ロミオの青い空inエロパロ板

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1名無しさん@ピンキー
アニメ「ロミオの青い空」のSSスレです。
エロの有無に関わらず、二次創作はこのスレでやってください。

【注意】
エロの有無、カップリング、明かせる範囲でのシチュエーションの予告をお願いします。
読者はそれを読んで、好みに合わなそうなものを回避してください。
名前欄に[タイトル/番号]を、書いて下さい。

荒らし、煽りは放置!
SS作家への非建設的な批判レスは厳禁!
好みに合わない作品はスルーが基本!

普通にロミオを語りたい方はこちらのスレへどうぞ
ロミオの青い空 Part8【まだまだ子供ね】(懐かしアニメ板)
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/ranime/1124044819/
2名無しさん@ピンキー:2005/08/17(水) 14:26:12 ID:qsxwaMBL
2ゲトー!
3名無しさん@ピンキー:2005/08/17(水) 15:35:29 ID:WTLaXMYk
>>1
乙です〜
44さま ◆MoU5Osb8v. :2005/08/17(水) 15:48:33 ID:MQyqB9hR
>>1
乙彼サントス
5誘導:2005/08/17(水) 16:27:49 ID:DAm3CaJ4
名目上の総合スレ:
世界名作劇場総合スレhttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1117901293/

実質的な総合スレ:
『★愛の若草物語 四作目★』http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1097237696/



できればこっちに合流してほしいけど。
6名無しさん@ピンキー:2005/08/17(水) 21:07:06 ID:Thjvfg9t
>>1
ありがたや、ありがとう。あなたいい人。G乙!
7名無しさん@ピンキー:2005/08/17(水) 22:16:52 ID:cUYTVnon
あれ、オープニングテーマ曲がめっちゃ良かったよな。
今聞いても泣けてくる。

番組自体、すげー好きだったのに、バレーやら野球やらで呆れるくらい
放送中止回数が多かった。
1ヶ月放送がなかった番組なんてこの番組以外思いつかんわw
今週こそは、今週こそは・・・・・となんど絶望させられたことか。

そういやロミオがアンジェレッタとくっつかなかったのが残念だったなぁ。
後半、出てくるかと思えば、サブキャラみたく中途退場のまま放置プレイ。
あの時俺は中坊だった・・・・・。


8名無しさん@ピンキー:2005/08/18(木) 00:27:58 ID:n9/sDg35
男本位でも女本位の妄想でもなく、どちらが読んでもぞわぞわする様な淡いやつキボンヌ。
思いついたカップリングを徒然なるままに挙げてみます。
読みたい人は居るでしょうか?
何かが降りてきたら書くつもりではいますが…。

リナルド×アンジェレッタ       娼婦の息子と深窓のお嬢様。
ダンテ×ジョゼッピーナ        ?
タキオーニ×ピア           手当。
ジョバ→ニキ←リナ          胃が痛くなる様な展開。
リナルド→アンジェレッタ→アンゼルモ …ナンコレ。
ジョバンニ×ニキータ         ?
9名無しさん@ピンキー:2005/08/18(木) 01:49:23 ID:zWVY8y85
>>8
リナルド×アンジェはイイ
ジョバ×ニキ×リナもイイ
ジョバンニ×ニキータもイイ

個人的にダンテ×ジョゼと、
リナ→アンジェ→アンゼルモ(というかアンゼルモが好きなアンジェ)は見たくない…

タキオーニ×ピアは奇抜すぎだけで悪くないかもw
タキオーニ×ニキータやタキオーニ×アンジェもなかなかいけるかも?


もし気が向いたら書いてみて下さいませ!
10名無しさん@ピンキー:2005/08/18(木) 02:08:43 ID:xzPNJxla
原作だけのキャラクターや没キャラクターを使うのは、あんまりいただけないかもしれんのぉ

男本位の妄想?
アニタとロミオの青姦とかかい?
これ、エロがどうとかでなくありそうな気がしてまうから、違う気も少々

とりあえず導入だけ遊んでみる
「ジョバンニ・・・ちょっと、いいか」「何だ、リナルド。改まって」
「お前、ニキータのことが好きか?」「ふん!別に…好きとかなんか」
「俺は好きだぜ。ニキータはわたさん!」「ふん、勝手に言ってろ」
「ジョバンニ…だからお前に決闘を申し込む!」
その頃カセラ邸
「おい!ここは医者の家だろ!怪我人がいるってのに早くでやがれってんだ」「すいません、先生は外出中…ん?君、足を怪我してるのかな?」
「だから、早く治せ!って言ってるんだよ」「入りなさい、応急処置くらいなら私がするわ」
「最初からそうすればいいんだよ」
「はい、これで完了!」「(ふん)」
「そんなにカリカリして。何か言えないの?あなた、まだまだ子供ね」「子供じゃ…あ、ありがとう」
「あらぁ素直に言えるじゃない?また、何かあったら、遠慮なく来なさい」「お、おう」

おもんないなら、使用しなくていいよん。遊びで書いたのだから。
いけるなら、誰かリレーでどうぞ。エロありなしは適当に。話は独立させても全然おK

もう一丁
街で偶然リナルドとアンゼルモが遭遇する
「おいアンゼルモ、お前に妹がいるって聞いたんだが?」「妹?いるよ。家でひきこもって絵ばっか描いてる、つまんない奴さ」
「お前に似て、嫌な奴なんだろうな。一度見て笑い飛ばしてやりたいぜ」
そして、いつのまにかボルゴ横丁に入ったリナルド
「道を間違えちまったか…どこだここは?」
困る赤毛を部屋から見下ろす一人の少女…
11名無しさん@ピンキー:2005/08/18(木) 02:23:44 ID:n9/sDg35
>>10
本位云々はただの私の好みの問題なので、あまり気にしないで下さい。
導入部、ぞわぞわキタ!
タキオーニとピアは、本当にそんな展開を想像。
12名無しさん@ピンキー:2005/08/18(木) 02:25:01 ID:zWVY8y85
タキオーニとピアはむしろ、それ以外の展開は想像しづらいw
13名無しさん@ピンキー:2005/08/18(木) 02:27:37 ID:xzPNJxla
懐かしアニメPart7スレの応用編-マイナーキャラ達の会議-
黒い兄弟秘密基地
「ロミオやダンテあたりは今日は仕事か…」
「バルトロ、今日は面子さみしいな」
「パウリーノ、エンリコ、それにジュリアーノ…4人か」
「たまには座って、ロミオ達がいない今だからこそ話せること言おうよ」
「じゃあさ!ビアンカ、ニキータ、どっち派とか?バルトロは?」
「ニキータ、皆は?」
「(口を揃えて)ビアンカ」
「冷静に考えれ。ビアンカはロミオにベタボレだ。ニキータはアルフレドが好きだったが、今こそチャンスよ…」
「ニキータ怖いじゃん。ビアンカは優しいし可愛いし最高!」
「ニキータは自分の見た所によると、ベッドの上では…」

マイナーだからキャラクター設定むずい
あと、誰が話してるかわからなくても別にいいです。
これも使っていただけるなら

総合スレの方もあるようですが、本スレのある意味移転なんで
レスは結構つくかもしれんので、とりあえず合流は様子見ではダメでしょうか?
14名無しさん@ピンキー:2005/08/18(木) 02:30:10 ID:3mTWrXiV
うわ!なつかし!
15名無しさん@ピンキー:2005/08/18(木) 02:33:44 ID:zWVY8y85
>>13
みんなアンジェレッタじゃない?
で、ニキータ・ビアンカは少数派だと思われ
16名無しさん@ピンキー:2005/08/18(木) 02:35:42 ID:zWVY8y85
総合は嫌だな…
ロミオはロミオで独立できると思うんだけど
17名無しさん@ピンキー:2005/08/18(木) 02:41:49 ID:zWVY8y85
>>13それって狼団で聞いたら、リオ以外は全員ニキータと答えそうだ
18名無しさん@ピンキー:2005/08/18(木) 03:06:33 ID:xzPNJxla
>>15
アンジェレッタと長く接してないキャラクターを多めに選んでますから
あとアンジェレッタいない時期の話を設定しました
ベナリーボ、ミカエル、アントニオ、アウグストあたりはアンジェレッタな気がしますな
19名無しさん@ピンキー:2005/08/18(木) 03:29:13 ID:xzPNJxla
導入部投下中
マイナーキャラカップリング
「先生!お昼に…」「あ、お邪魔してます」
「えっと、あなたは確かレオン先生ね。先生どこに行ったのかしら?」「カセラ先生なら、急患とか…」
「もー先生たらー私になんにもいわないんだからー」「とりあえず僕が留守を預かったみたいでして…」
「レオン先生」「はい?なんでしょうか」
「これ、カセラ先生のために作ったお昼なんですけど…食べます?」「え、そんな頂いても…」
「いいんですよー。最初から多目に作ってますから。お茶いれてきますね」「あ…まぁ、丁度腹減ってたからいっか」
「お茶どうぞ」「あ、どうも。しかし、これはとても美味しいですね!」
「あらあらお世辞は別にいいんですよ」「そんなこと…(と食べ物を喉につまらせる)ごほっごほっ」
「大丈夫ですか?」「…大丈夫です。でもお世辞じゃない。貴方の旦那さんはきっと幸せになります!」
「レオン先生、ありがとうございます。カセラ先生あんまりそういうこと言ってくれないから…」「先生もこんな良いお嫁さん貰ってるのに…」
「カセラ先生と私はそんな関係じゃ…」「じゃあ僕の嫁に…なーんて」

ピアとレオンなんかやってみたり
総合スレだとマイナーキャラクターがやりづらすぎるから、単独でいいと、自分は思う
20名無しさん@ピンキー:2005/08/18(木) 03:54:49 ID:xzPNJxla
ニキータは花を髪に飾りながら鏡をみる
「アルフレド。お前が逝っちまって4年経ったんだな。今の黒い兄弟もそれなりに立派にやってるけど。やっぱりお前がいなきゃ…」
その時ニキータを家の外から呼ぶ声が
「ジョバンニかどうしたんだい?」「ニキータ、ちょっと…来てくれ」
ジョバンニの顔は複雑そうであった
「今日はアルフレドの命日だもんな…一緒に墓参りに行くなんて」「ニキータ、あの、なぁ」
「どうしたんだい?ジョバンニらしくない。ハッキリしな」「髪飾り似合ってるぜ」
ニキータは顔を赤らめる
「な、何か変だぞジョバンニ!」「俺は…」

アルフレドの墓の前
二人は花を添える
「ニキータ…アルフレドとの勝負…」「ん?ジョバンニ、やっぱ今日はお前おかしくないか?」
「ニキータ、お前が、欲しい」
突然ニキータの唇を奪うジョバンニ。ニキータは体を強引に引き離す
「何しやがる…」「俺はアルフレドに勝ちたい。ニキータ?お前が俺を選んでくれれば…」
「おい、ジョバンニ、どうしたんだ?何かおかしいぞ、お前」「ニキータ、今までずっと想ってきたんだ」
一旦離された体をまた強く抱きしめるジョバンニ
「一年前の今日、気付いたんだ…ニキータ、お前を愛してるって」

なんとなくジョバニキもかいときまーす
とりあえず、ネタないなら導入のこれらの文使っておくんなまし
自分は書くつもりは今のところないので適時リレーなりで使ってくれるだけで嬉しいお
21名無しさん@ピンキー:2005/08/18(木) 04:22:12 ID:rEVWCyH/
あー、懐かしいな
アンジェレッタってDIOの妹だっけ?
22名無しさん@ピンキー:2005/08/18(木) 07:15:17 ID:zWVY8y85
>>18
納得しました
作中ではニキータが一番モテたけど、旧株はアンジェレッタ・新株はビアンカかな?

でも年齢で別れそうな気もする
ロミオくらいの子はビアンカ・13歳以上はニキータという感じ
アンジェレッタは万人受けするキャラだけど、ニキータは年齢が上になればなるほど味がわかるキャラだと思う
23名無しさん@ピンキー:2005/08/18(木) 07:20:58 ID:zWVY8y85
>>19-20
乙です

自分も総合より、このままの方がいいな
総合だと公式カプ以外見れないでしょうな、もしくは作品知らない人に誤解を招きそうだw
24名無しさん@ピンキー:2005/08/18(木) 11:33:01 ID:EiYVoNwB
まーち、なーみ、みーおーろすのさ♪
いちばーん高いーばーしょでー♪
25名無しさん@ピンキー:2005/08/18(木) 12:18:20 ID:+EGtWUb6
移転する必要はないでしょう。今日だけでもこんなにレスついてるくらいだし。
今、ジョバンニ×ニキータの構想中。
それから本スレの赤毛とニキータの続き楽しみにしてますよー。
26名無しさん@ピンキー:2005/08/18(木) 19:08:59 ID:xzPNJxla
>>22
どうも
バルトロってキャラクターは頼りになる
という、一言だけでリーダー格に
またニキータのよさを語ってもらえるように設定してあります

何度も言うようですが、自分はこの先、書きませんので、導入さえ書ければ…な人に、非公式カポー中心に書いときました
エロしてもいいので、気楽に使ってくださいませ。
>>25
他スレはもっと少ないんでしょうか?
2725:2005/08/18(木) 23:13:12 ID:+EGtWUb6
>>26
他スレのことはよくわからんけどロミオスレにしては書き込み多いなと思って。
名作総合スレから独立しても十分やっていけそう。
28名無しさん@ピンキー:2005/08/19(金) 00:00:31 ID:rEVWCyH/
ロミオって名作シリーズでも飛びぬけて人気って聞いてるからな
俺も一番好きだし
29名無しさん@ピンキー:2005/08/19(金) 00:36:13 ID:Y7BIknkj
>>25
あなたのジョバンニ×ニキータ、楽しみに待ってますよ〜。
もちろん、赤毛×ニキータの続きも楽しみに待ってます。
30名無しさん@ピンキー:2005/08/20(土) 01:10:01 ID:w2Fh+OMF
即死阻止!!
31名無しさん@ピンキー:2005/08/20(土) 02:50:37 ID:JSzkd1k1
ここはSS専用だから、SSが投下されない間は(ry
32名無しさん@ピンキー:2005/08/20(土) 16:07:25 ID:5jwbGLeL
SSっていっても、>>10のような短いのでも楽しめるから
個人的にそういうのでもいいから書いてほしいな。
33名無しさん@ピンキー:2005/08/20(土) 16:31:22 ID:5bIogrU7
ロッシはエッダの
34名無しさん@ピンキー:2005/08/20(土) 18:49:36 ID:JSzkd1k1
>>32
うん、短くても十分楽しめるね。ただ最低限完結させて欲しいw

>>33
ロッシ×エッダか…ごめん、微妙だな
35名無しさん@ピンキー:2005/08/20(土) 19:28:37 ID:vRMjnHXf
ロッシ×エッダワロタ。新鮮ですねw
36美味しい者が食べたい:2005/08/20(土) 22:32:01 ID:5bIogrU7
公式カポーだよ>ロッシ×エッダは
ま、この先は書きたくないっす。何かゾッとしたから

あまりなさそうなもので
イザベラ×カセラとか
カセラ×ビアンカとか
カセラ絡みで書くのもアリかな

では…
「アンゼルモの想い」
アンゼルモはあたりを見渡す…
あの娘はすぐ近くにいる
でも、まともに話したって、彼女は振り向いてくれない。
ならば、いっそのことさらってしまえば…
アンジェレッタの部屋が空いてる。そこで、僕だけのものになるんだ…ニキータ
手を伸ばせばすぐそこに…
僕の手元にあるのはアンジェレッタの使っていたお薬…よく眠れる薬なんだ。
あたりには誰もいない、僕は飛びかかろうとした
「ん?アンゼルモじゃねぇか?」
愛しい君の顔を見てはいけない…僕の体は動かなくなった。
「や、やぁニキータ。こんなとこで何してんだ?」
「こんなとこって待ち合わせだよ。二度と私の前にその汚い顔を見せんじゃないって感じに言ったけど…」
ニキータ、君のその突き刺さるような一言一言全てが快感だ。そしてそれもまた可愛すぎる…
「言い過ぎたかな、アンゼルモ。ま、お前が皆に謝ってくれるようなら皆も狼団に戻してくれるよ」
なんて優しいっ!ニキータちゅわーん
「あ、ありがとうニキータ…」
やはりさらうなんて行為はニキータの魅力を最大限に発揮してくれない…何か手を考えなきゃ
「じゃあまたな。謝りにくる時は、私が言っておいてやるから」
薬を捨てて僕は家に戻る
「母さん!ただいま」「ご飯はいらないのかね?アンゼルモや」
僕の主食はニキータだもの…
「後で食べるよ!部屋にいるから、待っててね」
ニキータ、君の下着でするのは今日で数えて1080回目だ…
そして、もうすぐ君の全てをしゃぶりつくすよ!
37名無しさん@ピンキー:2005/08/20(土) 23:36:22 ID:z9Xz5wKR
ニキータは突然の睡魔に襲われた。
空気が不自然に重くなる。
急速に濁る意識の中、ニキータは、ある事に気が付いた。
先ほど飲んだ、珈琲…アンゼルモの煎れた珈琲の、奇妙な味…。
一服盛られたのだ、と。
そのアンゼルモ本人が、真正面に落ち着き払って座っている。
ニキータは震えの止まらぬ腕を伸ばし、アンゼルモに掴みかかった。
「………畜生…奴っ…この…人でなし」
アンゼルモはひどく哀しそうな顔で、ニキータの讒言を甘んじて受けた。
しかしニキータは、程なく言葉を紡ぐこと自体が億劫になり、次第に力が抜けていき、
アンゼルモにのし掛かったままくずおれた。
アンゼルモは、軽く咳き込みながら、身を起こした。
「すまない、ニキータ…すまない」何度も朦朧としたニキータに詫びる。
「こうするしか…なかったんだ…。」

どうするしかなかったって?

>>36
アンゼルモ、姑息格好いい…!
カセラ絡み…有りだと思う。

それと、できれば、
登場キャラクタと一言予告(アンゼルモ×ニキータ:妄想)等、お願いします。
3836:2005/08/20(土) 23:42:36 ID:5bIogrU7
書かなくてごめんよ
ジャンル分けがわからんかった。
だから…これから、書く時はカップリング名だけは最低書いとくよ

カセラ×ビアンカ:奴隷
とか書けばいいんだよね
39名無しさん@ピンキー:2005/08/20(土) 23:45:24 ID:5bIogrU7
しかし今、気付いたんだが我がIDがブログではないか
それだけだ
40名無しさん@ピンキー:2005/08/21(日) 00:09:12 ID:EK+bcG5f
>>36-37
2人とも乙〜
何かリレーSSになってる?w

>>38
生意気言ってごめんだけど、出来れば最後まで書いてほしいな
それが無理な場合はリレーSSにしてほしいとか書いてほしい
いきなり終わられるのってなぁ……続き待ってただけに;

それからエロパロだけどエロは必然じゃないよ、と言ってみる
41ロミオ×ビアンカ エロ少し?:2005/08/21(日) 00:36:42 ID:0HS3dznK
ロミオ、ビアンカ、ピア、(アンジェレッタ)32話を改良

煙突掃除の途中、事故にあい怪我をしたロミオはカセラの家に世話になることになりました

「ああ、足が痛いから寝れないよ…こんなんで仕事にほんとに戻れるのかな…」
「ねぇロミオ…起きてる?」闇から聞こえる声の主は、パジャマ姿のビアンカでした
「ビアンカ!?って痛っ!」「あっ、ロミオ…無理しないで…いいよ」
ビアンカの顔は暗がりでよく見えない
「ロミオ…少し話をしよっか…」「話?うん」
ベッドに腰かけたビアンカと、ベッドに寝っころがっているロミオ
二人はアルフレドのことや、黒い兄弟のことで盛り上がりました、そして…
「ロミオ。彼女とか…いるの?」「え…うん。いるよ…」
「可愛い?どんな子」「とっても可愛いし、天使みたいな…ううん天使そのものさ」
「その子とは上手く行ってる?」「ううん。天使は…僕のもとを去っていっちゃった。僕に全てを与えてくれてね」
肩を寄せあいながら、少し沈黙する二人
「その子と…その…した?」「へっ?した…って?」
「もー、とぼけないで!」
「アンジェレッタとは…彼女とは煙突掃除が終わって帰ってきたら…毎晩話をしたし、ずっと一緒だったよ」
「それだけ?」「うん、そ・れ・だ・け」
「ロミオは嘘ついてる!絶対こんなこととかしたでしょ!」
ビアンカはロミオに乗り掛かり、キスを強引に奪う
「!!!?」「ロミオ…私の気持ち受け取って…」
ビアンカが今まさに、その体勢に入ろうとした時
「ロミオーうるさいわよ。早く寝ないと、治る体も治らないわ!」
「はーい…おやすみなさい」
ロミオとビアンカがホッとしたのも束の間
「それと…ビアンカ、夜這いがまだまだ子供ね!」
ロミオの横に隠れていたビアンカはびっくり顔
「ねーロミオ?続き…」「アンジェレッタの時みたく最低三回戦は行くぞー」
「やっぱり嘘ついてたぁ」「大好きな君の前であんまりそんなこと言えないもん。でも、もういいや!」
ロミオの足はすぐに治らかったという…
42色々書いてみましたが:2005/08/21(日) 01:04:54 ID:0HS3dznK
てわけで導入だけ最初に書きまくってた者です
とりあえず、気に入っていただいたのがあれば、書いたりしたのは全部、どんどんリレーにして構わんので
自分は続き書かないから。もし書くのこの次にあったら、「(続く)」って書くよ。

それと自分の書けるエロはこのロミオとビアンカ程度です!(これでもきつかった)
は、笑えーorz

てわけでスマソスマソスマソと謝りたいです。アンゼルモのも
43名無しさん@ピンキー:2005/08/21(日) 03:13:08 ID:CZmVbIeh
アルフレド×ビアンカも希望
44名無しさん@ピンキー:2005/08/21(日) 09:12:35 ID:EK+bcG5f
>>41はこれで終わりなのかと思ってた…

>>42
乙です
でも、やっぱり導入部だけってのはいただけない
はっきり言って消化不良です


これからリレーSSにするつもりの人は、要望の多い(皆にも興味のある)カップリングの方がいいんじゃないかな?
例えばロミオ×ビアンカ・ジョバンニ・ニキータを見たい人が多いなら
その要望の多いロミビア・ジョバニキSSの導入部を書いてくれた方が嬉しいです

別にロッシ×エッダでもかまわないけど、多分皆が書こうとは思わないだろうSSを投下するつもりなら
(リレーとして繋げてくれる人がいないだろうから)ちゃんと完結させて書き込んでほしいです


気に障ったらすみません
でも、やっぱり読み始めたら最後まで読みたいんですよ
短くてもきちんとラストまで書かれているSSなら、それこそマイナー(カセラ×ビアンカでもレオン×ピア)でもかまいませんから
45赤毛とニキータinニキータの酒場:2005/08/22(月) 00:26:21 ID:HUW2H90Y
投稿予告いきます。
本スレ7からの続きで、
リナルド×ニキータ。エロ無し。
46赤毛とニキータinニキータの酒場5:2005/08/22(月) 00:29:21 ID:HUW2H90Y
あらすじ。“赤毛”リナルド、ニキータに告白する。

 ニキータはか細く言った。
「…ついさっき、お前言っただろ?その…無理に忘れる必要はないって…」
「ニキータ」「私はっ」
 声が重なる。
「どうしろって言うんだ…私は今でもあいつが…そうだよ。…分かってんだろ?」
 ニキータは悲しく笑い、その瞳の色が深くなった。赤毛にとっては見覚えのある色だ。
「それが答、なんだな…」
 そう言う赤毛の瞳も、同じ色に染まる。
 そのまま数分、あるいは数秒、見つめ合う。
 ──ニキータの息が大きく途切れた──。

 ニキータは慌てて俯いて、目を拭った。
「…あッ…急に…んなっ…」
 声を、肩を震わせ、ついにはしゃくり上げる。
「ごめ……訳分かんねぇ……」
 赤毛はやりきれず、カウンター越しにニキータを強引に引き寄せ、抱擁していた。
 その肩の細さと柔らかさに、瞬間、背筋をゾクゾクと疼かせる。
 ニキータは赤毛の胸に額を預けて、深呼吸しようと努めた。
「…まって…すぐ治まる…たぶん…ッ…」
 赤毛は、ニキータの背を軽くさすり、たたいてやった。幼子をあやす様に。
47名無しさん@ピンキー:2005/08/22(月) 00:38:08 ID:tcAy1KCh
>>45-46
乙!待ってました〜
4841&(ピア×タキオーニ):2005/08/22(月) 03:24:28 ID:qIFDV0bf
>>44
>>41は一話完結にしました。てかアンゼルモ→ニキータもそのつもりだったのに、終わってないのか…
ロッシ×エッダはネタだから、あまり書くつもりないんだけどw
他のはゴメンちゃい。
懐アニとかここで要望があったのを導入だけ書いたんですが…マイナー系は自己完結させなきゃ、やっぱダメですorz
単に放棄になっちまう

レスがもったいないから何か一つ続きを書いておこう

狼団の会議より…
「タキオーニ!」「聞いてるのか、タキオーニ!」
「は!?」「この前…怪我をした時頭でも打ったのか?」
看護婦さんか…優しい人だったなぁ
「あと、リナルド…ちょっと」
ジョバンニがリナルドを呼び出す。二人には何かあったことは明白だが、唯一それを聞けそうな男はボーっとしたままだった
「お前らは解散していいぞ」
足はいつも来ない、この通りに向いていた。もしかしたら会える?そんな、ちょっとした期待を胸に
「ちょ…君?」「何だよ!俺に用…あっ」
俺は医者の家にいつのまにかいた…
「この前は私しかいなかったから、大した処置もできなかったけど…大丈夫?」「え…まぁ」
「ところで君!ビアンカに聞いたんだけど、街でも有名な乱暴者って話よ。この怪我もそれがもとでしょ?」
ピアがタキオーニに近づき治療をしながら話す。もう少し近づいたら貴方に自分から触れられるのに…話は聞こえない
「…だから、喧嘩はやめれば、こんな傷おさらばよ。はい!この怪我はもう大丈夫ね」
ピアが後ろを振り向いた時抱きしめながら、好き!って言えばいいのかな…
「あの、もう来なくていいんでしょうか?」
また、あなたに会って、少しでも話したい…
「大丈夫!今日の時点だって、たまたま、通りかかってみてあげただけだし、本来なら来る必要なしですもの」
…なら、せめて想いを。口から言葉を出す瞬間だった
「ピア!誕生日おめでとう!」「あら!レオン、覚えてくれてたのね。ありがとう」
俺の恋はすでに終わっていたらしい。
でも、決めた。もう今日から喧嘩はしない。働いて働いて、素敵な彼女を見つけるんだ…
ピアさん…俺の初恋。その想いはずっと大切に…
49ジョバンニ×ニキータ×リナルド:2005/08/22(月) 04:18:12 ID:qIFDV0bf
「お前のニキータへの想い…本物だ…」
「お前こそ…感情を剥き出しにしやがって。ジョバンニらしくない」
ニキータへの想いを殴り合いという手段でしか語り合えない不器用な二人…
しかし、それにより、二人の絆はより一層深まりました
「ニキータは…俺のものにするからな」「俺もゆずらないぜ」
狼団の会議…
ボケっとしたタキオーニ。リオにファウスティーノ…
「おい、ところでニキータはどうしたんだ!?」「ニキータなら今日は風邪だから寝込んでるってビアンカが言ってたよー」
「後で見舞いに…よし、お前らは解散していいぞ」
二人になった狼団のアジト
「リナルド…ニキータに一緒に見舞いに行くか」「花でも買ってくか…」

ニキータの家、少し裕福な家なのでカセラが風邪治療のためビアンカと共に来ていた
「ビアンカ…悪いね、風邪なんかひいちゃって」「ひいたものは仕方ないじゃない。体を温かくして病人は寝ておきなさい!」
「ビアンカ、それじゃあ帰ろうか」「はい、カセラ先生。それに今日はピアさんの誕生日ですもの。じゃ、ニキータさよなら」
カセラに貰った薬を飲み、スヤスヤ眠るニキータ
そこに二人の少年がやって来る
「ニキータの友達ですが、お見舞いに…」
ギコちないながらも、二人はニキータの親に挨拶をし、部屋に入っていった
「ニキータ…大丈夫か?」ジョバンニの言葉にニキータは気付かないくらいぐっすり眠っている
「風邪でも、これだけ眠れていれば、安心だな」寝ているニキータを覗きこむリナルド
いつもの男勝りな表情と違い、寝顔はとても可愛らしく、思わず引き込まれそうになる。
「ジョバンニ…どうする?」「寝ているニキータを二人で起こすのもなぁ…」
その時、ニキータは人の気配に気づいて、寝ボケつつも起きてしまった
「お母さん?パジャマ汗でグッショリ濡れたから、着替えー」
そういいながら服を脱ぐニキータ
ミラノで恐れられる狼団の二人もその姿に固まってしまった。
「服、ここに置いとくから、持ってきてー」
と言いながらまた眠るニキータ

「ジョバンニ」「なんだ?」
「家ではちょっと女の子っぽいんだな…」「ああ」
「というか今日の姿」「記憶したぜ」

「あれ?何で私…パンツ一丁で。ま、風邪も治ってきたみたいだし、いっか」
50名無しさん@ピンキー:2005/08/22(月) 09:04:15 ID:tcAy1KCh
>>48
乙!タキオーニはいい男になりそうだw

>>49
おぉっ!タキオーニの話とくっついているんですね。面白いっス!
ただ残念なのは、ニキータの母親はニキータの家族を捨ててもう家にいないんですよね
その設定を知っているだけに、おや?と思ってしまいました

何はともあれ、乙でした〜
51名無しさん@ピンキー:2005/08/22(月) 12:13:39 ID:jllbmGtG
>>46
待ってました!乙です。大人の雰囲気が格好良いですねー。

>>48-49
めちゃくちゃ笑いました。みんなウブなところがGOOD
52名無しさん@ピンキー:2005/08/22(月) 12:27:36 ID:uNEZm6nz
やっぱニキータだな
53名無しさん@ピンキー:2005/08/22(月) 12:44:54 ID:jllbmGtG
書きやすいのはやっぱり狼団だろうね。
ロミオは相手が三人もいるからなぁ…。
誰か一人とくっつけると残りの二人がかわいそうなんだよね。
個人的にロミオ×ニキータは好きじゃないw
ロミオはいい奴だが、出てくる女をみんなもっていくなんて許さんぞ。
54名無しさん@ピンキー:2005/08/22(月) 15:22:50 ID:tcAy1KCh
>>52-53
同意。ニキータはアルフレド・ダンテ・狼団のメンバー、と関わっているキャラが多いから
話の幅が広がっていいかもね。ロミオとは×より+の関係が理想かな

ロミオの場合は、女の子一人だけ出すのがいいかもね。ビアンカならビアンカだけとか
ヒロイン達が遭遇したら、敗者が出てくるわけだし…
55名無しさん@ピンキー:2005/08/22(月) 20:13:23 ID:qIFDV0bf
ニキータって何か可愛く書きやすいような
ビアンカも
アンジェは案外書きづらい
アニタはエロキャラにしやすいような
ピア…どうしたいんだ…
56名無しさん@ピンキー:2005/08/22(月) 20:21:21 ID:qIFDV0bf
>>50
そんな設定はしらんw
脚本家の裏設定かな?

じゃあつじつまあわせて、寝ボケてるニキータは何となく甘えたい深層心理が、母親の名前を呼ばせたのだ
とでもしといてやぁw
(無理矢理?)

これで導入のやりのこしも…ないよな?(あ、黒い兄弟マイナーキャラ会議は…)
orz
57名無しさん@ピンキー:2005/08/22(月) 20:30:10 ID:HUW2H90Y
>>48-49
乙です!
やっぱり、語りが巧い!
タキオーニを初めてかわえぇと思った。うはー、良い物見たw
ニキータの可愛さは、相変わらず。ジョバンニ、リナルド、赤面なのかっ?!
58名無しさん@ピンキー:2005/08/22(月) 20:30:28 ID:5kuVY4UK
アンジェレッタとかロミオとかアルフレドでエロ展開書くは難しそう。
なんつーか、禁欲的(?)なイメージなんだよね。
やっぱエロいの書くなら狼団かアンゼルモだな。アニタも責めキャラ系だね。
59名無しさん@ピンキー:2005/08/22(月) 20:31:11 ID:tcAy1KCh
>>56
脚本家の設定です
ごめん、気にしないでw 十分面白かったですから!w
60そもそも日本語じゃねぇしw:2005/08/22(月) 21:39:51 ID:qIFDV0bf
アンジェレッタの部屋から音楽が聞こえてくる
「あれ?アンジェレッタは何を聴いてるんだろう」
アンゼルモはいつものように部屋に遊びにいく
ドアノブに手をかけた瞬間
「兄貴の位牌ーヤクザ!」
アンゼルモはグレた
61名無しさん@ピンキー:2005/08/22(月) 21:44:50 ID:ky9iVZFO
そういやアンゼルモがアンジェレッタに「お兄ちゃん」と呼んでもらえたのは一回こっきりだったな
ある意味、「加奈」の幼年時代のフラグ建てを失敗した兄貴ようなものだな・・・惜しいことを
62名無しさん@ピンキー:2005/08/22(月) 21:57:16 ID:HUW2H90Y
>>61
アンゼルモがアンジェレッタを名前で呼んだ事もなかった気がするんだけど。
あと、夕美がいるからいいよ。
63名無しさん@ピンキー:2005/08/22(月) 22:52:44 ID:qIFDV0bf
ニキータとタキオーニって兄妹みたいだなぁ
と名前をみながら思ったり
また兄妹かよ…とSSを書く気にならず
64名無しさん@ピンキー:2005/08/22(月) 22:55:20 ID:tcAy1KCh
実際にジョバンニとリナルドでニキータ争奪戦をやったら、どっちが勝つんだろうか?
やっぱりジョバンニなのかな…ニキータが選ぶのは。
65名無しさん@ピンキー:2005/08/22(月) 23:26:43 ID:qIFDV0bf
ここでファウスティーノが選ばれる悪寒
アニタがエンベリーノに持ってかれたように
アニタ×エンベリーノは需要ないよね?
66名無しさん@ピンキー:2005/08/22(月) 23:29:02 ID:tcAy1KCh
ファウスティーノ×ニキータとエンベリーノ×アニタは萌えんな…
まぁ、後者は公式なんだけどさw
67名無しさん@ピンキー:2005/08/22(月) 23:32:37 ID:HUW2H90Y
私はリナルド×ニキータを応援したい!
でもジョバンニ×ニキータも見たい…!
そして、リナルド×アンジェレッタを秘かに執筆中…。

あと、アンゼルモに「夕美的存在」は居なかったので、やっぱり惜しい事をしてる。
68名無しさん@ピンキー:2005/08/22(月) 23:33:05 ID:iwSS49Zz
マウリッツオ×グラゼーラはどうよw立派な公式。
妖艶な感じで…。
69名無しさん@ピンキー:2005/08/22(月) 23:45:05 ID:HUW2H90Y
>>68
ベッドシーンで、全く関係ない会話をしてそうなイメージ。
勲章の件とか。
70名無しさん@ピンキー:2005/08/23(火) 00:00:47 ID:nAgPmrUZ
>>67
ジョバ×ニキ×リナは自分も好物w
あなたの書くリナ×アンジェ楽しみに待ってます!
71名無しさん@ピンキー:2005/08/23(火) 00:36:34 ID:XRZHWsvR
公式
ロミオ×ビアンカ/ジョバンニ×ニキータ/ロッシ×エッダ/マウ×グラ/エンベリ×アニタ/アドルフォ×ジョバンナ/ロベルト×ジェシカ
こんなとこね
エロネタ要員はリオとアンゼルモかな
72名無しさん@ピンキー:2005/08/23(火) 01:04:15 ID:O3N1IkUw
ビットリオ×パトリッツィア(アルフレドの親)も公式。…興味ないけど。
73公式系(アドルフォ×ジョバンナ):2005/08/23(火) 01:16:57 ID:XRZHWsvR
で、ここは801もアリではさすがにないよな?
アントニオ×アウグスト
とかいきなり来たらビビる。でも自分はそれでも読む…かもしんない
少し汚いレスにはSSをつけよう

「お母様!今度の演奏会楽しみにして下さいね!行ってきまーす」
「アドルフォや、気をつけて行ってらっしゃい」
門前にはモントバーニ家の馬車が用意されてる
「アドルフォ様、どうぞ」
「ロッシありがとう!でも僕はここから歩くよ。運動不足になっちゃうからね。それに帰りの馬車も近いし、いいよ」
「しかし、アドルフォ様。奥様に…」「お母様には僕から言っておくから心配しないで」

今日はオーケストラの合同練習の日…活発な青年アドルフォは楽器を片手にミラノの街を走っていく
「今日はリハーサルだから張り切るぞー」
練習場。ここに集まるのは皆、良家の子供たち。お金のない庶民にはもとよりできないのだ。
「アドルフォおはよー」「おはよー。最近練習ができなくてウズウズしてたよ」
アドルフォの周りには笑いが絶えない。ここにいる誰もがアドルフォが好きなのだ
噂をしている女子達
「ねーアドルフォって、彼女とかいるのかしら?」「伯爵様の跡取りよ。きっとアドルフォには婚約者がいるわ。諦めなさい」

練習が終わったが、居残り個人練習も欠かさないアドルフォ。一人、部屋で練習をして帰る
「よーし、この出来なら、発表会はきっといいものになるぞー。お母様はきっと喜ばれる出来だ!」
さて、帰るか。アドルフォがそう思った時、窓から一人の少女が見えた。それに気づくアドルフォは窓から顔をだす
「君、どうしたんだい?こんなところにいて…見ない顔だけど」
顔を赤らめて逃げ出そうとする少女
「おいおい、逃げなくてもいいのに。僕はちょっと話したいだけだって…」
楽器を置いて窓から飛び出し少女を追うアドルフォ。
「そんなに逃げなくても…」
「私…ここにいちゃいけない人間なんですもの…」
「ここにいてはいけない人間なんて、いないよ」
「私はただ音楽が聴きたくて。ただそれだけで…」
「君は名前…何て言うんだい?」
「ジョバンナです」

そう、この時、既に運命の車輪はまわりはじめていたのでした…
74アドルフォ×ジョバンナ2:2005/08/23(火) 01:49:50 ID:XRZHWsvR
「はじめましてジョバンナ!僕はアドルフォ、アドルフォ・モントバーニ」
アドルフォの元気な挨拶にも、そわそわしているジョバンナ
「どうしたんだい?僕に何かついてる」
首を振るジョバンナ
「でも、音楽が聴きたいって…君の楽器は?」
「楽器なんて…買えません」
「でも音楽が好きなんだよね!ここの楽団入りたいんじゃ…」
「いえ…でも、ここからかすかに漏れてくる音楽が好きなんです。それに合わせて歌うくらいなら…」
「じゃあ、ジョバンナ!歌ってみせてよ。」
アドルフォの突然の提案にビックリするジョバンナ。
「歌いにくいなら伴奏くらいは、僕がやろうか?」
「いえ、それは…少しですが」「いいよ!聴かせて」
ジョバンナは歌う。家は貧しいけど、音楽が大好き。その想いをこめて歌う
アドルフォにはその歌声が天使の歌に聴こえたのでした
「ジョバンナ、凄いよ!とってもよかった」
ジョバンナは頬を赤くし照れながら微笑む
「でも…楽器が」「私は…アドルフォさようなら」
「待って。今週の日曜日のこの時間にまた会えないかな?君のこと、もっと知りたいんだ」
ジョバンナは一旦立ち止まったが振り向かずに去る
「僕は待ってるからね!」

 モントバーニ家
「ただいま!」
「ロッシ!アドルフォをちゃんと送り迎えしなければと…あ、アドルフォ、おかえりなさい。あなたの帰りが遅いからとても心配していたのですよ」
「お母様ごめんなさい…あと、ロッシも怒らないで…」
「無事に帰れたのですから、良いものの…あなたは大事なモントバーニ家の跡取りなんですから!」
しゅん、とするアドルフォ。しかしイザベラは微笑む
「ただ、ロッシのことまで心配しているのは、素晴らしいことです。さ、夕食にしましょう」

「お母様、今度の演奏会は非常に良いものになりそうですよ。来て下さいますね!」
「もちろんです」
「あと、その時は友達も紹介してよろしいでしょうか?」
「アドルフォの友達ね。楽しみにしてるわ」
楽しい夕食の一時…
75アドルフォ×ジョバンニ:2005/08/23(火) 02:24:27 ID:XRZHWsvR
日曜日
「ジョバンナーどこにいるんだい!」
「おい、アドルフォ!どうしたんだい。君も早く準備しないと本番に間に合わないよ」
「…うん。そうだね」
ジョバンナはやはり来てくれないのか、そんな想いと共に演奏会に向かうアドルフォ
そして演奏会も無事に終わった。ジョバンナのことが気になって、演奏も少しミスをしてしまい気落ち気味のアドルフォ
イザベラもそんな彼を優しく迎えいれます。
馬車に乗り込む二人
「今日はお母様にとてもお見せできるような…」「そんなことはありませんよ。さぁ元気をだしなさい」

数日後の練習
演奏会の日以後アドルフォはずっとうかない顔をしていました。
ジョバンナが来てくれなかったこと…彼女と会いたかったのに…
そんな時窓から見えた彼女の顔。練習中にも関わらず、抜け出すアドルフォ。
「アドルフォ、どこに行くんだよ」「すぐ戻りますから!」

「はぁ、はぁ。ジョバンナ…」「…」
「どうしてこの前…」「来れなかったんです…」
何やら顔色の悪いジョバンナ。アドルフォはそれを察す
「ねぇ、ジョバンナ、風邪でもひいてるのかい?」首をふるジョバンナ
「でもかなり体調が悪そうに見える。ちょっとベッドで寝ていた方がいいよ。僕が連れてって…」「いいんです…医者にかかるお金も」
「お金とかは気にしなくていいから。ほら、僕の背中に乗って」

モントバーニ家御用達の医者の家
「これは…疲労から来るものですな」「疲労…ですか?」
「彼女は見たところ体があまり強い方ではないようだ。それにしては、体に負担をかけすぎてるのでしょう」
2、3日栄養のある食事としっかりした睡眠をとれば回復する。医者の言葉にアドルフォは喜びジョバンナのもとに行った
「ジョバンナ!ここで2、3日休んでいけばいいって先生が…」「私は…働かないと家族が…」
「でも、君の体は大切だよ。どんなに働きたくたって、体が壊れてしまったら…」「父は病気で、母も身重で…」
「じゃあ、僕んとこで働けばいいさ!」「え?でも…」
「君の歌声を僕はもっと聴きたい!だから…ね。」
76名無しさん@ピンキー:2005/08/23(火) 02:28:39 ID:XRZHWsvR
あ、このタイトルではBLの黄金コンビだーorz

ノリで一話完結のつもりが…やってもうた。
まぁ、いっか…
オリキャラあまりだしたくないのよね…
早く終わらせよ。
77名無しさん@ピンキー:2005/08/23(火) 10:43:51 ID:nAgPmrUZ
>>76
乙です

個人的に公式でも見る意欲はわかないのは(投下されたら読むだろうけど)、
エッダ×ロッシ・マウリツィオ×グラゼーラ・ビットリオ×パトリッツィア…
ロベルト×ジェシカは悪くないけど、アニメの分だけでもうお腹いっぱいかな

大人組と違って、子供組(笑)はわりと何でもいけるけど、エンベリーノ×アニタだけはいただけない
大人組で萌えるのは、やっぱりピアさん絡みかなぁ…
アンゼルモ絡みはアンジェレッタにしろニキータにしろ片思いがいいと思う

個人的な好みなんで、ウザいと思った人は読み飛ばしてくださいw
78アドルフォ×ジョバンナ4:2005/08/23(火) 21:21:32 ID:XRZHWsvR
モントバーニ家で働くことを提案した、アドルフォ。しかしジョバンナの顔は曇ったままでした
「アドルフォ…あなたの気持ちは嬉しいけど…あなたは聞けば伯爵様の子息だって…」「それがどうしたんだい?」
「伯爵様の子息であるあなたと、私のような身分の…」
「身分なんて関係ないさ!君が音楽が好きなように僕も音楽が好き。そこに身分がどうとかなんて関係ない」
「将来は伯爵様になられるお方と私は…あなたと話す権利もないです」
二人の身分の差は大きい…
「ジョバンナ、話す権利がないなんて…僕の友達になってくれればいいだけなのに。音楽のこととか君と沢山話したいんだ」
口を閉ざすジョバンナ
「ジョバンナ…君が笑顔で歌ってる姿は輝いていた。だから、身分とかつまらないことでそんな顔を見せないで」
「アドルフォ…」

数日後
自分の部屋で月を見ながら、ボーっとしているアドルフォ
「君のこと…僕は夢を見るんだ。アルプスの麓で歌ったり踊ったりしてさ。ジョバンナ、僕の天使」
そして、ジョバンナも同じ月を見ていた
「アドルフォ…私はあなたに出会ってはいけなかったの…あなたの顔を見るだけで胸が…でも」
二人は初めて会った時からお互いに恋に落ちていました。しかし身分という障害が彼らの前に立ち塞がっていたのです
「ねぇ、ロッシ?ロッシは恋人とかはいる?」「いいえ、私のようなものには…」
「そっか…」「アドルフォ様、どうかなされましたか?」
「いや、少し気になっただけだよ。おやすみ、ロッシ」

早朝、まだ日もあがらない。使用人も皆寝静まる中、アドルフォは家を抜け出す。
君に会えるような、そんな気がして…
「歌が聴こえる…美しい。だけどとても悲しい歌声…どこから聴こえるんだろうか?」
その歌に導かれるようにアドルフォは歩いた…

「ジョバンナ!」「アドルフォ…」
二人の出会った最初の場所…そこで二人は再会した
「ねぇ、ジョバンナ。僕の友達になってくれないか?」
うなずくジョバンナ。優しく抱きしめるアドルフォ
ミラノの街には朝日がさしこんでいた…
79名無しさん@ピンキー:2005/08/23(火) 22:07:28 ID:yLVTvJVM
>>78
乙でつ。
アドルフォさん、そこは“友達”じゃなくて、“妻”ではありますまいか?
考えてみれば、アドルフォとロッシ、同世代…なのか??
アンジェレッタの両親の末を知っているだけに、そこはかとなく哀しい…。
80赤毛とニキータinニキータの酒場6:2005/08/23(火) 22:09:04 ID:yLVTvJVM
 初恋にしては残酷な最期だったから…ニキータの胸に刻まれた傷は、まだ癒えていない。
 冬になるたび、恋というものに関わろうとするたびに、その痛みが甦る……可哀相に、こんな風に。
 赤毛は、ニキータの髪を撫でながらそんな事を思った。
 そして、息をつまらせるニキータに話しかける。
「言わない方が良かったか」
 ミラノを離れるならば尚更に。
「…いや、何も望まないよ」
 と、それは大嘘だったが。
「悪かった…ただ言わずにいられなかったんだ」
 これもまた“ミラノを離れるから”という理由で。
 その時、ニキータは顔を持ち上げ、否定する様に首を振った。
「勝手に…謝るなッ…!」
 ニキータは涙顔でカウンターの上によじ登り──赤毛はグラスを素早く退けて、ニキータに手を貸し、横に降ろした。

 さっきより二人の距離は近く、赤毛の酔いは醒めている。
 ニキータは真っ直ぐに言い切った。
「違う…お前の所為じゃない…」
 赤毛は、涙で濡れたニキータの頬を、手の平で拭ってやった。
81名無しさん@ピンキー:2005/08/23(火) 22:53:06 ID:nAgPmrUZ
>>78
乙です
関係ないけど、アドルフォがアルフレドと(キャラが)被ります(笑

>>80
相変わらずロマンティックで素敵です!
いつも楽しみに待ってますw


>>79
自分も最初そう思いましたが、ロッシ親方の子供(アンゼルモ)と
アドルフォの子供(アンジェレッタ)は約1歳差(アニメではアンジェレッタは誕生日を迎えていたので)
でしたので、それで合っているのかも知れません
アンゼルモはきっと年取ってからの子供だったのでしょう

因みにこのアドルフォは10歳〜12歳くらいでしょうか?
82アドルフォ×ジョバンナ+α:2005/08/23(火) 23:17:44 ID:XRZHWsvR
酒場にて
「ジョバンナさん、これ向こうのお客さんにお願いしますよ。」
「はい!エッダさん」
ジョバンナは家計を支えるためいくつもの仕事をかけもちしていた。酒場でのパートもその一つ
「よ!ねぇちゃん。この店で一番高いワインを一つ!」「ロッシ、お前がワインなんて柄じゃねぇだろ!」
そこはロッシやマツェオ達、行きつけの酒場でもあった。
「ロッシ!あんたには一番安いこの酒で十分だよ!」「これはこれは。で、エッダちゃんのおごりですよねー」
「ふん、あんたには特別2倍の値段にしとくよ!」「しょんなぁー!」
ロッシはすでに酔っ払い、とても気分が良さそうであった
「ところでロッシよ!」「ん?このロシア貴族マルチェロ・ロッシ卿に何の用かね!」
「ばーか。勝手にやっとれ。で、お前の働いてるとこの、お坊っちゃん?あれが結婚するってぇのは本当かい?」
「アドルフォ様のことか?」
ジョバンナは、少し遠くから聞こえてきたロッシの言葉「アドルフォ」に反応した
あの日以来二人は休みの日に一緒にデートしたりと、親密な仲になっていた。
でも、身分の違いが彼をどこか遠くへ送ってしまいそう…そんな気がして、会えない時はいつも彼のことを考えていたのでした
「アドルフォ様は近く結婚されると奥様から聞いたなぁ。今候補者を選んでるとか…」「ついでにお前も選んでもらえよ」
ロッシは真面目顔をして
「僕はエッダ、君に決めてるんだ!」「ふん!嘘おっしゃい!誰があんたなんかと!」
酒場には笑いがあふれる…しかし、その隅でジョバンナはロッシの言葉に体を震わせていた
「ねぇ、アドルフォ…結婚って…」

モントバーニ家
「アドルフォや」「お母様?なんでしょうか?」
「あなたも本当に立派に育ちましたね。モントバーニ家の跡取りとして恥じない自慢の息子です」
「お母様…そんな改めて言われると照れるじゃないか…僕はまだまだ未熟者ですし」
「アドルフォ、あなたもそろそろ、結婚の時期じゃないかしら?そして正式にモントバーニ家の当主となるのです」
「結婚!?まだ、僕は…」
83名無しさん@ピンキー:2005/08/23(火) 23:24:15 ID:XRZHWsvR
赤ニキ乙デス

アドルフォの年齢
う…あんま考えてねぇ…
ま、若くて15くらいでいんでないでしょうか?
今回の話と前の話の時間差は読まれてる方で調節して頂戴(勝手な奴だ…)

このアドルフォのイメージはアルフレド+アンジェレッタ+ロミオ
あ、これじゃ完璧少年じゃないかw
84名無しさん@ピンキー:2005/08/23(火) 23:58:43 ID:nAgPmrUZ
アルフレド+ロミオは思ったけど、あんまりアンジェレッタという感じはしなかったなぁ…

>>82
またもや乙です
でも、やっぱアドルフォはあまり登場しなかったキャラのせいか、不覚にもロッシ×エッダの方がときめいてしまったw
85アドルフォ×ジョバンナ:2005/08/23(火) 23:59:38 ID:XRZHWsvR
アドルフォはまだ若い。結婚なんて考えたこともなかった
ジョバンナはとうとうこの時が来たのだと思った。楽しかったアドルフォとの日々の終焉の時が

「お母様、少し考えさせてくれませんか…」「大切なことですからね。じっくり考えて、お相手を決めましょう」

「エッダさんお疲れ様です」「はい、お疲れ様。このオヤジ、私の家に近いからついでに連れて、帰るよ」
「エッダちゃんは優しいですねー」「真っ直ぐ歩け、この酔っ払い!」

アドルフォはこの日眠れなかった
そしてジョバンナもまた眠れない夜となった…
そしてこの二人とは関係ないが、ロッシとエッダも…これはまた別の機会に

-----------

数日後のこと…
「アドルフォ!結婚するって…本当なの?」「ジョバンナ…僕は…」
ジョバンナの目には涙がにじんでいた
「じゃあ私たちはもう会えないの?」「そんなことは…僕達は友達じゃないか!」
「アドルフォ…」「どうしたんだい?ジョバンナ?」
「アドルフォは私のこと、大切に思ってくれてる?」「僕の大切な友達さ。どんなことだって話せる友達!」
「アドルフォは何もわかってない…私は」「わかってるさ、ジョバンナ、君は大切な友達…そして、大切な恋人さ」
「え?今、何て?」「君が大切な恋人ってこと」
ジョバンナは大好きなアドルフォの胸で思いっきり泣いた。その涙は嬉しさの味がした。
「僕にはジョバンナ…君がいる。だから、結婚なんて、できないよ」「でも、お母様には何て…」
「今はまだ黙っていよう…頃合を見て、君をお母様に紹介すれば、お母様も君のこと認めてくれるさ!」

ジョバンナへの気持ちをついに告白し、アドルフォは気持ちも軽やかにステップする
「ロッシ、おはよう。二日酔いかい」「アドルフォ様、面目ねぇです…」
イザベラの部屋にも、軽くノックしながら入ってくアドルフォ
「お母様!」「どうしたのです?そんなに慌てて。」
「この前の話なんですけど…」「結婚の件ですか?あの件なら私に任せておきなさい!今度の舞踏会で…」
イザベラはすでに候補者を厳選しているようだった
すでにリミットは迫ってるようだ…
86名無しさん@ピンキー:2005/08/24(水) 00:01:02 ID:ba2jCaIg
アンジェレッタの要素はこれから。
87アドルフォ×ジョバンナ7:2005/08/24(水) 00:49:39 ID:sRQRzPNT
「今度の舞踏会に来られる方にあなたの花嫁にふさわしい人を見つけましたよ」
アドルフォはイザベラの言葉にもはやリミットはないと感じていた
あれから2年。機は熟したとイザベラも感じていた。
ジョバンナのことを言い出せずにいたが、今言わずにどこで言うのだ…
「お母様…そのことで」「お相手の方のことですか、アドルフォ?」
「いえ…実は会っていただきたい人がいるんです」

モントバーニ家に初めて足を踏み入れるジョバンナ。
「ジョバンナ、大丈夫だよ。君のことをお母様ならきっとわかってくれる」
「アドルフォのお母様。早くお会いしたいわ…」

「お母様、僕の友達を紹介します」
緊張の面持ちで挨拶するジョバンナ。貧しい村娘とは思えない、その姿…
「ジョバンナです」「はじめまして、ジョバンナ。お美しい方じゃないですか、アドルフォ」
ジョバンナは顔を赤らめる。しかし…
「しかし、存じあげない顔ですね。あなた程の美人なら、私は忘れないはずなのですが。失礼ですが、どちらの家のお嬢様ですか?」
口を閉ざすジョバンナ
「お母様!実は…」
アドルフォの説明に笑顔に満ちていたイザベラの顔がみるみる変わっていった
「アドルフォ、そしてジョバンナ、今日は何も言わずに出ていきなさい!」
「しかしお母様…」
「出ていきなさい、と言っているのがわからないのですかアドルフォ!」

イザベラの部屋の外には大きな犬がいた
「バッカス。今日の機嫌はどうだい?」
バッカスとじゃれるアドルフォ。しかし、バッカスは側にいたジョバンナを睨む
「こら!バッカス。ダメじゃないか。僕の友達、ジョバンナを紹介するね」
「アドルフォ、私、怖いわ」
「大丈夫だって。君もとっても気にいるさ。ほら、バッカス。ジョバンナに挨拶は?」
バッカスはアドルフォに言われると、ジョバンナを睨むのをやめおとなしくなる。
それを見て、ジョバンナもバッカスを撫でてあげる。
「こうやってあげると可愛いわね」
「バッカスはあまり人になつかないんだけど、ジョバンナは気に入られたみたいだね」
「アドルフォ…これからどうするの」「お母様を説得するさ…大丈夫だよ」
バッカスは二人の間で気持ち良さそうに寝ていた…
88アドルフォ×ジョバンナ:2005/08/24(水) 01:51:55 ID:sRQRzPNT
「ロッシ、これからも元気でやるのですよ」「奥様の方こそ、いつまでもお元気で」
「あなたのお人好し顔も、もう見れなくなるのですね…」「煙突掃除、奥様に頼まれたら飛んで行きますよ」
ロッシは酒場で働いていたエッダと結婚することになり、それとともに使用人から煙突掃除夫へ仕事を鞍がえすることとなりました
「それとアドルフォ様のこと…」「それはあなたには関係のないことです」

「アドルフォ、いつまでも、あのような村娘と付き合っているのですか?あまりに二人が釣り合わないというものです!」
「お母様はわかってらっしゃらない!ジョバンナは」
「どうせモントバーニ家の財産が目当てなんでしょう」
「いくらお母様でも、言っていいことと悪いことが…」
あれほど愛し合っていたはずの親子に亀裂が走っていた。
「アドルフォ。私はあなたのことを思って、言っているのです。あの娘と結婚したとしても、周りから言われるのは非難だけ…」

ジョバンナの家
「ジョバンナ、君との結婚をどうすれば認めてもらえるのかなぁ?」「アドルフォ、お母様は立派な方です。だから…」
「身分の差なんて関係ないと思ってた。でも…ああ、モントバーニの名前なんて…」
「アドルフォ…あなたがモントバーニ家の跡取りとして、私が足枷になるのなら、私は…あなたのもとから…」
「ジョバンナ。君のことを僕は心の底から愛している。だから、そんなことを言わないでおくれ」
アドルフォは既に2択を迫られていた。モントバーニ家をとるか、ジョバンナをとるか
そして…

数ヶ月後
「アドルフォさーん!この荷物運んで下さい」「はい!ちょっと待ってて下さーい」
アドルフォはモントバーニ家を出て、小さな家を借り、そこに引っ越した。
「私も手伝おうかしら」「ジョバンナはいいよ、休んでて。お腹の子が心配だもの」
「アドルフォ、私ね、お腹の子がお母様と私たちのことを優しく包んでくれる気がするの」
「へー、まるで天使みたいだ」
「とっても優しくて強くて…そうだこの子が産まれたら、イザベラ様に見せに行きましょう!きっとおよろこびになるわ」
「僕達の天使か…名前は何て、しようか?」
「心に決めてるの。女の子ならアンジェレッタって…」
89アドルフォ×ジョバンナ…の:2005/08/24(水) 02:10:30 ID:sRQRzPNT
えーと、最後の方、普通にはしょってしまいました
ホントスマソorz
あんまりこればっか書いてるのもアレなんで、終わらせよう、という思いが…

さて
アドルフォとジョバンナ
二人はアンジェレッタという娘をもうけ、娘と共に再度イザベラに会いに行くのですが…
そして、ジョバンナは体がもとより強くなく、アンジェレッタを産んだことで体調を崩したことが原因で、亡くなり
アドルフォもショックのあまり、落ち込み、後を追うように…
ここらへんより後は本編で描かれてる通りなんですが
書こうにも泣きそうになるは、早く終らせようという気持ちもあるわ…で
ここらへんはダイジェストで失礼しました
マジにスマソスマソスマソ

アドルフォのアンジェレッタ的要素もだしきれなかったなぁ
心の強さ、目の綺麗さ、とか出したかったんですが
ああ、時間があるとき書き直したい

てわけでこれでおわりです。
消化不良の点につきましては、質問により只今より24時間の範囲で答えさせていただきます…
何より自分が消化不良になっちゃったよorz
ホント申し訳ない気持ちでいっぱいです…(じゃあ満足いくよう書けよ…って話だけど)
90名無しさん@ピンキー:2005/08/24(水) 02:47:01 ID:QI+U4Rgs
>>89
いやいや、お疲れ様でした〜

次ももし書いてくださるならば、今度はもう少し登場回数が多いキャラでお願いします!
91名無しさん@ピンキー:2005/08/24(水) 23:05:28 ID:sRQRzPNT
あ、どもども
これ、多分時間にして三分くらいのキャラクターだもんなw
ジョバンナと少年アドルフォの声優が一緒だったよーな覚えがある
次は…また、思いついた時に
33話…またしっかり検討すっかー
92天使の謝罪:2005/08/25(木) 00:13:05 ID:iZ+o04Ii
予告行きます。
リナルド×アンジェレッタ(まったりと諍い、のち、時々エロ)
93天使の謝罪1:2005/08/25(木) 00:15:01 ID:iZ+o04Ii
「手前…ッ!!」
 狼団のアジト。
 リナルドはアンゼルモのピンポイントな悪口に切れた。
 失言に気付き、逃げ出す彼を追い掛けて──走って走ってボルゴ横町。
 息子の叫びを聞きつけたエッダが、曲がり角にて箒をフルスイング。
 それを額に、まともに喰らったリナルドは、激しく転倒。
「……〜☆〜☆」
「家の可愛いアンゼルモをいじめんじゃないよ!!」
 リオやニキータが追い掛けて来て、目を回したリナルドを発見かつ回収。
 ボルゴ横町ににわかに起こったその一幕を、アンジェは二階の窓からハラハラと見ていた。

その夜になって、アンジェレッタはアンゼルモに、仲直りすべき、と訴える。
「きっと分かり合えるわ。友達でしょう?」
「冗談じゃない…向こうが勝手に怒ってるだけだ。こっちを殺す気で追いかけてきてたんだぞ」
「謝るって発想が最初から抜けてるのね。そもそも原因は何?」
「お前には関係ない」
「放り出しても、問題は解決しないわ…」
「…まさか(闇討ちとか…いや、しかねないな)…」
「ずっとお母さんに守ってもらうの?」
「…どうしても謝りたいなら、お前がやればいい」
 アンゼルモは、部屋から出られない妹には何も出来まいと高をくくって言ったのだが、アンジェレッタは神妙な顔つきで聞いていた。
〜続く〜
94名無しさん@ピンキー:2005/08/25(木) 00:26:18 ID:E0Braq7l
乙…
ってどっからかの続き?
95名無しさん@ピンキー:2005/08/25(木) 00:29:24 ID:iZ+o04Ii
いえ。これが1です。端折ってます。
96名無しさん@ピンキー:2005/08/25(木) 19:44:33 ID:E0Braq7l
しかし、案外アンゼルモ人気じゃなぁ
コスいから?
まぁ、わしは嫌いでないからええけど
97名無しさん@ピンキー:2005/08/25(木) 19:58:53 ID:eRII1dk7
う〜ん…リナルド×アンジェレッタは思いのほか萌えられませんな
ビジュアル的にはOKなんだけど

>>96
アンゼルモは片思いで報われない(酷っ)ネタなら萌えれます
98名無しさん@ピンキー:2005/08/25(木) 21:37:51 ID:E0Braq7l
アンゼルモが上手く行くような、ストーリーなんて考えつかねぇっす。
てか、行ったら彼のキャラクターが死ぬ

アンジェレッタとリナルドだと、リナルドの格が落ちる感じかなぁ
本編のリナルドの出番も少ないし
99名無しさん@ピンキー:2005/08/25(木) 22:12:46 ID:eRII1dk7
>>98
うん、うまくいかないからこそ活きるキャラだよねアンゼルモって

ジョバンニとリナルドは素直な女の子より、色々と辛い目にあったり一筋縄でいかないような女の子の方が似合うね
そういう意味ではジョバンニ・リナルドが相手だとアンジェレッタの魅力も2人の魅力も活かせないかも…
それはそうと、エッダに打ちのめされるリナルドってあんまり見たくない図だw
100名無しさん@ピンキー:2005/08/25(木) 22:40:20 ID:E0Braq7l
それならアニタとリナルドきぼん
101名無しさん@ピンキー:2005/08/25(木) 22:56:15 ID:iZ+o04Ii
>>98
リナルドは出番が少なかったからこそ、作りやすいキャラだと思ってます。
>>99
ゴメン…打ちのめさせてしもうた…。
102台風が怖い:2005/08/25(木) 23:08:50 ID:E0Braq7l
リナルドはニキータとがいい
赤ニキに影響されとるな
103名無しさん@ピンキー:2005/08/25(木) 23:30:52 ID:eRII1dk7
>>100
リナ×アニも面白いかも知れないねw
でも、実際にアニメで絡んでなかったキャラ同士の組み合わせって何か違和感あるんだよなぁ…

>>101
り、リナルドがっっ!!って、感じでしたw
それはそうと、リナルドはジョバンニがいなかったら、ニキータといい感じになってた可能性あると思う

>>102
リナルドは自分もニキータみたいな子の方が合うと思うな
アンジェレッタの魅力を最大限に活かせるのはやっぱりロミオだと思う
アルフレド×アンジェだとちとキャラが被ってるみたいで、萌え要素はないんだよな…
104名無しさん@ピンキー:2005/08/25(木) 23:51:47 ID:iZ+o04Ii
久し振りにアニメ・リナルドを見て、あれ?こんな奴だったっけ?と疑問に思ったり。
普段は地味に(顔が)格好いいのに、センピオーネ公園の決闘では、
黒い兄弟二軍に転ばされたりして、派手にカッコワルイしw
黒い兄弟と協力してアルフレドを助ける、ちょっと前のリナルドも微妙に賢くないしw
そんな姿を見て、益々魅力増し……ああ、これも有りと言えば有りですわ。
そんなわけで、リナ×アンジェのリナはそんな方向で行こうと思ってますが…駄目ですか…orz
105名無しさん@ピンキー:2005/08/25(木) 23:52:33 ID:E0Braq7l
アンジェレッタとビアンカが一緒に勉強教えあってる姿とか見たい
アニタが外で遊ぼ!って言って、ニキータがヤレヤレって遊んでやる姿が見たい

てわけで絵を描こうと思う
106名無しさん@ピンキー:2005/08/25(木) 23:55:47 ID:iZ+o04Ii
>>105
うはwめんこい!
うpしてくれますかっ?
107アンジェレッタ10歳の秋:2005/08/26(金) 00:50:55 ID:OWm7/e0F
「お父さん…」
「ああ、今日で契約が切れたからな」
ロッシ家も半年に一度の煙突掃除の少年の契約の日が近づいていました
「結局、あの子とも何もしゃべれなかったわ。次もそうなのかな…」
体の動かせないアンジェレッタにはボルゴ横丁の風景と本の中だけがお友達。
いつのまにか喋らなくなった兄、喋る機会すらも与えてもらえない煙突掃除の少年たち。
同年代の少年と話す機会もなく、彼女は日々を過ごしていました。
「アンジェレッタ。薬を飲んだら今日はもう遅いからゆっくりお休み」
一人ぼっちの夜。もう慣れっこだから…でも、白馬の王子様が私を連れ出してくれないかな。
アンジェレッタはこの小さな世界を抜け出す翼が欲しかった。でも、彼女は飛べない…

「あれ、私飛んでる?」
見たこともないような、広い草原の中を優雅に舞うアンジェレッタ
そこに凛々しい青年が近付いていく
「アンジェレッタ。君に僕が翼をプレゼントしよう」「あなたは誰?」
「僕かい?君をいつも、そばで見守ってる者ってとこかな」「でも、これ…」
「君に送る、天使の翼だよ。お気にめさないかな?」
優しい青年の顔は光で見えなかった。けど、とてもあたたかい香りがした。
「その翼があれば、ミラノ中。いや、世界をまわることだってできる。色んな人の笑顔も見れるんだ」
アンジェレッタは翼を広げ、青い空を縦横無尽にかけめぐる。元気一杯の笑顔を空に、地上にふりまいていく
「アンジェレッタ。君の笑顔を世界中の人に見せてあげたいんだ。誰もが幸せになる笑顔を…」

ボルゴ横丁の朝
「あれは…夢…だったのかな」
昨日の嵐のような雨から一夜明け、いつものように時が流れていく朝
「あんた。今日の契約はわかってんだろうね!安く買いたたけなかったら承知しないよ!」
「契約しなきゃ、生活もまともにいかんだろうが…アンゼルモが働けば」「何か言ったかい!」
ロッシは逃げるようにその場を去る
「お父さん。今日は新しい子が来るのね」「そうだよ、アンジェレッタ」

どんな子が来るのかな。でも今度は仲良くなれる。何故かそんな気がして…
想いを胸にオルゴールに耳を傾けるアンジェレッタ…
108名無しさん@ピンキー:2005/08/26(金) 19:52:59 ID:TlBY1o5M
>>104
いえいえ、楽しみにしてますよ!あんまりマイナーなのって好きじゃなかったけど、
>>48のタキオーニ×ピアを見て気が変わりましたw

>>107
乙です。きれいな文体がアンジェレッタらしくていいですね〜。
109名無しさん@ピンキー:2005/08/26(金) 20:16:51 ID:j0uaW+Sj
>>107

顔の見えない青年…セリフのキザさで、アルフレドかと思ったけど、やっぱり違う…。
黒髪の人ですね?w

>>108
ありがとうございます!暴走させていただきます。
…その前に赤ニキを書き上げないとなぁ…。
110名無しさん@ピンキー:2005/08/26(金) 22:55:40 ID:sY+5rH7J
マイナーカプ話で一番面白かったのは、タキオーニ×ピアだな
111名無しさん@ピンキー:2005/08/26(金) 23:10:18 ID:OWm7/e0F
顔の見えない青年は…誰でもいいわけではないんですが、アルフレドではございません。確実に

マイナーカップルネタ以外に書いてもいいかな、って書いてみました。
エロネタがあまりないのが、何となくいけないような気もしないでもないですが、大丈夫ですよね?
112名無しさん@ピンキー:2005/08/26(金) 23:57:10 ID:sY+5rH7J
>>111
別にエロいらないっスよ。気にしないでくだされ
113名無しさん@ピンキー:2005/08/27(土) 00:14:29 ID:hHXYN2u+
逆にありえなさすぎるカップリングって何だろう。
リオ×アンジェレッタとか…
114名無しさん@ピンキー:2005/08/27(土) 00:37:44 ID:n086uh5m
>>113
ごめん、あんまし見たくないw
それならまだアンゼルモ×アンジェレッタの方が…
115名無しさん@ピンキー:2005/08/27(土) 00:45:13 ID:vk6uk+/B
ミカエル-アニタ
とか?
801入れていいなら話は違う
116名無しさん@ピンキー:2005/08/27(土) 00:46:19 ID:svAaZ2im
>>114
それ普通に見たいし
マウリッツィオ×ビアンカはどう?
117名無しさん@ピンキー:2005/08/27(土) 00:54:21 ID:hHXYN2u+
>>116
なんかエロそうだな。同じ系列としてシトロン×ニキータだな。
7話でシトロンにおびえてるニキータ萌え。(すみませんすみませんw)
アンゼルモ×アンジェレッタは普通にいける。
118名無しさん@ピンキー:2005/08/27(土) 01:24:56 ID:vk6uk+/B
縛りつけたマウリッツォがありとあらゆる手でビアンカを…
というのはありそなネタだね
その線でロミオがほしいルイニがアニタをとか
有り得ないのは…ロッシとピアとか…見たい?
119名無しさん@ピンキー:2005/08/27(土) 01:52:10 ID:n086uh5m
>>115
ミカエル×アニタいいんじゃない?w
弱気な男の子と強気でおませなアニタちゃん

>>116-117
いや、いいよ!個人的に801(好きな人ごめんなさい)はNGだが、
マウリツィオ×ビアンカもシトロン×ニキータもいけるw

でも、カセラ絡みなら、カセラ×ビアンカよりカセラ×ピアかな
ビアンカに手を出しちゃったら、カセラ教授の見る目が変わりそうなので・・・

アンゼルモ×アンジェレッタ賛同者いて嬉しいですw

>>118
ごめん、ロッシ×ピアはあまり見たくないw
120喜ぶ人いなさげなピアネタ:2005/08/27(土) 02:37:35 ID:vk6uk+/B
「今日の診察も終わりね。夕御飯の仕度をしましょうか」
「今日は何にするの?」「ポトフとかにしようかしら」
カセラの家に診察にくる客は以前より増した。可愛い看護婦さんが二人いるからという理由が大きかったようだ
ビアンカとピア、まるで二人は姉妹かのように仲良し。
「ビアンカ。ロミオとの仲はどうなったの?」「手紙出したのにちっとも帰ってこないの…」
「ちゃんと宛先書いたの?」「…あっ…」
「フフ、届かないのは当然ね。おっちょこちょいなんだからー」「ピアさんはいつもしっかりしてるわ」
ピアは料理に一段落つけ、一息ついて話す
「私だってね…昔はおっちょこちょいだったわ。カセラ先生に雇ってもらうまでは」
「ピアさんて、前は何をしてたの?」
「昔からメイドをしてたんだけどとってもドジで。どこの職場もクビになってばかり
カセラ先生のとこにようやく拾ってもらってからもしくじってばかりだったなぁ…
でもカセラ先生は、『誰にでもあることだ』って暖かい目で見て下さったの
そんだこんだで、やっと一人前にさせてもらったのはつい最近ってとこかしら?」
「ピアさん、カセラ先生のこと…どう思ってる?好き?」
ビアンカの言葉に少し驚きながら答えるピア
「カセラ先生のことはとっても尊敬してるし、大好きな先生です。これからも一緒に働かさせてもらいたいな」
「それだけ?」ビアンカの顔は何かを期待している
「カセラ先生に恋をしてるとでも言わせたいの?カセラ先生は私のお父さんがわりって感じだから、そんな感情とは違うかな?」
「えーつまんないなぁ」
「そういうこと言わないの。そして、そんな意味でもビアンカは私の大切な妹よ」

カセラがキッチンの近くにやってける
「うーんイイ匂いがしてきたな…」
「さ、夕食にしますか!はいはい、ビアンカも先生も席について」
「いただきまーす!」

お兄ちゃんへ
今、私はとっても優しいお父さんとお姉ちゃんに囲まれてとっても幸せです…
121名無しさん@ピンキー:2005/08/27(土) 10:31:35 ID:n086uh5m
>>120
乙〜

>そんだこんだで、やっと一人前にさせてもらったのはつい最近ってとこかしら?」
あと、打ち間違いだと思うけど「そんだこんだ」じゃなくて、「そんなこんな」だと思う
122ビアンカとニキータの秘密の会話:2005/08/27(土) 13:31:23 ID:hHXYN2u+
「ビアンカー、遊びに来たぞ」
ビアンカに会いにカセラ先生の家を訪ねたニキータ。
「いらっしゃい!ちょうどよかったわ。今面白いものを見つけたところなの」
「面白いもの…?」
「今持ってくるわ。部屋で待ってて」
ニキータがビアンカの部屋で待っていると、ビアンカは何か難しそうな本を持ってきた。
「面白いものってそれかい?」
「…そうよ」
ビアンカはフッと笑うと、その本を開いてニキータに見せた。
「なっ…これ…エッチな本じゃないか」
「そうよ。カセラ先生の部屋で見つけたの。医学関係の本らしいわ。今は出かけてるから平気よ」
「くっ、くだらないだろ!そんなの…」
顔を真っ赤にして目をそむけるニキータ。
「そう、見たくないならいいのよ。一人で読むわ」
「み…見ないよ」
一人でその本を読み始めるビアンカ。
「なによ、目線がこっちにきてるわよ」
「……」
「もう!見たいなら素直にそう言えばいいのよ。はい!」
二人は仲良くその本を読むことにした。
「す…すごいわ」
「う…うん」
「ねえ、ニキータ。あなた、ジョバンニとは最近どうなの?」
「な、なんで知ってるんだよ」
「誰でも知ってるわよ。コソコソといちゃついちゃってさ。それで隠してるつもりだったの?」
「う…」
「で、どこまでいったのよ」
不敵な笑みを浮かべるビアンカ。
「なっ、なんにもしてねえよ!」
ニキータは顔を真っ赤にして怒り出した。
「それよりビアンカはどうなんだよ。ロミオと…」
「あたしたちは文通してるだけよ。あなたたちがうらやましいわ」
「そ、そうか…」
「まっ、とにかく、何か進展したらちゃんとあたしに報告するのよ」
「だ…だからなにもしないってば…」

医学関係のエッチな本って何だよとか思いつつ…。
年頃の二人の間にはこんな会話が繰り広げられているに違いない。
123名無しさん@ピンキー:2005/08/27(土) 19:03:00 ID:n086uh5m
>>122
うはっw 萌えましたw
ビアンカとニキータには、ずっと姉妹のような関係でいてほしいもんだ
124名無しさん@ピンキー:2005/08/27(土) 20:00:16 ID:svAaZ2im
>>120
乙です!
こういう平和な会話大好きだw

>>122
総天然色・人体解剖図…ハァハァ
で、さりげなくジョバニキだw
125名無しさん@ピンキー:2005/08/27(土) 20:48:28 ID:vk6uk+/B
>>121
自分の地方では方言的に「そんだこんだ」って言うんだけど
「そんなこんな」だと発音しにくいし。

でも、書き間違いということでいいです。「そんなこんな」の方が自然かつ正確だし
スマソorz
126121:2005/08/27(土) 20:54:30 ID:n086uh5m
>>125
方言でしたか。初めて知りましたw
127名無しさん@ピンキー:2005/08/27(土) 20:59:18 ID:vk6uk+/B
医学書のエロネタってあんまり興奮しないけどなぁ
って自分の主観スマソ

さてマイナーネタまた書こう…
128名無しさん@ピンキー:2005/08/27(土) 21:21:39 ID:n086uh5m
>>127
医学書がどうとかではなく、純粋(?)にビアンカとニキータの会話に
萌えましたw
129名無しさん@ピンキー:2005/08/27(土) 22:18:31 ID:6KG/gw3B
ビアンカとニキータの会話は、
アニメ版のデフォで充分萌える

ビ「お兄ちゃん...」
ニ「...あいつらなら大丈夫さ。」
ビ「うん!」
130ビアンカとアニタの秘密の会話:2005/08/27(土) 22:33:50 ID:hHXYN2u+
>>122のビアンカ&アニタバージョンも書いてみた。興味津々のアニタが相手なら
エロ度もUPするはずだ!!
ちなみに「エッチな医学書」というのを見たことがないので「保健の教科書」のようなものを
イメージして書いてましたw小学生ってああいうのでよろこぶじゃん?

