【涼宮ハルヒ】谷川流 the 13章【学校を出よう!】

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1名無しさん@ピンキー
谷川流スレッド設立に伴う所信表明

我がスレッドでは、谷川流作品のSSを広く募集しています。
過去にエロいSSを書いたことがある人
今現在、とても萌え萌えなSSを書いている人
遠からず、すばらしいSSを書く予定がある人
そういう人が居たら、このスレッドに書き込むと良いです。
たちどころにレスがつくでしょう。
ただし、他の作品のSSでは駄目です。
谷川流作品じゃないといけません。注意してください。

@前スレ
【涼宮ハルヒ】谷川流 the 12章【学校を出よう!】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1149773969/

@過去ログ
http://www9.atwiki.jp/eroparo/pages/210.html

@これまでに投下されたSSの保管場所
2chエロパロ板SS保管庫
http://sslibrary.gozaru.jp/

涼宮ハルヒのSS保管庫 予備
http://haluhi9000.h.fc2.com/
2名無しさん@ピンキー:2006/06/12(月) 22:16:27 ID:MCkhNrRN
2げっとだにょろ

>>1
3名無しさん@ピンキー:2006/06/12(月) 22:16:45 ID:BiTQDLrF
ちょっと早い気もするが
とりあえず乙
4醒めない夢 まえがき:2006/06/12(月) 22:20:38 ID:sVz2ewuK
1乙!!
前881ですが宣言通り投下しますね。

長門有希の喪失に感動して書き上げた代物です。
初投稿SSなんで至らないとこがたくさんあるとおもいます。
そんなものでよければ、どうぞ。
いちおう長門モノ、非エロ。

5醒めない夢 1/9:2006/06/12(月) 22:21:19 ID:sVz2ewuK

ある晴れた日のこと。
俺は、その光景を目の当たりにした。
「ううっ…ぎもちわるい……ギョン、助げて」
と呻きながら、あのハルヒが倒れている。
すぐさま救急車を呼び、病院へ担ぎ込まれた。
まあ大事には至らなかったというかなんつうかな、それが約8ヶ月前。

そして今日もハルヒは病院にいる。原因は前と同じ、いや微妙に違うのか。
とりあえずそんなことはいい。とにかくハルヒの元へ急ごう。

ー-ー-ー-ー-ー-ー-ー-ー-ー-ー-ー-ー-ー-ー-ー-ー-ー-ー-ー-

6醒めない夢 2/9:2006/06/12(月) 22:22:09 ID:sVz2ewuK

ハルヒのとんでも能力が、ある時を境にきれいさっぱりなくなった。
古泉の超能力とやらも同時に消え、朝比奈さんもほのめかす事を言っていたので間違いないだろう。
その事を語ると長くなるので、どうか本編でじっくり読んでいただきたい。

それからすこしたった頃、ハルヒのオーラに違和感を感じた。
いつだかの、らしくないアンニュイハルヒに似た雰囲気を出している。
また悪巧みでも考えているのかと思ったが、近くイベントはないはずだ。
あったらあったでハルヒを止めることなんざ俺にはできんので
ここは開き直り、つかの間の安息を過ごさせてもらうことにした。

そしていつもの放課後、部室に入ろうとドアの前で足を止める。
ドアは半開きだった、中の会話がはっきり聞こえる。
ちょっとした好奇心から、悪趣味だと思いつつも耳を傾けた。

7醒めない夢 3/9:2006/06/12(月) 22:22:43 ID:sVz2ewuK

「有希、ちょっといい?」
「いい」
ハルヒと長門か、珍しい組み合わせだな。
「私はキョンが好き」
「あなたはキョンのこと、どう思ってるの?」
「…………同じ」
今ハルヒは何つった、同じって長門?
「! やっぱりそうなのね」
「……」
「キョンは『待って』」
「彼は扉の外にいる」

げっ、ばれてる。いや長門がいるんだ、ばれてないはずがないか。しかし何故このタイミングで。
長門は、もしかして俺にこの会話を聞かせるつもりだったのか?
「入りなさいキョン」
こころなし怒気をはらんだ声。俺はおそるおそる中に入る。
「どこから聞いてたのかしら?」
ー質問しても…ー あたりからだよな確か。
「じゃあ私の言わんとしてることは、だいたい予想つくわね?」
そんな目で俺を見ないでくれ。言えるかよ、そんなの。
ふぅ、とハルヒはため息のように言葉を吐いた。
「どっちを選ぶのか、よ」
「返事は明日でいいわ……逃げたら死刑よ」
その聞き飽きた台詞にも力がこもってない。
「……わかった」
しばらく沈黙が続く、空気が重い。指先すら動かせる気がしない。
不意にハルヒが身を翻し窓の外を睨むと、金縛りが解ける。
しかし俺は、やはり無言のまま部室をあとにすることしか出来なかった。

8醒めない夢 4/9:2006/06/12(月) 22:23:21 ID:sVz2ewuK

好意を寄せられてるなんて思いもしなかった。いや疑ったことはある。
しかしそれは自惚れで、俺なんかが対象になるはずがないと思ってた。
同時にそれが微かに悔しかったような気がするな。
きっと俺も、この非日常をあいつらと歩いているうちに、惹かれていたんだ。
だから正直嬉しい。こんな状況じゃなけりゃあな。
どちらかを選ぶってことは、選ばれないもう一方がいるってことだ。
でも俺は、どっちも傷つけたくない、どっちも幸せにしてやりたい。
こう思ってしまうことは、いけないことだろうか?
結局思考はいつもそこでループして、答えに辿り着けることはなかった。

そして、いつのまにか放課後になっていた。
どうせ逃げる場所なんてないんだ。もう少し時間をくれるよう頼むか。
そして掃除当番を終え、部室に向かった。
部室には、やはりというか、あたりまえだが長門とハルヒがいた。
しかし昨日とは違い空気が軽い。こころなし2人の表情も柔らかい感じがする。
でも今の俺のにとっては、かえって不気味に感じた。

「キョン!」
ビクッと体が強張る。どうする、正直に言うか。
「あんたは私達2人と付き合いなさい、命令よ」
はい? まさかハルヒの力が俺に移ったとか、そーゆうわけじゃないよな。
「なんか文句あんの?」
いや俺はいいとしても、おまえらはそれでいいのかよ?
「私も有希も全然オッケー、だから安心しなさい!」
「………」
長門の方を見ると、なんだか恥ずかしそうにもじもじしていた。
そんなこんなで俺達3人は付き合い始めることになった。

9醒めない夢 5/9:2006/06/12(月) 22:23:57 ID:sVz2ewuK

ここから長門の三人称は有希と言わせてもらう。
なんでかっつーと、付き合いだして少しした頃にハルヒの奴が
「あんたいつまで有希のことを長門なんて他人行儀な呼びかたしてんのよ」
とか言い出したからで、まあ俺もいつかはそう呼んでみたい気がしてたんだがな。
試しに呼んでみたら、ちょっと俯むきかげんで上目遣いに
「なに?」
なんて嬉しそうに言うもんだから、破壊力はもうしぶんない。
それ以来、俺は長門ではなく有希と呼ぶようになった。

あいかわらず有希は無表情を貫いていたが、感情の揺らぎは殆どわかるようになった。
ハルヒも初めのうちは、わからなかったみたいだが今ではすっかりマスターしている。
それに無表情とはいったが俺達の前では、ほんの少しだけ見せてくれた。
おそらく無自覚だろうが、それでも俺は嬉しく思った。
もちろん常人では見破れないミリやナノ単位でのはなしだがね。

俺達は高校卒業後、3人揃って同じ大学へ進学。ついでに同棲生活をおくり始めた。
SOS団も存続していて、まあ今はただのバカ騒ぎサークルになってるが、みんな相変わらずだ。

あれから5年あまり、そりゃあもう夢のように楽しくて、
高校T年の夏休みのようにエンドレスしてくれてもかまわないとさえ思える。
そうずっと、ずっとこんな日々が続けばいいと。

10醒めない夢 6/9:2006/06/12(月) 22:24:31 ID:sVz2ewuK

今日もいつものように、そんな時間が流れるはずだった。
すっかり遅くなっちまったな。教授の野郎、俺に雑用ばっか押し付けやがって。
すまんなハルヒ、待っててくれたのか。あれっ、有希はどうした?
ハルヒは俺の問いには答えず、重々しく言葉をはいた。
「いい? 大切な話があるの、良く聞いて」
そして返答をまたずに、再現VTRを流し始めた。

5年前、俺が告白を受けて部室から帰ったあとの話か。
「………凉宮ハルヒ、あなたに話がある」
「なによ、そんなあらたまって」
「………わたしは、あなた達の概念でいうところの宇宙人」
「…はぁ?…有希、こんな時になんの冗談?」
「冗談ではない」

そして今までの出来事を全て話したらしい。
ハルヒも初めは疑っていたみたいだが、ジョン・スミスや閉鎖空間での夢など
有希が知り得るはずのない事を知ってたことで、どうやら信じることが出来たようだ。
まあ元々頭がいいし、それを望んでたわけだから理解するのも早かったんだろうな。

「わたしの役目はあなたの観察、現在は能力消失後の経過の確認」
「残り時間1847日で自律行動を終了」
「そして存在も痕跡も全て抹消する」
「! 嘘でしょ?」
「真実」
1847か、365で割って余り、ーーーああ、それで…か。

「あなたに1つだけお願いがある」
「なに?」
「………彼を……キョンを……共有させて欲しい」
「…………」
「ごめんなさい、今のは忘れて……わたしは『いいわ!』」
「有希も私もキョンを好きな気持ちに変わりはないし、アイツの代わりなんていない」
「それにキョンもこんな美少女2人と同時につき合えるなんて幸せ者だわ!」
なるほどね、そうゆう事の顛末だったわけか。
しかしなんともハルヒらしい清々しい台詞だな。
それにまったくもって正しい、俺は本当に幸せ者だからな。

「………ありがとう」
この時の有希の様子は、もう絶対に忘れられないとゆう。
なんたってあの有希が泣いてたらしい。

と、ここらへんでハルヒは回想シーンを止め、俺に話しかけた。

11醒めない夢 7/9:2006/06/12(月) 22:25:07 ID:sVz2ewuK

「あんまり驚かないのね」
ああ、おまえの力が消えたら、こうなるだろうことも頭のどこかにはあった。
でもなんで教えてくれなかったんだ! おまえも有希も。
「有希はあんたに気を遣って欲しくなかったのよ、キョン優しいから」
それにしてもいきなり過ぎるぜ。今日なんだろ?
「そうよ、だから早く行ってあげなさい」
「おまえはいいのか?」
「私はもうお別れを言ったから、それに有希は……キョンに居て欲しいはずだわ」
? と俺。
「もう、いつになってもあんたは、ほらっ」
背中を引っぱたかれる、痛い。
早く行けってことなんだろうな、俺は有希の居る場所に急いだ。

有希は人気のない河川敷に、ぽつんと立っていた。急ぎ駆け寄る。
「だいたいの事はハルヒから聞いた」
「そう」
ひとつ返事をすると、懺悔をするような沈んだ声で続けざまに言葉を紡いだ。
「わたしは卑怯」
「凉宮ハルヒとあなたが結ばれることは、数ある可能性の中で最も確率の高い未来」
「でもあの時、凉宮ハルヒから同情をひいてあなたを半分奪った」
「違う、違うだろ有希!」
結局あの日、俺は選べなかった。多分人生で一番考えたし、悩んだ。それでも答えは出なかったんだ。
ハルヒだって同情なんかで言ったんじゃない、あいつはとことん真っ直ぐな奴なんだ。
だからそんなこと言わないでくれ、俺もハルヒも今が最高だって思ってる。おまえだってそうだろ?

「ありがとう」
と呟いた有希は、ポロポロと涙を流していた。
なるほどハルヒが忘れられないわけだ、有希が泣いてる姿を見ていると心が痛む。
その涙をどうにかしてとめてやりたいと思わせる、ひどく庇護欲を掻き立てられる姿。
俺は有希が落ち着くまで、腕の中に抱いて頭を撫で続けていた。

12醒めない夢 8/9:2006/06/12(月) 22:25:37 ID:sVz2ewuK

ハルヒの力という切り札を失った今、情報統合思念体に対抗する術はない。
それでも聞かずにはいられなかった、俺は有希を失いたくないんだ。
「有希、それはおまえの親玉の指示か?」
「わたしの意思でもある」
「なんでだ、なんでおまえが消滅を望む?」
「わたしの存在したことによる影響は、大きな負担であり異質なもの、いずれ世界に歪みをもたらす」
「あなたといた、この世界を壊したくない」
「でも、消えちまったらそれでおしまいじゃないか! ましてや誰の記憶にも残らないんじゃ」
「大丈夫、わたしはあなたに……あなた達にたくさん幸せをもらった」
「わたしは消えてしまうけど、悲しくない、寂しくない」
有希は、どこかで見たことのある微笑みを浮かべていた。いつかのように俺はまた目眩がした。
ああそうか、あの改変された世界の、なりたかった自分になれたのか。ただの少女としての長門有希に。

「もう時間、最後に」
すこし俯いたまま、俺の上着の裾をつまんで2回、チョンチョンとひっぱる。
有希がキスをねだる時の仕草。たまらなく愛おしい。
俺は屈んでそっと唇をあわせる。
数えきれないくらいした行為だが、この時ほど終えるのが惜しいと思ったことはなかった。
どのくらいそうしてたかわからない、数秒だったかもしれないし数時間だったかもしれない。
ふいに有希が少し苦しそうに息をしたので、唇を離す。
ぼやけたピントを合わせると、すでに輪郭が薄くなり始めていた。
「消えるな有希っ、有希ぃぃーーー!」
俺は柄にもなく喚き、きっとなさけない顔をしていたんだろう。
しかし有希は笑っていた。……やっぱり笑った顔のほうが可愛いと思うぞ。
「ばいばい、キョン」

13醒めない夢 9/9:2006/06/12(月) 22:26:11 ID:sVz2ewuK

ー-ー-ー-ー-ー-ー-ー-ー-ー-ー-ー-ー-ー-ー-ー-ー-ー-ー--

「…っはぁ……っはぁ……っはぁ…」
病院の薄暗い廊下をほぼ全力で走る。
そして突き当たりまで行くと、病室のドアを乱暴に開けた。
「ハルヒ!」
「騒々しいわよキョン、ここは病院なんだから」
「す、すまん…でも」
「ふふっ、わかってるわ」
よこにいる看護婦さんが元気な女の子ですよと俺に告げてくる。
そうすると心底嬉しそうな顔をしているハルヒは赤ん坊を抱きながら口を開いた。
「ふふーん、実はもう名前は考えてあるのよねー」
俺は娘に目をやると、そいつも俺をその澄んだ深い深い黒の瞳で見つめていた。
「そいつは奇遇だな、俺も閃いた」
「じゃあ、せーので言いっこしましょ」
「おう」
「せーのっ『有希』!」


(fin)

14醒めない夢 あとがき:2006/06/12(月) 22:26:50 ID:sVz2ewuK

読んで下さった方々、ありがとうございました。
自分なりに原作の雰囲気を崩さず、長門エンドを考え書いてみました。
ネタ的に概出なとこは、僭越ながらアイデアをお借りしました。
キャラの雰囲気が掴めてないとか、その辺はもうすいませんとしか…

感想&批判などお待ちしてますので気軽にどうぞ。
できる範囲でレスも返したいと思います。

それではお目汚し失礼致しました。

15名無しさん@ピンキー:2006/06/12(月) 22:30:15 ID:go2CKw4U
>>1
16名無しさん@ピンキー:2006/06/12(月) 22:38:29 ID:BiTQDLrF
>>14
小説なんて書いたこともない俺が意見を言うと
展開が急すぎるというか、焦りすぎというか、なんかそんな感じがする
どうすればいいかわかんないが、落ち着いた感じを出すといいと思う
17名無しさん@ピンキー:2006/06/12(月) 22:44:34 ID:OL1Al/3U
>>1
>>前881
GJこれに尽きる。
早速こんな良ssを拝見できるとは
日本同様俺もツいている
1814:2006/06/12(月) 22:47:25 ID:sVz2ewuK
>>16
感想ありがとうございます。なるほど、参考になりました。
出来るだけ余計な描写を省いて話しをまとめたんですが、それが裏目にでたようですね。
19名無しさん@ピンキー:2006/06/12(月) 22:54:48 ID:GnMVuWGb
この速さなら投下出来ーっっっ!!!
20名無しさん@ピンキー:2006/06/12(月) 23:04:54 ID:eLeE4sqp
>>16
俺はこれくらいで丁度いいよ。
無駄に冗長なだけの作品に食傷気味だったから小気味よかった。
>>18
裏目ってないよ。全然裏目ってない。
GJ
21名無しさん@ピンキー:2006/06/12(月) 23:06:09 ID:NxJForMM
トントン拍子で進んでいくも悪くないなと思ったりしている・・・
2214:2006/06/12(月) 23:09:34 ID:sVz2ewuK
>>17>>20>>21
お褒めいただき恐縮です。
ああ日本戦のおかげで流れが遅くてレスしやすいw
23名無しさん@ピンキー:2006/06/12(月) 23:10:53 ID:I2juAWvf
>>14
まずはGJ!
第一ランナーとして素晴らしい!
ただ、醒めない夢 1/9の段階で、もうちょっと出産を匂わせる場面があっても良かったのでは。
この流れなら、その方が読んでて興味が持てたし、最後にも綺麗に繋がると思う。
いや、個人的にそう思っただけなのでスルー推奨。
24名無しさん@ピンキー:2006/06/12(月) 23:13:47 ID:9WuKTAq5
>>14
俺もちょっと展開が速かったと思うけど
あくまで俺の主観なんで>20みたく
ちょうどいいって人もいるんで無視できるレベル?じゃないかと
展開速いのとゆっくりのとで好みも分かれるだろうし

あんま偉そうなことは言えないけど初でココまで書ければ十分だと思う
これからも頑張って良作書いてくれ、乙
25名無しさん@ピンキー:2006/06/12(月) 23:19:54 ID:jQqgGkbq
長門「条件を対等にするだけ」
長門「許可を。」
 
ここが11話の萌え場所ですね。
26名無しさん@ピンキー:2006/06/12(月) 23:22:58 ID:c06NAN/S
>>14
なるほど。最初の描写が最後につながると
ハルヒを先走って心配してしまったよ
テンポいいのは久しぶりだな、GJ!
27名無しさん@ピンキー:2006/06/12(月) 23:24:56 ID:a/wCoWWr
>>14
良い出来ですね。

ただ、>>11「人気のない河川敷」より
「光陽園駅前公園」の方が、思い出の地らしくて良いかも。
(大学が北高の近くではないからかもしれませんが)
28名無しさん@ピンキー:2006/06/12(月) 23:26:47 ID:x5itr+zw
>>14
俺はこのくらいのテンポが良いと思う。
もう少し描写を詳しくして展開を遅くしてもまた違う味が出るだろうが、やっぱりウダウダ長くなっちゃうと思う。

まぁ展開のスピードは好き好き、自分が良いと思ったテンポでいいよ。気にしなくていい。
29名無しさん@ピンキー:2006/06/12(月) 23:27:36 ID:FBnVwD+2
テラGJ!!
W杯みながら泣いてしまった
30名無しさん@ピンキー:2006/06/12(月) 23:31:54 ID:cOzPnn+F
パパは高校生の続きマダカナ〜
ワクワクテカテカ
31名無しさん@ピンキー:2006/06/12(月) 23:35:07 ID:WQuqvBOk
前スレ901だけど、すまん、計算ミスって、区切りのいいとこまで行けなかった。
続きは、また機会があれば、投下するよ。すまんかった。
32名無しさん@ピンキー:2006/06/12(月) 23:38:18 ID:NxJForMM
>>30 同志だな。
33名無しさん@ピンキー:2006/06/12(月) 23:42:24 ID:cOzPnn+F
>>32
だな
34名無しさん@ピンキー:2006/06/12(月) 23:45:10 ID:x5itr+zw
>>32
俺が居る
3514:2006/06/12(月) 23:46:00 ID:sVz2ewuK
>23
出だしは、わかるようにするかどうか迷いました。
確かに綺麗に繋ぐためにはもうすこしにおわせる必要があったのかもしれないですね。
>27
キョン泣くしキスするから場所を考えたんですが、
よい思い出の地が浮かばなかったんですよね。もっと読み込めばよかった。
>24>26>28>29
ありがとうございます。やはりテンポについてはいろいろ改良の余地ありですね。
36名無しさん@ピンキー:2006/06/12(月) 23:47:05 ID:DHBRw6D8
>34
同士よ!
37名無しさん@ピンキー:2006/06/12(月) 23:52:38 ID:/NbUsTQj
>>31
乙です
楽しみにしてます
38名無しさん@ピンキー:2006/06/12(月) 23:55:09 ID:N69O3jHe
こねた投下しま〜す
39名無しさん@ピンキー:2006/06/12(月) 23:55:39 ID:N69O3jHe
またしても小ネタ(の割りに長いような)


「なぁ古泉、一体『機関』の幹部ってのはどんな奴らなんだ?」
変わりのない部室で古泉と2人きりになったので、俺はふと聞いてみることにした。
「前にも言いましたが、僕は末端なので詳しくは知りません。 ですが、噂程度の話は聞きますね」
ほう、その噂だけでも聞いてみたいものだな。
「何でも幹部の直属の人たちは素手で一人だけでハイジャックや原発を占拠できたりするらしいです。」
「…」
思わず絶句してしまった… 
「しかもそれと同等の人員を、アメリカ各州に2名ずつ配備してるそうですよ。 どこまで本当かは保障しかねますがね。」
どこかで聞いたことあるな…
「古泉、それはなんて言うバ○なんだ?」
それを聞いて古泉は、少し苦笑し、肩をすくめた。
「これはさすがに信じてもらえませんでしたか。」
信じるも何も、まるっきりバ○じゃないか。 まさか『機関』の親玉はアメリカの刑務所にいるとか言うなよな。
『さぁ、あくまで噂程度の話しか聞かないもので…』
まったく、やれやれと言うしかなさそうだな…
そうこうしてるうちに、外からバタバタという聞きなれた足音が聞こえる
「みんなーっ、そろってる? ってキョンと古泉くんしかいないのか。 ね、キョン、みくるちゃんと有希は?」
俺に聞かれても困る。 というかまた何かする気なのか? 頼むから面倒事だけは勘弁してくれ
「なーに言ってんのよ。 今からアメリカの刑務所に喧嘩の強い人がいないか問い合わせに行くわよ」
ハルヒの手には見慣れた雑誌がある。 古泉のほうを見てみると、心なしか笑顔が引きつってるようにも見える
「喧嘩が強かったらどうだって言うんだ? まさか戦う気か?」
俺は想像通りの答えが返ってくることを確信しつつ、ハルヒに尋ねた。
「そんなわけないじゃない。 もしかしたら悪の組織のボスがいるかもしれないじゃない!」
それを調べるのも俺の仕事なんだろうな、などと思いつつ自前のお茶を啜った。
やれやれ…
40名無しさん@ピンキー:2006/06/12(月) 23:59:11 ID:N69O3jHe
キリがなさそうなので最後は強引に切ってみた。
前々々スレ【10】をみてて思いついた、今は反省はしてる。
41名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 00:01:15 ID:b0ClwhPw
>>36
俺もいる
42名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 00:08:59 ID:z0Hlg3cs
前スレ>>901
めがっさGJ!
機会があれば是非続きを!!
43名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 00:14:38 ID:59q/LSCc
>>901
これまでのハルヒより、何かストレートじゃないところがイイ
続きが気になる
44名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 00:15:34 ID:PaOo/T2B
>>30
俺もだ

>>31
すげー続きが気になる。
原作のハルヒの台詞から推測した心理描写は見事!
続き楽しみにしとります、乙

>>39
wwwワロスwww
やれやれじゃすまねぇだろwww
45名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 00:18:35 ID:FadV/d96
前スレの812おもしろかったの俺だけ?
46名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 00:29:12 ID:59q/LSCc
>>45
812があるのを気づかなかった。
812読んでると嬉しくなるな、ハッピーエンドって感じで


479-629:2006/06/13(火) 00:38:34 ID:DisgKkCa
わざわざ蒸し返すのもどうかと思ったんだが、気になったのでちょっとだけ。
俺、歌詞改変が問題視されてるとかに全く気づかず、
前々スレで「涼宮ハルヒの終曲」なんての書いちゃったんだけど、あれも実はまずかった?
それとも元ネタがハレ晴レユカイならギリセーフ?
48名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 00:40:20 ID:T1T9fTrF
むしろ蒸し返すことがアウト
49名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 00:46:44 ID:6kge9Q/l
前スレの916で止まっちゃったけど、何かあったんだろうか。
509-629:2006/06/13(火) 00:47:16 ID:DisgKkCa
>>48
だろうね。
うん、ごめん、わかってはいたんだけど、どうしても引っ掛かったもので。

流れ止めちゃって悪かった。
以下、気にせずスルーしてくれ。
51名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 00:50:14 ID:p9X7kCwX
>>49
お前ここ初めてか?
52名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 00:51:42 ID:ajiOSfXs
>>49
容量切れ
5311-16:2006/06/13(火) 00:55:39 ID:4dSXdeR1
6話目投下。あと2話とか言ってたけど、半分に分けたら短すぎるから一話にした。
これでラスト。>>30,32,33,343641,44 サンクス。励みになったよ。
54パパは高校1年生 6:2006/06/13(火) 00:56:26 ID:4dSXdeR1
沈みかかった太陽に赤く照らされながら、俺達は遊園地を後にした。

「しっかりしなさいよ。だらしないわねぇ」
「パパ、かっこ悪ーい」

結局、自分の言った事ぐらい責任持ちなさい というハルヒのお陰で
マジに全部制覇した。言わなきゃよかった。
一時のテンションに身を任せるとダメだね。やっぱ。

もうフラフラだ。ハルヒの肩を借りてやっと立つ。
……まだ地面が揺れてる気がする。

「ま、でも楽しかったわ。遊園地なんて久しぶりだったし。従妹ちゃんも楽しかった?」
「楽しかったー!」

そりゃよかった。俺の全体力と野口さんを数人犠牲にした甲斐があったよ。

「で、これからどうすんの?なんか決めてたりする?」

何も決めてない。未来の俺からは遊園地に行け しか聞いてないしな。
長門に夕方には帰るって言ってるし、そもそも俺がもう限界だ。

「悪い、ちょっと体力的に限界だ」
「……ふーん。それじゃ、私も帰ろっかな」
「えー!? もう帰っちゃうのー?」

抗議の声を上げる娘。

「ごめんね。でも悪いのはこの情けないお兄ちゃんよ」
「おい」
「だってホントの事じゃない」

こんなかっこじゃ反論も出来ないな。我ながら情けない。

「アンタ大丈夫なの? 一人で歩ける?」

……こりゃぁ無理だな。膝が笑いっぱなしだ。まさかここまでとは。
遊園地を、というよりこいつらを舐めていた。
55パパは高校1年生 5:2006/06/13(火) 00:56:58 ID:4dSXdeR1
「ったく。仕方ないわね。家まで送ってってあげるわ」
「スマンな」
「いいわよ別に。そのかわり今度の不思議探しで奢りね!」

至近距離で向日葵のような笑顔が輝く。思わず顔を背ける。近ぇよ。
……こいつ、もしかしてとんでもない浪費妻になるんじゃないか?



「あ、そっちじゃない。こっちの道だ」
「へ? アンタん家こっちでしょ?」
「俺ん家は確かにそっちだが、今日は長門んとこに泊まるんだ」
「……なんで?」

こいつは俺達の娘で未来から来たから泊まる所が無いんだ。
……言える訳ない。つーか言いたくない。
従妹って設定だから普通は俺の家に泊めるよな。

「アンタも有希の家泊まんの?」
「ん、あ、まぁ……一応……」
「ふーん……」

10秒程考えてパッと顔を上げる。

「……私も泊まるわ!」
「はぁ?」
「ね、いいわよね? 従妹ちゃん!」
「いいよー! やったー!」

了解を取る相手が違うだろ。長門に……駄目だ。あいつも断りそうに無い。


「それじゃ、早速有希に連絡しないとね!」

そう言いながら携帯を取り出す。

「あ、有希? 今日さ……」

結局、この娘の希望通りになったわけか。
……まさか、この娘にもハルヒと同じような能力があるんじゃ無いだろうな。
『遊園地に行く』『パパとママと一緒に寝る』 望みどおりだ。
……まさか、な。もしそうなら未来の俺が不憫すぎる。
そしてそれは将来の俺な訳で。……無いよな? たまたまだよな?



楽しそうに喋る2人を横目で見ながら悩む俺。
せめて、平穏な生活でありますように。そう祈らずにはいられない。
56パパは高校1年生 6:2006/06/13(火) 00:57:31 ID:4dSXdeR1



「有希ー! 開けてちょーだい!」

叫ぶと言う至極原始的な方法で長門を呼ぶハルヒ。
なんでチャイムを使わないんだ。

音も無く開くドア。そこから覗く真っ黒な目。

「……入って」

「「おっじゃましまーす!」」

遠慮と言うものを欠片程も持ってない親子がずかずかと入っていく。


「スマンな。成り行きでこうなって……」
「気にしていない」
「毎度毎度、迷惑かけて悪いな」
「いい」
「ありがとな」

「ほら、キョン! 何ぼーっとつっ立ってんの! 有希も!」
「はいはい。今行きますよ」

長門の家に帰ってきたら疲れがどっと出てきた。……眠い。



そして開催されるオセロ大会。俺の疲労なんかお構いなしか。
57パパは高校1年生 6:2006/06/13(火) 00:58:04 ID:4dSXdeR1
俺vs娘。順当に俺が勝った。さすがにこんな幼女には負けないさ。

ハルヒvs長門。意外なことにハルヒの圧勝。手を抜いてるんだろうか。
本気の長門に勝てるヤツなんか多分この世にいないだろう。

そして決勝。俺vsハルヒ。

「せっかく決勝戦なんだし、そうね……。私が勝ったら明日の学食奢って頂戴!」
「なんだそりゃ。じゃあ俺が勝ったらどうするんだよ」
「私が負けるわけ無いじゃない。 万が一勝てたらキョンの好きにしたらいいわ」

俺が負けること前提かよ。これ以上懐を寒くするわけにはいかない。
絶対に勝ってやる。


最後の1マスに俺が白を置く。引っくり返る黒。
……パッと見じゃ互角だ。
緊張しながら一枚ずつ数えていく。


「……嘘」
「ぅっしゃあ! どーだ見たか!」
「な、何かの間違いよ!」

そう言いながら数えなおすハルヒ。ふっふっふ。無駄だ。俺に数え間違いなど無い。

おぉー! と言いながらパチパチ拍手する娘。

「……屈辱だわ」
「で? どうするんだ? 俺が勝ったぞ? ん?」

笑いが込み上げてくる。いやぁ、こんなに気持ちいいとはな。

「……わかったわよ。じゃあ学食奢ったげる。感謝しなさいよ!」

ペリカンみたいな口をしながら悔しげに言う。
58パパは高校1年生 6:2006/06/13(火) 00:58:37 ID:4dSXdeR1
「申し出はうれしいんだが……。俺、学食ってあんまり好きじゃないんだ。
 あの騒がしい感じがさ。やっぱ昼飯は教室でゆっくり食べるに限るね」
「わがままね。じゃあどうすればいいのよ」

正直、俺も勝てるとは思わなかったからな。何も考えてねぇや。

「……じゃあ、弁当ならいいのね」
「へ?」
「弁当作ってきてあげるって言ってんの」
「……お前がか?」
「何よ。文句でもあんの?」

いや、無いが……。作るのか? お前が?

「だからそう言ってるでしょ! はい、この話はもう終わり! 明後日は弁当持ってきちゃダメよ!」

一方的にまくし立てられて話が終了。ふーん……。ハルヒの手作り弁当、ね。


その後も、第2回オセロ大会が開催されたり
部屋の隅に丸まってたツイスターゲーム引っ張り出して遊びまくった。

……にしても、コイツ達のスタミナは底なしか。
そもそも疲れという概念があるのかすら怪しい宇宙人に
朝からハシャギまくってるクセにまだまだ元気なハルヒと娘。
やばい、そろそろ限界だ。俺は普通の一般人なんだからな。
……瞼が重すぎる。
59パパは高校1年生 6:2006/06/13(火) 00:59:09 ID:4dSXdeR1


「……ん」

のっそりと身体を起こす。……寝ちまってたのか。
見回すと、大口を開けて寝るハルヒとその隣で寄りかかるように寝る娘。
長門はいない。寝室かな。


俺の上に掛けられてた水色のカーディガンを持ち上げる。それをハルヒに掛けてやる。
中途半端な時間に起きちまったな。まだ外は暗いじゃないか。

そのまま数分ボーっとする。……ん?そういや今日の朝に娘を送り返さなきゃいけないんだっけ。
……何時だっけか……。寝ぼけてる脳を覚醒させて記憶を掘り起こす。



『他には? 未来の俺からなんか言伝とか無いのか?』
『えぇっとねぇ……。2日後の朝6時に帰って来なさいって言ってたよ』
『それだけか?』
『んと……。あ、過去の俺によろしく、って』



やべぇ! 朝の6時!?

携帯を取り出す。5時半。走れば間に合う!


幸せそうな顔で眠る娘。……起こすには忍びないな。担いでいくか。
ハルヒを起こさないようにそっと娘を抱き上げる。


まだ節々が痛い体を引きずって死にそうになりながら坂を駆け上がる。

60パパは高校1年生 6:2006/06/13(火) 00:59:43 ID:4dSXdeR1
「むにゃ……。あれ? パパ……?」
「お、起きたか」
「どこ……?」
「部室だよ。お前を未来の俺に返さなきゃな」

時計を見る。5時57分。ギリギリだ。


ストン、と俺の背中から降りて掃除箱に入る娘。
……もしや、これがタイムマシンになってるんじゃないだろうな。
今度入ってみるか。誰にも見つからないように。


「じゃあね、パパ。2日間だったけど、すっごい楽しかった!」
「……俺もだよ」
「どうしたの? なんか悲しそう」

子供って時々鋭くなるのな。

「ん……。寂しいってやつかな」
「大丈夫だよ」

その娘は、母親に良く似た輝くような笑みでこう言った。

「だってまた逢えるじゃん! あたしはパパとママの娘だよ?」
「……そうだな」

時計を見る。6時。もう時間だ。
61パパは高校1年生 6:2006/06/13(火) 01:00:34 ID:4dSXdeR1
「今度あたしと逢うまで、ママと仲良くしてて!……それじゃ、『またね!』」

パタンと掃除箱の蓋が閉まる。……もう、開けても空っぽなんだろうな。

ママと仲良く、か。……そうだな。もう少し近づいてみるか。あの娘のためにも。

そんな事を思いながらドアノブに手をかける。教室で一眠りでもするか。


ガタッ!

「ぅきゃっ!」


……ん? なんだなんだ?


ガタガタッ!


揺れる掃除箱。また来たのか?


つかつかと掃除箱に近づき、ドアを開ける。なんか知らんが、また逢える。
そう思うと自然と笑顔になった。

「どうしたんだ? 忘れ物でも――――」

笑顔が凍りついた。


「……パパ」
「あっ! よかったぁ。待っててくれたんですね。パパ、私なんで過去に送られたんですか?」


そこには、無表情な顔に付いてる宝石のような黒い目で俺を見つめるショートヘアの幼女と
潤んだ目俺を見上げるで栗色のウェーブがかかった長い髪の幼女がいた。


「はは……嘘だろ……?」



-end-
6211-16:2006/06/13(火) 01:02:02 ID:4dSXdeR1
これで終了。あともう一本ハルヒ視点の裏話的な物を書こうと思ってる。
欠点指摘してくれた人もGJって言ってくれた人もありがとう。
63名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 01:04:34 ID:Lg7zNEq2
複数の未来なのか重婚か……同時に来るということは後者だな。きっと。
うまい事やったもんだ。
64名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 01:06:06 ID:RDr0TUzW
>>62GJ!!!! 妻が三人ってことでFA?wwww
てか「一時のテンションに〜」はつよきすだなwww
65名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 01:09:00 ID:FadV/d96
よし!予想(希望)していたどうりのオチだ!
変に予想レスして、代わらないように我慢するのは辛かったぜ!
66名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 01:10:17 ID:ez1pLhIN
パパ1、めがっさ面白かったよ。
67名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 01:11:21 ID:ERtB3R0I
ちょwwwみくるかwwwwww
68名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 01:12:21 ID:XRSKc8HD
二人を送り返した所に鶴屋さんとミヨキチと森さん(以下略
69名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 01:13:03 ID:z0Hlg3cs
>>62
なんて素晴らしい未来予想図なんだっ!!
GJ!!!
あとは「めがっさ」が口癖の女の子と、ナイフを片手にした女の子と、バッグの中に納まる女の子がいれば(ry
70名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 01:13:10 ID:bSMO4reA
>>62 GJでした!!
優しい雰囲気がほのぼのと感じられる作品でした。

有希ん娘とみくるん娘のお話も
気が向いたら聞かせてください。
71名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 01:14:48 ID:3N6PNK9G
>>62
めがっさGJ!ハーレムなのかパラレル未来なのか…
72名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 01:15:01 ID:x8csuFZq
>>62
本編の続きも所望する
書いてください!
73読みにくいことこの上ない:2006/06/13(火) 01:17:04 ID:Gp4N/QIp
今までROMってたんだけど、初投稿してみる
非常に読みにくいと思うが勘弁してくれ
あと、オチは非常に陳腐だ
74読みにくいことこの上ない:2006/06/13(火) 01:17:49 ID:Gp4N/QIp
その日俺は違和感を感じながら目を覚ました
「何かおかしくないか」
いつものように安眠の妨害にやってきた妹に尋ねてみる
「どうしたのキョン君」
不思議そうな顔で妹が見ているがやはりどこもおかしいところはない
俺の気のせいだろうかあるいは妹が気づいてないだけだろうか
カーテンを開けて外を見てみるしかしそこにはUFOが浮かんでいるわけでも超能力者が空を飛んでいるわけでもなかった
「シャミもご飯だよー」
勿論突然猫がしゃべり出すことも
どうやらありがたいことに俺の杞憂らしい
またハルヒが訳の分からん世界改変を起こしたわけではないようだ



多分な
いやそう信じたい
75読みにくいことこの上ない:2006/06/13(火) 01:18:20 ID:Gp4N/QIp
「よう谷口」
「むキョンか」
例によってエスカレーターでもつけてくれと思うような北高の坂道への途中
谷口の姿を見つけた

念には念を入れてみてもいいだろう
「なあ朝倉って今何してるんだろうな」
「朝倉ならカナダだろ連絡でも来ないもんかね」
やはり俺は心配のし過ぎらしい不思議な出来事に巻きこまれ過ぎで疑い深くなったんだろう
「なんで急にそんなこと聞くんだ涼宮の差し金か」
ほらなちゃんとハルヒもこの世界に存在している
「復活した朝倉」「俺を知らないSOS団の皆」「長門の微笑み」それらを思い出したがどうやら違うようだ





世界は何も変わってない         
ように見えたのさ俺には
76読みにくいことこの上ない:2006/06/13(火) 01:19:02 ID:Gp4N/QIp
教室に入るとそいつの姿はすぐに眼に入ってきた
ほらなやっぱり勘違いなんだろ俺よ違和感なんて気のせいだ世界はそのままさ
「隙ありぃ」
「うぉあ」
それは俺が着席する直前だった
ハルヒがいきなり俺のわき腹を指でついてきて俺は情けない声をあげた
「いきなり何しやがる」
「遅いわよ」
教室の隅の時計を見てみる予鈴すらまだ鳴っていない俺としては普通の時間のつもりだ
「いいキョン時間は待ってくれないのよ今日は重大発表があるんだからね必ず放課後必ず部室に来なさい来なかったら死刑だからねそれに悔しかったら反撃してみなさいあたしは隙は見せないわよ」
いつもの何かを企んでる表情でまくし立てるように喋るハルヒに俺の疑念のやつがまたもや頭をもたげてきやがった
なあ違和感よいい加減にあきらめないかハルヒも楽しそうじゃないか世界改変なんてそうそう起こらないだろ


77名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 01:20:35 ID:A0hgMYg+
>>62
超GJ!

キョンを巡る未来からの干渉か?
78読みにくいことこの上ない:2006/06/13(火) 01:20:47 ID:Gp4N/QIp
念の為に他のSOS団のメンバーにも会っておこうと俺は休み時間に1年9組の教室を目指すことにした
結論から言えばこの時点では俺はやはり異変に気付けなかった
1年9組に向かう途中で教室移動らしい朝比奈さんと鶴屋さんに声をかけられたし
古泉の奴の話を聞いてもあの忌々しい閉鎖空間の奴は2日前から発生していないらしい
そういえばハルヒは2日前国語の小テストでつまらないことで担当の教師ともめていた
「前回の閉鎖空間はそれが原因でしたかその教員は知らないんでしょうね自分のした事はひょっとしたら世界を終わらせていたかも知れない事を」
古泉はいつもの如才なきスマイルで笑っているいっそ俺が見たことない表情でもしてたら面白いのだが
「残念ですが僕の知る限りでは世界に異常はないようですあるとしたら我々が見逃すような小さな変化ではないでしょうか」
小さな変化ね
最後に最も頼れる我等が宇宙人に会いに行こうとしたところでチャイムが鳴り響き俺は教室に戻らざるをえなくなった
まぁ昼休みでいいだろう
79読みにくいことこの上ない:2006/06/13(火) 01:21:30 ID:Gp4N/QIp
昼休み
すっかり通いなれた旧校舎の我等が部室のドアを叩く


おかしいいつもの聞きなれた三点リーダが聞こえない
まさか長門がいないのか
「入って」
中から聞こえたのは聞きなれた長門の声
なんだいるならいつもの三点リーダで返事をしてくれても問題なかったんだが
「それは無理」
今日の長門は沈黙という三点リーダをあまり多用しないらしいすぐに答えてくれた
やはり長門がおかしいのかいやこれは俺の知っている長門だ

「なぁ長門世界はやっぱり異常があるのか」
「ある」
「どんなだ」
「涼宮ハルヒはこの世界を形成する句読点及び論述に用いる「」を除く記号を奪った」
「はぁ」
俺は素っ頓狂な声を上げた
「例えるならば点や丸あるいはクエスチョンマークやエクスクラメーションマーク」
「ひょっとすると三点リーダもか」
「そう」
そうかそれで長門は三点リーダを使っていないのか
しかしなんでそんな突飛なことが起こりやがったんだ
「おそらく2日前の閉鎖空間の発生の際古泉一樹の属する“機関”すら気付かない程の小規模な世界改変が行われた」
待てよ
確か2日前ハルヒは小テストの句読点について減点されハルヒにしては低いといっても俺よりもずっといい点数を取り「あぁもう句読点なんかこの世からなくなればいいのよ」と言っていた気がする
まさかそれが原因か
「おそらくそう」
80読みにくいことこの上ない:2006/06/13(火) 01:22:06 ID:Gp4N/QIp
三点リーダ三点リーダやれやれ点今残念ながら俺の違和感は正しかったらしい丸伊達に巻きこまれ慣れてないね丸
あぁ本当だどうやらこの世界には句読点が存在していないらしい
しかしこれは少し不便だな




「なぁ長門対策はあるのか」
「方法はある貴方が涼宮ハルヒに句読点がある世界の方が好ましいと思わせること」
よし任せろ句読点がある世界の方が好ましいと思わせることだな
ってどうしろっていうんだ句読点があったほうがいいってどんなだよ
「私には分からない」


やれやれ三点リーダ三点リーダ
81読みにくいことこの上ない:2006/06/13(火) 01:22:40 ID:Gp4N/QIp
少し反則かも知れない
しかし俺にはこれしか思い浮かばなかったんだ
すまんなハルヒ

放課後の部室

いつもと同じように朝比奈さんの淹れてくれたお茶を飲みながら俺は古泉とボードゲームをし長門は本を読み朝比奈さんは編み物をしてハルヒは俺にとっては重大でもない重大発表とやらをホワイトボードに書き綴っていた
「ちょっとキョン聞いてるの」
ハルヒは軽く怒った表情を浮かべ俺の近くによってくる
「ああ聞いてるさ」
適当に返事をして受け流しておく
「古泉君もキョンに言ってあげてよ団員はもっと真面目に団長の話を聞くべきだって」
「まあまあ彼も何か考え事でも






「ハルヒ すきだ




「なななn」

ハルヒは顔を真っ赤にして狼狽している
可愛いじゃないかハルヒもやはり普通の高校生なんだな


らけだぞ」

俺はハルヒのわき腹を軽くつついてやる
勿論セクハラにならない程度だ

「ふわぁxsw」
おもいきり慌てるハルヒまるで朝比奈さんのようだ
少しバランスを崩したところを建て直しこちらにくるっと振り向くとわなわなと怒りをあらわにする
「この馬鹿キョン覚えてなさいよ」
ハルヒは鞄をひっつかむと駆け足で部室を出ていった



残された面々はというと
長門はいつもの瞳でじっとこっちを見ていた
古泉は微苦笑に驚きを足したような表情を浮かべている
朝比奈さんは何が起こったのか分からないらしく不思議そうにしている



82読みにくいことこの上ない:2006/06/13(火) 01:23:14 ID:Gp4N/QIp
翌日

「キョンくーん、朝だよー」
前日と同じように、俺は妹の攻撃で目を覚ます。

…どうやら俺の作戦は上手く働いてくれたらしい。
いきなり「好きだ」なんて言われたら、多分誰だって慌てるだろう。それを利用してハルヒを悔しがらせる作戦だったが、どうやら上手く運んでくれたらしい。
ああ、句読点や“…”を使えるのって素晴らしいものだ。


しかし、「好きだ」と言われてそんなに狼狽するものなのだろうか?



なぁ、ハルヒ…まさかな…?
83読みにくいことこの上ない:2006/06/13(火) 01:25:28 ID:Gp4N/QIp
以上
オチは30分くらいで考えたんでマジ陳腐だw
でも、鋤出彫(すきだしぼり)とか辞書ひいて「すきだ」に繋がる言葉にあったやつよりはマシに出来たと思ってるww
84名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 01:25:47 ID:E0tuhLfU
>>73
そのタイトル、まさかメタネタだったとは。
一本取られたw
85名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 01:28:50 ID:FadV/d96
淡々とした感じで良かったよ。

『世界は何も変わってない』を上の文にくっつけて、

『ように見えたのさ俺には』だけ離した法が効果的のような気がする。
86名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 01:39:43 ID:J8pWY2RA
「残像に口紅を」思い出した。
87名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 01:52:03 ID:gs+7tI9b
とりあえず今週のアニメ長門は可愛かった。

しかしコンピュータ研部長の方がインパクト強かったよw
88名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 01:52:50 ID:nchZUwHl
みなみけを強く意識した
89名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 02:11:25 ID:aTMVXigW
>>73
スレの流れを読んだ、良いネタSSだと思った
90名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 02:26:54 ID:LoWQCOnF
>>73
3レス目くらいで、もしかして?と思ったが、本当にそのオチだったか。
89も言ってるけど、スレの展開にひっかけたネタがうまい。
こういうのはアイディア勝負なんで、長く引っ張り過ぎなくて正解だったね。
91名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 02:41:12 ID:ARGdKeGT
>>62 GJ!続きを激しく読みてえ。キョン妹を「叔母さん」と呼んだり、
「古泉のおじちゃん」と呼んだりとかも見たいw
>>83 何が起こったかが徐々に判明していく書き方がなかなか良かったよ。
92名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 02:49:35 ID:a/SkiZvT
>>73
うまい。
筒井康隆っぽいと思った。
93名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 04:56:25 ID:VTT7WPG5
長門さんの奇行シリーズになってるような気がするけれど。


ショートショート

「ほら、キョン。さっさとストーブの電気を消しなさい」
俺はお前の召使いじゃないんだが。そもそもハルヒからが一番近い。
「気持ち良さそうにうつらうつらしてた分際で四の五の言わないで早くやんなさい。
あーあ、あんたのアホ面をデジカメに記録しておけばよかったわ」
くわばらくわばら。こいつに弱味を握られたらと思うと考えただけで恐ろしい。

ボーっとする頭を抱えながらも俺はなんとか立ち上がって、
ハルヒの側に鎮座している真新しいストーブのスイッチを切った。
「コンセントもちゃんと抜きなさい。小さな気の緩みが火事を招くのよ」
はいはい。

「よーっし。それじゃあみくるちゃんが着替えるからあんたたちは退場!」
どうして俺だけ背中を押して強制的に放り出そうとするんだ。古泉も男だぞ。
「古泉君はいいのよ。あんたは危険。文句ある?」
大いにある。と言いたいところだが抵抗するのも馬鹿らしいので好きにしてくれ。
「あら?」
何だ、急に手を止めて。お着替えを見てもいいのか?
「有希がいないのよ。いつのまに帰っちゃったのかしら。
・・・・・・あと、冗談でもそんなこと言うのはやめなさい」
すみません。と、朝比奈さんに謝りつつ振り向くと確かに長門の姿が無い。
「急な用事でもあったのかしら? カーディガンまで置きっ放しだわ」

長門が座っていた椅子の背もたれには、見慣れたカーディガンが掛かっていた。
そういや、今日は俺が来た時からずっと着てなかったな。暑かったんだろうか。
「キョン。あんた、今すぐ有希を追いかけて渡してきなさい。
このままだとあの子、きっと寒い思いをするだろうから」
「おう」
俺は椅子からカーディガンを引っぺがして走り出したが、下駄箱まで行っても
長門の姿を見つけることは出来ず、結局部室まで引き返してきた。
ハルヒの文句を聞き流しつつ、俺は再びカーディガンを椅子に掛け直した。


次の日、長門はいつもと同じく椅子に座って本を読んでいた。
まるで何事も無かったかのようにカーディガンを羽織って。
94名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 08:58:21 ID:ZrwYS7eM

下のスレの「灼熱のハルヒ」が面白そうだった。
誰か続き書いてくれないかなぁ……

http://anime.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1145444360/31-32
95名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 09:46:58 ID:iPxDDZrN
誰かボクのセカイをまもるヒトのSS書いてくれないかな〜?
本編が既に官能小説みたいだけど。いつか谷川が暴走して
長門で同じ事をやる日が来るのだろうか
96名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 11:19:46 ID:qi9nj/p6
前スレ902から、発作的に、エロなし萌えなしのハルヒ一人称を投下したもんだけど、
あと15レスくらいなんで、ここで投下してみる。ほんと、エロなし萌えなしで、すまん。
97名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 11:20:23 ID:qi9nj/p6
マンションの前でみくるちゃんと落ち合い、有希の部屋へ向かう。
有希の部屋には、何度かきたことがあるけど、何というか、いつも違和感を感じる。
生活感があるようで、無いような、そんな感じ。
リビングで、有希が淹れてくれたお茶を飲みながら、あたしは口を開いた。

「明日の宝探しの件なんだけどね」
「あっ、そうですよぅ、明日はバレンタインじゃないのに、急に宝探しするなんて言うから、
あたし、びっくりしちゃいました」
「そう、そのことなんだけどさ」

鶴屋さんの地図のお陰で、本格的な宝探しってことで、キョンや古泉くんに悟られずに、
チョコを探させることはできるんだけど、それじゃ、ストレートすぎてつまんないじゃない?
だから、二回、宝探しをしてもらうの。

みくるちゃんが、ぽかんとした顔であたしを見てる。

「一度探したところは、探さない」

ぽつりと有希が言った。

そうそう、それよ。
明日、キョンと古泉くんに宝探しをして貰うんだけど、実際、何も出てこないと思うのよ。
いくら本物の宝の地図だからって、そうそう、何かが出てくるとは思えないわ。
それに、地図には宝の場所も記されてなかったし、もし、本当に何か出そうなら、
鶴屋さんがとっくに掘り出してるはずよ。

で、彼らが探した跡に、チョコを埋めといて、バレンタインにもう一度、探して貰うわけ。
一度探した場所だから、彼らも無駄なことだと思うはずよ。
そこから何か、それはあたしたちのチョコなんだけど、が出てきたら、きっと驚くわ。どう?

「ふえ〜、そこまでするんですかぁ」

みくるちゃんが、丸い目をさらにまん丸にして、息を漏らした。
有希は、無言のまま、いつもの無感情な目であたしを見ている。
でも、どうやら、みくるちゃんも有希も、反対してるわけじゃないようだ。

「ってことで、明日は何も出てこないと思うけど、本番前の仕込みってことでよろしくね。
で、バレンタインチョコなんだけど」

そう言って、バレンタインチョコに話題を変える。

「安物は論外だし、バレンタイン用に売ってるやつも、今ひとつでしょ。
手作りって言っても、市販のチョコを溶かして固めただけじゃ、面白くないし。
だから、チョコレートケーキにしない?」
「え? チョコレートケーキですか?」
「…………」
「そう、チョコレートケーキ。三人で二つずつ作るの、キョンと古泉くん宛てに。
そうね、有希。ここのキッチン貸してくれると嬉しいんだけど。
ここならオーブンもあるし、三人で一緒に作れるでしょ?
作り方? うーんと、大体は解るんだけど、ま、解んないことがあれば、調べればいいでしょ。
愛情一杯の手作りチョコレートケーキよ? きっと、びっくりするわ」
「…………」
98名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 11:21:04 ID:qi9nj/p6
みくるちゃんも有希も無言のままあたしを見てる。なに? あたし、何か変なこと言った?

しばらくして、有希が、

「それでいい」

と言って、みくるちゃんも頷いた。
何か、有希の表情が柔らかくなった気がするけど、勘違いかもしれない。
みくるちゃんは、顔を赤くして頬に手を当てている。なにを考えてるのかしら。

「とりあえずバレンタインまで、まだ三日もあるし、
チョコケーキは、明日か明後日にでも一度みんなで作ってみることにしない?
ぎりぎりになってから作って失敗するのは、避けたいし。
明日はちょっときついかもしれないけど。そうね、また、連絡するわ」

そう言って、あたしは立ち上がり、慌てて立ち上がったみくるちゃんと一緒に、
有希の家を後にした。



宝探しの朝。風は冷たいけど、天気は悪くない。雨じゃなくてよかった。
用意していたシャベル二本を抱えると、あたしは、集合場所へ向かった。

待ち合わせは、やはりキョンが最後だ。本当に、あの男は、やる気あんのかしらね。
シャベルを古泉くんに渡して待っていると、待ち合わせ時間の五分前になって
ようやくやってきた。何かに悩んでいるような、気になることでも考えているような表情。

やっぱりバレンタインのこと、気にしてんの? ま、そのうち、びっくりさせたげるわよ。

みくるちゃんがキョンに話しかけ、キョンは締まりのない顔で応じている。
完全にピクニック気取りね。
それでも良いんだけどさ、何かこう、もう少し真剣になれないもんかしらね。

「あんた、今日の趣旨をちゃんと解ってんの?」

遊びじゃなくて、宝探しなんだからね、そうキョンに言って、バス乗り場に向かう。
そう、宝探しなのよ? 正確には、宝探しの仕込みだけど。

バスに乗って、鶴屋さんの山に向かう。三十分ほどの距離。
バスを降りて、地図を眺め、登道を見つける。ここから登ればいいか、そう見当をつけて、
歩き始めた。キョンは、何か考えているような感じで、ぼんやりと空を見上げている。

ほんやりと空を見てる場合じゃないのよ、きりきり歩きなさい。
99名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 11:21:42 ID:qi9nj/p6
本当に最近のキョンは、どうも様子がおかしい。何を考えているのかしら。
いや、考えていると言うより、心配事を抱えてるって感じ?
何を心配しているのか解らないけど、そんな心配は、近いうちに吹き飛ばしてあげるわ。

頂上について、宝探しを始める。
有希が持ってきたゴザに座り、キョンと古泉くんに掘る場所を指示する。

最初は、おとなしく言われた場所を掘ってたけど、そのうち我慢できなくなったのか、
キョンが、ぶつぶつ文句を言い始めた。何となく、キョンの気持ちも解る気がするわね。
でも、ここで納得しちゃだめなのよ。

「つべこべ言わずに、宝を目指しなさいよ」

そう、その苦労が大事なんだから。

その後、しばらく掘ってたけど、さすがに限界がきたのか、キョンがシャベルを止め、
不機嫌そうに、適当に掘っても宝なんて出てこないぞ、だいたい本当に宝が埋まってるか
どうかもあやしいぜ、とか言い始めた。

宝が出てこないことを知ってるような口ぶりじゃない? あんた何か知ってんの?
でも、確かにこの地図じゃ、そう思うのも当たり前か。大体、埋めた場所が解んないんだし。
キョンにしては、的確な指摘かもね。

「埋めてありそうなポイントを探してくるわ。あんたは、その辺を掘ってなさい」

そう言って、あたしは、登ってきた道と逆側の斜面に向かう。
藪の中を、下っていくと、少し開けた広場のような場所に出た。
見ると、まさに目印って感じの石が立っている。

ここがいいわ。何か、いかにもって感じじゃない?
あの石の下に本当に何か埋まってたりして。まさか、それはないか。
まあ、掘ってみれば解ることね。本当に何かが出てくるとシナリオが狂っちゃうんだけど。

そんなことを考えながら、頂上に戻ると、キョンがゴザに座って、お茶を飲んでいた。
目を離すと、すぐにサボるんだから。

「何よ、もう休憩してんの?」

そう言って、みくるちゃんに、お弁当にしましょう、と声を掛けた。
100名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 11:22:18 ID:qi9nj/p6
みんなでゴザに座って、みくるちゃんの作ってきたお弁当を食べる。
風は冷たいけど、眺めも良いし、いい気分。たまには、こんなイベントも良いものね。

食べながら、お宝について話を振る。キョンの反応は、あまりに即物的だ。
なんで、何でもするお金に換えようとするのかしら。
それじゃ、お宝もお金に換えられないものがいいわね、みくるちゃんもそう思うでしょ?
と、そうみくるちゃんに話を振ると、みくるちゃんは、驚いたように、もごもごする口元を
押さえて、曖昧なことを答えてた。

ニヤニヤ笑いが出そうになるのをできるだけ我慢して、

「いえ、絶対出てくるわよ。たからもの。あたしには解るの」

と言った。そう間違いないわ。だって、そうするんだもの。
キョンの『なに言ってんだ、お前は』と書いてある顔を無視して、別の話題に移る。

食事が終わり、あたしは、宝探し再開を宣言した。
そして、さっき見つけた場所のことを話し、そこで宝探しをすることを提案する。

みんなで、斜面を降り、先程の広場に着く。
やっぱり、あの石は目立つわね。ひょうたんみたいな石。
あたしは、その石を横倒しにしてから、その上に座り、宝探し第二部の開始を宣言した。
有希は、ちょっと離れたところにゴザを広げ、そこにみくるちゃんと一緒に座る。

古泉くんが掘り始めてるのに、ぼうっと突っ立てるキョンに、早く古泉くんを手伝いなさい、
と声をかけ、その辺を掘らせる。
あちこち掘っては埋め戻す作業。もう結構な時間も経っている。もう十分よね。

「うーん、見つかんないわねえ、埋蔵金」

そう言って、キョンと古泉くんに、これで終わりにしましょう、と、目の前の地面を指差した。
本当に何か埋まってるとするなら、ここが怪しいんだけど。

キョンと古泉くんが、あたしの目の前で地面を掘る。
何も出てこない。なんとなくほっとする。キョンの期待が外れたような顔。

なによ。あんた、何も出てこないって言ってたじゃない。
その通りになったのに、何で、そんな顔してんのよ。
そんなことを思いながら、あたしは作業終了を宣言した。

「じゃあ、帰りましょ」

これで、仕込みは完了。キョンや古泉くんの驚く顔を想像すると、にやけてしまいそうになる。
そのまま山を降って、道路に着いたところで、解散を宣言し、シャベルを受け取る。

その道は、そのまま北高の通学路に繋がっていた。
へぇ、こっちのほうが近いのか。じゃ、埋めにくるときは、こっちからの方が良いわね。
101名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 11:23:15 ID:qi9nj/p6
いつもの分かれ道で、あたしは、みんなに向かって言った。

「明日も駅前に集合してちょうだい」

有希を除いて、みんなぽかんとした顔をしている。
明日からは、チョコレートケーキの準備をしないとね。
これは、キョンと古泉くんのためなんだから。

「みんな遅れずにくるのよ。遅れた人は、罰金だからね!」

家に帰ったあと、有希とみくるちゃんに電話する。

どんなチョコレートケーキにするか、考えておくこと。
それから、明日の不思議探しで、キョンや古泉くんと一緒にならなかった組は、
一般的なチョコレートケーキの材料を買出しすること。
キョンと古泉くんがペアになってくれると一番良いんだけどね。
もし、午前に、都合よく組み分けできなければ、午後は、ズルすることにするわ。
全部の楊枝に印をつけて、キョンと古泉くんに引いてもらうの。
ズルはしたくないんだけど、仕方ないじゃない。じゃ、そういうことでよろしくね。

あと、このことは、キョンや古泉くんには、絶対内緒にしといてよ。
そう念押ししておく。有希は素直だから、訊かれたら答えちゃうかもしれないしね。


翌日の不思議探しツアー。待ち合わせには、いつもより遅く着いた。
でも、やっぱりキョンが最後。
今日のメインは、不思議探しじゃない。
だけど、キョンや古泉くんには悟られないようにしないと。

喫茶店に入って、くじの準備をする。
やっぱり、ズルはしたくないから、午前の組は、キョンと古泉くんになって欲しい。
そんなことを考えながら、みんなの前に爪楊枝を出した。

キョンの様子がおかしい。何か考え込んでいるようだ。誰かと一緒の組になりたいのかしら。

みくるちゃんは、印なし。有希も印なし。古泉くんは印あり。
残るはキョンね。印ありを引いてくれると嬉しいんだけど。
そんなことを考えていると、キョンが、ままよ、とか言って、あたしの手を払い、
楊枝を弾き飛ばした。

何でそんなに気合入れてんのよ。もしかして、何が何でも印なしを引きたいの?
そんなに、有希とみくるちゃんと一緒になりたいのかしら。むかつくわね。

あたしは、弾けとんだ一本の楊枝を掴みとり、テーブルに落ちたもう一本を見た。
テーブルの転がった楊枝は印あり。あたしが掴んだ楊枝は、印なしだった。

「なーんだ。男と女で分かれただけじゃん。なんだかつまんない分け方になちゃったわねえ」

そう言いながら、内心、ほっとしていた。とりあえず、希望通りの組み合わせね。
見ると、キョンもほっとしているようだ。
って、あんた、まさか、古泉くんと組みたかったわけ? そんな趣味なわけ?
……まあ、いいわ。

しばらく話をしてから、喫茶店を出る。有希とみくるちゃんを抱き寄せて、

「集合は十二時ジャストよ」

そう言って、あたしたちは、デパートに向かった。
とりあえず調査よ、調査。チョコレートケーキの実物を確認するしなくちゃ。
102名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 11:24:06 ID:qi9nj/p6
あたしたちは、デパートの食品売り場に向かい、チョコレートケーキを探した。
バレンタインが近いこともあり、チョコレートの特設売り場も用意されている。
しばらくうろついて、バレンタイン用のチョコレートや、チョコ菓子を見て回る。
みくるちゃんは、売り場の熱気に驚いているみたい。有希は、いつも通り無表情なまま。

今までバレンタインなんて興味なかったけど、何か凄いのね。
いいようにお菓子メーカーに踊らされてる気もするけど、でも、こう言うのも悪くないわ。

そんな感じで見て回ってると、お菓子の試食コーナーを見つけた。
何種類かのチョコレートケーキも試食できるようだ。
有希がとことこ歩いていって、一つを試食する。

「チョコ、ココア、バター、塩、砂糖、卵白、卵黄、薄力粉……」

有希が何か呟いている。何してんのかしら。成分分析?
あたしも一つ、口に入れてみる。うん、おいしい。こんな感じに作れるといいんだけど。
みくるちゃんは、別のを試食してるようだ。
あたしたちは、売り場の隅に移動して、相談することにした。

「とりあえず、チョコレートは、ここで何種類か買っておきましょ。それと包装紙や箱もね。
後は、参考になるレシピだけど、それは本屋さんで参考になりそうな本を買えばいいわ」

有希とみくるちゃんが、頷く。

じゃあ、最初に本屋ね。とりあえず、参考になりそうなレシピが載っている本を探して、
どんな種類のチョコレートがいいか調べてから、ここで、チョコレートを買いましょう。

そう言って、あたしたちは、デパートの本屋に向かい、何冊か立ち読みして、
参考になりそうな本を買った。
買ったのは有希で、本代を割り勘にしようと言っても、自分で払うと言い張った。
まあ、本好きな娘だし、こんな本でも、ちゃんと自分のものとして買いたいのかもしれない。
そう思って、有希に任せることにした。

その後、食品売り場に戻り、本に載ってた何種類かのチョコレートと、包装紙やリボン、
パッケージ用の箱などの小物を、割り勘で買う。

最後に、みくるちゃんが、お茶っ葉を見たいというので、有希とみくるちゃんをデパートに
残し、あたしは、買ったものを駅前のコインロッカーに預けに行くことにした。
こんなの持ってたら、いつ勘付かれるかわかったもんじゃない。

集合場所に戻ると、有希やみくるちゃんも、もう戻ってきていた。
まだ待ち合わせには時間がある。

「銀行の向かいに新しいイタリア料理屋さんが開店してて、ランチメニューがあるんだけど、
それにデザートも付いてるみたいなのよ。手作りケーキなんだけど、写真を見る限り、
チョコケーキみたいな感じだったから、お昼は、そこにしない?」

そのデザート、きっと参考になるわ。そういうと、みくるちゃんが、

「えぇー、そこまでするんですかぁ」

と言った。

何言ってんの、みくるちゃんっ! どうせ作るんだったら、常に一番を目指す、
それが、SOS団なのよっ!
それに、どうせなら、おいしく食べてもらいたいじゃない?
103名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 11:24:53 ID:qi9nj/p6
とりあえず、二人とも賛成してくれたようなので、その場でその店に電話し、
ランチメニューを確認する。
ランチは日替わりで、今日は、ドリアとサラダ、デザートとコーヒー。
デザートはガトーショコラらしい。今からでも予約できるか訊いて、五人分を予約する。

しばらく、有希やみくるちゃんと話をして、とりあえず、今日の探索が終わったら
有希の家に集まることにした。何か浮かれた気分。
みくるちゃんも、にこにこしてるし、有希もいつもと違う雰囲気のように感じる。
何か楽しそうな感じね。こういうのって、やっぱり有希も楽しいって思うのかしら。

そうこうしているうちに、キョンと古泉くんが戻ってきた。
お昼はイタリア料理屋さんのランチよ、予約しといたから、そう言って、店に向かった。
いつも通り、反論は却下だから。

運ばれてきたドリアランチを食べる。で、問題はデザートのガトーショコラ。
一口で食べれちゃうくらいの量なんだけど、有希やみくるちゃんも、ゆっくり食べている。
有希がゆっくり食べるなんて珍しいわね。

普段は、あまりケーキなんて食べないから、チョコレートケーキなんて、みんな同じだと
思ってたけど、結構違うもんなのね。

そんな感じで食べ終わり、あたしは、午後の部の組み合わせを決めるため、楊枝を用意する。
キョンと有希がペアになった。ふん。

午後は、古泉くんが一緒なので、いつも通りの不思議探し。
みくるちゃんと古泉くんとそのあたりを探し回る。でも、今日は、あまり熱中できない。
しかたないわね、みくるちゃんも上の空だし。古泉くんは普通だったけど。

結局、何も見つからず、待ち合わせ場所で待っていると、キョンと有希が戻ってきた。
喫茶店に入り、互いに報告する。報告って言っても、何もないんだけど。
有希の様子がちょっとだけ変だった。何か気落ちしてる感じ?
キョンも何かふてくされたような顔をしてる。何かあったのかしら。
いや、有希の様子では、そんなに変なことではなさそうだ。
キョンの行動パターンからして、有希の嫌がるようなことをするとも思えないし。

キョンの顔を覗き込む。
まさか、有希にバレンタインのことで何か絡んだんじゃないでしょうね、と言おうとして、
やめた。何もこちらからネタばらしすることもないし。

「ま、いいわ。明日よ明日」

そういって、解散を宣言する。キョンのことは、後で有希に訊いてみよう。

解散した後、有希やみくるちゃんと示し合わせた通り、駅前のコインロッカーの前で集まって、
荷物を取り出すと、有希の家に向かった。
104名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 11:25:37 ID:qi9nj/p6
リビングのテーブルに、買ったものを広げ、チョコレートとかは、キッチンの冷蔵庫に
入れておく。そして、どんなケーキを試作するかを話し合った。

あまり凝らない普通のチョコレートケーキって方向で、話がまとまり、本を見ながら、
試作してみる。無塩バター、砂糖、卵、薄力粉などを用意して、三人で作業分担して作る。
何度か失敗した後、三時間ほどで、綺麗な形にはならなかったけど、
そこそこ食べらそうなチョコレートケーキができた。

三人で試食する。何かが足りないわね。そういうと、有希が、

「ナッツ」

と言った。うん、ナッツね。アーモンドか胡桃か、何かそんなものか。

「それは明日調達ね。これでいけそうだから、明日の昼から本番よ!」

そういって、キッチンを片付けて、リビングでお茶を飲む。
そこで、今日、キョンと有希の様子がおかしかったことを思い出し、有希に訊いてみた。

「有希、今日、キョンと何かあったの?」
「…………」

有希が固まった。へ? もしかして本当に何かあったの? 何か妙な気持ちになるじゃない。
有希の視線がみくるちゃんに向き、みくるちゃんが、おろおろしている。
なんで、みくるちゃんを見てるんだろ。
しばらくして、有希が口を開いた。

「図書館で」
「図書館で?」
「あの人が寝てしまって、周りの人の注目を浴びた」
「は? なにそれ。寝言でも言ってたの?」
有希が頷く。
「少し恥ずかしかった」

まったく、なにやってのよあの男は。バッカじゃないの。
そう思い、静かな図書館で、居眠りしながら寝言を言っているキョンの姿を想像した。
みくるちゃんの名前でも呼んだのかしら。まったく、なに考えてんだか。
さぞ盛大に、注目を浴びたんでしょうね、そう思うと、なぜか笑いがこみ上げてきた。
見ると、みくるちゃんも、笑いを堪えているようだった。

そのうち、我慢できなくなって、みくるちゃんと二人で笑いあう。
有希は、何が面白いのか解らない、そんな顔で、あたしたちを見てた。
笑いが収まるまで、結構な時間がかかった。
105名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 11:26:23 ID:qi9nj/p6
そういえば、前にも、キョンと有希がペアになったとき、あれは、初めての不思議探しの
ときだっけ、あのときも、キョンは、図書館で寝てたんだっけ。

「ねえ、有希。あんた、キョンとペアになったとき、いつも一緒に図書館にいってるの?」

何気なくそう訊くと、

「たまに」

そう返事があった。

ふーん。不思議探しで図書館ねえ。でも、あんたから図書館に誘ってるわけじゃないんでしょ?
有希が頷く。つまり、キョンが誘ってるわけね。

キョンには、そのうち、なぜ不思議探しもしないで、図書館に行ってるのか訊いてみることに
するわ。答え如何によっては、教育的指導が必要ね。
そう言うと、あまり間を置かずに、有希が言った。

「図書館には、不思議が満ちている」

そう言った有希の視線は強く、あたしを射抜くように見詰めている。
そしてその顔は、いつもより輝いて見えた。何故か、少しだけ不安な気持ちになる。

その後、みくるちゃんと一緒に、有希の家を後にして、自宅に帰ったあたしは、
別に買っていたチョコを袋からだし、湯煎にかけた。
これは、あたしの好きなチョコレート。

フェアじゃないような気もするけど、別にこれは、そんな意味じゃないんだから。
今日、有希から感じた、あの強い視線を思い出しながら、そんなことを思い、
溶けたチョコを型に入れる。そして、冷やしながら、形を整えた。

その後、冷えて固まったそのチョコの表面に英字を掘り込む。四つのチョコに一文字ずつ。
その間、あたしは、五月に見たあの夢や、クリスマス前の病室を思い出していた。
やっぱりあたしは、キョンのことが好きなのかもしれない。
五月に見た夢。あたしは、SOS団より、キョンと一緒の不思議な世界を望んでいた。
でも、今は少し違う。キョンもSOS団もどちらも手放したくない。

そんなことを考えながら、出来上がったチョコを冷蔵庫に入れ、わたしは、自室に入った。

キョンと有希。やっぱり、あの二人、何かあったんだわ。
でも、キョンの有希を見る目は、そんな感じじゃない。
ただ、有希はそうは思ってないかも。

ん、明日は忙しくなる。変なこと考えてないで、今日は早く寝てしまおう。
106名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 11:27:02 ID:qi9nj/p6
翌日の日曜日。

いつも通り、駅前で待ち合わせ。キョンが最後にくるのもいつも通り。

キョンは、相変わらず不機嫌そうに何か考えごとをしているようだったが、
かまわず、喫茶店に入り、いつものように爪楊枝を引かせる。

組み合わせは、キョンと有希がペアにだった。
二人とも、いつもと同じで、特に何か示し合わせているような風にも見えない。
偶然にしては妙な感じ。でも、それはきっと、考えすぎだ。

昨日の有希の話を思い出し、みくるちゃんに耳打ちする。

「今日もきっと図書館ね、今度はいびきでもかいて注目を集めるんじゃない?」

思わず、ニヤニヤ笑いが出てしまう。みくるちゃんも、昨日の有希の話を思い出したらしく、
笑みがこぼれている。恥ずかしがる有希ってのも、一度、見てみたいもんだわ。

伝票をキョンに渡し、不思議探しを始める。
でも今日は、ナッツ類を探さなきゃ。古泉くんが一緒だけど、まあなんとかなるでしょ。

そう思い、いつものように不思議探しをしながら、それとなくデパートに向かう。

そういえば、有希が、図書館には不思議が満ちている、とか言ってたわね。
ちょっと本屋にでも寄ってみようかしら。

デパートの本屋に寄っているときに、キョンから電話があった。

『朝比奈さんがさらわれた!』

切迫した声。反射的に、みくるちゃんを見る。ここにいる。当たり前よ。
あんた何言ってんの?

