴らす。
「以前の我とは違うといったはずだ。俺の椎根聖拳は知っていても寸那神拳は知るまい。」
「今こそ目を奪われた時の借りを返す時。あの時に俺を殺せなかったのが貴様の甘さよ」

「淫らな貴様を目で楽しみながら屠る。ふはははは!なかなか楽しい。楽しいぞ、妹よ!」
415名無しさん@ピンキー:2007/03/24(土) 19:08:24 ID:DsrE02St
自身の身体の変調に耐え切れず、遂に膝を着くブロフェルド。
それを見下ろしながらいい気になってペラペラと喋るドラッグス。
「おうタイツ。どうだ。これでも俺を侮るかぁ〜?」
絶好調の気分をそのままにタイツに改めて視線を向ける。だがタイツは動かない。それをドラッグスは勘違いした。
「おうおう。見ろよ妹よ。お前のよく出来た兄貴は不出来な妹の窮地を救っては下さらないとよ〜」
「やはり姉より優れた妹なぞいなかった。椎根聖拳は俺が継いでやる!お前は無様に乱れたまま狂い死ぬがいいさ!」
一気にそこまで喋り終えるとドラッグスは中指でファックの形を作った。そのまま手をブロフェルドに向ける。
「これが精神に異常を来たす秘孔…恥姦白濁(ちかんはくだく)だぁ〜ッ!狂いに狂って俺に奉仕しろッ!とどめッ!」
狂えと言いながらもその実、狂っているのは彼女自身だ。愉悦に歪んだ形相を隠しもせずにブロフェルドに指を突き出す!
そしてうずくまったブロフェルドにその細い指が届く直前―――彼女の顔が上がった!
ドラッグスがあっと思った次の瞬間には彼女は吹っ飛ばされていた。ブロフェルドの波動は彼女の身体には効かない。が……
爆風で吹き上げることは出来る!
「なんとッ!」
驚愕しつつもすぐさま反撃に出るドラッグス!空中で自身の身体を一つの大きな矛に変えて降下する!

「ぎえぇ〜ッ!滅覇王牙(めっぱおうが)ッ!」

「くああああああっ!!椎根蛇賦拳奥義!破魔掠指(はまりゃくし)ッ!」

それに対しブロフェルドが取ったのは――ただ人差し指を突き出すだけ!
だがただの指ではない!ドラッグスは確信したが、知らぬ技だった!それもそのはず、継承者のみに伝わる奥義なのだ。
いつもなら「指ごと砕いてくれるッ!」と打って出る彼女が……一瞬だけ弱気に囚われた!
それでも矛は揺らがず!岩をも通すその一撃を――ブロフェルドの腕がすり抜ける。
ドラッグスは見たその時の、彼女の腕の動きがまるで蛇のようにうねって見えたのを――錯覚と誤認しかけた直後、
その着物から露出したむき出しの胸板にブロフェルドの指が深々と突き刺さったのだ!
ドラッグスの矛は彼女の頬と肩を僅かに切り裂いたに過ぎない。この瞬間で、勝負は呆気なく決まってしまった――――……

「うげぇッ!」
「付け焼刃の寸那神拳で私を封じれると思いましたか!―――"邪梵"堕ちるべし!」
416名無しさん@ピンキー:2007/03/24(土) 19:08:54 ID:DsrE02St
ドサリ。勢いを無くしたドラッグスはそのまま床に落ちた。
ドラッグスの和服が衝撃で肌蹴て、彼女の上半身が露になる。そこにはそれまでの威勢の良さからはかけ離れた姿があった。
華奢で鍛え上げられていたようには見えない細い身体、その白い肌と綺麗に丸く膨らんだ乳房が露になる。
バサリとポニーテールが解(ほど)けてただの長髪となって垂れ下がる。
金の瞳は信じられない、といった様子で己が妹を見つめる……ブロフェルドは静かに宣告した。
「確実に死の破孔を突きました。終わりです。ドラッグス」
その台詞を裏付けるかの如く、ドラッグスの身体に変化が現れた。変形する肢体。途轍もない苦痛が彼女を襲う!
「げ、げはぁ!?」
その痛みに耐え切れず気炎を吐くドラッグス。その息には赤いものが混じっている。既に内部から崩壊が始まっているのだ。
「ぐえっ!――な…何故だ。お、俺の何が、何処が妹に劣るというのだ……」
ベコベコッ!段ボール箱が鳴らすような悲鳴を彼女の肉体が上げている。肉が陥没し、骨が露出する。
「"妹"属性に縛られクズどもの傍で"偽りの肉親"として惰眠を貪る………こんな愚妹にッ………へべっ!?」
変容は遂に彼女を崩壊へと導く。頭蓋が凹んで人相が跡形も無く歪む。
「お、お、お前はそれでいいのか!? こ、後悔せんのか!…ッ……か……かかか、か………ッッ」
悔し紛れに怨嗟の声を上げる。妹の主力の波動では傷付かぬ体を身に付けたのに、結局は元の椎根聖拳で滅ぶとは―――
「あぃぎッ………ぶわらぼッ!?」
ドォン!限界を超えた崩壊が彼女の背から突き抜けて爆裂した。爆散する血肉!飛散する魂……

「……………………お姉さん」
ブロフェルドはドラッグスの最期の問いには答えなかった。ただ一言、最後に彼女を"姉"と呼んだ。それだけだった。
今の自分には兄と姉がいる。少々変わった連中だが、今の生活は心安らぐものがある。自分はそれを守りたい。それだけなのだ。

ドシャア…ぐちゃぐちゃになったドラッグスを、ブロフェルドはいつに無く冷ややかな目で見つめていた。
身体が疼く。付け焼刃だったがドラッグスの寸那神拳は彼女の思惑通りの結果を叩き出していた。
淫らな怖気が彼女を襲う。立って、いられない。
ガクリと膝を着いた彼女の傍にタイツが寄る。いけない。このままでは彼に欲情してしまう。
「やったな、おい―――うわっ!?」
近寄るタイツの腕をすり抜けて壁際まで飛ぶブロフェルド。彼との接触は危険だ。今の自分は触れられただけでも危ういだろう。
ダン!と壁に派手にぶつかる。受け身を取ろうとしたが…一瞬、体の自由が利かなかった。
声を聞くだけで身体の何処かが痒くなる。このままでは彼を、その精気を欲してしまいそう。
「うぐ…に、兄さん。悪いけど少し眠らせてもらいます〜」
彼女は"もう堪えきれない"といった顔をしている。タイツから見ても休息が必要なのが一目で分かった。
「ん?あ、ああ。もう刺客も全部倒したようだし、そっち(ミユキ)も寝てるし、寝とけよ」
タイツは仁王立ちになって言った。周りに敵の気配もないし、あとは出るだけだ…そう思ったのだ。
「起きるまで待っててやるからよ」とヒラヒラと手を振って"さっさと寝ちまえ"と促す。
すると、ブロフェルドはニコリと微笑むとその場で横になり、本当に寝てしまった。
自身の中に渦巻く衝動に耐えようと身体を腕で抱きしめる。やがて、すぐにスゥスゥという寝息を聞こえ始めた。
その傍ではミユキがゴロリと寝返りを打った。未だ寝続けるこちらもグゥ〜とイビキをかいている。

「……。しょうがないなぁ」
タイツはその平和な光景に頭を掻いて呆れる。とりあえず、待つしかないと思った。が、時は彼に平穏を与えはしなかった。

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……静かな、だが恐ろしげな地鳴りが彼の耳に飛び込んできたのだ………
417名無しさん@ピンキー:2007/03/24(土) 21:58:19 ID:fbVS2Xx+
うわー、二人ともとうとう屠られてしまった。
もったいなや勿体無や(´Д`*) 十二分にエロいです。
これだけの力作をありがとうございます……
って、まだボーナストラックがあるの!?
418名無しさん@ピンキー:2007/03/25(日) 15:18:30 ID:IdVTRPOJ
投稿中にPROXY規制を食らいますた('A`)

…また会おう!
419名無しさん@ピンキー:2007/03/25(日) 20:46:07 ID:gidiE16U
タイツ作者さん無事に戻ってきてくださいノシ
420名無しさん@ピンキー:2007/03/26(月) 23:23:12 ID:Dvx5eH/y
久しぶりにマンガ紹介。ソフトやられ(バカやられ)だけど。
山田秀樹「魔乳秘剣帖」エンターブレイン社

乳が大きければ大きいほど世間に良しとされる価値観のパラレル江戸時代が舞台。
刀で女の乳を斬れば無乳になるという秘技を持つ魔乳一族の抜け忍(女)が主人公。
主人公が毎回、追手のくの一たちや悪女の乳を斬り無乳にしていく話。

ちなみに主人公は敵女の乳を斬れば斬るほどそれを吸収して自分の乳がデカくなっていく。
思いっきりオバカな話だけど、ザコくの一も登場するし、
ヤラレたっていう描写(まぁ結果は乳無くなるだけなんだけど)も結構上手いのでオススメ。
421名無しさん@ピンキー:2007/03/27(火) 00:13:13 ID:rr+LQtnA
>>420
d

……投下が来ても感想なし、大作が来てもGJなしか……
もうこのスレに名無しは俺しか居ないのか。
422名無しさん@ピンキー:2007/03/27(火) 09:20:13 ID:vrnKz5YO
>>421
んなこたーない…と思う…。
423名無しさん@ピンキー:2007/03/27(火) 13:32:38 ID:CWAr8VPK
ただの勘だけど、名無しの感想レスの少なくとも三割はタイツの人と邪淫兵の人。
その割にこのスレを読んでる人が沢山いることは、まとめのカウンタを見ればわかる。
読みたくないならともかく、来てるなら感想の一言、GJの二文字くらい書こうよと。
そういうのをみて職人さん達も奮起するんだよ。たぶん・・・
424名無しさん@ピンキー:2007/03/27(火) 22:33:22 ID:KJIoGu0p
ただの勘を根拠にそこまで言える君に乾杯
425名無しさん@ピンキー:2007/03/27(火) 23:29:20 ID:CWAr8VPK
下三行も呼んでネ♪
426名無しさん@ピンキー:2007/03/27(火) 23:36:16 ID:KJIoGu0p
読んだが?感想も書いてるしGJもしている。変な言いがかりをやめろと言っている。
427名無しさん@ピンキー:2007/03/28(水) 00:20:46 ID:CvY/rl/l
まあまあ、>>421>>423はスレの将来を案じて、または職人さんのモチベーションを考えて言ってくれてるんだから。
そこを考慮して頭ごなしに否定するのもよくないだろう。
ただ、SSが好みじゃないのに感想書けというのも酷な話ではある(まぁ乙やGJがあってもいいと思うこともあるが)。
やられといっても、その実際の嗜好は結構バラけているのはみんなも承知のとおりだろうし。

ここの職人さんって、特にレスつかなくても定期的に投下してくれるし、ほとんど不平不満漏らさないからなあ。
それを当たり前と思うってのは読み手の驕りかもしれない(もちろん自戒の意味を込めて言ってる)。
ただ、こういう感想レス云々で揉めることこそ、投下しにくい状況をつくってしまう気がする。

ということで萌え語りでもしないか。今まで語ってないのといえば・・・屠る側のキャラはどんな感じが好きか。
男とか女じゃなく、性格ね。
黙々と屠る冷血キャラとか、悪でも女を屠ることにためらいをもちながらも結局殺してしまうウジウジキャラとか・・・
どんなキャラクターに悪女が屠られるのが一番萌えるかをキャラクター面から語ってみるのはどうだろう。
428名無しさん@ピンキー:2007/03/28(水) 21:56:56 ID:By3qSx3E
保守!!
429名無しさん@ピンキー:2007/03/28(水) 22:30:20 ID:IN/eQdwr
>>427
蒸し返して悪いが、名無しが感想を書いていないという話はどこから出てきているのかな?
ざっと読み返してみたが普通に書かれていると思うんだけど・・・
妄想だけを根拠におかしなことを言えばそれがスレを案じての事であっても怒られるのは当然かと
430名無しさん@ピンキー:2007/03/28(水) 22:48:52 ID:mm8zvA+s
せっかく仲裁が入ったのに・・・
>>429
議論や論争は悪いことじゃないけど、そのせいでギスギスしてスレが廃れるってのがよくある。
リョナやグロの人たちと違って、悪女やられ好きには専用板も無し、このスレしか居場所がない。
荒れないで欲しいのよ。だからこの辺でやめにしないか?そもそももっとほのぼのというか、平和に会話しようぜ。
431名無しさん@ピンキー:2007/03/29(木) 00:17:59 ID:CeBkUDyb
こっちも流れ妙だな
俺は向こうの住人だが同じスレ守りたい一人として忠告。
善意のレスかもしれないが、これ以上はほんと平成な感じにした方が良い
荒らしに狙われる可能性大。
432名無しさん@ピンキー:2007/03/29(木) 00:38:34 ID:wVQIJBbn
>>427
任務の時はあくまでも冷酷だけど、
それを離れると時々自分の業の深さに思い悩んだりする…とか。
そんな感じの屠り役に悪女さんがやられるのが萌えかも。
433名無しさん@ピンキー:2007/03/29(木) 02:30:54 ID:wTczJXHH
あっ、いいこと考えた。
俺がしたらば借りて、そこで喧嘩罵倒専用スレ作れば全部解決じゃね?

>>427
仕方なくとか、成り行きで何となく主人公やってる奴に倒される敵女は哀れで萌ゆる。
434名無しさん@ピンキー:2007/03/29(木) 03:02:06 ID:Ifx3t6lg
>>429
怒られるのは当然「かと」

222 名無しさん@ピンキー sage 2007/03/05(月) 19:02:22 ID:G3BEDsXT
○○-○○○○の話って逆レイプされて死ぬんだな

なら擬人化した凶暴な(ryスレにいったほうがいいんじゃない「かと」

234 名無しさん@ピンキー sage 2007/03/06(火) 00:01:23 ID:G3BEDsXT
○○とか○○とか屠るスレにいってほしい
ってか作者自体が

向こうのスレ荒らしてるのお前じゃないだろな?

>>427
バリバリの正義感男に完膚なきまでに・・・と言うのが萌えるw
435名無しさん@ピンキー:2007/03/29(木) 03:20:50 ID:xEMoUz7c
かと、くらい俺も使うよwひどい言い掛かりかとw
どこか知らないけど余所の荒らしとここの人間を結び付けないほうが良いかと。
436名無しさん@ピンキー:2007/03/29(木) 03:27:59 ID:CVy33sqg
今月のヴァルキリーにはヤラレあるんだろうか。
公式ページでサンプルみる限りでは悪女自体、ディスバニッシュの女幹部が敵のボスにお仕置きされてるくらいしかなかった。
ただ蛇女シスターのヤラレで有名なローズマリーのCDドラマがついてるそうで吸血鬼:田村ゆかりとなってる。
ゆかり嬢のヤラレ悲鳴とか聞けるなら買う価値あるかもしれん。


>>427
俺は正義感がすごく強い男に性別なんて全く気にされず怒りの刃で屠られるってのが好きかも。
437名無しさん@ピンキー:2007/03/29(木) 09:30:34 ID:Q01SuHyL
みんな落ち着け…
これは何処かの悪の組織の女性の陰謀だ。
そうやって仲違いさせて我々の戦力を割いて
その隙に何かを行うつもりに違いない。



「悪の女戦士の陰謀」と書こうとしてなんか締まらないなぁと思った…
「悪の組織の女性」でもなんだか締まらないのだが…
どう書いたらスマートになるだろうか…
438名無しさん@ピンキー:2007/03/29(木) 20:05:07 ID:CVy33sqg
「女だけで構成された悪の組織の陰謀」かな。ちょっと長いな〜

なんか俺、マンガの紹介ばっかしてる気もするが、
マガジンZのサクラ大戦が女幹部紅のミロク戦なんだが、
サクラたち正義集団を一人で相手してたがさすがに息切れ。
今週巻末でダブルライダーキック極められたので、多分来週冒頭あたりに断末魔が聞けると思う。
なんていうかサクラ大戦は女であろうと悪には容赦ないので好きだ。
439名無しさん@ピンキー:2007/03/29(木) 20:27:11 ID:CVy33sqg
すまん月刊誌だから、今週→今月、来週→来月だね。
440名無しさん@ピンキー:2007/03/29(木) 20:28:02 ID:kzwcWK8h
今後、感動できなかった人は次回作に期待する。良かったと思った人は遠慮なく「GJ」のひとことを言う。
以上!

>>437
真剣に考えて小一時間w
「秘密結社ブラックチェリー」とか。
可愛いものとダークなものを合わせるとエロ怪しい雰囲気が漂って好きなんだけど。
「ブラックエンジェル(ス)」とか言いたいとこだけど既存だし。
441名無しさん@ピンキー:2007/03/29(木) 21:23:40 ID:Ifx3t6lg
>>440
激萌ランジェリーズとか? 可愛すぎるか…。

愛撫の音(オナ二ー)で男を気持ち良くさせて悩殺(死)させる下着姿の女軍団。

下着破られると…ボンッ…と爆発、はい!さよならw と…想像したw

>>437
の趣旨から脱線してるorz
442名無しさん@ピンキー:2007/03/29(木) 21:57:17 ID:p5EOX6ZC
「素股の『ショーツィ』」
「足コキの『スティッキン』」
「パイずり『ブラージャ』」
「我ら『激萌えランジェリーズ』、三幹部!!」
「お前たちの命貰いに来た」
「さあ、あたしたちの音をお聞き、そして悶絶死するのよ」

「え、何、止めて」
「裂ける、裂けちゃうー」
「嘘でしょ、ショーツィとスティッキンなら分かるけどなんで私まで…」
ボン、ボン、ボン
443ジョボボのジョー!:2007/03/29(木) 22:00:09 ID:Ifx3t6lg
「私のエッチな音聞いてぇ〜!」
「うあぁぁ!」
『ニュース速報です! 突如都会の真ん中に湧いて出た下着が眩しい女の軍団が! それはやらしいポーズで
オナニーの音を・・・ああ♪』
男アナウンサー倒れる。ランジェリー姿の女達が出すやらしい悩殺音が男を天国に送ったのだ。
「何だこりゃ!? よぉし! やらしい染みだらけの下着が弱点臭いから破くぞ!」
それを見ていたカメラマン『自称:下着破りのジョー』はカメラを投げ捨てて女達に飛び掛る。
「クリゃぁぁぁぁ!」
「へ? 何こいつぅ? 私のオマンコの音で天国に逝きなさいよ!」
ブチャア!グチャァアアアアアアアアア!
「ぬぉ!? だが負けん!」
「あ、ひぃんっ!」
ビリィィィィィィィィィ!
女が股間を指でまさぐり、衝撃波のような音がジョーに襲い掛かるが、一瞬早くジョーの指が
ランジェリーに突き刺る。
「あはぁん、指感じる…え? 私のパンティーに穴?」
パンティーの穴の奥にある穴に、ジョーの指が突き刺さっていた。それを見て女が真っ青になる。
「ぬ、抜かないでぇ! 塞ぐ物がなくなったら爆発しちゃうぅぅ!」
「処女か…悪は滅するのみ! スクリューハンド!」
「あきゃぁぁ!」
ジョボボボッ!
ジョーの指が更に下着の穴を広げ、中の穴が広がる。快楽と恐怖で女の股間から大量の赤色の尿が流れだす。
「もう…らめぇ…」
「決まった…スクリューアッパー!」
グリュ…ズボッッッンッ!
「ひぃぃぃぃぃぃん!」
女がアッパーカット気味にジョーに打ち上げられ、大量の尿を螺旋状に撒き散らして宙を飛んだっ!
「天に昇る気分だわぁ〜」
ボォォォォォォォン。
最後に天に昇った女の股間が太陽光線を放ち、その体が爆発する。
「滅!」
濡れた右手を肩と水平にして真横に振ると、爆発した女を背にジョーは格好良くポーズを決める。

自称改め…下着破りのジョーが誕生した瞬間だっ!!