アニタ「あたしもそういうことしてみたい!そうだ、今度ロミオに迫っちゃおっと♪」
ビアンカ「ちょ…ちょっと!アニタ、本気なの?」
アニタ「本気よ。アニタはもう大人なの」
ビアンカ「なにが大人よー。胸だってぺたんこのくせにっ。あたしの方が大きいわ」
アニタ「ひどい!あたしとビアンカは2つも違うでしょう?年が同じだったらアニタの方が上!」
ビアンカ「そんなことないわよっ!」
アニタ「ふんっっだ!いいわ、今度ロミオに揉んでもらうから。好きな男の子に揉まれると大きくなるのよ」
ビアンカ「ばっ、ばかね。そんなのウソにきまってるでしょ」
アニタ「ははーん、わかった。ビアンカはお子様だから怖くてそんなことできないのよね」
ビアンカ「なによーっ!そんなのぜんっっぜん怖くないわ。見てらっしゃい、アニタなんかにロミオ
      は渡さないんだから!」
どうなるロミオ!?

>>129
そのシーンはたしかに萌えたな
131名無しさん@ピンキー:2005/08/27(土) 22:44:16 ID:n086uh5m
>>129
会話もそうだけど、ニキータがビアンカの肩に手を置くところも良かったw

>>130
個人的に>>122の方がエロいかな
ビアンカとアニタじゃ、何か可愛らしい背伸びした会話という感じ
特にアニタは恥じらいがないように見えるので、どんな内容を話していても健全に見えてしまう
132名無しさん@ピンキー:2005/08/27(土) 22:55:19 ID:vk6uk+/B
胸か
将来乳が大きくなるのは誰であろうか?
アニタ>ニキータ>ビアンカ>>アンジェレッタ
と予想してみよう

アンジェレッタのエロネタ…一番書きづらそうですね
133名無しさん@ピンキー:2005/08/27(土) 23:29:26 ID:f9LG68cl
ニキータとアンジェレッタは胸でかくない方がいい。
アニタ>ビアンカ>>ニキータ=アンジェレッタ
がいいな。
134ロミオのハーレムって:2005/08/27(土) 23:48:54 ID:vk6uk+/B
「ねぇロミオ!何してるの?」
「ん?これは手紙を、ってアニタ…」
「む!私が来たら、うろたえるとはぁゃιぃぞー。見せてみ!」
ロミオから無理矢理手紙をとる…が彼女には文字が読めない…
少し涙目になったアニタ
「ロミオー、これ、何て書いてあるのー」
「泣くやつには教えてやんないぞ!」
「もーなによーいけずーケチ!ロミオのバカ!」
「もぅわかったよ…一つ一つ教えてあげるからこっちに来て…」
ロミオは丁寧に文字を教えてあげました…が内容の問題で…
「この文字はね…」「何?何かいけないの?」
「読んではいけない飾りの文字なんだよ」「へーそんなのがあるんだ。さすがロミオって何でも知ってるなぁ」
「(“アンジェレッタ、君にいますぐ会って話がしたい”なんて読んだらコロサレル)」
「ロミオ?何か言った?」
書きかけの手紙を使ってアニタへの個人授業は一旦終わったのですが…
「ロミオ!こっちの手紙は?これも読んで読んで!」
「(ビアンカの手紙…まだ送ってなかったんだった)仕方ないなぁ、もう1枚だけだぞ」
その後“飾り文字”が連発しつつも、ようやくアニタとの授業も終わり手紙を書きおえたロミオでした
「アニタにみつからんうちにさっさとだしておこ。郵便屋さんが来るのは今日だったかな。急がなきゃ」

数週間後
「ロミオ!お手紙が来てるみたいよ」
「わかったよ。今行くからー」
それはビアンカとアンジェレッタからの手紙でした

ロミオへ
まずはじめに『アンジェレッタ』って誰ですか?それと手紙に入ってた赤い髪は誰のものですか?
質問の回答次第では文通を打ち切らせていただきます。
ビアンカ

「ビアンカ、何を言ってるんだ?アンジェレッタのも見て…」

親愛なるロミオ様へ
手紙を『ビアンカ』って子と間違って私に送ってるようですよ。ビアンカさんが怒らないように謝っておかないといけないわ
今回のロミオからの手紙は同封してそのまま返しておくわね。また、手紙楽しみにしてます。
P.S.赤い毛はソノーニョ村の何かかしら?
アンジェレッタ

ロミオはその日背筋がゾーっとしながら、一日中謝罪文を書いていたという
135名無しさん@ピンキー:2005/08/28(日) 00:10:04 ID:+nmcsIRu
>>132
同意
でもアニタは胸も大きい分、横幅も少しふくよかになっていると思う

>>133
ニキータは男勝りな性格とは裏腹に、胸があったりする方がギャップに萌えていい
アンジェレッタは小さい方がいいね

>>134
乙です

自分のイメージの中のロミオは自覚がないから
アニタに殺されるとか思わないで、アンジェレッタの内容も平気で話しちゃうような感じがするんだよね
もちろん、恥ずかしい内容は伏せるかもしれないけど
136名無しさん@ピンキー:2005/08/28(日) 00:20:41 ID:T1PU8AXe
ニキータは胸が人より大きいことで、またコンプレックス発生
というのが、いいと思う

アニタは食って太って脂肪つけてもらって…

ビアンカは自分の中でなかったことになりつつある木佐貫ロミオの隣にいた時は普通って感じだったからねぇ

アンジェレッタは胸に栄養が行く前に病気を治す方向に行くかと

こう書くとニキータでやっぱり書きたくなるなぁ
137時代的に機能的水着があるのか:2005/08/28(日) 00:37:16 ID:T1PU8AXe
ないのはわかってるが、皆で地中海にバカンスに来たと仮定した話だと…

「ここはモントバーニ家のプライベートビーチですよ。ここから見える全部が私の土地です。皆さん思う存分遊んで下さいね」
すでに水着に着替えて張り切ってるイザベラ
「おばあさま…」
更衣室
「あれ?アンジェレッタは着替えないの?」
「私は泳げないですし、体にも悪いですから」
やたら胸を強調しながらアニタが
「見せるものがないから着替えないんじゃないの?その点私はほら!」
「自分がデブってこと強調したいんかね?」
「にゃにお!やるか!」
「ほらほら、二人とも喧嘩しない…ん?ニキータも結構胸あるんじゃない?」
「え…そんな、そんなことないよ…」
「お、いいもの隠し持ってるじゃん。ほれ!」
「こら、アニタ…ブラジャーかえせー」

4人いると動かすの辛いな
138名無しさん@ピンキー:2005/08/28(日) 00:50:47 ID:I8chhxit
>>134 >>137
アニタ、体温高そうで可愛いなw
ちなみに俺は美乳派議員。

空気を読まずに投下してみる
単発で、「リナルドとリナルド母の日常予想」
139赤毛母子:2005/08/28(日) 00:52:07 ID:I8chhxit
 出掛けようとした所を、引き留められた。
「あンた、寝癖たッてるよ。あれだ、鬼太郎の2Pカラー!」
 バカにした口調と裏腹に、優しい眼差しと手つきで、髪を撫でられる。
「うるせぇーな、砂かけババァの妖気でも受信したんだろ?」
 それを避けて、自分で髪を一房二房摘んで引っ張る。…確かに跳ねているかもしれない。
「っとに、可愛くないね」
 と言いながら、何だか嬉しそうに苦笑している。
 まるきり子供みたいに扱われるのは、気分が良くない。
「仕方ないよ。あんたに似たんじゃ」
「“あんた”とか呼ばないの」
「…あのな…」今更母親とか思えないし。
「なんか言った?」
 と注意する風なのに、狭い台所で早速テキパキと濡れタオルを用意して…鏡を見ている横から、ポンと投げ渡して来る。
「別に。何も」
 それを受け取るが、礼を言わないのはいつもの事。
 …お節介な女!
140名無しさん@ピンキー:2005/08/28(日) 01:24:06 ID:+nmcsIRu
>>137

4人集合したらきっと皆仲良くなるだろうな〜

>>139

日本の漫画を知っている母子に萌え
141名無しさん@ピンキー:2005/08/28(日) 02:26:51 ID:t48o45mY
>>139
乙!赤毛可愛いな
母親が本編に出てたらどんなだったかな?
娼婦って設定がシビアな分気になる…

予告行きます。
アルフレドを憶うニキータ主体で、時間的にはアルフレドが亡くなって以降。
142途方に暮れて:2005/08/28(日) 02:29:41 ID:t48o45mY

夢を見ていた、それはもう恥ずかしいくらい毎晩。
金色の髪に青い瞳。ミラノの子供には滅多にいない色をして。
夢の中の奴は殊更お喋りで、今日も喧嘩をしたのかい?なんて笑う。
ビアンカとかいう奴の妹に似ているとかなんだとか煩い。
あたしはあたしだ、ビアンカじゃない。妹でもない。
だから思いっきりその頬を叩いてやった、現実では果せなかった分思いっきり。
そこでようやく目が覚める。いつものベッドに横になっている。朝がはじまる。

「寝不足か、ニキータ。」
「どうして?」
「眼が充血してるぜ、それに肌も荒れてる。寝不足は美容の敵じゃないのか?」
「へっ、あたしにそんなもん関係ないね!お前に言われる筋合いもない。リナルド。」

そりゃどーも、と戯けて赤毛の男は近くにあった酒瓶を煽る。
大方酒場かどこかから盗んできたものだろう、その格好は様になっている。
あたしは赤毛曰く充血した目を俯かせ、うとうととアジトの中でもう一度夢をみる。
階段の石はひんやりと冷たくそこで見る夢はいつもより冷たかった。

【お前、又来たのか?しつこい奴だな。】
【迷惑かい?僕はニキータのことが心配なだけなんだけどなぁ。】
【お前に心配されるほど、あたしは落ちぶれちゃいないさ。】
【酷いなぁ、僕は唯…】

君のことが好きなんだ、とにっこり笑って。あの頃と何一つ変わらない。
お前はあたしの作った夢だ。奴じゃない。決して交わることはない。
それでも、その顔とその声とあの頃のにおいを漂わせているんだ。

あたしには拒めない、これは現実ではないと重々に承知していても。
あたしは笑う、あの頃交わしたそれとなんら変わりなく、笑ってしまう。
初めて恋をした相手がなぜこんなにも綺麗な笑顔の持ち主だったのだろう。
忘れられるはずもなく、かといって真摯に思い続けることもできなかった。
それほどの相手だから、アルフレドという、あたしの途方もない夢の住人は。

「ニキータ…寝ちまったのか?」
「起こさないでやれ、いい夢みてるかもしれないからな。」
「夢の中ぐらいは、か?ジョバンニ。」
「そんなとこだ。」

ああ、起こしてほしい。誰かこの悪夢から。
願わくばアルフレドお前に、もういないお前に頬を叩いてほしい。
階段はやけにひんやりとその冷たさだけがあたしと現実をゆらりと繋いでいた。
143名無しさん@ピンキー:2005/08/28(日) 03:12:09 ID:T1PU8AXe
乙です!
何かテーマ音楽つけたくなる話ですなぁ
洋楽系で探しとこ。
Ashあたりにありそ…

何かネタ振られたら下手なりに書いてみようと思いましたが、今日は、おやすみなさい
144名無しさん@ピンキー:2005/08/28(日) 08:34:35 ID:+nmcsIRu
>>142
めちゃくちゃ、文章がうまいですな…。
感動しました。切ない!

>願わくばアルフレドお前に、もういないお前に頬を叩いてほしい。
この一文が、ニキータの強さと脆さを両方表現出来ていて素晴らしいです。

アルフレドを想うニキータも、そんなニキータを気遣っているリナルドやジョバンニも素敵でした!
このリナルド・ジョバンニはニキータを(恋の対象として)好きともそうじゃないとも、取れるのがさらにいいです。
読み手の想像を膨らませて下さるというか。とにかく感動いたしました〜!
145名無しさん@ピンキー:2005/08/28(日) 21:58:18 ID:I8chhxit
>>142
Good!
このように、夢と現実がフワフワと入れ替わる様な曲調が好きですw
「赤毛の男」って、どこのオッサンだ!と思ったらリナルドでした。
ニキータの保護者みたいな二人の少年が、格好いいですね!
146142:2005/08/28(日) 23:47:05 ID:t48o45mY
>>143
お〜ありがとう。Ashって知らんけど今度探して聞いてみますわ
SS楽しみにしてます!ネタ考えてみよう…

>>144
ありがとうです、何だか暗い話で申し訳ない!
アルフレドを都合のいいように夢の中で動かしてしまって(少女特有の思考)
でもそれじゃ駄目だと理解してる賢いニキータを目指したのですが…
素敵な解釈してもらえてこちらも嬉しいっすわ。
リナルド・ジョバンニ編も投下してみますので良かったらどうぞ〜

>>145
赤毛の男w
スイマセン、人称とか何分素人なものでどうしようか迷ったらこんなことに…
確かにどこのオッサンだ!ですね。レス見て吹いてしまった。

今日はリナルド編投下してみます、連投スマソ。
147途方に暮れて:2005/08/28(日) 23:48:41 ID:t48o45mY

誰が俺に言うわけでもないけれど、俺は恋を知る事ができない。
仲間内でそんな話は滅多に出ないが(皆まだ子供なのだ)
俺はこの先も恋なんてできないのだと悟っている。
母親のせいにすれば楽だがあの女のことを考えるだけで嫌気が指すのでそれはしない。
日に日に女になっていくニキータを眺めながら、そんなことを黙々と考えていた。

「寝不足か、ニキータ。」
「どうして?」
「眼が充血してるぜ、それに肌も荒れてる。寝不足は美容の敵じゃないのか?」

余計なことを口にした、次の瞬間燃え上がるような髪の女はキと睨んで強がった。
その眼がやけに好戦的で同時にとても自虐的だったのが少し気にかかる。
思えばこんなに長いこと一緒にいる女はニキータ以外にいない。
それでも俺達の間に恋なんて甘ったるいものがあるわけもなく
現に、そんな瞳をする女を宥める事も直視することも俺にはできなかった。

珍しくアジトの中で眠りについたニキータはすやすやと頬を紅く染めている。
どんな夢をみているのだろうか、酒瓶を呷りながら視線を外さない。
俺の隣に座っているジョバンニが小さく笑い、内心慌てて口を開く。
やましいことは何一つないがどうもジョバンニには全て見透かされているようで焦る。

「ニキータ…寝ちまったのか?」
「起こさないでやれ、いい夢みてるかもしれないからな。」

いい夢か、それならいい。ずっとそのまま寝ていていい。
現実の世界はいつだってお前に優しくないから、そのまま起きないで。
寝顔がとても楽しそうで、まさに少女そのもののそれで、俺はもっと眺めていたくなる。
いい夢を見続けるお前を永遠に眺めてたっていい。
だってこれは恋でもなんでもないのだから。
俺にはお前を起こして連れ去る様な甲斐性も自信もなかった。

だからいつまでたっても俺は恋と人が呼ぶものを知る事ができない。
俺に残されたのは唯紅い髪の女を見守るということ、それだけ。
遠くに行ってしまった恋を忘れられないお前を。
148ロミオ×アニタ(導入系):2005/08/28(日) 23:51:12 ID:T1PU8AXe
アニタが本を読むロミオに近づいていく
「ねぇロミオ!ミラノってどんなとこ?」
「ミラノ?とっても大きくて、色んなものがあって…」
ロミオの長いミラノの説明に目を輝かすアニタ
そして…
「じゃあ、アニタも連れてって!」
「え?連れていくにしろ、遠すぎるよ…でも、いつかアニタも連れていってあげるよ!」
「ほんと?ロミオだーいすき!」

ほどなくして
黒い兄弟同窓会のお知らせが届いた。それはビアンカからの手紙と同封されていたのだった
カセラのとこにいるビアンカなら、各地に散らばった皆の住所がわかるため、幹事役となったようだ
「馬車でロカルノまで迎えに、って、ビアンカ遠いよ…でも、ダンテ達元気かな?」
「ローミオ、あーそぼっ!って手紙?ミラノのお友達?」
「そうだ!一緒にミラノに行かない?僕の大切な友達をいっぱい紹介するよ!」

そして、二人はロカルノに向けて歩きだす
「母さんじゃあ行ってくるね。」「気をつけてね、アニタも。」
「はい!ロミオのおばさんも元気でね。」
長いロカルノへの道…二人は歩く
「ロミオ。これぞまさに駆け落ちって感じだよね、私たち」
「駆け落ちってアニタ…でも、こうやって二人で旅をするのって初めてだよね」
白い雲はゆっくり流れ、アルプスに向けて吹く風はとても気持ち良く、青空はロミオ達の旅を一層楽しくしてくれる
朝から二人は歩き続け、もう昼にさしかかろうというとこだろうか。
「ロミオ、疲れたよー」
「じゃあ、ここで休もうか。ここをずっと真っ直ぐいけば、ロカルノに着く」
お弁当にお茶、ピクニックのように楽しい昼御飯。アニタは長らくロミオとこんなことをやっていなかったので、とても喜んでいました
「ロミオ、いい天気だねー眠たくなってくるー」
と、ロミオに膝枕してもらうアニタ
「うん。気持ち良くなって、ウトウトして、って間に合わないから、そろそろ行くよ」
アニタの念願、膝枕もそこそこに二人はさらに歩く。アルフレドと出会った村をこえ、マジョーレ湖とロカルノが見えてきた
「うわぁ…おっきい街だぁ」
「ミラノはもっと、もーっとでかいから驚くのはまだ早いよ。さ、ロカルノまでもうすぐだ!」
夕暮れを迎え友の待つロカルノへ…
149145:2005/08/29(月) 00:18:32 ID:UBGlcKxl
>>147
乙です!
このダークな雰囲気…凄く格好いい!
「オッサン」との指摘を訂正しますっ。いわく、大人な雰囲気。
リナルドは母親嫌いなのか…なんだろう…胸が痛い。凄く幸せですw

>>148
アニタをプニプニつつくシーンをキボン。
あ、その、エロじゃなくて…。
150赤毛とニキータinニキータの酒場7:2005/08/29(月) 00:37:34 ID:UBGlcKxl
 涙の所為で、ニキータの瞳が普段より大きく見える。
「言わせてもらうぞ…」
 ニキータは前置きしたが……間が空いた。
 赤毛は辛抱強く待った。

「…行くなよ」
 ようやく、ニキータは言った。
 それがいかにも深刻なので、赤毛は注釈する。
「…別に戦争に行くんじゃないぞ」
「分かってる。でもお前の場合、“まぁ、帰らないでもいいか”って、そのまま消えちゃいそうだから」
「…かもな」
「だから。行くなよ」
「ニキータ…ありがと、な」
 赤毛は微かに笑う。
「また勝手に礼なんて…」
 ニキータ悔しそうに目線を外した。

 もう、ずっと前から知ってたが、ニキータは優しい。
 実はさりげなく、とっくに振ってるのに、仲間意識から引き留めてくれるなんて。
 …優しさ余って残酷なくらいだ。
151名無しさん@ピンキー:2005/08/29(月) 00:54:13 ID:ldQwV9ZX
狼団分充実ですな!
皆さん乙です!
この流れに私も乗ってリオ×ファウスティーノを…書かないお

Ashはイギリスの人気バンドで、最近アジカンと仕事してたみたい
ギターのシャーロットがエロ可愛い…らしい
152名無しさん@ピンキー:2005/08/29(月) 02:34:53 ID:GDIti3fT
さすが古いアニメは古参ファンと良い書き手と良い読み手が集まる。

いつも楽しく読んでいます。
皆さん、ありがとうございます。
153144:2005/08/29(月) 03:03:07 ID:aJwa2xvk
>>147
いい!リナルド編も文句なしです。脱帽ですよw
リナルドの格好良さがうまく表現されていますね。それに彼の優しさが切なさを増しています。
ジョバンニ編も楽しみに待っています!

>>148
アニタVSビアンカになるんでしょうか?
ダンテが喜んで茶化してきそうな気がします。

>>150
確かにリナルドって、そのまま帰って来なさそうなイメージありますよね。
う〜ん・・・、リナルドに惚れた女は苦労しそうです(笑


皆さん、乙でした〜。
154ロミオ×アニタ(ロカルノに着かない…):2005/08/30(火) 00:09:15 ID:2uC2T5fU
ロカルノを目の前にすでにあたりは暗くなってきていました
「ねぇロミオー、私もう足クタクタで歩けないお…」
「(ビアンカ、どこに住んでるか知ってるのに馬車くらい用意しといてくれよ)ロカルノはもうすぐだから、ほら、まだ明るいうちに」
「もう疲れたぁ。ロミオ!おんぶして!」
「おんぶって…何で」
ダダッ子のように座り込むアニタ
「お姫様が疲れたって言ってるんだから、王子様は姫を優しく抱いてあげて…」
少々呆れ顔のロミオ
「姫、王子…っておいおい」
「ロミオ。一生のお願いだからぁ」
ロカルノまでそんなに距離もないことを知っていたロミオは少しキツい思いもさせたかな、と思いながらおんぶをしてあげることにしました…
「ねぇ、ロミオ…」
「アニタ、まだ何かあるの?」
「…ううん、何でもない」
アニタにとって、ロミオの背中はとても大きく感じました。昔一緒に遊んだその背中
優しいロミオの背中でアニタはいつしか眠りに落ちていました。

「私ね…ロミオのお嫁さんになるの。そんでね、沢山子供産んで幸せに暮らすの…」
「えっ…って、寝言か。もう少し寝かせてあげようかな。ロカルノには着いたんだけど」
ロミオにとって出会いと別れの思い出が沢山つまった街ロカルノ。
今回はダンテやアントニオ、ミカエルの三人とこの街で待ち合わせをしていたのでした。
「大事なお金だからなるべく宿には泊まりたくないんだけどなぁ…すっかり日も暮れちゃったからなー。はぁ」
「ムニャムニャ…ねぇロミオ?ミラノに着いたの?」
「アニタ、まだロカルノだよ。というかそろそろ起きてくれないかなぁ…」
町中で少女をおんぶだっこする少年の図はやはり、ロミオにもきつかったようです

「ダンテ達との待ち合わせ…大分遅れたからいないかなぁ。ビアンカもいるはずだけど」
ロミオ達が待ち合わせの場所に着いた時、誰もそこにはいませんでした
しかし
「こんな大切な時に道迷っちゃったよ…ロミオもダンテもいないよね…」
ドンッ
「あっ…ごめんなさい」
「痛ーい。謝ってよー。私、クタクタで疲れ切ってるのにぃ」
アニタとぶつかったその少年…
「ミカエル?ミカエルじゃないか!」
155黒い兄弟ロカルノ組集合!:2005/08/30(火) 00:40:28 ID:2uC2T5fU
ミカエルとの再会も束の間。馬車を手配してくれてるというビアンカと出会わなければ、ミラノにも行けません
「そっか…ロミオも遅刻しちゃったんだ」
「村からここまで歩いたら予想以上にかかっちゃって。朝からずっと歩いたんだけど」
「で、ロミオ。この女の子は誰?」
「こっちは…」
ロミオの紹介を遮りアニタが自己紹介
「はじめまして、ロミオの妻のアニタです」
「え!ロミオの奥さんなの?ロミオおめでとう」
ロミオも一瞬驚くも、
「アニタ、妻でも何でもないだろ!ミカエル、僕のソノーニョ村の友達のアニタだよ」
「もう、私が遅かれ早かれロミオの奥さんになるんだから、妻でもいいじゃないぃ」
ふくれっツラのアニタ

「さて…ダンテ達に会えなければどうしようもないんだけど」
「ロミオぉ、何か街が寂しくなってきたよ…」
「ロミオ、怖いから早く明るいとことかにいこーよ…」
“弟”“妹”をつれて、ロミオはあたりを見渡すが誰もいない。
「仕方ないか…お金は使うときに使わないと、今夜は宿に泊まりにいこう…」
しかし宿を探すが宿がない。
三人は野宿も覚悟した…
「よぉ、なーにしけたツラしてんだ」
「だって宿がない…ってその声は!」
ロミオの顔が一気に明るくなる
「おいら、てっきり来ないと思ったから、今日ミラノに行く予定が、思わずロカルノに残っちゃったぜ」
「ダンテ!」
ミカエルが思わず抱きつく。その姿はまさに天使に見えたのだろうか?
「おいおい、おいら、そっちの趣味はないって…ん?そっちのかわいこちゃんはどちら様で?」
「はじめまして、ロミオの婚約者のアニタです」
ロミオ、二度目に既に突っ込む気力もなく、スルー
「ハハハ、婚約者同伴なんてロミオもやるなぁ。ビアンカが怒るぞー!」
「そうだ、ビアンカやアントニオは?」

「もーロミオったら宿代も馬鹿にならないんだから!」
「ロミオもミカエルもきっと街に迷っただけさ。ダンテが町中を探してくれてるからすぐに見つかるさ」
「(ねぇロミオ…早く会いたいなぁ)」
ガチャッ
「お待たせしましたビアンカ殿。ご要望の品をお持ちしましたぞ」
「ダンテ、品って…」
「ロミオ!久しぶり!」
ビアンカ思わず抱きつこうとする…が。
「ねぇロミオ、誰?この娘?」
「あなたこそロミオのなんなのよー」
156名無しさん@ピンキー:2005/08/30(火) 02:23:59 ID:yj/aj4eL
ビアンカとアニタの対決はあまり興味がなかったりする
どっちもあまり好きなキャラじゃないしな
それよりビアンカとアンジェレッタの対決の方が見たい
もちろんアンジェレッタの勝利が前提で
157名無しさん@ピンキー:2005/08/30(火) 16:12:38 ID:bfF0iCyl
>>155
乙です!アニタ可愛いなぁー。長編になりそうですね。楽しみにしてます。
158名無しさん@ピンキー:2005/08/30(火) 22:09:47 ID:2uC2T5fU
>>156
自分はアンジェレッタファンなので、アンジェレッタをだすと話が変になるので、あまり出したくないかな
ヒロイン陣はどのキャラクターもそれぞれ魅力的なので、アンジェレッタ抜きで書いても楽しめるってのもあるが
アンジェレッタ関連のはもう書いたし、お休みで

長編…にはしたくないなぁ。はしょらず、長すぎずで
かなりノリで書いてるので、私自身いつ終わるのかわからない…
159ロカルノにまだいた…:2005/08/31(水) 00:10:54 ID:+uT0z5/a
ザコ寝の安宿の大部屋に六人の少年たち…

「ハハハ!そりゃロミオお前が悪いよ」
「ダンテ、僕はただ…」
「わかってるって。でも、物事にはタイミングってのがあるんだぜ?」
アニタをミラノに連れてきた経緯をダンテ、アントニオに話すロミオ
そのアニタにミカエルは、疲れ切ってグッスリ寝ていた。そしてビアンカもスネて寝てしまった…
「ロミオ、ところで何で遅れたんだ?お前らしくない。俺たちより早くついてそうなものなのに」
ロミオは少し怒りながら
「ふん!これもみーんなビアンカが馬車手配をソノーニョ村にまでしてくれないからだ。」
「へー、あの娘とイチャついてて遅れたんじゃないのか?」
「おいおいダンテ、やめてくれよ」
ロミオも疲れていましたが、久しぶりに話すダンテやアントニオとの会話に夢中になっていました
村に帰ってからのことや煙突掃除時代の思い出。話せば話すほど尽きない話題
彼らが眠りについたのは朝に近い時でした


「何よ!ロミオったら。私を待たせて、こんなとこで泊まらせた挙句、女の子連れなんてーもう知らない!」
一番始めに起きたビアンカが愚痴っている、が…
「そうよ、ロミオなんてもう知らない…ななにどうして、こんなに辛いの?単に女の子と一緒にいただけじゃない」
「ん?おはょぅ」
眠気も覚めやらぬアニタがその時起きてきた。
「え?あ…おはよう…」
ビアンカは挨拶をされてギコちなく返すが、
「あ、昨日の浮気女だ!まさか、ロミオに朝から夜這いでもかけにきたの!?」
「夜這い…って何で私がロミオにそんなことしなきゃならないのよ!」
「昨日だって私のロミオに抱きつこうとしてたじゃない!それに気軽くロミオって呼び捨てにしないで」
「もう、どう呼んだって私の勝手じゃない!第一、あなたこそ誰?ロミオの何なの?」
「私はロミオの婚約者みたいな者なの!そんなあなたこそ誰?」
「えっ、私は…」
そんな二人の言い争いにまずミカエルが起きてしまった
「うるさいよー何かあったの?」
アニタとビアンカはミカエルを睨みつけ、口をあわせる
「ミカエルは黙ってて!」

ロミオも起床…
そこに広がる光景はアニタとビアンカの睨み合いと、号泣しているミカエルの図であった。
160名無しさん@ピンキー:2005/08/31(水) 00:34:52 ID:FoHftpP6
>>159
乙〜
ニキータの登場楽しみにしてます!
ダンテと絡むのか、ビアンカとアニタの仲裁に入ってやるのか。
はたまたロミオの助けとなるか、尻を叩いてやるのか興味津々ですw
161名無しさん@ピンキー:2005/08/31(水) 01:17:47 ID:dy4dZTfL
>>141
リナルドの母親。
佐藤氏のデザインだとしたら、グラゼーラやムゼッタみたいな女性になったと思います。
嗚呼、萌えにくいったら!
個人的に、母親というよりはむしろ姉の様な、細身の若い女性を希望します。

>>159
乙です。
微妙にミカエルが可愛いです。
162今日は一話ノミ:2005/08/31(水) 01:32:27 ID:+uT0z5/a
話の続きは出たとこ勝負…
アリガチな展開も許しておくんなまし

>>161
何か微分してるようなID
リナルドの母のイメージか…
売れっ子娼婦…とか考えてみたけどイメージわかん
ただ16ぐらいの時の子供とか、若い気はなんとなくする
ニキータの母と実は同じとか…ま、これはやめとこ
ジョバンニ、ジョバンナが姉弟とか、アドルフォは実はロミオの父とか、散々考えて没にしたし
163名無しさん@ピンキー:2005/08/31(水) 01:49:15 ID:FoHftpP6
>>162
>ニキータの母と実は同じとか…ま、これはやめとこ
>ジョバンニ、ジョバンナが姉弟とか、アドルフォは実はロミオの父とか、散々考えて没にしたし
う〜ん…、ちと無理がありますなw
164やっとミラノ着いた:2005/09/01(木) 01:12:56 ID:VK7T2E2L
馬車の中
雰囲気はビアンカとアニタの険悪ムードでいっぱいになって、誰も喋れない
「おい、ロミオ…何とかしろよ」
「何とかって…もう僕にも何がなんだかさっぱりで」
ミカエルは何かに脅えてるかの様子
ミラノまでこの状態が続いた

「ふー、やっとミラノについた!」
「ロミオ!ここがミラノ?うわーでっかいなー。村とは大違いだよ」
とても興奮した様子のアニタにロミオも笑顔でこたえる。それをビアンカは見て見ぬふり
予定では全員の待ち合わせの日の前日の夜に着く予定であったが、待ち合わせ当日の到着となった。
その待ち合わせ場所はもちろん黒い兄弟の秘密基地
「アニタを秘密基地に連れてくっていいのかなぁ…」
「いいってことよ!ロミオの友達はおいら達の友達さ。な、アントニオ、ミカエル」
「ああ」「もうアニタは僕たちの友達だもん」
「嬉しい!三人ともありがとう」

「うわー昔とちっとも変わってないなぁ…今の『黒い兄弟』も使ってるの?ビアンカ?」
ムスッと朝からふくれていたビアンカも突然話をふられて驚きながら
「え?私はよく知らないけど…ニキータから聞いた話だと使ってるみたいね」
「ニキータが?狼団と黒い兄弟の同盟はまだ続いてるんだね!良かった。」
「ま、おいらが見込んだニキータならちゃんとやってると思ってたぜ」
「そういえばダンテ、ニキータのこと好きなんでしょ?」
ビアンカの言葉にダンテは顔を赤くする
「だ、誰があんな男みたいな女…」
「へーダンテがニキータを好きだったとは俺は知らなかったな。」
ニキータの話題で盛り上がる六人。そして待ち合わせの時間に続々と黒い兄弟のメンバー達が集まる
「1、2、3…よし、これで黒い兄弟全員集合だ!」
「ねーロミオ。これからどうするの?」
「うーん、アニタは関係ないんだけど、僕達の大切な友達に会いにいく、ってとこかな」

墓地
ある少年の墓に前に立つ少女。髪は炎のように赤く、花の髪飾りをし、また、その姿は誰もが振り返るように美しい…
彼女は優しい笑顔で語りかける
「アルフレド…今回の『黒い兄弟』もお前のような奴をださずに済んだよ。この花は私からのプレゼントだ」
“二人”は多くを語らなかった。心が通じていたから…
165名無しさん@ピンキー:2005/09/01(木) 02:08:07 ID:M4mW+ct4
>>164
乙です
ニキータついに登場しましたね〜
さあ、ビアンカとアニタの勝敗の行方は?w
ジョバンニ×ニキータ(エロ無し)書きます。最初はくっついてませんが、そのうちくっつきます。
内容はタイトルの通りです。

脚本家の島田さんの設定によると、ニキータの母親はニキータが8歳の時に、浮気して家を出ていった
そうな。ニキータはまるで母親の生き写しのようだから、父親はニキータを見ているとそれを思い出して
しまって、ついニキータを避けるようになってしまったらしいです。ニキータと父親は本当はお互いに
大好きなのに、そのせいですれ違ってしまっているんだとか。(あと兄と弟がいるらしいですが、今回
は無視ということで…)
ジョバンニはおばあちゃん(マリアばあちゃん似)と二人暮しで、言うことなど聞いたこともないけど、
内心では敬愛してるらしいです。

そのへんの設定を前提に読んでください。結構長くなるかも。
167ジョバンニ×ニキータ&新黒い兄弟の逃亡1:2005/09/01(木) 14:28:05 ID:QlpdyEGo
ロミオたちがミラノを去ってから数ヶ月の月日が流れたある日の昼、ニキータはアルフレドのお墓参り
に来ていました。
「アルフレド、また来たぞ」
ニキータはきれいな花をたくさん添えると、お墓の前にしゃがんで話しかけました。
「アルフレド、今更になって言うけど…あたし、お前のこと好きだったんだぞ。お前、ちっとも気づかなか
ったな。ふふっ…無理もないけど。もしあたしが言ってたら…お前は何て答えたかな?やっぱりだめだ
ったかな?…でもあたしはうれしかったよ。お前があたしのことを本当に信頼してくれたから。だから…
だからあたしは、お前に負けないような…そんな人間になるよ」
ニキータはふうっとため息をつきました。
「そうだ、今日は誰もいないし…お前がまた見たいって言ってくれてるような気がするから…」
ニキータは添えた花の中から一輪手に取って、そっと耳にかけました。
すると後ろから足音が聞こえてきました。ニキータは恥ずかしくなって、慌てて後ろを見ると、ジョバンニ
が手に花を持って立っていました。
「よう、ニキータ」
「あ…ジョバンニ。お前も墓参りかい?」
「ああ」
ジョバンニは持ってきた花をお墓に添えると、髪に花を飾ったニキータの姿をじっと見ました。
(アルフレド…あいつがニキータに花を飾るように言ったんだよな。フッ、どういうふうに言ったんだか
知らねえが、ほんとにキザな野郎だぜ。想像するだけで笑っちまう)
そんなことを考えていると、ジョバンニは思わず吹き出してしまいました。
「なっ…お前、笑いやがったな!」
ニキータは花を飾った自分の姿を笑われたと思って、キイキイと怒り出すと、耳にかけた花を取って
投げ捨てました。
「ははは、ちげえよ。お前を笑ったんじゃねえ」
「ふん!いいんだよ別に」
ニキータは少し拗ねている様子です。
「ちょっと考え事してたんだ。お前の髪飾りは似合ってるよ」
ジョバンニはそう言うと、ニキータの隣にしゃがんで、落ちた花を耳にかけてやりました。
「に…似合ってなんかねえよ!」
ニキータは顔を赤くして言いました。
「お前面白いな。どっちにしろ怒るんだもんなあ」
ジョバンニが笑いながらそう言うと、ニキータはとうとう言い返せなくなってしまいました。
「ふふふっ、負けたよ」
ニキータはおとなしくなって、落ちそうになっている花を耳にかけ直しました。
168ジョバンニ×ニキータ&新黒い兄弟の逃亡2:2005/09/01(木) 14:28:56 ID:QlpdyEGo
二人は黙ってアルフレドの墓を見つめました。
そしてしばらく沈黙が続くと、ジョバンニが言いました。
「アルフレドがいなくなってからもう何ヶ月も経つのに、ちっともそんな気がしねえな」
「ああ」
ニキータの表情がかげりました。二人は一度は立ち直ったつもりでしたが、いつまで経っても終わらない
悲しみがあることを知っていました。
「今夜も行くか?」
「ああ、行くよ」
ニキータは酒場の手伝いがあるというので、二人はまた夜に会う約束をして、一旦別れることにしました。

酒場へ行くと、ニキータは驚いてしまいました。なんと死神が酒を飲みにきていていたのです。
死神は酒場の主人と何か話をしています。ニキータは離れたところにあるテーブルを拭きながら、
二人の会話に耳を傾けました。
「それにしてもルイニ、ずいぶんと仕事がやりにくくなったもんだな」
「ああ。ルガーノでしくじっちまったからな」
「せっかく去年、マジョーレ湖で溺れ死んだことになったのにな。見つかったんじゃ仕方がねえ」
「あの辺じゃ顔を覚えられてるからな。うかうか通れねえよ」
「ロカルノもルイーノもルガーノも通れねえってわけか。じゃあ次はどうやってガキ共を仕入れてくるんだい」
「マジョーレ湖の西側からまわるか、ルガーノ湖とコモ湖の間を通ってくるってところだな」
「へえ、そりゃご苦労なこって。指名手配されてもまだ続けるとはね」
「フッ、こんな儲かる商売やめられねえよ」
ニキータは驚いて、つい手を止めて話に聞き入ってしまいました。
すると酒場の主人が怒鳴って言いました。
「おい、ニキータ。そこはもういいから表の掃除をしてこい!サボってると金はやらんぞ」
「ああ、はいはい、わかったよ」
ニキータはほうきを持って、慌てて外へ出て行きました。
(来年も…またここで売られていくのを見ることになるんだな…)
ニキータはロミオとアルフレドがここで売られていった時のことを思い出しました。
(アルフレドがシトロンに連れて行かれた後、ロミオが飛び出して必死に追いかけていったっけな…。
なんであんなにいい奴らをあたしは馬鹿にしていたんだろう…)
ニキータは、昔煙突掃除の子を馬鹿にしていた時のことを思い出すと、いつも胸が痛みました。
だからせめてこれからは、煙突掃除の子たちにしてやれることはなんでもしようと思っていたのです。
169ジョバンニ×ニキータ&新黒い兄弟の逃亡3:2005/09/01(木) 14:30:06 ID:QlpdyEGo
ニキータが酒場の手伝いを終えると、あたりはすっかり暗くなっていました。
ニキータは夕食を食べに家へ帰りました。
「ただいま」
相も変わらず返事が返ってくることはありませんでした。
お父さんは今日も部屋にこもって仕事の残りを片付けているようです。
そしていつもの通り、テーブルには一人分の夕食が用意してありました。それを見ると、ニキータはいつ
も無性に悲しくなるのです。
(どうせいつものことじゃないか…)
ニキータはそう自分に言い聞かせながら、食べ物を口に押し込みました。
(昔は良かったな、母さんがまだいた頃。毎日みんなで一緒に夕ごはんを食べたっけ…。いつからだった
かな、父さんがあんなに冷たくなったのは。母さんが出てってから…しばらくはそんなことなかった。でも
だんだんあたしを避けるようになって、今は…)
そんなことを考えていると、ニキータは目から涙があふれそうになりました。こんなことはいつものこと
なのに、今日はなぜか無性に悲しくなりました。ニキータは泣きそうになるのをこらえて、いそいで夕食
を食べ終えました。

ニキータは家にあるパンや牛乳を持って、狼団の基地へ向かいました。
基地には誰も集まっておらず、ニキータは一人でジョバンニを待ちました。
(早く来ないかな…ジョバンニ)
一人でいるとつい余計なことばかり考えて、気がめいってしまいます。けれど狼団の仲間や煙突掃除
の子たちと話していれば、少しは寂しさもまぎれました。
ニキータは基地の階段に座ってぼうっとジョバンニが来るのを待ちました。

「よう、ニキータ。早いな」
「やっと来たか!」
しばらくするとジョバンニがやって来ました。ジョバンニも食べ物を持ってきていました。
「あいつらが集まる時間にはまだちょっと早いな」
「ああ、そうだな」
ニキータは笑ってみせましたが、その表情はどこか寂しげな、悲しい笑顔でした。
「ニキータ、どうしたんだ?」
ジョバンニはニキータの隣に座りました。
「えっ、何が?どうもしないよ?」
ニキータは明るく振舞っているつもりだったので、ジョバンニがなぜそんなことを言うのかわかりませ
んでした。
「ちょっと外に出ようぜ」
「うん、いいけど…」
ジョバンニはニキータを連れて、暗い夜道を歩きました。
「ジョバンニ、どこへ行くんだい?」
「もうすぐ着くよ」
170名無しさん@ピンキー:2005/09/01(木) 17:48:09 ID:M4mW+ct4
>>166-169
乙です。
ジョバンニ×ニキータが大好きなので続きが気になりますw

もしかして長編になるんでしょうか?楽しみです。
171今日は書けんorz:2005/09/01(木) 23:49:28 ID:VK7T2E2L
>>166-169
乙デス
最近ニキータの株が上昇してる気がします。何となくですが
ニキータが多分このスレでは一番登場してるんでないかな?
172名無しさん@ピンキー:2005/09/02(金) 00:40:36 ID:ew4+B98H
>>171
気のせいじゃないと思われ

実際、村でしか登場しなかったアニタや
残念ながら後半登場しなかったアンジェレッタよりニキータの方がドラマが書きやすいと思う
それに、他の三人のヒロイン達の相手はロミオにほぼ限定されてしまうけど、
ニキータなら、アルフレド以外にも狼団のメンバーと絡めさせることが出来るしね

まぁ、要するに狼団の人気強し!ってことでしょうw
173169:2005/09/02(金) 01:01:38 ID:pJfJNedr
読んでくれてありがとう!
頭の中では最後まで作ってあるんですが、まだ全部文字にしてないんですよね…。
なのでどのくらいの長さになるか具体的にはは分かりませんが、結構長編になると予定です。
全然ジョバンニ×ニキータじゃないじゃん!!って思うかもしれませんが、
後半では嫌というほどべったりになるんで。
二人の性格からして並大抵のことじゃそんな関係にはなりませんからね。
いろいろと悲劇(?)に巻き込まれたあげくそうなるわけですよ。
そんな話です。たぶんwテンポの鈍い話で申し訳ない。
ニキータは書いてて楽しいよね。アルフレドがこのスレでは1番人気無い!?
174名無しさん@ピンキー:2005/09/02(金) 02:19:07 ID:R5i9sqEn
>>166-169
乙彼!
個人的に、ジョバは単品でも萌えるけど、
ニキータと居るとどう変わるのか、楽しみだw
ニキータは良い!

予告いきます。
アルフレド 薄幸の少年
ビアンカ  見習い看護婦見習い
カセラ   医者藪
※避暑地にて休暇中のカセラの元に、急患アルフレドが運ばれてきた。
 そして、麻酔無しの手術をせねばならないことに・・。
175自分はまだまだ未熟者:2005/09/02(金) 02:20:07 ID:xjUzrcXJ
>>173
期待してるよ!と、プレッシャーかけてみる。
文字におこす時にキャラクターが動いて自分の発想と違う方向に行く時もありますので、楽しみにw

メインキャラの書きづらさだとアルフレドがやはり一番かな
何よりお亡くなりになられてるので登場機会が限られる。
完璧人間なので書いててあまり面白くない
キザなセリフがシャイな書き手さんたちには恥ずかしいw
とか
アルフレド萌えのお姉さま方に書くのは任せます
801かはともかく
176理想の医者:2005/09/02(金) 02:20:15 ID:R5i9sqEn
ビアンカの目がみるみる恐怖に染まった。
「麻酔が無いって・・どういう事ですかっ?!」
「・・代弁、有難う、ビアンカ・・」
アルフレドが青を通り越した紫色の顔で呻く様に言った。
「そのままの意味だよ、ミス・ビアンカ。こんな辺鄙な所に、そんな物がある方が不思議だと思わないかね?」
厳格な表情を崩さず、ドクターが言い放つ。
「だからって・・何か代用できるものは無いのですか?あんまりです・・」
ビアンカがすがると、ドクタはトンカチを取上げて指した。
アルフレドが慌てて首を横に振る。
「仕方ない。麻酔無しで手術か、死ぬか、選びたまえ。私はどちらでも協力を惜しまないよ」
ドクター・カセラはパイプに草を詰めながら言った。
「・・え?どちらでも、って・・」
ビアンカは振り返ると、口ごもるアルフレドの頭を引き抱いた。
冷や汗に濡れた額に何度もキスして、祈る様に繰り返す。
「ずっとそばに付いてるから・・!」
「・・ありがと・・恐くなくなるよ・・」
ビアンカに、アルフレドの苦痛が伝わった。
そんな状態でも、尚のことビアンカを心配させまいとする優しさも!
これが、ビアンカの兄の気質なのだ。
「カセラ先生、お願いします・・」
ビアンカは、医者に言って、即興のギャグ(噛ませ)をこしらえた。
気の毒なアルフレドは、素直にギャグを噛む。ビアンカは、アルフレドをしっかりと手術台に押さえつけた。
ドクターは唸って、大儀そうに手で合図する。
「ビアンカ、患者の衣服を・・」
ビアンカは、真面目っぽい目で頷くと、アルフレドのシャツを剥がしにかかった。
「ひゃっ・・!?」
アルフレドは思わずギャグを落とし、ビアンカの手を掴んで止めた。
「や、やめ・・」
「我が儘を言うのは好い加減、辞めたまえ。処置が出来んぞ、アルフレド君!」
ドクターが一喝した。
ビアンカは、アルフレドの額を撫でさすり、安心させる様に、じっと見つめた。
「フム。しかし、生っ白い微少年は、半裸が最も情緒を感じるね」
ドクターがいらん補則をする。
「ドクター!」
メアリが鋭く、ドクターの前に奮い立ち、やにわに両手でその手を握った。固く。

分かってらっしゃる!

アルフレドは、ビアンカの手がそう語るのを目にして・・ますます血の気を引かせた。
〜続かない〜
177170:2005/09/02(金) 02:46:17 ID:ew4+B98H
>>173
アルフレドは人気ないというか死んじゃったわけで、
その後、誰かとハッピーエンドにしちゃったら完璧にパラレルワールドになっちゃうから
書けないだけだと思う。

もし生きていたら、アル×ニキとかアル×アンジェとか多かったと思う。
何にせよ、続きを楽しみにしてます!長編歓迎ですw


>>176
乙です。
オチがよくわからないのですが・・・。
178ジョバンニ×ニキータ&新黒い兄弟の逃亡4:2005/09/02(金) 10:23:35 ID:WrpOH0qt
二人の来た場所は、高い屋根の上でした。
二人は屋根の上に座って、じっと風に吹かれていました。それは少しせつなく、冷たい風でした。
ニキータは街の灯りや夜空をぼんやりと眺めました。
「すごいなあ、ミラノの街がみんな見える…」
ニキータがジョバンニの方を向くと、ジョバンニはニキータを熱っぽく眺めていました。
ジョバンニは慌てて目をそらして言いました。
「ここはこの辺で一番見晴らしがいいんだ」
ニキータは、ジョバンニが自分をなぐさめてくれているということに、初めて気づきました。
自分が考えていることなど、付き合いの長いジョバンニには何もかもお見通しだったのかもしれません。
ジョバンニはポケットから小さなリンゴを取り出しました。
「食えよ。お前にやる」
「あ…ありがと」
ニキータはあまり食欲はありませんでしたが、ジョバンニの優しさがうれしかったので、そのリンゴを
今食べることにしました。
ニキータが熱心にリンゴをかじっていると、ジョバンニが言いました。
「お前、つらいことがあったら何でも言えよ」
「え?」
ニキータは食べるのをやめてジョバンニの方を見ました。
「お前が思い詰めてるとこっちまで心配になってくるからな」
「あ、あたしは…」
ジョバンニの口調は優しく、表情は驚くほど真剣で、ニキータは思わず胸を熱くしました。
けれどニキータには、わざわざ言って聞かせるような悩みがあるわけではありませんでした。
ただいつもより、大好きなお父さん、お母さんやアルフレドを失った悲しみで、心の中にぽっかりと
穴が空いたような気持ちになっているだけでした。
「大丈夫!心配いらないよ、ジョバンニ」
ニキータはにっこりと笑って言いました。
「…そうか。それならいいんだ」
ジョバンニも優しく笑って答えました。
「じゃあそろそろ行くか。もうあいつらも集まってるだろうし」
「ああ、行こう」

二人は持ってきた食べ物を持って、黒い兄弟の秘密基地へ向かいました。
ロミオたちと入れかわりでつれてこられた子たちが集まった、新しい黒い兄弟です。
ロミオたちより少し契約が切れるのが遅かった、アウグスト、ベナリーボ、エンリコの3人は、立派に
この同盟を次の子たちへとたくしていました。
狼団と新しい黒い兄弟は、すっかりいい仲間になっていました。
179ジョバンニ×ニキータ&新黒い兄弟の逃亡5:2005/09/02(金) 10:24:23 ID:WrpOH0qt
「よう、邪魔するぜ」
「ジョバンニにニキータ!こっちへ座りなよ!」
基地にはすでにメンバーがそろっていて、二人を温かく迎えてくれました。
二人はみんなと一緒に座りました。
「お前ら、さし入れを持ってきたぞ」
ニキータがにっこりと笑って言いました。
「ありがとう!いつも悪いね」
二人がパンや牛乳をわたすと、みんなは大喜びをして、むしゃむしゃとパンをかじり始めました。
「昨日からなにも食べてなかったんだ」
「へへっ、おれもさ」
煙突掃除夫の子たちはさらっとそんなことを言うので、ニキータとジョバンニはいつも驚いてしまいます。
「お、おい、あんまり無理するなよ」
ジョバンニは心配になって言いましたが、みんなは苦でもないような表情をしていました。
「大丈夫だって。もう慣れっこさ。おれたち、ミラノに来てからもうだいぶ経つからね」
シトロンに買われた、エミリオという少年が答えました。年は11歳で、新しい黒い兄弟のリーダーです。
陽気な性格でしたが、体はやせ細って、少しやつれたように見えます。ニキータとジョバンニはこの
少年が一番心配になっていました。
「でも、お前のところが一番ひどいからな…。大丈夫なのか?酒場でシトロンとかいうお前の親方
を見た時、ほんとにぞっとしたぜ」
他のメンバーもエミリオのことが心配でなりませんでした。アウグストたちからもアルフレドのことを
よく聞いていたからです。
「なんとかやってみせるさ。それよりおれはお前らの方が心配だよ」
エミリオはせきをしている二人の少年の方を見て言いました。
「…ちょっと煙の毒にあたっただけさ。親方もそんなのすぐに直るって言ってたし」
「ああ、おれの親方もそう言ってた」
そう言うと二人の少年はまたせきをし始めました。
ニキータとジョバンニは嫌な予感がしました。煙突掃除夫になって命を落としたのはアルフレドだけ
ではないのです。おととしだって、飢えと寒さで亡くなった子がいたということを、二人は噂で聞いて
いました。今度もこの中から死人が出てもおかしくはないのです。
二人は表情を曇らせると、じっと黙り込んでしまいました。
「どうしたんだよ、二人とも。さっきから深刻な顔しちゃってさ。さあ、みんなもこんな暗い話はやめて
楽しい話でもしようぜ」
エミリオが立ち上がって言いました。
「あっ、そうだ、晩餐会に乗り込んだ時の話をしてくれよ!」
「ぼくも聞きたいな。君たち、すごかったんだってねえ!」
みんなは楽しそうにはしゃいで言いました。
「お、おう。話してやるよ」
ジョバンニとニキータが晩餐会の話をすると、みんなは大喜びをして熱心に聞き入りました。
180ジョバンニ×ニキータ&新黒い兄弟の逃亡6:2005/09/02(金) 10:25:07 ID:WrpOH0qt
二人が話を終えると、みんなは疲れがでたのか、目をこすり始めました。
「なんだか眠くなってきちゃった」
「じゃあそろそろ帰るか。明日も早いし」
「そうだな。じゃあ今日は解散ー!」
黒い兄弟たちはニキータとジョバンニに差し入れのお礼を言うと、それぞれの家へ帰っていきました。
ニキータとジョバンニも家へ帰ることにしました。
二人の家は歩いて15分くらいの近いところにあるので、二人は話をしながら一緒に帰りました。
「あいつら、相変わらず元気そうにしてるけど…ほんとに大丈夫かな」
「そうだな…あいつら仕事で苦労してることなんてちっとも口に出しやしねえもんな…」
「あたし心配だよ。アルフレドだってそうだったろう?あいつも最初はぴんぴんしてた。でも…」
ニキータはアルフレドが自分の目の前で突然血を吐いて倒れた時のことを思い出しました。
「あいつらだって、いつかそうなるかもしれないんだ」
「ああ…」
二人はしばらく黙って歩きました。するとニキータが口を開きました。
「ジョバンニ、あたしちょっと考えたんだけど…」
「…どうした?」
「あいつら…手遅れにならないうちに…故郷へ逃げたらどうかな」
「逃げるだって!?」
「ああ。歩いて行けない距離じゃない。それに今日酒場で聞いたんだ。死神が指名手配されてるって」
「なんだって!ニキータ、詳しく聞かせろ」
「ちょっと話が長くなる」
「よし、じゃあ基地へ戻ろう」
二人は狼団の基地に戻って話の続きをしました。
「去年、死神はマジョーレ湖で溺れ死んだって新聞に書かれたろう?」
「ああ」
「でも生きてるってことがばれたらしいんだ。それで指名手配されてるらしい。多分、去年子供たちを
溺死させたっていう容疑だと思う」
「なるほどな…」
「ロカルノとルイーノ…それからルガーノでは顔を覚えられてるって言ってた。うかうか通れないって。
だから、そこさえ通り越せば、もう追ってこられないと思うんだ。警察だって…スイスに入っちまえば
こっちのもんだろう?うまく逃げられると思うんだ」
「いいぞ、ニキータ。上手くいくかもしれねえ。あいつら…なんて言うかわからねえけど、とにかく明日
話してみようぜ」
「ああ!」
そんなことを話していると、二人は次第に気分が明るくなっていきました。
181180:2005/09/02(金) 10:40:28 ID:WrpOH0qt
なんかオリジナルキャラが出てきましたが、今後はそれほど目立たないように書きますので。
新しい煙突掃除の子を気にかけるのは、ニキータとジョバンニだけろうなあとか思ったり。
ほかの4人はそもそも興味なさそうだ。葬式にも出なかったし。
アニメ最終回のニキータとジョバンニはもう見ちゃいられないくらい可哀想に見える。
ニキータはもちろんのこと、ジョバンニやつれてんじゃん、大丈夫なのか…とか思った。

>>175
めちゃめちゃ初心者なんで期待しないでw(>>122>>130しか書いたことない)
たしかに文章にするとイメージと違ってきたりするよね。なんか違うと思っても
思い通り書けない…
アルフレドは書きにくすぎ。キザなセリフなんて思いつかんw

>>176
乙です。なかなか怖いイメージ。この先どうなるんでしょうか!?

>>177
ハッピーエンドになってもアルフレドは死ぬことが前提だからたしかに書きにくいね。
アンジェレッタはまだまだ先だからいいものの…
182170&177:2005/09/02(金) 13:05:44 ID:ew4+B98H
>>181
乙です
読み応えたっぷりでした!