「みくるちゃんなら、ずっとあたしの側にいるわよ。有希ならまだ話はわかるけど」
『違う、長門じゃない。朝比奈さんが……』

キョンは、そう言いかけて、そのまま絶句している。
イタ電にしても程があるわよ。減点1。そう答えて、電話を切った。

一体、何のつもりかしら。よりによってみくるちゃんがさらわれた、だなんて。
冗談にしても程があるわ。そう思っていると、古泉くんが声を掛けてきた。

「すみません。ちょっと手洗いに……」

そう言って、本屋を出て行く。そして、みくるちゃんが、

「今の電話なんだったんですか? 何かあったんですか?」

と、心配そうに訊いてきた。

たちの悪い冗談よ、そう返して、今なら買い物ができると思い当たった。
古泉くんがお手洗いに行っている間に、買い物を済ませましょ、そう言って、
みくるちゃんを引っ張って、食品売り場へ向かった。
アーモンドや胡桃、幾つかのナッツ類を買い、本屋に戻る。
107名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 11:27:47 ID:qi9nj/p6
古泉くんが見当たらない。携帯に電話すると、話中だった。
あたしたちがいなかったから、どっか別の場所に移動してんのかしら。
ま、もうちょっと経ったら、もう一度、電話してみよう。

見ると、みくるちゃんが、さっきの電話を、まだ気にしているようだった。
少し心配そうな顔をしている。

「キョンが変なこと言ってきたのよ。また、寝ぼけて変な夢でも見たんじゃないの?」

そう言って、寝ぼけたキョンが、図書館で大声を上げている姿を想像した。
笑いがこみ上げてくる。みくるちゃんは、きょとんとした顔をしていてけど、
あたしと同じことに思い当たったのか、笑顔を浮かべた。
二人で笑っていると、古泉くんが戻ってきた。

「すみませんでした。ちょっと別の用事を思い出しまして、遅くなってしまいました。
あれ? どうかしたんですか?」

笑っているあたしたちを見て、不思議そうな顔をしてる。ごめんごめん、なんでもないのよ。
そして、時間を確認して、集合場所に戻った。

あたしたちが集合場所に戻ってから、少し後に、キョンと有希が戻ってきた。
有希は普通だったけど、キョンの表情が優れない。
ふうん、やっぱり、図書館でうたた寝して、変な夢でもみたんじゃないの?

「ゆっくりだったじゃないの」

そう言って、有希の腕をとる。

「本当はずっと図書館あたりで、暖を取ってたんじゃない?
図書館に不思議なスポットがあるんだったらいいけどさ。あったわけ?」

そう、少し意地悪な気持ちで訊く。

「ねぇよ」

少しふてくされた感じで、キョンが答える。やっぱり、今日も図書館だったに違いないわ。
まったく、少しはまじめに不思議探しをして欲しいもんよね。

そう思いながらも、今度は、古書専門店なんかが良いかも、そんなことを言って、
あたしは、昨日のイタリア料理屋さんに向かって歩き始めた。

ランチを食べながら、キョンの様子を見ると、何かぼうっとしている。
何か悩み事でもあって、睡眠不足なのかもしれない。
そういえば、宝探しから変な様子だったものね。
バレンタインに誰からチョコレートを貰えるかとか悩んでんじゃないでしょうね。

何か悩み事でもあんの? それと、あのイタ電、あれ、何だったわけ? そう訊くと、

「ああ、それは、我ながら面白くない冗談だった」

と何やら神妙な様子で謝ってきた。そして、みくるちゃんに視線を向ける。
思わずあたしも、みくるちゃんに視線が向く。
108名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 11:28:31 ID:qi9nj/p6
なに? やっぱり、夢に見るほど、みくるちゃんが気になっているわけ?
でも、その気になってる娘が、あんたの夢の中でさらわれたってのは、どーなのよ。
夢の中なんだから、電話なんかしてないで、あんたが助けなさいよ。

そう思いながら、でも、そんなことがあったときに、真っ先にあたしに電話してきたって
ことは、悪い気はしないわね、そう思った。
みくるちゃんばっか気にしているとこには、むかつくけど。

次は、もっと笑える電話にしなさいよ、そう言うと、キョンは、驚いたような顔をした後、
悩み始めた。その姿も面白くて、みくるちゃんと視線を合わせ、笑いが止まらなかった。

さて、これで全ての仕込みは完了ね。これからが、本番よ。
そう思いながら、有希とみくるちゃんに視線を送る。二人とも微かに頷きを返してきた。

「じゃあ、今日は、これで解散」

家に向かう振りをして、少しぶらぶらしてから、有希のマンションに向かう。
マンションの前で、二人と落ち合い、それから有希の部屋に向かった。

「それじゃ、始めましょ」

あたしたちは、持参してきたエプロンをつけ、キッチンで準備を整えると、
それぞれ思い思いに、チョコレートケーキを作り始めた。
手が空けば、それぞれ互いに手伝いをしながら。

各人が一人で、キョンと古泉くん用に二つのケーキを作る。
あたしは、何種類か作ってみてから、よさそうなのをプレゼント用にすることにした。
やっぱり、自分が納得するものをあげたいじゃない?

みくるちゃんは、本に持っているオーソドックスなチョコケーキで行くらしい。
どうも、みくるちゃんは、ケーキ作りが苦手らしく、間違ったらやり直す時間がないから、
と、そんなことを言っていた。あんなにおいしいお弁当を作れるのに、ちょっと、意外な感じ。

有希は、色々試しながら作るらしい。
有希のことだから、キョンと古泉くんに、わざと違うものを作るつもりなのかもしれない。
何かあからさまに好意の違いを感じるような気がするけど、ま、いいわ。
109名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 11:29:12 ID:qi9nj/p6
一つ作るのに、一時間半から二時間ってとこかしら。夕方までにはできそうね。

そう考えていたんだけど、実際には、結構時間がかかった。
作り慣れていれば、一時間くらいでできるんだろうけど、あたしたちは、あまり慣れてない。
何回かの失敗の後、やっと満足できるものになったのは、もう夜になってからだった。

有希はほとんど失敗もなく、さっさと作って焼いていく。さすがは、有希ね。
この娘、何か苦手なものってあるのかしら。

一番大変だったのは、みくるちゃんだった。
ふえ〜、とか、ほえ〜、とか奇声を上げながら作っている。
見かねたのか、手の空いた有希が、付きっ切りで手伝っていた。
みくるちゃんには、イベント用のチョコもお願いしたんだけど、大丈夫かしら。
ま、でも、それは明日じゃなくてもいいし。

まだ、完成はしてないけど何とかなりそう。
そう判断して、キョンと古泉くんに電話を入れる。

キョンの携帯に電話しても繋がらなかった。
なにしてんのかしら、こっちは大変な目に会ってるって言うのに。
そう八つ当たり気味に考えながら、キョンの自宅の電話にダイヤルする。
妹ちゃんが出た。キョンに替わってくれる? と伝えて、キョンの声を待った。

『もしもーし』

キョンの能天気な声。少しエコーが掛かっているように聞こえる。

「あ、ひょっとしてお風呂にいんの?」

そう訊くと、その通りだが、変な想像すんなよ、と返ってきた。
お風呂。キョンの裸を想像して赤面しそうになる。うあ、キョンが変なこと言うからよ。
有希やみくるちゃんに見られないように、俯いたまま言った。
きっと、変な顔になってるわ。

「しないわよ。バカ」

とりあえず、さっさと用件を伝えることにする。

「いつもの集合場所に、明日の午後二時だからね。時間厳守よ、時間厳守」

そう言って、電話を切った。まったく、なんてこと言うのよ、バカキョン。
続いて、古泉くんにも、同じことを伝える。

そして、わたわたしてるみくるちゃんと、手伝っている有希に向かって言った。

さあ、ラストスパートよ。
110名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 11:29:54 ID:qi9nj/p6
それから何度か同じものを作りなおし、満足するものができたのは、日付が変わってからだった。
焼きあがったケーキを冷まして、中央付近を型抜きし、
二つの小さな円形のチョコレートケーキにする。

それをチョコでコーティングすれば完成なんだけど。そう思いながら、あたしは、
有希とみくるちゃんに視線を向けた。彼女らは、自分達の作業に集中しているようだ。

あたしは、ポケットから包装紙にくるんだ、小さな四つのチョコを取り出すと、
コーティング前のケーキの一つに急いで埋め込んだ。
そして、チョコでコーティングする。

ふん。ま、これくらいなら別にいいでしょ。探してる木は、森の中にあるんだから。

急いで、コーティングを終わらせ、ため息を一つつく。
そして、みくるちゃんを手伝うために、彼女の元へ行った。

完成したのは、明け方になってからだった。

最後に、それぞれのチョコレートケーキに、ホワイトチョコで一言メッセージを
書くことにした。

「あたしは、チョコレート、って書くことにするわ。有希は?」
「贈呈」
「うん、いいんじゃない。で、みくるちゃんは?」
「え、えーと、あの、その」
「何か気の利いたことは書いちゃダメよ。キョンが本気にするかもしれないから。
だから、そうねぇ、そう、義理、そう書きなさい」
「えぇー? 義理ですかぁ」
「そうよ、義理よ。それなら勘違いしないでしょ」

そして、それぞれのチョコレートケーキを箱にいれ、ラッピングした。もちろんリボンも。

「じゃあ、お宝を埋めに行きましょ?」

有希がクッキーが入っていた大き目の缶を持ってきた。
それに、それぞれケーキの箱を入れ、しっかりと蓋をする。

みくるちゃんの嬉しそうな、そして、楽しそうな笑顔。
有希も薄らと微笑んでいるようだ。

そして、あたしたちは、早朝の薄明の中、悪戯小僧のような気持ちで、スコップを手に
例の鶴屋さんの山へ急いだ。

宝物を埋めてきた後、有希のマンションに戻り、少し休むことにした。
みくるちゃんは、テーブルにうつぶせて、軽い寝息を立てている。
111名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 11:30:37 ID:qi9nj/p6
有希は、テーブルに向かって、正座したまま、テーブルの上に視線を落としている。
あたしは、床に寝そべっていた。

「ねえ、有希」
「…………」
「有希は、キョンが好きなの?」

そう訊くと、有希が、ぴくっと身体を動かした後、顔が上げ、あたしに視線を向けた。

「嫌いじゃない」

微妙に視線を揺らしながら、そう答える。

「ふーん。嫌いじゃない、か」

そう言って、あたしは、天井に視線を向けて話し始めた。

あたしは、有希がキョンのことを好きなんじゃないかと思ってるの。
だって、あんた、誰とも打ち解けない感じじゃない? 一線を置いてるって言うか。
みんなと一緒に行動してても、何か、心ここにあらずって言うか。
でも、相手がキョンの時だけは違うような気がするのよ。

最初は、キョンがあんたのことを好きになったのかと思ったんだけど、
キョンのあんたに対する態度を見ると、何か違うのよね。
キョンって、あからさまに、みくるちゃん命みたいな感じじゃない?
あんたやあたしの前でも、そんな態度なんだから、やっぱり違うんだなあってさ。

で、キョンは、ああ見えて結構やさしいから、もしかしてって思ったの。

あたしは、キョンに出会って、何かが変わったわ。
キョンに会って、SOS団を作ってから、毎日がそりゃ楽しいもの。
だから、キョンを気に入ってる。あんたもそうなんじゃないかって、そう思ったの。

有希やみくるちゃんが、キョンを好きになっても、別におかしくないと思う。
あたしの前でベタベタされると、むかつくけど。

キョンだって、普通の男の子だから、そのうち、誰かと付き合うことになったりするでしょ。
でも、そうなる前に、勝負を下りるのはいや。誰かが勝手に身を引くのもいや。
何か、納得できないから。
112名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 11:31:27 ID:qi9nj/p6
あたしは、たとえキョンが誰かと付き合うことになっても、SOS団は、このまま続けて
行きたいのよ。この五人で。でも、ま、決めるのはあいつだけどね。

「あの人が好き?」

そう有希が訊いてきた。

「嫌いじゃないわ」

そう答えると、薄らと有希が微笑んだ気がした。

「ちっ、違うわよ。ただ……」

ただ、何だろ、言葉が続かない。そのまま黙っていると、有希が言った。

「わたしは、あの人が好き」

何か穏やかな表情だ。見てると思わず頬が緩む。そうね、やっぱり有希も。

「あたしも、キョンが好きよ。でも、団内は恋愛禁止だからね」

そう言うと、有希は、薄らと微笑んだような顔で、ゆっくりと頷いた。
少し休みましょ。そういって、あたしは目を閉じた。

みくるちゃんがキョンに感じている感情は、ちょっと違うかもしれないけど、
有希がキョンに感じている感情は、あたしがキョンに感じているのと同じかもしれない。
それが何なのかは、ちゃんと考えたくないけど。
いや、さすがにもう気が付いてるんだけど、今は、何となく認めたくない。

キョンが誰かと付き合うことになっても、それで誰かがSOS団を抜けることは絶対許さない。
だから、もしそうなるなら、団の存亡をかけて、あたしと勝負よ。
その原因が、キョンの彼女なら、その娘と勝負ね。勝手に下りることは許さないんだから。
でも、きっと、キョンだってSOS団を大事に思ってくれてるはずだし……。

眠りに落ちる直前、有希が何か呟いたような気がした。

―おわり―
113名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 11:35:25 ID:qi9nj/p6
以上、長々とすまんかった。これは、ロダに上げようかとも思ってたんだけど、
流れが止まってみたいだったんで、思わず投下してしまった。すまん。
114名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 11:56:51 ID:f+IcgMrE
>>113
ヨカッタGJ!
エロなしでもいいさ
「エロパロ&文章創作板」なんだしね。
115名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 12:25:56 ID:hbq5wRpb
>>113
GJ!
ずっと楽しみに続き待ってたよ。
保管庫で無題はもったいないから、タイトル希望書いておいたら?
116113:2006/06/13(火) 12:55:36 ID:qi9nj/p6
反応してくれた人、ありがとう。タイトルは、

涼宮ハルヒの思付

ってことで。

前スレ、902-906,908-916
>97-112
117名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 13:08:57 ID:bba9L+8X
>>113
よかったよGJ!
投下しようかと思ってたけど、
もう少し余韻に浸ることにする。
118名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 13:14:06 ID:jS1IMS8j
>>113
GJ!
長門とハルヒの会話がよかった。普通の女の子同士の会話っぽくって。
どっちもかわいくていいよー。

>>117
余韻を十分楽しんだら、投下お願いします。待ってるから。
119名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 13:23:41 ID:aejIJ87J
>>113
非エロは構成に深みが増す気がするんだ。だからどちらでもそれぞれ良い点がある。
気にしなくてもいいかと。
キョンのおかしな様子はなんだったんだろうな。チョコ渡す前に締めるとは。
続きを期待してしまう。
>>みくるちゃんは、顔を赤くして頬に手を当てている。
こういう想像を促すような細かい描写がいい。個人的にここが一番だった。

>>117
投下期待してますよ!
120名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 13:41:13 ID:JpNYv5wg
>>119
陰謀の裏話だからキョンの挙動はそっちを見ればわかるでしょ。
陰謀を読んでること前提になってるから、その辺のフォローはなしでおk。

しかし、気づかないところでさらりと本音を漏らしちゃうのがハルヒらしくていいな。
121名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 13:41:32 ID:/bETnrk1
>>119
原作未読か
陰謀をハルヒ視点で書いたものが113の作品
キョンの挙動は原作に忠実になっている
122名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 13:42:46 ID:/bETnrk1
かぶっちまった。すまん
12311-812:2006/06/13(火) 14:07:31 ID:hC6E1OfD
>>45
>>46
読んでくれてありがとう。
124名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 14:16:25 ID:bba9L+8X
>>18
>>19
期待に応えられるか分かりませんが、
投下します。
長いんで、途中我慢できなくなったらスルーしてください。
ちなみに非エロです。
125名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 14:26:19 ID:yPzgqX3i
>>113
GJ!
原作に忠実にプロットしているところと、女性陣の女子高生ぽいやり取りとの
摺り合わせがいい。

オレも鍛錬しないと・・・
126124:2006/06/13(火) 14:28:43 ID:bba9L+8X
ごめん。
なんか時間かかりそうだ。
127124:2006/06/13(火) 14:30:00 ID:bba9L+8X
文化祭も終わり、秋の涼しさを感じさせる間もなく、冬を意識し始めたころ、それは俺とハルヒの会話が発端であった。

大抵ハルヒは学食で昼食を済ますのだが、今日のハルヒは弁当持参なので、俺たちは顔を突き合わせるようにして各自弁当を軽くしていった。
見ているこっちが消化不良でも起こしそうな勢いで弁当をかきこむハルヒは、俺が手始めの卵焼きを片付け次に生姜焼きでも、と思ったころには既に食い終わっていた。お前は胃袋さえ非常識なのか。
味見させてもらうつもりだった卵焼きが、既に消化されかかっていると思うと少し残念だった。次は早めに言っておくとしよう。
さっさと食い終わったハルヒは、珍獣を見るような目つきで俺の食事風景を見つめている。そんなに見つめられると食いづらいんですがねハルヒさん、せめてちら見に控えてくれ。
128124改め涼宮ハルヒノ特典:2006/06/13(火) 14:35:19 ID:bba9L+8X
「来年はもっと派手にしたいとおもわない?」
 ハルヒの口は、俺が弁当のフタを閉めると同時に開くような仕組みにでもなっているかのように、タイミングよく切り出した。
「……はぁ? そりゃ何の話だ。服なら俺は今のままで十分だ」
 それとも朝比奈さんのコスプレのことか? 今年以上に派手なコスプレがあるのならば、ぜひともお目にかかりたいものだね。
「……そうね、当たらずとも遠からずってとこかしら」
 腕組みをしながら偉そうに喋るハルヒは、もう見慣れた光景ではあるが、何度見ても偉そうだ。
 俺はお前とクイズをする気はないぞ、さっさと言えよ。
「まだわからないの、……映画よ、え・い・が!」
 身を乗り出して言うハルヒの目は、爛々と輝いていた。いい目だな、おい。それよりもちょっと近づきすぎだハルヒ。
 ハルヒに身を引く様子がないので、仕方なく俺は体を反らせつつあの数日の出来事を思い出していた。
 朝比奈さんに様々なコスプレをさせるだけでは飽き足らず、朝比奈さんの目をレーザー兵器に改造し、あげくには人語を語る猫なんてものまでを生み出したあの映画だ。
ハルヒよ、お前にとってはフィクション映画でも、俺たちにしてみればあれはドキュメンタリー映画だ。あのときの俺はつい勢いあまって血迷ったことを口走ってしまったがそれを来年もやるというのか? 
俺はごめんだね。……あぁごめんだ。
129涼宮ハルヒノ特典:2006/06/13(火) 14:37:50 ID:bba9L+8X
「…………」
拒否を示す表情で答えてやったが、たとえそれを口に出したところで今のハルヒには何の効果も無いことは承知済みだ。俺のなけなしの意思表示をさらりと無視したハルヒは、
「今度はヘリや戦車でドッカンドッカンやるのよ。宇宙人の大軍がぶわーって攻めてきて、そうねぇ、有希が4,50人くらいで足りるかしら」
 突然立ち上がったかと思うと、アメリカ人顔負けの身振り手振りで話し始めやがった。
 ……冗談じゃないぞ。
 ハルヒ、お前に不可能なことはない。それを目の当たりにしてきた俺が一番よく分かってるつもりだ。お前がやるというなら商店街のおっちゃんどころか、
米軍だって喜んで開発中の極秘兵器ぐらいお前に提供するだろうさ。長門のことだ、4,50人どころか1000人くらいに分身することなんざ朝飯前だろう。
 だがハルヒ、そんなことは俺がさせんぞ。いくら俺が嫌がったところで、お前は俺を引きずってでも巻き込むんだろ。だから俺はこう言ってやる。
「予算はどうするんだ」
次回作の構想を嬉々として話す、超監督涼宮ハルヒの笑顔が微妙に引きつったのを俺は見逃さなかった。よし、たたみかけろ。
「いくら次回作に熱意を注ごうとそれはお前の勝手だ。あの映画が好評だったことも認めてやる」
9割は朝比奈さん人気のおかげだがな。
「だから次回作を派手にしようとするのも分からんでもない。しかしだ。文芸部の、たかが高校の文芸部だぞ。その予算でそんなことができるか? いいや、できないね」
 路線変更でもして恋愛ものとか、コメディでも作ればいい。古泉が爽やかスマイルで犬の糞を踏む様は、さぞ笑えるだろうよ。
 捨て台詞の如く言ってやると、
「……そんなのつまんないじゃない」
 と、ハルヒの奴は椅子に倒れこむように座るとその反動で机に突っ伏した。後はだんまりを決め込むつもりらしい。
 俺はちらりと見えるハルヒのうなじを見つめるばかりだった。それは日の光を浴びてやけに白く見えた気がする。
130129:2006/06/13(火) 14:41:04 ID:bba9L+8X
ほんっとうにごめん。
読みずらくて。
今日始めて投下したから、どうすればいいのかよくわかんなくて。
とにかく今日はここまでになるかもしれません。
131名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 15:29:25 ID:89BesqfO
あやまるな、誰でも最初は緊張するものだ
だがせめて起承転結の起くらいは書き溜めてから投下してくれ
132名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 15:38:00 ID:vYfSeS3S
なんでそんなに偉そうなんだお前。乞食のくせに。
133名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 15:38:34 ID:f+IcgMrE
ガンバッテナ>>129
134名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 15:40:45 ID:BV3x5Fxd
>112までを読んで、みくる視点の陰謀を読んでみたいと思ったよ
長編になりそうだけど
135名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 15:46:48 ID:taB+kS6b
>>113
キョンは自分が一番長門の表情を読めるつもりになってるけど、実は女同士だから伝わってるようなものもあるんだろうな。
そのあたりの感じが、上手く出てると思う。
136かなり ◆yMi5n3o5k6 :2006/06/13(火) 18:24:10 ID:nxScYb/Z
>>130
(,,゚Д゚) ガンガレ!
137名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 18:28:54 ID:l6GEXbj5
>>131
幼なじみが(ry
138名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 18:47:27 ID:E0tuhLfU
>>113
よく続きを投下してくれた。
視点の描写が素晴らしい、いいもの読ませてもらったよ。
139名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 19:00:43 ID:UfSjjdbF
冴え渡る月夜の下、その少女は僕の姿を見下ろしていた。
流れるような銀髪が風に踊り、その中央で赤い瞳が煌々と輝く。
窓からの月光の影が照らすシルエットを、PCの発光が無粋に乱す。

彼女の視線は、ディスプレイを無感動に見ていた。
怒っているとも嘲笑っているとも付かないその表情を前に、
僕は本当に居たたまれない気分になった。謝り倒して済むものなら謝りたい。

「あやまるな、誰でも最初は緊張するものだ。
 だがせめて起承転結の起くらいは書き溜めてから投下してくれ」

本当に何の感動も篭っていない口調でそうとだけ言って、そのまま彼女は沈黙した。
その口調からでは、続編への期待があるのかどうかさえ、わからなかった。







こんなもの書きはしましたが、私は非人間的な人外ロリより照れ屋の幼馴染の方が好きです。
それはそれとしてオブスィーンサークルの続きを投下します。
140オブスィーンサークル:2006/06/13(火) 19:01:13 ID:UfSjjdbF
結論から言えば、俺の閃きは正解だった。
DVDドライブは軽やかに音を立てて謎のディスクを解析し、
やがて一つのウィンドウに一つのファイル名を吐き出した。

ミステリックサイン.gca

さて、そこからがまた一苦労だったのだが、詳細は割愛する。
この不条理な謎を解き明かすために助力してくれた協力者には感謝の念を惜しまない。
ありがとうgoogle。
ともあれフリーウェアの圧縮・解凍ソフトをダウンロードし、
謎のファイルはかなり長い時間をかけて二つのフォルダと二つのファイルに分解された。

dataフォルダ。saveフォルダ。Mystsign.exe。ついでにMystsign.ini。
ちなみに、exeファイルのアイコンはオカルト風味な魔法陣風だった。

「怪しいわね」

ハルヒが言って、さすがに全員が同意した。
これを怪しくないと判断する奴はSOS団にはいなかったのだ。残念な事に。

どうでもいいが、五人がかりでディスプレイを見つめていると狭っ苦しくて困るな。
朝比奈さんや長門はともかく、両隣がハルヒと古泉ではなぁ。
というか俺の肩に手をかけるな古泉。何度も言うが気色悪いんだよ。

「で、どうするよ。実行してみるか、これ?」

「実行した途端にパソコンが壊れたりしませんか?
 確かウィルスとかワームとかトロイとか、そういうものもあると聞いてますが」

「ひぃ、や、やめましょうよ、そんなの。怖いですよぅ」

ウィルス、ワーム、という単語を聞く度に、
まるで黒死病の名を出された中世欧州の農民のような声で震える朝比奈さんだった。
俺は未来におけるコンピューターウィルスの在り方について奇妙な疑問を抱いたが、
『救世主たるプログラマのための第一教会』的な事を聞かされても困るので黙っていた。
それにどうせ禁則事項だろうしな。

「大丈夫よみくるちゃん。壊れたら新調すればいいのよ」

どこからだ、と聞くのも愚問の極み。
とはいえ実際、mikuruフォルダの事さえなければ惜しいデータもない。
そしてまさかこいつらの目の前で画像フォルダを他に移すわけにもいかない。
まぁ仕方ないか。サーバードメインのパスワードはちゃんとメモってあるしな。

「OK。じゃ、いくわよ!」

ポン、と無駄に勢いよく、謎のアプリケーションがクリックされた。
141オブスィーンサークル:2006/06/13(火) 19:01:44 ID:UfSjjdbF







『NOTICE
 
 本作品はフィクションです。
 登場する人物名、地名、設定等は全て架空のものであり、
 実在するものとは一切関係ありません。

 作品中には暴力的・残虐的シーン、犯罪行為など、
 過激な表現が含まれています。気分を害するおそれがありますのでご注意ください。
 犯罪行為を絶対に真似しないでください。ユーザー各位の良識を強く期待します』






そんな注意書きが数秒ほど表示され、ムーディーな伝奇的音楽が流れ出した。
パソコンの画面はノワールでミステリックな幾何学的イラストによって完全に占領され、
画面上部には洒落た漫画的字体で『Mysteric Sign』と銘打たれている。
ご丁寧にも片隅に『ミステリックサイン』とカタカナ表記も併記されている。
そして、その下には『START』『LOAD』『CONFIG』『EXTRA』『EXIT』の表記。

マウスを動かして『START』の上に乗せると、効果音と共にフォントの色が反転した。

ハルヒはというと、もうこれが何なのか理解しているのだろう、唖然としていた。
長門は何の反応もなかった。朝比奈さんはまだわかっていない様子だった。
古泉もわかったのだろう。肩をすくめて『やれやれ』という表情だった。俺の真似をするな。

しかし、やれやれ。

「……ただのゲームかよ」

と言うしかなかった。妙な期待を持たせやがって。
142名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 19:01:52 ID:06IF3KPD
>>139
何思わせぶりな事を書いてるんだw
143オブスィーンサークル:2006/06/13(火) 19:02:20 ID:UfSjjdbF
「なるほど。ゲームですか。良いですねぇ。ゲームという言葉だけでとても心躍ります」

そりゃお前はそうだろうよ、ゲームフリークの古泉。
俺もゲームに興味がないと言えば嘘になるが、こいつほど異常じゃない。

「どうします。少し遊んでみますか?」

「……どうしよっかなぁ。
 これ、あのコンピ研部長のゲームでしょ? なんかヲタ臭くない?
 あたし嫌よ、ヒロインが可愛いだけのくっだらない内容のゲームなんて」

ああ、そういうゲームも実際あるらしいな。俺は買った事ないんだが。
というかさハルヒ、先輩にコスプレさせて喜んでる奴が言って良い台詞か、それ?

「そんな低俗な内容には見えませんがね。むしろハードボイルドな雰囲気です」

確かにそうだが、ハードボイルドにキメようとして失敗した駄作かもしれんぜ。
などとグダグダ駄弁りながら画面を見ていて……俺はある事に気付いた。
まずいな。ハルヒにやらせちゃいけない性質のゲームかもしれん。

「……ま、いいだろ。気が乗らんならまたにしようぜ。ゲームならいつでもできる。
 ヲタ臭い部長氏とやらの手がかりじゃなさそうだしな」

そう言ってマウスを操作し、『EXIT』をクリックして終了。

「さて、手がかりと思ったものはただのゲーム。展開は振り出しに戻ったな。
 どうする、ハルヒ。もう一度部長氏のワンルームに行ってみるか?」

ハルヒは俺の方を見て憮然とした表情を浮かべたが(実はやりたかったのか?)、
ゲームは目的でなく証拠品に過ぎないという事実をようやく思い出したのだろう。

「……そうね。コンピ研の方に行って部員を締め上げてみましょう。
 どうせ大した事は知らないでしょうけど、尋問すれば何か吐くでしょ」

恐ろしく人権意識の欠けた発言と共に、出口に向かっていった。

「……それで、どうしてゲームを止めさせたんですか?」

古泉が小声で俺に問い質し、朝比奈さんがそれで初めて気付いたように俺を見た。
長門はOSの基本表示に戻った画面を見つめていたが、耳はこっちに向いてるようだ。

「どう考えても普通のゲームじゃない。
 古泉、お前は気付かなかったのか?」

「……いえ、コンピューターゲームには詳しくないもので。怪しいのはわかりますが」

「私も全くわかりませんでしたぁ……」

いやまぁ、俺も気付いたのはほとんど偶然みたいなもんだ。
普通は言われなきゃわからない。ゲームに慣れてなきゃなおさらだ。
144オブスィーンサークル:2006/06/13(火) 19:02:49 ID:UfSjjdbF








『Mysteric Sign』の何が怪しいかは一旦さておくとする。

ハルヒは部長氏よりもはるかにヲタ臭い連中を本当に締め上げ、
あげくにコンピ研の部室を隅から隅まで家宅捜索したが、良い情報はなかった。
その調査活動の過程で数人の若きコンピュータ研究家が人間の尊厳を破壊されたが、
贔屓目でみても元々大した尊厳があるようには見えないのでこれはまぁ良しとする。

酷い差別だって? ああ、俺もそう思うとも。
ただなぁ、パソコンのデスクトップにアニメのエロ画像使ってるのとか見てどう思うよ?
そりゃ朝比奈さんも悲鳴を上げるし、長門も虫を見るような目で見るし、
ハルヒも……いや、ハルヒの例はあまりに凄惨すぎるから止めとこう。
ともかく、そんな感じでコンピ研一同はその行状を白日の下にさらされたわけだ。

しかもそこまでやっておいて成果はほぼゼロ。悲惨としか言いようのない事態だった。

「ああもう、今日は散々だわ!
 全く、こんなとこ来るんじゃなかった!」

心底報われない話だ。誰にとってもな。
この分だと古泉も辛かろう。閉鎖空間を舞台に繰り広げられる激闘をお楽しみに。
などと思いつつ古泉を見ると、部員から接収した古いゲーム情報誌の束を手に笑っている所だった。
どうもこいつはデジタルなゲームにも手を出す気になったらしい。幸せそうで良い事だ。
古泉がそんな形で報われた所で何の救済にもならんのだが。
だがそうだな、じっさいゲームで幸せになるのは良い事だ。

「なぁハルヒ。帰りにゲーセンにでも寄ってかないか。気晴らしにさ」

ハルヒの機嫌が文字通り運命に関わるSOS団としては何か対策を打ち出す必要があり、
したがって俺が独断でこのような提案をする必要もたまにはある。

ハルヒは俺の脈絡のない提案に、きょとん、としか形容しようのない表情を浮かべたが、
やがてそれは満面の笑みに取って変わられた。

「そうね、付き合ったげる! 今宵はキョンのおごりでゲーム大会よ!」

「やぁやぁそれは楽しみだ!」

「ふざけんな、誰も金を出すとは言ってない! 特に古泉!」

ともあれ、その日のSOS団の活動は、なんとか終わりよければ全てよし、
と言える状態に持ち込めた。やれやれだぜ。
145オブスィーンサークル:2006/06/13(火) 19:03:23 ID:UfSjjdbF










さて、実際の所、この日の俺は詰めが甘かったと言わざるを得ない。
『Mysteric Sign』なるゲームは異常である、という事実に気付いておきながら、
そのオリジナルのディスク(いや、ただのCD−Rだが)の処分を忘れていたのだから。

それまでの言動からハルヒは自宅にパソコンを持っていないはずだ、
と事実関係を類推していたのがまずかったのかもしれない。
よく考えれば、それまで持っていたかどうかなどハルヒには関係がないのだ。
あいつが『ゲームをしたい』と望めば、その時点でゲーム専用機が出現するのだから。

つまりハルヒはその日の夜に『Mysteric Sign』をプレイしたのだ。おそらく夜更けまで。
この一連の話における真の異変の発生は翌日の朝だったから、これはまず間違いない。








146名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 19:04:32 ID:UfSjjdbF
今回ここまで。それにしても愚かなプロットだなぁ(他人事のように言うのがコツらしい)。
147名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 19:09:56 ID:2IBB59Ej
展開が気になるな>>146
楽しみに待っとります
148名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 19:22:43 ID:DTCBrhBf
EXTRAってところにエロゲーのスメルを感じる
149名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 19:23:32 ID:9NU3cYuy
>>130
面白くなる予感
続き期待してます!
150長門有希の心象 :2006/06/13(火) 19:24:23 ID:aTMVXigW
雰囲気重視のものを投下しようと思う
空白行間を一呼吸おいて読んでくれるとありがたい
エロシーンまで続けられたらいいな
151長門有希の心象 :2006/06/13(火) 19:26:05 ID:aTMVXigW
「…ん… ぷ… ハァ……ふぅ……」

息苦しくなってきて唇を離す。お互いの吐息が熱い。
口の中全体にプリプリした小さな舌の感触がまだ残っている。
そして「彼女の味」
最初の頃にあった「自分の唾液を不快に思ってないだろうか?」などという不安はもう無い。
肉付きの薄い小さな唇を薄く開けたままコクンと喉を鳴らし、彼女は自分のものではない唾液飲み下してる。
表情に不快の意思は見えない。そう思う。不安なんかじゃないってば。
嫌じゃないよな、長門?

「……気にしていたの?」

まあな。
お前に嫌われることは、なるべくしたくないと思ってるわけだし。
その、なんだ

「……あなたはどうなの?」

俺? 俺は別に嫌じゃないさ。長門の口の中はなんというか、以外と気持ち良いし。
変な言い方だが長門の「味」は割と好ましい部類に入る、と思う。

「…………………」

なんだよ、そのちょっと上目遣いの『言葉が足りない』の表情は……。
ああそーですよ! 好きですよ! 長門の口の中を蹂躙するのが! 以外と生々しい味なのにもっと味わいたいと思ってますよ!
小さい舌を弄んだり、頬の裏側に舌を這わせたり、歯の小ささにびっくりしたり、長門の唾液の味を知ってるのは俺だけなんだとか思って興奮したり、キスするたびに幸せ一杯ですよ!

「……何を怒っているの?」

別に全然怒ってませんっ。

「……この世界の言葉で言う、照れている状態?」

聞かないでくれ、自分がド変態みたいで死にたくなる。
自分の顔に血液が集まるのがわかった。みっともないので顔を横に向ける。
ああ、この部屋よりも高い建物が近くになくてよかったなあ。
しかしすごいな、世のイチャイチャカップルというのは。
こういう状態でもまともに、いやまともじゃないんだろうが、普通に相手を見つめたり、思ってることを包み隠さず伝えたり、往来でキスしたり、あまつさえ外で

「……私は」
152長門有希の心象 2:2006/06/13(火) 19:28:32 ID:aTMVXigW
何だ? やっぱり嫌だったか? それならはっきり言って欲しいぞ。 頑張って少しなら自重する。

「あなたの唾液の味に不快を感じたことは無い。あなたと行う、それ、に対しても不快な感情を持ったことも無い」

長門さん?

「……」

長門〜さん?

「…………」

な〜が〜と〜さん?

「…………………………………………………キスは……好き」

よしよし、フェアに行かないとな。
恥かしいだろう? 耳まで熱くなるだろう? ちょっとだけ死にたくなるだろう?
窓の外見てごまかしても、横顔で照れてるのまるわかりだぞ?

いつもよりもほんの少しだけ強く結んだ唇。
片腕で長門の小さい頭を軽く胸元に寄せると、Yシャツを掴む手が少しだけ抗議の色を示す。
お前は本当に愛い奴だな。

「最初にこの話題をふったのはあなた……」

そうだな

「……ずるい」

そうかな?

「……そう」

そうか

ひんやりした長門の部屋。立ったまま身体を寄せる。
抱きしめるでもなく離れるでもなく。ただ、寄り添う。
長門の後ろ髪を指ですく。
シャラシャラとした感触が指の間を通り抜けてくすぐったい。

「…カレー」

そうだな、もう少ししたらちょっと遅いが晩飯にしよう。
もう少ししたら、な。

「……ん」


夜は長い。
153長門有希の心象:2006/06/13(火) 19:30:26 ID:aTMVXigW
とりあえずエロシーン導入ってことでここまで
154名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 20:08:18 ID:HMQD8iRS
>146
今回も欝グロそうで色んな意味で期待。
155名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 21:10:53 ID:nchZUwHl
なんでそこはかとなくマブくてラヴい流れなんだ…?

あれはオレの聖書だぞ
156名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 21:26:04 ID:cxceae/R
>>146
話の内容よりもあんた個人のセンスの方が好きだな俺w
ここで一人だけ飛び抜けてるよ、あんた。
157名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 21:32:23 ID:x2gXRNZR
>>144
みくるフォルダ作ってる奴のセリフとは思えんが……まあ壁紙にゃしてないからな。
158名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 21:57:48 ID:w1Xyn3db
>>146
話に引かれるGJ
作品中には暴力(ryで、かゆうまを思い出した俺は負け組
159名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 22:09:42 ID:gfZgCu5V
GJ!!
160名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 22:27:26 ID:u+Xl6LMu
長文失礼しますね。

>>14
一緒に過ごした記憶まで無くなってしまうのに、
>「わたしは消えてしまうけど、悲しくない、寂しくない」
と、言えてしまう存在の哀しさ。GJでした。

全部背負い込んだ上で5年も明るくバカ騒ぎし続けれたハルヒが強いですね
とはいえ、ハルヒとキョンが物わかり良すぎるというか諦め早すぎるように見えました
もっと強烈に諦めざるを得ない伏線の描写欲しかったかもです。

あとは出だし、ハルヒが8ヶ月入院しっぱなしで病院舞台なのかと思うとこでした。
長門が何故消えることになるのかの理屈も、ちょっと唐突な感がありました。
省くのは良いですが、ちょっと描きたい目玉部分まで繋ぐところの無理目感が気になった感じかな。
良い雰囲気で大筋は楽しめましたので次回作期待してます。

>>39
『機関』の幹部…そりゃ超能力者ってか超人ですなw
でも、暗躍する能力者組織ってことで最上級幹部に十傑衆とかいたりして。
古泉も組織内では怪しげな二つ名とか持ってて「眩惑の古泉」とか

>>62
ついに完結!GJでした!!
毎回、続きを待つのが楽しみな作品でした。ありがとう!
ハルヒとヤルことヤッてデキちゃった将来確定の物証を前に
やたら自然に受け止めるキョンにジゴロの予感。
…っと思ってたら、まだ確定してなかった!!w
さぁ、どうするキョンw にしても、誰か言ってましたけど、うまいことやったなキョンw

ところで娘は結局何しに過去へ?本気で、過去の自分に子守押しつけただけだったのかなw

でも読んでてとでも楽しくなれる作品でした。
裏Verもまた楽しみにしてますね!

>>83
メタネタと駄洒落と朴念仁キョンのバランスが上手で良かったです!。GJ。

>>93
今回はちょっと難易度高かったですw
暖かい部屋でゆきは溶けちゃったのかな??何があったんだ長門ぉぉおお!

>>113
実力派の大作でしたね。ザッピングGJ!
これ読んでて、俺の脳裏じゃ原作がしっかりと連動してくれました。
ハルヒ視点だと超常的な背景とかのフィルタリングが無いから
ヒロイン達の女の子部分が直に見えて、こういうのもいいなぁ。
それに、ハルヒの恋愛観がなるほどハルヒって感じで納得でした。

しかし、食べ物の描写で美味そうと思えた時のこの劇中登場人物に対して感じる
身近さというかリアルさというか。とても厚みのあるお話になりましたね。ホントに上手いなぁ。
あー。チョコケーキ食いたくなってきました。明日はデメルのザッハトルテ買いにいこっと。

>>129
雰囲気良さそうですね。続き楽しみにしてます!

>>146
コテハン付けていただけると嬉しいです。

>>153
雰囲気重視のエロですか!大期待!続き楽しみにしてますね!!ハァハァ
161名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 22:33:41 ID:lGdm+W6d
ほんとに長いな
162名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 22:41:38 ID:XRSKc8HD
>83
亀レスだがなにその筒井と言わずに居られない
ダッシュは明示されていないがやっぱり消滅したのだろうかダッシュダッシュ

ああやはりつかえないようだこれは困った復活させ忘れているようだなんとかしてくれ
163名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 22:43:28 ID:uOnP8dz5
>>161
気にするな、大したことじゃない。
大人の余裕で、そいつなりの精一杯の自己表現だと思ってやれ。
164名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 22:43:59 ID:FadV/d96
感想を言わずにはいられなかったんだろう。

>>146
続きが気になります。

>>153
照れてる二人ナイス!
165名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 22:50:07 ID:x2gXRNZR
>>163
投下ラッシュで作品流されがちだから、別にいいことだと思うんだが。
長いつっても内容は1レスだけだし、中身は荒らしでもなんでもないのに……
166名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 22:57:44 ID:lGdm+W6d
まあ作品に対する愛が伝わってくる感想ではあるけども。
167名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 23:01:41 ID:uOnP8dz5
>>165
んー?特に否定的な意味を持たせたつもりは無かったけど。

ちょっと嫌な書き方になったかも、悪かった。

168名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 23:02:28 ID:QE+p8qrE
>>155
ちょっと気になったのだが、その聖書にあたるものは何なんだ?
169名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 23:04:19 ID:cxceae/R
長文馬鹿がコテハン付けてなんて言ってるけど、
付けた瞬間終わりそうな気がするね。
170165:2006/06/13(火) 23:11:52 ID:x2gXRNZR
>>167
>>大人の余裕で、そいつなりの精一杯の自己表現だと思ってやれ。
この表現が、ちょっとどうかと思ったんで。そういう気無かったなら、俺が深読みしすぎただけぽいな、ごめん。
171名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 23:22:47 ID:lGdm+W6d
つーか自分が長いななんて言ったのが原因ですね。すいません。
172名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 23:24:26 ID:d/oY5L9N
まあ気にすんな基本マターリだ
173名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 23:29:07 ID:2IBB59Ej
次のSSをマターリまつかな
174名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 23:30:43 ID:4MXLZA4a
無言無表情の長門に見つめ合いながらチンコ挿入を繰り返したい
175名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 23:33:51 ID:8KE+Jt3V
>>168
マブくてラヴい、だから「マブラヴ」だと思われ。

アレやってから憤慨のP257〜読むとガタガタ震える。

>珪素構造生命体((;゚Д゚))

>有機生命体の方が珍しい(((;゚Д゚)))

あー、○○○ちゃんが、○○○ちゃんが。逃げてー!!

……暴走した、スマソ
176名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 23:38:17 ID:l6GEXbj5
「ま●らほ」
だったら>>155のチンコもぐ。
17783:2006/06/13(火) 23:38:52 ID:Gp4N/QIp
マジレスすると筒井康隆って誰だ?と思ったんでググってみた。
1作だけ中学生の頃に読んだ作品があったけど、全然分からなかった。

wikiの誕生日見ると、この人俺より50近く年上じゃないかw老成してるとは言われるが、そんな人とネタがかぶるとはな…

やばい、読んでみたくなった。今度本屋か図書館行ってみっか…
178名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 23:39:03 ID:oDWgB09Y
ハルヒも不死身の化け物に媚薬注入されたりとかしてくれないかなあ
179名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 23:41:54 ID:62l+QqiR
超ショートエロSS投下したいんですけど
ふたなりってここで受け付けてくれますか?涼宮ハルヒネタです。
180名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 23:45:25 ID:yC4nLjWD
流れブッタ切りスマン

本当に今更ながら>>113、スゲー良かった
原作の裏側って設定での再現度もすごい
だけどちょっと読点が多すぎて読みにくい所も合った
もうちょっと減らしてもいいんじゃないかと思う
それ以外は全部本当に面白かった

以上、まあ何事も無かったかのように読み飛ばしてくれ
181名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 23:49:32 ID:06IF3KPD
でもまあ西村京太郎も読点やたら多かった覚えがある
182名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 23:49:48 ID:2IBB59Ej
ハルヒねたならおkだと思われ
ハルヒがふたなりってw
183名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 23:56:53 ID:62l+QqiR
ありがとうございます
家帰ったら投下します
あ、ふたなりなのは長門ですw
184名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 23:58:56 ID:2IBB59Ej
>>183
早合点だった、了解
長門って・・・
185名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 00:03:54 ID:ez1pLhIN
>>148
きゃんバニ?
と言ってみるテスト。
186名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 00:07:44 ID:g2lgB19H
ふたなりじゃないが、朝倉がチンコはやして、長門犯すのならあったな
187名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 00:10:33 ID:IE+fBxlw
>177
がいしゅつだが、流れ的に「残像に口紅を」を読むよろし。皆が反応した意味がわかると思う。
個人的には「バブリング創世記」が好き。

あと、思わず忘れそうになるが「時をかける少女」もこの人なんだよね。
朝比奈ミクルの未来人設定をいかすならこれで映像化すればいいのに……

超能力モノなら七瀬三部作。
188名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 00:22:29 ID:6R/YkRUz
>>175
アレか…それは、とてもちいさな とてもおおきな とてもたいせつな あいとゆうきのおとぎばなし。
燃えゲーかと思ってたら昔の富野属性をもったリアルロボットモノだったというあの。
いや、面白かったからいいんだがw
189名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 00:23:37 ID:EUUPYZW1
七瀬は面白いが三作目がだめだった
190名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 00:29:14 ID:IE+fBxlw
>189
「ですが『神の思し召しで強制連行された超能力者』というフレーズはなかなか琴線に触れるものがありますね」

「失踪したハルヒの親父が神というオチは勘弁してくれ」

「それはないでしょう。いずれにせよ涼宮さんのパートナー役は僕では分相応ですが」
191名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 00:32:43 ID:XljWvQMC
旅のラゴスが好きな俺は一体どうしよう。
192名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 00:50:32 ID:nW5ESU2D
エディプスの恋人で抜いた俺
パプリカや薬菜飯店もいい
193名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 00:55:39 ID:AEaX9icg
>>177>>187
ネタが被るどころか、もうそのままの作品がある。
「残像に口紅を」よりも、もっとストレートな作品。
「、」と「。」について延々語ってるというメタ小説。
194名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 01:13:08 ID:okhVAwXb
>>191
「……平気」
195名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 01:33:03 ID:te2a1llW
179です
とりあえず投下させていただこうと思います…
初めて書いたので拙いですがご容赦願いますw
196名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 01:33:33 ID:te2a1llW
その時、朝比奈みくるは困っていた。
「えっ・・・・長門さん・・・?」
長門有希はスカートの前側をたくし上げ、朝比奈さんを見ていた。彼女の股間は隆起して
いる。
そう、長門の股間には本来女性にはついてないものがついていた。男性器である。
「はわわっ・・・・」
朝比奈さんの頬は熟れたリンゴのように紅潮している。無理もないだろう。気絶しなかっ
ただけマシかもしれない。
「ななななんで長門さんにそんなものがぁ・・・・」
「あなたを構成する情報の一部が損傷している、修正するようにとの指示がたった今ださ
れた」
長門は答えた。ちょっと答えとは違う気がする。
「ひえっ?」
朝比奈さんはびっくりしている。無理もないだろう。
「このままだとあたしはどうなるんですか?」
「未来に帰れなくなる」
「えーっ!?」
朝比奈さんは今にも泣きそうな顔をして、
「あ、あたしはどうしたら」
「そのためにはあなたと性交渉を行うことが最良の手段だと情報統合思念体は言ってい
る」
「せせ性交渉ぅ!?」
「そう」
「そ、それって・・・・・」
朝比奈さんは今にも消えそうな声で、
「わ、わたしと・・・・せ、せっくすするってことですかぁ・・・?」
「そう」
長門には朝比奈さんの恥ずかしさなんか関係ないようだ。だが顔は多少紅くなっているよ
うにも見える。
朝比奈さんは困った表情で、
「わかりましたぁ・・・」
将来、朝比奈さん(大)が長門さんを苦手とするのはこのせいかもしれない。
しばしの沈黙のが続いた。耐えきれなくなったか朝比奈さんが口を開き、
「ま、まずはなにをすればいいんですか?」
「私に快楽を与えてくれ」
「へっ?」
朝比奈さんの頭には?マークが浮かんでいる。
「私の男性器を舐めてくれ」
朝比奈さんは目を白黒させながら、
「ええっー!?」
「そ、それって損傷とは関係ないんじゃ・・・・」
「私の気分が高まるほど修復が成功する確率は上がる」
朝比奈さんは首をかしげて迷いながら、
「わかりました・・・・舐めればいいんですね・・・・」
そうすると長門はつなぎのホックを外しはじめt・・・・いや、下着姿になった。つなぎ
なんか着てはいない。
こうやってみると朝比奈さんと長門では体付きが全く違う。朝比奈さんは体は小さいのに
胸は突き出ていて俺の趣味にぴったり・・・・・いや、私情を出すのはやめておこう。
長門はというとこれまたちっこいが全く未発達の胸である。これも情報統合思念体の思慮
なんだろうか。
197名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 01:34:34 ID:te2a1llW
「それじゃあ、いきますね・・・・」
朝比奈さんは長門の男性器を舐め始めた。
「はむっ・・・はふはふっ・・・・ちゅぱ・・・・」
朝比奈さんなりに頑張っているのだろう。
「・・・・・・」
長門は沈黙している。それが朝比奈さんには不安だったようで、
「あ、あのぅ・・・・気持ちいい、ですか?」
「いい」
「そ、そうですか・・・・・」
ちょっと不安そうだが、長門の言葉で自信がついたのだろう、
「なにか注文があれば言ってくださいね」
「分かった」
などというやりとりがあった。
15分ほどたっただろうか、ふいに長門が、
「限界点が近い。射精する」
「えっ?」
「うわっ!?」
長門の配慮もあったようだ、口の外に長門は射精した。
「ひえっ」
朝比奈さんはいきなりで状況が掴めていないみたいだ。
それでも長門は気にせず
「次の過程に進む」
198名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 01:35:11 ID:te2a1llW
「まずは服を脱いでいただきたい」
「あ、は、はいっ!」
そうすると朝比奈さんは御用達のメイド服を脱ぎ始めた。
どうやら朝比奈さんは着やせするタイプのようだ、その豊満な胸は更に大きく見えた。体
型は、まあよくいわれるぼんきゅっぼんってやつだ。文句のつけようがない。
「こ、これでいいですか?」
長門は首肯した。
「それでは第二過程を開始する」
「は、はい」
長門は朝比奈さんの胸を舐め始めた。
「ぁっ、ひゃぁっ・・・・・!これと損傷に何の関係がぁっ・・・・ひゃぅっ!?」
「あなたの気分が高まっても修復が成功する確率は上がる」「ゎ、わかりましたぁ・・・
・ぃひぃっ!」
「ゃぁぁっ・・・・ぁん・・・・」
朝比奈さんは気持ちよさに声を我慢できずにいるようだ。てか可愛すぎです。犯罪です。
長門は手を使い始め、朝比奈さんを攻める。
「ひゃっ!ち、ちくびぃ!乳首はきもちよすぎるのぉ・・・・・!」
「乳首こりこりぃ・・・・きもちいいよぉ・・・・・」
「あひっ!乳首噛まないでぇ・・・・」
長門は朝比奈さんの弱点を知り尽くしたかのように(いや実際知っていそうだが)至る所を
舐めまわす。喘ぎ声が可愛すぎます。
そして長門の舌は朝比奈さんの股間に近付いていった、が、なかなか本題を舐めようとせ
ずに周りばかりを攻めている。
「あぁっ・・・・ひゃぅぅ・・・」
朝比奈さんも焦れったかったのだろう、ついに、
「な、長門さんっ・・・・私の・・その・・お、おしっこの出るところを舐めて下さ
いっ!」
長門は眉をちょっとひくつかせて、
「了解した」
と一言。
199名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 01:37:33 ID:te2a1llW
朝比奈さんも吹っ切れたみたいか、
「あぁぁっ!らめぇ!おまたきもちよすぎぃ!」
「いひぃっ!ちくびぃ!ちくびとおまたいっしょにいじらないでぇ!あたまおかしくなっ
ちゃうぅ!」
どうやら焦らされてその反動が一気に来たようだ。
間もなく朝比奈さんは絶頂を迎えようとして、
「あぁっ!いくっ!あたひきもひよすぎれすごいとこいっひゃうよぉ!」
その言葉が発せられた直後、長門の動きが止まった。
「はひゃぁ・・・・な、長門さぁん・・・・おまたいじりやめないれぇ・・・」
「私の任務はあなたと性交渉すること」
「もう十分あなたの気分は高まった」
「へっ・・・?」
「あなたの陰部に男性器を挿入する」
「ええっ!?ちょ、ちょっと待ってくだs、ひぎぃぃぃっ!」
「ひぎぃ!ち、ちょっ、長門さん、痛いですっ」
「安心して」
「快楽倍増ナノマシンを注入してある」いつの間に、と思ったが乳首を噛んだときだろう
か、そういえばそこから朝比奈さんも吹っ切れたみたいだし。
「そんなこと言われても、痛いものはいたいでs」
「あれ?」
「なんでぇ?はひぃっ!あれあれ?あたしのおまたすごくきもちいいぃ!?」
「はぅぁ!こんなのぉ!あたしすぐいっちゃうよぅ!」
「あぁん!いくぅぅ!いっちゃぅぅぅぅぅ!」
そういうと朝比奈さんは早くも一回目の絶頂を迎えた。が、
「はぁぁ!いやっ!いますごいいったばっかりなのにぃ!そんなに突っつかないでぇ!」
長門は容赦なく射精しようと腰を動かしている。
「ひぎぃっ!うひゃぁ!あぁっ!きもちよすぎぃ!」
「またいっひゃうぅ、みくるいっひゃうよぉ!」
「私も直に限界点を突破する。これから陰部にナノマシンを注入する」
「はやくぅ!はやくなのまひんおまはにおちゅうひゃひへぇ!」
びくんびくん、と長門が動いた。
「あぁっ・・・・だされへるぅ・・・なのまひんおなかにだされへるぅ・・・・!」

・・・・・・・

「任務完了」

えぴろーぐ

その後、朝比奈さんは順調に未来と連絡を取れているようである。
でもやはり気まずいのだろうか、長門とはしゃべっている姿を見かけない。まあもともと
長門は無口だし、周りからみたらほとんど変わっていないように見えるかもしれないが。

ところで、ここからは俺の考えなんだが、俺はあの長門が失敗ということをするとは思わ
ないんだ。つまりこの行為の前戯などは・・・・いや、やめておこう。情報統合思念体に
消されたくないからな。
200名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 01:38:48 ID:te2a1llW
以上です。どうもお目汚し失礼しました
書いた時ちょっと酒入ってたりしてます・・・w
201名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 01:46:28 ID:ZHynq6A7
>「限界点が近い。射精する」

いつかどこかでこのセリフ使って見よーっとw
202名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 01:48:24 ID:okhVAwXb
>>200
長門とみくるの台詞の対比にワロタ。
でも、ふたなりはカンベンな!
203名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 01:59:53 ID:JVLjfHGt
いや、フタナリはアリでしょ。嫌なら読まなきゃいいんだし需要があることも慮ってくれぃ……
恋愛物は勘弁な、な人がそう言い出したりしても収集つかないでしょ?
読ませて頂いているこちら側がチョイスして読んでいればいいんじゃないかな?
おれも古泉絡みだとわかったら即効で飛ばしちゃうしw
204名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 02:00:43 ID:NbIOlbae
>>200
GJだがしかし、よく考えてほしい
キョンはこの状況を解説出来る位置にいたわけだ
つまr
205名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 02:18:31 ID:EHQHQ3vc
>>203
うむ。大いに同意なのだが
特殊なものは宣言しておいて欲しいなというのはある。
206名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 02:23:26 ID:e12mQehQ
>>203
ログをしっかり読みましょう。
207名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 02:23:34 ID:2FDLIEvD
>>200
けしからん!!

