【涼宮ハルヒ】谷川流 the 7章【学校を出よう!】

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1名無しさん@ピンキー
あ?何なんだ、いきなり。
え?スレの説明?
何で俺がそんな事やらないかんのか。
おいおい。
そんな意気揚々と母親の買い物に付いて来て、何も買って貰えなかった子供みたいな顔で凄むなよ。
表情と言動が一致してないぞ、お前。
朝比奈さんも可愛い顔でこっちをチラチラ見ないでくれ。たまらん。
古泉も一緒になって急かすんじゃない。調子に乗るな。
長門も長門でじっとこっちを見るな。
早くしろ?
あーもう!
書いてください!読んでください!
これでいいか?
…素晴らしくハレ晴れな笑顔だな、ハルヒ。
2名無しさん@ピンキー:2006/05/18(木) 17:56:20 ID:ErgbD4vP
谷川流スレッド設立に伴う所信表明

我がスレッドでは、谷川流作品のSSを広く募集しています。
過去にエロいSSを書いたことがある人
今現在、とても萌え萌えなSSを書いている人
遠からず、すばらしいSSを書く予定がある人
そういう人が居たら、このスレッドに書き込むと良いです。
たちどころにレスがつくでしょう。
ただし、他の作品のSSでは駄目です。
谷川流作品じゃないといけません。注意してください。

@前スレ
【涼宮ハルヒ】谷川 流 5章【学校を出よう!】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1145528972/

@これまでに投下されたSSの保管場所
2chエロパロ板SS保管庫
http://sslibrary.gozaru.jp/

涼宮ハルヒのSS保管庫 予備
http://haluhi9000.h.fc2.com/
3名無しさん@ピンキー:2006/05/18(木) 17:58:25 ID:ErgbD4vP
>>2
ミス。前スレはこっち
【涼宮ハルヒ】谷川 流 the 6章【学校を出よう!】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1146981122/l50
4名無しさん@ピンキー:2006/05/18(木) 18:00:06 ID:0rWClkry
全くもって乙だな、>>1
5名無しさん@ピンキー:2006/05/18(木) 18:00:56 ID:+WF8ucT9
>>1
乙彼でしょでしょ
6名無しさん@ピンキー:2006/05/18(木) 18:14:13 ID:tVjSx8Eh
>>1
でっかい乙です
7名無しさん@ピンキー:2006/05/18(木) 18:16:35 ID:jVg958kP
>>1
乙…
8名無しさん@ピンキー:2006/05/18(木) 18:16:45 ID:eDFy9NVW
>>1


あー…
えー…
まさか使ってくれるとは思わなくて…
なんて言うか…その…

ありがとう
9名無しさん@ピンキー:2006/05/18(木) 18:47:06 ID:Y/MPefF7
>>1
キョン乙にょろ!
10名無しさん@ピンキー:2006/05/18(木) 18:52:02 ID:+pig3dGQ
ナイスな>>1をありがとう
11名無しさん@ピンキー:2006/05/18(木) 20:02:11 ID:fJOUqUPr
>>1
あなたを乙して涼宮ハルヒの出方を見る
12名無しさん@ピンキー:2006/05/18(木) 20:17:28 ID:jN3pS0Ev
乙にゃはは
13名無しさん@ピンキー:2006/05/18(木) 20:22:45 ID:MpWJWkRV
>>1 乙
昨日の12kbどうこうを早速投下。
でも間が空いて色々付け加えたくなったから、まだ全然終わってなかったり。
14名無しさん@ピンキー:2006/05/18(木) 20:23:34 ID:MpWJWkRV

 夏休みに入ってすぐ、SOS団は古泉提供で孤島へ合宿を敢行することになってしまった。
 それもこれもすべては、SOS団の団長こと涼宮ハルヒがやりそうなことを、自称涼宮ハルヒの
精神的専門家たる古泉一樹が事前に察知して、最大公約数的幸福やらという観点から検討した結果だ。
 まあ俺も、山を散々に歩き回りUMA探しに明け暮れるぐらいなら、浜辺で水着を観賞してる
ほうがはるかにマシだったので、古泉の判断自体に文句をつける気はなかった。むしろ文句を
言いたいのはハルヒにだな。なんでまた、合宿なんかしようと思ったんだ、アイツは。
 合宿当日になったらなったで、妹がバッグに紛れ込んでいたり、おかげで遅刻して弁当を
全員分おごらされたり、船内での青春の1ページを寝過ごして無駄にしたりと、あきれるぐらい
ケチがつきまくった俺だったが、執事と家政婦に出迎えられ、豪華クルーザーでひと時を過ごし
相変わらずハイテンションなハルヒを見ているうちに、ケチのついたことすべてがどうでも
いいことだったように思えたから不思議だ。合宿パワーってやつかね。
 ま、そんなこんなで島についた俺たちは、別荘へ荷物を下ろすやいなや、ハルヒの号令によって
浜辺に繰り出した。朝比奈さんや長門、ついでにハルヒの水着姿を心待ちにしていた俺にとっては
待ちに待った瞬間だと言っても過言ではない。脳内シャッターをひたすら切って、海水と戯れる
朝比奈さんやパラソルの下で黙々と本を読む長門、おまけでハルヒを記憶に写す。
 幸せとはこういう状況のことを言うんだろうな。


 我がSOS団女団員の水着姿を心ゆくまで堪能しきった俺は、部屋に戻って一呼吸入れていた。
 さすがに何時間もぶっ通しで波打ち際で遊び続けると疲れるぜ。しかし毎度毎度思うことだが
ハルヒには疲れってものはないのかね。ずっと付き合わされてた朝比奈さんがいつ倒れるかと
途中から気が気でなかった俺の心情を、少しは察してくれてもいいのではないかと思うのだが。
 幸いにして朝比奈さんは倒れることなく、無事に乗り切った。ひょっとしたら明日は全身筋肉痛に
なっておられる可能性もないではないが、その時は俺が責任を持って看病して差し上げよう。
何の責任かって? そんなの言わなくてもわかるだろ。まったくどっかの団長さんにはホント
手を焼かせられるぜ。
 ベッドに寝転びながらの休息が、いつの間にか愚痴大会になっていた俺の思考を止めたのは
控えめなノックの音だった。扉を開けると、家政婦の森園生さんが立っていた。
「御食事の用意が出来ました。食堂まで御案内いたしますので、よろしければ廊下にてお待ちください。
ほかの方にも声をかけてまいります」
「どうもありがとうございます」
 かしこまってしまう。見た目は同年代にしか見えないが、その所作はどこからどう見ても
非の打ち所のない完璧な家政婦、いやメイドさんである。よほどの職能訓練を受けたにちがいない。
 ほどなくして、みんな部屋から姿を現し、森さんの先導で俺たちは階段を下り食堂へ向かった。
15名無しさん@ピンキー:2006/05/18(木) 20:24:31 ID:MpWJWkRV

 食事はめちゃくちゃうまかった。ハルヒと館のご主人、多丸圭一氏との会話を聞く限りでは
どうやら執事の新川氏が料理長も兼ねているらしい。なんでもできる人だ。一家に一人は欲しいな。
 ここまでは普通の豪華な食事会と呼べるものだったと思う。ハルヒは舌鼓を打ちながら圭一氏と
談笑し、弟の多丸裕さんと古泉は笑みを浮かべながら食事を続けている。長門がその小さな体の
どこにそんなに入るのかと思うぐらいの健啖ぶりを発揮する傍らで、森さんが甲斐甲斐しく代わりの
入った皿を置いていく。その見事な給仕振りを横目で見て感心しつつ、料理を口に運ぶ朝比奈さん。
新川氏はずっと厨房に入って料理を作り続けている。楽しい時間だった。
 その雲行きが怪しくなってきたのは、どのタイミングだったかな。たしか森さんが――

「お飲物はいかがですか?」
 食事がひと段落したところで、森さんが細長い瓶を手にして、俺に微笑みかけていた。どうやら
ワインらしい。未成年者に酒を勧めるのもどうかとは思うが、俺は試しに一杯所望することにした。
ワインなんか飲んだことないが、人間、多少の冒険心は必要だ。それに森さんの蟲惑的な微笑を見ていると
断るのは気分的に悪いような気になったし。
「あ、キョン一人で何もらってんの? あたしも欲しいわよ、それ」
 グラスにワインをついでもらっていた俺を、ハルヒが目ざとく見つけた。森さんはハルヒに了承の
笑みを送り、俺のに注ぎ終わったあとで、そちらへ移動した。俺は早速グラスを持ち上げ香りを
楽しんでみる。うーむ、芳醇というかむせ返るような香りはするが、よくわからん。
 ハルヒは自分だけではなく、みんなに配るよう森さんに頼んだようで、ほどなくして全員にグラスが行き渡った。
「合宿の成功とSOS団の繁栄を願って、かんぱ〜い!」
『乾杯!』
 適当に音頭を取って、ハルヒは一気にぐいっとグラスを呷った。大丈夫か、おい。
「ぷっはーっ! 全然大丈夫よ。おいしいわ、これ。もう一杯ちょうだい!」
 ワインは一気飲みするようなものではないと思うのだが。香りぐらい楽しめ。
 俺もつられて飲んでみる。ずいぶんと口当たりがいいな、これ。あっという間に飲み干してしまった。
「どうぞ」
 飲み干した俺がグラスを置いた瞬間に、ワインが再び満たされた。多少の驚きとともに横を向くと
ハルヒに給仕していたはずの森さんがそこに立っていた。いや、すでにハルヒのほうへ歩いていたから
立っていたらしい、と言っておくべきか。ついでもらったのもなんなので、再び飲み干す。
「どうぞ」
 また満たされる。わんこそばか、これは。それにしてもさっきハルヒのほうに歩いていった後ろ姿を
見たような気がしたのだが……もしかしたら、俺はもう酔ってるのかもしれんな。
16名無しさん@ピンキー:2006/05/18(木) 20:25:30 ID:MpWJWkRV

「じゃんじゃん持ってきなさ〜い。まだまだ飲むわよ!」
 ハルヒが景気のいい声を上げていた。すっかり酔っ払いだな、ありゃ。
 そういう俺も、飲み干すたびに森さんがどんどんついでくれるのと、ワインのあまりの口当たりのよさに
ついつい杯を重ね、かなり危険な領域まで酔っているような気がした。気がした、というのは、すでにこの
時点で俺の判断能力はやや低下していたからだ。森さんがついでくれるのを律儀に飲み続けているしな。
「ふみぃー」
 朝比奈さんは顔を真っ赤にしてテーブルに突っ伏していた。アルコール耐性ゼロらしい。
 反対にうわばみだと思われるのが、
「……」
 かっぽかっぽとグラスを空け続けている長門だった。給仕のし甲斐がありそうだ。
 古泉の野郎はほどほどに控えているようで、無害な笑みを浮かべながらグラスを傾け、多丸さん兄弟も
酔ったハルヒにからまれて杯を重ねているようだが、こちらは場慣れしているのか酔いのかけらも見せない。
「代わりをお持ちしました」
「さんきゅ! もっと持ってきておいて!」
 森さんが持ってきた二本の瓶をかっぱらうと、ハルヒはグラスにつぐことなく瓶のまま飲み出した。誰か
あいつを止めようとは思わないのか。やや重くなった頭をなんとか上げて、左右を見渡す。だめだ。あいつを
止められそうな人間がいない。俺ぐらいなもんだが、その俺にしたって酔っ払ってる以上、信用できん。
 しかし誰もやらなかったらそのままになりそうだったので、俺は声を振り絞った。
「おいハルヒ」
 少々ろれつが回らなくなっているのは勘弁してもらいたいね。
「なによ?」
 こっちを向いたハルヒは完全に目が据わっていた。
「飲みすぎだ」
「キョン、なにって? よく聞こえなかったわ」
「飲みすぎだ。そろそろ控えとけ」
「聞こえないわねえ。もうちょっと近くで言ってくれないかしら」
 にやにや笑いながらハルヒは言った。俺も真に受けてハルヒにふらふら近寄ったあたり、完全に
酔っ払っちまってるらしいな。ハルヒの近くでもう一度声を張り上げようとした。
「だから飲み――っ」
「ほらほらほら! あたしの酒を飲みなさい!」
 ハルヒの野郎、手に持っていた瓶を無理矢理俺の口に押し込みやがった。ワインがどばどば胃に送られる。
「――ぶはっ! げほっ、ごほっ、なにしやがる!」
「おいしかった? あたしの酒だもん、おいしいに決まってるわよね」
 無邪気な笑いを浮かべて、ハルヒが聞いてきた。この酒乱をなんとかしてくれ、誰か。
17名無しさん@ピンキー:2006/05/18(木) 20:26:18 ID:MpWJWkRV

 ワインを流し込まれたことについて文句を言おうと思ったそこへ、
「代わりをお持ちしました」
 森さんがまた手に二本の瓶を携えてきた。
「ありがと! あ、メイドさんも給仕ばっかで疲れたでしょ?」
「いいえ、楽しくやらせていただいてます」
 ハルヒの矛先が森さんへ向かった。しかしこいつは森さんの名前を覚えとらんのか。
「まあまあ、そう言わず。メイドさんも一杯やらない?」
「お仕事中にお酒を飲むわけにはいきません」
 もっともな返事をする森さん。
 ん? 背後の空気が変わったような……俺は後ろを振り返った。
「飲みましょうよ」
「お気持ちだけいただきます」
「飲んでほしいなあ」
「申し訳ありません」
「ハルヒのお・ね・が・い」
「そう言われましても」
 そんなやりとりが今度は後ろになる。俺の視界に入るのは古泉と多丸兄弟のはずだが……
 古泉は笑みを消し、珍しく緊迫感を背負った表情をしていた。多丸兄弟にいたっては示し合わせたように
そろりそろりと食堂から立ち去ろうとしている。なんだ? いったいどうしたんだ?
 俺の疑問をよそに、断り続ける森さんにしびれを切らしたらしいハルヒは、実力行使に出たらしい。
「あたしの酒が飲めないって言うの!? メイドなら御主人様の言うことには従いなさい!」
「涼宮さん! それはダメです!」
 古泉がテーブルに手をついた勢いで立ち上がると、椅子が後ろへ倒れこむのも無視して声を上げる。
 しかし時既に遅し。俺がハルヒのほうを向くと、ハルヒは森さんの口へワインを流し込んでいた。
 コクコクと鳴る森さんの喉。そして丸々一本分が森さんの中へ消えていった。
「いい飲みっぷりね、感心したわ!」
 お前が無理矢理飲ませたくせに感心するもしないもないだろ。
 それより、一本分もいきなり飲まされた森さんは大丈夫なのか? 心配になって声をかける。
「森さん、大丈夫ですか?」
 森さんは下を向いたまま反応しない。
「森さん?」
 二度目の呼びかけにようやく森さんは顔を上げた。
「なんでしょう?」
 大丈夫そうだな、と一瞬思った俺だったが、森さんの表情を見て背筋が凍る。
 想像を絶するほど妖艶な笑みだった。
18名無しさん@ピンキー:2006/05/18(木) 20:27:24 ID:MpWJWkRV

「も、森さん……」
「どうなされましたか?」
 微笑みながら聞いてくる。言葉遣いこそ変わらないものの、明らかに変だ。
 森さんは嫣然たる笑みを浮かべながら、
「ワインのお代わりをどうぞ」
 そう言うと、ハルヒが手に持っていた瓶を奪い取る。
「あっ、あたしの酒を取るな――っんぅ!?」
「んっ、んんっ、じゅるっ、ん」
 なんてこった。森さんはワインを口に含むとハルヒに口移しで飲ませ始めた。そしてワインをハルヒが
飲み干すと、そのままディープキスに移行したらしい。舌と舌が絡み合う生々しい音が聞こえてくる。
「――ぷはっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ」
 森さんが顔をどけると、息も絶え絶えといった感じでハルヒが荒い呼吸を繰り返す。
「ワインはいかがでしたか?」
 艶やかな表情で森さんが質問をする。ハルヒはとてもじゃないが答えられる状態じゃない。
酔いも手伝ってか、陶然とした表情のまま浅い息をついていた。顔も赤い。
 ってちょっと待て、どうなってんだ。森さんも酒乱なのか? もしかして。
 俺は再び後ろを向いて、古泉に詰問しようとした。
「古泉、これはいったいどういう――」
 後ろを向きかけた俺の両頬に手が添えられ、無理矢理正面を向かされる。首を寝違えたんじゃないかと
思うような痛みとともに、視界に森さんの顔が入った。瞳が潤んでいる。つま先立ちになり、顔が近づいてきた。
「あ、え、いえっ、お、俺は別にいら――」
 俺は慌てて遠慮の言葉を言いかけたが森さんの唇で塞がれる。森さんは舌で俺の口を割ると舌を丸くすぼめて
あたかも舌でストローの役割を果たすかのように、ワインを俺の口腔へ流し始めた。ワインの味なんか
到底わかるわけはなく、俺はただ、森さんの唇と舌の感触だけを感じていた。
 ワインを流し終えると、ハルヒにやったのと同じように、ディープキスをしてきた。ここまで来て
思ったが、これって俺のファーストキスなんじゃないか。まさかこんな形でファーストキスを終える
ことになるとはな。なぜいきなりファーストキスのことを語ったかというと、森さんの舌使いがあまりにも
気持ちよすぎて、別のことを考えてないと勃起してしまいそうだからである。してもいいのではないかと
思わなくないが、酔った頭ながら俺の理性はNOと言っているぜ。そもそも勃起したところで何かして
くれるわけでもないしな。頼めばしてくれるかもしれんが、って何考えてんだ俺。
 そんなことを念仏のように脳内で回転させ1分、2分と耐えると、ようやく森さんの顔が離れた。
「いかがでしたか?」
 そりゃ、気持ちよかったですよ、森さん、とは言えず、
「おいしかった、です」
 当たり障りのないコメントをしておいた。酔っ払いに変なコメントをすると絡まれるからな。
19名無しさん@ピンキー:2006/05/18(木) 20:28:42 ID:MpWJWkRV

 ちなみに言っておくと、この辺ですでに俺の酔いは限界に達していた。なのでこれから先の出来事は
すべて夢の出来事であるに違いないと俺は確信している。記憶にもないからな。
「ひっ」
 これはテーブルの上に突っ伏していた朝比奈さんの悲鳴だ。俺の返答に微笑みで答えた森さんは
次のターゲットに朝比奈さんを選んだらしい。朝比奈さんは真っ赤にしていた顔をさらに赤らめて
完熟トマトさながらの顔色だ。その顔色から類推するに、どうやら寝ていたわけではなかったらしく
ハルヒや俺がされたことの一部始終を見ていたようだ。盗み見はいけないっすよ、朝比奈さん。
 近寄ってくる森さんから逃げようとわたわたしているようだが、あまりの光景に腰が砕けてしまった
らしく、椅子から立つことができない。あっさり森さんに捕まり、
「どうぞ」
「わっ、や、やめてくださ」
 との抗議もむなしく口移しの刑に処せられた。
「あふっ、んん……ぷはっ、はぁっ、ま、まって、あむっ、んっ、はぅ……ぷは、やめ、ひっ、んんっ」
 全然飲んでないと判断されたからだろうか、何回も何回も口移しでワインを注がれる。
 絶妙な舌使いや口移しの感触よりも、飲まされたワインが朝比奈さんには相当効いたようで、
「もうらめ……」
 ろれつの回らない口調で床に伸びてしまった。そんなことはおかまいなしにディープキスを敢行しようと
する森さん。メイド二人の嬌態をもう少し見ていたかった俺だが、それどころではないことが起きた。
「ねえ、キョン」
 横からハルヒの声がした。
「なんだ、ハル――」
 振り向きながら発した俺の言葉が途中で途切れる。
「ちゅっ、はむっ、んっ」
 ハルヒが俺の首を抱えるように両手を回して、キスをしてきやがった。そのまま床に倒れこむ。
こいつも頭のネジがとんじまったのかもしれんな。俺ももう、どうにかなりそうだ。こんな状況で
理性を保っているのもばからしいだろ、な?
「キョン……ちゅっ、ちゅ」
 ハルヒはせつなそうな声を出してから濃厚なキスを仕掛け、俺もそれに応えてやった。絡み合う体。
 しばらくお互いの唇をむさぼっていたが、ハルヒが上体を起こして、俺の上に馬乗りになった。
手探りでテーブルの上にあったワインの瓶をつかみ、口に含む。そのまま俺に顔を近づけ――
「ん……」
 森さんの真似でもしたかったのか、口移しでワインを飲ませてくれた。俺は感謝の意を込めて
舌を使ってぎこちないディープキスを返す。目を細めてうっとりするハルヒなんか見るのは初めてだった。
20名無しさん@ピンキー:2006/05/18(木) 20:29:51 ID:MpWJWkRV
とりあえずここまで
21名無しさん@ピンキー:2006/05/18(木) 20:31:54 ID:1OeMiKG0
超乙!
22名無しさん@ピンキー:2006/05/18(木) 20:33:17 ID:0rWClkry
乙!次の投下が楽しみだ!!
23かなり:2006/05/18(木) 20:35:30 ID:PD25cJFO
キタ―――(゜∀゜)−(・∀・)−(´∀`)−(゜Д゜)―――!!!!!
乙!
流石にウマー(゜д゜)ですよ。
とりあえず>>1も乙ですが・・・。
このスレどうかマターリしてってください。
24名無しさん@ピンキー:2006/05/18(木) 21:06:04 ID:AsvZNKla
寸止めiyaaaaaaaaa!
25名無しさん@ピンキー:2006/05/18(木) 21:29:26 ID:njxDilzh
森さんやっほいいいいいいいいいいいいいいいいいい
26名無しさん@ピンキー:2006/05/18(木) 21:39:57 ID:q3KZkn2E
27名無しさん@ピンキー:2006/05/18(木) 21:51:58 ID:fJOUqUPr
うわぁああああGJ!GJだが、
ぬ、抜くに抜けんし!!
28名無しさん@ピンキー:2006/05/18(木) 21:52:18 ID:otdsB92o
キョンのやつ、閉鎖空間でのスリーピングビューティーを
完全になかったことにしやがったかw
29名無しさん@ピンキー:2006/05/18(木) 21:57:33 ID:MpWJWkRV
そう言えばそんなこともあったようななかったような
30名無しさん@ピンキー:2006/05/18(木) 22:10:03 ID:cGcegV2k
なんてとこでとめるんだよ!だけどGJGJ!
31名無しさん@ピンキー:2006/05/18(木) 23:52:10 ID:sPxj1jyG
ハルヒ×キョンきぼんう
32名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 00:05:54 ID:dWeyUKua
外伝はもう終わりか?
33名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 01:01:29 ID:7hdWzsOQ

 ハルヒがある意味閉鎖空間と言えなくもない世界を作り、俺が取り込まれかけていたときも
朝比奈さんは森さんにやられ続けていた。森さんはずいぶんと朝比奈さんにご執心なようだ。
 ハルヒと情欲をぶつけ合う傍らでちらっと見たときは、
「ひゃっ、ら、らめ……森さん……あたしおかしくなっちゃいまふ」
「家政婦は御主人様のどのような要望にも答えなくてはいけません」
 メイドの作法を教えるという名目で、豊満な朝比奈さんの胸をまさぐっていた。
 それにしても酒の力というのはすごいな。俺は今ならなんだってできるんじゃないかと錯覚するぐらいに
大胆になっていた。ハルヒを相手にしながら、横目で朝比奈さんと森さんの絡みを見物するなんて
普段の俺にはとてもじゃないができん。
「ふわっ、わふっ、あ、あたしいまはメイドさんれはないれす」
「……それもそうですね。それではこれを着てください」
 俺の手がハルヒの服を脱がしにかかったと同時に、おもむろに森さんがメイド服を脱ぎ始めた。
着やせするタイプなのか、見た目よりはずいぶんと肉感的な肌があらわになる。
 下着姿になった森さんは、今度は朝比奈さんの服を脱がし始めた。
「や、やめ……自分れ、自分れぬぎまふ」
 そう言って、体を起こしてあひる座りになり、ふらふらしながら服を脱ぐ。下着姿になった朝比奈さんは
森さんが脱いだメイド服に手をかけ、
「お待ちなさい。そちらも脱いでしまいましょう」
「え? ひぇっ、それは、や、やめ……」
 制止した森さんは、何を思ったのか、朝比奈さんの下着も脱がそうと手を伸ばした。さすがに朝比奈さんも
抵抗を試みるが、自由に動かない体ではどうすることもできず、まずブラジャーが、そしてパンティが
脱がされてしまった。コスプレや下着姿なら何度も見たことある俺だが、全裸の朝比奈さんは初めてだぜ。
 思わず首を動かして、朝比奈さんの生まれたての姿をあますところなく拝見しようとした俺を咎める男は
どこにもいまい。しかし、このあからさまな行為は俺の上に乗っている女にバレた。
「こらー、どこ見てんのよキョン!」
 両頬に手を当てられて、首を思いっきりひねられる。ぐあっ。またかよ。ああ、でもさっきとは逆向きに
ひねられたから、もしかするとこれでちょうどいいのかもしれんな。朝比奈さんの薄いアンダーがちらっと
しか見えなかったのは非常に残念ではあるが。
「いまはあたしを、あたしだけを見なさいよ……」
 そんな羊のような目で見るなんてお前らしくないぞ、ハルヒ。
「うるさい! あたしらしさなんてどうでもいいでしょ!」
 いや、それは違うぜ。なぜなら、
「お前がお前らしくなかったら、俺はお前を好きにならなかっただろうからな」
「……キョン……」
34名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 01:02:12 ID:7hdWzsOQ

 正気だったら間違いなく、言わなければ世界が破滅するような状況のときにしか言えないことを
さらっと言えた俺と酒を褒めてやりたい。そして酒と男とくれば、
「ひっく、ぐすっ、キョン……ありがとう」
 泪と女だよな。もっともハルヒに涙が似合うとは思えんし、今、目の前で泣いてるハルヒを見ても
やはり似合っているとは思わない。それでも女の涙には万金の価値があると思うぜ。
 俺は流れ落ちる涙をすくうようにそっと口づけをすると、すでに下着姿になっていたハルヒの
ブラジャーに手をかけた。
「あ……」
 恥ずかしそうな声を上げる。新鮮な表情の連続に、俺は精神的にはとっくに満足していた。これから
満たすのは、肉欲のほうだな。
 ハルヒがグラマーであることは知っていたが、乳首を見たのはこれまた初めてだ。ピンと張ったそれに
とりあえずしゃぶりついてみる。
「ひぁっ」
 ちょっと強すぎたか? びくっとハルヒが体を震わせた。
「いいの、そのままで……」
 そうか。ならそうさせてもらおう。左胸は手で揉みしだき、右胸に吸い付く。
「あんっ、はぁっ……んんっ」
 気持ちいいのか?
「いいに…んっ…決まってるじゃ……ないの」
 ホントか?
「そんなに疑うのなら……ここ触ってみなさいよ」
 そう言うと、ハルヒは空いている俺の手をつかんで、パンティの中へ突っ込んだ。
 最初のさわさわした感触はアンダーだろうな。それを通過すると、ぬめぬめしたやけに熱い部分に到達した。
「あん……ほら、濡れてるでしょ?」
 まあそうなんだろうが、俺は知識でしか知らんから、なんとも言えんな。
 いかんな。どうもぼやいてしまう。損な性格だぜ。
「もう! キョンだって、こんなことされたら気持ちよくなるでしょ!?」
 ハルヒは俺のズボンのベルトをゆるめると、一気にずり下ろす。ふうっ、ちょっと窮屈だったんだよな。
トランクスの中身はとうにテントを張っていた。当たり前だ。
 中から俺のペニスを取り出すと、左手でにぎる。
「うわっ、硬いのね、これ。それになんだか熱持ってるみたい」
 熱を持ってるのはお前のもそうだろ。
「あんたでも下ネタ言うことあるのね」
 失礼な。俺だって健全な高校生さ。酔ってるがな。
35名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 01:03:22 ID:7hdWzsOQ

 ハルヒは右手で髪をすくい上げ、耳を露出させると、
「ちゅっ、ぺろっ」
 俺のに口をつけ、舐め始めた。敏感になってるだけあって、けっこう感じてしまう。
「うーん、思ってたより味気ないわね」
 何だと思ってるんだ、お前は。そもそも、どこでンなこと覚えたんだ。
「ぺろっ、あむっ……ひるらっらら、ひっられろ」
 咥えながら話すな。わからん上にこそばゆい。
「ふふん、はむっ、んんっ、じゅるっ、はふっ、ぷはっ!……いつだったか言ったでしょ、
『あたしだって健康な若い女なんだし身体をもてあましたりもする』って。これくらいレディコミ読めば
載ってる知識だし、女性誌にも載ってるわ。男だけエロいと思ったら大間違いなんだから」
 そうか。女ってのはわからんな。
「あんたね、さっきからぼやきが多いのよ。もっとムードを作ろうと思わないの!?」
「じゃあここからは、男らしく狼になってやろうか」
「えっ?――あっ!」
 ハルヒを突き飛ばし、上に覆いかぶさった。
「きゃっ、なにすんのよキョ、んむむっ」
 乱暴に唇を奪う。舌も荒々しく差し込み、思うがままにハルヒの口腔内を蹂躙する。
「――ぷはっ! はぁっ、はぁっ……き、キョン……?」
 知らんな。
「痛っ!」
 思いっきり両胸をわしづかみにする。
「ひっ、ひどい……」
 痛さのあまりか、ぽろぽろ涙をこぼし始めた。それには見向きもせず、ハルヒの下半身を
隠しているパンティに手をかけ、一気に引き下ろす。
「っ! ま、まって……」
 待つわけがない。両脚を広げる。
「入れるぞ」
 一応声だけはかけ、さっきハルヒが舐めてた俺のをハルヒの中へ挿入した。
「ひぐっ!」
 十分に濡れていたはずだが、それでも痛いものは痛いのか。
「うっ、うっ……」
 顔を覆って泣き始めるハルヒ。
 やり過ぎたかな。
36名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 01:04:16 ID:7hdWzsOQ

 ここは素直に謝っておこう。
「おいハルヒ」
「ぐすっ、うっ、うっ……なに……?」
「すまん、悪乗りしすぎた」
「……いいの」
 なんだって?
「別に、いいの」
 ハルヒは顔を覆っていた手をどけ、
「痛いし少しは驚いたけど、それだけで泣いてたんじゃないの」
 今も鈍痛が走っているのか、何かを耐えるような表情をしながら、笑みを作る。
「……キョンと一つになれて嬉しくて泣いてたのよ」
 そう言うと、頭をもたげて、軽い、本当に軽いキスを俺の頬にした。
 俺はかける言葉を持たず、しばらくじっとする。動くと痛いのがセオリーらしいからな。
「……動いていいわよ」
 ハルヒの合図でゆっくりと出し入れを始める。
「うくっ……はぁっ、はぁっ、はぁっ」
「大丈夫か? まだ痛そうだが」
「平気……さっきよりは全然ましだから」
 それでも、痛みがあることは事実のようなので、ハルヒを優先し、バードキスをしたり
胸を優しく揉んだりして、リラックスさせる。
 そして再び動き出した。
「んっ、あ、あっ、あっ」
「どうだ?」
「うん、だい、じょうぶ、みたいっ、んっ」
 俺の背中に手を回してしがみつきながら答える。
 それなら少しスピードを上げてみるか。
「あっ、あっ、あん、んっ、あんっ」
 ハルヒは嬌声のようなものを上げ始め、
「キョン、んっ、もう、大丈夫、あんっ、だから、好きな、ときにっ」
「わかった」
 酔ってたからか、いままで射精しなかったのが不思議なぐらい持っていたが、そろそろ限界だ。
「ハルヒ、それじゃそろそろいくぞ。中でいいのか?」
「っ、うん、中に、出して」
 おもむろに速度を上げる。
「んっ、あっ、あっ、んんっ」
「くっ、出るっ!」
「っ! キョン!」
 ハルヒが体を反らせ、回した手に力が加えられる。それと同時に俺はハルヒの中に大量の精液をぶちまけた。
「はぁっ、はぁっ……あ、キョンのがあたしの中に……」
 恍惚とした表情でハルヒがつぶやいた。

 間を置いて、ハルヒが俺の耳元にささやいた。
「キョン……?」
「ん?」
 俺の耳を軽く食みながら、ハルヒは言った。
「愛してる」
37名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 01:08:36 ID:lTO1waHo
ぐっじょーぶ
38名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 01:08:38 ID:7hdWzsOQ
>>14-19 >>33-36
涼宮ハルヒの酒乱 ここで終わるはずじゃなかったけどこれ以上続けようがないからおわり
このシチュエーションからみくるや有希、森さんを相手にできるキョンくんではないのでした。
乱交エンドはまた別の機会に
39名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 01:12:36 ID:7hdWzsOQ
一応載せとくか。>>18の次に↓が来て終わるのが乱交エンド(の草案)

 その後、森さんは朝比奈さんと長門にもきっちり口移しワインとディープキスのセットを
サービスしていた。テーブルの上に突っ伏していた朝比奈さんは、寝ていたわけではなかった
らしく、俺がハルヒに無理矢理ワインを飲まされたあたりから、見ていたらしい。
 朝比奈さんは迫ってくる森さんを見て、
「ひっ!」
 と言って逃げようとしたらしいが、あまりの光景に腰が砕けていて、結局さらに腰砕けに
なってしまった。森さんが朝比奈さんから離れた後、残された朝比奈さんは焦点の合ってない
とろんとした表情で、虚空をただ見つめていた。
 長門? 長門は騒ぎも何のそのでひたすら飲む食うに励んでいた。森さんが顔を寄せてきても
何がしたいのかよくわからない感じで怜悧な視線を送り、事が終わっても、何のことだったのか
よくわかっていない風であった。俺に視線を送ってきても困るぜ、長門。俺だって説明してほしい
ぐらいなんだからよ。
 古泉の野郎についてはきっちり逃げていやがったことだけを述べておこう。
 ちなみに森さんが長門にディープキスをし終えたあたりで、俺の酔いは限界に達し、それ以降の記憶は
夢の出来事であるに違いないと確信している。ハルヒが森さんの真似をして俺にワイン口移しをしたり
朝比奈さんも俺にワイン口移しをしたり、まして長門が俺に口移しをするわけがないしな。森さんは
森さんで突然ストリップを始め、脱いだ森さんのメイド服を朝比奈さんが下着姿になってから着直して
胸の部分がぱっつんぱっつんになっていたり、その胸の部分に俺の頭が押し込められて窒息しそうに
なったり、長門がアルコール自動分解機能を解除してほろ酔い姿を見せてくれたのも当然夢だ。
俺の服を全員がひん剥いて、あれこれいたずらしてきたり、逆に俺が理性を飛ばしたふりをしてハルヒを
剥いて、朝比奈さんや長門とともに日ごろの怨み辛みを散々体に教え込んだのも夢だ。最終的には
俺もハルヒも朝比奈さんも長門も森さんも全裸になっていた気もするが、それもすべて夢だ。

 なんせ、次の日起きたら、誰も何も覚えていなかったからな。森さんはかなり謝っていたが。
 古泉が苦笑混じりになにか言ってたような気がするが、なんせ記憶にはないし、聞かなかったことにして
記憶することも拒否した。古泉得意の冗談だったということにしておこう。
 それどころではないことが翌日にあったからな。
40名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 01:12:39 ID:7AsCcZ/U
えぐえぐハルヒかわいいよ⊂⌒~⊃。Д。)⊃
41名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 01:12:42 ID:VnRqp639
グッジョブーですよ〜
42名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 01:16:49 ID:ohEI0/ve
ハルヒ×キョン派の俺としてはそれで十分です
43名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 04:06:55 ID:DhL0C9ko
キョン×鶴屋さん×朝比奈
キョン×ハルヒ×朝比奈
キョン×ハルヒ×鶴屋さん
キョン×キョン妹
44名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 05:00:25 ID:Ocp6oPDs
>>38
書いてるネタがモロかぶった。
立場ナサス。

でもGJ
45名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 05:14:05 ID:n/s0AJNn
今日に限って母親が寝坊してしまったせいで弁当の恩恵を預かれず、
俺はお世辞にも美味いとはいえない学食へ向かった。

「おや、こんな所で会うとは奇遇ですね」

ついてない日に一番会いたくない奴に会うとは。今日は厄日だ。

「つれないですね。僕としては意外な場所で知り合いに出会うことは
一つの幸運だと思っているのですが」

ああそうですか。どうでもいいが、俺は今から空の胃袋を満たすんだ。
幸運だと思ってるなら頼むから邪魔しないでくれ。

「ほう、うどんですか。ぼうも昼食なのでお供します。
といっても僕の方は弁当持ちですが」
「うどんで悪かったな。煮込めば何だってそれなりに食えるようになるんだ」

ふと目をやると、スーパーシェフ新川さんの超豪華特製幕の内弁当・・・ではなく
どこかの弁当屋のプラスチック製容器が目に入った。

「古泉、それはあれか、ホカ弁ってやつか」
「ええ。駅前の小さな弁当屋で買ったものです」
「苦労してんだな、お前も」
「ええ、この歳で機関で働くというのも色々大変なんです」

少し同情したような、どうでもいいような。中身は何の変哲も無いシャケ弁だった。
ちょっと違うのは、なぜか唐揚げやコロッケが紛れていることくらいだ。

「その揚げ物類は何だ?シャケ弁に付く物ではないだろう」
「ええ、弁当屋のおかみさんが常連の僕に親切にしてくれまして。
よく、こうやっておまけを付けてくれるんですよ」

ふーん。

「よろしければ、いかがですか?貰ってはくれませんか」
「なんで俺が好き好んで野郎から弁当を分けてもらわなけりゃならんのだ」
「そう言わずに。さすがに毎日毎日揚げ物ばかり食べているのは辛いんですよ」
「ならいらないと断ればいいだろう」
「確かにそうですが、せっかくの親切を断るのも悪いのでつい頂戴してしまうのですよ」
「お前がそんな事を言えた義理か・・・しょうがない。分かった、貰うよ」
「ありがとうございます。では、どうぞ」

俺が割り箸を伸ばして唐揚げとコロッケを取ろうとした瞬間、背後で声がした。

「あんた達・・・前からなんか怪しいと思ってたけど、やっぱりそうだったのね・・・」

ハルヒがいた。口の周りにナポリタンのソースが付いてるぞ。ほら、拭け。

「え?やだっ。・・・と、とにかく!あんた達がそういう関係だってことはしかと押さえたわ」

ハルヒはそれだけ言うと走り去っていった。何が何だか分からん。
古泉の方を見ると、いつも通りのスマイルだった。

放課後、文芸部室へ向かった俺は妙によそよそしい朝比奈さん、ニヤニヤしているハルヒ、
普段どおり分厚いハードカバーを読みつつ妙に近寄り難いオーラを出す長門を見た。
そして古泉は来なかった。
46名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 05:25:31 ID:odrizr88
>>45
GJwww
まさかとは思うけどお弁当シリーズですか?

それでもケチャップつけたハルヒがイイ!
47名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 05:39:43 ID:1crriTW9
結構鬼畜なキョンや古泉が読みたい
と思って自分でも挑戦してみるんだが難しいなこりゃ……_| ̄|○
48名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 07:55:49 ID:zuurXb9K
>>45
三点リーダの打ち方や改行の位置がお弁当シリーズの人のそれと一緒だ。

(同一人物だったと仮定して……)
俺が前スレでリクエストした古泉バージョン書いてくれてありがとう。
49名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 09:27:12 ID:dHzeZ3E0
>>38>>45
GJJJJJJJJJJJJ!!!!ここはつくづく神スレでつね
 
>>47
ガソガレ 期待してる
50名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 09:56:38 ID:NVSC8vdc
鬼畜古泉はなんとなく想像できるが(言葉責めとか上手そう)
鬼畜キョンは想像つかないw

>>47期待しているよ!
51名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 10:38:36 ID:BbA+yU2F
前スレ1000ふいた
52名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 11:58:19 ID:dHzeZ3E0
前スレ>>1000
テラGJ!!!!
53名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 13:00:52 ID:Q/1kklfB
ハルヒとキョンの修羅場もの見たいなと言ってみるテスツ
54名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 13:04:48 ID:Jx2QHbqp
むしろキョンをめぐるSOS団及び鶴屋さんの修羅場を

もちろん古泉も含む
55名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 15:16:34 ID:qW+AiTso
ハルヒと長門はもういいから
早くみくるSS書けよ
56名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 15:24:14 ID:Ocp6oPDs
正直、みくるはネタに使いづらいんです。
57名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 15:41:57 ID:yOt4tYT3
>>56パイズリ
58名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 15:48:15 ID:yOL/j9JC
それは行為のネタであって、話全体のネタがないんだよ
59名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 15:50:13 ID:IoYj/WCC
前スレの>646が気になってしょうがない。
60名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 15:59:14 ID:7AsCcZ/U
>>45
801キタ━━(゚∀゚)━━━!!










・・・かんべんして・゚・(つД`)・゚・
61名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 16:26:15 ID:Jx2QHbqp
この二人古泉が本気で嫌がるキョンを笑顔で無理矢理アッー!
って感じがするな。

そんなことより長門と!
62かなり:2006/05/19(金) 17:35:41 ID:hlUydPzq
>>45
GJ!
キタ―――――(゜∀(☆∀☆)∀゜)―――――!!!!!
乙かれ―――!
( ゜Д゜)つ旦旦~~ソチャデモドウゾ
63名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 18:05:29 ID:9R17wZz/
>>62が見えない
64かなり:2006/05/19(金) 18:16:37 ID:ct5JDGQm
前スレ
>>995
乙!
言い忘れてたスマソ
>>63
(゜Д゜)ハァ?
65名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 18:30:08 ID:jG35ffFx
遅ればせながら>>1さんスレ立て乙です
そして神の皆様GJです

>>62>>64が見えない
66名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 18:39:07 ID:DiRsH7Mw
わかった
みくるとキョンの関係を羨ましがるハルヒではなくて
ハルヒとキョンの関係を羨ましがるみくるにすればいいんだよ
67名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 18:39:15 ID:yOL/j9JC
俺も見えない
ブラクラ?
68名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 18:42:06 ID:5SWKV/bI
>>67
ヒント:NGワード

俺も見えないw それで誰かわかるってのもねw
69名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 18:54:39 ID:yOL/j9JC
理解したw
70名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 19:38:00 ID:WMOhWENZ
ヒント:〜が見えないって言っているのはNGワードの意味がない
71名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 19:47:26 ID:RvWq5g1O
保管庫で5スレの>>74氏の作品抜け出ないか?
72名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 19:48:55 ID:kbLqVs8B
>>45
高校の時クラスにリアルでそういうことしてたヤツらがいてかなり引いたのを思い出す
一つの机に二人で固まって食べてた・・・
73名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 20:27:12 ID:Jx2QHbqp
俺の行ってた男子校なら特に変な風景ではないな
ホモが多いってワケじゃないぞ。
俺の知る限りは明らかに女仕草の奴が一人いただけだ
74名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 20:34:29 ID:aj/YeCGW
別におかずのやり取りくらいはありだろう。
75名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 20:41:35 ID:VKAKDubg
>>61
どこかのサイトで似た感じの漫画描いてるところがあったな
王様ゲームで古泉がキョンの耳に息吹きかけるやつw
76名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 21:04:55 ID:HoW2G3AS
名誉顧問も交えたSOS団乱交パーティーマダー?
77名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 21:05:51 ID:kbLqVs8B
>>73
みんな教室で弁当食ってるのに二人きりで屋上で食べてるんだぞ?
78名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 22:05:08 ID:8QupDrFR
女仕草の友人居たけど、妙に人間が出来ててキモイとかはまったく思わんかったな…
傍目から見るとキモイだけなんだろうけど
79名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 22:34:06 ID:5nY4ccMT
つまるところ人間性というかその人の根底にある「何か」なんだろうな
生理的に苦手な人がいるように、その逆もまた然りという事なんだろう
80名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 22:38:53 ID:yOL/j9JC
お前らエロパロスレで何を語っちゃってるんですか
81名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 22:43:05 ID:qr5aGAz+
まあまあ
神の作品について話してるからいいじゃないか
82名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 22:45:29 ID:d7EmItNw
今日のコバマサを見てふとSSのネタが思いついた気がした
83名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 23:04:16 ID:XCI/OpbJ
アイツって偉そうだから
前にスゴイ作品書いた人かと思ってたわ
アイツが見えなーい
84名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 23:34:56 ID:BbA+yU2F
「キョン、みんなでダ・ヴィンチ・コードを見に行くわよ」
まて、おまえはなにをいってるんだ 
85名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 23:36:53 ID:7RYWDomI
あれキリスト教徒以外に関係あんのか?
騒ぎまくってるけどイマイチ分からん
86名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 23:39:46 ID:l3BquqUs
↑に同意
87名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 23:42:08 ID:29OiBHyz
>>85
ヒント:キリスト教徒は10億人以上
    しかも、キリスト“教”としての宣告は、熱心な人には絶対的命令。
    だから、ソニーは、PS3発売前からの不人気と合さりソニーオワタ

    まぁ、韓国には  キリスト教の宣告<<<<<<日本への嫌がらせ なので、関係ないがな。
88名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 23:44:01 ID:PVrbb5B+
>>87
分からない
何言ってるのか分からない
89名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 23:47:01 ID:bniI1OcA
10億人が騒ぐってことはとてもすごいことなんだよ
90名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 23:48:45 ID:29OiBHyz
>>88
スマン。自分でも何を言いたいのか分からん。

産業でまとめると、

キリスト教「キリストに子供が居たという嘘をダ・ヴィンチ・コードとして配給してるソニーの製品を買うな!」
ソニー製品を買う、先進国は大抵がキリスト教
キリスト教の決定に、他の教にも影響があるかも。
91名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 23:50:34 ID:nJCk5J+H
10億人て言っても一枚岩じゃないだろう。

で、キリスト教とソニーと韓国が何の関係があるんだ?
92名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 23:53:18 ID:29OiBHyz
>>91
ごめ、関係ない

ただ、そもそも「ソニー製品買うな」運動が韓国全体にあるから、キリスト教が大多数を占める韓国では
“教”としての宣言に意味無いと言いたかった。
93名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 23:58:13 ID:nJCk5J+H
>>92
理解した。
てか、ソニーの主戦場の米国はプロテスタントだから大丈夫じゃないのか?
日本は関係ないだろうし。
まぁ、ps3は高すぎだからこういうの関係無しに失敗するかもしれんが。
94名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 23:59:11 ID:aj/YeCGW
すさまじくスレと関係ないな
95名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 00:01:26 ID:Jx2QHbqp
キリスト教か。高校時代、クリスマス礼拝に在日の牧師がゲストできて
「なんたらの訴訟で在日が政府に勝った」とか全然クリスマス関係ない話しだしたときは
さすがに文句言ってやろうかとおもった

そんなことどうでもいい!関係ない!はやく長門さんとにゃんにゃんしたい!!
96名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 00:01:27 ID:29OiBHyz
>>93
PS3でハルヒが出たら買うな、俺
>>94
ごめんね(´・ω・`)今すぐ撤退するよ
97名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 00:03:04 ID:9nNJPxIj
ハルヒとキョンの絡みが見たいみたいー
98名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 00:03:36 ID:NVSC8vdc
>>96
キョンになって、ハルヒ、長門さん、朝比奈さんを攻略するのか?

……欲しいかもw
99名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 00:05:13 ID:wVD0YuTM
>>97

718 名前:こんな感じ?[sage] 投稿日:2006/05/20(土) 00:03:04 ID:8fuq1UsA
男:何でお前みたいな奴と、こんなことしなきゃいけないんだよ
女:それは、あたしのセリフよ!
男:ちっとも触る気しねえぜ、お前のおっぱいなんて!
女:あんたのちんちん触るくらいなら、死んだほうがましだわ!
男:あ〜あ、入っちまったぜ・・・(くそ〜気持ちよすぎ
女:まさか入れちゃったの?(とうとう、ひとつになれたのね
男:何だよ、・・・その顔は(こいつの感じてる顔、かわいい
女:こっち・・あっ・・・見ないでよ(やだ、見られてたら下半身があつく・・
男:本当は感じてるんだろ
女:そんな・・こと、あっ・・ないってば
男:おれは・・・実は、感じまくってるけどな
女:わたしも・・・あ〜、あっ、きもちいいの!!お願い一緒に
男:いくよ
女:いやぁぁ、だめぇぇ
・・・
男:それにしても、お前があんな声出すなんてな。案外かわいいんだなお前
女:案外とは何よ!
男:でもかわいかった。
女:・・・ばか
100名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 00:21:40 ID:YNvyBvZ9
朝比奈さんはこのネタがいちばん話になりそうだから、1レス分だけとりあえず書いてみた。
たぶん既出のネタ
101名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 00:22:26 ID:YNvyBvZ9

 俺は今、非常にまずい立場に立たされていた。
 事の発端は、物憂げな朝比奈さんに乞われてデート(と俺が勝手に思っていた)に出かけたことだな。
 結論から先に言うとデートは俺の早合点で、利発そうな坊主を救わせるために
 朝比奈さんが上からけしかけられただけだったんだが、そのあとがいけなかった。
 自分の存在意義について悩んでおられていたらしい朝比奈さんは、指令を完遂すると共に
 いままでのすべてを思い出したかのように、堰を切って泣き出し始めたのだ。
 俺はどうやって慰めようか悩んだ末、こともあろうか、朝比奈さんのたおやかな体を
 抱きしめてしまい、朝比奈さんは朝比奈さんで、俺に身体を預けてきた。
 その結果どうなったかは、まあ言うまでもないだろ。
 俺も朝比奈さんも、ハルヒや未来、立場のことは一時的に忘れ、近くにあった
 朝比奈さんのワンルームに場所を替え、若い男と女として残りを過ごした。
 朝帰りなんて生まれて初めてしたぜ。おふくろには散々にしぼられたがな。
 ここまではすでに起きてしまったことだ。そしてここからが冒頭につながることなんだが――

 教室で顔を付き合わせるハルヒにできるだけ自然に応対することはできても
 さすがに朝比奈さんがいるであろう、部室に入るときは緊張せざるを得なかった。
 しばらく逡巡し、覚悟を決め、扉をノックする。
「はぁい」
 いつもと同じような声にほっとしていると、内側から扉が開けられた。
「あ……」
 入ってきたのが俺であるのを確認すると、朝比奈さんは顔を真っ赤にしてうつむいた。
「どうも」
 そんな言葉しかかけられない俺もかなりの腑抜け野郎だな。
 しかし朝比奈さん、そんなバレバレの反応だと、すぐにハルヒにバレますよ。
「そ、そうですよね。どうしよう……」
 真っ赤になった頬に手を当てて、困ったような表情をする。ごめん、たまりません。
「口裏を合わせてやり過ごすしかありません。今更なかったことにはできませんし」
 朝比奈さんの仕草にあてられながらの俺の返事に、朝比奈さんは顔を凍らせ、
「なかったこと……? キョンくん、それどういうことですか」
 ぐあっ、口が滑った。
「い、いえ、特に深い意味はなくてですね、そのなんといいますか」
 朝比奈さんは俺が慌てて弁明に走るのをよそに俺に接近し、
「あたしは、キョンくんとその……そういう関係になったことを後悔してません」
 顔はまだ赤いながらも、真剣な顔つきでそう言った。
「キョンくんは、そうじゃないんですか?」
「そんなわけないじゃないですか」
 即答する。
「俺だって、朝比奈さんと一つになれて良かったです」
 俺の答えに、朝比奈さんはじっ、と俺をみつめ、
「……ありがとう」
 と頬に軽くキスをしてくれた。
102名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 00:50:41 ID:6A/QkUxQ
消失ネタで神が多く降臨しているというのに、馬鹿なことに消失ネタで書いた俺。
キョン×長門、投下OK?
103名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 00:51:26 ID:j7Ba+bMh
OK
104忘れ雪:2006/05/20(土) 00:52:44 ID:6A/QkUxQ

最初から、叶うはずなど無かった。

わたしはすべて解っていた。何をしてしまい、それがどんな結果を生み出すかまで。

事実、わたしはもうすぐ消えようとしている。

努力はした。わたしはただの端末。人間ではないと何度も言い聞かせた。

朝比奈みくるでも、涼宮ハルヒでも、ましてや彼なんかとは同じではない。

そんなわたしが、彼に恋をするなんて許されないこと。

観測者として感情が入ってしまうのも問題であるし、相手が彼だということも問題。

降り積もった雪のような感情は、存在自体が認められないもの。

わたしの全てが、罪。

けれど、最初から抗えるはずも無かったのも事実。

なぜならわたしは。なぜならわたしは――――



105忘れ雪:2006/05/20(土) 00:53:24 ID:6A/QkUxQ

天井を見つめ続ける俺。
暖房が効いた病室でも、少し寒気を感じるような12月の日。
本来なら布団を頭まですっぽり被って、温々と眠りを貪りたいところなのだが。
眠れない。いや、眠る気もない。
あいつがまだ、来てないからな。
そのとき、ドアが開く音がした。
足音もなく、忍び寄る人影。
待ちかまえていた俺は、体を起こす。
「すべての責任はわたしにある」
深夜の病室。俺を見舞いに来た長門が淡々と告げる。
お前が悪い訳じゃない。お前を頼りっぱなしにしてた俺も悪いんだ。
襲いかかる自己嫌悪。変わらぬ長門の無表情。
淡々と、文章でも読み上げるかのように言葉を紡ぎゆく。
「わたしの処分が検討されている」
「誰が検討してるんだ?」
「情報統合思念体」
やはり、情報ナントカ思念体とやらか。
くそったれとでも伝えておけ。
お前が消えたら、ハルヒでもたきつけてやるってな。
俺が言った直後、長門が少し迷うような表情を浮かべた。
「……どうかしたか?」
俺は問う。
「ごめんなさい」
なぜ、長門が謝る?
「わたしは今、嘘をついた」
嘘だと?どの点についてだ?
俺がキョトンとしていると、長門は小さく息を吸って言った。
「明朝5時」
「?」
「日の出とともに、わたしは消える」
106忘れ雪:2006/05/20(土) 00:54:31 ID:6A/QkUxQ
「何だと?」
今、なんて言ったんだ?
悪いな、寒くて歯がガチガチ鳴ってて聞こえなかった。
「処分は決まっていた。わたしは日の出とともに、破棄される」
まるで人ごとのように言う長門。
……長門が、消えちまうだと!?
俺の頭は瞬時に沸点に達する。
くそったれが!!
情報統合思念体とやらは、長門を勝手に作って、勝手に消そうってのか!?
ふざけるな……
俺はベッドから飛び起き、携帯を取り出す。
どこへかけるかって?決まってるだろそんなの。
我らが団長、ハルヒにだ。
携帯を手に持ったまま、俺は最終通告を述べた。
「長門。お前の親玉に伝えろ。俺には涼宮ハルヒという切り札があるってな」
しかし、長門は淡々と無情な宣告を俺に返した。
「情報統合思念体は、あなたの行動を推測済み。」
「どういうことだ?」
「あなたは今夜中、涼宮ハルヒ、朝比奈みくる、小泉一樹と連絡が取れない。」
言われて、急いで通話ボタンを押し込む。
だが、ツーツーと音がするだけで、繋がりもしなかった。
焦って最初からやり直す。同じ音がむなしく響く。
くそ……くそっ!!
俺はただ、馬鹿のように何度も何度も通話ボタンを押すことしかできなかった。
そして数十回はかけたぐらいのとき、自分の足で向かうことを思いついた。
いくら俺でも、ずっと走れば明朝までには余裕でハルヒの家に着く。
スリッパも履かずに、長門の横を通り抜け、ドアを開けたが……
「……何だ、これは」
透明なバリアでも張っているかのように、先へ進めない。
ぶつかった感触は、いつぞやの閉鎖空間によく似ていた。
まさかとおもい、窓を開ける。冷たい風が吹き込んできた。
しかし、手を伸ばしても外には出られない。
「……物理的空間閉鎖と、情報遮断。あなたには突破する力はない。」
長門に諭されるように言われ、体の力が抜けていく。
107忘れ雪:2006/05/20(土) 00:55:35 ID:6A/QkUxQ
くそっ。長門は悪くないのに……
堪えきれない悔しさが、心の奥に染み渡っていく。
床にへたり込んでしまった俺をみて、長門は分かってほしいというような目で俺を見た。
「わたしが再び異常動作を起こさないという確証はない。わたしがここに存在し続ける限り、
 わたし内部のエラーも蓄積し続ける。その可能性がある。それはとても危険なこと」
「それでも、どうしてお前が消えなきゃならないんだ!?」
そうだ。分からないともさ。分かってやろうとも思わないね。
脱出プログラムを組めただけで十分だ。長門は俺たちを助けてくれた。なのに、何故?
「お願い。分かってほしい。次も戻ってこれるという保証はない。
 あなたを危険にさらすことはしたくない」
「それだったらここに居ろ。お前が居なかったら、今頃俺はお陀仏だ」
長門が困惑したような表情を一瞬浮かべる。
……くそ。俺は何をやってるんだ?
ガキみたいにわがまま言って、長門を困らせて。
でもな、そうでもしなけりゃ仕方がない。
「……もう手遅れ。わたしが消えるのは規定事項」
その言葉を紡いだ、長門の声が震えていた。
どうして、こんなことになっちまったんだよ……
途方もない悔しさと、行き場のない怒り。
「俺には、何も出来ないのか?」
せめて、何だっていい。俺に出来ることはないのか?
お前に俺は、何も出来ないのか?
「……一つだけ、お願いがある」
「何だ?何でもいい。何だってやってやる」
俺に出来るなら、何だってやる。
「本来なら、わたしはすでに処分されていた」
「……されていた、だと?」
「だけど、限界まで猶予を延ばしてもらった」
「何故だ?」
「……あなたに、お別れを言いたかったから」
「別れだなんて、悲しいことを言うな」
思わずぶっきらぼうな声が出てしまった。長門は悪くないのに。
少し迷っているかのような顔。口を開けたり閉じたりを繰り返している。
そして暫くの後、長門は決意したかのように言った。
「最後のお願い。わたしの最後まで、あなたの温もりを感じさせて」
108& ◆Z4/aJD7VRE :2006/05/20(土) 00:56:05 ID:6A/QkUxQ
温もり、だと?
聞き返すと、数ミリの首肯。
具体的に俺は、どうすればいいんだ?
「……わたしを抱いてほしい」
抱いてほしい?それって、その、つまり、あれか?
顔が一気に熱くなる。さっきまで寒いと思っていたのが嘘のようだ。
「……わたしじゃ、嫌?」
少し不安そうに訪ねてくる長門。その表情に、余計クラクラとする。
ダメなわけはない。なにより長門の頼みだ。
そんな俺も願ったりのことならば、叶えてやらないわけはない。
俺はその小さな影に近づくと、優しく、しかし強く抱きしめた。
冷えてしまったその細い体を、隅々まで熱を伝えるように。
長門もまた、おずおずと俺の背中に腕を回す。
頬をすり寄せ、甘えてくるその姿に、なぜだか泣きたくなるほどの感情を覚えた。
顔に手を当て、貪るようなキス。
ギュッと俺にしがみついた長門。
そこには宇宙人もなにも関係ない、長門有希だけが居た。
思う。長門は人になりたかったんじゃないかと。
だから、世界なんかを変えちまったんじゃないかと。
あの世界のように普通に暮らして、感情も表に出して、普通に恋をして。
そんな普通が長門にとっては、一番欲しかったものなんじゃないかと。
手をずらす。小さな胸を見つけ、制服の上から揉みほぐす。
そのままベッドに押し倒すように。
窓の外では、ちぎったような綿雪がしんしんと降り積もっていた。
109忘れ雪:2006/05/20(土) 00:56:52 ID:6A/QkUxQ
「長門」
呼びかけると、虚ろな目をこちらにむける。
長門の裸身は、ただ白く雪のようで美しかった。
俺の下で忙しなく、薄っぺらい吐息を出し入れしている。
もう、準備は万端だ。
額に軽く口づけ、俺は長門の中に思いの丈を。
少しばかり歪む表情。
長門のそんな顔は見たくないとばかりに、俺は唇を寄せる。
奥底まで入り、じっとさざめきを味わう。
温かい。
これほどの安らぎと、幸福感は最近味わっていなかった。
暫く抱き合い、戯れあう。
「動いても、いい」と長門が言い、俺はそっと腰を動かす。
溶けてしまうそうな感覚。痺れが全身を襲う。
そうだ。このまま溶け合ってしまえたらいい。
降り積もる雪のように、俺と長門も溶けてしまえたらいい。
そんな小さな希望。祈るような想いも、神様とやらは聞いているのだろうか?
「今、幸せか?」
俺が問うと、長門はうなずく。
だけどすぐに泣きそうな表情になって「怖い」とだけ言った。
そう。この夜が終わってしまえば、俺たちは離ればなれだ。
太陽が昇ってしまえば、「ユキ」は溶けてしまうのだ。
ありったけの想いを込めて、俺は動き続ける。
なあ、神様。俺の一生のお願いぐらい聞いてくれよ?
太陽なんか、昇ってくれなくていい。
神様、頼むから。頼むからこいつを消さないでくれよ……
長門が消えないのなら、何だってする。
それこそ一生ハルヒの奴隷だってかまわない。
頼むから俺たちを、放っておいてくれよ。
叶わぬ願いと、全ての想いを、白濁とした意識に混ぜて、長門の中へぶち込んだ。




110& ◆Z4/aJD7VRE :2006/05/20(土) 00:57:39 ID:6A/QkUxQ
ベッドの中で、抱き合ったまま。
長門は離れようとはしないし、俺だって離す気もない。
ただじっと、お互いの温もりを感じ取るだけ。
時計が鳴る。午前5時。
窓の外に、薄く日が差した。
その瞬間、薄れていく長門。
「長門っ!?」
遠くに行ってしまわぬよう、ギュッと抱きしめても、手がすり抜けてしまう。
小さな光の粒となって、足からだんだん消えていく長門。
「ダメだ!行くな!長門っ!長門ぉっ!!」
情けなくも泣き叫び、ただ長門と連呼するしかできなかった。
長門は諦めたかのような顔をして、言った。
「……ありがとう。わたしはあなたに逢えて、嬉しかった」
「長門っ……」
「叶わないと判っていても、諦めることが出来なかった。それほどまでにあなたはわたしの中で大きな存在となっていた」
もうすでに、胸のあたりまで光に変わってしまっていた。
部屋の中に降り注ぐ、雪。
「わたしは幸せだった。最後まで、あなたの側に居れたから」
だんだん顔が消えゆく。その顔は笑っていた。
「……さよなら。――あなたのことが好き……し…た。」
「長門……?長門っ!?……有希ぃ〜っ!?」
それは自然に出た。ユキ。彼女の名前。
ならば今、部屋の中に降り積もったのは、長門との忘れ雪なのだろうか?
長門が消え、だんだんブラックアウトしていく意識。
必死で抵抗を試みる。長門のことを忘れさせようったって、させるものか。
しかし、だんだん意識は薄れていく。
ダメだ!俺、踏ん張れ!ここで倒れたら、ここで……倒れ……た……ら……
有、希……
意識が消える瞬間見えた外の景色は、やはり綿雪がしんしんと降るのみだった。



(終わり)
111名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 00:58:56 ID:6A/QkUxQ
とりあえず、この話はここで終了。
続きは書くかもしれないし、書かないかもしれん。
112名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 01:01:00 ID:V4SI1BTt
>>111
GJ。
雪と有希とをかけたタイトルだったのか。
 
(´・ω・`) 救いがほしいです・・・
113名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 01:01:05 ID:YHn2lIIw
GJ! 切ねえ・・・・。
続きもぜひぜひ。
114名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 01:01:52 ID:yy/rtF9g
。・゚・(ノД`)・゚・。ウエエェェン
115名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 01:01:57 ID:9KgUcoJP
>>104-111
GJ!!
でも長門が消えたままは(´・ω・) カワイソス
116名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 01:03:52 ID:HoPwZObI
もうちょっとこう…GJ
117名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 01:12:08 ID:D3OzKPag
GJ…GJなんだが…しかし……もっとこう…!!
118名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 01:14:39 ID:ZQ6gHekO
泣けるねえ……というかありそうだよね、こういう展開
119名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 01:25:57 ID:jw5f6oZG
某眼鏡殺人鬼の某吸血鬼を思い出した

だがGJ!
120名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 02:17:23 ID:wLzwBq2K
>>101
続きが気になる。続きがあればぜひ。

>>104
切ねぇ〜
121名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 02:53:01 ID:cnSpDBb6
GJ
122名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 03:04:52 ID:tB3nB2j3
封印したあの言葉を今よみがえらせよう。



「涙ちょちょぎれた。」
123名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 03:14:26 ID:RUMEkOUc
LOVE涙色
124名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 03:21:16 ID:sLQ4fjdv
>太陽が昇ってしまえば、「ユキ」は溶けてしまうのだ。

この一言でひきかけだった風邪が一気に吹っ飛んだ。
125名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 03:47:17 ID:W5OJTG/o
色んな体液が溢れてしまった
126名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 03:55:18 ID:gMe8Qw8Y
泣きすぎて俺の脳が死んだ
127名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 04:18:25 ID:GwF4jkxV
ううー(つ;)
せ、せつねぇ
128名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 04:25:36 ID:XdNK1eJR
あの…胸が苦しくて眠れなくなってしまったのですが;;;;;;
129名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 07:33:06 ID:91C4EPqB
>>104
超乙!