原作のアニメでは描かれなかったシーンをやるのかと思うとハラハラです。
この先、どうなるんだろう・・・。
183176:2005/09/02(金) 19:48:59 ID:R5i9sqEn
>>177
あんれま!まず第一に、こっ恥ずかし!
おぉ、これがすべるというやつか!
痛々しい香具師が、痛々しい独りよがりの文を、調子に乗って書き込んだ、痛々しいサンプルだな、自分。
「看護婦が患者の身を案じる風でいたのに、
結局、薮医者と意気投合してしまった為、
この後に起こる事に一抹の不安を覚える患者Aだった…。」
…って、解説すると余計に痛々しいですわ。
(…もう、この一幕については、オチは無いと解釈してよろしいかと)
今後は、オチある文章を心掛けて、精進してゆきます。
拙文によるスレ汚し、スミマセンでした…

もう、ムキになってアルフレド書こうかしら。
184名無しさん@ピンキー:2005/09/02(金) 23:15:31 ID:xjUzrcXJ
アルフレドとシトロンの話書いたら許す
とかw
いや、色々書いた方がいいし、乙でした
185昨日はスマソ:2005/09/03(土) 00:03:58 ID:xjUzrcXJ
黒い兄弟とアニタ、ビアンカが町を歩く。アニタは行き先をよく知らないのだが…
「ロミオ、その友達って?」
「前にも言ったことがあったかな。アルフレドは僕が生まれてきて会った最高の友人だった
少し嫉妬したこともあったよ。けど、とても尊敬していたんだ。アルフレドがいなければ今の僕はいない!」
ロミオの言葉に他の子たちも
「ロミオだけじゃないぜ、俺だってアルフレドがいなきゃ…」
「でも俺たちの身代わりにアルフレドは…」
「そんなことぬきにもアルフレドは最高の奴だったよ」
アニタはアルフレドの次々に語られる話を聞いて、どんな子だったんだろう
でも、ロミオが言うんだからきっと素晴らしい少年なんだ。そんなことを思いながら皆についていきました

「で、そのアルフレド?って子には家族とかはいたの?」
「とってもおてんばな妹が…」
「ロミオ!私、おてんばなんかじゃないわ!もう、失礼しちゃうんだから!」
「ちょっと、ロミオの悪口言わないでよー!」
「私がいつ悪口言ったのよ?」
ロカルノでの二人の喧嘩が再燃し、まわりにいる子たちは二人のオーラに手出しができません
二人の口喧嘩が続いたまま、一行はアルフレドの墓につきました
「ビアンカ、アニタ。もう喧嘩はしないでさ…ほらアルフレドの墓に…ん?あれは誰だ?」
ロミオが見た先
アルフレドの墓の前に立つ一人の少女。どこかで見たことのあるような真っ赤な髪が印象的なその一瞬目を奪われる…
数年ぶりに見る彼女はとても美しい女性へと成長していた。
ビアンカが喧嘩をとりあえずやめて、ロミオの視線の先を見る
「ニキータじゃない!来てたのね!」
「は?ニキータだって!おいらてっきり、どこかのお姫様かと思ったぜ」
ニキータに未だ恋心よせるダンテですら舌をまくその美しく成長した姿に一同の視線が集中する
「お前らかよ…てか、そんなジロジロ見るなよ。どこか変なもんでもついてんのか!」
「ハハハ!その口の悪さはニキータに違いねぇ。どっかのお姫様なんて言って損しちゃったかな」

こうしてニキータも合流し、全員でアルフレドの墓参り。
ミラノにこうして一人の欠員もなく再会できた喜びと一人一人がそれぞれの想いを胸に…
186名無しさん@ピンキー:2005/09/03(土) 00:29:22 ID:/YXsU2O9
>>183
まあまあ、そう自虐的にならないでw楽しく読ませてもらいましたよ。

>>185
乙です。本格的にニキータがでてきた!
やっぱダンテとのコンビはいいね。続き楽しみにしてます。
187名無しさん@ピンキー:2005/09/03(土) 00:29:53 ID:8AwMz/lJ
>>185
乙〜
ニキータとダンテ(特にニキータ)がおいしいところ取ってっちゃいましたね〜w

数年後のニキータは服装と髪型に変化あるんでしょうかね?
この描写だと何となくスカートはいていそうなんですが。
188ジョバンニ×ニキータ&新黒い兄弟の逃亡7:2005/09/03(土) 13:39:14 ID:M6Iv0bxd
次の日の夜、二人はその計画を話すために黒い兄弟の基地へ向かいました。
「やあ、いらっしゃい」
エミリオが振り返ると、ニキータとジョバンニはびっくりしてしまいました。
「お前…どうしたんだよ、その顔」
顔には無数の殴られた痕がありました。他の仲間も暗い表情をしています。
「ああ…ちょっと親方に殴られてね…」
「どうしてそんなに!?」
二人はエミリオのそばに駆け寄りました。
「昨日、きみたちにもらったパンを家で食べてたのさ。そしたら親方に見つかってね。物乞いをしたんだ
ろうって散々殴られたよ」
二人はなんと言ったらいいかわからず、黙り込んでしまいました。
「今度ばっかりはちょっとこたえたなあ…」
エミリオがそう言うと、みんなはうつむいて、基地の中は静まりかえってしまいました。
するとニキータが言いました。
「お前たち…逃げるつもりはないか?」
みんなは驚いて顔をあげました。
「逃げるだって?どこに!?」
一人の少年が叫びました。
「お前たちの故郷へ帰るんだよ!こんな仕事なんかやめて逃げるんだ!」
「そんな無茶な!捕まっちまうよ!」
「無茶なもんか!なあ、お前たち。いつも明るく振舞ってるけど…本当はつらいんだろ?煙突掃除になって
死んだのはアルフレドだけじゃないんだぞ。おととしだって死んだ奴はいるんだ。だから今度だって…」
「ああ、知ってるよ。アントニオって子の弟だろう!?」
少年は涙目になって言いました。
「アントニオの弟だって!?」
ニキータとジョバンニは初めてそのことを知りました。二人は本当にショックでした。
「おれだって帰りたい。早く父さんや母さんのいるところへ帰りたい…」
エミリオがぼそっと言いました。
「本当は…いつもびくびくしてるんだ。いつか死ぬんじゃないかって。あの親方に言われたよ。前に買っ
た奴は契約が切れる前にくたばっちまうようなガラクタだった。でもおれはお前を甘やかすつもりなんて
ない。死ぬんなら契約が切れてからにするんだなってね…」
「エミリオ!」
仲間たちが叫びました。
「だからお前たち、手遅れにならないうちに逃げるんだ」
ニキータが続けました。
「あたしたち昨日考えたんだ。ちょっと聞いてほしい」
189ジョバンニ×ニキータ&新黒い兄弟の逃亡8:2005/09/03(土) 13:39:54 ID:M6Iv0bxd
ニキータはポケットから地図を取り出して、みんなの見える所に広げました。
「お前たちは、ルガーノの酒場にまず集まって、そこから馬車でミラノまで来たって言ってたよな?」
「ああ、そうさ」
「あたしたちが考えた計画は…」
ニキータは地図を指で指しながら言いました。黒い兄弟の子たちは字が全く読めないうえに、地図など
見たことがないので、きょとんとしながら眺めています。
「まず一日目の早朝にミラノを出発。そこから歩いてサロンノまで行くんだ。多分夜までにはつくから
そこで野宿する。次の日はバレーゼ湖が見えるあたりまで。3日目はトレーザ橋を渡ってスイスに
入るんだ。そこからまた歩いていけばルガーノに着くよ」
「ちょっと待って…ぼくたちルガーノまでの道なんてちっともわからないよ」
「ああ、家からルガーノまでなら歩いてきたからわかるけど…そこからは馬車でとばしてきたからね」
少年たちが口々に言いました。
「ルガーノまでの道はおれたちが知ってるから大丈夫だ」
ジョバンニが言いました。
「…ってことはまさか…きみたちが送っていってくれるってことかい?」
「ああ、そうさ」
ニキータが言いました。
「でも追っ手が来ないかい?捕まって連れ戻されるかもしれないよ」
「ああ、来ると思う。でもルガーノさえ越えてしまえばもう追ってこられないさ。まずスイスに入ってしまえば
もうイタリアの警察は追って来られない。それから死神は今指名手配されてるんだ。ルガーノでは顔を知
られてるから近寄れないらしい。だからそこに着くまでの3日間が勝負になるよ」
するとエミリオが言いました。
「地名とかよくわからないけど…なんだか上手くいくような気がしてきたよ」
「おれも」
「ぼくも」
みんなも口々にうなずきました。
「それで…お前たちは逃げるかい?」
ニキータが言うと、みんなは迷ったような表情を浮かべました。
「一晩だけ…考えさせてほしい」
エミリオが言いました。

次の日の早朝、黒い兄弟とニキータとジョバンニの二人はまた秘密基地に集まりました。
「おれは…逃げることにしたよ」
エミリオがいいました。
「それから、おれたちもだ」
せきのひどい二人と、毎日外で寝かせられている子が言いました。
「あれからせきがひどくなる一方なんだ…。このまま続けたら本当に病気になるかもしれない」
「今はいいけど、これから寒くなるだろう?それでも外で寝るなんてとても耐えられそうにないからね…」
四人とも顔が青白く、本当に具合が悪そうに見えました。
190ジョバンニ×ニキータ&新黒い兄弟の逃亡9:2005/09/03(土) 13:40:40 ID:M6Iv0bxd
「じゃあ逃げるのはこの四人だな?」
ジョバンニが言いました。
「ああ。よろしく頼む」
四人が言いました。
「きみたちは本当にひどい親方に買われたよね。おれのところは親方が親切にしてくれるからまだやって
いけるよ」
マツェオ親方に買われた子が言いました。
「ああ、ぼくの所もだ。親方が本当に優しくしてくれてね。おかみさんは口うるさいけど大した事ないし、
アンゼルモの奴は意地が悪いけど親方が止めてくれるから…」
ロッシ親方に買われた子が言いました。
「みんなそんな親方だったらよかったのにな…」
ニキータが悲しそうに言いました。
「そうだな…でもお前ら、安心しろ。必ずおれたちがお前らを故郷に逃がしてやる」
「ありがとう…本当にありがとう」
ジョバンニがそう言うと、四人はうれし泣きをしそうになりました。
「いいってことよ。狼団と黒い兄弟は同盟を結んでいるんだ。あいつらと約束したからな。おれは死んでも
守り通すぜ」
「あたしもだよ」
二人が言いました。
「それじゃあ逃走の準備をしねえとな。…そうだお前ら、スス爆弾とかいうやつを作れよ。追っ手が来た時
に使えるだろ」
「…なんだよ、スス爆弾って?」
黒い兄弟の子たちはきょとんとしています。
「なんだ、知らねえのか。袋にススを詰めたやつだよ」
「前の黒い兄弟の奴ら、あたしたちにそれを投げてきたんだぞ」
ニキータとジョバンニは顔を見合わせて笑いました。
「へえ、そんなことがあったの!でもおれたちは信じられないなあ。黒い兄弟と狼団が争ってたなんて。
もちろんアウグストたちから昔の話は聞いてるけど、きみたち初めからずっとおれたちに優しくしてくれ
るもの」
みんなも笑いながら言いました。
「ははは、まあいろいろあったってわけよ」
ジョバンニは苦笑しました。
「じゃあお前たち、ススを集めておくんだぞ」
「まかせといて!」
話し合いが終わると、ちょうど仕事の時間になったので、みんなは家へ戻っていきました。
191名無しさん@ピンキー:2005/09/03(土) 19:26:14 ID:8AwMz/lJ
>>188-190
乙です

リアルに考えたら、3日間逃げ切るなんて無理っぽい気がしてきました・・・。
この先の展開に期待します。
192意外な…:2005/09/04(日) 01:00:48 ID:6Zrvyc8J
アルフレドの墓の前
「ところで、ビアンカ。私をさっき見つけた時何やら喧嘩してたみたいだけど。」
「ああ、あれ?あの娘がつっかかってくるの…」
と、アニタを指さすビアンカ。しかし、ニキータは二人の顔をちらっと見て、笑う
「大方、ロミオのことがどうとか、たわいもないことでもめたんだろ?」
「たわいもないなんて!…どうしてわかったの?」
「ビアンカもあの子もロミオに恋をしてる眼をしてるからだよ」
真っ赤になるビアンカ。ニヤリと笑うニキータ
「ねぇ…いつから…」
「ハハハ!ビアンカはいつもロミオのことばっか話してるじゃないか!」
“妹”の照れる顔が今のニキータにはたまらなく嬉しい
「じゃあアニタは?」
「アニタって子はどんな子か知らないけど、冷静に観察してたらわかるよ、お嬢様」
ニキータはビアンカの頭にポンッと手を置き、ウインクしながら優しく笑う
「さぁ!それじゃ、皆世話になった親方の所へ挨拶に行こうか」
ロミオの指示で各自が散らばる
ニキータとビアンカはロミオと同方向なので、とりあえず同伴することに

ロッシ親方の家に向かう道
「ロミオ、ミラノにいられるのはいつまで?」
「そーだなぁ。日帰りだ、って言ってそのまま帰る奴もいたけど…ところでビアンカ?僕達を泊めてくれるんだよね?」
「へ?泊めるって…聞いてないわよ!」
ビアンカの顔は寝耳に水といった顔
「あれ…手紙まだ届いてないのかなぁ。ソノーニョ村に馬車が手配されてなかったのもそれかぁ」
「え…まさか歩いて…」
「そうよ!私とロミオでずっと歩いたんだから!」
腕組みをして自慢げなアニタ
「わかってたら、村まで馬車をよこしたのに。何も連絡がないんだもの」
「でも、ミラノでこうして皆再会できたからいいじゃないか!で、泊めてくれる?」
「カセラ先生に言わないと…でも多分大丈夫だと思うわ」

その時、ロミオ達の前に見覚えのある赤毛の男が。ニキータはいつもの調子で声をかける
「よぉ、リナルド!何してんだ?」
「よぉ、ってお前何ていう格好してんだ?そんなどっかの姫みたいな」
ニキータはアルフレドのためにオシャレをしてきていたのをてっきり忘れていた。
「あ…これはだな…」
「しかし、珍しい顔じゃないか。ロミオやビアンカに…こちらの子は?」
「私、アニタって言います!よろしくリナルド。」
アニタの眼はすでにロミオを向いていなかった…
193さよなら、ぼくのアニタ:2005/09/04(日) 01:04:24 ID:6Zrvyc8J
実際に逃げるとしたら郷土になんだろうけど、イタリア南部からの子とかはいなかったのかな?
さて、逃げることがジョバニキにどう繋がるか楽しみです
194名無しさん@ピンキー:2005/09/04(日) 01:48:11 ID:srdQCI+R
>>192
乙です。まさかのリナ×アニですかw
個人的にカップル成立より、アニタの片思いの方が萌えそうです。
195Rotten Apple:2005/09/04(日) 02:15:50 ID:6Zrvyc8J
誰もいないアンジェレッタの部屋。アンゼルモは一つの手紙を見つける
「アンジェレッタの手紙…これが僕を奈落の底に落としたんだ!」

僕の世界への信頼は全て崩れさった
僕の嘘
生きる支えだったんだ。みんな僕を誉め称えてくれた
それも奪われた…
僕は光に全てを失った。
ニキータ。君をとても好きだったんだ。知らなかっただろうなぁ
アンジェレッタ。君が僕の前から去るなんて思いもしなかった…
今映る世界は誰もいない。嘘なんだ。現実じゃないんだ…
僕は本当は空に輝く青白い星なんだ。そして皆は僕を見上げてるだけなんだよね…

父さんは僕を仕事にかりだす。狼団は町で目を合わせてくれない。
もう、誰にだって軽蔑されたっていい。でも…
真っ赤な星は僕のそばにいない…
「おい、聞いてるのか!アンゼルモ!今日はここの家だぞ」
「え…」
今の僕には自由がない…煙突掃除なんて、奴隷のやる仕事じゃないか。

「ああ、今日は疲れたなぁ、アンゼルモ。先にわしは寝るぞ」
いつもそこには天使がいた…ドアを開ければ…
「誰もいない…」

ロミオが去った後、僕には何も残っていなかった。家族も、ことあるごとにロミオの名前を…
もう、何も僕にはない…明日もない…
そして、最後にこの手紙を見よう。僕に死を与えた手紙を
「アンゼルモへ…
私の大好きなお兄ちゃん。この手紙を見つけてくれたのが、アンゼルモ、あなただと信じています。
私にはどんな仕打をしてもいい。でも、お兄ちゃん…本当は優しいお兄ちゃん。
青い空を見て…全てがわかるから
アンジェレッタ」
読めない手紙など意味はない。アンジェレッタは、何を書いたんだ…しかし、どうせ僕には関係のない話さ…

「アンゼルモ!起きろ!飯食ったら仕事に行くぞ」
最後の飯を食って、仕事に行く。俺は地に叩きつけられるんだ…煙突掃除という糞ったれに俺は殺されたんだ

一つ一つ登る死の階段…もうこんな光景は見られないのさ
そして地獄の出口が待っている
最後にミラノの空を…

その日アンゼルモは死んだ…
腐ったリンゴは死んだ…
こなごなに砕けちって死んだ…
空に溶けて死んだ

数日後
「今日から黒い兄弟に新たな仲間が一人入るぞ」
笑顔のニキータ
今日もミラノを明るい太陽が照らす
196名無しさん@ピンキー:2005/09/04(日) 02:32:03 ID:1ePdLfi7
>>192
姫君と見まごう程の形をするニキータに萌ゆる。
アニタ、さようなら…君の花嫁姿、楽しみにしてる…。

>>ジョバンニ×ニキータ&新黒い兄弟の逃亡
「ジョバ兄貴」、「ニキータ姐さん」とそれぞれを呼びたい。頼りになるw

>>195
キタ!アンゼルモ・シリアス小説!
真人間への第一歩。前向きで素敵です。
天使の手紙が好き…。
197アニタ積極的すぎか?:2005/09/04(日) 04:13:21 ID:6Zrvyc8J
ロミオ、貴方には悪いけど…直感で、きちゃった…
私の王子様リナルド様

「おい、ニキータ?彼女は?」
「私も知らない。何も、名前しか聞いてないし…」
ボルゴ横丁へ入る道
ニキータとリナルドはロッシに何の用事もないので、ここで別れるのだが
「ねぇロミオ!ちょっとミラノ見物してきていい?」
「いいけど、じゃあ、ビアンカ、今日はアニタも泊めてもらえるってのは大丈夫かな?」
「へ?ん…ロミオの頼みなら何とかするわ」
アニタをなかなか自由にさせてやれそうにないので、ロミオは何とかしてやりたいとは思っていました
「でも、迷子に…」
「ニキータさんとリナルドさんが私のガイドしてくれるわ!だって私たち赤毛同盟だもの!」
「赤毛?」「同盟?」
リナルドとニキータはいきなりのアニタの発言にとまどう。
「だから、お願い!私にミラノを案内して下さい!」
頼まれたら嫌と言えないニキータ、そして巻き込まれるリナルド
ロミオもアニタの発言にのせられ
「そりゃいいよ!ニキータ達なら僕よりミラノを知ってる!僕からもお願い。アニタにミラノを案内してあげて」

「何かニキータ達にアニタを押し付けたみたいになっちゃったわね」
ビアンカは内心、敵が消えてホッとしている
「でもニキータなら安心だよ。アニタがミラノを思う存分楽しんでくれたら、今回の目的も半分達成だしね」
ロミオはアニタが楽しんでくれればなぁ、と自分のことのように喜ぶ
こうしてロミオとビアンカはロッシに再会の挨拶をしました。
ロッシは数年前から更に頭がさびしくなった以外は前とかわらぬ笑顔でロミオとの再会を喜び
三人は会話を楽しみました…

一方ニキータとアニタとリナルド
赤っぽい毛の三人が町を歩く。ニキータの案内で色々な場所を巡るアニタ
初めて見る風景や建物に改めて感動していました
「ねぇ、ところでニキータさん。その服動きづらくないですか?」
「そうだなぁ。年に三回くらいしか着ない服だし…今から着替えてくるよ。家も近いし」
ニキータが服を着替えてる間、アニタはリナルドと二人っきり
「ねぇリナルドさん」
「ああ?なんだ?」
「私と駆け落ちしない?」

数分後
「アニタ、リナルド、待たせたね。やっぱ、私はこの服じゃないと調子…って誰もいないじゃねぇか!」
ニキータの叫びがミラノ中に轟く。
198名無しさん@ピンキー:2005/09/04(日) 12:09:10 ID:srdQCI+R
>>195
おぉっ!感動いたしました。
アンゼルモもアンジェレッタもニキータもイイ!

>>197
乙です。
ひょっとしてこのSSはアニタが主役?w
199名無しさん@ピンキー:2005/09/04(日) 19:49:55 ID:1ePdLfi7
>>197
リナルドの、自己主張しない具合がなんか可愛いな、コラw
200名無しさん@ピンキー:2005/09/05(月) 01:55:45 ID:TYmfukpT
200は頂いた
201名無しさん@ピンキー:2005/09/05(月) 08:16:34 ID:X6KAh1Iv
ジョバンニ×ニキータの作者です。書きためたのを全部うpしちゃったんで、
続きはまだちょっと先になりそうです(計画性なくてごめん…)。
「ルガーノまで歩いてきた」ということなのでみんなティチーノの方々です。
ちなみに原作では3泊4日でルガーノまで逃亡してます。
ただ、ダンテが足を怪我していたので普通にならもっと早く着いたかな?という感じ。
ほとんど妄想なんでリアリティがゼロなのは許してw

>>195
感動しました。アンゼルモはやっぱりそういう役が似合うよなあ(酷い?)
アンジェレッタの手紙も素敵です。

>>197
アニタの一目ぼれワロタ。何気にリナルドもついてってるところがいいw
なんかこの二人、似合うような気がしてきた!
202名無しさん@ピンキー:2005/09/05(月) 08:42:50 ID:U/TRWlm6
>>201
焦らなくていいですよ。
また書き上げたら、投下してください。待ってますからw
203オリキャラ?だしてもーた:2005/09/05(月) 23:39:50 ID:RQgj8Nuh
俺は女という者がわからない
身近な女…母親は毎日違う男といる。物心ついた時からそれはかわらない。
「あと100リラくれればあんたの女になってやるよ」
この類のセリフはもう聞きあきた。
愛も憎しみも、やつらにはない。
そこから産まれたのがこの俺…
どうして俺はここにいる?
一人で考えて、一人で悩んで…
狼団はそんなヤツラが集まっていた。
母親以外にまともにしゃべった初めての女…ニキータも女だと意識したことなんて今の今までなかったし…単なる仲間
女ってのは…

「ねぇねぇリナルドくん。あの教会の方に行こうよ!」
いつの間にこんなことになっていたんだ?この子は誰なんだ?
「ほんっとーに、ミラノって何から何まで凄いのね!」
「ああ、そうだな」
でも、こんな時もあっていいのかもしれない。ミラノを自分もこんな目でみたことなんてなかった
何故生まれてきたかなんてより、どう生きるかの方が大切…
この子の無邪気な笑顔。ミラノみたいな町にはふさしくないぐらいだ。

リナルドはアニタに振り回されながらも、冷めていた自分の生き方の中に、新たな息吹を感じていました
デートの中で、全く違う境遇で生きてきたアニタとリナルド。二人の仲はグッと近くなっていました
しかし…
「こっちの通りはなんなのかな?」
「あっ、そっちは…」
赤毛の髪の女がそこにはいた
「ん?何だい?ここはお嬢ちゃんの来る所じゃ…よぉリナルド!何してるんだい?」
「母さん…」
「お前もこんな子連れて。これから何をしよってんだい?」
タバコをふかしながら、リナルドに微笑む母親。
「母さん…今日は…」
「ふん!お前も男ならはっきりいいな!この子との『やり方』がわかんないなら、私が教えてやるよ」
「そんなの…そんなの、俺はどうだっていい!アニタは母さんなんかと違う!アニタ、行くぜ!」
アニタの手をとって走るように逃げるリナルド。
そして背中を見つめる母
「リナルド…母さんはお前に何にもしてやれない。でも、もう心配しなくてもいいようね」


「リナルドくん。お母さんにあんなこと…」
「大丈夫。アニタは心配しなくていい。第一もう、どうだっていいんだ。それに今、俺はアニタにこれを見せたい」
ミラノの夕暮れ。そこはリナルドしか、知らない秘密の場所。
「うわぁ…凄いね!本当に綺麗」
「俺にはこんなことしかできないが…これで、満足か?」
二人は日が沈むまでそこにいた…
204名無しさん@ピンキー:2005/09/06(火) 00:24:23 ID:yrEatWic
アニタもリナルドも何だからしくないな・・・
205名無しさん@ピンキー:2005/09/06(火) 00:36:10 ID:aHI4xGyz
>>203
乙でつ。
リナルドが青っぽい。だがそれも良い。

予告行きます。
懲りずに赤毛母子。(暗め)
206言い訳でし…orz:2005/09/06(火) 00:41:35 ID:kARfLP+u
スマソ
らしさ、全面にだしてたらそもそも、この二人の仲は最初からないと思うし、かなり妥協したかも。
とりあえず
アニタはこの人が好きだから一緒にいたい。
ってだけに集中。
リナルドはアニタを恋人として見てるわけではない…はず
シリアスとギャグ絡めるつもりが半端だったかも。
失礼しました
207赤毛母子。幼い日の記憶。:2005/09/06(火) 00:43:38 ID:aHI4xGyz
…何で、覚えてなかったんだろう。
  “彼女は何故か、壊れたブリキの兵隊を、お守りのように後生大事にとっていた。”

 ある遠い冬の日。二人ぼっちの部屋。
 身体が冷えて震えるのは、安普請の隙間風の所為ばかりではなかった。
 彼女が床に膝をついたので、目線が合わさった。
 真剣で、今にも壊れそうな目をしていた。
「ねぇ、リナルド…」
 張り詰めた不自然な笑顔を見て“何か取り返しのつかない事をしようとしている”、と一瞬で分かってしまった。
「私と一緒に来てくれる?」
 “嫌だ”と言えば、彼女は一人で行くだろう。
 離れたくはない。でも、彼女の言う場所に行ってもいけない、と焦躁に胸が痛んだ。
 どうやって引き留めればいいのか何も思い付かなかった。
 …だから、ただその時一番大切にしていたおもちゃを持ってきて、彼女の腕の中に押し付けた。
 …それは、軋んだ音を立てた。
「どうしたの?これはあなたのでしょ…?」
 返してこようとするのを拳をつくって拒み、不器用に彼女の長い髪に手を伸ばし、触れた。

「Che sara sara(何もかも、なるようになるよ)」

 そんなことを言って、彼女の頭を撫で続けた。
 彼女は、驚いた様に見つめてきた。
 ──その菫色の瞳に、ボロボロと涙をこぼす自分の顔が、小さく映っていた──。
 彼女は泣き笑いして……突然、痛い程強く抱き締めてきた。
 その痛みを我慢して、じっとしていると、彼女は嗚咽混じりの悲痛な声で囁いた。
「ごめん…リナルド……ごめんなさいッッ!!」

 ──彼女が、自分の意志とは関係なく、その時行こうとしていた所に行ってから──
 彼女のお気に入りの宝石箱の奥に、壊れたブリキの兵隊を見つけた。
 腕はひしゃげて、胴はへこんで、顔は錆びかけてるのに、その首に、首飾り代わりの腕輪が巻かれていた。…ちぐはぐで少女趣味な遊び。

  彼女は何故か、ブリキの兵隊をお守りのように後生大事に持っていた。
…今になって、思い出した。
  彼女が返してこようとする度に、頑なに拒んだからだ。
  とうとう彼女は諦めて、それを受け取った。
  一番大切な物だったけど、彼女に持っていてほしかった。
  二度と、あんな目を見たくなかったから。
…そんな事、ずっと忘れてた。
 今考えれば、理由なんてどうせくだらない事なんだろうが。
 …可哀想な女。
208黒い兄弟って:2005/09/06(火) 01:10:16 ID:kARfLP+u
ビアンカは部屋を整理する
「カセラ先生、この日記…」
「これは…私の父さんが書いたものようだな。私のおじさんと一緒に書いてたらしいんだが…」
「おじさん?カセラ先生のお父さんのお兄さん?」
「いや、私の父とおじさんは血がつながっていなかったが兄弟だった」
「???」
「私の父さんはミラノで昔仕事をしていた。しかし、仕事があまりにきつくて逃げてしまったんだ
それをかくまってくれたのが、私の祖父とおじさんだった。祖父は父を養子にしてくれたんだ」
「その仕事って?」
「ロミオ達と同じ煙突掃除だったそうだ。詳しいことはあまり聞いていないのだが…」
「ロミオも煙突掃除のことはあまり語らないものね…」
「しかし、アルフレドが亡くなった後、父の話を改めて調べてみて、あまりに似てることに驚いたんだが…」
「お兄ちゃんが何か?」
「父の親友もアルフレドという名前。しかも、妹がビアンカという」
「え!そのままそっくり同じなんですか?」
「全部が全部ではないがね。しかし、これだけ似てるのは驚きだった」
「不思議なことってあるんですね。で、そのビアンカちゃんはどうなったか教えて下さい!」
「ハッハッハ!ビアンカは私の母親だよ」

----------
32話とか見たら少し矛盾するんだけどユルチテ
209運命の誘い:2005/09/06(火) 01:44:56 ID:kARfLP+u
ロッシ親方の家の帰り。ロミオとビアンカはミラノの町を歩く
「ところでビアンカは何でついてきたの?」
「何でって、そんなことどうだっていいじゃない!ロミオの親方と久しぶりに会ってみたかったの!」
「親方はあんまり変わってなかったなぁ。そういえばアンジェレッタ今頃何をしてるのかな?」
「え?何?」
「いや、とっても大切な友達のことを思い出してたんだ」
「ロミオの大切な友達?どんな子なの?」
「あれ?ビアンカには話をしたことなかったかな?とっても優しくて、でも心が強くて…僕も何度も助けられたよ。天使って感じかなぁ?」
「私にはそんな友達…ううん、今は沢山いるわ。ロミオもニキータも」
「そうだ、ビアンカ!まだ時間あるよね?」
「日没くらいには帰らなきゃピアさんに怒られちゃう…かなぁ」
「じゃあ大丈夫だ!ビアンカにもいつか見せたかったもの…今からいこ!」
ロミオとビアンカは家に真っ直ぐ帰らずロミオの歩く方向へ
「ここなら大丈夫だ!ビアンカこっち来て!」
「こっち来て、ってここを登るの?」
ロミオは無人の建物を登る。ビアンカもようやくたどりつく
「うわぁ、高いわね」
「アルフレドが見た景色をビアンカにも見せてあげたかったんだ!」
アルフレドの名前を出した瞬間、ビアンカの中では、時がゆっくりと流れていました
アルフレド。大好きなお兄ちゃんが見た景色。煙突掃除夫しか許されない風景
いつのまにかビアンカの目は涙で一杯になっていました
「ねぇ…ロミオ。泣いていいかな」
ロミオは何も言わず頷く…

屋根の上夕陽の中で二人は語っていた。あの日の二人のように
「ビアンカは将来何を目指してるの?」
「私はお医者さまか看護婦さん。アルフレドのような患者を一人でも救いたいの…」
「僕は教師になりたい…でも医者にだってなりたい。救いたい人がいるんだ。そしてアルフレドの夢もつぎたい」
「ロミオ!それなら私とミラノで勉強しない?ミラノならカセラ先生が教えてくれるわ!」
「ミラノで?でも…」
「突然言われてもできないわね…」
ロミオは黙って沈む夕陽の中で考えていた。村での独学にすでに限界を感じていたとは言え、また村を飛び出すわけだ
決断の時はすぐそこに来ていた。
210一人の方が書きやすい:2005/09/06(火) 01:49:25 ID:kARfLP+u
>>207
なぜにリナルド人気は高いのか…乙です

自分の…
若干疲れてきた感じもするので、多分もうすぐ終らせる…かな
キャラクター崩壊なんて言われる前に。
それまでおつき合い下さいませorz
211名無しさん@ピンキー:2005/09/09(金) 01:39:21 ID:WtEK4y8z
>>208
  祖父
  ┃
┏━┻━━━━┳━━━━━┓     
┃      ┃     ┃
アルフレド ビアンカ━┳━父(養子)
            ┃
          カセラ

なんとなく家系図化してみた。

>>209
乙です。
もしかして…ビアンカを読みたい人は少ないのでしょうか…?
212名無しさん@ピンキー:2005/09/09(金) 08:26:44 ID:Kec69PVd
ビアンカとロミオは需要ない
アニタと絡むロミオなら萌え〜
アンジェレッタとアルフレドは好きだけど、SSでは活かしにくいキャラ

やっぱり狼団だね!
213赤毛の憂鬱:2005/09/10(土) 00:12:33 ID:CdpjOTDY
ニキータはアニタとリナルドを見失って、うろたえていた…
ビアンカやロミオにどう説明をすれば良いのか?
すでにあたりは暗くなりはじめていた…
「リナルドの奴、どこへ連れてきやがったんだ…」

リナルド-秘密の場所。
ミラノの夕陽は沈みかけていた
「ねぇ、リナルドくん」
「いちいち『くん』付けしなくていい。俺はあんまり馴れ合うのも苦手だし、そんな呼び
方も苦手だからな」
アニタは笑顔で返しながら
「うん。じゃあリナルド、ミラノのこと好き?」
「ミラノ…ああ、どんなに悪いことがあっても、俺の育った街だ。嫌いになんてなれない
な」
「ふーん…アニタはミラノ好きだよ!色んなものがあって、えーと、それからそれから−
…」
ニキータやリナルドに紹介して貰ったミラノの街の至る所の感動をアニタは語る
リナルドは少し嘘をついていた。ミラノという街の嫌な部分を腐るほど見ている。
だから街に嫌になることなんていつものことだった
アニタの感動はだからこそ新鮮だった。ミラノにもまだまだいい所があるんだ。
それは、ここ数年感じていなかったこと。
そしてまた同時に、自分の中に閉じ込めていた、
何にも汚れていない自分を見つけてくれたアニタに心の中で礼を言った
「ありがとう」と

「はぁはぁ。何で私が走らなきゃならないんだよ!」
ニキータはリナルド達を捜し、リナルドのいそうな所をミラノ中捜し回っていた
狼団のアジトなど、狼団がいそうないつもの場所に二人の姿はなかった
「まさかリナルド、誘拐…いや、あいつはそんなことしない奴…」
ニキータはそのとき、リナルドが狼団と出会った最初の場所のことを思い出した
売春宿が集まる通りの近く…街の外れの…

「さて、帰るか…こっからはとりあえず送っていく」
「アニタは大人だもん!別に…」
「いや、ここからは俺が送る!つべこべ言わずについてきな」
リナルドは誰にも教えたくないこの場所…それには理由があった
一つは一人で物を考えたりする場所だからということ。そしてもう一つは…
「よぉ、赤毛の坊主じゃねぇか…可愛い女の子を連れて何してんだい…」
リナルドとアニタに危機が迫る!
214リナルドの強さ:2005/09/10(土) 00:13:46 ID:CdpjOTDY
ニキータはあまり行きたくない場所だった。ジョバンニとリナルドの殴り合った場所
あの時の勝者はジョバンニだった。がむしゃらにリナルドは向かっていった
何かを奴は捨てていたようだった…
「お、いたか。リナル…」
リナルドとアニタを見つけたニキータ。
二人は鋼のような肉体の大男と対峙していたのだった。
「お前が金をケチるからいけないんじゃないのか?」
アニタはリナルドの後ろに隠れている。リナルドと大男の口論は続く
「ふん。売女の息子が!てめぇの親父が誰かも知らねぇくせに!」
「ふん、そんなこと気にしたことはないね。俺は俺だ。親父が誰かなんて関係ないね」
「俺はミラノの名家、モントバーニ家の血をひくもの。お前のような屑と話すことも…」
「ほう。モントバーニ家ねぇ…」
ニキータは三人のもとに近付く。アニタはおびえた様子で声もでない
そして二人は今にも殴り合いそうな雰囲気だ
ニキータはアニタに小さな声で呼び掛ける
「こっちに来い!」
涙目のアニタは腰が抜けて一歩も動けない。
ニキータに気付いたリナルド。アニタをニキータに抱き抱えて引き渡す
「ニキータ。アニタを頼む!」
ニキータはおんぶだっこでアニタを支えながらその場をさった。
「ちぃ。仲間がいやがったのか」
「残念だったな、変態野郎。母さんの金のつけは俺が払ってやるよ!来な!」

アニタはずっと泣いていた
「リナルドが殺されちゃうよ…あんなに体が違う人と戦ったら」
別れる直前のリナルドの顔を思い出すニキータ
「心配するな。リナルドは負けない。狼団を、いや、アニタを守っているからね!」

「筋肉だるま、もう攻撃は終わりか?息があがってるじゃないか」
「散々逃げやがってこのクソガギが!」
男の振り出した拳がリナルドに当たる瞬間、ひらりとかわして一撃、鞭のようなボディブ
ロー
男の動きが一瞬止まる。その刹那、リナルドの腕が男の首を絞め上げていく
「ハリボテをつけても意味はない。関節を極めるに、この腕が適している」
「たじゅ…」
「母さんに手をあげ、伯爵家の名まで語る奴には手加減は要らないな」
男は泡をふいて失神していた
215名無しさん@ピンキー:2005/09/10(土) 00:21:18 ID:LE5henR4
>>213-214
乙です
216二次会…:2005/09/10(土) 00:54:59 ID:CdpjOTDY
ロミオとビアンカ…二人は帰り道、何も喋らずゆっくりと歩いていた。
一緒に勉強すること…ロミオにとってミラノで勉強する環境があるならそれは願ってもな
いチャンス
しかし、それは親元を離れるということ…家族皆でいる幸せをみすみす手放すこと
重い空気に耐え切れなくなったビアンカ
「ねぇ、サン・バビラ教会に行かない?」

サン・バビラ教会。そこはアルフレド、最期の場所…
二人は肩を寄せ合いマリア像の前に座っていた
どれほどの時間が経ったのだろうか?ビアンカはロミオの中で眠りに落ちている
「ビアンカ?散々ミラノを回ったからなぁ…疲れちゃったんだね」
ロミオはビアンカの息を感じ取りながら、自分の将来のことを考えていた。
ビアンカと一緒に行くのか…それとも…

「ん…朝…って…ロミオ!」
ビアンカは目を覚ます
「うわぁ!びっくりさせないでくれよ、ビアンカ…どうしたの?」
「あの村娘…アニタはどこ行ったの?早く帰らなきゃピアさんに怒られちゃう!」
ビアンカの言葉にアニタを忘れていたロミオ
「そうだ!アニタは!?」
二人の後ろには見慣れた少女がいた
「ロミオ!一緒に帰ろ!」

「もうビアンカ!門限は守りなさいっていつも言ってるでしょ!最近物騒なんだから…」
三人はピアに怒られていた。門限はとっくの昔に過ぎていたのだ
御飯はかろうじて用意されていたものの、冷え切っている
晩御飯を食べロミオとアニタは泊まる部屋へビアンカに案内された
「ここ、先客がいるから…」
「よっ!熱いね−ロミオ君。おっ、今日も修羅場かね」
「ダンテ、煽らないでよぉ…」
ミカエルとダンテがそこにはいた。煙突掃除の親方に、泊まっていけと言われた者、その
まま帰った者。
解散した後はそれぞれであったが、二人は当初からカセラの家に一泊予定だったのだ
「急にロミオが泊まるって言うから、ここしか空いてないんだけど…」
「僕はいいよ。アニタもいいかな?」
「いいけど、私に触れないでよね。ロミオ」

四人は今日のことを語りあう
久しぶりに会った親方達のこと。ミラノで見た新発見…いつしか話は各々の夢の話になっ
ていた
そして…
「僕は…ミラノにこのまま残ろうと思う」
「ダメ!こんな所になんて…」
217ミラノの闇:2005/09/10(土) 00:55:57 ID:CdpjOTDY
「私、ミラノを沢山回らせてもらった…最初、リナルドやニキータは親切で優しかった…
でも…」

数時間前
「はぁ、ここまで何とか逃げ切れたか。大丈夫かい?」
ニキータの言葉に対しアニタは泣くばかりで言葉にもならない
「リナルドは強い奴だ!負けないよ」
「でも…」
「私は嘘は言わないよ。アニタ、今のリナルドはどんな奴にも負けない。
奴はアニタを守るために戦ってる。リナルドは絶対に勝つ!」
「それも…だけど…私のためにリナルドが…」
「ふん、俺がどうしたって?」
リナルドは二人の前に立っていた。怪我はしてないようだ。しかし、服はボロボロだった
「あの死にぞこない…この服気に入ってたんだがな…」
ニキータは笑顔でアニタに微笑む。
アニタはホッとして、余計に泣きじゃくる。
ニキータに事の経緯を話すリナルド。
「リナルド…お前」
「アニタには嫌な思いをさせてしまったな…」
ニキータはリナルドを軽く殴る。
「お前はもう一人じゃない!狼団がお前にはついている。少しは信用…」
「ニキータ…お前のそんな優しさが好きだ」
「えっ!ちょ、おま…」
リナルドはニキータを抱きしめる。ニキータはなすがまま…
アニタは一部始終をポカーンと見物。そのまま放置を喰らっていたのだった

「ロミオもミラノなんかいちゃ、リナルドみたいな浮気者になっちゃう!だから一緒に帰
ろ!」
「おいおい、アニタちゃん?ニキータとリナルドはどうなったんだ?」
ニキータが好きなダンテは気が気でない
「私を教会の前まで送ってどっかいっちゃった!もうリナルドなんて知らない!」
アニタはふくれっ面で話す。ロミオはその頬をツンツンとつきながら笑う
「ロミオ!なによ−私は真剣に言ってるの!」
「ハハハ。そんな顔してたらつっつきたくもなるよ。それ、アニタが単に片思いしてただ
けじゃないか!」
ダンテは泣きたい気持ちを抑えながら次の恋をそこに見つける
「アニタちゃん。このダンテ様があなたの王子に立候補するよ」
アニタはそれを軽くスルーしながら
「もう年上は勘弁だわ!これからは君が私のしもべになりなさい!」
指指されたミカエルは目を丸くしている
ロミオの夢の話はうやむやになっていた…
「あのぉ…もしもーし」
218エピローグ:2005/09/10(土) 00:56:36 ID:CdpjOTDY
ロミオはビアンカとカセラのもとにそのまま残り、勉強することになった
二つの夢。
アンジェレッタを救える世界で一番の医者になること
アルフレドの夢をついで、教師になること
とても大きな夢に向かって新たな第一歩を踏み出す
「父さん、母さん!僕は立派になって村に帰る!それまで…それまでさよなら!」
家族への手紙をアニタに渡す。その顔に悔いはなかった…

「もうロミオったら。私のこと置いてどっかに行くんだもん…ロミオのバカ
ミカエル!荷物持って」
アニタは…新たな恋を見つけた…のか?

「ロミオ−ダンテ−助けて−」
「そんな羨ましい奴には助けてやらん!おいらもハートブレイクなんだぜ!」
ミカエルとダンテは…帰り道、仲良くやってるようだ

「ニキータ…お前のことが好きだ!」
「リナルド何やってんだい?」
「ちぃ、この前は上手く行ったのにな…何だったんだ。告白のタイミングがわからない
な」
リナルド親子の距離は心なしか狭まっている

「ジョバンニ…私のことどう思う?」
「ニキータのことか…そりゃあ…頼りになる仲間だと思ってるぜ…これでいいのか?」
「ふーん…(この前のリナルドはなんだったんだ?)」
ニキータは知らない。狼団全員がニキータに恋をしていることを

「あら、ロミオから手紙ね。えーっと…ミラノから?…カセラ先生のもとで勉強ね!素晴
らしいわ。
ロミオ…また会いたいなぁ。私も頑張って病気を治さなきゃ!」
モントバーニ家の雰囲気は明るい

黒い兄弟の同窓会…それは過去を尋ねた未来への始まり。
-終-

おまけ
アンゼルモは街を走る。今日は自分の誕生日。何が貰えるんだ!
「いて!」
いきなり飛び出してきた大男にぶつかる
「あーん?ガキか。赤毛の野郎のかわりに殴ってやる」
アンゼルモは誕生日、ゲンコツと病院のベットがプレゼントとなった
「せめて、看護婦くらい若い子の病院に入れてくれ−!」
219名無しさん@ピンキー:2005/09/10(土) 07:01:24 ID:LE5henR4
>>216-218
乙です。そ、そんなオチが待っていたとはw
アニタ、踏んだり蹴ったりだな・・・。
220名無しさん@そうだ選挙に行こう:2005/09/10(土) 22:49:47 ID:LaORbwQR
>>218
乙です。アニタの可愛さが凄くよく出ていました!やっぱりアニタは片思いが一番ですねw
リナルドと母親の関わりも面白かったです。
221名無しさん@ピンキー:2005/09/14(水) 02:57:55 ID:4yAP9V8O
>>217
乙。
意表を突くリナニキ(片想い)!
「この前は上手く行ったのにな…」について、小一時間問いつめ(略
って、ニキータと母が入れ替わってたのか…。
今回、リナルドのハンドリングが巧みだなぁ(上手く軌道修正したっ)

さて、待ってて下さった御方、お待たせ致しました。
「赤毛とニキータinニキータの酒場」の続きですが、
なかなかジョバンニ派な方には見せられない展開になってきました。ご注意下さい。
っつーか、ナンコレ、本当ゴメンナサイ…_| ̄|○ノシ
222赤毛とニキータinニキータの酒場8:2005/09/14(水) 02:59:27 ID:4yAP9V8O
 心まで墓守りに徹するのは後ろ向きで、愚かな事。あいつだって、それを望む訳がない。
 それに…「無理に忘れる事はない」と、私を「好きだ」言ってくれた赤毛を、
 その悲しい瞳を、なんで大切に思えないなんて事がある?
 その目を見てたら何だか訳も分からず、涙なんて出てきやがってさ。
 とにかく一つだけ分かるのは…
 …そう、傍に居てほしいんだ。このまま会えなくなるなんて、嫌だ。
 だけど、“行くなよ”なんて言っても無駄だ…。
 赤毛には大切な用事があって、その邪魔は出来ない。
 ただ、帰って来てほしい…。そう約束してほしい。

 ニキータは続ける。
「いつも冷めた振りするんだな…」
「振りじゃないんだけど」
「じゃあ、お前が言う、“好き”って何なんだ…?」
 赤毛は“ニキータの残酷さ”に、長い溜息をついて、緩やかに冷笑した。
「もう、いいだろ…二人になるのも珍しいから言ってみた。それだけだよ」
 ニキータは、はっとして赤毛の腕を掴む。
「まさか…私を試したのか?…一体どこまで本気なんだよッ?!」
「トリノに行くのは本当だ…。疲れた。一年分は喋った」
 赤毛は、強い諦めを漂わせながら、優しくその腕を外させた。

「お前、私が仲間の義理で引き留めてると思ってるな」
「そのまんま、その通りだろ」
「違う…って、言葉だけじゃ信用出来ないか?」
 ニキータは赤毛の肩に手をかけて、爪先立ち、顔を近くに寄せた…。

「さっき、私に…しようとしたんだろ?」
 ニキータは、動きを固めて赤毛の口の端に、軽く口づけた。
「…まだだ…こういう時は、目閉じてろよな」
 ニキータは囁き、赤毛は素直に目を閉じたが……また、かなりの間が空いた。
 赤毛はついつい目を開けてしまう。
 ニキータは頬を上気させて、口を引き結んでいた。
「……無理すんなよ」
 赤毛は、ニキータの“躊躇そのものの姿”に吹き出しそうになったが懸命に堪えた。
 …そして、吹き出した。
 ニキータは目を吊り上げて、笑う赤毛の胸倉を掴んだ。
「バカッ!」
「ああ…バカだよ」
 赤毛は嬉しそうにニキータの肩を引き寄せ、額に額を軽くつけた。
 そして、そっと顔傾けて、唇に息がかかるほど近づいた。
 ニキータはもう抵抗せずに目をつぶり、まつげを震わせた。
223名無しさん@ピンキー:2005/09/14(水) 08:44:19 ID:BWLzYom0
>>222
乙〜
ジョバニキもリナニキも好物なので気にしないでください
ってか、投下されたSSは公式だろうと非公式だろうと気にしないからw

さぁ、いよいよゴールが近づいてきそうな予感
224非現実系アンジェレッタ話:2005/09/15(木) 00:54:38 ID:lZBkJxKP
「お父さん、ロミオ、行ってらっしゃい!」
アンジェレッタは窓をあけて二人を送る。
大きな声はだせないけど、笑顔を人一倍。
そして、ピッコロはアンジェレッタの横で気持ち良さそうに寝ていた。
「アンジェレッタや。私はアンゼルモと買い物に行ってくるから、一人でお留守番よろし
くね」
「お母さんいってらっしゃい!」
アンゼルモとエッダも家を出る。
部屋にはアンジェレッタが一人
「今日はどんな本を読もうかしら…」
アンジェレッタの毎日…それは部屋で薬を飲んで死を待つだけの生活なのかもしれない
でも、アンジェレッタはもうそんなことはどうだっていいのだった
どうせ後先のない自分のことより、まわりの人が幸せになってくれれば…
本を読み終え薬を飲み、いつものように眠る
その眠りが最期になろうとも、構わない…誰にも迷惑をかけないのなら

“アンジェレッタ!君はまだ生きなければならない!”
アンジェレッタはハッ!となり起きる。
誰かに呼ばれている。
「お父さん?ロミオ?それともアンゼルモ?」
その声は確かにきこえた。でもそこにはやはり誰もいない
気のせいだ、それか夢でも見ていたんだ。そう思っていた
“ここにいるよ”
アンジェレッタの頭に聞こえる声。
「あなたの名前は?」
頭に聞こえてくる声の主に問いかける。
“目の前にいるよ。アンジェレッタ”
目の前…アンジェレッタの視界にあるのはいつもの見慣れた風景。
そこには特別な何があるわけでもなかった
「誰も…いないわ。でも、まさか…」
アンジェレッタの前にいたのは、ピッコロ
“やっと気付いてくれた!はじめまして…ってのはおかしいかな?”
「ピッコロ?ピッコロなのね!嬉しいわ!あなたとこうやってお喋りできるなんて、とて
も素晴らしいこと!」
“会話というか、こういう形でしか語れないんだけどね…”
ピッコロはアンジェレッタの頭の中に直接話をしてくる
しかし、そのことに驚くよりも話せる喜びが上回る
「でも、どうしていきなり…?」
ピッコロが語るこの真意とは…
225ピッコロと話そう:2005/09/15(木) 00:55:52 ID:lZBkJxKP
「アンジェレッタ。僕の声を聞けるのは誰でもない、君の力なんだ」
ピッコロはアンジェレッタのちょこんと肩に乗りながら話を続けた
「僕が君に話をしたかったのもあるけども、君自身の中に素質…そう、アンジェレッタ、
君には特別な才能があるんだ」
「私に…才能が?」
「その一つが自分みたいな動物たちとこうやって話せることなんだよ」
「ホント?それは素晴らしいことだわ!だけど、今までそんな声が聞こえたことなんて
…」
「突然だけど、アンジェレッタはロミオのことが好きだよね」
アンジェレッタは少し顔を赤らめる
「…うん。ロミオは私の友達だもの」
「実はロミオにも特殊な力がある。それはまわりの生命力を高めてくれること。アンジェ
レッタはロミオが来てから体調が良くなった気がしない?」
「うーん。ロミオと夜、話をしてるのは本当に楽しいし、最近は気持ち良く寝れるわ」
「しかしこのロミオの力には副作用がある。アンジェレッタ…君の体は今年一杯までしか
持たないだろう…」
アンジェレッタはすでに自分の体がもう先はない気がしていた。
両親のいる天国から呼ばれる日も近くない…
しかし、こうやって改めて言われると悲しくなる…
ピッコロはアンジェレッタの悲しそうな顔は見えていたが構わず話しを続ける
「君の体は僕たちが来た時から急激にガタが来ている。ロミオと君が会って話をする度に
体が擦り減っていく」
「そんな…ロミオのおかげで私は元気になれた。ロミオが好き。大好きだから…」
「大好きなのはロミオも同じだよ…だから君の体はもう持たないんだよ…」
ピッコロの言葉一つ一つがアンジェレッタの表情を悲しくさせる
「ロミオとアンジェレッタの波長が合うからロミオもアンジェレッタも今は元気なんだ。
けど…ロミオの力はアンジェレッタの体にとって毒だと言っても差し支えないだろう。薬
と毒は表裏一体…」
「ロミオは毒なんかじゃないわ!ピッコロが友達でもそんなことを言わないでほしいな」
ピッコロに思わず怒鳴るように話してしまうアンジェレッタ。その姿にいつもの優しいア
ンジェレッタには見られない
「アンジェレッタ…君がそんなになって言う程、ロミオを想っているのは僕も知っている

だから…これから言うことを聞いてほしいんだ…君の力に関することだから」
226夕暮れ(ジョバンニ×ニキータ):2005/09/15(木) 03:06:48 ID:s/E2MaaJ
夕暮れのミラノは、春のやわらかなにぎわいに満ちていた。
あのロミオ達がとうとうミラノからいなくなり、
街は一年前と同じように新たな春を迎え忙しく動いている。
その中を、ニキータはどこに行くのでなしに歩いていた。
ロミオたちが帰郷してからというもの、
アジトにあまり行かなくなった。特に理由はなかったが、
ただ無意味に街を歩くことがニキータの日課になっていた。
黒い兄弟たちが駆け回ったミラノが、一年前より美しく見えた。

水面に映る夕日が、川べりを優しく包んでいる。
そこでニキータは見慣れた後姿をみつけた。ジョバンニだった。
「ジョバンニ」
ゆっくりと振り向いた顔は、一年前より大人びていて、やわらかかった。
相変わらずナイフのような目をしているが、その瞳は優しさを帯びていた。
そう言えば背も、少し伸びたような気もする。
「今日も行かなかったのか?」
ジョバンニもニキータを同じく、アジトに姿を見せる回数が減っていた。
「ああ、なんとなくな」
川に目を移して、ジョバンニは言った。
その声から、彼もアジトに行かない理由など特に無いことがわかる。
「あたしもだよ。なんか、拍子抜けしちまったんだな」
ふっ、とジョバンニが笑った。
「今日奴の…、アルフレドの墓に行った―」
ジョバンニの声が、少し沈んだ気がした。
「花が供えてあった。白い、花だ」
あの花おまえが―、とい続ける声をニキータがさえぎった。
「小さい墓なんだ、せめて花くらいはいっぱいあったほうが、いいだろ」
天国には花はいっぱいあるだろうけど、と言いかけて、やめた。

君が髪に花を飾ったら―

あの言葉が、頭をよぎる。青く深い瞳を、思い出す。
ごまかすように笑おうとしたが、いつの間にか涙が出ていた。
泣かないでいられる日が多くなった。冬に川へ飛び込んだ時、
泣かないと決めた。けれど、それでも無性に悲しくなる日があった。
それでも耐えていた、つもりだった。
だから歩いた。いたずらに暇な時間を作らなければ、少しだけ気が晴れた。
けれどもミラノの街を歩く時、無意識にアルフレドがいた場所を探してしまう。
まだ、そこに彼がいるような気がして。まだ、言い足りないことがあって。

会いに行くよ―

また、涙があふれた。

その時だった。突然、ぐっ、と肩を抱かれた。体が、ジョバンニによりかかった。
理解するのに、時間がかかる。けれども、煙草の匂いが少し混じった彼の匂いが、
何かとても懐かしかった。
長い間一緒にいたが、こうやって直接触れたのは久しぶりだった事にニキータは気づいた。
言葉はなかった。けれどジョバンニのぴくりともしない表情から、
彼もまた自分と同じ気持ちであることに気づいた。
水面に映るきらきらとした夕日が美しかった。
ニキータは目を閉じた。
瞼に今見た夕日を思い浮かべながら、彼がいる天国もまた、
これ以上に美しい場所であったらいいと、ニキータは想った。
いつまでも、いつまでも、そう想った。

ミラノに、ゆっくり夜が舞い降りようとしている―。
227名無しさん@ピンキー:2005/09/15(木) 08:33:04 ID:pjMlkGfZ
>>224-225
乙です
続き物ですか?

>>226
乙です
本当にありそうなシーンだな〜と思って読みましたw
228名無しさん@ピンキー:2005/09/15(木) 21:32:27 ID:LdXdi01e
ジョバンニ×ニキータ&新黒い兄弟の逃亡の作者です。前の投稿からだいぶ経ってしまいましたが、
ちゃんと書いてますので、もし待っててくれてる人がいたらもう少しお待ちください。
たくさん書き溜めないと投稿できない人なんです…なんか不安でw

>>216-218
乙です。読みごたえたっぷりでした!母親が売春婦という設定がたくさん絡んでいて
面白かったです。やっぱりアニタ可愛いなぁ…。ビアンカも。
アンゼルモがおまけ扱いなのがワロタ。やっぱり不幸が似合う男ですねw

>>221-222
>なかなかジョバンニ派な方には見せられない展開になってきました
全然OKです。っていうかもう最高。読みながらドキドキしてしまいました!
改めて1話から読んでみたんですが、ほんとに文章が上手いですね〜。
リナルドもニキータも格好よくて惚れ惚れしてしまいます。

>>224-225
ピッコロと話をしてしまうとは!新しいタイプですね。
ちょっとファンタジックなところが新鮮で面白かったです。
まだ続くんでしょうか?この後アンジェレッタがどういう行動をするのか楽しみです。

>>226
切ない感じがいいですね。読んでいてその風景が浮かんできました。
二人の大人っぽい雰囲気が好きです。私がその二人書くとどうも子供っぽくなってしまうんでw
229Morbid Angel:2005/09/15(木) 22:30:36 ID:lZBkJxKP
「アンジェレッタ。君の力は君の体には強すぎる。それがロミオの生命力を引き出す力と
合わさって体に破滅を呼ぶ」
ピッコロの声…その声は外見と違い勇ましい
「力なんて…私は」
アンジェレッタの顔は悲しさで一杯になっていた
「君の優しい笑顔で何人もの人が救われているのは見なくたって僕にはわかる。それも力
の一つ」
「そんな力があっても…何が私にできるというの?」
自分のこと…今は、ロミオがいなきゃ、窓の外から見える人すら助けられない
「正直ロミオが僕は心配だった。村には帰れないだろうとさえ思っていた。
でも、アンジェレッタの力は間違いなくロミオの希望となり力になってるんだよ」
「でも、どうせ私なんか死んでも…」
もう死期は見えてる…その言葉がアンジェレッタの頭によぎる
「そんなことはない!君は生きなければならないんだ!確かに死んで天使になるのも良か
ろう。
でも、生きて君は天使になれる。悲しむ人を作ってはいけない。まだ生きて助けるべき人
が沢山いるよ」
「それに力がどうこうと言っても…私はこの家に鎖で繋がれている。これ以上生きても誰
も助けられないわ…」
草原で寝そべったり、ロミオと釣りをしたり。そんな夢を沢山見てる
でもそれは、実現しない。夢のなかでもロミオは結局私のもとを去っていく…
今、生きているという実感。それはロミオといる時だけしかアンジェレッタにはないのだ
「アンジェレッタ…僕が君に話かけた意味、わかるかな?
僕は君の心臓のかわりになれる。君の鎖を外してあげられる。君の力の助けがあれば」
「私の…力?」
「そう。君自身の力だ。他人にしか君の力を使えないようだけど、
僕を通して君の体に力を還元すれば、君は自由になれる。生きて天使になれる
ロミオだけじゃなくもっと沢山の…皆を幸せにできる。そう思ってる」
ピッコロと話すこと自体摩訶不思議なこと。アンジェレッタには訳がわからなくなっても
仕方ないことだった
でも、わかったことが一つ。それはピッコロは友達としてアンジェレッタを助けてくれる
こと
「今は昼…おかみさんとかも帰ってくるから夜、ロミオが部屋に帰った後、詳しく話す…
いいかな?」
コクりと頷くアンジェレッタ。笑顔はいつもの優しいアンジェレッタに戻っていた。
230名無しさん@ピンキー:2005/09/20(火) 01:03:05 ID:HyjMG4r5
>>229
ごめん、、はっきり言ってそのシリーズつまんないから
色々と萎える展開だし
231名無しさん@ピンキー:2005/09/20(火) 01:59:57 ID:IOc1OhSV
>>230
>SS作家への非建設的な批判レスは厳禁!
>好みに合わない作品はスルーが基本!

>>229
続き待ってますノシ
232アンジェレッタは魔女?:2005/09/20(火) 22:16:59 ID:H3H1ZSw0
ロミオの毎日の楽しみと言えば、夜にアンジェレッタと一緒に話すことだった
「ところで、ロミオ。魔法使いさんて信じる?」
「魔法使いか−アンジェレッタのおばぁちゃんは魔女なんだ!って親方は言ってたけど」
アンジェレッタはピッコロをチラッと見ながらロミオに問いかける
「じゃあね。もしね、私が魔女だったらどうする?」
「どうするって…でも僕はアンジェレッタに幸せの魔法をかけてもらったかな?」
“ロミオよ、ひょっとしてそれはギャグで言っているのか?”
「え?」
ロミオには聞こえない声がアンジェレッタには聞こえた
ロミオは自分で言ったことに少し顔を赤らめる
「でも、アンジェレッタと話してるのは本当に楽しいし…毎日の煙突掃除だって苦になら
ないよ!」
「まぁ、うれしい!ありがとう、ロミオ」

明日の仕事のために自分の部屋に帰り睡眠をとるロミオ
そしてピッコロはアンジェレッタの部屋に残っていた
「ピッコロったら、いきなり話しかけるなんて、私びっくりしっちゃったわ」
「アンジェレッタに聞こえるのを忘れてたわけじゃないんだけど、流石にツッコミたく
なって…」
「でも、ロミオの言葉。私は嬉しかった。私が幸せの魔法をかけた、だなんて」
アンジェレッタはロミオの顔を浮かべながらとても嬉しそう
「ロミオは実際に君の力の影響で、精神のリズムが良くなってるから、ロミオの言うこと
は間違ってなんかいないけどね
じゃあ、昼に言ったようにその力をアンジェレッタ自身に感じてもらおうかな」
ピッコロはアンジェレッタの膝元に移動し、話を続ける
「アンジェレッタ、まず君の力を僕に向けて。両手で僕を包んでくれないかな?」
ピッコロの言われた通りにするアンジェレッタ
「こうかしら?」
ピッコロの体が一瞬青白く光る
「アンジェレッタ、あとは君の中にその力の答えがある。そう君の心の中に…」
アンジェレッタは強く心を念じながら両手に力を集中
ピッコロの体にアンジェレッタの力がどんどん送り込まれ光がピッコロとアンジェレッタ
二人を包んでいく
「君の力はこれほどまでに大きいのか…自分自身の体に負担がかかるのはやはり当然だ
な」
そしてピッコロとアンジェレッタの力の波長が一致した時、
光はアンジェレッタの体の中に取り込まれたのだった。
233名無しさん@ピンキー:2005/09/21(水) 00:44:17 ID:Is6n8NwB
>>232
GJ!
続きを待ちます
234名無しさん@ピンキー:2005/09/21(水) 01:15:13 ID:nSJHmsY4
>>232
乙です。ファンタジーな世界になっているのにキャラクター像が崩れていない
ところが流石ですね。先の予想出来ない展開なので続きが楽しみです。
235アニタ:2005/09/23(金) 17:05:04 ID:7cGwxwgR
アンゼルモがビアンカ、アンジェレッタ、ニキータを次々に…していくやつキボン
そしてとうとう、逃亡の日の前夜になりました。
ニキータとジョバンニは黒い兄弟の秘密基地へ行って、明日の打ち合わせをしていました。
「スス爆弾はこの通り作ったよ。それから…」
エミリオは樽の上に置いてあった箱を持ってきて、ニキータとジョバンニに中を見せました。
箱の中にはお金がたくさん入っていて、ランプの明かりでピカピカと光っていました。
「みんなで貯めたんだ。これで逃走の資金はたりる?」
黒い兄弟たちは自慢げに二人の顔を見ました。
「すげえなあ、おい。どうやって貯めたんだ?」
ジョバンニは驚いて言いました。
「仕事で稼いだ金をちょっとずつちょろまかして貯めたのさ。いつもより一軒多くまわったりして」
「へへっ、僕の親方は仕事になんかついて来てくれないからやりやすかったよ」
「おれんところもだ」
みんなは笑いながら口々に言いました。
「ほんとお前たちにはまいったよ。金ぐらいあたしたちが出してもよかったのに」
ニキータには酒場で働いて貯めたお金がたくさんありましたし、お父さんからも何不自由なくお小遣いを
もらっていました。それにこの黒い兄弟の仲間たちの為になるのなら、いくらそのお金を使っても惜しく
はないと思っていたのです。ジョバンニもまた同じ考えで、逃亡の日の為にお金を貯めていました。
「そんな!おれたちを送っていってくれるだけでもありがたいのに、そこまで迷惑かけられないよ」
「そうだよ。本当はおれたちだけの問題なのに、ここまで気遣ってくれるなんて…」
逃亡をする四人は慌てて言いました。
「ははっ、それはもう気にするなって。とにかく、それだけあれば足りるよな、ジョバンニ」
「ああ、十分だ」
二人は努力を惜しまない黒い兄弟たちの性格に改めて感心しました。

そして明日の予定をもう一度確認し終わると、みんなは家に戻ることにしました。
「それじゃあまた明日の朝4時に!」
「ああ、遅れるなよ!」
時刻はまだ夜の8時くらいでしたが、明日の朝は早く出発しなければならないので、ニキータとジョバンニ
もまっすぐ家に帰ることにしました。
「とうとう明日になっちまったな、ニキータ」
「ああ。明日は頑張ろう」
二人は並んで夜道を歩きました。
「それにしても、ここまで長く家を空けることになるのは初めてだぜ。往復で5日はかかるだろうな」
「そうだなあ。一晩帰らないことならよくあるけど、5日ともなるとさすがにうちの父さんでも怒るかなあ…」
ニキータはふふっと笑って言いました。
「そのこと、父親に言うのか?」
「…うん…一応言っておこうかなって。こんなの初めてだし…。まっ、何言われたって明日はちゃんと時間通り
行くからさ。2階の窓から脱走してでも行くよ。…ジョバンニは?」
「……おれは書置きをしていく」
「あはは、ジョバンニのおばあちゃん、怒ると怖いもんな!」
「別に怖くなんかねえさ。またうるさく騒がれるとめんどうだからな」
「ふーん、そっか!じゃあジョバンニ、また明日な」
「ああ、また明日」
ニキータはジョバンニと別れると、お父さんに何と言って伝えようか考えながら、ゆっくり歩いて家へ向かいました。
(父さん、今日もやっぱり部屋で仕事してるのかな…。どうしよう…ドアの外から言えばいいかな。どうしても
大事な用があって5日間帰らないから……なんて言ったら怒るかな?もし大事な用って何なんだって聞かれ
たらどうしよう…?)
ニキータは長い間、お父さんとまともな会話をすることが滅多になかったので、少し胸がドキドキしました。
(そういえば小さい頃、あたしがすごい夜遅くに家に帰ったら、父さんと母さんにこっぴどく叱られたっけ。夕飯
を抜かれたうえに、次の日は家から出してもらえなかったんだよな。それであたしはわんわん泣いて…)
そんなことを思い出していると、無性に昔が懐かしくなって、思わずため息をついてしまいました。
(まっ、今は何も言われないけどさ)
「ただいまー」
ニキータは返事を期待せずに、ドアを開けて家に入りました。そして夕食を食べようと思って居間に行くと、
お父さんがテーブルに突っ伏して寝ていました。テーブルにはぶどう酒のビンとグラスが置いてあり、どうやら
酔っ払って寝てしまったようです。
(珍しいな…父さんが酔いつぶれてるなんて…いつもは狂ったみたいに部屋で仕事してるのに)
ニキータはお父さんのそばに来て、じっと背中を見つめました。お父さんはまるで死んでしまったかのように見える
ほどぐったりして、ぴくりとも動かずに顔を伏せていました。
「…父さん…父さん」
ニキータが背中をゆすると、お父さんはむっくりと顔を上げました。そしてニキータの顔を見ると、どうしようもない
くらいに悲しい顔をして、よろよろと椅子から立ち上がりました。
「ああ、ニキータか…早いんだな、今日は」
「う…うん」
ニキータは突き刺さるように胸が苦しくなって、不安げな表情を浮かべると、お父さんは飲みかけのぶどう酒の
ビンを片付けて、さっさと自分の部屋に戻ろうとしました。
「父さん、待って…あの…話が…」
「話?」
ニキータが呼び止めると、お父さんは立ち止まって顔だけを後ろに向けました。
「えっと…明日のことなんだけど…ちょっと大事な用があって…その…話すと長くなるんだけど…」
「ああ…用があるなら好きにしなさい」
そう言うと、お父さんはまた部屋に向かって歩き出そうとしました。
「父さん、待って。まだ終わってないよ」
「明日のことなんだろう?長くなるんなら明日聞くよ。父さんは仕事がまだ…」
「何言ってんだよっ。酔っ払ってるくせに、まだ仕事?」
ニキータはお父さんの服の袖をつかんで言いました。
「父さん…昔は家に帰ってからまた仕事するなんてことはなかったよ。まだ母さんがいた頃…」
「母さんの話をするのはやめなさい。それから仕事のことに口出すのはやめなさい」
お父さんはニキータの言葉をさえぎって怒鳴りました。するとニキータはあわてて袖をつかんだ手を離して、
泣きそうなくらいに目を潤ませました。
「父さんは…あたしのこと避けてる」
ニキータがぼそっと言うと、お父さんははっとして顔を上げました。
「避けてなんかいないよ。父さんはただ仕事が忙しいだけだ」
「嘘つき!いつもあたしの顔だってまともに見てくれないくせに!」
ニキータはせつなげな声で叫びました。
「どうせあたしのことなんか嫌いなんだろ!そうならそうとはっきりそう言えばいいんだ!…ああもう、父さん
なんか知らないよ。父さんなんか!」
そう怒鳴ると、ニキータは走って家を飛び出していきました。
「ニキータ、待ちなさい」
お父さんが慌てて言うと、玄関のドアがものすごい勢いで閉まる音が聞こえました。
238名無しさん@ピンキー:2005/09/25(日) 11:06:43 ID:xKU4F0rq
>>236-237
乙〜
いつも読み応えたっぷりです
239名無しさん@ピンキー:2005/09/25(日) 15:08:02 ID:AnMQlMVW
目次とか作ってみた。間違ってたらごめん。こうして並べてみると量の多さに感動したよ。
しかも力作ばっかりだ。連載中のSSの続きも新作の投稿も楽しみにしてますノシ
(>>が多すぎますって出るのでやむおえずこんな形に。専ブラで見ないと意味ないです…)

<完結した作品>
ジョバンニ×ニキータ×リナルド&ピア×タキオーニ >10 >48-49
マイナーキャラ達の会議 >13
レオン×ピア >19
ジョバンニ×ニキータ >20
アンゼルモの想い(アンゼルモ→ニキータ) >36-37
ロミオ×ビアンカ エロ少し? >41
アドルフォ×ジョバンナ >73-75 >78 >82 >85 >87-88
アンジェレッタ10歳の秋 >107
喜ぶ人いなさげなピアネタ  >120
ビアンカとニキータの秘密の会話 >122
ビアンカとアニタの秘密の会話 >130
ロミオのハーレムって >134
時代的に機能的水着があるのか >137
赤毛母子 >139
途方に暮れて >142 >147
ロミオ×アニタ >148 >154-155 >159 >164 >185 >192 >197 >203 >209 >213-214 >216-218
理想の医者(ビアンカ&アルフレド&カセラ) >176
Rotten Apple(アンゼルモ) >195
赤毛母子。幼い日の記憶。 >207
黒い兄弟って >208
夕暮れ(ジョバンニ×ニキータ) >226

<連載中の作品>
赤毛とニキータinニキータの酒場 >46 >80 >150 >222
天使の謝罪(リナルド×アンジェレッタ) >93
ジョバンニ×ニキータ&新黒い兄弟の逃亡 >167-169 >178-180 >188-190 >236-237
非現実系アンジェレッタ話(アンジェレッタ&ピッコロ) >224-225 >229 >232
240名無しさん@ピンキー:2005/09/25(日) 21:47:18 ID:mHilYPHH
皆様、いつも乙です。
>>非現実系アンジェレッタ話
アンジェレッタはあの閉じられた世界に生きるには、勿体ないからね!
>>夕暮れ
切ない雰囲気がグッド!
ジョバンニ優しいなぁ。父性を感じるよ。どさくさにまぎれてクンクンしたいw
ニキータ、アルフレドと会ってた時間が短かったからこそ、言葉の一つ一つを覚えてるんだろうなぁ。
>>黒い兄弟の逃亡
ニキータが、年頃の女の子らしくて良い!
ニキ父、さりげなく重要人物な気がしますw
>>239
目次制作、乙です!
連載中の、書かなきゃ…
241142・147:2005/09/25(日) 23:49:10 ID:BGLAIDDf
すごい間が空いてしまったけど途方に暮れての作者です。
レスくれた人達ありがとう!そして書き逃げ状態ですみませんでした…
なかなかPCに触れなくて、いつも携帯からROMってましたが皆さん良作ばかりで。
どれも楽しみにしてますよ〜!乙です。

そして折角目次作って頂いた直後で間が悪いのですが
途方に暮れて、ラスト・ジョバンニ編投下します。
言い訳も後ほど…
242途方に暮れて:2005/09/25(日) 23:51:32 ID:BGLAIDDf

例え腕に覚えのある奴等を100人倒そうと1人に負ければ意味はない。
負けることはこのミラノで許されないことだった。
狼団の掟でも街のルールでもない、それは俺個人の戒めだ。
力がなければ弱いものは喰われてしまう世界で、誰に習ったわけでもなくそう知っていた。
負けるということは失うことだと、そう、それは今でもそう思う。

【アルフレドが………】

顔面蒼白でぽつりと呟き、泣くこともできなかった紅い髪の女がいた。
こんな顔は昔一度だけ見たことがある。奴の母親が出ていったときだ。
ニキータは、あの時も今も子供だから、涙を流せない。
俺はというと、俺もそうだった。変わらない。あの頃から何も。
ニキータ、リナルド、タキオーニ、リオ、ファウスティーノ…何も変わっちゃいねぇ。
素直に涙を流せる様な器用な奴はこの街にはいないんだ。どこにもな。

アルフレドのことがあってから、一週間と半日が過ぎた。
新しい黒い兄弟はロミオが先導者となって再結成され少しずつだが活気を取り戻しつつあった。
それに伴い、上辺だけは元気になったフリをしている奴がここ狼団にはいる。
言うまでもなく、それはニキータ、紅い髪の女だった。

ニキータのアルフレドに対する気持ちは知っているつもりだったが、ここまで深いものとは。
何でもそうだが『失ってから気付くこと』というのは世の中に沢山ある。ここミラノにも。
俺はそれが痛いほど身に沁みてわかっていたから、ニキータとどう接していいか答えを出せずにいた。
わかっていればこそ、身動きが取れない、そういうことも多々あることなのだ。

「大人だな、ジョバンニ。」
「からかうな、お前もわかるだろ。」
「俺はあんた程考えないからな、いつも通り飄々とするだけさ。」
「利口なのさ、お前は。」

少し咎める様にリナルドに吐き捨てる。
多少の羨望を交えたそれを奴は俺の言葉通り、利口に流しては笑った。
アジトの中で眠ってしまったニキータは心なしか嬉しそうな顔をしているもののどこか物憂気だ。
もしかしたら、夢の中でアイツのことを想っているのかもしれない。
そして賢いこの女はきっとそれが夢でしかないことを知っているのかも。

負けるということは失うことだ!
けれど、俺はまだアイツと…アルフレドと勝負をつけたつもりはない。
(それは惜しむらくも、これからも決着がつくことはないのだけれど)
勝負がつかないということは負けてはいない、つまり、失うこともないということ。
勝つだけが全てじゃない、そうアルフレドは言いたかったのかもしれない。

だから
今、この冷たいアジトの中で俺は奴程良くもない頭を働かせて考えている。
起すべきか・しばし夢の中でお前に託すべきか
堂々回りな二択を目紛しい勢いで追いながらも窓の外はいつものミラノが広がって。
243途方に…作者:2005/09/26(月) 00:03:41 ID:BGLAIDDf
連投すみません…一応これで完結です。
言い訳ついでに簡単に解説させてもらうと、

ニキ→アル大前提のジョバ+リナ→ニキで。
ニキータはアルフレドのことが割り切れなく、途方にくれて
リナルドはニキータを大事に思うけど理解しきれてなくて、途h(ry
ジョバンニはニキータを想っているけど色々解っているからこそ、(ry

…と、いう空回り気味な暗い話で申し訳ないw
狼団は黒い兄弟と比べて不完全な感じが魅力的で人間的に悲しいな、と思い書きました。
素人丸出しの文で意味のわからない部分も多々あると思いますが…
読んで下さった方々有難うございました!
長文&連投失礼しました。

244予告レス:2005/09/26(月) 01:04:21 ID:rsJxMVUy
登場:アンジェレッタ/(話す)ピッコロ/アルフレド/シトロン
シトロンとアルフレドの絡み(なのか?)少しアリ
245見てはいけない現実:2005/09/26(月) 01:05:30 ID:rsJxMVUy
誰もが寝静まっている、月に照らされた、ミラノの夜。一人の少女が空を舞う
今まで、家の外にすらでたことのない彼女にとって、住んでいる街ミラノですら全てが未
知の世界
本で見た幻想の世界と現実が入り混じる。
「ピッコロ、本当にありがとう。私、とっても嬉しいわ。こんな力を与えてもらえるなん
て」
「いや、これは君自身の力。僕の想定の範囲を遥かに超えた力ではあったけど」
「想定の範囲?」
アンジェレッタが不思議そうな顔でピッコロを見る
「こうやって力をうまくセーブするようにすれば空まで飛べてしまうんなんて、誰だって
驚くと思うなぁ…」
不思議な力の翼を持ったアンジェレッタはまさに天使のよう
そんな優雅に空を飛ぶアンジェレッタの眼に見てはいけない光景が飛び込んできました
「おい!坊主、飯はまだか!俺は今、腹が減ってるんだ!」
「材料を買う金もないのにご飯を作れるわけがない!毎日お前が仕事をしないから満足に
食事すらできない…」
シトロンとアルフレド…すでにアルフレドの体は内部から病魔が体を蝕んでいました
シトロンはロクな飯を食べさせるわけでもなく、
アルフレドが一人で煙突掃除をしてきたお金だけで何とかやっていましたが、もうそれも
限界…
「貴様!主人に対して、なめた口をききやがって!こっちへ来い!」
「何をする!やめろ!」
シトロンは抵抗するアルフレドを引きずり外に放り出す。
「服を脱げ!」
すでに冬へ向かおうとしていたミラノの夜は寒く冷たい風がふいていました
「嫌だ!何故僕がそんなことをしなきゃならないんだ!それもこんなところで!」
「俺がお前の人生を買った。お前をどうしようと勝手。もう我慢ならねぇ…へへ」
シトロンの目はすでにこの世のものでないかのように、アルフレドを見ていた
もはや、耐え切れない、アルフレドがそう思ったとき、アルフレドの体は自由を失ってい
ました
「ビアンカ…もう君に会えな…」
意識を失うアルフレド。そう、すでに病気は生命の危険を脅かすまでになっていたのです
「ん?恐怖で気を失いやがったのか?嫌がる中を犯すのが趣味なのに使えねえ肉便器め…
まぁこれでもいい」
シトロンがアルフレドに手をかけようとしたその時、少女は今まで感じたことのない怒り
と悲しみを秘めていました。
246アンジェレッタvsシトロン1:2005/09/26(月) 01:06:22 ID:rsJxMVUy
「へへ…どうせ役立たずのガキだったんだ…
これでダメにしたのは何人目かなんて覚えちゃいないが最後くらい、いい想いをさせても
らわなきゃな」
シトロンがアルフレドに近付こうとしたその時、アンジェレッタがその前に立ち塞がりま
した。
「おやおや、お嬢ちゃん、こんな時間に何してんだい?お子ちゃまは家でおねんねしてな

俺はおめぇみたいなションベンくせぇ女には興味ねぇんだよ!」
シトロンの不気味な笑みと恫喝にもアンジェレッタは全く動じませんでした
それは自分を今まで守ってきてくれた人達を、今度は自分の持つ力で守れるだけ守りたい
その一心でシトロンに向かっていったからでした…
(確かに現実なんて見なければよかったかもしれない…でも、私はこの力で皆を守る
わ!)