>「な、長門さんっ・・・・私の・・その・・お、おしっこの出るところを舐めて下さいっ!」
>「あぁぁっ!らめぇ!おまたきもちよすぎぃ!」

未来じゃ性教育にゆとり教育の制度を復活させたのか!?まったくもってけしからん!!
が、この朝比奈さんはいいモノだ。

卑猥な言葉知らないまっさらな朝比奈さん…目が覚めたような気がする。
新境地でした。こんな初心な朝比奈さんにHな単語教えるのはさぞ萌えるだろうなハァハァ
俺もフタナリ属性は無いんだが、この朝比奈さんはGJでした。

ところで長門の股間に生えちゃうと聞いて真っ先に浮かんだ絵は
「鉄男」のような股間ドリル長門でした。
208名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 02:32:22 ID:WU//BgMN
ハルヒエロマダー?
209名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 02:36:39 ID:Un7457wL
>>200
長門×みくる、ふたなりかよ!しかもキョン(?)傍観だしw
気になる点を言わせてもらうと、長門の口調と言うか台詞が何か違うような気が。
また書く時が有りましたら引き続きエローイのお願いします!
210210:2006/06/14(水) 03:14:27 ID:1eiSSR4i
夜中に投下。前スレ210で書いてたやつの続きです。前スレと同じことを言うとあくまで
自己満足です。細かい設定のツッコミなどあんまりチクチク言わないで下さい。誤字脱字は
優しく指摘して下さいね。

注意事項:エロなし

ttp://ccfa.info/cgi-bin/up/src/up29976.txt

というわけでまだ続く…。ごめんなさい。次あたりで多分終わらせます。
211名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 03:15:40 ID:XbwWM72i
>>200
楽しみませてもらいました。自分的はふたなりもみさくら語もOKなのでw

>>209
自分も気になったけど、↓のように解釈した。

-----

そういや、長門にしてはめずらしく強めの口調だったな、「舐めてくれ」とか。
「男性役だから」
男性役だから口調も男性っぽく、多少きつめにしてみた、ということか?
「そう」

「あと、男性器を形成しために、男性ホルモンの分泌が増加したことも考えられる」
なるほどな、心身もいくらか男性化した、と。
そういえば胸の大きさも以前よりさらに主張が減ったy……

ぎゃーーーーーーーーーーーっ!!
212名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 03:56:13 ID:s0nuuie/
>>210
大変面白いです。
萌え物ではないのもいいもんです。
ここからどんでん返しがあるのか楽しみww

ただうぷろだに上げてるんで見てない人
結構いそうなのが残念。
213名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 04:09:19 ID:HXVdNCdq
>>210

GJ!
めっちゃ面白いです。プロットがしっかりしていて読み応えがあります。
本になってお金だしても読みたいぐらい結末が気になるww
一つだけ気になる点があるんだが、荒川さんはもしかして意図的?
確か何かの初版で作者も誤字ったという話を聞いた気がする。
アニメだと新川さんだったけど。
214名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 04:42:54 ID:oz25wRSw
>>210
2章ってどこかで読めますか?
1章は保管庫にあったけど2章が見つからなくて・・・
215名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 06:29:52 ID:B+YD8CFR
>>200
なんかエロい上にネタがそこはかとなく笑わせてくれますな、GJ。

…アナタ、みさくら好きデスネ?w
216名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 06:41:39 ID:LCsLTvft
>>214
前スレ 462or475
又は予備保管庫 12章210
217名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 07:24:37 ID:pZglRG1P
みさくらなんこつ吹いた
218名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 08:17:08 ID:9h3LK5PL
ちんぽみるくでちゃうぅうう!!
219名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 08:30:09 ID:aTcv/zJv
いいよおおおお古泉くんいいよおおぉぉ
出してええ顔に出してえええええええ
220名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 08:32:49 ID:jxookcds

●<下のスレで「灼熱のハルヒ」好評連載中ですよ♪

シャナとハルヒの世界を同一にしてみた
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1145444360/
221名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 10:16:23 ID:itnUy4Sr
この前のアニメの小泉はマジでキモかった
小泉の公式設定ってやっぱホモなの?
222名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 10:48:19 ID:TYHJzDjv
>>221
総理はホモじゃありません
223名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 11:05:12 ID:WU//BgMN
>>221
小泉なんてキャラはいないぞ
224179:2006/06/14(水) 12:17:42 ID:B4LmqZ9Z
感想ありがとうございます
>>201
どうぞどうぞw

>>202
個人の趣味出まくりです(´・ω・`)

>>204
視点は「キョンと考え方がすごく似ている情報統合思念体みたいなすべてを知ってる人」って感じです
だから登場してるのは長門とみくるだけですw
説明忘れてすいません

>>207
ありがとうございますw
そこはすごく悩んだとこですw
普通の言葉だとなんか微妙だし・・・・みたいな感じでこうなりました

>>209,211
厳しいツッコミがw
言い訳しますとまだ長門のキャラをいまいち掴めてません(´・ω・`)
しかし口調がちょっと強いってのは意識してなかったです
>>211さんフォローありがとうございました!
次回(あればの話ですがw)はその辺りも考慮します
>>215
はいものすごく大好きですw

また機会があればやってきます
こんな駄文を見ていただきありがとうございました
225130:2006/06/14(水) 12:54:04 ID:2FuFlgHB
昨日の続きを
投下させていただきます。
226涼宮ハルヒの特典:2006/06/14(水) 12:55:16 ID:2FuFlgHB
それ以来、映画の話題は忘れてしまったかのように過ごすハルヒであったが、
それは俺の見間違いだった。

そう気付いたのは数時間前のことだ。

ハルヒの奴は、次回作もスポンサーを勤めることになった
「大森電気店」のスポンサー料の前払いとして、俺にストーブを取りに行けとかいいやがった。

この寒い上、今にも雨が降りそうなこの日にだ。まったく何考えてるんだか。それにしてもあの日は寒かった。朝比奈さんのマフラーに申し訳が立たないほどの寒さだ。
 
俺が戻ってきたとき、部屋には長門しかいなかった。
あん時ハルヒたちは何やってたんだ? まあ、どうせくだらんことに違いない。でも朝比奈さん、あなただけには居て欲しかった。
もしあなたがいたならば、
「ご苦労様でしたぁ」
という労いの言葉と、極上のお茶で俺を癒してくれたことでしょう。
 
その後、不覚にも眠ってしまった俺は朝比奈さんの着替えに気付くことなど一切なく、
下校時刻まで眠り続けていたというわけだ。


そして今に至る。わけのわからん過去回想終わり!
「分かった、もう文句は言わん。入れてくれ」

数歩先でアカンベーをするハルヒは眩暈がするほど可愛かった。
思わずニヤけかけたが、必死にそれを我慢し、少し早歩きでハルヒの隣に追いついた。

ハルヒは俺を見上げるようにして、
「次回作の映画のことなんだけど、問題は片付いたわ。」

どうやらニヤケ顔は我慢できたようだ。

「で、どうするんだ。まさか銀行でも襲うとか言い出すんじゃないだろうな」
まさかとは思いつつ冗談を言ってやる。
冗談にもならんことをしでかすのが涼宮ハルヒだからな。

「それも考えたけど、あたしのSOS団に泥を塗るようのことをするつもりは
ないわ。
それともキョンはそっちのほうがいい?」 

んなわけないだろ! 冗談だ、冗談。俺はまっとうな人生を過ごしたい。
だが実際、あのメンツにかかれば大抵の銀行に抵抗ができるはずは無い。
一般人代表の俺と犯罪とは無縁の朝比奈さんは人質役が適役だろうな。

「その通りよ! 
それよりも資金も名誉も知名度も手に入る一石三鳥のいい方法があるのよ」

映画が好評だと聞きつけたハルヒが、かつて真っ先に口にした台詞があったな? 
たしかあれは……、
「DVD化よ!」 

そうだ、そんなことを言ってたっけか。
前回聞いたときと同じ台詞を同じ口調で言い放つハルヒに、俺も二度目の台詞を言ってやるか。


227涼宮ハルヒの特典:2006/06/14(水) 12:55:59 ID:2FuFlgHB
「やめろ! 北高生ならまだしもどこの馬鹿が、
SOS団なんていう得体のしれん団体が作ったDVDを買うんだよ。
文化祭で成功のうちに終わった、それだけで十分だろ。引き際が肝心なんだぞハルヒ」

一度は思い立ったハルヒだが二度目の今回、この台詞は通用しなかった。

それどころかこの様子じゃ耳にすら届いてないな。
ハルヒお前の耳は飾りもんだ。
当然俺は心で呟くだけにとどめておく。わざわざ口に出すほどのことでもないからな。

さすがのハルヒにもテレパシー能力は備わっていないようで、
そのかわりハルヒの艶やかで形のいい唇は突拍子もない言葉を吐き出した。
「だいじょうぶよ、特典映像が付いてくるんだから」

……はあ? 何が大丈夫なのかまったくわからん。根拠を教えてくれ。

「いいキョン、世間はね、おまけとか特典映像とか付加価値に弱いのよ。
わかる? 付・加・価・値! これさえあれば客は池の鯉のように食いついて
くるわ。
たとえチョコ一個でも、付加価値が付いてりゃいくらでも売れるものなの! 付加価値が重要なのよ!」
 
言い放ったハルヒは、少し得意げな顔をしている。

ハルヒの商売論はたしかに一理ある。じゃ、その付加価値ってなんだ? と俺は言いたかったが、それよりも先に、
あんたの考えてることなんてお見通しよとばかりに、
「だからあんたも明日までに考えてきなさい!」

やっぱテレパシーあんのか?


ハルヒが言うには、
「大体は作ったけど、何か足りないのよ。こうビビッと来るようなインパクト? 
そんなんが欲しいのよ。名案を期待してるわ! じゃ!」だ。
「やれやれ」

まったく、インパクトが服着て歩いてるようなお前が何を言うんだか。

思いのほかエコーのかかった独り言は自分の声には聞こえず、なんか恥ずかしい。
それに最近独り言が多くなってきた気がする。少し気をつけるか。

風呂で暖まりながらハルヒの期待に応える名案を考えているが、
名案なんてものがそう簡単に出てくるなら、俺は今頃SOS団雑用係なんて
ポジションにはいなかっただろう。

……まあ、今ではそんな名案が浮かばなかったことに感謝してる。
サンキューな、神様。
言っとくがハルヒのことじゃないぜ。

……さてと、……名案?……名案?……インパクト?


228涼宮ハルヒの特典:2006/06/14(水) 12:56:34 ID:2FuFlgHB
「………ふぅ、やれやれ」

俺の脳味噌を総動員して記憶を引き出すと、ほとんどがSOS団、つまりハルヒ
絡みのことだ。
出会った初日から衝撃的な奴だった。それ以降俺の日常はお世辞にも平穏とは
かけ離れた日常だった。

楽しかったな……。なんとなく胸が締め付けられるような寂寥感がする。
いつかハルヒのいない日がくる。そのとき俺はどうしたらいい……。

……うわっ、何しんみりしてんだ俺は。柄にもないことをしちまった。
くそっ、ハルヒめ。
余計なことをさせるからだ。冷水で顔でも洗うかと思ったが、この季節の水は意外に冷たいことを思い出しやめた。今は名案が先だ。
思い出に耽るのは卒業してからで十分さ、それまではそんな暇もないくらい
ハルヒに振り回されてやる。
それが俺の役目だからな。
 
そういえば、ハルヒは………。よし、これはいけるかもしれん。
俺はハルヒの求める…、いやハルヒに求めるインパクトな名案が浮かんだところで風呂を出ようとしたが、

つるっ、ごすっ、ざばーん。
「キョンくーん、今すごい音したけど……!? 
ちょ、ちょっとだいじょうぶっ、おかーさん大変っ、キョン君がおぼれてる!」

後頭部を打って風呂に沈む俺は、やけに響く妹の声を聞きつつぼんやりする頭でつぎにすべきことを考えた。
下半身丸出しの俺は母親が来る前に起き上がらねばならん。

……のぼせたか?


「ねえキョン? 頭の形変わってない?」

今日のハルヒの第一声はそれだった。

後ろから見ただけで分かるほどに大きなたんこぶをアクセサリーにした俺は、
昨日思いついた名案を話してやろうとしたが、
「待って、それはみんなの前でプレゼンテーションしてもらうわ。
いい、それまでに内容をまとめておきなさい。期待はずれの内容だったら承知しないわよ!」

ビシッと言う音が聞こえた。少なくとも俺には聞こえたね。
ハルヒは俺の鼻先に指を突きつけ、また面倒な作業を命令しやがった。
プレゼンテーションだと!?。

退屈な授業が終わり、次は厄介な時間を過ごす為に部室へ向かう廊下を歩いていると、
後ろから無駄爽やかな声がする。
「昨日はご苦労様でした」

後ろを振り向くと、無駄スマイルを無駄に振りまく無駄ハンサムがいた。
つまり古泉だ。
229涼宮ハルヒの特典:2006/06/14(水) 12:57:21 ID:2FuFlgHB

SOS団専属の精神分析医みたいなこいつのことだ。
今俺が何を考えたか位は分かるだろう。表情にも出してやったしな。

「……ふふっ、どうですか? 名案は思いつきましたか?」

よく見ると、こいつは分厚い紙の束を抱えてやがる。
おそらくプレゼンの資料かなんかだ。つくづく如才のないやつだな、お前は。

「いえいえ、涼宮さんの期待に応えるべくしてやった結果ですよ。
それにこういうことは意外と得意なんです」

どこが意外なんだというベタなツッコミは口が裂けても言わんぞ。
お前と漫才するくらいなら俺は長門と漫才するほうを選ぶね。
 
長門がハリセン片手になんでやねんと言う姿を想像していると、
「それは僕にとっても大変興味ある光景ですが、想像に浸るのは人前では多少控えたほうがよろしいかと思いますよ」

うるさい、俺が歩きながら何を考えようとお前には関係ないだろ。

「いえ、その考えが顔に出ていましたものですから、つい注意したのですが。ええ、もう結構です。
どうぞご自由になさってください」

髪をかきあげながら言うお前はどこぞのお坊ちゃんだ。
なんとなく周囲の視線を感じる。注目を浴びるのはハルヒだけで十分だ。
俺は、長門の髪一筋にも及ばん無表情を作った。

「ところでその頭はいかがなされたものですか?」
 
………お前もか、古泉。


部室に入ると、先に来ていた朝比奈さんが心配そうに頭のことを聞いてきたのは言うまでもない。
長門までが頁をめくる手を止め、たんこぶを見つめてくる。
こらこら長門、そんなとこを触ろうとするんじゃない。

そんなに目立つのか? 
病院の必要性について本気に考え始めると、俺よりもまず病院に行くべき奴がやってきた。

力いっぱいドアを開け放つハルヒは、
「ふふーん、みんなそろってるわね」
そういって団長席にふんぞり返ったハルヒは朝比奈さんにお茶を要求し、
「じゃあさっそく発表してもらおうかしら」
それはいいがせめてドアは閉めろよ、ハルヒ。

朝比奈さんはフリルのスカートをひらっひらっさせながら人数分のお茶を用意している。
うんうん、やはりほほえましいね。
たんこぶの痛みを忘れさせてくれる麻酔的朝比奈さんメイドを眺めていると、
「こらーっキョンなにぼけっとしてんのよ! あたしの期待に応える企画は用意してあんでしょうね。
いいわ、あんたが一番最後よ。くだらないもの出したら死刑よ、死刑!」
 
…なんだ古泉、その顔は。ほらね、見たいな顔でこっちを見るな。
仕方が無いだろ、あのお姿を前にして顔が緩まない奴はホモ野郎以外の何者でもない。


230涼宮ハルヒの特典:2006/06/14(水) 12:58:07 ID:2FuFlgHB
そんなアイコンタクトをひとしきり送り終わった後、
目線を団長に向けるとなんと肩書きが「団長」から「社長」に変わっていた。
そんな異例の人事異動を認める会社がまともな会社でないのは当然だ。

めでたくSOS商事の社長となったハルヒは、
「じゃ、まずは副社長から発表しなさい」

偉そうな口調がますます偉そうになってるぞ。

「平は黙ってなさい!」

俺は平社員かよ。
…おい、だから古泉なんだその表情は。申し訳なそうな顔を作るな。肩をすくめるな。いいからさっさとやれ。

めでたく副社長に昇進を果たした古泉は全員に企画書を配り始めた。
それは10枚ほどからなるもので、グラフやら数字やらが書いてあったが、要約すると握手会をしましょうってことらしい。

野郎共の
汚い手が朝比奈さんの清廉潔白なお手にふれるのはどうにも我慢がならん。
おれは即反対に一票を投じてやった。

が、ハルヒ曰く「そんなことは考え済みなのよ、期待はずれだわ」とのことだ。ざまー見ろ古泉め。

後に続く、朝比奈さんや長門についてハルヒはあまり期待してなかったようで、
「えーっとぉ」とか「そのぅ」を連発する朝比奈さんを「もういいわ」の一言で黙らせ、
終始無言を貫き通した長門には、さすがのハルヒも言葉を失ったようだ。
ジェスチャーで座れと指示された本好き宇宙人は読書を再開させた。

「最後はあんたの番よ、キョン。あたしの期待を裏切らないでちょうだい」

我ながら、これは名案だと思うがいざとなるとやっぱ緊張する。
冷めたお茶をずずっと飲み干し、一拍溜めて第一声。

「……ハルヒ、お前が歌って踊れ」
鳩が豆鉄砲を食らっている様を実践するかのように驚いているハルヒを無視し俺は続ける。
「お前が学際でやった歌、あれはよかった。正直感動したし、できればもう一度聴きたいと思ってる。
ついでに振りなんかもつけてだ。……その…なんだ……お前なら割と絵になるだろうし。」


言い終わって席に着く。くそっ、やたらと口が渇く。湯飲みを口に運びかけ、空であることに気付いた。

それを見ていた朝比奈さんからお茶のおかわりをもらって一気に流し込んだが、
淹れたてだったら絶対やけどしてたと気付くのはもう少し後だろう。

その間ハルヒは何事かを考え込むように黙っていたが、
「……わかったわ。そうしましょう」

意外な答えに今度はこっちが驚いた。ハルヒのことだから、
「社長は会社の方針を決めるのが仕事なのよ」とか言い出すかと思っていたのだが……。

「その代わりあんたが作詞しなさい」


231涼宮ハルヒの特典:2006/06/14(水) 12:58:51 ID:2FuFlgHB
とんでもないことを言い出してきたもんだ。
俺はもう大抵のことには驚かないぐらいの経験値はあるつもりだ。
谷口、国木田がLv16位とすると俺はLv40以上と見積もって間違いない。

「へっ!?」

我ながらなんて間抜けな反応だ。

「ちょっと待てハルヒ! 
あのときの歌でいいんじゃないのか、わざわざ新しい曲を作らんでも。
まして何で俺が作詞する羽目になるんだ。
あのときのバンドグループに任せればいいだろ。
俺よりはまともな歌詞を作ってくれるぞ」

ここで余計な口を挟む奴が一人いる。イエスマン古泉だ。
「いいじゃないですか。SOS団の歌をSOS団の団員が作る。
ごく自然なことだと思いますけど。発案者はあなたですし。
それにあなたの作詞と涼宮さんの歌、……ぜひとも聴きたいものです」

「うわぁ! 素敵じゃないですかぁ。あたしもキョン君と涼宮さんの歌、聴きたいですぅ」
朝比奈さん、あなたまでそんなことを。
それに歌うのはハルヒ一人で俺は歌いません。

まさか長門まで、と思ってそっちを見たが、なにやら挿絵の入った本を熟読しこちらのやりとりなど上の空に見えた。

「分かったわねキョン! あんたが作詞しなさい。
作曲もあんたにやらせたいところだけど、あんたに作曲のセンスがあるとは思ってないわ。
もちろん作詞のセンスがあるとも思ってないわよ」

なら、といいかけたが、
「つべこべいわずにやりなさーい!」
一蹴されてしまった。

「…………」
結局、最後まで無言だった長門に、今度は何読んでんだと聞くと、
「………プレゼンのコツ…これであなたも企画部長……」
長門がどんな企画を考えたかは、いずれ聞かせてもらおう。
もちろんその本の成果を踏まえてだ。


かくして作詞などという厄介ごとを背負い込んだ俺は、いまさら後悔してもしょうがないので、
これで朝比奈さんの負担が軽くなったのだとポジティブに考えることで諦めた。

その後の話し合いで、というか古泉の申し出により作曲と振り付けはプロに任せることになり、
どうせなら作詞もプロに頼めよと言ってやりたかったが、
言ったところでどうせ徒労に終わることは自明なのでやめた。

しかし、さっきからずっとハルヒが睨んでくる。
分かった、やるよ、やります、やらせていただきます、ハルヒ様。
だからもう睨むなハルヒ。

「やれやれ」
俺の決まり文句には、大抵こいつが反応する。
お前にそんな役目を頼んだ覚えはないぞ。


232涼宮ハルヒの特典:2006/06/14(水) 12:59:38 ID:2FuFlgHB
「これもひとつのきっかけですよ。あなたと会話するためのね」

ならもっと、まともなきっかけを探してくれ。
いちいち独り言に反応されたんじゃ、こっちの身がもたん。

前を歩くハルヒは朝比奈さんに何事かを耳打ちし、同様に長門にも耳打ちした。
朝比奈さんが「えー」とか「ぁうー」とか言いながら「分かりましたぁ」と言ってるので、
またハルヒの奴は無理難題を押し付けたのだろう。

長門も首を縦に振っている。
あいつの場合は「振る」という言葉は当てはまらない気もするが。


「作詞の件、期待してますよ。
あなたがどんな歌詞を書いてくるのか非常に楽しみです」

ここ一番の悩みの種を、この爽やかスマイル野郎に押し付けてやろうとしたが、
「それは丁重にお断りさせていただきます。
涼宮さんが求めているのは僕の歌詞ではなく、あなたの歌詞です。
更に言えばおそらく涼宮さんは出来の良し悪しにはついてはさして関心はないはずですよ。
よいものであるに越したことはありませんが」

そりゃそうだ。そんなもの期待された日には、長門に時空改変でも頼むさ。
「それはどうかと思いますが、まあそういうことです。
あなたはあなたが涼宮さんに歌ってもらいたいと思う歌を書けばいいんです。
涼宮さんもそれを願っている筈ですから」

俺がハルヒに歌ってほしい歌か……。

「じゃあ、あたしたちは今日こっちから帰るわ」
残りの女子メンバーを両手に抱えて言うハルヒの顔は、西日を浴びてなお赤く見えた。
なんでこいつはこんなに赤いんだ?

「はぁ? なんでだ」
本来の帰宅路よりもずいぶん遠回りの道だ。
その先に何があったかと思索していると、

「いいからあんたはとっとと帰って作詞でもしなさい!」
「あっ、ちょちょっと涼宮さ〜ん、ぅわぁ!」
「…………」

それだけいうと、
未来人と宇宙人を小脇に抱えたハルヒはたったか走って行っちまった。


「それではここで失礼させていただきます。
作曲と振り付けは明日にも出来ると思いますので、参考にでもしてください。
ではまた明日」

片手を挙げて爽やかに言うこいつは癪に障るが、
「おう」
それくらいの挨拶が出来ないほどじゃない。
そういって俺と古泉は別れた。 


233232:2006/06/14(水) 13:07:00 ID:2FuFlgHB
これから講義なのでまた後でということで。
234名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 14:11:19 ID:FKlhA/L6
GJ!!
235名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 14:18:58 ID:oz25wRSw
>>216
前スレの462と475はもう消えてて
予備保管庫はプロローグと一章しかありません・・・
236名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 14:24:22 ID:DCV0nr+S
専用うpロダでもない限り、流れやすいからテキストでうpはあんまりお勧め出来ないなぁ。
ファイルうpするだけだとスレでやる意味あんまりなくなるし。
237名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 14:39:31 ID:aTcv/zJv
イクイクイクイクイクイクイクイクゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!!!
238名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 14:48:08 ID:vO4KPp7a
>>236
なんでそんなに偉そうなんだよ お前は神か?
いちいちイラつくんだよ!
239名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 14:51:55 ID:BreikFql
ど、どうした、なんか嫌な事でもあったのか?
240名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 14:53:03 ID:8YuD48bQ
今日の粘着ID:vO4KPp7a
241名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 15:07:02 ID:RSkLyGK/
小ネタを投下します。
読みたくない人は 涼宮ハルヒのふんがい をNGワードにしてね。
242涼宮ハルヒのふんがい :2006/06/14(水) 15:07:33 ID:RSkLyGK/
涼宮ハルヒのふんがい

週末いつもの様に不思議を探して市内を徘徊する。
午後からは、男二人・女三人に別れることとなった。

相変わらず、他人のコーヒーまで一気飲みした挙げ句伝票を俺に押しつけたハルヒは、
朝比奈さん・長門を引き連れ店を出て行った。

食後のコーヒー位ゆっくり飲ませろよ
俺が呟くと、
「この先に、行きつけの店がありますので、そこで飲み直しますか?」
これ以上たかられてたまるか!
「お誘いしたのは僕ですから僕がおごりますよ」と古泉、
顔に出ていた様だ、精進が足りないな
どっちにしろ、ゆっくりと食後のコーヒーを飲みたかった俺は、ありがたくその申し出を
受けることにした。

古泉、行きつけの店と言うのは例の機関とやらのカモフラージュということは無いだろうな。
「ご心配なく、『地図の専門店』『カレーショップ』でも『ぜんざい屋』でもない、
ごく普通の喫茶店ですよ」
店に入りブルマンを頼む。
古泉が言うだけあって、コーヒーも旨く落ち着いた雰囲気のいい店だ。
俺と古泉の携帯が同時に鳴った。

「キョン君 大変なことが起きたの今すぐ駅前の公園まで来て下さい」
朝比奈さんからの悲痛な電話が切れた。
「例の閉鎖空間が出現しましたので、僕はここで失礼します」
古泉は伝票を引っ掴むと飛び出していった。

駅前の公園に戻ると、なんとハルヒが泣いておりその両脇をオロオロする朝比奈さんと
無表情な長門が支えていた。
周囲には、生物化学兵器が使用されたがの如く、無数の「ハト」の死骸で埋め尽くされていた。
243涼宮ハルヒのふんがい :2006/06/14(水) 15:08:15 ID:RSkLyGK/
>>242

何がおきたのかおおよその見当を付けた俺は、上着を脱ぐとハルヒに掛けてやる。
朝比奈さんに財布ごと渡しデパートで着替えを下着を含めて一式買って来る様頼んだ。
「わかりました。 でもここじゃ着替えられないですよ」
長門を見ると、僅かにだが頷いた。
「朝比奈さん、俺たちは長門のマンションに向かいます。 買い物が終わったら追い掛けて
きてくれますか」
朝比奈さんは了解した旨告げるとデパートに向かい足早に去った。
長門にハルヒを見ている様に頼み、水飲み場の水道でハンカチを濡らすと、ハルヒの
顔を拭いてやった。
ハルヒ、俺だ判るか?
声に反応してこちらを向くが目が虚ろである、こりゃ重傷だな。
自失したハルヒを抱きかかえ、長門のマンションに運び入れると風呂の用意する。

長門に服を脱がせ身体を洗ってやるよう頼む。
「涼宮ハルヒが正気に返ったとき、あなたは再び錯乱しない様そばにいる必要がある、
よってこの作業はあなたが適任」
俺が居ればよけい錯乱するのではないのか?
「その時には、ペニスを口に入れて黙らせればいい」

……
硬直が解けた俺が口を開き掛けると
「冗談」

長門よ…心臓に悪いからもっと普通に笑える奴にしてくれ
244涼宮ハルヒのふんがい :2006/06/14(水) 15:08:51 ID:RSkLyGK/
>>243

長門が冗談を言うほど異常事態であることを認識した俺は、ハルヒを裸にして風呂に入れる。
身体と髪を洗いトリートメントもしたが、ハルヒは正気を取り戻さない。
いよいよ手詰まりとなった俺は、閉鎖空間からの脱出に使用した手を使うことにする。
ハルヒを横たえ口づけながら、「好きだよ」とささやく
ハルヒの目に光が甦る
「キョン! なんであんたが居るの! なんで裸なの?!……」
錯乱して手が付けられなくなる前に長門が提案した方法を採ることにした。
「うぐっ、うぐっ、うげー」
噛みつくも喉に押し込まれた異物のせいでハルヒは嘔吐した。
長門と交代し介抱する様指示し風呂場を抜け出した俺は、あまりの痛みにのたうち回った。
少し痛みが収まった所で、買い物を終えて追い掛けてきた朝比奈さんに買って来た物をハルヒに
着せるのになるべく時間を掛ける様頼んだ。


吐嚼物で汚れた身体や髪を洗い直し、着替えたハルヒが出てきたのは一時間以上経った後だった。
245涼宮ハルヒのふんがい :2006/06/14(水) 15:09:32 ID:RSkLyGK/
>>244

落ち着いたか?
「うー、気持ち悪い」
ハルヒは、閉鎖空間が解消されたため途中で引き返してきた古泉が買ってきたスポーツドリンクを
飲んでいた。

「結局何が起きたんですか?」
古泉の問いに、思い出しただけで閉鎖空間を作り出しそうなハルヒに代わって、朝比奈さんが
話してくれた。
「二人と別れて、あの公園に差し掛かった時、涼宮さんが『夜遅くまでテレビ見てたから眠い』と
いって欠伸をしたんです」
「そしたら、空からハトの…が涼宮さんの口に…」
「ぶっ殺してやる!、あの馬鹿ハト!」


次の日、死滅したハトの一羽から鳥インフルエンザのウィルスが検出されたとの報道があり、
滅菌処理が済むまで公園は立ち入り禁止となった。
古泉、ありがとうよ。
「なあに、あの程度のマスコミ操作は日常茶飯事ですよ、それよりけがまでして頑張った
あなたの方がすごいじゃないですか」

俺は包帯でグルグル巻きになった部分を意識した。
途端指がうずいた。

涼宮ハルヒの糞害
糸冬
246名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 15:11:46 ID:RSkLyGK/
誤字脱字および「句読点」は脳内校正してくれると大変ありがたい
247名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 15:29:07 ID:aTcv/zJv
あっ・・・あっ・・・もうダメ・・・出るっ、出ちゃうぅぅぅ
ビュッ、ビュッ
248210:2006/06/14(水) 15:35:38 ID:1eiSSR4i
>>212-14>>235
読んでくれたみたいでありがとう。SS保管庫予備の210氏って書いてあるところにある涼宮ハルヒの××2
って書いてあるやつみたいね。なにぶん文章が長い上非エロだからここに書き込むのは気が引けたんです。
また土日にでもまとめて仕上げます。あんまりオチには期待しないでね。まだはっきりとは決めてないから…。

あと、新川さんの名前修正しときます。まったく持って恥ずかしいw
249名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 16:24:09 ID:NPuPBV8t
古泉と長門とキョンがハルヒの能力とかの話してるのをハルヒが部室の前で盗み聞きしてたりとか・・・
250名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 17:07:15 ID:zdhZ5ZxS
今更だが筒井康隆を知らないのは可笑しい。
たぶん恥
251250:2006/06/14(水) 17:08:14 ID:zdhZ5ZxS
>>250>>177に向けたレスです;
252名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 17:10:47 ID:xrq8tg7t
いやいや、恥ってほどでもないだろう
中学や高校の教科書には載ってなかったぜ
・・・多分
253名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 17:12:39 ID:dPkt5f0c
>>251
254名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 17:13:26 ID:zdhZ5ZxS
>>253
いや、ほんとすまん;
255名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 17:18:36 ID:aTcv/zJv
ああぁぁぁぁぁぁぁっ!!
イクイクイクイクイクゥゥゥゥゥゥッッ!!!
256名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 17:19:22 ID:gmBtCVLF
教科書に載ったら差別だのと言われて一度断筆したんだよ
257名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 17:21:05 ID:gvk6hgCi
>>238
の台詞がちょっとRPGくさくて格好良く思えたのはオレだけか?
258名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 17:21:57 ID:Cemo964h
どうでもいいけど無視できないほどのスレ違いだぞ
投下しづらくなったらどうするんだ!!
259名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 17:27:26 ID:Kh94jnQi
あまりのスレ違いに職人さんも、唐辛子をまぶしたオブラートでワライタケの粉末を包んで飲んだ直後のような顔をしてるに違いない。
260涼宮ハルヒの発見:2006/06/14(水) 17:57:53 ID:NPuPBV8t
いつものことだが高校へと続く、無茶苦茶キツく、今は夏なので暑い坂道を登っていると
愉快な声が聞こえてきた。・・・まあいつものことだがハルヒだ。
「おはよ、キョン」
「ああ、おはよう」
と、いつもの挨拶を済ませ、いつも通り教室に入った。
さて、いつもを何回いったかな?こんな日常的なことはハルヒが忌み嫌ってたものだったんだが・・・。
ハルヒも最近変わってきたようで、SOS団でワイワイやってるのが楽しいらしく、最近は宇宙人だの
異世界人だの超能力者だのは言わなくなった。
ちょっとそういう言葉が懐かしくも思えてきたころでもある。
授業が終わり、ハルヒは掃除当番だから掃除をしている。・・・なんであいつは律儀に掃除なんてやる
んだろうな。

俺はハルヒを置いて部室に行った。
コンコン・・・とノックをする。朝比奈さんが着替えてるのに遭遇だとか、大歓迎だが男として少し気
が引けるからな。
「どうぞ」
・・・正直、余り聞きたくない声だ。そう、古泉がいた。あと長門もな。
入ると、古泉が深刻そうな表情で立っていた。
「どうしたんだ?また閉鎖空間でも出たか?」
ハルヒはいつも以上にご機嫌だったから、それはないだろうと思っていると・・・
「ええ、まさにその通りです。結構苦労しましたよ。」
まじかよ。少なくとも俺は何もしてないぞ。
「それなら、今回はあなたのせいではないでしょう。」
「涼宮ハルヒが自分自身に矛盾を感じてきている。」
どういうことだ?そういう奴じゃないと思うんだが。
「入学当初・・・中学時代も入りますが、超能力者とかを探していた頃と、SOS団でワイワイ騒いでる現状に、でしょうか。」
「そう。それと、涼宮ハルヒの個人的な感情も入る。」
「と、いいますと?」
「涼宮ハルヒはあなたに好意を抱いている。」
・・・まぁ、少し予想はついてたが。
「で、どうすればいいんだ。また、あの時みたいになるのはいやだぞ。キスだの抱きつくだの、正直もう、ごめんだからな。そうだ長門、お前の力でどうにかできんのか?記憶操作だとかさ。SOS団がなくなるのは俺もいやだから、その矛盾とやらだけをちょっと消すとかさ。」
「それは無理。」
「そうか・・・」
261涼宮ハルヒの発見:2006/06/14(水) 17:58:44 ID:NPuPBV8t
さて、これだけ長く話したわけだから当然トイレにも行きたくなる。
トイレに行こうと席を立ち、ドアを開けると・・・
そこは雪国であった。・・・いや、ハルヒがいた。ハルヒはなんというか、硬直していて、
口を半分あけてボーっとしていた。
俺を含め部室にいた全員はきっと凍り付いていただろう。
後ろを見てないから分からないがね。
「とりあえず、どこまで聞いた?」
「・・・途中から」
その途中がどこなのかを聞いているというのに・・・
「閉鎖空間がどうとか・・・」
ああ、OK。お前は全部聞いてるよ。ははは。はは・・・。
「帰る。」
うん、そりゃあれ聞いたら当人としちゃ帰りたいよな。って、ちょっと待て。
捕まえようとしたが逃げられた。ちょっと泣いてるようにも思えた。

「困ったことになりましたね。」
「あ〜あ、どうすんだよ?」
「・・・様子を見るしかない。」
おい、また閉鎖空間に閉じ込められるなんて落ちはなしだぞ。
「大丈夫ですよ。もう閉鎖空間に閉じ込めたりはしないでしょう。」
根拠はあるのか。根拠は。
「いえ、個人的な判断です。」
・・・おい。
262涼宮ハルヒの発見:2006/06/14(水) 18:00:26 ID:NPuPBV8t
とりあえず何も結論が出なかったので、家に帰り。飯を食う。風呂に入る。
ああ、日常って素晴らしい!と、幸せにすごしていると、きた。
「キョンく〜ん、ハルヒちゃんから電話〜」
やれやれ。何を話してくるのか、どう返そうかと考える間もなく電話を耳に・・・
「・・・キョン。」
「なんだ?」
「今日のことなんだけど・・・」
ああ、言われなくても分かる。あれ以外にないだろう。
「本当なの?」
「あー・・・実はドッキリだ。大成功だ。」
「嘘付き。」
ギクっときたね。泣きそうな声で言われたからな。
「じゃあお前はあれを本当だとでも思うのか?」
「私が見た夢をなんであんたたちが知ってるのよ。」
そう来たか。もう覚悟を決めるか。
「夢ってなんだよ。」
「・・・」
よし、黙らせることに成功。って何やってんだ俺。また閉鎖空間に行きたいのか?
「あんたが・・・あたしに・・・キスした夢よ・・・」
ああ、お前がそれ言うとは思わなかったぜ。
にしてももう逃げようもないな。どうしよう。
「それにあんた、嘘言ってるとき声変わるのよ・・・」
ああ、もう本当に逃げようがなくなってきた。どうしようどうしよう。
「有希が宇宙人で、古泉君が超能力者で、みくるちゃんが未来人ってのは本当?」
「なわけないだろう。」
「なんでよ。あんたが言ってきたんでしょ」
うげ、そういやそうだ、俺が言ったのか。俺の馬鹿馬鹿馬鹿
263涼宮ハルヒの発見:2006/06/14(水) 18:01:29 ID:NPuPBV8t
とりあえずここまで。
264名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 18:08:36 ID:Kh94jnQi
GJ ものすごく続きが気になる
つぎ いつか たのむ
265涼宮ハルヒの特典:2006/06/14(水) 18:21:34 ID:2FuFlgHB
GJ!
その直後で申し訳ないが
これで最後なんで投下させていただきます。
266涼宮ハルヒの特典:2006/06/14(水) 18:22:51 ID:2FuFlgHB

今CDを何枚か聞いてるが、なかなか良さそうなフレーズが思いつかん。
いい加減飽きた。俺はベッドに寝転び隣で寝てるシャミセンの鼻をつつく。
何をするのだ、でも言わんばかりに「にゃー」と一声鳴いたきりシャミセンはまた眠ってしまったようだ。

「…………」

ぜひともお前の意見を聞いてみたいものだ。長門に頼めばそれは可能だろう。
が、これは妄言だ。そんな頼みごとをする気は毛頭ない。

「やれやれ」 

そもそもハルヒが規格外なのだから市場に出回るCDが参考になるはずがない。
いっそのこと、自棄になってみればちょうどいいかもしれないな。

そう考え抜いたあげく、作詞活動に励むべく机にむかった。


「ぷはっ、ははっ、あっはははっ!」

そんなに笑うな。仕方なく書いてきてやったんだからな。指をさして笑うな。
いい加減にしろハルヒ。おいおい呼吸困難かよ。

「いやはや、あなたにしては行動が早いとは思ったんですが。
まさかこれほどのものを作ってくるとは思っていませんでしたよ」

黙れ、そんな褒め言葉はいらん。笑いを噛み殺すような顔で言うな。
いっそのことお前もハルヒみたいに笑えばいいだろ。

「滅相もございません。
さっそくこの歌詞に合わせて曲と振り付けを作らせましょう」

古泉の奴め、憶えてるがいい。
朝比奈さんはこっちを見ては顔を伏せ、肩を震わせる始末だ。

「………ユニーク…」

その言葉が俺に向けられる日が来るとは思いもしなかったぞ長門。
どこがどのようにユニークなのか言及してみれば、長門のツボがわかるかもしれないが、
俺の恥を淡々と説明されるのは耐えられそうに無い。それはやめておこう。

ひとしきり笑い終わったハルヒは、
「いいわ、歌ってあげる。これをあたしに歌ってほしいんでしょ、キョンは。
古泉くん、曲と振り付けが出来上り次第練習するから準備お願いね」
「承知しました」

今更だが、自暴自棄とは怖いものだと実感したね。……はあ、やれやれ。 


その後の展開はさすがと言うべきもので、翌日には曲と振り付けが完成し、
その日から当分の活動場所は文芸部室ではなく、古泉の用意したスタジオに変更となった。

いつの間にか歌うことになっていた朝比奈さんと長門を引き連れ、個室に入ったハルヒ達はボイストレーニングを受けていた。

今、俺と古泉もなぜか振付師指導でダンスの練習をしているのだが、それよりもこの振付師、俺を見る目つきがなんか変だ。
おい古泉、どういうことか事情を説明しろ。

267涼宮ハルヒの特典:2006/06/14(水) 18:23:48 ID:2FuFlgHB

ボイストレーニングをこなしたハルヒ達は俺たちに合流し、今度はダンスのトレーニングを受けている。

持ち前の運動神経で難なくダンスをこなすハルヒだが、例の振付師による指導がやたらと厳しくなり、
しまいにはおそらく不要だろうステップまで踏まされている。

汗だくで踊るハルヒっていうのもなかなか見栄えのするもんだ。

そんなハルヒをよそに長門は無表情にステップをこなしている。
汗一つかかないので、あれだけの運動から生じる相当量の熱をどうやって発散させてるのか気になるところだ。
オーバーヒートなんてしないよな、長門?

「…………平気」

本当か? なんか微妙に顔が赤いぞ。
それっきり何も言わなくなった長門は新たなステップを踏み始めた。
んっ、あれはもしやブレイクダンスか? うおっ、なっ、長門! すげぇ……。

朝比奈さんは顔を真っ赤にし、はひはひと肩で息してる。
どうぞ、休んでください、朝比奈さん。
ハルヒに付き合えるだけの体力を持つやつは人間じゃありません。
それにあれはハルヒと振付師の意地の張り合いです。

俺と古泉、朝比奈さんの三人はひたすら踊り続けるハルヒたちを眺め続けていた。

ダンス勝負は当然とも言うべきか、先に振付師のスタミナが切れたためハルヒの勝利で終わった。

「あたしに勝負を挑むなんて100万年早いのよ。
それよりなんであいつ、あんなむきになってたのかしら?」

予想はできてるくせに白々しく聞いてくるハルヒの顔は、新しい玩具を見つけた妹と同じ顔をしていた。

俺にそんな気は全くない、それをからかうハルヒを相手にするのも馬鹿らしいので無視だ。


結局俺は振付師と当然の如くマンツーマンで踊りの練習をする羽目になり、
それ以外のメンバーは各自自主練に励むこととなった。

意外にも朝比奈さんはメキメキと上達し、
「バレエやってみようかなぁ」なんて言ってしまったがために、
「じゃあ今度はチュチュとトゥシューズを用意するわ」なんて耳聡く聞きつけたハルヒが言い出し始めやがった。

けど朝比奈さん。「やめてくださぁい」とはいってましたが、
実はあなたのお顔が満更でもなさそうだったのを俺は見逃しませんでしたよ。

練習に飽きた俺は、部室で朝比奈さん扮するバレリーナがお茶汲みをしている姿を想像していると、
ハルヒは何事かを喚きながら飲みかけのペットボトルを投げつけやがった。
あっぶねぇ、今のはシャレにならんぞハルヒ。
目標を外れたペットボトルは盛大に水を撒きつつ、壁をへこませていた。
その数センチ隣で読書をしていた長門がびしょ濡れにならずに済んだのは不幸中の幸い…なのか? 

268涼宮ハルヒの特典:2006/06/14(水) 18:24:49 ID:2FuFlgHB

そんな練習に数日を費やし、無事特典映像の撮影を終えたSOS団は今、
完成試写会と称して全員がパソコンの前に集合している。

「なかなか言い出来になったのではないでしょうか?」

古泉の根回しにより、どこの音楽番組かと思うほど立派なステージで撮影し、
更にそれだけでは臨場感がないというハルヒの申し出により、部室での撮影も敢行されたのだった。

終始ハルヒは朝比奈さんにあのウェイトレスコスチュームで踊らせたがっていたが、
あのスカートの短さではなにやら不都合がありそうなので、
SOS団の歌であるなら制服で統一すべきだと俺は必死にハルヒを説得した。

朝比奈さんが不特定多数に視姦されるのはどうにも我慢ならんからな。

「キョン、さっきから何ぶつくさ言ってんの。あたしの歌が聴けるのよ! もっと喜びなさい。じゃ、準備はいい、みんな! 再生するわよ」

画面に向き直るハルヒはチラッと俺の顔を見たような気がした。
分かってるさ、ハルヒ。これは俺が言い出したことだからな。

再生ボタンを押すと、一瞬画面が暗くなり一拍おいた次の瞬間、耳慣れた音と既視感のある映像が流れ出だした。
俺は自分が作詞した歌詞を思い起こし、今猛烈に後悔している。
 
ハルヒにこの歌詞のタイトルを聞かれた時、
とっさに嘘のタイトルを言おうか迷ったが、勘の鋭いハルヒのことだ。
どうせばれるに決まってる。
観念して正直に言ってやると、ハルヒのやつはまた大笑いしやがった。

好きなだけ笑うがいいさ、俺も笑ってやる。結局正直者は馬鹿を見るオチさ。

ハルヒの言う付加価値を加えられた映画はなぜだか売れ行き好調で、
我らが団長涼宮ハルヒは「これで来年もパーッと行くわよ」なんて不吉なことを口走っている。

俺は二度とあのタイトルは口にしないと誓ったから、俺の口からそれを言わそうとしたって無駄だぜ。
どうしても知りたい奴がいるなら、『戦うウェイトレス 朝比奈ミクルの冒険』を買えばいい。
確かネット通販もしていたはずだ。

特典映像集と書かれたDVDの最後のほうに収録されてるはずさ。


後日談だが、あの振付師はホモだった………わけではなく、
覚えの悪い俺に苛立ち、そこに現れた涼宮ハルヒと長門有希があまりに見事なダンスを踊るもんだから、
プロ魂というかライバル心みたいなものを燃やしたというだけのことだ。

俺の言い出したこととはいえ、ハルヒを歌わせるだけのことがこんなに疲れるとは……。
数日の苦労を思い出すといつもの口癖がでる。
「……やれやれ」

糸冬

269涼宮ハルヒの特典:2006/06/14(水) 18:26:33 ID:2FuFlgHB
長々と申し訳ありませんでした。

>>263
続きに期待してます。
270名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 18:28:36 ID:WhFvKH5K
>269
GJ。

キョンと古泉は踊らされなかったんですか。上手いこと逃げたな
271名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 18:30:28 ID:0sSbw+I2
>>269
GJ!
その歌詞ってつまり、アレですかww
272名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 18:32:57 ID:hW9qMxEs
○レ○レユカ○?
273名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 18:35:47 ID:2FuFlgHB
>>270
踊らせたつもりだったんですが……。
あまり伝わらなかったみたいですね。
アニメのエンディングを想像してもらえばいいかと思います。

>>271
>>272
その通りです。
274名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 18:55:48 ID:hW9qMxEs
あ、言い忘れてた。GJ!
275かなり ◆yMi5n3o5k6 :2006/06/14(水) 18:59:22 ID:EIR48Z5d
キタ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(゚∀゚)゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*!!!!
>>269
GJ!
276名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 19:13:51 ID:e67aWqae
>>263 生殺しだ・・・続きを見るまで寝られない、めがっさGJ
>>269 ○レ○レユカ○ CD買いたくなった、めがっさGJ(今更買っても遅いかw
277名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 19:33:48 ID:iKOGVtd7
>> 涼宮ハルヒの特典
たんこぶ触ろうとする長門に和んだGJ!!

>>241
ふんがいって上手いこと言ったつもりかよチキン野郎ママのお尻にキスしなでもGJ!!
278涼宮ハルヒの発見:2006/06/14(水) 19:38:08 ID:NPuPBV8t
特典さんGJ!!!
では続きをいきます。

「ああもう本当だよ全部。大体お前信じてなかったじゃないか。」
「あんたの言うことだから嘘だと思ったけど良く考えたらみくるちゃんは除くとして、
古泉君と有希は何か違うもんね。あの後私注意深く見てたのよ。そしたらやっぱり
それっぽいじゃない」
「そうしたら。今日の出来事か」
「そうよ・・・」
なんだか泣いている。俺とキスしたのが本当だったってのがイヤで泣いてるのか?
だったら結構ショックだが・・・。
いや、みんなが宇宙人とかだったからか?
それも本来喜んぶべきだと思うんだがな・・・。だって待ち望んでいたのはお前だろ?
毎日遊んでたじゃないか。宇宙人、超能力者、未来人を探し出して遊ぶってのがSOS団の、
いや、お前の目的だろう?本望じゃないのか?
・・・と、そんなこと言ったら相当やばいことになるかもしれないだなんて、
まったく気がつかなかった俺を誰が責められよう。
「・・・バカ」
泣きながら切りやがった。おいバカ、待て。閉鎖空間にまた閉じ込められたらどうするんだよ。
今度はキスじゃ戻れそうにないぞ。
電話を掛けなおす。留守電か。仕方ないな・・・。
と、いうわけで寝た。・・・かったのだが、いつ灰色の学校に倒れていないかも分からんので
寝れるわけもない。寝れるか。
そうそう、古泉と有希に電話しようかとも思ったが、ハルヒに3人の能力を言ったとか、
言えるわけないのでやめておいた。
279涼宮ハルヒの発見:2006/06/14(水) 19:40:36 ID:NPuPBV8t
(喜んぶ→喜ぶ)

あれ、いつの間に寝たんだ?
・・・人間の不安なんてもんは案外小さいもんで、睡魔には勝てなかった。
って、もう遅刻寸前じゃねえか。

坂道を猛烈なスピードで駆け上る。ちょっとだけつじあやのの風になるのサビが頭の中で
流れていたのは秘密だぞ。
さて、教室だ。ハルヒは真後ろにいる。やばい、泣き腫らした真っ赤な目してる。
「おい、涼宮に何したんだよお前」
アホ谷口、お前な、状況をきちんと把握してから言え。いや、把握しなくていいが。
谷口その他クラスメイトの視線が痛い。ハルヒは後ろで無言だが。ハルヒの視線も痛いな。

昼休み。
ハルヒは学食へ。俺も追っていく。同じ場所に座る。
さて、いつもはカツ丼食ってるハルヒが、今回は定食の、しかも小盛りなのは何でだろうね。
話してもくれないし。
「おい、ハルヒ」
「何よ」
よかった、話してくれた。
「昨日はすまん」
「・・・」
そこからずっと黙ったままだ。黙って飯食ってるのもなんかやだな。
昼飯終了、ハルヒ無言、昼休みも終了!
授業も終わった。ハルヒは相変わらず無言だ。
「今日は部活にでるのか?」
「調子悪いからでない」
出ろとかいうと、余計灰色の学校への距離を短くするだけだと
思ったのでやめておいた。
280涼宮ハルヒの発見:2006/06/14(水) 19:41:53 ID:NPuPBV8t
部活に急ぐ。ノックもせずに入ると・・・
誰もいないじゃないか。仕方ない、とりあえず待つかな。
・・・誰も来ないのは何故だ。
もう終了時間なので、下駄箱に行き帰ろうとしたとき・・・
ん?なんか手紙っぽいのが・・・。
「今夜8:00、○○公園に来て。キョン君へ 涼宮より」
驚いたな。ハルヒからの手紙なんて初めてだ。しかもキョン君ってなんだよ。
涼宮よりってのも違和感あるな。団長よりとかじゃないのか。お前の場合。
って時間ギリギリだぞ。急がないと。
281涼宮ハルヒの発見:2006/06/14(水) 19:42:26 ID:NPuPBV8t
8:10分 ○○公園
10分遅れちまった。いなかったらどうしよう。ああ、灰色の学校が見えてくる。
・・・なんてやっている間にハルヒを見つけた。ベンチに座ってる。
「ハルヒ」
ビクってなったハルヒの隣に取り合えず座る。
「それでまぁ・・・なんだ」
「私、これからどうすればいいの・・・?」
「いつも通りにしてりゃいい。超能力者と未来人と宇宙人が3人、周りにいるだけだ。」
「違うのよ・・・」
「どこが違うんだ?」
「・・・」
どうしろっていうんだよ。またキスでもしろってのか?
「みんな、私のことを変な女だとしか思ってなかった。でもあんたは違った。
あんなこと自己紹介でいった奴と同じ部活に入って一緒にたくさんしてくれた。
正直私は嬉しかったわ。」
そうか、そうきたか。
「ああ、前の席だったしな」
「でも、昨日のは何よ、あれ。私が何か邪魔者で、この世界にいないほうがいいみたいじゃ
ないの・・・。私の記憶を消すとか・・・。それに、なんであんたのこと好きってのもばれてるのよ。
内緒にしてきたのに・・・」
冒険でしょでしょのギターアレンジがBGMで流れてきたような気もするがまぁいい。
・・・私を見てよねか。いや、なんでもない。
まさか好きとか言われるとは思わなかったな。告白じゃないか。
それにしても、ハルヒも案外普通の女の子なんだな。
まああれだ、肩を抱いて・・・というんだろうか。説明が難しいが、そんな感じだ。
とりあえず慰めてやんねーとな。
「お前は、俺にとって、たった一人の団長だし、一番の親友だ。宇宙人がどうこうってのも多分
問題ない。何故かって?お前が変わったからだよ。そりゃ入学当初のお前はまさに憂鬱って感じだったしな。それに中学時代のお前も知ってるぞ。ジョンスミスってのは俺だ。あの頃と比べてみろ。
今のお前は十分に魅力的だよ。それに変でもない。お前言ってたよな。自分がどれだけ小さい存在かって。あの時に言ってやれなくてごめんな。お前は俺にとって、全然小さな存在じゃないよ。
一番大切な存在だ。」
・・・と、かっこよくしめた。
282涼宮ハルヒの発見:2006/06/14(水) 19:44:03 ID:NPuPBV8t
ハルヒはまだ泣いてるようだったが、顔を上げてちょっと笑うと
「ありがとう」
と言った。
その後数分、ハルヒが落ち着くのを待って、お互い帰路についた。
さて、電話で古泉と有希に説明しとくかな。
「そうですか。まあ、涼宮さんも変わったということなのでしょう。あ、朝比奈さんには伝えておきますよ。・・・それと、僕はあなたと涼宮さんのことを応援しますよ。」
・・・最後のが余計だがまあいい。
「そう。現状の涼宮ハルヒには、能力はあるが、それを発揮することはもうあまりないだろう。」
「・・・そうか」
よし、全て終わった。さあ寝るぞ。
283涼宮ハルヒの発見:2006/06/14(水) 19:44:45 ID:NPuPBV8t
「みくるちゃん、猫耳つけるわよ〜」
「い、いやです〜〜〜〜〜〜!!」
なぜかポニテにしてきた上に俺の弁当まで作ってきた涼宮ハルヒである。
部室で、朝比奈さんに猫耳をつけようとしている。
やれやれ、俺に猫耳属性は・・・いや、まてよ。
ひょいと猫耳を取り上げハルヒにつける。手に持っていたデジカメで撮影。
「ちょ、ちょっと何すんのよ!」
「実は俺、猫耳属性あるんだ」
顔を真っ赤にするハルヒ。いやぁ、なかなかいいもんだ。

Fin
284涼宮ハルヒの発見:2006/06/14(水) 19:45:55 ID:NPuPBV8t
初SS&エロなしですいません。
とりあえずこれで終わりです。
ここまで読んでいただいてありがとうございました!
285名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 19:46:42 ID:e67aWqae
>>283 イイ、これで睡眠不足にはなららない、めがっさGJ
最近ハルヒ×キョンが多くて嬉しいな、ハルヒ派としては・・
286涼宮ハルヒの発見:2006/06/14(水) 19:48:15 ID:NPuPBV8t
>>253
僕もハルヒ派なんですよ。流石に毎日読んでると、キョン×ハルヒも読み終えちゃったので自分で書こうかなと・・・
287名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 19:54:39 ID:xkQZSYeN
そろそろエロ分がほしい…。
288名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 20:19:42 ID:0jKEaUFi
       な…
    _, ,_   なんなんですか?
  (;゚д゚)  ここ、どこですか?
   レV)   何であたし
    <<    貼られたんですか?
289名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 20:23:07 ID:Kh94jnQi
>>288
そんな唐辛子をまぶしたオブラートでワライタケの粉末を包んで飲んだ直後のような顔をしなさんな
290名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 20:26:58 ID:ue0zjg6T
このスレの流れの中で
あえてみくるSS希望といってみる



・・・いやさ、彼女が一番設定に謎があって書きづらいのは分かるけどさ・・・
291名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 20:27:51 ID:SVvFAegJ
GJ。
ここの小説読んでたら空も飛べそうだ
292名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 20:50:01 ID:GVf3Sd4W
GJ。
ここの小説読んでたら未来にも行けそうだ
293名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 20:55:13 ID:bIAWiOsN
GJ。
ここの小説読んでたら明日への扉が開きそうだ
294名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 20:56:40 ID:z+ywTZfk
GJ。
ここではこう言っておけばなんでもいいようだ。
295名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 21:02:42 ID:NPuPBV8t
GJ。
ここの空気に押されていってみる。
296名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 21:11:57 ID:pZf0oQyj
GJ。
GJってなんだろう。
297SOS団の陰謀その1:2006/06/14(水) 21:14:24 ID:zkmFAiGa
朝、登校途中見知らぬ美人の女子から
「おはようございます、今日は職員室寄らないといけないのでお先に失礼します。」
と、にこやかに挨拶され上機嫌で早朝ハイキングコースを登ってきた。
いやもう後ろ姿見てるだけでウキウキしちゃうね。
挨拶されるって事は好感度高いって事に相違無い。
今日は朝からスペシャルに気分が良いね。

さてさて教室に着いてHRまでの時間
「あんたやたらに機嫌良いじゃない?それに鼻の下伸ばしちゃってなんかあったでしょ?」
などとハルヒに問い詰められていたのだが当然俺はしらばっくれていた。
しかし勘の鋭さはさすがである。検察官にでもなれば良いんじゃないか?
「ふーん、おおかた登校途中に可愛い女の子にでも声掛けられたとか、そんなんでしょ?」
「お前はエスパーか?」
「アンタの顔にそう書いてあったわよ。で、どんな娘だったのか素直に言いなさい」
俺がすらりと背が高いショートヘアのにこやかな美人だというと
「ふーん、そう」と言いながらも急に不機嫌そうな顔になって話を切ってしまった。
自分から聞いておいて何なんだ一体?

ともあれ、こうも気分が良いとなんで鼻唄が出ちまうんだろうなぁ
普通に歩いててもスキップしちゃうよ俺

まあそんなこんなで楽しい気分のときはあっというまに時間が過ぎるので、もう放課後だ
ハルヒと朝比奈さんは今週掃除当番なのでノックもしないで俺は部室の扉を開いた。
298名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 21:15:35 ID:cE0qR299
GJ。
G(強引な)J(ジョン)だな。
つまり3年前に来たキョンが3年前のハルヒにムラムラして(ry
299SOS団の陰謀その2:2006/06/14(水) 21:15:38 ID:zkmFAiGa
部室の扉を開けるとそこにはバニースーツに淡いピンクの燕尾のジャケットを着た完璧なバニーガールが居た。
ハルヒのガニ股バニーでもなく朝比奈さんの色々な意味で法律に引っ掛かりそうなバニーでもなく
何処からどう見ても完璧なバニーである。もちろん長門は窓際の定位置に置物のように座って本を読んでいる。

ああ、やっぱりバニーと言えばこうでないといかん
立ち振舞いからしてハルヒは全くなってない、小一時間問い詰めてやろうかと思うね。

さてそのバニーさんが俺の姿を確認するや、にこやかにこう言ってきた。
「今日は朝お会いしましたね」
ああ、貴方は今朝の天使様ですか、もうワタクシは今日一日とても幸福でしたとも
更に放課後、こんな姿でサービスしてもらえるなんて俺は夢を見てるんだろうか

そしてそのバニーさんが
「おやおや、これは夢じゃありませんよ」
と言いながら、きゅっと俺のほっぺたをつねってくれたときには
幸せすぎてもう魂が彼岸に旅立っちゃいそうな気分だったね

そんな至福のひとときを楽しんでいたのだが
ズバァァンと部室のドアが開いて団長様が降臨してしまった。
そのとき部室は凍りついたね、きっと一瞬でバナナで釘が打てるくらいに冷えたに違いない。

団長様は入って来るやいなや
「ちょっと神聖な部室で何やってんのよ!!!」
と叫び天使様(仮称)と俺を引き剥がしにかかった
「SOS団は団内恋愛禁止よ!!!キョン後でグラウンド10周!!!」
などと喚く団長様に天使様(仮称)がこう言った
「まあまあ涼宮さん落ち着いて、何か今日彼は変なんですよ、お気づきになってませんか?」
ん?俺が今日は変?いや俺は朝からウルトラスーパーラッキーだったくらいで
俺自身はいつも通りで至って正常なはずだが?
「うーん、確かに今日のキョンはアホみたいに機嫌が良かったわね。
 あと私が何か言っても上の空と言うか…でもキョンが変なのはいつもじゃない?」
この世の中で他の誰に言われても構わんがお前にだけは言われたくない、お前以上に変な奴は見たこと無い。
これだけは宇宙中の知的存在の意見が一致するに違いないと確信を持って言える。

「昨日の彼と今日の彼を比較したところ異常に変化している点は見当たらない」
「精神に異常を来たしているということもない。」
置物と化していた長門がボソッと発言した。
ありがとう俺の味方は長門だけだ、恩に着るぜ

しかしながらさっきから何事もなかったようにSOS団に馴染んでいる天使様(仮称)はいったい何者なんだろう
「あースマン、そこのバニーさんは何者だ?」
「キョン?マジで言ってるの?気まずいからって記憶喪失のフリとかしてたら後で酷いわよ?」
「酷いですね、昨日はあんなに熱く燃えたのに…」
いや全然俺は知らないぞ、ナニゲに危険なこと言ってませんか?天使様(仮称)
「貴方はそこに居るバニーの服を着ている人物を知っている。」
長門まで寝返るのかよ、どうすれば良い俺!?
300SOS団の陰謀その3:2006/06/14(水) 21:16:31 ID:zkmFAiGa
どうしようもない膠着状態を打破したのは朝比奈さんであった。
「すいません掃除当番で遅れちゃいましたぁー」
「あれ?どうしたんですか?あ、古泉さん今日からその格好なんですか?」

え?今、朝比奈さん何ておっしゃいましたか?
「あれ、キョンまだ気付いてなかったの?やっぱり鈍いわね」

と、言うと、なんだ、そのここに居る天使のようなバニーさんは古泉!?
なんか色々俺の中で崩壊して行く音がする。

「あやまれ!!」
「朝から今までの俺にあやまれ!!」

俺はそんな趣味ねぇんだよ、ていうか何て手の込んだタチの悪いイタズラするんだお前ら

「ココまで鈍いとどうしようもないわね、私たちはとっくに判ってたのに…」

「ほらちゃんとココ確認してみてください」
と言いながら古泉が俺の手をつかんで下腹部に…、待て古泉、俺はそんな趣味無いんだ
「うわ、何をすくぁwせdrftgyふじこlp;@…アーッ!」






[しばらくおまちください]
























「あなたは受けの方が良かったですか?」
うはwwwちょwwwおまwww腐女子かよ
301SOS団の陰謀あとがき:2006/06/14(水) 21:19:02 ID:zkmFAiGa
ネタバレスレを見ていて勢いで描いた後悔はしていない

とりあえずこの古泉の正体はご想像におまかせという事で
302名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 21:22:25 ID:PxULIhEw
GJ
G元気有り余った
Jじゃじゃ馬
即ちハルヒ
303名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 21:25:07 ID:cE0qR299
>>301
割り込みすんませんorz
しかもレスの内容がくだらねぇ…

>「あやまれ!!」
>「朝から今までの俺にあやまれ!!」
キョンの すごい 失望  吹いたw
304名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 21:31:04 ID:BRsxYaZz
:.,' . : : ; .::i'メ、,_  i.::l ';:.: l '、:.:::! l::! : :'、:i'、: : !, : : : : : :l:.'、: :
'! ,' . : i .;'l;' _,,ニ';、,iソ  '; :l ,';.::! i:.!  : '、!:';:. :!:. : : : :.; i : :'、:
i:.i、: :。:!.i.:',r'゙,rf"`'iミ,`'' ゙ ';.i `N,_i;i___,,_,'、-';‐l'i'':':':':‐!: i : : '、
i:.!:'、: :.:!l :'゙ i゙:;i{igil};:;l'   ヾ!  'i : l',r',テr'‐ミ;‐ミ';i:'i::. : i i i : : :i
:!!゚:i.'、o:'、 ゙、::゙''".::ノ        i゙:;:li,__,ノ;:'.、'、 :'i:::. i. !! : : !:
.' :,'. :゙>;::'、⊂‐ニ;;'´          '、';{|llll!: :;ノ ! : !::i. : : : : i :
: :,' /. :iヾ、   `        、._. ミ;;--‐'´.  /.:i;!o: : : :i :
: ; : ,' : : i.:      <_       ` ' ' ``'‐⊃./. :,: : : O: i. :
: i ,'. . : :',      、,,_            ,.:': ,r'. : , : : !: :        あやまれ!!
:,'/. : : . :;::'、     ゙|llllllllllllF':-.、       ,r';、r': . : :,i. : ;i : :     朝から今までの俺にあやまれ!!
i,': : : :.::;.'.:::;`、    |llllH". : : : :`、    ,rシイ...: : ; : :/:i : i:!::i:
;'. : :..:::;':::::;':::::`.、  |ソ/. : : : : : : ;,! ,/'゙. /.:::: :,:': :./',:!: j:;:i;!;
i. : .:::;:'i::::;':::::::::i::`:.、;゙、';‐ 、,;__;,/ノ  . :,/.:::: :/. : :/.:::i. j:;;;;;;;;
l .:::;:'::;':::;':::::::::::i::::i::`:,`'-二'‐-‐''゙_,、-.':゙/.:::: ;ィ': : :/.:::::i: j、;;;;;;;
.:::;:':::;':::;'::::::::::::::i:::i:::::..`'‐、、、-<゙.::::::::/.::: ://. : /.:::::::i :j::.'、:;;;

このAA思い出した
305名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 21:43:16 ID:iKOGVtd7
>>299
世界改変で古泉女性化かと思ってたが強引なジョン!!
306名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 21:50:25 ID:cTDI6obn
古泉の女性化もおもしろいんだが
どうしても女版古泉が想像できない
誰か絵でも書いてくれないか
307名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 21:54:05 ID:iKOGVtd7
>>306
ttp://www.ktcom.jp/book/2db/2db027.htm

俺はこんなイメージだが。
308名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 22:11:30 ID:/V0DqhRh
>>307
そんなことよりもその本がほしいんだが
309名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 22:21:08 ID:zkmFAiGa
>>306
ビジュアルはこんなイメージかな
ttp://www.imgup.org/iup221094.jpg.html
ノリ的にはキョンからかうのが大好きって感じかな
310名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 22:25:59 ID:EUUPYZW1
けど実はからかい≒本気ってわけだな
311名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 22:33:34 ID:bZDcW/ca
>>309 パス教えれ
312名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 22:34:08 ID:/V0DqhRh
キョン「向こうじゃ俺、お兄さまって呼ばれてるのにな…」
313名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 22:38:20 ID:2AtsY1HB
ここじゃ妹にも「キョン君」呼ばわりだもんねw

……ところで、向こうってどこ?
314ジョン・スミス:2006/06/14(水) 22:39:31 ID:JrVc35Jy
またいつもの朝がきた。
正直、憂鬱な気分になる。
ガチャッ  さあ来たぞ。眠りを妨げる獣が、
「キョンちゃ〜〜〜ん、あっさだよ〜〜!!!」
なんか、気になることを言ったような気がするが、
とりあえず、アニキの上から下りてくれ。
「キョンちゃん、いつも自分を「アニキ」って呼ぶの?女の子なのに?」
そりゃ、おまえのお兄ちゃんだからな。ってまて、今なんて言った?
「だから何で「アニキ」って・…」
いや、その後だ
「女の子なのに」
・・・・・・・・・・・・へッ?
オレが女のコだって?
「そうだよ。」
そう言えば声も変だし、腕がいつもより細いような・・・
下を向いてみると、けして大きいとはいえない二つのふくらみが・・・

まさか!