ちょうど「さよならの囁き」を聞きながら読んでいたので、涙が止まらないよママン(´;ω;`)
http://sneg4vip.com/ameloda/1148/77853.mp3
130名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 07:37:10 ID:6WSXDGaa
ハルヒ分オクレ
131名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 07:38:21 ID:KD3rrj5U
これは鉄人兵団エンドしかない
132名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 07:57:07 ID:hkEH1JTz
>>101
久しぶりにみくる分補給できた。GJ!

>>111
GJ。できれば続きを書いて長門を幸せにしてやってくれ…
133名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 08:06:47 ID:1glCLZQm
134奇跡の動物園4:2006/05/20(土) 08:32:19 ID:PxCjXRNj
これは確信を持っていえる、いま俺は世界中のメランコリーを背負っているに違いない、と。
せめて、この憂鬱が絶望へと変貌を遂げないことを切に祈りたい。
顔も名も知らぬ神を仰ぎながら、約束の地へと急いでいた。
「遅い、罰金。妹さんの分もあんたが払うのよ」
そこで待っていたのは、涼宮裁判長による罰金刑の言渡しであった。スピード結審にもほどがあるだろ。しかし、なんとか懲役刑は免れることができたようだ。
この事態の発生源たる妹は、キョンくんおねがいね、とだけ言い残し、ご主人様を見つけたチワワのように朝比奈さんのもとへ駆け寄っていった。
「動物園楽しみだなぁ〜」
『そうですね。なにか好きな動物はいるんですか?』
「う〜ん、ねこ。あたし猫を飼ってみたいの」
招かざる客のはずの妹は、厳しい食物連鎖の中を逞しく生き延びる擬態昆虫なみのとけ込みを見せ朝比奈さんと楽しげに話していている。
こうしてみていると本当の姉妹のようで実にほほえましい。
待てよ、そうなると、朝比奈さんは俺のお姉さんにもなるわけか…。
「ちゃんと予習してきたんでしょうね」
全米が泣くこと間違いなしの切ない姉弟愛の物語を脳内にしたためているところに、ハルヒが分厚い本を携えて割り込んできた。
動物園に行くのにいったい何の予習が必要だというんだ?せいぜい必要なことと言えば、バナナはおやつに含まれるのか、という本当にどうでもいい議論を交わしておくことぐらいだろう。
「まったく、たるんでるわね。団長自ら、ダーウィンの進化論を理解するのに、貴重な一週間を捧げたってのに。」
動物園で何をしでかすつもりなんだろうなぁ、こいつは。そもそも、そんなものすぐに理解できるものなのか。
「簡単よ、あんなもん。欠陥だらけのしょうもない理論だったわ。」
そうかい。
「コレ、あんたにかしてあげるわ。なにかの足しにはなるでしょ。」
手にしていた厚揚げの3倍は厚いかと思われる本を有無を言わさず押し付けて、今度は朝比奈さんと妹のところへ向かっていった。
まるで、村々から年貢を取りたてるお役人のようだ。その本の背表紙には動物図鑑と書かれており、その名のとおり中では様々な動物達が所狭しとひしめき合っていた。
たいした感慨もなくパラパラとページをめくっていると、
「どうやら、お迎えが来たようですよ」
今日も朝から無駄にさわやかを振りまいている古泉が、駅前に停車されようとしている白いミニバンを示した。
ともなく車の中から、ひょろ長で無精ひげ、まる眼鏡に薄汚れた白衣という、いささかアレな外観の中年男性が現れた。
「でかしたわ、古泉君。あたしの想像には及ばなかったけど、なかなかの怪しさだわ」
ハルヒは、俺があえて心の中にそっとしまっておこうとした感想を堂々たる面持ちで発表した。
「お世話になります。こちらが本日、動物園までのドライバー役をかってでてくださった、僕の知人の柏原さんです。」
古泉はハルヒの意味不明な賞賛をうけつつ、そのオッサンを得意げに紹介した。
「私は、動物園で獣医をやっております、柏原ともうします。他ならぬ古泉君の頼みとあっては断るわけにいかなくてね。動物たちのコンディションも良いだろうから、心置きなく楽しんでもらいたい。」
おだやかな笑顔で挨拶をした柏原さんは、無精ひげをいじりながらしげしげとSOS団員+αを眺めていた。団員紹介もそこそこに、
「さて、それでは出発しようか。一時間もあれば着くだろう。しかし、ここからの道は初めてでね、誰かナビをしてくれるとありがたいのだが。」
135奇跡の動物園5:2006/05/20(土) 08:35:06 ID:PxCjXRNj
ほどなくして、涼宮ハルヒと愉快な仲間達は、目的地に到着した。
「さぁ、いくわよ!」
檻から解き放たれた猛禽類のように車を飛び出したハルヒが、朝比奈さんと妹の手をひいてチケット売り場に向かっていった。
「今日は、ありがとうございました。」
そんなハルヒたちを代表して、俺が柏原さんにお礼をのべると、
「どういたしまして。今日は一日園内にいるので、なにかあったら遠慮なく声をかけてくれていいからね。」
柔和な顔でそういって、ゆっくりと車を発進させた。
 一時間ぶりの新鮮な空気をひとしきり満喫した俺は、
「それ、面白かったか?」
こくり、とうなずく長門からやたらとでかい図鑑を回収した。あとでコインロッカーにでも預けておくか。
いつも文字や数字が縦横無尽に羅列された本ばかり読んでいるから、たまにはこういうのもいいのかもしれないな。そういえば、
「ダーウィンの進化論って知ってるか?」
何の気なしに聞いてみた。
「知っている。チャールズ・ダーウィンは1859年に進化についての考えをまとめ、“種の起源”として出版した。
その中で、自然選択・生存競争などの要因によって、常に環境に適応するように種が分岐し、多様な種が生じると説明した。
彼の主張の最も重要な部分である自然選択説とは、『生物がもつ性質は、同種であっても個体間に違いがあり、それは親から子に伝えられたものである』、
『環境の収容力は常に生物の繁殖力よりも小さい。そのため、生まれた子のすべてが生存することはなく、より有利な形質を持ったものがより多くの子を残す』、
『それによって有利な変異を持つ子が生まれ、それが保存されその蓄積によって進化が起こる』というもの。」
大体わかった、もういい。このまま放っておくと3日間はしゃべり続けそうな勢いだ。そして、長門は最後にこう付け加えた。
「この理論は完全ではない。」
そういやハルヒもそんなこといってたな。それは俺にだってわかる。
そうでなければ、俺が宇宙人や未来人や超能力者と動物園で遊んでいるわけないからな。
それに、忘れるわけがない、一ヶ月ほど前にこいつから聞いた話、涼宮ハルヒは…
「自律進化の可能性か…。まだ諦めてないんだよな?」
『それが、わたしがここにいる理由だから…』
「そうか…」
『……』
長門はいつもの静けさで、いつもの表情よりほんの少しだけ寂しげに俺を見ている、ような気がした。
俺はといえば、この世に生を受けて3年あまりの全知全能にほど近い少女は、世界が遂げてきた壮大な進化の過程に何を思うのか、図鑑の重さをかみしめながら考えていたのだ。
「ほら、みんなの分も買ってきたわよ」
二人の間に満ちた不思議な静寂を打ち破ったのは、チケットを買い終えて戻ってきたハルヒであった。
136奇跡の動物園4.5:2006/05/20(土) 08:37:52 ID:PxCjXRNj
駅を出てから半時ほどゆられただろうか、車窓から見える風景には徐々に緑色の割合が増えてきた。
助手席では、俺がかしてやった動物図鑑をメトロノームより正確なリズムでめくっている長門が、
「256m先を斜め51度左方向、道なりに2835m」
と、ときおり正確無慈悲なナビゲーションを行っていた。
ちなにみ、今日の長門は珍しく制服でなく、胸元にフリルをあしらったスカイブルーのカーディガンと白いスカートという良家のお嬢様風の出で立ちだ。
なかなかに似合っているのだが、これをどのような基準で選んだのかは興味が尽きないところである。
3列目のシートでは、シンプルな装飾が施された淡色のワンピースという非の打ち所がない初夏ルックの朝比奈さんが、いつもどおりのハルヒと妹と盛り上がりを見せていた。とはいえ、盛り上がっているのはハルヒと妹だけであり、
「やっぱり動物園と言えば、ネコミミは欠かせないわ」
という超ハルヒ理論よって、ネコミミの装着を余儀なくされた朝比奈さんは、
「あのあの、これをつけて動物園を回るんですか?」
ほとんどあきらめの表情で、いちおう最後の審判を求めた。
「当たり前じゃない、ほら妹さんの分もあるわよ」
朝比奈さんによる大洪水を前にした土嚢ほどの抵抗をあっさりと退けたハルヒは、わーい、と大喜びの妹とともに自分にもとりつけて、たいへん満足げな表情をしていた。
 ついでに右隣に目をやると、まったく嬉しくないことに古泉がにやけ面で外を眺めていた。
そもそも、なぜこのような夢も希望もない席順になったかといえば、それは例によって、当然のごとくハルヒのせいであり、
任せたわよ有希、と長門を問答無用でナビ役に任命し、そうそうに朝比奈さんと妹を引き連れて最後部を陣取ってしまったからに他ならないのである。
まぁ、せっかくの機会なので、この隣人に聞くべき事を聞いておこう。
「何をたくらんでいる?」
俺は小声で、この状況であれば誰しもいだくであろう疑問を投げかけた。
「何も。僕はただ、この休日を満喫したいと考えているだけですよ。」
あやしいもんだな。
「本当に、今回の件には私個人の思惑は働いていなんです。柏原さんはもちろん『機関』の人間ではありません。
十全たる善意の獣医師ですよ。もし、あなたが何か外圧を感じているとするのであれば、それは僕以外のだれかのものということになるでしょう。
それとも、電車に揺られたのち小一時間のハイキングというのがお好みでしたか?」
いや、善意はありがたくいただいておくにしよう。今ここで、あれこれ考えてみたところで、なるようにしかならないだろうからな。
だがしかし、このとき俺はある重要なことわざを思い出すべきだったのだ。

タダより高いものはない、と。
137奇跡の動物園6:2006/05/20(土) 08:39:32 ID:PxCjXRNj
 園内は休日だというのにかなり空いて、ここの経営状態が心配になるほどである。
幸い来園者にとっては非常に快適な状態がキープされていることになるわけなのだが。
どうやら正門を中心に動物園全体が円形になっていて、一回りすれば一通り見物できる仕組みなっているらしい。
入ってすぐ右手には『ぺんぎん館』と題されたペンギンたちの憩いの場が待ちかまえており、地上に面した部分ではペンギンたちがある晴れた土曜日を満喫していた。
「かわいー、ぺんぎんさん」
「そ、そうですねぇ…」
初っ端から大はしゃぎの妹に負けず劣らず、朝比奈さんもうっとりと潤んだ瞳でまなざしを注いでいる。
朝比奈さんの熱視線を独占するペンギンたちに軽く嫉妬の念を覚えつつ、ハルヒのほうに目をやると、
「何たる体たらくなの、気合が足りないのよ。あたしが叩き直してあげるわ」
奇怪千万としか形容しようのないダメだしを行っていた。
「やめとけ。あいつらには、あいつらのライフプランがあるんだ。そっとしておいてやれよ」
柵を乗り越えてペンギンの国に不法侵入していきそうなハルヒの首根っこを捕まえて、制止すると、
「ふんっ、まあいいわ」
意外にもあっさりと引きさがった。その調子で是非とも俺の人生設計も尊重していただきたいものである。
「館内には水中トンネルがあって、ペンギンたちの泳ぐ姿を間近で見られるようですよ」
まるでそれが自分の手柄であるかのような物言いの古泉に導かれ、ネコミミ3人娘は地下へと広がるペンギンワールドへと吸い込まれていった。

「どうした長門、ペンギンが珍しいのか? みんないっちまったぞ」
少しはなれたところで、一匹のペンギンを無表情で見つめていた長門に声をかけた。
「(こくり)」
「お嬢さんはお目が高いね。ちょっとまってなさい。」
肯定の意思表示をする長門に割り込んで俺の問いに返答したのは、ちょうど駐車しおえて園内に入ってきたところらしい柏原さんであった。
柏原さんはその足でスタッフオンリーと書かれた裏口から柵の中に入り、慣れた手つきでそのペンギンを捕獲して戻ってきた。
「だいてみるかい?」
無言で頷く長門に、そっとペンギンを託した。
ちょうど“高い高い”をしているよな感じでペンギンと向かい合っている長門は、何とも言えないシュールさを醸し出している。
しばらくその状態が続いたのち、
「イワトビペンギンは小柄だが、少し気性があらいところがあってね。これだけ大人しくしているところを見るとよほど気に入られたみたいだね、お嬢さんは。」
長門からペンギンの返却をうけた柏原さんは、
「ゆっくり楽しんでいってくれたら、きっと動物達を喜ぶよ」
優しく笑いながら白衣を翻し裏口に消えていった。
「ペンギン目・ペンギン科・イワトビペンギン属・イワトビペンギン、インド洋南部から南大西洋にかけて広く分布し総個体数は734万羽」
俺の質問への答えの続きのつもりなのか…。なんか、あんまり珍しくないみたいだな。
「イワトビペンギンに飛翔能力はない」
そりゃそうだろうな。って、まさか…
「あの個体は理論上、空を飛ぶことが可能」
なんてこった。何でこんなことになってしまったのか、そんなこと考えるだけ無駄だ。
それはどっかの誰かさんの脳みそが、乙女チックな空想で満たされているからに相違ないからである。

俺は憂鬱がそれ以外の何かに変化していくのを感じていた。
1386スレの511:2006/05/20(土) 08:42:20 ID:PxCjXRNj
の続きです。
貼る順番間違えましたorz
4→4.5→5→6です。
139名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 09:18:29 ID:4TCQnfuN
いろいろGJ!!
>>129の歌聴きながら忘れ雪読んだらマジで泣いてしまった(´;ω;`)
頼む!是非に鉄人兵団エンドへ!
…そういや鉄人兵団も泣いたなぁ。。
140名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 09:44:16 ID:YKoTzvm3
リルルーーーーーーー!!!
初期大長編ドラえもんって何気に良作が多くて今でも好き。


…と大学3年生がほざいております…。
141名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 11:34:17 ID:Y79ubRKc
確かに、先生以後のドラえもん映画はあんま感慨湧かないよな。

…と大学3年生がほざいております…。
142名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 12:43:22 ID:YnlDvyC3
声優が代わって泣いた。
143名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 13:02:52 ID:+Kg7M23I
>>137
すばらしきGJを捧げよう
144名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 13:35:37 ID:KFa7VASV
>>101
超GJ!
みくるスキーには今は辛い状況だが・・・
いつか・・・必ず日の光が当たると・・・頑なに・・・信じて・・・っっ
145名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 13:38:05 ID:KFa7VASV
・・・いや・・・
なにも・・・言うまい・・・
146キョン×ハルヒ 1:2006/05/20(土) 15:03:00 ID:PDLqcLPx
我らがSOS団(涼宮ハルヒの(S)お守りをする(O)SFな人たち(S)の略ではないのであしからず)の団長は季節行事が大好きであり、知識だけに軽んじず身を持って体験しようとする姿勢は評価できるのだが、だからと言って俺らまで巻き込むのは如何なものかと思う。
季節行事が行われるのは例外を除き祝日で、祝日と言うことは俺の大好きな休日で、と言う事は砂漠に降る雨よりも貴重な俺の休日はSOS団の活動によって道端の雑草を踏むようにあっさりと潰れるのである。
しかもこの団長は祝日なのに行事がなかったら自分たちで作っちまおうという人で、みどりの日に因んで苗字に緑が付く人を探して見つけたら褒め称えるという“行事”を開発した。
新聞の日には新聞を作ったりもしたから祝日や祭日に拘る必要はなく記念日であることが重要なのかもしれないな。ハルヒの奴は。
俺はハルヒが記念日についての雑学書を読まないことを祈るね。
こんにゃくの日とか鉛筆の日とか365日はつまらない理由で全部記念日なのだ。毎日行事を作られたら困るだろう?
「さて。僕からしたら季節行事もこうしてみんなで集まることも大して変わりはないと思うのですが」
どれだけ曖昧な判定基準だ。さては若手アイドルの顔の区別がつかないだろ。
「僕は白黒付けたがる性格なので判定基準は厳しいと思いますよ」
古泉は苦笑するように唇を歪めた。ボールを真上から落としたように橙色に染まった太陽はガードレールへ着地しようとしている。銀色の月を思い出させる冷たい風が俺と古泉の間を通り抜けて行った。
もう少しで夜だ。夕方と夜の境目は混ざり合う絵の具のように徐々に移ろうが、ある一つの境目を越えたら急激に変化する。たぶんこれが、最後のチャンスだ。
俺の呟きに重なるように、元気を撒き散らすハルヒの大声が聞こえた。
「ラストチャンスよ!」
俺と古泉と長門は無言のまま定位置に付き、坂の上を見上げた。坂の真上には仁王立ちで俺らを見下ろすハルヒと、顔がすっぽりと隠れそうな大きなヘルメットを付けた朝比奈さんと、中古屋で1000円で売られていそうなボロボロの自転車がある。
朝比奈さんは学校指定の赤い長袖ジャージを気合を入れるように捲くった後、不安げにハルヒを見た。ハルヒは朝比奈さんの視線を受け、俺らに目配せした。
「さぁ、みくるちゃん。風になりなさい!」
ハムスターの鳴き声のような甲高い朝比奈さんの悲鳴がした後、自転車は橙色の太陽に向かって夕方を駆け抜けていった。
147キョン×ハルヒ 2:2006/05/20(土) 15:04:51 ID:PDLqcLPx
駆け抜けたいわねぇと頬杖を付きながらハルヒが呟いたのは昨日のことだ。部室には普段通りに本を読む長門とメイド姿で急須を操る朝比奈さんとオセロで俺に負けている古泉が居る。
ハルヒはパソコンの前に陣取り、ディスプレイに足を乗せて腕を組んでいた。
「駆け抜けたいって、何をだ?青春をか?」
「何言ってるのよキョン。青春は駆け抜けるものじゃなくて駆け終えるものなのよ。そうじゃなくて、あたしがやりたいのはもっとパーッとする」
サイクリング、とハルヒが呟くのと同時に朝比奈さんはお茶を俺の前に置いた。じとーっとしたハルヒの視線を感じる。
「いつもありがとうございます」
「いいえ。こちらこそいつも残さず飲んでくれて嬉しいです」
笑う朝比奈さんの後ろには後光と小花が飛んでいる。天使を超越して女神になった朝比奈さんが淹れてくれるのなら砒素入り紅茶だって残さず飲むね俺は。
「ふん、あんたはホウ酸団子でも食べてればいいのよ。みくるちゃん、自転車持ってる?」
俺と長門と古泉を無視して話を詰めやがった。まぁ、訊かれたってサイクリングをすることは決定しているし、長門も古泉も、そして勿論朝比奈さんも断る訳はないのだが――
「その……自転車は、あるんですけど……あの……あぅ」
朝比奈さんは口に手を当てて俯いてもじもじしていた。恥ずかしいけどでも一生懸命告白します!とでもいうような仕草に、俺は暫く朝比奈さんと想像の中で伝説の木の下に居たのだが、古泉が口を出したせいで木は枯れ俺の妄想は途切れた。
「涼宮さん、朝比奈さんは自転車に乗れないんですよ」
古泉の言葉に朝比奈さんは顔を赤く染めながら頷いた。未来には自転車なんてないだろうから仕方ない。それに正直な話、朝比奈さんは運動神経が悪いからなぁ。
「そう――あれ?でも前に自転車に乗ったじゃない。夏に古泉君と二人乗りしてたでしょ?」
「後ろに乗るのは大丈夫なんですけど、自分で漕ぐとバランスが取れなくなっちゃうんです。ペダルを漕ぐのに集中しちゃって、そこまで気が回らなくなっちゃって……」
朝比奈さんの言葉を最後まで聞かずに、ハルヒは椅子から飛び上がり宣言した。何を宣言したかはわざわざ記さなくて良いだろう。
逆上がりの出来ないクラスメイトにお節介を焼く運動神経抜群の小学生宜しく、ハルヒは朝比奈さんを体育服に着替えさせ駐輪場に置いてある自転車を拝借して学校の近くにある長い坂道まで俺たちが一言も発する隙を与えず連れて行った。
148キョン×ハルヒ 3:2006/05/20(土) 15:05:50 ID:PDLqcLPx
さて、自転車の練習ではよく
「絶対手を離さないでね!ちゃんと倒れないように自転車を支えててね!」
「大丈夫だって、離さないよ〜。私があんたを裏切るわけないじゃん」
「本当?絶対だよ」
「うん(と言いつつ手を離す)」と言う事がお約束のように行われるわけだが、ハルヒの場合はむしろ反対である。
ハルヒだけには絶対に自転車を支えられたくはない。
自転車が安定性を保てるようにバランスを取る手伝いなど全くしないことはおろか、思いっきり自転車を押した後、自分も後ろにまたがり暴走車並みのスピードを出して坂道を疾走するというトラウマを植えつけられそうだからだ。
なので俺はハルヒが自転車を支える役になるのは反対したのだが、だからと言って古泉がやるのはムカツクし朝比奈さんは長門が苦手だし俺は古泉に止められるので結局はハルヒになった。
互いに足の引っ張り合いをした気がするが、ハルヒ以外には適任が居ない気がするので仕方ないのだろう。
俺と長門と古泉は自転車の傍に居て、倒れた自転車を支える役になった。
「痛っ」
朝比奈さんと朝比奈さんが乗った自転車とハルヒが大きくバランスを崩した際に駆け寄った俺は、自転車に圧し掛かられアスファルトとディープキスをすることになった。
右頬に大きなかすり傷が出来、これまた大きな絆創膏で覆っているのだが、顔の筋肉を動かすと微かに痛んだ。
「大丈夫ですか?」
いつもの晴れやかな笑顔で声をかける古泉は怪我一つ負っていない。ハルヒも朝比奈さんも長門もみんな負っていないので、怪我人が俺だけで良かったと見るべきだろう。
「あぁ……それにしても遠いな。どこまで行くんだ?」
「もう少しです。あのカーブを曲がって暫く進んだら見えてくるでしょう」
俺は先行して進むハルヒと朝比奈さん、その後ろで本を読みながら漕いでいる長門を見つめた。
朝比奈さんは特訓の成果で直線距離では自転車を漕ぐことに成功したものの、カーブや曲がる事が出来なかった。
ここまでしておいて何だがサイクリングだからといって一人乗りをしなければいけないわけではなく、依然と同じように二人乗りで行けばいいのである。
俺がそのことを告げるとハルヒは憮然とした顔になって怒ったが、まぁすぐに収まった。
朝比奈さんはハルヒの後ろに乗ることが決定し(それはそれで危なそうではあるが)無事にサイクリングは決行された。
149キョン×ハルヒ 4:2006/05/20(土) 15:06:33 ID:PDLqcLPx
木の葉の間から零れ落ちる光は海で泳ぐ魚のように揺らめきながらアスファルトの上で踊っている。太陽、雲、温度。どれを取っても最適なサイクリング日和で、ハルヒも偶には良いことを思いつくじゃないかと思っていた。
「ひゃー!いい風ねぇー。有希、本を読みながら運転するのは危ないわよ」
「大丈夫」
ハルヒの大きな声と長門の囁く声が風に乗って聞こえてくる。
朝比奈さんは帽子を押さえながら緩やかに形を変える雲を見つめていた。笑顔のマスクを貼り付けた古泉でさえも、いつもより楽しそうだ。
SOS団はそれなりの事件に関わってきた。いや、事件を起こしてきた。だが今回はそんなことはないだろう。
普通に頂上に行って朝比奈さんお手製の弁当を食べて森の中で遊んで陽が落ちかけたところでこの道を逆送する。
そう終わると思っていた。だって、事件は予期出来ないものだからな。
人間は何も事件が起きないように祈ることしか出来ないのだから。
――だから、俺はその次に起こることを想像することが出来ずに“今”を過ごしていた。
急ブレーキの音。
ハルヒと朝比奈さんの悲鳴。
俺と古泉は顔を見合わせる暇もなく駆けて行った。
自転車の下敷きになって倒れているハルヒと泣きながらハルヒに寄り添っている朝比奈さんとハルヒに顔を近づけている長門が居た。
朝比奈さんは喚きながらハルヒを揺り動かしている。ハルヒの白い足からは赤い血が流れていた。
朝比奈さんが被っていた麦藁帽子が青い空に流されて行き、小さな点となって染みを作った。

朝比奈さんを泣かし、長門の無表情を崩し、古泉から笑顔を奪ったハルヒはあっさりと起き上がった。しかし足は無事とはいかず、包帯でぐるぐる巻きにされた足がペダルを漕げるとは思えない。俺たちは一回休憩にし、作戦会議を開いた。
「涼宮さんの足は大丈夫ですか?」
「掠り傷と切り傷だけ。骨に異常はない。足以外に負傷している箇所は見つからない。安心していい」
「頭を打って脳内の血管が破裂してるとかそういうのはないんだな?」
「ない」
「そうか……」
俺たちといっても会議に参加しているのは俺と長門と古泉だけで、ハルヒと朝比奈さんは少し離れた木の影で座り込んでいる。
俺たちは自転車に異常がないか調べるふりをして会議をしていた。
馴染みになった三人だけの舞台裏の会議だが、今回は受験会場のように緊迫した空気がある。
「長門の能力で傷を治せるだろう?それでハルヒを治してやってくれないか」
「ですがそれは不自然です。すぐに治るがはずのない傷が治ったら涼宮さんも怪しむでしょう」
俺は古泉を睨んだ。何で怒っているのか自分でも分からない。
俺を見やりながら古泉は言った。
「それより、自転車はどうしましょう。涼宮さんは漕げませんし朝比奈さんも無理です。彼女たちは僕たちの後ろに乗せるとして、自転車を置いていくわけには行きません。後から機関の人たちに取りに来て貰う事も出来ますが、その間に盗まれる可能性があります」
「お前に借りを作る気にはなれない…………長門、お願いできるか?」
自転車の壊れている箇所を直していた長門は俺の言葉に深く頷いた。
さぁ、ハプニングが起こったが気分を取り直してサイクリングを楽しもう――という意味を込めて俺は背伸びしたのだが、やはり俺の気は晴れず、古泉も長門も暗い面持ちのままだった。
150キョン×ハルヒ 5:2006/05/20(土) 15:07:17 ID:PDLqcLPx
「どうした?何か言いたいことがあるのか?」
「いえ、別に……」
古泉は珍しく歯切れの悪い回答をしながら、涼宮さんはどうして転んだんでしょうかと言った。
おいおいそんなことを考えてたのかよ。それよりももっと考えることがあるだろ。
例えば傷とか傷の具合とか傷の様子とか――あれ?何で傷ばかりなんだ?いやだって傷だぞ傷。あの涼宮ハルヒが怪我をしたんだぞ、そりゃあ考えるだろう。
でも何でこんなに考えてるんだ俺?
無限ループを繰り返しそうになった俺の思考を止めたのは、古泉の衝撃的な言葉だった。
「涼宮さんは、わざと転んだんでしょうか」
こいつは真面目な顔をしながらそんなことを言いやがる。
俺は思わず拳を握り締めたが、食い込んだ爪が肉に抉り込む前に長門が答えた。
「先ほどの事故に涼宮ハルヒの意識的介入は感じられない。あくまで、アクシデント」
長門の光のない深海のような目が、今は俺の意志に同調するように温んで見えた。
あぁ、そうだ長門。お前は正しい。
涼宮ハルヒは、SOS団の団長は、俺たちを振り回してこき使ってストレスを貯めさせて肉体的にも精神的にもボロボロにしてきたが、でもそれは結果的な事であって、
――あいつは、あの馬鹿は、俺たちを傷つけるようなことだけは絶対にしないんだ。
長門の言葉を聞き、古泉は安心したように溜息を吐いて微笑んだ。
「良かった。言っておきますけど、僕も好きで涼宮さんを疑ったわけではありません。僕も団員として団長である彼女を信頼していますからね。ただそうすると、気になることが出てくるんです」
古泉は長門に視線を向け、すぐに俺へと戻した。
「だとすれば長門さんはどうして涼宮さんたちに駆けつけるタイミングが遅かったのでしょう?長門さんならば涼宮さんたちがバランスを崩した段階で駆けつけることが出来たはずです。それをしなかったのは、どうして?」
長門はいつもの無表情で古泉を見て、次に俺を見て、暫くぼうっと空に留まった後、もう一度俺に視線を向けた。
いつもと変わらない表情だが、俺には長門が今までに見たことのない感情を浮かべているのが分かった。
失敗を犯さない制御されたロボットなら感じることのない感情――後悔。
長門の、普段よりも低い声がゆっくりと言葉を紡ぐ。
「わたしはその時、本を読んでいた。少々本に集中していた為、反応が普段より遅れた。ごめんなさい。次からは控える」
俺は何も言わずに長門の頭に手をのせた。細い髪がさらさらと指の間を流れていった。
151キョン×ハルヒ 6:2006/05/20(土) 15:08:00 ID:PDLqcLPx
「ちょっとーもっと早く漕ぎなさい。そうね、あの鳥と競争するの!」
ハルヒが指差した先には見たことのない鳥が居た。カラスと同じ大きさの茶色の鳥は風を切るように滑らかに進んでいる。
「おい、揺らすな。転ぶぞ、また転ぶぞ」
「大丈夫よ。やっほーみくるちゃんー!昨日を思い出して真剣にやれば大丈夫だからね。今度こそ風になるのよ!」
ハルヒは俺たちより先に行く朝比奈さんに向かって手を振った。朝比奈さんは聞こえているのだろうが恐くて振り向けずに何とか手だけを振っていた。朝比奈さんの横には長門が付き、古泉が先頭を勤めている。俺らは殿という訳だ。
「んーでもほんとに大丈夫かしら?カーブは何とかいけると思うけど、曲がるのが心配なのよねぇ」
お前と違って朝比奈さんは真っ直ぐしか進めない純粋な人だからな。
「うるさいわよ。足蹴ってやるから」
ハルヒは足を振り上げたが、包帯が巻かれているのを見てすぐに下ろした。
朝比奈さんは長門に“呪文”をかけてもらい重力がなんたらかんたらということをしてもらって、安定して自転車を漕いでいる。
転ぼうとしても転べないらしい。それはそれで危ないと思うのだが、隣に長門が居るので大丈夫だろう。
長門は本を自主封印して爽快に自転車を漕いでいる。古泉の姿は良く見えないので分からない。まぁいつものキザな笑顔でキザな調子に自転車を漕いでいるのだろう。
ハルヒは普段より高いテンションで俺の後ろに居る。なし崩し的に俺がハルヒと二人乗りすることに決まったのだが、誰も反対しなかったので一番良い組み合わせなのだろう。たぶん。
ハルヒは言葉のマシンガントークをぶっ放しながら俺の防具をボロボロにした。いつもより激しい。俺はハルヒを牽制するために、
「だからそんなに揺らすな。また転んで、今度は俺らが長門にぶつかって長門が怪我するかもしれないぞ」
と言った。
「……………馬鹿キョン」
そう吐き捨てたきりハルヒは喋らなくなった。突然喋らなくなったことに驚いたが、傷が痛むのだろうと解釈して放っておく。
空は青い。風は気持ち良い。ハルヒではないが、確かに最高のサイクリングだ。
一人の世界に浸っていた俺を引き戻すようにハルヒが言った。
152キョン×ハルヒ 7:2006/05/20(土) 15:08:40 ID:PDLqcLPx
「ねぇ、」
何だよ。
「ごめん」
何が?
俺は振り向いた。ハルヒは俯いて、家族の旅行に置いて行かれたペットのようにしょ気ていた。明るい黄色のリボンが今のハルヒには全く似合っていなかった。
「あんたに怪我させちゃったじゃない。それにみくるちゃんも転ばせちゃったし、みんなに心配かけちゃったしね」
だから?
「……ごめん」
ハルヒの声は沈んでいた。
さっき言ってはいけない事を言っちまったんだなと後悔した俺は自転車を止めてもう一度ハルヒに振り向いた。
朝比奈さんや長門や古泉は俺を放って先に行った。俺が止まったことに気づいているが、気をきかしてくれたのだろう。
ハルヒは俺のTシャツを握り締めて俺の背中に顔を擦り付けていた。
ハルヒが嗅ぎたいような良い匂いはしないはずだが、そんな理由で顔を押し付けているわけではないことくらい俺にも分かる。
鼻をすする音が聞こえる。
俺はこんなハルヒを見るのは初めてで、だからどうすればいいのか分からなくて、例えば神人はめちゃくちゃ暴れているのだろうかとかそんなことは全然思ってもいなくて、ただハルヒに背中とTシャツを提供することしか出来なかった。
入学初期のようにツンケンしていたハルヒには勿論中学校の友達など居なかっただろうし、小学校では居たのかもしれないが、居たとしても俺らのような関係ではなかったのだろう。
ハルヒは初めて、不注意とはいえ友達を自らの手で事故に巻き込んだのだ。
俺はどうすることも出来ずに空を眺めた。
俺が今したいことはただ一つ、ハルヒを笑わせることだ。こんな風に泣いてられちゃ俺の感覚が狂うからな――と言い訳をする余裕はまだある。
人を笑わせることはなんと難しいのだろう。
泣かすことなら簡単に出来る。現に今こうして、ハルヒは泣いている。俺のせいで、俺らのせいで。
泣いているより笑っている顔の方が見ていたいなんて俺の我侭は、世の中には通じない。
悲しみは喜びよりも圧倒的で、悲しみは喜びよりも心に残るからだ。俺に出来るのは悲しみを分かち合うことだけだ。
なぁハルヒ。お前が俺が怪我をしたせいや、朝比奈さんを巻き込んだせいで泣いていて、俺もとても悲しいんだぜ?
俺は恐る恐るハルヒの頭に手を乗せた。長門にした時とは違い、何度か髪を梳いた。
ハルヒは声一つ漏らさずにじっと顔を伏せていたが、少しくすぐったそうに肩を震わせていた。
暫く、俺らは動かなかった。俺は時が過ぎて涙が乾くのを待つことしか出来なかった。
153キョン×ハルヒ 8:2006/05/20(土) 15:09:39 ID:PDLqcLPx
俺が髪を撫でながらぼうっと落ち込んでいるとハルヒはいきなり顔を挙げ、驚いた俺は思わず自転車ごと倒れそうになったがハルヒが支えてくれた。
「さっ、早く行きましょ。団長が団員を待たせてなんていられないわ」
いきなり明るくなったハルヒに調子抜けしたものの、頬を落ちる涙の後を見て俺は急いで自転車を漕いだ。
ハルヒは元気を取り戻したようにまた喋り始め俺の防具を穴だらけにして行ったが中途半端なところで攻撃を止めた。
そして考えるように間を置いた後、また喋りだした。
分かってる。お前がありがとうって言いたいことも、言えるタイミングが掴めない事もよく分かっているよ。俺も同じなんだからな。
開けた空には大きな雲が浮かんでいる。綿菓子というよりスポンジケーキのような弾力性のありそうな雲だ。
ハルヒの奴、雲の上に人が居るとか信じてないだろうな。まさか本当に居ないだろうな。
俺が目を細めて雲を眺めていると、俺の心を読んだようにハルヒが言った。
「ねぇ、あの雲に行ってみたいわ」
無理。
俺はその言葉が言えずにぼうっとハルヒが伸ばした指の先を眺めていた。
行けない所に行くということは、ずっと“行き続ける”ということだ。ハルヒと二人乗りしながら、ずっと。
「でもまぁ無理ねぇ。自転車で空なんて行けるわけないわ」
――魅力的な行き先かもしれないが、俺には無理な話だ。俺が、俺らが帰る場所は一つしかないからな。
「ハルヒ、早く怪我治せよ。お前が後ろに居ると殺されそうで恐い」
「勿論、言われなくても治すわよ。今度はあんたを後ろに乗せて自転車を漕いであげるんだから」
それだけはご勘弁を。奇異の目で見られかねん。

俺はとりあえず、今のハルヒが笑っていることに安心して自転車を漕いだ。
頬の痛みが気にならないくらいに、集中して、風に向かっていった。空の染みはもうとっくに見えなくなっている。



既出ネタだったらスマン
154名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 15:11:34 ID:x37VLmeo
GJ!良いねぇ。夏っぽい。
155名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 15:31:08 ID:kH6IbszX
さわやかだなw
心が洗われたと言うか・・・
156名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 15:39:13 ID:Nw0oyMG8
GJ!!!
157名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 15:41:55 ID:kacwfYUI
おつかれぃ!青春だねぇ。。

後、涼宮ハルヒの(S)お守りをする(O)SFな人たち(S)の略ではないのであしからず
の部分にクソワロタw
158名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 15:58:10 ID:jAPBbI51
いいなあ、GJ。
159名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 16:03:17 ID:utPbY3lr
あの雲のセリフで某邦画を思い出したよ、乙
160名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 16:14:14 ID:Uw+uizcV
みくるが小泉と一緒に自転車に乗っていた事に激怒した
161名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 17:08:48 ID:w6W1f5re
SOS団制作映画第2弾!
「ハルヒー号Uの航海 翔べ 怪鳥モアイのように」

家でベッドで寝ていたはずなのに、ハルヒに頬を叩かれおきると、例の閉鎖空間ではなく、
フィリピンから九州に向かうカヌー「ハルヒー号U」の上だった…

前スレにあった「角川ハルヒの憂鬱」の文字列を見てここまでは、すぐに浮かんだが
後が続かないへたれなオレ
162かなり:2006/05/20(土) 17:11:25 ID:zuiO9ulF
>>153

163名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 18:12:59 ID:383bo4UQ
>>160
その言い方だとウホッに聞こえる
164名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 18:29:38 ID:nEHpGdgj
>>163
バロスwwwwww
165名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 18:50:04 ID:YNvyBvZ9
>>101の続き書けたので↓に
166名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 18:50:40 ID:YNvyBvZ9

 というわけで、俺たちはどうやり過ごすか考えることにした。いや、する必要があった。
 そうしないとハルヒの奴が何をしでかすかわかったもんじゃないからな。
「……とりあえず、元々ハルヒたちには内緒で出かけたわけですし」
 俺から切り出した。
「普段どおり行動して何も言わなければ、そうそうバレることもないでしょう」
「あたしもそう思いますけど、難しいです……」
 朝比奈さんの演技力については、俺もよく知ってるから、なんとも言えん。
「ま、あまり深く考えないでください。俺だって朝からハルヒと一緒でバレてないんですから」
 今日一日、ハルヒに変な質問をされた覚えはなかった。
「……はい、がんばってみます」
 うーむ。なにもそんなに悲痛な表情をしなくても、と思うのだが。
 いつもならそろそろ長門が来る時間だったので、この辺で話は切り上げる。
 俺はかばんを置き、椅子に腰を下ろした。
「朝比奈さん、お茶もらえますか?」
 さりげなく言ったつもりだったが、朝比奈さんはびくっ、と体を震わせて、
「は、はいっ、た、ただいまぁ」
 どもりながら裏声を出す。こりゃだめだ。今から言い訳を考えておくか。

 ほどなくして長門が来て、古泉も来た。
 朝比奈さんは相変わらずのぎくしゃくした動きだったが、特に問い質されることもなかった。
 ここまでは想定内だ。この二人がわざわざ聞くとも思えんしな。問題なのは――
「やっほーっ!」
 来やがったか。
「よし、みんな揃ってるわね。あ、みくるちゃんとびっきり熱いやつお願い」
 扉を勢いよく開け、ずかずかと団長席へ歩を進める。
 ハルヒ団長のおでましだった。
167名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 18:51:26 ID:YNvyBvZ9

 朝比奈さんは完全に平静を失っておられるようで、
「は、はひ、たた、ただいま」
 声は裏返り、手は震えっぱなしとどうしようもない感じだった。
 怪しいことこの上ない。この分だとハルヒの追及の手が朝比奈さんへ及ぶことは間違いないな。
 ……待てよ。それならそれで、俺のことを口走りさえしなければ、済むんじゃないか。
 朝比奈さんには申し訳ないが、ハルヒをごまかすためのスケープゴートになってもらうか。
 そこまで計算した俺は、荷を勝手に下ろした気になって、お茶を味わい始めた。
 朝比奈さんのアドリブ力に一抹の不安が残るが、この際気にしないことにする。
「お、お茶、ででで、できましたっ!」
 お盆をカタカタ言わせながら、団長席へ湯のみを運ぶ朝比奈さん。
 ハルヒは当然ながら、不審気な顔を朝比奈さんに向けていたが、やおらに満面の笑みを浮かべると、
「みくるちゃん、なかなかドジメイドぶりも板についてきたようね。その調子よ!」
 褒めだした。
「あ、ありがとうございますっ」
 朝比奈さんはいまにも安堵の溜息をつきそうな表情でそう言った。
 やれやれ、勘違いしてくれて助かったぜ。俺も内心ほっとする。
 それが甘かったと思い知らされるのは、すぐあとのことだった。

「ねえ、キョン」
 朝比奈さんが淹れてくれたお茶をものの三十秒ぐらいで飲み干したハルヒは、俺に声をかけてきた。
「何だ」
「あ、おかわりいります?」
 本来の自分を取り戻した朝比奈さんが、にこにこしながら急須を取り上げる。
 自信がついたようだな。これなら大丈夫だろう。
 ハルヒのほうはというと、奇妙なセリフを言い放った。
「あたし、独り言を言うクセがあるのよね」
 へえ、それは知らなかった。一年近く付き合っていて初めて聞く習性だぜ。
「それも周りに人がいてもおかまいなしに」
 お前の迷言集を誰かが編纂したくなる前に治療したほうがいいように思うね。
「だから、今から独り言を言うわ。聞こえるかもしれないけど気にしないで」
 何だそれは、と俺がつっこむ前に、ハルヒは妙に高らかな声で話し出した。
168名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 18:52:13 ID:YNvyBvZ9

「あたしん家の近所にね、とっても賢くて素直な子がいるのよね。ハカセくんみたいな
眼鏡かけてて、いかにも頭良さそうな顔してるんだけど。名前はね……」
 わりと最近にどこかで聞いたような名前をハルヒは告げた。この不意打ちは効いた。
 なんでいきなり昨日助けた坊主の名前が出てくるんだ。
 朝比奈さんはというと、急須を傾けたまま固まっておられた。
「たまーに、その子の勉強みてあげてんの。んで、昨日もそうだったわけよ。でね、
こんなことを言うわけよ。ウサギのお姉ちゃんが男の人と一緒にいたってねーぇ」
 ハルヒはそれから坊主が描いたらしい絵を取り出し、俺たちに見せ、
「うふふふん?」
 意味深に笑った。
 そこに描かれていたのは、まあなんだ、俺だった。ウサギのお姉ちゃんと一緒にいた人の絵、だそうだ。
 世の中ってのは上手くできてるもんだよな、ホント。
 顔面蒼白の朝比奈さんを視界にとらえながら、俺の表情も大差ないんだろうな、とか思っていると、
「んで?」
 ひきつった、とも形容できるような笑みらしきものを浮かべながら、
「昨日、あんたとみくるちゃんが、どこで何をしていたのか言ってみなさい。ええ、きっと怒らないから」
 ハルヒの追及が始まった。
 やっと冒頭のとこまでこぎつけたな。

 あまりの展開に俺は言葉を失い、どこかから助けが来ないものかと視線をさまよわせた。
 長門……は顔を上げて俺をじっと見つめてるだけだな。古泉、お前はこっち見んな。
 ……くそっ、もうちょっと心の準備が欲しかったぜ。
「あー……ええと、そのだな、」
 もごもご口を動かしつつゴマカシの言葉を考えていると、
「ごめんなさい!」
 突然、室内に声が響き渡った。その声の持ち主は、
「ごめんなさい! 涼宮さん」
 朝比奈さんだった。
169名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 18:53:00 ID:YNvyBvZ9

 朝比奈さんは顔を伏せ、ひたすら謝っていた。
「ごめんなさい! ごめんなさい!」
 ハルヒはあっけにとられたように、朝比奈さんを見ている。
 いや、ハルヒだけじゃないな。部室中の視線が朝比奈さんに集中していた。
 ハルヒはやや戸惑いながら、
「みくるちゃん、あたしはなにも、とって食おうって思ってるわけじゃないわよ」
 朝比奈さんをなだめるためか、優しい声で言った。
「ごめんなさい! ごめんなさい! 涼宮さん」
 しかし朝比奈さんは止まらない。
 ハルヒはますます困惑げに、
「あたしはただちょっと、団長に黙って団員が抜け駆けしたわけを聞かせてもらおうと――」
 と、ここまで言ったところで表情が固まった。
 謝る朝比奈さんを見据えたまま、まさか、という顔付きになる。
 次いでぎこちなく俺のほうを向く。なんだ、その顔は。やめろ。見るな。
 俺は到底耐えられるものではなく、ハルヒの視線を避けるように下を向いた。
「あ……」
 それですべてを悟ってしまったのか、ハルヒはしばし呆然としていた。
 すすり泣きながら謝る朝比奈さんのしゃくりあげだけが場を占める。
 いくばくかの時が流れたあと、
「そ、そう。そうだったの」
 ハルヒが再起動した。
「ごめんなさい、そんな事情なのに聞くなんてやぼだったわね」
 そんなことを言うハルヒなど想像もつかなかった。
「団長として、団員同士の幸せは応援してあげなきゃね」
 かすれた声で続ける。
「キョン! みくるちゃんを大切にしなさいよ!」
 一転して笑いながら俺を怒鳴りつけると、
「それじゃ、あたしちょっと行くところがあるから今日はこれで」
 かばんを持って出て行った。
 その横顔は、泣いているようにも見えた。
170名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 18:54:26 ID:YNvyBvZ9

 残された俺たちの中でまず動き出したのは古泉だった。
「失礼」
 椅子を引き、立ち上がる。そのまま部屋を出ようとした古泉に、俺は声をかけた。
 かけなければいけないような気がしたからな。
「すまん、古泉。仕事を増やすようなことをしてしまって」
 俺の言葉に足を止めた古泉は、俺のほうへ振り向き、
「……それが第一声ですか?」
 珍しく怒気をはらんだ声を返した。
「い、いや……」
「僕は少しばかりあなたのことを買いかぶっていたようです」
 そう言い捨て、部屋を去った。
 つい、とそれに続かんとしたのは、いつの間にか本をしまいこんでいた、
「……」
 長門だった。
「長門」
「なに」
 無表情のまま長門は声を発した。
「あ、いや、なんというか、その……すまん」
 しどろもどろになる俺を見て、長門は言っていいものかどうか悩むような間のあと、
「……わたしはあなたのことを信じていた、」
 拍を置き、
「かった」
 そう言い残し、場をあとにした。
 残されたのは俺と朝比奈さんの二人だけだ。
 しかしさっきの古泉と長門の言葉は、俺の胸を深くえぐってなお余りあるものだった。
 だが、遅かれ早かれこうなってもおかしくないことはおぼろげながらわかってたんだ。
 俺はなんとか自分を鼓舞し、未だ泣き崩れていた朝比奈さんへと近づいた。
171名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 18:55:23 ID:YNvyBvZ9

「朝比奈さん」
 声をかける。
「うっ、ううっ、ごめんなさい、ごめんなさい……」
 俺の声が届いていないのか、泣き続ける朝比奈さん。
「朝比奈さん」
 方膝をついて、肩をゆすってあげる。
「ひっ……あ……キョンくん」
 俺を見上げ、辺りを見回す。
「あれ?……涼宮さ……いえ、みんなは?」
「帰りました」
 俺の言葉に、自分が何をしてしまったかを知った朝比奈さんは、
「ご、ごめんなさい。キョンくん……」
 また謝った。
「俺に謝らなくてもいいですよ、朝比奈さん。何も悪いことはしてないんですから」
「でも……」
「どうせそのうちバレてたでしょうし、いつかはこうなってました。それに」
 これは自分自身に言っていることかもしれない。
「あまり謝ってばかりだと、しなきゃよかったって思っているようにもとられますよ」
 朝比奈さんはかぶりを振り、
「そんなつもりじゃないです。ただ、申し訳なくて。あたしは知ってたのに」
 涙に濡れた顔で、
「そう、あたしは知ってたのに。涼宮さんがキョンくんのこ――」
「その先は言わないでください。いくら俺でも怒ります」
「――っ、ご、ごめんなさ」
「それも」
「あっ」
 口をつぐむ朝比奈さん。
「……いまは、あれこれ考えないでおきましょう。いつかすべてが上手くいく日も来ます」
「キョンくん……」
 希望的観測に過ぎなかったが、いまは朝比奈さんを慰めるのが先決だ。
 俺は朝比奈さんの肩を優しく抱き、顔を近づける。朝比奈さんもそっと目を閉じた。
172名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 18:56:05 ID:YNvyBvZ9

 しばらくして、泣き疲れがあったのか、朝比奈さんは寝入ってしまった。
 穏やかな寝顔を見て、心が安らぐ。
 だが、ここは部室だ。背負って帰るにも怪しまれること請け合いだし、どうすっかな。
「それには及びません」
 唐突に、扉のほうから声が飛んできた。聞き覚えのある声だ。
 振り返る俺の両眼には、
「こんにちは、キョンくん」
 寂しそうな笑みを浮かべた朝比奈さん(大)が映っていた。

「朝比奈さん……?」
 なぜ朝比奈さん(大)がここに?
 混乱している俺に朝比奈さん(大)は、
「なんでわたしがここにいるのか疑問に思っているんですか?」
 そのとおりですよ、朝比奈さん。
「それはですね、事後処理をするためです」
「事後処理?」
 事務的な声で朝比奈さん(大)は、
「ええ、具体的には、昨日からのあなたと朝比奈みくるの記憶、及びそれに関する情報を操作させてもらいます」
「なっ――」
 二の句が継げない。
「キョンくん、わたし言いませんでしたか? わたしとはあまり仲良くしないでって」
「……もちろん覚えてます」
 朝比奈さん(大)は自嘲するように、
「それはね、こうなるからです」
 頭が重い。視界が狭まってきた。なんでだ。
「ごめんなさい」
 また謝った。そればっかりですね、朝比奈さ……ん……
「うふ」
 朝比奈さん(大)が近寄ってくる気配がし、倒れ伏す俺の耳に顔を近づけると、
「わたしがこの子に代わって言います。あたしを好きになってくれてありがとう、キョンくん」
 そう囁き、頬に何かあたたかいものが当たって、それっきりで俺の意識は暗転した。
173名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 18:57:19 ID:YNvyBvZ9

 目覚まし時計が鳴り響いた。俺は毛布の感触をもう少し楽しむことにして、放っておく。
「キョンくんうるさいー! もう朝だよー!」
 何者かが部屋の扉を開け、
「ってぇ!」
 俺の体の上に思いっきりストンピングしてきやがった。思わず悲鳴を上げる。
「何しやがる!」
「とけい鳴らしっぱなしのほうが悪いんだにゃーあ、ねぇシャミー?」
 乱入してきた人間――妹がシャミセンに同意を求めていた。そのまま妹はシャミセンを担ぎ上げ、
「シャミー、シャミー、ごっはんっだにゃーあ」
 と自作のごはんの歌を歌いながら、階下へ降りていった。憮然とした表情で佇む俺を残して。

「よっ」
「おはよ」
 なんら変わらない教室での挨拶。相手は俺の後ろに座っている女だ。
「ん、どした? いつもより元気がないようだが」
「え? 全然そんなことないわよ。気のせいなんじゃない?」
 俺からするとちょっと違う気もするが、本人が気のせいと言ってるのに指摘することもないか。
「かもな」

 あっという間に放課後だ。
 あまりに時が経つのが早すぎて、いらんことを考えすぎていたのだろう。
 ノックするのを忘れて扉を開けてしまった。
「あ……」
 中にいたのは、下着姿の朝比奈さんで、メイド服に手を伸ばしているところだった。
 朝比奈さんはこちらを向き、顔を朱に染め、口を悲鳴の形に広げ――
「失礼」
 慌てて扉を閉めた。
 にしても、ずいぶんと懐かしい光景だったな。懐かしい、か……
 もうじき着替え終わった朝比奈さんが恥ずかしげに扉を開けてくれるだろう。そしてこう言ってくれるのだ。
「ごめんなさい、キョンくん」 と。
174名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 18:58:43 ID:YNvyBvZ9
>>101 >>166-173
朝比奈みくるの慕情 おわり
175名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 19:00:09 ID:91C4EPqB
>>174
素晴らしかった。マジ泣きますたよ
(´;ω;`)
176名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 19:13:06 ID:4T1d7/1g
>>174
GJ!
177名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 19:13:37 ID:v0Q8HwvJ
うっかり涙出てきた
178名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 19:21:50 ID:20Vbj1JG
うっかり精液出てきた
179名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 19:33:02 ID:FDFsj/Du
ここで阪中を希してみる
180名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 19:39:59 ID:Uw+uizcV
>>163
とりあえず や ら ら な い か ?
181名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 20:31:18 ID:cFLTZBIS
長門が主人公なら超人的能力で話のオチはどうにでもなると思っていたけど、
朝比奈さんが主人公の場合は朝比奈(大)で夢オチにするって最終兵器があったのかw
182名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 21:22:21 ID:BvSkHPBP
>>104-111
何か昔読んだスニーカー文庫の『悲しみ君、さよなら組』を思い出した。
昔のセンチメンタルな気分を思い出させてくれてありがとう!!
・・・・・・でも流石にこの作品は殆ど知らんだろうなぁ。
183名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 21:26:54 ID:j7Ba+bMh
スニーカーで昔の作品と言われても、ロードス以外にすぐ思い浮かぶのが
「由麻くん、松葉崩しはまだ早い!! 」な件について
184名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 21:28:50 ID:XdNK1eJR
>>183
なんだそのタイトルw是非kwsk
185名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 21:28:56 ID:j7Ba+bMh
あれ?初出はスニーカーじゃなくて角川文庫だっけ?
186名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 21:30:17 ID:j7Ba+bMh
由麻くん、松葉くずしはまだ早い!!
ttp://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4044310025/503-0645149-3597566

崩しがひらがなだった。
187名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 21:43:25 ID:kacwfYUI
ためしに頼んでみた。激しくタイトル買いw
1円だしたとえ地雷であろうと被害は少ない。
188名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 21:56:23 ID:8WaSYfoE
ボーボボを呼んでて気付いたんだが
「パッチボボの憂鬱」ってタイトルの話があるんだよな。
澤井たんはブームになる前からハルヒを読んでたのかな?
189名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 22:01:07 ID:gnnRQqfK
>>188
「〜の憂鬱」ってタイトルは昔からある。
つか最初の元ネタというか、古典で何かあった筈。
190名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 22:02:15 ID:8WaSYfoE
そうなのか。
でもその話が憂鬱から一年ぐらいだったから関連はあるかと思って
ケロロ、やもて王程ではないがよくパロをする漫画だし
191名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 22:02:17 ID:brE6FcHM
■ BBSPINK 終了のお知らせん。

1 名前:FOX ★[] 投稿日:2006/05/20(土) 20:54:30 ID:???0 ?#
まっ そゆことだ、

詳しく知りたい人は
http://www.maido3.com/server/nextstep.html

【365Main】 回線増速(ニュー速とかお引越しのご案内)
http://qb5.2ch.net/test/read.cgi/operate/1147078648/
192名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 22:35:28 ID:7bJm+zxn
ヒトメボレLOVERより


「残念だったか?」
「告白が間違いだったと解って、少しは残念だと思わなかったか?」
「…………」
「……少しだけ」

マンションの玄関が閉まる冷たい音を聞きながら、別れ際に交わしたあの人との会話を思い出す。
彼はどんな答えを期待して、わたしに質問したのだろう。
その時の彼の表情から、何らかの期待を込めた問いなのだということは読み取れた。
果たしてわたしの答えは、彼の期待に応えられたのだろうか。わからない。

わたしは引き出しから、しわしわになった1枚のルーズリーフを取り出した。
一昨日、彼がわたしに読み聞かせた、件の青年からの告白を記した紙片だ。
彼が窓から投げ捨てたこの紙片は、鈴宮ハルヒを介して、いまはわたしの管理下にある。

わたしはあれから、この紙片に書かれた言葉を何度となく読み返している。
記憶を遡れば、その回数も要した時間も判明するが、行為自体が重要なわけではなかった。
わたしにとって重要なのは、この紙片に書かれた言葉を読むことで得られる、奇妙な充足感にあった。
それはこれまで、どんな書物を読んでも得られることがなかった感覚だ。

紙片に書かれた彼の文字を読むと、わたしの脳裏に2日前の部室の光景がはっきり思い浮かぶ。
この紙片を手にわたしの前に立ったあの人が放つ、抑揚の乏しい声。
どこか心配げな視線をわたしに向けながら、感情の籠もらない声で告げる言葉。

それでも、あの人の口から発せられた言葉は、
まぎれもなくわたしへの愛の告白だった。
193名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 22:36:26 ID:7bJm+zxn
もちろんあの告白が、彼からのものでないことは完全に理解していた。
そもそも告白の前に彼が明言していたことだ。間違えようがない。

だが彼は想像しえただろうか。
その情景が。

あなたと共に過ごしたいと
いつかわたしが夢想した
理想の場面に酷似していたことに。

この文言がすべて彼の思いであったなら、わたしは10年どころか100年でも待ち続けるだろう。
あの人が3年前、この部屋でわたしに告げた言葉が思い出される。
そうだ。
彼に待てと言われれば、わたしは万難を排してその約束を果たすだけだ。

わたしは幾度目かの黙読を終え、沸き立つ充足感を胸に、ルーズリーフを引き出しにしまう。
明日の朝、目覚めてからまた読もう。
この行為は、わたしの基本行動に日課として組み込まれる。
あの充足感が得られる限り、わたしに蓄積するエラーも軽減されるはずだ。

紙片は時間凍結してあるから、わたしの命令がない限り、永遠にそこに有り続ける。
その事実に彼が気づいたら、紙片の消滅をわたしに願うに違いない。
あの人に請われたら、わたしはぜったいに抗えないだろう。
だから彼にも秘密にしておく。

これはわたしだけの秘密の楽しみ。
叶えられない願望を満たすための代替行為。
誰にも気づかれるわけにはいかない。

「でも、少しだけ残念」
わたしは、自分の理性と相反する感情を理解していた。

気づいてほしい。
あなたにだけは――――
194名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 22:36:59 ID:7bJm+zxn
はじめてSSなる物を書いた。
お目汚し失礼。
195名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 22:38:57 ID:XdNK1eJR
うっはーーー!!キタコレwwww
やっぱそうだよなぁ。長門さんそう思ってたんだろうなぁ
196名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 22:44:18 ID:b+dbG6D9
新たなる神の降臨を祝して

GJ
197名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 22:50:07 ID:KD3rrj5U
このスレにいると長門が物凄い勢いで愛らしくなっていく・・・。
もはや止まらん。
198名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 22:58:31 ID:x36b6B8s
長門かわいいよ長門
そしてGJ!
199名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 23:04:09 ID:GwF4jkxV
うう、せつねぇ長門が続くなぁ(つ。;)
いやあホント素晴らしいんですが
200名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 23:08:09 ID:Nw0oyMG8
>>174
GJ!!!
だが・・・俺の求めていたキョン×みくるはこんなにも難しいとは。。。OTL
俺もみくるから長門に変えるか。
>>193
長門カワイイヨ長門
GJ!
201名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 23:10:13 ID:CtLs+Nvg
GJ!これこそ長門だよなーと思うですよ
202名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 23:14:00 ID:kH6IbszX
え?またお祭りですか?
GJ
203名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 23:18:28 ID:cFLTZBIS
このスレ覗く様になってから、記憶の中で本編との区別がつかなくなって来て困ってますw

特にエロ無しで長門の心象風景書いたシリーズ
2045−409:2006/05/20(土) 23:47:49 ID:IRJH1q7g
長門祭りに便乗して投下します。
いいでしょうか?
205名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 23:48:30 ID:BvSkHPBP
>>204
wktkしながら待ってます!!!
2065−409:2006/05/20(土) 23:49:24 ID:IRJH1q7g
「目覚めよと呼ぶ声あり」
 〜ヒューマノイド・インターフェース「長門有希」の消滅〜


「我は死神」

こたつの向こうに一人の少女がいる。
私と目が合うと彼女はそう名乗った。
死神(と名乗った少女)は白い清楚なブラウスにリボンタイ、赤いプリーツスカート。
ふわふわと柔らかなウェーブを描く髪。頭にはちょこんとスカートと同色のベレー帽を乗せている。
名門私立校附属の小学校に通うお嬢様といった風情。
年齢はどう高く見積もっても一桁以上には見えない。
私は学校の制服のまま。自宅に帰っても特に部屋着に着替えると言う習慣はない。
いつもの事だ。
「不可解」
私は目の前の少女を見つめて首を微かに傾げる。
確かに不可解だった。自宅に帰り、居間に入りこたつの前に座る。
読みかけの本を開こうとした時、少女に気づいた。
こたつの上には茶碗と急須。いつものほうじ茶。
いつ入ってきたのか、いつからいたのか。
進入の痕跡は通常の空間にもそれ以外のいかなる観測手段、記録にも見えない。
しかし少女はここにいた。
「我がここにいるのがそんなに不審か?呼ばれたから来たというのにつれないな」
少し舌っ足らずな幼い声。
しかしその内容は老獪な政治家か詐欺師かといったものだった。
「呼んだ覚えはない」
「で、あろうな。意識に上るようなものではない」
「どういうこと」
「我は死神である。人の魂を管理するのを業務としておる。そのために来た。もっとも今回は死人の魂が相手ではないが」
「……」
「そなたはおもしろいな」
少女は物憂げな目つきで私を眺めた。
「おもしろい魂をしておる」
「私は……」
「ああ、魂と言ったのは比喩だ。そなたを構成する要素の核となるもの、とでも言おうか。そなたは作られたものであろう?人の形をして人と同じように生き人と同じように話している。それの根幹を成すものだ」
「私は人ではない」
「ヒューマノイド・インターフェースとやらか?そのような区別は我には無意味である。そなたは人として生きておるではないか。人のように話、人のように動く物はこれ人だ」
2075−409:2006/05/20(土) 23:50:14 ID:IRJH1q7g
いつの間にか私は少女への不審を忘れ、話しに引き込まれている。彼女の存在に対する疑問も忘れて。
私は考える。人とは何か?
「人とはそなたのような物のことを言う。心があるもの、などという戯言は言わん。心とは現象面に名付けられたもので実体はない。それを言うなら物言わぬ人形とて心はあるぞ?」
「どういう事」
「なに、人が人たり得るのは他者からの観測による。人のように話す機械があったとして、それがパソコンに接続されたスピーカーから発せられた合成音なら、誰もそれを人とは思わん」
少女は芝居じみた仕草で両手を広げる。
「人の形を模した人形に愛情を注ぐ輩は多い。彼らのすべてが物としての愛着で人形に接しているか?違うであろう?あれは人の姿をした物に愛情を注いでいるのだ」
「……」
「心が有るか無いかの判断は観測者の主観に過ぎん。心に対する絶対的な定義が不可能である以上それは主観以上のものにはなり得ない」
私には心があるのだろうか?
「もちろん現在この世界での技術では人のように思考する機械は製作不能だ。しかし、それは技術的な問題であり、遠からず人のように思考する機械は出現するであろう。人は人を作るという欲求を抑えきれるものではないからな」
少女は身を乗り出して私の瞳をのぞき込む。
「ましてやおぬしはこの世界に存在する以上の技術を持って作られておるであろう?」
確かに私を構成する技術はこの世界においては実現不可能なオーバーテクノロジーだ。いずれはこの世界でも実現するかもしれないが、数年先などというレベルではないだろう。
「おぬしを作ったものは人としておぬしを作ったはずだ。おぬしがここに存在する理由は?」
「涼宮ハルヒの観察」
「そうだな。人として生きている涼宮ハルヒという個体を観測する。それがおぬしという存在を作ったものの目的であろう」
統合思念体は人を直接的に理解することは出来ない。そのため人と同じ構造を持った私や朝倉凉子を作った。
「人と同じと言うことは人と同じ感情を持つ、ということだ。そして人として心を持って作られたおまえたちは、人の心を観測する。自分の心と照らし合わせて、人を見る」
観測対象の心を推測するには、同じ視点で見なければいけない。人がどう考えるか、ということを推測するには、同じ技術的基盤で作られたプローブが必要となる。
「『妖精を見るには妖精の目がいる』と言うことだな。そしておまえたちもまた観測されている」
「私たち」
「そうだ。量子力学ではないが観測という行為が観測対象に影響を及ぼす、というのはわかっているであろう?おぬしも観られているのだ。様々な人物、組織にな」
それはわかっている。私たちのような存在に関心を抱くものは多かった。
古泉一樹が属している「機関」などがその典型だろう。
もっと下世話な意味での観測も多い。
……私はランクAマイナーだそうだ。
「その様におぬしの容姿それもまた周囲へ影響を与える。おぬし我のこの姿をどう思う?」
少女は立ち上がりスカートの裾を摘んで小首を傾げる。両足には縞柄のニーソックス。
とても愛らしい。保護欲をかき立てられる幼い姿。
2085−409:2006/05/20(土) 23:51:12 ID:IRJH1q7g
「可愛い」
「そうであろう?我自身としてはこの姿にはあまり意味がない。業務は死者の魂の管理であるし、人の基準から見るとこの姿と実年齢はかけ離れておるしな。だが、人が我の姿を見たときに受ける印象は今のそなたのようなものだ」
少女はふわりと一回転してお辞儀。仕草の愛らしさとその口から紡ぎ出される悪夢のような言葉がとてもアンバランス。
「おぬしもそうだ。『長門有希』としての個性は容姿をも含む。小柄なショートカットの少女。その外見といつも静かに本を読んでいて無口、という行動の二つが合わさって、他者から観測される『長門有希』という個性がある」
私は自分の外見など気にしたことはない。しかし他者からはそうではないということか。
「おぬしが違う外見を持っていれば、おぬしの立場はまた違ったものになる。二目と見られぬほどの醜女であったなら、お主に好意的に接してくる人物は減るだろう」
「これまでのおぬしならばそれを気にすることもないだろうが、今現在ではどうだ?彼の者の好意が遠くなったなら、悲しくはないか?」
……初めから接触がなければなにも考えずにすんだだろう。しかし今となっては。
「美人として生まれた者は周囲からの好意を日常的に受けて育つだろう。それは性格にも影響を与える。逆もまたしかりだ。個性とは肉体の特徴をも含めてのことだ」
少女は手に茶碗を手にとってゆっくりとお茶を飲む。
「ま、これは世間話みたいなものだ。今日ここに来たのはおぬしをそそのかそうと思ってきた」
「そそのかすとは?」
「おぬしは今のままでよいのか?」
少女は深淵の闇のような目で私を見る。
「我思う故に我あり。おぬしは統合思念体の端末として作られた。しかし今おぬしは何を望む?」
「私の望み?」
「そうだ。おぬしが世界を改変した時、何を望んだ?それはお主自身が心の奥に隠していた望みではなかったか?」
私は何故あの世界を望んだのか。……そう、わかっている。
「さて、話はここまでだ。後はおぬし次第だ」
「何を目的にあなたはここに来た?」
私は立ち上がった少女に問いかけた。
「おぬしの望みを叶えるため……ではないな。収穫すべき魂の質を向上させるためだ。情報統合思念体に作られたヒューマノイド・インタ−フェースとしての起源を持つ者の魂。レアものだぞ」
「あなたは死神と名乗ったが、むしろ別のものを連想させる」
「何だ?」
「悪魔」
少女は私の言葉を聞いて初めて笑った。
「次に会うのはおぬしがその生を全うした時だ。それまで息災でな」
少女は私の頬に優しくキス。背を向け、歩き出すと唐突に消えた。

