セーラームーン総合スレッド2

このエントリーをはてなブックマークに追加
1セラエロ@ピンキー
実写終了後も、まだまだニーズは絶えないセーラームーンの総合スレ。

前スレ。
セーラームーン総合スレッド
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1080668867/

関連スレ
セーラーマーズ (消費後は合流予定)
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/997374576/

セーラー戦士のチンコをしこしこした〜い3
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/sm/1133036211/

セーラー戦士浣腸競争
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/sm/1098618780/

【逃げても】セーラームーン・オナニー【無駄よ】
http://sakura02.bbspink.com/test/read.cgi/onatech/1095928291/
2名無しさん@ピンキー:2006/01/15(日) 17:55:02 ID:znpARANX
2
3名無しさん@ピンキー:2006/01/15(日) 18:52:08 ID:OJgBuVOt
>>1
4名無しさん@ピンキー:2006/01/15(日) 21:08:53 ID:djKFu9RZ
>>1 スレたて乙でした。
プルート作品投下待ってます。
5名無しさん@ピンキー:2006/01/15(日) 21:55:39 ID:Tjs07Sfg
乙age
6名無しさん@ピンキー:2006/01/15(日) 22:16:02 ID:KaP9ZZ6u
セーラームーン Part13(角煮)
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/ascii2d/1137329808/l50
7名無しさん@ピンキー:2006/01/16(月) 09:34:21 ID:mf83iw7n
誰か前スレのヴィーナスの保管を…。
8名無しさん@ピンキー:2006/01/16(月) 09:35:04 ID:mf83iw7n
言い忘れたけど>>1乙。
9名無しさん@ピンキー:2006/01/16(月) 09:47:48 ID:aDvTPbhB
>>7
? 日本語出話せ。
10名無しさん@ピンキー:2006/01/16(月) 12:29:05 ID:mf83iw7n
>>9
誰か前スレに残ってるヴィーナスの保管を…。
これでおk?
11名無しさん@ピンキー:2006/01/16(月) 14:21:07 ID:20QCNEzl
自分でやりゃいいじゃん

月猫ttp://www.freebbs.biz/yy2ch/yy2ch.cgi?id=moon
12名無しさん@ピンキー:2006/01/16(月) 18:34:38 ID:mf83iw7n
>>11
いろいろしましたがやはり携帯ではできませんでした。
あと保管庫教えてくれてdです。
13名無しさん@ピンキー:2006/01/16(月) 21:36:40 ID:djhqtb6V
>>7
>>12
まず職人に断った方がいいんじゃないか?
それと念のため聞くが、お前21歳すぎてるよな?
14名無しさん@ピンキー:2006/01/16(月) 22:54:08 ID:kQVG7Bsk
>>12
携帯厨キターーーー
15名無しさん@ピンキー:2006/01/17(火) 01:22:39 ID:fVoAkofJ
>>13
俺もそう思う。

>>12
>いろいろしましたが

厨お決まりの言い訳キターーーーーーーーーー
16名無しさん@ピンキー:2006/01/18(水) 23:31:52 ID:XA8IB42W
              ,.へ          iヽ
              /:::::::::ヽ         / ノ,.
                /:::,.. -‐''"´  ̄ ̄ `゙'''"´ ' レ''" ̄ `ヽ、
   | ̄ ̄`゙゙''- 、   {:/                 '"´ ̄`゙ヽ、
    |:::::::::::::::::::::::::,r‐‐'                        ,,.、  ヽ
    |:::::::::::::::::___/              、ヽヽ,、   、      ヽ |
   i:::::::::::::::::,./               i  ゙!   ゙!lヾ、.>、  ヽ  ゙i i  ヽ!
   ゙i,:::::::::::'´:|            ゙i  |!  .!゙i  .|!i_,;i゙! }!  l i | .!   l
  -‐゙i,:::::::::::::|       i!   |  i | ,ハ,| /|レく|| /.!‐x' | // i  /
  :::::::::ヽ;:::::::l゙i,    i  i ,i   /,../7/´//ヽ,し/,.'-く/ィ' ' //
  ヽ;:::::::::::'´:|i,゙、  |  l〃  / / ,..-‐-、      i' ゙i:゙i |,r'´
    ヽ;:::::::::::| i,゙i,ヽ, | /  ,.イ-' ニi´`゙i::゙i      l、ノ0! {゙'i
    ヽ;::::::i゙i,ヽヽi | i,..-'-'  '´lヽ_ノ:0!        ヾ-'‐'.!ノ    なあに?
      ヽ| iヽ、 | | |i ゙! i゙ヽ   ヾ;;;;;;;lノ      ゙! "" l   
      /  ゙i,. | | l i ゙、 `' __     ""    ー ‐'   /            __,.
       /    i| .! i,ヽ、ヽ,ィ' ,.へ           /         __,..-,ニ -‐
     /   i  i i|, ゙、ヾ、/ r''/./´`二゙ヽ,       /、__,.,.,_   _,..==''"´´
    /  /  .! ゙i|、 ヾ、し'、 Y i´ ___   ヾ''''┬‐く >'"i゙i,::ヽ,.ンi<ヽ
   /   /  |   ヾ、 ヽヽ、゙ヽーl_└、゙i  ヽ_|`゙゙´,.==<ヾi, ゙! ゙i、
  / / /   l   ヾ、 ヽ,  >、  `''' |    ヽ上‐ 、:::::::::::::゙i,゙i:゙! | | ヽ
   / /    i     ヽ、 ゙く,._:ヽ,  |    `- 、  ヽ;::::::::゙i ゙i:i | .!  ヽ
  /  /   /    ,∠二ニ''- .,,_=ヽ、_`__      ゙''-、 ヽ;:::::| |:! /;ヽ  ヽ
17名無しさん@ピンキー:2006/01/19(木) 11:44:03 ID:t7997JmU
>>16
俺のXXXを…
18名無しさん@ピンキー:2006/01/19(木) 14:13:00 ID:FYkRM5qw
              ,.へ          iヽ
              /:::::::::ヽ         / ノ,.
                /:::,.. -‐''"´  ̄ ̄ `゙'''"´ ' レ''" ̄ `ヽ、
   | ̄ ̄`゙゙''- 、   {:/                 '"´ ̄`゙ヽ、
    |:::::::::::::::::::::::::,r‐‐'                        ,,.、  ヽ
    |:::::::::::::::::___/              、ヽヽ,、   、      ヽ |
   i:::::::::::::::::,./               i  ゙!   ゙!lヾ、.>、  ヽ  ゙i i  ヽ!
   ゙i,:::::::::::'´:|            ゙i  |!  .!゙i  .|!i_,;i゙! }!  l i | .!   l
  -‐゙i,:::::::::::::|       i!   |  i | ,ハ,| /|レく|| /.!‐x' | // i  /
  :::::::::ヽ;:::::::l゙i,    i  i ,i   /,../7/´//ヽ,し/,.'-く/ィ' ' //
  ヽ;:::::::::::'´:|i,゙、  |  l〃  / / ,..-‐-、      i' ゙i:゙i |,r'´
    ヽ;:::::::::::| i,゙i,ヽ, | /  ,.イ-' ニi´`゙i::゙i      l、ノ0! {゙'i
    ヽ;::::::i゙i,ヽヽi | i,..-'-'  '´lヽ_ノ:0!        ヾ-'‐'.!ノ    ふふ、聞こえなーい
      ヽ| iヽ、 | | |i ゙! i゙ヽ   ヾ;;;;;;;lノ      ゙! "" l   
      /  ゙i,. | | l i ゙、 `' __     ""    ー ‐'   /            __,.
       /    i| .! i,ヽ、ヽ,ィ' ,.へ           /         __,..-,ニ -‐
     /   i  i i|, ゙、ヾ、/ r''/./´`二゙ヽ,       /、__,.,.,_   _,..==''"´´
    /  /  .! ゙i|、 ヾ、し'、 Y i´ ___   ヾ''''┬‐く >'"i゙i,::ヽ,.ンi<ヽ
   /   /  |   ヾ、 ヽヽ、゙ヽーl_└、゙i  ヽ_|`゙゙´,.==<ヾi, ゙! ゙i、
  / / /   l   ヾ、 ヽ,  >、  `''' |    ヽ上‐ 、:::::::::::::゙i,゙i:゙! | | ヽ
   / /    i     ヽ、 ゙く,._:ヽ,  |    `- 、  ヽ;::::::::゙i ゙i:i | .!  ヽ
  /  /   /    ,∠二ニ''- .,,_=ヽ、_`__      ゙''-、 ヽ;:::::| |:! /;ヽ  ヽ
19名無しさん@ピンキー:2006/01/20(金) 19:21:02 ID:9bPikEob
厨房のせいで新スレ早々気分悪くなった
美奈たんで抜いてくる
20名無しさん@ピンキー:2006/01/22(日) 11:53:09 ID:Cfm2M6sN
即死回避
21名無しさん@ピンキー:2006/01/22(日) 11:56:04 ID:1W+kLgmx
即死回避協力。
22名無しさん@ピンキー:2006/01/22(日) 15:57:21 ID:BwSM+uD2
即死回避協力阻止
とかって嘘だけど。
言ったら皆凍るかな。
23名無しさん@ピンキー:2006/01/22(日) 16:00:18 ID:1W+kLgmx
即死回避協力阻止妨害。
と返してみるw
24名無しさん@ピンキー:2006/01/22(日) 20:55:54 ID:s9vsxBS6
即死回避協力阻止妨害に代わって保守よ!
25名無しさん@ピンキー:2006/01/22(日) 21:02:04 ID:XEm/dW8j
              ,.へ          iヽ
              /:::::::::ヽ         / ノ,.
                /:::,.. -‐''"´  ̄ ̄ `゙'''"´ ' レ''" ̄ `ヽ、
   | ̄ ̄`゙゙''- 、   {:/                 '"´ ̄`゙ヽ、
    |:::::::::::::::::::::::::,r‐‐'                        ,,.、  ヽ
    |:::::::::::::::::___/              、ヽヽ,、   、      ヽ |
   i:::::::::::::::::,./               i  ゙!   ゙!lヾ、.>、  ヽ  ゙i i  ヽ!
   ゙i,:::::::::::'´:|            ゙i  |!  .!゙i  .|!i_,;i゙! }!  l i | .!   l
  -‐゙i,:::::::::::::|       i!   |  i | ,ハ,| /|レく|| /.!‐x' | // i  /
  :::::::::ヽ;:::::::l゙i,    i  i ,i   /,../7/´//ヽ,し/,.'-く/ィ' ' //
  ヽ;:::::::::::'´:|i,゙、  |  l〃  / / ,..-‐-、      i' ゙i:゙i |,r'´
    ヽ;:::::::::::| i,゙i,ヽ, | /  ,.イ-' ニi´`゙i::゙i      l、ノ0! {゙'i
    ヽ;::::::i゙i,ヽヽi | i,..-'-'  '´lヽ_ノ:0!        ヾ-'‐'.!ノ    ご苦労でござるの巻き
      ヽ| iヽ、 | | |i ゙! i゙ヽ   ヾ;;;;;;;lノ      ゙! "" l   
      /  ゙i,. | | l i ゙、 `' __     ""    ー ‐'   /            __,.
       /    i| .! i,ヽ、ヽ,ィ' ,.へ           /         __,..-,ニ -‐
     /   i  i i|, ゙、ヾ、/ r''/./´`二゙ヽ,       /、__,.,.,_   _,..==''"´´
    /  /  .! ゙i|、 ヾ、し'、 Y i´ ___   ヾ''''┬‐く >'"i゙i,::ヽ,.ンi<ヽ
   /   /  |   ヾ、 ヽヽ、゙ヽーl_└、゙i  ヽ_|`゙゙´,.==<ヾi, ゙! ゙i、
  / / /   l   ヾ、 ヽ,  >、  `''' |    ヽ上‐ 、:::::::::::::゙i,゙i:゙! | | ヽ
   / /    i     ヽ、 ゙く,._:ヽ,  |    `- 、  ヽ;::::::::゙i ゙i:i | .!  ヽ
  /  /   /    ,∠二ニ''- .,,_=ヽ、_`__      ゙''-、 ヽ;:::::| |:! /;ヽ  ヽ

26 ヴィーナス痴態1:2006/01/22(日) 21:33:23 ID:9+r3u1sf
年も明けた1月5日。
愛野美奈子は、自室の鏡の前で、長い金髪を梳いていた。

「ふんふふんふん、ふーーーん♪」
鼻歌を歌いながら、髪の絡まったブラシを、鏡台の上に置く。
これから新人アイドルのオーディションに出かけるので、お洒落にもいつも以上に気合いが入っている様子である。
部屋には破れた福袋や服が散らかっていた。大人っぽいワンピースやフレアスカートは、なけなしのお年玉をはたいて買ったブランドものだ。
「ねえアルテミス、これにブーツを合わせればいいわよね?」
悩みに悩んだ末、いつも履いている動きやすいミニスカートに決定したらしい。
無邪気な笑顔で問いかけてくる少女を見て、本当に綺麗になったな、とアルテミスは思う。
初めて美奈子に会った時、彼女はただのお転婆な女の子だった。こんな子供にセーラーVが務まるのかと、本気で心配した。
けれど一緒に暮らし始めて2年、彼女の何気ない仕種や表情、匂いや感触にどきりとする事がたまにある。

「…まあ、いいんじゃない?」
クッションの上で大きく欠伸をして、アルテミスは答える。
ゆえあって猫の姿をしてはいるものの、彼はれっきとした「男性」だった。
「学生らしい、常識に合った格好をしていれば、それでいいと思うけどね」
「あんたっていつもそれよね。『美奈は何を着ても似合うよ』とか言えないの?」
ミニスカートを手にした美奈子は、不満そうに唇を尖らせた。

愛と美の女神ヴィーナスは、海の泡から誕生したと言われている。
生まれたままの姿こそが最も美しいのだと言わんばかりに、絵画や彫刻の世界においても、全裸か半裸で描かれることが多い。
美奈子が、裸になった時が一番綺麗に見えるのは、そのせいかも知れなかった。
「その手の台詞なら、言うべき人が別にいるからね。わざわざ他の女の子にリップサービスはしないよ」
尻尾を揺らしながら、アルテミスは答えた。彼にはルナという前世からの恋人がいるのだ。
美奈子は大事な主人であり、強い母のような、世話の焼ける妹のような──ルナとは別の次元で、かけがえのない存在だった。比べることなど出来ない。
「けっ、ごちそーさま」
ジャケットに袖を通した美奈子は、嫌そうに顔を顰めた。
生来の落ち着きのなさと、美少女にあるまじき言動のせいで、彼女の本当の美しさに気付く者は少ない。
だが、そのくらいがちょうどいいのだとも思う。
特出した能力を持つ者は、人間の世界では時として畏怖の対象となる。水野亜美の知能しかり、火野レイの霊力しかり、木野まことの怪力しかり。
人に混じっても目立ちすぎない、親しみを感じさせる美しさを維持している美奈子は、ある意味最も社会性があるセーラー戦士と言えるのかも知れない。

「前から思ってたけど、アルテミスってば、亜美ちゃんの男バージョンって感じだわ。頑固で理屈っぽいところとか、すぐお説教したがるところとか、そっくり」
入院中の友人の悪口を、美奈子は悪気なく口に乗せた。
相手を嫌っているわけではない。欠点も含めて仲間だと認めているからこそ、出てくる台詞である。
「美奈の素行を見ていたら、誰だって一言注意したくなると思うけど?」
「あんたの場合は『一言』じゃないじゃないの。生活指導の先生みたいに、ネチネチネチネチ、うるさいったら」

赤いリボンを揺らして、彼女は玄関へ颯爽と歩いていく。アルテミスはその後に続いた。
27ヴィーナス痴態2:2006/01/22(日) 21:34:27 ID:9+r3u1sf
「君を心配して言ってるんだ、美奈」
しゃがみこんでブーツの紐を結んでいる少女の背中に、語りかける。
真剣な声に、美奈子が振り向いた。青く澄んだ大きな瞳が、悪戯っぽい輝きを放っていた。
「あーら、言おうと思えば言えるんじゃない。今のはけっこうドキドキしちゃったわ」
真面目な話をしようとすると茶化してしまうのは、彼女の悪い癖だった。そんなことだから男が引いてしまうのだ。

「あんなことがあった後だ……行動には、十分気をつけるようにしてくれ」
大切に守っている少女の顔をじっと見上げて、アルテミスは告げた。
「亜美に落ち度があったとは思わないが、連中は女の子の心の弱い部分を、確実に突いて来る」
「そうね……」
美奈子はきゅっと唇を噛んだ。

水野亜美。人付き合いが不器用なあの天才少女は、先日セーラーマーキュリーに変身した際、人間の男たちに強姦された。
ぼろぼろに傷ついた少女を見て、月野うさぎを始めとした、仲間の誰もが言いようのない怒りを感じていた。
問題の男たちは、あやかしの四姉妹の一人に始末されたと聞いた。彼らはベルチェをも陵辱していたのだ。
「でも、あたしは大丈夫よ。なんてったってセーラー戦士のリーダーですもの、そう簡単にやられたりしない」
幸いにも亜美は能力を失う事はなかったが、身体と心に深い痛手を負った。男たちに何を言われたのかは、後で本人の口から聞かされた。
天才であるが故に、時として周囲を見下してしまう彼女にとって、自分が「取るに足らない存在」だと思い知らされることは、凡人には計り知れない苦痛であったに違いない。
その心の脆い部分をベルチェは利用し、セーラー戦士の士気を奪おうとした。
同じように、美奈子にも弱い部分があるとしたら、それはおそらく……。

「じゃあアルテミス、お留守番よろしくね♪」
明るい声で言うと、美奈子は玄関の扉を開けた。
絨毯の上で見送るアルテミスは、「あまり遅くなるなよ」と声をかける。
「はいはい。お土産に、あんたの好きなツナ缶買ってきてあげるわ」
肩にショルダーバッグをひっかけて、美奈子は笑う。艶やかな金髪が翻り、開け放たれた扉の向こうに消えた。


暗い地下牢に、鞭の音が響く。
繋がれているのは若い男だった。全身にひどい火傷を負っており、髪は焦げ落ちてなくなっている。
目の前にいる美しい女は、その傷口に油を垂らし、鞭で叩いているのだ。
男はぐったりとして、呻き声を上げる事すら出来ない。いや、既に死んでいるのだ。
彼女の足元には、切断された男性器が転がっている。それはかつてマーキュリーの体内に入ったものだ。
他の男たちと同時に、若く濃い精液を大量に注いでおきながら、孕ますことすら出来なかった。セーラー戦士の能力を、奪う事が出来なかった。
役に立たないものはつけている必要がないから、根元から切り取った。男は絶叫し、口から泡を吹いて動かなくなった。
「ベルチェお姉さまは、人間の男の性欲を甘く見ていたのよ」
背後から現れたコーアンが呟く。
この男の仲間たちは、既に彼女の炎によって、十分すぎるほどの制裁を受けている。
だが彼女達が真に怒りをぶつけるべき相手は、他にいた。
星の守護を受ける、忌まわしいセーラー戦士たち。彼女達からエナジーを搾り取るまでは、四姉妹は一歩も引けない。
「でもこれで、奴らが駒として使えることがはっきりしたわ。次こそは失敗しない…そうでしょ?カラベラスお姉さま」
頷き、女は傍らの水晶玉を覗き込んだ。美しく着飾った金髪の少女が、そこには映し出されている。
プリンセス・セレ二ティによく似た姿を持ちながら、はかなさは微塵もなく、むしろ毅然とした戦士の風格を漂わせている少女だった。

「四守護神の頭、セーラーヴィーナス……」
カラベラスの瞳が、憎悪に輝いた。一瞬の後、彼女が振るった鞭によって、水晶玉は砕け散る。
28 ヴィーナス痴態3:2006/01/22(日) 21:35:32 ID:9+r3u1sf
オーディションの審査会場は、美少女たちで賑わっていた。
整理券を受け取った美奈子は、待合室でブツブツと、独り言による面接のシミュレーションをしていた。
(愛野美奈子、ピッチピチの女子中学生です。明るく元気なのが取り柄です。運動神経には自信があります。好きなスポーツはバレーボール、嫌いなものはおまわりさん、っと…)
美奈子が見たところ、容姿の面でで彼女と対等に張り合えそうな少女は存在しなかった。
この勝負はもらったわね、と内心ほくそえんだその時、スタジオの方から甲高い少女の悲鳴が聞こえた。

「なにっ!?」
椅子に腰掛けていた美奈子は、反射的に飛び上がる。
セーラー戦士としての長年の勘が、彼女を動かしていた。ロッカーを開け、鞄の中に携帯している変身ペンを掴み、悲鳴の聞こえてきた方角へ走り出した。
廊下を抜けると、突き当たりがスタジオだった。既に審査は始まっており、名前を呼ばれた順にステージに姿を現す段取りになっている。
「誰か、助けてえええええ!」
水着の少女が、妖魔に押し倒されている。ステージの上には他の少女たちもいたが、怖くて手が出せないらしい。
審査員たちも、公募によって集められた一般の客も、成す術もなく見守っているだけだった。
(もう、大人のくせに!!)
役に立たない連中に歯軋りしながら、美奈子は素早く物陰に隠れた。
「どうせ現れるなら、授業中とか、テスト中にしてよね!」
不平を垂れつつも、戦いの予感に気分が高揚していた。握っていた変身ペンを、空中にかざす。
「ヴィーナス・クリスタルパワー・メイクアップ!」
黄金のリボンが身体に巻きつき、彼女はセーラー戦士へと変貌する。

妖魔は、アシナガ蜘蛛のような形をしていた。その身体は人間の倍くらいの大きさである。
気絶してしまった少女の水着をビリビリと破り、あっという間に上半身を裸にしてしまう。
「うひひひひ」
いかにも好色そうな声を上げながら、妖魔が少女の胸に触れようとしたその時だった。

「そこまでよ!!」
凛とした、それでいてどこか甘い声が、その場を支配する。人々はその声の聞こえてくる方角に注目した。
腰まで届く長い金髪を、赤いリボンでまとめた美少女が、ステージ袖から走り出てくる。
オレンジ色のミニスカートからすらりと長い脚を伸ばし、そのまま中央に立った。
おおっ、と観客席から歓声が上がる。
その声に応えるように、セーラーヴィーナスはすっと片腕を上げる。
「スターを夢見る女の子の、ピュアなハートを壊そうとする奴は。」
スタジオのライトを背に受けて、彼女は堂々と妖魔を指差した。
「お釈迦様や草津の温泉が許しても、このセーラーヴィーナスが許さないっ!」
微妙に間違った格言を操り出しながら、かざした腕をすっと上下に振る。
「愛と美の女神の化身セーラーヴィーナスっ、ここに参上!愛の天罰、落とさせて頂きます!!」

一瞬の沈黙の後、審査会場が拍手と驚嘆の渦に包まれた。
「うおおおおお、本物のヴィーナスだーーーっ!」
「萌えええええええええーーーーーーーーーーーー」
アイドルのオーディション、という性質上仕方がないかも知れないが、集まっている一般客はいわゆる「オタク」風の男が多かった。
感激のあまり、デジカメを取り出す者までいる始末である。
(ああ、これよ。これだからセーラー戦士はやめられないのよ)
人々の(主に男性の)視線に酔ったヴィーナスは、陶然として胸のブローチに手を当てた。
自分の姿を見て元気になってくれる人や、喜んでくれる人がいる。それは彼女にとって最上の幸福であった。
29ヴィーナス痴態4:2006/01/22(日) 21:36:27 ID:9+r3u1sf
「私のテリトリー内で勝手は許さないわよ!覚悟なさい!」
ヴィーナスの指先から、黄金の光線が放たれた。
「クレッセントビーーーーームッ!!」
眩い光線が妖魔を真っ直ぐに貫き、その巨体を吹き飛ばした。
敵が壁に叩きつけられたのを確認してから、ヴィーナスは気絶した少女に駆け寄る。
「大丈夫?しっかりして!」
すると、抱き起こした少女の顔がぐにゃりと歪んで、別の顔になる。不気味な、女の顔に。
「ひっかかったね、セーラーヴィーナス」
「お、お前は!」
全身の血が一気に冷える。ヴィーナスは慌てて飛び退いた。

少女だと思っていたのは、女性だった。それも、以前まみえたことがある妖魔の女だ。
「そう、あやかしの四姉妹が一人、カラベラスよ」
不敵に笑った女は、どこからか鞭を取り出して、ぴしゃりと床を打った。
一度床で撥ねた鞭は、ヴィーナスめがけて襲い掛かった。白く長い脚が旋回し、短すぎるほどのミニスカートが翻る。
「こんなものっ!」
再び指先から光線を出し、足首の鞭を焼き切った。
「頑張れー、ヴィーナスちゃん!!」
「応援してるぞ!」
観客席から声援が飛ぶ。ヴィーナスは反射的にそちらを見てしまった。
「ありがとう!」
その隙を見逃さず、鞭が襲ってきた。カラベラスの鞭には命でも宿っているのか、切れた部分から再生していく。
まるで植物の蔓のように、妖しげな動きでヴィーナスに迫ってくる。
「くっ…」
避けようとしたが、着地地点を見計らってきた。鞭が身体に巻きつき、ぎりぎりと締め上げてくる。
(ち、力が思うように出せない…!)
たまらず、ヴィーナスはステージ上に両手をついた。その手を、女の靴が思い切り踏みつけた。
「ああっ!」
悲鳴を上げる彼女を、カラベラスが呆れたように見下ろしていた。
「戦いの最中に余所見をするなんて、噂通りのお間抜けさんだわ」
「なによ。応援してくれる人の声に応えるのは、当たり前でしょう!?」
逆切れする少女の手の甲を踏みつけたまま、女は勝利を確信した笑みを浮かべる。
「そう、お前の弱点はその『サービス精神』……八方美人が過ぎることね」
冷酷に言い放つと、カラベラスはその身体を蹴り転がした。
拍子に、オレンジ色のミニスカートがまくりあげられ、純白のパンティが丸見えになる。
その様子に、観客が息を呑んだ。
「す、すっげえ…ヴィーナスちゃんのパンモロだぜ!」
「生で見られるなんて…い、生きてて良かった…」
観客の頭に「助ける」という選択肢はなく、代わってバシャバシャとフラッシュが炊かれる。

(き、今日、勝負パンツ履いて来て良かった…)
こんな時に、緊張感のないことを考えてしまっているヴィーナスであった。
イメージというものは大切だ。愛と美の女神が、毛糸のパンツを履いていたのではあまりにも情けない。
しかし、そんな呑気な事を考えていられたのも一瞬の事だった。
当然のことながら、妖魔もカラベラスも、その程度の屈辱では許してくれなかったのだ。
30ヴィーナス痴態5:2006/01/22(日) 21:37:32 ID:9+r3u1sf
「当たり前、ね…。お前のその甘い考えが身を滅ぼすって事を、これからじっくり教えてあげる」
パチンと指を鳴らすと、倒れていた妖魔がむっくりと起き上がった。
「さあお前。愛と美の女神を、たっぷり懲らしめてやりなさい!!」
カラベラスの命令に応えて、蜘蛛の妖魔がヴィーナスににじり寄ってきた。
「へっへへへ。そうこなくっちゃ」
「こ、来ないで…」
何本もの足が、彼女に向かって伸びてくる。妖魔は怯えるヴィーナスの手足をがっしりと掴んで、ステージ上にひっくり返した。
「ほぉら、可愛いおしりを男どもに見せ付けてやれ」
いやらしい口調で言うと、ヴィーナスの足をハの字型に開かせる。観客席に向かって、思い切り尻を突き出させるような格好にさせた。
可愛いレースのついた下着が、スタジオのライトに照らされ、眩しく輝いている。

「い、いやぁああん」
ヴィーナスは顔を赤くして身悶える。
セーラー戦士随一の美貌を誇る少女の痴態を、観客達は生唾を飲んで見守っている。
妖魔は調子付いて、形の良いヒップにキュッと食い込んだ布を、思いっきり引っ張り上げた。
「そらそら、ケツの肉が食い込んでいくぞぉ!」
「やめてえええっ」
抵抗のために足をバタバタ動かすと、余計に秘部に食い込んでしまう。
股間を覆っていた布が、まるで一本の紐のように細くねじれていった。二つに割れた白い尻が、観客席に向かって、プルプルと扇情的に揺れる。
「このままパンティを横にずらしたら、大事なところがモロ見えだぞぉ」
笑いながら、妖魔は股布の部分に指をかけた。クイッ、と上に引っ張ると、左右に割れたヒップがきゅっ、と締まる。
「あ、はぁっ!」
ヴィーナスのくちびるから、官能的な吐息が漏れる。
(こ、こんな…知らない人に見られるなんて……)
スタジオ内は暖房が効いていたが、下着を脱がされそうな不安が、彼女に寒さを与えていた。
震える少女の反応を楽しむように、妖魔は今にも引きちぎられそうな薄布を、引っ張ったり戻したりしていた。
「いっ、いやああ…ひ、引っ張らないでぇ…」

我慢できないと言ったように、観客達が腰を浮かした。
「ヴ、ヴィーナスちゃん……い、色っぺえ…」
「ケツの、くっ、食い込みが……た、たまんねえ!」
「い、いま少し金色のものがチラッと見えた」
「おい、どけっ!!見えねえぞっ」
観客は身を乗り出し、ステージを血眼で覗き込んだ。
その先には足を広げさせられ、パンティを引き千切られそうな姿の美少女がいる。
「み、見えちゃううううっ、いや、いやああっ」
ヴィーナスは必死で股間を隠そうとしたが、足も手もしっかりと押さえつけられていて、満足に動かせなかった。
ステージに押し付けられた頭に血が昇ってくる。
「放してええええっ!」
「放して欲しければ、仲間の居場所を教えるんだな」
パンティに足をかけつつ、妖魔は脅しをかける。ヴィーナスはぐっと詰まった。
かけがえのない仲間の顔が、脳裏に浮かぶ。その中でも特に色濃く浮かび上がったのが、青い髪の少女だった。

(マーキュリー…)
汚されても、悲しいほど冷静に周囲を見つめていた少女。失ったものを嘆くよりも、これからの事を一番に考えていた。
その毅然とした態度が、少女としては可愛げがなく、生意気と映ることもあっただろう。マーキュリーは女であることよりも、戦士であることを優先している。
(あたしだって、負けない!)
逆さづりにされて陵辱を受けながらも、ヴィーナスはきつく歯を食いしばった。
この程度のことで、リーダーである自分が弱音を吐くことは許されない。
31名無しさん@ピンキー:2006/01/22(日) 22:49:15 ID:Db7itzQ/
転送ならそう書いたほうが
32名無しさん@ピンキー:2006/01/22(日) 23:48:34 ID:CBRZtlvn
ID:mf83iw7nの仕業か?
33名無しさん@ピンキー:2006/01/23(月) 00:12:40 ID:MphnLqpt
>>31
いちおう、メル欄に転載って書いてあるけど、専ブラじゃない奴にはわからんよ。
ちゃんと断り書きを入れた方がいい。

ていうか、隠しておく必要もないのに、なぜメル欄を使うんだ?
まさか(以下自粛)
34名無しさん@ピンキー:2006/01/23(月) 00:16:11 ID:3o48S2oF
俺も、わざわざメル欄に書く意味がわからんな。それじゃあまるで(ry
ところでID:mf83iw7nは携帯じゃなかったのか?w
35名無しさん@ピンキー:2006/01/23(月) 10:13:26 ID:1Yiemt68
無断で貼り付けるなら一言断るのが礼儀だろ。
これだから20歳以下の人間は
36名無しさん@ピンキー:2006/01/23(月) 11:33:53 ID:CXgELL7A
しかも中途半端
37名無しさん@ピンキー:2006/01/23(月) 17:32:26 ID:Un00aYuy
たぶんmf83iw7n≠9+r3u1sfじゃないのか?
結局無理だったとかほざいてたから。
まぁ真相は本人にしかわからんしmf83iw7nは携帯厨だからなw
38名無しさん@ピンキー:2006/01/23(月) 17:35:30 ID:bxNb2Cba
悪気はなかったかも知れんが、
「保守代わりに前スレのSSを転載します」のたった一言を、なぜ惜しむ?

大人の板に来るのは、学校を卒業してからにしような。
39名無しさん@ピンキー:2006/01/24(火) 00:13:35 ID:fpkX30p3
同一人物かどうかはわからんが、空気の読めない奴らであることは明確だ。
40名無しさん@ピンキー:2006/01/24(火) 00:25:49 ID:rduEO6LA
携帯厨が去って、さあ仕切り直そうって時にアホかこいつ…
このタイミングで転載なんぞしたら、叩かれることぐらいわかりそうなもんだがw
41名無しさん@ピンキー:2006/01/24(火) 05:25:54 ID:xg1uFi6Q
転載そのものより、そのことを何も言ってないほうが問題
42名無しさん@ピンキー:2006/01/24(火) 11:06:48 ID:PDttHsa2
43名無しさん@ピンキー:2006/01/24(火) 16:33:39 ID:f4tfCSbO
メル欄に入れたらおkとでもいいたいか?
44名無しさん@ピンキー:2006/01/24(火) 16:52:10 ID:iTecInrl
>>43
ちゃんと読めよw
45名無しさん@ピンキー:2006/01/25(水) 12:34:21 ID:gKow+5tn
前スレの神降臨マダーーーーー?
46名無しさん@ピンキー:2006/01/29(日) 15:52:22 ID:/ONkwyNF
星ゅ
47名無しさん@ピンキー:2006/01/29(日) 17:21:32 ID:i80/+Ge7
記念美奈子
48マーズ調教@:2006/02/03(金) 00:18:44 ID:yQdXpzVo
2月3日。
慌ただしかった1月も終わり、参拝客の数も通常に戻りつつある。
火川神社の一人娘・火野レイは、神司である祖父に命じられて、境内の掃除をしていた。
枝毛ひとつない艶やかな黒髪と、やや釣りあがった瞳が、大和撫子らしい意志の強さを感じさせる。
箒の柄を握る手はわずかに赤く、まだ冬の寒さを色濃く現していた。

(お正月が終わったら、今度は節分か……まったく、気の休まる暇もないわね)

白い手に、はあっと息を吐きかけながら、レイは薄い色の空を見上げた。
本当に、月日が流れるのは早い。ついこの間まで年末だと思っていたら、もう2ヶ月が経ってしまった。
12月に亜美が襲われてから、1月に美奈子が妖魔の餌食となり、それから更にひと月近くが過ぎた。
先日退院した亜美は、既に通常の任務がこなせる程度にまで回復していた。
美奈子が襲われたことを誰よりも早く感知し、彼女の画像がこれ以上出回らないように手配したのはさすがだった。
けれど、カラベラスとの再戦に燃える美奈子はともかくとして、処女を失った亜美の心の傷はいまだ深く、依然として学校には復帰できていない状態である。
無理もない───学校には、「男子」がいるのだから。強姦は、異性に対する恐怖心を植えつけるのには十分すぎる為だ。
女子校に通っているレイには、その気持ちは痛いほどよく判った。
男は不潔で汚らしい者と思っている生徒も、レイのクラスには何人かいるし、レイ自身もそう思っていた時期があったことは否めない。
うさぎとルナは、頻繁に亜美のマンション(億ション)に通い、登校を促しているらしいが、亜美は力なく首を横に振るだけだと言う。
そして、亜美が学校を休めば休むほど、クラスメイトたちの反応は冷ややかなものになる。
もともと彼女は十番中学校に通うような学力の持ち主ではない。「普通の中学生としての生活」を望んだ亜美が、大人たちの反対を押し切って選んだ進路だ。
それなのに学校へ来なくなるという事は、やはり「普通」のレベルに合わせるのが嫌になったからだと、悪意的に解釈する生徒達も少なくなかった。
母親も母親で、ようやく海外留学の件を考えてくれたのだと、勝手に解釈して喜んでいるらしい。肉親ですら、彼女の味方にはなってくれないのだ。
亜美の現状を聞いて、レイはいてもたってもいられなかった。
まことたちと同じように励ましてやりたかったが、ちょうど神社が一番忙しい時期と重なってしまい、亜美が退院するまで、満足に見舞いすら行けなかった。

(もっとも人を励ますなんて、あたしの性には合わないんだけれど)
きつい、お高くとまっていると評価される自分の性格を省みて、レイは苦笑する。
うさぎや美奈子は、その明るさが亜美にとって救いになるだろう。まことは、そのおおらかさと、亜美の母親にはない家庭的な側面が、彼女を大いに支えるに違いない。
しかしレイは、元気のない亜美の姿を見て、黙って背中を撫でてやる自信がない。感情に任せて、きつい言葉を放ってしまいそうだった。
あなたはあたしたちのブレーンなのよ、いつまでも立ち止まっていてどうするの!と。
亜美は賢い少女だから、理性の面では納得するだろう。それでも、あの紺色の瞳に悲しげな色を浮かべて、非難するようにレイを見つめるだろう。
それなら、今はそっとしておく方がいい。
レイに出来る事は、亜美のために霊力をこめたお守りを渡すことだけだった。戦いの神の守護が、どうかマーキュリーにもわずかながら与えられるように。

考え事にふけっていると、不意に強い突風が起こった。
長時間かけて、せっかく集めた落ち葉の山が、あっという間に崩れていく。
「ああっ、もう!」
飛ばされていく落ち葉に癇癪を起こしかけた彼女は、次の瞬間、別の方向から吹いてくる風に気付いた。
ビュウウウウウウウ……
耳朶を撫でるような、温かく優しい風が、狭い境内を一気に駆け抜けた。薔薇のごとく甘い香りが、レイの鼻孔をくすぐる。
その風は落ち葉を巻き上げ、見る見るうちに一箇所に山を築いていく。
「こ、これは…」
戸惑いながら、レイはその光景を見つめていた。
風の吹いてきた方角を確認するため、後方に視線をやった彼女は、目を丸くした。
鳥居に寄りかかったポニーテールの少女が、軽く片手を上げていたからだ。
「よっ」
「まこちゃん…」

風の正体は木野まことだった。いつの間に、こんな荒業が出来るようになったのだろう。
変身もしていないのに風を自在に操るなんて、今までの彼女からは考えられない事だった。
セーラー戦士は星の守護を持つ者。けれど、その肉体は人間のものに過ぎない。ペンを媒介としなければ、思うように力が振るえないはずなのだ。
49マーズ調教A:2006/02/03(金) 00:23:31 ID:yQdXpzVo
レイの驚きを見て取ったのか、まことは少し悲しげに笑う。
「うん、ちょっとね。正月返上で、山に修行に行っていたんだ」
鳥居から背中を離し、ゆっくりと近づいてきた。
もともと大柄な少女だったが、近くで見ると、さらに逞しくなったように感じた。胸は相変わらず大きく、体つきはますます引き締まって、魅力的だった。
耳朶にはトレードマークの薔薇のピアス。人によっては子供っぽい印象を与えるポニーテールも、彼女の伸びやかな長身を引き立てている。
とても、中学生には見えない。これでメイクをして、色っぽいドレスでも着れば、成人指定の店に入ってもバレないだろう。
(一体、何を食べたらこんなになるのかしら……)
感心するやら呆れるやらといった表情のレイは、ややあって、はっと息を呑んだ。
修行をしていたというまことの言葉に、ようやく思い当たる理由を見つけたからだ。
「もしかして、亜美ちゃんのため?」
まことは、外見も性格も正反対な亜美とは、妙に気が合っていた。一番仲が良かったと言っても良い。
ただそれは、親友というよりは、姉と妹の関係に似ていた。亜美はまことの母性に惹かれ、まことは亜美に庇護欲を刺激されていた。
今回の件で一番心を痛めているのは、彼女かも知れなかった。
「まあね、でもそれだけじゃないよ。レイちゃんのことも心配だった」
「───あ、たし?」
思わぬ配慮を受けて、レイは動揺した。
しっかり者の彼女は、他人から心配される事に慣れていない。一人の時期が長かったせいもあるが、その霊力のせいもある。
危険な事態をいち早く察知して回避する力が、レイにはある。未来の現象も、ある程度読める……そんな彼女を気味悪がる者はいても、案じる者はあまりいなかった。
うさぎたちと出会って少しは甘える事も覚えたが、今のは不意打ちだった。仲間の事で頭がいっぱいだったため、自分の事にまで気は回らなかった。
「あたしがどうかして?占いでは、今月の運勢は『大吉』と出たわ。外れたことなんて一度もないのよ」
さらりと黒髪をかきあげて、レイは胸を反らして見せた。
まことの表情がわずかに曇る。
「風が……教えてくれたんだ」



ぱん、ぱん、ぱんっ。
濡れた肌と肌を叩きつける音が、絶え間なく続いていた。
男の逞しい腕が、女の足を割り開き、腰を激しく動かしながら、さらに奥深くへと侵入する。
女は歓喜に喘いでいた。つい先ほどまで頭の中を占めていた愛しい姉の事も、自分の使命の事も、男の腰技に蕩けさせられて、忘却の彼方へ消し飛んでいた。
「あ、っ、あああっ、も、もっとぉおおおおおおー」
女の名はコーアンと言う。バックから犯されているにも関わらず、その表情に浮かぶものは愉悦しかなかった。
対して腰を叩きつけている男の方は、何の感情の色も見せない。ただ機械的に、一定のリズムで身体を前後に揺らしている。
男の名はルベウス。誰も訪れる事のない廃工場……そこは、ブラック・ムーンのアジトのひとつだった。
「ああ、いい、いいいいっ、ル、ルベウスさまぁああっ」
涎をこぼし、馬鹿の一つ覚えのように喘ぐ女を見下ろして、ルベウスは冷ややかに思う。
(プリンスは何を考えている……?)
セーラー戦士を全員始末もしくは拉致するまで帰ることはまかりならんと、主たるプリンス・デマンドに命令を下されたのは、先日ヴィーナスの捕獲に失敗してすぐのことだった。
捕らえるのは四姉妹の役目、よって任務失敗も四姉妹だけの責任であるはずだった。
それなのにプリンス・デマンドは、助力しなかったルベウスに対しても厳しい表情を向け、次はないぞと脅したのだ。
(しくじったのは俺ではない。俺はこいつらのお守り役ではないんだぞ!)
心の中で、何度も叫んだ。暇なので時々遊んでやったことはあったが、責任など取る気はなかった。四姉妹はあくまでも遊び相手で、駒なのだ。
本来なら今頃は、あの美しい愛の女神を手中に収め、黄金に輝く髪や白い肢体に、男のどす黒い精液を浴びせかけ、思う様犯すことが出来たはずなのだ。
それを餌に他の戦士もおびき寄せ、プリンセス・セレニティをデマンドに引き渡すはずだった。
(こいつらのせいで…)
ぐい、と腰を押し進める。

「あ、あああーーーーっ」
50マーズ調教B:2006/02/03(金) 00:24:51 ID:yQdXpzVo
男の腕の中で、コーアンは背中をぐんと反らし、絶頂に達した。
脚の間に深々と食い込んだ男根が、まだブルブルと放出の余韻に浸っていた。
人間の男以上に、妖魔の男はシビアである。射精を終えてしまえば、目の前の女に対しての欲情はたちまちに失せる。
(こいつも、もう用済みだな………)
あやかしの四姉妹を犯すのには、いい加減飽きた。今はとにかく、若いセーラー戦士を犯したくて仕方がない。
特にセーラーマーズだ。あの火のような気性ときつい美貌は、自分の性質に近いものを感じる。一目見た時から気に入っていた。


「ルベウス様…」
重々しい女の声が、背後からかけられた。
振り向くと、四姉妹の長女・ペッツが、顔に苦渋を滲ませて立っていた。
力を失ったコーアンを床に投げ捨て、ルベウスは億劫そうに顔をしかめる。
「なんだペッツ。次はお前が相手か?」
「お戯れを。───至急、見ていただきたいものがあります」

ただならぬ気配を察し、彼は思わず腰を浮かせた。
四姉妹の中で最も冷酷と言われるペッツがこんな顔をするのは、妹の身に何か異変が起きた時でしかなかった。
そして今、危険に陥っている可能性がある妹と言えばただ一人………そして女の不幸は、ルベウスにとって甘い蜜でしかない。
はやる心を抑えつつ、彼は工場の片隅、工具置き場になっているプレハブ小屋に向かう。


「お、おゆるしください、ルベウスさまっ」
ペッツを伴って現れたルベウスの姿に、カラベラスは悲鳴を上げた。
あやかしの四姉妹の一人である彼女は、ヴィーナスの拉致に失敗した報いを受け、ルベウスの手によって1ヶ月近く、暗い小屋に監禁されていた。
末っ子のコーアンが交尾をねだったせいもあり、彼女の世話は全面的にペッツに任せていた。
その間に、カラベラスの身に起こった変化に、ルベウスは今の今まで気付かなかったのだ。
「ほう……」
久しぶりに見るカラベラスの姿に、ルベウスは笑みを漏らした。
下腹が、ぽっこりと膨れ上がっている。それが何を意味するのか、本人もペッツも、とうに気付いている。
「俺の子ではないな?」
まさかとは思うが、確認のために告げる。背後に控えていたペッツが、沈痛な面持ちで頷いた。
「はい……おそらく」
たとえ嘘をついても、産んでみればわかることだ。おそらく、先日ヴィーナスを襲った時の失態のツケが回ってきたのだろう。
妖魔は妊娠期間が短く、半年足らずで出産する事もままある。しかし、まさか、
「よりによって、人間の種で孕むとはな」
「ひ、ひぃいいいいっ!」
口に出される事で、恐怖を実感したのだろう。カラベラスは耳を手で覆った。
妖魔はデマンドによって生かされている。よって、自害も出来ない。
この1ヶ月、身体の中で育っていく命を思って、カラベラスがどのような気持ちでいたのかと思うと、ルベウスの心は弾んだ。今なら彼女を許してやってもいい気になっていた。

「面白い……面白いぞ、カラベラス。はははっは!」
腕を組み、ルベウスは天井に向かって高笑いする。
てっきり逆鱗に触れるとばかり思っていたカラベラスも、背後にいるペッツも、唖然としたようにそんな彼を見つめている。
「で、では……」
怯えながらも、カラベラスは腹部を庇っていた。
母親の本能だろうか。本人は意識していなくとも、子供に対する愛情はいずれ芽生えるだろう。
人間の血を引く子供が産まれれば、セーラー戦士との戦いにおいて、有益な駒となる。

「ああ、俺が許す。産んでみろ、下賤な白豚の子を!」
51マーズ調教C:2006/02/03(金) 00:27:01 ID:yQdXpzVo
パチパチと炎の粒を飛ばす祭壇の前に、レイは腰を下ろしていた。
一瞬、炎の中に赤子の顔が映ったような気がして、思わず瞼を擦る。
「気のせい………ね」
巫女装束に身を包み、瞑想にふけっても、雑念が消えない。困ったものだ。

(まこちゃんが変なことを言うからよ)
嫌な予感がする、と。
風が暗雲を運び、神社の方角に流れていくのを、この目で見たのだと彼女は言った。
勘の強さなら、セーラー戦士の中で最も強い自覚はあった。
それなのにまことがあんな確信めいたことを告げるから、混乱してしまう。
(危険が迫っていると言うのなら、このあたしが気付かないはずがない。まこちゃんの思い過ごしよ)
そう言い聞かせつつも、白いうなじに、じっとりと汗が滲んでくる。
霊力が弱っている可能性を、レイは否定したかった。正月で忙しく、精神的な疲労が続いたせいで、見えるはずの未来が見えなくなっているのやも。
まことは心配して、泊まっていこうかと言ってくれたが、レイは丁重に断った。
『それより亜美ちゃんのところに行ってあげなさい。しばらく行ってないんでしょ』
背中を押し出すようにして、返してしまった。
つくづく自分は甘え下手だ。まことが持っていた荷物を見れば、もとから泊まるつもりであったことぐらい、判っていたのに。

「レイや」
突如かけられた声に、レイはびくっとして振り向いた。
そこには、身体から湯気を立ち上らせた祖父が立っていた。
「わしは先に休むが、お前はまだ起きとるのか?」
「え、ええ。もう少し……」
何故だろう。
いま、気配を全く感じなかった。
「では、火の始末は頼むぞ。この時期は危ないからな」
「ええ。おやすみなさい、おじいちゃん」
親代わりにレイを育ててくれた神司は、年寄り特有の、身体をゆっくりと左右に揺らす歩き方で、母屋へと姿を消した。


ふっ……
蝋燭の炎が、突然消える。
(え!?)
それも、レイの左右にあるものが同時に。
『久しぶりだな。セーラーマーズ』
若い男の声が、耳を支配する。
聞いた事のある声だった。四姉妹よりも強大な力を持つ、そう……。
「紅のルベウスっ!!」
叫んだ途端、祭壇の炎が勢いを増した。
灼熱の塊がひとまわりも大きく膨れ上がり、檻から解き放たれた猛獣の如く、正座しているレイに襲い掛かってくる。
素早く飛びのいたレイは、装束の裾を踏んでしまい、派手に転倒した。
「くっ!!」
しかし、転んだおかげで胸に忍ばせていた変身ペンが目の前に転がり落ちる。
レイが座っていた座布団は既に炎上していた。あと少し避けるのが遅れていたらと思うと、背筋に寒気が走る。

「マーズ・クリスタルパワー・メイクアップ!!」
ペン先から凄まじい炎が吹き出し、巫女の全身を包んでいく。
神社には似つかわしくないハイヒールと、彼女の気性にふさわしい真っ赤なミニスカートがその肢体を彩る。
背中に流れる真っ直ぐな黒髪は、夜の闇よりも濃く、深い。
ルベウスの姿は見えなかった。
まだあやかしの四姉妹すべてを倒していないと言うのに、どうして上位の敵が出てくるのか。
つまりそれだけ相手にも余裕がないということ───真の敵の姿は、きっとすぐそこまで見えているということ。
(絶対に、倒す!!)
マーズの瞳が闘志に燃えた。
52マーズ調教D:2006/02/03(金) 00:28:33 ID:yQdXpzVo
『そう…その瞳がいい。もっと、俺の名を呼べ』
うっとりしたような男の声が、マーズの火のような怒りに油を注いだ。
「高見の見物とはいい度胸ね!出てらっしゃい!」
声が聞こえる方角に向かって、指をつきつける。
「火星に代わって、折檻よ!!」
しかし、答えは無かった。マーズを焼くことが出来ず、未練がましくパチパチと床を焦がす炎の音だけが、闇の中に響いていた。
(いけない、水を……!)
マーズは、切なく横に視線を這わせた。炎を生む力はあっても、消す力は備わっていないのが歯痒かった。
マーキュリーはこの場にいない。もたもたしていたら、火が家屋に燃え広がってしまう。
「ルベウス!」
廊下に躍り出て、角にあった消火器を掴む。
「あたしはここよ!姿を現したらどう!」
だが、いくら白い消火剤を吹きつけても、炎はその勢いを増していくばかりだった。
(まさか………)

『そう、その炎を消すには、俺を倒すしかない』
傲然と告げる男の言葉に、マーズは血の気が引いた。
(そ、そんな……)
ごとりと消火器を床へ落とす。
生温かいものが首筋を這った。いつの間にか背後に姿を現していたルベウスが、舌でうなじを舐めていたのだ。
「ひっ……!」
身体を強張らせる少女の反応を愉しげに眺めながら、男は腰に手を回して抱きすくめる。
「大きな声を出すな。これから可愛がってやろうと言うんだぞ」
「卑怯者っ!」
自由になる手を振り上げ、ルベウスに平手を見舞う。
ばちん、という音が鳴り響いた。

「これはまた威勢のいい…さすが、俺が見込んだだけのことはある」
マーズは目を見開いて、相手の顔を見つめた。
逆立った紅い髪、額にはブラック・ムーンの証である逆三日月の刻印が記されている。
それを見つめた途端、恐怖に、全身が硬くなってしまったようだった。あやかしの四姉妹とは明らかに格が違う。仲間を呼ぶ隙すらも与えなかった。
「だが、その強がりがいつまで続くかな」
ルベウスはあえてマーズの平手をよけなかった。これで彼女を害する理由が出来たと言わんばかりに、勢いに任せて彼女を押し倒す。
固い木の床に、後頭部が打ち付けられた。
「ああああっ!!」
ガードしていなかった頭に、激痛が走る。硬いティアラが額に食い込んだ。
視界がぼんやりと霞がかってくる。脳震盪を起こしたようで、力がはいらない。
不幸にして、触覚だけは敏感に働いていた。ルベウスの筋肉質な身体が、マーズの柔らかい身体の上にのしかかって、犯そうとしているのがわかる。
「いやっ……け、汚らわしい!!」
男の重みが、恐怖の重みとなって、まだ異性を知らないマーズを苛む。
炎の中で。
「さ、さわらないで……いや、いやああああっ」
身を捩って逃げようとするマーズを、ルベウスはいやらしい笑みで視姦した。
床に広がった豊かな黒髪の一房を手に取り、そっと唇をつける。
「そら、いつもの強気はどうした……もっと抵抗してくれんと、つまらんぞ」
ごつごつした手がスカートの隙間から侵入し、足の付け根を探る。
巫女装束だったレイは、下着をつけていなかった。まだ生え揃っていない黒々とした陰毛を、ルベウスの太い指がかきわける。
ジャリッ……
「はうっ!」
指先に毛が絡む感触に、マーズは真っ赤になって下半身を震わせた。
骨ばった指を動かしながら、ルベウスが耳元で囁く。
「ふっ……やはりノーパンか。この淫乱巫女め」
マーズは、かあっと耳朶まで深紅に染まる。
神に仕える彼女にとって、その言葉はこれ以上ない屈辱だった。
「よ、よくも……よくも、乙女に恥をかかせたわね!許さな…あうっ!」
53名無しさん@ピンキー:2006/02/03(金) 02:41:01 ID:4+CFrXKl
もっト・・・もっと・・・もっとぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!
54名無しさん@ピンキー:2006/02/03(金) 05:35:04 ID:hgNvCBb/
おお!続ききた
55名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 12:29:54 ID:nl+C1ToG
wakuwaku!!
56マーズ調教E:2006/02/06(月) 01:46:10 ID:ws0/J/pH
言葉の途中で秘所を攻められ、マーズの腰が若干浮き上がった。
「許さなければ、何だと言うのだ?」
ルベウスは素早く腰に手を回し、彼女の身体を強く抱きしめた。
「は……放しなさいっ!ぐ…」
加減を知らないのか、セーラースーツに防御されている身でも、腰の骨が痛みを訴えた。
だが、敵に弱音を吐くのは、彼女のプライドが許さなかった。苦しむさまを見せたら、相手の思う壺だった。
必死で痛みを堪えているマーズの顔を見て、ルベウスは低く笑う。
「許しを請うか?今なら、やめてやってもいいぞ」
そんな見え透いた嘘を吐き、マーズを更に弄ぼうとする。
「誰が……!」
マーズは吐き捨てた。
「お前などに頭を下げるくらいなら、死んだ方がましだわ!!」
瞳と瞳が、激しくぶつかり合った。
次に飛んでくるのは鉄拳だと、マーズは覚悟した。だが意外にも相手は、愉快そうに笑っただけだった。
「可愛い女だ」
マーズの目が大きく見開かれた。
一瞬、抵抗を忘れるほど、その言葉は真実味を帯びて聞こえた。
ルベウスの指が慣れた手つきで、陰部から臍にかけてゆっくりと撫で上げていく。
優しささえ感じさせるその言葉や仕種に、彼女は戸惑った。

(可愛い……あたし、が?)
美人だと言われたことは幾度となくあるが、可愛いと言われたことはない。
これまでマーズの───いや、火野レイの日本女性的な外見だけを見て、勝手に勘違いして声をかけてくる男は山ほどいた。
けれど彼女の激しい気性と霊力の存在を知ると、皆怯えたような顔をして離れていくのだ。
(男なんて口先だけの、臆病者ばかり)
そう思っていた。

「どうした?抵抗が止まったな」
身体を厚い胸板で押しつぶすようにして、男が顔を覗き込んでくる。
とても恐ろしい男だと言うのに、その顔はまるで悪戯をする少年のように無邪気だった。
「俺を拒むと言うのなら、命がけで抵抗して見せればいい。それが出来ないのはお前が弱いからだ」
「この……」
「それとも、本当は期待しているのではないか?」
マーズはかっと頬を染めた。
「ひ、人をおちょくるのもいい加減にしなさい!!」
その間にも、炎はますます床に燃え広がっていた。熱さと羞恥に、マーズの頬がじりじりと焦げる。
男の手は白く滑らかな下腹部から、腰のくびれまでを執拗に這い回る。
唇を噛みしめながらそれに耐えていると、汗とは違った何かが、身体の中心から発せられるのがわかった。
「あ、熱い……」
思わず漏らした呻きを、聞き逃してくれる男ではなかった。
「そうだろう。セーラー戦士とは言え生身の人間……この灼熱地獄に、長時間は耐えられまい」
炎はなぜかマーズたちだけを避けるように、その周囲をぐるりと取り囲み、紅蓮の壁を作っている。

「いっそ裸の方が涼しかろう。俺が脱がせてやる」
「や、やめ…!」
胸を庇おうとしたマーズだったが、ルベウスが掴んだのはスカートの方だった。
その行動に彼女は疑問を抱く。
(こいつ……知らない?)
胸のブローチを取れば、変身が解除できることを。その部分が、セーラー戦士の弱点だと言うのに。
不審な顔をするマーズには構わずに、男は赤いスカートを捲り上げ、下半身を完全に曝け出した。
「く……うっ」
あらわにされた部分だけが、一時的に涼しくなる。そんなことは、何の慰めにもならなかったが。
ルベウスの手が、両膝の上に移動した。慌てて膝に力を入れたが、男は強引に割り開く。
57マーズ調教F:2006/02/06(月) 01:48:51 ID:ws0/J/pH
「や、やめてぇええ!」
ばたつかせた足から、ハイヒールがするりと脱げる。
開かれた脚の間を、ルベウスがまじまじと見ているのがわかる。
「ほう、これがお前の女の部分か。赤々としていて、実に見事だ」
「お黙りなさいっ!!」
下品な感想を遮るように、マーズは怒鳴った。
「見ないで、早く放してっ!さもないと───」
「何を怒る?褒めてやっていると言うのに」
女の大事な部分を晒された屈辱を、ましてや好きでもない男に見られているという屈辱を、彼は理解できていないようだった。

ぴちゃ……
ルベウスの舌が、開かれた恥部に埋まる。
「うぁあ!?」
初めて知る感触に、マーズは奇妙な声を上げる。
そんなところに唇で触れることなど、あってはならないと思っていたからだ。
「な……に、を…」
見たくもないのに、視線が下に泳いでしまう。そこには、マーズの中心に顔を埋めているルベウスの頭部があった。
男は紛れもなく、股間を覗き込みながら、開いた花弁の先端を舐めていた。
「や…やめなさいっ!そんなとこ、きたな…ひやぁうっ」
猫のようにざらついた舌が、少女の敏感な肉芽を舐め上げる。
指で花弁をめくり開きながら、更にその奥まで侵入しようと、愛撫を続けていく。
また再び、身体の芯が熱くなり、じわりと何かが滲み出てくる。
(な……なによ、これは……!?)
この火照りの正体を、彼女は認めたくはなかった。
目の前にいる男は倒さねばならない敵なのに、自由になるはずの腕は必殺技を放つこともなく、床に投げ出されたままである。

「どうだ、身体が熱くなってきただろう?」
秘唇に顔を埋めている男が、息継ぎの合間に尋ねる。その通りだったため、マーズは何も答えられなかった。
「最初に言った通り、俺はお前を可愛がってやるつもりでここに来たんだ。大人しくしていれば、傷つけたりはしない」
「い、今、しているじゃないの……くうっ!」
秘唇に指が埋まり、マーズは小さく悲鳴を漏らした。
唇や舌は受け入れられても、まだそれ以上太いものとなると無理だった。身体を守るための液体が、じわりと溢れてきた。
「心配するな、そのうち良くなる。俺の技に満足しなかった女などこれまで一人としていない」
入り口まで侵入した指が、ずるりと引き戻される。
摩擦が起こるたびに、背筋に快感にも似た衝撃が走るのを、マーズは止められなかった。

(……何をしているの、あたしは)
優しい言葉をかけられたくらいで力が抜けてしまうなら、ただの小娘と変わらない。
マーキュリーは天才ゆえの誇りを傷つけられ、ヴィーナスは女神ゆえの慈愛によって事なきを得た。
そして今マーズは、自分の女らしさを認めてくれる相手に、ともすれば流されそうになっていた。
「その割には、こ……この程度、なの?大したこと、ないわね……」
必死で強がる彼女だったが、相手の方が何枚も上手だった。
小さく笑みを漏らしたルベウスは、己の下半身に手をやる。その部分は既に、これから起こる事への期待に膨らんでいた。
そんなものは見たくもないと顔を背けるマーズを、男の指が強引に元の位置に向かせる。
「ほら、こっちはどうだ?大したことはあるだろう」
「ひ……」
目の前にある剛直は、気温のせいか汗をかいて大きくそそり立っていた。
まるで鬼が持つ金棒のように、ところどころに隆起が見える。何かを埋め込んでいるように見えた。
58マーズ調教G:2006/02/06(月) 01:51:13 ID:ws0/J/pH
「驚いたか。これはな、真珠だ」
マーズの疑問に答えるように、ルベウスは誇らしげに言った。
「ただでさえ女に好かれる俺が、その上更に立派な一物を持つ……まさに鬼に金棒ってわけさ」
「豚に真珠の間違いではないの」
マーズは鼻で笑った。
「妖魔の女はどうか知らないけど、このセーラーマーズさまにそんな気持ちの悪いものは見せないでちょうだい」
「……なんだと?」
自慢の息子を馬鹿にされたルベウスが、初めて眉を吊り上げる。
一瞬怯んだマーズだったが、彼女のプライドが、その怯えを上書きしていく。
「気持ちが悪いと言ったのよ。早くしまいなさい、目が腐るわっ!」
建物全体を揺るがすような怒声に、ルベウスの頬が震える。
「貴様……」
敵が笑っているのは、まだ余裕がある証拠だ。
相手を怒らせれば、必ず隙が生まれる。マーズの狙いはそれだった。
ただ、加減を間違うと反撃どころか徹底的に追い詰められる結果ともなる。
「小娘と思って優しくしてやっていれば付け上がりやがって。いいだろう、徹底的に調教してやる!」
筋肉質の重量級が、容赦なくマーズの身体に覆いかぶさる。
「や、やめて!」
「黙れ、大人しくしろ!!」
両脚を押さえつけたルベウスの身体が、まだ誰にも明け渡したことのない部分に割って入る。
固いものが秘唇に少し触れただけで、嫌悪が体中を走り抜けた。先ほど、ほんの一瞬でも流されそうになった事が、嘘のようだった。

「ファイヤー・ソウ───んむっ!?」
必殺技を唱えようとした唇が、生温かいもので覆われた。
男の舌が、マーズの上下の唇を割って侵入してくる。蛇のようにねっとりと口内を蛇行し、唾液を分泌していく。
「はぅ……ん、むっ、ちゅ…」
赤い唇がまくれ上がり、いやらしい粘着音を立てて動いた。荒々しい舌の動きで口腔を貪られるたびに、マーズの身体から力が抜けていった。
彼女は、間近にあるルベウスの顔を見るのが怖くて、目を閉じてしまっていた。
そのため、今まさに男の剛直が処女を貫こうとしているのを、確認することが出来なかった。
抵抗をやめたマーズの足の間に、ルベウスは狙いを定め、そして渾身の力で、己の欲望を叩き込んだのだった。
「あっが、あ!?」
不意打ちの行為に、マーズは顎を反らして甲高い悲鳴を上げた。
何が起こったのか理解が追いつかず、ただ悶え苦しむ処女の苦痛など完全に無視して、ルベウスは遠慮なく腰を進めていく。
「ほらっっ!!これで俺のすごさがわかったか!?」
その言葉で目を開け、状況に気付いたマーズは、悲しむ暇も無く暴力の波に攫われる結果となった。
一度で入った事が信じられぬほど、秘唇はまるで準備が出来ておらず、男根が擦れるたびに、気が狂うほどの痛みがマーズを襲った。

「そんっ、い、いきなりい、い、あああああああっ!!」
激しく突き上げられ、彼女の処女膜は無残にも打ち破られた。神経の全てを痛覚に支配されてしまったように、痛み以外に何も感じなくなる。
自慢するだけあって、ルベウスの腰使いは見事だったが、男に慣れていないマーズにとっては、虐待以外の何者でもなかった。
皮が擦れるような音がして、汗と鮮血が床を濡らした。それを見て、ルベウスはにやりと笑う。
「初めてか。なら、さぞかし痛いだろうな?」
少女を力で組み伏せ、勝った気になっている男が、からかうような声を投げかけてくる。
ここで痛いと答えれば、彼の支配欲は取り合えず満たされるだろう。だが、それはしたくなかった。
マーズは戦いの神だ。身体を奪われようと、心までは敵に明け渡したりはしない。
「こ、これくらい、な、何でもない、わ……」
この期に及んでも強がりを吐くセーラー戦士に、ルベウスは感心したように口笛を吹く。
「さすが俺の惚れた女だ。いや、もう俺の女だな。ヤッちまったんだから」
「くっ……!」
マーズはぎりぎりと奥歯を噛みしめた。男に告白されたことは何度かあるが、これほど最低な告白は初めてだった。
「あっ、あんたは…け、けだものだわ…くうううっ!!」
ぐいぐいと体重をかけてくるルベウスから、マーズは目を逸らさなかった。それが、彼女に出来る精一杯の抵抗の姿勢だったのだ。
59マーズ調教H:2006/02/06(月) 01:55:49 ID:ws0/J/pH
「なあ、セーラーマーズ」
まるで哀れむように彼女を見つめながら、ルベウスが口を開く。秘唇には男の欲望が、萎えることなく埋まったままだ。
硬さを維持しつつ、放出を堪えている男の息遣いは、自然と荒いものになる。
「素直になっちまえよ。戦いの神の化身だか何だか知らないが、お前は所詮、か弱い女だ」
甘い吐息が顔にかかる。乱暴に処女を奪った男が、今度は彼女の頬を包み込むように撫でてくる。
飴と鞭、という言葉が、マーズの脳裏に浮かんだ。
確かにこの男は、女を操るのがうまいのかも知れない。優しさと暴力を巧みに使い分けて、少女の心を追い詰めていく。
「あんな能天気な姫君を守るために、お前が戦う事はないじゃないか。俺の傍にいれば、大事にしてやる。望むものはなんでも与えてやるよ」
「だったら、今すぐあたしの貞操を返しなさいっ!自分に自信がある男が、こんな真似をすると思うの!?」
罵る言葉は、虚しく響くだけだった。
怒鳴る事で、必死に理性を保とうとする少女の心は、相手に見透かされていた。
傷ついていないように見せかけているだけで、傷ついていないわけではない。それを、見透かされていた。
「言いたい事はそれだけか?マーズ」
強気な言葉とは裏腹に、ぼろぼろと涙を流す少女の頬を、男は指で拭った。
「哀れなもんだな。痛いのに痛いとも言えず、戦いたくもないのに戦わされる。お前がこんなに苦しんでいる間にも、お姫様は王子様といちゃついてるわけだ」
「……あたしは、あたしの意志で戦っているのよ」
否定するそばから、別の思いが芽生えてくる。果たして本当にそうだろうか、という思いが。
あの少女を護りたいと思うのは、前世での記憶があるからだ。火野レイとしての人生は、セーラーマーズとしての使命のために、犠牲になっている。
「セーラームーンさえいなければ、マーキュリーが人間に陵辱されることもなかった。ヴィーナスが衆人に痴態を晒すこともなかった」
「だ、黙りなさい!あたしは──……いっ!」
メリメリと音を立てて、秘唇が押し開かれる。裂けてしまうのではないかと思われるほどの力だった。
女にとって一番大事な部分を守るため、結合部がじんわりと温かみを帯びてきた。
「濡れてきたようだな。じゃあ、もっと動かすぞ」
「や、やめ…」
聞き入れてくれるような男ではなかった。

「そらっ、そらあああっ!!」
狭い膣内を、逞しい男根が往復する。
炎に照らされて、魚の腹のように白いマーズの下腹部が浮き上がっている。臍の下がボコボコと波打つほど、男のものは巨大で、その挿入は激しかった。
「ひっ、うぐぁああ、いひうは、ああああぅ」
下半身を滅茶苦茶にかき回され、少女の目尻からしとどに涙が零れた。
屈辱の時間が早く終わって欲しいと、それだけを願いつつも、頭の片隅で浮かんだ疑問が離れなかった。
(あたしは何のために戦うの)
セーラーマーズに変身するのは、プリンセスのためだけでなく、大切な人々を守るためでもある。
けれど、自分が戦う事で、大切な人を傷つけてしまう事もあるのではないか。
純潔も奪われ、神社にも火をかけられた。母屋で寝ている祖父を巻き込んでしまった。
(あたしがセーラーマーズでなければ、この神社は……おじいちゃん、は…)

虚ろな目をしているマーズに苛立ってか、ルベウスが怒鳴った。
「おい!何をぼんやりしている。ちゃんと感じろよ!!」
膣壁にごりっとした真珠が当たり、彼女の思考を遮る。
「くぅうう、ああ、いいっ、ひへあああいい!」
振動で舌を噛みそうだった。快感どころか、皮膚を削られるような痛みを伴った。これを喜ぶ妖魔の神経は、理解に苦しむ。
箱に入れておいた大切な宝物が、見知らぬ誰かによって取り出され、彫刻等か何かで乱暴に傷つけれられる、そんな思いだった。
腰が叩きつけられるたびに、尻がスカートごしに床を擦って、赤く腫れていく。太股を伝う愛液は、室内に立ち込める炎ですぐに白く乾いてしまう。

「はああっ、うっ、いいいっ、いやあああああっ」
マーズが苦しみ喘ぐ姿を心地よく見下ろしながら、ルベウスは言葉攻めを続ける。
「お前が終われば、次はジュピター、仕上げはお姫様だ」
セーラー戦士を、性欲の捌け口のようにしか考えていない事が、その台詞からも伺えた。
「ヴィーナスも犯してやりたかったが、あれは処女かどうか怪しいもんだな。男に対して寛容すぎる」
「お、女を……何だと思っ」
「その点お前はいい。男を見下している奴こそ、やり甲斐があるってものだ」
60マーズ調教I:2006/02/06(月) 01:57:28 ID:ws0/J/pH
抽送が一段と激しくなる。
その動きはまるで、小さな動物が膣内に忍び込み、腹部を食い破ろうとしているかのようだった。
「どうだ、憎い敵に腹ん中かき回される気分は。ええ?」
「い、いうあぁうあああ、ひぁああ!」
肉体と精神の両方を嬲られ、マーズの毒舌は正常に機能しなくなる。
男を怒らせる言葉は知っていても、萎えさせる言葉を知らないのが、彼女の不幸だった。
ルベウスの膨れ上がる欲望は、マーズの意思など無視して、その胎内に子種を放つべく脈動を始めていた。

「そろそろ仕上げだ。セーラーマーズよ、身も心も俺のものになると誓え」
「ひ、ひや…」
マーズは首を振り、抵抗の意を示した。それだけは、許してはならないことだった。
「どうしても嫌か?」
判り切った事を、男はわざわざ確認する。
「だ、誰が、あんたなんかに……」
「そうか」
ルベウスは、おもむろに額に片手を当てた。
「では、我が主プリンス・デマンドよ……この娘に我らの烙印を」
不吉な呪文を呟いてから、手を放す。
すると、どうだろう。額にあるものと全く同じ、逆三日月のマークが、掌に浮いているではないか。
その掌を、マーズに向かって近づけてくる。
「ひっ…な、何を」
恐怖に身を捩る少女の白い太股の内側に、男はゆっくりと手を伸ばす。
「お前に印をつけるのだ。俺の奴隷となる印をな」
「そ、そんな……いや……ひぁああっ」
ガタガタと奥歯を鳴らし、マーズは涙も乾ききらない頬を震わせた。
慈悲の心を持たない妖魔の男は、傷一つない滑らかなマーズの足の間に、ぐっと掌を押し付ける。

「ぐ、あああああああーーーーーーーーー!?」
焼き鏝を押し付けられたような衝撃が、マーズを襲った。
現に触れられた場所からは煙が立ち昇っている。それほどの高温であることは間違いなかった。
ジュウッと音を立てて、まるでアイロンでもかけているように、掌から熱が発せられている。
「あ、熱いっ、熱いーーーーーーーー!!あ、ああ、あああ……!!」
これ以上ないほど口を開けて、涎が垂れるのも構わず絶叫するマーズをものともせず、ルベウスは淡々とその行為を行った。
「熱い、熱いのおおおっ!!いやっ、やあああああっ、ぐあああっ」
どんなに手足を振り回しても、髪を振り乱しても、その熱さから逃れる事は出来なかった。
皮膚が焦げる嫌な匂いと、少女の愛液の匂いが混じり合った、独特の臭気が立ち込めた。