いそいで股に手をやってみる。

ない。
男の象徴であるアレがない。
「何じゃこりゃ〜〜〜〜〜〜!!」
いつもより高い声が響いた。
315名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 22:40:56 ID:bZDcW/ca
gj
316名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 22:41:06 ID:/V0DqhRh
>>313
シリウスおにいさまです。
スレ違いっぽいのでこのへんで
317ジョン・スミス:2006/06/14(水) 22:42:25 ID:JrVc35Jy
オレッチの技術じゃこれが限界ッス。
誰か続きを書ける人、気が向いたら書いてやってくれ。
318名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 22:44:13 ID:nW5ESU2D
>>317
ちんこ切断ネタはやめれ
319名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 22:45:17 ID:zkmFAiGa
>>311
kariでござるよ
320名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 22:48:30 ID:okhVAwXb
>>318
ちんこ切断ネタではありません。
ちんこ家出ネタです。
321>>314:2006/06/14(水) 22:53:57 ID:JrVc35Jy
何故だ?たしかに昨日まで男だったのに・・・
「キョンちゃん、遅刻しちゃうよ?」
なに!もうそんな時間か! マズイ、どうする、オレ。


そこで、オレは学校に行くことにした。
妹がオレを女と知っていたなら、みんな一緒だろうと考えたからだ。
とりあえず着替えよう。


やっぱりな。
いつも制服お掛けているハンガーにハルヒたちと
同じようなセーラー服が掛かっていた。

思いのほか楽に着れた。

とにかくおふくろから弁当を受け取り、
いつもの山登りのようなハイキングコースえと向かうことにした。


意外と書けました。今後ともがんばっていきたいと思います。
322名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 23:02:23 ID:e67aWqae
>>321
いい感じの展開GJ、続きが楽しみだ・・
323名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 23:03:47 ID:6U8agoAU
>>321
今後も頑張らなくていいから消えてください
324名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 23:09:09 ID:Kh94jnQi
>>323
そんな心から怒るんじゃなくって幼馴染が照れ隠しで怒ってる感じで頼む
325名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 23:09:26 ID:unYYC8fB
何故ふたなりはよくてキョンの女性化はだめなんだ?
どうせ駄目なら両方駄目にしようよ
326名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 23:16:18 ID:TP5L6dxu
>>321
レズホモ性転換鬼畜等のイレギュラー物は
こんな感じに荒れることもあるんだ
だから次からは、女性化物であるってことを前置きして
NGワード設定するよう投下前に教えてくれると荒れるのを防止できると思う

本来は作者側に負わす手間じゃないんだろうが、スレの雰囲気作りのために1つ頼むよ
過去の人はそうやってきたし、な

で、どうでもいいんだけど
>いつもの山登りのようなハイキングコースえと向かうことにした
ハイキングコースへと な・・・
327名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 23:26:38 ID:unYYC8fB
俺も326の意見に同意だ
レズホモなどは前もって注意してくれればスルーできるのでこれからはそうして欲しい
スレが荒れないようにするためにも作者さん達には手間かもしれないがどうかよろしく頼む
328名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 23:49:48 ID:zWRorZIc
>>317
OK!!書いったた。
とりあえす鏡を見て見る俺もとい私いやここ僕か?
・・・目が覚める美人がそこにいた・・・じゃね!!
「・・・・・ハルヒ?」そこに映るのは間違いなく傍若無人タイフーン団長さま
その人である・・・・
とりあえす顔にさわる・・・鏡の中のハルヒもさわる
乳持ち上げてみり・・・・なにやってんだハルヒ・・・
ポーズをとってみる・・・・うむ間違えなくこいつは俺だ・・・
ポーズ取ってる所で妹のなにやってんだ?この人的視線がつきささった。
「はやく朝飯食べようよ・・キョンちゃん!学校遅れるよ!!」
取りあえす朝飯も早々に急いで学校向かう俺もとい私
落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け・・・・!!
とりあえす俺がハルヒなら無論あいつは・・・
教室の扉が今日ほど重いと思ったことはないぜ!かくして扉は開けられた
・・・・・・・予想はしていたもの実際見てみて信じられんってゆうか
なんで妙にワイルド系になってんだ?この俺もといハルヒ(?)は
「おいハルヒ・・・」とりあえすハルヒと思われる俺に声をかける俺
「ハァ?なにいってんだ?キョン?俺はハルキだ!!ハ・ル・キ!!涼宮ハルキだ
まだ寝てんじゃねえのか?」
おもいっきりツッコまれる俺。たしかに中の人はハルヒっぽい
がより強引さに拍車がかかっている気がする・・まあ男だしな。
しかしさらに予想もしなかったことが起きた!!俺の顔をしたハルヒもといハルキ
の顔を瞬間それは起こった!!・・・・・どきどきどき・・
えーもしもし俺正気か?なんで俺の顔にてトキメイとるんだ?
いや〜確かには女だかそりゃーねだろ!俺は心なかでツッコミを入れつつ
長い1日が始まった
329名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 23:56:23 ID:zWRorZIc
書いてる間に続き書かれてた(苦笑
以外と受け入れられんらしくてさらに苦笑
次から断りいれとこう・・・・
330名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 00:09:03 ID:gKAxjdJS
あまり同情を誘おうとする魂胆が見え見栄なレスは関心しませんね
331名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 00:10:15 ID:idhit+9C
>>329
ええ、NGワードお願いします、321も。
でないとまた閉鎖空間が発生してしまう危険がありますので。ニコッ
332名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 00:10:57 ID:5qD7JTqI
>>359
次回から予告入れて置けば問題無いと思う。

で、今回のは放っとくかい?続き誰かが作ったし。


なんか新しいの出来たら内緒で教えてくれ。
333名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 00:12:39 ID:8o/T2K1N
長門有希の狼狽いきます。っていうかどんどん収拾つかなくなってきてるw
334332:2006/06/15(木) 00:13:18 ID:5qD7JTqI
>>329だった…
情けない、今日はもう寝る。
335名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 00:13:25 ID:8o/T2K1N
 これほど学校に行きたくないと思ったのは間違いなく初めてのことだと断言する。
 かつて世界が丸ごと改変されたときでもここまでじゃあなかったね。あの時は混乱してたし、それに
長門にヒントももらったんだ。その点今度は、長門を向こうに回しての立ち回りだからな。
 三歩ごとに溜息をつきつつ、魚雷で艦に特攻を掛けろと命令された気分で、それでも学校に向かう俺は
義務感の塊と言えるだろう。相手が戦艦長門だからな。
 こんなときは、ハルヒと昨年十二月の長門の気持ちが少しわかる。力いっぱい現実を否定したくなる。
俺はただの一般人であり、そんな悩みもまたありふれたものだって事は解ってるんだが。身近に文字通り実行しちまう奴らが居るとな。
「よう、キョン! 今日はいつにも増してしけた顔だな?」
 よう。そしてほっとけ。
「かーっ! 暗いぜ! さてはとうとうお前にも運の尽きるときがやってきたんだな?」
 そのうれしそうな顔が、今は本気で癇に障る。俺も相当参ってるな。
「マジでほっといてくれ。今の俺は普通に会話する精神的余裕に乏しいんだよ」
 ふーん? ってな顔でアホの谷口が見つめてくる。
「ま、何か不幸な事があったら話してくれよな。力いっぱい慰めてやるよ。」
 ケケケ、と笑って、足取り軽く坂を上っていく。友達甲斐のないやつめ。ま、逆の立場なら理解は出来るが、
今の俺にそんな気回しは不可能だ。


 率直に言おう。俺の見通しは甘かった。
 これでも相当悪い方に考えていたつもりだったんだが、まだまだ足りなかったようだ。
「…………」
 これは長門じゃないぞ。ハルヒなんだよ。
 ハルヒは俺が教室に入ってきて挨拶を交わしたきり、ずっとこんな調子でだんまりだ。なんだ、何があったんだ?
と訊こうと思ったが、ハルヒの目は俺を糾弾するような、何か訊くのをためらっているような、複雑かつ非常に話し辛い
雰囲気だったので切り出そうにも切り出せなかった。俺自身、やましい事を抱えてるからな。
 針のむしろは案の定終わる事はなく、昼休みを迎えた。ハルヒはさっさと学食に食いに行っちまった。なんなんだ?
 まあいい。もうなんだっていい。俺は放課後が来なければいいのにと思いながら、味のしない弁当をかき込んだ。

 と。いくら願ったところで、時の流れの無情さはいまさら俺が述べるまでもない。あっという間に放課後はやってきて、
あっという間に部室前に俺は立っている。ハルヒはもう来ているはずだ。
 この状態が続けば魔球だって投げられるってくらいの抵抗を振り切って、俺は腕をあげてノックする。四回だ。
よくやる二回だけのノックは「トイレノック」っていって失礼に当たるって知ってたか?俺は知らなかったね。
 ささやかな現実逃避の後、
「入んなさい」
336名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 00:14:33 ID:8o/T2K1N
 一気に引き戻された。この上ハルヒにまで説教を喰らう事になるのか。胃に穴が開きそうだ。
 恐る恐るドアを開けてみると、以外にも普通の光景が広がっている。ハルヒが不機嫌なだけだ。
朝比奈さんはプレッシャーに耐えつつも普段どおりお茶を入れているし、古泉が何か疲れ気味なのは知ったこっちゃないし、
長門は本から顔を上げて、俺と目を合わせて
『いやぁ……もっと』
 くそっ。またかよ。長門との濡れ場がフラッシュバックして、俺は目をそらす。視界の隅で、長門が驚いたような気がした。
どうやら俺は脳内に『オールインワン長門シミュレータ』がダウンロードされてしまったらしく、状況の再現のみならず
それをひとコマひとコマ静止させてあらゆる角度、倍率で見ることはもちろん、長門との会話シミュレーションや
アレの反応が自動でシミュレートされ始め、それを必死で止めようとして、眉間に指を当てて黙って席に着いた。
 それにしても何だ、この空気は。ハルヒは不機嫌だがそれを特に俺にぶつけてくる事はしないし、時折長門の方を気にかけている様子だ。
古泉は何故か恨みがましい視線を送ってくるし。……まあ、推理は出来る。出来るが、それはあまりにもひどい状況なので、
長門の事がまだ手付かずな今考えることではないと、無理やり頭から締め出した。
 しかし……なんてこった。俺の唯一の憩いの場であったはずのSOS団が、今は針のむしろだ。しかも自業自得で。
だからって原因を作った長門を責められるはずもなく、針山地獄での無言の行はしばらく続きそうだった。
古泉がゲームに誘わないところからも事態の深刻さが伺えるな。
 朝比奈さんがお茶を出してくれたのだが、ああ、なんてこった、味がしない!

 ハルヒが不機嫌なまま一言も発さずにネットをはじめたことで、ようやく古泉は俺に話しかける気になったようだった。
「今度は何をやらかしたんですか?」
 ……やらかすって、なんだよ?
「そうとぼけないでくださいよ。すでに我々は実害を受けているんですから」
 また閉鎖空間でも出来たか。
「ええ、それはもう盛大に。規模はさほどでもありませんが、とにかく数が多くて……同時に出来る数はもちろん、
 昨夜から今朝方までの総数なんて、数えたくもありません」
 お前の愚痴も珍しいな。
「愚痴りたくもなります。一刻も早く涼宮さんを何とかしてください」
 俺をなんだと思ってるんだ。一般的な男子高校生だろうが。
 なんて見苦しい言い訳はこの際しないが、今回ばっかりはすっきりと解決しそうにない。そんな事が出来るやつが地球上に
居るとは思えんね。長門含めてもな。そうだよ、長門だ。とにかく長門に何か言わないと、事態は進展しない。
 よし。部活が終わったら今日中に二人で話をつけよう。こちらを見ていた長門と目が合って、

 思わず顔を背けた。



 なんて事を考えたのが一週間前か。時の流れは無常にして無情だ。
 言ってる場合か。そろそろ本気で胃に穴が開きそうだぞ。どうしても長門と顔をあわせられない。
そのたびに長門の裸体が脳裏にちらついて仕方ないんだよ。この一週間、長門とコミュニケーションしてないな。
 それでも俺は、SOS団に来るのをやめないのはなぜだろう。帰巣本能なんだろうか。
 と、部室の前まで来て、ドアに何か張ってあるのを見つけた。



 本日 活動休止。あとキョンは死刑
団長 涼宮ハルヒ


 慌てたね。予想はしていたが、こんなに早いとは。いやよく持ったほうか。あの空気は誰だって堪えるからな。
 もしこのままハルヒがSOS団を見限って解散させちまったら、と思うと、血の気が引いた。
もうなりふりかまってる場合じゃない。今すぐ長門に謝らないと、何もかも取り返しがつかなくなる。乱暴にドアを開ける。
 期待通り、そこには長門が鎮座ましましていた。
 本も読まずに。
337名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 00:15:23 ID:8o/T2K1N
ハイここまで。長門はまあ当初の予定にあったからいいとして、それ以外がなあ……
338名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 00:40:36 ID:t14Ch3Hq
>>328の続きを書いてみた。
レズもの、性別逆転ものゆえ要注意。
と言うか>>328氏、続きを書いてたらごめんなさい。
339名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 00:41:44 ID:t14Ch3Hq
男のはずの俺が男に胸ときめかせるという異常事態。
俺の中の大切な何かが壊れそうだ。
誰かヘルプ。
「キョン? おい、どうしたんだよ、もうすぐ授業だぜ?」
やたら爽やかな声を後ろに俺は教室を出る。
その声には女だったハルヒには無かった俺を気遣うような、心配するそぶりがあった。
ハルヒの持ち味だった『ツン』とした部分が、どうやら丸くなっているみたいだ。
眩暈がするどころの騒ぎじゃない。
誰か俺を精神的に殺す気か!?
サバンナをさまよう旅人のような気持ちで放浪し、たどり着いた先はSOS団の部室。
既に助けを求める先は一人しかいない。
ここに、長門がいるはずだ。
普通に授業に出ているかもしれないなんて予想は無い。
この異常な状況下ならここにいてくれるはずだという、奇妙な確信があった。
一応、ノックし、
「長門……?」
恐る恐る入ってみる。
「お……」
いつもの格好で、いつものように本を読む長門が、そこにいた。
いつも通りってことが、これほど素晴らしいと思えたことはかつて無い。
「よかったぁ〜」
思わずしりもちをついてしまう。
ここで長門まで性別逆転してたら、どうしようもないからな。
340名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 00:42:32 ID:t14Ch3Hq
「……」
「あー、長門、実はな……」
「……」
「長門?」
「……」
「長門、さん?」
「事態は、把握している」
なにかが変だ。
俺のあまり働きの良くない第六感が囁いた。
めったに働かないだけあって、大音響で「ここから逃げろ」と言っていた。
「涼宮ハルヒによる情報爆発が昨夜確認された」
長門は立ち上がりながら言う。
あ、そういえば腰抜かしたまんまだ。
スカートがエロいことになってるな、これ。
「私は情報の書き換えに抵抗した。このインターフェイスは性別が女性しかないため、もともとあまり効力はなかった。けれど、それは完全ではない」
まあ、長門なら気にしないか。
って、なにか気になることを言ったような。
「それは、どういう意味でしょう……?」
「一部、精神の男性化が確認されている」
淡々と言いながら近づく長門は、たった一点だけの異変があった。
普段であれば黒曜石のように何の感情も写さない瞳が、明らかに別の色を持っている。
「誘ったのは、あなた」
「うえ!!??」
その瞳は、ごく端的に言えば「キョンちゃん、ハアハア」という萌え萌えになった瞳である。
「ちょ、長門!?」
腕をつかまれた。
てーかすさまじい腕力なんですが!?
同時にさっきまで明るかったはずの部室が暗くなった。
長門につかまれたまま振り返った壁には、いつぞやの朝倉の時のように、ドアごと消えていた。
「うっそおお!!」
「大丈夫」
声だけはいつもの冷静さだ。
けど、妙に鼻息が荒い気がするのはきっと俺の気のせいなんだよな! 長門!!
「痛いのも怖いのも、最初だけ」
きゃー。
341名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 00:43:32 ID:t14Ch3Hq
以上。
勢いオンリー。
続きはたぶん無し。
342名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 00:56:24 ID:BHjP0ZZX
>>341
生殺しかYO!!気になるじゃねぇか!!
でもGJ
343名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 00:56:26 ID:idhit+9C
>>337
ハルヒが恐ろしいほどにおとなしい気がするぜGJ!
続き期待
344名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 01:23:23 ID:MpkS/Yq/
朝比奈さん書いてみた。とりあえず途中まで。エロ有り。純愛の予定。
345名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 01:24:11 ID:MpkS/Yq/
「んしょ、んっ、ふっ、んぅっ・・・」
真っ白な隆起の間から出たり入ったりする息子。気持ちよさそうだな、後で父さんと代わってくれよ?
「キョン、くん・・・気持ちいい、ですか?」
はい、とても。息子は大変満足しているそうです。
「・・・?」
いえ、こちらの話です。
「そうですか、良かった・・・それじゃ、もっと頑張りますね?」
言いながら奉仕に戻る我がSOS団の専属メイドさん。柔らかそうなほっぺたを真っ赤にして「んしょ、んしょ」
と頑張る様子はもうこれだけで卒倒モノであると断言できる。陰茎にかかる熱い吐息もかなりヤバい。
朝比奈さんが体を動かし、柔らかそうな髪が揺れる度にシャンプーの香りに混じって朝比奈さんの匂いと思われるどこか甘い香りが鼻をくすぐる。
谷口に限らず世の中の野郎共に見られたら俺は嫉妬に狂った男達に間違いなく消されるだろうね、あの古泉だって例外じゃないだろうさ。
まさに天にも昇らん心地、ってヤツだ。
―――さて、正直俺としてはこのまま快楽に肩までどっぷりと浸ってしまいたいのだが、それではあんまりだろう。
視覚、聴覚、触覚、嗅覚。あらゆる興奮材料に責め立てられてまさに四面楚歌にある俺の理性がかろうじて息を吹き返している内に
凡庸にして朴訥、取り立てようにも取り柄のない俺がSOS団のエンジェルこと朝比奈さんとこのような状況に至った経緯を説明をするとしようか。

場所は現在と変わらず部室、時間は15分程前に遡る。

何が悪かったのか。いや、何が良かったのか。例えば解散後「着替えますから・・・」と言う朝比奈さんを部室に残して家路に着いた事か。
それともその途中でマフラーを部室に忘れてきたことに気付いた事か。はたまた生来のものぐさの癖にこんな時ばかり気まぐれを起こしてそれを取りに戻ってしまった事か。
それとも―――

「ぅあ・・・キョン、くん・・・・?」

夕暮れは逢魔が時、と呼ばれる。その意味を、俺は身をもって理解した。

夕日が差し込み血のような朱に染まった部室。俺の席に座った朝比奈さん。乱れたメイド服。部室を満たすもう隠しようのないニオイ。
机に突っ伏し、こちらを虚ろな目で見ている朝比奈さん。目には涙の跡。だらしなく開かれた口からは小さなピンク色の舌と真珠のような歯が覗いている。ゆっくりと朝比奈さんの瞳に知性が戻っていく。
右手はスカートの中に突っ込まれ、左手には―――――

「・・・・ぇ、や、やぁっ!」

―――――俺のマフラーがしっかりと握られていた。
346名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 01:25:01 ID:MpkS/Yq/
「――――――――――――」

俺は何も言わずに部室の出入り口から一歩足を進める。

「あ・・・」

朝比奈さんは慌てて立ち上がり、ふらつきながら一歩後ずさる。

進む。

下がる。

進む。

下がる。

進む。

下が―――

「・・・ぁ」

さして広くもない部室。朝比奈さんはあっさりと窓際に追いつめられた。

何が悪かったのか、良かったのか。俺はそれは間違いなく時間だと言い切る。赤は人の本能的な部分を刺激するという。だがそれ以上に、
静まりかえった部室、朱に染まった部室、決してこの部屋にあってはいけないニオイで満たされた部室。
そういった日常と明らかに相違する要素がこの部屋をまるで異空間のように仕立て上げていた。そして、その異常性はそのまま俺の行動にも直結する。

窓際で夕日を浴びる朝比奈さんの髪がきらきらと真紅に輝いた。瞳はさっきから一言も言葉を発さない俺に対する恐怖、そしてそれ以上の期待に染まっているように、少なくとも俺には見えた。

「―――――――」

俺は一息で朝比奈さんとの距離を詰め、左手で彼女の両手首を掴んで上に引っ張り上げて体で押さえ込むようにして窓に押しつけ、右手で彼女の小さな頤を持ち上げ、歯がぶつかるのも構わずに

「ん、んぅ・・!」

彼女の唇に自分のそれを思い切り押しつけた。

例えばこれは犯罪なのではないだろうかとかあの天使のような朝比奈さんが俺をオカズに自慰行為に励んでいたなんて勘違いじゃないのかとか考えねばならない事は色々あるはずなのだが思考がまとまらない。否、まとめる気すら起きない―――――

「ん・・・」

と、一瞬の隙を突いて舌を『突っ込まれた』。生々しい感触。トドメだった。
おいおいこれは男の役目なんじゃないかとか朝比奈さんがこんなに積極的だなんて夢じゃないのかとか考える間もなく
理性とか良心とか倫理とか人をヒトたらしめている俺の諸々のファクターが音を立てて軒並み弾け飛んだ。
347名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 01:25:41 ID:MpkS/Yq/

もう何もかもがどうでもよかった。突っ込まれた舌に滅茶苦茶に自分の舌を絡め、唾液を口移しで流し込み、お返しとばかりに舌伝いに渡される唾液をすすり上げる。
じゅるる、といういささか品のない音を立てながら互いの唾液を啜りあう。
朝比奈さんの口元から零れたどちらのものともつかない唾液がメイド服に点々とシミを作る。

「ぅうん・・ん・・・ふぅ・・・ぷぁ・・・」

趣向を変え、今度はこちらから朝比奈さんの口内深くへと舌を差し込む。

「ちゅ・・・ぷ、ふぁ・・・ん・・・んんぅ・・・ん、んーっ・・・!」

形の良いすべすべの歯を一本一本まで丁寧に舐め上げる。ほんの少しだけ紅茶の味がする、今日活動をしているときに出してくれた紅茶と同じ味だ――――
刹那、俺にいつもお茶を出してくれる朝比奈さんの天使のような笑顔と今目の前で瞳を淫蕩に揺らしている少女が重なる。


この感覚は説明出来ないと思う。あえて近い表現を探すのなら、我に返ったと同時に劣情に狂った、とでも言おうか。
俺は朝比奈さんを押さえていた両手を離し、衝動を抑えることなく片手を胸へ、もう片手をスカートの中に突っ込む。

「え・・・や、キョンく、ん、ぅん、んむ・・・」

抗議しようとしたらしい朝比奈さんの口をもう一度キスをして塞ぎ、両方の手で乳房と秘所を思うさままさぐる。
夢のように柔らかい乳房は想像通り。だが、それよりも―――

「へぇ・・・・」

やはりというかなんというか、朝比奈さんの秘部は既にグッショリと濡れていた。薄い陰毛の感触を確かめるようにして、ゆっくりと擦り上げる。

「・・・・なんでこんなに濡れてるんですか?まだキスしかしてない筈ですけど?」

勿論先ほどまで自慰に耽っていたであろう事が分かって言っている。

「やぁ・・・言わないで、下さいぃ・・・」

朝比奈さんのコハクのような瞳からポロポロと涙が零れる。羞恥心からか、それとも快楽からか――――どちらでもいい。今は何より、もっと朝比奈さんの綺麗な瞳から涙が零れるのが見たかった。
348名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 01:27:14 ID:MpkS/Yq/
とりあえずここまで。
我ながら冗長な文章、少し鬱陶しいかも。駄目出し希望。
つーかキャラがまるで別人。キョン語りとか再現できる職人尊敬するよ、本当に。
状況描写と心理描写のバランスが悪い・・・。
後半はもうちょい朝比奈さん側の心理描写も入れる予定。
長門も好きだがこちらは既に自分が逆立ちしても叶わないほどの神SSが沢山あるので朝比奈さんで。
俗に言うスキマ産業。こうやって中途半端に書いた分でも上げて続きを書くために自分を追い込まないとエロって書けないんだ。それじゃ、また。
349210:2006/06/15(木) 02:16:16 ID:ae0Ccjpg
土日にあげるとか4章で終わりにするとか言ってたがとりあえずものすごく長くなったので
どっちも前言撤回。5章では確実に終わる。あと、今回全く文の見直しとかしてないから
4章のみくるみたいな恥ずかしいのもあるかもしれないwまああんまり期待せずに読んでくれ。
そして再びうpでスマソ。非エロです。

http://ccfa.info/cgi-bin/up/src/up29992.txt

というわけです。俺は性格が曲がってるのであっさり終わらせるようなことは
出来ませんでしたw
350名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 02:28:05 ID:/niBajSq
>>348
GJ!
続きwktk
351名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 02:30:15 ID:nqyZFZ9u
朝比奈さんは落ちがむずかしいのだ・・・自分は挫折。あなたに期待。
352名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 03:26:40 ID:no3YKI8i
情報思念体に一般社会的な上下関係を当てはめてる話読むと凹む……
353名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 03:31:34 ID:r7GszPLM
>>349
「待ってくれ」
「正直言おう。この作品が何を言っているのか、俺にはさっぱり解らない」
354名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 03:45:08 ID:hmw/u6vF
てかロダにのっけるのやめれ
355210:2006/06/15(木) 03:46:48 ID:ae0Ccjpg
>>353
すまん。

俺も読み直して意味不明だった。眠い状態でだらだら書いたせいか説明不足もいいとこだ。
やっぱり書き直して土日に仕上げます…。ああ、書き込みしてなくて良かった…。
356nac:2006/06/15(木) 04:18:32 ID:baJ0lK1r
さて雨もひどいし、アップしますか
357nac:2006/06/15(木) 04:20:21 ID:baJ0lK1r
「別行動」

生徒会との機関誌騒動も一応の決着をつけ、三学期も残すところ後僅かとなった春先。
SOS団の活動に休みというのはない、と言うのはずいぶん前から解りきっていたが、
今回ばかりは、休まない訳には行かない。あぁどうしたもんかね。正直憂鬱だよ、全く。
しかし、お世辞にも嘘や隠し事の類は上手じゃないんだ。……強硬手段に出るしかないな。
「おんまたせぇぇ!!」
来たか。言い忘れていたが、今日は金曜日、放課後の部室だ。いつものように朝比奈さん、長門、
古泉そして俺の四人は所定の位置で、やはりいつも通りまったりと時を過ごしている、いや「いた」
「それで明日の不思議探しなんだけど」
ハルヒ、最近は「暇か?暇よね!」の応酬が無いんだな。聞くだけ無駄な三人に、結局参加する俺だもんな。
でもよ、今回ばかりはすまん、と心の中で思いつつ
「その事なんだがハルヒ」
「今回はちょっと趣向を変えて、って何よ?今あたしが話してるでしょ。ちょっと黙ってなさい」
「すまん、明日は重要な用事があって。俺は参加できない」
「ふーん。重要な用事って何?説明しなさいよ。」
ほれみろ、俺、どうするんだ。と聞こえたような気がしたが事実を話すわけにはいかないので誤魔化す事にした。
「とにかく明日は都合が悪い、俺は行けない」
「だから、あたしは何で?って聞いてるんでしょ!」
「人に言えないことの一つや二つあるだろ?」
「ふーん、キョンは明日に「人に言えないこと」をするつもりなんだ。へぇぇ〜」
よし、ここだ、ここの機会を逃すなよ俺。
「じゃあ、そういうことにしておいてくれ」
「へ?」
あら珍しい、ハルヒの久々の驚き顔だ、というより唖然としているなこりゃ。
「今日の話はそれだけか?もうないのなら悪いが俺は帰らせてもらうから」
「えっ、あ、ちょっと」
「じゃあ、みんな。ごめんな」
俺は一気にハルヒを捲くし立て、おろおろしている朝比奈さん、相変わらずの長門、事の展開を見ていた古泉に、
すまないとだけ言って、部室を離れた。これでよかったんだ、きっと。
後ろ髪を引かれる思いだが、仕方ない。明日のハルヒのお守りは任せたぞ。
358nac:2006/06/15(木) 04:21:02 ID:baJ0lK1r
「あやしい」
あたしはあからさまな事を口にして、キョンの出て行ったドアを見ていた。
何かを隠している事は見れば解る。でも「何を」までは会話では推測できなかった。
「どうしたんでしょうね?彼はいつも暇そうなんですが」
古泉君も同じ考えだ。ということは古泉君も何でキョンが参加できないのか知らないみたいね。
あたしは、頭に???とついている様子のみくるちゃんを見る。知らないみたいね。となると、
有希はどうかしら?うーん表情はいつもと変わらないわね。
キョンは有希を信頼してるみたいだし、もしかしたら何か聞けるかも。一応聞いてみますか。
「ねぇ有希、貴方は明日キョンが何するか、聞いてない?」
有希は視線をこちらに向けて一言
「ない」
「本当に?」
「ない」
そうか有希も知らないのか、これは調べてみるっきゃないでしょ!
「じゃあ明日はキョンの行動を観察しましょう、いいわねみんな!」
あたしは高らかに宣言した。
「確かに今日の彼は少し様子が違いましたからね」
「えっと、うまく言えないんですけど、その、感情を押し殺してるような感じでした」
「……」
三人とも同調してくれた。よし、明日は朝から張り込みよ。わくわくするわ!

夜にキョンの携帯に電話を掛ける、明日は会わないつもりだから明後日に市内探索をするって伝えたら
「そうか、すまないな」
当然、キョンの奢りだからね、と付け加えておくのも忘れない。
「やれやれ、解ったよ」
こんなに申し訳なさそうなキョンは初めてだ。だとしたらどうしても理由が訊きたい。
「ねぇ、あたしにだけでもいいから、明日何するのか教えてくれない?」
少し甘えた声で訊いたみる。しばらく無言、またはぐらかす気かしら?などと考えて答えを待っていると
「頼むからその事について、これ以上詮索するな」
少し、キョンの口調が変わった。いつもの優しい口調じゃない、早く話を終わらせないと。
「わかったわ、じゃあ!」
あたしはいつもの様に一方的に会話を終了させた。
359nac:2006/06/15(木) 04:23:06 ID:baJ0lK1r
話していた携帯を充電器に差し込んで、考える。そういえばあたしキョンの事、よく知らない。

家族構成は妹ちゃんと母親は見たことあるけど、他に兄弟とかいるのかしら?

自宅は探索ついでにお茶しましょうって強引に調べた。至って普通の二階建て一軒家。

他は?趣味、知らない。よく部室で古泉君とボードゲームしてるし、遊ぶことは好きみたい。

交友関係は割りと少なめ。でも男友達は少ないながら、きちんと友情みたいなものがあるのは見て取れる。

異性の交友関係はっと、ここよね。クラスの女子には「普通の男の子」と評価、節穴ね。
でも、阪中さんと転校しちゃったけど朝倉はキョンに少なからず関心がある(あった)様に見える。
あと妹ちゃんの友達の吉村美代子だっけ「ミヨキチ」ってあだなの子。キョンが「恋愛小説」のヒロイン役にした子。
彼女は要注意ね、まだ見たことは無いけど、キョンの自宅に容易に入れる仲ってのは大きいわ。

あとは、過去。キョンは自分の過去を滅多に話さない。「面白くないぞ」って言ってすぐ話題そらしちゃう。
あたしもあんまり人のこと言えないけど、自分の過去話ってよほど信頼してる相手にしか話さないものよね、きっと。
じゃあ、あたしはキョンに信頼されてないのかな……軽く落ち込む。
やっぱり知りたい。キョンのこと。明日は新しいキョンの一面が見れるかも。
他の三人には悪いけど、途中で「面白くないから今日は解散!」って言って撤収したふりをしましょう。
そして用事が終わるまで尾行して、終わったキョンが暇そうなら遊ぼう!うんこれだ!
あたしは天才軍師さんの真似で手を扇のようにはためかせながら、明日の朝に備えるために、眠りについた。
360nac:2006/06/15(木) 04:23:47 ID:baJ0lK1r
…………

「なんか、つまんないわねぇ」
「シャミちゃんと妹ちゃんの相手をしてますねぇ」
「母親はさっき出て行ったわ、つまり家にはキョンと妹ちゃんとシャミだけって事かしら?」
「あたしはてっきり、家族でどこかにお出かけかもと思ったんですけどぉ」
「現時点での外出は無いと思われる」
「確かに、どこかに向かいそうな気配は今のところありませんね、服装もラフな格好をしていますし」
「でもぅ、心なしかキョン君、無理してそうな印象を受けます。気のせいかもしれませんが」
「みくるちゃんもそお思う?なんかいつもと違うみたい、今日のキョンは」
「涼宮さん達もですか。実は僕も同感です。今日の彼からは余裕を感じません」
「とにかく観察を続けましょう」
……
「これなら市内探索を欠席しなくても良かったんじゃない!?なんか腹立ってくるわね」
「午後から、という線も捨て切れませんが、こうも彼に動きがないと」
「……」
「確かに、うむぅ。ねぇみんな、ここは一旦撤収して、明日の朝に問い詰めるってのは?」
「じゃあ、ここで解散するんですかぁ?」
「そ。どうせキョンの事だもの、たいした用事じゃないわ、それに明日もきっとキョンが一番最後だから」
「なるほど、喫茶店で事の顛末を彼から聞きだす、とお考えですね」
「解ってるじゃない古泉君。みくるちゃんと有希は?」
「あたしは別にいいですけど」
「構わない」
「じゃあこの場はひとまず解散ね、明日はいつもどおり朝九時に駅前に集合で!」
三人は頷いて、それからキョンの家のはすむかいにあるアパートの屋上を後にした。

一人で昼食をとった後、再びアパートの屋上に来たあたし。さてここからは一人で観察再開。
話し相手が居ないのはちょっと寂しいけど、仕方ないわ。他のみんなに知られたくないもの。
ごめんねみくるちゃんと有希と古泉君、昨日の電話からはとても重要な事と思う。
それとも知られたらあたしたちに迷惑が掛かる事。色々と疑念が尽きない。
もしどうでも良い用事なら、明日の分はあたしが奢るわ。
なんてことを考えていると、キョンに動きがあった。着替えている、、、カーテン位しなさいよ全く。
それにしても半裸のキョン……はっダメダメ、何考えてんのよ!涼宮ハルヒ!しっかりしなさい!
っと呆けている場合じゃないわね、キョンが家から出たわ。
キョンは自転車を移動手段に良く使うから、あたしは自分の自転車を用意してってあれ?歩きなの?
キョンは歩いて駅とは反対方向に向かっていった。これなら見失う可能性が無くていいけど、
「まぁ、いっか」
あたしもその場に自転車を置き、007のように尾行行動を開始した。
361nac:2006/06/15(木) 04:24:18 ID:baJ0lK1r
「小学校?」
キョンは歩いて数分のところにある小学校に入っていった。妹ちゃん関係かしら?
でも妹ちゃんは家に居るし、と考えたところで理解した。なるほど。
「キョン君!ナイスレシーブ!」
「ほらほらぁ、若いんだから、お母さんの替わりに動きなさい」
キョンはママさんバレーの輪の中に居た。あたしはわなわなとなる気持ちを抑えながら、笑顔を創って話しかけた。
「キョン君、楽しそうね」
「そう見えます?なんで俺が……って涼宮!」
「キョンこれはどういうこと!って見れば解るわね」
「そうだ見たまんまだ、ただ少し背が高いと言うだけでお袋に参加を命じられていたんだ」
「みんなに言いたくなかったのは」
「恥ずかしいだろ、どう見たって」
「そお?別に気にしないわ。スポーツは健康に良いんだから。しかしあんたもバカね」
「何がだ?断りの文句は全て却下されたぞ」
「違うわよ、事情を説明してくれてたら他のみんなも呼んだのに」
「俺の都合でみんなを巻き込みたくなかったんだ」
そうだ、こういう奴なんだキョンは、あたしたちは別に気にしないことも一々気を遣って動く。
そんないつものキョンでいてくれたのが、なぜか嬉しかった。
「あの、よかったら、一緒にバレーやる?」
しらないおばさんが話しかけてくれた。よし!ひとつ暴れますか!
あたしは「いいの!」と目を輝かせてコートに入っていった。
362nac:2006/06/15(木) 04:24:52 ID:baJ0lK1r
さて余談だが少し書いておこうか。
まぁ大方予想済みかと思うが、小学校でのハルヒの活躍は、皆の予想通りだ。
もともとスポーツ万能だからな。そういえば近々俺たちの高校でも球技大会があるらしい。
男子はサッカー、女子はバレーだっけ?でも使用するボールが違うだろ。……関係ないか、こいつには。
そして、たっぷり汗を流した(流させられた)俺たちは、お袋の薦めもあり、俺の家で飯を食った。
ハルヒは始めこそ遠慮していたが、お袋には勝てなかったようだ。しかし妙に嬉しそうだったな。
それで遅くなったから「泊まっていけば?」なんていいだすお袋、勘弁してくれ、妹は喜んだが。
これは俺がきちんと自宅まで送ることで何とか阻止できた。ちょっとハルヒが不機嫌そうにも見えたが、
「ほら乗せていくから」
と自転車を用意して言うと
「えっ、あ……解った」
と不思議な顔をした。なんだ?お前俺の家まで歩いてきたんだろ?
「そ、そうよ……しっかり家まで乗せていきなさい!命令よ!」
言われなくてもそのつもりさ。
俺は、いつものスピードよりもほんの少しだけゆっくり自転車を走らせながら、
「ハルヒ」
「何よ」
「今日は……ありがとな」
「別にあんたのためじゃないわよ、それにあたしも楽しかったから、気にしないの」
「そうかい」
「それと次こういったことがあったら、きちんと説明しなさい。あたしは別にまた参加してもいいから……」
「解ったよ」
「それから明日は、きちんとみんなに説明しなさい。もちろんあんたの奢りで」
「へいへい」
「まあ今日は楽しめたし、明日の奢りの半分は出してあげるわ」
「ん?いいのか?きっと最後に来るぞ俺は」
「あたしが良いって言ってるんだからいいの」
「わかったよ」


「そ、それじゃあ、あんたも疲れてるんだし、もう少しゆっくり走っていいわよ」



363nac:2006/06/15(木) 04:27:02 ID:baJ0lK1r
シリアス路線で行こうか随分悩みましたが、たまにはこういったSSもありかなと。
気持ち的にはサムデイ〜とOPの自転車シーンを持ってきてます。
長門さんもみくるちゃんもいいけど自分的にはハルヒですね。最高に良いキャラです。
次の考案はすでに出来てますので、出来ましたらアップします。     nac

364名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 04:29:59 ID:WF+0DWQj
GJ!
最後の「もう少しゆっくり走っていいわよ」を読んでゆずの夏色が頭に流れたぜ。
365名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 04:56:35 ID:8M+0u/r4
>>363
       ∧ヽ          ,ィ´ヽ
         i ヽ ヽ、,.-─- 、 ,//   i
       l  〉´::::::::::::::::::::::::r' /    i
       | /:::::::_/_:::::::::::::::::::::::\    }
       レ'  /爻/      ::::::::\  /
      /  \  /       :::::::ヽ〈
     /  \    /       ::::::::::l
  ─-ト、   ̄     ̄   ,.-‐'´ ̄ ::::::::l
  ─‐i‐   (_人__)   ゚ ___  :::::::}
   _,i-‐   i  /    ‐-、    .:::::/
     \    `´        ̄``.:::::/
      ゝfヽ    rヽ     .::::::/
       ゝ }   ゝi ___/
       / iノ ̄ ̄ | `ヽ'´ノ  
366名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 05:04:48 ID:9To5EytO
今から投下するSSっぽいものは、非エロ・未完成です。
しかも初のハルヒシリーズでのSSです。面白さは保証出来ません。
367涼宮ハルヒの思い込み:2006/06/15(木) 05:05:53 ID:9To5EytO
 いつからか巣に帰る動物達のように俺はまたも文芸部室に来ていた。もう日常の一部と言ってもいいくらいだ。
 まあ大半は今日も相変わらず暇だな、という憂鬱感が占めているが、何が楽しみなのか、このドアを開く時は少しワクワクする。
 いや何が、ではなく我が麗しの天使朝比奈さんの生着替えにさもうっかりを装って出くわすのを期待しているのかもしれない。
 しかしそのような期待は我が良心のノックをしろという言葉によって掻き消された。無念。
 コンコン。
「…………」
 返事がない。つまり誰もいないって事か? 何だ暇人一番乗りかよ。
 ドアノブを回し、いつものように中に入る。この朝比奈さんのような女性の匂いにも慣れたなぁ。
 そんな匂いフェチ(俺は違うぞ)っぽい事を思っていると、誰もいないはずであった部室に宇宙人兼三点リーダー製造器の長門がいつもと同じ椅子でいつもより薄い本を読んでいた。
 薄いと言っても俺なら漫画であったとしても読みたくないページ数である。
「みんなはまだ来てないのか」
 見れば分かることなのだが、一応コミュニケーションを取りたくなったので聞いてみる。
368涼宮ハルヒの思い込み:2006/06/15(木) 05:06:46 ID:9To5EytO
「……来ていない」
 そうか。
 本当に長門は必要最低限以外の事は喋らないんだな。いつも思う。
 もっと色々、せめてSOS団の中だけでも喋るべきではないだろうか。
 その無表情な顔から表情を読むのは最近になって少し分かるようになったが、やはり完全には長門の心理が分からない。
 いや、そもそも言葉のボキャブラリーが無いんだっけか。
 そりゃあ、宇宙人が地球のしかもマイナーな日本という島国の言葉をしっかり使いこなしているというならそれは見事な日本マニアだ。
 さて長門も自分の好きな事をしてるし(と言ってもいつもだが)、俺は絶対権力を持つ団長がコンピ研から奪って来たPCでネットを楽しむかな。
 電源スィッチを押し、PC本体を起動させ、団長椅子に腰かける。
 普段は有無を言わさず俺に奢らせる超監督がここに踏ん反り返っているのだが、今は俺の暇潰しに付き合ってもらおう。
 モニターが自動で付き、ログオン画面になるまではしばらく待たなくてはならないのだが……少し眠いな。頭が勝手に机の上へと落ちていく。
 いわゆる授業中にしていると怒られてしまう、机に突っ伏した状態になってしまった。
369涼宮ハルヒの思い込み:2006/06/15(木) 05:07:30 ID:9To5EytO
 むむ。少しだけでも目を閉じていようなどと思ってしまえば、本格的に眠ってしまうであろう。
 そうなるときっと我等が団長涼宮ハルヒが不機嫌になり、更に愚痴ってくるというコンボが待っている。
 何としてでもそれは避けたい。……のだが、どうやら昨日の深夜番組が面白くて夜更かししてしまった事が睡魔を助けてるようだ。
 耐えられない眠気が――
370涼宮ハルヒの思い込み:2006/06/15(木) 05:08:41 ID:9To5EytO
 ………
 ……
 …






「さて、この寝顔写真ナンバー124だけどどうよ?」
「いいんじゃないですかねぇ。特に頬の色が」
「わ、私は123の方が好きです」
「……私は69がベスト」
 ボンヤリとした意識の中、とんでもない会話が始まっていた!
 どうやら俺が寝ている間にハルヒや朝比奈さん、古泉までもが部室に来ていたようで、今四人して怪しげな会話が繰り広げられていた。
 ここは寝たフリをしてこの聞こえてくるおかしな話し声をやり過ごすしかないのだろうか。
「全く、気持ち良さそうに寝てるわね」
 ぷにぷに、と頬に指で突かれる感触。恐らく声からしてハルヒだな。
 まさかハルヒが俺の寝顔にこんな事をするなんて。普段の素行から、油性マジックで落書きするもんだとばかり思っていた。
「ず、ずるいですよ。涼宮さん」
「団長の権限よ。私は団員を好きにしていいの」
 しかし、我等が団長はいつも通り傲慢な団長であった。ハルヒさんよ、それは絶対に間違ってると思うぜ?
 その前に、朝比奈さんにずるいと言われたのは喜んでいいのだろうか。
 あの朝比奈さんが俺の頬をぷにぷにしたい、と解釈して少しだけでも調子に乗っていいのだろうか。
371涼宮ハルヒの思い込み:2006/06/15(木) 05:09:46 ID:9To5EytO
「……なら私は親友の権限」
 おわっ。背中に何かが当たった!
 何となくだが、長門が顔を押し付けているのであろう。髪の感触がある。
「有希、やるわね。なら私はこうよ」
 今度は何だ?
 何か右腕に二つの柔らかい物体が覆いかぶさってるようだが。
「ほらほら。どうよ、有希では出来ないわよね」
「……彼は貧乳好き」
 おいおい。いつから俺は貧乳好きのロリータコンプレックスに仲間入りを果たしたんだ?
 ていうか、いきなり胸の話をしだしたって事は右腕に当たってる柔らかい物体はあのグラマーハルヒの胸って事か!?
 それはそれはいつまで理性が持つものか……。
「いいえ。キョンはみくるちゃんの胸をじろじろと見まくってるれっきとしたおっぱい星人よ。ね、みくるちゃん」
「ふぇ? 確かにいつも顔より下に視線を感じてましたけど……」
 すいません。朝比奈さん、正直見てました。
 だがな、ハルヒ。朝比奈さんからの評価が下がるような事は言うな。明日から見づらくなるだろ?
「ほら、きっと巨乳が大好きなのよ」
「じゃあ、私もっ。やっ」
 いやに重くて柔らかい二つの物体が左腕に……。
372涼宮ハルヒの思い込み:2006/06/15(木) 05:11:00 ID:9To5EytO
 間違いない! これは朝比奈さんの胸だ!
 ハルヒのが右腕に当たったままだから分かる。
 しっかし、朝比奈さんの胸は柔らかいなぁ。ハルヒの二倍は柔らかい。
 思わず下半身が熱くなってしまった。
「ああっ、まさかみくるちゃんまで積極的になるとは……。
 でも、キョンは陰毛が濃い方が好きなのよ。だから、キョンにはみくるちゃんと有希はふさわしくないわね」
 どこからそんな情報が。俺は普通でいいぞ、普通で。
 ていうか、左腕、背中、右腕、と堪らない状態だな、俺。
「……彼は無毛好き」
 ちょっと待て。さっきから長門は俺をロリコンに仕立て上げようとしているのか。
「わ、私は処理してるけどちゃんと残してますからっ……」
「分かってないわねぇ。キョンは濃い方が好きなのよ。中途半端に残されても興奮しないわ」
 だから俺は普通がいいんだって。何処からそんな意味の分からない情報を仕入れて来たんだ?
「そうですね。彼はグラマーアンドセクシーが好きらしいですから」
 ここで爽やかに今までの会話を聞いていた(多分)古泉が口を開いたかと思えば、ハルヒに訳の分からない事を吹き込んだのはお前だったのか。
 まあグラマーは大好きだけどな。
373涼宮ハルヒの思い込み:2006/06/15(木) 05:12:16 ID:9To5EytO
「そうよね。みくるちゃんはグラマーはクリアしてるけど、セクシーってのはクリアしてないわ。
 私が思うにセクシーっていうのは陰毛が濃い事なのよ。陰毛は性器を連想させるし、何となくいやらしいじゃない」
 ハルヒが何やら耳元で語っているが、それは間違ってるんじゃないか。外国のAVなどではむしろパイパンが圧倒的に多いぞ。
 古泉よ、前言撤回だ。ハルヒが勝手に勘違い(この場合は勘違いなのか?)しているだけらしい。
 で、この状況はどうにかならんのか。狸寝入りがバレるのも時間の問題だ。
「そ、そんなぁ」
 朝比奈さん、何故そこであなたが落胆するんですか。俺の性癖(四人が言ってるのとは全く違うが)に合わなかったからって関係ないでしょう。
 そして早急に胸を当てるのをやめてください。理性が持ちそうにありません。
「ふっふっふっ、キョンは私のモノね」
 何やら得意げな声で勝ち誇っているが、断じて俺はハルヒのような傍若無人な女性とは付き合いたくない。
 ていうか、みんな俺の好みとかで言い合ってるけど、何がしたいんだ?
「……起きてる」
 ……!?
 ふいに長門が全てを悟ったような声を出した。もしや俺の事か?


 続くらしい。
374名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 08:18:34 ID:idhit+9C
>>363
やっぱりハルヒ×キョンはいいな。最後の自転車の描写が良かった。

>>373
流石長門!じゃなくてどうするんだキョン!こっから楽しみだ

・・・さて学校を出よう!じゃなくて学校へ行くか・・・
375名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 08:20:30 ID:tKXNdB3l
>>373
何となく、クレジットカードのCMが浮かんだ
GJ!!
376名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 09:53:27 ID:5qD7JTqI
>>373
暴走したキョンと3人の乱交エンドが、俺の脳内スクリーンに投影されてる…。
377名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 11:03:00 ID:PxsSPFRI
>>373
自分をキョンの親友とカテゴライズしてる長門萌へ。
378名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 12:31:03 ID:NpC2eUww
>>363
GJ!同感です。
俺もハルヒばっかり書いてます。次回作、期待してます。

>>373
キョンを取り合う3人がすごく微笑ましい。
続きに期待!
379名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 12:53:01 ID:2mx2Ku7x
>>373
おいコイズミはどこだ
380名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 13:00:37 ID:TjtCsIZ1
社員の溜まり場かよ
381名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 13:01:03 ID:kNHxKscb
>>363
うん、GJだよ

>>373
キョンうらやましいな。続き期待するよ
382380:2006/06/15(木) 13:03:23 ID:TjtCsIZ1
すいません誤爆しましたorz
383名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 14:32:41 ID:71b/LNkH

 ―――目が覚めるとそこはいつかの灰色の学校だった。

「へえぇぇ!?」
 自分でも驚くような変な声を出してしまった。
 辺りは思いっきり灰色。それとこの嫌な感じ、間違いなく閉鎖空間だろう。別に古泉のように何度もこの

空間に入っている訳じゃないが、なんとなく言い切れる。こんな嫌な空間、誰が忘れるものか。
 いつぞやと同じ灰色の学校となると、ハルヒもこの空間にいるだろうな。
「って、隣にいたし」
 こいつ、自分で作り出した空間の中で寝やがってる。
 こっちは心地よい眠りから無理矢理こんな嫌な所に連れて来られたってのに……ん、待てよ。ここはハル

ヒの作り出した閉鎖空間な訳で、そうなるとそろそろ奴が……。
「はい、きましたよ」
 やっぱり出て来やがったな、このサイキック野郎!
 だが、おかしい。聞こえてくるのはいつもの能天気な声だけで姿が見えない。前回は完璧に姿は現せない

ものの、人としての形は形成していたのだが。こりゃひょっとして今までにない程の異常事態だとか?
「さすが。察しがいいですね。ですが、別に異常事態という程ではないです」
 その返答なんとなく溜息が出た。ほっとしたのと、またかよ的な微妙な溜息。俺ってば、なんか悪いこと

したっけ。
「いえ、今回は前回とは少し違うようです。空間自体は前回と同じものですが、作り出した意図が違うよう

です」
「それはつまり、どういうことだ?」
 やっぱりこいつの言うことは意味がわからん。
「涼宮さんが何らかの理由をもってこの空間を作り出したんです。前回は現実世界に愛想を尽かして閉鎖空

間を作り出したのですが、今回はそうではないようです」
「じゃあ、何が原因なんだよ?」
 形はないが、多分目の前にいるであろうと思われる古泉は少し考えるように間をあけている。
「正直なところ、我々にもわかりません。ただ、今回は世界がひっくり返るような恐ろしいものではないこ

とは確かです」
「その割には、お前もてこずってるな」
 ちょっと嫌味な感じで声だけの古泉に言う。
384名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 14:36:50 ID:71b/LNkH
「よくご存知で。お恥ずかしいことに今回の閉鎖空間は涼宮さんの想いが強すぎて、僕がこれ以上この空間に存在することは無理なようです。あと数秒で僕はこの空間から弾き出されてしまう。
 僕のような邪魔者は創造者によって追い返されてしまうんですよ。
 それ程に涼宮さんはあなたとふたりだけの空間を求めたのでしょう」
 なんかますます意味がわからん。なぜハルヒが俺とふたりっきりの空間を求める必要がある。
 俺は心地よく眠っていたというのにだな、明日は学校なんだぞ。朝からクソ暑い中で体育なんだぞ。
「最後に。ここは涼宮さんが作り出した閉鎖空間。なんらかの意図があって作り出されたと思われます。あなたがなぜこの場にいるのかをよく考えて行動してくださいね。あなたは涼宮ハルヒに選ばれた、たったひとりの人間なのですから」
 この空間から弾き出されてしまったのだろう。古泉の声は全く聞こえなくなった。
 最後の辺りがノイズでうまく聞き取れなかったが、まあいいだろう。要するにこの空間から抜け出す鍵は俺が握ってるってことだな。
「とは言ってもなあ……」
 灰色の空間の中でぽつりと呟く。
 困った。非常に困った。前回この空間から脱出する為にやったアレをするべきなのだろうか。しかし、アレをするにあたって色々と心の準備もある訳で……あの時は半ばヤケだったもんなあ。
 冷静になって考えてみれば俺とハルヒは年頃の男と女。そういう恋人同士がするものをするには気が引ける。下手すりゃ俺も狼さんになっちゃう可能性だってある。起きてたら凶暴な女だが、眠っていれば……なんてアブナイ考えが頭にちらついたが理性で追い返した。
 まあ、実際そんなこと考えている場合じゃなくて、問題のこいつは隣で眠っている。まさに白雪姫。キスをするには非常に好都合。こいつを起こさずに、更に元の現実世界に帰れるなんて、こんなお得な話はそうあるもんじゃないね。
 そうとくれば、よし! 思い立ったらすぐ行動! それが俺のモットーだ!
 なんて、かなり無理矢理自分の頭に言い聞かせる。そして、眠るハルヒに口付けをしようと目を閉じて小

さめの唇に狙いを定める。

 今だ! 行け! 俺!

 ―――ごつっ!

 鈍い音。

「……ったぁー!」
「……はへっ?」
 石と石がぶつかるような音。ハルヒの驚いたような声と俺のなんともマヌケな声。
 なんということだ。完璧にミスった。こんなナイスタイミングでハルヒが起きるとは誰が思っただろうか

。二度とないであろうチャンスを逃した俺はホントにバカだろう。
「いたぁ、このバカキョン!」
 ほら言われた。ハルヒはおでこをすりすりしながら俺を睨んでいる。
385名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 14:38:54 ID:71b/LNkH
「わ、悪い」
 なんで謝ってんだよ俺。
 俺はだな、この危機的状況からハルヒを起こすことなく平和的に元の世界に戻ろうとしてだな。
「なにブツブツいってんのよ」
「いや、なんでもない。俺が悪かった」
 俺ってば、なんて弱い男の子なんだろうね。
 いや、起きてしまったのだから仕方ない。まずは状況を理解してもらおう。
「そんなことより、ハルヒ。ここがどこか解るか?」
「どこかって……なによ、いつか夢で見た学校じゃない……」
 ようやく周りの状況を掴んだのか、全てが暗い灰色に支配された世界を見つめて呆然としている。
 無理もないだろう。ハルヒ自身が作り出したとはいえ、誰だってこんなところ目を覚ましたら驚くし、恐怖も感じるだろう。二度目の閉鎖空間。普段は自信に満ちたハルヒも今はおとなしくなっている。
「もしかして、怖いのかな?」
 そんなハルヒの表情が珍しかったので、少し意地悪っぽく訊いてみる。
「こ、怖いわけないじゃない! こう見えてもあたし、ここに来たの二回目なんだから!」
「なんだ、奇遇だな。俺も前にここに来たことあるぞ」
「……え?」
 しまった。いいのか悪いのかわからんが、こういうことは言わない方がよかったのだろうか。
 ハルヒは俺の目を見つめたまま、目をぱちくりさせている。その目はなんで知ってるの? と俺に訴えて

きているように見える。困ったな。ここはお前の作り出した閉鎖空間だなんて言えないしな。
「じゃ、じゃあキョン。校舎を壊してた巨人のこととか覚えてる?」
「ま、まあな」
 あれはな、お前の作り出した神人って言うんだぞ、なんて絶対に言えない。
「じゃあ、あのことも覚えてる……?」
 あのこと? はて、なんだろうか。
「あのことってなんだ? そんな曖昧な言い方じゃわからん」
 そう返答を投げ掛けると何故かハルヒは顔を真っ赤にした。
 大きく目を見開いて唇を噛み締めているのか口を真一文字にしている。
 照れてるのか、怒ってるのはわからんが、こんなハルヒを見るなんてなんか新鮮だ。
「なんでもないわよ! 今のは忘れて!」
 怒ったようにハルヒは言い放つ。

※最初の失敗したあああ!
 仕事帰って続きあぷします。
 憂鬱語のお話です。雑でごみん。
386名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 14:39:44 ID:t6InPsT/
>>385
チクショウいいところでっ
GJー。
387名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 14:50:18 ID:NpC2eUww
質問なんだけど、「おOんちん」て書くとき
このまま伏せる、または別の描写にすべきか、
それとも普通に書いてしまっていいものか?

>>385
続きがすげー気になるよ。それまで待ってる。
GJ!
388名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 14:59:24 ID:Y18FJOdU
伏字にする必要性があまり感じられないなあっ。
女の子に言わせるならそのまま「おちんちん」でいいし
たとえばキョンくんのセリフや描写なら、別の言葉のほうがいいっさ。
あたしの個人的な意見だけどっ。
389名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 15:43:02 ID:BhnaohkC
>>386 >>387
サンクス。これから仕事だから帰るのは深夜だよorz遅くなるからあんまり待たないでおくれぃ
390名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 15:43:41 ID:724BN7L7
なんでみんな、ちゃんと書き終わってから貼らないの?
大長編ってわけでもないのに。
39111-16:2006/06/15(木) 15:50:58 ID:LUSx4J5f
パパは高校1年生の裏話的なハルヒ視点物を書いたてたけど詰まった。
やっぱりハルヒ視点って難しい。んで気晴らしに書いてたやつが先に完成したんで投下。
気晴らしに書いたやつなんで趣味丸出しに古泉と会長が出ずっぱりだけど
楽しんでもらえると幸いです。
392JOHNNY GOT HIS GUN:2006/06/15(木) 15:51:30 ID:LUSx4J5f
「……ったく。なんで俺が」
「まぁまぁ。少しぐらい協力してくれてもいいじゃないですか」

仏頂面の上級生とニヤケ顔の古泉、恐らく長門一味であろう喜緑さんと共に部室に向かう俺。
なんでこんな面倒くさい事になったのか。それはこいつの一言から始まった。


「そろそろ、何かイベントが必要ですね」

俺のポーンがあった場所にナイトを置いて、そう言った。

「イベントって、何の」
「涼宮さんを退屈させないための、ですよ」

またかよ。孤島といい、雪山といい、生徒会といい。
お前がそんな事を思いつくたびに一番苦労するのは俺なんだ。

「おかげさまで、最近はほとんどあの空間も出てきません」
「そーかい。代わりに俺がその空間を生み出したい気分だぜ」

そう言いながら、クイーンを古泉陣内深くに進入させる。

「仮にあなたがそのような能力を持っていても、大して脅威ではありませんがね」
「なんでだ」
「あなたは今の環境に不満はありませんから。さらに言えば、涼宮さんと仲良く喧嘩する事で
 無意識下のストレスも発生しそうにありませんしね。いや、羨ましい事です」

俺は無言でビショップの駒を持ち上げる。

「チェックだ」
「おや」

微笑みを絶やさずに古泉は席を立ち、勝敗表の俺の名前が書いてある横に○をつける。

「それでは、行きましょうか」
「どこにだよ」
「さっき言いませんでした? イベントが必要、と」

勝手にすればいい。ただし今度は俺を巻き込まないでくれ。
393JOHNNY GOT HIS GUN:2006/06/15(木) 15:52:08 ID:LUSx4J5f
「あなたにも仕掛け人になってもらうつもりです」
「なんでだよ。それはお前ら機関とやらの仕事だろ?」
「たまにはあなたにも体験してもらおうかと。それなりに楽しいですよ?」

それに、あなたの手助けも必要なんです。と言いながら部室を出て行った。
……なんでこう、どいつもこいつも俺の話を聞かないんだ。
ハルヒ病でも蔓延してるんじゃないだろうな。


渋々古泉の後をついていくと、程なくしてある部屋の前に着いた。
プレートに書いてある文字は『生徒会室』。……なるほどね。

古泉がノックをすると中から渋い声が答える。

「入りたまえ」
「失礼します」

キリっとした顔の会長は、こちらを見るや眉間に皺を寄せ眼鏡を取った。

「……なんだ、お前らか」

どこから持ってきたのか、やたらと豪華なソファーにどかっと腰を下ろす。
胸ポケットから取り出したジッポーで煙草に火をつけながらめんどくさそうに口を開いた。

「で、今度はなんだ。またあのイカレ女にちょっかい出さなきゃいけないのか?」
「お分かりいただいてるようで助かります。少し協力して貰いたいのですが」

溜息と共に白い煙を吐き出す会長。

「今度の計画は? 考えてあるんだろうな」
「もちろん。次はですね……」

越後屋と悪代官のように声を潜めて喋る二人を眺めながら俺は憂鬱な気分だった。
めんどくさい事にならなきゃいいんだが。

当然のようにそんな俺の願いは、見事に打ち砕かれるんだがな。



こうして冒頭に行き着くわけだ。再び伊達眼鏡を掛けた会長と微笑む2人と共に部室へ向かう。
394JOHNNY GOT HIS GUN:2006/06/15(木) 15:52:45 ID:LUSx4J5f
軽くノックして、舌足らずな朝比奈ボイスを確認してからドアノブに手を掛ける。

「おっそいわよ! 何やって……」

俺達の後ろで佇む人影を見つけ、一瞬固まるハルヒ。
そして、見る見る表情を変えた。新しいオモチャを見つけた猫みたいに。

「会長が我がSOS団に何の用!? 負け犬のくせにまた勝負でもする気? 私は全然構わないわよ!」

深い溜息をついて、眼鏡を中指で押し上げながらゆっくりと口を開く会長。

「今回は文芸部云々では無い。SOS団とやらの存続についても関係は無い」
「じゃあ何!? あ、もしかしてアンタSOS団に入りたいの?
 そうね、今すぐここで土下座して私は涼宮ハルヒ様の下僕です、って10回言えば……」
「違う」

ナチュラルハイなハルヒの声を遮って、笑顔で睨むハルヒから目を逸らさずにこう言った。

「ここにいる2名。彼と古泉一樹を生徒会役員として迎えることに決定した」
「……はぁ?」

素っ頓狂な声を上げるハルヒ。

「何よ、どういうこと?」
「言葉通りだ。彼らを生徒会の副会長、そして会計として正式に採用した。本人の意思でな。
 何せ、今は私と喜緑君の2人で人数不足なんだ」

頭にクエスチョンマークを飛ばす朝比奈さんと喜緑さんをじっと見つめる長門、
そしてこっちを(というか俺を)かつて無い勢いで睨むハルヒ。

「それに伴い、SOS団とやらは脱退してもらう事になる。活動に支障をきたすからな」
「……」

そんな視線だけで人を殺せそうな目で俺を見ないでくれ。思わず目を逸らす。

「しかし、何を言わずに引き抜くのはフェアじゃない。そこで提案だ」
「勝負よっ!」

全校内に響き渡るんじゃないかと言うぐらい大きな声を張り上げるハルヒ。
先に言われてしまいましたね、とアイコンタクトを送る古泉と小さく首を振る会長。

「私達が勝ったら、その2人をこっちに帰してもらうわ!」

俺達の意思は無視か。ま、こいつらしいけど。

「こちらが勝ったらどうするつもりだ?」
「好きにすればいいわ。SOS団を潰そうがみくるちゃんと有希を持っていこうが。
 負けるわけないし。なんなら私が生徒会に入ってあげようか?」
「それは遠慮しよう」

即答する会長。懸命だ。んな事になったら生徒会自体がSOS団になっちまうだろうからな。
395JOHNNY GOT HIS GUN:2006/06/15(木) 15:53:29 ID:LUSx4J5f
「勝負は明日! 内容は、そうね……サバイバルゲームよ!」

サバゲーて。大方、昨日やってたアクション映画にでも影響されたんだろう。

「銃はこっちで用意してあげるわ。スポンサーもいるしね」

どんどん話を進めていく。……て、ことは俺は生徒会側で参加しなくちゃいけないのか?

「ぜぇぇったいに取り返してやるから! アンタ達の好きなようにはさせないわ!」
「……精々がんばりたまえ」

そういって喜緑さんを引き連れて会長は出て行った。

「何やってんのよ」

ふくれっ面で言うハルヒ。

「何が」
「今からアンタ達2人も敵よ! 出て行きなさい!」

そう言って追い出される俺と古泉。

……結局、完全に巻き込まれたわけだ。





古泉と二人で下校。何が悲しくて男と2人で帰らなきゃいかんのだ。

「いやはや。これまでは計画通りですね」

俺が巻き込まれるのも計画通りかこの野郎。

「で、俺達が勝ったらどうするつもりだ。本気でSOS団解散させるのか?」
「まさか。その時はまた別の計画を発動させますよ」

なんだよその別の計画って。また面倒な事になるんじゃないだろうな。

「それは秘密です。我々が勝ったときのお楽しみという事で」

……さっさと負けてSOS団に戻ろう。そうしよう。
396JOHNNY GOT HIS GUN:2006/06/15(木) 15:54:05 ID:LUSx4J5f





ベッドに寝転がりながらふと思いつく。
そういや、明日が勝負とか言いながら具体的なことは何も聞いてないな。どうすんだ。

そんな俺の考えを読んだように携帯が鳴り響く。液晶に表示される名前は、もちろんアイツだ。

『勝負の舞台は、宝探しをしたあの山よ! 駅前に10時に集合! おーばー♪』

一方的なハルヒの声を伝えた後、ツーツーと無機質な音を立てる携帯。

……何も連絡がなけりゃ、そのままバックれようかと思ったがどうやら無理そうだ。
憂鬱な気分で溜息をつき、襲い来る睡魔に身を委ねた。




「遅いっ! なにやってんの! 罰金よ!」

9時半に来たってのに、SOS団はともかく仏頂面の会長とニコニコ喜緑さんもなんでこんなに早いんだ。

「コイツに引っ張られたんだ。サボってやろうと思ったのによ」

声を潜めて俺に言う会長。

「協力するのなら、最後までお願いしますよ」
「わぁったよ。さっさと終わらせるぞ。なんで休日までこのイカレ女に付き合わなきゃいけねぇんだ」

ブツブツ言う会長になだめる古泉。こうして見るといいコンビだな。
397JOHNNY GOT HIS GUN:2006/06/15(木) 15:54:39 ID:LUSx4J5f
「それじゃ、ルールを説明するわよっ! ルールは簡単。銃で撃たれたら死亡。
 全滅させたチームの勝ちよ。はい、これ銃」

そう言って、俺達に渡されるハンドガン。

「ちょっと待て」
「何よ」
「なんでお前だけそんなやたらデカイ銃持ってんだ」
「リーダーだもん、これぐらい当然よ」

じゃあこっちの会長にもその銃よこせよ、と思ったがもういいや。
どーせ自分の分しか持ってないんだろ。

「チームは生徒会が、キョン、古泉君、会長、喜緑さん。
 SOS団は私、みくるちゃん、有希、鶴屋さんね」

「わかりました。開始時間はどうしますか?」
「戦闘開始時間は1010。その時刻を以って血で血を洗う凄惨な殺し合いの始まりよっ!」

何がイチマルイチマルだ。ノリノリなのはお前と古泉ぐらいじゃないか。

「まさかキョン君と古泉君がそっち側に行くとはねっ! でも容赦しないにょろよ!」

この人もか。鶴屋さんがつまらない物ってなんだろうね。想像できない。


それじゃ作戦開始! 行くわよ、SOS団!