私はあの時のことを思い出す。病室で彼と話したあの時間。
私は両手を胸の前で重ねる。彼が握りしめた手が熱い。
私が捏造した時間から帰還した彼。
彼はそれでも私の手を握ってくれた。
2095−409:2006/05/20(土) 23:51:58 ID:IRJH1q7g
愛おしい。
観測者として力を持った私。
私は見守るだけだった。
でも、もう深く関わり過ぎてしまった。
彼への想い。
私の処分が検討されている、と言ったとき彼は怒りをあらわにした。
うれしかった。
私は情報統合思念体に感謝を捧げる。
彼らがどのような思惑で私を造ったか、そのようなことはもうどうでも良かった。
彼と共に地上にあること。これが私の幸福。
彼は私という個体に好意を向けてくれた。
『長門有希』という個体に。
そのようなパーソナリティを付与してくれた彼らに感謝する。
彼の私への想いは恋愛ではないかも知れない。
でも、それはどうでもいいこと。
私が彼を好きなのだから。
少なくとも彼は私が消え去るのを惜しんでくれた。

死神の言葉が静かに私の心にしみこんでゆく。
彼女の言ったことは簡単だ。
おまえは人なのだから自ら望むままに生きよ。
そう言うことだ。
私は決意して、私自身の望みを情報統合思念体に伝えた。以前から考えていたこと。
それは了承される。
ヒューマノイド・インターフェースとしての私はこれで消滅する。
そして私は統合思念体から最後のメッセージを受け取った。



いつもの部室。
私はいつものように本を読んでいる。
朝比奈みくるはすでにメイド服に着替え、お茶の準備をしている。
古泉一樹はテーブルにトランプを並べている。
扉がノックされた。
「はーい、どうぞー」
朝比奈みくるが答え、扉が開く。彼がやってきた。
「ちわっす」
「今お茶煎れますね」
2105−409:2006/05/20(土) 23:52:44 ID:IRJH1q7g
「すみません」
彼はいつものように座って机の上に鞄を置いた。
私は立ち上がり彼の前に立つ。彼が不審そうに私を見上げた。
「聞いて欲しいことがある」
「俺に?」
「そう」
「僕は外していましょうか?」
古泉一樹が立ち上がる。
「かまわない。二人にも関係のあることだから」
「わ、わたしにもですか?」
朝比奈みくるが怯えたような声で聞く。私は小さくうなずく。
「私は情報統合思念体にある望みを伝えて了承された」
彼の目を見つめて一言一言しっかりと声を出すよう努める。
「観測者としての任務の解除。ヒューマノイド・インターフェースとしての能力の剥奪」
朝比奈みくるが息をのむ。古泉一樹もいつもの笑い顔を引っ込め、真剣な目つきで私を見つめる。
「私はもう何の能力も持たない一人の高校生」
私は目を伏せる。
「あなたに迷惑をかけることはもう無い。でも、あなたを守ることも出来ない」
目を上げることが出来ない。今彼はどんな顔をしているだろう。
「……私はここにいてもいいだろうか?」
「……おまえはどうしたい?」
彼の問いかけに私は顔を上げる。怒っているようにも見える彼の表情。
「おまえ自身はどうしたい?」
重ねて聞かれる。
「……ここにいたい」
必死にその言葉を喉の奥から絞り出す。
彼のそばにいたい。彼を想う一人の少女として。
「なら問題は無いじゃないか」
彼は笑顔を見せる。
「したいようにすればいい。元々おまえは文芸部員だ。この部屋に誰より先にいたんだからな。それにだめだといってもハルヒが許さんだろうよ」
彼は両手を広げる。
「長門には世話になった方が多いよ。今度なにかあったら、俺が手伝ってやる。今までのおまえほどには役にたたないかもしれんが。古泉もそうだろう?」
彼は古泉一樹に問いかけた。
「そうですね。なんと言っても僕たちはSOS団なんですから。そうでしょう朝比奈さん?」
「も、もちろんです!」
朝比奈みくるは両手を握りしめ力を込めて答えた。
2115−409:2006/05/20(土) 23:53:23 ID:IRJH1q7g
ありがとう」
私は二人に頭を下げる。
「そういうことだ」
彼はいつもの笑顔。
「でも、何故そんなことを望んだのですか?」
古泉一樹が私に尋ねる。彼はあのねじれた時間のことを直接は知らない。
「いいじゃないか、“ふつうの女の子になりたかった”ってことにしとけ」
彼がさりげなくフォローしてくれる。私を横目で見てウインク。
古泉一樹は両手を広げ肩をすくめる。
彼の気遣いがうれしい。でももう一つ伝えなければならないことがある。
「もう一つだけあなたに伝えたいことがある」
「なんだ?」
彼がそう言ったときドアが勢いよく開いた。
「遅れてごめーん!」
涼宮ハルヒがやってきた。
彼があわてて、いすから立ち上がろうとしてバランスを崩す。
「ん?どうかしたの?」
「いや、特になんでもない」
彼があわてて手を振る。涼宮ハルヒは私と彼を見て、
「有希に何かしてたの?」
「違う。なにもしてない」
「怪しいわね」
彼の様子にどこか自然でないものを感じたか涼宮ハルヒは腕組みをして彼をにらむ。
「私が彼に話をしていた」
私がそう言うと、
「へえ、珍しいわね。でもキョンなんか役に立たないから相談なら私にしなさい」
「キョンなんかとは何だ」
彼が涼宮ハルヒをにらむ。
「彼に伝えなければならないことがある。彼でなくてはだめ」
私は涼宮ハルヒに言う。
「へえ」
「おい、いいのか」
「かまわない」
私は彼に向き直る。私は息を吸って、彼を見つめた。動悸が高鳴る。
2125−409:2006/05/20(土) 23:56:48 ID:IRJH1q7g
「私はあなたが好き」

涼宮ハルヒの目が大きく開かれる。
朝比奈みくるは両手を口元に当て、驚いている。
古泉一樹も珍しく驚きの表情を浮かべている。
彼もまた、私を驚いたまま私を見返している。
一番早く立ち直ったのは涼宮ハルヒだった。
「ち、ちょっと有希!本気なの!?」
私はうなずく。
「本当にこんな奴がいいの?」
もう一度首肯。
「……こんな奴で悪かったな」
彼が小さな声でつぶやく。
「そう、本気なのね?」
涼宮ハルヒが私の目を見つめたずねる。私はうなずく。
「そう、そうなの」
涼宮ハルヒは腕を組んで空中を見つめ、部室の中を大股で歩き出す。
壁の前まで来ると頭を下げ、そのまま突き当たる。ごん、と大きな音がする。
部屋の隅をにらみつけ、がりがりと頭を両手でかきむしる。
「あ、あの涼宮さん……」
朝比奈みくるがおずおずと声をかけるが聞いてはいない。何か葛藤しているようだ。
「うーん、まさか有希がキョンのことを……」
首をコキコキと鳴らし、つぶやいている。
「そうね」
結論が出たようだ。
「このままじゃフェアじゃないしね」
空中に向かってつぶやく。
涼宮ハルヒは私に向き直る。彼を指さす。
「こいつは頼りないし成績は悪いし優柔不断だし、だめなとこの方が多いけど!」
「おい」
涼宮ハルヒの暴言に彼がたまらず声を出す。それにかまわず涼宮ハルヒは続けた。

「あたしもキョンが好きなの!」

「あ゛?」
彼が呆然と声を出す。
古泉一樹と朝比奈みくるはもう声もない。驚愕の飽和状態になったようだ。
私は涼宮ハルヒの言葉を聞いてうなずく。
そして彼女に告げる。

「ライバル」

私は何とか笑顔を作る。うまく笑えただろうか?少し心配。
涼宮ハルヒは私の言葉を聞いて驚きの表情を浮かべた。それが大輪の花のような笑顔に変わる。
「有希っ!」
涼宮ハルヒが私に抱きついてきた。
古泉一樹は両手を広げて肩をすくめる。
朝比奈みくるも笑顔で私たちを見つめている。
彼は机に肘を突いてつぶやいた。
「やれやれ」

開かれた窓から風が流れ込む。私が机の上に置いたままの本のページが風にあおられ、止まる。
そこにはその本の冒頭のエピグラフが書かれていた。

 われらはおまえたちを創った
 おまえたちはなにを創るのか

これは情報統合思念体の最後のメッセージと同じ。
ヒューマノイド・インターフェース『長門有希』は消滅し、高校生『長門有希』が生まれた。
その最初の日の出来事。
2135−409:2006/05/20(土) 23:58:57 ID:IRJH1q7g
終わりです。
104氏の作品GJだったがあまりのも切ないのでこれを。
消失の後日談て所でしょうか。

長門とハルヒには幸せになってもらいたいもんです。

「雪風」「膚の下」が少し入っています。みんな読んで。
214名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 00:00:56 ID:BvSkHPBP
>>206-213
GJ!!
後味が良かったです!
215名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 00:01:13 ID:nEHpGdgj
超GJ
216名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 00:03:36 ID:p+8O+Q69
めがっさGJ
217名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 00:04:51 ID:TTqRyWJ3
> われらはおまえたちを創った
> おまえたちはなにを創るのか

うは、ミステリックサインのアレか
218名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 00:14:05 ID:SyyA/Xp7
 われらはおまえたちを創った
 おまえたちはなにを創るのか

何かを考えさせる終わり方だ・・・。
219名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 00:15:33 ID:E9vHzIbg
GJ。このスレにさわやかな風が吹いた。
220名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 00:16:07 ID:Mr/RbmAH
 「あの・・・キョンくん。一緒に行って欲しいところがあるの」
 「朝比奈さんの頼みとあらば、何処へでも行きますが、で、どこへ?」
 「・・・・三年前」
 「・・・まぁ、いいですけどね」
 「それじゃ、さっそくいきましょう」

 そう言うと、朝比奈さんは何処からともなく試験管を取り出し
部室の床に落として割った。
 床から立ち上る白い煙。甘い・・・ラベンダーの・・・。
いや・・・・たしかに・・角川・・・だけどさ・・・・、
未来人として・・・そのネタは・・・・古・・・・。
221名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 00:16:33 ID:xupiSM9e
>213
GJ!
いーねー清々しくて!
ドロドロしてない多角関係こそラノベ
222名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 00:27:11 ID:irXacN+j
素敵だね
この世界もまだ捨てたものじゃないね
2235−409:2006/05/21(日) 00:30:18 ID:a0590btH
あ、すこし蛇足。
> われらはおまえたちを創った
> おまえたちはなにを創るのか
は「膚の下」のエピグラフなんですが、
アニメのあの場面でこの本が使われたのは
絶対複線だと思うですよ。何せ「造られた人」
の物語なんで。
有希〜幸せになって〜。
224名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 00:39:57 ID:oNNvPq+h
二律背反…そんな言葉が脳裏を過ぎった。
いや、他意はない。
225名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 00:43:24 ID:RHyXzo4t
GJ>>5−409氏
戦闘妖精シリーズは読んでたけど膚の下は未読だった
読むことにするよ、ありがとう
226名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 00:45:03 ID:ixpnXpQQ
はああぁぁぁぁぁぁぁぁ

リアルで嫌な事あったけど、癒された
227104:2006/05/21(日) 00:46:00 ID:W7CtV6/8
忘れ雪の続編書いてみた。
だけどまだ完結編ではない。完結編はまた後日。

>>129
その曲がピッタリすぎてて驚いた。GJ!
228名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 00:47:45 ID:vzG8C98e
>>213
グジョーブ
ラストもスッキリで和む〜〜
229名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 00:49:20 ID:gbR2B+M0
長門勢力が圧倒的過ぎるのでみくる分の補給を望む
230& ◆nIb4mG52cs :2006/05/21(日) 00:51:43 ID:W7CtV6/8


空を見上げれば、大きな白の固まりが舞っている。

あとからあとから降り積もる雪帽子。

俺の頭にふわりと乗ったり、頬をそっと撫でていったり。

俺は冬はあまり好きではない。寒いからな。

だけど、降り積もる雪は、何故か温かく。

懐かしさを感じるような温もり。

人の想いも雪と同じく積もりゆくと、何かに書いてあった。

しかし、雪帽子もいつしか濡れ雪に変わり、温もりが薄れゆく。

少し残念に思いつつも、校舎内へ入ることにする。

灰色の空はどんよりと、何かを隠しているかのようにも見える。

何故だろう?濡れ雪を見ていると、そこでいつも誰かが泣いているような気が――――




231積雪:2006/05/21(日) 00:52:59 ID:W7CtV6/8
「うぅ〜っ、寒い」
そうつぶやきつつ、今日も部室のドアを開ける。
まったく。冬休みに入ったというのに、なぜこうやって集まらなければならないのかね。
体を震わせつつ、部室の電気ストーブに手をかざした。
「あ、キョンくん。今、お茶入れますね」
俺の愛すべき天使、朝比奈さんが笑顔でやかんに手を伸ばすのが見えた。
今日はまだ、朝比奈さんしか来ていないらしい。
まあこんな寒い日には、朝比奈さんのお茶でも飲んで暖まるのが一番だ。
窓の外を見る。舞い落ちる雪。でも、軽やかではない。
水分を多く含んでいそうな、霙混じりの濡れ雪だった。
その時、頭の中に何かが走った。
……?
何だ、これ?
最近雪を見ると、こんな変な感覚に陥る。
不思議な気分に首をひねる。そんな俺を現実に引き戻す声。
「はい、どうぞ」
「ありがとうございます」
ものの数分もしないうちに、熱いお茶が手渡される。
それを一口飲んだだけで、それこそ俺の体と心は春の草原並みに暖まったね。
さっきまでの不思議な気分も、一瞬で吹き飛んでいく。
そんな幸せな気分に浸っていたというのに、無粋な声が聞こえた。
「どうも。今日も一段と寒いですね」
ドアを開け、胸がムカムカするような爽やかスマイルで小泉登場。
俺の隣に腰掛け、電気ストーブに手を伸ばした。
あ、この野郎、少し自分の方に角度変えやがったな!
「最近は雪続きですね。こんなに降るのなんて珍しいんじゃないでしょうか?」
窓の外を見つつ、小泉が話しかけてくる。
そういえば俺が退院してからというものの、ずっと雪が降っている。
まったく、やれやれだ。階段で転んで頭を打ったかと思ったら、今度は雪に滑って転べってことじゃないよな?
ため息を一つついて、小泉に返事を返してやる。
まあな。こんなに降るのは、ちょっと気候がおかしくなっているんじゃないかと俺も思うね。
まさか、ハルヒがこんな気候にしてるんじゃないだろうな?
「それはないでしょうね。涼宮さんが、特別雪に何か思っている様子はないみたいですし。」
そうか。じゃあ、やっぱり環境破壊とかの影響だな。
「そうですね。それと一つ僕が思ったことなんですが……」
なんだ。何かの長ったらしい解説だったら、ゴメンだぜ。
「雪に特別何か想いを馳せているのは、あなたの方なのではないでしょうか?」
232名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 00:54:54 ID:irXacN+j
長門はキャラ的にどこか悲しい物語を作りやすいんだよな。
だから反響もいっぱい来る。
ハルヒはというと作中での描写も多いわけで純愛とかにしやすいんだよね。
強気な子との恋愛は昔からの王道なわけだからね。
みくるは未来でくっつかないとわかってるからハンデがあるんだよね。
話も作りにくい。

何がいいたいかというとハルヒとキョンの淡い淡い恋物語が欲しいってことだよ
233& ◆PqWFrDUzjY :2006/05/21(日) 00:55:01 ID:W7CtV6/8

は?と、思わず言いかけたね。
俺が?雪に?何故?
「退院してからのあなたは、何処か変ですよ?」
何処がだ?俺自身では、前と変わってないと思うのだが。
「自分で気がついてないのですか?よく雪を見ては、とても悲しそうな顔をしていらっしゃいますよ」
悲しそうな顔だと?全然気がつかなかったな。
でも、よくよく思い返すと、最近雪をボーッと見ていることが多い気がするな。
見ようと思って見ているわけではない。なんとなく気がつくと雪を見ているのだ。
「何か雪にでも思い出があるのですか?」
雪に思い出ねぇ……特にないとは思うんだが……
そこで思考にノイズが走る。一瞬悲しそうな顔が浮かんだ。
……誰だ?何だったんだ?さっきのは。
「やはり、どこかおかしいですよ。頭を打ったせいですかね?」
うるさい。黙れ。
でも、頭を打ったせいかもしれないと俺も思う。
そうでなければ、さっきのような幻覚は見えないだろうからな。
きっと俺は疲れているのさ。そうだ。ハルヒの命令のせいでネタを考えなくてはならなくなったからな。
まったく、やれやれだ。
……とドアがぶち破られるような音がした。
噂をすれば何とやらか?ハルヒ団長殿。
「遅くなってごめーん!ストーブかっぱらってきたわ!」
ストーブが増えるのはありがたいが、お前は一体いつもどこから盗んでくるんだ?
「何処だっていいじゃないのよ?」
そう言い、早速部室に設置し始めるハルヒ。
さて、これで残るは後一人だな。
思った次の瞬間、ドアが静かに開く。
これで全員集合か。
最後の一人、本好きの宇宙人。そいつは……
「こんにちは」
「こんにちは、喜緑さん」
喜緑江美里。我らがSOS団の団員にして、元文芸部員。
窓の外では、雪が降り続いていた。

234積雪:2006/05/21(日) 00:55:51 ID:W7CtV6/8
その日は特に何もなく、30日の予定を確認した後は各自好きなことをやっていた。
外を見る。雪。止む気配は全くない。
また頭にノイズ。誰かが泣いている。
いや、泣いているわけではないが、泣いているように感じた。
不思議な不思議な、彼女は――――
誰だか判らない。頭が痛む。これ以上は思い出せない。
思い出せない、だと?
誰だか判らない奴のことを、思い出すとはどういうことか?
……やめよう。やっぱり、疲れているんだ。
こんな時は、ボーッとするが一番だ。
朝比奈さんを見る。愛すべきSOS団メイドは、偉いことに勉強なんぞをしていた。
必死に問題を解く姿に、微笑ましさを覚える。俺の癒しだ。
小泉はどうでもいい。いつものように一人でボードゲームだ。
続いてハルヒ。こいつは団長席にどっかりと座り、パソコンに夢中だ。
ネットでも荒らしているのかね?頼むからまたいつぞやのような変なものは出さないでくれよ。
あの時はホントに大変だった。巨大カマドウマは凄かったぜ。
そういえば、コンピ研の部長さんと喜緑さんは結局付き合ってなかったんだよな。
そこで頭が痛む。……あれ?あの仕事を依頼したのは、喜緑さんだったよな……
だったら、辻褄が合わない。喜緑さんは団員なのだから。
あれ?おかしいぞ?じゃあ誰があの空間を……?
思い返す。確かにあの時、喜緑さんは依頼をした。
そしてそれを解決したのは、俺と朝比奈さん、小泉、そして……?
あれ?誰だ?思い出せない。
あそこにいたのは、喜緑さんのはず。辻褄が合わない。
誰かいた?誰だ……?別の人が……?
思わず喜緑さんの方を見る。いつものように優しい笑顔で本を読んでいる。
……いや、違う。おかしい。
これは「いつもの」ではない。
頭の中で、何かが崩れゆく。
そして何かが浮かびゆく。悲しそうな顔。別れ際の呟き。ふわふわと舞う雪……
雪……?ユキ――――
「有希……?」
思わずつぶやいた。ハルヒが「雪?それならまだ降ってるわよ。」と言った。
違う。ハルヒ。雪じゃない。有希だ。
そうだ。長門。長門有希。
どうして今まで忘れていたんだろう?あの日からすでに何日も過ぎているのに。
そうだよ。長門。俺はお前を取り戻しに行かなきゃならない。
235& ◆PqWFrDUzjY :2006/05/21(日) 00:56:24 ID:W7CtV6/8
ハルヒはいる。朝比奈さんも小泉もいる。
俺はハルヒのところへ詰め寄った。
「ハルヒ」
「何よ?」
「お前、長門を覚えていないか?」
「長門……?誰よ、それ」
不満そうな顔で俺を見上げるハルヒ。
「長門だ。長門有希。元文芸部員で、SOS団員のだ!」
「SOS団員?そんな子知らないわよ。SOS団員はあたし、あんた、みくるちゃん、小泉くん、そして江美里だけよ」
「違う!覚えてないのか!?思い出せ、ハルヒ!」
思わず声が大きくなる。朝比奈さんも、小泉をこちらを見ていた。
「朝比奈さんも、小泉も思い出してくれ!長門のことを!」
俺が必死に言うが、二人ともきょとんとしている。
「キョン」
「なんだ?思い出したか!?」
「あんた、大丈夫?やっぱり頭打ったときの後遺症でもあるんじゃないの?」
ハルヒが、おおよそハルヒらしくないような表情を浮かべて俺を見る。
くそ……やっぱり、誰も覚えていないのか……
俺は次に喜緑さんのところへ向かう。
「喜緑さん」
「何ですか?」
「情報統合思念体に連絡できますか?長門を返せって」
「長門さん?誰でしょう?」
後ろの方でハルヒが「情報ナントカって何よ?キョン!?」とか言っているが、無視だ。
「とぼけないでください。あなたなら知っているでしょう?」
「……思い出してしまったのですか?」
柔らかな笑顔のままの喜緑さんに、少しばかり怒りを覚えてきた。
「ああ。思い出したとも。さっさと長門を返せ。でないとハルヒをたきつけるぞと伝えろ」
自分でも声が低くなったのを感じた。
しかし、喜緑さんは悪びれる様子もなく
「それは無理な相談です。あなたにはもう少し強めに改変を行うべきでしたね」
と言い、俺の前に手をかざした。
目眩がした。視界が暗くなっていく――――


236積雪:2006/05/21(日) 00:57:23 ID:W7CtV6/8
「キョンくーん!朝だよ〜!起っきろ〜!!」
うるさい我が妹の叫びにより、俺の意識は覚醒するハメとなった。
頭が痛い。風邪か?いや、寒気はしない。
なんだか大事なものを忘れているような……
今日は学校に行かなければならない。冬休みだってのにハルヒが集合なんかかけやがるからだ。
まったく。どうせ何もやることもないだろうに。
窓の外を見る。雪。降り積もる白。
頭痛がした。何かを忘れている。
あれ?そういえば、昨日の記憶があやふやだ。
確か部室に行って……待てよ?部室に行くのは今日のはずだ。昨日は行っていないはず。
だけど俺は確かに、朝比奈さんのお茶を飲んだ気がするのだが。
昨日はいつ寝た?あれ?寝たっけ?俺。
何処かから記憶が途絶えているような気がする。
でも昨日はない。その記憶は昨日ではあり得ないはずのこと。
じゃあ夢か?
だが、その意見は俺の中の何処かが否定する。
思い出せ!と俺の何かが告げている。
雪は強くなり、吹雪と化している。
雪……?
俺はそこではじかれたように跳ね起きた。
そうだ。ユキだ。有希だ。
長門のことを思い出して、喜緑さんに何かされたんだ。
そして多分だが、記憶を消されて今朝に戻されたんだ。
携帯電話が鳴る。ハルヒからだ。
「あ、キョン?今日は吹雪で外に出られないから、やむを得ないけど中止ね」
「ハルヒ」
「何?やっぱりSOS団がないと残念?そりゃあたしだって中止にはしたくな……」
「喜緑さんの家は何処だ?」
「え?江美里?江美里の家なら――」


237& ◆PqWFrDUzjY :2006/05/21(日) 00:58:12 ID:W7CtV6/8
吹雪の中、俺は走る。
自転車は雪で漕げそうになかったから、仕方がないが走っている。
吹雪は俺を拒むように容赦なく降り続け、吹き飛ばそうとする。
まるで白魔が荒れ狂っているような。
それでも諦めようとは露ほどにも思わなかった。
たとえな、情報統合思念体が何をしようとも、長門が望んでいなくても。
俺は長門を取り戻す。そう決めた。
長門がいることで俺たちやハルヒにどんな影響があったとしても。
もしまたバグでもやらかして、世界が何度変わっちまったとしても。
世界がもし滅びようとも、俺は認めない。
長門のいないSOS団なんて、俺は絶対認めない。


何時間も走ったような気がした。目の前にあるマンション。
ハルヒに教えられた番号を入れる。数秒後に聞こえる声。
「俺だ。入れてもらえないか?」

上がり込んだ家は、普通の部屋だった。
長門の殺風景な家とは違って、かわいらしい部屋。
「何の用ですか?」と喜緑さん。
「判っているんじゃないですか?」と俺。
それを聞くと、喜緑さんは少し笑って
「また思い出したんですか?今回は吹雪まで吹かせて、来られないようにしたつもりだったんですけど……」
「吹雪ぐらいで俺を止められると思うな。」
威圧のつもりで睨んでみる。しかし、笑みを崩すことは出来なかった。
「これで何十回目ですか?そろそろ次の日に進めたいのですけど」
何十回?俺は、そんなにも今日を繰り返していたのか?
「そうです。記憶を消した後次の日に進めてもいいのですが、それだと少々困りますので」
そんなことはどうでもいい。長門を返せ。
「またそれですか。無理な相談です。長門さんを返すわけにはいきません」
「何故だ!?」
俺が強く問い詰めると、初めて喜緑さんは笑みを崩し、真剣な顔つきになった。
「何故と聞きたいのはこっちの方です。どうしてあなたはプロテクトをいとも簡単に破り、長門さんのことを思い出してしまうのですか?どうして返して欲しいのですか?」
そんなの簡単だ。長門は仲間だ。仲間のことを忘れるほど、俺は冷血な人間じゃない。
連れ去られたら、連れ戻す。SOS団の誰もが欠けちゃならない。
5人そろってSOS団だ。
238名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 00:58:28 ID:6V937f00
そろそろ長門ネタあきたよ
239積雪:2006/05/21(日) 00:58:50 ID:W7CtV6/8
そう言うと、喜緑さんは少し微笑んで
「それ以外の理由はないのですか?」
それ以外の理由だと……?
「自分の気持ちに素直になってください。でないと、私はまたあなたの記憶を消さなければなりません」
俺は自分に問いかける。何を隠してる?言え。言わないと……
「なら、質問を変えます。私ではダメでしたか?」
ダメとは?
「私がSOS団の一員では不満でしたでしょうか?」
言われて、不満だと答えてやろうとしたが、声が出ない。
そうだよ俺。何で喜緑さんじゃダメなんだ?
長門じゃなきゃならない理由はあるのか?
長門が長門じゃなければならない理由……
そこまで突き詰められて、ようやく俺は自分の声に気がついた。
「ああ、不満ですとも」
俺は答える。自信をもって言ってやるさ。
「なぜなら俺は、長門のことが好きだからだ!」
そうだ。喜緑さんじゃダメで、長門でなきゃならない理由。
それは俺が長門のことを好きだからに他ならなかったんだ。
「そうですか。それを聞いて安心しました」
喜緑さんが笑顔になる。……どういうことだ?
「私は情報統合思念体によって、あなたに試練を与えたのです」
喜緑さんが言うところによると、もし俺が長門のことを忘れたまま明日を迎えたら、完全に長門のことを消し去る予定だったという。
でも長門のことを覚えていたら、記憶を消して今朝に戻せと。
そして情報統合思念体が納得するような形、つまり俺の元に長門を返してもいいと思えたら、長門の居場所を教えようと。
そして俺はその難題を突破した。長門のことを忘れることなく。
「今からあなたを時空間移動させる。そこに長門さんはいる。どうすれば長門さんを取り戻せるかはわからない。けど、頑張って」
喜緑さんはそう言って、俺の額に手を当てた。
瞬間、目が回るような感覚が訪れ、俺の意識は飛んでいった。

240名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 01:00:51 ID:RiahdlFZ
いやまったく飽きません
241& ◆JOnNWUD3p2 :2006/05/21(日) 01:01:10 ID:W7CtV6/8
終わり入れ忘れた(汗)
とりあえず次の投下でラストの予定。

>>238
俺個人的には長門好きなので、この流れでもかまわないのだが。
そこまで言うなら次はみくるネタでも練ってこようかな?
242104:2006/05/21(日) 01:02:05 ID:W7CtV6/8
なんかバグ。↑104です。
243名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 01:02:22 ID:TTqRyWJ3
>241
書きたいなら書くのがいいのさ。
みくる分が足りないと思っている人は自分で書けばいいんだ。
244名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 01:05:07 ID:ixpnXpQQ
まあまあ、せっかくの良スレを剣呑にする事も無かろうに

ってわけで鶴屋さんきぼん
2455−409:2006/05/21(日) 01:07:19 ID:a0590btH
104氏なんか痛い子が混じったけど、気にしないで。
あれで終わりじゃなくて良かった。本当に良かった(泣

ここは長門スレなので問題なし。うわなにおするやめ(ry
ええと、ほかにも書きます。ハルヒかなあ。

246名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 01:09:41 ID:E9vHzIbg
GJ。長門ネタ大歓迎ですよー


現状に不満な人は自分で書けばいいじゃまいか。
247名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 01:10:03 ID:7+s36Nb6
まぁ>>238の言うとおり飽食ぎみではある
ネタを変えればまだまだいけそうだが
248名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 01:10:04 ID:lRGAdvWZ
金払ってる訳でも無し
供給されるものに文句言う権利は無い
249名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 01:10:31 ID:5ByhseGh
>>241
イイヨー、次が楽しみだ。
250名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 01:14:34 ID:8dXbDMRX
>>248
お前がそこまで偉そうな事を言う権利もないけどな
251名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 01:17:06 ID:aDTtzd2u
>>250
読む奴が横柄なスレは直ぐに廃れる。
ハルヒが話題作だから今は良質の職人がいるけどね。
そこの所よく心得ておいた方がいいよ。
2525−409:2006/05/21(日) 01:21:51 ID:a0590btH
すまん、なんか煽ったみたいになった。
みんな、もちつけ。あ、俺が一番もちつかんとならんのか。
ええと、臼と杵はどこだ。
253名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 01:23:06 ID:GJuUrWuL
>>252
餅付け!!
ちゃんと月にはあるぞ!!
254名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 01:23:10 ID:aRBinvfn
104氏のGJな作品の下でぐだぐだウザイ言い争いすんなよ

>>241
GJ!
次の投下を楽しみにしてます
255674@予備の中の人:2006/05/21(日) 01:24:29 ID:E9vHzIbg
まあとりあえずマターリしようぜ。

というわけでさっそく更新させていただきました。
256名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 01:24:59 ID:ixpnXpQQ
仕事はやっ!
257名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 01:26:34 ID:irXacN+j
あー割り込んじまった、ごめんね。
誰か変化球で国木田×キョンの妹なんてどうだ?
258名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 01:29:27 ID:5ByhseGh
>>255
更新、乙です。
259名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 01:34:02 ID:PVLX3OEV
作品投下してくれてる職人さん達に大感謝。
良い物はジャンル被ってても、大歓迎です。
260みくる×キョン:2006/05/21(日) 01:42:48 ID:gbR2B+M0

ベッドに腰掛け、俺は頭を抱えていた。どうしてこんなことになったのか。
扉の向こうからは、水が滴る音が響いてくる。
朝比奈さんが、シャワーを浴びているのだ。

記憶を反芻する。それは4時間ほど前、みんなと駅前で別れたあとのことだ。



…………。
……。



「じゃ、また来週ねーっ!」

夕日を浴びながらハルヒの姿が雑踏の中に消えてゆく。
毎週土曜恒例の市内探索を終えて、本日のSOS団の活動は解散の運びとなった。

最近は探索とは名ばかりで完全に遊びでフラフラしてるだけに過ぎず、
ハルヒもそのことについてあまり口うるさく言わなくなってきた。

ハルヒの奇矯な言動や行動は相変わらずだが、どことなく昔に比べると大人しくなったような気もする。
少し大人になったと言うことだろうかね。
それが良いのか悪いのかはガキと大人の中間くらいにいる俺にはわからないことだがな。

栓のないことを考えつつ、明日の休みをどう過ごそうかなどと考えながら
自宅へと向かってをダラダラとチャリを進めていたら、
ポケットのケータイが突然メロディを奏でた。チャリを漕ぐ足を止めて路肩に寄せ、ケータイを開いた。

メールではなく、通話だった。『朝比奈みくる』の文字。
朝比奈さんが何の用だろうか。さっきまで一緒にいたのに…いやいや、それより待たせてはまずい。

「もしもし」
『あ、キョンくん?』
「確かにあなたのキョンくんですが」
『あ、そうですよね、携帯電話ですもんね』

スルーされた。

「どうかしました? もしかしてデートの誘いですか? 明日なら暇ですが」

無論、もし用事があっても朝比奈さんの誘いなら最優先させるがな。

『――あ、えっとぉ、明日じゃなくて……その、今、お暇ですか?』

心臓が鼻から飛び出してリンボーダンスを踊ったね。まさかの朝比奈さんからのお誘い。しかもこんな時間に。

「む、無論暇です」

つい声がうわずった。可能な限り平静を装うべく努める。

『良かったぁ。じゃあ、さっきの駅前の集合場所にもう一度来てくれますか? 待ってますから』
「全力で急行します」
『うふ。事故にだけは遭わないでくださいね。赤信号で渡ったりしちゃダメですよ?』
261名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 01:43:47 ID:gbR2B+M0

通話が切れると、チャリを反転、全力でペダルを漕いだ。
おっと、交通法規は守ったし、事故にも充分注意したぜ。
朝比奈さんの言いつけを破るようなことなどあるはずがないね。
それでも5分と掛からず先ほど解散した駅前へ。
いつもは団員全員が俺を待ち受けている場所に、朝比奈さんだけがぽつんと立っていた。駆け寄る。

「わ、早い……」

あなたのためなら光も越えましょう。

「この時間になると家に帰る人で車どおりが多くなるから、危ないんですよ? めっ、です」

ちっとも怖くない顔と仕草で俺を叱る朝比奈さん。目尻が下がるのも仕方の無いことだと思うね。

「それで、俺に何の用ですか?」

少しばかりの沈黙が流れた。朝比奈さんは何かを言い出そうとして言い出せない感じで、
もじもじと足元を見つめながらスカートの端を握ったり放したりしていた。

さて、まさか俺も本気で朝比奈さんが俺をデートに誘うなどと思っているわけではない。
もし本当に俺とデートしたいと思うなら、朝比奈さんなら電話ではなくいつかのように直接誘いをかけるか
ラブレターでも送ってくるだろうし、時間設定も明日のほうが適当と言える。

……まぁ、また任務の手伝いなんだろうなぁ……。こんどは何年後の偉人を助けるのか。
それともまた過去に戻って『規定事項』の辻褄あわせか。

ちなみにハルヒ関連だとは思っていない。そっち方面なら確実に古泉か長門からのアプローチがあるからな。

余計なことを考えてたらつい朝比奈さんのお顔をじろじろ見つめてしまっていたらしく、
白百合のごとく可憐な顔がスイートピーのように朱を差した。

「あっ、あのっ、……そのぅ、今から時間取れますか?」

先ほども聞いた質問。肯定の意を伝えると、朝比奈さんは「ぅー」とか唸って、キョロキョロと辺りを見回した。
つられて俺も辺りを見回す。まさか、誰かに見張られてるのか?
と思ったら、別にそういうわけでもないらしく、胸に手を当てて呼吸を整え始めた。なんなんだ、一体。

やがて朝比奈さんは意を決したらしく、珍しく眉を凛々しく斜にすると、俺のほうに一歩踏み出して、こう言った。

「も、もしよろしければ、私と一緒に食事でもどうですかっ!」
262みくる×キョン:2006/05/21(日) 01:44:29 ID:gbR2B+M0

…………。
……なに?

自失していたのは精々1秒か2秒程度だったと思ったが、俺にしては早い立ち直りだったと思うね。
うん? つまり、なんだ? 結局、デートの誘いか、これ。まさか。朝比奈さんから?

先ほどの朝比奈さんの誘いの声は結構なボリュームだったらしく、
周囲を行きかう土曜日の夕方の独特の喧騒が若干弱まり、こちらに人々の視線が向いているのを感じた。

朝比奈さんはスイートピーに留まらず、アネモネかサルビアかというほどに真っ赤に頬を染めていた。
花には詳しくないが、スイートピーがピンクでアネモネが赤であってるよな?

俺の返事がないことをどう受け取ったのか、アネモネの化身は瞳にうっすらと涙を湛え始めた。
周囲の視線が揶揄するようなものに変わったのを敏感に感じた。まずい。

「……あー、うー、……。えぇ、勿論、朝比奈さんの誘いとあらば」

なんとか意味のある言葉を搾り出すと、朝比奈さんは目に見えてわかるほどにほっとした顔を見せた。

「……よかったぁ」

俺はポケットに入っていたハンカチを取り出すと、目尻に浮かんだ涙を拭きとって差し上げた。
俺にだってこのくらいの甲斐性はあるのさ。

しかし、頬に手が触れたのをどう解釈したのか、

「……わ、きゃ、まだ、だめ、ですっ」

ぴくんと背筋を伸ばし、一歩俺から離れた。しかし俺の手にハンカチが握られてるのを見ると、

「……あ、ごめんなさい。キョンくんはそんなつもりじゃなかったのに……」
「いえ、全然気にしてないです」

どんなつもりだと思ったのか。まだ、の意味が気になったが、スルーすることにした。

ようやく俺も頭が冷えてきた。食事の誘い。相手が朝比奈さんとあれば、是非もない。

「それで、どこに行きますか?」

この時間だと、予約もなしにどこかの店に行くのは少々厳しい。
かと言って、折角のお誘いなのにファミレスなどに行くのも問題外だ。

不安なのは財布の中身くらいだが、悲しいことに、いや、この場合幸運なことに、
今日もパトロールでハルヒの命令によって散財させられることを予期していた俺は、
予め結構な金額を財布の中に用意していたのだった。
実際にハルヒのおかげで被弾した俺の財布ではあったが、未だ金額的にはかなりの余裕がある。

備えあれば憂いなし。

「実は、もうお店は予約してあるんです。もうすぐ予約の時間ですから、行きましょう」

備えあれば……なるほど。



…………。
……。
263名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 01:44:34 ID:6+eoVMeb
個人的に考えて書いてたネタと「積雪」が被った。
「忘れ雪」のその後で長門復活を考えたんだが見事に被った。
長門の代打で喜緑さん入れる処とか……
しかし本家本元がハッピーに終わらせてくれるなら無問題だな。
さて、削除削除と。
264みくる×キョン:2006/05/21(日) 01:45:23 ID:gbR2B+M0



朝比奈さんに連れられて入ったその店は、小洒落たフレンチレストランだった。
駅前から歩いて5分ほどのところにある、居酒屋や小料理屋などの看板が並ぶビルの3階で、立地条件としては上々。
メインの客層は、ちょっと金のある大学生から社会人といったところだろうか。
高級レストランというほどではないが、高校生が気軽に入るにはかなり敷居が高い、そんな店だった。

今思えば、ただでさえ朝比奈さんとの食事だというのに、店の雰囲気に飲まれ、若干緊張していたんだろうな。
こんな店に連れてこられるとは思いもしなかったし。

メニューを渡されなかったのは、朝比奈さんが予めコースまで指定していたからだと気づいたのは、大分後になってからだった。
こんな服でよかったのかななどと思いながら朝比奈さんと途切れがちの会話をしているうちに、

「食前酒でございます」

ウェイターがシャンパンを目の前で注いでくれる。夏の孤島で森メイドがワインを注ぐ姿がフラッシュバックする。
いや俺たち未成年なんで、と言う前にウェイターは酒をグラスに注いでいたし、
そういえば朝比奈さんは全然ダメなんじゃなかったかとか色々考えているうちに、

「ごゆっくりどうぞ」

ウェイターはいつの間にか去っていた。

「乾杯しましょう、キョンくん」

朝比奈さんは慣れない手つきでグラスを手に取った。まぁ、一杯くらいならいいか。

「乾杯」
「乾杯」

あろうことか、朝比奈さんはグラスの中程まで注がれたシャンパンを一気に煽るように飲んだ。
なにしてんですか、あなた。

「……く、くふぅー。……いえ、あのぅ……実はお酒があまり得意ではないので」

知ってます。

「嫌なことは早めにやってしまおうかと……ちょっとずつ飲むより楽な気がしません?」

理屈は分からないでもないですが、酒の場合は別です。
一気飲みすると、悪酔いしますよ。

「そうなんですか?」

朝比奈さんはわかっていないようだった。今は平気そうな顔をしているけどな……。
265名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 01:46:37 ID:gbR2B+M0
その後、俺自身も決して酒が得意ではなかったが、朝比奈さんはもっと極端で、目に見えて変調をきたしていった。
はじめ途切れがちだった会話は次第に意味不明になり、夏のときと違って朝比奈さんは潰れることなく、妙に陽気になっていた。
おかげで会話も弾んだから、まぁ良し。

「メインディッシュでございます」

何品目かもう忘れたが、お馴染みのウェイターがラム肉のなんとかかんとか(皿がやけにでかい!)を持ってきた頃には、
朝比奈さんはらしくもなく調子に乗って、酒を追加注文するほどのテンションだった。
勿論俺は全力で阻止し、食後酒も持ってこないでくれとウェイターに頼んだ。

朝比奈さんは不満そうに唇を尖らせて俺を睨み付ける。赤みの差した顔でのその仕草は殺人的かわいさだった。


すべての料理を終え、しばらく会話をしているうちに、朝比奈さんが眠そうにしだしたので、店を出ることにした。

レジで表示された金額を見てぶったまげたね。財布に余裕があるとか言ったが、話にならない。
二人分どころか、自分の分すら払えなかった。
どうしようかと考えていると、朝比奈さんがカードを取り出し、あっさり払ってしまった。
カードなんて持っていたんですか。

「うふ」

朝比奈さんは人差し指を唇に当てると、それ以上何も言わなかった。

足元の危うい朝比奈さんを支えながら(細い腰だ)、駅までの道のりを歩く。
家まで送りますよ、と言おうとして、そういえばこの人の家に行ったことないことに気づいた。
というか、部活のメンバーだと長門以外の家に行ったことがない。

「お金は必ず返します。今日明日中ってわけにはいきませんが。流石に」
「全然きにしないでいいんですよー。誘ったのは私なんですからぁ」

いつかのミヨキチとの会話を思い出す。女ってのはなんでこうも頑固なのかね。

「じゃあ、代わりに何かプレゼントさせてください。そうじゃないと俺の気がすみません」

ぴたり、と朝比奈さんの足が止まった。腰に手を回していた俺は、バランスを崩しそうになり、なんとか耐える。

「朝比奈さん?」
「…………」

朝比奈さんは赤い顔を俯かせたまま足元を見つめ、なにやらぶつぶつと呟き始めた。
「ぁぁ」とか「ぅぅ」とかしか聞こえないので、実際に意味のある言葉を発しているわけではないようだが。

「あ、あのっ!――ひゃぅぁぁ」

朝比奈さんは不意に顔を上げ、俺と目が合って驚いて飛び退り、支えを失い、くたくたと座り込んでしまった。
前述したとおり俺は足元の危うい朝比奈さんを腰で支えていたので、顔を上げたとき、俺の顔面が目の前にあったのだ。
しかし結構ショックだ。その反応。

「あっ、ごめんなさい、そんなつもりじゃ、その、びっくりして」
「いえ、気にしていないのでいいのですが……」

朝比奈さんを引っ張り起こす。

「ごめんなさい……。あの、でしたら、お願いがあるんですけど」

お願い? 朝比奈さんのお願いでしたら、例えエベレストに裸で登れと言われても実行しましょう。

「付き合って欲しい場所があるんです」
266名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 01:47:05 ID:EyLbv+Th
>>220
まあ、また映画化されるから実はタイムリーなのではw
267名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 01:48:02 ID:gbR2B+M0

…………。
……。



そして、冒頭に戻る。
一言で言えば、ここはラブホテルである。

「あの、あ、あがりました。キョンくん次どうぞ」
「はぁ……」

石鹸の香り。バスローブ姿の朝比奈さんに見とれつつ、俺もシャワールームに入った。
朝比奈さんは大分酒が抜けたみたいで、顔色も普通に戻ってきていた。

俺はといえば、パニック状態から未だに回復できないために、かえって表情は平静を装えるほどであった。

生ぬるいお湯を浴びながら、髪は濡らさないほうがいいのかななどとぼんやり考えた。

(何故こんなところにいるのだろう?)
いや、何故などと考えてはいくらなんでも朝比奈さんに失礼である。
ラブホテルでの行為なんて、一つしかあるまい? 話がしたいなら、さっきの店でも、そこらの公園でも良いし、
宿泊したいなら他に適した施設があるだろうし、朝比奈さんの家の場所は良く知らないが、帰れないほどの距離ではないだろう。

――つまり、朝比奈さんは、俺と

顔面に血が集まるのがわかる。こめかみの血管がどくどくと脈を打っている。

うわ、まじか。どうしよう。

シャワーの温度設定を「冷」に変え、頭からかぶる。ぎゃあ、つめてえ。
しかし、いくら冷やしても心臓はどくどく言っているし、顔の火照りも治まらなかった。

がぶがぶとシャワーの水を飲み、何かを勘違いしたか
(いや、むしろ臨戦態勢に入った?)いきり立ってしまった股間にも冷水をあて、

うおお

いくらかマシになった。深呼吸。

髪と身体を拭き(このタオルがやたらふわふわしてた)、バスローブを着て、ベッドルームへ。

朝比奈さんは、ベッドの端にちょこんと腰掛け、そわそわしていた。

「あ……」

俺と目が合うと真っ赤になり、顔をそらした。かわいすぎるんですけど。
268名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 01:49:15 ID:gbR2B+M0

どこに座ろうか一瞬迷ったが、俺は意を決して朝比奈さんの隣に座った。
朝比奈さんはびくりと身を竦ませたが、

「…………」

無言で身を寄せてきた。

「……ぁ……ぅ」

先ほど冷やしたはずの頭も股間も、再び熱を持ち始めた。参った。だめだこりゃ。
今にも襲い掛ってしまいそうな身体を理性で持ってなんとか制御していると、

「少し……お話をしませんか?」

朝比奈さんの声を援護に、理性が勝った。あぶねえ。

「ええ、いくらでも」

朝比奈さんは急に立ち上がると、備え付けの冷蔵庫に向かい、何かを取り出した。
缶チューハイが2本。また酒か。
俺に片方を渡すと、同じ場所にまた腰掛けた。

「朝比奈さん、大丈夫なんですか? お酒弱いのに」
「いいんです」

やたら強い口調で言い切られた。

「……一気飲みはもうしないでくださいね」

まぁ、先ほども陽気になっただけで、気分が悪くなったりするわけではなかったようだし、
弱いといっても夏のときのような飲み方をしなければ、そこまででもないのだろう。多分。

二人で同時にプルタブをあけ、乾杯。

くぴくぴくぴくぴ!

「なにしてんですか!」

するなと言っているのに、またしても朝比奈さんは煽るように酒を飲んだ。

「くぷ、ふひー。い、いいんです! 大丈夫ですから!」

大丈夫とは思えない。酒を取り上げる。


変だ。
朝比奈さんは、明らかに様子がおかしかった。
ヤケっぱちになっているというか……。

「……酔っ払いでもしないと、こんなこと、言えませんよ。できませんよ」

え?

「何を……」

269名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 01:50:05 ID:bvVLum+F
リアルタイムGJ!
とまさに途中に書いてみる
270名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 01:50:23 ID:gbR2B+M0

あまりに唐突だった。

朝比奈さんは身体ごとぶつかってくると、その勢いのまま俺をベッドに押し倒し、唇を重ねてきたのだ。

「…………!」

柔らかい唇の感触。
圧し掛かられているのにまったく重さを感じないほど軽い身体。
芳香。
頭がくらくらする。

狼狽した俺は拒絶することも優しく抱き寄せることも出来ず、
ただ呆然と朝比奈さんのキスを受け入れることしか出来なかった。

やがて唇が離れると、朝比奈さんは俺の胸に顔を押し当てて泣きはじめてしまった。

「ひっく、う、うえぇ……」

…………。

そこにきてやっと、金縛りにあっていたような俺の腕は動き、朝比奈さんを優しく抱きしめることに成功した。

「……話して……くれますか。どうして、こんな……」

俺のバスローブを握る力が、少し弱まり、嗚咽も収束していく。

やがて、朝比奈さんはぽつりと言葉を漏らした。

「キョンくん……は、私のこと、どう思っていますか?」

動揺を気取られないようにするのは、無理な話だね。
かつてないほど脳細胞をフル回転させるが、パニック状態の脳細胞は碌なボキャブラリーを叩き出すことがなかった。
(しかし、例え平静時であっても、この質問になんと答えるべきか、わかっているのか、俺は?)

「……とても、魅力的な女性だと……思いますが」

結局、無難なセリフしか出てこなかった。ペラペラと気の利いた言葉の出る古泉がこのときばかりは羨ましい。

「……私は、キョンくんが好きです」

どくんと胸が高鳴った。朝比奈さんのバスローブを握る手に再度力がこもる。
多分、俺の心臓の音も筒抜けだよな。

「……好きです……。好きなんです……もう、どうしようもないほど……
 私だけを見てください……涼宮さんも……長門さんも……誰も見ないで……
 おね、おねがい、します……」
「…………」

俺は、朝比奈さんの懇願に応える術を持たなかった。ただ、少し力を込めて抱き寄せるだけだ。
271名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 01:50:56 ID:gbR2B+M0

「ごめんなさい、ごめんなさい……」

誰に謝っているのか。それは俺には分からないし、彼女に聞くことも出来ない。

「――私、もうすぐ未来に帰るんです……っ!」
「…………っ!」

目の前が真っ暗になると同時に、その一言で、なんとなく俺は合点が行った。
ヤケのような行動。急すぎる展開。謝罪の意味。

抱きしめる腕に力がこもる。そうしなければ、消えてしまうかと思った。


やがて、ぽつ、ぽつと話しだした朝比奈さんの言葉をまとめると、こういうことだ。

昨年以前に比べ、ハルヒの異能力は収束傾向にあり、朝比奈さんはお役御免、
もろもろの処理は他の人に任せてこの時空での任務はひとまず終了、ということだ。
もちろん、突然消えたんじゃハルヒが黙っているわけがない。
そこで、高校卒業と同時に遠くの大学に進学し、そのまま行方をくらます手はずだという。

「だから……あと1年くらいで、みんなと、……キョンくんとは、お別れなんです……だから!」

朝比奈さんは、うっ、と唾と息を同時に飲み込んだ。俺は朝比奈さんの言葉を待つ。

…………。


だから、せめて。

思い出を、ください。

朝比奈さんは、蚊の鳴くような声でそう囁いた。
272名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 01:51:39 ID:gbR2B+M0
とりあえず一気に書いて疲れたので今日はここまで
273名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 01:52:18 ID:3ppcE3kB
>>272
GJGJGJGJGJGJGJGJ
274名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 01:52:44 ID:xupiSM9e
ぐはっ! 生殺しか!
>272氏 
GJ!! 続き待ってます
275名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 02:04:50 ID:PVLX3OEV
>>272、GJ!!
276名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 02:12:53 ID:5ouXVoFH
良作ラッシュ、いいたいことはたくさんあるがこれだけは言わせてくれ。

>>230
ズバリ貴様はGTOを読んでいるっ!(ゴゴゴゴゴ)
277名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 02:14:44 ID:E9vHzIbg
GGJ!続きを渇望する。
278名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 02:33:30 ID:owACUKA7
ひどい1000だった・・・
最後といったのに往生際悪く、最後の最後の最後。


「キョンくーん。はい、おべんとう」

毎朝ハイテンションな妹が何故か、テーブルの上にあるはずの弁当箱を渡してきた。
あいにくだが、昨日シャミセン用のネコジャラシを必死に探索してやったばかりだ。
何かせがもうとしても聞いてやるつもりはないからな。

「そうじゃないよー。えへへ、お弁当、いいなーって思って」
「毎日出来たて給食を食えるという贅沢を味わってるというのに、何で
弁当がいいんだ?むしろ俺は昼飯に関しては小学生に戻りたいぞ」
「だって、給食は嫌いなものが出るんだもん。お母さんが作ったお弁当なら
毎日全部好きなものにできるでしょー」

親の作った弁当は良くも悪くもいつもの味だぜ。と親には聞こえないよう呟く。
献立が毎日変わる給食にはそれ以上の価値があると思うんだが・・・

「まあ、いつか俺の言いたいことも分かるだろうさ」
「うー・・・あっ、キョンくん。早くしないと遅刻しちゃうよ」

やべ。ただでさえ朝は余裕が無いってのに余計な時間を使ってしまった。
俺はさっき渡された弁当箱を鞄に突っ込み玄関へと駆け出した。

「キョンくんいってらっしゃーい」
「って、お前は今日当番なんだろ。ほら、早くしろ」

そんな感じでバタバタした朝は終わり、俺は学校へ辿り着き、やがて昼となる。
あいつも今頃給食か・・・残さずきちんと食べてるだろうかなどと思いつつ弁当箱を開いた。
さて、突然だが弁当の常連である卵焼きの扱いについて語ってみようと思う。
俺はどうもこの甘ったるさが他のおかずと合わないので、全て片付けてから
最後の最後にようやく手をつけるようにしている。所謂デザート扱いだ。
当然今日も例外ではなく、俺の弁当箱には黄色いフワフワが鎮座しておられる。
何だかんだいって好きなんだ。だから親に止めてくれとは言わないのだ。
では、いただきます。

「・・・」


恐らく俺のベッドで漫画を読んでいたであろう妹がパタパタと音を立てて出迎えた。

「おかえりーキョンくん。ね、ね、お弁当どうだった?
あたしねー、おかーさんのお手伝いをして卵をかきまぜたんだよー」

ほう・・・
満面の笑みで得意げに、思い切り胸を張る妹を俺は怒る気にもなれず、
家庭科の調理実習で塩と砂糖を間違えて恥をかかないことを祈った。

なお、夕食のハンバーグを半分奪ったことはいうまでもない。
279名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 02:42:10 ID:+J8KsT91
ちょwwwwwwwキョン降臨中wwwwwwwwww


http://ex14.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1148144079/


上のほうにラジオURL
280Changing Happy:2006/05/21(日) 02:44:02 ID:21U68WWp
機関誌を作る、などというハルヒのくだらない思いつきに振り回された青
春にさよならを告げ、俺の日常はまた落ちつきを取り戻していた。平和って
素晴らしいなあなどと頬を緩めつつも、知らず知らずのうちに俺の足は部
室に向かっている。気が付いた時には俺は見慣れた扉をノックしドアノブ
を回していた。
「こんにちはキョン君。すぐにお茶入れますね」
そう言って俺を迎えたのはどこぞの二足歩行するアライグマよりも1000倍
愛らしい童顔の上級生だった。いつもキレイに洗濯されたメイド服が実にま
ぶしい。あなたの入れるお茶なら例え雑草が混じっていても俺は喜んで飲
み干しますよ。
「ふふっ、そう言ってもらえると嬉しいです」
タングステンでもとろけてしまいそうな魅惑の笑顔を浮かべる朝比奈さん。
思わず俺もにっこり。そこ、気色悪いとか言うな。
「今日はあったかいんで、冷茶にしてみました」
トレイを持ってこちらに駆け寄ってくる朝比奈さんは可憐としか表現の仕様
がない。生まれてきてよかった。ありがとう神様。もっとも、神様がハルヒだと
いうのなら今言った感謝は取り消すが。
「きゃっ」
 その時だ。俺の目の前まで近づいていた朝比奈さんがバランスを崩し、
そのまま俺に倒れこんできたのだ。俺の顔面には勢いよくお茶がぶちまけ
られ、更に推定40キロの重量が俺の体にのしかかった。まったく予想して
いなかった俺はそのまま後方に倒れてしまう。
「いてて……」
「ご、ごめんなさいキョン君! 今すぐふき取りますね!」
281Changing Happy:2006/05/21(日) 02:44:47 ID:21U68WWp
朝比奈さんは俺の腰の上で馬乗りになったまま慌てふためく。そのためマ
シュマロよりも柔らかい極上のお尻が俺の下半身を刺激することになった。
まずいです朝比奈さん、反応してしまいます。
「あの……朝比奈さん……」
「はい?」
俺は上半身を起こして朝比奈さんと向き合った。きらきらと輝く夜空の星の
ような瞳が数センチの距離にまで迫る。
「その……俺も男ですから……」
「え……?」
「こんな状況じゃ、マジで我慢できません」
俺は真剣だ。真剣にこのままでは理性がヤバイ。部室だというのに、いつ
他のメンバーがやってくるかもわからないのに、押し倒してしまうかもしれ
ん。それもこれも朝比奈さんが可愛すぎるから悪い。美しいことが罪になる
ならば全人類が陪審員になったとしても満場一致で極刑を求刑されるに違
いない。
「えと……キョン君、その……」
子犬のように瞳をうるませて顔をそむける朝比奈さん。それ、火にガソリン
を注ぐだけですから。もう無理です。俺、行きます。
「長門さんが見てます……」
「へ?」
今まで全然注意していなかった教室の隅に恐る恐る目線を移す。そこにい
たのは――液体ヘリウムより冷たい目でこちらをじっと観察する宇宙人
だった。
282Changing Happy:2006/05/21(日) 02:45:44 ID:21U68WWp
その日の俺がとんでもなく気まずかったのは言うまでもないだろう。たっ
ぷり長門の視線の拷問を受け続け、心身ともに衰弱しきりハルヒや古泉に
まで訝しがられる始末だ。いやもちろん長門は俺の彼女とかではないから
非難されるいわれはないのだが――そういう問題ではない。どうも俺は長
門を不用意に怒らせることが多いような気がする。宇宙人と未来人との間
にいまだに雪解けが訪れていないというのも原因のひとつではあると思う
が。
 とぼとぼと家路につく途中、それにしても、と思う。最近長門の感情をず
いぶん読めるようになってきた俺に言わせると、今日の長門の不機嫌っぷ
りはちょっとありえないほどだった。いやそりゃ部室でTPOもわきまえずイ
チャイチャされたら誰だって腹が立つとは思うが、なんというかそんなレベ
ルじゃないっつーか……。
 ――嫉妬、だったりして。
 俺は即座に自分の頭を殴った。なんておめでたい思考回路だ。長門が
嫉妬? 恋をしているとでも言うのかこの俺に。冗談も休み休み言いやが
れ、あいにくこの世界はそんなに都合良くはできていないんだ。
「世界、か――」
 長門、そして世界とキーワードが揃えば思い出すのはあれだ。去年の年
末。忘れもしない、長門の意志によって改変され、俺の選択によって消滅
したあの世界。なんだかもう遥か遠い昔のように感じられる。もし俺があの
世界を消すことを選択していなかったら、俺は文芸部員として長門と二人
で活動していたのだろうか? それが長門の望んだ未来だったのだろう
か? ……いや、それもどう考えたって思い上がりだろう。どうも最近の俺
は自分をモテモテのイケメンとでも勘違いしているらしい。せめて古泉程度
の顔があるならともかく、この俺がそんなに女性から好かれるわけがない。
せいぜい妹やハルヒからたかられるぐらいだ。
283かなり:2006/05/21(日) 02:45:56 ID:HQkEj+gO
>>278
GJ!
284Changing Happy:2006/05/21(日) 02:47:06 ID:21U68WWp
そんなことを考えているうちに愛しの我が家が見えてきた。なんか今日は
いつもよりも腹が減っているな。飯ができていなかったら適当に冷蔵庫をあ
さってやろう。
 玄関のドアを開ける。
 見慣れた光景。
 いつもの我が家。
 そうここは俺の家だおれのいえだオレノイエダ俺h。dsjふぁkんだふぃfはs
んjvkフォ慰安sdvjkさhd塩ftgんれ七夕あtr34え5jと8t9亜qjんfgvんdzzc
sdkghvばいぁいれうぃおん図書館ざgんlgjsぢおgdsgんdsgzvじゃl;jgなrn
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wfjwkqlf家sdjsgjdskんvgdsklvんじおvbなkコンピ研ぇwrqjt;オイjgmjd疎w
bfbkんfdbfdklsgjbdフォb雪山んfぢjgbdflmg;jgtれそgjdzsgdskvmdfhj蹴り尾
t路絵kれj後dfgmjjgんsgれmgフォszふぁえwtjggtれgj疎ftmヴぇをいて買い
尾v絵w千恵wttカマドウマじゃ追いtくぅげをいpqじゃvgラブレターghrytsん
d氏vbgsつjぎ短r通w:jt5文芸部498gjsjfぐぃjfさlkrjwwふぇ3fdkgじゃぎyt
jkshf入部届フォえjfdsふぃお;れsいtjgtりれうちttattttaただいま。
「おかえりなさい」
 ぱたぱたと駆け寄って俺を迎えた天使のような笑顔。疲れもストレスも何
もかもこの笑顔の前では無力だ。
 宇宙でいちばん愛しい人――有希。
「今日も綺麗だな」
有希は林檎みたいに頬を染めてうつむいた。もう……などと消え入りそうな
声でつぶやく。ちくしょう、なんでこんなに可愛いんだ。
「ご飯、できてるから」
それだけ言ってリビングに戻ろうとする有希の腕をつかむ。少し乱暴にす
れば折れてしまいそうな細い腕。そんな有希の体を俺は力いっぱい抱きし
めた。
「愛してるよ、有希」
「私も愛してるわ、あなた」
 有希のぬくもり。
 有希の声。
 長門有希がここにいる。
 今この宇宙で俺より幸せな奴なんてどこにもいないだろうね。
 

                       おしまい 
285名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 02:48:48 ID:29FaiT7n
長門がついに( д )  ゚ ゚
286名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 02:52:34 ID:7+s36Nb6
コレは怖い
287名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 02:53:10 ID:7+s36Nb6
sageるの忘れてた
スマソ
288かなり:2006/05/21(日) 02:55:05 ID:HQkEj+gO
ウボァ(゜д゜)
289名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 02:56:02 ID:irXacN+j
おkwwwwwwwwwwwwwww
290名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 03:01:43 ID:16rn/D7X
怖えぇぇぇぇwwww
291名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 03:19:33 ID:E9vHzIbg
やばい

こういうの大好きだGJ!!
292名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 03:28:48 ID:yc5h7HtM
こええええええええええええええええええええええwwwwwwwwwwwwwwwww

だがGJ!!!!!!
293名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 03:39:24 ID:NHFGr2AG
ホラーかよwwwwwww
だがしかしGJ!
294名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 04:24:03 ID:Wm05e8Aj
ちょwwww面白いwww
萌えは萌えだけどおしっこちびりそうですwwwww
295名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 04:32:05 ID:Z2rXJS+u
キョンの身に何がwwwwwwwww
296名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 04:33:08 ID:7+s36Nb6
>>295
長門の世界改変に巻き込まれました><
297名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 04:39:13 ID:qBDFOQUO
>280
この作品を見て思ったが、
長門にストーキングとかされたら洒落にならんな・・
298名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 04:43:17 ID:Z2rXJS+u
>>296
ただの世界改変が可愛く見えました。本当に(ry
299名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 04:43:32 ID:Hdte7xCF
そんな長門もかわいいよ
300がなり:2006/05/21(日) 04:50:49 ID:NMUqecz9
GJ!!!
301名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 05:37:22 ID:K3GVpPrk
これは怖い
302名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 05:37:53 ID:5pvx+fXi
いつも思うが
ハルヒの今の髪の長さならポニーテールぐらい全然できる罠
303名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 06:23:35 ID:eFSFWI6r
よくてスティーブン・セガールの髪型だよ
304名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 07:18:38 ID:LvcZVDuN
髪形を真似るだけでも彼の戦闘能力の1%は継承できますよ
305名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 08:12:18 ID:Mr/RbmAH
 壇上ではバニーハルヒがMCをしてる。
俺と古泉はそんなハルヒと長門をぼんやりと見てた。

 「キョンくん」
 「朝比奈さん?焼きそば屋は?」
 「すっかり話題になってるので、見にきました。
 涼宮さんの観察も私の仕事ですから」

 そう言って微笑むと、朝比奈さんも壇上のハルヒ達を見つめる。
『それじゃ、最後の曲』というハルヒの声と共に、長門のギターが唸りをあげる。
ハルヒのボーカルも捨てがたいが、
俺も男なんで、正直、長門のギターに聞き惚れる。
 長門のソロパート。
俺達に気が付いたのか、ステージの前の方に出てきてライトハンド。
長門が俺達を見てる。
・・・・いや、朝比奈さんを?

