ファイアーエムブレム&ティアサガ第14章
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Part13
>14-31 >44 >59-68 >165-179 >368-375 >422-432
禁忌 エイリーク×エフラム (886)
>37-43 罪 (ダミアン ◆.lt5gYzbQ.)
>48-54 >100-103 >111-113 >127-130 >132-136
前スレ>911-914の続き クーガー×ターナ (UCC ◆UCC0ebT.po )
>77-92 Lesson C? 後日談その1 エフラム×ターナ (むた ◆rEtdWXJvJ6)
>260-275 Lesson C? 後日談その2 ゼト×エイリーク (むた ◆rEtdWXJvJ6)
>327-343 Lesson C? 後日談その3 ラーチェル×レナック (むた ◆rEtdWXJvJ6)
>119-122 >190-192 >230-234 超兄貴 サムソン×シーマ (ダミアン ◆.lt5gYzbQ.)
>208-216 >245-252 天邪鬼の誘い方 ホームズ×カトリ (花泉の亜茶)
>224-226 優秀な人 ルーテ×アメリア
>283 >287-288 >297 >308 >310 >312 >317 >322-323 >352 >355-356 >365-366 >386-388
秋の大運動会 聖魔オールキャラ (ダミアン ◆.lt5gYzbQ.)
>406-413 前スレ>574-582の続き エイリーク編裏15話 ヴァルター×エイリーク (まごのて ◆pRlYgV5GEA)
>441-444 >483 キジ撃ち(烈火ver.) 烈火オールキャラ (ダミアン ◆.lt5gYzbQ.)
>447-476 >533-561 Shanam , el Picaro シャナム×マリータ (988%マシン ◆ka5BrNUzcE)
>486-491 年越しSS ロウエン×レベッカ イサドラ×ハーケン (ダミアン ◆.lt5gYzbQ.)
>498-499 >501-505 外伝シルク陵辱SS
>519-525 外伝アルム×シルクSS
Part14
>27-30 コーマ×ネイミー (ダミアン◆.lt5gYzbQ.)
>43-47 >102-108 >166-182 >390-397 ティルテュのラブソング アゼル×ティルテュ (988%マシン◆ka5BrNUzcE)未完
>58-59 長篠の戦い ※キジ撃ち続編 (ダミアン◆.lt5gYzbQ.)
>68-72 エリシャ×リュナン (ド素人)未完
>73-76 レベッカ・その愛 ウォルト×スー (ダミアン◆.lt5gYzbQ.)
>83-91 -156 闇夜 ウーゼル×セーラ
>93-98 テティスお姉さんの悩み事 ユアン×アメリア (ダミアン◆.lt5gYzbQ.)
>110-114 119-125 外伝クレア&マチルダ捕獲陵辱SS
>160-163-189 外伝グレイ×クレアSS
>196-199 論語 パント&エルク&ルイーズ (ダミアン◆.lt5gYzbQ.)
>203-213 闇の蒼い花 セイン×ウルスラ
>224 アメリア突き ロス&ユアン&フランツ&デュッセル&ネイミー×アメリア (ダミアン◆.lt5gYzbQ.)
>225-226 >229-232 >234-241 243 外伝アルム×シルク2鬼畜SS
>247-250 >252-261 外伝セーバー×ジェニー契約SS
>266 外伝ジーク×ティータ・バレンタイン(エロ無し)
>273-284 Paradise Lost フィン×アルテナ ※フィン既婚 (壷アルテナの壷贈答用◆z3RbELqBu.)
>292-296 >302-307 王立恥丘防衛軍 クーガー×ターナ ゼト×エイリーク (ダミアン◆.lt5gYzbQ.)
>309-311 >313-315 >348 >350-355 外伝メイ陵辱SS
>319-342 紅の痕 ディーン×ソニア ※触手有り (むた◆rEtdWXJvJ6)
>360-365 個人授業Z ルイーズ×イグレーヌ (ダミアン◆.lt5gYzbQ.)
>383-384 レベッカ&赤ん坊ロイ (ダミアン◆.lt5gYzbQ.)
>403-407 >412-424 外伝アルム×セリカ強姦SS
>434-441 ルイーズ陵辱
>444-455 ヒーニアス×ヴァネッサ (髪解いた所見たいのぅ)
>461-471 ヨシュア×マリカ
>474 ウルスラ陵辱 (ダミアン◆.lt5gYzbQ.)
>485-499 ヘクトル×ファリナ
>521-531 ニルス×ニノ
>558 >564-566 >585-587 ジャファル×ニノ (ダミアン◆.lt5gYzbQ.)未完
Part15まとめ。
>20-32 >37-50 外伝クレーベ×マチルダ解放軍結成SS(外伝)
>66-73 >96-102 ロイ×ファED(外伝)
>154-164 >631-646 ティルテュのラブソング(988%マシン ◆ka5BrNUzcE)
>169-180 外伝マチルダ監禁残酷SS(外伝) 注:猟奇表現有
>182 シャナン×パティ(ダミアン ◆.lt5gYzbQ)
>219-228 外伝クレーベ×マチルダ2救出SS(外伝)
>229-233 >235-236 狼×鴉(ロイド×ウルスラ
>326-328 桃園の誓い ロード三人×ペガサス三姉妹(ダミアン ◆.lt5gYzbQ)
>379-383 車懸(くるまがかり)(ダミアン ◆.lt5gYzbQ)
>394-398 >514-517 >572-576 アイク×レテ(355) *未完
>541-543 ジャファル×ニノ(ダミアン ◆.lt5gYzbQ)→part14の続き
>547-566 運命の…… キルロイ×ワユ (むた ◆rEtdWXJvJ6)
>584 ズッコケ三人組U(ダミアン ◆.lt5gYzbQ)
>660-662 >664-667 暗黒マリア近親強姦殺伐鬼畜グロ(外伝)
>680-686 アイクの奇行 アイク×レテ(680)
>707-730 ハートフル クッキング オスカー×タニス (706 ◆ZKiCFm8B3o)
>744-761 サザ×ステラ (744)
>53-57 >247-275 >280-308 天邪鬼の誘い方 (ホームズ×カトリ)
16章まとめ
>10->26 外伝ミラ様が見てるSS百合(外伝)
>42->46 グレイル傭兵団 (ダミアン ◆.lt5gYzbQ.)
>54->62 外伝デューテ洗脳陵辱SS
>157 烈火ネタ(ダミアン ◆.lt5gYzbQ. )
>179->182 蒼炎ミストレイプネタ (◆ozOtJW9BFA)
>199->200 エトルリア王立魔法性玩具研究所レポート(◆ozOtJW9BFA)
>247->272 退屈なサッカーをしよう♪(988%マシン ◆ka5BrNUzcE)
>282->288 ルゥくんお風呂に入りましょ♪(外伝)
>292->308 死と変容(ダミアン ◆.lt5gYzbQ.)
>318->332 外伝シスターエムブレム(外伝)
>351->370 サザ×ステラ→ ボーレ分補給>378>379(前スレ744)
>386-401 外伝エスト海賊強姦SS(外伝 ◆9QlRx9nooI)
>406-409 >433->443 >453->464 はじめてのK? ネサラ×リアーネ (SLS)
>414-418 最重要依頼 リース×ティアンナ (ダミアン ◆.lt5gYzbQ.)
>496->514 外伝エスト盗賊調教SS前編(外伝 ◆9QlRx9nooI)
>526->529 聖戦親世代エロなし小ネタ(525)
>534 シノンさん(ダミアン ◆.lt5gYzbQ.)
>539 シノン小ネタ
>554-569 マルス×カチュア(554)
>585 神父様×?…
>588->591 >674->687 アレン×ティト(588)
>593-594 地獄のコンビネーション(ダミアン ◆.lt5gYzbQ.)
>598-636 傷跡 ハール×ジル(S・L・S ◆xTfHc.nBiE)
>693-700 外伝エスト盗賊調教SS中篇(外伝 ◆9QlRx9nooI)
>712-727 曇り空 ハール×シグルーン(707)
17章まとめ
>12 曇り空--エピローグ-- ハール×シグルーン 前スレ>712-727の続き(前スレ707)
>28 プラハ×イナ
>39-46 ケセルダ×セライナ(15章229)
>50-68 外伝エスト盗賊調教SS後篇(外伝 ◆9QlRx9nooI)
>71-72 フォルカさん(ダミアン ◆.lt5gYzbQ)
>79-83 >92-97 キルロイの懺悔室(前スレ588=Z-flag ◆4MIOkG8mvM)
>119-129 1日目夜 ロイ×イグレーヌ(119)
>138-139 エイリーク×ゼト(138)
>150-156 >159-161 女体化(?)セネリオ セネリオ受難(ダミアン ◆.lt5gYzbQ)
>167-176 砂漠に咲く花 アストール×イグレーヌ (162)
>181-182 女軍師受サンプル (181)
>191-199 女軍師受製品版(181=◆Zj04YgnjOU )
>206-216 封印ディーク×シャニー(外伝 ◆9QlRx9nooI )
>229-235 エリウッド×女軍師セレネ(◆Zj04YgnjOU )
>244-260 封印ディーク×シャニー発動編 >206-216の続き(外伝 ◆9QlRx9nooI )
>265-267 >356-360 プラハ×イナ(265)
>273-279 封印ディーク×シャニー完結編 >244-260の続き(外伝 ◆9QlRx9nooI )注:死姦
>299-308>310>313>316-322 2日目午前 ロイ×セシリア(119)
>331-334>475-477 百合V ワユ&モゥディ&イレース陵辱(ダミアン ◆.lt5gYzbQ)未完
>340-345 続シノンさん ヨファ×マーシャ(S・L・S ◆xTfHc.nBiE)
>364 封印ディーク×シャニー完結編ハッピーエンド >279続き(外伝 ◆9QlRx9nooI )注:死姦
>381-388 2日目昼休み (119)
>411-419 >429-438 封印ディーク×シャニー真完結編 >273-279異伝(外伝 ◆9QlRx9nooI )
>441 ナンナ陵辱(441)
>450-470 2日目午後 ミレディ輪姦(119)
>504 拠点にて エリンシア小ネタ(504)
>508-518 ボーレ×ミスト(507)
>583-597 2日目夕方 キャス×ロイ(119)
>618-619 本当は恐ろしい蒼炎の軌跡 ガトリー×イレース(ダミアン ◆.lt5gYzbQ)注:エロなし
>626 ルセア×セーラ(626)
>634-644 蒼炎:ツイハーク×イレース(625)
>654-656 2日目ごご (119)
>666-678 外伝パオラ&カチュア陵辱SS(外伝 ◆9QlRx9nooI )
>681-682 ヴァイダ姐さんの3分クッキング (ダミアン ◆.lt5gYzbQ)
>686 カアラさんの3分クッキング (ダミアン ◆.lt5gYzbQ)
あなたは乙を信じますか
ルイーズ奥様の3分クッキング(1)
皆様、ようこそ私のお夕食会にお越しくださいましたわ。
本日は、私が精魂込めてお作り致しますお料理を、存分に堪能下さいましね。
実は、最近、心配なことがあるのです・・・
それは、パント様とエルクの食が細いということですわ。
あのお二人も、結構無茶が多いので・・・・・・
そこで!今日は、このお二人のために、特別に『スタミナ料理』を用意いたしますわ!
一つ目は、『まぐろの山かけ』ですわ。
まず、鉢の中に、新鮮なまぐろの角切りを用意いたします。生魚は、新鮮さが命。うふふ、女の子も、同じですわね。
でも、勘違いしてはいけませんわ。
女の子は、いつだって、新鮮なもの。たとえ年をとっても、女の子は、いつだって、可愛いものなのですわv
さて、次に、皮を剥いた山芋を用意します。そして・・・・・・
上半身裸になって、この女の子の胸に、山芋を挟んで・・・・・・ぎゅっと押し潰します。
ヴァイダ:ちょっと待った!それじゃ、あたしと同じ・・・いや、それよりも、そんなことしたら、胸がかぶれるよ!!!
うふふ、それは普通の人の話ですわ♪それでは・・・・・・
グシャアアアア!!!・・・・・・とろ・・・・・・
うふふ。こうして、山芋のとろろをまぐろにかけて、『まぐろの山かけ』完成ですわv
ヴァイダ:な・・・何て・・・命知らずなんだい!
ルイーズ奥様の3分クッキング(2)
それでは、二つ目は・・・・・・『うなぎの蒲焼』ですわv
ここでうなぎをご存知ない方のために、少し解説を致しますわね。
うなぎは、砂漠に生息する魚で、細長い胴体と、振ると「ジー」っと音がする尻尾が特長ですわね。
エルク:ルイーズ様・・・・・・うなぎは、川魚です・・・・・・(何か、すごく嫌な予感・・・)
それでは、早速、捕まえてきたうなぎを裁きますわね・・・・・・うふふ。
パント:ま、待てルイーズ!それは・・・・・・へb
パント様、どうかなさいまして?
パント:いや、だから、それはへ(ry
まあ、やはり滋養強壮に優れているだけありますわね。とても活きがいいですわ♪牙を剥いて、今にも襲い掛かってきそうな感じですわね。
パント:か、噛まれるぞ!
大丈夫ですわ・・・・・・それでは、えいっ!!!
(自主規制)
さあ、できましたわ。パント様、エルク、どうぞ召し上がれ♪
パント:へbだな・・・・・・orz
エルク:へ(ryですね・・・・・・orz
ルイーズ奥様の3分クッキング(3)
さあ、それでは、最後に、デザートと参りましょう。
本日のデザートは、『マロングラッセ』ですわ。
今回は、3分どころか、数日かかってしまいますわね。どうか悪しからずご了承くださいまし。
まずは、人数分に必要な栗を用意いたします。できるだけ大粒でぎゅっと実の詰まった、新鮮な栗を選ぶのがポイントですわね。
・・・あら、この栗、まだイガが付いたままですわね・・・・・・
うふふ。それでは、このイガを剥きましょう。それでは、胸を出して、このイガ栗を胸の間に挟みます。
ヴァイダ:ちょっと待て!!!あんた・・・・・・大怪我するよ!
そして、胸を寄せて・・・・・・左右から一気に押し潰しますわ。
ヴァイダ:や、やめろって!危ないよ!
はいっ!
グシャ!
・・・うふふ。綺麗にイガがぱっくりと割れましたわね。さあ、どんどん次の栗へと参りましょう!
グシャ!グシャ!グシャ!
さあ、全てイガが取れましたら、今度は外の鬼皮と、その中の渋皮を剥きます。これも、胸で挟んで、押し潰します。
クシャ!クシャ!クシャ!
さあ、それでは、栗の一粒一粒をガーゼで包んで、いよいよ茹でます。茹で時間はだいたい1〜2時間は必要ですわ。
茹で終わったら火を止め、お砂糖を入れて、再び火にかけ砂糖を溶かします。完全に溶けたら火を止め、一晩置き・・・(ry
あら、皆様、どうなされました?
ヴァイダ:あ、あんた、胸は大丈夫か?
まあ、それなら、心配要りませんわ。ほら、このとおり。
ヴァイダ:・・・・・・か、完敗だ・・・・・・OTL
おしまい
エロというより、奇人変人コンテストという気がしないでもない(汗
スレ立て&SS乙〜
ヴァイダ、なんかいい人だ。
ダミアン氏、激しく乙です
ただ、テンプレ
>>6の
>79-83 >92-97 キルロイの懺悔室(前スレ588=Z-flag ◆4MIOkG8mvM)
は、名無し投下っす。以下に修正を貼っておきます。
15 :
テンプレの修正:2005/08/17(水) 00:57:21 ID:uHlOXV8I
>>6の修正
>199->200 エトルリア王立魔法性玩具研究所レポート(◆ozOtJW9BFA)
>247->272 退屈なサッカーをしよう♪(988%マシン ◆ka5BrNUzcE)
>282->288 ルゥくんお風呂に入りましょ♪(外伝)
>292->308 死と変容(ダミアン ◆.lt5gYzbQ.)
>318->332 外伝シスターエムブレム(外伝)
>351->370 サザ×ステラ→ ボーレ分補給>378>379(前スレ744)
>386-401 外伝エスト海賊強姦SS(外伝 ◆9QlRx9nooI)
>406-409 >433->443 >453->464 はじめてのK? ネサラ×リアーネ (SLS)
>414-418 最重要依頼 リース×ティアンナ (ダミアン ◆.lt5gYzbQ.)
>496->514 外伝エスト盗賊調教SS前編(外伝 ◆9QlRx9nooI)
>526->529 聖戦親世代エロなし小ネタ(525)
>534 シノンさん(ダミアン ◆.lt5gYzbQ.)
>539 シノン小ネタ
>554-569 マルス×カチュア(554)
>585 神父様×?…
>588->591 >674->687 アレン×ティト(588)
>593-594 地獄のコンビネーション(ダミアン ◆.lt5gYzbQ.)
>598-636 傷跡 ハール×ジル(S・L・S ◆xTfHc.nBiE)
>693-700 外伝エスト盗賊調教SS中篇(外伝 ◆9QlRx9nooI)
>712-727 曇り空 ハール×シグルーン(707)
17章まとめ
>12 曇り空--エピローグ-- ハール×シグルーン 前スレ>712-727の続き(前スレ707)
>28 プラハ×イナ
>39-46 ケセルダ×セライナ(15章229)
>50-68 外伝エスト盗賊調教SS後篇(外伝 ◆9QlRx9nooI)
>71-72 フォルカさん(ダミアン ◆.lt5gYzbQ)
>79-83 >92-97 キルロイの懺悔室(キルロイ×ネフェニー)
>119-129 1日目夜 ロイ×イグレーヌ(119)
ダミアン氏、新スレ&クッキングGJ
ただテンプレ
>>7の
>206-216 封印ディーク×シャニー(外伝 ◆9QlRx9nooI )
↓
>206-216 封印ディーク×シャニー接触編(外伝 ◆9QlRx9nooI )
でお願いします。
17 :
テンプレの修正:2005/08/17(水) 01:08:25 ID:DAEe+u1Q
>>7の修正
>138-139 エイリーク×ゼト(138)
>150-156 >159-161 女体化(?)セネリオ セネリオ受難(ダミアン ◆.lt5gYzbQ)
>167-176 砂漠に咲く花 アストール×イグレーヌ (162)
>181-182 女軍師受サンプル (181)
>191-199 女軍師受製品版(181=◆Zj04YgnjOU )
>206-216 封印ディーク×シャニー接触編(外伝 ◆9QlRx9nooI )
>229-235 エリウッド×女軍師セレネ(◆Zj04YgnjOU )
>244-260 封印ディーク×シャニー発動編 >206-216の続き(外伝 ◆9QlRx9nooI )
>265-267 >356-360 プラハ×イナ(265)
>273-279 封印ディーク×シャニー完結編 >244-260の続き(外伝 ◆9QlRx9nooI )注:死姦
>299-308>310>313>316-322 2日目午前 ロイ×セシリア(119)
>331-334>475-477 百合V ワユ&モゥディ&イレース陵辱(ダミアン ◆.lt5gYzbQ)未完
>340-345 続シノンさん ヨファ×マーシャ(S・L・S ◆xTfHc.nBiE)
>364 封印ディーク×シャニー完結編ハッピーエンド >279続き(外伝 ◆9QlRx9nooI )注:死姦
>381-388 2日目昼休み (119)
>411-419 >429-438 封印ディーク×シャニー真完結編 >273-279異伝(外伝 ◆9QlRx9nooI )
>441 ナンナ陵辱(441)
>450-470 2日目午後 ミレディ輪姦(119)
>504 拠点にて エリンシア小ネタ(504)
>508-518 ボーレ×ミスト(507)
>583-597 2日目夕方 キャス×ロイ(119)
>618-619 本当は恐ろしい蒼炎の軌跡 ガトリー×イレース(ダミアン ◆.lt5gYzbQ)注:エロなし
>626 ルセア×セーラ(626)
>634-644 蒼炎:ツイハーク×イレース(625)
>654-656 2日目ごご (119)
>666-678 外伝パオラ&カチュア陵辱SS(外伝 ◆9QlRx9nooI )
>681-682 ヴァイダ姐さんの3分クッキング (ダミアン ◆.lt5gYzbQ)
>686 カアラさんの3分クッキング (ダミアン ◆.lt5gYzbQ)
乙〜!
相変わらずFEのテンプレは大変だ
>>12 ヴァイダのツッコミさえ普通に思えてくるからコワヒ。
ある意味これはホラーだw
これも、管理人がしっかりと補完してくれれば
一瞬で解決
保守
24 :
前スレ625:2005/08/19(金) 01:59:57 ID:4BeCijVr
うお、遅ればせながら乙です
>>1 ところで、またあんなまったりした感じので良かったら投下してもいいですか?
ファリナ「フロリーナよくがんばったわね、ご褒美よ。」
フロリーナ「ご褒美って、何?」
ファリナ「いいから目を閉じて口を開けて」
フロリーナは、ファリナに言われるままに目を閉じ、そして
口を開けた。何かされるのだろうと、フロリーナは不安だった。
ファリナはスカートをめくり、パンツを下ろすと局部を少し指
で広げた。
ファリナ「いいよ、それじゃ、出すわね。ううん」
ファリナは身震いをし、次の瞬間、ぷしゃあああと音を立て、
フロリーナの口をめがけて放尿をした。
フロリーナ「ゴクゴクゴク・・・お姉ちゃんのオシッコ
、いい香りでおいしい・・・。」
ファリナ「そうでしょ。私の黄金水は世界一綺麗で味も
抜群なんだから。水をたくさん飲んで、一時間ぐらい
我慢してたから、いっぱい出るわ〜。一滴もこぼさず
飲むのよ。こぼしたら承知しないよ。」
そういい続けながら、ファリナはジョロジョロと音を
立てながらフロリーナの口に放尿を続ける。
やがてファリナのオシッコの勢いが弱まり、ついに、
放尿が止まった。
ファリナ「さあ、フロリーナ、私のオシッコまみれの
あそこを舐めて綺麗にしなさい。」
>>12 オメガワロスwwwwwwwww
前から思ってたんだが、こんなのどうやったら思いつくんだwww
>>25 リアルゴールド全部吐いちゃったじゃないか!
28 :
27:2005/08/20(土) 00:38:14 ID:3/7GOWQ0
ポイントは吹いたではなく「吐いた」
>>27 グラスにうつしてブラックライト当てながら飲め
オスカー×タニス投下します
デルプレー城を奪還した翌日、城ではささやかな祝宴がひらかれた。
この先、また野営での行軍が続く。城に滞在している間に少しでも息抜きができれば、兵士たちの志気も上が
るだろう……ティアマトの提案にアイクも賛成した。
姫のクリミア帰還、城を守った遺臣たちとの再会を歓ぶ乾杯のかけ声ではじまり、宴は夜まで続いた。
「クリミア騎士団に戻れ!」
酔ったケビンにしつこくからまれていたオスカーが、ふと顔をあげるとそこに彼女の姿はなくなっていた。
つい先ほどまで同僚の天馬騎士たちと一緒にいるのを見ていたが、もう部屋に戻ってしまったのだろうか……。
ブツブツ何事か呟くケビンをキルロイに押しつけ、オスカーは広間を出て彼女を後を追った。
庭に面した回廊を歩きながら、なんでこんなことをしているのか、オスカーは自分に問いかけた。
初めてその美しい姿を見たときの衝撃、戦場で行動をともにした時の昂揚、ひょんなことから料理を教える事
になった時には、芋の皮を剥くのさえ四苦八苦している姿が愛おしくて何度もその背中を抱きしめたくなった。
しかしそれは叶わぬ思いだとオスカーはかぶりを振る。一介の傭兵とベグニオン神使親衛隊副長。それでも迫
り来る別れの時を前にして、せめてもう少し一緒にいたいと思うのは罪だろうか。
「ん?オスカーか?」
庭の暗がりから細い人影があらわれて回廊の薄明かりの下に立った。
「タニス殿、ご気分でも悪くされましたか」
胸の高鳴りを押さえながら、つとめて平静に返したつもりだったが、頬が赤くなるのが自分でもわかっていた。
「いや、少し飲酒が過ぎた。夜風にあたって醒ましているところだ」
「お風邪をめしませんように。タニス殿は帝国からお預かりしている大切な方なのですから」
薄く笑みをこぼしたタニスとオスカーの間に静かな沈黙が流れた。
遠くに宴の騒がしい声がきこえる。
「少し冷えてきたな。……オスカー、悪いが部屋まで送ってくれるか」
「……お嫌でなければ」
思いもよらないタニスの言葉に動揺しながらも、彼は庭のタニスに手を差しのべていた。
「ふむ……君はあくまでも君だな」
オスカーの手に支えられて回廊にのぼりながら、タニスはそう呟いていた。
二人は回廊を肩をならべて歩いていた。
いつも大股で颯爽と歩くタニスを知っているだけに、今隣を行く女性のゆったりとした歩調は酔いのせいなの
か……オスカーは無言で彼女の腕を支えるようにとった。タニスはまっすぐ前を向いたまま表情ひとつ変えな
かったが、ほんのわずか、自分に身体をあずけたように感じたのは、気のせいか。
「まもなくクリミア王宮だな。君は戦争が終わったらクリミア騎士団に戻るのか?」
さきほどのケビンの大声はタニスの耳にも届いていたらしい……オスカーは笑いながら
「それはありません。私はアイクのもとで一生傭兵です」
「そうか。では戦後は会う機会も減るな。……まだ教えてほしいことがたくさん残っていたのに、残念だ」
「料理……ですか?そうですね、たしかにまだ包丁で素材を切るところまでしか進んでいませんが……」
「ふ、それもそうだが、オスカーに教えてほしいことは他にもあるのだ」
気がつくと、タニスに割り当てられた部屋の前まできていた。ドアを押し開きながら、タニスはオスカーの手
を握り
「今、それをご教授ねがいたい。いいな」
と半ば強引に部屋に引き入れた。
「オスカー、私に男性を教えてくれないか」
部屋の明かりを灯して歩きながら、黙って立っている男に背を向けたままタニスは言った。
「お、おっしゃる意味がよくわかりませんが……」
「ほう、君も動揺を隠せないことがあるのだな」
開いたままの扉を慌てて閉めながら答えるオスカーの様子にかすかな笑みをこぼしながら、タニスは両腕を男
の首にまわし頬に唇をつけるようにして囁いた。
「酔狂でいってるのではないぞ。君を見込んで頼んでいるのだ。私の目に狂いがないことを証明してくれ」
細身ではあるが背の高さは自分とさほど変わらないタニスの髪の匂いに軽く眩暈を覚えながら、オスカーは手
のひらを彼女の背中に添えた。薄い布地の下にしなやかな弾力が感じられて、思わず腰まで撫でおろしその感
触を味わってしまった自分の大胆さに少し驚いてもいた。
「それが返事と思って差し支えないのだな」
そういうと、タニスは顔を少し傾けて、オスカーの唇に自分の唇を押し当てた。
「ん……」
首にまわした腕をほどき、彼女は今手のひらでオスカーの頬を包んでいた。タニスの舌がオスカーの口腔に侵
入し舌を探りあて、絡めとる。……教えろというが、これじゃこちらが教わっているようなものだ……オスカ
ーは痺れた頭でそんなことを考えながら、彼女の背中においた手をゆっくりと動かしていた。
タニスの尻の下まである上衣は、ペガサスにまたがるため横に深いスリットが刻まれている。オスカーはそこ
から手を差し入れ、彼女の背中にじかに指を触れた。そのまま上衣をたくし上げようとした時、タニスは突然
唇を離し、少し怒ったような顔をオスカーに向けた。
「その先は奥に行ってからだ」
オスカーは、やっとここが扉の前であることに気がついた。耳を澄ますと、ガヤガヤとした同僚たちの声が聞
こえる。先に立って続き部屋へ向かおうとするタニスをオスカーは後ろから両腕で抱き上げた。
「キャ!」
タニスらしくない声にオスカーは笑いをこらえた。
「手は私の肩にかけて大人しくしてください。落としてしまいますよ。……こうやって抱かれるのは初めてで
すか」
「……初めてだ」
「ならば、ちゃんと言われたとおりになさってください」
オスカーの肩に手をかけ、しがみつくような格好になったタニスは微笑みながらその言葉を聞いていた。
奥の寝室は窓から青い月明かりが差し込んでいた。
寝台にタニスを静かに降ろすと、オスカーは枕元の蝋燭に火を灯した。月光で青白く見えたタニスの頬が柔ら
かな朱に染まり、それははっとするほど美しかった。
「本当に私でいいのですか、タニス殿」
「君がいい。それ以上、何を言わせたい?」
半身を起こし、挑発するような瞳で問うタニスをオスカーは抱きしめ唇を求めた。オスカーの舌を誘うように
唇をひらいたタニスの舌を味わいながら、彼女の着衣の留め具をひとつづつ外しては、できた隙間から手を肌
に滑らせた。
首筋から華奢な鎖骨、そしてその下の柔らかなふくらみに指が触れたとき、タニスの唇から吐息が漏れた。
ささやかなふくらみではあるが、そのなめらかな弾力はオスカーの指に吸いつくようだった。中心の突起はす
でに硬く、男の指を待っていた。オスカーは突起を指先で柔らかくこすりながら首筋に舌を這わせる。
「んっ、はぁ…ぁ」
タニスはオスカーの髪に指をからませ、そこに口づけながら小さく声を発していた。
タニスから外した着衣を丁寧にたたむオスカーの姿を、彼女はうつ伏せのまま眺めた。
「君はそういうことを後まわしに出来ない性分なのか?」
「いえ……。タニス殿のお召し物に皺や乱れがあってはならないと……」
オスカーはここにきて怖じ気づいていた。タニスの様子から初めてではないと気づいたのだ。
自分は酔った彼女にいいようにからかわれている。もちろんそれでもいいと思っているが、未熟な自分を笑わ
れるのは悲しかった。
「オスカー、何をしている。私ばかりこんな格好にして失礼だぞ」
タニスの笑いを含んだ声に意を決したオスカーは立ち上がり、自らの服を脱ぎ始めた。
タニス同様、下着姿になったオスカーは、うつ伏せの彼女のうなじに唇をつけた。そのまま覆い被さるように
身体をあずけ、両手を寝台とタニスの身体の間に滑り込ませた。敷布に押しつけられていた乳房を手のひらで
まさぐるとタニスの背が小刻みに上下するのが感じられた。二人の重みで手の中の乳房はくにゃりと潰れ、少
しの刺激が大きな歓びにつながる。我慢できずにタニスの口から嬌声が漏れた。
「ああっ……んっ…ぅ」
敷布を握りしめ腰をわずかに左右にゆするタニスの姿はオスカーの劣情を刺激した。タニスの尻の上で、オス
カーの股間は充分に熱を帯びて、それが彼女に知られていると思うと余計にたかぶりを押さえられなかった。
右手で乳房を愛撫したまま身体を起こし、オスカーは空いた手でタニスの下着を降ろした。尻を包んでいた白
い薄布が身体から離れるとき、透明な蜜の糸がこぼれて敷布に染みをつくった。
「これは……ずいぶん感じられていたようですね」
「淫らな女だと思ったか?」
寝台に顔を埋めたまま、静かに答えるタニスの背中に薄いそばかすが散らばっているのをオスカーは見つけた。
「そばかすが……あるのですね」
「ふ、なんとかという星座に似ていると可愛がられたことがある」
やはり……オスカーは確信した。タニスは男を知っていて、自分をからかっているのだ。こみあげる切なさは
見知らぬタニスの恋人への嫉妬なのか。
オスカーは乱暴にならないようにタニスを裏返すと、その顔を見つめた。
頬は紅をさしたように染まっていたが、まなざしはいつものタニスと変わらぬ涼やかなものだった。
「なんて顔をしている。この先はどうすればいいのだ?包丁の使い方の時のように教えてくれ」
「……タニス殿、失礼ですが少々おふざけが過ぎます。知らないふりをして貴方を抱けるほど、私はコトに熟
練してはおりません」
「君は私がだましているというのか……ふむ、無理もないか…」
最後はひとりごとのように呟くと寝台から離れようとするオスカーに抱きついて耳元で囁いた。
「嘘ではない、君がはじめての男だ。祖国と神使様の前で誓う。だから、すねるな」
そう言うと、オスカーの腕をとり寝台に導いた。
……もう、どうにでもなれ……深く考えることを止めたオスカーは、欲望の海で沈むようにタニスの胸に唇を
押し当てた。
左手で片方の乳房を可愛がりながら、もう一方に唇をよせる。桃色の突起を口に含み軽く歯をあてると、タニ
スの腰が切なそうに揺れた。空いた右手を脇腹に沿って下まですべらすと、細くくびれた腰の華奢さにオスカ
ーは改めて驚かされた。
オスカーの指は太腿の内側を撫で、そろそろとある場所を目指す。男の頭を胸に抱いたまま、タニスの身体が
少し緊張したが、オスカーはかまわず指先を秘所にうずめた。充分に潤ったそこは、そのまま指を飲みこんで
しまいそうだった。
「くっぅ……う」
息をつめるように身悶えするタニスに
「もっと力を抜くようにしないと先に進めませんよ」
先生らしい口調でいうと目を閉じているタニスに口づけをした。再び舌をからませ唾液を吸いながら、秘所の
愛撫を続けた。ぽってりとした花びらの間からあふれる蜜を指にからめ、その上にある一番敏感とされる蕾に
触れる。それだけでタニスの背中は震え、腰はオスカーの指から逃げるように動いた。
「お嫌、でしたか」
意地の悪い質問なのは、オスカーもわかっていた。それでも少しは反撃したい、そんな気持ちもあった。
「……嫌なら嫌とはっきり言う」
とろんと溶けそうな瞳に気丈な光を取り戻して答えるタニスを、オスカーは心から「可愛い」と思った。
再び小さな蕾を指先でつまみながら粘った蜜をあふれさせている場所へ指を挿れる。ぬるぬると抵抗なく飲み
こまれたが、その先に急に狭まった場所を感じた。……本当に初めてなのか……ここまで来て、まだそんな事
にこだわっていた自分にあきれながら、指の腹で上壁をなぞる。タニスの声が明らかに吐息から喘ぎ声にかわ
っていった。
「はっ…ああっ……く…」
自分の指を口にくわえても、その声は止められない。タニスの呼吸に合わせるように秘肉はオスカーの指を締
めつけていた。
「もう…君のを…オスカーのを……挿れてくれないか」
タニスの細い指がまだ下着をつけたままのオスカーの股間を探り、大きく張りつめた自身を指でなぞった。
それだけで震えてしまうオスカーの我慢もすでに限界にきていた。
「その前に、一度達していただきたかったのですが……」
「うむ、そういうのはけっこう慣れているからな」
「……はい?」
戸惑っているオスカーの下着を膝まで降ろし、タニスはオスカー自身をしげしげと見つめた。
「これを舐めると、オスカーは気持ちいいのか?」
「タ、タニス殿にそんな……」
言い終わらないうちに、タニスはオスカーの股間に顔をよせて、ちろちろと舌で舐めはじめた。口づけと舌で
の愛撫だけでも、それがタニスによるものだと思うと背をゾクゾクとした快感がつきあげた。
「次はどうするのだ?」
「もう、そこまでです」
顔をあげたタニスを仰向けに寝かすと、オスカーはその上に覆い被さった。驚いた顔のタニスに
「それ以上されては、タニス殿のお顔を汚しかねません。……私は、もう…」
そう言うと、オスカーはタニスに片足を少し立てて、足の間に腰をうずめていった。
にゅる……先端は受け入れたが、その先はやはりきつく狭まっている。
「くっ…」
眉を寄せるタニスの頬を手のひらで撫でながら、ゆるゆると少しずつ自身を深く挿入する。オスカーをくわえ
た秘肉はひくひくと震え、じゅうぶんに歓んでいるはずなのに、それとは裏腹にその深部は侵入を固く拒んで
いるようだった。
「痛みがあるかもしれません。無理はしたくないので、痛いなら痛いと」
「痛くなどない」
オスカーの言葉を遮ったタニスは上体を起こし、オスカーを座らせた。はずみで繋がりが外れ、露わになった
オスカー自身の上にタニスはまたがるように腰をおろした。
「っふ…ん」
狭くなったところで一旦息をついたタニスはそこから一気に腰をおろした。
「う………ぅい…いいい…つ」唇を噛んでいるタニスの背を静かに愛撫しながら、オスカーは彼女のするまま
にさせておいた。
「ふ…う」
タニスが息を吐いた。充分に奥まで達したことは、その感触がオスカーに知らせていた。まだ馴染んでいない
ながらも、タニスの内部はオスカーを暖かく包み、柔らかな反応をはじめていた。
「タニス殿はやはり勇敢な女性です」
「オスカーがぐずぐずしているからだ」
それでも少しホッとしたのか、タニスはそのままオスカーに軽く口づけた。それだけでオスカー自身はビクッ
と跳ね、タニスの吐息を誘った。
「それで……これからどうすればいいのだ?」
「タニス殿がいたしますか?それとも私にさせてくださいますか?貴方がお決めください」
「ふむ………最初だから、オスカーに頼もうか」
「承知いたしました」
そういうとオスカーは再びタニスを寝台に寝かせ、ゆっくりと腰を動かしはじめた。
まだ痛みが残るのか、眉はひそめているものの、可憐な唇からは一定のリズムで喘ぎ声が漏れていた。
肉壁のひだはオスカーを飲みこみ、締め上げ、明らかにタニスの高まりを表していた。
「あぁっは…ああ……あはぁ…っ」
タニスは細い両腕を頭の上に伸ばし、背伸びをするように身体を反った。肉のひだが痙攣を起こしたように大
きく震えた時、オスカーは自身の肉を強く打ち込んだ。
「はっ………ぁぁ………う」
声にならない声を上げた後、タニスは全身を長く震わせていた。その間も腰を揺らすオスカーに答えてビクン
と跳ねる姿はしなやかな草原の動物のようだった。
タニスが達したのを見たオスカーは自身の肉を引き抜くと同時に射精した。タニスを汚さないように精一杯の
我慢をしたつもりだが、こぼれた精はタニスの白いへそ下に落ち、髪と同じ鳶色の茂みと交わった。
「気にするな、オスカー。それよりこっちへ来て、もう一度抱いてくれないか」
いわれた通り、タニスの背に手をまわし、力をこめて抱きしめた。
「男というものは、なかなかいいものだな。オスカー、感謝するぞ」
「光栄です……タニス殿こそ、はじめてとは信じられな」
「男は、はじめてだと言ったはずだ」
タニスは右手でオスカーの股間をまさぐりはじめた。放出して萎えた自身は、タニスの指に可愛がられ、すぐ
に熱を帯びてきた。
……男は?……オスカーは脳内を疑問符でいっぱいにしながらも、自身に再び血が集まり大きく起立する感覚
を味わっていた。
37 :
おまけ:2005/08/20(土) 05:31:37 ID:TVqm8fYa
「うーむ、能力向上のため1度天馬騎士と手合わせを願いたいのだが……お、いたいた、マーシャ殿!」
「あ、ケビンさん、何ですか?」
「この機会に、ぜひ天馬騎士であるマーシャ殿に手合わせをお願いしたい」
「え〜…あ、ケビンさん、それなら副長にお願いしてみたらいかがですか?ベグニオン神使親衛隊副隊長と
訓練する機会なんて滅多にありませんし」
「いや、タニス殿はオスカーと手合わせ中らしい」
「え?副長とオスカーさんが戦ってるんですか!?ぜひ見学したいです!ケビンさん、見に行きましょう」
「おかしいな〜、オスカーのヤツ、どこで訓練しているんだ?」
「あ、ヨファくん、オスカーさんどこにいる?」
「あっち」
「ありがとう」
「あっちって……オスカーの天幕じゃないか。いったい何をしてる……」
「は…タニス殿……」
「あ…はぁっ……オス…カー……」
泡を吹いて倒れるマーシャ
「マーシャ殿、しっかり!ううぬ、オスカー、なんてふしだらな男なんだ」
「ふ、副長…ひどいです。やぱり男がいいんですね……」
おそまつですた
いすれタニスの百合を投下できればと思ってます
しかし、意外とネフェニーネタがないな。
しょっぱなっから捕虜収容所にいる美女だから、
誰かが書きそうだと思ってたんだけどな。
プリシラの一年クッキング
あの、皆さん。本日は、私の主催するお夕食会にお越しいただきまして、まことにありがとうございます。
不慣れではございますが、精一杯のおもてなしをさせていただきますので、皆様、どうかごゆるりとお寛ぎくださいまし。
それでは、私のお料理を、存分にお楽しみください・・・・・・
ヘクトル:おっ!これ、なかなかうまいじゃねえか!
エリウッド:へえ・・・、プリシラ、おいしいよ。
オズイン:ふむ・・・、ほう・・・、まるで、レストランで食べているようなお味ですな。
ギィ:な、なあ、おかわりいいか?
はい!ギィさん、どんどん、おかわりどうぞ。うふふ。
ヘクトル:ふう・・・食った食った・・・もうお腹いっぱいだぜ。
リン:とてもおいしかったわ。ご馳走様。
ルイーズ:あら?でも・・・・・・食後のデザートが、まだですわね・・・・・・
ヴァイダ:当然、あるんだろうね?
はい。それでは・・・・・・
今回のデザートは、シンプルに、『いちごみるく』にいたしますわ。
まず、透明な大きな器に、へたを取ったいちごをたっぷりと盛り付けます。そして、その上から、これまたミルクをたっぷりと・・・
シンプルですが、とてもおいしいですよ♪それでは、ミルクを・・・・・・
あっ・・・・・・す、すみません。只今、ミルクを切らしておりまして・・・・・・えーっと・・・どうしましょう・・・・・・
そうだわっ!え、えーっと、あの・・・・・・ギィさん。
ギィ:俺?な、何かなあ・・・?
ギィさん、ちょっとこちらへ・・・・・・
ギィ:え、ま、まあいいけどよ、何するんだ?(ギィ、プリシラに付いて行く)
(扉の向こうの部屋)ああっ!あああ〜!!!ギィ!ギィさん!!!ああん!ああああん!!!あああ〜!!!
ギィ:(扉の向こうの部屋)うおおっ!プリシラああああ!も、もう出る!!!おおおおおお!!!
そして一年後・・・・・・
皆様、大変長らくお待たせいたしました。去年、お出しできなかった、『いちごみるく』、今からお作りいたしますね。
それでは、透明な大きな器に、へたを取ったいちごをたっぷりと盛り付けます・・・この辺は、去年と同じですわね。
そして・・・・・・私の上半身の衣服を脱ぎ、胸を露出させます・・・・・・こ、こんなにいっぱいの男の人の前で、恥ずかしいですけれど、
私、がんばりますわ。そして、胸の上部に片手を乗せ、その胸の下部をもう片手で押さえて、よくマッサージします。このマッサージがポイントですわ。
そして、この先端部の突起を器に向けて、一気に搾り出します。いきますわよ。それっ!
ち、ち、ちーーーーー!
うふふ。たっぷりと出ましたわ。それでは皆様、プリシラの『いちごみるく』、お召し上がりくださいまし♪
ヘクトル:な、なあ、リン。
リン:なあに?
ヘクトル:確か、女って、出産しないと、おっぱいは出ないんだよなあ?
リン:そうよね。
ギィ:な、なあ、プリシラ。もしかして・・・・・・
ギィさん・・・・・・ご覧になりますか?
(プリシラ、傍に置いてあった籠を抱き上げる)
籠の中:ほぎゃーほぎゃー
ギィ:こ、この子・・・まさか・・・
もちろん、私と、ギィさんの・・・・・・(ポッ)
ギィ:プ、プリシラ・・・・・・何てことを・・・・・・orz
おしまい
ミルクを調達するのに一年がかり…ワロタGJ!!
45 :
名無しさん@ピンキー:2005/08/21(日) 06:07:14 ID:k9LDYlP6
オスカー×タニス、素敵でした!
タニス様かわいい〜。GJ
ギィは死刑決定
レイヴァンモンドに目をくりぬかれて
鼻と耳をそぎ落とされて、舌をちぎられ
体を一寸刻みに切り刻まれて
そして死ぬ
確かに兄貴いたらdでもない事になる悪寒w
さて
>>42の喘ぎだけで違うミルク一発搾るとしますか
>>31-36 普通にグッジョブ!
百合ってこのスレ的にはどうなんだ?
とりあえず、注意書きよろ
百合は俺は歓迎だが。。。
前あったプラハとイナとかすげー萌えた
百合はここではそんなに抵抗ないだろう、と思いたいのだが…
男が弄ばれるのとかは、むしろ歓迎ムードだし
強姦、林間とかも反発されたイメージはないな。
職人さんがあらかじめ、警告してくれてるって事もあるだろうが。
近親、死姦、スカトロでなければ個人的には(屮゚Д゚)屮 カモーン
>>50 >死姦
外伝のことかぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!
52 :
外伝:2005/08/22(月) 10:36:38 ID:T0dCj0pt
ごめんなさい
ごめんなさい
許してください。
俺はそんなこと言わない(笑)
ベルウィックサーガのアグザル×シールで書きたいと思うんだが…需要なさそうだな…。
>54
誘い受けはウザいのでやめれ
つーか
書きたい奴は書いて
張りたきゃ張る
それだけだろ
需要とか関係ないし
んだ
よっぽど荒れない限りみんないやなのは読み飛ばすし
大丈夫さ
59 :
54:2005/08/22(月) 20:01:47 ID:hZ1m8pS5
失礼しました。それではかきあげたら貼らせていただきます。
60 :
54:2005/08/22(月) 20:04:00 ID:hZ1m8pS5
前のカキコ、54て入れるつもりが一桁多かった…すみません
俺は変態だからレイプだろうが近親だろうが死姦だろうがスカトロだろうが大歓迎
外伝氏、パオラカチュアSSの続きもの期待してまつよ
BSだろうがTSだろうがキニシナイから何かSS読みたいな
お、IDがSMだw
レイヴァンの3分クッキング
・・・・・・よく来たな。まあいい。それでは、早速始める。
今日はこのレイヴァンの料理教室によく来てくれた。今日は俺の得意料理を教えるから、皆がんばって覚えて帰ってほしい。
ルセア:こんにちは。助手のルセアです。今日はレイモンド様とともにお料理をがんばりますので、どうか最後までお付き合いくださいね。
今日の料理は『ハンバーグ』だ。
まず、ひき肉を用意する。それには、肉を確保しなければならない。
それでは、この縄を使って、この遊牧民のクソガキを捕まえる。
ギィ:わわっ!何するんだよ!は、離せ!!!
ルセア:レイモンド様・・・・・・この少年よりも、無難にウサギや鹿の肉のほうが・・・・・・
そうはいかん。ギィには妹の恨みを・・・・・・それではミンチ肉を作るぞ。ではギィ、覚悟してもらおうか。
ギィ:や、やめろ!考え直せ!!!
ヒース:レイヴァン。
何だ?
ヒース:俺も手伝おう。
エルク:火力なら、僕にお任せを。
すまない。助かる。それでは始める。
プリシラ:やめて!!!
プリシラ、そこをどけ!
プリシラ:いいえ!絶対にどきません!レイモンド兄様、ギィさんを殺すなら、まず私を殺してからにしてください!
いいからどけ!プリシラ!
プリシラ:嫌!にいさま・・・私は、ギィさんを・・・愛しているの!!!
騙されるな!お前はこの男に騙されているんだ!
プリシラ:いいえ!ギィさんはそんな人じゃありません!
とにかくそこをどけ!
プリシラ:嫌です!レイモンド兄様・・・・・・さあ!私を殺して!!!
プリシラ、ならやむをえまい。覚悟はいいな!
プリシラ:はい・・・・・・レイモンド兄様・・・・・・プリシラは、兄様の妹に生まれて、本当に、幸せでした・・・・・・
くっ・・・・・・
ルセア:レイモンド様!?
・・・・・・勝手にしろ!
プリシラ:ギィさん・・・・・・よかった・・・・・・
ギィ:プリシラ・・・・・・すまねえ。今日は、あんたに助けてもらったな。
プリシラ:いえ、いいのです。あなたが無事なら・・・・・・
ギィ:プリシラ・・・・・・愛してる・・・・・・
プリシラ:・・・・・・ギィさん・・・・・・v
ギィ:・・・・・・。
プリシラ:あ・・・ああん・・・・・・ギィ・・・ああ・・・ああん・・・・・・あああああああんん・・・・・・もっと・・・ああああああ!!!
ギィ:ふおお!ずおお!ぬおおおおおおおおおおおお!!!
プリシラ:ああああああ!!!ああ・・・わ、私・・・もう・・・・・・い・・・イク・・・ううううううう!!!
レイヴァン:・・・・・・。
ヒース:・・・・・・。
エルク:・・・・・・。
ルセア:レイモンド様・・・・・・さあ、涙をお拭きになって。
レイヴァン:お、俺は、泣いてなど・・・・・・いない・・・・・・
おしまい
もはやクッキングしてねぇwwwwwwwwww
GJwwwwwwwww
ほんとにやったwwwwwwwwwwwwGJ!!!1!!!!!
ギィがバアトル化してるがなw
オスカー×タニスを投下します
>>31-36の続きになります
支援Aになると回避が30になることから、こんな話になりました
>>45>>48 感想ありがとうございました
百合は風味(?)のみです
くちゅ…ちゅ…ずちゅ
湿った、そして淫らな音が聞こえる
白い歯で自らの指を噛み、漏れる嗚咽を必死で抑えているのはタニスだ
頬を紅潮させ、空いたもう一方の指は自分の乳房を激しく愛撫している
高まる歓びに腰をくねらせ、ときおりビクンッと身体を震わせて……
タニスの秘所を貪っているのは……誰だろう
両手で足を開かせ、その間に顔をうずめている
舌はタニスの花びらの中心に差しいれられ、淫らな蜜を掬っている
「んっ……ふ…っぅ…んんんんー」
白い喉を露わにして絶頂を迎えたタニスの腰を抱くのは……翡翠色の、髪の…
……また、この夢だ……半身を起こしたオスカーは、闇の深さでまだ夜明けには間があることを知った。
デルプレー城をあとにしたアイクたちは、ガリア王国の支援部隊と合流するために、クリミア南端に広がる
マレハウト山岳を目指していた。
ガリア--クリミア国境のマレハウトは険しい岩山が連なる霊峰として名高い。
事前の諜報活動で『山岳に待ち伏せあり』との情報を得たアイクは、主力部隊からオスカーら騎兵を外した。
「悪路に急坂……山道での戦闘は馬には酷だ。今回は飛行部隊を中心とした編成で行く」
アイクはそう説明したが、将軍の横に立つ軍師の言葉は彼の胸に小さな棘を残した。
「最近、なんだか心ここにあらずに見えますが…。そのような状態で戦場に立たれては味方が迷惑し……」
アイクに目で咎められ、セネリオは口をつぐんだ。
オスカーは何もいわず一礼して将軍の天幕を辞した。
オスカーは寝台に再び身体を横たえると、ふぅ…とひとつ息をついた。
……たしかに今の私はふぬけだな……彼はそれを自覚していた。
目を瞑ると浮かぶのはデルプレーでの逢瀬だった。タニスの白い肢体、歓びに震える唇、白い布を汚した蜜
と血液……なめらかな肌の感触は今もこの手に残っているのに、夢で彼女を抱いているのはなぜか自分では
なく別の女性だった。
『同性を求める性的嗜好』……そういうものがあることを、彼は知識としては知っていた。しかしそれは自
分とは遠く離れた世界の物語だとずっと思っていた。
その凛とした美しさ、しなやかな勇姿。タニスへの思いはあの夜を境にいっそう激しく燃えている。
身分の違いを考えれば、所詮は男の一方的な思慕で終わるはずの恋だった。しかしなまじ身体を交わしてし
まった今、オスカーの苦悩は深まるばかりだ。
オスカーはもやもやとくすぶる気持ちを持て余し、ただ早く眠りが訪れるのを待っていた。
翌日、マレハウト山岳への進軍が開始された。
留守をあずかるオスカーらは部隊が戻るまで陣営を移動させ、ガリアの小隊を受け入れる準備を進めていた。
「みんなが戻ってきたぞー」
陽が傾きはじめた頃、陣営にガトリーの大きな声が響く。オスカーは仕事の手を休め、茜に染まる空を見上
げた。騎竜、二騎…鳥翼族たち……続いて視界に入った天馬が一騎しかいなかった時、オスカーの胸に黒い
墨のような不安が広がった。
「マーシャさん、タニス殿は……」
地上で下馬したマーシャに静かに近づき、オスカーは尋ねた。喉が渇いて、うまく声が出せなかった。
「あ、オスカーさん……副長はリュシオン王子の救出で前に出たところを敵将のボルトアクスに……」
「やられたんですか!?」
「いえ、それはうまくかわしたんですけどー、アーチにペガサスの羽を折られて……」
マーシャの後ろをぞろぞろと戻ってきた歩兵たちの最後尾に白い馬体とそれを曳いて歩く痩躯の女性の姿が
見えてきた。頸をうなだれた天馬の馬体は片側が乾いた血液で錆色に染まり、羽があらぬ方向にひしゃげて
いる。オスカーの視線の先を振り返ったマーシャは声をひそめた。
「ちょっと無茶な感じで出ちゃったんですよねー。危ないって思ったんですけど……」
傷ついた天馬を曳くタニスはうつむき加減で、重そうな足を少し引きずっていた。
「タニス殿、天馬は私が厩へ運びます。貴方はどうぞ天幕でお休み下さい」
前を往く天馬の手綱を横からそっと取り、オスカーはタニスに声をかけた。
「愛馬を他人にまかせてのうのうと休むなど、騎士の風上にもおけない行為だぞ……と、いいたいところだ
が、今日はさすがにくたびれた。……君に甘えさせてもらおう」
男の顔を一度も見ようとはせず、そのまま自分の天幕へ向かうタニスの華奢な背中を、オスカーはしばらく
目で追っていた。
大きな月がクリミア軍の陣営を照らしていた。
マーシャからタニスが夕食に現れなかったと聞いたオスカーは軽い料理にパンとスープを添えて彼女の天幕
まで運んで行った。
デルプレーの一夜のあと、二人きりになれたことは一度もなかった。戦闘は激しさを増し、最後の決戦が間
近に迫っていることを物語っている。戦争が終われば、もうタニスと会うことはないだろう。そして彼女は
あの『翡翠の髪の恋人』の下へ戻っていく……そう思うとオスカーは激しい焦燥感と嫉妬に苛まれた。
しかし、だからといってどうすればいいのか……思考はいつもぐるぐると巡るばかりで、答えは出ていない。
「タニス殿、お食事をお持ちしました」
天幕の出入り口にあたる帆布をめくり、オスカーは声をかけた。
返事がないので、周囲に人目がないのを確認すると彼はそっと中に足を踏み入れた。月明かりだけが細く差
しこんでいる暗い室内で目を凝らすと、薄いマットでこしらえた寝台に細い足が伸びているのが見えた。
何度呼んでみても答えがない。……これでは埒があかない……。オスカーは意を決して寝台に歩みより、枕
元のランプに火を灯した。暖かな光が横たわる人影をそっと浮かび上がらせた。
よほど疲れたのだろう、かろうじて鎧と装備品は外していたが、あとは戦闘服のまま眠りこけている。
そんなタニスは無防備で、まるでいたいけな少女のように見えた。
……あまりいい趣味とはいえないな……オスカーは自虐的な気分に陥りながらも、タニスの寝顔に見とれて
いた。わずかに開かれた唇から白い歯がのぞき、呼吸にあわせてかすかに胸が上下している。
手にした食事を横に置くと、彼は指先でタニスの前髪を梳いた。汗と岩山の砂埃にまみれた髪からはいつも
の輝きが消え、重い感触を指に残した。
「む、オスカーか……私は……ずいぶん休んでしまったようだ」
「起こしてしまいましたか……。かなりお疲れのようでしたね」
タニスに見つめられると、それだけで顔が熱くなる自分をオスカーはあらためて情けないと感じてしまう。
「キルロイのおかげで天馬の羽はほぼ癒えました。飼い葉も問題なく食べているのでもう大丈夫でしょう。
ご安心ください」
「うむ、君には礼をいわなくてはな。感謝する」
寝台に身を横たえたままオスカーを見つめる彼女の姿は、彼にデルプレーでの白い肢体を思い出させた。
まだ半分まどろんでいるような青い瞳。そこは疲れと眠気によるものなのか、なんともいえない色香に覆わ
れている。
望んでいた二人だけの時間。しかし実際に与えられてみると、告げる言葉が見つからないオスカーだった。
沈黙に耐えられなくなって彼は立ち上がった。
「夕食をお持ちしました……それでは私はこれで…」
「これから何か用でもあるのか?」
「……いえ、特には」
「ならば……こちらに来てくれないか」
一人でも窮屈な天幕の寝台で、タニスは身体を奥にずらすと空いた場所を示した。
……結局は、今日もこの人に主導権を握られるわけか……口から漏れる小さなため息とは裏腹にオスカーの
心は踊っていた。ゆっくりと空いた場所に身体を滑り込ませ、細い女の身体を胸に抱く。そんな彼の顔をタ
ニスは可笑しそうに見ていた。
タニスはオスカーの胸に顔を埋め、マレハウトでの出来事を話しはじめた。
山頂から落とされる岩、投石、アーチ……勝敗の鍵はタニスら飛行部隊が握っていた。鷺の王子の化身が予
想より早く解け、それを救出しようと向かったタニスの天馬をアーチがねらい撃ちした……と。
「敵将の攻撃を避けて少しバランスを崩してしまったのだ。普段だったらあの程度の矢など……」
そこまで話すと、ふっ……と笑みを浮かべ、オスカーの顔を見上げた。
「やはり、君でなくてはダメだな」
「はい?」
「君でなくては、私はダメなのだ」
指先でオスカーの頬をなぞり愛おしそうに唇をあわせる。一旦離された唇は、次には激しく重なりあい、お
互いの舌を求め、絡め、唾液を吸う。……私でなくては、ダメ…?……オスカーはタニスの言葉の真意がわ
からず、痺れる頭でを何度も反芻していた。
唾液の筋を残しながら唇はそのままタニスの顎から首筋へ移動していた。舌で味わうと、塩からい汗の味が
した。
「今日はまだ汗を流していない……」
男の舌から逃れようと身体をよじるタニスをオスカーは仰向けに組み敷いた。
「私は気になりませんが……」
「もし私が嫌だといったら?」
「……それなら…無理強いはいたしません」
オスカーが手の力を緩めるのを感じたタニスは、眉をひそめて男の顔をまっすぐ見据えた。
「君は……私が欲しがらなければ与えてくれないのか?」
「無理に奪うのは、私のしょうに合いません」
まるでゲームだ……胸が締めつけられるような苦しさを覚え、オスカーは身体を起こし寝台に座った。
自分の奥手を恨めしく思ったが、だからといって生まれ持った性分は変えられない。
「もしそういう男をお望みなら、他にもたくさ」
「いや、君のそういうところが、私は好きだぞ」
起きあがったタニスはそういうと、オスカーに口づけた。
帆布の弾力のある壁はオスカーの背をやわらかく包んでいた。
タニスは男の服の前をはだけ、そこに舌を這わせている。舌先で彼の乳首を執拗に舐めながら彼女の手はオ
スカーの股間をまさぐっていた。そこはすでに熱を帯び、服の布地にこすれて軽い痛みが走った。
「…っく」
「気持ちいいのか?」
男の表情を上目遣いで見たタニスは尋ねた。
「いえ、痛みが…。服に当たるので」
クスリと笑った彼女は彼の分身を解放した。
「この間の続きをするぞ。間違ったらちゃんといってくれ」
そういうと、先端を口に含んだ。
タニスはオスカーの足の間にひざまずき、一心にしゃぶっていた。手を根本に添えて、舌で丹念に舐めたあ
と口腔におさめ、唇でしごく。ぎくしゃくとした不慣れな動きだったが、それが逆に愛おしくて、オスカー
の背筋を快感が走った。手でタニスの髪を撫で薄く目を開けると、唾液で濡れ光る自分のモノが彼女のすぼ
めた唇から見え隠れするのがたまらなく淫靡で、オスカーはこれ以上耐えられそうになかった。
「タニス殿……もう…」
オスカーの吐息の早さに合わせるように、彼女は唇の動きを激しくした。先端を強く吸う。
「う……」
その言葉と同時に、オスカーはタニスの髪をつかみ自身を引き抜いた。ビクビクと跳ねながら放たれた白濁
は、彼女の鼻と頬に飛び散り、ゆるゆると光る唇に流れ落ちた。
身体を震わせてうなだれるオスカーが何かいおうとするのをタニスが遮った。
「あやまるな……オスカー」
そういうと、男の手の中でまだ動きをやめない分身を愛おしそうに舐めた。
タニスの舌によってまた漲りを増す自身を感じながら、オスカーは強い背徳心に支配されていた。
彼女の白い頬、赤い唇を汚した己の白濁。こみあげる強い欲情に飲みこまれて、わずかに残る理性が壊れる
音が耳の奥に聞こえた気がした。
オスカーは彼女を仰向けに押し倒すと、下の着衣と下着を乱暴に引きずり降ろした。
白い二本の太腿が露わになって、オスカーはその間に顔をうずめた。ペガサスの汗だろうか、甘酸っぱい女
の匂いとは別のかすかな獣の匂いがオスカーの劣情をいっそう刺激していた。
「…く…じゅ」
彼女の蜜がいやらしい音を立てて男の舌を迎えた。タニスは腰をつきだし、舌に秘肉をこすりつけるように
腰を揺らしている。淡い茂み越しに見上げると、声が漏れないように自らの腕を口につけて、服を噛んでい
るのが見えた。
すでにぽってりと膨れた蕾を吸うと、それだけで花びらがヒクヒクと何かを待っているように震えて、さら
に粘液をしたたらせる。声にならない息が激しさを増し、タニスが小さく鼻をならす音が聞こえた。
「オスカー……早く挿れて…」
泣きそうなか細い声にほだされて、彼はこわばった分身を秘肉に打ち込んだ。
「ん……んんんんーーー!」
さらに強く自らの口を押さえたのか、くぐもった喘ぎが漏れた。
その瞬間、粘つく触手がオスカーの分身を包み、こすり上げるように何度も締めつけてきた。タニスはのけ
ぞって腰をバタつかせたあと、息を吐きながら静かに痙攣を繰りかえしていた。彼女がきつく噛んでいた服
にはよだれが灰色の染みを残していた。
荒い息づかいのまま目を閉じ、絶頂の余韻を味わっているタニスの腰を抱き、オスカーは繋がったままの彼
女をうつ伏せにした。腰を少し持ち上げ、そのまま後ろから何度も突き立てた。タニスはすぐに漏れてしま
いそうになる声を自分の手で塞ごうとするが、その前にオスカーにとられてしまう。
「!」
「こんなところで声をあげたら、みんなに聞かれてしまいますよ」
そのまま両手を後ろ手に押さえ、さらに激しく律動しながらオスカーはタニスに囁いた。そのゾッとするよ
うな冷たい声にタニスは戦慄した。
「…っ…オスカー、離せ…っあ…」
男の手を逃れようと身悶えするが、それがさらにオスカーを高ぶらせ律動を激しくさせる。
薄い、形ばかりの寝台に片頬をつけ、口を開けながらも声を出さないように耐えているタニスは、もう自分
で動く余裕さえなかった。息苦しそうに眉をひそめたまま、ただオスカーに揺すられていたが、その秘肉の
ひだは艶めかしくオスカーを擦り、強く絞めていた。
「…ぁ…ぁ…ぁ」
抑えても漏れる声は、タニスの絶頂が近づいていることを示していた。
オスカーが打ち込むたびにタニスの内部が歓びに震えるのが、分身を伝わって手に取るように感じる。
彼はタニスの腕を解放すると、その手を寝台につかせ四つんばいにさせた。
「タニス殿……声を…」
彼は耳元でそう囁くと片手で彼女の口を塞いで、激しく腰を打ちつけた。
「ん…んん……ーーーーーー!」
タニスの嬌声はオスカーの手の中でくぐもったまま消えた。ぎゅうっと収縮する肉壁で男の分身を味わい尽
くし、タニスは前に力なく倒れた。オスカーは己を引き抜くと、まだふるふると震えるタニスの尻に最後の
一滴まで残さず放出した。
「さきほどの言葉の意味を教えてはいただけませんか?」
狭い寝台で添い寝をしながら、オスカーはタニスに声をかけた。
それまでオスカーの肩に頭をのせて、とろりと溶けていたタニスは顔をあげた。
「言葉?私は何か言ったか?」
「…私でなくては、ダメなのだ……と」
タニスは真剣なオスカーの眼差しにクスリと笑った。
「今日、マレハウトで墜ちた時、思ったのだ。君の補佐で戦うことに慣れてしまったな……と。君がいたら、
あの程度の矢など簡単に避けられた。少々無理をしても、君が私を助けてくれるのを知っているからだ。
もし…できるなら、君をベグニオンに連れて帰りたいぐらいだぞ」
冗談とも本気ともつかない顔でタニスはいう。先ほどの女の顔から、すっかり騎士の顔に戻っていた。
……ベグニオンに帰る、か……。オスカーは胸の奥に鈍い疼きが走るのを感じた。
「タニス殿」
「まだ何か質問か?オスカーは意外にしつこい性格だな」
「タニス殿にとって、私は何ですか?息の合う同僚ですか」
そんなことを聞いて何になる……オスカーは自問したが、口走るのを止められなかった。
「オスカーは私の一番大切な男だ。恋人だぞ」
いたずらっぽい目をして笑うタニスの顔にオスカーは……この人には一生かなわないな……と、またちょっ
ぴり情けない気分になるのだった。
おそまつなお話でスレ汚しすみませんですた
またいつか続きが書けたら投下します
読ませる文章で凄く(・∀・)イイ!!
綺麗に纏まってるし、だからと言ってエロが薄い訳でもない。
細かな情景描写のお陰で脳裏に光景が浮かぶようでした。
次回作にも期待してますょ?