数分が経って掌を離した時、少女の柔らかな太股の内側には、黒々とした逆三日月のマークが、くっきりと焼き付いていた。
「見ろ。これでお前はブラック・ムーンの一員だ」
絶望に胸を焦がすマーズに、ルベウスは残酷な結果を口にした。
(そ……んな…)
秘唇の痛みなど麻痺してしまうほどの火傷を負いながら、少女は絶望にかすれた吐息を漏らした。
「そら、見ろ」
上半身を起こされ、見えにくい位置にある太股を覗き込むような形にされる。
焼け爛れて形を崩した逆三日月がそこにははっきりと見える。傷口からは、まだ煙が上がっていた。
「あ、うああ…………」
内側と外側から、二度と消えない刻印を刻まれたマーズは、その現実を受け止めきれずに、ただ震えるだけだった。

「もう仲間の元には戻れまい。おとなしく俺の子供を産むんだな」
槍のように鋭く、救いのない言葉が、頭上に降って来る。
その一つ一つがマーズを切り裂き、鉄の誇りを打ち砕いて行った。
61名無しさん@ピンキー:2006/02/06(月) 15:28:58 ID:sK6Cfdxe
レイちゃんレイープは救いがなさそうでいいぞ!
62名無しさん@ピンキー:2006/02/06(月) 15:37:37 ID:A2OC6rv4
すごい迫力ですね。内惑星編終わったら、冥王星も書いて欲しいな。
63名無しさん@ピンキー:2006/02/06(月) 16:24:36 ID:LMlKZJte
>>62
お前そればっかだなw
よっぽど外部が好きと見た。
64名無しさん@ピンキー:2006/02/06(月) 16:51:26 ID:A2OC6rv4
目立ちますか、申し訳ない。
ただ自分以外にも時々冥王星リクエストみるので最低2人はうろうろしてるようです。
でもって、内惑星では火金が好きなので、このところ幸せですわ。
65名無しさん@ピンキー:2006/02/06(月) 17:04:46 ID:LMlKZJte
>>64
あ、違う人物ならスマソ。
名桜名桜って1行リクばっかりで失礼なやつだと思っちまってた。

俺は均整ファンなのでヴィーナスハアハアです
外部では怒声が好き。
66名無しさん@ピンキー:2006/02/06(月) 21:06:52 ID:UlRT4H+X
名桜を希望してる人って複数いたんだw
彼女はブラックムーン戦にも一応参加してたよね。
これだけの技量があれば外部も書いて欲しいと思ってしまう罠。
67名無しさん@ピンキー:2006/02/06(月) 21:23:34 ID:9hT7Ib0I
>>65
当て字が面白いなwww
均整と怒声ワロタ
68名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 01:29:32 ID:nvTdzMrJ
当て字だって?
違うよ、万葉仮名だよ
69名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 21:20:11 ID:GTwdXRSO
名桜とはなんだね?
70名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 21:30:30 ID:vW88jSvt
レイが一番悲惨かな?
71マーズ調教J:2006/02/07(火) 23:13:46 ID:0opLLEan
「心配しなくていい。お前は俺の大事な肉奴隷だ。ここが使い物にならなくなるまでは愛してやるよ」
のしかかるルベウスの男根が、熱を持って膨張していくのがはっきりとわかった。
いまだ煙を上げ続ける太股をしっかりと抱え上げて、男は再びピストンを開始した。
「ひ、ひぃああああっ、やめ、やめれぇ、や、やけどしてるのっ、そこ、いたぁあああ!!」
股の付け根が引っ張られ、皮膚が引きつる。逆三日月が、不自然な形に歪んだ。
抵抗も恨みの言葉も、この男には無意味だった。膣内に詰め込まれた怒張の先端は、マーズの子宮口を狙って突き進んでいく。

「お、おねがい……もう、もうやめてぇ………!」
恥も外聞も無く、彼女は泣き叫んでいた。
快楽を貪り続ける男の下敷きになった少女は、戦いの神ではなく、一人の無力な少女になっていた。
子供のように組み伏せられ、肉の塊をねじ込まれて、苦痛に喘ぐ事しか出来なくなっていた。
ギシッ、ギシッと床が軋みを上げる。マーズの腰をがっちりと掴んだまま、ルベウスは荒々しい動きで男根を叩きつける。
「やめてだって?こんなに強烈に締め付けておいて、よく言うぜ」
「ち、ちがぁ、んうぁうう!」
眉間に皺を寄せ、少しでも苦痛を和らげるために腰を捻るマーズの動きは、逆に相手を喜ばせるだけだった。
「ほーら、自分から腰を振ってるだろうが。やっと素直になったか!」
嬉しそうに言いながら、ルベウスはますます腰の動きを速めていく。
「どこが感じるんだ、言ってみろよ。ここか!?」
そう言って、わざと見当違いの方向へ腰を捻った。

「ひぃい!」
ゴリッ!と音を立てて、膣壁に先端がめり込んだ。
肉棒に埋め込まれた真珠が、マーズの内部をすりこぎで擦るように抉っていく。
「どうだ!真珠が壁に当たってるのがわかるか!?」
「ゴ、ゴリゴリゆってる……う、うごかはらいで、ぬ、抜いて、抜いてえええええっ」
叫びすぎたせいで、口の中が乾いてくる。
マーズの哀れな姿に興奮を覚えたのか、男の怒張はいよいよ充血し、際限なく膨張していた。
「ああ、お望みどおり、たんまり精液抜いてやるよ!」
「ち、違う……!!」

まだ結婚できる年齢にも到っていない少女にとって、それはあまりにも残酷な仕打ちだった。
これは試練なのだろうか。この痛みに耐える事が出来なければセーラー戦士とは呼べないと言うのか。
(そんなの……そんなの無理よ!!)
心の底から、彼女はマーキュリーに詫びたい気持ちになっていた。
陵辱に耐え抜いた彼女は立派だ。果たして自分に同じ事が出来るだろうか。
たった一人にのしかかられているだけでもこんなにも苦しいのに、あの少女はより大勢の相手に処女を犯された。
それでも、セーラー戦士としての能力は失わなかったのだ。
(ごめんなさい……亜美ちゃん)
もみくちゃに蹂躙されながら、マーズはいまだ心の傷の癒えぬ友人に思いを馳せる。
(あたしは、あなたの苦しみも知らないで……ひどいことを、言おうとしていたわ……許して)

「ぐひぅいいいいっ!」
ずん、と膣を貫く感覚で、マーズの思考は無理矢理現実に引き戻される。
真珠入りの肉棒が内臓を圧迫して、風船でも詰め込んだように膨れ上がった。
「な、中でどんどん大きくなってく……お、お腹、爆ぜちゃうのぉおおおっ!!」
「ハハッ、そりゃいい。待ってろよ、もうすぐぶちまけてやるからな」
「い、イヤアアアアッ、それだけはやめてっっ!!」
喉が張り裂けんばかりに叫ぶマーズの懇願は、決して聞き入れられる事は無かった。
ルベウスは少女の細い腰を高々と持ち上げ、この世の全ての怨念を込めるように、
突いて、
突いて、
突いて、
突いて、

突きまくった。
72マーズ調教K:2006/02/07(火) 23:16:13 ID:0opLLEan
「ぐふううぅあああああっ。や、破れる、お腹破れるぅうううううっ」
マーズには既に、自分が何を言っているのか判らなくなっていた。
汗で臭くなった黒髪が床に踊る。逃れようにも、男のものは奥までがっちりと嵌まって、1ミリの猶予も無かった。
気の強い女を調教する喜びに、ルベウスは夢中になっている様子だった。目を血走らせ、互いの臍に皺が寄るほど下半身を打ち付ける。
「くううっ、いいぞ、いいぞ!こんなに締まる女は久しぶりだ!」
激しい抜き差しが繰り返されるたびに、秘唇がまくれ上がり、汗の混じった汁を飛ばす。

そしていよいよ、射精の瞬間がやってきた。
内臓が破裂しそうなほど膨らんだ男根の動きが、不意に止まった。
「う……」
かすかな呻きとともに、ブルッと肉棒が震えた。
それが何を意味するのか、マーズははっきりと確信した。
(あ、ああああああ……出してる…!!)
膣の奥に、ギチギチに充填された肉棒の先端から、精液が注ぎ込まれるのを感じる。
あまり勢いがないのは、量が多すぎるせいだとわかった。

「ぅ、おおおおおおおっ」
ドクッ!!
たった一度の射精で、膣内が満たされ、空気が入る隙間さえなくなるほどだった。
行き場を失った液体が、子宮へ向かって流れ込んでいくのがわかる。
「ぅ…はぁああああ……っ!!」
濁流が注がれる異様な感覚に、マーズは力の抜けた声を上げた。
(よ…汚された……あ、あたしの子宮、こいつに……っ)

下半身も心も、そして額のティアラも、焼けるように熱い。
セーラー戦士の証である額のシンボルが、純潔を守りきれなかった彼女を責めるかのように、赤く輝かしく発光している。
それが消えるのも、時間の問題だった。ルベウスの残酷な声が、頭上から降ってくる。
「子宮の中に、俺の子種が溜まっていくのがわかるか?」
言われずとも、この男の放ったものが、じんわりと粘膜に染み込んでいくのを感じていた。
「な、中に出てるっ……あ、熱いのが、いっぱい───」
その事実は、怖く、痛く、ただひたすら汚らわしいだけだった。
指を突っ込んで掻き出してしまいたい。清らかな水で洗い流してしまいたい。

ルベウスはマーズの身体を離さなかった。往年の恋人同士のように、がっちりと彼女を抱きすくめている。
「くっ、たまらん!俺としたことが、一滴残らず搾り取られそうだぜ!!」
「や…やめ……も…もうださないで……」
切れ切れの吐息を漏らすマーズの肢体に、ルベウスはこれでもかと攻めを与える。
「オラ、どうだっ!子宮の中が俺の子種でチャプチャプだぞ!!」
「ひぃ……ひ、ひろい……もう、ひゃめれえ……」
力のはいらない少女は、唇から乾いた舌を覗かせて呻く。
「そらっ!最後にきつい一発をお見舞いしてやる。受け取れっ!!!」
射精がまだ続く子宮に、ルベウスは余力の全てを搾って、とどめの一撃を突き立てた。

「ィいいいいいいいいいいーーーーー!!」
子宮口を抉られる衝撃に、マーズは金切り声を上げて絶叫した。
黒い瞳がぐるっと一回転し、剥き出しになった白目から、涙がとめどなく噴出する。
73マーズ調教L:2006/02/07(火) 23:21:00 ID:0opLLEan
「…………」
セーラーマーズの額から、ふっと光が消えた。
赤い宝石を嵌めこんだティアラに亀裂が走り、音を立てて割れる。
手足からは完全に力が抜け落ち、あれほど紅潮していた顔色も、青白く変わっている。
膨らんだ下腹部から、たぷんと水音がした。精液の詰まった子宮が泡立つ音だ。
床に仰向けになったマーズは、ぴくりとも動かなかった。瞳孔は開ききり、口は半開きになったまま、正気を取り戻す気配がない。
「ふん……気絶したようだな」
勝利を確信したルベウスは、不気味に笑った。
開かれたマーズの脚の間からは、破瓜の血と精液の混じり合ったものが溢れ出ている。
「所詮このルベウスさまの敵ではなかったってわけだ。可愛いものよ、ハッハハハハ!!」
高い笑い声が、燃え盛る室内に響き渡った。
炎の勢いはおさまることを知らず、このままでは屋敷全体が焼失するのも時間の問題と思われた。


「ルベウスさま」
鼻にかかったような甘い声とともに、コーアンが現れた。
その肩には一人の老人が、軽々と担ぎ上げられている。母屋で眠っていたレイの祖父だった。
「こちらも調教は済みましたわ。いつでも我らの駒として使えます」
情けを知らない妖魔の女は、まるで生ゴミの袋を放り投げるように、老体を転がした。
床に投げ出された老人の白い寝巻きがはだけ、あばらの浮いた胴体が覗く。
そこには夥しい量のキスマークに混じって、コーアンの額にあるのと同じ、逆三日月の刻印が刻まれている。
レイが祭壇の前で祈祷をしている頃、レイの祖父は既に彼女の手に落ちていたのだった。

「ふむ、でかした。洗脳のためとは言え、こんな枯れたジジイの相手をさせて悪かったな」
マーズの処女を奪って上機嫌なルベウスは、珍しくコーアンに対して気遣いらしき反応を見せる。
「後で褒美を取らそう。朝まで少し時間があるから、その辺りで遊んできても構わんぞ」
「は、はい……」
コーアンは、ルベウスの腕の中にいるマーズに嫉妬の眼差しを向ける。
だが、勝利に酔いしれる彼に面と向かって不平を口にすることは出来ず、黙って姿を消した。



「さて、そろそろおいとまするか……」
意識のないマーズの身体を抱え上げ、アジトに帰ろうとしたルベウスは、ふと眉を潜めた。
射精を終えた男根は既に萎えていたが、変わらず秘唇に埋まったままだ。引き抜こうとしても、何故か微動だにしない。
「──くっ」
気を失っているはずのマーズの膣が、しっかりと彼の男根を咥え込んでいる。
あれほど抵抗を示し、最後まで嫌がったというのに、なぜ気絶しても放さないと言うのか。
ルベウスはやむなく、一度抱き上げたマーズを床に下ろした。彼女の太股を掴み、引き離そうとする。
「ぬ……ぬおおおっ!」
だが、一向に抜けない。
それどころか、ぎりぎりとルベウスを締め付けてくるのだ。
「こ、こいつ………!!」
罠に嵌まった己に気付き、ルベウスは愕然とした。

逃れられないと気付いたマーズは、最期の報復に出たのだ。
ルベウスに弄ばれているように見せかけて、最後の最後まで、戦う事を諦めてはいなかった。
もはや彼が本体と生殖器を切り離すまで、二度と離れることはないだろう。彼女の覚悟が、繋がっている部分を通して、嫌というほど伝わってきた。
(意識を失ってもなお、俺に一矢報いようと……)
背中に冷たいものが流れる。

何と言う女だ、とルベウスは思った。
淑やかな外見に騙され、戦いの神の恐ろしさを甘く見ていた。それ以上に、彼女がここまでして忠誠を誓うセーラームーンの存在に、恐れをなしていた。
自分はプリンセス・デマンドに対して、それほどの愛情や執着を持っているわけではない。命も何もかも捨ててまで尽くしたいとは思わない。
(こいつらを生かしてはおけない)
生き物としての本能が、そう告げていた。
それは、女を性欲の対象としてしか見ていなかった男が、初めてセーラー戦士に畏怖というものを抱いた瞬間であった。
いくら陵辱しても、彼女らは命の続く限り、何度でも立ち向かってくる。こちらも命を懸けて戦わなければ、勝ち目はなさそうだった。
74マーズ調教M:2006/02/07(火) 23:24:35 ID:0opLLEan
「放さないならば………」
ルベウスは掌に炎を生じさせた。
逃れる方法はただ一つ───この女を、炭になるまで燃やして焼失させるしかない。この女を。
気を失っている少女の顔が、炎に照らされている。
苦痛に歪んだ表情をしていても、彼女は美しかった。黒髪が汗に張り付き、白い頬には涙の通った跡がある。
(何をしている……殺せば済む事ではないか)
今まで陵辱してきた女たちのように。
だが、掌の炎は行き場をなくして、虚しく消えた。自分の中に生まれた感情に、彼は気づいてしまった。
セーラーマーズを殺す事は出来ない。
だが、この無様な格好のまま帰還したら、プリンス・デマンドに大笑いされてしまうことは必至であった。
いや、笑いで済むならまだいい。この状態ではまともに戦えないのだ。最悪の場合、繋がったまま処刑されてしまう可能性もある。
(それくらいなら、いっそこいつと……)
よからぬ考えが彼の中に生まれる。そしてその願いが、永遠に叶う事は無かった。

「フラワー・ハリケーン!!」
障子を突き破って、花弁の混じった旋風が部屋を突き抜ける。
予想もしなかった事態に、ルベウスは慌てて、マーズを抱えたまま飛びのいた。
柱や壁を焦がす赤い炎が、一瞬にして強烈な突風に吹き消された。力技で破られた障子の向こうに、長身の少女の姿が見える。
大きく豊かな胸と、すらりと伸びた脚───セーラージュピターその人だった。
「どうも嫌な予感がすると思ったら、やっぱりだ。マーズを放しな!」
怒りに瞳を輝かせながら、ジュピターはルベウスを睨みつけた。
「お前の悪事なんて、このあたしが吹き消してやるよ!」

(こいつ……いつの間に、こんな強さを!)
部屋全体に広がった炎を消してしまうほどの力が、ジュピターにあったとは計算外だった。
それもそのはずだ。ルベウスたちの力は先天的に与えられたもので、努力して向上するという発想がそもそもない。
傷ついた友を守るために、より強くなろうとするジュピターの心情など、理解できるはずがないのだ。
自分が追い詰められた事を、ルベウスは認識した。マーズを抱え、じりじりと後退する。
ジュピターだけでなく、その背後には、セーラームーンとヴィーナスの姿もある。
「ふっ……ふははは。残念だったな」
マーズを駅弁の体位で抱え、ルベウスは最後の強がりを吐く。
「セーラーマーズの純潔は俺が頂いた。それに、こいつの太股を見てみろ」
身体を反転させ、その部分を見せ付けるようにする。
「そ…それは!」
ヴィーナスが息を呑んだ。
「この印がある限り、マーズがセーラー戦士に変身することは二度とない。お前たちは貴重な戦力を失ったってわけだ!」
わざとマーズの身体を揺さぶって見せるルベウスに、ジュピターの怒りは頂点に達したようだった。
「貴様ああああああああっ!」
全身から激しく放電している。それはそのまま、仲間を守りきれなかった彼女の悲しみを現していた。
「マーズを放しなさいっ!」
お団子頭の少女が幼い声で叫び、ルベウスに向かってロッドを突きつけた。
マーズの身体を盾にしても、逃げられない。セーラームーンのロッドは、悪のみを浄化するように出来ているのだ。

(俺もここまでか……)
自嘲の笑みを漏らす。
その時、まだ燃え残っていた天井の柱が、炎を上げながらルベウスの頭上に落ちてきた。
彼ははっとして顔を上げた。間に合わないことに気付くと、マーズの上に覆い被さる。
「ぐわあああああああっ!」
焼け爛れた柱がルベウスの背中を直撃した。
セーラームーンは驚きに目を見開く。ルベウスが庇ったようにしか見えなかったからだろう。
(マーズよ……せめて、俺の……子供を)
薄れていく視界の中、ルベウスは虫のいい願いをかける。敵同士でなく、もう少し語り合える時間が欲しかったと、心から思った。
「セーラームーン、早く!」
ジュピターに急かされ、ムーンは釈然としない様子で頷いた。
「う、うん……ムーン・プリンセス・ハレーション!!」

ロッドから発した白い閃光が、抱き合っている2人を包み込んだ。
1人は瞬く間に消滅し、そしてもう1人は、ルベウスの本心に気付かないまま苦い勝利を得た。
75マーズ調教N:2006/02/07(火) 23:25:58 ID:0opLLEan
「そう。レイちゃんの意識はまだ戻らないの」

薄暗い部屋でキーボードを叩く亜美の手つきは、目で追いきれないほどに高速で滑らかだった。
ノートパソコンの液晶画面に浮かぶ文字は、電話の内容とは明らかに異なる。
耳と肩で携帯電話を押さえながら、亜美はまこととの会話を続けていた。
「こればっかりは本人の気持ち次第だものね。わかったわ。私の事はいいから、レイちゃんについていてあげて」
通話口の向こうで、まことの申し訳なさそうな声がしている。
申し訳ないのは亜美も同じだった。レイの見舞いになどとてもいけたものではない。犯された者同士、傷を舐めあうような状態になってしまう。

それよりも心配なのは、レイの身体のことだった。
彼女は、太股の内側に逆三日月の刻印を焼き付けられ、秘唇に男根の先端を埋めた哀れな姿で救出されたらしい。
現場の状況からルベウスに強姦されたのは明らかであるし、病院に搬送して、確実な処理も施した。
だが、マーキュリーの時とは条件が違う。人間に通じる避妊方法が、妖魔相手にも通じるとは限らないのだ。

(データが足りないわ……)
もしも妊娠してしまったら、精神的にも戦力的にも困る。レイの心は亜美以上に苦しむだろう。
あの時亜美を犯したのが、人間の男ではなく妖魔だったら、ある程度は対策も取れていたのに。
こんなケースは初めてだから、分析のしようがなかった。
(ううん、それは言い訳ね。敵の幹部には男性もいるのだから、こういう状況も当然、起こりうるはずだった…)
対策を取らなかったのは、ブレーンとしてのマーキュリーの落ち度だった。
犯されたことを悲しむ暇があったら、仲間が同じ目に遭わないように策を練るべきだったのだ。
「うん、私は大丈夫よ、まこちゃん。じゃあ………」

ピッ。
通話を切ると、亜美は髪をかきむしり、拳でキーボードを叩いた。
マーズが犯されたと聞いた時の、自分の生々しい感情を思い出してしまったのだ。
(最低だわ………私)
強気なマーズが暴力を受け、深く傷ついているというのに。
これで自分は一人ではないと、痛みを分かち合える人が出来たと、ほんの一瞬だが思ってしまった。
ヴィーナスの時もそうだ。口には出さなかったけれど、同じような状況で、なぜ彼女は男たちに陵辱を受けなかったのだろうと、その明るさや美貌を羨んだ。
だから、未然に防がなかった。仲間が無事なのに、自分だけが汚されるのは不本意だと、もう一人の醜い自分が叫んでいる。
(本当に、最低……!!)
こんな気持ちのまま復学など出来るはずがない。仲間の前に、堂々と姿を現す事は出来ない。
心の中で何度も謝罪しながら、亜美は机に伏して泣き続けた。知能は高くとも、彼女はまだ精神的に幼い、多感な少女だった。
76名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 01:57:07 ID:Jynzdrrn
GJ!素晴らしいです。
敵も含め出てくる人物みんなに血がかよってるよね。
最後の亜美ちゃんもイイ!続編も期待してます。
77名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 06:52:43 ID:xxWDiMlX
えかった!
78名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 09:24:57 ID:QnV/MkgK
一作ごとにキャラクターにあわせたテーマというか成長があるのがすごいですね。緊迫感とエロさもぎっしり詰まっている。
次回作が楽しみです!
79名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 12:40:02 ID:GPGMYNt3
最初から読み返してみると、ちゃんと伏線が張ってあるんだよな
スゲー
80名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 15:20:11 ID:RD68qqmw
ヴィーナスだけ無事なのってやっぱ美奈子っぽいな。
各キャラの特徴もつかめてて普通に凄いと思う
81名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 15:29:43 ID:+OK6gwlq
プール・スタジオ・神社と、キャラに合ったステージが用意されてるのがイイ
次はどこだ?wktk
82名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 15:38:34 ID:oURQ3hJq
「普通に凄い」って矛盾した言葉だと思うけど、それでも激しく同意。
たしかに普通に凄いんだよな。

ついでに調教されちゃったお祖父ちゃん萌え!
そういやプロテクトエステつながりでコーアンとは縁があったよね。
ネタの拾い方もさりげなく丁寧でGJ!
煎じて呑みたいので神の爪の垢が欲しいです。
83名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 15:42:19 ID:GgM/OBF2
>>81
次はたぶんまこちゃんだよね。
特訓に励んでいるようだから、修行先の山寺とかかな?
自宅マンションで人知れず調教されるのもいいな。
84名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 15:57:23 ID:+OK6gwlq
>>82
「普通に〜」と言う言い方は馬鹿っぽくて好きじゃないが(「〜じゃないですか」もムカつく)
「普通のSSとしても読めて、なおかつエロとして凄い」と言う意味なら許せる。

>プロテクトエステつながりで
え、そんな話あったっけ?

85名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 16:42:43 ID:cgLSW/pL
>>79
・まこちゃんの修行
・レイの祖父登場

一見関係ないシーンと見せかけておいて、しっかり最後のオチにつながってる構成スゴス
先の展開を予想する楽しみがあるなw



86名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 20:37:19 ID:+Rdi7ZH1
>>84
63話。
87名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 20:53:51 ID:55uMtlP1
kwsk
88名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 22:04:16 ID:ZVESf20q
ぐっじょぶ
89名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 22:08:05 ID:ZVESf20q
(´・ω・`)
90名無しさん@ピンキー:2006/02/09(木) 17:44:28 ID:HXU/cdh9
○月■日
ゆかりちゃんが坂井君の半径100m以内に近づいた。許せない。
△月○日
ゆかりちゃんが坂井君と同じ教室にいる。許せない。
■月○日
ゆかりちゃんが坂井君と同じ空気を吸っている。許せない。
91名無しさん@ピンキー:2006/02/09(木) 18:56:43 ID:KRM1W3+4
>>86
セーラームーンのアニメって確か200話で完結だったよね。
100話目が美奈たんの話だったことはよく覚えてる。
うーん感慨深い
92名無しさん@ピンキー:2006/02/10(金) 15:40:07 ID:Os4Z4PF8
続きマダーーー?(チンチン
93名無しさん@ピンキー:2006/02/11(土) 19:08:04 ID:p3x8TXKv
アップされたばっかなのにそんなすぐ書けないでしょうよ
94名無しさん@ピンキー:2006/02/12(日) 13:05:02 ID:aSimoI4g
>>83
次はジュピター○○?

○○に何が入るか気になる
95名無しさん@ピンキー:2006/02/12(日) 23:15:08 ID:ghPRDRHX
衰勢陵辱、禁制痴態、家政調教、ときたからね。
黙製飼育、激昂便器あたりかな?
96名無しさん@ピンキー:2006/02/12(日) 23:34:22 ID:jRkcH2il
>>95
それなんて珍走団?


ムーンは月じゃなくて月光なのか…
97名無しさん@ピンキー:2006/02/13(月) 00:35:13 ID:U37mBuVe
衰勢陵辱と書いて「どうした、もうおわりか?まだくたばるにははやいぞ!」と読む
禁制痴態と書いて「いやっ、そこはだめぇ!おねがい、うしろはいやなのっ!」と読む
家政調教と書いて「ごしゅじんさま。ごほうしさせていただきます。」と読む
黙製飼育と書いて「おや、へんだよ。めすぶたがしゃべるはずないのに。」と読む
激昂便器と書いて「なけ!わめけ!くちがおるすだぞ、ぜんぶのめ!」と読む

のかな?
98名無しさん@ピンキー:2006/02/16(木) 03:31:02 ID:3tH2427i
ルベウスって妖魔じゃなくて人間だったような…
99名無しさん@ピンキー:2006/02/16(木) 15:09:18 ID:YR+fx9Gf
>>98
ルベウスはわからんが、
あやかしの四姉妹は最後「人間に浄化された」って言ってたから、元は人間じゃなかったっつーことだよな。

ところでルベウススレ発見w
http://sakura02.bbspink.com/test/read.cgi/erochara/1113002063/l50
100名無しさん@ピンキー:2006/02/16(木) 15:14:06 ID:XdIZPWYA
>>99
ゾンダーメタルでゾンダーにされた人間を浄解して人間に戻すように、
あやかしの四姉妹ももともと人間だったのが妖魔化されて、それを
浄化して元に戻したのかもしれんぞw
101名無しさん@ピンキー:2006/02/16(木) 17:21:17 ID:F1zdo/Me
ややこしいなオイ…
勝手な都合で人間にしたり妖魔にしたり、命をなんだと思(ry

マーキュリーあたりは人と妖魔のDNAの違いや、遺伝子組み換えなどについてどう考えているんだろうかw
102名無しさん@ピンキー:2006/02/17(金) 20:33:48 ID:1zvcoz6U
原作では思いっきりデマンドを殺してたよな>セーラームーン&滝シード
ブラックムーンの連中が「人間」だとしたら、殺すのはタブーではないのか…

アニメでは浄化とか言ってるけど原作だと死に方がひでえw
103名無しさん@ピンキー:2006/02/19(日) 08:07:53 ID:M204ZuxJ
エロ版で真面目な話は如何かと。

しかし、ちょっと付き合うとブラックムーン達は
元々ネオクイーンセレニティ(セーラームーン)の政策
「銀水晶による人類の不老長寿」に反対していた人間だったはず
デマンド
「不老長寿など自然の原理に反する」
セーラームーン
「銀水晶はみんなを幸せにするためにあるのよ」
答えになってねぇ(w
今ならテロリストと決めれば悪者出来るけどどっちかつーと
レジスタンスにみえるセーラームーンはナチな。
だってブラックムーンの主張の方が正論だもん。

>>102
ダークキングダムの美奈さん(メタリア除く)も地球の人間なんですけど。
104名無しさん@ピンキー:2006/02/19(日) 15:07:10 ID:4B5TOrSQ
言いだしっぺの>>98に言ってくれw>真面目な話になった件

元は人間だったけど、セーラー戦士と戦い始めてからは妖魔扱いってことでFA?
「殺人」を「浄化」と言い換えてるあたり、相手の人権無視しまくってるから。
105名無しさん@ピンキー:2006/02/19(日) 18:54:28 ID:jI1lMzkC
お子様向けアニメだから、正義の味方が人間を殺すのはまずいってことで、
妖魔扱いになってるんだろ。
それにしてもヒトの形をした生き物をためらいなく殺…ゲフンゲフン、浄化できるセーラームーンはすげーよな
106名無しさん@ピンキー:2006/02/19(日) 22:46:28 ID:1uMTB/j0
ところでここの投稿作品は月猫とやらに補完しとかんでいいのか?
107名無しさん@ピンキー:2006/02/19(日) 23:06:38 ID:DqOi13yV
108名無しさん@ピンキー:2006/02/21(火) 01:48:40 ID:gkGR4vuN
(´-`).。oO(保管所以外に使ってもらってもオッケーでつよ・・・
109名無しさん@ピンキー:2006/02/21(火) 12:51:15 ID:mn3/9a4p
>>108

日本語で頼む
110名無しさん@ピンキー:2006/02/21(火) 16:01:34 ID:dQ+FYQs9
アニメ、特撮の正義の味方と人権問題は
ウルトラマンのバンタル星人とマジンガーZの鉄仮面で終わってるから無問題
正当防衛?で無罪
111名無しさん@ピンキー:2006/02/21(火) 16:42:23 ID:dm7B6DUF
保管所イラネ
112名無しさん@ピンキー:2006/02/21(火) 18:53:26 ID:cMIaV8mf
>>108
主語を明確に
113名無しさん@ピンキー:2006/02/21(火) 20:11:17 ID:7K90V9rF
キャラ板のセラムン系スレに久川綾を叩くカキコがあったので、こっちにも書き込まれるかも
114名無しさん@ピンキー:2006/02/21(火) 22:55:48 ID:bbr/98qJ
>>113
久川本スレにも出たよ
115名無しさん@ピンキー:2006/02/21(火) 23:48:59 ID:sxO/xXzX
>>107
じゃ、ヒマなときにやっとく。
116名無しさん@ピンキー:2006/02/22(水) 00:41:21 ID:aD7yLKbj
>>109>>112
これこれ、あれは月猫の管理人さんの芸風じゃないか。
117名無しさん@ピンキー:2006/02/22(水) 01:26:04 ID:czfAQyrV
(´-`).。oO(トイレに行く前にカキコしたので適当になってたみたいでスマソ・・・
このスレでなく直接月猫にSSを投下してもらっても大丈夫でつ
118名無しさん@ピンキー:2006/02/22(水) 12:14:23 ID:MwmhjbqQ
あのコピペ
久川さん浮いてたってホントなの?初耳ですが。
119名無しさん@ピンキー:2006/02/22(水) 12:43:10 ID:THvOR1lc
>>117
大丈夫でつとか言われてもな
何様だよあんた
120名無しさん@ピンキー:2006/02/22(水) 13:28:15 ID:/0oSfl3r
変な人がいる。相手にしないほうがいいよ。
121名無しさん@ピンキー:2006/02/22(水) 13:35:34 ID:2PJ1YQCM
マーズのスレはもう900過ぎてるけど、こっちはまだまだいけるので雑談もSSも余裕だ。
向こうにいた倒錯作家とかいう人もこっちにくればいいのに
122名無しさん@ピンキー:2006/02/22(水) 13:47:17 ID:M2JPGRBO
掲示板を置いておくだけで人が集まると思ったら大間違いなわけで
123名無しさん@ピンキー:2006/02/22(水) 17:19:07 ID:RuVESqKs
セーラージュピターについて語るすれの方がエロくておもろい
ここはエロパロのくせに高尚すぎるw
124名無しさん@ピンキー:2006/02/22(水) 17:55:26 ID:VHHiSU8U
ただ犯したりするだけのSSだったら
似たり寄ったりで徐々に飽きてくるからねえ。

ここでのSSが支持されてるのは、
続編なのに飽きを感じさせないつくりになってるからだろう。
125名無しさん@ピンキー:2006/02/22(水) 19:35:54 ID:+pzB7R7F
>>123
期待して見に行ったら何もねーじゃねえかタコ
126名無しさん@ピンキー:2006/02/22(水) 21:48:16 ID:zRTUcXIA
同人では人体改造ネタが多いけど、SSでは扱われてないな。
セラムンがテーマじゃないスレで記憶喪失になった衛にセーラー戦士が
いろいろエロい事をして最後に思い出させるというSSがよかった。
127名無しさん@ピンキー:2006/02/23(木) 12:52:05 ID:lettlxhu
>>123
エロパロ舐めんなーーーーー!!
つうか21歳未満は来るな。
128名無しさん@ピンキー:2006/02/23(木) 14:32:16 ID:N/wiAkbF
月猫バッシングがちらほら見受けられるけど新しい住人さんかな?
あそこは前スレでの「こんな掲示板があったらいい」という話題を受けて、
わざわざ作ってくれたもの。
その後利用が少なかったから、管理人さんが閉鎖したいと言われたのを、
他の住人が思いとどまるように説得して残してもらったという経緯がある。
だから感謝こそすれ、叩くのは筋違い。
エロパロ板は大人の板なんだから大人の態度で臨もうよ。
129名無しさん@ピンキー:2006/02/23(木) 14:49:50 ID:Fh8zooZ2
>>128
ひとりの21歳未満がID変えて叩いているだけでしょ。
文体が全部同じだし、角煮の方でも涌いてた。
130名無しさん@ピンキー:2006/02/23(木) 17:36:42 ID:xoN2F4Eb
>>128
筋違いの意味がわかってないな。
作って欲しいと頼んだ人が叩くのは筋違い。だが、頼んでない人が叩くのは別に普通だろ。
むしろ、残して欲しいといいつつ何も書き込まない奴の方が叩かれるべきでは?
131名無しさん@ピンキー:2006/02/23(木) 18:33:42 ID:3dY8Z88F
>>130
同意。
お前らひろゆき様に感謝しろ、とか言われても困るのと同じ。
132名無しさん@ピンキー:2006/02/24(金) 00:09:56 ID:ugHuLW9D
いい喩えだな
133名無しさん@ピンキー:2006/02/24(金) 00:48:28 ID:ViGSG69N
>>129
了解でつ!(`・ω・´)ゝビシッ
134名無しさん@ピンキー:2006/02/24(金) 12:47:05 ID:66RR45FZ
とりあえず他のスレにアドレス貼られて迷惑。
135名無しさん@ピンキー:2006/02/24(金) 14:13:03 ID:9r8313dJ
>>134
つまらないカキコする暇があればマーズのスレでも埋めろ
136名無しさん@ピンキー:2006/02/24(金) 14:24:11 ID:OjfvHb8k
>>134
管理人本人ではないにせよ、宣伝行為は迷惑だったな。
137名無しさん@ピンキー:2006/02/24(金) 17:26:21 ID:Fk1KSKwG
一部でセラムンよりウェディングピーチの方が優れているという意見が飛び出してるな。
138名無しさん@ピンキー:2006/02/24(金) 18:50:30 ID:AmfKcExM
>>137
ま た お ま え か
勝手に脳内で相手のいないウエディング挙げてろ
139名無しさん@ピンキー:2006/02/24(金) 21:40:20 ID:vCL/jABY
学校が終わったら神社の社務所によく集まってる印象が強かったけど、
日曜はそれぞれどうしてるの?
うさぎと美奈子ではどっちが私生活だらしないだろう?
140名無しさん@ピンキー:2006/02/25(土) 11:29:51 ID:VX/2LJ3u
原作セーラーVの美奈子は超だらしない
部屋も汚い。ゴキブリと住んでるのではないかと思った
うさぎの部屋は普通に片付いてた。
一番部屋が綺麗なのは几帳面なまこと
レイと亜美は金持ちだから家が豪華
141名無しさん@ピンキー:2006/02/25(土) 11:33:41 ID:NUL3HwJ4
>>140
母親がどのくらい子供の世話を焼くか? の差では?>うさぎと美奈子の部屋

中学生にもなったら自分で片づけて掃除しろ、とは思うけど。
142名無しさん@ピンキー:2006/02/25(土) 12:36:35 ID:ptyWdG2G
うさぎも整理整頓が徹底してるとは思えないので、弟がコソーリ箪笥を漁っても
きっとばれないだろう。
まこちゃんはまるで軍人のイメージだな。トレーニング用品も男みたいに
ぼろくならないんだろうな。
143名無しさん@ピンキー:2006/02/25(土) 12:42:17 ID:RAs5ytYF
>>141
大学生にもなって部屋を片付けない男もいる
性格もあるだろうけど。
144名無しさん@ピンキー:2006/02/25(土) 15:51:40 ID:t/075kYt
>>143
誰も男の話などしていないのだが?
自分や知り合いではなく、セーラー戦士について語りましょ。何はともあれ、次の投下が待ち遠しい。
145名無しさん@ピンキー:2006/02/25(土) 19:07:36 ID:8R0zHIpv
>>144
何ピリピリしてんだよw
単にリアリティの話をしてるんだが。
146名無しさん@ピンキー:2006/02/25(土) 19:12:22 ID:dTo2rVxW
>>144
ネナベ乙。
男と書いただけでなぜそう不機嫌になる。
全角でレス番を打つほどムキになることか?
147名無しさん@ピンキー:2006/02/25(土) 20:29:14 ID:aKUfPCjX
男といえば衛の部屋はどうだろう?
一人暮らしなんだろ?でもうさこが来る時はエロ本隠すのかなw
148名無しさん@ピンキー:2006/02/25(土) 20:49:31 ID:Pz0vlhsc
>>147
奴の場合記憶喪失とかいろいろあるし、きっと自室になぜタキシード
があるのかよくわからないままにタキシード仮面として活躍wしてい
たりしただろうから、うさことかが遊びにきた時に、ベッドの下に変な
本を仕込んで帰ったとしても、それを見つけた彼は
「何故こんなものが俺の部屋に……思い出せない、俺は一体……」
とか苦悩して、うさこ達の悪戯とは気付かなかったりするのであろお。
149名無しさん@ピンキー:2006/02/25(土) 20:53:38 ID:t/075kYt
>>145-146
「男やもめにうじが湧く」とかいって、昔は男の部屋が部屋を片付けない(家族と同居しているとおかんか嫁が片付けてくれる。)のは当たり前だったのさ。
こういう旧世界観に慣れた自分にとって、男の部屋が汚いことに対して女でも部屋を片付けない娘がいるというのは一種の擁護になるけど、
その逆の>>143のフォローは理解に苦しむ論理だったわけよ。
今はお母さんが男の子でも甘やかさないで部屋の片づけをしつけるから、こういう感覚はなくなってきたということか。年寄りでスマン。スルーしてくれ。
150名無しさん@ピンキー:2006/02/25(土) 21:12:04 ID:kyBCUtzn
部屋が汚いのを時代や性別のせいにするのはイクナイ。
151名無しさん@ピンキー:2006/02/25(土) 21:14:38 ID:BniRRqCv
なんだ、部屋が汚い男が自己正当化したかっただけか。
152名無しさん@ピンキー:2006/02/25(土) 21:21:20 ID:dUl7pQ2n
>>149
エロパロ板に限らず、懐古厨は嫌われるぞ。
ましてや荒れるとわかっている発言を書き込んで「スルーしてくれ」なんて、勝手極まりない
お前はスッキリしても読む側に取っちゃuzeeeeeee
153名無しさん@ピンキー:2006/02/25(土) 21:34:43 ID:aKUfPCjX
タキシード仮面についてチョット教えてくれ。
同人から入ったのでアニメがどうだったか知らなくて(ry
154名無しさん@ピンキー:2006/02/25(土) 21:47:39 ID:Lt/YaWIr
何について知りたいんだね?(賢者風に)

A 年齢
B 生い立ち
C スリーサイズ
155名無しさん@ピンキー:2006/02/25(土) 22:33:17 ID:qZhCMY2g
つB
156名無しさん@ピンキー:2006/02/25(土) 22:43:26 ID:Lt/YaWIr
地場 衛(ちば・まもる)
事故で両親を亡くしている。1人暮らしの大学生。
前世はセーラームーン(プリンセス・セレニティ)の恋人だった、地球の王子エンディミオン。
自分の記憶を取り戻すために、幻の銀水晶を探していた。
初期はタキシードに着替えてから夜の街に繰り出していたようだが、
前世の記憶が戻ってからは、セーラームーンたちの危機を感じると自動的に変身できるようになった。
セーラー戦士のピンチに颯爽と現れ、薔薇を一輪投げつけて助ける。
炎や水や雷や光にびくともしない妖魔が、なぜ薔薇の花ごときに怯むのかいまいち不明。
157名無しさん@ピンキー:2006/02/26(日) 01:07:30 ID:gkdG+PQ0
よかったら、うさぎとの出会いについても教えてください
158名無しさん@ピンキー:2006/02/26(日) 12:46:08 ID:i1RbcSg5
知ってどうするんだ?

A これからエロパロを書こうと思っている
B せらむんに興味がある
C 愉快犯

159名無しさん@ピンキー:2006/02/26(日) 13:21:15 ID:dpn5SR8y
知的好奇心
160名無しさん@ピンキー:2006/02/26(日) 13:38:08 ID:RGAB1Ey4
まぁパロディ作品をより楽しむためには、元作品を知ったほうが
いいというのもありますし。
原作の台詞やシチュを知らないと笑えないギャグとかあります
しね。

アニメのセーラームーンを初めて見たとき、セーラームーンの
危機にバラの花一輪で妖魔を牽制したタキシード仮面、
「誰だ!?」
と聞かれて躊躇せず
「私はタキシード仮面!」
と答えるセンスに脱帽というか脱力というか、凄い奴だと思い
ましたよ当時。
エンディミオンとしての記憶も、交通事故以前の地場衛の記憶
も無い彼としては、答えようがなかっただけかもしれませんけどw
161名無しさん@ピンキー:2006/02/26(日) 15:28:25 ID:xN7zzHf0
160に足を向けて寝られないな。

衛とうさぎの同棲は事実だったんですか?そうならいつごろから始まったのですか?
162名無しさん@ピンキー:2006/02/26(日) 16:05:38 ID:xO7AoN6S
>>161
はあ?
なんで160に感謝しないとならないんだよ
163名無しさん@ピンキー:2006/02/26(日) 16:07:40 ID:4ac0G5Tm
まだ同棲なんかしてない
原作だとしょっちゅう泊まりはしてたみたいだけど。
164名無しさん@ピンキー:2006/02/26(日) 16:12:10 ID:aAI0V/O5
アニメでもSの頃には衛の部屋にパジャマを常備している関係だった。
165名無しさん@ピンキー:2006/02/26(日) 16:46:05 ID:l5XBaeaL
むしろうさぎとレイが知り合ったきっかけを思い出せない。
166名無しさん@ピンキー:2006/02/26(日) 20:21:04 ID:kFzlZFEE
うさぎがルナと一緒にレイを尾行したんじゃないっけ
167名無しさん@ピンキー:2006/02/26(日) 22:37:34 ID:k+mtzEtM
仙台坂のバス消失事件で、近くの神社に霊能力がある巫女さんが
いるってんで、近づいたら、うさこが お札を貼られたんだよ。
168名無しさん@ピンキー:2006/02/27(月) 08:19:07 ID:R7TTQWyV
何はともかく
マーズスレが完走出来てウレシイヽ(´ー`)ノ
169名無しさん@ピンキー:2006/02/27(月) 20:41:57 ID:PULcVbdx
>>150
同意。
っつか、片づけができる男もいりゃ、片づけられない女もいるさ。そんだけ。

衛の部屋はきちんと片づいてたようだ。
原作は知らないが、アニメや実写では。
几帳面な性格っぽいし。

しかし、エロパロとは思えんまともな話題が続いてますな。w
170名無しさん@ピンキー:2006/02/27(月) 21:01:52 ID:cBdx2xTq
>>144が必死すぎてワロタ

衛はヘタレ扱いされているが、タキシードに変身する以外はまともな奴だと思う
セーラー戦士と比べて個性が薄く感じられるのは少女向けアニメゆえ
うさぎたちがぶっとび過ぎなんだよな
171名無しさん@ピンキー:2006/02/27(月) 21:56:34 ID:ROt6yAnr
なんなんだこの流れは・・・・。
172名無しさん@ピンキー:2006/02/27(月) 22:11:05 ID:wC1pGwIx
ここの住人精神年齢低杉w
オジ厨とリア厨しかいねーのかよ
173名無しさん@ピンキー:2006/02/27(月) 22:36:18 ID:T4NjeKMl
ゆういちろうには特殊な設定とかないの?
174名無しさん@ピンキー:2006/02/27(月) 22:45:15 ID:QP8F1QwK
浦和と同じくアニメ用に捏造された糞キャラ。
美奈ちゃんにもアランとかいう外人の男がいたが、まこちゃんの先輩はとうとう登場しなかったな
175名無しさん@ピンキー:2006/02/27(月) 23:36:20 ID:tFCvSlHZ
ゆういちろうとレイは
良いカップルだと思うがなあ。
176名無しさん@ピンキー:2006/02/28(火) 00:13:21 ID:3yCpe04v
>>175
同意だな。
177名無しさん@ピンキー:2006/02/28(火) 00:25:39 ID:9kcSm69M
>>174
まこちゃんの先輩はなぁ……w
アニメで「先輩にそっくりだ」と言われた人物の、似ている
箇所を寄せ集めてモンタージュすれば再現できるのかも
しれないけど。
でも目は確かフォボス(レイの飼っているカラスの片割れ)
に似てるんだっけ?w
カセットブックかCDドラマだかのネタだけど。
178名無しさん@ピンキー:2006/02/28(火) 00:32:45 ID:LS2ouvKI
アニメの設定ってめちゃくちゃだよな
各セーラー戦士に用意されていたボーイフレンドたちも
後半ではいつの間にか消えていたのが笑えるw
179名無しさん@ピンキー:2006/02/28(火) 00:44:50 ID:9kcSm69M
それが東映動画クオリティ。
原作に+αしてロクなことになったためしがない。
180名無しさん@ピンキー:2006/02/28(火) 00:50:02 ID:gM9dx++k
浦和好きだけどね。
ここの住人的にはレイの性格にも不満あるんだろうな
181名無しさん@ピンキー:2006/02/28(火) 01:14:09 ID:s4B4w0Xk
最も性格を変えられたセーラー戦士って誰?
原作は絵がアレなので興味なかったけど、重要みたいだな
182名無しさん@ピンキー:2006/02/28(火) 03:31:30 ID:jHCpSBYa
レイだろうね。原作者が「プンプンですわ!」なんて言ってたし。
原作のレイは神秘的なクールビューティだった。
途中からアニメに引きずられていたけどね。
でも原作準拠だったはずのミュのレイも結局はみさこマーズだったし、
それ以降も神田から北川にいたるまで凛としたキャラだと言い張りつつも、
いざ動き出すとアニメの影響下にあったと思うが。

個人的には、無印ラストやスターズでの、自分の断末魔にあってもなお、
うさぎを気づかう姿がレイのキャラの肝だと思っているから、
どのメディアのレイも本質的にはセーラーマーズだったと思うんだが。
上っ面の差異が多いのは、むしろ人間的な深みになっていると思う。
強くてやさしくて友達思い。本心を見せるのは下手。
この点はどのレイも共通していた。と思いたい。
プリンセスを守護するのが内部戦士の役割だが、
その中でもセーラームーンの背中を守るのはマーズを置いて他になし。
183名無しさん@ピンキー:2006/02/28(火) 11:48:51 ID:lDNuwKjz
>>180
2行目。別に不満はないよ。w

>>182
そだね。

5人のバランスを考えて設定した場合、
レイはクールビューティな原作よりアニメ設定のほうが似合ってると思う。
勝ち気でうさぎのケンカ友達で、もちろん親友でもある。

だから、182の言うように、
ミューも実写もアニメのレイ寄りだっのではないかと。
184名無しさん@ピンキー:2006/02/28(火) 12:01:36 ID:zhhvU5dE
>>181
レイ
美奈子
亜美
まこと
うさぎ

の順に
185名無しさん@ピンキー:2006/02/28(火) 13:52:09 ID:cbAvAxAi
アニメ>実写>セラミュ>エロ同人>原作
186名無しさん@ピンキー:2006/02/28(火) 14:30:12 ID:ZgqrK06Q
エロ同人(SS)>アニメ>原作>同人>実写>セラミュ>エロ同人(漫画)
187名無しさん@ピンキー:2006/02/28(火) 16:27:21 ID:3dlgMBIY
レイが潜在的なSであることは変わらないような・・・
188名無しさん@ピンキー:2006/02/28(火) 18:02:30 ID:m1/w0xaC
クールビューティと癇癪姉ちゃんじゃ全然違う
189名無しさん@ピンキー:2006/02/28(火) 19:10:08 ID:sPTAvYut
レイ以外だと
亜美は原作だと結構クールでたまに辛口
うさぎはアニメと比べると原作の方がやや大人っぽい
美奈子は変身するとリーダーで皆をひっぱるが普段はお馬鹿
まこと…あまり変わらないような…。
190名無しさん@ピンキー:2006/02/28(火) 19:13:26 ID:sFQOEptX
キャラに共通して、「アニメの方が全体的に馬鹿っぽい」

まこちゃん、あそこまで色ボケじゃなかったよ…
191名無しさん@ピンキー:2006/02/28(火) 19:24:36 ID:sPTAvYut
原作セーラーVの美奈子はアニメと同じくらい…いやそれ以上に馬鹿だった希ガス
アニメ亜美は天才には見えなかったが馬鹿ではないと思う
192名無しさん@ピンキー:2006/02/28(火) 21:30:23 ID:FeK4Bx5p
つーか原作セーラーVは途中から設定変わりすぎだろ。
伏線放り投げだし、あの最終回からではセーラームーンとの対面につながらんぞ。

アニメ亜美は…天才どころか馬鹿に見えた。
敵の目の前で悠長にパソコン打ってるようなブレーンはいらんw
193名無しさん@ピンキー:2006/03/01(水) 00:18:48 ID:JjWytoDN
馬鹿じゃない世間知らずなのだ。まだ若いし不器用なのだ。
194名無しさん@ピンキー:2006/03/01(水) 00:26:09 ID:ahKLEWjY
世間知らずそれを馬鹿と呼ぶのだ。
195名無しさん@ピンキー:2006/03/01(水) 00:32:31 ID:ogGYpPJ/
>>192
元々セーラーVは短編のはずだったからねぇ
設定考えてなかったろうな。ボスはどうみても男だし。
196128:2006/03/01(水) 02:27:13 ID:OFXfWmR6
おまいらなに大人の態度で論評してんだよ。
セラムン本スレと間違えちゃったじゃないか。
もっと欲情しようぜ。
197名無しさん@ピンキー:2006/03/01(水) 03:42:39 ID:kwNRM9wS
とりあえずここの作品はアニメに則ったものが多いな。
個人的にはやっぱアニメが一番馴染みあるのだが
198名無しさん@ピンキー:2006/03/01(水) 07:07:43 ID:N01Z9vFw
一番馴染があるのは確かだろうね。
キャラがくだけた感じになっているぶん動かしやすいと
いうのもあるかもしれないし。
199名無しさん@ピンキー:2006/03/01(水) 12:52:33 ID:BtRZ8Lki
>>192
誰かのサポートをするにもサポートが必要なほどだったよな>マーキュリー
200名無しさん@ピンキー:2006/03/01(水) 21:16:46 ID:z6jCt743
>>192
最後の2行。

それは、言わないお約束で、見て見ぬ振りなのよ。w
201名無しさん@ピンキー:2006/03/02(木) 14:12:32 ID:goU6gTBp
>>199
確かにw
マーキュリーが敵の目の前でピコピコやってる間に、
ウラヌスが必死で「早くしろ!」とか庇っててワロタ
202名無しさん@ピンキー:2006/03/03(金) 08:03:30 ID:OxMaMQVg
>>199
マーキュリーは
メッサーシュミットMe110ですか?
203名無しさん@ピンキー:2006/03/03(金) 13:22:43 ID:tEUuofQW
>>202
漏れも言いたかったけどガマンしてたのに!
204名無しさん@ピンキー:2006/03/03(金) 15:00:04 ID:750iLxSV
なんだそれ?
205名無しさん@ピンキー:2006/03/03(金) 19:56:37 ID:x0SieaPN
わかんないけど、戦闘機ですか?>メッサーシュミット
206名無しさん@ピンキー:2006/03/03(金) 19:58:45 ID:BYFsrNtW
要するに期待されてたのに、実は見掛け倒しの例えと言ってみる
207名無しさん@ピンキー:2006/03/03(金) 20:16:11 ID:13xAALCL
ググったらわかった。期待はずれの援護機ってことか
>>199はうまい
208名無しさん@ピンキー:2006/03/04(土) 23:35:10 ID:xgeEE7nb
亜美ちゃんもインテリなら、過去の人物から教訓を学んでそうなのにな。
でも、美少女戦士が五輪の書や孫子の兵法というのもミスマッチすぎるw
209名無しさん@ピンキー:2006/03/04(土) 23:54:41 ID:Tl9f4VRg
ジャーンジャーン
「げぇっ! セーラージュピター!!」
210名無しさん@ピンキー:2006/03/05(日) 03:24:33 ID:7sVPj6aA
両手・両足を縛られて後ろ手に吊るされている全裸の亜美。
同じく全裸で亜美を取り囲むうさぎ、レイ、まこと、美奈子。
レイが亜美に濃厚なくちづけを交わしたのを皮切りに、
まことが亜美の胸をまさぐり、美奈子が亜美のお尻をなめ回す。
そして仕上げに、うさぎが亜美の股間の三角地帯に手を伸ばし・・・

一セラムンヲタが最近見た夢の内容です。
なぜ亜美が4人がかりで凌辱されてるのか全く意味不明だけど、
どなたかこの状況を文章化してくれる神はいないかなぁ?
211名無しさん@ピンキー:2006/03/05(日) 17:52:59 ID:P2WVssiK
レズイラネ
212名無しさん@ピンキー:2006/03/06(月) 13:32:45 ID:0ycuRRDt
ほしいなぁ。w
213名無しさん@ピンキー:2006/03/06(月) 19:33:54 ID:hsBvoZ29
レズ・ホモはちょっとなあ…
214名無しさん@ピンキー:2006/03/06(月) 19:59:46 ID:iv0kvYDL
>>210
亜美→進悟に脳内変換。
これでOK!!
215名無しさん@ピンキー:2006/03/06(月) 21:10:06 ID:kLEcDZG0
エロパロなんて、書いた(描いた)もん勝ちですよ。
でも、書けない(描けない)から人に注文つけちゃうのよね。orz

>214
どっかのエロサイトにあった「進吾×亜美」で、
進吾をまことに脳内変換してました。これでOK!って。w
216名無しさん@ピンキー:2006/03/06(月) 23:24:49 ID:YmGIy3O/
>>215
そっちの方が無理だろ・・・。

亜美相手なら進悟きゅんは受けっしょ。
217名無しさん@ピンキー:2006/03/07(火) 00:54:34 ID:tw6H2SMi
まこちゃんも亜美相手では受けに決まってるよ。
218名無しさん@ピンキー:2006/03/07(火) 18:41:23 ID:UsW5R/2t
>>216
最初はそうだったけど、最後は違いましたな。進吾君、男やね。

>>217
そんなことありません。w
219名無しさん@ピンキー:2006/03/07(火) 19:54:07 ID:u4h3wzaP
>>217
亜美ちゃん相手か亜美タン相手かで変わってくるなw
220名無しさん@ピンキー:2006/03/10(金) 16:32:18 ID:Xsajo8nP
かつてのまこちゃんのスレの住人なら亜美タンを知ってるだろう
221名無しさん@ピンキー:2006/03/10(金) 16:45:00 ID:SyUlHV9+
亜美タンが強いのはまこちゃんに対してだけという気がしなくもない。
いや、まこちゃんを犯るためなら妖魔もビクーリに強くなるからある意味
誰よりも強くなれるかw
222名無しさん@ピンキー:2006/03/11(土) 00:07:52 ID:OVUxLyeK
亜美タンならまこちゃんを”えっち”で”きもちよく”するためには
歴代悪役を全員まとめて手のひらの上で転がせそうな気がする
223名無しさん@ピンキー:2006/03/11(土) 08:22:14 ID:nMLJAbqf
さすが世が世なら万の軍勢を縦横に操る天才軍師
224名無しさん@ピンキー:2006/03/11(土) 19:16:42 ID:znpvuhAH
あれが軍師ならとっくにセーラー戦士は壊滅している
225名無しさん@ピンキー:2006/03/11(土) 19:20:21 ID:OyJhZSP3
>>223
それなんて海のリハク?
226名無しさん@ピンキー:2006/03/12(日) 16:41:47 ID:7w4y8TEm
最近、セラムンのエロ小説扱うサイトなくなったね。
事実上ここしかないんじゃないか。
227名無しさん@ピンキー:2006/03/12(日) 17:01:05 ID:7w4y8TEm
しかし上でも賞賛されてるけど、水星〜火星まで書いてみせた作家さん
マジすごいと思う。俺もエロ文書きの端くれだけど、興奮できるエロ場面は
書けるけどここまで伏線張って、1つの話として面白く繋げて書ける自信がない。

一体どんな風に話の筋を考えてるのか、教えていただきたいもんです。
例えば夜、布団に入って落ち着いたところで、「ウ〜ン」と考えたりしてますか。
それともたくさん浮かんだ細切れのアイデアを書き留めておいて、最適になる
形に繋げてますか。
228名無しさん@ピンキー:2006/03/12(日) 19:57:51 ID:tCASpEUp
自分も本当にすごいと思うよ。
ただ作家さんの設定では変身姿のスカートの下は直接下着なのか?
レオタードの印象が強いのでそこだけ妙に気になった。
229名無しさん@ピンキー:2006/03/12(日) 22:29:02 ID:0xlhLu3T
俺もそこは引っかかった。レオタードの股のところを切ったりしたほうが
本編ファンからすればもっともらしかったとは思う。

でもこういう小説書くコツって、「自分が読みたいものを書く」事だと思うし、
作者の人がこの設定のほうが好みだとするなら、読ませてもらう俺らは
受け入れるしかないよ。
230名無しさん@ピンキー:2006/03/12(日) 23:35:20 ID:kyDozEv5
俺はパンティ好きなので無問題だ
つーか、スカートの下は当然パンティだと思ってたorz
アニメでジュピターのスカートがめくれた時、白いパンツ履いてなかったか?

231名無しさん@ピンキー:2006/03/13(月) 11:14:28 ID:BbAAMJ11
ノシ
俺もパンティだと思ってた口
上半身はノーブラ派
232名無しさん@ピンキー:2006/03/13(月) 12:03:46 ID:q0gTFn9K
結構いるんだな、勘違いしてる人って。
まあそのぐらいの設定無視はどうでもいいが。
233名無しさん@ピンキー:2006/03/13(月) 13:16:00 ID:BcChV3u9
俺はツンなしのμのコスに脳内変換したからノーマンタイ
234名無しさん@ピンキー:2006/03/13(月) 13:22:16 ID:7nAI8WWw
>>232
勘違いじゃなくてわざとじゃないか?
>>229が言ってるみたいに、自分の好みで書いてる希ガス。
以前もリクに答えてくれたし、レオタードきぼんぬと書いたら変えてくれるかもwktk

俺は本気でレオタードだったなんて知らなかった。どっかにソースあったっけ?
アニメでは変身解除(強制以外)シーンがなかったよな?
自分の意思で元に戻りたい時は、ブローチを剥ぎ取ればいいのか?よくわからん
235名無しさん@ピンキー:2006/03/13(月) 13:23:31 ID:7nAI8WWw
>>233
μって何だ?
236名無しさん@ピンキー:2006/03/13(月) 13:45:07 ID:P+lJat6S
>俺は本気でレオタードだったなんて知らなかった。どっかにソースあったっけ?
アニメ・実写は変身シーンがフリルつきレオタとして描写してあるよ。
原作には衣装の設定が書いてある。
μとはミュージカル。こいつだけ超ミニスカドレス。
237名無しさん@ピンキー:2006/03/13(月) 15:15:45 ID:PzryPyBj
>>236
セーラームーンは過程を省かずにリボン→レオタード→セーラーだけど
四守護神の変身シーンは、裸に水や火が巻きつく→いきなりセーラー服のイメージだな…
だから誤解してる人も多いんじゃないかね?

原作は、(セーラーVに対抗してか)最初白いゴーグル(タキシード仮面みたいなやつ)をつけていたムーンだが
途中から影も形もなくなっていてワロタ
ティアラの描き方も適当になっていったな
238名無しさん@ピンキー:2006/03/13(月) 22:03:58 ID:6Ad7Hsze
まあそうなんだけど、ムーンが実際そういうプロセスの変身なワケだから、
四守護神+外惑星系も変身シーンがはしょられてるだけで
下がレオタードなのは同じだろうと普通思うよなとばかり思っていたから、
>俺は本気でレオタードだったなんて知らなかった。
って人がいたのは驚きだな。予知能力のある少年の話の回で、マーキュリーが
戦闘スーツを千切られる予知イメージがあるんだけど、それを見ても明らかに
レオタードだよ。

>アニメでは変身解除(強制以外)シーンがなかったよな?
>自分の意思で元に戻りたい時は、ブローチを剥ぎ取ればいいのか?よくわからん

ムーンがブローチを石化されて変身を解除されたシーンはある。
他の戦士はブローチの位置にリボンの止め具みたいな石?があるので、
これを壊されれば同じように変身解除されるんじゃないの?
239名無しさん@ピンキー:2006/03/13(月) 22:18:21 ID:q0gTFn9K
>>234
つか、誰も書き手さんがそうだとは書いてないってw何故かそこ限定で熱く語られてるけど。
そういうレスが複数付いてたから、結構いるんだなあと思っただけだよ。
240名無しさん@ピンキー:2006/03/13(月) 22:46:54 ID:PDx3t68w
浦和レッズの回は作画がひどかった記憶しかない…
マーキュリーの顔が妙にふっくらというか潰れていた
友達いなかった割に男子生徒と気安く話す亜美にも違和感あったがw
241名無しさん@ピンキー:2006/03/13(月) 23:48:25 ID:oAHie06k
変身解除はそう意識すればいいだけでは
ウラヌスが歩み去っていきながら
一瞬全裸になりつつも変身解除していた
そのとき手は特に何かの動作をしていなかった。
242名無しさん@ピンキー:2006/03/14(火) 01:18:28 ID:hgXxRoIH
>>241
実写ではマーズが同じような変身解除してたな。
さすがに全裸にはならんかったが。



                  ・・・・・・・・・・・・・・・・・チッ!
243名無しさん@ピンキー:2006/03/14(火) 10:22:01 ID:zHIiSWCT
>>240
態度が余裕だったよな
「私の事好きなの?うふ、可愛い坊や」って感じで。

あんな性格だったら友達なんてすぐ出来るか
1人でも寂しいなんて思わないはずだが
244名無しさん@ピンキー:2006/03/14(火) 22:22:32 ID:kaXwkC9M
アニメと原作で設定が違うところがあるから、どれを支持するかによって変わってくるな
そのうえ実写・ミュージカルまで考慮に入れるとなるともうグダグダ

アニメではレイはぶっ飛んだ性格だし、
実写では美奈子は病気もち(誤解を招く言い方)
メディアごとにキャラを変えるのはホントにやめて欲しい
245名無しさん@ピンキー:2006/03/14(火) 22:34:55 ID:I3pUjpsg
>>238
俺も浦和君の予知夢のシーンで、セーラー服の下がレオタードに
なってると初めて知った。リボン・手袋・スカート・ブーツが
粉々に砕け散ったのだが、スカートがパカッと割れたところで
「パンツじゃなくてレオタードになってたんだ・・・」と。
そして、おヘソの部分を上に持ち上げてから横へ一気にビリッと
引き裂いて、胸と股間に残った切れ端がフワッと舞い上がったところで
予知夢シーンは終了。
246名無しさん@ピンキー:2006/03/14(火) 22:44:35 ID:FUAmO5oW
たしかブンボーとかいう妖魔の話の時だったな。
247名無しさん@ピンキー:2006/03/14(火) 22:44:45 ID:I3pUjpsg
>>238
劇場版SuperSでは、ちびムーンの強制変身解除のシーンがあった。
この映画では他にも、セーラームーン・ちびムーンが
大ボスと戦っている最中に、他の戦士たちがエナジーを奪われて
戦闘服が消滅して全裸になったシーンもあって、
かなりオイシイ場面てんこ盛りの作品だった。
248名無しさん@ピンキー:2006/03/14(火) 22:45:20 ID:3mxStjBO
>>243
あのシーンだけで、いつもの亜美の性格と違うじゃん違和感ありまくりと
結論出すのは早いと思う。
「私のこと水野さんと間違えてる」とか言ってとぼけてたことからも、明らかに
「水野亜美とは違うセーラーマーキュリー」を演じていたからな。
ばれてると内心わかっていながら建前上だけでも別人を演じてるんだから、
いつもと違うように見えるのはある意味では当たり前だと思うんだが。

あと、変身するとやっぱり性格が少し変わるんだと思う。
変身前の人間としての人格と、戦士の人格が同居する感じ。
249名無しさん@ピンキー:2006/03/14(火) 22:49:30 ID:mRUSEamc
>>248
あのシーンだけではなく、写真に動じなかったところとか
「亜美」として会話している時も大人の女性のようでソツがなかった

お終いには「離れていても友達よ」みたいな展開になり
オイオイ随分積極的じゃねーかと思った
250名無しさん@ピンキー:2006/03/14(火) 23:39:03 ID:2OvgZqgP
あ〜〜、あみとヤりてーーーーーーーーーー
251名無しさん@ピンキー:2006/03/15(水) 00:07:47 ID:EyTeclYA
>>237
マーキュリーも変身ペンから吹き出したリボンが体にからみつき、
レオタード状に体にまきついたところまでは描写されてるよな。そこで
水滴ではしょられていっきにコスチュームになってるが。マーズ以降
その過程が省かれたのは残念。あと、ウラヌスも後姿だが変身シーンで
一瞬レオタード。

マーキュリーの変身シーンで一気にセラムンというかエロに目覚めた…。
252名無しさん@ピンキー:2006/03/15(水) 11:28:46 ID:IUS+nfCx
>>251
2行目を読め。
253名無しさん@ピンキー:2006/03/15(水) 14:51:55 ID:XGNIRNu4
>>249
天才ゆえの孤独?
本ばかり読んでいるのでクラスで浮いていた?
コミニュケーションの欠如?

どこが?

って感じだったよな
254名無しさん@ピンキー:2006/03/16(木) 17:10:47 ID:XV7qe6v1
男子生徒の前では態度が明るくなるのかも知れない。
ラブレターもらってたし。
255名無しさん@ピンキー:2006/03/16(木) 19:21:15 ID:ziRoZL/p
あ〜俺の前じゃあ別人みたいだったよ。
256名無しさん@ピンキー:2006/03/16(木) 20:37:05 ID:+pk9NoeE
あの回の亜美は浦和に思いっきり優越感を感じている気がした
「この人私より孤独だわwwwしょうがないわね、友達になってあげるwwww」
って感じ
257名無しさん@ピンキー:2006/03/16(木) 23:49:09 ID:NeZ3E0AZ
それ、いやな亜美だなwww

マジな話、浦和君は友達がいそうな様子が画面には映らなかっただけで、
孤独って程でもないんじゃないかと思う。
カリスマ的な人気があるタイプじゃないけど、近寄るのに抵抗を感じる
わけでもない、あたかも空気のような存在。

他から似たようなの探せば、エヴァで言うところのシンジみたいな感じじゃないか?
シンジも社交性あるタイプではなかったけど、相田とか鈴原とかの友人はいたし。
258名無しさん@ピンキー:2006/03/17(金) 00:58:38 ID:ja6FpMAT
>>256
ワロタ
確かにそんな感じに見えたな

たいていの男は亜美の頭脳と性格についていけない。
かと言って亜美より頭が良かったら、一方的にライバル視されて下手すりゃ殺される(亜美ちゃんの初恋参照)のがオチ。

となると、「自分の優れた能力にコンプレックスを感じている内気な少年」というのは、
亜美のプライドを満足させるにはうってつけだったのではないかw
259名無しさん@ピンキー:2006/03/17(金) 11:12:29 ID:v6jeX3xT
亜美にはシンジタイプが合ってるのかもね
ほどほどに頭が良くて自分に逆らわない弱気な少年
260名無しさん@ピンキー:2006/03/18(土) 02:11:33 ID:osYEnVDt
すごい作家さんだな。
しかし・・・前スレ見れないじゃないか!
261名無しさん@ピンキー:2006/03/18(土) 16:06:13 ID:XzWCaVgO
優れた作家はスレのふんいき(←なぜか変態できない)まで変えてしまうのだな
262名無しさん@ピンキー:2006/03/18(土) 16:47:51 ID:uCpGN18V
キャラ板ではエロに振れないので殺伐としてるけど、ここならOKだし
263名無しさん@ピンキー:2006/03/18(土) 21:47:11 ID:NWiDxB/S
>>262
エロに振れないから殺伐としてるわけじゃないだろw(現にエロ話してるしな)
住人の年齢層(もしくは精神年齢)が低いから、が一番の理由だとオモ

264名無しさん@ピンキー:2006/03/19(日) 00:42:03 ID:tkaIy9dY
ヴィーナスが好きだったので個別スレによく書いてたんだけどな…
少し見ないうちにあの状態は何なんだ…。何であそこまでバカな奴が増えたのか。
他スレに特攻したやつまでいるみたいだし
265名無しさん@ピンキー:2006/03/19(日) 00:46:33 ID:kk4fUYT6
個別スレにもここにも満足できない人は月猫へ
266名無しさん@ピンキー:2006/03/19(日) 02:07:49 ID:ArIgc+hN
>>259
浦和君を灰汁抜きしてはるか汁を声帯に注入すると、
シンジ君の一丁出来上がり。
267名無しさん@ピンキー:2006/03/19(日) 08:08:53 ID:LByBfLy8
>>264
春休みが終わればそのうち・・・・。
268名無しさん@ピンキー:2006/03/19(日) 15:30:39 ID:fmOzBfbo
>>265
わざわざ荒らしを呼び込む必要もない
269名無しさん@ピンキー:2006/03/19(日) 16:27:00 ID:q/JZVio8
鋼鉄のガールフレンドの霧島マナをプールの塩素につけて脱色した後、藍染めの瓶に漬け
アスカの天才ぶりとレイの孤独をミックスして2で割ったものをプラスすれば亜美の出来上がり
270名無しさん@ピンキー:2006/03/19(日) 17:48:52 ID:xm6VmE9Y
そういえばマーズのスレは荒れてないな
271名無しさん@ピンキー:2006/03/19(日) 18:02:36 ID:oKiTTxCh
スレなんかどうでもいいからエロパロなんでエロイ話を…
272名無しさん@ピンキー:2006/03/19(日) 18:05:18 ID:T1+LKa6N
>>269
14歳当時の赤木リツコ嬢を連れて来るほうが早いかもしれん。
273名無しさん@ピンキー:2006/03/19(日) 18:27:13 ID:q73PbSJN
14歳当時の葛城ミサトを連れてくれば月・・・・・・・・・・・・ゴフッ
274名無しさん@ピンキー:2006/03/19(日) 19:07:12 ID:T1+LKa6N
>>273
それでは葛城ムーンになってしまふw
275名無しさん@ピンキー:2006/03/19(日) 19:51:46 ID:mDGnc03R
俺が赤木リツコとゲンドウのエピソードで思ったことは、
「新世紀にもレ○プがあるんだな」
ってことだった。
ましてや金も地位もある人物が、女の身体を暴力で支配したりするもんかね?