想像しとったら久し振りに書いてもたorz 参加する気ゼロやったんやが…。じゃあなおまいらw 
タイツ早く帰ってこんかなぁ…。
444名無しさん@ピンキー:2007/03/29(木) 22:00:48 ID:Ifx3t6lg
>>442
そのネタええなw
445名無しさん@ピンキー:2007/03/29(木) 22:46:31 ID:CeBkUDyb
まずはgj
無関係だと信じるが、向こうの職人匂わせる
>>434
マジ止めて、こっち来たかと誤解した
446名無しさん@ピンキー:2007/03/30(金) 00:44:32 ID:5FDTnwYg
>>98以降のストーリーで仕置人にやられる悪徳女医のストーリーを投稿させていただいたものです
僕は悪女を犯す趣味はないけど、殺すのではなく大勢の前で晒し者にして生き恥をかかせる、というストーリーが大好きなんですが
このスレで再び投稿してもいいですかね?
すれ違い?
447名無しさん@ピンキー:2007/03/30(金) 01:07:34 ID:lKKcWJNB
それ系は向こうだか受けるかどうか・・・
>>1
戦闘不能が意識不明レベルか、そうでないかによるかと・・・
448名無しさん@ピンキー:2007/03/30(金) 02:45:29 ID:L3CQj5L8
>>446
いや、こっちでいいんじゃないかな。ソフトだがやられに区分されると思うが。
大体、前回もこっちに投下して住人に受け入れられてたわけだし。
あっち(Hスレ)はかなり甘い感じが好まれるようになってきてるので受けも悪い気がするしな。
ただ、あくまで個人的見解なので446氏自身がどちらに投下するかの最終判断をしたらいいんじゃないか。
他に該当するスレがあるならそこでもいいが。

あと446氏、お願いが一つあるんだが、sageてくれないだろうか。
前回も言われたと思うんだが、ここはかなり人を選ぶスレでちょっと読んだだけで嫌悪感を持つ人もいるだろう。
ageると人目に触れる機会が多くなるので、投下時に荒らされない保険のためにもぜひメ欄にsageと書き込んで欲しい。
449名無しさん@ピンキー:2007/03/30(金) 03:10:48 ID:lKKcWJNB
>>443
てか、久しぶり?前にも書いてたの?
俺色んなところ行くけど見たことない・・・・
俺的にはもっと読みたいネタも良いし・・・・

>>446
投下するならこんな感じで[sage]てなw
450名無しさん@ピンキー:2007/03/31(土) 02:24:17 ID:6qoYlFRr
はぁ
451名無しさん@ピンキー:2007/04/01(日) 14:18:52 ID:1pA/mZbR
こんなの見つけた。
ttp://www.youtube.com/watch?v=u0V--nlcSPI

特撮女怪人の袋叩きって萌える。喘ぎ声もいいしな。
シュリケンジャーはフラビジェンヌの方が好みだけど。
452名無しさん@ピンキー:2007/04/02(月) 00:47:11 ID:aiwCL+Uh
>>451
うえー、なんつーかすごく惜しい。
これでもうちょっと女らしい格好なら俺の精子は尽きていた。
453名無しさん@ピンキー:2007/04/02(月) 02:30:01 ID:hlomag7D
特撮の女怪人って惜しいのが多いんだよな。
声はいいけど姿はイマイチとか。その逆もまた。

個人的に女怪人で一番好きなのはギンガマンのヒエラヒエラなんだけど
彼女もやられ方がなぁ。
完全に倒れきる前に爆発しちゃうし、今際の叫びもないし。
ttp://www.toei.co.jp/tv/user/program/browse3.asp?Command=Old&StrNum=28&SID=16


こんなショボやられなら、いっそやられない方がマシ・・とか言ったらあっちのスレに
なってしまいそうなのでやめとく。
454名無しさん@ピンキー:2007/04/02(月) 23:21:26 ID:pAgRd2W6
>>451-453
俺はさすがに着ぐるみは無理だなあ。同じ怪人でもマンガや小説、
あとは声だけのラジオドラマみたいなのなら確実に抜けるんだけど。
そういや人間体ばかりで怪人やられのSSってこのスレでは読んだことないかもしれん。
455名無しさん@ピンキー:2007/04/03(火) 20:04:58 ID:TwwcO7aY
Hスレに300レスも開きがあるのにこっちもそろそろ400KBいくんだな。
それだけレス内のSS率が高いってことだが、裏を返せば雑談が少ないってことにもなる。

それなりに盛況な掲示板の数でいえばシーネ派の方が多いからかな。
考えてみればやられを排除し、かつMC系も無視し、純粋に悪の女を愛でる(スンナ派)だけのサイトって少ないかもしれん。
456名無しさん@ピンキー:2007/04/03(火) 20:11:53 ID:H+ZnLbF2
>>455
なんつーか「だから?」としか返しようが無いんだが…
457名無しさん@ピンキー:2007/04/03(火) 20:16:04 ID:6Kfda681
こまかい事はいいんじゃない?確かにあっちでするべき話しだけどな
さて、こっちもそろそろテンプレ相談しないとな
俺は今までのままでいいかな
458名無しさん@ピンキー:2007/04/03(火) 23:06:34 ID:DYc27f/z
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……地鳴り。そして地の底から生じる振動。
地震か、とタイツが感じたが、すぐに"違う"と察した。"眼前の異常"が彼にそう確信させる。
彼の目の前…何もない空間だ。死体以外何もなかった。誰もいなかった。誰も生きていない。空間しかない。空気しか流れていない。

しかし―――今は違う。"何か"がいる。そいつは突如として現れた。いや、立ち上がったのだ。
「……迷って出たか?クリスタトスの姐御?」

タイツの目の前には、先ほどまで死体として地に倒れていた女が立っている。
バイオハ○ードで通路に待機しているゾンビみたいな不安定な立ち姿。
キザな着こなしだった白いスーツは彼女自身の血で紅く染め上げられ、以前の流麗さは感じられない。
「辞世の句を吐けなかったからって無理して出るなよ。怖いぜ」
ボタボタボタ……致命傷となった頭と腹から血と共に何かが漏れ出る。それが"何か"なんて考えたくもない、とタイツは思った。
「どう見ても死んでるよなぁ…マジか?」
あまりにも無防備に突っ立てるのでタイツは少し屈んで相手の顔をうかがってみた。
……死んでいる。半開きの口からは吐息は流れていない。目は虚ろでどこも見ていないし何も捉えていない。
と、その死体が動いた!本気で化けて出たか!とタイツが身構えたが、相手は彼に向けて行動を起こしたわけではないようだ。

うううぅぅぅぅうぉおおぉぉぉおあおあおあおあおあおおあおああああああああ………
459名無しさん@ピンキー:2007/04/03(火) 23:07:20 ID:DYc27f/z
息も吐かぬ朽ちた唇から何か、声か叫びめいたものが発せられる。
それに呼応して地鳴りと地響きが再び巻き起こる。まるで"それ"がこの地震を呼んでいるかのようだ。
更に異変は続く。広いホールの惨劇を彩る死体や破壊された机や椅子などの調度品が動き始めたのだ。
それはズルズルと見えない糸で吊られて引きずられている。向かう先は一つ、タイツの前に立つ"かつて誰かだった"もの…
そいつは絶えず静かに叫び続けている。まるで近づく幾多の残骸たちを呼び寄せるように。
――まるで、「ともにあらん」と呼びかけているかのように。
そいつはそれらと接触すると、そいつ自体もそれらと混ざり合った。
合体。融合。接続。連結……そうして"そいつ"は大きく、不気味に、ひたすら醜く肥大して変態していく。
死した者は一つになる。だがとうに果てたものに命は無い。命無き"彼女達"がいくら集まろうと、決して『命には成り得ない』……
やがて、有機体と無機物が混ざり団子の様になっていく傍らで、"そいつ"のいる空間が歪み始めた。
構えるタイツを無視してそいつは空間の歪みから何か、いや…誰かを呼び寄せている。叫びは異界からも何かを呼ぶ。
……その返答はすぐに来た。歪みの向こうから来た者は『とうに死んだ誰か』の集まりだった。
出てきたときから死んでいる。呼ばれた場所で既に死んでいた。"死んだ彼女たち"は号令に応じて"そいつ"のために寄り集まった。
連中は死体だが蠢いている。リビングデッドに意志は無い。唯一つの意図に突き動かされている。
明らかな指向性を持って集結する『かつて誰かに倒された女たち』はやがて"一つの形"を成し始める。

「――作者のアホめ!ようつべで何か観たな!?」
『……ぬうぅぅぅぅうおおおおおあああああああああぁぁぁぁッッ!!!』
それは、何処の…どの口から発せられる叫びであろうか。
女と女と女と女と女が複雑に絡み合い、死体や肢体が交わりあって――唯一つの躯体が完成する。
『ぶるううぅぅうぅああああああああッッ!!!!』
若○ボイスっぽい声がシャウトする。その叫びに呼応して身体を取り巻く死せる女どもの口が次々に声を上げていく。
恐怖・憎悪・愉悦・快楽・怠惰・悪意・絶望・羨望・強欲・呪詛・怨嗟・懇願・悲哀・恋慕・偏愛・殺意……破滅の呼び声が鳴る。
ありとあらゆる感情、念の籠もった叫びは様々な色を帯び、混ざりに混ざって混沌を極める。
いかなる鮮やかな色でも染まりに染まれば……行き着く色は一つ…途方も無く深い"黒"だ。
女たちは叫び続ける。何処へも向けぬ。誰にも対することはない。何の意味も意図もない。全ての音が空間の虚無に消え失せる。
ガッチャッ!ガッチャッ!――ホールに散乱していた死体や調度品の残骸が寄せ集まって出来た骨と金属の足が地を踏みしめる。
床はいつの間にか、血かなにかで真っ赤に染まっている。気付けば壁も紅く染まっている。
そして天井……タイツは上を見上げて目を見張った。今まで当たり前のように存在した天井や照明が…真っ黒な闇に変わっている!
其処にはホールを閉じている"蓋"そのものが抜け落ちている。暗黒はホールの上方を果てしないものに置き換えてしまった。
照明はシャンデリアごと何処かへ去り、暗黒がそれに成り代わって漆黒の黒で場を照らしている。
「おいおい…夢見すぎだぜ。それにしてもなんか見覚えのある顔が多いなオイ」
とりあえず目の前の"それ"に話しかけてみるタイツ。ここ最近、ずっと連戦だったので少々疲労が溜まってきている。

だが…なんとなくこれが最終戦だと直感で感じ取っていた。
460名無しさん@ピンキー:2007/04/03(火) 23:08:05 ID:DYc27f/z
『ぶるるるるるううぅうぅぅあああぁぁぁぁぁああぁぁぁあ…………』
木霊する女声版○本ボイス。女声が重なり合ってドスの効いた叫びへと合成されて鳴っているのだ。
美しき乙女たちの残滓の寄せ集めが奇異な肉塊と化し、一匹の怪物と成ってタイツを標的に動き出す……

あるものは巨乳と大きな銀縁眼鏡が特徴の、黄色い衣装を纏った高慢そうな年増女だ。裂けた喉から際限なく血が流れている。
あるものは上から下まで銀色で統一された装備と髪の色をした格闘タイプの戦闘員だ。額が腫れ、目鼻から血を流す。
あるものは胸の谷間が奇妙に陥没している。深緑の長髪に尖った耳。鎧と水着を合わせた格好をして、両の鉤爪を喧しく鳴らす。
あるものは漆黒のボンテージに身を包んだ、プライドの高そうな三つ編みの三十路女だ。身体が真っ二つに割れ、片手の鞭がしなる。
あるものは腹から剣を生やして血を流している。"悪魔っ娘"という表現が似合うその娘は、手足に電撃を帯びて魔力を練っている。
あるものは藍色の布の服を着た黒髪の少女だ。胸がばっくり裂けて割れている。手には氷の魔力が込められた魔剣を携えている。
あるものは全身に水晶か氷を思わせる鎧を着込んだ美女だ。ところどころ溶けており、股間から氷の粒子が舞い散っていく。
あるものはボーイッシュな顔立ちをしている。格好からしてクノイチか。首が折れ、頭がブラブラと力なく揺れる。
あるものはとても貧相な体格をしている。だが両腕のみが奇妙に肥大して蠢き、鬼の腕のように振るわれる。
あるものは裸同然の姿に外骨格を足した姿だ。ポニーテールの愛らしさと獣のような獰猛な形相がアンバランスな美を生んでいる。
あるものは白黒で扇情的な衣装に身を包んでいる。その淫靡な肢体に外傷はないが下半身から白濁色の水を垂れ流し続けている。
あるものは胸と尻が剥き出しになった派手な色のタイツに身を包んだおかっぱ女だ。これは下半身から光る粒子の滝を流している。
あるものは少々オシャレな格好の若い女の子だ。怨嗟に歪んだ顔面が半分以上砕けている。熱を帯びた紅い手腕はとても熱そうだ。
あるものは砕けた両腕から幾重もの武器を生やしている。左の眼孔が空いた女の灰色の髪とトレンチコートがはためいている。
あるものは2人組の若い娘だ。双方とも首から下を包むラバースーツを着込み、血を流しながら手にしたナイフを振り回している。
あるものは右の眼孔が開いている。胸丸出しの上半身と露出した下半身が完全に分離している。裂け目から青黒い触手が見え隠れする。
あるものは真っ白いスーツを鮮血で朱に染めた大柄でスタイルの良い女だ。頭と腹から肉片と血がドロドロと垂れ流されている。
あるものは身体がほとんど砕けてしまっている着物姿に奇妙なブーツのポニテ娘だ。奇妙に捻じ曲がった腕が前後する。
……他にも多数の戦闘員らしき女、犠牲になったビルの住民らしき女が塊の中に埋没し身体の一部を不気味に蠢かせている。

『『るうううぅぅぅぅうあううあうあうあうあうあうぁぁぁ〜〜〜〜』』
それらが一斉に吼える。まるで威嚇するかのように………それらの目に色はない。恐らく何処も見ていないのだろう…

――――ゴクリ。タイツは目前の怪物を一通り見渡して、その凄惨な様に思わず息を呑んだ。
「今まで見た女戦士で一番醜悪だぜ…最悪だな。」
チラリと視界の隅で倒れているであろう連れ2人に目をやる。視界は赤と黒で彩られていたが、2人は確かに存在していた。
ミユキは相変わらずカエルみたいに引っくり返っている。ブロフェルドはタイツが横たえた場所でスゥスゥと眠りについている。
「……引くわけにはいかねぇよなぁ。正義の味方で、常に正しい俺様が"家族"を見捨てて逃げるだと?」

ガッシャ!ガッシャ!…怪物の前進は遅々として捗(はかど)らない。あまりの体積にバランスが取れずにいるのだ。
だが"彼女たち"…いや、"そいつ"はその難点を気にも留めない。緩慢に脚を突き出して赤い大地を闊歩する。
時々、そいつを構成している女たちの手足が地面について怪物の歩行や安定に一役買っている。それでも、怪物の歩みは遅い。