 「・・・・・・・キョンくん」
 「なんですか?」
 「私にもピアニカを!」
 「1,000円で?ってゆーかピアニカ?」
306名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 10:18:36 ID:EQe2U32J
古泉が出る旅に時々ドラゴンドライブの古童に脳内変換されるのは何でだろ
307名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 10:23:00 ID:gbR2B+M0
俺は未だに「ふるいずみ」と読んでしまう
308名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 10:25:51 ID:oNNvPq+h
古畑+今泉=古泉だからあながち間違ってない。
309名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 10:30:59 ID:EQe2U32J
俺は長門を時々「ながもん」と読んでしまう
310名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 10:37:51 ID:gbR2B+M0
それはない
311名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 11:44:45 ID:a0590btH
俺、素で「新川さん」を「しんかわさん」と読んでた…。
その上「荒川さん」を別のキャラだと思っていた…orz
312名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 11:48:15 ID:bikgILwp
>>272
遅れたがGJ!!!
神を待っていて良かったな。。。GJ!!!
313名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 11:50:03 ID:Wm05e8Aj
新川さんはやはりCQCの達人だったりするんだろうか
314名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 11:54:59 ID:gbR2B+M0
俺はにいかわさんと読んでいた
315名無しさん@ピンキー :2006/05/21(日) 12:06:24 ID:dJAA+EWx
古泉が仮面を被り続けることに耐え切れなくなって、
キョンを排除してでもハルヒを自分のものにしようとするSSないですか?
316名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 12:25:27 ID:oNNvPq+h
「新川」と書いて「カリーニン」と読みます。
317名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 12:52:26 ID:a0590btH
>315
そこまで設定が出来ているなら自分で書くんだ!
ガンガレ!
318名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 13:11:10 ID:sY6buZUR
『長門有希さんの失敗』 注:長門さんのイメージを壊したくない人は読まないほうがよいです

なんらかの事情によって時間が巻き戻された。
涼宮ハルヒによるものだと思われるが理由は不明。
対処法として、巻き戻される前の異時間同位体から情報をコピーする。

「異時間同位体の当該メモリへアクセス許可申請。時間連結平面帯の可逆性越境情報をダウンロード」

いい加減飽きた。
15497回もループを繰り返せば、誰だって飽きるっつーの、っていうこの言葉も何回目だか。
色々考えたことをこそこそやってるけど、相手の反応も大体予測通りにしかならないし。
1012回目ぐらいのいたずらを繰り返して反応を観察してた新鮮なころが懐かしいわ。
そのころはまだこんな思考パターンじゃなかったなあ。
ああ、3歳のピチピチだったわたしも今や597歳。お肌の曲がり角だわ、なんてね。
ま、気を取り直して今回もがんばっていきましょー。
はいはい、電話ね、電話。あと21秒後にかかってくるのはまるっとお見通し!
おっとと、涼宮ハルにゃんの前では、普通を装ってないと。
「……」
『あ、有希? あたし。今日さ、プールに行こうと思うのよね。だから二時にいつもの場所へ集合!』
「わかった」
『水着忘れずに持ってきてね。それじゃ、よろしくー』
……なにが、『よろしくー』よ。あんたのせいでこちとら何回も何回もループしてるってのに。
あーストレス溜まるわ。もっとも、我慢できなくなったら3003回目みたいに
1回目のメモリを上書きすれば済む話なんだけど。今はそんなことしたくないわね。
だってこの思考パターンのほうが断然面白いんですもの。さてさて、水着買ってこなきゃ。
ハルにゃんが選んでくれたのは地味すぎ。

きゃーきゃー。いとしのキョンくんが来たわ。これだけは何回見てもカッコよすぎてくらくらしそう。
あ、こっち見てくれた。ハルにゃんが見てないのを確認してからにこっ。
「っ!?」
なによ、その宇宙人を見たような目は。あ、わたし宇宙人か、あははっ。
319名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 13:12:02 ID:sY6buZUR

みんな集まったから早速市民プールへ行くことに。
いっちーがみくるんを、キョンくんがわたしとハルにゃんを乗せて自転車をこぎこぎ。
キョンくんかわいそー。わたしの自重はゼロにしてあげるね。
「……長門?」
「なに」
「いや、手は回さなくてもいいんじゃないか」
「危ないから」
「……そうか」
んなわけないでしょでしょ。せっかくキョンくんの後ろに乗っけてもらってるんだから
キョンくんの感触をたっぷり味わうですことよ。ぎゅって握って、背中にわたしの薄い(トホホ)胸を
ぴたっとあてる。ハルにゃんから圧迫感みたいなのを感じるけど、気にしなーい。
これは不注意による事故発生確率減少のためにやってることなんだからねっ。

「ゆ、有希?」
「なに」
「そんな水着持ってたっけ?」
「買った」
「そ、そう」
ふっふっふっ。ハルにゃんの前で直接あれこれするわけにはいかないから、間接的に勝負よ。
かなりきわどいビキニ。みくるんぐらい胸があったら効果倍増なんだけどなー。
みくるんのはというと、ふわふわがついたかわいい系。何回見ても勝てない……完敗だわ。

わざとポロリをしたり、みくるんに対抗して作ってきたレトルトカレー+千切りキャベツを
食べてもらったりしてたっぷりとキョンくんを悩殺したプールはあっという間に終わり
喫茶店で今度の予定を立てて今日は解散、と思ったらキョンくんが別れ際に話しかけてきた。
「長門、いや……何でもないんだけどな。最近どうだ? 元気でやってるか?」
いまバラしちゃちょっと面白くない。なので当たり障りのない返事をしておく。
「元気」
「そりゃよかった」
「そう」
首をかしげてからキョンくんは去っていった。ごめんね、キョンくん。
320名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 13:12:45 ID:sY6buZUR

試着室から全裸で身を乗り出したり、たこ焼きのソースをほっぺたにつけたり
キョンくんが振り下ろしたセミ取り網に自分の頭をすっぽり入れてみたり
着ぐるみから出てきたらなぜか下着姿だったりと、色々やったけど、これ全部お約束なのよね。
はぁ、楽しいようなむなしいような。
でも今回はいっぺんやってみたかったことをやるから、反応が楽しみ。

「ふええ、キョンくん、あたし未来へ帰れなくなりましたぁ……」
みくるんが庇護欲をくすぐる泣き声で言う。この天然系小悪魔め。
いっちーが自説を開陳してキョンくんが驚く。そろそろわたしの出番かな。
「それで、何回くらい僕たちは同じ二週間をリプレイしているのですか?」
いっちーが聞いてきた。もったいぶって数秒間を空けてから答える。
「今回が、一万五千四百九十八回目に該当する」
ぽかーんとする顔。いいねいいね。この瞬間が二週間のうち、いちばん好き。
そしてこっからが、わたしのやってみたかったこと。
キョンくんがやや戸惑いを含む声で、
「すると長門。お前はこの二週間を15498回もずっと体験してきたのか?」
聞いてきた。わくわく。
「そう、」
一拍置いて、
「そうなの! 毎回毎回毎回毎回あきれ果てるぐらいまで過ぎては戻り、過ぎては戻り
もういやになった自分の回数をカウントしても5桁を超えるようなぐらい体験してきたわ!
3歳だったわたしももう、597歳よ597歳! 普通の人間なら7〜8回輪廻転生してても
おかしくないわよね。直線時間に直したらもしかしたらみくるんの未来にまで到達してるかも。
我ながらよく我慢できたものだと思うわ。何度心の中のサンドバッグを叩いたことか。
何が悲しくてそんなことを体験しなきゃいけないの? そう思うでしょ、キョンくぅん」

空気が、死んだ。
321名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 13:13:24 ID:sY6buZUR

場を真空が占め、誰も動かない。たっぷり秒針が一周するぐらい待ってから
キョンくんが再起動した。いっちーのほうを向く。
「何でハルヒはこんなことをやってるんだ?」
いっちーは普段より二倍ぐらいの早口で、
「推測ですが涼宮さんは夏休みを終わらせたくないんでしょう。彼女の識閾下がそう思っているのですよ」
「そうなんですかー」
みくるんが裏返った声で合いの手を出す。
「彼女は夏休みにやり残したことがあると感じているのでしょう。それをせずに夏休みの終わりを迎え」
「戻るってわけか。いったい何をすれば、あいつは満足なんだ?」
「さあ、それは僕には。朝比奈さんは解りますか?」
「解らないですー」
「仕方ないな。それはおいおい考えるとして、今日のところは解散するか」
「そうするしかありませんね」
「こんな遅くにごめんなさいね」
ものの一分ぐらいでやり取りを終え、その場を立ち去ろうとする。
「おい」
わたしの制止にびくっ、と体を震わせる三人。
「な、なんだ? 長門」
キョンくんがぎこちなく振り返り、聞いてきた。
「なんだじゃないでしょ。こんなわたし、ダメ?」
「い、いやぁ。長門は長門らしいほうがいいと思うぞ」
汗を流しながらキョンくんがそう言えば、
「僕も長門さんには寡黙に部屋の片隅で本を読む、そう、そんな姿でいてほしいです」
いっちーが追随し、
「ごめんなさい、ちょっと恐いかも」
みくるんがひどいことを言った。
「……」
322名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 13:14:14 ID:sY6buZUR

やるんじゃなかった。
あれ以来、三人は腫れ物に触るような感じで、わたしのことを扱ってくる。
さっさと二週間が終わって次の回になって欲しい。
そんなときに限って、上手くいっちゃうのは、なんでだろうね。

「……」
9/1 0:00。殺風景な部屋に置いてあるデジタル時計がその時を指していた。
わたしの顔がひきつる。どうしよう。
考えた末の結論は、メモリを参照に変な行動をしなかった日を切り貼りしてまともにすることだった。
情報統合思念体にお伺いを立て、許可をもらってから作業に取り掛かる。今日は学校に行けそうにないなあ。

翌日、なんとか整合性をつけることのできたわたしは、部室の片隅で本を読んでいた。
いっそのこと、わたしのメモリ自体にも干渉しておこうかと思ったが、やめておく。
行動だけ以前をトレースすることは、さほど難しくなかったから。

しばらくしてノックの音がし、ドアが開けられた。
そこにいたのは、キョンくんだった。
「よっ」
挨拶に目礼で返す。
「昨日どうしたんだ? 部室に顔を見せなかったよな」
まさか本当のことは言えない。
「用事」
この答えもかなり怪しく思われそうだが、仕方なかった。キョンくんもそう思ったようで、
「用事か……ん?」
変な顔をする。わたしの視線にキョンくんは自分でもなんでこんなことを思いついたかわからない顔で、
「いや、かなりユカイなお前がいたような気がしたんだが」
「気のせい」
「でも」
「気のせい」
「そうか」
「そう」
キョンくんはしぶしぶ納得する。どうやらあとでもう一度確認しておく必要があるようだった。
わたしの夏が終わるのは、まだ当分先になりそうだ。

(終わり)
323名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 13:32:41 ID:gbR2B+M0
テンション高い長門バロッシュwwww
324名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 13:35:57 ID:ILagm5+b
ワロタw
325名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 13:36:01 ID:RZE3WB02
どうすんだよ!弁当50人分!!
326名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 13:36:51 ID:RZE3WB02
すまん、誤爆したorz
327名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 13:37:29 ID:NMUqecz9
長門が書いた小説読んで
ムラムラきたキョンが襲っちゃうSSない?
328名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 13:39:25 ID:gbR2B+M0
だから、コンセプトができてるならお前が書け
329名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 13:43:09 ID:NHFGr2AG
空気が、死んだワロスw
330名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 13:46:46 ID:KBwdr4Zi
てか…長門が突然こんな風になったら一分の沈黙じゃあすまない罠。
…まぁあれだけ繰り返し繰り返しやってればこんな風にもなるか。
てか消失でバグの蓄積が…って言ってたけどこれのせいだろ。なんかそんな気がしてきた。
331名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 13:52:34 ID:Z2rXJS+u
結論 こうなってしまうのは必然……かもしれない
332名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 13:54:05 ID:6V937f00
>>328
あおるな厨房
333名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 13:59:05 ID:a0590btH

そんなきつい言い方じゃなくて
幼なじみが照れ隠しで怒っている感じで頼む。
334名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 13:59:15 ID:CBCco+St
>>318
ふいた
335名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 14:02:52 ID:1o6QrlyQ
長門有希の成分解析結果 :

長門有希の42%はツンデレで出来ています。
長門有希の24%は柳の樹皮で出来ています。
長門有希の22%は白い何かで出来ています。
長門有希の7%は食塩で出来ています。
長門有希の3%はやらしさで出来ています。
長門有希の2%は汗と涙(化合物)で出来ています。

ツンデレと白い何かとかワロスw
336名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 14:12:40 ID:+HzMRwrf
母乳かっ!
337名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 14:16:43 ID:cvb2psnd
>>336
長門の小さな体のどこに、そんな母乳の量が!?
338名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 14:18:36 ID:oNNvPq+h
なぁに、大量の食事が入ったりするんだ。
出すくらい朝飯前だろう。

TFEI端末は可変機構付きだぜ?
339名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 14:26:12 ID:ixpnXpQQ
白いものが溜まるごとに膨らんでいく乳…

(;´Д`)スバラスィ ...ハァハァ
340名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 14:31:05 ID:NRViCBH/
そんな長門も大好きwww
341名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 14:35:00 ID:gbR2B+M0
長門有希の解析結果
長門有希の79%は宇宙の意思で出来ています
長門有希の7%は知恵で出来ています
長門有希の6%はミスリルで出来ています
長門有希の4%は成功の鍵で出来ています
長門有希の4%は言葉で出来ています


あれー違う結果になったよ
342名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 14:36:17 ID:Wm05e8Aj
>>341
おお、なんかそれっぽいな
343名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 14:36:33 ID:0+TPaJ8q
試してるのが違うんだろ
344名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 14:40:26 ID:3ppcE3kB
>>335と同じ結果になった。
345名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 14:42:48 ID:cvb2psnd
>>341の結果は、まさに長門有希そのものだな。
……すかす>>335の結果の方が好きな漏れがいるw
346名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 14:43:37 ID:gbR2B+M0
ttp://seibun.nosv.org/
俺がやったのはここ
貼らないけど、他のメンバーもなかなか面白い結果になった
347名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 14:44:37 ID:3ppcE3kB
涼宮ハルヒの成分解析結果 :

涼宮ハルヒの68%は媚びで出来ています。
涼宮ハルヒの17%は心の壁で出来ています。
涼宮ハルヒの11%は明太子で出来ています。
涼宮ハルヒの2%は魂の炎で出来ています。
涼宮ハルヒの1%は信念で出来ています。
涼宮ハルヒの1%は白インクで出来ています。


ぜってー嘘だ。媚びなんてねえwwwwwwwwwww

朝比奈みくるの成分解析結果 :

朝比奈みくるの92%は知恵で出来ています。
朝比奈みくるの6%は夢で出来ています。
朝比奈みくるの1%は花崗岩で出来ています。
朝比奈みくるの1%は電力で出来ています。


これもねえよwwwwwwwwwwあっても知恵<<<<夢だと思う
348名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 14:46:50 ID:gbR2B+M0
ちなみに名前と苗字の間にスペース入れるとまた趣がある
349名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 14:49:45 ID:3ppcE3kB
>>348
涼宮 ハルヒの成分解析結果 :

涼宮 ハルヒの94%は祝福で出来ています。
涼宮 ハルヒの4%は真空で出来ています。
涼宮 ハルヒの2%は勇気で出来ています。

……。

朝比奈 みくるの成分解析結果 :

朝比奈 みくるの81%は微妙さで出来ています。
朝比奈 みくるの19%は玉露で出来ています。

こっちは合ってるww みくる好きにはスマンコ


長門 有希の成分解析結果 :

長門 有希の98%は税金で出来ています。
長門 有希の2%は黒インクで出来ています。

全然ちげぇ……。税金て……。
350名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 14:51:16 ID:HFpXqDJC
成分解析うざいよ
そんなので嬉しそうに遊んでる奴が21歳以上・・・
351名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 14:53:42 ID:3ppcE3kB
>>350
ゴメン(´・ω・`)
空気読めなくてゴメンね。DLしたばっかでやりたくてしょうがなかったさ……。
352名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 15:01:54 ID:v6J06JRW
というかとっくに旬過ぎてるよな……

そういえばpinkチャンネルのサーバー増設云々の話があるけれどこのスレはどうするの?
353名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 15:10:29 ID:Wm05e8Aj
あれ?それって昨日で終わったんじゃないの?
354名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 15:16:38 ID:v6J06JRW
>>353
そうだっけ?俺の勘違いみたい
355名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 15:56:35 ID:+HzMRwrf
5/22
banana612.maido3.com = tv7.2ch.net
banana717.maido3.com = i.bbspink.com up.bbspink.com test.up.bbspink.com
banana718.maido3.com = sakura01.bbspink.com
banana720.maido3.com = sakura02.bbspink.com
banana723.maido3.com = sakura03.bbspink.com
cherry903.maido3.com = headline.bbspink.com

明日ですね
356名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 16:02:43 ID:5oh9ySSk
落ちるのか?ログとっとかないと…
357名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 16:27:21 ID:exxLucHl
最初と終わりが同一のもの。あのナイフのように。
あなたたちは永遠の6年を過ごし続ける。
未来と引き換えの、ささやかな永遠――
では、守るべき時間と世界が遠き日にあることを祈って、
一時の別れを告げよう。
それでは、また、どこかの時間線上で。
叶えば――




介入する
実行

終了―――
358名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 16:30:51 ID:exxLucHl
最初と終わりが同一のもの。あのナイフのように。
あなたたちは永遠の6年を過ごし続ける。
未来と引き換えの、ささやかな永遠――
では、守るべき時間と世界が遠き日にあることを祈って、
一時の別れを告げよう。
それでは、また、どこかの時間線上で。
叶えば――




介入する
実行

終了―――
359名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 16:33:06 ID:EQe2U32J
>空気が、死んだ。
カルピス吹いたwwwwwwww
360名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 17:48:37 ID:eM6NUDfz
平成18年5月14日 日曜日、横浜市中区で発生した傷害致死事件捜査にご協力ください
指名手配被疑者
氏名: 脇 健児
年齢: 33歳
身体特徴
身長 168センチメートル
体格 中肉
・ 口に曲線の傷跡
・ 入れ墨
  背中に仏像
  右肩から腕にかけて鬼・仁王
  左肩から腕にかけて鬼・仁王
http://www.police.pref.kanagawa.jp/wanted.htm
361名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 18:03:20 ID:6V937f00
>>318-322
続編希望
362315:2006/05/21(日) 18:06:12 ID:jQti9oZC
>>317
私が甘えていました。無い様なので自分で書く努力はしてみようと思います。
その前に本編と齟齬が生じないようにまずは全巻読んでみます。

消失におけるパラレルワールド(違)は長門以外は設定はともかく性格は元のまま、
ということは古泉がハルヒLOVEであるのは確定だと思ったのですが、
暴走以降で古泉の本音について触れられるエピソードはあるのでしょうか。
363名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 18:09:07 ID:DmUj4Onw
ハイテンションの長門が入ると巷で話題なのでdできますた
すーぱーぐっじょぶ、笑わせてもらったよ。
364名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 18:29:10 ID:mSXUxY8z
ゆ、有希 ( o ) ゜゜

こら、キョン!そこで逃げるな!!

_ _

俺は…いや古泉も朝比奈さんもか…凍りついた

そうだ、二週間を15498回だもんな
…気が触r…いや…その…ちょっと…いや、だいぶ…おかしくなっても…
おかしくないよな


「……だ、だ、大丈夫か?!長門」


_ _
くらい言えよ〜(;;)

なんてね、キョン視点になっちゃった。

>318氏、素晴らしかったです!
GJ!
365名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 18:33:46 ID:oNNvPq+h
>>362
いや…最近の古泉はハルヒよりキョンの方に興味があるようなんだが…。
366315:2006/05/21(日) 18:38:49 ID:jQti9oZC
>>365
それをハルヒへの想いを誤魔化すため
(あるいはハルヒに選ばれたキョンへの嫌がらせ)
のブラフではなかろうかとか妄想するわけです。

まあとりあえず既刊は全部買ってあるのでさっさと読みます。
全部読んで考えが変わったらその時はその時です。
367名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 18:39:10 ID:CBEfiyG1
>>362
どうなんだろう。そこらへんは正直よくわからない、と思う。
古泉がキョンの事をすごい勢いで気に入ってる、ってことはよくわかるんだけどなw

>>364
無茶を言うなw

>>365
ちょwwwおまwwwwww俺と同じ感想をwwwwwwwww
368名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 18:41:37 ID:B/t9N+TG
古泉は、最初はハルヒをとめられる唯一の人間としてしか
キョンを見てなかったけど、
一緒に行動しているうちに、キョンのいいところをたくさん見て
こいつとは友達になれるかも……って思ってるっぽい。
古泉って友達いなさそうだし。

うほっではないと思いたいww
369名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 18:45:25 ID:aOxPjcc/
スーパーハイテンションゆっきーワロタ('∀`)
これは新機軸だな
是非318氏にはシリーズ化していって欲しいものだ
370名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 18:47:55 ID:yEIyYLHM
>368
なるほど。納得。

俺は洞察力が無いのか、マジでうほっかと思ってたw
説明のとき、やたら顔近いしww
371名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 18:56:03 ID:EQe2U32J
ウホッ
3726-555:2006/05/21(日) 18:59:38 ID:RouVu+kl
前スレ555から長門有希の暴走(仮)を投下したものです。いや、(仮)は無くてもいいんだけど。
で、その話の続き、じゃないな、その話の流れで長門(偽)の話を書いたんで、投下しようと思います。
何か、消失長門はいい話が多いので、やめようかと思ったんだけど、まあ、せっかく書いたし。

また少し長め。捻りもない。ほんとすまん。
ほとんどエロなし、すまん。長門話に厭きてる人、すまん。
373名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 19:00:18 ID:RouVu+kl
わたしは、一人、夜の校門の前に佇んでいた。
なぜ、こんなところにいるのだろう。冷たい空気。孤独と寂寥。

家に帰ろう。早くあの部屋に帰ろう。
焦る気持ちで夜道を歩く。気が付くと目の前を朝倉さんが歩いていた。
彼女が振り向き、やさしい笑顔で、手を差し伸べてくる。
嬉しい。私は一人ではない。私は彼女の手を握ろうとする。

でも違う。その手を振り払う。彼女の悲しそうな瞳。

あの人が待っている。きっとあの部屋で待っていてくれる。
だから、今は早くあの部屋に帰らなければ。早くあの人に逢わなければ。

気が付くと、部屋のドアの前に立っていた。急いでドアを開ける。
誰もない。わたしは部屋の中で座り込む。あの人はいなかった。

そのまま膝を抱えてうずくまる。すると、突然、ドアが開いた。

驚いて振り向くと、あの人が立っている。あの人が来てくれた。
安堵感に包まれる。わたしは一人ではなかった。
そして、あの人の許に駆け寄った。
374名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 19:01:52 ID:RouVu+kl
変な夢。わたしはぼんやりと窓の外を眺め、今朝見た夢を思い出していた。
妙に現実感のある、でも、現実にはありえない、そんな夢。何だったんだろう。
でもまあいい。夢は夢。わたしは精神分析医ではない。
きっと、何かで読んだ小説の記憶、その断片だったのだろう。
そう思いながら、その夢を詩か小説にできないだろうかと、ぼんやり考えた。

文芸部では、年に一冊、活動実績としての機関誌を出さなければならないらしい。
例年は秋の文化祭で配布していたらしい。
今現在の文芸部員は、わたし一人だけ。文化祭では、何もしなかった。
よって、年度末までに、一人で機関誌を作成、配布しなければならないのだろう。
今は十二月。少なくとも二月中には原稿を揃え、製本作業に入る必要がある。
あと二ヶ月弱。そろそろ本格的に準備に入らなければならない。
読んだ本の感想とか、詩や小説もどきも書いてはいるが、完成には程遠い。
でも、とにかくどんな形であれ、出さないと休部になるかもしれない。
休部は避けたい。

そんなことを考えているうちに、最後の時限が終わった。
カバンを持って、急いで部室に向かう。書きかけの小説を書き進めなければならない。

そう、わたしは小説を書いている。小説と言うより短編小説もどき。
今のところ、とても人に見せられるようなものではない。
でも、発行する機関誌の、浮き草程度にはなるかも知れない。

それは、悪い魔法使いの女の子と、普通の男子高校生の話。
女の子は、魔法を使って地球を征服するために、宇宙からやってきた。
そして、男子高校生と出会い、一目惚れする。
彼の近くで巻き起こされる色々な騒動。それを彼女は魔法を使って解決していく。
彼もそんな彼女に心惹かれていく。そして、彼女は彼に想いを告げる。
その結末は……

……その結末は、まだ決まっていない。

大体、宇宙人と人間で恋愛など成り立つのだろうか、こんな話で喜ぶのは小学生くらい
なのではないだろうか。そのような後ろ向きな考えを払い落とし、結末を考える。
そう、そんなことを考えていたら、フィクションなんて読めない。

結末は、やはりハッピーエンドがいい。でも何か一捻り欲しい。どうする?

考えながら歩いていると、何時しか部室の前に着いていた。
部室の中には誰もいない。少し淀んだようないつもの空気。
375名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 19:02:37 ID:RouVu+kl
カバンを置いて、長テーブルに向かう。
パソコンの電源を入れる。電源ファンの音が聞こえ、システムが起動し始める。
このパソコンは古く、システムが立ち上がるまで、少し時間がかかる。
その間、わたしはイスに座って、窓の外に目をやり、小説の結末を考えていた。

ハードディスクにアクセスする音が消えた。
わたしは、パソコンに向かうとエディタを立ち上げ、少し書いてみた。

 彼女は、彼の前に立つと静かに口を開いた。
 「あなたも知っているように、私は人ではない」
 彼の瞳は、静かに彼女を見つめている。
 「でも、あなたを好きになった。もう気持ちを抑えることができない」
 彼は驚いたような顔をした。でも、すぐに穏やかな表情になる。
 「そうか。何となく知ってたさ。お前はまったく人の常識を知らないからな」
 そう言って、彼は微笑んだ。
 その言葉を聞いて、不意に、彼女の顔が歪む。
 「どうした? 俺もお前が好きだぜ」
 彼女は、涙を流していた。

なんだろう、この展開。自分で書いてて赤面しそうになる。
読み直す。だめだ。陳腐。捻りもない。

でも仕方がない。そもそも、わたしは、異性と付き合ったことがない。
だから、多少表現が陳腐になるのは仕方のないこと。そう自分を慰めてみる。

そもそも文芸部で出す機関誌に、このような告白描写があっていいものなのだろうか。
少し展開を考え直したほうがいいかも。

天井を見ながら、しばらく考える。

だめだ。何も思い浮かばない。少し間を空けたほうがいいのかも知れない。
とりあえず、今日はここまでにして、二、三日後にもう一度考えてみよう。

ファイルを保存し、パソコンをシャットダウンする。
パソコンの電源ファンが止まり、急に、静かになる。
「ふう」
ため息をつき、暗くなったディスプレイを何の気なしに眺める。
その画面に、表情のない顔が映りこむ。能面のような、わたしの顔。
376名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 19:03:42 ID:RouVu+kl
わたしはひどく人見知りをする。
高校入学後、もう半年も経つのに、異性の友人どころか同性の友人もほとんどいない。
話しかけられても、うまく返すことができず、すぐに俯いてしまうから。
みな呆気に取られた後、わたしの前から居なくなる。

入学した当初は、それでも、クラスメイトがいろいろ話しかけてくれた。
でも、今は、ほとんど会話することもない。
例外は、同じマンションに住んで、同じ高校に通っている朝倉さんだけ。
彼女は、明るくて、活発で、気さくで、美人。女子生徒にも男子生徒にも人気がある。
クラスの委員長で、わたしの親友、と言うか、わたしの友人は、朝倉さんだけ。
わたしとは正反対。わたしも彼女みたいになれたらと、いつもそう思う。

そんなわたしが、男の人と付き合えるわけもないし、今は、それでもいいと思っている。
本が読めれば、それで楽しいから。
ただ、一人だけ、親しくなりたい、できればお付き合いしたいと思っている人がいる。
それは、新緑の季節、半年ほど前に出会った人。五組の彼。名前は知らない。

わたしは、初めて行った図書館で、彼に助けてもらった。とても嬉しかった。
彼となら、それほど緊張することなく、普通に会話できるような気がする。
気がするだけだけど。
図書館で見た、彼の、彼の妹との仲よさそうな雰囲気は、彼がとても優しい人である
ことをしているように思う。それは、とても微笑ましい光景だった。

彼の姿は、その後、何度か校内で見かけた。その度、あのときのお礼を言わなければ、
と思い、そう思いながら、結局、一度も声をかけることができていない。
ただ姿を眺めるだけ。
でも、あの人の姿を眺めるだけで、穏やかな気分になる。
格好がいいわけではないのだけど、一緒にいれば、きっと楽しいに違いない。

でも、彼はわたしのことを覚えていないようだ。
廊下で擦れ違っても、わたしに視線を向けることはない。それは少し悲しいこと。

もうすぐクリスマス。その夜、あの人と一緒に過ごせたなら。
そう、あの人と二人で、クリスマス・イブを過ごす自分を想像する。
他愛のない話をして、一緒にケーキを食べる。
彼はきっとわたしの詰らない話でも、笑ってくれる。
わたしもきっと笑っている。いつもの無表情なわたしじゃない。
そして……

ふと我に返る。わたし、何を考えてるんだろう。思わず、頬に手を当てる。
熱を感じる。赤面しているのではないだろうか。
周りを見回し、誰もいないことを確認する。
誰もいない。誰もいるわけがない。ここは、わたし一人の文芸部室なのだから。

軽く咳払い。
図書館で借りたハードカバーをカバンから取り出すと、長テーブルに向かった。

本当にわたしは何を考えているのだろう。
377名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 19:04:45 ID:RouVu+kl
どれほどの時間が経過しただろう。
いきなりドアが開いた。反射的にドアに視線が向く。

開かれたドアの先に立っている人影を見て、一瞬、目を疑った。
あの人だ。なぜ、彼が? そう思うと同時に、何か既視感のようなものを感じていた。
そう、この感じどこかで。

どれだけの時間、わたしは彼を見ていたのだろう。凝視していたに違いない。
彼は、わたしから視線を外すことなく部室に入ると、後ろ手にドアを閉めて言った。
「いてくれたか……」
そう、安堵の表情を浮かべて。

彼の声。間違いない。図書館での記憶がよみがえる。
でも、いてくれたか、とは、どういう意味だろう。約束も何もしていないはず。
そもそも、あの図書館以降、彼と二人で会ったことはない。
いつも気付かれないよう、遠くから見ていただけ。

「長門」
彼の声で我に返る。
「なに?」
わたしの名前を知っているようだ。なぜ、わたしの名前を?
あの図書館でのことを、覚えていてくれたのだろうか。

彼は、お前は俺を知っているか、と訊いた。
もちろん知っている。図書館で助けてもらった。その後、何度も校内で見かけた。
そして、朝倉さんのクラスメイト。

「知っている」
そう答えると、彼はいきなり意味不明なことを話し始めた。

わたしが宇宙人に作られたアンドロイドで、魔法を使うとかなんとか……。

何を言っているんだろう。まったく意味が解らない。
どこか具合でも悪いのだろうか。大丈夫なのだろうか。
それとも、誰かの悪戯なのか。
でも、わたしにそんな悪戯をする人に心当たりはない。
また、彼がそんな悪戯をするとは思えなかった。
わたしは、どう答えていいものか解らず、視線を彷徨わせていた。

「……それが俺の知っているお前だ。違ったか?」
彼はそう締めくくって、わたしを見た。正気に見える真剣な眼差しで。

何がどうなっているのか解らない。でも、悪戯ではないようだ。
しかし、わたしには、彼の言っていることがまったく理解できない。
わたしは、彼に何かしたのだろうか。そんなはずはない。
では、わたしを誰かと勘違いしているか、または、誰かと混同しているのか。
思い当たる節はない。
でも、もしかしたら『俺を知っているか』と問われたときに『知ってる』と
答えたのが悪かったのかも知れない。
ならば、とりあえず謝って、彼の勘違いを正すべきだろう。
「ごめんなさい」
378名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 19:05:43 ID:RouVu+kl
彼は、信じられないという顔をした。本気で驚いているようだった。
わたしは、彼が五組の生徒であることしか知らない、それ以外は知らない。
そう伝えた。ひどく動揺しているようだった。

「……お前は宇宙人じゃないのか? 涼宮ハルヒと言う名前……」
宇宙人? どういうことなんだろう。やはり、悪戯なのだろうか。
「ない」
そう答えると、彼は、そんなはずはない、と言いながら、こちらに近付いてきた。
わたしが嘘をついている、そう思ったのだろうか。激昂している。

襲われるかもしれない、そんな恐怖と、彼はそんなことするはずがないと言う思いが
交錯する。しかし、彼が迫ってくるのを見て、恐怖が勝った。
思わず立ち上がり、一歩下がる。

彼はこんなことする人じゃない。これは何かの間違いだ。

彼の手が、わたしの肩を掴む。逃げなければ。背中が壁に当たる。逃げ場がない?
彼の顔が近付いてくる。逃げられない。思わず顔を背ける。心臓が早鐘を打つ。

彼は、わたしに顔を近付けたまま、何か言っていた。
世界が変わった、とか、ハルヒの代わりに朝倉が、とか、朝倉とお前は同類だ、とか。
でも、それを聞く余裕はなかった。

わたしは、怖くて悲しくて、彼がなぜこんなことをするのか、そればかりを考えていた。
乱暴されるかも知れない。それは嫌だ。でもどうして。思考が千切れていくのを自覚する。
声を上げなければ。悲鳴でも何でも。でもわたしの口から出たのは、哀願のような言葉。
「やめて……」
思わず、口をついてでる。声が震える。身体が動かない。
わたしは顔を背けたまま、固く目を瞑って、目の前の恐怖に耐えていた。
震えが止まらない。何も考えられない。誰か助けて。

次の瞬間、わたしを揺らしていた彼の動きが止まった。

「すまなかった」
彼の声。先程までと調子の違う声。
わたしの肩を掴んでいた彼の手が離れ、気配が薄くなっていく。
「狼藉を働くつもりはないんだ。確認したいことがあっただけで……」

ゆっくり目を開く。何がおきたのか。

彼は、よろめくようにわたしから離れると、わたしが座っていたイスに腰を下ろし、
そのまま呆然としている。

わからない。状況が把握できない。
でも、先程まで彼がまとっていた激情的な気配は、すっかり消失している。
それでも、わたしは、動くこともできず、ただ立ち尽くしていた。

彼は部室の中を見回し、ちくしょう、と呟くと頭を抱え、うなだれた。
379名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 19:06:51 ID:RouVu+kl
どういうことなのだろう。わたしが嫌だと言ったから?
そんなことはない。いきなり理由不明で詰め寄られて、嫌だと思わない人はいない。

何か理由がある。あるに違いない。彼は理由なく人に詰め寄ったりしない。
根拠はないけど、そう思える。

あの図書館でわたしを助けてくれた。やさしく笑いかけてくれた。妹に懐かれていた。
その彼が、理由なく人に、女子生徒に、詰め寄ったりするとは思えなかった。
そう、何かがあったのだ。彼を動揺させ激昂させた、何かが。

実際、今、彼は何かに悩んでいるようだ。

ゆっくりと、身体が解れていく。
まだ鼓動は早いが、気分も少しづつ落ち着いてきた。思考が戻ってくる。

頭を抱えてイスに座っている彼。

と、彼がわたしを見上げて、口を開きかけ、
何か言いたそうにして、そのまま黙りこくる。そして、立ち上がり、
「すまん」
そう謝って、別のイスを持ち、部屋の中央あたりでイスに座ると、また頭を抱えた。

わたしにイスを空けてくれたのだろう。
大丈夫。今の彼は、図書館で出会ったやさしい彼だ。いつもの彼だ。
安堵を感じながら、わたしは、彼の姿を見つめ続けていた。

ふと彼が顔を上る。目が合った。思わず、視線を床に向ける。

「長門」
彼の呼びかけに、身体がびくついた。まだ少し怖い。彼は、パソコンを指差し、
「それ、ちょっと弄らせてもらっていいか?」
と言った。

パソコン? ネットにも繋がっていない、こんな古いパソコンを、
一体どうする気なのだろう。使うだけなら、別に構わないのだけど。
そう思って気が付いた。小説。彼にあの小説を見られたくない。
このままパソコンを操作されたら、絶対、見られる。どうしよう。断ろうか。

そう思いながら、彼に視線を向けると、真剣な、助けを求めるような目で、
わたしを見ていた。
何か理由がある。もしかしたら、彼のおかしな行動と関係があるのかも知れない。
でも、あのファイルは見られたくない。少し考えた後、わたしは答えた。

「待ってて」
見られたくないファイルを隠してからなら、大丈夫だろう。

パソコンの電源を入れる。
システムが立ち上がるまでの間、何度か彼を見た。彼は座ったまま動かない。
もし、ファイルを隠す前に彼が近付いてきたら、すぐに電源を切断するつもりだった。
380名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 19:08:11 ID:RouVu+kl
システムが立ち上がると、すぐにフォルダをつくり、そこへ見られたくないファイルを移動。
その後、そのフォルダ配下の全てのファイルをパスワード付き圧縮ファイルにアーカイブ。
元のフォルダを全て削除。これで大丈夫。

「どうぞ」
そう言って、席を立ち、後ろに下がった。
彼が近付いてくる。先程の記憶が蘇り、少し身体が固くなる。

「悪いな」
彼はそう言ってイスに座ると、パソコンを操作し始めた。後ろからそれを眺める。
彼は何かを探しているようだった。何もあるはずはない。

しばらく彼はパソコンを弄っていたが、何もないと判断したのだろう。
ディスプレイに視線を固定し、少し考えているような素振りを見せ、
それから、どことなく疲労感を漂わせて、立ち上がった。

「邪魔したな」

その瞬間、何かが頭を駆けた。
このまま彼が帰ってしまったら、もう会話することもできないかも知れない。

彼は、いきなり部室に飛び込んできて、わたしに乱暴しようとしたように見える。
でも、彼にそのつもりはなかったはずだ。そうでなければ、その後の行動が解らない。
彼は冷静に自分の行動を思い返したとき、どう思うだろう。後悔するのでないか。
わたしを見るたびに、自責の念を覚えるかも知れない。
二度とわたしに近付こうとしなくなるかも知れない。

それは困る。今の彼は先程の彼とは違う。
先程の彼は、何か理由があって理性を失いかけてただけなのだ。

それに、気になることもある。
彼は、わたしが、彼の知っているわたしではないと知って、急に、激昂した。
それは、わたしが、彼にとって、何か特別なものであるように思える。
わたしが彼の特別な何か。それは、わたしの感情を揺さぶる考えだ。

理由が知りたい。彼が自分を失いかけた、その理由を。彼がわたしに拘ったその理由を。

また会えるように、またここに来ても良いのだと、そう彼に伝えなければならない。
どうすれば、彼はそう伝えられるだろう。

目を向けると、彼はドアに向かって歩いていた。

「待って」
思わず声がでた。彼が立ち止まり、振り向く。怪訝な表情。何か言わなくては。
何を? 何でもいい、彼との繋がりが保てれば。でも、考えがまとまらない。
このままでは、彼は行ってしまう。

ふと本棚が目に入った。そうだ。本棚に挟んであった入部届け。
それを手に取り、彼の前に立つ。まだ少し怖い。でも、大丈夫。

「よかったら」
彼は怪訝な表情のまま立っている。彼を直視できない。

「持っていって」
そう言って、入部届けを渡した。
彼は、呆気に取られたような顔で、それを手に取った。
381名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 19:09:27 ID:RouVu+kl
彼が出て行った部室で、わたしはイスに座っていた。
まだ、頭の中が整理できていない。少し震えも残っている。

彼は変な女だと思っただろうか。
いきなり部室に乱入し、問い詰めてきた男に、入部届けを渡す。
これでは、迫ってきてくださいと言っているようなものだ。
そう考えて、落ち込んだ気分になる。

しかし、そもそも部室に乱入し、わたしに迫ってきたのは彼だ。
そして、わたしが何かでないと知って、急に、逆上した。
何か夢でも見て、寝ぼけていたのだろうか。それにしても。
まさか、気が違ったなんてことは……。
いや、問い詰めてきたときの彼の瞳。狂気は感じられなかった。

彼が激昂し、迫ってきたときの彼の表情を思い出す。そして落ち着いた後の彼の表情。
どちらにも狂気は感じられなかった。あったのは、驚き、戸惑い、怒り、絶望。

それに彼は何か気になることを言っていた。それを聞いたとき、おかしいと思ったのだ。
何だろう。

そう、朝倉さんだ。彼は、朝倉とお前は同類だ、そう言っていた。

朝倉さんはわたしの友人。唯一の友人で、親友と言っていい。
でも校内で一緒にいたり、会話をしたことは、ほとんどない。クラスも違う。
わたしは休み時間をほとんど、この部室で過ごすし、彼女は、クラスメイトと過ごす。
わたしと彼女が会うのは、マンションの部屋だけだ。

だから、彼は、わたしと朝倉さんの関係を知らないはず。

もしかしたら、朝倉さんからわたしのことを聞いたのだろうか。
でも、彼と彼女は、それほど親しくないはずだ。単なるクラスメイト。
それに、彼女から彼の話を聞いた記憶もない。

わたしと彼が知り合いだと知っていれば、朝倉さんが、彼にわたしのことを
話してもおかしくない。共通の知り合いだから。
でも、わたしと彼に接点がないと思っているなら、彼女が、わたしのことを
彼に話すのは不自然だ。
そして、彼女は、わたしが彼に助けてもらったことを知らないはず。
図書館のことは、誰にも話してないから。

何かがおかしい。偶然なのだろうか。
偶然、彼が朝倉さんの名を口走っただけなのだろうか。

それに。

涼宮ハルヒ。彼は何度かその名を言った。聞いたことのない名前だ。
何となく気になる。

もやもやした気分で、帰宅の準備をする。
そうだ、家に帰ったら、朝倉さんに聞いてみよう。
わたしのことを、彼に話したことがあるかどうか。

彼はわたしの名を知っていた。それもやはり気になる。
半年前に学生証をちらっとみただけで、覚えていられるものなのだろうか。
382名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 19:10:50 ID:RouVu+kl
帰宅し、リビングのこたつ兼テーブルに座る。
今日は一体何という日だったのだろう。ため息がでる。

晩ご飯どうしよう。買出しに行く気にもならない。何かあっただろうか。
のろのろと立ち上がると、台所へ向かった。

そのとき、インターホンが鳴った。パネルに向かう。朝倉さんだった。
彼女は、カレー作りすぎちゃって、そう言いながら、部屋に入ってきた。
これは好都合。彼のことを聞ける。

「今日ね、妙なことがあったのよ」
テーブルでカレーを食べながら、話し始める。

「クラスの男子生徒なんだけど、わたしに向かって『どうしてお前がここにいる』ってね」
彼女の話では、その男子生徒は、昼休みに、すごい剣幕で朝倉さんに向かい、
お前は転校したはずだ、とか、その席はお前の席じゃない、とか、大騒ぎしたらしい。

嫌な予感。

「そうそう、それでね、ハルヒって生徒、知らないかって訊いてくるのよ」
やはり彼だ。ハルヒ。涼宮ハルヒ。彼もわたしに、そう訊いてきた。
「風邪で熱でもあったのかしら。本当にびっくり」
保健室に行くように進めたらしいけど、午後の授業は普通に受けたらしい。

彼は、その後に部室に来たのだ。教室で、わたしの名前を言うことはなかったらしい。
もし彼がわたしの名前を出していれば、彼女は、それを言うはずだ。

そして、彼女は、その男子生徒の名前もニックネームも言わなかった。
やはり、わたしが彼を知っていることは、知らないらしい。
わたしが彼を知っていることに気が付いていれば、彼の名を出すだろう。

「彼、大丈夫かしら。ちょっと心配」

彼女は、クラスメイトを心配する表情を見せた後、話題を変えた。
383名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 19:11:46 ID:RouVu+kl
朝倉さんが帰ったあと、わたしは部屋で考えていた。

彼は、教室でも騒ぎを起こしていた。
やはり、何かの狂気に囚われたのだろうか。
彼がおかしくなったのは、朝倉さんを見てからだったようだ。

気になることはある。
彼は、わたしと朝倉さんが同類だと言っていた。
知り合いでも友達でもなく、同類だと。
わたしと朝倉さんは友人。でも、彼はそれを知らないはず。
それに、友人関係を指して、同類と言うだろうか。
それは、もっと密接な関係を指して言うのではないだろうか。
同じ趣味を持っているとか、同じ仲間だとか。
その意味では、わたしと彼女は、同類とは言えない。

そして、わたしのことを知っていると言っていた。
彼の知っているわたしは、宇宙人か宇宙人の作ったアンドロイドらしい。
そして魔法のような力を使う。それは、わたしではない。

宇宙人、魔法使い。
彼がわたしの小説もどきを知っているはずがない。誰も知らないはずだ。
それに、彼が部室のパソコンに触れたのは、彼が落ち着いてからだ。

おかしい。
ただのうわ言にしては、個々の話が、微妙に合致しているような気がする。

わたしの名前を知っていたこと。わたしが文芸部にいること。
わたしと朝倉さんの関係。そして、男子高校生と魔法使いの宇宙人。

わたしはしばらく前に読んだSFを思い出していた。
平行世界。可能世界。
彼の言っていたことが実現している世界があるのかも知れない。
わたしの小説もどきの世界が。
384名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 19:12:42 ID:RouVu+kl
いや、そんなことはあり得ない。でも何かが引っかかる。
エヴェレット。クリプキ。ベピーユニバースや多世界解釈はどうか。
妙な方向に考えが向かう。やはり彼の妄想だと考えるのが自然なのだろう。

でも、仮に、彼の言っていることが本当だったとしたら?
彼は何といっていた? そう、世界が変わった、そう口走っていた。

彼は、彼の言うような世界にいて、理由も解らず、この世界に来た。
彼の世界とこの世界は、彼を取り巻く環境に微妙な違いがあって、
それゆえ、彼はパニックになった。

決定的に違ってたのは、朝倉さん?
そして、わたしのところへ来た。その理由を知るために。
でも、わたしも、彼の知っているわたしとは違っていた。
彼は、それを受け入れられなかったのだろう。だから、思わず逆上した。
と、言うことは、わたしは、彼の特別な何かだったのだろうか。
彼の特別なわたし。それは悪くない。頬が緩む。いや、それはそれとして。

そう考えてみると、辻褄が合っているように思える。
しかし、そうすると、昨日までの彼はどこに行ったのか。

それにしても、涼宮ハルヒ。
彼は、涼宮ハルヒをとても気にしていたようだった。
涼宮ハルヒとは、誰だろう。気になる。

「ふう」
まるでSFだ。真剣に考えている自分が馬鹿らしくなる。

考えていても思考がループするだけだ。
明日、彼に会えたら、彼の話を聞いてみよう。何か気が付くことがあるかも知れない。
会えなかったら? それは考えたくない。

もう、寝よう。
385名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 19:14:05 ID:RouVu+kl
彼の掌がわたしの胸を包む。少しくすぐったいような、そんな感じ。
彼の顔が近付き、わたしの唇を彼のそれでふさぐ。舌が割り込んでくる。
絡み合う舌。激しくなる息遣い。

彼は唇を離すと、それをわたしの胸に近付け、軽く挟み、軽く押す。
身体に電流が流れる感じ。背中の筋肉が収縮する。
身体の自由が利かない感じ。彼の手が、わたしの腰に回る。

わたしは彼の背中に手を回し、ゆっくり上体を倒す。
彼が、少しづつ、わたしに身体を預けてくる。
仰向けになったわたしに、彼の身体がのしかかる。
彼の重さを感じ、それがとても心地よいことに気が付く。

彼の手がわたしの下半身に触れる。
彼の指を感じた瞬間、身体が跳ねる。

早く。そう思っていた。早く。
彼の頭を両手で掴む。彼の髪を。そして、腰を少し浮かす。

そのとき不意に、違和感とひきつるような痛み。思わず声が漏れる。

彼を感じる。彼は口を私の耳元に近付け、わたしの名前を呟く。
幸せな気分。いつまでもこうしていたい。彼の背中を抱きしめる。

彼が動き始め、そのたびに私の口から息が漏れる。
何かがせりあがってくる、そんな感じ。
もっと、深く繋がりたい、そんな感じ。

次の瞬間、彼が膨らみ、痙攣した。私は収縮する。
彼を感じ、そして、頭の中が真っ白になる。

そのまま、きつく抱きしめあう。鼓動が伝わる。彼は温かい。
私はとても幸せな気持ちだった。

吐息が聞こえた。

そして……

!!
飛び起きた。反射的に周りを見回す。わたしの部屋。一人だ。
自分の姿を確認する。パジャマ。窓からは朝日。

力が抜けた。脱力感。

夢? そう、夢。

何という夢を。
わたしは恥ずかしくなって、思わず、両手で顔を覆った。顔が熱い。

わたしは、彼と、裸で抱き合っていた。愛し合っていた。信じられない。
でも、妙に現実感のある夢だった。

わたしは眼鏡をかけ、立ち上がろうとして、動きを止める。
下着を替えなければ。
386名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 19:15:22 ID:RouVu+kl
なぜ、あのような夢を見たのだろう。
やはり、昨日の一件が原因だろうか。部室で、彼が迫ってきたことが。
男の人にあのような形で迫られたのは、初めてだった。怖かった。
あの時は、恐怖で身動き一つできなかったのに、それが原因であのような夢を見るなんて、
まるで、変態だ。わたしはどうかしてしまったのか。

でも、あの夢。あの幸福感。あのような気持ちを感じたのも、初めてだ。

一体、何を考えているのだ。
わたしは頭を振ると、シャワーを浴びるため、浴室に向かった。
自己嫌悪で一杯だった。

シャワーを浴び、何とか気持ちを落ち着けると、制服に着替え、リビングのテーブルに座った。

ため息が出る。あの夢は、わたしの願望なのだろうか。
確かにわたしは、彼と親しくなりたいと、お付き合いしたいと考えている。
でも、今まであのような夢を見たことはなかった。
想像してたのは、手を繋ぐくらい。抱き合うなんて。
そもそも、彼とは、ちゃんと話をしたこともないし、手を握ったこともなかった。

やはり、昨日の一件が原因か。
でも、いきなり迫られて、恐怖を感じるような状況で、なんて考えたくもない。

ただ、彼が身近に迫ってきて、彼の姿を間近で見たことで、それがわたしの
願望を刺激したのかも知れない。

わたしの願望。何と言うことだ。思考が止まる。
でも、否定する気にはならない。否定できない。
夢の中のわたしは、幸せだった。
無理矢理迫られるのは嫌だけど、あの夢のようにやさしくされたら。

そう思うと、不思議と嫌な気持ちは消えていった。

しばらく、そのようなことを考え、わたしは学校へ向かった。
今日は会えるだろうか。部室に来てくれるだろうか。
文芸部に入部してくれると嬉しいのだけれど。
387名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 19:16:56 ID:RouVu+kl
その日から短縮授業で、午前中で授業が終わりだった。
すぐに、わたしは部室に向かった。

部室に入り、登校途中で買ったサンドイッチを食べ、その後、
図書館から借りてきたハードカバーをカバンから取り出す。
そして、いつものイスに座って読み始めた。

彼が来るかも知れないので、小説書きは、しばらく封印。
やはり、彼には知られたくない。

ハードカバーを読み始めて、すぐ、ドアをノックする音がした。
返事をすると、ドアが開き、そこに彼が立っていた。

彼の顔を見て、すぐに視線を手元に落とす。
そのまま見てたら、顔が赤くなるような気がする。

「またきてよかったか」
彼はそう問い、わたしは頷いた。来て欲しかったから。

彼は部室に入ると、カバンを置いて、そのまま立ち尽くしているようだった。
さて、何をしたものか、そう考えているように。

雰囲気が、昨日とまったく違う。焦燥も怒りも絶望も疲労もない、普通の彼。
図書館での彼。今まで、校内で見かけていた彼だった。
わたしは、内心ほっとしていた。

今日も彼に詰め寄られたら、どうしようかと、少しだけ考えていたから。
やはり、あのように意味不明な言葉と共に詰め寄られるのには、恐怖を感じる。
今の彼になら、図書館のことや、昨日彼が言ってたことを訊いても大丈夫だろうか。

彼は本棚に向かい、並べられた本の背表紙を眺めている。
これ全部お前の本か、彼がそう聞いてきた。前から置いてあったものもある、そう答えて、
もしかしたらと思いながら、手元のハードカバーを見せて、続けた。

「これは、借りたもの。市立図書館から」

彼は、あまり興味なさそうに、わたしの持つハードカバーを一瞥すると、
また、本棚に向かった。

図書館のことは、覚えていないようだ。少し悲しい。
その思いが表情にでそう気がして、また、視線を手元のハードカバーに落とした。

しばらくして、彼は、小説は書かないのかと訊いてきた。心拍数が跳ね上がる。
なぜ、そんなことを訊くのだろう。
もしかしたら、昨日、気付かれたのだろうか。いや、そんなはずはない。
「読むだけ」
そう否定した。
彼は、納得したようなそうでないような微妙な表情をしたが、また本棚に視線を戻した。
それ以上、その話に興味はないらしい。安堵。

彼から話しかけられる度に心拍数が上がる。でも、嫌じゃない。楽しいくらい。
この部室で、わたしは彼と二人きりなのだ。
それは、以前から望んでいたものなのだから。
388名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 19:18:16 ID:RouVu+kl
突然、彼が、こちらを振り向いた。焦りの色をその瞳に浮かべて、大またで近付いてくる。
わたしは、昨日のことを思い出して、急に不安になった。
彼は、真剣な顔でわたしの前に立つと、少し震える手で、栞を差し出して言った。
「これを書いたのはお前か?」
また詰問されるのだろうか。不安を押し殺して栞を見ると、何か書いてある。

『プログラム起動条件・鍵をそろえよ。最終期限二日後』

わたしの字だ。間違いない。似ているとかのレベルじゃない。
でも、まったく覚えがない。書いてある内容の意味も解らない。
どういうことなのだろう。
わたしの字だと答えるのは躊躇いがあるので、わたしの字に似ているけど覚えがない、
そう答えた。
彼はわたしの答えを、上の空で聞いているようだった。

そうだろうな、そう呟いて、栞を凝視している。

焦りの色は消え、何か考え込むような表情となり、そして、何かに気が付いたように
本棚に向かうと、片っ端から本を出して、そのページを捲り始めた。

わたしは、彼が何をしているのか理解できず、ただ呆然と見ていた。

全ての本を調べ終わったのだろう、彼は、長テーブルに向かい、ここで
弁当を食べてもいいかと聞いてきた。何も問題はないので、頷く。
彼は弁当を食べながら、ひたすら何かを考えているようだった。

どうしたんだろう。昨日の彼の態度と関係があることなんだろうか。
変わった世界。朝倉さん。宇宙人であるわたし。涼宮ハルヒ。
彼は弁当を片付けた後も、テーブルで考え続けているようだった。

とても、話かけられる雰囲気ではない。
彼の姿を視界の端に捉えたまま、わたしは、どうするか考えていた。
彼に、図書館のことと、彼の知っているわたしのことを訊きたかった。

先程の栞を見たときの彼は、普通ではなかった。
何か重大なものを見つけた。そんな感じ。そして、その後、考え続けている。
あの栞はなんだったんだろう。確かにわたしの字だった。
もしかしたら、彼の言っているように、もう一人のわたしがいて、
あの栞に、あの文言を書いたのだろうか。

もう一人のわたし。わたしとは違うわたし。彼の特別なわたし。
そう考えたとき、今朝の夢を思い出した。妙に現実的な夢。彼と抱き合ってた夢。
顔が赤くなってくるような気がする。

あの夢が、もう一人のわたしの記憶だと言うことはないんだろうか。
わたしは二重人格で、宇宙人と称して、彼と知り合いになっていたとか。
いや、ありえない。いくら二重人格でも、魔法は使えないだろう。
そういえば、昨日の夢。あれも、不思議な夢だった。

そんなことを考えているうちに、何か変な気持ちになってきた。
現実感を喪失するような感じ。夢の中のような、そんな感じ。

昨日の朝の夢も、今朝の夢も、彼が出てきた。
そして、今朝の夢は、どう考えても一線を越えたとしか思えない。
わたしはその情景を思い出し、顔が熱くなるのを自覚した。
389名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 19:19:49 ID:RouVu+kl
ふと、視界の隅で、彼が動いた。こちらを眺めているような気がする。
見られてる。そう思うと、動悸が早くなる。
わたしの考えていることが、知られているのではないだろうか。
そう思うと、余計に、今朝の夢の内容が脳裏に浮かび、
息苦しさまで感じるようになってきた。

落ち着かなければ。少し深めに息をする。
彼の視線が外れ、少しだけほっとする。

息を整え、もう一度、考えをまとめる。

彼は、昨日の逆上を除けば、まったく普通の人に見える。
今日は、意味不明なことをわめき散らしたりしていない。
そして、先程の栞。
彼が言っていたことは、本当なのだろうか。

しかし、わたしが宇宙人だなんてことがあり得るだろうか。
わたしは、魔法も使えない、普通の女子高生だ。

そうなると、彼は異世界人なのだろうか。この世界の隣にある平行世界。
その世界では、朝倉さんはいなくて、わたしは魔法使いで、
彼とわたしは図書館で会っていない。そして、涼宮ハルヒがいる。

訊きたい。彼は、本当に図書館のことを知らないのだろうか。
彼の本当の考えも訊きたい。彼の現状認識は、どうなっているのだろう。

彼は、わたしの個人的な情報を、他にも知っているのだろうか。
それが解れば、彼の話も信じられるような気がする。

「今日は帰るよ」
彼は立ち上がり、そうわたしに言った。

そういえば、もうすぐ下校時間。話を訊けなかった。
いや、一緒に下校すれば、その道すがら何か訊けるかもしれない。

「そう」
わたしも立ち上がる。ハードカバーをカバンに入れ、彼が歩き出すのを待った。

彼はわたしに向き直ると、口を開いた。
「お前、一人暮らしだっけ」
何気なく確認した、そんな感じ。

落ち着かない気持ちになる。なぜ知っているんだろう。
彼がそれを知っているはずはない。
やはり、彼の言っていることは本当なのだろうか。
適当に言ったことが、事実と合致する確率は、どのくらいだろう。
軽く眩暈を感じた。

「そう」
そう答えて、俯く。やはり、この彼は、あの図書館の彼ではないのかも知れない。
図書館の彼は、わたしが一人暮らしであることを知らないはずだ。
何となく悲しい気持ちになる。
390名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 19:20:54 ID:RouVu+kl
彼は、わたしの返答に驚くこともなく、
猫でも飼ったらどうかと言うようなことを言っていた。

本当に彼は、わたしの知っている彼ではないのだろうか。
彼は、本当にあの図書館でわたしを助けてくれた彼ではないのだろうか。
どうしても、信じられない。普通にしていれば、何の違和感もないのだ。

でも、彼は、彼が知っているはずのないことを知っている。
やはり訊きたい。図書館のことを訊かなければ。

そう思い、息を吸うと、
「来る?」
そう口走っていた。
「どこに?」
「わたしの家」
何か変なことを言っただろうか。彼は固まっているようだ。そして口を開き、
「いいのか?」
そう聞いた。
「いい」
そう答えて、彼が固まった理由に思い当たった。

一人暮らしであると認めた後に、家に誘ったのだ。
普通に考えて、いや、考えなくても、それは特別な意味を持っているのではないだろうか。
話を訊きたいだけだったのだが、結果的に、変なことを言ってしまった。
顔が熱くなる。変な女だと思われたに違いない。
二度しか会っていない女から自宅へ誘われたのだ。普通じゃない。
彼は断るだろうか。普通は断るだろう。

わたしは俯いたまま、部室の戸締りをして、廊下に出た。
断るつもりなら、ついてはこないだろう。そのまま歩く。
彼はついて来ているようだった。断られなかった。そう思い、少し嬉しかった。

彼は二人きりになっても、無理に何かをしようとはしないはずだ。
でも、そうなっても良いかも、そう考えて、そう考えたことに驚く。
あの夢のせい。
391名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 19:22:44 ID:RouVu+kl
自宅の扉を開け、彼を招き入れた。
彼は躊躇することなく、リビングまで進んだ。その顔に、久しぶりだ、と言うような
懐かしそうな表情が浮かぶのを見て、また落ち着かない気分になる。
彼はわたしの部屋に来たことがある。そんな確信めいた気持ち。

彼は立ったまま、和室の襖を指差すと、
「この部屋、見せてもらってもいいか?」
そう聞いてきた。その部屋は使っていない。なぜその部屋を? そう思ったが、
何か気になることがあるのかも知れない。
「どうぞ」
そう答える。

彼は襖を開け、しばらくその室内を見つめ、襖を閉めた後、こちらに向き直り、
無言で肩を竦めた。

やはり、彼はこの部屋を、わたしの家を知っているのだ。

コタツ兼用のテーブルに湯のみを置き、お茶を注ぐ。
気持ちを落ち着け、考えをまとめる。彼がテーブルの向かいに腰を下ろした。

訊かなければならない。
でも、今、わたしは、彼と知り合いになれた。それは嬉しい。
彼は部室に来てくれて、家にも来てくれた。
このまま、余計なことを訊かなくても良いのではないか。
これで、十分、満足できるのではないか。

しかし、彼が、わたしの記憶にある彼ではないとしたら。
あの図書館のやさしい彼ではないとしたら。

やはり、訊かなければならない。

そして、しばらく躊躇した後、わたしは口を開いた。
「わたしはあなたに会ったことがある」
彼は、驚いたような顔で、わたしを見た。

今年の五月、図書館で、わたしはあなたに会った。
あなたは、わたしに貸し出しカードを作ってくれた。

「お前」
彼は目を見開いたまま、一言発して、そのまま絶句した。
驚いた顔に、何かを思い出したような表情を加えて。

覚えていてくれた。胸が熱くなる。彼はわたしの知っている彼だ。
続けて図書館での出来事を話す。

彼は、黙ったまま聞いていたが、徐々に、その表情が曇ってくる。
嫌な予感がした。
話し終わったとき、彼は、呆気に取られたような顔をしていた。
そして、そのまま、黙り込んだ。少し寂しげに見えた。

その様子から、彼が、図書館に思い出があるのは確かだと思った。
そして、それは、わたしの記憶と違うのだということも。
徐々に気持ちが沈んでいく。

やはり、彼は、わたしの知っている彼ではないのだろうか。
悲しくなって、わたしは手元の湯飲みを見つめ、その飲み口を指で撫でた。
392名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 19:23:55 ID:RouVu+kl
彼は、覚えているとも、覚えがないとも言わず、ただ、黙っている。
なぜ黙っているのだろう。
わたしの記憶と彼の記憶で、違うところがあれば、そう言って欲しかった。