「は!?エリンシアが欲求不満!?」
いきなりの報せにアイクはものすごく驚いた。
「あまり大きな声を出さないように。」
「あ、ああすまない。
だけど、ユリシーズとかがいるんじゃないのか?」
すると、セネリオがアイクの耳元でひっそりとつぶやいた。
「ユリシーズ殿は勃たないそうです。」
「それはご愁傷なことだが…」
「ジョフレ殿はもういないですし」
セネリオがつぶやくように言った。
「ジョフレって誰だ?」
「ほら、毒見で亡くなられた…」
「ああ!あいつか!」
アイクは手を叩いて思い出したようだ。
副長 (;´Д`)ハァハァ
百合まだー
>「ユリシーズ殿は勃たないそうです。」
ひどいありさまです
そんなに老いてないと思うんだけど・・・
ともかく副長ォー(;´Д`)ハァハァしとこ
まーしゃ×副長が見たい見たい
今日も元気に営業中<アベルの武器屋>を投下します。
紋章一部から二部の間、外伝の進行中アカネイアで三姉妹の帰りを待つ武器屋アベルのお話。
ほとんどネタです。紋章ベースですが暗黒竜の人もいます
今日も元気に営業中<アベルの武器屋>
・開店
アリティアのマルス王子により、ドルーア帝国もメディウスも倒され、暗黒戦争が終結。
暗黒戦争が終わり、ドルーア帝国の長年の支配から解放されたアリティア王国では、マルス王子の統治の下、
復興が急ピッチで進む。
そのアリティア城下の一角。そこに小さな武器屋が開かれていた。
元アリティア騎士のアベルが開いた武器屋。その名も<黒豹亭>。
かつてアリティア騎士団で黒豹と呼ばれた彼は、暗黒戦争後、騎士団を退役し、
その退役金で長年の夢だった武器屋を開店。
ようやく夢が叶い武器屋を営んでいるわけだが、主人のアベルは、このところ浮かない顔をしていた。
「はぁ〜。エスト」
恋仲に落ちたマケドニアの天馬騎士エストが、海賊に拉致されたのである。
彼女の姉、パオラとカチュアは、必ずエストを連れ戻してくると約束して旅立ったが、
やはり気が気でない。
今すぐにでも飛び出して行きたいが、エストを拉致した海賊団は遠い別の大陸に逃げたので、
追いかけることも出来ず。
アベルはただもやもやと日々を過ごしていた。
これは、武器屋アベルの奮闘日記。多分。
今日も元気に営業中<アベルの武器屋>
・シューター、ジェイクとベッタ
からんころ〜ん♪
「いらっしゃいませ〜」
入店してきたのは二人組の男。
「やあ。久しぶりだなアベル」
「よう。久しぶり」
「? どなたですか?」
馴れ馴れしく声を掛ける二人組。だがアベルに見覚えはない。
「ほら。俺だよ俺。ノルダの街で仲間になったシューターのジェイクだよ」
「ほら。俺だよ俺。グルニアの木馬隊のいたメニディ砦で仲間になった、シューターのベックだよ」
「知りません。そもそも、仲間にシューターはいませんし」
「「!!」」
絶句するシューター二人。
「そ、それはともかく。シューター用の武器を売ってくれないか」
「すみません。シューター用の武器は扱ってないんです」
「うわーん! アンナー!」
だーと滂沱しながら、ジェイク逃走。
「ああ。待ってくれジェイク」
追うベック。彼らシューターに未来はない。
「なんだったんだ一体」
今日も元気に営業中<アベルの武器屋>
・海賊ダロス「あなたは あいを しんじますか」
からんころ〜ん♪
「いらっしゃいませ〜」
入店してきたのは、頭に布を巻いたいかつい大男。
「よう。久しぶりだなアベル」
「どなたですか?」
「俺だよ俺。ガルダの港で仲間になった海賊のダロスだよ」
「海賊に仲間はいません」
「な…! シーダ王女に、『あなたは愛を信じますか』って言われて、仲間になったじゃないか!」
「知りません」
「そ、そんな……」
「それより、何か御用で?」
「あ、ああ。武器の斧を買いに」
「でしたら、良い斧がございますよ」
「ほう」
「ほらこれ。最新作『ボルトアクス』。
なんと、魔力を攻撃力に変える素晴らしい斧です」
「ええと。斧使いが魔力低いの知ってての嫌がらせかな?」
「うーん。やっぱり誰も使いこなせないか、これ。すぐに売られてきたんですけど、
買う人いないんですよね」
ボルトアクスを使いこなせる斧使い。いたら凄い。
と、ここでシーダ王女登場。
「おお! シーダ王女!」
「? 誰ですか?」
「ほら俺ですよ。シーダ王女に愛を教えてもらった海賊のダロスです」
「知りません」
「うわーん! もう愛なんか信じるもんかー!」
だーと滂沱しながらダロス退場。
「なんだったんですかあれ?」
「さあ」
シーダ王女の問いに、アベルは肩をすくめるのだった。
今日も元気に営業中<アベルの武器屋>
・シーダ王女。
暗黒戦争後、正式にマルスと婚約を交わし、アリティアにやってきたシーダ王女。
彼女はたちまち、アリティア国民の人気者となる。
「みなさーん」
ペガサスに乗り、上空から声をかける。
「今日の私は、パンツはいてませーん」
『うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!』
一気に完全燃焼するアリティア国民。その勢いは、天をも突く。
『シーダ王女! シーダ王女! シーダ王女!』
こうしてシーダ王女は、アリティア国民の心を掌握したのだった。
「うんうん。さすがシーダ王女」
その様子を、武器屋アベルは感心しながら見ていました。
「ようし。俺も頑張るぞ」
今日も元気に営業中<アベルの武器屋>
・僧侶リフ。
からんころ〜ん♪
「いらっしゃいませ〜」
___
/ ヽ\
│ │
へ- ─ヾ │
─ ─ ∂ \
| し 丶 √ │││
| ト-=ヽ │ ││
\ / │ │
/ ゝ── /ノ 丿
( \__ / /│
わたしはそうりょリフ
たたかいはできませんが ちりょうのつえがつかえます
どうぞライブのつえをうってください
「すみません。杖は扱ってないんです」
___
/ ヽ\
│ │
へ- ─ヾ │
─ ─ ∂ \
| し 丶 √ │││
| ト-=ヽ │ ││
\ / │ │
/ ゝ── /ノ 丿
( \__ / /│
そんな・・・
今日も元気に営業中<アベルの武器屋>
・踊り子フィーナとアーマーナイト・ロジャー。
からんころ〜ん♪
「いらっしゃいませ〜」
「は〜い、こんにちわ」
入店してきたのは、踊り子の女の子。赤い髪を大きなリボンで右側にまとめている。
「あたしは、フィーナ。ワーレンからきた踊り子よ。
よかったらここで踊らせて」
「はぁ。構わないが」
「じゃあ踊るね」
くるくるっと華麗に踊りだすフィーナ。
くるっと回ってターン
くるっと回ってターン
ぐるぐるージャーンプ
ぐるぐるージャーンプ
おーしーりーふーりふりー♪
もんがーもんがー♪
「はぁはぁ」
踊り終わって、フィーナは手を差し出す。
「はい。1000G」
「は? お金取るの?」
「当たり前でしょ。あたしは踊り子。ただじゃ踊らないわ」
「待て。そういうのは、事前に料金を提示しないと無効なんだぞ。ちゃんと法律書に書いてあった」
これは本当。事後に料金請求しても無効。最初に料金を提示しないと。
「ふえーん。嫌な人がイジワルするー。ロジャーさーん」
「どうれ」
フィーナが嘘泣きすると、ごついアーマーナイト登場。
「おや。誰かと思えばアベルじゃないか」
「誰ですか?」
「俺だよ。ワーレンの街で仲間になったアーマーナイトのロジャーだよ」
「知らないな」
「そ、そんな……。ほら。同じアーマーナイトのドーガとよく語り合ったじゃないか」
と、ここでドーガ登場。
「おおドーガ。久しぶりだな」
「誰だ?」
「うわーん! ドーガまで俺を忘れてるなんて!」
泣きながらロジャー退場。
「あ、待ってよもう。役に立たないわね。今度はもっと強い人に付いていこうっと。
じゃあねー」
笑顔を残し、フィーナもひらひらと踊り去る。
「なんだったんだあれ?」
「さあ」
ドーガに訊かれても、アベルは首を捻るばかりだった。
今日も元気に営業中<アベルの武器屋>
・アリティア城へ。カイン×セシル
この処アベルは悩んでいた。客が全くさっぱり来ない。
は〜さっぱりさっぱり。さっぱり妖精が取り憑いています。
そこで考えた。客が来なければ、こちらから売りに行こうと。
そんな訳でアベルはアリティア城へと向かう。
懐かしい仲間の大勢居る城へ。
アベルともなれば顔パスで城門はフリー通行。
旧友のカインに逢いに行こうと、中庭へ向かう。
「は、ああぁん……!」
「ようしよし。いい腰つきだセシル」
その中庭では、カインが新兵の訓練を行っていた。
赤いショートの髪に大きな鉢巻きを巻いた、まだ若い少女といっていい女騎士。
その新人女騎士セシルに、カインは背後から抱きつき、ぐいぐいと腰を振っている。
「いいいかセシル。騎士にとって一番大事なのは腰だ腰。
剣や槍を使うのも乗馬も、頑丈な腰があって初めて一人前だ」
「は、はい…ああぁん」
ぐいぐいと腰を使いながら、セシルは甘酸っぱい嬌声を漏らす。
傍から見ていたアベルは気づいた。
パ ン ツ は い て な い。
二人ともズボンもパンツもはかず、素で腰を密着させている。
そして結合部からは、ぐちょぐちょと汗と血と涙以外の体液がこぼれていた。
ぐいぐい。
「そうそう。良い腰つきだセシル」
「は、はい……。ありがとうございま、す……。ううぅん」
ぐいぐい。
アリティアの猛牛の呼ばれるカイン。その突きはまさに牛並み。
「ええと。何やってるのかなカイン」
「これは、この忙しいなか、騎士団をやめて武器屋になった姉妹どんぶり」
ぐいぐいとセシルに腰の使い方を教えながら、カインは鷹揚に応じる。
「なんのことだかさっぱり分からんが。新兵相手に何やってるんだ」
「決まってるだろ。訓練だよ」
ぐいぐい。
「あああぁん」
「ええと。訓練にかこつけて、セクシャル・ハラスメントしてるように見えるんだが」
「気のせいだ」
「そうか」
ぐいぐい。
「ほらセシル。アベルに挨拶して」
「は、はい。アリティアの黒豹にお会いできて光栄です。新人のセシルです」
「ああ、どうも。それじゃ俺は商談があるのでこれで」
アベル退場。残されたカインは、さらにセシルに訓練を続ける。
「さあセシル。騎士にとって大事なのは腰使いと体力。このまま十セットイクぞ」
「は、はい。ああぁ! ロディやルークなんかより全然すごい!」
「さあ! まだまだ! 騎士の道は険しいぞ!」
「はい! もっともっとあたしを鍛えてください!」
遠くからそんな嬌声を聞きながら、アベルはふむと頷く。
「騎士団は大丈夫みたいだな」
今日も元気に営業中<アベルの武器屋>
・弟マルス王子と姉エリス王女
マルス王子との謁見を許されたアベルは、私室へと通される。
「やあ。アベル。よく来たね」
そのマルスはといえば、姉のエリス王女の膝の上で、だらだらごろごろと過ごしている。
「ほらマルス。お客さんの前ですよ。しゃんとしなさい」
エリスがしとやかに嗜めても、
「いいよ姉上。アベルは前の戦争でずっと一緒だった仲間なんだから」
「まあそれはそれは。うちの弟がお世話になりました」
にっこりと上品に優雅な笑みを浮かべるエリス王女。
「いいえ。騎士として当然のことです」
「でも、戦争終わったら武器屋になったんだよね」
言いつつマルスは姉のふくよかな胸に抱きつく。
「あん、もう。しょうがない子」
エリスは無邪気に甘える弟を、よしよしと撫でてやるのだった。
「それで何の用?」
呆然としていたアベルは、ハッと用件を思い出す。
「は、はい。うちの武器を買って頂けないかと」
「要らない」
「は?」
「もう戦争終わったから武器要らない」
「しまった! 開店時期を誤った!」
ようやくアベルは気づいた。戦争が終わって平和になってから武器屋を開いても、売れないことに。
「そ、それじゃ俺はどうしたら?」
「さて。城の国費も無駄には出来ないからね」
素っ気無く突き放すマルスに、エリスは、
「駄目ですよマルス。国王なんですから、ちゃんと国民の面倒を見ないと」
「んー。しょうがないな」
するとマルスは、一枚のカードを取り出す。
「こ、これは?」
「メンバーカード。これ持って、秘密の店に行けばいいよ。
きっと相談に乗ってくれると思うから」
「はい! ありがとうございます!」
メンバーカードを受け取ると、アベルはすぐさま城を出て行く。
そして残されたマルスとエリスは。
「さあ。姉上。邪魔者はいなくなりました」
「ふふ。マルスったら、そんなに慌てないで」
「だって。姉上がガーネフに囚われていた間は、ずっと寂しかったんですよ」
「もう。しょうがない子。お姉さんが、慰めてあげる」
するする
「あら。マルスったらこんなに大きくなって」
「うん。僕、元気」
「ああ。こんなに立派になって。父上も母上もきっと喜んでいるわ」
ぱく
「ああ。姉上の口の中、とっても気持ち良い」
「と、ここでシーダ登場。
「あー! また二人で楽しもうとしてる!」
「しょうがないな。シーダもおいで」
「ふふ。シーダ王女もきなさい。三人で楽しみましょう」
今日も元気に営業中<アベルの武器屋>
・秘密の店のアンナさん
というわけで、アベルはメンバーカードを手に、秘密の店へ。
「なんじゃこりゃー!」
だがその内部はかなり変わっていて、アベルびっくり。
以前は特殊な商品を扱っていた秘密の店だが、今はさらに特殊な商品が並べてある。
ムチ、ロウソク、三角木馬、アイアンメイデン、双頭ディードル、バイブ、ボールギャグ、
口をポカンと開けた人形、精強剤の虎のペニス、猫耳などなど。
秘密の店は、大人の秘密の店に生まれ変わっていました。むふー。
「あら。いらっしゃい」
秘密の店の女主人アンナさんが出迎える。赤い髪を左側で縛った女性。
「アンナさん! なんですかこの店は!」
「見たまんまだけど」
ふっと肩をすくめるアンナさん。
「で、何か御用?」
「はい。かくかくしかじかです」
かくかくしかじかと説明するアベル。
「なるほど。武器が売れなくて困ってるのね」
事情を聞いたアンナさんはしっかりと正面から見据え、
「いいことアベル君。商売は何事も需要と供給が大事なの」
「はあ」
「平和な時代に必要なのは、武器じゃないわ。愛よ」
「あ、愛?」
「そう。愛よ。だからうちの店には、愛の行為に必要な商品を扱っているの」
「これが、ですか?」
「そうよ。ちなみに、これが一番の売れ筋商品」
アンナさんがバッと見せた商品、それは、
「チ、チキちゃん!?」
「の1/1スケール人形よ」
「へー。よく出来てますね」
とアベルは、1/1スケール実物大チキちゃん人形をまじまじと見つめる。
緑の髪も本物の毛髪なら、服も本物と同じ。もちろん下着だって同じ。うらー!
「でも、こんなの誰が買うんです?」
「かわいそうな男の人」
「うわっ。やめてください」
アベルは気を取り直し、
「でも、こんな本物そっくりな人形、どうやって作ったんです?」
「協力してもらったから」
「誰に?」
「ようこそ。アベルのお兄ちゃん」
声に振り向くと、そこにチキがいた。人形ではなく生きているチキが。
「ち、チキちゃん? 本物!?」
「うん。本物のチキだよ。俺を忘れちゃった?」
「お、俺? 本当にチキちゃん?」
「ちぇっ。バレたか」
「んもう。口調がまだまだね」
と、アンナさんの瞳が、キラっと光る。
「外道照身霊波光線!」
「ぎゃーす!」
「汝の正体見たり! 変身マムクート、チェイニー!」
「ちぇっ。正体バラすなよ」
というわけで、元に戻ったチェイニーはすごすごと退散。
今日も元気に営業中<アベルの武器屋>
・ジェイク×アンナ
「というわけでアベル君。あなたも。うちの商品仕入れて見る」
「丁重にお断りします」
「うんもう。いけずぅ」
アンナさんはモジモジと身悶えて、
「それじゃあうちの商品の凄さを教えてやるわ。
ジェイク、カモーン」
呼ばれて、シューターのジェイク再登場。
「やあアンナ。やっぱり恋人の俺がいいのか?」
「ええ。ジェイク。あなたの、そのぶっとい矢を打ち込んで!」
「ようし! まずはクインクレインだ!」
己の矢を取り出し、柱にしがみついて高く上げたアンナの尻に、発射。正確な射撃で打ち抜く。
「ああー!」
「そーれ。続けてストーンヘッジだ!」
ずしん、と重い石のような打ち込みを発射。
「あっ! すっごく重いわ!」
「よし。とどめのサンダーボルト!」
胎内に向けて、ビビビと雷のような痺れを放出。
「きゃー! しびれちゃうー!」
冷静に観察していたアベルが、ぼそっと一言。
「商品、関係ないじゃん」
今日も元気に営業中<アベルの武器屋>
・唐突にバレンシア大陸で奴隷調教中のエスト
「ふにゃー。ふにゃふにゃ」
ねこみみモード♪
「ほうらエスト。ミルクをくれてやる。しっかり飲みな」
「ふにゃにゃー」
猫耳モード!
「ほうらエスト。猫じゃらしだよー」
「ふみゃー!」
ねーこーみーみー♪
「ほうら。おさかなさんだよー」
「みゃみゃー。ふみゃみゃー。みゃー」
猫耳モード♪
「ほら、喉ゴロゴロしてやろう」
「にゃー? にゃにゃにゃー!」
ねこみみモード!
「ふー。やっぱりエストの猫耳プレイは最高だぜ!」
エストは猫耳つけて、今日も猫耳ご奉仕中。
今日も元気に営業中<アベルの武器屋>
・アベルの不思議なダンジョン
秘密の店から戻り、武器屋に専念することにこだわるアベル。
彼は新しい武器を仕入れる為に、不思議なダンジョンに挑戦する。
珍しい武器が集まれば、客はきっと来てくれるはず。
「鉄の金庫」を背に、アベルはダンジョンに潜った。
この時点で、何か間違ってる気がします。
そして早速モンスターの遭遇。
ポイズン・ジャイアント(×5)があらわれた!
アベルは逃げ出した!(ずささ)
「いきなりあんな敵が出るなんて。俺にはこのダンジョンは危険すぎる」
アベルの不思議なダンジョン−完−
今日も元気に営業中<アベルの武器屋>
・赤目皇帝ハーディン
からんころ〜ん♪
「い、いらっしゃいませ!!!」
久しぶりの客に、アベルは涙して出迎える。
「やあ。久しぶりだなアベル」
「は、ハーディン王!」
客は、ニーナ王女と結婚し、今やアカネイア王となったハーディンだった。
草原の狼と呼ばれた自由奔放な雰囲気はなく、瞳は赤く輝いている。
「このような所に何用で」
「決まってる。武器を買いにだ」
「はっ。それでどのような武器を」
「全部だ」
「はっ?」
「この店の武器、全部を買おう」
「はっ! ありがとうございます!」
こうして、ハーディンが全ての商品を買い、アベルの武器屋は倒産をまぬがれたのです。
(めでたし、めでたし)
外伝さん、乙
エロくれー
>>85 オレ、隊長が(・∀・)イイ!!
最後のオチがシビれたなw
GJワロタよ外伝さん
なんだかのどかでワロタw
外伝さんGJ!
つうか、スカウトしろよ、>>ハーディン
THE・MOMOTAROHネタ懐かしすぎw
しかし「カイン×セシル」表記を見てなんでFF4でしかも801?と
一瞬思った自分を殺したいorz
レベッカちゃんの12時間クッキング
え〜っと、ちょっと恥ずかしいなあ・・・・・・えへへ・・・・・・
あの、今日は、あたしのお夕食会へようこそ!今日は、あたしの、微力ながら精一杯のおもてなしを、存分にお楽しみくださいね♪
今日のメニューは『キュウリのぬか漬け』です!
材料
キュウリ・・・・・・一本
それでは皆さん、え〜っと、す、すごく恥ずかしいけど・・・・・・机の上に腰掛けて、パンツを脱いで、両足をMの字に広げます。
・・・ふええ〜・・・すごく恥ずかしい・・・でも、でもでも、愛するロウエン様のために、あたし、がんばります!
で、この中央の赤いえへへを大きく広げて、昨日のうちに仕込んでおいたキュウリを取り出します・・・うんしょ、うんしょ・・・
あっ、やっと頭が出てきた・・・そしたら、このキュウリを一気に引っ張り出します・・・それっ!
ふう・・・やっと出てきた・・・そしたらこれを、食べやすい大きさに切って、お皿に盛り付けます。
はい!できました!あたし特製の『キュウリのぬか漬け』、どうぞ召し上がれ!
ロウエン:えーっと・・・・・・(おいしいのかな・・・?)
さあ、遠慮なさらずに、どうぞ。
ロウエン:う〜ん・・・・・・(ええい!俺も男だ!)・・・・・・ぱくっ!
どうですか、ロウエン様?
ロウエン:うん!すごくおいしいよレベッカさん!
よかった・・・・・・えへへ、実は、このおいしさには、秘密があるんです・・・・・・
ロウエン:秘密?
はい。それは・・・「ぬか床を毎日かき混ぜると、おいしいお漬物ができる」んです!
ロウエン:ぬか床って?
やだ、ロウエン様ったら!毎日、かき混ぜてるくせに、とぼけちゃって、もう!
おしまい
私信でつ。
>作品倉庫の管理人様
これら一連のクッキングシリーズは、「3分クッキングシリーズ」という題で、ひとまとめでおながいしまつ。
>スレ住人の皆様
烈火の女性キャラに作ってほしいお料理募集中!!!
たまには普通の料理を(ry
竿酒 男根酒
竿酒 男根酒 ビーフ・スカトロガノフ
フィオーラおねえさまの手料理が食べたいです……ハァハァ
ふたなりルセアたんでお料理キボンヌ。
ちんこなんて飾りですよ。
シンプルにカレーを。
もしくは女体盛り
男連中に手料理ならぬ女体盛を振舞うリン、とか。
111 :
名無しさん@ピンキー:2005/08/28(日) 10:05:33 ID:4OrdeaZQ
age
「ずいぶんきつく縛ってあるね、これ」
エキドナはロイの足首を拘束する細縄を解こうとしている。足より手を自由にして欲しいとロイは訴えたかっ
たが、その前に女勇者が縄を引きちぎっていた。
「解けない結び目は切っちまえ、ってね。そら、次は腕だよ」
「は、はい……」
軍の女性陣の中で、彼女ほど「豪快」という形容詞の似合う人はいない……とロイが思った瞬間、ロイは上体
を引き起こされ、両足を投げ出した格好で座らされていた。そしてその眼前に、膝をついてロイの後ろに手を回
したエキドナの胸が迫っている。
「…………!!」
「お、これもきついね。よっ」
ロイの後ろに回り込めばいいものを、エキドナは半ばロイを抱きしめるような形で拘束を解こうとしている。
圧倒的なボリュームのバストがロイの鼻先をくすぐったが、エキドナは一向に頓着せずに作業を続けている。
「あ、あの……エキドナさん……」
「ああ、大丈夫。そら」
またもあっさり素手で縄を引きちぎった女勇者は、ようやくロイの身体から離れた。
「あ……ありがとうございました。あの……」
「んー?ああ、いいって礼なんて。いやさ、自分の部屋に戻ろうとしたらドアに張り紙がしてあってさ」
「張り紙……」キャスの仕業だ、とロイはすぐに合点した。
「『地下の一番奥の部屋で美少年が拘束!早い者勝ち!』とか書いてあってさ、面白そうだから来てみたって
わけ。あんたも災難だったねー」
「はあ…………」
淡い水色の髪を無造作にかき上げながら笑うエキドナに、ロイはあいまいにうなずくしかなかった。
「で、そいつはどうするのさ?」
そいつ?とロイは反芻しかけて愕然となった。剥きだしのままの下半身が、また性懲りも無く隆起している。
あれだけ搾り出されたというのに……!
「ああっ!こ、これは……っ!」
あわてて自由になった両手で股間を隠そうとするロイだったが、エキドナが一瞬早くその手を掴んだ。
「だめだねぇ、ロイ様ったら。男たるもの、『ところで俺の……を見てくれ。こいつをどう思う?』ってくら
いじゃないと」
耳まで真っ赤に染めたロイには「……」の部分がよく聞き取れなかったが、おそらく女性の口から聞くのは耐
えられない単語だったに違いない。エキドナはヒスイのように明るい緑の瞳で、ロイのそこを飽かず眺めている。
ただその視線は、セシリアのような好色な視線でも、キャスのようにからかうような視線でもない。
「エ、エキドナさん……!」
「うれしいね、あたしのおっぱいでおっ勃ったのかい?しょうがないねぇ」
女勇者はロイの言葉には全く耳を貸さず、膝をついて立った姿勢のままいきなり服を脱ぎ出した。真夏に激し
い剣の稽古を終えた後で水浴びをする時のような、爽快な脱ぎっぷりである。
「……!」
およそ女性とは思えない一瞬の脱衣だったが、ロイの目の前に現れた彼女のバストは女性の美そのものだった。
鎖骨の下から隆起している曲線は形よく盛り上がり、呼吸にあわせてかすかに上下している。桃色の乳首は意外
に小さく、恥らうように隆起の頂点で揺れていた。圧倒的なボリュームなのに下品さは微塵もない、すばらしい
胸だった。
「ははっ、そんなに食いつくように見なくっても大丈夫だよ、逃げやしないからさ」
夢中になって見とれているロイの額を、エキドナは笑って指で小突いた。
「あ、ご、ごめんなさい!!」
「かわいいねぇ……ほら、むぎゅー」
エキドナはロイの赤い髪を優しく撫でると、少年の顔を自分の胸に押し付けた。
「……あ……」
ロイは驚きとまどったが、弾力に富む大きな肉の果実の感触には抗し難く、エキドナにされるがままにされて
いた。イグレーヌやセシリアよりさらに大きな胸は、みっしりと肉が詰まっているように重く、硬めだった。ロ
イが力を加えると、みずみずしい弾力でもってはじき返してくる。少年は無意識のうちに、両手をエキドナの背
中に回していた。
「いいよ、思いっきり抱き締めな」
大柄な美女は、抱え込んだロイの頭部を一層強く自分の胸に押し付け、ぐりぐり上下左右に動かした。ロイも
興奮して、エキドナの背骨が軋むくらい激しく彼女を抱き締める。
「……ははっ、すっかりいい感じになってきたみたいだね」
エキドナはロイの力任せの抱擁に応えつつ右手を下ろし、苦しいばかりに勃起したそれを握って軽くしごいた。
「……っう!あ……」
「せっかくこんなに立派に勃ったんだ、使わないとバチがあたるよ」
エキドナは軽い調子でそう言うと、ロイを胸に押し付けたまま腰を浮かせて、手早く下半身も脱ぎ始める。明
らか彼女が「挿れる」つもりなのを察したロイは、あわてて身体を離そうとした。
「え……あ、あの……っ!」
「……あたしじゃ、イヤかい?」
エキドナはロイの先端を飲み込む寸前で腰を止めた。彼女の声に、怒りや不満の色は無い。むしろ、ロイへの
気遣いがあふれていて、少年の胸の中に、名状し難い暖かい感情が湧き上がってくる。彼は女勇者の凛とした美
しい顔を見上げた。
「違います!嫌とか、そういうんじゃないです……」
「?」
「その……男の人と女の人が、こう……するのって、すごく、大事なことのような……上手く言えないんです
けど、その、勃ったからする、とか言うのは……」
そこまで言ってロイは言葉に詰まった。午後、拘束されていたミレディをどさくさに紛れて犯したのは誰だっ
か?本当はエキドナともしたいのに、奇麗ごとを口にしているだけなのではないか……?
「ロイ様、男はどうして女の裸見ると興奮するんだい?」
ロイの妄念を破って、エキドナが再び強く抱き締めてきた。
「え……?」
「男ってのは、そういう風に出来てんだよ。ついでに言うと、女もね。もちろん程度ってモンがあるし、人に
よって情欲の量も違う。でもね」
そこまで言って、エキドナは言葉を切った。そして、そっとロイを床に押し倒した。
「あたしのこと、嫌いかい?」
「……いいえ」ロイは偽り無く即答した。エトルリア貴族の横暴から民衆を守ってきたレジスタンスの中心人
物として、その器量と武芸をロイは大きく買っていたし、また彼女の快活さと明るさも好きだった。それに、普
段は男勝りな言動に隠されて気付かない彼女の美貌にも、ロイは気付いていた。
「それで十分さ。男と女がそれぞれの身体を欲しがったら、余計な理屈はいらないよ。少なくともあんたのカ
ラダは、あたしを欲しがってくれてるみたいじゃないか」
そう言ってエキドナはにっこり微笑んだ。ロイはその屈託の無い笑顔に、思わずどきりとしてしまう。
「……エキドナさんは、僕の身体が…欲しいんですか…?」
「ああ、欲しいね。強い男と抱き合いたいんだ、とっても」
ロイの上半身の服を脱がせながら、エキドナはきっぱり言い切った。
「誤解しないどくれよ、誰にでも抱かれたいってワケじゃないんだ。ロイ様みたいに、力以上に魂の強い男に
……思い切り抱かれたいのさ。もちろんロイ様、あんたが嫌だったら止めるけど」
「……僕が強い男かどうか分からないけど……」
上着も脱がされ、完全に裸にされたロイは、やはり全裸のエキドナを強く抱き寄せ、その意思の強そうな口元
にキスをした。
「…………」
「………………んはっ……。久しぶりだね……キスってのも」
エキドナがわずかに顔を赤くしてつぶやいた。「あんたで……やっと二人目だけど、ね」
「え………?…んっ!」
ロイが聞き返そうとするのを、エキドナの熱い唇が遮る。彼女はそのまま少年の口の中に舌を挿し入れ、荒々
しくロイの舌と絡めあった。ロイも、夢中でそれに応える。
「…………む……う…………ちゅぱっ!!はー、やっぱいいね、キスってのは」
長い接吻を終えて顔を離し、エキドナは大きく息を吸いながらロイに笑いかけた。
「さ、難しい話は終わりだよ。お互い、気持ちよくなろうじゃないか」
「はい……」
やはりこの女の人にはかなわないな、とロイが思った瞬間、充血していた彼の先端が熱く濡れたものに触れた。
エキドナはロイに馬乗りになる格好で、自分の秘所に少年を導こうとしている。
「あ……っ!」
「ふふ、我ながらはしたないね……あんたと抱き合ったりキスしてたりしたら、もうこんなにヨダレだらだら
だ。いいねぇ、余計な前戯すっ飛ばしていきなり本番ってのも」
露骨な表現にロイは困惑したが、もう先端が蜜をしたたらせた肉の孔に入りかけている。ロイは腕を伸ばして
エキドナの大きな腰を掴むと、自分の腰を勢いよく突き上げた。
「ひゃうっ!!」
エキドナは少女のような悲鳴をあげて、ビクンと背をのけ反らせた。大柄な外見に似合わず、彼女の膣はおそ
ろしくきつい。その肉孔が、予想もしていなかったロイの激しい突き上げに、ぎゅっと締まった。
「エキドナさんっ……!」
「あ、あ、くうっ…………あ!ああっ…………」
エキドナはしばし陶然として、胎内のロイの感触を貪っていた。薄く開いた目と、上気した口元がひどくいや
らしく見える。ロイは疲れた体を奮い起こして、猛然と彼女の子宮を突き上げ始めた。
「うっ……あっ!あ、あふっ、い、いいよっ、あ、お、おくにっ……い!!」
ロイが腰を上下に揺らすと、女勇者の大きなバストが面白いように揺れ動く。まるい肉の実が、幹を揺らされ
て今にもこぼれ落ちそうだった。ロイがぎゅっと彼女の腰に力をこめると、エキドナの白い下腹部も波打つよう
に反応を返してくる。
「あうっ!ああぁう、きゃう……っ……あ、く、ああ、いい、きもち……い……っ……あ!」
今やエキドナは自分から前後に腰を揺らし、膣壁とロイのものをさまざまな角度から擦りつけようとしている。
少年から全てを搾り取ろうとするかのようにきつく収縮する膣からは、女の分泌液が次から次へとあふれて二人
の接合部を音がするくらい濡らしていた。
「くっ、あ、あくぅ……っ!ちょ、ちょっと、あ!ああぁ、うああっ、まっ……!ぁ…………あぁ…………」
激しいロイの責めに屈したのか、エキドナは一声叫ぶと、ぐったりとしてロイの上に覆いかぶさってきた。汗
ばんだ身体が密着して、なまめかしい感触がロイの肌に伝わる。
「エキドナさん……」
「はあ…は……あ…………ふ、ふふっ……やる、じゃない……」
大きく喘ぎながら、エキドナはロイの頬を撫でた。勝気な美女の顔はほんのり朱に染まり、まるで少女のよう
な照れ隠しの笑顔がロイの胸をときめかせる。エキドナはロイの頬を撫でさすりながら、熱っぽい唇を少年の顔
中に押し付けた。
「ちゅっ……ちゅ…………んちゅ……ちゅ」
「あ、あうっ…………く、くすぐった…………むぅっ!」
雨のように浴びせられるキスにロイは悲鳴をあげたが、エキドナのキスで口を塞がれてしまう。舌が抜けてし
まうかと思うほどきつく吸われ、唾液を搾り取られていくうち、ロイの腰は自然に動き出してしまっていた。
「あ……ふ、ふふっ……きもち、いいかい?」
ロイの無意識の動きを膣で味わいながら、エキドナは心からうれしそうに尋ねた。ロイは目を潤ませながら、
恥ずかしげにうなずくことしかできない。
「だめだめ……ちゃんと声にだして感じなきゃ」
ロイに覆いかぶさった格好のまま、エキドナは自分の胸をぐいっと掴み、飛び出した乳首の先でロイの胸をつ
つき出した。その一方で、少年のものを女性器全体で愛撫すべく、腰を激しく前後に大きく揺さぶっている。
「あっ……うっ……!」
「そう、男は素直がいちばん……ふっ、あン!……いいよ、そこ…………ぅっ……ぁ………………っ」
「…………?」
「……くっ、は………………ぅ」
ロイは激しく女勇者の子宮を突き上げつつ、彼女の様子がおかしいことに気付いた。徐々に口数が少なくなり、
吐く息に甘さが混じってきている。燃えるような緑の瞳は潤み、引き締まった口元は熱い喘ぎ声を切なげに漏ら
し始めていた。
(もしかして……きもち、いいのかな……?)
ロイはエキドナの腰に添えていた手を伸ばして、彼女の大きなお尻をぎゅっと握り締め、腰の動きに逆らうよ
うに荒っぽくつかみ回した。同時に、限界まで肉の剣を鞘に押し込む。あふれた愛液が、ぶちゅっと湿った音を
立ててしたたり落ちていく。
「!!んくッ!!う、ふああっ……!!ちょ…………ぁ……」
湧き上がる快感に耐え切れず、エキドナはがくんと上体を倒した。豊満な胸がロイの顔の上でひしゃげる。ロ
イは大きく口を開けて汗ばんだバストをかじり、彼女の背を抱いて横倒しにした。
「あっ……ぇ……?」
「エキドナさん……」
ロイは呼吸を落ち着けると、さらに身体を動かしてエキドナの上になった。そして膝立ちになって上体を起こ
すと、仰向けにされた彼女のむっちりした太ももを抱え、自分の肩に回す。どんな体位で交合するか理解したエ
キドナは、喘ぎながら顔を左右に激しく振った。
「ああっ!!ちょっ、ちょっとまっ…………あっ、あうっ!!」
ロイは両手でエキドナの浮いた腰をがっちり掴み、膝を立てた分高い位置にある自分のそれに強く打ちつける。
さっきまでと全く違う角度で、しかもはるかに深く膣をえぐられ、女勇者は背を震わせつつ大きくそらせた。仰
向けになっても形の崩れないバストが、ロイの突きに合わせてたぷたぷと揺れる。持ち上げられて宙に浮いたヒ
ップを伝い、したたる蜜が背中にまで流れていく。
その瞬間が来たのは、汗で滑った女の太ももをロイが掴み直そうと少し前かがみになった時だった。電撃が全
身を貫いたかのようにエキドナの肢体がビクンと痙攣し、彼女の目が大きく見開かれた。
「……っ!!ひうぅぅっ!!!……くあぁあっ、ふあぁぁっ!!!!」
胎内深くを突かれると同時に、充血し切った肉の蕾をこすられたのが彼女のお気に入りらしいと気付いたロイ
は、上体をかがめて苛烈な責めを開始した。彼女の引き締まった腰骨のあたりをつかんで、限界まで己自身を子
宮に打ち込み、抜ける寸前まで腰を引き、また深くねじり込む。その動きと合わせて、抜き差しする肉の剣の峰
で充血した女の蕾を刺激すると、エキドナは持ち上げられた腰をくねらせて怒濤のような性の快感から必死に逃
れようとするが、彼女の膣は逆にますますロイにねっとり絡み付いて不規則に律動し、精を搾り取ろうと収縮し
ていく。
「も、もうっ、もう…いいぃっ、からっ……!!もう、だ、っあ………………!!」
美しい戦乙女は、ロイに秘所を刺し貫かれ続けてとうとう絶頂に達した。上体を左右によじって声にならない
悲鳴をあげ、一度大きくぶるぶるっと痙攣すると、そのままぐったりと動かなくなった。かすれた喘ぎ声はほと
んどすすり泣きのようになって、美女の口元から涎とともに流れ出している。凛とした美女が、男の責めに屈し
て悶絶し、虚ろな目で放心している光景は、身もだえするような征服感と自己嫌悪、そして圧倒的な射精感をロ
イにもたらした。
「エキドナさん……っ!!」
ロイは女勇者の子宮に最後の一突きを見舞うと、依然として収縮を止めない肉孔から音を立てて引き抜いた。
そして蜜のしたたる先端を、小刻みに震えるエキドナの乳房の間に強く挟み込んだ。
「……え……あ…………?」
エキドナが恍惚とした顔をロイに向けた瞬間、ロイは大きなバストの谷間で射精した。先端を柔肉で包み込み、
欲望の粘液を肉の子宮に注ぎ込んでいく。ロイのものが脈打って熱い濁液を吐き出すたびに、エキドナの身体が
ビクン、ビクンと震えた。ロイは射精の快感に耐えるかのように、美女の乳房を潰れるほど強く握りしめた。
「……は、あ……っく」
最後の一滴まで放ち終えたロイは、力尽きてそのままエキドナの脇に倒れた。心臓が破れそうなほど激しく胸
の中を暴れ回り、うなだれた男性器には痺れるような痛みが走っている。しかしそれでも、ロイは腕を回してエ
キドナの汗で濡れた肩をそっと抱き寄せ、もう一方の手で彼女の淡い水色の髪を撫でながら、甘く喘ぐ彼女の唇
にキスした。
「……んっ…………ふ……はぁっ」
少年の優しい後戯に、エキドナはぎゅっと彼を抱き寄せた。
「……はあ…はっ……ありがと、な。……気持ちよくしてあげるつもりが、逆になっちまった」
「…………?」
「いやさ、この頃あんたお疲れ気味みたいだったからね。一肌脱いで、と思って脱いだらこのザマさ。ははっ」
エキドナのすがすがしい笑顔につられて、ロイも微笑んだ。エキドナはもう一度彼を抱きしめた。
「ありがとう、ロイ様。あたし今まで『気持ちよくなる』ことはあったけど……『イッた』ことって、なかっ
たんだ。初めてだよ、こんなになったの」
「うん……いや、どういたしまして……かな?」
エキドナの告白に、ロイは顔を赤くして口ごもった。この長身の美女に、最初に性の本当の悦びを教えたとい
うことが、少年に奇妙な満足感と興奮をもたらしていた。
「……さて、名残惜しいけどそろそろ行かなきゃね。もうじき晩メシだよ」
一瞬だけ本当に名残惜しそうな表情を浮かべたエキドナは、すぐにいつもの快活な顔に戻った。「立てる?」
「は、はい……」
「はは、ホントにおっ勃ってるじゃないか。そっちじゃないよ」
もう恥ずかしさで死んでしまいたいロイは、あわてて散乱した服をかき集めて、このどうしようもない性の生
き物を覆い隠した。
「隠さなくってもいいじゃないか。勃ったら挿れる!穴があったら松の木でも入れる!布団敷こう な!」
また押し倒されそうな気配を感じて、ロイはあわてて衣服を身に着けた。そんなロイを、エキドナはにこにこ
しながら見下ろしている。彼女はロイの赤い髪の乱れを、さりげなく直しながらつぶやいた。
「あんたもいろいろ大変だろうけどさ……もし領主の仕事に疲れたら、あたしの村作り手伝いに来ておくれよ」
「村?」
「そ。この戦いが終わったら、西方に村を作りたいんだ。戦災で家や土地を無くしちまった人のために、ね。
あんたみたいな男がいてくれたら、百人力さ」エキドナはロイの服のシワを伸ばしながら微笑んだ。
「ま、あんまり無理すんなってことだ。あんた一人で抱え込むタチみたいだけど、悩みとか青い性の衝動とか
は遠慮なくあたしにぶつけな。朝びんびんに勃ってて苦しい時とかも呼んでくれていいからね」
「……はい……」
「じゃ、あたしは先に戻る。あんたもちゃんとメシ食うんだよ」
そう言ってエキドナはロイの肩をぽんぽんと叩き、宝物庫をゆったりした足取りで出て行った。
ロイが疲れた体を引きずって階段を上がる頃には、窓の外は暗くなり始めていた。思えば昨夜、イグレーヌと
抱き合って以来、ほとんど食事や休息をとらないまま「激しい運動」ばかりしている。一発目をイグレーヌの憂
顔にぶちまけてから、一日で五人に対し十四回も射精していることを思い起こし、ロイは我が身が情けなくなっ
っていた。軍を休めているからと言って……
「ロイ!どこに行ってたの!?」
自責の念に駆られつつ階段を上がりきった時、自分を呼ぶ声を聞いてロイはそちらに顔を向けた。声の主が、
長い青い髪をなびかせながら駆け寄ってくる。
「ロイ!……大丈夫?すごく疲れてるみたいだけど……」
「……ああ、大丈夫だよ……リリーナ……」
ロイは、幼馴染のリリーナに心配はかけたくなかった。何とか背筋を伸ばして立ち上がり、笑顔を浮かべてみ
せる。リリーナはなおも不安げな表情だったが、とりあえずロイが無事なのを確かめると、急に顔を赤くした。
「あの、ロイ……晩ごはん……まだ、だよね?今日、私……ロイの分、作ったんだけど……」
そういえば、今日はほとんど食事らしい食事をしていない。リリーナに夕飯の話をされてその事実を思い出し、
急に腹の虫が凄まじい音を立てて鳴り出した。
「…………!!」
「す、すごく、おなか……空いてるんだね……」
「う、うん……じゃあ、ご馳走になって、いいかな……?」
「もちろん!ほら、早く!」
途端に元気になったリリーナは、ロイの手を取って早足で歩き出した。
(2日目夕食(エロ無し)に続く)
しゃ、キタワァァァアアア!!!
いつもお疲れ様でした。
>「隠さなくってもいいじゃないか。勃ったら挿れる!穴があったら松の木でも入れる!布団敷こう な!」
熊先生とか何でいろいろ混じってるんですか(笑)。
エキドナさんキタわーGJ!
>、『ところで俺の……を見てくれ。こいつをどう思う?』
あかんがなそんなこと言わしたらー(笑)
次のリリーナ様の手料理も楽しみ。
料理ネタが続いてイイなー
リン、フロリーナ、セーラの3分クッキング
リン:フロリーナ、セーラ、準備はいい?
フロリーナ:うん!
セーラ:あたしたちはいつでもOKよ♪
リン:じゃあいくわよ。せーの!
三人:本日は、あたしたちのお料理教室へようこそ!
フロリーナ:あ、あの・・・今日は、私たちのおもてなしを、存分にお楽しみくださいね♪きゃっv
リン:今日のメニューは、『デコレーションケーキ』よ♪
材料
生クリーム・・・たくさん 錯乱坊・・・2つ お酒・・・人数分 ルセア・・・一人
セーラ:まず、ルセア様をひん剥いて、ベッドに寝かせます。仰向けバージョンと、うつ伏せバージョンの2種類あるんだけど、
今日は仰向けでいくわね。
ルセア:わわっ!な、何するんですか!や、やめてください!!!
リン:だめよルセアさん!大人しくしなさい!!!
フロリーナ:ふう・・・、ようやく、大人しくなりました・・・・・・
ルセア:う・・・・・・ぐす・・・ひっく・・・
セーラ:泣くんじゃないわよ!では次に、生クリームを泡立てます。結構力がいるから、男の人にやってもらうといいわね。
さあ、ルセア様、やりなさい!
ルセア:ええっ!?私がやるんですか?
セーラ:当たり前じゃない。お股からそんなに大きいのぶら下げてるんだから、さっさとやりなさい!
ルセア:う・・・・・・ぐす・・・・・・(シャカシャカシャカ・・・・・・)
リン:さすが男の人よね〜、もう泡立っちゃったわ♪そしたら次に、泡立て終わった生クリームを搾り出して盛り付けます。
さあルセアさん、また寝るのよ!
リン、フロリーナ、セーラの3分クッキング
リン:フロリーナ、セーラ、準備はいい?
フロリーナ:うん!
セーラ:あたしたちはいつでもOKよ♪
リン:じゃあいくわよ。せーの!
三人:本日は、あたしたちのお料理教室へようこそ!
フロリーナ:あ、あの・・・今日は、私たちのおもてなしを、存分にお楽しみくださいね♪きゃっv
リン:今日のメニューは、『デコレーションケーキ』よ♪
材料
生クリーム・・・たくさん 錯乱坊・・・2つ お酒・・・人数分 ルセア・・・一人
セーラ:まず、ルセア様をひん剥いて、ベッドに寝かせます。仰向けバージョンと、うつ伏せバージョンの2種類あるんだけど、
今日は仰向けでいくわね。
ルセア:わわっ!な、何するんですか!や、やめてください!!!
リン:だめよルセアさん!大人しくしなさい!!!
フロリーナ:ふう・・・、ようやく、大人しくなりました・・・・・・
ルセア:う・・・・・・ぐす・・・ひっく・・・
セーラ:泣くんじゃないわよ!では次に、生クリームを泡立てます。結構力がいるから、男の人にやってもらうといいわね。
さあ、ルセア様、やりなさい!
ルセア:ええっ!?私がやるんですか?
セーラ:当たり前じゃない。お股からそんなに大きいのぶら下げてるんだから、さっさとやりなさい!
ルセア:う・・・・・・ぐす・・・・・・(シャカシャカシャカ・・・・・・)
リン:さすが男の人よね〜、もう泡立っちゃったわ♪そしたら次に、泡立て終わった生クリームを搾り出して盛り付けます。
さあルセアさん、また寝るのよ!
リン:まずは首筋・・・
ルセア:ひゃああ!
フロリーナ:デコレーションケーキだから、たっぷりと盛り付けなきゃ・・・・・・あっ、もうなくなっちゃった・・・・・・
セーラ:う〜ん、さすがに減るのが早いわ・・・・・・ルセア様にまたやってもらおうかしら。
リン:でも、ルセアさんはもう、盛り付けを開始しているわよ?
セーラ:そうね・・・・・・そうだ!うってつけの人がいるじゃない!
ヘクトル:おいこら!おまえら、お客さんに手伝わせようってのか!?
リン:いいじゃない。どうせ、体力有り余ってんでしょ?
フロリーナ:ヘクトル様、頼りになります・・・・・・(きらきら視線)
ヘクトル:ちっ、わかったよ!やればいいんだろやれば!・・・・・・おりゃあああああ!!!
セーラ:さっすがヘクトル様!あっというまに泡立っちゃったわ!
ヘクトル:おいオズイン!お前も手伝え!
オズイン:ヘクトル様・・・・・・主賓に手伝わせようというのは、いささか・・・・・・
ヘクトル:俺だって主賓なんだぞ!
オズイン:やれやれ、仕方ありませんな・・・
セーラ:わあ、オズイン様まで、助かります〜♪
リン:さあ、それでは、いよいよ胸に・・・・・・まずは輪郭を描いて、それから、乳首に・・・・・・
ルセア:!!!
フロリーナ:ふふふ〜んふっふ〜ん♪
セーラ:たっぷりと盛り付けたら、次はおへそにいくわよ〜
ヘクトル:おっ、綺麗に仕上がったじゃねえか。
リン:そして、いよいよ・・・・・・わっ、すごい・・・ルセアさんの、大きくなってる・・・・・・
ルセア:は、恥ずかしいです・・・・・・
セーラ:股間は・・・・・・まず、両太ももをピッタリと閉じて、この三角洲に・・・・・・ここはクリームじゃなくて、清酒を注ぐわよ!
ルセア:ひゃああああ!
セーラ:うふふ。うまい具合にワカメ酒になったわね。・・・・・・いや、この場合、竿酒かな?
リン:うん、これで生クリームは終わったわね。そしたら最後に、乳首のところに錯乱坊を2つ乗っけて、完成よ!
ヘクトル:なあリン、その錯乱坊って呼び方、やめねえか?
リン:どして?
ヘクトル:何か、悪霊やら物の怪やらがたくさん出てきそうな気がするからよ・・・
リン:いいじゃない。意味が伝われば。
ヘクトル:そ、そりゃそうだけどよ・・・・・・
リン:とにかく、これで完成です!それでは皆さん、『ルセアさんのデコレーションケーキ』、どうぞ召し上がれ!
ヘクトル:俺も食わなきゃならんのか?何か板の主旨に反する気がするんだが・・・・・・
オズイン:同感ですな。
リン:ルセアさんのが嫌って言う人には、こちらも用意してありますので、どうぞお楽しみください!名づけて、『フィオーラのデコレーションケーキ』
フロリーナ:ああっ!お姉ちゃん、いつの間に・・・・・・?
フィオーラ:いいのよフロリーナ。ああ、何だか癖になりそう・・・・・・v
セーラ:でもこれ・・・『ワカメ酒』じゃなくて、『昆布酒』よね。
ヘクトル:こっちなら食べれそうだな。
セイン:おおっ!フィオーラさん!何というお姿に・・・・・・このセイン、今からお助けいたします!
リン:セイン!ダメよ!
セイン:おおっ!何ということ!お助けしようと思ったのに、主命に阻まれ・・・・・・無念・・・
セーラ:ほんとは食べたいくせに・・・w
リン:さあ、それでは、皆様、存分にお楽しみください!
プリシラ:わあ・・・このさくらんぼ、おいしそう・・・ギィさんもいかがですか?
ギィ:えっ?だ、だって・・・男だろ?
イサドラ:ああ・・・だ、だめだわ・・・この姿を見ると、鞭で叩きたくなる衝動にかられる・・・
リン:くれぐれも傷はつけないようにお願いしますね。
ニノ:ぺろぺろ・・・ぺろぺろ・・・
ルセア:ああああああ!!!
ニノ:わあ、面白い!竿から白いのが、ぴゅっぴゅって・・・
エリウッド:この昆布酒、だんだんしょっぱくなってきた・・・・・・
マーカス:エリウッド様、それは『イク』ですぞ!
エリウッド:そうか、これが『イク』なのか・・・・・・また一つ、勉強になったよ。
おしまい
最初貼り付けに失敗して2重カキコになってしまった。スマソ。
132 :
107:2005/08/28(日) 20:42:05 ID:0YFNnvS9
>>112-124 すばらしい胸(;´Д`) ハァハァ
エキドナ様の固めなパフパフ…ロイ羨ましいよロイ!
>>ダアミアン氏
ルセアたんついにキタ━━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━━!!
泣き虫玩具っぷりに満足。顔も会話も好み、烈火最萌え。
ちんこさえなければ…。今はチャームポイントと言い聞かせている。
竿酒キタ━━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━━!!
しかし「大人しくなりました」が
「大人になりました」に見えたのは俺だけでいい
ここらでセネリオのノリで女体キボン
TSスレに投下してくれればかぶりついて見に行く
ロイ×エキドナ、いいわ〜GJGJ!
タニスの職人さん、こないかなー
物凄く大らかな事をのたまっておきながら
キスは二人目なのかエキドナさんハァハァ
こんなひとを放っておける大人の面々が信じられん
ダミアン氏、エキドナさんの人、GJ!
>104-109を見事に全部盛り込んだ欲張りっぷりがステキ☆
うお、ちょっと来てない間に神が二人も
>>14回の人
エキドナさん好きになりそうな予感(´Д`;)
竹を割ったようなエロ?って言うのか? ここまで様になるキャラも珍しいんだなとオモタ。ヤバい程GJ。
>>ダミアン氏
板の趣旨に反するワロタwwなんかもうルセアタンならいい俺www
つうか料理みんなで食ってるシーンが初めて出てきたwwwいつもながらGJwww
地下室の重たい扉を開けると、黒いローブ姿のマークの姿が
すぐに目に入った。
「ここだ。」
石壁の部屋に冷たい声が響く。
ニノは一瞬躊躇ったが、やがて彼に割り当てられた部屋へと足を踏み入れた。
「私の指示を必要ともしないほど最強な君に、
ぜひ私の研究の木偶になってもらいたくてね」
「早めに済ませて頂けますか」
厭味たっぷりの言葉にも、ニノは物怖じすることはなかった。
部屋の扉を閉め、マークへと歩み寄る。
「結構……無論、君の努力次第だが」
ふと杖で彼女を指すと、マークは小言で何事かを呟いた。
ニノの動きが止まる。手足の自由がきかない。
「え………!」
「まずはこれを飲んでもらう」
マークはローブの胸元から小さなビンを取り出し、コルクを取ると
ニノの眼前に突きつけた。
「無論、毒ではないので安心しろ」
むせるような甘い香りが鼻先をかすめる。頭のどこかで警鐘が響いた。
「何の薬、ですか」
「飲めば解る………失敬、身体が動かないんだったな」
そう言うとマークはニノの顎を捉え、口を開かせると
無理矢理その中身を彼女の喉へと流し込んだ。
糖蜜を溶かしたような甘さに胸が焼ける。まだ、その正体は解らない。
不安にかられるニノを、マークはただ傍らで見続けている。
1分…2分……静寂の時が流れた。時折ジジ、と蝋燭の芯が燃える音がするのみだ。
「何か変わったことはないか」
どのくらい経過しただろうか。不意にマークはニノに問い掛けた。
「別に、何も―――」
そう口を開いた瞬間、ずくん、と心臓が跳ねた。
「どうした」
急に表情を変えたニノに向かって、わざとらしい声が掛けられる。
「何か変化があったのなら、口に出して言ってみたまえ」
「な……んでもないです、ただ、身体が……急に熱くなって」
白い頬が紅潮しはじめたのを見て、マークは満足そうに口元を歪めた。
「他には?」
「いえ……ただ、熱いんです」
「―――成程。では」
そう言うとマークは再び彼女の身体のラインにそって杖先を動かした。
羽織っていたマントと服が床にするりと落ちた。
「これで少しは楽になったかね」
確かに窮屈ではなくなったが、それよりも羞恥心の方が大きかった。
「何、するんですか……っ」
「何も――ただ、調合した薬の効果を確かめるだけだ。
不感症の特効薬、いわゆる媚薬というやつだが、
君の様な初潮の無いのにも同じように効果はあるのか」
媚薬、という言葉に、ニノは耳を疑った。
しかしそれなら、この得体の知れない熱の正体も解る気がした。
むず痒いような、けれど手放し難い感覚。
まだ誰とも肌を重ねた事はなかったが、彼女はその感覚をどこかで知っていた。
ずくん、ずくんと脈打つものの源が、どこにあるのかも。
しかし、それをマークに伝える訳にはいかない。
そんな恥かしい事、できるはずがない。
「変化があったら素直に言いたまえ」
まるで見透かすかのように、マークが言葉を投げかける。
ニノは極力自然を装って、マークを見た。
「特に、何も……ちょっと身体が火照ってる感じです」
マークは瞬き一つせず、彼女を窺っている。
蛇のような瞳はまるで、自分の中の変化を全て看破しているようにニノは感じた。
それでも、徐々に高まってくる危険な疼きを必死で押し込めて彼女は口を開いた。
「多分、初潮がないので私には効かないんじゃないですか?」
その言葉を聞いたマークの目が、どこか好戦的に光った。
「ほう……それは残念だな」
距離を置いていたマークが音もなくニノに近づいた。
瞳をそらさず、まっすぐに自分を見返す彼女の頬に手を掛ける。
「早く……呪文を解いてください。私、部屋に戻ります」
身体の自由が効くのなら、今すぐにここを出ていくところだ。
「私も甘く見られたものだ」
言いながらマークは、指でニノの項をなぞった。
硬いその先端が鎖骨、そして胸へと移動するにつれ、彼女の息は徐々に荒くなっていく。
「さ……触らないで……」
精一杯の虚勢が徐々に崩れていくのを、ニノ自身も感じていた。
「何ともないのではなかったのか」
左右に小さく首を振る。膝ががくがく震える。
頬に触れていた手が、嘘のように優しく喉元を撫でてくる。まるで猫をあやすように。
遠慮がちながらも吐息を紡ぎだした彼女に満足したマークは、ぱちりと指を鳴らした。
途端、支えを失ったニノの身体が床に崩れる。
「部屋に……帰ります」
肩で息をする彼女の両腕を、マークは容赦なく掴みあげた。
そして自分の趣味で購入した拘束具で、彼女の両の手首を戒めてしまう。
「――――!!」
マークの背とほぼ同じ高さまで片手で持ち上げられた。
「木偶とは最後まで研究に付き合うものだ」
言いながらマークは、彼女の項に口唇を這わせた。
動脈からは、激しい鼓動が伝わる。
「や……めて……」
手以外の身体の自由は与えられたが、もはや抵抗の意志は薄らいでいた。
それどころか、彼女自身には認めがたい願望が芽生えていた。
もっと、触れてほしい。
今では体中で荒れ狂うように渦巻いている熱を、消す方法はそれしかないように思われた。
「先、せ―――」
戸惑いの中に懇願の色を湛えた瞳が、マークの姿を捉える。
「………いい顔だ」
軽く開かれた口唇に、マークのそれが重ねられた。
「ん……く、」
驚くほど優しい舌の動きに、ニノは稚拙ながらも応えようとした。
自分の意志なのか、薬の所為なのか――そんな事はもう、どうでも良かった。
波打つ豊かな髪に顔を埋めながら、マークは少女の身体を自らの茶色のローブで包み抱いた。
熱に浮かされたように震える肌に、手を差し入れる。
シャツのボタンをすべて外し、下着の上から胸の膨らみに触れると、
ニノは深い吐息を漏らした。
外側から内側へと指を動かし、突端を執拗に刺激する。
「や……ぁっ……」
首を振る彼女の顔をマークは自らの胸へと抱き寄せると、
今度はまろやかな乳房全体を手の内で激しく揉みしだく。
「はんっ、あ、あ……」
必死で押し殺そうとしても、マークの手の動きに合わせて声が弾み出てしまう。
「これでもまだ、効いていないというか?ニノ。」
耳元で響く、揶揄するような声。
「私の薬だ、効かぬはずがあるまい?」
そうだ。すべて、薬の所為にしてしまえば、いい。
これは強力な媚薬なんだから。
「はい……マークさん……」
か細い返事に満足したかのように、マークの手は彼女のスカートの中へと移動した。
柔らかい大腿を緩くもみ上げながら、その付け根を焦らすように軽く突つく。
「ひぁ…っ」
なおも布の上から谷間を擦りあげると、熱を帯びたそこからじわりと濡れた感触が伝わった。
「駄目、そんな………」
「何が駄目なのか、言うがいい」
次の瞬間、マークの手はニノの下着の中に滑り込み、熱く濡れそぼる花弁をその指に捕らえていた。
「……っやぁぁ……」
2本の指が小刻みに動き微妙な刺激を与え続けると、
マークに吊り上げられた身体がぴくぴくと震えはじめた。
ぬめる指先の腹で経口を刺激した途端、息を呑む音と共にニノの身体は弛緩した。
「少しはお気に召して貰えたかな」
中空でゆらめく少女の身体を満足そうに眺めていたマークは、
熱に潤んだ瞳をさ迷わせているニノに問い掛けた。
その小さな口唇からこぼれる吐息が、冷たい空気の中に白く広がる。
上気した頬を柔らかい髪が縁取り、深い陰を描き出す。
予期せず現われた艶美な姿態は、しばしマークの目を奪った。
「これで……満足ですか」
掠れた、けれど芯のある声が狭い部屋に響く。
マークはゆっくりと首を横に振り、持っていた紐をナイフで切った。
途端、両手首を戒めていた拘束具解け、ニノは石床へどさりと倒れ込んだ。
すっかり血の気を失った指先を握り締め、彼女は口唇を噛む。
「立て」
その声に、ニノはしかし従わなかった。
ゆっくりと彼女の背後に歩み寄ると、マークは強引にその腕を掴んだ。
「お前の為の性的拷問対策の講義だ。」
低い声でニノに囁きかけながら、マークは身体を少女に密着させる。
「このように……敵に後を取られたらどう行動する」
まるで邪悪な呪文をかけるように、マークはそう言いながらニノの素肌へ再度手を這わせた。
かろうじて身につけていたシャツが肩から滑り落ち、
緩められたブラジャーから淡く色づいた胸が覗く。
自由になったとはいえ未だ痺れた状態の手では、抵抗の素振さえ不可能だった。
「私から逃れる事ができれば……部屋に戻ってもよい」
理不尽とも言える言葉を紡ぎながら、マークは少女のひんやりとした耳朶を口に含んだ。
「ん……ぅ」
ねっとりと味わうように、唾液を含んだ舌が小さな穴の中で蠢く。
同時に、あらわになった未発達の乳房へと伸ばされた手の平がゆっくりと円を描きはじめる。
「……ぁ……あ」
両胸を掌中に納められ、揉みしだかれる。時折爪で先端を引っ掻くように刺激されると、
あえかな吐息がこぼれてしまう。先般の行為で必要以上に神経が過敏になっていた。
その刺激に耐え切れず、思わずマークの身体に身を預けてしまう。
「…や……っあぁ」
「いつでも逃げるがいい……どんな手段を講じても構わない」
荒い息を繰り返す少女の耳元で、含み聞かせるようなマークの声が響く。
(私は一体――この娘をどうしたいというのだ)
腕の中でもどかしい快感に震えるニノを感じながら、
マークは自問した。
そも、なぜあのような薬を飲ませたのだ。
多少辱めてやれれば、それでよかったのではないか?
普段のあの小生意気な顔が、恥辱に歪むのを見たかっただけではないのか?
「マークさん……」
ふと、ニノのかすれた声がした。
ゆっくりとマークを見上げ、濡れた口唇を開く。
「――もう、どうにでも……して……」
掠れがちなその台詞は、少女のものにしては蟲惑的すぎた。
マークの中で何かが崩れた。
突然強い力がニノを捕らえ、傍らの実験台へとその身体を押し付けた。
裸の背中が、硬く冷たい天板と密着する。
すぐに視界が暗くなり、マークの顔が近づいた。
頬を手の平で固定され、口唇を合わせられる。
強引に歯列を割って口腔へと舌が入り込む。
徐々に呼応してくる幼い舌を吸い上げては存分に味わい、甘い吐息までをも貪る。
節ばった指先が大腿へと伸ばされる。
「女」になりかけた段階の、しなやかさとまろみを兼ね備えた下肢は淡雪のように白い。
腰に纏いついていた下着をずらすと、淡い茂みが現れた。
「ここに欲しいのか」
ニノの敏感な入り口を、マークの指の腹が擦りあげる。
続いてつぷり、とその一番長い指が、内側へと突き入れられた。
「は……んんっ……」
ぬちゅ、くちゅ、と濡れた音を立てながら一定のリズムでマークの指が抽送を繰り返す。
時折間接を曲げて内壁を刺激すると、組み敷いた身体がびくびくと震えた。
さらにぐぐ、と奥へと向かおうとするが、緊く両膝を合わせたニノがそれを阻んだ。
「力を抜け」
マークの声に、所在無くニノは首を振った。
ゆっくりと、身体の中から異物感が消えていった。
ほっとした次の瞬間、思いもよらない感触にニノは言葉を失った。
両脚の間に沈み込んだ黒髪を見、そのことをはっきりと自覚する。
「っやぁぁ……!」
柔らかい襞を、突端の肉芽を、マークが「味わって」いた。
ねっとりと舐め上げ、時折口唇に含んだかと思うと、
今度は窺うようにちろちろと繊細に舌で過敏な部分を刺激してくる。
マークの両手に押さえられたニノの腰が徐々に浮かび上がる。
「あ……んぅぅ……っ」
「もっと――溺れるがいい」
少女の恥丘に鼻梁を押し付けながら、マークは呟いていた。
「だ、だめ―――ゃ、あ」
とぷり、と透明な液体が、ニノの秘所から溢れ出す。
マークの口唇が、それを一雫も漏らすまいと丁寧に舐め取った。
焦点の定まらない目が、暗い石の天井を見ている。
汗の浮いた額に、柔らかい巻毛がはりついている。
ぐったりとしたニノのその姿態を眺めていたマークに、
先程の問いがまた去来した。
(私は、この娘を――)
否、もう答えは己の中にあった。
(……生涯、憎むがいい)
ズボンを下げると、硬く張り詰めたものを少女の入り口へと押し当てる。
ぴくりとニノの身体に緊張が走る。拒絶の色が強くならない内にと、
マークは一気に、自身を彼女の身体の内部へと押し込めた。
「ああああ……っ」
泣き声のような高い声が、狭い部屋に響いた。
裂けるような痛みに、ニノは目を見開き苦しげに荒い息を繰り返す。
「や……せん、せ……抜、てぇ…っ」
半ば蒼ざめた表情のニノを敢えて見まいと、
マークはローブで彼女の身体を包み込むようにその上体をニノに重ねた。
「おねが――」
「誘ったのはそちらではなかったか」
無下に言葉を遮ると、マークは腰を動かし始めた。
狭い膣に強く圧迫され、それだけで達してしまいそうになるのを必死で堪える。
「や、あ、あんっ、あぁ…っ」
恐らく感じているのは痛み以外のなにものでもないだろうニノの声が、
マークの胸を穿った。
もう、口接けも愛撫も与えまい。
そして私を憎めばいい。
ニノの細いウエストを抱き、一際強く腰を打ちつける。
短く息を呑む音と同時に、少女の秘孔から鮮血の混じった液体が流れ出た。
しばらくの間、部屋には2人の息遣いだけが満ちていた。
やがてマークはニノから身体を離し、何事もなかったかのように服の乱れを直した。
「部屋に戻れ」
実験台の上で横になったままのニノを一瞥することもなく、
マークは静かに言った。ゆっくりとニノは身体を起こした。
「性的拷問への対策講義は終わりだ」
しばらく黙って俯いていたニノは、そろそろと台の上から降りた。
床に散らばった埃まみれのシャツを羽織る。
くしゃくしゃになったスカートに手を伸ばしかけて、彼女は手を止めた。
「――マークさんは」
ぽつり、と言葉がこぼれた。
「私がお嫌いなんですね」
視線の先に、マークがいた。予想通り、彼はひとつも表情を変えない。
「答えるまでもない」
ニノはマークへと近づいていった。
マークの目の前に立ち、じっと彼を見上げる。
頬がばら色に紅潮し、目にはうっすらと涙が浮かんでいた。
「許さない」
消え入りそうな声で彼女はそう言うとしなやかな腕を伸ばし、
茶色のローブを纏ったマークを抱きしめた。
「あなたを……絶対に許さない」
突然のニノの行動に、マークは一瞬虚を衝かれた。
次の瞬間、彼女はスリープの杖を使った。
呪文を掛けられたマークは、まるで急死したように石床に倒れこむ。
ニノは残りの服をかき集めると、マークの視線を振り切るように地下の小部屋を出て行った。
足音が遠のき、部屋に残されたマークは一人苦笑した。
「合格だ、ニ・ノ・ち・ゃ・ん」
∋oノハヽo∈
終わりなのれすぅ( ´D`)
148 :
名無しさん@ピンキー:2005/08/30(火) 02:52:23 ID:uTP93Sd4
Z
セーラとエルクが二人で歩いている時、エルクは
セーラにある異変に気づいた。「セーラ、さっきから
ずっと落ち着かないようすだけど、どうかしたの?」
とエルクが尋ねると、セーラは「べっ別に何でも
ないわよ!」と声を張り上げて言った!