倒れていたアルフレドにはピッコロがかけよっていた。
“アルフレド!僕だよ、ピッコロだよ!この声が君にわからないかもしれない。けど、ど
うにか息を吹き返してくれ!”
アルフレドの体はすでに虫の息だった。
ピッコロはアンジェレッタの力をアンジェレッタ自身に還元することはできても、自分自
身ではどうすることもできなかい。
体もオコジョのピッコロでは明らかに小さく、助けを呼ぼうにも叫んだりすることすらま
まならない…
できることは二つだった
一つはアルフレドの傍らにいて彼を勇気付けること
そしてもう一つはアンジェレッタをサポートすること…

シトロンとアンジェレッタが対峙する
「俺はな、一文の価値もねぇような、クソガキどもに高い金を払ってやってんだ…
それを俺が飽きるまで煙突掃除でこき使って、社会の役に立たせてる。
俺が保護してやってるんだ!だから、他人が何かを言う権利なんてねぇんだよ!」
「訂正して…」
「あ?」
「お父さんとあなたを一緒の職業だなんて…そんなの違うわ!あなたは煙突掃除夫なんか
じゃない!訂正して!」
アンジェレッタは泣いていた。それは悲しみの涙であり、シトロンに対する怒りの涙でも
あった
「何、訳のわかんねぇこと言ってやがる!貴様もこいつと同様に死ね!」
シトロンがアンジェレッタに殴り掛かる!
247白い花(ジョバンニ×ニキータ):2005/09/26(月) 09:58:30 ID:MZbgl7I+
白い花だった。
アルフレドの墓前で、ジョバンニは白い小さな花を見つけた。
春風が心地よい、午後のことだ。花はまだ新しく、丁寧に墓に供えられている。
ああ、今日もここに来たのか
愛おしそうに花を供える彼女の姿が、目に浮かんだ。

いつも傍にいた。
どちらから、でもなく、自分とニキータはいつも傍にいた。
幼馴染だからなどと言うつもりはない。ごく自然に今の関係となった。
仲間よりも深く、兄妹よりも淡い。けれどそれが心地よかった。

ニキータが恋をした

気づいたのは、たぶん本人よりも自分が先だろう。目で、言葉で、仕草で分かってしまった。
アルフレドに恋をしたのだ。たぶん初めての恋をしたのだ。そしてそれは叶うことなく、奴は死んだ。
たくさんの人間に惜しまれながら、自分が触れることができなかった彼女の気持ちを抱きながら、奴は死んだのだ。
そして今自分は、そのアルフレドの墓前にいる。

あたしの英雄
澄んだ緑色の瞳、に涙をいっぱい浮かべて…

ふ、とジョバンニは笑った。
春の陽気のせいで、少し気分が滅入っているだけだ。どこかに行くことに決めた。
といってもアジトには行く気がなく、帰る気にもなれなかった。
川でも見に行くか
川にでも行けば、気分が変わるかもしれない。
ジョバンニはもう一度墓に目をやった。白い花が春風で少しだけ揺れた。
彼女の薄く甘い匂いがした、気がした。

ばかなやつだ

それは自分か彼女か。深く考えず、ジョバンニはミラノの街を歩き始めた。ゆっくりと歩き始めた。
ミラノに、柔らかな夕暮れが広がろうとしている―。



ニキータは走って狼団の基地へ行くと、乱暴に足でドアを閉めました。
「なんだ、みんなそろってたのか」
基地にはジョバンニ以外のメンバーが全員集まっていました。
「よお、ニキータ。珍しく荒れてるな。何があったんだ?」
「ああ、ちょっと親父ともめてね」
タキオーニが面白そうに尋ねると、ニキータはぶっきらぼうにそう答えて、階段に腰を下ろしました。
「へっ、そんなの放っておけばいいのさ」
「………」
ニキータは思い詰めたようにうつむいてため息をつきましたが、すぐに気を取り直して言いました。
「そうだ、それよりみんな、明日はよろしく頼むぜ」
「わーかってるって」
リオが言いました。
「明日の朝、みんなでミラノの街を見張ればいいんだよね、ニキータ」
ファウスティーノが言いました。
「そういう事。誰かに見られて警察にでも通報されたら困るからな」
「しっかしまー、お前らもよくやるぜ。行って帰ってくるまでに5日もかかるんだろ?わざわざついて行か
なくたって煙突掃除の奴らにまかせておけばいいじゃねえか」
タキオーニが呆れたように言うと、他のみんなもうんうんと頷きました。
「ルガーノまでの道を知らないんだから仕方ないだろ?心配でほっとけねえよ」
ニキータが怒ったように言うと、またタキオーニが続けました。
「そりゃあそうだけどよー、そこまでするなんて信じらんねえな。まっ、もしおれだったらそんなことするのは
ごめんだぜ。街を見張るぐらいならいいけどよ」
「なんだよ、あいつらはあたしらの仲間じゃないか。冷たい奴だな」
「でも、おれたちがそこまで首を突っ込む問題じゃねえよ」
「ふん、どうせお前らにはわからないさ。あたしはあんなにいい奴らを平気でこき使う汚い大人どもが許せ
ないんだ。明日朝起きたら商売道具がいなくなって大慌てさ。いい気味だよ」
ニキータがまた怒ったように言うと、リナルドが
「ふっ、汚い大人か」
と言って笑いました。
249名無しさん@ピンキー:2005/09/26(月) 20:25:39 ID:mjdYU/1m
今日はちょっと短めで…。ちっとも進んでませんが。
まだまだ先は長いですけどお付き合いよろしお願いしますw
それからみなさん乙です!たくさんSSが投下されてて嬉しい限りです。
ジョバンニ×ニキータ人気ですね。同士がいっぱいだヽ(´ー`)ノ
目次見るとアンゼルモとリナルドも出番が多いですね。リナルドの母親が人気なので
自分はニキータの父親ネタでいってみることにしました。島田さんの設定を読みつつ…
こういう感じであってるのかなあと戸惑いながら書いてます。一応重要人物ですw

>>242
相変わらず文章が上手くて、何度も読み返してしまいました!
切ない雰囲気がいいですね。100人倒そうと1人に負ければ意味はないっていうのが
ジョバンニらしくて格好良いです。たしかに狼団ってどこか心に欠けたところがあって
気になりますよねー。特にアニメの最終回とか見てると…。

>>245-246
魔法少女アンジェレッタとお供のピッコロって感じですね。
生き生きしたアンジェレッタが見れて嬉しいです。何気にシトロンが怖いw
シトロンと会話するところのアンジェレッタの健気さがいいですね。
アンジェレッタがピンチ!!続きが気になります。

>>247
「仲間よりも深く、兄妹よりも淡い」っていうところが好きです。
ジョバンニがニキータを遠くから見守っているような感じがいいですね。
直接は言っていないのに、ジョバンニのニキータに対する思いが伝わってきて、
文章の上手さを感じました。
250名無しさん@ピンキー:2005/09/26(月) 21:52:08 ID:wXlfrv0o
需要のあるのか、狼団
リオとアンゼルモあたりなんて陵辱系しか使えないような気もするが。

皆さん乙です。毎回ほぼ携帯からのROM専ですが楽しみにしてます。エロ系に少し期待してたんですが、関係なく面白いです
でも、薄い期待だけ。かなり前にあったはずのリナルドとアンジェレッタのエロの作者さん。期待してますよー
251名無しさん@ピンキー:2005/09/26(月) 22:44:10 ID:9eHS5oWG
ロミオの青い空懐かしい!!
俺これ超好きだったんだ
オープニングの歌がまた良いんだよね
CD買っちゃったもんw
252名無しさん@ピンキー:2005/09/27(火) 08:44:21 ID:dtEQ/zkO
そういえばエロいのってぜんぜんないですね。
サイトでもあんまり見かけないし、見てみたいです。
もちろんエロ無しのも楽しみにしてますよ。
253名無しさん@ピンキー:2005/09/27(火) 23:50:37 ID:1gyEfwl9
てか、めちゃくちゃ正道なロミオ×ビアンカキボンヌ

期待レスはありですよね?
書けないくせに偉そうですいません
254名無しさん@ピンキー:2005/09/28(水) 00:52:16 ID:6T8wVrja
247と226を書いた者です、読んでくださった方、
レス下さった方、ありがとうございます。
またこれからもジョバンニ×ニキータ書こうと思いますので、
お時間ございましたら読んでいただけたらと思います。
255名無しさん@ピンキー:2005/09/28(水) 02:13:40 ID:6Te68G+u
正統派・ロミオ&アンジェレッタ・ストーリーを書こうとする椰子はいないのかー
いないなら俺が書く!(ただし脳内で)
256名無しさん@ピンキー:2005/09/28(水) 08:00:45 ID:srZi0krh
脳内だなんて言わないで書いてくれよォw
リクエストは断然アリでしょ。過疎化するよりずっといいよ。
何日も書き込みがないと誰も見てない所でSS書いてるみたいで不安になってくるからね…。
257名無しさん@ピンキー:2005/09/28(水) 21:24:52 ID:mYz9Dhbt
>>242 「途方に暮れて」
凄い!…完璧な三角関係w
三角関係も暗い雰囲気も大好物です。
楽んで読ませてもらいました!
年齢が本編より若干高い感じで、格好良い!
よろしければ、まだSSで書かれてない狼団のメンバーの話が読んでみたいですw
(…ファウスティーノとリオかっ!)

>>247 「白い花」
ジョバンニの包容力を感じます。
文体がきれいです。
好きという言葉は一言も出てないけど、その静かな雰囲気がまた素敵ですなw
って、この後、「夕暮れ」と繋がってるんですねっ?!グッド!

>>248「新黒い兄弟の逃亡12」
秘かに期待していた狼団も出てきて、クマクマしてきましたw
続き待ってますw

>>245
記念すべき初シトロンが…凄い、凄いよ!
258ニジェール人の革命的ダンス:2005/09/28(水) 21:57:56 ID:j2S9g5FH
エロがない、ということでロミオに視点をおき、シチュエーションなんて考えてみる

アンジェレッタなんて話に準拠して、エロネタできそう
体を洗えないアンジェレッタをロミオが体を拭いてあげるかわりに…
体を動かせない、興奮させないのエロ二重苦をどう克服するかがポイントだろうか
個人的に無理なので書いてほしくないがスカトロとかもできるね…

ビアンカだと、公式のくせに絡みがないので上手く準拠させるのは困難
アルフレドがこの二人をくっつけるなら重要になるから、エロに使うなら彼を使うパターンが頻出になるかもしれない
やはりオナニー系でせめるのが正道だと思われ

アニタだと、アニタの積極性が、エロとしては書きやすい反面、有りがたみに欠け
エロありコメディ系で行くのが吉か?
積極的に見えて、いざそういう場面になると…というテクも使えるね

ニキータだと、唯一恋人関係にならなそうな気軽な感じ(セフレ?)でいけるような気もするが
必殺のツンデレ属性を持つ彼女だとツンの部分をいかに話として強調できるかが、やはりポイント
エロはウブ目で書く方がよりよい

しかし、どれもわしには文才がないからムリだな。てか誰か書け!書いて。おねげぇだぁ〜

エロなしで狼団
リオとファウスティーノなんて書くなら、彼らが狼団に入った経緯なんかで一つ話ができる
リナルドやタキオーニと違って腕力がないから

エロパロはしてくれたら大歓迎。しなくても話がのればヤホーイ

何はなくとも作者さん、皆さん乙です。
長文でSSかかんですまんたい!
259アンジェレッタvsシトロン2:2005/09/28(水) 23:54:47 ID:mYz9Dhbt
その時、ミラノにはパラパラと雨が降り出していた
シトロンの振り上げた拳はアンジェレッタの顔を直撃する
しかし、その瞬間シトロンの顔から笑みは消えていた
「いて−っ!!…貴様、何しやがった!」
シトロンはアンジェレッタの見えない何かに圧倒されていた
「私はあなたが何をしようと逃げない!殴れるもんなら殴ればいいわ!」
「アンジェレッタ!何をしてるんだ!早くここから逃げて。そいつは相手にしなくてい
い!」
ピッコロは叫ぶ。アンジェレッタは動かない
「お父さんは煙突掃除夫を誇りに思ってる。あなたと一緒の職業なんかじゃない…
ロミオは私の太陽。ロミオと同じ境遇にある彼を放っておくなんて私はできない…」
ピッコロはアンジェレッタの涙が、彼女から発せられる力から感じられました
「ちきしょう!なら、お望みどうりに殴ってやろうじゃねぇか!」
シトロンの攻撃はアンジェレッタの見えない力が全てを跳ね返す
ヨレヨレになるシトロン
「私は何も攻撃しない。暴力は嫌い。あなたが彼に何もしないと誓うなら、私はあなたを
許すわ」
「ガキが、大人に指図しやがって!」
シトロンの蹴りはアンジェレッタに当たった…だが、倒れていたのはシトロンだった
アンジェレッタは最後まで攻撃をしなかった。何も気付かないシトロン自身が自らの攻撃
で倒されたのだ
「アンジェレッタ!怪我はないかい?」
ピッコロの問いに頷きつつ、アンジェレッタの表情は暗かった
「どうしたんだい?君は立派に戦ったじゃないか?」
「私は戦いなんか嫌い…相手が誰だって。この力は人を救うためじゃないの?人を傷つか
せるものじゃないわ」
ピッコロはアンジェレッタの言葉に笑顔を見せた
「アンジェレッタ。君のその優しさが君の力なんだね。そして君は彼を、アルフレドを
守ったんだ。
戦った、なんて言い方をした僕が悪かったよ。」
「そうだ!彼は大丈夫なの!?」
アンジェレッタはピッコロと共にアルフレドのもとに走る
その時アルフレドの命の炎はすでに消えかかっていた。
シトロンの度重なる仕打ちが彼の体をボロボロにしていた
もう、助かる見込みはなさそうだった…
260ビアンカとロミオの文通:2005/09/29(木) 02:19:35 ID:wJAP6NBs
「今日はいつもより患者が多くて大変だったね。疲れたかな?」
「全然大丈夫です!わたし、いっぱい先生のお手伝いをして…絶対に看護婦さんになりたいんです」
「ははは、大丈夫。ビアンカならきっと立派な看護婦さんになれるよ」
日が沈んだ頃、ビアンカとカセラ先生は仕事を終えて、馬車で家へ向かっていました。

そして二人が家に帰ると、今日もピアさんが出迎えてくれました。
「今日もお疲れ様です。もうすぐ夕食の支度ができますよ」
ピアさんは荷物を持ちながら言いました。
「それからビアンカ、ロミオから手紙が届いているわよ」
「ええっ、本当!?」
家に入ると、ピアさんが真っ先に手紙を渡してくれました。
ロミオがソノーニョ村に帰ってから、二人はずっと文通をしていたのです。
ビアンカは嬉しそうに手紙を受け取ると、急いで部屋へ駆けて行きました。
「ビアンカ、もうすぐ夕食だからすぐ下りてくるのよ」
「はあい!」
ビアンカは大急ぎで部屋に飛び込んで、勢いよくドアを閉めました。
(ふふふ、ビアンカったらよっぽどロミオからの手紙が楽しみだったのね)
ピアさんはそんなことを考えながら夕食の支度に戻りました。
そしてしばらくすると、ビアンカの部屋から奇声が聞こえてきました。
「ロミオのバカ!鈍感男!バカバカバカーーー!」
(な…なにかしら…)
ピアさんは思わず手を止めて聞き入ってしまいました。
「なによなによなによ、わたしの気も知らないで!」
そう怒鳴り声が聞こえたかと思うと、急に静かになって、しばらく部屋からは何も音がしなくなりました。

食事の時も、ビアンカは少しむすっとしていてあまり喋りませんでした。
そして夕食を食べ終えると、ビアンカはまたすぐに部屋へ戻っていきました。
「どうしたんだろうね、ビアンカは」
「さあ…手紙のことが原因でしょうか。わたし、ちょっと様子を見てきます」
ピアさんは気になってビアンカの部屋へ行きました。
「ビアンカ、わたしよ。入ってもいい?」
「はい、どうぞ」
ピアさんが部屋に入ると、ビアンカはベッドの隅に座って、思い詰めたように手紙を読んでいました。
261ビアンカとロミオの文通:2005/09/29(木) 02:20:27 ID:wJAP6NBs
「どうしたの?ビアンカ。さっきからずっとふさぎこんでいるじゃない」
ピアさんはビアンカの隣に座って言いました。
「手紙のことね?わたしでよければ相談にのるわよ」
「相談ってほどのことじゃないんだけど…」
ビアンカはうつむきながら言いました。
「ほら、恥ずかしがらずに話してみて。誰にも言わないから」
ピアさんが優しくそう言うと、ビアンカは手紙を手に持ったまま話し始めました。
「今度の手紙…アンジェレッタのことばっかりで埋め尽くされてたの…」
「まあ、やきもちかしら?それにしてもロミオったらどうしてそこまで…」
「…わたしが聞いたの。アンジェレッタのこと詳しく知りたいって」
「…ビアンカが?」
「ロミオ、はっきりとは言わないけど、きっとアンジェレッタのことが好きなのよ。それで気になって…。
わたし、バカみたいよね。自分で聞いておいて…ロミオはそれに答えただけなのに、勝手に怒って
やきもちなんかやいて…」
「ロミオは知ってるの?あなたの気持ち」
「知らないと思う。わたし、いつも意地張ってばかりだもの…。それにロミオはやっぱりアンジェレッタが好き
なんだわ。前から分かってたの。それから…アンジェレッタってとっても素敵な子よ。会ったことはないけど、
ロミオの話を聞いてると本当にそう思うの。二人はずっと助け合ってきたのよ。それなのにわたしは出会った
ときからいつもロミオに助けられてばっかり…。とてもかなわないわ」
ビアンカはそう言うと、またうつむいてしまいました。
「ビアンカ…駄目ね、そんなことを言ってちゃ」
「えっ?」
ビアンカはピアさんの顔を見上げました。
「ビアンカはロミオに何も素直な気持ちを伝えてないわ。一人で決めつけて意地を張ってちゃだめよ」
「うん…」
「アンジェレッタって素敵な子ねって、どうせそのことだけで返事を書くつもりだったんでしょう?」
「……」
「それじゃあいつまでもすれ違ったままよ。ちゃんとロミオに伝えたいことを書くの」
「…そうね。でも好きだなんて…とても書けないわ」
「そこまで急がなくていいのよ。ただあなたが本当にロミオに書きたいことを書けばいいと思うの」
「そうね。わたし、今まで意地を張って言いたいことを言わなかったり、正反対のことを言ったり…ちっとも
素直じゃなかったわ。本当はロミオに言いたいことがまだたくさんあったの」
「じゃあそれを手紙に書けばいいわ」
「ピアさん…ありがとう。わたし頑張ってみる」
「ふふ、それじゃあ今度の手紙は長くなりそうね」
「はい!」

ビアンカは何度も何度も書き直しながらロミオに手紙を書きました。
こんなにたくさんの手紙を送ったらロミオは驚いてしまうかもしれません。
でもこの手紙をロミオが読んでくれたら、前よりもずっと仲良くなれるような気がしました。
262248=260:2005/09/29(木) 02:42:27 ID:wJAP6NBs
勢いでこんなもの書いてしまった…。相変わらずヘタレな文章でスマソスマソ。
中途半端ですがこれで終わりです。
ロミオの本命ってやっぱりアンジェレッタなんでしょうか。
となるとロミオがビアンカと結婚することになったのはアンジェレッタが17歳で…という
エピソードがあったからこそ、ということになりますね。
アンジェレッタを失ったロミオはアルフレドを失ったニキータみたいな感じでしょうか。
それで最終的にニキータは(脚本家の設定では)ジョバンニと結婚して、
ロミオはビアンカと結婚するという感じ!?
とりあえず自分の中ではそういうことになってます…。
まあ32話の時点ですっかりビアンカに乗り換えてるようにも見えなくもないですがww

>>258
なかなか詳しい考察で興味深いwアニタの「有りがたみに欠ける」で爆笑してしまった。
エロ有りで書ける作家さんに期待します。

>>259
乙です。いつもピンチな場面で終わるので凄く続きが気になります。
相変わらずアンジェレッタ可愛いなあ。
263夢(ジョバンニ×ニキータ):2005/09/29(木) 02:57:24 ID:q69ljNFX
久しぶりのアジトは、薄暗く懐かしい匂いがした。
ジョバンニは何をするでもなくアジトにいた。
最近寄り付かなかったのだが、こうして来てみるとやはり心が落ち着いた。

隣でニキータが眠っている。壁にもたれかかり、少し口を開け、幼い子供のように眠っている。
久しぶりに、ここでニキータに会った。
「久しぶりだな、ここで会うのは」
ジョバンニがアジトに現れたことを、ニキータは心なしか喜んでいるようにみえた。
そうして二人でだらだらと喋っていたら、いつのまにかこんな時間になり、
ちらちらとランプが光るアジトの中で、ニキータは眠ってしまったのである。

ニキータが眠っている。赤い髪が、頬に少しだけかかる。
そういえば昔も、遊びつかれてニキータはすぐに眠ってしまった―
ジョバンニはぼんやりと思い出した。
ニキータはあの頃とあまり変わっていない。言葉遣いも、態度も、あの頃のままだ。
それでも、表情はやはり女らしくなった。時々ふと、女らしい表情になる。
その表情は自分だけが気づいた。そしてその理由も。

アルフレドに恋をしてから―

ニキータは眠っている。何も知らず、気づかず、眠っている。
少し微笑んだような寝顔。
奴との甘い夢でも見ているのか
ランプの炎がぐらり、と揺れた。

唇に、自分のそれを重ねた。思ったよりも、柔らかかった。
女を知らないわけではない。それでも、その柔らかさに少し驚いた。
「…ん」
小さく声が漏れる。気づかれたか、ゆっくりとジョバンニは唇を離した。
ニキータは眠ったままだった。少し身じろぐと、また安らかな寝息をたて始める。
「ニキータ」
起こそうというわけではないが、なぜか名前を呼んでいた。自分の声が掠れている。
ニキータは答えない。眠ったままだった。ジョバンニは目の前で無防備に眠る彼女をじっと見つめた。
誰の前でも、こうして眠るのだろうか
ふと、彼女が憎くなった。首が白い。こんなに白かったのか。鼓動が、早くなる。
吸い寄せられるように、ジョバンニはニキータの首に唇をあてた。
柔らかい。そして薄く甘い匂いが。
頭がしびれた。初めて煙草を吸った時も、こんな感じだったような気がした。
軽く、早く、首に唇を押し付けた。唇に当たる肌はすべらかだった。
「っん…」
つぶったままの瞳が、ぎゅっと細くなった。それでもジョバンニは止めなかった。
今度は唇に、強くキスをした。
「んっ・・・ふっ…」
大きく開いた緑色の瞳が、見えた。細く白い腕がジョバンニの肩を掴む。
それを無視して、舌を入れた。くちゅ、といやらしい水音がした。
「んっ、んーっ」
全身で拒まれている。それでもジョバンニの舌をかまないのは、
ニキータの積み上げられた彼への優しさだった。
唇を離す。ニキータを、ジョバンニはじっと見つめた。
「…なんで」
声が震えている。そして。
「アルフレドっ…」
緑色の瞳に涙があふれる。
なぜ今その名前が
ジョバンニはニキータの顔ギリギリの壁を強く殴った。
「奴はもう、いない」
そしてそう吐き捨てると、アジトの外へ出た。雨が降っていた。
しばらくやみそうにもない。ジョバンニはもう一度アジトの壁を殴ると、雨に濡れた夜のミラノに消えていった。

264名無しさん@ピンキー:2005/09/29(木) 03:09:30 ID:S9wVs84o
>>260
うおー上手いです。僕も脳内アンジェレッタ&ロミオを考えてるんですが
こんな感じのエピソードはありそうですね、メモっとこw
265260:2005/09/30(金) 19:30:53 ID:29iV7M6q
>>263
乙です。雨の降るミラノに消えるジョバンニが男!格好良い。
それからちょいエロシーンにときめいてしまったw
でもそれでもやっぱり切ない感じがするところがいいですね。
この先どうなるのかとても気になります。

>>264
レスありがとうございます〜。もし気が向いたらぜひそれをSSに!

なんか>>260を書いたら、ロミオと結婚するまでのストーリーが急に脳内で出来てしまった…。
ビアンカが何年も片思いし続けるのかと思うと愛着がわいてくるな。
でもロミオはアンジェレッタに夢中でそんなことにはまるで気付かないんだよなあ。
…とか妄想してみる。そのうち書くかも。なんていうか一途なロミオが書きたいです。
32話でさっさとビアンカに乗り換えていないことを信じてw

長々と雑文失礼しました
266264:2005/09/30(金) 22:14:22 ID:MG6LXA79
>>265
楽しみに待ってます!
実は続編書いてたんですが、ロミオもアンジェレッタもビアンカも最終回の時には
みんな別れてるので、それぞれの独り言エピソードだらけになって話が纏まらない!
案外難しいですねー
267Heaven Beside You:2005/09/30(金) 22:52:08 ID:Nak8twfz
ピッコロがアルフレドの傍に駆け寄るがすでに意識はない
もう助からない…諦めてかけていたピッコロ
アンジェレッタはアルフレドの手を握った
「私はあなたをまだ知らないわ。でも、わかる。ロミオにとって、大切な友達…」

「ねぇ、あなたの名前を聞かせて」
「僕かい?僕はアルフレド!君は?」
「私はアンジェレッタ!よろしく」
「アンジェレッタ…君はロミオの友達かい?」
「ええ。やっぱりロミオのお友達なのね」
「ロミオは最高さ!でも心残りは彼にサヨナラを言えなかったことだなぁ…」
「アルフレド、あなたはまだそっちに行ってはいけないわ。まだまだやり残したことがあ
るんでしょ?」
「妹に…ビアンカにまた会う、それだけでもできれば…」
「アルフレド!ビアンカちゃんには会える。だから生きて…まだ諦めてはいけないわ」
「そうは言っても…」

次の日の夜
「おい、ピッコロ!ダメじゃないか。僕のそばを離れるんじゃないぞ。」
ロミオはピッコロに餌を与えていた。アンジェレッタは部屋でずっと寝たまま
「アンジェレッタ、いつもなら起きてお喋りできるんだけどなぁ…でも、仕方ないね」
ロミオが寝ようとした時、ピッコロが突然アンジェレッタの部屋の方向へ飛び出していき
ました
小声で注意をするロミオ
「今日はダメだよ。アンジェレッタは寝てるんだから」
ピッコロはアンジェレッタの部屋の前を動こうとしません
「ピッコロ!お前には明日から飯は抜きだぞぉ」
“ロミオ、僕は飯抜きでも何でもいいからアンジェレッタのそばにいてあげて!”
ロミオには聞こえないはずのピッコロの言葉…しかしその言葉はロミオの心に届いていま
した
部屋の扉をそーっと開け、中に入るロミオ
アンジェレッタはスヤスヤと眠っていました
「ほら、ピッコロ。アンジェレッタは眠ってるからおこしちゃいけないよ」
ロミオは部屋を出ようとする
「ロミオ…こっちに来て」
アンジェレッタの声が聞こえた!振り向くロミオ
しかし、アンジェレッタはやはり眠ったまま。
が、ロミオはその声に導かれたかのようにアンジェレッタのそばへよる
そして、ロミオは天使の唇にそっとキスをした
「おはよう。ロミオ」
笑顔のアンジェレッタがそこにいた
268アルフレドはどうなった?:2005/09/30(金) 22:53:31 ID:Nak8twfz
話は一日遡る
「もう、アルフレドは助からない…あの悪魔のような男から、アルフレドの体をどうにか
移動させるだけでも…」
ピッコロは友の死がすぐそこにあることを感じていた
「だから、アンジェレッタ!」
アンジェレッタはピッコロの叫びに優しく首を降る
「私の力は人を守るためなんでしょ。アルフレドのことはまだ知らない。でも、私は助け
てみせるわ」
ピッコロはアンジェレッタの言葉に驚いた
「そんな力を使ったら君だって…」
「私も生きる!アルフレドも生きる。だから心配しないで」
そう言うとアルフレドの手を握ったままアンジェレッタは意識を失った
「えらく無鉄砲な…ロミオの影響かなぁ?でも、君の力だけでは無謀なのは事実だ。僕が
サポートしなきゃ!」
ピッコロの体が白く光りアンジェレッタとアルフレドを包み込んでいった
「はぁ、僕も力を使い過ぎたな。ロミオ、つくづく君の近くにいたことを後悔するよ…」
ピッコロはロミオの部屋でいつものように眠った

「おい、ロミオ!アルフレドは知らないのか?」
翌日、黒い兄弟の会合に来ないリーダーを全員が心配していた
全員で…とは行かないものの、主要メンバーでアルフレドを訪ねる
「おーい、アルフレド、いないのか!」
部屋の外から話しかけても応答はない
シトロンがいることは了解しつつも部屋の中まで黒い兄弟の面々は訪ねた
そこにはアルフレドがいた。皆の心配は杞憂に終わったようだった

「昨日から一日寝てた!?」
「うん。さっき、ロミオ達が訪ねてくるまでずっと。僕の親方はまだ寝てるようだけど
ね」
その時、服の異変にロミオは気付く
「アルフレド!僕には嘘をつかないでくれよ。服が濡れてるじゃないか。
昨日の夜は雨が降ったみたいだから、その時に出かけたんじゃないのかい?」
「僕は本当についさっきまで寝ていたんだ。君に嘘をつくわけがないじゃないか。
でも、出掛けていたのは事実かもしれない」
ロミオは不思議そうな顔をしていた
「とっても長い旅を僕はしていたんだ。行き先はわからない。でもそれは、とても辛い
旅。
でも、天使が僕をミラノまで連れて来てくれた。彼女の名前は覚えてないけど、とても優
しい笑顔の天使だったんだ!」
269アルフレドはどうなった?:2005/09/30(金) 22:54:32 ID:Nak8twfz
「アンジェレッタ!」
ピッコロが何度叫んでもアンジェレッタは起きなかった…
「君の力を皆のために使え、なんか言った僕が悪かったのかもしれない
だから起きて!僕の持てる力をいくらでも使っても良いから」
“ピッコロ。ありがとう。私はすぐに戻るから心配しないで”
アンジェレッタがそんなことを言ってる気がした
(ロミオ…君の力があれば、アンジェレッタがすぐ戻ってこれるのに…)

力を使い果たし、もう頼れるのは自分の体のみ
ピッコロは小さな体を目一杯に使い、ミラノを探し回る
早くアンジェレッタに戻ってきてほしい…
アンジェレッタを守ること。今の僕にはそれが全て
日は暮れてきた、家で待っていたらロミオはすぐに帰ってくる。
そんなことはわかっている。でも、早くロミオ!君の力が必要なんだ!
「おい、ピッコロ!どうしたんだい、こんなところで、しかもこんなに汚れて…」

アンジェレッタもアルフレドも助かった
そして、何事もなかったかのように日常は流れていた
アンジェレッタの力は消えていた。あの日の記憶はピッコロだけが持っていた
もしかして、全て、ピッコロの夢に過ぎなかったのだろうか?

そして別れの日を明日に迎え…
ロミオ達はうかない顔で仕事に向かう。
「ピッコロ…あなたとも明日でお別れね」
“結局、あれ以来僕の言葉は聞こえないまま?”
ピッコロの言葉はやはり通じない
「ロミオやピッコロが来てから私はとっても楽しかった!ロミオはあんなに楽しそうに私
に話をしてくれた。
ロミオが大好き。この気持ちをいつまでも大切にしたいわ。そして、ピッコロ…」
アンジェレッタはピッコロを優しく見つめ、軽く口づけする
「あなたと、ミラノの空を飛んだことを決して忘れない!」
アンジェレッタは何も忘れてはいなかったのだ!そして全てを理解していた
「私は、自分の力を今、制御できないからピッコロの言葉を聞くことはできないわ。
でも、私は生きる。皆のために、自分のために。そしてこの力を使って、私が皆を守る
の!」
“君を導くだなんて思ってたけど…君はもう皆の天使だった。また会える。だからサヨナ
ラは言わない!”
「ピッコロ、また会いましょう!」
天使の笑顔はどこまでも透き通っていた
-Fin-
270名無しさん@ピンキー:2005/10/01(土) 11:39:09 ID:prrw7pyn
GJ!!ほんとにここは良スレだなあ。みなさんのキャラへの愛がひしひしと伝わってきますわ!
271名無しさん@ピンキー:2005/10/01(土) 13:07:45 ID:sKbv/Dy/
ジョバンニが広島弁でしゃべるようなイメージがなぜかあったり
リナルドは島根。

しかし10年前の作品なのによく皆書くよ。本当乙だし、何か嬉しい。
GJ!過ぎ
アンゼルモが微妙に好きな私には多くは望めないと思ってたが…キャラ選出も結構も幅広くて良すぎ。
272名無しさん@ピンキー:2005/10/01(土) 16:59:56 ID:MnhdYE79
みなさん乙彼です。いつも楽しみにしてます。
>>260-261
アニメの続きを見ているみたいでした。たしかにありそうなエピソードですね〜。
ロミオとビアンカが結婚するまでのSSも楽しみに待ってます。
>>263
切ない!!ニキータはまだアルフレドへの未練でいっぱいなんですね。
この後二人の関係がどうなっていくのか気になります。
ほんとに文章も上手くてGOOD!
>>267-269
アンジェレッタは一体どうなってしまうのか、ドキドキしながら読みました。
「ロミオの影響かなぁ?」っていうセリフがいいね。
273名無しさん@ピンキー:2005/10/01(土) 21:24:09 ID:Mimm7qVG
はじめてきたが……そーか、ビアンカってあんまり人気無いんだ
一番Mっぽいのに。無意識でビアンカ(っーかアルフレド)に持ってる
生まれのコンプレックスを、夫婦の営みでぶつけるロミオとか読みたいのに
274ビアンカ→ロミオ×アンジェレッタ(予告):2005/10/01(土) 22:21:54 ID:xSOStXxs
>>267-269
とうとう最終回ですね!とにかくアンジェレッタが可愛かったです。
ピッコロもいっぱい動き回ってて良かった!終わり方も綺麗だし、ほんとにGJでした〜。

>>271
広島弁っていうとどうしてもはだしのゲンを思い出してしまうな。
ジョバンニ「おどれら、シゴウしゃげたるわい。覚悟せえよ」
サソリ団「ギギギ…」
リオ「さっすがジョバンニあんちゃん。鍛え方がちがうわい」
…とかさwスレ違いスマソ

では予告いきます。内容は、ロミオが村に帰ってからビアンカと結婚するまでの簡単なストーリーです。
・ビアンカとアンジェレッタは親友になる
・アンジェレッタは17歳で天国へ
という脚本家の裏設定に合わせて書いていくつもりです。だからアンジェレッタの最後も出てくるので
嫌な人はスルーしてください。新黒い兄弟の逃亡と同時進行でのんびり書いていきたいと思います。
こっちは短いのでたぶんすぐに終わります。
275ビアンカ→ロミオ×アンジェレッタ1:2005/10/01(土) 22:23:50 ID:xSOStXxs
ロミオはソノーニョ村に帰ってから、アンジェレッタとビアンカとずっと文通をしていました。
そして今日もロミオはお母さんといつものお決まりの会話をしています。
「母さん、今日は手紙とどいてる?」
「まだよ。この前返事を出したばかりじゃない。そんなにすぐには来ないわよ」
「そうだったかなあ。だいぶ前に出したような気がしたんだけどなー」
今日こそは来るかもしれないと、毎日そわそわしてしまうほど、ロミオは二人からの返事が楽し
みでした。お母さんはあまりにロミオがしつこいので、ちょっとあきれている様子です。

ある日のこと、アンジェレッタから嬉しい知らせが届きました。
『体調がだいぶ良くなったので、お父さんとお母さんに会いに、おばあさまとミラノへ行くことにな
りました――』
ロミオは大喜びをして、すぐに返事を書きました。
『親方の家に泊まるんだね。ぼくもアンジェレッタに会いに、ミラノへ行くよ!』
あまりの嬉しさに、その日はアニタの前でもとんだりはねたりして喜こびました。
アニタが何かいいことでもあったのかとたずねると、
「今度、とうとうぼくの天使に会えるのさ!」
と、やっぱりアニタの気持ちには気づいていないようで、ロミオは本当に嬉しそうに答えました。
それを聞いたアニタはあきれかえって、
「ロミオはいつもいつもその子のことばっかりなんだから!もう知らない!」
と言ってかけていってしまいました。もちろんロミオには、どうしてそこまで怒るのかちっともわか
りません。
(変なアニタ。…あっ、そうだ。このことをビアンカにも伝えなくっちゃ!)
ロミオは急いで家に戻ると、ビアンカに手紙を書きました。
『今度アンジェレッタがミラノへ来ることになったんだ。ビアンカも会いたがっていただろう?ぼく
と一緒に親方の家へ会いにいかないかい?』

ビアンカはその手紙を受け取ると、すぐに
『わたしもぜひ行くわ』
と返事を書きました。ビアンカは、ロミオはもちろんのこと、アンジェレッタに会えることも本当に
嬉しく思いました。前からアンジェレッタのことはロミオから聞いていて、ずっと会ってみたいと思
っていたのです。
ビアンカは本を読むことが大好きでした。カセラ先生の家には本当に沢山の本がそろっていて、
毎日のようにそれを読んでいました。ですから、アンジェレッタも大の読書好きだとロミオから聞
いたときは、とても嬉しくなって、ずっと友達になりたいと思っていたのです。
でも少し不安な気持ちもありました。ロミオはアンジェレッタが好きなのだということに、薄々気づ
いていたのです。ロミオが村へ帰った後も、ビアンカはずっとロミオのことが好きでした。帰って
しまう前にどうして好きだと言わなかったのかと後悔したほど好きでした。けれど文通をしているう
ちに、ロミオの気持ちはアンジェレッタにしか向いていないことがわかって、結局言えずに今日ま
できてしまったのです。
(わたし、やきもちなんかやいて、また余計なことをしゃべってしまわないかしら…。気をつけないと
本当に嫌な女になってしまうわ…)
276264:2005/10/02(日) 02:36:43 ID:002Rj/Cm
>>275
GJ!
277ビアンカ→ロミオ×アンジェレッタ2:2005/10/02(日) 17:10:10 ID:EFCIrjyx
そしてとうとうアンジェレッタと会える日になりました。
アンジェレッタは一週間、ロッシ親方の家で過ごすことになったのです。
ロミオもその間、カセラ先生の家でお世話になることになりました。ちょうどいい機会だから勉強
を教えてあげようと、カセラ先生が言ってくれたのです。しかも、馬車で村まで迎えに来てくれるこ
とになったので、ロミオはすぐにミラノに着くことができました。
「久しぶりね、ロミオ!何ヶ月ぶりかしら?ちっとも変わってないわ」
「ビアンカこそ!」
もちろんビアンカも一緒に迎えに来てくれました。二人は馬車の中で再開をなつかしみながら、
ミラノへ向かいました。二人ともあのときからちっとも変わっていませんでしたが、数ヶ月間ずっ
と会っていなかったので、ビアンカは妙にどきどきしてしまいました。

ミラノに着くと、ロミオとビアンカは二人で親方の家に向かいました。
「わたし、アンジェレッタと仲良くなれるかしら?」
「大丈夫さ。アンジェレッタもビアンカにとっても会いたがっているからね」
「まあ、本当?ロミオはわたしのこともアンジェレッタにいろいろ話したの?」
「ああ、話したよ。アルフレドの妹ビアンカはとってもお転婆だってね!」
「なによ、もう!ロミオったらいつもそればっかり!」
ビアンカはいつもの調子で、ちょっと怒鳴りながら答えましたが、ロミオが自分のこともアンジェ
レッタに話してくれていたということを聞いて、心の中ではすっかり嬉しく思っていました。

家に着くと、親方が二人を温かく迎えてくれました。
「ロミオ、久しぶりだな。元気だったか?」
「はい、親方!」
親方もちっともあのときから変わっていませんでした。やっぱり少し猫背で、人の良さそうな表情
をしています。アンゼルモは相変わらず、嫌なものでも見るかのようにロミオを睨みつけて自分
の部屋に戻っていきましたが、おかみさんはとても機嫌がいいようでした。
「さあ、アンジェレッタが待っているよ」
親方は二人をアンジェレッタの部屋に連れて行きました。
ビアンカは、先にロミオから自分を紹介してくれるように頼んで、ひとまず廊下で待っていること
にしました。
278ビアンカ→ロミオ×アンジェレッタ3:2005/10/02(日) 17:11:46 ID:EFCIrjyx
ロミオがノックして部屋に入ると、アンジェレッタの表情がぱあっと明るくなりました。部屋の様子
もあのときのままで、アンジェレッタとともに過ごした日々がよみがえってくるようでした。
「久しぶりね、ロミオ。会いたかったわ!」
「ぼくもさ、アンジェレッタ!本当に久しぶりだね」
ロミオはベッドのそばに駆け寄って言いました。
「ずいぶん顔色が良くなったね」
「ええ。おばあさまとパリのお医者さまのおかげよ」
「そうかあ、よかった!ほんとによかった!」
嬉しい思いが抑えきれずに、ロミオはおもわず手を握ってしまいました。アンジェレッタも本当に、
天使のような屈託のない笑顔をうかべています。
「それにこの部屋もちっとも変わっていないね」
「ええ。だってここも昔と一緒、わたしの家なんですもの。血はつながっていないけど、お父さん
とお母さん、アンゼルモもわたしの大切な家族よ。お父さんとお母さんもそう言ってくれたの。それ
に、もし病気が治ったら、またミラノで暮らすことになるのよ」
「ええっ、本当なの?アンジェレッタ」
「そうなの。おばあさまの家で暮らすことになるんだけれど、お父さんとお母さんとアンゼルモにも
いつでも会えるようになるわね」
「もちろん、ぼくだって会いにいくさ。早く治るといいね」
「ええ。あのときも約束したものね。きっと治すって」
「うん!」

二人の会話は廊下までまる聞こえで、ビアンカはいつになったら呼んでくれるのかとそわそわして
いました。それにあんまり二人が楽しそうに話しているので、自分が邪魔者になったような気がし
て、とても悲しくなりました。
(ロミオったら!!わたしのことなんか忘れてるんじゃないでしょうね!?)
すると部屋の中からやっと
「そうそう、アンジェレッタ。約束通り今日はビアンカを紹介するよ」
という声が聞こえてきて、ロミオが部屋から出てきました。
「もう、ロミオ!一生放っておかれるのかと思ったわ」
ビアンカがケンカ腰で言うと、ロミオは手を合わせてごめんごめんと言いながら謝りました。
279名無しさん@ピンキー:2005/10/03(月) 21:18:15 ID:Hfr/pkjF
煙突掃除ドラフト会議
一位ロミオ11歳 ソノーニョ村

とか
280ビアンカ→ロミオ×アンジェレッタ4:2005/10/04(火) 02:11:14 ID:ekjfoCGL
そしてビアンカが部屋に入ると、アンジェレッタはにこっと笑って手を差し出しました。
「こんにちは、ビアンカ」
「はじめまして、アンジェレッタ。ずっと会いたいと思っていたのよ」
「わたしもよ。お友達になってね」
「もちろんよ!」
二人は目を合わせて微笑むと、きゅっと手を握って握手をしました。
「あなたのことはロミオからずっと聞いていたわ」
「わたしもよ、アンジェレッタ」
「じゃあ改めて自己紹介する必要はないわね!」
「ふふ、そうね」
二人は会ったばかりなのに、とても息があったように話をしました。ロミオから詳しく話を聞いてい
たので、なんだか前から知り合っていたような気さえしたのです。
「アンジェレッタも本が好きなんですって?」
「ええ、そうよ。今まで読んだ本は数え切れないほどよ」
「わあ、うれしい。わたしも本は大好きなの」
アンジェレッタはそう言うと、枕元にある本を手に取りました。
「今はこの本を読んでいるの。もうすぐ読み終わるんだけど、とってもいい話よ」
「見たことない本だわ。カセラ先生の本棚にもなかったわね」
「じゃあ明日までには読み終わるから、あなたに貸すわ。ぜひ読んでもらいたいの」
「ほんとう?じゃあアンジェレッタが帰る日までに読むわね。それからわたしもあなたに読んでほし
い本があるわ。モビー・ディックっていうんだけど、知ってる?」
「知らないわ」
「誰にも捕まらない大きな白い鯨の話よ。とってもわくわくする話なの。ねえ、ロミオ?」
「そうだよ、アンジェレッタ。アルフレドも大好きだった本さ。面白くて、ぼくも一気に読んじゃったんだ」
「面白そうね!ぜひ読んでみたいわ」
「じゃ、明日持ってくるわね」
時が経つのも忘れて、三人は日が暮れるまで部屋で話をしました。

夕方になると、ロミオはビアンカと一緒にカセラ先生の家へ行きました。ミラノにいる一週間の間、
毎晩カセラ先生が勉強を教えてくれることになったのです。
勉強が終わると、二人は部屋で話をしていました。
「アンジェレッタってとっても素敵な子ね。想像してた以上よ」
「そうだろう?それに二人ともすっかり仲良くなったね」
「ええ。本当に楽しかったわ。一週間しかいられないのが残念だけれど…」
「でも病気が良くなったらミラノに戻ってくるんだよ。そしたらビアンカはいつでも会えるようになる
じゃないか」
「そうね。早く良くなるといいわね」
やきもちやきで意地っ張りなビアンカは、アンジェレッタと会う前は少し不安があったのですが、
アンジェレッタが本当に天使みたいな子だったので、すっかり彼女のことが好きになりました。
281ビアンカ→ロミオ×アンジェレッタ5:2005/10/04(火) 02:11:56 ID:ekjfoCGL
次の日も、その次の日も、二人はアンジェレッタに会いに行きました。そして毎日、日が暮れるま
で話をするのです。
ビアンカは、それが本当に楽しかったのですが、やっぱりロミオがアンジェレッタのことをどう思っ
ているのかが気になって仕方がありませんでした。でも本当のことを知るのが、ビアンカはとても
怖かったのです。ロミオの態度を見ていると、もう答えは出ているようなものでした。明らかに自分
とアンジェレッタでは見る目が違うのですから。もしそれがはっきりとした形でわかってしまったら、
自分はどうすればいいのでしょう。

そして5日目の夜、ビアンカはとうとう我慢ができなくなって、さりげなくロミオに聞いてみることに
しました。勉強を終えて、二人で話をしている時のことです。
「それにしても、ロミオはアンジェレッタのことが大好きなのね」
「ああ、大好きだよ」
「好きって言うのは何?友達として?それとも女の子として?」
「急にどうしたんだよ、ビアンカ。照れちゃうじゃないか」
「え…照れるって…」
ロミオは顔を赤らめています。
「女の子としてだよ」
ロミオはきっぱりと答えました。
「…そ…そう。あ、でも…ロミオの片思いなんじゃないの?」
ビアンカは必死に動揺を隠して言いました。すると、
「へへん、アンジェレッタもぼくのこと好きだって言ってくれたんだ。あのとき…。それに手紙でだって」
とロミオが言いました。
「な、なによ!そういう関係だったのなら言ってくれればよかったじゃない…」
ビアンカは今にも涙があふれそうになって、必死でこらえながら、怒った口調で言いました。
「ごめんよ、ビアンカ。わざわざ言うのもはずかしくってさ」
「…そうね。…わたし、なんだか眠くなってきたわ。もう寝るわね」
そう言うとビアンカは走って自分の部屋へ戻っていきました。

ビアンカはベッドにもぐると、一気に涙があふれてきました。
(やっぱりロミオはそうだったんだわ…。でもアンジェレッタもロミオが好きだったなんてことには気づ
きもしなかったわ…)
そんなことを考えていると、ビアンカは急にはずかしくなりました。
(わたし、どこかで期待してたんだわ。もしかしたらロミオも自分のことを好いてくれているんじゃない
かって。ばかみたい…)
ビアンカは悲しくて悲しくて、胸がはちきれそうでした。それなのに何度も同じことばかり考えてしまっ
て、余計に苦しくなりました。
(嫌いよ、ロミオなんか…。わたしの知らないところで、二人の間にそんなことがあったなんて…)
自分と違って、二人は本当に素直に好きだと言い合っているのです。そんなことも知らずに、ずっと
一人でどぎまぎしていたのかと思うと、なんだか自分がばからしくなってきました。
しばらくすると、どっと疲れが押し寄せてきて、ビアンカは涙をためたまま眠ってしまいました。
282名無しさん@ピンキー:2005/10/04(火) 22:31:58 ID:Z2AHY0Vc
乙!
アンジェレッタ死なさないで下さいお
とか言わないので自由にどんどん書いて下さいませ
283ビアンカ→ロミオ×アンジェレッタ6:2005/10/05(水) 01:32:17 ID:3DFHzAdG
次の日、ビアンカはまだ薄暗いうちに目が覚めてしまいました。そしてぼんやりと天井を眺めながら
ベッドに横になっていました。
(よく考えると、やっぱりばかなのはわたしの方ね…)
ビアンカは落ち着きを取り戻していました。
(わたし、いつもロミオに何かを期待するばっかりだったわ。どうしてわたしの気持ちに気づいてくれな
いのって、勝手に怒ってるだけだったわ…)
すると急にアルフレドのことを思い出しました。
(お兄ちゃん…わたし本当に素直じゃなかった。ロミオが気づかないのも当然よ。それにこんなわが
ままなわたしをロミオが好きになるわけがないわね…)
そして天使のようなアンジェレッタの顔が脳裏に浮かびました。
(それに比べてアンジェレッタは本当に天使みたいな子…。わたしだって大好きだもの)
ビアンカはもう決心ができていたのでした。自分がこれからどうしていくべきなのかを――。
(二人の邪魔はしたくない…。あんなに優しい二人だもの)

今日もビアンカはロミオと一緒にアンジェレッタに会いに行きました。そして改めてロミオとアンジェレッ
タを見ていると、本当に心が通じ合っているようでした。初めから自分の入り込む余地などなかったの
です。ビアンカはまだロミオが好きだったので、それを見ていると苦しくもありました。でももう、それで
よかったのです。こんなに幸せそうな二人の仲を、自分のせいで壊したくはありません。ビアンカはロミ
オへの想いを押し込めて、二人に気づかれないようにふるまいました。

そしてとうとう一週間がすぎて、アンジェレッタとお別れの日になりました。アンジェレッタはパリへ帰っ
てしまって、次はいつ戻ってこられるのかわかりません。
ビアンカとロミオは駅までアンジェレッタを見送りに行きました。
「アンジェレッタ、たった一週間だったけれど、あなたとお話できてとっても楽しかったわ」
「わたしもよ、ビアンカ。お友達になれて本当に嬉しいわ。手紙書くわね」
「ええ。これからアンジェレッタとも文通できるのね」
ビアンカとアンジェレッタも文通をすることを約束したのでした。
「アンジェレッタ、きっと病気は直るからね。ぼくは信じてる。アンジェレッタがミラノで暮らせるように
なったら、ぼくは毎日でも会いに行くから」
「ありがとう、ロミオ。約束したものね。きっと直して戻ってくるわね」
ロミオとアンジェレッタもとてもなごりおしそうに話をしていました。

アンジェレッタと別れた後、ビアンカはカセラ先生と一緒にロミオを馬車で村まで送りました。
ロミオともまたしばらくは会えなくなるのです。次に会えるのはきっと、アンジェレッタがまたミラノに戻っ
てくる時でしょう。ロミオが自分だけに会いに来る理由などないのですから…。そんなことを考えている
とビアンカは無性に寂しくなって、もうすぐ別れなくてはならないというのに、馬車の中でも口数が少なく
なってしまいました。
「じゃあビアンカ、看護婦さんになるための勉強、がんばって」
「ロミオもね。教師になるんですものね」
「がんばるよ。ちゃんと手紙でも報告するから」
「ええ。待ってるわね」
村に着くと、二人はそれだけ話をして別れました。
284名無しさん@ピンキー:2005/10/05(水) 22:33:09 ID:V8BSW+or
アンジェ期待age
285ビアンカ→ロミオ×アンジェレッタ7:2005/10/05(水) 23:58:38 ID:uNjaRwmz
ロミオはビアンカと別れると、家に続く道をのんびりと歩いていきました。
(一週間なんてあっという間だったなあ)
そんなことを考えていると、なんと向こうからアニタとエンベリーノが手をつないで駆け寄ってきたのです。
「ぷぷっ、どうしたんだよ、二人とも」
ロミオはおもわず吹き出してしまいました。
「わたしたち、婚約したのよ。ねえ、エンベリーノ?」
「そうとも、アニタ」
二人はにこにこしながら言いました。
「コンヤク?…ああ、結婚する約束のことか。でもおっかしいなあー。まだまだ先のことじゃないか」
ロミオはけらけら笑いながら言いました。
「ロミオなんてちっともわたしのお願い聞いてくれないんだもの。もう知らないわ。それに比べてエンベリ
ーノはロミオみたいなドン感とは違うのよ」
アニタはプンプン怒りながら言いました。
「ドン感?あっ、そうか、ごめんよアニタ。ぼく、アニタが前からエンベリーノのことが好きだったなんて
ちっとも気づかな…」
「あーもうっ!ほんっとにわかってないんだからぁ!」
アニタがあきれながら言うと、エンベリーノがアニタの袖をつついて
「もうロミオのことなんかどうでもいいじゃないか」
と言いました。するとアニタは嬉しそうに笑って、
「そうだったわね。エンベリーノはわたしのことだけ見てくれるものね?」
と言いました。すると二人は完全に自分たちの世界に入り込んで、ロミオのことなどおかまいなしに話し
始めました。
「そうだよ、アニタ。ロミオとは違うからね」
「やっぱり!じゃあキスしてくれる?」
「もちろんだよ…」
「ああ、だめ。こんなと所じゃ…人が見てるわ」
ロミオが唖然としながら眺めていると、
「じゃあロミオは天使様と仲良くね」
とアニタが言って、二人は手を取り合ってどこかへ行ってしまいました。
二人の姿が見えなくなると、ロミオは婚約までしてしまうアニタのエスカレートぶりにまた笑いがこみ上げ
てきて、くすくすと笑いながら家へ戻りました。

ロミオは家に帰って家族みんなで昼食を食べると、すぐにアンジェレッタに手紙を書きました。
『久しぶりにアンジェレッタに会えて、本当に楽しい一週間になったよ。またしばらく会えなくなるけれど、
ぼくはソノーニョ村から大好きなアンジェレッタのことを想っています――』
ロミオが手紙を書いていると、双子の弟たちがよってきました。
「兄ちゃん、何書いてるの?」
「読んで読んで!」
二人は面白そうに手紙をのぞき込みました。
「ああ、もう、なんでもないったら!」
弟たちが字が読めないのをわかっていても、なんだかはずかしくなって、ロミオは手紙を手で隠してし
まいました。こんな内容の手紙を前からやりとりしていたことなど、ロミオの家族は知る由もなかったの
です。もちろんビアンカも、あの日までそんなことには気づきもしなかったのでした。
286訂正:2005/10/06(木) 01:10:18 ID:E7/+ALlg
「ああ、だめ。こんなと所じゃ…人が見てるわ」
×こんなと所
○こんな所
間違えてしまった…。

結構短くなる予定だったんですが、いざ文章にしてみるとどんどん長くなってしまいました。
このままいくと多分15レス分くらいで終わるかなあという感じです。

エンベリーノの容姿がもうちょっと良ければなあとか思ったり。アニメの1話で
「ロミオのお嫁さんになるの」と言われてショックを受けている場面には少しだけ萌えた。
287名無しさん@ピンキー:2005/10/06(木) 22:36:25 ID:e7wKaw5N

アニタとエンベリムカツクスw

15レス楽しみにしとるお
288名無しさん@ピンキー:2005/10/07(金) 02:04:26 ID:dCAMfYGg
>>285
GJ!
289予告レス:2005/10/07(金) 23:15:39 ID:iSHqBCnS
「She was my angel」
アンジェレッタとアンゼルモ中心ロッシ家話
エロ(基本的に)なし。
290青い空を探して:2005/10/07(金) 23:17:32 ID:iSHqBCnS
アンゼルモはミラノを旅立った。もう、こんな街に用はない。俺は大人だ。
南へ行こうか?北へ行こうか?そんなことは考えていない。
親から貰ったお金を手に俺は自分の居場所を探す旅にでる。
ミラノを出て一日目。宿に泊まる。一日中足を使ったんだ。もうパンパンで死にそう…
明日は何か別の手段を使おう
そう思い、アンゼルモは眠りに落ちた

「ねぇ、アンゼルモ!ロミオってとっても素晴らしい男の子なのよ
とっても優しくて…そう昔のお兄ちゃんもそうだったなあ」

「…何か嫌な夢を見た気分」
太陽の光が部屋にさしこみアンゼルモは起きる
宿のおかみは勘定をしながら話かける
「お兄さん若いね!あんたいくつだい?」
「…15」
アンゼルモはおかみが気軽に話してくるのにとまどう
親しげに話してくれる人などミラノにはいなかった
「これからどこに行くんだい?ここから駅はそんなに遠くないしミラノに行くならそれで
すぐだよ」
アンゼルモは沈黙する。行き先は決めてない
別に何のことでもないようなことなはずなのに話せない
「まぁお兄さん。話したくないこともあるだろうね。体に気をつけてね!」
「あ、ありがとう…」
ようやく、しぼりだせた一言だった

字が読めないアンゼルモにとって人を頼ることは必要不可欠なこと
でも、彼にはそれができなかった。
人を騙し続けてきたこと、それは同時に自分自身を騙していたこと…
誰も信用できないばかりに、自分すらも見失っていた
アンゼルモは道の真ん中に座りこんでしまう。
(こんな旅疲れるだけなのにしなきゃ良かった…)
青い空、雲がゆったりと風に流されている
心地良い陽に照らされアンゼルモは眠ってしまった…

「おい兄ちゃん!こんな道で何寝てんだい!馬車に踏まれでもしたらどうすんだ!」
アンゼルモは大声で起こされた
「全く、こんな町外れで…近くの街まで送るから、そこで思う存分寝ればいい」

馬車に乗った初老の農夫は収穫物を運ぶついでにアンゼルモを乗せてくれた
(グー)
「ん?兄ちゃん、何も食ってないのか?ほれ、これを食え」
アンゼルモは差し出されたパンを食べる。
とても美味しいパンだった
291Frog:2005/10/07(金) 23:18:13 ID:iSHqBCnS
アンゼルモが旅にでることを決意したのは数日前。一つの手紙がきっかけだった

「ロッシさ−ん。お手紙です」
今、ロッシ家に手紙を読めるものは一人もいない。
「アンゼルモ、お前がひとっ走りしてきて、代筆屋に読んできて貰えないか?」
「父さんが行けよ。どうせ父さん宛てだろ?」
嫌々ながらアンゼルモは代筆屋のいる所へ向かった
「これ読んでくれ!」
アンゼルモの横柄な態度に腹を立てることもなく、代筆屋は読みあげる
「父さん、母さん、アンゼルモ。久しぶり!皆元気ですか?
パリのお医者様の許可がでてイザベラ様とミラノに来月にも行けることになりました。
お父さんたちに早く会いたいなぁ…」

代筆屋がアンジェレッタからの手紙を読んでいた時アンゼルモは何かイライラしていた
アンジェレッタに対してのよくわからない感情。
手紙を持ち帰るアンゼルモ
「おい!アンゼルモ、手紙の内容はなんだ?」
「なんでもないよ!アンジェレッタがミラノに来るってだけだよ!」

アンゼルモはアンジェレッタの名前を本当は出したくなかった
妹だけど他人…それなのに自分よりも両親に可愛がられていた
アンジェレッタといるだけでよくわからない気分になる。これは嫌悪の感情?嫉妬なの
か?
どっちにしろいいもんじゃない。それだけは確か

夕食時ロッシ家はアンジェレッタの話題でもちきりだった
アンゼルモは手紙の内容を代筆屋に聞いていた。だから二人の質問責めにあう
アンゼルモは質問には答えるが機嫌が悪くなってしまった
ご飯を食べると部屋に篭る。
もうこの家にすら居場所がない気さえした。スッキリしない気持ち
それは何をしようと晴れることはなかった
朝、アンゼルモは一つの決意を胸に父のもとへ
こんなクソッタレな街で俺は終わりたくない。
俺を認めてくれる街が世界にはある。