で、未来のクリスタル・トーキョーは30世紀ってことだが。
やっぱレ○プは健在なんだろうか
276名無しさん@ピンキー:2006/03/20(月) 13:23:24 ID:069gX+cx
女性上位の時代だから女が男をレイプする社会になっている
277名無しさん@ピンキー:2006/03/20(月) 15:13:19 ID:mD/teCbT
>>275
思うにリツコはゲンドウに本気で惚れていたから(ゲンドウもそれに気付いていた)んじゃねーの
だからレ○プされても強く出られなかった。
つーかエヴァは未来の話なのにキャラの価値観が昭和で止まっていて、そこがいい。

セーラームーンの未来世界では人類は不老長寿って事で22で成長が止まるらしい
20半ばからの色っぽいねーちゃんが好きな連中は、そんな世の中に悲観して自殺
その生き残りがブラック・ムーン一族だったのだ!!(藁
278名無しさん@ピンキー:2006/03/20(月) 15:26:09 ID:Xhg4vAun
>>277
ちびうさってあの容姿で900歳じゃなかったっけ?
(精神的にそんなに長生きしているようにも見えないけどw)
親の都合で、いつまでも幼児でいなければならない子供というのも
つらいんじゃないだろうかねぇ?
279名無しさん@ピンキー:2006/03/20(月) 15:53:45 ID:BqFwveKi
昔は16〜18で既に家庭を持ったりして立派な大人扱いだったが
現代では男も女も、30でようやく1人前になれるみたいな印象

長寿が約束された30世紀の未来においては、600〜900歳で中身が子供でも何らおかしくはない
280名無しさん@ピンキー:2006/03/20(月) 18:36:01 ID:GUGSnH5g
イヤな未来だなあ
281名無しさん@ピンキー:2006/03/20(月) 18:44:15 ID:Xhg4vAun
そして、永遠の命なんて不自然だということで鉄郎は機械帝国を倒したんでしたっけ。
282名無しさん@ピンキー:2006/03/20(月) 19:05:29 ID:aR7hbHZH
>>281
そうそう。
車掌さんの正体はワイズマンなんだよね。
283名無しさん@ピンキー:2006/03/20(月) 21:45:52 ID:uAiMx1Wt
車掌さんって兄弟にDr.ロマンってのがいるな
284名無しさん@ピンキー:2006/03/22(水) 00:06:49 ID:RFjODiVx
まとめスレとかあるの?
水〜火の前スレ分が見たい・・・
285名無しさん@ピンキー:2006/03/22(水) 23:50:49 ID:9FPQDo/A
マーズはこっちだろ
286名無しさん@ピンキー:2006/03/28(火) 00:48:48 ID:s3LJTZvm
保守
287名無しさん@ピンキー:2006/03/28(火) 22:58:33 ID:OQ8s0XUW
>>284
まとめスレって何よ?
昔乱立してたキャラ別スレとかの事?
漏れの持っているdatでよければ(一部しか無いけど)dat専用うpろだにageてもいいけど。
専用ブラウザで落とせるよ。
288名無しさん@ピンキー:2006/03/29(水) 16:58:46 ID:D31qGcXO
>>284
にくちゃんねるで探せば?
289名無しさん@ピンキー:2006/03/30(木) 01:39:12 ID:Spvi5qZ0
まとめ「サイト」なら月猫ということになるが。
ttp://www.freebbs.biz/yy2ch/yy2ch.cgi?id=moon

以前水星のは転載したのだが、その後のは上げ難い雰囲気なんで控えている。
もし良ければ他のもうpしようと思うのだが。
これほどの名作をただ流れるままにするのはあまりにも惜しい。
(出来れば神の承認があるといいのですが。)
290名無しさん@ピンキー:2006/03/30(木) 12:12:58 ID:q0QXtW4B
SSの書き主は最近見ないな。単にネタを考えてるから、
だけなら良いのだが、止めてしまったのなら悲しい
291名無しさん@ピンキー:2006/03/30(木) 18:23:54 ID:0XX5csWl
「お願い、まこちゃん」
 バトンタッチする。入れ替わったまことは精液にまみれた衛の前に屈むと、美奈子と同じようにセーラー服を脱ぎ、ブラを脱ぎ、がっしりとした裸の上半身を晒していく。
「こうやって、先輩も喜ばしてあげたもんだよ……」
 言いながらまことは、美奈子を遥かに上回るその豊満な乳房を、未だに硬さを失わない衛の男根に押し当て、掌で寄せては離し、寄せては離しを繰り返していく。
「ん、あう……」
「どうだい、衛さん? 前世のうさぎちゃんも、こんな感じに衛さんを癒してあげたんじゃないかい?」
 男根が乳房の奥深くに飲み込まれる度、衛は微かに身悶えし、口から唾液の糸を引いていく。
「あ、ああ、そうだ。この感触、確かに俺は味わった。だがそのときはこんなにボリュームが無かったような……」
 またも溢れ出る精液で、まことの乳房を一杯に濡らしながら衛が漏らしたつぶやきに、うさぎは思わず顔を真っ赤にしてしまう。
「ちょ、ちょっと衛さん。それって、あんまりじゃない……」
「まあまあ。それはどうしようもない事実なんだから……」
「レイちゃん!」
 お約束の漫才に突入している二人は放っといて、まことはまさに今愛撫の佳境に入ろうとしていた。

「さあ衛さん、思い出すんだ。うさぎちゃんと過ごした愛の日々を。互いに深い絆で結ばれて、慰め合った幸せな時を。ああ、先輩……」
 自分もまた思い出に浸るように、まことは激しく上半身を揺り動かし、飽くことなく衛の男根をシェイクし続ける。
「あ、んん……」
 快楽に身を堕とす喜びに全身を蝕まれ、衛は一層の迸りを亀頭から弾けさせていく。
 と、不意にまことが身を起こした。
昂った感情を表すように、荒々しく息を吐き出しながら髪飾りを解いてセミロングになると、瞳をとろけさせて横たわる衛を見下ろす。
「はあ、はあ……。思い出してくれたかい、衛さん」
「記憶の彼方で、ある人と共にこの悦びを分かち合った。だが、何かが足りない。遥か昔に味わった悦びは、もっと幸せに満ちていた……」
 そうつぶやいたまま、衛はぼんやりと天井を見上げてしまう。困惑顔を浮かべるまこと。亜美が口に手を当てながらつぶやいた。
292名無しさん@ピンキー:2006/03/30(木) 19:44:54 ID:dYvCBGqk
神が1人しかいない状況ではまとめサイトも作れんな
293名無しさん@ピンキー:2006/03/31(金) 00:13:19 ID:9tpmyNBs
一人の神のためのサイトを作ればいいではないか
294名無しさん@ピンキー:2006/03/31(金) 00:17:34 ID:41U/IEO7
つDingDongDongReturns
295名無しさん@ピンキー:2006/03/31(金) 00:20:15 ID:77qrjpWi
書き慣れてた感じだし、既にあるかも試練よ
あのまま終わりって事は無いだろ
296名無しさん@ピンキー:2006/03/31(金) 11:26:00 ID:ZNSv5d2l
やめようとして止めなくても
書けなくなる状況になることは幾らでもあるだろ
297名無しさん@ピンキー:2006/03/31(金) 12:17:17 ID:t7I6iun2
マターリ待とうぜ
298名無しさん@ピンキー:2006/03/31(金) 21:34:19 ID:kpaSv4vS
「ありがとう、うさぎちゃん」
 礼を言うと、亜美は横たわる衛の前にすっと座り込み、その体を裏返しにして目指すアヌスの一点を正面に向ける。
「いきます……衛さん」
 宣告と共に、衛の精液をたっぷりと塗りたくった亜美の右の親指が高々と振り上げられ、唸りを上げた。
「づおおおおお!」
 そして地を這いずるような衛の低い叫び声と、ずぶっと確かに後ろの穴を貫いた挿入音。
「感じるでしょう、衛さん? かつてセレニティがあなたに捧げたこの悦びを!」
「づっ! こんな悦びを味わった覚えは……」
 衛のかすれ声にも構わず、
「いいえ! あなたは確かにこの悦びを味わった筈よ! 思い出して! アヌスを責められる快楽を!」
 亜美は左手でしっかりと衛の尻穴を押し広げ、探り当てた一点を何度も何度も突き回していく。
「づぐっ! だが、いい……」
 絶え間ない激痛に身を捩らせながらも、そこより湧き上がる今までとは異なる悦びの虜にされたように、衛はだらしなく口元を弛緩させていく。
「そう……でしょう? かつてのあなたに取ってこの悦びこそが一番の至福の時だった筈。そして、今のあたしに取っても……」
 衛に負けずに、亜美もまた己の内より湧き上がる昂りを抑えることが出来なかった。
 このまま衛の尻穴を責め続け、そして最後は……。
「あら……」
 亜美の妄想はそこで途切れた。湯気が上がらんばかりに体中を火照らせ、その場に倒れ込んだ亜美に、慌ててまことが駆け寄る。
「亜美ちゃん、しっかりするんだ」
 まことの呼びかけも空しく、亜美の意識は今や完全に肉欲の天国に昇天していた。亜美のスカートの中をまさぐってみる。掌にじっとりとした液がこびり付いた。
299名無しさん@ピンキー:2006/03/31(金) 22:32:34 ID:UgM5X032
page.103 「宣言」

35、36、37
月「ニア、お前の負けだ!」
38、39、40
ニア「・・・・・」
月「な、なに!?」
松田「ニアの負け?どういうこと?月君?生きているから僕らの勝ちじゃ?」
月(し、死なない!?どういうことだ?ニアの策は他にもあるのか?まさか相沢のノートで照が操られて…いやそれはない。名前を書かせて殺人を証明し僕に負けを認めさせたいはず。
操ったならニアにとってみれば勝利にはならない。そもそもそんなことをするぐらいなら、照だけではなく僕の名前をデスノートに書き「殺人を自白し敗北を味わい死亡」とでもなんとでも書けばいい。
ならば、照が隠していたノートも見つけられ細工されていたのか?)

照は動揺し、ノートにもう1度書こうとしている
ニア「相沢さんそこの者を捕らえてください」
相沢、模木、伊出が取り押さえる。SPKは月に拳銃を向けている。
照「か、神・・・」
月(くそっ、照にはデスノート自体ではなく切れ端を用意させておくべきだったか・・・ニアは切れ端でも殺せることは知らないからな。)
松田「良かった。死ななかった、ニアすごいよ。キラまで捕まえるなんて。ね、相沢さん?」
相沢「・・・・・」
松田「あれ?終わったんじゃ」
ニア「相沢さん、ノートを持ってきてください。そこに書かれていないものが真のキラです」
--------------------------------------------
夜神月NateRiver模木完造AnthonyCarterStephenLoud
松田桃太 伊出英基 相沢周市
--------------------------------------------
ニア「!?」
相沢「こ、これは・・・月君の名前もある」

回想・・・
高田に手渡した紙には、後日指定する場所への移動中に高田の顔を思い浮かべながら夜神月と1度だけ書くように指示してある
念には念のためだ。

月(予定通りとはいかなかったが問題ない。僕がキラでないと証明するんだ。僕ならできる。
ニアはLと似た雰囲気がある。他のSPKメンバーの意向を無視して僕をキラと決め付け捜査したはず。
僕がキラだという証拠など出てない。この場はニア以外のSPKメンバーを信用させればチャンスはある。
ニアの名前さえ知れば全て終わりだ)
ニア(・・・夜神月、前に私はあなたのことを無能だと言いました。それは訂正しなければいけませんね)(にやり)
300名無しさん@ピンキー:2006/03/32(土) 11:12:56 ID:KVCK4ZH2
(・∀・)誤爆乙
301284:2006/04/02(日) 23:12:26 ID:E/eObPrC
>>289 ありがとう! 水、楽しませてもらいました
神様また見に来てくれたらいいですねー

>>287 どうも〜 金の部分持ってたらどうかよろしくお願いしますm(_ _)m
302ジュピター被虐@:2006/04/04(火) 01:49:40 ID:V5OsSAx1
3月初旬のこと。
教室で帰り支度をしていた木野まことは、突然ドアを開けて入ってきた少女の姿に、目を丸くした。
「まごじゃ〜んっ!!」
お団子頭を揺らして駆けて来た少女は、甲高い声でまことの愛称を叫ぶと、彼女のふくよかな胸に思い切り飛び込んだ。
ボスッ。

「う、うさぎちゃん?どうしたんだい?」
小柄な少女の身体を難なく受け止めながら、まことは尋ねる。
教室内には誰もいないが、こんなところを人に見られたら、あらぬ誤解を受けるような気がする。
ただでさえ、大柄なまことは男性的な役割を押し付けられることが多いのだ。頼られるのは嫌いではないとは言え、恋に憧れる年頃の少女としては、内心複雑なものがある。
月野うさぎは両方の目から滝のような涙を流し、まことの腕にしがみ付いた。
「やだやだやだ帰っちゃやだ〜!!あたしだけ居残りなんてやだ〜!!」
どうやら、先週抜き打ちで行われた試験の結果が、散々なものだったらしい。
駄々っ子のように喚くうさぎの肩に、まことはそっと触れた。
「仕方ないだろ、追試なんだから。あたしだって今回はギリギリだったんだよ」
「だって…」
「みんな、自分のことだけで精一杯なんだ。うさぎちゃんも自覚しなよ」
亜美が自宅に引きこもり、レイが入院中だというのに、うさぎときたら相変わらずだ。
まこととて、この幼いプリンセスに多くを要求しているわけではない。ただ、どんな時でも、元気で笑っていて欲しいだけだ。
それは、人としていちばん難しい事でもある。
「でも、あたしは何も出来ない…」
まことの腕をぎゅっと掴んで、うさぎは俯いた。
「友達が苦しんでいる時に、のんびり勉強なんてできないよ」
こんな時に亜美がいれば、勉強の大切さを延々と日が暮れるまで説いたことだろう。
レイならばうさぎの背中を跡がつくほどに叩いて、活を入れることだろう。
しかし今、あの二人はここにいない。うさぎの本心としては、いますぐに学校を飛び出して、亜美たちの元へ行きたいに違いない。

先日の事件から、ちょうど1ヶ月が経っていた。
レイの意識は、いまだ深遠の淵にあった。貞操を奪われながらも持ち前の気の強さでルベウスに一矢報い、力を使い果たしたかのように、懇々と眠りについている。
この時期に勉学をおろそかにすることは、通常ならば考えられない。出席日数が十分足りている事と、彼女の通う女学院に受験がないのが、せめてもの救いだった。
それと、失礼な話だが、レイに学校での友人が少ないことも幸いした。部外者に余計な詮索をされないのは、実に都合が良かった。
(あたしとおんなじだ)
まことは唇を噛む。
転校してきてうさぎに会うまでは、まことも深い孤独を抱えていた。複雑な家庭環境、誤解されやすい性格という点では、レイもまことも亜美も共通している。
美奈子だけは少し違うようだが、彼女は他の戦士より一年早く覚醒し、セーラーVとして活躍していた。その間、一人で戦うのはさぞかし心細かった事だろう。
そんな自分たちがかけがえのない友を得る事が出来たのは、いま腕の中で震えている、この小さな少女のおかげだった。
弱音を吐くことがあっても、うさぎは決して友人を見捨てない。それが判るからこそ、レイも亜美も辛辣な言葉を吐き、素の自分を見せることが出来る。
「……うさぎちゃんは、無力なんかじゃないさ。いつだってあたしたちに力を分けてくれるじゃないか」
本心から、まことはそんな言葉をかけた。
「まこちゃん……」
「レイちゃんなら大丈夫、きっと立ち直るさ。亜美ちゃんだって…」
窓の外に視線をやっていたまことは、不意に言葉を途切らせた。



「ね、一度でいいから!ほんのちょっと水着に着替えるだけでいいから、ねっ」
カメラを首にかけた若い男が、校門に立つ金髪の少女にしきりに話しかけていた。
大きな赤いリボンと、透き通るような青い瞳が印象的な少女は、嫌がる様子もなく男の話を聞いている。
「水着かあ。美奈子、そろそろ新しいのが欲しいと思ってたんだぁ」
「そんなの、おにーさんがいくらでも買ってあげるよ!ねっねっ、これからスタジオにおいで」
「えーーっ、でもぉ……」
愛野美奈子は頬を染めて、まんざらでもなさそうな表情を見せる。演技ではなく、本気で喜んでいるようだ。
その表情に興奮したらしい男は、もう一押しとばかりに身を乗り出した。
「大丈夫!君ならうちの事務所売れっ子ナンバー1間違いなし!保証するよ」
303ジュピター被虐A:2006/04/04(火) 01:51:32 ID:V5OsSAx1
まことはずかずかと歩み寄り、男の背後から話しかけた。
「あたしの友達に何か用かい?」
「ひっ!」
ドスの効いた声に、男は竦み上がる。
しかし、振り返った先にいるのが少女だとわかると、途端に相好を崩した。
「あっ、この子のお友達かな?君も可愛いねえ。どう、うちのモデルに……」
男の言葉は、最後まで続かなかった。まことが険しい顔で、指の関節をボキボキと鳴らし始めたからだ。
「そんなに女の子の水着姿が見たいんなら、まずあんたが先に脱ぐのが筋だろう?」
下校していく生徒たちが、何事かとまことたちに視線を送っている。
これでまた暴力女の悪評が定着するのだろうが、今はそんな事を気にかけている場合ではなかった。
大切な友人が、自分の知らないところで危険な目に遭うのは、もう懲り懲りだった。
「…し、失礼しまーす………」
本能的に身の危険を感じたのか、男はすたこらさっさと退散する。

「ちっ。」
去っていく男の後ろ姿に舌打ちしたのは、まことではなく美奈子だった。
金星の守護を受けるこの少女は、見かけによらず挙動が乱暴なのだが、不思議と下品には見えない。
「まこちゃんってば、よけーなコトしないでよっ。もしかしたら、本物のスカウトだったのかも知れないのに!!」
地団駄を踏んで悔しがる美奈子に、まことは巨大な涙型の汗をかいた。
「……な、わけないだろ。制服姿の女の子に声をかけるなんて、いかがわしい撮影に決まってるよ」
歌って踊れる美少女戦士(本人談)美奈子は、アイドルになるのが夢らしい。
正月早々参加したオーディションでは、カラベラス率いる妖魔に襲われ、あわや貞操の危機に陥った。
あんな目に遭わされて何故懲りないのか、まことには理解不能だ。その明るさに救われている身としては、文句は言えないが。
「それより美奈子ちゃん、わざわざ学校まで訪ねてくるなんて、あたしに何か用かい?それとも、うさぎちゃん?」
「う、うん…」
美奈子は急に口ごもった。
「えっと、亜美ちゃんから連絡あった?」
言葉の意味が判らず、まことは目を丸くした。
携帯のアドレスは全員が教え合っているし、緊急事態でなくとも、連絡は欠かさずするようにしている。昨日の夜も、亜美からメールがあったばかりだ。
不思議そうな顔をするまことを見て、美奈子は何かを察したように溜め息をついた。
「携帯がつながらないのよ。でも、そっか、まこちゃんにはちゃんと連絡行ってるんだ……」
「そんな…」
まことの胸中に、じわじわと不安が広がっていく。
寂しがり屋で几帳面な亜美が、友人からのメールを無視するなど有り得ない。
つながらない、と美奈子は言った。それはつまり、美奈子だけを避けているという事だろうか。
「マンションにも寄ったんだけれど、居留守使われちゃった。亜美ちゃん、多分あたしの顔を見たくないんだと思う」
「美奈子ちゃん!」
まことは悲鳴のような声を上げた。
「何を言ってるんだ、亜美ちゃんはそんな子じゃないよ!」
それは、そうであって欲しくないという、自分の願いだった。
傷ついた心を隠し、良きブレーンであろうとしている彼女が、仲間に対して壁を作るような真似をするとは思えなかった。
けれど、美奈子もまた、つまらない被害妄想に捕らわれるような少女ではない。楽天的な彼女が「避けられている」と判断したのなら、実際そうなのだろう。
(馬鹿だ、あたしは…!)
美奈子が何も感じていないなんて、どうして思ったのか。
亜美とレイが立て続けに処女を奪われ、美奈子だけが無事に解放された。
それを、お互いに気にしないはずがない。誰もがその疑問を抱えていても、口には出さずに、胸にしこりのようなものを抱えていた。
その状況に、美奈子はずっと耐えていたのだ。

「いいのよ、まこちゃん」
美奈子の表情からは、既に笑顔が消えていた。いつものお茶目な彼女とは違う、どきりとするほど真剣な表情だった。
いや、あるいは、こちらが本当の彼女の姿なのかも知れない。

304ジュピター被虐B:2006/04/04(火) 01:54:27 ID:V5OsSAx1
「あたしの分も、亜美ちゃんの傍にいてあげて。うさぎちゃんのことも……よろしくね」
決意を秘めた言葉に、まことははっと気付いた。
まるでこれきり二度と会えないような、そんな空気を彼女に感じた。
「まさか、美奈子ちゃん…」
メールや電話で済ませることなく、直に会いに来た理由は。
思った瞬間、まことは夢中で美奈子の肩を掴んだ。
「奴らのところに、乗り込むつもりじゃないだろうね!?無茶だ!いくら元セーラーVだからって、たった一人で……」
伸ばしたもう片方の手は、虚しく宙を掴んだ。

目の前で美奈子の金色の髪が踊り、セーラー服の後ろ姿が遠ざかっていく。
彼女が走る姿は美しい。その動きを、まことはまるでスローモーションのように捉えていた。
「美奈子ちゃん!!」
追いかけようとするのに、なぜか足が動かない。少女の背中は、明らかにまことを拒絶していた。
(なんで、追わないんだ?)
まことは迷っていた。
彼女の言う通り亜美を守るべきだという思いと、今放っておけないのは美奈子だという思いが、心の中で激しく鬩ぎあっている。
ずっと以前にも、こんな事があった。恋していた先輩と、大事な友人を秤にかけて、そのどちらも失ってしまったことがあった。
うさぎに会って仲間が増えて、もうあんな思いを味わうことなどないと思っていたのに。
順番などつけられない。亜美も美奈子もレイも、大事な友達だ。
(あたしは、また、友達のために何も出来ないのか?)
人より逞しい体があっても、友達を救えないのでは何の意味もない。修行をして、強くなった意味が無い。



「欲をかくからさ」
傲慢な声が、頭上から降ってくる。
反射的に顔を上げたまことの目に映ったのは、忘れようはずも無い、あやかしの四姉妹の長女・ペッツだった。
「木野まこと…いやセーラージュピター。多くのものを持っている人間は、それだけ失うものも多いってことさ」
本名を呼ばれたまことは、ぞくりと全身に鳥肌が立った。
レイが自宅で襲われた時から、覚悟はしていた。こちらの情報は既に敵に漏れている。
復讐に燃える四姉妹の生き残りが、生身のセーラー戦士をいつどこで襲ってきてもおかしくはなかった。
「いっそ、全部手放してしまえばいいのに。大切なものが増えるたびに、人は弱くなる……」
クスクスと耳障りな笑い声に、鼓膜を支配されそうになる。

「ヴィーナスに何を吹き込んだ!!」
スカートのポケットに忍ばせた変身ペンを、ぎゅっと握る。
ペッツは笑いを収めると、黒々とした爪を口元に持っていった。
「カラベラスが挑発したのさ。セーラーマーズの『刻印』を消したくば、一人でアジトに来いとな」
「刻印…」
まことの脳裏に、助け出した直後のレイの無残な姿が浮かんだ。意識を失った彼女の股の内側に、くっきりとついた痣のような模様……。
ペッツの額にあるのと同じ、ブラック・ムーンの証だった。
「そうか、あの印は消すことも出来るんだな」
まことは内心胸を撫で下ろした。
刻印さえ消せば、マーズは再びセーラー戦士として戦える。まだ完全に望みが消えたわけではないのだ。
けれど、なぜペッツはそんな貴重な情報を、ためらいもなく教えてくれるのだろう?
「当たり前さ!あの刻印は、本来ならブラック・ムーン一族にだけ与えられる印!」
ヒステリックに叫び、ペッツは額に青筋を浮き立たせた。
「それを、ルベウスさまはあんな小娘に……!絶対に認めるものか!お前もマーズたちも、まとめて葬ってやる!!」
305ジュピター被虐C:2006/04/04(火) 01:56:30 ID:V5OsSAx1
(今だ!)
その隙に、まことは変身ペンを取り出した。
生徒たちに見つからないように電柱の陰に隠れ、素早く叫ぶ。
「ジュピタースターパワー、メイクアップ!!」
ペン先から火花が散り、眩い稲光がまことの全身を包んだ。
ふわりとしたポニーテールが襟の上で踊った。緑のスカートと紐付きブーツが、彼女の健康的な美脚を覆い隠す。
放電が収まった時、友情に悩む少女の姿は既にそこにはなかった。あるのはただ、目の前の敵を倒す使命に燃える、一人の戦士の姿だけだった。
「ふん…」
一部始終を観察したペッツは、確信したように口元を歪める。
「なるほど、そうやって変身するわけか」
電柱の陰から飛び出した少女は、空中に浮かぶ敵目掛けて、強烈な拳を繰り出す。
「このあたしに喧嘩を売ったこと、痺れるくらい後悔させてやるよ!!」

ガキッ!!
空中で拳と拳がぶつかり合う。
全身のバネを使ったジュピターの体当たり攻撃を、ペッツは片手で受け止めていた。
(こいつ……)
相手の余裕に満ちた表情に、ジュピターは焦りを覚える。
(強い!!)
危険を感じ、彼女は素早く間合いを取った。
塀の上でワンジャンプし、民家の屋根に着地する。遠距離戦でも構わないが、いかんせん場所が悪すぎた。
時間的にも、会社帰りや下校途中の人々が多数通り過ぎる頃だ。このままでは、周囲に甚大な被害を及ぼしてしまう。
(どこか、安全な場所に誘導するには…)
こんな時マーキュリーがいれば、ハンディコンピュータで適切な場所を割り出してくれただろうに。
傍らにいない少女を思って、ジュピターは胸の痛みを覚える。
一方、ペッツは既に笑っていなかった。獲物を狩る豹のように、残酷で冷静な目をして告げる。
「ルベウスさまの仇…取らせて頂くよ」
ぺろりと人差し指を舐めると、ペッツは掌に稲光を生じさせた。
黒く光る稲妻は、まるで蛇のようにジュピターに襲い掛かる。
「ダルク・サンダーーーーッ!!」

「くっ!」
飛び退いた途端、耳の傍でジュウッと焦げる様な音がした。
視界の端で、焼け焦げた髪のひと房が風に飛ばされるのが見えた。
「ほう、よく避けたね」
アスファルトの上に着地するジュピターを、ペッツは楽しげに見つめる。
校門からぞろぞろと出てきた生徒たちが、固唾を呑んでその戦いを見守っていた。
「だが、避けてばかりでは他の連中に当たる可能性もあるねえ?」
痛いところを突かれ、ジュピターは歯軋りした。
「この、卑怯者…!」
「ほら、ルベウスさまを圧倒した時の勢いはどうしたんだい?」
人目を気にして本気を出せないのを知りながら、嬲っているのだ。
ジュピターの頬はかっと熱くなった。
「いい加減にしろ!人の心を暴力で弄んで、あんたたちは何を考えてるんだ!」
答えは意外にもすぐに返って来た。
「証明したいだけさ。お前たちの唱える正義が、いかに下らない偽善に満ちたものかってことをね」
ペッツの掌に、邪黒水晶のかけらが浮かび上がる。
先端が鋭く尖り、まるでダーツのような形をしたそれが、ジュピターを真っ直ぐ狙っていた。
得体の知れない力で腕がぐぐっと持ち上がり、大きく左右に広がる。
306ジュピター被虐D:2006/04/04(火) 01:59:10 ID:V5OsSAx1
「な…」
「まずはその忌ま忌ましい両手を塞いでやる」
低い呟きと同時に、ダンッ!と短い衝撃音が響いた。
掌に熱さを感じ、やがてそれは、灼熱の痛みに転じる。


ジュピターは、恐る恐る首を横に向けた。邪黒水晶の欠片が、掌に深々と突き刺さっていた。
「う…わあああああああああああっ!!」

両方の腕を広げられ、まるで磔のような格好で電柱に縫い止められている。
水晶はジュピターの掌を貫き、背後のブロック塀に食い込んでいた。
白い掌が真っ赤に染まり、鮮血がポタポタと地面を濡らす。正視に耐えない光景だった。
(い、痛い……手が、手がっ……!)
喧嘩には慣れていても、ここまでの重傷を負ったのは産まれて初めてだった。
水晶は指の骨と骨の間を器用に割って入り、わずかに動くたびに激痛を招いた。
(お料理が……できなく、なっちゃ……)
痛みに気を失いそうになるジュピターの耳に、ビリビリという音が聞こえてきた。
歩み寄ったペッツが、セーラースーツの胸元を引き千切っていたのだ。
「や、め…ろ…」
身悶え、必死で逃れようとしたが、無駄に終わった。
涙で滲んで、ペッツの顔がよく見えない。ただ、リボンを残して、左右の胸が完全に裸にされたことはわかった。
三月の冷たい風が、ジュピターの豊かな乳房を乱暴に横撫でしていったからだ。
色白の肌に埋まるふっくらとした二つの丘が、惜しげもなく晒された。
「さすがセーラージュピター。見事な巨乳だこと」
ペッツは嘲笑うように告げると、緊張と寒さで逆立った乳首をツンとつついた。
「くうっ、くううううっ…」
誰にも触らせていない部分を弄ばれ、ジュピターの顔は真っ赤になった。
掌が焼けるように熱く、ドクドクと脈打つのを感じる。
長時間出血すれば、命に関わるかも知れない。それでも羞恥が勝ってしまうのは、少女だからだ。
例え死んでも、辱められた事実が消えるわけではない。

(ダメだ…あたしが挫けたら、誰がみんなを……)
朦朧とした意識をどうにか保とうとする彼女に、追い討ちをかける声がする。
「これが、なんだかわかるかい?」
目の前に、掌に刺さっているのと似たような形をしたものがぶら下げられた。
よく見るとその水晶には、上部と下部の尖った部分に、それぞれ別の金具がついている。
「そう、邪黒水晶のイヤリングさ。これをお前の胸につけてやろう」
その言葉にジュピターは耳を疑った。
水晶の大きさは、拳大ほどもあるのだ。そんなものをぶら下げたらどうなるか、想像して余りある。
「そ、そんな……うわっ!」
ジュピターは身を捩った。金具の冷たい感触が、乳首の先端に伝わる。
ペッツは慎重な手つきで、金具の螺子を巻いていった。

「ひとおつ……」
金具がキュッと乳首を締め付ける。ずしりとした重みが、乳房にかかるのを感じた。
「いっ、痛いいいいいいいっ」
ジュピターは堪えきれず悲鳴を喉から搾り出した。形のいい乳房が、イヤリングの重みで垂れ下がっていく。
「ふたあつ…」
続いてもう片方の乳首も、金具で固定された。ペッツが手を放した瞬間、がくんと水晶が下がる。
「ぐぁあああ!い、痛い……」
両方の乳房が、重力に従って無残にも垂れ乳房と化した。
少女のふっくらした谷間は、単なる汗の通り道と化し、伸びきった乳房は、まるで老婆のように惨めな様子を晒していた。
307名無しさん@ピンキー:2006/04/04(火) 02:00:09 ID:V5OsSAx1
>>301
続きが遅れてすみません。もうしばらくお待ち下さい

他のスレに投下したSSと一緒にアップしてみました
ご指摘のあった部分(レオタードなど)を修正しています

ttp://aigan.h.fc2.com/
308名無しさん@ピンキー:2006/04/04(火) 02:59:43 ID:3GIQXSXe
乙。いつもありがd。続きも楽しみにしてるよ。
早く読みたいのは山々だけど貴殿のペースでどうぞ。

最初にレオタード云々をつっこんだ椰子だがパンティも悪くなかったよ?
美奈子のおしゃれパンティとかかわいらしくて良いじゃないかw
でも編集乙でした。そして保管庫の作成にも感謝するよ。
309名無しさん@ピンキー:2006/04/04(火) 17:05:02 ID:Hwa3jKl3
マーキュリー時からファンですが、気を悪くしたら申し訳ない。


時代背景的に携帯持ってない気がしました。
だから通信機が活躍してたような…
全体的には楽しませて貰ってますし細かいとこですが。
310301:2006/04/04(火) 22:06:36 ID:ru766n+1
お〜〜〜(´∀` )
待っていたかいがありました!! 金のみならず新作まで
読めるとは・・・! ありがd
続きも楽しみにしております
311名無しさん@ピンキー:2006/04/05(水) 02:50:22 ID:/uc+8Skz
カミキテターヽ(^∀^)ノ!!
3つ目はクリちゃんで、4つ目5つ目はヒダヒダで、6つ目は鼻に引っ掛けて後に垂らして、
7つ目は舌ピアスで、8つ目9つ目は普通のピアスで、10でとうとうアナル入りですねっ!

あ、11,12を瞼につけて目を開けっ放しにするってのもありなのか。
まこちゃん、愛してます。
312名無しさん@ピンキー:2006/04/05(水) 07:40:53 ID:DZy8aMo1
…。
313名無しさん@ピンキー:2006/04/05(水) 11:23:19 ID:KrnSNopt
  _, ._
(;゚ Д゚)
314名無しさん@ピンキー:2006/04/05(水) 11:31:47 ID:2et8Aaff
螺子式のイヤリングでよかった。
ピアス貫通とかだったら痛々しくて……。
315名無しさん@ピンキー:2006/04/05(水) 13:43:20 ID:Kvp5377A
>>309
携帯の登場は確かアルテミスの隠し子(ダイアナ)騒動のときに、
美奈子が使ったのが最初だったとオモ。

実写版だと主要アイテムだったから、俺は違和感を感じなかった。
316名無しさん@ピンキー:2006/04/05(水) 13:51:40 ID:1R19h64n
時代考証は考えに入れなくてもいいと思われ
10年前にヒットしたアニメが未だに舞台・実写・同人と人気だもんな
そのつど設定も変わってるし
おれたちも年とったもんだ…
317名無しさん@ピンキー:2006/04/05(水) 13:52:34 ID:gufUnxL1
>>314
両手の平ピアス貫通で磔なんだが・・・・・・・・・・・・・・・


    /^∞
   /ミノノノ`))
  ¶ )§>д<;リ ¶
 ⊂≡  8  ≡⊃
   んハハゝ
   (/ ̄\)
318名無しさん@ピンキー:2006/04/05(水) 13:57:50 ID:1R19h64n
>>317
ハアハア
319名無しさん@ピンキー:2006/04/05(水) 14:13:00 ID:2et8Aaff
>>314
うん、それはわかってる。
その上で乳首まで貫通されてたら可哀想すぎ、と思ったもので。
まぁもしかしたら「次の段階」のためにとってあるのかもしれないけど。
320名無しさん@ピンキー:2006/04/05(水) 14:18:42 ID:amjPGuJp
>318
まさに外道!(笑)

まこちゃんは 虐げられる ためにある
        悲惨であるほど 輝けるなり



    /^∞
   /ミノノノ`))     ア・・・・・ゲ・・・・グ・・・・
  ¶ )§;゚Д゚リ ¶
 ⊂≡  8  ≡⊃
   んハハゝ
   (/¶¶\)

乳ピアス鼻ピアス舌ピアス瞼ピアス栗ピアス尻ピアスその他モロモロ
スペースの都合につき断念(´・ω・`)ショバーン
321名無しさん@ピンキー:2006/04/05(水) 16:21:17 ID:zFm61XRX
自分も携帯でも良いと思う。
原作や実写で出てるせいか違和感はなかったよ。
コスチューム論争の時にも出たがある程度は作家さんの自由に任せようよ。

>>315
あれはたしかコードレス電話だね。
アニメだとスターズで初登場じゃない?
322名無しさん@ピンキー:2006/04/05(水) 19:24:48 ID:/5lb3xpy
珍しくスレの伸びがいいな
323ジュピター被虐E:2006/04/06(木) 00:02:16 ID:RSU/USrU
「やめろっ、の、伸びるううううっ、うぁあああ、ああああああ…」
左右に3個、計6個の重石をつけられたジュピターは、乳房が引きちぎられそうな痛みにのたうつ。
だらりと垂れ下がった乳房は、汗ばんでかぐわしい匂いを放っていた。
平たくなった胸の谷間にも、喉から流れた汗がつうっと滴り、露出した臍に流れ込んでいく。
血液の流れをせき止められた乳首は、真っ赤に充血していた。
「伸びる?ふん、年を取れば誰しもこうなるんだよ」
冷酷に言い切り、ペッツは垂れた乳房を激しく揉みしだいた。
四姉妹の最年長者は、ジュピターの若々しい肉体にあからさまな嫉妬を抱いているようだった。
「これだけ立派なモノを持っていても、どうせ使い途などないのだろう?」
ペッツはまるで乳絞りをするように、ジュピターの乳房をぎゅっと掴んだ。
「んぁあああっ!」
乳腺が縮み上がる感覚に、ジュピターは悲鳴を上げる。
柔らかい肉の中に詰まっている血液や、本来なら出るはずが無い液体まで、搾り出されてしまいそうだった。
「子を産まないなら、こんなモノは必要ない。そう思わないかい?」
くにゅりと音を立てて、乳房が奇妙な形を作った。

ジュピターの頭の中に、保健の授業の光景が浮かんだ。
女性の胸は赤子を育てるためのもの。欲望の対象ではありません。大事にしなければなりません。
教師がそんな話をするたびに、クラスの男子の視線が、一斉に自分の胸に集中するのを感じた。
まことくらいの体格になると、制服のサイズが合わないから、仕方なく胸元を緩めていた。それが、余計に注目を浴びる要因になった。

───すっげえな、あの胸。どれだけ詰まってんだよ。
───見せ付けちゃって、わざとらしい。男の子の気を引こうとしてるんじゃないの?
───やーい、でか乳女!

子供の頃から、幾度となくぶつけられた暴言が、頭の中で繰り返し反響する。
陵辱の対象になるだけなら、こんな胸は無い方がいいと何度も思った。
「プリンセスとやらに操を捧げる戦士が、なぜ乳ごときでうろたえる必要がある」
血色を失いつつあるジュピターを、ペッツはさらに言葉で追い詰めていく。
「戦い続けることを選ぶなら、女である必要はないだろう。切り取ってしまえば身軽になれるぞ」
友人も、家族も。大切なものを全て捨てれば、強さが得られるとでも?
朦朧とした頭でジュピターは思う。自分ひとりだったら、迷いなく生きていくことが出来るのだろうか。
『まーこちゃん。今日のお弁当はなにー?』
うさぎの笑顔が思い浮かんだ。
『取り替えっこしよ。あたしのタコさんウインナーと、このチーズ入り玉子焼き、交換!』
泣き虫で頼りなく、すぐに甘えて飛びついてくる、妹のような少女。暗闇を照らす月の光のように、彼女の存在はまことの心を癒す。
『えー?あたしはまこちゃんのおっぱい、だーいすきだよ。ふかふかで柔らかいもん。お母さんみたい』
(うさぎちゃん……)
彼女を思うだけで、身体に力が湧いてくる。

「醜いね、おばさん」
痛みをこらえながら、ジュピターは不敵な笑みを見せた。
乳房を弄んでいたペッツは、意表を突かれたように動きを止める。
「……なんだと?」
「女であることと戦士であることは、両立しないとでも思ってるのか。少なくともあたしは、誰よりも女らしい女でいるつもりだよ!」
必要としてくれる人がいる限り、セーラージュピターは存在し続ける。
誰かのために尽くすことが女らしさだと言うのなら、木野まことほど女らしい女はいない。
「このあたしがいる限り……」
パチリ
荒い呼吸をするジュピターの胸の先端から、青白い火花が散った。彼女は身体の調子が悪くなると放電する体質だった。
「誰も傷つけさせやしない!!」
一瞬だけ走った感電の痛みに、ペッツは慌てて手を放す。
「おのれ……!これだけやっても、まだ逆らうか!」

324ジュピター被虐F:2006/04/06(木) 00:04:54 ID:RSU/USrU
ジュピターは自由になる足で蹴りを食らわせた。無防備だったペッツが足をすくわれてよろける。
「はあああっ!!」
無様に転倒したペッツの身体に、己の足をがっちりと絡めて、身動きが取れないようにする。
ティアラからアンテナが真っ直ぐに伸びて、大気中の電気を集積していく。バチバチという放電の音が空気を揺らした。
「し、しまっ…」
顔色を変えるペッツには構わず、ジュピターは叫んだ。
「シュープリーム・サンダーーーーッ!!」
雷光が、ペッツに直撃する。

「ぐあああああ!」
ペッツの口から絶叫が迸った。
緑色の衣装が爆ぜ、肉の焼ける嫌な匂いが鼻をついた。
バチバチ、バチ……
至近距離で放つ必殺技は、出血が酷いジュピターの身体にも、多大な負担をかけた。落雷の衝撃で掌の傷口が開いて、また新たに鮮血を吹き出す。
汗で滑った乳房がボールのようにぶるんと弾み、硬く締めていたイヤリングのひとつが弾け飛んで、ペッツの顔に当たった。
「ぐぁっ!」
衣装と肌を焦がされたペッツは、思わぬ攻撃に頬を押さえる。
水晶の尖った部分が当たったらしく、色白の頬には斜めに傷が走り、黒い血が流れ出していた。
「よくも、あたしの顔に傷をおおおおおっ!!」
ペッツは完全に逆上していた。そんな彼女こそが、女であることに最もこだわっているように思えた。
(…力が、すぐには…)
磔にされたジュピターは、身動きが取れない。この一撃で決めるつもりだったのに、そう簡単には倒されてくれないようだった。
必殺技で体力を消耗し、ペッツを押さえつけていた足から力が抜ける。それを待っていたかのように、ペッツは起き上がりざまに強烈なキックを繰り出した。
「ぐふぅ!」
腹部にめりこんだ足が、ジュピターの口から唾液を吐かせる。
鍛え上げた腹筋も、無防備な状態ではどうしようもなかった。唇の端から垂れた涎が、地面に滴り落ちた。
胃袋に衝撃を受けたせいで、吐き気がこみ上げてきた。臍の下が足の形に凹んでいる。青痣が残ってしまうかも知れない。

「おのれえええええ!」
怒りをあらわにしたペッツはジュピターの乳房の付け根を鷲掴みにし、左右に引き伸ばした。
「な、なにを…」
慌てる少女に構いもせず、ペッツは口の端から泡を飛ばす。
「引きちぎってやる!!」
この女は本気だ。それを悟り、ジュピターは猛然と暴れだした。
「よ、よせっ……や、やめろおおおぉおっ!」

死に物狂いの抵抗は、無駄なものに終わった。
重石をつけられた乳房は、さらなる力を加えられ、餅のようにびろんと伸びた。
地面に落ちたイヤリングはもう一度嵌めなおされ、さらに両方とも1つずつ追加された。
左右4つ、合計8個の水晶の重力に、ペッツの引き伸ばす力が加わって、ジュピターの乳首はちぎれる寸前だった。
「いいい、痛い、痛いいいい、ひいいいい、おっぱい伸びる、ち、千切れるうううううっ!」
桃色だった乳首は、赤から黒へと変わりつつあった。鬱血と流血、両方の痛みが彼女を苛む。
普通の少女であれば、とうに失血死もしくは気を失っているだろう。ジュピターの並外れた体力と精神力が、皮肉にも彼女を長時間苦しめる結果となっていた。
ムニュウウ……
お椀を伏せたような巨乳は、搾りに搾られて、釣鐘型に変形していた。
「い、痛いいいいっ!や、やめろっ、やめ……」
325ジュピター被虐G:2006/04/06(木) 00:06:57 ID:RSU/USrU
「お姉さま!」
甲高い女の声が周囲に響いたのは、その時だった。ジュピターの胸を掴んでいたペッツの手が緩む。
青白い炎に身を包んだコーアンが、いつの間にかペッツの背後に姿を現していた。
(くそ……また敵か!)
どうしようもない状況まで追い詰められたジュピターは、ぎりりと歯軋りする。だがコーアンはどうやら、姉の加勢に来たわけではなさそうだった。
「こんなところにいらしたのね。そんな薄汚い雌豚は放っておいて、早くお戻り下さいな」
その台詞を意外に感じたのは、ジュピターだけではない。今まさに、彼女の乳房を引きちぎろうとしていたペッツにとっても、心外だったようだ。
苛立ちもあらわに、末っ子を睨みつける。
「なぜ邪魔をする、コーアン!この娘はルベウスさまの仇───」
「大事な妹の出産に、立ち会わないおつもりですの?」
拗ねたように漏らされたコーアンの一言に、ジュピターはぎょっと目を瞠った。

セーラー戦士たちを長きに渡って苦しめてきた、『あやかしの四姉妹』。セーラー戦士に酷似した能力を持ち、炎、水、雷、鞭を自在に操る。
そのうちの二人、ペッツとコーアンは今ここにいるし、マーキュリーを襲ったベルチェは、セーラームーンが浄化した。
(ということは…まさか)
ヴィーナスを辱めた、鞭使いの女の姿が脳裏をよぎった。
(カ、カラベラスが……出産……?)
あの時既に、彼女の中には子供が宿っていたと言うのか。
(一体誰の…ルベウスか?)
混乱するジュピターの頭上に、ペッツの静かな声が降って来た。
「そうか、ついに……」
四姉妹の長女の顔が、わずかに曇る。沈痛な表情だった。
何故そんな顔をするのか、ジュピターにはわからなかった。事情はどうあれ、仲間が増えるのは四姉妹にとって喜ばしいことではないのだろうか?

ペッツがこちらを見た。冷たい切れ長の瞳と目が合ってしまい、背筋がぞくりとした。
「命拾いしたね」
そう呟くペッツの顔からは、既に怒りは消えていた。
代わりに、どこかジュピターを哀れむような、淡い光が瞳に浮かんでいる。
(なんだ……?)
つい先ほどまで磔にした少女をいたぶっていた人物と同じには見えない。
まるで、許しを請う罪人を見逃してやる時の様な、軽蔑と同情が混じり合った目をしている。
ペッツは黒く塗られた唇を開き、静かな口調で告げた。
「セーラージュピター、お前は人間たちの事を脆弱な存在だと思っている。だが全ての人間が、悪に対して無力なわけではない」
「な、何だって……」
痛みに顔を顰めながら、ジュピターは言葉を紡ぐ。
「それは……どう、いう…」
「下手なセーラー戦士より、普通の人間の方がよほど凶暴じゃないかって、思う時があるよ」
吐き捨てるようにペッツは叫んだ。
この場において、彼女の憤りの意味を正しく理解しているのは、コーアンだけだった。
姉の肩にそっと手を置いて、耳元に囁きかける。
「お姉さま、行きましょう。この豚は、いずれ誰かが始末してくれますわ」
「ま…待て」
呼吸を荒くしながら、ジュピターは必死で二人を呼び止める。
「なぜあたしを殺さない!情けのつもりか!」
ペッツの態度の変化が、彼女の心に焦りと不安を呼んでいた。
この凶悪な姉妹が、何のメリットもなしにジュピターを生かすことなど考えられない。
死にたいわけではなかったが、ジュピターが見逃してもらえることで他の誰かが傷ついたりするのなら、この場で命を断った方がましだった。
326ジュピター被虐H:2006/04/06(木) 00:09:11 ID:RSU/USrU
「ふん、まさか。お前には死よりも辛い屈辱を味わってもらうさ」
そう言うと、ペッツは地面に溢れたジュピターの血を、掌に掬い取った。
そして、もう片方の手の指で血糊を伸ばすと、血を赤い絵の具に見立てて、ジュピターを磔にしている電柱に、大きく文字を書いた。




便




「…なに、を…?」
ジュピターには、自分の頭の上で何が起こっているのかわからない。磔にされた状態では、柱が邪魔で上を向くことが出来ないのだった。
「これでどう?あたしが人間界で最初に覚えた文字さ」
電柱に縦に書かれた文字を、ペッツは自慢げに見せる。
コーアンは胸の前で手を組み、喉が裏返るような嬌声を上げた。
「まぁあお姉様、素敵なアイディアですこと。ジュピターもきっと喜びますわ」

(な……なんだ?)
何をされたのか判らず、不安になるジュピターをよそに、二人はゆっくりと背中を向けた。
血文字で描かれた下向きの矢印が、少女の運命を真っ直ぐに示している。少女だけが、それに気付かない。
乳房には相変わらずイヤリングがぶら下がっており、キリキリと痛みを訴えていた。
滴り落ちる血液が少女の体力を奪う。電柱からも血文字が滴り落ち、頭を濡らした。
(上に、血で何か書いたのか?)
辛うじてそれだけはわかった。
ぼんやりとしてくる意識を保とうとしているうちに、ペッツとコーアンの姿は視界から消えていた。

一人その場に取り残されたジュピターは、呆然とその肢体を晒していた。
何故、見逃してもらえたのか。
カラベラスは一体誰の子供を産むのか。それは新たな戦力となって、ジュピターたちをまた苦しめるのか……。
そして、一人でアジトに乗り込んで行った美奈子。
(亜美ちゃんに……報告しなくちゃ…)
他にも、調べてもらわなければならないことが多すぎる。

下校時刻を過ぎて、辺りはすっかり暗闇に包まれていた。
いくつもの足音がジュピターの前で止まり、小さな悲鳴とともに駆け去っていく。そんなことが、何度も繰り返される。
誰かが救急車を呼んでくれたのかも知れないし、気味悪がって近づかないだけかも知れない。
どちらにしろ、自力で磔から逃れることは出来ない。助けが来るまで、このまま耐えるしかなかった。
(もう少しだ……もう少ししたら、うさぎちゃん、が……)
うさぎは、まだ校舎内で追試をしているはずだ。帰る時に必ずこの道を通りかかる。それまでの辛抱だった。
「う……くっ」
ずきりと、掌に痛みが走る。
(誰か……誰か助けて…!!)
327ジュピター被虐I:2006/04/06(木) 00:10:43 ID:RSU/USrU
ザッザッ、と男性らしき靴音が近づいてくる。
どうせまた、この姿に驚いて逃げてしまうのだろう。そう思っていたが、足音は意外にも目の前で立ち止まった。
「き、君…大丈夫かい?」
心配そうな声に、ジュピターはゆっくりと顔を上げた。人間が目の前に立って、自分の顔を覗き込んでいる。
(ああ……やっと助けが……)
救急車を呼んでもらおうと口を開きかけた彼女は、ぎくりとして目を剥いた。
目の前に立っているのは、なんと、先ほど美奈子をスカウトしようとしていた、たちの悪い男だった。
カメラを肩からぶら下げたまま、間抜けな表情で固まっている。
驚きに、互いに見つめあうこと数秒間。

「お…お前は!」
先に気付いたのは、男の方だった。携帯電話の光で、少女の姿を照らし出した。
(しまった!)
ジュピターは慌てて顔を逸らす。
だが、こんなに身長の高い中学生などそうはいるものではない。間近で顔を見られては、ごまかしようがない。
人口の光は、ジュピターのしなやかで瑞々しい肉体を容赦なく照らす。
剥き出しになって垂れ下がった乳房、両手から流れ落ちる血液を、つぶさに観察されているのがわかる。
(ど、どうしたらいいんだ……どうしたら……)

ややあって、男が低い声で呟いた。
「こいつは大スクープだ。セーラージュピターの正体は、十番中学の女子中学生か」
背筋がすっと冷えるような感覚を覚えた。
正体がばれた───よりによって、こんなたちの悪そうな人間に。
(やばい……けど)
この際、そんな事は後回しでいい。今はまず、この痛みから逃れる事が優先だ。
「た、頼むよ…救急車を……」
あんな事があった後では頼みづらいが、これも何かの縁だ。ジュピターはおずおずと口を開いた。
「き、救急車を、呼んで、くれないか。後で御礼はするから……」
青ざめた唇から漏れる短い息が、限界が近いことを伝える。
セーラー戦士とて全能ではない。肉体を傷つけられれば、命を維持することは難しい。
男はにやりと口元に皺を寄せた。
「おいおいお嬢ちゃん、人にモノを頼む時は、『お願いします』だろ?」
木野まことに体よく追い払われた時とはあまりにも違う。獲物を目前にした、残酷な雄の顔になっていた。

(くそおおおっ!!)
予想通りの反応に、ジュピターは歯噛みした。腕が動くのなら、この男の横っ面を思い切り殴りつけてやりたい。
「お、お願いします、救急車を呼んで下さい……」
らしくもない低姿勢で、ジュピターは懇願した。
うさぎを呼んでもらう方が早い気もしたが、こんな男を彼女と会わせるのは非常に危険だと思った。
美奈子とは違って、適当にあしらって追い返すことなど出来そうにない。下手をすれば彼女の正体まで知られてしまう。
(畜生…身体さえ自由になれば、こいつなんか!!)
今日ほど、自分の無力さを嘆いた事は無かった。

「はあ?聞こえないぜ!ジュピターちゃん、いつからそんなに声がちっちゃくなったのおー?」
男はわざとらしい声で言いながら、携帯の光をさらに当てる。
と、何かに気付いたように動きを止めた。
328ジュピター被虐J:2006/04/06(木) 00:12:51 ID:RSU/USrU
「ん……?」
ジュピターの頭上を光が照らす。そこに書いてある文字を追って、男の表情がいやらしく歪んだ。
「へへえええ……なるほどな」
何が『なるほど』なのか、磔にされている少女にはわからなかった。

次の瞬間、男は携帯をポケットにねじ込むと、ジュピターのむっちりとした太股の間に割って入る。
「ひっ!な、何をするんだっ!!」
男の汗臭い身体が、身動きできない少女の身体にぴったりと密着する。
危険を感じて悶えるジュピターの耳に、男の荒い息遣いが聞こえてきた。
「勿体ぶるんじゃねえよ。そんな挑発的な格好しやがって」
「な、なにを…これは、戦って怪我を、うっ」
固いものが股間に押し当てられた。嫌な感触に思わず硬直する。
暗闇の中で、ごそごそと何かを取り出す音がしていた。見たくないのに、それを直視してしまう。
「そら、これが欲しいんだろ」
男根の先端が、鼻先で妖しく光っていた。むっとする匂いと初めて見るおぞましい形に、ジュピターは目を逸らした。
「やめろっ!!」
頭を振ると、ポニーテールが揺れて男の顔を叩いた。
「あれ、いいのかなあ?助けを呼んで欲しいんだろ?」
「くっ……」
周囲が暗いのは幸いだった。羞恥に顔を染める様子を、男に見られずに済む。
男が何を要求しているのか、考えずともわかった。マーキュリーがそうされたように、男のその部分を無理矢理口に含ませようと言うのだ。
そうされると、気持ちがいいらしい。嫌悪感を抱く女の方が悪いとでも言わんばかりに、生臭く大きくそそり立っている。ジュピターの姿を見ただけで、相当興奮しているらしかった。
勃起しなくて悩んでいる者もいれば、ところかまわず欲情する獣もいる。男性とは何と多彩な生き物なのだろう。

『でも、慣れてくると結構可愛いものよ』
愛くるしい笑顔で言い放った美奈子の姿が、唐突に思い浮かんだ。
『赤ちゃんの元が生まれてくる、大事なところなんだから。見た目だけで嫌うのは失礼なんじゃないかなあ』
皆で助けに駆けつけた時は、既に陵辱を受けた後だったが、彼女は少しも汚れない。
誰もが心の中に持っている、かすかな光を信じているから、と美奈子は言った。
『大事なのはそこに愛があるかどうか。相手の身になって理解してあげられるかどうかよ。男の子も女の子もね』
(美奈子ちゃん……無理だよ)
理解できるかどうかは、相手による。
苦しんでいる少女に襲い掛かるような腐った男の心は、愛の女神でも溶かすことは出来ないはずだ。

「おいどうした!早くしゃぶるんだよ!」
荒々しい声が鼓膜を打つ。ジュピターは目を閉じ、大きく息を吐いた。
カプッ……
硬く生温かいものが口内に入ってくる。
「はおっ」
男が情けない声を上げた。思っていたよりも、口の中が心地よかったらしい。
ジュピターにとっては、地獄にも等しかった。ねっとりとした先走り汁が溢れる口内で、男根がコロコロと転がる。
独立した生き物のように、舌の上で熱く脈打っているのが判った。
(うう……臭い…でも、舐めなきゃ…)
「おいどうした!早くしゃぶるんだよ!」
荒々しい声が鼓膜を打つ。ジュピターは目を閉じ、大きく息を吐いた。
カプッ……
硬く生温かいものが口内に入ってくる。
329ジュピター被虐K:2006/04/06(木) 00:15:02 ID:RSU/USrU
「はおっ」
男が情けない声を上げた。思っていたよりも、口の中が心地よかったらしい。
ジュピターにとっては、地獄にも等しかった。ねっとりとした先走り汁が溢れる口内で、男根がコロコロと転がる。
独立した生き物のように、舌の上で熱く脈打っているのが判った。
(うう……臭い…でも、舐めなきゃ…)
ぎこちない舌使いに、男は痺れを切らしてジュピターの頭を掴んだ。
「もっと、こうやってやるんだよっ!!下手くそ!」
後頭部をぐっと股間に押し付けると、男根を喉の奥まで突き入れた。
「んぐううううっ!」
扁桃腺をがつんと突くような一撃に、ジュピターは顎を逸らした。
膨らんだ先端が容赦なく喉を犯す。吸い込む酸素まで、吐き気を催すような男の体臭がした。
「ふぐうぅ、むにゅうぅ、うぅうう…がっ」
男が頭を揺すっているせいで、乳首に振動が伝わる。痛みを通り越して、麻痺に近かった。
掌の苦痛も限界を通り過ぎている。
(だめだ、このままじゃ、もたない…)
自分の限界は、自分が一番良く知っている。
「ふむぐううう、ぬ、ふあああああ!」

ひときわ大きな奇声を上げると、彼女は頭を振って、口から男根を吐き出した。
射精が済んでいない男根はビクビクと透明な汁を飛ばし、名残惜しそうにそそり立ったままだ。
「てめ……」
案の定、男は不愉快そうな顔をしている。
「勝手に吐くんじゃねえよ。まだイってないぞ!」
暗闇のため、男には、ジュピターの顔色がわからない。
彼女が本当に苦しくて気絶寸前であることに、気付いていないのだった。
(この変態野郎……いい気になりやがって!)
どんなに憎らしくとも、それを態度に出すわけにはいかない。

頬に付着した髪を払うことも出来ず、ゼイゼイと息を吐いて、ジュピターは懇願する。
「お、お願いだから…先に、怪我の手当てをしてくれ、ないか」
無理な注文だとわかっていた。それでも、わずかな望みに彼女は縋りたかった。
「て、手と、おっぱいを、自由にし、てくれたら、それも、使ってイかせて、あげるから……だか、ら」
すると、男は興奮したように目を瞬かせた。
「手コキとパイズリか!よーし、いいだろう!」
何様かと思うような横柄な態度で、男はジュピターの垂れ下がった乳房を掴んだ。
重々しくぶら下がったイヤリングを見つめて、舌なめずりする。
「ひょー、うまそうなおっぱいだな。むしゃぶりつきたくなるぜ」
「ぐ、う……は、早く、外して…」
イヤリングを外してもらえれば、乳房の痛みはだいぶ楽になる。その一心で、屈辱的な奉仕をすることを決意したのだ。
精神的陵辱と肉体的損傷───今の彼女にとって、より恐ろしいのは後者だった。

「へへ、それじゃ……ひとおつ」
右の一番下のイヤリングを、男が引っ張る。
「ひっ!」
パチン。
金具が擦れて、乳首に激痛が走った。
「そ、そんなに引っ張らないで、か、金具があるだろう!?その螺子を反対側に巻けば……」
目に涙を浮かべながら、彼女は必死で外し方を説明する。
聞いているのかいないのか、男は更に二つ目のイヤリングを引っ張る。
「ふたあつ!」
乳首がぐぐっと伸びて、限界を迎えた金具が弾けた。
ブチン!
「あああああ!!」
乳首の周辺に生えているわずかな産毛までもが、金具に巻き取られる。
あまりの痛みに、ジュピターは背中を反らした。
330ジュピター被虐L:2006/04/06(木) 00:17:03 ID:RSU/USrU
「いや、い、やだ……も、もっと、優しく、ね、螺子をゆるめて…」
男だからイヤリングの外し方がわからないのかと思ったが、すぐに違うと判った。
この楽しそうな様子を見る限り、恐らくわざとだ。故意に乳首を嬲っては、ジュピターの反応を楽しんでいる。
(最低の男だっ!)
心の中で唾を吐く。もちろん、態度には出さない。
この状態から逃れるには、唾棄すべき相手に頭を下げ、媚を売るしかないのだ。
(あと少しの辛抱だ……あと少し…)
挫けそうになる心に言い聞かせながら、ジュピターは瞼を閉じた。
「みっつ…よっつ、いつつ!」
ブチン、ブチンと、乱暴にイヤリングを引き千切っていく。
その度に乳首に激痛が走り、ジュピターは悲鳴を上げて身悶えるしかなかった。
「ぐああ、あぅうっ!いた、いたた、痛いっっ!」
ぷるん、ぷるんと白い乳房が踊り、汗を飛ばす。
全ての邪黒水晶が外された頃、彼女の乳房は真っ赤になっていた。
乳首は黒く腫れ上がり、すっかり長く伸びきっている。
「う、ぁあああああ……」
緊張が解けたのか、汗がぽたぽたと胸に流れ落ちた。

その痴態を見て、男がごくりと喉を鳴らす。未だ萎えることのない男根が、むくむくと頭をもたげた。
「つ、次は、両手を自由に───む、ぶうう!」
再び口に男根をくわえ込まされ、ジュピターは喘ぐ。
「畜生、我慢できるかよ!先にパイズリしろ!」
身勝手な台詞とともに、男の手が両方の乳房を挟み込む。わずかな隙間に、ぬめりのある男根の幹を滑り込ませた。
「……ぐおおおっ」
男根を乳房で挟み、先端をジュピターの口内に入れたまま、しきりに腰を動かす。
少女の柔肉の中に、肉棒がゴリゴリと埋まっていくさまを、月の光が照らし出していた。
この時間では通る人間もいない。男と女の生々しい息遣いが、暗闇に咲いては消える桃色の花のように、繰り返し繰り返し響いている………。
腰を動かすのに疲れたのか、男が息を吐いた。
「くそっ」
またイけなかったらしい。自分ひとりの力では、何も出来ないのだろうか。
(それはあたしも同じか……)
ジュピターはぼんやり思う。強いような気がしていたのは、他のセーラー戦士と一緒に戦っていたからであって、単体での彼女の力はこんなものかも知れない。
思い上がった挙句、戦いに敗れ、程度の低い男に奉仕を強いられている。その事実が実に滑稽で、情けなくて、笑いさえこみあげてくる。
「おい、やっぱりお前も手を使えよ!俺一人だけしんどいのは御免だ!」
男の傲慢な台詞は、ジュピターにとっては大きな救いだった。
(やっと手が解放される!)
その喜びに、思わず笑顔になった。

電柱の血文字を読んでいた男は、彼女の微笑みを違う意味に受け取った。
「そうか、そんなに嬉しいのかよ。やっぱりお前は………なんだな」
よく聞き取れなかったのは、彼女にとってある意味幸福だったのかも知れない。
男は磔にされていたジュピターの両手を、一気に引き抜いた。
「うあ、あああああっ!!」
皮膚ごと肉が剥がれ落ちる、凄まじい痛みに絶叫する。
なまじ時間が経って血液が固まりかけていただけに、その痛みは尋常でない。
男は焦って彼女を横抱きにし、手で口を塞いだ。
「馬鹿野郎、そんな大声を出すな!近所の連中に勘付かれるだろう!」
そうは言われても、悲鳴は止められるものではなかった。
331ジュピター被虐M:2006/04/06(木) 00:20:49 ID:RSU/USrU
男が不平をこぼしながら、ジュピターの掌に布を巻きつけていると、背後から数人の足音が近づいてきた。
「おい、今なにか聞こえなかったか」
「こっちだぞ!」
ジュピターと男は、二人して緊張に身体を固くする。彼らの心が通じ合ったのは、この一瞬だけであった。

まだ若い少年らしき人影が、路地の裏から飛び出してきた。
よく見えないが、三・四人はいる。コンビニ帰りなのか、先頭の少年が持つビニールの袋から、ペットボトルの頭が覗いていた。
男は反射的にジュピターを突き飛ばして離れる。あまりにもむごい扱いだった。
地面に倒れた彼女は、掌に巻き付けられた布をきつく縛って、止血の仕上げをした。
(だめだ……まだ、身体に力が戻ってこない…)
そう言えば鞄はどうしただろうか。確か、変身する際にすぐ近くの電柱の影に置いたはずだ。

少年たちは男をぐるりと取り囲み、うさんくさげに問い詰めた。
「こんなとこで、なにやってんだよオッサン!」
「あー?淫行かあ?」
いかにも柄の悪そうな態度と、学生にしては発育した体をした少年たちを見て、男は急に弱腰になった。
「あ、いやー、このお嬢さんが怪我をしているので、手当てをしていたんだ…」
少年たちの鋭い目が、倒れているジュピターを捕らえた。
茶色のくせっ毛を汗で頬にはりつかせ、白い乳房を月明かりに晒し、しどけない姿で横たわる少女。
その姿を見て少年たちが何を思ったのか、あえて記述するまでもない。
「おい、やっちまいな」
年長らしき少年が背後に向かって指示を出す。
別の少年が飛び出し、男に向かってスタンガンの一撃を食らわせた。
「ぐああああっ」
不意打ちで、男はあっけなく昏倒する。
スタンガンの少年は男が首からかけていたカメラを没収し、さらに金目の物を探して懐をまさぐる。
(に、逃げなきゃ……)
一難去ってまた一難とはこのことだ。
けれど、痛みと出血ですっかり消耗したジュピターは、ただの少女に成り下がっていた。
少年たちは、呆然としているジュピターに一斉に群がり、その身体に凶暴な手を伸ばす。
左右均等に脂肪が乗った肉付きの良い尻を、ガバッとめくり開いた。
「へへっ、誰か知らないが、こんなところにいるから悪いんだぜ!」
「一度ケツでやってみたかったんだよな」
少年たちの言葉が、ジュピターの心を絶望に突き落とした。
「そ、そんな…ひぅううううっ!」
まくりあげられた緑のスカートの奥には、純白のレオタードがあった。
カチカチカチ、と不吉な音がする。
(カッター!!)
そう、彼女の目に映ったのは工作で使う刃物だった。
「じっとしてな、大事なところが傷ついちまうぜ」
カッターの刃を極限まで出した少年が囁くと、ジュピターの目前にかがみ込んだ。
「おい、そっち、脚をしっかり押さえてろよ!」
相手が何者であるかとか、怪我をしているからとか、そういう常識は彼らにはないようだった。

────下手なセーラー戦士より、普通の人間の方がよほど凶暴じゃないかって、思う時があるよ。

ペッツの残していった言葉が脳裏をよぎった。
(あの女が言っていたのは……こういうこと、なのか…)
332名無しさん@ピンキー:2006/04/06(木) 00:21:59 ID:RSU/USrU
あと1回で終わりです。
333名無しさん@ピンキー:2006/04/06(木) 00:32:31 ID:RSU/USrU
訂正

Lの後ろ9行は余計でした。
334名無しさん@ピンキー:2006/04/06(木) 00:33:35 ID:RSU/USrU
↑Jの後半9行 の間違い
335名無しさん@ピンキー:2006/04/06(木) 02:20:34 ID:9GIeI5Il
乙!続きが気になるジャマイカ。
そしてジュピター編が終わった後にどう続くかも気になるよ。
ヴィーナス再登場?
336名無しさん@ピンキー:2006/04/06(木) 10:33:11 ID:ZG4Ae8ep
どんどん話が広がっていきますね
ワクワクしてきます

終わったら、次はいよいよムーンかな
337名無しさん@ピンキー:2006/04/06(木) 12:27:29 ID:cvEFft44
GJ!!!!
相変わらず伏線の張り方が見事だな
最初から読んで、改めて意味がわかったり
携帯とか、小道具の使い方もうまい
338名無しさん@ピンキー:2006/04/06(木) 13:04:50 ID:3h4Ap5qG
>>331
うおー、GJ!