どれほどそうしていただろう。
彼にわたしの記憶のどこが違うのか聞こうと、口を開きかけた、そのとき、
インターホンが鳴った。

朝倉さんだった。彼女は、毎日来るわけではない。
時々、料理をつくりすぎたときだけ、お裾分けに来る。
昨日来たばかりだ。今日も来るとは思わなかった。

困った。部屋には彼がいる。彼と一緒にいることを朝倉さんに知られたくない。
何とかごまかして、帰ってもらうわけには行かないだろうか。

インターホン越しに、今は都合が悪いのだと伝えようとしたが、諦めた。
彼女に口で敵うわけがない。しかたがない。
でも、別にやましいことをしてたわけでもないのだ。気に病む必要はない。
そう自分に言い聞かせて、ドアを開けた。

リビングに入った彼女は、驚いていた。
それはそうだろう。意味不明なことを話していた彼女のクラスメイトが、
わたしの部屋にいるのだから。わたしと二人きりで。
彼も彼女の姿を見て、ひどく驚いているようだった。

彼女はおでんを持って来ていた。やはり、作り過ぎたらしい。
わたしは、小皿と箸を取りに台所へ向かい、彼女は彼に何か聞いているようだった。
彼の、彼女に対する返答には、何となく棘が感じられる。彼女が苦手なのだろうか。
少し意外な感じ。でも、それになぜか安堵を感じる。なせだろう。

小皿と箸、練りからしを持ち、台所をでたところで、彼と出くわした。
驚いて、思わず声がでる。

「帰るよ。やっぱ邪魔だろうしな」
そう彼は言った。
まだ、それほど遅い時間ではない。話も中途半端なままだ。
わたしは、彼から図書館のことを聞いていない。

彼は玄関に向け身体を回す。思わず彼の袖をつまむ。

彼は驚いたように立ち止まり、わたしを見る。
行かないで欲しい。もう少し一緒にいて欲しい。
わたしは、ただそんな気持ちで、彼の袖をつまんでいた。
彼が帰ると言えば、止められないのだ。そう思いながら。

そして、話を聞きたいだけでない、自分のその気持ちも自覚した。
わたしは彼と、できるだけ一緒にいたい、そう思っていた。

彼は、しばらくそのまま立っていたが、
「――と思ったが、喰う。うん、腹が減って死にそうだ」
そう言って、身体を回し、リビングに戻った。

わたしの気持ちを解ってくれたのだろうか。嬉しかった。
393名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 19:25:19 ID:RouVu+kl
その後、わたしと彼、朝倉さんの三人で一緒におでんを食べた。
朝倉さんの料理は、どれもおいしいのだが、今日のは特別。
彼と一緒に食べるおでん。とてもおいしい。これで二人きりなら。
そう考え、朝倉さんを少しだけ疎ましく思った。彼女は何も悪くないのに。
彼は少し気詰まりなようだった。少し残念。

おでんを食べ終え、朝倉さんは、残り物の保存と、お鍋を明日取りに来る旨、
わたしに伝えると、立ち上がった。
それをきっかけにするように、彼も立ち上がる。

まだ話が終わっていない。彼の話を聞きたい。もう少し一緒にいたい。
そう思ったが、もう時間も遅い。これ以上、引き止められないだろうし、
彼がここに残った場合、朝倉さんも一緒に残るような気がした。
それはそれで困る。

それに、わたしは、わたしのことをあらかた話してしまった。
彼が、自分のことを話したくないと思えば、わたしに話す必要はないのだ。
そう思うと、気分が沈んでくる。

玄関に向かう彼らの後について、玄関まで行った。
朝倉さんはもう出ている。彼は、玄関で靴を履いた後、わたしに近付き、
囁くように言った。

「明日も部室に行っていいか?」

もちろんだ。そう思い、明日も彼に会えるのだと思った。
急に気持ちが軽くなるのを感じた。とても嬉しかった。

彼は少し驚いた顔をして、通路に出た。
エレベータホールの彼らを、ドアを少し開けて見送る。

彼らがエレベータに乗ったのを確認して、リビングに戻る。
帰り際の、彼の言葉と顔を思い出す。少し頬が緩む。
そして、彼は何に驚いたのだろう、そう思った。

彼が部室にやってきてから、わたしは随分変わったような気がする。
まだ二日しか経ってないのに。
なにより、彼のちょっとしたことで、気分が高揚したり落ち込んだりする。

それに、彼の前では、とても積極的になっているような気もする。
ふだんは、他人に、自発的に何かすることなんてないのに。

そして思う。
彼が部室のドアを開けたとき、きっと、わたしの何かが変わったのだ。
そう考えて、何かの引っ掛かりを感じた。
なんだろう、少しだけの違和感。そういえば、前にもそう感じたような。

いや、今はいい。

彼と一緒なら、わたしは変われる。いつもの気弱で無口、表情の少ない
わたしから、彼が気に入ってくれるような、そんなわたしに変われる。

後は、彼が、この現実を受け入れてくれれば、なにも問題はない。
394名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 19:28:23 ID:RouVu+kl
その日、わたしは授業が終わるとすぐに部室へと向かった。
彼は今日も部室に来ると言っていた。昨日は、放課後すぐに彼は来た。
だから、もうすぐ姿を見せるかも知れない。

何となく気持ちが落ち着かない。何にそんなに期待しているのかと、ふと考えた。

彼に会えること。それから、昨日の話の続きをしたい。
図書館の記憶。それは、わたしの初恋の記憶なのだ。

しかし、昨日の話では、わたしの記憶は彼の記憶と違っているようだった。
だから、もう一度、わたしの知っている彼のことを話したかった。
そして、彼の話を聞きたかった。彼の知っているわたしのことを。
ここで、話にくいことであれば、また、わたしの家で話してもいい。
まだ昼だから、時間は十分にある。

そう思い、カバンからハードカバーを取り出すと、いつものイスに座って、
彼が来るのを待つことにした。

しばらく待っても、彼は来なかった。
どうしたんだろう。何か急病にでもなって、学校を休んだのだろうか。
そう考えると、気持ちが落ち込む。もうそろそろ夕方になる。

彼が約束を破るとは思えなかった。いや、約束したわけではない。
部室に行ってもいいか、そう訊かれ、肯定しただけだ。
でも、彼は他に行くところがない、そう言っていた。
ならば、時間が空けば、ここに来るはず。

今日はもう来ないのだろうか。徐々に悲しい気分になる。
ハードカバーをテーブルに立てかけた。内容はほとんど読んでいない。
視線をページに落としているだけ。

何かあったのだろうか。
彼の言っていた、彼の知っている世界。
また、別の記憶に取り付かれたのだろうか。

彼がどこかの部室に乱入して、誰かを問い詰めている様子を思う。
首を振り、そんなことはないのだと、自身に言い聞かせる。

そんなことを考えて落ち込んでいると、ノックの音がしてドアが開いた。

「よう、長門」
彼だ。視線を上げる。少し嬉しそうな顔で、入り口に立っている。

「あ……」
安堵でつい声がでた。来てくれた。嬉しかった。思わず、吐息が漏れる。

しかし、来たのは彼だけではなかった。
彼の後から、ポニーテールの、輝くような笑顔の女子生徒が現れた。
その腕には、小柄なかわいい感じの女子生徒を抱えている。
そして、最後に、長身の、ルックスのいいと思える体操服姿の男子生徒。
395名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 19:29:58 ID:RouVu+kl
何が起こったのか理解できない。わたしは絶句した。
彼が連れてきた人に、見覚えはまったくない。

何をするつもりなんだろう。

彼は、部室に入り込んだ人を見渡し、懐かしそうな、そして、嬉しそうな
顔をしている。

ポニーテールの女子生徒が、わたしに強い視線を向け、口を開いた。
「そっちの眼鏡っ娘が長門さん? よろしく! あたし涼宮ハルヒ! こっちの……」

続きは耳に入らなかった。
ハルヒ!? 涼宮ハルヒ! 彼が探していた人。

「……で、そいつは知ってるわよね。ジョン・スミスよ」
彼女は、彼を指差し、そう言った。
「ジョン・スミス……?」
わたしは、ぼんやりと呟いた。
いや違う。彼はジョンではなく、キョンと呼ばれていたはずだ。そう思い、彼を見る。
彼は、苦笑いを浮かべているが、特に否定する様子も見せなかった。

また、違う彼になったのだろうか。不安な気持ちでそう思う。

わたしの知っている図書館の彼。
一昨日、部室に飛び込んできて、わたしに詰め寄った彼。
今日、知らない人たちをこの部室に連れてきた彼。

解らない。
でも、今の彼は、昨日から変わっていないように見える。
普通にわたしに声を掛けたし、何かに悩んでいる素振りもない。
どちらかというと、探していたものが見つかった、そんな感じ。
ならば、涼宮ハルヒを探し、見つけてきた、ということなのだろうか。

そもそも、涼宮ハルヒとは、何者なのだろう。
見る限りでは、特に変わった様子はないように思うのだけど。

ピポ

何かが鳴った。反射的に、目の前にあるパソコンに目を向ける。
この部室で、電子音を出すようなものは、このパソコンしかない。

見ると、電源が入ったようだ。でも、誰も電源を入れていない。
パワーオンタイマーなどという機能は、このパソコンに付いていない。

それに、ディスプレイには、いつもの、ブートストラップを示す
メッセージが表示されない。ディスクも回ってないようだ。

「どいてくれ」
彼の声だ。有無を言わさない真剣な響きを感じる。わたしは立ち上がり、席を譲った。
彼の背後で、ディスプレイを見る。
そこには、プロンプトと共に、メッセージが表示されていた。

YUKI.N> これをあなたが読んできるとき、わたしはわたしではないだろう。

鳥肌が立った。彼が言っていたことが頭を過ぎる。
彼は、わたしが、彼の知っているわたしとは違う、そう言っていた。
プロンプトのYUKI.Nとは、有希長門、つまり、それはわたしなのだろう。
396名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 19:31:15 ID:RouVu+kl
頭が混乱する。
彼の言っていたことは、真実だったのか。彼は、わたしとは違うわたしを知っている。
今、そのわたしが、このパソコンにメッセージを送っている。
ネットにも繋がっていないパソコンに。

彼の言葉を思い出す。

――お前は魔法のような力を使って

そう、これは魔法だ。彼の知っているわたしは、魔法を使っているのだ。
何かが壊れそうだ。信じられない。

メッセージは、緊急脱出プログラムを実行するか否かの選択要求で終わった。
緊急脱出プログラム。
それは、昨日、彼が見せてくれた栞に、わたしの字で書いてあった文言。

やはり、彼の言っていたことは本当だったのか。
そう考えると、彼の話の辻褄が全て合う。

平行世界。いや、可能世界か。

彼の世界のわたしは魔法使いなのだ。
そして、たぶん、ここに居る人たちも、特別な何かなのだろう。
それが、緊急脱出プログラムを起動する鍵だったのか。

彼はわたしを正面から見て、
「長門、これに心当たりはないか?」
と言った。心当たりなどあるわけがない。
「ない」
そう答えると、
「本当にないのか?」
そう訊いてきた。

わたしは、悲しみと少しの怒りを感じた。
「どうして?」
どうして二度も訊くのか。
わたしは何も知らない。何か知っていれば、とっくに話している。
あなたの知っているわたしと、わたしは、違う。そう言いたかった。

彼の信頼を得られていない。そう感じて、わたしは、とても悲しく、
そして、彼の話を事実と捕らえていなかった自分に腹を立てていた。

彼は、それには答えず、ディスプレイを睨み、何かを考え始めた。
ディスプレイに彼の真剣な顔が映りこむ。

程なく、彼はわたしを見ると、ポケットから紙片を取り出し、わたしに差し出した。
「すまない、長門。これは返すよ」
彼は、緊急脱出プログラムを実行するつもりだ、そう思いながら、
それを取ろうとした。手が震えて、うまくつかめない。
彼がいなくなるかも知れない。その思いが、頭を過ぎる。

気が付くと、わたしは、その紙片を掴んでいた。それは入部届。
彼に文芸部に入って欲しかった。ここで一緒に過ごしたかった。
しかし、彼の考えは違っていたのだ。涙が出そうになって、思わず目を伏せる。
397名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 19:32:34 ID:RouVu+kl
「だがな」
彼の声を遠くに聞いた。

「実を言うと、俺は最初からこの部室の住人だったんだ……」
それ以上は、耳に入らなかった。
彼は、緊急脱出プログラムを実行するに違いない。
その結果、何が起きるのかは解らない。

でも、彼か、わたしかどちらかが消えるのは、確かだろうと思われた。

わたしの知る図書館の彼。
彼の知る魔法使いのわたし。

彼は図書館の彼に戻るのだろうか。
そうだとしても、もう、わたしは、一昨日以前のわたしではない。
彼がこの部室に来たとき、わたしは変わってしまったのだ。
それまでは、遠くから彼を眺めるだけでも満足だった。
でも、今は彼に恋している。どうしようもないほどに。

彼が、ここ三日間の記憶を失って、一昨日以前の彼に戻ったとしても、
わたしは戻れない。もう、彼を遠くから眺めて満足することはできない。
かと言って、彼に近付くこともできそうにない。
その彼は、文芸部室に来ることがあるだろうか。
あのドアを開けて、イスに座っているわたしを見ることがあるだろうか。

わたしは、図書館の彼と今の彼を同一視していた。彼を失いたくない。

でも、彼の決断を邪魔することはできない。

彼の腕が動くのを、視界の隅で捕らえた。

そのとき、わたしの脳裏を記憶の奔流が駆け抜けた。
わたしの記憶ではない。いや、わたしの記憶なのだろうか。

彼が部屋のドアを開け、わたしを見つめる。それは一昨日の夢。
わたしは、彼に抱きしめられていた。彼はわたしを好きだと言ってくれていた。
それは、幸せな気分を呼び起こし、今朝の夢を思い出す。
妙な感覚。これは未来の記憶?
なぜか、わたしは、わたしの初恋が成就したのだと思い、
すぐに、これから成就するのだと思い直した。
それは、心が弾むような思い。

そう、この騒ぎが終わったら、彼を探して文芸部に勧誘しよう。
彼に機関誌作りを手伝ってもらおう。やはり一人では大変なのだから。
そして……

そして、突然、何かが終わった。


――当該時空連続体の時連続性喪失を確認



―おわり―
398名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 19:34:00 ID:RouVu+kl
以上でございます。お目汚し、申し訳ない。
399名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 19:34:51 ID:oAEWPl07
リアルタイムで読めてよかった…GJです
400名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 19:35:23 ID:eFSFWI6r
(´;ω;`)
401名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 19:37:54 ID:RouVu+kl
あ、図書館のエピソード忘れた。たぶん2レス、投下します。
402名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 19:38:51 ID:RouVu+kl
その日、わたしは、市立図書館の存在を知った。
それなりの書籍を保有し、一部を除き、無料で貸してくれるらしい。
わたしは逸る気持ちを抑えられず、その図書館の場所を調べ、一人で出かけることにした。
人の多いところは苦手なのだが、その日は気にならなかった。

期待を胸に入館し、並んだ書架を見て、心が躍った。
数多くの書籍。部室にはない本、高価で入手できそうにない本、希少で入手困難な本。
どれでも無料で借りられるのだ。まるで楽園。
図書館は人類最大の発明だ。

夢中で書架を回り、何冊か読みたい本を手にして、そこで気が付いた。
どうすればいいのだろう。貸し出してもらう方法がわからない。
周りを見回すと、貸し出しカウンターが目に留まった。
あそこで申し込めばよいのだろう。そう見当をつけて、カウンターに向かった。
「…………」
声を出そうとする。でも、職員の人は忙しそうだ。
何となく雰囲気に呑まれて、声をかけられない。どうしよう。
そうこうしているうちに、わたしの後ろに人が並び始め、恥ずかしくなったわたしは、
そのままカウンターの前から離れた。
なぜ堂々としていられないのだろう。自己嫌悪に陥りそうになる。

少し離れた場所から貸し出しカウンターに目を向けると、
借りる人は、何かカードのようなものを提示していた。あれが必要なのだ。
どこで申し込めばよいのだろう。見渡しても、それらしいところはない。
やはり、あのカウンターで申し込む必要があるようだ。

貸し出しカウンターに並ぶ人がいなくなったことを確認し、再度、カウンターの前へ。
「…………」
やはり気が付いてもらえない。
また後ろに並ばれるのも恥ずかしいので、少しカウンターの前をうろつくことにする。
職員の手が空いたら、カウンターの前に行こう。

「あの」
いきなり声をかけられ、身体が硬直しかけた。
「どうしました? その制服、北高ですよね」
振り向くと、男の人がわたしを見下ろしていた。
「…………」
声がでない。悪いことをしてたわけじゃないのに、なぜか後ろめたい気持ちになって、
そのまま俯いてしまった。
「あ、あの、どうかしました? 俺も北高なんで、何か困ってるなら」
やさしそうな声。同じ高校の人。助けてもらえるかも知れない。
うつむいたまま言った。
「……本」
「本?」
「借りようと」
「ああ……」
「どうしていいのか……」
「本を借りたい? 貸し出しカードは?」
「ない」
目を上げると、その人は額に手を当てていた。

わたしは泣きたい気持ちになっていた。いつもこうなのだ。人とうまく話せない。
自分の考えていることを相手に伝えられない。この人もあきれているに違いない。自己嫌悪。

今日は本を借りるのは諦めよう。人が少ないときに、またこよう。
そう思って、本を持ったまま戻ろうとすると、その人が言った。
「ここの本を借りたいのだけど、手続きがわからない。そういうこと?」
思わず振り向き、頷く。
「なら申込書に記入して、貸し出しカウンターに身分証明書と一緒に出せばいいんだけど」
403名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 19:40:16 ID:RouVu+kl
きっと、わたしは途方にくれたような顔をしていたのだろう。
彼は、一つため息をつくと、
「身分証明書、持ってる? 何だったら手伝うよ」
そう言った。その正直そうな顔には、何かの意図があるようには見えなかった。

持っていたカバンから、生徒手帳を取り出し、その人に学生証を見せた。
「これ」
「お? 一年? 俺も一年なんだ。一年五組」
彼はそう言って笑顔を見せ、ここで待ってろよ、と言い残すとカウンターへ向かった。
「すいません。貸し出しカードの申込書ください」
そう言う彼の声が聞こえた。

彼が持ってきた申込書に記入すると、
「後はカウンターに、借りたい本と一緒に出せばいいのさ」
そういって、わたしの腕を取り、言った。
「あ、借りたい本、忘れるなよ」

彼の後についてカウンターへ向かう。職員はやはり忙しそうだ。
「すいません。お願いします」
彼の声に職員が振り向き、申込書を手に取った。怪訝そうに彼を見る。
「ああ、申し込むのは、こっち」
そういって、わたしの肩に手を乗せる。そして、わたしに言った。
「学生証を出して」
彼に言われるままに、生徒手帳を開いて、カウンターに出した。

生徒手帳はすぐに返され、そして、わたしの手には、借りた本と
新しい貸し出しカードが残った。
終わってみれば簡単なこと。でも、そのときのわたしには魔法としか思えなかった。

思わず彼の顔を見つめる。
笑顔を返してくれている。そして、やがてそれは困ったような表情に変わる。
なぜ困った顔をしているのだろう、ぼんやりとそう思った。
次の瞬間、わたしは、結構長い間、彼を見つめていたのだと気が付き、
恥ずかしさで俯いてしまった。

彼はやさしい人だ。

何か言わなくては、お礼を言わなくてはならない。でも、何ていえばいいんだろう。
焦りを覚えつつ、そう考えていると、
「キョンく〜ん?」
と大きな声がして、小学生くらいの女の子が、彼に抱きついてきた。

「こら、図書館で大きな声を出すんじゃない」
妹なんだ、そう言って彼は、その子の頭に手を置いた。はにかんだような微笑み。

かわいい子だな、そう思って彼の妹を見てると、
 次に借りるときは、そのカードと一緒に、借りたい本をカウンターに出せばいい。
 返すときは、本だけをカウンターに返せばいい。じゃあな。
そう言って、彼は、その妹と一緒に図書館を出て行った。
仲よさそうな兄妹。彼の妹が少しうらやましい。彼らの後姿を見ながら、そう思った。

彼にお礼を言ってない。でも、同じ学校、同じ学年。また会う機会はあるに違いない。
そのときに言おう。

帰宅途中は楽しい気分だった。なぜか道端の風景が違って見える。
それはきっと図書館で本を借りることができたからだけじゃないのかも。

名前聞くの忘れた、そう思ったのは、家に着いてからだった。
404名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 19:41:53 ID:4eUPoPlP
すさまじくGJ!

やっぱり消失長門は愛されているって事なんだろうか…
405名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 19:47:59 ID:v6J06JRW
GJ



たまにはエロを思い出してやってくださいね
406名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 19:48:09 ID:DpvqInJg
>>397
最後の行が…うぁぁ切な過ぎる…

だがそれがいいGJ!
407名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 19:48:35 ID:Txud506/
>403
畜生。俺は泣くぞ!
408373:2006/05/21(日) 19:48:47 ID:RouVu+kl
長門有希の暴走 - 消失
>373-397

番外
>402,403

以上。いや、ほんとにだらだらとすまんです。
409名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 19:50:25 ID:cvb2psnd
>>373
激しくGJ!!


俺の長門が氏んじまったーーー(´;ω;`)
410名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 20:01:51 ID:0+TPaJ8q
>>373
アハァ━━━(*´Д`*)━━━!!!!
411名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 20:04:56 ID:EQe2U32J
涙腺を破壊するスタンド攻撃を確認。
412名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 20:05:23 ID:XOYGA7b4
神様GJです!(´;ω;)
413名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 20:11:32 ID:xupiSM9e
感 動 し た
414名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 20:13:53 ID:mSXUxY8z
せつねーってマジ(;;)
でもGJ
415名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 20:14:14 ID:0u9vnqUd
こういうのを天才と言うんだなとしみじみ思う。

テラGJ
416かなり:2006/05/21(日) 20:27:53 ID:5r50FblW
>>403
GJ!
泣けます(T_T)
417名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 20:35:44 ID:Z2rXJS+u
長門ぉぉおおぉおぉ(´;ω;`)
418名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 20:42:30 ID:Wm05e8Aj
長門さんセツナス;;;;;;;
いやまじでやばいこれ。感動したGッッJ!
ホントすごいなアンタ!
419名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 20:56:25 ID:DqEL/kZ5
全連合艦隊が泣いた!
420名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 21:01:47 ID:J6uivtIG
悶えた
GJ
421名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 21:02:26 ID:ILagm5+b
読んでたら何故か
ビキニ環礁での長門の最後が目に浮かびました(´;ω;`)
422名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 21:04:32 ID:ClMaJ28D
>>421を読んだら何故か
ビキニ姿の長門が目に浮かびました(*´д`*)
423名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 21:07:41 ID:Hdte7xCF
。゜(゚´Д`゚)゜。ウァァァンァァン
淡くて切ないねぇ
424名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 21:20:19 ID:EQe2U32J
このままでは余りにも偽長門がカワイソスなので
なんとか救いのあるSSを俺が書こうとおもいマスタードうめぇwwww
425名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 21:20:20 ID:xz1DK5OO
つかエロ分が足りない。
426名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 21:22:15 ID:1lvTO6gM
>>424
でも本編展開がまさにこの救いの無い展開なんだよね。
俺、本編読むたびにこのSS思い出して泣いてしまうかもしれん。
427名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 21:23:06 ID:JrmaXSNh
>>425
長門にエロなどいりません。
428名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 21:25:54 ID:J+QXzv46
「……………」で十分ですw
429名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 21:27:25 ID:pygbOgVc
長門で盛り上がってる所申し訳ないが・・・・・
そろそろハルヒ×キョンが読みたいなぁ・・・・なんて
最近少ないな・・・いや長門もいいと思うけど
430名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 21:29:02 ID:21U68WWp
>>408
長門への愛が溢れていて本当に良作ですな。
ちなみに俺が長門愛を筆に込めると>>280-284になっちゃったわけですが・・・
人徳の差ですかな?
431名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 21:30:15 ID:7Ey4aLHu
>>373
渾身の力をこめて言わせてもらう。
GJええええ!

しかし、ここ数日の文豪大降臨は普通じゃないな。
何者かの意思が介在しているような・・・w
432名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 21:30:43 ID:Wm05e8Aj
消失さん、あまりにもかぁいそうだよな…。しょうがないのかも知れんけど。
しかしキョンの野郎め、あんなに好いてくれていたのに。
最後ぐらいぎゅっとしてあげてもよかったんじゃないか!と思う今日この頃

まぁでも、キョンにとっちゃ消失長門さんはホントの長門さんではなかったんだよなぁ
セツナス
433名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 21:32:35 ID:v6J06JRW
>>429
だったら俺が書く!

って言えればいいんだけど……難しいんだよね。
434名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 21:36:16 ID:J6uivtIG
>>432
俺が代わりにぎゅってしといたから心配すんな
435名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 21:38:43 ID:bah6nqS2
長門「あれれ〜私のキョンがいないよ〜」
436名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 21:39:24 ID:uXmZfXX1
もうGJとしか言えない。

>>429
>>433
なら俺が書いてやるさ!

と言いたいけど現実は非常である
437名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 21:41:31 ID:ClMaJ28D
よし、某伝奇AVGと某ギャルゲーのエロパロスレで職人をやってた俺が何か書こう!


…と思ったけど、あれから何年も経ってるからなあ
438名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 21:42:10 ID:DmUj4Onw
消失長門さん。・゚・(ノд`)・゚・。
なんでこんなに純粋で健気なのに・・・。

まあ素のハルヒも健気なんだけどね
439名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 21:44:40 ID:jQti9oZC
朝倉がキョンを消そうとしたのも、もしからしたらキョンがいると
長門が苦しみことになるのを見越していた一面もあるのかも、
と最近消失まで読んで長門関係のSS読み漁っている内に思えてきた。
440名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 21:44:52 ID:0+TPaJ8q
>>435
長辺乙
441名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 21:55:12 ID:Ydy4+0xi
ジョン・コルトレーンは回転木馬の夢を見るか
パステル・キャンディーは悪魔のささやき
POW-POW
442名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 21:56:18 ID:6W8oR9JB
ごめん。壮絶に誤爆した。
443名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 22:02:15 ID:/VkkiB0i
>>432長門に関係することだと思ってググッてしまった
444名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 22:03:21 ID:NRViCBH/
>>442
バロスwwwwww
445名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 22:21:04 ID:9QBtxc2A
GJだと言わせてください!
4465−409:2006/05/21(日) 22:23:31 ID:a0590btH
6−555氏へ。ええと、一つ聞いていいですか?

あなた、「谷川流」という名前じゃないですか?

すげー整合性がとれている。泣きそう。
もうね、神が再び降臨されるとは。
GOD JOB!
447名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 22:54:51 ID:+HzMRwrf
今夜は鯖引越しあるらしいでの繋げなくなっても慌てない様に
448名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 22:56:19 ID:Wm05e8Aj
引越しって
また昨夜みたいになるの?
4496-555:2006/05/21(日) 23:01:31 ID:RouVu+kl
>>446
そう言って頂けると、むちゃくちゃ嬉しい。>206 よかったです。やっぱり救いは必要なんだなぁと。

そして、読んでくれた人、反応してくれた人、ありがとう。誤字脱字すまんかった。
俺が妄想した、長門有希の暴走は、これで完結。ありがとでした。
450名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 23:01:37 ID:6V937f00
>>373-403
いいかげんにせいよ、コラ
エロパロ板でエロじゃない妄想
だらだら垂れ流すんじゃねえ('A`)
451名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 23:01:40 ID:WtqWb8r0
キャラが壊れた長門はマジ最高だったw
318様、ぜひ続編をお願いしますm(_ _)m
452名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 23:02:29 ID:Txud506/
>449
あんた最高。また読みたいな。GJですた。
4535−409:2006/05/21(日) 23:05:50 ID:a0590btH
>450
そんなきつい言い方じゃなくて
幼なじみが照れ隠しで怒っている感じで頼む。
454名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 23:07:54 ID:GgWJpF5M
>450
もうすこしちょっとこう…ねえ?
455名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 23:08:41 ID:0+TPaJ8q
まあ30レスは流石に長いなあとは思った
456名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 23:09:49 ID:0+TPaJ8q
長くてツマランのだったら問題だが
長くて面白いんだったらなんの問題もない
457名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 23:09:49 ID:BRKSwxwt
エッチなのがいいと思います><
458名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 23:12:40 ID:sY6buZUR
やっぱエンドレスエイトがネタ的に頂点な気がするけど
3レス分だけ続きを書いてみたのでどうぞ
459名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 23:12:58 ID:yc5h7HtM
wktk
460名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 23:13:32 ID:sY6buZUR
『長門有希さんの退屈』 注:長門さんのイメージを壊したくない人は読まないほうがよいです

悩みもなにもないように見えるわたしの唯一の悩みとは、一言で言うと「言いたいのに言えない」ってことである。
では、わたしの考える「言いたいこと」てのは何なのかというと、これまた一言で言うと
スーパーシンプルであって、要するに「キョンくん大好き!」などと考えているのだった。
ちなみに「大好き!」の部分は「午後七時。光陽園駅前公園にて待つ」とか「YUKI.N> また図書館に」とか
「ホーミングモード」とかでも置換可能だけど、言うまでもなくそんなことをすると涼宮ハルにゃんが
世界をフィクションの世界にしてしまうので現実的ではなく、よってわたしの悩みはこの世界で暮らす限り
永遠に続くことになっている――んだよねー。ちっ。

15498回も二週間を過ごしたわたしは、ダイエット広告の使用前使用後ぐらいの変貌を遂げちゃって
キョンくんラブラブモードはもちろん、思考パターンがかなり面白くなっていた。
問題は、ほかはそう思ってはいないことで、一回バラした時なんかは散々な評価を受けてしまい
修正にかなりの労力を費やす羽目になってしまった。もうしたくないです。
そういうわけで、今日も部室の片隅で本を読みながら無口な宇宙人を演じているのであった、なんてね。

「SOS団も文化祭に参加するわよ!」
涼宮ハルにゃんが何の悩みもなさそうな笑顔で語ったことを要約すると
どうやら自主映画を作ってそれを上映するらしい。まあそんなことはどうでもよくて
キョンくんやいっちーがハルにゃんとうだうだ話し、みくるんが書記をしている間
本のページをめくりながらわたしが考えていたことは、さっきのキョンくんの言葉だった。

「占い?」
クラスでなんの出し物をするかハルにゃんに聞かれて
占い、と答えたわたしに横槍を入れたのは、キョンくんだった。
「そう」
内心声をかけてもらってうれしいけど、答えはあくまで無表情。
「お前が占うのか?」
「そう」
あれあれ、なんでそんな不思議そうな顔をするの?
あ、わかった。なんかわたしに占ってほしいことがあるのね。百発百中間違いなしのこの
凄腕占い師有希に。もしかして……わたしとの恋愛運? きゃーきゃー。
でもハルにゃん、もしくはみくるんとの恋愛運、なんて言ったらコロス。
461名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 23:13:33 ID:Wm05e8Aj
>>450
おやおやw
462名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 23:14:43 ID:sY6buZUR

翌日、キョンくんのために占いを完璧にしておくため、真面目にクラス会議に出ていた。
もっとも、出ているだけで、話の内容は耳がとらえていても、目が向いている先は本である。
本のタイトルは『萌え占い』。わたしに萌えてもらうため、日夜研究を怠らないわたしである。
カバーなしで堂々と見ているため、なんだかクラスの視線が集まってる気がするけど
そんなこと知ったこっちゃないわ。キョンくんに比べたら、あんたらなんかただの石ころよ。

会議後、部室に向かったわたしが発見したのは、部屋に誰もいないことだった。
帰っちゃったのかな、と思ったわたしは、机の上にノートの切れ端があるのを見つけた。
読んだ。破った。窓から投げ捨てた。
『脇役:長門有希』なんて書いてあるのが見えたもんでね、あはははは。
あーでも、雑用全部をやらされるらしいキョンくんに比べたらマシなのかなんなのか
とりあえずいつかハルにゃんをとっちめてキョンくんと二人で愛の逃避行へ走ることを
固く誓うと、キョンくんもいないしさっさと帰った。

その翌日もクラス会議。さっさと終われ。
昨日一日キョンくんを見てなかったことで、キョン分が不足していたわたしは
委員長が「それでは終わ」ぐらいまで言ったところで、クラスから消え失せた。
そのまま部室へ向かう。そして数秒後に部室の扉を開けていた。キョンくんがいますように。
「…………」
キョンくんはいた。そしてハルにゃん、みくるん、いっちーも。要するにわたし以外いたわけだ。
そしてなぜかわたしに視線が集まっている。え、なに? わたしなんかした?
もしかして、昨日破り捨てたノートの切れ端のこと? それともこっそり「キョンくん大好き」って
つぶやいたこと? まさか、例の本のしおりに「相思相愛になれますように 長門」って
書いてあるのがバレたとか? 思い当たるふしがありすぎてぐるぐる回っていたわたしは
みんなの視線がわたしではなく、ちょっと上やちょっと下を向いているのに気付いた。
あ。占い衣装のままだった。
原因がわかってほっとしたので、そのまま何事もなかったかのように自分の席へ座り、読書を始めた。
もちろん『萌え占い』なんかじゃなくて、わたしらしい、硬派なSF本を。

なぜか衣装についてしつこく聞かれたわたしは適当に「占い」とか「衣装」とか答え
ハルにゃんが決めたわたしの配役、『悪い宇宙人』にこいつどついたろかとか思ったけど
当然口も手も出さなかった。キョンくん、いつの間にかハルにゃんにバラしてたらしいね。
463名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 23:15:37 ID:sY6buZUR

次の日は、外で撮影をするらしく、わたしたちはぞろぞろと商店街へ向かった。
大監督ハルにゃんのお達しにより『悪い宇宙人の魔法使い』にジョブチェンジしたわたしは
昨日と同じ占い衣装にチャチな棒を持ち、主役のみくるんはその豊満なボディを最大限に生かした
危ういウェイトレス衣装を着込んでいた。わたしが着ても似合わないんだろな、あれ。
目的はCM撮影だったらしく、商店のまん前でプラカードを持ったわたしと
バニーさんにお色直ししたみくるんがキョンくん撮影の元、CM撮影を始める。きれいに撮ってね。
もう一軒回ったところで、この日は解散になった。

いつもの土曜はキョンくんに会えなくて寂しいんだけど、またまた撮影だそうで、山へ。
このときばっかりは、ハルにゃんの行動力に感謝しなきゃ。おはよ、キョンくぅん。
で、なんかみくるんの個人撮影をしばらくしたあとで、わたしとの対決シーンになった。
モデルガンを持ったみくるんに、
「みくるちゃん、有希を思うさま撃ちなさい」
大監督改め超監督ハルにゃんが命令する。あはははは、ふざけんな。
さすがにみくるんも困った顔で拒否の言葉をもごもご言ってるみたいだけど、超監督様が、
「だいじょうぶよ。みくるちゃんの腕じゃどうせ当たるわけないし、仮に当たりそうでも有希なら避けるわ」
と自信満々におっしゃられた。そりゃ、できるけど、人間業じゃないって。
ま、いいや。ハルにゃんが避けられると思ってるなら、別にやってもいいよね。
「いい、撃って」
わたしの言葉にみくるんは納得して、銃を撃ち出した。
「えいっ」
目をつぶって撃つみくるん。当たりそうな弾だけ棒ではじく。つまんない戦いだわ。

しばらくして弾切れになり、ハルにゃんが次のシーンへ移ることを宣言した。
「今度は有希の反撃よ。有希、魔法を使ってみくるちゃんをいてこましちゃいなさい!」
願ってもないことを言ってくれた。わたしも日頃からみくるんには胸とか胸とか主に胸のことで
ちょっと含むところがあるし、あの夏休みに「ちょっと恐いかも」って言われたことも
毎日、記憶の最上位に更新することを忘れてません。ふっふっふ、みくるん覚悟!
……と、一瞬は思ったけど、キョンくんの視線が目に入る。顔を動かすと、必死で「ノー」という
サインを送っていた。キョンくんの嘆願には逆らえない。ちっ、命拾いしたな、みくるん。
464名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 23:16:39 ID:sY6buZUR
あ、退屈じゃなくて溜息だった
465名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 23:20:33 ID:gbR2B+M0
この長門マジ惚れるわー
466名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 23:23:24 ID:GgWJpF5M
わぁい
467名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 23:23:50 ID:Mv8tqfDd
>>373-403
 ゚ 。 ,∧_∧ ゚。               
 ゚ ・(゚´Д`゚ )。 うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん         
    (つ   ⊃  せつなすぎるよ長門
     ヾ(⌒ノ    
      ` J
4685−409:2006/05/21(日) 23:24:09 ID:a0590btH
>460
この長門 ス テ キ
469名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 23:24:49 ID:yc5h7HtM
この長門を見た後原作読むとなんか狐に抓まれてるような気分になるなwwwwwwwww
470名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 23:29:10 ID:zo3NZ9DU
俺個人の感想としては
みくるビームをキョンの方に向かって撃った
朝比奈さんとそれを現実化したハルヒ
にたいするリアクションが読んでみたいです
471461:2006/05/21(日) 23:29:27 ID:Wm05e8Aj
割り込んじまったよ。ごめん
472名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 23:30:01 ID:0+TPaJ8q
>>460
兄さん長門視点で溜息全編やってくれないか
473名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 23:30:06 ID:FMZBu5SV
うっかり占い衣装のまま生活している長門がステキ
474名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 23:30:10 ID:CBEfiyG1
>>469
また前に書き込まれた長門とのギャップがすさまじいんだよなwwwwwwwww
475名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 23:33:37 ID:6V937f00
>>464
あんた最高!
妄想垂れ流しのザコとは違うな
476名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 23:35:52 ID:Wm05e8Aj
>>475
あんたちょいと失礼が過ぎるぞ
自分の気に入らないものは叩くなんて幼稚だ
477名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 23:38:57 ID:yc5h7HtM
>>476
スルーを覚えようぜ
478名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 23:40:36 ID:oNNvPq+h
敢えて釣られてみるが妄想じゃない二次創作というのを未だかつて見たことがないのだが。
479名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 23:42:28 ID:ILagm5+b
>>475
おまえは幼稚園児か?
妄想を文にも出来ないくせに文句ばかり言うなよ
4805−409:2006/05/21(日) 23:42:46 ID:a0590btH
さて、またもちをつこうかな…
481名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 23:43:09 ID:Wm05e8Aj
>>477
すまなかった。俺も空気を乱したな。引っ込む
そして言い忘れ
>>460
面白かったGJ!
内面はやたら賑やかな長門さんワロスww
482名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 23:43:31 ID:J6uivtIG
ハイテンション長門最高です
483名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 23:44:18 ID:mqt4YMLj
まあ、エロパロで非エロを長々と書くのはどうかと思わんでもない。
内容や非エロを否定するわけじゃなく、書き手のマナーとして。
他スレだが、非エロはアップローダー張りにしてた神もいたし、ちょっと考えてもいいんじゃないかと。
484名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 23:58:13 ID:3jognR1Z
 >>449
 GJでした!
 マジで素人とは思えない!アンタほんまもんの作家だろ!
 俺としては消失長門さんハッピーなエンドも読んでみたいです。
 >>460>>462-462
 もはや長門さんとはまったくの別人w
 でも俺は長門さんに首ったけなんでwどんな長門さんだろうとぜんぜんおk!
 あばたもえくぼ状態っスw
 むしろイメチェン長門さんに萌えてますw
485名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 23:59:08 ID:v6J06JRW
http://game9.2ch.net/test/read.cgi/bgame/1103953665/1-217

これでも見て落ち着こうぜ
486名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 23:59:19 ID:DpvqInJg
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1148044536/

ここの>>224辺りから見ると、エロパロしか無いからそれでいいだろ、みたいな流れだったけど
こっちはこっちで都合が有るんだな、やっぱ。
487名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 23:59:37 ID:mSXUxY8z

なにが起きたのだろう
俺の前には

服を着ていない
488名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 23:59:52 ID:o9VOv33X
なんだかんだで、全員GJだ!みんな愛してる!
489名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 00:01:40 ID:mSXUxY8z
スマン、ミスった。
490名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 00:02:25 ID:J+QXzv46
鶴屋さんが駆けつけマスタ!

 |__/_     |  \ヽヽ   ―┼―
/ | / ヽ   ̄| ̄ヽ \      |  
| | /  |   /  │   --、    ゝ 
ヽ_/ヽ ノ   /   ヽノ    ノ \_  
            __               __
|  __         /    |  __         /
|         ├‐  /⌒ヽ  |          ├‐  /⌒ヽ
|       __|       )  |       __|       )
レ (__ (_丿\   _ノ   レ (__ (_丿\   _ノ
491104:2006/05/22(月) 00:02:54 ID:W7CtV6/8
非エロ投下はどうかと思うという議論中でかなりすまんが、非エロ投下。
これで「雪」三部説ラストだから勘弁してくれ。
492淡雪:2006/05/22(月) 00:03:49 ID:W7CtV6/8


春の風に舞う、淡雪。

落ちた瞬間、すぐに溶けてしまう、儚い雪。

それは私の思いによく似ていて。

降り積もることも出来なければ、形として残ることもない。

でも、私の思いは消えない。

溶けた想いは一筋の川となって。

いつか届け、あなたの元へ。


逢いたい。

逢いたい。


493& ◆S5Z5TelaVU :2006/05/22(月) 00:05:00 ID:W7CtV6/8
気がついたとき、周りには何もなかった。
ここは、何処だ?
自分の位置を確認しようと思って驚いた。手が見えない。
体がない。俺がいない。
俺は透明人間にでもなっちまったのか?
そんな冗談交じりのことを思いつつ、どうしようかと途方に暮れていると。
『よく来たな』
頭に直接響く声。機械のような男とも女ともつかないような声。
『我は情報統合思念体。言語がないので、すまないが直接脳の電子情報に介入させてもらう』
そうか。この声は親玉か。
ならば話は早い、情報統合思念体!長門を返せ!
『いいだろう』
聞こえたが早いか、目の前に雪が降り積もる。
それは姿を形成し、俺のよく知る人物へ。
そう、長門有希。それを形成した。
久しぶりに見た姿に、涙が少し出そうになる。
「長門……」
声をかける。だが長門は変わらぬ無表情。
それに何か引っかかりを感じる。
おかしい。
確かに長門はいつも無表情だ。俺と再会したとしても無表情だという可能性だって高い。
でも、おかしい。
表情が読めない。瞳の奥まで閉ざされたような無表情。
俺の知っている長門なら、瞳を見れば感情は読める。
おかしい。
こいつは……
「長門じゃない」
こいつは長門じゃない。俺の知っている長門ではない。
違う。違うっ!
長門を返せ!
494淡雪:2006/05/22(月) 00:05:56 ID:W7CtV6/8
『……ならば、これでどうだ?』
瞬間、さっきまでの長門は光に戻り、新たな姿が形成された。
だが、そいつも違う。長門じゃなかった。
『……それならこれはどうだ?』
また新たな姿。これも違う。
違う!
違う!
違うっ!
どれも、長門であって、長門じゃないっ!
『……不満か?』
ああ、どれも長門じゃない。
『……ならば言え。どんな性格にもしてやる。お前の望む長門有希を作り出してやる』
作り出す……だと!?
『長門有希。我が作り出したインターフェイスの一つ。初期設定ぐらいなら簡単に操作できるぞ』
そう言うが早いか、何人もの長門が現れる。
笑っている奴、元気のいい奴、むすっとしてる奴……
いろんな表情の長門……
……違うっ!
こいつらはあの長門なんかじゃない!
『どれも「長門有希」だ』
違う。
俺は、何も『長門有希』を望んでるわけじゃない!
俺は、『俺の知っている長門』を取り戻しに来たんだ!
ほかの何物でもない、俺の長門だ。
『どれも「長門有希」だ。可能性としてあり得た「長門有希」だ』
違う。俺は認めない。
『何故拒む。あの改変世界の「長門有希」も、可能性としてあり得た。なのに何故、お前は拒む』
それを言われ、俺は一瞬止まる。
可能性としてあり得た長門。あの長門は、これらの長門として居た可能性だってある。
なのに何故、俺は長門ではないと思う?
……答えなんて簡単だ。
495淡雪:2006/05/22(月) 00:06:44 ID:W7CtV6/8
ふと、思わず笑い出したくなる。こんなに簡単な問題は、高校のテストにはないぜ。
それはな、この長門は「SOS団の長門」ではないからだ。
俺たちとの半年の記憶を共有していない長門だからだ。
おっと、だからといってこの長門に今までの記憶を入れたって、それは長門じゃないぜ。
それはあの長門にされちまった、別の長門だ。
俺は別に頭もよくない、赤点レーダーギリギリを飛行するような馬鹿さ。
だから上手く伝えることなんて出来ない。つーか頭がよくても無理だろうよ。
俺の言葉に出来ないような、モヤモヤした部分が言ってるんだ。
「長門は、長門。ただ一人」ってな。
ここで作られた長門だって、一人一人違う。
生命ってのは、まったく同じなんてあり得ないんだ。
物だってそう。同じように生産されたからって、それらがまったく同じとは限らない。
そういうものだから、どれもみんな平等に大切なんだ。
あの改変世界の長門だって、ハルヒだって、朝比奈さんも、小泉も、可能性としてあり得た。
だけど、俺の知っている、俺が居た世界のSOS団員はあいつらじゃない。別人だ。
だからこの世界の俺は、この世界のSOS団員と一緒に居るんだ。
俺の居るべき世界は、こっちだからな。
もし、俺が最初からあの世界の住人だったら、この状況で迷わずあの長門を選ぶだろうよ。
それは、その俺があの世界にいるからだ。
わかったか!?情報統合思念体!
可能性とか何とか言ってるが、俺の世界にいた長門は、あの長門だけだろうがよ!
他の長門もあり得たかもしれないが、あり得たのはあいつただ一人なんだよ!
無口で、無表情で、でも決して無感情ではない、不器用なあいつ。
そう、俺が好きになった長門は、あいつただ一人だ。
あ〜!俺自身、俺が何を言ってるかよく分からんが、そういうことだ!
そこまで一気にまくし立てた後、俺は返事を待つ。
暫くの沈黙、そして……
496& ◆S5Z5TelaVU :2006/05/22(月) 00:08:08 ID:RLfc8PRr
『了解した。試すような真似をしてすまなかった』
瞬間、今まで周りにいた長門が全て光に変わる。
その光の粒子は、降り続く淡雪に似ていた。
『お前なら有希を預けても大丈夫そうだ』
その後、情報統合思念体はだいたいこんな意味のことを言った。
長門に溜まっていくバグ、すなわち感情は、この先も異常動作を起こさないとは限らない。
その際、俺がきちんと世界を元に戻せるか、情報統合思念体は心配だったらしい。
つまり言い換えれば、俺がきちんとあの長門を選べるかどうか試したというわけだ。
長門の作る世界は、おそらく長門がなりたいと思った長門になっているに違いない。
そしてそれは、おそらく俺が好きになりそうな長門だ。
俺が本当の長門を選ばず、その理想の、空想上の長門を選ばないか心配だったのだ。
まったく、笑わせる話だぜ。
そんな空想になんか、俺は左右されない。
「長門」が「長門」であれば、俺はどんな長門だって、好きになる。
これは自慢じゃないが、胸を張って言ってやろう。
『そうか……』
その瞬間、この空間が変化を始める。
その向こうに見えたもの、景色。
多分、俺の推測が正しければ、あの景色は3年前の俺たちの街だ。
白い世界。淡雪だけがしんしんと降り、すぐに儚く溶けてゆく。
淡雪舞う中、まるで雪が人になっていくような……
そうか。
これが長門有希の、誕生の瞬間だったのか。
その長門がふいにこちらを向く。
不思議そうに首をかしげ……
『これからも、有希を頼む』
そんな声をバックに、俺の意識は途絶えていった……


497淡雪:2006/05/22(月) 00:08:53 ID:RLfc8PRr


「う……うぅん……」
目が覚めた。見慣れた天井。俺の家。
体を起こし、窓の外を見る。
少し寒いと思ったら、雪が降っていたのか。
春風に舞う淡雪。積もることなく溶けゆく。
ふと、服を引っ張られる感じがして、そちらの方を向く。
見て一瞬驚く。しかしすぐに、俺は笑みを浮かべる。
そこに眠そうな目をこすって布団に横になっているのは、我が愛すべき妻。
「おはよう、有希」
「おはよう、あなた」
有希が笑みを浮かべる。可愛いと今でも思う。
「さっき驚いた顔してた。何故?」
問われ、俺は苦笑しながら答える。
「昔の夢を見たんだよ。その頃の俺が今のお前を見たら驚くかなって?」
「……そうね」
ふふっと笑いつつ、散らばった下着を集める有希。
本当に信じられないよな、あの頃の俺からすれば。
でも、俺はまぎれもなく取り戻したんだ。この「長門」を。
俺たちの出会いは、あの文芸部室でだった。
だけど本来は、それより3年前だった。
でもな、最近思う。お前はそれより前に俺を見たんじゃないか?
生まれた瞬間、俺を見たんじゃないのか?
聞いても、有希は答えない。ただ笑みを返すだけ。
本当のことなんて今でも判らない。
きっと多分、本当のことなんて誰も知らないのさ。
俺がこの俺、有希がこの有希である意味だって、本来なら意味がないことかもしれない。
それでも俺はこの有希を選んだ。選び取った。
なぜなら、そうだなぁ……
真実なんて、降った瞬間溶けて無くなっちまうような淡雪のようなものだとしても。
淡雪が降ったこの瞬間は、綺麗だって誰もが思うからかもな?



(終わり)
498& ◆X2iERu.arQ :2006/05/22(月) 00:09:55 ID:RLfc8PRr
これで本当にラストだ。
こんな作品にGJと言ってくれた人、本当にありがとう。
499名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 00:13:36 ID:0yZGnFXM
おおwちゃんとハッピーエンドになってるじゃないかw
お疲れさんです!
500名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 00:13:46 ID:f7gjJULk
超GJ
理想の長門EDだ
501名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 00:14:10 ID:GZ3jKz9J
よかった…

happy endでホントに良かったつД`)・゚・。・゚゚・*:.。..。.:*・゚
502名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 00:15:07 ID:a6HDuxxW
あ、初めてだ、リアルタイムで神SS読むの^^

お疲れ様です。ホントGJでした
503名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 00:15:17 ID:hyOcPBMM
GJとしか言いようがない。
ハッピーエンド最高じゃーーーーーーーー!!!!!!
504名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 00:16:46 ID:vaOzbfy1
全世界が感動した。GJ!
5055−409:2006/05/22(月) 00:18:55 ID:sFVRLUP/
よかった、よかった。(泣
長門はねー、幸せにしてあげないとだめなんだよ。
うんうん。
GJ!
506名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 00:18:54 ID:Cek6mgNt
「長門、これサンキュ」
3月上旬のことだ。学期末考査終了後に長門から借りた『今の俺の気分にぴったりな本』を1週間ほど
かけて読んだ俺は、放課後の部室で長門に返そうとしていた。
ちなみにハルヒ達はまだ来ておらず、俺と長門の2人だけだ。だからどうしたってこともないが。
長門は相変わらずの無表情で読んでいたハードカバーから視線を上げると、俺の差し出す本を受け
取るわけでもなく、ただ俺の目を見つめてきた。
なんとなく感想を求められている気がしたので、
「確かに俺の気分にぴったりだった。面白かったよ」
と言うと、
「そう」
長門は本棚を指差して再び読書へと戻っていった。どうやら自分で戻せということらしい。了解。
去年の4月と比べてかなりスペースに空きがなくなってきた本棚の前に立ち、どこにしまえばいいのかと
悩んでいると、ある本に目が留まった。
その白い本の背表紙には出版社はおろかタイトルや著者名も書かれていない。なんとなくその白い本を
手にとって見ると、表紙の下の方に小さく印刷されている文字が目に入った。

『YUKI.N』

…これって長門のことだよな?
手書きではなく、あきらかに印刷された文字。中身をパラパラとめくると、日本語の文章が印刷されている。
「それ」
「うわぁ!!」
いつのまにか真横に立っていた長門の声に思わずビックリして声を上げる。頼むから気配を出して近づい
てきてくれ。
「家に帰ったら読んで」
「え?」
どうやら貸してくれるらしい。まさか、また『午前○時。光陽園駅前公園にて待つ』とか書いてある栞が
はさまれたりしてるんじゃないだろうな。
「そうじゃない。ただ読んで欲しいだけ」
驚いた。長門が自分から本を薦めてくるなんて。
「あのさ、長門」
俺はちょっと思いついた事を尋ねてみた。
「ひょっとしてこの本…お前が作ったのか?」
長門は数秒ほど俺の目をみつめていたが、何も言わずに振り返り、席について読書を再開した。
その顔は終始無表情だったが、ほんのわずかだけ照れていたような感じがしたのは気のせいだろうか。
振り返るとき長門の頬がすこしだけ紅かったように見えたのも、たぶん夕日が当たってそう見えただけ
なんだろう。そういうことだ。
507名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 00:21:43 ID:Cek6mgNt
家に帰った俺は、さっそく謎の白い本を読み始めることにした。
長門が自分で書いたものとなると、かなりドキドキだ。
内容は、昨日まで借りてた本と同じで恋愛小説だった。
内気な文学少女と、少女を図書館で助けてくれた少年との淡い恋物語。
勝気でポニーテールな隣の学校の少女や優しくてスタイルのいい先輩も現れたりして、なんだか
昔の少女漫画にありがちな展開ではあったが、妙に覚えのある内容に俺はどんどん読み進めていった。

「……長門」
草木も眠る丑みつ時、既に半分くらい読んでしまった俺は思わず呟いた。
ていうか、これってあれだよな? あの世界だよな?
『長門の表情の専門家』を自負している俺ではあるが、残念ながらその心情に関しては専門家の域に
達していない。
長門はいったい何を考えてこれを俺に読ませたのだろうか。
単にあの世界を元に作ってみただけの話なのか、それとも……。
しかもだな、半分ほどきたところで少女と少年は相思相愛になり、晴れて恋人同士になるわけなんだが、
まあ、それ自体は別にいいんだ。
ただ、

なんでそこから官能小説よろしく、ヤリまくりな展開になるんでしょうか長門さん。

誰も来ていない文芸部の部室でとか、少女が一人暮らししているマンションの部屋でとか、少年の部屋
(しかも小学生の妹が隣の部屋に居る状態)とか。
勝気な少女も優しい先輩も途中からまったく登場しなくなり、ただひたすら少女と少年が体を重ねて愛を
囁き合う描写が続きまくる。
何故だか非常に恥ずかしいので飛ばし読みでページを進めると、どうやら最後は数年後に結婚した2人
の姿が書かれてエンドのようだ。『俺たちの幸せはここからだ!』って感じか。
そして、最後のページを開いて俺は固まってしまった。

『私の部屋にて待つ。  有希』

あー、その、えーと、なんだ、オサソイデスカ?
思わず時計を見る。いや、別にこれから行くってわけじゃないですよ? 明日行くってわけでもないですよ?
ただ、そろそろ寝ないと明日起きられないなと思っただけであって、別に、そんな、ねえ?
ええい、とりあえず寝てしまえ。難しいことは明日考えるべし。そうだ、寝よう寝よう。
「だめ」
そう、駄目なんだ……………って、えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!???
俺の声にならない叫びは、声にならないが故に近所迷惑になることもなかった。ていうかなんでここに
いますか長門さん?
「………愛の力?」
5ミリほど首をかしげて答える長門。疑問系で答えられても。
「大きくなってる」
そ、そそそ、そんなところ素で触ってくれるな。あんなの読んだんだからしょうがないだろう。
「私とひとつになりましょう。それはとても気持ちいいこと」
キャラ違うし。おかしいですよ長門さん。
「蓄積されつつあるエラーデータの消去には、これが一番有効」
だから、脱がさないでって、うわ、そんな、いやん。ていうか既にバグってないか?
「問題ない」
本当に?
「今なら確実に着床する。しなくてもさせる」
そういう問題じゃねー! ていうかそれは大いに問題だろうが! あと脱ぐのもやめなさい!
ええい、ツッコミどころ多すぎるぞ!!
「つっこむ…」
ほんのりと頬を紅く染める長門。その瞳は微かに潤んでいて、相変わらずの無表情の中に僅かな色気が
浮かび上がっていた。
うわ、やっべ。はまっちゃいそう。



はまっちゃうていうか、はめちゃったんだけどな。(ぎゃふん)
508名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 00:22:04 ID:DCExQI2S
 感動しますた…
 ハッピーエンドでよかったよ〜
509名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 00:23:53 ID:op8uQc++
>>498
神さまありがとうつД`)・゚・。・゚゚・*:.。..。.:*・゚
510名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 00:27:03 ID:f7gjJULk
>>506-507
GJ

なんかこのスレの長門はシリアスとギャグを行ったり来たりするから困る
511名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 00:27:38 ID:hyOcPBMM
長門とキョン画物故割れた
512名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 00:28:29 ID:dE5IKIeX
>507
こーゆー軽いのもスキ。GJGJ
513508:2006/05/22(月) 00:28:37 ID:DCExQI2S
 やべ、割り込んでしまったw

 >>506-507様申し訳ないw
514名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 00:30:37 ID:8fyGTbr9
>>506-507
爆笑しちまったよ
515名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 00:31:07 ID:f7gjJULk
さて、もう眠いので今日はここまでとする
>>271の続きね↓
516名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 00:31:47 ID:f7gjJULk


身体を起こし、腰を落ち着ける。朝比奈さんは俺にすがりついたまま、動かない。

俺は目を閉じた。
朝比奈さんはどんな思いで俺へ電話してきたのか。
正確に推し量ることはできないが、並大抵の覚悟でないことであることは、いくらなんでも俺にだって分かる。
だから――俺は、形容しがたい怒りがふつふつと湧いてくるのを感じた。誰に対する怒りかって?

そんな朝比奈さんに対し、中途半端で煮え切らない態度しか取れなかった、俺自身にさ。

冬のあの世界改変のあと、長門とその背後の宇宙人に向かって放った言葉を思い出す。「くそったれと伝えろ」
長門を失いたくない一心から出た言葉であった。長門のためなら、意味不明な宇宙人だろうが敵に回す覚悟から出た言葉だった。

ここで、朝比奈さんを拒絶することはできる。いや、正確には彼女のこの行為を、だ。
長門に言った様に、上司を敵に回してまででもこの時空に居続けろ、だからこんなことしなくても良いんだ、と言うのはたやすい。

だが、その場合朝比奈さんの覚悟はどこに行く?

昨日今日の思いつきでこんな行動に出れる人じゃない。きっと未来から帰還の通告があってから何日も悩んで、
色々な葛藤と戦いながら、苦しんで出した結論であり、覚悟なのだろう。
つまり、この行動は規定事項からは外れた行動であり、それは朝比奈さん自身の未来に対する裏切りに他ならない。

「禁則事項です」未来人の彼女の口癖。その言葉の重み。

彼女にとってどれほどの覚悟が必要だったのだろう。
どれほどの想いが、彼女をそうさせたのか。

……いつかの大人版朝比奈さんの言葉。
「あんまり私と仲良くしないで」
「キスまでなら許してあげます」

ぎりりと歯がなった。

規定事項も未来人の助言も、クソ食らえだ。
目の前にいる、小さな、震えている女の子を愛しいと思い、その心を救いたいと思うことが間違いであるはずがない。

目を開く。
出来る限り優しい声で、

「……わかりました。俺なんかが思い出になるなら」

ぴくんと朝比奈さんの身体が緊張する。
濡れた瞳。問いかけ。

いいんですか?
いいんです。

言葉を使わなくても俺には朝比奈さんの心が理解できたし、朝比奈さんも俺の心を理解してくれた、そう信じている。

俺は朝比奈さんの頬にそっと手を添え、口付けをした。
517名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 00:32:49 ID:f7gjJULk

「ん……」

唇が触れ合うだけの、軽いキス。俺はむしゃぶりつきたい衝動をぐっと堪え、可能な限り優しく動くように努めた。

「――はっ」

唇が離れる。朝比奈さんが身をよじった。上目遣いで俺を見つめると、蚊の鳴くような声で、

「……も、もう一回、お願いします」
「は、はい」

再び触れ合う唇。

「んぅ……」

朝比奈さんは呼吸することも忘れたように、自分の唇を俺のそれに押し当て続けた。

「――はっ」

唇が離れていく。名残惜しそうな視線。

「も、もう一回」
「は、はい」

三度触れ合う唇。朝比奈さんは唇を動かし、自分から俺のそれを吸った。

「ちゅ……、ん、ちゅ、ちゅ……」

朝比奈さんの頬は紅潮し、息遣いも段々と荒くなっていた。

「――はぁ」
「もう一回?」

朝比奈さんは俺の質問に、行為を持って答えた。

「ん……ちゅ、ちゅ、ちぅ、ちゅ、ちゅぅ……」
「――んはっ、ちゅぷ、ん、ちゅ、ちゅちゅぅ……」

朝比奈さんの唇を吸う動きに俺も応えた。しばらくの間互いに唇を吸いあう音が、部屋の中に響いた。
518名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 00:33:30 ID:f7gjJULk

「!」

口内に異変を感じたか、ばっ、と朝比奈さんが驚いた顔で顔を離した。俺が舌を差し込んだのだ。

「あ……す、すみません」
「――え、あ、いや、そのぅ……」

謝る俺に、もじもじと指を動かす朝比奈さん。何か言いたいが、言葉を選べないようで、口の中でなにやらもごもごしている。

「つ、続きをして」
「は、はい」

再び、触れ合うキスから、互いに唇を啄ばみあう。
朝比奈さんは俺の口内に舌を差し込んだ。

「!」

今度は俺が驚いたが、顔を離したりはせず、お返しとばかりに自分も朝比奈さんの口内に舌を侵入させる。
朝比奈さんも今度は受け入れた。

「ちゅぷ、ん、ちゅ、ちゅぱ、んぅ、れろ、はっ、ちゅる、ちう、ちう……」
「はっ、んふ、ちゅっ、んん、ちゅぷ、はぁ、ちゅっ、ちゅる……」

空中で互いの唇と舌が交差しあい、絡まり、吸い付き、離れ、また絡まる。
朝比奈さんは俺の胸に添えていた手を、俺の首に回した。
俺も、朝比奈さんの肩を支えていた手を朝比奈さんの背中と後頭部に移動させる。

俺たちは、好物を前にした犬のように、或いは飢えに耐え忍んだ直後のように、
我慢できないといった様子で、唇を押し付け合い、舌を絡め、吸い、食み、
息継ぎをする間も面倒になるほど互いにむさぼりあった。

朝比奈さんの視線が次第に泳ぎがちになり、力が失われていった。首に絡めた腕にも段々と力が通わなくなる。

互いの唇がようやく離れた。口元からあふれ出た唾液は顎を越えて首筋から胸元にまで達するかというほどであり、
唇が離れたいまでも架け橋のように互いの口元から垂れ下がっていた。

「キョンくぅん……」

 艶っぽい声。俺の鼓動が早まる。

「朝比奈さん……」
「あ……」

俺が少し強く朝比奈さんの身体を抱きしめると、平衡感覚の鈍ったその身体は横に流れた。
俺もその動きに誘われるように、朝比奈さんと共に身体の力を抜いた。
ぼふ、とベッドの上に背中から着地した。しばらく互いの身体の感触と重みを堪能しつつ、
抱き合ったまま、ゴロゴロとベッドの端から端まで行ったり来たりする。
519名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 00:34:00 ID:/lwyrJS4
           __, -──- 、
        / /        `ヽ
          / ,'           \
       /  ! / / ,  ,   } ヽ  ヽ
       ,'  │ {, 'i ィレ'レ|  ハ ハ !  ハ
      ,イ   |   |‐‐‐-、 レ' _ム__!_i/ ! }
     ~ レ、 i  ,ィ≠、     ___ }ノノ}ノ
        N,ヘ  V:rソ    {!::jテ//
        ` レヽ ! ̄   ' └' //    モード・チェンジ 大変・・・
          `ヘ |>、  ‐   , イ/
            ,∨- ≧ー≦´W
         ,<ヾ、  \ニミ! `¨ヽ__
         /::::\ , ――┘、/, ―‐┤
         /::::::::::|  ̄ ̄ ̄ iー 'i    , !、
         /::::::::::::レ┐    |  |   {  l
         〈:::_/::{  ]  乙 |  |  └,ヘ
520名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 00:34:07 ID:f7gjJULk

しばらくして、布団の上に仰向けになった朝比奈さんが、ぱくぱくと餌をねだる魚のように唇を求めた。
朝比奈さんの頬に手を添え、俺はそれに応えた。

「ちゅ……はむ、ちゅ、ちゅ……ん、――はっ、ちゅ……んふ、ちゅぷ、んん……」

俺が体勢を整えようと身をよじった瞬間、ぴくんと朝比奈さんの身体が跳ねた。

「?」

俺は結局気づくことはなかったが、俺の足が朝比奈さんの足と交互に絡み合っていたせいで、身体を動かした俺の太ももが朝比奈さんの敏感な部分を刺激していたのだ。

「くぅん……」

甘えるような声を漏らす朝比奈さん。俺の鼓動は早鐘のように鳴り続けていた。

「……キョンくん……すごくドキドキしてる……」

カーッ、と俺の顔が紅潮した。朝比奈さんに見透かされているのが、何故かたまらなく悔しく、恥ずかしかった。

「で、でも……ほら」

 朝比奈さんが頬に当てられた俺の手をとり、自分の左胸に当てた。バスローブの柔らかい布の感触と、

「!!!!!」
「わ、私も……すごく、ドキドキしてる、でしょ……?」

朝比奈さんの言うとおり、朝比奈さんの心臓も俺に負けないほどの凄まじい勢いで鼓動を刻んでいた。朝比奈さんの顔を見るとこちらも俺に負けないほどに紅潮し、唇をわななかせていた。

「……じゃあ……おあいこ、ですね」

 俺が手を動かした。朝比奈さんが反応する。

「あんっ!」

朝比奈さんは自分の出した声に驚き、思わず目を見開いて口を手で塞いだ。
俺も驚いていた。まさかこんな艶かしい声がでるとは思わなかった。
521名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 00:34:52 ID:f7gjJULk

俺が引き続き胸に当てた手をまさぐらせた。
朝比奈さんの豊かな胸は俺の手の動きを如実に反映し、反動を残しつつ自在に形を変えた。
朝比奈さんは我慢しつつも、俺の動きがもたらす快楽と自然と漏れ出る声を抑えるのに必死だった。

「――ふ、くぅん、ん、あ、ふ、ぅん、ん、ふっ……」
「我慢しないで……」

俺は朝比奈さんの唇を塞いだ。耐えるように強張っていた朝比奈さんの身体がリラックスする。

「ちゅ……――はぁ、はぁ……だって、恥ずかしい、です」

 もう一度キス。朝比奈さんの身体の緊張は除かれていた。

「ん……――ふぅ。……恥ずかしいことじゃ、ない、と思いますよ。多分、自然なことだと思う」

 朝比奈さんがキスをねだった。

「んぅ……――はっ。……でも……」
「……それに、さっきの朝比奈さん、可愛かったですよ」

 朝比奈さんが目をむき、もじもじしはじめた。

「……ほ、ホント? ……えっちな子だって、はしたないって思わない?」

 俺はキスをもって黙らせた。

「ちゅ……――は。全然思いませんよ。俺は……朝比奈さんの可愛い声を、もっと聞きたい」
「キョンくん……!」

 舌をからめるキス。先程よりも遠慮なくちゅぱちゅぱと音を立て、互いに相手の味を堪能した。
 朝比奈さんの唇から唇を離すと、俺は朝比奈さんの首筋にキスをした。

「あ!」

ちゅっ、ちゅっ、と何度もキスの雨を降らせる。
パジャマ越しに朝比奈さんの乳房に当てられた手を、まさぐる。
朝比奈さんの目がとろんとなった。
朝比奈さんのバスローブを、少しはだけさせる。

「あ、あん、ふぅ、ん、ん、ん、あぁ、あっ、はぁ……」

唇が肩に到着し、鎖骨に沿って舌を這わせた。バスローブ越しに、朝比奈さんの乳首が勃起してくるのが手のひらに伝わってきた。
バスローブの襟が、肩に到着した。
522名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 00:35:57 ID:f7gjJULk

「あぁ、あ、くぅん……」

逆側の鎖骨に沿って舌は上っていき、逆側の首筋に到着、キス。硬くなってきた乳首を優しく擦る。
バスローブの襟は肩を越え、肘のあたりまで到達。

「ふぁ、あん、ん、ふぅ、あぁっ……」

朝比奈さんの息が段々と荒くなってきた。唇を塞ぎ、舌を絡める。乳首を摘む。
バスローブの帯を、外した。

「んむ――はぁ、ふぅ、ふぅ、は、は、あぁ……」

俺はバスローブの裾に手をかけ、めくった。朝比奈さんの上半身の肌が、鎖骨からへそまで、腕を除いて露わになった。
鼓動が早まった。視線は朝比奈さんの露わになった乳房に注がれ、目が離せなくなった。
朝比奈さんがとろんとしていた目を見開き、恥ずかしさのあまり、肌を額から胸の辺りまで紅く染めた。

「……ひゃっ……ぁっ……ゃっ……」

朝比奈さんは俺の背中に回していた手を解き、胸を隠した。抗議の視線。
バスローブをずらされていたことに気づいていなかったらしい。

「すみません……」

思わず謝る俺。はっとした朝比奈さんが、

「――あっ、ぅぅん、責めてるわけじゃなくって、……その、びっくりしただけだから」
「……良かった。……嫌だったのかと思った」

朝比奈さんが困った顔をした。

「嫌ってわけじゃないんだけど……やっぱり、恥ずかしいですよ」
「僕は朝比奈さんが見たい。朝比奈さんは、俺には見せたくはありませんか?」

朝比奈さんは驚いた顔をして、それから恥ずかしそうにもじもじしながらしばらく迷う素振りをしていたが、

「……うん。私も、……恥ずかしいけど、キョンくんに見て欲しい、かな……」

 ゆっくりと、胸元を隠していた手を外し、声にならない声を漏らす朝比奈さん。

「……〜〜〜〜〜〜〜」
523名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 00:36:34 ID:f7gjJULk

唾を飲む俺。ごくりという唾が喉を通る音が意外なほどに大きく鳴った気がした。
顔全体を越えて胸まで紅く染めて恥じらう朝比奈さんを見てるうちに、俺のほうが恥ずかしくなってきてしまい、
思考回路が段々と鈍ってきたのを感じた。
頬が熱い。
視線が揺れる。
もともと早鐘のようだった俺の鼓動は更に速まった。

思わず息を飲んで見つめてしまったせいで、朝比奈さんが居心地悪そうにもじもじした。

「……や、やっぱりダメっ!」

恥ずかしさに耐え切れず、また身体を隠す朝比奈さん。

「あ……」

俺は思わず本気で残念そうな声を漏らした。
悲しそうな顔をする俺を見て、朝比奈さんは、

「…………。……そんなに見たいの?」
「は、はい」
「…………」

いたずらな笑み。

「……じゃあ、もう10回、キスしてくれたら、許可しちゃいます」
524名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 00:37:30 ID:f7gjJULk
とりあえず眠いのでここまで。おやすみ、また明日
525名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 00:40:23 ID:DCExQI2S
 おやすみなさい。
 お疲れ様でした。
526名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 00:41:17 ID:xfInFdiN
GJ!!!!!