そう言って散っていくハルヒ達。無意識にそれについていこうとする自分に愕然とする。
いつから俺はこんなに染まっちまったんだろうね。


「それでは僕達も行きますか」
「ったく、めんどくせぇ」

そう言いながら歩いていく古泉と会長。その2歩後ろをニコニコしながらついていく喜緑さん。

あーあ。本格的にあいつらと戦う事になっちまったか。
深い溜息をつく。……アイツが目の前に現れたら俺は撃てる、のかな。
笑顔で俺に銃を向けるハルヒが目に浮かぶ。アイツなら撃つだろうな。ためらいなく。
398JOHNNY GOT HIS GUN:2006/06/15(木) 15:55:12 ID:LUSx4J5f

「作戦ですが」

つまらん考えから古泉の言葉で現実に引き戻される。

「やはり、頭を叩くのがセオリーですね。涼宮さん撃破を最優先で行きましょう」

単純なスペックなら長門が頭だろうなぁ。つーか長門が本気になったら俺達100%負けるだろ。
とか考えてると、突然静かな森に大きな笑い声が響いた。
……こんな大きな笑い声、あの人しかいない。


パシュンパシュンと古泉の足元にBB弾が降り注ぐ。

「古泉君っ! 副団長の君がそっち側に付くとはね!」

そう言いながら姿を現したのは、多分鶴屋さんだ。なぜ多分なのかって?
物凄い勢いで走り回ってるからちゃんと確認できないんだ。
声とあの長い髪の毛から鶴屋さんだろうけど。

「残念だなぁっ! 結構信頼してたつもりだったんだけどね。買いかぶりだったかなぁ!?」
「さて、それはどうでしょうね」

鶴屋さんは笑いながら、古泉は微笑みながら。
撃ち合ってる様には見えん。緊張感がまるで無いな。

「ここは、僕に任せてください。あなた達は涼宮さんを」

そう言って、鶴屋さんらしき人影にプシュプシュと発砲する古泉。
お言葉に甘えてそうさせてもらおう。やっぱり鶴屋さん相手に発砲するのは忍びない。

そして会長、喜緑さんと共に森の中に入っていく。
追って来ない所を見ると、最初から古泉狙いだったんだろうか。


「つーか、こんなクソ広いとこでどうやってあのイカレ女を見つけんだよ」

会長の愚痴も最もだ。戦闘地域は漠然と『山』としか聞いてない。
……暗くなるまで探索するのはゴメンだぞ。
399JOHNNY GOT HIS GUN:2006/06/15(木) 15:55:43 ID:LUSx4J5f

そんな不安に駆られた瞬間。俺の隣にいた喜緑さんが消えた。
いや、正確には消えたというより跳ねた。凄いスピードで。
その一瞬後、喜緑さんがいた場所にBB弾の雨が降り注ぐ。

顔を上げると、無表情で銃をこちらに向ける長門がいた。
やべぇ。こいつ、ヤル気だ。

上空にいる喜緑さんが長門に発砲する。弾を銃で弾く長門。漫画か。
喜緑さんが着地と同時に長門が消えた。と思ったら背後に回りこんでる。
後頭部に銃を押し付ける長門。しかし次の瞬間バク転で後ろに離脱する。
喜緑さんがわきの下から後ろに銃を構えてる姿が見える。

なんだこりゃ。マトリックスか。
しかも喜緑さんは笑顔を崩さず、長門は完全な無表情。
お互い一言も言葉を発しない。怖ぇよ。

呆然と突っ立ってる俺の肩を小突く会長。

「おい、行くぞ。こんなトンデモな奴らに付き合ってられるか」

最もだ。なんだこれは。ありえねぇ。

明らかに人間じゃない動きをする2人を尻目に会長と共に先へ進んだ。

二人でしばらく歩く。……気まずい。

「おい、二手に分かれるぞ。このままじゃいつまで探せばいいかわかりゃしねぇ。
 俺は勝とうが負けようがどうでもいいがさっさと終わらせたいんだ」

そう言って森の中に消えていく会長。結局一人になっちまったな。
ここで後ろから長門が追いかけてきたら怖いだろうなぁ、と思った直後。

ガサガサッ

後ろの茂みが揺れた。

「誰だ!」

………誰もいない。よかった。長門じゃなくて。

そう思って前に向き直った。
400JOHNNY GOT HIS GUN:2006/06/15(木) 15:56:20 ID:LUSx4J5f




俺の目の前には、涼宮ハルヒが立っていた。


「――っ!」

慌てて銃を構えようとする俺より一瞬早く俺の眉間に銃を突きつけるハルヒ。

「動かないで。銃を足元に置きなさい」

ゆっくりと銃を置き、両手を上に上げる俺。

「さっさと撃てよ」
「ダメ。1つ聞きたいことがあるわ」

じっとハルヒは俺の目を見つめる。俺はハルヒの目を見つめる。

「正直に答えて」

俺は沈黙で返答する。それを肯定と受け取ったようで喋り始める。

「SOS団を抜けて生徒会に入ったっての。……本当にアンタの意思なの?」

大きな瞳に微かな悲しさを浮かべながら聞いてくる。
一応そういう設定だからな。ここはYesと答えるとこだろう。

「……あぁ」
「……そう」

一瞬目を伏せる。そしてキッと俺を睨むと眉間にゴリッと銃を押し付けるハルヒ。
……この距離だといくらBB弾とはいえ、かなり痛いんじゃないか?

「じゃあね」

俺が眉間に来るであろう痛みを耐えるために、目を固く閉じたと同時に後ろから鋭い声が響く。
401JOHNNY GOT HIS GUN:2006/06/15(木) 15:56:51 ID:LUSx4J5f

「待ちたまえ」

ゆっくりと後ろを振り返ると、震える朝比奈さんと会長がいた。
綺麗なウェーブがかかった栗毛に銃口を押し付ける会長。

「銃を離したまえ。……この娘が撃たれたくなかったらな」
「ふえぇぇ……」

涙目で震える朝比奈さん。チッと小さく舌打ちするハルヒ。


「す、涼宮さぁん、わ、私に構わず……」
「何言ってんのよみくるちゃん」

銃を遠くに振り投げ、満面の笑みでこう言った。

「団長である私が、団員を犠牲になんか出来るわけ無いでしょ?」

「……いい心掛けだ」

そう言ってハルヒに銃を向ける会長。ギュっと目を瞑るハルヒ。



パァン


静かな森に銃声が響き渡った。
402JOHNNY GOT HIS GUN:2006/06/15(木) 15:57:57 ID:LUSx4J5f


「な……お前……」

崩れ落ちる会長。驚いたように目を見開くハルヒ。銃を構える俺。

「なんで……お前はこっち側だろ……」
「すいませんね」

キョトンとするハルヒを横目で見ながらこう続けた。

「やっぱり俺が帰るところはSOS団ですよ。古泉とゲームして、朝比奈さんがお茶入れてくれて
 長門が隅っこで本を読んでる。そんで……」

くいっとアゴでハルヒを指す。

「コイツがわけの分からんことを言いながら飛び込んでくる。そんな日常が大好きなんです」

「キョンっ!」
「うわっ」

物凄い勢いで飛びついてくるハルヒ。……恥ずかしいからやめれ。


ハルヒが俺に抱きついたまま会長に言う。

「どう!? これでまたまた私達の勝利ね! 約束通りキョンと古泉君は返してもらうわ!」

そういやルールは全滅、じゃなかったか。古泉や喜緑さんはどうなったんだろう。

会長はフン、と鼻を鳴らすと悔しげにこう言った。

「……約束は約束だ。だが、忘れるな。まだ私の任期が残ってる事を」

覚えてろ! とか言わないかなぁ、と思ってたがそう言い残して森の中に消えていった。
……なんだかんだで、会長も結構ノリノリだったな。
403JOHNNY GOT HIS GUN:2006/06/15(木) 15:58:30 ID:LUSx4J5f


「まぁ、私は最初から分かってたけどねー! キョンが裏切るわけ無いじゃない!」

ウソつけこの野郎。泣きそうになってたくせに。

いつもの喫茶店。運動したらお腹減ったわ! とか言いながらバカみたいに食うハルヒに
ケーキを嬉しそうにちまちま食べる朝比奈さん。喜緑さんとやりあってたのが嘘の様に
静かな動きで着々と食べ物を口に運ぶ長門、そして優雅にコーヒーを啜る古泉。

「……これもお前のシナリオ通りなのか?」
「さて、どうでしょうね」

どうでしょうね、の『ね』の部分で俺にウィンクする古泉。何のサインだ。気持ち悪い。

「もう二度と俺を巻き込むな。ハルヒの暇つぶしはお前と会長でやっててくれ」
「おや、それにしては結構楽しそうでしたよ?」

無言で空になったレモンティーのカップを弄る。
それをどう受け取ったのか知らんがフフ、と微笑む古泉。



――ま、悪くはなかったけどな。

むっしゃむしゃと頬張るハルヒを眺めながら、俺はそんな事を思っていた。
40411-16:2006/06/15(木) 16:00:37 ID:LUSx4J5f
これで終了。見事な程ベッタベタなオチ。古泉と会長がいっぱい書けたのとキョンvsハルヒが掛けたので
個人的には満足。書いてて楽しかったです。
405名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 16:07:38 ID:l8z9aH+x
>>403
GJ!
ものすごく好みの展開だったので、楽しく読ませていただきました。
ベタベタなオチなんて気にしない!よかったです。
406名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 16:09:03 ID:uoERJ47L
>>404
すっげぇ細かい指摘だけど
>1010
>イチマルイチマル
ヒトマルヒトマルな
イチとは言わない
407名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 16:18:35 ID:tKXNdB3l
>>404
GJ!!だけど、キョンと古泉の最期のやり取りは、ハルヒの前では拙いのでは?
408名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 16:36:42 ID:rmPcvTbT
>>407
ハルヒは、「都合の悪い事は耳に届かない病」を患っているので大丈夫です、多分。
409名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 16:58:03 ID:LOpD5iLd
>>404
GJ!!
>>407
きっとハルヒはキョンがとった行動を鶴屋さんやら長門に
嬉しそうに話しててキョン&古泉の話なんぞ聞いてないに違いない
410名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 17:05:32 ID:tKXNdB3l
>>408-409
通路を挟んで2つのテーブルに分かれてるのかな?
411名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 17:09:16 ID:3kfCGNF3
>>404
タイトルの英語変だからな。
それと ×懸命 ○賢明。
ついでに面白くなかった。ごめんね。
412名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 17:12:11 ID:mrIuviII
>>411
せめてどこがどう面白くなかったか言ったほうが
でないとまたいろいろ言われるぞ
413名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 17:17:21 ID:3kfCGNF3
>>412
みくると有希以外のキャラ全員が別人みたいだったから「ふーん」としか思えなかった。
これでいいかい?
あんまり引っぱらない方がいい話題だと思いますが。
414名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 17:21:31 ID:Oc7Jw5jJ
グッジョブ!!
41511-16:2006/06/15(木) 17:26:43 ID:LUSx4J5f
>>411
タイトルは第一次世界大戦の志願兵のキャッチコピー。
「ジョニーよ、銃を取れ」だったかな。のパクリです。

内容は…。精進しますorz
416名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 17:27:35 ID:mrIuviII
>>413
いや、ただつまらんって感想だけじゃ作者も手の施しようがないじゃん
>>404
で、自分も言わせてもらうと
オチはまあともかく、会長がサバイバルゲームで勝負ってことに納得したのが不自然
原作でも野蛮なことはしないとか言ってたし、もうちょっと理由がほしかった
ただ書きたかったってだけならこんなこと言われても困るだろうけど
417名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 17:29:48 ID:XAle1wJi
このスレはおもらしは有りかね?
418名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 17:36:34 ID:qjhiidVj
基本的に何でもOKだけど人を選びそうなのはNGワードを指定するといいかもね
でも、おもらし程度なら大丈夫じゃないかと
419名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 17:44:24 ID:3C7EhoeM
男がするんじゃなければなんだっていいさぁ
420名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 17:50:46 ID:idhit+9C
おもらしってアブノーマルだと思ってた俺は負け組み

だってそうだろ?高校生になってもらすなんて…スマンあるかもしれん
どっちにしても読むので投下期待してますよ!
421名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 17:51:18 ID:5qD7JTqI
>>417
厨が来るのでsageてくれ。
422名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 17:54:48 ID:dxz3BU/2
>>411
ハルヒがキョンを撃てるのかって所をもっと、重視したら
さらに面白くなると思う、とかいう勝手な妄想している・・・

423かなり ◆yMi5n3o5k6 :2006/06/15(木) 18:38:45 ID:x8tj1CPR
>>403
ъ(゚Д゚)グッジョブ!!
424名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 18:45:27 ID:EIo0SIUl
>>404
欲を一つ言わせてもらえば、
喜緑さんへの描写をもう少し書いて欲しかった。
キョンも喜緑さんはかなり気になっているはずだし。
425名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 18:53:27 ID:J9N11eCh
>>383
内容は置いておいて、本文が読みにくいことこの上ない
投下前に本文確認とかしたらどうか?
改行タイミングがおかしいせいで、作品が台無しになるよ
1箇所や2箇所ならともかく、改行がほとんどそんな感じだから、気になりすぎる

>>391
話自体は、個人的には面白い
ただ、気晴らし程度に書いた、とあるように
それ相応の作品だなーっと思った
キャラをもうちょっと使うようにすると、貴方の味が出たかと思う
私は貴方の作品が好きだ。応援してるからハルヒ版楽しみにしてます

>>411,413
412も言ってるが引っ張る話題とか、そんな話じゃなくて
どこが面白くなかったか言わないと、変な粘着が沸いて荒れるんだ
11-16氏は過去のレスからも、指摘点をちゃんと受け止めて精進して行くタイプだから
言い捨てるんじゃなくて、ちゃんと指摘して欲しい。って言う戯言
426名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 18:58:18 ID:Tn6b+ZZ9
>>425>>383へのレス
もしかしてメモ帳で右端で折り返す設定にしてコピー&ペーストしてるとか?
あれやると改行が変になる
427名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 19:19:34 ID:BhnaohkC
>>426
おっしゃる通り、メモ帳で書いてコピペしてます。もっとちゃんと確認してから投下するべきでしたorz
読みにくくて申し訳ないです。
428名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 19:27:37 ID:rVUv8Og0
ハルヒのA←こーゆー口萌えるよな
429名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 19:28:52 ID:Tn6b+ZZ9
>>427
投稿前に「右端で折り返す」のチェックを外してコピペすれば改行が変にならないよ
書いているときは折り返すのチェックをつけてた方が書きやすいしね
430名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 19:43:15 ID:IQm8k7F8
>>403
会長が古泉に指示されて、内心めんどくさがりながらみくるを人質にとってんだな、と思って和んだ。
431名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 19:44:20 ID:dPDdiPmu
なぁみんなで話し合ってどのジャンルにNGワードつけるか決めないか?
それでテンプレにいれとけばいいと思うんだが
432名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 19:45:53 ID:J9N11eCh
>>427
あぁ、ごめんよ。そんな申し訳なく思わないでくれ
こっちは読み手の一指摘でしかないからさ、そんな深く考えずに
「なるほど!投下前に見直しにょろね。次からは使わせて貰うっさ!」
みたいなノリで十分だ
うん、とにかくごめん
433名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 19:47:29 ID:kOVI5avK
>>431
ジャンルの趣味は人それぞれじゃないかな。
嫌いなジャンルは投下前の作者の注意通りにNGワード登録すればいい。
434名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 19:52:28 ID:AGIy+7Me
いつのまにか作品に対する評価が厳しいスレになったな
435名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 19:55:52 ID:Yjo9N1Mu
エロが無いからあれる
436名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 19:57:27 ID:dPDdiPmu
>>433 こっちがNGワード指定してても作者さんが一言いってくれないと意味ないじゃん
そのためにもこのジャンルを投下するときには
事前に一言注意書きをしてくださいとテンプレに入れる必要があると思うんだ
だからどのジャンルを入れるか話し合いたいと思ったんだ
437名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 20:01:29 ID:okws0CH2
今までは異常な投下ラッシュのせいで十分な批評が無かったからな。
沢山投下された分読者も目が肥えてるんだろうさ
438名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 20:02:21 ID:eJaLNhLs
そもそもNGワード自主指定自体必要かという話になるが
439名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 20:05:02 ID:okws0CH2
>>436
はいはい自治厨自治厨

テンプレにNGワード設定されてたところで作者が入れ忘れれば無意味。
よって棄却。
440名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 20:05:11 ID:n7XZMe0s
NG指定するとしたらこんなとこか?
・レズ/ホモ
・性転換
・スカトロ
・鬼畜
・ふたなり
・触手
441名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 20:06:05 ID:dPDdiPmu
最近ジャンル関係でよく荒れてるからどうかなぁと思ったんだが
NGワードいらなそうだな
442名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 20:07:34 ID:t14Ch3Hq
あとは
・エロ無し/有り
・オリジナル設定
・オリキャラ登場
443名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 20:15:05 ID:PxsSPFRI
>>442
うーわ
444名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 20:18:54 ID:dxz3BU/2
NGワードとかいいだしたら、マニアックもの
書き込みにくくなって、投稿数落ちそうでいやだなぁ・・・
445名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 20:23:43 ID:LOpD5iLd
つーか書いてくれてる人がわざわざ最初にこんな話ですよーって
いってくれてるんだからそれみて自分にあわなそうなら
読み飛ばすなりすりゃいいんだしNGワードって無意味でしょ
446名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 20:23:57 ID:q/sw4Qdp
つか、そもそもジャンル関係で荒れてねーだろ。
ジャンルを書いてくれって言うヤツがいるから荒れそうになるんであって。
447名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 20:25:33 ID:idhit+9C
まぁそろそろ投下する職人さんもピークを超えて後は減ってくわけでNGワードと言われ
たって今更という気がしないでもないな。
あきらかに好みが分かれそうなSSだって、それを読んだからといってわざわざ言った
りしている人はごく一部の人で、正直ここの住人のレベルに感心さえしていた。
いやなものはうまくスルーっていうのが基本だし、まぁ読者はそれを守るべきだと思う。
こういう話は前にも出たけど、別に現状維持でもいいのではないかと思うな
448名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 20:25:36 ID:MSUHyL8Q
マニアックでもいいじゃないか!
449名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 20:31:15 ID:idhit+9C
すまんageてしまった申し訳ないorz
450名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 20:37:40 ID:5qD7JTqI
この話題ひっぱると諍い起きたり、粘着出たりするからぁ!
ひとまず終わらそう。
で、また混ぜっ返すヤツいたら、郵便受けに鮒寿司をつめてやる!
451名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 20:45:53 ID:aJdcSzUv
え、終わらせちゃうの? 言っちゃうよ

このスレは随分と前から職人同士の妬みで構成されてきていた
つまんなかったらスルーして無視、感想など書かないのが普通
あえて書く人間は、妬み、荒らし、キャラ設定を許せない萌え厨としか思えん

職人さんも名前つきで他の方の感想書くなどはやめたほうがいい
俺のにはレスなしかよ、という矮小な人もいるんだ
物書きには自己顕示欲の高い人間がなるのが大抵だ
そんなの気にしないで書いてる人なら好きだけどな
452名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 20:51:02 ID:dha/CWji
どうでもいいよ。
2chなんだから誰がどんなレスしようと自由だろ。
453名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 20:56:58 ID:+EPg7ikJ
困るとすぐ「2chなんだから何でもあり」みたいな事言う奴ウザイ
454名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 21:01:38 ID:vy2vYKLm
お前もなー
455名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 21:02:07 ID:dxz3BU/2
現状維持が機関の方針ですよ。
456>>321:2006/06/15(木) 21:09:03 ID:5/VWhSBV
いつもの坂道を中ほどまで登ったところで
「よっ、キョン!」 と、バカの谷口が肩をたたいてきた。
「誰がバカだ、誰が」
うっかり声に出していたようだ。
「なんだ?お前いつもみたいに『セクハラで訴えるぞ』とかいわないのか?」
オレはいつもそんなことを言っているのか。
いや、こいつがオレにそう言うことを言わせるような事を
する、又は言っていることだろう。
「どうした?元気ないぞ?」
ほっといてくれ
「あっ、もしかして『アレ』の日か?」

「セクハラで訴えるぞ」

「おっ!それでこそいつものキョンだ!」
と、笑いながら行ってしまった。

まったく、女のコ(?)になんつーこと言うんだあいつは。
マジに訴えてやろうか。

などと、考えているうちに学校に到着していた。

457名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 21:13:13 ID:aJdcSzUv
先生 sageを入れましょう
458名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 22:05:01 ID:2KyEfq0s
メガテンはそもそもちょっとエッチなオカルトライトノベルです。



アニオタ向けなのです。
みなさん、硬派を主張する連中に言ってやりましょう。

メガテンはそもそもオタク向けなのです。このスレのようなバカは
自分がオタクであると認識できない病人なのです。


ペルソナ云々のまえにメガテンそのものがオタク向けなのです。
459>>456:2006/06/15(木) 22:06:55 ID:5/VWhSBV
いつものように教室に行くと、ハルヒがいた。
が、なぜか机につっぷしていた。
どうしたんだ、ハルヒ? もしかしてアノ日か?
「あんたまでバカの谷口と一緒のこといわないの」

なんだ、ハルヒ?顔が赤いような気が・・・・
ま、いいか。

それから、ハルヒはオレを見ては
顔を赤くして背けるの繰り返しだった。

休み時間、オレは用もないのにトイレへ行っていて。
男子トイレに入りそうになったときはあせったが・・・

オレは鏡を見ていた。

こいつは誰だ?

活発そうな、それでいて、おとなしそうな・・・
そう。ハルヒと長門をたして2でわった感じの美少女が映っていた。

右へ向くと彼女も右へ向く。
前髪を左右に分けると彼女も分ける。

まさか、オレなのか?

そう言えば、朝からドタバタしてて
自分の顔を見ていなかったな。
自分で見てて惚れそうだ。

いや、オレはナルシストではない。
が、別にナルシストだろうといいだろう。

そうか!

ハルヒが俺を見るたびに顔を背けたのは
これだったのか。
たしかに、女でも惚れそうな顔立ちだからな。
いや、自惚れはやめよう。

などと考えているうちにチャイムが鳴った。
ヤバイ!急げ!

いつもどおりかはわからんが、放課後になった。

完璧に生活に一環になってしまった
SOS団のアジト、もとい文芸部部室へと向かった。

オレはノックをしてドアを開けた。

460名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 22:18:16 ID:jzOi3H9a
だから下げろと。
461メランコリア:2006/06/15(木) 22:23:03 ID:rBPsmd+M
1/2
 広い窓を、強い雨が無心に叩いていた。
 流れ落ちる水滴の向こうに、灰色の空が広がっている。雨音は注意すれば
聞こえるかもしれないが、端正なピアノの音色しか、今は聞こえない。
 振り向く必要も無く、ここには俺とハルヒの二人しかいない。

 どっかの馬鹿が、音楽室にいた俺たちに気付かずに廊下にワックスをかけ
やがった。そいつらは30分待てば乾くからといい、それで暫し足止めを食らう
ことになった訳だ。俺とハルヒが。
 六限の音楽の授業を居眠りタイムと決め込んだ俺を起こしたのはハルヒで、
その時には掃除の時間になっており、ワックスがかけられていたのだそうだ。
谷口も国木田も、俺を放って帰ってしまったらしい。
「もうちょっと早く起こしてくれ」
「何よ、有難うの一言も無いわけ?
 大体あんたが寝てるのが悪いのよ。こっちはあんたを起こす義理なんて無い
んだからね」
 すまんって一言言ったろ。しかし言い合っても仕方ないし、30分は釘付けだ。
同様に釘付けになったのは軽音部の連中で、ワックスの向こうで暫く騒がし
かったが、もう何処かに行ってしまったらしい。
 もしかすると今日は活動中止と決めてしまったのかもな。SOS団の無駄に
活発なところを見習ったらどうだ。
 そんな事をぼんやり思っていると、いつの間にハルヒはピアノを弾いていた。

 どうやら曲が終わったらしい。俺はあんまり熱心には聞こえないように、
おざなりな感じで拍手した。
 なかなか上手かったぞ。なんて曲だ。
「あんた、この曲知らないの?」
 知らん。郊外の百貨店みたいな名前の作曲家の、ジムのどーにかという曲
だという説明を聞き流す。
「近所のコたちと一緒にね、音楽教室」
 ハルヒは再び鍵盤を静かに叩きはじめた。
「小学校の頃、親の間で流行って。結局二年行ったかな」
 ハルヒはそこで言葉を切ってしまう。ピアノの静かな旋律だけが響く。
気詰まりになって、会話の糸口を探す。
「今度は何て曲だ」
 何だか舌を噛みそうな名前の作曲家の名前を告げられた。曲名はこう聞こえた。
「ヴォカリーズ」
462メランコリア:2006/06/15(木) 22:24:20 ID:rBPsmd+M
2/2
 あれからまだ一週間も経っていない。この世界はそれから梅雨に本格的に突入
して、あの世界を思わせる灰色に空を塗りつぶしている。ハルヒの指先が作る
憂鬱なピアノの音色は、世界の音を消し去っていた。
 でも、この憂鬱は違う、何となくそう思った。この灰色なら、一緒に居て
やっても良いかもしれない。多分これも、後になって思い返したとき、首を
吊りたくなる類いの思いなのだろうがな。

 いつの間にか、雨音が聞こえるようになっていた。
 振り向くと同時に、ピアノの鍵盤蓋が落ちる音が響いた。
「さ、もう行くわよ」
 もう終わりか?
「終わりよ終わり」
 音楽教室の明かりを消し、俺たちは廊下を並んで歩き出した。
 部室棟への渡り廊下で、外に手を差し伸べて、雨の強さをはかる。文芸部室
には灯りがついていた。
「早く梅雨終わんないかしら」
 俺としては、土日限定でもうちょっと続いて欲しい。ハルヒはまだ市内不思議
狩りをやる積もりらしいがな。
「ねぇキョン、
 あんたなら終わらせる事ができるんじゃないの」
 振り向いたハルヒは俺を真っ直ぐ見つめる。しかし、俺が何も言葉を返せない
うちに、ハルヒは渡り廊下を駆け出した。
「置いてくわよ!さっさと来なさい!」

 ちなみに、その週末には天気はさっくりと晴れてしまい、俺たちは市内探索の
代わりにボールを追って右往左往することになる。
 全く、お前が梅雨を終わらせたんじゃないのか。
 それとも、だ。俺がこっぱずかしい事を考えるたびに、ハルヒの憂鬱に小さな
ピリオドが打たれるかもしれない。
 俺としては、そっちの方が嬉しい。
463名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 22:30:27 ID:Q3FmHYS/
GJ。これはいいな。
464名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 22:32:15 ID:jzOi3H9a
最近、現実の方も梅雨で晴れ間が無い日々。

キョンとハルヒ以外の描写が無い、
適度に寂しげな感じがなんともいい味わいだ。
465名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 22:34:20 ID:U0tFLHOi
>>246
浣腸の人。あんたの描くSS、登場人物達の突き抜けたバカっぷりに毎回笑わせてもらってますGJ。
今回のはマニア度低めでしたね。俺はソッチの属性は無いがナンセンスギャグものとして楽しんでるよ
にしても、タイトル見ただけでオチがわかってしまうくらい、あんたのネタに関するこだわりを感じる
徹底した方向性でSS描いてる姿勢が凄いや。ホントに好きなんだねぇw

>>269
おお。キャラ立ってるし、綺麗に〆ましたね。面白かったですGJ!
アニメ版は観てなかったんですが、このSS読んで噂のEDをどうしても観たくなりYoutubeで探して観てきました。
そしたらなるほど。あのEDのメイキングに、こんな話があったのかもって感じで良いですね!
ところで、三人娘はダンストレーニングどんな格好で受けてたんだろう…やっぱレオタード?
顔真っ赤にして息を荒げる朝比奈さんの汗に濡れたレオタード越しに大きく揺れ弾むチチっ!!ハァハァ

>>284
ハルヒに諸々ばれちゃうってネタ描くのは難易度高いでしょうなぁ。GJでした!
志村後ろ後ろ!だった自分に気付いたらさぞショックでしょうね。

>>337
こ、これは展開が気になる鬼のような引きですね。続き期待してます!

>>348
冗長なんてそんなこと無いと思いますよ!GJでした!
質感を感じられる丁寧なエロ描写で我慢汁出っぱなしでした!五感描写がエロエロGJ!!

>決してこの部屋にあってはいけないニオイで満たされた部室。
>ほんの少しだけ紅茶の味がする、今日活動をしているときに出してくれた紅茶と同じ味だ――――
>刹那、俺にいつもお茶を出してくれる朝比奈さんの天使のような笑顔と今目の前で瞳を淫蕩に揺らしている少女が重なる。
こういうエロソムリエなキョンとか最高です!冗長とか言わずにこのテイストでお願いします!!
むしろもっと!!!

にしても朝比奈さんの動かしかた上手いなぁ。積極的にエロそうなのに違和感無くてハァハァ止まりません
御奉仕して喜んでもらえると自分もキモチイイ、そんなみくるの続き期待してます!!

>>363
途中までシリアスだとすっかり騙されました、おかげでママさんバレーのところで
食ってたチョコケーキをモニターに噴出してしまったよw やられましたGJ!
キョンとの距離感を改めて見つめるハルヒもツンデレの醍醐味的描写で描ききられてて
とても美味しゅうございました!次のも楽しみに待ってます

>>373
うほ。美味しい展開GJ!!このSSは志村だったのはキョンかw
生々しく赤裸々な台詞のハルヒに笑いましたw
>「じゃあ、私もっ。やっ」
この朝比奈さん、意を決して、でも目をつむっての行動って感じで萌えまくりました。
この後、白熱した女の戦いが見れそうで大いに期待しております!

>>404
このネタだと、サバゲー好き作者による軍事ネタ盛り沢山の
もっとディープな作品になるのかと途中まで思ってましたw

>>462
凄いのキタね。メランコリーな情景描写もさることながら
深い考察に裏打ちされたと思える
>「ねぇキョン、
> あんたなら終わらせる事ができるんじゃないの」
ここがさり気なく描けるなんて凄い。GJでしたっ!
466名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 22:42:08 ID:l8z9aH+x
>>462
GJ!
個人的に、ハルヒが弾く曲の選び方がツボだ。
元気なハルヒにはちょっと不釣合いな気もするけど、
だからこそ、その後のハルヒの「置いてくわよ!」が引き立つ感じがする。
それに、梅雨の一日にはしっくり合った、雰囲気のある名曲だし。

しっとりとして、いい話だと思います。本当にGJ!
467名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 22:56:55 ID:kTNQ1cYT
>>462
この情景描写、いいなあ…。
特に曲と空気の合わせ方が絶妙。GJ!
468名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 22:59:28 ID:rVUv8Og0
>>269
長門があんなユカイそうに唄ってるのに驚愕するキョンwwww
469名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 23:26:43 ID:cmmAdJVj
人間はさ、よく『やらなくて後悔するより、やって後悔する方が良い』って言うじゃない?
だから私は続きを投下するわけです。なんなんでしょうねこの後先引けない衝動めいたものは。
470オブスィーンサークル:2006/06/15(木) 23:27:21 ID:cmmAdJVj
ハルヒが引き起こした本質的には恐ろしく表面的には馬鹿らしい事件について語る前に、
謎のゲーム『Mysteric Sign』の真実についていくらか知っておくべきだろう。

もちろん知っておくべきだろうと考えたのはハルヒ以外のSOS団全員であり、
そのため俺達はゲーム大会を終えた後で密かに会合を持つ事になった。
議題の性質上どうしても実演が必要になるので、会場は夜の文芸部室だ。

「あ、今着替えますから、キョン君と古泉君はちょっと待っててください」

「いや、着替えんで良いで……いや、いいか。その前にちょっと待ってください」

朝比奈さんのマジボケをあえて訂正せず、パソコンの電源だけ入れて夜の廊下へ。
着替えが終わる頃には起動処理も終わってるだろう。

「好きなんですか、メイド服?」

「言わんと判らんか?
 だいたい、そういうお前こそ無関係面して役得だけ楽しんでるじゃないか」

「ごもっとも」

夜闇の中に佇むメイド朝比奈さんというのも実に映えると思うのだが、
残念ながら長門が情報操作していて照明など使いたい放題なのでそんな情景ではない。
もちろんデジカメで撮影してmikuruフォルダをさらに充実させる機会もありはしない。

まぁ、そんな事は良い。本題に入ろう。
Mystsign.exeを起動し、夕方と同様の注意書きとタイトル画面を四人で検証する。
実の所、俺はいち早く謎を解いた事に対して密かな優越感を感じていたわけなのだが、
このメンバー相手にそんな感情を持ち続ける事を誇りに思えるほど腐ってもいないので、
早速ネタをバラす事にした。

「メーカーがわからん」

「……はい?」

朝比奈さんは小首を傾げるだけ、長門は画面を凝視するのみ。

「……ああ、なるほど。
 普通、こういうゲームは画面を見るだけで製作元がわかるものなんですね?」

「ま、そういう事だ。大抵は冒頭にメーカーロゴが入る。著作権表記も必要らしい。
 なのにこのゲームにはメーカーを明示するような表記がない。何一つとして。
 クリアすればスタッフロールが流れるかもしれんが、それも怪しいな、この分だと」

「……なるほど。それはわかりましたよ。しかしどういう事なのでしょうね、それは。
 このゲームの製作者は自分達の名を隠そうとした。何の意味があってそんな事を?」

古泉が口にしたその疑問に対して、簡潔に答えたのは長門だった。

「このゲームの製作者が、普通の人間ではないから」
471オブスィーンサークル:2006/06/15(木) 23:28:11 ID:cmmAdJVj
「……だろうな。少なくともまともな開発者が作ってるのでない事は確実だ。
 自分の作品について自分が作者だと主張したくないクリエイターなんか存在しねぇよ。
 ましてやゲームはメーカーで製作チーム組んで作るもんだからな」

「その意見も概ね正しい。けれど、それ以前の問題。
 この、ゲーム、という体裁を構成する原始的な情報群は人類の手によるものではない。
 私が用いるのと同一の理論に基づく情報操作で作られた可能性が高い」

長門の回答は覚悟していないわけではなかったが、予想外だった。

「えっと……それは、つまり……地球外生命体が作ったゲーム、という事ですか?」

朝比奈さんのその言葉に、俺はレンズシップでエリア51からパソコンを運び込み、
念動力でマウスやキーボードを動かすリトルグレイの集団を思い描いていた。
自分で考えておいてなんだが、一体どんな人類補完計画だそれは。

「そうではない。私と同様のヒューマノイド・インターフェース」

それはそれで怖いね。どんな宇宙的感性の産物かわかったもんじゃないというのも。

『このゲームの表面的面白さに騙されてはいけない。荒唐無稽なだけではなく、
 それは冒涜的なまでに禍々しい情報統合思念体の(以下数十行、何故か文字化け)
 ……ウィンドウに! ウィンドウに!(そこで唐突に途切れる)』

とかいう感じのレビューを書く羽目になったりしないだろうな。
まだしも人間の反射神経ではクリア不可能なアクション性くらいで済めば幸いなんだが。

「……ゲームの内容については一旦置いておきましょう」

いちいちごもっとも。俺もさすがに悪ノリしすぎた感はある。
真面目に考えると、問題なのはこのゲームを作った奴が間違いなく部長氏失踪事件の当事者だって事か。

「ですね。普通に考えれば長門さんの同類が部長氏を誘拐し、
 その上で現場に自作のゲームを置いていった事になります。
 そこで再び、こう問わねばなりません。何の意味があってそんな事を、と」

「それは……誰かに、遊んでもらいたかったんじゃないんですか?」

その言葉はある種の真理を突いていた。確かに朝比奈さんの言う通り、
製作者が自作のゲームを置いていく理由など他にはない。

「なるほど。で、誰にプレイさせたかったんだ?
 単純に考えるなら、部長氏を捜しに来た奴が持って帰るのを期待して……」

そこで全員が沈黙した。

「……ひょっとして、俺達か?」

「でなければ、涼宮さんか。喜緑さんという線もありますが、これは薄い線でしょう」
472オブスィーンサークル:2006/06/15(木) 23:29:07 ID:cmmAdJVj
「というか、喜緑さんそのものが疑わしく思えてくるよな、こうなると」

「ですね。僕もそう思ったから薄い線だと言ったわけでして。……長門さん?」

「性能が私と同等以上であれば、予備知識のない段階で隠蔽状態を看破するのは困難。
 現時点では、どのような可能性も確証を持って断言する事はできない」

俺達はまたも沈黙して考え始めたが、残念ながら推理はここまでで手詰まりだった。

仕方なく、俺達は『Mysteric Sign』をプレイする事にした。
というわけでいよいよゲーム内容に関する解説だ。予想は付くだろうが。

そうだな。まず、コンピューターウィルスや宇宙パワーの類は仕込まれていないようだ。
ゲームの感想がまずこの一文から始まるのもふざけた話だと思うが、重要な事だろう。

ジャンル?
分類するなら……えーっと、ADVだっけ? なんか紙芝居みたいな奴。
プレイしてて長門が妙に楽しそうだった。同類とはツボが合うんだろう、きっと。
ただまぁ、ギャルゲーって言った方が通りはいいだろうなぁ。

質?
そうだな。『紙芝居みたいな奴』と割り切って読む分には面白みもあるんじゃないか。
俺はそれをゲームとは思えなかった。そこにあるのはゲーム性とは異質な何かだった。
隣で鑑賞してた古泉の『なんですかこれ?』的な表情が妙に印象的だったな。

ストーリー?
少し触っただけの段階での感想を率直に言えば、マニアックな話だ。
だがこのゲームの表面的なヲタ臭さに騙されてはいけない。荒唐無稽なだけではなく、
それは冒涜的なまでに禍々しい情報統合思念体の……sdifpdyリウryウェオイpf」ぐえwhrk
lbjんjfbk;んkl;hk;kf;んkt;l品kh;l;lvmkc;lbm、gf;、j。h。mf、。bmgf。、れ
jm、。mh;。、gbl;無phlmgb;l、mん。mtdr・。gh;lmk時tr;:hkl、・」y;」;:
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;おdfgkrせおgkrせおgksれおgkrgkさえptレオptk祖tkウェ路tgkrgbjklxdf
rソgks;おgkれおgkrせおkgsれs……ウィンドウに! ウィンドウに!

「ひぇぇぇぇぇっ! ど、どうしちゃったんですかぁ! キョン君! キョン君!」

いやそんなマジに恐慌して泣き出されても困るんですけど朝比奈さん。

「そう思うなら正気に戻って。あなたの言動は明らかに常軌を逸し初めている」

「いや俺もそう思うがこういう奇行にでも走らなきゃやってられるかこんなクソゲー!」
473名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 23:29:26 ID:knEqncRx
>>349

なんだこれ、がっかりだな。死ねばいいのに
474オブスィーンサークル:2006/06/15(木) 23:29:51 ID:cmmAdJVj










それはともかく翌朝。いよいよというか、ようやく『ストーリー』の始まりである。

「起きなさい馬鹿キョン!」

という罵声と共に布団ごと蹴り飛ばされる、という恐ろしく暴力的なやり方で、
およそ人類に想像し得る最悪の悪夢によって幕開けの朝に目覚めさせられた俺だった。
ちなみにどこらへんが最悪かといえば、その一投足が地球を真っ二つにしかねない辺りだ。

「……痛ぅ。何しやがるハルヒ。起こすにしてもやり方ってもんがあるだろう」

すばやく意識を覚醒させ、俺は立ち上がった。
ちなみに、今の服装はシャツとジーンズ(硬い生地のズボンなのは幸いだったね)。

「何ブツブツ言ってんの? だいたいアンタ起こし方とかリクエストできる立場?
 このあたしが毎日起こしにきてやってんのよ、這いつくばって礼を言うのが筋じゃない。
 幼馴染みの腐れ縁がなければアンタの事なんかすぐに見捨ててやるのに」

「その台詞、若き女王陛下が秘めた良心を押し殺して過酷な決断をする感じで頼む」

「せめて真面目に返答しなさいよ。っていうか、あたしの話を真面目に聞け!
 ……全く。さっさと身支度して降りてきなさい。朝ごはんもう出来てるんだから」

そう言い捨てて出て行くハルヒだった。
一体俺達はいつ幼馴染みになったのか聞きたい所だったが、聞いても無駄だろう。
どうせ都合よく改竄されてるに決まってる。

それにしても俺もよくこの状況にすばやく順応したものだ。
やはり事前に覚悟して適度に感性を狂わせておくのは重要だね。これからの教訓にしよう。

「さて、昨日やったゲームの通りなら……」

ハルヒの足音が遠ざかるのを待ってから、俺は押入れに手をかける。
『Mysteric Sign』ではヒロインの一人が主人公宅の押入れに住んでいたのだ。多分。
正直、昨夜のゲームに関する記憶にはあまり自信を持てない。途中で発狂したからな。

「いやはや。困った事になりましたねぇ」

押入れを開けると、膝を抱えた古泉がそう言って笑った。俺は押入れを閉める事にした。
475名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 23:31:10 ID:cmmAdJVj
今回ここまで。うん。全没にして書き直せば良かったと投下してから思う。
ハルヒ×キョンでラブコメ調のノリにしようと思っていた事を今になって思い出しました。
476名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 23:36:23 ID:jzOi3H9a
面白い。
押入れの中に住むヒロインも結構いるが、
男キャラではそうはいねえw

さて、誰がプロデューサーなのやら。
477名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 00:01:21 ID:D07KhE9W
深遠なる宇宙テイストの感想ワロス
478名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 00:12:09 ID:giLuF9pU
ああ、そりゃあ狂気に陥りたくもなるなぁ…
押入れの中はドラ○もん≒長門だと信じてたのに…
479名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 00:18:20 ID:x2KvNEvk
>>475
俺あなた大好きw
続き待ってるぜ〜。
480名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 00:23:13 ID:FXk55cwA
revel sagattane
481名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 00:29:31 ID:+h0o/aHO
ひどく旨そうな餌
482名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 00:29:57 ID:djigf2RO
>>480
…lとrの区別すらつかない人にそんなこと言われてもなあ。
483名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 00:32:20 ID:tgJ63WhK
>>428
同志よ。
原作で「アヒルのような口」という描写を見ると、俺もムラムラ来てたよ。
肉体関係になってからフェラさせようとしたら、顔を股間の近くに寄せたまま
やっぱり嫌がってアヒルのような口で不満言い出してくれたりしたら最高。
そのままアヒル口に突っ込みたいハァハァ
484名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 00:33:31 ID:xaO8teQP
>>482
revel:【名】 お祭り騒ぎ
つまり、「もっと騒げよ、お前ら」って感じじゃないかと。
485名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 00:33:53 ID:Rvay1xSd
>>482
フィーーーッシュ!
486名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 00:38:04 ID:XA9eeyKx
今頃顔を真っ赤にしているであろうFXk55cwAを思って、俺は泣いた。
487名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 01:05:01 ID:9eH/duXF
>>484
誰がうまいこと言(ry
488名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 01:21:21 ID:TCtwqqTn
>>462
いいね。短いからか余計に感じるものがあるよ。
ただ、改行は文節でやったほうがいいと思う。右端をそろえる必要はないかと。
次回作品も期待してますよ

>>475
>「いやはや。困った事になりましたねぇ」
古泉よ、お前がそこにいることのほうが困るのだが、いや、ヒロインなのか!?
続きが気になるぞこれは
489名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 01:21:23 ID:vQDUHmm8
エロがねええええ
490名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 01:28:56 ID:KIIBr1Ln
>>484
つまりあの頃の勢いがないということですね?
491名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 01:31:22 ID:dVglSB2I
エロが欲しいと上の人がいうから六月十六日はサラダ記念b
もとい、ずっと前に思い付いてそのまま放置してたものを。
これしか書いてないのであとは各々方の妄想に任せる。


「キョンくん、こういうのが好きなんですか・・・・・・?」

放課後の文芸部室。目の前にはメイド服をはだけさせ、豊かな胸を
ほぼ露わにして上目遣いに俺を見上げる朝比奈さん。
今の状況は男の俺にとって幸福なことのはずだ。なのになぜか、
俺は喜ぶどころかむしろ恐怖していた。

「ね、え。もしかして、嫌。なんですかぁ?」
「い、いや。それは・・・・・・」

朝比奈さんが一歩こちらへ近付き、俺は反射的に一歩下がる。
492名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 01:31:44 ID:D3J679wO
たいやき君が針にかかったな。触らない事。

>>489
俺もそう思うが、今の所はこの流れでもイイかな。
とりあえず保管庫行って来る。
493名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 01:32:28 ID:XA9eeyKx
>>488
改行は見てる人のブラウザによっても見え方違うんだし、
そんなところまでどうこう言われると、書いてる方としては辟易してしまうのだが。
短く改行してる分には問題ないでしょ。少なくとも日本人ならそういう改行に慣れてるハズなんだが。
494かなり ◆yMi5n3o5k6 :2006/06/16(金) 01:33:16 ID:XLx5e+ck
確かにな〜
495名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 01:33:21 ID:9whZQiCN
句読点がおかしいのを指摘するのは当然だと思うんだ。直すべきだし。
でも内容が気に入るか気に入らないかは趣味だろうに。
よくわからん批評家気取りと荒らしがつまらんつまらん書きまくるから書く人がいなくなっちゃったじゃないか





。・゚・(ノД`)・゚・。バーヤバーヤ
496名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 01:39:14 ID:vQDUHmm8
確かにエロは最近ない。が、普通のは結構いるじゃん。
俺は信じている。7-695と5-409が戻ってくる事を。
497名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 01:51:19 ID:m2ttO222
もうエロ無しでもええじゃまいか。
酒の見ながら糞ツマラネーオチ無しのが出来たので乗っけてやるぜ。
あひゃやふぁふぁふぁ
498キョキョの奇妙な冒険:2006/06/16(金) 01:56:16 ID:m2ttO222
「どうぞ、新茶ですよ♪」
「ありがとうございます」
いつもの日常。いつもの部室。俺は朝比奈さんの入れたお茶をすすり、
窓の外を見る。そうか、もう新茶の季節なのか。
涼宮ハルヒという女に捕まって以来、俺の静かな高校生活はぶち壊れだが、
やはり慣れてくると、波乱の中にでも少しの平穏というものを見つけられるもの
なのだろう。慣れというのは怖いもんだ。うん。
「ねぇ、ちょっと皆!すごいものを発見したんだから!」
ノックも無しに、ドアが壊れんばかりの勢いで開く。
そうか、すごいものを発見したのか。ハルヒよ。もういい。お前帰れ。
今日は朝比奈さんのお茶を飲んでまったりと過ごす日なんだよ。
「ふっふーん。苦労したんだから。考古学部がなっかなか譲ってくれなくてね〜」
そう言ってハルヒが小汚い袋から取り出した物は、何やら重そうな
石で出来た・・・そう、仮面だった。
どうせ非合法ギリギリ、いやどちらかというと確実に非合法な手段で手に入れたものだな。
「随分と古い物のようですが・・・」
珍しく、小泉が興味深々といった感じで仮面を見ている。
こいつの場合、いつもはハルヒをヨイショヨイショしてるわけで、
何を考えているか分からない節が多いが、今日に限っては本当に仮面に
興味を持っているようだ。
「ふぇぇ・・・なんだか怖いですね・・・」
朝比奈さんは、おそるおそる仮面に手を伸ばして、ぺたぺたと触ってみるが、
「ひゃぅっ」といって手を引っ込めた。どうやら非常に冷たかったらしい。
本当、仕草一つ一つが愛らしい。エンジェル。
しかしまぁ、本当不細工な仮面だねこれは。そもそもウチの学校に考古学部なんて
あっただろうか?どうせ我らがSOS団と一緒で、物好きが数人集まって
物静かに活動をしているのだろう。”物静か”って部分がウチと対極だがね。
さてさて、ここで俺は何か異質な気配を感じたわけだ。何かって?
それは俺の後方・・・つまり、先ほどまで無機的に読書をしていた長門有紀が、
仮面を異様なまでに凝視している。どうした?ひょっとしてこれもまた厄介な一品なのか?
悪魔が取り付いている、だとか、な。
「さーて、それじゃさっそくだけど・・・付けてみなきゃね?」
ふふん、と何やら悪巧みを浮かべ、ハルヒは朝比奈さんを見る。
「ひっ」
その視線の意図を理解したのか、朝比奈さんは凍りついてしまった。
ハルヒは猛スピードで朝比奈さんの後ろに回りこみ、がっちりとホールドをかけた。
「いやぁ〜助けて〜」
「ほらほら、多分呪われたりしないから、もー、ほら、おとなしくするの!」
多分ってなんだ、多分って。
おい、小泉。あの仮面、ひょっとして本当に呪いとかあるのか?
「どうでしょう・・・今の僕では何とも言えませんが・・・そうですね、
 ただ、どこかで見た事があるような気がするんですよ。
 それに、涼宮さんが持って来た物ですからね、何かあるのは間違いないでしょう」
えぇい、頼りにならん奴だ。長門よ。お前はアレが何か分かるか?
「・・・危険」
「危険?」
「そう。あれは被ってはいけない」
「ど、どういうことだよ?まさか本当に呪われてるってのか?」
「そうではない。生態系の危機」
・・・生態系の危機というのが何かは知らんが、とにかく言葉の規模的に
厄介な事になるようだ。だとしたら、本当にまずいんじゃないのか?
急いで止めねば。そもそも、純真無垢な天使の朝比奈さんにあんな汚い仮面を
被せるなどといった悪事は、俺が速攻で間に入ってやめさせるべきなのだ。
499名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 01:56:50 ID:m2ttO222
「ふ・・・ふみぃぃぃぃぃ!」
朝比奈さんが叫んだ。それも、いつもの無理矢理服を脱がされてイヤイヤ〜な
萌えボイスではなく、なんというか魂の叫びというか。
それに気のせいだろうか?一瞬、仮面が光ったようにも見えた。
「ちょ、ちょっとみくるちゃん?どうしたの?」
さすがのハルヒも目をぱちくりさせて驚いている。
「い・・・痛いですぅ・・・お面が取れないですぅ・・・」
・・・俺は自分の目を疑ったね。その石仮面が、朝比奈さんの顔面にぴったり張り付いて、
肉を押し込まんとする勢いで自らの意思があるかのごとく、めりめりと顔に
埋まっていくように見えたんだ。
だが、本当のサプライズがこれから始まった。
どういうギミックなのか分からないが、石仮面の淵から、刃のようにも見える
鋭利な先端を持った触手が飛び出て・・・それが朝比奈さんの後頭部・こめかみ、顎へと
突き刺さっていったのだ!まるで、某宇宙人の卵の孵化の瞬間のようだ!
「い・・・いやぁぁあああ!みくるちゃん!!」
ハルヒは何が起こったのか分からず、ただ叫ぶだけだった。いや、俺も何が何やら
さっぱりだったが、兎にも角にも、あの仮面をどうにかして外さなければいけない!
「小泉!手を貸せ!体を抑えてくれ!ハルヒは救急車だ!」
「えっ・・・あ・・・救急車・・・?」
ハルヒはもうその場で子猫のように震えているだけだった。いつもの威厳はそこに無い。
「長門!これは一体何なんだ!?」
長門なら、長門ならきっとなんとかしてくれる。いつもこういう事態に頼りになるのは
長門だ。俺は必死に仮面のふちを引っ張りつつ、後方の長門に首を向けた。
「・・・朝比奈みくるから離れた方がいい」
「・・・え?」
次の瞬間、俺の視界の投影角度160度付近を、何かがものすごい勢いで通過した。
そして、がしゃん、と大層な音を立て、部屋が揺れる。
「う・・・」
それは、小泉だった。奴はどういう理屈かは知らんが、気が付いたらぶっ飛んで、
部室の壁にぶち当たり、意識はあるようだが、胸を押さえて俯いている。
はてさて、小泉は何によって弾き飛ばされたのだろうか。この間わずかコンマ数秒だが、
妙に俺の知識は冴え渡っていた。そもそも小泉は朝比奈さんの体を抑えていたはずだ。
・・・だとすると、小泉は暴れる朝比奈さんを抑えようとして今の状況になったのだ。
が、それは有り得ないだろう。朝比奈さんに限って、そんな馬鹿力が有るわけが無い。
・・・で、ここで一秒経過。俺は首の角度を、後方長門から朝比奈さんへと向けた。
本日の自分が目を疑う事二回目。もう、俺の目は腐っちまったんじゃないかと思ったよ。
仮面から伸びた金属の触手が頭に突き刺さり、血がどくどくと流れていて、
”もうこれは駄目かもわからんね”という状況の朝比奈さんが、
俺を仮面越しに見下して、そこに立っていた。
「離れて」
そんな長門の声が聞こえたような気がするが、俺はまるで金縛りの術をかけられた
みたいに、動けなかった。本当、蛇に睨まれた蛙って奴だ。
「HUMYUUUU・・・」
500名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 01:59:58 ID:tgJ63WhK
俺は尻肉スキーなんだがオッパイも好きだ。
そして、えっちな修羅場も好きらしい。

>>491

ドンッ。下がった先で何か柔らかい物体にぶつかった。

「あら、みくるちゃん。キョンはやっぱりこっちの方が好きなんですって」

なんだか変な気分になりそうな匂いがするとともに、耳元で聞き馴染んだ声がした。
慌てて振り返ると、ハルヒの奴が得意気な笑顔を…何故か俺越しに朝比奈さんへと向けていた。
目、目が笑って無いぞハルヒ。しかも、いつものように腰に手を当てた偉そうなポーズなんだが
格好が、その、なんだ、バニースーツで。いや、そこまではいいんだ。
問題はこっちも胸をはだけさせ、形の良い美乳を誇示してくれてることなんだ。
さ、寒いのか?なんか胸の先のぽっちりがとがってるぞハルヒ。

「ほら、あんたの好きにしていいのよ?キョンこういうの好きでしょ?」
「い、いや。それは……」

ハルヒが一歩こちらへ近づき、俺は反射的に横へと動いた。
501名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 02:05:46 ID:VtHoEtmL
考えるのをやめたEDだけはちょっと辛いかもw
502名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 02:08:16 ID:APy1GZH4
>>500
ドンっ。今度は右肩が何かにぶつかる。
まさかな……。そう思い、恐る恐る首を曲げると、そこには上半身をさらけ出した長門が立っていた。

「分析の結果、彼はこの大きさが一番好み」

そう言って、俺越しにハルヒと朝比奈さんを見る。
……俺の見間違えじゃなけりゃ、その目には挑むような光が宿ってる。

「ちょ、ちょ、ちょっと待ってくれ。ど、どうしたんだよお前ら」

傍から見たら最高のシチュエーションだろう。ただ、俺の頭には恐怖の二文字しか浮かばなかった。
とりあえず、ここから逃げるのが一番だ。うん、そうしよう。
そう思い、俺は後ろを振り返った。
503名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 02:31:52 ID:LKoffMOV
奥さん聞きました?blankさんとこって長門さんのSSしかないんですって!
いやあねえ最近の若い子は・・・
ttp://blank.yukigesho.com/
50411-16:2006/06/16(金) 03:18:25 ID:APy1GZH4
ハルヒ視点がやっぱり書けないので練習を兼ねて短編を書いてみた。
どこをどんな感じに改善したらいいのか指摘してもらえるとウレシス。
505Eye of The Cat:2006/06/16(金) 03:18:57 ID:APy1GZH4
……? ここはどこ? 見慣れない部屋。やけに広いベッド。
私、ちゃんと自分の部屋で寝たはずよね? 

「ん……」
うわ、ビックリした。

突然頭の上から聞こえる声。恐る恐る見上げる。

「うーん……」

キョンっ!? ちょ、ちょっと待ってよ。なんでコイツがここにいんのよ!?
なんで私の隣で寝てんのよ!

慌ててベッドから這い出そうとする私。でも、布団が邪魔して上手く動けない。
重っ……。何よこれ。でかすぎるわよこの布団。

懸命にもがく。その甲斐あって徐々に布団をずらせてる。この調子よ。

「うるさいぞシャミ……」
うわっ!? ちょ、何すんのよこのバカ!

私を抱き寄せるキョン。顔を胸に押し付けられる。

っ……! 離しなさいよ!

胸に狙いを定めて思いっきり引っかいてやる。

「痛っ!? 何すんだよ!」
それはこっちのセリフよ! バカじゃないの!?

のっそりと起き上がるキョン。布団が捲れると同時にベッドから飛び降りる私。

思ってたよりも長い浮遊感にちょっとビビったけど思ったほどの衝撃は無かった。

「んだよ、まだ7時じゃないか……。休みの日ぐらい昼まで寝かせてくれよ……」
何普通の休日してんのよ。なんで私の横にいるのかちゃんと説明して貰おうじゃない!

「ったく。なんてことすんだよお前は」

そう言いながらヒョイと私を持ち上げて、顔の前まで近づける。

ちょっ、近いわよこのバカ! 離しなさいよ! 離せ!

「お? お? なんだなんだ。そんなに暴れるなよ」

キョンの手から解放されて、飛び降りる私。
506Eye of The Cat:2006/06/16(金) 03:19:28 ID:APy1GZH4


……ちょっと待って。おかしいわ。

キョンの部屋には来た事がある。でも、こんなに広くなかったハズ。
ベッドだってこんなに大きくなかった。それに、なにより……。

「なんだってんだ? 発情期か?」

……こいつ。こんなにデカくない。

初めて、自分の身体を確認する。ふわふわの毛皮。肉球のついた手。長いしっぽ。
……間違いない。猫だ。それもここにいるって事はシャミセン。

なんで?

最大の疑問が頭の中で跳ね回る。
しかし、そんな状況をさっぱり分かってないバカは、私に考える暇を与えてくれなかった。

首根っこを掴まれ、また持ち上げられる。

やばっ……。この持たれ方、力入んない。

「……ストレス溜まってんのかな。ずーっと家の中だし、妹には揉みくちゃにされてるしなぁ。
 たまには外に連れてってやるか。お前動き遅いし逃げやしないだろ」

そういってベッドの上に降ろされる。いそいそとスウェットを脱ぎ始めるキョン。
……ちょっとぐらい隠しなさいよ。ま、仕方ないか。今はシャミセンなんだし。

……ふーん。ボクサー派。意外。

ちゃっちゃと着替えたキョンは、台所にあったクッキーを2、3個食べて、家を出る。
食べカスが口に付いてるわよ。汚い。
いつか有希がそうしてたように肩に私を乗せて。
しっかりと肩に?まる私。……なんとなく恥ずかしい。

特に行くアテも無く、しばらくブラブラと歩く。
507Eye of The Cat:2006/06/16(金) 03:20:03 ID:APy1GZH4

「あの公園でちょっと休憩するか」

そう言って、有希の家の前の公園に向かう。

先客がいるみたい。ベンチに座る人影。……あれ? あれってもしかして……。

「お、ハルヒ。こんなとこで何してんだ?」
「……」

無言でじぃっとキョンを見上げる私。

「隣にいいか? 今日は1人で不思議探しでもやってんのか?」
「……」

ずっと無言でキョンを見続ける。
私がシャミセンになってるって事は、この私は、もしかして……。

「どうしたんだ? なんか今日はやけに静か……おわっ!?」

やっぱりー!? いきなりキョンに飛びつく私。喉をゴロゴロ鳴らしながら
キョンの胸に顔を擦り付けてる。

ちょっと、止めなさいよ! このバカ猫!
無理矢理離しにかかるけど、さすがに人間には敵わない。

離れなさいよ! ……キョンも何ボーっとしてんのよ!?

「あ……えっと。ハ、ハルヒ?」

何も言わず、ひたすらキョンに甘える私。あぁぁぁ。何よこれ……。

「ちょ、どうしたんだよ。なんか悪いもんでも食ったのか?」

そう言って肩を両手で支え、私を離す。
じぃっとキョンの顔、というより口元を見つめる私。
……何見てんの? コイツの口なんかクッキーの食べカスぐらいしか……。

私の頭の中に、最悪な映像が浮かんだ。……まさか。



その、まさかだった。
508Eye of The Cat:2006/06/16(金) 03:21:03 ID:APy1GZH4

「――――っ!?」


目を白黒させるキョン。満足そうに、クッキーの食べカスを食べる私。
目の前に広がる光景に意識を手放しそうになる。
あ……。本当になんか意識が遠くなって……。




頭が徐々に覚醒する。まだちょっとボーっとしてるけど。


「……ん」

唇に変な感触。……目の前には、アイツの顔。

「え、あ、あの、ハル……え?」
「ち、違うの! 違う! 私じゃない!」
「え、ちょ。ハルヒ?」

走り出す私。ポカンとしてるキョン。満足そうにキョンの膝の上に座るシャミセン。



明日どんな顔して学校に行こう。
あのバカ猫、今度あったら許さないから。
バカキョンも抵抗しなさいよ。何考えてんの。
今日の晩御飯なんだろう。


色んな考えが頭を渦巻く中、私は行くアテも無く全力で走り続けた。
唇を小さく指で弾いて。
50911-16:2006/06/16(金) 03:22:30 ID:APy1GZH4
ここまで。やっぱりハルヒ視点は難しい。

一箇所文字化けしてます。
>しっかりと肩に?まる私

掴まる、と脳内保管よろしくです。
510名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 03:31:24 ID:wVESC3c2
>>509
批評とか全くできないが俺は特に違和感はなかったと思うよ
511名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 03:34:51 ID:VUlbtwuN
大分前に会長×喜緑さんネタを思い付いたんだがうまい事まとまらなくて諦めようかと思ってるんだが、そもそも会長×喜緑さんって需要あるのかね?

512名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 03:43:04 ID:vQDUHmm8
読んでみたい人はいるはずだよ。
どんなシチュなのか気になるから。
513名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 03:44:52 ID:dVglSB2I
まさか続いてるとは・・・・・・しかも修羅場とは考えもつかなかった。
せっかくだからもっとややこしくしちゃえ。

>502

その瞬間、ふぁさりと豊かな髪の毛が俺の顔にかかった。

「やあキョンくん! 奇遇だねっ!」

ネジが外れてるのではというほどの年中無休ピーカンボイスに
半ばヤケクソ気味になりながら一歩引いた俺が見たものは、
トレードマークの長い髪をポニーテールに纏めてまるでどこかの
女神のように一糸纏わぬ姿でそこに立っている鶴屋さんだった。

「キョンくん、この髪型が好きなんだよねっ! どうかなっ」

いや、問題点はそこじゃないと思います。そもそもなぜ裸なんでしょうか。

「話は早い方がいいってねっ! ・・・・・・見とれた?」

いやあ、朝比奈さんの豊かすぎる胸も長門の自己主張控えめな胸も
ハルヒのメリハリのある体つきもいいがスレンダーな鶴屋さんもまた。

いやそうじゃないだろ俺。一体何がどうなってるんだ?
この状況、まさに客観主観何が誰をどう見ても四面楚歌。
おお、初めて四字熟語を効果的に使用できたような気がするぜ。
昔の中国人はすごいな。今でも使われている言葉がたくさ

「キョンくん。わたしを、わたしだけを見てください」
「キョン、あんたが選ぶのは当然あたしよね。信じてるんだから!」
「・・・・・・わたし」
「意表をついてあたしはどうかなっ! お客さんに損はさせないよっ!」

現実逃避すら許されないというのか。
514名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 03:52:15 ID:l4P75m4Y
>>509
違和感は特に感じなかった。
むしろ寝る前に良い話を読ませてくれてありがとう。

>>513
先生!もっとじっくりとエロイ修羅場がみたいです!!
515名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 03:55:46 ID:XA9eeyKx
>>509
面白いじゃないか。
なんでこんな状況になったのかとか、良い意味でどうでもよくなる雰囲気に満ちている。満足。
516名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 04:09:39 ID:Aj8ykhb6
>>509
とりえず最大の違和感はハルヒの一人称。
「私」ではなく「あたし」
あとはべつにいいんじゃね?
517名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 04:10:45 ID:VUlbtwuN
>>512
強姦後和姦 みたいな? (違うかな


うーん。
折角思い付いたんだからもう少し練ってみる。
もしうまい事出来たら投下させてくれ。
いつになるか分からないが。
518名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 04:36:35 ID:8egWqQru
>>516
「最大の違和感」なんて仰々しいこと言ってるが、ハルヒは「わたし」と「あたし」入り乱れてるぞ。
初期の頃なんか長門まで「あたし」とか言ってるし。
作者が比較的一人称に無頓着な作品のSSで、ありもしない重箱の隅を突つくようなのはやめようぜ。
519名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 04:46:08 ID:tgJ63WhK
>>509
ハルヒの乙女回路がGJでした。

このSSの展開的に、では無くハルヒ視点の習作という意味合いで
強いて言うなら、こんな異常事態に巻き込まれたハルヒの
行動が大人しすぎるというか流されるばかりというか思考停止気味というか。
そんな風に感じました。
たとえば、公園に行くまでの間に
ボディランゲージなりで自分がハルヒであることをキョンに伝えようと足掻いてみるとか
逆に、折角の面白そうな事件だし、しばらく様子見してら今後の方針決めようと考えるとか
何かしらそういう状況に対する積極性があっても良かったかもしれないなーと。

ところで、さっきはリレーありがとう。

>>513
更にややこしくすべく朝倉&喜緑のインターフェース姉妹共同戦線による「だっちゅーの」
でたたみかけようかと思ったが俺にはキャラが掴めてなかった。無念。
そんなわけでエロ修羅場、イキつくところまでイッてくれ!
でも古泉は勘弁な
520名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 04:49:46 ID:Aj8ykhb6
>>518
仰々しく聞こえたならスマン
ただ書き手が改善点の指摘があれば欲しいとのことなので言ってみた
なに言わず投下されたんならこんなコトいちいち突っ込まんよ俺も
不慣れなことはするもんじゃないね
521名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 05:07:51 ID:8egWqQru
>>520
あら探しになったりしないように、指摘する方も気を付けてあげなきゃ可哀想だと思うんすよ。
読者は軽い気持ちでホイホイ言っちゃいがちだけど、書き手にしてみたらそれらの一つ一つがすんごく重いんだから。
「突っ込む」って気持ちな時点で、なにか違うんじゃないっすかねえ?