「でも顔色悪いよ」とエルクが心配そうにいうと
「うるさいわね!」と力強く叫んだ!エルクは
あることに気づいた。「ひょっとして、トイレに
行きたいとか?」「そうよ!文句あんの?!
トイレぐらい行きたくなるわよ!もう2時間以上も
歩いてるんだから!」と叫んだ後、セーラは、
しまった!という表情を見せた。セーラの顔色を
見たエルクは「兎に角我慢は体に悪いよ」と言うと、
「わかってるわよそれくらい!でもそこでするわけ
にはいかないでしょ!」そう言いながらも、セーラ
は腰を震わせ、股間を必死に抑えている。彼女の
尿意は、もはや限界に近づいていた。
「兎に角、向こう向いてて、耳をふさいでて!」
そう言うとセーラは茂みへと入っていった。最後
にセーラは「あっそうそう!絶対見たら承知しない
わよ!」とエルクに言うと、エルクは「分かってる
よそれくらい」と呆れたように言った。しかし、
エルクも女の子の体が気になる年頃。見ないでと
言われると、余計に見たくなってしまった。
セーラは茂みまで来ると、スカートをたくし上げ
ながら、「ああっ、もう!スカートが長いとトイレ
の時邪魔なのよね!ああおしっこ出ちゃう!」と
つぶやきながらパンツを下ろし、その場にしゃがみ
込んだ。シャアアアと心地よい音を立てながら、
セーラはおしっこをした。よほど我慢をしていたのか、
彼女のおしっこはまだまだ止まる気配はなく、黄金の
小川を作っていた。その時、カサッと草の音がした。
「やだ!誰か来ちゃう!」と一瞬セーラはあせったが、
おしっこは急に止められない。「なんだ、気のせいね」
とセーラは安心すると、放尿を続けた。
放尿を終えると彼女はパンツを履き、エルクの元へ戻ろう
として振り向くと、そこにエルクが立っていた。「あまり
にも遅いから心配したよ」と言ったエルクに対し、セーラ
は「ちょっと!さっきからずっと見てたんでしょ!」と怒
りがこもった声を張り上げると!エルクの頬に平手打ちを
かました。セーラの足元には、彼女が自分の尿で作った
黄金の小川が流れていた。
gr4HzFQn
(*´д`*)b グッジョブ!!
ロリコン軍師マーク、そいつの弟にしてエリウッド軍の副軍師その名もトム
ハイ、トム。
「はぁっ、はぁ……っ」
息を切らしながら、ニノは暗いの段を昇った。
身体中の関節が軋み、悲鳴を上げる。それでも、足を止めるわけにはいかない。
他人の杖で掛けた自分の『スリープ』がどれだけ効くかなど解らなかった。
それでも夢中で、気がつけばマークの杖を一方的に交換していた。
ただ、夢中で。
誰かが追ってくる気配はしかし、なかった。
鉛のような足を引き摺りながらやっと螺旋階段を上り詰めたニノの目に、
見慣れた絨毯敷きの回廊が広がる。
振り子の音に気づきおもむろに大時計を見ると、すでに真夜中を過ぎていた。
(部屋に……戻らなきゃ)
談話室の方に足を向ける。しかし、その歩みは数歩で止まった。
マークに呼ばれたニノを心配して、ジャファルとラガルトがそこで彼女の帰りを待っているはずだった。
(こんな格好、2人に見られる訳にはいかないよ)
窓から差し込む月の光が、かたわらの壁にかかった鏡に反射していた。
自分の姿を恐る恐る、その中に映してみる。ぼろぼろに汚れた服。乱れ、ほつれた髪。
ふくらはぎに幾筋かの血痕を認めたとき、それまで押し留めていたものが堰を切って溢れ出した。
「ふ……っ」
鳴咽がこみあげる。がくりと膝をつき、両手で顔を覆う。
色々な感情が胸の中で渦を巻く。
(失ったことがショックだったっていうの?そんなに弱い女の子だったってこと?)
力ずくで犯された、それだけが理由ではないことは確かだった。
喉元につかえている、自分への大きな疑問。
(――――どうして……すぐに逃げなかったの?)
押し殺した泣き声が、廊下を渡った。
「誰かいるのかい?」
突然どこか間延びした声が耳に飛び込み、反射的にニノは立ち上がろうとした。
しかし足に力が入らない。よろめいた所を、誰かのしっかりとした手が支えた。
「君は……ニノ?」
「!――――――」
声の主はマークの弟トム副軍師だった。
暖かい腕に包まれたその瞬間、緊張の糸がぷつりと切れる。
それと同時に、ニノの意識は暗転した。
暖炉の薪がはぜる音で、ニノはぼんやりと目を醒ました。
心地よく身体が沈み込むベッドの上に彼女はいた。
扉の向こうのアロワナのいる水槽を見て、ニノは部屋の主を知る。
「大丈夫かい?」
柔らかい声が聞こえた。慌てて起きようとすると、頭がくらくらする。
「そのまま寝ていなさい」
言いながらトムは暖炉にかけられたポットを手にした。
2つのマグカップに湯が注がれると、ふわりと甘い香りが漂う。
「起きられるなら飲むといい。元気が出るから」
サイドテーブルにマグを置くと、トムは椅子に座って自分の分を飲んだ。
しばらく枕に顔を埋めていたニノはゆっくりと上体を起こし、その時初めて
自分が見覚えのない副を着ている事に気が付いた。
湯気を立てているマグを手に取り、一口だけそれを飲む。
「……トムさん、ほんとにハーブのお茶が好きなんですね」
つとめて、いつもの自分を思い出しながら彼女は言った。
「自分でも中毒じゃないかと思ってるよ」
照れたように笑うトムを見て、ニノの頬がかすかに緩んだ。
憔悴した身体にじんわり沁み込むようなハーブティを、少しずつ口に含む。
「服は今、侍女が洗ってくれてるはずだ。落ち着いたら部屋に戻りなさい」
安心させるような穏やかなトムの声を聞いた途端に、喉元がつかえた。
堪えようとしたが無駄だった。
「何も……聞かないんですね」
シーツの上にぱた、と落ちた涙が染みを作る。
「……はじめはセーラや、プリシラの所に連れて行こうと思ったけど」
ニノに近付くと震える肩をそっと抱き寄せ、トムは静かに口を開いた。
「君の傍に、兄上の杖が落ちているのに気付いた。君は……」
「誰にも言わないで!」
悲痛な声が、トムの言葉と重なった。
きっと察しているのだろう。自分とマークの間に、何があったか。
「だれにも……お願い……」
「私は、君の名誉を傷つけるようなことをするつもりはないよ」
トムの真摯な眼差しが、揺れるニノの瞳を捉える。
「ただ、君は今夜の事を、これからずっと一人で抱えていくつもりなのかい」
そのつもりだった。きっと、自分にも咎があるから。
多分、マークだけが悪いんじゃない。
逃げようと思えば逃げられたはずなのだ。最後の一線を越える前に。
(――なぜ逃げなかったの?)
さっき投げかけた疑問がよみがえる。わからない――ただ。
あの無表情な目が、冷たい言葉が、あの行為そのものより自分を苛んでいるのはなぜだろう。
「ニノ、もし君が望むのなら」
トムはうな垂れたニノの顔を覗き込んだ。
「私は少々精神外科に心得があって、
強力な衝撃を与えるショック療法で
君の記憶を消すこともできる。
……でもそれが君の健康に悪影響が及ぶか及ばないかは
私の想定外の範囲だ。」
ニノは濡れた目で、トムを見た。
彼の手には棍棒が握られている。
「君が決めるんだ」
穏やかな声に心が揺れる。
躊躇した時間は、しかし思いのほか短かった。ココアのマグカップをテーブルに置くと、
ニノはこく、と頷いた。
トムはベッドに座ると、ニノの小さな頭を自分へと引き寄せた。
前髪を手でかき分け、自分の額を彼女の額に押し当てる。
ミス
ココアのマグカップ
↓
ハーブティのマグカップ
私はハーブティよりもココアが好きです。
お母さんが初めてくれたココア
それはクリーミーでまろやかで
こんなおいしいココアをもらえる私は
特別な存在なのだと思いました。
今では私が作る番。
母に飲ませるのはもちろんこのココア
なぜなら母もまた特別な存在だからです。
「え……あの、」
「出来るだけ何も考えないでいてくれるかい」
トムの顔をすぐ傍に感じて、ニノは咄嗟に目をつぶった。
わずかに鼓動が早くなる。
しばらくそうしていると、不意にトムが口を開いた。
「――兄上は君に何を飲ませたんだ」
トムの呟きに、ニノは息を呑んだ。
自分の記憶をたどっているのだと気付き、途端に羞恥心が彼女を襲う。
「……や、トムさん!」
逃れようとするがしっかりと上体を捕らえられ、身動きを取れなくなってしまう。
先刻の情景が急にまざまざと脳裏に描きだされてくる。次から次に。
諦めるかのように徐々に彼女の身体から力が抜けていく。
しばらくして、ようやくトムの顔が離れる気配がした。目を開けたニノを、
トムは包み込むように抱き締めた。
「どんなに辛い時間を君が過ごしたのか、これで少しは解った」
栗色の柔らかい髪を撫でながら、トムはニノの耳元で囁いた。
「その傷の深さも」
そう言うと不意にニノの顎を手に捕らえ、口唇を重ねた。
2、3度軽くついばむようにキスすると、トムは彼女の表情を窺った。
「トム…さん?」
困ったような顔でトムを見上げるニノの頬が微かに朱を帯びる。
なぜそんな事をするのか、行動の意図が読めない。
「もし、少しでも嫌だと思ったら言いなさい」
火照った頬の稜線をひんやりした指先でたどりながら、トムはそう言うと、
再び彼女にくちづけた。
温かな舌先がきれいな歯列をなぞり、その奥の彼女の舌を探し当てる。
顔の角度を変えてトムは、奥に引き込んだ柔らかいものを器用に絡め取った。
軽く吸い上げられ、じわりと脳髄がしびれる感覚に襲われる。
「ん、ぅ…」
息苦しさと恥ずかしさにトムの肌着を掴むと、すぐに彼はニノを開放した。
「ごめん、苦しかったかい?」
「ど……どうしてこんな……こと」
真っ赤な顔をトムから逸らしながら、ニノは消え入るような声で言った。
記憶を消すこととキスすることと、なんのつながりがあるのだろう。
肩に置かれた「大人の男」の手が、急に怖いもののように思えた。
それをまるで見透かすように、トムの手がニノから離れる。
「――少しの間だけ、私を信じてほしい」
いつもと変わらない柔和な、けれど真摯な目が、ニノを見つめた。
「これも君に預ける。君の魔法の実力は、私もよく知ってるつもりだ」
そう言いながらトムは自分の杖を取り出すと、ニノに握らせた。
「目を閉じて」
畳み掛けるようにトムは言った。躊躇いながら、彼女は言われた通りに瞳を閉じた。
ふと目蓋の裏が暗くなり、気が付くとニノはトムの腕の中にいた。
思いのほかしっかりとした彼の胸からは、規則的な鼓動が伝わってくる。
「まるで氷みたいだ」
なかなか暖まらない身体は緊張でさらに強ばり、確かに氷のようだと彼女自身思った。
ただ、肌着越しに自分に触れたトムの身体だけが温かい。
大きな手が再び、ニノの髪をゆっくりと撫でる。
まるで自分が幼い子供のように思えてはじめは気恥ずかしかったが、
自分の呼吸に合わせて動くその手を、だんだん心地よく感じるようになっていった。
少しだけ甘えるように、無意識にニノはその額をトムの胸に押し当てる。
――こんな風に、やさしかったら……
ぼんやりと、そんな思いが頭をよぎる。
誰が、と自分に聞き返して、その答えを疑った。
「おなかが……熱くて」
「どのあたりか教えてごらん」
ニノはトムの手に自分の手を添え、身体に沿って移動させた。
その行為がどんなに男の劣情を掻き立てるかなど、彼女は知る由もない。
ウエストの辺りまで降りた所で、ニノの手は止まった。
「ここ?」
問いかけに、彼女はただうつむく。
「それとも――」
トムの手がさらに少し下の方へと動いた。
シャツの上からある一点にくくっ、と中指を潜り込ませると、途端にニノの身体が大きく跳ねた。
「や……あ、んっ」
思わず声を上げてしまった自分を恥じるように、口を手で押さえる。
「ここ、だね?」
意地悪く確認の目をニノに向けたまま、トムは執拗にそこで指を動かし続ける。
「んぅ……っ、ふ」
じわりと染み出したぬめる液体が綿の布地を濡らす。
そのままくちくちと湿った音を立てさせながら、
もう片方の手でトムは緩められた彼女の服を肩から払うように引き降ろした。
あえかな少女の香りとともに、張りのあるふたつの房が露になる。
外気に触れた胸を、ニノは咄嗟に腕で隠そうとしたが、力強いトムの手によって制止されてしまった。
「見ないで……」
空気に融けてしまうような細い声。燃え上がるように染まった柔らかな頬。
トムは首を左右に振る。
互いの口唇が触れるか否かの距離で、彼は吐息とともに彼女に囁きかけた。
「綺麗だ、とても――ニノ」
彼女を鎧っていたものをつき崩すには、その一言で十分だった。
大きなふたつの瞳から涙があふれる。
「解って……たんですか」
ただ一言が欲しかったのだ。
どんな言葉でもいい、彼が自分を抱いた事の理由が欲しかった。
あの暗い部屋では、決して聞くことのなかった言葉。
トムの口から紡がれたその言葉を刻み込むように、彼女は自分からそっと、彼の口唇に触れた。
かすかに驚きの表情を見せたトムの顔を、ニノは自分の裸の胸へと引き寄せ、そして言った。
「続けてください、トムさん」
浅い胸の谷間には、うっすらと汗が浮いている。
口唇で触れると、早鐘のような鼓動がそこから伝わってきた。
なだらかな丘陵をやんわりと手の中に収め、実を結び始めた頂点を指先で刺激する。
なだらかな丘陵をやんわりと手の中に収め、実を結び始めた頂点を指先で刺激する。
「ん……」
トムの頭上でこぼれた吐息は、不似合いなくらいの艶を帯び始めていた。
ベッドヘッドに背中をもたせかけて首を折り、目をきつく閉じている。
柔らかい円の外周を揉みながら、トムは淡く色づいた実を口にした。
ひやりと冷たい感覚が一瞬ニノの首筋を駆け抜けた。
口腔全体で膨らみを包み込まれたまま、堅く尖らせた舌に弄ばれる。
窪みに強引に捻じ込むような動きは、相反する二つの情動を彼女にもたらした。
「っ、やぁぁ」
拒絶の声を上げながら、もどかしさを感じてしまう。
何を求められているのかを察知したトムは、そっとそこに歯を当てる。
こりり、と甘噛みすると、大きく息を吐きながらニノの手がトムの髪を掴んだ。
緩急をつけた彼の動きに合わせて、胸が上下し始める。
反応に満足しながら、そのままトムは彼女のシャツの裾へと手を差し入れた。
湿った空気がそれを迎え入れる。
大腿の内側を手の平で撫で上げると、ぴくりと新たな反応が返ってきた。
胸の愛撫はそのままに、彼は柔らかな茂みへと指を伸ばす。
淡い生え際は、すでに水気を含んで潤っていた。
クレバスの浅い部分に潜んでいた陰核を見つけ出し、軽く突つく。
「はん……っあぁ」
それまで堪えていたものを一気に投げ出すような、一際高い喘ぎが部屋に響いた。
「だめ……」
乳首とクリトリス、弱い部分を同時に弄られ、甘く重い痺れが急速にニノの下腹部に集まり始める。
制止の声に、今はトムは耳を貸さなかった。
指が動くたびにちゅく、くちゅ、と水音がして、少女の羞恥心を否応なく煽る。
ベッドの上に両手をつき、わずかに開いた下肢で支えながら、ニノは無意識にウエストを宙に浮かせた。
トムのねっとりとした指の動きが、急に忙しなくなる。
濡れそぼつ割れ目で指の腹を往復させながら擦り上げていく。
「やぁぁ…んんっ……はっ、ふぁぁっ」
短い呼吸を繰り返していたニノが突然、弓なりに背をしならせた。
トムの指に、新たな液体が絡み付く。
脱力した身体が、とさりとベッドへと落ちた。
「トムさん…」
トムの腕がニノの身体を掬い上げ、寝台へと横たわらせると、
彼女は揺れる瞳で高い天井を見た。
「明かり……消してください」
静かな決意を秘めたその目は、最早少女のものではなかった。
トムは頷くと、ぱちりと指を鳴らした。
暖かくともっていたランプの灯り、暖炉の火がふつと消え、部屋を闇が満たした。
欠けた月の放つ青い光だけが、2人を照らし出す。
全ての服を脱いだトムがゆっくりとニノを包み込んだ。
目を閉じた彼女のまなうらに、深い影が色を落とす。
冷たい部屋の、冷たい台の上に横たわった自分が急に脳裏に甦った。
今、素肌に触れるのは茶色のローブではない。
重なり合う胸は熱く、融けてしまうような甘い疼きが、身体を満たしている。
――あの時とは違う。
そっと膝を開かれたかと思うと、冷たくぬめった切先が入り口へと充てられた。
くぷり、と亀頭だけが中に入る。
「んぅ…っ」
そのまま先端のみを出し入れされる。その衝動で、何かがとろりと彼女の体外へと流れ出た。
初めて自分を組み敷いた男の残滓だと、彼女には解った。
なおも小刻みに動かされ、徐々にやり場のないもどかしさが大きくなる。
「や……もっ、と………」
裸の肩にしがみついて、ニノは自分の腰を相手に押し付けた。
十分に濡れた膣道は、張り詰めたものを中へと引き入れようと絡みつく。
狭い内部で、楔は急に嵩を増した。
「は、あっ……」
気遣うように少しずつ奥へ挿入される。その間も彼はなだめるように髪に触れてくる。
――なんて、優しい。
ひやりとした髪が顔にかかり、口唇が重ねられる。
夢見心地でそれを受けながら、ニノはぎこちなく腰を動かし蠕動を促した。
融けた蝋のような雫が、繋がり合った部分から零れ出す。
濡れた擦過音が絶え間なく続く部屋には、咲き初めの花の芳香が満ちていた。
律動のスピードがだんだん早まる。過敏な萌芽に陰嚢が擦れ、強い快感を呼び起こす。
「やっ、あ、あふっ、んぅ…っ」
少女の羞恥心は既に焼き切れていた。ただ、思うままに声を上げて酔い痴れたいと願った。
急速に頂点が近づく。2人の熱い息遣いが、闇の中で交錯する。
「……もぅ…だ、め……んっ、あ、あああ………!」
どくん、と男の身体が震えると同時に、ニノのしなやかな四肢が痙攣した。
――ずっと……あなたを想ってた。
瞼の向こうの黒い影を、ニノは強く抱きしめた。
激しく息を繰り返しながら自分に手を伸ばす少女を、トムは両腕で包み込んだ。
精を放った自身をゆっくりと引き抜く。
かすかな背徳を感じながら、労るようにその汗ばんだ額に口づけた時、
不意に脳裏に見知った男の姿が映し出された。
――兄上(あのバカ)…… 。
つくづく不器用な奴だな、お前は。
彼に向けた言葉なのか、それとも自嘲なのか。トム自身も解らなかった。
丁度その時、ニノの目が開かれた。
「ありがと……トムさん」
はにかむような笑顔をトムに向ける。
そしてふと裸の上半身を見て、ニノは慌ててくしゃくしゃのトムのローブを羽織った。
「あ、あの、お風呂借りますね!」
しどろもどろに言いながらゆっくりとベッドから降りると、
彼女は部屋の奥の風呂へと消えていった。
何時の間にか夜明けの時間を迎えた部屋は、うっすらと明るくなっていた。
未だに身体で燻る残り火を静めるように、ぬくもりの残るシーツに触れる。
「――強い娘だ」
トムは一人つぶやいた。
∋oノハヽo∈
終わりなのれすぅ( ´D`)
世界観にそぐわないものの描写が気になる。
今更だが>112氏のロイに「おっぱいソムリエ」の称号を与えたい
>>161 いつかのケセルダxセライナのssに出た
「電気」の様なものだとよ〜〜〜〜く言い聞かせてみる
そういや、前に「写真」が出てきたSSもあったような
でも烈火のニノは家族の写真持ってるんだよね。
ニノの口調もおかしいし(敬語は使わないだろう)
名前すげかえパクかと思ったんだ。
違ったらすまん。
あ、そうなん?
烈火やってないから知らなかった。スマソ
ファンタジーって時代考証が難しいよね。
実はオレもそんな気がしてならないんだが>名前すげかえ
いや、違ったら本当にすまないが・・。
パスカリか否か以前に、最後の面が気に食わねえ
やっぱりか…。アロワナだの部屋に風呂だのおかしいと思った。
死ね。
相変わらずキモイな、パスカリ
( ゚д゚)、ペッ
軍師セレネ作者、臭い職人と思ったがやっぱりどこまでも腐った奴だったな。
検証した人乙
検証乙>ID:2Gt6rTr2
>>165 さすがに写真は無いと思います……ニノがカナスとの支援会話で「これが私の家族」と見せるのは、ロケットの
中身です。ロケットの中に人物の肖像画を描くのは、写真登場以前の近世社会で行われていたことなので、多
分ニノのもそれではないかと。
うわ、やっぱり……。
こういうのってアクセス禁止にできないの?
>>163 俺の事だ・・・>ケセセラ
誤解させてすまない・・・だけれども俺はパスカリじゃないからな。
>>177 無理だと思う。
パスカリ一人をアクセス禁止にするのは技術的にできないし、
もし、アクセス禁止にするとそいつと同じ
プロバイダを使っている善良な人までアクセス禁止になるでよー
アクセス禁止したところで、携帯から書き込まれると防ぎようがない。
つーか「パスカリ」とは何ぞや
盗作してる奴の事とは分かるんだが
以前、某FEサイトの小説がここに転載されたことがあった。
その小説のタイトルとパクリ野郎のコテがパスカリだったから、
便宜上パクリ野郎のことをパスカリと呼んでる。
まあパクリなんてのは絶対分かるんだし、適当にあしらっとけばいいんじゃないの。
もう夏も終わるし。
セレネ、ルーテ風の顔で想像して
萌えてたのに…_| ̄| ●
184 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/01(木) 02:56:17 ID:aTqlv3S8
なんかハリポタぽいと思ったら案の定か。クソヤロウめ。
一護からヘクトルに変わってるから問題ないんでないの?
エロパロなんて原作のキャラ名そのまま使ってるし似たようなものでは?
エロパロとか二次創作関連は
キャラは使っているがメーカーの素材そのものは
使っていないのでOKだった気がす
盗作とはまた別だと思う
パロディとパクリは別物。
パロディとは言え、著作権が作者にある以上パクリとなる。
てか、パスカリってオレンジレンジみたいだな。
オレンジレンジ パスカリスカリ
・別ジャンルのパクリなら大丈夫だろうと思っていたら同じような体格の
>>168に暴かれた
・パクリから発覚までの1スレの間GJがスレから流れていった。
・グーグルでヒットしたのでページをクリックしてみるとパクリ元が転がっていた
・まとめサイトがパスカリカスリに襲撃され、表現も「セリフも」全部パクられた
・貼り付けから発覚までの10日の間にGJに見舞われた。
・エロパロの1/3がパクられ経験者。しかも別ジャンルならバレないという都市伝説から「少年漫画ほど危ない」
・「そんな危険なわけがない」といって出て行った旅行者が5分後血まみれで戻ってきた
・「ハリポタならパクれるわけがない」と手ぶらで出て行った作者がセリフと表現を盗まれ戻ってきた
・中心駅から半径200mは強盗にあう確率が150%。一度襲われてまた教われる確率が50%の意味
・パスカリにおける盗作事件による被害は1スレ平均50レス、うち約40レスが少年漫画。
ヨハネスブルグならぬヨツムンガンドのガイドラインだわな
ちょっと修正してみた
・別ジャンルのパクリなら大丈夫だろうと思っていたら同じような体格の
>>168に暴かれた
・パクリから発覚までの1スレの間GJがスレから流れていった。
・グーグルでヒットしたのでページをクリックしてみるとパクリ元が転がっていた
・まとめサイトがパスカリカスリに襲撃され、表現も「セリフも」全部パクられた
・貼り付けから発覚までの10日の間にGJに見舞われた。
・エロパロの1/3がパクられ経験者。しかも別ジャンルならバレないという都市伝説から「少年漫画ほど危ない」
・「そんな危険なわけがない」といってパクラレ元に報告した職人が数スレに渡り粘着された
・「ハリポタならパクれるわけがない」と手ぶらで出て行った作者がセリフと表現を盗まれ戻ってきた
・GJから半径200レスは盗作にあう確率が150%。一度襲われてまた教われる確率が50%の意味
・パスカリにおける盗作事件による被害は1スレ平均50レス、うち約40レスが少年漫画。
ん?名前を変えるのはやっぱりタブーなのか。
確か前も同じようなキャラ名のみを変えたの見かけたが、何処だったか覚えてない。
痴漢もので処女レイプ。最後に裸のまま駅に放り出して電車は発車していった内容だったかな。
はいはいわろすわろす
前例があるからいいってわけないだろ。
お前がしてるのはパスカリの肯定だ。
>ID:V9ZQjpGa
>>193で挙げた盗作云々の例、ここで引き合いに出すよりは
お前さんが保管庫の管理人氏に連絡すればいいジャマイカ
あとIDをNG登録しますた
二日目サママダー(AA略
>193
著作権の放棄に同意したからといって
第三者がそれをぱくっていい理由にはならない。
>>そりゃSS保管庫に堂々と載せられてたら2chルールでは良いのかなと
この流れでそういう風に思えるお前さんがよくわからんよ。
シチュエーションのスレだったら、見過ごされて保管されることもあるだろうよ。
それをたてに正当性を主張ことの愚かさを考えてみることだな。
ついでにオレもリクエスト。
ロイの職人さん、まだ〜〜?
タニスの職人さん、まだ〜〜?
そっか残念。
IDくらいいくらでも変えられるのにねw
ずっと前のスレでパスカリをマゾと言っていた奴が居たが
案外あたっているかも知れんな。
叩かれるのが好きで「あぁん!もっと罵ってぇ!」とか思ってるはず
書き込み内容の著作権ってひろゆきに帰属するんじゃなかったっけ?
別にぱくって金儲けている訳ではないだろうけど著作権侵害にはなるでしょう
YES テラナルス
パスカリはGJした人間に恥をかかせやがった(漏れもその一人
でも、こういう怒りや罵倒が奴の原動力になるみたいじゃ。
前書き後書きのない単発職人には要注意だな。
>198
宿題は終わったのか?
顔真っ赤にして負け惜しみ打ってる暇あったら勉強しろよ。
むしろパクリの内容を叩いた場合が深刻だとおもう。
名のある職人氏の投稿なら少々気になるところがあってもフィルタかかるが
パクリの見た目新人。態度が糞だった場合思いっきり内容を叩いちまうから。
その叩きは糞パクリ野郎をスルーして元の職人氏に・・・
せっかく投稿してくれる人のを貶すような人いないとおもうけどエセ職人の態度に
騙されないよう注意が必要ですね。
そりゃパロディやる奴のモラルの問題だろ。
法律がよくても(本当にいいのか知らんが)住人の心象を悪くしたって事。
>>ダミアン氏
>リース騎士団のシノン公子
ワロスw
とりあえず前スレ埋めないか?
くっ…
所詮俺たちはパスカリの掌の上で踊らされたにすぎなかったってことpか
「やっと来たわね」
リリーナに引きずられるようにして南棟の食堂にたどり着いたロイを出迎えたのは、セシリアの声だった。家
庭的な雰囲気の小さな食堂にはテーブルが2つしかなく、その一方にはエトルリア三軍将のダグラスとパーシバ
ルが向き合って座っている。ロイは心なしか顔色の悪い彼らに会釈して、もう一方のテーブルの空いている席に
腰掛けた。テーブルは大きめで、床まで純白のテーブルクロスが垂れている。
「じゃ、始めてちょうだい」
ロイがナプキンを膝元に広げたのを確認したセシリアが、リリーナに軽く手を振った。リリーナは一礼して厨
房に消える。セシリアは優美な微笑を浮かべて、ロイに向き直った。隣の男共は軍装だというのに、彼女は濃い
ブルーのドレスを着て、長い髪を綺麗にまとめて後ろで束ねていた。
「あの……セシリアさん……」
「お疲れね、ロイ。あの後のいろいろあったのかしら?」
いろいろ、と言った時、セシリアの目が猫のように細められた。ロイは「いろいろ」な行為の数々を思い出し、
辛うじて平静を装う。セシリアは給仕が運んできた食前酒のグラスを手に取って、一口あおった。
「ここはね、儀礼的でなく本当に心からおもてなししたいお客様のための食堂なの。リリーナったら、あなた
がずっと前線で戦ったり悩んだりしてるのを見て、私にここを使わせてくれって頼んできたのよ?」
「……リリーナが……」
「彼女、自分にできるのは料理ぐらいだからって……そんないじらしい姿見せられたら、断れないわ。そうい
う訳だから、しっかり味わって体力つけなさい」
「は、はいっ!…………で、あちらのお二人は……?」
セシリアはロイの問いを待っていましたと言わんばかりに大きくうなずいた。「ああ……あれ、処罰よ」
「!?」
ロイは自分の耳がおかしくなったかと思ったが、彼がセシリアに聞き返す前に「処罰」を受ける二人のテーブ
ルにくるくる回りながらやって来たのは、踊り子のララムだった。
「ララムさん……?」
「あーーロイさま!!おひさしぶり〜〜」
いつもの踊り子の装束のままのララムは、例によっていきなりロイに抱きついてきた。身長に比して不釣合い
な大きさの胸が、もろにロイの顔にぶつかる。
「……!!ちょっ……あの……っ!!」
「ああ〜〜ロイさまぁ。あたしもロイさまのためにおいしいお料理作りたかったです」
「あ、あの……」
何とか顔を引き剥がし、呼吸を落ち着けるロイ。セシリアは同情するような表情を浮かべていた。
「ごめんなさい、セシリアさまに今回はリリーナさんにゆずってあげてって頼まれたからロイさまの分はない
んです〜!!でもでも、あたしの料理がおいしそうだと思ったら、いつでも言って!」
「あ、ああ……わかったよ、うん」
ようやくロイは解放され、セシリアが進めたグラスの中の水を一口飲んで落ち着いた。一方、ララムはくるり
とターンし、もう一つのテーブルに座る二人の受刑者に微笑みかけた。
「じゃ、お料理開始〜〜!お義父さま、パーシバルさま、いっっぱいたべてね!」
「あ、ああ……」ダグラスの力無い声を背に、ララムは厨房に駆け込んで行った。
前菜
リリーナ 松露風味のソラマメのムース、トマトピューレ添え
ララム スペシャルスタミナ前菜
「さすがリリーナ、また腕を上げたわね……ロイも彼女の料理の腕は知ってるでしょう?」
ソラマメの軽い口当たりを楽しみながら、セシリアはロイに微笑みかけた。が、ロイは夢中になって料理に喰
らいついている。
「もっと落ち着いて食べなさい。でも本当に見た目も見事よね……トマトの赤と豆の緑が素晴らしいコントラ
ストになってるわ。ロイは知ってるかしら?……豆は皮を剥いて下ごしらえした方が色が鮮やかになるのよ」
「豆」を「剥いて」、というところを妙に強調され、ロイは思わずセシリアの顔を見た。彼女は飾りに添えら
れたアスパラガスをフォークで突き刺し、先端を口に含んでちゅぱちゅぱと吸っている。ロイは何かを想像して、
あわてて料理に向き直った。
「……パーシバル……すまぬ……」
「ダグラスどの……のせいでは……ぐっ!!」
「…大丈夫か?」
「……はい。しかし、これは……何の……骨?いや……腱……?」
スープ
リリーナ 鶏のコンソメ
ララム スメシャルスタミナドーピングコンソメスー(r
「あの……『処罰』って……?」
淡白な鶏メインのスープを一息に飲み干したロイは、気息奄々としている隣の二人組についてセシリアに尋ね
た。彼女は優雅な手つきでスプーンを動かしていたが、満足げにうなずいてロイを見た。
「エトルリアに忠誠を誓う将軍が、自国のクーデターも鎮圧せずに外国の侵略を事実上黙認してたら……普通
は処罰というより処刑よね?」
「あ……」それでロイは理解できた。が、ララムの料理を食べさせるというのが、それほどの処罰になるのだ
ろうか?そう思って隣のテーブルに目を送ったロイは、息も絶え絶えに妙に粘度の高い液体を嚥下する二人の将
軍を見て即座に納得した。おそらくセシリアがララムに提案し、自分達が美食を愉しむ傍らで罪人二人に苦痛を
与えようという趣向をこしらえたに違いない。エトルリア王国としての公式な処罰ではなく、いわばセシリアの
私的な腹いせなのだ。
「それに引き換えロイ、あなたにはいくら感謝してもし足りないわ。あの無口な馬は私が負傷して捕虜になる
のをむっつり見てただけだけど……あなたは身の危険も顧みずに私を助けに来てくれた。かっこ良かったわ、白
馬の王子様」
セシリアはそう言ってにっこり微笑んだ。ロイはまた赤面して、空になったスープ皿の底をスプーンで掻いた。
「話は変わるけど……牛肉よりも短時間で味がにじみ出る鶏でコンソメスープを作る時は……」
セシリアは話題を変えた。ロイは顔をあげて、燭台の火に照らされた師の美しい顔をうかがった。
「その旨みと香りを引き出すタイミングがすごく重要なのよ。牛肉と同じ感覚で長時間煮込んでしまうと、ゼ
ラチン分は出るけど鶏肉のいい香りが無くなってしまう……きっとリリーナは、相当前からこの料理を練習して
いたのね。例えば……好きな人が疲れてる時に飲んでもらうため、とか」
「リリーナにも好きな人がいるんですね……全然、知りませんでした」
思わせぶりな師の言葉にも、ロイは全く反応しなかった。セシリアは眉を寄せて、小さくため息をついた。今
のセリフをリリーナが聞いたらどれ程落ち込むか……
「……のうパーシバル。わしは……この戦いが終わったら、『大将軍』の位を退こうと思っている……」
「……!?何を……!!」
「いや、何……わしはもう年だ。それに、この……ぼほっ!」
「ダグラスどのっ!」
「……この……娘の料理を食っている限り、エトルリアに忠誠尽くすこともかなわぬやも……げぶぅ」
「いえ、ですから……食ぶっ」
「……これは、後をひくな……」
卵
リリーナ 殻付き半熟卵、オスティア風味のソースがけ
ララム は?
「これはまた……手のこんだ料理ね」
三本の脚のついた銀のエッグスタンドに、上端三分の一を切断した穀付き卵が鎮座している。セシリアはうれ
しそうに、添えられた棒状のガーリックトーストを指でつまんだ。
「リリーナったら本職顔負けよね。……やっぱり男の人って、料理の得意な女の人がいいのかしら?」
「……?どうでしょう……?」
「ロイ、あなたはどうなの?」
セシリアはトーストの先端を殻の中に浸しながら問い詰める。が、ロイは他人事のように首をかしげるだけだ。
「僕は……愛し合える人なら、料理の腕とかは関係ない…と思います。あ、でもこれはとっても美味しいです」
「穀を付けたままの半熟卵の先端を切って、ホウレン草とユリ根のピューレを詰めて……さらにオスティア風
味のソースをかけてグラッセしたのね。ソースに使うオスティア産チーズの塩分に気を使ってるのが感心するわ。
美味しいものを食べてもらいたいっていうリリーナの気配りが……」
セシリアはさりげなくリリーナの細心の心配りを強調したのだが、ロイは飢えた狼のように卵の中身を漁って
いる。セシリアは苦笑してワインのグラスを傾けた。
「……こちらの方は……一品少ない…………」
「安堵するにはまだ早い。まだ……メインが控えておる」
「しかしそれでも……今、この瞬間を大切にしたいと……」
「生きているとは、素晴らしいことだな……」
主菜
リリーナ サヤインゲンのブレゼ、仔イノシシのパイ添え赤ワインソース
ララム スペシャルスタミナ肉祭り!
「さて、メインは……野菜と肉ね。まず野菜からだけど」
ロイは運ばれてきた細長い皿の上のサヤインゲンを見て、その色のあせた黄ばんだ外見に失望した。が、バ
ターの香りが鼻腔をくすぐるとたまらなくなり、一口切って口に入れると……
「うん……美味しい!」
「これは……!新鮮なサヤインゲンをバターでブレゼ(蒸し煮)しただけで、ここまで野菜の甘さを引き出
せるなんて!」
「とろけます!!口の中で!!春の香りが!!野菜氏ね!!」
「分かったからもう少し落ち着きなさい。でも野菜だけでここまで素晴らしい料理を作れるなんて……」
ロイもセシリアも、あっという間にオスティアの姫の入魂の一皿を平らげた。続いて出てきたのは、温かい
湯気を立ち上らせている肉料理である。濃厚な赤茶色のソースが、芳醇なワインの香りを放って二人の食欲を
刺激する。ロイはナイフを動かすのももどかしく、熱い肉とその上に添えられたこんがり焼けているパイを同
時に口に放り込む。
「…………!!」
「私は赤ワインのソースって苦手だったけど……このソースは見事の一言に尽きるわ。エトルリア産のワイ
ンの芳香を野の獣肉に合うように煮出しているわね。しかもワインだけでは酸味が強いから、トマトも加えて
味をまろやかにしているし。ロイ、そんなにがっついたら胃が受け付けないわよ」
「むぐっ、らいりょうぶれす……はあっ、肉の旨みが凝縮された肉汁とソースがふひのなかれんがんぐ」
「……ねえ、ロイ?こういう料理を作れる女の子と……結婚したいとか、思わない?」
しかしロイは、セシリアの振った話題に耳を貸す余裕もなく熱い肉塊を味覚の全てを使って賞味している。
セシリアは嘆息し、素晴らしい料理を愉しむことに専念することにした。それにしてもこの教え子は、本当に
リリーナに興味が無いのだろうか……?
「…………ダグラス……どの……」
「………………う……」
「鱗の、付いた肉、とは…………?飛竜……?」
「……わしの方は……どうやら……翼のある……馬の……」
「これは……矢じり……?」
「…………こっちは……手綱が丸ごと……」
デザート
リ 淡雪卵、オレンジとハーブティーのジュレ
ラ スペシャルスタミナ最期のお楽しみ!
「!!これって……!!」
白い楕円の球体が卓上に載せられた瞬間、ロイは驚きの声を上げた。セシリアは会心の笑みを浮かべて、ス
プーンを手にした。
「驚いた?あなたの大好物だったわよね、これ」
ロイは嬉しさに震える手でスプーンをつまみ上げ、次の瞬間にはもう口に一片放り込んでいる。
「淡雪卵は、卵白に砂糖を加えて泡立てたメレンゲを湯の中で加熱して……」
セシリアは、恍惚の表情を浮かべて白い甘味の結晶を口に運ぶロイをにこにこ笑いながらつぶやいた。
「カラメル状のシロップをかけた伝統的なデザートだけど、卵白の泡立て方、シロップの煮詰め方、ソース
の火の入れ方…って、お菓子作りの基本技法をひととおり試される一品なのよね」
「はい、知ってます……メレンゲっていうのは応用範囲が広いけど、卵白と砂糖の比率とか泡立て方、さら
にはその温度に至るまで、個々のケースに応じた技術を学ばないといけない……」
セシリアはスプーンを口にしたまま、驚いて目の前の赤毛の少年を見つめた。
「淡雪卵の場合、泡立て器を強く動かしてきめ細かな泡を作りますけど、手を抜くとぼそぼそした泡になっ
てしまうし、長時間やりすぎてもザラついて口当たりが悪くなるんですよね」
ロイはつぶやく合間にスプーンを口に運んで、たちまちきれいに平らげた。しかし、次のデザートが運ばれ
てきても、名残惜しそうに淡雪卵にかかっていたシロップをすくっている。
リアルタイム遭遇キターーー!!!
支援支援支援!!!!
支援しまーす!
「ロイ?」
「母が……昔、作ってくれたんです」
思い出を慈しむようにロイは目を細め、セシリアは分かっているというようにうなずいた。それを知ってい
るからこそ、リリーナにこのデザートだけはメニューから外すなと厳命しておいたのだ。
「ありがとうございます、セシリアさん。すごく、元気が出てきました」
セシリアの気遣いを察して、ロイは頭を下げる。セシリアはひらっと手を振って受け流した。
「何言ってるの?礼ならリリーナに言いなさい。あの子ったら昨日から材料の仕込みをして、あなたにこの
夕食を食べてもらおうとしてたんだから」
「リリーナが……」
ロイは少女の気遣いに今さらながら気付き、心の中で感謝の言葉をつぶやいた。
「……さ、最期……?香りだけは、むせるほど……甘いが……」
「なるほだ、さいそラ」
「……ダグラスどの……!?」
「10 P R I N T "わたあ↑う い&ゆ し>msっれ"
20 G O T O 10
RUN」
「……っ!!ダグラスどの……なんと……っ!!ぐっ……!?」
「うはwwwwwおkwwwwwwwwwwうぇっうぇっwwwwwww」
「……う……あ?大きな星が……ついたり消えたりしている……。あはは、大きい。彗星かな?いや違う、
彗星はもっとバーって動くもんな…暑苦しいな、ここ。出られないのかな。おーい、出してくださいよ」
「さて、処刑も無事終了したし。お料理ももう最後ね」
「処罰」からいつの間にか「処刑」に格上げされていた二人の将軍への復讐が完了し、セシリアは満足げに
香り高いハーブティーのジュレ(ゼリー)を楽しんでいた。白目を剥いて訳の分からない言葉を時折絶叫する
二人の将軍は、衛兵に担ぎ出されてもうこの食堂にはいない。想像を絶する「料理のようなもの」を作ったラ
ラムも、義父に付き添って出て行っており、また給仕達はセシリアが下がらせたため、今この食堂にいるのは
ロイとセシリアだけだった。
「これはお茶にミントと……シトロンかしら?ハーブを何種類か加えて淹れたハーブティーをゼリー仕立て
にしたのね……本当に今日は、何から何まで堪能したわ」
「はい、とっても美味しかったです。……ここのところの戦いで僕、自分のことしか見えていませんでした
……でも、そんな僕に気付かってくれる人がいるって、やっと分かりました」
セシリアは、弟子の少年の述懐をうなずきながら聞いていたが、何か不満そうだった。
「そういうことに気付いたのは、あなたが成長した証ね……で、ロイ。他には?」
「他には……と言うと……?」
「この料理について、何か感じたことは?」
「とっても美味しかったです。どれもすごく手間がかかってて、本当に力がわいてきました」
「……そうね……聞き方が悪かったわ。リリーナはどうしてこんな素敵な料理をあなたにご馳走したのか、
考えてみたかしら?」
「僕が疲れ気味で、元気がなかったから……でしょうか?」
「それももちろんあるでしょうけど、それだけでこれ程手間と時間をかけて料理をつくるものかしら?あな
たに力をつけさせるだけなら、もっと手軽な料理でも良かったはずでしょう……?」
「……??」ロイは首をかしげた。確かに今日の料理は、すさまじく手間がかかっている。疲れた自分を励
ますなら、もっと手軽に軽食や間食を用意すればいいはずなのに……
「ああっ、もう!!」
セシリアはついに堪忍袋の緒が切れた。ジュレのグラスをテーブルに叩きつけるように置くと、顔をぐいと
ロイに近づける。
「女の子の気持ちに鈍感ってのも、度が過ぎると……」
そこまで言って、女将軍の口元に猫科の獣の笑みが浮かんだ。彼女は続きを口にするのをやめて、席を立っ
て厨房に向かう。中にいるリリーナに何か声をかけていたが、やがてテーブルに戻って来てロイに言った。
「さて……私は部屋に戻るわ。リリーナにはそう言っておいたし、あなたもそのつもりでいてね。それと、
リリーナが今来るから、椅子に浅く腰掛けて。何があっても席を立っちゃダメよ、いい?」
ロイは師の言葉がとっさに理解できず、目をしばたたかせた。そのつもり?席を立つな?
ロイが戸惑ううちに、セシリアはテーブルクロスを持ち上げ、素早くテーブルの下に潜り込んだ。部屋の照
明の関係もあって、外からはテーブルの中に人が入っているのはまず見えない。
「何を……!?」
ロイが言おうとした時、厨房からリリーナが出てきた。少女は純白の前掛けを外しながら、はにかむように
ロイの前に立った。ロイとは、食卓を挟んで向かい合う形だ。
「ロイ……どうだった、今日のお料理?」
ロイはセシリアの奇矯な振る舞いについて何か言うべきか迷ったが、師の脅迫じみた口調が気になって、そ
の件については口をつぐむことにした。
「とっても……いや、もう言葉に出来ないくらい美味しかったよ」
正直な感想を述べた瞬間、ロイは腰のあたりに妙な感覚を覚えた。何かにまさぐられている……?
「ここ、座っていいかな?」
リリーナが遠慮がちに尋ねる。普段なら、女性に席を勧めなかった非礼を詫びるところだったが、今ロイは
それどころではなかった。テーブルの下に潜り込んだセシリアが、彼の局部を露わにしようとしている……!
「あっ、う、うん、もちろん、すわ……って!」
リリーナがロイの向かいの椅子に腰掛けるのと、ロイの男性が露出したのはほとんど同時だった。リリーナ
目線が下がったおかげで見られずに済んだが……
(何考えてるんですか!)
ロイはテーブルの下の美女に怒鳴りつけたい衝動を辛うじて抑えた。今そんなことをすれば、リリーナのよ
うな深窓の令嬢には刺激の強すぎる器官を見せ付ける結果になりかねない。
「どの料理が美味しかった?」
無垢な笑顔でリリーナはロイに微笑みかける。良かった、まだ彼女は気付いていない……足も、相当伸ばさ
ない限りテーブルの下の「異物」に当たることもない……ロイが少し安心してリリーナの問いに答えようとし
た瞬間、彼の下半身を異様な感覚が襲った。
「ふあっ!!」
半勃ちになっていたロイのものを、温かく湿ったものが包み込む。下を見て確認するまでもない、セシリア
が彼を口に咥えたのだ。
「!?」
「なっ、なんでも、ないよっ……リリーナ……」
ロイはほとんど奇跡的と言える自制心を発揮して、何とか踏みとどまった。セシリアの口による愛撫は、初
手から総攻撃といえる激しさだった。口腔全体できつく吸い、ぬめる舌で傘の裏側をこそぐように丹念に舐め
あげる。
「……っぁっ、そ、そこ……ぉ……」
「?」
「あ、ちょ、料理、だっ…よね、あ、あの、仔イノシシの肉が、にくぅぅ!」
「やっぱり肉で良かったんだ……お魚にしようかとも思ったけど、力つけて欲しかったし」
心からうれしそうに喜ぶリリーナの可愛らしい顔を見て、ロイの下半身の血はますますたぎってくる。セシ
リアもそれを察して、口中で忍び笑いを漏らした。そのかすかな振動がアクセントになって、ロイの射精感は
急激に高まっていく。
「で、でもっ!あの…ぁ……ああっ!!そんなっ、歯……たて……っ!!」
「もしかして、お肉…硬かった?」
「そ、そんな、こ、と……にゃい……あ、あったかくって……きもち…いぃ……よ……」
ロイは押し寄せる快楽の波と戦いながら、必死にリリーナに気取られまいとしていたが、セシリアの口と舌
は少年の性感のツボを的確に、そしていやらしく刺激してくる。音こそ立てないが、その分無駄無く強く吸い
上げて、少年の先端から滲み出る液体を飲み込んでいく。
「気持ちいいなんて……ロイったら。大げさなんだから」
「あっ、ふぅっ、も、もう、あ、ぉ……た、たまっ……!!」
「たま?」
「あ、た、たまごも、ふくろ、ひっぱら……あ、お、おいしかった、よ」
椅子から腰を浮かせそうになるのを、少年はかろうじてこらえた。もう、テーブルの上に置いた手も細かく
震え始めている。
「あ、ありがとう、リ、リリー……なぁあ!」
容赦ない女将軍の責めに、ロイは限界が近いことを悟った。しかし、絶対に目の前の少女に男の生理の限界
など見せてはならない。何とか彼女の気をそらさなくては……
>>220 ダグラス…しっかりしろ!!ダグラース!!!
「ふ……あ!!」
「え!?」
ロイは咳き込もうとして失敗したように見せかけて、テーブルの上の燭台の火を吹き消した。幸い一発で全
ての蝋燭が消え、食堂の明かりは壁にかけられた蝋燭立ての炎だけになる。十分明るいが、テーブル周りは暗
くなり、リリーナの注意もそれた。
「ロ、ロイ……?」
「り、りりーな……あの…お…ぉぅっ!」
明かりが暗くなったことで大胆になったセシリアは、とどめとばかりにぐうっと顔を突き出す。ロイの勃起
の先端が、セシリアの喉の奥を突いた。師の滑らかな頬がロイの内腿をこすり、彼女の鼻腔から漏れる熱い吐
息が少年の下腹部をさらに熱くする。
「もう、も……お……!!」
「ロ、ロイ……」
リリーナは何かただならぬ雰囲気を察して、期待と不安に身を固くした。しかし、その澄んだ空色の瞳はま
っすぐロイを見つめている。穢れ無き乙女の視線を浴びながら、妖艶な美女の口腔で奉仕されている状況を認
識した瞬間、少年に限界が訪れた。
「ぅ………………!!」
ロイはテーブルクロスをぎゅっと握りしめたまま、ぶるぶるっと身体を震わせて絶頂を迎えた。きつく目を
閉じ、喘ぎ声が漏れないよう歯を食いしばる。リリーナの視界の外で、男の欲望が激しく脈打ち、白い粘液を
吐き出す。
「ロイ……?」
「……………………」
一刻も早く終わって欲しい気持ちと、この倒錯した状況での射精を少しでも長く愉しみたいという欲望の間
で、少年の心は揺れ動いていた。その少年のものを依然として咥えている女将軍は、熱い白濁液を飲み込みつ
つ、さらに搾り取ろうと口をすぼめた。射精中にさらに吸われることで、ロイは椅子からずり落ちそうになる
程の強烈な快感に耐えねばならなかった。
「あ、あの、ロイ……わたし……」
「……はあ……、あ……うん……」
ようやく射精が終わり、最後の一滴まで搾り出された男性自身を「解放」されたロイは、荒い呼吸を整えな
がらリリーナに微笑みかけた。
「リリーナ……ふぅ……。今日の料理、どれもとっても美味しかったよ。でも……どうしてこんなにすごい
料理をわざわざ作ってくれたの……?」
どことなく引きつった笑顔を浮かべるロイに、リリーナは落胆の表情を浮かべた。もっと二人の関係を劇的
に変えるような告白を期待していたのに……!
「……もう!ロイのばかぁ!」
リリーナは席を蹴立てて、食堂を飛び出した。呆然とするロイの足元からセシリアが這い出してきて、少年
の肩をぽんぽんと叩く。ロイはどんな顔をすればいいのか分からないまま、師を見上げた。
「確かロイ、私の口は初めてだったわよね…どうだった?」
ロイは泣きそうになりながら、下半身の露出を隠した。「もう……休みます……」
「そう?じゃ、また明日ね。あと、リリーナには明日謝っておきなさい」
「はい……」ロイは力なく返事をして、食堂を出て行った。
食事を終えたロイは、北棟の自室に戻るべく廊下を歩いていた。美味しい晩餐のおかげで体力は回復したが、
リリーナとの別れが気になって、足取りは軽くない。
(イグレーヌさん……)
今日は本当にいろいろあったが、寝る前にどうしてもイグレーヌの顔が見たかった。もちろん、彼女がその気
になってくれたら、今日一日で習得した「技術」でもって、彼女の憂顔を淫靡な悦びの表情に変えたいという下
心もある。
中庭に出たとき、ロイは足を止めた。一つは月明かりに照らされた庭が綺麗だったこと、もう一つはここで午
後少年達と女竜騎士の性宴を目撃したこと、そして何より、何か動くものを目に留めたからだった。
(…………?)
何かひらひらした布のようなものが月光に輝き、たなびいてまた闇に隠れる。ロイの正面、南棟の北端の建物
の陰で、誰かがいるらしい。
(ひらひら……………。………!?)
その擬音からある人物を連想し、反射的にロイは脇の灌木のかげに身を隠した。しかし一瞬遅かった。
「あーーーーっ!!ロイさまーー!!」
ロイがこの場に留まるか逃げ出すか迷ううち、叫び声の主が風のような速さで彼に駆け寄り、抱きついてきた。
「よかったぁ、ロイさま!!また会えるなんて、ララムは幸せです!!」
ロイは内心ため息をついて、踊り子・ララムをどうやって引き剥がすか思案した……
(2日目夜に続く)
途中、連投規制が入り間が空いてしまいました。申し訳ありません。
わーいリアルタイム遭遇!
次はララムですか、次回を楽しみにしてます。
セシリア先生もエロくてイイヨイイッスヨー
…ダグラスはBASIC使いだったのか…。
すっげー考えて書いてますね。料理名とか料理のコメントとか。感服しました。
もちろんセシリアフェラ最高!!
ララムもいいがイグレーヌとももう一発してほしいかな。次も期待してますよ!!
おお〜GJ!
なんだかおなかが空いてきましたがな。
しかしロイ、若いな。何発出してるんだよお前w
昼食のチキンラーメン食べてるときに見るんじゃなかったorz
こんな料理一度食べてみたい。本職の方ですか?
にしてもここまで心づくしの料理を振舞ってもらって
セシリア先生に核心に近づくような事も言われてるのに
一向にリリーナの気持ちに気づかないロイに殺意が沸いてきた。
その立場代われ。
今回の料理は、
クラブ・デ・トラント著『フランス料理フォーラム フランス料理研究(上・下)』(1992年、柴田書店)より、
・ソラマメのムース、トリュフ風味、トマトのクーリ
・鶏のコンソメ
・穀付き半熟卵、ロックフォール風味のサバイヨンソース
・仔イノシシのフイユテ、赤ワインソース
・淡雪卵
・柑橘類とハーブティーのジュレ
見田盛夫著『メニューの読み方』(1998年、平凡社)より、
・サヤインゲンのバター蒸し煮
を一部アレンジして書いています。また前半の食事シーンは映画『フレンチ・コネクション』を、後半の責めは
映画『ポリス・アカデミー』を意識しています。早くあんな名シーンを文章で書けるようになりたいものです…
ついでに必殺率100%、生物に対して特効ありのララム・レシピの詳細もキボンウ。
ポリアカ?言われてみればハリス警部かその腰巾着みたいかも<ロイ
GJです!
>>236 いや、校長がスライドで説明しようとしたら……のシーン。あのイく時の校長の顔は最高でした。
わっはーGJw。お料理続いていいなー。
しかしダグラス将軍とパーシバル将軍精神ぷっつんか、ううう……。
次のララムも楽しみ
239 :
233:2005/09/03(土) 23:13:44 ID:kbxOHnDe
>>234 興味がわいてきたので明日ぐらいに県立図書館で借りてこようと思います。
それと上手い人はやっぱり情報のインプット量も違うなと感動しました。
BASIC懐かしいなあ。つかENDなしでプリントってw
野菜氏ねもワロスw 笑えるとこは滅茶苦茶笑えるのに萌えるって凄いです
リリーナ…こんな男と一緒になる事は無いぞ…
でもセシリア先生、人が悪いながらも禿グッジョブ
小泉武夫著『地球を怪食する』
素晴らしい。
エロいのにくわえて、しっかり笑わせてくれるセンスは見事
244 :
クイズだよ:2005/09/04(日) 14:41:10 ID:lcvDHeYy
あなたはベルンの小さな城の守備を担当していたが
あるときロイをいただくリキア軍が城の前を通ってきた。
このときあなたはどうすればいいでしょうか
1直ちにゼフィールに援軍を要請する
2天に運を任せて何もしない
3城を放棄して退却する。
>>244 4.直ちに出撃してリキア軍の後方を攪乱してあわよくば女をさらってレイープ。
246 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/04(日) 14:53:33 ID:XGUtbdV0
ヨファの日記
○月◎日 W曜日 天気 晴れ
今日は、僕は夜おそくに目がさめました。ちょっとおトイレに行きたくなっちゃったのです。
でも、夜おそくなので、お外は真っ暗です。
「う〜、こわいよう・・・・・」
僕は玄関から先には進めませんでした。だって、こわいんだもん。
こうゆうときは、誰か大人の人に連れていってもらうのが一番だよね。
う〜んと、誰にしようかな・・・・・・
僕は、自然とグレイル団長さんのお部屋の前に来ていました。
団長さんなら、強いし、とても頼りになるから、安心だよね。
こんこん。
僕はさっそく、ドアを叩きました。でも、返事はありませんでした。
「あれ〜?いないのかな・・・・・・」
そのかわり、中から女の人の声が聞こえてきます。
「ああっ!あああ〜〜〜!!!団長、もっと、もっとおおおっ!!!」
何だ、いるんじゃない。団長も、人が悪いなあ。
「失礼します。」
僕は元気よくあいさつして、ドアを開けました。
「!!!!!!」
団長は、ベッドの上にいました。なぜか、ハダカンボです。
そして、団長の下に、ティアマトさんもいました。ティアマトさんも、ハダカンボです。
「あっ、団長さんとティアマトさん、何してるの?」
二人は固まったように動きませんでした。
「ヨ・・・ヨファ・・・・・・入るときは、ノックしなさい!」
「え〜!僕、何度もノックしたよ〜!!!」
「とにかく!今は取り込み中だから、すぐに・・・・・・」
二人とも、何だか面白そうなことしているなあ。僕は、ぐるっと団長とティアマトさんの周りを回り始めました。
あっ!!!
団長さんのおちんちんが、ティアマトさんの中に、かくれんぼしてる!!!
「ねえ団長さん、これって、何してるの?」
「い、いや、これはだな・・・・・・う〜ん、なんて答えればいいのだろう・・・」
そのときです。
かくれんぼしているティアマトさんの穴から、真っ白い液体があふれ落ちてきました。
「あ〜!!!団長さん、ティアマトさんの中で、おしっこしてる〜!」
「う・・・す、すまんティアマト・・・中で出してしまった・・・」
「団長・・・・・・」
「ねえ団長さん、どうしてティアマトさんの中でおしっこするの?」
「それはだな・・・夜遅いからだ。」
「団長さんも、お外に行くのが恐いの?」
「う、うん・・・まあな。」
そうか・・・団長さんでも、夜おそくにお外に出るのはこわいんだ・・・・・・
それで、ティアマトさんの中におしっこしてたんだね・・・・・・
そうか!こういうときは、女の人の中でおしっこすればいいんだね!!!
僕は立ち上がって、部屋の出口に向かいました。
「待て!どこへ行く!」
「僕も、ミストちゃんの中に、おしっこしてこようっと!」
「ま、待ちなさい!!!それだけは許さん!!!」
続く
フォルデ×ヴァネッサ投下しておk?
