【妹】氏家ト全総合 7時間目【濱中アイ】

このエントリーをはてなブックマークに追加
1名無しさん@ピンキー
まったりいきましょう

前スレ
【濱中アイ】氏家ト全総合 6時間目【思春期】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1118937114/
過去スレ
【女子大生】氏家ト全総合 5時間目【思春期】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1117279379/
【家庭教師】氏家ト全総合 4時間目【思春期】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1114597887/
【カテキョ】氏家ト全総合 3時間目【妹】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1109699736/
【濱中】氏家ト全総合 2時間目【妹】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1106563195/
家 庭 教 師 濱 中 ア イ
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1095652398/

古田氏作のSS保管庫
ttp://yellow.ribbon.to/~hamanaka
2名無しさん@ピンキー:2005/07/09(土) 21:01:31 ID:rx56XheP
関連スレ
【妹は思春期】 氏家ト全総合スレ 【濱中アイ】 半角二次元板
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/ascii2d/1089866626/
【氏家ト全】家庭教師濱中アイ20 週刊少年漫画板
http://etc4.2ch.net/test/read.cgi/wcomic/1120054118/
妹は思春期 part5 漫画板
http://comic6.2ch.net/test/read.cgi/comic/1116899219/
【濱中アイ】濱中アイに萌えるスレ【家庭教師】 漫画キャラ板
http://comic6.2ch.net/test/read.cgi/cchara/1113568060/
【家庭科】天野ミサキについて語る【努力の3】
http://comic6.2ch.net/test/read.cgi/cchara/1112760136/
【濱中アイ】若田部アヤナに萌えるスレ【委員長】
http://comic6.2ch.net/test/read.cgi/cchara/1105891089/
【濱中アイ】的山リンコに萌えるスレ
http://comic6.2ch.net/test/read.cgi/cchara/1113116009/
【濱中アイ】中村リョーコに萌えろ!
http://comic6.2ch.net/test/read.cgi/cchara/1113590298/
【濱中アイ】マサヒコママンに萌えるスレ【茶〜】
http://comic6.2ch.net/test/read.cgi/cchara/1114342741/
3名無しさん@ピンキー:2005/07/09(土) 21:06:03 ID:tA7GKkDB
4名無しさん@ピンキー:2005/07/09(土) 21:36:32 ID:CYohibqu
媚薬付きチンコを挿入して、ハァハァ言わせたい順
1:ミサキ
2:アヤナ
3:ミサキ母
4:濱中
5:マサヒコ母
6:中村
5名無しさん@ピンキー:2005/07/09(土) 22:14:27 ID:DsEUm+Ex
>>1
6名無しさん@ピンキー:2005/07/09(土) 23:18:36 ID:gZmKhlkB
oxygen
7名無しさん@ピンキー:2005/07/09(土) 23:21:59 ID:GTPOf4ML
<<1
キンタマ〜
8名無しさん@ピンキー:2005/07/10(日) 00:02:53 ID:9jhI0h8X
ミホミホナースは放置か?
9名無しさん@ピンキー:2005/07/10(日) 00:20:27 ID:xTMRBAKI
もう7スレ目か
感慨深いものがあるな
10前スレの感想:2005/07/10(日) 00:36:04 ID:HeD29iaD
中山に杉山、まあ元k(ryでも違和感ないな。
次はリョーコか小宮山の昔の男で金、女にだらしないイチバ君ってキャラでヨロ。
11名無しさん@ピンキー:2005/07/10(日) 00:44:15 ID:8tbeLO4F
TDN…ごめんなんでもない
12名無しさん@ピンキー:2005/07/10(日) 01:20:43 ID:wPRsQsXr
>>1乙です。

リンコネタでエロ書いてたんだけど。気分転換に適当に書き出してみる。
ごめん、エロじゃないし、オチも変だけど、投下しちゃいます。
13名無しさん@ピンキー:2005/07/10(日) 01:21:47 ID:wPRsQsXr
休み時間終了間際。
リンコが教室に入ると、マサヒコが両の手を交互に背中へまわそうと、ごそごそと落ち着きのない姿が目に入った。
「小久保くーん、なにやってるの? それ、ふしぎなおどり?」
困惑と呆れがまざった表情でマサヒコは振り返った。
「それともハッスルダンス?メダパニダンス?」
「あのなぁ…とりあえずドラクエから離れてくれ」
リンコの相手をしながらも、もぞもぞとマサヒコ。
「さっきから背中が痒くてさ。掻こうにも指が届かないんだよ、あークソッ」
意識したせいなのか、あまりの痒さにマサヒコは地団駄を踏むが。傍から見れば滑稽なだけ。
リンコはそんなマサヒコを見て、『マサヒコはふしぎなおどりをおどった。しかしなにもおこらなかった』などと、
ほけーっと脳内実況をしていたが。
「あ、じゃあ、私が背中掻いてあげるよ!」
にこぱっと笑って、マサヒコと向かい合うと、抱きしめるように自分の両手をマサヒコの背中にまわした。
天然少女の普通ありえないこの行動に、アストロンが掛かったごとくマサヒコは硬直する。
その間にも、リンコの両手はごそごそとマサヒコの背中を這い回る。
「んーこの辺? ねえ小久保君、どの辺が痒いのー?」
マサヒコの肩に顎を乗せ、胸も密着させ、背中の真ん中を人差し指でコリコリと掻いていく。
「ここ? それともここかなぁ? ねー小久保君、どこが痒いのか言ってくれないと分かんないよー?」
子猫がいたずらするように指4本を立てて、上から下へと背骨に沿って動かしたところで3ターン終了。
マサヒコのアストロンの効果が切れた。
14名無しさん@ピンキー:2005/07/10(日) 01:22:28 ID:wPRsQsXr
「のわぁあぁぁぁ!?」
「わぁ!」
どう動いたのか、マサヒコはするりとリンコの抱擁(?)から抜け出した。
「あーびっくりした、いきなり大きな声出さないでよー」
「ちょ、おまっ!? な、何考えてんだ!?」
「何って、小久保君が背中が痒いっていうから、掻いてあげようと」
ほけけっと天然少女。それは邪念などこれっぽっちもありませんって顔で。
そしてマサヒコは、言葉が出ないのか、口をパクパクさせていて。
『マホトーン?』
リンコがまた脳内実況を始めようとしたところで、はあぁぁぁっとマサヒコは脱力。
「……あーとにかく的山くん、俺、後ろ向くから。掻くの頼む」
「? うん、分かったよー」
思いっきり疲労困ぱいなマサヒコを不思議に思いつつ、右手をにぎにぎさせる。
マサヒコは重い動きで180度体を回すと。
目の前には、両腕を組んで凛々しく仁王立ちしている女生徒ふたりがいたり。
凶悪に輝く4つの目に見据えられて、マサヒコはぎしりと、ふたたび硬直する。
「そう。背中が」
「痒いのね? じゃあ」
「私たちも」
「手伝ってあげるわよ?」
ミサキとアヤナは、マサヒコの心臓を鷲掴みしているがごとくそれぞれ右手を突き出す。
恐怖が見せた幻影か、ギラリと爪が光ったように見えた。
そしてリンコは。
「ねーここ? ここなの?」
目の前の修羅場を気にせず、コリコリと人差指でマサヒコの背中を引っかいていたり。

おわり
15名無しさん@ピンキー:2005/07/10(日) 01:22:59 ID:wPRsQsXr
ごめん。単なる思いつきネタで。
もっと精進します。
16名無しさん@ピンキー:2005/07/10(日) 02:24:18 ID:PhMABfq3
想像して萌えた


15氏gj!
17ピンキリ:2005/07/10(日) 02:26:27 ID:lurD3sru
>>1氏、15氏、GJ&乙。
前スレで投下出来なかった埋め用の会話ネタ↓
題:『マサヒコとミサキのちょっとエロい会話・その1』

「では、始めます」
「は……はい。よろしくお願いします」
「まず、この聖光女学院を志望した理由を述べて下さい」
「……豊かで幅広い教育を実践しており、交換留学や実地学習など魅力的な(以下省略)」
「得意な科目は何ですか?」
「……数学と国語には自信があります。と、特に国語は古文が(以下省略)」 
「それでは、天野さんが今一番、興味を持っていることは何ですか?」
「……えっ?」
「天野さんが今一番、興味を持っていることは何ですか……って、おいおい、聞き返しちゃマズイだろ」
「ゴ、ゴメン……えっと、その、あの」
「落ち着いて下さい、天野さん」
「……うん。あっ、は、ハイ」
「一言で自分をPRして下さい」
「は、ハイ、学級委員長で中学が一年生と三年生を務めて、ま、まとめる人にみんなの意見で調整……」
「ちょ、ちょっと待て。何だそりゃ」
「え?あ、ああ、う、その」
「ハァ……お前、一昨日豊田先生とやった時は上手くいったって言ってただろ」
「ご、ごめん……」
「今日だって、わざわざお前の方から『面接の練習手伝って』って言ってきたんじゃないか」
「……うう(それは……マサちゃんと二人きりになりたくて……)」
「それなのに、こんな調子でいいのか?」
「……ううう(真正面から目を合わせると、何だか恥ずかしくて、気持ちが落ち着かなくて、それで……)」
「なぁ、母さん呼んでこようか?」
「え?」
「だって、俺とやってもダメダメだし……なぁ、もしかしてミサキ、オレとするのイヤなんじゃないのか?」
「え、ううん、違う、違うよ。イヤじゃない。好き、マサ君とするの、大好き!」
18名無しさん@ピンキー:2005/07/10(日) 02:53:15 ID:1wmipGrJ
ミサキ Good Jobだぜ!
19名無しさん@ピンキー:2005/07/10(日) 02:54:53 ID:yfacNP5e
15氏GJ!天然ってすばらしい(´∀`)
ピンキリ氏もGJよ〜
ミサキ可愛いよミサキ
20名無しさん@ピンキー:2005/07/10(日) 08:08:44 ID:J8GsPkj3
 ネクタイによる拘束レイプは
21テンプレ追加?:2005/07/10(日) 12:16:52 ID:k3WyZ5yJ
スレテーマソング 元732氏 作(The Blue Hearts 夢・改)

エロも欲しい♪萌えも欲しい♪
もっと欲しい♪もっともっと欲しい♪
ここには夢がある両手でコスりきれない♪
ここには夢があるテカテカするような♪
趣旨から少し外れても♪十分読むに足りる♪
暗い夜に一人でも夢見心地でいるよ♪
妹でもカテキョでもコラボでもひまわりでも♪
限られた話の中で作られた書き手の腕で♪
ホンモノのエロを見るんだ♪
ホンモノの萌えを見るんだ♪
アイも見たい♪アキも見たい♪
アヤナ見たい♪カナミマナカ見たい♪
チカも見たい♪ミホも見たい♪
リョーコ見たいミサキリンコ見たい♪
ママン見たい♪ショーコ見たい♪マホも見たい♪エーコ見たい♪
今岡見たい♪小宮山見たい♪宮本見たい♪佐々岡見たい♪マリア見たい♪
もっともっと見たい♪
もっともっと見たい♪
22名無しさん@ピンキー:2005/07/10(日) 12:59:57 ID:PfViCCNc
↑さて・・・・カラオケで練習しようか・・・・・・・
23名無しさん@ピンキー:2005/07/10(日) 13:34:49 ID:11iGIeKE
関連スレやキャラリストはともかく、ネタはいらないだろ
24トマソン:2005/07/10(日) 19:13:16 ID:roHdD5AY
トマソンです。

カップリングは長渕ハジメ×妻のミナコ、エロ描写はごく薄味の小品です。

 目立たないキャラに脚光を当てること、新しい試みをなんでも試すのは、私の好みと
するところですが(?)、まさか、ひまわり組を題材にするとは思いませんでした。

 どうしてこんなのを思いついたのかな、と考えると、ピンキリ氏の「幸せ者」と、
前スレの>732とこのスレ>21に書かれた替え歌とに、少し影響を受けたかなと思えます。
 こういうことがあると、他の職人さんの書き込み、名無しさんの書き込みもパワーに
なるわけで、各位が互いにリスペクトする雰囲気があることが、如何に恵まれたことか、
と思う今日このごろ。

と、語りはおいといて。では投下。
25トマソン:2005/07/10(日) 19:14:16 ID:roHdD5AY

「ああ、みんな、紹介しよう、彼女は−」
「いつも主人がお世話になってます。妻のミナコです。」
 保母の宮本レイコ先生をはじめ、佐々岡アヤ先生、それに園児の黒田マナカも、
目を点にして、流石に動揺を隠せずにいた。

 ここはひだまり幼稚園。
 園長の長渕ハジメ先生はこの日、愛妻弁当を持ってくるのを忘れ、奥さんのミナコに
届けてもらったところだった。弁当を受け取るついでに談笑しているところに3人が
やってきて、
「園長先生やりますね、愛人なんて」
「仕事場での逢い引きは感心しません」
等、無茶な会話を始めたため、あまりに若い妻を周囲に紹介したのが、冒頭の会話と
いうわけである。

 ハジメ先生はかくて、職員室で若い妻に見守られながら愛妻弁当を広げ、うなぎ、
朝鮮ニンジン、にんにくなどからなる弁当をまむしドリンクで平らげることになった。
 少し離れたところで、おかずの内容を確認した佐々岡先生と宮本先生によって
「なるほど、あの奥さんも色モノですね」
などと会話がなされていたのだが、幸い、妻の相手をしていたハジメ先生には聞こえ
なかったようだ。
26トマソン:2005/07/10(日) 19:14:58 ID:roHdD5AY

「おいし?」
「もぐもぐ……うん、うまい」
 ハジメ先生は妻の手料理に舌鼓を打ちながらも、心中、少々寂しい思いをしていた。
(ミナコ……こう、精のつく料理ばかり作ってくれるというのは……もっと頑張って、
ってことか……やっぱり、私との夜の生活には満足してくれてないんだな……)
 長渕ハジメは既に61歳。還暦を越えて、若々しい伴侶を得ているだけでも、世の
中の基準では望外に幸せ者である。が、やはり若い妻にとっては、彼との性生活には
少々の不満を持つのも当たり前といえる。
(それでも、ミナコは浮気などせず、私に尽くしてくれる……)
 妻のミナコは子供が大好きなのだ。もちろん、彼女が自分の子供を欲しがっている
とは彼も気づいている。また、長い独身生活の末、若くて美人の奥さんとやっと結婚
できた彼自身もまた、子供が欲しい点では劣るものではなかった。
(私が、頑張らなければ……)
27トマソン:2005/07/10(日) 19:15:30 ID:roHdD5AY

 ひだまり幼稚園の園長としての、子供達とのにぎやかなひとときも終わり、いつもの
夜がやってきた。
 風呂に入り、妻を相手に晩酌を済ませ、ベッドに入ったハジメ。
 妻が片付け物を終え、隣のベッドに入ったのを気配で確認すると、ハジメは頃合を
見計らって、足音を忍ばせて妻の布団を訪れる。
 気配を感じ、ミナコははっと目を開けた。
「……あなた……」
「ミナコ……いいかい」
「……はい……」
 ハジメ先生はミナコの布団にそっと身を滑り込ませ、隣に横たわる女の体に手を
伸ばした。幼稚園での先生業で疲れた体に鞭打って、妻の体に挑む。

 ミナコはミナコで、今日も夫のために努力を怠ってはいなかった。夕食に忍び込ま
せた強壮剤。勝手知ったる夫の好みである、ピンクのネグリジェと清楚なショーツ。
普段からの努力の甲斐あって、夫のハジメは年齢の割りにはきわめて頻繁に、愛の
営みを行ってくれる。
 だがなにしろ、夫は年齢が年齢だ。無理をして体を壊しては元も子もない。
「あなた……嬉しい……でも、疲れているなら、無理をなさらないで……」
「ミナコ……行くぞ……」
 ハジメとしても、妻の気遣いは嬉しいが、ここで引き下がるわけにはいかない。
 子孫を残そうとする、種としての、オスとしての本能。
28トマソン:2005/07/10(日) 19:16:36 ID:roHdD5AY

 ハジメの手が優しくネグリジェを脱がす。若々しくも熟れた女体があらわになり、
ハジメの手のひらが、指が、唇が、舌が、そっと妻の全身を丁寧に、丹念に愛撫して
いった。ミナコの熟れた体はどこをとっても吸い付くような肌で、何をされても敏感な
反応を返してくる。
「あっ、あん……」
 ハジメの手のひらが豊かに実った乳房を揉みしだき、女の首筋を男の舌が這い回る。
「ミナコ……綺麗だ……」
「ああっ……あなた……はあ……素敵よ、あなた……」
 ハジメの肉体は、体力、精力は既に衰えている。若い頃のような、体力に任せて回数
で勝負するような真似はもう出来ない。
 愛する妻に可能な限りの満足を与えるために。少ないチャンスを生かし、子宝に恵ま
れるために。ハジメは、妻との性生活には常に一期一会の覚悟だった。

 ミナコの体に存分に愛撫を加えていくうち、いつものことながら、若々しく張りの
ある肌理の細かい肌に、ハジメは陶然となった。年相応の老いが現れた指が、乳首を
優しく弄び、つつき、舐る。シワが目立つ顔が、すべすべした女の肌を滑り、女の反応
を引き出していく。
「ミナコ……」
 そっとミナコの秘所に舌がすべり込む。そこはもう、若い女の愛液で溢れんばかりに
しとどに濡れそぼり、独特の味がする液体がハジメの舌に絡みついた。
 そっと熟れて成熟した秘貝を舌で押し開く。
「あああっ、あん……あなた……もう、もう、来てぇ……」
29トマソン:2005/07/10(日) 19:17:22 ID:roHdD5AY

 ハジメは自分の男性器を見やる。ここに至っても、ハジメはまだ半勃ち程度で、挿入
できる状態には至っていない。ハジメは寂しさにとらわれた。
(あと20年、いやせめて10年も若かったら……)
 それと見て取ったミナコが、優しくささやく。
「あなた……私に任せて……ここに寝て……」
 言われるままに仰向けになったハジメのそれに、ミナコはそっと口を近づけた。
 優しく舌を滑らせ、先端の割れ目をなぞり、裏筋、玉袋を漏れなく舌で刺激し、
あるいは全体を口に収め、渾身の力で吸う。ミナコはそれを怒張させるべく、手管の
限りを尽くした。
「お、おうっ……ミナコ……」
 最後の力を振り絞るように苦しげに、だが確実にだんだんと角度があがっていく。

 ミナコのフェラチオの力を借りて、ついに準備完了したハジメのそれ。
「私が、上になるね……」
 ミナコは夫を気遣って、自分が夫の上にまたがると、そっと位置を合わせ、腰を下げ
ていった。熟れた女の体内に、年老いた男の肉棒がずぶずぶと侵入していく。
「あああっ!」
「おおうっ……」
 騎乗位で結合した二人は、しばし陶然となった。ミナコはさらに快楽を求め、そっと
腰を振り始める。腰を沈めると、ハジメの肉棒がミナコの奥まで届き、子宮にズキンと
衝撃が来る。わずかに浮かすと、ミナコの体内に息づく襞の全てが、男の精の全てを
絞りつくそうと、ハジメの肉棒に吸い付き、絡みつく。
 体内から全身に流れる快感に身を任せ、ミナコは腰を振り続ける。
「ああっ、あなた、あなたぁっ……あ、あーっ!」
「お、おおうっ……ミナコッ……」
 間もなく二人は達し、熟れた女の体内に、大量とはいえないまでも白濁した液体が
吐き出された。
 無数の精子たちが、けなげにも子宮に向かって、決死の遡行を開始した。

30トマソン:2005/07/10(日) 19:17:50 ID:roHdD5AY

 ハジメは荒い息をつき、ベッドに横たわったままだ。ミナコもまた、がっくりと
ハジメの上に体を倒し、全身の肌を合わせて余韻に浸る。
 ハジメは両腕をミナコの体に回し、互いの体が押し付けられるように抱きしめる。
しっとりとした肌を全身で感じ、若々しい女体を抱ける幸せを改めて思った。
「ミナコ……こんな年寄りと結婚して、後悔してないかい?」
「ううん、あなた……私、幸せよ……」
「……ありがとう……私も幸せ者だ……」
 今日もまた、疲れた老骨に鞭打ったハジメであった。

(いつまで、こうして体を重ねていけるだろう……もし、子供が出来なかったら、
ミナコは晩年を一人ぼっちで過ごすのだろうか……)
 そう思うと、ハジメは激しい夫婦の営みの余韻のなかにありながら、気分が沈むのを
覚えた。
(……そんなことは、させない……)
 思い直し、決意を新たにするハジメであった。
31トマソン:2005/07/10(日) 19:19:00 ID:roHdD5AY

 今日は日曜日。ハジメは自宅の居間でくつろいで、昨日の朝のことを思い起こして
いた。
(昨日は、また園児達にからかわれてしまったな……)

 ハジメ先生は園長として、毎朝門に立って、登園してくる園児達を迎えるのを日課と
しているのだが、昨日の朝は、挨拶を交わした園児達が、少々覇気のない園長先生の
様子を心配してか、話しかけてきた。
「先生、なんだか元気ないですねー」
「ああ、ちょっと体の調子がね。 トシだからな〜」
「ふーん、かわいそ〜」 
 そういう園児達の視線は、なぜかハジメ先生の股間に集中。
 ハジメ先生はその憐れみの視線にたまらず、
「ココばかり凝視しないで!」
と股間を押さえてしまったのだ。
(それにしても、うちの園児達は、そういう方向に興味がありすぎなんだが……)

 そこへ、エプロン姿のミナコが、ハジメがくつろぐソファにやってきた。
「あなた……お話ししたいことが……」
「……?」
 ちょうど前日、園児達に憐れみの視線で見られたことを思い出していたとあって、
ハジメはネガティブな思考に囚われた。
(まさか夜の生活に我慢できなくなって、別れましょう、とか……いや、まさか……)
 努めて平静な声を出し、妻に問い返す。
「どうしたんだ、ミナコ?」

「……赤ちゃんが、出来たの……」
 ミナコは腹をいとおしげに撫で、顔を真っ赤にして、そう告げた。
32トマソン:2005/07/10(日) 19:19:25 ID:roHdD5AY

 ハジメは、数秒の間、固まった。ついで、夢かとばかり驚き、言葉に出来ないほどの
嬉しさがこみ上げてくる。
「……ほ、ほほ、本当か……」
「うん……昨日、病院に行って来て……」
「……ひゃっほー!!!」
 ハジメはミナコを抱きしめ、ダンスのようにくるくると回転して、喜びを爆発させた。
 ミナコは振り回され、軽い悲鳴を上げる。
「きゃあっ! ちょ、ちょっと、あなた……」
 ハジメは回転を止めた。ミナコの体に回した腕に、力を込める。
「ミナコ……私たちの、子供が……ミナコ……大事にしてくれよ……」
「うん……きっと、元気な赤ちゃんを生むわね……」
 まじめに誠実に生きてきて、人生の秋を迎えた男性にやってきた、突然のプレゼント。
 ハジメは柄にもなく、こみ上げる涙をおさえ切れなかった。
33トマソン:2005/07/10(日) 19:20:19 ID:roHdD5AY

 翌日出勤したハジメ先生は幼稚園の職員室で妻の懐妊のことを話し、保母の宮本
レイコ先生と佐々岡アヤ先生に祝福を受けた。
「わあ、おめでとうございます!」
「へえ、驚きました。まだ種があったなんて……」
 そこまで言いかけたところで佐々岡先生は、宮本先生に逆水平チョップで突っ込みを
食らい、校庭に引きずり出されていった。
 この二人のボケツッコミは、ひだまり幼稚園ではいつものことだ。佐々岡先生のイン
ポテンツネタには、ハジメ先生は毎回毎回落ち込まされてきたのだが、今日は特別だ。
 こんなことで、嬉しさが消えてなくなりはしない。

 ハジメ先生は、窓から園庭の陽だまりに視線をさまよわせ、湯のみからお茶を含んで、
生まれてくる子供に思いを馳せた。
 間もなく、ことを聞きつけた園児達が、ハジメ先生に押し寄せて取り囲んだ。
「ねー、宮本せんせいに聞いたよ! 園長せんせいのところ、赤ちゃんが生まれるの?」
「ああ、そうなんだ」
 ハジメ先生は満面の笑みだ。
「わーい、おめでとー!」「よかったねー」
 園児達は口々に祝福の言葉をかけてくれる。数人の園児が、ハジメ先生の体によじ
登り、おおはしゃぎだ。少し離れたところで、宮本先生が微笑みを浮かべ、はしゃぐ
園児たちを見守っている。
「はっはっは、ありがとうありがとう……」
(私の子供も、こんな風に明るくまっすぐに育ってくれるといいな……)
34トマソン:2005/07/10(日) 19:20:59 ID:roHdD5AY

 はしゃぐ子供達に目を細めていたハジメ先生に、ひまわり組のなかでも一番元気な
女の子、城島カナミが質問を浴びせた。
「ねー園長せんせい。中だしってやっぱりキモチいいの?」
 ぶばっ。たまらず、口にわずかに残っていたお茶を吹くハジメ先生。
「か、かか、カナミちゃん……」
「だって、子供が出来たってことは……」
「は〜いみんな、お外で遊ぶ時間よ〜」
 宮本先生が両手をパンパンと叩き、すかさず子供達を外へ連れ出す。子供達の手を
引き、戸口を出て行く宮本先生が振り向き、ハジメ先生と視線が絡み合った。
(ありがとう宮本先生)
(どういたしまして)
 以心伝心、目で会話。これまたいつも通りの、ひだまり幼稚園の風景。

 いつもと違うのは、間もなく新しい命が家族に加わること。
(私の、私の子が……これからは、子供が物心つくまで、頑張れってことだな……)
 さらなる十字架を背負ったにもかかわらず、ハジメ先生の心は晴れやかだった。
35トマソン:2005/07/10(日) 19:24:56 ID:roHdD5AY
以上です。

 書いてはみましたが、初老の男性の性生活がどんなものなのかは、想像でしかあり
ません。というか、ここの住人さんは皆、若いでしょうし……(これも想像ですが)。
 皆さんも感情移入できませんよね、これでは。
 うーむ。やっぱ若い登場人物でないと無理があるかなあ。
 ま、こういう取り合わせだと、妊娠をネタとして扱えるメリットはありますが。


 それにしても……ミナコってこんなキャラじゃなかったような気がする。
スパンキングやら、浣腸プレイやら、ペニバンやら、幼児との飲尿プレイ希望やらで
もっとでたらめだったはずですが。ま、子供が欲しいという欲望に負けてまともに
なったミナコってことで。

タイトルは「初老の頃の授かり物」で。

>古田氏
ひまわり組ベースの作品は、知る限りまだありませんが、これはもちろん、妹保管庫で
しょうね。よろしくお願いします。
36名無しさん@ピンキー:2005/07/10(日) 19:38:09 ID:ZbfkAkLu
トマソン氏初ひまわりGJ!
園長先生に文字通り遅い春がキタ!
37名無しさん@ピンキー:2005/07/10(日) 20:31:36 ID:ohz1/l/O
GJ

38名無しさん@ピンキー:2005/07/10(日) 20:43:28 ID:ohz1/l/O
前スレのレイプミサキバージョンきぼんぬ
39名無しさん@ピンキー:2005/07/10(日) 21:22:40 ID:gYMTQrYf
前スレも埋めようぜ。
40名無しさん@ピンキー:2005/07/10(日) 22:00:36 ID:dQnfYbZ2
ミサキとアヤナの貝合わせみたい
41名無しさん@ピンキー:2005/07/10(日) 22:39:45 ID:TwXWsiUf
「お兄ちゃん、私妊娠しちゃううっ!」

「おにーちゃん、まだ出しちゃだめだよ?」
 そう言って妹は小刻みにいたずらっぽく腰を動かす。そのたびに、俺のものを包んだ粘膜がつるつるとねじれる。締め付けが波のように強まり弱まり、俺はため息をつく。
 妹は、俺をもてあそぶのが好きだった。
 どこで覚えたのか知らないが、ある朝目覚めると、朝立ちの俺のペニスにまたがって、目をとろりと潤ませて動いていた。
「出したら私が妊娠しちゃうよ? 絶対ダメだからね」
 ぱたぱたと汗のしずくを振りまき、白く曇るほど熱い息を吐いて、妹は俺のペニスをまるで道具のように使った。
 そして、最後には、胎内のこわばりの痙攣をからかうように、きゅうっと管を締め上げて、うっとりと目を閉じて絶頂する。
「おにーちゃんの……硬ぁい……」
 俺が耐えられなくなって自分から腰を使おうとすると、ひょいと飛び降り、ショーツを引き上げながら小悪魔のように笑って、手を振る。
「今朝もありがと、おにーちゃん♪」
 そして、セミロングの髪をひるがえすと、汗の香りを含んだセーラーのままで、素早く学校へ行ってしまう。

 そんな危険ないたずらを、今日も妹は挑んできた。
「ほらほらぁ、ピクピクしちゃってるよ。だめだからね、イっちゃ……」
 妹はいつも服を着たまま俺を犯す。すぐに逃げ出せるようにだろう。
 もし俺がブチ切れてこいつを捕まえ、中出ししようとしたら、
 即座に家の外まで走り出すに違いない。
 そういうギリギリのスリルを、こいつは楽しんでるんだ。
 俺は今まで耐えてきた。だが、今日は違う。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)
                      ̄ ̄
42名無しさん@ピンキー:2005/07/10(日) 23:49:05 ID:aVGrpD78
トマソン氏GJ!!
なんか、すげー和むな。
43名無しさん@ピンキー:2005/07/11(月) 00:15:27 ID:OP06TSzI
前スレラストに出てきたレイプ犯の苗字が自分と同じ・・・
なんか妙な気分だw
44名無しさん@ピンキー:2005/07/11(月) 00:20:01 ID:mkWyxwNC
>>トマソン氏
園長先生いいなあ。
乙です。

>>41
マウス蛾ぶっ壊れた

>>43
ゐ`
45名無しさん@ピンキー:2005/07/11(月) 01:21:27 ID:wmGLJz/w
>>42 だよな
和んだ。トマソン氏激しくGJ!!
46名無しさん@ピンキー:2005/07/11(月) 02:54:58 ID:fdsaN6DU
トマソン様、乙でございます。最近は妹の投下が無くて寂しいと思いましたが、ひまわり組が来た!もうGJです!!
47名無しさん@ピンキー:2005/07/11(月) 03:20:10 ID:2efgUomB
>>21をネタにしてFlash作ってくれる神光臨キボン
48名無しさん@ピンキー:2005/07/11(月) 08:28:02 ID:EPfmtOvH
アカボシ氏の格ゲーネタもフラッシュにしてくれる神降臨キボン  
49名無しさん@ピンキー:2005/07/11(月) 12:15:41 ID:9MMMoqbP
アホな例えで失礼だが、ここは90年代の全日本プロレス的な居心地のよさ、安心感があるな。
エース郭泰源氏を筆頭に、518氏、新参者氏、トマソン氏の
四天王(私的な選出、格付け目的ではないので悪しからず)が楽しく激しく明るいSSを繰り広げ、
アカボシ氏やミセリ氏、メリー氏、セリカ氏などの豊富な人材もそろっている。
ほんとう、いいトコですよ。