>必要としてくれる人がいる限り、セーラージュピターは存在し続ける。 
>誰かのために尽くすことが女らしさだと言うのなら、木野まことほど女らしい女はいない。 
まこちゃんファンの漏れはここでちょっと泣きそうになったよ…
続き楽しみにしてる

339名無しさん@ピンキー:2006/04/06(木) 15:00:24 ID:2aVtbGgU
四姉妹の言葉も奥が深いよなぁ…
水、金、火編を読んだ後だとその心情がよくわかる
普通は犯し役の男たちなんて適当に書くもんだが、ちゃんとキャラ立ってるし、エロへの流れが自然。
340名無しさん@ピンキー:2006/04/07(金) 11:07:22 ID:Rqm5RXwi
>>338
エロパロで泣くなよ・゜・(ノД`)・゜・。
気持ちはわかるが

で、うさぎはまだ追試やってんのか。これからいいところだから戻ってこなくていいぞ(藁
341名無しさん@ピンキー:2006/04/07(金) 13:44:27 ID:Ak2qeY3R
   |  |
   |公|
   |衆|
   |便|
   |所|
   |↓|
   |  |
    /^∞
   /ミノノノ`))
  ¶ )§;゚Д゚リ ¶
 ⊂≡  8  ≡⊃
   んハハゝ
   (/ ̄\)
342名無しさん@ピンキー:2006/04/07(金) 18:19:01 ID:mn36FZ00
で、うさぎは更なる自己嫌悪に陥ると
343名無しさん@ピンキー:2006/04/09(日) 08:43:08 ID:hS+Z47x1
ところで昨日のT2を見てて気づいたんだがちびうさはうさぎと衛の子だよな?
けど最終回のあたりで守は飛行機事故か何かで死ななかったっけ?
じゃあちびうさの父親って一体誰?
344名無しさん@ピンキー:2006/04/09(日) 10:55:55 ID:TOvPd1+k
最終回で何事もなかったかのように復活してたよ>まも
345名無しさん@ピンキー:2006/04/10(月) 08:20:59 ID:Qty8oBlu
もはやキン肉マン状態だなw
346名無しさん@ピンキー:2006/04/10(月) 13:10:23 ID:vvhY2d0Z
東映だからな
347名無しさん@ピンキー:2006/04/10(月) 15:14:41 ID:5o1IY9ft
東映人間 あらわるあらわる♪
348名無しさん@ピンキー:2006/04/10(月) 15:21:24 ID:dics3248
アルテミスあたりが「奇跡だ!」と叫んで説明して解決w
349名無しさん@ピンキー:2006/04/10(月) 21:58:42 ID:MZryT+UA
>>348
それって無印の最終回だっけ?
350名無しさん@ピンキー:2006/04/11(火) 16:13:51 ID:IXXoajiO
       /                      |
      /                        |
      /                           |
     l"             アルテミ寿司     l
     lー―――――――――――――――-―--l
    , '‐-.、 ヽ, `ヽ、ヽ 、_    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   .ノ,)、
    ,.',.'-',ヽヽ  `'ー 、_ ` ' -`=ー         - = '‐´´ .',   奇跡だ!
   i .!' r'´ ,' !.     ,.-`、;;テ-,ニ''..,,,____,,,...... ニ r‐ ''"´   みんなが同じ星に転生するなんて!
   i. ', !  ゝ .!     ` ー-- ',r       ! ::::::::::::::::: l
    ヽヾ, !  '、     '' " ´         !      ./
    ヽ`ヽ(.  !               !     .,.'  
     `,iーi                 !    .,'    
      / !, !             '' ー--'´     .,'
    /   ヾ,       i'===========ヲ  !      
.   /,    ヽ、      `ヽ.,_       ノ   ,!
,.. -‐''、'、       `'‐ ,、     `"'' ー― '",.  /- ..,,_
.    ',.'、      / `'r.、      ̄ ̄   ,i´     `"'' ー-- ...,_
      ヽヽ    ,'  ,' /ヽ、,    _,,.. -r'!l !
      ヽヽ  ./  ,' ,' /   ̄ |     | !.!l
351名無したん(;´Д`)ハァハァ:2006/04/11(火) 23:56:20 ID:RKPLQhmU







    |
    |ω゚)   ・・・・・・・・・
    |⊂
    |    





    |
(゚ ω゚=゚ω ゚) キョロ キョロ
つ| ⊂
\| / 


    |
    |ω゚)  ・・・・・・・・・ダレモイナイ・・・・・・・・・
    |⊂    ツギノssアガルマデミナサンマチクタビレタノカナ・・・?
    |


    |      トリアエズコレデモドゾー
    |ω゚)    
    | ノつ ⌒ ttp://sailors.s5.x-beat.com/phpjoyful/img/417.jpg
    |        


    |   /
    |ω゚)   アシタニナッタラケスヨ-
    |⊂  \ 
    |  


    |
    |サッ
    |彡
    |
352名無しさん@ピンキー:2006/04/12(水) 00:36:30 ID:GA3ml01r
ここはお前のチラシの裏じゃねーんだ
日記帳にでも描いてろ
353名無しさん@ピンキー:2006/04/12(水) 09:58:53 ID:Sfm2/1hS
この板は21禁だ
子供は帰れ
354zxcvz:2006/04/12(水) 15:56:13 ID:dvUJBLi3
http://img.megaview.jp/b/20050627/img/smcikbus5282610.jpeg
↓パロじゃないエロ動画+画像も見たい人はどうぞ↓
http://x.z-z.jp/?fgs  

http://x.z-z.jp/?drfgs  
355名無しさん@ピンキー:2006/04/17(月) 00:35:14 ID:ym91NrSO
シシュ
356名無しさん@ピンキー:2006/04/17(月) 00:35:46 ID:7JW+A+Jd
そして誰もいなくなった・・・orz
357名無しさん@ピンキー:2006/04/17(月) 10:50:18 ID:ZCI2Y0LD
定期的に変なのが湧くな
358名無しさん@ピンキー:2006/04/17(月) 21:39:49 ID:0fYApGoO
きっとダークキングダムの陰謀
359名無しさん@ピンキー:2006/04/18(火) 00:49:51 ID:B2o2xt3B
ジェダの担当だな。
360名無しさん@ピンキー:2006/04/18(火) 09:40:53 ID:ZOwVRDWE
またどこかでアルバイトしているんだろうな、ジェダ。
361名無しさん@ピンキー:2006/04/18(火) 14:41:04 ID:hn6K+jfx
愚か者だしねェ、ジェダ。
362名無しさん@ピンキー:2006/04/18(火) 16:42:47 ID:7HcYOKR2
「働き者」と言ってやれよ…
363名無しさん@ピンキー:2006/04/18(火) 16:51:33 ID:ZOwVRDWE
昔買った同人誌で「幹部とは名ばかりの働く悪役」とか書かれてたw
364名無しさん@ピンキー:2006/04/18(火) 19:24:02 ID:DOJRDaZ9
きっと吉永サリーとも顔なじみ
365名無しさん@ピンキー:2006/04/21(金) 00:23:56 ID:PpA2jok/
杉作ジェダイト
366名無しさん@ピンキー:2006/04/23(日) 10:17:34 ID:Gsh2pYs8
お友達によく穴に落っことされる悪の組織の女幹部もいそうだ
367ジュピター被虐N:2006/04/27(木) 21:32:07 ID:TLNDQOgd
ビリリッ

繊維を引き裂く音が夜空に響く。
保温効果のあるレオタードが破かれ、外気に晒された部分に冷たい夜風が当たった。
身体がひどく冷える感覚に、ジュピターは悲鳴を上げる勇気もない。
(なんだ、これは?)
餌に群がる野獣のように、少年たちは彼女の身に着けているものを剥ぎ取る。
血走った瞳や荒い息遣いが、まるでスクリーンの向こう側で行われている出来事のように遠くに感じる。

(あたしたちが、今までしてきたことは、いったい………)
侵略者の手からこの星を守るのが、セーラー戦士たちの役目だ。
だが本当に怖いのは異星人などではなく、身近にいる人間ではないのか。
マーキュリーを傷つけたのも、ベルチェではなく人間の男だった。守るべき相手に裏切られた衝撃を、彼女は今改めて味わっていた。
(亜美ちゃん、も……)
「この女、ゼンゼン抵抗しないでやんの。怪我のせいか?」
侮蔑の声とともに、クチャクチャとガムを噛むような音が耳元で聞こえた。
別の少年がそれを笑って否定する。
「バーカ、ちげーよ。電柱見てみろよ」
「あぁ?───ゲッ、誰だよこれ書いたの」
「ありえねー!!つーかほぼ完璧このオヤジじゃね?」
少年たちのざわめきを不審に感じたジュピターは、虚ろな目で電柱を見上げる。
彼女を組み伏せている少年の一人が、携帯電話の光で電柱を照らしていた。
そこで彼女は初めて、自分の置かれている現実を目の前に突きつけられる。

『公衆便所』

不吉な文字が網膜に焼きつき、思考を一瞬停止させる。
その言葉が何を意味するのか、漠然とではあるが理解できた。
「ひ……」
飲み込もうとした唾が喉に引っかかる。
「ひぁああああああああ!!」
絶望が胸を焦がす。
彼女は、ペッツたちの嫌な笑顔の意味にようやく思い至った。
四姉妹は、セーラー戦士を敵としてだけでなく、女としても憎んでいる。
重傷のジュピターをさらに絶望の淵に叩き落すために、最低の置き土産を残していったのだ。
(ペッツ……コーアン!!)
あやかしの四姉妹に対する怒りは、とりあえず後回しだった。
(に、逃げないと……どうにかして、逃げないと!)
突然暴れだしたジュピターの肩に、少年たちは苛立ったようにスタンガンを押し当てた。
「騒ぐんじゃねーよ!」
大の男を一瞬にして気絶させた凶器は、しかし雷の守護を受ける少女には、何の効力も生まなかった。
少年たちの目に焦りが生まれる。
「な、なんだ!?ゼンゼン効かねーぞ!?」
「電池切れかよ!?」
慌てふためく少年の顔面に、ジュピターの裏拳がめり込んだ。
「ぶっ!…こ、この!」
少年は顔を押さえて呻く。痛かったのは彼女の手も同じだった。怪我のために、普段の半分も力が出ない。
「いやだ……はなせ、放せっ!!」
身を捩って逃れようとする彼女に、少年が馬乗りになる。
お返しとばかりに、ジュピターの頬を拳で殴りつけた。
ボカッ!
「むぐううっ!」
悲鳴が漏れないよう、口を押さえつけられる。
「お前が悪いんだぜ、抵抗するから」
368ジュピター被虐O:2006/04/27(木) 21:32:58 ID:TLNDQOgd
───遠い遠い昔に、同じ台詞を聞いた気がする。


シルバー・ミレニアム。前世での記憶。
輝かしい月の王国は、恋に溺れたプリンセスの弱さゆえに滅びの道を辿った。
プリンセスに仕える四守護神は、ダーク・キングダムに寝返った民たちの手によって捕らえられ、激しい拷問の末にその命を散らした。
マーズは全身の毛を剃られ、生きたまま火炙りの刑に処された。
マーキュリーは男たちのあらゆる汚物を飲み込まされ、精液の海で窒息させられた。
ヴィーナスは裸にされて鞭打たれ、美しい顔を見せ付けるように晒し首にされた。
そしてジュピターは……乳房と四肢を切断され、性器を破壊された。

思い出したくもないおぞましい記憶だった。
悲劇的な最期を迎えた彼女たちは、来世では必ず幸せになることを誓った。あらゆる宗教が混在し、自由と平等が両立する、平和な国への転生を望んだ。
その願いは叶えられ、今こうして再び、セーラー戦士として星を守護する力を得た。
(それなのに)
星を守る以前に、自分たちの身の回りすら見えていなかった。
わずか十余年しか生きていない彼女たちに、地球人を総動員して戦うような指導力はない。
前世の記憶と変身能力を持ってはいるが、この身は所詮、日本の女子学生のものだ。
(誰か…)
助けを求める両手足が、暴力によって封じられる。
殴られた時に口の中が切れたらしく、鉄の味を舌先に感じる。
少年たちはジュピターの顔をアスファルトの押し付けると、再び尻を突き出させる格好にさせた。
白くたっぷりと脂肪の乗った尻が、少年たちの目前に晒される。
「へへ、うまそーなケツしてんじゃねーか」
ゴツゴツした指が、尻の肉を掴んで左右に広げる。
「ひぃい!」
閉ざされた尻穴に、冷たい空気が触れる。そこに、少年は無遠慮に親指をねじ込んだ。
「う、あっああああ」
メリメリッ…
本来なら入るはずのない穴に、二本、三本と指が差し込まれていく。
あまりの痛みに、身体がまっぷたつに裂けてしまいそうだった。
(そ、そんな…こと…)
異物の侵入を許す事などありえない場所に、ありえない物体が入ってくる。
痛みと恥ずかしさに、ジュピターは恐慌状態に陥った。
「んああああ、やらああ、はめお、ひ、いろがうふううう!」
(い、いやだあああっ、やめろ、ひ、ひ、ひろがるううううううっ!)
口の中に押し込まれたハンカチが、呼吸さえも苦しくした。充血した乳首が激しく勃起する。
汗まみれになって悶えるジュピターに興奮しきった少年たちは、一斉に肉棒を取り出し、しごき始める。



「ふー、やっと追試終わったー」
黒猫を肩に乗せた少女が、疲れ切った表情で校門を出て行く。
片手に持った、いかにも軽そうな鞄が、家で復習する気が全くないことを如実に示している。その代わりキーホルダーだけは大量にぶら下がっていた。
「まこちゃんは美奈子ちゃんと一緒に帰っちゃったみたいだし〜、みんな薄情だよねールナ」
窓の外から二人のやりとりを見ていたうさぎは、その後に何が起こったのかをよく知らない。
ルナと呼ばれた黒猫は、髭をぴんと立てて、そっけない返事をする。
「なに言ってるの。ちゃんと勉強しないうさぎちゃんが悪いんでしょ」
「えー、だってー…今回は頼りの亜美ちゃんがいなかったし…」
曲がり角まで来ると、ルナはうさぎの足を踏んづけた。
「待って。もう遅いし、こっちの道から行きましょう」
「へ、どうして?」
首を傾げるうさぎを、ルナは呆れたように見上げた。
「なんにも知らないのね。この先に、コンビニが出来たでしょう?最近どうも、素行の悪い中学生の溜まり場になってるって噂よ」
「へーそうなんだー。ところでそこうって何?」
「………」
369ジュピター被虐P:2006/04/27(木) 21:35:15 ID:TLNDQOgd
「お前ら準備はいいか?俺からでいいよな?」
リーダー格の少年が、周囲を見回し、有無を言わせぬ口調で言った。
ペットボトルの底に残っていた液体を、ジュピターの尻穴にポタポタっと垂らす。
中身はジュースなのかスポーツドリンクなのかわからない。わずかに漂う香料の香りが、ジュピターの恥肉を少しだけ弛緩させた。
「よ〜くほぐしてやるよ。痛くしちゃ悪いからな」
少年は濡れた尻穴を、指でゆっくりとほぐしていく。
年齢にそぐわない、慣れた手つきだった。女を襲うことなど、この少年たちには日常茶飯事なのだろう。
「んぐううう、うぁあああむううう!!」
グチュ、グチュ。
湿った音が耳に伝わるたびに、恥ずかしくて死んでしまいそうになる。
硬く閉ざされていた肛門は、繰り返される指の抜き差しに、徐々にピンク色の入り口を覗かせた。
「ほぉら、だいぶほぐれてきたぜ」
「こっちでやるのは初めてか、ん?」
ジュピターの顔は恐怖で強張っていた。そういうセックスの仕方があるのは、知識として知ってはいる。
しかしまさか、自分の身に降りかかってくるとは思わなかった。

「つーか、あんた怯えすぎ。こんなエロい身体して、まさか初めてとか言っちゃう?」
「う、うう…」
くぐもった声を上げるジュピターの顔を、別の少年が覗き込んだ。
「マジで!?おねーさん処女かよ!?」
変声期前の甲高い声が、やけに耳障りだった。彼らは、ジュピターを自分たちより遙かに年上の女性だと思っているらしい。
「ラッキー。んじゃ近藤くんも必要なくね?生でいいじゃん」
「いや、演技だろ。なんせ『公衆便所』だぞ?使用済みに決まってる」
「どうかなー…ま、貫通してみればわかるけどよ」
欲望にぎらついたいくつもの目が、値踏みするようにジュピターを見つめる。
彼女は、死に物狂いで首を横に振った。
「や、やめお!!ほれらへは……」
どんなことをされても、それだけは防がなければならなかった。
純潔を奪われてしまったら、もうセーラージュピターに変身できなくなる。
マーキュリーもマーズも犯され、ヴィーナスが罠に嵌まった今、まともに戦えるのは自分だけだ。
その自分までもが力を失ったら、一体誰がうさぎを守るというのか。
「見ろよ、この反応……俺は処女を確信したね」
リーダー格の少年が舌なめずりする。少年たちは困惑し、顔を見合わせた。
「マジかよ、どうする?」
「だからやっちまえばいいじゃねーか」
「待てって。自殺でもされたら厄介だぞ」
「しょーがねえな、じゃあ前の穴だけは勘弁してやる。その代わり、ちゃんと後ろの穴でいかせろよ」
「う、うう…」
一瞬安堵しかけたジュピターは、台詞の後半でぎょっと目を見開いた。
(うっ、後ろの、あなっ!?)
空耳などでは決してなかった。小さなアヌスを押し開いて、少年の男根がメリメリと中に入ってくるのを感じた。

「ンぐうううう、むっ、ふうううう!」
ある程度潤っていたとは言え、初めて受け入れる異物がそうやすやすと入るわけがない。
ましてやジュピターは性行為に慣れていない。想像を絶する痛みが下半身を襲った。
(い、痛いっっ!お、お尻が裂けるうううううっ!)
四方を皺に囲まれた桃色の穴が、侵入しようとする男根を拒んで収縮を繰り返す。
少年は尻の肉を手形がつくほどに荒々しく掴み、ぐいっと左右に広げた。
「ぐむうううううう!」
毛穴からじわりと汗が吹きだし、固くすぼまっていた肛門が剥き出しになった。
擬似的性行為に秘唇が反応し、衝撃を和らげるためにじわりと濡れた。心は拒んでいても、それは防ぎようがなかった。
「ハハッ、見ろよ。前の穴が濡れてるぜ」
少年たちの冷やかしの言葉に、ジュピターは耳まで赤くなった。
(畜生……こ、こんな、奴らにっ!!)
四つんばいになった恥ずかしい格好で、好きな人にだけ見せる大事なところを、全て見られた。
それだけではない、男の欲望はまさにジュピターの入り口でドクドクと足踏みを繰り返していた。
370ジュピター被虐Q:2006/04/27(木) 21:37:31 ID:TLNDQOgd
「観念しな。あんたのケツ処女は俺がいただくぜ」
(や、やめろっ、よ、よせえええええええっ!!)
暴れても、両方の手は別の少年たちにしっかりと押さえつけられている。
「むううううう、ぐむううううーーーーっ!」
声は言葉にならず、汚れたハンカチの塩辛い味だけが口内を占めた。
ブーツの爪先が虚しく地面を蹴る。広がった穴の中心を狙って、男根が何度も位置を変えて押し当てられる。

やがて、見当をつけたらしい。蕾の中心に、ぴたりと先端が止まった。
「よーし、ここだな」
少年は興奮して鼻孔を膨らませると、ジュピターの大腸めがけて、一気に腰を沈めた。
「ふん、っ!!」
メリメリっと皮膚が裂ける音を立てて、男根が飲み込まれる。
「ぉ、ごおおおおおおおおーーーーーーーっ!!」

身体が真っ二つに裂けるような衝撃に、ジュピターは喉から絶叫を迸らせる。
全身を雷に打たれたように、彼女の身体は海老反りになり、充血した目を飛び出しそうなほど大きく見開いた。
(あ、あっぁあ…あたしの、お、おしりがあああっ…)
少年の男根が、腸にギチギチに詰まっている。下半身の異物感とおぞましさに、ジュピターは気が狂いそうになった。
生理の時の痛みなど比ではない。熱く太い杭が、身体を貫いて傷つけている。
無理な挿入によって裂けた尻穴から、じわりと血が滲むのがわかった。後ろの穴が広がったせいで、秘唇から汗とは違う液体がぽたりと滴り落ちる。
「…っ、あ、が、あがが…」
セーラー戦士には、気絶など許されなかった。少年はジュピターの尻をパシンと平手打ちし、正気に返させる。
「どうだ、根元まで嵌まってるだろ?」
ジュピターの尻を両側から揉み、中に入っている男根を締め付けるようにする。
本人の言ったように、少年の男根は丸々と内部に飲み込まれ、玉袋のところで引っかかって止まっていた。
(う、ううう……気持ち、悪い…)
痛みと、嫌悪感による吐き気が、喉までこみ上げてくる。
もっとも、少年はジュピターの気持ちなど知った事ではなかった。彼女の反応よりも、目の前の快楽のみを優先する。

「さすがにケツはよく締まるぜ。いいか、動かすぞ!」
(ま、待っ……)
いまだ衝撃もおさまらない尻を、少年ががっしりと掴んだ。
「そら、グラインドだっ!」
ジュピターを串刺しにしたまま、大きく円を描くように腰を動かす。
尻を揺さぶられ、大腸をかき混ぜられる痛みに、ジュピターはされるがままになっていた。
(あ、あ、あがああああああああっっ!!)
腸の中で暴れまわる男根が、彼女の心も内臓も、ズタズタに引き裂いていく。
(おっ、おしりが、お尻が裂けるううう!!わ、割れちゃうっ、二つに裂けちゃうううっ!)
「今度は逆回転だ!」
ゴリッ。
(ひいいいーーーーーーーーっ!か、壁に刺さるっ!)
発達した肉棒がまるで擂粉木のように、ゴリゴリと彼女の腸壁を苛む。
腸内の柔らかな粘膜が傷つけられ、破壊され、代わりに先走り汁がこすりつけられていく。掘られる、という言葉がまさにふさわしかった。
「すげえ、本当に奥まで入ってるぜ!」
「臍の下が膨らんでないか?」
少年たちが口々に卑猥な感想を述べる。
(い、いだい、いだいーーーーーっ!抜いてええええええっ!!)
どれほど暴れても、少年たちは彼女を解放してはくれなかった。
別の少年が腫れ上がった乳房に噛み付き、鮮やかな歯形を残す。さらに別の少年はジュピターの苦痛に歪む顔を嘗め回し、唇までも奪った。



371ジュピター被虐R:2006/04/27(木) 21:39:51 ID:TLNDQOgd
(ンぐううう、むううううううーーーっ!)
臀部には、激しい打撃が与えられた。平手でもみじ形が残るほどに、何度も何度も。
そうすることによって、締め付ける力が強くなるらしかった。
「くっ、こいつ、ぎゅうぎゅう締め付けてくるぞ!」
アヌスの皺が生き物のようにひくひくと動き、痛みを訴えた。
(うさぎ、ちゃん……来ない…)
荒々しく叩きつけられる腰の動きに、成す術もなく彼女は考える。いつもの道を通りがかるなら、放置された鞄に気付くはずだ。
それとも、誰かが先に警察に届けてしまったのだろうか。
(なにを…考えてるんだ、あたしは)
セーラージュピターともあろう者が、守らなければならない相手に頼るなんて。
「そら、あんたも腰を振れ!そのでっかい乳を揺らすんだよ!」
「ぐ…っ、ううっ」
歯を食いしばり、逆らう様子を見せるジュピターの耳元に、少年が囁きかける。
「いいのか?抵抗するなら、前の穴も開発するぜ」
「ひいっ……ぐ、ぐうううっ、うううあああっ!」
半ばやけくそのように、ジュピターは少年の動きに合わせた。じっとしているよりは、痛みがだいぶましになった。
結合部分から潤滑油のようなものが滲み出て、摩擦の衝撃を和らげる。
ズボズボ、ズボオオオッ!

激しい抜き差しを繰り返しながら、少年は感極まったような声を上げる。
「おほおおおっ、いいぞっ、その調子だ!」
閉ざされていた尻の穴が抽送によってめくれかえって、内臓に近い赤い肉をちらちらと覗かせる。
(ち、腸が…引きずり出されるうう!うあああああーーー!)
繋がったまま、少年はジュピターの身体を反転させ、仰向けにする。
上向いた彼女の顔面に、少年たちの精液が一斉に浴びせかけられる。
ビュルルルッ、ビュルルッ!

「うぶうううっ、むぷうううっーーーーー」
瞼に、鼻孔に、耳に、乳房に、白い液体が容赦なく襲い掛かる。
口に詰め込まれたハンカチにも、精液がべったりと染み込んで、栗の花の匂いを漂わせた。
「げほぐほ、むごおおおお!ふぐううううっ!」
高校生どころか、社会人にさえ見える大人びた顔立ちが、少年たちの欲望で真っ白に染まった。
(くっ、臭いっ!の、喉に入ってくるっ!うあ、ああ…)

ズッポ、ズッポ、ズポオオオオッ!

その間にもピストンは続いていた。腸詰めされた男根が、次第に膨らんでくる。
輪のように盛り上がった肛門の肉が、痛々しいほどに赤い色をしている。
入り口に押し付けられた玉袋が熱を持ち始め、先端に向かって精液を放とうとしているのがわかった。
「ケツ穴なら妊娠の心配はねえよな。うんと濃いのを中出ししてやる」
「ひっ……んぐおおおおっ!」
身を捩ろうとするジュピターのポニーテールを掴み、少年は叫んだ。
「オラ、便所が逃げるんじゃねえよ!全部受け止めろっ!」
いやいやと首を振る少女の腸内で、肉棒が限界寸前まで膨れ上がった。
「ォあああああーーーーーーーっ!!」
372ジュピター被虐S:2006/04/27(木) 21:41:35 ID:TLNDQOgd
ブシュブシュ、ブシュ!
腸内深く突き込まれた男根から、たちまち白い汚濁が迸った。
おぞましい異物を流し込まれても、身体は従順に、その全てを腸壁に吸い込んでいく。
(あ、熱いっ!お腹がゴロゴロいってるっ!)
苦痛に悶えながらも、ジュピターが次に取った行動は、ティアラの嵌まった額に手を当てることだった。
木星の力がまだそこに残っている事に、安堵する。悲しいほどに彼女は戦士だった。
(ぐ、苦しい…っ、でも…力は……!)
汚されても、意思を強く持っていれば、能力は消えない。マーキュリーによってそれは証明されている。
マーズの心を救うためにも、ここで自分が負けるわけにはいかなかった。
(大丈夫だ…処女さえ守れば………)
腸がずっしりと重くなり、全身に疲労を感じる。
皮膚だけでなく、内臓までも精液漬けにされた少女は、それでもなお必死に自我を保とうとしていた。
(うさぎちゃん、美奈子ちゃん、レイちゃん、亜美ちゃ……)
まるで呪文のように友人の名を唱えながら、痛みをやり過ごす。

「はは、たっぷり射精してやったぞ。どうだった?」
欲望の放出を終えて、妙に爽やかな顔になった少年が話しかけてくる。
精液を詰め込まれた下腹部はぽっこりと膨れ、尻穴からは無残にも血が滴っていた。
少年は、湿った音とともに、尻の穴から男根を抜き放った。肛門の隆起した肉はすぐには元には戻らない。
ぽっかりと開いた穴から、白い液体があふれ出して内股を濡らした。
「はああっ、はあ……あぐうううう!」
安堵したのは一瞬の事で、再び激痛が下半身を襲う。
別の少年が彼女のアヌスを押し広げ、中に入った精液を指で掻き出していた。
「これで終わりだなんて思うなよ。次は俺だ」

(そ、そんな……)
ジュピターは恐る恐る周囲に目を向けた。何本もの男根が彼女を見下ろしている。
先ほど彼女の裸体に精液を浴びせかけ、一度は萎えたはずのそれが、またむくむくと頭をもたげ始めている。
「あんた公衆便所なんだろ?こいつら全員イかせるまで、解放してなんてやるもんかよ」
暗闇の中、彼女を更に辱めるために、何本もの手が伸びてくる。
(い……いやだあああああーーーーーーっっ!!)
少女の悲鳴は、誰の耳にも届く事はなかった。尻穴は割り開かれ、サイズの違う異物が押し込まれる。
少年たちの汚物と、自らが流した血と汗にまみれた少女は、まさに便所と呼んでさしつかえない姿だった。
不自然な形に折り曲げられた手足からは、完全に力が抜けていた。注ぎ込まれた精液の重みに、心までもが重みを増す。
(うさぎちゃん、美奈子ちゃん、誰か、誰か助けて!誰でもいい、敵だっていいから、誰か助けてっ!!)





「うふふふふ……」
水晶玉に映る光景を見つめながら、コーアンは満足げに鼻を鳴らす。
「怪力ジュピターも、力を封じられればただの小娘。哀れなものね」
念のためと思い様子を見ていたが、このぶんでは、わざわざ四姉妹が手を下すまでもない。
朝が来るまでには、この少女の心は壊れているだろう。全てが計画通りだった。
マーキュリーは力こそ失わなかったが、他の仲間に対して壁を作り始めている。
マーズは昏睡状態だ。万が一目覚めてもコーアンが調教した『駒』が傍にいる限り、うかつな行動は取れまい。
そしてヴィーナス───四守護神のリーダーが、もうすぐ単身でここに来る。
ベルチェやカラベラスを苦しめたセーラー戦士を、どのようにしていたぶってやろうか、考えただけで彼女の心は弾んだ。
373ジュピター被虐21:2006/04/27(木) 21:44:10 ID:TLNDQOgd
「ここにいたのかい、コーアン」
落ち着いた声とともに、四姉妹の長女が姿を現す。
カラベラスの地獄の出産に付き合い、だいぶ疲労している様子だった。いつもきっちり一つにまとめている髪が、ややほつれている。
「ちゃっかりしているね。人を呼びつけておいて、自分は雌豚の観察かい?」
セーラー戦士を豚と言い切るその口には、黒いルージュが美しく引き直されていた。
それを見てくれる男性はもはやこの世にはいないが、呑気に感傷に浸ってなどいられない。今度こそプリンス・デマンドに吉報をもたらさねば、こちらの首が危うい。
「だってぇ、いつ産まれるか判らなかったしぃ、ペッツお姉さまに任せておけば安心ですもの。……カラベラスお姉さまは?」
「子供と一緒に、奥の部屋で休んでるよ。見に行っておいで」
その言葉に、コーアンはさすがに目を剥いた。
「ええっ、産まれたんですの!?い、いつ?産声が聞こえませんでしたわよ?」
焦ったコーアンは、期待半分、不安半分といった表情で、もう一人の姉がいる部屋に向かった。
そのさまは、とても人間を容赦なく殺すブラック・ムーンの一族には見えない。苦笑しながらその後ろ姿を見守っているペッツにも、それは言えることだった。
だが……
アジトにしている工事現場に、何者かが踏み入ったのがわかった瞬間、その表情はがらりと一変する。
妹たちを案じるしっかり者の長女の顔から、暗黒の一族の幹部の顔へと。
「ふん……」
プレハブ小屋の窓から外の様子を見つめて、ペッツは皮肉に笑う。
「ようやく現れたか。セーラーヴィーナス」

戦いの予感に、彼女は両手を握りしめる。その掌には、ジュピターを痛めつけたのと同じ邪黒水晶が握られていた。
コーアンも呼ぼうかと一瞬思ったが、すぐに考え直す。
セーラーヴィーナスの性格も、技に対する対策も、既に立ててある。ジュピターと比べて攻撃力が低く、ついでに知能も低い小娘など、ペッツ一人で十分だ。
床を軽く蹴っただけで、ペッツの身体は部屋の外へと躍り出た。横たわる無数の鉄骨の上に着地する。
近づいてくる客人の姿を、真正面から捉えた。敵のアジトにのこのこ1人で現れた相手を、思う存分嘲笑うために。
だが、こちらに向かって歩いてくる人物は、ペッツの予想を大きく裏切るものだった。

「な、なんだ、お前は……!?」
思わず狼狽が声に出てしまう。セーラー服を身につけた謎の人物は、まっすぐにペッツに近づいてきていた。
着ているものは、赤と青を基調としたセーラー服であって、セーラースーツではない。こんな少女を見るのは初めてだった。
上は半袖で、臍が丸見えになっている。下はミニスカートで、すらりとした長い脚を惜しげもなく晒していた。
冷たい夜風になびく、金色の髪。月の光を浴びて、神々しいまでに輝いていた。
(セーラームーン!?いや、違う……)
似てはいるが、どこかが違う。
顔は赤いゴーグルで覆い隠されており、よく見えない。ペッツは目を細め、相手の姿をもっとよく見ようとした。
(新しい戦士か?まさか)
訝しげな顔をするペッツの前で、金髪の少女はゆっくりと足を止めた。頭に、大きな赤いリボンをつけている。赤いリボン……。

「待たせたわね。あやかしの四姉妹」
凛とした声が夜空に響いた。
どこかで聞き覚えが、と思った次の瞬間、少女がゴーグルを外した。現れた素顔は紛れもなくセーラーヴィーナスだった。
怒りに満ちた仕草で、外したゴーグルを地面に叩きつける。
それを攻撃の合図と取ったペッツは、素早く間合いを取った。一見して戦いにふさわしくない、臍出し衣装の小娘を睨みつける。
「何のつもりだ、セーラーヴィーナス!そのふざけた格好は!」
叫びながら、ペッツはいささか焦りを覚えていた。
ヴィーナスに、こんな変身が出来るとは聞いていない。セーラームーンとよく似たこの姿で、一体どんな技を出してくるのか、予測がつかなかった。
「ふざけてなんかいないわ。あんたたちほどには───ね」
仲間を傷つけられた怒りに、少女の声は震えていた。未来のネオ・クイーン・セレニティを思わせる口調に、ペッツは思わず怯む。
姿だけではなかった。言葉遣いも覚悟も、ペッツの記憶にあるセーラーヴィーナスとは明らかに違う。
「お、お前は、一体…」
「二度とこの姿にはならないと思っていたわ。でも今日で最後だから、教えてあげる」
目の前の敵を睨みつけ、少女は高らかに宣言した。金色の髪がふわりと左右に広がり、丈の短過ぎるセーラー服が風に踊る。
「コードネームはセーラーV!愛と正義の、セーラー服美人戦士よ!」
374名無しさん@ピンキー:2006/04/27(木) 21:50:04 ID:TLNDQOgd
終わりです。
次回はセーラームーン編です。
375名無しさん@ピンキー:2006/04/28(金) 00:31:51 ID:fB34ga0q
待ってたよ♪
376名無しさん@ピンキー:2006/04/28(金) 08:57:07 ID:lIO5bXec
kita------!!
377名無しさん@ピンキー:2006/04/28(金) 10:07:53 ID:mIl+IizG
ジュピター続編キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!
ムーン陵辱も期待してるよーっ!!!
378名無しさん@ピンキー:2006/04/28(金) 13:13:21 ID:zsflnx/Y
セーラーVキターーーーーー!!
犯されるパターンは統一されてるのに、全く先の展開が読めないのがスゴス
それにしてもムーンの能天気さが何とも腹立たしい
思う存分やっちゃって下さい。


379名無しさん@ピンキー:2006/04/28(金) 22:29:20 ID:wK0gM7Ua
いや、事実をしったら凄くつらがるのは予想できる
380名無しさん@ピンキー:2006/04/28(金) 22:56:59 ID:CbQ/pRM0
>>379
四守護神がバラバラになりつつあるのに、それに気付かない無神経さや
自分の事だけでいっぱいいっぱいな様子も含めて言ってるんだと思うが
381名無しさん@ピンキー:2006/04/29(土) 01:44:08 ID:VPW8CR89
まこちゃん編、乙です。

>380
確かにここまでくるとうさぎの無神経さがハナに付くというか、
ある意味すごく不自然だけど、エロ主体のパロだからそれはそれで仕方ないとオモ。
うさぎをうさぎらしくキチンと動かし始めたらエロシーンが減っちゃうよw
382名無しさん@ピンキー:2006/04/29(土) 06:18:12 ID:9pwve9m0
乙!

良い子すぎるように書かれたうさぎはあまり好きではないので自分はこれくらいがいい。
ここまで攻められるシリーズを読ませてもらったけど
「攻めること」も知ってるうさぎをどう書くのか想像も付かない。楽しみにしてるよ。
383名無しさん@ピンキー:2006/04/29(土) 11:12:11 ID:Ljk20OAt
>>373
そ う き た か!!
無謀に見えて、ちゃんと秘策を考えているあたりがヴィーナスらしいな
ムーンはどう出るんだろうか。
384名無しさん@ピンキー:2006/05/01(月) 00:18:30 ID:HQpqAOxx
キタ━━━━ヽ(゚∀゚ )ノ━━━━ !!!
水金火木お疲れ様です!
月で完結するのか外惑星まで続くのかとにかく楽しみッス。
385名無しさん@ピンキー:2006/05/01(月) 04:09:23 ID:MusNQTLj
よく練られてるし面白いね
続き楽しみにしています
386名無しさん@ピンキー:2006/05/01(月) 13:07:50 ID:uyFoVhNf
神!!
ほのぼのした日常シーンから一気に陵辱に落とす手腕に痺れます
しかし毎回毎回予想の斜め上を行く展開にwktk

>>382
マーキュリー編のムーンのことだよな
確かに黒うさぎはもう一度見てみたいw
敵に温情をかけるようなヘタレより、ブラックな面を見せてくれた方が好感が持てる
387名無しさん@ピンキー:2006/05/01(月) 17:52:47 ID:MCc9EJby
黒うさぎっていいネーミングだなw
アニメではうさぎの暗黒面はほとんど描写されなかったから、
そういう意味で綺麗事抜きのうさぎを書いてくれたのは新鮮だった。>マーキュリー編
388名無しさん@ピンキー:2006/05/01(月) 20:43:59 ID:AhPv4CNt
マーキュリー編って何?
389名無しさん@ピンキー:2006/05/01(月) 21:31:22 ID:3SGJnqjs
>>388
>>11ないし>>307
390名無しさん@ピンキー:2006/05/01(月) 21:38:35 ID:LiuvCqbt
>>388
過去レスぐらい嫁よ…
391名無しさん@ピンキー:2006/05/02(火) 00:16:51 ID:Rfia5KwR
ああ、SSの話か。ごめんごめん、何故か「本編でそういうのあったっけ」
と思ってしまってた
392ムーン陥落@:2006/05/02(火) 01:40:18 ID:P/ZOZBMx
風呂から上がった月野うさぎは、誰よりも愛しい人と向かい合っていた。
ほかほかと上気する身体にバスタオルを一枚巻いて、お団子をほどいた姿で地場衛の前に立っている。
「えへへ。まもちゃんちにお泊りするのって、久しぶり」
頬を染めて呟くと、既にベッドの中にいる衛が、こちらに向かって手招きする。
「おいで、うさこ」
低く、耳に心地よい声が、うさぎの耳を刺激した。それだけで身体が痺れて、動けなくなる。
衛の上半身は裸だった。胸の鼓動が次第に高鳴っていくのを堪えながら、うさぎはゆっくりとバスタオルの前を開いた。
まだまだ成長途上の初々しい肉体が、衛の前にあらわになる。
膨らみかけの乳房は先端が桃色で、汗の雫が光っていた。すっきりした腰周り、臍の下には可愛らしく生え揃ったヘアが見える。
「恥ずかしいから、灯りを消してね」
うさぎが呟くと、衛は頷いてリモコンに手を伸ばした。
部屋のライトが消える。それを待っていたかのように、ごそごそと衛のベッドの中に潜りこんだ。
衛の匂いを胸いっぱいに吸い込むと、うさぎはふうっと息を吐いた。
「やっぱりまもちゃんの近くがいいな。最近ずっとちびうさと一緒に寝てるんだもん。つまんない」

数ヶ月前、突然空から降ってきた幼女は、何かと言うと衛とうさぎの間に割って入るようになった。
ブラック・ムーンに狙われていると言うから、仕方なく月野宅に匿っているが、最近どうも調子に乗っている気がする。
うさぎを一方的にライバル視して、衛との仲を邪魔するせいで、デートもままならない。
「まもちゃんが甘やかすからよ。あの子はきっと、まもちゃんが好きなんだわ」
年下の少女の拗ねた口調に、衛はくすっと微笑んだ。
「馬鹿だな、うさこは……子供相手にヤキモチか?」
衛の端正な顔がすぐ近くにあった。暗がりの中、好きな人の優しい目が、自分だけを見つめて光っている。
その瞳がだんだんと近づいてきて焦点が合わなくなった頃、唇が柔らかく塞がれた。
「……ら、らっれ」
甘やかな刺激に、顎を反らす。緩くウェーブのかかった乾ききらない髪に、衛の指が絡みついて引き寄せた。
そのまま、後頭部を押さえつけられ、激しいくちづけをされた。
「ひびうさもあたしも、まもひゃんからみれば、おなひこどもで…ん、うっ」
うさぎの細い脚と、衛の硬い脚が、布団の中で絡み合った。覆いかぶさる厚い胸板が、少女の柔らかい胸を押しつぶす。その重みがとても心地よかった。
もっと彼を感じていたい。両腕を一杯に伸ばして、うさぎは衛に抱きついた。
「んっ、はあ…まもちゃん」
唇が離れた時、名残惜しさにうさぎは喘いだ。濡れた唇から桃色の吐息が漏れ、天井まで届くかのようだった。
「……大好き」
互いの胸と胸が、ぴったりと密着する。汗にまみれた肌による摩擦が全身を温かく包んだ。
骨太の指が乳房に伸び、ゆっくりと先端を摘む。掌を大きく広げて、痛みを感じさせないように、優しく乳房を愛撫していく。
指の動きによって押し出された血流が、少女の全身を駆け巡った。
「あんっ、くすぐったいよう」
甘い声を上げるうさぎの唇を、衛が再び塞いだ。滑らかな舌が歯茎をなぞり、唾液を流し込む。
舌が絡まるたびに、脳の奥が痺れる快感があった。胸の突起が緊張して硬くなるのがはっきりわかる。
髭の剃り残しだろうか、重ねあう頬が時折シャリッと音を立てる。その感触すらも愛おしかった。
(おとこの人なんだな……)
うっとりと目を細めたうさぎだったが、その瞬間、硬い石のようなものが頭に当たった。
「痛いっ!」
反射的に、思わず色気のない声を上げて頭を押さえる。
衛の困ったような顔が、次第にぼやけていった。その頬に触ろうとすると、なぜか指が通り抜けてしまう。
「あれ、まもちゃん……?」
393ムーン陥落A:2006/05/02(火) 01:42:22 ID:P/ZOZBMx
目の前にあったのは、担任の女教師の顔だった。
「つーきーのーさーーーーんっ!!」
鼓膜が破れんばかりの絶叫が、うさぎをようやく現実に立ち返らせた。
プリントの上に垂れた涎の冷たさに、思わず驚いて目が覚める。
「は、れ…?」
濡れた口元を拭って、うさぎは落ち着き鳴く視線をさまよわせた。
いつの間にか、教室の椅子に座っていた。机の上には大量に積まれたプリントの束、目の前には恐ろしい顔をした担任がいる。
「えーと…あたし、確か追試の途中で……」
「その通り!!」
担任はげんこつで机の端を叩いた。
「月野うさぎさん、居眠りを注意するのはこれで何回目かしら!?あなたには本当にやる気があるの!?」
ガミガミと怒鳴る担任の顔を見つめながら、うさぎはぼんやりと考える。
教室の中にはもう───いや、『まだ』誰もいなかった。
連日の追試はいつものことだが、あまり帰りが遅くなると危険だということで、今日からは朝早くに登校して追試を受ける事になったのだ。
壁の時計は、7時40分を示している。そろそろ一般の生徒たちが登校してくる時間だ。
(夢だったのかぁ……いいところだったのにぃ)
うさぎはしゅんと肩を落とした。その仕草を誤解した担任は、怒りを少し鎮める。
「もういいわ。放課後までにその問題を解いて、私のところに持っていらっしゃい」
「えー…」
山積みにされたプリントの束を見て、うさぎはうんざりした声を上げる。これを全問解けと言うのか。
「ただし、授業中の内職は厳禁よ。他の先生方にもしっかり見張ってもらいますからね!」
「ひどーーーい!!」
うさぎは上履きを履いた足をばたばたさせた。
「ひどいのはあなたの成績ですっ!少しは将来のことも考えなさい!」
少女のお団子頭を教科書で叩いて、担任は教室を去っていった。

「うう……先生のばかー」
誰もいなくなった教室で、うさぎは愚痴を吐いた。叩かれた頭が痛い。
「将来なら決まってるもん。あたしはまもちゃんのお嫁さんになるんだもん!」
呪文のような記号が印刷されたプリントを、ぐしゃぐしゃと両手でかき混ぜる。
「勉強なんて、将来何の役にも立たないじゃない!どうして数学なんてやらなきゃいけないのーーーーっ!?」

「論理的な思考能力が身につくからよ」
空気を割って、涼しげな声が入ってくる。うさぎはビクッとして上半身を起こした。
恐る恐る振り返った先には、体つきの小柄な───青いショートカットの少女が立っていた。
規定の制服を規定のまま着こなし、教科書や参考書がぎっしりと詰まった鞄は、いかにも重そうだ。
真っ直ぐ前を向き、背筋を伸ばした立ち姿。胸のリボンや白いソックスには、一糸の乱れもない。
優等生という言葉が、これほど似合う少女もいないだろう。
「あ…ああぁああ、亜美ちゃん!!」
うさぎは、椅子を蹴飛ばすようにして立ち上がった。振動で机の上のプリントが舞い、床に落ちて散らばった。
入り口に立っている亜美に、必死の形相で駆け寄る。本当なら肩を掴んで揺り動かしたい気分だったが、以前のように気安く触れることはためらわれた。
同性なのに、いや同性だからこそ、うかつに触れて亜美を傷つけてしまうのが怖かった。
394ムーン陥落B:2006/05/02(火) 01:44:48 ID:P/ZOZBMx
「もう学校に来られるの!?良かった、心配したんだよ!」
最後に会ったのは1ヶ月前だ。
調べたい事があると言われて締め出しを食らって以来、メールでたまに連絡を取ってはいたが、直接会って話すのは本当に久しぶりだった。
「……か、身体は大丈夫なの?その、…………とか」
言い淀んでいるうさぎをよそに、亜美は無表情のまま教室に入ってきた。うさぎと擦れ違う際に、肩がほんの少し触れ合う。
「平気よ。多めに縫ってもらったから、歩行が困難なほどではないの。座るとまだ少し痛いんだけど」
「そ、そうなんだ……」
身も蓋もない亜美の言い様に、うさぎは赤面した。
医者を志すからには、羞恥心など不要な感情でしかない。だが年頃の少女として、この冷静さはどうかと思う。
しかも、精神的ショックで不登校になったとは言え、亜美はその間何もしていなかったわけではなかった。
マーズが処女と引き換えに奪ってくれた敵の情報───『紅のルベウス』の男性器を、人間のものと比較して、どんな結果が出るか調査していたのだ。
うさぎには理解できなかったが、敵の遺伝子情報が判れば、これからの戦闘に大いに役立つのだと、ルナやアルテミスが言っていた。
陵辱された経験のある少女に男性器を弄らせるというのは、一見無神経な行為のように思われたが、亜美はむしろ興味津々で、積極的に解析に取り組んだらしい。
『さすが亜美だ。恥じらいや恐怖心よりも、学者としての好奇心が勝るんだろうな。うちの美奈に爪の垢でも煎じて飲ませたいよ』
アルテミスは感服したように告げていたが、うさぎは彼の言葉に僅かながら反発を覚えた。
ルナとアルテミスは、亜美がどれだけ傷ついたか、頭でしか理解していない。彼女を学校に来させるよりも、セーラーマーキュリーとしての任務の方を優先させた。

(部屋に閉じこもるより、友達と遊んでいた方が亜美ちゃんのためになるのに……)
二匹の猫が彼女を取り囲んで難しい話をしているため、うさぎとまことはマンションにさえ近づけなくなってしまったのだ。
そんな亜美がようやく復帰したという事は、ブラック・ムーンについて新たな事実が判明したのだろうか。
それとも、単に外の空気が吸いたくなって学校に足を運んだのだろうか。
(どうしよう……なんて言葉をかけてあげればいいの?)
オロオロとセーラー服の背中を見つめていたうさぎは、ふと我に返った。
亜美が床にしゃがんで、散らばったプリントを拾おうとしている。
「い、いいよ!あたしが拾うよ」
先ほどの亜美の台詞を思い出し、慌てて止める。
しゃがんだり立ったりする時に痛いのは、うさぎにもわかる。生理の時にそうだからだ。
亜美は、その何十倍もの苦痛を味わった。それを考えるだけで胸が痛くなる。
「あたしの椅子に座って。あ、それとも立ってた方が楽なのかな?どっちでも好きな方を……」
「うさぎちゃん」
冷ややかな声に、どきりとする。
プリントの両端を綺麗に揃えて、こちらに差し出した亜美と目が合った。
「な……なに?」
プリントを受け取ったうさぎは、反射的に目を逸らしてしまう。
氷の中に落ちたように、足の先から冷えていくような感覚だった。
「さっき言ってたことは本当?衛さんと結婚して家庭に入るから、勉強は必要ないって」
少し低めの落ち着いた声が、耳を打った。
うさぎは答える事が出来ない。そう思っていることは事実だが、亜美のこの顔を前に何が言えるだろう。

黙っていると、亜美は小さく溜め息をついて立ち上がった。校庭の方角へ視線を投げる。その横顔は、心なしかやつれていた。
「あなたは変わらないのね。今までも、これからもずっと………」
ずきりと胸が痛んだ。
陵辱の苦痛を乗り越えた亜美の言葉は、担任に怒鳴られるよりも百倍は効いた。
地場衛という名前を口にする時、亜美は敢えて感情を込めないような言い方をしていた。
彼女は前世と同じ過ちをうさぎが犯すのではないかと危惧している。『今まで』とは、恐らくセレニティ時代のことも含めて言っているのだ。
変わるべきだ、とはうさぎも思っている。だが、変わらないでいることこそが過去の贖罪になるのではないか、という迷いもある。
知性、霊力、怪力、美貌という才能を持って転生した四守護神。だが月野うさぎだけは、何の取り柄も持たない無力な少女として生まれ変わった。
それは罰であると、記憶を取り戻したうさぎは知っている。恋に溺れ、プリンセスとしての務めを忘れ、月の王国を崩壊に追い込んだ罰なのだと。
395ムーン陥落C:2006/05/02(火) 01:47:52 ID:P/ZOZBMx
(あたしが『月野うさぎ』でしかないことは、亜美ちゃんだって知ってるくせに。どうしてそんな目で見るの)
亜美の責めるような眼差しが、うさぎの心を凍らせた。
四守護神は、表向きは地場衛とそれなりに接してくれている。けれどそれはあくまでも『プリンセスのお相手』としてだ。
うさぎを傷つけたり、危害を加えるようであれば、容赦なく彼を攻撃するだろう。うさぎはそれを責められない、責める資格もない。
(普通の女の子として、まもちゃんと幸せになることが償いだと思ってた…でも、そうじゃないの?)
仲間が辱められても、彼女はまだ戦えない。
(彼の手を放さなければ、また前世と同じ悲劇が繰り返されてしまうの?)

「昨夜、まこちゃんが救急車で病院に運ばれたわ」
水が滴り落ちるように静かな言葉が、その場の沈黙を破った。
才媛の放った一言に、うさぎの目が大きく見開かれる。単なる日常の出来事の報告ではない事は、すぐに判った。
「まこちゃん……が、どうかしたの?」
昨日、校門にいた美奈子を追いかけていったのを見たのが最後だ。
その美奈子とも最近連絡を取っていない。アルテミスはまめにルナに会いに来るが、その後二匹で亜美のマンションに行ってしまう。
「たまたま、ママの病院に搬送されたから、私もすぐに駆けつけたの」

ドクン……
心臓が大きく脈打った。
その先は聞きたくないと思うのに、全神経が耳に集中してしまう。
(まこちゃんの身に……なにか)

「肛門裂傷」
「え?」
聞き返したうさぎの耳に、次々と信じがたい言葉が飛び込んでくる。
「両の掌、乳首ともに出血多量。全身打撲、内出血もあり。口腔と肛門から、複数の男性のものと思われる精液を確認」
淡々と告げる亜美だったが、その口調からは極限まで抑えた怒りが感じ取れた。
うさぎの頭の中で、おぞましい単語が組み立てられていく。そして、昨日まことと交わした会話も。
『ん?校門のところに、美奈子ちゃんが来てるみたいだ。ちょっと行ってくるよ』
その言葉を最後に、泣きつくうさぎを振り切って階段を下りていくまことの姿……。
「膣で射精されたわけではないから、妊娠の心配はなし。患部を清潔にして薬を飲ませたから、感染症についても特に問題は──」
「まこちゃんが!!」
一声大きく叫んだうさぎは、その場を駆け出そうとする。亜美は、その進行方向にすっと足を出した。
「ぎゃ!!」
亜美の上履きに躓いたうさぎは、前のめりに転倒する。
目の前に火花が散った。押しつぶされた顔面は、衝撃でホットケーキのように平たくなっている。

「どこに行くつもりなの?あなたが行っても、まこちゃんを余計に傷つけるだけよ」
転ばせた張本人の方が、何故か痛そうな顔をしていた。床にはいつくばったうさぎは、目に涙を浮かべて亜美を見上げた。
「じゃあ、放っておけって言うの!?友達が苦しんでいるのに、あたしだけが安全な場所で…!!」
「いい加減にしなさい」
鋭い視線が、倒れている少女を貫いた。
「あなたの自己満足のために私達を利用するのはやめて。友情ごっこなら、なるちゃんや海野くんと幾らでも出来るでしょう」
いつもの亜美らしからぬ激しい口調に、うさぎは息を呑んだ。
(自己満足…?)
眩暈がするのは、頭や顔を打ったせいだけではない。
心が通じたと思っていた亜美からの冷酷な言葉が、うさぎの思考を奪っていたのだ。
396ムーン陥落D:2006/05/02(火) 01:49:16 ID:P/ZOZBMx
(そっか、そうだよね……)
ただの友達なら、うさぎを嫌いになったらすぐにでも離れる権利がある。
けれど四守護神は、前世からの因縁で、彼女の傍にいることを義務付けられているのだ。
前世でセーラー戦士だったという理由だけで、転生した今もうさぎのことを好きに『ならされている』。
彼女たちに拒む権利はないし、嫌でもうさぎに順応しなければならない。まさに友情ごっこの言葉が相応しかった。
(亜美ちゃんも、レイちゃんも、まこちゃんも、美奈子ちゃんも、みんな、夢と才能を持った人たちだもんね。セレニティでなければ、あたしなんか見向きもされないもんね)
才能溢れる輝かしい彼女たちの将来を、自分の存在が縛っている……。

俯いたうさぎを見て、亜美は少し口調を和らげた。
「言い過ぎたわ。でも、今うさぎちゃんが敵の前に出て行けば、どうなるかくらい判るでしょう?」
うさぎは、ふるふると首を左右に振った。
「わかんないよ…ばかだから」
「いいから、ここは私たちに任せて。チェスでも、クイーンはうかつに移動しないものよ」
「だったら、どうしてそんなこと教えるの…」
うさぎの顔がくしゃっと歪んだ。
「何も出来ないんなら、知らなければ良かったよ。あたしだけ仲間はずれにするくせに、どうしてイヤなことばっかり教えるのおっ!!」
涙が滝のように溢れ、アニメ的表現で床を濡らしていく。
ごめんなさい、と亜美は呟いた。泣き濡れているお団子頭の上に、そっと手を置く。
「隠しても、いずれ判る事だから。まこちゃんは、まだうさぎちゃんに会いたくないそうよ。それを伝えに来たの」


亜美に手伝ってもらって何とかプリントを提出したうさぎは、その日は普段より早く帰宅することが出来た。
送らなくていいと言ったのに、亜美は家の前に着くまで、うさぎにぴったりと寄り添って離れなかった。

『私の計算が確かなら、次に狙われるのは87.9999999パーセントの確率でうさぎちゃんだわ』
確信に満ちた口調で言い切られては、ぐうの音も出ない。
『私が動けない時は、必ず衛さんに送り迎えをしてもらって。絶対に自分からは動かないでね。座して待つのも、プリンセスの大事な仕事よ』
重い鞄を抱え、しっかりした足取りで亜美は帰って行った。擦れ違うサラリーマンや男子学生の群れに、怯えている様子は全くない。
元気になって良かったと考えるべきなのだろうが、うさぎは全く素直に喜べなかった。
今の亜美は、明らかに無理をしている。恐怖に押しつぶされそうな心を、使命感で塗り替えてごまかしているように思えた。

部屋のベッドに仰向けに寝転んで、うさぎは天井を見つめた。
(亜美ちゃんだって、あたしと同じ女の子なのに……)
もちろん、うさぎとは比較にならないほど知性的でしっかりしているが、心は中学生だ。
それなのに、悲しい時に落ち込むことさえ許されない状況に、自分が追い詰めてしまった。
うさぎ自身がもっとしっかりしていれば、四守護神が分断される事はなかった。

(あたしのせいで……美奈子ちゃんも……)
昨日から行方不明だと聞かされた、金髪の美少女の姿を思い浮かべる。
可愛らしい外見をしていながら、全く気取ったところのない美奈子は、うさぎとまるで姉妹のように気が合った。
出会った頃は美奈子がセーラーVであったことと、その美貌に圧倒され、密かに尊敬の念を抱いていたものだ。
しかし美奈子が徐々に砕けた性格を見せ始めてからは、二人して馬鹿をやるようになり、その度にレイたちに突っ込まれていた。
流行のコスメもヘアケアも、お洒落なカフェも、美奈子に教えてもらった。本当にお姉さんのような存在だった。
(美奈子ちゃん、どこに行っちゃったの……?)
397ムーン陥落E:2006/05/02(火) 01:52:02 ID:P/ZOZBMx
「なーにやってんの、う・さ・ぎ」
幼い声とともに、今一番見たくない顔が、アップで視界に入ってきた。
気分がどん底まで落ち込んでいたうさぎは、ぷいっと横を向く。

「あんたには関係ないわ。さっさと出て行きなさいよ、ちびうさ!」
「……むっ」
両腕で奇妙なボールを抱えた幼女は、唇を尖らせる。
『ちびうさ』という名前以外何も語りたがらない彼女は、うさぎを幼くしたような容姿と生意気な性格を持ちあわせていた。
ベッドに伏しているうさぎの身体を、ユサユサと揺する。
「なによその態度!ひとがせっかく心配してあげてるのにっ」
うさぎは片腕を上げ、その小さな手を振り払った。
「放っておいてよ!!」
怒鳴りつけると、ちびうさは怯えたように手を離した。子供心に、これはただごとではないと察したらしい。

「いいのよ、もう。あたしは友達に嫌われちゃったんだから」
呻くように呟いて、うさぎは枕に顔を沈める。やけくそではあったが、改めて言葉にするとそれはまるで真実のようになって、彼女を更に苦しめた。
「亜美ちゃんは何だか怖いし、レイちゃんの意識は戻らないし、まこちゃんはあたしに会いたくない。美奈子ちゃんもいない……」
友人を守れない不甲斐なさに、情けなくて涙が出る。

最後の一言に、ちびうさは首をかしげた。
「美奈子ちゃんって、うさぎを美人にしたみたいな感じの子でしょ?いなくなっちゃったの?」
「あ、あんたねえ………」
うさぎはがっくりと肩を落とした。悔しいが、否定はできない。
「その子ならこの間見かけたよ。遠くからだけど、目立つからすぐわかったもん」
「ええっ!?」
思いも寄らない一言に、うさぎはがばっと跳ね起きた。
「どこ、どこで見たのっ!?」
ちびうさの肩を掴んで、顔を覗き込む。
「痛いってば、放してよ。芝公園のそばの工事現場の近くだよ。なんか急いで走ってた」

(工事現場……!)
うさぎはごくりと喉を鳴らした。
窓の外を見る。今日は早く帰ってきたから、まだ周囲は明るい。
───うさぎちゃん、絶対に一人で行動しちゃダメよ。
亜美の言葉が脳裏をよぎった。しかし考えるよりも先に、彼女は胸のブローチに手を伸ばしていた。
「うさぎ?」
ちびうさが不安げに見つめてくる。
ベッドから起き上がったうさぎが、あまりにも悲壮な決意に満ちた顔をしていたからだろう。
(ごめんね、亜美ちゃん)
何も知らない馬鹿でいるのは楽だろう。
前世での彼女はそれで失敗した。同じ過ちは二度と繰り返さない。
(嫌われてもいい。あたしはあなたたちを守る……!!)

先ほどまでの落ち込みようが嘘のような勢いで、うさぎは部屋を飛び出した。
背後でちびうさの声が聞こえたような気がしたが、構ってはいられなかった。
(待ってて、美奈子ちゃん!)
398ムーン陥落F:2006/05/02(火) 01:54:08 ID:P/ZOZBMx
───木の床が軋む音で、レイは目が覚めた。

枕元には漆の箱が置いてあり、彼女の長い黒髪が仕舞われている。
視界に入るものは屏風と衝立と、換気のためのわずかな隙間から流れ込んでくる風だけだった。
(平安時代の姫君、みたいね)
この状況でそんな風に思ってしまう自分が、我ながら可笑しかった。

目覚めてから既に何週間も経っている。レイの第一声は悲鳴だった。
絶叫を聞いて駆けつけた祖父に身体を押さえられ、吐いたものを片付けられた。
意識が戻っても、レイはしばらく床から動けなかった。食事の用意も風呂代わりの清拭も、祖父が全て行ってくれた。
夜はルベウスに犯された時の恐怖がフラッシュバックとなって甦り、一睡も出来ない日々が続いていた。
むしろ、昼間の方が眠れるくらいだ。枕元には消化の良い粥や果物が用意され、気が向けばそれを食す。
消化の良い食べ物は、だいぶ受け付けるようになった。空になった器は、少し眠って起きた頃には片付いている。
用を足したい時には、やはり枕元に置いてある鈴を鳴らせば、祖父が来てトイレまで連れて行ってくれる。
内股にある刻印の存在を思い知らされるのは苦痛だったが、今のところ生活に支障はない。
『これで俺のものだ』というルベウスの言葉から、目覚めた時にはてっきり悪に洗脳されているものだと思っていた。
だがレイは正気だった。「ブラックムーン万歳」と叫び出したりもしないし、額に三日月が生まれることもなかった。
唯一の障害は、セーラー戦士に変身できない、という事だった。
しかしそれも確かめる術はない。手元にあった変身スティックが取り上げられてしまったからだ。一体誰に?
答えはわかりきっている。

「レイや、具合はどうかね」
穏やかな声と同時に、ふすまを開ける気配がした。
屏風の向こうから祖父が顔を出す。母親が死んでからレイを神社に引き取り、ずっと見守ってきてくれた優しい祖父の顔だ。
「ええ。だいぶましになったわ」
彼女の好きな飲み物を運んできてくれた祖父に、レイは微笑む。
「それは良かった。火災保険もおりるし、不幸中の幸いじゃのう。どれ、起きられるか?」
祖父はレイの背中に皺だらけの手を回して支えてくれた。上半身を起こすと、彼女のサラサラした黒髪が掛け布団の上に零れ落ちる。
「ありがとう」
祖父が差し出してくれた湯呑みに、レイはゆっくりと口をつけた。
爽やかな大根の香りが鼻孔をくすぐり、甘い蜂蜜が喉を流れていく。
風邪を引いた時は、祖父がいつもこの『はちみつ大根』を作ってくれた。いちょう切りにした大根に蜂蜜をかけて、冷蔵庫で寝かせておく。
一晩経った頃にできるとろりとした液は、極上の味だった。おまけに、咳や喉の痛みによく効く。
「昔から、これさえ飲んでいればレイはご機嫌だったからのう」
大事な孫娘の意識が戻った事で、祖父は本当に嬉しそうだった。
すぐさま病院から彼女を連れ戻し、離れに監禁して、外界との接触を断った。
見舞いに来てくれた友人たちを追い返し、携帯電話も触らせて貰えなかった。
「そうね……」
虚ろな目をしてレイは返事をする。
半焼した神社の復興は難しいが、それより先に片付けるべき問題があった。
うさぎたちと一刻も早く連絡を取り、レイが今置かれている状況を伝える事だった。
レイの意識が戻った事は、まだ誰も知らない。目の前の人物以外は、恐らく誰も知らないのだ。

湯呑みから口を離し、レイは祖父を見つめた。
「それで………あたしは、いつまでこうして寝ていればいいの?コーアン」
399ムーン陥落G:2006/05/02(火) 01:55:31 ID:P/ZOZBMx
ぴくり、と祖父の頬が歪んだ。
「なぜ、わかった」
老人のものではない、若い女の声が、その口から漏れ聞こえる。

長い前髪の隙間から、レイはきつい眼差しを相手に送った。
「セーラーマーズの力が消えても、火野レイとしての霊力は生きているのよ。あまりあたしを舐めないで頂戴」
コーアンの本体は、ここにはない。だから殴るわけにもいかない。
怒りをぶつける対象は、祖父ではなくこの女だった。祖父の身体を操り人形のように動かしているコーアンが許せない。
「なぜあたしを殺さないの。なぜ関係ないおじいちゃんまで巻き込んだの!」
答えなさい、とレイは叫ぶ。有無を言わせぬ激しい口調だった。
陵辱された痛みが消えたわけではない。それは一生忘れない傷となって彼女を苦しめるだろう。
(でも)
レイは布団の中で拳を握る。
(あの泣き虫うさぎを、放っておくわけにはいかないのよ!あたしがいなければ、あの馬鹿はまた独走してへまするに決まってるんだから!)
レイの読みはまさに当たっていた。

「…くすくす」
祖父の身体を通して、コーアンが笑みを漏らす。
「さすがセーラーマーズと言うべきね。矜持の強さは人一倍だわ」
艶のある嬌声に、レイは眉を潜める。前々から気に障る笑い方をする女だったが、祖父の身体を借りている今は不快感がさらに増した。
「いいわ、その頑張りに免じて教えてあげる。殺さないんじゃなくて、殺そうと思っても出来ないのよ」
老人の口から発せられる女言葉が、話の内容と相まって不気味さを演出した。
「どういう事?」
祖父の腕がすっと伸び、布団に包まれたレイの下半身を示した。
「その刻印はブラック・ムーン一族の証。つまり私たちのお仲間というわけ。あなたにとっては大いに不服でしょうけどね」
「……それがどうしたのよ」
怪訝な顔をするレイに、祖父はふんと鼻を鳴らした。
「まだわからないの?その刻印がある限りあなたはこちら側の人間。仲間を殺す事は出来ないわ」
仲間割れを避けるため、プリンス・デマンドの許可なく、同族殺しを行う事は出来ない。つまりこの刻印がある限り、レイの安全は保証されているということだ。
その事実に気付いたレイは愕然とする。ルベウスが言っていた言葉と、コーアンの言葉が全く噛み合わない。
「ちょっと待ちなさいよ!」
では、あれはハッタリだったと言うのか。
ルベウスに刻印を刻まれた時は、てっきり身も心も彼の下僕にされるのだと思っていた。
だがコーアンの説明を聞いた限りでは、この刻印の存在は、レイにとってメリットにしかならないようだ。
確かに、痛かったし、熱かったし、死ぬかと思った。身体に傷をつけられたわけだから、美容上の問題もある。
けれど今は医学が発達しているし、いざとなればセーラームーンのヒーリングの力もある。
怪我に慣れたセーラー戦士は、身体の傷については普通の少女よりは楽観的に考えていた。
(ブラック・ムーンを殲滅させた後で刻印を消してもらえば、万事解決じゃない)
そううまくいくかどうかはこの際脇に置いておくとして、レイにはどうしても腑に落ちないことがあった。
「ルベウスは当然、それを知っていたんでしょう?だったらどうして、こんな無意味な事をしたのよ!!説明なさい!」
相手が自分を殺せないと判った途端、レイの強気節は全開になった。
考えようによってはこれは、ブラック・ムーンの情報を得る絶好の機会である。泣いたり悲しんだりするのは、もう飽きた。
そんなレイに、コーアンの苛立ったような声が返ってくる。
「相変わらず、血の気の多い女ね。怒る分のエネルギーを、少しは脳味噌の方にもまわしたらどう?」
舌たらずな話し方につい騙されがちだが、彼女の口の悪さはレイに勝るとも劣らない。
「……なんですって」
拳を上げかけるレイを、祖父の白い目が一瞥した。
「ルベウスさまは死んだわよ。あなたのせいでね」
400ムーン陥落H:2006/05/02(火) 01:59:09 ID:P/ZOZBMx
一瞬、何を言われたのかわからなかった。
「え……?」
目の前を、紅の残像がよぎる。

『そう…その瞳がいい。もっと、俺の名を呼べ』
『これはまた威勢のいい…さすが、俺が見込んだだけのことはある』
『最初に言った通り、俺はお前を可愛がってやるつもりでここに来たんだ。大人しくしていれば、傷つけたりはしない』
いたいけな少女の上に馬乗りになって、勝利を確信し、雄雄しい笑みを浮かべたあの男。
獲物を捕らえた獅子のように、頑丈な手足でしっかりとセーラーマーズを押さえつけて。
『初めてか。なら、さぞかし痛いだろうな?』
『素直になっちまえよ。戦いの神の化身だか何だか知らないが、お前は所詮、か弱い女だ』
『どうだ、憎い敵に腹ん中かき回される気分は。ええ?』
『お前に印をつけるのだ。俺の奴隷となる印をな』
『そらっ!最後にきつい一発をお見舞いしてやる。受け取れっ!!!』

忌まわしい記憶に、レイは顔を伏せた。
男の攻撃性が、悪い方向にのみ発達してしまったような男だった。
炎のような気性が、不思議と他人事のような気がしなかった、あの紅のルベウスが命を落としたというのか。
「まさか、セーラームーンが…?」
まさかと言うのは本人に失礼な気もするが、レイはそう尋ねるしかなかった。
あの後のことを、レイは覚えていない。激しい陵辱の果てに、意識を失ってしまったからだ。セーラームーンたちが助けに来てくれたのなら、ルベウスが死んだのも頷ける。
だがコーアンは意外な答えを返してきた。
「あなたのせいと言ったでしょう。セーラームーンはむしろ恩人かしらね。あなたを庇って傷ついたルベウスさまを、楽にしてくれたんだから」

その言葉は、レイの霞がかった頭を覚まさせるのに十分だった。
「あたしを……庇った?」
思わず笑ってしまうほど、その事実には現実味がなかった。
祖父の顔が、まるで苦いものでも食べたように歪む。歪みながら、レイの鈍感さを責めていた。
「そうよ。ルベウスさまは最初からあなたを殺す気はなかった。万が一自分が死んだ時も、他の連中があなたに手を出さないように、そのために刻印を残したんだわ」
「う…嘘よ!だってそんな…!」
黒髪を左右に振りながら、レイは必死で否定する。憎悪とともに叩きつけられる情報の多さに、頭の処理が追いつかない。
「信じる信じないはあなたの勝手よ。言っておくけど、あたしもお姉さまたちも絶対に認めないわ、あなたのことなんて!」
激しい口調で叫ぶと、祖父は立ち上がった。
「刻印を消し次第、お前も他のセーラー戦士も消してやる。それまでその命、せいぜい大事にすることね!」
ルベウスさまに救ってもらった命なのだから。
吐き捨てるようにそう告げて、祖父の身体はよろよろと屏風を押しのけ、荒々しく襖を閉めた。
コーアンの言った事は真実だろう。ルベウスの忠実な部下であった彼女の嘆きと怒りが、嫌というほど伝わってきた。
残されたレイは、しばらく呆然として自分の両手を見つめていた。
(……ルベウス)
そして、自らの身体を抱きしめた。
あの男に散々陵辱され、傷ついたその身体を。未だに夜も眠れないほど苦しんでいるその心を。
(あたしを守るために?そういうことなの?)
そうだとしても、彼の気持ちを認める気にはならない。
あの男のした事は絶対に許されないことだし、傷ついたのはセーラーマーズだけではないのだ。
彼は極悪人で、滅ぼさなければならない敵だった。それだけははっきりと断言できる。
(でも………)
レイは恐らく、彼のことを一生忘れない。
刻印とともに焼き付けられた激しい憎悪は、下手な恋慕の情よりも遙かに強いものだ。
その情念はこれから先、確実にマーズの力になるだろう。彼を許せないと思う気持ちが、彼女を更に強くする。
(さよなら、ルベウス。出来ればあたしの手で決着を着けたかったわ)
内股にかすかな痛みを感じながら、レイはそっと瞼を閉じた。
瞼の裏側で、あの時の紅の炎が燃え上がったような気がした。
401ムーン陥落I:2006/05/02(火) 02:01:26 ID:P/ZOZBMx
「ううっ………うう」
病院のベッドの上で、木野まことは幼子のように震えていた。
嫌な夢でも見ているのだろう、先ほどからずっとうなされている。
栄養剤の点滴チューブが長く伸びて、逞しい腕に刺さっていた。あれほど強く頼もしかったまことが、今は見る影もなかった。
「いやだ……やめろおおおおっ」


何十回目かもわからない射精が、セーラージュピターの腸内で行われた。
肛門は裂け、ズタズタになっていた。それでも少年たちは射精をやめない。
『こんなにいい尻なら、何度でも出せるぜ』
『パイズリも最高だ!乳がやーらけーの何のって!』
『朝んなる前にずらかろうぜ!みんな、こいつの口の中にどんどん出しちまえ!何せ特設便所だからな!』
『ホラ口を開けろっ!全部飲み込むんだよ』
『ケツ穴にもういっちょう濃いのがイクぜ!漏らすんじゃねーぞ、便所!』

ジュピターの豊満な肉体は、木の葉のようにもみくちゃにされ、少年と少年の間を何度も往復した。
それはまさに、女の身体を使ったキャッチボールだった。

『そぉら、尻穴二本挿しだ!!』
『乳首はどこまで伸びるのかなー?』
『こんな顔してても、どうせ腹の中はクソでいっぱいなんだろ?今すぐ拡げて確かめてやるよ!』

地獄とも思える時間が過ぎていった。
少年たちが去り、ようやく解放されたジュピターは、ほとんど虫の息で鞄が置いてあるところまで這って行った。
肛門が熱を持って痛みを訴える。乳房は千切れんばかりに歯型がつき、キスマークも体中につけられていた。
鞄から携帯を取り出し、ジュピターはかすれた声で告げる。
『きゅう…救急車を、お願いします……』
呟くとともに変身が解け、彼女は全裸の状態でアスファルトに倒れた。
やがて、遠くでサイレンの音が聞こえてきた。



「うう……は、はあ…」
汗をびっしょりとかいて、まことは目覚める。
目覚めても全身の痛みと恐怖感は消えない。
(うさぎちゃん……どうして、来てくれなかったんだ……?)
今、彼女には会いたくない。どんな言葉をぶつけるかわからなかった。




───少女たちは、まだ知らない。
罠に落ちたセーラームーンを餌に、これから始まろうとしている更なる陵辱劇を。
402名無しさん@ピンキー:2006/05/02(火) 02:04:01 ID:P/ZOZBMx
今回はここまでです。
ムーン編は今までで一番長い話になります。最後まで頑張るのでよろしくお付き合い下さい。
403名無しさん@ピンキー:2006/05/02(火) 04:40:53 ID:yACM1SDO
乙!gjgj
うさぎだけじゃなく一段落付いてた4人も再び動き出したね。
マーキュリー陵辱からここまで続くとは思わなかったよ。
今回の亜美たんこぇぇ(゚д゚)しかしその振る舞いの裏にもまた何かがあって深い。
ちびうさやルナといった脇役まで出てきて豪華で読み応えがある。
煽りを見るとまた一波乱ありそうで続きも楽しみにしてるよ。

このまま行くとムーン編で全体の話が終わるのかな?
ムーン編が終わってもまたぜひ何か書いて欲しい。
404名無しさん@ピンキー:2006/05/02(火) 11:41:56 ID:zCHgdNKA
神は1作目(マーキュリー編)の時からこの壮大なストーリーを考えていたんだろうか…
ビシバシ張りまくった伏線が、少しずつ回収されていく爽快感がなんとも言えません
でもまたキャラが増えてるし、一体どこへ向かうのかハラハラドキドキ
405名無しさん@ピンキー:2006/05/03(水) 01:01:48 ID:AgSjnTxq
ワハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
406名無しさん@ピンキー:2006/05/03(水) 10:03:56 ID:kEyFUDAg
ジュピターカワイソス
407名無しさん@ピンキー:2006/05/03(水) 10:27:22 ID:igmjhx7C
>>402
GJったらGJ
敵キャラにも感情移入できるのがいいね

ルベウス…お前って奴は…

408名無しさん@ピンキー:2006/05/03(水) 13:42:53 ID:kEGzMic8
ジュピターを犯った餓鬼どもにも制裁きぼん
409名無しさん@ピンキー:2006/05/04(木) 13:55:47 ID:CEHxtL9/
ふと思ったんだが原作だと銀水晶を奪うために地球人をメタリアが洗脳して
月と地球あぼーんしたんだよね?
410名無しさん@ピンキー:2006/05/04(木) 15:41:53 ID:WZblDuBJ
>>409
一瞬、地球人を イタリア が洗脳してに見えた。
疲れてるんかな
411名無しさん@ピンキー:2006/05/04(木) 16:00:01 ID:yyNaGBxv
>>403
ルナは金星編と木星編にも出てたじゃん
それとこっち見んなw
412403:2006/05/04(木) 17:25:01 ID:OIf42yTd
Σ( ゚д゚ )!ビクッ
・・・
(  )クルッ

猫たちの出演が今回初めてじゃないのはわかってるんだけど
なんていうか「少女達が戦士でいることを望む者」が現れたなって。
これまでは戦士でいることはあくまで各戦士の心の葛藤として描かれてたじゃん?
もちろんルナ達から戦士への信頼や愛情もこれまでに書かれてるけど。
さらに物語に深みが加わりそうだなと思ったのよ。書き方が足りなくてスマソ。
413名無しさん@ピンキー:2006/05/04(木) 17:25:31 ID:OIf42yTd
sage忘れた、重ね重ねスマン;
414名無しさん@ピンキー:2006/05/04(木) 21:18:09 ID:M4K5PJWC
>>307
早速新作が収録されてましたね。いつも乙です
アルテミスの動向が気になる。いなくなったVちゃんに同行していたのか、黙って見送ったのか?
415名無しさん@ピンキー:2006/05/04(木) 22:31:15 ID:4TZ8NPDn
416名無しさん@ピンキー:2006/05/07(日) 11:54:14 ID:GzntktpP
現スレをさっと流し見しかしてないけど、ノーマルカプとか皆無だ…矢張り男性層が殆どなのかな。
417名無しさん@ピンキー:2006/05/07(日) 12:56:17 ID:VN0L+tGY
ノーマルって百合や薔薇じゃない男女のことだろ。何言ってんだ?
418名無しさん@ピンキー:2006/05/07(日) 18:56:27 ID:MVf1nWd1
人キャラ同士の話ではないかと
419名無しさん@ピンキー:2006/05/07(日) 19:31:59 ID:oImGTssl
人間の姿をした男女ならノーマルだろ
厳密にはセーラー戦士も普通の人間じゃねーし
420名無しさん@ピンキー:2006/05/08(月) 09:53:10 ID:ASTPenJB
公式カプって事じゃね?
うさぎ&衛とか、亜美&浦和とか。
あるいは4守護神&四天王とか。
421416:2006/05/08(月) 10:11:55 ID:MeLhQ23k
思いつきで其の儘書いたんで、言葉が足りなかったです。
>>420
はい、公式カプの意でした。
422名無しさん@ピンキー:2006/05/08(月) 10:22:07 ID:ASTPenJB
>>421
まあセーラームーンの場合、「戦うヒロインが負けて犯されるスレ」的な
見方をされてしまうのは仕方ないかなあとも思ったり。
もしくは百合か。
423名無しさん@ピンキー:2006/05/08(月) 12:11:05 ID:cpLhdbOT
で、なんで男性層がほとんどだと思うのかな?
424名無しさん@ピンキー:2006/05/08(月) 23:41:33 ID:GARbaVOA
いやだいやだ
425名無しさん@ピンキー:2006/05/09(火) 00:43:20 ID:z/YXELNP
いやよ見つめちゃいやー
ハニーフラッシュ
426名無しさん@ピンキー:2006/05/09(火) 01:18:28 ID:O2ciV/V6
>>416
女向けのオナネタはよそでやってくれ
嗜好が違い過ぎる


427名無しさん@ピンキー:2006/05/09(火) 10:41:30 ID:uqorinNY
>>420
「日本語が不自由でごめん」
「フォローありがとう」

これだけで随分印象が違うよ。
今度からはもっと考えて書き込もう!
428名無しさん@ピンキー:2006/05/09(火) 13:17:16 ID:g/tyayfC
>>427
なぜ>>420にw
429名無しさん@ピンキー:2006/05/09(火) 15:09:00 ID:B8rPe/ud
>>416
素直に「陵辱ものより和姦ものが好きです、誰か書いてください」で良いものを。
なぜに嫌味な書き方をするのかわからん
平気で「ちゃんと読んでません」発言、嗜好を性別で判断する見識の狭さ、言葉の間違い…

挙句の果てに「思いつきで書きましたwwwwww」
GWはもう終わったんだよ厨房
430名無しさん@ピンキー:2006/05/09(火) 16:10:32 ID:Z/Ydctem
アブノーマルじゃねぇエロパロに用はねぇ!
さぁみんな!ガッツリ逝こうや!
431名無しさん@ピンキー:2006/05/09(火) 17:25:37 ID:Ys2NV5PA
>>429
同意
>>416

・流し見しかしてない
・(自分がそうだと思うものが)ノーマルカプ
・自分の好みに合わないのは、スレ住人が男性だから

たった1行の文章に、人を不快にさせる言葉を三つも詰め込めるのはすげーな
ある意味才能。
432名無しさん@ピンキー:2006/05/09(火) 18:51:40 ID:ddzj07LS
>>429>>431
あんたら自分が嫌味や不快に思ったことが全てなのかよ。
ここは大人のスレなんだから大人の対応しようぜ、永田前議員。
433名無しさん@ピンキー:2006/05/09(火) 19:17:53 ID:r3a7RI/F
本人乙
434名無しさん@ピンキー:2006/05/10(水) 20:56:32 ID:8g4Ho9kF
セーラームーンをエロゲ化するとしたら
>>402、あなたにシナリオをお願いしたい

つーかこのシリーズそのままゲームに出来るんじゃね?w
435名無しさん@ピンキー:2006/05/10(水) 23:29:32 ID:9FIToCSs
>>434
オフィはパチンコ台以上にありえなさそう。
436名無しさん@ピンキー:2006/05/11(木) 17:36:23 ID:/EI4xf1f
同人で出てるかも知れないジャマイカ
437名無しさん@ピンキー:2006/05/12(金) 01:55:45 ID:2R62Wd9j
>>436
残っているのはマーメイドのAXISシリーズくらい?
美奈子ファソにとっては神作画だった。

438名無しさん@ピンキー:2006/05/14(日) 15:45:25 ID:m0rrifzI
ここの作家さん、マジ神だな!