>250
ドゾ
>>249 アホスwww
ヨファに見られて興奮する団長萌エスwww
( ´_ゝ`)フーン
外伝パオラ&カチュア強姦未遂事件&百合未遂SSを投下します。
強姦未遂&百合未遂注意。つまり本番無し。
砂漠に男たちの首が並んでいる。
ボーイ、セーバー、バルボ、カムイ、レオ、アトラス、ジェシー……。セリカ軍に味方する男たち。
砂の上に並べられた首を、満月が煌々と照らし見下ろしていた。
「キレイな月だな」
と、唐突に首のひとつ、バルボが口を開く。
「そうだな」
セーバーが応える。
彼らは砂の中に体を埋められていた。
話は数日前にさかのぼる。
ソフィア城を出発し、ミラ神殿に向かうセリカ一行。
途中ソフィアの港の海岸で、盗賊に襲われていた天馬騎士パオラとカチュアを救出し、仲間に加えた。
「天馬騎士のパオラです」
「妹のカチャアです」
妹のエストを救出しにやって来た姉妹に、男どもはやんやと喝采を送る。
何せセリカ軍の女性といえば、神官セリカにシスターのジェニー、魔道士のメイと、揃って子供。
初めて仲間になったちょっとお姉さんの女性に、男たちの目がピキーンと光った。
そんな男たちは放っといて、メイが自己紹介を始める。
「こちらが私たちのリーダーのセリカ様。ミラ教団の神官なのよ」
本当はそれだけじゃないけど、とメイが内心で呟く。セリカの出生の秘密は、まだ皆には秘密。
「どうもセリカです。これからよろしく」
「いえいえ。こちらこそ」
ぺこっと頭を下げる赤髪の少女を、パオラもカチュアもほうとため息をついて見ていた。
憧れの眼差し。
謙虚さの中に、どこか気高さと気品を併せ持ち、そして溢れる慈愛と清潔さ。
彼女らの主君であるミネルバとも、マルス王子やシーダ王女とも違う人間的魅力。カリスマ。
どこか人を惹きつける人徳に、パオラとカチュアも一目惚れしていた。
この人の為なら戦える。そんな気持ちにさせてくれるリーダーは貴重だ。
だからこそ、これだけ多くの仲間が集まったのだろう。
「で、こっちがジェニー。シスターよ」
「ジェ、ジェニーです」
はにかみながらぎこちなく笑みを浮かべる、ピンクのポニーテールの小柄なシスター。
その可愛らしい仕草に、誰もが微笑ましくなる。
「こう見えてもね。意外な相手がいるのよ」
「もうメイ。余計なこと言わないで」
メイの一言に、慌ててジェニーが止めに入る。それがまた可愛い。
「それで私がメイ。魔道士」
小さな胸を張るピンクのツインテールの少女。深い切れ込みの魔道服からはすらりと伸びた脚が垣間見える。
ひょっとしてパンツ履いてないんじゃ。そう思わせる天真爛漫で強気なメイだった。
「あとの男どもは省略」
『ぶーぶー』
一斉にブーイングする男たち。仕方なしに紹介してやる。
ざっと簡単に男のメンバーを紹介していく。
ボーイ。魔道士の少年。弱気。メイにいつも言い負かされている。
セーバー。眼帯傭兵。シスター萌えのロリコン。
バルボ。アーマーナイト。海賊に家族を殺され、復讐の為に海賊の砦に攻め込む。
だがセリカに助けられなければ、確実に負けていた。ちなみに魔防0。
レオ。アーチャー。バルボの部下で「バルボの兄貴」と慕う。命中率低し。
カムイ。バルボに雇われていた傭兵。「海の祠のドラゴン・ゾンビだけは勘弁」とびびっていた。
「とまあ、男たちはこんなもんね」
メイの紹介に、ブーブーと不平の声が上がる。
「だって、いつもメイが、メイが……」
「なんだロリコンというのは!」
「そりゃ海賊に負けそうになったさ!」
「命中率低いって、当てる時は当てるぞ!」
「ドラゴン・ゾンビにびびってわりいか!」
そんな男たちを、パオラとカチュアは冷ややかに見ていた。
「なんだか……この大陸の男は、あんまり役に立たないわね」
「そうね。私たちで頑張りましょう」
実際この二人の参入で、セリカは大いに助かる。
そんなこんなでソフィアの港を出発して、山奥の村へ。
そこでセリカは、ギース盗賊王国の悪逆非道さを知る。
度々村が襲撃され、略奪の限りを尽くされていたのだ。
さらにそこでは、弟や妹を盗賊団にさらわれた、村人アトラスが仲間に志願加する。
アトラス「ギースの野郎! 叩き殺してやる」
過激な発言の飛び出すアトラスに、セリカはちょっと不安になる。
「あの、アトラスさん。お気持ちは分かりますから穏便に」
ちなみにセリカの幼なじみのアルムは、邪神様に向かって「ひねりつぶしてやる」と言い放つことになる。
「あの人も、さらわれた弟や妹を助けようとしてるのね」
「そうね。私たちも協力しないと」
自分たちと同じ境遇のアトラスに、パオラもカチュアも同情を示す。だが。
「でも、村人のまま戦うなんて凄いわぁ」
「そ、それはそうね」
彼女たちのいたアカネイア大陸では、「村人」がそのまま戦うなど考えられないことだった。
他にも、アカネイアとバレンシアでは異なる点が多い。
まず武器の耐久度。
アカネイアの武器は何回か使うと壊れるが、バレンシアの武器は何回使っても壊れない。
これはかなり便利。お土産に持って帰ろうと思うほど。
そして魔法。
アカネイアでは魔道書や杖で魔法を使うのだが、バレンシアでは術者が自らの生命力を消費して魔法を使う。
自ら命を削って魔法を使う姿に、パオラもカチュアも大いに引いた。
他にもいろいろと文化の相違はある。
飛竜がいないので竜騎士が存在せず、代わりにファルコン・ナイトが存在する。
墓場や洞窟に行くと、必ずゾンビやマミーがいる。
文化や風習の違いにパオラとカチュアは最初、大いに戸惑ったものだ。
村でギース盗賊王国の残虐さを知ったセリカは、遂にこれとの対決を決意する。
ミラ神殿への道程を逸れ、砂漠に向かう。
その砂漠、ギース盗賊王国の入り口の砦では、スナイパーのウォルフが待ち構えていた。
鋼の弓を持ち、弓兵隊を率いて、砦の中から矢を撃ちまくる。
「パオラさん、カチャアさん気をつけて」
セリカが上空の姉妹に注意を飛ばす。
天馬騎士が弓矢に弱いのは、どこでも変わらない。
なんだが、パオラは何も考えていないかのように突っ込んでいった。
「ね、姉様!?」
仕方なしに、カチュアも続く。弓兵のひしめく砦に。
ひゅんひゅん、と矢が飛び交う中を、パオラは何事も無いように突き進む。
ひゅん、と矢が頬をかすめた。
「姉様ー! 無茶はやめてー!」
とカチュアが悲鳴に近い声で叫んでも、姉は聞いていない。
ただただ一直線に指揮官のウォルフを目指す。
「落ちろ! カトンボ!」
不適にも上空から迫る天馬騎士に、ウォルフは全力で鋼の弓を引き絞った。
空気を切り裂き、矢が飛ぶ。
その矢に向け、パオラは目も閉じず、突っ込んでいく。
「きゃあ!?」
後方のカチュアが目を閉じて叫ぶ。
それでも。
パオラはしっかりと前方を見据えていた。
自分に向かってくる鋼の矢。その向こうに、エストの笑顔を見て。
『エストは必ず連れ戻します』
アベルとの約束が脳裏を過ぎる。そして気づいた時には、矢は後方に飛んでいた。
はずしたのか、かわしたのか。
ともあれパオラは、ウォルフの懐に飛び込んだ。
慌てず騒がず二の矢を構えるウォルフ。
バレンシア大陸の弓兵は、間接攻撃だけでなく、近接攻撃も可能。
だが。
二の矢よりも、パオラの槍が早かった。
上空からの勢いを付けた突きに、胸板が貫かれる。
「もう…お役には……ギース様…すみません…」
ウォルフは最後までギースへの忠誠を守って逝った。
指揮官を失った砂漠の砦が陥ちるのに、それから大した時間は掛からなかった。
パオラの命知らずの戦い方に、男たちは誰もが目を見張る。
だが女たち、とりわけセリカとカチュアは、その無謀さに内心憂慮を覚えていた。
こうして砂漠の砦は陥ち、セリカたちは砂漠への大きな道を築くことが出来た。
さらに砦の内部では、捕まってた人たちを解放する。
「やあ、ありがとう。助かったぜ」
金髪を刈り上げた若者は、助け出されてすぐに気安く声をかける。
「俺はジェシーっていうケチな傭兵さ」
ジェシーと名乗った傭兵は、聞かれもせず身の上話をペラペラと。
「ギースの砦で捕まってた女の子を助けようとして捕まっちまったんだ」
セリカと一緒に、聞くとはなしに聞いていたパオラとカチュアが、ぴくんと耳をそばだてる。
「よその国からきた可愛い女の子で、ギースは奴隷にするつもりさ」
奴隷、どれい、ドレイ。何度も同じ言葉が脳内で繰り返される。
「ちょっと、あなた。その子の名前は?」
「ああ。確か、エストとか…」
「このへたれ!」
みなまで聞かず、パオラはげしげしとジェシーを踏んづけた。
「へたれ! どうして、エストを助けて来なかったの!」
奴隷、というのがよほどショックだったか。パオラは情け容赦なく、ジェシーを踏みつけます。
「ああ、ごめんなさい、ごめんなさい…」
訳が分からぬまま、ジェシーはぺこぺこと謝る。そして、
「も、もっと……」
潤んだ瞳で懇願するのだった。
傭兵ジェシー。後にこの砂漠に傭兵王国を建国し、傭兵王と呼ばれる人物である。
「姉様落ち着いて」
「まあまあパオラさん」
カチュアとセリカになだめられ、パオラはふーと鼻息荒くもげしげし踏みつけを止める。
「ああ、エスト。奴隷にされてるなんて……」
そしてエストの境遇を案じるのだった。
その頃のエスト。
なかだし→にんしん→だたい→なかだしの無限ループ。
「それでジェシーさん。ギースを倒すにはどうしたらいいと思います?」
いきなりセリカから意見を求められ、ジェシーは考え込む。彼とて、ただ捕まってた訳ではない。
「ギースには、ソニアとディーンという二人の部下がいるんだ」
「それぞれ部隊を率いて、砂漠の北と南を守っている」
「ところが彼らはギースを嫌っているらしい」
「だがお互いに牽制しあって、裏切る事が出来ないらしい」
「だから上手くどちらかを倒せば、残った方は味方になるかもしれないぜ」
「はあ。なるほど」
ジェシーの情報を聞いたセリカは、頭の中で整理する。
北の砦を守る剣士ディーン。南の砦を守る魔女ソニア。
このどちらか一方と戦い、戦わなかった方は仲間になる。
さて。北と南、どちらに行くか。
セリカは考えるついでに、砦で一時の休息を取ることにした。。
何せずっと連戦続きで、これからは暑さの厳しい砂漠に進軍するのだ。
休める今の内に、休んでおきたい。
しかし体力を持て余す男どもは、ろくでもないことを考えていた。
いや持て余してるのは、体力だけではない。
性欲を持て余す。
「美しい」
いかつい大男、アーマーナイトのバルボがため息と共にそんな感慨を漏らす。
彼の視線の先には、苦悩に満ちた表情のパオラがいた。
エストの居場所は分かったが、奴隷にされてるというのが、よっぽど堪えたのだろう。
眉をきゅっと寄せ、何かをじっと耐えた表情で佇んでいる。
だがそんな表情が、実に悩ましく美しい。
「良い。実に良い」
「へー。バルボの兄貴は、パオラさん派なんすか」
バルボを兄貴と慕うレオが、横から声を掛ける。
「うむ。あの長女らしい面倒見のよさと責任感の強さ。そして女性らしい優美さ。実に良い」
妻子を海賊に殺されて以来、女日照りが続いてるバルボ。
性欲を持て余す。
「俺はやっぱりカチュアかな」
そう言ったのは、バルボに雇われたいた傭兵のカムイ。
「生真面目でしっかり者で。可愛いじゃないか」
カムイの視線の先には、姉を励ますカチュアの姿があった。
その健気な姿に、誰もが胸をキュンと高鳴らせる。
「俺もやっぱりカチュアかな」
と、同じく傭兵のセーバーが割り込んでくる。
「セーバー。お前にはジェニーちゃんがいるじゃないか」
ジェニー本人は笑って誤魔化してるつもりだが、傍から見ればセーバーとの関係は一目瞭然なわけで。
「はっ。俺があんな乳臭いガキに満足するかよ」
「ひどいな」
カムイの呟きは気にせず、セーバーは眼帯を付けていない左目で、カチュアに目を光らせる。
「く〜。ぎゅっと抱きしめたいぜ」
ふむふむと頷く男一同。
「パオラさんはいい。カチュアさんもいい」
と、そこに新顔の傭兵ジェシーが加わる。
「でも、三女のエストちゃんも可愛いんだぜ」
この中では唯一、生エストを見たジェシーに、みんなが注目。
「ほう。どんな風に?」
「そりゃもう。天真爛漫で元気いっぱいな感じで。ああ、ほんと可愛かったな」
「それは楽しみ」
まだ見ぬエストに、誰もが期待に胸を高鳴らせた。
「ところでジェシー」
「なんだ」
「お前、名前がジェニーに似てるな」
「確かに」
傭兵ジェシー(男)とシスタージェニー(女)。一字違い。
もしうっかりセーバー×ジェニーを、セーバー×ジェシーと間違えようものなら大惨事。
そこには傭兵同士の、不毛な愛砂漠が広がるのみ。気を付けよう。
「良い。実に良い」
総括するように、バルボがまとめる。
「優美な長女。しっかり者の次女。元気いっぱいな三女。どの娘も素晴らしい」
そう言うとバルボは、すたすたとパオラへと歩み寄っていく。
「バルボの兄貴?」
「行くぞみんな。パオラさんにずっと居てもらうようにお願いするんだ」
『おお!』
ざわめく男性陣。これほどの美女美少女が側に居て、放っておく手は無い。
「頑張れ! バルボさん!」
先陣を切るバルボの背中に、男たちは熱く期待の視線を送る。
その視線に後押しされて、バルボは穏やかに話しかけた。
「パオラさん。実は俺、妻子がいたんですけど、海賊に殺されたんです」
「はあ」
いきなり身の上話を始めるバルボに、パオラは適当に相槌を打つ。
「でも、そろそろ新しい家族が欲しくて」
「ごめんなさい。私、へたれな男は嫌いなんです」
瞬殺。
「あ、あのパオラさん? ひょっとして、故郷に待っている男でもいるとか?」
「いいえ」
即答。アンニュイな笑みを浮かべて。
とぼとぼ戻ってきたバルボを、みんな生温かく出迎える。
「よくやった! お前はよくやった! もうそれでいいじゃないか!」
とりあえず度胸は認められたようだ。
「よし。次は俺」
続いて傭兵カムイがカチュアにアタック。
「カチュアさん。よろしければ、俺とお茶でも」
「ごめんなさい。私、へたれな男は嫌いなんです」
瞬殺。
「カ、カチュアさん? 故郷に好きな男でも?」
「いいえ」
即答。アンニュイな笑みを浮かべて。
とぼとぼ戻ってきたカムイを、みんな生温かく出迎える。
「よくやった! やるだけはやったんだ! もうそれでいいじゃないか!」
そんなこんなで、アプローチをかけた男は全員、瞬殺撃沈。
セーバーもジェシーもレオもアトラスも。
「ごめんなさい」の一言で切り捨てられる。
「え〜。僕もですか」
残る最後の一人、魔道士のボーイが嫌々と首を振る。
「僕は別に」
「別になんだ。メイがいるからいいとか?」
「そういうわけじゃ……」
キレイな生脚を出して魔法を操る生脚魔道士少年のボーイ。やや気弱なのが珠に傷。
「いいから行け。どっちでもいい」
怖いお兄さん方に強要され、ビクビクと怯えながらパオラへと向かう。
「あ、あのパオラさん」
「あら。なにボーイくん?」
優美な笑顔を向けるパオラお姉さんに、ボーイは思わず赤くなる。
修道院ではセリカ、メイ、ジェニーと一緒の生活し、女性には慣れているはずだったが。
年上のお姉さんには免疫がないようだった。
ドギマギして固まってると、
「ちょっとボーイ! なにしてるの!」
メイが素っ飛んで来て、ボーイの耳を引っ張って連れて行く。
「痛ててて。なんだよメイ」
「いいから。ちょっとこっち来なさい」
メイに連れて行かれて、ボーイは強制的にリタイア。
こうして男性陣のアタックは全滅した。
しょぼーんと落ち込む男一同。
そんな男どもを見て、パオラはぼそりと呟く。
「ほーんと。この大陸の男たちは、へたれ揃いね」
「姉様。そんな本当のことを」
低い呟きだったが。その声は、ちゃっかり男たちの耳に届いていた。
彼らの目が、ぐおおおおおおと輝く。
その日の夜。
「諸君!」
集まった男たちへ向け、バルボが高らかに檄を飛ばす。
「我々はへたれか!」
『否! 否!』
高々と上げた親指を下に突きつける男たち。
「我々は貧弱な坊やか!」
『否! 否!』
「そうだ! 我々は漢だ!」
『応! 応!』
一転して、男たちは高らかに拳を突き上げる。
それを見て、バルボはさらにテンションを上げる。
「天馬騎士は好きか!
天馬騎士は好きか!」
『応! 応!』
「ひらめくミニスカートが、
白い太ももが、
弓矢の一撃で落とされる脆弱さが、
やっつけ負けする危うさが、
好きか!!!」
『萌え! 萌え!』
「三姉妹は好きか!
三姉妹は好きか!」
『応! 応!』
「優美な長女が、
しっかり者の次女が、
元気いっぱいな三女が、
好きか!!!」
『萌え! 萌え!』
真昼の砂漠にも負けない男たちの熱気。
その熱気を吸収するように、バルボの演説は熱を帯びていく。
「ならばその意を示そう諸君!
我々が、決してただの下僕でないことを!
行動で体現するのだ!
今しかその時はない!」
『応! 応!』
「敵は確かに強大である!
しかし!
ここに集った七名!」
この場にいるのは、バルボ、ボーイ、セーバー、カムイ、レオ、アトラス、ジェシーの七名。
「この一騎当千の七名ならば、如何なる困難も打破出来ると信ずる!」
『応! 応!』
「立てよ国民! ジーク・バルボ!」
『ジーク・バルボ!!!』
かくして作戦名「性欲を持て余す」は決行された。
そして作戦は失敗した。
「パオラさーん!」
「カチャアさーん!」
砂漠の砦の一室。
本能の赴くまま、姉妹の部屋に突入する男たち。
だが。
そこにいたのは、パオラとカチュアだけではなかった。
何故か。
セリカとメイとジェニーも一緒。
しかも女五人とも裸。
「いーやーあー!」
「きゃー!」
「見ちゃダメー!」
黄色い悲鳴を上げる裸の女性たち。
「ぬおおおおおお!」
「なんじゃこのパラダイスはー!」
「我が人生に一片の悔いなし!」
嬉しい誤算に雄叫びを上げる男たち。
もう何がなにやら。しっちゃかめっちゃか。
では男たちの突入前まで時間を遡る。
性欲を持て余す。
これは何も男だけの話ではない。
女性陣もそれぞれに、欲求不満を抱えていた。
砂漠の砦にある浴場。当然のことながら、砂漠において水は貴重品で。
その水をふんだんに使った浴場は、最高の贅沢だった。
これから砂漠に向かう前に、身を綺麗に洗って置きたいと言うのは、女性なら当然の心理で。
セリカたち女性陣はみんなで一斉にお風呂に入る。
「わ〜。パオラさん胸大きい」
豊かに膨らみ、かといって形を崩さないパオラの乳房。その胸を見るや、メイは早速掴みかかる。
「うふふ。ありがとう」
いきなり胸を掴まれても、パオラは動じることなく、メイの小さな胸をそっと撫でた。
「や〜ん。パオラさんのえっち」
「メイちゃんの胸も可愛いわ」
逆にメイの方が、顔を赤くして胸を隠してしまう。
そのやり取りに、セリカとジェニーは大いに引いた。
「あら。どうしたのセリカ?」
「きゃっ」
背後からカチュアに胸を掴まれ、セリカは小さく悲鳴を上げてしまう。
「女同士なんだし。そんな恥ずかしがらなくても」
「そ、それはそうですけど」
ノーヴァ島の修道院で厳格に育ったセリカ。旅立ってからいろいろ経験したものの、
やはりまだこういう事には慣れていない。
「綺麗だわ。セリカの躯」
そのセリカのスレンダーな裸体に、パオラはうっとりとした視線を向ける。
「私たちの主君のミネルバ様も素敵な方だけど。セリカもとっても綺麗よ」
「はあ。マケドニアとういう国の王女でしたっけ」
「はい」
自らの主を聞かれ、パオラは瞳を輝かせ、ツラツラと語る。
「私たちの主君のミネルバ様は、それはそれは美しくて強くて凛々しい御方で。
でも厳しいだけでなく、とてもお優しい方なんです。
自ら飛竜を駆って前線に立つ、竜騎士でもあるんです」
ミネルバを語る、きらきらと輝くパオラの瞳。それはまさしく恋する乙女。
「竜騎士、ですか」
バレンシア大陸に飛竜は存在せず、竜騎士もいない。セリカには今いちイメージしずらかった。
「はい。ああ、セリカにも逢わせたいわ。本当に素敵な方なんですから」
「機会があれば」
皆を率いる女リーダーとして、学ぶ事も多いだろう。
「あ、でも。セリカもとっても素敵よ」
うふふ、と笑みを浮かべ、パオラは歩み寄る。
「本当に。綺麗」
と、そろっとセリカの胸の先端に触れる。
「きゃっ」
「あら。敏感なんですね」
ピク、と身を震わせてセリカに、パオラはさらにほくそ笑む。
「や、やめてください。こんな悪ふざけ」
「ふざけていません。仲間同士のごく自然なスキンシップです」
「そうなんですか」
「そうですよ」
と、今度はカチュアが背中にぴたっと肌を合わせる。
「カ、カチュアさん!?」
「ミネルバ様は、いつもこうやって、私たちを可愛がってくれましたわ」
「ええ。白騎士団百人切り。お見事でしたわ」
「ひゃ、百人?」
その時を思い出したか。パオラの頬がうっとりと紅く染まる。
「それに妹君のマリア王女も。白騎士団全員で可愛がりましたわ」
女性の天馬騎士だけで組織されたマケドニア白騎士団。ミネルバ王女の親衛隊ともいえる。
どういう騎士団なのかと、セリカは軽く頭痛を覚えた。
「さ、セリカ。今日は私たちと」
「スキンシップしましょ」
前後から迫る姉妹。
「え、ええと」
セリカは修道院からの仲間に、援護要請の視線を送るが。
「いいわね〜。やろやろ〜」
「はう〜」
メイはやる気満々で、ジェニーは硬直したまま。
「あの。お風呂の後でということで」
というわけで、お風呂から上がり、パオラとカチュアが寝る予定だった部屋に。
「さ、さ。服を脱いでください」
「う〜」
なんだか流されてるようで、気は進まないセリカだが。
「ほらほら。セリカ様も脱いで」
ぽんと脱いだメイにベッドに押し倒され、瞬く間に身包み剥がされていく。
「あ〜れ〜」
危うしセリカ!
「あ、あの、私はこれで」
怖気づいたジェニーがそろそろと部屋を出ようとするが。
「あら。駄目よ」
「ジェニーも脱いで」
慣れた手つきで、パオラとカチュアから修道服を脱がされる。
「うふふ。レナの修道服とは違うのね」
「シスターを相手にするのってレナさん以来だわ」
そうしてパオラは、自らの豊乳に、ジェニーの顔を埋めるのだった。
「ほら。怖がらないで」
「きゃ〜」
柔らかな脂肪に包まれ、ジェニーはカーと全身を硬直させる。
「そうそう。セリカもジェニーも。みんあで楽しめばいいのよ」
メイの言葉に、うんうんと頷くパオラとカチュア。
「さあ。夜はまだ始まったばかりです」
そうパオラが言った時、
「パオラさーん!」
「カチャアさーん!」
突如、男たちが乱入してくる。
「いーやーあー!」
「きゃー!」
「見ちゃダメー!」
黄色い悲鳴を上げる裸の女性たち。
「ぬおおおおおお!」
「なんじゃこのパラダイスはー!」
「我が人生に一片の悔いなし!」
嬉しい誤算に雄叫びを上げる男たち。
何がなにやら分からぬ混乱を収めたのは、魔法だった。
「フィイアー!」
混乱したままヤケクソで放ったセリカの炎が、上に覆いかぶさってきたバルボを直撃。
魔防0のバルボはこれでリタイア。
それを見たメイとジェニーも、続けざまに連発。
「サンダー!」
「リザイア!」
メイの電撃が飛び、ジェニーは何故か生命力を吸い取る。
さらに勃起した男のちんこを、パオラとカチュアが蹴り上げる。
「ええい、金的蹴り!」
「ぎゃああああああ!」
「蹴り! 蹴り! 蹴り!」
「ぎゃああああああああ!」
倒れた男にも平等に金的蹴り蹴り蹴り。
最後に残ったボーイが無条件降伏して、決着は付いた。
「で、どうしてこんなことを?」
服を着て身支度を整えたセリカが、正座させた男たちに訊く。
「かくかくしかじか」
と説明するバルボ。
「なるほど。性欲を持て余して」
「頼む。俺はどうなってもいい。他のみんなは助けてやってくれ」
「へー」
「バ、バルボの兄貴!」
「バルボ!」
自らを犠牲に差し出すバルボの、男たち男泣き。
「はいはい」
勝手に盛り上がる男たちを、セリカは手を叩いて止める。
「あななたちが、性欲を持て余してるのは分かりました」
パッと男たちが期待に顔を輝かせる。
セリアはすちゃっと聖なる剣を取り出して、
「では全員ちんこ切ります」
去勢。確かに有効な手段ではある。
『ヒイイイイイイイイイイイぃぃぃぃぃ!!!』
男性陣大恐怖。この恐怖を言葉で顕すと10レスは優に消費するので、顔文字で簡単に。
(((( ;゚Д゚))))ガクガクブルブル
こんな感じ。
「待ってセリカ様。ボーイだけは許してあげて」
「せめてセーバーさんだけでも」
メイとジェニーに懇願されて、セリカはちょっと考え込む。
「そうねえ」
セリカはガクガクと震える男たちを見下ろし、
「あなたたち。反省してる?」
こくこく頷く一同。歴戦の勇士も形無しである。
「それじゃあ。生ちんこ料理で我慢してあげます」
−ミラ教団三分クッキング−
「セリカ!」
「メイ!」
「ジェ、ジェニーの」
「「ミラ教団三分クッキング!」」
「クッキング〜」
「駄目よジェニー! 恥ずかしがってちゃ!」
「だって〜」
「自分に負けちゃ駄目! 自信を持って! ジェニーならやれる!」
「はいセリカ様! 私、頑張ります!」
メイ「は〜い。では今日のお料理の材料を」
材料・・・生ちんこ七本。
メイ「わ〜。どれも活きの良い生ちんこですね〜」
セリカ「ええ。若いって素晴らしいわ」
メイ「ではこの生ちんこに、まず火を通します。フィイアー」
「ぐあああああああああ!!!」
メイ「あらあら。よく焼けましたわね〜」
セリカ「本当。香ばしい香り」
ジェニー「みんなごめんね。」
セリカ「では続いて、電撃を通します」
ジェニー「どうして電撃なんですか?」
メイ「それはね。見てれば分かります。サンダー」
「ぎいああああああああああああああ!!!」
セリカ「ほうら。おちんちんがビリビリって痺れてる」
メイ「あらあら。みんな元気ねー」
ジェニー「さすがにあんまりだと……」
セリカ「では、この火と電撃を通したちんこに、赤ワインを注ぎます」
「ぬわあああああああああ! しみるー!」
セリカ「はい。これで一品目、竿酒の出来上がりです」
メイ「男根酒とも言うそうですよー」
セリカ「ではこれを、アカネイア大陸よりお越しの、パオラさんとカチュアさんに試飲してもらいます。
パオラ「こんな粗ちん飲みたくありません」
カチュア「同じく」
「がーん」
セリカ「あらあら。それでは仕方ありません」
メイ「生ちんこ同士で飲んでくださーい」
「最・悪・だー!」
セリカ「ちんこ切りますよ?」
「喜んで飲ませて頂きます!」
ジェニー「今の内に、セーバーさんだけでも回復させないと。リカバー」
ぴぴるぴるぴるぴぴるぴ〜♪
「うう、すまないジェニー」
ジェニー「今度やったら撲殺ですよ?」
「ガクガク」
メイ「以上、お粗末さまでした」
−ミラ教団三分クッキング終了−
それから、男たちは砂漠に埋められた。
そんなこんなで。
すっかり大人しく従順になった男たちを引き連れてセリカ軍は砂漠を進む。 目標は盗賊王ギースの砦。
その行く手に立ちはだかるは、剣士ディーンと魔女ソニア。
どちらかと戦わねばならず、戦わなかった方は仲間になる。
セリカは決断を迫られていた。
全員が性欲を持て余す。
(おしまい)
267 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/04(日) 22:04:02 ID:XGUtbdV0
カチャア?
外伝氏乙
めっさワラタ
微妙に辛口なパオラとカチャアに悶えた
パオラ姉様の口癖は「へたれ」なんですね
つか、お上品な姉様がソチンなんていう言葉使っちゃいかんでしょうw
もっと落ち着いて推敲したらいいじゃないかな
予告どおり投下させて頂きます。
「俺の風を感じてみないか?」
一連の出来事からヴァネッサとフォルデは自然と恋人同士になっていた。
きっかけはフォルデからのキス。
いつもの様にフォルデが、草っぱらで寝ているところを
ヴァネッサが起こしに行くと、寝たふりを決め込んだフォルデに
ぐいっと腕を引っ張られ、軽くキスをされた。
急なことにヴァネッサはひっぱたいてしまったが、フォルデは悪びれた様子もなかった。
「おー痛・・・手加減なしだなぁ」
「っいきなりするから!」
「いきなりじゃなきゃいい?」
「!」
やられた、とヴァネッサは思った。
フォルデはいつもヴァネッサの思考の先を行く。
それは、素直になれない固い頭のヴァネッサを柔らかく溶かすようで
悔しいと思いつつもなんだか心地いい、嫌な気分にさせないフォルデの人柄なのだろう。
「・・・・」
「ヴァネッサ?」
うつむいて黙りこくるヴァネッサの顔を覗き込む。
ここで・・・ここで素直にならくては何も進まないわ。
さっきのキス、嫌じゃなかったというのよヴァネッサ!
自分に必死言い聞かせて、口にしようとするが
喉に何か詰まったかのように言葉が出てこない。
その様子を見て、フォルデは少し悲しそうな顔になる。
「本気で嫌だったか・・・?ごめん、軽率だったな。・・・謝るよ」
ヴァネッサは意を決して、バッと顔を上げフォルデを見つめる。
フォルデの驚いた顔がヴァネッサの瞳に大きく映った。
「するならするで、予告するなりなんなりして下さい!!」
・・・ああ、またこんな可愛くない言い方・・・
また俯こうとしたヴァネッサの顎を、フォルデはくいっと上げさせた。
「じゃあ、聞くよ。していいか?」
その言葉に、顔を真っ赤にさせ口をパクパクしているヴァネッサを見て、
フォルデはハハッと歯を見せて笑った。
そして静かにヴァネッサの唇を奪った。
(まだしていいなんて言ってないのに・・・)
なんて心で文句を言いつつも、キスの気持ちよさに体を預けた。
腰に回されたフォルデの腕から熱が伝わり、全身が熱くなる。
角度を変えて、軽いキスを何度も繰り返す。優しくて、どこか抑えた様なキスだった。
キスが終わり、ヴァネッサが目を開けると、フォルデが優しく微笑んでいた。
それにつられてヴァネッサも自然と笑みがこぼれる。
「君が好きだよ、ヴァネッサ」
「・・・ええ・・・私も・・・好き・・・」
素直なフォルデに感化され、自分が変わっていくのをヴァネッサは感じた・・・。
初めてのフォルデとのキス。思い出すだけでも体が熱くなる。
ヴァネッサは目を閉じて、自分の唇に指を当てた。
「ヴァネッサ!」ハッと我に返り後ろを振り向くと、姉のシレーネが立っていた。
「最近、心ここにあらずといった感じね、ヴァネッサ」
「シレーネ隊長・・・申し訳ありません。」
「姉さんでいいわよ」フッとシレーネの顔が隊長から姉の顔になる。
そしてじっとヴァネッサの目を見つめた。
「・・・なに?」
「恋にかまけるのもいいけれど、今は戦争中よ。気を引き締めてね」
「!!」
シレーネはなんでもお見通しの様だ。
ヴァネッサは、胸にグサリと槍が突き刺さったような思いだった。
恋にかまけて気が緩んでる・・・そんな風に見られていたなんて!
まじめなだけが取り柄だと言われ、ずっとそれを大事に守ってきた。
それがこんな・・・
恋に頭を沸騰させた馬鹿な娘だと思われたに違いない。
何よりも姉に、シレーネにそう思われたのかと思うと、泣きたくなるほど情けない思いでいっぱいになった。
「そう・・・でした。フレリア天馬騎士としてこんな乱れた心ではいけませんよね・・・。
申し訳ありませんでしたシレーネ隊長。
・・・乱れの元は・・・断ち切らなきゃ・・・」
「え・・・ちょっと!ヴァネッサ待ちなさい!」
シレーネの言葉など聞こえていないかのように、ヴァネッサは走り去った。
続きます
外伝氏…今作のキーワード群、すべて見覚えあるぞw
あのスレ内でおまいの身に何が起きたのか…。って言わんでいい言わんで
何かドSなパオラに「えー」とは思うのだが
外伝氏だからという理由だけで許しそうな自分が恐い…
むしろ俺はもともとパオラはSなイメージが…
外伝氏、エスト救出物語もキボン
無理にとは言わないが
むしろパオラお姉さんもカチュアさんもツンデレ。
>外伝氏
メイたんはいてない疑惑?!
それと欲を言えばちんこ焼きのシーンで「汚物は消毒だ!!」を出して欲しかった
ともあれGJ!!そんだけネタを使いこなせる神はあなた以外におるまいて
ミストちゃん・・・・・・もう寝てるかな?
僕はそっとミストちゃんのお部屋のドアを開けてみた。
暗いお部屋を手探りでベッドに近寄る・・・・・・あっ、ミストちゃんだ!
「zzzzzz・・・・・・」
手に持った明かりで照らしてみると、ミストちゃんの寝顔が見えた。
へえ・・・ミストちゃんの寝顔、可愛いな・・・・・・ずっと見てても飽きないよ。
でも、今日はミストちゃんの寝顔を観賞しに来たんじゃない。そう、僕は今、おしっこがしたいんだ。
団長さんも、夜おトイレ行けなくて、ティアマトさんの中におしっこしてた。
だから僕も、ミストちゃんの中に、おしっこするんだ!
僕は、ミストちゃんを起こさないように、そーっとシーツをめくってみた。
ミストちゃんの寝巻き姿も、かわいいな・・・・・・
僕はそっと彼女の寝巻きを上にまくりあげた。
わあ・・・ミストちゃんのふともも・・・
ぴくっ!
そのとき、ミストちゃんの身体が動いた。
ミストちゃん、起きちゃったかな?・・・・・・よかった、寝てるみたい。
そしてミストちゃんのふとももを、左右に開いてみた。真っ白いショーツの真ん中に、うすく茶色い筋が一本ついている。
ごくり。ミストちゃんのおまたを見ると、なぜだか僕も興奮するよ・・・
そしていよいよショーツを脱がす・・・・・・大丈夫、ミストちゃん、まだ寝てるから。
するするする・・・・・・わあ・・・・・・女の子のおちんちんって、こうなってるんだ・・・・・・
僕はズボンを脱いで、自分のおちんちんと見比べてみた。
男の子と女の子って、こんなに違うんだ・・・・・・
ぷっくらとした割れ目が左右に開くようになっている。その割れ目を開いてみると、その中には、赤い小さな丸い突起と、その下に
桃色の割れ目・・・・・・ここが、さっき団長さんがティアマトさんにおちんちんを入れてた穴だね・・・・・・
僕はそのまま、彼女の股の間に身体を滑り込ませた。
「う〜ん・・・・・・むにゃむにゃ・・・・・・」
ミストちゃん・・・・・・よかった。まだ、起きないみたい。
じゃあミストちゃん、おしっこするよ・・・・・・
僕はおちんちんをそっと彼女の穴に当てた。あ・・・・・・何だろう・・・・・・ちょっと変な感じ・・・・・・
ぬるっとした感触が、僕のおちんちんにまとわりついて・・・・・・
そのまま僕は、一気に穴の中に押し込んだ。
「ひっ!!!!!!」
急に、ミストちゃんの身体が、びくっと動いた。そして彼女は、上体を起こして、僕の姿を認めた。
「ヨ、ヨファ!な、何してんの!!!」
あっ、ミストちゃん、起きちゃった。
「ミストちゃん、おしっこするよ!」
「や、やだ!やめてよ!!!離して!!!」
「いやだよ・・・・・・だって僕、おしっこしたいんだもん。」
「やだっ!離してよ!みんなを呼ぶわよっ!!!」
ミストちゃんは強引に僕を引き離そうとした。でも、僕はしっかりしがみついて、離さない。
だって、何か・・・・・・僕のおちんちん、とても・・・・・・気持ちがいいんだ・・・・・・
「いやあ!!!」
ミストちゃんが叫んだ。でもすぐに、僕は彼女の唇を塞ぐ。
「しっ!ミストちゃん、静かにしようね。じゃないと、誰か来ちゃうよ。」
「いや!誰か!誰か来て!」
「いいの?そしたら、ミストちゃんの恥ずかしいところ、皆に見られちゃうんだよ?」
「いや・・・いや・・・」
ミストちゃん、大人しくなっちゃった。
・・・・・・あれ?僕・・・・・・まだおしっこ出てないのに、濡れてるよ・・・・・・?
あっ、ミストちゃんも、おしっこしてる!
「何だ、ミストちゃんも、おしっこしたかったんだね。じゃあ、一緒におしっこしようよ!」
僕のおちんちん、すごく気持ちいい・・・・・・特に、ミストちゃんの中で、ぐいぐいこすると、さらに気持ちよくなるよ・・・・・・
「うう・・・ううああ・・・・・・」
ミストちゃん・・・・・・僕、何だか・・・・・・
僕のおちんちんの中から、何かこみ上げてくる・・・・・・おしっこかな?
でも、何だか、おしっことはちょっと違うみたいな・・・・・・
あっ!!!僕のおしっこ、出てる!!!
びゅる!びゅる!びゅくっ!!!
「ひいっ!!!」
ミストちゃんの奥で、僕は・・・・・・
僕はおちんちんを抜き取った。すると・・・・・・
とろ・・・・・・
団長さんと同じ、白いおしっこが、ミストちゃんの穴から出てきた。
僕、知らなかったよ。おしっこが、こんなに気持ちいいなんて・・・・・・
○月@日 T曜日 天気 曇り
僕は寝床に入って天井を見上げていた。
もう夜も遅いし、明日も朝早い。
もう寝よう・・・・・・今日もいろんなことがあったなあ・・・・・・
「ねえ、ヨファ、いる?」
ミストちゃんの声に、僕は目覚めた。
「どうしたの、ミストちゃん?」
するとミストちゃんは、じっと僕の顔を見つめた。
「どうしたの?」
「ねえ、ヨファ・・・・・・私も、おしっこしたくなっちゃった・・・・・・」
「そうだね。じゃあ、また、おしっこしようか。」
昨日と同じ、白いおしっこを。
おしまい
GJ!!
妹《ミストたん》は思春期w
GJ
娘がヤラれてるのに、団長は何してたんだw
ルイ15世じゃないけど、ダミアン氏に暗殺未遂されちゃったぜ。
萌えすぎて
早出+夜勤残業でへとへとに疲れ果てた俺を、
たった数時間で良い、一緒に添い寝してくれる人が
秒数の1の位で決まる。
0:アシュナード
1:タニス副長
2:ティアマト様
3:怒りジェネラル
4:レテたん
5:なりそこない
6:耐久80の扉
7:マーシャたん
8:ジルたん
9:ラルゴ・ティバーン・ダラハウのBLTサンド
モゥディたんが入ってないのはありえない
>ダミアン氏
お、俺のミストたんにウンスジなどついてない!!!
でもGJ!
287 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/08(木) 10:15:23 ID:Fbb/ta+p
つまらんな
いや、ただ単につまらなかっただけだろう。
つか久しぶりに来たけど、このスレまともな書き手減ったな。
290 :
花泉の亜茶:2005/09/08(木) 19:45:41 ID:oEAPaArC
お久しぶりです、花泉の亜茶ダス。
新しいSSでけたんで、今から投下します。
内容は封印のED後の話です。
今回も長くなっちまったんで、前後に分けて投下します。
では、投下開始。
灼熱の熱波と悠久の静寂の時を伝え続ける砂漠。
乾ききったこの大地で、動きを見せるものといえば、空に浮かぶ雲と風に吹かれて波紋を広げる砂塵だけ。
照りつける太陽の日差しが大地に反射し、空気を歪めていく。
ここはナバタ砂漠。
大陸南西のミスル半島の大部分を占める砂漠地帯。
この地は太古の時代、豊かな森が生い茂る場所であったが、人竜戦役の後の異常気象によって、今のような環境へと変貌を遂げた。
この地に足を踏み入れる者には容赦なく牙を剥く。イリアの豪雪地帯とは対極に位置する極地である。
この砂漠には、隠された財宝や失われた知識が眠っている遺跡、はるか昔から存在するといわれている巨人の一族などの伝説が生まれ、
その真偽を確かめるべく、あるいはその伝説に魅了された者達がこの地を訪れ、ある者は砂漠の猛威に倒れ、
ある者は命を如何にか拾ってこの地を去っていき、ある者は生死も分からぬまま、この大地に消えていった。
それはまるで、この地に隠されている何かを守らんと、砂漠そのものが意思を持ってそうしているようだった。
そんな地を、一人の男が歩を進めている。
赤土色のマントをなびかせ、なめした駱駝(らくだ)の皮で作った日差し避けの帽子をかぶった、齢四十に近い男。
照りつける太陽の日差しにも、吹き付ける砂漠の熱波にも動じず、黙って前へと足を運ぶ。
普通ならば、この砂漠に一人で足を踏み込むような真似は馬鹿でもしないのだが、この男にとっては、そういう訳でもないようだ。
男はこの地に入って、既に四日程こうしてひたすら砂漠を踏破していた。
目的は、この地にある理想郷と呼ばれている場所に行き、そこにいる、ある人物の動向を確認してくること。
この男にとって、この地を訪れるのは、これで三度目であった。
訪れる度に、自分にとっては辛い出来事に遭う、相性の悪い土地であり、出来ることなら、もう二度と来たくはないと男は思っていたのだが、
とある事情により、こうして三度この地に足を踏み入れていた。
「やれやれ、どうしてこうもこの砂漠に縁(えん)があるんかねぇ・・・」
そう呟きつつ、周りの様子に視線を流した。
一見変化の少ない砂漠であるが、その実(じつ)、流砂地帯が多く存在し、不用意に足を踏み込めば、それに飲み込まれて、大地の冷たい抱擁を受けることになる。
この地に住む者達ですら、その全てを把握していない。
その為、僅かな変化も、見逃すわけにはいかなかった。
流砂の兆候を見つけ、それらを避けていく。遅々としか進まなかったが、疎かにして命を落とすようなヘマをするよりは、遥かにましである。
そうして進むうちに、辺りは黄昏の空に包まれ、もうすぐ、夜の冷たい空気にさらされる時分になり始めた。
「はぁ、今日もこんな所で野宿になるのか・・・いい加減、目的の場所が見えてくりゃいいのによぉ」
愚痴を零しながらも、足は前へと進み続ける。
砂を踏む乾いた音を立てながら、男は完全に夜闇が訪れるまでは、幾らでも先に進むつもりであった。
そんな時だった。
ビュンッ!!
空気を裂く音と共に、足元に一本の木製の矢が突き刺さった。
男はそこで足を止め、矢が飛んできたであろう方角に視線を移した。
夕日を背に、此方に弓を引き絞った状態で、立ち止まっている誰かが、砂丘の上にいた。
「そこの者、何様(なによう)でこの地に足を踏み入れたか?ここから先は我等の地、他所者にこの先まで行かせる訳にはいかない。死にたくなければ、今すぐにここから引き返せ!」
凛とした、美しい声音をした女の声が、砂漠に響く。
その声は、男にとって、聞き慣れたものであり、ある意味では、今もっとも求めていたものでもあった。
「そうしたいのは山々だが、こっちは大切な用事でこんな所にまで来ているんだぜ、イグレーヌさんよぉ」
男にイグレーヌと呼ばれたことで、女―――イグレーヌは、向けていた矢を下におろし、男の方に近づいていった。
ある程度の距離まで近づいた所で立ち止まり、男に向かって声をかけた。
「まさか、あなただったなんて・・・アストール」
「そのまさかってわけだ。久しぶりだな、イグレーヌさん」
「ええ、久しぶりですね」
互いに挨拶を交わし、再会の喜びを表す笑みを浮かべた。
「本当なら、もっと話をしたい所だが、こっちはこの砂漠をひたすら歩いてきたからヘトヘトでね。できりゃ、里まで一気に向かいたいんだが?」
そう言われたイグレーヌは、黙って左の方角を指差した。
「この先をひたすら真っ直ぐに向かえば、その内に里が見えてくるはずです。流砂もこの先にはありませんから、まず大丈夫ですよ」
答えてからイグレーヌは、アストールの向かう方向とは別の方向に向かい出した。
「では、私は務めがありますので、これで」
一度アストールのほうを向き、そう答えてから、イグレーヌは砂漠の大地を走り去っていった。
アストールはその姿を見えなくなるまで見つめてから、示された方角へと足を運び始めた。
幾許歩いたであろうか、目的の場所〈理想郷〉が見えた頃には、辺りは既に、闇に覆われていた。
天空の月が、自然のランタンの役目を果たしていたので、夜目がきくアストールでなくとも、理想郷を守る石壁の姿が、はっきりと見て取れる。
どれほどの年月が経ったか分からぬ石壁は、月光を浴びて、柔らかな白い輝きを放っていた。
「ようやく、着いたってところか・・・」
そう呟くと、歩みを急がせることなく、理想郷へと向かい出した。
里の中に入った頃には、里の者の姿はなく、家々の明かりだけが眼に入る。
むしろそれが当然なのだが、オスティアの城下町のことを長年見続けてきたアストールにとっては、この光景は少し寂しく思えてくる。
そんな思いも頭の隅にどけ、足早に目的の人物が居るであろう、理想郷の神殿へとアストールは向かい出した。
神殿には、この里の長老がおり、おそらく、そこには先の動乱でフィレの公子が救い出した魔竜―――今は元の通り神竜となったイドゥンが居る筈であった。
そして、この世界でもっとも(心が)若い竜の子―――ファも、居るであろう。
アストールが受けた任は、魔竜から神竜へと戻ったイドゥンの動向を見てくる事であった。
イドゥンは魔竜となった際、己の感情と記憶を奪われた。その後、先の動乱の際、救い出した後に、この里の長老を含む、
年老いた―――しかし、確かな力を持つ竜達の手によって、魔竜の呪いを解かれ、再び元の神竜に戻った。
だが、奪われた感情・記憶までは戻ることはなく、白痴に近い状態のまま、今日に至っている。
二年前に、フィレの公子が訪れたとき、イドゥンは一度微笑んだのだと、ファが言っていたらしいが、はたして、今はどうなのか。
公子とて、もはや理想郷に訪れるような事が出来辛い状況―――すなわち、次期フィレ領主としての責務を果たすための準備に忙しくなっている今では、
そうおいそれと動向を見に行くということは出来なくなってきている。
そのため、公子と縁の深いオスティア公女―――アストールの主にあたる―――リリーナに、フィレ公子ロイは頼んだのだった。
そして、その頼みをリリーナは快く引き受け、それを果たすべく、アストールは此処までやって来たのだった。
幾十人の密偵の中からアストールが選ばれたのは、この地に訪れた事があることもそうなのだが、
丁度新しい任務を待っていた状況であったのが、大きな理由のようである。
もっとも、この地を知らぬ密偵が任務のために此処に来たとしても、無事に辿り着けたかどうか、非常に疑問が残る上、
先のナバタの守護者イグレーヌに追い出されてしまう可能性も大きいので、たとえ任務の最中であっても、
アストールに白羽の矢が飛んだのではないだろうかと思っても、あながち間違いではなかったのかもしれない。
アストールは神殿の長い階段を昇り、中へと入った。
人が入るたびに、壁に掛けられている丸い物が光を放ち、通路を明るく照らし出した。
昔の魔導師が生み出した物らしいが、こういった物は、大陸中探したとしても、此処にしかない。
こういった物があれば、おそらく手間がかからなくて、夕方辺りに、いちいち明かりを灯すことなど必要なくなるんだろう。
意味も無く、そんなことを考えながら、アストールは長老の居る部屋へと向かう。
向かう間の通路の壁には、様々なレリーフが描かれていて、思わず、それに眼が及んでしまう。
人と竜が、共に手を取り合い、並んでいるもの。人の子を肩に乗せ、太陽が沈む地平線を見つめる竜を描いているもの。竜に口付けを交わす、女性を描いたもの―――
どれにもこの里に生きた人々の日常が描かれていて、そして、ここに描かれている竜は、外界で語り継がれている禍々しさなどは、全く感じられず、
穏やかな、優しげな雰囲気を伝えてくる。
それらを見たアストールの胸中には、果たしてどういった思いが沸き起こったのか。
途中から、それらから視線を外して、アストールはひたすら先を急いだ。
途中から下へと降りる階段を下って、緩やかな水の流れる音を伝える通路を進み、ようやく長老の居る部屋へと、アストールは辿り着いた。
部屋には扉はなく、入り口からでも、中に人がいるかどうかが見て取れた。
部屋の中には、長老しか居らず、神竜の二人は居なかった。
アストールは部屋の中に入り、長老の前に歩を進めた。
長老は眠っているのだろうか、少しも動きを見せず、黙って下を向いたまま、椅子に座っていいる。
アストールは構わず、話しかけた。
「お久しぶりです、長老。オスティア公女リリーナ様の命で、此処に再び来ることになりやした、アストールという、
まぁ、世間では密偵とか言われている裏の世界で生きているしがない男ですが、すみませんが、かの竜の娘は、今何処にいるんですかねぇ?」
アストールの言っていたことが聞こえたのか、ゆっくりと頭を上げ、アストールの顔を、長老は見つめた。
そして、僅かに微笑んだ後、口を開いた。
「久しぶり・・・とは言っても、わしら竜族にとっては、それ程時が経っているとは感じぬわけじゃが・・・、まあいい、ここまでよう来られたな、アストール殿」
「ええ、えらく難渋しましたが、ま、無事にこうしている訳でさぁ」
「はは、そうじゃな、無事でなければ、こうして言葉を交わすことも出来んからのう。
・・・さて、アストール殿、あの娘イドゥンの事だが、今はこの神殿には居らぬ。今はファと共に、ソフィーヤの所で、一緒に暮らして居るよ」
「へぇ、そりゃあまた何で?」
「まあ、何時までもこのような神殿に住まわせたところで、感情が戻るわけでもないし、むしろ、里の人々に触れ合う機会が多い方が、
よいのではないかと思ってのう。そこで、丁度ファとも仲の良い、ソフィーヤの所に住ませる事にしたんじゃよ。あの子なら、イドゥンを無理矢理連れまわりたり、
変に気遣ったりせぬからなぁ」
「・・・なるほど、そういう事だったんですかい。それじゃ、早速そこに行ってみる・・・といいたい所ですが、もう夜ですしねぇ、
流石に女性の部屋に男が夜に出入りするのは感心しねえでしょうし、長老、すみやせんが、何処か俺みたいなむさ苦しい男を泊めてくれる家は在りやせんか?」
「むう、別段此処にも泊める場所はあるが、アストール殿は砂漠を越えてきたばかり。どちらかといえば竜が住む神殿よりも、同じ人が住む家の中の方がよいじゃろうし、
さて、どの者に頼めばいいかな・・・?」
そう長老が言った後、アストールの後ろから声が聞こえてきた。
「ならば、私の所でしたら、構いませんよ、長老」
そういう声の主は、ナバタの守護者イグレーヌだった。
「おお、イグレーヌ殿か。どうやら、今宵も安心して寝につけるようじゃな。ご苦労様でした。・・・ところで、本当によいのですかな、イグレーヌ殿?」
長老の言葉に、イグレーヌは、ふふっ、と小さく笑った。
「構いません。今は一人暮らしですし、アストールを泊める部屋なら、ちゃんと在りますから。それに・・・」
「それに?」
「―――あ、いえ、何でもありませんよ、長老。・・・で、問題はアストールが承諾してくれるかどうかですけれども・・・」
そう言って、イグレーヌはアストールを見た。
「何言ってるんですかい、イグレーヌさんのような美人の住む所だったら、願ったり適ったりってもんだ。じゃ、早速俺はお家を拝見させてもらいやすよ」
そう言うなり、アストールは駆け足でその場を後にした。
残されたイグレーヌは、口元に小さく苦笑を浮かべた後、長老に小さく頭を下げ、「それでは」と言って、アストールの後をゆっくりとした足取りで追っていった。
長老は二人が去った後、ふとある事に気が付いた。
「・・・アストール殿は、如何してイグレーヌの家が何処なのか聞かずに行ったのかのう?」
長老は小さな声で、そう呟いた。
神殿を抜け、里の入り口からやや離れた場所に、イグレーヌの住む家がある。
砂漠という乾燥した土地に生える、貴重な木々を使った、この地では豪華といってもいい建物を、
アストールは懐かしむように見つめていた。
『かわっていない、あの頃と何にも・・・』
かつて、ここで自分は生活し、夫婦の契りをかわした女性との、穏やかな日々を過ごした記憶が、思い起こされる。
思い出された記憶を確かめるように、アストールは中へと入っていった。
入ったアストールはまず、入り口の側にある筈の明かりを灯すための蝋燭と、火を点けるためのほくち箱を探した。
昔の記憶を頼りに、かつてあった所を探ってみると、はたしてそれはあった。
蝋燭を壁に立たせ、ほくち箱の中の木屑に火打石で火種を作る。そこに蝋燭を近付け、明かりを作る。
明かりを得た蝋燭をかざし、アストールは部屋を見た。
ぼんやりとした柔らかい明かりに照らされた部屋の一つ一つを、アストールは目で確かめていき、
あの頃とほとんど変わっていない事実を確かめると、何故か安心する思いと、変わっていない事に対するある種の寂寥感が胸中に沸き起こった。
―――時を止めている。
その言葉がしっくりくるほど、部屋の中はあの頃と変わっていなかった。
人が暮らす匂いやその跡があり、けっして変わっていない訳が無い筈なのに、そう感じられる事が、アストールにはひどく哀しい様に思えた。
「如何したのですか、アストール殿。黙って立っているなんて?」
ふと、アストールの背後からイグレーヌの声が聞こえてきた。
「いやぁ、思っていたよりも立派なんで、見とれていたんですよ」
ははっと笑いながら振り向き、そう答えたアストールに、イグレーヌは小さく微笑んだ後、「食事を用意しましょう」といって、奥に消えた。
一人になったアストールは、側にあった椰子の葉を編んで作られた茣蓙(ござ)の上に座り、改めて部屋を見渡し始めた。
しばしそうしていると、奥からイグレーヌが両手に夕食を持ってやってきた。
小麦の生地を薄くのばして焼いたものにこの地で取れるサボテンの果肉をスライスしたのをのせ、
そこに駱駝の乳で作ったヨーグルトを少々掛けて巻いたクレープのようなものと、色んな野菜が入ったシチュー、
あとはこの地で育て、収穫した果実の盛り合わせという、この地ではありきたりなメニューであったのだが、
ここまで来る間、干し肉と乾燥した果物しか食べていなかったアストールにとっては、
まさに御馳走であった。
イグレーヌが目の前に食事を置くやいなや、挨拶もなくそれらをアストールは貪り食った。
それを目にしたイグレーヌは、一瞬ポカンとした表情を浮かべた後、クスリと小さな声で笑い出した。
「―――んうっと。・・・イグレーヌさんよ、何笑ってるんだい?」
「いえ、何だか今のアストールが、まるで子どものように見えたものですから・・・」
「子どもねぇ・・・。この歳でそう言われるとは、思いもしなかったぜ」
そう呟くアストールに、イグレーヌはまた小さく笑いかけた。
「男の人って、いつまでも子どもなんだという事じゃないんでしょうか?貴方を見るとそう思えてきますよ」
「俺自身は、もう立派な大人だと思ってるんだがねぇ」
「言葉遣いやしぐさ、雰囲気がそうだと思わせないんでしょうね、貴方の場合は」
そう言われると、アストールはハハっと笑った。
「そうしておけば、仕事をしやすいといえばしやすいからなぁ、俺の稼業は。
・・・誤解のないように言っておくが、今の俺は地だからな。決して誤魔化してるとかそんな事はしてないんで、安心してくれ」
「ええ、解っています、アストール」
そう答えて後、イグレーヌも食事を摂り始めた。
食事を摂る間も、お互いに声を掛け、様々な話をしながら、時を過ごしていく。
その間、二人の顔からは、笑みが絶える事はなかった。
食事を終えた後、アストールは早々に寝に就いた。
久方ぶりの屋根のある場所で寝られるとあって、心地よく眠れそうだった。
眠りに落ちる間、アストールの頭の中では、ここに着いてからの事が、色々と浮かんできた。
神竜へと戻ったイドゥンの事、彼女と暮らすファやソフィーヤの事。
そして、この家の主であるイグレーヌの事。
イドゥンはあれからどうなっているのだろうか、ファとソフィーヤは変わらずにいるのか。
イグレーヌは、あれからどの様な刻を過ごしていったのか。
様々な疑問や思いが頭を巡っていくうちに、アストールは深い眠りへ沈んでいった。
男は目を覚ました。
目に飛び込んできたのは、見覚えの無い部屋の天井で、ゆっくりと辺りに向かって視線を動かしていく。
映る物は何一つとして知らないものばかりで、ここが何処なのか、全く分からない。
男は身体を起こそうとした。その途端、体中―――特に右足に鋭く響く痛みが奔った。
痛みが治まるまで男は待ち、大丈夫だと思った後、上にかけてあった毛布を慎重に退けていき、自身の足を見た。
足には白い布が巻かれており、やや赤黒い染みが出来ていた。
どう見ても怪我をしている。しかし男には、この怪我を何時、何処でしたのか全く覚えが無かった。
思い出そうとしたが、何一つとしてそれらしいことは浮かんでこない。
そうしてみて、男は気付いた。
自分は、何一つとして記憶が無い、という事実を。
その時、左側から誰かの声が聞こえてきた。
男は聞こえてきた方を向く。
そこには新しい布と水が張ってある容器を携えている、金髪の若い女がいた。
眼が醒めたのですね。
女はそう言って、男の側まで近付いてきた。
男はこの女が誰なのか思い出そうとしたが、やはり何一つとして脳裏に浮かんでこない。
よかったわ、このまま意識が戻らないかと思っていたから・・・
女は微笑みながら男にそう言って、側に座り込んだ。
男は女が微笑んだ事で、少なくとも自分に危害を加える心算が無い人物である事を、本能的に察した。
あなたが砂漠で倒れていたのを見つけたときには、もう助からないと思っていたのだけれど、あの子の、ソフィーヤの治療が間に合ったおかげで、如何にか助かったのよ。
砂漠?如何にか助かった?
女の言っている事は何の事なのか男には見当がつかない。
足には特に酷い怪我をしているから、無理に動こうとしては駄目ですよ。如何にか塞がった傷口が開いてしまったら後が大変ですから。
足の怪我・・・男は再び自分の足に視線を移す。
思っていたよりも、この怪我はずっと酷いらしい。
心配でしょうけど、動かしたりしなければちゃんと立って歩けるようになると医者が言っていましたから、大丈夫よ。安心して。
そう言って女は再び微笑んだ。
ところで、貴方の名前を訊いていませんね。私の名はイグレーヌと言います。貴方の名は何というんです?
名前・・・?
名前を思い出そうと男は必死になってみるが、やはり何も浮かんでこない。
如何したのです?
女が心配そうにこちらの様子を伺っている。
自分には記憶がない、そう伝えるべきか男は迷う。
迷った末、男はイグレーヌと言う名の女に事実を伝えた。
イグレーヌはそうなの、と一言言った後、沈黙した。
男の脳裏は、記憶のない事の恐怖、これからどうなるのかといった先の見えない不安に埋め尽くされていた。
そんな時、ふと男の手にイグレーヌの手が重ねられた。
何事かと男はイグレーヌを見た。
男の視線を受け止めたイグレーヌは、大丈夫、と優しく答えた。
私がいます。だから、心配はしないでください。
男はその言葉を聞いた途端、何かが溢れ出てきそうな感情に襲われた。
それが何なのか分からなかったが、今の自分の目から何かが流れてきて、顔をつたっていく何かだけは、はっきりと感じ取っていた。
私、イグレーヌが貴方を守って見せます。だから、もう泣かないで下さい・・・ゴルロイス。
ゴルロイス。
男はその言葉を一言一言はっきりとした口調で呟いた。
そう、あなたの名前です。ナバタの守護者の祖の名前なのですよ。あなたが嫌でなければ、そう呼ぼうと思っているのですが、かまわないでしょうか?
男―――ゴルロイスはイグレーヌの手を握り、首を縦に振った。そして、ありがとう、と口にした。
イグレーヌは微笑みながら、ゴルロイスに向かって小さく頷き返した。
目が醒めた。
アストールは幾度か瞬きをした後、ゆっくりと身体を起こし、四肢を伸ばしていく。
「・・・やれやれ、あの時の夢か・・・」
そう小さく呟いて、アストールは部屋を出た。
開かれている窓から見える太陽は既に高い位置まで昇っており、必要以上に眠ってしまっていたのだと気付いた。
客間に着いたアストールは、イグレーヌが用意してくれたと思われる朝食を腹に収め、家を出た。
イグレーヌの姿は家にはなかったが、そのことをアストールは気にすることなく、真っ直ぐにイドゥンが居る筈のソフィーヤの住まいへと向かいだした。
向かう間、アストールは里の風景を見回していった。
あれから何も変わっていない、のどかで、ゆったりとした雰囲気が里全体から感じられて、心が安らぐのを感じる。
子ども達が楽しそうに遊んでいたり、遠くから見守っている母親らしい女性の姿、灌漑用水路を引いて作った耕作地帯で働く農夫達、
飲み水を汲んだ瓶を運んでいる若者など、かつてここで住んでいた時の日常が変わらず営まれていて、まるで故郷に帰って来た様な思いになってしまう。
『ここで過ごした日々は、それ程長い訳じゃあないのにな・・・』
過ごしたのは数年だというのに、この様に感じてくるのは、考えている以上にこの里で暮らした思い出が大きなものであったという事なのだろう。
『もしそうだとしたら、俺は密偵失格だな・・・』
思わず苦笑を浮かべながら、アストールは歩を進めていった。
そしてソフィーヤが住んでいる地域に入ったとき、アストールはあるものを見つけ、足を止めた。
「ほう・・・こいつはすげえな・・・」
アストールが見る先には、辺り一面に咲きほこる花畑が広がっていた。
色とりどりの大小の花が鮮やかな色の花びらを一杯に広げ、今まさに生きているのだと、語っているかのようだ。
かつてここにはこんなものはなかった筈だ。アストールは花畑に近付き、そばに咲いていた薄黄色の花を摘んだ。
この花には見覚えがあった。オスティア地方でよく見る野花の一種で、春から夏の中程辺りにかけて咲く花だ。
香りが優しく、よく貴族の部屋の香花に使われているので、俗に『お姫様の愛花』と呼ばれていて、
主のリリーナも、部屋に摘んできたこの野花をバスケットに入れて、よくベッドの側のテーブルの所に置いていたものだ。
「しかしなんでこれがナバタの里なんかに咲いているんだ・・・?」
湧き起こった疑問を口にしたとき、何処からか子供の叫ぶ声が聞こえてきた。
「アスト―――ルのおじちゃ―――ん!!」
声の聞こえてきた方を向いてみる。
向こうから、元気良く駆けてくる少女の姿が見えてくる。
赤紫色の髪、アストールが手にしている野花と同じ、淡い黄色い色の外套を着た姿。それはこの地に住む、最も幼い神竜であるファであった。
アストールの側まで駆けて来たファは、おじちゃ〜んと言いながら腰に飛びついた。
「お、おい、いきなり何だい?」
「えへへ、ほんとうにアストールのおじちゃんだぁ、おじちぁんだぁ〜!!」
突然飛びつかれて困惑するアストールを尻目に、ファの方はアストールとの再会が余程嬉しかったのだろう、満面の笑顔を湛えてアストールの名を呼び続けた。
「おいおい、そんなに名前を呼ばなくたっていいって。・・・しかし、相変わらず元気なようだな、ファ」
「うん、ファはいつもげんきだよ。おじちゃんは?」
「見ての通り、ぴんぴんしてるぜ」
「よかったぁ〜。あのね、あさにイグレーヌがファたちの所にきてね、『きょう、アストールさんがくるから、きたらむかえにいってあげて』っていわれたの。
それからずぅ〜っとくるのをまってたんだよ。あさごはん食べおわってもこないから、ソフィーヤお姉ちゃんやイドゥンお姉ちゃんといっしょにまってたの。
まってもまってもおじちゃんがこないから、きてくれなかったらかなしいなぁ〜っておもってきてたから、ちゃんときてくれて、ファはとってもうれしいよ」
そう言って、ファは、えへへと無邪気な笑い声をあげる。
「それはすまなかったな。おじちゃん、ちょっと寝坊しちまってな。ファがそんなに待ってたって知っていりゃあ、ここへ飛んでいったんだがな」
腰を掴んで離さないファの頭をなでなでしながらアストールがそう言うと、ファが突拍子のない声をあげた
「えぇ〜っ!?おじちゃん、おそらを飛べるの?」
ファの幼い心は、アストールの言った事をそのままの意味で捉えたらしい。
「いやいや、言葉のあやっていうやつだ、実際はお空を飛ぶ事はできねえよ」
慌ててアストールが説明するが、ファは、ん〜?といった表情をみせる。
「ことばのあや?なんなのそれ?」
聞きなれない言葉に、ファは素直に疑問をアストールに聞いてきた。
「いや・・・まあ、そのなんだ、飛んでくるくらい早くここに来たのにっていう事を言いたかったんだ。あんまり気にしなくてもいいんだぜ」
「うん、わかった。・・・あっ!お姉ちゃんたちがきたよ。ほら、あっち!」
大人のうやむやな答えを素直に聞いたファが、自分が走ってきた方に向かって指さした。
僅かな高さの丘の向こうから、ソフィーヤとイドゥンの二人が、ゆっくりとした足取りでこちらに向かってくるのが見てとれた。
アストールはファと一緒にその場で待ち、二人が辿り着くと、アストールは笑顔で挨拶をした。
「お二人共―――とは言っても、イドゥンの方は俺の事は覚えていないかもしれねえが、まあ、お久しぶりで。
どうやらファと一緒で、元気にやっているようで安心したぜ」
「はい・・・アストールさんも・・・変わりない・・・様ですね・・・」
あの時と変わらぬ、途切れ途切れの話し方で、ソフィーヤも微笑みながら挨拶を返す。
もう一方のイドゥンは、黙ったままその様子を見ているだけだ。
「ところで、このお花畑は一体何なんだい?」
ソフィーヤに向かって、この花畑の事を質問をしつつ、アストールは先に摘んだ花を、ファの髪に髪飾りのように挿してやる。
「この・・・花畑は・・・二年前に・・・ロイ様から頂いた・・・花の種から・・・」
「出来たものだっていう訳か、よくもまあ、たった二年でここまでのもんを作ったもんだ」
成程、だからオスティアの花がここにあるのか。
そう理解しつつ、砂漠の里に花の種を贈るとは、フェレの公子もなかなか粋な事を考えたものだ、とアストールは感心した。
「ロイ様は・・・この里には・・・花が少ない事に・・・気が付かれて・・・だから・・・色々な花の種を・・・持って来てくれたんです。
初めは・・・ちゃんと育つかどうか・・・わからなかったけれど・・・ファやイドゥンと一緒に・・・世話をして・・・そして花は・・・咲いたんです」
「お姉ちゃんたちといっしょに、お花さんたちがさくようにって、がんばったんだよ。いまだとね、里のみんながここにきてね、えがおでいっぱいになるんだよ」
ファの言葉に、ソフィーヤは微笑を浮かべながら頷く。
「ファの言う通りです。・・・この花達のおかげで・・・里の皆に・・・新しい笑顔が・・・生まれたんです。それはとても・・・素晴らしいことだと・・・思うんです」
「ファはね、里のみんなが会いにきてくれるのがね、とってもうれしいんだ。そしてね、みんながえがおになるのはね、もっともっとうれしいなぁっておもうの」
先の動乱の際も、ファは見たことも無い世界を感じる事が出来て、始終嬉しそうだったが、この花畑の事を話す様子は、それ以上に嬉しそうだった。
多分、イドィンという自分にとっての『お姉ちゃん』が出来た事と、この花畑を通じて、里の人々との交流が出来た事が、ファにはとても嬉しい事だったのだろう。
その力ゆえ、人目に付くことを許されなかった頃と違って、今は毎日が楽しくて仕方がないのだろう、アストールはそう想像したが、おそらくそれは正しいのだろう。
「ねえねえ、アストールのおじちゃん、いっしょにあそぼうよ。おにごっこしたり、お花でかんむりをつくったり、でんぐりがえりきょうそうしたり―――」
アストールの服を引っ張りながら、ファがせがんで来る。
「いやぁ、おじちゃんな、もう歳なんでな・・・走ったり身体を動かしたりするのは、ちょっと勘弁してくれねえかい?」
「え〜?!それじゃあつまんないよぉ〜」
「ん〜じゃな、おじちゃん、おそとのことを話してやろう。これじゃ駄目か?」
「おそとのはなし?うん、いいよ。はなしてはなして!!」
「じゃあそうだな・・・まずはどこかに腰を下ろす事から始めようか」
「じゃあね、お花さんたちのなかでね、おはなしをね、ファはききたいなぁ」
「ようし、それじゃファの言う通り、お花さんたちの中で聞かせてあげよう」
そうアストールがいい終えるや否や、ファは掴んでいた服を離して、たったっと花畑の中へと駆けて行った。
「ここで、ここで!!」
丁度花の咲いていない雑草だけの場所で、ファが両手を振って三人を呼ぶ。
「本当に、ファは元気だねぇ・・・。じゃ、御二方も、あっしと一緒に行きましょうや」
その言葉にソフィーヤは頷き、側にいるイドゥンに声をかけ、ファが待つ場所に向かいだした。
『イドゥンは何も変わっていないみたいに見えるが、本当のところ、如何なのだろうな・・・』
胸中でそう思いつつ、アストールはファの前に胡座をかいて座り、ソフィーヤ・イドゥンも腰を下ろすのを待ってから、おそとのはなし―――外界の事を話し始めた。
ナバタの砂漠を駆ける赤い人影。
砂漠の色に近い外套を纏い、風を切るように大地を蹴っていく。
フードから覗くブロンドヘアーが、容赦なく照りつける太陽の日差しに反射したかのように、淡く輝いて見える。
この砂漠に生きる者ならば、この者が理想郷の護人、ナバタの守護者と呼ばれる女性イグレーヌだと分かったであろうが、彼女の周りは砂漠だけだ。
彼女に声をかけるものもなければ、彼女を知る人の姿もない。
イグレーヌは、一定の間隔で砂漠を駆け抜け、辺りに不審な者はいないか、何らかの変化は起きていないか、油断なく目を光らせていく。
それから幾里か進んだ先にある、巨大な獣骨―――正確には、人竜戦役で敗れた竜の遺骨であった―――の所で、暫し休憩を取る。
腰に吊るしてある、貴重な獣皮で作った水筒の蓋を取り、一口だけ口に含み、飲み込む。
水筒に入っているものは、神殿の最も深く、里にもたらされる水の源泉に限りなく近い場所から汲み上げた水に、かつて理想郷に存在した、
賢者アトスが生み出した霊薬を溶かした飲料水であったので、一口飲んだだけでも、身体中の渇きを満たし、疲れを取り除く効能があった。
そのおかげで、守護者は砂漠を見回るのに必要な飲み水を大量に用意する必要がないうえ、最悪、道に迷ったとしても、これだけで十日は生きてゆけるのだ。
まさにこの世界における、最も優れた携帯食といえる逸品だ。
もっとも、この水は作り出すのが非常に大変な事もあり、これを日常的に飲む事など、砂漠を駆け回る必要のあるイグレーヌ以外にはいなかった。
そして当のイグレーヌ自身も、この水がいかに貴重な物なのかを知っていたので、必要以上に口にする事はしない。
水を飲み込んだ後、身体が活力に満ち溢れていくのをイグレーヌは知覚し、ふうっと息をつく。
日陰の中にいるので、吹き込んでくる熱風も幾らか冷やされる。じっとしていても、それ程苦にはならない。
イグレーヌは風に当たりながら、アストールの事を考え始めた。
『もう会うこともないと思っていたのに、また巡り会うことになってしまった・・・夫と暮らしていたあの頃のように、同じ屋根の下で昨夜は同じ時を過ごした・・・。
彼は以前、自分はゴルロイスじゃない、夫ではないと言っていた。それはきっと蜃気楼だったんだろうと言っていた。
でも、彼は最後に、忘れてくれ・・・なにもかも・・・そう言っていた気がする・・・。
分かっている筈なのに・・・忘れる事など出来るわけがない事くらい・・・あれが蜃気楼なんかじゃない、夢である訳がない・・・!