「――えぇい!面倒だ!犯す気も屠る気も起きんけど、テメェは俺がSATSUGAIして誅殺して成敗してアレしてナニしてやる!」
半ばやけっぱちで、タイツは怪物に突っ込んでいった!!!
461名無しさん@ピンキー:2007/04/03(火) 23:08:53 ID:DYc27f/z
「色気や魅力なんかとっくに抜け落ちてるのに綺麗な顔とか体格を寄せ集めやがって!」
怪物の前に躍り出つつ悪態をつくタイツ!疲労はあるが幸い身体に戦闘で支障をきたす様な傷は負っていない。
万全とは言いがたいが十分闘える力は残っている。問題は…倒せるか否か、だ!
女体で構築された醜悪な肉達磨の、一部の視線がタイツを睨むあ。その目は生者でなく亡者のそれだ。
手に武器を持ったモノは得物をその場で振り乱し、素手のモノは胸を震わせながら叫び声を挙げて相手を威嚇する。
『ジュアアアァァァァァァァァァッッ!!!』
それまでのボイスから一変。映画で見るエイリアンが上げるような金きり声を挙げる女だらけの怪物!("ドキッ!"とはしない…)
悪魔ッ娘の雷撃が地を撃つ!エルフ耳の強化人間の爪が無闇矢鱈と繰り出される!灰色の髪のコート女が手裏剣を飛ばす!
それら全てを紙一重で避け、時に全く動かずにやり過ごすタイツ。"碧水"を凌駕した動きで怪物をも翻弄する。
『ぶぉう!』『ギャオ!』『ポゥ!』『ギャゴォ!』『がぁお!』
女性どころか人間の発する物とは思えぬ叫び声が立て続けにタイツの耳を打つ。様々な感情が複雑に交錯する!
「…っだあぁ!五月蝿いぞお前ら!」
堪らず耳を押さえて抗議する彼に向けて2人一組の刃が同時に降りかかる!果物ナイフと軍用ナイフの斬撃が空を切る!
身を掠(かす)らせる事なく難を逃れたタイツに貫手が差し出される。見ると、銀髪に銀衣装の娘がこちらを見ていた!
タイツはまずこの小生意気な奴の腹を手始めに打ってみた。"ドム!"と確かな手応え。確かに、人間の肌だ。
だが…効いてはいないようだ。その銀色女は身体を仰け反って肉塊にその細身を埋(うず)めたが…即座に跳ね返ってきた。
驚いたタイツの側面に別の視線がかかる。と、その先を見る前に両肩をゴツい腕が鷲掴みにしてきた!
もろに身体を抑えられたタイツ。頭上に華奢な顔つきと忍び衣装の女が待ち構えている。更に真ん前にも灰色の髪の裸身がいる。
そいつは灰色の髪の向こうから右目に穴の開いた綺麗な顔をぐにゃりと歪ませてタイツを見ている…ように見える。
その腰の辺りは鮫か何かに食い千切られたように破れており、青黒いというか真っ黒の筋肉繊維が見えている。下半身は毒の壷だ!
「う、うおおおおおおお!!!!」
劣勢と見て腕と足で百烈拳と百烈脚を連打、連打。連打!
狙わなくとも当てられる巨体のあちこちにタイツの殴打による傷が刻まれていく!
その衝撃でメガネ女のどてっ腹に穴が穿たれ、ボンテージ三十路女の光刃で切断された傷が更に裂けて真っ黒な血を吐く。
外骨格に身を包んだ裸身の女の肩や腰が骨ごと粉砕され、首が折れていたクノイチの左胸が衝撃で弾け飛んだ。
『『ぶるるるううぅぅぅうあうああああわわあああああああああああぁぁぁぁぁあぁあああぁぁぁぁッッッ!!?!?!?!』』
連打!連打!!連打!!!連打!!!!連打ッ!!!!!
打ち込んでいるうちに鬼の腕の拘束力が緩んだ。付け根のところにいる華奢だが美しい少女の顔が苦痛で歪む。
そいつもまた、聞き取りづらい悲鳴を上げている。顔に血管が浮かび上がり眼球が朱色と化し鬼の形相もかくやという様相を呈す。
その形相をタイツは足の裏で塞ぎ、マリ○みたく踏みつけた。顔面の上半分がいとも容易く砕け散った。
タイツが次を狙おうとした刹那、冷たい刃が横槍を入れてくる。黒髪に青い服の娘だ。身体を前傾すると胸がばっくり割れた。
気持ち悪い姿に取り乱す事無く、タイツは回し蹴りで横っ面をしばく、首が180度曲がった…が、異音とともに顔がこちらを向く。
「―――ホンットに趣味悪いな。まとめの人が怯えるじゃねぇか!この!このっ!」
駄々っ子みたいな文句を上げながら両腕を振り回して斧のように相手の頭上に振り下ろす!
"血風"の両腕を打ち砕いた豪腕は簡単に相手に届く。一本は女体の交錯する部分を、もう一本は氷の鎧を着た美女を直撃した。
叩き切られた衝撃で絶叫を上げる氷の女は雹のような氷のつぶてを手から発する…だが狙いが全く定まっておらず、外れてしまう。
また、砕けた部分からは血と肉と骨が漏れ出る。内部に埋もれた死体群が露出し、新たな産声を絶望を込めて上げる。

「くそっ。軟いのか硬いのか、どっちなんだYo!」
462名無しさん@ピンキー:2007/04/03(火) 23:10:24 ID:DYc27f/z
邪悪な怪物はその身を怪物たらしめている女体の塊を構成するダメージを受けているのも関わらず
ぬぬぬぅ…タイツの方に向きを変える怪物。正面…と言っていいのか分からない部位が前に来た。
怪物はその前部に一部の女体を移動させた。
灰色の髪の――同じような顔つきの3姉妹。左にズタボロのコート姿・中央に血濡れの白スーツ・右に崩れた裸身……
生前はニヤニヤ笑いやうろたえた姿が印象的だったが今の彼女たちは苦悶と憤怒と恐怖に醜く歪んでいる。
四つの瞳は全て紅く染まっており、左と右の女の、空いている眼孔からは小さな炎めいたものがチロチロと灯っている。
『『『ぬうううぅうぅぅうおおあおおぉぉあおおあおあああ〜〜〜〜〜ッッッッ!!!!!』』』
3人揃って叫ぶと飛○ボイスっぽい。発想の元からして○田が声当ててるアミバ似の誰かさんだし…
タイツが攻める前にその前面の3体が同時に攻めてきた!
得体の知れない暗器の刃の群れが、槍と化した手刀による無数の突きが、食い千切られた腹から生じた”憎悪の具現”が、
目の前にいるたった一人の変態ルックの男一人に向けて次々に降りかかる。
タイツが飛びのいたその場には突き出された見た目以上の数の穴が穿たれた。地がバリバリと音を立てて抉られ、切り裂かれる!
スタッと後方に降り立ったタイツ。無事か思えた。だが、よく見ると地面に赤い斑点が点在している。これは……
「うげっ、ちょっとやられちゃってるじゃんよー!」
悔しそうに歯噛みするタイツ。背中に手を当ててみると…真っ赤な血がベッタリと付着している。
だが、ちょっとどころではない。背中がざっくりと幾重にも渡って斬られていた。
「おいおい。生前より強いぞコr――うお!鬼の手っ!」
ギュン!…あと一歩反応が遅かったらタイツの首が飛んでいたであろう爪の斬撃が頭上を通過する!
見ると、先ほど打ち据えた裸に黒い外骨格の女が爪を尖らせてこちらを睨んでいた。その様、まさに鬼人。
『くぅああぁああ!』『きゅおおぉぉおお!』『ぐががががががっ』『ゴッボボボ……』
ラバースーツの2人組と銀色の女が嬌声らしきものを喉から発する。呼応して喉を裂かれているメガネ女が不気味にうなる。
ガッチャガッチャ!骨組みと鉄の柱で構成された曲がりくねった脚部が喧しい異音を立てながら歩んでくる。
と、途中で歩を止めた怪物はその足の一本を大きく振りかぶった―――タイツを踏みつける気だ!
…ズン!と足が振り下ろされた。先の連続攻撃と比べれば眠ってしまいそうなほど緩慢な動きだ。
その隙だらけの足の側面にタイツは「ヤラァ!」と一撃をくわえる!…ガッ!
「ぐえっ!か、KATEEEEEEEEEEEEE!!!」
途端、悲鳴を上げて飛び退いたタイツの拳は痛めてしまって赤く腫れていた。
…意外!骨も鉄もかなりの硬度で、タイツの鉄拳を持ってしても砕くことは出来なかった。
『―――――うううううぅぅぅううううああああおおおあおおあおあああおあおおあああああッッッ!!!』
怪物はタイツのその様を見て勝機と判断したか、全身の女たちが絶叫を上げ、数えるのも面倒な多腕を振り乱し始めた。
身体の中心辺りで3姉妹の手が前方の一点に向けて掲げられる。そして、前ならえのような形まで下ろしてその場で止めた。
未だ絶叫を続ける怪物。体中の女たちからスパークが散る。自ら発しているようにも、電撃刑を受けているようにも見える。
死して磔刑に処せられし女どもは、前方の人間一人をコロスために力を寄せ集めている。
「―――なんだ。せっかちな連中だな。もう決め技使っちまうのかぁ?w」
痛めた右手をブラブラ振りながらタイツが仰ぎ見るように相手を睨む。怪物の一部がその視線を赤い瞳で睨み返す。
更に上体を起こして鞭や火の玉や鉤爪を振り回す。カマキリの威嚇のようなポーズを取るものもいる。唾を飛ばして叫ぶものもいる。
その形相と狂乱に「おお、こわ」と身を引っ込めるタイツ。怪物の身体から発するスパークは勢いを増すばかりだ。

そして、徐々に突き出された手が虚空から何かを掴みだした。"それ"はスパークの迸りから生まれたようにも見える……
不鮮明だったその"何か"はすぐに一つの形を成し、そいつの得物となった――それは、血に塗れた一振りの骨の剣だった。
463名無しさん@ピンキー:2007/04/03(火) 23:11:42 ID:DYc27f/z
まぁた…けったいな得物を出したなぁ」
ガッシャガッシャ。タイツの声を無視して怪物が迫る。その手――3姉妹の腕のどれか2つが掴んでいる赤い骨の剣が妖しく光る。
そいつは本当に、大きな動物の骨を削って作ってあるようにしか見えない代物で、実に原始的な印象を受ける。
現出したそのときから既に血塗れで呪われている。その剣を生んだ電撃は今もその刀身を青白い閃光で照らす。
スッ…見かけの醜悪さとは違って、武士がするように静かで機敏な動きで太刀を構える怪物。
その身体の周りでは未だに女戦士たちの哀れにさえ思える叫びが続いている。
死んでも死にきれない慟哭か。死んでなお戦い続ける自身に対する悲哀なのか。いや、それらに感情はない。
叫ぶ声に激情が込められていようと、それらにはもう、意思らしき意思など介在しようもないのだ。
何故ならその精神はとうに果てているから。その心は各人に例外なく訪れた"あの瞬間"に逝ってしまったから。
だからそこには何の心もない。女戦士たちの残骸は動くたびに胸が揺れ、髪が風で流れ、綺麗な顔が奇妙に歪む。
それでも、なんの色気も生気もない。グロテスクとエロティックが混在する死体と金属の混合体は、何者でもないのだ。

ただ、そこに在るのみ。

"そいつ"は骨を振り上げる。上方に掲げ上げられた剣はスパークを帯びて青白く、赤い刀身を染める。
「当たれば死ぬな」とタイツは思った。それで弱気を覚える彼ではないが眼前の異様に、僅かに目を細めた。
その細めた目でそっと後ろを見てみた。後方には2人の女が寝ているはずだが、何時の間にか辺りを霧が包んでおり周りが見えない。
その霧も、血しぶきのように赤い。視界全てが血で塗り固められた呪われた光景になっている。

自分とそいつだけの戦場だ。

こいつがなんで俺を倒そうとするのかわからない。
だが"一応"女戦士だ。ジャンクコーナーから拾った中古パーツで組まれた自作パソコンみたいな怪物だ。
――なら倒すしかないじゃないか。その為に俺はここに存在している。
悪の女戦士をぶっ飛ばすタイツ姿の正義の味方!それが俺の存在意義だし、それが俺の生き方だ!

ダン!と血と地を踏みしめ、自身をその場に固定する!
そのタイツの思い切った行動に、だがしかし怪物は怯みもしなければ反応もしない。
剣は変わらず振り上げられている。そのまま、振り下ろせばタイツは真っ二つになるだろう。
避ければ逃れられるかもしれない。しかしタイツは自らその"逃げ"を放棄した。受けて立つ!…そういう構えだ。
背中に受けた傷はとうに血が止まっている。彼の体力は人並み外れている。いや、彼も十分"怪人"だ。
怪物の一太刀を前に、タイツは肝を据えてその場に踏みとどまり、真正面から怪物を睨む。
怪物は中央の3姉妹を頭部のように動かしてタイツを真正面から睨みつける。

…その、一瞬。その顔が、顔どもが、笑みを―――浮かべた。タイツは反応しない。彼はもうそれらを見ていない。
それは笑みなのではない。動く瞬間の、挙動の一つに過ぎないことを悟っている。

そして、怪物が手にした大剣を、一気にタイツに向けて、振り下ろした。ブンと、空を切り裂く音がした。
464名無しさん@ピンキー:2007/04/03(火) 23:14:43 ID:be1u2CYe
怪物の骨の剣の一撃は、やはりただの一撃ではなかった。

その大きな剣が地面に"着弾"すると同時に、爆音が響き閃光が迸った。

爆発――――赤い霧を吹き飛ばし、怪物自身を巻き込んで辺り一体を消し去る滅びの一撃。

雷撃の光球がそこに生まれてすぐに炸裂し、呪われた場を粉砕していく。
爆風と熱気が怪物自身を焼く。いくつかの女体がその余波を受けて吹き飛ぶ。
一瞬の破壊劇。戦場の叙事詩。稲光の喝采が終わった後には、身体が削れて幾分かスリムになった怪物だけがいる。
異界から呼び寄せし死体は綺麗に消し飛び、残っている体は……ズタボロのコートの女一人。

…着弾の瞬間、タイツはそこに間違いなく、いた。確かに直撃した。剣に切り裂かれた。真っ二つになった。
怪物たちは目撃していた。剣が、突っ立ているタイツの肩を通り綺麗に股間まで裂いて抜けたのを。
破壊が一過する最中、怪物たちは自身をも滅ぼして怪物に成り果てた。
崩れたコートを来た長身の女…だった肢体は身を振るわせる。そして声無き絶叫。
『――――――――ッッ!』
単体になっても、その声からは混沌とした感情が渦巻いている。嘲り・罵り・呪い・蔑み、そいつは叫んでいる。
見る影もなく穢れた灰色の髪が、自身の震えでパラパラと散っていく。
空いた左眼の眼孔が赤く輝く。未だ、その穴に灯っている赤い鬼火は勢いを失ってはいない。
怪物は満身創痍だったが元より朽ち果てた身。今さら問題とするつもりもないようだ。

とにかく、敵は排除した。視界の隅には破壊を免れた2人の女が今も呑気に眠っている。後はこいつらも―――― ドゴッ!

『―――ッ!?』
"コートの女"姿の怪物は、かつて誰かだったそれは、突如その朽ちた身を襲った衝撃に動きを止めた。

………目の前には、男がいる。灰色混じりの黒髪が流れる。はじめて見る相手だ。そいつは全裸で、突然目の前に現れたのだ。
顔つきは精悍で、正義感にあふれた表情をしている。生き生きとしていて、体つきもたくましい。下半身も、大きい。

「懐ががら空きだぜ。クリスタトスの姐御」
『――――……』
そいつは聞き覚えのある声でそう言った。力強い声だ。自身満々の、力強い声だ。
だが怪物にはその皮肉に返す言葉はなかった。そもそも、言葉を解する意識はとうにない。
全裸の男の腕は真っ直ぐに怪物の胸板を貫いている。出血はない。生きていない体から噴き出すものなど何もない。
「俺の顔を見たのはアンタが初めてだぜ」
男は怪物でなく怪物の身体にそう言った。その女はもう其処には居ない。だが男は言った。そこには、なんの意図もない。
『………………………』
死んだ者は二度死ぬことはない。貫かれた場所は心臓を通っていたが、死んでいるそいつに致命の場所は在り得ない。
だがその肢体はそれっきり動きを止めて後方に倒れた。ドサリと、大の字になって倒れた――元通りの死に様だった。

「あばよ。あの世に行ったら土産話にみんなに話してやれ」
465名無しさん@ピンキー:2007/04/03(火) 23:17:41 ID:DYc27f/z
「う、うう〜ん」
ミユキは軽い頭痛を感じつつ体を起こした。どのくらい気絶していただろう。
「あ、姉さん」
声がかかった。聞き慣れた声だ…傍を見てみると、見慣れた妹が正座していた。
「ん?ブロ?」
日常でよく使う愛称で返事をする。彼女の名前は長いので、面倒だから二文字で呼ぶ。
疑問形なのは、頭がまだボーっとしているせいだろう。
「おはようございます。姉さん」
ブロフェルドは座したままで頭を下げた。灰色の髪の大和撫子、といった風情だ。
「ん、おはよ」
目を擦りながらミユキは笑って手をヒラヒラさせた。
よく見ると、ブロフェルドの制服はあちこちが切り裂かれたり破けたりしてボロボロだ。激戦の痕だ。
「アンタがそんなにボロボロになってるの、はじめて見たわ」
「…でしょうね」
苦笑しあう2人。空では鳥がチチチチ…とささやかな鳴き声を挙げている。
「…終わったの?」
「はい。兄さんが、やってくれたみたいです」
そう言ってブロフェルドが促す先には、確かにタイツが仁王立ちで彼方を見つめている。
その先には街が広がっている。ビル郡が立ち並び、壮観な風景となって眼前に展開されている。
「…って、なんで全裸なのよアイツ」
今さら驚かないけど、と後ろに付け加えつつ露骨に嫌そうな顔をする。前方のタイツはマッパだった。
綺麗でごついお尻がこっちを向いている。背中は筋肉と骨の固まりだ。強そう。
「なんでも、最終決戦でタイツを失ったらしいです。空蝉を使ったとか行ってました」
「……忍者かアイツ。つーか全裸だったらタイツじゃないじゃん」
あえて相手に聴こえるように声を大きくした。青く透き通った空に、彼女の声が溶けていく。
「それはどうかな!」
ここで、初めてタイツがこちらを向いた。しっかりと皮肉を受け取ったようだ。
「ただの変体全裸仮面じゃん…って、あれ?仮面??」
コイツに新たな名前を付けてやるか、と軽い気持ちで振り向く彼に更なる皮肉を放った彼女は、その時ある違和感を覚えた。
タイツは全裸だったが仮面だけは元のままだ。いや、よく見るとそのマスクは真新しい。
「仮面のスペアは私が持ってました」と ブロフェルド。上方で、カラスがガァーガァーと小うるさく鳴いて飛び回る。
「ふぅ〜ん」とミユキ。空ではバラバラバラバラ…と、今度はかなり大きく喧しい音が近づいてきている。
「残念ながら兄さんのお顔は見られなかったんですけどね」と本当に残念そうな妹。乱れた髪を櫛で直している。
「チン○ならいくらでも見せてやるぜ!」とイチモツをブラブラさせる全裸仮面。それなりの大きさのブツが揺れる。
相変わらずな2人。いろいろ忙しかったが、何とか事は終息したようだ。やられっぱなしだったミユキはホッとした。
と、先ほどのバラバラと五月蝿い音が、今度は轟音となって頭上を通過した。ついでに何か大きな物が過ぎていく。
更に、なにか…上で喧しく声が振ってくる。何か、報道じみた内容の――――そこで、ミユキは漸く重大な事に気付いた。