プオタな書き込みでスマソ。
50名無しさん@ピンキー:2005/07/11(月) 14:38:32 ID:b75ngiBh
前スレのレイプ犯の名字は、大洋ファンの俺には懐かしいものがあったな。
嗚呼…中山…エースとして期待してたのに…

>>41
腱鞘炎になるまでクリックしてやる!
51名無しさん@ピンキー:2005/07/11(月) 15:06:45 ID:ml9ZwN4e
>>41
「ボク」を「私」に改変したのか……
52名無しさん@ピンキー:2005/07/11(月) 20:40:13 ID:Ihv4tyPv
新参者氏は本当に続きを書いてくれるのか、
正直とても気になっている
53郭泰源:2005/07/11(月) 20:58:35 ID:CqozHzhn
中編投下…ダラダラ長いくせにまたエロなしかよ!
とつっこまれそうですが…時間が足りなかった…すいません!
54郭泰源:2005/07/11(月) 20:59:03 ID:CqozHzhn
「ごめんくださーい…若田部さん、中村ですが…」
「あ…中村さん?さあ、どうぞ。あら?あなたは…小久保君、だったわね?」
「はい…お、お邪魔します」
現れたアヤナママは中村の後ろで決まり悪そうにしている少年を見つけ、目を細めて微笑んだあと…。
ふたりを家の中へと案内した。
(あのときは…気がつかなかったけど…)
アヤナとよく似た整った顔立ちをした女性だった。だが、今回の事件による心労のせいだろうか―、
自分の母親よりも、随分と年上のような…失礼を承知で言えば、老けた女性だという印象を
マサヒコは受けた。まあただ単に彼の母親があまりに若すぎるというのもあるのだが。
「本当に…今回は…小久保君と的山さんのお嬢さんにはなんて…なんてお礼を言ったらいいのか…」
小柄な体を精一杯折り曲げるようにして、お辞儀をするアヤナママ。マサヒコは慌ててそれを制した。
「そ…そんな!俺がもっと早く気付いていたら、若田部だってあんな目にあうことも…」
「いいえ…もしあなたたちがいなければ…あの娘はもっと手酷い傷を負っていたわ…。
それに…聞いたの。あなたが…犯人の子たちを。結局あなたまで…」
「あ…いや、怒られちゃって今は謹慎中の身ですよ。今日だって、学校にバレたらヤバイんですけど…」
顔を赤くして、マサヒコは答えた。
「ふふ、すいませんね、お母様。この子案外シャイで…それより、アヤナちゃんは…」
「…あの日以来ほとんど部屋の中に籠もりっきりで…ご飯のときも、
あの娘の部屋の前に置いておくしかなくて…私は…もう…もう、どうしたらいいのか……」
アヤナママはハンカチを取り出すと、目頭を押さえた。
「そうですか…お母様、昨日話したとおり多少荒療治になりますが良いですね?」
「はい…中村さんに、あの娘は一番心を開いていますから」
「…それでも、危ないかもしれません。アヤナちゃんなら、
自力で立ち直れるとも思ったんですが。予想以上に心の傷は深かったみたいですね」
マサヒコはふたりのやりとりを聞きながら、話を必死で整理しようとしていた。
アヤナがいまだ立ち直れぬままらしいというのは、理解できた。
中村が、そんな彼女のためになにかをしようとしている、というのもおぼろげながら予想できた。
§
55郭泰源:2005/07/11(月) 20:59:34 ID:CqozHzhn
それでも、この場になぜ自分がいなければならないのかという理由はさっぱりわからぬままだ。
(しかし…この人って…案外、如才がないって言うか…上手く立ち回れるんだよな…)
アヤナママと中村は引き続き真剣に話し合っていた。
このふたりがいつの間にか親しくなっていたというのは、彼にとって少々意外だった。
「よし…じゃあ、行こうかね…」
「え?行くって…」
そんな考え事をぼんやりとしていたマサヒコは、不意をつかれて訳もわからずに言った。
「ま…天の岩戸を開きに行くってとこね…」
そう言うと中村はふう、と一息ついて席を立った。
「じゃあ…お母様?あとは、あたしたちに任せて…」
「はい…お願いします」
心配そうな視線をふたりに送るアヤナママ。中村は深刻そうな表情のまま、
マサヒコを連れ立ってアヤナの部屋へと歩いていった。
「先生…どうするつもりなんですか?」
「ん…正直、策は無い」
「へ?って…さっき若田部のお母さんの前ではもっともらしく…」
「ま、あそこではあんな風に言ったけど…結局人間の心の傷なんて本人にしかわからないもんだしね。
偉そうなカウンセラーとか心理学者がいくらアホ面さらしてゴタク並べたって、
本人に会って話してみるしかないわけ。当たって砕けろってとこよ」
「…砕けちゃあ、ダメでしょう…」
いったい思慮深いのか、いい加減なのか…中村はやはり中村だとマサヒコは思った。
そんなこんなで、ふたりはアヤナの部屋のドアの前に着いた。
中村はコホン、と一回わざとらしく咳払いすると、コンコン、とノックした。
「アヤナ…あたし。中村だけど…話が、したいんだ…お節介だとは思うけど…」
「…」
当然のように、ドアの向こうからは沈黙が返ってきた。
しかし、その向こうに――アヤナの気配を確かに、マサヒコと中村のふたりは感じていた。
§
56郭泰源:2005/07/11(月) 21:03:27 ID:CqozHzhn
「今回のことは…大変だったね、としか言えない。アヤナ…それでも、あたしは…あんたに、
立ち直って欲しい。今すぐじゃなくていい。多少時間がかかっても構わない。
ただね、覚えておいて欲しい。あたしだけじゃない。アイも、マサも、ミサキちゃんも、リンも…。
キレイゴトじゃなく…みんなあんたのことを心配してる。あんたのことを、大切だと思ってる」
「…」
「アヤナ…これはもしかしたら、お母さんから聞いたかな?おとといマサのアホね、犯人の奴らがさ、
お咎め無しだってのにキレて…そいつらボッコボコにして三日も謹慎くらってんのよ…はは、アホだよね?」
(…結局、俺はオチ担当か?)
なんとなく面白くないマサヒコだったが―――中村の言葉が終わった瞬間、
ドアの向こうの空気が、びくん、と震えるのを確かに感じた。
中村もその気配を感じたのだろう。マサヒコに視線を移し、ふたりは無言のままうなずきあった。
「それでね…今、謹慎二日目の大馬鹿野郎のアンポンタンが、ここに来てるわけ。じゃ、マサ?」
「え?へ?ななな、中村先生?」
「いいから…あんたも、アヤナに言いたいことがあるんでしょ?」
(打ち合わせなしの完全アドリブじゃんか…)
情けない顔をするマサヒコだが、中村は怖い形相で一瞥すると、ぱん、とマサヒコの尻を叩いた。
「ええと…若田部…今回は…その、ゴメン…」
(いきなりあんたが謝ってどーすんの!)
無言で叱る顔を作る中村だが、マサヒコはたどたどしい口調でなおも続けた。
「若田部…その、俺…お前にどんな言葉をかけていいのか、全然わからない…。
でもな、若田部。俺はお前に同情なんかしない。憐れみもしない。
お前は、強い奴だって知ってるつもりだ。だから…だから、
お前にはずっと日の当たる道を歩いて欲しいと…俺は思ってる」
つっかえつっかえになりながら…一気に、マサヒコは話した。彼の思いつく限り、全てを。
「若田部…俺はさ、結局は男だから…お前が、どんな気持ちなのか…どんなに傷ついたのか…。
正直、わからないんだ。でも…俺はお前を、信じてる。あんな…クソみたいな奴らのせいで、
ダメになるような…そんな奴じゃないって。お前にはいつも正々堂々としていて欲しいって…思ってる」
§
57名無しさん@ピンキー:2005/07/11(月) 21:03:30 ID:2Q+X2xhZ
紫煙
58郭泰源:2005/07/11(月) 21:04:24 ID:CqozHzhn
(ほおお…マサ、こいつ…)
中村は感心していた。聞いてのとおり、マサヒコは全く能弁家ではない。
むしろその真逆のタイプだろう。だが、訥々と…あくまで正直な言葉を丁寧に連ねて話していた。
それは確かに中村の心にも響いたし、アヤナの心にも響いているはずだった。
「若田部…中村先生の言うとおり、時間がかかっても…構わない。
…俺は…俺たちは、いつまでも…ずっと…お前を待ち続けるし、信じてる…」
マサヒコは真剣な面持ちでそう言い終えると、中村に向き合った。
「…」
無言のまま、中村はマサヒコの頭頂部に手のひらを乗せると、彼の癖っ毛をくしゃくしゃに撫でまわした。
(…なかむら、せんせい?)
驚くマサヒコだが、中村は片目をつむってウィンクすると、親指を突き出した。
(グッド・ジョブよ、マサ…)
中村がマサヒコの肩を二度三度と叩き、ふたりがドアの前から移動しようと歩き出した
―――――そのとき。
“ガチャ”
ふたりは、同時にその音を聞いて振り返った。
「お姉様…小久保君…」
痛々しかった。目は赤く腫れ…頬はげっそりと痩けていた。
いつもはきちんとセットされたあの赤毛のロングヘアーも…そこここに跳ね、見る影もなかった。
それでも…やはり、アヤナはアヤナだった。どんなにやつれていても、どこか高貴な美しさを放っていた。
「アヤナ…」
中村が、声をあげた。マサヒコは、呆然とアヤナを見つめていた。
「入って…下さい…」
£
相変わらず、広々とした部屋だった。しかし―今は、その広さが妙に寒々としたように感じられた。
「アヤナ…あたしたちの思いは、さっき言ったとおりだ。これ以上、付け加えることもない。
ただ…無理にじゃなくてもいいけど…あんたに、もし言いたいことがあるのなら…いくらでも言って欲しい」
§
59郭泰源:2005/07/11(月) 21:05:10 ID:CqozHzhn
「…」
アヤナは下を向いて、黙り込んだままだ。しかし…5分ほど過ぎた頃だろうか、ゆっくりと口を開き始めた。
「…履けなかったんです」
「…」
「あの次の日の朝には…自分では、回復したつもりだったんです。的山さんとも、約束したし。
あたしは、あんな奴らに絶対負けない…学校に、行くんだって玄関までは…そう思ってたのに…」
みるまにアヤナの双眸から、涙があふれた。
「…どうしても…両脚が、棒になったみたいになって…靴が、履けなかったんです。
外に出ることが…出来なかったんです。それが自分でも信じられなくて…自分で自分が情けなくて…」
“ぎゅっ…”
その言葉を聞き終わらないうち、中村が近寄ると、無言でアヤナを抱きしめた。
「もう…大丈夫。アヤナ…あんたは…なにも、悪くない…。あんたは、良くやった」
「お姉様…」
(キレイだな…)
今こんなことを思うのは不謹慎かもしれないが…。
マサヒコは、目の前のふたりの姿をそう思いながら眺めていた。
本当に、それはまるで古い宗教画のように…美しい風景だった。
「アヤナ…でも、忘れないで欲しいんだ…あんたには…家族と…あたしたちが、ついてる」
「…は、はい。お姉様」
「だから…絶対に、こんな下らないことでつまずいちゃダメだ。さっきマサが言ったけど…、
…あんたは、堂々としていなきゃ…日の当たる道を歩いていかなきゃいけない子なんだから」
「…」
アヤナは中村の胸の中で泣き続けていたが…やっと泣きやむと、顔をあげて言った。
「…ありがとう、ございます…もう、大丈夫です。あたし…明日は、絶対…学校に行けます」
「無理しなくていいんだよ。あくまで、あんたのペースでいいんだ」
「いいえ。このままじゃ、いけないことも…お母さんや、みんなにこれ以上甘えてちゃいけないことも、
本当はわかっていたんです。…大丈夫です!今から…外にでてみせますから」
§
60郭泰源:2005/07/11(月) 21:05:49 ID:CqozHzhn
「え?いいの?いきなり、アヤナ…」
「はい…行きましょう、お姉様、小久保君…」
「そっか。あんたがそう言うなら…でもね、アヤナ?お姫様が外出するときはエスコートが必要よ?」
「え?」
中村はいつもの悪戯っぽい笑顔をつくると、マサヒコの方を向いた。
「コホン。ここにアホで頼りなくて、冷静に見えて意外にキレやすい王子様がいるんだけど…。
まあ、アヤナがイギリス王女とするならマサはスワジランドの第5王子ってとこだけど…どうかな?」
スワジランドって、どこにあるんだよ…と苦笑しながらマサヒコは中村の言葉を聞いていた。
「…」
アヤナは少し不安そうな視線をマサヒコに向けた。
今回の件について、マサヒコに感謝しているのは確かだ。
それでも…自分を、マサヒコは受入れてくれるのか…自分は、マサヒコを受入れることができるのか…。
そのふたつの感情のはざまでアヤナは揺れ動いていた。
“すっ…“
するとマサヒコは顔を赤くして立ち上がり、片膝をついてアヤナの前で跪くと、右手を差し伸べた。
「え?」
そして左手を右胸につけ、うやうやしくお辞儀をして、言った。
「行きましょう、姫…外では、皆が待っております」
「小久保君…」
(しかし…王子と言うより、爺やだな、こりゃ…)
似合わないことをしている、という照れもあったのだろうが…マサヒコは自分で自分にツッこんでいた。
しばし戸惑うアヤナだが…こちらも顔を赤くして、にっこりと微笑むと、マサヒコの右手をとった。
「アヤナ!アヤナッ!あなた…」
アヤナママが、姿を現した娘に向かって慌てて駆け寄るが…アヤナは笑顔をつくって言った。
「大丈夫…お母さん。あたしは、もう大丈夫」
「お母様…アヤナちゃんを、行かせてあげて下さい」
「俺からも…頼みます。大丈夫です…なにかあっても…俺が、若田部を助けます」
§
61郭泰源:2005/07/11(月) 21:06:28 ID:CqozHzhn
真剣な面持ちで、マサヒコと中村が懇願する―。
そんな3人の様子に圧倒されたアヤナママは、うなずき、後に続くことしかできなかった。
玄関に、着いた。マサヒコはアヤナのものであろう靴を並べ、
彼女の手を握りながら次なる行動を待った。アヤナの右手に、力がこめられる。
「若田部…」
マサヒコはアヤナの横顔を見た。汗をかき、苦痛で顔を歪めるかのような表情を浮かべていた。
それでも、それは悲壮なものではなかった。自分に打ち勝とうとする表情だった。
彼女なりに、レイプという卑劣な犯罪の標的にされた心の傷から必死で立ち直ろうとしていた。
マサヒコが思っていたよりずっと小さな手は、さきほどからほんのりと汗ばみ…小刻みに、震えていた。
「…小久保…くん…」
アヤナはマサヒコの目を見た。いつもの強気な目ではなく、なにかを求めるかのような目だった。
「若田部…今日は、無理でもいい…それでも…俺は、お前を信じてる」
マサヒコは、強くアヤナの手を握りしめると、そう言い切った。
(逆に言えば…俺たちには、お前を信じることしかできない…)
祈るような気持ちで、マサヒコは、中村は、アヤナママは待った。
しばらく目を閉じていたアヤナだったが…意を決し、足を靴へと下ろす。
“する”
靴に、アヤナの足がはまる。そして、アヤナは…一歩を、踏み出した。
(あたしは…あんな奴らには負けない。あたしには…小久保君や、お姉様や、
みんながいてくれる…明日は、絶対に笑顔で…クラスのみんなに、会いに行くんだ…)
奥歯を噛みしめるような思いでアヤナは玄関のドアに手をかけ、勢いよく開け放った。
“バタン”
青空が、広がっていた。梅雨の合間の、快晴だった。
「若田部!若田部!」
「アヤナ!」
アヤナが、振り返った。両頬からは涙が伝って、落ちた。
「ねえ…小久保君、それに…お母さん、お姉様…」
§
62名無しさん@ピンキー:2005/07/11(月) 21:06:43 ID:2Q+X2xhZ
紫煙
63郭泰源:2005/07/11(月) 21:07:02 ID:CqozHzhn
三人は、固唾を飲んでアヤナの言葉を、待った。
「たった三日でおおげさだって言われるかもしれないけど…。
太陽の光って、気持ちいいんだね。あたし…初めて知ったかもしれない…」
アヤナは、泣きながら微笑んでいた。今までマサヒコや中村が見たどれよりも…美しい笑顔だった。
「若田部…一緒に、歩こう」
「ウン…小久保君」
ふたりは、手を取り合い、互いを支えるようにして広いアヤナ邸の庭を歩いた。
「あそこにね…昔あたし、コスモスを植えたことがあるんだ」
「あの少し芝生がはげたところ。昔大事にしてたぬいぐるみを埋めたんだ…」
少年と少女は、そんなとりとめもない会話をしながら歩いていた。ふたりの年齢に似合わず、
老夫婦がお互いを労り、思いやる…枯れた、しかし深い愛情を感じさせるかのような姿だった。
「中村さん…ありがとう。本当に、ありがとう…」
アヤナママは、先ほどから泣き続けていた。
「いいえ…きっかけを与えたのは、あの子…小久保君です。多分…もう、アヤナちゃんは大丈夫です」
「あたし…親でありながら、あの子のあんな穏やかな顔を初めて見ました…。
父親や、兄のせいか…いつも自分にプレッシャーをかけて…必死な顔ばかりしてましたから」
「お母様…勝ち続けることは、それでそれは立派なことだと思います。でも、今のアヤナちゃんには、
他の…たとえばあそこでアヤナちゃんを支えている、小久保君のような存在が必要なんだと思います」
「ええ…本当に、小久保君にはなんとお礼を言って良いか…」
「あいつは…多分、この先ずっとイイ男になります。きっとアヤナちゃんに相応しいくらいの、ね」
£
「小久保君…今日は、本当にありがとう…」
アヤナとマサヒコは、芝生に腰を落ち着けて話をしていた。
「明日は…行けるか?学校…」
「ウン…でも、明日行ってもつまんないよ」
「?なんで?」
「だって…小久保君は、明日まで謹慎なんだもん。小久保君がいないと、つまんない」
§
64郭泰源:2005/07/11(月) 21:07:44 ID:CqozHzhn
ようやく普段のアヤナが戻ってきたようだ。頬を染めながらも、「寂しい」でもなく、「嫌だ」でもなく…。
「つまらない」と少し怒ったように言う表情は、いつものアヤナのそれである。
「はは…でもさ、若田部?的山と約束したろ?アイツのためにも…豊田先生のためにも、
俺や、中村先生や、みんなのためにも…元気になった顔を見せてやってくれよ」
「うん…ねえ、小久保君?」
「なに?」
「この前のこと。あの…あのとき…あたし、必死だったから気付かなかったけど…」
「?」
「見ちゃった?あたしの…胸…」
「!」
見ていた。間違いなく。マサヒコも必死だったので一瞬だったが…。
呆然としたまま上半身裸でいたアヤナの姿は網膜にはっきり焼き付いていたし、
その後抱きつかれたときの豊満な肉感はしっかりとマサヒコの両腕に記憶されていた。
「その顔だと…見たんだね?」
「!@P|イヤ、あれは!ふふふふ、不可抗力で…」
「いいんだ…あたし、小久保君だったら。だってね、小久保君に抱きしめられたとき…。
あんなことのあった後だったのに、全然イヤじゃなかった。好きな人に触られるのは大丈夫なように、
女の子のからだはできてるって言うけど…そうなんだね」
顔を赤くして、アヤナはそう言った。
「わ、若田部?」
アヤナは、アヤナママと中村の視線が、一瞬それたのを確認すると…。
“ちゅっ”
マサヒコの頬に、軽くキスをした。
「!^お、おい若田部!」
「前の夏合宿の責任は、今回でチャラだけど…。あたしの胸を見た責任が、
また新しくできたんだからね?新しい責任は…今度取ってもらうから…楽しみにしててね?」
悪戯っぽい笑みを浮かべるとアヤナは立ち上がり、中村たちの方へと歩いていく。
§
65郭泰源:2005/07/11(月) 21:09:04 ID:CqozHzhn
「お母さん…お姉様…ありがとうございました…あたしは、もう大丈夫です」
「はは、そうみたいだね…じゃ、アヤナ?あたしらはこれで…」
「え…そんな、中村さん!お礼もなにもしていません!せめてお茶だけでも…」
「いいんですよ、今のあたしたちにはアヤナちゃんの笑顔が一番のお礼ですから…
コラ、マサ!アホみたいにボーッとしてないで、ちゃっちゃとこっちにこんかい!」
こちらも普段のふたりの関係に戻ったようだ。アヤナの不意打ちにポカンとしたままのマサヒコの
後頭部を軽くどつくと、首根っこをつかんで引きずるようにして中村は去っていった。
「…アヤナ…」
「お母さん…心配かけて、ごめんなさい…」
「いいのよ…それより…あの子…」
「…小久保君のことね。今は…ただのともだちよ。と・も・だ・ち」
しかしそう言い終えると、アヤナとアヤナママは顔を見合わせて、くすり、と笑い合っていた。
「生涯一緒にいていいって思える人とは、当たり前だけどそんなに何回も出会えないものよ。
でも、あなたはラッキーだったのかもね」
「うん…そうだね、お母さん」
£
そして中村&マサヒコの帰路、豊田の車の中。
「てわけでマサ、覚悟を決めなさい…いいじゃない、美人でナイスバディで才女、これ以上なにを…」
「だから!ななな、なんでそんな話に…」
「あ〜ら、そ・れ・と・も・そんなにミサキちゃんのことが怖いの?
いい加減スパッとあの子にも言ってあげたほうが優しさってもんよ?なんならあたしから…」
「*¥#まままま、待てえええ!それだけは、やめろぉおおお!」
絶叫するマサヒコ。彼の運命は…以下次回。
66郭泰源:2005/07/11(月) 21:10:00 ID:CqozHzhn
以上。しかしなんでエロ無しだと上手く切り上げられるの、俺。
後編で軌道修正できるかなあ?
67名無しさん@ピンキー:2005/07/11(月) 21:10:16 ID:NCNedDuu
リアルタイムGJ!
初めて投下の現場に居合わせたよ
続き楽しみにしてます!
68トマソン:2005/07/11(月) 21:11:22 ID:2Q+X2xhZ
郭氏、GJ!!
幸運にもリアルタイムで拝見しました。

盗作なんてとんでもないです。アヤナの傷ついた心情描写、最高ですよ。

後編では是非、外道二人組に天誅を。楽しみにしております。
69名無しさん@ピンキー:2005/07/11(月) 21:21:51 ID:JPl6+yEC
エロなしでも十分面白いです
70名無しさん@ピンキー:2005/07/11(月) 21:48:11 ID:uk/xvFFi
郭氏GJそして乙。
続きも期待しております。
71名無しさん@ピンキー:2005/07/11(月) 21:58:50 ID:FSg+wAii
GJ!山を越えますた
72名無しさん@ピンキー:2005/07/11(月) 22:42:29 ID:cxAIPcX/
前スレから読ませてもらっているものです。
郭氏、すばらしい!エクセレント!グレイト!
こんなすごいものを読めたことに感謝。
登場人物がいきいきとしていいです。
まだ、続くようなのですが早くもエンディングが楽しみです。
73名無しさん@ピンキー:2005/07/11(月) 22:44:23 ID:s3+ztzTI
やべぇ目が潤んできた………
凄くGJ!
74名無しさん@ピンキー:2005/07/11(月) 23:26:59 ID:gwupkePJ
もうこれ以上ないくらい激しくGJ!!
75名無しさん@ピンキー:2005/07/11(月) 23:27:52 ID:Rrn56Uan
我 々 は ス レ 史 上 最 高 の 名 作 に 遭 遇 し た !
76名無しさん@ピンキー:2005/07/11(月) 23:40:17 ID:tnAxFfwt
落ち着け。ほめ殺しにも見えるぞ。
後編が書きにくくなるかもしれんだろ。

いや、エロなしでも普通に面白いけどさ。
77名無しさん@ピンキー:2005/07/11(月) 23:53:24 ID:gJrOzDdS
限りなくGJ!
アヤナ派のオレにはかなりムッハーな内容だった。
次回も期待しております。
78名無しさん@ピンキー:2005/07/12(火) 00:26:54 ID:7/Xu5tVo
いや、投下さるたSSにほとんどGJレスつかないことってあるじゃん。
作品にインパクトなくてスルーされるのが普通だと思うんだけど、このスレに限ってはタイミングだと思うんだな。
たまたまリアルタイムで読者がいなかった→日にちかわって話題もかわる、みたいな。
だが、今回トマソン氏から郭泰源氏までひたすらGJが続いたということは
、それは皆が感動した証明であり、褒め殺しにも他作家のおとしめにもならないはずで(ry


…ゴムェン!調子乗りすぎないようにGJさせてもらいます。
79名無しさん@ピンキー:2005/07/12(火) 01:37:58 ID:U9qbdVVa
うはwwwwwwwwオメガモエスwwwwwwwww
インフィニットGJ!!!!!!!
80名無しさん@ピンキー:2005/07/12(火) 02:07:52 ID:R4e0oeU6
G J ! 

後 編 で 郭 氏 の 真 価 が 問 わ れ る こ と と な る


ベ テ ラ ン エ ー ス の 未 来 は ど っ ち だ ! ?



プレッシャーを与えてみた(´・ω・`)
81名無しさん@ピンキー:2005/07/12(火) 02:11:17 ID:3Js3y9MY
後編はラブ×2なエロをキボンヌ。
82名無しさん@ピンキー:2005/07/12(火) 13:01:12 ID:7/Xu5tVo
前スレ今スレあわせて、複数作品投下した職人さんの平均GJレス回数を調べてみた

郭泰源氏=平均7.2回(6作品)
トマソン氏=平均5回(6作品)
264氏=平均5.5回(2作品)
ピンキリ氏=平均2.2回(5作品)
メリー氏=平均4回(2作品)

タイミングでもなし質やおもしろさだけでも計れないということで
流れですな、流れ

つうことで職人の皆々様がた、これからもヨロシンコ
83名無しさん@ピンキー:2005/07/12(火) 13:41:53 ID:IJeEjSQs
>>82
野暮なことを…
84名無しさん@ピンキー:2005/07/12(火) 14:30:43 ID:szgB7a70
>>66
郭氏、清々しい中編ありがとう。お恥ずかしいけど、ついハイジの「クララが立ったー」がよぎりますた

‥‥生で見た事はないけどハイジのその話はこんな感じだろうな、と思います
85名無しさん@ピンキー:2005/07/12(火) 14:47:58 ID:qX4i7cyi
まあ友達から借りた痴漢電車とかいうエロアニメ見ながらアイたん、マナカたんのAA作ってた俺は
もう終わりぽ

てかエロアニメじゃ抜けないぽ このスレならなんとかいけるかもしれない
86名無しさん@ピンキー:2005/07/12(火) 15:50:06 ID:LFelzl4a
    グッジョブ!グッジョブ!グッジョブ!  
  グッジョブ! ∩   ∩ ノ)   グッジョブ!  
 グッジョブ!  川 ∩ 川彡'三つ  グッジョブ!  
グッジョブ! ⊂ミ∩_⊂ミ∩彡⊃    グッジョブ!  
グッジョブ!⊂三ミ( ゚∀゚)彡三彡三⊃ グッジョブ! 
グッジョブ! ⊂彡川⊂彡川ミ⊃    グッジョブ! 
グッジョブ!⊂彡川∪⊃ U川彡⊃   グッジョブ! 
 グッジョブ! (ノ ∪  川 ∪ミ)  グッジョブ!  
  グッジョブ!      ∪     グッジョブ! 
    グッジョブ!グッジョブ!グッジョブ!
87名無しさん@ピンキー:2005/07/12(火) 21:15:04 ID:YjHfJ+qj
GJ神が降臨
88名無しさん@ピンキー:2005/07/13(水) 01:27:16 ID:kEgES9W0
最近の原作を見ていると氏家先生が
このスレにネタふりしている様なキガス

今週のネタもかなり使えそう
89264:2005/07/13(水) 02:04:17 ID:25RDUq8p
 どうもこんばんは、前スレの264っす。
 郭氏GJ!!なんかドラマを見ているように絵が浮かびますよ。
俺ももっと文才があればなぁ…orz
さて、今回はきっと誰一人使ってないキャラを主役にしてみました。
 今日は途中までですが、明日には仕上げます。
雑な文ですがどうぞ。
90264:2005/07/13(水) 02:04:54 ID:25RDUq8p
ここは市立東が丘中学校のある町―。
また、小久保マサヒコの家がある町でもある。
だが、今回そっちのマサヒコとアイは出てこない。
主役は別の二人である。

リンゴーン♪
閑静な住宅街の中の一軒にチャイムの音が鳴る。
ドアの前には二十歳そこらの若々しい女性が立っていた。
黒いセミロングの髪がそよそよと風になびく。
手には鞄、それに先ほどまで着ていたであろう薄い白地の服。
そして、汗で少し透けた水色のキャミソールとネズミ色をしたミニスカート。
数十秒後、家からドタバタと階段を降りてくる音がし、ドアの前で止まった。
ガチャッ。
「どちらさ…なんだ先生でしたか。にしても、ちょっと早すぎませんか?」
 突然の来襲に驚く少年。
「まあ、たまにはいいじゃないですか。余った時間は、マサヒコ君の宿題を見てあげますから」
履いていた靴を脱ぎつつ彼女は答えた。
 「それは有り難いですけど‥まあ上がって下さい」
そう言って、マサヒコという名の少年は台所へジュースを取りに行く。
母親は仕事の打ち合わせの為外出中。
その為、家にはマサヒコ少年と『濱中アイ』ならぬ『宿田アイ』だけの2人っきりの状態にあった。
91264:2005/07/13(水) 02:05:31 ID:25RDUq8p
「前から比べると、随分出来るようになりましたね♪」
マサヒコ家に家庭教師に来て、早4ヶ月。
 アイの丁寧な指導の甲斐あって、マサヒコの成績も鰻登りとはいかないまでも伸びてきた。
マサヒコ本人も、今では彼女の性格に慣れ、さほど距離を取ろうとはしなくなった。
「それでは、次にこのプリントを30分で解いて下さい。よーい、始め!」
マサヒコがプリントを解いている間、アイはマサヒコのベッドの上に座ることにした。
「よいしょ…」
ぽよんとした感触と共に、アイの体が飛び跳ねる。
 (わぁ…ふんわりしてる。私のベッドも換え時かしら‥)
よほど心地良かったらしく、結局そのまま30分たつまでベッド上で飛び跳ねたアイ。
言うまでもなく、マサヒコは集中できなかった。
「何でこんな簡単な問題が解けなかったんですか?」
余りの点数の悪さに、穏やかながら厳しい口調でマサヒコを咎めるアイ。
自分が原因だとは思ってもないようだ。
マサヒコは呆れ顔で理由を口にした。
「ハァ…だって、先生がベッドの上でギシギシ飛び跳ねていたからじゃないですか!」
「えっ…い、イヤァ〜〜〜〜〜!!!!!」
 バシッ!!
思わずマサヒコの顔を力一杯叩くアイ。
92264:2005/07/13(水) 02:06:07 ID:25RDUq8p
「!?っな‥何すんだアンタ!!」
紅葉の形をしたビンタの後を押さえながら、アイを睨む。
「わ、私はそんなことしたことが無いのに!!あ、当てつけですか!?はっ!?アワワワワ…」
アイは、自らの失言に慌てて口を塞ぐ。
「へっ‥?」
突拍子もない告白―。マサヒコの頭は一瞬真っ白になった。
(?えっ‥ちょっと待てよ?…ってことは……)
全推理力を傾けアイの言った事を推察し始める。
 一方のアイはアイで、必死の言い訳を述べまくっていた。
「だ、だ、だから‥私はベッドの上が気持ちよくて…。
 って、そういう意味じゃないですよ!?」
しどろもどろのアイを尻目に、マサヒコは一つの結論に達した。
(…この人は処女?)
しかし、そんなことを当人を目の前にして言えるはずがない。
とりあえずアイの言い訳に納得したフリをすることにした。
「なんだ、そうだったんですか…こっちの思い過ごしでした。すみません」
頭を下げ、謝るマサヒコ。
「あわわ‥謝るのは私の方ですよ。マサヒコ君ごめんね?」
上目遣いでマサヒコを見つめて謝るアイ。
「先生…かわいい」
普段しない表情に驚き、マサヒコは思った事を口に出してしまった。
93264:2005/07/13(水) 02:06:47 ID:25RDUq8p
 「ほぇっ…!?」
顔を押さえ、向こう側を向くアイ。小刻みに震えている。
 「な、何を!?冗談でしょう?大人をからかわないでぇ!!」
手当たり次第にものを投げるアイ。目にはうっすらと涙が浮かぶ。
「いって!?痛い!先生落ち着いて!」
アイの投げた物が当たりつつ必死に進む。あと少しでアイに近づく―。その時、

ガッ!!