両親は反対したが、最後は賛成してくれた
そう、意気揚々と旅に出たはずだったのに、今どこにいるか、何をしていいのかもわから
ない
アンゼルモは自分の無力感を感じていた。
金もつきたころ、疲労困憊になっていたアンゼルモはその鼻に微かな潮の香りを感じ取っ
ていた…
292Home:2005/10/07(金) 23:18:55 ID:iSHqBCnS
アンジェレッタはミラノ行きを楽しみにしていた
13歳の彼女にとって三年弱…それ以来の故郷ミラノ
「アンジェレッタ。元気になってくれて私は本当嬉しいわ…」
イザベラは少し泣いているようだった
氷の伯爵夫人と言われたのはどこへやら。美しく成長をとげていく孫娘に彼女はすっかり
優しいおばあさんの顔になっていた
「イザベラ様…御祖母様」
「アンジェレッタ。もう私のことはおばあちゃんでも呼んでいいから」
「じゃあ、イザベラおばあさま…」
イザベラとアンジェレッタ。ずっと昔から一緒に暮らしていたかのようだった
「今日はとっても楽しみなんです。お父さん達に会えるから…」
ミラノへ向かう列車の中。アンジェレッタは少し興奮した面持ち
(ロッシ…あなたは本当にアンジェレッタを良い子に育ててくれましたね…)

到着する日付は書いたはず
アンジェレッタはミラノの駅のプラットフォームを列車の中から探す
どこかで待っていてくれてないかなぁ。
でも、そこには誰もいなかった。
駅の改札を出ても、ロッシ達の姿はない
それもそのはずだった。アンゼルモは家族にアンジェレッタが来ることしか話していな
かった
質問責めに嫌気がさしていたとは言え手紙の内容に深く言及していなかったのだ
アンジェレッタもイザベラもそのことは知らない
きっと仕事で来れなかったんだ
アンジェレッタは自分を納得させていた
しかしイザベラは違った。アンジェレッタがいる手前、顔にだすことはなかったが
ロッシが迎えに来なかったことを少し不快に思っていた…

モントバーニ家には久しぶりの当主の帰還の準備をしている
慌ただしい様子は外からも見てとれる
「イザベラ様に何かあったのだろうか?」
煙突掃除の帰り道だったロッシもそれに気付いている一人

イザベラとアンジェレッタを乗せた馬車はロッシ家に向かっていた。
アンジェレッタはドキドキしていた。彼女の心臓は多少の緊張と興奮にも耐えれるように
なっていた
今まで感じたくても感じられなかった胸の高鳴り
至福の喜びはすぐそこにある…はずだった
馬車はロッシ家の前に着く。
御者が馬を止め、ロッシ家の扉をノックする
しかし、その扉をあけるものはいなかった。
293The Real Thing:2005/10/07(金) 23:19:27 ID:iSHqBCnS
酒場で酒を飲んで家に帰った時、ロッシ家のまわりは少しざわついていた
この時期は稼ぎが少ないから、と酒の量も少なく家に帰る時間も早いとは言え、夕方に人
が集まるのはただ事ではない
「おい、どうした。うちの前で何かあったのか?」
「ロッシさんとこの家の前にそりゃ凄い馬車が止まっててさ!ありゃ誰なんだい?」
馬車ということで連想されるのはただ一人。誰のことかはわかっていた
仕事道具を置いてモントバーニ家に走る

「ロッシが来た?通しておあげななさい」
イザベラと約二年半ぶりの対面をするロッシ
ここまで走ってきたため汗でびっちょり。煙突掃除の仕事の汚れも残っている
「ロッシ、あなたの服が汚れていては家も汚れてしまいます。着替えを持ってこさせます
から、その服を脱ぎなさい」
イザベラに指示され別室にいくロッシ。
アンジェレッタのこと
−良いことか悪いことかは別にして−
それをイザベラから伝えられるのはわかっていた。

「ロッシ。少し私は聞きたいのです」
「はぁ、なんでしょうか奥様?」
イザベラの顔は氷の伯爵夫人と言われた頃のように険しかった
「アンジェレッタのことをあなたは愛していますか?彼女はアドルフォの子、それでも
…」
「奥様!あっしにとってアンジェレッタは11まで手塩にかけて育てた愛娘です!
それに子供を愛していない親がいるでしょうか?例え実の親子でなくとも、そこに絆はあ
るとあっしは考えます!」
ロッシは思わず声を張り上げる。イザベラもその熱い言葉に嘘はないことを確認し
迎えに来るどころか、家にすら留守であったことについても、聞かないことにした
そして…

「お父さん!」
「おお!アンジェレッタ!こんなにも綺麗に…そうだ!体は大丈夫なのかい?立っている
だけでも心配で…」
「お医者さまのおかげでとっても元気なの。休日はパリの郊外を散歩したりするの…あ、
これは手紙に書いた内容だわ」
「はて、アンゼルモはそんなことを言ってなかったが…」
「そうだ、アンゼルモやお母さんは?早く会いたいなぁ」
「アンゼルモは先月家を出ていった…あの馬鹿息子、何処に行ったのか…事故にでも巻き
込まれてなければいいが」
アンジェレッタはアンゼルモに会えないことが少し残念に思っていました…
294ビアンカ→ロミオ×アンジェレッタ8:2005/10/08(土) 10:59:32 ID:VRqYTlxq
そして次の年の春、ロミオはロカルノで働き先が見つかって、いよいよ学校に通うためのお金を貯
め始めることになりました。もちろん家でも、カセラ先生にもらった本でかかさず勉強をしていました。
けれどやっぱりロミオ一人の稼ぎでは、学校に通えるまでのお金はなかなか貯まりません。

するとある日、カセラ先生から一通の手紙が来たのです。ロミオはそれを読むと、びっくり仰天して、
思わず「ええっ?」と叫んでしまいました。なんとカセラ先生が、ロミオが学校に通うためのお金を援
助してくれるというのです。ロミオはあまりに申し訳なくて、一度は断ったのですが、カセラ先生はロミ
オが勉強のために一生懸命努力している姿に感動して、どうしてもさせてほしいと言ってくれたので
す。ロミオは将来必ずお金はお返しますと言って、とうとう学校へ通えることになったのでした。

そしてその次の年にはもうひとついいことがありました。アンジェレッタの病気がかなり回復して、つ
いにまたミラノで暮らすことになったのです。
ロミオは嬉しくて嬉しくて、学校がない日には頻繁にアンジェレッタに会いに行きました。稼いだお金
もありますから、ミラノ行きの馬車にも乗れて、簡単に向こうへ行くことができたのです。

そのことにはビアンカも大喜びで、毎日のようにアンジェレッタに会いに行きました。
二人は家の中で過ごしたり、天気の良い日にはのんびりと散歩をしたりして、本当に仲良くなってい
ったのです。

そして今日もビアンカとアンジェレッタは、暖かい日差しの中、センピオーネ公園を散歩していました。
「ねえ、アンジェレッタ。わたし、ずっと親友がほしかったの」
「わたしもよ、ビアンカ」
二人はゆっくりと歩きながら話をしました。
「ロミオとお兄ちゃんを見て、本当にうらやましく思っていたわ。あんなに信じ合える親友がわたしに
もいたらなあって」
「そうね。わたしも思ったわ。わたし、ずっと部屋の中から出られなかったでしょう?昔はお兄ちゃん
がよく部屋に遊びに来てくれたけれど、いつのまにか…。ひとりぼっちはやっぱり寂しいものね」
「わたしもお兄ちゃんと別れて農家で働いていたときはすごく寂しかった。毎日毎日お兄ちゃんが恋
しくて仕方がなかったわ」
「でも今は、こうしてビアンカやロミオと出会えたんだもの。ちっとも寂しくないわ。それにわたしたち…
親友になれたんですものね」
「ええ。ロミオやお兄ちゃんたちには負けないくらいにね」
「わたしたち、ずっと親友でいましょうね」
「もちろんよ。何があったって」
二人はそう言うと、にっこりと微笑んだのでした。
295名無しさん@ピンキー:2005/10/08(土) 11:09:45 ID:VRqYTlxq
読んでくださった方、レスくれた方、ほんとにありがとうございます!!
レスついてるとめちゃくちゃ嬉しいです。ちなみに15レスっていうのは最初から数えて
っていう意味です。なので今ちょうど真ん中くらいですねー。
ではでは引き続きよろしくお願いしますノシ

>>289-293
新作キター!!読みごたえたっぷりでした。アンゼルモはこれからどうなるんでしょうか!?
アンジェレッタとの関わりもどうなっていくるのか気になるところです。
アンゼルモ好きなんで続きが楽しみです。ほんとにGJでした〜。
296暖かな風は夜にふく:2005/10/08(土) 23:10:32 ID:hmJfEeZl
アンゼルモは野宿をしていた。季節は夏に向かっているとは言え、朝はまだ寒く昼夜の温
度差はきつい
この街には海の風がアンゼルモを導いてくれたようだった
それは天使がまだ彼についていたからだろうか?
毛布もなく冬なら野垂れ死にしてしまう場所で寝ていたアンゼルモ
朝早く仕事をしていようとしている漁師の声で起こされる
まだ、日が当たらない夜中といっていい時間だった
「おい、こんなとこで寝てたら魚の餌になっちまうぞ兄ちゃん!早く家に帰りな」
「…家出してきたんだよ」
「ハッハッハ家出なら俺もガキん時、『世界をまたにかける冒険家になる−』とか言って
しょっちゅうしてたよ。
兄ちゃん、それはそうと少し手伝ってくんないか?」
漁師の言葉に?マークのアンゼルモ
「ミラノの貿易商んとこ行って、一仕事してくるって行ったうちの若いもんが、帰れなく
なったみてぇでな
今日は人手が足りないから、誰かいないか探してたんだが、こんな時間に助けてくれる奴
なんていやしねぇ…」
「手伝うって何をだよ、オッサン」
「釣りだよ釣り」
漁師の顔は不気味に笑っていた

「オエー、なんでこんなこ…ウェ−」
「今日はそんなに海は荒れてないのにもうダメか?ハッハッハだらしない男だ!」
アンゼルモは結局ほとんど何もできずに船は港に戻ってきた
「結局兄ちゃんの手は借りる必要はなかったようだな!だが、礼はしよう。朝飯を家でご
ちそうする」
青ざめているアンゼルモには、チョコんと礼をするので精一杯だった

漁師は何かを焼いてるようだった
良い香りがする
母さんが作ってくれたご飯が食べたいな…パンとシチュー…
「ほれ、マグロって魚の脂身の部分だ。こいつぁ、売りもんなんねーが、あぶって焼いた
らイケるぜ」
この旅においてアンゼルモが他人から貰った二度目の食事
得体の知れない塊に恐れながら、食べたそれも美味しかった
今まで、人のことなんか気にしてなんかいなかった。リンゴがそこにあれば盗んだって何
も思わなかった
当然だ!
そもそも何も悪いことを俺はやっちゃいねぇ
果物屋が店の前に出して、皆に差し上げてるんだ!
でも、あのリンゴはリンゴでしかなかった。まずくもないけど旨さなんてのも感じなかっ
たんだ…
297My song:2005/10/08(土) 23:11:52 ID:hmJfEeZl
ここ最近、毎日、朝が嫌になる。気持ちの良い晴れた朝も、嵐のような雨の朝も…
鏡で見る度に憂鬱にさせてくれる私の顔
父の仕事相手は私を見ると「かわいいね」「綺麗だね」
素直になればいいのに、私はそれを拒否する
どうして私は女の子なんかに産まれてきたんだ?
母は父を捨てた。そして私や家族を捨てた。微かに残っている面影
それが自分の目に、顔に、体に重なっていく
誰もが誰かに恋をする…わかってるんだ
ある女が男に恋をした。それだけ…

「ヘイ!ニキータちゃん、今度俺の船で地中海を一緒にまわらないかい?」
父の仕事相手とは言えこんな軽い奴を相手にしなければならないのか…
でも、別にいい。これは仕事。仕事だから…
ミラノから100kmも離れた街にこんないけ好かない奴と一緒
本でも読んで無視をしておけば、そのうち相手も飽きるか。
朝ミラノを出発。昼過ぎには着く。向こうの街で一泊して荷物を運ぶだけの仕事
本来なら一人で良い仕事だが今回は新たな取引先だと言うから仕方ない
私が本を読み出すと、しばらくちょっかいをだしていた若い男は喋らなくなった
アルフレドはこの本を読んでいたと、ビアンカが渡してくれた分厚い本。
アルフレドのことを理解すれば、私の中の何かがわかる。そんな気がする
この本を街に着くまでに読もう。集中して読めば時は早く過ぎてくれる…

「おい、ニキータちゃん!着いたぜ!それにしても可愛い寝顔…」
いつの間に寝ていた…本は読み切れなかった。どこまで読んだか…まぁ、いい今日の夜に
でも読もう。
ニキータは仕事相手の若い男に昼飯に招待された。
貿易の事業にも手を出している…というわりには、男の家は質素な家
「俺はここらへんに住んでるから、毎日毎日魚なんで、飽きちゃってね」
昼飯はミラノでも食べれるような、何の変哲のないもの。マズくもないが旨くもない
さっさと仕事を終わらせよう…
「おう、帰ってたか!」
「すんませんおじさん!ミラノで色々ありまして」
「お前のかわりに働いてくれた奴がいたから、もうお前は用無しだぞ、ハッハッハ」
ニキータはその会話に興味がない。どうでもいいにも程がある
しかし…
「ニキータ!?何でここにいるんだよ!」
アンゼルモとニキータ、まさかの鉢合わせ…
298名無しさん@ピンキー:2005/10/08(土) 23:23:46 ID:608DAe6K
ビアンカだして下さい。DIO様!
299名無しさん@ピンキー:2005/10/08(土) 23:28:05 ID:MT8XveGB
ロミオマニア?(ビデオを全巻所有してるだけですが)を自称してるものとしては
楽しく読めてます。
こりゃ久しぶりに原作を見るかなと。
ご自分のペースで頑張ってください。
300名無しさん@ピンキー:2005/10/09(日) 00:30:01 ID:Ri09ucZ1
ロミオの青い空は脚本家先生がいまだに頑張って下さるので、SSはかなり作りやすいかと
801から社会派まで幅広く。
名劇系エロパロってここだけですか?
301名無しさん@ピンキー:2005/10/09(日) 01:10:26 ID:UFRzzr7f
>>300
>>5 に、名劇総合SSがありますよ。
302名無しさん@ピンキー:2005/10/09(日) 23:00:15 ID:Ri09ucZ1
ヒロイン陣が華あるので書きやすくていいよね
キャラクターデザイン神ってるよ。どんな人かよくしらないが
303ファウスティーノの想い:2005/10/09(日) 23:54:48 ID:AX0UjKMB
ニキータ「よう、ファウスティーノ。何やってるんだ?」
ファウスティーノ「ジョギングだよ。ダイエットしてるんだ」
ニキータ「へぇ〜、何で急に?」
ファウスティーノ「……内緒!(痩せたらニキータに告白だ!!)」
狼団のアジトにて―
ファウスティーノ「はあはあ…疲れた」
ニキータ「何だ、もう帰ってきたのかー?10分も経ってないぞ」
ファウスティーノ「ちょっと休憩だよ。休んだらまた走るよ」
ニキータ「そうか、がんばってんな。よーし、それじゃあ、あたしも付き合ってやるよ」
ファウスティーノ「本当!?ありがとう、ニキータ」

黒い兄弟と狼団の決闘の前夜―
ジョバンニ「ニキータ、見張ってろ」
ニキータ「!!!」
ファウスティーノは残って外からアジトを覗き込んでいた。
リオ「何やってんだよ、ファウスティーノ」
ファウスティーノ「…ちょっと気になって」
リオ「あーん?どれどれ?」
中では…?
ニキータ「言っとくけど、食べ物だったらやらないからな」
アルフレド「ふふふ、そんなこと頼んでないのに」
ニキータ「一体…一体何だってんだ」
アルフレド「え?」
ニキータ「お前だよ!」
それを見て目を覆うファウスティーノ。
ファウスティーノ「何で赤くなってるんだよぉぉ」
リオ「へへっ、さあな」
ファウスティーノ「アルフレドの奴、許せない!!ぶん殴ってやる」
リオ「やめろやめろ、ジョバンニさんが怒るだろ。明日好きなだけぶん殴ればいいじゃないか」
ファウスティーノ「……そうだね」

そしてとうとう決闘が終わり、ニキータは帽子をとってアルフレドに笑顔を見せて去っていった。
ファウスティーノ「ああああ、もう駄目だ」
リオ「そんなになげくなよ。またいい子が見つかるって」

数日後―
ファウスティーノ「おいっちに、おいっちに」
ニキータ「今日も走ってるのか。よく続くな!」
ファウスティーノ「がんばるよ!(アンゼルモの家の窓から見えた綺麗な子…痩せたら会いに行くんだ!)」
結局…
ファウスティーノ「うわぁぁぁ、ロミオの奴、ぶん殴ってやる」
304名無しさん@ピンキー:2005/10/09(日) 23:55:49 ID:AX0UjKMB
ファウスティーノとリオが人気ないので書いてみた。
長い話書いてるとすぐに違うのが書きたくなってくるwビアンカ→ロミオ×アンジェレッタの続きは
また明日か明後日くらいに書きます。新黒い兄弟の逃亡もそれが終わったらちゃんと書きます…。

それから唐突にエロネタを振ってみる。ベッドシーンの会話あれこれ。
ロミオ「ごめんよぉぉ、ビアンカ。痛くなかった?」←純情系
ビアンカ「大丈夫よ、ロミオ」

ダンテ「ひゃっほーい。最高の気分だぜ!」←ガツガツしすぎ
ニキータ「…ったく、ムードもへったくれもない奴だな」

タキオーニ「ちくしょう、脱がせにくい服だな。どうなってるんだ!?」←女心わからなすぎ
ピア「落ち着きなさい!!」

アンゼルモ「ぼくたちは血がつながってないから大丈夫さ。ゲヘゲヘ」←お馴染陵辱系
アンジェレッタ「きゃぁぁぁ、やめて、お兄ちゃん」

エンベリーノ「やめようよ、アニター」←いやいや
アニタ「いいからやるのよ!」

マウリッツオ「私のベッドテクニックでひーひーいわせてみせるよ、グラゼーラ」←熟練者
グラゼーラ「ウフフフ」

誰かエロ有りで頼むw

>>296-297
まさかそこでニキータが出てくるとは思わなかった!二人のやりとりに期待。
305汚物で隠れていただけ…:2005/10/10(月) 01:58:58 ID:KiwDA6gf
アンゼルモとニキータ
あの事件以来二人の間に会話はなかった。当然だ、アンゼルモは仲間を裏切る行為をした
から。
たとえ一人が許したとしても仲間が許さない。
アンゼルモは仲間を失い、家族でも居場所がなくなったから旅にでたわけで、
二人がある程度話せる仲なら、そもそもここで鉢合わせ、なんてこともなかっただろう。
日は沈んでいく。港町の朝は早い。夕食を済ませると、さっさと皆寝てしまった。
結局、会話のない二人だけが起きていた。

アンゼルモは自分が裏切る行為をしたことは何も思っていない。単に復讐が怖かっただ
け。
でも、そんな状態が長く続けば、話す取っ掛かりなど見つかるわけもなく…

ニキータはアンゼルモのことをどうとも思っていなかった。
ロミオたちと話をして以後、相手にしなくてもよい小物と扱っていたのもあるし、裏切り
行為も、過去のこと。

そして、ニキータがアンゼルモに重い口を開いた
「お前、何でここにいるんだ?」
アンゼルモはニキータの問いに、少し返答を躊躇した
ここにはジョバンニもリナルドもタキオーニもいないし、恐怖などと言うものもないはず
なのだが、
何かを喋る、それすらここ数年で恐怖に繋がるようになっていたのかもしれない。
「喋りたくないならいいよ…私は仕事で来ただけで、お前と話に来たわけじゃないし」
ニキータはその場から去ろうとする
しかし、アンゼルモはここまでの旅で、人々の好意を受けて、少し成長していた。
今までなら、「フン」とでも言って、何も喋らなかっただろう。
「ちょっと、待てよ…」

アンゼルモはニキータに今までの旅で起こったことを話した。
最初は若干の遠慮があったものの、話を聞いてくれるニキータにアンゼルモは心を徐々に
開いていった
「…フーン。で、この街に来たわけか。アンゼルモはこの旅で何がしたかったんだ?」
「何をって…」
そう言われた、アンゼルモは旅に出た理由をいつの間にか達成していたことに気付いた。
自分探しの旅に出たものの、自分を見つけることが今できたから…

ニキータは部屋で読み残した本を読んでいる。
アンゼルモはぐっすりと眠る。今日の夢は楽しい夢…
306名無しさん@ピンキー:2005/10/11(火) 00:52:39 ID:EfSS6APY
>>303-304
なんか、久し振りに萌えた。
やる気出てきた。ありがとうw
>>305
ロッシ妹兄の再会が楽しみです!
307名無しさん@ピンキー:2005/10/11(火) 10:38:07 ID:21ZNWKCs
アンジェというフランスの街にいきたい、おいらはアンジェレッタ大好き
だから、ビアンカを多目にだして
308ビアンカ→ロミオ×アンジェレッタ9:2005/10/11(火) 19:26:51 ID:THk5/pB7
ビアンカとアンジェレッタは本当に幸せでした。二人で過ごしていると、なんだかゆったりと時間が流
れていくような、とても心地の良い気持ちになったのです。
休日にはロミオもよくミラノにやってきて、三人で楽しく過ごしました。ビアンカはやっぱりロミオのこと
が好きだったのですが、ロミオのいい友達でいるのが一番なんだと自分に言い聞かせて、相変わら
ずわからないようにふるまっていたので、二人は気づいていないようでした。

三人は15歳になっても、16歳になっても、ずっと仲良しのままでした。そしてロミオとアンジェレッタは、
日に日に二人の絆が深まっていくような、そんな理想の恋人同士に見えました。
ただ、この歳になってくると、三人で過ごすことはあまりなくなって、ビアンカとロミオの二人が会うこと
は昔よりも少なくなりました。特にビアンカは、三人でいるよりもロミオとアンジェレッタを二人きりにし
てあげた方が、二人は喜ぶと思っていたのです。

「本当に綺麗な空ね、ロミオ」
「そうだね、アンジェレッタ」
ロミオとアンジェレッタは、丘の上に座って空を見上げていました。今日は二人でスケッチに出かけて、
見晴らしの良いこの丘までやって来ていたのです。
「こうやって本物の青い空が見られるようになるなんて、あのときは思いもしなかったわ」
「ね、だから言っただろう?アンジェレッタの病気は良くなるって」
「そうね。まだ直ったわけじゃないけれど…」
「大丈夫。いつかきっと直るよ。こうやって外を普通に歩けるようにもなったんだから」
「……そうね。きっと…」
二人は目の前に広がる青い空や花畑をのんびりとスケッチブックに描きました。
暖かい春の日差しや心地の良いそよ風に包まれて、二人は寄り添いながら、本当に幸せなひとときを
過ごしたのです。
「ロミオ、最近学校はどうなの?」
「もっちろん、成績優秀さ」
「うふふ、さすがね」
「ぼくは絶対に教師になってみせる。それで…アルフレドと約束した夢を少しでも叶えるんだ。誰もが
自由に学べる時代をつくっていくんだって、あのとき約束したからね」
「ロミオなら大丈夫。絶対になれるわ」
アンジェレッタが顔を覗き込むと、ロミオは思わずドキッとしてしまいます。
「ありがとう。…ねえ、アンジェレッタ。これはまだ先の話だけど…ぼくが大人になって、教師になったら…
そしたらねえ、アンジェレッタ。ぼくと…」
「ん?」
「ふふふ、なんでもないよ」
ロミオはなんだか照れくさくなって、目をそらしてしまいました。アンジェレッタも照れるロミオの姿を見て
にこっと笑いました。ロミオはこんな幸せな日々が、ずっと続くと信じていたのです。
309ロッシ×エッダ:2005/10/11(火) 19:28:27 ID:THk5/pB7
誰かロッシとエッダが結婚するまでの話きぼんぬ!!最終回の
ロッシ「エッダ、お前、泣いてるのか?」
エッダ「あーせいせいした!」
みたいなノリで。エッダもツンデレ(?)だから頑張れば萌えられるかも。
なんとなくイメージはわくんだけど、そこから話が膨らまない。

エッダの母「一体、ロッシさんのどこが気に入らないっていうんだい。いい人じゃないか」
エッダ「ふん、誰があんな頼りなさそうな人…」
と言いつつも、いつのまにかロッシに対して好意を抱くようになったエッダ。
しかしあの性格だから素直にその感情を表すことが出来ないでいた。
一方、ロッシの方も優柔不断な態度をとるので、なかなか進展しない。
そして二人は長く交際を続けたが、ロッシはなかなかプロポーズに踏み切れないでいた。
酒場の主人「ロッシ、いいかげんに早くプロポーズしちまえよ」
ロッシ「だってよ、おれに気があるのかないのかよくわかんねえし…」
マツェオ「ばーか。女なんてそんなもんだ。わざとそっけない態度をとって男の気をひこうとしてるのさ」
ロッシ「そんなもんかねー」
そしてついに…
ロッシ「お、おれと結婚してくれ!!」
エッダ「あーもう、いつまで待たせたと思うんだい!待ちくたびれちまったよ、この、この…」
ロッシ「じゃ、じゃあ…」
エッダ「ああ、そうだよ。おまえさんにはあたしがついていなくちゃ、あぶなっかしくて見ちゃいられないさ」

みたいな感じで誰か頼むw
310人生の吹き溜まり1:2005/10/11(火) 19:31:04 ID:THk5/pB7
エッダはツンデレ!!ニキータもツンデレ!!ということはニキータも将来エッダのような性格
になる可能性が…?もしそうなったら↓(会話だけですが一部品の無いエロ有り…)

ニキータ「お前んところの旦那(ロミオ)はいいよなァ、おとなしくってさ」
ビアンカ「ふふ、そう?」
ニキータ「それにひきかえあたしんところ(ジョバンニ)ときたら…。昨日の夜も街で騒ぎを起こ
      したんだってさ。あーあ、とんでもないカスつかんじまったよ。あいつ(アルフレド)が
      生きてりゃ、あたしは今頃…」
ビアンカ「ど、どうしたのよ。結婚した頃はあんなに…」
ダンテ「人は変わるもんだぜ。愛は色あせ、情熱も冷え…。ビアンカ、お前たちもいつかはそう
     なるってもんさ」
ビアンカ「そんなことないわ。ないわよ!」
ダンテ「どいつもこいつも、自分たちこそはと思って結婚するのさ。でも結局、行き着く先はこん
     な有様ってわけ。まっ、おいらみたいに独身でいるいのが一番だな」

その頃一方で―
ジョバンニ「おい、お前ら。結婚なんてするもんじゃないぜ」
リナルド「フッ、当たり前だ」
リオ「がらでもないことするからっすよー。ジョバンニさんが結婚なんて…」
ファウスティーノ「でもあの頃のニキータ、可愛かったよ」
タキオーニ「あー。髪も肩までのばしちゃってな」

│何か回想のようなもの
│ジョバンニ「よう、ニキータ。髪のばしてんのか?」
│ニキータ「まっ…まあなっ…」
│ジョバンニ「はは、まあ、そう照れるなよ」
│ニキータ「照れてなんか…」
└   
リナルド「いきなりスカートはいてきた時はびっくりしたぜ。早くジョバンニに見せてやったらって
      言ったら、真っ赤になって怒ったっけな」
リオ「ほんと、わかりやすい奴!」

│何か回想のようなもの
│ジョバンニ「おい、何で逃げるんだ?」
│ニキータ「…お前は笑ったりしないか?」
│ジョバンニ「笑わねえよ」
└   
ジョバンニ「………」

│何か回想のようなもの
│ニキータ「あたし、あたし…。もしあいつが生きてたとしても、ジョバンニのことが…」
└   
ファウスティーノ「だから二人とも初心に帰ってさ…」
ジョバンニ「…ああ」
311人生の吹き溜まり2:2005/10/11(火) 19:32:15 ID:THk5/pB7
しかしまたその一方で―
ダンテ「…なあ。やらせてよ」
ニキータ「なっ、なに言って…」
ダンテ「大丈夫だって。黙っててやっからさ。たまってんだろ?」
ニキータ「誰がっ!」
結局―
ダンテ「ひゃっほーい。最高の気分だぜ!」
ニキータ「…ったく、ムードもへったくれもない奴だな」
ダンテ「ハァハァ…おいらとやるのもいいってもんだろ?ニキータ」
ニキータ「あっ…あっ…あんっ…」
ダンテ「それにしてもお前、ずいぶんと仕込まれてんだなぁ。上手いのなんのって」
ニキータ「お前こそな。もうちょっと顔があたし好みならよかったんだけど」
ダンテ「アルフレドと比べんなよ…」
するとニキータは何か足音がするのに気づいた―
ニキータ「うっ…うっ…」
ダンテ「ど、どうしたんだよ。急に泣き出したりして」
ニキータ「うわーん、ジョバンニ、ジョバンニ」
ダンテ「は?」
ジョバンニ「………」
ダンテ「げっ、ジョバンニ」
ニキータ「えーん、怖かったよー」
ジョバンニ「ダンテ、てめー、人の女に何しやがる」
ダンテ「おい、ニキータ、お前何言って…。ま、まさか…これが噂に聞いた美人局!?」

<完>

エッダ以下か…。変なもの書いてスマソwこ、これは冗談なんだ!!
ていうか>>308の後にこんなものを書くのもまた微妙だ…
312新たな答えを…:2005/10/12(水) 03:32:24 ID:qLshU/6o
朝。アンゼルモは漁師たちの釣りのお手伝い。昨日よりは役に立ったかも…
朝御飯。これも美味しい。仕事ができたから
一つの答えが見つかれば他のものもうまくいく。
旅はここで終わり。さぁ、ミラノに帰ろうか…

ニキータは漁師たちの御飯が終わったころ起きてきた
ホテルではなく、泊めてもらったわけで、朝飯はない。
台所を借り、豊富にある魚介類を調理して、自らの朝飯を作る。
家でも食事は作ってる。何のことはない。
「おはよう、ニキータ」
アンゼルモは昨日よりは打ち解けた感じで挨拶をする。
「お、おぅ、おはよう…」
朝飯を作るニキータの姿はアンゼルモにとって新鮮だった。
エプロン姿が見えるような…とても可愛いお嫁さんみたい…

ニキータはミラノに帰る。そもそも長居をするつもりはない。というか仕事で来ただけな
のだから。
アンゼルモもミラノに帰るつもりだった。

「昨日のことだけど、アンゼルモ。旅で何をしたかったか?うやむやになったが、その質
問に答えてほしいんだけど…」
「誰も話してくれない。家族も相手にしてくれないから…」
家族…その言葉にニキータは少し表情をかえた。
今は父の仕事を手伝う。特にミラノより西の客を相手にするのがニキータの仕事だった。
ニキータにとって父や兄弟と特別仲が良いだけではなかったが、家族のことは誇りに思っ
ている…一人を除いて…
「父さんも母さんも、皆が皆血の繋がってない妹のことばかりで僕のことはかまってくれ
ないんだ!」
アンゼルモはニキータに泣きつくように話す。しかしニキータはそれを相手にしなかった
「旅に出た理由…お前の話を聞いてる限り、ある程度の答えは見つけたみたいだ。
でも、まだ大切なものが抜けている…
妹のことを実際お前はどう思ってるんだ?
皆にかまってもらうことがお前の目的じゃないんだろ?
それなのに結局そこに戻るのはその答えを見つけていないからじゃないのか?」
「妹の…アンジェレッタのことなんて…別に何にも…」
「血が繋がってる繋がってないなんか関係ない。お前はいくつだ?15だろ?
いつまでもガキか!?
はっきりその答えをだしな!
そう…はっきりと…」
ニキータは少し涙目になっていた。
それは自分への言葉でもあったから…
313名無しさん@ピンキー:2005/10/13(木) 22:25:19 ID:kK7f1RMH
書くかかかんか迷ってる…
頭の中にはあるが…
314名無しさん@ピンキー:2005/10/13(木) 23:57:08 ID:6CN7EGTo
>>313
そんなにまずいカップリングなんですか?
315名無しさん@ピンキー:2005/10/14(金) 01:38:13 ID:LCrjeNXd
>>312
GJ!!エプロン姿のニキータ萌え〜。アンジェレッタとの関係がどうなっていくのか楽しみです。

>>313
ぜひとも書いてください!!
316人生の吹き溜まり3:2005/10/14(金) 01:42:37 ID:LCrjeNXd
懲りもせずに>>311の続きを書いてみる。相変わらずえげつなくてごめん。

次の日―
ニキータ「おーい、ダンテ。待ってくれ」
ダンテ「何の用だ。あんなに酷い事しておいて」
ニキータ「悪かったよ、昨日は…。これ、受け取ってくれ」
ダンテ「す、すげえ大金…」
ニキータ「夫婦の関係を壊したくなくてさ…とっさに演技しちまったのさ。これで許してくれよ」
ダンテ「ちぇっ、金持ちはいいよな。あーもう、しょうがねえ、許してやるよ。それにしても、昨日
     はてっきりお前たちにはめられたのかと思ったぜ」
ニキータ「へっ、まさか」
ダンテ「で、なんだ?昨日の続きをしにきたってわけか?」
ニキータ「ああ、まあな…」
ダンテ「へへ、やっと素直になったか。おいらの家に来いよ」

事の終了後、ダンテ宅では―
ダンテ「はあー。お前やっぱり最高だぜ。おいらが今までやってきた中でも指折りの上手さだ」
ニキータ「………」
ダンテ「どーしたんだよ、憂鬱そうな顔して」
ニキータ「…別に」
ダンテ「へへっ、当てて見せようか?…今更罪悪感がわいてきたんだろ」
ニキータ「…あたし、ジョバンニ以外の男に抱かれたことなかったんだぁ」
ダンテ「まっ、そんなところだろうな。お前らが付き合い始めたのはずいぶんと昔だったからな」
ニキータ「あの頃はよかったな。どうしてこんなふうになっちゃったんだろ…」
ダンテ「だーかーら、こんなもんなんだって。男女の関係ってのはよ」
ニキータ「昔、あいつの家でよくやったんだ。あいつのばーちゃんが仕事から帰ってこないうち
      にさ」
ダンテ「さっすが、不良。やること早いんだから」
ニキータ「初めてやった時が懐かしいよ。真っ暗なのに服脱ぐのもはずかしくってさ。でも、あい
      つ、優しいんだ。びっくりするくらい気遣ってくれてさ。初めは痛いし、ぜんぜん気持ち
      良くなかったけど、今なんかよりもずっと…うれしくて楽しくて…」
ダンテ「お前がその気になりゃ、戻れるんだぜ。昨日のジョバンニ、見ただろ?お前のことなん
     か少しも疑わずに、おいらが襲ったんだと思ってさー」
ニキータ「…ああ」
ダンテ「1からやり直す気になったか?」
ニキータ「…そうしよっかなって」
ダンテ「ははは、お前ほんっと単純だなー。まあいいんだけどさ、これだけは言っとくぜ。お前は
     また必ずここに戻ってくるってな」
ニキータ「え…」
ダンテ「今はやった直後だからそんなふうに思うのさ。満足してから後悔する。食べ過ぎて後悔
     するのと同じようなもんだな。太るからもうこんな大食いはしない、とか思うだろ。でも腹
     が減ればまたすぐに同じことを繰り返しちまうのさ。お前、痩せてっからわかんねえか?」
ニキータ「わかるよ…」 
ダンテ「お前の決心も長続きしねえよ。結局嫌になって、またふらふらとおいらのところへやって
     くるってわけさ。ま、そんときはいつでも相手してやるぜ。別においらはお前に惚れてる
     わけじゃねえんだし、セックスフレンドの1人にでもなってくれりゃあ、ばんばんざいさ。
     どうせ不倫の味をしめたお前は、もうこの泥沼から抜け出せやしねえんだ」
ニキータ「…なんだか自分が嫌になったよ。結婚したばっかりのころは、あいつといるだけで幸
      せだったのに」
ダンテ「まーだ夢見たいなこと言ってんのか。小さい頃から散々汚い社会を見てきたお前が、
     わからないはずないだろ?この世に永遠の幸せなんて存在しねーんだよ」
ニキータ「………」
ダンテ「女っていうのはいつもそうなんだよな。愛だのなんだのって、そんなことばっかり信じて
     やがる。 お前もほんとはわかってるはずだ。人生ってのは虚しさの繰り返しなんだ。そ
     れが嫌なら、とっとと首でも吊るんだな」
ニキータ「…あたし帰る」
ダンテ「そうか。じゃあまた今度な。楽しみにしてるぜ」

<今度こそ完> 一応↓の話に繋がってる。また会話文だけですが。
317ダンテとミカエルの秘密の会話1:2005/10/14(金) 01:44:02 ID:LCrjeNXd
ダンテ「いやー、悪い悪い。>>310-311>>316はおいらの作り話なんだ」
ミカエル「びっくりしたよ、ダンテー」
ダンテ「当たり前だろ?おいらがあんなことするわけねえって。男はロマンだぜ、ロマン。常に
     夢を追い続けていねーとな。いくらなんでもあんな悲観的な考え方はしないぜー。それ
     にニキータがあんなふうになったらおいら幻滅。だろ?」
ミカエル「ダンテは結婚しないの?」
ダンテ「だからあれも嘘だって。おいらは随時お嫁さん候補募集中だからなっ!」
ミカエル「ぼ、ぼくもだ!」
ダンテ「そんでこの前あいつらの家に遊びにいった時にさ、こうならないように気をつけろよな
     ってこれを話してやったのさ」
ミカエル「また余計なことを…」
ダンテ「作り話だっつってんのによー、もう冗談が通じねえのなんのって、危うくボロ雑巾みた
     いにされそうになったぜ。あの暴力夫婦…」
ミカエル「当たり前だよ、あんなえげつない内容じゃ…」
ダンテ「でもよ、回想の部分とかは案外当たってるみたいだったぜ。ニキータの奴、すぐに顔
     に出るからなー」
ミカエル「へえ〜。で、二人は今何やってるの?」
ダンテ「そりゃあおめー、今頃仲良く子作りでもしてるに決まってんだろ。本当に仲良さそうだ
     ったからな」
ミカエル「だからそうじゃなくて…。なんですぐにそういう方向にもってくんだよー」
ダンテ「ん?ああ、そういう事か。なんか運送関係の仕事してるみたいだぜ。ニキータの親父
     さんの仕事を継ぐんだとさ」
ミカエル「ふーん」
ダンテ「あ、そうそう。ロミオとビアンカのとこの赤ん坊、ほんとアルフレドそっくりだったよな」
ミカエル「うん。しかも名前までアルフレドなんだもんね」
ダンテ「まっ、あいつららしくていいんじゃん?でもさ、性格まではアルフレドみたいにはならな
     いと思うぜー」
ミカエル「ロミオとビアンカだもんね」
ダンテ「とんでもない無鉄砲になると思うな、おいら。あ、そうだ。今度あいつらの息子がグレ
     る話でもつくって聞かせてやろうかな」
ミカエル「だからやめなってのに、この疫病神…。自分が結婚できないからってひがんでるだ
      けじゃないかー」
ダンテ「なんだとォ?お前だってそうだろうが!それにおいらはより取り見取りすぎて迷ってる
     だけなんだよ」
ミカエル「えーっ、ほんとなの?」
ダンテ「当ったりめーよ。おいらはナンパのプロだからな」
ミカエル「ぼく、女心ってよくわからないよ…」
ダンテ「お前はよ、押しが足んねえんだ押しが。断られたらすぐに引き下がるタイプだろ?それ
     じゃあ女はつかまんねー。女ってのはな、まずはノーと答える生き物なのさ」
ミカエル「難しくてよくわかんない…」
ダンテ「それが正真正銘不動のノーなのか、押せば引っ込む程度のノーなのか、見分ける能
     力が必要になってくるんだ。で、少しでも見込みがあれば弁舌の限りを尽くしてねばる、
     なければさっさとあきらめるってわけ。その能力が自然にそなわってるのがロミオとアル
     フレドなんだよな。あいつら自分じゃ気づいてねえけど、無意識のうちにそれをやっての
     けてるのさ」
ミカエル「えーっ、そうは見えないけど…」
ダンテ「そうなんだってのに。でもおいらたちはそれが自然にできねえだろ?だからテクニック
     をつかまねえといけないんだ」
ミカエル「テクニックね…」
ダンテ「おっ、見てみろよ、あそこに赤毛の可愛い女の子がいるぜ。なんか暇そうじゃん?年
     下かな?」
ミカエル「ほんとだー」
ダンテ「よし、じゃあ今からためしにあの娘を落としてみようぜ。手本を見せてやるよ」
ミカエル「ためしにって…そんなのひどいよ」
ダンテ「そういうふうだから駄目なんだよ、お前はー。ほら行くぜ」
ミカエル「う、うん」
318ダンテとミカエルの秘密の会話2:2005/10/14(金) 01:45:33 ID:LCrjeNXd
ダンテ「ねえ、君。暇だったらおいらたちと遊ばない?」
アニタ「嫌よ。だってわたし…」
ダンテ「ほら、ミカエル。まずは断られただろ?でもまだここじゃ引き下がっちゃいけねえんだ。
     こんなものは女の決まり文句だからな。聞き流してオッケーだ」
ミカエル「へえ…」
ダンテ「で、勝負はここからなんだ。うまくやればだんだん風向きが変わってくるぜ」
アニタ「何コソコソと話してんの、あんたたち…」
ダンテ「ごめんごめん、なんでもないんだ。君の前じゃつい緊張しちゃってさ。もしかしておいら
     の事、軽い奴だと思った?違うんだよ。これでもおいら、こんなことするの初めてなんだ
     ぜ。それに君を見たのは今日が初めてじゃないんだ。前からこの辺でよく見かけてたん
     だけど、ずっと気になっててさ。でもおいらシャイだからなかなか声かけらんなくて…。で、
     今日こいつ(ミカエル)にいいかげん声かけろよって言われてさ、やっと勇気がだせたん
     だ。でもこんな不器用なおいらだろ?だからあんなありきたりな話しかけ方しかできなく
     ってさ…。ほんとごめんよ。遊ぶっていってもさ、ちょっとお茶してくれるだけでおいら死
     ぬほど嬉しいんだ。ほんの少しだけでもいいから話がしたいんだよ。だからさ…」
ミカエル(よくこんなつまんないことばっかりべらべらしゃべるな…)
エンベリーノ「何やってんだよ、アニター」
アニタ「あんた、ちょっと来てよ。この人たちさっきからしつこいのよ」
エンベリーノ「ほっとけって、そんなの。早く行こうよ」
アニタ「そうね。行きましょ」
ダンテ「ちっ、男がいたのか」
ミカエル「ちっとも駄目じゃないかー」
ダンテ「これが正真正銘不動のノーってやつさ。男がいたんじゃ、どんなにがんばったって無駄
     だろ?ってなわけであきらめて次へ行くのさ」
ミカエル「疲れたよ、ぼく…」
ダンテ「なんだよ、お前突っ立ってただけじゃねえかよ。おいらばっかりにしゃべらせてさ」
ミカエル「ちぇっ…。結局数多くまわるだけじゃないか。偉そうに理屈ばっかり並べてさ」
ダンテ「うるっせーな、ミカエルのくせに」
ミカエル「なんだよ、ダンテのくせに」

終わり
319ビアンカ→ロミオ×アンジェレッタ10:2005/10/14(金) 01:46:43 ID:LCrjeNXd
しかしアンジェレッタは、もう自分の命が長くはないと言うことに気づいていました。
パリで治療を受けている時、廊下でイザベラ様とお医者様が話していた事が、アンジェレッタには聞こ
えてしまったのです。
治療の限りは尽くしたけれど、もう治る見込みはないのだということ。見かけは良くなったように見える
けれど、いつ死んでもおかしくはない状態にあるのだということ。
ミラノに戻ってきた理由も、病気が回復に向かっているからではなく、本当は命が尽きるのを待つこと
しかできない自分を、精一杯喜ばせようとしてくれているからなのです。
イザベラ様もお医者様も、必死にそのことを隠していました。アンジェレッタは気づいていないふりをし
ていましたが、自分のことでおばあさまを苦しめているのかとおもうと、いつも胸が痛みました。自分が
死ぬ覚悟はもう、できていたのです。それは一度、11歳のときにも決心したことなのですから。
けれどひとりでいるとき、時折フッと寂しくなるときがありました。夜中に目が覚めてしまったときには、
余計にそのことを考えてしまって、なんだか妙に悲しくなるのです。

(わたし…本当に幸せだったわ。あのとき…おばあさまに初めて会えたとき…それだけでわたしは十分
に幸せだった。それなのに、こんなにも長く生きられることができたんですものね。神様に、なんて感謝
したらいいのかしら。でも…やっぱり寂しいわね。ロミオやビアンカと長く付き合っていくほど、余計に別
れがつらくなるわね…。二人とも、わたしの病気は絶対に治るって、いつも励ましてくれるんだもの…)

そして三人が17歳になった年、アンジェレッタはとうとう、またベッドで寝たきりになってしまいました。
昔と同じ、部屋で誰かが訪ねてくるのを待つだけの日々が再び戻ってきたのです。
それでもやっぱり、ビアンカは毎日のように自分の所へ来てくれたし、ロミオも学校がない日にはいつも
自分に会いに来てくれました。
「病気は必ず治る」二人はアンジェレッタを励ましました。しかしアンジェレッタの体は日に日に弱ってい
く一方でした。

今日もビアンカはアンジェレッタの部屋へ来ていました。するとアンジェレッタはこんなことを言い出した
のです。
「ビアンカ…。今までありがとう。こんなにすばらしい親友に会えて、わたしは幸せだったわ」
「どうしたのよ、改まって」
ビアンカは優しく言いました。
「わたし…もう長くはないわ。長くてもあと十日くらいかしら…」
「何を言うのよ!?」
「わかるのよ。もうすぐ命が消えていく…そんな感じがするわ」
「アンジェレッタ…」
「ねえ、ビアンカ。わたし、あなたに謝らなくちゃいけないことがあるわ」
アンジェレッタはビアンカの手をそっと握りました。
320「She was my angel」ミラノ。カセラ邸にて:2005/10/14(金) 02:56:39 ID:XpQHsvoZ
ミラノについたアンジェレッタは長旅も疲れもあるだろうと、
同行の医者と共に設備がそれなりに整っているカセラのもとで一日検査入院をしていた
「カセラ先生久しぶりです。三年前はお世話になりました」
「前よりも見たところでも、かなり元気になったようだね。私の紹介した先生はどうだっ
たかい?」
「はい。とても素晴らしい方です。昔は外を歩くこともできなかったのに…」
アンジェレッタはカセラに笑顔の報告をしました。

カセラ同行の医者とアンジェレッタのカルテを見て話している頃、
ビアンカがアンジェレッタの部屋に入っていく
「失礼します。夕御飯を持ってきたわよ」
「ありがとう!看護婦さん」
「看護婦さんなんてやめてよぉ。私、まだそんな資格なんてないわ」

ビアンカとアンジェレッタ。同年代の二人…お互いロミオを通じて名前は聞いたことはあ
りました。
が、話してる子がまさにその子だとは思わず話していました。
「ビアンカは好きな男の子とかいるの?」
「私?今は…一人、気になってるんだけど、ずっと振り向いてくれない子ならいるなぁ
…」
「その男の子ってきっと素晴らしい子なんでしょうね!」
ビアンカは少し赤くなる
「でも…でもね、昔はその子よりも大好きな男の子がいたの…とっても優しくて、かっこ
よくて、何でもできて…」
「まるで白馬に乗った王子様みたい!」
アンジェレッタはビアンカに微笑む
「そう王子様だった。お兄ちゃんのことなんだけどね。」
「お兄さん?」
「私、今言ったら笑われるかもしれないけど、お兄ちゃんのお嫁さんになるつもりだった
のよ!
フフ、今でも大好きだけど、少し恥ずかしいなぁ。そうだ、アンジェレッタはお兄ちゃん
はいるの?」
アンジェレッタはビアンカの言葉に窓の外を見て、少し間を置いた
「お兄ちゃん…ずっとそんな言葉を言わなかったなぁ。」
アンジェレッタはアンゼルモと子供の頃沢山遊んだり、話したりしたことを思い出す
トランプをしたり、外の友達のことや、パルモがやったこと…色々話した
優しくて、おもしろくて…そんなお兄ちゃんはいつの間にか、自分の前にはいなかった。
血が繋がってないこと…私は気にしてないわ
アンゼルモ。私の大好きなたった一人のお兄ちゃん…
321「She was my angel」無鉄砲伝染中:2005/10/14(金) 02:57:41 ID:XpQHsvoZ
「アンゼルモ!馬車に乗りな!」
ニキータはアンゼルモを鼓舞するように言った。
「え?」
「お前がここにいても、結局はお前自身のためにならない!妹に会いに行く!パリに…」
世話になった漁師への別れの挨拶もほとんどできないまま、アンゼルモはニキータの操る
馬車へ。

海岸沿いを走らせ、馬車はフランスの国境近くの町へとついた頃は、すでにお昼を過ぎて
いた
「しかしパリってのは西の方だってアンゼルモが言うから馬車を走らせたが…
これで近づいてるよな」
ニキータはいつもは冷静な彼女らしくなく、少し無鉄砲に事をすすめていた。
まず平面的な地図上においても、ニキータやアンゼルモのいた街からパリは直線に行って
もとても遠い。
ましてやアルプスの山々が行き手を防ぐのだ。
知らない?何も考えていない?いや、そんなことはなかった。
アンゼルモの境遇。それが、自分の母への想いに繋がっていた。
自分がどうしていいかわからない。その想いがいつもの彼女らしさを失わせていたのだっ
た。
「しかし、腹へったな。アンゼルモ。」
「ニキータ…何でそんなに、かまってくれるんだ!」
「ああ?はっは、お前を見てると私が楽しいからさ」
精一杯についた嘘だった。
自分を重ねたアンゼルモを見守ってあげたくて…そんなこと、言えやしない
しかも、過去にわだかまりのあったアンゼルモだ。
少しは関係は回復したからって、すぐに言い方まで大幅に変わるはずもない
でも隠した優しさは言葉だけ。
少し遅い昼飯もニキータがお金をだした。アンゼルモにはほとんど金がない
ニキータにはミラノでの仕事もある。それなのに、彼女はアンゼルモを支援していた
アンゼルモを助けることがニキータ自身の答えになる。
それがわかっていたから…

飯のさなか、二人はアンジェレッタの話をしていた
「お前に妹がいたのは知ってたが、そんな子だったとはね…」
「フン、わざわざニキータにパリに連れていかなくたって…」
「その手紙とやらでここまで来ることになったんだろ?」
「あ…そうだな。手紙にミラノに…あ!」
「どうしたんってんだい!いきなり大声出しやがって」
アンジェレッタは今ミラノにいるだろう。そのことに気がつきニキータにそれを申告した
瞬間、アンゼルモの顔は赤く膨れ上がっていた…
322名無しさん@ピンキー:2005/10/14(金) 21:29:55 ID:5Ptu6FJC
ロミオの赤い空-Blood-
323単発ネタ(カセラ×イザベラ):2005/10/15(土) 00:12:13 ID:eZNioUBV
「アンジェレッタは私が治してみせます」
イザベラの眼は真剣だった
カセラもその熱意にうたれた

「カセラ教授。この度はアンジェレッタがお世話になりました」
「伯爵夫人。私は当然のことをしたまでですよ…で、私が何故よびだされたのですか?」
「カセラさん、私のことを伯爵夫人と呼ばないで下さい」
「はぁ…イザベラ夫人でよろしいでしょうか?」
イザベラがおもむろに服を脱ぎだす。
今日は11月21日。暑いわけじゃない。ここは南半球ではない
この部屋の暖炉は燃え盛っていたが、イザベラはそれ以上に燃えていた
「イザベラ夫人…何を」
「こんな気持ちは亡き夫でも感じたことがないのです!私を抱いて!イザベラと呼んで」
カセラは突然のことでパニクった。
「そういわれても…」
押し倒すイザベラ
「私のことが嫌いなのですか!」
「あんまりイザベラ夫人のことを私は…」
今日のイザベラは積極的だった。
そして思わず突き飛ばすカセラ
「イザベラ夫人!私は…ともかく失礼します」

カセラが帰ったあとイザベラは泣いた。部屋に人を入れずに一日中泣いた

実はカセラはイザベラが、単に好みでなかったために、イザベラを拒否したのだった
カセラの好みは年下の金髪の可愛い系でイザベラはどれにも当てはまらなかったからだ
そうカセラはロリコンだった。
324カップリング…:2005/10/15(土) 00:16:25 ID:eZNioUBV
313です。
書いてみましたが、どうも皆さんのように上手くいかないようなので単発で書かせていただきました。
私、イザベラ萌えなんで…
てかBLはここではダメですよね?
325名無しさん@ピンキー:2005/10/15(土) 02:00:34 ID:fLRqpWfJ
>>324
>>1にあるように、内容を予告すれば良いと思われます。
326目次更新:2005/10/15(土) 11:53:28 ID:/ehCtLTW
<連載中の作品>
赤毛とニキータinニキータの酒場 >46 >80 >150 >222
天使の謝罪(リナルド×アンジェレッタ) >92-93
ジョバンニ×ニキータ&新黒い兄弟の逃亡 >166-169 >178-180 >188-190 >236-237 >248
ビアンカ→ロミオ×アンジェレッタ >274-275 >277-278 >280-281 >283 >285 >294 >308 >319
She was my angel >289-293 >296-297 >305 >312 >320-321

<狼団中心のカップリング>
ジョバンニ×ニキータ×リナルド&ピア×タキオーニ >10 >48-49
ジョバンニ×ニキータ >20
アンゼルモの想い(アンゼルモ→ニキータ) >36-37
途方に暮れて >142 >147 >242-243
夕暮れ(ジョバンニ×ニキータ) >226
白い花(ジョバンニ×ニキータ) >247
夢(ジョバンニ×ニキータ) >263
ファウスティーノの想い >303
人生の吹き溜まり >310-311 >316

<ロミオ中心のカップリング>
ロミオ×ビアンカ エロ少し? >41
ロミオのハーレムって >134
ロミオ×アニタ >148 >154-155 >159 >164 >185 >192 >197 >203 >209 >213-214 >216-218
ビアンカとロミオの文通 >260-261
327目次更新:2005/10/15(土) 11:54:07 ID:/ehCtLTW
<その他のカップリング>
レオン×ピア >19
アドルフォ×ジョバンナ >73-75 >78 >82 >85 >87-88
単発ネタ(カセラ×イザベラ) >323

<カップリングなし>
マイナーキャラ達の会議 >13
アンジェレッタ10歳の秋 >107
喜ぶ人いなさげなピアネタ  >120
ビアンカとニキータの秘密の会話 >122
ビアンカとアニタの秘密の会話 >130
時代的に機能的水着があるのか >137
赤毛母子 >139
Rotten Apple(アンゼルモ) >195
赤毛母子。幼い日の記憶。 >207
黒い兄弟って >208
非現実系アンジェレッタ話(アンジェレッタ&ピッコロ) >224-225 >229 >232 >244-246 >259 >267-269
ダンテとミカエルの秘密の会話 >317-318

<ネタ提供>
ニジェール人の革命的ダンス >258
ベッドシーンの会話あれこれ >304
ロッシ×エッダ >309
328訂正:2005/10/15(土) 12:23:51 ID:/ehCtLTW
理想の医者(ビアンカ&アルフレド&カセラ) >176
カップリングなしに追加。すみませんでした。
329SheWasMyAngel X「一人じゃない」:2005/10/16(日) 00:01:17 ID:wffNoPGM
「何で昨日と同じ所で私たちは世話になってるんだ?」
無鉄砲に事をすすめたニキータとそれに気圧されたアンゼルモのど忘れにより
馬車によるリグリア海、一日観光旅行をしてしまった二人は、金もこれ以上無駄金を使っ
てられない
と、結局頭を下げて、世話になった漁師のもとで一泊。
流石に無料で泊めてもらうわけにもいかず、仕事の手伝いもすることに。
アンゼルモは既にやったことなので、少しは慣れっ子になっていたが
初めてのニキータはそうは行かない。馬車を運転するのは慣れていても、船に少し酔いな
がらの手伝い。
ふらふらになりながらも何とか仕事をこなすニキータですが、手がどうもおぼつかない様

「ハハハ。それはこうするんだよ」
「あーん?今するとこだったんだよ!アンゼルモ、お前に言われんでもわかってる!(そ
れにしても気持ち悪…)」
二人の最初の険悪とすら言えた関係からは想像できない和気あいあいとした姿…
確実にアンゼルモは変わりつつあった。

二人は仕事を終え仮眠。
ミラノへようやく帰れるという時になった。
漁師は仕事のお礼にと、わずかばかりのお金を渡しながら別れ際、
「兄ちゃん。最初に見た時よりはいい顔になってるぜ。あの姉ちゃんが来てからは特に
だ。
君達がどういう関係かは深くは知らないが、仲間や友達は大切にしなよ」
親切に仕事を与えてくれて、数日とは言え面倒を見てくれ
さらには給料もだしてくれた漁師の言葉にアンゼルモの目にはうっすら涙が浮かんでい
た。
この旅-自分勝手に人の迷惑を考えず飛び出したのに、誰かもわからない自分を心配して
くれた人々。
そして、笑いながらも自分のことのようにパリまで動こうとしてくれたニキータ。
皆がいてくれたから、自分を取り戻せた…
今なら、父や母、そしてアンジェレッタの優しい笑顔も…そう、僕には帰るとこがあるん
だ。
アンゼルモは涙を拭き取り、ニキータの馬車に乗り込む。
無礼な初対面、何も話すこともないとかなんて思っていたアンゼルモはもうここにはいな
い。
「ありがとうございます!」
その感謝の言葉は太陽がさんさんと降り注ぐ地中海の青い海一杯に響いた。

ミラノは旅の到着点…
馬車は北へと走る。
330名無しさん@ピンキー:2005/10/16(日) 01:49:24 ID:XtK3bIZr
>>324
ノーマルならマイナーも大歓迎だけど、BLなら801板に行ってくれ
331名無しさん@ピンキー:2005/10/16(日) 10:34:56 ID:pl/EO0iu
>>323-324
積極的すぎるイザベラとどこまでも冷静なカセラの対比が笑えるw
何気にビアンカの身が危ない!?

このスレの細かいルールがどうなってるのかよくわからないのでなんとも言えないですが、
801だったら801スレでやった方が読み手は多いんじゃなかと思います。
801板の過去スレではSSがいくつか投稿されていた模様。

ロミオの青い空(801板)
http://www2.bbspink.com/801/kako/988/988565596.html

>>329
アンゼルモが少しずつ変わっていくところがいいね。
この後アンジェレッタとどうなっていくのか楽しみです。
332ビアンカ→ロミオ×アンジェレッタ11:2005/10/16(日) 10:39:22 ID:pl/EO0iu
「なあに?謝ることなんて…?」
「ロミオのことよ…」
アンジェレッタは悲しそうにビアンカの顔を見上げました。
「ロミオ…?」
「ビアンカ…あなたもロミオのことが好きだったのよね」
ビアンカは驚いてしまいました。ビアンカはずっとこのことを隠してきたつもりだったし、誰にも言ったこ
とがなかったのですから。
「ま、まさか。わたしとロミオはただのお友達よ」
「ずっと…そうやってわたしを気遣ってくれていたのよね…」
「そ、そんな…うそよ…」
「それなのに、ビアンカはずっとわたしに優しくしてくれた」
「アンジェレッタ…」
アンジェレッタはもうそのことに気づいているようでした。もう隠していても意味はありません。ビアンカは
素直に話すことにしました。
「いつから気づいてた?」
「ビアンカに初めて会ったとき…なんとなくそうだと思ったわ。それで一週間毎日会っているうちに、はっ
きりとそうなんじゃないかって」
「そんなに早く?わたし、ずっと隠してきたつもりだったのよ」
ビアンカははずかしそうに笑いました。
「ごめんね…ビアンカ」
アンジェレッタはうつむきながら言いました。
「謝まらなくたっていいわよ。そんなこと気にしなくていいのに」
ビアンカは優しく笑って、アンジェレッタの手をとりました。
「でも…」
「わたしがどう思おうと、ロミオはアンジェレッタを愛しているわ。ロミオとわたしは、ただのいいお友達よ。
だから気にしないで、アンジェレッタ」
「ビアンカ…」
「そんなこと関係なしに、わたしたちは親友よ。だから…ね?わたしのことは気にせずに、アンジェレッタ
はロミオのことを想ってあげて。ふふふ、そうしなくっちゃロミオがおかしくなっちゃうわ」
「ありがとう、ビアンカ…」
ビアンカが顔をのぞきこむと、アンジェレッタの瞳が潤んでいるのがわかりました。
「そうだわ、アンジェレッタ。ロミオにはあのこと言ったの?もう長くないってこと…」
ビアンカが尋ねると、アンジェレッタは黙って首を振りました。そしてしばらく沈黙が続くと、
「今度来てくれたときに言うつもりよ…」
と静かに言いました。
「アンジェレッタ…わたしも寂しいわ。本当に…本当にあと少しでお別れなの?」
「ええ…。もうずっと前から決まっていたことなのよ。わたしがミラノで暮らせるようになったのは、もう治ら
ないってわかったからなの。わたし、まだ病気が治ってないのにミラノへ行くなんて不思議に思ったわ。
おばあさまは、あとは回復を待つだけで、もうすぐ完全に治るときがくるんだって言ってくれたんだけれ
ど…わたし、聞いてしまったの。あのとき、廊下でおばあさまとお医者様が話してた。あと数年で命が尽
きてしまうって」
「ずっと…わかってて…黙っていたのね」
「ごめんね…ずっと励ましてくれていたのに。わたしもそれを聞く前は、治してみせるって思っていたんだけ
れど…やっぱり駄目だったわ」
ビアンカはぽろぽろと涙をこぼしました。それを見たアンジェレッタも、泣くのをこらえる事が出来なくなり、
しくしくとすすり泣き始めました。
333名無しさん@ピンキー:2005/10/16(日) 21:08:52 ID:jOSlvnvG
ニキータとビアンカのレズもんキボンヌ
334名無しさん@ピンキー:2005/10/17(月) 01:32:17 ID:752PV8qG
>>332
わかってる…
最初から予告してたから
でもね…
あぁ…

乙です!毎回携帯で見て楽しみにしてますが、いよいよクライマックスですね!
自分の考えてたのとほぼ同じですが、字として出されると何だか泣けてきます
335ビアンカ→ロミオ×アンジェレッタ12:2005/10/17(月) 22:44:45 ID:CwvUXOrp
アンジェレッタは、自分の命がもう長くはないということを、ビアンカとロミオ以外には言うつもりはありま
せんでした。けれど、毎日自分を心配して気遣ってくれるおばあさまや、三人そろって訪ねてきてくれる
お父さん、お母さん、アンゼルモと話していると、温かい気持ちになると同時に、どうしようもないくらいの
悲しみを感じました。
おばあさまはやっぱり病気のことを隠して、精一杯の笑顔で励ましてくれます。
お父さんとお母さんは本当の娘として、自分をとても大切に思ってくれています。
アンゼルモはあまりしゃべらなかったけれど、黙っていても自分を気遣ってくれているということが、アン
ジェレッタには痛いほどわかったのです。

アンジェレッタは自分の体が日に日に衰弱していくのがわかりました。みんなには笑顔を見せていたけ
れど、もういつ死んでもおかしくないのだと確信していました。
(でもまだ死ねないわ…最後に…最後にも一度だけロミオに…)
それがアンジェレッタの最後の願いだったのです。

「アンジェレッタ、体の具合はどう?」
「おばあさま…」
朝食を食べ終えたイザベラ様は、ベッドのそばに置いた椅子に座って、優しくアンジェレッタに話しかけ
ていました。アンジェレッタが寝たきりになってから、二人はこの部屋で一緒に食事をとるのが毎日の日
課なっていたのです。
「決して諦めてはだめですよ。体を良くすることだけを考えて、安静にしていなくては」
「おばあさま…わたし、もうすぐ天国にいるお父さまとお母さまの所へ行きます」
「アンジェレッタ!何を言うんです」
アンジェレッタはやっぱり我慢が出来なくなって、そのことを話してしまいました。
「わたし、わかってた…。もう病気は治らないんだって。ごめんなさい、あのとき廊下でお医者様が言っ
ていたこと…聞いてしまったの…」
「アンジェレッタ…ずっとそのことを知って今日まで…」
「はい…」
イザベラ様は思わず涙を流してしまいました。
「でも、わたしはもう十分すぎるくらい幸せです。大好きなおばあさまやみんなに囲まれて、17年も生き
ることができたんですもの」
アンジェレッタは精一杯の笑顔をつくったけれど、いつのまにか目に涙がたまっていました。

「アンジェレッタ、わたしよ。入るわね」
するとそのとき、ドアをノックする音が聞こえて、ビアンカがアンジェレッタの部屋に入ってきました。
「ビアンカ!今日も来てくれたのね」
「いらっしゃい、ビアンカ」
二人は涙を拭って言いました。
ビアンカは二人の様子を見て、あのことをアンジェレッタが話したのだということがわかりました。
「ビアンカ、おばあさまにもあのことを話したわ」
「そう…」
ビアンカもベッドのそばへ行きました。
「ビアンカにも話したのですね」
「ええ、おととい」
アンジェレッタはビアンカとおばあさまの顔を交互に見て言いました。
336ビアンカ→ロミオ×アンジェレッタ13:2005/10/17(月) 22:45:40 ID:CwvUXOrp
するとそのときです。アンジェレッタは突然に胸が苦しくなって、悲鳴のような声をあげました。
「あっ…うっ…」
アンジェレッタは胸を押さえました。
「アンジェレッタ!しっかり!」
「アンジェレッタ、今お医者様を呼びます」
長い間こんなことはなかったので、二人とも驚いて、すっかり動揺してしまいました。
イザベラ様はお手伝いさんにお医者様を呼ぶように伝えに行き、ビアンカは部屋に残りました。
「アンジェレッタ…アンジェレッタ!」
ビアンカは涙声になって叫びました。
「ビアンカ…」
アンジェレッタは呼吸を荒くして、今にも気を失いそうでした。
「アンジェレッタ…お願い…」
「ビアンカ…わたしは大丈夫…。あともう一度ロミオに会うまでは…明日になればロミオが来てくれるか
ら…それまでは絶対に…」
「そうだわ!わたし、今からロミオを呼んでくる!」
「でもロミオは学校が…」
「そんなのどうにでもなるわ!アンジェレッタ、今からカセラ先生に頼んでロミオを呼んでくるわ。学校の
場所はわかるから大丈夫。それまで待ってて。お願いよ」
「ビアンカ…」
ビアンカが急いで部屋を飛び出すと、ちょうどイザベラ様が戻ってくるところでした。
「イザベラ様、わたし、今からロミオを呼んできます」
ビアンカはそう叫ぶと広いお屋敷の階段を駆け下りていきました。

ビアンカはカセラ先生と一緒に、馬車でロカルノにあるロミオの通う学校まで向かいました。そして学校
に着いたのは、ちょうど昼休みの頃でした。
ビアンカがアンジェレッタのことをロミオに伝えると、ロミオはもう何がなんだかわからないというくらいに
ショックを受けて、へなへなと床に座り込んでしまいました。ずっと元気にしていると思っていたアンジェ
レッタが、今にも死んでしまいそうだというのだから、こうなるのも無理はありません。
「ビアンカ、今すぐ行くよ」
「ええ、急いで」
ロミオはクラスの友達に、先生にこのことを伝えるように頼むと、かばんなどの持ち物などはみんなほっ
たらかしにして、教室を飛び出していきました。
「どういうことなんだよ、ロミオ!」
「おい、どうしたんだ?あいつ」
そんなクラスの生徒たちの声は、ロミオには少しも聞こえてはいませんでした。
337名無しさん@ピンキー:2005/10/17(月) 22:50:41 ID:CwvUXOrp
ちょっと15レスじゃ終わりそうにないです。20くらいいくかも。
どんどん伸びてしまって申し訳ないw