「……って、ゲェッーーーーー!!!なんじゃこりゃああああーーーーーーー!!!」

眼前は完全に"開けていた"。そう、あの閉塞感が完全に抜けている…文字通り。

ビルは、上半分が完全に消失していた。
466名無しさん@ピンキー:2007/04/03(火) 23:19:19 ID:be1u2CYe
「で、兄さん。一つ聞きたいことがあるんですけれど」
「ん〜?」
頭上の報道ヘリと下界の喧騒――すごい数の野次馬が集まっている――を前に、タイツは余韻に浸っている。
ブロフェルドはそんな彼の剥き出しのブツを気にも留めずに真剣な顔で声を掛けてきた。
ちなみに、ミユキは逃げる場所などないのにあちこち走り回っている。結婚前の乙女なのに…という悲鳴が聞こえる。
それを面白がったのか、かえってカメラの集中を浴びる結果になっている。こんな所でもやられてるんですか、姉さん。
ブロフェルドは一回せき払いをすると、改めてタイツを見た。"顔だけタイツ仮面"は頭上を回るヘリにピースしている。
「どうやって、あれを倒したのですか」
「ん〜?何のことかな?」
わざと甲高い奇妙な声で返事を返す。質問を質問で返すなど、人が人ならタイツは既に殴りつけられている。
「…彼女たちですよ。亡者と化した連中を、どうやって…?」
そう言って彼女は視線を地面のある一転に向けた。
そこには何時ぞやと同じように仰向け大の字で倒れている女の体がある…かつて"姉"だった者の死体だ。
「――女戦士だからだろ。俺を誰だと思ってんだ?」
くるっとこちらを振り返り真顔でそう言い放つタイツ。近場で見るとちょっと"しっとマスク"っぽい。
「連中が大技で消耗したのは幸運だったな。あとは屠るだけだっぜ」
「……」
答えになってなかった。ブロフェルドは少々恨めしそうにタイツを見たが、すぐに諦めて視線を外した。
そして自分の考えで答えに辿り着こうと試みた時…すぐにその答えに気がついた。
"屠る"椎根と"弄ぶ"寸那。その源流となる拳・耶羅隷(やられ)宗家――なんという後付け設定。
源流と呼ばれる所以を、ブロフェルドはこの時に悟った。

その拳は屠ることも弄ぶことも出来る。生かすも殺すも可能。其は"倒す"ことを極意とするもの也――――

「……愚問でした」
自身の無知を恥ずかしく思いつつブロフェルドは頭を下げた。
タイツは「ん」とだけ言って、再び空と地から向けられる視線と声に向けて"全身"でアピールしていた。

「なに真面目に締めてんのよーー!さっさとズラかるわよーーーッ!?」

ミユキは、未だ無駄な足掻きを続けながらそう文句をつけてきた。


――――この後、ビルの屋上…になった場所から、3人は姿を消した。
崩れた瓦礫をどけて階下への階段を見つけ出し、その闇に消えたと報道記者は後に語る……
無論、逃げ回ったせいで目立ってしまい顔もバッチリ撮られていた魅癒鬼が後日逮捕されたのは言うまでもない。

「名前の表記を戻せーッ!」

"新"タイツ仮面・完

魅癒鬼「これで終わりかよ!って、あたしは何もやってないぃ〜ッ!」 〜終わり。マジで〜
467名無しさん@ピンキー:2007/04/03(火) 23:24:22 ID:wNUkF98a
スレ末期に大量投入してしまってすまない。タイツ作者です。
今、ネットカフェからこれを投下してます。落ち着かないねココは……

次に何時来られるか分からないので一気にやっちまいました。
長いしエロくないしまたグロいしで変な仕上がりになってしまいましたが、なんとか完結しました('A`)
またお会いしましょう。それまで、お元気で。
468名無しさん@ピンキー:2007/04/03(火) 23:36:03 ID:klo3s0rA
タイツ復活おめ!!ではないのか。環境が整って完全復活するのを待ってるよ。

とにかく、まずは長編完結お疲れ様といいたい。
今回はなんといっても>>460が圧巻で最高だった。
一行ごとの悪女(タイツ氏の歴代ヤラレキャラかな)の描写&ヤラレは想像するだけで萌えた。
469名無しさん@ピンキー:2007/04/03(火) 23:40:43 ID:SqMlDbP1
普通にモンスターがかっこよすぎる。震えた。
そして相変わらずミユキ萌えw
470名無しさん@ピンキー:2007/04/03(火) 23:47:05 ID:6Kfda681
>>467
待ってたかいあった!レスの最後の行が気になるけど・・・まさかね
ともあれ良作乙!そしてGJ!! !
471まとめ人:2007/04/04(水) 08:05:37 ID:KTKpJpiW
完結おめ。必ず戻ってきて下さい!
472名無しさん@ピンキー:2007/04/04(水) 21:17:06 ID:qrgXJsWf
あまりのピンチに正座して読んでしまったwww
今回はもう読み応えたっぷりやられたっぷりで大満足です。
のみならずスレの空気もガラっと変わって、まさに快晴という感じ。
タイツ作者さん乙GJッ!!
次回の連載を楽しみにしてますぜ!
473名無しさん@ピンキー:2007/04/06(金) 18:54:05 ID:jaYglW+o
タイツ作者です。昨日寄ったネット喫茶では規制されてて書けなかったぜ!ぶぶ漬け!

>>468-470
レ、レスが早すぎますwww恐悦至極!

>>471
いつもご苦労様です!必ず帰ってきます。

>>472
正座お疲れ様でしタッ!次回作では"真面目な雑魚やられ物"を書きたいッス。

皆さんご愛読ありがとうございました!
474名無しさん@ピンキー:2007/04/09(月) 00:16:22 ID:GvjpeWHo
ビデオカメラなのが残念
ttp://www.youtube.com/watch?v=ILUiU-JMRcA
475名無しさん@ピンキー:2007/04/09(月) 03:14:33 ID:So/PpY+C
>>473
お疲れさんでした。「真面目な雑魚やられ物」も楽しみにしてますよ。

>>474
アメリカの声優ってみんなおばさん声に聞こえるのはオレだけ?アニメにしろゲームにしろ。
476名無しさん@ピンキー:2007/04/10(火) 20:55:23 ID:CToGgimx
475
逆に洋ゲーとかに慣れると、ナムコのゲームとかやったときみんな幼女に聞こえるよ
477クレイバンの人:2007/04/11(水) 01:29:51 ID:/wZjZ69W
ちょっと短編投下します。四レスくらいかな。ベルトアクション系です。
478デスリープファイト:2007/04/11(水) 01:36:25 ID:/wZjZ69W
――――ここは暴力だけが法である世紀末都市デスリープシティ……
妹を『ブラッディパイソンズ』によって殺されたレイジは、組織を潰して復讐を成し遂げたものの、
最愛の妹を失った悲しみは深く絶望の底にいた。そんな意気消沈していた彼を慰めつづけたのが恋人のアイラであった。
彼女の献身的な行動はだんだんとレイジの心を癒していった。

そんな矢先、悲劇がおこった。
レイジが日雇いの仕事に出かけている間に、家にいたアイラが何者かに攫われたのである。
妹を失った恐怖が甦ったレイジは昼夜をいとわず街中を探し回った……しかし、いっこうに足取りは掴めない。
そして三日後、ある荒れ果てたストリートの路地裏でアイラは変わり果てた姿で発見された。
生々しいまでのレイプの痕。身体中が責めぬかれたのか擦過傷は数え切れないほど。
そして何よりもモデルのようだったアイラの美乳が切り取られ、股間もグシャグシャにつぶされ、
美しく清楚な顔には大きくナイフで×字に傷をつけられ……みるも無惨な状態であった。
号泣し、物言わぬアイラにすがりつくレイジ。
その心には絶望にも似た哀しみ……そしてそれを覆い尽くすほどの怒りが沸き起こっていた。



もう人を殺めぬというおのれの拳への戒めを解き、レイジは再び復讐の鬼となる。
かすかな情報を辿り、アイラを殺した組織が明らかとなった。
その組織の名は『ギガントオーガ』、羅刹と称されるガットルをボスとし、ヤクを売りさばきをシノギとする暴力集団である。
何故、そんな組織がアイラを襲ったのかはわからなかったが、レイジの復讐のターゲットは決まった。
たった一人で彼らが根城とする廃ビルに堂々と正面から入るレイジ。
彼の怒りの鉄拳が次々とナイフやカタナで武装したチンピラたちを打ち倒し、地獄へと送っていく。


数十人もの男たちを屠ったレイジがついに辿りついた最上階。
そこにはガットルといういかめしい顔つきの大男と……黒いビキニタイプのボンデージに身を包んだ情婦らしい女がいた。
金髪にきつめのアイシャドウ、そしてはちきれんばかりに大きな胸、妖しげな笑みを浮かべるその女にレイジは見覚えがあった。
妹を殺した『ブラッディパイソンズ』の女ボス、ラネルによく似ていたのだ。リネルと名乗った彼女はラネルの妹であった。
逆恨みをしたリネルは姉の仇とばかりに篭絡したガットルをそそのかし、レイジの恋人であったアイラを殺させたのである。
高らかに笑うリネル、怒りに震え、返り血を浴びた拳をリネルに叩き込もうとするがその拳はガットルによって止められた。


最後の死闘、ある暗殺拳を修めていたガットルは強く、レイジは苦戦するも奥義をくりだし、なんとか勝利をおさめる。
ガットルが負けるとは露にも思わなかったリネルは悲鳴をあげながら、
屋上への階段をたっぷりと肉のついた乳と尻を揺らせながら駆け上がる。彼女にレイジによる裁きが下されようとしていた――――
479名無しさん@ピンキー:2007/04/11(水) 01:39:38 ID:/wZjZ69W
風が吹き荒れる廃ビルの屋上で胸と股間をわずかに隠すばかりの扇情的な姿でリネルは震えていた。
それは寒さではなく……もちろん恐怖で。
「ひぃぃぃっ、来るんじゃ、来るんじゃないよぉぉっ」
リネルのブルブルと震える手には二連装の拳銃が握られていた。
「貴様だけは許さん。……さぁ、最後のチャンスだ、撃ってみろ……」
満身創痍ながらもゆっくりと彼女にむけて歩を進めるレイジ。烈火のごとき怒りの形相である。
「し、死んじまいなぁっ」
パンッパンッ
渇いた発砲音が二つ。リネルの命を賭した二発の弾は、わずか一発がレイジの頬をかすっただけであっった。
彼我の距離はわずか数mであったが、狙いの定まらない銃撃は両者の立場を逆転させるには至らなかった。
「あ、ああっ」
その場にペタンと尻餅をつきかけたリネルであったが、レイジはそれさえ許さなかった。
並みの男性の太股と同じくらいに太く筋肉質な腕を前にグイッと突き出し、その大きな両手でリネルの乳房を鷲掴みにしたのだ。

指のすきまから乳肉がはみでるほどの柔らかな爆乳がどんどんと持ち上げられていき、ついにはリネルの足が宙に浮いた。
「ひぃぃ、痛い、痛いぃぃっ。おっぱいちぎれちゃうよぉぉっ」
あまりの痛みに悲鳴をあげ、悶え苦しむリネル。レイジは構わずにゆっくりとビルの縁にむかって歩みを止めない。
「アイラの乳房は切り取られていた……その痛みにくらべればこんなものどうということはないだろう……」
一切の同情なく淡々とレイジはいう。顔を蒼白にさせるリネル。
どんなに男たちに犯し責めさせてもレイジの助けを信じ続けているアイラが癪に障り、
鋭利なナイフで泣き叫ぶアイラの両乳房を切り取ったのはリネル自身であったからだ。

「いたひぃっ、あたいの自慢のお乳がのびちまうよ、垂れちまうよぉぉっ
 ね、た、助けとくれよ。あ、姉貴とあんたの恋人でおあいこでいいじゃないか。
 あたい、強い男が好きなんだよぉぉ。ガットルに勝ったあんたは最高だっ。
 ほら、もっとゆっくり優しくあたいのおっぱい味わったらどうだい、あたいのオマンコにぶちこみたいだろぉっ」
姉であるラネルをフラッシュバックさせるような彼女の命乞いは、レイジの怒りの炎に油を注いだようなものである。
480名無しさん@ピンキー:2007/04/11(水) 01:48:20 ID:/wZjZ69W
「おまえも、おまえの姉も……女じゃねぇ、人間じゃねぇっ。
 ヒトの皮をかぶった悪魔だ……さぁ、ついたぞ。俺の手で奈落に落としてやる」
リネルがおそるおそる視線を下にやると、そこには地面がなかった。いや、あまりに遠かった。
六階建てのビルの屋上から地上まで意識を失うくらいの距離がそこにはあった。
「お、落ちたら死んじまうよぉぉっ、あんた、あたいをここ、ここから落とそうなんて……も、もったいないと思わないのかい」
「全然思わんな。おまえが息をして空気を吸ってるってこと自体がもったいない。
 生きてて害にしかならん畜生は死んだほうがはるかに地球のためになる」
「いやぁぁぁっ」
もがくリネル。そして、彼女の生きたいという欲求がほんの少し彼女を生きながらえさせた。
自らの爆乳を支点に、振り子の原理で自らの細くて長い足をレイジの腰に絡みつかせたのである。
ずっと続いていた、ひきちぎられんばかりの乳房の痛みもやっと足による支えができたことでやわらぐ。
「は、はなさないよっ。死ぬんならあんたも一緒に落ちるんだ。あたい一人じゃ絶対に死なないっ」
「無駄なあがきを……」
心底あきれはてたかのようにつぶやくレイジ。
「ね、ねぇ。も、もう一度考えとくれよ。あたいを好きにしていいんだ。こんな魅力的な女を抱きたいと思わないのかい」
そういいながらも足と腰を巧みに使い、フニフニと柔らかな股間をレイジの腹に擦り付けてくる。
汗か、少し漏らしたのか黒革のビキニパンツが湿っていた。
「……あきらめろ」
無言のまま、握りつぶさんばかりに鷲掴みにしていたリネルの爆乳からレイジは手を放した。
「きゃっ」
赤く紅葉のように手形のついた乳房が解放された瞬間、
リネルは足だけでおのれの身体を支えていることになり、頭が下をむいた。遠く固そうな地面が眼に飛び込んでくる。
「ひゃぁぁぁっ」
必死で足だけでレイジの腰にしがみつこうとする。
しかし、そんなリネルの必死の行動にも何ら躊躇することなく、
レイジはゆっくりと自由になった両手を使って絡みついた彼女の細い足をほどいていく。
「いやぁぁぁっ、落ちる落ちちゃうぅぅっ、ダメぇぇぇぇっ」
逆さ吊りになったリネル。後ろから足首を掴まれた状態の彼女にはもはやレイジの顔さえみえない。
逆にレイジにも泣き叫ぶリネルの顔をみることはできなかった。
彼の眼の前には黒ビキニがお尻に食い込み、フルフルと揺れる弾力感ありそうな彼女の巨尻だけである。

「そろそろ地獄に旅立つ時間だ……しかし、一つだけ地獄の鬼には任せられないことがある」
「ダメ、ダメだよ。落とさないで、離さないでぇっ。あたい死にたくない、怖いよ、死ぬの怖いよぉぉぉぉぉっ」
「死んでアイラに詫びでもいれろ。それから、姉貴と地獄でよろしくやりな」
レイジは彼女の心の底から生きたいという願いをあっさりと拒絶すると、とまどうことなくその手を離した。
「ひぃっ」
地球の重力に逆らえるはずもなく落下せんとするリネル。
しかし、その落下速度よりも早いスピードでレイジの渾身の手刀がリネルの股間に振り下ろされた。
「ひぎゃぁぁぁっああぁぁぁぁぁぁぁぁっ」
リネルの女の部分、散々男を咥えこんできた会陰が裂ける、
なおも勢いがおさまることなく、キュッとしまったウエストにまでレイジの右手が到達したあと、
絶望的な痛みに苦しみ悲鳴をあげつつ、リネルはやっと固い固い地面にむけて落ちていった……


地面に叩きつけられる鈍く激しい音とともに、リネルの挑発的な美貌が、いやらしい姿態がグチャグチャにつぶれた―――
481名無しさん@ピンキー:2007/04/11(水) 01:49:41 ID:/wZjZ69W
「やったぞ、アイラ……」
レイジはそう静かにつぶやいたが、その声はビルの強い風に吹き消された。彼の第二の復讐劇は終わった……

しかし、死んでしまった最愛の妹や恋人がもどってくるわけではない。むなしさと疲労で膝をつくレイジ。
「うぉぉぉぉぉぉぉぉっ」
レイジは前のめりに突っ伏したかと思うと、おたけびのような叫びをあげた。とめどもなく流れ落ちる涙。
たった一人になってしまったレイジがこれから行き着く先はどこなのか。


ここは地獄のデスリープシティ。 暴力がすべてを支配する街……


                                                                    了
482名無しさん@ピンキー:2007/04/11(水) 01:51:48 ID:/wZjZ69W
一応、続編といえば続編です。
今回はやられだけをきちんとSSにして、前段階をあらすじっぽく簡単に終わらす感じにしてみました。
483名無しさん@ピンキー:2007/04/11(水) 21:13:17 ID:6A+FTdoo
クレイさんめちゃGJッ!
おっぱいを痛めつけたところへハニーブレイク、これはエロい。
お忙しいところありがとうございます。
しかしレイジさんテラ不幸続き……www
484名無しさん@ピンキー:2007/04/11(水) 23:34:29 ID:snVFeWjJ
姉妹共々クズで美人な上に惨殺されるとは…GJ!
やっぱハニーブレイクはすごいなあ…。
485名無しさん@ピンキー:2007/04/12(木) 20:19:03 ID:Fecvt7mV
クレイさんGJ!
そしておまいら、絵掲に新たな神が降臨してますよ。
486名無しさん@ピンキー:2007/04/12(木) 23:11:09 ID:4Hg7F2/3
ミトラ氏の絵萌え〜。
487名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 10:34:55 ID:NASGAPsJ
>>482
GJ!外道で惨めでエロい!