思うのだが、セラムンって2次創作のうち同人ではヒットしたが、
ネット上のSSではあまり盛り上がらなかっただろ。
少なくともSSサイトがたくさん出来たりはしなかったな。
それだけにこのスレは貴重だな。
439名無しさん@ピンキー:2006/05/14(日) 21:44:58 ID:LrcLj1q8
↑最近の同人は知らないのだが、横山組はまだやっているのか?
440名無しさん@ピンキー:2006/05/14(日) 22:48:02 ID:A7TTNQ7X
>>438
ネット上のSSも二次創作であり、立派な同人活動なんだぞ…(ボソッ)
441名無しさん@ピンキー:2006/05/15(月) 14:30:24 ID:qLMz/I9E
>>438
当時はネットは一部の人のものだったし。
442名無しさん@ピンキー:2006/05/15(月) 17:08:33 ID:7PrSz5Wm
>>441
にもかかわらずセラミュ実況中継はやたら多かった。
しかも仙台なんかの地方公演まであった。
443名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 22:59:11 ID:JPUA7Y7u
ここにあるサンプルの題名わかる人いませんか?
セラムンに似たキャラが出て、男の声優さんが山口勝平さんです。

ttp://www.bigvidgals.com/moviegals470/indexHntPl_Hntnv_CllKl.html
444名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 01:02:16 ID:W2do901e
よくみつけたな
445名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 11:50:08 ID:evZvPpbf
>>443
 >男の声優さんが山口勝平さんです。
エロアニメの主人公の声の30%以上は
山口勝平か三木眞一郎あたりだ。
したがってその情報は判断材料にならない。

普通に商業のエロアニメだろうから、エロアニメ板で聞いてきな。
で、わかったら教えてくれw
446名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 21:59:01 ID:OZ87OT4f
>>442
レアもののマニアック感がオタの選民意識を刺激したんだろうね。
子供向け公演でエロが楽しめるしw
447名無しさん@ピンキー:2006/05/20(土) 23:42:35 ID:szQeuifR
セーラー戦士に催眠術をかけて操り人形にしたい。
虚ろな瞳で棒立ち状態のところを徹底的に触る、揉む、撫で回す。
無抵抗なのをイイ事にスカートをめくり上げたい、いや、
せっかく操れるのなら自分でたくし上げるよう命令する。
たとえ下がレオタードと判っていても、美少女戦士のスカートの
中が拝めるだけで十分だ。顔を近付け存分に嗅がせてもらう。
「今すぐオナニーを始めろ」
という命令を出した時、どう対応するかが気になる。
誰がどんな方法で慰めるのか?中にはやった事がない娘もいて、
困惑して完全なデク人形と化すのか?
それを想定して抜く。
448名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 15:14:09 ID:+hXXbXIo
前スレに実写版の5人を操り人形にするのがあったな。
449名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 17:41:19 ID:Ok2VHMQb
セーラー戦士のふとももが・・・
450名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 17:54:44 ID:xUg88xr6
月猫の月スレにそれらしいのをうpたが、あれでよかったのか?
451名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 18:22:40 ID:+hXXbXIo
いや、あれとは違う作品でした。実写版の5人を完全に奴隷にしてたから。
452名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 18:55:58 ID:1cPnmBv3
そういえばあったね。個人的にはあーゆーの好きw
453名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 19:00:12 ID:Mn6nKbKh
んじゃ金星スレにうpったこっちかな?

個人的には生身の役者さんをあつかったエロネタには抵抗があるんで1時間後に削除します。
また、どちらもパスワードの設定はないので嫌悪感を覚えた人がされるのも可能です。
454名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 20:06:07 ID:LxzpNR1Q
おや?
「パスワードが入力モレです」とかいわれてもなぁ・・・・・・・・・・・
元々ないんだから入力しようがないんだが。
パスワード設定しとかないと削除できなかったという事なのかな?

すみません、出来れば管理人さんの方で削除して頂けませんでしょうか。
455名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 20:50:15 ID:17tryXLz
実写はさすがにまずいだろ…
456名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 21:11:42 ID:E7ipWmE3
(´-`).。oO(消しておきました・・・
457454:2006/05/21(日) 21:57:37 ID:3b6ZeRCZ
わがままを聞いていただき、ありがとう御座いました。
また、自分の未熟故にご迷惑をおかけした事をお詫びいたします。
本当に申し訳ありませんでした。
458名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 10:40:00 ID:toxvkH/L
(´-`)
459名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 15:42:14 ID:0G5QT3jw
( ´-` )
460名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 17:57:41 ID:eN3VtGWq
( ´ - ` )
461名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 18:59:25 ID:V3fS7uNh
(  ´  -  `  )
462名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 22:57:40 ID:u98jx/g/
(   ´  -  `   )
463名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 00:04:01 ID:BeojXOLR
私基地外だから他のある板で嫌われてるのよ。
この板でもきっとすごく嫌われるだろうけど
しばらくこの板にこびりつくわw

私、春だから頭おかしいんじゃなくて元々頭が沸いてるのよ。
基地外死ねとか消えろカス!とかのレスも大歓迎だわw

464名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 09:55:24 ID:MkwdjGcn
>>458-462
warota
465虹板より:2006/05/25(木) 02:13:18 ID:rgFg6YXv
160 :名無したん(;´Д`)ハァハァ :2006/02/17(金) 16:45:00
居並ぶセーラー戦士達に向かって漢らしく一喝!
「おまえ達は穴だ!」
言われた時の皆さんの顔が見たい(;´Д`)ハァハァ

163 :セーラーPPV「ヴェンジャンス」前編 :2006/02/18(土) 01:54:47
>160が言い終わったその時、ジュピターの電光石火スピアーが>160のどてっ腹に叩き込まれた。

一発で大の字に伸びてしまったが、これで終わりはしなかった。
マーキュリーが立てた高さ6mの梯子の上に昇ったマーズが、流麗なフォームのダイビング・レッグドロップを>160の顔面に落とした。

「ぐぉおおおおお!!!」
あまりの痛みに声にならない叫び声をあげ、バタバタとのた打ち回るも、処刑儀式は終わらない。
466虹板より:2006/05/25(木) 02:14:26 ID:rgFg6YXv
164 :セーラーPPV「ヴェンジャンス」後編 :2006/02/18(土) 02:02:39
やがて、ヴィーナスがパイプ椅子を2脚持ってくると、他4人が一斉に叫んだ。
「コンチェアト!コンチェアト!」

1脚を>160の頭の下に置き、もう1脚のパイプ椅子を構えるヴィーナスは悪意に満ち満ちた笑みを浮かべ、>160目掛けてパイプ椅子を勢い良く投げつけた。

『パァアーン!』
「っしゃーっ!コンチェアートォ!」

邪悪な交響曲、Con-Chair-Toが決まった。叩きつけられたパイプ椅子は、くの字にひしゃげ、衝撃の強さを表していた。

「“穴”にコテンパンにされた感想はどうだい?ジュニア!」
「アタシ達が“穴”ァ?じゃあオメェは何なんだよ!このブタが!」
「ぎゃはははははははははははははは!」

悪魔と呼ぶには、悪魔にも失礼な蛮行の嵐。
もはや動く事もない、>160だった肉塊を囲み、戦士達の笑い声だけが響いていた・・・
467名無しさん@ピンキー:2006/05/25(木) 12:58:45 ID:x2u2I3CF
このスレの>>160には罪はないのにw
468名無しさん@ピンキー:2006/05/25(木) 13:54:01 ID:p9fDPjjX
それどころか足を向けて寝てはイケナイ人だぞ
469名無しさん@ピンキー:2006/05/25(木) 17:40:03 ID:0WpGNCZd
そちらかと言えば後足で砂をかけたい人だ
470名無しさん@ピンキー:2006/05/25(木) 18:02:03 ID:c8fSTJIQ
その組み合わせだと、美奈子が一番常識人…ありえん。
471名無しさん@ピンキー:2006/05/25(木) 18:40:22 ID:gD/4TXLN
そちらと思えばま〜たまたそちら浮気な人ね♪
472勝手にシンドバッド:2006/05/25(木) 21:54:03 ID:WZ8YSHJP
確かこんな曲だったはずだ

歌と踊り:けん&研二


ダダンダダンダ〜ン ダダンダダンダ〜ン 
ダダダ〜ダダッ ダダダダ ダダダダンダダン

アアアアン アアアアン
アア渚のシンドバッド
壁際に寝返りうって背中で聞いている
やっぱりお前は浮気な人ね
サーフィンボード小脇に抱え美女から美女へ
ビキニがとってもばかりじゃないと思い出かき集め
鞄に詰め込む気配がしてる行ったきりなら肩など抱いて
ちょいとお兄さん馴れ馴れしいわ唇盗む早業は
噂通りだわカッコつけさせてくれ
寝たふりしてる間にイチコロでダウンよ
もうあなたにあなたに出て行ってくれ
アア アアア アアア アア・・・・・・・・・・
アア アアア アアア アア・・・・・・・・・・溺れる〜
チャ〜ンチャチャ〜ンチャン チャ〜ンダダンダダンダン
473472:2006/05/26(金) 05:36:28 ID:koW/EaNN
すまん、誤爆
474名無しさん@ピンキー:2006/05/26(金) 06:22:37 ID:rPkxw09I
         ☆
 ( ・∀・)っ―[]M/
[ ̄ ̄ ̄] >>473
475名無しさん@ピンキー:2006/05/26(金) 09:06:54 ID:VNe4nXNz

      >>473     *'``・* 。
                 `*。
           ,。∩      *
         +  (´∀` ) *。+゚
         `*。 ヽ、  つ *゚*   ヴィーナス・ラヴ・ミー・チェーン!
          `・+。*・' ゚⊃ +゚
          ☆   ∪~ 。*゚
           `・+。*・
476名無しさん@ピンキー:2006/05/26(金) 15:09:11 ID:2G2xiZhQ
>>465-466
E・C・W!!E・C・W!!E・C・W!!E・C・W!!
477名無しさん@ピンキー:2006/05/28(日) 02:01:21 ID:nwL3vo+w
ムーン編楽しみだー。
デマンドでてくるのかな(・∀・)ワクワク
478名無しさん@ピンキー:2006/06/04(日) 02:20:07 ID:p7XOERA9
保守
479名無しさん@ピンキー:2006/06/04(日) 09:47:44 ID:8xTNK0tt
スレ違いだがウルトラマンメビウスに難波ゾイサイト圭一が出演してる
480ムーン陥落J:2006/06/05(月) 00:00:56 ID:67mzF5a9
お団子頭から伸びた黄色く長い髪が、走るたびに紐のようにヒラヒラと後ろに流れた。その光景に、道行く人々が足を止めて思わず振り返る。
ここまで個性的な髪形をした少女はあまりいない。うさぎが目立つのはそのせいだったが、美奈子はまた違った意味で人々の注目を集めやすい。
赤いリボンに金髪、セーラー服の組み合わせは、どこにいてもわかるはずだ。
普段の口数は多くとも、本当に辛い事は何も話さない少女だった。一人で全て抱え込んで、どこへ行くつもりだったのだろう。
うさぎたちより1年早く覚醒し、セーラーVとして活躍していた彼女の能力を、信用していないわけではない。
浄化しか取り得のない自分が、彼女よりも優れた戦い方が出来るとも思わない。
それでも、友人のために何も行動しないよりはましだった。

辿り着いた工事現場に、人の気配はなかった。『進入禁止』の看板を無視して、うさぎはロープをかいくぐり、中へ入った。
巨大な鉛筆のように寝転んでいる木材の奥に、プレハブの小屋が見える。扉は開け放たれており、汚い手袋やスコップが散乱しているのが見えた。
うさぎは少し迷ったあと、その中に足を踏み入れた。入り口のすぐそばにスイッチがある。こんな小屋でも一応、電気は通っているらしかった。
スイッチを押すと小屋が明るくなった。うさぎは周囲を見回す。小屋の隅にはセメントの袋が積んであり、赤い三角のポールの上に、何か布のようなものが置いてあった。
うさぎは歩み寄り、それを手に取る。汚れてはいるが、間違いない。それは、美奈子がいつもつけているトレードマークのリボンだった。
(美奈子ちゃん……やっぱり!!)
ここで何か起こったことは間違いない。
死に物狂いで小屋の中を探したが、それ以上のものは見つからなかった。
床は泥で汚れており、扉と窓は開け放たれたまま。部屋はひとつだけではなかった。扉があって、さらにその奥へと続いている。
(そうだ、亜美ちゃんをここに連れてくれば……)
しかしすぐに、自分の愚かさに気づく。小屋の中に置いてあったものは、あちこちに移動させてしまった。元の位置がどこにあったか定かでない。
(あたしって、ダメ……)
うさぎはリボンを手にのろのろと小屋を出た。
せめてこれを亜美のところに持っていこう。何か手がかりがつかめるかも知れない。

ロープを再びくぐって道路に出たうさぎを、男性の腕がしっかりと捕まえた。そのまま、抱き寄せられる。
驚いたのは一瞬だった。学生らしい清潔そうなワイシャツから、うさぎの大好きな香水の香りがする。
慣れ親しんだ匂いと感触に、彼女はまさかと顔を上げた。
目の前に居たのは、地場衛だった。短く整えた黒髪に、貴公子然とした上品な顔立ち。そしていつものように、心配そうな目でこちらを見ている。
「探したんだぞ、うさこ」
「まもちゃん!?どうして……」
数週間ぶりに見る恋人の姿に、うさぎは狼狽した。
レポートや課題が忙しく、しばらくは会えないというメールを、先日もらったばかりだった。
寂しい気持ちはあったが、亜美たちがあんな事になった以上、呑気に恋人と遊んでもいられなかったので、仕方ないと諦めていた。
その彼が、何故タイミングよくここに現れるのか。
考えていることが顔に出ていたらしい。衛は彼女の身体を離すと、大きく溜め息をついた。
「ついさっき、亜美ちゃんから連絡があったんだよ。うさこから絶対に目を離さないようにってな」
うさぎは冷や汗をかいた。
(さ、さすが亜美ちゃん…)
やることが抜かりない。うさぎが独断専行に走ることなど、彼女はとっくにお見通しだったわけだ。
走ってきたのか、衛の息は上がっていた。亜美から話を聞き、危険な目に遭っているのではないかと、急いで飛んできてくれたのだろう。
「ありがと。でもあたし、行かなきゃ……」
離れようとするうさぎの腕を、衛は離してくれなかった。
「行くって、どこへだ?おとなしく家にいるって約束したんだろう」
「だって、美奈子ちゃんがいなくなったの!じっとなんかしてられないよ!」
これ以上大切な人が傷つくのは見ていられない。こうしている間にも、ヴィーナスは敵の手に堕ちているかも知れないのだ。
481ムーン陥落K:2006/06/05(月) 00:02:17 ID:67mzF5a9
衛はしばらく考えてから、口を開いた。
「それなら俺も一緒に行く。一人で戦うなんて考えるな」
うさぎは首を激しく横に振った。
彼はまだブラック・セーラームーンの恐ろしさを真に理解していない。既に四守護神のチームワークは乱されている。
「だめだよ、あやかしの四姉妹は危険なんだよ!捕まったら、まもちゃんまでエッチなことされちゃうかも……」
その言葉に、衛はふと考え込む仕草をした。
「………されてみたいな」
「まもちゃんっ!!」
冗談を言っている場合ではない。
真っ赤になって怒るうさぎの背中を、衛は笑って叩いた。
「大丈夫だ。いくら俺でも、女相手に負けはしないさ」
「でも…!」
「それにこんな時でないと、君たちの役には立てない」
その皮肉げな口調の裏に、うさぎは引っかかるものがあった。見上げる衛の表情は、先ほどとは打って変わって暗いものであった。
仲間外れにするつもりはなかったが、衛は男性だから、マーキュリーたちが乱暴された件は一切話していない。
だが言葉にしなくても、態度や雰囲気でどうしても伝わってしまうものはある。

『まもちゃんまでエッチなことされちゃうかも……』
先ほど自分が放った言葉を思い出し、うさぎはぎくりとした。
しまった。隠していたつもりだったのに、あの発言では自分から教えてしまったようなものだ。
「あ、あの……べ、別にあたしたちが、何かされたわけじゃないよ?」
苦しい言い訳だった。衛の事は信じているが、亜美の心の傷を思うと、気安く誰かに話す事ではない。
「エッチなことっていうのは、た、たとえばの話で、実際は何にもないからね」
言えば言うほど、墓穴を掘っている。衛は何も言わなかった。
生真面目な性格の彼だから、うさぎたちと会わないでいる間も、自分を責めていたに違いない。
四守護神に比べて戦闘能力が劣る事を、うさぎの守護を彼女たちに任せておく他ない事を、恋人として不甲斐ないと思っていたに違いない。
「まもちゃん、あたしちゃんと、頼りにしてるよ」
本心からの言葉だった。うさぎは恋人の腕にぎゅっと抱きついた。
それとは逆に、頭に浮かんでくる思いがある。
(でも、だからって…まもちゃんの力を借りることが、本当に正しいの?)

「うさぎーーーーっ!!待ってよっ!!」
背後から、幼い子供の声が聞こえる。誰であるかは声ですぐにわかった。
いい雰囲気になると、いつもこれだ。うさぎはしょぼんと肩を落とした。
振り返ると、猫の形をした球体を弾ませながら、ピンク頭の幼女が近づいてくるのが見えた。
「どこ行くの!もうすぐご飯だから帰っておいでってー!」
「ちびうさ……」
追いかけてきたのか、とうさぎは溜め息を零した。
そんな彼女とは対照的に、頭上で衛が顔を綻ばせるのがわかった。
「ちびうさじゃないか。久しぶりだな」
衛は何故か、突然空から降ってきた謎の幼女に好意的である。それはきっと、彼女がうさぎに似ているせいだ。
紺色のセーラー服にお団子頭は、一緒にいると姉妹に間違えられるほどだった。
うさぎとしては、美奈子と姉妹に思われるのは光栄だが、ちびうさのような生意気な妹は欲しくない。
「あ、まもちゃーーーーんっ!」
ちびうさは遠くから助走をつけると、地面を蹴って衛に飛びついた。率直な愛情表現も、うさぎに酷似している。
体重の軽い相手とは言え、勢いがついていたので、衛は後ろによろけた。
「ちょっと、離れなさいよっ!まもちゃんはあたしの恋人なんですからね!」
引き離そうとするうさぎに、ちびうさが舌を出す。
「いーーーーっだ」
「このおおおおおっ!」
大人気なくも、うさぎが幼児の挑発に乗った時だった。
482ムーン陥落L:2006/06/05(月) 00:03:19 ID:gFRBxYB6
「ごきげんよう、ラビット。こんなところに隠れていたのね」
涼やかな声が、その場に割り込んだ。
満面の笑みを浮かべていたちびうさの表情が、硬く強張る。

その視線の先には、時代遅れのボディコンスタイルに身を包んだ美女が、艶やかな笑みを浮かべて立っていた。
口元に、羽根で出来た扇を当てている。背中に流れるウェーブの髪は、鮮やかなエメラルド色で、秀でた額には逆三日月の刻印がある。
逆三日月。
確認した瞬間、うさぎの血が燃えるように熱くなった。
「………ブラック・ムーン!」
叫んだ途端、身体がふわりと浮き上がる。
衛も、その腕に捕まったちびうさも、目を丸くして行動を起こせないでいる。
手も触れられていないのに、三人は街灯の頭が見えるほどの位置にまで持ち上げられていた。先ほどまで立っていた地面がひどく遠く感じられる。
「お前は、誰だ!?」
二人をしっかりと抱きかかえながら、衛は気丈にも女に問いかける。見上げている女は顔を顰めて、傲然と命じる。
「邪魔な人間だこと。痛い目に遭いたくなければ、その娘をお渡しなさい」
ちびうさは青ざめ、小刻みに震えていた。
いつもの生意気な様子は微塵も感じられない。この女に怯えていることは、誰の目にも明らかだった。
うさぎのセーラー服の襟が、風にバタバタとたなびいた。彼女の目は女の額に釘付けになっている。

「この子に何の用なの!?用があるのはあたしでしょう!?」
相手はあからさまに馬鹿にしたように、手に持った扇を仰いだ。
濃い化粧と、長身で抜群のプロポーション。あやかしの四姉妹よりもやや年かさに見えるが、そのぶんセクシーさを感じさせる美貌だった。
「お前のような貧相な小娘には用はないわね」
緑髪の女の目的はどうやら、ちびうさのみらしかった。変身していないから、うさぎの正体がわからないのだ。
四守護神は変身前から襲われたのに、何故かうさぎの情報は敵には伝わっていないようだ。
(ここで変身したら、あたしの正体が……)
うさぎは、衛の腕の中にいるピンク頭の幼女を見た。生意気で口が悪く、年上に対して敬意を払わない。おまけに衛に対して図々しい。
しかし、か弱い子供を見捨てるようでは、愛と正義の美少女戦士の名がすたる。
「あんたになくても、こっちにはあるのよ!」
叫ぶと、うさぎは胸元のブローチに手を伸ばした。
女の額の印を見た瞬間、それまでの葛藤など吹き飛んでいた。友人を傷つけたブラック・ムーン一味。絶対に逃がすわけにはいかない。
「ムーン・クリスタルパワー・メイクアップ!!」
呪文を唱えると、眩い銀色の光が迸った。
肩に、腕に、足に、月のエナジーが集積し、正義の味方にメイクアップしていく。
鈍臭そうなセーラー服の少女は、無敵のセーラー戦士へと変貌する。
コスチュームに身を包んで地面に降り立った少女に、女は驚愕を隠せない様子だった。
「お……お前は、セーラームーン!?」

一方、地場衛もタキシード仮面に変身していた。ちびうさを抱きかかえ、少し離れた場所に着地する。
「あたしたちだけじゃなく、無力な子供まで痛めつけようだなんて、幾千万光年早いわ!」
やるせない怒りの捌け口を求めていた彼女は、珍しく好戦的になっていた。癒しの姫君ではなく、一人の戦士として、目の前の敵と向かい合っていた。
「愛と正義の、セーラー服美少女戦士、セーラームーン!」
鮮やかな決めポーズで、少女は口上を述べる。
「月に代わって、おしおきよっ!!」

女の、扇を仰ぐ手が止まった。馬鹿にしたような笑みは消え、代わって剣呑な光がその目に浮かぶ。
「……そう。ならば好都合というもの」
驚いたからといって、女は隙を作ったりはしなかった。
タキシード仮面もステッキを構えていたが、女の身体はその場から微動だにしない。二対一でも勝てる自信があるのだろう。
今までの相手とは格が違う。それを感じ取り、セーラームーンは緊張に身体を硬くした。
483ムーン陥落M:2006/06/05(月) 00:06:44 ID:67mzF5a9
「私は翠のエスメロード。プリンス・デマンドのお望みのままに、ラビットを捕らえに来たの」
舞台女優のようによく通る声で女は言い放ち、ちびうさに鋭い目を向けた。
「我らの手から逃れ、セーラームーンに保護を求めるとは……子供と侮ったわね」
「マ、ママをどうしたのよ!!」
「ヴィーナスはどこっ!?あんたたちが連れ去ったんでしょう!?」
ちびうさの声とセーラームーンの声が、同時に重なった。
(……ママ?)
問いかけを邪魔されたセーラームーンは、怪訝な顔でちびうさを振り返る。
ちびうさは、臆する心を押さえつけるようにして、エスメロードを睨みつけていた。
そう言えばちびうさにも家族がいるのだ。もしや、ブラック・ムーンの一味に殺されてしまったのだろうか。
「お前たちが来てから、みんながおかしくなったんだっ!あたしのパパとママを返してえっ!」
タキシード仮面のマントの端を握りながら、ちびうさは目に涙を溜めて叫んだ。
こんなちびうさを見るのは初めてだった。小学生のような外見のくせに妙に大人びた口を利く、こまっしゃくれた子供だと思っていた。

「口の減らない餓鬼ね。大人しくこっちへいらっしゃい!」
舌打ちとともに、エスメロードの扇が一閃した。
タキシード仮面の影に隠れていたはずのちびうさの身体が、瞬く間に中に浮き上がり、女の立っている場所へ引き寄せられる。
「ちびうさ!」
セーラームーンは顔色を変え、額のティアラに手を当てた。
「ムーン・ティアラ………」
「お待ち」
既にちびうさを捕らえたエスメロードは、不敵な笑みを浮かべてそれを制止した。
「ラビットがどうなってもいいのかしら?」
幼女の身体を盾にし、セーラームーンたちを牽制する。
「くっ……!」
ティアラを投げたら、ちびうさに当たる。薔薇を投げつけようとしていたタキシード仮面も、同じ理由で手が出せずにいた。
ムーン・プリンセス・ハレーションは、あくまでも浄化の技だ。相手にある程度の隙やダメージを与えてからでなければ使えない。
(ヴィーナスたちさえいれば!)
自分の非力さに、セーラームーンは歯軋りした。ティアラは投げられることはなく、もとの額の位置に収まった。
「そう、いい子ね。素直なのがいちばんなのよ」
勝ちを確信したエスメロードは、優しくあやすような言葉をかける。
敵を前にして何も出来ない二人は、マネキンのように立ち尽くすだけだった。

「ちびうさを、どうする気……」
その問いに対する返事はなかった。白く滑らかな指先が、嫌がるちびうさの頬を撫でた。
「ふふ、手を焼かせる子にはお仕置きをしなくてはね」
エスメロードの手が、ごそごそとちびうさのスカートの中にもぐりこむ。
「い、いやぁあああ」
ちびうさの悲鳴をよそに、女の手が内部を探っている。
予想を遙かに超える事態に、タキシード仮面とセーラームーンは絶句していた。
まともな思考の持ち主ならば、幼女を性の対象になどしない。しかも相手は、変質者のイメージとはかけ離れた美貌の女なのである。
「ひ、ひぐぅううう、ぁあああ」
目の前で起こっている出来事は現実であった。スカート内をまさぐられるちびうさの声が、次第に弱々しいものに変わって行く。
驚いて動きを止めたり、恐怖で声が出ないといった様子はない。それは、以前からこの女に同種の行為を繰り返されていたのだということを、容易に推察させる。
(ちびうさ……)
自分の知らない世界を垣間見たような気がして、セーラームーンは戦慄を覚えた。
ちびうさの生意気な口調と、大人は信じないと言わんばかりのきつい態度の理由が、おぼろげながら見えてきた。
同時に、この幼女を邪魔者のように扱っていた自分が恥ずかしくなった。
484ムーン陥落N:2006/06/05(月) 00:08:54 ID:67mzF5a9
「何をする、やめろ!」
我に返ったタキシード仮面が、悲痛な声を上げる。その時にはもう、子供用のパンツがエスメロードの手の中に納まっていた。
「う、うう……」
下半身がスースーするのか、ちびうさは赤い顔をしてへたりこんだ。
「かわいいパンツ履いてるのね。あら、この染みは何かしら?」
女はわざとらしい声で言いながら、パンツの股布の部分を極限まで伸ばした。ちびうさに向かって、広げるように見せ付ける。
「か、返して……」
「なあに?聞こえないわよ」
エスメロードは、パンツの足の部分に指を通し、クルクルと回転させた。
「言えないのなら、捨てちゃおうかしら」
「や、やめてえええっ!」
何事かと見守るギャラリーに向かって、エスメロードはパンツを投げようとしている。
ちびうさは必死に女の腕にかじりついた。
「い、言う事きくからっ!それを返してえええっ!」
「おっほほほほほ」
「貴様あっ!」
タキシード仮面は、今度こそ薔薇を投げた。しかし、エスメロードの扇にあっさり弾かれる。
「ムーン・ティアラ………アクション!」
一瞬の隙をついた攻撃も、徒労に終わった。扇から巻き起こる旋風にティアラが弾かれ、危うく自分に当たりそうになる。
地面に刺さったティアラを見つめて、セーラームーンは息を呑んだ。
この女、本当に格が違う。あやかしの四姉妹やルベウスだけでも苦戦したというのに、さらに上位の敵がいるというのか。
ブラック・セーラームーン一族の目的とは、一体……。

「うるさい羽虫だこと。そこで大人しく見物してらっしゃい」
エスメロードが扇を大きく振った。ゴッと音を立てて、まともに風が当たる。セーラームーンとタキシード仮面は、背中からコンクリートの塀に叩きつけられた。
痛みに顔をしかめている間もなく、扇から無数の羽根が抜け、矢のように二人目掛けて降り注いでくる。
「うさこ!」
タキシード仮面が庇ってくれようとしたが、間に合わなかった。二人の身体は、ダーツの的のように塀に固定された。
肩や手足に、羽根が刺さって動かない。針で刺されているような痛みが全身を襲った。
しかし、それより何より、目の前で弄ばれている幼女を見ているのが辛かった。
「ち、ちびうさっ……」
助けなければ、とセーラームーンは暴れたが、痺れ薬でも塗ってあるのか、次第に頭がぼんやりとしてくる。
怯えるちびうさの身体が、再び宙に浮き上がった。慌ててスカートを押さえるが、エスメロードの風がそれを許さない。
悪魔のような女は、幼女をさらに追い詰めるべく、通行人に向かって声を張り上げる。
「さあみなさん、ご覧あそばせ。幼女のお○○こでございます」
言葉とともに、ちびうさのスカートが風でめくれあがった。押さえていた手も、万歳の形に引き剥がされる。
「や、やだーーーーーっ!」
人々の好奇の視線に晒された幼女は、真っ赤な顔をして泣き叫んだ。
両腕を大きく上げ、スカートをめくられた下半身は、臍の辺りまで丸見えになっている。
セーラームーンの位置からは、ちびうさの裸の尻だけが見えていた。そして、エスメロードの耳障りな高笑いと。
(ゆ、ゆるせない……)
静かな怒りが、小石を積み上げるように蓄積していく。
これが敵の本性か。ブラック・ムーンが手段を選ばない一族だという事は、これまでの経験からわかっている。
しかし四守護神だけではなく、何の罪もない幼女まで性的にいたぶるとは。
『まもちゃん……』
小声で恋人に話しかける。
『あたしがエスメロードの気を引いている間に、亜美ちゃんに連絡して』
タキシード仮面はこくりと頷いた。
485ムーン陥落O:2006/06/05(月) 00:11:11 ID:67mzF5a9
「やだやだやだああああ!やめてーーーー!!」
泣き叫ぶちびうさの腰から下は、冷たい風に晒されていた。
「あらあら、かわいいおへそが丸見えになって。風邪をひいちゃうわね」
言いながら、エスメロードはさらに風を送り続ける。
「でも、せっかくだからもっと見せてあげなさい。大丈夫よ、子供は裸を見せても罪には問われないから」
「やめなさいっ!!」
セーラームーンは声を限りに叫んだ。
「無抵抗の子供をいたぶるなんてっ!それでも女なの!?」
エスメロードが優雅な仕草で振り返った。
「なあに、それ?」
あまり深く考えずに放った一言だったが、相手は食いついてきた。
「女は子供を産むから、子供には優しいはずと言いたいわけかしら」
言葉とは裏腹に冷たい声音に、セーラームーンはやや怯んだ。
「そ、そうよ。子供は玩具じゃないわ。苦しめたり、苛めたりする対象じゃ……」
「愛されている幸せなお姫様だからこそ、簡単にそんなことを口に出来るのね」

エスメロードは宙に浮いているちびうさをそのままに、ゆっくりと近づいてくる。
しなやかな腕が伸び、セーラームーンの顎を掴んだ。
目と目がぶつかり合う。間近で見ても美しい女だった。しかしその瞳は、凍りつくような冷気を帯びていた。
「この顔でデマンド様を誘惑したのでしょう?」
「え……」
初めて聞く単語に、セーラームーンは困惑する。次の瞬間、張り手が飛んできた。
「うさ……セーラームーン!」
タキシード仮面が狼狽する。
口の中に滲む血の味に、少女は呆然としていた。
痛かったからではない。殴った相手の、憎しみのこもった表情に圧倒されていた。
(どうして……なんで、いきなり殴られなきゃいけないの?)
敵に向かってこんなことを考えてしまう辺り、彼女はまだ幼かった。ましてや初対面の相手に憎まれる理由など、わかるはずがない。

ぱたん、とエスメロードは扇を閉じた。宙に浮いていたちびうさが、どさりと地面に落ちる。
「どうしてラビットをいたぶるのか、教えてあげるわ」
尤もらしく前置きして、女が目を眇める。
「今のお前に言っても栓のないことだけど、そうね。ただの八つ当たりよ」
「……八つ当たり?」
脳裏に、生八つ橋を食べすぎてお腹を壊す美奈子の姿が浮かんだ。
「そう。憎い相手には手が届かないから、代わりにその娘を苛める。悪党らしくて、わかりやすいでしょう?」
「む、すめ……?」
何を言っているのかわからない。
憎い相手とは、前世でのうさぎの母親──クイーン・セレニティのことを言っているのだろうか。
思い出したくもない記憶を呼び起こされそうになり、うさぎは顔を顰める。
「でも、今のお前なら私にも倒せる」
エスメロードの手が、セーラームーンの胸のブローチに伸びた。
銀水晶の収められた、彼女の力の源。その部分を庇うための両手は、羽根で塞がれている。
「あ、あっ!!」
ブローチが引きちぎられると、瞬く間に変身が解けた。
身体を保護しているセーラースーツがリボンをほどくように肌を離れ、消えていく。
両腕と足を大きく広げられたまま、大事なところを隠す事も出来ず、彼女は往来の真ん中で裸になった。
486ムーン陥落P:2006/06/05(月) 00:12:24 ID:67mzF5a9
「み、見ないで………」
白く初々しい裸体が、公衆の面前に晒される。羞恥に耳まで赤くしたうさぎは、いやいやと首を横に振った。
女は笑いを漏らすと、少女の胸の膨らみに手を伸ばした。桃色の乳首を、人差し指の先端でコリッと撫でる。
屈辱に、うさぎはただ震えた。好奇の視線とざわめきが、遠くに聞こえる。
工事現場の前ということもあり、何かの撮影だと思っているのか、人々は遠巻きに見ているだけだった。
エスメロードはさして気にも止めずに、うさぎをいたぶることに集中する。
「銀水晶さえ手に入れば、お前には用はないのだけれど……我が主はお前に会いたがっている」
うさぎはのろのろと顔を上げた。
ちびうさは、空中でぐったりとして意識を失っている。タキシード仮面は辛うじて自由になる片手を、マントの後ろに回していた。
「あら」
うさぎの視線の先を追ったエスメロードが、隣の不審な動きに気付く。
「お前、後ろに何を隠しているの?」
全身の血がさっと冷えた。女は素早くタキシード仮面の腕を取り、隠し持っていたハンディコンピュータを取り上げてしまった。
「これで仲間に連絡を取ろうとしていたのね?小賢しいこと」
青年の身体を壁から引き剥がす。
「ぐぁっ……」
倒れたタキシード仮面の身体を、エスメロードは足で踏みつける。骨が軋む嫌な音がした。
「や、やめて!その人に手は出さな───むぐっ」
口の中に、丸めた布が詰め込まれる。
それは、先ほど脱がされたちびうさのパンツだった。
「んぐうううううううっ!!」
気付いた瞬間、胃の底から吐き気がこみ上げて来る。その様子を見て、エスメロードは楽しげに笑う。
「あら、ひどい反応だこと……ラビットの脱いだものを、汚いと思っているのね?そうでなければ、そんなに嫌な顔はしないものね?」
「ひ、ひが…」
うさぎの耳元に口を寄せて、女は囁く。
「何が違うの?あの娘を愛しているのなら、受け入れられるはずでしょう?……おかあさん」

爆弾のように落とされた発言に、うさぎは目を見開いた。
(いま、なんて……?)
息苦しさを、束の間忘れていた。しかし、敵のわずかな言葉からすぐに解答を導き出せるほど、彼女は聡明ではない。
エスメロードの肩越しに、糸のついていない風船のように浮いているちびうさの姿が見える。
その足元には、幼女の手を離れたボールが転がっていた。ボールの頭についているアンテナの先端が、少し光ったような気がした。
女はうさぎの身体を同じように壁から引き剥がし、タキシード仮面の隣に無造作に転がした。
抵抗しようと思っても、身体に力が入らない。見れば、タキシード仮面もいつもと様子が違う。
(さっきの羽根に、何か……?)
思い当たったうさぎの心を読んだかのように、エスメロードが言った。
「薬が効いてきたようね。これからが、お楽しみよ」
薬という言葉に、うさぎは顔色を失う。亜美の言っていたことが頭をよぎった。

───ブラック・ムーン一族は、極めて高度な科学力を持っているわ。そしてそれは、地球人に通じるところがある。
───戦いに敗れた側の女性を陵辱するのは、悲しいけれど、歴史上何度も繰り返されてきた事だわ。
───敵に破れた私たちが殺されなかったのも、恐らく民族浄化が目的だから。自分たちの子供を産ませ、月の王国の血を絶やすのが、連中の狙いよ。
今度捕まれば、ある意味、死よりも恐ろしい出来事が待っているのだと、亜美は語った。
そしてもう一つ恐ろしい事を言った。ルベウスの男根から抽出されたのは、人間の男性の精子そのものだった。
───彼らは妖魔ではない、『人間』なのよ。それなのに人とは違った能力と価値観を持つ。考えたくない事だけれど、もしかしたら………
487ムーン陥落Q:2006/06/05(月) 00:14:00 ID:67mzF5a9
馬のように四つんばいになったうさぎを見て、エスメロードはにっこり笑った。
盛り上がった二つの山の割れ目を、扇でそっと撫でる。
「むうう……」
柔らかな羽根で刺激され、うさぎはくぐもった声を上げた。
同性相手にとは言え、いちばん恥ずかしいところを見られている屈辱。性器を覆い隠すための布を、口に詰め込まれている屈辱。
心を許した四守護神の前さえでも、こんな格好を見せたことはなかった。
「デマンド様は、綺麗なまま連れて来いと言ったけれど。どうせこの男とヤリまくってるに決まっているのにね」
この男と言いながら、エスメロードはちらりと隣を見る。
タキシード仮面の顔は、マスクで隠されているためよく見えない。だが、耳が赤くなったのははっきりわかった。
地場衛は、うさぎが中学生だという事もあって、最初は尻込みしていた。むしろ、うさぎの方が積極的だったくらいだ。

(恥ずかしい事なんてしてない……だって、あたしとまもちゃんは愛し合ってるもん)
うさぎの場合、性行為そのものよりも四守護神に対して後ろめたい気持ちが大きいが、それとはまた別の問題である。
衛と最後に抱き合ったのは、一体いつの事だったか。今朝、あんな変な夢を見たのは、きっと欲求不満のあらわれだ。
セックスを控えるのは、菓子や漫画やゲームを我慢するのとはわけが違う。一人でするものではなく、対象となる相手がいる。
相手を大切にしたいから、自分の欲求を抑える。そこには確実に愛情があった。衛の勉強の邪魔にならないように、自分からの連絡は控えていた。
(何も知らないおばさんに、面白半分にからかわれたくなんか、ないっ!!)
しかし、月野うさぎの心情をエスメロードが理解できないように、月野うさぎもまた、エスメロードの想いを理解しようとはしていなかった。
彼女の言葉にしっかり耳を傾けていれば、なぜ自分が憎しみの対象となるのか、自ずと知ることも出来ただろう。
自分に向けられる悪意に対して鈍感すぎるのが、月野うさぎという少女の長所であり、短所であった。

「ご覧なさい。この男、あなたの裸を見て興奮してるわよ?」
エスメロードは扇でタキシード仮面の股間を示した。
うさぎは思わずそちらを見てしまい、顔から火を噴きそうになった。
そこには、紳士然とした出で立ちにそぐわない大きな屹立が、ズボンからはちきれんばかりに聳えている。
「相当溜まっているみたいね。私が抜いてあげましょうか」
妖艶な美女は、その屹立にそっと指先を伸ばす。だが、青年は身を捩って逃れようとした。
「さ……わるな…」
息遣いが荒い。相当無理をしていることが、うさぎにもわかった。
衛と交際するようになってから、男性の身体の仕組みについても、ある程度は勉強するようになった。
精液が「たまる」と苦しくなり、その性欲を恋人以外の女にも向けたくなることがある。それが男性と言う生き物らしい。
「あら。こんな小娘に操を立てるなんて、感心感心」
軽口を叩きつつも、エスメロードの指は懲りずにタキシード仮面の中心部を追いかける。

(まもちゃん……)
こんな状況でも、うさぎは喜ばずにはいられなかった。
他の女に犯されることをよしとせず、抵抗する素振りを見せてくれているのが、嬉しかった。
「ん、んううう。んーーー」
うさぎは思うようにならない身体を捻り、エスメロードに体当たりを試みた。しかし、エスメロードは諦めようとはしない。
黒いボディコンシャスの衣装の胸元を、見せ付けるようにしゃがみこむ。
「どう?こことここの間に挟んで、しごいて欲しくはない?」
左の胸と、右の胸───どちらも、うさぎとは比べ物にならないほど豊満で、芳しい匂いさえ溢れてきそうだった。
タキシード仮面の鼻孔が、その匂いに惹かれるように広がった。心は逆らっていても、本能はどうしようもなく正直である。
488ムーン陥落R:2006/06/05(月) 00:15:32 ID:67mzF5a9
(まもちゃんに、さわらないでっ!!)
目に涙を滲ませるうさぎの前で、女は胸を寄せて上げ、横たわるタキシード仮面に馬乗りになる。
「う……ぁあ……」
薬が効いているのか、青年は身動きどころか、まともな言葉すら発せなくなっている。
そしてそれは、うさぎも同じだった。今すぐこの女を突き飛ばして罵りたいのに、身体が痺れて動けない。
目の前で大好きな人が犯されそうになっているのに、取り戻す事が出来ない。
エスメロードは、うさぎに向かって勝ち誇ったような笑みを見せる。青年自身に興味があるわけではなく、うさぎに対する嫌がらせであるとわかった。
(見たくない……こんなの、見たくないのに……)
涙でぼやける視界の中、女はゆっくりと青年の上に腹ばいになった。
シックスナインの姿勢を取ると、胸と胸の間に、屹立をしっかりと挟み込み、先端にハアッと息を吐きかける。
「……ぐ、あっ」
タキシード仮面が腰を浮かした。刺激によってますます硬くなった男根を露出させるべく、エスメロードがファスナーに手を伸ばす。
ジーーーッと音を立てて、前が引き降ろされた。赤黒い肉の棒が、お辞儀をするようにぴょこんと飛び出す。
「甘いマスクの割に、ご立派なものをお持ちね」
笑いながら、女が胸をさらに押し付ける。裸になった肉棒が、冷たい空気と女の熱い肌の刺激を受け、どんどん膨らんでいく。
左右の乳房でこねくり回すように、女は肉棒を弄んだ。その間にも、腰が円を描いている。
タキシード仮面の顔の上に、エスメロードの滑らかな臀部があった。女の身体が動くたびに、その尻が下の方へと下がっていく。

(い、いや……いや、まもちゃん!こっちを見て、あたしを見て、お願い!)
声にならない声で、うさぎは訴えた。
先ほどまでは確かに少女の裸体に反応していた青年は、今は成熟した女にされるがままになっている。
薬のせいだ、とうさぎは己に言い聞かせた。そうでなければ、衛が反抗しない理由がない。
(まもちゃんはあたしが好きだもん!あたしの恋人だもん!!)
身を切られるように辛い光景から、少女は目を逸らす事が出来ない。逸らしたら最後、現実に負けてしまいそうな気がした。
なぜなら、四守護神と同じく、彼もまた前世からプリンセス・セレニティに束縛されているのだから。
他に愛する女性が出来ても、地球の未来のため、月野うさぎを捨てる事は出来ないのだから。
衛は他の女性ともセックスが出来る。ただ、しないだけだ。その現実を、うさぎはまざまざと目の前に突きつけられていた。
男根を乳房で挟んで揺り動かすたびに、エスメロードの尻がリズミカルに動く。同性から見ても、その肢体は魅惑的で目が離せないものだった。
(いや、いや、いやーーーーーっ!!)
衛が官能の呻きを漏らすたび、嫉妬に胸が焦げる。衛のことを思ってではなく、自分のものを取られるのが嫌だからだ。
衛は品物ではないのに、それなのにこんな身勝手な感情を抱いてしまう。

「目の前で恋人を犯される気持ちはどう?」
エスメロードの尻が、青年の顔に密着した。身体にぴったりとフィットした衣装の下は、どうやらノーパンらしい。
「ほら、お舐め。犬のようにね」
傲然と命令を下す女に、タキシード仮面は今度こそ逆らわなかった。
しばらくして、ピチャリ……と、濡れた音が耳に響いてくる。
白い尻の間に挟みこまれた彼の顔は、見ることが出来ない。だが確実に、言われた通りのことが行われているのだ。
うさぎの胸が、石を詰め込まれたように重くなる。
(あたしだって、まだそんなこと、してもらったことないのに!!)
初めて身体を重ねた時の、彼のぎこちない愛撫をよく覚えている。うさぎは衛に猥褻行為を強制したことはない。彼もそれは同じだった。
それなのにこの女は、青年の意思などお構いなく、当たり前のように性器を舐める事を強要した。
(どうして逆らわないの、まもちゃん!)
薬の事など、もはや頭から吹き飛んでいた。
肝心なのは、彼がうさぎだけのものではなくなった、という事実だ。
青年の舌使いが、意外にも巧みであったせいだろう。攻める側であるはずのエスメロードも、快感に溺れつつあった。
「そう……そうよ。なかなか上手いじゃない。小娘専属にするには惜しいわ!」
負けじとばかりに、今度は男根に舌を這わせる。ねっとりとした赤い舌が、青年のいちばん敏感な部分を這い回った。
うさぎしか触れてはいけないはずの場所に、別の女の手が、胸が、舌が伸びる。重なり合う二人の男女の荒い息遣いが、その場を支配した。
「うっ、く……ぁ、ああ……」
玉袋を揉みしだかれた青年が、はしたない声を上げる。うさぎが見ていることなど、既に頭にないようだった。
489ムーン陥落S:2006/06/05(月) 00:17:55 ID:67mzF5a9
「ふふ、かわいい坊や。全部搾り出してあげるわ」
エスメロードは愛しげに袋を撫でると、大きく口を開けて肉棒を飲み込んだ。
「ぐ、あ…!」
温かな口内に包まれる感触に、タキシード仮面の身体が撥ねた。
彼はまさに、まな板の上の鯉だった。女と言う名の料理人にその身を委ね、大人しく食われるのを待つばかりだった。
クチュクチュ、とガムを噛むような音。
うさぎと会えない間、青年が浮気もせずに溜めていた精液を、エスメロードは搾り取ろうとしているのだ。
「ンくちゅ、くちゅ、んぬうう、んっ、ふふ……へぇらぁむーん、よぉく見なさい。この男が私を必要としているのがわかる?」
いやらしい水音を響かせながら、女は口に含んだ男根を見せ付けるようにして吸い上げる。
ズルルルルッ!!
皮までも巻き込むのではないかと思われる吸引音は、聞くに堪えないものだった。
厚い唇にたっぷりと唾液をまぶし、熱い舌で肉棒を嘗め回し、玉袋は豊満な乳房でしっかりと挟み込んでいる。
「ん、ふふ、どう?こむすめよりよっぽろいいでひょう?……へんじは?」
「……」
まだ正気を残しているのか、青年は応えない。エスメロードは苛立ったように、尻をぐっと押し付けた。
「返事は!?」
「ぬぶっ…ぬ、ぐううう」
心が壊れていくのがわかった。二人だけの大事な営みが、異形の女に汚される。
その事実はうさぎの自尊心を大きく傷つけ、衛に対する不信感を植え付けるのに十分すぎるほどであった。
彼女はまだ中学生の少女だ。犯されたのだから恋人に罪はないと割り切れるほど、大人ではない。

(どうして?)
心の声は、恋人には届かない。人はどうして、好きでもない相手と性行為が出来るのだろう。
マーキュリーを犯した男たち、男たちに奉仕していたヴィーナス、敵に犯されたマーズ、少年たちに暴行を受けたジュピター……
そして目の前の青年は、夢中になって女の尻を舐めていた。少なくとも、うさぎの目にはそう映った。
これが裏切りでなくてなんだと言うのか。
「可愛くない子ね。それなら、これはどう?」
エスメロードは一度口を離すと、玉全体をこねくり回すようにしながら、その手を徐々に上の方へと移動させていった。
指で輪を作り、キュッキュッと扱き上げる。恥垢が削り落とされ、先端に集まってくると、再び深く咥えこむ。
「うっ」
と青年が呻いた、それが合図だった。

ビュルルル!ビュルッ!
凄まじい勢いで、白い液体が噴射するのを、エスメロードは顔全体で受け止めた。
険のある美しい顔立ちが快楽に歪み、このうえなく淫らな表情になっている。
(あ、ああ……)
うさぎにはもう、衛への愛情の意味がわからなくなっていた。
この行為が終わったあとでも、もはや元の二人に戻る事は出来ない。許すのが愛なのか。許さないのが愛なのか。
衛のことが好きなわけではなく、ただ自分の思うように支配したいだけだったのではないか。

「出したわね」
噴水のように叩きつけられる精液をまともに浴びながら、女は勝ち誇った笑みを浮かべる。
身体を反転させ、青年の顔を両手で挟むと、まるで幼い子に言い聞かせるように告げるのだった。
「これでもう、お前は私のものよ。聞こえているかしら?」
ぼんやりとした表情で、青年が頷く。その目に既に光はなく、それなのに射精はまだ続いていた。
うさぎの悪夢も、まだ続いていた。恋人が、敵であるはずの女に犯され、愛を誓わせられている。
(愛ってなに?)
先ほどまでは確かに自分の中に答えがあったはずなのに、忘れてしまった。ヴィーナスに会えば、もう一度教えてくれるだろうか。
彼はもう、うさぎだけのものではない。彼を許せないと思ってしまう自分に、人を愛する資格などあるのだろうか。
490ムーン陥落21:2006/06/05(月) 00:21:22 ID:67mzF5a9
エスメロードの青年を見る目は、随分と優しかった。相手に身体を許すと、心もある程度は許してしまうものなのかも知れない。
「でも、ねえ……私は、お前のものではないの。この身も心も、あの方のものだから。それでもいいなら、奴隷にしてあげてもよくってよ」
あくまでも、支配するのは自分の側だと言いたげな口調だった。
ねっとりとした精液を、エスメロードは指ですくい、タキシード仮面の頬になすりつける。
青年は抵抗しなかった。それが何よりの答えだった。

(あたしだけのまもちゃんが………)
(あたしだけの………)
(あたし………)
どす黒い感情が満ちていくのを、うさぎは止める事が出来なかった。
人間は、誰かの所有物ではない。結婚前に他の相手と関係を持ったからと言って、価値が下がるわけではないのだ。
ましてや、陵辱された相手を汚いなどと思うのは、衛に対しても亜美に対してもレイに対してもまことに対しても

───失礼であるはずなのに。

『亜美ちゃんは前と変わってなんかいないよ!!』
友人が運び込まれた病室で、自信を持って叫んだのは、どこの誰だったのか。
なぜか唐突に、プールサイドの光景が甦ってきた。
男たちを利用してベルチェを陵辱させた時の記憶が、まざまざと思い起こされた。
『ムーン・プリンセス・ダークハレーション!!』
ぼろ雑巾のように打ち捨てられたマーキュリーを見た瞬間、理性が吹き飛び、普段の彼女からは考えられないような蛮行に及んだ。
男たちにもみくちゃにされ、苦痛に喘ぐベルチェを、ひどく冷静に見守っている自分がいた。
無意識の行為だったからといって、セーラームーンのした事は許される事ではない。
あれ以来、ベルチェの事は思い出しもしなかった。うさぎはずっと、記憶に蓋をしていたのだ。
現場を見ていたはずのヴィーナスたちも、そのことには触れなかった。月野うさぎという少女の醜い部分に、蓋をして見ないようにしていた。
それだけではない。
四守護神は、セーラームーンに手を汚させる事をひどく嫌った。セーラームーンは常にそれに応えなければならなかった。
あなたは何もしないで。大人しく家にいて。自分の事だけ考えて。私たちが守るから。あなたには汚れて欲しくない。
(だけど、もうだめ……)
うさぎはとっくに汚れているのだ。ただ、誰もがそれに気付かない振りをしていただけだ。
(もう、疲れちゃったよ……)
全身から力が抜けていく。
こんな身勝手な自分では、衛を幸せにする事は出来ない。
四守護神も、前世での因縁など忘れて、普通の少女として暮らした方が幸せに決まっている。
このまま銀水晶を渡し、おとなしく敵に殺された方が………

「うさぎ!!」
その時、はっきりとした幼女の声が耳を打った。
「うさぎ、負けちゃだめだよ!!セーラームーンは無敵なんでしょ!?」
見上げると、いまだ宙吊りになっているちびうさが、必死の形相でうさぎに向かって叫んでいた。
エスメロードが青年との性行為に熱中していたため、風は既に止んでいたが、下着は相変わらず脱がされたままである。
「ひ……びうさ……」
その下着は、裸に剥かれたうさぎの口に詰まっている。
あんな目に遭いながらも、ちびうさは気丈にも励ましてくれているのだ。しかも、子供には刺激の強すぎる光景を見ているのに。
大きな赤い目が、うさぎを見下ろしている。こんな小さな子に励まされるとは、情けない。
(ちびうさ……そうよ、あの子だけでも、助けなきゃ……!)
ほんのわずかだが、身体に力が戻ってくる。
491名無しさん@ピンキー:2006/06/05(月) 00:24:43 ID:tvn14psR
緒方恵がやってたキャラの作品が読みたいっす!
セーラーなんちゃらって名前だったような。
492ムーン陥落22:2006/06/05(月) 00:28:39 ID:67mzF5a9
「全く、うるさい餓鬼ね」
エスメロードが舌打ちした。顔を精液で染めた状態では、あまり迫力はなかった。
今の今まで寄り添っていたタキシード仮面を突き飛ばすと、上空のちびうさに向かって扇を振り上げる。
「今度は素っ裸にしてあげるわ!」
その目は本気だった。
うさぎは阻止しようとしたが、エスメロードのいる位置まではわずかに身体が届かない。薬のせいなのか、それとも既に戦う意思がなくなっているのか、自分でもわからなかった。
(守らなきゃ、ちびうさだけは!!)
いつの間にか、彼女はうさぎにとって大切な存在となっていたのだと、思い知らされた。
自分の幼い頃に似ているから、だけではない。初めて見た時から、どこか懐かしいような、不思議な感覚を覚えていた。

「ぐ、ううっ……」
激しい風に煽られたちびうさの胸元に、何かがキラリと光った。
それをお守りのように両手で包み込むと、ちびうさは小声で何事か呟いた。
「じ…く…の、かぎ、よ……」
声が小さすぎて、うさぎたちのところまでは届かない。エスメロードの顔色が変わったのは、まさにその時だった。
「お、お前!!」

真っ白な閃光が、工事現場周辺を包み込む。

眩しくて、目を開けていられない。
倒れているタキシード仮面も、エスメロードも、それは同じだった。
通行人も瞼を覆い、光の洪水に耐えている。どこかで車のぶつかる音がした。
目を細め、うさぎは上空を見上げる。何かを握りしめた腕を高々と掲げたちびうさから、不思議な光が迸っていることだけは確認できた。

(なに!?なにが起こったの!?)
駆け寄ってあの子を助けなければ。そう思っても思うだけで、声も身体も満足に動かせない。
うさぎの意識は、そのまま白い光の中に飲み込まれていった。





扉にもたれかかった一つの影は、時空に巻き起こった異変を誰よりも早く感知していた。
長身によく映える緑の黒髪が、凛と伸びた背筋に音もなく流れている。
褐色の肌に刻まれた美貌をわずかに曇らせ、セーラー服の戦士は足元を見つめる。

そこには、猫の顔の形をしたボールが転がっていた。
過去に旅立った小さな友人が、片時も手放さなかったものだ。
これがここにあるという事は、会うべき時に会うべき人に会い、会うべくして戻ってくるという事。
時間を司る戦士は、全てを見通していた。再会の時は近く、それは彼女にとって悦びであり、試練の時でもある。

軽く溜め息をついて、戦士はそのボールを拾い上げる。
浮かぶ表情には、苦笑に近いものがあった。

「本当に困った方だこと。───私の可愛い、スモールレディ」
493名無しさん@ピンキー:2006/06/05(月) 00:29:25 ID:67mzF5a9
今日はここまでです。
494名無しさん@ピンキー:2006/06/05(月) 00:41:23 ID:Dv7gzHpw
GJ!!
マジにすげぇエロいわ。
キャラもエスメロード(悪女)、シチュも逆レイプ(それもうさぎの眼の前で)と
俺のツボつきまくりです!続編期待してます。
495名無しさん@ピンキー:2006/06/05(月) 09:29:27 ID:49FbEAFA
いつも素晴らしい作品乙です。
続きがすごく楽しみです。美奈子はどうなったのか、冥王の登場があるのか展開もすごく気になります。
496名無しさん@ピンキー:2006/06/05(月) 10:34:02 ID:dkiAeYWt
プルートキタ━(゚∀゚)━(∀゚ )━(゚  )━(  )━(  )━(  ゚)━( ゚∀)━(゚∀゚)━ !!
497名無しさん@ピンキー:2006/06/05(月) 16:48:12 ID:FRLCiVqm
北ー
498名無しさん@ピンキー:2006/06/05(月) 18:45:09 ID:+y6AmB9d
>>487
俺も抜いてくれ!
499名無しさん@ピンキー:2006/06/06(火) 13:51:13 ID:O3VxL9ub
超GJ!