 マサヒコの顎に目覚まし時計が直撃。
 糸の切れた操り人形みたいにひざまずき、倒れ込む。
目を瞑って投げていたため、彼女がマサヒコに気づいたのはそれから数分後の事だった。

「…く‥」
「マ…く‥」
「マサ‥コ君」
「マサヒコ君!」
アイの声にマサヒコが目を覚ます。
 きっとアイが買ってたのだろう、マサヒコの頭にはアイスノンがのっていた。
 起き上がって周囲を見回す。何も変わらない部屋の眺め。
 変わっていたのは、時計の短針が最後に見た時より進んでいただけだった。
「あれ‥?俺何を‥」
「よかったぁ‥グスン‥マザヒコぐぅん」
 マサヒコの無事を確認して、思わず涙ぐむアイ。
「??先生どうしたんですか?」
「だっでぇ〜‥私が……」
アイは事のいきさつを説明したが、嗚咽混じりでよく聞き取れなかった。
94264:2005/07/13(水) 02:09:28 ID:25RDUq8p
とりあえずここまで。
こんな夜中に駄文スマソ。それではまたノシ
95名無しさん@ピンキー:2005/07/13(水) 02:39:07 ID:lRdf6KSF
やっべぇw宿田アイキタコレ

264氏GJ!!後半期待してますよ
96名無しさん@ピンキー:2005/07/13(水) 02:49:17 ID:em/F5whc
その手があったかw
97名無しさん@ピンキー:2005/07/13(水) 08:49:51 ID:YhAa3al/
ほう264氏搦め手で攻めてきましたなw
いやいやGJ!

>>88
そんなことはないんだろうが、そう思えてしまうわなここ最近の話は
さて、今週の話を受けて萌えと和みとギャグに長けた職人さんいっちょSSキボンヌ
98名無しさん@ピンキー:2005/07/13(水) 18:14:53 ID:/CXVW24h
アヤナのショタコン発覚!!

(*´Д`)ハァハァ
99名無しさん@ピンキー:2005/07/13(水) 18:29:06 ID:4Tc/bC1n
濱中  痴女
天野  痴女
的山  痴女
若田部 痴女
中村  普通の人
100名無しさん@ピンキー:2005/07/13(水) 18:40:38 ID:5LpQNDiN
アヤナの母乳プレイ

(*´Д`)ハァハァ
101名無しさん@ピンキー:2005/07/13(水) 19:37:56 ID:8SufATrC
だれか、ミサキナースをネタにして作ってください・・・・orz
102名無しさん@ピンキー:2005/07/13(水) 20:02:41 ID:QGAyWueb
まずは王道(アイ×マサ)から キボン(*´Д`)
103名無しさん@ピンキー:2005/07/13(水) 20:49:40 ID:UoO0MDmN
スクランみたいに派閥名作る?
104名無しさん@ピンキー:2005/07/13(水) 20:52:29 ID:CBbrE3Ok
>>103
やめて
105名無しさん@ピンキー:2005/07/13(水) 20:53:53 ID:QlZACL81
>>103
超反対
106名無しさん@ピンキー:2005/07/13(水) 22:03:56 ID:sFkFB50u
生徒「令さまって芸能界入ったらいいのにねー」
生徒「ねえ」

祐巳(ふーん。やっぱり令さまってスタイルいいしかっこいいもんねー)

令「由乃ー。これ今日の練習メニュー」

令「って、また薔薇の館に日本刀持ち込んで!!」
由乃「いーでしょ別にー」
『すいませーん』

真美「剣道部に入部した由乃さんの取材を……」
令「ダ、ダメです!! 姉の私を通してください!!」

芸能マネージャーって意味でした。
107名無しさん@ピンキー:2005/07/13(水) 22:04:36 ID:sFkFB50u
ごめんね お母さん誤爆したからごめんね。
108名無しさん@ピンキー:2005/07/13(水) 22:07:14 ID:bAbJNrtH
うむ、あっぱれな誤爆ぶり
褒美をとらす
109名無しさん@ピンキー:2005/07/13(水) 22:12:02 ID:8SufATrC
こういうのどうでしょう?

本作から8〜9年後、病院で看護師として働くミサキ
→そこで、マサがケガして入院してくる
→高校以来疎遠になっていたが、突然の出会い・状況下で改めて互いを意識
→ミサキから告白。そして病院のベットで・・・・。

物語を書いてみたいのですが文才が無くて・・・orz
俺の夢、誰か叶えて・・・・
110名無しさん@ピンキー:2005/07/13(水) 22:16:52 ID:NabnlhsI
その流れならマサヒコ既に誰かとくっついていて
思い余ったミサキがマサヒコ動けないのをいいことに逆レイプ
というのはどうか
111名無しさん@ピンキー:2005/07/13(水) 22:29:24 ID:bAbJNrtH
8,9年後でもミサキはチッパイでお願いしたい
112名無しさん@ピンキー:2005/07/13(水) 23:30:27 ID:a3YYtfrH
ソウルトレイン♪ミサキチナース♪♪
113名無しさん@ピンキー:2005/07/13(水) 23:31:20 ID:ZANuN/mF
>110
禿同
114名無しさん@ピンキー:2005/07/13(水) 23:53:31 ID:hLLlD9MW
>>112
( ´,_ゝ`)
115名無しさん@ピンキー:2005/07/14(木) 00:11:25 ID:Z+qul/Iu
妹は思春期と濱中アイをごちゃ混ぜにすりゃいいんだよ
つまり
〜友情〜
濱中アイ×矢野アキ

〜衝突〜
天野ミサキ×城島カナミ
若田部アヤナ×黒田マナカ

〜性交〜
小久保マサヒコ×城島カナミ
濱中アイ×城島シンジ
豊田セイジ×岩瀬ショーコ

ってことさ☆
116名無しさん@ピンキー:2005/07/14(木) 00:14:10 ID:Z+qul/Iu
〜友情〜
天野ミサキ×叶ミホ

を忘れてた
117名無しさん@ピンキー:2005/07/14(木) 00:21:29 ID:kxaf873g
>>115
節操ないね
118名無しさん@ピンキー:2005/07/14(木) 00:27:09 ID:VPsq7Eod
ごちゃ混ぜは難しそうだが無限の可能性がある
119264:2005/07/14(木) 00:59:38 ID:5aTm9UiG
どうも。264です。
 ネタバレって気になるなぁ…orz
 俺の所木曜日だし…orz
まあ、それは置いといて、宿田アイ編の後半逝きますね。
 では、稚拙ですがどうぞ↓
120264:2005/07/14(木) 01:00:17 ID:5aTm9UiG
「…とりあえず、いきさつは分かりましたよ。でも、これだけは言わせて下さい。
 …俺は、冗談で人をかわいいなんて言いませんよ」
真剣な目でアイを見つめるマサヒコ。 「…それだけは‥覚えておいて下さい」
「はい‥」
 アイはコクリと頷き、涙を拭う。
 「と、ところでマサヒコ君?アイスノンを取り替えてきますね!?」
裏返った声でアイが話をにごす。
 「ああ‥はい」
 マサヒコがアイスノンを渡す。アイはそれを受け取ると、一目散にドアへ駆け出した。
 (ま、マサヒコ君いきなり何を言うのかしら…)
 教え子に怪我をさせたこと、聞き慣れてない『かわいい』という言葉を聞いたこと。
 そして、マサヒコが真剣な気持ちで自分を褒めていたこと―。
 それらがアイの心に焦りを生み出した。
そして、その焦りが新たなる悲劇を産み出した。

「きゃあああああ!!!!」

ドスン!ドタバタドタ‥ガタン!!

マサヒコが何事かと慌てて階段へ向かう。案の定、アイが下段でひっくり返っていた。
「いったぁ〜い…」
121264:2005/07/14(木) 01:00:53 ID:5aTm9UiG
「何してんスか…」
「ハハハ、踏み外しちゃった…」
笑い声混じりで立ち上がろうとするアイ。
しかし、立ち上がった瞬間―右足首に鋭い痛みが走り、アイはその場に座り込んだ。
「先生!?大丈夫ですか?今行きますから、動かないで下さいね」
階段を降り、アイに駆け寄るマサヒコ。怪我した箇所にやさしく手をやる。
「あ〜…捻挫してますね‥」
「だ、大丈夫ですよ。私は元気ですから」
「これでも?」
「ひゃうっ‥!!?」
水饅頭のように膨らんだ足首をツンと突っつく。
 アイは痛みでビクッと震え、とっさにマサヒコにしがみついた。
「うわぁあ!?先生?急に何するんスか!?」
「…マサヒコ君の‥バカ」
 マサヒコを弱々しく睨み、捨てられた子犬の鳴くような小声で呟く。
 「もしかして…先生痛かった?」
 わかりきった質問をあえてするマサヒコ。
「もう‥そんなことされたら誰だって痛がりますよぅ」
「…ですね。悪ふざけが過ぎました。」
マサヒコの表情に暗雲がかかる。アイをとりあえず立たせようと手を伸ばしたその時。
 「あ、あのマサヒコ君…お願いがあるんだけど‥いいですか?」
「??別にかまいませんけど‥」
マサヒコは唐突な頼みに首を傾げる。
122264:2005/07/14(木) 01:01:27 ID:5aTm9UiG
「あの〜‥でも、えーと…」
「一体何頼むんですか?はっきり言ってくれないと、俺困りますよ」
それでもまごつくアイ。マサヒコは段々イラつき始めていた。
「ったくもう!!何でもしますから、早く聞かせて下さいよ!!」
それを聞いてアイはマサヒコの方を見やった。
「ホントですか?」
「男に二言はありません!!」
(でも、痛いのやエロいのはいやだなぁ…。鞭で叩かせてとか言われたらどうしょう?
正直、この先生ならやりかねないもんなぁ…)
言ってる事と思ってる事が正反対のマサヒコ。作った顔が引きつりつつある。
ふぅ…、と深呼吸。アイが覚悟を決めて口を開いた。
「あの‥お姫様抱っこで…連れて行ってくれませんか?」
顔がトマトのように真っ赤になったアイ。
 「……なんだ、そんなことか。いいですよ…ってナニィイイ!!!?」
「男に‥二言は無いんですよねぇ?」
アイの言葉に声が出ない。
 言ってしまった手前、今さらダメとは言えない。
 それに羞恥心はあるが、今は幸い二人きり。
 マサヒコは、自分の心を奮い立たせようと声を絞り出した。
「ええい!!わかりました!やります、やりますよ。いや、やらせて下さい!!」
自暴自棄とはこういうことか。
123264:2005/07/14(木) 01:02:01 ID:5aTm9UiG
アイを優しく抱えあげ、お姫様抱っこの形をとる。互いに赤面。
階段を登る、思春期真っ只中と遅れて来た思春期。
 心臓の鼓動がはっきり聞こえるほど緊張していたが、ゆっくり階段を一段ずつ踏みしめる。
 「マサヒコ君…意外と力持ちですね?」
 「そりゃあ、俺だって男ですから。先生こそ、乙女チックな頼み事しましたね?」
「私‥男の人に知り合いがいないから‥」
「?先生…結構モテると思うけどなぁ」
「そんなこと言わないで!!。こんな不細工で、何の取り柄の無い私がそんな…」
「前から思ってたけど、先生は思い込みの激しい人ですね?
少なくとも俺の知ってる女性のなかではトップクラスですけど…」
「なっ…何冗談を!!さては、私を弄ぶつもりね!」
そうこう言ってるうちに階段を登りきり、部屋に入っていた二人。
マサヒコがアイをベッドの上に下ろし、アイの唇に優しく人差し指を突きつける。
「もう…忘れたんですか?俺は冗談は言いませんよ」
「で、でもマサ‥」
マサヒコが遮るように話を続ける。
「少なくとも俺にはモテモテですから…ハハッ、何言ってんだろ俺」
生まれて初めての告白に、アイの目およぎまくり。本人にも焦点がわからないほどだ。
124264:2005/07/14(木) 01:03:15 ID:5aTm9UiG
「マ、マ、マ、マサヒコ君!?いっ、一体何を言うんですか?わ、私とアナタは‥」
 「わかってますよ…。『教師と生徒』でしょ?
 …でも、俺もう我慢できないよ!!先生を俺の物にしたいんだ!!
なあ‥いいだろ?」 そう言うやいなや、アイの両肩をつかむ。
 乱暴な振る舞いを見る限り、マサヒコはかなり真剣なようだ。
「えっ…あっ…」
(わ、私の貞操は彼に奪われるのね…)
「…わかりました。でも、条件があります」
アイが思い詰めた表情で口を開く。
「私を…好きにしていいですから、次のテストは必ずいい点取って下さいね?」
(…これで‥これでイイのよ。かわいい教え子の為なら。
私って‥なんて悲劇的ヒロインなの!?)
「約束します…。そのくらい‥朝飯前ですよ。
 じゃあ、先生‥目を閉じて」
マサヒコのいう通りに、アイはゆっくり視界を狭めていく。
そして、小鳥のように唇を突き出した。
 アイの顔は羞恥と期待でほんのり桜色である。
「先生…その顔もかわいいですよ」
マサヒコは、彼女をそのままベッドへと押し倒した。
125264:2005/07/14(木) 01:03:49 ID:5aTm9UiG

ドサッ。

突然の物音に何事かと、マサヒコは動きを止めた。
左を見る―異常無し。
右を見る―異常有り。
セミロングの髪がはらりと乱れ、頭を抑える女性が一人。
「あの‥大丈夫っすか?」
 頭を押さえたままヨロヨロと立ち上がり、アイが声の主の方を振り向く。
 「あ、あれ?マサヒコ君‥いつの間にそっちへ?」
「いつの間にも何も、俺はさっきから机にいましたよ!
 っていうか、何勝手に寝てんすか!?」
 「えっ‥じゃあ、さっきのお姫様抱っこは?」
 「?何言ってんですか!してませんよ!」
マサヒコの言葉がアイの脳裏にある言葉をよぎらせた。
(…まさか…)
そうは思いたく無い。認めたくもない。
 でも、思った事が意に反して―口にでてしまう。
 「夢オチ!?」
アイ絶叫。と同時に、アイは体中の力が抜けていくのを感じた。
「うわぁ!?な、何?どうしたんですか!?」
いきなり肩を落としたアイに驚くマサヒコ。
 「アハハハ…グスッ」
気持ちの無い、乾いた笑い声に涙が混じり始める。
「ううっ…」
 ふるふると徐々に震え始める。
―そして。
アイの悲しみのダムが決壊。心の濁流が目から溢れていく。
126264:2005/07/14(木) 01:04:24 ID:5aTm9UiG
「うわああああああああああああああああん!!!!!!」
―近隣住民の皆さんは避難して下さいと言わんばかりの涙の洪水。
「マサヒコ君が夢で私に淫らな事したぁぁぁぁぁあ!!」
顔を覆いながら、階段を駆け下りていくアイ。
「ちょ、ちょっと!?
 アンタの夢で俺が何してたかは知らんが、それはアンタの妄想だぁぁあ!!!!」
マサヒコがもっともな反論をした―その時、
「マー君…先生をまた泣かしたの?」
マサヒコの願う、今一番家にいてほしくなかった人物の声。
 腕を組み、ドアの前に仁王立ちする母親の姿。額には青筋が浮かび、顔は引きつった状態。
 何にせよ、タイミング最悪である。
「だから、今回も俺が悪い訳じゃなくて、先生が…」
マサヒコ、必死の弁明。しかし、そんなこと通用する相手じゃない。
「女を泣かした挙げ句、俺は悪くない?」
握り拳をつくる母親。もう止まらない。処刑執行のカウントダウンが始まる。 「このアホむすこぉぉおお!!!!」

ドガッ!バキッ!グシャッ!

母親のデンプシーロールが炸裂。
(あれ?体の感覚がないや。それに思い出がよぎってきた…)
 歪んでいく景色の中で、マサヒコは綺麗な川を見たとか見なかったとか。

おしまい。
127264:2005/07/14(木) 01:08:46 ID:5aTm9UiG
以上です。
タイトルは、『もう一人の女子大生家庭教師』でよろしくお願いします。
続きは反応次第で…書けるかなぁ…俺?
では、お目汚しスマソ
128名無しさん@ピンキー:2005/07/14(木) 01:12:24 ID:Z+qul/Iu
GJ!
宿田アイを思いだしたよ!



誰かごちゃ混ぜキボン
濱中アイ×思春期ミクスチャーで
129名無しさん@ピンキー:2005/07/14(木) 01:14:27 ID:woTxZiwE
264氏、宿田アイ先生ネタGJ&乙。


ナースミサキ話構成ワード(仮)↓
○マサヒコ、高校で突然の引越し・転校
○マサヒコ、連絡先を教えるも、引越しが重なりそれぞれの生活もありいつの間にやら疎遠に
○マサヒコ、大学卒業後また仕事の関係で戻ってくる
○マサヒコ、皆に連絡する前に子どもをかばって交通事故にあう(アヤナの幼稚園に通う子、もしくはリョーコかアイの子)
○マサヒコ、緊急入院も軽傷で大事にいたらず
○マサヒコ、その病院でナースのミサキの偶然会う
○昔話、現状報告

※こっから先が分かれ道
1.ミサキ告白、マサヒコとラブラブに→エチーに突入
2.マサヒコ、すでに婚約者が存在、ミサキ驚愕→エチーに突入
3.マサヒコ、すでに既婚子持ち、ミサキ驚愕→エチーに突入
4.マサヒコ、別の病気で余命幾許もなし、ミサキ驚愕→エチーに突入

……一体何年前のテレビドラマだこらぁって展開だ……。

>濱中アイ×思春期ミクスチャー
トマソン氏がエーコ×マサヒコで一本書いておられましたね、そういえば。
130名無しさん@ピンキー:2005/07/14(木) 01:58:38 ID:TwC7gBvj
264氏GJ!
できれば続きを!
131名無しさん@ピンキー:2005/07/14(木) 02:12:07 ID:j2t9sAhn
264氏 GJですよ!宿田さんマジいいっすよ(*´Д`)

132名無しさん@ピンキー:2005/07/14(木) 07:32:43 ID:wGCfB3bB
ナース・ミサキの患者に
133名無しさん@ピンキー:2005/07/14(木) 07:46:35 ID:VPsq7Eod
濱中×思春期久々にみたいな
134名無しさん@ピンキー:2005/07/14(木) 08:24:15 ID:VPsq7Eod
郭氏に一度ごちゃ混ぜ書いてほしい
135名無しさん@ピンキー:2005/07/14(木) 09:06:06 ID:Xj14UZz/
↑うっかりな職人さん(*´д`)ハァハァ
136名無しさん@ピンキー:2005/07/14(木) 13:13:09 ID:DTN3nRYh
>ごちゃ混ぜ
郭氏に感動系
新参者氏に超エロ系
トマソン氏に和み系
518氏にギャグ系
メリー氏にカワイイ系
これだけ書き分けてもらったらすごいことになるだろう
想像するとたまらなくハァハァ
137名無しさん@ピンキー:2005/07/14(木) 15:42:22 ID:44sbMUli
>>136
そりゃ確かに最強職人陣ウルトラ(*´д`)ハァハァハァハァかもしれんが、
職人さん側にも都合というものがあるだろうしのうw
138名無しさん@ピンキー:2005/07/14(木) 17:54:14 ID:El2Is2mR
>>129
そのシチュいいなぁ。文才があれば書きたいんだが…orz授業をちゃんと受けとくんだったな。
139名無しさん@ピンキー:2005/07/14(木) 17:59:13 ID:Z+qul/Iu
マサ×アキ
140名無しさん@ピンキー:2005/07/14(木) 18:37:33 ID:SepuWttL
旬なネタは美味しいけど、あまり注文や希望つけて、
職人さんを急かしちゃいけない。
マターリ待ちましょう。
141名無しさん@ピンキー:2005/07/14(木) 18:52:59 ID:9tfF2wRc
   ._______ ___.___________________________
          _,/___,.-‐'''" ,.-‐''"ヽ:|三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三 / / / 三|
        // 'フ;;:::'' /   ,/    |:|三 y. ,.-'/;;;:::::: 三三三三三三三三三三三三三三./ / /.====|
     _,/.../    /..,.-''".................,ノ:|三 ,ゝ´ .ノ;;;::::::: 三三三三三三三三三三三三三 ./ / /.三三三|
  ,_/´__二二二__,´____ヽ :|三  フ/;;;:::;::: 三三三三三三三三三三三三三./ / /.三三三三|
  ,|  i ._/@二ヽ . Of ̄~i.r――:i.|i‐i |.:|三三三 ‐t‐i -- i -t-i '' i i _ イ軍 三/ / / 三三三三三|
 [;;] ! (・∀・ )  |[;;] |.|    ,!|l .l |.:|三三三  ノ 」 _ノ  ノ 」 ノ.レ   .|.乂 / / / 三三三三三三|
  ヽ| っ⌒'と )  l[;;]_! !-‐'''"~ |~~ ! |三三三三三三三三三三三三三三三 / / / 三三三三三三三|
   i ̄: ̄ ̄ ̄ ̄ : ̄i_| i'''"~フ =.|_|.:|________________/ / 三三三三三三三三|
   |、_.:lニ=(-)=ニl:._∠l ''''=~  __'、__i.:|_________________,/..三 S E I NO 三三三|
   ,!==iニ====ニi===l|i-――,:''"ニ|_|・______.・______.・______・______.・_______・|
   |‐-.,ニニニニ,.-‐y!l__/ /⌒ヽ;;;;;;;//⌒ヽ;;;;i、-ヾ---o----,、ヾi;;;;;;i;;;;;;;;;;;;;;;;iヾ. /__//⌒ヽ.ヽ‐!;iー――'
    ! ̄= [二] = ̄~ !二二|」;i ($).i二tiii ($).i;;;;|三||三三三三三||三三三三三||三;;;;;;|ii ($).i;;;;|二二二l]
     ̄ ̄ ̄ゞ;三ノ ̄~ゞ;三ノ''ゞ_,ノ   'ゞ_,ノ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ゞゞ;三ノ ̄ ̄ ̄  ̄ゞゞ,_ノ ̄        ≡3

作者は覗いてるな・・・ココを
142名無しさん@ピンキー:2005/07/14(木) 19:08:36 ID:Z+qul/Iu
ある日アキがいつものようにカナミのエロボケにツッコミを入れようとしたら
偶然にも横にいる小久保マサヒコとツッコミが重なってしまいその後友情が芽生える
某日毎日のようにツッコんでいると次第に毒されていき、エロいことに興味をもってしまったアキ
そしてマサヒコを誘って一緒にAVを鑑賞することに。。。

という夢を見ました
143名無しさん@ピンキー:2005/07/14(木) 19:53:19 ID:WvSVU6lN
>>141
ウザッ
144名無しさん@ピンキー:2005/07/14(木) 21:29:19 ID:VNP6Uhzj
今週のアイの話の先生とAV以下略
     ↓
中村が「やってみればいいじゃん」
     ↓
男優はマサヒコ
こういうシュチュで神頼む
145名無しさん@ピンキー:2005/07/15(金) 01:48:58 ID:lCzqe5Yh
職人様
どうかごちゃ混ぜかアイ×マサを m(_ _)m
146名無しさん@ピンキー:2005/07/15(金) 02:04:37 ID:AbO4aaJ0
みんな頼みすぎだよ
職人の方々の投下をマターリ待ってようや
147白帯侍:2005/07/15(金) 02:30:17 ID:8aT7KWqC
初めまして、白帯侍と申します。
話の流れで書き込みにくいなぁと思いましたが
いつまでもそんなこと言ってられるかと考え直しまして
初の書き込みを載せさせていただきたいと思います。
アキメイン、エロ微少、そして未熟のあまり見るに耐えないものですが
どうかご評価とアドバイスよろしくお願いします。
148白帯侍:2005/07/15(金) 02:31:07 ID:8aT7KWqC
初夏の太陽が照り付け鮮やかな若葉の緑を彩っている。
その葉を揺らす心地よい風が吹き、人々は穏やかな時を過ごしていた。
とある学校のとある教室、とある女子高生達にもそれは訪れていて。
しかしある1人の発言からその平穏は後ずさりしながら遠ざかっていった。

「あのさ・・・」
「何?アキちゃん」
「その・・・・・・・されちゃった・・・」
「何をですか。まさか私たちが持ち得ないその胸を弄ばれたというつもりですか?」
「その・・・・・告白・・・ってやつを・・・」
「なんだ〜、セクハラされたんじゃないの」
「たかが告白ですか。もったいぶらないで下さいよ」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・?
・・・・・・・・!?
!!??
「「告白された!!?」」
「う、うん・・・」
149白帯侍:2005/07/15(金) 02:31:33 ID:8aT7KWqC
彼氏いない歴=年齢の3人組の1人、アキからの告白にカナミ、マナカの2人は驚きの声を上げた。
下ネタや普通の女子高生を遥かに凌ぐ性知識を持っっているにもかかわらず
2人にとってはこの話題のほうが衝撃的だったらしい。
まぁこういう話題があまりにも欠落してるからなのだが。
驚きから少し落ち着きを取り戻したカナミはアキに尋ねた。
「いつそんなことがあったの?」
「昨日の放課後に、ね・・・相手の人は・・・隣のクラスの人」
「アキさん、その人の名前わからないんですか」
マナカもいつもの冷静さを取り戻して訊いた。
「同じ委員会だったから顔くらいは知ってたんだけどね。でも名前はちょっと覚えてなくて。」
「それでなんて答えたの?」
「う〜ん、どうしたらいいのか分からなくって・・・そうしてたら返事はあとでもいいって・・・
好きな人がいないんだったら良い答えを聞きたい、って言われた・・・」
答えに詰まりながらもアキは2人に告白のことについて説明した。
男っぽいと言われるアキだが女らしくないというわけではない。
顔も明らかに標準以上で、しかもそのスタイルの良さも申し分ない。
今までにそんなことがないことの方が疑問に思えるほどなのだ。
「それで、アキさんはどうするんですか?」
「え?」
一通りの説明の後のマナカの質問に予想もしてなかったと言わんばかりにアキの反応。
「好きな人がいなっかたら是非、と言われてるんでしょう?」
「そうだけど・・・好きな人ていっても・・・」
正直いつもの仲間で大半の時間を過ごすアキに出会いの機会というのは皆無といってもいいほどだった。
すぐに思いつくといったらカナミの兄、シンジくらいだ。
「でももし付き合うことになったらの為に相手の人の性癖について調べなきゃね!」
「お前はいつも話が飛びすぎ」
いつも通り下ネタを繰り出すカナミにこんなときにまで律儀にツッコむアキだった。
150白帯侍:2005/07/15(金) 02:32:24 ID:8aT7KWqC
昼休みも終わり授業が始まっても、アキは教師の声も頭に入らない状態で物思いにふけっていた。
(好きな人がいなかったら、かぁ)
好きな人、といわれても思いつく異性が少なすぎるしそういう見方で彼らを見たことが無かった。
(同じツッコみだからいろいろ苦労も分かってくれるし、それでいて優しいところもあるよね・・・)
日頃の行動やカナミ達と旅行にいったことなどからアキはシンジと接することが多々あった。
少なくとも普通の友人の兄ということ以上に好意を持ってることは確かだ。
(これって好きってことになるのかな?お兄さん、かぁ・・・・・・・あ、ひぁ・・・っ!って!!)
「人の胸後ろから揉むなぁ!!」
「心ここにあらず〜、という感じだったのでつい刺激を」
「お前ら今授業中だから・・・」
アキの珍しい考え事(?)もいつものカナミのボケによって幕を閉ざれた。

結局考えもまとまらず帰路につこうとするアキ。
帰宅しようとしている生徒達の中を通っていく。
そこで偶然にもシンジと出会ってしまった。
「ああ、矢野ちゃん」
「お、お兄さん・・・こんにちわ」
しょっちゅう話す機会もあるというのにアキはなぜか照れてしまった。
(授業中あんなこと考えたりしたしたせいかな)
「そーいえばさ・・・」
「何ですか?」
「カナミから聞いたんだけど、告白されたってホント?」
「!?」
(お兄さんに知られてる!?ど、どうしよう!?)
別にどうすることもないのだが慌ててオロオロするアキ。
「カナミが『アキちゃんの為にしなきゃいけないことがあるから遅くなるかも』って。いつも迷惑かけてるね・・・ごめん」
「そ、そんなこと無いですよ!まぁ、多少困ったことは・・・ありますけど」
151白帯侍:2005/07/15(金) 02:32:44 ID:8aT7KWqC
苦笑し合う2人。アキも少しいつも通りのペースを取り戻していた。それと同時に
(やっぱりお兄さん優しいな・・・)
意識してみるといつものシンジの気遣いもアキには特別なものに感じられた。
「もし付き合うことになったらさ、俺からカナミにしっかり釘打っておくから安心して。じゃぁね」
(!)
「あ、はい・・・さようなら・・・」
そういいながら手を軽く振りながら帰っていくシンジ。
別れ際の彼の言葉が心にひっかかり、アキは帰っていくシンジの姿を切なげに見つめた。

昼の居心地の良さが幻であったかのようにその夜はひどく蒸し暑かった。
アキは食事を済ませて風呂に入ってからなにもする気になれずにベッドに仰向けで横たわっていた。
(なんでこんな気持ちになるんだろ・・・)
『もし付き合うことになったら』
カナミにも言われた言葉のはずなのに、シンジの口から聞いた言葉を思うとなんとも言えない気持ちにさせる。
彼が帰って行く姿を思い出すと自分のいる所から手の届かないような所にいってしまう様に感じられてしまう。
(お兄さん・・・・)
暑さのせいで頭がぼーっとなてくる。
アキの手は自然に自分の秘部へと向かっていく。
(あっ・・・)
ゆっくりとアキは自らのそれを愛撫する。
ショーツ越しだがそこはすでにしっとりと湿っていてアキの動きも次第に激しくなっていく。
「く、うぅぅ・・・」
アキはブラジャーをたくし上げ下半身の衣服とショーツを膝までずり下げる。
右手でその豊満な胸を、左手で秘部の割目を刺激する。
「あっ・・・ふぅぅぅ・・・お・・にい・・さん・・・!」
自然とシンジの名を呼ぶアキ。シンジのことを思うと厭らしい蜜が更に溢れてくる。
体が痺れてきて頭もぼぉっと白くなってくる。アキは絶頂の階段を上りきるためにラストスパートをかける。
「はぁぁ・・・はっ、シン・ジ・・さぁんっ・・・・・・あぁぁぁ!」
体を快感のあまり痙攣させ、アキは絶頂を迎えた。
152白帯侍:2005/07/15(金) 02:33:11 ID:8aT7KWqC

ボーっとする頭でアキは先ほどまでしてたことを考える。
(お兄さんであんなに激しくするなんて・・・)
シンジのことを想い行為に耽ったのは初めてではなかったが、今回のそれはそれらより、いや、今までで以上の快感をアキに感じさせた。
(やっぱり・・・私・・・おにいさん・・・・・シン・ジ・・さんの・・・こ・・・と・・・・・・)
そうしてアキは意識を手放した。

「やっぱさ、アレ断るわ」
次の日の昼休み、アキはカナミ、マナカ〜おそらく昨日調査をしていただろう〜にそのことを告げた。
「そうですか。調査が無駄になりましたか・・・」
「そんなものはどうでもいい」
いつも通りマナカに冷静にツッコむアキ。
「でもどうして?」
カナミが当然の疑問を口にする。
「だって好きな人がいなければって言ってたから、さ」
少し照れながらもはっきりと答えるアキ。
「え!それ誰?」
「ひ・み・つ」
「アキちゃんのケチ〜」
そんなほのぼのとした会話をしている2人を黙ってみているマナカではない。
「そんなこと言わずに。アキさん、なんならその人の性癖を・・・」
そう答えるマナカとその隣でコクコク笑いながら頷くカナミ。
(こいつら・・・)
いつもの如くツッコみをいれようとする。が、あることを思いつきそれをやめた。
アキは得意げな顔になり言い放った。
「いいよ、それは。もう知ってるから」
予想外の言葉に声を失う2人。
それをおかしそうに見つめながらアキは
(彼が好きなのは・・・お尻の・・・・穴・・・なんだよね)
と心の中で2人にそれを教えるのだった。
153名無しさん@ピンキー:2005/07/15(金) 02:34:46 ID:6tZLxkpF
妄想をもうちょっと詳しく書けばひょっとしたら、アイ痴漢ネタみたいに職人さんが書いてくれるかもしれないぞw
154白帯侍:2005/07/15(金) 02:37:07 ID:8aT7KWqC
以上です。
初めて書いたのですが本当に作品を作るのは大変だということうを思わせれました。
キャラの言葉遣いも妙になってるかもしれませんがあえてスルーして下さい。
タイトルは・・・考えてなかったorzまぁシンプルに「気付いた想い」ってことで。
どうかご指導よろしくお願いします。
155264:2005/07/15(金) 02:54:08 ID:j1uM0wN0
白帯侍氏GJ!!
風景描写が綺麗っすね。見習いたいです。
指摘する立場じゃないと思うけど…あえて言うなら、
もう少し心的描写を濃くすれば、作品自体の深みが増すかもしれません。
最後に…職人の仲間入りおめでとうございます!!
これからもいい作品を作り上げて下さいね!
156名無しさん@ピンキー:2005/07/15(金) 03:01:24 ID:wXiSTxl9
このスレは本当に職人に恵まれてるな! GJ!!
157名無しさん@ピンキー:2005/07/15(金) 03:42:11 ID:AbO4aaJ0
白帯侍氏GJ!!
いいよいいよー(・∀・)確かに風景描写うまいね
158名無しさん@ピンキー:2005/07/15(金) 09:03:07 ID:ebkKzX38
白帯侍氏初登板オメ&GJ!