指摘が「あれば」欲しい、と指摘して上げたいから粗を探す、では大分違うと思う。
522名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 05:21:41 ID:EI2pBGzN
>>383-385の続きです。

 しかし困ったな。二度目といえども、この空間は好きではない。むしろ嫌いだ。
 生きている感じがしない、まるで全てのものが死んでいるかのような、魂を抜き取られてしまっているかのような言葉には出来ない何か嫌なものがある。更にこれであの巨人が出てこようとものなら……ああ、駄目だ。考えただけでもゾッとする。
「キョン」
 不意に呼ばれる俺の名前。まあ、正確にいうと名前ではないのだが。
「なんだよ、びっくりしたじゃないか」
「びっくりしたじゃないわよ。ここにいても仕方ないわ。とりあえず部室に行きましょ」
 威勢良く左手の人差し指で部室があるであろう方角を指すハルヒ。そして右手は何故か俺のブレザーの裾。
「なんだ、結局怖いんじゃないか」
 ちょっとからかってみる。多分、次は必死に弁明するハルヒを想像しておこう。
「ち、違うわよ! ほら、こんな人気のない所だし、はぐれたりしたら危ないじゃない!?」
 ほら、やっぱり。案外単純な奴だな、こいつも。
 でもなんか、地味に可愛いぞ。俺自身、頼りにされてる感があるしな。まあ、サイキックな能力なんてないけど。なんて思いながらあの能天気な声とスマイル度数満点の古泉の顔が浮かぶ。
「ああ、気持ち悪い」
「なにがよ?」
 むう、とブレザーの裾を強めに引っ張って上目遣いで俺を見つめる。
「い、いや、なんでもない。ほら、なんだ。ブレザーじゃ掴みづらいだろ? 手、貸してやるからさ」
 俺ったら、なに言っちゃってるんだろ。手ぇ出してどうすんだよ。一緒に手繋いで歩きましょうってか?「気持ちはありがたいけど、遠慮しとくわ。下手にあんたの手なんて触ったらバカが移るかもしれないわ」
 なんて、平気でこんなことぬかしやがる、この女。
 だけどまあ、いつものハルヒらしいっていえばそうだな。この方が相手しやすい。
「ねえキョン、あんたはSOS団のこと好き?」
 早速変な質問を仕掛けてきた。
「ん、変な質問だな。そうだな、俺は好きだな。最初はなんで俺が、とか思ってたけど、朝比奈さんや長門や古泉がいて、お前を含めてみんな変な奴らだけどそんな変な奴らと毎日何気なく過ごしていくのが今の俺にはたまらなく楽しい気がしてる。
 もちろん、それはハルヒ。お前がいて、お前が仲間を集めて作ったSOS団だからだと俺は思ってる」
「ふぅん、なんか意味わかんない気もするけど、キョンはSOS団が好きなのね」
 廊下を歩きながらハルヒは俯いている。多分、今こいつはむすっとした顔をしているだろう。そんな気がする。
「そういうお前はどうなんだ?」
「そんなの好きに決まってるじゃない。みくるちゃんは貴重なマスコットキャラ。有希は必要不可欠な無口で眼鏡っ子。そして謎の転校生の古泉くん。これだけ揃って何の文句があるってのよ。ああ、あんたは一応団員として入れてあげてる雑用兼バカ」
 うあ、きっついなハルヒさん。ちょっと胸の辺りが心なしかずきっとしたぞ。
「でもね、正直SOS団が今みたいに楽しいものになるとは思ってなかったの。中学の時からみんなに変人扱いされて、それでも宇宙人だとか未来人だとか超能力者とか探したりして。
 でもホントはそんなのいないって解ってた。今思ってもあたしったら矛盾しちゃってるわよね。でも、高校に入ってキョン、あんたに出会って、みくるちゃんや有希や古泉くんたちが文句も言わずにあたしについてきてくれて、SOS団なんて団体まで作っちゃって」
 そこまで言うとハルヒは喋ることをやめた。
 もちろん、それは部室についたことが原因でもある。だが、それとは別にハルヒな何かを考えている。
「都合いいな、鍵開いてやがる。ほら、入るぞ」
523名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 05:22:41 ID:EI2pBGzN
「待って」
 ブレザーの裾を握る手に力がこもっているのだろう。俺の体はぐっと引き止められた。
「今からあたしが変なこと言うわ。だけど、キョンは、うん、としか言っちゃ駄目。わかった?」
「あ、ああ」
 なに言い出すんだ、ハルヒのやつ。
 ハルヒは裾を掴んでいた手を離すと俺に向き合う。
「あたしはキョンのことが気になっている。もしかするとキョンに好意があるかもしれない」
「はっ……!? あ、いや、うん」
 思いっきりひるんだ。なにを言い出すか涼宮ハルヒさん。もちろん、動揺しながらでも、うん、と言えた

のはハルヒの鋭い視線を真っ直ぐに受けたからだ。
「でもそれは実は嘘で本当はキョンのことなんて単なる雑用としか思ってない。言ってみればSOS団のバ

カキャラ」
 ぐぬぬ、またきついことを平気で言ってくれる。俺だってまともな人間なんだからそんなこと真面目な顔

で言われたら傷ついちゃうよ。
 それでも俺は冷静に返事をする。
「うん」
「以上。終わりよ」
 にこっと微笑むハルヒ。
「は? ハルヒ、悪いが俺にはなんのことかさっぱりわからんのだが」
「もー、あんた本物のバカねえ。要するにどちらともあたしの本音よ」
 つまりハルヒにとって俺は気になる男の子であって好意もあるかもしれないが、実は単なる雑用マシーン

で更には我らがSOS団の可愛いバカキャラという訳か。
 まったくもって意味がわからんぞ!
 そんな俺をよそにハルヒはすたすたと部室の中に入っていく。マイペースな奴め。
「それにしても暇な空間ねえ」
 いやいや、あなたが作った閉鎖空間ですよ、ハルヒさん。
「もっとこう、また巨人とか出ないかしら? 謎の巨人が深夜の学校の校舎を壊すなんて素敵すぎるわ」
「……いや、出なくていい」
 もうあの巨人の出現は勘弁だ。ましてや自分で作り出した巨人に対して素敵だなんて、幸せな奴め。
「それにしても、眠いわね」
 両手を上げてぐーっと伸びをしているハルヒ。
「じゃあ勝手に寝ろよ」
 あえて冷たく突き放してみる。ついでに閉鎖空間だぞ、ここは。
「なによ、冷たいわね」
 むー、っと上目遣いな感じで俺を見つめる。こういうところは素直に可愛らしい。
 なんか最近になって、この最高に気難しいと思われるハルヒの扱いにも慣れてきた。
「じゃあ、団長命令よ。膝枕しなさい」
 やっぱ前言撤回。
 扱いに慣れたなんて俺の勝手な思い込みだったようだ。
「お前、普通膝枕ってのは男の子が女の子にしてもらうものだろう? 普通な俺がお前にしてもらうべきだ


「嫌よ、そんなの。ほらほら、団長様の命令よ。従えないならそれなりの覚悟はしてもらわなくちゃね。死

刑とか」
 ああ、なんだろう。この俺がハルヒに扱われてる感は。
 そして、気が付いたら部室の壁にもたれて足を伸ばしてる俺がいる。
 もちろん、ハルヒというオプション付きだ。
524名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 05:25:16 ID:EI2pBGzN
「あんた、男の癖に柔らかい足してんのね」
「うるさい。文句があるならさっさと起きろ」
 初めて自分の足を人の枕にさせたのだが、なんだろう。ハルヒの頭は柔らかく、軽いものだった。
 仰向けに寝て、ハルヒは俺をじっと見つめている。なんか気まずいのは気のせいだろうか。自然の目をそらしてしまいそうになる。
「キョン。なんかしなさいよ」
「なにか?」
 そうなにか、と唇を尖らせる。
 なにか。そうだな。とりあえず、
「こ、こらっ! やめなさい! くすぐったいじゃない!」
 ハルヒが頭を振って嫌がる。
 なにをしたかって? そりゃおでこすりすりしかないだろう。
 やめろなんて声は聞こえない。なにかしろと言ったのはお前の方だ。くらえ、必殺おでこすりすり百連撃!
「きょ、キョン! ちょ! あははっ! や、やめなさっ!」
 ものすごい勢いで笑い転げるハルヒ。なんか感動。これでひとつこいつの弱点を発見した。明日団長抜きでみんなで会議だ。
 なんて、調子に乗ってたら頬っぺた引っ叩かれた。痛い。じんじんする。
「このバカキョン! やめろって言ってるのにやめないのが悪い!」
「うむ、すまんかった」
 引っ叩かれたのは本気で痛いがなんとなく楽しいかったから俺は満足だ。
 ハルヒが笑い転げる貴重なワンシーンも目に焼き付けたしな。
「ねえ、キョン」
「なんだ?」
 貴重な笑い転げから数分後。ハルヒは真面目な顔で俺の名前を呼んだ。
「多分、あたしもうすぐ眠ってしまうわ。でも……あの時みたいにキスはしないで」
 心なしかハルヒに頬が赤く紅潮しているようにも見える。
 あの時とは、そう巨人が校舎を永遠と破壊し続ける校舎で行った半ば強引な口付け。
 正直、今思い返すだけでも心臓が痒いとでも言うのだろうか、なんとも言えない妙な感覚に陥る。
525名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 05:26:50 ID:EI2pBGzN
「……」
 何故だ、と俺が聞こうとする前にハルヒが答えた。
「知ってるの。ここはあたしの夢の中。だから今ここにいるキョンもあたしの夢の中だけに存在している。だからキョン。眠っているあたしにキスをしないで……あたしはまた目覚めてここでキョンに逢いたいの。
 目が覚めたら自分の部屋でひとりぼっちの布団の中なんて嫌なの」
 どうやらハルヒはこの空間に留まり続けたいのだろう。別にハルヒに悪意もなにもない。古泉が言っていたようにただ本心で俺とふたりだけの空間にいたいと願ったのだろう。
 もちろん、ハルヒ自身はここが自分の作り出した閉鎖空間であるなどということは全く解っていないだろう。だけど、ハルヒは今この瞬間の持続を求めている。それが結果的にどうなるのか俺には解らない。
 いや、解るつもりもない。だが、少なからずともこうなった責任は俺にもあると思う。
「なあ、ハルヒ。俺はお前に好意があるかもしれない。だけど、好きかと聞かれたらそうじゃない。まだ解らない。
 ハルヒが俺を求めてくれているのは嬉しいことだ。だけど、ここは夢の中。別に夢の中でだけふたりっきりじゃなくても俺はお前のそばにいてやる。
 SOS団が存在する限りは俺はお前のそばにいる。バカと言われようが、知るか。変人と言われようが関係ない。俺は雑用として団長についていくだけだからな。なんなら団長様の為に命だって張ってもいいさ」
「バカ。なにバカなこといってんのよ。このバカキョン」
 うわ、三回もバカって言われた。
 ハルヒはくすっと笑うともう一度バカと俺に言った。
 それと同時にハルヒはゆっくりとまぶたを閉じて、すうすうと寝息をたてていた。
 ちょっと恥ずかしいけど、本音を相手にぶつけるってのは気持ちいいもんだな。ハルヒも納得したし。
「まったく、夢の中で寝るなよな」
 ハルヒの頬っぺたをつんつんとつついた。柔らかいもんだな、なんて当たり前のことを思う。

「なあ、ハルヒ。俺、実はポニーテール萌えなんだ」

 ハルヒの唇は前と変わらず、柔らかかった。
 


 次の日の朝。
 教室にはやっぱりちょんまげみたいな髪型のハルヒがいた。
 相変わらず、窓の外をじーっと見つめたままで、

「伸ばすから」
「ああ、期待しとく」

 そして、一日が始まった。



 おしまい。
526名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 05:27:30 ID:EI2pBGzN
仕事サビ残してたので朝になりました。
相変わらず読みにくくてほんとにごめそorzzzz
一応、txtのあpしたときました。ほんとバカバカバカ!

ttp://ccfa.info/cgi-bin/up/src/up30046.txt
527名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 05:42:18 ID:QgW2rgdt
GJ!
キョン×ハルヒ多くて嬉しい!
528名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 06:15:38 ID:8egWqQru
>>525
このハルヒはデレっぷりが逸脱してなくて自然に見えてよいですな。
サワヤカに萌えた。
529名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 06:56:14 ID:TiRojcnn
>>526
早朝GJ
ラストが印象的だった
530NKS:2006/06/16(金) 07:10:22 ID:2JtZe+GB
投下します。
エロは無し、というかあったらヤバイ。
オリジナルの設定多数。
タイトルを見て嫌な予感がした人は回避してください。
どこまで続くのか不明。
どこまで続けられるのかも不明。
誰よりも作者がそれを知りたい。
531憂鬱小学校:2006/06/16(金) 07:11:17 ID:2JtZe+GB
春のうららかな日差しが頬を撫で、風にも暖かな息吹を感じる今はもう4月。
新たな始まりの時期である。
俺はと言えば、最果ての学校に新卒の先生として潜り込み、意気揚々と……ってのは言いすぎか、
ちょっとばかり緊張しながら学校の門をくぐった。
今までの知り合いと離れ離れになり、たどり着いた場所である。
「はぁ……」
思わずため息をつく。
いやはや、本当にぼろい。
今どき木造建築はないだろう木造は。
なにかの条例に引っかかるんじゃないか、これは。
SOS団――********――っと、あれ? なんだったかな、ともかく高校時代の部室もそうだったんだが、冷暖房がない設備で何か活動をすることは、はっきり断言しよう。自殺行為に他ならない。
それが文化的なものであれ何であれ、日本の気候風土において知的、あるいは身体的な活動をしたければ、クーラーが必要不可欠であることは論を待たない。
「はぁ」
とはいえ言え、ここではそもそもクーラーの概念自体が今だ未普及じゃないかとすら思える土地柄だ。
自分の借りたアパートにすらないと言うのに、それを学校に求めるのは酷だろう。
文句を言っても仕方ない。
なにより小学校の先生として、いきなり副担任をすっ飛ばして担任からという異例のスタートだ。
田舎の学校とは言え、学級崩壊、先生の質の低下が叫ばれ続けて久しい昨今、気を引き締めて行かなければ。
俺は両頬を叩き、気合を入れなおす。
ああ、でも不安だ……
532憂鬱小学校:2006/06/16(金) 07:12:03 ID:2JtZe+GB

「さっそく今日からの授業ですが、だいじょうぶですか?」
「はい、任せてください。決して期待を裏切りません、全てお任せください!」
あなたのためなら何処までも、地の果てからベッドの中までお供しますと言うか是が非でもご一緒に! 
胸を張り断言する俺の前には、胸をはちきれんばかりに膨らませたハレンチ極まりない校長先生がいた。
名前を、朝比奈さんと言うらしい。
とてもじゃないが娘持ちとは思えないほど若々しい。
聞けば旦那さんとは、だいぶ昔に離婚したらしい。
チャンスだ。
なにがチャンスだとかは聞くな。
こんな最果ての、夢も希望も潰えたと思われた場所にも、可憐に咲く花はあったのだ。
「頼もしいですね」
そう俺に微笑みかける朝比奈さんの表情は、こちらの脳髄と延髄の酸素供給をストップさせるに足る破壊力だった。
思わず鞄を腰の前に持ち替えてしまった俺を誰が責められよう。
まして目の前には、喋るたびに動くたびに揺れ動く魅惑のビーチボールが二つもあるのだ。
全てを許す女神のような微笑を前に身動きが取れないものの、自然と目はそこへと吸い寄せられる。
「けど、平気かしら」
ふと、その女神の微笑みが曇った。
俺にとっては、地球が氷河期に突入したのと同等の一大事だ。
「なにがです! どんな異変が!」
「あ、いえ、そんなたいしたことじゃないんです」
「本当に本当ですか?」
「ええ、ただ……」
「ただ?」
朝比奈さんは、申し訳なさそうな上目づかいで俺を見た。
唾を飲み込む俺に、色っぽいアルトの声が響く。
「あなたに担任してもらうクラスが、その、少しばかり問題のあるクラスなんです」
533憂鬱小学校:2006/06/16(金) 07:12:43 ID:2JtZe+GB

「ふぅ……」
ネクタイを少しだけ緩めながら俺は木造の床を歩く。
あの後、朝比奈さんからはろくな情報が聞けなかったが、いくつかの事項を確認はできた。
ひとつ、朝比奈さんの娘が、そのクラスにはいること。
是非とも仲良く将を射るにはまず馬からせねば。
……いかん、余計な思考が混じったな。
まあ、これは特に問題ではないだろう、よこしまな未来予想図を展開している俺ではあるが、だからと言って実際に特別扱いすることも、下手に持ち上げる予定もない。
そんなことをすれば逆効果であることを、つい先日まで学生であった俺は知っている。
先生とは、あくまでも『外部の邪魔者』であり、言うなれば潜在的な敵対者なのだ。
もうひとつは、どうやらそのクラスには女子しかいないこと。
というか、そもそもこの学校には女子しかいないらしい。
この土地では古い習慣がまだ残っているらしく、男女7才にして席を同じゅうせずをマジで実践してるのだ。
石頭どころの騒ぎじゃないな。
なので、この近くの南校は男子のみの小学校であり、ここ北校には女子しかいないのだと言う。
まあ、都内でも女子校ってのは珍しくないからな、ちょっと上品なところだったり特殊であれば、こういうことも珍しくないのかもしれない。
……いや、やっぱり変だよな……
ともあれ以上の二点であれば、特に『問題のある』クラスとはいえない。
外側の、誰もが知っているようなことだけを知らされたようだ。
「ま、実地でやるのが一番だよな……」
悩んでいても仕方ない。
俺は扉を開けた。
534憂鬱小学校:2006/06/16(金) 07:13:20 ID:2JtZe+GB

そこには、意外なほど普通のクラス風景があった。
はしゃぎすぎてもいない、かといって整然としすぎてもいない、どこにでもあるような小学校の教室だ。
なんだか拍子抜けだな。
「あー、みんな、席について」
パンパンと手を鳴らしながら言う。
見知らぬ大人に戸惑ったようだが、わりあい素直に着席してくれた。
クラス人数は……少な! たったの十人かよ。
こんなんでやっていけるのか、学校経営。
「はじめまして、今日からこのクラスの担任をすることになった――」
言いながら黒板に名前を書いていると、
「はいはーい! 質問しつもーんっ!」
「あ、えーと、鶴屋、だったかな?」
「うんうん、キョン君先生は、どうしてこんなとこに来たのさっ?」
「……待て、いまなんて言った」
「ん? 先生って、めがっさ耳遠い? こぉんな辺鄙なとこに来た理由をだねー」
「いや、まだボケてもいないし、耳の機能もすこぶる順調だし、質問の意図もよく分かっている。それよりも、何なんだその呼び方は?」
俺はほとんど冷や汗を流しながら言った。
なんの説明もなく、どうしてそのあだ名にたどり着く?
「だってさっ?」
同意を求めるように鶴屋さん――なぜかこの呼び方のほうがしっくりくるな――は横に顔を向ける。
「だってキョン君、キョン君だもん!」
超弩級の眩暈に襲われ、俺は机に手をつく。
誰だ、いま、ものすごく聞き覚えのある声を耳にしたようなしないような。
「あれ? キョン君どうしたの? たいちょう悪いの?」
冗談じゃない。
そんなわけがあるはずがない。
あいつは、俺の妹は遠く彼方、ここからなら電車を乗り継いで軽く半日は掛かる小学校に通っているはずであって、こんな場所で、こんな身近なところで声を聞けることがありえるはずがない。
535憂鬱小学校:2006/06/16(金) 07:13:58 ID:2JtZe+GB

「……あの、お兄さん驚いてるけど、ひょっとして、知らないんじゃない?」
「んー?」
さらに、マテ。
なんだその良く妹と一緒にセットになって家に遊びに来ていた覚えのある声というかミヨキチ。
一回だけデートの真似事をしたことがある、現在小学6年生の女の子よ。
……駄目だ、ここで何もかもを忘れて回れ右をするべきだ。
俺は精神を患っているに違いない。
小学生離れというかもうほとんど大人にしか見えない容貌の知り合いとか、生まれてこの方ずっと一緒に暮らしてきた妹とかがこんな場所にいるはず――
「あ、そういえば言ってなかったぁ」
「言い忘れかよ!」
「復活したねっ、めでたいことだよっ」
鶴屋さん。そのしみじみと飲んでいるお茶はどっから持ってきた?
「って言うかちょっと待ってくれ、考えさせろ。俺に思考する時間をくれ。どうして、なぜ、お前らがここにいるんだ?」
「えー」
「『えー』じゃありません。悪戯にしても手が込みすぎてるだろうが!」
「あの……」
「なんだ、ミヨキチ」
慌て、錯乱する俺を救ったのは、不出来な妹にしては出来すぎな親友の発言だった。
曰く、俺の親が海外に転勤になった。
妹は国内残留を希望したが、さすがに一人暮らしでは不安。
かといって俺一人に任せるのも同じく不安(失礼な話だ)。
なので同時期に引っ越すことになったミヨキチとひっついて暮し、なにかあれば俺を頼ればいい、という運びらしい。
問題は、これらの情報をなぜか俺が一切知っていなかったということだ。
いくら引越しを含めたごたごたがあったとはいえ、どうして連絡がなかったんだ?
いや、まあ、いい。
あの不出来な親のうっかりさ加減をいま議論しても始まらない。
それに、よくよく考えればいいことではないか。
初赴任の初担任の場に知り合いと身内がいるのだ、多少の気恥ずかしささえ我慢すれば、俺の低い技量を補ってもらえる格好のサポート役となる。
そうだ、たとえなぁんにも考えないで余計なことばかりやらかす妹や、こちらの恥部やら弱点を知っている程度には長い付き合いの知人がなんだって言うんだ。
そうさ、いいことずくめさ、はっはっは。
「キョン君先生、壊れてないかい?」
「んー?」
「やっぱり、知らなかったんだ……」
「ね、それよりも早く授業をしなきゃ、駄目なんじゃない?」
聞こえん、聞こえんぞぉ!
536憂鬱小学校:2006/06/16(金) 07:14:43 ID:2JtZe+GB

結局、にっこりと笑った朝倉にスリッパではたかれ、俺はなんとか瘴気を取り戻した。
誤字ではない。
人間、マイナス方向に突き抜けると傍目には冷静に見えるものである。
ダウナーなオーラを発散しつつ、俺は言う。
「あー、出席を取る」
すまし顔の、何食わぬ顔で席についている朝倉を見つつ、
「朝倉」
「はい♪」
小学生とは思えない二つの胸部物体に行きそうになる視線を強引にはがし、
「朝比奈」
「はぁい」
……どうしてだろう、この子にもさんづけしなければいけないという強迫観念があるな。
親御さんに似て、おっとりとした、文字通り天使のような子だ。
ああ、教えるのがこういう子だけであればいいのだが、その胸だけはなんとかしてもらいたい。
俺の目がS極に、その胸がN極になり、不可抗力的にひきつけてしまうのだ。
俺はゴホンとごまかしの咳払いをしつつ、見るからに大人しい、どこか優等生的な雰囲気のある子に向け、
「喜緑」
「……はい」
普通の子だ。
実に普通の子だ。
なぜか目に熱いものが浮かぶ。
微妙に目の焦点があってないようにも見えるが、きっとこの子は普通の子にちがいない……!
そして…………なんじゃこりゃ?
読み方はそのままでいいのか?
というかぐーぐー寝てるぞ、この子。
「しゃ、三味線?」
「にゃー」
返事か?
今のは返事でいいのか!?
というかなぜだかこの子は本来なら男の子で喋る猫だったんじゃないかという意味不明な確信があるぞ!
俺はうめき声を上げるが、どうしてだかここで突っ込んでは駄目だという確信もまたあった。
たとえその頭に怪しげな三角の付け耳らしきものが見えたとしても、である。
537憂鬱小学校:2006/06/16(金) 07:15:21 ID:2JtZe+GB

「つ、次、あー、パスだな」
出席にはチェックだけする。
わくわくしながらこっちを見てる顔はスルーだ。
「キョン君ひどいー!」
うるさい。
黙って身近に存在するお前が悪い。
というか身内はこのくらい軽く扱って、ちょうど帳尻が取れるもんだ。
「涼宮」
「……」
「ん? 涼宮、涼宮ハルヒ?」
「……ハイ」
出席簿から顔を上げると、美人ではあるが、この世に生まれてから一度も幸運が舞い降りませんでしたと言わんばかりの仏頂面をした子がいた。
やる気の無い頬杖をつき、窓の外を眺めてる。
この子も問題児か?
やれやれ、段々とこのクラスの実体がつかめてきたぞ。
要するに、個性が強すぎるのが集まっているのだ。
「鶴屋さん」
「めがっさっ!」
……鶴屋さん、はたしてそれは返事として正しいのかどうか。
普通の日本語に直すと、「鶴屋さん」「とっても!」という、意味不明の会話になるのではないだろうか。
いや、その勢い良く上げた手は元気でいいと思うのだが。
「長門」
「……」
読んでいた本から目を離し、俺の方を見てコクンと頷く。
どうやら、これが返事らしい。
せめて声を上げて返事をしろと言う至極もっともな指摘を、カンペキに拒否する空気をまとっていた。
「……森」
「はい、ここにおります」
ただ出欠確認を取るだけなのに疲れ果てている俺に向け、にっこり微笑み返事をするのは、一点を抜かしてはパーフェクトな優等生。
いや逆か?
こうであるからこそ、なのかもしれない。
大正時代にタイムスリップしたと見紛うばかりの、『メイド服をまとった』小学生がそこにいた。
知らん。
俺はもう知らん。
この地域の常識とか良識は運ばれる途中の電車で落ちているとしか思えん。
というか、第一印象で、どうして俺はこのクラスを普通だと思えたんだ、まったく。
「吉村」
「はい」
ああ、ミヨキチ。
すまん、お前だけが俺の心のオアシスになりそうだ。
同情心をたたえたミヨキチの瞳に、俺は後で何かおごってやろうと硬く決心していた。
「さ、授業をはじめる!」
538憂鬱小学校:2006/06/16(金) 07:15:59 ID:2JtZe+GB

「で、どうでした? 授業初日は?」
敗残兵と化した俺に、胡散臭い笑顔と共に問いかけたのは同僚にして隣の席の住人、
教諭としては少しばかり先輩となる古泉だ。
……妙に距離が近い気がするのは、俺の邪推か?
ともあれ少し椅子を動かし、ため息混じりに答える。
「いやー、大変でしたよ。本当に」
思い返すだけで冷や汗が流れる。
妹を中心とした、無駄に騒ぐ面々。
これはまあ、注意すればすむことだ。
問題は、カンッペキにコチラを無視してくれる涼宮を初めとした面々。
こちらは下手に問題を解かせても、あっという間に解いてしまうからやりにくい。
さらに問題なのが、朝倉を筆頭とした『俺の間違いを優しく指摘してくれる』素晴らしい生徒たちである。
分かってる。
誰に指摘されなくても、間違えた俺が一番悪いことはよぉく分かっている。
だが、年下の子どもに一挙手一投足を見つめられ指摘されるのは、精神的にかなり堪えるのだ。
あのやさしー声でくすくす笑いながら「そこ、間違ってますよ?」とか言われてみろ、一週間分の気力を根絶やしにされること請け合いだ。
「ま、何事も慣れですよ。しばらくすれば平気しょう」
同僚はそう気軽に言うが、とてもじゃないが俺はそんな風に楽観できなかった。
今日一日でよく分かった。
あいつらは、進めば進むほど危険になる地雷原のような連中だ。
ゆめゆめ油断はできない。
……あと古泉?
せっかく開けた距離を縮めてるのはどうしてだ?
そこはかとなく目が怖いぞ。
「そういえば、俺の前の担任は、どうしたんですか?」
椅子をさらに引きながら聞く、
俺が受け持つのは六年の初めからである。当然、五年生までの担任がいたはずだ。
「……」
「古泉先生……?」
「……」
「?」
「さ、僕もそろそろ次の授業の準備をしなければ、では!」
手を挙げ、爽やかに決めるのはいいが、震える両足は何とかした方がいいぞ。
キラリと光った歯も台無しだ。
「はぁ」
どうやら、地雷原どころの騒ぎじゃなさそうだ。
今度、朝比奈さんに給料の値上げ交渉をしなければ。
とてもじゃないが、他の担任と同じ負担とは思えない。
はぁ……。
539nac:2006/06/16(金) 07:24:48 ID:5KG8dEad
ネタが非常にかぶったので新しく作り直しました
でもこれもかなり既出かも、まあ投下します
540nac:2006/06/16(金) 07:25:23 ID:5KG8dEad
「出演決め」

季節は春、もうすぐ俺たちも2年生になるのかと、少し感慨にふけっていたものも束の間なある日の放課後だった。
「みんな!きいてぇ!!」
はいはい、言われなくても聞きますよ。だから一々大きな声を出すな。
「何よ?あたしの美声に不満あるわけ?」
論点が違う、俺は大きさを言ったのだ、声の質に関しては……ノーコメントだ。
「まあ、いいわ。これ見なさい」
といって渡された紙に目をやる、こうやって俺の日常は崩されるんだ、まあ正直、悪い気はしないがね。
『異世界人との一般人との恋(仮)』
なんだこりゃ?という顔を見逃さなかったらしい、
「次の映画の主題よ!」
高らかに宣言した。しかし、まあ、何と言うか、なんで普通の恋愛物にしないんだ?
「そんなの面白くないじゃない!」
当たり前でしょ、みたいな顔で返されても、みると朝比奈さんと古泉は少しだけ困惑している。
「あのぉ、やっぱり私が主演するんですかぁ?」
「また僕が相手役なんですか?」
似たような視線をハルヒに向けている。そりゃそうだ、あんなのをまた衆目に晒すつもりなのか?
「いえ!今回は貴方達の出番はほとんど無いわ」
「と、いいますと?」
良い質問だが古泉、あんまり深く聞くとまたへんてこな役を押し付けられるぞ。
お前には過去を振り返る力はないのか?という疑念をよそにハルヒは仁王立ちで話を進めた。
541nac:2006/06/16(金) 07:25:56 ID:5KG8dEad
「前にも言ったと思うけど、あたしの映画は三部構成なの!」
ちょっとまて、いつ言った?まあ確かにエピソード00なんだからエピソード01とか続きそうな気配はあったが、
「前回の分で、宇宙人、未来人、超能力者は出てきたけど今回は異世界人を出すの!」
出すの!なんて言わないでくれ。只でさえお前の力をもってすれば異世界人の一人や二人呼びそうで怖い、マジデ。
「で!すべてのキャラが出てきたところで、堂々のフィナーレ、最終章に向かうわけ、どう古泉君!」
「大変にすばらしいアイデアかと、今回の映画は前回超能力者役の僕、宇宙人役の長門さん、
そして未来人役の朝比奈さんは、話の主観には絡まないと言うわけですね。」
「その通り!解ってるじゃない」
なるほど、古泉と朝比奈さんがほっとした表情を浮かべるわけだ。あんな役をとりあえずだがしなくて良い。
これは精神的にも非常に楽だ、長門は相変わらずの無表情だが、長門の苦労は俺が少しは理解しているつもりだ、
今回は裏方で良いとなると宇宙人的パワーも使わなくて済むだろう。ん?しかし、と言うことになると。
「じゃあ三人は何をさせるんだ?」
「決まってるじゃない、裏方よ。古泉君は照明係ね、有希は撮影係、みくるちゃんは、他の団員の給仕係!」
なるほど、ハルヒにしてはまともな振り分けだ。というか理想的な配置じゃないか?
俺の考えは皆に伝わっているのか、古泉と朝比奈さんはうんうんうんうんと頷いている。ちょっと露骨で怖い。
「で、主演の事なんだけど、」
はぁ〜〜っと溜息をつきながら訊いた。
「俺はどっちの役を演じればいいんだ?異世界人か?それとも一般人か?」
「話が解るじゃないキョン。でもそこはまだ決めてないけど、あんたはどっちがいい?」
「それよりも、もう一人の相手役を探すのが先だろ」
「えっ!?」
……何だ?俺はおかしなことを言ったつもりは無いが、はとが豆鉄砲喰らったような顔をしている皆。
そういや、前の撮影のとき見たな。ありゃ言葉通りと思ったね。っとなんだこの沈黙は。
「えっ、じゃない相手役だ。役者が足りないだろ」
「えっ、いやっ、だから」
「相手役は俺が決める。そのくらいは問題ないだろ。それからどちらが異世界人役でどちらが一般人役か決めてから
台本作り、そして撮影に入る、これでいいな」
「あの、だからっ、その相手役は……」
「カメラ役の長門、レフ板係の古泉、給仕の朝比奈さん、出演の俺、それに監督のお前、
SOS団の5人はもう配置が決まってるだろ。じゃあ他のところから出演を頼むしかないじゃないか?」
「!!っぅ、、、……」
どうしたんだ一体?なんか睨まれてます俺。ふと視線を逸らすと、あれ?なんで皆も睨んでんの?
542nac:2006/06/16(金) 07:26:34 ID:5KG8dEad
「涼宮さんが出演されては如何でしょう?」
ぱぁぁぁ!!っと明るい表情になるハルヒ、だが視線を逸らしていた俺が気付くはずも無く。
「無理だ、前回も同じ事を俺が聞いたが、何だっけ「二兎を追うと切り株に」とか言って断られた」
はっと思い出した表情になり、どよ〜んと暗くなるハルヒ、しかし俺は気付かなかった。
「しかし、今回は出演者が足りない事態ですので、多少苦労はあるかと思いますが……監督と兼任というのは?」
うんうんうん、と頷くハルヒ、しかしまたしても目を瞑って考えていた俺には見えない。
「そうだ、鶴屋さんなんてどうだろう、あの人なら、参加してくれるに違いない」
「!!!、、、#”$”#」
「ん?どうしたハルヒ?」
「へ?あっそうそう、鶴屋さんは、えっと、、最近は忙しいって言ってた」
確かに、なんといってもあんな大きな家の一人娘だ。こんな団に関わっている余裕はおのずと限られるだろう。
「じゃあ、阪中さんとかどうだ?」
「彼女は……えっと、犬のお世話が大変そうだから」
あの溺愛っぷりから見て解るな。時間は割けそうに無いか。
「じゃあ、ミヨキチに頼むk」
「それはだめ!!!」
なぜだ?異世界人役は無理でも一般人役くらいこなせそうだぞ。そもそも一般人役というのがどんな役なのか解らないが。
「あんたは、いいかもしれないけど、あたし達は初対面じゃない!そんなの絶対ダメ」
「だれだって始めは初対面だろ」
「むぅぅぅ、とにかくダメなものはダメ!!」
今回のハルヒはかなり強引だ。選考にあんまり時間を掛けたくないんだがな。
543nac:2006/06/16(金) 07:28:47 ID:5KG8dEad
「となると、ん?長門、どうした?誰か適任者がいるのか?」
こちらをじぃっと見つめている長門に聞いてみる、こいつの紹介なら被害は小さくて済むだろう、多分。
「……私」
えっ!?これには周りに居た4人が口を揃えて言った。
「私は前回の撮影のラスト、最後の先頭シーンで宇宙の彼方へ飛ばされていったことになっている」
そうだったな、シャミと一緒に、それで地球に平和が戻ったって所で終ったしな。
「そこで、飛ばされていった先は別次元の地球に設定する。こうすると私と言う存在は飛ばされていった先の世界では
異世界からの訪問者という設定が生まれる」
ふむ、つまり異世界人の長門という設定になる訳か、
「しかもこの場合、前回の続きとして視聴者にこの作品が一連の流れを持つものと認識させることが可能」
なるほど、前回の続き物だという、話の繋ぎ効果も十分にあるな。
「更に、前回の最後、覚醒した古泉イツキによって私は相当なダメージを受け、その状態を一般人役である貴方が
見つけて、という冒頭のシーンから話を始めると。恋愛物の最大の難所である出会いのシーンもクリア」
十分に自分の意見を出し切ったのか、長門は満足そうだ、少し顔が赤く見えるのは気のせいだろうか?
しかし、こんなに力説している長門は、初めて部屋に呼ばれた時以来だ。そんなにヒロイン役になりたいのか?
「ちょっと待って!」
いままで黙っていたハルヒが口を挟んできた。なぜだ?長門の案はいい事尽くめじゃないか?
「キョンってばか?じゃあどうやって撮影すんのよ」
えへんと腕を組むハルヒ、そういえば長門は撮影係だっけ、同時には……無理だな、と思っていると。
「貴方」
長門が即答してきた。
「あたし?」
「貴方が監督兼任の撮影係、こうする事により、より貴方の意思に近い映像撮影が可能になる」
そりゃ監督がその場で映像の出来をチェック出来る点は大きいよな。
それに俺なんかに「異世界人」の役をしろってのも無理がある。俺は只の一高校生だし、一般人役というか一般人だ
「いいんじゃないか?お前も長門なら文句無いだろ?」
544nac:2006/06/16(金) 07:29:29 ID:5KG8dEad
といってハルヒの方向を向いたとき、異変にやっと気付いた。……あのハルヒが目に涙を浮かべてる。
「……ぅぅぇぇっっ、、、、っっ……ふぇぇぇぇん、……zzずぅぅ」
困った、まさか泣き出すとは思ってなかった、ちょっとふざけ過ぎたな。気付いてないとかのは、ありゃ嘘だ。
えっ、嘘付けこの野郎?甘いな、俺は文章読んでるお前らと違って、最初から気付いていて芝居をしてたのさ。
なんせこの空間の空気は俺たちにしか直接感じ取れないからな。いくら俺が鈍くても気付くっての。
俺はすまん古泉、長門それに朝比奈さん少しだけ席を外して貰えませんかの目配せを・・・ってあれっ!!
いない。くそ逃げられたか。というか好都合なんだがな。
「なあ、ハルヒ」
「……」
無言で俯いたまま動かないハルヒに近づき俺は続けた。
「長門の案には致命的な欠点があるんだ、お前は始め三部構成って言ったな」
「……ぐすっ、、それが」
「じゃあ、きっと次の次の作品内では宇宙人役は必要になる訳だ、長門は一人しか居ないのにな」
はっとなるハルヒ。
「そうよ!あたしの中で有希は宇宙人役で決まりなの」
「あと、それからこれは、一度しか言わないぞ」
「何?」
「俺は、お前と映画に出演したい。もちろん嫌なら断ってくれ、どうにかして相手役をさが・」
「キョン!!」
おわっと、抱き付かれた。泣いた後特有の赤みを帯びた瞳がこちらを見つめる。
「キョン……いいの?」
俺は顔が熱くなるのを感じ、きっと赤面してるであろう顔を横に向けて、こう答えた。



「言ったろ、二度は言わないぞ、後は返事を待つだけだ」




えっ、で結局どうなったかって?それは来年の文化祭のお楽しみにしとこうか。
「キョ〜〜〜ン、何してんのよ、はやく来なさぁぁい」
どうやら、あいつに呼ばれているから、もう行くぞ、じゃあな


545nac:2006/06/16(金) 07:31:31 ID:5KG8dEad
始めに、他の全ての職人さんGJ!ネタかぶりは仕方ないところですね
キョンが生徒会に勧誘されてSOS団と勝負って!まんまじゃん!!
えっと、キョンとハルヒと長門さんに萌える文章を頼む!!と友達にせがまれて書きました
どうでしょう?これ?ハルヒ寄り?……知らんがな。
というわけでまたまたほのぼの系ですた。
次はちょっと捻ってみようと思います、ではまた。         nac
546名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 08:05:31 ID:mvefEJch
>>545
GJです。

長門が来るか?
と思ったんだけどなwww
547名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 08:17:08 ID:vQDUHmm8
俺は作品よりnac自身に萌えた
548名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 10:03:23 ID:kyKWDLjH
>>ALL
GJ!!
>>465
読んでくれてありがとう
あくまで予定だけど、ハルヒへの「浣腸」は別シリーズでこってりやるつもり
549名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 10:36:49 ID:zlB7Hynb
みんなGJ!
それからレビュワーもすごいなw
550名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 10:49:21 ID:g88vLuQ6
>>538
これからの展開に期待してます。

>>545
GJ!
泣き出したハルヒがよかった!
俺もほのぼの系好きだけど…。

551名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 11:47:31 ID:mrjEvOP7
ハルヒが泣くと抱きしめたくなるよな
GJ
552名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 12:00:45 ID:JiQ1qk1j
nacさんの作品は数ある良作の中でも一番面白いですね
毎日チェックしてますよ
553名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 12:20:07 ID:g88vLuQ6
ハルヒ×キョンのエロ有を書いたんで投下します。
554名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 12:20:50 ID:g88vLuQ6
一年近くをSOS団で過ごすと、並大抵のことでは驚かなくなり、
去年長門、朝比奈さん、古泉から衝撃的な告白を受け、目を回していたころの俺が懐かしくも思える。

今でもハルヒには振り回されてばっかだが、それもこの頃はなんか物足りない。



こんなことを考えていても古泉相手のオセロはいまだ俺が優勢のままだ。
負けてばっかで楽しいか?

「えぇ、とても楽しいですよ。
ぼくは『勝敗』よりも『勝負』という行為に価値を見出しているんです」

なんか負けの言い訳にしか聞こえんな。まあ、それならそれでいいさ。

最後に残った角マスを俺の白で埋めてやったところで俺は席を立った。

「おや、どこへ行くつもりですか」

……トイレだ、トイレ。ついてくんなよ、俺は連れションなんてまっぴらだからな。
お前も行きたかったら、俺が帰ってきてからにしろ。

ドアを閉める瞬間、さっきから団長席で突っ伏していたハルヒが跳ね起きた気配を感じた。




555名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 12:21:34 ID:g88vLuQ6

「……ふぅ」

この瞬間は男にとって至福の瞬間だ。
張り詰めていた緊張が解き放たれる。だが同時にこの瞬間は、気が抜けて無防備になる瞬間でもある。

ふと誰かの気配を感じ、目を入口に向ける。
頬を朱に染め、若干俯き加減のハルヒがひっそり佇んでいる姿が目に入る。

「おう、ハルヒか! ……って、おい! お前こんなとこで何してんだ! 女子トイレは隣だ! まさかお前男か!」

俺の間抜けな対応を無視し、
つかつかと早足で歩み寄ってきたハルヒは、俺のベルトに手をかけ個室に引きずり込んだ。

やばかった……。あと少し遅かったら俺は床を盛大に汚すところだった。
……!? って、こんなこと考えている場合じゃねぇ! 
今ならまだ逃げられる。ドアは俺の後ろだ、まだ開いている。
逃げろ、逃げるんだ、俺! ……だが意識に反して体が動かない。

俺の足は鉄棒の如く硬直し、重かった。

もたもたしている間、ハルヒは俺と体を入れかえ後ろ手に鍵をかけた。
ガチャッという無機質な音がトイレ中に響き渡る。今は俺とハルヒの息遣いしか聞こえない。

556名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 12:22:27 ID:g88vLuQ6
こいつは何がしたいんだ? 顔色を伺おうにも、さっきから俯いたままだ。形のいいつむじしか見えない。

「おい、ハル・・・ヒっ!?」

いきなり抱きついてきた勢いに押され、俺はしたたかに背中を壁にぶつけた。
ハルヒの鼓動が伝わってくる。
トットットット……。控えめだが早く脈打つハルヒの心臓は俺の鼓動をも早くする。

「あんたが悪いんだから……」

そう呟き顔を上げたハルヒの瞳は、潤み、熱を帯び、俺を見つめて放さない。
俺もハルヒの瞳から目を離すことができず、ひたすら見つめ返す事ぐらいしかできない。

ふと下半身から伝わる、温かく滑らかなそして包み込まれるような感触が、俺を我に返した。

何だこの状況は? 何で俺はここにいる? お前は誰だ? 
本当にハルヒなのか? 俺は夢でもみてるのか? 
様々な疑問が口をついて出る。

「少し黙ってなさい……」

それだけ言ったハルヒに圧倒され俺は口をつぐんだ。
ハルヒは、背に回した左手を俺の下腹部へ移し、今は俺のモノをやさしくつつみこんでいる。

ハルヒの手は微妙な力加減で、俺のモノを確かめるように握ったり開いたりを繰り返していたが、
それが次第に上下運動へと変わっていく。

その間もハルヒは俺を見つめ続け、
俺はその濡れた瞳と首筋にかかる熱っぽい吐息のせいで、自分の理性が徐々に麻痺していくのが分かる。
いまはそれがとても心地いい。

最初は場の雰囲気に圧され、萎縮していた俺のモノは、
今やハルヒの手に収まらぬほどに膨張し、更なる快感を待ちわびている。

それを見て取ったハルヒは跪き、俺の股間に吐息を吐きかける。
その感触がこそばゆく、じれったい。

「これがキョンの……」

続く言葉は聞こえず、だが上目遣いで俺を見るハルヒがたまらずに愛おしい。

啄ばむように俺のモノへ口づけていたハルヒは、意を決したのか舌先で俺のモノを舐め始めた。

「ふふっ、これがキョンの味ね?」

俺の先端に残っていた滴を舐め取ったハルヒがそんなことを言ってくる。
……どんな味だ? 

「なんか、苦くてしょっぱい……。もっとしてあげる……。んっ……ぁむ……」

557名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 12:23:21 ID:g88vLuQ6

突然の快感が俺の思考を一瞬停止させる。

生温かい感覚が俺の下半身を支配する。

「……はむっ、んっ、んんむっ……んっ、んちゅぅ……、れろっ……」

先端を口に含んだハルヒは、一層激しく責め立て、俺は堪らず声を漏らす。
俺が声をこらえている間も、ハルヒはジュルジュルッと淫らな水音を立て舌を這いずり回してくる。

「んふぅ……、ちゅっ、ちゅぱっ……、ちゅぽっ……。どう……? 気持ちいい?」

既に俺の理性は吹っ飛び、今はただハルヒのもたらす快感に身をまかせたかった。

「いいから続けろ」
「んぁあっ!? ……んふっ、んっ、んちゅっ……、ちゅぢゅっ、んんっ……!」

俺はハルヒの後頭部を押さえつけ、口にモノをねじ込むと前後に揺さぶりつづけた。

「ちゅぷっ、ぢゅちゅぅ……、んぐっ、ちゅぱっ……、んむぅっ、んくっ、おいひ……、んくっ、れるっ……、ちゅぱっ、ぢゅる!」

俺が積極的になったことで、ハルヒの奉仕は濃厚なものになり、俺の弱点を見つけるや否やそこを重点的に責めてくる。

そのたび俺のモノはビクンと脈打ち、ハルヒの喉を突き上げる。

「んぐぅっ、けほっけほっ、……ぐすっ、……ぅんっ、んむっ、くちゅっ……」

苦しそうにむせたハルヒの目には涙が浮かんでいたが、また恍惚とした表情で俺のモノを扱き始める。

「出したかったら、出していいのよ……。飲んであげるから……、んっんむぅっ、んちゅっ……」
「ホントに、出すぞ……!」

上目遣いで妖艶に微笑むハルヒは別人のようだ。

「んむっ、んちゅっ、んくっ……ちゅっ、ぢゅるっ」

溢れる唾液は粘度を増して、リノリウムの床に滴り落ちていく。
ハルヒの、細く綺麗な白い指が俺のモノを扱き、形のいい艶やかな唇が俺のモノを咥えて放さない。
俺の股間は硬さを増して、ハルヒの口を蹂躙し続ける。
558名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 12:24:23 ID:g88vLuQ6

「んんっ、んぢゅっ、ちゅうぅっ、んぢゅっ……、ぢゅぱっ」

強く吸い、音を立てながら付け根まで頬張る。
ディープスロートの度に舌を裏筋に這わせ、唇で引っ掛けてくる。
それは異様なほど射精感を昂ぶらせる行為だった。

俺の限界が近いと理解したハルヒは、とどめとばかりに責め立てきた。

「んあぁむ、ふむぅ……、んむっ……、んちゅうぅぅっ!」
「くっ……!」

ハルヒの頭に手を置き、勢いよく引き寄せる。

「んむむっ!! ……んふっ、んむっ、けほっ、ごほっ! んっ、んぢゅっ、ぢゅるるっ!!」
「くっ、イくっ、イくぞ! 飲めよな……!!」

俺はハルヒの頭を押さえ込み、喉の奥に向かって勢いよく発射した。

熱い精液が塊と鳴ってハルヒの喉を汚していくのが分かる。

ドピュッ、ビュクッ、ビュルルッ……!!

「んんんっ! ……んむっ……、んくっ……っく、んっく、っく、んくっ」

俺のモノと精液の塊を同時に喉奥に突き込まれながらハルヒはなおもしゃぶりついてくる。
その感覚に後押しされて、止めど無く射精が続く。

ビュクッ、ビュルルッ、ドプッ……!

「ふごぃ……っ、んんんっ、んっ、んくっ……。ぁむっ、んっふぅっ、んくっ……ちゅっ、ちゅぱっ……。」

ハルヒは、俺の痙攣が終わるまでずっと咥えている。

……全てを飲み干した後、ハルヒはようやく口を離し、
俺のモノに付いたネバつきを舌で丹念に舐め取った。

その感触に、俺のモノはいつまでたっても治まらない。
559名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 12:27:31 ID:g88vLuQ6
今のところはここまでです。
続きはいろいろ考えているんですけど、
まだ何も書いてません。
ちなみにタイトルは『涼宮ハルヒの誘惑』です。
560名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 13:11:25 ID:x0cQce6j
>>559
エロいいねぇ、続きに期待
561名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 13:50:32 ID:KSAy+Z4E
量が膨大で読みきれない俺にコレはという良作を教えてくれないか
562名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 14:01:01 ID:wVESC3c2
>>561
つ長門有稀の喪失
563名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 14:05:27 ID:zlB7Hynb
>>561
つ脱線事故乗り越え 硬く結ばれる部活の絆
つ涼宮ハルヒの喪失

…と流れはここまでにしてあとは自分で読んで探しなさいw
564名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 14:08:57 ID:mrjEvOP7
>>559
エロい、GJ。
続きも期待
565名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 14:27:23 ID:EI2pBGzN
>>559氏と微妙にかぶっちゃう内容だけど投下してもいいかな?
時間あけた方がいいかな、なんて思ってたりしてるけど。
566名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 14:39:18 ID:agFuAaaQ
>>505-508
入れ替わりネタとしては面白いが
…シャミセンは雄(しかも中年)だぞ
567名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 15:02:00 ID:ICCZ4X/o
>>561
つ全部
568名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 15:02:28 ID:H6cnJ1NK
>566
フルネームは三味線 二子
569名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 15:03:10 ID:b2pvH4pH
>>566
今年で七歳になった家の雄猫でもまだまだ甘えてくる位だから問題ないかと。
570名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 15:06:56 ID:sxmWdxxn
>>565
投下しても構わないと思うけど、俺の書いたのが似てるけど違う方向性だから
俺が先に投下するよ。そのあとなら問題ないっしょ。

というわけで前スレ>>659の続き。
キョン×妹や埋め小説だと内容にそぐわなくなってるから
『涼宮ハルヒの妄想』に改題。ほぼエロのみ
571名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 15:07:51 ID:sxmWdxxn

釈然としないまま長門とは別れ部室を辞した俺は、とりあえず教室に戻ることにした。
とっくに過ぎているかと思った昼休みが、まだ終わってなかったからな。
もしかしたら、あの唾液に時間感覚を狂わせる成分でも含まれていたのかもしれん。
そういうことにしておこう。早漏野郎という誹りを受けるのは避けたいぜ。

部室棟から本棟へとつながる渡り廊下を越え、一年の教室が並ぶ方へ曲がったときだった。
「おやっ、そこをいくのはキョンくん?」
ぎくっ。背後から聞こえてきたこのハイテンションな、底抜けに明るい声をお持ちの方と言えば、
「や、やあ、鶴屋さんじゃないですか」
鶴屋さんを親しい間柄の異性に含むのかどうか俺にはわからなかったが、念のため背を向いたまま返事した。
だが、あからさまに挙動不審な俺の態度を変に思ったのか、すたすた近寄ってくる音がする。
「ん、どしたい? キョンくん」
「いえ、なんでもありませんよ、ははは。それでは俺はちょっと用事がありまくりなので」
そのまま立ち去りを試みる。しかし三歩ぐらい歩いたところで肩をつかまれた。
「なーにを隠してるのさっ。おねえさんのほうを向くにょろよっ」
ものすごい力で体が半回転した。たたらを踏んでしまうが、最後の意地で横を向いて顔は見せない。
「な、なにも隠し事なんかしてませんよ。気のせいです、そうに決まってます」
我ながら説得力のないことだな、とは思ったが、案の定、鶴屋さんの両手が俺の顔を挟んできた。
「ちょいとっ、少年! 話すときは人の顔を見て話さないとダメだって習わなかったのかいっ?」
笑い声のまま、首をねじまげてくる。ぽきっ、と関節がイヤな音を立てて正面を向かされた。いてえ。
視界に入った鶴屋さんの顔は、笑い顔ではあったが、目が少し疑いの色を持っていた。
俺の顔を抱えたまま、鶴屋さんはしげしげと俺の目を覗いてきた。

しばらくしてきょとん、と目をしばたたかせる。
「うん? 別になにも変わったとこないっさ。キョンくん、なにがしたかったの?」
お、もしかして鶴屋さんはセーフなのか? 念のため聞いてみる。
「鶴屋さん、大丈夫ですか?」
「ふえ? なんのことかわからないなあ。あたしはいつも元気元気の鶴にゃんだよっ」
にかっと爽快な笑みとともに答えてくれた。俺はほっ、と胸をなでおろす。
「それならいいんです。失礼な態度をとってしまってすみませんでした」
頭を下げる俺に、鶴屋さんは首をちょっと傾ける。
「ふーん。それよりさ、キョンくん」
「なんです?」
問い返した俺に、鶴屋さんは世間話でもするようにさばさばした口調でおっしゃった。
「あたしとえっちなことしよっ?」

「は?」
完全に意表を突かれた俺の意識は、鶴屋さんの強烈な当身によって刈り取られた。
572名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 15:08:48 ID:sxmWdxxn

「ん……ここは……?」
目を覚ました俺は、自分が薄暗い場所に仰向けに横たわっているのに気付いた。
いまにも消えそうな蛍光灯が、ぼんやりと部屋を照らしている。
顔を横に向けると目に飛び込んできたのは跳び箱だ。そういや背中にはマットの感触がする。
ってことは、
「体育倉庫の中さっ!」
狭い部屋中に、元気のいい声が響く。
身を起こした俺の前にいたのは、両手を腰に当て胸を張って仁王立ちをしている鶴屋さんだった。

ええと、俺はさっきまで本棟に入ったところにいたはず……って、
「なんで俺、裸なんだ!?」
長門が再構成してくれた制服どころか下着すらない。真っ裸だった。
「もちろん、あたしが剥いたからだっ!」
えへんっ、と胸をますます突き出し、俺を上から見下ろしながら自慢気に言う鶴屋さん。
かと思うと、その視線が俺の目から降りていき、ある地点で止まった。
「うふふん、キョンくんのそこって案外カワイイんだねっ」
鶴屋さんの視線を目で追うと、その先にあったのは、俺の勃起前のお子さんだった。
たしかに勃起前だからカワイイのかもしれないが、鶴屋さんにそう言われるとめっちゃヘコみます。
「あれあれ、キョンくん、しょげてんのっ? そっちのカワイイのもごめんなさいしてるよ?」
生まれてきてごめんなさい。
俺が本気で落ち込んでいると、鶴屋さんはけらけら笑い声をお上げになった。
「あははっ。冗談冗談っ。うぶなんだからあ」
「鶴屋さんの冗談は冗談に聞こえないんです」
手拍子で返してから、んなこと言ってる場合じゃないと気付く。
「鶴屋さん、俺の服はどこなんですか? 返してください」
自分だけ服を着込んでいる鶴屋さんは、俺の要求にあっけらかんと言い放った。
「いいよっ。もうひとつの体育倉庫に隠してあるから、取ってきたら?」
ヘタなウインクをして、俺の前から素直にどいてくれる。
それなら、と立ち上がり閉まっている出口に歩みを進めた俺に、鶴屋さんはぽんっと声を足してきた。
「もう授業始まってるけどねっ」
「え?」
扉に手を掛けたところで、俺の動きは固まった。
573名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 15:09:38 ID:sxmWdxxn

固まった俺の耳には、たしかに大量の足音らしきものが聞こえていた。
どうやら柔軟体操後に軽く体育館内をジョギングしているところらしい。

「あっはは。キョンくん、残念でしたっ」
どこまでも愉快な声を出す鶴屋さん。
完全に遊ばれてるな、俺。温厚な俺でもさすがにこれは腹に据えかねた。
かっとなった俺は振り向くと、鶴屋さんに詰め寄って、両肩をつかんでいた。
「いい加減にしてください!」
肩をつかまれた鶴屋さんは、俺の声にびくっ、と体を震わせて急におどおどしだす。
明るい雰囲気は影を潜め、顔はうつむき、上目遣いで俺を見てきた。
「ご、ごめんね、キョンくん。あたし初めてだから、優しくして……」
これじゃ俺はレイプ犯じゃないか。慌てて肩から手を離す。
「い、いえ、そんなつもりじゃなかったんです」
鶴屋さんは、ほっ、としたのか顔を上げた。目は面白がっていて舌がちろりと出ていて、ってあれ?
「おいたをしちゃダメにょろよ。そんなキョンくんにはおしおきだっ!」
「うわっ!」
視界がぐるっと回る。鋭い足技を食らったからだと理解したときには
俺はまたマットの上に転がされていた。受身も取れず、一瞬息が詰まる。

「ほらほらっ、まずはそのカワイイのからいじめちゃうよっ」
間髪入れず、鶴屋さんは俺のペニスを上履きのまま踏みつけてきた。
「ぐっ!」
そんなに力は入ってなかったが、思わずうめき声を上げてしまう。
ぐりぐりと踏みにじってくる鶴屋さんの顔は、いつも以上に楽しそうだ。
「あれ、キョンくん、もしかして気持ちいいのっ?」
「そ、そんなわけないじゃないですか」
俺の言葉に、鶴屋さんは首をひねる。
「おっかしいなあ。あたしの足の下が硬くなってきてるみたいだけど?」
鶴屋さんの言うとおり、俺のペニスは徐々に勃起しだしていた。
足使いが絶妙すぎる。普段の鶴屋さんのようなテンションで責めてくるギャップも、勃起に拍車をかけていた。
「あ! キョンくんって、踏まれて感じちゃうヘンタイさんだったのかっ!」
「違いますっ!」
手を打って大げさに納得する鶴屋さんに、俺は全力で否定する。
鶴屋さんは俺の反応を見て、ことさらじとっとした視線を送ってきた。
「うふふふん? それじゃコレはどういうことなのか、説明してくれっかなっ?」
鶴屋さんが足をどけると、圧迫されていたペニスが天井に向かって勢いよく立ち上がった。
574名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 15:10:28 ID:sxmWdxxn

「あははっ。立派になっちゃって、おねえさん見違えちゃったよっ」
鶴屋さんは俺のペニスを見て感想を述べると、重ねて訊いてきた。
「それでっ?」
物的証拠があってはごまかしようもない。だが変態疑惑だけは払拭せねば。
「こ、これはその……不可抗力というやつでして」
「ふーん」
つたない俺の言い訳に、鶴屋さんは全然納得していないような声を出す。一転、明るい声で、
「それじゃホントに不可抗力かどうか試してみようっ」
足を振った。なにかがふたつ、壁に当たって落ちる音がした。

「イったら、キョンくん大嘘つき決定っさ。嘘だったら罰ゲームっ!」
「なっ!」
宣告すると、再度踏みつけてきた。
「靴下のお味はどうだいっ?」
「うっ」
柔らかい感触と、ほのかな体温が鶴屋さんの足裏から伝わってくる。
さっきまでの冷たい上履きの感触とは、比べ物にならない。
まずい、どうにかなってしまいそうだ。
鶴屋さんは俺のペニスをふにふにしながら、俺の表情を見て取ったか、
「まだまだ、序の口だよっ」
さらに責め立ててきた。足の指を曲げて亀頭を包み込み、指を動かして刺激してくる。
「う、や、やめ」
「めがっさ気持ちいいしょ?」
心なしか、鶴屋さんの声にも艶を感じた。
快感に耐えつつ見上げると、鶴屋さんはいつのまにか片手で制服の胸の部分をまさぐっている。
顔は意地悪そうに笑っているが、吐息に熱と甘さが加わっているように思える。
その姿の鶴屋さんを見て、俺はますます耐え切れなくなった。

「っふう、ねえキョンくんイっちゃいなよっ」
「俺は……足でなんか」
強がりもそろそろ、限界かもしれん。射精欲が込み上げている。
「あは、素直じゃないんだからっ。もうはちきれそうになってるよ?」
亀頭を刺激しながらかかとで陰嚢をつついて、鶴屋さんが告げる。たまらん。
「ここを踏んだらどうなるのかなっ?」
「そ、それはダメ――」
「だーめっ」
俺の制止を笑ってあっさり振り切ると、鶴屋さんは少し力を込めて、かかとで陰嚢を圧迫した。
「ぐあっ」
鈍い痛みとともに、快感が走りぬける。ペニスが跳ねて、限界をあっさり突破した。
「うあああっ!」
頭の中が真っ白になる。口を突いて出た雄叫びとともに、俺は射精していた。
575名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 15:11:26 ID:sxmWdxxn

「あらら、靴下がキョンくんの精液でべとべとだっ」
荒い息をつく俺とは対照的に、うれしそうな声を出す鶴屋さん。
靴下を脱いで、それで俺のペニスを拭いてきれいにしてくれた。
使用済になった靴下を、鶴屋さんは後ろに放り投げる。

「さーてさてっ」
鶴屋さんが楽しそうに声をかけてきた。
「嘘つきキョンくんには、罰ゲームをしなくちゃねっ」
返す言葉もない。
「でもその前に、ちょっとパンツ脱ぐっさ。気持ち悪いっ」
片目を閉じて俺に笑いかけると、スカートの中に手を入れてごそごそする。
そしてするっと脚をくぐらせてショーツを引っ張り出した。
鶴屋さんらしい、飾り気のない、さっぱりした白いパンティだ。
「うへっ、ぐっちょぐちょになってる」
端っこをつまんで広げ、見せてきた。たしかに元々白い色のはずが、愛液か汗かに濡れて
一部が半透明になっている。さばさばしたストレートなエロっぷりに、思わず俺は口を開いていた。
「足で俺をイかせて感じるなんて、鶴屋さんのほうがよっぽど変態なんじゃないですか?」
俺の言葉に、鶴屋さんは一瞬固まり、目を泳がせる。
「えっ? あ、あははっ。イっちゃったキョンくんに言われたくないなあっ」
鶴屋さんはごまかしながら、パンティを放り投げようとして、その手を止めた。
「そだ。これも罰ゲームに使うっさ」

パンティを使う罰ゲームってなんなんだと思っていたら、鶴屋さんが近寄ってきた。
「いったい、なにをするんですむぐっ」
俺の言葉を、鶴屋さんは口にパンティを押し込めることで封じてきた。
「罰ゲームはねっ」
俺に顔を近づけてきて、耳元にささやく。
「あたしが満足するまで、楽しませてもらうことさっ」
576名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 15:12:18 ID:sxmWdxxn

「むぐむむぐむぐむぐ」
それって罰ゲームなんですかと言ったが、声にならない。
鶴屋さんの愛液で湿ったパンティを噛んでしまい、鶴屋さんの味が口に広がった。
「わお、キョンくん、元気だねっ」
パンティから女を意識してしまった俺は、鶴屋さんの言うとおり、また勃起していた。
間が全然空いてないがさっきにしても、射精したにもかかわらず、倦怠感は一切無かったしな。
長門が注入してくれたのが効いてるってことか。

「キョンくんのおちんちん見てたら、あたしも気持ちよくなりたくなっちゃった」
鶴屋さんはそう言って、俺の顔を跨いできた。俺の頭を挟むように膝を着く。
俺の視界に入ったのは、ぱっくりと割れてぬらぬら光っている鶴屋さんのあそこだった。
そのまま、腰を下ろしてくる。スカートが広がって、俺の顔を覆った。視界が真っ暗になる。
鶴屋さんの体温とともに、ぬめっとしたものが口と鼻に押し付けられた。
「うひゃあ、こそばゆいっ」
息苦しくなって吐いた俺の鼻息に、鶴屋さんは身をよじらせる。
俺も鶴屋さんの長い髪が上半身に広がって、胸あたりにさわさわした感触を伝えてきて、くすぐったかった。

鶴屋さんは俺に顔面騎乗したまま、前後に動き始めた。
「はふっ、ああんっ、キョンくんの息が当たって、気持ちいいっ」
酸素を求める俺がせわしなく鼻呼吸をする上で、鶴屋さんは踊り狂う。
「はあんっ、ひゃっ」
俺の唇と鶴屋さんの大陰唇がこすれ合った。鶴屋さんは体を震わせて、全身で快感を現す。
愛液が俺の顔に降りかかり、しずくとなって流れ落ちていく。
「ねえっ、キョンくんっ。胸、胸揉んでっ!」
叫ぶような鶴屋さんの懇願に、俺は素直に腕を伸ばし、手探りで鶴屋さんの胸を探す。
「あふっ、そこは、あはははっ、ちょっとキョ、あははっ、違うキョンくん、そこ腰っ」
むずがる鶴屋さん。太腿でぎゅっ、と俺を挟んできた。肉感のある肌の感触に俺は陶然となるが
すぐにそれどころじゃなくなる。顔が完全に密着して呼吸するスペースがない。しっ、死ぬっ。
「むぐむぐむぐう」
「あっはっははっ。あっ! キョンくんごめんよう」
慌てて力をゆるめる鶴屋さん。息をつけた俺は、再びまさぐり、ようやく鶴屋さんの胸を探し当てたらしい。
らしいというのは、制服越しだといまいち隆起がわかりにくいからだ。その、あまり大きくないし。
俺の戸惑いの原因を察知したのか、
「もうっ、制服邪魔っ」
鶴屋さんはごそごそ上着を脱ぎだした。
577名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 15:13:14 ID:sxmWdxxn

「どうぞっ」
鶴屋さんの言葉に、俺は両手に鶴屋さんの胸をおさめた。
長門のよりは大きく、俺の手の内にすっぽりと入る。
やわらかい双丘の感覚を楽しみ、ゆっくりと揉みしだく。
「あんっ、いいよっ、キョンくん、いいっ」
腰で円を描きながら、鶴屋さんが嬌声をあげる。
俺は硬くなった乳首にも手を這わせ、親指と人差し指でつまんだ。
「ひゃうっっ!」
叫ぶと、体を硬直させた。