10年前の俺は↓こんなのに(*´Д`)ハァハァ言ってたんだなぁ・・・
ttp://www.youtube.com/watch?v=fxfeX6v2v0c
488名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 00:45:39 ID:VrO+qt0A
俺もハァハァしたよそれ、懐かしいな。
というか今でもするけどな。
489名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 09:19:49 ID:F836qzpi
>>487
あー俺もそいつにはハァハァしたわ。
直前のセーブデータ残してたけど、戦闘までのイベントがクソ長くてイライラしたw
フサフサな股間やうつ伏せに倒れたときの乳房とか、あと独占欲が強そうなとこもいいな。

リメイクではゴスロリキャラに差し替えられたそうだが現物はまだ見てない。
490名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 23:51:14 ID:CTlP3pwY
ファミコン版ダブドラのリンダでハァハァしてたんだもんなぁ。
大人になってからレトロゲーセンでアーケード版やって、結構エロくて驚いた。

なんつーか、悪の女という属性さえあれば二頭身でも想像働かして十分な時代だった。
491名無しさん@ピンキー:2007/04/16(月) 07:08:07 ID:vbtLubbj
メガCD版のファイナルファイト、久々に立ち上げてみたが
ポイズンの脚とか尻とかドット絵で細かくリアルでエロく描かれているなあと
つくづく感心した。

スレ違いかもしれんがDBの18号って一方の未来ではクリリンと結婚して
一方の未来ではトランクスに木っ端微塵にされて
スンナとシーネを両方兼ねてるなあ
492名無しさん@ピンキー:2007/04/17(火) 22:47:56 ID:XiqG+2dP
 藩へ仕官する条件として簡単な仕事をもらい、藤田照右衛門は喜んでいた。
『なに、造作もない。この文を届けるだけで良い』
 そう言って家老に差し出されたのは、紋入り漆の箱に入った書簡。
 今は貰った風呂敷に包み、背中に巻いてある。
 接ぎの当たった茶色い着物に、褪せてよれた袴。菅笠は虫食いが空いたまま。
 極めつけは汚らしい無精髭で、これがまた土埃臭い印象を強めている。
 みすぼらしい大男が豪奢な包みを持っているのは如何にも不自然だが、当人は全く気にやまない。
 路銀でずっしり重くなった財布を懐に、彼は上機嫌で街道をゆく。
「もし、お侍様」
 不意に声を掛けられ、照右衛門は足を止めて周囲を見渡した。
 道端にある茶屋の腰掛に、一人の男が俯いたまま座っている。
 夏の日差しが強いせいか、庇の影にいる男にそれまで全く気付けなかった。
 持物や風体は旅の薬屋といった処だが、奇妙な事に菅笠を取ろうともしない。
 声を掛けたのがこの男なのかどうか判別しかねている間に、男は再び口を開いた。
「そんな高価そうな風呂敷を、見せびらかして歩いちゃあいけませんぜ。近頃物騒ですから」
 言われて照右衛門は背中の風呂敷を見遣り、向き直って破顔した。
「ははは、大した物は入っておらん。ただの文じゃ。それに」腰の大小をぽんぽんと叩く。
「よしんば物盗りに遭うても、腕には覚えがあるでな」
「へぇ、左様で」
 再び歩き始めた照右衛門の姿を見送りながら、薬屋はぐっと眉間に皺を寄せた。
「あんな浪人に書を運ばせるなんざ、郷田の家老もえげつねぇ事しやがる……」
 湯のみの水を飲み干すと、彼は現れた時と同じく、すっと影に溶けた。

 照右衛門がどうやら道に迷ったと気付いたのは、懐から地図を五十六回取り出して眺めてからだった。
 日は既に傾き始め、人里離れた山中では道を訊く事も叶わない。
「果てさて、どうしたものかのう」
 楽天家の照右衛門も流石に困り果て、伸び放題の頭をがりがりと掻く。
 已む無く元来た道を戻ろうとした矢先、目の前の藪が揺れた。
 さあ熊か蛇かと身構えると、飛び出して来たのは娘が一人。
 柿染の着物に黒帯を締め、ぼさぼさの髪を後ろで無造作に束ねている。
 手首と足首に脚絆を巻き、手には抜き身の小太刀が一振。鞘は帯の後ろだ。
 着物の丈が短すぎるせいで、きつく締めた白褌は全部、大きめの乳房は半分以上が丸見えになっている。
 山里の百姓育ちらしく、太腿の筋肉が発達し、がっちりした下半身の娘であった。
 顔は美しいが、相に何やら一種独特の険がある。歳は二十歳かそこらだろうか。
「やい浪人! 死にたくなかったら金と荷を置いて失せな!」
 怒鳴られて照右衛門は目を見開き、娘の草履から髪の先までしげしげと眺めた。
「何じゃお主は。おなごが野盗でもあるまいに」
「お生憎様、野盗だよ。解ったら素直に金を寄越せ。それとも……先に死ぬか?」
 言いながら娘は小太刀を上段に構え、目にも留まらぬ速さでびゅうと振り下ろした。
 一瞬、娘の行動が解せぬ照右衛門であったが、上を見上げてようやく気付き、慌てて後ろへ飛び退く。
「うわっ」
 ほぼ同時に今の今まで彼の居た処へ、どうと大振りの丸太が落ちた。
 ――まずい、これはまずいわ。
 道に迷うついでに、照右衛門は野盗の罠の中へ飛び込んでしまったらしい。
「ちっ、運の良い野郎だ」
 両目をぎらぎら光らせながら、娘は再び上段に構えた。
 ことわっておくが、照右衛門が丸太を避けられたのは運に寄るものではない。
 確かな武道の心得があってこその賜物だが、其れ程の彼が何故にまずいと恐れるのか。
 それは娘の、先刻見せた振り下ろしにあった。
 重い丸太を引く縄ならば、ぴんと張るゆえ小太刀で切るのは難しい。
 それを軽々と叩き切ったと言う事は、荒削りながらも居合の『兜割り』が使える証だ。
 しかも丸太を木の上まで吊り上げるとなれば、相応の腕力が要る。技だけではない、力もある。
 太刀筋を見るまでもなく、もう明らかだ。ただの荒くれ小娘と侮れば、照右衛門は死ぬ。
「どうした。掛かって来い」
 微妙に立ち位置をずらしながら、娘の視線は一寸も違わず照右衛門の眼を射抜いてくる。
 その娘と自分を結ぶ線上に見え隠れする罠は、背を向けて逃げると言う選択肢を捨てれば何という事はない。
493名無しさん@ピンキー:2007/04/17(火) 22:51:17 ID:XiqG+2dP
 兎も角、立ち向かうに留意すべきはあの振り下ろしだ。
 間合いに入らねば相手は斬れぬが、入ればたちどころに頭を割られる。
 ここに来て漸く、照右衛門は菅笠を捨てて刀を抜いた。
 浪人然とした惨めな着物に比べて、彼の刀は不自然な程に業物だ。
 刃紋は水に濡れるが如くしっとりと見え、夕日を受けてほんのりと暖かく光る。
 一振りの刀と言うよりは、刀の形をした清流が出現した様であった。
「訊いておきたい事がある」
 ゆっくりと正中に構えつつ、照右衛門は口を開く。
「お主、今まで何人殺めた」娘が応える。
「さあな。十から先は数えちゃいねぇ。数えられもしねぇしな」
 どす黒い殺意に身を包みながら、影の落ちた美しい顔がニヤリと嗤った。
 無知性から来る暴力的な歪みを剥き出しに、娘は照右衛門を待ち受けている。
 その顎(あぎと)へ向けて、出し抜けに彼は走り出した。
 娘が勢いをつけようと、更に小太刀を上に構える。
 若く逞しい腕の筋肉が、バネの如く蓄勢された刹那、照右衛門はふっと右足を前に出し、地面を尻で滑った。
「――ッ!?」
 予想外の動きに驚き、咄嗟に動きが取れぬ娘。
 その大きく開いた股座が目の前に来た時、白褌で包まれた秘所へ刃先が消えた。
 ずぶりと子宮まで突き上げられ、娘の目が驚愕で見開かれる。
「カハァッ!」
 悲鳴を上げようと開けた口から、代わりに出たのは潰れた声。
「あ、あああああ……!」
 肉の奥へと容赦なく進む刀が、褌を押し上げて幅を狭め、黒々と茂った陰毛が露わになる。
 そして桜色の陰唇が見える頃には、刀身の半ばまでが膣へ入っていた。
 娘は身体の正中を串刺しにされ、日焼けした内股の肉をひくひく震わせて戦慄く。
「はぁああ……そんな……お、お前、どこ刺して……よくもぉ……」
 取り止めの無い言葉を紡ぎ、手から小太刀が離れ落ちるが、彼女にはもう自覚なぞ無い。
 一度も誰にも許さなかった女の花弁を刃で貫かれ、体の力が抜けてゆく。
 途方も無い激痛である筈なのに、脳が死を悟って分泌液を増やしたか、娘は女悦に喘いでいた。
「あ、ああン……しっ、死ぬぅ……死んじまうよぉ〜。ひぃいン」
 自然と眼は裏返って口からは舌が飛び出し、小さくなった褌には勃起した陰核が浮き出る。
 娘はがに股のまま稚児のごとくいやいやをし、揺れた乳房が着物からまろび出た。
 両の乳首はつんと天を向いている。
 そんな様子に哀れみを催し、照右衛門は早く楽にしてやろうと、刀を更に上へと押し上げた。
「あああ、逝くっ! もう逝く、逝く! あひぃ、あひひぃい!」
 照右衛門の刃が心の臓に達すると同時に、野盗の娘は絶頂を迎えた。
「うぁあーーっ!」
 ブツリと音を立てて血袋が破けると、彼女は生まれて初めて、そして最後の快楽に呑まれた。
 天を仰いで喜悦の声を上げ、股からはじょろじょろと小便が漏れる。
「ぐうぅ、ああ……お、おっ父……おっ母……。今、そっちに……」
 最期に親の幻でも見たか、娘は二、三歩ヨロヨロと前に歩いてどうと倒れた。
 すかさず刀を抜くと、まくれ上がった大きな尻からどくどくと血が溢れる。
「許せ。お主は強すぎた故、生かして成敗できなんだ」
 仕込まれた罠を外すと隠されていた道標が現れ、そこには山寺の場所が記されている。
 照右衛門は娘の亡骸を大切に抱きかかえると、寺へ向けて歩き出した。

「あれは椎根(しいね)流奥儀の〃花芯突き〃か。ほほっ、おれの見立てもたまには外れる」
 一部始終を見納めた薬屋は、遠眼鏡から目を離した。
「いやぁ、しかしお見事、お見事。これは思ったよりやってくれるわ」
 遠眼鏡を懐へ仕舞うと、満面の笑みで西洋の巻煙草に火をつける。
 いざとなれば照右衛門を助けに飛び出す心積もりだったが、此度は自分が出るまでもなかった。
「この調子で進んでくれると良いがな。宜しく頼むぞ、ご同門……」
 満足げに呟くと、男は三たび闇に消えた。
494名無しさん@ピンキー:2007/04/17(火) 22:54:42 ID:XiqG+2dP
絵掲の絵がマジで神すぎたもんだから、つい書いてしまった。
とくに後悔はしていないwww
ttp://w5.oekakibbs.com/bbs/akujolove/oekakibbs.cgi?mode=res_msg&resno=119&author=0&thumb=0&picwid=532&pichei=800&thisfile=119.jpg

GJするなら俺にゃいらねぇ。
俺の心に火をつけた神絵師・ラストライダーさんに頼むぜぇ!
495名無しさん@ピンキー:2007/04/17(火) 23:00:20 ID:DKs2r8lO
あえて>494にGJ。
しかしとんだ奥義もあったもんだw
496名無しさん@ピンキー:2007/04/18(水) 00:08:42 ID:FbR/oW0Z
絵もすごいけど、>>494あんたもすごい。マジGJ!
文章力もさることながら、やられ女のキャラクターが新鮮。
エロさも、ヤラレもかなりツボにはまったし、ハァハァできた。これからもよろしく頼みます。
497名無しさん@ピンキー:2007/04/18(水) 08:45:07 ID:cVJsRto9
>>494
こういうテイストのやられ物を期待していた。
毅然とした生娘がやらしくも無残に屠られるのにすばらしくGJを送りたい!
498名無しさん@ピンキー:2007/04/18(水) 20:52:02 ID:2fwtQrE+
やんややんや。
椎根(しいね)流奥儀”花芯突き”しかと見届け申した。
それにつけても天晴れな文でござった。
499名無しさん@ピンキー:2007/04/24(火) 00:21:34 ID:aVf+wrGT
雑談のお時間がやってまいりました。
というか人いる?
500名無しさん@ピンキー:2007/04/24(火) 02:44:51 ID:Yl/g1M93
ノ いるよ
で、なんについて雑談する?

やられる女戦士の私生活について話してみるとか…?
例えば、
何かことがあるといけないので癖やほくろの位置までいっしょな妹と暮らしているとか…
いつも「悪の女戦士」ってコスチュームを身に着けてるけど、オフとなると子供っぽいぱんつを穿いてるとか…
501名無しさん@ピンキー:2007/04/24(火) 23:11:30 ID:aVf+wrGT
私生活かぁ。いつもは無茶苦茶そそる制服なのに、
休日はテレビ見ながら汚いジャージ着て寝転んでたりして。
502名無しさん@ピンキー:2007/04/25(水) 10:07:59 ID:KDLg9xa6
うわ…人知れず屠られてしまったら大変そう。

大家 「ここ3ヶ月ばかりここの住人見てないって言うんですよ、
     振り込みも止まってるし、片付けお願いします」
片付け業者「はーい」
大家 「ではお願いします」
業者 「ところで、ここに住んでいた人ってどんな人でした」
大家 「美人の人でしたよ、男でも作って出て行ったのかも知れませんね、ぐへへへ」
下卑た笑いを浮かべる大家を置いて部屋に入る。
片付いてるとは言いがたい部屋。でもそれほど汚く見えないのは物があまりない所為か。
寝乱れたままのベット。乱雑に脱ぎ放された薄汚れたジャージ。
ベットの下には子供っぽいショーツが丸まったまま転がっていた。

業者 「とりあえず…クローゼットから片付けるか」
そこに入っている悪の女戦士コスチューム
業者「そういうコスプレするようなお店に勤めて見えたのかな?」
503名無しさん@ピンキー:2007/04/25(水) 18:57:01 ID:bCjk/ia7
業者ワロチwwww
本人はもう採石場で土に還ってるのか、それとも冷蔵庫に……
504名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 01:03:14 ID:D6IiF3Cw
俺もなんか書いてみようかな
漫画みたいなの
画力は無いけど
505名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 03:02:17 ID:SF7J+0AZ
おう、どんどん描いてー。連載上等。
俺も下手だから心配するな。
あの絵掲、金かかってるんだから使わないと勿体無いよ。

絵がむつかしかったら、そこらの漫画見て描き方真似ればいいよ。
みんな真似して上手くなっていくんだから。
506名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 07:07:52 ID:D6IiF3Cw
>>505
ありがとう
なんかここの住人っていい人多いですね
なんでだろ
507名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 09:03:50 ID:8LCwiXqc
>>506
オレもこういう空気好きだな
良い意味で住人が少ないからなんだろうか
エログロリョナ系大手は大概荒れてるもんなぁ
508名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 09:17:45 ID:D6IiF3Cw
>>507
俺も叩かれたことあるよ
あそこはロストワールド
509名無しさん@ピンキー:2007/05/02(水) 00:59:16 ID:b2GIW4fa
オレの場合は知ってる人が混じってるであろう場所で下手なこと言えないw
でも確かに良い雰囲気だ
510名無しさん@ピンキー:2007/05/02(水) 10:03:19 ID:qziy+aGc
マンガ二本紹介。

今週のジャンプでブリーチで織姫痛めつけてた貧乳ザコ敵女二人が同じ組織のグリム・ジョーに屠られてた。
もしグリム・ジョーが正義側だったら、その情け容赦なさがタマらなかったんだが。

あとマガジンZのサクラ大戦で機体をボロボロにされた女幹部紅のミロクが、
捨てセリフ残して逃げようとしたところ、後ろから機体を撃ちぬかれて爆散した。
断末魔もヤラレの表情の描写もなくてすごく淡白。悲鳴があるだけで違うのに……
511名無しさん@ピンキー:2007/05/02(水) 18:07:17 ID:Wts/JQW7
>>98から>>134に出てくる極悪女医:大森美咲って、誰が演じたら一番はまるでしょうねぇ?
512名無しさん@ピンキー:2007/05/02(水) 19:07:00 ID:b2GIW4fa
>>510
情報htx
情け容赦ない制裁は善でも悪でも好き

>>511
西川史子
本物の女医だって点がなんとも言えん。生意気キャラで売ってるけど本当は優しいらしいね。
極悪非道なことをさんざんやって役立たずな部下も無情に処刑するんだけど最後は改心してオレとラブラブ生活。
でもって反逆者を抹殺にくるザコ兵士どもを血祭りにあげる西川史子。ええですがな。

脱線スマソ
513名無しさん@ピンキー:2007/05/02(水) 20:34:06 ID:Wts/JQW7
>>512
西川史子、いいですね。
役立たずな部下を処刑でという設定なり、善良な医師か看護師を口封じの為に臓器を抜きとって殺してるっていう設定があったら悪逆ぶりが際立ったかも知んないですね。
あとは、年下の男子医大生なり男子医学生なりをペット化・奴隷化して、豪邸で自分の側にはべらせてるとか……。
同じく脱線スマソ。
514名無しさん@ピンキー:2007/05/04(金) 23:43:20 ID:5EFE/0II
前にも出てたが屠られることが決まっている悪の女のHってなんであんなに興奮するんだろうな。
515名無しさん@ピンキー:2007/05/05(土) 07:20:01 ID:cki69V2G
>>513
脱線のお付き合いありがとうw

>>514
そりゃなんてったって"もったいない"ってのがあるでしょ
大切に扱い、美しくあるべき女体をボコボコにしちゃうって、こんなもったいない話はない
516名無しさん@ピンキー:2007/05/05(土) 13:48:14 ID:xhmBmIiP
最高の贅沢ってやつですか?ww
517名無しさん@ピンキー:2007/05/06(日) 11:15:22 ID:s0QGmS+f
Silent Dragon
ttp://www.youtube.com/watch?v=RDtisHfPlEE

銀河任侠伝
ttp://www.youtube.com/watch?v=fuo5O5n8C5U

半熟英雄
ttp://www.youtube.com/watch?v=77wJT0ftAYY

Silent Dragonは出来は悪いけど、気圧の差で外に放り出されたりするところが良い。
ラスボス前の前座は女キャラのみしてほしかったが。
あと半熟英雄のフォーリシアは、やっぱ俺の中の最萌えキャラの一人だわ。
518名無しさん@ピンキー:2007/05/06(日) 20:00:49 ID:Hbr6UpkB
紹介乙。

フォーリシアいいよな。半熟英雄はギャグ満載なのに本気で屠ってるのがイイ!
youtube動画だとなんか月の魔人に何発も何発もボコスカにされて殴り殺されたんじゃないかと妄想してしまった。
519名無しさん@ピンキー:2007/05/07(月) 05:09:44 ID:1sQfm2Ot
気圧の差かぁ、SFでのやられに最適だな。
よーし、いっちょやってみっか!

……と行きたいところだが、執筆の時間と体力がNEEEE!
既存作品も放りっぱなしですまんす。
520名無しさん@ピンキー:2007/05/07(月) 23:14:39 ID:c2p14pXb
おちよしひこ版のフォーリシアの可愛さは反則だった・・・
フォーリシアは屠られなくても萌える。屠られたらもっと萌える。

>>519
正座しながらwktkして待ってるぜ!