どうして、また私達は出会ってしまったの?もう昔のようには戻れないのに、一緒に暮らすことなど、出来る訳がないのに・・・』
イグレーヌは視線を僅かに上に向ける。そこに、この心に決着をつける答えがあるのだというかのように。
しかし、そんなものがある筈もなく、見えるのは真っ青に晴れ渡る空だけだ。
「・・・務めを再開しなければ・・・こんな事を考えている場合じゃないわ・・・」
胸に残る苦悩をあえて押し殺し、イグレーヌは何事もなかったかのように、砂漠を再び駆け始めた。
その後姿は、まるでこの苦しみから逃れようとしているようだった。
「ふう、ようやく一息つけるようだな・・・」
ソフィーヤの住まいの近くに生える、椰子の木にもたれながら、アストールはさぞ疲れたといわんばかりに、だらしなく身体をひろげた。
「いやはや、結局ファとのお遊びに付き合う羽目になっちまったなぁ・・・」
花畑でのお話は、ものの半時(およそ一時間)もすると、ファの方が退屈になってきてしまい、結局ファの遊び相手として、一緒に駆け回る羽目になったのだ。
かけっこ、鬼ごっこ、でんぐり返りきょうそう、前飛びきょうそう、えとせとらえとせとら・・・。
四捨五入すると四十のほうに含まれるアストールにとって、ひたすら足腰を使う遊びに付き合うのは、別の意味で、戦場に出る事以上に大変な労力を必要とするものだった。
そんなアストールに、ソフィーヤが椰子の実で作ったお椀に、たっぷりと水を汲んできて、それを手渡してきた。
アストールはかたじけねえと一言礼を述べた後、一気に水を飲み干していった。
「・・・くあぁ〜、生き返ったぜぇ!」
飲み干した後、お椀をソフィーヤに返し、アストールは少し離れた場所にある椰子の木の下で眠る、二人の神竜の少女達の様子を伺った。
木にもたれながら眠るイドゥンのすぐ側で、ファが大の字になって、可愛らしい寝顔を見せている。
「寝る子は育つ、てか?まぁ、あんだけ動けば眠たくなるわな」
暫しその光景を見続けていたアストールの側に、ソフィーヤも座って、同じくその光景を見つめた。
「ソフィーヤ、大変じゃないか?毎日ファの相手をして?」
疲れた頭に浮かんできた事を、アストールは何気なく聞いてみた。
「いえ・・・むしろ楽しい・・・大変だとは・・・思いません」
「へぇ、そりゃすげえ。俺なんかもう足がガクガクいっちまって、ろくに動けやしねえ。ソフィーヤには、子守の才能があるかもしれないな」
「そう・・・でしょうか・・・?こういうのは・・・才能とか・・・そんなのは・・・必要ない・・・と・・・思うのですけど・・・?」
不思議な事を聞いてくるとソフィーヤは思ったが、それは顔には表れない。
「いやいや、そんな事はないぜ。オレなんか、いってえどうしたらいいか見当もつかないからな」
アストールが言い終えると、二人は黙って、眠る二人の事を見続けた。
どれ位そうしていただろう。前触れもなく、ソフィーヤが口を開いた。
「アストールさん・・・あれからイドゥンは・・・何度も笑いました・・・笑うときはきまって・・・ファと一緒のときだけですけど・・・。
まだ他の感情は・・・戻ってはいません・・・けど・・・いつか必ず戻るはずです。
全ての感情が・・・戻る頃には・・・きっと私は生きてはいないけれど・・・それはファが・・・見届けてくれるはずです。
だから・・・イドゥンは大丈夫です・・・もう・・・一人ぼっちじゃ・・・ないから・・・」
おそらく、イグレーヌから今回のアストールの来訪の目的を聞かされていたのだろう。ソフィーヤなりに、これまでのイドゥンの事を説明した。
「そうか・・・希望はあるって訳か」
「・・・はい・・・確かにあります」
アストールの言葉にソフィーヤは頷いた。
「アストールさんは・・・このあと・・・どうするのですか・・・?」
「ん?ああ、この事をリリーナ様に報告しなきゃならんからな、まあ、もう一日だけ滞在してみてから、ここを発つことにする。何時までも他所者がいたら不味いだろう?」
その答えに、ソフィーヤは何処か悲しそうな表情を見せた。
「アストールさんは・・・他所者なんかじゃ・・・ないはずです。昔、イグレーヌさんと一緒に・・・居たじゃないですか・・・。
あの時は・・・ゴルロイスという名で・・・記憶を無くしていて―――」
「ソフィーヤ―――」
何か言いたそうなソフィーヤを、アストールは遮った。
「俺はアストールという名のけちな盗賊だった男だ。俺はここで暮らした覚えはないし、イグレーヌさんにも言ったが、そのゴルロイスという男は、
俺とは別人だ。余程似ているらしいが、自分に似た奴はこの世に三人はいるって言うからな、その一人だったんだろうさ。
もっとも、イグレーヌさんのような美人の旦那になれるってぇいうなら、そのふりをしてもいいかと思っちまうがな・・・」
陽気な口調でそう答えたアストール。一方のソフィーヤは、何処か傷ましい面持ちで、その様子を見つめていた。
「アストールさん・・・貴方は・・・そんな風に思ったりなんてしていません・・・。
如何して・・・心を痛めてまで・・・自分に嘘を吐いてまで・・・そんな事を言ったりするんですか・・・?」
ソフィーヤの言葉に、アストールは沈黙する。
アストールは見つめてくるソフィーヤから顔を背ける。そして、そのまま身体をごろりと横にして、「俺も昼寝させてもらうわ」と言うと、そのまま寝息をたてはじめた。
「愛し合っているのに・・・同じ時間(とき)の中で生きてゆけるのに・・・何故・・・一緒になれないんですか・・・」
眠っているアストールの背に向かって、ソフィーヤのか細い声が漏れた。
「何故・・・なの・・・?」
アストールの何倍もの年月を生きているとはいえ、ソフィーヤの心はファと同じ様に、未だに見た目とそう変わらぬ程までにしか成熟していない。
人の理の中で生きている、見た目の年齢の近い者達と比べれば、早熟していると言えなくは無いが、アストールとイグレーヌの二人の間にある、
〈ある問題〉に気付くほどまでには至っていない。
それが分からぬソフィーヤには、アストールの行動が理解出来ない。ただ、二人の事を思って胸を痛め、悲しくなるだけだ。
足を覆う布地を、両手でギュッと握る。
この行為が、二人に対する悲しさから起きた事なのか、それをどうする事も出来ぬ自分に対する怒りの為に起きた事なのか、ソフィーヤ自身にも分からなかった。
それから時間が過ぎ、辺りが茜色に変わり、もうすぐ日が落ちようとしている時間になって、アストールはソフィーヤ達の住まいから離れる事にした。
「じゃ〜ね〜、アストールのおじちゃ〜ん!」
「おう、じゃーな!」
手を振って見送るファに、アストールも手を振って別れの言葉を返す。その後は振り返る事無く、歩き去っていった。
三人はアストールの姿が見えなくなるまで、ずっと立っていたが、もう姿を確認出来ないと分かると、ソフィーヤがファとイドゥンの二人を促し、家の中へと入っていった。
「きょうはたのしかったね、お姉ちゃん」
「そうね、楽しかったわ」
ファに、おねえちゃんと呼ばれたイドゥンは、優しく微笑みながら答えた。
その様子を見て、ソフィーヤも何処か心が安らぐ。
正直な所、アストールと出会って、イドゥンに何らかの悪い影響があるかもしれないと、頭の隅で考えていたので、今の笑みを見る限り、それは無かったようだ。
「ソフィーヤお姉ちゃん、あしたもおじちゃん、きてくれるかなぁ?」
ファの質問に、ソフィーヤは一瞬身体を震わせた。
アストールは、果たして来るのだろうか?
どちらかと言えば、来ない可能性の方が大きい気がする。
自分が喋った時、アストールの心の悲しみと痛みが大きくなったのを感じた。
へたをすると、今夜にもこの里から居なくなるのかもしれない。
ソフィーヤなりに考えて、やはり来ない可能性が大きいと判断すると、「分からないけど・・・多分来ないと思うわ・・・」と答えた。
それを聞いたファは、明らかに残念そうな表情を見せる。
「そうなの?ファ、もっとおじちゃんとあそんだり、おはなしをしたりしたいよぉ」
「ファ・・・」
名を呼んで、イドゥンがファの肩に手をのせた。
「ソフィーヤを困らせては駄目よ・・・」
「お姉ちゃん、だけど・・・」
何処か駄々をこねるようなファに、イドゥンは再び微笑む。それはこれまでとは違って、何故か苦笑いの様にも見えた。
「・・・来ないのなら、私達から会いに行けばいい・・・そうでしょ?」
イドゥンから思い掛けない事を言われたファは、瞳を大きく見開き、イドゥンの手を掴んで、上下にブンブンと振り出した。
「そうだよね、ファのほうから会いにいけばいいんだよね!お姉ちゃん、あたまいいね〜」
そう言うと掴んでいた手を離して、ソフィーヤの方を向く。
「ソフィーヤお姉ちゃん、あした、おじちゃんのところにいこう。ねえいいでしょ?」
ソフィーヤは、「そうね」と言いながら頷く。それを見たファは、「やったぁー!」と声をあげて大はしゃぎした。
嬉しそうなファを見ながら、ソフィーヤは先程のイドゥンの行為を思い出していた。
『さっきの微笑みは・・・むしろ困ったような雰囲気に近かった・・・それに・・・自分の考えを述べる事なんて・・・これまでには一度も無かったわ・・・』
これはアストールに出会った事による影響なのだろうか、それともたまたま今そうなっただけなのか?
どちらにしても、この変化は大きな前進には違いなかった。もしかすると、他の皆が思っている以上に、イドゥンの失われた感情は早く戻るのかもしれない。
「希望はある・・・」
あの時アストールに言った言葉を、ソフィーヤは誰に言うわけでもなく呟いた。
日も落ちかけた頃、アストールは帰るべき場所―――イグレーヌの住まいに辿り着いた。
家の中に入ったアストールは、何をする訳でもなく寝室にいき、ゴロリと寝そべった。
務めに出たイグレーヌは、未だに帰って来ていないので、家の中は静かなものである。
今夜、彼女は帰ってくるだろうか?ふと、そんな事を考えてしまう。
守護者としての務めは、遅いと三、四日程かかる時もある。昨日の場合は、一番回る距離が短いルートを見回ったのだろう。
出なければ、あそこで出会ったりはしない筈なのだ。
となると、今回は早くても明日の午後、という事になる。
「今日は美味しい夕食は無しって事か・・・」
密偵としての仕事柄、食事を取れないことは慣れているし、携帯食のような粗末なものでも我慢できるので、別段困る事は無かったが、
昨夜の手料理の味を思い出すと、残念な気持ちになってくる。
「・・・いけねえな、こんな風に思っちまうなんて・・・」
自嘲気味に呟くと、部屋に残しておいた小物入れを取り、中にしまっておいた携帯食を幾分か口にした。
「・・・そういや、これを渡すのを忘れていたぜ・・・」
ふと思い出したようにアストールが呟く。そして、そばに置いてある別の小物入れの紐を解き、その中身を取り出した。
取り出された物は、焼印でしっかりと閉じられた封筒で、焼印を見ると、それがオスティア家の紋章である事が分かる。
これは主のリリーナからイグレーヌ宛にと頼まれた手紙であり、昨夜は長旅の疲れも相成って、頭の中からこの手紙の事が消えてしまっていて、渡していなかったのだ。
アストールには、何故この里の代表である長老にではなく、守護者であるイグレーヌに対して手紙を宛てたのだろうか?という事に、何か引っかかってはいるのだが、
多分、共に戦い、相手の事を幾分か知っているだけ、手紙を書き易かったのかもしれぬ。旅の最中にそう結論をつけ、この疑問には決着(けり)をつけていた。
「帰ってくるまでは、この里からは出る事は出来なくなったな・・・」
いいながら手紙を元通りに袋の中に戻す。その後アストールはまた先のように横になった。
だらしなく四肢を伸ばしながら、今日会って見たイドゥンの事を考える。
ほとんど何も語らず、いつもファの側にいる様子では、以前ロイ公子が訪れた時と比べて、さほど変わらぬ様に感じられる。
もっとも、ソフィーヤの言っていた事を思い出してみれば、イドゥンは確実に変わってきているらしいので、今日の様子だけで判断するのは間違いなのだとは分かっている。
「せめて、もう一日だけ様子を見てみるか・・・」
今後の方針を決めると、アストールは身体を起こし、家から出て、神殿の方へと向かいだした。
「昨日と今日と、今までの長旅の汚れを落としていねえからな。ちょっくら水浴びでもしてくるか」
そういいながらもアストールは、イグレーヌは帰って来ないものかと、里の出入り口の方角にしきりと視線を向かわせていた。
その後、水浴びをして身体の汚れを落とし、身も心もスッキリして家に戻り、早めに床に着いた。
結局その夜にイグレーヌが帰ってくることは無く、アストールは手紙の事を念頭に置いたまま、主の居ない家の中で眠りについた。
女は涙を流していた。
照りつける太陽の日差しの中、幾つかの武器がキラリと反射しながら、砂の上にさらされている。
刀身にこびりついた血糊や脂の跡から、ここで戦いが起きたのは間違いなかった。
たった一人で賊達の襲撃を阻まんと向かった筈の夫の姿を見つけようとしたが、夫の姿どころか、賊達の骸すら存在していない。
思えば、この辺りは数多くの流砂がある。それに飲み込まれていったに違いない。
一言も言わず、振り返ることなく行った夫も、砂漠の中に消えてしまったのか。
そんな筈は無い。女はそう思いながらも、心の何処かでは、いつかはこうなる日が来るのではなかったのだろうかという思いも湧きあがっていた。
夫が黙って居なくなるはずが無い。そうであるならば、やはり―――
女は頭(かぶり)を振る。何でこんな事を考えてしまうというのか。
信じなければ。夫は生きている、死んでなどいないと。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
遺跡に緩やかに吹き込んでくる夜風を感じながら、イグレーヌは目を覚ました。
頬が濡れているのを感じ取り、どうやら自分は泣いていたのだと気付く。
先の夢は、ゴルロイスが居なくなった時の光景を、誰かの視点から見ているものだった。
あの時は愛する者を失った痛みと、それを否定しようとする己の悲しい心により、生きる事が嫌になる程に己を見失ったものだ。
あれから時が経ち、その頃の痛みも薄らぎ、本来の使命であるナバタの守護者としての人生を全うしようと決意した矢先に、夫のゴルロイス―――否、アストールと出会った。
もう生きていないと思い始め、これからの人生を決めた時に出会うとは、皮肉としか言い様がない。
愛する者に再び出会えた喜びと、既にゴルロイスという男はそこに存在しないという新たな絶望。先の動乱の中でこの二つを味わい、イグレーヌは理想郷に帰って来た。
そして、再びこの地で再会することになった。
出会い、別れ、再会、離別、邂逅―――何ゆえに、こうも自分とかの男は同じ事を繰り返すのだろう。
繰り返すたびに、傷付くだけなのに、悲しくなるだけなのに。
イグレーヌは、自身を抱きしめ、身体を震わせた。
この苦悩は、一体何時まで続くのだろうか、何時まで苦しまなければならないのだろうか?
遺跡の中に、イグレーヌの嗚咽が響いたのは、それから間もなくの事であった。
その頃、外では月が地平に沈みかけ、そこから新たな朝が訪れようとしていた。
翌朝、アストールは目を覚ますな否や、長老のいる神殿へと足を運んだ。
二日前にいた部屋を訪れ、長老に挨拶を済ますと、ここに来た目的である用件を切り出した。
アストールの用件とは、主のいるオスティアに向かって、転移(ワープ)の術を行使してもらいたい、というものだった。
それを聞いた長老は、快く承諾し、明日の朝、ここで行う事に二人は決めた。
用件を終えたアストールは、何かをする訳でもなく、里の中を歩き回った。
ぶらぶらと歩き回る中、出会った里の者からゴルロイスじゃないかと何度も呼び止められ、それが何度も続くと流石に疲れてきたので、
人の少ない場所である里の墓地に、あえて足を運んだ。
墓地は里の一番高い丘の所にあり、ここから里全体を見渡す事の出来る場所でもあった。
ここに墓地が出来たのは、葬られた里の者達が何時でもこの里を見つめる事が出来る様にという考えからである。
人がいないと思って訪れてみたアストールだったが、その当ては外れてしまった。
一人だけであったが、腰の曲がった老人が、おそらく身内の墓であろう墓石の前で祈りを捧げていた。
ふと、老人はアストールの事に気がついたのか、祈りを止め、アストールの方を向いて挨拶を行なった。
アストールも挨拶を返す。その後やはりというか、老人もアストールの事をゴルロイスかと聞いてきた。
アストールは何度目になるか忘れた否定の言葉を口にすると、老人は、そうか、と一言言った後、一方的に話を始めてしまった。
アストールは仕方なく、老人の話に付き合うことにし、適当に相槌をうちながら、話を聞き続けた。
話を聞いていくうちに、老人の口からは、自分がいなくなった後のイグレーヌの事が話され始めた。
アストールは表情を変えることなく、その話をしっかりと耳で捉えた。
そこでアストールは驚愕した。
いなくなった後、イグレーヌは女児を生み、一人で育てていたという。そして、数年後にその子は病でこの世を去り、それ以降イグレーヌはたった一人で暮らしてきたというのだ。
「・・・てえことは、その生まれた子どもっていうのは・・・」
「うむ、おそらく、いなくなってしもうた夫の子どもじゃったのだろうて。イグレーヌさんに似て、とても綺麗な子じゃったよ。じゃが、その子ももう死んでしもうた。
それからのイグレーヌさんは、何といえばいいんかのう、何かにとりつかれた様に守護者の務めを行なうようになってな・・・。
今にして思えば、夫と娘の二つを失った悲しみから逃れたくて、ああしたのかもしれんな・・・。
ほれ、あそこに大きな墓石があるじゃろ、あれが先代の守護者じゃったホークアイ様の墓なんじゃが、そのすぐ側に小さいのがあるじゃろ、それがその子の墓じゃ」
老人の言った場所にアストールは行くと、確かに小さな墓石があった。
身体を屈めて見てみる。刻まれた名前は風化していて読めなかったが、守護者の娘という部分は如何にか読み取る事ができた。
『俺の・・・娘が・・・』
この地面の下で眠っているというのか。
自分に娘がいて、その子は既にこの世にはいない。
ゴルロイスとして生きた頃、記憶の無い事が酷く苦しかったが、眼前に存在し、知る事のなかった事実を知ったこの瞬間、そのとき以上に苦しいものが胸から湧き起きてくる。
暫くその場にいたアストールだったが、ばっと立ち上がるや、老人に一瞥をくれることなく、その場を足早に後にした。
歩きながら、アストールは例えようの無い自己嫌悪感に捕らわれ、早くこの里から離れたいと思い始めていた。
アストールはそんな思いのまま、イグレーヌの住まいに戻ってみると、そこに昨日会った三人の姿があった。
「あっ!おじちゃんだ!」
言い終えると、てくてくとアストールの側まで駈けてくる。
「えへへ、きょうはね、ファのほうからきてみたよ」
昨日と同じく、楽しそうな笑みを浮かべて答えるファ。その姿を見たアストールは、一瞬、会った筈のない、自分の娘の姿を見た気がした。
「そうか、今日はファの方から来てくれたのか。おじちゃん、嬉しいぜ」
アストールはそう言って後、ファを両腕で抱きしめ、そのまま身体を持ち上げた。
何故か分からなかったが、こうやってあげたくてしょうがない思いにかられていた。
「うぅ〜、おじちゃん、くるしいよぉ〜」
「おっとすまねえ、ちょっと力が入り過ぎちまったな」
謝った後、ファを解放し、残りの二人の方に、アストールは視線を移した。
「おはようございます・・・突然来てしまって・・・迷惑かもしれないと思ったんですが・・・」
軽く会釈をして、やや申し訳なさそうに答えるソフィーヤに対し、アストールは笑みを浮かべながら小さく顔を横に振った。
「かまわねえよ、丁度俺も会いたいって思っていたからな」
「そう・・・ですか・・・」
ほっとした様子のソフィーヤとは対照的に、昨日と変わらず表情を変えないイドゥンは、ファの方をじぃっと見つめていたまま動かない。
「ねえねえおじちゃん、きょうはね、みんなで水浴びしようよ。きょうはすっごくあついから、きっときもちいいよ」
「水浴びねぇ・・・」
アストールの視線が、ソフィーヤとイドゥンの方に向けられる。
二人の衣服から考えても、流石にそれはまずいのではないだろうか。そうアストールは考えてしまう。
「いくらなんでも、大人の男と一緒に水浴びをするってぇのは、ちょっとまずいんじゃないかねぇ・・・?」
「どうして?」
「あ〜その、なんだ、こういうのはな、子ども同士でやるっていうふうに大人の間で決まっていてな。だから、おじちゃんがファやお姉ちゃん達と一緒にするのはまずいんだよ」
「へぇ〜、そうなんだ。じゃあね、子どもどうしならいいんでしょ?じゃあさ、ほかの子たちといっしょならしてもいいんでしょ?」
「・・・まあ、俺やお姉ちゃん達がそれに入らないんなら、いいとは思うけどな・・・」
「じゃあ、ほかの子たちを呼ぼうよ。みんなでやったら、きっとたのしいよ」
「ははは・・・と、ファは言ってるんだが、御二人は如何ですかねぇ?」
聞かれた二人は、「私は・・・構いません」「・・・ファがしたいのなら、すればいいと思うわ・・・」と、賛同の言葉を返してきた。
「・・・じゃ、決まりだな。もう少ししたらきっと子ども達が遊び始める筈だから、そんときに声をかけてみるとするかね・・・」
「やったぁー!!じゃあね、ファは水浴びするところをきめてくるね」
嬉しそうにはしゃぎながら、ファは水浴びが出来る場所―――おそらくは水を張った底の浅い溜め池の所にでも向かったのだろう、風になったかの様に駆け抜けて行ってしまった。
「やれやれ、こりゃあ意地でも子ども達を集めなきゃならなくなっちまったな・・・」
ぽりぽりと頭を掻きながら呟くアストールに、「私も・・・手伝います」とソフィーヤが応援の言葉を伝えてきた。
「すまねえ、恩にきるぜ」
そういいながらアストールは、おそらく今日も一日中ファに付き合う事になるだろうという、確信に近い予感を覚えていた。
支援ついでに
フィレじゃなくてフェレじゃなかったっけ
それから一時(およそ二時間)ほど経ち・・・。
ファの決めた水浴びをする場所である池で、里の子ども達による、盛大な水掛合戦が行なわれていた。
アストールとソフィーヤの二人が声を掛けた子ども達は、嬉々として水浴びを楽しんでいる。
残りの三人は、やや離れた所から、その光景を見守っている。
「しっかし、子ども達がこうも集まると、まるで一個小隊並みの喧騒になるな」
子ども達の楽しそうな声、ドタドタと駆け回る足音、バシャバシャと水がはねる音、それらの不協和音が引っ切り無しで起き続けて、里の中では一番の喧騒になっている。
もっとも、子ども達が集まれば、大抵はこうなるものなので、アストールは驚いたりはしていない。
ソフィーヤもこの光景を優しい眼差しで見つめている。
そしてイドゥンはというと、やはりいつもと変わらず、無表情のまま、ファの姿を目で追っていた。
アストールも、ついイドゥンと同じ様に、ファの姿を追ってしまう。
子ども達と共に、キャッキャッとはしゃぐ様子は、見ていて心が穏やかになってくる。
そんな時、アストールの脳裏に、今朝の出来事がよぎった。
イグレーヌには娘がいた。その子はもう既にこの世にはいない・・・。
もし、仮に生きていたとしたら、この子ども達の中に混ざり、一緒に遊んでいたのだろうか、それとも、母親の務めである守護者の後継者としての修練に励むのだろうか?
考えたところで意味をなさぬ想像ではあるが、既にいない娘の事を考えるのを、アストールは止める事は出来なかった。
『俺の知らない所で産まれ、消えていった娘は、果たして幸せだったのか・・・。妻であったイグレーヌを捨てた俺を恨んだりしたのだろうか・・・。
父親というのを知らず、寂しくはなかったのか、悲しくは無かったのか・・・』
その想像に対する答えも、既に永遠に失われている。答えを知る事で得られる安らぎも絶望も、アストールには残されていない。
『そして、イグレーヌは・・・そんな思いをしても俺の事を愛してくれている。捨てた事に対する恨みも罵りも口にせず、産まれた娘が死んでいった悲しみを一切表に出さず・・・』
彼女の為にと思った事が、思いもかけない結果をもたらし、必要以上に傷付ける事になった事実を知った今、二日前と同じ様に顔をあわせられるかどうか、全く自信が無かった。
「アストールさん・・・」
突然の呼びかけに、アストールは現実に引き戻された。呼びかけた声はソフィーヤだった。
「その哀しい心が・・・何故起きているのかは・・・分かりませんけど・・・もし・・・まだ希望が残っているのなら・・・それに向かって歩いていけばいいと・・・思います」
「・・・・・・」
人の感情をある程度感じ取る事ができるソフィーヤのその言葉に、アストールは一言も言わず、子ども達の姿を見つめ続ける。
「イグレーヌさんは・・・いつもそうして生きていた気がします・・・」
ソフィーヤがそう言い切ると、ふっとアストールの口元に笑みが浮かんだ。
「・・・そうか」
言いながら、先のソフィーヤの言葉に、アストールは何処か救われたような気がした。
「ソフィーヤ、俺はそうすることが出来るかどうか、はっきりとは分からねえが、少なくとも、これ以上あいつとの問題を放っておかん心算だ。
もう、これ以上苦しめたくないからな・・・」
「私は・・・イグレーヌさんには・・・幸せになってほしいと思っています・・・けど・・・それは私の希望でしかない・・・
これ以上は・・・私は何も言いません・・・もう・・・アストールさんは迷わないと・・・わかりましたから・・・」
「すまねえな・・・。しかし、ソフィーヤがお節介をやくだなんて、本当に俺はなっちゃいないな・・・」
「しないで後悔するよりも・・・して後悔した方が・・・いいですから・・・」
言い終えて、ソフィーヤは笑った。つられてアストールも笑った。
「おじちゃーん!お姉ちゃーん!」
向こうから、ファの声が聞こえてきた。視線を向けると、ファが此方に駆けて来る姿が見えた。
「ねえねえ、いっしょに水浴びしようよぉ。せっかくみんなが楽しくなってるのに、おじちゃんやお姉ちゃんたちもいっしょになってやらないなんて、さびしいよぉ」
何処か不満そうに答えるファ。アストールは「仕方ねえな」と言いながら立ち上がり、身に付けていた日除けのマントと上着を脱ぎながら、ファの腕を引いていった。
「お姉ちゃん達は、替えの服を用意してないからダメだから、おじちゃんが一緒になってやる、いいだろ?」
「うん、いいよ。でも、下はぬがないの?」
「まあ、そのなんだ、腹から上があっついんだけどよ、下の方は別にそうでもねえからな、このままでもいいんだ。濡れても放っておけば、自然に乾いてくれるだろうしな」
言いながらファの身体を持ち上げて、肩車をしてやる。そして、そのまま勢いよく水面に向かって、アストールと頭に捕まるファの二人は飛び込んでいった。
311 :
花泉の亜茶:2005/09/08(木) 20:20:07 ID:oEAPaArC
今回はここまで。
フェレをフィレと間違えちまった・・・OTZ
>>308さん、指摘有難う御座います。
この続きは明日以降に・・・
内心リアルタイムでキタ━━━(゚∀゚)━━━!!状態でしたw
>>311 GJ&乙
先が気になりますんで一気に投下してほしいくらいです
楽しみにワクワクテカテカしてます
ファがキター!!! GJ!
続きのファを楽しみに全裸でテカテカしつつ待ってます
314 :
花泉の亜茶:2005/09/09(金) 19:14:05 ID:HQKTqbpU
花泉の亜茶です。
昨日の続き投下します。
辺りが茜色に染まってきた時分になり、子ども達は漸く今回の遊びを止め、それぞれの家に帰り始めた。
ファは全ての子ども達にバイバイの挨拶をした後、アストールの側に駆け寄ってきた。
「おじちゃん、今日はたのしかったよ、じゃあ、バイバイ、またあそんでね〜」
無邪気な笑顔でアストールと挨拶を交わしたファは、ソフィーヤとイドゥンと共に、家路に向かった。
ファを真ん中にして、互いの手を取りながら帰る三人の後ろ姿を、じっと見つめ続けるアストールの心は痛んだ。
「ファ、わりい。おじちゃんは、もう遊んでやれねえんだ・・・」
三人の姿が見えなくなった後、アストールはすっかり疲れきってだるくなった身体を引きずるようにして、イグレーヌの家に向かい出した。
そして、丁度神殿の前を通った時、アストールは横から声をかけられた。
「今日は、一体どんな事をしたんです?」
その声から、相手は誰なのか、アストールはすぐに分かった。
「まあ、ファのお遊びに付き合っただけさ。こうして全身濡れねずみになりながらね」
声のした方にアストールは身体を向けて、着ていた衣服をつまみ、引っ張って見せる。
「水浴びですか、確かに暑かったでしょうから、したくなるのも無理はありませんね」
ふふっと笑いながら、声の主であるイグレーヌがアストールの側まで近付いていく。
そして、肌に残っていた水を含んで重たくなったマントを脱がせ、アストールの代わりに持ち運び出した。
「お疲れでしょう。私が代わりに運びますから、無理の無いように帰って来てください」
そう言って、イグレーヌは足早に去っていった。
アストールはゆっくりとした足取りで、イグレーヌの向かった方向―――彼女の家に向かって歩き出した。
急ぐ必要はなかった。むしろ、急がないほうがいいとアストールは思った。
きっと、イグレーヌは美味しい食事を用意しようとするに違いないからだ。
「しかし、本当に俺はダメな男だな・・・。こんなにもいい女を、これからも捨てたままにするんだからな・・・」
自分に言い聞かせるように呟くアストールの瞳には、寂しさと申し訳なさが混じりあった、何とも言えない感情が浮かんでいた。
アストールが家に着いた時には、もう日が落ち、夜空に星が輝き出している頃にまで時間が過ぎていた。
中へと入ると、仄かに香ばしい匂いが漂ってきた。
まるであの頃に帰った様な気がするが、今はあくまでも『アストール』という客人としてここにいるという事を、アストールは忘れなかった。
自分の荷物を置いていた部屋に戻ったアストールは、多少乾いてはいるが、濡れたまま食事を摂る訳にもいかないので衣服を脱ぎ捨てる、
そして部屋の側に置いてあった予備の敷布で腰元を隠して、客間へと戻った。
昨日と同じ場所に腰を下ろした後、奥からイグレーヌが食事を載せたトレイを持って来た。
アストールの格好に、一瞬驚いた様子を見せたが、口元に苦笑いを僅かに浮かべた後、アストールの前にトレイを置き、彼の分の食事を皿に盛り付け始めた。
その作業を終えると、互いに食事の挨拶を行い、食べ始める。
二日前とは違い、お互いに話そうとはせずに、ひたすら食べる行為に専念した。
比較的多めに用意された料理も、次々と二人の口の中に運ばれていき、あっという間に無くなってしまった。そして、イグレーヌがさっさと食事の片付けを始めた。
食器をトレイに載せ、奥へと消えていったイグレーヌの姿を見て、アストールは何処かおかしいと感じた。
自分を避けている気がする。そんな素振りをした訳ではないのだが、密偵としての観察眼はそうであると見ている。
少し考えてみて、アストールは、無理も無いかもしれん、という答えを出した。
自分を捨てた男と一緒にいて、かつその男が自分の事を偽り、自分から逃げているのだ。
その様な男と一緒にいて、楽しい筈が無いのだ。むしろ避けるのが尤もな事だと言ってもいい位だ。
『だが、そうだったとしても、俺とイグレーヌとの問題にけりをつけねえとな・・・』
そんな事を考えているうちに、イグレーヌが部屋に戻ってきた。
「なあ、イグレーヌさんよ、ちょっと用があるんだが・・・」
「・・・用・・ですか?」
「ああ、隣の部屋まで一緒に来てくれないかい?」
そう言ってアストールは腰を上げ、自分の寝泊りした部屋へと入っていく。イグレーヌは黙ってその後をついていった。
客間からの灯りが僅かに射し込んでくる部屋の中はかなり暗いが、アストールはそんな状況でも手間取ることなく、イグレーヌに渡すものを直ぐに見つけ、手にしていた。
何かを手にしたアストールが、部屋の入り口付近にいるイグレーヌの側までくると、「これが、イグレーヌさんへの用だ」と言って、それを差し出してきた。
「手紙・・・」
「ああ、リリーナ様から頼まれた。イグレーヌさんに渡してくれってな。本当なら二日前の夜に渡しておくべきだったんだが、すっかり忘れちまっててね」
何処かばつが悪そうに頬の辺りを指でポリポリと掻きながら、アストールはイグレーヌの手に手紙を握らせる。
「でも、何故私宛なのでしょう?」
「さあな、リリーナ様に聞いてみないと分からないねえ」
一抹の疑問はあえて無視し、イグレーヌは手渡された手紙を失くさぬ様に、注意深く腰のベルトに繋げてある小袋にしまいこんだ。
「で、イグレーヌさんよ、話があるんだ」
「何でしょう、アストール?」
アストールは一瞬、視線を横に流す。言うべきかどうか、迷っている様に見えなくも無い様子だが、幸い部屋は暗いので、イグレーヌはその様子に気がつかなかった。
「ああ・・・実は、俺は明日の朝にここを発つ事にした。
本来の目的だったイドゥンの様子を見てくるという任務も済ませたし、彼女は確実に変わってきていると、ソフィーヤから話も聞けたからな。
それに、いつまでもイグレーヌさんに迷惑をかける訳にもいかないしねえ・・・」
突然の事に、イグレーヌは動揺を隠せない様子を見せる。
「明日の朝に、ここを発つのですか?そんな、別に私は迷惑だとは思っていませんし、もう少しいてくださっても、私は―――」
先の言葉をやんわりと否定するイグレーヌに、「そうはいかねえよ」とアストールは答えた。
「俺は任務を果たした。その報告を少しでも早くリリーナ様にしなくてはならない。それが、今、俺がするべき事なんだ。
イグレーヌさんよ、あんたは俺をゴルロイスという亡き旦那様の代わりにしようとしているんじゃないのかい?まあ、俺だって、まだもう少しここにいたいと思っている。
だが、そうはいかねえだろ?俺はオスティアの密偵、あんたはナバタの里の守護者。果たすべき使命もある。それを放りっぱなしにする訳にはいかねえ筈だ」
「それは・・・その通りです・・・でも・・・」
「イグレーヌ」
自分の名を呼び捨てされて、イグレーヌははっとした表情をした。
たしかに、今自分の名を呼んだ声は、あの人の声だったと。
「もう、俺達は終わっちまったんだ。ナバタの里の守護者の夫のゴルロイスは、あの砂漠の中で、蜃気楼になっちまったのさ。
本来なら一緒になる筈の無い男と女が結ばれたという間違いを、神様がそこで直しちまったんだ。だから、もうゴルロイスは何処にもいやしないんだ。
おそらく、もう俺はこの里には二度とこなくなるだろう。たとえ主の命であったとしても、俺はここに行くのをきっぱりと断るつもりだ。
何故そこまでするのかは、分かるだろう・・・?」
アストールの言葉を聞くイグレーヌは、瞳を閉じ、ゆっくりと首を縦に振った。
「なら、もうゴルロイスの幻影を追いかけるのは止めるんだ。幻影は追いかけても捕まえる事は出来ない。もう存在しないものを求めて、自分の一生をこれ以上無駄にするな」
言い終えたアストールは、イグレーヌの様子を暫し見つめ続けた。
「・・・分かってはいたの・・・もう、あの人は戻ってこないって。貴方がゴルロイスでも、アストールとしての本来の記憶を取り戻したときに、もう夫は消えてしまったって。
でも、それでも私は諦める事なんて出来ないわ。女々しいと思われても、駄目な女と思われても、私は、私は・・・」
イグレーヌは瞳から溢れ出てくる涙に言葉を詰まらせ、それ以上語る事は出来なかった。
「イグレーヌ・・・」
「どう・・・してなの?どうして・・・私と・・・貴方は何度も出会って・・・しまうの?悲しいだけ・・・苦しいだけ・・・なのに・・・」
「・・・」
アストールは、涙を流しながら苦しむイグレーヌの側に向かい、そして、ゆっくりとした動作で、彼女の顔を自分の胸元へと押し付ける。
「アス・・トール・・?」
涙交じりの声で、イグレーヌは相手の名を口にした。
「イグレーヌ、すまん、俺はお前と一緒に生きていく事は出来ない。お前に恨まれても仕方ないと思っている。許してくれとは言わん、ただ―――」
そこまで語ったとき、イグレーヌの腕がアストールの背に廻された。
「分かっています、だから、私に謝らないで・・・」
「イグレーヌ、だが・・・」
「さっき私が言ったのは、過去の出来事を受け入れられず、叶う筈の無い願いが叶うのをいつまでも待ち続けた馬鹿な女の愚痴なのよ。
だから、貴方が気にする必要なんて無いんです」
「・・・・・・」
「分かっているんです、これは、誰が悪いわけではない。ただ、私一人がこの事に納得できないで駄々をこねているだけなんだと・・・」
「イグレーヌ・・・!!」
アストールの腕が、イグレーヌの背に廻される。
「イグレーヌ、俺は、お前と共に生きてはいけない。すまない、すまない・・・!!」
アストールの目から涙が溢れて、零れていく。それが、イグレーヌの顔にポツリと落ちていき、雫が弾けていった。
「アストール、さっき、私は諦める事なんて出来ないと言いましたけど、今、貴方の本当の思いが解って、ようやく気持ちの整理が出来たわ。
やはり、貴方は私の事を愛してくれていた。今も、そしてこれからもきっと愛し続けてくれる。
だから、私は貴方を引き止めません。もう、ゴルロイスの面影を追ったりはしないわ・・・」
「・・・イグレーヌ」
「一つ、聞いてくれませんか・・・?」
「・・・何だ・・・?」
「もう一度だけ、今夜だけ、ゴルロイスになってくれませんか?そして、あの頃のように私を愛してくれませんか・・・?」
顔を上げ、静かな口調でイグレーヌはアストールに願った。
アストールはそんなイグレーヌの顎に手をそえて、暫し見つめた。
「・・・お互い、年を食っちまったし、終わった後で、きっとお互いに後悔するかもしれないぞ?それでもいいのか?」
アストールからの問いに、イグレーヌは静かに瞳を閉じ、僅かに頷いた。
「・・・構いません。何度も後悔してきましたから、もう一度くらい貴方の事で後悔しても、私は・・・大丈夫です」
その答えに、アストールは腹を決めた。
「解った・・・今夜だけだ・・・俺は、今からゴルロイスになるぜ・・・」
言うなりアストールはイグレーヌの顔を僅かに上向きに浮かせ、キスをした。
イグレーヌは瞳を閉じたまま、静かにアストール―――否、ゴルロイスとの幾年ぶりになるキスを味わい続けた。
薄暗い部屋の中、ゴルロイスとイグレーヌは、幾年振りになるだろう、互いの裸体を、ゴルロイスは上から見下ろし、イグレーヌは下から見上げる形で見あっていた。
ゴルロイスの身体は、幾つもの刀傷が刻まれ、足にある傷は特に大きい。
里を去っていった頃に比べ、やや痩せたのでないかという印象を、イグレーヌはもった。
事実、ゴルロイスは、あれからアストールとして仕事をこなしていく間、以前に比べていう事を利かなくなった足に負担が掛からぬ様、幾分か身体を軽くしていた。
その為、全体的に痩せて見えるようになっていた。
一方のイグレーヌの身体は、あれから殆ど変わっていなかった。
もう三十を過ぎたというのに、ゴルロイスの手の平に感じる肌の艶とハリは若い頃とほぼ変わらず、
年を重ねた事によって醸し出されてくる熟れた色香がそれに加わり、むしろ女としての魅力は、別れた頃よりもずっと増していた。
『いい女は幾つになってもいい女だ、と言われてるが、イグレーヌは、むしろますますいい女になってきているな』
これからこの女の身体を味わうという時に、ゴルロイスの脳裏には、ある不安が巻き起こっていた。
はたして、この女の身体を味わって、無事に済むのだろうか?という不安に。
もしかしたら、離れがたくなり、そのままここに留まってしまうのではないか?
長年密偵として生きてきたこの男には、何をするにも、まず、どれ程のリスクを背負うのだろうか、という思考が働く。
考えてみて弾き出された答えは、分からない、というものだった。
『分かる訳がない、それに、今の俺は密偵じゃない。イグレーヌの夫ゴルロイスなんだ』
何処か今の自分に言い訳するように、胸中でそう呟くと、ゴルロイスはイグレーヌに軽くキスをする。そして、そこから首の方へと、キスを続けていく。
されるイグレーヌの方は、鼻にかかった声を小さく漏らしていく。ゴルロイスはその反応を確かめながら、そのまま胸へと場所を変えていった。
イグレーヌの豊かで綺麗な形の胸を、ゴルロイスの手がゆっくりと撫で回していく。
そして両手で下から持ち上げるようにしながら掴むと、互いの人差し指がツンと立ち上がりかけている乳首を弄り始めた。
乳首を弄りながらも残りの指も休み無く胸を揉み始める。それを続けていきながらも、時折ゴルロイスの口が、弄る乳首を口内に捕らえ、舌先でいやらしく舐めあげていく。
そうしていく間にも、イグレーヌの口からは途切れ途切れではあるが、快楽の嬌声が起きてくる。
あれから久しく感じることの無かった女の喜びが、身体の中から湧き上がり、イグレーヌの理性を蕩けさせていく。
ゴルロイスの手が触れる度に、身体が震えてしまいそうになる。
永く秘していた為なのか、昔抱かれていた頃に比べ、明らかに自分の身体は感じている。
イグレーヌはそんな自分をはしたないと思ったが、だからといってゴルロイスの行為を止めさせるつもりは微塵もおきなかった。
『ならば、いっそのこと、このまま女として、妻として、乱れるところまで乱れてしまえばいいのよ・・・』
そう思うと不思議なもので、ますます身体が熱くなっていく。
「ああ、ゴルロイス。いい、気持ちいい・・・もっと、もっとぉ・・・」
切なく、甘い声をあげるイグレーヌ。その声を聞いたゴルロイスは、弄り続けていた胸を離し、弛緩したイグレーヌの身体を起こす。
左腕で身体を支えながら、ゴルロイスは前触れも無く、イグレーヌにキスをした。
今までと違い、強く、深いキスで、その心地良さに、イグレーヌは危うく我を失う所だった。
だが、ゴルロイスはそんな事など知るわけも無く、空いているもう一方の手で、イグレーヌの秘した場所を責めだした。
「んぅっ!・・んうぅぅん!!」
上の口と下の口の双方からの快楽に、イグレーヌの身体は小さく震えていく。
愛する男の唇に塞がれている上の口から、くぐもった喘ぎ声を響かせていく。
ゴルロイスの舌がイグレーヌの口内を蹂躙しながらも、右手が秘裂に沿って這っていきつつ、人差し指と中指で女穴の中を掻き混ぜていく。
時折手の平で秘豆を擦り合わせていって、イグレーヌに更なる快感をもたらしていく。
イグレーヌはそれらの快感に悶えつつも、両腕をゴルロイスの首筋に回して、互いの身体を密着させた。
そして、自身の口内を味わっているゴルロイスの舌に自分の舌を絡ませていき、そのままゴルロイスの口内へと、自分の舌を逆に侵入させていった。
イグレーヌはゴルロイスの口内を味わいながらも、密着させた身体を緩やかに擦り合わせる。
うっすらと汗で濡れたイグレーヌの柔らかい肌の温もりと感触に、ゴルロイスの欲望が膨らんでいった。
その後、熱いキスを二人は名残惜しそうに止め、ゴルロイスは秘所を責める指を抜き、手の動きを止めた。
「イグレーヌ、本当にお前は三十を過ぎたのか?あの頃とちっとも変わっていないじゃないか」
「ふふ、そうなの?でも、嫌じゃないのでしょう?」
「・・・まあな。しかし、これじゃあ不公平だぜ。俺だけ一方的に老けちまったんだからな」
「それは今もそうですね。あなたに気持ち良くしてもらっているだけで、私は何もしていないわ。だから・・・」
言いながら、イグレーヌは身体を屈め、顔をゴルロイスの下半身に近付けていく。
イグレーヌの眼前に、愛する男のシンボルが立ち上がっている。それを優しく両手で覆い、愛しむ様に亀頭の先端へキスをする。
「今度は、私が気持ち良くしてあげます・・・」
言い終えて、イグレーヌの口がゴルロイスの肉棒を咥え込んでいく。
「ん・・むぅ・・んはぁ・・・はむぅ・・・」
咥え込んだものを、口内で舐め、吸いあげる。竿の部分を右手で覆い、緩やかに上下させていく。
「おぉ・・・―――」
最も敏感になっている部分に伝わってくるイグレーヌの口内の感触、柔らかい手の平の温もりに、ゴルロイスの口から思わず声が零れた。
イグレーヌは右手の動きをやや速めながら、口内に収まっている亀頭を内頬に押し付けながら、カリの部分を舌で刺激していく。
そして、空いている左手を自分の秘所にもっていき、秘豆を指先で弄り始めた。
イグレーヌの口と両手の動きはそれから止まらず、奉仕を受けているゴルロイスは、目の前の妻の姿に興奮を覚えた。
『以前のイグレーヌは、ここまで乱れることはなかったのに・・・』
これも全て、長い間彼女を捨てておいた為なのだろうか?それとも、これが最後の夜だからなのだろうか?
ゴルロイスは、その疑問に対して導きだされた答えを、頭の中から放り出した。
どんな答えであろうと、妻を―――イグレーヌを愛する事にかわりはないのだ。
今は、無粋な事を考えずに、ひたすらに妻を愛するべきなのだ。
ゴルロイスは改めて気持ちを確かにして、妻であるイグレーヌの奉仕を受け入れ続けた。
それから暫く奉仕を受け続けたが、イグレーヌの口と舌で、自身のものが痛いほどに立ち上がってきたのを感じとり、
ゴルロイスは「もういい」と一言言った後、妻の顔を両手で優しく押さえながら引き離した。
「はぁ・・はぁ・・・どうでした・・?」
熱をおびた瞳でイグレーヌが聞いてくる。ゴルロイスの答えは最初から決まっている。
「俺のもんを見て、分からないのか?堪らなかったぜ、お前の口は」
言いながらゴルロイスは、仰向けに寝そべり、イグレーヌに向かって、来いという手招きをした。
イグレーヌが側まで近付くと、「俺の上に乗りながら、尻をこっちへ向けるんだ」とゴルロイスが指示を出す。
指示の通りにすると、ゴルロイスの両手が、イグレーヌの尻をがっしりと掴み、自分の顔に引き寄せた。
「自分の指だけじゃあ満足できないだろ、俺の口で良くしてやるぜ」
言い終えると、ゴルロイスの舌がイグレーヌの秘所を舐め始める。秘裂を幾度か舌先で刺激した後、左手で秘裂をひろげていく。
露わになった秘肉を舌の表面で一気に舐め上げていき、そのまま女穴の入り口の辺りを弄くり回す。
「ひぃ、あうぅ・・!!」
イグレーヌの身体が一瞬震える。途切れ途切れであるが、快感に喘ぐ声が口から零れてくる。
「イグレーヌ、すまないが、また俺のを気持ちよくしてくれないか?」
「・・は、はい・・・」
イグレーヌは、断続的に喘ぎ声を漏らしながらも、上半身をゴルロイスの肉棒の近くまでよせる。
そして、自分の胸の谷間でそれをはさみ、上下に擦り合わせ始めた。
谷間から覗かせる亀頭の先端を、舌先でちろちろと舐め、口とはまた違った刺激をゴルロイスにもたらしていく。
ゴルロイスは妻の柔らかな胸の温もりと湿った舌先の感触に、イグレーヌは夫の口と舌と指による秘部への愛撫で、互いに感度と興奮を高めあう。
分かれて以来、ここまで性的興奮を覚える事が互いになかった事もあってか、どちらもする事が濃厚で、相手の快感を引き出そうという意気が強かった。
そんな行為を先に止めたのは、イグレーヌの方だった。
「はぁ・・はぁ・・・ゴルロイス・・・」
イグレーヌは胸を押さえていた両手を離し、上半身を上げ、夫の方に顔を向ける。
「如何した?」
「お願い・・・もう・・我慢できないの。あなたのが・・・欲しいの」
瞳を潤ませ、切なげな声で求めるイグレーヌ。
イグレーヌの言葉に応じたのか、ゴルロイスの両手も尻から離れる。
「分かった・・・」
ゴルロイスは身体を上げ、イグレーヌの肩を押さえながら優しくキスをする。そして、そのまま妻の身体をゆっくりと押し倒していく。
イグレーヌを仰向けにしたゴルロイスは、両足を掴み、左右に開いて、秘所を露わにする。自分のものを右手で掴み、僅かにのぞく女穴の入り口にあてがった。
「イグレーヌ―――」
妻の名を呼んだ後、ゴルロイスは自分のものを女穴へと一気に突き入れた。
「ああぁぁぁ―――――ッ!!」
イグレーヌは身体を仰け反らせながら、絶叫をあげる。
ゴルロイスはイグレーヌの腰をしっかりと掴み、ズンズンと力強く中へと突き入れていく。そうする度に、イグレーヌの口から嬌声が響いてくる。
「いい、ああ、これよぉ、これが欲しかったのぉ―――!!ゴルロイス、ゴルロイスぅ〜!!」
腰を押さえる腕につかまりながら、夫の名を呼ぶイグレーヌ。
ゴルロイスは腰を掴んでいた手を離し、イグレーヌの背に腕を廻した。
イグレーヌも同じ様にゴルロイスの背に腕を廻す。
「ゴルロイス、ゴルロイス―――」
何度も愛する夫の名を叫ぶイグレーヌの顔は、喜びと涙で溢れている。
そんな妻の口を、ゴルロイスの口が塞ぐ。そしてそのまま濃厚なキスへと続いていった。
上では互いの舌と舌が絡み合い、下では男の陰部と女の陰部が繋がりあう。
ゴルロイスの腰の動きも、妻への思いの丈を表すかのように激しくなっていった。
本来なら、幾度も繰り返し行なわれる筈であろう愛の営みも、この二人には、この夫婦には、それをする時間は少なかった。
数えるほどしか身体を重ねていないうちに、一方がこの地を去り、今日に至るまで、愛を伴う行為を別の相手で行なう事を、互いにしてこなかった。
ゴルロイスはアストールとして時間を過ごしていく間も、捨ててきた妻の事を忘れる事ができなかった。
妻の為とはいえ、一人で勝手に去っていった事の償いの意味を含めて、今まで女を抱く事も、買うこともしてこない。
イグレーヌの方も夫の帰りをひたすら信じ、これまで幾度か持ち込まれた再婚の話も全て断り、今日に至っている。
互いに相手のことを思い、生きてきた。その間に積もっていった思いは、計り知れない。
それゆえに、こうして再び繋がりあい、愛を営む事が出来、その行為が激しくなるのは、仕方なかったのかも知れない。
ゴルロイスの肉棒が幾度もイグレーヌの中を抉り、かき回していく間も、イグレーヌの膣内は愛する男のシンボルを捕らえ、味わうのを忘れてはいなかった。
愛液によって温かく湿った肉襞がいやらしく蠢き、膣全体で捕らえて締めていく。
出産を経験したというのに、締め付けは全く緩んでおらず、若い頃と同じ快感を伝えてくる。
ゴルロイスは堪らないほど心地いい快感に負けず、まるで若い恋人同士が行なうかのような激しさで突きあげていき、時には角度を変えながら、捻りを加えていく。
「イグレーヌ、やはりお前はいい女だ・・・」
背に回していた腕を解き、互いの指を絡ませながら、ゴルロイスはイグレーヌの耳元でそう呟いた。
「ゴルロイス・・・嬉しい・・・」
イグレーヌはまるで子供のように喜びながら、ゴルロイスに笑顔を浮かべる。そして、夫の腰を両脚で挟みこみ、繋がりあった部分が離れないようにした。
ゴルロイスのほうも、イグレーヌの腕を使って、豊かな胸を左右からよせていって、視覚的に強調させていく。
そうした事で、突き入れるたびに目の前で胸が振るえ、立ち上がっている乳首が、まるで相手を誘うかの様に見えてくる。
その為か、ゴルロイスの興奮はいよいよ高まってきて、自分のものに溜められているものを、吐き出したい衝動に駆られてきた。
事実、先程から奥から射精感が沸き起こり、感覚的にもう少しで達してしまいそうだった。
「イグレーヌ、激しくするぞ―――」
相手の返事を待たず、ゴルロイスは腰の動きを更に激しくし、一気に昇り詰めていく。
イグレーヌの方は、喘ぐ声に間が無くなり、取り合っている手に力が加わってくる。
妻と握り合う手を、敢えてゴルロイスは離し、空いた手を再びイグレーヌの腰に持っていき、更に奥まで突き入れるようにする。
そうする事で、互いに得られる快感が、ますます強くなっていった。
それから、何度もイグレーヌの中に突き入れていったゴルロイスは、ついに限界を悟った。
「イグレーヌ・・・!・・・くぅっ・・・!!」
一瞬、最奥まで突き入れて動きが止まった後、ゴルロイスは己のものを引き抜き、イグレーヌの身体に白濁した精液を解き放った。
イグレーヌの腹から胸にかけて、ふりそそがれた精液は、小麦色の肌と対極する色であった為だろうか、酷く目立ち、
激しく息をして喘ぐイグレーヌの姿もそれに加わって、やけに扇情的な光景に見える。
己の精を解き放ったゴルロイスは、その場にヘタリと座り込み、イグレーヌほどではないにせよ、荒く呼吸をしている。
「・・・すまねぇ、俺の方だけ気持ち良くなって、先にイっちまった・・・」
ゴルロイスとしては、イグレーヌを絶頂にまで達してやりたかったのだが、思っていた以上に自分は若かったのか、それまで堪える事が出来なかった。
何処か申し訳ない様子を見せるゴルロイスに、イグレーヌは身体を起こして笑顔を見せた。
「いいんですよ。あなたが気持ち良くなってくれたことで、私の身体はまだ、あなたを喜ばせてあげられると分かりましたから。それに・・・」
そう言って、イグレーヌは自分の顔をゴルロイスの顔に近づける。
「それに・・・?」
ゴルロイスが言葉の続きを待つと、イグレーヌは、顔を一度下に向けた。そして、前触れもなく自分の唇をゴルロイスの唇に重ねた。
「ん・・・・!?」
ゴルロイスは唇を重ねられた時、イグレーヌの口から何かが自分の口内へと流れ込んでくるのを感じた。それを飲み込んでしまった時には、イグレーヌの唇は既に離れていた。
「イグレーヌ、一体何を・・・」
そこまで言いかけたゴルロイスは、身体中が活力で満たされていく感覚を覚えた。
「―――まさか・・・」
ゴルロイスは妻の顔を見た。
イグレーヌの瞳は、未だに相手を求めているかのように、熱く潤んでいた。
「ゴルロイス、まだ夜は終わっていないわ。まだ、まだ足りないの。もっともっと、あなたを感じたいの・・・」
イグレーヌはそう言いながら、左手に握っている袋を真横に放り投げ、その後、ゴルロイスに抱きつきながら、後ろへと押し倒し、そのまま夫の身体の上に跨った。
「軽蔑されます?守護者が飲む霊薬を、あなたに飲ませてまで、身体を重ねあう時間を得ようとする私を?
でも、これが最後なのでしょう?なら、私はこの夜を無駄にはしない、したくないわ。
嫌いになっても構いません、蔑んでも構いません。だから、だから、まだ終わらせないで・・・」
瞳から大粒の涙を流しながら、そう語るイグレーヌ。
これまで口にしなかった、今宵だけの、夫との最後の営みを、まだ終わらせたくないという妻の思いが、ゴルロイスの胸に響いてくる。
「イグレーヌ・・・俺は、何があってもお前を愛しているし、愛し続けるつもりだ。だから、今はお前の好きなようにしていいんだ。
そうさ、今夜で終わりなんだ。だから、気の済むまで、俺を好きに扱ってくれて構わない。俺も、お前をもっと愛したい、もっとお前を味わいたいからな・・・」
自分の胸元に置かれている妻の手を優しく握りながら、ゴルロイスは微笑んだ。
「ゴルロイス・・・!!」
イグレーヌは、ゴルロイスの思いに言葉を詰まらせた。涙を流し続けながら、夫に向かって小さく頷いた後、
未だに萎えていない夫のシンボルを掴み、その上に自分の秘所を持っていった。
「ゴルロイス、有難う・・・。私も、あなたを愛します、愛し続けます・・・」
そして、自分の腰を下ろし、己の中に愛する男を再び受け入れた。
別れる運命にある夫婦の愛の営みは、果たしていつまで続くのか、この二人にも分からなかった。
ナバタの里の夜は、二人を見守りながら、ゆっくりと更けていくのだった・・・。
柔らかい日差しが射す部屋の中、穏やかなまどろみの世界から、イグレーヌは目を覚ました。
愛する男の腕の中に抱かれながら眠った為か、身体中に活力が満ち溢れているのを感じる。
視線を愛する男に向ける。ゴルロイス―――いや、今は朝だ。アストールと言った方が正しい。昨夜夫に戻った男は静かに寝入っている。
身体の温もりが心地良く、離れたくないと思ったが、如何にかその気持ちを抑え込み、イグレーヌは相手が目覚めぬよう、そっと腕から抜け出ると、
脱いであった衣服を拾い上げ、部屋の端においてあった敷布で身体を覆いながら、部屋から出ていった。
客間まで来たところで、イグレーヌはあることを思い出し、足を止めた。
昨夜渡された手紙の事を思い出したのだ。
手にしていたベルトの小袋にしまっておいた手紙を取り出し、部屋の物入れにしまってあったナイフで封を切り、中の手紙を取り出して読んでみた。
羊皮紙に書かれていた文字は、リリーナの性格を表しているかのように、繊細で綺麗だった。
自分への挨拶から始まったリリーナの手紙は、今のオスティアの様子やこれからの自身が果たすべき事、隣国のエトルリア・ベルン両国の状況などが簡潔に書かれており、
最後は幼馴染のロイの事が語られており、この文章から、今のリリーナを取り巻く状況が容易に想像できる。
「リリーナさんも、頑張っているのね・・・」
大変な状況ではあるようだが、それをおくびにも出さないのは、盟主としての意地なのか、それとも若いからなのか。
どちらにせよ、リリーナは無事にオスティアの盟主としての役割は果たすという事は、間違いないだろう。
そう、イグレーヌは思った。
手紙を客間のテーブルに置き、イグレーヌは自分の寝室に向かう。そして、替えの服を取り出し、昨日着た服から必要な物を外し、新しい服を着ていく。
それらの準備を終えると、イグレーヌは部屋の壁にかけてあった愛用の弓と矢を取り、家を出て行った。
今日も守護者としての使命を果たす為に。
砂漠に向かう間、イグレーヌは後ろを振り向かなかった。
もし、そこにあの人の姿があったら、自分の意思がくじけそうだったから。
だから、イグレーヌは、ひたすら前を見て、歩き続けた。
その表情は、どこか哀しげで、今にも泣きそうに見えた。
それからしばらくして、アストールの方も目を覚ました。
自分の側にいる筈のイグレーヌの姿が無い事に、一瞬戸惑ったが、直ぐに思考を切り替え、部屋に脱ぎ捨ててあった自分の服を取り、
乾いているかどうか確かめながら着がえていった。
寝室を出て、客間に入ると、昨夜渡した手紙がテーブルに置きっぱなしである事に気付く。
アストールは、つい手紙をとって、主のリリーナがどんな事を書いたのだろうかと興味を覚え、手紙を読み始める。
いかにもリリーナらしい文章と内容に、思わず笑みを浮かべてしまう。
読み終えたアストールは、手紙を封筒の中にしまおうと、封筒に手を伸ばす。
手紙を元通りに綺麗に折って、中に入れようとしたとき、封筒の内側に、何かが書かれているのに気が付いた。
陽光に照らしてみると、そこには、『アストールへ』と一言だけ書かれており、よく見ると、文字の近くにうっすらと絹糸で縫い合わせた後があった。
何だろうかとアストールは思いながらも、愛用のダガーを取り出し、封筒を切らないように、器用な手さばきで縫い目を切っていく。
全ての縫い目を切り終え、縫い目から現れた切れ目に指を入れてみると、そこから二つに折られた小さな紙切れが出てきた。
「・・・手紙・・・なのか・・・?」
とりあえず、アストールは折り目を開き、何が書かれているのか見てみた。
その紙切れは、リリーナの字で書かれていた、アストール宛の手紙であった。
小さく書かれていたので、読むのに苦労はしたが、アストールはその手紙を読みきった。
読みきった後、アストールは突然大きな笑い声をあげた。笑い声がなくなると、アストールの目から、光るものが溢れてきていた。
「・・・まったく、父親のヘクトル様といい、娘のリリーナ様といい、親子そろって、本当に俺を感動させてくれるねえ・・・」
そう言うと、手紙を封筒の中にしまって、元のテーブルに置いた後、アストールは神殿に向かって歩き出した。
先に家を出たイグレーヌとは違い、アストールの表情は穏やかだった。
神殿に着いたアストールは、早速長老に転移の術を行使してもらい、一気にオスティア城下の近くまで来る事ができた。
アストールは直ぐにオスティア城に向かう事はせず、城下にある宿場兼酒場に立ち寄り、部屋を取った。
用意された部屋に入り、アストールは椅子に腰掛けながら、これから主に報告する内容を整理し始める。
オスティアの密偵は、人目を避けるために、夜を選んで報告する事が普通だ。
アストールもその例に漏れず、これまでそうしてきているし、今回もそうするつもりだった。
日はまだ真上にも達していないので、考える時間はたっぷりある。アストールはその時間を無駄にするつもりは無かった。
それからしばらく時間をかけて、リリーナに報告する内容を頭の中でまとめあげると、アストールは早々とベッドに身体を横たえ、寝に入った。
密偵の必要な能力である、『時間に関係なく眠れる』を使って、残った時間を一気に消化するつもりだからだ。
アストールは昨夜の事を思い出しながら、静かに眠り始めた。
再び眼が醒めると、辺りは夕暮れ時になっており、アストールは部屋から出て、酒場で目覚めの一杯をしながら食事を取る。
朝から何も食べていなかったので、いつもよりも腹に物が入っていく。
味は悪くないが、やはりイグレーヌの作ってくれた料理の方がいいな、と思いながら食事を終えると、再び部屋に戻って、夜が訪れるのを待った。
辺りが暗くなり、夜が訪れると、アストールは酒場から出て、オスティア城の裏手に向かい出す。
密偵しか知らぬ、秘密の出入り口がそこにあるからだ。
アストールはその出入り口を使って城の中へと入り、リリーナがいる筈である、政務室に通じる天井裏のルートを音を立てずに通り、そこに辿り着く。
天井から見ると、リリーナは民達からの要望が記された報告書に目を通している最中だった。
アストールは天井の外れる箇所から飛び降りる。
流石に密偵であるだけあって、音をほとんどたてる事無く着地した。
僅かに起きた音に気付いたのか、リリーナがアストールの居る方に顔を向ける。
「リリーナ様、使命を無事果たして、帰還しました」
アストールが何時もの変わらぬ事務的な挨拶を行なう。
リリーナも、「ご苦労様です、アストール」と返事を返す。
「早速、里で得た事を報告させてもらいます」
そう切り出し、アストールはまとめあげた内容をリリーナに伝えた。
「・・・そう、彼女―――イドゥンは、確かに心を取り戻してきているのね」
「はい、目に見えるわけじゃありませんから、はっきりとは分かりませんが、ソフィーヤのいう事が正しければ、希望はある、とのことです」
「よかった・・・。それに、ほかの皆も元気にしていたようだから、安心したわ」
「ええ、そりゃあもう。ファなんて元気の塊のようでしたよ」
「ふふ、そうだったの」
アストールの報告にリリーナは安心したのか、始終笑顔で話してくる。
先の動乱が終結してから三年経ち、オスティアの公女リリーナの容貌は、少女としての可愛らしさから大人の美しさへと昇華し、
誰が見ても美人というであろう、麗しい女性へと成長していた。
オスティアの盟主としての役割を果たすようになってからは、そこに気品も備わるようになり、アストール自身、自分の贔屓目もあるかも知れぬが、
大陸一の美女と言われているギネヴィアにも負けぬのではないかと思えてきている。
「ところで、無事に手紙をイグレーヌさんに渡してくれたのかしら?」
「ちゃんと渡してあります、ご安心ください」
「そう・・・」
そう答えるリリーナの表情は笑顔ではあったが、何処か様子がおかしい様に見える。
「手紙の事を聞かれたついでですが、リリーナ様にお聞きしたい事があります」
「何、アストール?」
「あの手紙の封筒の内側に、俺宛の手紙が隠されていました」
それを聞いたリリーナの表情に、一瞬だけ緊張が走ったのを、アストールは見逃さなかった。
「手紙を読み、リリーナ様の御考えを、俺は知りました。そこでお聞きしたいのです。何故、俺とイグレーヌの関係を知っておいでなのです?