一つだけ言うと、ムーンが変身解除させられた時、裸じゃなくてリボンが巻きついた
感じのまま(セーラースターズの終盤みたいな感じ)だと、萌え度が高かったかも。
500名無しさん@ピンキー:2006/06/06(火) 14:59:53 ID:Url3nJRf
きたきたきたきたきたーーーーー
501名無しさん@ピンキー:2006/06/06(火) 21:44:19 ID:gtjxpFbQ
GJ!心理描写が抜群にうまいですね
「このキャラでしか書けないエロ」を完全に把握してらっしゃる

名前の部分だけ別のキャラに置き換えても通用するようなSSとは一味違うな
502名無しさん@ピンキー:2006/06/07(水) 11:10:52 ID:YYYVoB9y
>名前の部分だけ別のキャラに置き換えても通用する
そういうのはよく見かけるなw

毎回異なるシチュ&エロのバリエーションが楽しみです
ストーリーも続きが気になるし、何よりせらむんのテーマである「愛」が根底にあるのがイイ!
503名無しさん@ピンキー:2006/06/09(金) 14:42:40 ID:KgA4kaSN
アニメの映像が目に浮かんでくるのがいいな
タキの上にまたがって腰を振るエスメロード(;´Д`)ハァハァ
504名無しさん@ピンキー:2006/06/10(土) 04:52:29 ID:tleyQbtm
小山さんの声で自然に浮かんできたのが凄い
505名無しさん@ピンキー:2006/06/10(土) 10:20:27 ID:kNXlJNOJ
小山サンって則巻アラレの人?
506名無しさん@ピンキー:2006/06/10(土) 14:19:27 ID:MKwDRkGM
初代コロ助ともモモともランチともいう。
507名無しさん@ピンキー:2006/06/10(土) 14:47:58 ID:pzFSlLO5
キシリア様を忘れてはならぬぞ。
508名無しさん@ピンキー:2006/06/10(土) 19:19:34 ID:IsC/dHS6
当時、アラレとエスメロードが同じ人と気づいた子どもはいたんだろうか。
509名無しさん@ピンキー:2006/06/11(日) 10:04:32 ID:nm40PLEf
エロメロード?
510名無しさん@ピンキー:2006/06/11(日) 10:30:06 ID:8LhSBJw+
メロメロード
511名無しさん@ピンキー:2006/06/11(日) 10:52:36 ID:J0WleXD7
朝から読み始めて、マーキュリー編〜ムーンAまで全て読んできたけど、
本当に面白いストーリーで目が離せなかった。
エロよりもっと凄い世界観というか・・・。
シリアスな展開に度肝を抜かれたよ。
ここまでのものが創造できるということに拍手を送りたい。
正直、エロパロ板でこんなにも感動するとは思ってなかったorz
皆々様スマソ
512名無しさん@ピンキー:2006/06/11(日) 11:45:22 ID:ApfEJAs4
やべっセラムンのなりきり板でも抜ける
513ムーン陥落23:2006/06/11(日) 16:21:19 ID:f/2lrVuM
ブラック・ムーン一族の根城は、暗く淀んだ気で溢れている。
その城には、およそ窓や入り口といったものが存在しない。決して日が差し込むことはない薄暗い空間を、部屋と同じく薄暗い表情を浮かべた闇の者たちが、音もなく行き来する。
瑠璃のような輝きを持つ床や柱は、地球上には存在しないはずの物質で作られていた。邪黒水晶の巨大な塊が、城全体をダークパワーで包んでいるのだ。
その城の最深部に、プリンス・デマンドは存在した。光沢を放つ銀髪に、病弱な印象さえ与える白い肌の青年である。
しかしその目に浮かぶ光は、決して軟弱なものではない。底知れぬ野心を抱く者だけが持つ残酷さを秘めていた。
「機は熟した……」
グラスを片手に玉座に腰をおろし、デマンドは何やら思案するような表情を見せる。
その視線の先には美しい女性がいた。色素の薄い長い髪、細い肢体には純白のドレスをまとい、何かに祈りを捧げるように目を閉じている。
彼がどんなに思い焦がれ、指を伸ばしても、その女性に触れることは出来ない。それは過去の記憶を頼りに再現した、立体映像に過ぎなかった。
「……もうすぐ、全てが手に入る」
妄想を具現化したビジョンを、デマンドはグラスごしに眺める。
全能の月の女神を己のものとするために、彼はあらゆる手段を使った。ルベウスやあやかしの四姉妹など、所詮は捨て駒に過ぎない。
信じられるのは、己の血を分けた只一人の弟・サフィール。それに、邪眼の力を与えてくれたワイズマンだけだった。
「首を洗って待っているがいい、セーラームーン。……いや、ネオ・クイーン・セレニティ」
グラスの中に満たされた白濁の液体が、不吉な音を立てて揺れた。

「兄さん!」
ややあって、抑えた青年の声が、広間に響き渡る。
デマンドは億劫そうに顔を上げ、近づいてくる人影を認めた。
「どうした、サフィール。大声など出して」
ピッ、と遠隔操作機のスイッチを押すと、月の女神の映像は瞬く間に消えた。
女の事を想って陶然としている自分の顔を、弟に見られたくはなかった。闇の一族と言えど、その程度の羞恥心は持っている。
サフィールと呼ばれた青年は、靴音も高らかに近寄ってきた。兄よりも甘い顔立ちの、どこか儚げな雰囲気を漂わせた青年だった。
藍色の髪を乱し、サフィールは肩で息をしながら告げる。
「それが……ペッツ、カラベラスの二人が、手土産を持って帰還したようなのです」
「なに」
デマンドはグラスをテーブルに置き、玉座から腰を浮かしかけたが、すぐにやめた。
あやかしの四姉妹を束ねているルベウスは死んだ。以降は失敗続きの彼女たちの『手土産』など、期待するだけ無駄だと思ったからだ。
「どうせつまらん物だろう。媚を売っても無駄、それより四守護神の捕獲を優先しろと伝えておけ」

「つまらぬ物ではございませんわ」
艶やかな女の声が、デマンドの言葉を否定した。
サフィールの背後に、人間を横抱きにしたペッツ、そして乳飲み子を抱えたカラベラスが佇んでいた。
四姉妹に会うのは久し振りだった。戦果をあげるまでは帰って来るなと、予めきつく言い渡してあったからだ。
ペッツは相変わらず凛々しく美しかったが、カラベラスは、何やら身体が全体的に丸みを帯びたような気がする。
ヴィーナス捕獲の際にしくじり、人間の男に孕まされたことは、他の姉妹から伝え聞いている。腕の中の乳飲み子は、間違いなくカラベラスの子だ。
だがペッツの抱えている人間は、一体何者だろうか。
デマンドは身を乗り出した。よく見れば、少女のようである。
すぐに判らなかったのは、頭が丸坊主にされていたせいだ。裸の身体にぼろ布を一枚巻いて、ペッツに担がれている。
辛うじて露出している手足には、暴行を受けたのか無数の打ち傷があった。恐らく、隠されている部分にはもっと傷があるのだろう。
生きているのか、死んでいるのかさえもわからない。少女からは、何の反応も感じられなかった。
「これは、セーラーヴィーナスでございます。これを餌に、他の四守護神を呼び寄せられます」
自信に溢れた口調で、ペッツが告げた。
あまりにも予想と外れた返答に、サフィールたちは目を丸くして少女を見つめた。
デマンドなどは、あからさまに疑いの目を向ける。
ヴィーナスと言えば、四守護神を束ねる美貌と愛欲の女神。海のような蒼い瞳と光のような金髪、山の如く盛り上がった二つの乳房を持つ。
その衣擦れの音は男たちを惑わし、その涙は宝石となって多くの女たちを癒したという。
ボロに包まれた少女と、未来におけるヴィーナスの堂々たる姿が、どうにも一致しなかった。
514ムーン陥落24:2006/06/11(日) 16:22:21 ID:f/2lrVuM
「まことでございます。意外にしぶとく、我ら二人がかりでも骨を折りましたが……」
「殺したのか」
サフィールが、咎めるような視線をペッツに投げかける。
以前から彼を憎からず想っていた四姉妹の長女は、慌てて首を左右に振る。
「い、いいえ!我らの力を思い知らせるため、多少痛めつけたまでです」
「哀れな……」
髪と同じ色の瞳を悲痛な思いに曇らせ、サフィールはゆっくりと少女に歩み寄った。
「人質にするのならば、もっと丁重に扱うべきだ。元はさぞかし美しい少女だっただろうに」
ぼろ布ごしに、少女の背中に触れる。ペッツの目が嫉妬に焦げた事に、彼は気づいていない様子だった。
デマンドはさりげなく話題を変える。
「コーアンはどうした?まさか、やられたのではあるまいな」
「マーズの監視をしております。あちらも妙な動きがあり次第、始末するつもりです」
答えたのはカラベラスだ。腕の中の赤子に、慈愛の眼差しを注いでいる。体型だけでなく、雰囲気も柔らかくなったように感じられた。


───話は、一日前に遡る。

夜の工事現場でペッツと相対したセーラーVは、じりじりと間合いをつめながら、攻撃のタイミングを伺っていた。
あやかしの四姉妹の長女にして、ジュピターでも歯が立たなかった、肉体派の美女。
それなりに戦闘経験を積んだセーラーVにとっても、一筋縄ではいかない相手である。
勝機があるとすれば、相手が完全にセーラヴィーナスを甘く見ているという点だ。
他の四守護神と合流してから、戦闘においてはマーズやジュピターに見せ場を譲り、彼女が目立つ事はあまりなかった。
だからこそ、ヴィーナスの戦闘能力は低いものと思われている。付け入る隙があるとしたら、その部分をおいて他にない。
セーラーVとして戦っていた頃には、色々と辛い思い出もあったのだが、この際つまらない感傷は捨てる。
(使えるものなら、なんでも使わせてもらうわよ!!)
相手の位置を確認し、セーラーVは地を蹴った。
「セーラーVキック!!」
青いミニスカートが翻り、女の胴体を狙う。ジュピターよりも威力は弱いが、その分動きが軽い。
鋭い蹴りは、ペッツの肩を掠めた。相手がよろけたのを確信し、セーラーVは材木の上に着地を果たす。
「よく見れば……その格好も、なかなか似合うじゃないか」
初めのうちは彼女の奇天烈な衣装に圧倒されていたペッツも、次第に平静を取り戻し、そんな軽口を叩くまでになった。
「ありがとう。でも、レオタードじゃないからパンティ丸見えなのよね。おへそも出てるから寒いしー」
応えるセーラーVは軽い口調だったが、目は決して笑っていない。
「こんなところで立ち話もあれでしょう?そろそろ、教えてくれないかしら」
マーズを元に戻す方法を知っていると、カラベラスは言った。声だけのメッセージが、下校中の美奈子に届いたのだ。

『セーラーヴィーナスだな?』
目の前に邪黒水晶の塊が、まるで蓑虫のようにぶらさがっていた。その中から、忘れるはずもないカラベラスの声がしていた。
『まて、構えるな。今はお前と争う気はない』
話を終えると、水晶は瞬く間に消えた。美奈子はその足で十番中学に向かい、まことに会った。最初に会うのが亜美だったら、また話は違っていただろうが。
(亜美ちゃんはあたしを避けてる……)
その事を、責めるつもりはない。彼女の気持ちは痛いほど判るのだ。
まこととうさぎが亜美の傍にいてくれれば、心配はない。下手に美奈子が会って、彼女を刺激しない方がいい。
今考えるべきなのはマーズのことだ。
純潔を奪われても、心を強く持っていれば、再び戦士に変身できる。それは亜美が身を以て証明してくれた。
ただ、マーズの場合はルベウスに刻印を焼き付けられていた。ブラック・ムーンの証である印だ。
『いくらルベウス様のご遺志とは言え、我らにとってもあの刻印の存在は邪魔なもの。憎むべきセーラー戦士を、一族に迎え入れることなど出来ぬ』
カラベラスの言い分は尤もであった。
『あの刻印を消すには、お前の協力がなければ無理なのだ』
515ムーン陥落25:2006/06/11(日) 16:23:59 ID:f/2lrVuM
回想に浸っていたセーラーVは、はっと顔を上げた。
ペッツの右手に、杖が現れていた。杖の先端から、雷光が迸っている。
「むろん、教えるさ。お前が動かなくなってからね」
あやかしの四姉妹の長女は、あくまでもセーラーVの行動を阻む気でいるようだ。
バチバチと光が爆ぜる音がした。あれをくらったら、いくら頑丈なセーラーVでもひとたまりもない。
「話が違うわよ、ペッツ。カラベラスに会わせなさい!」
叫ぶと同時に、雷光が襲ってきた。セーラーVの身体を絡めとろうとするかのように。
素早く跳躍し、また別の場所に着地する。ペッツは懲りずに彼女に照準を合わせた。
「逃げてばかりか。お前にはこの雷光を弾く事は出来まい!」
「おあいにくっ!アイテムを使えるのは、セーラームーンだけじゃないのよ!」
胸から取り出した、三日月型のコンパクトを広げる。これを使うのも、本当に久しぶりだ。
腕を大きく薙ぎ払い、敵に向かって投げつける。
「クレッセント・ブーメラン!」
「なにっ!?」
三日月が鋭い刃となってペッツを襲った。杖が弾かれ、地面にゴトリと落ちる。
傷ついた手を押さえ、ペッツは後ずさりした。
「くっ……!おのれ!」
そのまま、背後の小屋に逃げ込んだ。
「待ちなさい、ペッツ!」
彼女の後を追って、セーラーVも小屋に飛び込む。中は灯りがついており、工事用具が所狭しと並んでいた。
部屋は一つだけではない。セーラーVは奥に眼をやった。開け放たれた扉の向こうに、ペッツの背中が見える。
「やめて、お姉さま!」
悲痛な声が上がったのは、それからすぐのことだった。

……おぎゃぁあぁあ
「赤ちゃん…?」
泣き声を耳にして、セーラーVは部屋に駆け込んだ。奥の部屋には、憔悴しているカラベラスと、赤ん坊を抱いたペッツの姿があった。
「コーアンは?」
布にくるんだ赤ん坊をあやしながら、ペッツは妹に問いかける。
「さきほど……マーズのもとへ……」
答えるカラベラスは、髪をおろしていた。全身に疲労が色濃く現れている。
椅子をいくつも並べ、その上に横たわった姿勢から、慌てて起き上がったばかりのように見受けられた。
衣服は乱れ、乳房や下半身があらわになっている。傍らには、水を張ったバケツとタオルが置いてあった。
(なに……これ?)
異様な光景に、セーラーVは混乱していた。
なぜここに赤ん坊がいるのだ。人質にするために攫ってきた、という考えに思い至らなかったのは、理由がある。
ペッツに抱かれた赤子を見ているカラベラスの瞳が、不安と慈愛に満ちたものであったからだ。
「そうか」
ペッツは目を細める。そして、セーラーVに向かって、赤子を見せ付けるようにした。
「どうだ、かわいいものだろう?」
まだ目が開いておらず、皺くちゃの顔で泣いている赤子は、決してかわいいとは言い難い。
どう反応を返してよいか、わからないでいる少女の前で、赤子はけたたましい泣き声をあげた。
慣れていないのか、その手つきは危なっかしいものだった。ペッツが手を離せば、簡単に床に落ちてしまう。
カラベラスが髪を振り乱し、悲鳴を上げる。
「やめて、お姉さまっ!その子は大事な私の───」
「おだまり!」
妹を叱り付けると、ペッツは赤子を盾にするようにセーラーVに近づいてきた。
「どうする、愛の戦士よ。生まれたばかりの赤ん坊が殺せるか!?」
「く…!」
セーラーVは後ずさりした。
「だ、誰の赤ちゃんなの?まさか……」
ある考えに青ざめたセーラーVを、四姉妹の長女は嘲笑った。
「わかるかい?カラベラスは、お前たちが必死で守ろうとしている人間の醜男に孕まされたんだよ!」
516ムーン陥落26:2006/06/11(日) 16:25:39 ID:f/2lrVuM
セーラーVは思わず、片手で口元を覆った。
思い当たるとしたら、カラベラスを見失ったあの時しかない。
「あ、あの時…?」
愛野美奈子がアイドルのオーディションを受けたのは、今年の一月のことだ。
その時使っていたスタジオが、カラベラスと妖魔に襲撃を受け、セーラーヴィーナスは居合わせた客に助けられた。
何とか撃退したものの、カラベラスの姿は途中で見失ってしまった。あの時、無事にアジトに戻ったわけではなく、客たちに制裁を受けていたのか。
しかし、人間と暗黒の月の一族の間に、子供が生まれるものだろうか。それに、計算も合わない。
カラベラスに視線を移す。汗ばんで剥き出しになった乳房を隠す事もせず、青ざめた顔で赤子を見つめている。
その表情に嘘はなかった。間違いない、この子はカラベラスの子供なのだ。
(なんてこと……!)
声にならない慟哭が、美しい少女の面を染めた。
ブラック・ムーンの一族が、人との間に子供を残す事が可能ならば、ルベウスに陵辱されたマーズにも妊娠の危険性がある、ということだ。
緊急避妊薬は飲ませたが、果たしてそれが有効なのだろうか。現にカラベラスは、十月十日足らずで出産している。
「どうして、産んだの……人を憎んでいるのではなかったの?」
愚かな質問だとは思ったが、セーラーVは尋ねずにはいられなかった。
子供が無事に生まれているという事は、少なくともあやかしの四姉妹は、カラベラスの出産に同意したという事だ。
それが、信じられなかった。もしもマーズがルベウスの子を孕んでいたとしたら、四守護神は産む事を容認できるだろうか?
「もちろん、憎んでいるとも。だが、私はこの子を守りたかった」
犯された時のことを思い出しているのか、カラベラスの表情には苦渋があった。
敵であるセーラーVさえも、その光景を想像して痛々しくなるほどだった。
「お前の同情など受けない」
少女の顔を睨みつけながら、カラベラスは告げた。
「お前は私達を、鬼か何かだとでも思っているのか?父親が誰であろうと、その子は私の子供だ」
カラベラスが男たちに犯されたのは、セーラーヴィーナスの責任でもある。しかし、その事について咎める事はなかった。
お前のせいだ、と言われれば、どれほどましだったことか。
「ペッツ……カラベラス……」
想像とはあまりにも違った彼女たちの実態に、セーラーVは激しく打ちのめされていた。
カラベラスを倒してしまったら、この赤ん坊は母なし子になる。守ってくれる母親を喪う事になる。
「どうしても戦わないとダメなの?あたしたちは……分かり合えないの?」
敵の陣地の真ん中で、何を血迷った事を口走っているのか。
しかし、彼女はカラベラスの中に『愛』を見てしまった。その愛は、恐らく正しい愛なのだ。

「くどい!!」
カラベラスが激昂した。憎悪に萌える瞳が、彼女の味わった屈辱の全てを物語っている。
「私やベルチェお姉さまを辱めた人間どもを許せるものか!」
その主張は尤もであった。カラベラスは正しい。
傷つき苦しみながら、それでも新しい命に罪はないと出産に踏み切り、何より、姉の手から赤子を守ろうとしている───。
(こんな女を…いいえ、女性を殺せないわよ!!)
カラベラスを犯した男たちも、恐らくセーラーヴィーナスの仇を討ったつもりでいるのだろう。
誰も悪くはない。それぞれ大事にしているものが違うだけで、何故殺し合わなければいけないのか。
力の抜けたセーラーVの身体に、カラベラスの鞭がしゅるりと巻きついた。
隙を突いた一瞬の出来事で、防御する暇もなかった。全身を締め付けられ、少女は痛みに思わず声を上げた。
すると、赤ん坊がまた騒ぎ出す。
「おう、よしよし……カラベラス、産後に急激な運動は不味いんじゃないかい?」
赤子をあやしながら告げる姉に、カラベラスはそっけなく答える。
「ご心配なく。それより、その子を危険な目に遭わせるようでしたら、いくらお姉さまでも承知いたしませんことよ」
517ムーン陥落27:2006/06/11(日) 16:26:58 ID:f/2lrVuM
攻撃の意志を失ったセーラーVは、がっくりと膝をついた。
「どうした、お前の言う愛とはその程度か」
ペッツが目の前に立った。嬲るような目でセーラーVを見つめ、舌なめずりをする。
少女からは、先ほどまであった激しい怒りや、戦うための意思が失われていた。
マーズを助けるのだ、という固い決意も、カラベラスの姿を見せられて揺らいでしまったのだ。
(あたしのしていることは……正義じゃないの……?)
男たちがカラベラスにしたことで、セーラーヴィーナスが責任を取る必要はない。
それでも、自分が同じ立場だったらと思うと、いたたまれない気持ちになるのだった。
(アルテミス……あたし、どうしたらいいの?)
亜美のマンションに入り浸っている白猫の姿を思い浮かべる。
あの日、ボロボロになってスタジオから帰ってきた時も、「ドジ踏んだな」と笑っていただけだった。答えは自分で探すんだ、と言わんばかりに。
「お姉さま、そいつとの決着は私が…!」
「お前は赤子の世話をしておいで」
ペッツは、身を乗り出す妹の腕の中に、赤子を押し付ける。カラベラスは鞭から手を離し、慌てて赤子を抱き寄せた。

「さあ、こっちに来るんだよ」
赤いリボンを鷲掴みにされ、最初に入った部屋に引き戻される。扉が閉められ、カラベラスの姿は見えなくなった。
薄汚れた資材置き場の床に、セーラーVの身体は蹴り転がされた。
身体には依然として鞭が巻きついている。両手を封じられた哀れな少女を、ペッツはあらゆる角度から見下ろした。
「お前を連れて帰れば、我らのこれまでの失態は無に帰す。デマンドさまもさぞお喜びになるだろう」
楽しげな笑い声が、セーラーVを苛む。
「デマンド……それが、あなたたちのボスの名前なの」
冷たい床の感触を頬に感じながら、少女は呟いた。
カラベラスに攻撃は出来ないが、ペッツ一人なら何とかなる。そんな心情を見透かされたのか、四姉妹の長女は目を眇めた。
「私が一人になるのを待っていたのかい?残念ながら、お前に倒されるほどやわではないつもりだよ」
さっきは油断したけどね、とペッツは続ける。
「四守護神一の攻撃力を誇るジュピターでさえも、私の敵ではなかった。わかったら無駄な抵抗はやめるんだね」
その言葉に、セーラーVは弾かれたように顔を上げた。敵では「なかった」と言う、恐ろしい意味の過去形。
十番中学の校門の前で別れたきりの、まことの姿を思い出した。
「あなた……ジュピターを……!?」
否定を願う少女の心を、ペッツはあっさりと裏切った。
「カラベラスにされたのと同じ事を、返してやっただけさ。今頃は人間の男たちに、穴という穴をほじくり返されているだろう」
同時刻、ジュピターはまさに陵辱の真っ最中だった。助けを求める声は、うさぎに届いてはいない。
セーラーVの視界がぐらりと揺れた。
再び床に顔を落とす。脳裏に、まことの笑顔や挙動が浮かんでは消える。
(あたしのせいだ)
少女は唇を噛む。
(あの時、一緒に帰っていれば…!)
自分が距離を置くことが、彼女たちの心の平穏のためだと思っていた。
亜美と一緒にいると、まことやうさぎが気を遣うだろう。だからレイのことは自分が何とかしなければと、単独で行動に出た。
それこそが、敵の罠だったのだ。リーダーであるヴィーナスを精神的に孤立させ、四守護神の戦力を削ぐ事が。
(みんな……ごめんね!!)
かつん、と靴音がした。ペッツが自分の目の前に屈みこみ、顔を覗き込んでいた。
黒いルージュが引かれた口元が、にいっと横に広がる。魔女の微笑みだ。
「よくも今まで、私達をさんざん苦しめてくれたね?」
背後の扉は閉まっている。カラベラスに、これから起こる出来事を見せないためだろう。確かに、産後の女性には刺激が強すぎる光景かも知れない。
セーラーVは薄く微笑み、ゆっくりと瞼を閉じた。ここに来る時から、覚悟はしていた。
ヴィーナスは、セーラームーンの影。影が消えるところに光は必ず現れる。
(喩えあたしが力を失う事があっても、銀水晶の輝きが再び力を与えてくれるはず)
連れて帰る、とペッツは言った。少なくとも殺される事はない。
ならば自分は耐えて見せる。そして今度こそ、マーキュリーたちと同じ位置に立ってみせる。
「いい度胸だ。さすがはセーラーヴィーナス」
ペッツは彼女の髪に結びつけた赤いリボンを毟り取った。
リボンは傍にあったポールの上に音もなく落ち、セーラーVの懺悔をじっと見守っていた。
518ムーン陥落28:2006/06/11(日) 16:28:07 ID:f/2lrVuM
「なるほど」
ペッツから話を聞き終えたデマンドは、得心が行ったと言うように頷いた。
紅のルベウスがマーズの力を封じていたとは意外だった。その後すぐに倒されてしまったため、デマンドには報告が届かなかったのだ。
そして、ペッツはジュピターを撃破、ヴィーナスを捕獲。ブレーンであるマーキュリーは精神的に打撃を受け、未だ動く様子がない。
実質、セーラームーンは守ってくれる盾をなくし、身動きが取れない状態であるといっていい。
「役立たずと思っていたルベウスも、それなりの働きをしたということか。お前たちに対する評価も、改めねばいかんな」
腹心の一人、エスメロードは『ラビット』を捕らえに向かっている。全ての駒が揃うのに、さほど時間はかからない。

「恐れ入ります」
ペッツは深々と頭を下げた。その拍子に、肩に担いでいるヴィーナスがずり落ちそうになる。
一方、カラベラスは不安そうな眼差しでデマンドを見上げていた。赤子を庇うように抱きしめ、恐る恐る伺いを立てる。
「では、その……この子の存在を、お許しいただけますか。ルベウス様は産めと申されましたが、今となっては……」
「ああ、構わん」
面倒くさそうにデマンドは応じる。毒にも薬にもならない赤子のことなど、どうでも良かった。それより、一刻も早くセーラームーンをこの地へ呼び寄せたい。
カラベラスの顔がぱっと輝いた。
「ありがたき幸せ!この子が成長した暁には、必ずやデマンドさまのお力になりましょう!」
その場で飛び上がりかねない様子の妹を、ペッツは呆れた目で見つめると、再び玉座に向き直った。
「それで、この豚はどうします?昨晩から餌を与えていないのですが」
四守護神を束ねる美貌の少女も、ブラック・ムーン一族に言わせれば豚も同然だった。
「鼻の穴に大便でも詰めて転がしておけ。死なない程度にな」
「畏まりました」
「兄さん!それではあんまりだ!」
それまで黙って聞いていたサフィールが、初めて口を挟んだ。デマンドは苛立たしげにそちらを見る。
「サフィール、お前は甘すぎる。既に我らの同胞は二人葬られているのだぞ」
子供の頃は従順だった弟は、何故か最近になって、デマンドに反抗的な態度を見せるようになった。
あの男が現れてからだ。闇の中より現れ、デマンドに知恵を授けてくれた男───ワイズマン。
復讐に燃える彼に助力し、地球侵略のためのきっかけを与えてくれた。
サフィールにしてみれば、得体の知れない男に兄を取られてしまったような気持ちなのだろう。
弟への愛情をなくしたわけではない。たった一人の肉親だからこそ、苛立ちも増すのだ。

サフィールは蒼い瞳を焦燥に輝かせ、兄を真っ直ぐ見据えて叫んだ。
「わかっている。彼らは真っ向から勝負を挑み、戦いの末に散った」
ルベウスもベルチェも違った意味で好戦的な性格だった。それゆえ、敵に足元を掬われ、身を滅ぼす事になった。
「だが無抵抗の相手に危害を加えるのは、ブラック・ムーン一族の誇りに反する!以前兄さんが言っていたことじゃないか!」
凛とした声が広間に響く。
ペッツはわずかに頬を染め、その光景を見つめていた。麗しい兄弟が言い合いをするさまは、女の心を乱す何かがある。
カラベラスの方は、それどころではなかった。騒ぎ出す赤子を、必死で宥めている。
「ほら、泣かないの。大丈夫だからね……?」
揺すぶっても、軽く叩いても、赤子は泣くのをやめなかった。それを見て、サフィールはわずかに眦を下げる。
「……すまなかった。子供が産まれたのだな、おめでとう」
「あ、ありがとうございます!」
本来なら、追放処分を受けてもおかしくはなかった。思いやりに満ちた言葉をかけられたカラベラスは、ひたすら恐縮する。
「新しい部屋を用意させよう。赤ん坊には個室の方がいい」
「お前、勝手なことを…!」
デマンドが言いかけるのを無視して、サフィールはペッツに目を向けた。
「セーラーヴィーナスは、君の拷問を甘んじて受けたようだな。敵ながら立派な事だ」
「は、はい……」
まるで責められているような言葉に、ペッツは青ざめた。サフィールは表情を柔らかくする。
「暴力は、する側にとっても疲れるものだ。ヴィーナスはこちらで預かるから、もう下がりなさい」
519ムーン陥落29:2006/06/11(日) 16:29:52 ID:f/2lrVuM
ピチャピチャ……ピチャピチャ…
水音がすぐ下で聞こえる。タキシード仮面はうっすらと目を開けた。
エメラルドの輝きを持つ髪が、臍の下あたりで動いている。
真っ白な空間に、彼はいた。何か話そうと思っても、舌が痺れてうまく声が出ない。
(セーラームーン……うさこは……ちびうさは!?)
横たわっている自分の状況は、少しも変わってはいなかった。
あの時、ちびうさの身体から光が迸ったのが最後の記憶。すぐそばにあの二人の気配はなかった。
あるのはただ、自分の股間に顔を埋めている美女のみ───。
獲物の身体が動いたことを、エスメロードは敏感に察したらしい。白い面に刻まれた美しい顔立ちが、女豹のように彼を見つめる。
気を失っている間に、彼の下半身は嬲られ尽くされていた。女の手の中でぐったりと萎れ、起き上がる気配はない。
「お目覚めのようね。ラビットとセーラームーンを、どこに隠したの?」
それは、こちらの方が教えて欲しいくらいだった。
答えられないでいるタキシード仮面の臍に、女はぐっと指を入れる。
「うぁ…!」
背中を反らす男の反応を楽しげに見やり、エスメロードは囁いた。
「正直に話さないと、切り取るわよ」
どこを、とは言わない。確かに、この女ならやりかねないだろう。
しかし知っていたとしても、教える気はなかった。

(うさこ……)
恋人の目の前で辱められたという思いが、彼の気持ちを重くしていた。
他の女の愛撫で果ててしまった。どんなに言い訳しても、彼女を傷つけた事には代わりない。
感傷に浸っている間にも、女の指先が彼を苛んだ。萎れている玉に手が伸び、握りつぶすかのようにこねくりまわす。
「う。おおお…!」
痛みに絶叫するタキシード仮面には構わず、エスメロードは玉に爪を立てた。
よく磨き上げられた女の爪は、男の急所にとっては凶器でしかない。黒い陰毛が爪に巻き込まれ、キリキリと痛みを訴える。
女は、唾液にまみれた両手で玉を両側から挟み、舌先でチロリと刺激を加えた。快楽に腰が浮き上がりそうになるのを見計らって、前歯で竿に噛み付く。
「くぉおおお、ふ、ぁあああっ!」
苦痛と快楽を交互に与えられ、青年はひたすら無様な喘ぎ声を発する。目の前に、月野うさぎの悲しげな顔がちらつく。
彼女の目は明らかにタキシード仮面を責めていた。どうして、なんで、まもちゃん。そんな風に、無言で問いかけてくる。
(すまない……うさこ、すまない!)
四肢を伸ばしきったタキシード仮面は、きつく瞼を閉じた。
力になると決めたのに、いつも肝心なところで足手まといになる。
今頃どこにいるのか、誰に何をされているのか。最後に思い出すのが泣き顔というのはあんまりだった。
(結局俺は……何の力にも、なれないのか…)
「失礼な男」
不機嫌そうなエスメロードと、目が合った。
「どうやら本当に何も知らないみたいだけど……これほど尽くしているのに、まだ他の女のことを考えているわけ?」
「ぐ、うう…うさこ……」
尽くしているという言葉が、彼の心に更に罪悪感を与えていた。
「お前はもう、私の奴隷になったのよ。逆らう事は許さないわ」
エスメロードの口が、千切れんばかりの強さで竿を締め付ける。
精液を吸い尽くされ、もう一滴も出ないと思われる男根を、女はひたすら吸引するのだった。
(や……めろ、もう、出な……)
ちゅぽんと音を立てて、竿から唇が引き抜かれる。
気を失っている間に、タキシード仮面のズボンは脱がされ、下半身があらわになっていた。ひんやりとした冷気がその部分に当たる。
「強がる男は立派だけど、度が過ぎると可愛げがないわね」
股間から顔を離したエスメロードが、青年の顔を覗き込む。
開かれたシャツの胸に、女の豊満な乳房が重なっている。むっちりとした太股が足に絡みつき、甘い匂いが鼻孔をついた。
520ムーン陥落30:2006/06/11(日) 16:31:17 ID:f/2lrVuM
カツン…
硬質な靴音に、エスメロードはびくりと肩を震わせる。
タキシード仮面もつられてそちらを見た。
空間を包んでいた霧のようなものがすっと晴れ、一人の青年が姿を現した。
敵であることは、額の印を見ればすぐわかった。その他は、細く白い男という印象しかない。
感情の感じられない、無機質な目がタキシード仮面を一瞥する。
「デマンド様」
一方、エスメロードはぱっと頬を高潮させた。まるで娼婦から少女に戻ったように。
タキシード仮面から即座に離れ、新たに現れた青年に駆け寄る……と言うより、寄り添うと言った方が的確だった。
(この女でもこんな顔をするのか)
あまりの変わりように、タキシード仮面はますます、この女は恐ろしいと感じた。
同時に、そんな彼女が崇拝するこの青年も、見かけと違ってただの優男ではないのだろう。
「ラビットはどうした?」
デマンドと呼ばれた青年の問いに、エスメロードは平伏して答えた。
「申し訳ございません、セーラームーンたちの邪魔が入りまして、取り逃がしました。ですが、代わりにこの男を……」
この男と言いながら、エスメロードは振り返った。
改めて己の姿を見れば、シャツの前をはだけられ、下半身を剥き出しにした、この上なく情けない姿である。
タキシード仮面は屈辱に震えた。それを、デマンドは表情を変えずに見ていた。
(この男……)
値踏みするように見つめてくる青年に、タキシード仮面は引っかかるものを感じた。
エスメロードにしてもそうだ。敵は、セーラー戦士に対しては憎悪という感情を向けるが、タキシード仮面を見つめる目はまるで、只の道具を見るようだった。
わかっている。自分はセーラー戦士の付属品でしかない。それでも、人格を無視するような扱いを受けるのは耐えがたかった。

「犯したのか」
怜悧な声がエスメロードに降りかかる。
問われた側は、汚い雑巾でも見るように、倒れている青年に視線を投げかけた。
「……苦痛を与えるため、致し方なく、ですわ。私がお慕いしているのは、ただひと…」
デマンドはそんな事はどうでも良いといいたげに、言葉を遮る。
「エスメロード。お前の事は忠実な部下だと思っている」
「え、ええ!もちろんですわ!」
頬を赤くし、意気込んで告げる女を見て、タキシード仮面はこの二人の関係を正しく理解した。
だがその瞬間、デマンドはとんでもない事を言い出したのである。
「では、お前にしか出来ないやり方で未来を変えてみろ。お前がその男の子供を産むのだ」
タキシード仮面は目を剥いた。
驚いたのは彼だけではなかった。エスメロードもさすがに言葉を失っている。
「デマンド様……」
蒼白に近い顔色で、女は立ちすくんだ。
デマンドは相変わらず表情を変えない。残酷なことを口にしたという自覚はないのだろう。
エスメロードは拳を震わせた。それは、彼女の中で激しい葛藤があることを示している。
慕っている相手の命令とは言え、好きでもない男と子供など作れるはずがない。まともな女なら当然の反応だ。
エスメロードが『まとも』の部類に入るか否かは別として───。
(この男…一体、何が目的なんだ)
タキシード仮面は、プリンス・デマンドの怨念にも似た想いを知らない。自分の未来の妻に横恋慕していることなど想像がつかない。
目の前で交わされるやりとりを見ていれば、単に、部下の女を苦しめて喜ぶサディストにしか見えなかった。
セーラームーンを傷つけたいのなら、他に方法はいくらでもある。まさか、セーラームーン自身が目的だなどとは、思ってもいなかった。

「わかりました」
ややあって、エスメロードの沈痛な声が響いた。
タキシード仮面の下半身に、ずくりと痛みが走った。衝撃と、また犯されるという反射的な恐怖が、彼の身体を支配したのだった。
「デマンド様のご命令とあらば……このエスメロード、いかなる任務も果たしてご覧にいれます」
「そうか」
引き受けて当然だとでも言いたげなデマンドの態度が、両者のそれまでの関係を物語っていた。
「持つべきものは、やはり肉親よりも部下だな。……弟は、近頃反抗的でかなわん」
後半の台詞は、ほとんど独り言に近いものがあった。人を従わせることに慣れた者特有の傲慢さが、デマンドの全身から溢れ出ていた。
521ムーン陥落31:2006/06/11(日) 16:33:04 ID:f/2lrVuM
決意を固めたエスメロードは、縋るように主に目を向ける。
「その代わり、お願いがございます」
「なんだ」
「最後に一度だけ……あなた様の、子種を飲ませては頂けませんか?」
それは、あまりにも直截的で卑猥な言葉だった。
思わず声を漏らしそうになったタキシード仮面とは対照的に、デマンドは表情ひとつ変えずに頷いた。
「いいだろう。お前は今まで、十分過ぎるほど私に尽くしてくれた」
「ありがたき、幸せに存じます………」
頭を垂れるエスメロードの髪に、デマンドはそっと掌を置く。主に触れられた喜びに、女は長い睫を震わせた。
それを見守るタキシード仮面の心中は、穏やかではなかった。
自分をモノのように扱うエスメロードが、他の男に対してはただの可愛い女であることに違和感があった。
いや、違和感だけではない。先ほどから、靄がかかったような釈然としない感情が、胸の奥に立ち込めている。
(俺は、何を…?これでは、まるで)
嫉妬のようではないか───。
心に浮かんだ単語を、タキシード仮面は慌てて否定した。
馬鹿な、そんなことはない。残虐な女だと思っていたのに、意外な一面を見せられて、それで動揺しているだけだ。
(そうに決まっている………)

捕らわれの青年はしばしの間傍観者となり、眼前に繰り広げられる濡れ場を見守ることを強いられた。
エスメロードはデマンドの正面にひざまずくと、憂いに満ちた表情で想い人を見上げる。
焦がれるように足の間に手を伸ばす女を見下ろし、デマンドはゆっくりと口を開いた。
「エスメロード」
「はい……」
とろんとした瞳でデマンドを見つめる女の姿は、餌を目の前にぶら下げられた犬そのものだった。
悪女の影はすっかり消え失せ、そこに存在するのは、健気な一匹の雌犬でしかない。
デマンドの両手が、そっと彼女の頬を挟み込んだ。
「虫のいい願いとは思うが、その男の子供を産んだら私の元に戻り、引き続き力になって欲しい」
「デマンド様!」
感極まったような笑みを零し、彼女はデマンドの腰にしがみついた。
デマンドはエスメロードの緑の髪を優しく撫で、慈愛の眼差しを向けている。
だがその愛情はあくまでも、主従の域を出ないものだった。傍目にもそれははっきりとわかる。
それでもいい、というエスメロードの声なき声が、タキシード仮面にも聞こえるようだった。
「あぁ、これがデマンド様の……」
足の間から男根を引きずり出し、エスメロードは目を細めた。
愛しげに指を這わせながら、チュッチュッと接吻を繰り返す。その度に先端は大きく膨らんでいった。
タキシード仮面にした時の荒々しい仕草は、そこにはない。宝物のように丁重に男性器を扱い、愛撫を続けている。
デマンドの横顔は変わらず冷たい。しかし、時折眉間に皺が寄っているから、それなりに感じてはいるのだろう。
(あんな反応では女が気の毒だ)
タキシード仮面は心の中で呟く。男が何の反応も返してくれないのでは、女は嫌気が差してしまう。
しかし彼の評価とは裏腹に、エスメロードは健気に唇を動かし続けていた。
「んぐっ……」
喉の奥まで咥え込んだらしく、上品な顎がぐっと反り返る。
玉袋を大事なもののようにぎゅっと握り、指先でこねながら、竿をしごいていく。
「でまんどさまぁ……んっ、うううんっ、ちゅぱぁっ……おいひぃ……んん、レロレロ……ん、ちゅっ」
口の端からのぞいた赤い舌が、何とも言えず扇情的だった。
白い空間に、エスメロードの卑猥な声だけが聞こえていた。デマンドの口からは、奉仕を続ける女への感謝も労りの言葉も出てこない。
真面目なタキシード仮面には、それが信じがたかった。
(なぜ、あんなことが許されるんだ)
彼の憤りは、エスメロードではなく、デマンドの方へと向かっていた。
部下に無理な要求を飲ませ、さらには奉仕もさせている。あんな男がなぜ、エスメロードにとって尊敬の対象となるのか。
女を盾にし、駒にするような男がもてはやされ、従順で温厚な男が女に虐げられる現状に、彼は打ちのめされていた。
(あれなら、俺の方が……)
522ムーン陥落32:2006/06/11(日) 16:33:59 ID:f/2lrVuM
「うまいか」
抑揚のない声でデマンドが問う。
口の中にパンパンに男根を詰め込みながら、女は馬鹿のように頷いた。
「ん、むおおぃ、おいひいいいぃ、れすうううっ!ひょっぱくれ、おいひいいいぃーーー!」
本気でそう思っているのなら、頭がいかれているのに違いない。
エスメロードの美貌は口に含んだもののせいで醜く崩れ、お多福のようになっていた。
それでも、瞳に浮かぶのは快楽でしかない。愛しい男のものを存分に味わい、苦いものすらも甘く感じられるようになっているのだ。
デマンドが腰を突き入れる。外側から見れば何気ない仕草だが、内側から見ればこの上なく残酷な動きだ。
美女の口内に、男根が奥深くまで侵入する。温まった舌に刺激された先端が、限界を迎えたらしい。
「モゴおっっ!!」
嬌声とともに、エスメロードの頬が大きく膨れ上がる。膨張した男根が、彼女の口内を圧迫している。
彼女は両手を唇の脇に当て、精液がこぼれないようにした。
「いくぞ。全部飲んでくれ」
「こ、こだね、んーーーーーーーーっ、んぐううううーーー!」
苦悶するエスメロードの頭を股間に押し付ける男は、鬼畜としか言いようがなかった。
噴出する白濁が女の口壁を叩く。
「んっ……ごく……ごく……」
女は恍惚の声を上げて、それを全て飲み干した。
白い喉が上下し、一滴も残すまいとするように顎を動かす。両手を玉に添え、竿の中に残っている汁を搾り出すように何度も動かした。
摩擦によって押し上げられた精液が、女の口の中に次々と注ぎ込まれていく。
「ジュルルル……ん、ズルルルルル……ん、チュウウウウ!」
すさまじいディープスロートの音が、空間に響き渡った。
エスメロードの両頬はボコッと陥没し、それだけ強い力で吸っている事を示す。
泡だった精液を喉の奥へ奥へと送り込みながら、女はまだ竿を扱くことをやめない。
「ん、でまんどしゃまの、子種……ん、濃い……」
射精はいずれ終わりが来る。
溜まったものを全て口の中に収めると、エスメロードは名残惜しそうに唇を離した。
「ん、チュバァ……ッ」
唇から半透明の糸が垂れ、男根とまだ繋がっていた。
愛する男の子種を全て飲み込み、女は火照った身体のまま座り込んだ。
エメラルドの巻き毛が床に乱れ散っている。タキシード仮面は瞬きもせずに、その光景に魅入られていた。
女は男次第、と言う格言が真実であったことを、改めて思い知らされていた。相手がデマンドだと言うだけで、同じ女でもここまで従順に見えるものだろうか。
こんなのは間違っている、と思う反面、このように尽くされたい、と思う気持ちも捨てきれない。

「何か言う事はあるか?」
射精を終えた男は、慣れた手つきで男根を元の位置に仕舞った。どこまでも冷静な男だった。
その動きを、エスメロードは目で追っている。当分会えない恋人を見る目に似ていた。
「……っ、はぁ、はぁ。とても、美味しかったですわ」
濡れた指を口に含み、女は答える。荒い息を整えるのに、しばしの時間がかかるようだった。
「ありがとうございます。これで心置きなく、次の任務に移れましてよ」
恍惚と呟きながらも、その双眸にはどこか切なげな光が宿っていた。
命令に従うと決めても、迷いはまだ残っている。だがそれも、デマンドにとってはどうでもいい事なのだろう。
この男が極端に残酷な性格をしているというわけではない。彼の大事にしているものと、女のそれが一致しないだけのことだ。
デマンドは、横たわるタキシード仮面に鋭い目をぶつける。骨まで凍りつくかのような、冷たい眼差しだった。
「種が無くなるまで搾りつくしてやれ」
死刑宣告にも似た発言に、空気が震える。
523ムーン陥落33:2006/06/11(日) 16:35:00 ID:f/2lrVuM
カツン……

再び靴音を響かせ、デマンドの姿は霧に消えた。
エスメロードは、しばらく青年の後ろ姿を見守っていた。その背中からは、叶わぬ恋に身を焦がす、女の哀愁が感じられる。
その行き場のない想いは、やがてタキシード仮面の肉体を、嵐となって襲うだろう。背中だけ見ていても、それがわかった。
逃げようとしても、身体は動かない。いや、もはや逃げる気も失われていた。

「ふふっ……ふふ。ふ」
見れば、エスメロードは震えていた。扇子で口元を隠し、笑いを堪えているようでもある。
デマンドの気配が完全に消えると、彼女は大きな口を開けて高笑いした。
「……っおーーーーっっほっほっほ!!」
気が触れたのではないかと思われるほどの、甲高い叫び声だった。
だが、彼女が心から可笑しくて笑っているのではないことぐらいは見て取れた。
よほど鈍感な人間でなければ、エスメロードの心が悲鳴を上げていることが、泣きたいのを堪える心情であることが、理解できるだろう。

ひとしきり笑い終えた女は、目尻に涙を浮かべて青年を振り返った。
「お聞きになった、タキシード仮面!?あの方はねぇ、私のことなど想っていないの」
何と答えたら良いか判らず、彼は沈黙を守った。
自分を陵辱した相手に同意を求められても、素直に頷けはしないのだが……。
「私が便利な駒だから、それだけなのよ。お前のようなクズに抱かれて、子供を作れですって!笑っちゃうわよねぇ!」
クズと言われた事に、不思議と腹は立たなかった。
その代わり、同情もしない。ただ利用されているだけの男の背中を、どこまでも追いかけ続ける馬鹿な女だ。
答えないタキシード仮面に苛立ったのか、女が胸倉を掴みあげた。
涙を浮かべた瞳と、目が合う。
「何か言いなさいよ!私が馬鹿だと思っているんでしょう!」

(……その、通りだ)
彼は思う。
なのに、何故心が乱されるのだろう。
デマンドに口腔陵辱を受けている彼女を見て、タキシード仮面の内側にははっきりと憤りが生まれていた。
想う人に想われない辛さを、彼は味わったことがない。この女を前に、何かかける言葉などあるはずもない。
しかしあの時の彼は一瞬であったが、うさぎとちびうさの事が頭から消えていた。

(俺は、どうしたんだ……?)
タキシード仮面の心境の変化を、女は知らない。
好きな男の気を引くために、また新たな陵辱を始めようとしている。
「見てらっしゃい───お前など、無茶苦茶にしてやるわ!」

残酷なだけだと思っていた女の意外な脆さ、弱さ。
それらが全て、青年の心に怒涛となって襲い掛かってきた瞬間だった。
524名無しさん@ピンキー:2006/06/11(日) 16:36:18 ID:f/2lrVuM
今日はここまでです。
次こそ四守護神の出番。
525名無しさん@ピンキー:2006/06/11(日) 17:28:08 ID:csTsY+Lp
素晴らしい神展開。ホント美味です、ご馳走様でした。

526まこチン:2006/06/11(日) 18:22:30 ID:pqJIdgiy
素晴しい。敵さんの女性陣が哀しすぎます。
丸坊主にされた美奈子よりエスメロードに感情移入しちゃいますです。
なんか、彼女には幸せになって欲しい・・・・・・・・・・・・
その分だけセーラー戦士は悲惨な目に合わせてやってくださいね。

気押されちゃって自分は何やっていいんだかさっぱりわかんなくなりそう
527名無しさん@ピンキー:2006/06/11(日) 18:52:42 ID:vFvh+gCi
>>524
マーズ編の辺りから、意図的に敵側に感情移入するような書き方をされてますね。
そのことが却って読者の共感を呼んでいる。

つーかタキ様の浮気フラグキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!
あの男はいつかやると思ってたよw
528名無しさん@ピンキー:2006/06/11(日) 20:07:43 ID:x1FZjJLO
アニメや原作では未遂に終ったデマンドのムーン陵辱だが…
果たしてどうするんだろう…
529名無しさん@ピンキー:2006/06/11(日) 20:44:56 ID:vFvh+gCi
>>528
そんなの、決まってるじゃないか。
530名無しさん@ピンキー:2006/06/11(日) 21:48:36 ID:kfNdOz5H
>>529
同意
531名無しさん@ピンキー:2006/06/11(日) 23:28:16 ID:tOknEdmF
ちきしょう
美奈子派の自分だが敵さんのお姉ちゃん達に泣かされた…
続きとムーン陵辱をwktkして待ってます。
532名無しさん@ピンキー:2006/06/12(月) 02:48:24 ID:z0u0a339
ネ 申



素晴らしすぎる。
ただのエロパロには置いとけないよ
533名無しさん@ピンキー:2006/06/12(月) 19:27:19 ID:/sQx2o2J
原作、思わず読み返してしまったよ。
ちゃんと原作とリンクして書いているんだな。
各場面で↑の今までのことが目に浮かんだ。
 
ブラックレディは登場するんだろうか・・・?
534名無しさん@ピンキー:2006/06/12(月) 20:53:38 ID:vU8/ezqP
さすがにブラックレディまで書いたらごちゃごちゃ&長くなりそう
>>528
ムーン陵辱、ちゃんと書いてくれると個人的に期待してる。
535名無しさん@ピンキー:2006/06/12(月) 21:02:33 ID:/sQx2o2J
>>534
確かにそうだな; 失敬。
 
>>528
変なこと言ってスマソ; スルー志向で。
536名無しさん@ピンキー:2006/06/12(月) 21:13:50 ID:B97OxWTd
原作に添っているのに全く先が読めない展開
>>534
タイトルからしてそりゃもうお前間違いないだろ>ムーン陥落

537名無しさん@ピンキー:2006/06/12(月) 22:46:59 ID:QnVnaya/
原作ではキス出来たがアニメでは2回に渡り失敗。
そんなデマンドはネ申の力で救われるのか!?
538名無しさん@ピンキー:2006/06/12(月) 22:49:57 ID:kVsBSWJL
お願いですから、カラベラス母子だけは
なんとか幸せにしてあげて下さい…かわいそうすぎる
539名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 00:18:18 ID:9+OKbiS7
期待age
540名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 14:26:40 ID:vvvPi4VI
はるか、みちる輪姦もの期ボンヌ
541名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 19:11:18 ID:/coF5uXP
今更だけど、マーズの話がかなりエロい気がw
個人的にツボだww
燃え盛る炎の明かりに照らされながら(ry
 
>>540
セラムンRだからこそ良いと思うんだが。
Sまでいくと微妙な感じがする;
542名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 19:38:37 ID:1dje9Gec
続きが気になって毎晩のぞきに来る俺がいる。
ほんとに予想がつかん展開だ…でも原作には忠実なんだよな。
543名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 21:07:34 ID:x6dhTro3
忠実ではないから予測がつかないのでは。
544名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 22:12:47 ID:kv66IU39
>>543
そういう意味の忠実ではなく
>>501みたいな意味
545名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 22:16:26 ID:7VP/vA56
実は今までブラック・ムーン嫌いだったんだが、入信しようかと思うw
546名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 22:20:47 ID:RIAc4Nwh
そういやセーラームーンって公式ノベライズはされてないよな?(絵本みたいなのはあるけど)
少女漫画の小説版ってあまり売れないんだろうか。
547名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 23:27:42 ID:i04j/3Dh
ここでマーズにルベウスの子を産んでほしいと思うのは
イクナイことなのだろうか
548名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 00:32:17 ID:D96gpFQ7
神はまだか…

お願いします続きをお願いします
549名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 21:40:16 ID:CNnsDO7I
まだ3日しか経ってねえしモチツケw
しかしホントに毎回続きが気になる締め方っつーか、週間連載を見ているようだ。
『毎週クライマックス!』みたいな煽りをつけたくなるな
550名無しさん@ピンキー:2006/06/14(水) 23:06:49 ID:7eR8oeCw
>>513
グラスの中に満たされた白濁の液体って精液?
551名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 04:06:36 ID:ltSYl0sh
ふとこのスレみて、思わず元祖セーラームーンアニメみてしまったw
セーラームーンって冷静にみると(というのも変な言い方だけど)面白いし意外に教育的だね。むちゃナツカシス
続編にはついていけなくて無印しかみてないけど、子供の頃の記憶よりも面白く感じた。多分このスレのせい。
今になって思わずはまるくらい面白かったです、続きに期待
552名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 11:12:25 ID:leVFOeP0
「うつむいてばかりいるとお日さまの明るいことも忘れちゃうんだって。」
「失望は愚か者の結論よ!」
「3.14159265358979・・・・・・・・・」
「恋人がいたっていいじゃないか。アタックあるのみ!」
「時代劇は愛と色気と立ち回りよっ!」
553名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 19:46:55 ID:OVVErqIL
>>552いつのセリフだっけ?
554名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 20:06:37 ID:DzJC6vUO
今更セラムンかよ

だがそれがいい
555名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 20:26:57 ID:idhit+9C
>>554
気が合うかも試練
556名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 01:08:31 ID:s183ydmE
はるかage
557名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 10:32:20 ID:D27R4F5t
プルートは単なる回収係なのだろうか。
期待してはいけないと思いつつワクワクしている自分がいる。
558名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 22:17:08 ID:197Sllwx
やるとしたら「プルート○○」でやるだろ。
うさぎとワンセットってのはあんまりだ
559名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 00:03:47 ID:hgTlJ8tp
四姉妹は、上からペッツ、カラベラス、ベルチェ、コーアンだから
カラベラスが「ベルチェお姉様」なんて呼ぶのはおかしいな。
560名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 00:11:07 ID:Kp7m1ssY
ネコとタチだから……とか(ぉ
561名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 02:20:43 ID:9tBjIgBj
綺麗なままつれてこいとかいっていざ手に入れてやってみたら
すでに非処女
562名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 09:25:07 ID:ZQZb1REz
はるか〜
だれか書いて〜
563名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 09:46:34 ID:zm48zfSD
>>561
その点はすでにエスメロードに指摘されてるがw
まぁデマンドが処女厨なら、最初から人妻に惚れたりせんよな。
564名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 10:35:12 ID:G0yASgFa
>>563
デマンド×育子ママもありか?w
565名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 12:23:10 ID:kOgqWC8h
原作読んだことないんだが、
アニメではペッツとサフィールっていいかんじだったよな。
原作ではそうゆう描写はあったのか?
566名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 14:25:06 ID:CTd86k3Q
原作では四姉妹はさっさとやられるからな…
最後まで生き残ったカラベラスとルベウスがいい感じで、
エスメロードはルベウスに押されぎみだったw
比較してみると楽しいぞ。
567名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 14:26:56 ID:kOgqWC8h
アニメのエスメロードを全く覚えてないんだが。
568名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 15:01:05 ID:pKpO4qZI
>>567
全く活躍しなかったからな…
569名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 15:27:37 ID:kOgqWC8h
このスレで懐かしくなってセーラームーンRの格ゲーやったんだが、
マーズ一人でルベウス戦とか、
ムーン一人でデマンド戦とかでいらない妄想がW

アニメのルベウスっていつ死んだんだっけ?
570名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 16:03:44 ID:pKpO4qZI
>>569
つyou tube
571名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 16:23:05 ID:Ygq9SE83
ようつべのセラムンどんどん消えていってるよね
仕方ないけど残念
572名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 18:04:44 ID:nVAFCRCc
>>563
人妻と知ったのは後からなのでは。
なにより未来のクイーンの外見は20歳前後らしいし。
573名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 18:41:55 ID:pKpO4qZI
月の王国のやり方に反発して城を攻撃したんだから、
相手の事を何も知らないはずがない。
ただ、姿を見たのは攻撃した時初めてだったらしいが。
574名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 21:17:24 ID:kOgqWC8h
>>571
ようつべって何だっけ?

575名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 22:03:54 ID:eSkx9Brt
お前は1個上のレスも読めんのかw
576名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 23:04:22 ID:Kp7m1ssY
「人々に永遠の命を与えた女王」と書くと、クイーン・セレニティのことか
女王プロメシュームのことかわからんなw
577名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 23:32:06 ID:9IF1jk5e
汽車は〜 闇をぬ〜けて♪
578名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 23:38:24 ID:TooDr7TC
ttp://emeraldas.net/j/data/familyline/yayoi.htm
プロメシュームってこの人?
579名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 23:47:31 ID:Kp7m1ssY
>>578
その人の成れの果てという方が正しいかな。。。
580名無しさん@ピンキー:2006/06/18(日) 00:52:13 ID:S5CIzqFv
ルナとプロメシュームって漠然とキャラがかぶるような
581名無しさん@ピンキー:2006/06/18(日) 07:47:48 ID:NrLpHRLD
>1000年女王として1000年間(1900〜1999)地球を影から治める。

1000年なのに、100年間なんだな。w

582名無しさん@ピンキー:2006/06/18(日) 08:28:20 ID:BkYsdD9T
17年ゼミだって蝉の期間はちょっとしかないぞ。
583名無しさん@ピンキー:2006/06/18(日) 10:07:51 ID:sQmgDmqQ
じゃ残り900年はネコか
584名無しさん@ピンキー:2006/06/18(日) 19:14:34 ID:dyJ645t4
話題についていけんw
お前ら何歳だよw
585名無しさん@ピンキー:2006/06/18(日) 19:21:04 ID:+CVqA5Vu
>>580
……そう言えば千年女王の方だと中の人がルナと同じなのか。
成れの果て(ttp://www.toei-anim.co.jp/movie/999/image/chara_prome_photo1.jpg)の方だと来宮良子さんだそうで。
586名無しさん@ピンキー:2006/06/18(日) 22:27:18 ID:xV8GwcHa
有紀蛍の中の人は桜田先生/せつなさんだね
587ムーン陥落34:2006/06/19(月) 00:35:12 ID:SIQ2CPG5
鍋の底から、ポコポコと泡が浮かんでくるのを、木野まことはぼんやりと見つめていた。
「お湯を沸かす」と言うのは、考えてみたら変な表現だ。正しくは「水を沸かす」ではないだろうか。
天才少女に尋ねてみたところ、「日本語としてはおかしいが文法的には正しい」そうだ。
『お湯と言うのが結果で、沸かすと言うのがその過程ね。この場合、結果が先に来ているから違和感があるんだと思うわ』
『でも、『ケーキを焼く』って言葉はおかしいとは思わないでしょう。文法的には、完成したケーキをさらに焼く、って意味にもとれるけれど』
『そこが言葉の面白いところよ。つまり……』
勉強の話になると、亜美は多弁になる。以前はそんなところが少し鬱陶しく感じていたが、今は穏やかに受け入れられるようになった。
亜美やまことの幸運は、自分の趣味が、たまたま社会的に認められている事だった、という点だ。
家事や勉強が出来る少女を嫌いな人間はそういない。その反面、自分が好きでしていることなのに、誰かに媚びているように思われるのが難点だ。
まことは好きな人にだけ料理を食べさせてやりたいし、亜美も、天才だからと言って何でもできるように思われるのは心外だろう。
(誰もあたしたちのことなんてわからない)
身に余り過ぎる能力が他人との軋轢を生む、そんなところが共通していたのか。容姿や性格的には正反対なのに、何故か亜美とは最初から気が合っていた。
同じ国に生まれ、同じ学校に通い、同じセーラー戦士として、同じプリンセスに仕えた。
───そして、辿る運命までもが同じだったとは。

白い湯気が頬を湿らす。まことは雑念を振り払うように頭を振り、火を止めた。
沸騰した湯の中に塩を一つまみ入れ、乾いた麺を放射線状にバラバラと投げ込んでいく。箸でかき混ぜるとすぐに疲れたようにしんなりとし、湯の中に沈んでいった。
料理はいい。手を動かしている間は、何も考えずに済むから。

「まこちゃん、何か手伝う事ある?」
居間から亜美が顔を出した。まことはポニーテールを揺らしながら振り返り、無理に笑顔を作った。
「ああ、いいよ。亜美ちゃんは座ってて」
退院してから亜美のマンションに移り住み、もう1週間になる。
亜美の母親は滅多に家に帰らないし、帰っても娘の部屋に無断で入ることはないので、友達を連れ込んでいても気付かれない。
こういう時は、一人暮らしで良かった、としみじみ思う。娘が夜分に襲われても、長い間家を空けても、心配する親がいない。
今のまことにとって一番辛い事は、あの夜のことについて詮索されることだった。まことが病院に運び込まれた事は、いずれ人の口から漏れる。
少年たちにも顔を見られた。また会ったらと思うと怖くて恐ろしくて、外を歩けない。
だから、同じ傷を抱える亜美の元に逃げ込んだ。それが果たして正しい事であったのかはわからないが、こうする他はなかったのだ。
亜美は何も言わずまことを泊めてくれ、学校に行けとも言わなかった。
失踪した美奈子とうさぎは、未だ見つからない。アルテミスとルナも帰る場所をなくし、まことともども亜美のマンションに居座る事になった。
(レイちゃんは……)
守ってやれなかった、黒髪の少女を思い出す。彼女はまだ、意識が戻らないのだろうか。ひょっとしてずっとこのままなのだろうか。
いかにも粗野なあのルベウスに、身体を好きなようにされたのだ。身体のみならず、心が壊れてしまってもおかしくない。
退院した頃には、まことも随分痩せていた。つんと張っていた乳房は腫れがひかず下向きになり、肛門が緩んだせいか腸の調子も悪くなった。
少年たちだけではなく、医者や看護師にも生まれたままの姿を見られ、尻の穴に薬を塗られた。中学生の少女には、あまりにも過酷な仕打ちだった。
下腹に手を当てる。もうそこには何も入っていないのに、痛みの記憶が深く残っていて、思い出すたびに傷口が疼く。

「はい、いっちょあがり」
十五分ほどでスパゲッティは茹で上がった。
ほかほかと湯気を立てる麺の上に、ミートソースをたっぷりかける。粉チーズと一緒に、亜美の目の前に置いた。
「ありがとう。おいしそう……」
亜美は大きな目を細めて、皿の上に盛られた夕食を見つめていた。その膝元にルナとアルテミスがうずくまっている。
二匹とも目に見えて憔悴していた。お互いの主が揃って行方不明なのだから、無理もない話だ。
「……アルテミスたちも、食べなよ。お腹すいてるだろう」
まことは小皿の上に分けたスパゲッティを見せる。
寄り添うようにしている二匹の猫は、ちらりと皿の上に目を向けたまま、身動ぎもしなかった。
口に運んでもらえるのを待っているわけではなく、本当に食べたくないのだとわかった。
588ムーン陥落35:2006/06/19(月) 00:42:50 ID:SIQ2CPG5
「ルナ……」
亜美が気遣うように声をかけたが、ルナは沈黙を守った。
アルテミスも何も言わない。二匹で黙っていると、白と黒の置き物がただ並んでいるだけに見える。
まことたちは仕方なく、二人だけでスパゲッティを食べ始めた。フォークと皿がぶつかり合う音が、マンションの室内に響く。
美味しいはずなのに、全く味がしない。アパートでの一人の食事よりも楽しいはずなのに、心は沈んでいる。飲み込んだ麺が、ずっしりと胃にもたれる感じがした。
亜美は片手に握ったフォークにスパゲッティを巻きつけながら、左手でせわしなくハンディコンピュータをいじっていた。
地場衛に渡しておいた端末と通信が出来なくなっているらしい。うさぎと一緒にいる時、何かあったことだけは間違いなかった。
身体に傷を負っていても、手と頭が動く限り目の前の問題を解決しようとする亜美に比べて、自分は何と情けないことだろう。
自慢の腕力も今は全く役に立たない。全身の筋肉が、恐怖の記憶で強張ってしまったかのように動かない。
家事に逃避して、亜美の身の回りの世話をすることで気を紛らわせてはいるが、いつまでもこのまま甘えてはいられない事は判っている。
うさぎたちの行方が判り次第、早晩セーラージュピターとして戦わなければならないのだ。
(だけど、無理だよ……)
以前のように、先陣切って敵の集団に突っ込んでいくような勇気は、今のジュピターにはない。
高層マンションの窓から見下ろす人間の集団すら怖く、足が竦む。身体が動かないのだ。
これまでどんな敵と戦った時でも、ここまでの絶望は味わった事がなかった。性的暴力と通常の暴力とは、明らかに種類が違うのだと、彼女ははっきりと思い知らされた。
身体の内側から起こる変化。行為自体は悪とは見なされない特異性。善と悪の境界線の曖昧さ。女だけに与えられるリスク、妊娠の恐怖。
あの少年たちには顔を見られた。半分気を失いかけていたが、写真も撮られた記憶がある。
普通の少女としての夢や将来のビジョンが、まことにはある。
綺麗な花とレースに囲まれた部屋で、刺繍や編み物をして過ごしたい。大好きな観葉植物に水をやりながら、恋人のためにケーキを焼いて、彼の帰りを待つ。
幼い頃から夢見ていたそんな生活には、もう手が届かないような気がした。
身体を割り開かれ嬲り者にされて、もう消えてしまいたいと思ったのに、何故かこうして生きている。しかしここにいる自分は、以前の木野まことではないのだ。

『亜美ちゃんは、何も変わってないよ!』
あの時のうさぎの台詞が、今はひどく傲慢に聞こえる。
人は、変わらないはずなどないのだ。変わらないことを強制しているのは、プリンセス・セレニティの存在ではないのか。
あの言葉は、何があっても自分の傍を離れるなと、そう解釈する事も出来る。身体がボロボロになっても、守護神としての使命を忘れるなと。
自覚して口にしているのでなくとも、まことたちにとって唯一神である彼女の言葉は、あまりに重い。

ピーーーーーッ……
機械的な音が、まことの思考を断ち切った。
「通信が途切れた地点がわかったわ」
検索を終えた亜美が、難しい表情で呟いた。
「芝公園近くの工事現場前よ。やっぱり、衛さんはうさぎちゃんと一緒にいたみたいね。そこで何らかの事件に巻き込まれた……」
「美奈は?」
アルテミスが跳ね起きる。尻尾をぴんと立てて、亜美の傍に駆け寄った。
「ごめんなさい、それはまだ……」
言葉を濁す亜美を、アルテミスは苛立たしげに見つめた。
「しっかりしてくれよ!頼れるのは亜美しかいないんだ!」
ルナとアルテミスにとって、うさぎや美奈子の存在がどれほど大きいものであったかはよく知っている。特にアルテミスは、美奈子の事となると普段の冷静さを失ってしまうほどだった。
しかし、学校に復帰して塾や予備校に通い、休みの日は時間を見つけてセーラーマーキュリーとしての任務をこなしている亜美を、これ以上追い詰めて何になるのか。
「そんな言い方はないだろう。亜美ちゃんだって頑張ってるんだ!」
まことは思わず拳でテーブルを叩いた。
589ムーン陥落36:2006/06/19(月) 00:44:50 ID:SIQ2CPG5
所詮男には、女の苦しみはわからないという事だろうか。
アルテミスは、亜美が「大丈夫よ」と言えば、本当に大丈夫だと思っている。あとは文句の一つも言わず、黙々と作業をこなしてくれると思っている。
そして問題が起きて初めて、「なぜ辛いと言わなかった」と言うのだ。
「亜美ちゃんがどんなに辛い思いをしてるか知りもしないで……!あんたたちは、ただ寝転がって文句を垂れてるだけじゃないか!」
いつもいつも、彼らはまことたちに『頑張れ』と言う。自分たちは安全なところから。
現世において、まことたちは普通の中学生だ。地球を守り、うさぎを守り、かけがえのない友人や私生活を守り、これ以上何を『頑張れ』と?
──守るべきものが増えるたびに、人は弱くなる。いっそ全部捨ててしまえば……
ペッツの言葉が思い起こされる。
(あやかしの四姉妹が強いのは、つまらないしがらみを捨てているからじゃないのか)
戦いに勝利するためなら、彼らブラック・ムーンは容赦なく仲間を切り捨てるだろう。
自分たちに足りないのはその覚悟ではないのか。たった一人を気遣ったために、次々と仲間が倒されていく。
(たった、一人のために……)
「まこちゃん」
静かな亜美の声が、まことを捕らえた。
「今は余計な事は考えない方がいいわ。私たちは敵の暴力の前に一度は屈したけれど、心までは明け渡したわけじゃない」
亜美の涼しげな眼差しは、まことの心を少しだけ軽くした。
彼女は本当に、強い。だが、それだけだろうか。まことの考えが読めたという事は、亜美の中にも多かれ少なかれ、その考えがあったという事だ。
「それと……これから、火川神社に行こうと思うの。レイちゃんが心配だもの」
「え!?」
驚くまことに、亜美は画面上の赤い三角を示す。
「これが、レイちゃんの変身スティック。移動しているでしょう?」
変身スティックの位置は、イコール、現在のセーラー戦士の位置を示している。
言われてみれば、三角形は火川神社の地点で右往左往していた。
「ほんとだ。でも、何で…?」
画面を覗き込んで、まことは不審な顔をした。レイが目覚めたのなら、真っ先にまことたちに連絡が来るはずだ。
それとも、まことと同じように、立ち直れずに床についているのだろうか。……いや、それはない。
三角の動きが活発すぎる。戦えない状態だとしても、連絡が出来るくらいには元気なはずだ。
「変身スティックを持っているのが、本人だとは限らないわ」
亜美の漏らした一言に、まことははっとした。
「どういうことだい?ひょっとして……敵が?」


-----


「変身スティックを返しなさい」
いつものように粥を運んできた相手に、火野レイは単刀直入に切り出した。
あまりにも率直なものの言い方に、コーアンは目を丸くした。
祖父の身体を借りているから、性格には祖父の目が丸くなったのだが。その気味が悪い光景にも、いい加減慣れてしまった。
「ルベウスは好き勝手言ってくれたけど、戦わないあたしなんてあたしじゃないのよ。あんたたちだって、いつまでもこんな茶番を続ける気はないんでしょう?」
何より、敵が目の前にいるのに手が出せない状況というのに、レイは我慢できなかった。
亜美の事も美奈子の事も、うさぎの事も心配だった。まことがついているから、大丈夫だとは思うが……。
自分が気を失っている間に、彼女たちが悲惨な目に遭っていることを、レイは知らない。ただ、研ぎ澄まされた霊感がはっきりと、破滅の足音が迫っていることを伝えてくるのだ。
「わからない小娘……」
祖父は馬鹿にするように呟いた。
「スティックがあっても、刻印を消さない限り、あなたはまだ変身できないと言ったでしょう」
「だから、その刻印を消す方法を教えろって言ってるのよ!」
レイは苛立って叫んだ。
590ムーン陥落37:2006/06/19(月) 00:45:49 ID:SIQ2CPG5
本来怒りをぶつけるべき相手は、既にこの世を去ってしまった。今のレイには、この女しか感情を迸らせる相手がいない。
すぐにでもここを出て、誰かと話して、思っていることを行動に起こさなければ、気が狂いそうだった。
引き篭もることを選択したまこととは逆に、レイは身体を動かすことで、辛い記憶から逃れようとする意識が働いていた。
横になって天井を見つめていると、あの時の恐怖が甦ってきて、怖い。早く神社から出たい。変身して、好きなように炎を出したい。破壊衝動の現れである。
「勘違いしてもらっては困るわ。あなたにとって有利な情報を教えたのは、ルベウス様の本心を伝えて、出来るだけ長く苦しんでもらうためなんだから」
祖父の目は、手がつけられることのない粥をじっと見つめている。
最後まで自分らしく生き、消滅した相手のことを思っているのか。レイの霊感を以てしても、その心の奥までは覗けない。
「そんなに簡単に、セーラー戦士に戻れるとは思わないでね。仮にもう一度変身できても、仲間はあなたを受け入れてくれるかしら?」
「ど……どういうことよ……」
霊力ゆえに、他人に拒絶された経験を持つレイは、思わずたじろいだ。
うさぎたちに会って、ようやく素の自分を出せる仲間を見つけたと思った。もう、二度と一人ぼっちには戻りたくない。
祖父の口から、くすくすと笑いが漏れる。
「マーキュリーもジュピターも陵辱の恐怖に立ち直れず、ヴィーナスはこちらが捕獲。おまけにあなたが大好きなセーラームーンは、現在行方不明」
目の前が真っ暗になりそうなことを、祖父は平然と言った。顔色を失っているレイの耳元に、甘く囁きかける。
「あなたたちの結束力は、確かに強い。でもそれが弱点になることもあるの。ほら、スパゲッティだって、くっついていると美味しくないでしょう?」
「この……!」
怒りで目の前が赤く染まった。レイは布団を跳ね除け、祖父に掴みかかった。
自分たちの友情を否定され、彼女は熱くなっていた。まことの優しさに応えられなかったこと、その後まことが同じ目に遭ったことが、怒りに油を注いだ。

庭の方角で小さな声がしたのは、その時だった。
「ごめん下さい」
懐かしい声に、レイの動きがぴたりと止まった。
(亜美ちゃん……!元気になったの?)
心ない連中によって傷つけられた亜美が、自分を訪ねて来られるほどに回復したのだと思うと、レイは大きく励まされた。
この後、再び絶望のどん底に突き落とされることになろうとは、思いも寄らずに。
コーアンは素早く声色を変えると、障子の向こうに声を飛ばした。
「どなただね?申し訳ないが、今は復旧作業中で、参拝は出来ないんじゃよ」
「どいて!!」
いても立ってもいられず、レイは飛び起きた。
祖父の身体を押しのけ、障子を思い切り開け放つ。流れ込んでくる日光と風の向こうには、懐かしい姿があった。
和風の庭には不似合いな、すらりとした美少女が二人、ギリシャ彫刻のように立っている。
青いセーラースーツに身を包んだ小柄なショートカットの戦士。
緑のセーラースーツに身を包んだ大柄なポニーテールの戦士。
「セーラーマーキュリー」
「……セーラージュピター」
どこか暗い影を宿した表情で二人は言い、いつもの決めポーズもしなかった。
それでも、レイは嬉しかった。ヴィーナスも交えて、もう一度四人で戦えると、この時はそう信じて疑わなかった。
四人の心がとうに離れてしまったことなど、気付きもしなかった。
(亜美ちゃん、まこちゃん!)
喜びがレイの面を占める。
「マーキュリー、ジュピター!あたしはここよ!」
祖父の横から手を振り、身を乗り出して、大声で呼びかける。艶やかな黒髪が庭からの風に煽られ、二人に向かって存在を主張するようにはためいていた。
マーキュリーは彼女を一瞥しただけで、祖父に向き直る。
その手には愛用のハンディコンピュータ、その瞼は特殊なゴーグルで覆われていた。指がせわしなく動き、一つの結論を素早く弾き出す。
「あなたが、レイちゃんのスティックを奪って監禁していたのね。コーアン」
591ムーン陥落38:2006/06/19(月) 00:49:35 ID:SIQ2CPG5
「ふん……意外と早く嗅ぎつけたわね」
ずるりと、祖父の身体が崩れ落ちる。身体から『彼女』が抜け出したのだ。
黒い霧のようになったコーアンの身体が、庭に立つマーキュリーたちに迫っていく。
「大人しく引き篭もっていれば良かったのに。またマワされたいの?」
びくん、とマーキュリーの肩が撥ねた。青いブーツを履いた足が、ガクガクと震えだす。立ち直ったつもりでも、そんなにすぐに忘れられるものではない。
次第に青ざめていく彼女を庇うように、ジュピターが前に立った。
「やめろ!これ以上彼女を追い詰めるなっ!」
コーアンの目が、今度は長身の少女に向く。じわじわと、真綿で首を絞めるように、言葉で彼女たちを責める。
「あらジュピター、お尻の具合はもういいのぉ?用を足す時大変でしょ?」
「くっ………」
ぎりぎりと奥歯を鳴らす音が、レイの耳にも届くようだった。
颯爽と登場した割には、マーキュリーたちはなかなか攻撃に移ろうとしなかった。ジュピターなどは率先して敵に一撃を加えていて良さそうなものだが、全く動かない。
(二人とも、どうしちゃったのよ!?)
変身できない己を歯痒く思いつつ、レイは心の中で叫んだ。戦いたいのに戦えないレイとは違って、彼女たちは戦いたくないのに、この場にいるのだ。
その気持ちが、レイには判らない。同じ傷を抱えていても、本人でない以上、その痛みは本人にしか判らない。
「辛いのは判るわ。どこの馬の骨とも知れない、汚らしい男に、精液をたっぷり中出しされちゃったんですもの」
ジュピターたちを取り巻くように、コーアンが残酷な言葉を投げかける。
「やめなさいよ!」
祖父の身体に布団をかけながら、レイは噛み付いた。しかし、コーアンの舌は止まらない。
「その点マーズは幸せね。ルベウス様に愛されて抱かれたのだから」
空気が凍りつくような一言だった。

(な、何を言い出すの!!)
マーキュリーたちも、驚いたようにレイの顔を見ている。
その面に不審の色が走ったのを、はっきりと見てしまった。違う、と言いたいのに、咄嗟に声にならない。
本人が死んだ以上、証拠など何もないのだ。むきになって否定すれば否定するほど、却って怪しまれる。
確かに、ルベウスがマーズに執着していたことは、コーアンの口から聞かされた。だが、それが何だと言うのだ。ジュピターとマーキュリーの視線が痛い。
(やめてよ……!違うの、信じて!)
口元を覆った。吐き気がこみ上げて来る。
あんな男は大嫌いだ。情けを受けた覚えはない。誰からも責められる覚えはない。
不信感が芽生えるのはわかる。数ヶ月ぶりに会った友人が思いのほか元気そうで、しかも敵の介抱を受けている。
(これには事情があるのよ。けれど、話せば長くなる……!)
コーアンはまさにそれを狙っていたに違いなかった。
セーラーマーズが『こちら側』に寝返ったのではないかと、思い込ませるために。そうではないと証明できる手段が、今のレイにはない。
「レイちゃん……?」
訝しげに問いかけるマーキュリーの声を、コーアンが荒々しく遮った。
「飛んで火に入る夏の虫とは、まさにこのこと。お前たちの方から集まってくれるとは!」
コーアンが叫ぶと同時に、神社の上空がカッと光った。
落雷にも似た衝撃が境内を真っ白に包み、眩しすぎる閃光が目を灼く。
その光が消えてなくなると、空に巨大な円状の物体が二つ、目玉焼きのように浮かんでいるのが見えた。
(なに……あれは!?)
初めて目にする物体だった。上空から放たれる圧倒的なパワーに、地面が小刻みに揺れている。
その物体から、光のエレベーターが真っ直ぐに降ってくる。庭に立つジュピターとマーキュリーの身体を、ふわりと浮き上がらせた。
「うわ……」
「きゃあっ」
そのまま二人の身体は、掃除機で吸い込まれるように、どんどん空へ吸い寄せられていく。
「マーキュリー、ジュピター!!」
身体の痛みも忘れて駆け寄ろうとするレイを、さらに光が包み込む。
「お前も来るのよ!」
裸足が地面から離れ、もがく手が宙を掴んだ。ブラック・ムーン一族は、異星からの侵略者。その事実を、レイは改めて認識した。
(あたしたちは、とんでもない敵と戦っていたんだわ)
戦慄に身体が震える。鳩尾辺りに、また何かがもたれるような感覚があった。浮遊したせいで、気分が悪くなる。
マーキュリーとジュピター。ルベウス。コーアン。様々な顔が頭の中でぐるぐる回った。
自分を照らし出す巨大な円盤の姿を目に映しながら、レイは意識を手放した。
592ムーン陥落39:2006/06/19(月) 00:50:28 ID:SIQ2CPG5
ここは、どこだろう。随分と肌寒い。
裸の肩をぶるりと震わせて、月野うさぎは意識を取り戻した。
見慣れた街の風景は、そこにはなかった。上を向いても下を向いても、ただ白い空間だけが続いている。
(まもちゃん……)
最初に思ったのはその人のことだった。
同時に、胸の奥にずきりと刺すような痛みが走る。
うさぎが覚醒するのを待っていたかのように、記憶が急速に巻き戻しを始める。
「いやっ!」
うさぎは頭を抱えた。
思い出したくないのに、まざまざと再生された出来事。タキシード仮面の上に覆い被さる、エメラルド色の巻き毛。
うさぎだけのものだったあの肉体を横から掠め取り、こちらを向いてにやりと笑ったあの女──エスメロード。
衛を思い出すことは、あの女の顔を思い出すことにも繋がる。これから先、ずっとこんな思いをしなければならないのか。
(イヤだよ、そんなの……)
つめたい感触が、裸体にまとわりつく。
うさぎは緩慢に起き上がった。見回すと、遠くにぼんやりと四角い塊があるのが見えた。
二・三度瞬きをし、その物体が何であるのかを確かめようとする。
チョコレートを縦にしたようなもの、と思ったのは、単に空腹だったからだ。よく見れば、それは扉の形をしていた。