FCだけど見つけた動画を紹介。
ガキのころは興奮したなー。今見ると尻突き出して倒れるんだな。
この後、這って逃げようとしたりしてくれると、好感度が更にうpw
ttp://www.youtube.com/watch?v=D2jqCW9KFDA
521名無しさん@ピンキー:2007/05/10(木) 21:45:43 ID:St3erq41
>>520
懐かしすぎる……。・゚・(ノД`)・゚・。
それやりすぎて母ちゃんにファミコン隠された。
522名無しさん@ピンキー:2007/05/16(水) 10:04:28 ID:9F6K4j6W
>>517のリンク先から初めてみたがバトルサーキットのバイク女いいな。
バイクごと爆発してて確実に死んじゃってそうなのが哀れで萌える。
523名無しさん@ピンキー:2007/05/16(水) 17:46:08 ID:w1aLQWeH
バイクごと爆発して絶対死んでそうなのと言えば「美神伝説ZOKU」
アクションパートはバイクとか関係ないので、ともかくとして…
レースパートで敵と接触してダメージを与え続けると…爆発するし…
何より、レースパートの基本速度は250Km/h…

こりゃ助からんでしょ…
524名無しさん@ピンキー:2007/05/19(土) 22:45:11 ID:yN02UJEU
マンガ・アニメ・ゲーム・特撮なんでもいいが、一番悪の女を屠ったヒーローって誰だろう。
やっぱ、艦隊規模でマゾーン燃やしてるハーロックが一番かな。
525名無しさん@ピンキー:2007/05/20(日) 09:50:52 ID:yQhIrE8f
詫びを入れても許さずトドメさしちゃうのが大好きなオレのNo.1はミニスカ特捜隊L.E.G.S
古っw
526名無しさん@ピンキー:2007/05/21(月) 23:10:03 ID:/ndttNYQ
>>523
そのゲーム、バトルパートだとほとんどのボスキャラは倒しても地面に倒れるだけなのに、双子キャラだけは倒すと消えてしまったような気がする・・・
527名無しさん@ピンキー:2007/05/22(火) 22:38:51 ID:rNFqWKcl
528名無しさん@ピンキー:2007/05/25(金) 18:56:24 ID:biyFfk41
529名無しさん@ピンキー:2007/05/25(金) 19:13:13 ID:xqsXJ8ds
530名無しさん@ピンキー:2007/05/25(金) 20:53:26 ID:F1t3B5Gy
おまえらすげぇwwwwwwww
531名無しさん@ピンキー:2007/05/25(金) 22:43:45 ID:qZqFToRL
スレタイの一部だというのにこの発想はなかったw
532名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 02:41:10 ID:FYY4fPs9
かつては賑やかだったろうその砂漠の町は今、大量の女達で埋め尽くされていた。
彼女達の手にはアサルトライフルや軽機関銃など各種武器、頭部は物々しいヘッドセットで覆われている。
それでいて体を覆うものはノースリーブでハイレグのレオタードにブーツと手袋だけと、非常にアンバランスだ。
それでも彼女達のきびきびした動きや発する雰囲気は、しごく一般的な兵士のそれであった。
彼女たちはメナード共和国の兵士たちである。共和国を纏めるイデオロギーは、「女性による支配」であった。
テクノロジーの発達による単性生殖の実現とためらいの無い遺伝子操作によって誕生した共和国の美しき「アマゾン」たちは、
女性の持つ潜在的な狂信性と残酷性を存分に発揮し、世界の男性を恐怖に陥れていた。

いま、10名ほどの女性兵士の分隊がある通りに差し掛かっていた。以前は住宅街であった場所だ。
色とりどりのカーテンも、素朴だが味のあった壁面装飾も今は消え去り、街並みは見る影も無い。
「ここからは未確認地域よ。警戒を厳重に。姿勢を低く!」分隊長のささやき声が電気信号に変換され、各兵士の聴覚組織に伝達される。
「ステーシー、解析結果は?」
分隊の一人、左腕に小型のタッチパネルを装着した女性兵士に隊長が尋ねる。彼女は、無人偵察機からの送信を受け取り解読する通信兵だ。
「敵影ありません」ステーシーの呟きが、隊長に伝わる。
「アリシア、目視で確認して」
呼ばれた女性兵士は、若干戸惑った様子で恐る恐る向こう側を覗き込み、ヘルメットの望遠スイッチに手をかける。
無理も無い。普段ならこんな面倒で原始的な手法はとらない。無人偵察機とステルス攻撃ヘリの組み合わせで、汚らわしい男どもを全滅しない程度に無力化、
後は一方的な殺戮の始まりだ。全ての共和国兵士達にとって、日常的であると同時に無上のカタルシスである。
もちろん捕虜は取らない。いや厳密にいうと彼女たちにとって捕虜とは、じっくりと嬲り殺すためのものなのだ。
だが今回は違った。以前共和国によって廃墟と化した筈の都市にレジスタンスが入り込んだとして、一個中隊200人が制圧に向った。
533名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 02:43:18 ID:FYY4fPs9
いつものように空から探りを入れるが、敵は見当たらない。指揮官達は男どもの臆病さを嘲り、部隊はネズミ狩りでも行う感覚で無造作に市街地へと入っていった。
そして一時間が経過した今、中隊で残っているのは50人足らずであった。
そう、町は女達で埋め尽くされていたが、ほとんどはいまや死体なのである。戦闘ヘリも、パイロットが撃ち殺されるという原始的な方法で全滅した。
事実、彼女達の分隊が通ってきた道も、体のあちこちを撃ち抜かれて死んだ女、死に切れない女がゴロゴロ転がっていた。それでいて、男の死体は一向に見当たらない。
敵が、途方も無い精鋭である証拠であった。
見えない敵は必要以上の恐怖を呼び起こす。おまけに彼女たちは、「狩られる側」の立場になることに慣れていない。指揮官もほとんどが戦死し、残った女達はパニックに陥った。
彼女―――アンジェリカ―――は、心神喪失を免れた最後の九人をかき集めて、単独行動を始めたのだった。本隊と残ったらすぐに全滅するのが目に見えていたからである。

「敵は見当たりません」
アリシアが不安そうな声で報告する。敵が見えないからといって、決して安心はできない。これまでも見えなかったのだ。
「よし、前進するわよ。警戒を怠らないように」指揮官が怯えれば、兵も怯える。なるべくいつもどおりの平易な言葉遣いに徹するのが正解である。
女達は順調に前進していった。注意深く周囲に目を配っていたはずであった。ところが・・・
534名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 02:44:28 ID:FYY4fPs9
ビシッ
先頭を歩く女性兵士の頭部を、7.62mm弾がヘッドセットごと貫通した。後ろを歩いていた同僚達に、血や脳漿が降りかかる。
力が抜け切った彼女の体は一瞬その場に立ち尽くしたかと思うと、ガクッとひざを突き、風穴の開いた顔を砂にうずめた。
誰かが叫んだ。「狙撃兵!!」
女兵士達の行動も速かった。先頭が撃たれたとみるや、女達は左右に散らばり、身を隠す場所を探す。
だがそんな中で、何も出来ずに立ち尽くしている兵士が一人だけいた。彼女は同僚の血で、視界を奪われてしまったのである。
ヘルメットいっぱいにこびりついた血のせいで視界は真っ赤、しかもドロドロしておりなかなか落ちない。そして何より、精神的なダメージが大きかった。
「いっいやあぁ、何、何コレ・・・誰かとってぇ・・・」突然の仲間の死と相俟って、軽いパニックを起こしていた。もちろん戦場では命取りである。
手探りで物陰に入ろうとするが、廃墟と化した砂漠の街路にはそんな都合のよいものは無い。彼女が二番目の標的となった。
ブズッ 「ぉぐうっ・・・!」
引き締まってはいるが柔らかい腹部に弾丸が容赦なくめり込む。上体を曲げ腹を押さえると、ドバッと血を吐いて倒れ込んだ。
「はぁっ・・・ぅくうっ・・・!!・・・がはっ・・・」
即死ではなかった。うつ伏せに倒れ、剥き出しのお尻を突き上げるように痙攣させ悶え苦しんでいる。
だが、狙撃手はもう彼女を無力化したと判断したようだった。彼女に、「慈悲」が加えられることは無かった。
535名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 02:45:31 ID:FYY4fPs9
そうしている間にも、分隊長は次の行動に移っていた。隊員達に指示を出す。
「身を隠せ!アルマ、前へ!他の者は援護射撃!」同時に自分も射撃を開始する。
アルマは小隊一の射撃の名手で、その腕を買われ、狙撃用にカスタマイズされた銃を支給されていた。
勘もよく、敵が二回目の射撃を行う頃には、大体の位置は特定できていた。体を伏せ、冷静に、スコープを覗き込む。
勝算はあった。共和国軍の狙撃ライフルは、一般のアサルトライフルと見分けがつかない。自分が撃たれる確立は八分の一だ―――

アルマは標的を撃ち抜く瞬間がたまらなく好きだった。自分が標的の運命を握っているという感覚、命中させたときに感じる確かな手応え―――
そして何よりも、たった一発の弾丸で人間の体から命が抜ける、その体がおもちゃみたいにおかしな動きをするのをみると、最高に興奮してしまうのだった。
実際、たった今死んだ二人の仲間の死に様ですら興奮してしまった。久しぶりに狙撃が出来ることも相俟って、彼女の秘所はねっとりと湿ってきていた。

だが、彼女が標的をスコープに捉える前に、彼女の生は終った。銃弾はスコープごと彼女の右目を撃ち抜く。
アルマの体がびくん!と跳ね、幾度かお尻をひくつかせると、動かなくなった。と同時に、微かに濡れていた彼女の壷から潮が勢い良く噴き出した。
それはあたかも、彼女が最後に自分の死をもって絶頂に達したかのようだった。
536名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 02:53:09 ID:FYY4fPs9
大御所の方々の爆撃がなかなか来ないので、慰みに書き殴ってみました。
普通に書いたら悪っぽくなくなったので、後から外道設定を付け足したり・・・
結局疲れて途中でやめました。やられシーン少なくてスンマセン。
自分で書いてみてわかったけど、こんなに短いスパンでSSを投下し続ける大御所の方々はホントにすごい。
みんなもっと感謝&応援しましょう
537名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 06:42:00 ID:P++8Z/l2
>>536
いやいや、君も良い線いってるではないか。続きが見たい。
某ザコスレとの住み分けが難しいところだけど、良いものは良いんだから仕方ないw
GJ!
538名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 23:29:06 ID:wW3fUvPj
>>536
激しくGJを送りたいッ!
使える奴だけ集めて本隊と分かれるっていう、
比較的冷静な判断を下したにも関わらず屠られてしまったかw
死ぬ瞬間の描写がエロスでいいよーいいよー。

それにしても、アルマでF.E.A.R.を思い出したのは秘密www
539名無しさん@ピンキー:2007/05/27(日) 00:12:45 ID:1GLYSFtD
GJっ
スコープを撃たれるってのは素敵だな
540名無しさん@ピンキー:2007/05/27(日) 20:20:55 ID:sqzatFlC
GJ!続編をwktkしながら待ってるぜ。
姿なきスナイパー?に屠られているっていうシチュも新鮮で萌える。
541名無しさん@ピンキー:2007/05/28(月) 18:28:22 ID:U2fZbA4e
来週アニマックスでティコの総集編するんだな。

高慢な悪の女社長(非戦闘員)の爆死があるので興味ある方はどうぞ。
たぶん後編になるから再来週だろうけど。

これ最後だけ見ると世界名作劇場とは思えないジェノサイドっぷり。
542名無しさん@ピンキー:2007/05/29(火) 11:49:11 ID:tYkTN0gx
新人さんも順調でいいですな。
中断してるシリーズたちにもこれからも期待
543名無しさん@ピンキー:2007/05/30(水) 00:17:02 ID:7XXDmLm1
>>541
CV川島千代子さんの人ね。
wikiにも「名劇唯一の爆死」とあって吹いた。

もう引退してしまったのは残念だが、
このスレ的には聖闘士星矢の幽霊聖闘士ガイストもお勧め。
544名無しさん@ピンキー:2007/05/30(水) 01:04:16 ID:O/bTPvkD
ガイストってやっぱ死んじゃったんだろうか。
いや、その方がこのスレ的にはいいんだろうが、気絶したのか死んだのかわからなかったからな。

ところでこのスレでは版権ものだと、原作とは異なるエロ屠りみたいなSSになるのかな。
545名無しさん@ピンキー:2007/05/30(水) 07:59:00 ID:AgGwhIQs
アンジェリカは悟った。これは勝てない。無理だ。
外見で区別できないにも関らず、敵は分隊の行動を観察して瞬時にアルマを狙撃兵だと特定したのだ。ついでに狙撃中まで使い物にならなくなった。
プロ中のプロだ。通りを途中まで進ませたのも、素早い撤退を妨げるためだろう。もと来た道を全力疾走しても、おそらく全員撃ち殺される―――
さて、彼女が考えているうちにも、敵は次の標的を定めつつあった。

今はほとんど遺跡と言ってもいいような無人の町には、身を隠すものなどほとんど転がっていない。廃屋の壊れたドアをこじ開けでもしない限り、360度狙い放題だ。
成る程、こういう場所に誘い込まれて中隊は壊滅したわけだ―――などと感心している場合ではない。もっと早く気づけばよかったのだが。
遮蔽物を見つけられずに右往左往していた女性兵士は、アルマの死に様を見て完全に動転してしまった。
「い、いやあぁぁぁああ!!」もと来た方向に向き直ると、銃を投げ捨てて逃げ出した。
なんで、どうして私がこんな目に。また殺しまくれると思ってたのに。いつも何も抵抗できないあいつらがどうしてこんな―――
綺麗なお尻を振り振り、巨乳をユサユサ揺らしながら疾走する。
その後頭部に、銃弾が容赦なく侵入した。
546名無しさん@ピンキー:2007/05/30(水) 08:00:46 ID:AgGwhIQs
今度は貫通しなかった。弾の運動エネルギーをモロに受け、彼女は砂の中に勢いよく頭を突っ込むと、そのまま一回転してバフン!と音をたて仰向けに叩き付けられた。
先ほどまでの生の余韻か、一度だけ股間を大きく跳ね上げ、股間から黄金色の水を「ドピュッ」と噴き上げると、永遠に動かなくなった。

もう一人、遮蔽物を見つけられず立ち往生している女性兵士がいたが、同僚たちのあっけない死の連続によって完全に兵士としての自分を失ってしまった。
彼女が生き延びていられたのは、敵がアルマという脅威を優先的に排除していたからに過ぎない。次は彼女の番だった。
「あ、ああぁぁあっ・・・」情けない声を漏らしながら、ぺたんと腰を落として座り込む。バイザーで顔は見えないが、恐怖に歪んでいることであろう。
肩の力も完全に抜け、彼女の座る場所の砂に生温かい水が吸い込まれていく。ヘルメットから覗く艶かしい唇は恐怖で震え、歪んでいる。
仲間は皆、後方に散らばって行ってしまった。いや実際には、アンジェリカが身を隠している場所から10メートルと離れていないのだが、この女兵士には10倍にも感じられた。
分隊長が後ろから何か叫んでいるが、もう頭の中に入って来ない。
逃げ切る努力が無駄であるのは仲間が証明してくれた。そして彼女も、「狩られる側」に立つのは初めてだった。
547名無しさん@ピンキー:2007/05/30(水) 08:01:32 ID:AgGwhIQs
と何を思ったか、キリスト教徒が祈るときのように両手を組むと・・・どこにいるかもいまだにわからない敵を見つめ、いやいやと首を振り始めた。
「お願い・・・助けて・・・」虚空に向かって、震える声で懇願する。首を動かすたびに美しいロングの金髪が翻り、砂漠のきつい日差しを照らして冴え渡る。
「わっ・・・私まだ・・・死にたっヒくっ・・・なぃ・・・」震える声には次第に嗚咽がまじり初め、横隔膜の痙攣に合わせて肩と大きな乳が揺れる。なぜか敵からの射撃はない。
「・・・わたし・・・だってヘック・・・望んでぇっ・・・兵士になった・・・ぇぐっ・・・わけじゃ・・・」
ひょっとしたら、敵も彼女を殺す気は無かったのかも知れない。それほど彼女の様子は哀れで情けないものであった。
同時に、だらしなく股を広げて座り込んだ様はこの上なく淫らであった。狙撃者が男であれば、その姿態を楽しんでいたという可能性も有り得る。

分隊には奇妙な空気が流れていた。全身を曝している仲間が、撃たれていない。
無防備な女に対して、敵は攻撃を加えようとしない。アンジェリカの頭には新たな選択肢が浮かびつつあった。
548名無しさん@ピンキー:2007/05/30(水) 08:03:56 ID:AgGwhIQs
降伏。
メナード軍の兵士たちにとって、降伏は理念・現実両方の面から考えて、有り得ないことであった。
まず第一に、メナードの法で厳しく禁じられている。共和国への裏切りへの罰は、通常よりも遥かに過酷な苦痛を伴う死罪によって報われる。
それにたとえ降伏したとしても、すぐに優勢なメナード軍によって「奪還」されてしまう確立が高いのだ。そうなると、軍法会議が始まるまでの間、恐ろしい非合法の拷問が待っている。
更に、メナード兵は捕虜や非戦闘員への筆舌に尽し難い残虐な対応で有名だ。そんな彼女たちが「降伏」してきた場合、紳士的に取り扱ってくれるものだろうか?
そもそもこれまでメナード軍は負け知らずだったし、降伏の例は数えるほどもない。アンジェリカにも、どういう結果になるかは未知数だ。
だが・・・この状況を見る限り、敵は意外と感傷的な人間なのかもしれない。ひょっとしたらひょっとするのかもしれない。
ところがその展望は結局、この状況をつくり上げた当人によって木っ端微塵に砕かれてしまった。
549名無しさん@ピンキー:2007/05/30(水) 08:05:31 ID:AgGwhIQs
「なっなん・・・あたし、だけぇ、こん、こんなめに・・・」哀れな女兵士―――だったひとりの娘―――の懇願は、いつの間にやら「恨み節」の様相を呈してきていた。
「あたし・・・っだけ、しな死ななきゃいけないなんて・・・ふ、ふこうへいじゃなぃ・・・」
おそらく軽い錯乱状態にあったのだろう。最初は(聞こえているわけが無いにしろ)ある程度相手を意識して喋っていたものが、最早ただの悪態に近くなっていった。そして―――
「なんでわたしが男なんかに!あんな価値の無い薄汚い劣等性種にころs」
発狂したかのようにいきなりまくし立て始めた言葉は最後まで言うことはできなかった。もちろん、最後など無く延々としゃべり続けていたではあろうが。
「ふべっ」という不自然な発生は、銃弾が彼女の口内を通過したことを示していた。直後ベチャッという嫌な音がして、彼女の背後の壁に赤黒い大きな花が咲いた。
衝撃に頭を後ろに振るが、途中で止まる。神経を損傷した彼女の体は脈打ち、前へ後ろへガクンガクンと上体が揺れ動く。
それにあわせてたわわに実った乳房も上下に揺れる。生への名残を惜しむかのようにツンと勃った乳首がいやらしげに踊り狂う。
だがその死の狂乱も次第にスローテンポになり、ついにブルッとカラダをひとつ震わせると、ガクッと首をうなだれ仲間の後を追った。
既に彼女の小水で湿った砂の上に、生前の涙がポタポタと垂れ落ちていった。
550まとめ人:2007/05/30(水) 08:26:57 ID:AgGwhIQs
GJに励まされて続き書きました。前回コメくれた人たちありがたふ
ナレーションがgdgd長すぎてすまんね。ザコスレの方がいいのかとも思ったけど、このスレが好きでw
あとほんとにどうでもいいことだけど、新人じゃないんだ、すまない(´・ω・`) 1スレ目でちょこっと書きました。
あと空気読めないコテを使うことにしたけど、スルーして下さい。自分の文を第三者顔してまとめに載せるのがなんか嫌で・・・
皆さんも妄想を持て余したらどんどん文にして他人と共有するのが吉じゃないかと思います
551名無しさん@ピンキー:2007/05/30(水) 12:49:39 ID:TOwMq1+4
どうりで上手いと思った。状況が目に浮かぶもんね〜。こういう人がまとめ人でよかったよ。
これはこれとして、続きを期待していいんですかね?というか希望!