郭神の続き、そしてトマソン神や新参者神、その他の神々の新作を心から期待して
祈る!祈る!祈る!エロダカプダラモエシャリマンスレハッテンソー
159名無しさん@ピンキー:2005/07/15(金) 12:26:01 ID:7sfx+QYk
アキキター!
白帯侍氏GJ!
160名無しさん@ピンキー:2005/07/15(金) 14:48:42 ID:tBPm7Tgl
白帯侍氏GJ(>∀<)
新人離れした堂々たる内容に大物の風格が‥‥。
今後にマジ期待!!
161名無しさん@ピンキー:2005/07/15(金) 15:39:01 ID:vMSxxcl4
では新人さんが出てきたところで現在のスタメンを予想してくれ
ホイ野球にくわしい次の人↓
162名無しさん@ピンキー:2005/07/15(金) 16:55:33 ID:VMKoqvoN
>>161
名前のでない人はスタメン落ちって印象あたえる。
職人さんの比較と、作品以外の野球ネタは遠慮してほしいな。
163名無しさん@ピンキー:2005/07/15(金) 17:11:30 ID:vMSxxcl4
アイシーゴメソーリー
164名無しさん@ピンキー:2005/07/15(金) 18:31:02 ID:tBPm7Tgl
だれかカズヤの華麗なる一日を追ったお話が見たい。


いや、単にみんなのカズヤ像を知りたいだけか。
妹スレ見ても、奴の変態度は読者の知識に比例するからさ。こちらの住民は如何なものかと。
165名無しさん@ピンキー:2005/07/15(金) 19:08:01 ID:lCzqe5Yh
ランドセルをしょった少女のパンチラで勃ってしまうような奴だかんな
166白帯侍:2005/07/15(金) 19:55:36 ID:Px9FFmcJ
皆さんご感想ありがとうございます!
このようなものを読んでいただき本当に感謝です

>>155
264氏、感想&アドバイスどうもありがとうございます
やはり客観的に評価していただけると新たな発見をすることが出来るので
本当に感謝しています。
お互いにここのスレを盛り上げられるようにがんばりましょう!
167名無しさん@ピンキー:2005/07/15(金) 22:01:15 ID:lCzqe5Yh
新井カズヤ×濱中アイ 「汚された純情」
城島シンジ×城島カナミ 「禁断の果実」
城島シンジ×叶ミホ 「行きすぎたドリーマー」
小久保マサヒコ×濱中アイ 「課外授業 -ホテル篇-」
新井カズヤ×関川エーコ 「レイプのすすめ」
城島シンジ×小宮山先生 「吸い取られる精液」

あたりの降臨キボンヌ
168トマソン:2005/07/15(金) 22:28:31 ID:Hyfr7iTa
トマソンです。

白帯侍氏、乙アンドGJ! 
いらっしゃい。これからよろしくお願いします。


    |┃三   人      _____________
    |┃   (_ )    /
    |┃ ≡ (__) <  コラボと聞いちゃ黙ってられねー
____.|ミ\__( ・∀・)  \   
    |┃=__    \    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
    |┃ ≡ )  人 \ ガラッ


(75氏、AAをコピペさせてもらいました)

 拙作「真夏の贈り物」で、妹世界と濱中世界とのコラボへの道を切り開いたものと
して(←なにげにPR)、黙っちゃいられねー、てなことで。

エロはなしの予定ですのでそのつもりで。

長い話になりそうなので、とりあえず前半投下します。
169トマソン:2005/07/15(金) 22:29:31 ID:Hyfr7iTa

 ばしゃばしゃ……。
 美しく豊かに引き締まった肉体が、水の中を躍動している。
 彼女、矢野アキは、気の置けない友人たちと、友人の一人である城島カナミの兄、
シンジと共に海に遊びに来て、気持ちよく泳いでいるところだった。
 真夏の日差しの中、無限の海を泳ぐ気分は最高だ。
「ふう……」
 足を海底について一息いれつつ、ふと自分の胸を見やる。
(あっ……ない?!)
 なんと、さっきまで身に着けていた、ビキニのブラジャーがなくなっていた。隠す
ものとてなくなった、豊かな胸の膨らみが、海水の中をゆらゆらと漂い、蠢いていた。
(ヒモがほどけて、流されちゃったんだ……どうしよう……あ、あそこにいるのは……)
「マナカぁー!」
 アキは必死の思いで、砂浜を歩いている共に来た友人の一人、黒田マナカに向かって
声を張り上げ、手を振った。
 幸い、黒田マナカもそんなアキに気が付いてくれたようで、海の中へ入ってきた。
「どーしました、アキさん?」
 アキは両腕で胸を覆い隠し、訳を話す。
「実はビキニの上……流されちゃってさ……」
「なんてお約束なことをやらかしてるんです……分かりました、隠すもの持ってきます」
「頼むわ」
 頼んだアキだったが、相手がマナカとあって多少の不安を抱いていた。その不安が、
ここまで的中しようとは。
170トマソン:2005/07/15(金) 22:30:14 ID:Hyfr7iTa

「お待たせしました」
「ありがー……なんだそれ」
マナカの手にあるのは、バストを隠すにはほんの申し訳程度の代物。
「ニップレス」
「……もうちょっと露出が少ないものを……」
 すごすごと引き返すマナカ。
……
「おまたせしました」
「なんだそれ」
「カナミちゃんの予備パット」
「全体的に隠せるものを……てゆーか怒られるぞ……」
「ワガママですねぇ」
「早くいけ!!」
 アキに怒鳴られ、またも引き返していくマナカ。
……

 アキは海から出るに出られず、冷え始めた自分の体に腕を回してため息をついた。
「はぁ……ひょっとして夏の終わりまでここから動けないんじゃ……もうすこし、
常識を備えた友人に恵まれていたらなあ……」
 一緒に来た友人といえば、同い年の女の子たちが城島カナミ、黒田マナカ、岩瀬
ショーコ、金城カオルの四人。そしてカナミの兄、城島シンジ。
 確かに、はじめの三人は常識からはかけ離れている。
 彼女を助けたのは、やはり一番常識を備えた人間だった。
171トマソン:2005/07/15(金) 22:30:52 ID:Hyfr7iTa

 ため息をついたアキの目に、海に入って近づいてくるシンジの姿が映った。
(あ……シンジさんがこっちに来る……どうしよう……)
 トップレスのアキは腕で胸を隠すが、事態をごまかす自信はなかった。が、その心配
は杞憂に終わった。
「ホラ」
 シンジは手を伸ばし、顔を赤らめたアキにタオルを差し出す。
「……え?」
「キミらのやりとり見てれば、だいたい状況つかめるよ」
 シンジは行ったり来たりのマナカ、海から出ないアキを見て、事情を察していた。
「早く上がろう。ずっといたから、体も冷えたろう」
「あ……ありがとうございます……」
 二人は海の中で見つめあい、微笑みを交し合う。
 そんな二人を砂浜のシートの上から見つめるカナミ、ショーコとカオル。
「なにやってんだろ、あの二人……」
「ラブコメ? さぶ……」
「ハレンチだ……」
 そこへ、行ったり来たりも無駄足に終わったマナカが帰ってきた。
「これ、返します」
 と、カナミに予備パットを差し出す。カナミの目がギラっと光った。
「やだな〜マナカちゃん、自分のでしょ? 私そんなの、つけてないよ?」
「いえ、カナミさんのですよ? だって……」
 貧乳二人組のプライドと虚栄をかけた、ちょっとしたじゃれあいが展開された。が、
ここではその詳細は省略。
172トマソン:2005/07/15(金) 22:31:34 ID:Hyfr7iTa

 そんなことがあった二時間ほどあと。
(やれやれ、結局一人で泳ぐのか……)
 小久保マサヒコは、一人、海の中を泳いでいた。
 家庭教師の濱中アイ、クラスメートの天野ミサキ、若田部アヤナ、的山リンコ、
リンコの家庭教師中村リョーコ。それに加えマサヒコの、いつもの六人組で、海に合宿
に……というよりどう見ても遊びに……来たのだが、ふたを開けたら、一緒に泳ぐ人が
誰一人いなかったのだ。
 アイは泳げないし、リョーコも足のつかないところでは泳がない主義で、海に入ろう
としない。アヤナは日焼け止めを忘れたとかで、パラソルの日陰の下から出てこないし、
リンコは浮き輪に乗ってぷかぷか浮かんでいるだけで酔っぱらう始末。ミサキはまとも
だったし、マサヒコと共に過ごしたい気持ちもあったが、一人だけマサヒコと共に行動
するのも気恥ずかしいらしく、残ったみんなと共に、砂浜でたたずんでいた。
 かくして、マサヒコは一人寂しく海を泳ぐことになったわけである。

(まあ、気楽に自由に泳ぎまわるのもいいか……)
 マサヒコは真夏の強烈な日差しの中、縦横無尽に海中を泳ぎ、深い緑の海に、海中の
小魚達の姿に、水中に漂う海草の不思議な造形に、目を奪われた。
 「はあ、はあ……」
 がばっと海面に顔を出し、新鮮な空気を存分に吸う。
(やっぱり、気持ちいいな……)
 久々に夏らしい過ごし方をするマサヒコであった。

173トマソン:2005/07/15(金) 22:32:37 ID:Hyfr7iTa

 水をかくマサヒコの腕に、何かがひっかかった。
(……ん?)
 つと、そちらに目をやる。左腕にひっかかっているのは、細いヒモ数本と二枚の布
からなる、鮮やかなオレンジの物体。立ち泳ぎに移り、腕を海面から持ち上げてみると
なんとそれは……。
(これ……ブラジャー……か……?)
 思春期のマサヒコには少々刺激が強い代物だった。
(どうしよう……)
 そのまま海中に捨てる手もあったろうが、根がまじめなマサヒコにとっては、それは
自然破壊としか言えない行為だった。
(かといって、持って帰るわけにも……)
 それはそうだ。中村リョーコを筆頭に女性五人が待ち構えているところへ、こんな
ブラジャーなぞをぶら下げて戻ったら、それこそ何を言われるか。
(……落し物として届けるか……)
 マサヒコは仲間たちがいるパラソルから見えないところで海に上がり、海岸の管理
事務所に向け、強烈な日差しで焼き付いた砂浜を歩き出した。

「……あっ!」
 砂浜を半ばまで歩いたところで、若い女性の声が響き、マサヒコは振り向いた。
 そこにいたのは、金髪のショートヘアにTシャツ姿、下は普通のビキニの水着を着た
ボーイッシュな美人。
「あ、あの……それ……」
 その女性はマサヒコがぶら下げた布切れを指差す。
「これですか? 海の中で腕に引っかかったので、落し物として届けようと……、では
もしかして?」
「あの、私の……です……」
「それは丁度よかった。お返しします、どうぞ」
「あ……ありがとうございます……」
 若い男性にブラジャーを拾ってもらったとあってはさすがに少々恥ずかしいのか、
彼女は顔を赤らめつつ、腕を伸ばし、マサヒコからそれを受け取った。
174トマソン:2005/07/15(金) 22:34:02 ID:Hyfr7iTa

 マサヒコはマサヒコで、拾ったそれを手渡ししながらも、その女性に見とれていた。
 年は自分より少し上だろうか、整った顔立ち。ストレートの金髪のショートヘア。
ボーイッシュで活発そうで、それでいて顔を赤らめた仕草はなんとも可愛らしい。
 そして何よりも、あまりにも豊かな、胸の隆起。Tシャツの下は、水着ではない
普通のブラジャーのようだ。
(そりゃそうか、水着は今まで俺の手にあったんだから……それにしても……こりゃ、
若田部と比べても段違いだ……でも、あんまり見ちゃ失礼だよな……)
 それでも、豊かな隆起に視線がつい吸い寄せられてしまうマサヒコであった。
「……あの……」
 青い海が、降り注ぐ日光が、マサヒコの背中を後押しする。
「はい?」
「……お名前と連絡先、聞いても……いいですか?」
「あら、ナンパかしら?」
 アキとてこれだけの美人、ナンパされたことは何度もある。受け流すことも出来た
ろうが、今まで声をかけてきた軽薄を絵に描いたような男たちとは、目の前の少年は
あまりにも違って見えた。
(少し年下かな……なんだか、シンジさんにちょっと似てるけど、まじめで誠実そうで
……連絡先を教えるくらいなら、いいかな……)
「……ナンパか、そうなりますね……でも、なんだか、これで終わりにしたくなくて……
俺、小久保マサヒコといいます。中学三年生です……」
 マサヒコは誠実に、実直に答えることしか出来なかった。その態度が、アキの警戒心
を優しく解きほぐす。
「……私は、矢野アキ。高校一年生よ。友達と一緒に来てるから、もう戻らなければ
ならないけど……」
 二人はそばにあった売店に入ると、メモ帳とペンを購入し、連絡先を交換しあった。
「きっと……連絡します」
「そうね、機会があったら、またね」
 アキは手を振りつつ、皆がいるところへ戻っていく。後ろ姿を見つめ、アキの姿が
見えなくなるまで立ち尽くしたマサヒコも、やがて頭を左右にブンブンとふり、連れ
たちのところへ戻っていった。
175トマソン:2005/07/15(金) 22:35:44 ID:Hyfr7iTa
 そのころ、こちらは城島シンジ率いる妹チーム。ぼちぼち日も傾いてきた。
「そろそろ引き上げようか」
 矢野アキは、なくした落し物(例のブラジャーだ)が届けられていないかどうかを
確かめに、海岸の事務所に行っており不在だったが、残る妹のカナミ、それとショーコ、
マナカ、カオルに声をかけて、ぼちぼち荷物を片付け、シートをたたんだ。そのとき、
風の悪戯か天の配剤か、乾いたタオルの一枚がふわ〜りと風に乗って、あさっての方向
へ飛んでいってしまった。
「あ、待て……」
 シンジが追いかける。しかし風もしつこく、なかなか追いつけなかった。
「はあ、はあ、くそ……待て……」
 元の位置から見えないほどのところまでタオルを追いかけたところで、ようやく、
一人の女性が、風に乗ってふわふわと飛んでいくタオルを、腕を伸ばして受け止めて
くれた。
「……はい、気をつけてね」
「……はぁ、はぁ……」
 シンジは息を切らせ、女性からタオルを受け取る。少し年上と思われる、華やいだ
白いビキニ姿の美しい女性に、シンジは不覚にも見とれてしまった。
 セミロングに近い長さの漆黒の髪。先端は少し外ハネして、同級生の今岡ナツミが
少し髪を伸ばしたような感じの髪型だ。穏やかな物腰。シンジと目が合って、にっこり
と微笑む優しそうな表情に、たまらずシンジの胸が高鳴った。
「あ……ありがとうございます」
「どういたしまして」
(なんて……なんて淑やかなんだ……)
 シンジは女性の仕草に、落ち着いた口ぶりに、心を鷲掴みにされていた。
「あの……」
「はい?」
 シンジは唾を飲み込んだ。
「……いや、何でもないんです。ありがとうございました」
 ぺこりと会釈し、シンジは立ち去った。
(後ろ髪を引かれる思いとは、このことかな……でも、今日は妹たちの護衛だし……
それにしても、あんなきれいで淑やかな人が回りにいたらいいのにな……)
176トマソン:2005/07/15(金) 22:36:35 ID:Hyfr7iTa

 シンジの心を鷲掴みにしたその女性は、ご想像の通り、濱中アイ。
 淑やか? そう、淑やかだ。シンジに思い浮かぶ年上の女性といえば、シンジが通う
高校の化学教師、「変態」「小宮山ワールド」のキーワードで鳴る、あの小宮山先生
だったのだ。まあ確かに、小宮山先生と比べれば、濱中アイも、極めて淑やかな、まじ
めな女性には違いない。
 濱中アイに一目惚れしたシンジだったが、マサヒコと違い、シンジはあと一歩を踏み
出せず、知り合いにはなれなかった。

(これでいいんだ……今回は、俺は妹たちの護衛役でもあるんだし、俺が女性にうつつ
を抜かしているわけにはいかないし……)
 再会のチャンスは意外とすぐにやってくるのだが、そのことをシンジはまだ知る由も
なかった。

(今の男の子……もしかして、私に声をかけようとして、出来なかったのかしら?)
 アイは仲間達のところに戻ったが、つい、心がちょっと躍る想像に身を任せてしまい、
顔がなんとなく緩む。
「アイ? どうかしたの?」
 すかさず中村リョーコが声をかけてくる。この先輩に真相がばれたら、散々からかわ
れることは必至である。
「なんでもありませんよ。思い出し笑いです」
「ふーん。それならいいけど。でも、そろそろ日も傾いてきちゃったわね」

177トマソン:2005/07/15(金) 22:37:14 ID:Hyfr7iTa

 妹たちのところに戻ったシンジに、カナミが絡んだ。
「お兄ちゃん、ハナの下伸びてる」
「……!?」
 あわててシンジはあごに手をやるが、カナミはいつもの悪戯っぽい目つきだ。
「……なーんてのは、ウソ。アハハ」
「驚かすなよ……」
 カナミはシンジの海パンに視線を集中。
「伸びてるのはマタの下だけど」
「驚いたー!」
 相変わらずの兄妹ではある。

 そこへ手にビキニの上を提げて、アキが戻ってきた。
「あ、アキちゃんお帰り……水着、届いてたんだ?」
「いや、事務所に届いてたわけじゃないんだけどね。ま、とにかく見つかったわけ」
「……? 見つかってよかったですね。それじゃそろそろ撤収しましょうか」
 女子高生5人と兄一人、妹チームは引き上げていった。
 アキは電車の中で、泳ぎ疲れて半分眠りながら、旅行で得た出会いに期待せずには
いられなかった。
(シンジさんとも、ちょっとだけだけどいい雰囲気で話せたな……そういえば、マサ
ヒコ君は、連絡くれるかな? いくら年下だからって、女から声かけちゃうのも
ちょっとね……ま、しばらくは待ちかな……)
178トマソン:2005/07/15(金) 22:39:24 ID:Hyfr7iTa

 それからわずかに後。こちらは一方の濱中チーム。そろそろ引き上げるかと、各自が
荷物を片付けだした。
「ちょっとトイレに行って来ます」
と言い残してマサヒコが去る。ミサキは、マサヒコがトイレに行っている間、かいがい
しくマサヒコの分まで荷物を作っていた。
(マサちゃん……いつになったら、私の気持ちに気づいてくれるのかな……)
 そのとき、リュックに小物を詰めるその手から、ひらりと何かのメモが落ちる。
「矢野アキ xxx-xxxx-xxxx」
(……!?)
 ミサキは激しく動揺した。アキなんて女性は聞いたこともないし、わざわざこんな
メモを海水浴に持参するはずもない。一体、これは……
 そこへ、砂を踏む音がし、マサヒコの声がミサキの耳に響く。
「ふー、戻りました……」
 慌てて、メモを元に戻し、何食わぬ顔で荷物を片付けるミサキであった。
「お、天野、片付けをしてくれてたのか。ありがとう」

(マサちゃん……あのメモ……一体、どういうこと?)
 帰路の電車に揺られつつ、思い悩むミサキ。マサヒコの隣の席は譲らなかったが、
心地よい振動に揺られながらも、メモが気になって、ミサキは眠れなかった。
 隣で寝息を立てているマサヒコは、ミサキがどんな心境か、知る由もない。いやそれ
どころか、アキのことを思い描いていい夢を見ているらしく、幸せそうな顔で眠りこけ
ていた。
179トマソン:2005/07/15(金) 22:40:29 ID:Hyfr7iTa

前半ここまでです。二元中継は難しいっす。

 後半は近日投下。
マサヒコ×アキのデートを、アイ・ミサキチームとシンジ・カナミチームが尾行して
大騒ぎの予定です。
180名無しさん@ピンキー:2005/07/15(金) 23:04:13 ID:lCzqe5Yh
GJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJ!!!!!!
混合作品おもしろいです
181名無しさん@ピンキー:2005/07/15(金) 23:31:02 ID:dtxwD2r/
トマソン氏、GJ&乙。

それにしても、最近郭氏とトマソン氏の活躍がすごいですね!
264氏や白帯侍氏などの新戦力も充実して何よりです。
多くの職人さんに感謝、そしてこれからの発展に期待しています。
182さくしゃ:2005/07/15(金) 23:38:28 ID:owjh+QCR
>>129のシチュで書いてみようと思います。


「えっ……引っ…越し?」
 マサヒコの言葉に、全員が驚く。
「えぇ…親の仕事の都合で…」
 マサヒコ本人も、悲しそうな顔をする。
 と、読者の皆様には説明が遅れて申し訳ない。何故、こんな会話をしているかというと、マサヒコの父親の急な都合により、引っ越しが決まってしまったのだ。
 ちなみに場所は沖縄である。
「そんな…せっかく英稜高校、受かったのに…」
 アイが呟く。そう、マサヒコは既に英稜高校を受かっていたのだ。無論、一緒に受験したリンコも合格している。
「でも、仕方がないわね。アンタどうせ、一人暮らしなんて出来ないでしょう?」
「うっ…まぁ、正直言って自信ないです」
 リョーコの言葉に、マサヒコは苦笑する。
「…で、マサ君、いつ向こうに行くの?」
 今のはミサキ。その問いに、マサヒコは俯く。
「……もう、一週間後にはここを発つよ」
 その言葉に、場は静まり返る。
183さくしゃ:2005/07/15(金) 23:40:15 ID:owjh+QCR

 一週間……。

 あまりにも唐突。

 あまりにも……。

「……んじゃ、その時にパーッとやらないとね」
「…何をですか?」
「決まってんじゃない、お別れ会よ」
「いや…別にいいですよ、そんなの」
「ガタガタ言わない。せっかく私たちがしてあげようって言ってんのよ。人の好意は素直に受け取りなさい」
「はぁ…」
「あ、でもしてあげるって言ってもご奉仕じゃあないわよ?」
「アンタとは一刻も早く別れたいよ」
184名無しさん@ピンキー:2005/07/15(金) 23:41:01 ID:2SZlXW5m
オールスターキタ━━━━━(・∀・)━━━━━━━━!!!

トマソン氏GJ!!
185さくしゃ:2005/07/15(金) 23:56:52 ID:owjh+QCR
>>183の続きです。


 お別れ会当日。
 いつものメンバーが、小久保家に集まっている。皆、料理に舌鼓を打ったり、お酒を飲んだり……いつもと変わらない、風景だった。
 その光景をぼんやり眺めながら、マサヒコは物思いに耽る。

 いつもと変わらない、風景。

 しかし、もうその風景を見ることは出来ない。
「……っ」
 マサヒコは溢れそうになる涙を堪えた。どうっ てことない……いつかまた会える。そうは思っていたが、やはり辛かった。
 と、そんなマサヒコの様子に気付いたのか、アイが席を外し、マサヒコの側へと近寄る。
「どうしたの、マサヒコ君?」
「先生…」
「…やっぱり、悲しい?」
「……はい…」
186さくしゃ:2005/07/16(土) 00:04:30 ID:wviIlz8J
>>185の続きです。

「そっか、仕方ないよね」
「…もうこいつらとこうやって騒ぐことも、出来ないんですね…」
「…」
「先生」
「なに?」
「今まで…ありがとうございました。色々と…」
「な…なぁに、急に…」
「いえ、今の内に言っておこうかなと」
「なんか照れるな…」
 その時、二人の間にリョーコが割り込む。
「なぁに、マサ。アイにはお礼を言っといて、私には無いってぇの?」
「正直、無いです」
「なんだとー!!」
187さくしゃ:2005/07/16(土) 00:10:57 ID:wviIlz8J
すみません…思ったより長くなりそうな悪寒。続きはまた後日です。
188名無しさん@ピンキー:2005/07/16(土) 00:15:54 ID:GAshWdTz
さくしゃ殿乙&GJ!

割り込んでしまったスミマセン_| ̄|○
189名無しさん@ピンキー:2005/07/16(土) 00:17:33 ID:GAshWdTz
↑ID変わったけど>>184です。
190メリー:2005/07/16(土) 00:23:43 ID:hnMPcnAw
トマソン氏、さくしゃ氏乙ですっ!

トマソン氏のコラボは早くも続きが気になるデス。GJ!
さくしゃ氏の引越しネタ。先が読めないので楽しみですっ!