………抜いてくる
527名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 00:42:49 ID:PEIUsush
ありがとう。
528名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 00:44:29 ID:GqpvwvOY
キョン妹のエロ小説キボンヌ!!!!


「いたいっ、キョン君いたいよぉ」

みたいなのを誰か頼む!!!!!

「キョン君そんなとこなめちゃだめぇ…きたないよぉ……」

とか

「んっ、だめっ、おしっこでちゃぅぅぅーー」

みたいなキョン妹が見たい!!!!
ああ見たい!!!!!!
529名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 00:48:26 ID:Jh2Jf5AJ
>>528
そのレスで抜いた俺は上級魔法使い
530名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 00:49:47 ID:f7gjJULk
あ、寝る前に見直したら>一部バスローブがパジャマになってたりキョンの一人称が僕だったりしてる。相当眠かったらしいな
脳内でバスローブと俺に置換して置いてください〜
じゃ、今度こそお休み
531名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 00:50:06 ID:VuwR9xx7
>>529
その間実に4分足らず!!
532名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 00:54:15 ID:75isH/Ak
そんな下半身直結なおまいらが大好き
533名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 01:06:37 ID:fLckkKt1
チクショウGJしか言ってねぇええ!!!!!GJ!!!!!
534451:2006/05/22(月) 01:07:10 ID:xAnclIfz
>>460
いやもう本当にGJ!です
恋する乙女モードな長戸にどっぷり嵌ってしまいました (;´Д`)
535名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 01:08:03 ID:xAnclIfz
すいません長門の文字間違えましたorz
536名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 01:10:27 ID:dQ9FVEf4
>>535
/  /. |::::/|::|  レ′ //ヾ、 ヽ:::i  |:/  |::::/ !:::::/  l:|::::::/  l::
 / /  |::/(二ニヽ、   l/  \. ヽ:i  |!  |::|  l::::::i.  //:::/ -‐'|::
,∧/   |/ `ヽ、ヽ、.)、_○   ヽ ヽ:、 リ // |:|/i:::::l  //::/,. -‐''|::
  l r‐''"/    `ヽ、  `ヽ、   i  ヽニノ /.リi_,l::|/_//:::::::_;::|::
フ l| i       ,. 二ヽ`ヽニ)_)_,ノ )ノf / i l liヽ、_ -i|:'';: -‐'''"´  l:::
  ,' ,. -‐''' /     ̄ ̄     i ニ_``i ー一''"-‐_─-  i:::
_,.ノ  , ク /   ̄ ─-- ̄ ,. -─'′  丶 _  ,. ‐''"   ̄ `/::::
 //し'r|ニ⌒ヽ ニ=‐   /     ‐ニ  {   /        /::/
/  / ノ:::: ̄ !:ヽ _彡 , !          ``''r'⌒⌒ヽ  ○
  /-''"    i_:::ヽ //ハ       ⌒ヽ  ハ `ヽ、(ニ)ー一-、
/'"::::       ⌒>''"// i   -、    l   ヽ_ `ヽ、  ⊂
:::::::::::        / ヽニ/ノ/ー-∠ ..,,ヽ__ ,ノ   、 丶i   `'‐-‐''
、`::|::::         /  o' /``''‐/、_ /丶丶丶、` `  | 丶`
.ヽ::i!      __/   /   /.   |`ヽニ=──、─-、ヽ  、  /
~ ̄`ー─‐弋__/  ./ノ l   /フ  /        ヽ  ,)^i   |
         L⌒ヽ、._ノ   / / /         .::! / し' i | ノ
    ,. ‐''" ̄/⌒ヽ/`ヽ、/ / / /        .:::::|_! ,..|l! |!|/
   /    /  / `ヽ/ ``''‐|、 {        .::::::::::ヽ ||  |/ |l

長戸 (エアマスター)
537名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 01:25:44 ID:g0oucqjb
なんかもう皆から溢れる才能が
インターネットを通して感じる気がするよ
538名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 01:26:30 ID:/lwyrJS4
           __, -──- 、
        / /        `ヽ
          / ,'           \
       /  ! / / ,  ,   } ヽ  ヽ
       ,'  │ {, 'i ィレ'レ|  ハ ハ !  ハ
      ,イ   |   |‐‐‐-、 レ' _ム__!_i/ ! }
     ~ レ、 i  ,ィ≠、     ___ }ノノ}ノ
        N,ヘ  V:rソ    {!::jテ//
        ` レヽ ! ̄   ' └' //    みくるに嫉妬・・・
          `ヘ |>、  ‐   , イ/
            ,∨- ≧ー≦´W
         ,<ヾ、  \ニミ! `¨ヽ__
         /::::\ , ――┘、/, ―‐┤
         /::::::::::|  ̄ ̄ ̄ iー 'i    , !、
         /::::::::::::レ┐    |  |   {  l
         〈:::_/::{  ]  乙 |  |  └,ヘ
539名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 01:39:43 ID:UWFXRaKf
>>538の長門が読んでいるのは、エロパロスレに降臨した神々のSSのコピー本

「おもしろい?」
『えっち』
「へーえろいのダメなんだ」
『少し……』
「その割りにはページ進んでるね」
『私の願望通りの世界が詰まっているから』
540名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 01:44:08 ID:GqpvwvOY
キョン妹のまだ膨らんでない胸に付いてる
ぴんくで蚊に刺されのあとのようなちっちゃい
ちくびを思いっきり親指で丹念にいじくりたい!!!!!!
541名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 01:45:06 ID:3O7GRqqA
来週のアニメのストーリーってオリジナルか?
542名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 01:48:27 ID:GqpvwvOY
>>541
退屈
ただし原作にはキョン妹はいない。

俺、書こうかな……妹で……

さっきからキョン妹で妄想して3回いってる……
543名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 01:49:14 ID:d58kGeYV
>>541
みたいだね……ハルヒがデレてたのが気になるけど
544名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 01:49:43 ID:0yZGnFXM
ううむ大阪組は明日か
待ち遠しいぜ。
545542:2006/05/22(月) 01:55:34 ID:GqpvwvOY
来週って孤島のじゃないのか…orz

放送日の時間差が呼んだ悲劇(泣)
早く妹が見てぇ!!!!!
546名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 01:59:15 ID:GZ3jKz9J
うーむ、声だけでここまで萌えるとは思わなんだ

しかし、まさかホクロ…
いや、これ以上は言うまい
547名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 02:27:49 ID:AQP0d18A
>>541
1クールで消失は絶対無理だな'`,、('∀`)'`,、


なんでオリジナルストーリーなんて無駄なことすんだよorz
548名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 02:34:00 ID:Jh2Jf5AJ
>>547
オリジナルがあろうと無かろうと消失までは無理だと思うが
とりあえず第2期に期待すればいいじゃない
549名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 02:43:40 ID:my8bWClW
俺はいつも通り部室のドアノブに手をかける
その手の上に誰かの手がのせられる
長門かビックリしたじゃないか、俺は朝比奈さんに早く会いたいのだ邪魔してくれるな
長門が首を横に振る
中から朝比奈さんの声が聞こえてきた
「いい加減メイド服飽きたわ。なんか他のないの!」
……長門コレはどういう事だ
「わからない。さっきからこの調子。」
これからどうするか悩んでいるところに団長登場
「あんた達何やってんの?入んないの?」
ハルヒがドアを開けてしまった
朝比奈さんはビックリした様子でこっちを見ている
550名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 02:56:06 ID:d58kGeYV
>>547
消失より俺は溜息をやってほしかったのだが
551名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 02:57:09 ID:my8bWClW
「なんであんた達中に入らなかったの?」
バカ……言うなよ……
朝比奈さんの顔がひきつる


いつも通り俺にお茶が出る
「さっき盗み聞きしてましたね?」
お茶を渡す際ボソッと耳打ちされる
「長門さんも」
長門の方向を見る朝比奈さん
長門は俺と朝比奈さんの事を見ていたようでサッと目を伏せる
俺には分かる。長門が震えていたのが…



あーあ、どうすっかなー
552名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 03:10:10 ID:uEqLDf/1
>>551
君の妄想のままに。
553名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 03:45:54 ID:dT2QK5a7
最近、スレにエロ分。特に鬼畜分が少ないのでなんか投下してみる。
ちなみに流れ等の設定は細かくはありません。
コンセプトはただエロのみ!



『童話(裏編)』

目を覚ますと俺を覗き見る長門が七人いた。
しかも妙に小さい上(うちの妹と同じくらいか)に
白雪姫の小人のような衣装をまとっている。

なんかこの前の機関紙発行の際に朝比奈さんが作った童話にこんなのがいたような。。。
いつも不意に襲いくる人生の不条理について、なれっこだしもうどうでも良いや。
と投げやりな気分になっていると小人達から説明が入る。


「「「「「「「これは仮想空間」」」」」」」


おいおい、どうでも良いが7人同時に口開くとかなりコエーよ。

ステレオどころじゃない7chサラウンド放送が脳髄に響く説明によると
本当は怖いグリム童話を読んだハルヒによる願望で、
原書が思いのほかエロチックだったためどうしたこうした。
その性欲解消のためにうんぬん。かくかくしかじか。
いろいろとご都合主義。万歳。マル。

とりあえずこれから7人の長門でなぜか俺を犯す。
いや、満足させるらしい。わーい。パライソさ行くだー
いろいろと突っ込みところ満載だが。
突っ込みは禁止らしい。まあ、これから色々なとこに突っ込むことになりそうだが。。。

ちなみに、表情や背格好からは7人の区別が出来ないので、
以下は纏っている衣装の色で説明する。
554名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 03:46:55 ID:dT2QK5a7
説明もそぞろにまず黄色の服の長門が俺の唇に吸い付いてくる。
小さな舌が俺の口を割り歯茎をなめまわす。
妹と大して変わりないナリしてかなりのテクニンシャンだ。
このぷにっとした舌と唇の感触に陶然となっていると、
何時の間にやら青長門と赤長門と紺長門が俺のズボンを引き下げ、
俺の息子に対してアタックをかけてくる。

青が俺の亀頭をキャンディーを含むようにレロレロといじってくる。
同時に足の付け根あたりにもしっとりとした感触がくる。
見ると赤が陰毛をじっとりと濡らすようにキスを落としてくる。

紺の姿が見えないなと思っていると、いとおしいものを抱き締めるかのように
俺の足を全身で抱え込みふくらはぎに吸い付いている。

さらにはその他(緑、橙、紫)のやつらも俺の乳首やら首筋を啄ばんでくる。
緑なんかはお世辞にも綺麗といいがたい俺の脇のしたにまで舌を這わす。
ナメクジが這いずるような感触がキモいやらくすぐったいやら。


そんな7人の口技にうっとりとしていると、下半身に電流が走る。
なんと、足を責めていたはずの紺色が俺のお尻の穴に舌を這わしていた。
そのままひだひだを一つ一つ伸ばすような、
しつこさするら有る責めに俺は背筋をのぞけらすことしか出来ない。
先ほどから口を蹂躙されているのでむーむーと声なき声がでるだけだ。

不意に右手がじとっとした感触に包まれる。
紫が俺の指をあそこにあてがってオナニーをしだしたようだ。
指先にやわらかい貝のような感触がする。

先ほどからやられっぱなしで癪なので右手を激しく動かす。

「ツッ」

顔を紅潮させ息を荒げながら俺の胸にもたれかかってくる。
左から無表情に俺の乳首を責めている緑との表情のアンバランスさが、
たまらなくエロい。
こいつも同じ目に合わせてやろうとその緑のマロイ尻に手を這わせたときに、
俺の下半身の方で更なる変化を見せた。

ここからは見えないが多分赤が俺の玉を口に含みころころと甘噛みしだした。
また竿を責める青はさらに情熱的にカリをなめ回し鈴口に舌をねじ込んでくる。
尻を責めているやつは舌を精一杯伸ばしさらに深くまで進入してくる。
555名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 03:48:38 ID:dT2QK5a7
絶えがたい射精感に渾身の力を尻の穴にこめて絶えると、
尻を責めていた紺の舌が押し出される。
しばらくは入り口をチロチロと嘗め回し何とか入り口を開こうとしていたが、
埒があかないと思ったのか不意に、

「覚悟」

その言葉が脳に届き理解する前に尻にトンでもない衝撃が走る!
コイツ、指入れやがった。しかも2本も。もうお婿に行けない。。。
そして俺はそのダメージであっけなく発射してしまいましたとさ。


竿を責めていた青長門の口内に思う存分発射した。
つつましい口では飲みきれなかったのか顔を離すと、
収まりきらない分がその小ぶりの鼻やまつげを白く彩る。

それを見ていた紫がミルクを舐める子猫のように
青の顔に舌を伸ばし舐めとっていく。


それを見ていて俺の短い理性の糸は切れた。

「うがーっ!!」

「きゃっ」「ふわっ」

奇声と共に跳ね起きると、小さな悲鳴を口々にチビたちは飛び退るが、
俺の指で陶然としており一人逃げ遅れた紫の長門を捕まえ、
勢いに任せ俺のしたに組み敷く。

「ひゃっ」

その怯えた表情も今の俺には加虐心へのスパイスにしかならない。
さっきいったばかりだというのに俺のはびんびんで、
ぬれたあそこに思いっきり狙いを定め一息に貫く。

「ひっ、ぐっうぅっ」

苦悶の表情を浮かべる長門に興奮し、
そのまま力の限りピストンをはじめる。
556名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 03:49:43 ID:dT2QK5a7
すげー中途だけど、眠くなったんでここまで。
気が向けば続き書きやす。
557名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 04:03:43 ID:my8bWClW
GJ
558名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 06:10:57 ID:uKfUX+Os
孤島後編でハルヒとキョンの手のつなぎ方が
妙にエロかったと思ったのは俺だけか?
559名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 08:16:19 ID:BKDXhCAE
>>548
俺はむしろ一番人気の消失を無理矢理詰め込む事をしなかった英断を讃えたい。
単に2クール目を見越してとっといただけかも試練が。
560名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 09:54:59 ID:UmDcFx3C
ハイテンションゆっきーキテル━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!
本編と全然違うけど長門っぽく感じられるから不思議だ
561名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 09:59:54 ID:ZkveiJmg
ハイテンション長門かわええw
562名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 10:23:49 ID:r6hQRscu
最近エロが少なかったけど、また増えてきたのでよかった。
563名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 10:40:45 ID:2dWJ1tWe
>>559
一番人気は憂鬱じゃないか…?
ていうか消失人気あったんだ…
564名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 10:43:22 ID:bvR4pjXO
消失は多数派である長門スキーに人気。
だから人気は高い。
565名無しさん@ピンキー :2006/05/22(月) 11:10:36 ID:+IX0pCN6
一番面白い:消失
一番つまらない:溜息
はよくるでる話題ジャン
566名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 11:29:18 ID:2dWJ1tWe
>>565
え?溜息不評なんだ…
まあ長門やみくる好きな人ならあまりおもしろくないんだろうな、たぶん…
ハルヒ好きだから俺は溜息好きなんだけどね
567名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 11:31:05 ID:72gsZydS
憂鬱の次だったから、特に辛い評価受けてんだと思うけどね
568名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 11:44:36 ID:BelKWFJb
>547
落ち着け、オリジナルだけど谷川流がシナリオのはずだ。
(そういう構成は前から発表されていた)
569名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 12:10:42 ID:l8LoVifx
溜息のアイアンクローが俺の初長門萌えだったのだが。

それはそうと、感動系・ギャグも良いのだが、
キョンが長門やみくるといちゃいちゃしているのを見て
ハルヒが嫉妬の炎を燃やしたせいで異世界から触手の化け物が召喚されて
長門やみくるを陵辱し、事態を引き起こしたのが自分と教えられて茫然自失のハルヒも
襲われてしまうような、頭の悪そうなエロ小話を臆面もなく書いてくれる神がそろそろ必要だと思うんだ。
570名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 12:15:53 ID:6Q+s0O9T
個人的には、シチュエーション的にエロいのは想像できても、いざエロシーンを書こうとすると
これがダメなんだな。なんかすごくつまらんことをしてる気分になってしまう。
571名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 12:21:57 ID:O/l1QyxW
>>569
それもう書ける域だろw
572名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 12:38:41 ID:bvR4pjXO
エロシーンにこだわってみようと思えば思うほど手の速度が遅くなる罠。
しまいにゃだるくなってその部分全部消して1行で事を終わらせてしまうってことも。

なんてのは俺だけじゃなかったんだな。
573名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 12:56:03 ID:HOqJOqWq
>>572
俺もだ。
エロシーン、書こうと思うが、挫折する。
574名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 13:18:48 ID:s5TMPLmd
昔書いたことがあるが、エロは慣れたら楽。
結局、描写は同じようになるからだが。

他人の作品を参考にして試行錯誤していけば大丈夫。
あと、口調、口癖、呼称なんかに注意。描写に熱中してよく忘れる。
575名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 13:36:29 ID:a7BkdFhc
久しぶりに来たがいい雰囲気が出来てるね
絵描く方の人間だが挑戦するしかないな
576名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 13:45:31 ID:Mq3ZIm8L
>>575
ハイテンション長門のイラストを所望するで御座るw
577名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 13:51:58 ID:bvR4pjXO
>>574
いや、10本も20本も書いてるといい加減ルーチンワークになってる気がして
途中でマンドクセって思っちゃうんだよ。
妄想するのは楽しいんだが、文章化ってのは難しいもんだね。
578名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 14:01:20 ID:ZkveiJmg
>>577
わかる。突き詰めれば、突っ込んで出し入れして出すだけだもんな。
会話とかしぐさとかシチュとかでバリエーションはある程度つけられるけど
ある程度本数書いてくると、ルーチンワークになりがちだ。
579名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 15:26:33 ID:+poYDb4G
行為そのものより、そこまでの過程が大事と思う。
個人的にはそこまで書いたら後はすっ飛ばして朝・・・でもいいくらい。
580名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 15:32:36 ID:Jh2Jf5AJ
>>575
ぶっ飛んだ笑顔の長門とか書いてくれたら

首の骨がズレるまでナデナデしてやる!
581名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 15:47:28 ID:zBGLN6Ga
涼宮ハルヒの敗北

ついに物語は、もどれない一線を越え、加速していく…。
北高では、学期末の終業式が行われていた。それは楽しかった一年の終わりを意味していた。
一抹の寂しさを覚えるハルヒ。そんな彼女を新たな宇宙人、未来人、超能力者が狙う。平穏な日常は崩壊へと一歩一歩近づいていく

「もう無理だと思うぜ」その言葉が、まるで呪文であったかのように、俺達の周りのすべてが変わり始めた。長門の警護をかいくぐり、文芸部室に現れたネガティブ野郎。
奴は、ハルヒを自分達の「連盟」へと誘い、敵対組織全面攻撃を告げた。そして―予告は現実となる。その日、磐石と思えた「情報統合思念体」が、SOS団を一年間見守った「機関」が、歴史を調整していた未来人「組織」が敵組織の猛攻に震えた。
「ハルヒは、絶対に守る」。絶望的な戦いの中、キョンとハルヒ、取り残された朝比奈さん(小)は死地へと向かう。
582名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 16:14:21 ID:Tqonzgjn
取り残された朝比奈( д ) ゚ ゚
583名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 16:38:30 ID:vaOzbfy1
( ゚д゚ )
584名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 18:22:27 ID:3PgL1fWu
>>581
俺の脳内最終回導入部だとこんな感じだな

「敵」(中身は何でも良いがとてつもなく強力で各組織等が関りを持ちたくないレベルの物)
にさらわれたハルヒ、ハルヒを助ける為その身一つで飛び込んでいったキョン
キョンを救う為皆が立ち上がる。

古泉「これで僕は本当に「機関」を裏切る事になってしまいましたね。」
長門「この行動は情報統合思念体の意思に反する。…だがそれでも構わない。」

そして…

(大)「分かってるの?それは禁則事項なのよ!」
(小)「それでも私はキョン君の為に行かなきゃならないんです!」
(大)「あなたがどんなに頑張ってもキョン君はあなたの物にはならないのよ?」
(小)「それでも…それでも私は!」
(大)「… ここであなたが禁則を破るのは分かっていたの…
  でも…でもあなたにはもうつらい思いをしてもらいたくないの!」
585かなり:2006/05/22(月) 18:30:56 ID:6dTVU8HV
>>556
GJ!
よし!そのまま続けろ(・∀・)イイ!!
586名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 19:12:05 ID:qDxXWqev
>>585が見えない
587名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 19:16:01 ID:q0/vVhMH
7人の長門キタコレ!
がんばって全員倒せキョン!
588ネズミ ◆j9z1Nw2DZg :2006/05/22(月) 20:17:25 ID:LwVPgfKh
ある日の長門とキョンが二人っきりの部室にて
長門は本を読みキョンはパソコンをいじくっている
ふとキョンは消失世界の事を思い出し本を黙々と読む長門を見つめる
何もないだろうとキョンは思っていたが意外にも長門が顔を紅く染めてゆく
面白く感じたキョンはじっと長門を見つめ…

これ以上は出てきません!
俺の脳がここで満足しちゃってるので…
すんません!誰か続きを頼みます!
589名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 20:49:25 ID:bvR4pjXO
いや、満足してるならいいとちゃう?
590宇宙人:2006/05/22(月) 20:59:30 ID:FB6YAJ+q
その日部室にはまだ俺と長門しか来ていなかった。長門はというといつも通り部室の片隅で読書をしていた。何の本かはカバーがしていて分からなかった。俺は何の気もなしに
「今日は何の本を読んでるんだ?」
と聞いていた。長門は本に視線を落としたまま
「地球人の性について」
と言った。俺は一瞬自分の耳を疑った・・・いや一瞬って言うのは決まり文句でまだ自分の聞き間違いではないかと思っている。
もう一度確認してみよう
「えっと・・・おもしろいか?」
「エロティック」
・・・もう自分の耳を信じるしかない、長門は性について勉強中だ・・まぁ要するにエロ本を読んでいるのだ。よく見たら長門の白い顔がほんのりと赤みを帯びている・・かわいい素直にそう思った。
しかし性の勉強ってどんな本読んでんだ?
「これ」
俺の気持ちを察したのか心が読めるのかカバーをはずしてくれた

[レイプ]

題名はその一言だ・・・長門読む本間違えてるぞ!


書くの初めてなんで文句とかいろいろあるでしょうが多めにみてください。
591名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 21:17:27 ID:sSJEdYek
>>579
いわゆる朝ちゅんか。
ぶっちゃけそれでもいい気がするなぁ、よっぽど特殊なプレイ以外やること自体はそんなに変わらんだろ。


孤島で酒飲んだときにハルヒとキョンが暴走して朝比奈さんと長門にいたずらするという電波を受けたから、
今から体現してくるよ。
朝ちゅんに出来ナス(´・ω・`)
592名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 21:26:13 ID:NDv1uPWl
最終回かー。
>>581みたいな決戦ものは想像できないな。

憤慨で言ってたけど長門、朝比奈さん、古泉
それぞれがそれぞれの組織と、ハルヒの知らないうちに
なんかキョンがいらん苦労をしょいこみつつも
適当に退けるって展開になりそう。

まあSOS団5人が揃えば、
相手がなんであっても負ける気がしないし。
593名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 21:48:25 ID:Juj6hySN
まあ、長門が一人スバ抜けてるがw
594名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 21:53:18 ID:SB7Zmz8W
「キョン、パイプカットをするのよ!」
俺のご主人様は何を言い出すのだろう。
「お前は何を言っているんだ。」
「何ってパイプカットよ。精管を切断して結紮するの。」
そんなことは分かっている。分かっているのもマズい気もするが。
だいたい、そんなことをして俺の何の得になるんだ。
「キョンは生でするの好きじゃないの!?私は大好きなのに!」
大きな声でそんな事喚くんじゃない。顔を隠しつつ俺の腕を振り回してるハルヒをはがす。
まあ、嫌いではないが・・・
「じゃあいいでしょ!切っちゃいましょ!」
「だが、いざと言う時にどうするんだ。俺は子無しは嫌だぞ。」
切るは易し、繋ぐは難し。切る時は10万ほどで済むが繋ぐ時は300万もかかるのだ。
「体外受精をするのよ。キョンの精子を保存しておいて子供が欲しくなったらそこから取り出すの。」
神秘もへったくれも無いな。それにそんなのを利用したら繋ぐのと同じくらいかかりそうな気もするが。
「いいから!男でしょ!切っちゃいましょう。
私も手術代半分ほど出すわ。それにもうし○たに泌尿器科クリニックで診察予約しちゃったし。」
切っちゃいましょうなんて言うからまたんきがキュッとなってしまったではないか。しかしなあ・・・
「生でやり放題なのよ!」
100ワットの笑み。ああ、俺は意志の弱い人間だな・・・
しかしだな、生でやり放題と言うのは魅力的といえば魅力的ではあるが、
生でやるというのは女を孕ますか孕まさせられるか、そんな雰囲気がいいんじゃねーか。
そんな脳みその沸いた事を考えていると、俺は既にハルヒに引っ張られて部室を出ていた後だった。
おい、どこにいくんだハルヒさんよ。
「診察に行くのよ!早く来なさい!」
やれやれ、どうやら俺もついに改造人間になっちまうようだ。
SOS団は変態の集まりでしかなくなってしまうのか。
595名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 21:55:20 ID:ZJc4ESX0
>>592
まぁ、なにがあっても最終手段があるしな
キョンが「ジョン・スミスは俺だぁあーーーー!!!」
とか言ったらどうなる事か
まぁ、なんとなく最後まで言わない可能性もありそうだけどな
596名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 21:58:32 ID:SvAwLjV7
「聞けハルヒ、俺はエージェント・スミスだ」
「キョ、キョンが百人にッ!?」
597名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 22:02:03 ID:0yZGnFXM
なるほど救世主ハルヒと激闘を繰り広げ…あれ?
598名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 22:02:24 ID:AQP0d18A
反転長門マダー?
599TCTX:2006/05/22(月) 22:11:02 ID:2MarmRZQ
孤島後編のうなされる朝比奈さんが僕的には、ストライクでしたよ。
600名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 22:13:24 ID:7p05d1HX
朝倉×キョンのラブラブ小説マダー?
601名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 22:15:45 ID:GZ3jKz9J
あーさーくーらー!

踏んでくれ!
602名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 22:17:47 ID:q0/vVhMH
朝倉×長門×キョン希望
603名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 22:19:35 ID:7p05d1HX
純粋に朝倉×キョンが良い俺は異端


一回書こうとしたが断念した。テラムズス
604名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 22:19:49 ID:yxzjaiI3
>>594
これは酷い
6055−409:2006/05/22(月) 22:20:11 ID:hHd8t/4u
「朝倉VSハルヒ」のどろどろエロネタを練っているんだが
練りすぎて発酵しそうだ。エロはエロで難しいのう。
頭が純愛モードに入ってしまった。
リハビリしないとエロモードに戻れん。
今の状態ならかえって朝倉×キョンの純愛の方が書けるかも知れん。
606名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 22:22:48 ID:sKhzuJJ7
>>605
是非それで!!
607名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 22:23:07 ID:X9Rg88MH
「わかっているの古泉、貴方は『機関』を裏切ることになるのよ?」
森さんはあの妖絶な微笑を俺と古泉に向けて浮かべた。
普段の俺ならそれこそ腰を抜かして白旗を振っているところだが、今は平然と受け流していられる。
長門を、そしてハルヒを救わなきゃいけないんだ。矢でも鉄砲でも持って来いってんだ。
「すみません森さん」
いつもの営業スマイルで古泉が言った。
「僕は確かに『機関』の一員ですが、それ以上にSOS団の副団長なんですよ」
「…そうなの」
森さんがその微笑をさらに歪める。前言撤回、やっぱり怖いぞ。どうして古泉は平気なんだ。
そう思って横目で古泉の顔を盗み見ると、頬を一筋の汗がつたっていた。どうやらこいつも同じらしい。
「………わかったわ」
不意に、空気が和らぐ。森さんは呆れたような、それでいて少し嬉しそうな顔をしていた。
「行きなさい。外で荒川が車で待機しているわ」
「森さん…?」
「古泉、私からの最後の指令よ。必ず2人を助け出しなさい」
「…わかりました」
急ぎましょう、と古泉が走り出す。俺も慌てて後に続いた。
部屋を出るときに森さんの方を振り向くと、メイド姿のときと同じような優しい微笑を浮かべていた。
がんばりなさい、と言われたような気がした。




ハルヒの最期あたりにこんなシーンを希望。
608名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 22:29:39 ID:f3SBO3r6
普通にハルヒとキョンの濃いエロ小説でいいじゃない
609名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 22:34:17 ID:7p05d1HX
>>605
朝倉×キョン一択で。
610ネズミ ◆j9z1Nw2DZg :2006/05/22(月) 22:34:42 ID:LwVPgfKh
>>589
その先が思い付かないからこそ気になったりするんですよ
『限界突破してぇー!』
って感じです
611名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 22:40:14 ID:f7gjJULk
みくる分が足りない
612名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 22:43:41 ID:l8LoVifx
朝倉はもう1人の長門なのだから、キョンに惹かれるという展開は」ありだろう。

ところで夏休みを繰り返す話、浴衣姿のハルヒを見ている内に変な気分になるとか
そんな描写があったが、あれはついむらむらと浴衣ハルヒとやってしまった
パターンもあったということなのだろうかと思った。穿ち過ぎだろうか。
613名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 22:55:39 ID:fB0QznY4
>>612
一回くらいハルヒが包丁持ち出すような展開になったこともあったのだろうか。
614黙殺少女ナガトさん:2006/05/22(月) 22:56:43 ID:wUV44cpu

時刻は3時を半分回ったくらい――今日も授業が終わり、放課後となります。
足早に帰宅する者、部活に精を出す者、はたまた戦場へ向かう戦士の顔つきで補習へ赴く者。
様々な生徒が居る中、俺はもう習慣となってしまった元文芸部部室、即ちSOS団アジトへ向かいます。
古ぼけたドアの上には「文芸部」の文字。その文字も意味を持たなくなっているけど。
<がちゃり>とドアを開けるとそこにはいつもどおりの風景が―――
「えっ あっ き、きゃああああああ!!」
広がっていません!?
そうでした!ここSOS団アジトでは度々、年上なのにも関らず中学生のような顔つき、
なのにその体だけはナマイキに発育しちゃった天然おとぼけ美少女、「朝比奈みくる」さんが着替えをしているのデス!
ちなみに俺は彼女の淹れるお茶で、どこぞのゲーム会社がタイアップで発売した聖水よりもよっぽどHP回復してしまうのです!
そんな彼女のことを俺はどう思っているかというと―――って何を考えているのでしょう俺はっっ!
なんて気が動転してた俺を一気に現実世界に引き戻す怒声が聞こえてきます。
「ちょっとキョン!あんた何覗いてるのよ!!わざとでしょ!じゃなきゃノックくらいするはずよね!」
と怒りをこの上なく露にしているのは、端からみれば可愛くなくも無い、いや、むしろ美少女に分類されていてもおかしくない、
しかしその実は宇宙人や(略)を追い求める破天荒な、我らがSOS団、涼宮ハルヒその人なのです。
彼女は恐らく彼女が座っていたであろうパイプ椅子を頭上に振り上げて罵声を俺に浴びせてきます!!
ちなみにキョンというのは俺のコト。今年高校に入学した思春期真っ只中、多感なお年頃の無垢な少年なのです!
「ちょ、ちょっと待った!これは事故であって決して故意ではなくたまにはいいかななんて思ったりしてるわけjyくぁwせdr」

「おやおや、なにやら賑やかですね」
「キョ、キョンく〜ん 大丈夫ですか・・・?」
「・・・・・・・・・」
「当然の報いね、まだ安いほうだわ!」

そう、これは

涼宮ハルヒ率いる変人集団・SOS団と
キョンこと俺が繰り広げる
奇妙奇天烈摩訶不思議な物語――――





暇だったので叩かれるの覚悟で書きました
もっとキョンを桜君っぽく書きたかったです
異論があるものはレポート用紙にまとめて提出すること、見るだけ見てあげるわ。
615名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 23:24:05 ID:Jh2Jf5AJ
>>614
タイトルが長門なのにまったく喋ってないのはどうなんだ
616名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 23:25:35 ID:o0mcFwOC
アニメ8話より・・・
洞窟で二人きりになったキョンとハルヒ
助けを待つがいつまでたっても助けはこない
そのとき宇宙人からハルヒが二人っきりという状況を
のぞんでいるので助けにいくことができないとテレパシーが。
ハルヒを満足させなきゃ洞窟からでられない、どうする?キョン

って妄想がうかんだ
617名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 23:25:46 ID:wUV44cpu
>>615
語呂合わせですゴメンナサイ
618名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 23:34:03 ID:2TddkbpC
ハルヒの舞台を考えると本当なら登場人物は関西弁しゃべるのか?w

関西弁のエロシーンよろしく
6195−409:2006/05/22(月) 23:34:53 ID:hHd8t/4u
ハルヒ×キョンのエロは難しいです。
うまく捻らないと陳腐になるし。
冒頭に二人の名前入れて後エロ描写、なんてのはちょっと。
漫画だったら絵の力でねじ伏せられるんだけど、文字でそれやったら・・・ねえ?
妄想を膨らませる余地がないと後が続かなくて。
だからみくるのエロが少ないんですね。記号が多すぎるから。
620名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 23:55:54 ID:RLfc8PRr
俺の個人的な意見なんだけど
ハルヒ→どんなエロでも可。反応もどんだけでもいじれる。
ただし、その分捻りがないとハルヒらしさが出ない。

みくる→純愛エロ、もしくは強姦ものぐらいしか上手く結べるネタがない。
ただし、それなりに反応は書きやすい。

長門→書き方によってはどんな状況も可。
ただし、デフォルトが無口無表情キャラのため、反応をいじりすぎると長門ではなくなる。

という感じなのだが。
個人の得意不得意、または好みが大きく出そうな気がする。
いじりやすいのはハルヒ、エロを情景豊かに書きやすいのはみくる、
話を組み立てやすいのは長門といった感じか?
個人的な意見なのでスルー、反論可。
621名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 00:00:45 ID:7q0Ld4wb
羞恥プレイが一番似合いそうなのがみくる。
ハルヒなら好奇心をもって各種プレイを楽しむかな。
消失長門なら奥手で可愛い系(いぢめて反応を見たい)
消失後なら、朝倉、貴緑さんと絡めて。

ミヨキチはどのみちアウトなので、このさい妹と一緒に。
6225−409:2006/05/23(火) 00:02:29 ID:hHd8t/4u
>620
とても納得。
最終的には書き手の妄想だから、キャラに愛がないとだめだし。
長門への愛はいっぱいあるぞー。
さて朝倉をどう動かすか…。
623620:2006/05/23(火) 00:09:17 ID:RLfc8PRr
>>622
つまるところ、それに尽きるとしか言えないよな。
キャラへの愛と、妄想力と、それを形にする(しようとする)力だな。

一昨日の宣言通りみくるで考えようと思ったが、ネタが浮かばず挫折中orz
624名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 00:11:30 ID:WbSqbtg7
ハルヒのエッチシーンの場合は唐突にしおらしくなってしまうと
かなり萌えるかな?
6255−409:2006/05/23(火) 00:13:51 ID:JEqPXoJu
>623
みくるへの愛があるなら

ガ ン ガ レ !!

俺もガンガル…あーさーくーらー…orz
626名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 00:14:13 ID:66gG3gC+
百合きぼんぬ
627名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 00:15:28 ID:l62awLjr
>>624
書き方によるかな。
あまりに紋切り型のデレはちょっと辛いし。

個人的にはまとめサイトにある「涼宮ハルヒの性欲」みたいな
狂ったハイテンションのエロは結構好きだった。
お前本当は宇宙人とかどうでも良くて適当な理由つけてキョンと
せくーすしたかっただけちゃうかと突っ込みがいもある。
628名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 00:16:47 ID:GVpFNBZh
いや百合はいらんだろ
629620:2006/05/23(火) 00:17:03 ID:1YD3OHlP
>>625
サンクス。お前もガンガレ。
朝倉だと刃物ネタしか浮かばんからなぁ。
もしくは完全に優等生キャラにしてしまうとか。
とりあえずもう寝て、妄想力補給しよう……
630名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 00:18:09 ID:uphNeSfS
アニメスレからおすそ分けですお。
ttp://www.vipper.org/vip261184.jpg
 
なんかキタ─ヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノ─!!!
631名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 00:23:33 ID:oJMajuBJ
朝倉か…
諸事情により復活してクラスに復帰する。が
「カナダでその方面に大ハマリ」との設定でSOS団入り、とか
632名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 00:27:20 ID:OoCogFef
朝倉と聞くとどうしてもケイゾクの朝倉が出てきてしまうorz
633名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 00:37:40 ID:vzfIRdI1
俺は蛇の仮面ライダーが出てきてしまった…orz
634名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 00:39:48 ID:6Ttp062N
朝倉ネタ
長門がキョン大好き化したおかげで報告に偏りが出始めたものの
キョンが一番ハルヒに影響を与えてる人物なため長門をキョンの監視役に。補欠要員として朝倉復活
キョンはまた刺されるのかと思い朝倉と距離を取る
必要最低限の機能しか持たない朝倉がキョンの不安を取り除くために長門をエサにお色気作戦始動

好きに使ってくれ
俺は忙しくてSSなぞ書けん
635名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 00:45:52 ID:WWI9L6+A
この分だと1000までもちそうだね
636名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 00:47:33 ID:l62awLjr
保管庫には初期朝倉がハルヒを刺激するためにキョンを誘惑するっているネタのが二本あるな。
一本は原作通り長門が途中で邪魔して朝倉を消去し、朝倉に注入された媚薬を解毒するために長門がむにゃむにゃ。
もう一本は朝倉が勝ってキョンが朝倉にやられちゃうんだけど、未完のまま。
誰か続き書いてくれんかな。
637名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 00:48:06 ID:OiryDhQA
朝倉といえば南
638名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 00:49:54 ID:QmsBg5wm
>>634
朝倉さんは口調が良く分からん、と言うか把握出来てないんだよな
まぁ、把握出来たところで書ける訳じゃないんだけどな
639名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 00:50:32 ID:GVpFNBZh
朝倉といえば初音島
640名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 00:52:12 ID:WWI9L6+A
ずっと前の思い付きから続きを考えてみようかなあ
641名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 01:19:08 ID:9QVGqdWF
>>463の続き
642名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 01:19:58 ID:T07tyxZ3
リアルタイム来るか!?
643名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 01:20:01 ID:9QVGqdWF

結局棒切れを振ることで体裁をつけ、振ってるこっちが眠くなるぐらいゆーらゆーらと往復させる。
キョンくんにこんなマヌケな姿を撮られてるかと思うと、夜も眠れないわ、うう。
「そこよ、みくるちゃん悲鳴を上げて倒れなさい!」
「きゃ」
ばたんっ。はっ。目を開けたまま寝てた。さすがは悪い宇宙人の魔法使いね……恐るべし。

お昼食。わたしは神社でキョンくんがみくるんをお姫様抱っこしたのが気に食わなくて
その八つ当たりをミックスサンドに晴らしていた。こんなことならさっさか先に行くんじゃなかった。
みくるんいつかぶちのめす。
「登場人物は僕たち三人だけなのですか?」
いっちーがハルにゃんに質問してた。いっちーナイス!
キョンくんを悪い宇宙人の魔法使いの恋人役として推薦します!
わたしの脳内ではすでにキョンくんとのラブシーンを撮影していた。あん、そこはだめよキョンくぅん。
しかしキョンくんはどこまでいっても雑用係らしい。ちっ。
ソーダ水をわざとちゅうちゅう音を立てながら飲んでやった。

昼食後も撮影ですよー。またみくるんとの対決シーンですよー。
今度は対峙するところからスタートらしい。
「アクション!」
超監督の号令でにらみ合う。
「…………」
いつもわたしのキョンくんにちょっかいかけやがってこのコスプレ女。
「あの……」
「…………」
わたしが本気を出したらあんたなんかちょちょいのちょいなんだからねっ。
「……」
わたしの眼力に恐れをなしたか、視線をそらせて押し黙るみくるん。
「もう、これじゃ撮影にならないじゃない!」
しびれをきらせたのはハルにゃんだった。
こっからなぜかシリアスにならなきゃいけなくなっちゃった。
644名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 01:21:05 ID:9QVGqdWF

「みくるちゃん、目からビームぐらい出しなさい!」
無茶言うなあ、ハルにゃん。
みくるんがそんなことできるわけないのに。
ああ、どうりでみくるん、片目にカラーコンタクトつけてたわけだ。
それからミクルビームと言うらしい、必殺技の練習をし始めた。ぷぷっ。衆目に晒されてますよ、お姉さん。
そう、別に描写する気はなかったけど、周囲には子連れの家族がけっこういるのだった。
みくるんかわいそー。

キョンくんがわたしの後ろから撮る構図で撮影が始まった。
キョンくんの熱い視線がわたしのお尻に注いでる気がするわ。えっち。
「はい、そこでビーム!」
「みっ……ミクルビーム!」
っ!? とっさに正面にシールドを連続で張り後退する。そのまま握りこぶしを作り覆うのは
キョンくんが構えてるカメラのレンズ。うわっ。シールドが数枚貫通されたっ。なんでいきなりレーザーが?
わたしはみくるんに視線を注ぐ。さっきみくるんが合図とともにウインクをしたら、それと同時に――
またっ!? 不意を突かれた。シールドの数がさっきより少ないっ。くうっ! 数本届いた!
でもこれでわかった。原因は、あのカラーコンタクトね。これ以上被害が増大する前に、ハルにゃんが
察知する前になんとかしなきゃ。瞬間的にみくるんの前まで移動すると、みくるんを押し倒し馬乗りになって
アイアンクローを食らわす。みくるんがもがもが抗議の声を立てるけど、文句は後で聞くわ。
――格闘の末にコンタクトを無事奪い取った。ふう。
さすがに、今のはちょっと危なかったわ。もう少しでわたしのキョンくんが……想像したくもない。
「何をやってるんだ、おい長門」
キョンくんが声をかけてきた。馬乗りになったまま振り返る。
よかった……ほんとによかった、無事で。キョンくんに何かあったらわたし、どうしたらいいか。
とでも言いながら抱きついたら完全にラブラブモードに入れそうだけど、できないんだなあこれが。
「…………」
一瞬口を開きかけて慌てて閉じ、目線だけでわたしの思いを告げる。
キョンくん? わかる? わたしがこんなにキョンくんのことを想っているのを。
しかしキョンくんは相当なにぶいお人だった。
よりによって、わたしの視線を避けて、震える朝比奈さんが立ち上がるのに手を貸すことないじゃない!
645名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 01:22:01 ID:9QVGqdWF

「長門、朝比奈さんのカラーコンタクト知らないか?」
「しらない」
そうよキョンくんなんてもうしらない! せっかく守ってあげたのにこんな仕打ちひどいわ。ううっ。
しばらくうろうろコンタクトを探してたみたいだけど、あきらめてハルにゃんはみくるんを
バニーさんにすべく、森の中へ消えていった。わたしが持ってるのに見つかるわけないもんね。

そうしてわたし、キョンくん、いっちーだけが残った。ついでにいっちーも空気読んでどっか行け。
わたしのコンタクトがレーザー発射装置になったとかの説明にキョンくんその他は驚き、その他が発言してきた。
「右の掌を見せてくれませんか。いえ、あなたではなく、長門さんです」
その他、もとい、いっちー! いいとこ見てるね、あなた。どっか行けなんて言ってごめんね。
握りこぶしを作っている右掌は、いっちーの指摘通り、シールドし損ねた分の穴が開いていた。
キョンくんに視線を送る。この掌を見てくれたらもしかして、キョンくんはわたしに守ってもらったのに気付いて
「すまん長門。これからは俺が守ってやる、永遠にな」とか言ってくれたりして。きゃーきゃー。
キョンくんがうなずくのを待って手を開く。
「…………」
うわ。そんな痛々しそうな顔されても困るし。どうしよ。
「シールドしそこねた。とても強力。とっさのこと。すぐに修正する」
寒い空気はさっさと追っ払うに限る。わたしは原因である焦げた部分を修復した。
「これは朝比奈さんに元から備わっていた機能なのでしょうか?」
ああ、いっちー。せっかく感心してあげたのに、みくるんがそんな危ない人間のわけないじゃない。
それにしても、憎きはハルにゃんね。まさかキョンくんに危害を及ぼしそうなものを作るとは思わなかったわ。
わたしがシールドしてなかったら、キョンくん死んでたわよ。
そしたらハルにゃんどうするつもりだったんだか。あー、なんだか腹立ってきた。
心の中でハルにゃんをいじくりこねていると、当人たちが戻ってきた。
撮影続行、か。

と思ったら、街で撮影するらしく、バスでごとごと。キョンくんの横にぴったり寄り添えて幸せ。
街での撮影は全然出番もなく、バニーさんのみくるんをひたすら写すだけだった。
帰りしなにいっちーに頼まれて、みくるんにレーザーが出ないよう、はむはむしたぐらいかなあ。
はむはむするならキョンくんにしたかったよう。
646名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 01:23:00 ID:9QVGqdWF

翌日、日曜はまた撮影でーす。でもキョンくんに会えるから最高でーす。
今日はなんか人が増えてた。キョンくんの友達の、えーと面白い人と童顔な人。
面白い人と言えば、いつかのとき、わたしとキョンくんの逢瀬を目撃してたわね。
あのときはわたし3歳児だったから、恋愛なんて本の中での概念としてしか知らなかったけど
今思えば、なんて大胆なことをしてたんだろ、わたし。どうせだから抱きしめときゃよかった。

もう一人、エキストラでいつかのホーミングモードのときにいた髪の長いみくるんの友達も来てた。
遅れてきたみくるんを加えて撮影が始まる。
「わ、悪い宇宙人のユキさん! しんみょうに地球から立ち去りなさいっ!……あの、すみません」
謝らなくても。別に台本なんだから仕方ないよね、メモリに加えとくけど。
「あなたこそこの時代から消え去るがいい」
わたしとキョンくんの仲を邪魔するならねっ。
「彼は我々が手に入れるのだ」
そして蜜月の日々を過ごすのよ。
「彼にはその価値があるのである」
ああ、キョンくん、キョンくぅん。
「彼はまだ自分の持つ力に気付いてないが、それはとても貴重なものなのだ」
わたしをこんなにとりこにさせるなんて、キョンくんの持つ魅力は果てしないわ。
「そのいっかんとしてまず地球を侵略させていただく」
これは台本。
これだけ言葉を重ねたのは、もしかしたらあの夏休み以来かもしれないなあ。
そしてつつがなくこの日の撮影は終わら――なかった。

「さあみくるちゃん、そのミラクルミクルアイRから何でもいいわ、不思議なものを出して攻撃しなさい!」
なにそれっ!? いきなり飛んできた超振動分子カッターを避けてそのままみくるんに迫る。
またカラーコンタクトつけてやがる。ハルにゃんあとでぶん殴るっ!
昨日と同じように、みくるんからコンタクトを没収。そのまま勢いで中和コードを
みくるんに流し込む。もちろん腕を噛んで。
はむっ。みくるんの肌は柔らかいけど、興味ないわ。
なぜかキョンくんが驚きつつもうらやましそうな視線を向けてるのは、ちょっと気に食わないかも。
647名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 01:23:58 ID:9QVGqdWF

その後かわいそうなことに池に放り込まれずぶ濡れになった喜劇のヒロインみくるんは
髪の長い鶴屋さん宅にてお湯を借り、そのまま撮影続行と相成った。
酔わされちゃったらしく、へろへろのみくるんにいっちーが猛アタック!
もうちょっとでカップル成立だったのに、キョンくんが邪魔しちゃったの。
そのままハルにゃんと痴話喧嘩に突入。わたしは蚊帳の外。
わたしもキョンくんと痴話喧嘩できるような関係になりたいよー。
怒ったキョンくんもカッコいいけど、慰めることもなにもできないわたしは、解散後無言で家に帰った。
今は無理だけど、ここから徐々にハルにゃんとキョンくんの距離が遠のいていけば
いつかわたしが付け入る隙も出てくるはず。ふっふっふ。

と思ったら翌日放課後に会ったら仲直りしてた。早っ!
もうなんかどうでもいいわ。はいはい二人だけの世界でもなんでも作っちゃってください。
わたしの使い魔となった猫がしゃべりだしても、昔のわたしになったかのように無感動だった。
だからキョンくんが、
「長門、お前はどう思うんだ? 何か意見はないのか?」
って聞いてきたときも、事務的に
「前回と違って涼宮ハルヒはこの世界から消えていない。それだけで十分だと情報統合思念体は判断している」
と答えてやりましたともさ。

それからなんか撮影はどんどん進んだような気がするけど覚える気もなかった。
撮影とはあまり関係ないけどひとつだけ明確に覚えてるのは、みくるんがこっそり
キョンくんに自分のクラスの出し物、焼きそば屋の割引券を差し出してたことね。
こそこそしてくれちゃって。キョンくんもキョンくんよ。わたしというものがありながら……
ま、キョンくんとみくるんがこそこそ話してたことに関しては、わたしがしっかりクギを刺してあげたけどね。
キョンくんはわたしを信頼してくれてるみたいだけど、言うべきことも言った。
「わたしがどんな真実を告げようと、あなたは確証を得ることができない」
「なぜだ」
それはね、キョンくん。
「わたしの言葉が真実であるという保証も、どこにもないから」
キョンくんが好きだから、あえて心を鬼にして言うんだよ。
「あなたにとっては」
648名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 01:25:25 ID:9QVGqdWF

そして文化祭当日。
自主作成映画は完成してどっかで上映されてるはずだわ。見る気なんかないけど。
わたしだってやることあるしねー。そう、占いよ占い。
キョンくんをずっと待ってるんだけど、全然来ないのよね。どうなってんの?
「あなたが好きな人と結ばれる確率は0%。別の人を見つけたほうがいい」
キョンくぅん。まだー?
「あなたの落し物は永遠に見つからない。あきらめたほうがいい」
くそっ。みくるんの焼きそばに行ってたらコロス。
「あなたの人生は悲惨なものになる。やり直したほうがいい」
そんな風に占いをこなしていると、ハルにゃんがやってきた。
バニーさんの格好だ。どうしたの?
「有希! ちょっと手伝ってくれない?」
それだけではいわかった手伝うと答える気分じゃないです。
「バンドよバンド、ギターやってくれるとありがたいんだけど」
はあ、しょうがないなあ。
「わかった」
なぜかお客さんもひけたし、ギターでも弾いて憂さ晴らししますかー。
「あ、その前にあたしの運勢占ってよ」
「悪い」
「は?」
「悪い。ものすごく悪い」
けっ。たまには仕返ししてもバチは当たらないっしょ。
「……まあ、いいわ。行くわよ!」

スコアは一瞬で覚え、弾き方も万全。あっという間にステージの上へ。
けっこう観客いるなあ、と思って見渡すと、いとしのキョンくんを発見!
なんだ、あのあと占い部屋に来て、わたしの消息をその辺の人に聞いたのね。
俄然張り切っちゃうわ! わたしのギター聴いてね、キョンくん!

(おわり)
649名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 01:27:05 ID:vpNiVIm3
リアルタイムでGJ!
650名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 01:28:39 ID:yiq8QP6G
リアルタイムGJ!!!
651名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 01:33:29 ID:z1imShzU
>>643-648
GJです!
ハイテンション有希キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
652名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 01:38:32 ID:xVd/qLIh
>>637
退屈噴いた
653名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 01:42:39 ID:H61Qiwb8
孤島、大分アレンジされてたね。
得体の知れない何かが孤島に今も潜んでるのか…

あと来週、何だ?
あんなタイトル、原作にあったっけ?
654名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 01:45:39 ID:yiq8QP6G
>>653
オリジナル
本来の話数(キョンカウント)的には最終回らしいが
655名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 01:56:35 ID:D8GwbsJa
キョン悪役噴いた
656名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 01:58:07 ID:9PLCWtC8
キョンこわww
なぜかひぐらし思い出したw
657名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 02:06:52 ID:D8GwbsJa
っつか来週で最終回なのか?
次回予告のハルヒの台詞は確かにそれっぽいが……
658名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 02:08:06 ID:McK1sS3O
アニメならではの演出だったな。
島を去る時の演出がコナンの月光ソナタに似てて懐かしくなった。


っと、スレ違いスマソ
659名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 02:15:55 ID:/6GgIgyQ
ひぐらしとコナンが雑じってたようなw
660名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 02:23:54 ID:52IrtHOm
この辺りで最終回なら、今の人気を考えてもやはり第二期はあるだろうか…
661名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 02:26:08 ID:Kc/j5vlh
>>660
一応二期作るつもり的な終わりだからな。反響も考えて、要望が高ければすぐに二機始まるだろ
662名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 02:28:11 ID:kLYVLYil
663名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 02:32:46 ID:9PLCWtC8
いちおうストーリー上での最終回ってことか
放送順という意味ではまだ5回あるのかな
664名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 02:39:05 ID:eqIxn74u
来週時系列上の最終回をやって、再来週から憂鬱の続きを数回やって…
もう一つくらい間にサブエピソードが入りそうだな。
665名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 02:54:46 ID:9PLCWtC8
憂鬱は 長門、古泉が活躍するやつで各一話づつ、んでラストのやつに一話ってとこだろうか
2本ぐらいは別の入るかな?
666名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 02:57:29 ID:9PLCWtC8
憂鬱は 長門、古泉が活躍するやつで各一話づつ、んでラストのやつに一話ってとこだろうか
2本ぐらいは別の入るかな?
667名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 02:59:35 ID:9PLCWtC8
ごめん間違った
668名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 03:04:58 ID:vw3VvA0+
本 ス レ で や れ
669名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 03:10:42 ID:uRyJx9LE
>>656
エンドレスエイト=ひぐらしだよなぁ



修羅場は描写ないがw
670名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 03:31:11 ID:urBiQNY6
キョン×ハルヒものを望む
671名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 03:35:09 ID:z8evDkBT
まってろ
672名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 03:53:45 ID:z1imShzU
wktk
673名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 05:57:42 ID:y8Fua50T
ちゅうか、
「長門スキーが一番多いから消失が一番人気」なのではなくて
「消失の面白さにKOされて長門スキーが最大派閥になった」が正しいよね。
ナンバー3から一気にナンバー1になった気がする。
674名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 06:56:13 ID:z8evDkBT
やおいはここ、x?
675名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 07:12:36 ID:iBn2Veuf
好きにしなさい
676名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 07:27:41 ID:VHm44Yg6
>>674
801板でやれ
677名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 07:35:13 ID:1EKOPEs+
空気を読まずに下手くそな処女作投下しても?
678名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 07:38:36 ID:oAX7MWCx
(屮゚Д゚)屮 カモーン
679名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 07:39:04 ID:Kc/j5vlh
>>677
Come on
680名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 07:39:12 ID:D8GwbsJa
どうぞどうぞ
681名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 08:08:27 ID:1EKOPEs+
朝…カーテンから漏れる光が俺の顔を照らし、そこで俺は起床する。
今日は日曜だが、予定がある。もちろんハルヒ大魔王の探索とやらに付き合うのである。
正直それに慣れてきた自分が悲しい。
おっと遅刻するとハルヒ大魔王から死刑宣告されちまう。急がなくては
うむ。財布にはいつもより多く予算を入れておこう。備えあれば憂いなしだ

とまぁ、時計をみるとなんと9と6をさしてるじゃないか。まずい。確か待ち合わせは十時だったはず。
でも奴らは来るのが早い。財布よ。すまん。死ぬことになりそうだ

取り敢えず急いで家を出るもちろん交通法は無視だ。俺の足よ。音速を超えろ。だが実際は九時五十八分につくという散々な結果であった。
財布よ。死亡確定だ

「こぉらー!キョン遅いわよ!」
お決まりの台詞ばかり吐くな。返答に困るだろ
俺はボキャブラリーってやつがないんだ
「うるさいわよ!キョン、さっさとクジ引いて」
おや?ハルヒさん死刑宣告はしないんですか?

「毎回奢らせちゃ悪いしね」おぉっ!?どうしたんだ急に。熱でもあんのか?
とハルヒの額に手を当てる俺。
するとハルヒは、
「な、なにすんのよ!?」
とか言って顔を赤くしやがった。やべ。今俺すごい恥ずかしいことしたぞ。
朝比奈さんが恥ずかしそうにこちらを見てるし、長門はピクッと反応してるし。あの爽やかスマイル野郎はやっぱり笑ってやがる。
みなきゃよかったぜ。

急に空気が悪くなったな二酸化炭素のせいにしておこう。さっさとクジ引いてこの場から離脱しなくてはそして素早くハルヒの手元からクジを奪う。
なんか意識してるみたいじゃないか。これじゃ。

俺のクジの先端は赤く染まっていた。みんなもクジを引いて見せ合う。
えーっと朝比奈さんと長門とハルヒが無印か。女子トリオか
てことは、俺は古泉とか?
「よろしくお願いしますよ」お断わりします。
何が楽しくて男二人で仲良く歩かなきゃならんのか。
「まぁ、そういわないでくださいよ。色々話したいこともありましたし」
俺はまったくないけどな

「じゃあ、一時にまたここに集合でいいわね。」
ハルヒが二人を従えて、明後日の方向に歩を進める
朝比奈さん、気を付けてくださいね。
するとこちらを振り向き手を振ってくださった。
なんていい人なのだろうと思っていたら長門がこちらを見てる。
なんだ?おまえも何か言われたいのか?