>>334
うおおお、嬉しいレスありがとうございます!私も書きながらなんだか悲しくなってますw
338名無しさん@ピンキー:2005/10/18(火) 00:56:42 ID:1472Z37R
期待age
339名無しさん@ピンキー:2005/10/18(火) 23:18:33 ID:MRgQLAjx
>>337
うう・・悲しい展開っすね。いや分かってたけど・・・。GJ!
340SheWasMyAngel 11「Rebirth」:2005/10/19(水) 22:51:15 ID:G9YNSIZG
「ねぇ、お兄ちゃん、今日もお話聞かせて!」
「よーし、僕がロシアの貴族だった時の話を聞かせてあげるよ」
楽しい話…毎日毎日作った…
僕はアンジェレッタのヒーローになりたかった
大切な妹のヒーローに
でも、あの日…
「ねぇ、お父さん。アンジェレッタの誕生日会は−?」
「アンゼルモ。アンジェレッタは今は疲れて休んでるから、お父さんが帰ったらな。家で
待ってなさい」
父さんがどこへ行ったか…あの時まで気にしてなかった…
知らなければよかった…いつかは知るかもしれなかったけど
「ねぇお兄ちゃん?どうしたの?」
可愛い妹…たった一人の大切な妹
「…アンジェレッタはロッシんとこの娘じゃないんだろ?」
「いつも飲んだくれのロッシの生活が仕事で賄えるはずがないじゃないか。
アンジェレッタの養育費で暮らしてるんだってエッダから聞いたよ」
「そりゃ確かに天使様かもね。アンジェレッタは」
あの日…妹は妹でなくなった
「私、お兄ちゃんの話す話が大好きだなぁ。アンジェレッタをお兄ちゃんがいつも守って
くれるの!」
楽しい日々…
妹が消えた日、全てそれは無となった
「お兄ちゃん」
その言葉に抵抗を覚えた
いつしか、振り向かない僕は「お兄ちゃん」でなくなっていた…

「おい、アンゼルモ。このバカ!何寝てんだよ、人が運転してやってるのに」
「…ミラノについた?」
ニキータはアンゼルモを起こす
馬車でもミラノは遠い
昼ご飯の休憩で途中の町で一休みということだった
「ニキータ、あとどんくらい?」
「うーん、夕方までには着くよ…私が働いてばっかでクタクタだよ…馬車も運転出来ない
のかい?」
アンゼルモが得意なこと…
それは嘘の話を作ることだけ。
何もできない…それを気付かされた旅…いや、できることに気付いた旅だった。
そう、できることに…
「じゃあ、次はニキータが休めばいいよ…一本道だろ?」
「まぁ一本道、というか大きな通りを真っ直ぐいけばミラノだね」

馬車を運転…慣れないことだが、上手くできるはず。
漁師の手伝いだって、うまくなったんだ…
ミラノはもう見えてる

ニキータは…アンゼルモの運転に酔っていた…
「早くミラノついて…ぅぇ」
341SheWasMyAngel 12「10年目の祈り」:2005/10/20(木) 02:03:07 ID:fZHvouZ8
ミラノ。自分の街…
久しぶりに見る街。いつもと変わらないはずなのに、とっても新鮮…
青い顔をしていたニキータはミラノの街に入るなり馬車で自分の家に帰っていった
…家まで歩く…
一歩がなぜか重い
ここからならあと10分もすれば家につく
遠くない…でも遠い
旅に出た。アンジェレッタに会いたくなかったから、目を合わせたくないから。
もう旅は終わった。自分の苦しみは消えた。笑顔で迎えてあげればいいじゃないか。
妹を…
そう妹なんだ…
彼女は笑顔をくれるだろう。天使の笑顔を。
その笑顔。嫌いだった。なぜか…いや、わかってる。ただの妬みさ…
アンゼルモは旅で成長した。もう、昔のアンゼルモじゃないんだ…
ああ、神よ…僕のしたことを許してくれるか?
アンゼルモは今まで神など信じたことなどなかった…いや信じたことはあっただろう
でも、今までの彼には信じるものがなかった…それは自分さえも
あの日以来…アンジェレッタが他人だと知った時…それがアンゼルモの人生を狂わせてい
た。
家に帰れない。帰りたい…でも。
アンゼルモの足は自然と教会へ向かっていた

聖バビラ教会
一人、アンゼルモは祈っていた。
あれは10年前のこの時期だった…

幼い頃からアンジェレッタの体は弱かった。あの日のアンジェレッタ…
「アンジェレッタが死んじゃうよパパ!」
「大丈夫だからアンゼルモ…」
ロッシの顔はもうダメかもしれない…そんな顔を隠せないでいた
大好きな妹が死んでしまう…アンゼルモは泣いて神に祈った
「神様!アンジェレッタを僕から奪わないで!何だってするから。おねがいします。」
アンジェレッタの病気は治った。神への祈りは通じた…

あれ以来…
「神よ…あの時の御礼、それを僕はしていなかった。助けてくれた礼…お金はないから物
では返せない
だけど、今心で返します」
アンゼルモの心…いつしか街の誰からも嫌われた少年はそのまま青年になった
真っ黒になっていた心…
今の彼にはない。
そして、
祈り続けたアンゼルモの肩を叩く昔の彼…

「ただいま!」
342ビアンカ→ロミオ×アンジェレッタ14:2005/10/20(木) 21:13:36 ID:vOh1tyeS
いくら馬車でも、ロカルノからミラノへ行くまでにはかなりの時間がかかってしまいます。馬車の中では、
ロミオもビアンカもカセラ先生も、気持ちがあせって仕方がありませんでした。三人は手に汗を握って、
祈りながらミラノへ向かいました。

そして三人はお屋敷にたどり着くと、アンジェレッタの部屋へ急いで向かいました。そしてロミオは部屋
のドアを開けるなり、
「アンジェレッタ!」
と必死になって叫んでしまいました。
お医者様、イザベラ様、お屋敷のお手伝いさん、親方、おかみさん、アンゼルモ。部屋にはたくさんの
人が集まっていて、背の高い大人たちの陰でアンジェレッタの姿が隠れていました。
そしてロミオが前へ出ようとしたときです。
「ロミオ…ロミオなのね?」
陰の向こうからアンジェレッタのか細い声が聞こえてきました。
「アンジェレッタ!ぼくだよ」
ロミオはベッドのそばへ駆け寄りました。アンジェレッタはベッドにぐったりと横になっていましたが、ロミ
オの顔を見ると、すぐに嬉しそうな顔をしました。
「さあ、アンジェレッタとロミオを二人きりにしてあげましょう」
「ええ」
イザベラ様が二人の様子を見てそう言うと、みんなは静かに頷きました。そしてみんなが部屋を出て行
って、パタンとドアの閉まる音がとすと、たちまち部屋は静まり返ってしまいました。
「ロミオ…」
「アンジェレッタ…」
ロミオはベッドのそばにしゃがんで、アンジェレッタの顔をじっと見つめました。
「ビアンカに聞いたよ…」
ロミオは涙をこぼしながら言いました。
「ごめんねロミオ。わたし、こんなに早くお迎えがくるなんて思ってもいなかったの…」
「この前あったときは…まだこんなじゃなかったのに…」
「わたしもまだ何日かは生きられると思ってたわ。でももうだめ…。今日でお別れよ」
「嫌だよ…アンジェレッタ。嫌だよ…」
「わたしもつらいわ…。でも…最後にロミオに会えてよかった」
アンジェレッタは少し微笑むと、ほっそりとした腕を伸ばして、ロミオの頬をつたった涙を手で拭いました。
「わたしが天国に行ったら、ロミオやビアンカや…みんなが幸せになれるようにずっと見守っているわね」
「ぼくはアンジェレッタがいなくちゃ幸せなんかじゃないよ」
「ロミオ…だめ。そんなこと言っちゃ…」
アンジェレッタはそう言うと、急に泣き出しました。
「アンジェレッタ!」
「わたしもつらいわ…ロミオ…ねえ、もっとこっちへ来て…」
アンジェレッタは手をロミオの首にまわそうとしましたが、横になったままでは少し遠くて届きません。
ロミオはアンジェレッタの手が届くように、身を乗り出して近くへ寄りました。
343名無しさん@ピンキー:2005/10/21(金) 22:52:51 ID:XMz502AN
アンジェが出たり入ったり大変だな
皆乙
344ビアンカ→ロミオ×アンジェレッタ15:2005/10/22(土) 00:29:19 ID:FWi/kYeW
アンジェレッタはロミオの首に手をまわすと、ぐいっと自分の方へ引き寄せました。ロミオも床に膝立ちに
なって、そっとアンジェレッタを抱きしめました。するとロミオは、もう止まらないというくらいに涙があふれて
きたのです。
「ねえ、ロミオ…泣いてるの?」
ロミオはアンジェレッタにすがりついたまま、しくしくとすすり泣きました。アンジェレッタの身体はとても冷た
かったのです。
「ロミオ、泣かないで」
アンジェレッタは泣くのをやめて、必死でそう言いました。大好きな人が泣いている。そう思うだけで胸が
切なくりました。
「ごめん…アンジェレッタ」
ロミオはしばらくしてそう言うと、身体を起こしてアンジェレッタの方を見ました。自分がこんなに泣いていて
はアンジェレッタを悲しませるばかりです。ロミオは必死に涙をこらえました。
「ロミオ、今までありがとう。ロミオは本当に数え切れないくらいの思い出をくれたわ」
「ぼくもアンジェレッタとの思い出は一生忘れないよ」
ロミオは静かに答えました。
「ロミオ…わたし、ロミオの笑顔が好きよ」
アンジェレッタはロミオの顔を見上げながら微笑んでみせました。やっぱり目には涙がたまっていたけれど、
心の底から本当に微笑んでいるようでした。ロミオもそれを見ると、自然と笑顔をつくることができました。
「最後にロミオの笑顔を見ることが出来て、ほんとによかった。ロミオ…大好き」
「ぼくも大好きだよ、アンジェレッタ」
アンジェレッタはにこっと笑うと、そのあと安心したように、すっと目を閉じてしまいました。
「アンジェレッタ…?」
そしてロミオの首にまわされたアンジェレッタの腕から、かくっと力が抜けるのがわかりました。
「アンジェレッタ!」
ロミオはがくがくと身体を震わせると、そのままベッドに顔を伏せて、声を上げながら泣きじゃくりました。

ロミオはしばらく泣き続けると、よろよろと立ち上がってみんなを呼びに行きました。そしてみんなは急いで
部屋に駆けつけると、ああっと目を覆うようにして泣き始めました。
ロミオもまたそれにつられて泣きました。いつまで経っても涙はかれず、次から次へとあふれてきたのです。
ビアンカも同じでした。アンジェレッタの姿を見ながら、信じられないという表情をして泣いていました。
アンジェレッタのその姿は、まるで天使が眠っているかのようで、本当に幸せそうな表情をしていました。
345名無しさん@ピンキー:2005/10/22(土) 20:15:26 ID:kBvAHS4B
天使は…死なないよ…










orz
346344:2005/10/22(土) 22:29:22 ID:FWi/kYeW
>>345
ごめん・・・。最後の一行は
眠っている=死んでるじゃなくて眠っている=睡眠中っていう意味で書いたんだお。
天使が居眠りしてるみたいってこと。
347名無しさん@ピンキー:2005/10/22(土) 22:51:37 ID:olaTQ9y8
>>344
哀し…
348名無しさん@ピンキー:2005/10/23(日) 13:02:37 ID:1RtcC0O0
今書いてるのお二人?
349名無しさん@ピンキー:2005/10/23(日) 17:46:09 ID:AQfLS7K7
鬼畜ロッシ×ロミオもしくはアルフレド
350名無しさん@ピンキー:2005/10/23(日) 20:00:36 ID:KQHuk749
>>349
そういうのは801板でリクエストしてよ。
351名無しさん@ピンキー:2005/10/24(月) 00:29:21 ID:2SD9VrTM
昔書いてたけど、さすがに飽きた…
また戻るから保守ヨロ
352名無しさん@ピンキー:2005/10/24(月) 08:11:25 ID:yxyYPGA9
>>351
どのカップリングを書かれていたんですか?
またいつでも戻って来て下さい
353名無しさん@ピンキー:2005/10/25(火) 00:54:14 ID:8F6/4qpM
アニタの夜ばい話を書く…予定
でも未定
楽しまずに待っててね
354名無しさん@ピンキー:2005/10/26(水) 00:47:03 ID:fgu4yRxW
残留神鈴衛が捕手。
355SheWasMyAngel13「君はどこに…」:2005/10/26(水) 01:04:58 ID:MwYecAav
あたりはもう暗くなっていた
帰ったんだ、僕の家に!
そう、やっと見つけた自分…家にあった。
「ただいま、父さん、母さん!」
アンゼルモが元気よく挨拶したことに二人は驚く。
こんな挨拶をアンゼルモから聞いたのはいつ以来だろう。
アンゼルモは走っていく…アンジェレッタ、君に今、会って話したいんだ!
アンジェレッタの部屋。ドアを開けた…でも誰もいない。
「アンジェレッタは今日の昼イザベラ様とな…」
やっと認識できたんだ…アンジェレッタ。君への想い…なのに…

可愛い笑顔。皆は天使と呼んだ
僕をイライラさせる君は本当に天使なのか?
愛した妹は突然奪われた。お前は誰なんだ!?
憎かった。僕の前から去ってくれ!何度も思った…
どこにぶつけていいのかわからない憎悪で僕の体は蝕まれた。
愛していたのに神はなぜこんな仕打ちをするんだ?
愛していたのに…
そう、わかったんだ。全ては君を愛してたから。
妹として…そして、女の子としても
だから、会って、その目を見て、その口から話される言葉、僕の耳で聞きたかった
僕は君が大好きなんだ…だから…

アンゼルモは家を飛び出す…夜のミラノを走る
今にもあふれそうな涙を抑えて。
しかし夜の街は危険。
「よぉ、アンゼルモ、久しぶりじゃねぇか…」

街の不良に殴られたアンゼルモ。理由もなく…いや、過去にした事に対する仕返し
どんなに償ってもまだ彼には沢山の借りがある…アンゼルモは抵抗しなかった
仲間もいない、信頼もない、この街には何もない。だから飛び出した…でも、まだ何もな
いだけ。
まだまだやり直せるさ。
アンゼルモは街の真ん中で、気を失った

「大変だ!馬車を止めなさい」
アンゼルモを運ぶ誰か
もうろうとした意識…
「地獄から迎えに来たのか」

「…ここに運ぶけどお隣りいいかしら?」
「ええ、私なら」
誰かが話してる?
「大丈夫かね?怪我の処置はしたが…」
誰だ?どこかで見たことがある?
「倒れてたから運んできたんだが…よかった。ともかく、今日はここで休んでおきなさ
い」
先生らしき人は去っていった。
仕切りの向こうの誰かと二人きり。
「ねぇ、君はどうしてここにいるんだ?」
何故か口からでた言葉だった…
356SheWasMyAngel14「I alone」:2005/10/26(水) 01:05:46 ID:MwYecAav
やっと思い出してきた…殴られたんだ。誰だ?あいつは
誰かもわからない奴らに殴られる程自分は恨まれていたのか…それは憎しみ。そして愛の
成れの果て。
今は誰かに言葉を聞いてほしい。過去は精算したはずなのに
ニキータは僕を助けてくれたのに、過去の亡霊に呪い殺されるのかも…
僕を…聞いてくれ!
誰かは知らない。でも口はそれを考える時にはすでに動いていた。
向こうは何も返してこなかった。今は何時?夜遅くであることはわかる
寝てるだけかもしれない。それなら僕の言葉で起きてくれない方が嬉しい…
寝ようとした…しかし、傷の痛みがアンゼルモを苦しめる。寝れない
このまま死んでしまう…もう、それでもいいかも
アンゼルモは自分の過去の行いが全てふりかかっているかのように、苦しんだ
心から愛が去った時から、アンゼルモは孤独だったから…

「ねぇ、起きてますか?」
声が聞こえた?暗闇に微かにゆれるような声
「え?」
アンゼルモは体を自由に動かせない痛みの幻覚かと思った
「起こしてしまったのならごめんなさい…」
はっきりと聞こえた声…
声は小さい。けど、それは優しいそうな少女の声
「起きてるよ…」
痛みはある。でも話が返ってきたこと。今はそれが嬉しい。
「ねぇ、あなたの名前をきかせて」
「…名乗る名前もないよ」
何をしても『アンゼルモ』はもう社会から死んでるんじゃ…いや、死んでた方がマシなの
かも…
そんな気持ちが言葉にでた
全ては捨てたから、ゼロから始める気がして。その思惑もくじかれた。
「語れる名前はない…でも、話をしてもいいか?さっきも聞いたが、君はどうしてここに
いるんだ?」
残念そうに肩を落としていたしきりの向こうの少女は少し嬉しそうな語気で返事をしてく
れた
「私は…小さい頃から病気で…今日は検査の入院なの。遠くの街に行くから」
小さな頃から病気がち
アンゼルモはまた思い出した。愛した妹のことを…
妹…アンジェレッタがまたアンゼルモの心の中を離れられないのか…
でも、もうどうでもいい。
何故かこの子には話したい気がする。
そんな優しくて暖かい声だった。
357名無しさん@ピンキー:2005/10/26(水) 02:23:53 ID:AcbInG/Y
>>353
楽しみにしてるよ!…って書きたくなるじゃないかw静かに待ってます。

>>355-356
簡単には幸せにならないところが切なくていい!GJです。
358ビアンカ→ロミオ×アンジェレッタ16:2005/10/26(水) 02:25:07 ID:AcbInG/Y
そして立ち直る暇もないほどすぐに、アンジェレッタの葬式が行われました。ロミオもビアンカも、ただひ
たすら泣きながら、アンジェレッタの葬式に出ていました。アルフレド、そしてアンジェレッタ。二人は次々
と大切な人をなくしていったのです。しかもどうしてあんなに心優しい人たちが、若くして亡くならなければ
いけないのかと思うと、余計に悲しくなって仕方がありませんでした。

ロミオはそれからというもの、心にぽっかりと穴が空いたような気持ちになって、ぼんやりとしていること
が多くなりました。もちろん学校がない日でも、変わりはありません。それまではアンジェレッタに会える
休日が楽しみで仕方がなかったのですが、今ではもう、ミラノへ行く必要もないのですから。
「ロミオ、ロミオったら!」
「…アニタか」
ロミオはとうもろこし畑のそばに座って、ゆったりと流れていく雲を見つめていました。そしてアニタとエン
ベーリーノが励ましにやって来たのですが、やっぱり今日も上の空でした。
「さっきから呼んでるのにちっとも気づかないんだから…」
「ロミオ、しっかりしろよ」
二人はロミオの側に座って言いました。
「…でも無理もないわね。ロミオがどれだけ好きだったのか、わたしにはよくわかるもの」
「そうだよなあ、毎週会いに行ってたくらいだからなぁ」
二人はアンジェレッタに会ったことがあるわけではありませんが、いつもロミオから話を聞いていたので、
どういう子なのかだいたい知っていました。そしてロミオがどれだけアンジェレッタに対して想いを重ねて
きたのかも、二人はよくわかっていたのです。
「アニタ…エンベリーノ…心配してくれてありがとう…」
ロミオはかすれたような声で言いました。表情も相変わらず曇ったままでした。
「ああ…もう、見ちゃいられないわね…」
二人はロミオをそっとしておくことしかできませんでした。

ビアンカもロミオと同じで、深い悲しみに暮れていました。今まで毎日のように会っていたアンジェレッタ
はもういないのです。あの日以来、ビアンカの生活はがらっと変わってしまいました。ビアンカは悲しみ
を押し隠すように、いっそう看護婦になるための勉強に励みました。
「よう、ビアンカ。勉強中か?」
「大丈夫よ。上がって」
ビアンカを励ましてくれたのはニキータでした。ニキータはビアンカの勉強への熱心さに関心していまし
たが、どこかそれで気を紛らわしているビアンカが心配でならなかったのです。
「しっかし、難しそうな本だなー。こんなの勉強してるのか?あたしにはとても読めそうにないよ」
「ええ、難しいわ。理解できないところも多いの。でもがんばらなくっちゃ…」
「あんまり無理するなよ」
「わかってるわよ、ニキータ」
するとニキータは机の上にある手紙を見つけました。
「これ…ロミオからの手紙かい?」
「ええ、そうよ」
「あれからずっと続いてるんだな。もう6年くらいか?」
「なんだかもう、習慣みたいなものね。ロミオは大丈夫かしら…」
「あいつも心配だな。あれ以来ミラノに来ないからわかんないし」
「そうね…。今まで毎週来てたのが嘘みたいだわ…」
ビアンカはとても寂しげでした。
359358:2005/10/26(水) 02:33:49 ID:AcbInG/Y
エンベーリーノになっとるorzでも一番恥ずかしい間違いは病気が「直る」と今まで頻繁に
間違えていたことだ…。とにかくこれからも脳内訂正よろしく。読み返すと誤字ばっか。
360名無しさん@ピンキー:2005/10/27(木) 00:54:04 ID:Q3CoJoG+
ビアンカエロス
361名無しさん@ピンキー:2005/10/28(金) 22:47:10 ID:zCzmZx5/
ネタは思いつかないが誰かリクエストしたら書いてみようと思う。
362名無しさん@ピンキー:2005/10/29(土) 00:44:42 ID:6FP7GRTX
>>361
「戦場の狼団」
ジョバンニ    伍長      リナルド     軍曹  狙撃兵
ファウスティーノ 二等兵 衛生兵 リオ       二等兵 通信兵
タキオーニ    二等兵 装甲車 アンゼルモ    二等兵 伝令兵
みたいなやつをお願いします。

「赤い兄妹」
リナルド クールなボケ
ニキータ 短気なツッコミ
アニタ  奔放なツッコミっぽいボケ
みたいなやつをお願いします。

正統派の、アルフレド×ビアンカをお願いします。
短くても長くても、ギャグでもエロでも何でもオk!
363361:2005/10/29(土) 01:27:26 ID:TQI76xab
狼団について
これはリクエスト通りとはいきませんが、とりあえず一つ、バトルもので。
赤い兄妹
むずかしいなぁ。頑張ってみる
アルフレド×ビアンカ
これは無理かもしんない

期待しんと待っててやー。全部短編で
364導入:2005/10/29(土) 02:03:29 ID:TQI76xab
「黒い兄弟と同盟ね…ハッハッハ」
「どうしたジョバンニ?いきなり笑うなんて、お前らしくねぇな」
「リナルド、お前は狼団に入ったのは一番最近だな。」
「何だよ、いきなり。確か一年くらい前だったか。」

リナルドはミラノの少し町外れの売春宿あたりで名の知れた一匹狼だった。
細い体ではあったが、幾多の実戦で身につけたというボクシングテクニックの前に誰一人として手を出せなかった
狼団とリナルドは当初互いを知ってはいたものの、交わることはないはずだった。あまりに縄張りが離れていたから。
アンゼルモがたまたまその縄張りで盗みを働いたことが接触のきっかけだった
「リナルドとか言ったな?俺達の縄張りを荒らすのは、このジョバンニ様が許さねぇ!」
「何を、馬鹿な…しかし、俺も男だ。貴様らがのりこんできたんだ。決闘にのろう。タイマンでな。勝った方がミラノを支配。これでいいだろ?」
交わるはずのない二つの流れが交わる・・・

「こいつらは裏切る奴らじゃない。裏切ったら俺の負けでいい!」
ジョバンニの信頼するニキータ、そしてなんにもしないから、とファウスティーノの立ち会いのもと、決闘が始まった
二人の力は同等…いやむしろリナルドの方が押していた
サウスポースタイルから伸びてくるパンチにジョバンニは懐に入り込めない
「ちぃ、いつものヤツラとリズムが違う。」
一方押しているリナルドではあったがジョバンニの見えぬ圧力に、深く踏み込めない
「一発もらったらやられる…」
間違いなく二人にとって今までで最強の相手だった。
一瞬でも気を抜けばやられる
その時だ
「隣町の奴らが攻めてきました!タキオーニがやられましたよジョバンニさーん」
リオが走ってきた
「逃げるのか!」
「勝負は預けとこう…なんならニキータを預ける」
「あ?私?」
ジョバンニはリオ、ファウスティーノと共に走りさっていった…


(→この後に色々続く。)
365名無しさん@ピンキー:2005/10/29(土) 02:17:51 ID:6FP7GRTX
>>364
早速、乙です!
のっけから盗みの濡れ衣wアンゼルモは、やり手。
「ミラノを支配」唐突だけど、なんか燃えますね…!
「なんならニキータを預け」なんならって…ジョバンニさん?w
366赤い兄妹につなげてみたり:2005/10/29(土) 02:42:57 ID:TQI76xab
「なぁ、ニキータ、こうやって二人っきりになんのはいつ以来だ?」
「私とリナルドか。確かにな…あの時以来じゃないか?」
「あの時?」
「ジョバンニとリナルドが殴り合った…」
「ガキの頃のことだ。俺は覚えちゃいねぇ。」
「ふん、リナルドもまだガキさ。酒も飲まない、タバコも吸わない」
そういうとニキータはタバコに火をつけようとする
「ニキータ。お前は酒はともかくタバコはやめろ」
「何でお前に指図されなきゃいけないん…」
リナルドは不意にニキータの唇を奪った。
「!!!」
ニキータは絶句してもっていたタバコを落としてしまう
「タバコを吸うのはやめてくれ。俺はお前の魅力的な唇が好きなんだ。だから!」
ニキータはリナルドのことを意識していなかったわけではなかった。キス、そして二人は・・・

リナルドの家のベッド。朝になっていた
リナルドは朝日を見ながらどこかへ行こうとしていた
「リナルド…お前、どこに行く!?」
「ニキータ。最後にお前に気持ちを打ち明けたかったんだ」
「最後?」
「母さんが…死んだ。」
ニキータはリナルドの母を見たことはなかった。一人で暮らしていたのだろう、そう思っていた。
「死んだ時、医者はこういった。母さんの肺は真っ黒だってな…お前の母さんは煙突掃除夫か?だってさ
母さんが何をした!?毎日毎日誰かわかんねー親父どもとヤッてるのが仕事さ…ああ、俺は愛のない子供さ。
母さんのタバコを吸う姿が嫌いだった。気にくわない親父を相手にした時はいつもそうだったから
ニキータ、お前が好きだ。だから、ミラノの最後にお前の愛が欲しかった…愛のない俺にな」
確かに昨日のリナルドはどこか悲しげ。ニキータは陰のあるリナルドが好き…それに気づいていた
そしてリナルドを受け入れたのだった
「ニキータ。昨日の君は最高に可愛かった…もう会うことはない。」
リナルドはそう言って軽く口づけをし、去っていった。そして振り向くことはない。

ニキータはしばらく呆然としていた。
367ジョバンニ編・完:2005/10/29(土) 03:25:00 ID:TQI76xab
「よぉ、待たせたな…」
ジョバンニはボロボロだった
しかし目は死んでいない、いや、彼の体は一戦交えたことで一段と強くなってる気さえする
「お前との勝負…今、決めてやる。体が温まってきたくらいだぜ」
恐怖…それさえ感じたジョバンニの気迫。リナルドはそれと同時に戦いたい気持ちを押さえきれない
「ふ、来い!」
さっきの殴りあいと一見同じ…
しかし、リナルドのスタイルはリーチを生かした間合いの外からの攻めではなく、一発一発が決めに行く一撃
ジョバンニも隙を狙うのではなく、決めに行く。
リーチに勝るリナルドの一撃がジョバンニの顎をとらえ、ぐらつくジョバンニ
地面に倒れるジョバンニ…
やられた!場にいたニキータ、ファウスティーノ、そしてタキオーニやリオ、アンゼルモ。全員が思っただろう
止めをさしにリナルドが殴りにかかる瞬間だった!
倒れていたのはリナルド…
「やめろ、ジョバンニ!お前の勝ちだ!」
「さすがのジョバンニさんだ!」
「赤毛かしんないが狼団に逆らうなんて馬鹿な奴だぜ!」
「アンゼルモ…どけ…」
ジョバンニはリナルドの側による
「勝ったが…あの時中断がなければお前の勝ちだっただろう。打つ手がなかったぜ…」
リナルドは頭を打ち失神していた。何をされたかわからぬまま、記憶まで吹っ飛ばされていた
殴りに行った時、リナルドの顎を倒れているジョバンニの蹴りがヒットしていたのだ。

「はっ…夢?」
「リナルド、どうしたんだ?」
ジョバンニが側にいた
「お前とやった時の夢さ…それを見ていたらしい。記憶がなかった夢…」
「記憶が?」
「思い出したよ。お前の蹴りが入ったんだ。」
ジョバンニは何だ?という顔
「ミラノを飛び出す手筈…すまんな。お前は最高の仲間だよ、ジョバンニ」
「何、かしこまってんだ。昨日いきなり来るから用意すんのは大変だったんだぜ。だがお前のためさ」
「ありがとう。キスの一つでもしてやりたいくらいだぜ」
笑みをうかべる二人

最高の友を得た時…ジョバンニは変わっていったのだろう
以前の彼ならよそ者は有無をいわさず同盟など結ぶことはなかった
リナルドとの友情…それがロミオ達との同盟に結びついたのだ。

リナルドは北へ向かう。最高の友と最悪の感情…
全てを置いて。
368エピローグw:2005/10/29(土) 03:36:48 ID:TQI76xab
短編とか言ってたけど微妙に長引く?
狼団結成秘話的にしようかと思いましたが…何かたりぃ。
ってわけでリナルドとジョバンニの話にした
時間軸はわかりづらいかもね
練って書くタイプなのに勢いで書ける人の真似しちゃダメ。
ニキータを預けるってのは、ジョバンニにとっての意味は戦いを預けるってのと同じです。
続きは赤い兄妹編にて。2、3話でしめるような話がいいかな。書けるかは不明。
アルフレドとビアンカは。適当に書いちゃうかもね。
ではいつかまた。
369名無しさん@ピンキー:2005/10/29(土) 03:52:31 ID:TQI76xab
ついでに
ロミオの青い空 Part9
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/ranime/1130414148/
はっとこ
370名無しさん@ピンキー:2005/10/30(日) 01:58:41 ID:a07ln0sE
なんのきなしにageてみる
371SheWasMyAngel15「堕ちていく僕の中」:2005/10/30(日) 23:39:05 ID:DqOXOYXP
「僕がここに来た理由は…どうやら誰かに殴られたらしい」
もしかして死んでいたかも…
でも、今は話をできるだけで笑顔が沸いてくるような気がする。
「大丈夫なの?」
「ああ、死ぬほどの怪我じゃないさ。心配しなくたって」
死んでもいいや…そんなことは今は思わない。喋ることで、生きていることを感じる。
痛みも『生』の響き。
「第一、僕に全ての責任があるんだ。僕に…」
「…」
「ねぇ、その話を聞いてもらっていいかな?」
この娘なら話せる…そんな根拠のない確信だった。

「君には兄弟がいるか?」
「え…兄がいるわ。1つ上の」
「僕には妹がいた。そう、とっても可愛くて、天使のような子…名前をアンジェレッタと
言った。」
「…」
「小さい頃から一緒に遊んだり、話したり…優しい笑顔、声…全てが僕のもの
箱につめて皆に自慢してやりたいぐらいだったさ!『僕は最高の幸せ者だよ−!』って」
楽しかった思い出、大好きだった妹…ゆっくりゆっくり話しながら思い出す
「でも天にいる奴は最悪な奴なんだ…嫉妬して天使を僕から奪おうとするんだ!何度も…
何度も…」
神に祈ったあの日…走り去っていきそうな天使。でも神は見捨てはしなかった
「それでも幸せな日々を続けられたよ。神様のおかげでね…」
病気がちだったけど、アンジェレッタはアンゼルモといる時は元気だった…
生命力を自分が貰っていたくらいだった。
「でも、妹はいなくなった…ある日突然…」
「いなく…なった?」
アンゼルモにとっての地獄の始まりの日…あの日のことが鮮明に思い出される
「愛していた妹、それが赤の他人と知ったのさ…何の血も繋がっていない奴だってな。
今までの愛を返せ!この沢山の愛を。突然憎くなった…
こんな奴死ねばいいのに…何も知らずに奴が死んでしまえば愛は無駄ではなかった…そう
思えたのに」
「そんな…」
「それからは顔を見るのも嫌になったよ…声も忘れてしまったさ。
奴がまわりに天使だなんて言われるたびに腹がたった…憎くて憎くて
誰かに話を聞いてほしかったよ。『こいつは天使の皮をかぶった悪魔だ!』」
「そんなこと…ないわ…」
「…ああ、君の言う通りだよ…彼女は悪くない。いつも僕の天使だったのだから…」
372名無しさん@ピンキー:2005/10/31(月) 00:22:42 ID:1roJQXFs
何か人いないね…
マイナーものリクエストしてくよ
373358:2005/10/31(月) 01:51:04 ID:RATcesNU
あと少しで終わりだというのにかったるくなってきた…。ちゃんと書くけど。
脳内なら簡単なのに文にするって大変ですねぇ。
マイナーといえば…前にも書いたけど誰かロッシ×エッダきぼん。やっぱり需要なさすぎなのかw

>>363
ジョバンニとリナルドの決闘場面が細かくて面白い!ニキータを預けるジョバンニには吹いたw
赤い兄妹っていうタイトルが萌えすぎる。

>>371
いつも乙です!
アンゼルモのアンジェレッタに対する心情の変化になんだか共感してしまいました。
374名無しさん@ピンキー:2005/10/31(月) 02:58:56 ID:1roJQXFs
じゃ、誰か来てくれること祈って、マイナーを具体的に書くか
ロッシ×エッダ
レオン×ピア
ミカエル×ニキータ
ダンテ×ビアンカ
アントニオ×アンジェレッタ
カルロ&ピエトロ×アニタ

書ける奴いるか?
375358:2005/10/31(月) 07:42:38 ID:RATcesNU
すごいマイナーだな…。自分には想像もつきませんわ。レオン×ピアは前にあったね。
でも書いてみれば案外どれも面白いものになるのかも。
前にあったタキオーニ×ピアとかすごく良かったし。
私は公式なのに人気ないやつが読みたいです。誰かよろしく。

ロッシ×エッダ
前書いた通り、結婚するまでの純情ストーリー。マツェオとかの酒飲み仲間も出てくる。

エンベリーノ×アニタ
ロミオの不在中に必死でアニタを口説くエンベリーノ。冷やかす村の友達(勇者の木登りのメンバー)。
初めはロミオのことしか頭になかったアニタも次第になびいていく…?

マウリッツオ×グラゼーラ
妖艶な美しさを演じながらも実は間抜けな一面が見え隠れする夫婦。
アルフレド編の話と絡めながらギャグっぽい感じで。
376名無しさん@ピンキー:2005/10/31(月) 20:58:25 ID:Erv8k0Jh
>>366
リナルド、格好いいなぁ。格好いいけど、槍逃げですね。
>>367
アニメのジョバンニは突出した強さを持ってたけど、
かつては、こういう拮抗した戦いもあったのかと思うと面白いですな…。若さゆえ。
北というと、向かう先はスイス?ちょっと気になります。
>>368
乙です!
アルフレドとビアンカも楽しみに待ってますw今世紀中は。
>>371
アンゼルモ、ひねくれ真骨頂ですねw
どんな展開になる事やら…
まぁ、つまりあれですね、カーテンを引いて、
向こう側にいる少女に口づけてしまえばいいかと。駄目ですか。

スレ違いかもしれませんが、エッダのうら若い頃の予想図を作りましたので、アップします。
ttp://monoganac2.sakura.ne.jp/src/milktea6600.jpg
ロッシ×エッダの参考になれば幸いで…す。
377名無しさん@ピンキー:2005/10/31(月) 21:53:48 ID:1roJQXFs
その画像…何?
エロいの?
怖いんだけど
378名無しさん@ピンキー:2005/10/31(月) 21:57:52 ID:Erv8k0Jh
本スレ8に貼られた、アンゼルモの画像を加工したものです。
エロくないです。
379名無しさん@ピンキー:2005/10/31(月) 22:30:12 ID:1roJQXFs
てか、これアンゼ…(ry
暇人だね、あんた
でも、GJ!乙death
380名無しさん@ピンキー:2005/11/01(火) 20:43:19 ID:LMI5cNVa
>>376
衝撃の画像乙wそういえばエッダって昔は痩せてたんだよね。なんか若々しいな。

ロッシ「エッダ、生まれたのか!」
エッダ「見てくれよあんた。かわいい男の子だろう?」
ロッシ「ああ、お前にそっくりで本当にかわいい子だよ。名前は何がいいかな」
エッダ「アンゼルモっていうのはどうだい?あたしはこの子の顔を見てすぐに思ったのさ」
ロッシ「アンゼルモか…。いい名前だな。おれも賛成だよ」
381ビアンカ→ロミオ×アンジェレッタ17:2005/11/01(火) 20:44:11 ID:LMI5cNVa
ロミオとビアンカは、手紙のやり取りをしながら、お互いに励まし合いました。そしてロミオは年に何度
か、アンジェレッタとアルフレドのお墓参りをしにミラノへやってきました。
アンジェレッタとアルフレドのお墓は、同じ場所にあります。そこは沢山の花が咲き乱れた、本当に綺麗
な場所でした。
「勉強の調子はどう?」二人の話題はいつもこれでした。ビアンカは、自分の心の中に募るロミオへの想
いがあったのですが、友達という関係以上に踏み込むことはできませんでした。

アンジェレッタが天国へ行った日から、1年以上の月日が流れました。ロミオとビアンカは相変わらず友
達同士の関係で、文通は続けていましたが、やっぱり年に数回会う程度でした。
ビアンカはなんでもない素振りをすることに慣れていましたが、それでもビアンカはロミオのことが好きで、
他愛のない話で埋まった手紙や、お墓参りにやってくる日が、楽しみで仕方がなかったのです。

そしてある日、ビアンカは決心をしました。どうやったって、自分はロミオが好きなのだということは変わ
らないこと。このままずっと友達の関係を続けていくのは、やっぱりつらかったのです。
『どうしても会って話したいことがあります。今度の日曜日の午後、ソノーニョ村を訪ねます』
ビアンカはそう書いた手紙をロミオに送りました。今までは行く理由が言えなくて、ずっと行けずにいた
ソノーニョ村へ。ビアンカはロミオへの叶わない想いで、胸が押しつぶされそうでした。

そして日曜日がやってきました。
「急にどうしたの、ビアンカ?大事な話って?」
ビアンカとロミオはソノーニョ村に流れる小川の側で話をしました。二人はもう18歳です。性格は相変わ
らず変わっていませんでしたが、昔に比べると少し落ち着いた雰囲気がありました。
ビアンカはそれほど緊張していませんでした。自分が言ったことに対してロミオがどう答えるのか。そんな
ことはもうわかっていたのです。
「ロミオ、今更こんなこと言ったら驚くかもしれないけど、聞いてね。わたし、前からずっとロミオのことが好
きだったの。友達としてって意味じゃないわよ。男の子としてずっと」
「ええっ!?」
「ふふ、やっぱり気づいていなかったみたいね。あのとき…ロミオがまだ煙突掃除をしていたときからずっ
と好きだったのよ」
ロミオはそのときのことを思い出しました。そして言われてみれば、急に思い当たるような気がして、少し
はずかしくなりました。
「それでね、今もわたし、ロミオが好きよ。それが言いたかったの…」
少し沈黙がありました。ビアンカは返事を待ちました。
「ビアンカ…ごめん」
ロミオは静かに言いました。
「ビアンカはぼくにとって特別な女の子だよ。でも、友達としてしか見ることはできない。ぼくはアンジェレッ
タでなくちゃだめなんだ…」
悲しいけれどわかっていた結果です。そして別れのときがきたのだと、ビアンカは納得しました。
「いいわよ、ロミオ。わかってた。最後に伝えておきたかったの。それでね、ロミオ…お願いがあるわ」
「なに?ビアンカ」
「ずっと続けてきた文通だけど…もう終わりにしましょう。わたし、これからもロミオと友達として付き合って
いくことはできないわ。どうしても見返りを求めてしまってつらくなるだけだもの…」
「うん…わかった」
ビアンカの気持ちを悟ったロミオは、すぐに答えました。
「ロミオ、今までありがとう。これでさようならよ」
(これでいいのよ…)
ビアンカは少し明るく振舞いながら言いました。
「ぼくの方こそ。ほんとにありがとう」
二人は最後に握手をして別れました。
382名無しさん@ピンキー:2005/11/03(木) 21:00:43 ID:lc2/QKv7
喜界揚げ
383僕の頭。君の瞳:2005/11/04(金) 01:15:25 ID:fwfbJovc
「僕は、最高に幸せだったさ。だから、愛を与えれた…
でも、妹じゃない…他人に愛を与えてたんだ。
それから何年も話したい気持ちすら起きなかった…病気で死にそうになってる時も、心配
なんてしなかった。」
憎しみで満たされていた心…
重たい空気が流れる…
少女は何かを言いたがっていた…でも言い出せない。
アンゼルモは話を続けた
「ある日、ロミオって奴が家に来たんだ…煙突掃除の雇われ人。
こいつの目が嫌いだった。澄んだ瞳で僕を見る…
青い空のごとく…あの日見たアンジェレッタ…そして昔の自分のように
僕の失ったものを全て持っていた…嫌いだったよ!消し去りたかった!過去を見たくな
かった!」
アンゼルモの強い口調…それは少女には彼が泣いてることがわかった
「そしてロミオは僕から全てを奪い去った…友達…信頼…そして…」
アンゼルモは言葉に詰まる。痛く辛い想い出…
「ねぇ…アンゼルモ。少し話をしていいかしら」
少女は優しい言葉でアンゼルモを包み込むよう話しかけた
「え…ああ。僕の話だけじゃね…」
「私、昔から病気がちで、いっつも泣いてたの。痛いよ−、しんどいよ、って
そんな時兄が私に、こう言ったの。
『君は世界で一番可愛い子だから嫉妬した魔女が魔法をかけてるんだ。僕が魔法をといて
あげるから!
笑顔を見せて。でも、元気になろうと思わない子にはなんにもしてやんないぞ』
兄は…お兄ちゃんは私の勇者だった。大好きなお兄ちゃん…」
アンゼルモは、気付きだしていた、仕切りの向こうにいる天使のことを
「でね、今かかってるお医者様が言ってくれたの。
『試練ってのは乗り越えられない者には与えられないんだよ』って
お兄ちゃんの言葉を思い出した…
少しでも生きたい…笑顔で皆と話をしたい!
生きなくちゃいけない!皆に私は生かされてるから。まわりの皆が私を幸せにしてくれる
から…」
泣いている…仕切りごしにもわかる天使の涙。
「そして、元気になったら、大好きなお兄ちゃんを笑顔で迎えてあげるの…
『おかえり、お兄ちゃん!』って」

それから朝が明けるまで、二人は一言も話さなかった。
アンゼルモはその間ずっと泣いていた。
そして、アンジェレッタも…
384SheWasMyAngel17「僕と…君のために」:2005/11/04(金) 01:18:30 ID:fwfbJovc
君に会いたい。だから会わない…神がそう仕向けたから
起きた時、もう朝はすぎていた。部屋は一人…誰もいない。
あれは夢だったのか?夢でもいいさ…

「足は折れてるし、暫く入院しなきゃいけないだろう。君の名前と君の家を教えてくれ
ないかな?」
「ボルゴ横丁のロッシ、アンゼルモ・ロッシです」
足は吊られていた。寝たきり…広い部屋に一人ぼっち。

昼。カセラの診療所のベッド。ここからも、外の景色が見える。
季節は夏に向かっていた。晴れの日。ピクニックにでかけたくなるような陽気
でも足は自由に動かない。そして外にも出られないのだ…
何もすることができない…天井のしみを数えるくらいしか。

「アンゼルモ君、文字は読める?外に出られないのだから退屈だろうって先生が」
看護婦のピアは本を差し出す。
「文字は…読めません。」
字が読めない…教育を受けてないから当然だった
治安も安定し、どの人も教育を受けられるようになるのはもう少しかかる時代
本…アンジェレッタに読ませることはできなかった。だから僕の話を聞かせた…
「そう…残念ね…」
「あの…僕に字を教えてもらえないですか?」

あの日から一週間。ようやく杖で歩けるまでに回復し、アンゼルモも退院の日が来た。
「お世話になりましてぇ。ほら、アンゼルモ礼をしな。」
迎えに来てくれた父。
「で、ロッシさん。入院費の件なんですが…」
「にゅ…入院費!?は…先生おいくらでしょうか?」
「入院費はタダ…とは行きませんが、アンゼルモ君が払ってくれますから、支払いは結構
ですよ」

アンゼルモはあの日以来、働くようになった。
体は大きくなり煙突掃除の仕事はできなかったので、他の仕事を沢山した。
そして…毎週、週末には、カセラの家に訪ねた
「この本ありがとうございました。」
「これは今の君には難しいかな、と思ったけど、読めたかい?」
「ところどころ、つまりました…でも、これのおかげでなんとか」
アンゼルモの左手にはまだ使い古されてない辞書。
その辞書からひらりと一つの手紙が落ちた…
はさまれてたことに今まで気付かなかった手紙。アンゼルモは自分自身の目で読んだ。
そこには天使の名前があった。
アンジェレッタからの手紙だった。
385名無しさん@ピンキー:2005/11/04(金) 01:21:04 ID:fwfbJovc
ナンバー付け忘れ…失礼しました…orz
>>383は、「SheWasMyAngel」の16です。
386名無しさん@ピンキー:2005/11/04(金) 23:33:22 ID:Pafv06dY
舞-乙Himeがロミオキャラクターに見えます…
387名無しさん@ピンキー:2005/11/06(日) 00:30:43 ID:E6orCzA3
百合ものってないよね。
388名無しさん@ピンキー:2005/11/06(日) 05:06:42 ID:6bT9XXqg
>>387
だってアニメで女の子同士の遭遇は、ニキータとビアンカだけだし
389名無しさん@ピンキー:2005/11/08(火) 22:59:59 ID:bU6xKNqD
ピッコロ…ハァハァ
そんな…とこ舐めないで…くれ…
アッー

こんな感じ?
390名無しさん@ピンキー:2005/11/09(水) 23:03:29 ID:CSQLRQQ3
放映終了age
391SheWasMyAngel18「She Is My Angel(終)」:2005/11/09(水) 23:19:00 ID:raDgK65S
「行ってくるよ!」
「おう、忘れ物はないか?」
「大丈夫。ちゃんとお土産も持ったよ」
「アンゼルモ…」
「母さん泣いても仕方ないじゃないか。もう僕は18だし、何をするってわけでもないし
さ。帰ってこないわけでもないし」
家をでるアンゼルモ。その顔はすでに立派な青年。
街で最も嫌われていたかもしれない…街で最も憎まれてたかもしれない…
街を飛び出した…まわりは何も変わらなかったように思えた。
まわりが変わらない?でもアンゼルモは自分から変わっていった。
仕事をすること、勉強をすること。それは彼にとって昔からあったかのように
笑顔の挨拶。はじめ彼の態度のあまりの変わりように誰もが疑った。
でも疑いの目はいつしか消えていた。彼の行い…全てがまわりを変える。
「よ、アンゼルモ!お前どこに行くんだ?」
ニキータ…彼女はアンゼルモにとって恩人である。彼女の熱い想い…それがアンゼルモの
何かを変えたのだ
「今から天使のもとへさ!」
走るアンゼルモ。駅はすぐそこ…しかし
「よぉアンゼルモじゃねぇか…」
ジョバンニ…アンゼルモがずっと避けていた男
「な、何か用か?」
「ニキータからは話は聞いたぜ。これは俺からの餞別だ!」
「え、花?」
「家族は大切にしな…」
ジョバンニは何も言わずに去っていく。
ジョバンニは知っていた。アンゼルモがどれだけあれから心を入れ替え
勉強をし、仕事をし、自らの今までの行為を悔い改めていたのかを。
ジョバンニはアンゼルモの過去のあやまちを許してやることを、伝えたかったのだった。

アンゼルモはもう、誰からも何をされるわけではない。
得た自由をどうするか…それはこれからの彼のもの。未来はその手にある
この手にある手紙…
‐あの日の手紙‐
「パリ方面へ向かう列車はこれですか?」
列車は動き出す
「アンジェレッタ…
君は大好きな妹。大好きな女の子で、君は大切な人。そして僕の天使…
僕は君に会いにいく。どんなことを話そうか?
昔のこと?今のこと?未来のこと?
どんな言葉よりも沢山のことを伝えたい…
優しい君…それを大切にするよ
一度は行ってしまった天使。まだ僕に笑顔をくれるなら。」
手紙の返事。それはアンゼルモ自身が見せること…
392名無しさん@ピンキー:2005/11/11(金) 02:43:45 ID:tXnrwn+3
最近人が…誰か書いて。
自分には書けん
393ぼくのかぞく:2005/11/12(土) 02:11:58 ID:j5eothv1
ぼくのパパはせんせいです。
とってもえらいせんせいです。
みんなにえらいえらいといわれています

ぼくのママはかんごふです
いつもわらってくれます
みんなにやさしいさいこうのママです

でもパパとママはよるになるとふたりでへやにはいってごそごそしています
でも、ママもパパも「ねなさい」というので、ねます
でもたまにへやからぼくのなまえをさけぶのです。なんでだろう

パパはママがいないときは、さかばのアニタおばさんとよくなにかはなしています
アニタおばさんちのジョルジュくんはおとうとだとおもってね、とアニタおばさんがいってたけど
おとうと?ぼくのたいせつなともだちです

パパはみんなのにんきものです
このまえはパリとかいう、とおいとおいところからきたおねえさんともなかよくしていました
そのおねえさんといっしょにきたアドルフォくんはかみのいろいがいはぼくとそっくりでなかよしです

パパはアドルフォくんもジョルジュくん、みんなぼくとおなじようにじぶんのこどもみたいにみてるけど
せんせいだからみんなにやさしいのだとおもいます
そんなパパがだいすきです!
あと、ママもおんなじくらいすきです!
394名無しさん@ピンキー:2005/11/13(日) 17:27:44 ID:xUu/0gl+
ニキビアをピアが調教すんのカモン
しかし、3ヶ月ほど経つとビアンカはつい手紙を書いてしまいそうになりました。
『ロミオ、ごめんなさい。あのときはああ言ったけれど、やっぱり…』
「ああ、もう!だめだめ!わたしったら何やってるの!」
ビアンカは書きかけた手紙を丸めて放り投げました。あれほど未練を断ち切ろうと思ったのに、どうしても
ロミオのことを考えてしまうのです。早くあきらめなくては。ビアンカは自分にそう言い聞かせました。

そしてどれくらい時が流れたでしょう、あれからまた数ヶ月たったときのことです。
ビアンカがカセラ先生の手伝いで、孤児院から帰ってくると、
「ビアンカ、ロミオが来てるわよ」
ピアさんが言ったのです。ビアンカはもうびっくり仰天してしまいました。ロミオと会うのは半年ぶりくらいで、
しかも突然家を訪ねてきたのですから。
「ビアンカ!ちょ、ちょっと話があるんだ!」
「いきなりどうしたのよ、ロミオ!」
ビアンカが居間へ上がると、テーブルに座っていたロミオが側にやってきました。
「突然ごめん、あの…」
「待って、とりあえずわたしの部屋へ来て」
カセラ先生とピアさんは顔を見合わせてくすっと笑いました。二人はビアンカの部屋に行って話をしました。
「ビアンカ、ぼく、ビアンカのことが好きだよ」
「なんですって!」
「あれからビアンカと離れて思ったんだ…ぼくはビアンカがいなくちゃ…」
「ロミオ…」
ビアンカは突然泣き出しました。
「ごめん…怒った…?」
「ちがうの。嬉しくて泣いてるのよ…」
「ビアンカ!」
「あたしったら格好悪いわ…きっとへんな顔よ」
「ぼくだって格好悪いや。約束破って来ちゃった」
二人は一緒に笑い合いました。
「ロミオ、わたしも好きよ」
「ぼくも大好きさ」

それから数年後のある日。今日はロミオとビアンカの結婚式です。二人はソノーニョ村の教会で式をあげ
ました。村の人々、ロミオの家族、黒い兄弟、狼団、カセラ先生、ピアさん。本当に沢山の人たちが、小さ
な教会に集まりました。
「ドン感のロミオー!ビアンカを泣かせるんじゃないわよ」
「そうだぞ、ロミオ!」
赤ん坊を抱いたアニタとエンベリーノが大声で冷やかしました。
「ビアンカの尻に敷かれないようにな!」
ダンテとミカエルも笑いながら言いました。ロミオとビアンカはただただ顔を真っ赤にしています。
透き通るような青い空の下、こうしてにぎやかな結婚式が行われたのでした。

そして更に数年後。二人は今、ビアンカのお腹の中にいる赤ちゃんの話をしています。
「ビアンカ、お願いがあるんだけど」
「なあに?」
「もし男の子が生まれたらアルフレドってつけない?」
「いいわよ!わたしもそう思ってたところ。それからわたしからもお願いがあるわ」
「なに?」
「女の子だったらアンジェレッタがいいわ」
「えっ、ビアンカ?」
「わかるでしょ、ロミオ。わたしとアンジェレッタも、あなたとお兄ちゃんと同じくらいの親友よ」
「ああ、そうだね!わかったよ、ビアンカ」
同じ悲しみや喜びをずっと共にしてきた二人です。二人は本当に幸せな夫婦になったのでした。
396名無しさん@ピンキー:2005/11/13(日) 18:16:34 ID:xUu/0gl+
本当に乙だわ
>>394みたいなんがキボンではあるがよかったお…
これの続きを書くならアルフレドJrとロミオの娘=アンジェレッタ2とのハートフルコメディーがいいなぁ
って無理言ってる…
しかし長編が終わって何か悲しいなー

ここに書いてる人ってエロがないし、女性が多いんかねぇ…
お兄さんは悲しいな。
397名無しさん@ピンキー:2005/11/15(火) 05:41:25 ID:+CTag3n3
φ募集中!
398名無しさん@ピンキー:2005/11/15(火) 20:30:28 ID:WTkuY4bQ
モララーのビデオ棚in801板10
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/801/1125851836/l50
801SSはロミオスレじゃなくてこっちでどうぞ。
399名無しさん@ピンキー:2005/11/16(水) 00:53:48 ID:1xgWIT1m
801ネタの範疇の内外の境界は曖昧だが
例えばロミオとアルフレドの本編に沿った友情ものの場合はこっちでええんかい?
性的行為、またはそれに準するものがなければ男だけでも…と、思ってるんだが
ジョバンニの武勇伝とか…
400名無しさん@ピンキー:2005/11/16(水) 03:07:40 ID:D7LzjfMN
>>395
乙!纏めて1つの短小説にしませうw
401名無しさん@ピンキー:2005/11/16(水) 14:18:25 ID:fu1kG6p/
>>399
ホモじゃなけりゃ友情を強調した話だろうとなんだろうとここでOKでしょ。
少なくともアニメや原作みたいな感じのものなら全く問題ないはず。
ジョバンニの武勇伝、面白そう。ぜひ書いてお
402名無しさん@ピンキー:2005/11/16(水) 21:32:28 ID:1xgWIT1m
例えだし、なんにも考えてないってw
武勇伝は。
403アンジェの…(ちょいエロ):2005/11/16(水) 23:08:22 ID:1xgWIT1m
今日もロミオはアンジェレッタの部屋に遊びに来ていました
「ねぇ、アンジェレッタ?」
「何?ロミオ。」
アンジェレッタはいつもの可愛らしい笑顔でロミオの顔を覗きこみます
「この部屋…何か臭くない?」
「そう?何もかわらないけど…もしかして…」
「どうしたの?アンジェレッタ」
顔を少し赤くするアンジェレッタ
「私…ずっとこの部屋にいるから…」
ロミオはアンジェレッタが何を言いたいのかよくわかりませんでした。
「あのね、ここ最近雨だったから…そのお母さんが…ずっと洗濯してなかったから…」
アンジェレッタは申し訳なさそうに小さな声になってしまいました。
鈍感なロミオもさすがに悪いことをしたなぁと気付きます。
「ご、ごめんよアンジェレッタ…何も考えてなくて…」
アンジェレッタは謝ってくれたロミオの顔を見てすぐに笑顔になりました
「ううん、いいの。そうだ!ロミオ着替えをとってくれない?」

「着替え?」
「そこの三段目に替えの下着が入ってるわ」

アンジェレッタの下着を探しているロミオ
「このシャツでいいのかい?」
「うん。それ私のお気に入りなの!」
アンジェレッタにロミオは下着を渡す…
「ねぇ、ロミオ…」
「ん?」
「ちょっとだけあっちを向いててくれないかな…」
ソノーニョ村ではアニタと一緒に裸になって川遊びをしたロミオはアンジェレッタが恥ずかしがるとはあまり思っていませんでしたが
いざ、指摘されると途端に恥ずかしくなってしまいました
「ご、ごめんよ…」
「あと、もう一つお願い!そこのタオルをとって」

ロミオがドアの方向を向いてる間アンジェレッタは着替えをしています
「アンジェレッタ、もう終わった?」
「あと少しだけ待ってて」
ロミオはこの時間がとっても長く感じました。アンジェレッタの顔を見て少しでも話していたいのに…
そして自分が変なことを言わなければアンジェレッタに不快な思いをさせずに済んだのに、と少し反省をしました
「ロミオ、もういいわ。」
着替えを済ましたアンジェレッタはいつものような笑顔でロミオを迎えてくれました…

「じゃ、今日も遅いからもう寝るね。おやすみアンジェレッタ…」「おやすみ、ロミオ。」

ロミオが帰ってから、アンジェレッタはピッコロに話しかけます
「ロミオに汗を拭いてなんて…さすがに言えないなー」
アンジェレッタはロミオが着替えの時振り向いてくれることを少しだけ期待していたのでした‐終‐
404臭いて…:2005/11/16(水) 23:11:22 ID:1xgWIT1m
なんとなく書かないと悪い気がしたので本スレ見て思いついたの即興で…
もっとエロに走っても…とは思わなかったが、駄文失礼しました…
405名無しさん@ピンキー:2005/11/17(木) 00:43:59 ID:UDXEokJ0
>>403
アンジェ、可愛いですわぁw
406名無しさん@ピンキー:2005/11/17(木) 23:49:49 ID:abwv47Et
正直公式本のビアンカとアンジェのカットは話にしたいぐらいいいぞ!
407名無しさん@ピンキー:2005/11/18(金) 04:47:45 ID:YwrtI7iX
ニキータ…抱きたい
408ロミオ×アニタ エロあり:2005/11/19(土) 01:39:13 ID:cppwL2v5
ソノーニョ村、青空と自然が沢山の小さな村
二人の男女が釣りをしながら話している
「ねーロミオ…」
「どうしたんだいアニタ?」
「私の、私のこと好き?」
ロミオはいきなりのことで少し驚いた
「え?アニタのことは好きさ。」
「もーアニタの、アニタのことなんかロミオは見てないんだもん!ほんとは嫌いなんでしょ」
「そんなぁ、アニタのことは好きさ」
「じゃあキスして!好きならキ・ス!」
「そんな…いきなり」
昔なら、ミラノに行って以来アニタではなくアンジェレッタ、彼女のことが大好きだった
別れの時キスをした。あれ以来キスをしていない…
「やっぱり出来ないんだ…昔ならキスしようとしてくれたんだもん!嫌いなんだ…」
「あれは子どもの時じゃないか。」
「そんなの関係ないもん!」
アニタは少し泣いていた
ロミオは優しく抱きしめキスをする

長いキスの後
アニタは喋らなかった
ロミオは…キスを何故自分がしたかわからなかった。
「ねぇロミオ…」
アニタは重い口を開いた
「私…ロミオが初めての…相手だったの。」
ロミオは思った。悲しそうな顔を少し浮かべるアニタを見てやってはいけないことをしたのでは、と
「ロミオ…ゴメンね…」
アニタはそういってロミオに寄りかかる
小さな体を抱きしめるロミオ
成長した体…アニタとあまりかわらなかったはずの身長はいつしか大きな差になっていた
「ねぇ、ロミオ…」
「どうしたの?アニタ?」
「その…セックス…しよ」
「え?」
そういった時アニタはロミオの唇を奪いロミオの上にのっかかった
アニタは来ていた服をさっと脱ぐ
「ちょっ、アニタ!」
服を脱ごうとする手を抑えるロミオ
「こんな外で…」
「私とじゃ…イヤ?」
「そんなこと…」
「ロミオがのらないなら」
そう言って後ろを向いた時ロミオはアニタの手をとる
「えっ?」
「アニタがそんなにしてほしいならこうだ!」
倒されたアニタ。服が乱れ、胸があらわになる
「アニタのおっぱい…大きいね」
「あ…っ」
小さい体にあわないほど大きく成長した胸に吸いつくロミオ
「ん…」
アニタの体を舐め回していく
「も…ダメぇ!」
「え!」
アニタは突然ロミオを突き飛ばした
「ロミオ、いつもと違うんだもん…」
裸のロミオは少し驚いた様子
「今日は…今日はここまでやらせてやんないよーだ。」

アニタとロミオはその日喋ることなく家に帰った。
「女心は…わからないなぁ…」
409名無しさん@ピンキー:2005/11/20(日) 02:00:35 ID:CFI1GxQw
>>391
ロッシ兄妹好きな私としては、もう成仏できそうな程gjでした。ありがとうございます。
>>393
なごみました。……ロミパパめ…!

…前回の投稿から、数世紀経ってしまいましたが、「赤毛とニキータinニキータの酒場」を投下します。
>>46 >>80 >>150 >>222の続きです。
410赤毛とニキータinニキータの酒場9(終):2005/11/20(日) 02:04:21 ID:CFI1GxQw
 薄い朝陽に照らされたニキータは、疲労で多少蔭っているが、きれいだ。
 いつの間にか──ここ数年のこと、少年っぽさを残したまま女らしく、本当にきれいになった。

 ニキータは、赤毛の腕の中にいる。目を閉じて、受容している。
 赤毛はその体温に、身体の内から喜びが湧いて来るのを感じた。
 ニキータの唇に軽く触れてから、頬に手を添える。
 自らの唇で口を開かせ、優しく、舌を絡ませる。繰り返し、浅く貪る。
 そして、首を支えながら、耳の下に息を…ニキータは身を竦めて、小さく悲鳴をあげた。
「ぁッ…ちょっ…調子にのるなっ…」
 ニキータは身をよじったが、その抵抗は弱々しい。
 赤毛は思いとどまり、身を離してニキータを見つめた。
 ニキータの眼差しは優しく、微笑を含んでいた。
(この表情が、また見られるなら…死んだ奴にも生きてる奴にも負けない)
「…ニキータを悲しませたりしない。誓う」
 赤毛は、ニキータを解放する前に、もう一度だけ、強く、その身体を抱き締めた。
 ニキータは一瞬息を詰まらせたが、赤毛の背中に手をまわして、しっかりと抱き返した。
「…信じるよ」
「俺のことで、悲しんでくれるなら、だけど」
「もう…、しつこいんだよっ!」
 二人は、同じ空気を共有して笑った。

 ニキータは、窓から淡い光が差し込んでくるのを見、鳥のさえずりを聞いた。
「…もう朝だ」
「あぁ。…じゃあな、ニキータ」
「ん…、またな!…リナルド」
 表に出れば吐く息は白く、凜と体を包む寒さが心地良い。

 ニキータは扉に背を預けて赤毛の後ろ姿を見送った。
「……浮気すんなよ」
 と、そんな平凡で幸せな思考に苦笑する。
「……早く帰って来いよ…本当に」

 赤毛とニキータが交わした約束は、将来を約束するものではなかったが、それでも、将来の可能性を開けたものにした。そう、互いに承知していた。
 帰る者を待つのは幸い、帰りを待つ者がいるのも、また幸いである。
411名無しさん@ピンキー:2005/11/20(日) 02:15:42 ID:Gfq5eUsg
>>424
昨日見たけど確かに田村ゆかりにそっくりでした
ゆかりん
て叫んだろかw
412名無しさん@ピンキー:2005/11/21(月) 00:28:01 ID:ers5LnxM
>>409
乙。ですが、最初はないの?
5からってのが良くわからないのですが。
413名無しさん@ピンキー:2005/11/21(月) 01:35:13 ID:/g08lVap
「赤毛とニキータinニキータの酒場1〜4」を再掲載します。
リナルド×ニキータで、本編の二年後の設定です。
以下、連投失礼します。
414赤毛とニキータinニキータの酒場1:2005/11/21(月) 01:36:33 ID:/g08lVap
 赤毛は店の片付けに立ち働くニキータを眺めつつ、気怠く紫煙をくゆらせた。
 既に明け方に近い時刻、店内には二人しかいない。
「お前最近、色っぽくなったな」
 ニキータはどこかしら物憂げに、赤毛がそこにいないかの様に振る舞っている。
「始まったのか…」
 ニキータは赤毛を睨み付けて、拭いていたグラスを乱暴に置いた。
「いやらしい奴だな、放っとけよ!」
 赤毛は、ニキータの過剰反応に軽く吹き出した。
 それにしても、ニキータはこの時期になると、いつも──赤毛は思い当たり、確かめずにいられなくなった。
「まだ奴が忘れられないのか」
 核心を突いたその一言に、ニキータの視線は強張り、揺れた。
「…オレが忘れさせてやるよ」
 赤毛はカウンター席からひょいと降り立った。
 そして、驚いて逃げようとしたニキータの腕を素早く捕らえ、壁際に追い詰めた。
「なっ…やめ」
 ニキータは赤くなって抵抗する。赤毛は真顔でニキータの頬を両手に挟み──
415赤毛とニキータinニキータの酒場2:2005/11/21(月) 01:37:19 ID:/g08lVap
あらすじ。ニキータの過去の傷を「忘れさせてやる」と偉そうに接近して、あわよくばな“赤毛”ことリナルド。

 赤毛は真顔でニキータの頬を両手に挟み──壁にゴチンと。
 幾重にも理不尽な展開にニキータは叫ぶ。
「いだッ…なっ、何すんだよ!!」
「こうすると、まれに記憶が飛ぶらしい」
「試すな!!」
 暴れるニキータを抱きすくめて、赤毛は淡々と呟く。
「…ごめん」
「謝るくらいなら最初からやるな、バカ!おい、放せってば…」
 なおも暴れるニキータを、突然に解放する。
「まぁ、無理して忘れなくてもいいんじゃないか?」
 ニキータは赤毛の目をよくよくのぞき込む。
「お前…お前、酔ってるな?」
 もう片目を隠した前髪を払おうとするが、赤毛は嫌そうに避ける。
「…仕方ない…レモネードでも作ってやるよ」
 ニキータは諦めのため息を一つ。赤毛を荒っぽく押し退けて、カウンターに入った。
 赤毛は再びカウンター席に沈み込んだ──本当は緊張のあまり戻しそうなのを隠していた。
416赤毛とニキータinニキータの酒場3:2005/11/21(月) 01:38:03 ID:/g08lVap
 赤毛は、楽しげに材料を吟味するニキータに、ぽつりと言う。
「俺、ミラノを出ようと思う…」
 ニキータは、氷を割りながら少し身を乗り出した。
「それ…、ジョバンニには言ったのか?」
「ジョバンニは関係ない」
「…嫌なもんだな」
 砕いた氷をグラスに流し込み、レモンを切る。ざっくりと瑞々しい断面が現れる。
「何で?」
「狼団がみんな、一人づつ、居なくなるんだもんよ…」
 ニキータは壁を越えた向こう側を眺め、レモンを絞り器でぐいぐい押しつぶした。
「いちはやく抜けたのはニキータだろ」
「そうだけどさ」
 水差しから水、小瓶から蜂蜜をグラスに注ぐ。
「“昔はよかった”なんて今から言ってるようじゃ、老けるの早いぞ」
 ニキータはムッとしたが、赤毛の口調にからかいが見られないのを気にして。
「そっちの方が名残惜しそうじゃないか…」
 果汁を加え、マドラーでかき混ぜる。淀みが消えるまで。
「俺にとっては狼団の問題じゃないのさ…ミラノもね」
「ほら、出来たぞ」
 ニキータはマドラーの水滴をグラスの縁できって、赤毛の前にグラスを出した。
「ああ」
「味見はしてないけど、不味くはないと思うぞ。…で、何だっけ?」
 ただ、何という事もなく共に過ごす時間が、大切だったってことだ。
 赤毛が一口飲んだレモネードは、すっきりと甘酸っぱく、それでいて少し苦かった。
417赤毛とニキータinニキータの酒場4:2005/11/21(月) 01:39:08 ID:/g08lVap
あらすじ。“赤毛”ことリナルドは、ニキータ作のレモネードを飲みながら「ミラノを出る」宣言。

 ニキータはレモンの皮を片付けながら聞く。
「ミラノを出て…どこに?」
「人捜し。とりあえずトリノに向かう」
「知り合いがいるの?」
 レモネードは飲めばなくなり、時計の針は戻らない──。
「ある所に、可哀想な女が居てさ…一緒になれない男を、ずっと秘かに想い続けてた…」
「その人は…」
 ニキータは言葉を探すが、叶わずに黙る。
「その女の“遺品”を、相手に届けに行くってわけ…まぁ、近いうちに。俺のけじめとして」
「…そうか」
 気遣わしげなニキータを見て、赤毛は微かに嘆息した。

「腕っ節においてはジョバンニに“負け”。髪の赤さはニキータに“勝てない”」
 グラスに結露した水滴を、カウンターの表面に伸ばして書く…×、×と。
「…それは構わない。俺には“二番目”が性に合ってるから」
 赤毛はグラスを傾けた。氷が渇いた音を立てて回転する。
「でも」
「は?」
「俺…お前の中でだけは、二番じゃ嫌だ」
 ニキータは、少し考えて、悪戯面で笑う。
「三番以降でもいいのか?」
 赤毛はそれを聞き流して。
「俺はニキータが…好きだ」
「ああ、私もだよ」
 ニキータは、間髪入れずに返す。
「違う…」
 赤毛はカウンターに両手をついて立ち上がった。
「目、反らすなよ」
 赤毛の真剣な眼差しにニキータは戸惑った。…目を伏せようとして、辛うじて持ち上げ、上目遣いになった。
418名無しさん@ピンキー:2005/11/21(月) 21:52:58 ID:ers5LnxM
おっアリガ!
次回作も期待age

個人的にはリナニキの組み合わせは好きじゃないけど、何かムラムラしてきたよ。
419ロミオ×ビアンカ 仏旅行中:2005/11/22(火) 00:36:39 ID:1qS9jTdG
鉄道の客車の中若いカップルがコンパートメントに一組
「ねぇ、ロミオ!」
「ん?何?」
「新婚旅行でどうしてそんなボケッとした顔して窓の外見てるのよ!」
「次の駅の名前がアンジェ(Angers)って聞いたらアンジェレッタのこと思い出しちゃったから…」
アンジェレッタの死…ロミオにとって、そしてビアンカにとっても悲しい出来事…
そして二人が結ばれる事になったきっかけでもあった
「ねぇ、ロミオはアンジェレッタの事今でも好き?」
「ああ大好きさ」
やっぱりね、という顔をしながらロミオが見る窓の外の景色を見る
アンジェレッタは私の気持ちもわかってくれた、優しかった。今でも自分はロミオにはふさわしくないんじゃないか?
たまに不安になる。アンジェレッタのような子がロミオの前に現れたら私の前を去るんじゃないか…

「アンジェって街は水の街で有名なんですよー」
車掌は親切にも若い二人に街の説明をしてくれた
「水の街かぁ。アンジェレッタやアルフレドと川でボートを漕いで遊びたかったなぁ」
ロミオが言った言葉…
私はお兄ちゃんが大好きだったわ。優しいだけでなく何でもできたお兄ちゃん。
再会した時お兄ちゃんはロミオといつでも一緒だった。私嫉妬しちゃった。
月日が経ってロミオと一緒になった。ロミオは私がドジ踏んじゃったら、アルフレドなら、アルフレドなら…
いつの間にかお兄ちゃんが私のライバルなの?