ヘボい文になるかもしれないが、いつか書いてみたい・・・
552名無しさん@ピンキー:2007/06/02(土) 11:45:57 ID:k1cP/ip3
>>550
この情け容赦含有量ゼロ具合はもしやあんたじゃないかと思ってたが、
やっぱそうだったかこの鬼畜!(褒め言葉)
激しくGJッ!!!!11

これ続けるにしろ新しく書くにしろ、応援しまっせ。
553名無しさん@ピンキー:2007/06/05(火) 08:11:39 ID:SwY89qJw
554名無しさん@ピンキー:2007/06/07(木) 00:34:58 ID:8xEqx4PC
>>550
非情なストーリー展開と凄惨な描写に絶句するのみ…
力作乙。

>>544
倒れたところへ後ろからもろにペガサス流星拳!
のけぞって痙攣しながら悲鳴を上げる姿が痛々しい。
気絶しただけでももはや再起不能だろうし、
任務失敗となれば処刑されるかもしれない…

星矢に抱き起こされ、黒幕の名を問われたガイスト。
自分を屠った男に抱かれるというのはどういうものなのだろう。
555名無しさん@ピンキー:2007/06/09(土) 16:34:22 ID:ouoChgfi
一方、姉のシャイナは味方となって準ヒロイン格に昇格

まさにシーネとスンナ
556名無しさん@ピンキー:2007/06/09(土) 16:57:00 ID:Pl0Rhz9w
ガイストは結構、一般人にとっても衝撃だったと思うんだよな。
あのフェミニスト星矢が一切の躊躇なく倒れた彼女にむけて流星拳だもん。

ところで、この頃、三次のグラビアやヌードみても、
こいつは実は悪女でヒーローに屠られるなんて想像しないと抜けなくなった。もはや末期w
557名無しさん@ピンキー:2007/06/09(土) 21:40:57 ID:u9U97Bk6
>>556
同志乙
特に外人のネーチャンのグラビアとか、敵女妄想しか頭に上ってこないぜ!
こことか見てみるといいと思うんだ
ttp://www.bullz-eye.com/channels/oppositesex.htm
558名無しさん@ピンキー:2007/06/09(土) 22:20:00 ID:vRpkmZNU
それを言い出すなら、まずはActiongirlsじゃなかろうか。
559名無しさん@ピンキー:2007/06/10(日) 03:43:22 ID:wFhkoKOn
アニメの星矢は、シャイナさんに遠慮なくローリングクラッシュかます男だからな
560名無しさん@ピンキー:2007/06/10(日) 23:39:26 ID:UOVlIvnN
ファングとかいうマイナー雑誌の今月号(ひょっとしたら先月号になってるかも)の
ゲーム原作ファンタジーマンガにやられがあった。

扇も使う剣士のj巨乳お姉さんが主人公っぽい女に剣を腹部に突き刺され切り払われ絶命。
女であることを一切考慮されず、怒りのままに屠られていたので結構キタ。

561名無しさん@ピンキー:2007/06/10(日) 23:53:39 ID:UOVlIvnN
ググッてみた。

「エルヴァンディアストーリー」かな。
ゲームのサイトで確認すると、ドーラかドリーのどっちかが屠られてたように思う。
なんか、このサイトのキャラクターみると他にも盗賊ジャーとか夜盗リギアとか悪の女っぽいのがいた。
562クレイバンの人:2007/06/11(月) 20:02:08 ID:gLhzT8sL
本当にご無沙汰してます。時雨丸の続きを投下します。
いつもと同じく合作なので、まとめブログには絵つきで掲載されると思います。
563名無しさん@ピンキー:2007/06/11(月) 20:04:11 ID:gLhzT8sL
8.
多対一では不利と考えたか、時雨丸は逃げつつも一人ずつ確実に屠る方法をとった。
頭領たる般若面のくの一は動こうとせず、なりゆきを見守っていたが、
残る六人のくの一は、二人一組となって屋敷内を探索している。
あたりをキョロキョロと見回しながら時雨丸を探し出そうと躍起になっている。
「どこだ」「どこにいったの」「隠れてないで出てきなさい」「怖気づいたか」
くの一たちは口々に挑発するものの、そこには隠し切れない怯えが混じっていた。

最初に時雨丸によって地獄に落とされたのは蔵の裏側を見回っているくの一たちであった……


「ふぅぅ、もっと楽しく金を手に入れて、気に入らない金持ちたちを殺せるはずだったのになぁ」
溜め息まじりにくの一はつぶやく。幼さの残る声からしてまだ二十歳にもなっていないのかもしれない。
そんな彼女に気配を完全に消し去り、背後に忍び寄る時雨丸がいた。
「フンッ」
まずは思いきり、そのつま先を彼女の股間に叩き込む。
「ぶぎぃぃぃっ」
会陰に悶絶するような痛みが走り、醜い悲鳴をあげながら膝を折るくの一。
すかさず、時雨丸は鍛え上げられた腕を彼女の細首に巻きつける。
「んぐぐうぅっ」
女である部分を痛めつけられた衝撃も冷めやらぬうちに呼吸困難になるほどに締め付けられる首。
必死でひきはがそうとするが、多少鍛えているといっても女の細腕。どうにかなるものではない。

「やめなさいっ」
事態の急変に気付いたもう一人のくの一が走り寄ろうとするが、
それよりも前にゴキンという鈍い音とともに、くの一の首をひねり折る時雨丸。
絶命した彼女の股間からは黄金色の小水が漏れ出す。
時雨丸が絡めた両腕を放すと、くの一はゆっくりと屋敷内に生えた雑草にむかって倒れこんだ。
豊満な乳房がグニュリといやらしく地面との接触によって押しつぶされる。
564名無しさん@ピンキー:2007/06/11(月) 20:11:17 ID:gLhzT8sL
「よくもぉぉっ」
激昂し、時雨丸に突撃してくるくの一、その手には月光によって鈍く輝く刀。
突いてきた刀を時雨丸は一瞬の早業で脇に挟み固定する。
「なんでっ、ありえないっ」
脇を使った刀取りにくの一は驚愕する。
「ちぃぃっ」
反撃を恐れたくの一はどんなに力を入れようがビクとも動かない刀を捨て、後方に跳躍する。
勝機とばかりに時雨丸は脇に挟んだ刀を地面に落とし、
懐から残り少なくなった苦無を取り出して、着地したばかりのくの一にむかって突進する。
「させるものかいっ」
そう叫びつつも、くの一は必死に両手を振り下ろす。
彼女はこの面をつけた奇妙なくの一集団の中でもなかなかの手だれであった。
軌道を変えた時雨丸の苦無が、ちょうど彼女の腹部にある花模様をあしらった帯に突き刺さるように誘導したのだ。
「くぅっ」
固く締められた帯によって苦無はくの一の内臓を傷つけるまでには至らず、
わずか一寸にも満たない程度にしか刺しこまれなかった。

「フフ、ちょうどさっきと同じ状況ねぇっ、今ならっ」
痛みをこらえ、くの一は鋭い手刀を時雨丸の首筋に叩き込もうとする……が、時雨丸はそれより一枚上手であった。
彼女の手刀が振り下ろされるよりも速く全体重を彼女に浴びせかけるように、
一度は帯によって止まってしまった得物を押しこんだのだ。
時雨丸はそのままくの一の肉のたっぷりついた身体を抱え上げるようにそのまま直進しつづける。
あまりの勢いにくの一の狐面が外れ、二十半ば、眼の大きく鼻筋の通った女の素顔があらわになった。美人である。
時雨丸は気付くことはなかったが、彼女の表の顔は城下町において人気の衰えを知らない色街の遊女であった。

「そ、そんなぁ、ふぎぃぃぃぃぃっっ、がはぁっ」
くの一はそのまま背中を蔵の壁に強打し、数瞬、呼吸が困難になる。
時雨丸は彼女を逃さぬように、頭部をくの一の露わになった豊かな乳房にすりつけるような格好をとっていた。
大きな胸の谷間に埋もれるようになった時雨丸の顔には、弾力にとんだ張りのある胸の感触が、
女のかぐわしい体臭が鼻腔をくすぐっているはずであるが、まったく意に介さない。
「いぎゃぁぁっ、離せ、離しなさいっ、私を誰だと思っているのよ」
くの一は拳を固めボカボカと時雨丸の背中を叩くが、態勢も上手くとれず、
焦りもともなって状況を打開するような一撃はなかなか繰り出せない。
「あぁっ、私が死ぬなんて……嘘っ」
短く悲鳴をあげ、信じられないとくの一。恐怖と痛みからか、乳房の先端にある突起物が勃起しはじめる。
「お前が誰だろうがどうでもよい…………さっさと……死ね」
地の底を這うような低い時雨丸の声がその胸の谷間から彼女の耳に届く。
その間も淡々と苦無でグリグリと内臓をかきまわし、彼女に致命的な傷を与えていく。
「く、くそぉっ……こんなはずじゃあ……」
涙がこぼれ、虚空に何かを描くように片腕をまわしたあと、くの一の全身からダランッと力が抜けた。
そして、時雨丸を両手で抱きかかえるような態勢のまま事切れる。


「…………」
無言のまま時雨丸はゆっくりとくの一から身体を離した。
時雨丸の頭で押さえこまれていた胸が解放され、その巨乳がブルンッとむなしく揺れる。
何の抵抗もなくなった彼女の亡骸は、
ズルズルと背中から滲み出た血を蔵の壁に塗りつけつつ、股をガバリと開脚させるように倒れた。
彼女と床入れするために誰もが金と時間を使った……そんな色街の華の無惨な最期であった。


「残るはあの般若面をいれて五人か……」
時雨丸はそうつぶやくと悲鳴を聞きつけ、駆けつけてきている足音から逃げるかのように姿を闇に隠した。
565名無しさん@ピンキー:2007/06/11(月) 20:12:54 ID:gLhzT8sL
本当に短いですが以上です。妄想は山ほどしてるんですが、なかなかSS書くまでには至らず。
こんな感じですが、これからもよろしくお願いします。
566名無しさん@ピンキー:2007/06/11(月) 23:26:14 ID:EWWKpCva
クレイさんキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!
短くても密度の濃さはさすがです!ごちそうさまでした!!
567名無しさん@ピンキー:2007/06/12(火) 18:40:15 ID:OotVDPqp
実は遊女ってのがポイント高いぜ。GJ!
568名無しさん@ピンキー:2007/06/13(水) 17:17:56 ID:R9/e2zRI
悪の女戦士たちって結構スタイル良い人多いですよね。
もともとスタイル良いひとを勧誘してくるのかもしれませんが…。

皆さんどうやってあの体型を維持してるんでしょうか?
…ひょっとして、ビリ○ブ○トキャンプ…
569名無しさん@ピンキー:2007/06/14(木) 00:56:37 ID:Gf+elrpy
その伏字に何が入るのか知らんけど、ブラックレディースはたしか実績に応じて美容外科手術とかをやってもらえるんだよね。

しかし600レス足らずでもうすぐ500KBか。密度が濃くて良いスレだよね。
SS以外のレスが少ないとも言えるけど。
570名無しさん@ピンキー:2007/06/14(木) 05:35:06 ID:uuIAAWwf
つ【伏字の元ネタ】
ttp://www.google.com/search?hl=ja&lr=lang_ja&ie=UTF-8&oe=UTF-8&q=%E3%83%93%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%83%96%E3%83%BC%E3%83%88%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%97&num=50

(´・ω・`)ビリーってまだメジャーじゃなかったりするのか……結構好きなんだけど
通販番組好きとニコ動ユーザーには馴染みかもねw
571名無しさん@ピンキー:2007/06/14(木) 05:37:34 ID:uuIAAWwf
ちゅーか、スレ違いゴメンw
レオタ戦闘員のお姉さんズがブートキャンプしてる妄想して寝る。
572名無しさん@ピンキー:2007/06/15(金) 20:52:27 ID:DgtuWU3D
今月のフラッパーのヴァンパイアマンガで、
レオタード?が破れて肌の露出が激しい吸血鬼姐さんが、杭打ち込まれて消滅してた。
この頃、マイナー雑誌だけどチマチマとやられがあって嬉しい。
573名無しさん@ピンキー:2007/06/16(土) 00:32:44 ID:W2B1nvTn
>>556
ガイストに流星拳を背中から打ち込む星矢はリアルで見ていて衝撃だった
「あ、姉さん同様美人」→(2秒後)「殺すのかよーー!!」
574名無しさん@ピンキー:2007/06/16(土) 01:06:02 ID:CGEgfycq
星矢スレよりはるかにこのスレの方がガイストを連呼してるんだろうなw
大体合計で二話しか出てないアニメオリジナルなのに、ここまでスレ住人の心を掴んでるってのがスゴイね。
575名無しさん@ピンキー:2007/06/16(土) 01:47:09 ID:qTMNZcS9
うっわー、めっちゃ出遅れた!
クレイさん激GJッ!! 実は遊女というのがまたエロい。
また貴重なおっぱいが散ってしまいましたねwww

>>570
ケツにくいこむ黒レオタとレッグウォーマーでサーコー!!サーコー!!
ワンモワセッ!!
576名無しさん@ピンキー:2007/06/16(土) 02:09:50 ID:CGEgfycq
そろそろ次スレの季節だな。ってことでテンプレ修正してみた。
【  】内だけど戦闘をやめて敵女にしたらどうかと意見してみる。
結構、悪女なみに敵女という表現も検索されやすい気がするんだよね。

【戦闘】悪の女戦士を屠るスレ 4【やられ】


悪の組織その他、悪辣な女悪役が、
正義役に屠られるのが基本ライン。

・創作/二次創作、どちらも歓迎。ただし実在人物はNG。
・エロ・グロ表現の有無・程度は書き手の任意。
・スレタイは「屠る」となっていますが、
 屠るかどうか(死 or 戦闘不能)も書き手次第。
・雑談や感想レスなど、書き手が投下しやすい環境を心がけましょう。
・特殊属性につきsage推奨。

◆前スレ
【戦闘】悪の女戦士を屠るスレ 3【やられ】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1164572421/

◆まとめサイト・絵板
悪の女戦士を屠るスレ まとめblog
 ttp://akujolove.blog74.fc2.com/
† 悪の美女を屠る絵掲 †
 ttp://w5.oekakibbs.com/bbs/akujolove/oekakibbs.cgi

<ここから2レス目に>

◆歴代スレ
 1:★強い悪の女戦士を屠る創作スレ★
    http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1112600419/
 2: 【戦闘】強い悪の女戦士を屠るスレ 2【やられ】
    http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1152028736/
 3: 【戦闘】悪の女戦士を屠るスレ 3【やられ】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1164572421/

◆姉妹スレ
【裏切りと】悪の女とH 第4期目【愛の狭間で】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1176801678/
                   悪の女との「えっち」がメインの場合はこちらに。

悪の女をつかまえて INエロゲ板
    http://idol.bbspink.com/test/read.cgi/hgame/1152888591/
                   悪の女が登場するエロゲに関してはこちらで。


577名無しさん@ピンキー:2007/06/16(土) 23:33:10 ID:p0rkM9RZ
乙。たしかに「敵女」のほうがよさげですな
578名無しさん@ピンキー:2007/06/17(日) 00:08:41 ID:redUS+uY
スレにとどめさすかもしれないですが、SS投下します。もし、埋まってしまったら新スレお願いします。
579名無しさん@ピンキー:2007/06/17(日) 00:11:19 ID:redUS+uY
「ふぁぁぁん……んぅ……ああっ……」
ある金融会社の入った三階建てのビル。その二階にある小さな給湯室から漏れ聞こえる女の喘ぎ声。
薄い桃色の制服を着た若い女がただでも短いスカートをたくしあげ、ボールペンの先で秘所を弄っていた。
オナニーに没頭する彼女――カレンは生来の殺人衝動の持ち主であった。



カレンは小学校、中学校と自分可愛さに必死でその衝動に耐えていた。しかし、高校二年生の夏、ついに我慢の限界を迎えた。
援助交際でひっかかった四十近くの男を廃ビルに連れ込み、ホームセンターで購入した包丁でメッタ刺しにしたのである。
その殺人へ駆り立てる狂気は性衝動にもリンクしていたようで、血まみれで絶命している男の前に座り込み、オナニーに没頭した。

カレンは何度かイった後で、うしろに誰かの気配を感じた。
振り返るとそこには三十路を越えたくらいの、肉感的な身体を時代遅れのボディコンスーツに包んだ女がいた。
女は怖がるどころかニヤニヤといやらしい笑みを浮かべてカレンをみていた。
言い逃れはできないと瞬間的に感じた彼女は、気付けば熟しきった魅力を隠そうともしない女にむかって、
血に濡れた包丁を突き出していた。しかし、なんなくかわされると腕をひねられ地面に押さえ込まれる。
カレンは一人しか殺せないで捕まってしまうのかと残念がっていると、思いもしない言葉が女から投げかけられた。
女は殺し屋なのだという、あなたには才能があるから仲間になるならここの始末は引き受けてもよいといったのだ。
カレンは神か仏に会ったような救われた表情で女をみて、迷いもなくその申し出を快諾した。