「お目覚めですか。セーラームーン」
低い女性の声に、うさぎは飛び起きた。
エメラルド色の忌まわしい記憶が、脳裏を染めたのだ。
「だ、だれっ!?」
裸の胸を覆い隠し、問いかける。
霧のようなものに包まれた扉の影から、さらりとした黒髪が踊る。
現れたのは、白と黒のセーラー服を纏った女性だった。褐色の肌に、切れ長の瞳。容貌は文句なしに美しかった。
ゆっくりと歩み寄ってくる女性を、うさぎは惚けたように見つめていた。
「レイちゃん……?」
いや、違う。レイはこんなに色黒ではない。
それに顔立ちもずいぶん大人っぽい──どんなに少なく見積もっても、二十歳は過ぎているように見える。
自分に向かってかけられる穏やかな微笑みに、うさぎは同性ながらどぎまぎした。
こんな大人の女性がセーラー服を着ていると、妙に背徳的な雰囲気を醸し出す。同じコスチュームなのに、着ている人が変わると、こんなにも違って見えるものだろうか。
「私はセーラープルート。時空の扉の番人をしております」
そう名乗った女性は、巨大な鍵のような得物を持っている。敵ではないことが判り、うさぎはやや警戒を解いた。
「セーラー戦士……なの?」
プルート。聞いた事のない名前だ。
「どうして、こんなところに一人でいるの?あたしを知っているのはなんで?」
「今はまだ言えません。ですが、これだけは信じてください。私はあなた方の味方です」
穏やかな声が、傷ついていたうさぎの心にじわりと染み込んでいった。
まるで母のような女性だ。初めて会ったのに、言葉に重みと思いやりを感じる。
緊張の糸が解けたように、うさぎの目からは大粒の涙が流れ出した。
「どうしました」
セーラープルートは屈みこみ、うさぎの肩をそっと抱く。
レイによく似た真っ直ぐな黒髪は、ほんの少し緑がかっている。まさに、緑の黒髪だった。
「うっ……うぇえええええ……ひっく…」
ふわりとしたいい匂い。大人の女性の匂い。堪えようとしても、涙は後から後から溢れてきて、裸の胸を濡らした。
瞼を拭おうとしたうさぎは、手の中の違和感に気付く。
掌に食い込むのではないかと思うほどの強さで、美奈子のリボンを握っていた。変身を解かれ、銀水晶を奪われた時も、これだけは手放してはいけない気がしたのだ。
皺くちゃになった、赤いリボン。このリボンのような目に美奈子が遭っているのだと思うと、また涙が溢れる。
593ムーン陥落40:2006/06/19(月) 00:51:49 ID:SIQ2CPG5
「みなこちゃ……まもちゃ……うっぐ……あ、あたしのせいで、みんな……」
「ええ、存じております。全て見ておりましたから」
プルートは淡々と語る。
「お辛かったでしょう。ですが、もうすぐここにも追っ手が来る」
厳しい一言に、うさぎの涙が一瞬止まった。
「どうして……もう、銀水晶は取られちゃったのに?」
まだ、うさぎを狙ってくるというのか。プルートの真剣な瞳が、それが嘘でない事を告げる。
ブラック・ムーン一族。敵。幻の銀水晶。地場衛。亜美やレイやまことや美奈子。ちびうさ。大切なものは根こそぎ奪われたというのに。
「これ以上……」
はらはらと涙が落ちた。
「これ以上あたしから、何を奪うって言うのよ!!」
自棄になって、うさぎは床に顔を伏した。号泣が顔を濡らす。
何も知らない中学生だったあの頃に、戻りたい。衛とも普通の学生同士として出会っていたら。もう一度、やり直したい。
「しっかりなさい。敵の目的は、あなた自身ですよ。セーラームーン」
プルートの手が、うさぎの両肩を強く掴む。凛とした意思を秘めた瞳が、涙の向こうに見えた。
「プリンセスのあなたが、仲間を信じられなくてどうします。彼女らなら心配ありません……それより、連中から身を守ることを第一に考えなさい」
「守るって……」
裸にされたうさぎは、どうしたら良いかわからない。
アイテムもなく、服もなく、これからどこに逃げれば良いかもわからない。

ひんやりとした風が、うさぎの頬を撫でる。
新しい客人の禍々しいまでの気配に、プルートは極めて冷静に呟いた。
「追っ手ですね」
巨大な鍵形のロッドを一閃させると、彼女は立ち上がった。戦い慣れていることを感じさせる、頼もしい仕草だった。
うさぎは霧の向こうに目をやった。プルートの目線の先には、二人の青年の姿があった。
左右対称の、鏡に映したような容姿の青年たちだ。双子なのかも知れない。
額にあるのは、逆三日月の印。
「我が名はキラル」
「同じく、アキラル」
不気味な声が静寂を破る。
容姿のみならず、動きまでもが同じ青年は、二人並んでプルートの前に立った。
「立ち去りなさい。掟により、お前たちにはこの扉を通ることは許しません」
凛とした声が、空間を揺らした。だが、青年たちはその場から動くことをしない。
「掟?そんなものは知らぬ」
「我らはエスメロード様のご命令に従うのみ」
聞きたくない単語に、うさぎは耳を塞いだ。
(エスメロードの配下……)
あの女は、何故それほどまでにセーラームーンを憎むのか。
ちびうさのこともそうだ。彼女を執拗につけ狙う理由がわからない。
キラルとアキラルは、それぞれ敵意に瞳を輝かせながら、プルートの背後にいるうさぎを狙っている。
「その少女を……」
「渡してもらおうか」
声と両脚が、きっちり揃っている。機械的な動きに、うさぎは怯えた。
銀水晶を持たない彼女は、ただの無力な少女だ。敵からの攻撃に、身を守る術がない。
「早く行きなさい!」
プルートが叫ぶと同時に、うさぎを突き飛ばした。ぶつかった勢いで、扉が重々しい音を立てて開く。
この先に何があるのか知らない。ただ、自分を守ってくれようとする人の気持ちを裏切るわけにはいかなかった。
「ありがとう。あの……」
「早く!」
落ち着いて礼を言う暇もなかった。
臆する心を奮い立たせながら、うさぎは扉の向こう側に躍り出る。

目の前には、重苦しい灰色の雲が立ち込めていた。
594ムーン陥落41:2006/06/19(月) 00:52:50 ID:SIQ2CPG5
眩しい銀色の輝きを、男はいち早く察知することが出来た。
整った顔立ちが不気味に歪む。ようやく、待ち望んでいたものを手に入れることが出来そうだ。
「タイム・ワープを使ったか……」
デマンドの微笑みが、玉座の背後に向けられる。振り返ったその先には、壷が置いてあった。
異臭が外に漏れぬよう、硬く蓋をしてある。それを開ける事が出来るのも、『中身』を追加することが出来るのも、デマンド本人だけだった。
ネオ・クイーン・セレニティの存在を目に焼き付けたあの日から、若きプリンスの自慰の対象はただ一つとなった。
エスメロードの事は部下として可愛く思うし、同時に哀れな女だとも思うが、同情だけで抱くのは彼女に失礼だろう。
デマンドが欲しいのはあの女と銀水晶、そして地球の歴史をやり直し、本来あるべき姿に戻すこと、それだけだった。
未来の女王を跪かせ、瑞々しい裸体を自分の思うようにすることを想像するだけで、彼の心は熱く燃えた。
両手で身体の中心を扱き、溜まっていた白いものを搾り出し、グラスに溜めた。それも満杯になると、今度は壷に注いだ。
幾度となく繰り返してきたその行為も、もうすぐ終わりを迎える。これからは、セーラームーンが壷の代わりを果たす。
期待に、男の欲望がむくむくと起き上がるのを感じた。
「……いかんな、抜いてもらったばかりだと言うのに」
弟が見たら、さぞ呆れることだろう。

彼はゆっくりと玉座から身を起こした。
迎えにいってやらなければならない、月の女神を。
時空の扉を抜け、助ける者も身に纏うものもなく、打ち捨てられたように倒れている少女を。
しかし、そんな彼を邪魔する声があった。

「デマンド様!」
コーアンの甲高い声が、室内に響き渡る。
「四守護神の残りを捕らえましたわ!褒美を下さいな!」
獅子の鬣のように豊かな髪と豊満なボディが、デマンドの目の前に躍り出た。
末っ子だけあって、空気が読めない女である。デマンドは舌打ちして、駆け寄ってくるコーアンに目を向けた。
「少し声を落とせ。はしゃいで報告するようなことか」
「も、申しわけありません!でもぉ……今までずっと、マーズの監視で退屈だったんです」
萎縮しながらも、コーアンは言いたい事を言う。
「今更、遅い。既にセーラームーンはこちらへ向かっている」
彼女さえ手に入れば、四守護神には何の用もない。
この壷の中身を彼女の身体に移し、自分の子供を産ませ、歴史を変えるのだ。
「では、四守護神はどうするんですか?裸にして、手足を切り落とします?」
物騒なことを平然と告げるコーアンに、デマンドもやはり平然と答える。
「例の部屋に、まとめて閉じ込めておけ。……そうだな、セーラームーンの目の前で、再び犯させるのもいいだろう」
彼女が強いのは、仲間と夫と、愛する娘に囲まれていたからだ。
心の拠り所を失くせば、セーラームーンは必ず陥落する。そのために、こんなに回りくどい方法を取ったのだ。
四守護神のチームーワークを破壊し、エスメロードを使ってタキシード仮面の心を完全に切り離し、ラビットを攫う。
犯すのは、デマンド以外見ないようにしてから、だ。
「褒美は、全てが片付いた後だ。それまでは存分に働いてもらう」
早くコーアンに去ってもらいたいデマンドは、そっけなく下がれと命じた。
「わかりました」
不満そうな顔をしつつも、コーアンは姿を消す。もっと誉めてもらいたかったらしい。
実際、あやかしの四姉妹はルベウス以上によく働いてくれた。地球を征服した後は、正式に幹部として迎えねばなるまい。

デマンドは逸る心を抑え、城の外に向かって歩き出した。
ラビットが時空の鍵を使ったことで、空間に歪みが生じている。エスメロードに命じてセーラームーンの足跡を辿らせたのは、あれからすぐのことだった。
エスメロード自身は、タキシード仮面の調教に忙しいため、配下の男二人に行かせた。それが、どうやら功を奏したらしい。
地面に突き刺さった邪黒水晶にもたれかかるように、月野うさぎが倒れていた。
生まれたままの姿で。
キラルとアキラルから逃れたという事は、何者かの助力があったのだろう。しかし、結果的にデマンドのもとへ早く辿り着くこととなった。
焦がれ、求め、欲してきた存在が今、無防備に目の前にある。デマンドの心は歓喜に震えた。
「まもちゃ……」
熱に浮かされるように、少女が呟いた。瞼から一筋の雫が垂れ、頬を伝っていく。
デマンドは薄く微笑んだ。彼女の未来の夫は、今頃他の女と子作りに忙しい。自分がそのように命じた。
驚くほど軽い彼女の身体を抱き上げて、再び踵を返す。少女の未来は全て、デマンドの腕の中に委ねられた。
595ムーン陥落42:2006/06/19(月) 00:53:56 ID:SIQ2CPG5
「う……ぐ、うっ」
城に連れ込まれた瞬間、凄まじい瘴気に気分が悪くなった。
地球の人間がいるべき空間ではないのだと、うさぎにもわかった。目に付く調度品の類は一切なく、ひたすら薄暗く無機質な室内だった。
(ここは、どこなの?)
白い髪の青年は、うさぎの身体を乱暴に玉座に突き飛ばした。服を着せてくれるわけでも、温かい言葉をかけるわけでもない。
全ての温もりを拒絶するかのような冷たい瞳が、うさぎの裸体を嘗め回すように見つめてくる。
「あなたは誰っ?」
助けてくれた相手が敵であることを、うさぎは敏感に感じていた。
額の印を見るまでもなく、いい加減、自分に危害を加える者とそうでない者の区別はつくようになった。
酸素が薄い室内では、ひどく息が苦しい。邪黒水晶の塊が、あちこちに見える。
あれが、動力の源───人間の部屋に喩えるなら、コンセントのような役割を果たしているのだろう。

「ここはどこ?まもちゃんに、ちびうさに、みんなに会わせてっ!」
悲痛な声にも、青年は眉一つ動かさなかった。
病的な白い肌と、それとは相反するように激しい力を秘めた瞳が、うさぎの目前に迫る。
「あんな薄情な男は忘れろ。それより、俺の名をよく覚えておけ……プリンス・デマンドだ」
触れる指先が、おぞましい感触をともなってうさぎを責めた。
裸の胸や手足に、ゴツゴツした手が触れる。恋人でもなんでもない、見知らぬ人の手だ。
「いやっ!」
身を捩っても、男の力には敵わない。この青年が座っていたとおぼしき玉座は、まだ体温が残って生温かかった。
「お前にずっと会いたかった。その目で見つめて欲しかった」
青年はうさぎの身体を押さえつけながら、片手で脇のテーブルに触れた。
テーブルの上にはグラスが乗っており、白ワインにしては色が濃すぎる液体が満たされていた。
デマンドは、酸素を求めるうさぎの唇に、グラスの縁をそっと近づける。
「ぐ、ぶ……いやぁ」
白くぬるぬるとした液体には、見覚えがあった。
精液だ。
気付いた瞬間、うさぎは猛烈に暴れだした。デマンドはその顎をしっかりと押さえつける。
「飲むんだ。四守護神がどうなってもいいのか?」
うさぎは目を見開いた。
(み、美奈子ちゃんたちが……)
ブラック・ムーンに捕らわれているのはヴィーナスだけではない。マーキュリーたちも一緒なのだと、うさぎは初めて知った。
この男が黒幕か。ルベウスやあやかしの四姉妹らを操り、地球制服を目論もうとしている、全ての元凶。
「あ、あなたが……みんなをっ!」
憎悪の言葉は、最後まで紡がれる事はなかった。

「そうだ。お前の大事な部下は全て俺の手の内にある」
言いながら、デマンドはグラスをゆっくりと傾ける。中に溜まっていた液体が、少女の口の中に滑り込んできた。
「うぐっ……う、ぷうう」
舌先に苦味を感じる。飲み込むことが出来ずに耐えている少女を見守りながら、デマンドは更にグラスを傾けた。
口の中が苦い液体で満たされ、喉の奥まで届いた。
「ぶ、えほえほ、ぐうう、ん、くっ」
噎せ返った瞬間、喉に精液が滑り込み、ごくんと音を立てた。
衛とのセックスは、ごくノーマルなものだった。精液を飲むのは、当然初めてだ。そもそも、これは本来口に入れるべきものではない。
(ま、まもちゃん以外の人の……飲んじゃった……)
舌に絡みつく生臭い匂いが、うさぎを絶望的な気持ちにさせた。
口の端から、ねっとりと白い液体が流れ出す。鼻から下が、デマンドの精液で白く濡れた。
前歯にグラスの淵が当たり、カチカチと震える。怯えのあまり歯の根も合わない。
「お、、お願い…もう、やめ……」
咳き込みながら訴えても、デマンドは注ぐのをやめなかった。
596ムーン陥落43:2006/06/19(月) 00:55:35 ID:SIQ2CPG5
「まだだ。俺の気持ちはこんなものではない」
グラスの中身が空になると、デマンドはうさぎの頭を掴み、無理矢理背後に向けた。
「見ろ。お前を想って溜めたものだ」
そこには古びた壷が置いてあり、中はたっぷりと白い液体で満たされていた。
果たして何年かけて溜めたものか、ツンとした異臭が漂っている。
「あれを全て子宮に収めてもらうぞ。お前は俺のものになるのだ。逆らうことは許さん」
正気の人間がすることではなかった。
「く……くるってる……」
首を振りながら、うさぎは蒼白になった。
「あなたは狂ってるわ!」
「そうかも知れんな。お前の存在が、人を狂わせる」
うさぎの罵りを、デマンドはあっさり肯定した。
「だが、それは四守護神たちにしても同じ事。あいつらはもう元には戻らん」
物のような言い方だった。この青年は、うさぎが友人と過ごした時間を知らない。だから、簡単にそんな風に言ってしまえる。
「そんな事はないわ!みんなはあたしなんかよりずっと強いもの!」
叫ぶと、口の中で白い液体が粘ついた糸を引いた。
(このくらい、耐えて見せるわ!だって、みんなはもっと…!)

「そうあって欲しいと言う、お前の願望にすぎん」
デマンドはにべもない。
壷の中の精液を掬うと、掌を使って、うさぎの顔全体にまんべんなく塗り広げる。
「ひ、ひぃぃいいい!」
ビシャッとした冷たい感触が顔面を覆う。デマンドはうさぎの鼻の穴に指を差し入れ、唇を強引にこじ開け、歯の隙間にまで精液を塗りこんでいった。
穢れを知らない少女の顔面が、真っ白に汚されていく。
「う、ぶううぅ……や、やめてぇ…」
舌を広げられ、白濁を塗りつけられる。口壁に容赦なく擦り付けられる。
それが終わると、今度は顎から首にかけて、首から胸にかけて指が這って来る。
「ま、まもちゃん……助けて……」
弱々しい声を聞く者は、悪人以外誰もいない。
下腹部から秘部へ。必死で閉じていた両足も、強引に割り開かれた。
「人の心など脆いものだ。四守護神とは言え、変身を解けばあくまでも普通の女。尤も、普通でない女にとっては、どうかわからんが」

デマンドが指を鳴らすと、出入り口の暗幕が、シャッと音を立てて開く。
現れたのは、四つんばいになったエスメロードの姿だった。その背後に、求めていたタキシード仮面の姿がある。
「ま、まもひゃ……!」
驚きに、うさぎの心臓は大きく撥ね、涙も乾いた。
会えた。会いたかった。
まともに顔も見られないと思っていたのに、こうして再会すれば変わらず愛しく思う。
(好き、やっぱり大好き……!)
腕を伸ばそうとしたうさぎの動きは、途中で強張る。

二人に感じた違和感の正体に、気づいてしまったからだ。


タキシード仮面とエスメロードは、『つながっていた』。
597ムーン陥落44:2006/06/19(月) 00:56:32 ID:SIQ2CPG5
愛しい恋人は、虚ろな表情で、ひたすらエスメロードに腰を叩きつけている。
四つんばいになった美女は、タキシード仮面に腰を抱えられ、激しく悩ましげに腰をくねらせ、耳障りな嬌声を上げている。
「あ、ああぁん、そ、そうよ、いいわっ!その調子よ!」
眉間に皺を寄せ、額から汗を撒き散らしながら、エスメロードが喚く。
結合部分から、ビチュブチュと卑猥な水音がしている。その姿のままで、二人はこちらに向かって歩いてくる。
(そん、な……)
頭をハンマーで殴られたような衝撃だった。
裏切りは、一度だけのはずだった。無理矢理犯されたはずのタキシード仮面が、今度は自らエスメロードを突いている。
その光景が、目の前で展開されているのだ。
「やだ、まもちゃん……やだあああああ!!」
呼びかけても、タキシード仮面は全く反応しなかった。エスメロードとの行為に熱中し、うさぎの叫びなど耳に入っていない。
背後からエスメロードの乳房を鷲掴みにし、男の欲望を捻じ込んでいる。
(どうして!?どうしてなの、まもちゃん!)
泣き叫んでも、彼はこちらに目もくれなかった。
後ろから激しく突き上げられるたびに、エスメロードの長髪が、芳しい匂いを放って上下する。うさぎには見せたことのない、荒々しい動きだった。
「あん、あぁん、もっとぉ!」
彼はずっと、こんな風にしたかったのだろうか。この乱暴なセックスに耐えられる大人の女性が見つかったから、うさぎはもう用済みなのだろうか。
(あたしが……嫌いに、なったの?)
先ほどまでとは別の種類の涙が、頬を濡らした。
「言っておくがな、洗脳したわけではないぞ」
デマンドの勝ち誇ったような声が、うさぎに追い討ちをかける。
「こっちも驚いてるんだが、そいつは自分からエスメロードを求め出したのだ。どうやら、お前よりもそいつが気に入ったらしい」
その言葉が真実だと思えるほど、タキシード仮面の動きは真に迫っていた。
エスメロードの外見年齢的にも、息がぴったりだった。うさぎよりもよほど恋人同士に見える。

───そうあって欲しいと言う、お前の願望にすぎん。

デマンドの言葉が反響する。
地場衛や四守護神に自分の理想を押し付けた結果が、これなのか。
「何を泣く?人の価値は変わらないと言い切ったのは、お前だろう」
優しささえ感じさせる仕草で、デマンドはうさぎの肩を抱いた。
「本当にこの男を愛しているのなら、許せるはずだ。だが、違う。お前が本当に愛しているのは、自分自身だ」
ぐさりと胸に突き刺さる一言だった。
(そうかも、知れない……)
優しくされたから好きになった。頼りになり、守ってくれるから友達になった。
友人や恋人を愛する気持ちは、極めて利己的な感情でしかなかった。
「お前は俺と同じだ。王位を継ぐ者ともてはやされ、多数の部下に囲まれても、満足しない。さらに多くの愛情を求める、我が儘な子供だ」

(あたしと同じ……この人が?)
身体から力が抜けていく。
自然と開かれた脚の間に、デマンドの指が割り込んだ。
「お前を理解できるのは俺だけだ。───未来を、やり直そう。今ならまだ間に合う」
甘い誘惑の言葉が、うさぎの全身を支配した。
目の前の現実を受け入れられない彼女にとっては、全てが幻のようだった。
デマンドはゆっくりと少女を抱き寄せる。
「さあ、ショーの始まりだ。かつての恋人に見守られながら、俺の子を孕むがいい」

ブラック・ムーン一族の頂点に立つ男、プリンス・デマンド。
長き戦いの末、セーラームーンはついに、彼の手の内に捕らわれたのだった。
598名無しさん@ピンキー:2006/06/19(月) 00:59:21 ID:SIQ2CPG5
あと2話で終了(予定)

>>559
素で間違えましたorz
ご指摘ありがとうございます
599名無しさん@ピンキー:2006/06/19(月) 09:44:15 ID:wqIg2Etj
いつもながらのGJ!
新作アップを見て、思わずお清めにいってコーヒーなど準備してから読み始めてしまいました。
後2話で終わるのですか。楽しみなような、悲しいような複雑な気分です。
600名無しさん@ピンキー:2006/06/19(月) 11:37:36 ID:dyrcNTLe
2chdjで重い中乙です!
もうずっとアニメや漫画からは遠ざかっていたけど、またはまりそうw
601名無しさん@ピンキー:2006/06/19(月) 14:29:21 ID:EiyZrLcS
おおおー!乙です!
毎日続きを楽しみにしてました!
602名無しさん@ピンキー:2006/06/19(月) 16:33:07 ID:M0Pf86IK
デマンドの変質者ぶりが実に素晴しい!
しっかり熟成した精液が実に不味そうでw 
うさぎちゃん、好き嫌いせずに召し上がれ。  @/(( )))@
                            リ( *´p`)リ

ところでデマンドの一人称は「私」じゃないでしょうか?
603名無しさん@ピンキー:2006/06/19(月) 18:22:35 ID:H1PZ2cfm
エスメロードに対しては「私」なのにうさぎには「俺」とか言っちゃうデマンド萌え
604名無しさん@ピンキー:2006/06/19(月) 18:43:57 ID:R3QPlAka
公と私を使い分けるタイプか

自分がプリンスなもんだから「プリンセス」とケコーンしなきゃいけないんだよな
もっと他の星に姫はいなかったんだろうか?
605名無しさん@ピンキー:2006/06/19(月) 19:34:02 ID:H0as7ZPY
壷に精液ためてそれを塗りたくる行為が
デマンドの執着心を表しててGJです。
あと2話楽しみにしてます
606名無しさん@ピンキー:2006/06/19(月) 19:38:04 ID:SFLjAfXk
プルートがキラルとアキラルに犯される妄想しちまったW
607名無しさん@ピンキー:2006/06/19(月) 22:23:40 ID:QZKzud/F
>>604
ギャラ様
608名無しさん@ピンキー:2006/06/19(月) 22:46:26 ID:ohh3mOJk
大量にためた精液の臭いなんて想像するだけで…_| ̄|○

でももっとぶっかけてる所が見たいと思う俺ガイルw
609名無しさん@ピンキー:2006/06/19(月) 22:56:17 ID:R3QPlAka
>>607
嫌なカップルだなwww
610名無しさん@ピンキー:2006/06/19(月) 23:39:35 ID:OfknoAZr
素晴らしい!
>>593
611名無しさん@ピンキー:2006/06/20(火) 11:47:52 ID:fTx2uD9g
ギャラ様はカオスと出来てるから、デマンドはまたしても横恋慕だな。
612名無しさん@ピンキー:2006/06/20(火) 12:15:31 ID:HgyXG9zz
デマンドがどっかの普通の姫君と結ばれてウフフアハハなんて、想像がつかないわけだが。
613名無しさん@ピンキー:2006/06/20(火) 13:28:29 ID:2QErP2tb
ギャラ様の心=ちびちびねらいとか
614名無しさん@ピンキー:2006/06/20(火) 19:16:54 ID:eO7K383r
これから本格的にレイ―プ始めるようだが場所はデマンドの玉座ってことになる
のかな。原作ではベットとか置いてあったが。
それぞれ戦士がレイプされる場所にもこだわってて凄いですな。
615名無しさん@ピンキー:2006/06/20(火) 23:59:22 ID:F4Wen2cd
あんまり痛そうなのはヤだな…
616名無しさん@ピンキー:2006/06/21(水) 00:36:32 ID:pfKHPO/c
自分が女だとして、今までのでされるなら1番マシなのは?

どれも嫌だがマーキュリーとジュピターは特に嫌だよな。
617名無しさん@ピンキー:2006/06/21(水) 03:20:59 ID:WfLw79az
>>616
と言うか私は実際女なんですけど…敢えてマシなのを挙げてみるとすればマーズかな‥
618名無しさん@ピンキー:2006/06/21(水) 05:37:40 ID:epYm2gQS
私も女だけど>>617同様あえてマシなのはマーズかな
相手一人だし、一応愛されていたし

ヴィーナスは2話目では犯されてないけど、捕まった後
暴行受けているし、丸坊主にもされている
弟にも何かされそう

マーキュリーとジュピターは本当辛い
619名無しさん@ピンキー:2006/06/21(水) 10:04:40 ID:u0Kvf6w9
エロ無しのパロを期待する私は異端児ですか?
620名無しさん@ピンキー:2006/06/21(水) 10:21:20 ID:u7SSxU81
ここはエロパロ板だ
よそへいけ
621名無しさん@ピンキー:2006/06/21(水) 10:48:33 ID:eOr7DJV+
>>619
単純に板違いですね。それでもというならこのスレぐらいかな。
エロくない作品はこのスレに6
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1140876291/
622名無しさん@ピンキー:2006/06/21(水) 16:34:47 ID:o1jx8E8r
>>618
同じく女だけどマーズが一番マシかも
嫌なことには変わりないが
623名無しさん@ピンキー:2006/06/21(水) 16:47:16 ID:nIqCqYkh
個人的には、女を犯すというある意味男に都合の良い
歪んだ妄想炸裂のエロパロに、女性がいたことが驚きw
624名無しさん@ピンキー:2006/06/21(水) 17:49:43 ID:WfLw79az
>>623
初めはそんな内容だったなんて知らなかったですから…
625名無しさん@ピンキー:2006/06/21(水) 17:59:52 ID:UQ6tXiNm
エロパロ板で知らなかったとは言わせん。
626頂上決戦:2006/06/21(水) 19:13:49 ID:lo+0IOu5
>>619
セーラーマーズ
       vs
        ユージアル

ルール:
・片手を口に当てて少しへこませること
・もう一方の手は腰に添えること
・無意味に偉そうな態度をとること
・最後まで笑っていた方を勝者とする
・決着はKO、一本、ギブアップのみとする
627名無しさん@ピンキー:2006/06/21(水) 21:19:34 ID:01cuqFsx
実際にヤられるのはイヤでも、小説ならOKという女は結構多いからここにいてもおかしくない
ただ男性には理解しがたいゲイものトークは控えてほしいが

>>626
>・決着はKO、一本、ギブアップのみとする

プラ●ドみたいでこの響きいいねぇ(笑)
628名無しさん@ピンキー:2006/06/21(水) 22:01:05 ID:GN1boIXn
>>627
男でもゲイ好きはいるぞ…(本人はノーマル)
629名無しさん@ピンキー:2006/06/21(水) 23:10:36 ID:01cuqFsx
>>628
一般的にってことだよ



しかし続きが楽しみだ!
個人的に、変身したまま一般人にやられる表現がイイ

希望としては戦闘で力の差をみせつけられ凄惨にやられてしまうシーン希望!!
毎度ながら作者様乙です
630名無しさん@ピンキー:2006/06/21(水) 23:27:53 ID:UQ6tXiNm
つジュピター編
631名無しさん@ピンキー:2006/06/21(水) 23:30:25 ID:UQ6tXiNm
おまえ今まで何を読んでたんだ?
632名無しさん@ピンキー:2006/06/22(木) 02:41:09 ID:Hh5dOqtn
はるか〜
633名無しさん@ピンキー:2006/06/22(木) 05:33:36 ID:Phoei9BI
みちる…
634名無しさん@ピンキー:2006/06/22(木) 06:17:22 ID:QxaMrdt6
神様以外の職人さんも現われて欲しいですね。
せつなさーん。
635名無しさん@ピンキー:2006/06/22(木) 07:00:02 ID:1YUU5TJQ
なるちゃ〜ん
636名無しさん@ピンキー:2006/06/22(木) 10:14:07 ID:4laDXUUf
>>627
ホモ話は女でも一般的に嫌いな人の方が多い気がする。リアル差別はしないつもりだけどw

新作期待町
637名無しさん@ピンキー:2006/06/22(木) 10:27:04 ID:eiHoKnkx
パスタを入れる前に火を止めてどうするんだ!
638名無しさん@ピンキー:2006/06/22(木) 12:10:36 ID:7Q2JfZu8
おまえ料理したことないだろw
639名無しさん@ピンキー:2006/06/22(木) 15:53:51 ID:EMzzOHe5
火を止めなければ、もっと早く茹で上がるけどね。
640名無しさん@ピンキー:2006/06/22(木) 15:55:05 ID:2newqmPa
1番マシなのはやっぱマーズか。
逆に1番キツいのはマーキュリーか?
641名無しさん@ピンキー:2006/06/22(木) 21:35:15 ID:7OS6kh68
ageるやつうざい。
642名無しさん@ピンキー:2006/06/22(木) 21:37:14 ID:Phoei9BI
>>640
私女だけどジュピターが一番きつい…電柱に手を釘で刺された描写とかもう…
643名無しさん@ピンキー:2006/06/22(木) 22:08:52 ID:eiD8l7lx
強姦する前に顔や体につけた精液は落とした方が。
644名無しさん@ピンキー:2006/06/22(木) 22:18:22 ID:cILGsEcG
自分の精液を汚いと認めつつ、他人に指摘されると怒る矛盾
645名無しさん@ピンキー:2006/06/23(金) 00:25:37 ID:eh/Jd/pF
自分は飲めないが他人には飲ませ(ry
646名無しさん@ピンキー:2006/06/24(土) 13:12:27 ID:9K35eMp+
647名無しさん@ピンキー:2006/06/24(土) 18:50:44 ID:lylcH3ff
リアルの話はよそで頼む
648名無しさん@ピンキー:2006/06/24(土) 19:05:01 ID:XshN8P/b
デマンド、邪視の力使った方が自分の思い通りにできるよな。
649名無しさん@ピンキー:2006/06/24(土) 22:43:40 ID:P2auY+aM
ここの作家さん、マジでプロの人じゃないの?
文章力のレベルが高すぎ
650名無しさん@ピンキー:2006/06/25(日) 00:16:57 ID:N71QxB3m
プロの人が書いたパロディだと、どうしても「その人の小説」になってしまうからな
中には原作に似せようと言う気がこれっぽっちもなさそうなのもあるw
その点、神はちゃんと「セーラームーンの小説」を書こうとしている。その真摯な姿勢に惚れた。
651名無しさん@ピンキー:2006/06/25(日) 01:00:17 ID:aPogQUxu
長文なのに、読んでいる間ずっと引き込まれてしまう。
こんな小説、久しぶりに読んだな。
 
・・・が、神が去ったらこのスレはどうなるんだろうか・・・?;
652名無しさん@ピンキー:2006/06/25(日) 01:21:22 ID:IkUwW6iN
たしかにこのレベルの書かれると、あと書きづらいよなぁ
653名無しさん@ピンキー:2006/06/25(日) 09:51:33 ID:c3V0kYB4
>>648
デマンドはプライド高そうだからなぁ…
>>594の辺りに書いてあるけど、邪魔な連中を排除してからって考えが強かったんじゃなかろうか。
アニメではヘタレでサフィールの方が目立ってた感じ
654名無しさん@ピンキー:2006/06/25(日) 19:29:35 ID:YP/w2Z0s
原作でも普段は「私」、興奮(?)すると「俺」になるんだね>デマンド
655名無しさん@ピンキー:2006/06/26(月) 11:53:02 ID:a1rJu2Cg
塩沢さんはオレなんていわない!!
656名無しさん@ピンキー:2006/06/26(月) 12:13:56 ID:nqcXnfNl
声優が仕事なんて選べると思ってんのかw

ギシアンだろうがボーイズラブだろうが
やっぱ勃つんかね?
657名無しさん@ピンキー:2006/06/26(月) 15:31:04 ID:rcPvWHQ6
>>656
割り切ってたら…どうだろ
658名無しさん@ピンキー:2006/06/26(月) 19:06:23 ID:Psi+Z0uz
女声優は濡れてもバレなけりゃいいんだけど
男は辛いな。

あ、だからエロゲーは男のボイスがないのかw
659名無しさん@ピンキー:2006/06/27(火) 22:33:27 ID:j3UW5OR+
おまいは緑川や茶風林に謝れ
660名無しさん@ピンキー:2006/06/28(水) 17:34:23 ID:F7HQh+p/
ボーイズラブでは男声あんのに普通のエロゲーでは確かに声ないな。
661名無しさん@ピンキー:2006/06/28(水) 18:08:18 ID:Z/XcaRI1
神光臨より10日が経とうとしている・・・。
そろそろか?
終わってしまうのは寂しいが。
662名無しさん@ピンキー:2006/06/28(水) 18:59:56 ID:ZAtX3RgP
そうですね。後2回で終わりといわれると、完結待って一気読みするか、それとも一回ずつ読むかも迷ったりする。
どうせ、投下されたら我慢できずに即読みしちゃうのは目に見えているんだけどね。
663名無しさん@ピンキー:2006/06/28(水) 21:31:57 ID:2+NX8xeU
神の小説のまとめサイトみたいなのはないの?
664名無しさん@ピンキー:2006/06/28(水) 22:04:11 ID:Z/XcaRI1
>>663

>>307のURLがそう。
665名無しさん@ピンキー:2006/06/28(水) 23:13:20 ID:xcFklN/B
前スレからリアルタイムで読んでいる俺は勝ち組だが
神のおかげで新しい住人も増えてきてるみたいだな
666名無しさん@ピンキー:2006/06/30(金) 00:35:39 ID:tOZb/Au/
今日は誰かと誰かのお誕生日だったような気がするが、
なんかイベント無いかな。
667名無しさん@ピンキー:2006/06/30(金) 00:40:27 ID:T2te1YXy
まぁ落ち着け。今日は始まったばっかりだ。
668名無しさん@ピンキー:2006/06/30(金) 20:00:14 ID:PQSH2PrR
誕生日にレイプされるというのもなかなか衝撃的ですな
669名無しさん@ピンキー:2006/07/01(土) 18:29:50 ID:qXs4NQOL
ふ。このスレを視姦するぐらいのことなら昨日やったぜ。
670名無しさん@ピンキー:2006/07/01(土) 20:59:15 ID:EGmCuKa4
きゃあぁぁぁぁぁぁぁっ!
えっちぃぃぃぃぃぃぃ!
671名無しさん@ピンキー:2006/07/02(日) 00:53:12 ID:U8ZBQQV5
なりきりスレが落ちてしまったな・・・
ゲイに襲われるのに恐れをなしたキングが逃げてしまったらしい。
672名無しさん@ピンキー:2006/07/02(日) 01:06:53 ID:zwPuIQYv
エロパロの神様、お元気ですか?
673名無しさん@ピンキー:2006/07/03(月) 16:38:30 ID:JwZaWLxC
神は何処へ…
週末の楽しみがひとつ減ってしまったorz
674名無しさん@ピンキー:2006/07/03(月) 20:53:09 ID:ddLp9KyV
すごくキャラの魅力を出せてるよ。こんなすばらしい作品初めてだ。神のお陰で亜美が好きになったな。今まで嫌いだったけど。
675名無しさん@ピンキー:2006/07/04(火) 12:43:09 ID:mTi3mHV9
漏れはあやかしの四姉妹‥‥というか
敵サイドが好きになった。
676名無しさん@ピンキー:2006/07/04(火) 13:45:56 ID:g3KQcz/J
まだ神様こないのかな〜
気になっておちおちテスト勉強もできん。


…あ、神様も勉強中?(←んなわけねーよ)
677名無しさん@ピンキー:2006/07/04(火) 19:04:01 ID:bBIZX+hl
ここは21禁の板だってわかってるよな?
678名無しさん@ピンキー:2006/07/04(火) 19:40:11 ID:+/T+9R4p
このスレに(神に)とてつもなく影響され、SFCのセーラームーンアナザーストーリーを買い、
今日クリアした訳だが、本当に良かった。
ベルチェ、コーアン、カラベラス、ペッツでの戦闘にはマーキュリー、マーズ、ヴィーナス、ジュピターを使い、
ルベウスにはマーズを。デマンドに捕らえられていたムーンの場面では(ry
 
とにかくあらゆるところで神の物語が浮かんできて感無量だった。
スレ違い的な書き込みだが、中古などで見かけたら是非買うことをお勧めする。
このスレ住民なら特に。
679名無しさん@ピンキー:2006/07/04(火) 22:14:52 ID:aE6Y1p5H
>>677
きっと21歳をとっくの昔に過ぎた万年留年高校生なんだよ
680名無しさん@ピンキー:2006/07/05(水) 00:23:53 ID:pz/pAK0J
>テスト勉強
>(←んなわけねーよ)


こういう餓鬼は18歳未満でエロゲーやってることを自慢してそうだ( ゚д゚)、ペッ
681名無しさん@ピンキー:2006/07/05(水) 03:27:26 ID:YC+WTrEv
なにかの資格のための昇級試験とか好意的に解釈してあげようw
682名無しさん@ピンキー:2006/07/05(水) 09:11:30 ID:q7kq9wTe
最近の大学は今頃テストするんじゃなかったっけ?
683名無しさん@ピンキー:2006/07/05(水) 13:30:27 ID:CCEvQD+Q
そろそろ期末試験だからな
…ああ、単位落とさないようにしないと
684名無しさん@ピンキー:2006/07/05(水) 14:19:26 ID:JQn8qOVj
スレ違い
685名無しさん@ピンキー:2006/07/05(水) 22:19:04 ID:L1ZxPBCH
21禁の板でわざわざ学生である事を書き込んで何かメリットでもあるのか?
叩かれるのが好きなマゾなのか?
686名無しさん@ピンキー:2006/07/05(水) 22:45:22 ID:4UfDpIlm
>>676
こいつ将来「エロゲのせいで彼女が出来ない!」とか言ってそうだなw
687名無しさん@ピンキー:2006/07/07(金) 00:14:53 ID:owPC5Swz
今月今夜のこの月にかわって圧縮回避。
688名無しさん@ピンキー:2006/07/07(金) 20:18:02 ID:KYWm4IK+
待ち
689名無しさん@ピンキー:2006/07/07(金) 23:07:28 ID:rqUsaXbk
神はまだかーーー


正直、金を払ってでも続きが読みたい。
690名無しさん@ピンキー:2006/07/07(金) 23:32:02 ID:Ya16zEwR
デマンド様のチンコが続きを待っています
691名無しさん@ピンキー:2006/07/07(金) 23:56:50 ID:dXzrdXzp
>>690
ホントに待ってそうでなんかいやだーw
692ムーン陥落45:2006/07/09(日) 17:24:23 ID:y3QTuxQZ
全部夢ならいい、とうさぎは思っていた。
朝になれば母親が起こしに来て、勉強は嫌だけど友達に会うために学校に行って、帰りには噴水のところで衛と待ち合わせする。
何でもないそんな日常が、今はひどく遠く、二度と戻ってこないもののように感じる。
涙の滲んだ瞳が、目の前の光景をはっきりと捉えることを拒絶した。
誰よりも愛しい恋人が、他の女の尻を捕まえて、己の欲望を注ぎ込んでいる。うさぎがこれまで見たこともないほどに、恍惚とした表情だった。
地場衛は、いつでもうさぎに気を遣っていた。現世での彼女が中学生であったことが何より大きな理由だろう。
愛されていた、大切にしてくれていた。その感情に偽りはなかったと今でも思える。
けれど、同時にうさぎの存在は、彼にとって重荷でもあったかも知れない。
うさぎより四守護神より、前世に縛られていたのは彼───性的な興奮だけでなく、うさぎという枷が外されたからこそ、現在の彼はこんなに生き生きとした顔をしているのではないか。

「ああっ……う、んんっ、はああああっ!」
腰を突き動かされたエスメロードが、ひときわ高く吠える。
瓢箪のように垂れた、それでいて張りのある乳房から、透明な汗が玉のように散って、床に落ちた。
その輝きにうさぎは、銀水晶の存在を思い出す。エスメロードに奪われたままの、自分の切り札を。
(みんなを、助けなきゃ……)
頭に浮かんだのはその事だった。
エスメロードと交わっている間、衛には少なくとも命の危険はない。だが、四守護神はこうしている間にも、敵に危害を加えられているに違いないのだ。
(銀水晶……どこなの?)
エスメロードは全裸だった。隠すような場所は何処にもない。という事は、別の場所に保管してあるのだろう。
「何を気にかけている」
苛立ったような声と吐息が、耳元に吹きかけられた。
うさぎは思わず身を捩る。デマンドはそれを許さず、うさぎの顔を強引に自分の方へ向けた。
冷たい唇が重ねられた。先ほどまで精液が溜まっていた口の中に、生温かな唾液が侵入してくる。
「う、ぐうっ……」
奥歯を食いしばり、屈辱の涙をボロボロと流す少女に向かって、デマンドは冷ややかに告げる。
「仲間を助けたければ、俺に従えばいい。簡単なことだ」
息継ぎの合間にそんな勝手なことを言いながら、唇から顎にかけて舌を這わせる。
仰向けになったうさぎの上にデマンドの体重がかかり、玉座の背もたれに痛いほど背中を押し付けられる。
たまらず、背後に視線を逃そうとすると、そこには例のおぞましい壷がある。

(いやだ、気持ち悪いっ……まもちゃん……)
デマンドの顔を遠ざけようと手を上げるが、手首ががっちりと掴まれた。
うさぎの手の中に握られたリボンに気付き、デマンドが眉宇をひそめる。
「なんだ、これは」
「だめっ!」
うさぎは慌てて手を引っ込めようとしたが、遅かった。
掌からもぎ取られた美奈子のリボンは、虚しく床に落ちた。デマンドはそれを足で踏みつける。
「で、デマンド……っ!」
沈んでいたうさぎの瞳に、激しい怒りが燃え上がった。彼のその行為は、美奈子そのものを侮辱しているのと同じ事だった。
デマンドは彼女の怒りの意味を正確に理解していない。お気に入りのリボンを踏みにじられて、怒っているとでも思ったのだろう。
震えるお団子頭を撫でながら、あやすように告げるのだった。
「こんな汚いものを、後生大事に取っておく事はない。俺がもっと高級なものを幾らでも与えてやる」
セーラーヴィーナスがいつも頭につけているものだとは、気付かなかったようだ。うさぎ以外の事には全く関心がないのだと、改めて思い知らされる台詞だった。
(こんな男に……ヴィーナスたちが……)
693ムーン陥落46:2006/07/09(日) 17:25:51 ID:y3QTuxQZ
「そう、その目がいい」
陶酔したようなデマンドの姿が、二重にぼやけて見えた。
うさぎは思わず目を擦った。擦れば擦るほど、その後で見るデマンドの姿が増えていく。
気付けば、一人であったはずの青年が、四人に数を増していた。
うさぎの目の前にはデマンドがいる。玉座の背後にもデマンドがいる。左右にも一人ずつデマンドがいる。その全てが、うさぎを嘗め回すように見つめている。
これは、幻なのだろうか。しかし肩や背中や腰や胸に触れる手の感触は紛れもなく本物で、体温まで伝わってくるのだ。
「お前を屈服させるには、並大抵の陵辱では埒が明かんと思ったのでな」
正面のデマンドが、肩を上下させながら呟く。平静を装ったつもりでも、荒くなっていく息遣いが抑えきれない様子が感じ取れた。
「やはり邪眼の力は大したものだ。一時間程度しかもたないが、お前の体力を考えれば十分だろう」
デマンドの分身に囲まれ、うさぎの恐怖は一層増した。背後のデマンドが、逃れようとする少女の両肩をしっかりと押さえつけ、左右のデマンドは腕組みしながら嘲笑を浮かべている。

(なに?)
乏しい知識を総動員させても、分裂したのだという考えに至らない。判ったからと言って、逃れる手段までも思い浮かぶわけではないのだが。
デマンドは、玉座の上でM字に割り開かれたうさぎの足の間を、無理に覗き込むような体勢になった。
「い、いやあっ!見ないでっ」
うさぎの顔に血が上った。いくら暗い室内とは言え、こんな男に、一番大切なところを見られるなど耐えられなかった。
デマンドはうさぎの秘唇を指で弄び、豆の部分をピンと弾いた。
「ひぐぅ!」
刺激を加えられたうさぎはのけぞる。デマンドの肩越しに、タキシード仮面の姿が見える。
もう、彼はこちらを見ていないし気にかけてもいないのに、やはりその存在が気になってしまう。
傲慢と言われようと、この思いは変わらない。彼に嫌われても、うさぎの気持ちは少しも変わらなかった。
「ふん、それなりに崩れているな。あの男に相当使い込まれたのか」
嫉妬めいたデマンドの言葉など、気にかける余裕はなかった。
「う、ううぅ……」
「すぐに忘れさせてやる」
すべらかな白い肌の上を、デマンドの指が這った。
機械的な動きであるにもかかわらず、目指す方向は的確で、これが現実なのだと伝えてくる。
背後のデマンドが腕を伸ばし、後ろからうさぎの乳房を掴んだ。
「ひっ」
青ざめるうさぎには構わず、両手を使って強引に揉みしだく。
左側のデマンドが荒々しい一物を取り出した。悲鳴を上げる寸前のうさぎの口をこじ開け、それを喉の奥までねじ込んだ。
「モゴおおっ!」
さらに右側のデマンドが男根を取り出し、反対側から口に差し込んだ。
うさぎの可憐な口には二本の男根が詰め込まれ、ドクドクと脈打つ精液の存在がはっきりと感じ取れた。
(や、やだ……やだーーーーーーっ!)
「ひぐぅもごぉおおおおおお、ぐむうううっ、おおおおおおっ」
左右のデマンドは、ゆっくりとシーソーを漕ぐように、腰を上下させる。その度に、口の中の男根が口壁を擦っていく。
閉じることの出来ない口の端から、先走り汁の混じった涎が溢れ出て、顎を伝って鎖骨に流れた。
涙と精液と唾液が入り混じって、何が何だかわからなくなっていた。
目の前の青年は、うさぎが好きだと言った。好きならば何故、こんな目に遭わせるのか。
ルベウスにしてもそうだ。マーズを庇ったように見えた彼は、恐らく彼女に邪な思いを抱いていた。
わからない、大人の考えることは、中学生の少女には理解できない。身体を奪えば、心までも屈服するとでも思っているのか。
(でも、マーキュリーは……亜美ちゃんは、負けなかった!)
ならば自分にも耐えられるはずだと、思ったうさぎの心を読んだかのように、その声は降って来た。

「マーキュリーは、こんな風に数人がかりで犯されたそうだな」
694ムーン陥落47:2006/07/09(日) 17:35:14 ID:y3QTuxQZ
デマンドの声に、うさぎはのろのろと視線を上げる。その先には、哀れむような瞳があった。
「それを聞いてお前は何を思った?同情と、優越感を感じていたのではないか?」
「ほ、んら、ほこ……」
うさぎは必死で首を振った。口の中で男根がギチギチと音を立て、うさぎの顎を押し上げようとする。
信じていた人間の男たちに陵辱されたマーキュリー。それに対してうさぎは『何も変わっていないのだから心配しなくていい』と確かに言った。
「仲間に偉そうな口を利いておいて、いざ自分がその立場になったら、考えを変える気か?変わらないと言うのなら、この程度は耐えて見せろ」
「んぐうううっ、ぬううっ!」
デマンドは、マーキュリーの時の状況を再現しようとしているようだった。
青くなって暴れだすうさぎの顎を上向かせ、舐めろと命じた。その言葉を、まるで判決のようにうさぎは感じていた。
これは罰だ。四守護神の指示に背いて、勝手な行動を取り、恋愛に溺れて彼女たちを傷つけたプリンセス・セレニティへの……。
舐めれば解放される。その一心で、うさぎは舌を動かした。
奇妙な凹凸が舌を刺激し、生臭い匂いが鼻をついた。刺激を与えられた先端が、得体の知れない生き物のように、口内で膨張していく。

(あみ、ちゃん……)
再会した時、出会ったばかりの頃のような冷たい視線を向けた彼女。脆い心を守るために、そうせざるを得なかったのだと今なら判る。
彼女も恐らく、苦痛から逃れるために、この忌まわしい物体を口内と膣内に受け止めたのだ。
(こんなこと、したの?あの頭のいい亜美ちゃんが。澄ましてて、とっつきにくくて、クールな亜美ちゃんが)
新たに流れる涙には、マーキュリーの分も加わっていた。彼女がどんな思いでこれを咥えたのか、今はわかる。
「やはりエスメロードのようにはいかんか。手伝ってやる」
感謝しろとでも言わんばかりに、左右のデマンドはうさぎのお団子頭を掴んだ。
右に、左に、頭を傾ける。少女の口の両端から、鬼の牙のように突き出した男根が、唾液でチャプチャプと音を立てた。
頬に穴が開くのではなくかと思われる勢いで、デマンドたちは腰を打ちつける。
「むごおおおっ、ひいごおおお!」
喉の奥まで容赦なく突かれ、うさぎは目を剥いた。
愛らしい表情は失われ、財布のがま口のように広がった唇からは、透明な液体が流れている。
酸素を求めるために、必要以上に広がった鼻は、無様としか言いようがなかった。この姿を見て、誰が美少女戦士と思うだろう。
あの時のマーキュリーと似たような表情になっていることに、自分では気付いていなかった。
「もごおおおお、やべで、ぼうやべで……っ!」
涙ながらに訴えても、聞き入れてくれるような男ではない。
「遠慮するな、喉の奥まで汚してやる。二度と聖なる言葉など紡げぬように」

「むごおおおおおおおおおおお」
言葉どおり、扁桃腺にまで男根が届いたのが判った。口内に垂れ下がった小さなペニスを、本物のペニスで突かれる。
見たくもないのに、頬のすぐ横に股間が押し付けられている。デマンドの、髪と同じ色の陰毛が視界の端に映ってしまう。
目を閉じると、そのぶん触感が高まるような気がして、それも出来なかった。
(どうして!?どうして、あたしがこんな目に……)
マーキュリーも思ったに違いない事を、うさぎもまた思った。
答えなどない。ただ一つだけ言える事は、この男が決してうさぎを手放さないであろう事だけだ。
ならば迷うことなどない。自分の命と引き換えに地球の皆を助けてくれるように頼めばいい。
それなのに、未だに四守護神が助けに来てくれることを期待している自分がいる。
(あたしって……いやな子……)
この期に及んでも、仲間の助けがなければ動けないのか。
口に詰め込まれた男根が勢いですっぽ抜け、無防備に口を開けていたうさぎの顔面で、精液が派手に炸裂した。
695ムーン陥落46:2006/07/09(日) 17:36:38 ID:y3QTuxQZ
ビシャッ!
「あ、ひあああああーーーーっ!」
開け放たれた口の中に、容赦なく精液が飛び込んだ。
ビュルルルルッ、ビュルルル!
うさぎの瞼や低い鼻や丸い頬に、白い液体がまんべんなく降りかかった。
先ほど塗りつけられた精液も乾ききらぬうちに、更に新しい液体が上から塗りこまれる。
左右のデマンドは満ち足りた微笑みを浮かべていたが、正面でうさぎの表情を捉えているデマンドは、やや不満げな顔だった。
「上の空だな。やはり四守護神が気になるか」
図星であったため、うさぎは何も言えない。それどころか、まるでデマンドに媚びるように、必死で頷くのだった。
ほんの少しでもいい、ヴィーナスたちの無事な姿を見れば、どれだけ勇気付けられることか。
「あ、あわへて……みんらに、え、えほっ!」
ようやく自由になった口から必死に酸素を吸い込もうとして、喉に絡んだ精液に噎せる。
玉座の上でぐったりとしているうさぎの胸を、デマンドはやんわりと撫でた。
「ならば見せてやろう、仲間たちの姿を。だが、後悔しても知らんぞ」

その言葉の意味を、うさぎはすぐに思い知らされることになる。





───痛い、痛い!やめて!もうぶたないで!

繰り返される暴力に、少女の心と身体は悲鳴を上げていた。
同じ女だから、相手は手加減の仕方がよくわかっていた。顔や心臓を狙わなかったのは、ペッツにまだ理性が残っていた証拠だった。
愛の女神は、生まれてこの方、誰からもここまで激しい憎悪をぶつけられた試しはない。
好きな人もいた。友達もいた。家族も美奈子を愛してくれていた。
「ブス」「お転婆」とからかってくるクラスの男子も、明らかに美奈子には優しかったし、突然現れた白い雄猫も例外ではなかった。
セーラーVとして世間の称賛を浴び、誰かを勇気付けることへの喜びが湧いてきた。それで、本格的にアイドルを目指すようになった。
他人から憎まれるのは、よほどの悪人なのだ。漠然とそう思っていた自分は、何と幸せで愚かだったのだろう。
───ごめんなさい、あなたたちの痛みはわかったわ。もう殴らないで!!
気丈に耐えていた少女が限界を迎えると、女は刃物で黄金の髪を切り落とした。
これは暴力ではない、教育なのだと言いながら。
その時のペッツの血走った瞳、それ以前の、赤子を見るカラベラスの悲しそうな顔。頬に温かい感触。
「あ…?」
温かい感触?

愛野美奈子は、実際にそれが頬に触れているのを感じた。
うっすらと目を開けると、濡れたタオルの白い色が目に飛び込んできた。
そのタオルには人の手がついており、手の先には腕が、腕の先には男性の肩がある。
「気がついたか」
ほっとしたような声が降ってきた。
誰だろう、初めて聞く声だ。美奈子は頭を動かすことが出来ない。目が動くのも、男性の肩あたりが限界だった。
身体中が、鉛のように重い。自分の身体ではないようだ。
(そっか……あたし……)
ペッツに暴行を受け、意識を失ったのだ。という事はここは、ブラック・ムーンの本拠地だろうか。
目玉を動かす。喉の奥が圧迫されているように息苦しい。室内には埃一つ落ちていないのに、明らかに空気が淀んでいるのがわかった。
部屋の隅に邪黒水晶の塊があるのを確認し、美奈子は軽く息をつく。痛い思いをした甲斐あって、潜入には成功したらしい。
696ムーン陥落49:2006/07/09(日) 17:37:52 ID:y3QTuxQZ
頬の傷口が拭われ、温かいタオルが離れた。
「心配しなくていい」
視界に、優しげな面差しの青年が現れる。夜空のような藍色の髪が印象的だった。
「もう、君に手出しはしないようにさせたから」
彼はタオルを漱いで絞り、汚れた汁を桶に落としているところだった。その端正な横顔は、どこか地場衛に似ていた。
桶の中の水が赤く染まっていくのを見て、美奈子は顔を背けた。月に一度は必ず自分の血を見ているが、なぜか今は直視できない。
命を生み出すための血と、命を流し出す血とは別物なのだ。ペッツが力加減を間違えていれば、美奈子は間違いなく死んでいた。
(でも、生きてるんだ……良かった……)
胸の鼓動は、正常なリズムを刻んでいた。あの姉妹の事を思うと未だ心が痛むが、報いはもう十分に受けたと思う。
それにしても、この青年は誰なのか。敵にしては物腰が柔らかい。美奈子の正体がセーラーヴィーナスであることを、知らないわけではあるまいに。
青年は搾ったタオルを再び美奈子の頬に当てた。布越しに、不思議な力が流れ込んでくるのがわかる。ヒーリングの力だ。
「兄さんや四姉妹を、許して欲しい。こんな形で侵略を進めるべきではなかった」
「え…ぐ、が」
驚きの声が喉に引っかかり、美奈子は咳き込んだ。
「大丈夫か」
青年が歩み寄り、背中を摩ってくれる。
近くで顔を見た。前髪で隠されていたからすぐにはわからなかったが、額には間違いなく逆三日月の印があった。
非道極まりない種族だと思い込んでいたブラック・ムーンにも、それなりに慈悲の心はある。カラベラスの件で身に染みた。
だが美奈子が衝撃を受けたのは、青年の謝罪に対してではない。
(侵略を……進めるべきではなかった?)
既に双方に複数の犠牲者が出ている状況で、これまでの思想を根本的に覆すような事を、敵の青年が言い出すとは。
無論、セーラーヴィーナスとて、無用な戦いは好まない。話し合いで決着がつくのならそれに越した事はない。
それには、彼らが地球侵略という悪しき思想に取り憑かれた要因を知る必要がある。

「ど、どうし、て……ぐっ、けほっ、ゴホ」
身体を二つ折りにして苦い咳を放ったその時、何か妙な感覚を覚えた。
腰まであるはずの長い髪が、まるで存在しないかのように軽く感じられる。いや、後ろ髪だけではない、額にかかるはずの前髪も、妙に軽い。
久しぶりに味わう感覚に、嫌な予感が背筋を伝う。恐る恐る頭に触れると、つるりとした感触があった。
掌にぴったりと張り付く肌の感触が、彼女に現実を思い知らせた。寝台の上で呆然としている美奈子を見て、青年は沈痛な表情で俯いた。
鏡を見なくとも、その表情だけでわかる。美奈子は、毛を刈られたのだ。
うさぎによく羨ましがられた見事なブロンドが、ばっさり切り落とされている。
気付いた瞬間、絶叫が喉から迸った。
「いやーーーーーーーー!!」
肩からかけられていた毛布を、美奈子は頭からすっぽり被る。
丸坊主の姿を、見知らぬ青年の前に晒している。それはある意味、裸を見られるよりも恥ずかしいことだった。
(いやいやいやいやいや、どうして!)
髪を切られたのは覚えている。が、まさか丸坊主にまでされているとは思わなかった。
身体の痛みも忘れて、ひたすら恥じらいに震える美奈子に、青年の控えめな声がかかった。
「君の美貌は損なわれてはいない。出来うる限りの治療は尽くしたつもりだ」
それは確かに有難かったが、つまり美奈子の身体の隅々までこの青年に見られたという事だ。
(お、お嫁に行けない……)
見られて恥ずかしい身体だとは思っていないが、相手は敵である。治療の他に、何をされていてもおかしくはなかった。
疑いの目を青年に向ける。すると何を誤解したのか、青年は見当違いの事を言い出した。
「仲間に会いたいなら、すぐにでも会わせよう。髪がある程度伸びるまで待ちたいのなら、しばらくここにいるといい」
697ムーン陥落50:2006/07/09(日) 17:40:01 ID:y3QTuxQZ
「……ず」
唇を噛み、美奈子は紅潮した顔を上げた。捕虜同然の立場である美奈子の乙女心を気遣い、わざわざ選択肢を与えてくれる青年の真意が、いまいち読めない。
これがあやかしの四姉妹ならば、全裸のまま美奈子を鏡張りの部屋に放り込んで、やーい坊主頭、と囃し立てるくらいのことはしそうだ。
「随分と、好意的じゃないの。あたしが可愛いからって、変な気を起こしたんじゃないでしょうね?」
どう言い繕っても、彼らがマーキュリーたちを陵辱したことは事実なのだ。そう簡単に騙されはしない。
美奈子の精一杯の強がりを、青年は軽く流した。
「兄さんが望んでいるのは、セーラームーンただ一人。これ以上、君たちに危害を加えることはさせない」
「兄さんって……あ、あなたは…?」
怯えた目を向ける美奈子に、青年は淡々と答えた。
「蒼のサフィール。プリンス・デマンドの実弟だ」

この星は誰のものでもない。
そう言い切った女こそが、最終的に星の実権を握った。
幻の銀水晶の力で、人類の悲願であった不老長寿の夢を叶え、老いる事のない美しい姿で人を支配した。
異議を唱える者は容赦なく押さえつけ、光の存在しない遠い星へ追いやった。
ブラック・ムーンの一族はそんなネオ・クイーン・セレニティのやり方に反発し、クリスタル・パレスに襲撃をかけた。
だが若き王子プリンス・デマンドは、美しいクイーンの姿を初めて目の当たりにし、恋に落ちる。それは彼の実弟であるサフィールにとっても他の一族にとっても、大きな誤算であった。

「兄さんは、彼女を手に入れて歴史をやり直すため、ワイズマンという男に助力を求めた」
古いアルバムをめくるように、サフィールは一言一言、ゆっくりと話し始める。
「彼が与えてくれる邪黒水晶のパワーに魅せられた兄さんは、それから手段を選ばないようになった。セーラームーンを手に入れるために、過去に遡った」
美奈子には難しい話は判らない。それでも、相手が見せかけの優しさを武器に、自分を懐柔しようとしている事だけは判った。
「その鍵が、クイーンの娘であるラビットだった」
「…ラビット?」
初めて聞く単語に、美奈子が片眉を上げる。
「君も知っているはずだ。セーラームーンによく似た幼女」
「ちびうさちゃんが!?」
うさぎの家に居候している、謎の子供の姿を思い出す。
ピンク色のお団子頭で、生意気な口調。敵に狙われていると言っていたのは、本当だったのだ。
(じゃあ、待ってよ……クイーンが未来のうさぎちゃんで、その娘って事は、ちびうさちゃんは…)
まわらない頭を必死で動かそうとしている美奈子を、サフィールは待ってはくれなかった。
「ラビットは未来の銀水晶を持って、君たちのいる時代に逃れてきた。これは、兄さんにとってはまたとない好機だった」
人事のような言い方に、美奈子はかちんときた。
デマンドの肉親でありながら、彼を止めようとはしなかったこの青年にも、罪はあるのではないか。
「あなたは、違うの?」
意地の悪い質問をする。これで怒るのなら、その程度の誠意だ。
サフィールは深い溜め息をつくと、淀んだ気の漂う天井を見つめた。
「正直に言うと、クイーンのやり方には未だに納得がいかない」
知性的な横顔に、苦渋が滲む。頭ごなしに否定したのではなく、彼なりに苦しみぬいて出した結論だと察した。

「銀水晶は、まやかしの力だ。人々から自由な思想を奪い、全てを白く塗り替える」
「そんな…!何を根拠に!」
銀水晶を貶める事は、うさぎを侮辱することでもある。
反発する美奈子に、サフィールは哀れみの視線を向けた。
「その感情こそが洗脳の結果なのだと、なぜ判らない?あの娘には人の心を狂わせる何かがある。筋が通らぬことでも、従わなければならない気にさせられる」
心当たりがあったため、美奈子は押し黙った。
「暴力を正当化するつもりはないが、あやかしの四姉妹は君たちに気付かせたかったのだと思う。プリンセス・セレニティの過ちを」
「なにを、言い出すの……」
理路整然と言い返すほどの根拠を、彼女は持っていない。悔しげに唸る他なかった。
「人が四人いれば、四通りの考えがあって当然だ。だが、君たちのプリンセスがそれを認めたことがあったか?」
698ムーン陥落51:2006/07/09(日) 17:42:45 ID:y3QTuxQZ
美奈子は息を呑んだ。
みんなで力を合わせて、心を一つに。前世から、嫌というほど聞かされてきた言葉だった。
思想の統一。それが当たり前だと思っていた。
「あ、あたしたちは……うさぎちゃんに、救ってもらってるわ」
反論する美奈子の声は弱弱しい。カラベラスの事件を経て、自分の考えに自信が持てなくなっている。
ブラック・ムーン一族は一枚岩ではない。この青年のように、暴力を好まない者もいる。
だが自分たちはどうだろう。プリンセスの行いに、否やを唱える者は誰ひとりとしていない。洗脳と言われてしまえば、返す言葉もない。
「思い込まされているだけだ。君たちが現世で新たに恋人や友人を作れば、いずれ使命など忘れる。あの娘はそれを避けるため、君たちの心に孤独を仕込んだ」
「仕込んだ?」
美奈子は目を瞬いた。うさぎの無邪気な言動と、サフィールの生々しい言葉が合致しなかった。
「君になら判るはずだ。ヴィーナスとしての価値を捨て、プリンセスの影として生きなければならない孤独……」
「だ、だって、それはあたしの使命だから」
アルテミスと二人で戦っていた頃も、それなりに生活は充実していた。失恋は味わったが、孤独など感じた事はない。
「では君自身の人生はどうなる?あれは、君たちが一生を捧げてまで尽くす価値のある娘か?」
「それは……」
───自由な思想を奪い、全てを白く塗り替える。

サフィールはすいと腕を横に振るった。
(殴られる?)
条件反射で身を引いた美奈子だったが、すぐに違うと判る。
先ほどまで何もなかったはずの空中に、人間の頭ほどの大きさの水晶玉が浮かんでいた。
「見ろ、セーラーヴィーナス。他の四守護神も、そろそろ疑問に思い始めているようだ」
重い物など運んだ事がなさそうな、しなやかな指先が水晶玉を弾く。
弾かれた玉は、寝台の上で上半身を起こしている美奈子の目の前で、ぴたりと止まった。
そこには、懐かしい友の姿が映し出されていた。背の高いポニーテールの少女と、小柄なショートカットの少女。それに、寝込んでいるはずの黒髪の少女もいる。
「マーキュリー、ジュピター、レイちゃん……」
三人が揃っているのを見るのは久しぶりだった。
思わず顔を綻ばせる美奈子だったが、自分の惨めな姿を思い出し、慌てて毛布を被った。
「大丈夫だ。こちらの映像も声も、彼女たちには届いていないよ」
彼女の気持ちを見透かしたように、サフィールが告げる。
「さあ、ご覧……答えを出すのは、それからでも遅くない」
三人の少女の姿がアップになる。会話の内容も、テレビを観ているようにはっきりと聞こえてきた。




息苦しさに目を開けると、ジュピターが心配そうに覗き込んでいた。
「大丈夫かい、レイちゃん」
火野レイは寝巻き姿のまま、冷たい床の上に投げ出されていた。傍らにはマーキュリーの姿もあり、ゴーグルで周囲の状況を探っている。
自分ひとりだけが変身できない現状が、レイにはひどく歯痒かった。
「……ここは?」
身を起こし、呟いた瞬間、淀んだ空気が喉を灼いた。
狭い部屋のようだった。冷たく、光の差し込まない空間に、三人は打ち捨てられていた。
ジュピターのティアラからは、電気を集めるためのアンテナが伸びている。アンテナの先端に集まったわずかな光で、辛うじて周囲を照らし出すことに成功しているのだ。
閉め切った部屋特有の、黴臭い空気。大きく息を吸い込むことなど、とても出来はしない。
(気持ち悪い……)
レイは腹部を押さえ、前かがみになった。身体のあちこちが痛い。食っては寝る生活が板についていたせいか、急激な環境の変化に、身体がついていかない。
胃の辺りがむかむかする。コーアンに威勢良く啖呵を切ったはいいが、元のように戦えるようになるまで、どれほどの時間がかかることか。
699ムーン陥落52:2006/07/09(日) 17:44:20 ID:y3QTuxQZ
「どうやら、あたしたちは拉致されたみたいだな。あの変な円盤みたいなやつに」
ジュピターの言葉に、レイは額を押さえた。
やはり、あれは現実だったのだ。超常現象の類には慣れているが、さすがに驚きを隠せない。
(うさぎは?)
まず思ったのは、その事だった。戦いの神の化身であるレイは、守るべき存在が傍にいて初めて、真実の力を発揮する。
泣き虫で苛め甲斐のある、月野うさぎの姿が見えないだけで、こんなにも不安になるとは思わなかった。
コーアンが祖父から離れてくれたのは不幸中の幸いだが、マーキュリーたちは何故、レイが捕らわれの身であることが判ったのだろう。
「ねえ、ジュピター……」
「悪いけどさ、レイちゃん。ゆっくり状況を説明している暇はなさそうなんだ」
レイに背中を向けて、ジュピターは闇の向こうに目を凝らしている。
確かに、セーラーマーズに変身できない以上、レイは二人に守ってもらうしかない。あの円盤に攫われてから、まだそれほど時間は経過していないようだった。
ジュピターの肩越しに、マーキュリーの姿が見える。アンテナから迸る放電光が、彼女のクールな表情を照らし出していた。

「ジュピター!後方4メートルに敵を感知!」
突然、マーキュリーが険しい顔で叫ぶ。レイとジュピターは同時に振り返った。
緑色の生物が、妖しく蠢きながら近づいてくる。磯巾着を大きくしたような形の胴体から、長い蔦を伸ばして彼女たちを襲ってきた。
着の身着のまま来てしまったレイは、悪霊退散の札を持っていない。仲間が襲われそうな状況でも、どうすることも出来なかった。
「レイちゃん、下がって!」
不甲斐ない己を呪いつつ、レイは後退する。
ジュピターの動きが遅れている間に、ヒュルン、と風を切る音がした。掃除機のコードのように蔦が伸び、マーキュリーの身体に巻きついたのだ。
「きゃあ!」
短い悲鳴を上げ、マーキュリーは蔦に捕らわれた。
「シュープリーム……!」
「だめよ、マーキュリーが感電してしまう!」
レイが叫ぶと、雷光を放とうとしたジュピターは、はっと動きを止める。
その間にも蔦は、今度はジュピターを捕らえるべく動いていた。必殺技で倒しても、蔦は次から次へと伸びてくる。
捕らわれたマーキュリーは、必死でもがいていた。蔦はまるで意思を持つ手のように、少女の身体を弄び、足の間に割って入った。
正確には、青いスカートの間に。
「いやぁあっ!」
その途端、落ち着いたマーキュリーの表情がぐしゃりと崩れる。彼女が何を思っているか、二人には痛いほど判った。
いや。もう二度と。二度と、あんな思いは。
甲高い叫びが室内にこだまする。マーキュリーは手足を振り回し、ハンディコンピュータで蔦を叩く。
いつもの彼女とは思えない、尋常でない取り乱し方だった。ここ数ヶ月間抑えていたものが、一気に爆発したように見えた。
ポーカーフェイスを維持しているのは、傷つきやすい心を守るためだ。そんな事ぐらい、わかっている。仲間だから。
(平気なわけない……あんなことされて……)
コーアンと対峙していた時も思っていたことだが、今日のジュピターたちは動きに精彩を欠いている。それを責める気はレイにはない。
傷口を無理に縫いつけてまで戦い続ける事を選んだ彼女たちを、一体誰が責められるだろう。
(許せないわ……ブラック・ムーン!)
レイの怒りはいよいよ燃え上がった。
「いや、いやぁっ……」
「マーキュリー、大丈夫だ。落ち着くんだ!」
恐慌状態に陥った友人を助けようと近づいたジュピターに、少女はシャボンスプレーを放った。自分の心と身体を守るための、悪意のない攻撃だった。
「くっ…!マーキュリーっ!」
霧を浴びたジュピターが、悲痛な声を上げる。
「あたしだ!わからないのか!?」
無理もなかった。マーキュリーのゴーグルは蔦に覆われていた。視界を塞がれた彼女は、捕縛から逃れるために闇雲に攻撃するしかない。
どんなに優秀な頭脳を持っていても、それを生かす目と手足がなければ、戦士として役には立たないのだ。
「いや、いやぁあああああ!」
マーキュリーの身体はたちまち、緑に覆われて見えなくなった。拒否する声も次第に遠ざかっていく。
ジュピターは必死で技を繰り出すが、やはり動きは鈍い。以前のように手足が動かないようだった。
700ムーン陥落53:2006/07/09(日) 17:48:18 ID:y3QTuxQZ
レイは我に返った。いつの間にか、足首に蔦が巻きついている。
「この…!」
怒りをぶつける対象を待ち焦がれていたレイは、ここぞとばかりに蔦を踏みつけた。
身体に絡みつく蔦を、千切っては投げ、千切っては投げる。
生身の身体であるにも関わらず、闘争心を失っていない彼女を、ジュピターは複雑な目で見つめていた。
変身できないからと言って、闘志までも捨てたわけではない。こんな、人の形さえしていないモノに、負けたりはしない。
襲い来る蔦を踏みつけ、払い落としながら、彼女は叫んだ。