そして、何故、俺を密偵の任から解こうとしたのです?」
リリーナは、一度瞼を閉じて、ふうっと息を吐き、それからアストールを真っ直ぐ見つめながら、答え始めた。
「先ずは、何故、イグレーヌさんとの関係を知っているのか、について話すわね。
私がお父様の遺志を継ぎ、オスティアの盟主としての役目を果たそうとして、先ず最初に、今残っている家臣達の把握からはじめたの。
どんな能力があるのか、どのような仕事に向いているのか、色々と調べたわ。
その過程の中で私は、アストールがある任務の時、数年の間、オスティアに戻らなかった、という事実を知ったの。
貴方に直接聞いてみようとしたのだけれど、丁度任務に就いていて居なかったから、私は別の密偵にその調査をお願いしたの。
アストールの任務先であった、ナバタ砂漠にある理想郷に行き、オスティアに戻らなかった数年間、何があったかを調査するように命じ、報告を聞いて、分かったの。
あなたが記憶を失って、ゴルロイスという名で里の住人として暮らしていた事を。そして、そこで出会ったイグレーヌさんと結ばれ、夫婦になった事を」
「何時の間に、そんな調査をしていたんですか・・・」
リリーナの語った内容に、アストールは驚いた。
しかし、考えてみれば当然の事であるとも言える。
前領主ヘクトルとその主だった家臣を失った状態で、残った家臣の把握や過去の実績などを知るのは、リリーナにとって急務であったのだ。
その過程で、家臣に何かおかしな事があったと分かって、その事を調べるのは、むしろ自然な事といっていい。
先の動乱でも、アストール自身、新たに仲間が加わる度に、相手の過去や経歴を調べたので、リリーナの行動は、理に適っているといってよい。
「それを知って、私は思ったの。何故、アストールはイグレーヌさんの処に戻らないのか?と。
それから私は密偵とは何なのかを色々と知って、その疑問に対する答えを、私なりに出したの。
アストールは、イグレーヌさんの事を思って、戻らないんじゃないか、って・・・。
でも、そんな事になってはいけないと、私は思うの。いくら危険に晒さない為とはいえ、愛する夫婦が離れ離れになるなんて、あまりにも悲しすぎるわ。
アストールはそれでいいのかもしれないけれど、何も知らないイグレーヌさんの事を考えると、やっぱり一緒になるべきだと思うの。
何を甘い事を考えているんだと思うかもしれないけれど、家族を失う哀しさや寂しさは、私は誰よりも解るわ。
だから、きっとイグレーヌさんもそんな思いをしていると思うの。
私はね、誰かの幸せを犠牲にしてまで、このオスティアを繁栄させたいとは考えていないわ。それに、イグレーヌさんとは、一緒に戦った仲間でもあるし、
お父様の言葉を借りれば、『借りは作りたくない』のよ。アストールにも、イグレーヌさんにも」
「・・・・・・」
「だから、私はアストールを密偵の任から解き、自由にしようと考えたの。そうすれば、あなたはイグレーヌさんの処に帰ることができるから・・・」
リリーナの返答は、そこで終わった。アストールは暫く黙ったままだったが、ふと、口元を綻ばせて、意地悪そうに口を開いた。
「では、俺が密偵の任を解くという命令に従わなかったら、如何するんです?」
その質問に、リリーナは余裕のある笑顔を浮かべながら答えた。
「あら、それはないわよ。主の命令は絶対なのでしょう?それに、もし従わないというのなら、私なりに考えがあるもの」
「ほう、いかにして従わせるんです?」
「簡単よ、力ずくで従わせるの。お父様も言っていたもの、『最後の手段は二の腕で行なう』って」
笑顔でそう言い切るリリーナ。アストールは何故か彼女の背後に、ヘクトルが愛斧ヴォルフバイルを構えた姿で立っているような気がした。
「ちょっ・・それは洒落になりませんよ、まじで!」
「ふふ、そう?でも、私はアストールがこの事を受け入れてくれると信じているもの。そうする必要なんて無いと考えているから。
もし、密偵として、これまで知っている秘密の為に、そうすることが出来ないというのであっても、その事については、安心してくれていいわ。
エトルリアとベルンと他のリキアの領主との関係も、この数年で大分良くなってきたし、過去にあなたが携わった任務に関わっていた各国の要人は、
先の動乱で亡くなったか、あるいは、既に国の政務から離れているから、向こうから刺客が送られて来る事は有り得ないと言っていいと思うの。だから、大丈夫よ」
リリーナの考えを知り、アストールは改めて、『やっぱり、リリーナ様はヘクトル様の娘なのだな』と思った。
ヘクトル公といい、その娘のリリーナといい、如何してこうも自分を感動させるのだろうか、アストールは感謝の気持ちで胸が一杯になる。
「・・・分かりました、そこまでおっしゃられるのなら、俺は解任の命令に従いますよ。でも、本当にあっしがいなくなってもいいんですかい?」
既に家臣でなくなったからか、本来の口調でリリーナにそう聞くアストール。
「大丈夫よ、幸い密偵は動乱の最中に犠牲にならなかったし、あなたに代わる密偵は、若い人の中で育ってきているらしいし、だから、安心していいわ」
自分の心配も杞憂であったと分かり、アストールはほっとした。
長年仕えていただけに、オスティアには愛着があったので、自分が抜けた事で大事が起きたとしたら、きっと、一生悔いが残ると思ったからだ。
「それを聞いて安心しましたよ。では、リリーナ様、あっしはこれから家に帰るとしやす。
・・・長年密偵として働き、オスティアの為にこの身を捧げた事を、あっしは誇りに思いますぜ・・・ありがとうございやした」
アストールは別れの挨拶を述べ、その場から去ろうとした時、リリーナから声をかけられた。
「まって、アストール。実は私、最近になって、漸く転移の術を杖の助け無しで出来るようになったの。よければ、里の近くまで飛ばしてあげるけど、如何かしら?」
「本当ですかい?そりゃあ、あっしとしては願ったり適ったりってもんですが、大丈夫なんですかい?」
「・・・それって、私の事を信用していないの?」
やや怒気を含んだ口調で、リリーナは答えて、アストールをじぃっと睨む。
「いやいや、リリーナ様の御身体のほうを心配しているんですよ。転移の術っていやあ、大分魔力を消耗するらしいでしょう、ですから、大丈夫かな?・・・と」
睨んでくるリリーナも綺麗だなと思いながらも、アストールは慌てて言葉を返した。
アストールの心配も、リリーナは「大丈夫」と言って、安心させようとする。
「大丈夫、心配しないで。私はまだ若いんだから。・・・じゃあ、早速飛ばすから、その場でじっとしていて」
リリーナの言うとおり、アストールはその場でじっと立ち尽くす。リリーナが術の詠唱を始め、両手で何かを描くかのように、印をきっていく。
「―――彼の場所へ!」
その言葉と共に、アストールの足元に魔法陣が浮かび上がる。そして、アストールの周りを白い光が覆い始める。
光がアストールを包み、中心に向かって収縮を始める。それが拳大程までになった瞬間、一気に上下に細長い光の粒子となり、その場から消え去った。
「よかった、無事に成功したようね・・・」
そう言ったリリーナは、成功した安堵で油断したのか、術を行使した疲労の為なのか、体勢を崩し、後ろに向かって倒れていく。
「あっ―――」
次の瞬間、リリーナは誰かが自分を支えてくれているのに気がついた。
「・・・あ、マシュー・・・」
「ご苦労様でした、リリーナ様」
リリーナを支えながら、笑顔で労いの言葉をかけるこの男―――
オスティアの密偵の中でも、一、二を争う腕の持ち主であり、亡きヘクトル公の若い頃から仕えている家臣である、マシューという名の密偵である。
「いつからここに居たの?」
「アストールと話している最中に、上の方で待っていました。立てますか、リリーナ様?」
「ええ、ありがとう、大丈夫よ」
マシューの手から離れたリリーナは、執務用の椅子に再び腰掛けた。
「マシューの考えたとおり、アストールは無事にイグレーヌさんの処に行ってくれたわ。でも、マシューから話を聞くまで、二人が夫婦だったとは思いもしなかったわね・・・」
アストールの空白の数年の調査を行なったのは、マシューであった。
リリーナはマシューからの報告を聞いて驚き、それから二人の事を思い、先の命令を行なう事にしたのだった。
もっとも、この命令を行なうかについては、色々と悩んだ末、そうしてみては?と同じ密偵であるマシューの言葉を聞いて、ようやく決心したことではあったのだが。
「そういう意味では、あいつは密偵失格です。でも、誰かを好きになるのを止める事は出来ませんし、記憶を失くしていた訳ですから、
仕方がないと言えるかもしれませんがね」
「そうね、でも、ある意味では、アストールはオスティアとナバタの里の関係を、一層強めてくれたと考える事もできるから、私は感謝しているわ」
リリーナの言葉に、頭を押さえながら、マシューは溜め息をこぼす。
「リリーナ様はお優しいですね。普通なら、怒る所ですよ、これって」
「そうなの?でも、いいじゃない。誰かが幸せになる事は、側から見ていて悪い気にはならないでしょう?」
マシューはこの優しい盟主に、同意の意思を示し、頷いた。
「まあ、そうですね。・・・では、俺は任務に向かいます」
「そう・・・気をつけてね、マシュー」
「御気を遣っていただき、有難う御座います。・・・では、行って参ります」
そう言って、マシューは部屋から出て行き、人目につかぬように通路を進み、オスティア城の裏手から、外に出ていった。
夜空には上弦の月が昇り、幾つもの星が輝くのが見える。
マシューはそれを見上げながら、アストールの事を思った。
『アストール、お前は密偵としてしてはいけない事をしでかし、そのために、一人の女に哀しい思いをさせてしまった。
お前はそんな自分を許さず、このオスティアの為に、残りの人生を捧げるつもりだったんだろう。
だがな、それは間違っていると俺は思う。それは償いではなく、逃げ、だ。本当にするべき事は、その女に許しを請い、再び夫婦となって、幸せにする事だろう。
アストール、お前はまだやりなおす事が出来る。やり直し、幸せになれる可能性がある。それを、もう二度と逃したりするんじゃないぜ・・・』
そしてマシューは、二十年以上も昔に失くした、亡き恋人の事を思い起こす。
そう、自分もアストールと同じだった。そして、自分はもうやり直すことが出来ない。
だからこそ、リリーナの考えを後押しし、アストールを密偵の役目から解任させたのだ。
自分のような思いを、アストールにさせない為に・・・。
マシューは、西の方を見た。
その方向は、アストールが向かっている、理想郷のある方角だ。
マシューは、アストールが無事に着くように、心の中で祈りを捧げる。
そして、それを済ませると、赤い古びた旅用のマントを翻しながら、夜の闇の中へと姿を消していった。
身体の側を駆け抜けていく風を感じて、アストールは目を開いた。
目の前には、砂漠が一面に広がっており、無事に転移してきたのだと分かった。
周りを見渡し、見覚えのある巨大な獣骨を見つけたアストールは、今いる場所が、ナバタの里からそれほど離れていない地点である事を知る。
上空の星の位置を観察し、向かうべき方角が分かるやいなや、アストールは理想郷に向かって歩き始めた。
昼間にたっぷりと寝たので、眠気など全く無く、この調子でいけば、明け方には着くだろうと、アストールはみていた。
砂漠を進みながら、アストールはイグレーヌの事を思った。
今度こそ、俺はあいつを幸せにしてみせる。心の中で、そう強く決意しながら、アストールは、前に向かって歩き続けた。
理想郷に夜明けが訪れる。
ナバタの里の守護者イグレーヌは、夜明けと同時に目を覚まし、これまでと変わらぬ、いつものように着替えと準備を行い、家を出た。
里の入り口を出て、今日通るべきルートを考えてながら歩いていたとき、イグレーヌは、西の方角から、誰かが此方に向かってくるのに気が付いた。
遠目からは誰なのか分からなかったが、近付いてくるにつれ、相手が誰なのかを、イグレーヌは知った。
信じられなかった。
それは、もう出会う筈の無い、あの人だった。
自然と、イグレーヌの足が前へと進み出す。
一歩、もう一歩と、互いに近付きあう。
互いの距離が手の届く所まできて、二人は同時に足を止めた。
言葉は無く、唯、相手を見つめ続ける。
それがどれ位の間続いたのか、一分とも、一時間とも感じられる静寂を、アストールの浮かべた微笑が打ち破った。
「今帰ったぜ、イグレーヌ」
言ってアストールは、イグレーヌの側に近付いていって、目の前に立ち尽くし、イグレーヌの顔を見つめた。
「どうして・・・何故貴方が・・・」
未だに信じられぬといった表情で、そう呟くイグレーヌ。
「だろうな、俺もこうなるとは思ってもみなかった」
「・・・・・・」
「実はな―――」
アストールは、オスティアに戻った後の事の顛末を、イグレーヌに話した。
アストールが言い終えた時には、イグレーヌは今にも泣きそうな表情を見せていて、口元を押さえ、必死にそれに耐えていた。
「本当なのですね、嘘じゃないんですね・・・」
そう言って、イグレーヌは、ついに声をあげて泣き始めた。
アストールはそんなイグレーヌを抱き寄せて、自分の胸の中で、愛する妻を好きなだけ泣かせてやった。
「ああ、嘘でもない、ましてや蜃気楼でもない、本当の本当の事だ」
髪を愛撫しながら、優しく語りかけるアストール。イグレーヌはアストールの名を呼びながら、顔を胸元に埋めていく。
アストールの手がイグレーヌの肩に乗り、互いの身体を優しく引き離す。そして、涙を指でぬぐってやりながら、イグレーヌに向かってこう言った。
「おいおい、俺は『アストール』じゃないぞ。さっき言わなかったか、『今帰ったぜ』って・・・」
そう言われて、イグレーヌは一瞬きょとんとした表情をみせたが、直ぐに何を言わんとしていたのかを理解し、満面の笑みを浮かべて、こう答えたのだった。
「ええ、そうでしたね。・・・お帰りなさい、ゴルロイス」
終
333 :
花泉の亜茶:2005/09/09(金) 19:43:17 ID:HQKTqbpU
投下終了。
>>313へ
ごめんなさい、ファはあそこで出番はおわりなんです。許してくだされ。
アス×イグは悲恋が似合うと思いますが、あえてハッピーエンドにしてみました。
あと、最後におまけでこの後の後日談をのっけときます。
あれから八ヶ月あまりが過ぎた。
今、イグレーヌの家には、ファとソフィーヤとイドゥンの三人が訪問している。
ファが、イグレーヌの所にいきたいとせがんでしょうがなかったので、ソフィーヤは仕方なく、イドゥンも一緒に伴って、やってきたのだ。
何故、そんなにファが来たがっていたのかというと―――
「あ、今うごいたよ、イグレーヌ!」
イグレーヌの顔を下から見上げながら、ファが声をあげる。
「そう?でも、もう少し時間が掛かるのよ、この子が生まれてくるのは」
自分のお腹に耳を当てるファの頭を撫でてやりながら、イグレーヌは愛しい思いで、膨らんだお腹を撫でていく。
今、イグレーヌの身体には、新しい命が宿っていた。
自分の夫、ゴルロイスとの愛が、形になった証である。
「生まれてくるのはおとこのこかな、おんなのこかな?」
「それは分からないのよ、ファ。でも、それは生まれてきてくれるまでの楽しみとして、分からないほうがいいんじゃないかしら」
「ふ〜ん、そうなの。でも、きっとあの子みたいにきれいな赤ちゃんが生まれてくると、ファはおもうよ」
ファが、『あの子』と言うのを聞いて、イグレーヌの目に熱いものが込み上げてくる。
「そうね、きっと、あの子の様に、かわいい姿で生まれてきてくれるに違いないわね。
そう、きっとあの子の様に・・・」
数年前にこの世を去った娘を思い出しながら、イグレーヌは、瞳から零れそうな涙を拭っていく。
「どうしたの、どこかいたいの?」
心配そうに見つめるファに、イグレーヌは「大丈夫、何でもないの」と言って、安心させる。
「ねえ、ファ。もし、この子が生まれてきたら、あの子と同じ様に、お友達になってあげてくれないかしら?」
「うん、いいよ!ファがおともだちになってあげる。えへへ、はやく生まれないかなぁ〜生まれてこないかなぁ〜」
イグレーヌは、ファの嬉しそうな様子を見て、こう思った。
まだお腹にいるこの子は、きっと幸せになってくれるだろう。あの子―――亡くなった姉の分まで・・・。
何故なら、生まれてくる前から、里の皆に見守られているのだから。そして、神竜のファから、温かい祝福を受けているのだから。
もうすぐ、日が暮れる。あの人が帰って来る頃だ。
イグレーヌは、心の底から幸せだと思った。
もう、一人じゃないから。
もう、あの人の帰りを、楽しく待つ事が出来るのだから・・・。
335 :
花泉の亜茶:2005/09/09(金) 19:46:24 ID:HQKTqbpU
以上がおまけです。
では、他の職人様、投下ドゾー。
GJ!
不覚にも最後でちょとウルッときた
GJ! イグレーヌさんが幸せになって良かったな〜。
粋な計らいのリリーナ様がかっこいい。
本当にGJなんだけど。
ファは?
アストールおじさんとファが一緒に仲良く水浴びして、
ムラムラしたアストールがファにエチィことするのが見たいんだよ〜。
そんでもって、小さな割れ目にぶち込まれるファが見たいんだよ〜。
>337
お前は鬼だべ
GJ!ワクテカした甲斐があった!
人妻エロス…(;´Д`)ハァハァ
アスイグは悲恋も萌えですがハッピーエンドもいいですね。
リリーナ様はやっぱりヘクトルの娘だな、ナイス計らいだ。
マシューの幸せは…難しそうですね。
職人氏のSSを勝手に自作小説としてP2Pでアップするのはどうかと思うぞ。
わざわざ串とっかえて自作自演か、今時珍しいタイプだな。
よくわかったな。
次の作品投稿者は俺だと思ってね。
>>287=
>>289 こいつもパスカリだろ?
悪行がばれた直後に書き込むあたりが、知性の低さを感じさせるな。
つうことは、パスカリいないと
このスレものすごく過疎ってるってことかw
あの馬鹿が来た時に雰囲気がおかしくなるせいでそう見えてしまうだけだろ。
まともな職人や住人は書き込み控えるし。
しかし、本当につまんねえ奴が粘着してるよな…。
とりあえず、スレに人を呼び戻すために
何か書こうか?
>>350 これ多分パスカリ。
まあ、粘着してても専ブラであぼーんしてしまえば何も問題ないわけだが…。
>亜茶氏
最初から最後までGodJobです!ハァハァ致しました。
再開した夫婦の濡れ場はエロいし、エンディングで泣かせるし
リリーナとマシューがいい味出してたし。
個人的にずっとお待ち致しておりました。次回作の投下まだ再びお待ち申し上げます。
二日目夜の人、まだかなー。お待ちしてますよー。
二日目夜の人のファまだかなー。お待ちしてますよー。
亜茶氏お疲れ様でした。ハッピーエンドよかったよ。
マシューの生き様もかっこいいしこういう話好きだ。
別に読んじゃーいねーから
やっぱり、ダミアン氏や外伝氏じゃないと
他の作品呼んでもはいはいわろすわろ(ry
亜茶さん
GJ!!
悲しさを出させた後のハッピーエンドはマジ感動!
描き方もとても良い!
これからもガンガレ!
886 名前:うさんくさい名無し 投稿日: 2005/09/11(日) 17:35:52
このスレの上の方で騒いでるアンチパオラの奴が
内部崩壊を狙って必死であっちこっちで工作してたりして
二回戦に勝ったのや支援の質が上がり気味なのが気に入らなかったとか
889 名前: うさんくさい名無し 投稿日: 2005/09/11(日) 18:18:05
>>886 お前すごいな。ドンピシャリってとこだよ
俺はこのスレに常住してる517だが、必死であちこちで工作してるよ
このスレは愚痴スレなんだしどう煽ろうが俺の勝手
マケドニア滅亡も目前だ
評判の下がりきったパオラが勝ち上がれるとは思わないからこの際言っておこう
パオラに投票してさり気なくイタイ信者を装ってたのは俺
準備スレでパオラ信者になりきってさり気なく相手陣営を叩いてたのは俺
あちこちのスレで昨日までの二日間、マケドニアのマナーが悪いってひたすら騒ぎ立てたのは俺
ミネルバスレで熱狂的なミネルバ信者を装ってパオラ信者苛めまくってたのも俺
大半は俺の自作自演。でもRHk1HRnAを含め、悪ノリしてくれる連中も結構いたw
最初はパオラ信者をいじめてやろうという気持ちで始めたんだが
こうも大事になってくれるとは思わなかったんだ
お前ら、釣られすぎwww
今蒼炎で女限定プレイやってるんだが
ステラたんは男しか支援がつかないのな…
>亜茶氏
前半が切ない。切ないだけにリリーナナイス。
そしてナバタの他の三人もイイ感じだ。主にイドゥンたん。
>亜茶氏
GJです。前半のイグレーヌが切ないだけに、
ハッピーエンドでほっとしました。
どちらも互いに操を立てていたのがナイス。
周囲の人々もいいなぁ。
ナバタの皆とかリリーナとかマシューとか。
二日目夜の人はまだディスカー。
どうもご無沙汰しております。マシンっす。
トラ7で一本書けました。ミーシャ陵辱物、のつもりです。
では投下開始。
おう兄ちゃん、見かけねえ顔だな。旅の途中か。
こんな辺鄙な所までよく足を伸ばす気になるよ。見ての通り何もねえ村だぜここは。
ここから東に半日も歩けばでっかい街に出られるから、そこだと色々遊べるんだが、
けどもう夜だしこの辺は旅人狙いの盗賊もしょっちゅう出るからな。
『たんぽぽ』って知ってるか。ナニ知らないだって?
この辺を荒らしまわってる盗賊団で、可愛い名前してる割に獲物を見つけりゃ身包み剥いで
男は殺す女は犯すで、そりゃあもう極悪非道の奴らなんだから。
興味ない?ああそうか旅人だからこの辺の事情は関係ないのか。
おお、これはわざわざ奢ってくれて有難うよ。
最近商売の上がりが薄いからツケ貯まっちまって、この店でも飲ませて貰えないって
今親爺に怒られた所だよ。お蔭で助かったぜ。
兄ちゃんよく分かってるじゃねえか。商売は世の中が平和な方がやり易いわな。
あんまり平和になりすぎてもこっちゃ困るんだけど――
あ、いや、何でもねえよ。うん。いいよな平和な世の中って
美味え――喉が灼けるわ。
久々の酒は腹にまで沁みるわな。アンタも一杯どうだい、って奢って貰ったんだよな。ハハハ。
何だよ飲まねえのか。兄ちゃん男前なのに、そんな愛想悪いツラじゃ女にもモテないぜ――
そうか兄ちゃん街から来たのか。で、様子はどうだった?
通りの角々を帝国兵が見張ってるってか。そうだろ息苦しいだろ。
あいつら余所者のクセにデカい面して腹立つよな。兄ちゃんもそう思わねえか。
そうとも、こっちだって商売上がったりだ。折角偉そうな王様がくたばっちまって
自由になったと思いきや、あいつらが出娑婆るおかげで今夜の飲み代にも事欠く有様さ。
こんな田舎でのお楽しみといえばここで飲むか、向こうの隅っこで卓囲んでる連中と
骨牌で遊ぶくらいしかないってのに――
あれで稼ぎを擦ったんだろうって?ハハハ兄ちゃんには敵わねえな。
奢って貰ったばっかで悪いんだけどよ、少し銭回してくれねえかな。
さっきまではグテグテだったけど、兄ちゃんに奢って貰ってツキが少し回ってきた気がするんだ。
次の一張りで倍にして返してやるからさぁ。頼むよ。
そうだよな。欲をかくから有り金擦っちまうんだよな。悔しいけどアンタの言う通りだ。
それにしても兄ちゃん、遠目で見てるのによく次に引く牌が分かるよな。アンタ魔法使いか?
ああ悪い、そんな格好してたモンだからさ。面構えもオレと違って賢そうだし。
ふーん魔法じゃねえのか。言われてみれば確かに山から引いた札は卓に晒してるし、その札から
相手の手の内を読んで自分の手と照らし合わせたら、その残りが山にあるって算段になるよな。
けど出た札の数と絵柄を全部覚えてるなんて人間業じゃねえよ。確かにそれが出来れば勝てるけど、
オレにやれって言われても無理な相談だ。
ナニ半分はハッタリだって?コイツぁますますバクチに向いてる性格だ。勿体無え話だよ。
兄ちゃんあいつらに混じって骨牌やりゃあ確実に勝てるのに――って。
違えねえ。札の数ばっかり覚えてても擦りかえられたら終わりだよな。うん。
さっきオレが負けた最後の勝負、証拠はないんだけど親の手付きが妙だったし。
打たねえ代わりに、その分だけ飲ませて貰うとするか。おい親爺、もう一杯頼む――
こんなに飲んだのは久しぶりだよ兄ちゃん。生き返った気分だ。
お返しをしたい所だがどうすりゃいい? 遠慮するなよ、一週間分はご馳走になったんだから。
人を探しているだって。どんな感じの奴だ。
何か分かりやすい特徴でも言ってくれたら、すぐに思い出せると思うんだが。
そいつぁ――ちょっと古い話になるけど構わないか?
もう一年くらい前になるかな。
今みたいにここで飲んでたら突然風が吹いたんだ。もちろん店の中での話だぜ。
そしたら一体いつの間に来たのか、妙な野郎が親爺の前に立ってたんだよ。
オレぁそれまでに大分飲んでたんだけどな、そいつが来ただけで酔いが一変に醒めちまった。
けど不思議と悪酔いはしねえ。頭痛も吐き気も、酒が切れた時の怠さも感じねえ。
それどころか春の原っぱに吹く風を腹一杯吸い込んだみてえに爽々しい気分になってな。
不思議な奴だった。
面が整ってたのもあって、老けてるのか若いのかもちょっと判らねえ。えらく質素な身形なのに、
どこかお上品さがあってな。それが全然嫌味に思えねえんだ。
どっちかって云うと御伽噺にでも出てくるような種類の男だよ。あんな奴って本当にいるんだな。
その男は椅子に腰を下ろして――ちょうど兄ちゃんが今座ってるのと同じ椅子だ――オレが飲んでた
同じ銘柄の安酒を頼んでな。金に困ってる風には見えなかったのにだぜ。
それで見たこともない速さで一気に飲み干して、金を払わずに店を出ようとしやがった。
焦った親爺に咎められて、男は立ち止まって言ったんだ。
「では代わりに一曲如何かな。ここの客に一時の安らぎあれ」
そうして懐から笛を取り出して一曲演じたんだ。
キレイな曲だったな。
何かこう、安酒場の荒んだ雰囲気がガラッと変わるような気がしたんだ。
聞き慣れない調子だったんだが、ひどく懐かしく思えてな。
そこで勝ったの負けたの騒いでる連中も、骨牌遊びを止めて夢中で聞き入ってた。
親爺に至っては両目から涙流して、しかもそれ拭こうともせずに気を付けの姿勢で聞いてた。
曲が終わっても、オレ達はみんなその場に固まってた。本当に感動した時は拍手さえ
出来なくなるモンなんだよ。
「これは店を騒がせた迷惑料だ。釣りはいらない」
そう言って千ゴールド近い金を置いて男は店を出たんだがな。
親爺もオレ達客も、唯々その男を見送るだけで大金に手を付けられなかった。
その男がどこに行ったかって? 確か東の街に行くって言ってたな。
何だよ兄ちゃん肩を落とすなよ。折角ガラにもねえいい話をしたってのに、話した分損だぜ。
宿、探してるのか。残念だけどこの辺は旅人も少なくてな、宿やっても儲からねえんだ。
親爺に頼んだら上の部屋を貸してくれるぜ。オレから頼んでやるから、今晩はここに泊まりなよ。
二階から妙な物音が聞こえる? 目だけじゃなくて耳も良いんだな。
まあ宿代わりって言っても、お偉いさんが泊まる小奇麗で豪華な街の宿とは違うからな。
品のねえ話だけど、半分連れ込み宿みたいなモンだよ。
良かったらアンタも遊んでけよ。こんな田舎にいるとは思えない、物凄い別嬪の姉ちゃんだからさ。
街の商売女でも滅多に見かけない上玉だぜ。オレが保障するさ、へへへ。
そう嫌な顔するなよ。兄ちゃんくらいの歳なら女遊びの一つも出来てようやく一人前なんだからよ。
え、何だって。その女の身の上話を聞きたい?
姉ちゃんと懇ろになって直接聞いた方が早いと思うぜ。何でそんなまだるっこしい事頼むんだよ――
分かったよ今話してやるよ。まったくもう、女遊びしたくねえだなんて堅物もいい所だぜ。
――親爺、もう一杯だ。もうそれ以上飲むなだって。違うよ、これは兄ちゃんが飲む分だよ。
さて――兄ちゃん。
こいつは安いけど強烈でな。慣れない奴が飲むとひっくり返ってそのままオネンネしちまうぜ。
これ全部飲んだら話してやるよ。女の話は素面で聞いてもつまんねえから。どうだい?
そうそう、酒の誘いは断らねえのが男の礼儀ってモンだ。おお良い飲みっぷりじゃねえか。
アハハ、さすがにキツかったか。ぶっ倒れなかったのは褒めてやる。
じゃあお互い適当に酒も入った所で、話でもするか――
半月前、オレは商売に出かけてな。
商売と言ってもオレ一人じゃねえ、今骨牌やってる連中と一緒にだ。あのノッポとデブがオレの
幼馴染みで、その商売仲間のハゲと片目、それにオレ。全員揃って仕事するのは久しぶりだった。
仕事場までは北の山脈を抜けて、そこから西に歩いて二日かかった。
そうレンスターだ。良く知ってるじゃねえか。
遠い場所だし収穫よりも税金の方が多くなるから、普段は仕事にならねえ場所なんだけど、
あの日はかなり派手にドンパチやってたからな。帝国兵もオレ達の水揚げを狙うような真似は
するまいと踏んだんだ。
あんたも最近まで街にいたなら知ってるだろ?リーフ王子の反乱軍の話。
そいつらが城を取り戻すとか言って、グスタフ将軍率いる何倍ものフリージ軍に正門から
喧嘩売ったって話さ。普通じゃ考えられない無謀な戦だよな。
だけど丁度その日あの戦があったから、オレ達は帝国兵に見つからず自由に動けた。
トラキア河はデカイから船便も多く通る。河岸の村は陸側こそ森に囲まれて道はないけど、
船のお蔭で結構開けて豊かだったから、その辺だと揚がりも大きいんだ。
ところが商売の方は意外と収穫がなくて、ほとんど只働きに終わっちまったんだよ――
糞ったれの反乱軍が!今思い出しても腹が立つぜ!
どうせオレ達の商売を邪魔するんなら、さっさとフリージにやられちまったら良かったんだ。
大体帝国軍は何をしてたんだ!聞いた噂じゃゲルプリッターの援軍に加えて、ヴェルトマー最高の
天才軍師サマが城で指揮執ってたってのに!
帰ろうとした時の怠さと言ったら無かったよ。行きの時何日分かの食料を持って来ていて、
それを食った分減ってたはずの荷物がやけに重かったからな。
おまけに街道に出たら反乱軍か帝国軍に狙われるから、歩くのが辛くても深い森の中を
通り抜けなけりゃならねえ。
食料も残りが乏しくなっていた。まあいざとなったら近くの民家から頂戴するつもりだったから、
それは別に大した問題じゃねえんだけどな。
取り敢えず河を南に渡って岸辺で火を炊いた。服乾かしがてら休憩を取ろうとした時にだな――
sien
がさ――とな。
森の中で枝葉の擦れる物音がしたんだよ。
慌てて火を踏み消して、オレは薄暗い木陰の向こうに目をやった。何も見えねえ。
ほとんど同時に、そいつの驚いたような気配が伝わって来る。物音もぴたっと止んじまった。
睨み合い――と言ってもこっちからそいつの姿が見える訳じゃねえんだが。
そんな感じでしばらく止まった場の空気が流れ出すと、物音がオレ達から遠ざかるように、
森の奥へと慌てて消えて行く。
焦りに焦ったさ。
確かに昼飯時だったし、正体が動物とかだったら捕まえて肉が食えるんじゃないか、なんて
ほんのちょこっとだけ期待もしたんだがな。
けどそんな偶然みたいな話より、もっと現実にありうるヤバい事態が頭に浮かんだ。
――万が一それが帝国か反乱軍の兵隊だったら
城門からも反乱軍の進路からも外れたここに兵隊が来るなんて、仲間から逸れたとしか思えねえ。
だから兵隊だったとしてもそんなに数がいるとは考えられなかった。一人二人なら問題ないだろう。
こっちゃ五人もいて斧で武装してたんだし、一斉にかかれば訓練された兵隊相手でも数の力で倒す
勝ち目があったさ。
と言うか、もし兵隊だったら数が少ない内にケリ付けなきゃならなかった。
一人でも兵隊を取り逃がして、しかもそいつに仲間呼ばれて反撃されたら一巻の終わりだ。
良くて身包み剥がされた上にひっ捕らえられるし、悪くすればオレ達全員その場で殺されちまう。
盗人の上前撥ねるくらい、あいつら軍隊にとっちゃお手の物なんだよ。だから上がりを取られない
よう、ちょっとでも早く物音の正体を見極めねえといけねえ。
探す上では手分けした方がいいし、敵と戦うなら人数の多い方が有利だ。ほとんど暗黙の内に
考えが通じ合ったのか、オレが斧の柄を握ったときには何も言わずとも全員が武器を持っていた。
オレ達は森の中に入って、木の葉の擦れる音を頼りにそいつを追いかけた。
意外と物音の逃げる速さは遅かった。だからすぐに追い付けそうな気がするんだが――
そいつは茂みとかいばらとか、そういうガタイのデカい野郎が通り難い場所を選んで先を行く。
なまじ頭数が多かったのが災いして、オレ達はその都度足止めを食らった。先回りしようにも
土地勘がねえ場所だから、そいつの通った道筋をバカ正直に追いかけるより他はねえ。
茂みを払い、いばらをぶった切って。追い付いたかと思うと、またその先の茂みで立ち止まる。
けどそれも長くは続かなかった。
どさ――とな。
落ち葉の上に重みのある柔らかい物が落ちる音がしたんだ。
足元が段になってるのに気付いて、慌てて立ち止まった。
そしたら後から来た仲間に背中を押されて転びそうになった。誰かがとっさに肩を掴んでくれた
お蔭で、何とか転ばずに済んだんだけどよ。
その先に窪みがあってな、そこだけは木もいばらも生えてなかったんだ。
開けた窪みの真ん中に、枝葉の間から漏れた光が差し込んでいて。
濃い緑色の髪をした丈の短い白服がそこに蹲って、膝まである長靴の上から足首を擦ってたんだ。
ありゃあ窪みに気付かず躓いて転んだんだろうな。
そいつの二の舞はゴメンだったから慎重に窪みへと降りる。そしたら白服が立ち上がろうとして、
落ち葉の上に尻餅を付いた。
よく見るとその白服、袖とか襟の縁取りが金色でな。生地も高く売れそうな上等の物だ。
その短けえ裾から伸びた太股が、やけに艶っぽかったよ。見るからに柔らかそうで、小汚え毛とも
縁がないし、何より日に焼けてなかったんだよ。
自分の腰に手を遣って、そいつはハッと顔を上げた。
あの顔はちょっとしたお芸術品だったな。
鼻筋が通っていて、長い睫毛の下の目が切れ長でな。瞳の色は肩まで伸ばした髪と同じ深い緑色だ。
唇はちょっと薄かったけど、顔の造り全体で見渡せばそれがまた丁度良い按配だったんだよ。
切れ長の目に分厚い唇なんて、不細工の基本みたいな組み合わせだからな。
何より土埃とか葉っぱとか滲んだ血に汚れちゃいたが、肌は抜けるように透明でな。
――美人だ
――しかも白い
誰ともなくそう呟いたよ。当然っちゃ当然の話さ。
何たってこんな森の中に女が一人、しかも滅多にお目に掛かれないような上玉と来たモンだ。
それが細い脚を折り曲げて横座りしながら、怯えた上目遣いでオレ達を見てたんだから。
夢でも見てるような心地だったよ。そこいらの村娘とは格も気品も断然違う。
もしかしたらこの姉ちゃん、天女なんじゃねえかって錯覚しちまったぐらいだ――
「あなた達何者なの?」
見惚れて夢うつつをさまよっていたオレ達を、緑の髪をした姉ちゃんの声が呼び戻した。
男と女が出会ったんなら、まずは自己紹介と行くのが礼儀ってモンだろう。
出来るだけ笑顔になるよう気を付けて、オレは聞き返した。
「通りすがりの行商人だよ」
「嘘おっしゃい!あなた達の持ってる血に塗れたその斧、戦闘用に改造した物でしょう?
鍛えた鋼で出来た薄めの刃、人を殺めるには都合の良い物だわ!近付かないで下さい!」
オレ達は仲間同士で顔を見合わせた。
キレイな顔してたけど、この姉ちゃんはちょっと見ただけでタダの鋼の斧と改造戦斧の違いを
一発で見破っちまった。一体こいつ――
「何者なんだい?人に名前を聞くんなら、自分も名乗るのが礼儀ってモンだぜ?」
「私は――」
答えようとして姉ちゃんは少し躊躇った。脚の肌色の隙間から裾の白い中身が見え隠れする。
そうやって誘われてると、初めて女の裸を見た時の興奮が蘇って来るような気分だったよ。
姉ちゃんはオレ達の膨らんだ股座に気付くでもなく、ご丁寧にもきちんと名乗ってくれた。
「シレジア天馬騎士団のミーシャ将軍です。さっきの戦闘で天馬から落ちて――」
「――なるほどな」
丈の短いその白服は軍服だったって訳だ。聞き慣れねえ丁寧な言葉遣いも騎士ならではのモンか。
オレは姉ちゃんの説明で納得したんだが、すぐ後ろから幼馴染みのノッポが声を掛けやがった。
「けどシレジアって云やあ、とっくに王家が滅びてんじゃねえのか。それじゃ騎士も何もねえだろ」
ノッポの言う通りだった。
十何年か前にグランベル帝国が出て来てから、それより弱い国は軒並み攻め滅ぼされちまった。
アグストリア、イザーク、そしてシレジア。今じゃ滅びた王族が何処でどうやって暮らしてるのか、
風の噂にもとんと聞きゃしねえ。
「騎士団とか名乗っても、仕える王様だっていやしねえのによ」
姉ちゃんは切れ長の目を少しばかり吊り上げて、ニヤニヤ眺めてるオレ達に答えたな。
「確かにシレジア王国は滅亡の憂き目に遭いました。だからと言ってシレジアの地がなくなった
訳でも、シレジアの民が誇りを無くした訳でもありませんから」
誇りと来たか。オレ達は一斉に笑ったよ。誇りでメシが食えるならオレ達商売は出来ないって。
大体シレジアって、オレ達の村よりも寒い場所だろ?食べ物もロクに取れねえ所の出でありながら、
そんな甘っちょろい事を大真面目でホザいてた姉ちゃんの事が可笑しくてよ。
「けれども――命なくして誇りも立たないのは事実です。騎士は食わねど高楊枝、とも申しますけど、
その諺を騎士ならぬ民に強いる事も出来ません。ですから――」
「――金が必要ってか。止の詰まりが薄汚い傭兵って事じゃねえかよ」
姉ちゃんの言葉をさえぎったのは片目だった。
たった今卓で四枚目の9の札を引いた奴の事だよ。妙に頭は働くんだが、相手を怒らせても
どこ吹く風、って態度がちょっとばかしオレも気に入らねえ。
オレが気に入らねえぐらいだから、初対面の姉ちゃんにとっちゃ尚更腹立っただろうな。
案の定姉ちゃんは片目の野郎に向かって、切れ長の目を吊り上げた。オレ達も負けじと眼を飛ばす。
枝葉が思い出したように揺れたが、それはただの風の悪戯だったみてえだ。
姉ちゃんの仲間が現れる気配は微塵もしねえ。それどころか帝国兵だってこんな深くまでは
来ねえ。オレ達の方が有利なのは明らかだった。
「図に乗るなよ姉ちゃん。丸腰でオレ達五人を相手にする気か?」
ハゲに言われて、姉ちゃんの顔が悔しそうに歪んだ。図星だったんだなありゃ。
さっき見せた腰に手を遣る奇妙な動きは、大方武器を取ろうとしてたんだろう。もし槍でも
持っていれば、オレ達五人が相手でも斬り掛かっていただろうな。
例え歴戦の天馬騎士サマと言っても、丸腰じゃそこいらの女と指して変わらねえ。
こっちゃ女日照りが続いていたからよ――
東の街にも商売女はいるけど値段が高いし、最近じゃ商売上がったりでご無沙汰だったし。
何より騎士サマとお知り合いになる機会なんて、この先生きていても二度と巡って来ねえ――
どうしたってヤる事ばっかり考えちまうわな。舌なめずりしながら一歩近付くと、
「――来ないで下さい」
姉ちゃん、どこか声が震えてたな。尻餅を突いた姿勢のまま、落ち葉の上を後退りする。
けど痛そうに顔を顰めて止まっちまった。足首を痛めていたからな。
落ち葉を一歩一歩踏み締めながら、オレ達は姉ちゃんを囲むようにして迫って行く。
「来ないで――」
足首を庇いながら姉ちゃんが顔を上げて、ぐるっとオレ達の首を一眺めする。
喋り方から騎士サマの気取った感じが消えちまっててな。顔はすっかり蒼褪めて、まるで狼に
狙われた子羊みたいに情けなく震えてやがる。
「触らないで!!」
姉ちゃんが身を縮込めたのと、その肩をハゲが落ち葉の上に押したのは、ほとんど同時だった。
ハゲと片目が両脇から姉ちゃんの腕を押さえ込んだ。
いくら戦い慣れていたとしても、所詮は女だ。オレ達の力にゃどうやったって敵わねえ。
誰か、誰かいないの――?
そう叫んだ姉ちゃんの口を、オレは横から顔を突き出して自分の唇で塞いだ。
大きく目を見開いて、姉ちゃんは喉の奥から声を漏らした。
姉ちゃんが怒ったように呻く。止めてくれって言ってたんだろう。
勿論そんな事はお構いなしに、オレは姉ちゃんの唇を舐めては吸い上げた。
ただ舌は入れなかった。姉ちゃんの目からは歯向かう態度が消えてなかったから、
舌ぶち込んだ瞬間に噛み切られる危険がある。
切れ長の目が段々細まって、目尻に涙が溜まるのを楽しみながら、可愛い唇を充分に味わったよ。
息苦しくなったんで、一旦口を離した。文句を飛ばそうとしたのか姉ちゃんは息を継いだけど、
言うよりはやくデブの毛深い手が姉ちゃんの胸に伸びた。
へへへ。
気の強そうな面してた割に、小娘でも見せないような恥ずかしがり方をしてな。
王妃様、母様――
叫んで身を捩って、逃げようとする度に落ち葉がガサガサ揺れるんだよ。
こうなっちまったら大人しくオレ達に身を任せた方がいいって言ったのに、姉ちゃんは
首を大きく振ってイヤがるんだよな。物分かりの悪い事だよ。
その間オレは姉ちゃんが逃げられないように、ノッポに手伝って貰って長靴を脱がせてた。
デブの毛深い手が柔らかそうな乳を触ってても、あんまり羨ましくはなかった。服の上からだし、
何よりオレの手には細くて白い足首があったからよ。
そこからすらっと伸びた太腿の肌は滑らかで、指で触れると中の肉がむっちり押し返して――
堪んねえわなあ。
思わず頬擦りしちまった。そしたら姉ちゃんの泣き声が聞こえて、太腿がオレの顔を強く
挟み込んでよ。どうやら下着を見られるのが嫌だったんだろうが――
逆に美味しい思いをさせて貰ったぜ。思い出しても蕩けそうな柔らかい太腿だったな。
汗の匂いと、それに混じって温かい女の匂いがかすかに漂って堪んなかったよ。
オレの目と鼻の先すぐにゃ、清潔そうな真っ更の下着が大写し。
合戦に出る騎士は女でも新品の下着を穿く、ってウワサを聞いた事があったけど、あれは
本当の事だったんだな。まあ普段の暮らしじゃ何の役にも立たない余計な話だけどよ。
嫌、って姉ちゃんが叫ぶと同時に太腿が開かれて、軍服の丈の中に顔突っ込んじまった。
ふっくらしたワレ目の部分に下着越しでキスする格好になったな。
姉ちゃんはオレから逃げようと腰を左右に捻る。
けどよ、無闇やたらに腰を動かすモンだから、逆に唾で湿ったワレ目の肉をオレの口へと
押し付ける格好になっちまうんだな。
舌にたっぷり唾を絡ませて下着の筋に吸い付いて、ワレ目の縦に合わせてベロベロとな。
びくん、と姉ちゃんのくびれた腰が跳ねた。どっからそんな声が出るのか、姉ちゃんが
一際甲高い金切り声上げてよ。
いい加減鬱陶しくなっちまった。ハゲの奴が耳が壊れそうだって泣きっ面で言ってな。
オレだって布越しにワレ目舐めるのもじれったくなっちまった。
それで地面と姉ちゃんの尻の間に手滑らせてな。尻も結構肉が付いてて肌は掌に吸い付くんだ。
掌で撫で回すと、姉ちゃんの尻が持ち上がった。オレの手から逃げようって魂胆だ。
小刀で下穿き引き裂いてな、片目がそれをまた落ち着いて姉ちゃんの口に噛ませようとするんだ。
自分の下着咥えさせられる時の嫌がりようったらなかったぜ。手足掴まれて腰も押さえられて、
それでも自分の股を覆ってた布を咥えまいと首を振るんだが――
オレの前には緑色の縮れた毛が見える。重たく濡れたピンクのヒダが剥き出しにされていて、
そいつがに木漏れ日が降り注いで照っててよ。ヒクヒクと動いてオレを誘ってやがる。
美味そうだって言ったら一番解って貰えるだろうな。当たり前のようにぺろりと一舐め。
それで姉ちゃんの金切り声は止んじまった。
布切れを口に突っ込まれたんだな。後には思い出したような呻きが聞こえるぐらいで、
姉ちゃんすっかり大人しくなっちまった。オレ達から逃げる気も失くしたみてえだったな。
無理もねえや。
思う存分ヒダを嘗め回されて、豆ひん剥かれて突付かれて。
指で開けると糸引いて奥から汁が漏れるんだ。
指ブチ込んだら中はもうトロトロのグチャグチャでよ、全く男好きのするカラダじゃねえか。
それをわざと音立てて啜るんだ。そしたら姉ちゃんのアレがヒク付いて股から力が抜ける。
善がり顔見たくなって、一旦姉ちゃんの股から顔離した。そしたら腰から上も服破られていてな。
デブとハゲが両脇から姉ちゃんにキスしながら、乳を掴んで小気味良く揉んでたんだ。
ハゲの骨ばった毛むくじゃらの手から、白い乳の肉がはみ出ててな。指が動く度に
乳の肉が自由に形を変えるんだよ。
脱がせてみりゃ、姉ちゃんはすげえ乳の持ち主だった。二人とも手がデカいんだけどよ、
姉ちゃんの乳はその手に収まり切らなかったんだ。
それでデブの奴、片っぽの乳を両手で掴みやがった。母親の乳で遊ぶ赤ん坊みてえに、
掌の間に挟んだり捻ったり、乳首を舐めたり吸ったり。
姉ちゃんは目瞑ったまま深く鼻息漏らしてな、それで時折細い喉元を仰け反らせて応えるんだ。
マンコ舐められるより胸の方が良いのかよ、って腹立って来た。
こうなりゃ後残ってるお仕置きは一つだ。一足お先に腫れ上がったチンポコぶち込んでやる。
自慢の物を股座から取り出して太腿を掴む。ノッポ達に窘められたんだが、けど結局は全員が
姉ちゃんとヤれるんだって言ったら素直に譲ってくれた。
滑るワレ目に先っぽ軽く当てる。姉ちゃんが凄い勢いで首振って嫌がった。
けどもう我慢が出来ねえ。姉ちゃんの中に勢い良くぶち込もうとしたんだが、これが意外と
入らねえモンなんだな。やっぱ犯られるって判ると体が緊張するのかな。
しょうがねえから姉ちゃんの腰を浮かせて、体重を掛けて突っ込む。
姉ちゃんがうっと堪えるように呻いて、オレは姉ちゃんの中に入った。
えらくキツかったぜ、姉ちゃんのマンコはよ。万力みたいにチンポコ挟みやがる。
姉ちゃんの顔を見下ろしたんだけど、もうボロ泣きでよ。切れ長の目から小娘みたいに涙を
こぼして、恨めしそうにオレを見て喉を唸らせるんだ。
もしやと思って自分のチンポコを途中まで引き抜くと――
血がな。
絡み付いてたんだよ。
連れの皆に文句言われたぜ、初物を独り占めしてズルいじゃねえかってな。けどオレだって
チンポコ突っ込むまで知らなかったんだから仕方ねえだろう。何せ姉ちゃんぐらいの年頃だと、
この辺の村娘だったらとっくに嫁いでガキの一人や二人こさえてもおかしくないはずだからよ。
順番に好きなだけ犯ればいいだろうって言うと、渋々だが納得してくれた。
こんだけ乳も尻もよく育ったエロい身体付きで、その上男を知らないってのは随分勿体ない話だ。
捻じ込む度に姉ちゃんの顔が痛みに歪み、噛み締めた布切れから呻きと啜り泣きが漏れる。
けどよ――
その声に甘ったるさが加わったのはすぐだった。十二、三の娘ならともかく、女としちゃ
とっくに体が完成していたから、悦びを覚えるのも早いんだよな。
感じてるのか、と姉ちゃんの耳元で優しく囁いた。
肩までの髪がふるふる揺れてオレの顔をくすぐる。
もう一突きくれてやったら大人しくなったよ、へへ。
しばらく腰動かしてるとな、処女で固かった肉が内側から蕩けだしてトロトロになる。
その上姉ちゃんの息遣いに合わせて、ただ挟むだけだった汁気を帯びた肉が、オレの
チンポコにヌルヌル絡み付いていい具合になった。
そして腰から上では、張り詰めた水袋みたいな乳が揺れててな。先っぽを口に含んで
チュウチュウ吸い上げてやったさ。
吸い上げる度にな、中が吸い上げるようにキュッキュッとオレを締め上げるんだ。
へへへ。
こちとらご無沙汰だったから、十分に味わう暇もなく出しちまいそうになってな。
尻掴んで持ち上げるように自分の腰に引いた。動きを早めると目の玉ひん剥いて嫌がった。
掴まれた手足に力を込めて悪あがき。
そんな姉ちゃんの期待に応えて、オレは深く深く押し込んで全部中に出しちまった。
それから後?
ノッポもデブも、片目もハゲも皆姉ちゃんとしたさ。マンコだけじゃ足りなくてケツにも
一回だけ突っ込んだよ。そっちの処女はデブに譲ったけど。
白い軍服は引き千切られて、体中汗に唾にオレ達と姉ちゃんの汁塗れでな。
もうボロ雑巾みたいに悲惨な有様だった。
切れ長の目から光が消えて、唯々チンポコ突っ込まれて喘ぐだけ。抵抗もしねえ。
口から下着引き抜いても助けを呼ばねえし、口の中舐め回されても舌噛まなかった。
かと言って喜んでるようにも見えねえ。いわゆるマグロって奴だ。
そのクセ中に出される時に、大きく体を震わせるんだ。
ぴっちりと閉じてた襞は何本もチンポコ挿れられて中のビラビラがはみ出していてよ、
そこから白く濁った粘っこい汁がこぼれて、少しばかり血の混じったそいつが緑色の
縮れ毛とかケツの穴周りまで絡み付いて――
それでも姉ちゃんのマンコが物欲しそうに、精液垂らしながらヒクンヒクン動いてよ。
突っ込んでやると嬉しそうな高い声上げて、最後の方なんか自分から腰振ってたぜ。
へへへ。
オレ達の虜になっちまったって訳だ。体は本当に正直だよな――
いつまでも森の中で姉ちゃんと遊んでたかったけど、でも森の枝葉を見上げると
天馬が飛び回っていてな。その白い腹が夕焼けに赤く染まり始めていたし、もう夜が
すぐそこに迫ってた。
普通なら犯した後は殺すんだ。後腐れがねえようにな。
だけどその時は姉ちゃんの中の具合が惜しくなってな。実際一発二発犯ったぐらいじゃ
とても満足出来なかったし。
荷物が増えるのを承知で、姉ちゃんを村まで連れて帰る事にしたんだ。
それ以来もう半月にもなるかな。
姉ちゃんは上の階のベッドで、昼も夜もなくチンポコぶち込まれてヒィヒィ泣いて暮らしてた。
その内に少しずつだがチンポコを嫌がらなくなってな。アソコの具合も良くなってよ。
けど今じゃヤッてる最中ブツブツ変な事を呟く以外、口を利こうともしやがらねえ。
何を言ってるのか解らなかったから、後ろから頭を引き寄せて聞いてみたんだ。
気の抜けた虚ろな目で、姉ちゃんはケツ突き上げながらこんな事言ってた。
――パンを
――ミルクを
そんな事を繰り返し呟いててよ。気持ち悪くなったんでその時は勘弁してやったぜ。
まあオレ達は優しいから、ミーシャ姉ちゃんのためにパンとミルクをごっそり調達したんだよ。
けどな――
折角農家からぶん取って来た貴重品に、ほとんど口を付けようとしねえんだよ。
ありゃ頭おかしくなってるんだよな、うん。もうとっくの昔に正気を失ってるかも知れねえ。
ミルクだけなら毎日嫌というほど飲ませてやってるから、死にゃしねえと思うんだがよ。
男のミルクだけどな、ハハハ。面白くねえか?
そんなに怒る事ぁねえだろ、兄ちゃん。
ヘヘヘ、人間ってなぁいつの時代も、どこの国の奴も同じなんだからよ。
どうせ今の話聞いて股座おっ勃ててるんだろ?ってそんだけ飲んでたら勃つモンも勃たねえか。
それよりこんな話をして、誰かに聞かれたらマズいんじゃないかって?
それはな――
あんたミーシャ姉ちゃんの知り合いか何かだろ?何となく気付いてたぜ。
髪の色も目の色も同じだもんな。こんな辺鄙な所まで来る訳ねえからな。
ひょっとして兄ちゃん、あいつのイロじゃねえだろうな。
ハハハ、怒ってないフリをしてもその面は図星って書いてあるぜ。
てめえの女連れ戻しに一人でノコノコやって来るなんて、全く泣かせる話じゃねえかよ。
違う――って、姉ちゃんとアンタはそんな関係じゃない?ふーん本当かよ。
オレにはどっちでもいいや。お前の役目はオレ達に懐の中身を渡すだけなんだから。
なのに話を聞かせた理由か。冥土の土産、って言ったら納得するかな?
オレが『たんぽぽ』?冗談じゃねえ、あんな半端者達と一緒にしないでくれ。
頭領がどっか行っちまってから、その残党が殺しも始めたみてえだけどよ――
こちとら殺しの年季が違うんだよ。
お、小僧やるつもりか。けどヘベレケの上、五人に囲まれたお前に勝ち目はあるのか?
フン、気に入らねえ目をしやがるぜ。その小生意気な面がいつまで続くモンだか。
まあいいや。てめえはここで死に、オレ達は姉ちゃんをタップリ可愛がってやるさ。
オレの戦斧で一足お先――
光の速さで地獄に逝ってな――
消えた――?
確かに斧が肉を克ち割る手応えがあったのに?
――ノッポ!!
後ろに立ってたノッポの肩から腹にかけて、振り下ろした斧が深く食い込んでる。
違うんだノッポ――
オレは確かに小僧を克ち割ろうとしたんだ!そしたら小僧が消えて、お前がそこに
ボケッと突っ立っていたから勢い余っただけじゃねえか――
ああガキの頃から連んだお前の最期が、白目ひん剥いた情けない面だなんて。
畜生あの小僧、絶対ぶっ殺す!
って片目どうした、小僧は後ろの台に立ってるって?
いつ現れたんだこの小僧?
しょうがねえ今度は斧を引き抜き様に横に振って――また外れる。
親爺、酒瓶叩き割られた位でガタガタ抜かすな。小僧を片付けたらタップリ礼はしてやる。
オレの斧が下手糞とか笑うなデブ――だったらお前がやれよ、お前斧の腕だけが自慢だろ。
小僧今度は骨牌やってた卓の上に立ってんだから。
ほらやっぱり外したじゃねえか、トロ過ぎるんだよお前は。
オレが飲み過ぎたんじゃねえって判るだろ。突然現れたり消えたりするから外すんだよ。
また後ろだって?
わ――デブの野郎オレに向かって思いっきり斧振りやがった。ノッポの二の舞は御免だぜ。
畜生札が床に散らばって上手く動けねえ――椅子の上か!
やっぱり斧が当たる直前に消えて、椅子が斧で真っ二つに割れただけだ。
壊れた椅子の側に、何か紙切れが落ちてやがる。これって薬包じゃねえか――
――毒消し?!
そうか酒気を抜くのに毒消し使いやがったのか。確かに宿酔いが酷ぇ時にオレも使う手だけどよ。
普通は医者ぐらいしか知らねえ裏技だぞ、この小僧一体どこで覚えやがったんだ?!
ハゲが何か叫んでる。また後ろだって?
振り返れば奴がいる。傷一つ負わず息一つ乱さず、何事もねえように飄々と立っていた。
椅子という椅子、卓という卓、窓という窓を叩き割って、こっちゃヘトヘトだってのに――
小僧が冷たい眼でオレを見下しやがった。
殺しの年季も大した事ない、だと?
小僧が腕を高く挙げ、指をパチンと鳴らしやがった。
店の中から音が消えた。しんと静まり返って、時間が止まったみてえな変な感じになる。
妙な術を使いやがったようだ。けど小僧を仕留めたら消えちまうんだろ、どうせ。
柄を握る手に力を込め、息を思い切り吸い込んで――
――何だこりゃ?
胸に息苦しさがどっと押し寄せた。激しい眩暈の中、斧が勢いを失って小僧の前で止まる。
膝から力が抜ける。腕もシビれて斧を支え切れねえ。
床の上に倒れて頭打っちまった。けどその痛みより何より――
苦しい。声が出ねえ。
口や鼻の辺りで風が止まっちまってる。胸の中身が突然固まっちまったみてえだ。
泳ぎには自信があるからよく知らねえが、溺れた時ってこんな感じなんだろうか。
周りに水もねえのに――
目を開けると、ノッポの死体のそばでデブがのたうち回ってる。ハゲも片目もオレと一緒だ。
親爺はカウンターの端で縮こまって震えてた。緑の髪をした兄ちゃんに必死で命乞いしてる。
あの爺ぃ、この期におよんで命乞いかよ!てめえだって散々騎士の姉ちゃんで楽しんだクセに!
せめて風が――
オレの顔周りだけでいい、風が踊ってくれさえすれば助かるのに――
――風?!
そう言えば東の街で風の噂に聞いたっけ――
帝国に歯向かったシレジア人の話――
確かそいつは風を手足みたく自由自在に操る事が出来るって――
まさか――
だとしたら風を操って、オレ達の息を止めるのも簡単な訳で――
畜生――
なんでこんな目に遭わなきゃなんねえんだ――
もう意識が持たねえ――
このままだと息が出来なくて死んじまう――
死ぬ――
なんでオレが死ななきゃなんねえんだ――
オレが一体どんな悪い事したってんだ――
答えてくれよ兄ちゃん――
オレ達の苦しんでる姿が見えるだろ――
可哀相なオレ達の姿を見て、心が痛まないのかよ――
背中を向けないでくれ――
目が霞んで店の風景がぼやけて来る――
小僧が真っ白なマントを翻して二階に上がる――
兄ちゃん――
その前にオレの周りの風を――
戻して――
く――
<<終>>
以上で終わりです。今日の所はこの辺で離脱します。
また書けたら書きますので、その時はまた宜しく。
よし、次だ次!
GJ、堪能した!
超GJだけど怖いよセティ。
しかし、次だ次!ってアルバですかw
次回も楽しみにしてます。
スゲー……無駄が多い気がするけどスゲー……。
いつ読んでも旨いな、引き込まれた。
マシン氏GJ!次回作も楽しみにしてますよ。
乙。
捻りの利いたテクニック。堪能しますた。
388 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/12(月) 22:06:18 ID:uTfIql9N
GJ!!
さすがです
GJ! ミーシャかわいそす
最後に救いがあってよかったな〜。
ああ、ミーシャたん可哀想に。半月も監禁陵辱されて。
きっと、
逃げられないように両脚の腱を切られたり、
お尻の穴にぶち込まれて内臓を内から掻き回されたり、
フェラチオの邪魔だからと歯を力尽くで引っこ抜かれたり、
ベッドの上でうんこぶちまけて、それを食べさせられたり、
精液だらけのベッドでおしっこ垂れ流したり、
助けられてから妊娠が発覚して、大きなお腹で戦争に参加させられたり。
ミーシャかわいそす。GJ!
マシン氏GJ!
陵辱描写のエロさもいいですが
あれだけ酷いことをしといて自分がやられる側に回ったら
平気で被害者面する悪党の下種さもいい味出してますな
なんか感動して鳥肌立った。
GJ!
グルーチョワロス
直接的な表現は無いのだがミーシャたんの脚を舐め回したような気分だ
マシン氏は毎度凄いな
ガトリー 「せっかく給金もらっても、娼館に行く暇なんてないから
毎晩オナニーっすよ」
シノン 「ははっ、違えねぇ」
エリンシア 「あの、シノン様、ガトリー様、オナニーとは一体何のことでしょうか?」
ガトリー 「え?あ、い、いや、その・・・」
シノン 「不自由してるって事だよ、お姫様」
ガトリー 「そ、そうっす!いやー、さすがはシノンさんだ!」
エリンシア 「まあ、そうだったのですか。ありがとうございます」
24章クリア後・・・
ジョフレ 「姫・・・よくぞご無事で! 傭兵団での生活にご不便なことはございませんでしたか?」
エリンシア 「ええ。何もかも初めてのことばかりで、最初のうちはオナニーに感じてばかりいましたけれど
慣れてしまえば、オナニーというのもとても心地よいものなのですよ」
いきなりの投下すみません。だいぶ前に見た浮浪雲のネタです。
スレ違いだけど
>>266 >ぴぴるぴるぴるぴぴるぴ〜♪
アレの原作者がエムブレマーでも不思議はないような。
ドゥリンダルデとエッケルザクスの組み合わせなんて、モロ封印の影響を受けてるっぽい…
>>396 どうだろうな?
そもそもFEのネーミング自体神話が元ネタだからなぁ。
しかも、関係あるようで関係なくなってるからひどいよなw<FEの元ネタが神話
棍棒持ちはいないから、斧か?
血しぶきどくどくやりそうなのは。
>>396 殺人濡れタオルを振り回すゼフィール様が思い浮かびました。
スレ違いゴメソ
>>395 以前のといいここは世間知らずのお姫様に猥語を言わせる
すばらしいインターネットですね
今自分は夢を見てる、とリリーナははっきり分かった。ロイの無神経さに失望し、部屋に駆け戻るなりベッド
に突っ伏して泣いていたが、いつの間にかそのまま寝てしまっていたようだ。そこまで自覚しているのだが、夢
は醒めずに続いている。リリーナも、強いて目覚めようとは思わなかった。
薄暗い神殿のような場所に、一人の老人が横たわっている。おそろしく長い白髭と濃紺のローブという、一目
で高位の魔術師と分かる外貌だが、明らかに彼の命は尽きようとしていた。その傍らには、赤い髪の青年と、緑
の長く美しい髪を後ろで束ねた女性がひざまずき、老人の最期を看取ろうとしている。
(あれは……エリウッドおじさまと、リンディスおばさま……?)
それにしては若い、とリリーナは思ったが、これは父・ヘクトルの記憶ではないかとリリーナは直感的に思っ
た。だとすればおそらく、父がエリウッドらと共に「おそろしい何か」―子供の頃リリーナはそう教えられた―
と戦った時の記憶ではないか……?
「エリウッド……ヘクトル、リン……わしは長く…長く生きてきたが……もはや……これまでだ。嘆くことは
ない……先に逝った友らに会えるのだ。……わしに悔いはない」
老人が震える声でつぶやく。やはり父の記憶なのだ。
「アトス様……!!」
赤毛の青年、つまりロイの父・エリウッドが、目を伏せる。アトスと言えば八神将の一人のはずだが、なぜ父
たちと共にいるのか?だがその大賢者も、今まさに息絶えようとしている。
「さて…人よ、わが兄弟たちよ。わしがおまえたちにしてやれる最後の贈り物だ……死を前に…今のわしには
……色々なことが見えるようだ。未来のことが見える……」
老賢者は目を閉じて、懸命に未来を見ようとしている。その傍らの二人、おそらく父ヘクトルも入れて三人は、
無言でその姿を見つめていた。
「おお……これは……!なぜ……今ではないのだろう……わしもブラミモンドも……もはや人の子らを…助け
てやることはできんのに……」
「なにが……見えるの?」
苦しげに呻く賢者を気遣いながら、リンディスがつぶやく。アトスはなおも目を閉じて、おそらく明るくない
将来を探ろうとしている。
「凶星は、ベルンの地よりくるだろう……その時、エレブの地は再び血にまみれることとなる……だが案ずる
な子らよ。助けは、またリキアよりいずる。炎の子が……全てを……お……
お!?」
「何だ!?」
突然の老人の奇声に、父ヘクトルが思わず叫んだ。賢者は依然として目を閉じていたが、その表情は何とも名
状し難いものになっている。
「お……むほっ!これはこれは……未亡人じゃないけどそんな感じのおねえさんに……師匠のおねえさんに…
…うは、3人目はそう来おったかプチ鬼畜め!4人目は拘束されてお口で……おほ、3回も……!む、まだやる
か!底知れぬ力じゃ、いいぞ炎の子!ビバ、炎の子!」
「な、なに……?」リンディスが不安げにつぶやくが、老人の耳には入っていないようだ。
「5人目は胸に……うは、夕食のシチュテラヤバスw……てかテーブルの向かいに座ってるのは……」
突如として老人は目を開き、ヘクトルに顔を向けニヤッと微笑んだ。そしてビッと親指を立てて見せる。
「GJ」
「はぁ!?」
全く何のことかわからないヘクトルを放置して、再び賢者は未来を見通す。
「さらにその後もぷるんぷるんと……おお、次の日も朝から!日中はエミリーヌタンゆかりの神聖な場所で!!
いやはや参った。剣の乾く暇も無しといったところかの……ええのう、じつにええのう!げひゃひゃひゃ」
「……あの……」
「ああ何も言うなエリウッド、人の子のためにもニニアンをしっかりしっぽりおぺろぺろ〜んと可愛がるのじ
ゃぞ。種族の違いなんぞ気にするでない。むしろハイブリッドパワーで精力全開じゃ!」
「えっ……あの……」
「ああ、ヘクの字も『ぼんっ!きゅっ!ぼんっ!』なファリナタンと……いや、もうやっとるだろうな。まあそ
の調子でガンガンやったれ!」
「……じじい…………」
母の名が出てきたのにリリーナは驚いたが、父の態度がそれ以上に気になった。この老賢者の言葉のどこが父
を怒らせたのだろう?