コラボの話、私も興味を惹きまして、書いてみたです。
途中までな上に、エロというよりは純愛系なので、スルーは『エロなし』で。
ではどうぞ。
191チカくて遠い1:2005/07/16(土) 00:24:14 ID:hnMPcnAw
 その日マサヒコは珍しく一人だった。
 家庭教師も幼馴染も天然なクラスメイトも変態メガネも誰もかもが私用だそうで、
 急遽暇になったのだ。
 普段はこういう暇な時は漫画本を読むなどして暇を潰すのだが、
 生憎新しい本を買っていなかったので、潰せなかった。
 じゃあそのための本を買いに行こうと思い、街に出る。
 歩いて行っても良かったが、マサヒコはバスを利用した。
「うぅ……ぎゅーぎゅーだぁ……」
 なぜかマサヒコの乗ったバスは込んでいて、乗車率150%くらいだった。
 もはやマサヒコはバスの乗り降り口の近くである。
 何とかすれば人の間を通って移動は出来るが、そんなことをしたら反感を買うのは
 目に見えていた。
 しばらくバスに乗っていて、マサヒコは前方に制服を着た少女が乗っているのに
 気付いた。
 見た目は自分と同い年具合だろうか、と考える。
 時間からして学校帰りなのだろう。と判断したため、
 それ以上深くは考えなかった。
 一時は目を外したものの、何か違和感が残る。
 拭いきれない何かを感じていた。
 もう一度その少女を見て気付く。
 俯いていて、顔が赤い。
 この乗車率から考えて息苦しいからそうしている、
 と考えられないことも無かったが、
 マサヒコには別の考えの方が強く浮かんでいた。
 乗客の反感を買うのを分かった上でマサヒコはその少女のいる所へと無理矢理
 に進んでいき、そして予想が嫌な方向で的中していたことに顔をしかめる。
 少女は明らかに痴漢行為をさせれていたのだ。
 角度的にはっきりとは見えないが、スカートがあり得ないくらいに動いていた。
192チカくて遠い2:2005/07/16(土) 00:24:37 ID:hnMPcnAw
 しかも後ろに立っている男の顔が緩んでいるのははっきりと見えていた。
「おいっ! 止めろ痴漢野郎!」
 マサヒコは大声を出して手を取って上へ掲げた。
 周囲の乗客がマサヒコ、痴漢男、少女へと向けられる。
 狭いバスの中で、三人の周りに僅かに作られたスペース。
 少女はその瞬間、声を押し殺して泣き始めた。
「お、俺はやってねぇ!」
 男は慌てふためいて言ったが、誰も信じていない。
 乗客全てが男に敵意の視線を送っていた。
 少女の近くにいた30代くらいのOLが少女を宥めている。
 痴漢男はマサヒコの手を振り解き逃げようとしたが、逃げられるはずも無かった。
 二、三人の男性乗客に抑えられ、床に押し付けられる。
 マサヒコは偉い、かっこういい、勇気があるなどと褒められた。

 バスはすぐに止まり、数分後にはパトカーが来た。
 男はがっくりとうなだれ連れて行かれた。
 マサヒコと少女は事情聴取を軽く済ませてもらい、その場に残る。
 バスはパトカーが来てすぐに出発していたのだ。
「あの……大丈夫ですか?」
 沈黙の空気が重々しくて、近くのベンチに座ることにし、マサヒコが言った。
 大丈夫じゃないことは分かっているが、訊いてみたのだ。
 少女は大分涙も止まり、今は目をこすっているだけだった。
「は、はぃ……。ありが、とぅ……ございました」
 ボソボソと消え入りそうな声で礼を言う。
 どうしたもんかとマサヒコは頭をポリポリと掻いた。
 このままの状態で置いていくわけにいかないし、かといって知らない少女と
 話す話題も持ち合わせていない。
「えっと、オレ小久保マサヒコって言います」
193チカくて遠い3:2005/07/16(土) 00:25:06 ID:hnMPcnAw
 とりあえず自己紹介してみた。
「私は、吉見チカです」
 少女、チカもそれに倣う。
「オレは今14なんだけど、吉見さんは?」
 何気ない会話から始める。
 チカも俯いていた顔を少し上げ、マサヒコの方を少し見た。
「あ、チカでいいです。私は今13歳なんです。小久保さんって強いんですね」
「オレのことはマサヒコで良いって。それに別にオレが強いわけじゃないし」
 しかしチカは首を横に振った。
「いえ。こく、じゃなくてマサヒコくんが助けてくれなかったら私……」
「ほ、ほらっ、もう過ぎたことは忘れようよっ! そりゃ簡単に忘れられるもん
 じゃないけど、楽しいこととかたくさんあったら忘れられるって!」
 慌ててマサヒコは力説する。
 危うく地雷を踏む所だった。
「楽しい、こと……ですか」
「そうそう。偏見じゃないけどさ、女の子は買い物とかって楽しいんじゃないの?」
 とりあえず自分の中の女の子の好きそうなことを言ってみる。
「買い物は……嫌いじゃないです。そう、ですね」
 チカは思う所があるのか頷いた。
「だろ? ウインドウショッピングなんかもいいんじゃないか?」
 自分の導いた方向に話題が転換して口調も普段のものに戻りつつある。
「あの……」
 チカは真剣な眼差しでマサヒコを見つめた。
 呼ばれて振り返ったマサヒコはその真剣さにやや驚きの表所を見せる。
「きょ、今日のお礼に一緒に買い物に行きませんかっ!」
 一大決心して告白したのだろう。力を込めた顔は赤くなり、目は硬く閉じている。
 その告白にマサヒコは面食らっていた。
194チカくて遠い4:2005/07/16(土) 00:25:29 ID:hnMPcnAw
 その台詞。噛み砕いて言えば、
「そ、それってデートってこと?」
「ひゃうっ!」
 チカも言われて気付いたらしい。変な声を上げてバッと顔を上げた。
「えと、その、そういう意味じゃなくて、あのっ、あのっ!」
 妙に慌てて両手をバタバタとさせるチカを見て、マサヒコはプッと微笑んだ。
「そう力いっぱい否定されるとさすがにオレも傷つくなぁ〜」
「あっ、ごっ、ごめんなさいっ!」
 チカはころころと表情を変え、慌てたり、笑ったり、謝ったりした。
 マサヒコはその人懐っこい表情に何か惹かれるものを覚える。
 微笑んだまま、
「いや、別にそこまで謝らなくていいから。じゃあ一緒に買い物行こうか。
 いつにする?」
「え、ええと、マサヒコくんはいつがいいですか?」
「今日……って言いたい所だけど、チカちゃんも今日は疲れてるだろうし……。
 明後日の昼頃は?」
「チ、チカちゃん……」
 なぜかチカは自分の名前を呟いてボーっとしていた。
「あの、チカちゃん?」
「ひゃ、ひゃいっ! 大丈夫ですっ! 無問題ですっ!」
 慌てて全力で肯定するチカ。
 マサヒコはまた笑い、ポケットから携帯を取り出した。
「じゃあこれオレのアドレスと番号。明日の今頃には詳しく時間とか決めて
 メール送るから。あ、チカちゃんが行きたい所とかあったら全然言ってくれて
 いいから」
 そしてマサヒコとチカはメルアドの交換と電話番号の交換をした。
 夕日が沈み、オレンジ色に照らされたベンチで二人はまた今度と言い合い、
 別れてそれぞれの方向へと歩き出す。
 ちなみにマサヒコはそのまま家へと帰った。
195メリー:2005/07/16(土) 00:28:14 ID:hnMPcnAw
今日はここまでごめんなさいorz

というわけでマサヒコ×チカのコラボです。
私の中ではやりやすい組み合わせの一つではないかと。

ところでマサヒコは14歳であってるんでしょうか?
チカは13歳のままでいいのだろうか?
原作を読み返して一応合わせたつもりなのですが。
つーか携帯持ってるの?
196名無しさん@ピンキー:2005/07/16(土) 00:41:03 ID:d9hxWPm5
メリー氏 Good Job!
マサは中3だから15歳だったと思います
チカは13歳でいいかと
とにかく御三方の続きを楽しみにしています
197264:2005/07/16(土) 01:25:20 ID:Z9CLc1UU
264っす。
>>トマソン氏、メリー氏GJ!!
マサ×アキ、マサ×チカとコラボだらけっすね!
素敵な展開期待してます!
>>白帯侍氏
もちろんです!ルーキー同士、互いに全力投球でいきましょう!
>>さくしゃ氏
長くなりそうですが、投げ出さないで頑張って下さいね!!

さて、そんな皆さんの息抜きに小ネタを投下しますね。
198264:2005/07/16(土) 01:26:02 ID:Z9CLc1UU
 「あっついなぁ…」
さんさんと照りつける太陽。
 アスファルトから反射される熱が、景色を歪める。
ハンカチで顔を拭うと、あっという間に汗で湿ってしまった。
(もう少し歩けば…冷たい部屋でゆっくりできる)
それだけが、心の支えだった。
「ふぅ‥やっと着いた…」
汗まみれのアイの顔に安堵感がみなぎる。
「こんにちは〜」
アイの声に合わせて、ドアが開いた。
だが、アイが待望していた冷風はやってこない。出てきたのは夏特有の空気。
 例えるなら、炎天下の中に放置していた車内のそれである。
「うぇっ…!?」
暑さと予想を裏切られたショックに、思わず顔を背けてしまう。
「どうも先生、ごめんなさいねぇ…。一階のクーラーが壊れてて。
でも、マサヒコの部屋は大丈夫だから気にしないでね?」
団扇を仰ぎながら、マサヒコママが出迎える。
服装は、以前雨の日に借りた覚えのあるチューブトップと短パン。
スタイルが良く、顔のレベルの高い彼女だからだろう。見てくれは20代そこらに見える。
「あ〜そうそう、先にミサキちゃん達がマサヒコの部屋に上がってるから。
 あと、おやつ先に出しちゃったから、先生の分は後で持って来るわね」
199264:2005/07/16(土) 01:26:34 ID:Z9CLc1UU
「は〜い♪」
靴を脱ぐと、アイはいつもの階段を駆け上がる。
(今日のおやつは何だろなぁ?こんな暑い日だから、当然冷たいやつよね…)
考えただけで、よだれがじわ〜りと出てくる。
アイが階段を半分登った頃、マサヒコ達の騒ぐ声が聞こえてきた。
(ふふっ…。なんだかんだ言って、あの子達も子供ね♪)
いつもなら、そのまま部屋に入るのだが、その楽しそうな声が一種の清涼剤となり
アイはドアの前で彼らの会話を楽しむことにした。

「…なぁ、ミサキはどこにかけてほしい?」
「マサ君の好きな所でいいよ?」
「そうか…。的山はどうする?」
「じゃあ‥ここ!!いっぱいかけてね♪」
 「わかったわかった。よし!出すぞ」
『びゅるっ‥びちゃ』
「わ〜い♪小久保君ありがと〜」
「うーん‥なんか出が悪いなぁ…。まあ、いいや。次はミサキだな」
「あっ…。出ないならいいよ?無理しないで」
「そんなこと言うなって‥。美味しいぞ…きっと」
「ん〜‥マサ君がそこまで言うなら」
「よーし…あれ?出ないや」
「私…手伝うよ」
「!?バカっ!そんな強く握ったら…」
『どぴゅっ‥べちゃあ』
「…きゃあ!?」
「だ、大丈夫か!?今ティッシュ持って来るから」
200264:2005/07/16(土) 01:27:11 ID:Z9CLc1UU
「あはは♪ミサキちゃん、顔真っ白だよ」
「…何か気持ち悪い」
「悪い悪い、ほら‥これで顔拭いて」
「うん…あれ?髪にこびりついて取れないよ」

(ま、ま、ま、ま、マサヒコ君!?一体、何て事をしてるのかしら!?
中学生で3P?顔射?早すぎよぉ…。もう少しプラトニックに出来ないの!?
 ………あれ?私、ミサキちゃんとリンコちゃんに負けた?
私だけ処女?えっ…嘘でしょ?冗談よね?まさか…)
扉の向こうで行われている痴態に、気が動転し思考が混乱するアイ。

「あ〜。先生の分残ってるかな?」
(えっ…!?マサヒコ君たら、ミサキちゃん達に飽き足らず私にまで?
そんな…初体験が4Pなんて‥しかも飲まないといけないの?
とろろならいけるけど‥自信ないなぁ…。
 でも、マサヒコ君のなら飲めるかも…。
 きゃっ!?私ったらな、何言ってるの!?) 恥ずかしさの余り、顔を手で覆い座り込むアイ。覆い隠した顔は、耳まで真っ赤に染まっていた。
「どうしよう…帰ったら職務放棄だし、入ったら4Pだし‥誰か助けてよぅ…」
アイは階段に腰掛け、ブツブツと小声で独り言を呟く。
201264:2005/07/16(土) 01:28:19 ID:Z9CLc1UU
「あら?先生そんなとこいて何してるの?」
「お、お母さん!?」
アイの分のおやつを手に持って、マサヒコママが階段に姿をあらわす。
「だ、ダメェ〜!!お母さん上がらないで下さい!!」
(い、今お母さんが来たら、4Pが5Pになっちゃう!!
 マサヒコ君の為、私の為にもここは!!!)
アイは突然両手を開き、マサヒコママをとおせんぼする。
 「やっだぁ〜。もう、先生たら冗談のつもり?」
確かに、いきなりとおせんぼされた方には、冗談にしか見えない光景。
しかし、当のアイは必死でマサヒコママに立ちふさがる。
「あら?本気みたいね…。この私を止めることができるかしら?」
マサヒコママの目が、ギランと輝く。
「とぉっ!」
「!?そうは…いきませんよ!!」
まるでバスケット―。
シューターとディフェンダーのボールの奪い合い。
ゴール下ならぬマサヒコの部屋の下でのせめぎ合い、といったところか。
「ハア‥ハア…なかなかやるわね」
「絶対に‥ハア…いかせません」
互いに久々の運動のせいか、それとも暑さのせいか、呼吸が乱れている。
額には汗が光り、髪型は崩れ、周囲には女性特有の汗ばんだ時の匂いが立ち込める。
202264:2005/07/16(土) 01:29:02 ID:Z9CLc1UU
「…先生も疲れたでしょう?」
「…はい」
「なら、次で決着をつけましょう…」
ただならぬ雰囲気―。それは、先に動いた方が負けることを暗示していた。

ザッ!!

先に動いたのはマサヒコママの方だった。道を塞ぐアイの体を、フェイントで軽やかにかわす。
「どう?これが年の功ってヤツよ♪」
そう言って、マサヒコの部屋へと走って向かう。
(…まだよ!走れば間に合うわ!)
限界に近い体に鞭打って、アイはマサヒコママの後を追う。
 しかし、後一歩遅かった。
―頬を撫でる冷たい風。それはアイの敗北を意味していた。
(間に合わなかった…私の初体験は5Pなのね…)
涙を浮かべ、がくりとうなだれながら部屋に入る。
「先生も来てたんですか?暑かったでしょう?
 おやつはかき氷だから、溶けないうちに食べた方がいいですよ」
 マサヒコが温かく迎える。

かき氷!?

その一言でアイが顔を上げる。
「練乳はさっき色々あって…ほとんど無いですけど」
「小久保君ったら、ミサキちゃんの顔にかけちゃったんだよ!」
「うるせー!うるせー!」
「なんだ…そうだったんだぁ」
リンコとマサヒコのやり取りを聞きながら、やっと自分の誤解に気づいたアイ。
203264:2005/07/16(土) 01:29:38 ID:Z9CLc1UU
イチゴ色した氷山にさっそく食らいつく。
 「やっぱり、暑い日にはこれかスイカよねぇ♪」
 先ほどまでの落胆はどこへやら。ニコニコしながらスプーンを運ぶ。
「いい食べっぷりねぇ…。作ったかいがあるってもんよ」
小久保家の女傑が声を出して喜ぶ。
「ハハ…そうだ先生?何で、さっき私が部屋に入ろうとした時、必死に止めようとしたの?」
確信を突く質問。思わずスプーンが落ちる。
 「母さん、どういうこと?」
マサヒコが母親に尋ねる。ミサキやリンコも気になるようで、同じく首を縦に降る。
「だから…」
マサヒコママが三人に事のいきさつを話すと、三人の目がアイに向けられた。
「え〜と…あの、その…うーん」
(練乳をかけてたのと、顔射を聞き間違えたなんて言えるわけないじゃない!!)
 アイが一瞬目を逸らす。再び目線を戻すと、冷たい三人の目といつもの目。
「何考えてんだよ…アンタ」
「先生…流石に私もそこまでの想像力は無いわ」
「ま、マサ君と私はそんなことしてません!!」
「ねぇねぇ…ガンシャって何?」
どうやら、思っていた事を口に出してしまっていたらしい。
「あ、あの?今のは冗…」
アイはおそるおそる口を開くが、既に通じる空気ではない。
204264:2005/07/16(土) 01:30:11 ID:Z9CLc1UU
結局、アイはその後マサヒコとミサキに必死で謝ったら、
 怒ったミサキに無言で練乳をかけられて顔射されたと泣き出したとか。
とにかく、小久保家は今日も賑やかになりそうだ。

おしまい。
205264:2005/07/16(土) 01:37:35 ID:Z9CLc1UU
以上です。
何か、最近文章考えるのが楽しくなってきた俺ガイル。
宿田アイネタは、今模索中ですのでしばしお待ちを…
俺もコラボネタ作るかなぁ?
忘れてた…orz
テーマは「DAY DREAM〜アイ誤解編〜」で
ではノシ
206名無しさん@ピンキー:2005/07/16(土) 02:11:37 ID:gYxXoXOF
なんかたくさんキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━
207名無しさん@ピンキー:2005/07/16(土) 04:14:19 ID:LBAhL3YU
職人さんGJっスよ!!

よもや集団で焦らしプレイをされるとは‥‥。続きが気になるよぅ。(・∀・)ワクワク
208白帯侍:2005/07/16(土) 04:24:02 ID:tpxoF+48
職人さん方ホントGJです!!
みなさんすごい発想力ですね
自分も見習いたです
209名無しさん@ピンキー:2005/07/16(土) 04:41:50 ID:POW1E5+g
GJ
210名無しさん@ピンキー:2005/07/16(土) 08:39:33 ID:/pQgyDEp
盛り上がってきましたねぇ、って前から盛り上がり続きですかそうですか。
ベテランも新人も暑さに負けずガンガレー。
211名無しさん@ピンキー:2005/07/16(土) 14:45:48 ID:d9hxWPm5
つカレー&グリセリン
212へっぽこ:2005/07/16(土) 18:04:03 ID:wjkG9a2v
どうも、お初にお目にかかります。
僭越ながら、>>129のネタを使って書いてみました。
初めての作品なので、未熟なところもあると思いますが、
どうかアドバイスお願いいたします。
213へっぽこ:2005/07/16(土) 18:07:52 ID:wjkG9a2v
『俺、引っ越すんだ…』  「…キ…」
『ちゃんと連絡するから。』  「ミ…キ…?」
『……またな。』  「ミサキ!?」
ガバッ!
同僚に耳元で声を出されて、私は現実に呼び戻された。
「ゆ……め…?」
「どーしたの!?なんか別の世界にいってたみたいだったけど…」
「う、うん、大丈夫だよ…」
夢、か…。でも、なんで今さら、あの頃の夢なんか…。
私の名前は、天野ミサキ。
去年から、看護士として病院で働いている。
先の件はその病院の一室での出来事。
もう20代半ばなのに、私にはまだ男性経験、というものがない。
幼いころに心に決めた人がいるからだ。しかし、その人とはもう何年も
会っていない。今頃、なにをしているのかな…
「…マサちゃん…」
その頃、ミサキの住む街に、とある男がやってきていた。
214へっぽこ:2005/07/16(土) 18:12:49 ID:wjkG9a2v
「ふぅ、この街に来るのも久しぶりだな。」
脱いだ上着を腕に抱えたその男、小久保マサヒコは、そう独り言を呟いた。
「実質、中学のとき以来だから…10年ぶりか。…やっぱり懐かしいな。」
マサヒコは、地元の高校である英稜高校に合格していたが、父の仕事の都合で
急遽引っ越したのだ。一人暮らしをして残る、という選択肢もあったが、
マサヒコは家事もできず、一人では出来ないことも多かったので、親の引っ越しに
ついていくことにしたのだった。家庭教師であった濱中アイ(+中村リョーコ)、幼馴染の天野ミサキ、
クラスメートだった若田部アヤナに的山リンコ、担任だった豊田セージなど、全員が残念そうに
していたが、こればかりはどうしようもない、といった様子だった。全員に連絡先は教えたものの、
進学や就職、新学期などの要素が重なり、いつしか関係は疎遠になっていったのだった。
「みんな、覚えといてくれるかな…つーか、まだここにいるのか?」自問自答するマサヒコ。
「まあ、なにはともあれ、戻って来れたんだし…久しぶりに歩いてみるか。」
ひとりごちて歩き出すマサヒコ。これから自分の身になにが起こるかも知らずに…
215へっぽこ:2005/07/16(土) 18:27:37 ID:wjkG9a2v
マサヒコは、自分が住んでいた頃は更地だったところを通りかかった。が、そこには、
割と新しいらしい幼稚園が建っていた。張り紙に『園児募集中 ひだまり幼稚園』と書いてある。
…どこかで聞いたことがあるような…。まあそれは置いておいて、マサヒコは歩き出そうとした。
すると、道路にサッカーボールが飛び出してきた。次いで男の子が飛び出す。いやな予感が、
マサヒコの脳裏をよぎる。そしてお約束のように車が突っ込んでくる。マズイ、そう思った瞬間、
マサヒコの体は動いていた。立ち尽くす男の子を抱きかかえ、道路の反対側にラグビーのタックルのように
滑り込む。男の子は何が起こったかわかっていない様だったが、やっとわかったのか、大声で泣き始めた。
(こんだけ泣けるんなら、大丈夫だな…。)そう判断したマサヒコは、道路に体を横たえた。
緊張の糸が切れたのか、体は動かない。(ちょっと、無理しすぎたかな…)そう思っていると、
「すみませーーーん!大丈夫ですかー!?」と、先生らしい人が飛び出してくる。
「どこかお怪我は…」「いえ、別に…」と言ったところでお互いの目が合う。数秒間、思考停止。
そして、二人は同時に「「あーーーーーーーっ!?」」と叫ぶ。驚くのも無理はない。
なぜなら、先生と思しき人というのが、若田部アヤナだったからだ。
216名無しさん@ピンキー:2005/07/16(土) 18:28:04 ID:gHPuNpdH
実質
217へっぽこ:2005/07/16(土) 18:29:50 ID:wjkG9a2v
ものすごく中途半端ですが、ここで一旦切ります。続きは夜か、明日上げます。
お目汚しすいませんでした。
218名無しさん@ピンキー:2005/07/16(土) 18:32:42 ID:d9hxWPm5
GJ そして5P焦らしプレイ!
219名無しさん@ピンキー:2005/07/16(土) 18:41:26 ID:LBAhL3YU
へっぽこ氏、乙です。

タイムリーなネタを入れましたね。(アヤナの先生)
続きを楽しみに待ってます
220さくしゃ:2005/07/16(土) 19:56:06 ID:hNJyrRfP
まずい…へっぽこ氏と被りまくり。それでもいいですか? あと、>>129の選択肢の内、どれでもいいんですかね?
221名無しさん@ピンキー:2005/07/16(土) 20:53:58 ID:+wwcX7Zg
>>220

かも〜ん!ばっちこい!
俺さまが読んでハァハァしてやる。ていうかハァハァさせてください
お願い読ませて〜
222名無しさん@ピンキー:2005/07/16(土) 21:24:36 ID:nICfNelb
べつに選択肢以外のでもいいから書きたいように書けばいいんじゃないの
223名無しさん@ピンキー:2005/07/16(土) 21:30:29 ID:dO75i4QQ
>>222
同意。書きたいネタを書いても全く問題ないよ

このスレはみんなその作品自体を楽しみにしてる人たちばかりだから
224さくしゃ:2005/07/16(土) 22:16:56 ID:hNJyrRfP
>>221-223
ありがとうございます。では、続きを投下させて頂きます。……まだ、完結してませんが…。ダメ出し等、よろしくお願いします。
225さくしゃ:2005/07/16(土) 22:19:18 ID:hNJyrRfP
 夜渡り。
 お別れ会はお開きとなり、アイ、リョーコの二人が酔いつぶれてしまった事もあり、みんなはそのまま小久保家へ泊まることになった。
 リビングで雑魚寝しているみんなを起こさぬ様、マサヒコは静かにリビングを出、自室へと向かった。なかなか寝つけなく、まだ少し残っている引っ越しの準備を片付けようと思ったからだ。
 部屋へ入ると、ほとんど私物が無くなっていた。代わりに、ガムテープで口を止められたダンボールが数個……。
 マサヒコが残りの私物をまとめていると、ドアがノックされた。
「…はい?」
 こんな時間に、誰だろうか。みんなは寝ている筈だが…。
「マサ君…入るよ?」
 そう言ってドアを開けたのは、ミサキだった。
226さくしゃ:2005/07/16(土) 22:20:08 ID:hNJyrRfP
>>225の続きです。


「ミサキ…どうしたんだよ。寝てたんじゃなかったのか?」
「…マサ君が出ていくの、気付いたから…」
「あ…起こしちゃったか? ごめんな」
「うぅん…別にいいよ」
「……」
「……」

 間。

 時間にして、約十秒程度。しかし二人には、その十秒が数時間に感じられた。
「あのさ…」
「あのね…」
 二人は同時に口を開いた。
「あ…いいよ、なんだ?」
「うぅん、そっちからどうぞ」
 譲り合う二人。このままだとラチがあかないので、マサヒコは溜め息をついて話しだした。
「あのさ…向こうに着いて、連絡先が分かったらメールなり電話なりするから…」
227さくしゃ:2005/07/16(土) 22:20:50 ID:hNJyrRfP
>>226の続きです。


「う…うん」
「真っ先に、お前に伝えるから…」
「…え」
「幼馴染みのお前に…」
「あ……ぅん…」

 「幼馴染み」。

 ミサキは、少し悲しくなる。昔はそうでもなかったが、今はこの言葉が恨めしい。

(幼馴染み以上には……見てくれないのかな…)
 ミサキはうつむく。
「ミサキ?」
「あっ…な、なに?」
「いや、なんか急にうつむいたから…具合いでも悪いのか?」
「別に…大丈夫」
「そっか」

 再び、間。

「で…?」
 マサヒコが先に口を開く。今度はハモらなかった。
228さくしゃ:2005/07/16(土) 22:21:26 ID:hNJyrRfP
>>227の続きです。


「え?」
「さっき、何か言おうとしてただろ?」
「あ…あぁ…」
「なんだよ?」
「あのね…」
 ミサキは胸の前でぎゅっと自分の手を握る。
「わ…私、あのね…!」
「うん?」
「マ…マサ君のこと…!」
「…」



 「好き」。



 たったそれだけの言葉。たった二文字の言葉。
 しかし、ミサキには云えなかった。
 …伝える、勇気が足りなかった。
229さくしゃ:2005/07/16(土) 22:21:54 ID:hNJyrRfP
「あ…」
「?」
「う…うぅん! 何でもない。私も、マサ君と同じこと言おうとしてたから。連絡先教えてねって」
「なんだ、そっか」
 無理に作られた笑顔に、マサヒコは気付かない。
「向こうに行っても…元気でね」
「あぁ…ミサキもな」
 そう言って、二人は手を握った。
 手を離すと、ミサキは頭を掻きながら後ろ手にノブを握る。
「あ…じゃあ私、家に帰るね。自分の家の方が眠れるし…」
「あぁ。お疲れ」
「…うん、お疲れ様」
 手を振りながら、ミサキは部屋を出る。

 バタンッ

 ドアを閉めると、ミサキはそのままドアにもたれかかった。それはまるで、自分と彼を遮る、壁。
 うつむきながら、悲し気に笑う。
「馬鹿だな……私…」
 ミサキはそう呟くと、玄関へと向かった。
230さくしゃ:2005/07/16(土) 22:23:09 ID:hNJyrRfP
>>229の続きです。


 あれから、数日後。

 朝未き。

 ミサキは朝日と共に目覚めると、窓から外を眺めた。
 二つ真向かいの、幼馴染みの家。しかし、もうその家の主人はいない。
 彼が沖縄へ行ってしまってまだ数日しか経っていないのに、もう何年も会ってない様な気がした。
 彼から、約束通り連絡先を伝えるメールが先日届いた。しかし、一言二言メールを交わすだけで、終わってしまう。
「…今度…会ったら……必ず、云うから…」
 誰に言うでもなく、独り呟く。
 彼女は顔を洗うべく、洗面所へと向かった。



 そして物語は、十年後へ移る―――。
231さくしゃ:2005/07/16(土) 22:25:06 ID:hNJyrRfP
とりあえず、今回はこんなところでお許し下さい。次回からはお待ちかね十年後の話です。明日か明後日、投下予定です。それでは、失礼しました。
232名無しさん@ピンキー:2005/07/16(土) 22:30:54 ID:dO75i4QQ
さくしゃ氏GJ!!
ミサキの切ない思いが描かれてて実にいいです!
続き楽しみにしています!
233名無しさん@ピンキー:2005/07/16(土) 23:54:59 ID:KfksXXES
いまさらだが、
保管庫で読んだヤギヒロシ氏のシンジカナミ アイア傘ネタ、
クソワロタ&癒された。
ぜひ氏家先生に四コマ化してほしい・・・
234名無しさん@ピンキー:2005/07/17(日) 00:07:38 ID:hkNwmqJo
保管庫はどうやって見れるんですか?
235名無しさん@ピンキー:2005/07/17(日) 00:09:36 ID:tEeVp2GP
>>1の古田氏作のSS保管庫のURL貼ればOKです
236メリー:2005/07/17(日) 00:12:52 ID:Cr+v/rhQ
皆さんお疲れです。

さて、私の続編をうpしようと。
今回の部分はわざとらしいくらいにわざと書いてみました。
ではどうぞ。
237チカくて遠い5:2005/07/17(日) 00:13:51 ID:Cr+v/rhQ
 次の日。約束の前の日。
「先生、ちょっといいですか?」
 今日は家庭教師の濱中アイがいて、勉強を教えていた。
 天然娘も変態メガネもいない。
 部屋には二人しかいなかった。
「なぁにマサヒコ君」
 アイの採点する手が止まる。
「例えばの話なんですが、先生が男性と買い物に出かけるならどこがいいですか?」
「へっ?」
 マサヒコの質問にアイは変な声を出した。
 ぶつぶつと何か言ったかと思うと一瞬にして顔を真っ赤にさせる。
(え、ちょっとこれって……遠まわしにデートのお誘い?
 マサヒコ君って意外とシャイだったのね。でもそっかぁ、マサヒコ君って……。
 え〜、どうしよっかなぁ。買い物かぁ。やっぱり服かなぁ。
 でもってその後はご飯食べて、手を繋いで公園なんかいいかも。
 それから暗くなったらやっぱり……ホ、ホテ、ホテルだよね……)
「あの、先生?」
「はっ!」
 声をかけられて我に返ったアイ。
238チカくて遠い6:2005/07/17(日) 00:15:21 ID:Cr+v/rhQ
「それで、先生ならどんな感じに?」
「そ、そうね。やっぱり買い物はあんまり人がいない所かな?
 最初は色々見るだけにして、お昼がまだだったらお昼食べて。
 それから服とか買って。その後はまぁ、時間があるんだったら公園とか、
 楽しく遊べる所に行ったり、きゅ、休憩できる場所に行くのがベターじゃないかな?」
 途中声が裏返ったものの、平静を通した。
「そうですか」
 そう言ってマサヒコは考える。
(やっぱりただ買い物するだけじゃ楽しくないのか。
 母さんに頼んで小遣い前借りするか。五千円程度じゃ心許ないし。
 じゃあ待ち合わせは十時頃がいいかな? 駅前なら目立つ物も多いし。
 あんなことがあった後だからあんまり人がいない所って案も取り入れるか。
 それから昼飯適当に食って……その後どうしよう。
 あの子が帰るって言ったらそれきりだから、とりあえずこれくらいまででいいか)
 結局マサヒコはそういう内容でチカにメールを送った。
 返事はもちろんOKだった。
239チカくて遠い7:2005/07/17(日) 00:16:18 ID:Cr+v/rhQ
「ごめん、待った?」
 マサヒコが片手を上げて言った。
 前には可愛らしい服装に着飾ったチカがいて、
 マサヒコに気付くと頬を赤らめながら小さく手を振る。
 チカは薄いピンク色で半そでよりやや短い上着に、白の清楚なスカートだった。
「ううん。私も今来た所」
 首を振るチカ。
 でも本当は二十分くらい前から来ていた。緊張してドキドキが止まらず、
 思ったよりも早く目印の場所に着いてしまったのだ。
 遅刻しないようにと念を入れたのだけど、やっぱり早すぎた。
「えっと、じゃあ行こうか」
 二人は妙に気恥ずかしくてお互い顔を赤くした。
 傍から見れば付き合い立てのウブなカップルという印象。
「あの、とりあえず昼まではまだ時間があるから、
 チカちゃん行きたい店とかある?」
 当てもなく歩き、デパートやファーストフードなどがある方へ向かう。
「特にはないんですけど、色々と見て回りたいですね」
「じゃあ先にデパートの方に行こうか」
「はいっ」
 ポツリポツリと何気ない会話をして二人は仲良く歩いていた。
240チカくて遠い8:2005/07/17(日) 00:17:04 ID:Cr+v/rhQ
「あ、これ可愛いですね」
 チカがデパートの中にあるヌイグルミショップで立ち止まって指差した。
 下の段にあるそれを取ろうとしゃがんだ時、マサヒコの目にちらりと見えた。
 足と足の隙間からのぞく白くて小さい布。
 なるほど。スカートと同色だとあまり目立たないもんな……。
「あの、マサヒコくん? どうしたんですか?」
 やる気の感じられないパンダのヌイグルミを胸の所で抱いて、チカは首を傾げた。
 ハッと我に返り、顔を赤くしたマサヒコは慌てて頷く。
「あ、うん可愛いんじゃない? これ、気に入ったの?」
「はい♪ こういう可愛いヌイグルミを集めるのは好きなんです」
 本当に嬉しそうに微笑むチカ。
 それを見てマサヒコも微笑んだ。
「買うのは後からにしようと思ってたけど、これくらいの
 大きさだったら問題無いな。それ買う?」
「う〜ん……今日はどうしようかなぁ」
 思う所があるのかチカはパンダと見つめ合いながら悩んでいた。
 するとマサヒコは横からそれを引ったくり、
「すみませんこれ下さい」
 と勝手にレジに持って行って精算させてしまう。
241チカくて遠い9:2005/07/17(日) 00:17:48 ID:Cr+v/rhQ
「えっ、あの、マサヒコくんっ!」
 展開の急さに着いて行けず、チカがマサヒコのもとへ行く。
 その頃にはもうパンダのヌイグルミは袋に詰められようとして、
 それをマサヒコが拒否して、値札だけ取って貰って受け取っていた。
「はいこれ。プレゼント」
 にっこり微笑んでパンダを手渡すマサヒコ。
 チカは呆気に取られていて素直にそれを受け取って呆然としている。
「え? あの、悪いですよそんな。お金払いますっ。いくらでしたっ!」
 財布を取ろうとしているが、慌てているため取り出せない。
 その間にもマサヒコは先に歩いていた。
 それに気付いたチカが慌てて駆け寄ったため、余計に財布が取り出せない。
「いいってチカちゃん。最初くらいは格好つけさせてよ」
 マサヒコの笑顔を見せられると、チカは黙ってしまう。
 顔を染め、俯く。パンダと睨めっこして、ぎゅっと抱きしめる。
「ぁ、ぁりがとぅござぃます……」
 恥ずかしくて小声になってお礼を言うチカ。
 そんな自分に恥ずかしくてますます顔が赤くなる。
「次は服とか見に行こうか」
「あ、はいっ」
 そして決めた目的地に並んで歩いた。
242メリー:2005/07/17(日) 00:20:44 ID:Cr+v/rhQ
です……。