硬直の解けた鶴屋さんは、浅くなった息を甘く吐いてくる。
「きょ、キョンくんっ。女の扱い方うまいねっ」
さっき初体験を済ませましたとはとても言えず、実際口もふさがれてるので無言だ。
代わりに俺は胸を荒々しく揉むことで応える。
「ああんっ、胸気持ちいいっ」
貪欲に快感を求めようとする鶴屋さんは、再度俺の顔を圧迫してきた。
細い体に見合わない厚みを持つお尻が揺れる。俺も胸を激しく揉みながら頭を動かし
鼻面を押し付け、唇で大陰唇に接吻をし鶴屋さんを感じさせる。
「も、もうだめっ。あたしイっちゃいそうっ」
切羽詰った声で限界を知らせてくる鶴屋さんを、俺もここが先途とばかりに責め立てる。
酸欠でハイになったのか、息苦しさも忘れ、必死に手を顔を動かす。
「だめ、イクっっ!」
その声とともに、俺の両手から胸が零れ落ちた。腰も浮き、顔には大量の愛液がかかる。
ようやく開いた俺の視界には、恍惚とした表情で背を弓なりにそらせ、体を硬直させた鶴屋さんがいた。

鶴屋さんはそのまま、後ろに倒れこみかけた。慌てて俺は体をずらす。
痛いぐらいに勃起してる俺のペニスにぶつからないようにだ。
それはなんとか成功し、鶴屋さんの頭は俺の太腿に着地したが、髪のことを失念していた。
「むぐっ!」
柔らかい髪の質感に、俺の暴発直前のペニスは耐えられなかった。
上向いたまま発射された白濁液は、鶴屋さんの髪や胸、顔を白く染めていった。
578名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 15:16:07 ID:sxmWdxxn

「ぶはっ!」
俺はパンティを取り出し、久々の口からの空気を思い切り味わった。
鶴屋さんは胸を上下させるだけで、まだ倒れ伏している。
気絶したのかと思ったが、それは違っていたようだ。
ゆっくりを身を起こすと、弱々しく笑いかけてきた。

「あはは。めがっさ気持ちよかったっさ」
そこで初めて違和感を覚えたらしく、鶴屋さんは自分の顔に手をやって指でぬぐう。
「あれっ、この白いのって、精液?」
さらに胸をちらっと覗く。そこにも精液が付着していた。
鶴屋さんは、俺を疑うように見てくる。
「キョンくん、もしかしてあたしがイってる間に顔にぶっかけたのかいっ?」
「ち、違います違います。これは髪がですね、その」
俺が説明すると、髪に手をやりそこにも精液がついていることをみとめ、おかしそうに笑い出した。
「あっはは。髪でイっちゃうなんて、キョンくんってやっぱヘンタイさんじゃないのさっ」
「うっ」
言葉に詰まる。情けない顔をするしかできなかった。

鶴屋さんはひとしきり笑ったあと、しげしげと精液を見つめ、ぱくっと口にくわえた。
すぐに苦そうな表情をする。
「うえっ、おいしくないね精液」
「俺に言われても、味わったことなんかありませんよ」
そしてこれからも永遠に味わいたくなどない。
鶴屋さんはハンカチを取り出し、まず髪についた精液を拭き取りだした。
「あたしの髪ががびがびになったら、どう責任とってくれるんだいっ?」
伸ばしているだけあって、ご自慢の髪だったらしい。口を少し尖らせて言ってきた。
「責任と言われても……」
「付き合ってくれるなら許してあげるよっ?」
「えっ!?」
どういう飛躍なんだそれは。俺の頭がめまぐるしく回り、なぜかハルヒの姿が浮かんだとき、
ドガッ!
体育倉庫の扉が景気のいい音を立てた。
579名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 15:21:12 ID:sxmWdxxn
投稿規制厳しいから残りはもうちょっとしてから
580名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 15:22:07 ID:eUGoZFRn
>>544
二行目までは面白かった。
以下ステロタイプで投げやりな流れに多少がっかり。
581名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 15:28:45 ID:sxmWdxxn

誰かが外から開けようとしていた、って冷静に考えてる場合じゃねえ。
素っ裸の俺と、精液まみれで穿いてるのはスカートと左の靴下だけの鶴屋さんなんぞ見られたら
確実にジ・エンドだぞ。肝を冷やすどころか、俺は一瞬心臓が止まったかと思った。
だが、その辺は抜かりが無かったのか、よく見たらドアと壁の間にモップが何本も置いてある。
開くはずがないのも納得だ。鶴屋さんを見ると、口に手をあて声を潜めて笑っていた。
俺は胸をなでおろしかけた。それが止まったのは、声を聞いたからだ。

『もう! なんで開かないのかしら』
扉に蹴りを入れていた人物がわめきだした。どこかで聞き覚えのある声だ。
俺の脳は自動的に時間割を繰り始めた。五時間目、体育。男子は外でサッカー。女子は体育館でバレー。
いや、これは俺の勘違いだ。そして声も空耳に違いない。そうだ。そういうことにしておこう。
『どうしたの? 涼宮さん』
なかったことにしようとした俺の希望を打ち砕いたのは、別の女子の声だった。
『倉庫が開かないのよ』
『バレーボールなら隣の倉庫にもあるのね。そっちから持ってきましょ』
『むう。しょうがないわね』
しぶしぶ納得した格好で、声は聞こえなくなり、隣の倉庫の開く音が代わりにした。

「今のってハルにゃん?」
鶴屋さんが声を押し殺して聞いてきた。俺はうなずきで答える。
ハルヒのやつ、元気になったらしいな。寝てたのは午前中だけか。
「ま、いっか。キョンくん続きしよっ?」
そう言って、鶴屋さんは俺に笑いかけ、表情が固まる。
「キョンくん、なんでそんなにちっちゃくなってるのかな?」
俺のペニスは萎縮して再びお子さんになっていた。
興醒めしたというか、ハルヒの声を聞いたらこうなってしまった。
「仕方ないなあっ」
鶴屋さんは髪をかき上げて耳を露出させると、顔を寄せてきた。
582名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 15:30:22 ID:sxmWdxxn

うなじを露出させた鶴屋さんは、俺のペニスを根っこまで咥えて、口の中で転がしだした。
「ぷはっ、キョンくんはあたしのを舐めておくれっ」
小声で俺に要求してくる。俺の体を跨ぐと、鶴屋さんは再び咥えるのに専念する。
膝を立て、お尻を振って一生懸命、俺のペニスを咥える様には欲情をそそられた。

俺はスカートをめくって、さっきはよく見えなかった鶴屋さんの秘所をじっくり見物する。
陰毛は手入れされているようだが、かなり密度が濃い。頭髪があれだけ見事だからなのかね。
一度イったからか、大陰唇は開き気味になっていて、剥けたクリトリスが見えた。
俺は鶴屋さんのお尻に手を伸ばし、つかむと、半身を起こし、秘所に顔を近づける。
口がふさがっててできなかった舌を入れて、愛液を舐め取った。
「っふはっ」
くぐもった声を上げて俺のペニスに息をかけると、鶴屋さんも負けじと舌を使ってくる。
唾液を絡めてじゅるじゅると音を立てて舌で含んだり、裏筋を舐めてきたりした。
萎縮していた俺のペニスも、どんどん鎌首をもたげていく。
『あれ、涼宮さん、こんなところに男子の制服があるのね』
「ぶっ」
思わず吹きそうになって、慌てて口を鶴屋さんの秘所に突っ込む。鶴屋さんのお尻が揺れる。
壁の向こうから聞こえてきた会話は、俺を動揺させるのに十分すぎた。
『あやしいわね。どこの変質者のかしら』
さすがに萎縮したりはしないものの、ハルヒたちの声を耳にしながらするのは気が引ける。
というか、制服が見つかったってどういうことだ。
「鶴屋さん、なんか俺の制服が見つけられたそうなんですが」
小声で呼びかける。鶴屋さんも口を離し小声で返してくる。
「じゅるっ、んえっ? ぷはっ、あたしはちゃんと隠したよ。見つけた子が偉いっ」
そう言って、俺のペニスを見る。完全に勢いを取り戻していた。
「よーしっ、それじゃ入れるっさ」
鶴屋さんはハルヒのことなんかどうでもいいらしく、立ち上がると方向を変え、腰を下ろしていく。
いや、むしろハルヒの声が聞こえているほうがノリノリのような。
「うふふん、今のあたしにとってハルにゃんは興奮剤みたいなものなのさっ」
笑って言うと、鶴屋さんは一気に腰を下ろした。
583名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 15:31:55 ID:sxmWdxxn

「っっう!」
俺のペニスを奥まで咥え込んだ鶴屋さんは、悲鳴を押し殺すように、歯を食いしばった。
騎乗位のまま、動かない。
『バレーボール持って先に行ってて。あたしはちょっとこの制服を調べてみるわ』
『了解なのね』
そんな会話が耳に入った。バレーボールの跳ねる音が、遠のいていく。
鶴屋さんは、まだ動かない。
俺は恐る恐る声をかけた。
「あの、もしかして……」
鶴屋さんは涙を流しながらもさばさばと答えてきた。
「言ったっしょ。初めてって」
結合部からつつっと赤い液体が流れた。
後悔の念に襲われる。俺がこんな変な体質になどならなければ。
「キョンくんが悪いんじゃないよっ。あたしが迫ったのさっ」
「いや、それは理由があってのことで」
勃起させて結合しながら言うことでもないと思ったが、俺は事情を説明した。

「ふーん」
どうでもよさそうな声をする鶴屋さん。
「要するに、あたしがキョンくんのことを少しでも想ってなかったらこうはならなかったんだよねっ?」
「そのはずです」
「それなら、いいしょっ。だってあたし今、けっこう幸せだよっ」
にっこり笑ってくれた。混じり気のない、いい笑顔だった。
そして痛みも引いたのか、動こうとする。俺は待ったをかけた。
「待ってください。騎乗位だと負担が大きいでしょう。俺が動きます」
俺の言葉を素直に聞いてくれたのか、鶴屋さんは力を抜いて身を委ねてきた。
「キョンくん、優しくしてねっ」
俺は上下を逆転させると、正常位の体位をとった。
584名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 15:33:06 ID:sxmWdxxn

「いきますよ」
了承を得て、俺はゆっくりと動きだした。
鶴屋さんは自分の腕を口で甘噛みして、声がもれるのを防いでいる。
そんな鶴屋さんを見て、思わず口から言葉が出る。
「鶴屋さんって、案外かわいい人なんですね」
俺の言葉に、耳まで真っ赤にしてうつむく鶴屋さん。
いつもの元気さは鳴りを潜め、鶴屋さんはひとりの女の子になっていた。

鶴屋さんの胸をそっと包み、優しく揉む。
「んっ」
目を閉じ、甘い吐息を漏らす。
目尻からこぼれた涙が、長い髪に吸い込まれていった。
鶴屋さんに配慮して、俺はゆるゆると挿入を続ける。
鶴屋さんの中はあったかくて、包み込まれるような母性を感じていた。

「キョンくん、もっと、速くしても、いいよっ」
あえぎ声を押し殺していた鶴屋さんが、腕から口を離して途切れ途切れに言う。
長い髪の感触を楽しんでいた俺は、鶴屋さんのリクエストに応えて速度を上げる。
「はふっ、んんっっ」
腕を口に押し当て声を出すまいと、必死になる鶴屋さんが微笑ましい。
さっきまでの笑いながら責め倒す姿とはまた違って、恥じらう姿は新鮮で
俺の性欲を刺激し続けた。

俺の主導で鶴屋さんを感じさせていたが、そろそろ射精したくなってきた。
腰を動かしながら、鶴屋さんにささやきかける。
「鶴屋さん、俺、もうそろそろ……」
「んふっ、いいよっ、はぁっ、あたしといっしょに、イこうっ」
鶴屋さんは唇の形に赤くなった腕から口を離すと、下唇を噛んで耐えだした。
俺も気を抜けば声が漏れそうなので、歯を食いしばる。
快感に耐えるふたりをよそに、快感を求める部分は意思と関係なく卑猥な音を立て続ける。
そして、絶頂はすぐにやってきた。
「あたしもうダメっ!」
小声で鋭く叫んだ鶴屋さんは、腕で俺の頭を掻き抱き、唇にむしゃぶりつく。
「キョンくんっっ!!」
声を俺の口の中へ放り込むように息を吐き、体を跳ねさせた。
「んんっ!」
口をふさがれた俺も、鶴屋さんの口へ息を押し出すと、そこが限界だった。
精液が一気に弾け、鶴屋さんの中を満たしていった。
585名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 15:34:06 ID:sxmWdxxn

鶴屋さんはぐったりして、マットの上に横たわった。
俺もペニスを抜いて、腰をつく。鶴屋さんの膣からピンク色の精液があふれ出す。
それにしても、キスをいちばん最後にするだなんて、鶴屋さんらしいな。
俺はなんとなくそう思った。

『はあっ、あんっ』
事後の物憂げな雰囲気を味わっていると、お隣さんから妙な声が聞こえてきた。
くぐもっていてよく聞こえないが、鶴屋さんが出してた声に似てるな。要するに、あえぎ声だ。
『う……あっ、キョン……』
うげっ。今のって俺の名前だよな。もしかして、俺がいることがバレたのか?
だが、続いて耳に届いた声に、俺は脱力感を覚えた。
『これがキョンの匂い……』
なにやってんだハルヒ。
「あららっ、ハルにゃん、キョンくんの服でオナニーしてるっさ」
目をパッチリ開け、覚めた鶴屋さんが、寝っ転がりながら面白おかしい声を出す。
想像図として、俺のトランクスの匂いを嗅ぎながら、ブルマに手を這わせるハルヒの姿が浮かんだ。
おそらく制服に裏縫いされてる名前を見たんだろうが、授業中にそんなことするなんて、
「俺や鶴屋さんより、よっぽど変態じゃねえか」
「くぷぷぷっ」
俺のつぶやきに、手で口を押さえて笑いをこらえる鶴屋さん。
『キョン……ああんっ』
そんなことを言われているとはつゆ知らず、あえぎ声を上げるハルヒ。
しかし、授業中であるということを少しは考えたほうがよかったな。
『涼宮さんどうかしたの?』
『わひあっ!?』
さっきの女子が戻ってきて、倉庫の外から声をかけてきた。
ばたばた騒がしい音がして、扉の開く音がする。
『な、なんでもないわよ』
『でも顔が赤いのね。午前中休んでたんでしょ? 大丈夫?』
『平気平気。ちょっとお手洗いに行って顔冷やしてくる』
扉が閉まり、バレーボールが遠くで跳ねる音だけが残った。
586名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 15:35:10 ID:sxmWdxxn

「ハルにゃんのオナニーしてる声、すごかったね」
ハルヒがいなくなってから、ハルヒの慌てふためいた声にふたりで思い出し笑いを散々したあと
鶴屋さんが俺を上目遣いに見ながら、言ってきた。
そんなことをさっくり言われても、どう答えればいいのやら。
しかも俺がオカズときた。複雑な心境としか言いようがない。

「うふふふん? どこが複雑なのかなっ? そこは単純みたいだけどっ?」
鶴屋さんがほっそりした指で指したのは、俺のペニスだった。
ハルヒのあえぎ声に反応してしまい、びんびんに勃起している。
「こ、これはその、うっ」
俺の言葉を鶴屋さんはペニスへのデコピンで中断させてきた。
鶴屋さんはそれからスカートをめくって、自分の陰部を眺める。精液が見えた。
大げさに嘆息しながら、鶴屋さんは俺にじとっとした目を向けてくる。
「承諾もなく中出しされちゃったしなあっ。赤ちゃんできたらどうすんのっ?」
「えっ?」
全然考えてなかった。
呆然とする俺に、鶴屋さんは一転笑って手をぱたぱたさせる。
「なーんてね、嘘うそっ。余裕で安全日だよっ」
笑いながらも、小さいクギを刺してきた。
「でも女の子にはそういうのがあるんだから、少しは考えてしなきゃダメだよっ?」
「はい……」
返す言葉もありませんです。

「そういうわけで、しようっ!」
「は?」
唐突に立ち上がって、からっとした声で鶴屋さんは宣言した。
おっしゃる意味がよくわかりませんが。というか股の間から精液が滴り落ちるのがエロいです。
「あたしはまだまだ満足してないよっ」
どこをどうやったらこんなに元気になるのか、俺にも秘訣を教えて欲しい。
「キョンくんに責められるのも気持ちよかったけど、次はあたしの番だっ!」
「マジですか」
普段の俺だと、少し休まないと絶対無理だ。今は平気だけど。
「大マジっ! さあさ、キョンくんマットにあお向けになるにょろっ」
鶴屋さんには敵わないな。
あと五回はすることを覚悟しつつ、俺は鶴屋さんとの逢瀬を前向きに楽しむことにした。
587名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 15:36:01 ID:sxmWdxxn
この調子で全員分?
588名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 15:44:11 ID:eUGoZFRn
全員やったら最高だな
589名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 16:05:33 ID:qujyDyXK
次は喜緑さんか、阪中か…森さんというのもアリだな。
ミヨキチも外せないところだな。
590名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 16:13:40 ID:BBeBRX0t
古泉か新川さんで
591名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 16:15:26 ID:QgW2rgdt
古泉も見てみたいなー
ハルヒ×キョンできたので家に帰ったら上げますね。
592名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 16:21:25 ID:F7lFUZo4
>>587
エロくて上手だなぁ、と思いますが
処女で痛いのにイッてしまえる、てのが少々リアリティにかけますね。

なにか理由(情報操作とか)があって痛みが軽減される、
なんて描写があるとリアルになるかも。
593名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 16:21:41 ID:QEUkXgi+
古泉とキョンのカップリングは古泉がガチでキョンが引きまくりっていうのが多いから
古泉のほうが自分の感情に戸惑いまくって、組織の一員としての自分と、キョンの友人としての自分と
自分自身の理性でせめぎあって悩む姿とかを見たい
594名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 17:34:17 ID:zaNBe283
>>592
あんたは今、日本中のエロ作品に喧嘩を売った
595名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 17:41:37 ID:xmZmL/ZB
>>592
まあ、リアリティを追求するかどうかは作者次第だし
リアルじゃないほうが面白いと作者が思ったならそっちのほうがいいでしょ
596かなり ◆WT4p4fROmI :2006/06/16(金) 17:49:15 ID:8ZFzaLY8
>>586
GJ!
パス変えました。AAサロン板で全角シャープにしてしまいました(ToT)/~~~。
597名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 17:52:53 ID:kyKWDLjH
>>592
キョンの顔見ただけで「発情」する時点でリアリテイーもくそもないでしょ
その点も含めてオチで明かされるのだと思うよ
良くあるでしょ、みんな帰った後の部室で長門とキョンの説明的会話
だから、そういうのは最後まで待ってからの方が良いでは?

>>594
頭ごなしに言うのは雰囲気が悪くなる元だからね、もっと優しく
598涼宮ハルヒの招待:2006/06/16(金) 18:59:42 ID:QgW2rgdt
それではいきます(ヒトメボレLOVER読んでからどうぞ。若干ネタバレしてます。)
599名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 19:00:19 ID:QgW2rgdt
ここは・・・なんていうんだろうな。とにかくラグビーを俺たちは見てる。
その中に同じ中学だった中河が・・・こいつが、長門に告白したんだが・・・
そんなことはどうでもいい。ハルヒが後ろから朝比奈さんに抱きついたのだ。
「しばらくこうしてましょ。ふふふ、キョン、羨ましい?」
当たり前だろうどうせなら真正面から抱きしめ合いたいがな。
「ふうん?」
ハルヒはアヒル顔を作ったのち、
「ど・・・」
言いかけて口を閉ざし軽く息を吸い込んでから、
「それ、みくるちゃんと?」
・・・さて、どうしよう。会話と雰囲気から察するに、
朝比奈さんとハルヒどっちと真正面から抱きしめ合いたいかを
聞いているわけだよな。
まあハルヒも黙ってりゃ可愛かったし、今みたいに
はしゃいでる時はかなり可愛いし、別に悪くはないかな。
ハルヒとでも。
・・・予想はつくと思うが、最後のところ口に出しちまった。
やべ、ハルヒの顔も真っ赤だが俺も真っ赤だ。
やばいぞこれは。
「・・・マヌケ面」
何か非常に気まずい空気になった。
その状況を打破するかのように・・・
ラグビー中の中河が壮絶に吹っ飛んだ。
そのまま中河を病院に連れて行き、俺と有希でお見舞いをして
病院から出て帰る予定だった。
そこには、ハルヒがいた。相変わらずアヒル顔だ。
「お前、帰ったんじゃなかったのか?」
「うるさいわね、どうでもいいでしょそんなこと
 どうでもいいからついてきなさい」
「何処に行くんだよ」
「何処でもいいでしょバカ」
何処でもよくない。よくないぞ。という俺を無視して引っ張って
いくハルヒ。
終始無言。ちょっとだけしゃべったかな。
「今日のアレ、本当?」
「嘘でもなくはないな。」
「どっちなのよ」
まあ、そんな感じだ。
600名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 19:01:30 ID:QgW2rgdt
さて、なんだかものすごいでかいお屋敷に到着したが何処だここは。
「あたしの家よ」
・・・おい。なんで俺がお前の家に連れ込まれなきゃならんのだ、断固抗議するぞ。
ちょっと入ってみたい気もするが。
「入って」
言われた通りに入っていく。庭はそこまで広くないが建物が馬鹿でかい。まさに豪邸だ。
「・・・お前、親とかは?」
「お母さんは6歳の時死んだわ。お父さんは今単身赴任中。たまに帰ってくるわ」
「そうか、すまん。」
「いいのよ別に。あんまり覚えてないし。」
・・・はあ、また沈黙が空気を支配する。大体なんで俺がここにいるんだよ。
「それで、何のようだ?何もないんなら帰るぞ。」
「真正面から抱きしめ合いたいんでしょ?」
ハルヒはニヤニヤ笑いながら、顔を近づけてきた。
ヤバイ。これはヤバイ。頭がパンクするというか沸騰寸前だ。
「何期待してんの?マヌケ面。」
「・・・帰るぞ。」
「ちょっと、泊まっていきなさいよ。」
はあ?なんで泊まっていかなきゃならんのだ。
「うっさいわね。団長命令よ。泊まっていきなさい。速く家に電話しなさい。」
はいはい・・・携帯で家に電話する。とりあえず友達の家に泊まるとだけ言っておくか。
601名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 19:02:13 ID:QgW2rgdt
「風呂入ってくるから、そこでくつろいでて。テレビなら見てていいわよ。
 あと、余り部屋の中のもの見ないでね。それから・・・」
それから何なんだ。
「覗くんじゃないわよ。わかってるだろうけど。」
大体お風呂がどこなのかもわかんねーよ。
俺に覗きの趣味はないしな。ちょっと見てみたいが。いや、なんでもない。

さて、ハルヒの部屋はなかなか可愛らしいもんじゃないか。ピンクの家具とかな。
とりあえず本棚を探ってみよう。・・・恋愛小説が10冊ほど。SFやミステリーの類が大半。
・・・リーダーシップがどうとかいう本も見つけた。団長だからか?
んー・・・アルバムっぽいのがあるな。SOS団のアルバム・・・か。
「!?」
なんということか、俺が8割占めてるじゃないか。しかも、なんだこの寝顔は。
いつの間に撮りやがった、あの野郎。
本棚はこんだけか。他には・・・。
ぬいぐるみが2,3個あるな。まあ別にどうでもいい。
正直疲れた俺はベッドに入って寝ようかと思ったが、さすがにまだ8時である。
眠れず、テレビをつけてみていると・・・
602名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 19:03:36 ID:QgW2rgdt
本が置いてあった。
これは日記だろうか?・・・ちょっと気が引けるがまあいい。見てやれ。
×月○日 変な夢を見た。あいつがポニテ萌えとか言ってキスしてきた。むかつく。
×月×日 昨日の夢が気になったので、ポニテにしてみた。まだ長さが足りないわね。
△月◇日 あいつが私を殴ろうとした。ちょっと調子に乗っただけじゃないの。何よ、まったく。
○月○日 今日もあいつはみくるちゃんのことを見てる。ムカツク。
○月×日 あいつがストーブを運んできてくれた。疲れていたらしく、私が部室に戻ると
     寝ていた。可愛い寝顔じゃない。写真撮ったりもした。(相合傘!)
○月×日 なんか最近有希とあいつがおかしい。あいつがよく有希を見てる。
     何があったんだろう。

・・・とりあえず、見てはいけないもののような気がしたので見るのをやめた。
いや、もう十分見ちゃったんだがね。しかし、ハルヒも普通の女の子だよな。
もう入学当初のあの、憂鬱全開なハルヒはいない。ちょっと寂しいが、ハルヒも成長したんだろう。・・・もう9時か。
「変なことしてなかったでしょうね?」
ハルヒが入ってきた。なんかヒラヒラのついた、パジャマというのかなんていうのか分からんが
白い服を着てきた。まあ、似合ってるんじゃないか?
「あんたもお風呂入る?」
「着替えがない。」
「お父さんのがあるから入ってきなさいよ。多分ぴったりよ。」
「そうか。じゃあ案内してくれよ。広くてよく分からん。」
「こっちよ。」
案内してもらったお風呂は広くて、すごかった。
「じゃ、ごゆっくり。」
「覗くなよ。」
「誰が覗くかバカ」
なんて会話交わしつつお風呂に入った。
・・・お風呂に入ってたら宇宙人がどうとか起きる訳がないから、お風呂は飛ばすぞ。
お風呂を出ると、若干迷ったがなんとか部屋に戻れた。
「なんか夜食食べる?」
「いいのか?お腹ペコペコだ。」
「じゃあ作ってくるわね」
・・・数分後
「はい、どうぞ」
「ああ、ありがとう。」
まあすごいおいしかったな。ハルヒの料理の腕は俺が良く知っている。
ちなみにサンドイッチだった。
603名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 19:04:50 ID:QgW2rgdt
その後一時間くらいバカ騒ぎした。カードでいろいろ賭けて俺が全部負けたりな。
「そろそろ寝ましょうか。」
「ああ。」
カチッ。電気を消す音。アレ?
「おい、なんでお前がそこにいるんだ?」
「何よ。悪い?」
いや悪い・・・くはないがやっぱり悪い。
「うっさいわね。速く寝なさいよ。」
はいはい。
「お前の部屋初めて見たけど、以外だったよ」
「何がよ。」
「いや、もっと奇抜というか変わってるかと思ってた。」
「私ね、前にも話したと思うけど、中1の時から宇宙人とか必死に探してたの。
 人と違うことしたかったのかしらね。でも、見つからなかった。
 結局、4年間探してきたけど何も見つからなかったわ。だからね、
 もう諦めたの。宇宙人とかなんてやめようって。もっと高校生らしいことしようって。」
 ・・・宇宙人は諦めてくれたらしい。助かった。
「でも!でもよ!SOS団は終わらせないわよ。まだ不思議なことはいっぱい世の中にあるのよ。
 それを何とかして見つけ出すのよ!何とかして!・・・」
やれやれ、寝やがった。まあ、ハルヒはこうじゃなくちゃな。
いつもはしゃいでて、笑ってて、時々怒ったりして・・・。
ちょっとだけ、ハルヒの方に移動してみた。・・・バレタ。
明日の朝がちょっとだけ怖い。

終わり
604名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 19:05:22 ID:QgW2rgdt
終了。非エロ長文本当にありがとうございました。
605名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 19:06:33 ID:qJ0WynB2
>>603
乙です
ハルヒの日記に超萌え
606名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 19:11:49 ID:txCI08JE
>>603
乙。

ハルヒなら明日の朝を待たずして
これからキョンを逆レ(ry
607名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 19:27:10 ID:QgW2rgdt
>>605
>>606
どうも!ヒトメボレのあの「ど・・・」のセリフが頭にこびりついて離れなかったんで書きました。

(以外だったよ→意外だったよ)
608名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 19:37:53 ID:TCtwqqTn
なんつーかハルヒっぽくてよかったな
めったにデレないのがいいのかもしれん
609名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 20:13:37 ID:tdG6Fj7B
>>604
原作のハルヒの対応っぽくてGJ!
610名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 20:24:04 ID:QgW2rgdt
さて、ハルヒのデレ話もう1個あるけど、明日にしときます?
611名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 20:25:10 ID:tgJ63WhK
>>526
おぉ。二人の気持が絶妙に描かれてますねGJ!
SOS団を大切に思う気持を語り合うところ、とっても良かったです!
二人の関係についても、お互いに素直じゃない言葉の裏にある気持を感じ取りなら、
今はそれでいい、と距離感を確かめてる感じ…青春だわぁ

>>538
かなりぶっ飛んだ設定が目新しいですね。とりあえず登場人物紹介編が終わったところで
この先どう展開するのかがミソですね。…ヤバイ展開ちょっとだけ期待。

朝比奈さん(大)「ああんっ!みくるが!みくるが隣の部屋で寝てるのにぃ!聞こえちゃいますぅ!」
とか妄想する私がいます。何が聞こえちゃうのかはわかりませんけど。

>>545
いぢめっ子なキョンですねGJ。
まぁ、普段あれだけ振り回されていれば、たまには罪のない悪戯で意地悪したくなる気持も解りますw
ツンデレ娘をいぢめるのって萌えますよね。でも泣き出すとは意外でしたw
実はコッソリと前々から練ってた企画で、ハルヒなりに勇気出して発表してたのかもなぁ。萌へ。
あと、後で長門にもフォローしとけよキョン!

>>559
直球GJ!ああっ…いつもの「アヒルくのような口」を連想しながら読むと
ご飯が何杯でも食べれそうでしたっ!ツンデレなハルヒの、デレをあまり見せないままヤッちゃうのもイイっ!!
続きに大期待です!楽しみにしてますね!!

>>587
大注目のエロエロ続編だっ!濃厚さ増量GJ!!
扉の向こうに何も知らないハルヒが居るのを感じながら他の女の子の処女もらっちゃう…うひぃエロス!!
鶴屋さんも、極偶に見せてくれる恥じらいとかめがっさハァハァしたにょろ!いつもがいつもだけにイイなぁハァハァ
今回のは色んなエロスのツボが抑えられてて素晴らしかったです!マイドキュメントに永久保存しとこ。
この後、都合6連発中出しされて下着の中どろどろに溢れさせながら帰宅する鶴屋さんまで妄想出来て最高でした。
しかし、SOS団三人娘コンプ前に鶴屋さんが来るとは意外でしたね。
こりゃ余計に続きの展開が気になりますね。次は誰かも含めて楽しみに待ってます!!
でも古泉は勘弁な。

>>604
部屋探索しまくるキョンが笑えましたGJ!

●月▽日 昨日ついに、あいつが私の家に泊った。でも一緒に寝たのに何もされなかった。いくじなし。

とか日記に追記されてそう。
612名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 20:27:31 ID:tgJ63WhK
>>610
あ。失礼。投下GoGoGoよろしくです!
613名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 20:28:30 ID:TCtwqqTn
>>610どうか投下を!
614涼宮ハルヒの失望:2006/06/16(金) 20:30:57 ID:QgW2rgdt
「あなたのせいですよ。」
・・・そう人が落ち込んでる時に追い討ちをかけるな。
「・・・あなたのせい。」
・・・お前もか、長門。
「確かに嬉しかったですけど、今回のはやりすぎだと
 思います・・・」
・・・あなたもですか、マイエンジェル朝比奈さん。
はぁ。元はと言えば俺が悪いのさ。
あいつだって普通の女の子だ。
それに、中学時代は友達だっていなかったに違いない。
それが、高校に入って俺たちと出会って
毎日楽しく過ごしている。うん。
俺だって分かるよ。ハルヒの気持ちは。
でもちょっと今回は度が過ぎないか?
・・・と、愚痴っていても正直始まらん。
回想シーン開始。

酒に酔った朝比奈さん。
ハルヒの奴が、コンタクトを外せとかいって、
朝比奈さんの頭をポカポカ殴る。
ここらで俺の怒りは最高潮だ。
「みくるちゃんはあたしのおもちゃなのよ!」
・・・拳が上がった。誰かに止められたが、覚えていない。
覚えているのはハルヒがその後すぐに出て行ったことだ。
「・・・何よ、バカキョン!帰るわ!」
・・・はあ。俺は悪くない、やっぱり。
あいつが悪いのだ、結局のところは。
615名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 20:31:39 ID:QgW2rgdt
「まったく、頑固ですね。あなたも涼宮さんも。」
「うるさい。」
碁なんか打ってる場合じゃないだろうに。
「とりあえず現時点で色々と影響が出始めているので
 どうにかしてください。」
「わかったよ。しゃあねえな。」

翌日の放課後。ハルヒを教室に留めておく。
ちなみにその日のハルヒとの会話。
「なあ、ハルヒ」
「・・・」
「悪かったよ。」
「うるさいバカ。話しかけるな。」
「・・・はあ。」
入学時のハルヒの面影を確かに見た。ああ。確かにな。

さて、放課後の話だが、結局は無駄だった。
この一言に尽きるね。
「ハルヒ、頼むから話を聞いてくれ。」
「あたしを殴るような奴の話なんか聞きたくない。」
「おい、待て・・・」
逃げた。
616名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 20:33:31 ID:QgW2rgdt
さて、そっからは超早送りでいかせてもらうよ。
めんどくさいからね。

〜早送り開始〜
「ハルヒ」
「うるさいバカ消えろ」
「なぁ」
「うるさいお前の顔なんか見たくない」
「おい」
「うるさいバカどっか行けバカ」
「古泉どうすりゃいいんだ。」
「どうしようもないですね。頑張れとしかいいようがないですね。」
「長門、お前はど」
「私にはどうにもできない。涼宮ハルヒとあなたの問題。」
「ハルヒ頼むから聞い」
「・・・」
〜早送り終了〜
617名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 20:34:22 ID:QgW2rgdt
さて、これがずっとだ。もうノイローゼ状態だよ俺も。
いつ閉鎖空間で二人きりになってもおかしくない、そんな状態だ。

ったくハルヒも頑固な奴だ。
「古泉助けろ。ハルヒとこんなじゃ我慢できん。」
「おや、それを伝えてはどうですか?」
「何度もやったが無駄だった。」
「土下座でもしてはどうですか?クラスメートの前で。」
「なんで俺が・・・。」
「あなたがまいた種ですよ。いい加減にしてください。
 私が何個閉鎖空間を潰したと思ってるんですか。
 3桁超えているんですよ。」
「・・・すまん。分かった。やるよ。」
・・・そうだ、皆にも迷惑かけてたんだな。

そういやクラスの奴らもうるさいしな。
谷口なんか、お前絶対に許さんとか言って口も聞いてくれん。
他のやつらも冷ややかに俺を見る。ハルヒには同情の眼差しだ。
どうにかしないとな。
618名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 20:34:36 ID:agFuAaaQ
>>599-603
エロ無しで残念
だがID:sxmWdxxnのような無理槍っぽいのよりは100倍マシ
619名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 20:35:18 ID:QgW2rgdt
その日の昼休み。
「ハルヒ!すまなかった!許してくれ。この通りだ。」
土下座して謝った。ちょっと視線が痛かったがね。
クラスがざわざわしだす。もうどうにでもなれ。
谷口に恋人だと思われても構わん。
「・・・」
ハルヒはだんまりを決め込んでいる。
「ハルヒ!聞いてくれ!」
「・・・何よ。」
「俺が悪かった。女に手上げるなんて最低だ。ああ。
 お前も普通の女の子なんだよな。そりゃ傷つくだろう。
 俺が悪かった。許してくれ。」
「な、なな・・・」
ハルヒは驚いているらしかった。
土下座してて顔は見れないが、クラス中に言われたのが
余程恥ずかしかったのだろう。こんなこと言ってきた。
「ちょっと、キョン、とりあえず土下座やめて・・・」
やめないぞ。許してくれるまでな。
「ちょっと、キョンやめてよ・・・」
ハルヒが俺を立たせようとする。俺は抵抗する。
「キョン・・・」
「許してくれ。頼む・・・。」
「・・・」
620名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 20:36:11 ID:QgW2rgdt
いつの間にか周りのザワザワは静かになっていた。
みんなこっちを物凄い勢いで注目してるんだろう。
「・・・許すわよ。許すから顔上げてよ、キョン・・・」
よし、許してくれたな。顔を上げる。俺の完璧な計画によると
こっからの予定は・・・
「・・・許してくれるのか?」
・・・ハルヒは泣いていた。目が赤い。ちょっとだけ予定外だ。
「許すに決まってんじゃない。元はと言えばあたしが悪いのよ。
 ・・・ごめん、キョン。許して・・・。」
よし、計画通りだ。このまま計画通りいけば・・・
よし!こっちに倒れて(崩れ落ちて?)きた。
「う、う・・・グズッ・・・キョ、キョン・・・」
よし、ここで、こうだ。
「ハルヒ、ごめんな。」
621名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 20:37:16 ID:QgW2rgdt
・・・あれから困ったことといえば、古泉と朝比奈さんが俺たちを
付き合っている恋人みたいに扱いだしたことと、
クラスメートも俺たちを応援しだしたことだろうな。
いやぁ、まいったまいった。

「まあ、涼宮さんもあなたを心の奥底から信頼していたのでしょう。
 でなきゃあんなドラマみたいな展開になりえませんよ。」
「ふん。」
「本当に二人とも仲良いですよね〜。」
朝比奈さん、あー、とそのー・・・
はぁ。
「キョン!いる〜〜〜!?」
バーンとドアを開けたこいつは、ここ最近いつもこうだ。
「古泉くん、有希、みくるちゃん、部室よろしくね〜!
 ちょっと買出しいってくるから!」
・・・そういって、ハルヒは俺を引きずっていった。
ま、ハルヒの笑顔をまた見れたことは喜ばしいことなんだろうな。
・・・やれやれ。とんだ団長さんだよ、まったく。

Fin
622名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 20:38:08 ID:QgW2rgdt
・・・以上です。お付き合いありがとうございました。
今度は溜息からですね。結構使い古された(?)ネタなんでちょっと被ってるかもですがお見逃しください。
623名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 20:39:22 ID:agFuAaaQ
と思ったら二番煎じかよ(汗)
褒めるんじゃなかった…
624名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 20:58:05 ID:QgW2rgdt
やっちまった('A`)
625ジョン・スミス:2006/06/16(金) 21:03:47 ID:jIzrjHyM
世界をおおいに盛り上げるジョン・スミスをよろしく!!
626名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 21:19:24 ID:T5E6mUx1
股間を大いに盛り上げるエロSSもよろしく!
627名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 21:22:10 ID:LOYVYSlI
628名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 21:30:44 ID:OdVTpW+H
いらいらするよりしょんぼりするのに忙しい
が、原作の重要な萌えポイントだから閉鎖空間が発生してるのはどうかと思う。

でもハルヒかわいいよハルヒ
>>624に次も超期待
629名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 21:32:31 ID:qJ0WynB2
>>624
俺にはツボな話だった。
超GJ!!
630名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 21:40:24 ID:TCtwqqTn
>>624
GJ!読んだらハルヒのマジギレが見たくなったな。最後には許しちゃうんだろうが
631名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 22:15:36 ID:qujyDyXK
逆に完全に仲違いしてハルヒが消滅するという結末を思いついてしまった。
どう考えてもバッドエンドです。
632あぼーん:あぼーん
あぼーん
633シャミセンの秘密:2006/06/16(金) 22:28:26 ID:u/JJouBf
          目を閉じゆったりとまどろみの中に意識を解き放つ。

           わたしの境界を示す固い殻の内の甘美な手触り。

       粒子となった私は殻を抜けすべてが集う奔流に漕ぎだす。

     流れている。わたしの種に連綿と受け継がれた知と交流の術。

個から全へ流れだし全から個へ流れ戻るその道筋を俯瞰すれば巨大な川と写ろう。

               あまねく知識あるものの祖たる壮大な光の川。

            果て知らぬ宇宙の深淵を背に輝く意味のネットワーク。

         わたしは今やその流れにありはるかな高みを目指している。

            意味とは何か。知るとは何か。わたしとは。すべてとは。

                       そして・・・・・・


「シャミー、シャミー、ごっはんだよー♪」

いつものように眠りこんだシャミセンを妹は抱き上げる。
シャミセンと呼ばれた三毛猫にしては珍しい雄猫は迷惑そうに目をつむり、人間そっくりの鼻息を漏らした。

「にゃる」

シャミセンの返事にうなずきを返して、妹はベッドに横たわるキョンに声をかける。

「シャミっていつも寝てるけど・・・・」

ベッドから身を起こしかけたキョンが首の動きだけで振り返る。妹が言葉を継ぐ。

「どんな夢みてるんだろね?」

知るか、という風に呆れた顔を作り。キョンは首を降る。そして部屋をでる。
その背を追って、妹が歩き出す。シャミセンがもがく。


          そう今は、この道を歩いてゆこう。これも同じ、大いなる知への一歩。


エロ無し&流れ仏陀切りスマソ
634あぼーん:あぼーん
あぼーん
635名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 22:30:44 ID:KtLMHOF4
>>621
これはひどい。
636あぼーん:あぼーん
あぼーん
637名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 22:39:23 ID:x0cQce6j
ついに壷ポエムまで……
638名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 22:56:39 ID:KtLMHOF4
>>628>>629>>630
この人たちが普段どんな本を読んでるのか気になってしょうがない。
日本の将来が不安でなりません。
639名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 23:06:07 ID:5l2/RPG5
>>638
お前は素人の小説になにを期待してるんだ?
640名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 23:07:48 ID:pyTlNbkf
>>639
男は黙ってNG登録
641名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 23:08:18 ID:txCI08JE
このスレにいる以上、ハルヒは普段から読んでるんだろう。
同じものを読んでいるのに、好みが違ったり、
いろんな解釈があったりするのって面白い。
642名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 23:10:52 ID:IaWOjJGA
みんな違ってみんないい
643名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 23:11:09 ID:5l2/RPG5
どうでもいいけどIDがRPGだ
うん、別にすごくないんだ、ごめんね
644名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 23:46:11 ID:DDjLcdkx
ハルヒ×みくるのエロのあらすじだけ考えたのだが投下していい?
645名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 23:49:50 ID:vQDUHmm8
はやくしなされ
646名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 23:50:56 ID:O4UTlbzW
>>641
好みや解釈以前の作品にGJGJGJGJ連発は笑えない。
GJって書いとけばいいんだろ、と馬鹿にしてる空気を感じるな。
647名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 23:51:33 ID:DDjLcdkx
投下乙
648名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 23:54:40 ID:DDjLcdkx
スマソ、ちょっとあらすじを手直しするわ
649名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 23:59:43 ID:T5E6mUx1
ついでにたてすじも頼む!
650名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 00:03:51 ID:O4UTlbzW
>>622
ヒトメボレLOVERから分岐する理由が謎
ハルヒの家が豪邸なのが謎
両親の俺様設定も謎
いきなり連れ込む必然性も謎
風呂に入る意味も謎
夜食に関するやり取りの不自然さも謎
ラストのハルヒのセリフが一番の謎
『日記だけ投下でよかったんじゃないのか』

古泉、長門、みくるの言動がいきなり謎
土下座しろなんて言い出す古泉が謎中の謎
本当にやってしまうキョンがミステリー
泣き出した謎の女。正体不明
応援しだしたクラスメートがミステリーサークル
これがドラマみたいな展開に見える古泉の脳内に謎のお花畑
『こんな酷い話が使い古されてると思っているらしい作者、被ってるかもとか思ってるらしい作者。謎のカタマリだな』
651名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 00:06:52 ID:j0g3XFEl
はいみんな、スルーだよ
俺はいいんだよ
652名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 00:08:02 ID:c99ncJG/
最近変なのが住み着いてるな…
653名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 00:08:13 ID:eZf4wwhF
>>646
さすがにそれはうがった見方をし過ぎじゃあないか?
ここを見ている人は少なくないだろうし、その中でGJと思ったヤシがGJと言っているだけだろう?
もっと素直に発言を受け入れてもいいと思うよ

俺的には長ったらしいSSより>>633みたいな小ネタは結構好きだ
エロエロはもっと好きだが
654名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 00:11:39 ID:VT/DjElx
>>650
下は同意
土下座の話はあまりに酷い
これにGJって付いてるのにはさすがに驚いたもんw
655名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 00:12:02 ID:6zdXJQBZ
人が多くなってくると変なのも混じってくるのかね
656名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 00:16:16 ID:Jzzzz4jT
黒みくると奴隷鶴屋さんってネタが前にあったけど、
腹黒いけどドジなみくると奴隷なのにみくるを時々痛い目にあわせる鶴屋さん
というのはどうだろう。
657名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 00:16:22 ID:6XczfUpJ
>>650
オレも下後半は同意だがレスの仕方がアレだね
658名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 00:17:31 ID:VT/DjElx
同意しておいてこういうこと言うのもアレなんだけど、
もうちょっとやんわりと言ってあげられないのかなあと思う

酷い出来だと思ったけど、ここまでストレートに批判しちゃうと書き手さんちょっと可哀想かもなあ・・・とか
659名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 00:17:51 ID:j0g3XFEl
ああ、ごめん。流し読みじゃなくてしっかり読んでみた。
かなり同意できる部分あるな。ま…ぁ、もっと控えめに言おうぜ。
660名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 00:20:44 ID:DjteUinr
確かに、かなり同意。
少し前に出たサバゲーの話とかもだけど、
いくらなんでもこれはないだろう、な話が最近多いな。
661名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 00:22:36 ID:QI/ZFbBn
幼馴染が(ry
662名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 00:24:49 ID:ABEL667h
>>651>>659

この人がこのスレの有り様をまざまざと見せつけてくれていると思う。
結局作品も斜め読みでろくに読んでないのに「GJ!」とかやってるだけなんだろうなあと。

自分書き手側だからなんとなく痛かった。この変わりっぷりが。
俺の書いたのもこんな感じで読まれてるんだろうなあと。
663名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 00:26:01 ID:ByuhZIYx
>>660
そう思うなら、どこがどうおかしいと思うかちゃんと書いてあげなよ。
>>650は、書き方はアレだけど、ちゃんと作品読んだ上で、しっかり問題点書き出してるんだから。
664名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 00:26:20 ID:1IV4tKFm
まぁ、プロの編集者が新人の試し切りしてるわけじゃないんだから
オブラートに包んだ方がいいかもな。
徹底的なダメ出ししてくれるのは職業物書きのときだけでいいよ。
665名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 00:28:13 ID:eZf4wwhF
みんな、ここはエロ『パロ』板なんだぜ?
もっと生暖かい目で見守っていこうじゃないか

とアホの谷口が申しております
666名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 00:32:34 ID:6XczfUpJ
>>662
キチンと読んでる人もいる
書き手に色んな人がいるように読み手も色んな人がいる

そこを突っ込むと過去スレであったように収集のつかない議論になる
書き手も感想の取捨選択すればいい
667名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 00:33:28 ID:ABEL667h
>>664
わかった。
前に「どこが悪いのか言え」って言われたことあったから全部書きだしてやったんだが、正直すぎたようだ。
次から気をつける。

それと、俺が投下した時もこれくらい熱く叩け。
(GJGJうぜえんだよ読んでもねえくせに)
668名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 00:35:32 ID:j0g3XFEl
>>662
俺はGJなんて使わないタイプだよ。
レス滅多につけないな。つまんないのには何も言わないタイプ。
だが余りにも突っ込み激しいから、まずああ言っちゃったんだな。
すまんな
669名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 00:37:17 ID:QcosDqWp
よほど暇なんだろうな。
670名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 00:38:39 ID:JUkkxDLJ
疑いだすと切りがないだろうに
671名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 00:39:28 ID:B8rA++Nc
誰かまたハイテンションユッキーとかホモ泉とか黒みくるシリーズ書いてくれ
672名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 00:39:42 ID:pBKgkDBf
>>667
叩いて欲しいならコテ付けて投下すれば?
673名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 00:41:03 ID:iR54a2hw
>>669
職人減る→粘着荒らしの台頭→スレ違いの議論続出→職人減る

この流れはSS板において誰もとめられんよ
674名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 00:41:25 ID:UvW63qUI
あんまりGJばかりは…
突っ込みいれるならもうちょっとソフトにしてもらいたい。次につながりそうな書き方しようぜ。
675名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 00:45:34 ID:LD4wNZuM
パロディだからキャラクタの造詣やシチュエーションに多少不自然な所があっても、せめて生暖かい目でみるくらいに留めておくべきだろうな。
>650 みたいにどうでもいいような所まで謎だなんだと突っ込むのはちょっと行き過ぎではないかと思う。
あと、

>ヒトメボレLOVERから分岐する理由が謎

>607 はその理由にならんのかね。納得できるかどうかは別にして理由ではあると思うが。
676名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 00:45:37 ID:ABEL667h
>>668
俺もあなた個人に言いすぎた。すまん。
あまりにも内容に触れないGJを貰い続けていたので、
思うところあってわざと変な話をヘタクソに書いて投下したらそのゴミ作品にも
ありがたーいGJが一杯付いててヤケになりかけていた。
そんなところに昨晩の流れがきて我慢ができなくなった。
あまり反省はしていない。
677名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 00:47:34 ID:rhEevod4
>>671
ハイテンションユッキーのエロとかも良さそうね。
有希は実はエロ耐性皆無で、内心テンパって意識飛ばしかかりながら
必死にいつもの冷静な長門を装うとか…ハァハァ
678名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 00:47:58 ID:+XaH81Gy
小説さへよめれば流れなんてどうでもいい俺は少数派ですか、そうですか
679名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 00:48:02 ID:DjjFJs85
何を書いた人なのか非常に気になります
680名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 00:48:27 ID:jGjbiXzf
処女膜さえぶち抜ければそれでOKです
681名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 00:48:42 ID:ByuhZIYx
>>676
>>思うところあってわざと変な話をヘタクソに書いて投下したら
あのな、このスレはおまえさんの私物じゃないんだぞ?
そういう試すような真似は個人サイトでやれよ……
682名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 00:49:01 ID:B8rA++Nc
>>677
原作くらい寡黙な長門があんなこと考えてると思うと…ハァハァ
683名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 00:50:02 ID:XF+kwm1T
>>676
俺も何作かここに投下したけど、あんたの気持ちも解るような気がする。
でも、>666 の考え方でいいんじゃねーの?
684名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 00:50:52 ID:JUkkxDLJ
>>677
ぶっちゃけ経験豊富だけどウブを装う黒みくるとか
あくまで明るく振舞う欝鶴屋さんとか
685名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 00:51:19 ID:6XczfUpJ
>>676
正直どこまで不満点を書いていいか判断がつかん
下手すればスレが荒れる元になりかねないし
作者によっては、マイルドにレスして欲しい人も居れば
貴方のようにビシバシ突っ込みOKの作者も居る

突っ込み上等な作者なら投下前に宣言してくれれば、熟読して突っ込み入れるけど…
686名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 00:54:38 ID:+XaH81Gy
レベルUPしたい作者になら批判とかもしてやるべきだろうけど
それ以外の場合だと批判することに意味がないきがするが
687名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 00:54:49 ID:jGjbiXzf
ちなみに正直俺は褒め称えて欲しい派だ!
せっかく書いたんだからGJって言ってくれ!!
688名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 00:56:27 ID:UvW63qUI
書いてくれたことに対するGJはダメか?
689名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 00:57:01 ID:c99ncJG/
GJは感想っつーか、労いの言葉みたいなものじゃねーの?
内容の良し悪しなんて書き手の力量にもよるし
試しのゴミ作品にGJついて不満とのことだが、自分より文章力の無い作品はゴミでそれに感想やGJつくのは許せないとか思ってるの?
690名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 00:57:26 ID:6Q0J2Q21
書き手に何を求めてる云々もそうだが、読み手にこそ何を求めてるんだ?
プロの書き手がいないように、プロの読み手もいないことを忘れないで欲しい

また、エロパロ板では投下してもらうことすら意味を持つんだ。ここは盛況だからわからんかも知れないが、GJをあまり軽く見ないで欲しい

>>650
ある意味これだけで面白いww

>>677
( )の使い方が厨クセェwww
691名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 00:57:40 ID:+XaH81Gy
>>687
落ち着いて自分のIDを見るんだ
692名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 00:57:55 ID:jGjbiXzf
>>688
いやそれで充分だ
ありがとうサンキューメルシー!!
693名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 00:58:22 ID:iR54a2hw
>685
基本はどこまででも不満点を書いてもいい。書き方は多少考えないといけないと思うが。
後はここの職人がうまくフィルタかけてレスを見ていけるかどうかだけれどね。

あと、なぜ読者の感想へのレスを読者がするのかが理解できんな。
そんなに自分と違う考え方をした奴を受け入れられないのだろうかと思うね。
まぁアニメ終わったら静かになるだろうが。

694名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 00:59:27 ID:6Q0J2Q21
>>690
× >>677
>>667
695名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 00:59:59 ID:jGjbiXzf
>>691
GJktkr!!!
しかしこのIDも今日一日の命、無念・・・
696名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 01:01:46 ID:DjjFJs85
意見バシバシおkです。みたいな事言う作者にだけ
そのまま意見出してやればいいんじゃない。と思ったけど
気に入らない意見に対してスルー出来ないんだろうなぁ…。
697名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 01:04:11 ID:c99ncJG/
感じ方も十人十色だし、あまりに自分の考えと違う意見を聞いたら突っつきたくなるのも人情だろう
698名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 01:06:22 ID:jGjbiXzf
>>感じ方も十人十色

エロいなお前!!!
699名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 01:07:13 ID:7H3ps1k/
>>1
700名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 01:07:58 ID:c99ncJG/
ktkr勝手にエロに変換しちまう奴もいるしwww
701名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 01:10:02 ID:rhEevod4
>>698
これは大切なことだよ。俺的にはハルヒの弱点が耳たぶだったりしてくれると非常に嬉しい。
わけのわからんことわめきだしたら、耳たぶに熱い息をフッと…
すると、たちどころに顔真っ赤にしてハニャっと脱力するハルヒとかどうだい?
702名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 01:10:40 ID:iR54a2hw
>>697
そんな主観同士をぶつける場所じゃないんだが、どこもそれは同じだな。
まぁそういう流れも受け入れられなければならないか

さぁまた作品が投下されることを願おう
キョン妹期待
703名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 01:16:03 ID:DjjFJs85
>>701 ああ、堪らん
あんた口調がいやらしいなっ
704名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 01:20:22 ID:JUkkxDLJ
こんな感じでなにかできないかな?

388 イラストに騙された名無しさん sage New! 2006/06/16(金) 22:07:21 ID:ryiH+yPM
「長門…なんでお前がうちの妹と入れ替わったんだ?」
「わからない。だが情報操作の能力はそのまま」

「……言いづらいんだが……」
「なに?」

「もっとあいつっぽくしてくれないとすぐバレるぞ」
「……」

「駄目か?」
「出来なくはない」
「やってみろ。」

「キ、キョンくぅん…」
「………」

「駄目?」
「(いかん鼻血が…)」
705名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 01:26:22 ID:rhEevod4
>>704
それで既に完成してると思ったよ。
706名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 01:29:48 ID:QZKH4r32
この流れの中、長門有希の狼狽投下します。エロスです。エロ部分の描写とか
よしあしが良く分からんので意見歓迎なのです。
707名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 01:30:40 ID:QZKH4r32
「…………」
 長門は黙っている。俺も。しかし、この沈黙を破るのは俺の仕事だ。
「長門」
 呼びかけて、初めて気がついた。その瞳が、ほんのわずか揺れている。そのことを訊いてみるべきか、いやさっさと謝ってしまうか
ほんの少し考えている間に、長門が先に口を開いた。
「あなたは、」
 言ってから、言葉に詰まったように静止する。俺には長く感じられたが、実際は一秒かそこらだろう。
「この一週間ほど、」
 またつまる。長門らしからぬ切れの悪さに、俺は身を硬くした。
「私を、避けている」
 言ってから、とうとう視線をはずし、床を見つめた。俺が半ばあっけに取られていると、
「私に、何か落ち度があった?」
 言葉の意味が頭に染み渡るまで、十秒はかかったね。理解すると同時、肩の荷が情報結合を解除されたかのごとく
消えていくのを感じる。
 楽になったら、今度は長門に対する申し訳なさで胸がいっぱいになった。こいつは……俺がうじうじしていた所為で、
こんなにも苦しんでいたんだ。ごめんな、長門。
 歩み寄り、中腰になってうつむきがちの視線を正面から捉える。今の安堵と長門への気持ちを精一杯表したつもりの笑顔を作って、
こう言った。
「ちがうんだ、長門。俺は、」
 おっと。どう説明したもんかな。まさか、「お前を見るだけでも発情して襲い掛かりそうだから、謝りそびれた」
なんて、言えるわけもないし。
「一週間前の、ほら、長門に……しちまった事で、嫌われたんじゃないかって、それが怖くて、謝りそびれてたんだ。
 もっと早くに俺から言い出すべきだった。本当に、すまん」
 どうやら概ね伝わったらしく、長門の瞳から怯えの色は消えた。それから首をかしげて、
「謝る?」
 どうやら俺が長門を見くびっていたらしい。あの程度は長門にとっては問題でもなんでもないんだ。
……なんかちょっと寂しい気がしないでもない。俺の脳裏にはもう一生消えないってくらいに深く刻まれたってのに。
「だから、アレだよ。長門も一週間前の解散のときに、俺に言ってから帰っただろ?」
 『寒い』
 『暖めて』
 ってやつな。あれは凄い破壊力だったぞ。俺に止めを刺すには十分な一撃だった。
「あれは、冗談」
 お前ってやつは……文字通りシャレにならなかったぜ。
「ごめんなさい」
 あ、いや、いいんだ。
「それより、あの冗談を言えるって事は……俺とシャミセン二号が何をしていたか、」
「知っている」
 うああ、死にたい。
「気にしていない。大丈夫」
 気にしていない、か。そうだよな。ま、そんなもんだよな。
 と、そんな気持ちを態度に示してしまったのが良くなかったのか、長門はフォローを入れてくれた。
「嫌ではなかったから」
 心臓がはねる。
「あなたとなら」
 まっすぐに見つめてくるブラックオニキスのような瞳から目が離せない。長門が熱のこもった視線を……あの長門がだぞ……
俺に向けているからか、全身が熱くなってきやがった。
「長門……」
 意味もなく、名を呼んでみる。背にした夕日が無表情を塗りつぶし、それがかえって表情をつけている。
突如指先からひやりとした長門の頬の感触が伝わってきて、ぎくりと体がこわばった。
 何をやってるんだ、俺は?
 どうやら無意識に頬を撫でようとしたらしい。長門は特に反応もなく……いや、そっと目をつぶった。
 ちょっと待て、何だこの状況は? 何でそこで目をつぶるんだ?
「涼宮ハルヒに」
708名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 01:32:15 ID:QZKH4r32
 今度は心臓が止まりそうになった。
「あなたと話をつけるために時間と場所を作ってもらった」
「そ、そうなのか。後で俺からも礼を言わないといかんな」
 絶好のチャンスとばかりうかつな手を引っ込めようとして、長門にそっと抑えられる。
 勘弁してくれ。俺はあの日からお前のことを思い出さない夜はなかったんだぞ。それが赦されたと同時にこんなことされたら、
本当にどうにかなってしまう。
「どうだった?」
 なにがだよ?
「私の体」
 どうしてそんなにきわどい発言を繰り返すんだ。もしかして本当はぜんぜん赦してくれてないんじゃないか?
 と思ったって、口に出せるはずもない。
「私の体は男性から見た性的魅力がこの地域の平均よりも低い。端的に言えば、貧相な体」
「んなわけないだろ! 俺はあの日からずっとお前のことが頭から離れなかったんだ!
 毎晩毎晩、お前の、」
 言っちまった。やっちまった。目まいがするほど赤面することって、あるんだな。
「私の?」
 つぶっていた目を開けて、俺の目を覗き込む。
「いや、なんでもない」
「言って」
 いや、でも、
「言って」


 結局、俺は死ぬほど恥ずかしい思いをしながら、毎晩長門をおかずにオナニーしていたことを白状させられた。
最初から素直に謝っておけばこんな事にはならなかったのに……悔やまれてならない。
 長門は一度うなずくと、要点をまとめた。
「あなたは私に対して抑えがたい性的衝動を覚えている」
 死にたい。誰か銃を持ってきてくれ。
 だが、その次に長門がはいた台詞で全てがひっくり返った。
「解消するのが最善策」
 はい?
「あなたが性的な欲望を満たせば、目下のストレスから開放される」
 意味分かって言ってんのか?
「分かっている」
 本に出てきた、という長門らしいような、子供っぽいような理由だった。確かに、小説にはミステリだろうがなんだろうが
不意に濡れ場が出てきたりするからな。長門だってそういう描写を何度となく見てきたろう。
 しかし、だからって……
「先日の体験は、私にとって未知数だった。私もしてみたい」
 その瞬間、俺の中で謎の葛藤が起こった。
 まず、満面の笑みを浮かべたハルヒやあっかんベーをするハルヒがフラッシュバックして、
次にこの一週間たびたび思い出してきた長門の肢体が脳裏に浮かぶ。
 ハルヒの笑顔はとても大きく、まぶしくて、しかし長門の肢体の圧倒的質感に負け、俺の頭の隅に追いやられた。

 もう、限界だった。

 後先の事は考えず、長門の脇に手を入れて立たせ、長机に押し倒す。背中に夕日が当たっていて、
長門からは俺の顔が見づらいだろう。
「本当に、やっちまっていいのか?」
「いい」
 長門はあくまで無表情だ。俺の妄想と同じく。
 生唾を飲み込んで、せめて少しでも気分を出そうとして、キスからはじめようと思った。
 じりじりと長門の顔が近づいていく。だんだん心臓の音が無視できないほど大きくなってきた。そういえば、
ファーストキスじゃないか?長門にとっても。
 そんな事を考えるとますます緊張して、細く息を吐く。すでに長門にかかる距離だ。長門はどう思ったろうか。
 間近で見る長門の顔は、やっぱり綺麗だった。自分の顔が見えるくらいに近い瞳が、わずかに揺れている。
怯えでもなく、安堵でもなく、緊張だと思った。長門も俺のことを、意識してくれているんだろうか。
 その瞳にまぶたが下りて、俺の決心も固まった。
 そして、くちびるが、
 触れた。
709名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 01:33:22 ID:QZKH4r32
 その時のことを俺は生涯忘れまい。何せ、長門がぴくんと震えたんだ。そのままくちびるを啄ばむようにじゃれていたが、
そのうち俺のほうから舌を入れてみた。
 今度は俺が震えた。長門の口の中の感触が、舌から伝わってくる。かわいらしい舌、かわいらしい歯、かわいらしい頬の内側……
要するに全部かわいい。俺が長門の背中に手を入れて抱きしめると、長門も抱きかえしてくれる。
 息子は痛いくらいに硬くなっていたが、しばらくそれは忘れてお互いにむさぼりあった。
 口を離したとき、糸が引いているのを熱に浮かされた頭で見やって、次は制服を脱がしにかかった。
長門の頬が紅潮しているように見えるのは、夕日のせいか、どうか。
 服越しに体のやわらかさを感じるたび、口の中がからからに乾いて目まいがした。震える手で何とか脱がそうとすると、
長門がばんざいして脱がせやすくしてくれた。俺は長門の肌着姿に目を奪われ、それを脱がすことにすら快感を覚え、
ブラ一枚になったときにはこのまま昇天しても全く悔いは無いと思い始めていた。
 興奮と緊張で震える手で、腹の辺りからそっと肌を撫でる。心臓辺りに頭を乗せて、至福のときを味わった。
背中に回した手で、ホックに指をかけると、ひとりでに外れた。思いやりを察して苦笑する。するするとブラは取り除かれる。
 興奮よりも先に感動が来た。やっぱり妄想とは比べ物にならない。そろそろ藍色の混ざり始めた夕闇に染められて、
幻想的な光景になっていた。
 気の聞いた修辞なんて思いつかない。とにかく、綺麗だ。そう思うと同時、むらむらと、この体にむしゃぶりつきたいという
欲望がわいてきた。長門もああいったことだし遠慮しないでいいだろう。
 がばっ、とのしかかると、向かって左の乳首をちゅぱちゅぱ音を立てて吸い、右のほうの乳房をまさぐった。
長門が吐息を漏らし、目を閉じる。俺は調子に乗って左手で太ももの内側をさすってやった。
「あっ」
 震えと、声。ここが弱いのか? もっと執拗に、丁寧に、まだショーツには触れないように愛撫する。
 長門はほんの少し目を細めて、それ以外は身じろぎ一つしない。だが、その息は確かに荒く、さっき聴いた限りでは
鼓動も速くなっている。
 俺は名残惜しくも長門の胸から顔を離し、ついに絶対領域の内側、即ちまだ脱がしていないスカートを、国宝を取り扱うような
うやうやしさをもってつまんで上げた。
 まぶしい。黄昏の中でなおまぶしいその光景を、もっと近くで見ようと顔を近づける。太ももを下から持ち上げて、
足を開かせる。ほんの少しの抵抗があったような気がするが、さて。どうなんだ、長門?
 長門は頭を少し持ち上げて、こちらを見ている。初めて自主的に動いたな。なんかうれしいぞ。
 うれしいついでに、さっき弱点だと思った太ももの内側に舌を這わせてやろう。長門の股に顔をうずめるような格好になって、
初めて長門のにおいを感じた。始めて嗅いだ体臭がこれってのも強烈な体験だな。匂いのせいもあってかさらに興奮が増してきたぜ。
 太もものつけ根、一番あそこに近いところから、舌先で線を引いていく。
「ん……」
 やっぱりここが弱いのか。今度はキスしてみる。ぴくん、と太ももが震えた。たまらん。
 この反応に味をしめた俺は、両の太ももに丹念に愛撫してみることにした。どうやら、長門は右太ももがお好きのようだ。
さっきより強く長門の匂いを嗅ぎとることができる。それもまた、俺の煩悩を刺激した。
 さっきから気になっていたショーツのシミに、大胆にも鼻っ面を埋めた。長門の腰が浮く。ショーツごと
その下にある肉を甘噛みしてやると、
「あっ」
 長門の喘ぎ声だ。こんなレアな声が聴けるのは宇宙ひろしといえど俺だけだ。案外と長門は人間に近い反応を返してくれる。
鼻に当たっている豆だって、もう充血してるしな。俺ほどではないにせよ。
710名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 01:33:59 ID:QZKH4r32
 そろそろいいだろう。俺は立ち上がって、長門の顔を見た。初めて表情を見たのがこれってのはどうなのかね。俺は嬉しいが。
記念とばかり、キスをしてやる。ショーツに手をかけると、長門が腰を浮かせてくれて、すっと脱げた。糸を引いている。
 このまま入れちまいたいところだが……やはり好奇心には勝てず、俺は長門の大事なところを拝むことにした。
綺麗な桜色をしたそれは別の生き物のようにてらてらと輝き、俺を誘っているように見える。
 よく女性器はグロいだの何だの言うが、長門のものならオールオッケーだ。上のほうでぷっくりと自己主張している
クリトリスに口付け、くちびると舌で皮をむいてやる。
「ひぅ」
 耳から入って直接脳みそをとろかしそうな声。もっと聴きたくて、そのままクリトリスを吸ってやる。
「ん、くぅ、あっ」
 突然体をのけぞらせ硬直した後、息も荒く脱力する。しまった。長門がはじめてイくところを見逃した。
 しょうがない。ここからは長門の顔から目を放さないようにしよう。
 つまり、
「いくぞ、長門」
 俺は返事も待たず、長門の腰を抱えて自分のナニを入り口にあて、力を込めて突き入れた。
「ぁあうっ!」
 長門が語調を荒くするなんて初めてだ。長門の処女喪失時の表情を脳裏に刻む。
感無量で、長門の膣中を味わう。これもまた、想像、以上だ!
 熱い。狭い。やわらかい。気持ちいい。俺は取り付かれたように腰を突き出し、長門もそれに応えてくれた。
しかし所詮は童貞か、長門の人間離れした名器の前では、一分と持たなかった。でる……!
「膣内に射精してかまわない」
 正直そんなのこれっぽっちも聞いちゃ居なかった。長門の中にぶちまけたい。それしか考えず、
長門の一番奥に、叩きつけるように性の奔流を放った。
711名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 01:35:17 ID:QZKH4r32
くそっ、一レスあたりの分量を間違えたか?とにかく今日はここまで。
展開としてはここからが正念場……
712名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 01:40:29 ID:6Q0J2Q21
やべっ、ド忘れしたかも…

鶴屋さんて下の名前なんだっけ?
713名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 01:43:46 ID:B8rA++Nc
>>710
もうだめだ、つづきがきになる
714名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 01:54:19 ID:DjjFJs85
>>710
キョン早漏だなあ、そこが残念。
でもぐっときますた。
715名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 01:57:52 ID:5QOcP8S+
>>712
谷口や国木田と同じく。下の名前は非公表。
716名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 01:59:36 ID:ByuhZIYx
>>710
エロシーンのほとんどが前戯ってのが、少々残念です。
いくら童貞云々って設定があるとしても、さすがに挿入から10行で射精というのはどうかと。
717名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 02:01:10 ID:AXvU4Hl7
案外中学のときの変な女と経験済みかもしれんぜ
ハルヒにも言えるが
718名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 02:04:30 ID:6Q0J2Q21
>>715
Thx
そーいえばやつらも名前がなかった。フルネーム出てるキャラのが少ないな

母親が兵庫県立西宮北高校出身だと知って戦慄した
719名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 02:07:50 ID:QZKH4r32
なるほど。そりゃそうだよね。挿入後十行一分で射精なんてキョンが可哀想か。
まだエロシーンが終わってない、と言っておくべきだった。
720名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 02:10:54 ID:uLaCFlX6
駄目だ、こんなところで終わられたら続きが気になって寝れねえ…。
さっきから勃起しっぱなし。
721名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 02:10:59 ID:DjjFJs85
他の職人さんエディタ何使ってるの?
俺はこれしか使ったこと無いんだが。
ttp://www.hi-ho.ne.jp/jun_miura/jmedit.htm
やっぱほとんどはメモ帳かな。
722名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 02:12:21 ID:Yp888VbB
>>716は早漏くんだなあw
723名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 02:23:12 ID:ByuhZIYx
>>719
一応、これから続くことも考慮して書いたつもりだったんだけど。
文章的に、それまでの前戯に比べて描写がすっとばし気味って印象があったから。
たとえこれから続くにしても、童貞、処女同士で挿入、処女喪失、膣内射精が10行で終わりってのはさびしくないかな?