それから三年。女が紹介した忍者の末裔という肩書きをもった無精ひげの男に、
修行と称した訓練によって暗殺技術を叩き込まれ、一人前の殺し屋にカレンは成長していた。
おのれの欲望を満たしてくれるこの職は彼女にとってまさに天職であり、
例え老人であろうが、赤子であろうが、依頼とあれば、いや依頼でなくとも喜んで殺した……
580名無しさん@ピンキー:2007/06/17(日) 00:18:26 ID:redUS+uY
カレンは現在、廃ビルで彼女を拾った女が経営する金融会社で事務員として働いていた。
もちろんそれは表向きの業務であり、裏では殺人請負から臓器売買まで手広く引き受けている。
その給湯室で、勤務中にもかかわらず我慢できなくなった彼女はひたすらに自分を慰めていた。
ネタは一週間前、臓器摘出のために生きたまま解体すると時に恐怖で泣きじゃくっていた少年少女の最期である。

「ああ、ふわぁぁっ、こ、恐いのね、死にたくないよね……ああっ、イイよぉ……もっともっと泣き叫んでぇぇ……」
恐怖と狂気に満ちた現場を思い出しつつ、制服ごしに片手で豊かに実った乳房を揉みしだきつつ、
ペンをそのジュクジュクに濡れた膣に挿れこみ、かきまわしている……



そんな痴態をみせるカレンを給湯室の扉のすきまから覗く男が一人。男といってもまだ顔立ちをみれば高校生くらいの少年である。
彼は始末屋。いや、今日初めて始末屋としてデビューする予定の少年――名は旋。
この平成の世でも元締めなどと前時代的な名称を用いる始末屋組織に彼はひょんなことから所属することになったのだ。
どうしようもない、警察も取り締まれないような悪を地獄に送り込むのが主な『仕事』である。
ビル二階のトイレから侵入し、最初に耳に飛び込んできたのがカレンの喘ぎ声であった。
今回の『仕事』はこの屋内にいる全ての者が抹殺対象である。彼女も例外ではない。
旋は初めての殺しが女になったことを呪いつつも、カレンのオナニーに興奮しゴクッと息を呑んだ。
581名無しさん@ピンキー:2007/06/17(日) 00:20:52 ID:redUS+uY
しかし、これだけ隙だらけならば、始末も楽だ。
そう考えた旋は自分の得物である先端を研ぎ鋭くした五寸釘を腰から一本引き抜くと痛いほどに握りしめた。
狙うは女の横腹。まさに絶頂に達しようとした瞬間を狙うことに決める。
給湯室は奥まった場所にあり、人の来る気配もない。
荒くなった息を整えつつ、機会を待つ。
「ああっ、痛いよね。ンハァァァッ、すごいよっもっと泣いてよ、ああっ、んんっ、イイよっ、ひぃぃ」
カレンのオナニーもどんどんと激しさを増していく。
彼女から漏れ聞こえる言葉に旋は怒りを覚えつつも、性的な興奮をおさえきれない。
「死んじゃうんだ、ああっ、もう逝くんだ。かわい・・・そう……
 ダメ、すごい。イクよあたしもイッちゃうよ。あぁっぁぁぁぁぁぁぁっ」
妄想が極限にまで達したカレンは、肉体も限界にきたようでついにイく。いや少なくとも旋にはイったようにみえた。
今だ、とばかりに旋は扉を開けると五寸釘を構え、カレンに飛びかかり、狙い通りの横腹に刺しこむ。

彼の手に女の身体を刺した感触が伝わって……こなかった。

旋がよくよくみれば貫いたのは彼女が着ていた桃色の制服だけである。
「か、変わり身ぃっ」
時代劇でしかみたことのないような業を目の当たりにし、動きが止まる。
「フン、甘いわねぇっ」
狭い給湯室で一体どうやったのか、何故か背中から先ほどまでオナニーにいそしんでいた女の声が聞こえた。
カレンがそういった瞬間、旋の腕を後ろから極めて、部屋の外に投げ飛ばした。
受け身のとれない態勢のまま、旋は床に叩きつけられる。
「ぐほぉっ」
呼吸ができずに咳き込む。このままではやられると横に回転しつつ起き上がろうとするが、
肉体にダメージが残っているのか上手く立ち上がれず尻もちをついてしまう。
582名無しさん@ピンキー:2007/06/17(日) 00:29:13 ID:redUS+uY
「あらあら、視られると興奮しちゃうから放っておいたんだけど、なんか殺気を感じたから身構えていたら……案の定だったわね」
「く、くそぉっ……」
「フーン、まだ坊やじゃない。恨みを買ったどっかの企業の始末屋かと思ったけど、
 結構個人的な理由なのかしら。お姉ちゃんが……とか、両親が……みたいな……どう?」
余裕の表情を浮かべながら、カレンは旋に微笑んでくる。しかし、旋の視線は彼女の首から下に釘付けになっていた。
細い脚を太股まで網タイツで隠している……そこまではさっきからわかっていた。問題はその上である。
パンツもなくブラもなく、ただスレンダーな裸身の上に網目の……時代がかって言うならば帷子を着込んでいたのだ。
これは鎖帷子のような実用性にかける重いものではなく、特殊繊維で編まれた防刃スーツであった。
網目の隙間からはバスト90は軽く越えているであろう豊かな乳房が乳首とともにチラチラとみえる。
しかも、そのスーツはそれは臍のあたりまでしかなかった。そう、大事な女の部分がすべてむきだしなのである。
整え削られた薄い毛の中に濡れ光る縦スジがくっきりとみえていた。


「フフッ、けど坊やはまだ『殺し』に慣れていないわね。初めてなの……それともあたしのオナニーに見惚れちゃったかな」
クスクス笑いながら、現代のくの一、カレンは旋に近づいてくる。その手にはどこに隠し持っていたのか短刀が握られていた。
「まあ、どちらでもいっか。お姉さん、坊やの顔って好みだからちょっと惜しい気もするけど……
 ただの坊やじゃなさそうだし、反撃されるとやっかいだしね。さっさと殺しちゃうわ。
 うん、心配しなくていいのよ。サクッと楽に逝かせてあげるから」
「あ、ああっ……」
防刃スーツから、細身の身体には似合わない、柔らかそうな乳肉がはみだすほど大きな胸を小刻みに揺らしながら、
旋を見下ろすような距離にまで迫り寄ってきた。彼女の濡れた恥毛、太股をつたいしたたり落ちる淫らな蜜、
チラリとみえる興奮のためか勃起した薄紫色の乳首は妖しいまでのいやらしさを醸しだしていた。


旋は動けなかった。先ほどの投げで受けたダメージ以上にカレンの扇情的でエロティックな姿にやられていたのだ。
殺伐としたこの世界に足を踏み入れたばかりの旋は、それまではただの気弱な学生であり、
その性格もあってか、生まれてこのかた女性と関係を持ったことなど一度もなかった。
アダルトビデオをみながらのオナニーがせいぜいである。
そんな彼が至近で色っぽい女の半裸をみさせられたのだから、動きが鈍くなるのも無理はなかった。
「ウフフッ、じゃあね、バイバイ坊やっ」
年端のいかない少年を一方的に殺せることに悦びをおぼえ、カレンの表情は喜悦に満ちている。
心の中では後でこれをネタにオナニーをしようか、もしくは死姦もいいな、などと妄想をふくらませていた。
短刀を逆手に持ちかえると、尻もちをついたままのついに動けなかった旋にその凶刃を振り下ろさんとする。
「くっ」
縮こまり、眼をつぶる旋。しかし、その刃が彼の肉体を傷つけることはなかった。
583名無しさん@ピンキー:2007/06/17(日) 00:32:32 ID:redUS+uY
「え、な、何これっ」
驚きの声に反応して旋が恐る恐る眼をあけるとそこには、大きな胸の谷間から鈍く光る銀色の刃が飛び出ていた。
「甘いのは、あ・ん・た。こんなガキ一人に『始末』を任せるはずないじゃない。油断大敵だよ」
嘲りを含んだ、妙齢の女の声がくの一の背後から聞こえる。
「ま、舞華……」
「そ、そんなっ……」
信じられないという表情のまま、虚空をみつめ裸体をブルブルと痙攣させるカレン。
「舞華さんだろっ。旋、帰ったらお仕置きだよ。おおかた女ってことで鈍っちまったんだろ、ホント甘っちょろいガキなんだから」
カレンの身体ごしに旋にむかって静かな怒声が飛ぶ。
「ご、ごめん……」
「謝るくらいなら、しっかりしなっ」
そういいつつも、舞華と呼ばれた女は空いた手でカレンの背中を押さえつけ、刀を引き抜く。
「くはぁっ」
血反吐を吐きながら座り込んだままの旋にカレンは倒れこんでくる。
そんな彼女の影からあらわれたのはメタリック色の身体のラインがそのまま浮き出るスーツに身を包んだ女であった。
歳は二十代の半ばくらいだろうか。気の強さが全身から滲みでている。挑戦的な眼が特徴的な美人である。
その手にはカレンの胸を刺し貫いた時についただけとは思えない、たくさんの血と脂がこびりついた物騒な刀を持っている。
始末屋であり、旋の師でもある舞華であった。裏稼業とは思えぬその派手な格好が彼女の性格をよくあらわしている。
584名無しさん@ピンキー:2007/06/17(日) 00:37:37 ID:redUS+uY
まだ旋は舞華の姿を見ていない。倒れこんできたカレンを抱きかかえるような態勢になったからである。
「んあぁっ」
苦しそうな彼女の喘ぎが旋の耳元で発せられる。香水と汗、そして血が混ざった匂いが旋の鼻腔をくすぐり、
温かい彼女の体温が、押しつぶされた胸の柔らかさが網目の細かな防刃スーツごしに伝わってくる。
「うわっ、うわぁぁぁあっ」
興奮と恐怖で必死に瀕死のくの一から逃れようとする旋。
くの一は虚ろな表情のまま、旋にしがみつこうともがく。
「情けなくて、涙が出てきちまうよ。実戦と訓練は違うってことかねぇ……たかが女の一人や二人で……」
舞華は旋の醜態を嘆きながらも、何か閃いたのか、ニヤリと口の端を歪めた。
「おい、旋。その女にトドメをさしな。」
「えっ、あっ……」
「殺れってんだよ、これができないようじゃ……もう帰りな。あんたにゃこの『仕事』はむいてない。家帰ってマスでもかいて寝ろ」
「……わかりました」
意を決した表情で旋は苦悶の表情のまま自分にすがりつくカレンの肩を持つと組み伏せようとする。
「い、いやっ、まだ死にたくない……よっ」
放っておいてもこのままでは、カレンは死ぬ。しかし、彼女はまだ生きることに執着があるし、その事実を受け入れていない。
持てる限りの力を使って旋に抵抗する。しかし、刺された身体では全力は出せない、しかも男と女、少年とはいえ旋に分があった。
「あきらめるんだ……」
自分にも言い聞かせるように旋はカレンにむかって言う。しかし、彼には明らかに動揺がみられた。
これからの『殺し』への緊張だけでなく、さっきまでオナニーをしていたエロティックな半裸のお姉さんと絡み合うことで、
異常な興奮状態に陥っていたのだ。旋の『息子』もガチガチに勃起していた。
カレンは力では敵わぬとみたか、いきなり抱きついたかと思うと、その大きく柔らかな乳房をすりつけ、
その赤い口唇で旋の口をふさいだ……彼にとっては初めてのキスであった。
「お、おね……がいっ、坊や見逃して……今なら処置すれば間に合うかもしれないの。許してっ……」
勝手きわまるカレンの命乞いであったが、旋は固まってしまう。
「だ、だめだっ」
「そんな……こといわないでっ」
媚びるような上目遣いの視線で吐息を漏らすようにカレンはいう。
そして、旋の両手を優しく掴むと、片方を胸に、片方を女の秘部に持っていく。どちらの感触も旋には初めてのものであった。
「坊や。あたしを……抱きたくない? 優しく、一から女の肉体のこと教えたげるから。
 それに、もう悪いことはしないわ。お願いっ。後ろのお姉さんにもあたしと一緒にお願いしてちょうだい」
カレンはトドメとばかりに旋の指を自らの肉壷に導き入れる。
ヌチュっとした滑りとともにフニュフニュとした秘肉の独特の柔らかさが旋の指に伝わってくる。
「ハァッ、いいのぉっ。フフッねぇ、ココに坊やのオチンチンいれてもいいのよ。ねっ」
いやらしげな顔をつくりつつ、優しく微笑むカレン。
「えっと、あの……」
旋はあまりにも初心であった。綺麗な半裸のお姉さんに言い寄られて気が動転し、どうしていいかわからなくなっていたのだ……
585名無しさん@ピンキー:2007/06/17(日) 00:44:35 ID:redUS+uY
舞華が面白そうな、けれどすごく不機嫌にもみえる複雑な表情で二人の絡み合いを凝視していたが、
仕方がないといった表情をつくると口を開いた。
「ふぅぅぅっ、本当に世話の焼ける子だね……。旋っ。これが最後だ。一つだけ教えたげる。
 あんたにみせたガキの虐殺現場の写真あったろ。あんたが一緒に遊んでた何だっけ?
 ミッちゃんとかいうマセたガキがおっ死んでたヤツ。あれ、やったのこの女だよ……」
「え、ミッちゃん……」
狼狽していた今までが嘘だったかのように旋の表情が能面のように無表情になる。カレンには舞華の話に心当たりがあった。
二週間ほど前、連れ去ろうとした際、暴れまくった幼稚園児を五人ほど、ついカッとなって殺してしまったのである。
「あの……ち、違うよ。あたしじゃない。それはあたしじゃない……ヒィィッ」
必死にカレンは否定するがそれが、顔に焦りとなって出てしまっていた。
そして、初心な坊やだと思っていた旋が急に冷たいゴミクズをみるような視線を投げかけてきたことに戦慄する。
旋からはカレンのいやらしい肉体に対する若さ溢れる欲望や、
死に一歩ずつ近づいている彼女への憐憫の情などは一切消え去っていた。
「やめっ……ひぁぁっ」
まるで機械のような精確な動きで旋はカレンを組み伏せる。
そして、性的な意味をまったく感じさせない、ただ単純に手ごろな大きさで持ちやすいから、といでもいいたげな動きで、
カレンのたわわに実り、もうすぐ成熟しそうな乳房を鷲掴みにして彼女を押さえ込んだ。
「あんっ……やめっ…やめてぇっ」
次に腰に吊り下げられた五寸釘を引き抜くと、躊躇なくカレンの濡れそぼった膣内に力強く押し込んだ。
「グビャァァァァッ」
膣を、子宮を傷つけられた痛みを我慢できず、のたうちまわるカレン。眼からは涙が溢れてくる。
「いやっ、誰かっ、誰か来てぇぇっ」
彼女は必死に叫ぶが誰もこない。
「ああ、二階までは私がもうすべて殺っちゃってるから……三階は……死圧の兄さんが社長に引導渡してる頃じゃないかしらね」
舞華は彼女に一切の希望を持たせぬような絶望的な事実を突きつける。
「クッソォォッ、あ、あたしは特別なんだ。あたしが殺してもあたしが殺されるなんてことあっちゃいけないのよ。
 ガキィィッ、よくもやってくれたね。覚えてろよ。優しくすりゃ調子にのりやがって。呪ってやるわ。地獄で呪ってやるぅぅっ」
今までのお姉さんぶった態度をかなぐり捨て、汚い言葉で呪詛をまき散らすカレン。
それでも旋の表情は変わらない。怒りも哀しみも全て忘れ去ったような氷の表情で、もう二本、腰から五寸釘を引き抜いた。
「そ、それで、どこを刺そうってんだい……よしなよ。ね、ダメよ、ダメなんだから……やめてぇぇっ……ぐびぃっ」
旋が刺しこんだのは彼女の喉笛であった。ドクドクと首から血を流すカレン。ヒューヒューと空気が漏れる。
言葉を発することが二度と不可能になったカレンであったが、なおもパクパクと口を動かしている。
旋は一言も話さない。ロボットを思わせるようなたんたんとした動きで最後の五寸釘を握りしめると、
ビクンビクンと激しく痙攣し、涙と鼻水、そして血反吐でグジュグジュになったカレンの顔を睨みつけつつも
その額にゆっくりと突き入れる。
「……フヒャァッァ」
息の吐き出すような声にならない悲鳴をあげ、ついにカレンは絶命した……
586名無しさん@ピンキー:2007/06/17(日) 00:46:19 ID:redUS+uY
計算上は大丈夫なはずだったんですが……ごめんなさい新スレ立て挑戦してきます。
587名無しさん@ピンキー:2007/06/17(日) 00:53:04 ID:redUS+uY
【敵女】 悪の女戦士を屠るスレ 4【やられ】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1182008998/l50

スレ立てました。よろしくお願いします。
588名無しさん@ピンキー:2007/06/20(水) 00:34:32 ID:iNU9XxHU
    〃                 i,        ,. -‐
   r'   ィ=ゝー-、-、、r=‐ヮォ.〈    /
    !  :l      ,リ|}    |. }   /   .う
.   {.   |          ′    | }    l
    レ-、{∠ニ'==ァ   、==ニゞ<    |    め
    !∩|.}. '"旬゙`   ./''旬 ` f^|    |
   l(( ゙′` ̄'"   f::` ̄  |l.|   |     な
.    ヽ.ヽ        {:.    lリ     |
.    }.iーi       ^ r'    ,'    ノ    い
     !| ヽ.   ー===-   /    ⌒ヽ
.   /}   \    ー‐   ,イ       l    か
 __/ ‖  .  ヽ、_!__/:::|\       ヽ

589名無しさん@ピンキー
「やめっ、やめなさい、イヤァッ、やめてぇぇっ」
ビキニと見間違うばかりの露出の激しい戦闘服に身を包んだ女が、
肉感的な身体をブルブル震わせながら泣き叫んでいる。
彼女は世界征服を企む悪の秘密結社の戦闘員である。
「女であろうと悪に加担したヤツを生かしておくほど俺は甘くない」
対峙するのは敵をその肉体一つで叩き潰してきた男。彼はそうつぶやくと一瞬の後、女戦闘員の視界から消える。
「えっ」
男は背後から女戦闘員の豊かな両乳房を強く握りしめると、そのまま勢いよく身体を後ろに反らせ、彼女の頭を地面に叩きつけた。

自慢のオッパイがちぎれとぶような痛み、それが女戦闘員が感じた最期のものとなった……彼女の意識は闇へと消える……

ダラリと、女戦闘員のいやらしい肉体から力が抜けた。しかし、彼女は倒れない。
そう、首から上が固い土の中に深く埋まっていたのだ……