「レイちゃんの身体に触れようなんて、百万年早いのよ!」


───その通りだ。俺以外のモノが、お前に触れることは許さん。


皮肉げな男の声が、聞こえたような気がした。
レイの内股が、カッと熱くなった。紅の光が室内を照らし出し、眩しさに目がくらむ。
何が起こったのか判らず、レイは片手で瞼を覆った。
それは、紛れもなく内股の刻印から放たれた光だった。慌ててもう片方の手でその箇所を押さえても、光は封じられることなく手の甲を突き抜けた。
(な、に……これは!?)
あの時ほどではないが、火傷にも似た痛みが内股を襲っていた。
顔を顰めているうちに、レイの周囲に集まった蔦は、不気味な声を上げて焼き切れた。
『ギャアアアア』
命が光によって焼け落ちる音だ。
連鎖するように、マーキュリーとジュピターに巻きついていた蔦も、見る見るうちに焦げて灰になっていく。
室内が照射されたせいで、出口らしきものが遠くに見えた。だがレイはそれよりも、目の前に現れた別のものに釘付けになっていた。
炎そのもののような男。その姿は恐らく、霊感の強い彼女だけに見えていた。
(ルベウス……?)
床に尻餅をついたレイは、大きく目を瞬く。
最後に会った時と何ら変わらない、燃え上がるような紅の髪と鋭い眼差し。憎い相手の顔を見忘れるはずがない。
ルベウスの下半身は透けている。彼は何も言わず、ゆっくりとレイの内股を指差した。
『………』
唇が動き、何か言ったが、聞き取れなかった。
ただ、レイがこれまで見たこともないような、柔らかな微笑みを浮かべたのがわかった。
(何よ。何でそんな、満ち足りたような目であたしを見るの)
複雑な感情が、レイの胸中を占めた。
いつの時代も、勝手に暴れて満足して死んでいくのは男で、生き残った女だけが後始末を負わされ、地獄を味わう。
ひょっとして、敢えて死を選んだのではないか、この男は。レイの心に、永遠に己の存在を焼き付けるために。
(卑怯者!)
触れることも出来ない男を、レイは睨みつける。ルベウスはわずかに苦笑したようだった。
やがて、役目は済んだとでも言うように、その姿は線香花火のようにふっと消える。

光が消え、暗闇が戻ってきても、レイはしばらくその場から動くことが出来なかった。
マーキュリーとジュピターも、呆然として彼女の身体を見つめている。
(あいつ……一体)
床に散らばる、焼け落ちた蔦の残骸が、レイを我に返す。
刻印がある限り、手出しは出来ない。コーアンの言っていたのは、こういう事だったのか。
内股をそっと撫でる。
(何を言おうとしたの……?)
701ムーン陥落54:2006/07/09(日) 17:50:18 ID:y3QTuxQZ
「レイちゃん」
冷ややかに話しかけられ、レイは顔を上げた。
すぐ近くに、ゴーグルを嵌めなおしたマーキュリーがいる。
「どういう事なのか、説明してくれる?」
彼女の口調は既に冷静なものに戻っていた。それを喜ぶ間もなく、レイは絶望を知ることになる。
「どうって……何がよ?」
口を尖らせながらレイは答える。
偶然とは言え、助けてもらった相手に対して、詰問のような台詞を投げかけるのは酷いのではないか。
不満を抱きつつ、もう一人のセーラー戦士に視線で助けを求める。
しかし、ジュピターは味方についてくれる様子はなかった。少し離れたところで、マーキュリー同様、不審の目でレイを見ている。
レイはしぶしぶ口を開き、コーアンに教えてもらった通りの事を伝える。
この内股の刻印にはレイを守る力があって、そのためにブラック・ムーンはレイに手出しできないのだと。
そこまで話すと、どうしてもルベウスの気持ちまでも言わなければいけなくなる。嫌でたまらなかったが、隠す事は出来ないので、洗いざらい話した。
話した途端、マーキュリーとジュピターの顔色が変わった。
「……そうか」
「そう……」
二人して、沈んだ表情になる。
「判る気がするな。レイちゃんは美人だから」
「な、何を言ってるのよ!」
ジュピターの発言に、レイは慌てた。
容姿を誉められるのは嫌いではないが、状況と言うものがある。
再会した時、二人に感じていた壁のようなものが、どんどん分厚くなっていくのを感じていた。
彼女たちは、お互いに傷を舐めあっている。そして今の話を聞いて、レイをその仲間に入れることを拒んだのだ。
「あたしは強姦されたのよ。不幸を呼ぶだけなら、好かれたっていい迷惑だわ!」
口に出すのも忌まわしい二文字を、喉の奥から搾り出す。容姿で得をしたことなど一度もない。近づいてくる男は変なのばかりだった。
「そうかしら」
ぽつりとマーキュリーが放った一言が、その場の空気を凍らせる。
レイは思わず少女の知的な顔を見つめた。深い、深い、池の淀みの様な色の瞳を。
「私は、あなたが陵辱されている現場を、実際に見たわけではないわ」
マーキュリーの口がゆっくりと開き、友人として決して言ってはならない言葉を口にする。
「本当は、望んで抱かれたのではないの?」


頭を鈍器で殴られたように、レイはよろけた。
裸足の爪先に力を込めて、相手を見る。目の前のマーキュリーの姿が、何故かぼやけて見える。
言葉が出なかった。信頼していた友人からの強烈なセカンドレイプに、彼女は眩暈さえ覚えていた。
気の弱い少女なら、泣き出していたかも知れない。いや、その場で吐いていてもおかしくなかった。
「マーキュリー……」
こみ上げて来る絶望に、レイの呼吸は苦しくなった。
彼女は毎晩、あの夜の事を夢に見てうなされる。この戦いが終わったら張り詰めた糸が切れ、再び寝込んでしまいかねないほどに。
それなのに、マーキュリーにはこの苦しみが判らないのだ。
「自分が、何を言っているかわかっているの?あたしが、進んでルベウスを受け入れたとでも?」
泣き笑いのような表情になった。
数人の男に陵辱されたマーキュリーにとっては、マーズの受けた調教などは、強姦のうちに入らないとでも思っているのだろうか。
それとも、ルベウスの思いが本気だったからという理由で、強姦自体がなかったことにされるのか。
相手が自分の事を思っていたとしても、恋人だったとしても、乱暴に抱かれるのは苦痛でしかないし、立派な罪だ。
702ムーン陥落55:2006/07/09(日) 17:52:36 ID:y3QTuxQZ
「そんなに、あたしが信用できないの…?」
他人にはマーズの心の中は覗けない。どんなに心が苦しんでいても、表面的なことしか相手には伝わらない。
(それにしても、もう少し言葉を選ぶべきではないの!?)
マーキュリーが人間関係に不器用なのは知っていた。だがこれではまるで、出会った頃の彼女に戻ってしまったかのようだ。
言葉をオブラートに包まない、その場の空気や相手の感情が読めない、ただ正論だけを追求する頑なな天才少女──。
ゴーグル越しに冷たくレイを分析しながら、マーキュリーは棘のある言葉を放つ。
「可能性は否定できないわ。現に、その刻印はあなたを守っている……」
「だから、これは!」
マーズの語気が荒くなる。
「あいつに無理矢理焼き付けられたのよ!こっちがお願いしたわけじゃないわ!」
激昂する彼女に対して、マーキュリーはあくまでも冷静だった。
「そうだとしても、その刻印がある限り、あなたはブラック・ムーン側の人間なのでしょう?」
「マーキュリー!!」
見かねたジュピターが口を挟んだ。
「もういいだろう、やめな。他人を羨んだって仕方ないじゃないか」
他人という言葉が、レイの胸にぐさりと突き刺さった。
確かに、ジュピターやマーキュリーは他人だ。だが、友達だと……仲間だと、思っていたのに。
こんなに簡単なことで、崩れるような友情だったのだろうか。
レイの拳は震えた。目の前にいるのが敵ならば、殴るのに躊躇などしないのに。

マーキュリーの声が妙に遠くに聞こえる。
「あなたに自覚がなくとも、無意識のうちに洗脳されているかも知れない。でも、ちょうどいいわ。その刻印を盾にすれば、敵の中枢まで辿り着ける」
怒りで目の前が深紅に染まった。
「ちょうどいい、ですって……!?」
確かに、自分でも一度はそう思った事がある。この刻印は自分を守ってくれるのだから、その意味では都合がいい。
だがそれは、レイ以外の人間が口にしていい台詞では決してない。あまりにも無神経ではないか。
「もう一度言ってみなさいよ!あなた、自分が同じ事を言われたらどんな気持ち!?」
怒鳴りながらも、彼女はまだマーキュリーに救いを求めていた。
本来は心の優しい少女であることは知っている。乱暴されたせいで、一時的に心の淀んだ面が表に出ているだけなのだと。
けれど、マーキュリーは自らの非を認めることはしなかった。解答を導き出せばそれに固執してしまい、他人の意見に耳を貸さないのも彼女の癖だ。
「私は、これで良かったと思っているわ。辛い経験をしたおかげで、今まで見えなかった色々なことが見えるようになってきたもの」

「おかげで……って……」
マーズはぞくりとするのを感じた。
自分に乱暴した男たちの前でも、そんな戯言を言えるのか。いや、この目はどうやら本気だ。
陵辱の経験から、マーキュリーは立ち直ったように見えた。だがその立っている位置が、明らかに以前とは違う。
誤った方角に、進もうとしている。
「マーキュリー!」
少女の胸倉を掴み、レイは怒鳴った。
「言葉の綾だったとしても、そんなこと口にしたらだめ。洗脳されてるのはあなたの方よ!」
これが、いつでも落ち着いて皆を導いてくれたブレーンの末路なのか。情けなさと憤りで、レイは涙ぐんだ。
「心をしっかり持っていれば変身できるって、あなたが証明してくれたんじゃない!それが、どうして今になって!」
703ムーン陥落56:2006/07/09(日) 17:53:30 ID:y3QTuxQZ
マーキュリーが陵辱にも負けなかったと聞いて、彼女は本当に嬉しかったのだ。
自分が同じ目に遭った今でも、それは変わらない。なのにマーキュリーは、どこまでも、どこまでも冷たい目でレイを見る。

───ウラギリモノ

「愛されてたんでしょう?ルベウスに。それが、私やジュピターとの違い」
今にもレイを攻撃してきそうな言葉であり、態度であった。
「違うわ。あいつのは愛なんかじゃない、ただの支配欲よ!」
本心からレイは叫んだ。『好かれていたのだから有難く思え』とは、まるで強姦魔と同じ発想だ。
「あたしの、気持ちは!どうなるの!?」
自分の胸を強く叩き、念を押すように告げる。
そこにあるのはレイの心だ。霊魂と同じで、目には見えないし匂いも味もないが、確かに存在している。
ルベウスはその心を踏みにじった。セーラーマーズは彼を愛してはない。処女を奪われたから愛してしまった、などと、そんな都合の良い事が起こり得るはずがない。
「レイちゃんにだって……」
マーキュリーの青い眼に、水が溜まっている。
「レイちゃんにだって、私たちの気持ちはわからない……」
暗い部屋に、彼女の静かな声が雫のように落ち、響いた。
「わかったわ」
レイは、マーキュリーの胸倉を掴んでいた手を放した。
小柄な彼女の身体は、大袈裟によろける。その仕草さえも今のマーズには苛立たしかった。
「要するに、『亜美ちゃん』はあたしが妬ましいのね?あたしもマーキュリーと同じように、名もない複数の男に犯されていれば、納得するってわけね?」
ばっさりと斬り込むと、さすがに亜美は口ごもった。
「…そんな事は、言っていないわ」
「言ってるわよ!!」
レイとて、こんな事が言いたいわけではない。始めに突っかかってきたのはマーキュリーではないか。
どちらがより辛いか、など、本当に比べるだけ馬鹿馬鹿しい。妬み合いなど意味がない。
だが、彼女たちはまだ幼かった。長期間抑圧された感情が、やがて胸のうちで憎悪となって渦巻き始めるのに、それほど時間はかからなかった。
「やめるんだ、二人とも!」
ジュピターが割って入る。彼女もまた、名も知れぬ男たちに陵辱された。
レイはルベウス一人だったのだからまだ良いだろうと、全身が告げている。
レイは皮肉に笑った。
「『まこちゃん』は、どうせ亜美ちゃんの味方なんでしょ」
「そんな……」
戸惑ってはいたが、その顔にはっきりと描いてある。『レイちゃんはあたしたちとは違う』と。
言葉よりも雄弁に、その表情はレイを傷つけ、忘れていたはずの孤独感を、まざまざと思い出させてくれた。
「いいわよ、腰抜けには用はないわ。あたし一人でもうさぎを探し出してやる!」
うさぎに会えば、この辛さからは逃れられる。その一心で、レイは動いていた。大柄な戦士の手を払いのけ、出口らしき場所に向かって歩き出した。
その時、まだ燃え残っていた磯巾着のような『本体』が、再び蔦を飛ばした。
蔦は器用にレイを避け、マーキュリーとジュピターだけを絡め取る。
「ぐううっ!レ、レイちゃん……」
マーキュリーは何も言わなかったが、ジュピターは手を伸ばして救いを求めた。
だが、レイは冷たくそれを一瞥しただけで、足を止めることはしなかった。

「あたしは変身できない、か弱い女だから」
吐き捨てるように言うと、レイは出口へ向かった。
704ムーン陥落57:2006/07/09(日) 17:55:46 ID:y3QTuxQZ
「仲間割れを始めたようだな」

水晶玉が映し出す残酷な現実。美奈子は涙を滲ませた目で、それを見つめていた。
自分があの場にいれば。あの時ああしていれば。リーダーなのに。何も出来ない。
声にならない悔恨が、悲しみとなって少女の全貌を曇らせる。放っておけば、溶けて消えてしまいそうな儚さを漂わせていた。
それを哀れむように見つめながら、サフィールが言葉を繋げる。
「予想はしていたことだ。水と炎は本来、相容れぬもの……」
それに翻弄される風が、見ていて滑稽だと彼は語った。
あやかしの四姉妹やエスメロードと言った、女性陣の醜い争いを目の当たりにしている彼は、女に多大な期待を抱いてはいない。
だからこそ、下心無しに優しくも出来るのだと言う。
確かにそれは一理あるかも知れない、と美奈子は思った。この青年にとっては、無関心こそが最大の優しさなのだ。
彼が愛しているのは、自分の中の正義。己の信念を貫くこと。ある意味、究極の自己愛だ。
そのためならば、血を分けた兄にすら歯向かう。
「惑星は、離れて存在するのが在るべき姿。それを、銀水晶の力で無理に束ねられていたのだ」
確信に満ちた口調で、サフィールは告げる。
水晶玉の中では、うさぎという枷を失った三人の少女が、行き場のない感情をぶつけ合っていた。
「自然の摂理に逆らう、まやかしの光、まやかしの力……そんなものは、要らぬ」

「ねえ、バザール」
「サフィールだ」
「どっちだっていいじゃない。こんなものを見せてあたしの気が変わるとでも思った?」
告げる彼女の額には、女性のシンボルである金星のマークが輝いている。
「あたしは、あなたとお茶を飲みに来たわけじゃないの。マーズの刻印を消す方法を知りたくてここにいるのよ」
今の光景を見ていて、いよいよあの刻印は邪魔なものだとわかった。あれを消しさえすれば、レイがルベウスをはっきり『拒んだ』証になる。
(そうすれば、三人はまた元に戻れる)
「まだ希望を捨てていないか……」
サフィールは感服したように美奈子を見た。
「だが、無駄だ。マーズが元に戻る可能性は限りなく低い」
「どうしてよ!」
「なぜなら、あの刻印を消すためには───」
「サフィール様!」
悲鳴に近い声に、青年は振り返った。部屋の入り口に、あやかしの四姉妹の長女、ペッツが立っていた。
憤怒に染まった表情に、美奈子はあの夜の暴行を思い出し、怯えた。たまたま目の前にいたサフィールの袖を、強く握ってしまう。
そんな美奈子に、ペッツはますます怒りを掻き立てられたようだった。
「豚に情けをかけてやる必要はありません!我が妹がどんな目に遭わされたか、お判りですの!?」
耳に痛い言葉だった。
陵辱されたのはヴィーナスも同じだったが、カラベラスの受けた屈辱とは比べ物にならない。
「だが、それは彼女のせいではない」
ヴィーナスに変わって、サフィールは静かに告げた。
「そもそも、君たちが先にヴィーナスを襲ったのではないのか。戦士ならば、伏兵に返り討ちに遭うことぐらいは覚悟の上だろう」
「それは……」
ペッツは悔しげに唇を噛んだ。美奈子は気付き、サフィールの袖から手を放した。
(ああ、そっか、好きなんだ……)
こういう事には悲しいほど敏感な美奈子であった。とかくこの世には片思いが多すぎる。
うさぎと衛のように、最初から思いが通じ合っている同士など、滅多に存在しない。
「……確かに、約束を違えるのは我々の誇りに反する」
ペッツは重々しく口を開いた。
「正直、単身乗り込んできて、素直にその身を捧げたお前には驚いた。どこかの馬鹿なプリンセスとは違って、我々の考えを理解しようとする頭はあるようだ」
サフィールが見ているせいもあるだろうが、ペッツの口調は普段よりも謙虚なものになっていた。
うさぎを馬鹿にされるのは不愉快だったが、ここで機嫌を損ねるわけにはいかない。
祈るような気持ちで見つめる美奈子に、あやかしの四姉妹の長女は溜め息をついた。
「いいだろう、教えてやる。マーズの刻印を消す方法は……」
美奈子は思わず身を乗り出した。
「方法は!?」
「───人間の男と交わることだ」
705ムーン陥落58:2006/07/09(日) 17:58:37 ID:y3QTuxQZ
月野うさぎは、美奈子の驚きをそのまま受け継いでいた。
片手で遠隔操作機を操るデマンドと、彼の分身に犯されるうさぎの視線の先には、美奈子とサフィールたちの姿が幻のように浮かんでいる。
それは巧みな立体映像だったが、声や仕草まではっきりと伝えてくる。別室での光景がそのまま中継されているのだ。
(……レイちゃん)
セーラーマーズであることに誇りを抱いていた彼女。
ルベウスに陵辱され、刻印のせいで戦士としての能力を封じられた彼女。そのレイがさらに苦しまなければ、解放への道は開かれないと言うのか。
続いて、マーキュリーやジュピターと仲違いし、閉じ込められていた部屋を飛び出したレイの姿が映し出される。
寝巻きに包まれたその背中は、思わず手を伸ばしたくなるほどに弱々しかった。
(レイちゃん、レイちゃん!来ちゃだめ!)
ルベウスに守られているレイに手出しをする輩はいないだろう。彼女はいずれここに連れてこられる。
今のうさぎのこの姿を、彼女に見られたくない。そしてこの事実を、耳に入れたくない。
来て欲しいのに、来て欲しくない。教えたいのに、教えたくはない。
気が狂いそうだった。いっそ意識を手放してしまいたいのに、デマンドはそれすらも許してくれない。
「どうした?」
もう片方の手で器用にうさぎの秘部を弄りながら、デマンドが囁く。
「マーズを元に戻す方法がわかって、嬉しかろう。男の前で裸になって寝転がれば、全て解決だ。楽なものではないか」
「あ、あんらはひほ、一緒にしらいれ!」
男女の営みは、愛を確かめ合い、子供を作るための大切な行為だ。それを踏みにじるような発言は許せない。
まるで取引のように身体を重ねるなど、高潔なレイに出来るはずがないのだ。
「レイひゃんを……ばかにひないれっ!レイひゃんは、ふよくて、ひっかりしてて……」
「ほう。まだそんな口が利けるか」
映像を中断すると、彼は遠隔操作機を放り投げた。
仰向けになっていたうさぎの身体をくるりと反転させ、尻を高々と持ち上げる。
「ひっ!や、やああああっ」
今度は胸が背もたれに押し付けられ、背もたれの跡がくっきりと残った尻が、デマンドの顔に押し付けられた。
両腕で玉座を抱きながら、うさぎはイヤイヤと首を振った。左右のデマンドがその手を引き剥がし、手で男根を扱くことを強制する。

「ヴィーナスは、確かこんな体勢をさせられていたな?」
確認するように、背後に回りこんだデマンドが言った。慣らしもしていないうさぎの尻穴に、いきなり指を突き入れる。
「ひぁああっ!」
「──ほら、手がお留守だ。扱け」
左右のデマンドが、手の中に男根を滑り込ませてくる。ドクドクと脈打つ物体を、強引に握らせた。
自転車のハンドルでも握るように、うさぎはそれらをギュッと掴んだ。
「そうだ。手を休めるなよ。ゆっくりと前後に擦るんだ」
「うっ、ううう……」
あまりにも情けない姿だった。尻を突き出し全てを曝け出して、左右の手で男根を必死に擦っている。
時折、にわか雨のように精液が降りかけられた。左右のデマンドが交互に達するたびに、ビシャリと音を立てて背中が汚されていく。
不自然な体勢で頭に血が上る。大きく広げられた足の間からは、デマンドの股間しか見えない。
指で秘部を弄る男の動きが、段々と激しくなった。
「ひ、ひゃああああうう!も、もうやだあああ!」
泣き声を上げるうさぎを待っていたかのように、デマンドが己の屹立を取り出した。
掌でうさぎの尻を叩く。それはまさに挿入の合図だった。
「そろそろ入れるぞ。そこの男にも、しっかり見せてやれ」
入れる、という不吉な言葉に、うさぎの全身は粟立った。
衛以外の人間には許したことのない場所に、デマンドはしっかりと男根を当てていた。
「う……しろ、から……?」
硬く熱いものが、中心に押し当てられたのが判る。
硬く閉じていた花弁に、子供を作るための場所に、愛してもいない男が割って入る。尻が掴まれ、逃れることは出来ない。
「そ、それだけはやああああっ!」
自由にならない身体を揺すって、うさぎは泣き喚いた。
「誰か、誰かあああああっ!亜美ちゃん、まこちゃん、美奈子ちゃんっ!!」
どれだけ暴れても、叫んでも、声は虚空に吸い込まれていくだけだった。
その声が途切れると、今度は否が応でも耳に入ってしまう。タキシード仮面とエスメロードの喘ぎ声が。
706ムーン陥落59:2006/07/09(日) 18:00:21 ID:y3QTuxQZ
「あっ、あっ、いいんっ、いいのぉ」
「くっ………はぁ、はあ、あっ……」
──エスメロード。
腰を叩きつけながら、彼は確かに、その女の名を口にしていた。愛の言葉や囁きよりも、ただ名前を口にする、というその行為が。
何より、彼の裏切りを意味してはいないか。無意識に放たれたその一言が、もう戻らない彼の思いを代弁してはいないか。

「や、あああああ!」
彼らの嬌声をかき消すために、うさぎは声も限りに叫んだ。
もう何も見たくない、聞きたくない。こんな現実など消えてしまえばいい。
「そうだ、そうやって喚くがいい。安全なところで守られていたプリンセスよ、少しはマーキュリーやヴィーナスの気持ちが判ったか?」
ずっ、とデマンドは腰を進めた。
固く締まっていた少女の蕾が強引にめくり開かれ、他者の侵入を許す。
「ひいいいーーーーっ!!」
大きく目を見開き、うさぎは背筋を反らす。
男根を握る両手に、ぐっと力がこもった。そうしていなければ、己を保ってはいられなかった。
熱い火掻き棒のような物体が、自分の中心に埋まっている。
(は、はいってる……入ってるよぉ!)
恋人以外のものを受け入れてしまった恐怖と羞恥に、少女はガクガクと震えた。
「ふっ……ははは!」
うさぎの悲鳴よりもむしろ、デマンドの笑い声の方が大きかった。
女を犯しながら笑う。それは、異常者としか思えない素振りであった。
彼の歪んだ思いを、心底理解できる者などいない。それを承知で、彼はどこまでも傲慢に笑う。
「さあ、こちらを向け、セーラームーン。俺を根元まで受け入れた姿を、あの男に見せてやれ!」
深く繋がったまま、デマンドはうさぎの身体を無理矢理起こした。うさぎの両手から男根が離れ、また新鮮な精液を振り掛ける。
「そら」
わざと荒々しく、デマンドは玉座に腰掛けた。膝の上のうさぎに、ドスン、と衝撃が伝わる。
「いやぁああああっ!」
男根が膣にめり込んだ。デマンドは、足を大きく広げさせた少女の格好を、タキシード仮面に見せつける。
白い下腹部に指を這わせ、愛しげに呟く。
「ここに、俺が入ってる。わかるか」
「いやっ、いやあああっ」
激しく首を振るうさぎの髪が、デマンドの顔をしきりに叩いた。
それすらも心地よいと言うように、彼は背後からがっちりと少女を抱きすくめる。そのまま、上下に動かした。
ギシッ、ギシッ。
古い玉座が軋みを上げる。その度に、うさぎの身体は玩具のように突き上げられ、揺れた。
「ま、まもちゃぁああん!や、やああああっ!」
どんなに手を伸ばしても、恋人には届かない。タキシード仮面は、エスメロードだけを見ていた。
「反応がないのはつまらんな。エスメロード、その男の意識をこちらに向けろ」
主に話しかけられたエスメロードは、快感に溺れながらもしっかりと返事をする。
「え、ええっ、はい、承知いたしました!」
タキシード仮面の身体を離して向き合うと、唇を重ねる。
「んっ……」
うさぎの心に、ピシリと亀裂が走った。悲鳴も一瞬止まってしまうほど、その口付けは濃厚で激しいものだった。
海鼠のような舌がタキシード仮面の口内を犯し、卑猥な音を立てる。
唇が離れると、彼はぼんやりした目でエスメロードを見つめた。エメラルドの女は、艶やかに微笑んで彼の首を玉座へと向ける。
「……うさこ……?」
ほんの一時だけ、彼は正気を取り戻したのだった。しかし、その視線の先には、デマンドに初々しい肉体を貫かれた月野うさぎの姿が。
707ムーン陥落60:2006/07/09(日) 18:01:51 ID:y3QTuxQZ
「い、いやああああああーーーーー!!」
絶叫するうさぎの腰を支え、デマンドは楽しげに抽送を繰り返した。
「よく目に焼き付けておくんだな。お前の未来の妻が寝取られるさまを!」
「うさ……んむっ!」
叫ぼうとしたタキシード仮面の口は、再びエスメロードに塞がれる。二人して、床に倒れこんだ。
(まもちゃん……見ないでええ!)
床に押し倒されたタキシード仮面の目は、信じられぬものでも見るようにうさぎ達を見ていた。
視線が痛くて、死にそうだった。身体を貫く痛みより、その視線が何より痛い。

(違うっ!これは無理矢理だもんっ!あたし、あたしは、悪くないっ!)
レイと同じような思いを、うさぎは味わっていた。
その事実のみに重きを置いて、女の感情そのものは無視するようなことを、衛がするはずがない。
(でも、あたしは……まもちゃんを……)
エスメロードに犯されているタキシード仮面に同情するどころか、汚いと思ってしまった。そんなうさぎが、何を弁解できるというのか。
腰の動きが一段と激しくなる。突き上げられる度に、胸に走った亀裂が徐々に広がっていくのを感じる。
もう彼と恋人同士に戻ることは出来ない。両者の間に、どうしようもない溝が出来たことに気付いてしまった。
こんな事になるのなら、もっと衛に対して優しくするべきだった。甘えることばかり考えて、彼の気持ちを軽くすることが出来なかった。
つまらないことで意地を張って、心配をかけてばかりだった。
声の届かない恋人に、うさぎは心の中で告げる。
(ごめんね、素直じゃなくって)

いつもいつも夢の中で思っていることを、どうして口に出来ないのか。
───信じているの。
その一言を、衛は何より欲していたのに。
汚らわしいものでも見るような視線を、彼に注いでしまった。報いとしては、足りないくらいだった。

「さて……悲劇のヒロインに浸るのは、そこまでにしてもらおうか」
身体に刺さる楔の感触が、うさぎを現実に引き戻した。
「確かジュピターは、乳房を弄ばれたのだったな?」
思い出したようにデマンドが呟く。
すると、それまで事の成り行きを見守っていた背後のデマンドが、ゆっくりと組んだ腕を解く。
その手には、邪黒水晶のイヤリングが握られていた。正面を向いていたうさぎには、それが判らない。
耳朶に重みがかかることで、初めて気付いたのだった。
「う、痛い……」
両耳に、イヤリングがぶら下がる。耳朶が下がり、引き伸ばされた。
「うさぎの耳だ」
デマンドが耳元で笑う。
背後のデマンドから追加のイヤリングを受け取ると、うさぎの乳首にもそれを括りつけた。
「な、なにをす……うぐっ!」
パチンと螺子を締められ、乳首に重みがかかった。
視線を下におろすと、巨大な邪黒水晶の塊が、乳房を大きく引き伸ばしているのがわかった。
「や、やめて!お、おっぱいのびちゃ……」
すると、信じがたいことをデマンドは告げた。
「ジュピターも同じ目に遭ったのだ。お前は他人の気持ちを心から理解して共感することのできる、優しい娘だろう?」
幼い子に言い聞かせるような口調で彼は言い、ぐっと腰を押し付けた。
708ムーン陥落61:2006/07/09(日) 18:04:06 ID:y3QTuxQZ
「あ、が…」
男根が膣にめり込み、おぞましい感触を覚える。
イヤリングの重みのせいでだらしなく伸びた乳房を、デマンドは背後から覗き込んだ。
「ずいぶん伸びるもんだな。巨乳になるかも知れんぞ」
「やあっ!取ってええええっ!」
取る代わりに、デマンドはうさぎの乳房を鷲掴みにした。餅でも捏ねるように、荒々しく揉みしだく。
「い、痛いよおおお!ま、まもちゃ……」
「忘れろと言っただろう!」
デマンドが腰を突き上げた。
膣の中をかき回される痛みと、乳首の痛みとが一緒になって、少女を混乱させた。
デマンドも混乱している。忘れてしまえと言いながら、わざと彼の存在を思い出させてうさぎを苦しめる。
彼にも、自分の心の真意が判らないのだろう。愛したいのか、束縛したいだけなのか。確かに、うさぎとよく似ていた。
(それでも、いや……嫌われても、あたしはまだまもちゃんが……)
思いは身体に出ていたらしい。デマンドが怒りをこめて、乳房をぎゅっと掴んだ。
「まだ逆らうか。いいだろう、子供が出来れば考えも変わる。カラベラスのようにな!」
ヴィーナスを苦しめた女の名が、うさぎの中で弾けた。
「お前を、ブラック・ムーン一族の王者の后として迎え入れる。これは、その儀式だ」
デマンドはつながったまま、玉座から腰を浮かした。他の三人のデマンドが、素早くうさぎを取り囲む。
「ぎ、しき……」
痛みで朦朧としたうさぎが呟く。
「そうだ。このまま部屋を一周し、交わりと同時に、お前の額に刻印を焼き付ける。それから──」
立ち上がったデマンドは、背後を振り返った。
「あの壷の中の精液をお前の子宮に注ぎ込み、儀式は完了だ」
目の前が真っ暗になるとは、まさにこういう事を言うのだろう。
(そんな……こと、って……)
部屋中に視線を動かす。
タキシード仮面は、既にエスメロードのあやつり人形に戻っていた。彼らの喘ぎ声をバックコーラスに、デマンドはうさぎを抱えて部屋を歩き出した。
デマンドが歩くたびに、うさぎの膣にガクガクと振動が伝わった。繋がった部分から、愛液がとめどなく滴り落ちる。
左右のデマンドは、うさぎの傍にぴったりと寄り添った。背後のデマンドも同様に、うさぎを監視している。
異様な光景としか言いようがなかった。部屋の中心では若い男女がまぐわい、部屋の四隅には邪黒水晶の塊。それを辿るように、少女を抱えた青年が歩いている。

やがて、部屋を一周し終えたデマンドは、部屋の中心にかがみ込んだ。
まるで女性が放尿でもするような姿勢になると、うさぎの耳に口を寄せて囁く。
「長年溜め込んだ思いだ。受け取れ」
彼の執着すべてが、その言葉に込められている。
「い、いや……中はいやああっ!」
この男の子供など、考えるだけでも汚らわしい。
しかし、事実は既に始まっており、少女は逃れる術を持たなかった。
激しく抵抗するうさぎの腰を掴むと、デマンドは冷静な仮面をかなぐり捨てた。
「無駄だ。確実に孕むまで、何度でも出してやる」
「や、やめてっ!銀水晶なら、あげるから、あ、あげるからあああっ!」
自分の立場も忘れて、うさぎは泣き叫んだ。地球を守るべきプリンセスなど、もはやどこにもいない。
デマンドは口を歪めた。
「俺が欲しいのはお前だ。銀水晶などおまけに過ぎん」
まるで嬉しくない告白に、うさぎは打ち震えた。
「だ、だったら……せめて、まもちゃんと、みんなだけでも帰してあげて……」
今の彼女を支えているのは、仲間の存在だけだった。しかしデマンドは残酷にも、少女の訴えを踏みにじる。
「出来ない相談だ。お前以外の月の一族は殲滅する」
709ムーン陥落62:2006/07/09(日) 18:05:51 ID:y3QTuxQZ
「そんなっ……そんなあっ!」
うさぎの目から涙が溢れた。イヤリングで引き伸ばされた耳朶と真っ赤な目は、本物のうさぎのようだった。
デマンドはうさぎの腰をしっかりと捕まえると、一番奥まで強く突き上げた。
「やだ、やだやだやだーーーーーー!」
駄々を捏ねるようなうさぎの仕草を愛しく感じたのか、デマンドが目を細める。
ゆっくりと伸ばす手のひらには、ブラック・ムーンの証である逆三日月があった。
「喜べ。マーズと同じになれるぞ」
「いやああっ!」
手を翳しているだけでも、猛烈な熱気が伝わってきた。
デマンドの手はうさぎの額を狙っていた。そこに浮かぶ三日月の印を消し、代わりにこれを焼き付けようというのだ。
「そ、そんなひどいこと……しないでっ!おねがい、な、なんでもするからっ!それだけは……」
「マーズはそんな風には媚びないと思うがな」
ぽつりと告げられた一言に、うさぎは息を呑んだ。
(レイちゃ……)
気を抜いたうさぎの額に、デマンドの掌が押し付けられる。
「う、アアああああーーーーーーーーー!!」
部屋中に轟く絶叫に、さすがにエスメロードも振り返った。
うさぎにはそちらを見る余裕などない。熱くて、痛くて、体が壊れてしまいそうだった。
額からは、白い湯気のようなものが上がっている。アイロンを押し付けられているような痛みに、うさぎはひたすら、喉から壊れた音を発する。

「まぁ……」
エスメロードの呟きが耳に入った。
「ついにこの小娘が女王になるのね。うらやましい、こと……」
その声に滲む怒りに気付く間もなく、デマンドが次の行動に移る。男根の先端から、溜め切れなくなった精液が噴出したのだ。
「孕め」
ビュルルルッ!
残酷な宣告とともに、うさぎの膣の奥深くで、射精が行われた。柔らかい未発達な子宮の内側にまで、精液が飛び火する。
「あひいいいーーーっ!あ、赤ちゃんできちゃうーーーーっ!」
そんな叫びも、余計にデマンドを悦ばせるだけだった。
ドクドクッ!ドクッ!
音を立てて精液が奥へ送り込まれる。
かつてネオ・クイーン・セレニティに追いやられた暗黒の一族全ての怨念が、今、何も知らない過去の少女に襲い掛かったのだった。
それは果たして正しいことなのか。避妊具という名の防壁もないままに射精されたのは、少女にとって初めての経験だった。
友人を傷つけられ、恋人の心を離され、女としてのプライドまでも引き裂かれ、うさぎの心は崩壊寸前に追い詰められていた。
中出しされた精液が、子宮に向かうのがわかる。うさぎの意思とは裏腹に、妊娠のための準備を、体が勝手に始めている。

「あ、がぁ……うぁああ……」
口から涎を零しながら、うさぎはがっくりとうつ伏せになった。
今の彼女に、罪はないのだろう。だが未来の彼女は、まやかしの光で人々を惑わした。償うのが今である必要があるのか。
「気絶するほどよかったか?だがまだ早い」
(ま、まだ……?)
デマンドの射精は終わらなかった。
うさぎの下腹部は妊娠したようにぽっこりと膨らみ、いやらしい水音を漂わせていた。
「あ、赤ちゃん……やらぁ、やだ……まもちゃ…びなちゃ…あびちゃ…まご、でいじゃ…」
呂律がまわらないうさぎの膣を、再び衝撃が襲った。
萎えたはずの男根が、またむくむくと起き上がって射精の準備を始めている。
「こんなものでは終わらん。孕むまで続けると言ったはずだ」
うさぎの眼差しはぼんやりとして、光を宿していない。
痛みの感覚も麻痺していた。額にはくっきりとブラック・ムーン一族の証が焼きつき、彼女が堕ちた事を示していた。
床に落ちた尻が、強引に持ち上げられる。依然としてイヤリングが下がったままの乳房が、びいんと伸びた。
「あ、かあああ…ら、らめぇ……お、おっぱい…」
少女は、正常な思考を失いつつあった。
自分を取り囲む四人のデマンドも、身体の中で膨れている男根の感触も、全てを受け入れてしまえば楽になれると思い始めた。
710ムーン陥落63:2006/07/09(日) 18:07:53 ID:y3QTuxQZ
「しっかりしなさい、うさぎっ!!」
凛とした少女の声が耳を打ったのは、その時だった。
朦朧としていたうさぎの意識は、一気に覚醒する。
扉が開け放たれ、寝巻き姿の黒髪の少女が、そこには立っていた。
その両脇を固めるように、ペッツとコーアンがいる。うさぎは、レイの背後に紅蓮の炎を見た。変身能力を封印されても、レイはどこまでもレイらしかった。
(れい、ちゃん……)
彼女の目は、うさぎをしっかりと捕らえていた。目を逸らすことも、軽蔑の視線で見ることもしなかった。
大切な友人の炎が、少女の涙を乾かす。変身など出来なくても、それは紛れもなくレイ自身の力だった。
「どういうつもりだ、お前たち。儀式の最中だぞ」
不機嫌を隠そうともせずに、デマンドが半身を起こす。
うさぎにも事態が飲み込めなかった。どうして、ペッツたちがここにいるのか。

「セーラーマーズの刻印を消すのが先です」
いっそ穏やかとさえ言える口調で、ペッツが告げる。
「そうですとも、事を急ぐとはデマンド様らしくありませんわ。ちゃんと本当のことを教えて、セーラームーンをより苦しめて差し上げなくては」
カツン、と靴底を鳴らしながら、姉妹は笑う。
うさぎは呆然としていたが、レイもそれは同様だった。困惑した顔で姉妹を見つめている。
コーアンはレイにちらりと目を向けると、いつものように嘲りの言葉を吐いた。
「かわいそうに、何も知らずに……お前にはこれから、刻印を消すための儀式を行ってもらうわ」
「な…!」
部屋の様相を改めて見回し、レイが非難の声を上げる。
「これのどこが儀式なのよ!あんたたち、出鱈目もいい加減にしなさいっ!」
「なるほど、気の強い女だ」
デマンドが冷たく言い放ち、うさぎから離れた。
結合部分が擦れ、開いた秘部から愛液が溢れ出した。まるでお漏らしのような状態に、うさぎは悲鳴を上げるゆとりもない。
「うう。くっ……」
枯れすぎて涙も出ない。汚された身体を抱きしめ、床の上で震えるうさぎに、レイが駆け寄った。
ペッツもコーアンも、それを止めなかった。セーラー戦士たちになおも降りかかる残酷な運命を感じ取り、自分たちが手を下すまでもないと思ったのだ。
「うさぎ!」
「触れるな」
デマンドが壁となって、レイの前に立ちはだかる。
レイの炎のような目と、デマンドの氷の視線がぶつかった。両者は一歩も譲らない。
「何よ、文句あるの!死んでもうさぎは守るわよ!」
叫びながらも、レイの両脚は震えていた。それを見るデマンドの顔には『理解不能』と書いてある。
「レイひゃん……に、逃げて……」
「その様子では、刻印を消す方法を知ったようだな。実行するつもりか?」

デマンドの問いに、レイはしっかりと頷いた。
「ええ」
うさぎは驚きに目を瞠る。
(そんな…レイちゃん!!)
刻印を消すために、好きでもない人間と身体を重ねる。そんな事がレイに出来るとは思えなかった。
「同情はしないで、うさぎ。あたしはセーラー戦士よ。もう一度変身するためなら、なんでもするわ」
「そんな…!」
もともと直情的なレイだったが、この行動はあまりにも判断力を欠いている。
戻りたい、などと、敵の前で正直に口にしてはいけない。無事に刻印が消えても、変身する前にあやかしの四姉妹に殺されては、元も子もないではないか。
いっそ彼女たちの仲間になった振りでもすれば、命の危険だけは免れるはずなのに。
711ムーン陥落64:2006/07/09(日) 18:11:55 ID:y3QTuxQZ
レイはひたすらデマンドの顔を睨みつけた。
「あんたが親玉ね。今すぐあたしたちを解放して、銀水晶も返しなさい!」
「犯された男に守られておきながら、図々しいことだ」
デマンドの皮肉にも、彼女は怯まなかった。
「何とでも言って。ルベウスがあたしを利用したように、あたしがあの男の力を利用して何が悪いの!」
祈祷で鍛えられた張りのある声が、陰湿な空気を吹き飛ばすかのようだった。開き直ったような彼女の口調に、うさぎは目の覚める思いがしていた。
いつも意地悪を言うので、喧嘩ばかりしていた少女。しかし、彼女の言う事にはいつでも芯が通っていて、気持ちがいい。
うさぎはそんなレイが大好きだったのだ。
(レイちゃん、レイちゃん……)
すがり付いて泣き出したい衝動に駆られながら、うさぎは肩を震わせた。
だが────。

「もう遅い」
レイの肢体をじっと眺めていたデマンドが、やがて低く告げた。
ワイズマンに授かった『邪眼』の力が、彼女を外側から透視していたのだ。戦いの神、セーラーマーズの体内で起こっている劇的な変化を。
「お前はセーラー戦士どころか、普通の女にも戻れん」
決め付ける態度に、レイは片眉を上げた。
「どういう……」
まさに、その瞬間のことだった。

「う、ぐううっ!」
突然、レイは口元を覆って奇妙な声を上げた。
健康そのものに見えた顔色が、見る見るうちに悪くなり、彼女はその場に膝を折った。
デマンド以外の誰もが、予想もしていなかった事態だった。くず折れたレイは、床に激しく嘔吐した。
黒く磨かれた床に、酸っぱい胃液の匂いが漂い始める。
呆然として動けずにいるペッツたちの背後から、一人の女性が風のように飛び出してきた。
「セーラーマーズ!!」
カラ
ベラスだ。
彼女は姉たちを押しのけ、素早くレイの傍らに屈みこんだ。
慣れた仕草で、背中を摩ってやる。
「触らないでっ!」
吐き気と戦いながら、レイはカラベラスの手を振り払う。
美しい黒髪の少女の口から、吐瀉物が次々と溢れ零れ落ちる。吐くものがなくなったのか、やがてそれは胃液だけになった。

うさぎは、何の芝居が始まったのかと、この場にいながらもそんな馬鹿なことを考えていた。
(これ、なに…?)
レイが吐いて。
カラベラスが介抱しようとしている、これをどう受け止めれば良いのか。
「敵の手なんか借りない!あたしは、あたしは……っ!」
レイの叫びは悲痛だった。
皮肉なことに、友人であるうさぎよりも、カラベラスの方が彼女の気持ちを理解しているようだった。『わかる』とでも言うように、何度も何度も頷く。
(なんで……?)
うさぎには、わからない。
712ムーン陥落65:2006/07/09(日) 18:16:08 ID:y3QTuxQZ
「いいから、こっちへ!今は敵も味方もないわ!」
拒絶されたことを怒りもせずに、カラベラスはレイの身体を軽々と抱き上げた。出産して間もないとは言え、やはり人間の女性とは体力が違いすぎる。
従うべき主の前で体調に頭を下げ、彼女は言った。
「デマンド様、御前を失礼致します!すぐに立ち去りますから!」
続いて彼女は、凛とした顔を姉たちに向けると、きびきびと指示を出した。
「お姉さま、私の部屋にお湯を運んで!コーアン、ぼうっとしていないでここを片付けなさい!」
長女のペッツも、ようやく事態を理解したらしかった。衝撃を無理矢理飲み込み、妹に押されるままに頷く。
「わかった……」
凭れ掛かっていた扉から背中を離し、いずこかへと消える。
コーアンには、未だにわかっていない。
「え、え、お姉さま方?どういうことですの、何故そんな豚を」
「早く拭くものを持ってきなさい!」
カラベラスにどやされ、コーアンは竦み上がる。
セーラー戦士のために三人となってしまった四姉妹は、その憎いセーラー戦士を助けるために、機敏に動いていた。
床に落ちたものを、コーアンが綺麗に拭き清め、カラベラスがレイの身体を布にくるむと、彼女たちの姿は扉の向こうに消えた。

(なんなの……?)
目に光の戻らない状態で、ぼんやりしているうさぎの耳に、入ってくる声があった。

「まぁあ……」
タキシード仮面の上に跨りながら、エスメロードが感心したように呟く。
「ルベウスったら、腰抜けだと思っていたけど。やる時はやるじゃないの」
(なに……?)
その言葉は、うさぎの中で虚しくコロコロと転がるだけで、正解を弾き出してはくれない。
全てが蚊帳の外だった。うさぎの知らないところで、四守護神は道を違え、うさぎの手の届かないところへ向かっている。

デマンドは、やや呆れたようにペッツたちの消えた方角を振り返る。
「あいつらも、女なのに、気づかなかったのか。そういうものなのかも知れんが……」
(なに?何を言っているの?)
近くにいる彼らの存在が、今は酷く遠い。
レイが、吐いた。
ただそれだけの事なのに、何故そこまで大騒ぎする必要があるのか?
あやかしの四姉妹が、何故レイを助けるのか?
(どうして?なんで?)
いや、本当はとうに気付いている。うさぎの心がそれを認めたがらないのだ。
友人も恋人も、自分だけのモノ。それが否定された時、少女のまやかしの光は行き場をなくす。


「カラベラスに続いて、おめでたいことだな」
感情のこもらないデマンドの声を、うさぎは信じられない思いで聞いていた………。
713名無しさん@ピンキー:2006/07/09(日) 18:17:06 ID:y3QTuxQZ
>>712
×体調に
○丁重に


あと1話で終わります。
714名無しさん@ピンキー:2006/07/09(日) 19:23:41 ID:wdiXGqUE
GJです 結末が楽しみです
715名無しさん@ピンキー:2006/07/09(日) 19:59:30 ID:BzPR/J+i
いよーーーーーーーぉぉぉぉおおおっ!
まってまむぁぁああああっしたぁぁぁぁっ!!!
716名無しさん@ピンキー:2006/07/09(日) 20:13:00 ID:jYdNnn1I
一万と二千年前から待ってました!激しくGJ!

カラベラスとルベウスおいしいな
717名無しさん@ピンキー:2006/07/09(日) 20:37:35 ID:9BJMVPvg
レイ妊娠キタ━━(゚∀゚)━━!!
718名無しさん@ピンキー:2006/07/09(日) 20:55:33 ID:V9jtf8fb
GJ!待ってました!
719名無しさん@ピンキー:2006/07/09(日) 22:21:19 ID:+ZHWdIh0
今まで四守護神がされてきたことが、まとめてうさぎの身に降りかかるところがいい
四人分+衛の苦しみを味わっているわけだな

720名無しさん@ピンキー:2006/07/10(月) 00:35:48 ID:BCRt219M
うさぎは一人ぶんですよ。
みんなそう。
721名無しさん@ピンキー:2006/07/10(月) 00:44:08 ID:fZjmN4v6
これだけキャラが多いのにどいつもこいつも魅力的だ
722名無しさん@ピンキー:2006/07/10(月) 00:49:42 ID:zPb2L2aH
>レイの炎のような目と、デマンドの氷の視線がぶつかった。
>両者は一歩も譲らない。
レイvsデマンド、カコイイ
723名無しさん@ピンキー:2006/07/10(月) 00:50:22 ID:eSOGa8Pa
ふと思ったのだが、このままデマンドが本願成就してしまうと、
続編はブラックムーン一族がデスバスターズやデッドムーンやギャラ様を迎え撃つ展開になるのかな?
ワイズマンあたりにピュアな心の結晶があるとは思えんが。
ほたるちゃんにコロッと転ぶデマンドなんてのもいいかもしんない。
あるいはカオリナイトと張り合うエスメロードとか、フィッシュアイに追っかけられるサフィールとか、
地球防衛に立ち上がる土萌教授とか。
724名無しさん@ピンキー:2006/07/10(月) 00:51:21 ID:/sQ96Vjg
>フィッシュアイに追っかけられるサフィール
ワロスw
725名無しさん@ピンキー:2006/07/10(月) 01:03:05 ID:adA/i1ag
>>704
>「ねえ、バザール」
>「サフィールだ」

吹いたじゃねえかwwww
726名無しさん@ピンキー:2006/07/10(月) 10:54:41 ID:XGchmT16
生き残った者が次の侵略者と戦う過酷なサバイバルマッチ。
それが美少女戦士セーラームーンの世界観なのか。
727名無しさん@ピンキー:2006/07/10(月) 14:05:02 ID:vmrpPJXS
一気に読んでしまった・・・本当にすごいわこれ。
728名無しさん@ピンキー:2006/07/10(月) 16:55:14 ID:r2ZuqNCG
続きっ!続きっ!
729名無しさん@ピンキー:2006/07/10(月) 18:16:03 ID:CxnirqpI
今回のは今までで一番長かったな。
それなのに最後までガーッと読めてしまう

730名無しさん@ピンキー:2006/07/10(月) 20:12:05 ID:whAtEcZE
>(ごめんね、素直じゃなくって)

>───信じているの
 
これは、OP歌詞からのものだよね?
細工が凄すぎる。 素敵な文章に触れられて光栄だよ。
731名無しさん@ピンキー:2006/07/10(月) 20:41:59 ID:heXrcJJn
>>726
つーか
侵略者側が勝ったら、そこまでですよ。
732名無しさん@ピンキー:2006/07/10(月) 20:46:28 ID:4dgZQkEs
レイちゃんがとにかく素晴らしかった
733名無しさん@ピンキー:2006/07/10(月) 21:19:58 ID:Cr0iXBel
>>730
気づかんかった!!!!
レイの炎に焼かれて逝ってきます
734名無しさん@ピンキー:2006/07/10(月) 21:58:35 ID:iuki7jT0
20レスもあるのに少しも読むのが苦にならない、むしろもっと読みたいと思ってしまう…
魔法ですか?
735名無しさん@ピンキー:2006/07/11(火) 00:42:58 ID:qMcSiP9e
SSの範疇を超えて中篇ぐらいの分量なのに、
読み終えて思うのは「たったこれだけ?!」だもんな。

>>731
そんな身も蓋も無い事をw
ここはひとつ新番組「美青年革命家プリンスデマンド」開始と言う事でお願い。

独裁者ネオクイーンセレニティの世界征服の野望はデマンドの活躍により未然に防がれた。
邪悪なセーラー戦士たちは家畜化され、地上には束の間の平和が訪れていた。
しかし、既に異次元侵略者デスバスターズは密かに巣くっていた。
更には新たにセーラー戦士を名乗る敵も現れ、我だがプリンスに攻撃を仕掛けてきた。
三つ巴の戦いは、やがて一人の少女の争奪戦のう様相を呈し始める。
少女への偏愛には絶対の自信を持つプリンスの力は、しかし、
極度のファザコンとロリコンとレズッ気をあわせ持つ少女の前には蟷螂の斧に過ぎなかった。
そして遂に覚醒した少女は静かに鎌を振り下ろした・・・・・・・・・・・・

続編は「美少女救世主セーラーサターン」
736名無しさん@ピンキー:2006/07/11(火) 01:47:06 ID:Vk9tjO7L
737名無しさん@ピンキー:2006/07/11(火) 01:54:37 ID:Vk9tjO7L
738名無しさん@ピンキー:2006/07/11(火) 01:59:59 ID:Vk9tjO7L
739名無しさん@ピンキー:2006/07/11(火) 02:07:46 ID:Vk9tjO7L
740名無しさん@ピンキー:2006/07/11(火) 07:45:19 ID:jutQVaBd
>>735
宿題は終わったのか?
741名無しさん@ピンキー:2006/07/11(火) 10:44:57 ID:3paSjXAR
>>740
8月31日にまとめてやるよ、おじさん。
742名無しさん@ピンキー:2006/07/11(火) 13:47:30 ID:5Otte37j
こんなすごい話の最終話投下待ちの状態で次回作の注文を出したり、急かしたりするすることはないでしょう。最後なんだからじっくり楽しみましょうよ。
作者様乙です。待たされれば待たされるだけの値打ちがあるということがわかりました。素晴らしいエンディングを楽しみにしつつまったり待ってます。
743名無しさん@ピンキー:2006/07/11(火) 13:49:24 ID:6ZvJW08S
>>395
>膣で射精されたわけではないから、妊娠の心配はなし。
孕ませ好きとしてここだけどうしても気になった
カウパーだけで妊娠することもあるよ
744名無しさん@ピンキー:2006/07/11(火) 17:24:46 ID:jutQVaBd
え、尻穴でも妊娠するのか?
745名無しさん@ピンキー:2006/07/11(火) 18:00:45 ID:b551j4RQ
>>743-744
ワロタ
746名無しさん@ピンキー:2006/07/11(火) 18:08:50 ID:OlWdKi+W
>>742
>素晴らしいエンディング
どっち方面に素晴しいんだよ!
747名無しさん@ピンキー:2006/07/11(火) 18:09:59 ID:PlTaaGu+
>>743
まこちゃんはまだ処女だぞ。
748名無しさん@ピンキー:2006/07/11(火) 20:11:08 ID:eY1kYhWt
このスレに出会えて良かった。
エロパロだけど、もうそんな次元の物語じゃないと思う。
神様、ありがとう。
749名無しさん@ピンキー:2006/07/11(火) 21:14:29 ID:098Roltq
>>743
そもそも膣には入れてない
>>744
ちょwwww
750名無しさん@ピンキー:2006/07/11(火) 21:30:25 ID:/NNV1qIo
>>743
yondenaidaro omae

751名無しさん@ピンキー:2006/07/13(木) 23:47:54 ID:xx/g6uMA
次の話ではカラベラスとマーズの絡みに期待
バザールとペッツとヴィーナスにも期待
752名無しさん@ピンキー:2006/07/13(木) 23:53:48 ID:4TIcz384
>>751
>バザール
ちょwwwお前wwwww
753名無しさん@ピンキー:2006/07/14(金) 01:25:07 ID:WXw2q6QM
バザールでござーるー♪
754名無しさん@ピンキー:2006/07/15(土) 11:39:30 ID:dlE+/oW/
サフィールはバナナが好物
755名無しさん@ピンキー:2006/07/15(土) 14:36:05 ID:pVkQq6gt
ネメシスにそんなものあるのか?
756名無しさん@ピンキー:2006/07/15(土) 14:37:45 ID:giBldeav
バザール絶命!
バナナマンの罠
757名無しさん@ピンキー:2006/07/15(土) 16:45:12 ID:+bl6MB4F
>>755
男ならバナナの1本や2本
758名無しさん@ピンキー:2006/07/16(日) 00:03:26 ID:eq0pHouK
>>755
エロパロ板でバナナの話題が出たってのにお前って奴は…
759名無しさん@ピンキー:2006/07/16(日) 09:55:02 ID:lDLrm/K6
>>743
( ´,_ゝ`)
760名無しさん@ピンキー:2006/07/16(日) 14:12:08 ID:1+mTWWFa
( ´,_ゝ` )
761名無しさん@ピンキー:2006/07/16(日) 15:57:05 ID:VBgw+E2Z
連休明けに投下かな?(・∀・)
762名無しさん@ピンキー:2006/07/16(日) 18:51:56 ID:Emw0DHwx
ttp://sailors.s5.x-beat.com/phpjoyful1/img/478.jpg
これがデマンドに犯されたうさぎの成れの果てだな
763名無しさん@ピンキー:2006/07/17(月) 02:25:46 ID:qD1c6JlS
>>762
これって…アツゲッショ?
764名無しさん@ピンキー:2006/07/17(月) 15:31:17 ID:Fy36J8Hb
デマンドって設定資料によると18歳なんだな…
18で人妻に横恋慕して中2の少女を拉致監禁。
リアルで考えてみるとかなり危ないな。
765名無しさん@ピンキー:2006/07/17(月) 15:54:44 ID:md9vELDb
でも王子としての自覚と責任があるからな
罪に問われた途端「ぼくたん18だからわかんなーい」と言ったりはせんだろ
766名無しさん@ピンキー:2006/07/17(月) 21:02:36 ID:0QXsRkTh
拉致した後、ドレス着せてんだから紳士的といえば紳士的
767名無しさん@ピンキー:2006/07/17(月) 22:10:34 ID:UZqUkOmT
>>766
強姦した後食事をおごれば罪にはならないと言う考え方かw
768名無しさん@ピンキー:2006/07/17(月) 22:14:01 ID:3TxIKE+G
ここの神様の実力はただただ素晴らしい。
しかしこの流れでいくと、S編のキャラ、例えばサターンとかネプチューンを出すのは難しそうだ。
俺が身の程知らずにも下手な小説モドキを書くにしても、ハードルが高い。

デマンドにしろルベウスにしろ、R編には相手役を振るのに格好の男役がいた。
でもサターン達が出るS編だと、そういうのが居ないからね。
769名無しさん@ピンキー:2006/07/17(月) 22:19:08 ID:icEFoHqT
>>765
力づくで犯せば女は言いなりと思っているんだろう。
自分は正しいと思い込んでいるから罪に問われるとも思っていないだろうし。
770名無しさん@ピンキー:2006/07/17(月) 23:43:42 ID:yCKsmXyt
>>768
「実は俺も書いてるんだけど〜」みたいな誘いうけは気持ちが悪いのでやめろ
投下してからから言ってくれ
771名無しさん@ピンキー:2006/07/17(月) 23:54:56 ID:uP7SVBWs
>>768
>俺が身の程知らずにも下手な小説モドキを書くにしても、ハードルが高い。

なんでこういう余計な事を書いて気を引こうとするのかもしくは「そんなことないぞ!」と言ってもらいたがるのか
自分にはわかりません
SSできたら投下。誰も止めない、さぁどうぞ


772名無しさん@ピンキー:2006/07/18(火) 00:05:49 ID:4jnlS1Yh
>>227
>>526
>>768
レスついでに自分の売り込みかよおめでてーな
感想と自己顕示は、きっちり分けるのがマナーじゃないのか?
「俺も書いてるけど下手だからwww」
だったらレスすんなボケ
773名無しさん@ピンキー:2006/07/18(火) 02:13:15 ID:s6b6s6qg
>>772
大昔のレスを今更掘り返すあなたはドン亀
774名無しさん@ピンキー:2006/07/18(火) 02:24:18 ID:v+0RErf9
SM板で書いてる(書いてた?)人も混じってるけどね。
あっちはこっちのと入れ替わりみたいにパッタリ止まっちゃってるが。

つうか、>>772はよく探し出した。至近レスも読まない連中が多い中、ある意味尊敬する。
775名無しさん@ピンキー:2006/07/18(火) 12:20:11 ID:IeaB1cKN
捜し出すっつうか、前から言おうと思って我慢してたことが、ここにきて爆発したように見受けられた
776名無しさん@ピンキー:2006/07/18(火) 20:19:55 ID:2Mikpall
俺も前から気になってた
わざわざ自分が字書きだとアピールすんなよw
投下があるならまだしも、このスレで何も書いてない奴が。

>>772
2行目に特に同意

777名無しさん@ピンキー:2006/07/18(火) 21:08:35 ID:PnyDMGPl
脳内字書きなんだろwww
778名無しさん@ピンキー:2006/07/18(火) 22:16:24 ID:FxemCXuN
>>772
三つとも頭の悪そうな、つーか幼いレスだな。これで21過ぎてるのか。
>>768は3行目さえなければ…
779名無しさん@ピンキー:2006/07/19(水) 18:47:41 ID:HkPDuMnz
人の揚げ足とってどうすんだよ、みっともない。
そういうこと言ってると書き手が確実に減るぞ。
後押しすりゃ踏ん切りついて投下してくれるかも知れないのに。
所詮はエロパロ板に巣くっているもの同士、マターリしようよ。

オレは投下を待ってるよ!
780名無しさん@ピンキー:2006/07/19(水) 22:46:01 ID:ed1lDBtn
真面目な指摘を茶化してどうすんだよ、みっともない。
そういうこと言ってると確実に厨房が増えるぞ。
耳に痛いレスも受け入れることで過ちに気付くかも知れないのに。
所詮は2ちゃんに巣くうもの同士、またーり批判し合おうぜ。
俺はまともな反論を待ってるよ。


781名無しさん@ピンキー:2006/07/19(水) 22:53:52 ID:AWmXo3E1
ワロタ
782779:2006/07/19(水) 23:09:08 ID:I0sMIIoW
>>780
上手いねあんた。
ただ、マナー云々と言っといて「ボケ」で締めるのは言行不一致かと。
それが2chだと言えばそれまでだが。

オレもエロパロ板でなにいってんだか。
783名無しさん@ピンキー:2006/07/19(水) 23:19:12 ID:R+zxRHBM
人の揚げ足とり=俺様の気に入らないツッコミ
みっともない=気に入らない
真面目な指摘=俺様の指摘
茶化す=気に入らないツッコミ
耳に痛いレス=俺様のレス
過ちに気付く=俺様の言う通りにする
まともな批判=俺様に賛同したレス

どっちもどっち。
次回は最終回ですね。デマンドが本願成就出来ますように。
784名無しさん@ピンキー:2006/07/19(水) 23:25:28 ID:Gf7VPNEI
いちばんうざいのは自治厨
785sage:2006/07/19(水) 23:32:42 ID:iw9wvEKG
もう491KBだが、次の神の投下には容量が少ないんじゃ…
次スレ立てた方がいいと思うが、どう思う?意見ヨロ。
786名無しさん@ピンキー:2006/07/19(水) 23:34:55 ID:iw9wvEKG
すまん、ageちゃった。
787名無しさん@ピンキー:2006/07/19(水) 23:36:26 ID:Er2xVEr+
ちょうど二次元板でも似たよな話題になってるケド、雰囲気は随分違うね。
住人の棲み分けが出来てるのかな?
SM板は神がお隠れあそばしてすっかり過疎っちゃってるし・・・・・・・・
セラムンスレに平和と繁栄を共に求めるのは無理なのかな。
セラオタって昔ッから本当に議論好きと言うか、仕切り好きというか、
派閥争いと言うか、とにかく揉めるのが好きだよなぁ〜(´・ω・`)
788名無しさん@ピンキー:2006/07/19(水) 23:55:34 ID:c685yVkm
お隠れって…別に芯でねえ氏
おまけに、こっちに嫌味なレスする余裕があるじゃねーかw
789名無しさん@ピンキー:2006/07/20(木) 00:20:24 ID:fBFtdHGa
>>787
正直別スレの話題はやめてくれないか、荒れる元だし…
まぁ本人がのこのこ現れた時点で終わってるが。
790名無しさん@ピンキー:2006/07/20(木) 01:40:08 ID:BWvunkye
うみゅ。
半年ROMる事にする。
791名無しさん@ピンキー:2006/07/20(木) 15:04:52 ID:eaY2Jpqf
>>785
立てた方がよろしいかと。
792名無しさん@ピンキー:2006/07/20(木) 15:44:28 ID:xggcShY5
おっ立てた

セーラームーン総合スレッド3
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1153377584/l50
793名無しさん@ピンキー:2006/07/22(土) 08:48:07 ID:qYvgcMFV
hosyu
794名無しさん@ピンキー:2006/07/22(土) 11:43:58 ID:qpBCv5NI
後ろから突っ込んだまま抱えて歩くのって可能なんですか
795名無しさん@ピンキー:2006/07/22(土) 13:38:00 ID:XP2wfXkM
俺はやったことある
796名無しさん@ピンキー:2006/07/22(土) 16:46:19 ID:mQRisx6h
>>794
二人の体格や体重次第じゃね?
797名無しさん@ピンキー:2006/07/22(土) 18:58:15 ID:kl7V5vhn
頭がフットーのAA貼りたくなったw
あれは前からだけどな
798名無しさん@ピンキー:2006/07/22(土) 19:10:14 ID:TbFVOoxQ
      !!                   /" ̄ ̄"''ヽ
ヾ、        〃        _. -ァi        |
                  _ ‐-′, /¨ヽ {0}   |
    し 頭        /  / i_,.ノ      .|
    そ が        j  // | |リ`‐-    _,,,,.|
    う フ        /   { ノノ_  ,r>、,r'''"   |
=  だ. ッ  =    {  ノノヘ'´:::/´_..、--―┴ヘ        !!
    よ ト          ) r'〃 ̄ ̄ ̄    __.-<\} ヾ、         J  〃
    お l        / j/{:.|l  _....--―T ̄ .._   |            U
     っ       (( r' ハ:.ゞ_、´ソ:!   |     `T "j    歩 こ 繋 U
     っ          ))  r、:.:.:.:.:.:.:.:j   |/   ノ !  /   く. ん が S
〃        ヾ、   ((  {三:::::.:.:.:.イ    j     ! /=.   な な  っ H   =
     !!       ヾ、_.ノ´:.:.:::::::/    /     ! /      ん 街 た  I
              r':.:..:.:.:.:.:.;r' `ニ´ /     '/_.     て 中 ま M
            /ゝ、_/!{   ∠     { \ `ヽ       ま A   =
             ! : : : /  ヾ /  \ヽ二二ン ト、 /"         T
             ! : r'´   /      ヾ\  \ \          S
            r┤  _イ    _.\    |. \   ヽ \〃       U  ヾ、
            ヘ_ゝ∠:_ノー<´:::::::::\  |:.  \   !   ヽ      と
                 l::::::::::::::::::::::::ノ`7|    \ !  ハ
                 l::::::::::::::::::;:イ、_/:::|       〉|!    |  "   !!  ''
                    l:::::::::::::::f|≡!|::::::|    / !|    j
                      l::::::::::::ノj≡{|:::::::|   /   | |   /
                   l::::::::::{´  ソ::::::::|  {   l ! /
799名無しさん@ピンキー:2006/07/22(土) 20:46:37 ID:kl7V5vhn
>>798
ちょwwwwジュウシマツwwwwwwwwww
800名無しさん@ピンキー:2006/07/23(日) 00:19:05 ID:nUkrPzeG
神はまだかな

せめて七月中には‥
801名無しさん@ピンキー:2006/07/23(日) 01:10:03 ID:wThOzzLR
責めて十番中には・・
802名無しさん@ピンキー:2006/07/23(日) 01:18:43 ID:5uaiN8lu
>>798
クマー&ヌケド以外にこんな変種もあったんかいw
803名無しさん@ピンキー:2006/07/23(日) 13:25:14 ID:KCWqrrmI
確かムスカのもあったな
804名無しさん@ピンキー:2006/07/23(日) 14:17:10 ID:wThOzzLR
それは羨ましい光景だった。
マンションというかオクションのお風呂の中で
四人の美少女が透け透けのセーラー服を身にまとって一人の男に密着しているのだ。
「蒸暑い……。クーラーが欲しい。」
男はとんでもなく贅沢な事を口走っていたが、
それは羨ましいとしか言い様が無い状況だった。
正面からお団子頭の女の子が抱きつき、発展途上の胸をこすりつけている。
金髪をリボンでまとめた美少女が男のむさくるしそうな股間に頭を埋めている。
清潔な短髪で真面目そうに見えるのに三連ピアスをした不良娘が
問答無用にキスをして口を塞いでいる。
男を後ろからポニーテールな怪力美女が押えつけている。
そして黒髪の見るからにサデスティックな娘が薄笑いを浮べながら、
全員に鞭をふるっているのだ。
男は反応している。
女達を庇うかのように体を動かそうとしている。
だが四人の美少女はそれを許さない。
がっちりと彼をガードしている。
黒髪の少女が浴びせるムチは四人の体を通して振動となって男に伝わっている。
ひくっひくっ。
血だらけになった傷口を更に狙って執拗に振り下ろされるムチの嵐。
そのたびに震える四つの体。
それはあの男にとって一種の快感のようだった。
美少女達が痛みで体を震わせるたびにあの男の局部は奮立って脈打っていた。
好奇心から水野さんの部屋を双眼鏡で覗いた俺にとって
とても許せる行為ではなかった。
今日は丑の日だ。
うなぎを食ってからあそこに押しかけてやる。
805名無しさん@ピンキー:2006/07/23(日) 14:21:47 ID:8ECBMmUd
あやしいまものの瞳を持つ俺は
恐ろしい五人の美少女に拉致されてしまいました。
主犯格のお団子頭を先頭にして五人は俺を風呂場に連込んだんです。
優しそうな・それでいて厳しそうな少女が俺に水を被せて石鹸をスプレーしたんです。。
気の強そうな子がモエル瞳で俺を見つめた、
裸エプロンが似合いそうなポニーテールの娘が俺を羽交締めにしている。
う、背中に乳の感触が伝わってる。
ボキしました。
腰の下まで鮮やかな金髪を散す青い瞳の美少女が俺のその膨らみをじっと見つめています。
『犯されるっ。』
男ながらにそう実感しました。
「まもちゃんっ」
いきなりお団子頭の美少女が俺の上に覆い被さって来ました。
それから後のことは良く覚えていません。
ただ何と無く気持良かったような気もします。
806名無しさん@ピンキー:2006/07/23(日) 14:24:25 ID:Tz04atdU
>>804
・・・!
上手い。1レスだけでここまでできるものなのか。
さり気なく内部4戦士だけ、というのも良い。
ムーンは何処ww
807名無しさん@ピンキー:2006/07/23(日) 15:20:04 ID:WowLl8D0
>>806
お前、ちゃんと読んでないだろ
808名無しさん@ピンキー:2006/07/23(日) 15:43:58 ID:KCWqrrmI
見事な自演だ
809名無しさん@ピンキー:2006/07/23(日) 21:49:14 ID:TnfDJlwm
亀ですまんが>>762はその画像は転載か何かか?
どこにあったか詳しく知りたいから教えてくれ
810762:2006/07/24(月) 16:32:24 ID:dwAzPAA+
申し訳ないが、公式サイトにリンクしただけなんで、詳しい事は知らない。
811名無しさん@ピンキー:2006/07/30(日) 18:53:28 ID:vES2bdFV
小説まだぁ?
812名無しさん@ピンキー:2006/07/31(月) 22:49:57 ID:TMndzMQV
hosyu
813名無しさん@ピンキー:2006/08/01(火) 17:57:56 ID:lxyaGn5O
>>812
今保守する必要があるのか小一時間問い詰めたい
814名無しさん@ピンキー:2006/08/03(木) 00:56:46 ID:qDWw4fDT
あげ
815名無しさん@ピンキー:2006/08/04(金) 18:55:41 ID:LcH5hx6q
っていうか容量無いから埋め
816名無しさん@ピンキー:2006/08/05(土) 16:31:32 ID:IsL12v6j
埋め協力
817名無しさん@ピンキー:2006/08/05(土) 17:19:13 ID:Mt/Tw3jw
神様が最終回を向こうに落としてくれるまでは念のため誘導標識として残すつもりでぼちぼち埋めればいいんでないの。

次スレ誘導
セーラームーン総合スレッド3
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1153377584/l50
818名無しさん@ピンキー
ここの神様の実力はただただ素晴らしい。
しかしこの流れでいくと、俺が身の程知らずにも書いた下手な小説モドキ
「美少女救世主セーラーサターン」 を出すのは難しそうだ。