アンジェレッタやアルフレドがいつもロミオの中にはいる。
ロミオなんて三人でずっと話してたらいいんだわ、もう知らない!
でも…でも、いつもロミオが気になってて、好きだったんだなぁって気づかされた…あの日
「ビアンカ…その」
「何!喧嘩のこと今更謝ったって許さないんだから!」
「結婚しよう!」
好きと気づいた、仲直りのファーストキスはプロポーズのキス
いつも無鉄砲なロミオに押されてこうして新婚旅行に来ている

「ねぇ、ロミオ一つ聞いていい?」
「ん?」
「私のこと…好き」
「何、改まってるんだ?ビアンカ、君のことは大好きだよ。」
ロミオはアンジェレッタもアルフレドも世界一好きなのだろう。
そして私も世界一愛してくれる。
誰と比べてとかじゃない。
そんなロミオが私も大好き!

寄り添うビアンカに外を見ながら肩を抱き抱えるロミオ…
420名無しさん@ピンキー:2005/11/23(水) 01:12:20 ID:6J9R2Doy
期待age
421名無しさん@ピンキー:2005/11/24(木) 06:31:32 ID:p71gc339
ジオバンニ×アンチェロッティキボン
422名無しさん@ピンキー:2005/11/25(金) 20:37:06 ID:VANk6ST9
アンジェレッタとセーラが似てることをネタにした融合ネタよろ。
423名無しさん@ピンキー:2005/11/25(金) 20:42:08 ID:R9/e8iS0
>>410
リナルド格好良いなあ。帰ってきた後のエピソードも読みたくなってしまいました。

>>419
ビアンカが健気でいいですね〜。でも寂しげなのでちょっとロミオを一発殴りたいw
-----
需要なさげですがエンベリーノ×アニタ書きます。
ビアンカ→ロミオ×アンジェレッタ1の前に入る感じ。
424ロミオが帰った日1:2005/11/25(金) 20:43:23 ID:R9/e8iS0
あの日からとうとう半年の月日が流れ、ロミオがソノーニョ村に帰ってきました。
「ええっ、ロミオが!?」
「本当に無事に帰ってきたのかい!?」
村中が大騒ぎです。アニタもびっくり仰天して、ロミオの家へ走って向かうのでした。
「とうとう帰ってきたのよ。きっとロミオは帰ってくるって信じてたわ!」
「待ってよアニタ…ハアハア」
エンベリーノも一緒に向かいました。この半年間、エンベリーノは何度アニタを励ましたかわかりません。
アニタは毎日悲しみに暮れながらも、ひたすらロミオの帰りを待ち続けていたのです。そんなアニタを見て
いると、エンベリーノも
「あいつなら帰ってくるよ。だってあいつは村の英雄じゃないか」
と、アニタを励まさずにはいられませんでした。以前はアニタをめぐってロミオに対抗意識を燃やしていた
エンベリーノですが、あの火事でロミオが子ヤギを助けて以来、とうとうロミオにはかなわないと思い始め
ていたのです。そのうえ、お父さんを助けるために自らミラノへ行ったというのですから、エンベリーノもす
っかりロミオを尊敬していたのでした。
ロミオは家で家族との再会を懐かしんでおり、アニタとエンベリーノはとても入り込めない状態で、ひたす
ら外で待ち続けました。
「ああ、早くロミオと話したいわ」
「ミラノでどんなことがあったのかおれも知りたいなあ」
しばらく時間がたつと、ロミオは2人が待っているのに気づいて、双子の弟たちと一緒に外へ出てきました。
「アニタ!エンベリーノ!」
ロミオはものすごい笑顔を浮かべてそばへ駆け寄ってきました。前よりも少し大人っぽい雰囲気がするよ
うな気がします。
「ロミオ、お帰りなさい。ずっと待ってたのよ!」
アニタはいきおいよくロミオに抱きつきました。
「話したいことはたくさんあるからね」
「ミラノであったこと、聞かせて聞かせて!」
アニタとエンベリーノ、双子の弟たちは、ロミオを囲んで座りました。
「何から話したらいいかな…」
「村を出発してから順番に話せよ、ロミオ」
「ふふっ、そうだね」
ロミオはアルフレドやダンテたちとの出会い、嵐の夜のこと、酒場で売られていったことなどを順番に話
し始めました。ロミオが話を進めるたびに、4人は大きく目を見開いて、うんうんと頷きながら、聞き耳を
たてました。
「煙突をのぼっていくたびに煤が降ってくるんだ。まだ熱いうちに入らなきゃいけないこともあって本当に
苦しかったよ。でものぼりきった後に見える町の眺めは最高さ」
425ロミオが帰った日2:2005/11/25(金) 20:44:03 ID:R9/e8iS0
エンベリーノはまたもやロミオにはかなわないと思いました。自分にはとてもできる仕事ではありません。
きっとすぐに嫌になって、なげだしてしまうでしょう。本当にロミオはなんでもできるのだなと、エンベリーノ
は感心していました。
「やっぱりロミオは勇気のかたまりね」
「兄ちゃんは村の英雄だ」
アニタと弟たちも何度もロミオを褒めていました。しかしどうでしょう。話が進んでいくと、ロミオはアンジェ
レッタという女の子のことを熱心に語り始めたのです。
「それでね、アンジェレッタはいつもぼくを励ましてくれるんだ」
出会った時のことから日常のことまで、ロミオはなんでも話しました。エンベリーノはそれを聞いてすぐに
わかりました。ロミオはその子に想いを寄せているのです。
「その子の話はもういいわ」
「まだまだ、ここからが重要なんだ」
ロミオはやはりアニタの気持ちになど全く気づいていないようです。エンベリーノは呆れ果てました。半年
間も健気に待ち続けた、アニタの想いをむげにするとは。無邪気で何も知らないというのは罪だと思い
ました。
そしてふと横目でアニタを見ると、アニタの表情はとんでもないことになっていました。顔をひきつらせ、
歯を食いしばり、いつもの可愛らしい顔からは想像もできないほど、嫉妬に狂った表情をうかべている
のです。エンベリーノはこの時初めて、女を怖い生き物だと感じました。それでもなお、ロミオは愚かに
もその子の魅力を語り続けます。
「アンジェレッタがいなかったらぼくは…」
「ロミオ、もうわかったから次にいけよ」
「…そう?」
ロミオは素直に話を進めたので、エンベリーノはほっと胸を撫で下ろしました。
(アニタの奴、可哀想だな。…いや、待てよ)
エンベリーノは思いました。
(これはチャンスなんじゃないのか?ロミオはアニタのことは眼中にないんだからな)
ロミオは煙突掃除の仲間のことや、狼団という不良グループの話をしていましたが、アニタは前ほどの
関心を示していないようです。長い間帰りを待ち続けたロミオは他の女の子に夢中だというのですから、
アニタがこうなるのも当然のことでしょう。
(ロミオにアニタをとられてたまるものか。無神経すぎるほど鈍感なんだからな)
エンベリーノはロミオの話などそっちのけで、アニタにどう言い寄ろうか考え始めました。
(ロミオは村の英雄だ。おれではとても敵わない。でもね、アニタ。おれはアニタの幸せを願う気持ちだ
けは誰にも負けないつもりだよ…よしこれで決まりだ)
こうしてエンベリーノの懸命な努力が始まるのでした。

おわり
426名無しさん@ピンキー:2005/11/25(金) 21:15:29 ID:VANk6ST9
>>423-425
そんな需要のないもんではなくアンジェ×セーラ書けよ…とかは思ったりはしません。乙だよね!
これは「おわり」ということですので、続かないんかな?
アンジェレッタとビアンカの話ばっかしたんだろうなぁ
あとニキータの話までしたんだろうなぁ
とか想像想像。
ロミオはアホだからこそロミオでつ。
427名無しさん@ピンキー:2005/11/26(土) 01:20:51 ID:IrMz1PAZ
過疎ってるかな?
と思うといきなり投下くるから気がぬけないぜ
428425:2005/11/26(土) 22:49:50 ID:DkHaSrM8
>>426
これはとりあえず終わりです。最終的に>>285に繋がる感じなんですが、
もし思いついたらエンベリーノがアニタを落とすまでの過程を書いてみたいですね。
人気無さすぎなカップリングなので短編でw
429名無しさん@ピンキー:2005/11/27(日) 00:31:22 ID:P5YTcNV9
アニメで描かれなかったアンジェレッタ話とかどうかな?
アンジェレッタの手紙とか
430名無しさん@ピンキー:2005/11/28(月) 22:22:46 ID:SsxqWzA/
アンジェレッタとビアンカの話はともかく
ニキータとアンジェレッタなんて組み合わせ的にいけそうなもんじゃね
で、801スレは落ちたん?
431名無しさん@ピンキー:2005/11/29(火) 00:18:36 ID:Kr0Xoj46
個人的にはアンジェレッタとニキータの組み合わせよりアンジェレッタとアニタの方が見たい。
432名無しさん@ピンキー:2005/11/29(火) 06:25:47 ID:7EEtquuw
アニタとビアンカだけは相性悪そう
433名無しさん@ピンキー:2005/11/29(火) 14:39:53 ID:tb/jvI3y
アニタとビアンカだと結構子供っぽさが丸出しになりそう。
ロミオのことでもめるかもしれないけど喧嘩しつつも仲がいい感じになるんじゃないかな。
アンジェレッタとニキータは想像つかん。
434別に百合ではない:2005/11/29(火) 22:11:26 ID:7EEtquuw
1アニニキ
2アニアン
3アニビア
4アンニキ
5アンビア
6ニキビア
(受けとか攻めとかはないのでw六通り)
1予想の立てづらい赤毛コンビ。お姉さんとして普通に優しいニキータが見れる気がする
2アニタがロミオ関連でムキになるけど、アンジェレッタは笑顔でもっと話をきかせて、となるか?
3ビアンカにアニタは対抗心剥き出し。最初は気にしてないフリしてたはずなのに、いつの間にか言い争い…
4アンジェレッタ怒涛の誉め殺しで真っ赤になってニキータ陥落?一番大人なコンビかな
5ヒロイン決戦。ビアンカはアンジェレッタに対して劣等感を感じてしまう…とか。真面目に考えこみそう
6素直な気持ちを言い合える姉妹関係。ロミオに対してニキータがビアンカを守るために立ち上がったり?

精神的優位性と言っていいのかわからないが
アンジェ>ニキータ>ビアンカ≧アニタ
な感じ?

話としては四人絡むと筆者が死ぬからwアンジェレッタとニキータが見たいかも
二人の衣装を交換したりとか…
435名無しさん@ピンキー:2005/11/30(水) 02:54:06 ID:kFYcuR0l
うん、アンジェレッタとニキータのコンビが興味ある
436名無しさん@ピンキー:2005/11/30(水) 02:56:50 ID:RvbxycEg
ロミオの声優さんはツンデレ…をしてほすい
437名無しさん@ピンキー:2005/11/30(水) 19:34:42 ID:s4YHC2Ld
>>434
それいいね。自分のイメージはこんなかんじ。

<アニタ&アンジェレッタ>
「あの鈍感なロミオをどうやってたらし込んだのか見ておく必要があるわね」
と、アンジェレッタに会う前はめちゃくちゃ悪いイメージを持っていたアニタ。
でもいざ会ってみると、すぐにイメージが変わって
「アンジェレッタもロミオが好きなのね」
「ええ、そうよ」
「実はアニタの好きな人もロミオなの」
「まあ、そうなの!」
みたいなほのぼのとした会話をしているような気がします。
幼い年齢ならこんな会話も実現しそう。
で、アニタはさっさとエンベリーノにのりかえるんですよ(趣味)

<アニタ&ニキータ>
アニタが狼団に興味を持ちそう。ニキータと一緒に遠くからこっそり見て、
「ニキータ、あの人誰?ほら、赤毛の子…」
「リナルドだよ」
「なんてかっこいいの!ロミオよりいいかも…なんだか迷ってきたわ」
「…おいおい」
リナルドに一目惚れwとにかくアニタはそれほどロミオには執着しないタイプかな、と想像。
というかそうじゃないと救われないし…。

<ビアンカ&ニキータ>
「よう、ビアンカ。何書いてたんだ?」
「なんでもないわ」
「隠すなよ〜。わかってるって、ロミオに手紙書いてたんだろ?見せてみろよ」
「ちょっ、だめよ、見ないでーっ」
笑いが絶えない姉妹みたいな感じかな。
ニキータはロミオのことについてはあんまり深入りしないほうがいいかもね。
複雑だし、誰の味方するわけにもいかないし。軽いノリで少し関わるくらいがいいかと。

アンジェレッタ&ニキータは難しいなあ。誰かこの二人のSSきぼん。
438名無しさん@ピンキー:2005/11/30(水) 23:16:10 ID:RvbxycEg
アニタとニキータがくっつけば違和感ないしよくね?
とか思ったのは秘密だ
439名無しさん@ピンキー:2005/12/01(木) 04:38:39 ID:0FfLOUSP
アンゼルモ×アンジェレッタ
とかはどうかね?
440名無しさん@ピンキー:2005/12/01(木) 23:57:58 ID:Gnuuhh7s
>>439
それは、まさに私が絶え間なく欲しているカップリングではありませんかっ
…私的に本編で考え得る、最も痛々しい組み合わせだけど…

少年時代のシトロンSS希望。
441名無しさん@ピンキー:2005/12/02(金) 01:33:19 ID:EJYqe0Iy
>>440
君、熱でもあるんか?
と少し思いたくなる奇特な人だ。俺の好きなカップリングだし。
でもアンゼルモがアンジェレッタをレイ(ry
ってなエロ展開がいいのかな?
少なくとも俺は…アリだ。
ともかく同じ意見なやつがいてくれて嬉しいのぉ

シトロンの本名ってなんだっけ?
ガキんころからレモンレモンとか言われてたんかな?
442名無しさん@ピンキー:2005/12/02(金) 02:21:01 ID:LNvjzLrI
ろみ精神科通い★動物虐殺が趣味な女子高生日記
リストカット★アームカット薬大好き!
男は金づる!道具!
私は可哀想、中2で輪姦レイプされた上に両親の離婚♪創価信者
>>http://id8.fm-p.jp/17/ngjaqjpd/
──悲劇のお姫さまなの─
443名無しさん@ピンキー:2005/12/03(土) 01:53:36 ID:4ZxmLlnG
>>441
「本当は妹じゃないくせに!」
 アンゼルモは憎々しげに、天使を寝台に押し倒して…

展開的に全く違和感が無いけど、レイ(ry
とかアンジェレッタが苦痛を受けるのは、可哀想過ぎる。
という訳で、(ドMの)アンジェレッタの誘い受けが好ましい。
あるいはアンジェレッタ×アンゼルモ。アンジェレッタが攻めなら、犯罪に見えないところが利点。
って…あれ?エロ展開難しいよ。

シトロンの本名はアニメでは出なかった。
そもそも何でそんなあだ名がついてるのか?
444名無しさん@ピンキー:2005/12/03(土) 02:42:18 ID:A4jsgzNn
>>443
お前さんエロSS書けやぁw
これは俺からの宿題だ!アンジェレッタ×アンゼルモ見たいぞ!
一週間以内に書かないと…何もしないけどw

まぁ、この二人のカップリングは何か好きだわ。歪な感じがさ
例えばロミオ×ビアンカとか俺は嫌いでもないけど安心できすぎるとこがあるし
アンゼルモ単体は何か自分のやな所見てるみたいで。
アンジェレッタは自分がほしい所全部あるみたいな…
逆にアルフレド×アンジェレッタなんて西瓜に砂糖だぜ!
と、思ってんだがな

まぁ書けるなら書いてくれ!
ここにいるけど、俺は書けんのでorz

シトロンは…まぁブラジルとかならあだ名で呼ばれるらしいから、ラテン系特有の感覚なんだろうな
ピカソだって糞長い本名らしいし。調べたらわかるが。
445名無しさん@ピンキー:2005/12/04(日) 02:51:50 ID:hoNUPs+f
あげ
446名無しさん@ピンキー:2005/12/05(月) 21:49:44 ID:c4bJdbCb
私を妹と呼ばないで
そんな資格なんてないから
彼女は手を握り返す
闇が包み込む…

そうさ大丈夫さ大丈夫なんだ
君は君さ
だから…君を愛してるから
そう大丈夫だよ。
447名無しさん@ピンキー:2005/12/05(月) 21:50:52 ID:c4bJdbCb
私を妹と呼ばないで
そんな資格なんてないから
彼女は手を握り返す
闇が包み込む…

そうさ大丈夫さ大丈夫なんだ
君は君さ
だから…君を愛してるから
そう大丈夫だよ。
448443:2005/12/05(月) 23:30:43 ID:6iAlaVKm
>>444
承った。まとまったら投下します。
>>446
妹と言えばアンジェレッタ。これは絶対にアンジェレッタ!
これだけでも萌えました…ッ!この文体で、前後が読みたいです。
449「決闘とアンジェ誕生日の間の話」1:2005/12/07(水) 03:03:51 ID:GcYe+4JC
「早く帰ってこの本の事話さなきゃ!」
今日の仕事は親方同士で飲みに行ってもう休み。まだ夕暮れ時と言うには時間が早過ぎる
この時間でしたが、ロミオは帰路を急いでいます。
手にある本…それはロミオへのアンジェレッタからの宿題でした。
「アンジェレッタ、ビックリするだろうなぁ。僕もうこの本読んじゃったもんね!」
今日は沢山アンジェレッタとお喋りできる。ロミオの顔はすっかり浮かれ顔。しかしロミ
オは気付いていませんでした。
走っていた時、ロミオは本にはさまっていた手紙を落としていたのです…

「ん?何だろうコレ〜?」
手紙、拾ったのは狼団のファウスティーノ。
「ねぇ−ニキータ」
酒場に、手紙を読んでもらおうとニキータを呼びにいく。
文字が読めるのは彼女だけなのだ
「手紙?そんなもん捨てちまいな。どうせどっかのトーヘンボクが道に捨てたんだって」
「でもー、これ、手紙も文字もきれーだよぉ−」
「綺麗か何かしんないけど捨ててあったし汚いだろ…ん?」
「どーしたの−?ニキータ−?」
ニキータは手紙に小さく書かれた文字に気付く。
「『ロミオへ』って…まさかあのロミオじゃねーよな。」
ニキータはファウスティーノが封を開いた手紙を取り出し少し中身を見ました。
『ロミオへ。
この手紙に気付いてくれたかしら…』

「やっぱりロミオのだ…あのトーヘンボク、何たって、こんなもん捨てて…」
「それ、ボルゴ横丁の近くで拾ったんだぁ−。何て書いてあるのぉ?」
アンジェレッタからの手紙。何だか二人の会話を盗み聞きしたよう…
アンゼルモが手紙を奪った時はそうでもなかったはずなのに…
「な、何でもないよ!仕事があるからまた後でな」
何故か気恥ずかしくなってファウスティーノを追い返すニキータ
「アンゼルモの妹ねぇ…」

アンゼルモが狼団にいた頃、アンゼルモの話に妹が出てくることはまず無かった。
出てくるのは武勇伝だけ。知っていたのは妹がいる、ただそれだけの事実に過ぎない。
アンゼルモ自身に特別好意があったわけでもなく、詳しく知りたいとも思っていなかっ
た。

「この家に来ることがあるなんてな…」
手には手紙。ニキータはロッシ家の前にいた。
450名無しさん@ピンキー:2005/12/07(水) 21:44:21 ID:C/xZROZC
君を守りたい
だから傷ついてもいい
冷たい頬…笑顔はそのまま。
早くそれに気付けばよかったのに…
アンジェレッタの部屋
エッダとアンゼルモは買い物に行き、家にはロミオとアンジェレッタが二人
ロミオはアンジェレッタから渡してもらっていた本について語っていた…
「ロミオ?誰かが訪ねてるみたいよ」
家のドアを誰かが叩いている。アンジェレッタとせっかく楽しく話してたのに…
ふくれっ面をしながらロミオは玄関に行く。
「はーい!ただいま行きます」
ドアを開けたそこにいたのはニキータ
「え?何の用だい?」
「何の用もへったくれもあるかい、このトーヘンボク!せっかく訪ねてきてやったの
に!」
ロミオは何を言ってるかわからない。それもそのはず。彼は手紙のことをもとより知らな
い。
その上ニキータとアンジェレッタの手紙が繋がっているなんて想像もつかないことなのだ
から。
「ほら、手紙」
「?」
「この手紙、お前宛てだよ!どこまで私に言わせるんだい!」
ニキータが何故か怒っているのに手紙を届けてくれる?
「あ、ありがとう…」
よくわからない顔をしながら受け取るロミオ。
それはアンジェレッタの文字が入った手紙…
「じゃあな!」
さっさと別れようとするニキータの腕を掴むロミオ
「ちょっと待って…この手紙、どうしたんだい?」
「その手紙、この近くで落ちてたのをファウスティーノが拾っただけさ」
「この手紙開いてるけど…」
「それは…私は中身は見てないからな…あと、いつまで私の腕を掴んでるだい、このトー
ヘンボク!」
ハッ、と気付いて腕を離すロミオ
「だから…その手紙のこと聞かれても私は何も知らないよ…何も」
ニキータの少しの嘘…誰が書いたか、ある程度の内容、それは知ってる
でも、何も見なかった…二人のことは干渉しない方がいいのだろう…そんな気がするから
それに、そうしておけば、余計な事も言わないで済む…
「ニキータ…」
「だから、私はもう帰るよ」
「紹介したい子がいるから、少し時間空いてる?」

「アンジェレッタ、僕の友達でこの手紙を届けてくれたニキータを紹介するよ」
「ば、馬鹿、誰がお前の友達だよ…私はただ手紙を」
「ニキータね。よろしく」
天使の笑顔…これが、あのアンゼルモの糞ったれの妹?
ニキータは少し疑問に思いながら握手をした。
その手からは優しさを感じた…
452名無しさん@ピンキー:2005/12/08(木) 00:29:10 ID:1ViD8ueY
>>451
アンジェレッタとニキータの遭遇が見られるとは!
ニキータがかわいすぎで萌え。続き楽しみにしてます。
453名無しさん@ピンキー:2005/12/08(木) 02:07:38 ID:XTePdb4Z
>>450
冷たい頬、ということは…orz
短い中にも破壊力を秘めています!
って、脳内補完分と合わせて萌える私は人として…
>>451
少しデレに移行し始めのニキータ萌えw
454名無しさん@ピンキー:2005/12/08(木) 02:20:12 ID:wvH5tCMZ
あんじぇが、もっとみたいあげー!
455名無しさん@ピンキー:2005/12/09(金) 01:13:29 ID:gvSLNXdh
アンジェレッタとニキータの遭遇いいよ!
しかもキャラが皆アニメのイメージ通りだ。続きが楽しみだ〜。
456「決闘〜話」3「ロミオは出て行き」:2005/12/10(土) 00:41:20 ID:MaQoLKca
ここにいる理由…
何でいる?二人が気になったから?何で気になった?知らない…
ロミオは何故か私をこの部屋へ招待した…どうして?わからない…
アンゼルモは狼団を裏切った。だから奴は…糞ったれさ!
でも、その妹。アンゼルモの妹がただ見たかっただけか?
とても素直で良い子…私とは違う…それはすぐにわかった。

「わ、私はすぐに帰るからなっ!」
何とも居心地が悪い、ニキータ
「おーい!ロッシ−!」
その時外から大声で誰かが呼ぶ。窓から身を乗り出したロミオ
「親方なら今、いませーん!どうかしましたか−!?」
「煙突が急に詰まっちんたんだ!このままじゃ火事になっちまうから、至急ロッシに来て
貰おうと思ってな!」
「じゃあ、僕がかわりに行きます!」
サッと着替えたロミオは急いで家を出ようとする。
「アンジェレッタ!じゃあちょっと行ってくるね!」
笑顔でアンジェレッタは返答をし、ロミオは走る
「ちょ、私はどうするんだ!?」
ニキータの言葉に反応することなく依頼人のもとへロミオは行った。

部屋にニキータとアンジェレッタが二人…
「これだから煙突掃除の野郎は…」
「ニキータは煙突掃除の皆が嫌いなの?」
アンジェレッタのいきなりの質問に驚くニキータ
「そ、そりゃあ嫌いさ…あいつらよそ者のくせに調子乗ってやがる!」
「私は…私は好き。青空を沢山見せてくれる…そう、ロミオが私に…」
顔を赤らめるアンジェレッタ。
「私は…ずっとこの部屋にいた。小さい頃から。でも、ロミオは私に翼をくれたの…」
「ふーん、アンゼルモの…兄さんは何にもしてくれなかったのかい?」
ニキータの問いに表情が暗くなるアンジェレッタ
「アンゼルモ…お兄ちゃんは私の最初の友達だった…いつも、話してくれた。
楽しい話、楽しい歌…でもお兄ちゃんはある日突然冷たくなったの…」
しかし彼女はすぐに笑顔を取り戻した。
「でも今はとっても幸せなの。私にはロミオがいるから。」
あんな奴、どこがいいんだろう。ニキータは少し思う…
「アンジェレッタはロミオが好きなのかい?」
「え?」そんな表情を一瞬浮かべたアンジェレッタはすぐに答えを返した
「大好きよ。ロミオは私の王子様だもの!」
純粋な笑顔。ニキータは素直になれない自分が馬鹿みたいに思えた。
457名無しさん@ピンキー:2005/12/11(日) 02:46:01 ID:UubsL0Ht
男は泣いていた
「ごめんよ…ごめんよ」
傍らには炎のように赤い毛をした女の子と髪は黒く天使のような女の子が寝ていた
彼は
アンゼルモはそっと二人の
458続け:2005/12/12(月) 00:46:26 ID:ZsFW0B3d
>>457
全ての事が終わったあとアンゼルモは二人の顔を見た
こんなことでしか…
歪んだ愛の形
「私はお兄ちゃんのものなの!」
それさえ言ってくれれば。
「お、お前のことなんて何とも思ってねーよ」
本当に思っていない。
この薬。スヤスヤと眠る薬で二人は夢の中に…
寝てしまえば全て僕のもの
間違っていた。気付いてからでは遅い。
自分を…アンジェレッタは全てを受け取り、ニキータは全てを拒否した
そして全てが終わった。

精液泥棒は今日も哭いていた
459新スレ:2005/12/12(月) 21:08:03 ID:6so+pOOr
460名無しさん@ピンキー:2005/12/13(火) 03:55:54 ID:bB4MjP85
鈴  衛  a  g  e
461名無しさん@ピンキー:2005/12/13(火) 04:39:31 ID:uxM+Wmcm
>>456
乙!続き待ってます!
462「決闘〜話」4」好きなこと…大切なこと:2005/12/13(火) 22:56:45 ID:BQo+wiGm
小さな部屋に女の子が二人

「ニキータは好きな人…いるの?」
攻められるのは慣れてない。
「い、いねぇよ…いないさ…多分」
あいつの顔が思い浮かぶ。
金髪の…今までに会ったことのないタイプの男…
卑劣なだけの奴、誰かと戦ってさえいればいい奴…色んな奴がいる。まわりに男がいない
わけじゃ…
むしろ女の子の友達なんてのがいない
『ふふ…でも、思い当たる人はいるのかしら?』
ニコニコと自分にそう言ってるような、アンジェレッタ。
好きとか…わからない。意識したことなんて…
あの日…二人っきりの夜。
「何にも思ってないよ!」
自分の想いを断ち切るように突然ニキータが発した言葉にアンジェレッタは目を丸くして
いる
「あ…ごめんよ…」
あんな奴好きなわけない!もう沢山だ!臆面もなく恥ずかしいことをベラベラ喋り、
友情だ…とか。私は酒場で見てきた、人間なんて信じるもんじゃないってことを…
人を信じた奴は馬鹿さ…大馬鹿野郎どもさ
「もしかしてロミオのこと…好きなの?」
「へ?何とも思ってないよ…」
「よかった。ニキータなら何でも話せそう…私ロミオと一緒にいれるだけ幸せ。だから
…」
アンジェレッタは少し涙目だった
「私はもうすぐお父さんとお母さんのいる天国に行くの…
だから…私のわがまま。少しでもロミオと一緒に…」
ニキータは何が何だかわからなかった。アンジェレッタのような子、に会ったことがな
かったから?
そこまで大切に人を想うことがわからないのか?
全てわからなかった…でも、わかった…
すぐにアンジェレッタは涙を拭いていつもの笑顔に戻っていた。

「じゃ、もう帰らないといけないから…」
すでに日は傾き始めていた
「ニキータ、ありがとう。あなたに今日会えたことが嬉しかった」
「私なんて…そんな…」
「それにニキータはとっても優しい目をしてるわ…」
赤くなるニキータ。アンジェレッタはいつもの笑顔
「また、いつかゆっくり話しましょ」
もっともっと話をしたい。そんな笑顔。
「ああ、また今度な…」
素直なアンジェレッタの笑顔…ホッと落ち着く笑顔。
そうだ、ゆっくり、今度語ろう…
初めての女の子の友達。
463名無しさん@ピンキー:2005/12/14(水) 00:22:29 ID:R+QnxWfS
希望は自分の中にあり外の世界に転がってはいない。
アンゼルモにこの言葉を
464名無しさん@ピンキー:2005/12/14(水) 02:49:37 ID:SUmG2k5N
>>462
GJ。ニキータの心理描写がいいね。
さりげにアルフレドがでてくるとこもグッド。
465名無しさん@ピンキー:2005/12/15(木) 03:05:05 ID:fheIxTRr
椎間板ヘルニアになったアンゼルモとアンジェレッタの交流期マダー…

てか書いてくれよ!期待してるから!アンジェレッタ→アンゼルモ
466名無しさん@ピンキー:2005/12/15(木) 23:56:38 ID:A1DLpp/+
誰かニキータ×アルフレドを頼む・・・
全然無いよ・・・
467名無しさん@ピンキー:2005/12/16(金) 00:37:06 ID:HOyJW2Qj
>>466
検索したわけじゃないがアルフレドがメインの話すらないんじゃないか?
各ヒロインや狼団にマイナー系とかの話見ても明らかにマイノリティな職人がいるんだなぁ
と、思う。
アルフレド自体脇役としても意図的?ってくらいでないし。

アルフレドが作中で逝ってるから出番が限定してしまって書きづらいとも考えられるから、希望シチュエーションだけでもあげてみたら?
ここの人は三人か四人くらい書き手さんがいるみたいだけど、皆さんアニメ準拠仕様で書かれるから
もし、ぶっとんだ(エロ含め)のを望まれるなら、特にそれを書くのがいいと思う。

てかアンゼルモ信者がいるなm9(-A-)
私も半分そうだがw
468名無しさん@ピンキー:2005/12/16(金) 19:50:13 ID:Me89IUCl
>>465
なんか、相当な悪趣味ですねwよほど歪んだ物が好きなんだとお見受けする。
ということでその悪趣味なアンジェレッタ→アンゼルモを書いてみたんですが、
こんなもんでいいんでしょうかw
>>448様のアンジェレッタ×アンゼルモが見たいです…。

予告。アンジェレッタ→アンゼルモ(エロあり)です。カップリングが異常なだけに、かなり
ぶっ飛んだ内容になってます。人によっては不快になるかもしれないので、そういうのが
嫌いな人は回避よろしく。
469アンジェレッタ→アンゼルモ1:2005/12/16(金) 19:51:24 ID:Me89IUCl
「わたしの初めてはアンゼルモだった。小さい頃はよくこの部屋に遊びに来てくれたわよね。
お兄ちゃん。優しかった…とても。あの頃はとても…」
「やめろよ、本当は妹じゃないくせに」
アンゼルモはベッドに手をつき、酷くアンジェレッタを憎んだような顔つきで答えました。
「…ねえ、わたし本気よ?そんなにわたしが嫌いなの…?」
アンジェレッタは今にも涙がこぼれそうでした。アンゼルモが本当の兄ではないということを知
ったからといって、アンジェレッタのアンゼルモに対する想いは変わりません。
それを知った日から、アンゼルモがなぜか自分を憎むようになったこと──アンジェレッタの
悲しみはただそれだけだったのです。
「ふん、嫌いなのはどっちの方だよ」
「何を言うの!」
「知ってんだぜ、ロミオと二人で僕の悪口を言い合ってるってことぐらいな!」
「言わないわ!そんなこと」
「じゃあ、あの日記は何だよ。もちろん説明しなくてもわかってるんだろうな?」
アンゼルモはますます声を張り上げて言いました。
「あれは…あれは…わたしがアンゼルモを好きだから…」
アンジェレッタの声は怯えで震えていました。
「優しかった昔のアンゼルモが恋しくて…だからあんなこと…」
「嘘だ…お前が僕を?ふざけるのもいいかげんにしろ。どうせ…どうせロミオがいいんだろ?」
「嘘じゃないわ!わたし、アンゼルモのことがずっと好きだったの。今もよ。信じて!」
しばらく沈黙が続くと、アンジェレッタはとうとう泣き出してしまいました。もう、どうすればいい
のかアンジェレッタにはわからなかったのです。
するとアンゼルモはぼそっとつぶやきました。
「…証明してみろよ」
「…証明?」
「わかる方法で証明してみろよ!」
散々にロミオと仲良くしておきながら、なおもそんなことを口にするアンジェレッタ。アンゼルモ
はそれが許せなかったのです。
アンジェレッタは肩を震わせてすすり泣いています。けれど憎しみは増すばかりでした。
(この女はちょっと泣けば済むとでも思ってんのか?)
こんな程度ではまだ足りません。許して、お願いだから嫌わないで──そう泣き叫ぶまでは。
「アンゼルモ…」
アンジェレッタは身に着けているものをみんな脱ぎ、泣き濡れた目で見上げました。
「ねえ…これで信じてくれる?」
細い身体に小さく膨らんだ胸。アンゼルモはその綺麗な身体を見てしまったのです。
「アンゼルモにしか見せたことなかったのよ?ねえ、見て…わたしじゃもうドキドキしない?」
アンジェレッタは顔を真っ赤にして、震えながらアンゼルモの手を取りました。
下半身にはまだ布団が掛けられています。アンジェレッタはそれさえも取り去ろうとしました。
470アンジェレッタ→アンゼルモ2:2005/12/16(金) 19:52:17 ID:Me89IUCl
「や、やめろ」
「お願い…」
「誰がお前なんか!」
アンゼルモが怒鳴ると、アンジェレッタはベッドに顔を伏せて泣きじゃくりました。他に出来る
ことなど、アンジェレッタにはもうなかったのです。
「ぼ、僕を裏切ったりするから悪いのさ」
アンゼルモは、かすれた声でそれだけ言い放つと、部屋を去っていきました。
「アンゼルモ…許して…アンゼルモ…」
アンジェレッタはそう言いながら、そのままずっと泣き続けていました。
「あんな裏切り者…僕はもう何とも思っちゃいないんだ」
アンゼルモはドアの外でアンジェレッタの泣き声を聞きながら、そうつぶやきました。
昔のアンジェレッタとの思い出──そんなものはとうにアンゼルモの中から消えていたのです。
アンジェレッタの秘密を知ったあの日から、アンゼルモはすべてを捨てたのです。
「ああ…アンゼルモ…お兄ちゃん…」
いつまで経っても、アンジェレッタは泣きやみませでした。けれど、アンゼルモはそんなことで
はまだ動じもしません。その天使のような顔が、ぐちゃぐちゃに歪むまで。ゆっくり、ゆっくり、
アンゼルモはドアの外で待ち続けました。
「お兄ちゃん…お兄ちゃん…」
「どうやら、本当みたいだな」
アンジェレッタの声がかれてくると、アンゼルモは部屋に戻り、アンジェレッタが座っているベッ
ドに入りました。
「そんなに言うなら。望み通りにしてやるよ」
アンゼルモはアンジェレッタの脚の間に手をすべらせて、ゆっくりと指を動かし始めました。
「い…痛っ…。お兄ちゃん…お兄ちゃんはわたしのこと、愛してるって言ってくれないの?」
「……」
「やめて…違うの…ああっ」
アンジェレッタの中から滴る温かい液で、アンゼルモの指はみるみるうちに濡れていきました。
するとその時です。
「アンジェレッター!今日は親方が飲みに行ったから早く終わったよ!」
まだ明るいうちだというのに、ロミオが帰ってきたのです。
「ロミオ!だめ!今入ってきたらだめ!」
「え?アンジェレッタ…?」
ドアを開けたロミオの目に飛び込んできたものは。ベッドで真っ裸になったアンジェレッタと、
無理矢理よりかかるアンゼルモの姿でした。
「ロミオ、見ないで…」
アンジェレッタは布団を掴んで大慌てで身体をかくすと、涙声になって言いました。
471アンジェレッタ→アンゼルモ3:2005/12/16(金) 19:53:00 ID:Me89IUCl
「アンゼルモ!!お前、アンジェレッタになんてことを!!」
ロミオは大声で怒鳴りながら、アンゼルモに詰め寄りました。
「へえ、ずいぶんと僕のことばかり悪く言ってくれたもんだなあ」
アンゼルモはロミオの方を向いてせせら笑いました。
「何だって?どういうことだ?」
「ふん、アンジェレッタに聞いてみな。アンジェレッタの方からさそったんだぜ」
「ま、まさか、そんなはずが…アンジェレッタ?」
するとアンジェレッタはうつむきながら、か細い声で答えました。
「そうよ…ロミオ。アンゼルモの言う通り。わたしからさそったの…」
「そ、そんな…」
ロミオはへなへなと床に座り込んでしまいました。
「これでわかったろ?お前は邪魔なんだよ。それに僕たちがこんなことをするの、初めてじゃ
ないんだぜ」
アンゼルモは可笑しくてたまりませんでした。アンゼルモは気づいたのです。アンジェレッタを
ものにしてしまえば。誰よりも憎い、このロミオを、いとも簡単におとしめることができるという
ことに──。
「さあ、お前は部屋に戻れよ。アンジェレッタはお前なんかに用はないんだからな」
アンゼルモはロミオを引っ張って、いつもの牢屋に連れて行き、鉄格子に鍵をかけました。
「あーっはっは!とうとう僕は勝ったんだ!ロミオに勝ったんだ!」
アンゼルモが高笑いをしながら部屋に戻ると、アンジェレッタはまたベッドに座って、しくしくと
すすり泣いていました。
「さあ、続きをしようか。父さんも母さんも出掛けてるし、丁度いいじゃないか」
ロミオが牢屋の隅にうずくまって、どうすることもできず、めそめそと泣いていると、アンジェレ
ッタの部屋から声が聞こえてきました。
「ああーっ、お兄ちゃん!あーっ、あーっ」
ロミオは、絶望のどん底に突き落とされた思いで、耳を塞ぎました。聞こえてくるのは、快感の
混じった、アンジェレッタの声ばかりだったのです。
アンジェレッタは口を手で塞ごうとしましたが、収まらず、シーツを引き掴んで、後ろから突か
れるたびに、悲鳴のような声で喘ぎ続けました。あまりの激しさに、髪は振り解け、羞恥心と
罪悪感と同時に込み上げる快感に、まるで別人のようによがり狂っていました。
そしてやがて、ぐったりとなって動けなくなってしまったアンジェレッタの顔を覗き込んで、アン
ゼルモは言いました。
「君のそんな姿をみんなが知ったら、誰も天使だなんて言わなくなるだろうね」
苦しいほどに呼吸を乱して、横になっているアンジェレッタは、アンゼルモに対して、ただうつ
ろな視線を送ることしか出来ませんでした。

おわり
472名無しさん@ピンキー:2005/12/17(土) 00:20:36 ID:VB4w5o3v

このスレは何故か嗜好が偏った輩が多いみたいですねw
てわけで、以下の意見も不快になることもあること注意。












以下は自分の嗜好であって文句をつけるつもりはないのだが
アンジェレッタがアンゼルモを求めてても
もっとじらしたり、
アンゼルモが手でいじくりながらパンツだけをしゃぶりついて、
「もう濡れてやがる卑しい奴め。糞尿まみれ、汚い汗まみれのパンツを俺の口で洗ってやったからはきな」
とか(パンツを貪る様は餓鬼的でアリかな…個人的にパンツを…某アニメのアンジェレッタ系キャラの影響だが)
あと、実はロミオがアンゼルモを越えた鬼蓄野郎で
とか
アンジェレッタが息をしなくなるまで、ヤり続ける
とか
まぁ、何だか…かも
逆パターンとしても
アンゼルモにアンジェレッタを好きと言わして
ロミオとの性交渉を見せつけながら
「お兄ちゃん、私のこと好きなんでしょ。だったらオナニーして。」
とか
どちらにしろ「天使」とのギャップ系がいけそうです

少しはしゃいだスマソ
473名無しさん@ピンキー:2005/12/17(土) 00:37:34 ID:oa5C0XmQ
>>469-471
乙枯。
凄い。正しくエロdeパロだ!
全然萌えないけど、痛々しい!萌える!
アンゼルモがあくい。アンジェがエロ健気!
ロミオは正しく負け犬だな…
474予告:2005/12/17(土) 02:19:26 ID:oa5C0XmQ
アンジェレッタ×アンゼルモ(微エロ)
アンゼルモが狼団に追放され、ロミオが名誉回復した後、らへんの話。
本編に戻れるように書く予定です。
475名無しさん@ピンキー:2005/12/17(土) 02:21:30 ID:VB4w5o3v
キター
476「嘘をついてみて」1:2005/12/17(土) 02:21:42 ID:oa5C0XmQ
 明け方から降り始めた雨は、午後になっても、静かに降り続けている。
 アンジェレッタは窓際の椅子に座って、本を膝上に開いたまま、外を眺めていた。
 街路を屋根を、馬車を人を、あまねく刺す、冷たい水の針。
 それは散じて霧となり、街の色彩を奪い、ざわめきを吸う。些末なものを隠す。
 些末なもの…だけど──。
 窓硝子を這い降りる雫が、その顔に幾筋もの流動的な影を作る。
 気に懸かって、文面が頭に入って来ない──。
 アンジェレッタは諦めて本を閉じ、そっと立ち上がった。

 アンゼルモが狼団に追放されてから、数日が経過していた。
 しかし、自業自得の傷はまだ半分も癒えていない。

 アンゼルモは自室で、退屈凌ぎにパルモをじゃらしていた。
 マルチェロは仕事に行き、エッダも昼過ぎから出掛けていた。
 窓から射す光は元より弱く、部屋は暗い。かといって、明かりをつける気力もない。
 敢えて何も考えずに、(というのは、考えると八方塞がりになるからだが、)アンゼルモはただ、ただ無為な日々を過ごしていた。
 家に一人…猫と自分だけ──。
 パルモが毛糸に纏わる姿を眺めて、孤立を忘れようと無理に笑ってみる。
 柔らかい毛並を撫で、抱き上げて尻尾を摘むと、嫌がったパルモが突然手を引っ掻いて、身を翻した。
「痛っ……」
 逃げて行くジンジャー色の尻尾を視線で追えば、戸口に白い足…アンジェレッタだった。

「…何だよ」
 アンゼルモはそれ以上顔を上げず、投げやりに呟く。
「話…しない?」
 パルモは素知らぬ顔で足下をすり抜けて、廊下に出て行った。
「…話す事なんてない」
「いつまでも、ケンカしていたくないから」
「ケンカじゃないだろ」
 アンジェレッタは、ふっと黙って、大人しく引き返した。アンゼルモは、なんとなく安堵する。
 しかし、アンジェレッタはすぐに戻って来た。救急箱を抱えている。
「…アリガトウ。」
 アンゼルモは表面だけの礼を述べて、それを受け取った。
「あの…」
「入れよ」
 アンジェレッタは俯くように頷き、歩を進めた。戸を締める音が二人の胸に、妙に重く響いた。
477名無しさん@ピンキー:2005/12/17(土) 02:46:14 ID:VB4w5o3v
微エロなんてキターです
パンツ!パンツ!
パンツごしにクンクン!
って自分の嗜好ですが

乙です。続き楽しみにしてまーす。
478469:2005/12/17(土) 21:41:48 ID:Slst3SC0
>>472
さ、さすがにそこまで変態じみたものは無理だ…想像不可能w
少なくともその嗜好を理解できる女性はほとんどいないんじゃないかと…。
このスレの書き手は多分大体が女性だと思われるので、
その手のものの実現は難しいかもしれませんねえ。

>>476
待ってました〜。綺麗な文体にうっとりしてしまいそうです。
パルモがなんかいいですね。続き楽しみにしてます!
479472:2005/12/17(土) 23:32:20 ID:VB4w5o3v
>>478
あなたも>>476さんとか含め、ここの方大体女性なんですか!?
男向けエロや百合もん少ないからおかしいと思ったんだ…
エロパロとか言うから男の方が…ああ恥ずかしいw
ま、いいたい。

無理して書かなくても良いんでアンジェレッタものでまたエロ書いて下さい。他のも期待して待ってるよ。エロでなくても。

>>476
よーし、お前を男と見込んでエロぷりーず!パンツぷりーず!ピッコロがクンクンぷりーず!

ま、この鬼蓄野郎と罵りながら華麗にスルーしていただいても結構です…キモいのはわかってるからw
綺麗な文体で期待してるよ!(・∀・)
480名無しさん@ピンキー:2005/12/18(日) 00:56:21 ID:1lqvGyHc
やはりアルフレド×ニキータは駄目なのか・・・orz
481名無しさん@ピンキー:2005/12/18(日) 01:18:11 ID:LR3E1yJ3
どんなアルニキがいいの?
自分が書けるかはともかく聞きたい
482「決闘〜話」5」優しい君に…:2005/12/18(日) 01:40:04 ID:64N+sRjj
アンジェレッタが少し流した涙の意味…
彼女と会ったあの日以来…少し考えるようになった「大切な人」のこと
アルフレド?見るだけで変な気分になる。あんな奴関わるのもゴメンさ!
そう思っていたはず。でも…

アンジェレッタはあの日の後、すぐにパリへと旅立ったと、ロミオは酒場に報告しに来
た。
「なんだい、このトーヘンボ…何、涙目になってるんだい?」
ロミオはあまり多くを語らなかった…いや、語れないようだった。
でも、自分に言い聞かせるように笑顔を必死に作っていた。
そして、一つの手紙を私に渡した。
いつものうざったいくらいの元気はロミオにはなかった。
手紙−送り主はアンジェレッタ。
一度だけ…確かに一度だけだった。でもいろんなことを話した…話足りないくらい
彼女が病床にあり、もはや長くないかもしれない…どこかで聞いた
でも、彼女の笑顔は私が今まで見て来た野郎どもなんかよりもずっと…比べることができ
ないほど生に満ち溢れていた。
私も力をもらえたから…

手紙は、私のことをとても心配してくれているアンジェレッタの優しさにあふれていた
今までなら、「余計なお世話さ!」とでも言って手紙を破りすてていただろう
でも…アンジェレッタは違う。彼女に触れてわかった。人の優しさが…
「あいつ」は…アルフレドは何も考えちゃいないさ。ただ、私をほめてくれただけ
もう少し素直になれるかも…アルフレドのこと。ありがとうアンジェレッタ…

−最後に記された言葉
ニキータ。また今度会って話すまで、文通をしましょ。初めての女の子の友達だもの。
もっとあなたの話を聞かせて。

あれから10年以上の月日が経った…
アルフレドは私に笑顔だけを残し、去った。
自分に素直に成り切れなかったことを後悔もした。
アルフレドのこと…今なら好きだった、ってわかるから。
でもそんな後悔を忘れさせてくれる仲間にも恵まれた…
お転婆な妹ビアンカや黒い兄弟、狼団のみんな、ミラノの街
そして、それに気付くきっかけをくれたアンジェレッタ…
皆ありがとう。

今日は結婚式。
皆が祝福をしてくれている。
そして…
「おめでとうニキータ!」
「ありがとうアンジェレッタ!」
-終-
483469:2005/12/18(日) 22:43:37 ID:Pz6UYff8
>>479
ワロタ。書き手の性別は私の勝手な予想なので実際どうなのかは
知らないけど、とりあえず私は女ですよ。
私の書けるエロの程度はあれが限界ですが、また何か話を思いついたら
書こうかと思ってます。

>>482
乙!素直になったニキータが可愛いです。
アンジェレッタとニキータのコンビが好きになってしまいました!
484名無しさん@ピンキー:2005/12/19(月) 00:36:36 ID:6e2solaA
女の人が多いのか…
801板そういやどうしたんかね…
485名無しさん@ピンキー:2005/12/20(火) 00:33:59 ID:d7uEAWrk
つくづくキャラアニメだよねー
女性に受けるのもわかる要素も沢山。
486ニキータ→アルフレド(微エロ?):2005/12/20(火) 02:30:25 ID:d7uEAWrk
悶々とした朝
ニキータは起きた…昨日のことを思い出す
昨日はアルフレドと二人っきりだった
見つめられたあの時。
何をすれば良かったの?キスでも?それとも…
アルフレドって一体なんなんだろうか?
「『君が花を飾ったら…』」
ニキータは思わず手を…

アルフレドに目で犯されたい?
ここを舐めてもらいたい?
唇を奪われたい?
優しくアルフレドに抱かれたい?
激しく責められたい?
わからない…

こんな感情…嘘さ。
今まで感じたことなんかないものだから
どうしていいのかわからない。
会えばアルフレドは笑顔で私に挨拶をするだろう
「やぁ、ニキータ!」
ただの挨拶。
私は練習する
「よぅ、アルフレド。何してんだ?」

「やぁ、ニキータ!」
「な、何だよ!」
『冗談交じりに今日朝、お前を“ネタ”にしたよ、ハッハッハ』
挨拶にプラスして、そんなことでも言える関係ならいいのに…
「ん?どこに行くんだい?」
「し、仕事だよ、ばか」
素直に
『アルフレドに会えるかなと思って外に出たの…』
言えない、言えるはずかない。
「じゃあね!僕はこれから黒い兄弟の集会なんだ」
「ばーか。んなもん知らないよ…」
笑顔で去るアルフレドに
ただ『どこかにデートにでも行かない?』
その言葉も言えない
あんな奴いなければ…いなければ…私のもとにずっといてくれれば。
ただ一度だけでも…

君が男じゃなかったら良かった。
487アルフレド→ニキータ(?):2005/12/20(火) 03:09:59 ID:d7uEAWrk
「…だからさ、アンジェレッタちゃんはね」
ダンテや黒い兄弟の仲間たちは何かを話していた
「何を盛り上がってるんだい?」
アルフレドは盛り上がる仲間たちの輪に加わる
「ダンテ様が今まで接してきた可愛い女の子たちの…」
ダンテの自慢をさえぎるように
「今はねアンジェレッタのこと皆で話してたのー」
「こらっミカエル、このダンテ様の武勇伝を…」
ダンテの空回りはさて置き
「アンジェレッタのこと?」
仲間が口々に話す
「ロミオの奴、羨ましいよな。彼女もちかよー」
「村にも彼女がいるみたいなこと言ってたよなー」
「確かにロミオは可愛いし俺としてはケツも狙ってみたいけど女の子にももてるなんてなー」
「アンジェレッタはマリア様みたいだったよ」
「…ここで、おいらが言ったんだ『お嬢様、君は僕の太陽だよ!』ってな」
「てかリーダーはアンジェレッタのことどう思うんだ?」
「僕かい?アンジェレッタは確かに天使のような素晴らしい女の子だね。ロミオともお似合いだと思うよ」
「マジかよ。あーあ。ロミオ会わせてくんねーかなー」
「ハッハッハ。ロミオなら皆に喜んで紹介してくれるよ」
「アンジェレッタみたいなかわいこちゃんはこのダンテ様のような選ばれし者しか会えないの!」
「ダンテの言うことはともかく、病気なんだろ?何とかなる問題じゃねーもんな」
「俺たちが会える女の子なんて、狼団の…名前なんだっけ?」
「ニキータな…俺は興味ないわ」
「赤毛の凶暴な女だっけ?あれが彼女なら手に終えないな…」
「ねぇーアルフレドはニキータのことどう思う?」
「僕は彼女はとっても可愛い女の子だと思うけどね。皆が思ってるような子じゃないさ」
アルフレドの一言に皆が感心する。
「で…アルフレドはニキータを…」
「アンジェレッタもそうだけど、彼女がどうとかは僕達にはまだ早すぎるんじゃないかな?」
「アルフレドもまだまだガキだねぇ。ニキータが好きなら好きって言わないとこのダンテ様が…」
盛り上がる中ロミオが遅れてやって来る
「皆ゴメン、遅れちゃって…」
皆の視線はロミオに集中。そして…
「この色男!一人くらい女の子紹介しやがれ!」
手荒い歓迎を受けるロミオ
そんな中
「アルフレド、お前、本当にニキータのこと…」
「さっきの言葉のままさ。もしかしてダンテはニキータのこと好きなのかい?」
そう言って、じっとダンテを見るアルフレド
「お、俺はただ…」
顔を赤らめるダンテだった。

488名無しさん@ピンキー:2005/12/20(火) 03:22:31 ID:d7uEAWrk
>>480
を見てたら、何か書きたくなったので書いてみました
480の完全に希望通りとは行かないかもしれないけど。
アルフレド×ビアンカ派として最初書くつもりはなかったし、あまり書かないんだけど

最初ニキータとアルフレドの二人っきりの夜でエロ書くかな
と思ったが、エロは他の(上で書かれた人とか)に任せます。
てわけでこれもリクエストか?
489名無しさん@ピンキー:2005/12/21(水) 01:19:29 ID:E58go+i/
ロミオ×ニキータ(エロ)キボンヌ
490名無しさん@ピンキー:2005/12/21(水) 02:56:58 ID:zbZsD3AO
>>486-487
乙です。ニキータがエロ可愛い。
エロ有りでアルフレド×ニキータなんて想像つかなかったけど、案外いけますね。
ということで影響された私も今執筆中w
491名無しさん@ピンキー:2005/12/21(水) 23:19:57 ID:oNUKHN2K
>>486-487
アルニキはやっぱいいよね〜。ダンニキも少し入ってたのも良かったw

>>489
密かに自分も好きな組み合わせ・・・。
何ていうか、パラレルで好きというか何というか。

>>490
む、期待してますw


ここは良スレですな。
腕のいい職人さんがたくさんいて、嬉しいよ。
492名無しさん@ピンキー:2005/12/22(木) 23:06:21 ID:JIua2TbK
きたいあげ
493名無しさん@ピンキー:2005/12/23(金) 00:31:55 ID:rcfdnq+d
>>490
期待しておるよ。まじで

ロミオが主人公のエロゲを作ろうとしたのも遠い昔だ
494ロミオ×ニキータ・エロ有り:2005/12/24(土) 01:40:17 ID:kJj2TYnn
『X'masと…』

「なぁ、ロミオ。」
ニキータの言葉が最初だった。

路地を抜けた所
「ロミオ…ん。」
唇を奪われた…キスをするのは初めてじゃない
アンジェレッタともアニタともした…でも変な気分
「ニ、ニキータ、何するんだ!」
「ロミオ、私の可愛い『妹』とキスもしたことないんだって聞いたから予行練習さ。」
ビアンカとは確かに何もしたことはない。手さえ握ったことだって…
「童貞狩り…X'masだというのに一人でボケっとしてる奴には…」
ロミオの手を胸に押し付けるニキータ
(ニキータ…胸、意外に大きくて柔らかいんだ)
そっとズボンを下ろすニキータ
「下半身は素直に反応してるじゃないか。」
ニキータの言葉に恥ずかしくなって顔を赤らめるロミオ
なぜ、襲われてる?混乱したロミオはニキータの肩を押さえ付け地面にニキータを押し倒した
「何、すん…っ!」
強引に倒したニキータの口を塞ぐようにキスのお返し
「ニキータが僕を襲うなら襲い返してやる」
「えっ!?」
ニキータが驚いた瞬間にロミオはニキータの衣服をはぐように脱がしていく
そして下着だけになったニキータだったがロミオの動きが途端に止まった
「私をここまでしておいて最後までやる勇気がないのかい?」
「いや…そのニキータが寒そうな気がして…」
人の吐く息は白い。寒いからこそ煙突掃除夫はなくてはならない職業
そんな寒さに反応したことと生来の優しさがロミオを邪魔したのだった
「私の家で続きをしないかい?」

ニキータの家はすぐ近くにあった。家は小さいけど女の子らしい飾り付けにロミオは少し驚いた
「何、ジロジロ見てんだ!?ほら、さっきの続きを…」
「ニキータ…やっぱりできないや。僕と君はただの友達だし…」
「そ、そうだよな…友達だもんな。友達だよ…」
ニキータは突然悲しいそうな目をする。
最初襲ってきたのはニキータだったのに…
「せっかく来たんだし、お茶入れるよ。私が焼いたクッキーもあるし…」

ニキータの入れてくれたお茶、クッキーはとても美味しく、ニキータの意外な一面をまた見れた。
「このクッキーは向かいのおばさんに作り方教わったんだ。オーブンも借りてさ…」
「うん、とっても美味しいよ。」
「ありがとう…ロミオ」
そう言ってニキータはロミオにもたれかかる
「え、だからしないって…泣いてるの?」
ニキータの涙はしばらく止まらなかった。
495『X'masと…』2:2005/12/24(土) 03:04:42 ID:kJj2TYnn
とても大きく優しいロミオの胸の中
このままずっと包まれていたいんだ…

ニキータが泣きやむまでロミオは彼女を抱きしめていた
何故ニキータが泣いてるかはわからないけども、優しく抱いてあげることがニキータにしてあげられる唯一のこと
「ニキータ…」

冷めた茶。食べさしのクッキー…
「ロミオ、ありがとう…」
小さな声
「へ?」
「だから、ありがとうって言ってるんだよ!」
顔を紅潮させたニキータ
でも、ロミオはいつもの彼女に戻ってくれたことを感じた

「なぁ…少し話してもいいかな?」
「え?ああ、いいけど」
「あと、さっきは…ゴメンな」
「へ?」
「もういいよ!」
「ご、ゴメン。で、話って?」
「アルフレドのこと…」
アルフレドの名前をだすとロミオの反応はよくなった
「毎年…あいつのことをこの時期思い出すのさ…寒い季節…アルフレドは死んだ。
私は告げれなかった。自分の想い…」
ロミオには沢山のアルフレドとの思い出があった。だからこそアルフレドが死んだ時生気のかけらもないような状態になった
ニキータにはなかった…彼女の中にある何かが邪魔をしたから
「死んだ奴のことなんていつまでも言うなんて…私もバカさ…」
涙目になるニキータ
「普通の女の子みたいに、アルフレドみたいな男の子とデートしたり…私にはできないんだもん…どんなに、女の子らしくしようとしたって…」
「ニキータは可愛い女の子じゃないか?」
いつの間にかニキータの涙は顔から消えていた
「…ロミオならそう言ってくれると思ったよ…お前優しいもんな。どこかにドライな自分がこうやって見てるのさ。
全てを誰かに自分を預けたい…そう思ったって無理なんだ。だからロミオなら…って」
「だからって襲わなくても…」
「そうさ、襲わなくてもいいのさ…でも私にはそれしかできない。
お前なら、ロミオなら私の全てをあげれる気がしたのに…」

大分あたりは暗くなっていた…
「お茶ありがとう、美味しかったよ。」
「ああ」
「また、遊びに来るね」
「うん…」
「じゃ」
「待って…くれないか?」
「へ?」
496『X'masと…』3:2005/12/24(土) 04:47:35 ID:kJj2TYnn
「待ってくれ…」
その時のニキータは女の子らしく、とっても可愛かった
自分の中の「らしさ」に気付いてるのか気付いていないのか…

時間はたつだけ
何も話せない
「な、なぁ」
「うん?なんだい」
「あ、いや…何でもない…」
暖炉のない小さな部屋
確かに雨風はしのげるとは言えとても寒い
「あっ、あと…これ…」
さっきから会話になっていない。ニキータが手渡してくれたのは毛布だった
「ニキータはいらないの?」
「わ、私はいらないよ。一枚しかにないからロミオが使いな」
「じゃあ、一緒に入る?」
「や、やめてくれ…」
その後も会話はない…外はパラパラと雪がふる
ガクガクっと震えるニキータに優しく毛布をかけるロミオ
「やっぱりいいよ。ニキータが使えば…」
「あ、ありがとう。でも…お前も寒いだろ?」
「ほら、元気がでる体操をすれば体もポッカポ…」
“ミシッ”
ボロアパートなので耐震性もクソもない
「暴れるなら…一緒に入ろ…」

会話がない…何をするわけでもない
毛布に二人でくるまっているだけ。
今日はどうせ家で一人だっただろう…ビアンカはカセラ先生たちと仕事…
でもニキータとずっと一緒にいるなんて

「初めて男のやつと夜を過ごしたのはアルフレドだったんだ…」
ニキータは突然喋り始める
「あの時は何にも喋れなかった。でも…あいつ、私を見透かしたように…優しい目で見てくれてた」
ニキータはロミオにもたれかかる
ロミオは黙ってその小さな肩を包み込んだ
「それ以来、ずっと優しい目が欲しかった。ロミオ」
「ニキータ」
「さっきのが…初めてだったんだぜ…お前なら全てを預けれるかも」

毛布の中、服を脱いだ二人
「ニキータ…さっきも思ったんだけど、結構大きいね」
ロミオは胸を見ていた
「ば、ばか…恥ずかしいって…」
「ここも、脱がすよ…」
寒さなんか二人には関係なかった。
(うわぁ…ニキータの下の毛も真っ赤なんだ…)
ロミオはニキータの体を舐め回す
「ニキータの“ココ”美味しいよ」
最初我慢していたニキータも少し声を上げていった…

「ねぇ…ロミオ」
甘えた声。ニキータらしくないといえばニキータらしくなかったがたまらなく可愛かった。
「ロミオ、ありがと。ロミオの前では私…素直になれるよ」
「えっ…うん。」
ニキータの新たな一面が見れた頃、朝日がミラノの街に差し込んでいた…
‐終‐
497あとがき(軽いエロネタあり:2005/12/24(土) 04:59:33 ID:kJj2TYnn
まず始めに
ヘタレ文で正直スマンカッタ

「下の毛も真っ赤」
ぶっちゃけこれだけのために引っ張った…
そもそも赤毛なんておらんて、という感じが出したかった…
実際赤毛の人はどうなんですか?とかもまずないし

ロミニキ大好きなんだけどな。最初はヤらせるつもりもなかったから躊躇が文に…
とりあえず「毛が真っ赤」に尽きる。

セックスフレンド的な二人の関係を描く!
とかもう少し考えても良かったかもしれません。

一回帰ってから勉強のためにミラノにロミオが帰ってきたと時間設定で、二人は18歳以上くらいです。

てわけで読者に戻ります
498名無しさん@ピンキー:2005/12/25(日) 02:05:50 ID:tAqNMzEv
φ男性の書き手の募集
499名無しさん@ピンキー:2005/12/26(月) 01:30:26 ID:tUMZPFLs
>>494-496
乙!!読みごたえたっぷりです。心理描写も細かくて引き込まれました。
赤い毛…確かに気になるかもw
500名無しさん@ピンキー:2005/12/26(月) 05:03:45 ID:JPwzj2uS
>>497
おおっ!念願のロミニキw
乙でした〜

>>498
そんなに過激なエロが見たけりゃ、自分で書いてみれば?
自分は今のままで十分満足っス
501予告レス:2005/12/26(月) 21:23:24 ID:R+yIPRh3
「Last Kiss」
ロミオ×ヒロイン陣(エロ無し)
本編より6年後
502「Last Kiss」夢と天使と:2005/12/26(月) 21:25:09 ID:R+yIPRh3
煙突掃除夫の仕事から無事に帰ることができ、あれから数年が経った。
穀物の収穫も過ぎ、ソノーニョ村でロミオは家族の仕事を手伝っていた。
毎日欠かさずミラノから送られてきたカセラからの本を読み勉強こそしていたものの、
教師の夢が叶うのか?
不安になることもしばしばだった。

「ねぇ、ローミオ!ソリ遊びしようよ!」
「アニタ…僕もう子供じゃないんだから」
「もう!ロミオのいけず!嫌い!」
「そんなこと言われてもなぁ…」
ソノーニョ村の冬は寒く、雪も降る。
子供達は冬の間はソリ遊びをしながら皆で楽しむのだ。
「ほら、カルロ、ピエトロ!アニタお姉さんの見本見とくんだよぉ」
「もうアニタお姉ちゃん、いつまでも子供扱いなんだもん」
「私から見ればいつまでも子供よ!さぁいっけ−!」

村の子供達が遊ぶ中、ロミオは一人本を読んでいた
「あれ?ロミオ。アニタ達と行ったんじゃないの?」
「この本今日中に読み切りたいんだ。」
やれやれ。そんな表情のジェシカ。
「ご飯が出来たら呼ぶわね」

「はわぁ…あれ?寝ちゃったか…」
部屋の机に差し込む白銀の世界から飛び込む朝日。
ロミオはずっと眠りこんでいたようだった
「あ−あ。結局アニタ達と遊びに行けなかったなぁ…でも、本は読み切ったぞぉ」
いつもの日課、朝の散歩に出かけるロミオ
「そういえば、今日はクリスマス・イブか…アニタにプレゼント贈らなきゃ、またうるさ
いなぁ…」
愚痴を言いながらも毎日のお祈りに教会へ
「神父様、おはようございます!」
いつもなら神父がロミオに挨拶を返してくれるのに今日は返事がない
「神父さまぁ!おはようございますぅ!」
大声で叫んでも同じ事。
「あれ?今日はいらっしゃらないのかなぁ」
おかしいなぁ、と思いながら教会の中に入っていくロミオ
クリスマスの準備が施されている以外、何も変な所はない
ロミオは不思議には思ったが『神父様もたまには寝坊をするんだな』
それくらいに考え、いつものように祈りを捧げていた。

“ガチャッ!”
教会の扉が開く。外の冷気が教会に入ってくる。
「神父様ぁ、今日は寝坊したで…」
ロミオはその姿を見た時声も出なくなった。
そこにいたのは真っ白な雪のように透き通った肌の美しい天使。
「ロミオ!」
503「Last Kiss」大好きな…:2005/12/26(月) 21:26:08 ID:R+yIPRh3
天使はそこに立っていた。
いつも心の中にいた天使…アンジェレッタ
信じられなかった。君の笑顔が見られるなんて
「ロミオ…会えて嬉しいわ!」
元気に飛びつくアンジェレッタ
「もう…もう会えないと思ってた…でも」
ロミオの胸の中、大粒の涙を流すアンジェレッタ
「アンジェレッタ…」

教会のベンチに二人の男女が座っている
いつか見た風景…
「ロミオ、ソノーニョ村って何から何まで想像通りだわ。とってもいい所ね」
「アンジェレッタが気に入ってくれて嬉しいなぁ。ところで、いつここに来たの?」
「今日、一人で来たの…その…ロミオに会いたくて」
二人は顔を赤らめあう
「ねぇ」「ねぇ」
「ロミオから言って」
「アンジェレッタの方こそ」
少しの沈黙
でも二人の顔には自然に笑顔があふれる
「そうだ、アンジェレッタ…ソノーニョ村を案内しようか?」
「ホント?」
「アンジェレッタのためなら僕何でもしちゃうもんね!」

雪に埋もれているロミオ達の畑や村の自然を力説しながら紹介するロミオ

「ここで皆でソリ遊びをしたりするんだ…あ、カルロっピエトロの奴ソリ忘れてるな…後
で怒らなきゃ」
ロミオの家のソリが二つ
「ねー…私もやっていいかしら?」
「いいけど…アンジェレッタ体は大丈夫なのかい?」
二人が別れることになったのは、アンジェレッタの病気のせいだった。
大丈夫!きっと治るさ…自分にずっと言い聞かせてきたから…だから、別れの辛さも耐え
られた。
今、そこにアンジェレッタがいる…
「私は大丈夫!ここまで一人で来たもの」
「ホントにホント!?」
嬉しくて仕方がない。

それからは夢の時を過ごした。朝日の光が頭上に来る頃まで、沢山遊んだ沢山転んだ
「アンジェレッタ雪まみれじゃないか」
「ロミオだって…」
その時アンジェレッタの笑顔に涙が浮かんだ
「え…どうしたの?」
「私…私ロミオに会えて嬉しかった…沢山のものをロミオに貰ったわ」
「いやぁ…僕だってアンジェレッタから…」
「ロミオ、好き」
キスする二人…

「ロミオ、手紙よ」
「へ?」
その手紙…中身を読んだロミオは泣き崩れた
「嘘だろ…嘘だと言ってよ…誰か!」
手紙の中身…それはずっとそこにいたはずの天使の死を知らせるものだった…
504「Last Kiss」君がいない:2005/12/26(月) 21:27:33 ID:R+yIPRh3
「兄ちゃん。何、泣いてるの?」
「うるさいよ…あっち行け!こんな…こんな手紙嘘さ!アンジェレッタが…そんなわけな
いじゃないか」
ロミオの涙は止まらない…ミラノからの手紙の主はイザベラだった
このソノーニョ村の住所を知ってるのはイザベラとカセラくらいのもの
そしてその筆跡は明らかにイザベラとわかるものだった

「ねぇ母さん、お兄ちゃん何で泣いてるか…」
「カルロ、ピエトロ…今はそっとしてあげなさい」
母にはわかる。例え手紙を読んでいなくとも
そして今、ロミオにしてやれることは優しく見守ってあげることだけということも…

全て夢だった…今日はクリスマスイブなんかじゃない…
アンジェレッタもそこにはいない
全てが嘘…幸せは…どこだ!?