アイムソーリーorz
また分割投下。
いつぞや書かれてのですが、可愛い系を目指してみたら何だこの古いノリはっ!?
ってな感じになってしまいました。

チカが純情で、書いてて楽しいです。
243名無しさん@ピンキー:2005/07/17(日) 00:41:31 ID:hkNwmqJo
メリーさんGJ!
エロなしもたまにはええもんですなあ
244名無しさん@ピンキー:2005/07/17(日) 00:54:23 ID:MZYf+Mk4
メリー氏、最高っスよ。チカが可愛すぎ!!
チカ好きーには堪らんです(*゚∀゚)=3

(´ー`)。οΟ(いつも思うがマサのカッコつけは嫌味がないなぁ、羨ましい)
245へっぽこ:2005/07/17(日) 00:56:01 ID:gwpOOWcG
えー、>>215の続きをこれまた途中ですが、投下したいと思うのですが…
よろしいでしょうか?
246名無しさん@ピンキー:2005/07/17(日) 00:56:39 ID:gC6m/wxx
うむ
247へっぽこ:2005/07/17(日) 01:07:10 ID:gwpOOWcG
「な、なんで若田部がここに…?」「こ、小久保君こそ…どうして?」
まあ、マサヒコは中学卒業後にすぐこの街を去って以来、戻ったことはなかったのだから、アヤナの言い分はもっともだ。
だが、今はそんなことを言っている場合では無かった。マサヒコが立ち上がろうと足に力を入れると、
マサヒコの右足に鋭い痛みが走った。視線を落とすと、ふくらはぎがぱっくりと裂けており、血があふれ出ていた。
見るんじゃなかった、と思うが時既に遅し。怪我を認識したことで、余計に痛み出した。
この様を見たアヤナは、「大変!きゅ、救急車、よ、呼ばないと…!」大事にはしたくないマサヒコは、
「いいよ、縛っておけば止まるって「ダメ!ちゃんと病院行って!!」はい…」大人になっても押しには弱いらしい。
5分ほどして到着した救急車に乗せられたマサヒコ。救急車を見送ったアヤナは、
「まさか、小久保君に会えるなんて…。そうだ!お姉さまたちにも知らせなきゃ!」
子供そっちのけで職員室に走るアヤナ。職務放棄だ、アヤナ。
248へっぽこ:2005/07/17(日) 01:10:26 ID:gwpOOWcG
「……ということですから、しばらくは無理はしないで下さい。」
医者に礼を述べて、診察室を後にするマサヒコ。なんでも、マサヒコの怪我は8針も縫う大怪我だったらしく、
車から逃れる際、車にはぶつからなかったが、道路に体を強かに打っており、念のために精密検査もする事になり、
とりあえず結果が出るまで(といっても2,3日程度だが)入院することになったのだ。
「はぁ。到着して初っ端からこれか。先が思いやられるな…。」松葉杖を突いて、病室にたどり着いたマサヒコは、
ベッドに寝転びながら、そう呟いた。そもそも、マサヒコがこの街に戻ったのは、仕事で異動があったからからだった。
一昨年から社会人として、接客業に就いていたマサヒコは、その熱心な仕事振りを評価されて、この街の近くにオープンした
二号店の店長になって、幼い頃に住んでおり、勝手がわかるこの街に住むことにしたのだった。
しかし、いかに住み慣れた街だとはいえ、10年も経てば少なからず変わっているところはあるもの。油断したから、なのだろうか。
「まぁ、いいさ。今は休んどけって神様が言ってんだろう。」そうして考えるのをやめて、マサヒコは布団をかぶった。
249へっぽこ:2005/07/17(日) 01:16:47 ID:gwpOOWcG
夜中、足の痛みで起きてしまったマサヒコ。ほっとけば直る、とも思ったが、痛みは増すばかり。
さすがの(?)マサヒコも我慢の限界に達して、手元のボタンを使って、ナースコールをする。
程なくして、看護士さんが「どうしましたか?」と尋ねてくる。「ちょっと、足が痛くなりまして…」そう答えると、
「はーい、今行きますから。」と声が返ってくる。通信が切れたのを確認して、ベッドに体をあずける。
(…?今の声、誰かに似てるような…)この声、発音、口調…全てが一致する人物が見つかるのには、さほど時間はかからなかった。
(ま、まさか…)…ッ、ツ、コツ…(あいつが…)…コツ、コツ、コツ(ここに?マジかよ?)ガラッ!ドアが開けられる。
「はーい、ちょっと足見せ…て…」顔を見合う二人。ここでまた、お互いに思考回路がストップ。
「「あーーーーーーーーーっ!!??」」たとえ10年会っていなかろうと、その顔は見間違えようの無いものだった。
病室にやってきた看護士は、マサの予想どおり、幼馴染であり、親友でもあった、天野ミサキであった。

250へっぽこ:2005/07/17(日) 01:24:01 ID:gwpOOWcG
とりあえずここまでです。ぶつ切り&稚拙ですみません。
本番については、今日・明日に上げます。それでは。
251白帯侍:2005/07/17(日) 01:34:44 ID:tEeVp2GP
メリー氏GJです!!
チカすごく可愛いです!かなりはまります!

へっぽこ氏GJです!!
再開ネタというのは普段読むものとは違った良さがありますね!

えー、私自身も投下させてもらいます。
前回アキを書いたんですがそれの続編です。
エロ無しで話も地味ですがよろしければ目を通してください。
まだ少し終わってないのでまず前編投下ということで。
タイトルは前回の関連性を持たせたいので「伝えたい想い」でお願いします。
252白帯侍:2005/07/17(日) 01:35:46 ID:tEeVp2GP
真夏の日差しを受けて光る海面が穏やかにうねっている。
水平線を眺めてみると澄んだ海はどこまでも青く、空との境界を判別することができない。
「あち〜〜〜・・・」
城嶋シンジは焼ける様な砂の上で嘆いていた。
例の如くシンジ達は夏休みにいつものメンバーで海に旅行をしにきている。
いつものといってもショーコは彼氏との旅行、カオルは部活の合宿で欠席。
以前のマナカの言葉を借りるとするなら「4P仲間に思われる」面子だ。
浅瀬では3人の少女たちがキラキラとした水しぶきをあげている。
はしゃいでいる女性陣に対し、シンジはパラソルの中で彼女たちを見つめていた。
アキに「泳がないんですか?」と聞かれたときに
「勃っちゃって立てないんだよね。治まったらお兄ちゃんも来てね!」
というカナミのボケがあったのはもはやお約束だった。
普段ならそこで鋭いツッコみがシンジから飛ぶのだがこの暑さのせいでその気力すら出すことが出来ず。
代わりにアキがすぐにカナミを引っ張っていってくれたでおかげで必要以上に体力を消費することは無かった。
(ありがとう、矢野ちゃん・・・)
心の中でツッコみ仲間であるアキにお礼を述べるシンジ。
そうしてカナミとマナカと戯れるアキに目をやる。


彼女は以前同じ学年の生徒に告白されたがそれを断ったらしい。
他に好きな人がいたの、と聞いたら顔を朱に染め目を逸らされながらハイ、という答えを聞いた。
253白帯侍:2005/07/17(日) 01:36:25 ID:tEeVp2GP
それから彼女とは何故かは知らないが今まで以上に話す頻度が増えた気がする。
会ったときに交わす会話も多くなったしカナミといるとき程ではないがいろいろな表情を見せてくれることもある。
妹の友人とこんな風に仲良くなるなんてな・・・・
事実この旅行にも(後でカナミも誘ったであろうが)『お兄さんも旅行に来ませんか』と誘ってくれたのも彼女だったりする。
矢野ちゃん、か・・・


シンジが感じているようにアキは最近彼に対して積極的になっていた。
周囲の親しい間柄の者もその変化には当然気付いており、同時にアキがシンジに抱いている感情を悟っていた。
それに気付いてないのはその想いを受ける当事者、城嶋シンジくらいではないだろうか。
以前アキにはぐらかされたカナミとマナカも例に漏れることなく。
「お兄ちゃんの趣味もっと分かったほうがいいよね。お兄ちゃんの部屋からナニか拝借してくる?」
「来るときまで純潔を汚したくありませんよね。私の貞操帯貸しましょうか?」
などとシンジへの想いに託けて下ネタを繰り出してくるようになった。
「お前らのアドバイスは何から何まで間違ってる」
しかしそれに対して照れながらもアキが的確にツッコめるのはやはりアキがアキたる所以だった。
254白帯侍:2005/07/17(日) 01:38:22 ID:tEeVp2GP

しかしそれでもボケ続けるのが彼女たちが彼女たちである所以。
それはこの旅行のときでも変わらないわけで。
「ところでアキちゃん」
浅瀬で水を掛け合ったりしてはしゃぎ合っているときにカナミがアキに話しかける。
「ん?何?」
「今日はお兄ちゃんの所に夜這いに行くんだよね」
バシャッ
無言無表情でカナミの顔にピンポイントで水をはねかけるアキ。
「ケホッ・・ひどいよ、アキちゃん・・・顔にかけるなんて・・」
「こんところで顔射ですか、ひどいですよアキさん。」
「お前たちは私が可哀想とは思わないのか?」
いつもならこれで終わるはずの漫才。しかし今日は・・・
「さっきの別に冗談じゃないのに・・・」
「アンタねぇ・・・」
少し呆れ気味のアキだったがそこでマナカが口を挟む。
「でもカナミちゃんの言い分も分かりますよ。アキさんはもっと押していくべきです」
「マナカ・・・」
「お兄さんに想いを寄せてそうな人、結構いますよ。何か行動起こさないと誰かに取られちゃいますよ」
「あっ・・うん・・・でも・・・・」
確かにマナカの言ってることは間違いではなかった。
シンジはカナミの兄だけあってそこらの男より顔が端整で、しかも人柄も優しいときている。(人並み以上に性欲はありそうだが)
(確かにそうかもしれない・・・でも・・・・)
あと一歩踏み出せない。このような類の想いを抱いたこと自体がアキはほぼ皆無なのでどうしていいか分からない。
255白帯侍:2005/07/17(日) 01:39:17 ID:tEeVp2GP
「でも寝るだけではいまいち決め手に欠けますね・・・カナミちゃん」
「は〜い」
「え?えっ!?」
思考を巡らしていたアキを2人で抱え浅瀬から連れ出し砂浜まで移動する。
そしてカナミはアキを羽交い絞めにし動けなくした。ここまで会話なし。阿吽の呼吸である。
アキの頬を汗が伝っていく。暑さのせいではない、冷や汗だ。
カナミが今していること、マナカの如何わしい事を企んでいますといわんばかりの表情、
そして今までの経験上からこれは危険だとアキの頭の中では警報が鳴り響いている。
「知識無しではこのチャンスを生かすことが出来ませんよ。今からレクチャーしますからしっかり覚えてくださいね」
「アキちゃん、がんばってね!」
「ひっ・・・のぉぉぉーーー!!」

たくさんの観光客で賑わう常夏の海辺に不似合いな少女の断末魔が木霊する。
あやうくカナミ達に純潔を汚されようとしていたアキだったが
シンジが絶妙のタイミングでいつもの如く割って入ってくれたおかげで事なきを得た。
アキが今まで貞操を汚されずに済んだのは比喩でもなく本当にシンジのおかげなのかもしれない。
256白帯侍:2005/07/17(日) 01:43:06 ID:tEeVp2GP
ひとまずここまでです。
なんでこんなシチュでエロ無しなんじゃ!と自分でも思うのですが
まだ修行不足のため手をつけられない状態なのですorz
この話が終わったら挑戦してみるつもりですので
今回はこのような純なものでご勘弁ください
257名無しさん@ピンキー:2005/07/17(日) 01:49:50 ID:w6S4qXno
キタ━━━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━━━!!
キタ━━━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━━━!!
キタ━━━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━━━!!
キタ━━━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━━━!!

さくしゃ氏、へっぽこ氏、メリー氏、白帯侍氏みなさん乙!&GJ!


258へっぽこ:2005/07/17(日) 01:58:26 ID:gwpOOWcG
白帯侍氏、乙&GJです!もしこのままアキが気づかれなかったら…(((( ;゚Д゚)))
259名無しさん@ピンキー:2005/07/17(日) 02:31:51 ID:ahFTJS4L
今日も色々キタ━━━(゚∀゚)━━━━━━━━━
260名無しさん@ピンキー:2005/07/17(日) 03:25:46 ID:hkNwmqJo
ヤバイ 職人天国になってしまった
ここはどうすればいいのか まずはすべきことからしよう


GJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJ!!!!!!!!!!!!
261白帯侍:2005/07/17(日) 03:31:14 ID:tEeVp2GP
白帯侍です。先ほど書き込んで次は後編です、と書き込んだものの
気分のままに書いてたら中篇が必要なほどに・・・
なのでひとまず今日は中篇を投下して終わりたいと思います。
働かない頭で書いたので違和感があったときは遠慮せずご意見ください
では
262白帯侍:2005/07/17(日) 03:33:12 ID:tEeVp2GP
真夏の夜の海は昼間のそれとは違い幻想的な世界へと表情を変えていた。
夜空にはおもちゃ箱をひっくり返したかのようにたくさんの星達が煌いている。
海の方を眺めると日中は太陽の光で爛々と輝いていた海面が空に光る月に照らされていて、昼とは違う神秘的な蒼を映し出していた。
心地良い潮風が吹き、周囲では波が打ち寄せる音しかしない。
「うわ〜〜・・・キレ〜〜・・・」
目の前に広がる世界にアキは思わず感嘆の声を漏らす。
シンジ達はホテルでの食事を終えて花火をするために夜の海辺へやってきていた。
「うわ〜〜!すごいね!」
「ええ、本当ですね。心が澄んでいきますね」
「そうだね〜〜」
同様にその光景に感動した2人も楽しげである。
心が澄む、という言葉にシンジ、アキは何か引っかかったような顔を一瞬浮かべたが、それをこの場でツッコむのもあまりに無粋に思えたので心の中にその言葉をしまう。
そうしてシンジ達は用意してきた花火に取り掛かった。

「で、早速始めようと思ったんだが」
「ん?どうしたのお兄ちゃん?」
「何なんだ、これは?」
「これはって・・・蝋燭」
シンジが指したそれは確かにカナミが言うとおり蝋燭ではあった。しかし・・・
「何故か俺はとあるビデオでこれと似たようなのを見たことがある」
「お兄ちゃん、こっちのほうが好きでしょ」
そう、それは所謂SMプレイに使われる赤い蝋燭だった。
シンジの如何なものかとも思える発言もこのメンバーの中では自然に響くのが不思議である。
263白帯侍:2005/07/17(日) 03:33:54 ID:tEeVp2GP

気を取り直し再び花火を開始。蝋燭はシンジが別に持ってきた通常のものに変えた。
各々が好きな花火を手に取りそれを楽しんでいる。
「マナカ、何やってんの?」
それぞれから花火の光が見えてるというのにマナカの所からはモクモクと煙が。
「これですか。蛇花火です」
「なんて地味なものを・・・」
というかこういう場で蛇花火が使われるとは非常にシュールな感じがする。
「甘いですね、アキさん。これの楽しみ方を分かってないなんて」
「黒いのが伸びてくだけのもののどこに楽しみを見出せと」
「よーく見てみてください。見えてきませんか。私、最近スカトロものばかり・・・」
途中でオチに気付きスタスタとその場を立ち去るアキ。マナカは最後まで言葉を言うことができず去っていくアキを悲しげに見つめ・・・
「放置プレイとはやりますね、アキさん」
・・・前言撤回、いつも通りの発言をしながら見送った。


しばらくみんなで花火を楽しんでいると、
「ちょっと外してもいいですか」
とマナカが小声で訊ねてきた。
どうしたの?と私が聞くとトイレに行きたいが貞操帯のカギを部屋に取りに行かなければならないという旨を伝えてきた。
それと同時にカナミも、
「のど渇いたからジュース買ってきていい?」
と言い出し、カナミとマナカ2人一緒にホテルの方に向かって行った。
仕方ないから1人で花火を続けることにする。
線香花火に火をつけ赤い火の玉が火花を散らしているのをしゃがんで眺める。
そうしていると
「・・・今日もお疲れ様」
後ろからシンジさんの声が聞こえた。
「ありがとうございます。お兄さんもお疲れ様です」
軽くシンジさんの方に顔を向けそういうと私たちは2人でクスクスと笑いあった。
264白帯侍:2005/07/17(日) 03:36:10 ID:tEeVp2GP
・・・・2人で?
そのことに気付くと同時に花火の赤い火の玉が落ちる。
変わりに私の顔が急激に赤くなっていくのを感じた。
学校で話すといっても周りには生徒たちがいるので2人きりという状態になるのはほとんど無い。
でも・・・ここで正真正銘の『2人きり』になるなんて・・・
私はやっとあの2人が一緒にここから離れた意図に気付いた。
なんだかんだ言って彼女たちは私の恋を応援してくれている。私はそのことに対して感謝の気持ちが溢れてきた。
でも・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
い、いきなり過ぎてど、どどどうすればいいんだかわか、分かんないんだけど!!
周りでは波の音しか聞こえないので急に大きく鳴り出した胸の鼓動が聞こえるんじゃないかと心配になる。
まぁそんなことはあり得ないんだけど・・・
「矢野ちゃん」
「ハッ、ハイッ!」
ヤバイ!めちゃくちゃ声上ずってる!絶対変に思われ・・・
「ホントいつもありがとうね」
「え?」
私の反応には何も言わず突然礼をするシンジさん。私はバカみたいに呆けていた
265白帯侍:2005/07/17(日) 03:36:52 ID:tEeVp2GP
「今日もカナミが君に迷惑かけてたんだけど・・・なんかあーいうの見てさ、ちょっと嬉しいんだ。
家に親、ほとんどいないからさ。中学校のときアイツ明るく振舞ってたけど、
やっぱりどこか寂しそうだったんだ」
最初何の話かと思ったがそれはカナミのことを語っているものだった。
「でも高校入ってからはそんな顔あまり見せなくなったんだ。毎日楽しそうにして・・・
まぁお陰でこっちの気苦労も増えたんだけど。」
軽くこっちに苦笑してみせるシンジさん。不意にドクンッと一際大きな音が鳴った。
「それってやっぱ君たちの・・・特に矢野ちゃん、君のお陰だと思う。だから1度改まって・・お礼がしたかったんだけど・・・・」
私にお礼を述べた後、きまりが悪いと思ったのか視線を逸らして照れくさそうにしている。
その仕草がすごく愛しく思えて・・・・
私は立ち上がりシンジさんを正面に見据え心からの笑顔を向けて、
「どういたしまして、シンジさん♪」
シンジさんはそれを聞いてボーっとし、それから少し戸惑っている素振を見せる。
何かなと思ったらシンジさんがぼそっと呟く。それを聞いて私は今までで最高なのではと思うほど顔を赤らめた。
「シンジ・・・さん・・?」
266白帯侍:2005/07/17(日) 03:41:08 ID:tEeVp2GP
中篇ここまでです。
以前心理描写を増やせばいいのではという意見をいただきましたので
中盤からアキ主観にしてみました
客観的にもう一度観察すれば妙なところがあるかもしれません・・・
そのときはご指摘お願いします。
267名無しさん@ピンキー:2005/07/17(日) 03:44:47 ID:ahFTJS4L
GJ!!後編が楽しみだ

やっぱり風景描写がうまい印象を受けるなぁ
うまいというかそういう言葉を知ってるというか
268名無しさん@ピンキー:2005/07/17(日) 03:53:36 ID:hkNwmqJo
ちくしょう!
素晴らしいところでじらすなんて
どこまで凄いGJなんだ!!
269名無しさん@ピンキー:2005/07/17(日) 04:24:58 ID:mhw38EUR
エロパロなのに、エロ無しになりつつあるな、このスレ。まぁ皆さんは素晴らしいと思えばいいんですけどw俺はただ、エロが読みたいだけで、エロ無し投下は興味ない、だから最近はこのスレは見ていないw
270名無しさん@ピンキー:2005/07/17(日) 05:25:03 ID:RHJze4pW
べつにそんなこと言わなくていい 聞いてない
271名無しさん@ピンキー:2005/07/17(日) 09:23:38 ID:qAXnsj97
まったくもってその通り。
言った所逆に誰も書いてくれなくっても(ってそれはさすがにありえないか)知らんぞ。

むちろん漏れはエロ無しでもグー!
272?:2005/07/17(日) 12:53:15 ID:pxIY0cT0
ここの盛り上がりは、ほんとすごいな!!!!!!!
どの職人さんもGJ!
273名無しさん@ピンキー:2005/07/17(日) 13:42:16 ID:3TebxcgQ
エロ無しについては仕方なかろうよ、色々な作品が読めるということでいいジャマイカ。
未来永劫エロ無しが続くわけでなし。

それよりも、この時期ということで規制のほうが気にかかる。
巻き込まれで投下できなくなる職人さんがでてくるかと…。
274名無しさん@ピンキー:2005/07/17(日) 14:22:24 ID:ahFTJS4L
まったり規制解除を待ってればいいじゃないか(´-`)
エロもそのうち投下されるだろうし、マターリマターリしとこうよ
275名無しさん@ピンキー:2005/07/17(日) 14:59:19 ID:gC6m/wxx
⊃旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦
276名無しさん@ピンキー:2005/07/17(日) 18:00:16 ID:vNOkK4Uh
マサヒコ×アヤナの保健室キボン
277名無しさん@ピンキー:2005/07/17(日) 18:16:18 ID:tzq3VCwM
新人やしばらくみなみけ板で投げてたメリー氏が復帰してますます楽しみなところ。
このまま行けば某スク○ン板を追い越すのは間近だな。
でも途中投下連発は読みにくのジャマイカ?漏れはエロ無しよりそっちのほうが気にかかる…。
古田氏の保管庫でまとめて読めるからいいんだけどね。
518神、郭神の両エースの登板もカム。特に郭神はみんな期待と不安だと思ふ。
はたして上手くエロれるのか?(郭神自身、実はエロ描写が苦手だって行ってる品)
278さくしゃ:2005/07/17(日) 21:27:01 ID:yhqkD3TP
ミサキはマサヒコと二人っきりの時は「マサちゃん」って呼ぶんですかね?
279名無しさん@ピンキー:2005/07/17(日) 22:00:37 ID:AWy0yeO4
そういう描写がまだ無いからな
ミサキの気持ちが高ぶれば普通に呼ぶような気はするが
280さくしゃ:2005/07/17(日) 22:05:57 ID:w4wGyl5c
うーん、分からないなぁ…。とりあえず、続きを投下しておきます。未だ完結せず…。
281さくしゃ:2005/07/17(日) 22:07:59 ID:w4wGyl5c
>>230の続きです。


「久しぶりだな、この街も」
 そう言いながらネクタイを緩めたのは、小久保マサヒコ。
 あれから十年。彼も社会人になり、現在はサラリーマンをしていた。
 彼は、帰ってきていた。かつて、住んでいた街に。理由は、俗に言う「異動」である。彼の入社した会社は元々こちらに本社があり、彼は今まで沖縄にある支社で働いていた。そしてこの度、本社へと異動となったのだ。
 十年前は親の異動でこの街を離れたが、こうやって自分が異動…しかも、かつて住んでいた土地に帰ってくるとは、なんとも不思議な気分だった。
(…まさか、自分が異動を体験するなんてな…)
 そんなことを思うと、否が応にも自分が社会人で、サラリーマンだという事実を認識させられる。
「そうだ…金、おろしとかないと…」
 そう呟いて、マサヒコは銀行へと歩き始めた。
282さくしゃ:2005/07/17(日) 22:09:22 ID:w4wGyl5c
>>281の続きです。


 銀行へ着くと、真っ先にATMを目指した。
「うわ……混んでるな」
 しかし、ATMはどれも満員で、後ろには列ができていた。沖縄では、あまり見ない光景だ。ふと窓口を見ると、ATMよりは空いていた。
(しょうがないか…多少面倒でも、あっちの方が早いよな)
 鞄から通帳を取り出すと、窓口へ向かう。
「すいません、お金おろしたいんですけど」
「あー、はい。ちょっとお待ち下さい」
 向こう側に座っている女性は、そう言うと手元の書類を乱暴に横へとどかした。
「はい、お待たせしま…し……た…」
「………? ……!?
 顔を上げた女性を見、マサヒコは驚く。同時に、女性もマサヒコを見て驚いていた。
「…アンタ、ひょっとして……マサ…?」
「…やっぱり、中村先生…?」
 そう、その銀行員の女性は、十年前によく振り回されていたアイの大学の先輩、中村リョーコであった。
283さくしゃ:2005/07/17(日) 22:10:41 ID:w4wGyl5c
>>282の続きです。


「久しぶりねぇ。帰ってきたの?」
「いや、異動で…」
「異動〜?」
 リョーコはマサヒコをじと目で眺める。と、いきなり立ち上がり、マサヒコの肩をバンバンと叩いた。
「あっはっはっ、な〜によぉ、いっちょまえにスーツなんか着ちゃって。サラリーマンにでもなったつもり?」
「いや、サラリーマンなんだが」
 久しぶりにツッコんだ。
 リョーコは笑うと、腕時計に目をやった。
「アンタどうせ暇でしょう? 私、もうすぐ休憩だから少し話さない?」
「…拒否権は?」
「無い」
 やっぱり、この人には何年経っても振り回される運命なのだろうか。



「しっかし、まさかアンタがサラリーマンだなんてねぇ…この間まで身長もナニも小さかったガキだったくせに」
「ナニって…見たこと無いだろ」
284さくしゃ:2005/07/17(日) 22:11:24 ID:w4wGyl5c
>>283の続きです。


 歩きながら、話す二人。
 しばらく話して、リョーコがマサヒコに問いかける。
「…マサ、さっきから気になってたんだけど、アンタまさか…」
 リョーコの言葉は途中で途切れた。その理由は、目の前の道路から女性の悲鳴が聞こえてきたからだ。二人がそこを見ると、なんとベビーカーが独りでに道路を横断しているではないか。その中には勿論、子供が乗っている。先程の悲鳴は、この子の母親だったのだ。
 考えるよりも早く、マサヒコは鞄を放り、ベビーカーに向かって全速力で走り出した。
「ちょっ…ちょっとマサ!?」
 リョーコの声も聞かず、マサヒコは道路に飛び出した。けたたましいクラクションの音が、一帯を支配する。
 マサヒコはベビーカーに追い付くと、子供を抱き上げ歩道へと戻ろうとした。

 刹那。

「マサッ!!」

 ―――え…。

 振り向くと、そこには猛スピードでこちらへ向かってくる鉄の塊。

 ドガッ!!