「…」
三点リーダとセットで頷くな。まぁあれだ本を読みながら歩くな。

うーむこれしか言えない自分が情けない。
もっとボキャブラリーってやつを増やさなきゃならんな。

「わかった。あなたも」
いや、断っておくが俺は本はよまんぞ。歩きながらは決して

「そう。」
682名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 08:24:22 ID:1EKOPEs+
「さて、僕達も行きましょうか」
仕方ない。その笑顔をやめてくれたら行ってやる
「なんで今日は涼宮さんはあなたに奢らせなかったのでしょうか?」
おまえは俺の大事な財布が殺されてほしかったというのか。まったく嫌なヤツだ「そうじゃありませんよ。僕が気になっているのはなぜ涼宮さんが、あなたにペナルティを課すことなく、しかも同じグループになることを選ばなかったのでしょうか?彼女が望めば叶ったでしょうに。」
そんなこと俺が知るか
「そこで推測したのですが」推測しなくていい
「僕が思うにですね。涼宮さんはあなたを意識していますね。だから奢らせては可哀相だからと。そういうことなんじゃないでしょうか?」
ちょっと待て。仮に、ハルヒが意識していたとしても、おかしくないか?
「なぜ同じグループにならなかったですか?」
くそ。読まれてやがる。
そうだ。
「おそらくあなたと一緒だと色々と問題なのでしょう」
まったく意味がわからん
「それが乙女心です」
そんなもんなのか?
「そんなもんです。」
そうか。
だからあいつあんなに顔赤くしてやがったのか
てことは、俺は火に油を注ぐようなことをしてしまったのか。
「正にその通りです。おそらく午後はあなたと彼女が二人で行動することになるでしょう。」
なに?じゃ、おまえはなにか?朝比奈さんと長門の両手に華状態か?
「そういうことになるでしょうね。まぁ、あなたには涼宮さんがいるじゃないですか。」
おい、ちょっとまて。なんだ。その俺とハルヒがカップルだみたいな言い方は
「あなたもまんざらではないんでしょう?」
こいつは本当に嫌なヤツだ「あなたは以前涼宮さんのポニーテール姿が気に入ってたでしょう?」
俺はポニテ属性があるだけだ。
「どちらにせよ、同じことです。あなたがジョン・スミスとして出会ったときから彼女はあなたを意識していました。だからあなたは選ばれた。それに閉鎖空間での出来事。あれはどうやって戻ってきたんですか?」
思い出させるな。こっちは必死だったんだよ。生きるか死ぬかの瀬戸際でな。
「ですが、あなたはこうして生きている。」
生きてて悪かったな
「そうひがまないでくださいよ。」
ふん。だったら余計な詮索はするな。気に障る
「それは謝ります」
相変わらず爽やかスマイルは途絶えずに
「そろそろ戻りましょうか。約束の時刻が迫っています。僕としては色々話せたので大変満足です」
俺は満足じゃない。むしろ不愉快だ
「まぁ、そういわないでください。この後は満足できるはずですから。」
なんだその意味ありげな発言は。
「ほら、皆さんが待っていますよ。急ぎましょう」
また、はぐらかされた。
なんだコイツは?バカにしてるのか?
「遅いわよ!キョン!」
本日二回目である。
「じゃあ、午後はあたしとキョン。みくるちゃんと有希、古泉君ね。いい?」
もともと拒否権なんかないだろ。くそっ。古泉め。さらに笑いやがって。
言ったとおりになっちまったじゃねぇか
683名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 08:25:10 ID:1EKOPEs+
「そういうことだから。行くわよ。キョン!あ、そうそうこっから自由行動よ。団長からのサービスよ。」だったらグループにならなくてもよいんじゃないんですか?
「遅れた罰よ!団長に付き合いなさい。」
付き合いなさいっていうフレーズに反応してんなよって突っ込まないでくれ。
頼むから
そんな反応を爽やかスマイルは楽しんでいやがる。
完璧に。
しかも唇だけ動かして「頑張ってくださいね。」じゃねーよ。まったく
「キョン!付いてきなさい」無理矢理ハルヒが俺を引っ張ってつれていく。
腕が痛い。それに一人で歩ける。
そう訴えたがハルヒはお構いなしに俺を引っ張っていく。
しばらくするとハルヒの足がとまった。
やっと解放された
「キョン。目閉じて」
急に女らしい声で言ってくるもんだから素直に従ってしまった。
「いいわよ。目、あけて」
やっとか。何やってたんだ?
目を開けるとそこには、髪をポニーテールにしているハルヒがいた。
「一回しか言わないからよーく聞きなさいよ?」
なんだ。ハルヒ
「あたしは、キョンが好き!!」
あぁ、そのためだけにポニテにしたのか。可愛いヤツだ。
ポニテにしなくても俺の心は決まっていたさ

追伸
なんて返事したかって?
それは秘密さ。
男ってのは同じこと二度は言わないだろ?
男ってのは背中で語る生きものだと俺は思っているしな。

以上。へタクソでスマソ。なんかキャラが違う
684名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 08:39:43 ID:0FmhZC+0
>>673
俺は「憂鬱」の挿絵でちょこんと正座した長門を見たときから
長 門 ス キ ー だ

ハルにゃんも好きだけどな
685名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 08:40:24 ID:pNyHb4d7
>>683
初々しいハルヒGJ
686名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 08:44:05 ID:d7DaYIlo
>>681-683
GJ!! 処女作とは思えないクオリティの高さだったw
687名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 08:54:52 ID:IrMElSBk
今俺の処女作となるSSを書いているんだが
キョンって「」を使わないで会話する事もあれば、使って会話する事もある。
この差は一体どこで生じ、どこで判断するのか、それが問題だ。

ボスケテorz
688名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 09:16:21 ID:d7DaYIlo
>>687
会話文が長くなった時や、説明台詞になったとき、あとは突っ込みの時に
「」を外すと良いのではないか。
689名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 09:17:19 ID:Eb3lagAE
そこまで谷川に合わせることないんでは
690名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 09:22:48 ID:IrMElSBk
>>688
d
参考にしてみるよ

>>689
ごめん俺、A型だからさ……
まぁあんまり気にしないでやってみる
691名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 10:36:36 ID:q4q+F2vY
>>683
キャラが違うと言うほどでもないが、文章が読みづらいかな。
とりあえず、「」の最期には句読点は入れない方がいいですよ。
あと、会話文の後は次の行へ移るべし。

意図してやっているのであれば、スマン。

692名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 10:50:02 ID:43S0a/Ou
>>691
キョンの突っ込みが会話文の後につくのはわざとだろう
すばやい突っ込みを表現するのには適してるのではないかと思う
アニメキョンを意識するとそうなりやすいのではないだろうかと考察
693名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 11:32:16 ID:BpRwru+9
>>643-648
拗ねてる長門モエー

>>681-683
いや、これでもいい。
トマトなハルヒいいよう(´ω`)(´ω´)
694名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 12:09:49 ID:5PzZDYpi
>>683
神のごときGJ

ハルヒの純愛ものは最高だな、やはり
695575:2006/05/23(火) 13:08:16 ID:z8evDkBT
 涼宮ハルヒの独占欲 ルートa *イメージが崩れるかもしれません*

今日も相も変わらず俺はサラリーマンが朝の通勤へ向かうように規定された部室へ向かう。
慣れとは怖いものというがハルヒの突拍子もない振る舞いには慣れる事はない、とこれだけは言える。
我こそはという個性的かつ奇特な方は挙手して頂きたい。代わってみないか、一日だけでも。
あの愛らしいお方のお茶だけは俺が頂いていくけどな。
む?はて、いつ頃から憂鬱であった通勤に慣れてしまったのだろうかと、どうでもいいことをひとりごちつつ
部室のドアノブを捻り開けるとこれまた見慣れない光景が広がっていた。

いつもは団長机に収まっているハルヒが俺の指定席ことゲーム相手の古泉の前の席に座り頬杖し、
いかにも満たされない雰囲気を醸し出しながら古泉とオセロをしていた、厭な予感がする。
古泉はいつものスマイル顔でうんうん唸っている。隅の長門は何時もと変わらず。

「意外だわ。古泉君はこういうゲーム強そうに見えたんだけど」
「涼宮さんが強すぎるんですよ。そこのお方とはいい勝負が出来るのですが」
肩を竦めながらこちらにウインクをしてくるとは今時中々いないぞ、古泉よ。
それといい勝負をした記憶は俺にはない。おまえは何を言っているんだ(*1)。
(*1 ttp://yakeishinimizu.com/tukkomi/0_omaehananiwo.jpg )
片手間にあった俺のドラゴンボ○ル32巻を読みつつハルヒはオセロで古泉を追い詰めていく。

「ギニュー特戦隊(*2)の頃の方が燃えたわ。あの頃は力のバランスっていうのをまだわかってたと思うのよ。
ヤムチャも必死に修行してた。まあ大抵意味がなく終わるんだけどね・・・っと・・・これでオセロも終わりっと。
イチゴジュース買ってきて、なかったら烏龍茶でいいわ」
(*2 ttp://ch.kitaguni.tv/u/3331/mobile/msg-1114552505-96068-0/01.jpg
「それと古泉君、一々ホームページで参考画像を探さなくてもいいわ」
「・・?わかりました」
と俺を見て部屋を出て行く古泉、来いって事なんだろうな、ああ解ってるさ。
俺も後に続き

「ちょっと、キョンはこの私の誰にも真似出来ない輝き光る!感性で新しく描いた、
SOS団のシンボルマークをトップページに貼り付けるのよ!今すぐ!
最近みんな弛んでるでしょ。盛り上げる気持ちで描いたのよ」
おまえが一番弛んでると思うし、シンボルマークはそんなにポンポン変えるもんじゃないと思う、とは言わずに、
「俺もジュース。朝比奈さんいないしな」
「・・・ふーーん。早く戻ってきなさいよ」
なんだその値踏みするような目は、と先を行く古泉の横に並ぶ。
「そろそろ涼宮さんに何かしらのイベント提供をしないといけないようです」
「だろうな」
で、何か案でもあるのか?野球大会みたいな状況は懲り懲りだぞ。

「そうですね。あの時の孤島のように機関の方で協力するのは全く構わないんですが、
今回は用意する時間がなさそうです。ですが簡単な方法があります。
涼宮さんが一番喜びかつ長続きするような方法が」
そんな方法あるとは思えないが--
696575:2006/05/23(火) 13:09:08 ID:z8evDkBT
「本当は解っていらっしゃるんじゃないですか?デートとは言いません。
例えば二人でどこかに買い物に出かけるとか、十分な筈です」
・・ああ、本当は解っていたさ、そう来るだろうまたかとな。それと言い方を変えてもそれはデートなんだよ。
こいつと二人でいるとやはり碌な会話にならない。古泉は簡単でしょうと言いたげに覗き込んでくるが、
突然表情をいつものスマイルから真面目な顔つきになり指を鳴らす、
「僕とあなたが逢い引きをするというのはいいかもしれません。
涼宮さんはたまに唸りながら私達のことを見ていますから。ええ、先程も。あれはきっと・・・
夢想する少女にありがちな事を考えているんでしょう、大きな夢好きでしょ、と」
俺達なのか。
「僕とあなたの話は置いときましょうか。今回は時間がなさそうですからね。あなたがダメなら僕が涼宮さんを誘ってみます。
あなた程喜んで頂けないと思いますが、少しは気晴らしになってくれるでしょう」
置いておかないで破棄しろと。・・・ってハルヒを誘うというのか?おまえが・・?マジか、このスマイルは。
そして何故おまえは俺の首筋を見つめているのだ。
「前から思っていたのですが」
と俺の首筋にすっと手を伸ばし、、な、なんだ?や、やめろ。弄るな。いてっ!お、おまえは!
指先でさっと何かを見せる古泉。・・・そうだったな、それは俺も何の意味があるのか謎で理解出来なかった。
あの時のお前は流し目で何かをじっと魅入るように・・・
「お財布にでも入れておきます。っと脱線してしまいました。涼宮さんが了承してくれるかは解りませんが、頑張ってみますよ」
何かが胸に引っかかるが、
「俺がやる、買出しでいいんだろ?学校帰りでも出来る」
即答してしまった。

「おや、では宜しくお願いします。折角ですから明日の休みにでも行ってみるのをお勧めします。
いつもと違う日常が大切・・・ですからね」

その後、古泉はいつになく爽やかな顔でハルヒにジュースを供給すべくさっさと急ぎ足で行ってしまった、文句を言う暇もなく。
俺は一人ベンチに腰掛けちっとも減らない烏龍茶を持ち、、どうして即答してしまったのか、後悔の念に捉われてみたり
深く鬱になっていたりしていたのだが買出し、買出しに行くだけだと覚悟を決め、誘う理由を必死に考えた。
気づけば下校時刻、少しでも自然に・・自然に誘う方法を考えていた。
そんな俺を廊下側から長門がじっと見つめていたのを俺は気づけなかった。

部室である。古泉は事の顛末を見届ける気満々のようであり、あの愛らしいお方もいたが
既にメイド服ではなく制服に着替えてしまっていた。いや、今はそれどころではない。

「今日は日直だったので、遅くなっちゃいました。あっ・・お茶いります?」
「ちょっと!キョンどこ行ってたの?あんたね、これじゃサボったのと同じよ!」
暇なハルヒはネットサーフィンをしていたらしく俺を見つけるなりこうだ。
ふぇっ!と身を竦める朝比奈さんにお茶は今日はいいですと断り
「ああ、ちょっとな」
「ちょっとって何??つまんない理由だったらジュースじゃ済まないわよ」
「コンピ研にCD-Rを分けて貰えないか見に行ってたんだよ。ホムペのバックアップ用には必要だからな」
本当だったらまず、ホームページ用ではなく’みくるフォルダ’用に貰いに行くとこだが。
「・・・ふーん。で、貰えたの?渋ってるだけなら私が行くわよ」
「いや、余ってたそうなんだがなかったんだ。探してて時間かかった、そして見つかりませんでした、、というわけだ」
「じゃーだめじゃない。あんた買ってきなさいよ、幾らするか知らないけど」

よし、いくか・・・

「思ったんだがな、足りないものは一杯あると思わないか?特にその窓のカーテンな、もう随分な年季モンだ。
それと湯飲みだ、この前朝比奈さんが割っちゃっただろ。後はそう、床が汚いな、ワックスだ、うむ。布巾も新しいのが欲しい」
俺の様子を変に思ったのかどうか、ハルヒはへの字眉でカーテンや給湯器の方を見遣る。
「・・・確かに必要かもしれないけど。あんた意外に綺麗好きだったのね。で、その費用はどうするの。キョン持ちでいい?
みくるちゃんの衣装代が結構響いてきちゃってて、あたしは出せないわよ」
買い過ぎなんだよとは言えず、機関に諸々の費用を出してもらえないだろうかとセコい事を考えつつ
697575:2006/05/23(火) 13:09:59 ID:z8evDkBT
「大丈夫だ、俺が出す。明日にでも揃えようかと思う。でだ、結構な荷物になると思うんだが古泉は明日用事あるのか?」
「はい、すみませんが用事が入ってしまっていますね。申し訳ないです」
「みくるちゃんと有希は?私はごろ寝する予定」
うっ・・!そこで先に振るな!ハルヒよ。でもってもう少し女の子らしい理由を言え、いまさらだが。
俺は慌ててハルヒの死角から指でXマークを急いで送る。
「だいじょ・・・えっ・・!?あ、私はえーと・・えーと・・ええ・」
「鶴屋さんと動物園に行くんですよね」
と、すかさず古泉がフォロー。動物園て、いやかわいいが。
「・・あっはい!そうでした。ご免なさい、お買い物お手伝い出来ません・・」
朝比奈さんが一人で行ったとしても問題はないな、一人で動物園ではしゃいでいる朝比奈さんを想像する俺。和む。
「何頬緩めてるの。気持ち悪いわよ」
キモイよりも気持ち悪いと言われた方が破壊力があると思うのは俺だけか。

「んー?有希はどうなの?」
「予定あり」
「何?」
「秘密」
「余計気になるじゃない。何なのよ有希」
「先延ばしには出来ない用事」
文庫本を読みながら答える長門、その表情は陰りになっていて伺えない。
そんな言い方をされたらとても気になるではないか、あの長門が先延ばしには出来ないと言うならば
よっぽどの事があるはずだ。もしやまた世界が奇特な状態にでも陥っているんじゃないだろうな。
と顔を上げこちらを見つめてきた。じっと見つめてくる長門、俺の長門センサーによるとその表情は、
最近磨きがかかっていたはずなのだがはっきりとは解読出来なかった、何か物憂げなもの・・は感じられる。

「気になるけど、まあいいわ。有希は頑固だものね。それにしても何か元気ないんじゃない?いつもより静か」
いやこんなもんだろうよ。
「涼宮さん、キョンさんと一緒に行って頂けますか。申し訳ないです、本来なら力仕事は男の仕事ですが」
「え?キョンと・・?二人で持てる量ならいいけど・・・・・・いいけどさ・・・ってこれ・・じゃあ・・・デ・・・デートになるじゃないの!!」
っく・・こ・・こいつ一番言っては欲しくない事を!おまえからそういう発言が出てくるとは思わなかった!!
古泉の野郎その微笑は何だ!後で本格的に費用請求してやろうか、朝比奈さんは当事者でもないのに顔を赤くしあわあわ言ってるし、
ハルヒには少しは女気があるらしいなと評価を改め冷静を装いメーターが振り切れそうになるのを堪え
ファビョり(*3)ながらでも空気を流そうと
(*3 「ファビョ・り・る」こういうアタフタした状況を差す。昨日ハルヒが妙な掲示板を見て覚えたのか
            気に入った様で「みくるちゃんはファビョりすぎ」と何度も連呼し、朝比奈さんにあうあぅ言わせていたのだ)

「い・・いやっ!、只の買出しだっ。だから・・何も問題はなぃっ。明日・・・10時にいつもの喫茶店で」
「・・・うっ。わ・・・・・わかったわ」
何を急いでいたのかハルヒは慌てた様子でカバンを持ちドアを開け出て行った・・・が
「ぐっ!な・・なにっ」
カバンの紐部分をドアノブに見事に引っ掛けてしまったようで半場開いたドアからカバンをはずしながらこう言い放った。
「あっあんた!明日、一番高いの頼んでやるんだから!仙豆持ってこないクリリンはゴミ以下なのよ!!」
だだっとダッシュをかけるハルヒに皆呆然とするが、いや古泉は一人にこやかな笑顔で

「涼宮さんの新しい一面を見られましたね、かわいらしい方です。これが今機関で話題になっている、
ツンデレという傾向なんでしょう。TVにも取り上げられている特殊な文化、一属性ですね。
キョンさん、私は涼宮さんだけでなくあなたもツンデレだということを知っているんですよ」
萌えとか言っていたハルヒに洗脳でもされたか冗談だろうと流す。と、朝比奈さんが何か言いたそうだ。
このお方には何も話していなかったわけで。

「あのぅ、キョン君。もしかして・・・」
「そうです。時間がないのでこういう事になりました。突然で驚いたでしょう、事前に説明したかったんですけどね」
「が・・がんばってくださいねっ」
うっと何か胸が痛くなるが・・・、頑張る・・ね。といっても何を頑張ればいいのやら。
「あ、あと長門さん最近様子が違いませんか?何かあったんですか?」
「へ?いつもと変わんない・・・と思いますけど。もし長門に元気があったらホラーですよ」
698575:2006/05/23(火) 13:11:18 ID:z8evDkBT
そのままハテナを撒く朝比奈さんを置いて、各自帰宅する。
長い坂道は降りるとなると楽である、帰りはいいんだよな。通学時に遅刻しそうになり已む無くチャリ通学なるご法度を
する人も多かったんでないだろうか。この俺も仲間だ、一度持っていかれると1500円程取られた覚えがある。
非常に痛い出費である、ガキにとっては大金だ、と悔しい気持ちを思い出しながら帰路を歩く。と、後ろから差すこの影は

「長門か」
古泉でなくてほっと一息。
「話が」
・・・長門から話がある時はあっち系の話の線だろう。イロモノな事は期待してはいけない。
てくてくと横に並びついてくる長門に違和感を感じるも、

「で、今回は何なんだ」
「そこの公園で」
「ああ」
珍しく家じゃあないんだな、お茶を無理して何杯も飲む必要がないしまあいいか。
奥にひっそりと佇むブランコが目に付いた・・・・む。
何となく長門をブランコに乗せて反応を見たくなりこっちに座ってくれと催促、座らせ背後に立ち掌から
弱めに運動エネルギーを送り振り子運動を開始。鉄と鉄が軋む音を立て少しずつ勢いづいてくる長門。

「はっ!?」

俺は当初の用事を思い出し、振り子運動を弱める。
少し前に廻り込んで表情を伺うと、一瞬にやっとした口元が見えた気もしないでもなくはないが
気のせいという事にしておこう。それよりも今は話が気になる。今回は何が起こったんだ?
また過去に行ったり数年寝込んだりする事になるんじゃないだろうな。
「あなたはこの世界の人間ではない。別の軸から呼び出された。
この世界はあなたが元いた場所とは微妙に違う似て非なる世界」
・・・相変わらず率直に答えてくださる。そして、ついに異世界人登場って訳か。丁度枠にはまるじゃねえかよ、おい!
無数にあるといわれる世界、その一世界に何があったのか全くわからないが
この世界の涼宮ハルヒは別世界の俺を何を思ったのか引きずり込んだらしい。

「今のあなたは’元世界にいたあなた’がこの世界に存在していたあなたを上書きしている状態
あなたを元の世界に帰すのは至極簡単であったが、情報統合思念体の別思念いわゆるあな
たが前言っていた派閥も交え三日前の夜22時から、この状況をすぐ修復するべきか討議がされていた。
が、あなたが涼宮ハルヒと今日約束をする事により介入不可の事態に陥った」
と、、いうことは元世界の俺は今いないことになるよな。そして長門の力ではどうしようもないということだ、
頼みの綱が・・これはきつい。俺にはいつもと同じ日常に感じられたような・・・いやハルヒはどこかおかしかった。
部室でのあの取り乱し様は妙に女の子だったし、古泉もおかしかったが忘れた事にする。

「あなたの元いた世界は危機的状況に陥っている。あなたが失踪しているのを涼宮ハルヒが知り、
フラストレーションを蓄積、このままだと情報爆発を起こし世界改変をすると思われる。
この世界は既にこちらの涼宮ハルヒが改変済。涼宮ハルヒは恥じらいを
垣間見るようになりクリリンには冷たく当たる、古泉一樹は組織ぐるみで特殊な文化に精通しあなたを狙っている模様」
思い出してしまった。・・・手っ取り早くなんとかしたいもんだ。断ち切るように頭を振り、

「今の私も’あなたの元世界の私’と少し違う。ダウンロードした’私’の情報を元にあなたに合わせているだけ」

非常に気になる事を耳にしたと思う。あの長門がどう違う様子で過ごしていたのか。
以前経験した違う長門は、少女らしく可愛らしかったと記憶している。
真っ直ぐ前を見て遊び廻る子供のような純真な好奇心というのだろうか、それが
俺を突き動かす。

「試しに普段の口調でしばらく付き合って貰えないか」
「きっとファビョる」
いやもう十分だ!それを聞いて俺はゾクゾクとファビョりだしていたからだ。
こんな世界認めてはいけない。あいとゆうきのなんたらで一部の萌えユーザーを
絶望に追い込む作品ではないんだから、ええい。俺も何か改変されてきたようだ。
既にこの世界は改変されているわけで、どれをどうやれば元に戻せるんだ。長門よっ。

長門は俺をじっと見つめたままで何も言ってくれない。言う。
699575:2006/05/23(火) 13:12:10 ID:z8evDkBT
「・・・このまま明日のデートに行き、ハルヒを満足させればいいのか?」
「明日では間に合わないと思われる。行くなら今日」
「何時だと思っている」
「17時47分38秒」
「無理だ」
「大丈夫。涼宮ハルヒの家は把握している、両親は深夜帰宅する」
「行って何をするんだっ」
「満足させる」
「・・・何をだ。あ、あのときのような突然のキスでいいのかっ?お互い覚悟を決めた状態で
かますとなると、結構きついもんがあるぞ」
長門は歩き出し、向かうところはやっぱりあいつの家なんだろうな・・・と目を向ける。

「案内する」
ま・・まて、このままじゃまずい。これは今まで経験した事ないほどの事だぞ。
二度も同じ体験していたら堪らない事ばかりであったが、長門には悪い事を言うけどもあのループ事件の時の方がよっぽどマシだ。
「古泉一樹が涼宮ハルヒをデートに誘うと言った時あなたは自分がやると即答したはず」
「・・・・今思えばあの時は変だ。深く考えもせず口走ってしまったぞ。そして引き受けた状況が全く違う」
もしやあの時の事もハルヒの我侭ぱわーが関わっているのか?
「そうかもしれない。早急に解決を。私も辛い」
只の買出しに行く筈がこんなことになるなんて冗談じゃあない。
長門が辛いっていうのはあれか?おまえのパトロンのせいだとでも思っているのか?

「・・・・・・・」

長門の歩みが止まり、変に思いながらも振り返る。
俯く長門の唇がぼそぼそと何か言っている。
「・・・・だってキョン君は私の彼氏だった」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ん???今、何て言った??・・・幻聴か何かではないみたいだ。
キョン君はわたしのかれし??こ、こんな世界も有り得るのか。
そういえばこの世界に元いた俺は何故上書きされたんだ?肝心な事を聞いていなかったじゃないか。
ようするにハルヒは俺が長門と付き合う事・・・に不満だったのか!もし俺と長門が隠していたとしても
あいつなら勘付いてもおかしくはない。俺の事を諦められずに・・・。
あ・・・あいつはとんでもないぞ!ここまでするものとは、酷い事をしやがる。ま・・まあ、それは今置いとこう。
状況を考えるに問題は’俺’を消された長門だ。この世界の長門にとっては一番辛い状況の筈だ。
俺はおまえとこっちでは付き合っていたんだな・・。

「いつも学校帰りには私の家まで送ってくれた。家に帰っても・・、読書か観測をするしかない私を
退屈にさせないでいてくれた。そして獣の様に私の体を求め、最後には一緒にドラゴンボ○ルを読んだ」
俺は獣だった。そして鳥山○ブームはもうどうでもいい・・!折角シリアスモードに入りかけていたのに、
お、おまえは!やっぱりどこか違う!言葉に言い表せない妙な気分で自分自身に嫉妬する、け・・獣の様に鳥山○・・・。
いや、今は改変された世界を元に戻す事を考えたほうがいい。・・・こんな世界とはすぐさようならだ。
長門の歩みが止まり、ハルヒ邸と思われる家につく。う、二階は電気ついてるぜ、いるな・・。
うーむ・・・長門の気持ちはどうなんだ、これはハルヒとその・・・・やってしまえという事なんだろう?
もし、このまま、俺があいつとそう・・なった場合。辛いんじゃないか。自惚れてるかもしれないが。

「’あなた’が戻ってくる可能性に賭ける。その・・・、我慢する」

っく!健気な事を言うもんだ・・・俺は、

-----------------------------------------------------分岐-----
         a.  「おまえがそれでもいいなら」 <---------キョンxハルヒ
         b.  「おまえも一緒に来るんだ」 <---------キョンx有希xハルヒ
--------------------------------------------------------------

「おまえがそれでもいいなら」

                                            --えろに続きます、又
700名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 13:17:09 ID:pWuC+YHB
aaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa
701名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 13:22:54 ID:wwAgtivK
 a.  「おまえがそれでもいいなら」 <---------キョンxハルヒ
702名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 13:28:11 ID:QSdtcOtH
c.  「もう世界もハルヒも知ったことか」 <---------キョンx長門
703名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 13:29:31 ID:vw3VvA0+
aだな。
なぜだろう、人数多い方が楽しいのに?
704名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 13:39:17 ID:GVpFNBZh
アニメも原作もそろそろ飽きてきたわ
ここが一番おもしれぇw
705名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 13:52:03 ID:16aIqVF0
>>704
ここが一番おもしれぇに禿同
706名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 13:55:51 ID:P2cmayh9
d.  「古泉を放ってはおくことはできない」<---------キョンx古泉
707名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 13:58:16 ID:t1v12EgR
うほっ
708名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 14:22:53 ID:PAx4sLUr
e.「何故だが唐突に鶴屋さんに会いたくなった」<---------キョンx鶴屋さん

何で鶴屋さんは「さん」付けしないと落ち着かないんだろう?

709名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 14:27:56 ID:BpRwru+9
>>698
>涼宮ハルヒは恥じらいを
>垣間見るようになりクリリンには冷たく当たる

( ゚д゚) ・・・
(つд⊂)ゴシゴシ

>クリリンには冷たく当たる

  _, ._
(;゚ Д゚) …!?

710名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 14:28:07 ID:PAx4sLUr
f.「そんな事より長門よ、喜緑さんは今何処に居る」<---------キョン×喜緑(もしかしたら長門も参加)
711名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 14:31:54 ID:PAx4sLUr
g.「妹にあいさつくらいさせてくれ」<---------キョン×妹
h.「長門よ、こちらの世界の朝倉はどうしているんだ?」<---------キョン×朝倉
書き終わった後に新たなネタが浮かぶ……
712名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 14:39:03 ID:2ugckDV/
C 「長門、お前の本音を聞かせてくれ」

キョン×古泉
713名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 14:41:26 ID:9PLCWtC8
i.「クリリンの事かーーーー!!」<--------キョン×クリリン
714名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 14:42:17 ID:t1v12EgR
J.. 「コンピ研部長が気になる」<---------キョン×部長
715名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 14:42:33 ID:BpRwru+9
>>695-699
aもいいが、なんだかかわいそうなのでb

何気に古泉ヤバス(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
716名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 14:43:07 ID:Kc/j5vlh
i.「違う世界なら何でもやり放題だっ!」――-―――鬼畜orバッドエンド
717名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 14:52:09 ID:BGcg7veT
せっかくだが俺は>>716を選ぶぜ!
ハルヒと長門と古泉に派生するのは簡単だが鶴屋さんとかに派生しにくいなw
718名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 14:55:58 ID:Cbl2Tcno
長門スキーとしては>>702を選ばないわけにはいかない
って言うか全部書いて
719名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 15:02:35 ID:jNte33Rw
>「・・・・だってキョン君は私の彼氏だった」

(*´Д`)ハァハァ
720名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 15:02:44 ID:VHm44Yg6
>>718
全部描くと>>575が死ぬだろう
そして俺は全部を選ぶぜ!
721名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 15:40:25 ID:6Ttp062N
>>720
ひとごろしーー(棒読み
722名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 15:44:32 ID:uRyJx9LE
俺も>>575には死んでもらいたいな
高世に残る作品の誕生だー!
723名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 15:51:04 ID:GVpFNBZh
俺がザオリクを唱えるから大丈夫
724名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 15:51:21 ID:xVd/qLIh
全く相手にされないみくるに全米が同情した
725名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 15:59:19 ID:hqWNAUHR
>>724
みくるは幸せになっちゃいけないかわいそうな子なんだよ

だから俺の嫁(マテ
726名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 16:19:33 ID:BFuuGlVR
みくるなら俺の横で寝てるよ
727名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 16:54:17 ID:Kc/j5vlh
>>726
それ、みのる(36歳独身♂)だよ
728名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 17:09:59 ID:vOMwaqHO
k.「・・・朝比奈さんに言っておきたいことがある」 キョン×ミクル
729名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 17:12:37 ID:3t4da1Ne
 j. 「ちょっとまて!シャミセンに餌やってこなきゃならん!」 <-----------------------キョン×シャミセン(獣k(ry
730名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 17:16:29 ID:4Ufx8p0Q
…とまあ、こういう事態になるので下手に分岐を入れたりするのは止めましょうね
731名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 17:18:21 ID:2ugckDV/
´∀`)≡〇)`Д゚).・;'∴←>>729
732名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 17:19:59 ID:3t4da1Ne
733名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 18:02:03 ID:ATKp8Z2f
l.「久しぶりね。キョン」キョン×キョンの昔の女
734名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 18:04:53 ID:sQCmx3X+
かわいそうだから谷口と国木田もよんでやろいよ
735名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 18:06:08 ID:mwhxFsj+
l「あのメガネ少年が気になる」<---------キョン×ハカセくん
736734:2006/05/23(火) 18:08:24 ID:sQCmx3X+
誤字った

やろい→やろう
737名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 18:12:34 ID:xVd/qLIh
ttp://angrasen.com/
長門萌えヌレでも出てるけど
アナザーのアナザーみたいな長門AVGktkr
738名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 18:21:39 ID:ATKp8Z2f
m.「もしかしたらルソーの風邪がうつってるかもしれないな。
  俺が診てやる。まずは靴下からだ」<---------キョン×阪中さん
739かなり:2006/05/23(火) 18:31:15 ID:e8UMqG0Z
>>729にワロス
740名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 18:38:41 ID:NqO03Izi
GJなんだが、「ファビョる」の使い方がちょっと違うときがあるかと。
741名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 18:40:55 ID:zM8DMg6F
>>586
おまえヘタレか?
それとも目が悪い?
今すぐ眼科逝け。
レス文章にはすべて目をやるのは2ちゃんの常識だ。
742名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 18:42:06 ID:uRyJx9LE
>>741
NGってしってる^^?
743名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 18:43:31 ID:Kc/j5vlh
>>740
俺も主た

ファビョる って 火病+る から来てるんじゃないの?


火病:韓国人独自の精神的な病気。自国の事を汚されたり、自分の思っている事を否定されると
発病。この病症は煩く喚き散らし、誰彼構わず攻撃的になる事。韓国人の7割が潜在的に持ってる病気。
744名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 18:43:37 ID:16aIqVF0
分岐多すぎwww
745名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 19:00:38 ID:BFuuGlVR
このエロゲむずかしすぎ
746名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 19:01:14 ID:ypyz+N/C
下手に分岐を作ると全部書く羽目になるからお勧めしない。
いや、全部書くつもりの猛者なら止めないが。
747名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 19:14:32 ID:5N2BjbMH
形月のエロゲに鍛えられた俺にはなんとも無いぜ
748名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 19:16:49 ID:mwhxFsj+
n「男の友情は避けられない」<---------キョン×谷口
749名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 19:23:52 ID:eBbeh2YN
o「また明日か明後日わたしに付き合ってくれませんか・・・」<---------キョン×ミヨキチ
750名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 19:45:20 ID:uRvV3Aa4
p.「ちょっと一人にさせてくれ……」
<---------キョン、自慰
751名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 19:59:37 ID:bjv4fBkb
まあ分岐で盛り上がってるトコ悪いんだけど、
職人さんが最後の行で

「おまえがそれでもいいなら」

と書いておられるんだから続きのaルートを素直に待たないか。
妄想もいいけど少しは落ち着こうよ…
752名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 20:04:22 ID:1HJC9zsO
q.「そうだ、未来へ行こう」<---------キョン×みくる(大)
753名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 20:34:48 ID:z8evDkBT
>>751 の言うようにしてくれると助かる。
分岐はあれ、エロが描きやすいから。でも安易だった、すまん。予想外。股ね
754名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 20:37:25 ID:AmqgBGeh
なに、みんな暇だから遊んでるだけだよ。
キニシナイ!
755名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 20:49:36 ID:16aIqVF0
>>750を選んだヤツは勝ち組
756名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 20:50:33 ID:4mEIVjDM
鶴屋さん…………
757名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 20:53:23 ID:UCfX+n2X
>>756
なに!どうしたっ!なんか顔色悪いよん?んっーお姉さんに言ってごらん?
758名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 20:56:00 ID:4vIsHjDW
基本的にどこの創作スレでも
こういう選択肢的分岐を作っちゃうと、
選択肢をどんどん追加することに盛り上がり無駄にレスがつく。
そのせいで他の職人が投下しにくい雰囲気になる。

やるなとは言わないけどね。
759名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 20:57:42 ID:z8evDkBT
>>743 見逃してた。ハルヒはその言われてる人の様を見て誤用ということで。俺なんだけどねww んじゃ
760名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 21:24:45 ID:ZxSEL3HY
なんか盛り上がってるようですけど、俺の処女作投下してもいいですかねぇ?
エロ無しですけど
761名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 21:25:14 ID:nbUxaQzq
>>760
ばっちこーい!!
762名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 21:26:57 ID:kYeu7Usz
>>760
この流れぶった切ってくれ!
763名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 21:27:23 ID:NqO03Izi
よろしく!
764760:2006/05/23(火) 21:36:03 ID:ZxSEL3HY
ハルヒがいつ何を思いつくかなんて、凡人たる俺はもちろんのこと、
科学者さんたちに申し訳ないほど非科学的な他3人の団員にも推測不可能なことである。
「いつ」がハルヒの退屈ポイントが一定に達した時であることは、過去の事例を見れば誰にでも分かることだが、
ハルヒが何を基準に退屈か否かを判定しているかがそもそも俺たちには分からない以上、
それも結局は隠しパラメータみたいなもんである。
まあ要するにだ、それをハルヒが言い出したのはいつもどおり突然だったわけだ。
しかしハルヒのそれがきっかけで俺が体験することになったある出来事には、
ハルヒの突発的思い付きにも超常現象にも馴れっこだった俺ですら大いに驚かされた。


その日は2月にも関わらずフェーン現象とやらでグングン気温が上昇し、いわゆる汗ばむ陽気というやつだった。
そんな中を1年5組、6組の男子は授業代替で発生した2限連続マラソンの憂き目に晒されたのだった。
普通に2限ならばさすがに体力を考慮して半分はサッカーか何かをやったのだろうが、
4限と5限という組み合わせに「間に昼休みあるし大丈夫だろ」とは体育教師の弁。
下膨れの中年親父が、自分で走りやがれ!
かくして俺はクソ暑い中を計2時間弱たっぷり走らされ、マラソンの合間に喰うハメになった弁当は
長距離走特有のわき腹痛を恐れて半分程度喰って泣く泣く鞄にしまったのだった。

そして放課後の部室である。疲労、というより眠気に襲われながら、
俺は古泉が持ちかけてきた聞いたこともないカードゲームのルールブックを無気力に眺めていた。
持ち主の回りくどい説明と無駄に難解な文章、さらに日焼けのせいで妙にポカポカ暑いのが余計に眠気を助長する。
朝比奈さんはいつもどおりの麗しのメイド姿でハルヒの3杯目のお茶のおかわりを注ぎ、
長門は窓際のいつもの位置で厚物の小説に視線を落とす。
俺が疲弊しているのを除けばいつもどおりの光景である。
765760:2006/05/23(火) 21:36:18 ID:ZxSEL3HY
「キョン! まぬけな顔してでっかいあくびしてんじゃないわよ!」
仕方ないだろ。運動部でもないのに2時間しこたま走らされればバテもする。
女子はバレーとバスケの選択だそうで、今日は2限とも体育館で試合をしていたとか。
球技のような分かりやすい勝負事はまさにハルヒの本領だ。
俺がひーこら走っている間にさぞかしお楽しみだったのだろうよ。
ハルヒの言う通りまぬけ面になっているだろう俺に比べてなんとハツラツとした表情だろうか。
「しょうがないわねえ、2時間ぐらい何よ。若いのに情けないとは思わないの?」
たしかに情けない気もするが、それでもいつもどおり部室に来てるじゃないか。
マヌケ面をしようがあくびをしようがおまえに文句を言われる筋合いはない。
「いいえ。」
そう言って3,4秒ハルヒが言葉を切ったのため、
反射的に俺はルールブックから視線を上げて仁王立ちのハルヒに向き直る。
瞬間、俺は「あ゙っ」と叫んだ。心の中で。ハルヒは「あの顔」だ。
「私前々から思ってたんだけど――」
俺と目が合ったハルヒは針に魚がかかった釣り人のようにさらに目を輝かせて何やら話し始めた。
この展開は間違いなくいつものろくでもない思い付きとその計画の発表である。
俺の方は針にかかった魚の気分だ。
目が合っただけで哺乳類の長から魚類に格下げされてしまうのだからなんという不条理か。
「あんたちょっと斜に構えすぎ、っていうかいつもやる気が感じられないのよね。」
今日はいつもに増して面倒なことになりそうな雰囲気だ。
「あんたの将来のためにその無駄に曲がった根性を矯正しなきゃ!」
冗談じゃない。俺の根性が世間に自慢できるものだとは全く思っていないが、
曲がるどころかうねりうねって大迷宮の様相を呈しているおまえだけは言われたくない。
だが眠いのも手伝って俺は冷静に応対した。
「ほう。俺をどうするって?」
「あら、キョンにしては素直じゃない。いいわ、教えてあげる。」
いつの間にかもらう立場になっているのが癪だ。
「人間には抑圧された心理ってものがあるの。それは普段表に表れてるのとは逆の性格の自分で、
自分が見たくない自分、心の影とも言えるものなのよ。」
これは聞いたことがある。ユングだっけフロイトだっけ?
「ユングですね。」
と俺の疑問に訊いてもないのに古泉のやつが答える。
おまえもこれから巻き込まれると分かっているだろうに、
どうしてそんな涼しげなペテン師スマイルでいられるんだ?
「そう。でも影といっても表裏一体のものだから、地面に出来る影というより月の裏表みたいなもんね。」
「それで?」
さっきは冷静だと言ったが、やはりハルヒに性格を咎められたことにムッとしていたのだろうか、
この相槌は我ながらちょっとアグレッシブな感じだった気がする。
当然ハルヒはそんな微妙なニュアンスに気付くことなく続けた。
766760:2006/05/23(火) 21:37:09 ID:ZxSEL3HY
「つまり本当の自分っていうのはその影の部分も含めた姿なわけ。
そこで! 人が普段目を逸らしてるその影の部分を意識することで、

今までとは違う新しい自分が見えてくるって私思うの。だから――」
いよいよ本題の発表のようだ。こちとら聞きたくもないが聞いてやろう。
ユング先生の理論をいつまにか自説にすり替えているのも気になるがまあいい。
「いつもの自分とは逆のキャラを演じてみればいいのよ。
そうすることであんたも人間として一歩ステップアップできるはずだわ、キョン!」
俺に演劇でもやれというのだろうか?
「そんなお遊び半分のもんじゃないわよ! もっと心からなりきらなきゃ意味ないの!
 あんたには明日から、そうね、熱血漢のリーダーキャラをやってもらうから、
 家に帰ったらよく練習しておきなさい!」
なんで俺だけそんな事をせにゃいかんのか。
そもそも仮に俺がそのリーダーキャラになりきったところで、
この部屋には既に団員を自分の手足よりも自由にコキ使う独裁リーダーが君臨中だ。
まずハルヒと権力の座をめぐって闘えとでもいうのだろうか。
「あんたのことだからそう言うと思ったわ。感謝しなさい、私たちも付き合ってあげる。
 みんなでやればあんたもやりやすいでしょ?」
「ひ?」
と声にならない声を漏らしたのは湯のみを両手で持った朝比奈さんだ。
まさか今回は関係ないと高を括っていたんですか? 朝比奈さん?
彼女が自分は未来から何も知らされていないと嘆き悲しむ原因は、
上司の朝比奈さん(大)のせいばかりとは言えないのかもしれない。
無論そんな迂闊で無防備なところがまたたまらないのは言うまでもないがな。
「僕たちも参加させていただけるのですね。」
古泉の野郎は例によってすかさず迎合しやがる。というより今回は本当に興味津々な様子だ。
そういえば文化祭の映画も割りとノリノリだったしな。
素の古泉そのままでとても演技と呼べる代物じゃなかったが。
そしてこの後俺はハルヒの言葉に絶句するする。
そりゃハルヒの言い出すことに呆れるのはいつものことだが、
このときの驚きは普段とはまた違うものだった。
「そうねえ、じゃあまずみくるちゃんは・・・ヤリ××女子高生よ!」
「そそ、そんなヤリ・・・こ、困ります涼宮さん!」
ハルヒがヤリ××なんて言葉を廊下にも聞こえるような声で高らかに叫んだのも当然衝撃だったが、
朝比奈さんがその言葉の意味するところを正確に把握していると思しき様子にも軽くショックを受けた。
「別に本当にセッ×スしろって言ってるんじゃないから安心してみくるちゃん。そういうキャラ、雰囲気よ。」
「そそそれでも嫌です!」
おそらくバニーガールのコスプレの時より強固に拒否する朝比奈さんだったがハルヒがそれに耳を傾けるはずもなく、
この後とうとうと自分が思い描くフシダラな女子高生像を生々しい表現を織り交ぜて語り続けた。
朝比奈さんもおおよそ話についていっている様子だ。
767760:2006/05/23(火) 21:37:48 ID:ZxSEL3HY
実を言うと俺はこの後の2人のやり取りをあまりよく聞いていない。
簡単に言うと白けてたというのかな?
俺だってもうすぐ2年にもなる高校生だ。いくらまともに付き合ったことがないとはいえ、
小学生が抱くような女性に対する清楚で神秘的なイメージが男側の勝手な幻想だということは十二分に承知している。
しかし、なんと言うか、こいつだけは違うんじゃないかって思っていたというか、
いや、分かってはいたけど実際に目の当たりにして少しガッカリしたというか・・・。とりあえず聞きたくなかったんだ。
一時忘れていた日焼けの火照りと眠気がふいにぶりかえし、
シャミセンの鼻息ぐらいの溜息をもらしつつ俺は窓の外に目を背けた。
その視線が自然と窓際の長門――ハルヒが解説しているようなことには縁がないであろう女性――に
スクロールしたのはやはり俺が幻想を捨てきれていないということの現われなのだろうか。

俺が軽い自己嫌悪に陥っている間にハルヒは他2人にも明日演じるキャラの指示を出していた。
一応紹介しておくと古泉がズバリ「不良」。長門が「家庭的な娘」だそうだ。
本人はどんなキャラをやるのかと俺が訊いたら、
朝比奈さん(影)に陰湿なイジメを受ける「病弱で弱気な少女」ということだった。
確かに本人とは真逆の性格だが、いつの間にか妙な設定が増えているのが不安を煽る。
明日決行という実にハルヒらしい日程を団員に念押しし、この日は解散となった。
いつもは衣装など外見的に分かりやすい部分から入るハルヒだが、
今晩は例のハカセくんの家庭教師があるので今回は無しということらしい。
ハルヒの思い描く熱血キャラのコスチュームがどんなものなのか多少興味はあったが、着る気は当然全く無い。


家に帰った俺は妹に夕飯は後で食べるから起こさなくていいと告げて布団に潜り込んだ。
弁当を全然喰えなかったので腹は減っていたがまずは寝ることにする。
8時〜9時頃に起きようと思いはしたが目覚ましはセットせず、
やっぱりシャワー浴びようかどうか考えているうちに俺の意識は夢の中に沈んだ。
768760:2006/05/23(火) 21:38:03 ID:ZxSEL3HY
携帯が鳴っている。メールではなく電話だ。心地よく目覚めるには何を置いてもタイミングである。
脳が起きているレム睡眠中ならば人間は目覚めが良いらしい。俺の脳はまさにその状態だったらしく、
この時刻に電話が来るのを予測していたかのごとくスムーズな動作でベッドから起き上がると机の上の携帯を手に取った。
カーテンの開いたままの窓の外はすっかり暗い。誰か知らないがまあ良いモーニングコールになったよ、ありがとさん。
なんてふうに思っていたのはサブウインドの発信相手を見るまでだった。
「長門!?」
夜更けに女から電話がかかってきたら普通は喜ぶところだろうが、
俺にしてみたら長門からの電話なんてエマージェンシーコールみたいなもんだ。
大袈裟ではなく地球の緊急事態だと考えて良い。俺の今の今まで寝ていた脳みそは一瞬で覚醒し、
上司から指示を受けるスパイのごとき神妙な面持ちで窓際に立って通話ボタンを押した。
「もしもし、俺だ。どうした?」
「来て。」
相変わらずの簡潔すぎる応対だが非常時にはこういう方が分かりやすいくて助かる。
ハルヒの不条理な呼び出しと違って長門の呼びだしなら相応の理由があるだろうと確信していた俺は
詳細は尋ねずに長門に倣って簡潔に確認した。
「おまえの部屋でいいのか?」
「そう。」
「古泉たちに連絡は?」
「いらない。」
「分かった、すぐ行く。」
俺はすぐさま着替えて玄関から飛び出し、錠を外した自転車に跨った。
消防隊員のスクランブル並に鮮やかな一連の動作に変な達成感を覚えながら家を後にし、
長門の待つマンションへ一目散に走った。
外出の旨を誰にも伝えてこなかったがまあいいだろう。俺ももう16才だ。
769760:2006/05/23(火) 21:38:15 ID:ZxSEL3HY
ここに来るのは・・・さて何回目だったかな。
そろそろ数える必要もないくらいお馴染みのマンションの玄関に俺は到着した。
インターホンのパネルに迷うことなく「7」「0」「8」と打ち込むとすぐに反応があった。
「俺だ。」
「入って。」
ノータイムの返事と同時にドアのロックが外れ、俺もすぐに入り口を抜けてエレベーターで上階へ向かう。
やはり映画に出てくるスパイか何かの気分だ。
長門の部屋に辿り着くまでの少しの間に俺は今日はどんな事件なのかと思考を巡らせる。
と言っても俺に出来るのは宇宙人がらみなのか未来人がらみなのか、または超能力者がらみなのかという、
自分を安心させることすらままならないただのヤマカン程度のことなのだが。
まあ超能力の線は無いとみていいだろう。古泉が噛んでれば喋りたがりのあいつのことだ、
意気揚々と自分で連絡してくるに決まってる。
未来人がらみというのは過去の事例から考えるとありそうな気がする。
何故か長門の部屋と過去への遡行は相性がいいようだし。
しかし朝比奈さんが長門の部屋へ1人で訪問してそのまま待機しているというのは、
あの2人の仲を考えるとちょっと無さそうだ。
朝比奈さん(大)ならばありえないとも言えないが、
あの人の回りくどいやり方は毎度俺の精神疲労が酷いので出来れば勘弁蒙りたい。
私用での呼び出しならばいつでも花束を抱えて参上する心の用意はあるだがなあ。
敵性の宇宙人がらみというのもかなりきつい。
人間の事なんて何とも思っていないという古泉の言にはそれなりの説得力があるし、俺もそう思う。
連中のちょっとした気まぐれで簡単に命を落とす可能性も十分あるということだ。
しかし他でもない長門の頼みなら俺は命を懸けるのに十分過ぎる借りがある。
当然出来れば死にたくないが、協力を躊躇ったりはするまい。
実はハルヒの悪戯なのではないかという恐ろしい考えがふと頭をよぎったが、そんなことは考えたくもない。
長門の「来て」の一言で、明らかにダッシュして来たと分かる短時間で馳せ参じたとなれば
何を言われるか分かったもんじゃない。
770760:2006/05/23(火) 21:38:32 ID:ZxSEL3HY
そんな事を考えている内に俺は708号室の前にやってきた。
立ち止まる前にすかさず俺がベルを押すと間髪入れずにドアが開いて・・・

って、あれ? 開かない。タイミングを計ったかのようにドアが開くと思っていた俺は肩透かしを喰らった格好だ。
3秒、4秒、5秒、6秒、7秒、ようやくドアが開いて長門が目の前に現れる。
「入って。」
部屋でも休日でも長門はいつも北高の制服姿だ。
というか俺の中では残念ながら制服以外の長門のイメージが浮かばない。
だから当然今日もその映像が目に飛び込んでくると思っていた俺はまたしても不意を付かれて一瞬思考が停止する。
目が点になるというやつか。
長門は制服の上に女の子らしい華やかな柄のエプロンをつけていた。
「入って。」
視線を長門の下腹部の辺りに向けたまま固まっている俺に長門は復唱した。
「あ、あああ。」
と何とも歯切れの悪い返事をしながら俺は長門宅へお邪魔した。
前を歩く長門の背中には×字の、腰には綺麗な蝶々結びの紐が見える。
やはりさっきのエプロンは見間違えではなさそうだ。あのエプロンには一体何の意味があるんだ?
そしてリビングに近づくにつれて俺の困惑はさらに深まる。
醤油、そうだ醤油を使った料理の匂いだ。
惣菜やインスタント食品ではない、鍋を火にかけて作ったとしか思えない濃厚な匂いが充満している。
長門が煮物料理だと? エプロンをして?
そしてリビングに入ってコタツテーブルの上にあるものを見た俺はもうパニック状態だったと言ってもいいだろう。
「座って。」
促されるままに腰掛けた俺の目の前にはテーブルいっぱいの料理が並べられている。
ごはん、長葱のみそ汁、茹でほうれん草、肉じゃが、だし巻き卵、さらに茶わん蒸しまである。
どれも長門流の大盛りではあったが、それ以外は流石は長門有希と感心してしまう見事な出来栄えだ。
もちろん俺が驚いたのは料理が美味そうなことにではなく、
色とりどりの料理が2人前用意されている事実の方だ。
俺は向かいに腰を下ろしてこっちをじっと見ているエプロン姿の長門に一瞬間をおいてから話を切り出した。
「今日は、その、何の用なんだ?」
「・・・・・。」
長門は首は動かさずに視線を俺からテーブルの上に下ろす。
我ながらバカな事を言ったと思う。普通に考えたら訊かなくてもこれを食べろということに決まってるじゃないか。
こういうのをパニックって言うんだろうなぁ。
再び視線を戻す長門。
「食べて。」
据え膳喰わぬは云々というのはまた別の喩えだが、
とりあえず目の間に美味そうなごはんがあるのに食べない理由も無いのでいただくことにする。
昼をほとんど喰ってないのでかなり腹減ってたしな。しかしその前に確認はせねばならん。
今日は一体何なんだ?
「練習。」
・・・何の?
「明日の。」
明日? 俺には思い当たるふしが無いんだが。
「・・・・・・・涼宮ハルヒに充てられたキャラクターを演じる。」
超常現象に対応するためのモードになっていた俺のコンピューターは一瞬フリーズしたが、
ワンテンポしてカリカリッと脳のHDDが回り始め、今日の夕方の部室での出来事を思い出す。
ああ、そうか、そういうことか。
ド忘れしていた数学の公式を思い出した時のように俺はパタパタと解等に近づきは始める。
ハルヒが長門に用意したキャラクターは「家庭的な娘」。
「だから。」
どうやら今日は宇宙人も未来人も関係ないらしい。
エプロンに気を取られ過ぎていたが、そういえば玄関を開けた時から今日の長門の表情はずっと平穏そのものだった。
俺としたことがそこに気を留めないなんて。
腑に落ちない部分も残っていたが、とりあえず俺はハルヒや長門や自分に危険が無い事を理解して安堵したのだった。
そういう事なら電話で一言言ってくれれば俺も心配せずにすんだのに。
「早く。」
「あぁわるい。じゃあ、いただきます。」
冷めないうちにいただこう。貴重な長門の手料理なのだし。
771760:2006/05/23(火) 21:38:48 ID:ZxSEL3HY
長門と2人きりの食卓に会話らしい会話はほとんど無かった。
長門が寡黙なのもあるが、それよりも料理のこの量だ。
この宇宙人は相当燃費が悪いのか、喰い盛りの男子高校生から見ても明らかに多すぎる。
しかし食べ残すわけにもいくまい。せっかくのお誘いだというのもあるし、それ以前になんとなくそういう雰囲気だ。
なので俺は一心不乱にテーブルの上の品々と格闘した。
山盛りの肉じゃがを切り崩し、卵の使い過ぎなだし巻き卵を、
同じく2人前とは思えないほうれん草と一緒に茶碗に運び、みそ汁と交互にごはんを食べる。
幸い茶わん蒸しは通常サイズだ。
「・・・。」
いつも通りのハイペースで箸を進める長門の動きが急に止まったので俺は顔を見上げる。
先ほどは不覚を取ったが俺は長門の表情を読む事にかけてはエキスパートの自負がある。
最近古泉もなんとなく分かっているふうなのが少々癇にさわるがまあいい。
俺の方を見ている長門は何か訊きたげな様子に見えたが、すぐに長門は視線をよそにやった。
はて何だろうと考えながらみそ汁のネギを口に運べば答えは自動的に見つかった。
「美味いよ、すごく。ちょっと量があれだけど、味は非の打ち所がないと思うぞ。」
決して長門のご機嫌とりのためのおべんちゃらではないということをここに断っておこう。
一言一句全て心からの感想だ。長門に出来ないことは無いんだなぁとつくづく感心する。
長門の口元が緩んだように見えたのは多分俺の妄想だ。
772名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 21:39:04 ID:ZxSEL3HY
やはり相当喰い出があった。ようやく2人で全部食べ終わったが、
ちょっとがっついて喰いすぎたせいでじゃがいもの内部に潜んだ熱で口の中を軽く火傷しちまった。
あいつの保温性能の高さにはいつも痛い目を見てるはずなのに情けない。
全て終わったと見るや長門はすぐさま皿を重ねて後片付けを始める。
あんだけ喰ったあとですぐに動く気になるおまえはやっぱすげえよ。
しかし上げ膳据え膳ではこちらとしては申し訳ないので、
俺も栄養ドリンクのCMよろしく掛け声を心で叫びつつ立ち上がった。
「休んでて。」
俺の膝が伸びきるよりも早く長門は俺を制した。いや俺も手伝うよ。
「いいから。」
長門にじっと見据えられてはもう一度座り直すしかあるまい。
何もない部屋では他に目のやり場も無く、俺は長門の皿洗いを眺めることに相成った。
皿を全て運び終えると長門は一度エプロンを外し、トレードマークの上着を脱いでから再び紐を結び直すと、
腕まくりをして水道の蛇口を捻った。

水の流れ出る音、それが皿で跳ね返って出る音、時折水を止めるとスポンジで汚れを落とす音。
また水を出して皿を漱げば今度は排水溝が水を飲み込む音。
誰もが毎日聞いているであろう日常の音だ。
今でこそ喰い終わったら早々に自室に引き上げることが多くなったが、昔はそうではなかった。
心地よい満腹感を携えながらリビングで過ごす食後のひと時、そんな時間にキッチンから聞こえてくる至福のBGM。

家族の記憶だ。
表情を変えずに黙々と皿を、今はステンレスの鍋を擦っているあいつにはどう聴こえているんだろう?
やはり単に「調理器具の洗浄に伴う騒音」としか感じていないのだろうか?
俺はにわかに長門のことを不憫に思った。
こんな感情は単なる独りよがりさ。
同情でも何でもないことはよく分かっている。
でも俺は、やっぱり、それでも、家族がいないって哀しいことだと思うんだ、長門。人の心を持っているなら。
773760:2006/05/23(火) 21:39:17 ID:ZxSEL3HY
睡魔がいきなりスクラムを組んで押し寄せてくる。
そういえば今日の俺はいつもよりお疲れの身であった。
少々詰め込みすぎの胃、及びその他の消化器官に急速に血が集まり脳が手薄になっていく。
いかん、この眠気はまずい。
さっきは長門の身の上を案じていたくせに、
俺自身は真に身勝手ながら今日のこのシチュエーションにえも言われぬ幸福を感じていたと白状しておく。
そのせいで血流の減った脳内でアルファー波が大量放出されているのだろう。
涙がおまけについてくるような大あくびも飛び出し、俺はいよいよもう限界だ。
そろそろ片付けを終えそうな長門には大変申し訳無いが、俺はちょっと横にならせてもらいたい。
自分が座っていた座布団を2つ折にして枕にし、右半身を下にして横たわる。
ああ、ますます眠くなってきた。
上下の瞼が俺の意思を無視して接近し、普段は見えないまつ毛が降りてくる。
いかんいかん!
と思って見開いても、もはや2組の瞼は蜜月の関係らしく俺にはどうしようもない。
意識が遠のく。
急に体が何かふわふわ温かいものに包まれた気がしたけど・・・よく分からない。
何か聴こえた気もするが・・・それもよく覚えていない。
でも、やさしい声だった気がする。

「おやすみなさい。」
774760:2006/05/23(火) 21:39:30 ID:ZxSEL3HY
「キョン君! お〜きて〜! 朝!」
やはりタイミングが大切だ。今度はそれが悪かった。
「あぁ? ん、おお。」
家族以外にはあまり聞かせたくない白痴を返事をし、
妹が階段を下りる音を聞き終わってから俺はノソノソと上体を起こしてベッドに腰掛けた。
外が明るい、今日も晴れそうだ。
などと呑気な事を考えさせるのもノンレム睡眠の仕業だ。
次の瞬間俺は昨日の事を思い出し、意味もなく背筋が伸びた。
昨日俺はあれからどうした? 長門と飯を喰って、眠くなってそのまま寝ちまって、その後。
思い出せない・・・。

いつもの嫌な予感がしてきたが、そこはこういったことに馴れ親しんだこの俺だ。
こういう時はまず落ち着いて状況の確認をするべし。
まず携帯を見る。長門からの着信履歴は無い。
次に自分の服装を見る。昨日の夕方布団に入った時と同じ格好だ。下着も昨日のまま。
次は階段を駆け下りて妹に事情聴取。
自分の事を尋ねるという傍目にはヒジョーに危ない行為を何とかはぐらかしつつ聞き出した結果は以下のとおりだ。
1、俺は昨夜起きて来なかった。
2、妹は起こしに行ったが俺は「疲れてる、眠い」と言って起きなかった。
3、その際妹は枕元まで来て俺の姿を見ている。
4、夕飯は取り置いてくれと頼んでおいて食べなかったことにオフクロがご立腹である。
ということらしい。
あぁ、また朝から面倒なことに・・・。
とりあえず4番の問題を解決すべくオフクロに陳謝してから、冴えない頭を覚醒させるべく洗面所に向かう。
顔を洗ってからゆっくり考えよう。
鏡に映る俺はいつもの朝の顔だ。風呂にはやはり入っていないらしく、昨日大汗を書いた頭は少しゴワゴワしている。
今からでもシャワーを浴びようかとも思ったが時間も無いし、何より2月の朝は風呂の湯無しではまだまだ寒い。
ああまったく鬱陶しい。試験が終わったその日にいきなり宿題を出されたような、全て投げ出して逃げ出したい気分だ。
しかしそんな俺の憂鬱な朝は長くは続かなかった。
正確には歯ブラシに歯磨き粉を付けて口の中に突っ込んだ瞬間にそれは終わった。
775760:2006/05/23(火) 21:39:55 ID:ZxSEL3HY
時刻は飛んでその日の放課後。
俺は1人で部室に向かっている。
ハルヒはかつてないほどの拒絶の意思を露にしていた朝比奈さんが
万が一にも逃げ出さないようにと教室までわざわざ迎えに行っている。
知らない人が見たら悪質なイジメを受けているようにしか見えないだろうな。
2年生は6限にあった進路関係の集会で放課が遅れているようで部室棟に2年生の姿はない。
よって朝比奈さんを引きずったハルヒが後ろから走ってくる気配も皆無だ。
願ってもないことだ。
俺は古泉がまだ来ていないことと、あいつが来ていることを願いつつ、今日はノック無しで文芸部室のドアを開けた。
今日の俺はツイいている。願いは過不足なく叶えられた。
「よう。」

昨日のあれは夢でも幻でも、仮想現実でもパラレルワールドでもない。
俺は長門の部屋に呼ばれ、確かにあそこで長門の手料理をたらふくご馳走になった。
俺の口の中に肉じゃがのじゃがにやられた火傷が残っているのだから間違いない。
それが朝、歯磨きで気づいたことだ。

俺はあの時長門を眺めながら1人眠り込んでしまった。おそらくその後長門に家まで送り届けられたのだ。
その際長門は携帯の履歴を消し、服も着替えさせた。
妹が見た方の俺は長門が見せた幻の類だったのだろう。
記憶の操作ということも出来ただろうが、今のあいつはそんなことは決してしないと俺が保証する。
俺は昨夜、間違いなく長門と一緒にいた。
では何故長門は知らぬ間に俺を部屋に戻したり、妹にそこにはいない俺の映像を見せたりしたのだろう。
例え火傷が無かろうと、俺の記憶がそのままなら何の隠蔽にもならないではないか。
意味が無い。
でも俺にはなんとなく理由が分かった気がした。
長門は、迷惑だと思ったんじゃないかな。
夜いきなり呼び出したこともそうだけど、一緒に飯を食べるという、
人間にしたら当たり前のコミュニケーションだけど、
メイドイン宇宙のヒューマノイドにしてみたら不可解で意義を見出しにくい行動に、俺がネガティブな感想を持つと。
だから何事も無かったかのように体裁を整えて、
「何も無かったことにして忘れてくれ。」
と、そう言いたいのか? 長門。
悪いが忘れられそうにないよ。いや、俺は忘れたくない。
だって俺は楽しかったんだ。迷惑だなんてこれっぽっちも思ってない。
だから俺はいつもと同じ場所で、同じ姿勢で、音も無く読書に耽るおまえに言わなきゃならない言葉がある。

「昨日はありがとな。美味しかったよ。」
長門は少し考え込んだようにハードカバーに落とした視線を止めた後、ゆっくりと俺の方に顔を向けると、
首を3ミリぐらい、俺から見て左に傾けた。
「ああ、また誘ってくれよ。俺ならいつでも行くぞ。」
出来ればいきなりじゃなく前もって言ってくれ。一緒に材料を買い物に行くのもいいかな。
その時は俺がカートを押すよ。何なら俺が料理してもいい。
別に哀れみとかじゃない。俺が楽しいから言ってるんだ。
言葉の裏には何も無い。
おまえが俺に嘘をつかないように、俺もおまえにだけは嘘をつかない人間でありたいから。
それに俺は、自惚れかもしれないが、おまえもあの時楽かったはずだと信じている。
「・・・・・・。」
傾けた首を戻し、次の言葉を紡ぐまでのその間、
俺は木漏れ日を閉じ込めたような柔らかな長門の瞳に吸い込まれる。

長い長い数秒の沈黙。
俺の思考も沈黙する。

何も考えられない。

そして長門の言葉が聞こえた時、俺の心は雪解けのごとくやさしく解き放たれた。

「また、一緒に?」
「・・・・ああ・・一緒に。」
776760:2006/05/23(火) 21:40:55 ID:ZxSEL3HY
一応この後のキャラなりきり大会の顛末も話しておこう。
あれはもうグダグダ以外のなにものでもなかった。
ハルヒはなりきりの当初の目的なんぞ夢の中に置いてきてしまったのだろう。
やおら5人の相関関係なんてものを黒板に書き殴り、それに則って演技をしろという。