「ただいま…ん?」
帰りを待ち侘びた家族たちの中にロミオがいないことに気付くロベルト
その後ロミオは部屋で一人…ずっと喋ることも泣くこともなかった。


「神父様おはようございます」
カルロとピエトロはロミオの後を継ぎ教会の鐘つきをしていた
「そういえばロミオはどうした?いつもなら祈りに来る時間じゃないか?」
「それが…」
詳しい事情は知らない二人だったがロミオのことを話す。
「カルロ、ピエトロ…神父様に何言ってるの!どうせくだらないことでしょう」
ロミオが祈りに来る時間に合わせてアニタもいつも教会の前を通る
「アニタお姉ちゃん、兄ちゃんが…」
「昨日からずっと泣いて…その…」

二人にロミオのことを聞かされた時、すでにアニタの足はロミオのもとへ向かっていた
「ねぇおばさん…」
「アニタ!?どうしたの?そんなに急いで?」
「ロミオは…ロミオがどうしたんです!?カルロやピエトロが…」

「ロミオ!」
「アニタか…」
「何よ、心配して来てあげたんじゃない!」
「僕は…もういいよ…ほっといてくれよ!」
「ほっといてって…いつも…いつもロミオのこと心配しても、ロミオは私のことをほった
らかし…
いつもどこか違う所を見てる…私の…私のこと嫌いなの!?
ロミオのためなら、私何だって…何だってしてあげるのに」
アニタはもう今にも泣きそうだった…
そしてロミオの目にも涙が見えていた。
505「Last Kiss」大嫌い!だから…:2005/12/26(月) 21:28:38 ID:R+yIPRh3
アニタの涙
見てられない…でも、どうすれば…
アルフレド…君なら…

「アニタ…ありがとう!」
涙目のアニタにロミオは満面の笑顔でこたえる
「ロミオ…馬鹿…」
そして寄り添うアニタ
「で、ゴメン」
「え?」
「僕はミラノに行くよ」
アニタの顔がまた曇る
「僕はやらなければいけないことがあるんだ…」
「やらなければ…って、どうせいつも話すアンジェレッタやビアンカって子のことで
しょ!
アニタじゃダメなの?私じゃ…」
「アニタのことは好きさ。でも…アンジェレッタのことが僕は誰よりも大切なんだ!」
「そんな…そんな…もうロミオなんて最低!」
泣いて飛び出すアニタ。
はっきり言えなかったこと…でもアニタが僕の気持ちを引き出してくれたんだ。
アニタには悪いことをしたけど…

その日ロミオは家族に全てを話した
誰よりも好きだった彼女の死の知らせ…そして、それを確認するためにミラノに行くこと

ミラノに行けばすぐに帰れるものじゃないことも。
母や祖母は驚きつつも、ロミオを後押ししてくれ、弟達は共に泣いてくれた
そして父は
「誰にだって最愛の人のためなら何かしてやりたい…そんな気持ちはあるもんだ
ロミオが自分で決めたことだ。俺は反対しない。
そのかわり誰も不幸にしないこと。それはお前自身もだ。わかったな。」
「はい!父さん」

次の日の朝
「お兄ちゃん…これ、使ってくれよ」
「毎日の朝の鐘つきのお金…」
「おいおい、これはお前達のもんだろ?いらないよ」
「でも…」
「…はぁはぁ、ロミオ!」
その時遠くから走ってきたのはアニタだった
“パシッ!”
家族達が見守る中ロミオはアニタに平手打ちを受ける
「あーあ、これでスッキリした!もうロミオなんか大っ嫌いだもん…だから、これ」
顔を背けながらアニタが差し出した袋、そこには小銭が沢山
「せっかく私のお婿さんにしてあげようと思ったけど、もうロミオなんて嫌いだからこれ
いらない!」
「へ…?」
「もう、結婚資金よ!もうこれでももって、ミラノでもどこでもどっかいって!」

ロミオは弟達とアニタがくれた少しのお金を持ってミラノへ旅立った
「ねぇ、アニタ姉ちゃん何で兄ちゃんの方見ないの…」
「これ以上ロミオを好きになりたくないから…」
涙が止まらなかった
506「Last Kiss」クリスマスの贈り物?:2005/12/26(月) 21:30:47 ID:R+yIPRh3
ミラノの街はもうすぐクリスマス
街は装飾されキリストの生誕を祝っている
ソノーニョ村で見た夢…クリスマスイブの夢…
あれは何だったのか…
歩き続け、途中馬車に乗せてもらったりして何とかついたが、丸二日何も食べていない
鞄をチラッと見る
ピッコロは弟達に預けた…中に入っているのはアニタ達に貰ったお金
ロミオは決めていた…ソノーニョ村に帰る時アニタや弟達にこのお金をそっくりそのまま
返すことを
でも…また使う時が来るはず…
今日はどうしようか…
向かう先…突然行ってもいいのだろうか?
ロミオがついた所、それはカセラの家の前。
まだ、アンジェレッタのことをイザベラから聞くまでは…
「す、すいませーん!」
「申し訳ありません。先生は只今出張中でして…ってロミオ!」
応対してくれたのはビアンカだった

「もう、ロミオったらこっち来るなら手紙頂戴よ。掃除してないから部屋も汚いし」
ビアンカは口では迷惑そうにしているが気分が良さそうだった
もうすぐクリスマスだと言うのに一人でお留守番だったところの思わぬ“クリスマスプレ
ゼント”
「いや、ちょっと急だったものだから…」
久しぶりの再会だったがロミオに笑顔はない。
「急って何かあったの…?」
ロミオはビアンカにミラノへ来た経緯を話した。
アンジェレッタのことは何度か話したことなので、ビアンカはロミオの想いを知ってい
た。
そしてビアンカは気付いていた、自分のロミオへの想いも…
好きな人の好きな人…アンジェレッタ。天使と言われる女の子
一度会ってみたかったのに…
「だから…今日だけでも泊めてほしいんだ…」
「いいわ、でも今日は遅いしご飯食べて寝て、明日行きましょ」
「ビアンカも来るのかい?」
「え、私は…」
ただ興味があるからじゃない。何となく行かなければならない気がしてた
それだけのことだが言えなかった。
せっかく作ろうとしたオムレツも上手く出来ずスクランブルエッグになってしまった…
ロミオって…なんなんだろう…

「朝は朝御飯作っておくから今日はおやすみ…」
「ビアンカ、ありがとう」

もう半分寝ていたロミオの「ありがとう」
ビアンカはこの日眠れない夜を過ごした。
507名無しさん@ピンキー:2005/12/27(火) 04:45:12 ID:I73Rs77k
>>502-506
乙〜。キャラクターが沢山登録するところがいいです!
アニタが特に可愛い。続き楽しみにしてます。
508507:2005/12/27(火) 13:39:28 ID:I73Rs77k
×登録
○登場
509「Last Kiss」Angel Breath:2005/12/28(水) 00:46:32 ID:x64GdQDG
ミラノ・モントバーニ家

ミラノに長く続く名家。アンジェレッタは跡継ぎであったアドルフォの一人娘…

「すいません!」
金髪の帽子をかぶった警備員が門の前に立つ
「何だい君は?」
「イザベラ様に会わせて頂けませんか?ロミオが来たと行っていただければ…」
「ん?しらん!しらん!お前の様な者にイザベラ様の知り合いなどいない!さぁ、帰った
帰った」
会わせてもらえない
出直しか…
どんな事をしてもアンジェレッタと会うまでは…
「ロミオ!」
「え?」
忘れようにも忘れることの出来ないその声
「アンジェレッタ!アンジェレッタなのかい?」
しかし振り向いた先には誰もいない…
気のせい?そんなはずは…
「ロミオ…こっちに来て…」
声は聞こえる…その耳に
でも、誰もいない…
声の方向。
ロミオはフラフラと歩き出す。
行き着いた先。そこは教会
「聖バビラ教会?」
しかし教会には誰もいない
「アンジェレッタ!いるのかい?いるなら返事をしてくれ!アンジェレッタ!」
教会に響く声
「ロミオ…」
どこから聞こえるアンジェレッタの声
「アンジェレッタ?隠れないで出てくれよ」
「ロミオ…あなたの後ろにいるわ」
アンジェレッタの顔。
美しい、だけど悲しそうな顔
「アンジェレッタ、いるなら…」
「ロミオ、来てくれたのね…私のために」
「アンジェレッタのためなら世界中どこだって僕は行くよ!」
「ありがとう…」
アンジェレッタは微かに笑う
「アルフレドがね、ロミオなら絶対来てくれるって言ったの…」
「アルフレドが?アンジェレッタに?」
「最後にロミオとロミオの生まれ育った村を見れたから、私とっても幸せだったの…」
アンジェレッタの目には涙が浮かぶ
「え…だから、それは僕の夢じゃ…」
「夢なんかじゃないわ…だから手紙を送ったの…」
「手紙?」
「もう会えない。今日までだから…」
ロミオの目は自然と涙があふれる。なぜかわからないけどこみあげてくる涙が。
「アンジェレッタ!ぼくにはわからないよ…君の言ってる意味が…」
「あなたが起きたら…私に…会いに来て…」
アンジェレッタはそう言うと軽くロミオに口づけをした
510「Last Kiss」焦り:2005/12/28(水) 00:47:40 ID:x64GdQDG
「…ミオ、朝ごはんできたわよ!」
「え?」
「ほらっ、起・き・ろ!」
ロミオのフトンを強引にとるビアンカ
「せっかくご飯作ったのに冷めちゃうじゃない!」
そこはカセラの家だった
ビアンカに言われるがままにイスに座る
「今日は寒いから温かいスープ…」
少し量の多い朝ご飯。
「いつもの感覚で少し作り過ぎちゃったの…」
「これ?ビアンカが一人で?」
「うん…ロミオの口に合うかな…」
まずスープに口をつける
「…うん、美味しいよ!」
「本当!いっぱいあるから沢山食べてね」
「これ、三人前くらい…ない?」
「子供一人分くらい多かったかな…」
「でも、何だか新婚さんみたいだね」
ロミオの言葉にハッとしたビアンカの顔が赤くなる
「ちょ、ロ、ロミオの馬鹿ぁ−」
“バチャッ”
照れ隠しにロミオを叩いた反動でロミオのズボンがずぶ濡れになる
「あ!ゴメンなさい…私、馬鹿みたい…」
肩を落とすビアンカ
「大丈夫だよ!ほら、顔をあげて、ね」
「でも…カセラ先生の服くらいしか着替えがないわ…今日行かなくちゃならないんで
しょ?」
その言葉でロミオの表情は一変した
夢…早くアンジェレッタに会わなきゃならない
「ゴメン、ご飯美味しかったよ…そうだ、僕行かなきゃ!」
「コラ!そんな格好で行くの?」
パジャマもなく、来た時のままのヨレヨレの服とスープで汚れたズボン
「でも、これしか…」
「だから、カセラ先生の服でいいから、着替えて!」
ビアンカに言われ冷静さを取り戻したロミオは、背広を借りモントバーニ家に急ぐ
ビアンカも結局ロミオについていった。
「私がいないとどこ行っちゃうかわかんないんだから!」

「すいません!」
「モントバーニ家に何の様ですか?」
「一刻も早く…イザベラ様に会わせてください!ロミオが来たと行って下されば…」
「そう言われても…」
今はここで話してる場合じゃない…その時
「ロミオ。それにビアンカですね」
使用人の後ろから現れたのはイザベラ
「誰かが来るような気がしてふと立ち寄ったのですが…」
「イザベラ様、アンジェレッタは!?」
焦るロミオにイザベラは表情をかえない
「…二人とも来なさい」
連れられた部屋。
アンジェレッタはそこにいた…
511「Last Kiss」冷たい身体:2005/12/28(水) 00:48:38 ID:x64GdQDG
「アンジェレッタ!」
駆け寄るロミオ
「アンジェレッタ、僕だよ、ロミオだよ」
触れたアンジェレッタの体は冷たい…が、生きている…しかし
「アンジェレッタが意識を失ったのはミラノに来てから…」
イザベラが淡々と話す
「アンジェレッタは…アンジェレッタは…治るんじゃなかったんですか!?」
「ロミオ、気持ちもわかります。しかし落ち着いて私の言葉を聞いて下さい」
涙で一杯のロミオ
「アンジェレッタの持病…心臓の病は確かに治りました…お医者様も驚くほどの回復だっ
たのです」
「じゃあ…何で!?」
「17歳の誕生日…ロッシ達を招いた日の夜、アンジェレッタは突然倒れました」
原因不明…アンジェレッタはそれ以来目を覚まさない。
何も口にすることもなく彼女は眠り続けている。
体は人の平常時の体温よりも低く、動物の冬眠のように
「アンジェレッタ!聞こえるかい?君に会いに来たんだよ!」
アンジェレッタは目を覚まさない。確かに微かに息をしているのに
「おはよう、ロミオ」
すぐに言ってくれるような気がするのに

ビアンカは思う
いつも元気一杯のロミオの涙。アンジェレッタを大切に思う心…
私の中途半端な気持ちなんて到底及ばない…
でも、せめて今のロミオを助けることができたなら…
「ロミオ…朝の夢のこと…」
「朝の…夢…?」
行く時に少し聞いた夢の話…
「アンジェレッタに何をすればいいか…思い出して!」
「会いに来て」というロミオへの言葉。そして口づけ…
ロミオは腕の中にいる天使にキスをした…

「ねぇ、ロミオ?」
「どうしたのアンジェレッタ?」
「大切な人っている?」
「もちろんアンジェレッタさ!」
「私だけ?」
「え?」
「ロミオを大切に想う人は沢山いるわ。お母さん、お父さん、おばあさん、カルロやピエ
トロ…それにピッコロも」
「もちろん皆大切な家族さ」
「それに友達」
「黒い兄弟の皆も大切な仲間だよ」
「そして女の子達…」
「アニタ…には嫌われちゃった」
「そんなことないわ…今でもあなたのことを大切に想ってる。でもカルロやピエトロが彼
女を守る」
「弟達が?」
「そして…ロミオを誰よりも大切に想ってる子がいる…」
「誰の…こと?」
「あなたの傍にいるビアンカよ」
512「Last Kiss(完)」最後のキス…誓い:2005/12/28(水) 00:50:14 ID:x64GdQDG
「ロミオはビアンカのこと、どう思ってる?」
「そりゃあ大切な友達だし…アルフレドの大事な妹だし」
アンジェレッタの顔はどこか母のようだった
「ロミオ…中途半端な優しさは誰かを不幸にするわ。私を大切に想う気持ちがあるように
ビアンカに対しても大切にしようと想う気持ちがあるはずよ」
「そんなの比べることなんて…」
「そう、誰とも比べることのできない愛をビアンカにあげて」
「愛を…?」
「アルフレドの妹だから大切にする…とかじゃなくあなたの本当の心の気持ちを…」
アンジェレッタの微笑み
「アンジェレッタ…君は?」
「私はもう行くわ…本当なら11の時…私は行くはずだったから」
「行くって…どこへ…」
「私はあなたから生きる希望を貰った…勇気を貰った…だから私は17まで生きることがで
きた…」
「何言ってるんだよ…アンジェレッタ!」
「私は行くけど、ロミオをこれからも守り続ける…だから夢を実現して…」
「夢?」
「その夢の誓いをここにしるしとして表すわ」
ロミオの持つアンジェレッタのお守りにしるしが刻まれる…

ロミオのキス。
僅かな時間だった…でもとても長い一瞬
アンジェレッタは目を覚ます
「ロミオ、おはよう…」
そう言ってアンジェレッタがロミオを強く抱きしめた時…
アンジェレッタはロミオの中で逝った

アンジェレッタの葬儀には多くの人が参列した
ロッシ家やボルゴ横丁の人達…アンゼルモもそこにはいた
ロミオは泣いた、涙が枯れるほど…でも…彼は前を向いていた
そして、アニタ達から貰ったお金で買えるだけの花をアンジェレッタに捧げた。
「ロミオ…アンジェレッタと何かお話したの?」
「僕には夢があるんだ…教師になる夢が…だから、僕はミラノに残るよ…ってね」
カセラにはすでに了承を得ていた
「そしてこのしるし」
胸の十字のお守りに刻まれたしるし
「もう一つ誓ったことがある…」
「え…」
ビアンカの小さな肩に手をやる
「大好きなビアンカをずっと大切にすることさ!」

「ロミオとビアンカはどうなると思う、アルフレド?」
「それは二人が決めることさ」
「アルフレド、色々してくれてありがとう」
「少しは昔見た舞台の演技とかも役に立ったかな」
アルフレドとアンジェレッタが見守ってる。いつまでも…
-終-
513名無しさん@ピンキー:2005/12/28(水) 21:44:35 ID:gLuT/Sqd
アンゼルモのその後が見たい件
514名無しさん@ピンキー:2005/12/29(木) 00:37:07 ID:qJn57B57
ロミオのブツは通常の三倍
515名無しさん@ピンキー:2005/12/30(金) 00:14:35 ID:OTZoY3PX
>>509-512
GJ。アンジェレッタにぴったりな綺麗な話ですね!
久々に長編が読めて嬉しい限りです。

>>513
アンゼルモ単体なら思いっきりひねくれたやつが見たい。
唯一残された仲間(?)超マイナーキャラ「パン屋のカルロ」と組むとか…。
516名無しさん@ピンキー:2005/12/30(金) 01:30:06 ID:gzVKe82u
アンジェレッタカワイスage
517名無しさん@ピンキー:2005/12/31(土) 00:24:19 ID:5hD9JsnL
ロミオのおち〇ちん美味しい
ってアンジェレッタやニキータが言うやつで三回は抜いた。
この場を借りてゴメンなさいorz
てかロミオはモテ過ぎ

しかし今年のコミケでもロミオ本とかでてたんかな?
518名無しさん@ピンキー:2005/12/31(土) 05:25:22 ID:5hD9JsnL
今年の最後のレスがこんなんだと悲しいwので
アンジェレッタの切ない系非エロSSをキボンしておきます
519名無しさん@ピンキー:2006/01/01(日) 04:29:42 ID:89AyCnAe
ageましてオメデト。
ニキータカワイスでことよろ
520名無しさん@ピンキー:2006/01/03(火) 00:16:18 ID:x2qJVvUn
保守
521名無しさん@ピンキー:2006/01/04(水) 23:06:22 ID:k8N3qFmf
ボッキアゲ!
522名無しさん@ピンキー:2006/01/05(木) 01:14:40 ID:IsPwSPIO
↓あなたの話を聞かせて
523アニタとかアニタとか:2006/01/06(金) 02:51:29 ID:UzThNC4/
「ふわぁー眠ーい…」
夏のソノーニョ村はとても過ごしやすいので、アニタは昼寝をしていました。

『今度パリでアンジェレッタに会いに行くんだ!』

アニタはやな気分で起きる
「もう、やな夢見ちゃったなぁ!ロミオは私という美少女がいながら、アンジェラ・ゴソウだっけ?もうしらん!もう寝る」

『また、ビアンカから手紙だ。わぁ本も入ってるやー』

機嫌がさらに悪くなって起きる
「また変な夢…ヒアルロン酸か何か知らないけど、あの浮気野郎めー」

「アニタねーちゃん!」
「ん?その顔はピエトロかえ?」
「アニタねーちゃんいつまで見間違えるの…カルロだよ」
「今日の私は機嫌が悪いの!どっちでもいい!てか何?」
「あの…その…」
「早く要件言わないと寝るよー」
「ロミオ兄ちゃんが呼んで…」
ロミオの名前がでた途端アニタの眠気はすっかり覚め、飛んでいったのでした
「るんだけど…ってあれ?」

「わぁここがソノーニョ村なのね!」
「そうさ。何もないけどね…」
照れ笑いのロミオ
「ローミオ!」
「へっ…ウゲッ」
飛びつくつもりが飛び蹴りを喰らわすアニタ
「ロミオ何へばってるの?ってこの女、誰?」
「いきなりアニタ、飛び蹴りしないでくれよ…」
その瞬間ロミオは感じていたのだった…女の戦いの始まりを…
‐続かない‐
524『書き込み予告レス』:2006/01/06(金) 20:39:13 ID:1TCjEw1V
>>10の加筆修正版
リナルド→アンジェレッタ(&アンゼルモ)
エロ無し

>>20の加筆修正版
ジョバンニ×ニキータ
エロ無し

共に一話完結です。内容の大筋はそのまま
復活?で書き込みます〜
525『ヴァーミリアンなときめき』:2006/01/06(金) 20:40:16 ID:1TCjEw1V
街、偶然リナルドとアンゼルモは遭遇した
アンゼルモは目をあわさないようにするがリナルドはそれに構うことなく近付いていく
「おいアンゼルモ、お前に妹がいるって聞いたんだが?」
手紙の話が何となく気になっていたリナルド
「妹?いるよ。家でひきこもって絵ばっか描いてる、つまんない奴さ」
あんな奴何にも思わない…思うこともない。アンゼルモの中でアンジェレッタの名前は禁
句のようなもの
「ハッハッハ、お前に似て、嫌な奴なんだろうな!一度見て笑い飛ばしてやりたいぜ」
嘲笑するリナルドを前にアンゼルモは言い返すことはできない。
アンジェレッタのことはどうでもいいが、自分のことをとやかく言われるのは腹が立つの
が本音。
しかし、腕力勝負なんかを挑んだ日にはボコボコにされるのは目に見えてる。
相手にしないのが一番賢いのさ、と自分を言い聞かせる。
「バーカ、お前なんて…くたばれ!」
リナルドがその場を去って5分後小さくアンゼルモは吐いた。

「ああ気持ち悪っ。タキオーニの野郎安い酒かっぱらってきやがって!」
酒に酔ったリナルドはいつのまにかどこかの横丁に入っていた
「道を間違ったか…どこだここは?」
道の真ん中で困る赤毛を部屋から見下ろす一人の少女…
視線に気付くリナルド
「おい、すまねぇがここがどこか教えてくれないか?」
大声をあげるが返事はない。
「ったく…何が悪いんだ」
「どうかされたの?」
赤毛の後ろに立つは天使?
「ああ…」
その姿に言葉を失う。
天使は不思議そうな顔でこっちを見る。
ふと我に帰るリナルド
「あ、あのなぁ、ここがどこかわかるか?とりあえず聖バビラ教会あたりまでの道を教え
てくれればいいんだが」
「聖バビラ教会ね…私も行ったことはないんだけど、ここはボルゴ横丁だから…」
説明するその姿に目を奪われ、本末転倒にも道を聞き損ねる
「わかったかしら?」
「…え?ああ、名前を教えてくれないか?」
「アンジェレッタよ」
「アンジェレッタか…いい名前だ。君の幸福を祈ってるよ」
キザにきめたリナルドはその数分後同じ場所にいた
「なぜだ…」
そこを通るアンゼルモ
リナルドの眼が光った

その日アンゼルモは腹が痛いと飯を食べず、アンジェレッタは通りすがりの少年の話でロ
ミオと盛り上がったのでした。
526『Smile』:2006/01/06(金) 20:41:11 ID:1TCjEw1V
ニキータは花を髪に飾りながら鏡を見ている。
「アルフレド。お前が逝っちまって4年か。今の黒い兄弟の奴らもそれなりに立派にやっ
てるけど。お前がいなきゃ…
いや、今の奴らは今の奴らか」
“コツン”“コツン”
「誰だ、こんな朝早く」
ニキータの部屋の窓に外から誰かが石を投げる。そこにいたのはジョバンニだった。
「どうしたんだ?」
「ニキータ、一緒に…行かないか?」
ジョバンニの顔色はどこか複雑
「今日…行くんだろ?」

「アルフレドの命日だもんな…一緒に墓参りに行くなんて」
「ニキータ、あの、なぁ」
ジョバンニの様子はモジモジしていて、ニキータが何かを話してもあまり聞こえていない
ようだ。
「どうしたんだい?ジョバンニらしくない。ハッキリしな」
「髪…髪飾り似合ってる…」
ニキータは顔を赤らめる 「な、何か変だぞジョバンニ!」
「お、俺は…」
その先が言えない。

アルフレドの墓の前
花を添える二人
「ニキータ…アルフレドとの勝負…」
ぶつぶつと独り言のようにつぶやくジョバンニ
「なぁ、やっぱ今日はお前おかしくないか?」
少し軽い感じで聞くニキータ。
その瞬間だった
「ニキータ、お前が…欲しい」
突然ニキータの唇を奪うジョバンニ。ニキータは咄嗟のことで一瞬思考が停止する。
が、反射的にジョバンニの体を強引に引き離す
「な、何しやがる!」
「俺はアルフレドに勝ちたい!ニキータ?お前が俺を選んでくれれば…」
心の中の悩みを吹き飛ばすように心情を吐露する。
「ジョ、ジョバンニ、どうしたんだ?何かおかしいんじゃないのか…お前」
動転しているニキータも自分で何を言ってるかもわからない。
「ニキータ、今までずっと想ってきた…」
一旦引き離された体を引き戻し、また強く抱きしめるジョバンニ
「一年前の今日、気付いたんだ…ニキータ、お前を愛してるって」
耳元の囁き。初めは冗談と思ってた…でも、その温もり…不器用なジョバンニが見せた精
一杯の告白。
本気なんだな…
「ジョバンニ…バカ」
そっと、ジョバンニの唇にキスをする。ジョバンニの顔は驚く。
「お前が好きとか、そ、そんなの知らねぇけど、キスくらいはもっと上手く…な」
ジョバンニはニキータを強く抱きしめる。
暖かいジョバンニの中、ニキータは笑顔…
527名無しさん@ピンキー:2006/01/06(金) 21:04:07 ID:nHkqf2jA
過疎ってるかとおもったら2つも投下されてて嬉しい限りです。みなさま乙です。

>>523
ちょっとおばさん根性のアニタ萌えwリレー小説にしてもいいかも。
>>525-526
最近、狼団の男共が人気無かったので、これは嬉しい。レベルアップな復活GJです。

アルフレド×ニキータ(エロあり)で真面目な話を書こうと思ったのですが、どうも
うまくいきません…。ということで、全然関係ありませんが、>>469-471で書いた
アンジェレッタ→アンゼルモの続きを書きましたので、投下します。
相変わらず歪んでるので注意。まだ続きますが、どこまで続くかは不明。
528アンゼルモの罠1:2006/01/06(金) 21:04:53 ID:nHkqf2jA
ロミオは悲しくて悲しくて仕方がありませんでした。初めのうちは耳を塞いでじっと目を閉じて
いました。けれど、それでもアンジェレッタの悲鳴のような声が頭に響いてくるので、一体部屋
ではどうなっているのか気になって、牢屋にあった鏡を使って、アンジェレッタの部屋の中を
見てしまったのです。ドアは開いていました。
「あーっ、んああーっ、だめっ、お兄ちゃん、ああーっ」
そう叫びながら、アンジェレッタはうつ伏せになって、アンゼルモに身体を押さえられながら、
よがっていました。ロミオは顔を真っ赤にして、目をそらしました。
そういえば、ロミオはこの家に初めて来た日も、鏡ごしにアンジェレッタの部屋の方を見たも
のです。あの部屋から聞こえてきた、オルゴールの美しい音色と天使のような歌声。ロミオは、
なんだかそれが、遠い遠い昔の日のことのように思えました。
けれど、アンジェレッタの気持ちも、わからないでもありませんでした。アンジェレッタは、やは
りアンゼルモのことが好きなのだと、ロミオは思いました。アンジェレッタが、ああして乱れてい
るのは、アンジェレッタがアンゼルモを心から愛しているからこそだと思いました。
(僕はいいんだ…アンジェレッタがそれで幸せなら)
ロミオは泣きながら、そう自分に言い聞かせました。ロミオは最後まで、アンジェレッタに優し
かったのです。
ロミオの思っている通り、アンジェレッタはアンゼルモを深く愛していました。ロミオに申し訳な
いと思いながらも、刺すような快感に、熱くなった身体はいうことをきかなくなっていました。
そして最後に、壁に手をついて下から突き上げられたときなど、頭が真っ白になって、そのま
ま崩れ落ちてしまうほどでした。
しかし、アンゼルモは違いました。アンゼルモはアンジェレッタを愛することは、もう出来ませ
んでした。アンジェレッタを手酷く抱きながらも、一方で死にゆくロミオを想像しては、楽しんで
いたのです。
アンゼルモはぐったりとしてしまったアンジェレッタを置いて、ロミオのいる牢屋へ行きました。
「やい、悔しいだろ、ロミオ」
鉄格子のの隙間から覗き込んであざ笑うアンゼルモを、ロミオは黙って睨み返しました。
自分はこんなことでくじけたりはしないしないと、言わんばっかりのロミオを見て、アンゼルモ
は更に苛立ちました。
「ふん、これですむと思うなよ」
そう吐き捨てて、アンゼルモは自分の部屋に戻りました。
アンゼルモは、ロミオをこの家から追い出してしまおうと思いました。自分が狼団から追放さ
れたのは、みんなロミオのせいだと思いました。そんなロミオを、アンゼルモはまだこんな程
度で許すことができません。
そしてその晩、アンゼルモはすぐに行動に移しました。家のお金を盗んで、その罪をロミオに
着せたのです。
警察がやってくると、ロミオは天窓を破って逃げ出しました。けれど、アンゼルモは逃げられ
るはずはないと、確信していました。アンゼルモはもうひとつ、罠を仕掛けていたのです。や
がてロミオにだまされたと勘違いした狼団に、取り囲まれてしまうでしょう。
アンゼルモは、もう狼団の誰だって、顔も見たくもありませんでしたが、強さだけは認めてい
ました。腕っ節の強い、ジョバンニやリナルドやタキオーニ。悪知恵の働くリオ。純朴そうに振
舞って敵を惑わすファウスティーノ。そして、色仕掛けを使うニキータ。そんな狼団に、ロミオ
が敵うわけがありません。
529名無しさん@ピンキー:2006/01/07(土) 01:49:50 ID:yum26Vnu
皆乙
エロありでもエロなしでも楽しみにしてるよ。
当初のスレよりも人は少ないようだが、まだまだ燃えてるねぇ
530名無しさん@ピンキー:2006/01/07(土) 11:48:15 ID:ztyg5kgL
アルフレド×ニキータの話は諦めていたら
こんなに投稿されていたなんて・・・!!!

とても良かったです。またエロなしでもありでも
読めれば嬉しいなぁ。。。
531アンゼルモの罠2:2006/01/07(土) 20:54:33 ID:STExp3XM
ロミオは結局、狼団に捕らえられ、アジトに連れて行かれました。ロミオはその場で殴られそ
うになったのですが、警察に見つかりそうになったため、ジョバンニたちは慌ててロミオをアジ
トまで連れて行ったのです。
「何かの勘違いだ、僕はなんにもしてないよ!」
「嘘をつけ。お前は狼団を警察に売ったんだ」
ロミオは必死で誤解をとこうとしましたが、誰も信じてはくれませんでした。
そしてアジトに入ると、ニキータがさも退屈そうな様子で、階段に座って待っていました。
「あれ、連れてきたのかい?この、トーヘンボク」
ニキータはあくびをしながら尋ねました。
「ああ、ちょっと警察に見つかりそうになってな」
ジョバンニはそう答えると、ロミオの背中を突き飛ばすように押して、中に入れました。
「僕は何もしてない!何かの誤解だよ!」
「しつっこい野郎だな。痛い目にあいたいのか」
何度もそうわめくロミオに、タキオーニが殴りかかろうとすると、ニキータは眠そうな顔で、頬
づえをつきながら言いました。
「やめなよ」
「なんだ、ニキータ」
タキオーニは殴ろうとする手を止めて、ニキータの方を見ました。
「やっぱりさ、あたし、こいつがやったんじゃないと思うよ」
「どうしてだ?」
「うーん、なんとなくだけど…こいつがそう言ってるし」
「嘘ついてるに決まってんだろ」
タキオーニがまたロミオに殴りかかろうとすると、ニキータは不敵な笑みを浮かべて、また続
けました。
「本当かどうか…あたしが吐かせてやってもいいけど?」
するとリオがにやにや笑い出し、ジョバンニとリナルドも、フッと笑って顔を見合わせました。
「さ、わかったらみんな出てってよ。やりにくいから」
「はいはい」
ニキータが立ち上がると、他のメンバーは笑いながらアジトを出て行ってしまいました。
「ニキータ、明日の朝までだ。ゆっくり遊んでやれ」
ジョバンニはそう言って、最後にドアを閉めました。
「あーやれやれ、やっといなくなったよ」
ニキータはそうつぶやきながら、ロミオに近づきました。
ロミオは何がなんだかわかりませんでしたが、逃げられるチャンスだと思いました。今、この
アジトにはニキータしかいません。夜も遅いですから、きっとジョバンニたちは家に帰ってしま
ったことでしょう。
しかし、ニキータは逃げ出そうとするロミオの腕を掴んで、優しく言いました。
「あたしはわかってるよ、お前じゃないってさ」
「え?」
ロミオは驚いて足を止めました。てっきりと、ニキータもまた何か暴力をふるったりしようと考
えているのだと、疑っていたのです。
「ニキータ、君…」
「うん…」
「ありがとう」
すると、急にニキータの優しい口調が元に戻りました。
「でも、このまま帰したりはしないよ」
「な、なんだよ」
「早い話がさ、あいつらとやるのも飽きちゃったんだ。相手してくんない?」
ニキータはロミオの首に手を回して、強引に引き寄せると、無理矢理に無い胸を押し付けま
した。
532某作者:2006/01/08(日) 01:08:09 ID:AxSXhAaJ
>>531
乙。
毎回ドキがむねむねしてます…ニキータはどうなるか!期待してまする

>>530
一週間に三話くらいくるから、リクエストすればよほど飛んだ話でない限り誰かが書いてくれると思うよ。
ここの書き手の人はアンジェレッタ関連が好きな人が多いようだけど、本線と外れてさえいなければ、アルフレド関連も大丈夫…なはず。
また気が向いたらどうぞ
533アンゼルモの罠3:2006/01/08(日) 20:00:08 ID:dvgbzfZs
(注意)
ニキータが無理矢理ロミオを最後まで…という展開です。苦手な方は回避よろしく。
----------------------

「なっ、何するんだ、ニキータ」
「見ての通りだよ、トーヘンボク」
ニキータは、腕を振り解こうとするロミオを押さえて、素早くズボンの中に手をすべらせると、
慣れた手つきでロミオのものをさすり始めました。
「ニキータ、や、やめ…」
「なんだい、せっかく助けてやったってのに。逆らったら、あいつらにやっぱりお前がやったん
だって言いふらしてやるから」
それでもロミオが腰を引いて逃げようとすると、ニキータは物凄い勢いでロミオを突き飛ばし、
のしかかるようにして身体をすり付けました。
「こないだもさあ、さそり団のクラウディオの奴が、反乱を企てようとしたんだよ。ジョバンニに
こてんぱんにやられたってのに、性懲りもなくさぁ…」
ニキータはロミオのズボンを引き下ろすと、もどかしげに自分の下の服も脱いでいきました。
「でも、あたしが教え込んでやったら、すっかり大人しくなっちゃって…ハハッ」
ロミオはどうすることもできないまま、にやにやと笑うニキータの顔を見上げました。ニキータ
はどうして好きでもない相手とこんなことができるのかと、ロミオは怖ろしくなりました。いくらな
んでも、ロミオは、今日ほど酷い目にあったことは、ミラノに来てから一度だってありません。
ニキータも、アンゼルモも、みんなロミオには理解できなほど狂っているのです。
「けど、さそり団の奴らなんて、あたしの趣味にあわないんだよね。不細工だし。まあ、お前な
らけっこう好みだからさ」
ニキータは、仰向けになったロミオの上にまたがると、滴り落ちそうなほどの液にまみれた自
分の場所に、すでに堅く勃ち上がったロミオのものをあてて、しゃがみ込むようにして奥まで
入れました。
「はぁんんっ…いいだろ?トーヘンボク…」
アルフレドの顔が脳裏に浮かびました。ロミオはなんとかしてアルフレドに会いたいと思いまし
た。もしアルフレドに会えたら、きっとあの優しい表情で、傷ついた自分を励ましてくれるに違
いありません。
「ジョバンニたちにはさ、お前がやったんじゃないって、ちゃんと説明しといてやるよ」
ニキータは優しい言葉をかけながらも、敏感になった自分の中をこすったり掻き回したりして、
気持ち良さそうな声をあげながら、ロミオのことなど一向におかまいなしに、好き勝手に腰を
振りたくりました。
534アンゼルモの罠4:2006/01/08(日) 20:00:55 ID:dvgbzfZs
視界に映る刺激的な光景と、二人の繋がった部分が発する卑猥な音。初めは抵抗しようとし
ていたロミオも、熱くなった自分のものに、ニキータのぬるぬるとした柔らかいものが絡み付
いてくるかのようで、あまりの気持ち良さに、あっという間に果ててしまいました。
するとその瞬間です。ドアの開く大きな音がして、懐かしい姿がそこに現れたのでした。
「ダンテ様の登場だい!こんなところにいやがったのか。ロミオ、助けにきたぜ!!」
「ダンテ!ダンテじゃないか!」
しかし、感激するロミオを尻目に、ダンテはそのありさまを見て、すぐに固まってしまいました。
「ロミオ、お前…」
ダンテは自分の目を疑いました。暗くてよく見えませんが、なんとあのロミオが、街で見かけ
た赤毛の男の下敷きになって、交わっているではありませんか。
「ロミオ、お前、おと、おと、おと、男とっ!」
「ダンテ、女だってば!」
「え、こいつ女の子だったの…?」
ダンテは唖然としてしまいました。ダンテは初めてニキータを見たときから、髪型や服装を見
て、迷うことなく男だと決め付けていたのです。
「なんでもいいから、助けてよっ」
「お、おう」
ロミオは、突然のダンテの登場に戸惑っているニキータからなんとか離れると、よろよろと立
ち上がり、乱れた服を急いで戻して、ダンテと共に逃げ出しました。
「ま、待てっ、このトーヘンボク!」
「はははーっ、あばよ、淫乱な姉ちゃん!また会ったら今度はおいらの相手を頼むぜ」
ニキータが服を着るのに手間取って、追いかけることが出来ないでいると、ダンテは笑顔で
手を振りながら、ロミオと一緒に逃げていきました。

この後知っての通り、馬車で逃げ出そうとしたロミオは、警察署爆撃事件に巻き込まれ、見
事に親方の命を救って名誉を取り戻します。ただ、アンジェレッタとの感動的な再開はなかっ
たことでしょう。ロミオはもう女など信じたくもなかったのです。けれど、心配はいりません。あ
と数ヶ月もすれば、そんなロミオを癒してくれる女の子──ビアンカに会えるのですから。

おわり
535名無しさん@ピンキー:2006/01/09(月) 01:40:17 ID:Ca5kSoW9
乙ー。

いやはや、ニキータさんたら…まぁ
この人たちの年齢はおいくつなのかしら?w

ダンテ君…結局この後告白したんだよねー。
ダンテ×ニキータをこの流れでお願いしたいでつ。
アンジェレッタへあきらめかけた想いをぶつけるロミオも
536夢の続き:2006/01/09(月) 04:11:38 ID:Ca5kSoW9
「ニキータ、おいら…」
ダンテの話す口を塞ぐようにニキータがキスをする
「ダンテ…お前の気持ちわかってるよ」
「ニキータ…」

「…はっ?」
そこに広がる見慣れた風景。
朝が来た。そう夢だった…
あんな夢、なんで今更。
真っ赤な髪をしたどこかの国のお姫様…その顔はニキータだった。
目は優しく包み込んでくれるように、そして少し残っている唇の感触…
キツかった煙突掃除の仕事。あれ以来ミラノに行ったこともないのに…
「何か…なぁ」
複雑な気持ち
ロカルノに帰っても結局帰る家はない。騙されていた…親は見捨てていたんだ…売られていたのさ。
でも黒い兄弟の皆と会えれば…
連絡の手段もなかった。
皆に会いたい気持ち…
ダンテは家をでる。家具を売り払い、仕事も辞めた
ミラノに行くんだ…そうすれば何かが見えるから…

歩き疲れたダンテはミラノにようやくたどり着く
どこにいけば?カセラ先生の所なら…

「…ょうぶ?」
「えっ…」
ダンテの目の前に懐かしい人物
「ピアさん?」
「良かった!もう、家の前に倒れてたから心配してたのよ」
疲れて倒れた…何でここまで。ロミオじゃないんだぜおいらは。
「ビアンカ、用意はできた?」
「ピアさん、私をいつまでも子供扱いしないでください!」
「ビアンカ!」
「?ダンテ!久しぶり…どうしたの?」
言葉に詰まるダンテ
「そっか、今日の結婚式に来たのね。」
「結婚式?」
「ニキータの結婚式よ…まぁ皆から便りもないし、ロミオも来ないから、知らなかったのも無理はないんだけど」
ビアンカの言葉にニキータの夢…
ダンテは寝ているベッドを飛び出しニキータの元へ…
『グー』
腹の音がダンテを引き止める。

「ニキータの相手?何も聞いてないけどジョバンニとかじゃないわ。」
ジョバンニやリナルドあたりかと思ってたのだが…
「ごちそうさま!」
ダンテはその言葉を発するや否やニキータの結婚式会場へ向かった。

“ガチャッ”
「ニキータ!」
「え?」
会場の新婦控え室。ニキータは着替え中。
「きゃあああ」
「しー。声が…」
ニキータは顔を真っ赤にしてダンテを部屋から追い出したのだった。
「今の…どこかで見たような…」
537夢の続き2:2006/01/09(月) 04:44:02 ID:Ca5kSoW9
教会はその日の結婚式の準備をしていた
教会のシスターがニキータの部屋をノックする
「今、悲鳴があがりましたが?」
「あ…大丈夫です…何でも」
ニキータは何故か覗いた男をかばった…
今日は結婚式。
相手は父さんの仕事関係の人…
とってもいい人だし、仕事をこれからより円滑に行う意味でも重要…
「何で勝手に決まったんだろうなぁ…」
ウェディングドレスに着替えるともう何も後戻りできない気がする
勝手に決まった結婚。相手が悪いわけじゃないし、嫌なわけでもない…
でも…
狼団の奴らは皆祝福をあげてくれる
嬉しいさ…でも、何かが違う。何か…
「なぁ、ニキータ…」
どこからか声がする
「誰だい?」
「おいらだよ。ダンテ様さ」
「ダンテ?まーた懐かしい名前出しやがって」
「入って…いいか?」
ニキータは少し考えた後
「いいぜ…入りな」

「あの…」
「何だよ!」
ダンテの頭に浮かぶさっきの光景
ニキータのパンツは似合わない純白…
「似合ってないよな…」
「はぁ?」
「いや、あの…ほ、ほら、お前が結婚だなんてよ!」
「悪かったね…私が結婚して…」
少し長い間ができた。
「なぁ」
「何だよ…」
「お前本当に結婚するのか?」
「ああ。だから、私が結婚して…悪いのか?」
ダンテの表情は一瞬悲しそうになるがそれを隠すように大袈裟な笑顔を繕う
「ハッハッハ、お前みたいな強気な女に相手が見つかるなんて…おいら笑うしかないよ!」
隠したい気持ち…でも心の底から溢れだす
「笑うしか…」
目の前にいるニキータは昔と変わらない…いや夢の中で見た彼女よりも美しく…
「おいら…帰るよ」
ここに居場所はない…夢はなんだったのか。
「結婚式に来たんじゃないのか?」
「ニキータに会いに来ただけさ…幸せになれよ…」
そう言うとダンテは手を振り黙って部屋を出ようとする
「待って…」
「え?」
「いや…何でも…」
帰ろうとするダンテを止めようとしてとっさにでた言葉。
「じゃ…」
そうやってダンテが去ろうとした時、ニキータの中で何かが弾けた
「私を連れ去ってくれないか?」
ニキータは後ろから抱きつき、小さくつぶやいた
538夢の続き3:2006/01/09(月) 05:28:01 ID:Ca5kSoW9
背中に感じるニキータの胸のふくらみ…意外と大きくて柔らかくて…
違う…そんなのどうでもいい。
「連れ去る…なんて」
「ああ…馬鹿さ…馬鹿だよな私…」
「結婚したくないのかよ」
「とってもいい人だし、別にいやなわけじゃないよ…」
ニキータの声が耳元に。
「じゃあ…何で!」
「そんなの…わかんねぇよ…」
「『わかんねぇ』じゃ…わかんねぇ…」
沈黙…
ニキータが何を考えてるのか
ここで振り向いて、『おいらが姫をお助けしましょう』とでも言えば
無理さ…
ニキータのこと…好きだから
「おいら…行くよ」
振り向かない…振り向いたらニキータの幸せを奪ってしまうような気が振り向かせない
扉の向こうにいけばニキータにはもう会えない気がする
でも…もう、会えなくたっていいんだ…
大好きなニキータに会えたから…気持ちが確認できただけで夢の続きが見られたはず。
おいらには何もない…ニキータには幸せになってほしいから、ドアを開けよう…
「待って!」
ニキータの声は今までに聞いたことがないほど女の子っぽかった。
その声にひかれるようにダンテは振り向いた…
その時唇と唇が重なる
虚空…
何もない…ダンテの頭には何もない。ニキータが大好きなことを除いては…

その日、結婚式会場から新婦は忽然と姿を消し、結婚式は中止となった。
新郎はこの知らせを聞いて淡々としていたと言う。なんでも、性格のきつい女性は苦手だったのだが、
周囲の押しの強さに強引に結婚に持っていかれたので、それがなくなって、ホッとしたとかしてないとか…

数年後‐ソノーニョ村
「ビアンカ、手紙が来てるよ…誰からか書いてないんだけど…」
「はぁい、ちょっと持って来てくれる」
大きなお腹をしたビアンカ
「もうすぐ二人目だからな…アルフレド、母さんに手紙持って行ってやんな」
「はい、母さん!」
「どうも、ありがとう。」
「早く僕の妹がほしいなー早く早くー」
「まだ妹って決まったわけじゃないわ。さて、手紙手紙…」
ビアンカの開けた手紙…
『ビアンカ、久しぶり!今、私はアメリカって所にいる。
ダンテが一緒にいこって言うからついて行ってるのさ!
また手紙をおくるよ、じゃあね!
ニキータ』
「結婚式抜け出してどこに行ったのかと思えば、ダンテとねぇ」
「ビアンカ、誰からの?」
ロミオを見てため息をつく。
「皆あなたみたいに無鉄砲なんだから…」
手紙を置いてつぶやいたビアンカは笑顔だった。
-おわり-
539名無しさん@ピンキー:2006/01/09(月) 08:00:38 ID:Ca5kSoW9
>>533-534に影響されてニキータものを書いてしまった。夜中に考えさせた>>533-534には責任とってもらって結婚してほしいぐらい。
いい嫁になるよw

ロミニキの>>533-534のシチュエーションはいいよね
ただダンテとニキータの場合だと何か違うなぁ
と考えながら書いてみたよ。

>>533-534の違ったパターンの作品も読みたい
>>535
ロミオ→アンジェレッタ

自分の書いたのとは違うダンテ×ニキータはもちろんお願いしたいのだが。
ビアンカ→ミカエル
とか
まぁ、気長に待ってます。
540534:2006/01/09(月) 20:28:57 ID:tHes+Ixp
レスくださった方、ありがとうございます。嬉しくて涙がでます。
いつになるやらわかりませんが、書きかけのアルフレド×ニキータも完成したら投下します。

>>536-538
乙です!アメリカまでいっちゃうダンテがすごいw
ニキータとダンテが互いに振り回し合ってるところがいいね。
いいコンビでした。

>>535>>539
了解。あれの続きでダンテ×ニキータ書こうかと思います。
ロミオ→アンジェレッタは無理っぽいのでやめますが、ダンテ×ビアンカ
もその後の続きで書く予定。気長に待ってやってください!
キャラクターの年齢は無視…というか、まあ本編の通りなんですが、
気にせずにむちゃくちゃに書いてしまいました…。
いくらなんでも無理ありすぎだけど、虚構の世界だと思ってお許しをw
541名無しさん@ピンキー:2006/01/10(火) 01:32:06 ID:TS5axLfB
三人くらいいる書き手さん皆期待してるで!
542ニキータの初恋1:2006/01/11(水) 20:35:18 ID:IVsQM7tJ
アニメ本編のエロ系改造シリーズ(?)
アンジェレッタ→アンゼルモ >>469-471
アンゼルモの罠 >>528 >>531 >>533-534
の続きです。カップリングはダンテ×ニキータ(というかダンテ→ニキータ)です。
---------------------------------------------

アンジェレッタをアンゼルモにとられ、泥棒の疑いをかけられたあげく、ニキータにまでもてあ
そばれたロミオ。そんな悪夢のような日々を這いずり回ったロミオは、やっとのことでアルフレ
ドに再会し、煙突掃除の子供たちのグループ「黒い兄弟」を結成したのでした。
今日も黒い兄弟たちは、狼団と戦うために、秘密会議を開いて作戦を考えていました。
「この前も、タキオーニの奴に、親方に頼まれた買い物の品をとられそうになったんだ」
「おれもさ。あいつが一番やっかいだよな」
「僕はねずみのリオに狙われてばっかりだよ…」
タキオーニとリオ──みんなは特にこの二人を恐れていました。実際のところ、やはりこの二
人組が、煙突掃除の子供たちを狙うことが多かったようです。
ロミオはなんといっても、一番恐ろしいのはニキータだと思いました。けれど、あの日のことは
ダンテしか知りません。ですから、彼女の本当の恐ろしさを、他の仲間たちはまったくわかっ
ていませんでした。
会議が終わると、ロミオはダンテにこそっと耳打ちしました。
「みんな、ニキータの本性を知らないみたいだね」
「ああ、あいつか。お前以外誰も被害にあってないみたいだな」
「ダンテも気をつけなよ?近づいたら襲われるかもよ」
「えーっ、おいらが?」
ダンテはそんなことは考えたこともありませんでした。けれど、言われてみればそうだと思い
ました。そしてダンテは、そんなロミオの心配をよそに、それならぜひ襲われてみたいと、興味
津々でのこのことニキータに会いに行くのでした。ロミオとダンテでは、もう根本的に考え方が
違ったのです。
次の日の朝、ダンテはニキータを街で見かけたので、さっそく話しかけに行きました。
「ようニキータ。おいらのこと覚えてっか?」
「げっ、お前はあのときの…」
「そうそう、覚えててくれたか」
「よくもあのときはあたしの邪魔してくれたね。せっかくの獲物が逃げちまったじゃないか」
「…ったく、どうしようもねえ女だな。男を食い物みたいに…今に痛い目にあうぜ」
「ふん、知るか」
「へへっ、まあ、そう怒るなって。じゃあさ、あのときの代わりといっちゃなんだけど…おいらな
んてどうだ?ミラノ一の色男、ダンテ様だ」
「お前と?…フウン…面白そうだな。よし、じゃあ今夜、相手になってやるよ」
「ひゃっほーい!じゃあまた今夜、この場所で待っててくれよな!」
約束を取り付けたダンテは、大喜びをしながら仕事へ行きました。
(ああ、もう、今夜はどうしようかな!)
そんなことを考えるだけで、身体が疼くような気がしました。しかしダンテは、昨日からニキー
タのことばかり考えていたので、大事なことをすっかり忘れていました。今日は前々から準備
していた、狼団に決闘を申し込む計画を実行する日だったのです。
昼ごろになるとようやくダンテは計画のことを思い出し、黒い兄弟の仲間たちのもとへ向かい
ました。ダンテは、こんなことは明るいうちに手っ取り早く終わらせて、早くニキータと熱い夜を
過ごしたいと思いました。しかし、事態はとんでもないことになっていったのです。
543名無しさん@ピンキー:2006/01/12(木) 01:00:12 ID:EyuEjv01
乙。
初恋だなんて、エロもほのかに楽しみにしてます!
544ハナ:2006/01/12(木) 18:37:39 ID:YDbcqCAV
わぁ〜、こんなスレあったんですね!! 昔に書いた文章ですが、投稿です!!  
え〜と、最後のほうロミオとアルフレドがいちゃいちゃするので、苦手な方はご遠慮ください…。
というか、ボーイズラブ載せてもいいのかな…。一応、転載はしないで下さいね(誰もしないと思うけど…)

《永遠のぬくもり》


煙突掃除夫として、ミラノでの街で過ごしてもう2ヶ月
街にも、秋の色がほのかに見え始めたその頃― ロミオは、屋根の上で一人思いつめていた。

気がつかなければ良かった…でも、もう止められない、この淡い感情…。
「アルフレドと前会ったの、いつだろう…?  早く、会いたいな…。」

少年は、親友に恋をした。
初めて彼に会ったとき、とても温かなものが心の中に溢れた…   少年はそれを、友情だと思った。思っていた…。
彼と話をしていると、なんでも話すことができる。心が、安らぐ―。
たった一つしか歳が違わないのに、とても大人びた彼が持つ、包み込むような優しさ…。

思い出すだけで、また胸が苦しくなる…
「また、手を握ってほしいな…アルフレド…」

「…何だい、ロミオ?」
耳元で予期せぬ声が響き、ロミオは思わず驚いた。
「うわぁ!! ア、アルフレド!?いつからいたの!?」
「今さっき、かな。」
「さ、さっきって…もしかして、全部、聞いていたの…?」
「うん。」
545ハナ:2006/01/12(木) 18:38:16 ID:YDbcqCAV
ロミオは、自分の顔が紅潮するのを感じた。 心拍があがる。
「…え、と…さっきのはね、なんて言うか…」
口篭っているロミオの手を、アルフレドは優しく握って横に座った。
「ロミオ、僕も…。僕も、ロミオと同じこと、考えてた。」
「え?」
「会いたかったよ。」
「…うん。」

違う。
僕の「会いたかった」と、アルフレドの「会いたかった」は、違う…。
アルフレドからの友情。今は、辛い…。

「…と、ところで、どうやってこの屋根まで?」
「ロミオがここにいるのが見えて、たまらずここまで来ちゃったんだ。道を歩いてる時はいつも、ロミオがいるかもしれない、って煙突のある家の屋根を見ているんだよ。」
「そうなんだ…嬉しいな…」

アルフレドはロミオの切ない横顔を見て、たまらず切り出した。
「ね、ロミオ。僕の話、聞いてほしいんだ。」
「何?」
「僕はね、今まで自分の心を表に出さずに生きてきた。でも、今は違う。
 たとえビアンカにも、父さん達にも言えないようなことだって、ロミオには言える気がするんだ。
 僕の弱い部分も、汚い部分も、君になら全部話せるんだ。
 なぜだかわかるかい?」
ロミオはアルフレドを思わず見つめた。
「君に初めて会ったあの日…僕の心の中にあった冷たい部分が、一気に溶けたような気がしたんだ。」
「アルフレド…」
「君といるとほっとする。君の笑顔を見ると、何でも受け止めてもらえる気がする…
 君の優しさは、僕を包みこんでくれる…」
「…違うよ。僕、そんな人間じゃない…。」
「ロミオは自分で気付いていないだけさ。」
「違うよ!!」
「…ロミオ?」
「僕、おかしいんだ…アルフレドの事見て、ドキドキしてる…
 好きなんだ!!アルフレドの事が…!!こんな僕がアルフレドと一緒に居たって、迷惑なだけだ…!!」
「ロミオ…」
546ハナ:2006/01/12(木) 18:38:46 ID:YDbcqCAV
アルフレドは堪らなくなり、ロミオを抱き寄せた。
「ア、アルフレド…?」
「そんな事で、悩んでたのかい…!?」
「え…?」
「僕だって、一緒だ…!!ロミオが愛しくて堪らない…!!今だって、ロミオに触れたくて、一緒に居たくて、ここまで来たんじゃないか…!!」
「アルフレド… 本当に?」
「ああ、本当さ…!!ロミオの事、好きで好きで堪らない…!!」
「…アルフレド!!!」

ロミオは嬉しかった。自分と同じようにアルフレドが感じてくれている…。
「僕、僕…!!!」
「もう、何も言わなくてもいいよ…」
そう言って、アルフレドはロミオの唇を、唇でふさいだ…。


どんなに長いキスだったのだろう…。ほんの数秒の事だったのかもしれない。けれどロミオには、その時間が永遠に感じられた…


「ア、アルフレド…」
「愛している、ロミオ…。」
「アルフレド…!!」

ロミオはアルフレドに抱きついた。力いっぱい…。
「夢じゃ、夢じゃないよね…?」
「ああ…!!」
「これからも、好きでいていいの…?」
「もちろんさ…これからも、ずっと…」


ずっと、僕たちは一緒だ
547801バイトの返答:2006/01/12(木) 22:32:56 ID:EyuEjv01
>>544-546
はじめまして。

ボーイズラヴに関して
今はスレがないし、注釈も最初についてるから今はこのスレでいいと思うんだけど、
基本的に801・BLというのはスレ違いというか板違いだと思われます。(エロ無しですら下手すりゃ板違い…ましてや)
そんなわけでこの板の某スレではBLの名前をだすだけで非難をあびるケースもございましたので、注釈すらも否定!?ということになるやもしれません。
個人的には801もアリだが、書き手の方も女性ばっかりみたいなんで、別にいいのかなぁ。
本作品は801関連の人気が非常に高かったのでそっちの方が需要はあるかもですが。

作品に関して
乙…だけど、
作品へのツッコミとなるのですが、本編の描写から感じるにミラノに来て2ヶ月たつともう冬じゃないか?秋の色もほのかに消え始めてる。
アンジェレッタやらアルフレドとは逆に言えばわずかな短期間で生涯の親友となれるくらいの絆があったわけだけどね。
548名無しさん@ピンキー:2006/01/12(木) 23:21:17 ID:EyuEjv01
自分の意見の補完になりますが
801・BL関連は801板の「ビデオ棚」に投稿
どうしても801・BL話をしたいなら…801板の名劇スレかな?
作品を書いた場合はここで注釈つきで「ビデオ棚in801に書いといたよ」
と言えば、いいんでないかなと思われます。
801もクロスオーヴァーなのも鬼蓄もなんでも個人的には良いのだが、一応ここはエロパロ&文章創作板らしいので…
549「嘘をついてみて」2:2006/01/13(金) 02:36:04 ID:B4gOk6Ld
 雨は強く弱く勢いを変化させながら、降り続ける。
 アンゼルモは寝台に座り、アンジェレッタも続いて、救急箱を挟んだ位置に座った。
 アンゼルモは片手を庇いながら箱を探る。
 消毒液と、薬…。思ったよりひどい…血が。パルモのやつ…爪を切ってやる──。
「…貸して」「自分でやる」
 アンジェレッタはアンゼルモの素っ気ない態度に構わず、消毒液を取り上げた。
 そして、四筋の赤い線の滲む手を取り、マイペースで手当を始める。
「これは、…誰にやられたの」
 アンジェレッタはポツリと指摘した。手以外の傷の事だ。
 ほら、やっぱり来た──。
「ロミオだ」
「そう言ってたけど…、違うんでしょう?」
「でも、ロミオだ」
 アンゼルモは、目を逸らす。
 アンジェレッタは淡々と薬を塗り、上目使いにちらと見る。
「嘘ついても駄目…分かるから…」
 また視線を落として、絆創膏を貼る。
「ロミオが来なければ、こんな目には合わなかった」
「本当に、そう思っているの?」
 そうやって、解剖されたくない。今は──。
「お互い干渉しなければ、余計に煩わずに済むだろ。」
 切りよく手当が終わったので、アンゼルモは箱を取り返し、言外で退室を促した。
「何故…」
 アンジェレッタは、少し眼差しを強めて、挑む。
「心配したらいけないの?」
「お前のそういう態度が、重苦しいんだよ…!」
「…本当は妹じゃないくせに?」

 アンジェレッタの口から出た意外な言葉が、アンゼルモの胸を、ちくりと刺す。
 自身の卑劣な振る舞いを隠し、本人では変えようがない出自を持ち出して、アンジェレッタの願いを拒絶した。
 そう自覚していても、アンゼルモは素直に謝ることなど出来なかった。
「…事実じゃないか」
 自然、アンゼルモの表情は険しくなる。
「そうだね。でも…もうそんな事、関係ない…」
 アンジェレッタは膝を持ち上げて、ゆっくり寝台に上がり、居座った。

 薄暗い部屋で、アンジェレッタの白い輪郭がぼんやりと浮かび上がる。
 一瞬その背にひらめいた羽根は、おそらく、幻影。
550549:2006/01/13(金) 02:40:58 ID:B4gOk6Ld
>「アニタとかアニタとか」
このアニタ、凄い好みだ!カワイイよ!

>「アンゼルモの罠」
みんな黒くて素敵ですねw
この質でファウスティーノが見たかったりw

>「夢の続き」
なんか、花嫁を連れ去るというシチュに感動…!
アクティブな女、嫌いじゃない。というか大好き。

「嘘をついてみて」
指針がぶれて大変。泣きそうです。
551名無しさん@ピンキー:2006/01/13(金) 05:22:46 ID:ppD7G90P
あけましておめでとうございます。
>>549
13日の金曜日におぞましく乙…

アンジェレッタどうすんだ?
アンゼルモどう対応すんだ?
指針ブレても何でもいいです、続きが見たい!
アクティブな女性が大好きな筆者を分析するに、アンジェレッタはこの後…
まぁいっか。予想されると書きづらいもんだw
不安定な雨は二人の涙

>Last Kiss
イザベラの心境…どんなもんだろね。アンゼルモの心境…どうでもよくないが、この話には邪魔か。
>ヴァーミリアン
アンゼルモの役割はギャグ要員。アンジェレッタは瞬間移動使ってると思う。
>Smile
ジョバンニは恋愛に奥手だと思うな。ニキータは…奥手だと思うな。
>アニタ
何となく小麦ちゃん思い出した。魂狩の方だが。イメージとは少し違うな。悪い意味ではない
>アンゼルモの罠
ニキータのあそこの毛は何色ですか?ダンテの絡みんときはそこんとこ詳しくヨロw
アルフレド×ニキータではポッと赤くなる感じのエロさを期待
>夢の続き
こんときのアメリカって…南北戦争くらい?で、ニキータの毛は(ry
>永遠のぬくもり
もう少し、アルフレドとの別れを暗示する切なさがあれば二人の愛の儚さとかが表現できてぐっと良くなると思うよ。
552542:2006/01/14(土) 01:09:14 ID:fF2rHhn5
>>549
乙です。アンジェレッタ…美しい!
アンゼルモもアニメの性格通りで映像が浮かんでくるかのようです。

SSの続きを貼ろうかと思ったんですが、どうやらスレの容量が500kbまでらしいので、
そろそろ次スレを立てても良いでしょうか?
テンプレの変更案とかいろいろあるかと思うんで聞きたいんですけど…
私個人の意見としては、>>548さんの言われたとおり、
『801・BL関連は801板の「ビデオ棚」に投稿し、このスレで報告してください』
というのを追加したいんですが…どうですか?
553テンプレ案:2006/01/14(土) 02:57:57 ID:T8ZD72/z
アニメ「ロミオの青い空」のSSスレです。
エロの有無に関わらず、二次創作はこのスレでやってください。
ただし、801・BL関連は801板の「ビデオ棚」に投稿し、このスレで報告をお願いします。

【注意】
エロの有無、カップリング、明かせる範囲でのシチュエーションの予告をお願いします。
読者はそれを読み、好みに合わなそうなものを回避してください。
名前欄には[タイトル/番号]を、お願いします。

荒らし、煽りは放置!相手にする人も荒らしとみなします。
SS作家への非建設的な批判レスは厳禁!
好みに合わない作品はスルーが基本です!
関連スレなどは>>2-5
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前スレ
(1スレ目のURL)
懐かしアニメ板の本スレ
(懐かしアニメ板のURL)
他の名作劇場SSはこちらで
(エロパロ板の名劇スレのURL)

というのはいかがでしょうか。追加、訂正等ありましたら、お願いします。
554名無しさん@ピンキー:2006/01/14(土) 08:26:49 ID:hpAXkjCn
続きが見たいが、今は立てられんとです…
テンプレはそれで私はいいです
555542:2006/01/14(土) 19:43:50 ID:fF2rHhn5
>>553を参考に新スレ立てました。

ロミオの青い空inエロパロ板 Part2
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1137235264/l50
556名無しさん@ピンキー:2006/01/14(土) 21:45:39 ID:T8ZD72/z
>>555
乙です!

住人の皆様、ロミオSS専用の保管庫は、必要でしょうか?
SS総合保管庫なるものがあるのですが、エロ無しは保管しない主義のようなので。
557名無しさん@ピンキー:2006/01/14(土) 23:23:36 ID:hpAXkjCn
>>556
一応書きこまなくてもここは残るのか?
詳しくないので任せますが…
558542:2006/01/15(日) 00:06:45 ID:wEPbtBNJ
>>556
作ってくださるんですか?私はぜひお願いしたいです。

>>557
まだ半分くらいしかレスは消費してませんが、もうすぐスレの容量が500kbを超すので、
書き込めなくなってそのうち沈んで読めなくなる…はずです。
559556:2006/01/15(日) 22:22:19 ID:HQlG7UI+
「ロミオSS保管庫」
只今、HPスペース取得中です。
出来上がりましたら、当スレッドか次スレッドにて告知致します。
560名無しさん@ピンキー:2006/01/17(火) 17:08:22 ID:IzB+wf6X
>559
アルフレドォォーーー!!
楽しみにしています。
ロミオのSSなんて、今じゃここでしか読めませんし。
感想書くくらいしか出来ませんが、
応援しています。
561名無しさん@ピンキー:2006/01/22(日) 01:30:21 ID:LWZQ2MR0
「ロミオの青い空SS保管庫」出来ました。
ttp://tokyo.cool.ne.jp/romiosshokanko/
パート1の内容は保管済みです。

『801・BL関連作品』の扱いはどういたしましょう?
562保管庫@”管理”人
>>544-546のハナ様
転載禁止とのことですが、保管庫に掲載はしてもよろしいのでしょうか?