 鈍い音が響いた。その瞬間、マサヒコは意識を失った。
285さくしゃ:2005/07/17(日) 22:12:08 ID:w4wGyl5c
>>284の続きです。


「っ!」
 マサヒコは目を見開いた。しばらくはぼんやりと焦点が合わなかったが、少しずつ鮮明に景色が見えてきた。そこに映るは、白い天井。
「何処だ……ココ」
 ボソッと呟く。目だけを動かし自分の右腕を見る。腕からは細い管が一本、伸びていた。その管を目で追うと、点滴に繋がっている事が分かった。
「あぁ…病院…か。俺、あの後どうしたっけ…?」
 必死に思い出そうとするが、記憶が無い。ただ覚えているのは、すぐ目の前に車が迫っていた事。
「…事故ったのか? カッコわりぃ…」
 そう考えると、頭と左足が痛いことに気付く。何か、怪我でもしたのだろうか。

 コンコン

 ふと、戸を叩く音がした。
「小久保さん、入りますよ?」

 ガラッ

 戸が開けられた。恐らく、看護師だろう。対して気にも止めずに、天井を仰ぐ。
286さくしゃ:2005/07/17(日) 22:14:09 ID:w4wGyl5c
>>285の続きです。


 視界の隅に、ちらっと見えた人影。無意識の内に、マサヒコは目をそちらに向ける。
「あ、小久保さん気が付いたんですね? 先生の話じゃ、運ばれてきた時は既に意識が無かったって聞いてたので…安心しました」

 ―――あれ…。

 ―――この声、どこかで…。

 そう思い、その看護師の顔を見る。
 …目が合った。
「……あ!?」
「……え!?」
 二人は同時に驚きの声を発する。
 いわゆるナース服を身に纏い、そこに立っていたのは…。
「ミ…ミサキ…?」
 そう、幼馴染みの天野ミサキであった。
「マサ…君…?」
 ミサキは信じられないといった様子で、ただマサヒコの顔を見つめていた。
「元気だったか?」
 その声に、ミサキは我に帰る。
「あっ、う、うん! マサ君は?」
「…今は元気じゃないです」
「あ、ごめん!」
 思いがけない、再会。看護師になりたいとは言っていたが、まさか本当になっているとは。夢って叶うものなんだな、とマサヒコは思った。
287さくしゃ:2005/07/17(日) 22:14:51 ID:w4wGyl5c
>>286の続きです。


 ミサキも話したいことは沢山あったが、いかんせん今は仕事中。ミサキは体温計を取り出すと、マサヒコに差し出す。
「とりあえず、体温…計ってね」
「あぁ」
 マサヒコは体温計を受け取ると、腋に挟んだ。
「十年ぶりだね」
「そうだな…」
 せめて体温を計り終わるまでと、ミサキは話し始めた。
「ごめんね…色々と忙しくて、連絡もずっとしないで…」
「いや…それは俺もだよ。ごめん」
 二人の会話の通り、もうここ五、六年は連絡を取っていなかった。
「そういえばさ…」
 マサヒコが問う。
「俺、なんで病院にいるんだ? 車が目の前まで来てたのは覚えてるけど…」
 その問いに、ミサキは彼の目を一瞬だけ見、視線を下に落とす。
「…マサ君は、車にぶつかって…吹っ飛んで地面に叩き付けられた時に、頭と左足に怪我をして…」
288さくしゃ:2005/07/17(日) 22:15:26 ID:w4wGyl5c
>>287の続きです。



「そうだ…子供。俺、子供を助けようとして……その子供は…?」
「マサ君がしっかり抱いてくれてたおかげで、怪我一つ無かったみたい」
 その言葉を聞き、マサヒコは安堵の溜め息をついた。
「……そっか…よかった」

 ピピピピッ ピピピピッ

 体温計が、計り終わったことを知らせる。マサヒコは体温計を腋から取り出すと、ミサキに手渡した。受け取ったミサキは表示を見、紙に書き込んでいく。
「それじゃ、私仕事があるから…またね?」
「大変だな。ん、またな」
 お互い手を振りながら、ミサキは病室を後にした。
289さくしゃ:2005/07/17(日) 22:19:20 ID:w4wGyl5c
すみません、今日はこれにて…orz
予定としては(あくまで予定)明日、完結する筈です。しなかった場合、明後日ということで…。
感想を下さる方々、本当にありがとうございます。「GJ」の二文字を見るだけで、書く意欲が湧いてきます。ダメ出しなんかもバンバン出しちゃって下さいな。それでは、また次回…。
290名無しさん@ピンキー:2005/07/17(日) 22:45:31 ID:MZYf+Mk4
さくしゃ氏(´∀`)b GJ

中村が好きなんで嬉しいよぅ。゚・(ノД`)゚。・ウウッ

このスレは本当にオアシスだなぁ(*´д`)ハフゥ
291名無しさん@ピンキー:2005/07/17(日) 22:48:30 ID:56BpkBow
グッッッッジョォォォォォォォブ!!!!

格好いいよマサ……

>>290
オアシスだよねぇ〜(*´д`)
292名無しさん@ピンキー:2005/07/17(日) 23:02:32 ID:hR1LALW7
沖縄っつーことはやっぱり
マサヒコ、真っ黒に焼けてんのかな
29372:2005/07/17(日) 23:54:06 ID:RvGXMNdC
72です。さくしゃ氏GJ、そのほか新人の皆様、
職人の皆様お疲れ様です。
今回は濱中ネタで投下させていかせていただきます。
話の舞台は今からだいたい一年後を想定していただければ。
それではどうぞ。
29472:2005/07/17(日) 23:55:23 ID:RvGXMNdC
「…ふう、今日も疲れたな…」
そんなことをつぶやきながら、豊田セイジは疲れた足取りで家路を急いでいた。
時刻は既に午後九時を過ぎている。
セイジが東が丘中学に赴任してから今年で三年目。
授業や生徒の進路指導。放課後は放課後でサッカー部の顧問。
最近は休む暇もなく、忙しい毎日を送っている。
今日は今日で仕事が重なって、セイジは疲れ切っていた。
(今日は早めに寝よう…)
明日も明日でいろいろと忙しい。早く家に帰ってゆっくり休みたい…
そう思い、その足を速めるセイジ。

…だが、残念ながらそう思い通りに行かないのが人生ってやつである。



「ふえーん、せんせえ……」
「ほらほら、もう泣かないの。」
「そうだよ、ね、ミサキちゃん。きっと誤解だって…」
「でも…でもぉ……」


「……なんだこれは」
思わず持っていたカバンを落とすセイジ。
まあ、無理もない。
誰もいないはずのセイジの部屋に、顔見知りが三人。
一人は長い付き合いの中村リョーコ。とその後輩濱中アイ。
そしてなぜか…その二人に泣きついている元・教え子、天野ミサキ。
どうやら飲み会の真っ最中のようで、床にはビールの缶やらおつまみの袋が散らばっている。
29572:2005/07/17(日) 23:56:41 ID:RvGXMNdC
「あ、セイジお帰り。遅かったわね。」
しばし呆然としていたセイジに気づいてリョーコが声をかける。
「……ああ、ただいま……っておいっ!!」
このおかしな状況に、思わず声を荒げるセイジ。
「…ん?何か問題でも?」
『なんで怒ってるの?』と言いたげな表情で答えるリョーコ。
まあ、わかっててやってるんだろうが。
「いったいこれは…」
「まあまあ、とにかく飲みなさいよ。ほれほれ」
リョーコに差し出された缶ビールを手にとるセイジ。
リョーコもだいぶ飲んだのか、結構な数の空き缶が近くに転がっている。
(どういうことだ…コレ)
なんでオレの部屋で飲み会やってるのか。なぜ天野がいるのか。んで何で酒飲みながら泣いてるのか。
とりあえず現在の状況を整理したい。
まずは。
「…オレの部屋鍵閉めてあったよな」
「そうね」
「…どうやって入った」
「ああ、これのこと?」
そういって見覚えのない鍵をちらつかせるリョーコ。
「え、まさかそれ…お、お前勝手に合鍵作ったな!いつの間に!?」
「さあ?いつでしょう?」
驚きを通り越して崩れ落ちるセイジ。それを見てけらけらと笑うリョーコ。
これだからコイツは油断できない。
296名無しさん@ピンキー:2005/07/17(日) 23:57:38 ID:ziJoNuyV
支援
29772:2005/07/17(日) 23:59:29 ID:RvGXMNdC
とりあえず渡されたビールを一口飲んだ後、次の疑問をぶつける。
「……で、何で天野がいるんだ?」
ミサキは今度はアイに対してくだを巻いている。
「マサヒコの馬鹿ぁ……ぶつぶつ…ちくしょう…」
今度は愚痴モードに入ったようだ。

「ああ、それはね…」
リョーコから事の次第がセイジに語られる。
かいつまんで話すとこういうことらしい。


―中学を卒業してすぐ、ミサキはついにマサヒコに意を決して告白した。
マサヒコも何だかんだでミサキのことが気になっていたらしく、
ミサキの告白を快諾して、二人は付き合うようになった。
高校は離れてしまったが二人は近所に住む同士。
二人で会いたくなったらすぐに会える。
そんなわけで、ここ3ヶ月余り波風立たず仲良くやってこれたのだが。

…だが最近二人の距離が微妙に離れ始めているらしい。
特にここ一ヶ月は、互いに高校生活が忙しく、その会う機会も減っているそうだ。
ミサキが言うには、たまに会ってもなんだかそっけなく、冷たいらしい…
29872:2005/07/18(月) 00:00:18 ID:RvGXMNdC
「…そこでマサヒコの浮気疑惑ってやつよ」
そこまで話して、リョーコはビールをぐいっと飲み干した。
「浮気ねえ…」
セイジも去年一年間、担任としてマサヒコを見てきたが、
どうもそんな浮気するような性格には到底思えない。
まあ何度か…こっちを誤解させるような行動(駅弁とか)はあったのだが。
「浮気って…誤解じゃないのか?証拠はあるのか?」
「それがねえ……今日見ちゃったらしいのよ」
「…へ?」
「だから、浮気よ、うわきの現場」


―ミサキが言うには今日の高校の帰りに、
マサヒコが同じ高校の女子と一緒にいる様子を目撃したそうだ。
ずいぶん親しげに話していたとか、買い物につきあってるようだったとか、
すごく仲よさげだったとか。
その後耐えられなくなったミサキがアイに泣きつき、それを聞いたリョーコが駆けつけて…
(おそらくリョーコが飲みたいだけの)飲み会兼相談会になったわけだ。


「…でもなんで俺の部屋なんだよ」
「ま、細かいことは気にしない!」
「…ていうか、高校生にお酒飲ませんなよ…」
「あら、アンタだって未成年の時から飲んでたじゃない、私と一緒に」
「う…」
そう言われるとセイジも言い返せない。
「…それに少し飲んでストレス発散させたほうが、ミサキにとってもいいんじゃない?
あのコ意外に嫉妬深い性格だし、内に溜め込むよりマシよ」
「まあ、そうかも知れないが。
でも、まだそれだけで浮気って決め付けるのは、早くないか?」
29972:2005/07/18(月) 00:01:39 ID:RvGXMNdC
「…でもマサ君、最近私に冷たいんですぅ…」
突如話しに割り込んできたミサキ。ずいぶんと酔っているのか目が据わっている。
「最近はなかなか会えないのに、久しぶりに会ってもなんだか楽しそうに見えないし…
それなのに今日は…なんだか楽しそうだったし…笑ってたしぃ…
ぜったい浮気だぁ…やっぱり胸のおおきい子が好きなんだぁ…」
「おいおい…」
恨みがましく愚痴り続け、セイジに絡むミサキ。最近のマサヒコに対する不満も溜まっていたようだ。
やれやれ…と肩を落とすセイジ。今日はまだ当分ゆっくり休めそうにない。
そして、ミサキの勢いはまだまだ止まらず。セイジに寄りかかり、とろんとした目でこう一言。
「…マサ君が浮気するなら、私も浮気しちゃおっかなぁ…」
「…はい?」
「……そうだ、せんせい。私と浮気する?」


「え…なに?」
突然のミサキの発言に固まるセイジ。
「せんせいとだったら…浮気してもいいよ…」
さらに迫るミサキ。戸惑うセイジ。
「ま、待て、落ち着け…」
「あー、それいいわね。セイジ、浮気してやんなさいよ。
アンタ、女子高生も守備範囲でしょ?」
笑いながらまるで他人事のように、それを煽るリョーコ。
それを聞いて、驚いた表情でセイジを見つめるアイ。
「え、やっぱり女子高生も好きなんですか?つまりロリ…」

「だーーーーっ!!だから俺は今では立派な大人好きだっつーの!!!」
30072:2005/07/18(月) 00:02:37 ID:RvGXMNdC
…とまあ、そんなひと悶着がそのあと二時間ほど繰り返されて。
「もう十一時過ぎね…じゃあそろそろ帰ろっか、アイ?」
「そうですね…じゃあ行きましょうか?」
そう言って立ち上がり、玄関へと向かう二人。
やっと訪れる安堵の時間。セイジはほっと胸をなでおろす。
が。コイツ等ひとつ重大なことを忘れている。
それに気づき、セイジは二人を呼び止める。
「…ちょっと待て、お前ら。
…天野をどうする気だ」
「「え?」」
セイジがベッドを指差すと、そこには騒ぎ疲れ、途中で寝てしまったミサキがいた。
今もぐっすり眠っている。
二人は顔を見合わせる。
「どうするって…ねえ?」
「そうですよね…せっかく気持ちよさそうに眠ってるのを無理に起こすのも…」
「だからって、明日学校は?そもそも親御さんが心配するだろ!?」
「ああ、それなら大丈夫よ」とリョーコが答える。
「明日聖光は休みらしいし、ミサキの両親も泊りがけの旅行でいないらしいし。
アンタのとこに置いといたほうが、安心でしょ?ね?」
したり顔のリョーコ。ここでようやくセイジは気づかされる。
リョーコは、最初からミサキをここに置いてくつもりだったことを。
余計な面倒は俺まかせ…って決めていたことを。
「それに、アンタもう立派な大人好きなんでしょ?
…まさか元教え子に手を出すなんてことは…」

「……もういいからお前等帰れ」
30172:2005/07/18(月) 00:04:09 ID:RvGXMNdC
というわけで、『くれぐれもミサキに手を出さないこと』と念押しされ、
お騒がせ二人組はさっさと帰ってしまった。
まあ、リョーコも勤め始めて忙しいことは重々承知なのだが…
いろいろと不満は残るが、それでもリョーコに逆らえないのが悲しい。
そんなことを思いながら、改めてセイジはミサキの寝顔を見る。
さっきまでセイジにくだを巻いていたのが嘘の様に、ぐっすりと眠っている。
(しかし…どうしよう?)
あらためて今の状況を冷静に考える。
いくらなんでも、元教え子と二人きりで一晩過ごすのはどうなんだろうか?
それにいくら酔っていたとはいえ、ミサキに「先生と浮気したい」とまで言われたのである。
何かあってからでは遅いのだ。
(こりゃ、やっぱり何としてでもリョーコに連れて帰ってもらうべきだったよな…)
自分の選択の失敗を、いまさらながら後悔するセイジ。

…しかしまあ、自分がしっかりしていればそんな過ちは犯さないだろう。
そう思い直すセイジ。
再びベッドの上のミサキを見る。セイジの苦悩も知らずに、相変わらずミサキは眠っている。

(今では立派な大人好きだ…)
そうセイジは心の中で呪文のように繰り返す。
と。
「うん…」
ベッドの上で寝返りをうつミサキ。その拍子にスカートの隙間から白い下着がのぞく。
着衣もいつの間にか乱れ、シャツがへその上辺りまでめくれ上がり、同じく白いブラがちらりと見える。
なんとも無防備なその姿をみて、少しドキリとしてしまうセイジ。
ゴクリと思わず生唾を飲み込む。
嗚呼、悲しい男の性か。
(オレって…大人好き…だよな…たぶん…)

こうして、セイジにとって長い、長い夜が始まった。

(つづく)
30272:2005/07/18(月) 00:07:27 ID:N5DdBQBZ
とりあえずここまでです。エロが全くありませんな。
すみません、後半はなんとかエロります。
ていうかまだ後半考えてな(ry

それではまた。
303名無しさん@ピンキー:2005/07/18(月) 00:07:51 ID:IUlCoNsM
じーじぇい
30472:2005/07/18(月) 00:09:07 ID:N5DdBQBZ
すみません、タイトルは「夏の一夜の浮気心」で。
305518:2005/07/18(月) 00:29:05 ID:iyZ+35NX
これだけ大勢職人さんがいるといいね。
良作が多いからさらりと駄作が混じってもスルーしてくれそうで。

と、いうわけでNGワードは「エロなし」「キャラ壊れ」です。
シンジ×アキ?で、シンジ一人称?です。
好き嫌い分かれると思いますので心してください。


306518:2005/07/18(月) 00:29:26 ID:iyZ+35NX
おかしいな?
何処からこんな事になったんだろう?




その日もいつも通りの休日だと。
俺は思ったわけだよ、うん。
妹のカナミに「いい加減起きろ!」って起こされた。
……足コキはやめろと何度も言ってるのに……まあそれもいつものこと。
朝食を食べ終わって、洗物をしてたらカナミが言ったわけだ。
「でかけてくるねっ!」と。
いつものメンバーで買い物にでも行くんだろうと思って俺は見送ったわけだベイベ。
で。
10分ほどしたら来客。
いつものメンバーの一人で、一番(唯一?)の常識人の矢野アキちゃんだった。
カナミなら出かけたけど……と俺が言ったら彼女はこう言ったわけさ。
「いえ、今日はお兄さんに用があってきました」
身震いしたね。
カナミがナニをやらかしたのかって。
思わず土下座して謝っちゃったもの。
けど、どーやらそーいうことではなかったみたいで。
なんか……話しにくそうだったから上がってもらったわけさ。
クーラーの効いたリビングに案内して。
アイスコーヒーを出して。
それで、どうしたの?と問いかけたわけさ。
破格の待遇とは言えないかもしれないけど、失礼はないだろ?
少なくとも。
いきなりマウントを取られるような事はしてないはずだ。
307518:2005/07/18(月) 00:29:49 ID:iyZ+35NX
そう。
おれはいきなり矢野ちゃんにグラウンドに倒されたんだ。
「ど、どうしたの矢野ちゃん!」
「責任、とってください」
責任と聞いて思い浮かんだのはやはり、カナミのことだ。
ううう……あいつナニしたんだよ?
ナニか?
ナニなのか?
とにかくここは謝り倒す他ない。
「ごめん!悪かった!カナミにはよーく言っとくから。
親とも相談して出来る限りの責任は取らせてもらうよ。
だからとりあえず降りてくれないかな?」
「や」
あらら。
拒否されちゃったよ。
「カナミに言うとか、親と相談とか、そんなことじゃないんです」
じゃあなんなのさ?
「おにーさんは……責任、とってくれるんですか?」
「……」
そう言われて、少し考えた。
けど、すぐに答えは出た。
簡単な事じゃないか。
「ああ。とるよ、責任」
カナミがなにかやらかしたら俺が何とかする。
考えるまでもないことだ。
俺はあいつの兄なんだからな。
妹の不始末は兄の不始末ってね。
308518:2005/07/18(月) 00:30:10 ID:iyZ+35NX
「本当ですか?」
「誓うよ」
……何に誓うかは知らないけどね。
俺無宗教だし。
「そうですかぁ……安心しました」
ほにゃんと矢野ちゃんは顔を綻ばせる。
その顔を見て俺は「ん?」と思ったわけだ。
いつも男っぽい……と言っちゃうと語弊があるな。
ん〜と……凛々しい…そう!凛々しい矢野ちゃんには珍しい表情だったから。
けど、そんな考えはすぐに吹っ飛んだ。
「んしょ……」
「ぬお!?な、なにしてんのさ矢野ちゃん!?」
「何って……見たままですよ?」
「見たままって……なんで上脱いでるの!!??」
そう。
何故か矢野ちゃんは上に来ていたTシャツを脱いでいた。
露になったブラが俺の目に……でかいな……って!そーじゃない。
「ストップ!矢野ちゃんストップ!」
さっきも言ったが、俺は彼女にマウントを取られていてろくに動けない。
だから彼女の行動を制する事は出来ないわけで。
いや、動けても制したかどうか。
心の何処かに役得役得♪と喜んでるやつがいる。
しょーがないじゃん。
俺だって思春期なのよ。
309518:2005/07/18(月) 00:30:38 ID:iyZ+35NX
けど。
けどね。
思春期で、やりたい盛りでもね。
妹の親友に手ぇだせるかい(涙)
だした日にゃぁあんた……食事に一服盛られますわよ(お嬢)
耐えるのだ……ダークサイドに身を委ねてはいけないアナキン(ス○ーウォーズ)
まあそんなわけで。
「落ちつこう矢野ちゃん。あ、ほら!荷物が机から落ちたよ。
中身大丈夫なの?なんか壊れたりとかしてるかもよ」
「あ……」
おそらくケータイでも入っていたのだろう。
中身を確認……って!
「ワイルドだね、矢野ちゃん……」
中身を全部床にぶちまけた。
これはワイルドなんてレベルじゃない。
大雑把とか、無造作のレベルだ。
「よかった……大丈夫だ」
矢野ちゃんが何かを手にもって安心してる……ケータイではない様だ。
だってケータイは俺の目の前に転がってるし。
そして空き缶も。
けどこの空き缶は……
「……缶チューハイ?アルコール飲料?」
意外だ。
矢野ちゃんがその手の飲み物の愛飲者とは。
いや、そりゃ前に家でクリスマスパーティしたときは飲んでたけど。
アレは正月のお屠蘇、ひな祭りの白酒みたいな……縁起ものだし。
平日(この場合の平日は休日の対義語ではなく普通の日の意)に酒を飲むとは。
けど、これで矢野ちゃんが妙な様子だったのにも納得がいった。
310518:2005/07/18(月) 00:31:23 ID:iyZ+35NX
「えっと……矢野ちゃん酔ってる?」
そう尋ねると素直にコクリと頷く。
やっぱりかい。
「でもなんで?普段からお酒飲んでるの?」
「飲みませんよ。どうしても踏み出せなかったから。
一歩を踏み出す勇気が欲しかったってゆーか、景気付けってゆーか」
はて?
踏み出せなかった?
勇気?
何を?
「えっと……ごめん、話がまだ見えてこないんだ」
「……カナミや、ショーコや、マナカって、その……あんなじゃないですか?」
「……ああ」
言葉にはしたくない。
それでもあえて言うならば……エロい。
「私いっつもからかわれたり、ツッコんだりばっかりで……」
「わかるよ。俺もそうだし」
「だから、どうしたらいいかなって考えて、それで思ったんです」
そこで矢野ちゃんは口を閉ざした。
「何を思ったの?」
だから先を促したわけなんだけど。
それが失敗だと気付いたのはもっと後になってからだ。
「ショーコはアレだけど、カナミもマナカも処女なんですよ」
「……」
なんか……妙は方向に話が進んでないか?
311518:2005/07/18(月) 00:31:50 ID:iyZ+35NX
「その癖処女で巨乳の私をからかうようなこと言ってくるんです。
だから私考えたんです。私が処女じゃ無くなれば少しはからかわれないでも済むのかなって」
さて、目の前に処女を捨てたいと言っている少女がいます。
その場に居るのは少女とあなた(男性)だけです。
それではここでクエスチョン!(世界○思議発見)
少女は誰に身を委ねるのでしょう?
おや?坂東さん、黒柳さん、野々村君全員スーパーひ○し君で?
それでは三人の回答同時に見てみましょう。
「あなた」「あなた」「あんただよ」
三人共「あなた」という答え。
それでは正解を不思議、発見!
「お兄さん、私の処女、もらってください」
そう言ってブラを取る矢野ちゃん。
……これは、喜ぶべきなのだろうか?
つーか、マテ。
フライングして喜んでる俺の下半身よマチタマエ。
そして矢野ちゃんよ、オチツキタマエ。
「待った矢野ちゃん!こ、こーいうことはもっとお互いを知ってからのほうが」
「知ってますよ、お兄さんのこと。三年生で、風紀委員で、アナル好きで」
「最後の一個はできれば知らないでいて欲しいんだけど……」
なんで知ってるんだ……って、カナミ情報に決まってるし。
「あの…お、お尻の方がいいって言うなら。私頑張りますから」
「頑張らないでいいから。とりあえず落ちつこう」
「準備も万端です」
「準備?」
首を傾げる俺の前にさっき壊れてないか確認してた「何か」を見せてくる。
見せてもらったわけなんだけど……こ、これは!?
「局長ーー!!」
薄さ0.03ミリでありながらその実力はまさにイージス!
312518:2005/07/18(月) 00:32:27 ID:iyZ+35NX
明るい家族計画。
こんどーさんだ。
そーいや彼の持ってた虎鉄偽物だとか。
ぷちトリビア。
「私、まだ学生だから。妊娠とかしたくないから」
うむ。
無計画にエッチして妊娠、中絶をする女子高生もいるこの時代に。
さすが矢野ちゃん、しっかり者。
……そうじゃない、そうじゃないんだボブ(←誰!?)
「あ〜…矢野ちゃん。俺は思うんだけどさ」
とにかく説得をしないと。
そう思ってたのに。
「でも、すっごく緊張してるんです。ほら、鼓動、速いでしょ?」
腕を取られ、矢野ちゃんの左胸へ誘われる。
柔らか!
でか!!
鼓動速いって言われても矢野ちゃん……心拍伝わってこないよ。
おっきすぎて。
「お兄さんも緊張してますか?」
そう言って。
俺の胸にそっと耳を押し当ててくる。
ついでに胸も押し当てられるわけで。
その時点で……飛びました。
理性の糸だか、頭のねじだかはふっ飛んじゃいましたよ。
「矢野ちゃん!」
「あっ……」
抱きしめたね。
そりゃあもう思いっきりに。
313518:2005/07/18(月) 00:32:59 ID:iyZ+35NX
倫理も道徳もどっかにポイさ。
ポイ捨てはよくない?
じゃあ誰かテキトーにリサイクルしといて。
とりあえず今日は要らないから。
まあそんなわけで。
「矢野ちゃん……ほんとにいいの?俺も男だし。思春期真っ只中だからさ。
ヤらせてもらえるんなら好きじゃない子が相手でもやっちゃうような節操無しだよ?」
「はい」
即答されちゃったよ。
喜んでいいのか悪いのか。
「私がお兄さんにシテ欲しいんです。お兄さんが私の事なんとも思ってなくっても。
私はお兄さん事想ってますから。だからいいんです」
「……」
さらっとすごい事言われてない?俺?
なんつーか……すっげー嬉しい。
「俺も、矢野ちゃんのこと嫌いじゃないよ」
「え?」
「まあ……なんつーか、キスから始まる恋もあるって言うけどさ。
エッチから始まる恋があってもいいと思わない?」
ツッコむな。
我ながら恥ずいこと言ってるって自覚あるから。
「お兄さん……」
「俺の部屋行こうか?」
「……はい」
矢野ちゃんの手を引いて二階の俺の部屋へ。
階段を上がる。
314518:2005/07/18(月) 00:33:23 ID:iyZ+35NX
遠い地にいる父さん母さん。
あなたの息子は男になります。
御近所の視線が冷たくなるかもしれませんが許してください。
俺はこの子を抱きます。
カナミ。
お前の友人に手を出す兄を許してくれ。
エロ本ならいくらでもやるから。
……なーんて。
バカな事を考えてる間に階段を上りきって俺の部屋に到着。
よし、次は大人の階段を登ろう。
気合を入れろ!根性をだせ!!
…まあ実際には。
肉棒を入れて!精液を出す!!
わけなんだが。
んなことはどーでもいいんだよ!!
ベットに矢野ちゃんを横たえ、その上に乗る。
「矢野ちゃん……いいんだね?」
「はい」
最終確認もとった。
それでは!
ア○ロ!いきまーす!!
「あ」
と、思ったらカタパルトの異常。
「どしたの矢野ちゃん?」
「服と荷物が…」
「あ、そうだね」
ふらりとカナミが帰ってきて服と荷物を発見したら血を見る事になる。
「俺取って来るよ」
階段を落ちるように……実際踏み外した……降りて、荷物と服を手に階段を駆け上る。
そう、この階段を上りきったとき俺も大人の階段を上る事になるのだ。
315518:2005/07/18(月) 00:33:56 ID:iyZ+35NX
遠い地にいる父さん母さん。
よく考えたらカナミのせいで御近所からの視線は絶対零度です。
もうこれ以上冷たくなる事はないでしょう。
カナミ。
よく考えたら矢野ちゃんをここまで追い詰めたのはお前のせいでもある。
お前が矢野ちゃんに許してもらえる様努力しろ。
俺は知らん。
……なんか、心配事が吹っ飛んだ気がする。
「お待たせ矢野ちゃん」
声をかけて部屋に入り、再び矢野ちゃんの上に。
さあ……いざ尋常に勝負!
「矢野ちゃん……」
まずはキスから。
そう思って顔を近づけたら……
「すぅ……すぅ……」
「……」
ウソ……ウソやん!
ウソでしょ!?
ウソだと言ってぇぇ!!
「寝てる?」
「すぅ……んぅ……」
「……は……はは……」
認めねえ……認めねえ……
316518:2005/07/18(月) 00:34:39 ID:iyZ+35NX
認めねえ……認めねえ!!

    こんなオチ認めねぇえ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

なんだよ!!このべったべったな展開は!!
ありえねぇ!!
ちょっと待ってよお嬢さん!
こっちはもう下半身が臨戦体勢どころか戦闘開始しちゃってるんですよ!!?
そこで停戦なんて無理ですって!
覆水を盆にかえせって言うんですか!!??
こうなったらいっそ……眠ってるだけなんだから問題は……。
「……んにゃ……おにいさぁん……」
……できませんて(泣)
そこまで堕ちれませんて(号泣)
俺にできる事はといえば布団をかけてあげる事だけさ。

その後俺は。
小1時間泣きはらし。
小1時間トイレにこもった。

トイレで小1時間も何してたかだって?
わかるだろ?寸止めされた事がある男でも、そうでない男でも。
だから聞くな(泣)



END
317518:2005/07/18(月) 00:36:19 ID:iyZ+35NX
終了。
誤字脱字表現違いはスルーで。

批判はある程度覚悟の上です。
初めての妹ネタがこんなになるとは思っても見ませんでした。
318名無しさん@ピンキー:2005/07/18(月) 01:15:26 ID:4OYDGZyn
駄目だ、腹痛いw
シンジ頑張れ、超頑張れ
319名無しさん@ピンキー:2005/07/18(月) 01:16:49 ID:layD1WLO
シンジw
腹が痛いw
320名無しさん@ピンキー:2005/07/18(月) 01:30:43 ID:E5eh3fyT
>>518氏GJ!!
シンジワラタw
トイレで小1時間も何してたん(ry
321名無しさん@ピンキー:2005/07/18(月) 02:33:14 ID:UcW6+K/I
もうエロ無しでいいだろ?全部エロが無いほうが職人様も、無理矢理エロ書かずに済むから投下しやすいしなw
322名無しさん@ピンキー:2005/07/18(月) 02:43:39 ID:ku8YEMru
エロ有りもナシも両方OK!
この漫画自体下ネタで構成されてるんだし
323264:2005/07/18(月) 03:12:19 ID:IkOPFIcc
どうも、三連休いかがお過ごしですか?264です。
518氏
 GJ!なんて言うか、幕張って漫画思い出しました。気分悪くしたらゴメンナサイ。
ところで、アキネタ多くなってきたなぁ…未来編も盛り上がってきたし…
 職人さんもかなり増えたし。
 職人の皆さん!暑い中ですが、互いに頑張っていきましょう!!