その老人は満足げにため息をついて、リンディスの方を向いた。
「おお、炎の子の大活躍を見ておったらこの老骨もおっきおっきじゃ!……のう、リン。わしの最期の頼みじ
ゃ……その、ほれ、服のおっ立っておるところを手で優しく……なでなでしてくれんかのう?」
「えっ……こ、ここですか?」
確かに、老人のまとうローブの下腹部が持ち上がっていた。リリーナも夢の中のリンディスもそれが何を意味
するか分かっていないが、エリウッドの表情が凍り付いたことが気になった。リンディスはその隆起を言われた
とおり手でそっと撫でる。すると数回も撫でないうちに、その隆起がびゅくんと脈打った。
「おうおう、最高の最期じゃ!わが人生に一片の悔いなしじゃあああ!」
老賢者はそう叫ぶと、素晴らしい笑みを浮かべたまま動かなくなった。
「……逝っちまったみたいだ……二重の意味で……」
何故か父の声にはいまいましげな響きがあった。
「あ…………」
リリーナは目が覚めた。窓の外の月はまだ低い。ほんの少しの間まどろんだだけたったのだ。
「おかしな夢だったけど……」
そうつぶやいて、再びリリーナは目を閉じた。大好きな父と、記憶という形ででも触れ合えたことが彼女にと
っては嬉しかった。きっと亡き父が、この夢を見させてくれたに違いない。なぜ?もちろん、ロイへの恋を応援
するためだろう。エリウッドおじさまも出てきたし……
いささか無理のある解釈に納得したリリーナは、そのまま眠りに落ちた。
>>353、
>>355様
多忙により二日目夜が遅れていますが、ようやく仕事がひと段落したので何とかなりそうです。
とりあえず今はこんなので失礼します……
リアルタイムハゲワロタ
ララムもファも楽しみに待ってますよー。
>>402様
激しくGJです。笑い死ぬかと思いますた。
・アトスはドー●ーだった(生涯一片の悔いはドー●ーだったこと)
なんちてGJ!このエロ賢者めw
エロ賢者テラワロスw
職人さま毎度GJであります。
続きワクテカしてます!
アトス様とリリーナの解釈がワロス。GJ
なんかもう隅々まで笑えて楽しめましたよGJ!
それぞれの表情をAAにすると
リン→(・д・)?
エリウッド→(´д`;)
_, ._
ヘクトル→(#゚ Д゚)
なんだろな。
コーヒー吹いたじゃねえかバッキャロウメ!!
謹んでお待ち申し上げますともさ…。
ところで、封印の頃にはリンは何をやってるんだろうね?
エリ嫁でもヘクトル嫁でも(おそらく)ラス嫁でもあぼーん
1.ロイ、リリーナの母親になって既に他界
2.スーの母親となり、ベルンもしくはジュテ族を相手に戦死
3.スーの母親となり、ベルンもしくはジュテ族を相手に辛くも難を逃れ、後にクトラ族の生き残りを集めた部族へ
4.フロリーナかケントと、もしくは一人でサカへ帰り、ベルンかジュテ族と戦い、戦死
5.フロリーナかケントと、もしくは一人でサカへ帰り、ベルンかジュテ族と戦っているか、どこかに隠れている
3がいいなあ。何となく。
ツンデレのリンはヘクトル嫁きぼんの自分としては
1が望ましいのか・・・ちょっと悲しいな。
オレの脳内では2か3だな。
封印時代ならリンは三十代か。FEの世界なら現役で戦えるな。
FEに爺さんユニットは沢山いるけど婆さんユニットはいたっけ。
Shit!!
+とEが入れ替わって欲しいorz
422 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/18(日) 22:55:27 ID:5VLOd9Bj
山の隠者を忘れたかね。
ニイメ
スマン、sage忘れ・・・
>420
長く騎士として働いてた人間はいる
セシルとかエダとか
>>416 エロパロ的には
2+ スーの母親となり、ベルンもしくはジュテ族を相手に敗北。
捕虜になり性欲処理係りに。大勢の敵兵に犯されながら死亡。死してからもなお辱められる。
4+ フロリーナかケントと、もしくは一人でサカへ帰り、ベルンかジュテ族と戦い、敗北。
捕虜になり性欲処理係りに。大勢の敵兵に犯されながら死亡。死してからもなお辱められる。
こんな感じに。
個人的にはニノとかセーラも気になる。烈火世代の封印時代の過ごし方
烈火キャラは基本的に封印時代には不幸に巻き込まれてそうなんだよな……。
生存が確定してる女性キャラはルイーズくらいか。
428 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/19(月) 02:04:04 ID:p/Jt3YPO
エロパロは鬼畜だけとは限るまい・・・
>>426 その路線で考えるなら。
ニノ とりあえず連れ合いが誰でも。
逃亡の日々の中、ゼフィールが乱を起こしたのを知って、今度こそと暗殺へ。でも返り討ち。
捕虜になり性欲処理係りに。大勢の敵兵に犯されながら死亡。死してからもなお辱められる。
セーラ
1.リリーナの母親になって既に他界
2.ヘクトル率いるリキア同盟軍に参加してベルン相手に敗北。
捕虜になり性欲処理係りに。大勢の敵兵に犯されながら死亡。死してからもなお辱められる。
セーラの場合、オズインとケコーンしてウェンディの母親に
なっている可能性はないのだろうか。
いえ、ウェンディの父親がオズインだと決まってはいないが。
>>431 てことは、ボールスのてておやもオズインなのか?
(烈火)
オズインの髪は暗緑色
セーラのはちょっと紫のかったピンク
(封印)
ボールスの髪は明るめの緑色(どっちかというとバースの方が色味は近い)
ウェンディの髪はセーラとほぼ同じ色
微妙だな
「ロイさま、さっきのあたしのお料理どうでした〜?」
「いや、僕ララムさんの料理食べてないし……」
依然としてロイに抱きついているララムを振りほどこうと、ロイはさり気なく体をひねる。が、がっちり組み
ついた踊り子の身体は容易に離れない。
「でも、となりのテーブルの料理でしょ?ひと目見て、これ美味しそうだとか思いませんでしたか!?」
「……いや……」
見た目はそれなりだが、食べた人間の末路を見たら…と言いかけてあわてて口をつぐんだ。この少女は、自分
の料理が人間が食するに足るものだと固く信じて疑っていない。それに……
「あの、ララムさん……離れて……くれないかな……」
ロイのみぞおちのあたりにララムの胸が当たっていて、二人が身体を動かすたびにぷるぷる揺れてロイを刺激
する。彼女は小柄だが、胸のボリュームはかなりのものだ。
「ええ〜〜!?ロイさま、あたしのこと……きらい?」
「いや、そういうことでは……」
子供がむずかるように、ララムは身体をくねらせてロイにまとわりつく。彼女の胸がますます強くロイに押し
付けられ、ロイはまた勃ち始めた下半身を何とかして彼女に触れさせないように必死に腰を引いた。
「あ、そうだ、ダグラス将軍はどうしてるの?」
とにかく今は手当たり次第話題を探して、彼女の注意をそらす事だと判断したロイは、まず彼女が手にかけた
家族について訊いてみる。が、ララムに隙は生じない。
「お義父さまは今部屋でお休みです!なんか「FE封印のソフィーヤたんは『くぉ…?』カワイイ」とかつぶやいて
顔色がチカチカ点滅してましたけど、今はぐっすり永眠、いや睡眠中でーす」
「……お大事に……」
ロイは小声で勇将の冥福を祈った。そうする間にも、弾力のある胸が容赦なく押し付けられ、薄い布ごしに固
い乳首の感触まで感じられるまでになっている。ロイは素早く頭の中でララムの反応を計算し、祈るような気持
ちで質問を投げた。「あっ、そうだ……こんなところで、何してたの?」
「踊りで敵を倒す練習です!あたし、みんなが戦ってるのに自分だけ踊ってるのに我慢できなくって!」
「……いや、ララムさんの踊りは……」
「それでお義父さまの同僚のセシリアさまに相談したら、最初は普通に踊ってくれるのが一番とかおっしゃっ
てたんですけど、あたしの熱意に折れて素敵な踊りを教えてくれたんです!だからさっきまでそれを練習してた
んです!」
「あ、それじゃ……」
「完成したら、まっさきにロイさまに見てもらいます!でもそれまではヒ・ミ・ツ!」
その踊りを見せてと頼んで隙を作ろうと試みたロイは、先手を打たれて失望した。そうする間にも股間がどん
どん膨れあがっており、いつ少女の腹部に固いものが当たっても不思議ではない。もはや一刻の猶予も無いと悟
ったロイは、ストレートに頼むことにした。
「あの……ララムさん。そろそろ離れて、欲しいんだけど……」
ロイが告げた途端に、ララムは幼さの残る顔をロイに向けた。ロイが今言ったことを後悔するほど、彼女の表
情は哀しげで、泣いたり喚いたりしない分余計ロイの良心が痛んだ。
「あ、あの……」
「うう〜〜!やっぱりロイさま、あたしのことさけてる!」
ロイがあわてて別の言葉を捜そうとした瞬間、ララムはいつもの調子に戻った。ロイはほっと安堵すると共に、
下半身問題が振り出しに戻ったことに落胆した。少女は目を伏せつつ、柔らかな肉の塊をますます強く押し付け
てくる。彼女のむき出しの腹部にロイの服の隆起が触れるのは時間の問題だ。
「ロイさま……踊り子なんて卑しい身分の女の子は嫌いなんですね……」
「身分で好きか嫌いかなんて決まらないよ。僕……」
僕が困っているのは自分の生理現象なんだと正直に言いかけて、とっさに別の言葉を探した。ララムの関心を
引けそうな話題といえば……
「ほら、あの、僕の母も…踊り子だったし」
「え?」
ララムが驚いてロイを見上げた。その一瞬の隙を突き、ようやくロイはララムを振りほどくことに成功したが、
ララムはそんなことにも気付かず目をぱちくりさせている。
「え〜〜!?亡くなったロイさまのお母さまって、リキアの貴族じゃなかったんですか!?」
「うん、それは二人目の母上。僕を産んだのは……巫女兼踊り子で、どちらの母上も父と戦った仲間だったん
だって。最初の母上、つまり僕を生んだ母はニニアンっていう名前なんだけど、僕がまだ幼い頃に死んだんだ…
その後に二人目の母上、リンディス母様が父と再婚したんだよ」
「へぇ……」
「踊り子だったニニアン母様のことは……ほとんど覚えて無いんだ。でも、とってもきれいでやさしい人だっ
たってかすかに覚えてる。いや、厳密には人じゃないんだけど」
「?」
「僕もニニアン母様の踊りを見たことはないけど……父やリンディス母様は、本当に素敵な踊りだったってよ
く聞かせてくれた。きっとララムさんの踊りみたいに、見てると力が湧いてくるような踊りだったと思う……」
「えへへっ……照れちゃうな〜〜」
ロイの思惑通り、ララムはすっかりまとわり付くのをやめて照れている。ロイの母と比較されたことがうれし
かったようだが、ロイにしてみれば決して嘘を言ったわけではない。ララムの踊りには不思議な魅力があって、
父が語る母の踊りのイメージとぴったりだったからだ。もっとも彼の母親は、肌も露わな衣装で夫に抱きついた
りするような人ではなかったらしいが。
その時、ララムが唐突に顔を上げて叫んだ。
「じゃああたしがロイさまのお母さまになってあげる!」
「えっ!?」
この場を離れるタイミングを計っていたロイは、その言葉のインパクトに一瞬固まってしまう。そして次の瞬
間、ララムが突然踊り出した。踊り、というより邪教の神に捧げる舞踏のような動きだったが、その人間技とは
思えないスピードの腰の振りを見た瞬間、ロイは何かが吸い取られたかのようにその場にへたり込んでしまった。
「これがセシリア様直伝の魔法使いの踊り!五人の魔法使いの中で最も危険な『黄の魔法使い』の腰使いを見
た者は、魔力とか生きる気力とかいろいろ吸い取られてしまうの!」
ララムはそう説明するなり、ぶち当たるような勢いでロイに抱きついた。抱きつく、というより、あおむけに
押し倒す、と言った方が適当だったが。
普通母親が子を抱くのに呪術めいた方法を使ったりはしない、というより僕の母は多分そんなふしぎなおどり
は踊らなかった、など突っ込むべきことは多々あったが、ロイの口はララムの胸で塞がれている。
「…………むー!むぅっ……ん!」
「もーロイさまったら、えっちなんだからぁ」ララムは自分からロイの顔に胸を押し付けながら微笑んだ。
「じゃあ、と・く・べ・つに、ロイさまにララムのおっぱいみせてあげる!」
ララムは叫ぶなり上体を起こし、ロイの腹の上にまたがったまま、背中に手を回した。
「え……ちょっ、ちょっと、ララムさん……っ!!」
ロイも、こういう状況下で女性が背中に手を回すということが何を意味するかは知っている。もう抵抗できる
ような状態にないが、ロイは必死に抵抗の言葉を探した。しかし、二人のいる中庭に輝く月がララムの肢体を白
く輝かせ、ロイの目を釘付けにしていた。
そんなロイの狼狽ぶりをにこやかに見下ろしながら、ララムは胸を覆う衣装の紐の結び目をそっと緩める。
「えへへ、これでどうかな〜〜?」
踊り子の少女は、ロイの予想―というより期待―に反して、胸の衣装を外さなかった。その代わり、紐の緩ん
だ衣装をわずかに上に持ち上げる。少女の体格に不釣合いな大きさのバストが、乳首の下だけ露わになった。白
い肌は見るからに滑らかで、月が映るかと思うほどキメ細かい。そして何より、引き締まった腹部から突然始ま
るバストの盛り上がりは、芸術的とも言える曲線を描いていた。
「…………!!」
「わーい、ロイさまよろこんでる!」
ララムが喜色満面に喜ぶ。ロイの勃起が、彼女のお尻に当たったのだ。彼女は面白がって腰を揺らし、布越し
に剛直の熱さと固さを楽しむ。彼女の動きにあわせて、下だけ見えるバストが柔らかく震えた。
「ラ、ララムさん……」
「もうロイさまったら!もうララムお嫁に行けない〜〜!」
ララムは恥ずかしさに両手で可愛い顔を覆うが、わざとやっているのか白く細い腕の間に乳房の膨らみが挟ま
れており、よりバストのボリュームと柔らかさが強調される。ロイは彼女の胸を覆う衣装を剥ぎ取って、白い乳
房をぐしゃぐしゃに揉み潰したい衝動に駆られた。
と、そんなロイの欲望を見透かしたのか、ララムは自分の膝で押さえつけていたロイの手を取って、指を絡め
た。そして少年の手を、自分の腹に置く。
「いや、くすぐったいです……きゃん!」
ロイの手で自分のお腹の周りを撫でさせるララム。ロイの指先に、踊り子の少女の腹部の感触が伝わってくる。
月光に輝く白い肌のさらさらした感じと、運動で引き締まった筋肉を包む女の脂身のふにょふにょした感触が、
ロイの理性を麻痺させていった。
そしてララムは、ロイの手を少しずつ上にずらしていく。ロイが気付いた時には、彼の指先がララムの乳房の
露出した下端の曲線をなぞっていた。
「あ〜〜ん!ロイさま、そんなところさわっちゃダメ、ダメですぅ!」
「いや、ララムさんが……あ……」
ロイはララムの手を振りほどこうとするが、少女の下乳のラインの美しさと感触は、ロイの目と手が離れるの
を許さない程蠱惑的だ。はみ出した部分は全体の丸みを想像させ、胸を隠す衣装からほんのわずかに桃色の乳輪
が見え隠れしている。
「ロイさま、ララムははずかしいです……でもロイさまがのぞむなら!」
食い入るように胸を見つめるロイを見下ろしながら、ララムはロイの右手を掴んだ。そしてその指先を、自分
の胸の谷間にぷすっと挿入した。
「あっ……」
「あぁん、ロイさまのがはいってるぅ!!ララムのなかにはいってきますぅ〜〜!!」
間違ってはいないが誤解を招く言葉を、ララムは腰を揺らしながら叫んだ。ロイは指先に走る肉の甘い感触と、
腹の上を激しくこするララムの下半身の熱さに、どうすることもできずにただ股間をたぎらせるしかない。ララ
ムは両手で胸を寄せて、ロイの指をより強く挟みこむ。胸は相変わらず下しか見えていないが、ロイの脳裏には
指先の感触によって少女のバストの全貌がありありと浮かんでいた。
「ねえロイさま……したい?」
「……え……?」
ララムは幼さの残る顔に好色な表情を浮かべて、組み敷いている少年にささやいた。ロイが思わずぶるっと震
えた程、凄艶な顔だ。彼女が戦いの最中に踊る時、かすかにこれに似た表情を見せる時があり、その顔を見るた
びロイはどきりとしていたが……
「ほら、起きて……」
ララムは自分の胸から手を離すと、膝立ちになってロイの腹の上から腰を浮かせた。そして手を差し伸べて、
赤毛の少年の上体を引き起こした。ぼうっとして起き上がったロイの目の前に、鮮やかなオレンジ色の衣装があ
る。その布は丸い二つの果実を包んで大きくふくらみ、衣装の下からはその果実の一部がこぼれている。
「ロイさま……ララムのおっぱい、あげるね……」
ロイが彼女と出会って以来初めて耳にするような声音で、ララムはロイにささやいた。再び背中に手を回し、
ゆっくり、ロイが焦れるの楽しむかのようにゆっくりと、衣装の紐を解く。
「…………」
ロイはほとんどよだれを垂らしそうな表情で、肉の果実が露わになるのを見守っている。ようやく衣装の止め
紐が緩み、緑色の布がはらりと落ちた……かに見えた瞬間、ララムが素早く両腕で胸を覆ってしまった。
「ああ……」
ロイは自分でも情けないと思うような声を不覚にもあげてしまった。ララムはくすくす笑いながら、挑発する
ように肢体をくねらせる。彼女は先刻ロイの母親になると言ったが、彼女の母親観は相当独特なものらしい。ロ
イはそんなことを考えて気をそらせようとするが、月明かりの下で妖しく身体を揺らす少女の舞から目が離せな
いままだ。
「ロイさま、あたしのこと……ほしい?」
声だけはいつもの幼い声だが、おそろしく甘い。ロイは背中をつつっと撫でられたような衝撃を受けた。ララ
ムは腕で覆った胸をさらにロイに近づける。
「ほしかったら……いいよ……たべて」
そうささやくララムの唇を見た瞬間、ロイに限界が訪れた。
「ララムさんっ……!!」
「きゃ!む………………んんー、んふう……っ!」
ロイは乱暴にララムを抱き寄せると、華奢な彼女の身体が潰れる程きつく抱き締めた。そして片手を彼女の後
頭部に回して、彼女の顔を自分の顔に押し付けるようにしてキスを交わす。ぷよぷよした少女の唇を割って舌を
捻じ込み、前歯がぶつかって音を立てるくらい激しく顔を寄せる。口の中で逃げようとする小さな舌を容赦なく
追い、唾液にまみれた自分の舌を絡めて陵辱する。ララムはがくがくと膝を震わせながら、ロイの性欲の爆発の
衝撃を受け止めていた。
「ぷあっ…………あううっ!!」
長いキスを終えてララムが喘ぐ。ロイはぐったりしてへたれこむララムを抱きかかえ、胸に残っていた布を引
きちぎるようにしてむしり取った。
「あ……!」
ようやく露わになったララムの胸は、ロイの想像を越える美しさだった。鎖骨から鳩尾までの狭い部分に、ほ
とんど完璧な半球がきれいに盛り上がって並んでいる。小さな桃色の乳首ははにかみながら勃起し、そのまわり
の肌は月明かりをうけて照り輝いていた。
「あうっ!!いたあ……いたいですっ、ロ…イ……さま…………あ!!」
さんざん焦らされたロイの怒りが、ララムのバストの上で炸裂する。右手で片方の乳房を掴み、半ば本気で握
り潰す勢いで力を込める。もう一方の乳房には歯を立てて噛み付き、そのまま喰いちぎるように引っ張る。もう
少しじらされていたら、本当に乳房の皮膚を歯で食い破っていたかも知れない。
ララムの胸は、南国の果実のように甘い果肉が詰まっている感じだった。噛むと果汁が飛び出すのではないか
と思うくらいみずみずしく、張りのある皮と尖ったヘタのような乳首を、ロイは夢中で貪った。右手の方は、そ
の果実を幹からもぎ取るようにぐりぐりとねじり回す。
「いっ…………ひぅ…………っ!!」
「!!」
突然ララムの手がロイの腰に伸びた。少女は苦しげに呻きながら腰のベルトの止め具を外し、凶暴な肉の剣を
解放する。ロイはそちらには目もくれずに肉果を口いっぱいに頬張り、噛みしだいていたが、勃起の先端が熱く
湿ったものに触れた瞬間、ロイはようやく我に返って下を見た。いつの間に脱いだのか、ララムの下半身は露わ
になっており、幼い女性器がロイを飲み込もうとしている。
「ラ、ララムさん……っ!!」
「あっ……」
あわててロイは腰を引き、ララムの顔を見上げる。少女は泣いていた。大粒の涙が、月の光で銀色に輝いてい
る。ロイはかけるべき言葉が見つからなかった。
キタコレ!!支援させていただきます。
「やめちゃ、いやです!」
ララムは大きくかぶりを振って、ロイの肩をぎゅっと掴んだ。淡いグリーンの瞳から、涙がこぼれ落ちる。
「だって……だって……あたし、ロイさまのこと、ずっと好きで……でもロイさまってまじめだから、こうで
もしないと、抱いてくれないから…………っ!」
ララムはそれ以上想いを口にすることが出来なかった。ロイの唇が、彼女の口を塞いだのだ。
「………………ん……ん……んん……」
さっきの獣じみたキスではない。言葉にできない感情を伝えるための、優しいキス。
「…………んぅ…………あ……ロイさま、ロイさまぁ……」
「……ララムさん、本当にごめん……」
「ううん……あたしが、ばかだったから……ごめんなさい……」
二人は見つめあい、どちらからともなく再びキスを交わす。お互いの舌の温かさを確かめ合い、唾液をすすり
合う。ララムの手が再びロイの手を取り、さり気なく自分の胸に導いた。
「……さっきの、すごく…痛かったよね。あ、歯型がついちゃってる……ごめん……」
「ううん、ロイさまがなでてくれるなら、へいき。それにあたしが……あんなことしたんだもん」
ララムはそう言って涙を指先で拭った。ロイは少女の胸を静かにまさぐりながら、彼女の顔を見上げた。
「二人ともあやまってたらキリがないよ。それよりララムさん」
ロイは踊り子のバストの麓をつうっと指でなぞった。びくんっ、と少女の胸が震えて、甘い喘ぎが漏れる。
「いつもみたいに……笑ってよ。僕、ララムさんの笑顔が、大好きだから」
愛する少年の優しい言葉に、ララムは一瞬胸が詰まる。彼女はもう一度目元を拭うと、とびきりの笑顔でロイ
に抱きついた。
「……うん……うんっ!!ロイさま、すき!だぁいすき!!」
ロイは少女の身体をしっかり抱き止め、彼女が雨のように浴びせてくるキスに応じる。そして両手を踊り子の
引き締まった裸の腰に添えると、一気に自分の腰に引き寄せた。
「んああっ!!」
「いれるよ……ララムさん……」
ロイの言葉に、頬を染めてうなずくララム。彼女のそこはすでに分泌された愛液であふれ、ロイは指先だけで
容易に肉孔を探り当てられる。彼は焦らすように先端を濡れた花弁になすりつけていたが、すぐに彼の方が我慢
できなくなり、少女の熱い膣めがけて一気に肉刀を突き立てた。
「……ひゃううっ!!あっ、あっ、ああああああっ!!!」
ずっと待ち焦がれていた甘く熱い快感に、少女は背をのけぞらせて歓喜の悲鳴を上げる。水っ気たっぷりの少
女の胸がロイの目の前でぷるぷると震えて、肉孔がぎゅうっと収縮した。
「ララムさん……っ!!」
「あ、ああうっ……っ……!!すき、すきです……ロイ、さっ、まぁあああ!!」
少女を座位で貫きながら、ロイはよく弾む胸を揉み、さっき乱暴に噛んだ痕をいたわるように舌で舐め上げる。
彼女のバストはあつらえたようにロイの手に収まり、硬く勃起した乳首がロイの手の平を刺激する。針で突いた
らパチンとはじけそうな肉の実を賞味しつつ、片手で少女のヒップをぐいっと引き寄せた。
「ああ、うあ……あああ!!あっ、ああっ、あ、あああ…………」
ララムは「あっ」としか喘がないが、幼い声で高く低く啼くので、男の欲望を刺激するには十分過ぎる。しか
し一番ロイの性感を刺激するのは、踊りで鍛えられた腰と膣まわりの筋肉の動きだった。ロイの背中に回した少
女の脚が男の腰に絡みつくたびに、ロイが少女の乳首を唾液で濡らすたびに、少女の肉孔は音を立てるほどの勢
いで激しく収縮する。それも一定のリズムを刻んで、男を飲み込む動きと襞で撫でる動きを交互に行うのだ。
「き、きもちいいよ……ララムさ、ん……」
ロイは呻くように少女に感想を告げると、上体を倒した。そして一気に腰を突き上げる。
「きゃああああああん!!あ、きゃ、あああっ……ああっ!!!」
突然騎乗位で貫かれ、ララムはロイの腹の上に手をついてがくがく震える身体を支えた。座位で責められてい
た時より遥かに深く突き通され、子宮口まで愛する少年のものを迎えたララムは、そのままきつく目を閉じ、細
かく痙攣している。女としての絶頂を迎える寸前だ、と見て取ったロイは、残る力を振り絞って少女の膣を容赦
なく突き上げ、自分の腰の上で少女を躍らせた。
「いはああああぁあっ!!っくああ、ああああぁぁ!!!うああ、ああっ…………あっ…………ぁぁ……」
絶叫をほとばしらせ、腰をくねらせるララム。胸がぷるんぷるんと弾み、膣壁は蜜をあふれさせながら狂った
ようにロイを締め上げる。その淫らな踊りが頂点に達した瞬間、彼女は力なくロイの胸に倒れこんだ。
「……………………ぉ…………ぃ……さ……ぁ…………」
「……ララムさん…………」
ロイは汗で熱く湿る踊り子の身体を抱き締めながら、彼女の肉壷いっぱいに射精した。ララムはぴくんと肩を
震わせ、愛する男の精液を受け止める。
長い射精が終わり、静寂が二人を包む。ララムは無言でロイにキスをせがみ、ロイは優しくそれに応じた。
「ロイさま」
ロイの胸の上で、ララムがささやきかけた。ロイは彼女のオレンジ色の髪を指で撫でながら応じた。
「ロイ、でいいよ」
「じゃあ、ロイもあたしのことララムってよんで」
「うん……どうしたの、ララム?」
「すき」
ロイの肉刀が、たちまち充血してくる。彼は少女を強く抱き締めると、再び腰を動かし始めた……
ララムとの二度にわたる濃密な情交を終えたロイが北棟にたどり着いた時、彼はオスティア留学時代にセシリ
アから教わった神話研究の講義を思い出していた。踊り子という職業の重要性と、それ故か付きまとう不運につ
いて教えられたことが、ロイの脳裏をよぎる。
「……という訳で、踊り子はどんな神話でも常に重要で、そして不幸な存在だったの。旅の途中盗賊に襲われ
てむさい長髪の剣士に救われたり、家出王子にさんざんもて遊ばれた挙句用がなくなったら捨てられたり、恋人
の出撃中に領主の牢に閉じ込められてあんまり大丈夫じゃなくなったり、盗賊団の首領に調教されて初期クラス
が盗賊だったり、年増であるにも関わらず必死に働いて育てた弟がスカートの中が見えたことに悦楽を見出す
ようなエロガキに育ってしまったり、親友に裏切られてデブ貴族の屋敷に監禁され必死の抵抗(パンチ。ただし
負傷したのは殴打側)空しくあんなことやこんなことをされてしかも唯一の肉親である妹がその裏切った自称友
人とフラグ立ってたり……」
ララムはどうだろう、とロイは考えた。一国の将軍に拾われたのは幸運と言うべきだろうが、それ以前は戦災
孤児として筆舌に尽くし難い辛酸を舐めてきたに相違ない。それでも常に笑顔で踊る健気な少女に愛を告白され
たら、やはり幸福にする義務があるだろう……
そこまで考えた時、ロイは足を止めた。イグレーヌの部屋の前に着いたのだ。
ララムとの激しい情事は、それでなくとも疲労していた少年の体力を最後の一滴まで搾り尽したが、まだロイ
にはするべきことが残っている。イグレーヌに会いたい。会って……
(……どうするんだろう?)
ロイは自問した。顔を見るだけ?おやすみの挨拶?おやすみのキス?それとも昨夜以上の激しい性の交わり?
部屋の中からは何の物音も聞こえない。もう真夜中に近い時間だ、寝ていても不思議ではない。少年は呼吸を
整え、左右の廊下を見回して人影が無いのを確認して、そっと部屋のドアをノックする。
(…………)
返事は無い。ロイは何か忘れているような気がしたが、もう一度ノックしてみた。部屋の中の様子を伺いなが
ら、ロイは自分が何を忘れているか思い出そうとした。
昨夜彼がイグレーヌと愛し合ったのは、ロイの部屋のベッドの上だった。どうやって?そう、王都解放の祝宴
の席で彼女に声をかけたのがきっかけだったはずだ。彼女はずっとその席にいた?いや、宴の途中に一度中座し
ていた。あれは確か……
そこまで思い出した時、部屋の中から物音がしたのであわてて耳をすませた。誰かがドアに歩み寄っている…!
「……はい?…………ロイ様でしたか。どうしました、こんな遅くに?」
褐色の肌のロイの女神が、扉から顔をのぞかせた。長い金の髪を無造作に束ね、大きめのガウンを羽織ってい
たが、ロイはどぎまぎして何も見えていない。彼女の憂顔を見た瞬間、彼の頭は真っ白になっていた。
「……あ、あの……っ!!こ、こんばんは、イグレーヌさん……!!」
「こんばんは」
イグレーヌの顔には、喜びも困惑も不快も浮かんでいない。ただいつもと同じ、哀しい憂いの表情があるだけ
だった。それがいっそうロイをあせらせた。
「あ、あの、僕…………あの……」
「…………申し訳ありませんがロイ様、あまりここで話しておりますと……せっかく寝かしつけたファが目を
覚ましてしまいますので」
ようやくロイは思い出した。昨夜彼女が中座したのは、竜族の少女を部屋に連れ帰って寝かせるためだったの
だ……ロイはきれいにそのことを失念していた。
「……ご、ごめんなさい、用もないのに、起こしてしまって……これで、僕、失礼します……」
今さら僕の部屋に来てくださいと切り出すわけにもいかず、ましてファと同じ部屋で昨夜と同じことをしよう
などと言えるはずもない。ロイは失望にがっくり肩を落とし、今日一日夢想していた美女にお詫びと別れを告げ
た。今までの疲労が一気に身体の奥からあふれ出てきて、ロイの足を重くする。
「…………おやすみなさい」
ロイが引き返そうとした瞬間、イグレーヌの手が彼の肩に置かれた。
「……こういうこと、しに来たの……?」
先ほどまでの素っ気無い口調とは全く違う、熱を帯びた調子でイグレーヌはささやいた。驚いて見上げるロイ
を彼女は抱き締め、少年の唇にキスをした。
「………………!!!」
ロイは目をしばたたかせるが、美女は落ち着いて、ねっとりと舌を絡ませてくる。彼女の方がわずかに背が高
いため、ロイは少しつま先立ちする格好になるが、彼の背にまわされたイグレーヌの腕が強い力で少年を支える。
「…………ぅ…………ん………………んんぅ…………」
当惑が収まったロイは、積極的にイグレーヌの舌を吸い、口腔をまさぐる。イグレーヌもますます激しく深い
キスに応じ、太ももをロイの股の間に挿し入れた。
「!!ふぅっ…………!!………………んー、んんんーー!!」
柔らかくボリュームのある胸が押し付けられ、むっちりした太ももが布越しにロイの肉刀と陰嚢をさする。少
年のそこは、たちまち大きさと硬度を極大にしてしまった。それを察したイグレーヌが、ロイの舌を吸いながら
口中で小さな笑いを漏らす。
「……んふう、んむぅ………………ちゅむっ………………っ!!」
ロイの男性は―ついさっき立て続けに二度精を放ったばかりだというのに―再び解放を求め始めている。キス
しているロイからは見えないが、イグレーヌの素晴らしい小麦色の太ももが自分の男性自身をさすっていると思
っただけで、我慢の限界が来そうになってしまう。しかも熱く濃厚なキスを延々と交わしているのだ。
「むうっ、むうううーーー!!!むん…………ぷはあっ!!」
ようやくイグレーヌが長いキスから少年を解放する。そして彼女は素早くしゃがみ、ロイの腰のベルトを外す。
「あっ、ああっ………………!!」
さらにイグレーヌは白いガウンの前をはだけて、むきだしになったロイの勃起を褐色の乳房で挟みこんだ。今
日ずっと想いこがれていたイグレーヌのバストを見下ろし、ロイは思わず喘ぎ声を上げ、腰を揺らす。そんなロ
イを、イグレーヌは悪戯っぽく見上げた。その妖艶な表情を見た瞬間、ロイはたまらず射精した。
「むっ………………あっ…………!!きゃっ!!」
小さく悲鳴を上げるイグレーヌの褐色の肌に、ロイの白濁液がふりそそいでいく。すらりとした鼻梁にかかり、
切れ長の目を塞ぎ、濡れた口元を汚し、はだけた鎖骨から胸までをもまだらに染めていった。
「はあっ、あああっ…………ッ……!!」
美女の肩に手を突いて、射精の余韻に震えるロイ。イグレーヌはいとおしげにその姿を見つめていたが、最後
の一滴が肉筒から放出されるのを見届けると、それをそっと口に咥えて管の中の残滓をちゅううっと吸い出した。
「ああ…………あ…………イグレーヌさん、イグレーヌさん……っ!!」
熱に浮かされたように喘ぐロイの服をきれいに着せてから、イグレーヌは立ち上がった。その拍子に彼女のあ
ごに貼り付いていた白い塊が、ぽとりと乳首に垂れた。
「いっぱい、出したのね……今夜は、これでおしまい。おやすみなさい……ロイ」
イグレーヌはかすかに微笑んで口元の精液を舌で舐め取ると、少年の頬に軽くキスした。ロイは目の前の扉が
閉じられてからも、しばらく呆然とそこに立ちつくしていた……
(3日目朝に続く)
神様、いつもお疲れ様でした。三日目朝を楽しみに…ってアレ?今度は
次のヒロインの顔出しがないですね。
> 「……という訳で、踊り子はどんな神話でも常に重要で、そして不幸な存在だったの。旅の途中盗賊に襲われ
>てむさい長髪の剣士に救われたり、家出王子にさんざんもて遊ばれた挙句用がなくなったら捨てられたり、恋人
>の出撃中に領主の牢に閉じ込められてあんまり大丈夫じゃなくなったり、盗賊団の首領に調教されて初期クラス
>が盗賊だったり、年増であるにも関わらず必死に働いて育てた弟がスカートの中が見えたことに悦楽を見出す
>ようなエロガキに育ってしまったり、親友に裏切られてデブ貴族の屋敷に監禁され必死の抵抗(パンチ。ただし
>負傷したのは殴打側)空しくあんなことやこんなことをされてしかも唯一の肉親である妹がその裏切った自称友
>人とフラグ立ってたり……」
ワロス
「二日目深夜」のロイ×イグレーヌ×ファの3Pは
漏れの脳内で補完しておきまする…。
>>452 3日目朝の相手は、2日目に出たある女性です。
あと3Pはしませんが、それに近いことは3日目の夜あたりでするつもりです。
>>453 なるほど。ワクワクテカテカしてお待ち申しておりまする。
ああ、次が待ち遠しいです…。
>>452 一名男が混じってるような気がするが気のせいか?
後、ニニアンが抜けてるな。
GJ! 隅々まで堪能しました。
> 「うん、それは二人目の母上。僕を産んだのは……巫女兼踊り子で、どちらの母上も父と戦った仲間だったん
>だって。最初の母上、つまり僕を生んだ母はニニアンっていう名前なんだけど、僕がまだ幼い頃に死んだんだ…
>その後に二人目の母上、リンディス母様が父と再婚したんだよ」
エリウッドおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉwwwwwwwwwwGJ!
寝入ってるファにぶち込んでほしかったのは次のチャンスに期待してます。 .
あれ、俺の脳内ではニニアンが死んだあとでフィオーラが
後妻に納まっていますが? そしてエリウッドがアレなので
ロイを相手にして夜鳴きする体を慰めていますが、何か?
フィオーラはニニアンと同時に後宮に収まって愛妾になってますよ。
イサドラも同様。
イサドラはマーカスとこっそりにゃんにゃんしてるよ
こんばんは、ダミアンです。
注意書き
多少グロ表現があるので、お気をつけ下さい。(まあ、戦争ものなので仕方ないのですが)
では、投下開始。
プラハの春(1)
「ネフェニー、ちょっといいか?」
朝の鍛錬中、ネフェニーはアイクに呼び止められた。
「・・・・・・はい、何でしょう・・・・・・?」
ネフェニーが返事をすると、アイクは早速用件を切り出した。
「実は、あんたのために、武器を練成してもらったんだが・・・・・・。」
「・・・・・・武器?」
「ああ。この、槍だ。ちょっと、使ってみてくれないか?」
アイクはネフェニーに槍を渡した。
「・・・・・・。」
ネフェニーは無言で、槍の鞘を払ってみた。そして、その槍の穂先を見て、びっくりした。
「・・・・・・将軍、これ・・・・・・?」
槍の穂・・・・・・それはなぜか、男根の形をしている。そして、その穂に、刃は付いていなかった。
「・・・・・・え、ええと・・・・・・?」
ネフェニーは呆然とつっ立っていた。こんな武器で、果たして戦えるのだろうか?
「それでネフェニー、次の戦闘には、出撃して欲しい。」
「え・・・・・・それは、かまわないけど・・・・・・でも・・・・・・本当に、この武器で・・・・・・?」
「もちろん。そうだ、ネフェニー、できれば、あんた自身に、その槍の名前を決めて欲しい。」
「まだ、名前はついとらんの?」
「ああ。じゃあ、次の戦闘は、しっかり頼むよ!」
「・・・・・・はあ・・・・・・」
プラハの春(2)
「・・・・・・しかし・・・・・・」
ネフェニーはもう一度、槍の鞘を払ってみた。
「・・・・・・。」
どこからどう見ても、男根。こんな武器で、いったいどう戦えというのだろうか?ネフェニーには、アイクの真意がわからない。
「こんな・・・・・・」
ネフェニーは穂先をもう一度眺めて、ぽっと頬を赤らめた。
アイク率いるクリミア軍は、連戦連勝を続けていた。飛ぶ鳥をも落とす勢いで進軍するその中核に、ネフェニーもいた。
元々はしがない村娘の彼女。何事もなければ、今ごろ、故郷の村で一介の村娘として、安穏とした生活を送っていたかもしれない。
しかし、デイン軍の侵攻が、彼女の運命を大きく変えていった。
彼女は村を、そして祖国を守るために、民兵に志願した。
しかし、民兵といっても、まともな訓練は何一つできなかった。それだけ、デイン軍の攻撃が急で、しかも凄まじい勢いだったのだ。
ろくに戦い方も知らないまま、彼女は前線に放り出された。
・・・・・・案の定、彼女は捕まってしまう。
それでも、生き残れたのは、奇跡に近かった。
結局、彼女に戦い方を教えたのは、アイク率いるグレイル傭兵団だった。
オスカー三兄弟、ティアマト、セネリオ・・・・・・数は決して多くはないが、皆、歴戦の勇士だった。
彼らの補助のもと、ようやくネフェニーも一人前の兵士になりつつあった。
そんな折の、ある朝の風景。
ネフェニーは、立ち去るアイクの後姿を、呆然と見ていた・・・・・・。
プラハの春(3)
ようやくベグニオン帝国の支援を取り付け、グレイル傭兵団を中核とするクリミア軍は、祖国奪還へと動き出した。
彼らの前に立ちはだかるデインの強大な武力の壁。
しかし、クリミア軍は、そんなものはまったく意に介さないかのように、破竹の勢いで進撃を開始する。
そして、デインの王城も、あっという間に陥落した。
しかし、デイン国王アシュナードは、今はクリミアの王都にいるという。
今度は我らの祖国を・・・王都を、取り返さなければならない。
アイク率いるクリミア軍は、足を西に向けた。
「いよいよ来たか。」
デインの四駿の一人・プラハ将軍。女でありながら、その実力は大陸随一とまでいわれた将軍。
彼女は焦っていた。度重なる失態によって、まんまとクリミア軍の進撃を許してしまった・・・・・
このままでは、国王アシュナードから見限られてしまう。その前に、何とか自分の価値を示さなくてはならない。
もう後がない。
かといって、クリミア軍に寝返るなど、考えられない。
思案の末、ここオルリベス大橋で、クリミア軍を迎え撃つことにした。
デインとクリミアの国境に位置するこの地は、天然の要害であった。ここほど、迎撃に向く地もあるまい。
さらに、プラハは、この大橋のいたるところに落とし穴をしかけて、準備を整えた。
「単純な仕掛けほど、案外効果があるものさ。」
プラハは一瞬にやっと笑ったが、すぐに元の厳しい顔へと戻った。
「もう・・・・・・負けられないんだ。」
プラハは一人、呟いた。
プラハの春(4)
そこに伝令がやってきた。
「申し上げます!クリミア軍が現れました!」
「よし、お前たち・・・手はずどおりに動くんだ!いいか・・・このオルリベス大橋に奴らを誘き寄せて、殲滅する!」
プラハは誰にも聞こえないように、ちっと舌打ちした。
「こんなことなら・・・・・・もっと早く潰しておくんだったよ・・・」
デインとクリミアの国境に架かる、オルリベス大橋。
もし、デインの侵攻がなければ、この橋は文字通り2つの国の架け橋として、旅人たちで賑わっていただろう。
しかし、現実に、デインは侵攻した。
そのときを境に、両国の交友は途絶え、このオルリベス大橋は完全に軍用と化してしまった・・・・・・
そして今、アイク率いるクリミア軍が、国境を越えるべく、このオルリベス大橋に差し掛かる・・・
「どうだ、ヤナフ?」
「案の定、わんさかいやがるぜ。」
鳥翼族のヤナフが偵察を終えて空から降りてきた。彼の持つ『千里眼』が、オルリベス大橋の向こうに、たくさんのデイン軍を確認していた。
「しかも、この橋自体が、何だかおかしいぜ。」
「橋自体がおかしい?」
「ああ。何か、罠が仕掛けられてるんじゃねえかな。ところどころ、床が違う色の所があるんだ。」
「罠があれば、食い破るまでだ!よし、みんな、出撃!!!」
「おいおい。まったく、相変わらずだぜ。」
以前と変わらぬアイクの態度に、ライはため息をついた。
プラハの春(5)
この大きな橋の上で、プラハ将軍率いるデイン軍と、アイク将軍率いるクリミア軍が激突した。
二つの軍団がぶつかり合う・・・そこはまさに、阿鼻叫喚の地獄絵図・・・・・・
「うがああああっ!!!」
モゥディの鋭い牙が、デインの『なりそこない』を噛み千切る・・・
別の場所では、オスカーの槍がデイン兵の心臓を貫き、ケビンの斧がその首を飛ばしている・・・
デイン兵も必死になって反撃するが、その攻撃はすべてガトリーに阻まれ、その後ろからシノンの放つ矢が彼らの眉間を貫いていた。
立ちはだかったものは、悉く死ぬ。
兵力は圧倒的に多かったはずなのに、いつのまにかデイン軍のほうが劣勢に立たされていた。
「くっ・・・・・・お前たち、引くんじゃないよ!!!逃げ出したら・・・・・・あたしが消し炭にしてやるからねっ!!!」
プラハは思わず大きく叫んだ。しかし、兵の士気を上げるという点では、まるで効果がなかった。
「な、何なんだい、あいつらは!」
そのとき、橋の中央で大きな音が響いた。
「アイクっ!!!」
アイクが落とし穴に落ちたのだ。
「くっくっく・・・まんまと引っかかったね!どうやらあたしたちのほうに運が向いてきたようだ。今だ!かかれっ!」
プラハは残りのデイン兵に号令を下すと、デイン兵は一斉にアイクに襲い掛かる・・・・・・
「総大将さえ討ち取れば、もうこっちのもんさ。くっくっく、ざまあないね。」
アイクの落ちた落とし穴に、騎馬兵が殺到する・・・・・・
しかし・・・・・・
落とし穴が、青白い閃光を放つ・・・・・・直後、落とし穴を取り囲んだ騎馬兵から、断末魔の悲鳴が沸き起こった。
「ぎゃああああああっ!」
「ぐええっ!!!」
ある者は、馬ごと胴を寸断され、またある者は、頭のてっぺんから股の下まで真っ二つにされていた・・・・・・。
「そ、そんな馬鹿な・・・・・・」
プラハの春(6)
プラハは、今見たものが信じられないでいた。
デインの精兵が、こんなにもあっさりと・・・・・・
それは、もはや人間の戦いとはいえなかった。かといって、半獣の戦いでもない。
神、鬼、悪魔・・・・・・咄嗟に表現が思い浮かばないほどの、人間離れした戦いぶり・・・・・・
自然とプラハの足は、震えていた・・・・・・
(まさか・・・このあたしが・・・脅えている!?)
プラハはぎゅっと唇を噛みしめた。
(こんなことは、あの時以来・・・・・・)
それは、プラハのまだ幼い頃、彼女の故郷のすぐ近くで起こった、戦いだった。
プラハは少し離れた木の上に登って、その戦を見ていた。
信じられなかった。兵数では圧倒的に多いクリミア軍を、少数のデイン軍が押し返している・・・・・・
特にその中央、両軍がぶつかり合う場所では、兵士たちの身体や、身体の一部が、次々と宙を舞っていた・・・・・・
その戦いぶりは、もはや人間のそれではない・・・神が遣わした悪魔のような・・・
プラハは足の震えが止まらなかった。
その中央にいた人物こそ、デインの神騎将・ガウェインだということを、プラハは知る由もない。
「ま・・・まさか・・・このあたしが・・・そんな馬鹿な!」
先ほどと同じ台詞をもう一度繰り返していることに、彼女は気づかない。
プラハの春(7)
戦況は、デイン軍にとってますます不利になった。
クリミア軍に呼応して、橋の自陣のほうの南側から、クリミアの残党の騎士隊が攻めかかってきたのだ。
「くっ・・・・・・」
彼女の近辺に残っていた竜騎士隊はすべて、彼らの弓に撃ち落された・・・
やがて戦火はぴたりと止んだ。
プラハは呆然とする。
そこに立っているのは、全員、クリミア軍だった。デイン軍は、一人もいない・・・・・・。
「くっ・・・こうなったら、あたし一人で、全員あの世に送ってやるよ!!!」
そんなことは最初から無理なことはわかっている。プラハの戦ぶりは国外でも有名なのだ。そんな彼女に、敵がまだ未熟な新兵をぶつけてくるわけがない。
歴戦の屈強な精鋭をぶつけてくるのは、いわば常識である。そんな何人もの戦士を相手にしていては、彼女の身体がもつわけがない。
「プラハ将軍!降参するなら、今のうちだぞ!!!」
クリミア軍から、声が飛んだ。
「ふん!誰が降参なんてするものかい!さては、あたしを見て怖気づいたのかい!?」
クリミア軍に反発するかのように、プラハは槍の鞘を払った。
敵を黒焦げにしてしまう『フレイムランス』。彼女はかつて、この槍で数多の武勲を立てた。
「さあ!死にたい奴から、かかってきな!」
プラハは槍を構えた。降参する気は、最初からない。その意志が、体中からオーラを発する・・・・・・。
アイクはプラハの決死の覚悟を見ると、ちらりと仲間のほうを見て言った。
「ネフェニー、出番だ!」
「はい。」
ネフェニーは槍を構えた。アイクから渡された、刃の付いていない、男槍。
それを見て、プラハは当然、いきり立つ。
リアルタイムキター
プラハの春(8)
「あんた・・・あたしを舐めてんのかい!?」
「あの・・・・・・」
相手は戦場の経験も豊富な軍人。ネフェニーの顔は自然と青くなっていた。
「じゃあまず、お前から殺してやるよ!」
プラハはさっそく槍を振り上げた。それと同時に、穂先に赤い炎が灯る。
「くらえいっ!!!」
穂先が振り下ろされると、そこから発せられた紅蓮の炎が、ネフェニーに襲いかかった。
「あたしだって・・・・・・あたしだって、負けんもん!」
ぶんっ!!!
ネフェニーが勢いをつけて大きく槍を払うと、炎はかき消された。
そして今度はネフェニーが、槍をまっすぐ構えて、プラハ目がけて突進する。
「やあっ!!!」
「なんのっ!!!」
突き出されたネフェニーの槍を振り払うと、今度はプラハが、普通の槍のように、ネフェニーを突く。
「きゃっ!」
刺さりこそしなかったが、プラハの槍の勢いに押されて、ネフェニーは尻餅を突いた。
「ふん!どうした、新兵!」
「何の!まだまだ!」
ネフェニーは引き続いたプラハの斬撃を何とかかわすと、再び立ち上がった。そして、槍をまっすぐ構えて、繰り出した。
「えいっ!えいっ!とうっ!」
「なんの!これしきっ!」
「ちぇすとーっ!!!」
ネフェニーの渾身を込めた一撃が、プラハの頬をかすった。
しかし、その一撃以外は、すべて受け流しているところは、さすがプラハである。
プラハの春(9)
プラハは己の頬をさすった。
刃はついていないので、切れてはいなかったが、その打撃により、青あざになっている。
「この女〜!!!ぶっ殺してやる!!!」
びゅん!!!
プラハのフレイムランスが、再びネフェニーに襲いかかった。
「きゃあっっ!!!」
今度はネフェニーの頬から、鮮血が滴り落ちた。
「思い知ったか!次はいよいよとどめだ!この・・・・・・田舎娘があああっ!!!」
「田舎娘・・・・・・」
そのとき、ネフェニーの頭の中で、何かが切れる感触があった・・・・・・。
凄まじいプラハの斬撃。しかし、ネフェニーはそれをものともせずに、プラハに突きかかる。
「いやあああああああああああああああああああっっっ!!!!!!!!!!!!!」
ネフェニーの眼が血走っている。それは、彼女が、我を忘れているということ。
そして、彼女の穂先は、プラハの鎧を突き破り、彼女に突き刺さっていた。
「なっ・・・・・・そ、そんな馬鹿な!!!」
プラハが3度目のそんな馬鹿なを繰り返す・・・・・・ネフェニーの男槍は、寸分の狂いもなく、プラハの女陰に突き刺さっていた。
ぐいっ!ぐいっ!ぐいっ!
ネフェニーが槍をぐいぐい動かす・・・・・・すると、プラハは身をくねらせた。
「あはあっ!!!」
一瞬、プラハの頭の中が、真っ白になる・・・・・・彼女の内部に入り込んでいる穂先から、少しの鮮血と、大量の透明な液体が滴り落ちていた。
(そ、そんな・・・・・・あたし・・・気持ちいい!?)
快楽に流されそうになるプラハ・・・しかし、彼女には、後がないのだ。
「このあたしが・・・・・・負けるものか!!!」
一瞬、股間に力を込めると。プラハは渾身の力で槍を押し返した。
プラハの春(10)
だが・・・・・・
ネフェニーの眼が、怒りで真っ赤に燃えている。彼女は、さらにぐいぐいと押し込んでゆく・・・
「ああ・・・あ・・・あはあ・・・ま、負けて・・・・・・たまるか・・・・・・」
ネフェニーの男根槍・・・・・・それは、金属の中でも最強の強度を誇る、鋼をベースに作られていた。
(魔力が宿ると言われている分、銀の武器の方が武器としては強力だが、硬さ自体は鋼のほうが遥かに上である)
その最強の硬度を誇る武器に対して、生身の人間が、到底太刀打ちできるわけがなかった。
「くっ・・・・・・あたしが・・・負ける・・・・・・あああん・・・・・・!?」
そう言ってる間にも、ネフェニーの穂先は、プラハの膣を激しくスライドしている。
そのとき、その穂先が、彼女の急所を激しく突いた。現代の我々で言う、Gスポットである。
「ひいいいいいいいいっっ!!!」
大声で叫びながら、プラハは大きく身体を仰け反らせた。
(だ・・・・・・だめだ・・・・・・意識が・・・・・・)
尚も押し戻そうとする・・・・・・しかし、その快楽に、彼女の身体から、急激に力が抜けていく・・・・・・
(あ・・・あた・・・し・・・・・・もう・・・・・・)
プラハはよたよたとよろめいて尻餅を突いた。
そこに、ネフェニーの最後の一撃が繰り出された。
「ひゃん!!!」
一瞬、大きく叫ぶと、プラハはそのまま崩れ落ちた。
「・・・・・・あ、あれ?あたし・・・・・・」
槍を構えたままのネフェニーがふと我に返った。
見ると、彼女のこれまでの人生で最強の敵は、彼女の穂先で、アヘ顔を晒して気絶している。
「あたし・・・・・・勝ったん?」
呆然とするネフェニーに、アイクが駆け寄った。
「よくやったネフェニー。俺たちは、勝ったんだ。」
そしてネフェニーを見て、アイクは微笑む。
「あんたが、この大勝利の立役者だ。」
プラハの春(11)
そして、アイクはプラハに詰め寄った。
「くっ・・・・・・なぜ、殺さん!?」
アイクは彼女に肩を貸し、彼女を抱き起こした。
「あんたみたいに色っぽい女を、殺せるわけないだろう?」
「くっ・・・・・・」
「それに俺だけじゃない。うちの男連中も、あんたの生を願ってる。」
プラハはクリミア軍の面々を見た。オスカー、ボーレ、ヨファ、ガトリー、シノン、フォルカ、・・・・・・
この時点ではまだ、プラハは彼らの名前は知らない。
彼らは皆、股間を両手で押さえていた。皆、プラハの魔力・・・それは、女の子が持つ、独特の魅力・・・に当てられていたのだ。
デイン国王アシュナードが倒れ、一年以上も続いた騒乱は終結した。
同時に、クリミア軍に捕まっていた捕虜も解放されて、それぞれの家に戻っていった。その中には、プラハも含まれていたという。
だが、この後の彼女の消息は不明である。
一説には、アシュナードの死を悲観して自殺したともいい、別の説では、デインで帰農したとも伝えられる。
また、クリミアやベグニオンで彼女を目撃したという人もいて、真相は謎に包まれている・・・・・・。
そして、騒乱が終結して数ヶ月・・・・・・。
プラハの春(12)
ネフェニーはすっかり、普通の村娘に戻っていた。
「じゃあお父さん、お母さん、行ってくるけえ。」
「いってらっしゃいネフェニー。暗くなる前に戻ってくるんよ。」
「は〜い。」
そう言ってネフェニーは家を出た。
行軍中は訛りを気にして無口だった彼女も、村に戻れば元気な年頃の娘である。
「おっ、ネフェニー、今日もべっぴんさんじゃなあ。」
彼女があぜ道を歩いていると、畑からひょこっとチャップが顔を出した。
「あっ、チャップさん、こんにちは。」
「今日はどこ行くんかいのお?」
「うふふ。内緒♪」
「わかった、デートじゃな?」
「な、何言うんよチャップさん!違うわよお〜♪」
そんないつもの村の風景。
(やっぱり、いつもの、この風景が、一番幸せじゃなあ。)
ネフェニーはそよ風に吹かれながら、この日常を満喫していた。
「ふふふ。見つけた。」
ネフェニーは突然現れた人影に、驚いて足を止めた。
「あ・・・あなたは・・・・・・」
当然、ネフェニーは彼女に見覚えがある。鎧こそ身につけていないものの、その漆黒の衣装は、間違いなく彼女のものだった。
「え、え〜っと、何しにここへ?」
「決まってるだろ。今日は、いつぞやの借りを返しに来たんだ。」
そして彼女は手に握っていた長槍の鞘を払った。その穂先は、大きな男根の型をしている。
そして彼女は槍を構えた。穂先は、ネフェニーの股間に向けられている。
「さあ、覚悟しなっ♥」
おしまい
( ゚д゚)ポカーン
( ´_ゝ`)フーン
シュールな…
物凄い設定の武器だなオイww
>>ID:myXgiSAt氏
エリウッドぉぉぉぉ貴様ぁぁぁー!!
裏山・・・じゃなくてけしからん。
いいよフィオーラは俺がもらっていくから
479 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/22(木) 22:26:00 ID:V0Oi1sQn
新人が少ないあげ
すぐ上みたいなカプ厨が多いから難しいんだよね〜
そしてTSが激しく読みたい今日この頃
俺もTSが読みたいと思う一人
そしてBSも
ティアリングサーガじゃないTSが見たい…
でもあのスレ落ちたみたいだしなあ
TSか…懐かしいな。
エロい男シゲンとか、ED以降やりまくりそうなリュナエンとか、
じれったいけど上のヤツらにつられてやってしまうホムカトとか…ネタは多いと思うけどな。
BSだとエロ×クリスとかリース×サフィアとかも読みたいな。
欲張りですまん。
個人的にベルサガの女性は脇役の方が光ってるから
セディ×レナとかアグサル×シール辺りにときめいちゃうなぁ…
というか、非戦闘員のキャラがこれだけ出てくるのは
シリーズとしても珍しいしな
TSにしてもBSにしてもキャラが多すぎるような気がする。
何か書く?
一文字ずつ繋げて、文章を作る
「あ
「あな
「あな・
「あな・る
「あな・るほ
「あな・るほど
うんこ
おとなしく職人を待とうぜ
お笑い系統ですがどうぞ
馬鹿子世代
俺はセリス
あーなんでこんな事になったんだろう。どれもこれも親父のせいだな。うん
最近みんなに恋人ができたって聞く
ラナはスカサハと仲良しで良く話しているみたい。時々二人が部屋で気絶してるけどね
パティはレスターと良くいっしょに物を食べさせたり、まぁイチャイチャ?みたいな感じ
部屋をのぞくと何だか臭いけどな
リーンはリーフと一緒でいつも側にいる。時々足ががくがくするとか腰とか痛かったりとか言ってるけど
噂じゃあ子供ができそうだとかできないだとか
アレスはナンナと一緒で二人で買い物に出かけている事が多い。そしてもっとも帰ってくる時間が遅い二人。朝になっても帰ってこなかったりすることがたびたびある
フィーはアーサーとペガサスに乗って遊んでいる。においが気になってペガサスのにおいを嗅いでみるとペガサスの匂いのほかに何やら変なにおいがするのは気のせいだろうな。うん
ラクチェはヨハルヴァと既に恋人関係で部屋はのぞいたことは無いけど夜になると甲高い声がよく聞こえる
ユリアとティニーはどうしたのかって?
何故なら二人は俺の性奴隷さ。アーサーが怒って攻撃してきたけど「テメェの女を失うのと妹を失うのとどっちが好きだ?」と聞いたらあっさりやめたね
もちろん毎晩やってるさ。二人で合計何千回いったんだろう?
さてと、今夜も二人とやるか
TSだったら女集団による男狩りが見たい
EDまで一応くっつかない女が多いし
クリ姐さんやエリシャ辺りを主犯格に、ムチャクチャなノリで希望
あと、レネさんがさらわれた責任は云々でモメた勢いで
メリエルを犯るアトロムとか
洋ピン風FE
ルイーズ「カモン!カモーーーーン!」
パント「オーーゥ!Yeah!!」
498 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/24(土) 02:58:41 ID:GCFkHe7U
やっぱルヴィたんだろ
BSなら
ここはフェイたんでひとつ
フェイタンではありませんよ
クリフォード×ルビィか?
娘に亡き妻の面影を見る父と
父を敬愛するが故に拒めない娘…
酔いどれ親父がチョビヒゲでさえなければ萌えるシチュなんだけどなぁ
三日目朝の人、まだかなーって、まだ一週間たってないから無理かな…。
まだ出てきてないのは
シャニー・ティト・ユーノ
ドロシー・スー・ウェンディ
リリーナ・フィル・エレン
クラリーネ・ファ
か。それでも結構多いな(笑)。
>>385 なるほど、沖縄のコースで練習すれば打撃音は「チンコス」じゃなくて「チンスコ」ですな。
↑誤爆しました
ロイは、自分が闘技場のようなところにいることに気付いて困惑していた。イグレーヌの愛撫の後、這うよう
に自室に戻って、ベッドに倒れこんで、それから……
ああそうか、これは夢なんだ。彼が立っているのは短く刈り込まれた緑色の芝生の上で、中央に円形の模様―
半分が白、半分が赤―が描かれている。明らかに人の手によって平坦にされた地面で、ロイはますますここが闘
技場―彼の知っているそれとはかなり異なるが―だという思いを強くした。
「ピカ?」
ふと足元を見ると、見たことも無い生き物がこちらを見上げていた。子犬程の大きさで、丸々とした体は黄色
く、稲妻型の尻尾を揺らしている。黒く丸い目と真っ赤な頬ががひどく可愛らしい。ネズミだろうか?
「かわいいな……おいで?」
ロイが手招きすると、その生き物は嬉々として耳を震わせた。そして天を仰いで「ピカァァ!」と叫ぶ。
「……えっ!?」
突如、その生き物めがけて稲妻が落ちてきた。ロイが飛び退くのが一瞬遅れていたら、間違い無く雷撃に巻き
込まれて黒焦げになっていたはずだ。間一髪で回避したロイは、その生き物の愛らしい顔に、ほんの一瞬だけ獲
物を逃した肉食獣の残念そうな表情が浮かんだのを見逃さなかった。
まさか、この可愛いらしい黄色のネズミが攻撃を仕掛けたのか?ロイが信じられない思いで立ち上がろうとし
た瞬間、今度は背後から何かが飛来する気配を感じ、再び床に転がった。
「!!」
人の頭部ほどの大きさがある火の玉が、ロイの体をかすめて飛び去る。あわてて火の玉が飛んできた方向を見
ると、口髭を生やし奇妙な格好をした中年男が立っている。赤い帽子を服を身に着け、下半身から上体にかけて
青いツナギを着けている。ロイはなぜか、この男は配管工ではないかと理由もなく直感した。この年齢不詳の男
も、火の玉で自分を攻撃してきたのだろうか……?
「ピーカァ!!」
次の瞬間、ロイは背中に激痛を覚えて地面に倒れた。黄色のネズミが、彼に頭突きを喰らわせたのだ。この珍
獣と配管工が、寄ってたかって自分を攻撃しているのか?しかし、勝ち誇ったように耳を振るわせる黄色の獣を、
配管工は容赦無く蹴りつけた。
(……助かった……)
配管工と電撃鼠が壮絶な殴り合いを演じている間に、ロイはそっとその場を離れようとした。夢なら早く醒め
て欲しいのだが、一向にその気配がない。
「!!」
ロイは凄まじい殺気に、思わず身構えた。第三の敵が、前方にいる……!!彼は腰に手を伸ばし、剣を抜いた。
いつも使っている剣よりかなり大きい剣だったが、文句を言っている場合ではない。
(あれって…………!!)
ロイの前に姿を現したのは、緑色の怪物だった。身の丈はロイより頭一つ大きい程度だが、頭部がやたら大き
い。二足歩行をし、脚にはご丁寧にブーツを履いている。腹からあごにかけては白く、目は眠たげだ。
(まさか……竜!?)
「よしー」
ロイの心の中を見透かしたように、その恐ろしい竜は鳴いた。「よ」と「し」の間に促音が入ったかもしれな
いが、初めて竜を見た衝撃に震えるロイにとってはどうでもいいことだった。
母・ニニアンも竜だったが、本当の姿はあんなだったのだろうか?いや、そんなはずはない。「ニニアンのた
まご」「ニニアンのクッキー」「ニニアンの万有引力」「キャッチ!タッチ!ニニアン!」…………どれも想像
できない。今ロイの前にいるのは、おそらく竜の中でも最も忌むべき存在、「魔竜」に違いない。ロイは震える
膝を叱りつけ、剣を構えて竜に対峙した。
「ぺろん」
竜の攻撃は、一瞬だった。赤い舌が信じられないスピードと長さで伸び、ロイを絡め取る。そして同じ速さで
舌が巻き取られ、ロイは竜の口の中に飲み込まれた。
「ぽん」
ロイが悲鳴をあげる間もなく、彼は竜の体外に排出された。どうして自分より少し大きいだけの竜に飲み込ま
れて無事なのか、そもそもどうやって飲み込めるのか、疑問は山ほどあった。しかしそれ以上に問題なのは、彼
が今硬いカラのようなものに包まれているということだった。
卵の中?口から入ったものが、どうして卵から出るのだろう?いやそれより、身動きができない。何か縛られ
たかのように、手が動かない。必死にもがくが、どうすることもできない。このままあの猛獣や髭中年たちの嬲
りものにされてしまうのか……?
突然、彼の体を快感が包んだ。優しく身体を撫でられ、そして男性自身を刺激されるような感触だ。快感はみ
るみる高まっていき、放出する寸前にロイは目覚めた……
「お目覚めですか、ご主人さま?」
ロイは飛び起きようとして仰天した。ベッドの毛布が脇に除けてあり、彼は裸に剥かれている。そして両手が
頭の上で拘束されてベッドの枠に縛り付けられており、仰向けに露出した下半身にメイドが覆いかぶさっていた。
「ちゅむ…………ちゅうぅぅぅぅっ!!……んんっ………………んう…………」
「あっ……な、何を…………ぉ……う……!!」
メイドは一心にロイのものをしゃぶっている。顔は見えないが、肩まである明るい砂色の髪を束ねて口元をす
ぼめている姿は、どこかで見た記憶があった。が、今はそれどころではない。メイドの温かい舌が、朝から充血
し切ったロイのものを丹念に舐め上げている。
「…………ん…………おうっ…………むぷっ」
先端を激しく吸いながら、傘の裏を舌でこそぐように擦りあげる。唾液が口の端から漏れて、ロイの肉の幹を
伝って滴り落ちていく。
「で、でちゃう、でちゃうよ……っ!!」
「……むう……っ!!んんー、んふぅっ…………ちゅぐっ……」
ロイの喘ぎを楽しむかのように、メイドは少年の隆起を喉の奥まで押し込む。そして激しく首を動かし、ロイ
の先端で自らの柔らかい喉奥を何度も突き上げた。
「あ、う゛ああああああ!!」
ロイは背を仰け反らせて、今日一発目の精をメイドの喉奥深くに放つ。
「……!!!おぶっ…………ぶっ……えぉ…………んぐぅっ!!」
脈打ちながら濃厚な粘液を放出するロイのものを咥え込みつつ、メイドは彼の精液を一滴残らず吸い尽くそう
と口をすぼめている。ロイのものが震えるたびに、彼女は喉を鳴らして白濁液を嚥下していく。
「…………じゅる……っ…………ぷあっ!!」
ようやく今日最初の射精が終わる。ロイは快感の余韻に浸りながら、メイドの顔をよく見ようとした。
「いっぱい出ましたねぇ〜。しかも濃いし。うなされてた割には朝っぱらからイイ感じじゃん、ご主人さま」
口の端についた白濁液を指で拭いながら、そのメイドが顔を上げた。
「…………キャス…………」
「む、さすがフェレ侯の嫡男ロイ!このあたしの変装を一目で見破るなんて!」
灰色がかった黒のメイド服―肩までフリルの付いた純白のエプロンをオプションとして装備―に身を包んだキ
ャスは、拘束されて動けないロイの脇に添い寝する形で横になり、昨日も見せた猫科の笑顔で微笑みかけた。
(3日目朝に続く)
リアルタイム遭遇キター!!