一応その設定を紹介するか。
・俺 いじめられているハルヒを放っておけずに何かと庇う
・古泉 不良なので熱血な俺を何かと目の敵にする。朝比奈さんと付き合っているがハルヒのことが好き
・朝比奈さん 古泉に気に入られているハルヒに陰湿なイジメを繰り返す
・ハルヒ 自分を助けてくれた俺に憧れているとかなんとか
・長門 俺に思いを寄せる幼馴染。料理が得意
よくもまあこんな恥ずかしい設定が思い付く。
というよりハルヒが最近読んだ漫画が分かるような気がするな。
そして初めてみれば当然朝比奈さんにハルヒをひっぱたいたりなんて出来るはずもなく、
いじめているはずなのにいつも通りの丁寧語という有様だ。
すかさずハルヒの演技指導が入るのだが期待とは逆に朝比奈さんはますます萎縮するばかり。
面白そうだと言ってハルヒと朝比奈さんに付いてきた鶴屋さんが面白がってあれこれ指示を出しても同じ事だ。
ハルヒもさすがに途中からは諦めていたのだろう、
いつの間にかハルヒと鶴屋さんが朝比奈さんを囲ってただ遊んでいるだけの、
何の変哲もない高校生の放課後になっている。
ノリノリだった古泉も3人娘の輪には入るに入れず、
いつものエセスマイルの中にも歯がゆさが滲んでいるのだから、俺など完全に蚊帳の外だ。
熱血キャラなんてやらずにすんで俺としては御の字だがな。
余談だが鶴屋さんによる不良キャラの実演は冗談抜きでマジで怖かったというのは俺と古泉の共通見解だ。

俺は姦しく騒ぐ3人を眺めて呆れながらも、少しだけほほえましさを覚えた。
SOS団は今日も平和である。
朝比奈さんが終始涙目だったのが少々心痛むところだが、鶴屋さんがいれば俺の心配など無用だろう。

長門はまるでこうなると分かっていたかのように、俺が部室に入って来たときと同じ姿で窓際に1人佇んでいる。
唯一違うのは本のタイトルがさっきまでの小難しい横文字から、「365日のおかず」に変わっていることだけだ。


<長門有希の修行・完>
777名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 21:42:08 ID:NqO03Izi
GJ!
778名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 21:47:51 ID:tz6tbqtR
GJ
779名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 21:50:26 ID:FGcOcL0t
なんかやけに文章が上手い
とにかくGJ
780名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 21:52:26 ID:QSdtcOtH
キャラなりきり大会のシーンも見たかったが、GJ!
781760:2006/05/23(火) 21:58:23 ID:ZxSEL3HY
無駄に長い上に所々要らない改行が入ってしまいましたが、読んでもらえたら幸いです
評論や論文以外の文章を書くのは中学校以来でしょうかね

キョンはハルヒラブで長門には恋愛感情は持ってないという設定で始めたのに、
書いているうちに勝手にどんどん長門よりになっていってしまって大変でした
782名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 22:06:47 ID:8Lpl+ks5
それは極めて正当な展開
783名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 22:09:41 ID:aTG1uBBz
さもありなん
784名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 22:10:17 ID:kYeu7Usz
イイヨイイヨ、GJ!
785名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 22:11:44 ID:tz6tbqtR
インスピレーションが沸いてきた
786名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 22:18:54 ID:L0+Zvsa0
すごい読みやすかった
GJ!
787名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 22:23:12 ID:16aIqVF0
めがっさGJ
788名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 22:35:06 ID:5N2BjbMH
萌え死にそうなので和食フルコース作ってるぜ
789名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 22:37:33 ID:UCfX+n2X
鶴屋フルコースに見えた......
790名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 22:41:28 ID:BDjzqvgE
↑末期症状患者が一名
791名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 22:42:07 ID:mwhxFsj+
セリフの」の前に。はつけんほうがええでよ
792名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 22:45:08 ID:UCfX+n2X
>>790
そしてオレは鶴屋さんの膝の上で事切れるのであった……。

「いっちゃったのさ!?もう大丈夫だにょろ…安心して眠るにょろ…
793760:2006/05/23(火) 22:50:40 ID:ZxSEL3HY
>>791
そういえばそうですね。どうも学校の作文スタイルが抜けません
794名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 23:00:30 ID:8Lpl+ks5
三点リーダ(…)は二つ組みで(……のように)使う。・を並べるのは避けた方が。
795名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 23:04:40 ID:DCpm25AW
覚えたての厨房に限って3点リーダーの使い方を指摘したがるよね。
7965−409:2006/05/23(火) 23:05:31 ID:eZy19lOq
改行は、スレのシステムであんまりたくさん入れられないし、
一行をあんまり長くできないから、難しいよね。
まあ、細かいことだ。あまり気にしなくてもいいんと思う。

やっぱり、長門の部屋で飯を食うというのはいいね。萌えるね。
797名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 23:14:57 ID:hqWNAUHR
三点リーダの数なんて長い沈黙と短い沈黙の使い分けとか、
文章の語尾の省略とかでいくらでも…

とアイディア浮かんでも纏め上げる文章力が無くて投稿出来ないヘタレの俺が(ry
798名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 23:17:00 ID:8Lpl+ks5
>795
いちばん簡単で、文才と関係なく突っ込めるからね。
でも、誰でも直せる簡単なルールなんだから直した方がいいのさ。
799名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 23:19:30 ID:ZtZNS9c9
三点リーダの数だけ厨度が増すという法則
800名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 23:23:49 ID:5N2BjbMH
中黒なんて文字を発明した奴が憎い
801名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 23:24:27 ID:qHds3wlK
>>760
グジョーブ
料理に持ち込むまでの設定が、なかなか。
8025−409:2006/05/23(火) 23:29:14 ID:eZy19lOq
長門有希「この世には不思議なことなどなにもない」
涼宮ハルヒ「あたしが神よ!」
朝倉凉子「私を……たすけてください……」
キョン「長門!朝倉家の呪いを解いてくれ!」
古泉一樹「警視庁の古泉です」
朝比奈みくる「ま、まあずいぶんですわね、お姉様。…そんな目で

見ないでください長門さん…」



すまん、今録画した「孤島症候群」見てたんだ。
古泉がすげーミスキャスト。
これじゃ、朝倉がヒロインだな。刃物使うし。(←重要)
803名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 00:00:52 ID:vZHWAIUQ
>>802
か、火サス?
804名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 00:02:49 ID:iBn2Veuf
>>523の続きマダー?
みくる分が足りない・・・うう・・・
805524:2006/05/24(水) 00:14:55 ID:4CE/CiMr
あ、ごめん
レスの数もなんかイマイチだったし結局このあとやるだけやって終わりのつもりだったからもういいかなって
なんとなく意欲も湧かなくなっちゃったし、ほんとごめんな
806名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 00:16:02 ID:N8HhDpHz
>760
そういえば、「書いてるうちに長門よりに〜」とあったが作品の構造的に、
フライングしたことでラブラブ度が増してやや原作の枠を踏み外す程の
長門×キョン化した感がある。前日に自分から誘うってのが積極的すぎるので。
だがそれがいいという人はいるだろう。好みの問題なので以下気にしないで。

先になりきりイベントがグダグダに終わってから、状況終了後も杓子定規に
設定に沿って行動する長門がキョンを夕飯に誘う、なんてのが
孤島であった「ハルヒになんと言われても扉を開けない長門」を連想させる
効果を生みそうで原作準拠度を高められるかもしれない。

当然、キョンが止めない限り翌日以降も続行となり、キョンが一言「止めよう」
と言えば済むのだけど、地の文でグダグダ言いつつもなんとなく続いてしまうEDみたいな。
807名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 00:17:40 ID:3W9wuFk1
>>802
ひぐらしのノリでSSを書いてくれ
808名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 00:18:23 ID:TlVJOLq9
神が多くていいなぁ。自分も何か書いてみようかな。
このスレ的には長門×キョンが人気?
809名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 00:20:50 ID:i32XIzWH
>>808
自分の望むものを書くのが一番だと思うよ
810名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 00:21:20 ID:01oFVMxw
>>760
うひょー!
811名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 00:21:45 ID:zlOM76tt
人気だからペアを書くんじゃない
書きたいペアを書くんだ

とマジレス
812名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 00:22:50 ID:t9vUY8xb
長門にあんな長広舌は無理だろw
ハルヒはハマり役
813名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 00:24:01 ID:0ApDedtb
>>808
今は長門が多いけどちょっと前はハルヒが続いたこともあったしなぁ。
というわけで、数の少ない朝比奈さんネタを書くのだ。
814名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 00:26:23 ID:xVVW4P3+
>>808
人気の物を書いてくれるのかな?
今このスレで一番人気があるのは古泉×鶴屋さんだーよ
815名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 00:27:13 ID:0zjzk/HC
「陰謀」での、キョンが裏事情を言わず長門に
「長門とペアになるようにしてくれ」と頼んだが、
目的は朝比奈さん(みちる)と行動するためで、
別に長門と二人きりになりたいわけではなかった。

…この場面の長門の心情、誰か書いてくれないかなー。
朝比奈さん曰く、乙女心を傷つけられた長門が怒ってたらしいが。
816名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 00:27:17 ID:Ej5zFALD
>>802
ワロタww
古泉はハルヒに弟子入りするといいと思う
遅れて出てくるし。
817名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 00:28:00 ID:Y1Shpvf9
このスレに来てようやく朝比奈さんネタが増えて小躍りしてる奴もいるんだ。
818名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 00:28:52 ID:k6COH2Vw
>>808
自分の好きな物を書くのが一番!
キャラに愛があれば書きやすくなるし、続けやすい。
全員同じぐらい好きだというのなら……全部書いちゃえw
819名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 00:30:19 ID:7OSj1GIy
ハルヒとキョンをきぼんう
この訴えは(
8205−409:2006/05/24(水) 00:30:47 ID:LcvE2bg5
>812
いや、あの台詞の後いきなり、
「犯人」
と指さして終わり。
…「超能力探偵」ってネタ有ったな。

ひぐらしは友達に借りたが放置中。
おもしろい?エロゲ全然やってないんだ…。
821名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 00:33:49 ID:NKXIlwYL
キョンとハルヒのねっとりとして濃いのが読みたい
822名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 00:36:47 ID:/c7ONtXC
自己紹介の後、初めて声をかけてくれた人・・・
毎日髪型を変えて来て、初めてそれに気づいてくれた人・・・
会話が苦手な私と初めて会話を成立させようとしてくれた人・・・
初めて私の相談に乗ってくれて、意見までくれた人・・・
男の子で初めて何ヶ月も私と友達でいてくれる人・・・
初めて私の行動に・・・付き合ってくれた人・・・

キョン君が現れてから、私のすべてが始まった
何年も学校という場所に足を運んで、初めて一人じゃなくなった
もし私が未来人で、中学生の頃の私に
ハルヒ、アナタはSOS団って同好会を作って、そこの団長になってるのよ
なんて言ってもきっと信じないだろう
・・・ああ、どうしてあの人は初めての人なんだろう?
初恋って・・・実らないのに・・
823名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 00:38:12 ID:0ApDedtb
じゃあおれはキョンとハルヒのラブラブで甘々なやつを希望しておく。
824名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 00:39:20 ID:VD0F80ux
>>820
勘違いしてる人もいるがひぐらしにエロはない。
つーか、グロい。
825名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 00:42:04 ID:70Nc32j2
>>820
ひぐらしはエロゲじゃない(まあ極一部のシーンでそれっぽいのがあるが)
基本は一般向け。
最初は絵柄に馴染めないかもしれんが、途中から何かに取り付かれた様にクリックの連続だった
あと猟奇的な描写もあるんで苦手なら注意


スレ違いすまんかった>ALL
826808:2006/05/24(水) 00:42:32 ID:TlVJOLq9
そうか、自分の好きなものか…
ハルヒが一番好きだから、書いて気に入ったら投下してみるよ
朝比奈さんも捨てがたいんだけどねw
意見ありがとう
827名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 00:43:07 ID:f432n1ZB
キョン×ハルヒって、陰謀の裏話で何か書けそうだな。バレンタイン話だし。
嬉し恥ずかしって感じに展開できそう。エロは難しそうだけど。
828名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 00:43:07 ID:gxaosOsA
キョン妹ネタってセーフなんだよね
これで合ってる?
829名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 00:45:04 ID:z7ctYdp/
ハルヒにバキネタ混ぜたアホSSって投下してもOK?
ダメと言われればまた別のトコでやるけども。
830名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 00:45:38 ID:avUyez/5
>>823
スゴクイイ(`・ω・´)
831名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 00:46:15 ID:z7ctYdp/
すまん、ageちまった。
書きこむの久々なんで忘れてた……
832名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 00:49:21 ID:X4O4fLuj
>>822の続きを所望する

>>823
スゴクイイ(`・ω・´)
833名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 01:04:07 ID:hpdLii0M
>829
とりあえず見てみないとどうとも言えん…
個人的にはバキネタ大好きだからすげー見てみたいが。
8345−409:2006/05/24(水) 01:07:39 ID:LcvE2bg5
>824・825
あ、そうだったの?ふつーのエロゲと一緒に借りたもんだから。
知らんかった。やってみよう。(グロは平気「獣儀式」すら読んだオレ)

自作はまだ、思案中。キョン×朝倉純愛物かな?
ただどうやってもハッピ−エンドにはなり得ない罠。…orz
835名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 01:24:22 ID:8sAS5mog
>>805
気持ちが萎えてしまったなら仕方ないか。
また気が向いたときにでも、続きをお願いします。
836名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 01:32:09 ID:LbM6KuOV
ひぐらしの怖さは日常がだんだんと崩壊していくのが・・・
あ、ホント何かハルヒにも応用できそうだな。
ハルヒが何かのきっかけでひぐらしをやり始めた結果、変な世界が出来たとか
837名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 01:35:55 ID:E/bcQsDF
ハルヒにホラーゲーはやらせないほうがいいな…
838名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 01:36:39 ID:VVDDTack
>>836
エンドレスエイトによって
600年間新刊が読めなくなった長門がついにキレる・・・・・!!

とか
839名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 01:50:35 ID:LbM6KuOV
SOS団をそっくりそのままひぐらしの世界に突っ込むとハルヒが真っ先にオヤシロさまの謎に挑む→死亡
とかになりそうだなと一瞬思った
まぁ登場人物をすり替えていけばいいんだけどな
840名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 01:52:15 ID:ZAE5NymW
ひぐらし厨ウゼー
そんなことより、次スレ準備よろしく
841名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 02:13:57 ID:xVVW4P3+
ぶっちゃけ他所じゃハルヒ厨も似たようなもn(ry
842名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 02:14:43 ID:XcK3XJg5
厨は厨だから厨って言うんですよ
843名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 02:20:43 ID:Tdqsi0K5
ひぐらしよりクトゥルフネタで誰か書いてくれないか
844名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 02:52:25 ID:JWg6MVL3
涼宮さん家のキョンでひとつ。
むしろポジション的には
SOSさん家の長門有希だが。
845名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 02:55:24 ID:er1bvkaC
記憶喪失ネタはどうだろう
846名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 03:09:47 ID:YQO6jnjJ
キョンが中学時代に仲が良かったとかいう女の子が転校してくる

こともあろうに文芸部に入部を希望する

ハルヒのヤキモチ話

というベタ展開を妄想した。
でも文章化する力と時間がない。
847名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 03:26:35 ID:lpT9CiML
>>846
君には資質がある
848名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 03:29:23 ID:pd/DLZQQ
変な女の子は、ハルヒすら侵食するような変な女の子だよ
849名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 03:33:16 ID:3W9wuFk1
俺もハルヒのヤキモチ話が読みたい
神SS作家様方お願い
850名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 03:39:43 ID:z7ctYdp/
とりあえずバキネタのアホSSを投下します。
ハルヒのヤキモチ話は他の神作家様に期待しようw
851花山ハルヒ:2006/05/24(水) 03:40:56 ID:z7ctYdp/
「出発します」
涼宮ハルヒを乗せた車のアクセルが踏み込まれる。
「……?」
だが、いつまで経っても走り出す気配がない。
「……あれ?」
どんなにアクセルを踏み込み、エンジン音が激しくなっても車は一向に前に進まない。
「おかしいですね……」
ふと、バックミラーを覗き込む。
「!」
その目が僅かに驚愕に見開き、
「〜〜〜〜〜!!」
薄ら笑いを浮かべた口元が、引きつったように歪んだ。

ドライバーを務めていた古泉はこのときの様子をこう語っている。
『涼宮さんが車に乗るまでの時間ですか?
そうですね…2、3分といったところでしょうか…ええ』
微笑をたたえた端正な口元が、不思議と楽しそうに言葉を紡ぐ。
『ですからその後に長門さんが使用した数々の道具は……ええ。
その2、3分で作り出したということになります』
セダンの後輪が空転する。
それを持ち上げているのは……長戸有希。
852花山ハルヒ:2006/05/24(水) 03:41:30 ID:z7ctYdp/
そう、あの事件がきっかけです。僕も個人的には賛成です。
例外的にという条件付ですが機関の人員にも機関銃の装備を認めるべきです』

後ろを振り向いたハルヒの目がハッとしたように開かれた。
長門が無表情のまま力を込めた。
そして車が大きく傾き、ハルヒと古泉にかかる重力が一時的に狂う。

『ええ、ひっくり返されました。いえ…一気にです。
こう…一気にゴロンという感じでしたね』

割れたドアの窓ガラスからハルヒが這い出る。
そのハルヒの頭を、不意に衝撃が襲う。
「本当に甘い」
そう囁くように言った長戸の腕が振り上げられる。
その手に握られているのは…警棒だ。
「やはり有機生命体」
警棒を握った腕が振り下ろされた。
ガッ、と鈍い音を立ててハルヒの横顔に警棒が衝突する。
続けて何度も、ハルヒへと向けて警棒が振り下ろされる。
「あのまま一気に追い込めば貴方の勝ちも十分にあり得た」
腕を上げ、手に持った警棒を無表情に眺める長門。
度重なる強烈な衝撃で、警棒は歪に広げたMの字のように折れ曲がっていた。
ハルヒがのっそりと起き上がると同時、長門は曲がった警棒を投げ捨てる。
目の端で長門を捉え、怒りをみなぎらせた瞳で睨みつけるハルヒ。
歯を食いしばり、拳を構えて猛然とハルヒが突進する。
次の瞬間、放たれる大砲のようなストレート。
ッドン!!
轟音が鳴り響く。
だが、これは長門の顔を拳が捉えた音ではない。
ハルヒの左膝が出血している。
その傍らで、何も変わりないかのように立っている長門の手に握られている物。
それが再び轟音を放つ。
ドン!ドン!ドン!!ドン!!!
それが何なのか…もう判っているだろう。
拳銃だ。
両膝を弾丸に貫かれ、その場に倒れこむハルヒ。
「喧嘩(ファイト)じゃない」
完全に上下反転した車を背に、長門は弾倉が空になった拳銃を投げ捨てる。
「殺し合い」
新たな拳銃をスカートの内側から取り出す長門。
その顔にミクロ単位の笑みが浮かんでいるような気がしたのは、妄想だと信じたい。
853花山ハルヒ:2006/05/24(水) 03:42:32 ID:z7ctYdp/
「私のような世界に生きる人間にとって」
ゆっくりと倒れたハルヒに歩み寄る長門。
「勝負とは」
その足が閃光のように閃き、ハルヒの胴体にぶち割るかの如き蹴りが突き刺さる。
「たとえば」
ッドン!!
ハルヒの体が僅かに浮き上がったと同時、右膝に新たな銃創が刻まれる。
痛みのためか驚愕のためか、無表情なハルヒの目が見開かれる。
それを目にしても、なんら表情を変えない長門。
その長門が、重力に引かれて落ちるハルヒの右腕を掴む。
「あなたと私との全てを賭けた命の奪い合い」
ハルヒの腕を掴んだまま、ハルヒを見下ろしながら無個性な声で囁く。
そのハルヒは出血のせいか、焦点の合っていない虚ろな目をしていた。
「不意打ち、だまし打ち、武器使用」
肘を上げ、ハルヒの体を持ち上げる。
「全て許される」

『空間を作ったんです。アスファルトと頭の間にこう…10センチほどの』
そう言って、古泉は両の手を用いて空間を示す動作をした。
『空手の試し割りに時々使われるトリックと一緒ですよ。
石と下の鉄床との間を少しだけ空けておくんです――
そうして叩くと素人でも割れるんですね。結局鉄で叩いてることになるわけですから。
しかしそれを――アスファルトと人間の頭でやるんですからね……』

長門の足が、ハルヒの頭を踏みつけてアスファルトへと叩きつける。

『すごい音がしましたね。グシャ、というかドチャ、というか……』
呆れたように言って、ゆっくりと頭を左右に振る古泉。
だが、その口元は未だに微笑を崩してはいなかった。

ドガッ!!
ドギャッ!!!
ズゴッ!!!!
長門の足が振り下ろされる度にハルヒの頭はアスファルトへと衝突し、
その度に酷く聞きたくない音が響き渡る。

『?「殺されると思ったか?」って……涼宮さんがでしょうか?』
少し首を傾げた古泉は、それきり黙りこんだ。
指を組んだ手をテーブルに置き、一つ溜息を吐く。
『やはりあなたは判っていないみたいですね……涼宮ハルヒという人物を――』
妙に困ったような微笑を浮かべて、古泉が再び口を開く。
『まあ、ああなってしまえば普通は勝負ありです……そう、普通は。
ですがこれは涼宮さんの話です』
854花山ハルヒ:2006/05/24(水) 03:43:07 ID:z7ctYdp/
意識が朦朧としたハルヒの顎が掴まれ、口の中に銃口が捻じ込まれた。
「グッドラック」
長門が無感情に言い放ち、引き金を引く。
ドン!!ドン!!!
ハンマーが打ち下ろされ、シリンダーが回転し、轟音と共に弾丸が打ち出される。
その時、長門の顔がミクロ単位とはいえハッキリと変わった。

『こう……撃たせたんですよ、頬を……もう無茶苦茶です』

ハルヒの腕が長門の足を掴み、そのバランスを大きく崩した。
そして襲い掛かる、凄絶な笑みを浮かべたハルヒ。

『馬乗りです。そう、子供の喧嘩のように。長門さんも多少の抵抗はしてたみたいですけど。
あとはヒドいものです。試し割りの原理――今度は自分が体験することになるわけです』
まるで自分の武勇伝を披露するかのような楽しげな微笑を浮かべる古泉。
『「機関」に属しているわけですから涼宮ハルヒの伝説は当然耳にしていました
しかし見ると聞くとでは……鬼気迫るというか……。』

握りこんだ拳をハンマーか何かのように振り回し、ハルヒが長門の顔面を殴りつける。
そしてその度に、長門の後頭部はアスファルトの地面と濃密なキスをする。

『女性である彼女にこういうのもなんですが……ちょっと憧れますね、男として……』
855花山ハルヒ:2006/05/24(水) 03:43:37 ID:z7ctYdp/
『単純にスゴい、と……喧嘩が強いというのはスゴいことだと思ってしまいましたね。
僕は人畜無害で通していますがそこはほら……男の本能といいますか』
古泉の微笑に、自嘲するような色が混ざる。
『何発叩いたんでしょうね……もう大方勝負は決したかというところでした。
妙なことをしたんですよ、長門さんが……』

ハルヒの拳がその動きを止めた。
その視線の先にあるのは、自分の掌を目の上に乗せた長門の姿。

『目隠しです。左手でこうして……時間にしたらほんの1、2秒。
涼宮さんのパンチが中断した――その瞬間でした』

長門の右手の指が動く。
その右手に掴まれていた何かが、ハルヒの顔の直前に投げ上げられる。
それが――爆発のように発光した。

『何が起こったかはすぐわかりましたよ。
僕ら「機関」の人間が知るこの世で一番強烈な光ですから。
あなたも知ってるあの事件――バスジャックでも使われたあれですよ』
頬杖をつき、人差し指を立てて解説を始める古泉。
『包丁を持っていても拳銃を持っていても。
あの光を浴びた人間のとる行動は一つしかないんです』
≪身体を丸める≫
『あの事件でももちろんそうでした。老若男女これは本能なんです。
……しかしそこが涼宮さんなんでしょうね。立っていたんですよ。
いえ、ひるんだ様子はまったくありませんでした。
しかし視力は無かったんでしょう……的を外したんです』

ハルヒの拳がアスファルトを叩く。
その瞬間、長門は弾かれたようにハルヒの下から抜け出し、その背後に回りこむ。

『武器の使用を十八番にしていた長門さんですが――追い詰められていたんでしょうね』

ハルヒは回り込んだ長門に気づかない。
そして長門はハルヒの背中にまとわりつき、その首に腕を回す。
回した腕をもう片方の手で挟みこみ、更にその手でハルヒの頭を掴みロックする。
所謂、裸締めというやつだ。

『最後の最後――――最も信頼に足る武器として使用したのは己の肉体でした』
856花山ハルヒ:2006/05/24(水) 03:45:30 ID:z7ctYdp/
長門の目に僅かに力が篭り、それに呼応するようにハルヒの首を締め上げる。
締められるハルヒの方は、血走った目を見開き、顔中を真っ赤に染め上げていた。

『僕も「機関」で多少の訓練を受けた身ですからこれはわかります。
完全に極まった裸締めは絶対に逃げられない。
――もっと厳密に言うと、逃げられる返し技が無いというべきなんですが』
そう言うと、古泉はまた妙に爽やかな微笑を浮かべた。
『ここであえて「技」という言葉を使ったのはですね』

ハルヒの腕が伸びる。

『あれは技じゃありません』

首を締め上げる長門の腕を両手で掴む。

『涼宮さんの能力というのはどんな計器でも計測できない……
自在には使えないとはいえ、神にも等しい能力というのは凄まじいものですよ』

パンッ!!
破裂音。
長門の目が、今回は誰が見ても判るほどに開いた。
その腕から血が出来損ないのシャワーのように噴き出す。
外れた裸締めから、ハルヒは倒れこむように逃げ出した。

『瞬間的に自分の握力情報を書き換えて人間の腕を挟み潰すとは……技ではありませんよ。
後で聞いたのですが「握撃」と名づけたそうですよ。「機関」やTFEI端末の方々は。
何が起きたのか……理解していたのかどうかは判りませんでしたね、長門さんの顔は』

変わらぬ無表情で血の噴き出す腕を見つめる長門。
その太腿を、ハルヒの指が万力のような力で捻った。
ブチッ、と嫌な音を立てて長門の太腿がの一部分が強制的に分離させられる。

『あれは痛いでしょうね……そんな握力で腿をつねるわけですから。
ええ、これももちろん技ではありませんよ』

長門の顔は相変わらずの無表情だが、地に尻を着いたまま立ち上がらない。
やはり痛覚があったのだろうか。
それを同じような無表情で見つめながら、ハルヒは捻りきった肉を投げ捨てた。
長門の腕が、急激にブレる。
その手の先が精密機械のようにハルヒの顎を捉え、横に振りぬかれる。

『顎でしたね。手刀でこう―――綺麗に捉えてました。
普通なら脳震盪で昏倒ですが……それでも涼宮さんの攻撃は止められなかった』

ハルヒの腕先が、先ほどの長門の動きをなぞるかのようにブレた。
その指先が、長門の喉へと貫く一歩手前まで突き刺さる。

『貫手です。偶然ですが――長門さんの「呪文」も同時に封じてしまったんですよ。
無論、長門さんの能力など知らなかったのでしょうが……これも涼宮さんの能力でしょうか』

長門が後ろに倒れこむ。

『立ってたそうです。両膝を撃ち抜かれていたことは確かですよ』

糸の切れた人形のように横たわる長門。
その横で、空を見上げるかのように顔を上げて仁王立ちするハルヒ。

『それが涼宮ハルヒという人なんですね……』
857花山ハルヒ:2006/05/24(水) 03:46:18 ID:z7ctYdp/
ジリリリリリリ……
けたたましいベルの音が俺を夢の淵から呼び覚ました。
身体を起こし、寝癖のついて呆けた頭で周囲を見渡す。
………なんちゅう夢だ。
枕元には、昨日ハルヒがどっかからかっぱらってきた漫画の単行本が一冊。
こいつのせいであんな妙な夢を見たに違いない。
ハルヒに『読め』と言われて持ち帰ったが、こんなもんはとっとと突っ返すことにしよう。
願わくば、ハルヒがこいつに影響されてまた妙なことを起こさないように祈りながら。

終。
858花山ハルヒ:2006/05/24(水) 03:48:12 ID:z7ctYdp/
以上、お目汚し失礼。
『バキ』5巻を持っている人は片手で読みつつSS読むとわかりやすくてグッド。

2chにSS投下するの初めてなんでなにか不手際があったらスマソ。
859名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 03:51:07 ID:xQ7VSIFm
>>802
僕が言えることは一つだ。

にゃんこ!
860名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 04:03:46 ID:I1qS8DdX
もう450KB、早いな一週間でスレ終了か。
861名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 04:04:40 ID:Dreie2Rh
くだらなさに笑った。いいよこれ
862名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 04:08:09 ID:eZ3qeKMB
GJだが、エロが全く入ってないのは問題だな。
ここはエロパロスレですぞ
8631−3:2006/05/24(水) 04:24:41 ID:qLWV35g5
キョン×ハルヒの飴玉SS。

 キーン コーン カーン コーン


 「さあ飯だ飯」
 「キョン!今日はあんたの為にアタシがお弁当作ってきたの、一緒に食べましょ」
 
おお、ハルヒのお手製ランチか。こんなものが食える俺はなんて幸せ者なんだ。

 「では有難く貰うぞ」
 「どんどん食べなさい♪」
 「あーあー良いよなーキョンは、涼宮の手作りランチなんか食えて、俺にも一つくれよ」←谷口
 「ダメ!」「駄目だ」
 「けちー」

今日の日替わりハルヒ弁当のメニューはサンドイッチのようだ。
レタスとマヨネーズとベーコン入り、白身魚の照り焼き入り、
あとデザート用なのかいちごジャムとカスタードクリームの挟んだやつの3種類だ。
よだれが出てくる。そりゃあ目の前に美味しそうなサンドイッチとハルヒのハレ晴レでユカイな笑顔があるのだから当然だ。



 「――んむんむ、ん、美味い」
 「良かった!キョンに喜んで貰って」
 「お前の作るものは何でも美味い」
 「もー!キョンったらー♪」

  (・・・どうでも良いが最近涼宮の性格が変わりすぎだ)
  (あの2人、そこらへんの夫婦よりは絶対仲良いよ)

8642−3:2006/05/24(水) 04:25:18 ID:qLWV35g5


 「そういや思い出した」
 「何を思い出したのよキョン」
 「今朝駅前で予備校の宣伝の物が配られてたんだ、で、その中にクリアファイルと一緒に飴玉が1個入ってた」
 「あらキャンデー? アタシによこしなさいよ」
 「そうしたい所だが、あいにく俺も食いたくてだな」
 「そうなの、・・・・・・・・・じゃあ」
 「なんだ一体」
 「アレよアレ、ホラ」
 「・・・・・・なるほど理解した、でも教室の中だぞ、しかも昼食時でクラスメートがたくさん居る」
 「良いじゃないそんなの、アタシとキョンのラブラブは既知の事実よ」
 「まあ・・・ それもそうだ」
 「じゃあまずキョンが口に放り込みなさい」

俺はハルヒの命令通りに飴玉を袋から出し口に放り込んだ。ちなみにレモンスカッシュのキャンデーである。
ハルヒは椅子に座った俺の上に跨り、更にキャンデーの入った俺の口にディープキスをかましてくる。
瞬間、教室の空気がシベリア並みに凍りつくのが容易に肌で感じ取れた。

 『・・・キョン、こうやって大勢の前でキスするって初めてよね』
 『そうだな』
 『それはそうと、早くよこしなさいよキャンディー』
 『あ、すまん』

俺はハルヒの口にキャンデーを送り込む。舌もオプションにつけて。

 『ちょ・・・ キョン、舌まで』
 『お前の口の中、さっきのサンドイッチの味と飴玉の味が一緒になってるぞ』

そう言って俺の言う事を全く聞かないいけない舌がハルヒの口内を陵辱する。

 『あ、駄目・・・ キョン・・・』
 『気持ち良さそうだぞ、ハルヒ』
 『いつまでもやられてる私じゃないわよ、お返し』
 『・・・ん、ん』

ハルヒの口からキャンデーが返ってくる。ハルヒの舌のおまけ付きで。

 『ん・・・ んぁ・・・ ハルヒ・・・・・・』
 『リンゴみたいに顔赤いわよキョン』
 『お前の顔だってイチゴ並みに赤いだろうが』
 『それもこれもアンタが格好良いせいなんだから』
 『俺もお前の可愛い顔のせいで頭がくらくらしてきた、どうしてくれる』
 『もうバカキョン・・・ 団長であるこの私に責任押し付ける気?』
 『正直俺と2人きりの時はあまり関係無くなるだろ、最近ベッドの上ではどっちが強いかな』
 『そ、それは・・・・・・!! ///』
 『ここ1ヶ月は26対6で俺の勝ちだ、俺にも得意なスポーツがあったとはな、ハルヒのお陰でよく分かった』
 『・・・覚えときなさいキョン、今夜は私が勝つんだから』

ああ楽しみにしておいてやるさ愛するハルヒよ。


その後も俺とハルヒはお互いにつながった口の中でキャンデーと舌を転がし合う。
先ほどまで変な味だったハルヒの口中はすっかり俺とハルヒの唾液とレモンの混ざった甘美な味へと変貌した。

そう、キャンデーが一つしかない時はこうやってお互い口付け合って転がしあいながら味わえばいいのだ。
しかしこれは余程のカップルでないと出来ない芸当だ。
もしや俺とハルヒの専売特許か?いや、実用新案か。まあどっちでもいい。

8653−3:2006/05/24(水) 04:25:56 ID:qLWV35g5
こうして俺とハルヒが愛し合っている間にいつの間にか後ろに岡部が来ているようだ。鋭い視線が突き刺さる。
でもそんな事別に構わない。俺にとってはハルヒのほうが100倍、いや一千倍大事だ。
ハルヒも岡部に気づいているようだがお構いなしに行為を続ける。

しかしその行為もあっさり終焉を迎える。
俺とハルヒの口が岡部によって引き剥がされる。

 「キョン!!」
 「ハルヒ!!」
 
 「お前ら、続きは職員室だ」
 「「・・・はい」」

そうして俺とハルヒの昼食タイムはあっさりと幕を下ろした。


―――――

 「久しぶりね、あんなに怒られたの」
 「でも別に構わんぞ、ハルヒが一緒だったんだ」
 「私もよ、愛してるわよキョン」
 「俺もずっと大好きだ、ハルヒ」

そして俺とハルヒは朝比奈さんら3人の前で先ほどの続きを開始した。

 「やれやれ、あの2人も困ったものですね」
 「私たちもやってみませんか、古泉君と長門さんと3人で」
 「面白そうですねw、長門さんはどうです」
 「・・・楽しそう」
 「では決まりです、まずは古泉さん」
 「はい」


この日1日中、手芸部の部室からは濃いピンク色の牡と牝の空気がプンプン漂っていたのは言うまでも無い。  ■
866名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 04:32:40 ID:lLZ82GSo
バキネタはわからんがGJ。

>>760
GJ。
熱血漢になりきれでアクエリオン思い出した。
(キョンの中の人繋がり)
SOS団の合体シーンが目に浮かぶww
あと、朝比奈さんなら不良役くらい楽にこなs(禁則事項)
867名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 04:38:44 ID:lLZ82GSo
>>863
リアルタイムキタ--!
谷口もとい回りのギシアン化ワロタ。
868名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 04:39:45 ID:Uiy+QMHf
>>862
まあそう目くじら立てなさんな。
ここはエロ無しSS許容してる人が多いスレだし。


次スレにははっきり明記したほうがよくない?
エロ無しでも可、って。
869名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 05:13:56 ID:eZ3qeKMB
>>863
GJ!!こういうバカップルもの大好きでつ!!
870名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 05:39:02 ID:6PEqxa5f
角砂糖喰いすぎで血液がどろどろになる勢いのデレ甘だw
871名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 08:04:18 ID:8nsTYtP/
>>865
GJ!! ただ手芸部じゃなくて文芸部な
872名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 09:07:47 ID:zlOM76tt
>>862
また君か。
873名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 11:59:15 ID:XBLJSwTb
文芸部ってよく手芸部と間違えられるなw
874名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 12:02:49 ID:VD0F80ux
黙々と編み物や裁縫に精を出す長門。
875名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 12:04:14 ID:lpT9CiML
やはりハルヒ×キョンは至高だな。

GJ
876かなり:2006/05/24(水) 12:22:53 ID:MH9X/i16
877かなり:2006/05/24(水) 12:24:14 ID:MH9X/i16
>>876
書き間違えたスマソ
訂正
>>865
GJ!
878名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 13:54:41 ID:3ABUP6gG
もういっそのこと呼ばれた先の職員室でいちゃつくが良いぞ!

>>865
GJ!!
879名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 14:30:30 ID:ZovNu8nv
>>865
こんな甘めのあるハルヒ×キョンも良いもんだな。GJ!

なんか俺も書きたくなってきた。でも俺、文才力ないからなぁ。妄想力は人一倍あるんだが・・・。
880名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 14:30:59 ID:xVVW4P3+
>>865
ラスト7行が完全に蛇足だった。
881名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 14:33:05 ID:k6COH2Vw
>>674
この一文だけで萌えられる俺は長門スキー
882名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 14:37:57 ID:wdvokt2S
きっと>>881の安価は

×>>674
>>874
883881:2006/05/24(水) 14:39:41 ID:k6COH2Vw
>>882
訂正サンクス。これはマジで誤爆orz
884名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 15:45:42 ID:i32XIzWH
801板にも以外にあるもんやね
ttp://nuruwota.blog4.fc2.com/blog-entry-891.html#more
885名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 16:29:38 ID:01oFVMxw
>>884
キョン受け萌え
886名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 18:50:46 ID:dBBDtHgG
ザ・ワールド!
887名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 19:09:26 ID:vCU/AQVD
>>876-877が見えない
888名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 19:14:25 ID:xVVW4P3+
アンカーつけんな
889名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 19:33:01 ID:yAFzAA9H
みなさんGJです!
890名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 19:49:29 ID:i32XIzWH
では900を取った人が次スレ立てますか?
891名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 19:51:58 ID:i5WPzC9a
それは尚早
892名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 19:52:30 ID:ZAE5NymW
>>863-865
バカップル乙wwwwwwww
エロがあると、なお良かった
893名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 19:53:34 ID:dBBDtHgG
>>950
次スレよろ
894名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 19:56:22 ID:Id7Od9TP
>>892
エロ入ってるだろ
セックルだけがエロじゃないぞ
895名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 20:46:57 ID:maEUAY4e
すくなくとも俺はおっきした
896名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 20:49:13 ID:01oFVMxw
有希っこのSS投下してもいいかなっ
そんなにエロくはないんだけどさっ
897名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 20:50:26 ID:My0DdtLD
ばっちこい
さーばっちこい
898896:2006/05/24(水) 20:51:45 ID:01oFVMxw
俺と小泉に穴掘りをさせたまま、ハルヒはどっか行ってしまった。
何も出てこないとわかっていると、やっぱりやる気が出ない。
もう十分だろうと思って顔を上げると、ちょうど目の前に長門がいた。
気のせいか少し青白い顔をして思いつめているような感じがした。
そわそわしているようにも見える。
ど、どうしたんだ?あいつがこんなに焦るなんて尋常じゃない。
まさか、俺たちにとんでもない危機が迫っているのか?
それとも危機は既に始まっているのだろうか?俺は雪山のことを思い出していた。
と、その時長門は急に無言で立ち上がると、草むらの方へ駆け出した。
考えている暇はない。小泉に穴の埋めもどしを頼むと、すぐさま俺は長門を追いかけた。
俺には何の力もないけどな、長門だけを危険にさらす真似なんてできない。
朝比奈さんはキョトンとしており、
小泉がいつものスマイルだったのが少し気になったが、今はどうでもいい。
俺は全速力で走り、そして信じられないものを目にした。


草むらを抜けると、
かがんでパンツを下ろし、股間から盛大に液体を放出している長門の姿が目に飛び込んできた。
「……」
え?
「わたしはあなた達よりも摂取したものを効率よく運用することができる。
同じ量を食べても排泄しなくてはならないは重量パーセントにして5%以下。
よって排泄行為は普通一週間に一度で十分。
しかし先ほど朝比奈みくるに予想外の量のお茶をふるまわれたため、
予定よりも早く水分許容量を超えてしまった。うかつだった。
異時間同位体と同期をしなくなったことによる弊害のひとつ」
焦った感じの長門が早口で何か言っているが、俺の耳には全く届かなかった。
なぜなら俺は長門のアソコに見とれてしまっていたからだ。おれも男だからな。
彼女のそこは想像してたようにつるつるで真っ白な肌にちらっと見えるピンク色がきれいだった。
たっぷり二十秒ほど、最後の一滴がしたたりおちるまでみとれていたが、
長門のちょっと困ったような顔が目に入って、我に返った。
これじゃ俺は完全に変態じゃないか!
「すまん」
と言って長門に背を向けると、すぐさまその場を離れようとしたが
「待って」
と長門に呼び止められた。
「どうした?」
背を向けたまま答えると
「拭くものを貸して欲しい」

「それとも」

「あなたが拭いてくれる?」


  −つづきはみんなのあたまのなかで
899896:2006/05/24(水) 20:53:40 ID:01oFVMxw
考えていることをきちんと文章化するのは難しいにょろ
900名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 20:59:00 ID:JWg6MVL3
一瞬古泉がキョンを掘ってるのかと思って焦ったが、GJだ。
まぁ、キョンなら「拭く」を選んでくれるだろうな
そこにしびれ(ry
901896:2006/05/24(水) 21:01:39 ID:01oFVMxw
801好きの方は

俺と小泉に穴掘りをさせたまま



俺に小泉の釜掘りをさせたまま

に読み替えて楽しんでいただきたい
902名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 21:04:26 ID:LcvE2bg5
と、とうとうスカ○ロまで…
どこまで行くんだろうなあ…(遠い目)
903名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 21:22:50 ID:1HZhS9Sr
>>898
GJ!
長門がいつもより饒舌なのは恥ずかしさからだろうかとか思った
904名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 21:25:26 ID:aTeWamCu
>>902
じかんのは〜てまで♪
905名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 21:30:01 ID:KVezqTb/
⊂二二二( ^ω^)二⊃ ブーン
906名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 21:39:32 ID:Sbsurzze
>>896 良かったっ!
9074-833:2006/05/24(水) 21:54:14 ID:xQ7VSIFm
何だか全く筆が進まないので、少し投下して己を奮い立たせてみる。
最近めっきり見なくなった、学校SSです。
908グッドナイト・スイートハーツ 1/3:2006/05/24(水) 21:55:16 ID:xQ7VSIFm
 長い黒髪をドライヤーで熱風を送りつつ、鏡に映る下着姿の白い肢体を見つめて、光明
寺茉衣子は吐息を漏らした。黒曜石の黒髪に白亜の肌、一流の人形師が造形した精緻な顔
貌と肢体。ただの姿見でさえどこかの魔女が所有している鏡のように、この完璧な美貌を
賞賛しているようですわ。茉衣子にとって己が美しいのは客観的事実であり、ゆえに他人
の賞賛の言葉に心動かされることはない(と自分では思っている)が、喋る鏡さんに褒め
られるのは悪くない気がする。

「時間があれば明日にでも文献を調べて、鏡に意識と言葉を与える魔術の資料探しをする
のも悪くありませんわね」
 鏡に向かって一人ごちる。冗談のつもりが、口にしてみると案外本気で実行してみたく
なった。

 該当しそうな資料を頭の中で検索しながら、ヒラヒラのレースで過剰に装飾された真っ
黒な夜着を身につける。さらさらと肌を滑る絹の感触に満足した茉衣子は、一つ頷いてカ
ーディガンを羽織り更衣室を出た。人気のない廊下を歩きながら、昼以外は風呂場を空け
てくれている規則に感謝する。同室の少女がうつらうつらと舟を漕いでいる様子を微笑ま
しく眺めているうちに、一緒に寝入ってしまったのは不覚だった。顔に付いたカーペット
の痕が特に。

 こつこつとリノリウムの廊下を靴の底で叩きながら、残り少なくなったコンディショナ
ーの容器に目を落とす。そろそろ買い出しリストを提出して補充しなければ。備え付けの
ものは質が悪くて茉衣子の髪には合わないのだ。茉衣子は髪の手入れに人一倍こだわりを
持っている。磨き抜かれた髪の感触は自分で触っても陶然となるほどだ。きれーな髪だけ
ど面倒くさそうだね、と同室の友人に言われたことがあるがそれは違う。他人に見せるた
めではなく単なる自己満足でしかないので、面倒などと思ったことはない。

 ロクに手入れもされていないだろうに艶のある生徒会長代理の髪に思いを巡らせながら
自室に辿り着いたとき、茉衣子は唐突に用事を思い出した。その記憶は何故今まで忘れて
いたのか不思議なくらい当たり前に、茉衣子の頭の中にあった。
 常識的に今の時間帯に訪問するのは無作法なのでしょうけど、常識的でないあの方なら
特にお気になさらないはずです。
 今日の夜に来なさいと言われていた、つまり日付が変わってしまった今は完全な遅刻だ
が、夜は夜、新聞のテレビ欄では同じ日付だ。茉衣子が知る彼女の器は、この程度の詭弁
で許してくれるくらいには大きいはずだった。

 自室へ荷物を置いて、目的の地へと小走りで駆ける。途中ですれ違った生徒はぎょっと
して辺りを見回したが、無視。
 ――まったく、わたくしを不吉の象徴のように扱うのは止めていただきたく存じます。
 内心舌打ちしながら長髪とカーディガンをなびかせる。目の端に映る窓の外の夜空は、
曇っているらしく月も星も見えない。茉衣子は煌々と廊下を照らす明かりに感謝した。妙
に古ぼけた扉の前で足を止める。やっと到着。

 茉衣子は部屋を確認して髪と息を整えると、人差し指を伸ばした。
909グッドナイト・スイートハーツ 2/3:2006/05/24(水) 21:55:55 ID:xQ7VSIFm

 顔面を圧迫する物体の熱っぽさに、高崎佳由季は目を覚ました。息苦しい。振り払おう
と思い頭を振る。が、動かない。誰かに後頭部を掴まれ固定されている。小さく押し殺し
た聞き覚えのある笑い声。さざなみのように細かく震える押し付けられ覚えのある柔らか
い物体。――やれやれ。佳由季はこの大して面白くもない遊戯の相手に見当を付けた。

「あら、さすがユキちゃん。あたしの身体を覚えていたのね。気付くの早い早い」
 透き通った、でも揶揄と皮肉の入り混じった声。縞瀬真琴だ。さっそく佳由季の頭の中
を覗いたらしい。つーかこれは胸か、押し付けるのを止めろ。肩を掴んで押し返そうとす
ると、けけけ、と笑いながら真琴は自分から身体を離した。何故か付いている電灯の明る
さに目をしばたかせて、にやにやと笑う真琴の秀麗な顔に焦点を合わせる。

「おい、何度言ったか忘れたけどここは男子寮だ。女子禁制という言葉の意味が理解でき
るか? できたなら即刻出て行け。僕は眠いんだ」
「あら、ここが女子禁制? なに言ってるのかなあ」
 真琴は人の悪い笑みで気持ちの悪い甘えた声を出した。佳由季はその顔に浮かぶ表情を
読み取る。それは相手が知らない情報を握っている人間独特の、喜悦の表情。佳由季は身
体を起こして部屋を見渡した。何故気付かなかったのか不思議なくらい部屋を埋め尽くす
観葉植物、何故かソファの上にある自分の身体、何故神に存在が許されているのか理解不
能な痴女のしなだれかかってくる熱い身体。

「僕に何をした。なんで僕がお前の部屋にいるんだ」
「あらん、あんなに情熱的に私を求めてきたのに、もう忘れちゃったのかしら?」
「ふざけるな――」
 思い出した。もちろんありもしない真琴の妄想のことではなく、こいつのEMP能力の
汎用性の高さを。
「寝てる間に僕の身体を操ったな。なんでこんなことをした」
「ユキちゃん質問ばっかりでつまんなーい。どーでもいいじゃん。んなこと。それよりあ
たしの身体のうずきに答えておくんなさいまし。寂しくって真琴眠れないの」
 耳元で囁きながら気色悪い精神波を送り込んでくる性悪テレパスの返答に、佳由季は溜
息をついた。眠っている人間で人形遊び。なんて暇な奴なんだ。

「僕は帰るぞ」
 絡み付いてくる腕を外す。と、今度はぐにゃぐにゃと身体全体で巻きついてきた。鬱陶
しい。佳由季はもう一度溜息を付いて異常に顔を接近させてくる真琴に視線を合わせる。
こいつがやたらと絡んでくるときは、いつも厄介ごとが起きているような気がする。真琴
自体が厄介事の塊だから当たり前ともいえるが。
「……何かあったのか? 重要な用件なら一分以内にまとめれば聞いてやる」
「暇」
「帰る」
 気遣いの心を見せた甘さに後悔。佳由季は立ち上がるために真琴の身体を押し返す。瞬
間、胸に全体重をかけられ逆に押し倒された。柔らかい身体が覆いかぶさってくる。体温
の高い女だ、暑苦しい。
910グッドナイト・スイートハーツ 3/3:2006/05/24(水) 21:56:32 ID:xQ7VSIFm

「ユキちゃんさー、ほんっと自制心が強いわよねえ」そう言って真琴は豊満な肉体を押し
付けてくる。「だいちゅきな真琴ちゃんに迫られて満更でもないくせにさぁ。ほらほら、
気持ちいいっしょ? いい加減素直になりなさいよ、このシスコン。それとも、あんたE
D? ほんならあたしが治療してあげるから正直に告白なさい」
「余計なお世話だ」
「うふふ、そう言うと思ったわ。というわけで真琴ちゃんは愛するユキちゃんのために、
もっともっと余計なお世話をしてあげようと決意したのです。暇だし」
「くだらない冗談はやめ――」

 唇が熱く柔らかいもので塞がれた。頭を抱きかかえるように固定される。半開きの口腔
に真琴の舌が侵入した。佳由季の見開いた目に、真琴のうっとりとした笑みとむせ返るよ
うな艶を孕んだ視線が飛び込んでくる。一瞬本気で噛み付いてやろうかと思ったが、何と
か自制して思いとどまる。真琴の視線が笑みを深めた。抵抗しないことを計算していたら
しい。目を細めて真琴を睨み付けるが、真琴は意に介さずといった様子で、舌を絡めとり、
舐め、吸い、口腔を蹂躙してくる。真琴の唾液が流し込まれ、咽喉を通って胃へと伝い落
ちていき、またはあふれて唇から流れ落ちた。

 たっぷり一分以上経っただろうか、佳由季の唇を味わい尽くした痴女は、満足そうにゆ
っくりと顔を離した。唇と唇の間に出来た唾液の糸を、燃えるように真っ赤な舌でちろち
ろと舐め切る。なんて表情をしてやがる。ムカついた佳由季は右手で真琴の顔を掴んだ。
思い切り指を立てる。

「痛っ、いたいいたい」
「うるさい。もう満足しただろう。今度こそ帰らせてもらうぞ」
「えーそれマジで言ってるのん? 真琴ちゃんはさっきのチュウでもう抑えきれないくら
いに身体が火照っちゃってるんですけどけど。ユキちゃんにこの熱を冷ましてもらわなき
ゃあたし死んじゃう死んじゃう」
 ぬらりと右手に気色悪い感触。とっさに手を放してしまう。こいつ、舐めやがった。

「ユキちゃんさー、もしかしてあたしと二人っきりが恥ずかしいのかしら」
 にやりと嫌な笑み。佳由季が拒む理由など頭の中を読んでとっくに知っているだろうに、
わざと見当違いな妄言を吐いている。顔をしかめた佳由季の耳元に真琴が顔を寄せ吐息を
当てる。
「じゃ、茉衣子ちゃんも混ぜちゃおうか?」
「何を言ってるんだ――」
 馬鹿かお前、と続けようとした瞬間、また真琴の胸で視界を塞がれる。暗い視界の中で、
ノックの音が虚ろに鳴り響いた。
9114-833:2006/05/24(水) 21:57:54 ID:xQ7VSIFm
とりあえずこれだけ。
「罰ゲーム」の続きも書かなきゃな……。
912名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 22:00:45 ID:7OSj1GIy
学校ナツカシス。GJ。
やっぱユキは私的にこっちだなあ
913名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 22:01:39 ID:er1bvkaC
おお、学校を出よう!だ
なんかハルヒばっかだったから(いやそれが悪いわけではないぞ)
なんか新鮮
9144-833:2006/05/24(水) 22:08:04 ID:xQ7VSIFm
つーか一行目に誤字かよw
読み返してワラタw
915名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 22:27:14 ID:S2cAxlUk
すっかりハルヒスレかと思ってたし、学校知らなかったから誤爆と思ってしまった
916名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 22:30:26 ID:01oFVMxw
俺も谷川スレってことをすっかり忘れてた。
じゃあ閉鎖系もイージス5もありなんだな。
書きにくそうだけど・・・
917名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 22:39:05 ID:VVDDTack
憤慨での生徒会室で繰り広げられたであろう長門と喜緑さんの脳内会話を書いてみた。




どうみてもハイテンション長門です本当に(ry
918& ◆m42XWfMgpM :2006/05/24(水) 22:39:25 ID:k6COH2Vw

俺は現在、今までの人生で……
いや、訂正。多分一生のうちで一番の屈辱を味わっている。

簡単に言おう。
俺は今、床に座り込まされている。
ついでに言うと、下半身は脱がされている。
ん?座り「込まされてる」がわからんだと?
要するに、座った状態のまま動けないってことだ。
もちろん、縄で縛られてるわけでも、強力接着剤で固定されているわけでもない。
となると、これを出来るのはただ一人って訳で。
そしてその一人は、自発的に俺をそんな目に遭わす奴ではない。
じゃあ何故?と思うだろう。
その答えは簡単だ。
その一人、長門は「あいつ」に命令されてやった。
そう、目の前にいるあいつだ。
くそったれ。俺がもし動けたなら、あいつの顔がボコボコになるまで殴ってやったのに。
いや、俺じゃなくとも男なら誰だって今の状況であいつをぶっ飛ばすな。
そしてあいつは俺を見下げながら、堂々とパイプ椅子に座ってやがる。
その笑いをやめろ。ムカついて仕方がない。
動けないことよりも、下半身丸出しよりも、もっとも屈辱的というかムカツク目の前の状況。
右に長門、左に朝比奈さん、そして下にハルヒを従えてるあいつは……

「どうしました?怖い顔して」
その爽やかスマイルで俺をあざ笑っているのは、小泉一樹、そいつだった。

目の前の状況を説明しよう。
正直、読者諸君がこの風景を見れないのが俺には惜しい。
見ることが出来た男なら、必ず俺の同志になると断言していいからな。
俺の見ている、見せられている状況。
顔を真っ赤にして、必死に小泉のモノを咥えているハルヒ。
その大きな胸を揉まれ、寄りかかるようにしている朝比奈さん。
そしてあの長門でさえ、目をトロンとさせて小泉の頬をペロペロ舐めてやがる。
最後に、小泉の顔はいつもの爽やかスマイルだ。
うわ。コイツ、絶対、殺す。
俺が心に誓ってしまうほど、ムカツクね。これは。
「この状況を作り出すのには苦労しましたよ。『機関』の費用がどれくらい飛んだと思ってるんですか?」
知らん。つーかこんなつまらんことに使わず、まともに使いやがれ。
「朝比奈さんが一番簡単でしたね。抵抗できないようにして調教しましたら、
 恐怖心から頭が真っ白にでもなったんですかね?白痴のように従順になりましたよ」
この……俺のエンジェル、朝比奈さんを……
「次に涼宮さんですね。彼女は薬を使ったら案外素直になりましたよ。
 一度鼻を挫けば、マゾっ気が強くて面白かったです」
くそ。ハルヒ!お前も人にあんだけ命令してたんなら、簡単に奴隷になるなよ!
「長門さんにはかなり苦労しましたね。最初は全然反応無さげに見えましたから。
 でもTFEI端末にも、人と同じように性感があったのは驚きです。ホント言うと少し諦めかけてたんですよ」
くそくそ。長門までこうなるとは……
俺の頭は、沸点に達しているのか、それとも絶望で絶対零度なのか。
とにかく、目の前の小泉ハーレムが許せん。
今俺が死んだら、絶対小泉を恨み殺せる自信がある。
919小ネタ・小泉一樹の逆襲:2006/05/24(水) 22:40:07 ID:k6COH2Vw
「屈辱的ですか?そりゃあそうですよね。あなたが好意を寄せている3人を全て僕が堕としたのですから」
くっ……コイツ白々と……
「こいつら3人が墜ちたなんて俺は認めんぞ!」
「おやおや。目の前の状況から現実逃避ですか?」
……認めたくない。
ハルヒも、朝比奈さんも、長門も、認めん。
3人とも、幸福そうな顔してるなんて俺は絶対認めん。
俺の頭がトチ狂って、そう見えるだけだ!
「でも、あなたの体は正直みたいですよ?3人の痴態を目の前で見て」
指摘されて気がつく。完全に興奮しきっている俺の分身。
違うだろ、俺!落ち着け。静まれっての!!
「あなたが悪いのですよ?自分がモテモテだと思い上がってたんじゃないですか?」
「何だと!?」
「大体あなたはおいしすぎるんですよ。この板じゃ僕の面目ないじゃないですか。
 ……と、これは私事でしたね。忘れてください」
「はぁ!?」
「とにかく、あなたがつけあがっているからこうなるんですよ。僕の気持ちも知らないで……」
何だ。勘違いに嫉妬か?
言っとくが俺は全然モテてねぇ!
「嘘をつかないでください。あなたは気づいているんでしょう?
 涼宮さんも、朝比奈さんも、長門さんも、みんなあなたに好意を寄せてることに」
「知らねぇ!んなこと!」
「まあ、いいでしょう。敵は捕まえた。僕の気持ちも果たせそうです」
敵とは俺か?俺はお前に恨まれるようなことはした覚えがないぞ。
お前の気持ちを晴らすって、俺はさらに屈辱を味わうのか!?
何をされるんだ……一体……
イライラしながら小泉の口が開かれるのを、じっと俺は見ていた。
そして、小泉は俺へ無情な宣告をする。

「ようやく僕は、あなたを手に入れることが出来そうですね。」

……はい?今、なんつった?
「僕はあなたのことが好きなのに、あなたはいつもこの3人のことばかり。
 でも今、敵は僕の奴隷です。僕らの間に邪魔は入りません。」
あの〜……小泉?もしもーし?
なんかすっげぇ薔薇の花が散っているのが見えるんだが、気のせいだよな?
「あなたに屈辱を味わわせ、完全に屈服させて僕のものにする。
 楽しみですね。あなたが従順になる、そのときが。」
そう言って小泉が指を鳴らす。
するとハルヒ、朝比奈さん、長門がフラフラとこっちに歩いてくる。
おい、ちょっとマテ。なんだその手に持ってる怪しげな道具は!?
危ない。マジで洒落にならんからやめろ、な?な?
尻が悪寒に震えるじゃねぇか。
おい、やめろ。いや、やめてください。マジで。
こら、近づくな、やめろ!やめてくれぇぇぇっっっっ!!!

「ふふふ……あなたは調教のしがいがありそうですね。」

続かない
920名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 22:44:00 ID:01oFVMxw
>>918-919
(・∀・)ニヤニヤ
921名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 22:44:03 ID:ZAE5NymW
>>& ◆m42XWfMgpM
エロのない、くだらねえモンばっかり投下しやがって
消えろクズ
922名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 22:46:06 ID:C6ehsMhw
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!
続き!
923名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 22:46:38 ID:xVVW4P3+
>>921
また君か
924名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 22:48:44 ID:zlOM76tt
>>921
自分の気に入らない作品だからって貶めるなって
…まあ名前が間違ってるのはどうかと思うが
925& ◆K5LYYyQ.vw :2006/05/24(水) 22:51:55 ID:k6COH2Vw
>>924
間違えるというか、文字化けするんだが。
原因は不明。誰か判る人いないですか?
926名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 22:52:58 ID:k6COH2Vw
↑名前書き込み無しでもこのようになる。
927名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 22:53:57 ID:niOaTHC2
>>918-919
乙。
801はともかくどうやって3人を堕としたのかは見たいな。

>>921
エロいじゃん、状況が。妄想しる。
928名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 22:56:10 ID:zlOM76tt
>>925
いや古泉じゃないかって事だ
929名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 22:56:31 ID:JWg6MVL3
ま、とりあえず>>921君はNG指定だな
どーせ長門さん作品の時にグダグダ言ってた奴だろ
930名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 22:56:32 ID:niOaTHC2
>>925
コピペでも駄目だったか?
931名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 22:58:33 ID:Woc5JlVX
イタガリータのオレは詳しく描写されると死にたくなりそうなのでこれくらいが丁度良い。
801はネタとして笑えるレベルなら個人的にはOK。でもガチアッーーーー!!は勘弁な。

>>925
取りあえず名前欄になんと入れようと思ったのか言ってみろ話はそれからだ
932名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 22:58:51 ID:k6COH2Vw
>>930
コピペだと逆に文字化けしやすくなる。
933名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 23:00:05 ID:k6COH2Vw
>>931
どれを入力しようとしても同じく「&」になる。
数字でも、文字でも変わらずです。
934名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 23:01:41 ID:Woc5JlVX
専ブラでおかしな設定でもしてるんじゃないのか
935名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 23:09:05 ID:My0DdtLD
専ブラっつーより、どっかでウイルスでも踏んだんじゃねーか?

まず治してから出直すことをお勧めするよ
936名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 23:24:01 ID:k6COH2Vw
専ブラ使ってないんだよな。
どうやら原因はFirefoxっぽい。
化けたらメンゴで許してくれ。orz
937名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 23:53:27 ID:4OgjcGN0
次スレってそろそろだよな。
今回は文字量も少ないし
定例どおり>>950あたりか?
938名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 23:55:33 ID:3eH+UlN2
残り20KBとなっております。
939名無しさん@ピンキー:2006/05/25(木) 00:14:28 ID:nw0dIUz1
バキハルヒ書いた者です。
次スレ立つまでに今度はまともなエロSSを用意しておこう。
……本当にエロいのかどうかはわからんが。
少なくともそういう描写はある。
940名無しさん@ピンキー:2006/05/25(木) 00:24:16 ID:bpkfRnPQ
>>939
あえて、バキ SAGA[性]のノリで!!!

でも、自分も2つほど投下しているが、
読者さんから見て本当にエロくなっているかどうか、自分では判断できん…
ようわからん。
941674@予備の中の人:2006/05/25(木) 00:34:12 ID:mjmCOnpg
本日も皆様GJであります。さっそく更新させていただきました。

942名無しさん@ピンキー:2006/05/25(木) 00:35:36 ID:DEu4bi+S
>>941
オツカレサンです
943939:2006/05/25(木) 01:09:40 ID:nw0dIUz1
>>940
あれは無理だ。
というかあれをエロマンガの領域に入れられる奴は神に近い。
まあやったらやったで面白い気はするが、生憎と単行本を持っていない。
一応読みはしたがな。


ところで、ハルヒにはこの文章が似合うと思うのだがどうか。
「あいつに限って常に最悪のケースを想定しろ。
奴は必ずその少しナナメ上を行く!!」
キョン辺りが言いそうなセリフだ。
944名無しさん@ピンキー:2006/05/25(木) 01:10:36 ID:h5xzy9Uu
レベルEのクラフト隊長か
945名無しさん@ピンキー:2006/05/25(木) 01:11:49 ID:QxBXYxCH
レベルEの馬鹿王子ってハルヒとめちゃくちゃ気が合いそう
946名無しさん@ピンキー:2006/05/25(木) 01:16:15 ID:6rv5b5/X
>>938
俺かちゅ〜しゃ使ってるんだが、かちゅ〜しゃって残りKB分かるかな?

あと基本でスマンが1スレって1000KBだよn
947名無しさん@ピンキー:2006/05/25(木) 01:20:17 ID:4JVr1dAN
>>946
512だよ
948名無しさん@ピンキー:2006/05/25(木) 01:24:28 ID:nnAyfpex
かちゅならウィンドウの一番下に出る。
この板は500KBで打ち止め。
949名無しさん@ピンキー:2006/05/25(木) 01:41:27 ID:z8I8QdMs
かちゅってまだ動くの?
好きだったけど動かなくなったから乗り換えちまった…
950名無しさん@ピンキー:2006/05/25(木) 02:19:36 ID:tu4nGbU/
>>936
専用ブラウザを使うなら、JaneStyleがお勧め。
951名無しさん@ピンキー:2006/05/25(木) 02:22:19 ID:nnAyfpex
>>950
スレ立てよろしく。

>>949
かちゅ自体は終了したが後継型がある。
といってもそれが出たのもだいぶ前の話だが。
952名無しさん@ピンキー:2006/05/25(木) 03:11:05 ID:WopYPx/y
次スレのテンプレには過去ログの置き場も追加しよう。
953名無しさん@ピンキー
そういえばど根性ハルヒってどうなったのかな?
俺結構好きだったんだが