あとな、>>722
早漏より尾漏のほうが、女にゃ評判悪いんだよ!! ってハウツー本に書いてあったから!!
724名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 02:40:09 ID:NRq7HoTz
>>723
おまいはまだ戯画マインを知らない。
725名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 02:44:06 ID:PvD/JQU8
俺の股間は爆発寸前!
726名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 02:50:34 ID:Jzzzz4jT
槍投げ。

>513

突然耳を劈くような爆音が鳴り響き、視界が煙に包まれた。
と同時に俺の体が誰かに抱えられて舞い上がり、窓を破って外へ。
今までいた旧校舎が豆粒のように小さくなっていく。

「なんとか間に合ったわ。それにしても、あなたって見かけより重いのね」

聞き覚えある声に、俺は恐る恐る首を後ろへ向ける。

「あ・・・・・・朝倉!?」

お前は長門に消された筈じゃないのかどうしてここにいるんだとか
背中に生えている天使のような羽は何だとかそもそもこの状況は何だとか
とても嫌な事を思い出して脇腹が痛んできたりしたが、

「あんまり暴れないでね。落ちちゃうから」

そうだ、俺は今空の上にいるんだった。こういう時に下を見るのはタブーだ。

「ぐわぁっ!」

ちくしょう、降ろしてくれ! 俺は潰れたトマトにはなりたくない!

「ちょっ、ちょっと。もう少しだから。大人しくしてってば」
「怖い! まだ死にたくねえ! 死ぬのは嫌だ。怖い。戦争反対!」
「きゃあっ! もう、仕方ないわ。少し眠っててね」

背中に当たる二つの感触に気付く前に、俺の意識はブラックアウトした。
727名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 03:02:03 ID:rhEevod4
>>710
ついに本番突入ですねGJ!!
俺も挿入から射精後までこってり濃厚なの読みたいです!
一回戦のあっけなさを恥じたキョンが濃厚二回戦、抜かずにいっちゃうとかw
ドス黄色い表現またよろしくです!

ところで、長門の表情はキョンばっかり楽しんでて、読んでる私には
あまり見えなかったのが残念でした。長門破瓜時の表情とか、どんなだったんだろうハァハァ

しかし長門…その場のセッティングをハルヒに依頼したとは…
こりゃ、今後の話の本筋も楽しみです。
728かなり ◆WT4p4fROmI :2006/06/17(土) 03:51:54 ID:oMXcKEm9

729名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 04:29:24 ID:m/NDRhlU
俺は前戯がこゆい方が好きだ!
入れてからってアンアン言ってるだけでつまんないもんw

童貞くんな俺にはなあ!突っ込んでる描写が延々続いたってピンとこないんだよ!!
730名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 04:45:51 ID:DjjFJs85
どっちも多い人は少ないな
731名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 06:17:21 ID:Nd8ojge0
「ハルヒ」
「なによ、キョン」
「乳揉みたいんだが」
「ハァ?みくるちゃんのがあるでしょ」
「お前の揉みたいんだよ」
「キョン、あんたいつからおっぱい星人になったのよ?」
「おまえの胸みてたら揉みたくなったんだよ」
「キョン……。みくるちゃんじゃなくていいの?みくるちゃんの方がおっきいわよ」
「ハルヒ……お前の胸が揉みたいんだよ」
「わかったわよ。ほら、触っていいわよ」
「ハルヒ、ありがとう、チュッ」
「こら、キョン。調子に乗るな」
「何が?」
「乳首なめるな、アン」
「じゃ、吸う」
「アン、ダメ、キョン。そんなに強く吸わないで」
732名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 06:21:00 ID:xjlWcXAP
>>730
だって長く書くと読み飛ばすじゃない
もしくは「長い、短く」ってレスつけるし
733nac:2006/06/17(土) 07:32:54 ID:qj5+LXlR
梅雨のじめじめをふっとばすくらいの勢いが欲しい今日この頃
がんばって書きます、投下します!ってことで投下
734nac:2006/06/17(土) 07:33:53 ID:qj5+LXlR
〜 I want to be here 〜

さて毎度毎度SOS団絡みで、良くも悪くも巻き込まれてしまう俺だが、きっかけってのはいつも些細なものだ。
誰かさんが願ったせいで、宇宙人や未来人や超能力者がふらっと一つの部室に集まったり、
誰かさんが描いた絵のおかげで、異次元へ迷い込んだり、異界の虫なんかと戦ったり(俺は逃げてただけだけど)
誰かさんがチラシ配ったせいで、お客が来たり、っとこれはまともだったな。すまん。
と、まあそんなこんなな非日常生活を強制的に(もちろん嫌と言うわけじゃないぞ)送ってると……
「げほっ、げほっっ!」
体調が崩れるのも無理はない。俺の体は超合金じゃないんだ、人並みに風邪くらいひくさ。
まあ、こんな日はゆっくり休んで、しまえば一日で治るものだと思っていたのだが。
「起きれるなら学校に行きなさい」
という落雷のようなお袋の一言で、今日も律儀に早朝ハイキングコースって訳だ。笑いたかったら笑え。
一応、風邪薬とマスクはしてきてるが、これじゃあクラスの皆に蔓延させそうだ。困ったね。
「よ、キョン、どうした?って風邪かよ」
「あぁ、お袋に叩き出された」
「解る、解るぞぉ、俺もそうだった。休ませてくれないんだよな」
谷口が心配と同情の目を向けてくれた、ほんの少しだけ症状が軽くなる。同類を憐れむのは効果あんのかね?
「ま、やばくなったら保健室で休めばいいんじゃね?気楽に構えとけばいつか治るさ」
「そうだな、といってもキツイもんはきつい」
「あははっ、違いない」
こんなやり取りをしながら教室に入っていく。っとハルヒがこちらを見てにやり、しかし次に「??」となりこっちに来た。
「キョン?どうしたの?」
「見て解らないか?風邪引いたんだよ」
「ふーん。あんたも風邪引くんだ」
「そりゃどういう げほっぐっ」
言い返そうとしてむせる。こりゃ本格的にまずいかもしれないな。
ふと横に向けていた顔を元に戻すと、心配そうなハルヒの顔が見え、目が合ったと思いきや、
すぐさま今度はハルヒが視線を逸らして、
「ふ、ふん。言っとくけど、あたしに移さないでね」
と言い残し自分の席に、といっても俺のすぐ後ろだが、戻っていった。しかしお前も風邪引くのか?
病気になったの見たこと無いぞ。まあ風邪の病原菌もこいつにかかれば一瞬だな。なんせ古泉曰く神様だ。
いっそ頼んでみるか、「この世から風邪と言う病気が無くなって欲しい」ってさ。無理か、なんせ俺の意見だし、
こいつ意外と常識人(半分だけ)だから、などと考えた俺を誰が攻められよう。病人の苦労は病人しか解らんさ。
735nac:2006/06/17(土) 07:34:32 ID:qj5+LXlR
じぃぃぃぃぃっ
物凄い視線を感じる、今は授業中だ、俺の後ろには当然ハルヒしか居ない。
しかしゆっくり後ろを向くと、レーザー砲のような視線は瞬時に消え、ハルヒはいつものように窓を眺めている。
気のせいかな、なんて視線を前に戻すと、
じぃぃぃぃぃぃぃぃぃ
また始まる。偶然じゃないよな、これは。決して俺の被害妄想ではないはずだ。ハルヒはこっちを見ているに違いない。
しかし、睨まれている時のような痛々しさは薄い、いやこれでも病人には致死レベルと思うが。
こいつなりに心配してくれてるのか、はたまた、病人相手になにかしてやろうかと考えているのか……
どちらにしても、この状況、勘弁してくれ。いつも解らない授業が余計に意味不明に聞こえる。
俺は己の身の不幸と風邪になった自分の体を呪いながら、午前中の授業を消化していった。
そして昼休み、ようやくあの剣山のような視線から開放されると、ふぅぅっと胸を撫で下ろしていると、
じぃぃぃぃぃっぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっぃ
あのぉハルヒさん。貴方はいつも学食ですよね?今日に限ってお弁当ですか、そうですか。
しかも口をむぐむぐさせながらもこっち見てるし、俺、なんか、罪人みたいじゃないか。保護観察の身かよ。
こうなるかもしれないことを、当の俺よりも早く察知したのか、谷口と国木田は向こうで食べてる。
こちらの視線に気付くと、正面に手を持ってきて「すまん」のポーズ、ちくしょうあんな奴ら友達じゃないやい。
なんて戯言を考えててもしょうがない、ここは一時撤退だ。俺は食べかけの弁当を片付け後ろを向きながら、
「ハルヒ」
いきなり話しかけられたのが意外だったのか、ハルヒは食べていたものを喉に詰まらせていた。
「むぐっ、、、んっ……何!?」
「すまん、ちょっと限界みたいだ、保健室行ってくる。午後までに戻らなかったら先生に伝えておいてくれないか?」
ハルヒはまた顔を窓に向けて少しだけむすっとしたが、
「まぁ、仕方ないわね。先生にはあたしから説明しとくから」
「すまん、助かる」
俺は滅多に言わない感謝の言葉をハルヒに言って立ち上がり、教室を出ようと動き出すと
「……理しないでよね……」
ん?後ろから何か聞こえたような、しかし朦朧としている頭は保健室に向かうことを最優先にしているようだ。
俺はなるべくふらつかないように教室を後にした。

「…………ばか……」
736nac:2006/06/17(土) 07:35:42 ID:qj5+LXlR
さてほとんどの高校の保健室が何階にあるか知ってるか?そう1階だ。
つまり俺は最上階の教室から最も低い所まで降りなければならない、くそ。エレベーターとか無いのか、ないね。
それでも力を振り絞り、ようやく、俺から視線地獄の開放と安息のベットを用意してくれている保健室に着くと。
「おや?こんなところでお会いするとは、奇遇ですね、風邪ですか?」
会いたくも無い古泉がそこにいた。どいてくれ、俺のパラダイスがそこにあるんだ。
「ひょっとして、昨日の不思議探しのとき、風邪を引くようなことをされていたとか?」
非常に誤解を招きそうな言い方だが、もはやつっこむ気にすらならん。しかし読者には説明しておくべきかな。
古泉の発言は半分正解だ。昨日の探検中、俺はハルヒの悪戯で服をびしょ濡れにされた。
公園の水道で喉を潤していると横からいきなり蛇口捻りやがって。
「重症ですね。しかし誠に残念ですが、保健室は満室です」
何!冗談では済まされないぞ、それ。
「こんな時に冗談は言いません。ここは素直に教室か部室に避難されては?」
「はぁ、解ったよ……やれやれ」
こうして、俺は天国への扉を開けなくなった天使のように憂鬱オーラ全開で部室棟に向かった。
……
やはりというか部室には長門がいた、いつものように本を読んでいる。
「すまん、長門、少し休ませてもらっていいか?」
「……いい」
「すまないな」
「別に」
俺は椅子を四つほど縦に並べて即席のベットを作った。居心地はあんまり良くは無いが、机に伏すよりましだ。
そんな動きを不思議そうに見つめていた長門は、
「流行性感冒?」
確かに正式な呼び方はそれで間違いないのだが、どうして風邪と言わないのか疑問だ。
「大丈夫?」
顔を少し、ほんの少しだけ傾け聞いてくる長門。くそっ可愛い、いや、それよりもまた心配かけてしまった。
「心配しなくても平気dげほっごほっ」
無事をアピールしようと空元気は風邪には通用しなかったらしい、俺は思い切り咳き込んだ。
「無理しないで」
長門の言葉がやけに響いて聞こえる。もう限界らしいな。
「悪いな、しばらく休むから」
「そう」
俺は即席ベットに腰掛けて、深い眠りについた。


…………パタン……
737nac:2006/06/17(土) 07:36:25 ID:qj5+LXlR
……ィィィン、……カァァァンコォォォォン……
俺の体が反応する。これはきっと予鈴だ、とりあえず起きて、それからどうするか決めよう。
なんて考えながら目を開けると、そこには上下反対の長門の顔があttっておい!!
なんでこんな近くに長門が居るんだ?はっ後頭部にやわらかい感触。これはもしかしてもしかするとですね。
日本男児10の憧れシチュエーションの一つ「膝枕」という状態じゃありませんか、旦那!
ちなみに残りの九つは、ここでは伏せておこう、夢は大事にしたいじゃあないか、同士ってそんなことよりもだ。
「長門、どうしておm、うわっ」
起き上がりながら、話しかけると、物凄いスピードで両手を俺の耳に押し当てて膝に戻す長門、
ふにゅっという女の子特有のふともものやわらかさが再び後頭部に感じられる。
「貴方は動かなくていい」
そういって見つめてくる長門、いや、近いんですけど、それに今さっきの予鈴だろ?
「平気」
いやぁ、この会話の流れはおかしくないか?長門が言う台詞じゃないだろ。それ。どこかで聞いた気もするが。
しかし長門よ、俺は確かにパイプ椅子に頭を置いていたはずだが?
「一つ一つの体勢が甘い」
あまい?なにがあまいんだ?そりゃベットよりも狭苦しいが、
「側面部の領地配分も、縦方向の空間配置も甘い、だから私に気付かれる。侵入を許す」
許すもなにも、長門は疲れない……な。っと気を許したのがまずかったのか、
「なぁ、、ぅっ……」
「…………」
長門にキスされていた。ご丁寧に両手を耳に添えられて、身動きが取れない。
耳に長門の少しひんやりした感触がある、首元にさらさらと触れる長門の髪、唇のとろける様な感触。
「……っっぷはっ、長門これはどういう事だ?」
俺は顔を真っ赤にしながらも、かろうじて残った理性を総動員して訊いてみた。
「治療」
「治療?」
「貴方の病気を治すために必要なこと」
「本当か?」
「……」
「……」
あっ、今視線外した!おい長門、嘘だろさっきのは!
「ヒューマノイドインターフェイズは嘘は言わない」
いぃや、向こう向きながらそう言っても説得力がありませんよ長門さん。
「じゃあさっきのは?正直に言いなさい。怒らないから」
長門は視線を固定させたまま、こっちを向かずにしばらく黙っていたが、ようやく一言

「……さっきのは、冗談」

とだけいってこちらを向き、「微笑んだ」。……正直、堪りません。



そして次の日、あまりに興奮していたのか、ほとんど睡眠がとれず、俺は学校を休んだ。
738nac:2006/06/17(土) 07:37:15 ID:qj5+LXlR
こんなんじゃ萌え尽きれないぞという
連れのアホのような一言で別の話書いてみました。
今度はどうだ!え?朝比奈さん?……知らんがな
追記。続編や短編長編もののSS職人さんGJ!つまり職人さん皆さんGJ
いつもうきうきしながら、見てます。しかしながら
読み終わりまだまだ文章力の足りない自分に落胆中です。マジで。
最後になりますが、ネタを仕込んでます。ヒントは///て事で。    nac
       よ
739名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 07:41:12 ID:ytlZ5Gjs
>>737
こういうのもいいですよね。
740名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 07:45:51 ID:ugg/+bFK
毛虫乙
741名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 07:46:28 ID:ugg/+bFK
おっと誤爆
742がんばれキョン 1:2006/06/17(土) 08:15:17 ID:ev2LwOBy


「これを」
 そう言って長門が差し出してきたものは、いつかのピストル型装置だった。
 全くもって、今日は最悪の日である。
 頬に残る痛みに嘆息しながらそれを受け取った俺に対して、長門は俺がこれからすべきことを訥々と語りはじめた。
「あなたには今から朝比奈みくると共に約56分前まで時間移動してもらう。あなたはそのままこの部屋に待機。
朝比奈みくるは私に保護を求め、全てが終わった後あなたを連れて再びこの時空間座標に戻ってくる」
 長門の同じ鍵盤を鳴らし続けるピアノのような声を聞きながら部室の中を見渡すと、椅子に座ったままニヤけた面をしてこっちを見ている古泉が。
 俺の横には、かなり緊張した面持ちがいつもとは違った新鮮な美しさを見せてくれる僕らの天使こと朝比奈さん、
 そして最後に、机にもたれかかってのんきに爆睡している我らが団長様が目に入ってくる。
「いやはや、今回ばかりは僕の出番は全く無いようですね。非常に残念ですよ。一人蚊帳の外というのは寂しいものです」
 仏像のような笑顔で口を挟んでくる古泉。
 ならお前が代わりに行けよ、と言うとにこやかに遠慮しておきます、とか言いやがる。相変わらずむかつくヤローだなおい。

「これも」
 長門はさらにスプレーのようなものを差し出してきた。
 なんだこれは?人に向けて銃を撃つだけでなくどっかに落書きもしないといけないのか?
 そうすると俺はこれから重犯罪と軽犯罪を同時に行なわなくてはならないことになる。ああお母さん、生まれてきてごめんなさい。
 そんなことを考えながら唸っていると、長門がすっとハルヒを指差した。ああ、なるほど。
「彼に向けて銃を撃つタイミングには、十分に気をつけるべき。おそらく普通の状態の時に撃っても、避けられるか無効化される可能性が高い。その際にはあなたの身体にも危害を加えてくるものと思われる」
 それにしても今日はよく喋るな長門。なんだか得した気分になってくるよ。
 長門はぽつりと「必要」と言ったあと、
「しかし、あなたが今現在ここに存在していることを考えると、彼は何らかの理由で隙を見せる筈。
その時まであなたは、この部屋の中に隠れて様子を伺って。何があってもその時までは相手に気づかれてはならない」
 それだけ言うと、メッセージを再生し終わった留守番電話のように黙り込んでしまった。

 ああ、どうして俺は毎回こんな目に遭うのだろう。
 それはハルヒと出会ってから今まで何千回も考えてきたことなのだが、今度ばかりはかなり気が重い。
 これからすることと、ここ数日のこと、そして何より目を覚ましたハルヒへのアフターフォローのことを考えると、右手に持った銃をこめかみに押し当てて引き金を引いてしまいたくなるぐらいだ。
 そのハルヒと言えば、未だにアホみたいな顔で寝こけてやがる。まあ、今起きられては大いに困るのだが。
 いつもならこのアホ面に落書きの一つでもしてやりたくなるところだが、今回ばかりはそうもいかない。
 何せ今回のこいつは完全に被害者であり、じゃあ加害者は誰かと聞かれれば、それは完全に俺である。 
「あのぉ、キョンくん。時間移動の許可が出たみたいです。そろそろ行きましょうか?」
 あぁ、いまの俺には朝比奈さんの山々を流れる清流のような声にも元気よく応えることは出来そうも無く、首を無理やり頷かせるのが精一杯であった。

 かくして俺は、子供を初めてのお使いに遣る親のように手を振る古泉と、温度の感じられない瞳で見つめてくる長門に見送られながら、
 右手に銃、左手にはスプレーというどこぞのカラーギャングのような格好で、遥か一時間前の過去へタイムスリップすることになった。
 覚悟を決めて目を瞑ると、左の頬の痛みがやたらと自己主張してくる。
 長門の「自業自得」という小さな声を最後に、俺の意識はこの時空から消え失せた。
743がんばれキョン 2:2006/06/17(土) 08:34:26 ID:ev2LwOBy
 さて、話はおよそ一週間前に遡る。バレンタインの騒動も終わり、あとは春休みを待つだけになった俺たちSOS団は、毎日をゆるゆると、時にドタバタとしながら、要するにいつものように過ごしていた頃のことである。

 その日、朝起きたときから、俺は小さな違和感を感じていた。身体も正常、顔もいつもどおりの味の無い顔、妹は相変わらずお兄ちゃんとは呼ばないし、シャミセンは部屋でゴロゴロしている。
 しかし、どこかに何かが無いような、或いは余計なものがあるような、そんな気がするのであった。
 まあ、そんなものは気のせいだろうと思いながら、いつものように坂を上って学校に行き、いつものようにハルヒの前に座り、いつものように放課後になった。
 その間、他人のことに対して妙に鋭いハルヒが特に何も言ってこなかったので、やはり違和感なんてものは俺の気のせいであり、思春期の脳が作り出した一時の気の迷いに過ぎなかったのだろう。
 その後のSOS団の活動は、まあいつもどおりハルヒが騒いで朝比奈さんが困っていたぐらいだ。

 しかしその翌日、いよいよ俺は自分がどこかおかしくなったのではないか、という疑いを持たざるをえなくなったしまった。

 これまたいつもどおり部室で放課後を過ごしていた俺たちが、長門が本を閉じると同時に帰り支度を始めた時のことだ。
 気づいたら俺は両手でハルヒの右手を握り締め、まるでいつの間にかレンタルされている単館上映の恋愛映画の主人公のような口調でハルヒの耳元に囁いていた。
「ハルヒ、二人だけで一緒に帰ろう」
 そのときのみんなの反応といえば、長門はドアノブにかけた手をピタリと止め、朝比奈さんは片付けていたお盆を床に落とし、古泉はヒビの入ったような笑顔でこちらに目を向け、当のハルヒはコタツが喋りだしたのを見るような目で俺を見ていた。
 皆ちょっと聞いてくれ、違うんだ。誓って言おう。俺じゃないんだ。
「……あんた、何言ってんの?」
 暫く間をおいて、辛うじてハルヒはそれだけ口にしたが、その時既に俺はハルヒの手を掴んだまま、廊下に飛び出していた。

 俺が正気に戻ったのは、下駄箱で自分の靴とハルヒの靴を取り出している最中だった。掴んでいた手を慌てて離し、恐る恐る振り返ってみると、ハルヒは未だに呆けたままのようだ。
 よし、この隙に逃げよう。俺は最高の手際で靴を履き替え、回れ右をして駆け出そうとしたところで、ネクタイを締め上げられた。相変わらず凄い握力ですね。
「キョン、あんたどういうつもりよ!?いきなりこんなとこまで引っ張ってきて!皆ビックリしてたじゃない!」
「悪いが俺にもさっぱりわからん。……いやそんなに締めるな死ぬ!死ぬから待て本当にわからないんだ身体が勝手に動いたんだよ!」
 一分ほどネクタイを掴んでガクガク俺の頭を揺らし続けたハルヒは、一応は満足したのか、ネクタイから手を離して自分の靴を履き替え始めた。
「全く、何なのよいきなり手なんか掴んで………別に一緒に帰るぐらい構わないから今度から普通に頼みなさいよね」
 どうやらハルヒは勝手に勘違いそしているようで、怒ったような顔でさっさと歩き出してしまった。俺もその場にずっと佇んでいるわけにもいかず、慌てて後に続いた。

 ハルヒと二人きりの帰り道、俺はさっきの自分の行動を思い返していた。
 いや、どう考えてもおかしいだろ?俺はコイツと二人で帰るつもりなんて毛の先ほどにも無かった。
 まあ別に一緒に帰りたくないというわけでもないが、少なくともあそこまで積極的になるほど一緒に帰りたい理由が無い。それとも俺、何かハルヒに言う事でもあったっけ?
 さっきから口を開かずに少し前をスタスタ歩いているハルヒに目を向ける。
 今はさっきのように身体が勝手に動くということはない。いつもどおりだ。じゃあ、さっきのは何だったんだ?
 そんなことを考えているうちに、いつもハルヒと別れる所まで来ていたらしい。ハルヒは、しばらくそこで足を止めていたが、結局そのまま振り返ることも無く歩いていってしまった。
 その背中にまた明日な、と声をかけて俺も自分の家に向かって歩き始めた。
 なんか知らんが死ぬほど疲れたぞ。さっさと帰って今日はもう寝よう。
744がんばれキョン 3:2006/06/17(土) 09:03:04 ID:ev2LwOBy
 次の日、俺はハルヒとなんとなく口が利けないままの午前中を過ごし、昼休みになると真っ先に部室に向かった。
 どんな精神科医よりも頼りになる奴がいる筈だ。是非とも昨日の俺の行動を分析してもらわなくてはならない。

「わからない」
 なんでも教えてくれる筈の無愛想なアンドロイドは、それだけ言って手元の本に目を戻した。
「いや、長門、ちょっと待ってくれ。俺は昨日確かにあんな行動を取るつもりは無かったんだ」
 そう、身体が勝手に動いたような気がしたのだ。そうなってくると、疑うべきなのはまず変な能力を持っている変な奴が俺に変な事をしたのではないか、という可能性だ。
「私は特に何も観測していない。昨日のあれは間違いなくあなた自身から出た行動と思われる」
 そんな馬鹿な。じゃあなんだ、あれは俺の意志でやったことなのか?二人で帰ろうとか言って手を握り締めて一緒に部屋を飛び出したのが?
 無理だ。死にたい。死のう。首をくくるなら縄がいるよな。そういえば体育倉庫にいい具合の縄があった。丁度いい高さの木もあることだし、墓場は毎日運動会だしな。
 「でも」
 体育倉庫に向かおうとする俺を、長門の声が引きとめた。
 「確かに昨日のあなたの行動は、これまでのあなたの行動と比較すると違和感がある。わからないと言ったのはそのため」
 長門は、手元の本から目を上げ、俺の瞳の中を覗くようにして言った。
 「……気をつけて」
 
 次に俺は、中庭に古泉を呼び出した。
「どうでした?涼宮さんと二人きりの帰り道は」
 うるさい。それよりも昨日お前のお仲間が、俺に何かしなかったか。
「心外ですね」
 肩をすくめながら古泉は言う。
「確かにあなたと涼宮さんが仲良くしていただけるなら、僕の仕事もずっと楽になるんですが、生憎あなたの心を操るような真似が出来る人は僕の知り合いにはいませんよ」
 バレーボールをしている女子の集団が、こちらに向かって手を振っている。ひょっとして俺に?と思うまもなく「古泉くーん」という声が聞こえてきた。
 当の古泉も、にこやかに手を振りかえしている。こいつ死ねばいいのにと少し本気で思った。
「仮にいたとしても、長門さんの目をごまかす事は不可能でしょうしね。何より僕自身、昨日のあなたの行動には驚愕しましたから。失礼ながら、あなたの脳の解析を長門さんに依頼したぐらいですからね。あ、結果はもちろん正常でしたよ」
 本当に失礼だなオイ。というかいつの間にそんなことを、と一瞬考えたが、長門ならそんなこといつでもできるだろうし、考えてもどうにかなるものじゃない。
 それに古泉の言うとおり、誰であれ長門の目を盗んで何かをすることは不可能だろう。コイツに聞いたのも一応念のためでしかない。
「本当にあなた自身の行動ではないのですか?」 
 古泉は、いつもよりも少し真剣な表情で俺を見つめてくる。やめろ、キモいから。
「冗談ではなく、僕は本気であなたと涼宮さんにもっと親密な関係になってほしいと思っています。ですから、あなたが涼宮さんに対してあのような積極的な態度を取っていただくのはとても有難い」
 いや、あれは積極的というか、変な漫画を見過ぎて勘違いしてしまった変態だろう。
「ですが、もしもそこに何者かの意図が介入しているのなら、話は全く逆です。あなたを好き勝手にできるということは、涼宮さんを好き勝手にできるのと殆ど同じ事ですからね」
「相変わらずお前が何を言っているのかさっぱりわからんが、とにかく今はヤバイ状態なのか?」
「わかりません。一応調査はしてみますが、正直僕には、自覚的にしろ無自覚的にしろ、あなたが涼宮さんに惹かれていることに対しての照れ隠しをしているようにも見えますし、そちらの可能性の方が高い。まあ、どちらにせよ」
 古泉は真剣な顔を崩し、無駄に白い歯を見せながら俺に笑いかけてくる。
 本当にどうでもいいが、さっきの女子の集団からやたらと視線を感じる気がする。
「涼宮さんとは仲良くしてくださいね」
745名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 09:14:45 ID:Nd8ojge0
「ハルヒ」
「なによ、キョン」
「乳揉みたいんだが」
「ハァ?みくるちゃんのがあるでしょ」
「お前の揉みたいんだよ」
「キョン、あんたいつからおっぱい星人になったのよ?」
「おまえの胸みてたら揉みたくなったんだよ」
「キョン……。みくるちゃんじゃなくていいの?みくるちゃんの方がおっきいわよ」
「ハルヒ……お前の胸が揉みたいんだよ」
「わかったわよ。ほら、触っていいわよ」
「ハルヒ、ありがとう、チュッ」
「こら、キョン。調子に乗るな」
「何が?」
「乳首なめるな、アン」
「じゃ、吸う」
「アン、ダメ、キョン。そんなに強く吸わないで」
746がんばれキョン 3:2006/06/17(土) 09:21:31 ID:ev2LwOBy
 放課後、今日も今日とていつものように部室に行き、古泉と二人で俺の妹が学校で作らされたという小さなスゴロクで遊びながら、朝比奈さんが淹れる、汚れた川も一滴注げば綺麗になりそうなお茶を頂いていた。
 長門は本を読んでいるし、結局今日一度も声を交わしていないハルヒはさっきからうそ臭い怪談が載っているサイトをぼーっと眺めている。
 全くいつもどおりの部室である。
 しかし、微妙に空気が変だった。
 ハルヒは三分おきにつま先で床を叩くし、朝比奈さんは俺とハルヒのことをちらちらと横目で伺っているし、古泉はいつもの二割り増し腹の立つ笑顔を見せているし、俺はこの変な空気を作った原因でもある昨日の行動を、どう弁明しようかということばかり考えていた。

 そんな中にあって、いつもと全く変わらない長門が、いつものように本を閉じ、帰り支度を始めたのを合図に、俺は立ち上がって団長の席に向かった。
 昨日の事は何かの気の迷いだったということを説明して、謝らなければならない。
 何で謝るのかはよくわからんが、こんな落ち着かない空気はもう御免だ。
 俺が謝りさえすれば、どうせハルヒは俺を怒鳴りつけるか殴りつけるかして、また元通りになるはずさ。古泉あたりにはあきれられそうだが、そのぐらいは我慢してやる。
 とりあえずコイツがいつものようにギャースカ騒いでくれないと、俺の生活は上手く回らないらしい。困った体質になってしまったものだ。
「なあ、ハルヒ」
「……何よ」
 ハルヒは、悪戯が見つかった小学生のように微妙に落ち着かない様子で、俺を睨みつけている。
「昨日の事なんだが………」
 ハルヒの大きな瞳を覗き込むと、俺の顔が映っていた。その俺の瞳の奥には、ハルヒの顔が映っている。

 なんだこれは。
 まるで合わせ鏡だな。

 ハルヒ、俺、ハルヒ、俺、ハルヒ、俺、ハルヒ、俺、ハルヒ俺ハルヒ俺ハルヒ俺ハルヒ俺ハルヒ俺ハルヒ俺ハルヒ俺ハルヒ俺
 その奥で、ハルヒか俺かどちらでも無い誰かが俺に向かって何か囁いているのが見えた。
 何?何だって?

 俺はハルヒのことが好きか?
 知るか。

 俺はハルヒのことが好きさ。
 そうだったかな?

 俺はハルヒのことが好き。
 そうだったかもな。

 俺はハルヒのことが好き。
 そう、

 好き
 そうさ

 好き
 ああ、好きだったら、手ぐらい握ってもいいのかもしれないな。



 俺はハルヒの手を握り締めて
「今日も二人だけで帰ろうな」
 と言った。
747名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 09:25:00 ID:ev2LwOBy
すいません。>>746のタイトルは「がんばれキョン 4」でした。
需要があるか分かりませんが、続きは今夜にでも載せたいと思います。
748名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 09:33:04 ID:ytlZ5Gjs
>>747
早く続きが読みたいですね。
749名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 09:35:01 ID:uLaCFlX6
続きが気になる。頼んだよぉ。
750名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 10:09:57 ID:ytlZ5Gjs
昨日載せられなかった、ハルヒ×みくるのあらすじの書きかけを投下します。

ハルヒは、夜中に朝比奈さんを部室に呼び出した。
そして、誰もいないのを確認し、鍵を閉めた。
「涼宮さん、こんな夜中に呼び出して何を御用ですかぁ?」
「きゃあ」
「涼宮さん、やめてください〜」
ハルヒは朝比奈さんを押し倒し、服を無理矢理破いた。
「みくるちゃん、私がみっちり教育してあげる」
「いああああ〜」
そして、ハルヒのHな教育が始まったのだった。

どうですか?
751名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 10:52:15 ID:Nh9bX/0+
エロエロのエロエロであれば
752名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 11:21:19 ID:+Pv0ZiqH
や、やっと追いついた・・・
753名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 11:25:47 ID:1IV4tKFm
しかしあと29KBで容量オーバー。
そろそろ新スレの時期かな。
754名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 12:09:58 ID:U4dQjHb8
ありゃ、もう次スレか。
エロエロのエロエロなヤツを期待してセルフ操縦桿を握ってたのは俺だけ?
755名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 12:16:36 ID:ytlZ5Gjs
>>754
漏れもだ
756名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 12:16:38 ID:QZKH4r32
では長門有希の狼狽エロシーンの続きを。もう早漏とは言わせない!
757名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 12:17:14 ID:ytlZ5Gjs
待ってました!
758名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 12:17:30 ID:QZKH4r32
 入れたまま射精の余韻を味わいながら、改めて長門の表情を観察する。
さすがに長門はまだイっていないらしく、もの欲しそうな顔をして、足を俺の腰に絡めてきた。
「まだする?」
 おいおい。そうじゃないだろ?
「……………………もっと、して欲しい」
 恥ずかしそうに、眉を少し寄せて答えた。長門よ、気づいているか? お前今表情を出してるぞ……
なんていうととたんに無表情に戻りそうな気がするので黙っておいた。
「長門の中、ものすごくよかったよ。あのまま天国に昇天するかと思った」
 そう言って頭を撫でてやる。サラサラした髪の毛がきもちいい。
「それにしてもお前、案外とこういう時に敏感なんだな」
 長門は俺の胸に額を当てて、表情を見せまいとした。恥ずかしがってるのか?ますますかわいいぞ。
長門の背中に手を回して、つながったまま抱き起こす。駅弁みたいな格好だ。再び長門の顔が正面に来て、やっぱり顔が赤かった。
 調子に乗って、こんなことを口走った。
「俺は長門が感じてくれて嬉しかったよ。何か不足している事があったら言ってくれ。
 もっと長門を悦ばせてみたい」
 長門はいつもの無表情モードで数瞬考えて、
「あなたのピストン運動は性交に最適とはいえない」
 と言って、分あたり何回が適正かを教えてくれる。何だその知識。
 まあ、そりゃあ初めてだし、その……
「性交の基本として、女性を満足させずに男性だけの満足で終わるのは好ましくないとされる」
 プレッシャーだな。長門を満足させるだって? 出来るのか、そんな事?
 ネガティブになったら息子も腰が引けたようだった。しゅるしゅると小さくなっていく。
ちょ、ちょっと待ってくれ! こんなときに!?
「大丈夫」
 長門は俺をとん、と押して離れさせた。数歩離れて見ると、長門の股間からは俺がさっき大量に吐き出した
白い液体が断続的に流れ出している。まだ脱がせていないスカートと上履きと靴下がアクセントになって、脳死するほどエロい。
俺の視線に気づいたか、長門はすっかり無表情に戻った顔で
「あなたの精液はすでに相当な数が子宮に侵入している」
 今度は俺が赤くなる番だった。長門はそれを滴らせるままにして机から降り、俺の前にひざまずいた。
咥える。
759名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 12:18:46 ID:QZKH4r32
 それと同時、俺のものを口の中全部使って刺激し始めた。これは本当に長門の口の中なのか。
俺の精液を搾り取るためだけに存在しているように思える。
「な、がと……おまえ、こんなのをどこで……」
 強制的に全回復させられたものを含んでいた口を離し、今度はさおと玉を片手づつで刺激し始めた。あ、これもやばい……
「情報統合思念体に申請して性交のデータをダウンロードした」
 そんな情報を溜め込んでるんじゃないぞ情報統合思念体。そうか。初めてにしては慣れ過ぎてると思ったよ。いやそれより、
「そのデータ、破棄するか封印するか出来るか?」
 ぴた、と長門が停止する。きょとんとした目で
「なぜ?」
 そりゃな。お前がさっき「満足させろ」といったのは解るけどさ。そのためによそからデータを持ってきても、
それはそれで盛り上がらんものなんだよ。
 俺は気持ちよくなりたいって以前に、長門とヤりたいんだからさ。
 長門が赤くなる。恥ずかしいのは俺も一緒だ。
 こくん、と普段より振れ幅多目にうなずいて、
「了解した。当該データを全て破棄」
 言ったまま、動かない。どうした?
「どうすればいいのか、わからない」
 あー……じゃ、先っぽをなめてみてくれ。
「わかった」
 そういって、おずおずと舌を伸ばして鈴口を撫で始めた。う、これはこれでやばい。
「次はそのさおを握ったままの手を、そのままの力でしごいて、玉はやさしく揉んでみてくれ」
 さっきよりぎこちない感じでしごかれる。不安そうに上目遣いをしてくるのがたまらなく征服欲をあおった。
よく出来たごほうびとばかり頭を撫でる。長門はほんの少し目を細めた。その表情だけでノックアウトされそうだ。
「よし……次は咥えるんだ。痛いから歯は立てないでくれよ」
 指示通り、まず亀頭を口に含んだ。
「そのまま……強く吸ったり、舌でこすったりしてくれ」
 くっ、ちょっとやばくなってきたぞ。両手と口で攻められて、腰に力が入らなくなってきた。
 俺の見てきたエロ本知識も案外間違ってはいないな。
「さおから手を離して、奥までくわえ込むんだ。舌でこすりあげたり口全体で吸い付いたり」
 言おうかどうかまよって、
「喉の奥の方でしごいてくれ」
 大丈夫か、こんな事言って。
「ん、ぐ……」
 大丈夫じゃあ無かった。長門は律儀にも実行してくれて、苦しそうにしながらも先端を喉で刺激してくれる。
根元の方に苦しそうな吐息が当たって、こそばゆかった。眉根を寄せた長門のフェラ顔にくらくらしながら、
「そのま、ま頭を前後に動かしてみてくれ」
 じゅっ、ぽ、じゅっ、ぽ、と実にいやらしい音が部室に響き渡る。頭を動かしながらも、長門の視線は
俺の顔に固定されているようだ。目が合いっぱなしだからな。どんな顔してるんだ、俺は。
 そろそろ二度目の噴火が起こりそうだったので、頼んでやめてもらう。長門を立ち上がらせて、
いまさらながら服を脱ぎ始めた。長門が手伝ってくれて、何がなんだかわからないうちに素っ裸にされる。
靴と靴下まで脱げているのはどうやったんだ?
760名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 12:19:29 ID:QZKH4r32
 俺は椅子に……長門がいつも使っている椅子に座って、手招きした。とことこ歩み寄ってくる。
目の前に立った長門を抱き寄せて抱え上げ、垂直にいきり立ったものの真上になったところで、掴んだ腰を下げる。
  俺と長門は抱っこのような姿勢でつながった。さっきより締りが良くなってないか?いきなり射精しそうになったが、
そこは我慢のしどころだ。今度こそ満足させてやるからな。
 さっきよりも長門の全身が感じられる。射精感を押さえるためにしばらくじっとして、長門のくちびるを奪った。
 ようやく動けるようになって椅子をぎしぎし揺らしていると、
「社会、通念上」途切れ途切れなのは俺が突き上げているからだ。
 うん?
「性交、した男女は、愛称もしくは、名前で呼び合うのが、普通」
 ハルヒのひねくれが移ったか? お前がそんな遠まわしな表現をするとは……
 嬉しいぜ。
「有希」
 口にするだけで、もっと距離が近くなったような気がした。
「……ョン」
 何だって?聞こえなかったぞ。
「キョン」
 くっ、射精しそうになったぞ。つながったまま顔どアップでその台詞言われちゃあな。
ケツが千切れそうなほど括約筋に力を入れて、必死に耐えた。
 長門の方もそれがスイッチになったのか、興が乗ってきたようだった。まぶたが下りてきている。
俺の首に両手を回して、額と額をこつん、とあわせた。もう長門の顔しか見えなくなって、
耳には荒い息遣いと卑猥な水音しか入ってこない。
 抱きしめ返して、舌を絡めあう。急に快感が激しくなったのは、もしかしなくても
長門が腰を遣いだしたからだ。長門が腰を振っているという事実に気が遠くなりかけるが、まだ果てるわけにはいかない。
 俺も長門も、舌を絡めているせいで半ば酸欠状態だ。長門に酸欠なんかあるのかは知らんが。息が荒いのだからそうなのだろう。
いつの間にか背中に回されていた腕に力がこもるのを感じて、終末を意識する。
 口を離した。
「有希」
「キョン」
 意味を持たせず連呼する。お互いに高めあうための呪文だ。
 俺は長門の尻に手を回して、思い切り腰を打ち付ける。「キョン」という呼びかけがそのたびに一瞬止まる。
熱くなった菊門を両の指が撫でた瞬間、
「あっ!」
 その全身がこわばる。背中に爪を立てる感触。
 痛いほどに締め付けを増した中、またも一番深いところに射精した。


 もう夕日が完全に落ちている。部室の中も宵闇に包まれて、長門以外はほとんど見えない。
俺たちはつながったまま、どちらからともなくキスをした。
「ごめんなさい」
 え?
「背中に爪を立ててしまった。すぐに治癒する」
 いや、このままにしておいてくれ。記念だ。
「わかった」
 またキス。
761名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 12:21:01 ID:QZKH4r32
 その後、そそくさと着替えて(俺はかなり気まずかった)、帰路についた。
 長門はすっかり無表情に戻っていて、俺の三歩後ろをついてくる。さっきのことは
俺の頭の悪い妄想ではないかと思い始めていたが、全身の汗と背中の痛みが否定していた。
「なぁ、」
 どう呼ぶか迷って、
「長門」
「有希」
 やっぱ夢じゃないな。
「えー、有希。今日の事は、その、ハルヒには内緒にしてくれ」
「……なぜ」
 なぜ、て。不機嫌そうな顔をしないでくれよ。
「さすがに俺と長門が……セッ、……やったなんて、誰かに知らせる事じゃないと思うんだ」
 すけこまし野郎みたいな台詞に自分が嫌になったが、常識的判断だと言い聞かせた。
「あと、有希とキョンで呼び合っても、ハルヒなら感づくと思うから、それも……」
 最低野郎だな俺は。
「…………わかった」
 じいい、と俺を見つめる目は、何か複雑な感情をたたえていて、それを解析する前に
長門は俺の前を歩き始めて、そのまま家までそのポジションだった。
762名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 12:22:54 ID:QZKH4r32
さてさっきよりは良く保った方だと思いますがどうでしたでしょうか。
こっからどうしようかな。また改題するべきかと思ってるんですが。
ついにハルヒが絡んでくるからね。まだ何も考えてないけど。
763名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 12:24:46 ID:13lNehy0
>>762
乙。よくやった、貴方はヒーローだ!!
……さって漏れもセルフ操縦桿で天国へ逝ってくる
764名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 12:51:57 ID:e8KjuLQw
480KB超えたんで次スレ立てて良い?
765名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 12:54:00 ID:ytlZ5Gjs
>>762
乙。前のより数倍いい
766名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 12:55:38 ID:17K2Hmxp
>>764
よろしく
767764:2006/06/17(土) 12:59:36 ID:e8KjuLQw
次スレ

【涼宮ハルヒ】谷川流 the 14章【学校を出よう!】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1150516730/
768名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 14:17:17 ID:ERprZVZh
スレも終わりっぽいし最後っ屁していい?
投下しようかと思って四本くらい非エロ書いたんだけど、
いざ書き込もうとしたらうちのだいが…ゲブンゲフンの回線だと書き込めなかったんで、ブログに上げてみました。
なんか宣伝臭いけど勘弁してね。このままだとあんまりにもアレだから。
http://blog.goo.ne.jp/thginyatsetaf
769名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 14:54:49 ID:4xv8l3g2
>>768
おー、谷川風の文体で良いですな。
非エロ好きの自分にはありがたいです(・∀・)
770名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 16:44:30 ID:jGjbiXzf
自サイト宣伝厨ktkr
771名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 17:17:10 ID:L5jnpZxX
とりあえず>>768がRadioheadのファンなことは分かった。Nudeいい曲だよな。新作に入りそうだし。
ただ、直リン可能なアップローダとか、別の方法をとった方が良かったと思う。以下、一応感想。

(nice dream) ハルヒが素直過ぎる気がするが、締め方はいいと思う。
big ideas 日本語的に気になる所が結構あったが、長門と本の件は上手い。
deko-boko 古泉がキョン君と呼ぶことに違和感。ああ、この落ちが描きたかったんだなって感じ。
faceless, wonder girl お面ってアイテムをこう使うのは思いつかなかった。うまい。
772名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 17:43:58 ID:mf28M3p1
便乗して感想。
facelessは良作。他は並。
次は是非スレに投下して欲しいね。
773名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 17:50:21 ID:ERprZVZh
だからなんというか学校(ry
ああそうかロダに上げてからケータイにアド送って投下か。
レディヘ云々は後書きに書いちゃったんでゴニョゴニョ。
あと凸凹はホモ同人を出したかっただけです。
感想ありがとう。
774名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 19:11:19 ID:LYU7qoWM
>>762
めちゃくちゃ嫉妬してるハルヒが見たい。

ところでこのおっきしたおてぃんてぃん、どうしたらいいのだろう。
775名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 19:43:48 ID:SNchBkLJ
過去のイタい記憶を掘り起こしてしずめるんだ
776名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 19:52:31 ID:yplxv7g1
イタい記憶を掘り起こしてしずめようとした>>774
しかしそれは>>774が隠れMであることを見抜いていた>>775
罠だった
777かなり ◆WT4p4fROmI :2006/06/17(土) 19:55:19 ID:J0tIHcCv
777
778名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 20:20:28 ID:iX1AzZmr
かそったな
779名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 20:22:25 ID:wnXSJusq
>>778
この程度で過疎て……他のエロパロスレどうすんだよ
780名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 20:28:34 ID:pllvY+oO
アノードカソード
781名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 20:29:37 ID:9cklQ1VU
                       ,. ―‐- 、
                   /´`       ヽ、
                      ,'        、} ト.
.    rr、                ,'    '   ,.イ゙V }
  ,イ川、             ,' .!  ,' .i  〈_,イ「l/        フ ヽヽ         /
  |  !」_          / ,'::! .!,': ::! .:.:| ハ〉|     / J ヽ     ̄ ̄ ̄   Λ_丿
  l  //```ヽ、       l:i::!::! :::l:::l :::l ::::,`:!:i::|
  `ーl_{     ``丶、__ _从{::|:::::l::,':::::| ::::,':::'l::l::!                 ,.┐
     \_          `/ Λ!::/:ノ!::/!::ノ::/ノノノ                 /フ′
       `¨` ー- 、_   / /  ´ ´ ''´ '´7´/´ ̄`¨¨`¬……――''"´`>ーァ'´,イ__
             \! ..___    / /               / /  '´,.-┘
                 ...___   ̄´ /     ___ ___      {___j--‐'´
              |      ̄ ̄´ ´厂 ̄´        ̄`¨¨´
                /         ノ'´
                }___、      |
            /     ``¬―v‐'
            /        ,.   |
          //        /     !
         //      ,'      '、
        / /l         !        ヽ
        \,'|         !          >
782名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 20:31:33 ID:9cklQ1VU
                 __ __
               /:::::::::::::::ヽ
                _/       ヘ-、
             〈/:::::::::::::::::::::::::::::V/
               /l::::/:::::,'::::::::i:::::l::!:ハ さっさとこのスレ埋めちゃなさい、キョン。
               ~|::::l:::::/:::::::::l:::::l::i:!」
             ヽ:{::::{:::::::::/:::/:::リ
             , ィ ト{八::::/リj/V-、
             {{ | |  `''   | l }}
             {:',|└─‐‐─┘|//
             {ヘ  ̄ ̄ ̄ ̄ / :}
          , -―-ゝヘ  _ノ  {_/ ___
         {  >=入_、____人=<  ヽ
         ヽ 〃   `┴‐┴'´   ヽ   /
          \|   /      ',   | /.∧
            ヾ_ {       }   レ′/団',
            `ーゝ ____」L=‐'  /_長__',
783名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 20:33:04 ID:9cklQ1VU
             ____
         ソ---彡: : : : : : : : ヽ、
     ___ノ: : : : : ' ' ' '. . . . . ., .、"ヽ、
     ヾ;; : : ' '. . . :.; : .; : : : :;; : ; : : : : ヽ、
     ノ; '. . : : : : ;;; : ;;; : ; : :;;;;; :.;;;: ;; : : ::ヽ、
     .|''. : : ;;; : : :;;;;: /|:/ |;.:/:|;;;:/|; |;;;;:.; :;;;;;,\
    ノ;;;;;,;;,;;;;; : : : /|/-\、/ノ .|;/ .|/ヽ;:.;;::,/´
    ̄|;;;;;;__;;;: : : :| \せχ `- ; _彡|:;;;:|
    .|;;;;;/-|||;;: :.|.,    ̄    |.せχ;;;;|;/|
    |/|;;|:|::|:ヽ;:/ し      .ヽ. ̄|;;/ はぁ?なんで俺が埋めなきゃいけないんだ?
     ヽ;ヽヽ:ヽ|:::       /  .|;|
      ヾ|;;~|ヽ:::::    .__   /|
       .|;;;/:ヾ::::.  ./''''''''"/ ./
       /::::::::\::.. ヽ---´ ./
     ノ´:::ヽ::::::::::\:..  ~ /
  .-・~ヽ::::' .\::'':::::::ゝヽ-- '"
/:::::::::::::'''ヽ'   \ '''''''''∧、
:::'''' ::'''   ヽ    >、 /:::' ヽ,
   '    ヽ  /' ラ ヽ'  |
784名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 21:19:20 ID:ri/jSqPU
あれ?埋まった?
785名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 21:45:17 ID:9cklQ1VU
>>784
             ____
         ソ---彡: : : : : : : : ヽ、
     ___ノ: : : : : ' ' ' '. . . . . ., .、"ヽ、
     ヾ;; : : ' '. . . :.; : .; : : : :;; : ; : : : : ヽ、
     ノ; '. . : : : : ;;; : ;;; : ; : :;;;;; :.;;;: ;; : : ::ヽ、
     .|''. : : ;;; : : :;;;;: /|:/ |;.:/:|;;;:/|; |;;;;:.; :;;;;;,\
    ノ;;;;;,;;,;;;;; : : : /|/-\、/ノ .|;/ .|/ヽ;:.;;::,/´
    ̄|;;;;;;__;;;: : : :| \せχ `- ; _彡|:;;;:|
    .|;;;;;/-|||;;: :.|.,    ̄    |.せχ;;;;|;/|
    |/|;;|:|::|:ヽ;:/ し      .ヽ. ̄|;;/ すみません。まだなんです。
     ヽ;ヽヽ:ヽ|:::       /  .|;|
      ヾ|;;~|ヽ:::::    .__   /|
       .|;;;/:ヾ::::.  ./''''''''"/ ./
       /::::::::\::.. ヽ---´ ./
     ノ´:::ヽ::::::::::\:..  ~ /
  .-・~ヽ::::' .\::'':::::::ゝヽ-- '"
/:::::::::::::'''ヽ'   \ '''''''''∧、
:::'''' ::'''   ヽ    >、 /:::' ヽ,
   '    ヽ  /' ラ ヽ'  |
786名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 21:51:32 ID:YrjzstPe
             ____
         ソ---彡: : : : : : : : ヽ、
     ___ノ: : : : : ' ' ' '. . . . . ., .、"ヽ、
     ヾ;; : : ' '. . . :.; : .; : : : :;; : ; : : : : ヽ、
     ノ; '. . : : : : ;;; : ;;; : ; : :;;;;; :.;;;: ;; : : ::ヽ、
     .|''. : : ;;; : : :;;;;: /|:/ |;.:/:|;;;:/|; |;;;;:.; :;;;;;,\
    ノ;;;;;,;;,;;;;; : : : /|/-\、/ノ .|;/ .|/ヽ;:.;;::,/´
    ̄|;;;;;;__;;;: : : :| \せχ `- ; _彡|:;;;:|
    .|;;;;;/-|||;;: :.|.,    ̄    |.せχ;;;;|;/|
    |/|;;|:|::|:ヽ;:/ し      .ヽ. ̄|;;/   ハルヒのゲロが飲みたい
     ヽ;ヽヽ:ヽ|:::       /  .|;|
      ヾ|;;~|ヽ:::::    .__   /|
       .|;;;/:ヾ::::.  ./''''''''"/ ./
       /::::::::\::.. ヽ---´ ./
     ノ´:::ヽ::::::::::\:..  ~ /
  .-・~ヽ::::' .\::'':::::::ゝヽ-- '"
/:::::::::::::'''ヽ'   \ '''''''''∧、
:::'''' ::'''   ヽ    >、 /:::' ヽ,
   '    ヽ  /' ラ ヽ'  |
787名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 21:53:14 ID:JPp3Mz+a
   ,-----------、
   ,>--‐‐‐☆‐-<´
   t==ニニニ二ニニ>
,--γ  ●   ●ヽ,--、
|---|、,,,, (,,,),,,)___ノ---|
\  'ゞ二フ-t-ヽ-ゝ_,ノ 
  `l     O  {´
  .ノ,,__,,--、O__ゝ,,--、
  `l ̄((  )γ((  )
   `ー``−'―‐``−'
788名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 21:55:21 ID:JPp3Mz+a
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,--γ  ●   ●ヽ,--、
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\  'ゞ二フ-t-ヽ-ゝ_,ノ 
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  .ノ,,__,,--、O__ゝ,,--、
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   `ー``−'―‐``−'
789名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 21:58:07 ID:JPp3Mz+a
   ,-----------、
   ,>--‐‐‐☆‐-<´
   t==ニニニ二ニニ>
,--γ  ●   ●ヽ,--、
|---|、,,,, (,,,),,,)___ノ---|
\  'ゞ二フ-t-ヽ-ゝ_,ノ 
  `l     O  {´
  .ノ,,__,,--、O__ゝ,,--、
  `l ̄((  )γ((  )
   `ー``−'―‐``−'
790名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 21:58:53 ID:YrjzstPe
               / , - ' ¨  \ ` >-、
             / / , ' , '   |‐'´  ヽ
            /ヽ /  / / //ヽ,.'ヽヽ ヽ \
             〉 / ! 〈  {  | |゛゛"''''|│ 〉  !
           〈 ヾ| i ヽ_lyz七リ>   | | /  | l
           /`ハレレ|,,r==ミ     ム,Lハ / ! !
           //,' r | l |`V::ソ       ~∨ / /  チンポ見せて?
          // | ヽ|│!.  ̄    , r=z、 /∨l/
          // │ ヽ! |    rーy    / 〃
         //  !  `、!>、  r、`´   ,ィ / |
         //   !!   !  `ノノ )7 </ル'  !
          rヾ  ̄ ||   lr‐ 'フ, '/ |ヾ| !  |  ! 
        ,',ヘ ヾヽ||  /   ∠- ァ! \|  !__ヽ
      /!  ヽ | |||/     r--'ヽヽ `ー、ヽ ¨ァ
      ,' 〉  ヽ !_/    ,、┬、二ゝニ \   ヽ!/│
      ! /   / |   ィ´ ! !    | \_   |_ !
     | !  ,,.イヾ \ 」〉  |│    ! /| / ハ|
      ! | /  ヽヾ ´/  | ! ,、,、 |〈 ヽイ//ヽ
791名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 22:00:46 ID:YrjzstPe
                           __
                       , ' ´ ̄´     `丶、
                     /   rヘ=,,≠==、、  ` 、
                     〃l  ハl`ヽ       )   ヽ
                     リ l l ゝ      ,,,,从 l  l
                      (l∨ ⌒ヽ   ´   〃 }  l
                       l |   r ‐ - 、⌒ヽ/ l) │ めがっさ小せえーっ
                        ,'| |   l   /   / /   |
                      ,'.| | \` ー '  _ / /    !
         _          , -| | - l ` ー < / /    |
 r―――-、-''、 ` ー--‐'' ̄`ー''´  |.│∠  /  / / ヽ   !
   ̄ { `   ヾ }           { | /≠ミ/  ,'  ,'    l  |
    ヾ____ノ ノ    ` ー-____.l | l   /  / /    │ │
        ` ー----‐‐ ̄   / / | l  /   ./ /    │  .l
                     / /  ! l , '   / / {    |  ヽ
                 / /   | l_ . //  ! /|     |   ヽ
                   / /   / ̄ ` ーl   !ー− ヽ  |   ヽ
                / /  /三    i  ! }       }  ヽ ヽ
               / , '  /ーrォrォ - |   |/      l   ヽ ヽ
              /   l  /   | |│| │  !ー┬〜' ´ ヽ   ヽ ヽ
             /  │ / | .│| .| !  ! l |   ヽ    ヽ   ヽ \
            /    | ,'  l  | | | |  | l│   ヽ     ヽ   ヽ. \
           /     !/   !.  | | │|  l ! !     ヽ     ヽ   ヽ  \
          /     /   /  `'  `'   ! .l ゝ     ヽ     ヽ    \ \
792名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 22:01:57 ID:YrjzstPe
         /  . __ 、/ 丿               ヽ
          / ,  / ./  /  _ ,__'   i  i  i  i   'l
          //. /  /  /_-''’ ___,,ノ、  7  '       l
        . レ.l/  ./   /  ,,-'''''  l l  .l   ,       l
          / ,/   ´  , '_ !-‐'''''''''''') ./l ../l     i ...l l
         r/ .l  ゙   '''’ _,,,-‐/ ̄.l/ .l ./ l     i  .l l
         .l.!         々' Vヽー--l/'‐、l /l   i  /ll  オナニー見られた……
         l         /'''' ヽ   '..,,,___、l/./   ノ'l/ l'
        l         ./   !       '' /'/' ,/)ノ
        l        /   /          / ,// 
        /       丿   亅         ./ /r'   
     / ̄ ̄ ̄''' ‐ ,_ /丶   ____        ./ /
   / ̄ ̄ ̄ ̄''' ‐ ,_ \. .l\ ”-ニ⊃    //r'\
   /          '-,/  .l \  ' ̄   ,/ / │ ''、、
  ./            /  l 丶ゝ,,,,,,,-‐''  /  │  'l "'-、
 /          .∩/   .l  /─、 ,─/   │   'l  "'-、
../          ∩/    .l /  Cl l - l\  │    'l    "'-、
/            /     レ' ヽ┌──┐ソ\ │     'l      "'-、
793名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 22:02:53 ID:wnXSJusq
 __,, -‐'"                          \_
____________                  ~"'ー、_
::::::::::::::::::::::::::::::::/ l  |  |  ∧ヽ、_                    ~"'ー、_
:::::::::::::::::::::::::::::::|./l ∧ ヘ ̄|~"T.ト、\__                    ~
"'‐、::::::::::::::::::::::|.lヽ | l\ l/i ̄ヘ l ヽ lヽ`イ ̄lヘ,Tト-、_
   ~''-、:::::::::::::::` ヘl ` |ヽpノl `  ``  pノl /ヘ! ∧ T-、_  _,,,, -―‐'"
        ~''ー―''"~'| |  l __ ̄    ,    ̄〃l /| ヽl   ̄
            ヽlヽ_>'::::ヽ    __   ‐'!:::''<レ 
                く"~:::::::::::::|、_   '  _//:::::::::::::::~>     ID:YrjzstPe
              ヽ:::::::::::::::ヽ!、T'ー-‐"|/l'/:::::::::::::::::/      >>786>>790>>791
                  ヽ:::::::::::::::∀    ト/::::::::::::::/       は変態。     
                __> -、_\  /_/::::::::ヒ'_            
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794名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 22:03:21 ID:YrjzstPe
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     :. |i .i i  .i /  ヽ ト 、 \、:.:.:. ',:.',:.:.lヽ}
       |i .i l  :N_, -弋 \弌弋ナ:}:.:}
    :. |i∧ ', :{ ,ィjモト \  イjミトイイV :.   う、うんち漏れちゃいそうなんですぅ〜
       .|  :メヽ.', `ozZ}      izN。ハ::{     
      :. |  :ヾ_! ゝ "゙゙    '  `゙ ハ.:', :.   
      |  :.:_イ .:.ヽ.   (二フ , イ :.:.:!:.ヽ     
   :.  / rィイ | :.:.ヽ: >r/`<ノ .:.::.}ヽ、\:.   
      / ∧l;l ! :.:.:.://{二 ̄ .} ..:..::リ//ハ.:\
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   / /  ) ヽ ヾ、ヽ:.ハ ヤ{   ∧/.-‐'": : |:.:. i ',
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  V | .:.:/:.:|_,ィ' ̄  ヽ三{ `ー-ノ : イ : : :/:.:i.:{  リ
    ヽ:.:{、.:.V     : : ヘ     : : {: : :/:.::∧|
     ヽ! )人    : : :人      : : : / \! :.
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795名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 22:03:54 ID:wnXSJusq
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796名無しさん@ピンキー:2006/06/19(月) 10:11:03 ID:YTNJIpis
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 ヽ_'_ノ)_ノ    `r=_ノ    /´        r'゚'=、
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797名無しさん@ピンキー:2006/06/19(月) 19:12:54 ID:YTNJIpis
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798名無しさん@ピンキー:2006/06/19(月) 22:09:40 ID:4jOGOy3m
しかしこのスレの住人たちの力を結集すればハルヒの同人ゲーあっという間に作れそうだなw
799名無しさん@ピンキー
>>798

                 ?!   / ̄ ̄ ヽ,
     / ̄"ヽ             /        ',  
     b ,-、 d ?!  ./" ̄"ヽ  {0} /¨`ヽ {0}   ?!
 r-=、 |. `=' |_     .bi ,-、 id  |  ヽ._.ノ   |
 `゙ゝヽ、|   ノ  `ヽ、  / `=' ノ゙`ー |  `ー' / ̄ ̄ ヽ,
  にー `ヾヽ'"    .ィ"^゙i   _,,ノ ,  |    /        ',
 ,.、 `~iヽ、. `~`''"´ ゙t (,, ̄, frノ   ゝ-‐ {0}  /¨`ヽ {0}, ?!
 ゝヽ、__l ヽ`iー- '''"´゙i, ヽ ヽ,/   /   l   ヽ._.ノ   ',
 W..,,」  .,->ヽi''"´::::ノ-ゝ ヽ、_ノー‐テ-/ i  |   `ー'′   ',
   ̄r==ミ__ィ'{-‐ニ二...,-ゝ、'″ /,/`ヽl : : ヽ        )'^`''ー- :、
    lミ、  / f´  r''/'´ミ)ゝ^),ノ>''"  ,:イ`i / \      /     `゙
    ! ヾ .il  l  l;;;ト、つノ,ノ /   /:ト-"ノ  \   /
.    l   ハ. l  l;;;;i _,,.:イ /   /  ,レ''"    ヽ_,,ノ
   人 ヾニ゙i ヽ.l  yt,;ヽ  ゙v'′ ,:ィ"  /    r-'"´`i
  r'"::::ゝ、_ノ  ゙i_,/  l ヽ  ゙':く´ _,,.〃_    f´'     ll
  ` ̄´     /  l  ヽ   ヾ"/  `゙''ーハ.     l
        /    l  ゙t    `'     /^t;\  ,,.ゝ