今度はポケモンスタジアムとかスマブラでワロスw
メイド姿のキャス……想像もつかねえッス…。
このまま朝まで一緒のベッドか…んで、リリーナに見つかるのかな…。
夢(スマブラ)の部分は、誤爆のお詫びに速攻で書いた代物なのでいささかアレですが、やはり3日目朝のヒロイン
の顔見せは必要かと思い投下しました。
>>501様
ギネヴィアとニイメを忘れないでやってください。ニイメは私の力量では無理なので書く予定はありませんが。
あ、ギネヴィアを忘れてたw
これからの登場予定が気になりますね…。
神キタ━━━(゚∀゚)━━━!!
テラワロス
あんな魔竜は嫌だw
ソフィーヤはもう出てたかな?
メイドさんキター!!! メイドキャス超可愛い!
黄色い電気ネズミは、頭から剣を刺して目玉をえぐり、内臓をかっぱ裂いて引きずり出せばよかったのに。
珍獣、配管工、魔竜ワロスwww
この感じだとリリーナは一番最後・もしくは最後までヤらないと予想w
リリーナはさっさとロイに見切りをつけちゃえYO!
そして他の支援相手と(略)
GJ!こういう夢オチって寅さん思い出すわw
保管庫のドーマ×ミラ近親モノ読んでたら千葉犬氏が恋しくなった
あの人のギャグってダミアン氏とか外伝氏とか二日目氏と
違うベクトルに進化してるよな
518 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/27(火) 02:08:24 ID:cmf9bbbJ
サフィ関連みたいなあ
同意。トラナナものが見たいなぁ。
ラーラって今まで書かれたことあったっけ。
520 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/27(火) 20:04:15 ID:1G5u6I9n
おまえだけだ
21章外伝(捕虜救出)へ行くため、身ぐるみ剥いだミランダを捕虜要因に差し出したオレが来ましたよ。
毎回々々クラスチェンジさせるくらい好きなキャラだが、これはもうオレのジャスティス。
用を足すのに時間がかかるが、尿意を催しにくい格好
ジル、ティアマト、ステラ、カリル、タニス、ルキノ、エリンシア
用を足しやすい格好だが、その分トイレが近くなる
ミスト、イレース、ワユ、マーシャ、ネフェニー
トラ7はマイナーなのか…?
フェルグス×カリンが好きで好きで眠れないんだが
ネットでも他の作品に比べてあまり見かけないしな…
トラ7はキャラ同士の会話が少ないので、話を膨らませにくいです。
でもアスベルきゅんがとても可愛いので、彼が軍の女性陣に食べられるシチュならいくらでも想像できます。
そもそもトラ7はスーファミ末期で販売経路も特殊、しかも難易度が激高ときていますので、創作のイマジネーション
が湧くほどプレイする猛者が少ないというのもマイナーと呼ばれる所以ではないのでしょうか。
でもアスベルきゅんがとても可愛いので、彼が軍の男性陣に食べられるシチュならいくらでも夢想できます。
フェルグス×カリンや、ディーン×リノアン、プージ郎×タニアなど、そそる組み合わせが多数あるだけにマイナーな
それはそうとアスベルきゅんがとても可愛いので、彼がトラ7の全登場生物に食べられるシチュならいくらでも(r
聖戦のクローンゲームやってラクチェ萌えが再燃してきますた…
なにそれ?
>526はクレーンゲームの誤植……
つまり、我々の知らない所で全国各地のゲーセンのUFOキャッチャーに
ラクチェタンのプライズフィギュアが流通しているという事だったんだよ!(AAry
な、なんだってー!!
トラキアかぁ。ディーン×リノアンならなんぼでもSS書けるだけのネタが脳内渦巻いてるんだがな。
まぁそれを文に起こすための文才が無いわけだが。
ホリン×アイラ
セリス×ラクチェ
アーサー×フィー
マルジュ×メリエル
フランツ×アメリア
が激しく読みたい
534 :
前スレ625:2005/09/30(金) 06:51:03 ID:tgobODBs
失礼します、前にツイハーク×イレース書いた奴です。
蒼炎再プレイ中にふと浮かんだ話をひとつ投下させて下さいな。
どうもあんまエロくないかもだけど、一応……強姦注意で殺伐雰囲気注意。ジョフレが激しくヘタレ。
ちょっと長め。
ではどうぞ。
535 :
君主の資格:2005/09/30(金) 06:53:58 ID:tgobODBs
それは、今にも地に覆い被さりそうなほど重く垂れ込めた雲が出ている日のことだった。
空の彼方に雷雲が見えるということで、クリミア軍はその日の行軍を一時取り止めた。
平野で雷などに降られては、飛行兵が避雷針になってしまう。
だがそれがなくとも、先のデルブレーにおけるクリミア兵救出の戦いの疲労や怪我が癒えていない者があまりに多く、出立はもう少し伸ばすかという話が出ていたので、計画に大きな差し支えはない。
むしろ、雨が降り雷が鳴れば敵襲の可能性も減るのが嬉しかった。
やがて雨粒が弾となり窓を叩き始めた。
すぐにそれは霧のように、窓の外の景色をぼやけさせる。
あの日もこんな感じだった。
デルブレー城の深奥にて、今や国の主となることを余儀無くされている王女エリンシアは、椅子に腰掛けてただ外をぼんやり眺めていた。
あの日……クリミア城が陥落した日。
そこから全てが狂気に包まれた。
そしてその時も今も、眼下には目を閉じたジョフレがいる。
デルブレーを死守することで囮となりエリンシアたちを逃そうとした時の疲労がたたって、戦いの後から数時間臥せっている彼を、エリンシアは具合を見ているだけしかしてやれずにいた。
乳兄弟であり臣下である彼にとっては囮も当然のことであったが、両親も叔父も亡くした今ではもはや最後の家族ともいえる彼とその姉を失っていたかもしれないと思うと、彼女は苦しさで息が詰まりそうになった。
そこへ、部屋のドアをノックする音が響く。
「どうぞ」と声をかけると、「失礼致します」と、ジョフレの親友でもある文官ユリシーズが入ってきた。
「エリンシア様、あとは私が看ていましょう。姫も戦いの気にあてられて疲れておられるでしょう? どうぞ、お体御自愛下さいませ」
「あ、でも……」
「お気持ちは嬉しいのですが……無理をなさって姫が体調を崩されては、ジョフレが目を覚ました時にそれに驚いて、また倒れてしまいますぞ」
ユリシーズは大袈裟に頭を抱えてみせた。
よく気の回る彼が明るく言うのなら大丈夫なのだろうと、エリンシアはあとを頼んで部屋を出た。
ドアが閉まったあと、ユリシーズはジョフレの頭を軽くつつき「もう起きていいぞ」と、言った。
決まり悪そうに起き上がるジョフレ。
「我が輩までも騙せると思うな」
「思ってはいなかったさ」
「愛する姫に、疲れて冴えない顔で礼を述べるのが恥ずかしかったか?」
「そっ……そんな訳では……!
ただ、その、激戦のあとだったとはいえ姫の目の前で倒れるなどとあまりの失態を見せてしまったからな、それをどう謝ろうと考えていたら起き上がる機会をなくした」
ぐしゃぐしゃと、美しく細い水色の髪の毛を手でかき乱し、照れてうつむくクリミアの将軍に、ヒゲの道化師は呆れてため息をついた。
「………ホントにおまえは………不器用だな……」
536 :
君主の資格:2005/09/30(金) 06:55:33 ID:tgobODBs
ジョフレの部屋を出たあと、エリンシアは供も連れずに城内を歩き回った。
すぐにその姿を発見したミストとヨファが近寄ってくる。
「どうしたんですか、エリンシア様?」
「あ、ミストちゃんヨファちゃん……ちょっと、皆様の様子をと思って……あなたたちのお兄さんたちは具合はどう?」
エリンシアが不安げに尋ねると、ふたりはすぐに明るく答えた。
「うちのお兄ちゃんは、戦いが終わった時と全然変わりませんよー。
ちょっと寝て、お肉いっぱい食べたら疲れも吹っ飛んじゃったみたい」とは、ミスト。
「オスカーお兄ちゃんも、ボーレも、元気だよ。
ボーレなんていつでも怪我してるもん、だから治りも早いんだよ」と、ヨファ。
「そう。良かったわ」
と、エリンシアは微笑んだ。
しかし、アイクもオスカーもボーレも先の戦いを最前線で闘っていたのだ……その疲労たるや並みではないのは、帰りを待っていただけのエリンシアにも察することはできる。
ボーレに至っては、彼も彼の斧も恐ろしく血まみれで、歩いていなければその辺の死体となんら変わらない様子で帰還してきたときいていた。
それでも彼等は闘い続ける意思を捨てはしなかった。
何故なのかと聞かれれば、護る為と答えるだろう。
家族を、仲間を、生まれ育った国を。
勿論、エリンシアにもその気持ちは多分にあった。
だが、それがどれだけの覚悟が要ることなのかは、彼等と一緒に歩き始めるまで分からなかった。
彼等と出会うまで、心の底から『生きたい』と思うことも……なかった。
死にたかったのに、死ねなかった。
死ぬ訳にはいかなかった。
537 :
君主の資格:2005/09/30(金) 06:56:37 ID:tgobODBs
あの日、今にも雷が落ちそうな空の下、あの男は現れた。
瞬く間に空も地も黒い鎧に埋め尽くされ、気付いた時には遅く、卑劣な力にクリミアはなす術もなく敗北した。
その魔手はエリンシアにも例外なく伸ばされた。
「もう長くはもちません……せめてこの回復の杖を持ち、逃げなさい、エリンシア!」
「ジョフレ、あとは頼んだぞ。レニングにもしものことがあれば、世継ぎはエリンシアのみとなるのだから」
「………かしこまり……ました……!」
館を包む混乱の中、真っ先に駆け付けた将軍ジョフレに王と王妃は運命を委ねた。
泣き叫ぶ娘に、両親は微笑んでキスを与えた。
嫌がるエリンシアを抱えて、ジョフレは駆け出す。
王たちには、別れは告げずに武運だけを祈って。
だがその直後、窓を破る激しい音と空を切り裂く音、男女の断末魔が聞こえた。
全てを察し、ジョフレは倒れ込むような勢いで、外に隠してある自分の馬のもとへと急いだ。
彼に担がれたままのエリンシアは、錯乱しかけた精神状態ながらも周りの状況を何故か克明に記憶していた。
自分を抱えたジョフレの行く道を開く為に、持ち合わせの装備で敵兵のなかに飛び込んでいくクリミア兵たち。その彼等の最期の姿。
彼等が遮れきれなかった攻撃を受け血を流しながらも、走る勢いを止めることはないジョフレの、必死の形相。
つい数時間前までとても穏やかで美しかった城が壊れていくさま。
いつしか涙も止まっていた。
「姫、お気を確かに! 外へ出ます……」
不意に呼ばれ、降ろされて手を引かれた。
気付けばそこはもう隠し通路の出口で、普段は人が滅多に出入りしないそこの扉をジョフレが押し開けようとしていた。
しかし外の光が差し込むと同時に、突風と轟音も吹き込んだ。
そこに広がっていたのは、有り得ない光景だった。
吸い込まれそうなほど黒い膚の飛竜が翼をはためかせて地上まで降下し、それが着地するのを待たずにその背に乗った大柄な男がマントを翻らせて飛び下りる。
あっと思った時には、ジョフレの腹をその男の剣が刺し貫いていた。
声も上げず、彼が床に倒れて血が辺りに飛び散る。
その様子は、エリンシアの目にはまるでスローモーションのように映った。
彼が血を吐き、呻く声をきいて彼女もようやく我にかえり、泣くことも忘れて彼に駆け寄った。そして、母に持たされていた回復の杖をかざして一心に祈る。
しかし……
「他人の心配よりも、我が身を案じたらどうだ。クリミア王女エリンシアよ」
回復途中でその腕を掴まれて詠唱を止められ、びくっと彼女は声の主を見上げた。
青い髪を後ろに流した、大柄でいかつい男。身に纏っている立派な鎧は、一般兵士のそれではない。
今まで直接出会ったことはなかったが、肖像画や人の話で姿は見知っている者だった。
これが王都陥落を狙った奇襲としても、普通こんなところまで単独で乗り込むとは思えない者。それが目の前にいる。
538 :
君主の資格:2005/09/30(金) 06:57:49 ID:tgobODBs
「デイン国王………アシュナー……ド……」
「そうだ。よく知っていたな。
その男は何だ? おまえの部下か?」
「だったら何だと言うのです……! 離して……ジョフレが……ジョフレが……!!」
杖のおかげで危うく命の危険は免れたようだったが、いまだ浅い呼吸が続き気を失いかけている乳兄弟の姿に取り乱し、エリンシアは必死でアシュナードの手を振りほどこうとした。
「その男が余程大事とみえる。安心しろ、そこまで回復したなら死ぬことはない」
「あなたが刺しておいて何を……!」
思わずアシュナードを睨み付けようとしたエリンシア、その綺麗に結い上げられた緑の髪を彼は手荒く掴み、突然口付けた。
予想もしなかったことに、エリンシアは抵抗どころか何か考えることも出来なかった。
戦いの音が耳から遠ざかっていく。
ショックでぼやけた意識を、胸に走った痛みが引き戻した。
服の上から強く胸を掴まれて怖気が背を走る。髪の毛も掴まれたまま唇に噛み付くような口付けもまだ続き、湿った唇の感触があるのに口の中は乾いて張り付くような感じをおぼえた。
嫌悪感から、泣いて彼を突き飛ばそうとするも、あまりに体格が違いすぎて適うはずもなかった。
「叫べば、そこの男が目を覚ますぞ」
と、アシュナードは彼女を壁に叩き付けてジョフレを指差す。
思わず黙った彼女のドレスの胸に手をかけ、彼はそれを引きちぎった。
どうしてそれをこの混乱のさなかで行わなければならなかったのか、彼女には分からなかった。
普段着とはいえ複雑な構造のドレスは男が完全に脱がすことは難しく、白い胸だけが外気に晒される。
血の匂いの立ち篭める異常な空間においても、それを恥ずかしいと思う気持ちは起こり、唇を噛み締めて目をきつく閉じて、彼女はただ下を向いた。
そんな彼女の片腕を掴み、アシュナードは空いた手で直に胸を撫で回した。
普段は体のラインを整える為の下着で抑えられている胸は、それから解放されてみると、人並みよりも少し大きくふくよかで、何よりも町娘とは比べ物にならない肌のキメ細かさが美しい。
それを遠慮なく押しつぶし、こねまわす大きな手。
「ひっ………」
思わず顔を正面から背け、体を引こうとするも、壁に阻まれてならない。
逃げようと体を捻れば更に無防備な姿を晒すだけになり、何より血だまりのなかで倒れているジョフレが目に入って余計に苦しくなる。
また、万が一逃げられたとしても、その場合はジョフレが殺されるのは明らか。
もはや、何をどうすることも出来なかった。
539 :
君主の資格:2005/09/30(金) 06:58:40 ID:tgobODBs
抵抗する気をなくしたエリンシアに、アシュナードは口の端を歪めて僅かに笑った。
その目は、快楽を求めている訳ではない。
ならば何故?
彼は乱暴に彼女の長いスカートの裾を捲り上げて、下着に手をかける。
靴下と靴下留め……ガーターベルトはそのままに、ショーツだけを引きずり降ろした。
「……!!」
エリンシアの顔が恐怖におののく。
せめてもの抵抗に両足をしっかり閉じていたが、それも虚しく、誰にも見せたことのない場所を曝け出すことになった。
「いや………!」
力なく枯れそうな声で訴えるエリンシア、それを聞いてアシュナードは嫌らしく笑う。
「ふん、やはりまだ生娘なのだな」
「いた……っ、いやあっ……」
彼女の足の間、薄い緑の茂みの奥を、無骨な指が探っている。
白い肌のなか、赤く色付いたひだを捲り、膜を突く。
今まで自分の指も入れたことのない乾いたそこは、小指さえも入りそうにないほど狭く、滑らない。
「いや、助けて……」
やっと、何をされようとしているのか実感してきたエリンシアの目から、とめどなく涙が溢れる。
「目などより、こちらを濡らすのだな。貴様が痛いだけだぞ」
彼は、彼女の頬を伝う雫をざらついた舌で舐め取ると、彼女の太股の付け根を強く押さえた。
「う………」
「ならば初めては、おまえのお気に入りらしいあの男で済ませるか?
別に我はおまえの初めてが欲しい訳ではない、これでは流石に面倒だしな……入れ易くなるに越したことはない。
あれも気を失っていても、そこは男だ。おまえ次第で、どうとでも出来るだろう」
「……あっ……それ……だけは……!!」
それまでうつろな目でどこかを見ていた彼女だが、途端にアシュナードの服を爪が食い込むほど強く握りしめて拒否を示す。
「それなら」
540 :
君主の資格:2005/09/30(金) 06:59:46 ID:tgobODBs
もとより、そうさせるつもりだった。
だが、曲がりなりにも王女、ただ殴るだけでは言うことをきかないだろうと……ジョフレを生かしていた訳だ。
傷が完全に回復した訳ではないため、浅い昏睡状態が続いているジョフレはまだ目を覚ます様子はない。
もし今起きたとすれば、眼前の惨状に逆上して斬り掛かるか、理解の限界を越えてまた倒れるかだろう。
彼が護るべき姫は、いま、敵国の王のまえにひざまづき、体躯に比例して立派でそして体液でぬめり黒光りする一物に奉仕させられていた。
「歯をたてるな」
「………んっ……ふ……」
屈辱に顔を赤くし目を潤ませて、精一杯エリンシアは相手を悦ばせようとした。
上から言われるままに、艶やかな赤い唇に含んだモノを吸い上げ、小さな舌で筋をなぞり、細く白い指で揉みしだく。大きなそれを口に含みきれず、唾液が口の端から漏れる。
「んぶっ……く……」
「やればできるものではないか」
相手の満足そうな声に、また涙がこぼれた。
それからは、何だかもうどうでも良かった。
ただ「おまえが自害すれば、その男もあとを追わせる」という言葉に縛られていた。
「ひぅ……あ……」
戦いの音が小さくなるなかで、エリンシアの悲鳴が少しずつ大きくなる。
彼女の足の間は破瓜の血が滲み、癒す間もなくアシュナードの自身が秘肉を擦り、狭いなかを突き、痛みが断続的に押し寄せる。
それを我慢しようとしているのがわかると、彼は更に強く腰を打ち付けた。
「ひっ……!!」
激痛に、思わず憎い男の背にしがみつく。気が遠くなってゆく。
「痛いか? 我が憎いか?
だが、力のないおまえが悪いのだ」
「そん……な、そんな……こと……!」
「力がないゆえに、おまえの父も母も死んだ。
いずれ、王弟レニングも”いなくなる”だろう。おまえが唯一の、クリミア王家を継ぐ資格のある者となる。
だから………おまえは、死ねないはずだ」
「……………?」
「死ねば、この城でこの国で貴様のために死んだ者全てが犬死にとなるのだ。死ねるはずはなかろう?」
「あ………」
その言葉に、体の痛みも薄れるほど衝撃を受けるエリンシア。
力をなくした彼女の両足を更に開かせて、彼は激しく小刻みに突き上げた。
541 :
君主の資格:2005/09/30(金) 07:00:37 ID:tgobODBs
「んぐっ……あ、やめてっ……!!
いぁっ、あっ、痛ぁぁ!」
先ほどまで男を知らなかった体にそれは凶器とも言えるようなものが、乾いた肌を切り裂く。彼女には、いや彼にも、快感はあるのか分からなかった。
なのに中はしっとりと柔らかく、それを押し戻そうときつく締め付ける肉壁がまとわりつき、逆効果となり、体内のモノはやがて限界を迎える。
「え……あ……!?」
体の芯を汚す熱い波に、エリンシアは状況を理解し目の前が真っ暗になった。
アシュナードがそれを引き抜くと、血に混じって白いものが二人の足の間を流れた。
彼は着衣を整え、呆然とする彼女を後目にさっさと立ち上がる。
「これで、我を忘れようと思っても無理だろう。
おまえには、より強い憎しみの念をもって我に向かって来てもらわねば困るのだ。それには、王たちを殺しただけでは足りぬ」
「そ……んなことで……お父様……お母様……
いやああっ!」
激しく混乱し、泣き崩れる彼女だったが、意識を取り戻し始めたジョフレの苦しそうな声が聞こえて動きを止めた。
「ジョフレ……だめ……今は起きないで……」
「まずはその男にどう言い訳をするかだな。
では次に出会う時は、出来るだけ多くの手下を連れていることを願うぞ」
そう言って彼は笑い、扉の外へ出ていった。
途方に暮れる時間もなく、彼女は汚れを少しでも消そうとするように、痛みも忘れて精液をかきだし、奴が触れたところを服の端で拭った。
スカートで、陵辱のあとは見えない。辺りに漂う強い血の匂いのせいで、他の匂いは分からない。
服の破れた理由を言い繕うため、重い体を引きずって廊下の兵士の遺体から短剣を拝借してくると、それで軽く自分の肌を傷つけた。
浅く斬られたのを重傷のふりをして逃れたとでも言おうと。
あとから思えば、よくこの時に気を失わずこんなことが出来たものだとエリンシアは不思議だった。
きっと、ある意味ジョフレを守らなくてはと思ったせいなのだろう。
そして、やがて目を覚ましたジョフレに連れられ、国外へ逃亡するべく城を出た。
542 :
君主の資格:2005/09/30(金) 07:01:28 ID:tgobODBs
一方、クリミア城を陥落させ玉座に落ち着いたアシュナードは、エリンシアたちのその後の足取りの報告を受けたのち配下へ指令を出していた。
「クリミア王女は、しばらくの間は追う素振りだけしていれば良い。勝手に向こうから向かってくるはずだ。
それよりも、それとはぐれたというジョフレ将軍とその部下の行方を見失うな。
あれは、いつか罠に使うことも出来るだろう……」
そう言って彼は、不敵に笑うのだった。
……それから半年以上が経ち、デルブレーへの奇襲という罠も発動したが、仲間に恵まれたことでエリンシアはそれも切り抜けた。
幸いにもあれから体には異変はなく、傷も残ってはいないし、あの時のことをジョフレに気付かれた様子もない。
一時、兵士の鎧を見るだけで体が震えることもあったが、色んな傷をアイクたちが癒してくれるおかげで今までやってこれた。
そしてまたジョフレたちに出会えたことで、心底思ったのだった―――生きていて良かったと。
そんなことを思いながら、気付けば兵士宿舎まで来ていた。
予想に反して、騒がしい声があちこちから聞こえる。
「ボーレ、動かないで下さい! まだ半分も治ってないんですよ」
「ずっと寝てたら体が鈍るっての! それよかあんなに精神力使ったらお前の体力のほうが危険だろ、怪我人は俺だけじゃないんだしさ」
「そうだよ、ここまで大声出せるんなら大丈夫だ。守備を疎かにしたボーレが悪い」
「兄貴こそ、タニスさんに助けられなかったら湖の中だったとか聞いてるけどなあ?」
「…………」
「いててて、そこ痛い痛い!」
「何やってるんですか!? オスカー」
「落ち着けよガキども〜。俺に比べたら全然ひよっこのお前らが何しでかしたって、恥じゃねえって」
「翼にそんだけ包帯巻いた奴に言われてもなあ?」
「何だとこの赤頭!
だーれのせいで怪我したと思ってるんだよ」
「だから助けてやったろうが!? 見たかよ、俺様の華麗なダイビングキャッチ」
「そいで一緒に崖から落ちなければカッコよかったんだけどな」
「「うるせえ!」」
廊下まで響く笑い声。
みんな包帯姿は痛々しいけれど、さすがにこれまでの戦いを切り抜けてきただけあって動じてはいないようだった。
手が足りないようならば少しでも役に立ちたいと思って来たが、無用な心配だったようで良かったと息をつく。
543 :
君主の資格:2005/09/30(金) 07:02:08 ID:tgobODBs
次の部屋を見に行くと、部屋の中から今度は悲しそうな声が聞こえた。
「兄さんのバカ!
何であんな無茶したのよ……いつも、死なない程度に適当にやるよ〜って言ってたじゃない!」
「いやだって、なあ……おまえが捕まっちゃうのだけは避けたかったからさあ」
「捕虜になったって……すぐには殺されないわよ……兄さん、死んじゃうかと思って、私……」
「いま生きてるからいーじゃん、あはは」
「バカ!」
「……いやマジでさ、兵士がみんなケビンみたいな騎士道精神の塊みたいなのだったら問題ないんだけどさ……俺、気質よくない奴らのとこで傭兵やること多かったから分かるんだ。
おまえみたいに若い女が、男ばっかりの集団に捕まったりしたらさ、それが例え正規軍でも……どうなることか。
街なかでもめ事起こして捕まるのとは訳が違うんだ。
人を殺してものを壊して気が昂ってる状態でさ、ずっと戦場にいて女っ気がなかったら……おまえが想像もしないことが起きる」
「兄さん……」
それから、しばし部屋は静かだった。
エリンシアは、会話を聞いていて自分の胸も張り裂けそうな思いをしていた。
いつかこの軍の参謀セネリオに、『王族が負けるというのはとても罪深いこと』と言われたのも良く分かる。
自分が死んで軍が負ければ、あの時自分が味わったような思いを彼女たちにもさせてしまうのだ。それだけは避けたい。
ぐっと手を握りしめるエリンシアの前に、誰かが立った。
面を上げれば、優しく微笑む水色の影。
「姫、御迷惑おかけして申し訳ありませんでした……もう大丈夫です。
付き添って頂いたこと至極光栄に思います。この礼は、命に代えてでも」
「ジョフレ……」
その顔を見ていると何だか込み上げてくるものがあって、エリンシアは思わず彼の胸に顔を埋めた。
「姫?」
「……すみません、少しだけ……」
そう言って彼の服を握りしめる彼女を、彼は何も言わず肩を抱いた。
544 :
君主の資格:2005/09/30(金) 07:02:43 ID:tgobODBs
そして―――
「……アシュナード……」
「くくくくく……
久しぶりだな、クリミア王女よ」
軍靴に踏み荒らされた、かつての美しい思い出の庭で、エリンシアは彼の敵と再び会い見えた。
剣を握る手に迷いは無い。
「……お、おまえを……おまえを倒すために……戻りました……。
これ以上、我がクリミアを好きにはさせませんっ!」
激昂し、叫ぶエリンシア。
「それは勇ましいことだ……しかし、我の相手はおまえではない」
「……っ、どこまで私を愚弄すればっ……!」
「これを経てもおまえが生き残っていたならば、今度はもう少し丁寧に可愛がってやろう。
なかなか面白い駒を見つけてきてくれた礼としてな」
「……!!」
アイクとジョフレの前でそのようなことを言われ、思わず動きを止めて表情を歪ませる。息も止めてしまいそうだった。
そんな彼女の前に、その二人が躍り出る。
「アシュナードっ! 姫様には指一本触れさせん!」
「それ以上口を開くな! お前の野望は俺の手で止める!」
アイクの手に光る神剣ラグネルに、アシュナードの口の端が喜びで歪む。
飛び去るアシュナードをいまいましげに見送ったあと、二人は自分の主君へ振り向いた。
「エリンシア!
俺の最重要任務はあんたを守ることだ。だから、あんたを悲しませる奴は許さない。
信じて待っていろ、仇をとってきてやる!」
「今度こそ……お側を離れません。何があっても守り抜きます」
彼等はそう言うと、ひとりは攻めて守る為に前線へ飛び出し、ひとりは盾になり守る為に側に立った。
エリンシアも、天馬の手綱を強く握りしめる。
……女神アスタルテよ、全ては私が無力で無知だったことの報い。
だけれど、私が成長したのであれば……この戦いの勝利と、そして本当の”初めて”を下さい……
そして皆は戦場に駆け出し、かくして最後の戦いは幕を開けた。
end.
545 :
625:2005/09/30(金) 07:05:34 ID:tgobODBs
以上でございますー。
色々とアレで投下迷ったけど、一気に書き上げた自分の謎の情熱に驚いたのでつい。
普段は和姦好きですし、いつかもっとえろいのとかアホなのとか書いてみたいです。
それでは、お目汚し失礼致しました。
リアルタイムGJ。エリンシア強くなった
リアルタイム乙っなんでこんな時間帯に起きてんだろう。
エリンシア×ジョフレ派なんでこれは短い文ながらグッと来た。
それよりもマカロニ兄貴のほうがググッと来たのは気のせいか。GJ。
蒼炎やった事無いけど、この話読むだけだとトレック的キャラなのか?
ダメ男ダメ男呼ばれてたから激しく敬遠してたんだけど
この二人は、同年代のエイリークとゼトというかんじだ
不老不死の薬と騙されて水銀を毎日飲むエイリークを想像・・・ハァハァ
魔除けといわれて強力な放射性物質で作ったアクセサリーをつけたエイリークを想像・・・ハァハァ
ワインの苦さが苦手なエイリークに、鉛を入れたらおいしく飲んでくれたのを想像・・・ハァハァ
肌にいいパウダーと騙されてアスベストを毎日パタパタ、そして吸引するエイリークを想像・・・ハァハァ
おまいらどれに萌える?
痩せると聞いてゴーヤ茶飲んであまりの苦さにむせるエイリークだな
上でクローンゲームの話がちょっと出てるけど、早い話がパクリゲームの事な。
素材やデータを原作からそのまま持ってきたりしてるから、一般的な同人作品に比べて雰囲気は限りなく近くなる。
ストーリーの組み立てが上手な人が作ってるのなら、本家と同じくらい楽しめる作品も結構ある。
但し、上にも書いたけどパクリなんで結構問題になることもあるみたい。
素人にもお勧めだがある日突然サイトごと消滅とかもあるんで過度の期待は厳禁な。
>>545 ジョフレ×エリンシアイイヨイイヨ〜
何となく姫にはアイクじゃない(アイクは傭兵団に帰る男だから)なと
思っていたので燃えた
亡国の姫様にはこれくらいの物語がついてる方が好きだな!
普段ROM専で文章は書きませんが
>>531を見て書きたくなったので勢いでアーサー×フィーを投下します
稚拙とは思いますがご容赦ください
注意:
・かなり長い割にヌルイ・軽い・シリアスではない
・キャラに相当主観が入っている
・服とかは資料がないので適当に考えた
・アーサーが生足でない
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
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556 :
特別:2005/10/02(日) 05:20:43 ID:c2aqtCXR
グランベルの空に、そろそろピンク色の雲が混じり始めてきた頃、天馬に乗ったフィーは真下に銀髪の若者が
ひとり馬を進めているのを見た。既に戦いは終わっているらしく、彼は仮の傷の手当てをして、軍が仮の拠点とした
ヴェルトマー城のある方向へ馬の首を向けている。
上空から見る限り、他の兵士もまた号令を受けたのか、それぞれ陣を正して戻っていく。相手は仮にも帝国の
正規軍であり、ゲリラではない。そしてこちらも解放という大義を掲げている以上、日が暮れると戦いはしない、
という約束は守る必要があった。もっとも、トラキアが同盟軍としてこちらに付き、イシュタルやマンフロイ、
そして十二魔将が倒れた今、帝国の指揮官と言えるものは、最早ユリウスしか残っていない。
彼の双子の妹であるユリアがマンフロイによる洗脳をとかれ、ロプトウスを倒しうるナーガの書を手にしたという噂は
敵軍自軍問わず速やかに伝わっていた。その敵軍兵士には明らかに戦意を喪失しているものすらいる。
この戦争は、確実に終わりを告げようとしていた。
フィーは愛馬マーニャの手綱を引き、低空飛行に切り替えて
彼女の相棒であるこの魔道士の若者に声をかけることにした。
「アーサー、何してるの?」
アーサーが上を見上げると、白いバンダナをした緑髪の少女が、天馬の上から不思議そうに彼を見つめていた。
「何って、戦っているのに決まってるだろ…フィーは気楽でいいな」
「あら、気楽じゃないわよ。私はさっきまで偵察に行って来たところなんだから
これでも疲れているの!ちょっとは労わりなさいよ」
フィーがマーニャを地面に着地させると、その大きな翼の動きを周囲の空気が避け、風が起こる。
フィーの短い髪も、アーサーの男にしては長すぎる髪も、それに合わせて揺れた。
天馬は地面を歩き出し、アーサーの騎乗する馬の隣に並んだ。しかし、何となくその首は下を向き、
今日の彼女の行軍がいかに過酷であったかを物語っている。
「うーん…まあそれはそうだな、どうやらマーニャも疲れてるみたいだし」
「でしょう、随分遠くまで飛んだもの。
行きがけに遠距離魔法が飛んできて、かなり無茶な急降下もさせちゃったし…ごめんね、マーニャ」
首を撫でられると、マーニャは分かっていると言いたげに、少しだけ後ろを振り返った。
共に育った二人には通じ合うものがあるのだ。
「今日はもう日が落ちるし、これ以上の行軍はなしだ。
マーニャは先に天幕に帰らせてやればいいじゃないか。
フィーを乗せたままじゃ重たい…」
魔道士の若者の言葉が終わらないうちに、ぼこっという鈍い音があたりに響く。
「殴るわよ!」
「もう殴ったじゃないか!」
「ふんだ、今のはライブの杖よ!次は雷の剣だからね!」
「それは斬るって言うんじゃ…」
フィーは戦火に乗じた山賊たちから周囲の村を守る役目を負っている為、様々な武器や杖を携帯している。
流石に得意の槍でアーサーを刺す気はないようだが、怒らせるのはまず得策ではない。
そもそもこういうことでフィーに口では勝てない。それ以上の反論はせず、彼は黙り込んだ。
557 :
特別:2005/10/02(日) 05:23:35 ID:c2aqtCXR
「まあでも、確かにマーニャは一人で帰れるよね。
ここまでの弓兵はもういないはずだし、あたしの鎧もこれで結構重たいし…」
先ほどの言葉を多少は気にしたのか、フィーは折りたたみ式の槍だけをマーニャの鞍に取り付けると、
愛馬から降りてとんとんとその首筋を叩いた。マーニャは心得たようにヴェルトマーの方角へと翼を向けた。
再び風が起こった。警戒を怠らないのか、低空飛行のその姿が地平線に消えるのを見届けると、
フィーはアーサーを見上げて言った。
「じゃあ、乗せてくれるかしら?」
「ああ、うん、そうだな」
妙に曖昧な返事を返したあと、何故かアーサーはさっさと自分の馬から下りた。そのままじっとフィーを見上げる。
「? …なにやってるの?」
「いや、やっぱフィーが手綱を取ってるほうが落ち着くかと思って」
飽くまでも淡々とした言葉で少女に労働を強いるアーサーに、思わずフィーが声を張り上げる。
「はあ!!?さっき言ったじゃない、労わってって!」
「俺はマーニャは労わったぞ」
「なにそれ!…」
数分の言い合いと軽いリライブの杖による殴打を経ても、
なおマイペースなアーサーに勝つことが出来ないフィーが結局は手綱をとることになった。
フィーが思うには、軽い口げんかなら自分は彼に勝つことが出来るが、彼が頑固に自分の主張を通そうとする
場合には、口の達者な彼女がいくら言っても、アーサーは絶対に聞かない。言い合いにならないのだ。
だからつい折れてしまう。よくあることだった。
「他人の馬に騎乗、しかも二人乗りなんて、余計緊張するわよ」
「まあまあ…みたとこ、この辺の敵軍は一掃されたようだし。
さっきの狼煙見たろ?セリス様ももう戻られたみたいだ、安全だよ。俺の魔道書もあるし。
それにフィーも普通の馬に慣れとかないとな」
「あら、どうして?」
「さあね。でも必要なときがくるかもしれないだろ」
「何よ、はっきりしないわね」
空を覆う桃色の雲が、一層その彩度を増していく。雲の合間に見える空は未だ明るいが、
そこに薄く白い月が既に顔を出していた。
もう少ししたら一番星の見えるころだ。フィーは少しだけ懐かしいものを感じた。
558 :
特別:2005/10/02(日) 05:26:04 ID:c2aqtCXR
「きれいね…血の流れた戦場だなんて思えないわ。
ふふふ、おかしいな。あなたを後ろに乗せてイザークまできたことを思い出しちゃう
…あ」
急に思い当たり、フィーは後ろを振り向いた。さっきの頑固な彼の主張は…
「ひょっとして、そのこと考えたの?」
「まあね。前みたいに、たまにはいいかなって思ってさ」
当たり前のように、アーサーが答えた。いつものとおりの整った、それ以上に飄々とした表情だ。
フィーはシレジアで彼を拾ったとき、長い銀髪のせいで女の子かと思ったことを、頭の端で思い出した。
しかし今の彼は、あの時と大して変わらないのに、何故かとても女の子には見えない。
彼女は何かを振り切るようにさっと前を向いた。
「…わからないわ、あなたって。
あまり他人のこと考えてないって感じなのに、時々へんに優しいし、気遣ってくれたり。
ふりなのか、そうじゃないのか…」
「ふーん」
真剣に話しているのに、気のない返事だとフィーが感じたそのとき、うつむいたフィーの耳元に
アーサーの息がかかった。その空気がかすかに振動して、鼓膜を揺らすのすら手に取るように分かり、
そんな自分にフィーは少なからず驚いた。そして彼女は突然、アーサーの体が自分と隙間なくくっついていることを
自覚した。彼とはイザークに来るまで、何日となく共に天馬に乗ったのだ。
しかしあのときはこんなことが気になったことなど一度もなかった…
「や、やっぱり、降りる」
「なんで?歩きは遅くなるぞ、疲れてるんだし」
「いいの!とにかく、降りたいの!」
無理やりにアーサーの馬から降りようとするフィーを、魔道士にしては強いアーサーの手が引き止めた。
グローブをしたその手は、初めに見たころより大きく感じられた。
フィーは(そういえば最近アーサーは剣を扱うようになったんだ)と場違いなことを思った。
彼はかなり前に―――彼が妹と再会した頃だ―――歩兵から騎兵になると決め、その際に剣術の修練も始めた。
すぐに騎士となり、自分の馬を持ち…だからフィーがアーサーを天馬に乗せることは、あれから一度もなかったのだ。
フィーが自分の考えにふけりそうになったそのとき、思いのほか真剣な声が、再び彼女の鼓膜を揺らした。
「あの時言ったろ、フィーが特別だからだって」
「な、なんのことよ…」
言葉ではしらを切っても、アーサーのあの時、という単語がいつの事を指すのか、フィーには分かっていた。
あれはアルスターの城の近くでのことだ。そう、ちょうど彼が剣術の稽古を始めたころ。自分を心配する彼に、
アーサーが誰かを気遣うなんて珍しいと揶揄したら、それはフィーが特別だからだと
彼が小さな声で付け足したのだ。フィーはそれについて今まで深く考えなかった。考えることが出来ずに、
聞こえなかったふりをして、以前と同じように彼と接してきたのだ。
しかし今、アーサーはそれについてなにかを言おうとしている。
聞きたくない、聞いたら怖い、でも聞きたいという矛盾した気持ちのまま、フィーは振り向いた。
「俺は、確かに他人のこと考えてないように見えるかもしれない。
でも例外もあるって言ったんだ。分からなかった?」
「そんなの知らないわよ!だって、…声が小さかったんだもの!」
「あははっ、なんだ、じゃあやっぱり聞こえてたんじゃないか」
自分の演技は、とっくの昔にばれていたらしい。それ以上に、アーサーの言葉が何を導き出すのかについて
考えようとすると、恥ずかしさでフィーの頬は熱くなった。
同時にいつまでも続く笑い声が、耳にざわついたおかしな感触を伝えてくる。それがどうしてもこらえきれず、
身をよじりながら、フィーは無理やり怒った声を出した。
「み、耳元で笑わないで!」
「ごめんごめん、…ふっくくく、あははははは…!」
559 :
特別:2005/10/02(日) 05:30:39 ID:c2aqtCXR
ひとしきり笑ったアーサーだが、フィーの後姿が小刻みに震えているのに気がついた。
よほど恥ずかしいのかとも思ったが、「フィー?」と声をかけるとびくりと身をすくめる。
特徴的なピアスの振れが止まらない。それが馬の背に乗っているから、ではないことが一目で分かった。
「…フィーって、ひょっとして耳が弱いとか…」
「しゃ、喋らないで!お願いだから」
これは面白い。いつも口の達者なフィーが、自分に対してこんな態度をとるのを見るのは初めてだった。
いや、誰に対しても、こんな風に小さくなるフィーなんて見たことがない。
「…」
しばらく黙って、そして出来るだけ体を離してフィーの後姿を見る。誰がどう見ても、肩に力が入っている。
遠くに視線をやると、おそらくスカサハだろう、歩兵剣士の抜き身の剣が夕日にきらりとひかった。
他には誰もいない。あらかた撤収は終わったらしい。荒野が終わりを告げ、辺りに樹が現れ始めていた。
アーサーは金属製の棒をいくつかポケットから取り出し、組み合わせてそれが光るように意識を集中すると
空に掲げた。スカサハも同じように何かの組み合わせを返した。そして岩陰に消えていった。
日は山の少し上に輝いていた。
あれきりフィーは黙ってしまった。意識しているのが誰にも分かるぐらい、かちかちにかたまったままだ。
そういえば、フィーは胸当てと肩のプレートぐらいしかつけていない。翼の揚力に頼る天馬に負担をかけないためか、
その装備自体もあまり大きくはなく、肌が見えている部分すらある。
アーサーは何気なさを装い、一部がむき出しになっている太ももに触れた。冷えた足が、緊張に硬くなる。
やめて、と言いたげに、水分を含んだまつげが頬の向こうで揺れた。しかし彼女の口は何も発さなかった。
フィーは混乱していた。この手はなんだろう、わざとなのかそうでないのか?
いつもどおりふざけているだけなのか?
手の甲が白くなるほどに手綱を握り締める。真剣に、慎重に、自分で世話をしたことがない馬の機嫌を
損ねないように、ただそれだけを念じながら、次第に深くなってきた木々の間に馬を進める。
魔防の糸で刺繍の施されているグローブが不埒な動きを見せたら、すぐにでも飛び降りて、今度こそ雷の剣だ。
それなのに、先ほどよりずっと体は離れているし、手は動かない。あの何だかよく分からない感触の吐息も
耳元にはない。後ろに乗っているはずの相棒が遠い。意図が全く読めない。
いや、自分が意識しすぎているのか。フィーを特別だというアーサーには、「特別に信頼できる相棒」という以外に
全く他意はないのではないか。
それでは、自分のこの態度はあからさまに不自然に写るに違いない。
明日になったらいつもどおりのただの相棒に戻れるだろう。そうだ、そうならなければならない。
アーサーに遠慮させてはいけない。なにもかももとどおりにできる。顔色も戻る、後ろにいるのはただの―――
560 :
特別:2005/10/02(日) 05:34:03 ID:c2aqtCXR
「フィー」
フィーが反射的に身をすくめる。彼女から肯定の意は聞けなかったが、確かに耳が弱いらしい。
それを見て、アーサーの手がすばやく少女の腹部に回った。布越しに平らな線を確かめるような動きが、
張り出した腰骨へ移動して、そこをくまなく撫でた。
一連の動作の間、腰に佩いた雷の剣にまでは、フィーの手は伸びなかった。
半ば馬の首にすがるような姿勢で、手綱を必死に握っている。しかし足に妙な力が入っているせいか、
馬は惰性で歩いているだけで、もはや殆ど距離は稼げていなかった。
アーサーはフィーの背中にある胸当てと肩の装甲のベルトをやや乱暴に緩めた。服と鎧の間に隙間ができると、
彼は殆ど何も考えずにそこに手を入れた。小柄な体躯から想像したよりずっと柔らかな感触が、指を押し返す。
そこではじめて、フィーが言葉を発した。
「やだ、やめて」
その声が涙でかすれていることに、アーサーは気がついた。
気がついたが、わざと敏感な耳に口をつけるようにして、じゃあやめるか、と聞いた。
するとフィーのからだがビクビクと軽く痙攣した。同時に苦痛を感じているといっていいほどに
表情を歪ませたが、その頬は今や真っ赤に上気して、息が上がっていた。
冷たかったはずの足が、酷い火照りを持っていた。
「だって、だれか、見てる」
見ているはずはない。先ほど友人であるスカサハに送った信号は、軍で決めたもので、「殿をつとめる」
という意であった。対してスカサハは「ゆっくりでいい」と返してきた。自分たちが共にいること、
そしてそれ以上の何かを目のいい彼は察したのだろう。
ここよりずっと先までの区域の駆逐を任された彼が、あのように悠長な返事を返したということは、
この辺りは既に戦場でないということだ。戦いに関して慎重なスカサハは、これ以上ない信用できる存在だ。
もちろん、伏兵の可能性は無くはない。だがその心配はもう少し日が暮れて時間がたってからするのが
妥当だろう。既に相手の戦意は殆ど失われているし、遠距離魔法に関してもフィーの魔法防御に心配はない。
また何かあれば、魔道書が手元に無くとも、どうにかする余裕がアーサーにはあった。
もともとアーサーには、フィーを強制的にどうこうするつもりはなかった。
フィーは勝気だが、基本的に素直で共にいると心が休まる。彼女を好きだとも思う。だが、この距離はしばらく
縮まらないだろうとも思っていた。彼女にはどこか無垢なところが残っていたからだ。
つまり端的に言ってこういうことに鈍いのだ。
しかし、今日のフィーの反応を見ていると、どうやら考えを改めるべきかもしれないと彼は考えた。
「降りて」
「でも、帰らないと」
「いいから」
アーサーが先に降りてフィーの手をとると、彼女は緊張を解いてぐったりと体を預けてきた。
それを抱えるように降ろす。
馬を少し離れた枝に繋ぎ、水をやり、下生えを食ませた。二人乗りは負担がかかる。しばらく休ませるべきだ、
ととってつけたような理由を考えた。
戻ってくると、呆然と己の肩を抱いて立っているフィーの姿が見えた。鎧は脱げかかり、着衣も乱れている。
自分がそうしたとはいえ、これでは暴漢に乱暴を受けた女性兵士だ。しかし、彼女に怯えたような様子はなかった。
561 :
特別:2005/10/02(日) 05:38:07 ID:c2aqtCXR
フィーはただ驚いていた。
確かにあの時思ったはずだ。今、手を伸ばせば、雷の剣に魔力を込めることが出来ると。混乱はしていたが、
魔力を調整すればアーサーに大した怪我を負わせることもなく、
その後いつものように怒鳴りつけられたはずだ。もっと簡単に、柄で殴りつけるとか、グーでパンチとか…
他にたくさんの選択肢があったにも関わらず、結局自分が選んだのは、こんなことはしないはずと信じていた
相棒にされるがままになる、というものだった。
(あたしって…)
不思議と行為は不快ではなかった。アーサーが腰や胸を触ったときの手つきは、フィーの嫌いな、
場末の酒場の酔っ払った嫌らしいおじさんと大してかわらないものだったはずなのに。
理由は一体なんだろうか。この違いの理由は。
じっとりと汗で濡れた白いバンダナを額から外し、握り締め、ついに彼女は思い当たり、愕然とした。
(ひょっとしてあたしって、こういうの、好きだったのかしら…)
アーサーが思ったとおり、フィーは鈍かった。
そのとき、アーサーが戻ってきた。これから自分たちが一体どうなるのか、それともどうにもならないのか、
フィーには見当もつかなかった。
アーサーの表情はやや暗いためよく分からなかったが、銀色の長い髪に縁取られたそれは
いつもと変わらず整っているように見えた。
あのきれいな顔で自分にあんなことをしたのかと想像すると、生々しい指の動きまでが鮮明に思い出されて、
フィーのぼんやりとしていた頭は急にめまぐるしく回転しだした。
「あ、あのね、アーサー」
どもり気味の自分の声にさらに焦り、自然と早口になる。
「ちがうの。あたし、べつに、そういうつもりとかじゃないのよ」
アーサーの手が肩に伸びる、その手が完全にベルトを外して、肩のプレートが、胸当てが、地面に落ちる。
「そういうって、どういう」
口調が怒っているように聞こえるのは気のせいだろうか。ついに自分の上着すら脱ぎだしたアーサーに、
悲鳴を上げそうになるのを必死の思いでこらえて、フィーは叫ばんばかりにして答えた。
「あたし、違うの!あの、だから、誰かに見られるのが好きとか、
襲われても平気とか、こういうのが好きとか、とにかくそんなのじゃないのよ!」
562 :
特別:2005/10/02(日) 05:44:46 ID:c2aqtCXR
自分を見上げる少女の必死の告白に、アーサーは危うく眩暈を起こすところだった。
そんなつもりじゃないという台詞から、フィーが恐らく自分自身を取り戻して、
ここまでさせるつもりはなかった、勘違いするなと言うのだろうと考えたのに、
彼女はさらに想像の遥か彼方上を考えていたらしい。
素直な彼女は確かに好きだ。だが、アーサーは驚きを通り越し、軽く腹が立ってきた。
勝手な八つ当たりとは分かっているが、あそこまで言わせて、させて、尚且つここまで通じていないとは…
「フィー、手」
「え?」
条件反射か、素直にフィーが手を出すと、アーサーはフィーがぼんやりしているうちに、両手首を
彼女のバンダナで縛ってしまった。
「ちょっと、何…!」
「声落として。向こうに人がいる」
無論嘘である。しかしアーサーは自分の意地が悪いのを自覚しつつ、耳元で続けた。
「見られるかもな。でも本当はこういうのが好きなんじゃないの?」
樹に縛った手をつかせ、フィーの後ろから手を回し、胸の合わせ目から素肌に触る。
ひっと鋭く息が吸い込まれた音が聞こえたが、意識的に無視した。
胸当てがないせいで、先ほどよりずっと触りやすい。手に余るほどの豊かさを感じて、
アーサーは自分のグローブを外した。自由が利くようになった手でフィーの胸のボタンを外し、下着を掴み、
上着ごと肩から落とした。程よく筋肉がついているためか、胸の形は崩れず、弾力を持っていた。
故郷シレジアの雪のように白い背中が、薄暗さを持ち始めた風景から浮かび上がって見える。
円を描くように胸を揉み、人差し指と中指でその先を軽く転がすようにすると、
フィーの体は肘が樹の幹に付くほど前傾していった。彼女の足は自由なはずだが、抵抗はなかった。
もちろんフィーに言ったことはないが、アーサーには多少経験があった。彼女と旅をする前、
母や妹と別れた後は、彼はシレジア国内を一人で渡っていた。
その母に似た髪の色は、シレジアでは帝国を想像させるに難くないものだったので、隠し染めていたが、
面差しは変えようがなかった。こちらが声をかけなくとも、酒場の「おねえさん」たちが
彼に色々なことを教えてくれたのである。すさんだ生活であったうえ、その頃年端のいかない少年だった彼は
これまで色事に関してあまり積極的なところはなかったが、それでも経験だけは積んでいた。
そして今や彼はその経験を最大限に発揮していた。
「ん、んんん、う…!」
肘に下がってきた衣服をかんで、フィーは耐えている。彼女は本来索敵能力に優れているのだが、
健気にも「人がいる」ことを信じているのだろう、声は出さない。
だが、しきりに太ももを擦り合わせ、行為に対して感じているのは隠しようがなかった。
アーサーがそこに硬くなった自分のものをわざと押し当ててやると、白いうなじがびくりと反った。
間違いなく、フィーは自分のおかれた状況を分かっている。分かっていて、抵抗せず流されているのだ。
563 :
特別:2005/10/02(日) 05:48:39 ID:c2aqtCXR
天馬騎士の動きを妨げないつくりになっているホットパンツを降ろすと、下着がじっとりと湿っているのが、
アーサーの手に伝わってきた。
「濡れてるよ」
小さな声で、しかし確実に少女の耳に聞こえるように言ってやる。かわいそうだとも思うが、口が止まらない。
「凄いな…これ、ひょっとして、俺の馬に乗ってたときから?」
答えはなかったが、彼女の耳が一層赤くなった。
フィーが腰から下げている、薄く軍旗の刺繍の入った布を捲り上げて、下着の上から秘所を撫ぜると、腰が跳ねた。
「や、やだっ!そこ、やめて!」
「声が大きい」
「でも、だめ、変になるから、いやっ…!」
悲鳴のような苦情を聞き入れず、アーサーは体格の違いを利用して後ろから覆いかぶさった。
その拍子に散った涙をなるべく見ないようにして、逃げ場をなくして腰を固定し、下着に直接手を入れて、
案の定硬く勃起していた小さな突起を嬲る。決して乱暴にはせず、既に溢れている愛液をまぶし、
指の腹で円を描き、あるいはなぞりあげる。そして緩やかに自分のものもこすり付けた。
片方の手では、胸を押しつぶすように掴み、緩め、それを繰り返す。
そう時間のたたないうちに、フィーの膝がガクガクと揺れた。足から力が抜け、少女は尻餅をつくようにして
地面に倒れこんだ。腕の自由が利かない彼女の体が傷つかないように、アーサーは軽く体重を支えてやった。
「イっちゃった?」
「…」
肩で息をしているフィーは何も答えなかった。
564 :
特別:2005/10/02(日) 05:52:52 ID:c2aqtCXR
達するということに関して、友人の女の子たちからの情報ぐらいしかフィーは知らなかったが、
恐らく彼の言うとおり、自分はそうなってしまったのだろう。
人の見ているかもしれない―――恐らくあんな声を出したら気がつかれただろう―――前で、
はしたなくよがった末に、達した。
自分のこんな所を、アーサーにだけは見せたくなかった。家族は嫌だし、他の男の人も友達も嫌だけど、
アーサーには特に、見られたくなかったのに。
何故か相変らず彼に対して嫌悪感はなかったが、そのことが余計にフィーを失意に追い込んだ。
あたし、ほんとにこういうの、好きなんだ。見られて、縛られて、無理やりされたのに、嫌じゃないどころか
…イっちゃうなんて。
最低だ。もう、セリス様達の所には帰れないかもしれない。みんなにインランって言われても仕方ない。
「ぇ…っく」
最中には我慢していたのに、とうとう、嗚咽が漏れた。いや、いい。もう泣くしかない。
フィーは壮絶に乱れた格好のまま、わあわあと子供のように泣き出した。最早何が悲しいのかよく分からない。
が、自分の手首を縛ったままのバンダナで拭っても拭っても、涙だけは延々と出続けるようだった。
歪んだ視界の中のアーサーは、困っているように見える。だが少なくとも、このままフィーを捨て置いていく気はないようだ。
希望的観測かもしれないが、それでもフィーは嬉しかった。もうやけくそで、思いついたことを喋るだけだ。
「ひっく…ごめんね、アーサー」
「…は?」
「あたし、…ヘンなんでしょ、インラン女って思ったでしょう!
こんなの初めてなのに、嫌じゃなかったもの!襲われたのに、抵抗しないで、気持ちよくなっちゃうなんて!
正直に言ってよ、こんなあたしのこと嫌いになったでしょ!こんなのが相棒だったなんてって思ったくせに!」
「いや、ちょっと待…」
「アーサーのばかーーーーーっ!あたしのおおばかーーーーーーーっ!わああああああああああん!!!」
酷いことをしたのはアーサーなのに、自分が謝るとは滑稽な姿だが、
何故か際限なく自分が悪かったような気がしてくる。あの時も、今も、身を守ることは出来たはずなのに、
なぜそうはせず、あんな姿をさらしてしまったのか?少女らしい潔癖さが、フィーの頭から思考を奪っていた。
「フィー、ちょっとでいいから俺の話聞いて」
「何よっ…!知らないわよ、あなたなんか!」
涙をいっぱいに浮かべた瞳で精一杯に睨みつけると、アーサーが自分のコートをむき出しの白い肌にかけた。
「俺は、嬉しかったよ、フィーがイったんなら。きみが好きだから」
「いっ…」
思わず復唱しそうになったフィーの涙が引っ込み、再び顔が赤くなる。
「意地悪な事を色々言ったのは謝る。あと少し嘘もついたな。人はいなかった。安心していい。
ただ、こういうことを自分で聞くのはなんだけど…」
「な、なによ…!」
「フィーは、俺のことが好きじゃないの?俺が勝手にそう思ってるだけなら謝る。
でも、そういう風に見えるんだ。そうやって考えたこと、ないの?
きみが特別だと以前も、さっきも俺は言ったし、きみにも本当には分かってもらえてたと思ったから、
ずるいとは思ったけどそれに甘えて、無理にしてでも確かめたかった。嫌なら嫌だという人だろ、きみは」
アーサーが噛んで含めるようにして喋りだしたとたん、フィーは金槌で殴られたような衝撃に見舞われた。
突然の行為で、ずっと信頼してきた相棒に裏切られたと感じ、ショックで深く考えることが出来なかったが、
しかし「特別に信頼のできる相棒」ではない、ただの「特別な人」だと聞いた途端に、あっさりと全てを理解した。
フィーはああいった行為でアーサーとの関係が壊れたと思ったからこそ、悲しかったのだ。
特別な相手になるか、性的な相手になるか―――なんであれ、自分とアーサーの関係が変わってしまうことを恐れ、
全てから一切目をそらしていたことに全く気がつかなかった。
よくよく考えてみれば、嫌じゃないのは、嫌じゃない人がしたことだからだ。酒場のおじさんのセクハラは嫌だと
さっき思い出したばかりだというのに。何と混乱していたのだろうと自分でも呆れる。
565 :
特別:2005/10/02(日) 05:56:03 ID:c2aqtCXR
「それと、ああいう風にした俺が言うのも説得力がないけど、
フィーはまだ本当には犯されてないんだから、俺が嫌いなら、やりなおすことは…」
「じゃあ、やりなおしましょう」
「………?」
「最初からやり直すの!
あたし、ショックだったんだから、いきなりあんなことされて!
…でもね、あたしがさっき咄嗟に謝っちゃったのは、
きっと、あなたにちゃんと向き合ってなかったの、自分でも何となく分かってたからだと思う。
怖かったから。あなたのことを、男の人として好きだなって思っちゃったら、
何かが変わっちゃうんじゃないかって、勝手に思って」
そこまで聞いて、アーサーはややぎこちなく笑った。
「フィーは自分でも気がついてないかもしれないけど、かなり生真面目だからな」
「それは今日ちょっと分かっちゃったわ。お母さまに似てないけど似てるって、時々言われるし。
でもね、あなたが悪いのも本当なんだから。本当だったら勇者の槍☆100よ、言っとくけど。
だけどまあ、今回はこれで許すわよ」
フィーは泣きはらした瞳を閉じて、少しだけ微笑んだ。
「アーサー、あたしもあなたのこと好きよ。
ちょっとヘンだけど、今度は順番間違えないでね」
アーサーはフィーの言わんとしている事を瞬時に理解した。
意識的に、先ほどはフィーとは唇を合わせることはしなかったのだ。大体の態度でフィーは意地を張っているだけで、
自分を好いてくれているとは分かっていたが、万が一のことを考えて、決定的な行動は避けた。
指すら入れなかったのもそのためだ。大事にしたつもりだが、しかし、このことはきっとフィーを傷つけただろう。
「ありがとう」とだけアーサーは言うと、彼は目の前の薄い唇に自らのそれを押し当てた。
暫く角度を変えながらも、決して深くはしなかった。予想はしていたが、それよりもはるかにフィーは奥手だ。
これ以上怯えさせるのは、本意ではなかった。
唇を離すと、フィーは彼ににっこりと笑いかけた。鼻は赤いし、目元に涙は残っていたが、
かわいい顔だとアーサーは思った。
566 :
555:2005/10/02(日) 06:07:42 ID:c2aqtCXR
ここまでで半分ぐらいです。本当に長くてすみません。
が、どうも最後まで投下すると512KBを超えそうなんで、どうしたものか…
とりあえずキリがいいので、ここでいったん止めますね
乙
どなたか次スレを・・・・・・
569 :
名無しさん@ピンキー:2005/10/02(日) 10:42:12 ID:+7jaKPCc
初めまして。どなたか、ホリンのキャラクター設定に詳しい方はいませんか?
創作小説を実行しようと考えているのですが、幼少期や血族関係について分からない
部分が多いので困っています。無いのなら、オリジナル要素を含めていこうと
思っているんですが、出来るだけ原作に近い方がいいと思っているので…
カップリングはあくまでもホリン×アイラですが、どちらかというとホリンvsアイラ
になりそうな予感。(エロ無しの可能性)
ついでにテンプレもはっといたが、
このスレのまとめは誰かたのまあ。あばよ。
>>555 GJ!GJ!!
あー久々に聖戦やりたくなってきた。
続き楽しみにしてます。
18章まとめ
>9-12 ルイーズ奥様の3分クッキング(ダミアン ◆.lt5gYzbQ)
>31-36 オスカー×タニス >37 おまけ(30)
>41-43 プリシラの一年クッキング(ダミアン ◆.lt5gYzbQ)
>63-65 レイヴァンの3分クッキング(ダミアン ◆.lt5gYzbQ)
>71-78 続・オスカー×タニス(30)
>87-95 今日も元気に営業中<アベルの武器屋>(
>101-102 レベッカちゃんの12時間クッキング(ダミアン ◆.lt5gYzbQ)
>112-124 2日目日没 ロイ×エキドナ
>127-131 リン、フロリーナ、セーラの3分クッキング(ダミアン ◆.lt5gYzbQ)
>209-217 >220-224 >226-228 2日目夕食
>248-249 >277-280 ヨファの日記(ダミアン ◆.lt5gYzbQ)
>255-266 外伝パオラ&カチュア強姦未遂事件&百合未遂SS(
>270-272 フォルデ×ヴァネッサ(270)
>291-307 >309-310 >315-332 蜃気楼の影 希望の行方 >334 おまけ(花泉の亜茶)
>367-369 >371-381 Mighty Blow(998%マシン
>402-404 2日目ゆめ
>434-442 >444-450 2日目夜 ロイ×ララム
>461-467 >469-473 プラハの春(ダミアン ◆.lt5gYzbQ)
>504-507 2日目夢 一部ロイ×キャス
>535-544 君主の資格(前スレ625)
>556-565 特別 アーサー×フィー(555)
どなたか補完をお願いいたします。
まとめやったことないもので…分かる範囲で補足しました
18章まとめ
>9-12 ルイーズ奥様の3分クッキング(ダミアン ◆.lt5gYzbQ)
>31-36 オスカー×タニス >37 おまけ(30)
>41-43 プリシラの一年クッキング(ダミアン ◆.lt5gYzbQ)
>63-65 レイヴァンの3分クッキング(ダミアン ◆.lt5gYzbQ)
>71-78 続・オスカー×タニス(30)
>87-95 今日も元気に営業中<アベルの武器屋>(外伝 ◆9QlRx9nooI)
>101-102 レベッカちゃんの12時間クッキング(ダミアン ◆.lt5gYzbQ)
>112-124 2日目日没 ロイ×エキドナ (17章119)
>127-131 リン、フロリーナ、セーラの3分クッキング(ダミアン ◆.lt5gYzbQ)
>209-217 >220-224 >226-228 2日目夕食 (17章119)
>248-249 >277-280 ヨファの日記(ダミアン ◆.lt5gYzbQ)
>255-266 外伝パオラ&カチュア強姦未遂事件&百合未遂SS(外伝 ◆9QlRx9nooI)
>270-272 フォルデ×ヴァネッサ(270) 未完
>291-307 >309-310 >315-332 蜃気楼の影 希望の行方 アストール×イグレーヌ >334 おまけ(花泉の亜茶)
>367-369 >371-381 Mighty Blow ミーシャ陵辱(988%マシン ◆ka5BrNUzcE)
>395 エリンシア小ネタ(395)
>402-404 2日目ゆめ (17章119)
>434-442 >444-450 2日目夜 ロイ×ララム ロイ×イグレーヌ(17章119)
>461-467 >469-473 プラハの春(ダミアン ◆.lt5gYzbQ)
>495 馬鹿子世代 聖戦子世代小ネタ(495)
>504-507 2日目夢 一部ロイ×キャス (17章119)
>535-544 君主の資格 エリンシア陵辱(17章625)
>556-565 特別 アーサー×フィー(555)未完
これで合ってそうなら次スレに張りますが
あと17章も修正がいるかな
575 :
555:2005/10/03(月) 21:14:22 ID:jrRQ7RQR
うわっ すいません今更訂正です
>>557の11行目最後の
そのままじっとフィーを見上げる。
の部分は
「見上げる」→「見下ろす」の間違いでした
この調子だと他にもある気がしますが…目を逸らしてください
>>569 5章でのホリン自身によるもの
(ソファラの領主の子でアイラを小さい頃から知っている)以上に
彼の設定を詳しく説明している本などは知る限りはないようです
18章まとめ
>9-12 ルイーズ奥様の3分クッキング(ダミアン ◆.lt5gYzbQ)
>31-36 オスカー×タニス >37 おまけ(30)
>41-43 プリシラの一年クッキング(ダミアン ◆.lt5gYzbQ)
>63-65 レイヴァンの3分クッキング(ダミアン ◆.lt5gYzbQ)
>71-78 続・オスカー×タニス(30)
>87-95 今日も元気に営業中<アベルの武器屋>(外伝 ◆9QlRx9nooI)
>101-102 レベッカちゃんの12時間クッキング(ダミアン ◆.lt5gYzbQ)
>112-124 2日目日没 ロイ×エキドナ (17章119)
>127-131 リン、フロリーナ、セーラの3分クッキング(ダミアン ◆.lt5gYzbQ)
>209-217 >220-224 >226-228 2日目夕食 (17章119)
>248-249 >277-280 ヨファの日記(ダミアン ◆.lt5gYzbQ)
>255-266 外伝パオラ&カチュア強姦未遂事件&百合未遂SS(外伝 ◆9QlRx9nooI)
>270-272 フォルデ×ヴァネッサ(270) 未完
>291-307 >309-310 >315-332 蜃気楼の影 希望の行方 アストール×イグレーヌ >334 おまけ(花泉の亜茶)
>367-369 >371-381 Mighty Blow ミーシャ陵辱(988%マシン ◆ka5BrNUzcE)
>395 エリンシア小ネタ(395)
>402-404 2日目ゆめ (17章119)
>434-442 >444-450 2日目夜 ロイ×ララム ロイ×イグレーヌ(17章119)
>461-467 >469-473 プラハの春(ダミアン ◆.lt5gYzbQ)
>495 馬鹿子世代 聖戦子世代小ネタ(495)
>504-507 2日目夢 一部ロイ×キャス (17章119)
>535-544 君主の資格 エリンシア陵辱(17章625)
>556-565 特別 アーサー×フィー(555)未完
これで合ってそうなら次スレに張りますが
あと17章も修正がいるかな
577 :
名無しさん@ピンキー:2005/10/10(月) 21:14:16 ID:FmoACLmi
500500500500500500500500500500500500500500500KB
まだかな?
500500500500500500500500500500500500500500500500
500500500500500500500500500500500500500500500500
500500500500500500500500500500500500500500500500
500500500500500500500500500500500500500500500500