 ※エロを望む皆さんへ
 エロパロスレなのにエロを書かなくてゴメンナサイ。職務怠慢ですね…
 でも、皆さんを満足させようと想像は思いつくのに、
 文章にすると表しづらくなるわけで…という訳で、
 今回は絶対に本番入れ込みますんで許してくださいorz コノトーリ

さて、この前言った通り、コラボネタ仕込んでみました。マサヒコ×アキです。
多分、前中後編に分かれると思います…
携帯だからメモ8つしかストックできない…orz
それでは文章が下手でも許してやるよって寛大な方はご覧下さい。ドゾー
324264:2005/07/18(月) 03:12:53 ID:IkOPFIcc
「マサヒコ君!!!アナタは女心をわかっていないわ!!」
「な、何をいきなり!?」
「そこで、これをあげるから、恋愛について学んできなさい!!」
「??これは―――」


次の日。
「やっぱ、休日は人が多いな…」
爽やかに晴れた空はどこまでも澄み渡り、白い雲はちぎれた綿菓子のように
青いキャンバスにぷかぷかと浮かんでいる。
太陽から溢れ出す光の粒は街に降り注いで、街路樹や雑草に恵みをもたらす。
マサヒコはポケットに手を突っ込みながら街を歩いていた。
(‥にしても、一人で映画を見に行くのも久しぶりだな)
マサヒコがクスッと笑う。
 ここ最近は女性に囲まれた生活が続き、一人で何かするという事自体珍しいというハーレム状態。
だが、女心を理解できていないマサヒコにとっては、何気なく話したつもりなのに
 突然笑ったり、怒ったりするアイやミサキ達との付き合いは結構疲れるわけで…。
ポケットに入れていた手を抜く。小さく折りたたまれた紙を取り出す為に。
紙をゆっくり広がると、そこにはこう記してあった。

『あとでアイにいきます』

どうやら映画の前売り券らしい。
325264:2005/07/18(月) 03:13:19 ID:IkOPFIcc
(先生も素直に言えばいいのに‥)
 そう思って空を見上げる。丁度飛行機らしき物体が雲を描きながら飛んでいた。
信号にさしかかり、足を止める。
 マサヒコは軽く目を瞑り、昨日の事を思い出すことにした。
 ―いつもと違う、アイと二人きりの授業中。アイが突然口を開いた。
「マサヒコ君!!!アナタは女心をわかっていないわ!!」
「な、何をいきなり!?」
「そこで、これをあげるから、恋愛について学んできなさい!」
アイはそう言って一枚の紙を差し出す。
 「??これは‥映画のチケットですか?」
「そう!これを見て、女の子の気持ちを少しは理解しなさい!」
腕を組み、満足気にふんぞり返るアイ。
「……その代わりに、ウチの母親達と焼き鳥屋『孫鷹』に行って飲み食いする、と」
「うっ…どこでそれを」
「わかりますよ…昨日母親言ってましたし‥
それにこれ明日が期限ですし」
図星を突かれ戸惑っていたアイだったが、観念したのか深いため息をつく。
「…悔しいけど、その通りよ。本当は見に行きたかったけど…」
「…食欲には勝てなかったと」
「……ハイ」

信号が青へと変わり、人々が進み始める。
マサヒコは慌てて目を開け、人混みの中へ潜りこんで行った。
326264:2005/07/18(月) 03:13:42 ID:IkOPFIcc
一方、同じ通りを歩く女性が一人。
「楽しみだなぁ、前から見に行きたかったんだよね♪」
金髪にボーイッシュなショートヘアーが、歩みに合わせてサラリと流れる。
お気に入りの白いサンダルと茶色のショートパンツ。
それに、黄緑色のTシャツと小さなトートバッグのよくある週末の組み合わせ。

人々が歩く道は眩しいほどの光が降り注ぎ、その横の街路樹がやさしく影を落とす。
曲がり角を曲がったところで、彼女の携帯がバッグの中で震え始めた。
「誰かな?……カナミだ。もしも〜し」
「あっ、アキちゃん?今どこ?」
「どこって…映画見に行くとこだけど?」
「…本当に行くんだ?」
「何?何かするの?」
「いや…お兄ちゃんの部屋を掃除してたら、『女尻』ってAV見つけて‥
これからマナカちゃんと上映会開こうかと…」
「私‥パス」

ピッ。

 アキは黙って電話を切った。
(こんな日ぐらい私を下ネタ地獄から解放してよぉ‥)
ため息混じりに携帯をバッグになおす。
(つーか、本当に行くの?って…オイ!私が映画に行ってはイカンのか?)
カナミの言った事を思い返し、顔をしかめる。
ボケのいない所でも、ツッコミを怠らないアキ。流石である。
327264:2005/07/18(月) 03:15:02 ID:IkOPFIcc
(第一、誘ったのに来ないって言ったのはアイツ等じゃんか…)
アキの脳裏に数日前の会話が蘇った。
―昼休みの教室。あんパンを頬張るアキの姿。
 その周囲には、カナミやマナカ、ショーコといったお馴染みの面々。
 パンを食べ終え、袋をくしゃくしゃに丸める。
 少し息を整えた後、アキが口を開いた。
 「ねぇ…週末、映画見に行かない?」
「いいねぇ…で何見るの?」
「ほら、今スゴいブームの『あとでアイにいきます』!!」
「あ〜あれ?確かにおもしろそうよね。でも、悪いけど私行けないわぁ」
「え〜…って、わかってるって。どうせ彼氏とデートでしょ?」
 「あちゃー、バレた?」
 「バレバレだよ…」
 舌を出してテレるショーコに、アキは呆れるしかない。
 「カナミとマナカは‥行かない?」
 アキが二人の方を見やるも、頼みの二人の表情は少し曇り、互いに顔を見合わせていた。
 「…えっ何?私マズいこと言ったっけ?」
 「アキちゃん…今時純愛は無いよ」
 「へ?」
カナミがぽつりと呟く。
 「そうですよ。大体、カップルなんてお互いに互いの性欲処理係になるだけです」
 カナミの一言に、マナカが拍車をかける。
「そうだよ!!まさしくカップルは『突き合ってる』んだよ!!」
328264:2005/07/18(月) 03:16:16 ID:IkOPFIcc
「オマエはそれしか考えられんのか!?」
アキが左手を素早く伸ばし、ツッコミを入れる。いつもはここで終わるのだが―。
 「ほほぉ〜…それは私達も侮辱されているのかナ?」
 珍しくショーコが怒る。穏やかな表情だが、声は上擦っていて何か言いしれない恐怖感が漂っていた。
 カナミとマナカは、まさかショーコが怒るとは…といった顔でギクッとしている。
「カナミィ‥マナカァ…何か言いなさいよ!!」
 「うわぁぁあ!?ショーコちゃんがキレたぁ!!」
「しょ、ショーコさん!わ、私達は決してそんなつもりで言ったわけでは…」
キレたショーコをなだめようと、二人は必死でフォローするが、
 火に油を注ぐように彼女の怒り様は増していく。
「…でもさ、ショーコは実際彼と‥その…するワケでしょ?」
これ以上ひどくならないように、ゆっくりと言葉を選んでアキが話しかける。
 「何…アキまで?アキまで私達をそれだけの関係に見るの?」
ギロッとアキを睨むショーコ。
 「い、いや…そうじゃなくて…。そうだ!
 モテない友人の恨み事やグチだと思ってさ‥忘れて、忘れて…ねっ?」
アキの苦しいこじつけにショーコの動きが止まる。
やがて、ウンウン頷きいつもの彼女に戻った。
329264:2005/07/18(月) 03:16:53 ID:IkOPFIcc
「…それもそうね。アンタ達もそんなこと、彼を作ってから言いなさい」
彼氏持ちの余裕発言。
アキ達三人は、軽い劣等感に苛まれたが、
 むしろショーコが落ち着いた事に対する安心感の方が強かった。
「ふぅ…んで行くの?」
一段落たち、話を戻す。
「うーん…わかんないや。多分行けないと思う‥」
カナミが唇に指をあてて呟く。
「そっかぁ、マナカは?」
「私は小説の続きがあるので…」
マナカも彼女らしい理由で誘いを断る
 「なんだぁ…みんな行けないのかぁ…。もういい!私一人で行ってくる!!」
一人で恋愛映画を見に行くという、彼氏無しの女性には苦行のような行動。
それでもアキの見たいという意志は固かったわけで…。

かろうじて開始時間に間に合い、席を探すことにする。
「うわぁ…カップルだらけじゃんか‥」
見回す限りのツガイの群。
 もし小宮山がここにいたら、ショックで寝込むかもしれないほどの人数だ。
 アキが携帯の時計を見る。上映開始三分前だった。
「このままだと、映画始まっちゃう‥急がないと!!」
時間の無さの焦りに再び辺りを見回す。

 人、人、人、空席、人……空席!?

アキはやっと見つけた空席へ向けて急いで向かった。
330名無しさん@ピンキー:2005/07/18(月) 03:17:27 ID:clI3W7qQ
三日連続で色々キタ━━(゚∀゚)━━━━━━━
半端じゃねぇwww
331264:2005/07/18(月) 03:17:32 ID:IkOPFIcc
さて、ここでまたマサヒコに焦点を当て直そう。

アキより早く映画館に着いたマサヒコ。段差に近い真ん中の席を運良く手に入れていた。
「ジュースも買ったし、準備はこれでいいな…。」
マサヒコが辺りを見回すと、まだ明るい劇場内には既に多くのカップルの姿が。
 まだ昼間だというのに、キスしている奴らもいた。
(かなり居心地悪いな…)
マサヒコがいくら鈍くても、この雰囲気は否が応でも感じてしまう。
「まぁ‥いいや。俺は映画を見に来たワケだし…」
そう言って、手に持ったジュースを飲むが、その冷たさがヤケに堪えた。
 (ミサキとかでも誘えばよかったかな…)
ストローを離した口から、ため息が漏れる。
「あの…スミマセン。隣空いてますか?」
 「!?」
急に呼ばれたので横を振り向くと、金髪でショートヘアーの女性が困り顔で立っていた。
もちろんアキである。
「ええ、空いてますけど‥」
「よかったぁ〜、席どこも空いてなくて」
マサヒコの返事に安堵の表情を浮かべるアキ。マサヒコの隣にゆっくり腰掛ける。
(スゴい綺麗な人だな…でも、そんな年離れてるようには見えないな)
いつも顔を交える女性陣とは違う、何かに心奪われたマサヒコ。
332264:2005/07/18(月) 03:18:19 ID:IkOPFIcc
 アキは喉が渇いたため、ペットボトルのお茶を取り出した。
 走ったために多少泡立っていたが、そんな些細な事では飲まない気にならない。
 だが、アキはお茶を飲んでいる途中である事を思い出し、思わずむせてしまった。
 ―彼女は何を思い出したのか?
 ヒントは二つ、真実は一つ!
 ヒント1:お茶
 ヒント2:カナミとマナカ
 ―さあ、わかりましたか?
 答えは…そう!カナミとマナカの『お茶系のペットボトルは、
 尿を入れても気づかない』発言でしたぁ。
 (また口にできる物が減ったぁ…。お兄さんに責任取ってもらわないと…)
 青ざめた表情でペットボトルをなおすアキ。
 (どうしたんだろう?気分でも悪いのか?)
その様子を、終始じっと見つめてたマサヒコ。
 しかし、その熱視線にアキが気づきマサヒコの方を向く。

 ―不意に目と目があった。

 (えっ…うっうわわわわ!!?今こっち見てた!?)
 (ヤベッ!?見つめ過ぎた!どうしよう…)
 突然のことに両者赤面し、互いに別々の方を向く。

やがて、照明が一つずつ暗くなり、二人の目の前のカーテンがブザー音と共に開いた。
いよいよ上映開始である。
333264:2005/07/18(月) 03:27:35 ID:IkOPFIcc
 はい、前編ここまで。
 ショーコの性格がぶっ壊れてますね…
 まだメモに書いたあらすじの五分の一しか消化してないよ…orz

 最後に…今回の決断は、あくまで俺個人がしただけであって、
 決して他の職人さんにプレッシャーをかけたワケでは無いことを添えておきます。

 それでは、批判&要望年中募集中の264でしたぁ ノシ
334名無しさん@ピンキー:2005/07/18(月) 03:42:48 ID:clI3W7qQ
うげ('A`)264氏ごめんね〜
リロードしときゃよかたーよ
335名無しさん@ピンキー:2005/07/18(月) 09:35:49 ID:hpJDAoOJ
すごい夏祭りwみんなベリグジェ!
次はベテランさんか新人さんかさあどっちって感じのハイペースだ。

というわけで新参者氏とドミンゴ氏、アカボシ氏降臨期待
336名無しさん@ピンキー:2005/07/18(月) 10:12:30 ID:GzwY8rcD
みなさんとてーも・・・・・・・GJ!
がんばれ。
337名無しさん@ピンキー:2005/07/18(月) 13:10:59 ID:4N8lfn1F
職人さん方GJ!
最近のこのスレの状況にまさにやらしい悲鳴が!
338新参者:2005/07/18(月) 15:37:00 ID:trvdHgjN
ヤッタヨー 今回は珍しく全部書ききってから投下するよー

っても、いつもより短いだけですけどね

題名は『フェチごっこ』で、シンジ×カナミです
ちょっと二人らしくないといえばらしくないので、気をつけて下さい
では、置いておきますね
339フェチごっこ:2005/07/18(月) 15:37:33 ID:trvdHgjN
「お兄ちゃん、おかえりー」
兄が帰宅すると、妹は先に帰宅している。
そして、既にキッチンでエプロンを着けて夕食の準備をしている。
これが、城島家における日常であった。
「…ただいま…カナミ…」
兄はキッチンに入り、妹の姿を確認すると、静かに近付いていった。
「きゃっ!」
不意に後ろから回ってきた圧力に、妹は驚き、もっていたオタマを落としてしまう。
兄がエプロン姿の妹を、背中側から腕を回して抱きしめていた。
僅かに荒くなった兄の吐息が、妹の耳元に降りかかる。
妹はその兄の行為に対して、全く抵抗する素振りは見せなかった。
むしろ、兄の腕に自分の手を添え、僅かに頬を染めながら、兄の次の言葉を待っている。
「なぁ…今日もいいだろ…新しいの買ってきたからさ…」
そう言いながら、兄はゆっくりと妹を解放し、手に持っていた紙袋を手渡す。
それが、兄から妹に対する合図であった。
「メシの用意なんて、後でいいからさ…」
急かすように妹に肩を手で軽く叩く兄。
「うん…わかった…ちょっと待ってて…」
妹は、エプロンを外し、兄から渡された紙袋を胸に抱えて、スッとキッチンを後にする。
そして、静かに二階の自室へと急ぐのであった。

「やだ…お兄ちゃんってば相変わらず…」
自室で一人、紙袋を開ける妹。
その中身を確認して、尚更顔を赤らめるのだった。
「これって…競泳用だよね…薄いし…」
紙袋の中から出てきたのは一着の競泳水着。もちろんワンピース。
色は黒。何の飾りもない無地の黒。
ただ一点、腰の部分にメーカーロゴが白く小さくプリントされている。
その腰の部分に注目してわかったのは、カットがかなり深いこと。
「もう…しょうがないなぁ…お兄ちゃんは…」
そう言いながら、その競泳水着を一旦ベッドの上に置くと、
妹はそそくさと自分の衣服を脱ぎ始める。さらに下着に手を掛け、全裸になった。
340フェチごっこ:2005/07/18(月) 15:38:05 ID:trvdHgjN
そして、ベッドに置いた漆黒の競泳水着を手に取ると、全く躊躇なく足を通すのだった。
通常、こういった競泳水着を着る際に使用するはずのインナー・サポーターといった類のものは一切無し。
白い柔肌の上に、直に水着を纏っていくのであった。
「あっ…やっぱり…」
着てみて判ったが、渡された水着は妹の身体に対して若干小さめであった。
控えめながらも、きちんとした膨らみを持っている胸の先端には、突起が浮き出てしまっている。
競泳用であるため、元々少ない臀部の生地では、充分に隠しきれない尻肉がはみ出していた。
「全く…いい趣味してるよ…お兄ちゃん…」
などと非難しながらも、ある意味予想の範囲内でもあった。
この妹は昔から、兄の性癖に関しては特に知り尽くしているのであった。

「カナミー…もういいか…」
「うわぁっ!…ちょっとお兄ちゃんってば…」
妹がちょうど肩紐を通し終わったところで、兄が部屋に入ってきた。
ノックも無しに入って来られたことに驚く妹。
「もう…せっかちなんだから…」
しかし、実際着替え終わっていたこともあって、驚きつつも自分の身を隠そうとはしない。
水着を少々窮屈に感じながらも、その姿を兄にしっかりと見せ付ける。
競泳水着を纏った妹の身体は、括れた腰のラインが際立って見える。
「うん…サイズは思ったとおりだったな…」
普段よりも、女性であることをはっきりと伝えてくる妹の身体に、兄の視線は釘付けになる。
「えー…ちょっと小さいよ…」
自分の尻肉に食い込み気味の水着の生地を指で整えながら妹は訴えた。
「おいおい、そういう意味で『思ったとおり』なんだよ」
言いつつ妹に近付いていく兄。
「やっぱり…」
先程、着替えながら思った通りであった。
「お前だってわかってるんだろ…オレの趣味…」
「うん…」
「昨日もオレの部屋に入ったみたいだし…」
「うん…」
兄の言葉に一々頷く妹。
341フェチごっこ:2005/07/18(月) 15:38:39 ID:trvdHgjN
妹は昔から、部屋の掃除と称しては兄の部屋に出入していた。
そして、兄の持つ成年雑誌やアダルトビデオの類を勝手に持ち出しては、勝手に鑑賞していた。
時には鑑賞を越えて使用したこともある。
兄も、妹の行為に気付きつつも、単なる好奇心と思い、ある程度放置していた。
また兄は、妹がその成年誌などから得た知識でもって『いたずら』を仕掛けてきても、
適度に妹の相手をし、あしらうだけの包容力を持ち合わせていた。
しかし、妹の『いたずら』は過激になる一方。
やがて兄の方にもいたずら心が生まれ、遂に一線を越えてしまった。
誘ったのは妹。答えてはいけない誘いに答えてしまった兄。
そこから先は急流を下る川の水のように、二人はあっという間に堕ちていった。
そして、今に至る。

兄は、水着姿の妹の前で衣服を脱ぎ始める。
手早くシャツのボタンを外し、床に脱ぎ捨てる。
夏服なので、兄の脱衣には時間が掛からない。
あっという間にベルトを外し、後はトランクスを残すのみとなった。
兄の脱衣の様子を眺めながら、これから自分にされることを想像し、妹の頭に血が昇っていく。
遂にはトランクスまで脱ぎ捨て、全裸になって近付いてくる兄の姿に、
妹は既に自分の股間にムズムズとした違和感を感じ、モジモジと太股を動かすのだった。
妹の眼前に立った兄は妹の身体に手を伸ばし、左手で妹の括れた腰のラインにそっと触れる。
「…よく似合ってるよ…カナミ…」
「え?…そう?…えへへー…」
競泳用という機能を追及した水着に、似合ってるという言葉が似つかわしいかどうか、少々疑問に思ったが、
とりあえず兄に褒められて妹は嬉しくなる。
「うん…お前、貧乳だから…競泳水着はすごく『らしく』見えるんだよ」
「がっ!…もう…気にしてるのに…」
「いいんだよ…オレが好きなんだから…こういうの…」
そう言って、妹の胸に右手を伸ばしていく兄。
手の平が妹の左の胸を包み、指先が先端の突起に触れる。
「あっ…お、お兄ちゃん…」
兄の手の平の体温が、薄布越しに妹の胸に伝わってくる。
兄が指先を動かすと、生地の裏で乳首の先端が擦れて、直に指で触られるのとはまた違った刺激を与える。
342フェチごっこ:2005/07/18(月) 15:39:13 ID:trvdHgjN
「無いようでいて…ちゃんと膨らんでる…柔らかいし…」
「やっ…あっ!……ん…」
小刻みに動かされる兄の指。
兄の手の中で、妹の胸の先端は硬くなり、水着の上では突起であったものが、はっきりとした点になっていった。
特に薄手の生地で作られている競泳水着のため、余計にその形が際立って見えた。
(…そういえば、最初が制服だったっけ…)
初めて襲われたときは制服のままだった。
だから、というわけなのか、元々兄のそういう嗜好が強かったのか、
いつの間にか、こういったコスチューム遊びが、二人の間で行われるようになっていた。
前回が体操着+ブルマ。前々回がスクール水着。
もっと前に遡れば、ナース服やメイド服など随分と金の掛かったものもあれば、
レオタード(新体操)のようないかにもマニアらしいものもある。
Yシャツ一枚+パンティのみという特殊なものもあった。
「もぉ…この前学校の水着でしたばかりなのに…」
「バカ…スク水と競泳水着では全然違うんだよ…お前だってわかるだろ…」
「………」
妹が知る限り、兄が仕入れてくる雑誌やビデオの中では、アナル物に次いでコスプレ物が多く、こだわりも強い。
確かに、同じ体操服でも、体操服+短パン、体操服+スパッツ
広い意味では陸上競技用ユニフォームもその類だったのかもしれない。
特に、学校で扱われる衣服に対しての兄のこだわりは強かった。
やはり、身近な物ほど、普段妄想しやすいのだろうか。
「…カナミ……」
今日も妄想全開の兄の顔が近付いてくる。
妹の胸を弄っていた右手は、いつの間にか腰の後ろに回され、
両手でもって妹の身体を抱き寄せてくる。
きつく抱き寄せられると、剥き出しの兄のペニスが二人の間に挟まれ、妹の太股辺りに押し付けられた。
「あっ…う…うん…」
太股に兄のペニスの感触を感じ取りながら、その温度が上がってきていることを知る妹。
そして、さらに近付いてくる兄の顔に対して、静かに目を閉じた。
「ん…んん…」
二人の唇が重ねられた瞬間、妹の太股に押し付けられた兄のペニスがピクリと動いた。
そして、兄の舌が、妹の唇を割り始める。
343フェチごっこ:2005/07/18(月) 15:39:46 ID:trvdHgjN
「んっ…あっ……」
妹は閉じていた唇を半開きにし、兄を受け入れようとする。
兄の舌は、妹の唇を丁寧に舐めまわしてから、微かに開いた口の中へと侵入していった。
そして、口の中で、妹の舌を絡めとり、持ち上げる。
「えぁっ…ん…」
兄の舌が自分の舌に触れたとき、妹の唇は微かに震える。
その震えを感じ取ったところで、兄は一旦口を放した。
「カナミ…オレのを…挟んでくれ…」
そして、芯を持ち始めた自分のペニスを妹の下腹部に押し付ける。
妹の身体を抱き寄せる手も若干弛め、妹からもその状況が見えるようにした。
「え?…う…うん……」
妹が見下ろすと、そこには卑猥な形をした兄のペニスがある。
その姿を見つめて、妹はまた興奮を覚えるのだった。
そのペニスを自らの手で握ることも全く躊躇しない妹。
そして、兄に言われるがまま、握ったペニスを自分の股下に持って行き、
自らの両太股と、股間とで肉棒を挟みこんだ。
(あっ…お兄ちゃんの…硬くなってる…)
妹の太股の柔らかさと、股間の柔肉の弾力、そして、競泳水着独特のスベスベとした感触に包まれて、
兄のペニスはピクピクと小さく震え、さらに硬質化していった。
「お…お兄ちゃんの…熱いよ…」
さらに、通常より高くなっているペニスの体温が、薄布越しに妹の性器に伝わってくる。
それがまた妹を感じさせ、熱くさせるのだった。
「お前のせいだ…ん…まだ、あんまり締め付けるなよ…」
兄はまた、妹の身体をきつく抱き寄せ、顔を近付けていく。
再び近付いてくる妹の顔は、兄の肉棒の感触を感じて軽く上気していた。
「んん…ん…」
再び唇を重ねあう兄妹。今度は妹の方から舌を出した。
兄はその舌を自らの唇で優しく甘噛みし、吸い上げるように自分の方へと引き寄せた。
妹の舌に吸い付きながら、腰に回していた両手を、妹の腰のラインに沿って、下へと降ろしていく。
「えっ…ぅぅ…」
兄の手が向かう先にあるのは、緩やかな曲線を描いている妹の尻。
女性らしく出っ張り気味の妹の尻肉を、下から持ち上げるように揉み始める。
344フェチごっこ:2005/07/18(月) 15:40:22 ID:trvdHgjN
「うっ…はぁ…ぁ…」
兄の手付きに、妹の身体が微かに震え、思わず顔を引いてしまう。
甘くなった妹の吐息が、兄の顔に降りかかり、鼻腔を擽る。
「うぅ…んぅん…」
そして、兄は妹を逃がさない。
頭を反らせる様にして引いていく妹の唇を追いかけ、唇を重ね、また舌を侵入させていく。
その一方で妹の尻に回っている手は動かし続け、遂には片方の手の指を水着の端に食い込ませた。
「んんっ…」
妹の目が見開かれる。
臀部に当てられた水着の生地の端から、兄の手が無理矢理中に侵入してきた。
兄の手が、水着の中で動き回り、無造作に掻き回す。
しかし、兄の手は、無闇矢鱈に動き回っているわけではなかった。
妹の尻肉の谷間を探し当て、ゆっくりと溝をなぞり始める。
「んっ…あぁあっ!…」
妹が頭を仰け反らせるようにして兄から口を離す。
兄の手の指が、遂に一点を探り当てたのだ。
腹に響いてくるような衝撃に、妹の膝も震えている。
「コラ…逃げるなよ…」
兄は開いた方の手で妹の頭を後ろから持ち上げ、また舌で口を犯す。
そしてさらに、もう片方の手の指を、見つけ出した一点、妹の尻穴に押し付け、指先を挿入していく。
「んんっ…んっ…んん…」
響いてくる衝撃に、妹の頭が暴れる。
しかし、今度は兄の手で押さえられているので逃げることが出来ない。
舌が痺れ、ぼぅっとなるほどに口を犯される妹。
もう一方で、兄の指は更に妹の尻の中に侵入し、グリグリと掻き回していた。
ダブルの刺激が妹の身体を掻き混ぜ、昂らせていく。
ようやくにして兄が口を離した頃には、妹の頬はすっかり上気し、目尻はトロンと下がっていた。
「やぁぁ…また…お尻ばっかりぃ…」
兄は口を離してからも、妹の尻穴を掻き回し続ける。
中指の第二関節までを侵入させ、抜き出し、また侵入させ、今度は円を描くように指を回す。
「…また……お尻に挿れるの?…」
尻穴を解すような兄の指の動きに、妹はかつて体験した兄の嗜好を思い起こした。
345フェチごっこ:2005/07/18(月) 15:41:22 ID:trvdHgjN
女性の肛門にペニスを挿入して犯す。
それがこの兄にとってこの上ない至極の性行為であり、
長い間兄の性癖を観察し続けてきた妹にとっては周知の事実であった。
「…いや…今日は挿れない…」
しかし、今日の兄からは予想外の答えが返ってきた。
「えっ?!」
むしろ妹の方が肩透かしを食らったようで、疑問の声を上げる。
「バカ…水着は脱がしちゃったら意味無いんだよ……」
どうやら、コスチュームに対して、兄なりの細かいこだわりがあるようだった。
思い起こしてみれば、ナース服のときは、兄は一切動かず、妹が奉仕する一方だった。
挿入は無し、手コキと口で兄はイッた。
しかし、体操服+ブルマのときは、脱がされたし、後背位からアナルへの挿入があった。
それでも、よくよく思い返してみれば、ブルマはパンティと一緒になって膝のところに引っ掛けてあったから、
それが『こだわり』の部分だったのだろう。
「や…でも…何でお尻の…あなぁ……うぁぁ!!」
兄の指がググッと一層深く挿入され、持ち上げるように力が込められる。
尻穴への異物感に、妹は激しく悶え、手が兄の背中の上を、宛ても無く彷徨った。
ここまで妹の尻穴を刺激しておきながら、挿入するつもりがないとは、妹の中でいまいち説明がつかなかった。
「だって…こうやって尻の穴弄ってやると、お前、濡れてくるだろう…ホラ…」
妹の疑問に答えるように兄が言う。
そして、兄はゆっくりと抱き寄せていた妹の身体を少しだけ解放し、視線を下げてみせた。
「あ…あぁ…」
兄の視線に釣られて、妹が視線を落とすと、そこには妹の太股の間に挟まれたままの兄のペニスが見える。
そして、その竿の部分が、妹の股間から滲み出た恥液で濡らされ、部屋の光を鈍く反射していた。
「ほら…水着のここのところ…色が変わってる…」
兄はそう言って、妹の下腹部に触れる。
妹が纏っている水着は、そこの部分だけ内側から染み出したモノでジットリと濡れ、さらに深い黒となっている。
水着でありながら、他は全く濡れてない中で、股間だけが濡れている様子は、余計に淫靡に見えた。
346フェチごっこ:2005/07/18(月) 15:42:04 ID:trvdHgjN
「やだ…お兄ちゃんのエッチ…」
内側から滲み出た液で、競泳水着が妹の性器にピッタリと貼り付いていく。
インナーを身に付けていないため、水着が貼り付くと、ワレメの形が僅かに浮き上がって見えた。
その光景に興奮したのか、兄はまた妹を強く抱き寄せ、股間にペニスを擦り付ける。
「お…お兄ちゃんのが…当たる…ぅ…」
既に充分硬くなった兄のペニスの竿が、下から持ち上げるようにその角度を上げてくる。
そのペニスを兄が前後に動かすと、硬くなったカリが妹の会陰に擦れて、ビリビリとした熱い衝撃が、
薄布越しに性器に響いてくる。
「ほら!…もっと濡らせよ…カナミ…」
妹の股間にペニスを押し付けながら、兄は妹の下腹部に手を伸ばす。
そして、妹の水着の生地を掴むと、そのまま上に引っ張り上げた。
「うぁぁ…く…食い込んで…」
生地が股間に食い込み、尚更性器の形が際立ってくる。
敏感な部分が、水着の内側の生地で擦れて、妹はまたモジモジと太股を動かす。
それがまた、兄のペニスを刺激する。
「これだよ…競泳水着の良さ…スク水より生地が薄いから、身体のラインがくっきり見える…」
兄の視線の先には、妹の胸があった。
明らかに硬質化した胸の先端は、ポツポツと二つの点を浮き上がらせている。
兄は身を屈めて、妹の胸に顔を近づけると、その点を唇に含んだ。
「う…ぁぁ…はぁ…」
胸、尻、そして性器。三点を同時に責められ、身を捩らせる妹。
「そうだな…脱がすのは無しだけど、ずらすのは有りかな…」
妹の腰を抱えながら、兄はまた新たな嗜好に思い当たった。
妹の尻穴に挿入していた指を抜き出すと、そのまま水着の中からも手を抜き出してしまう。
「な…何?…」
「待ってろよっと…」
兄は水着から抜き出した手の指を、また水着の端に引っ掛ける。
そして、そのまま水着の尻を覆っている部分の端から生地を集めて、妹の尻溝に寄せていく。
「もぉ…変なことばっかり考え付くんだから…」
片方を寄せたら、もう片方の生地も寄せ、さながらTバックのような形にしてしまう。
347フェチごっこ:2005/07/18(月) 15:42:53 ID:trvdHgjN
「うん…うまいこといった…」
妹の肩に顎を乗せ、肩越しに妹の尻の様子を確認する兄。
白い尻の柔肉の真ん中に、黒い生地のラインが一本、際立って見える。
「…私…知ってるよ…『すぽ〜つうぇ〜ぶ』っていうビデオでしょ?こういうの…」
兄にされるがままになりながら、妹はかつて兄の部屋から持ち出したビデオのことを思い起こしていた。
「なんだ?お前も見てたのか…」
「うん…こうやって、わざわざ競泳水着着せて、弄って、ずらして…そして…」
「…それで……?」
「…水着…着たまま…ずらして…アソコに…」
「オレは本番はしないよ」
兄は妹の言葉を遮るように言った。
確かに、兄妹としての一線は越えてしまっている。
尻穴への挿入もあった。肛内射精すらあった。
しかし、それでもこの兄は、頑なに妹の女性器への挿入はしなかった。
そこが、この兄の決めたギリギリのラインだった。
「ほら…そんな変な心配しなくていいから。もっと濡らせよ…」
兄の言葉が、妹の耳元で直接響く。
「………」
妹の真意は、『心配』などではなく、むしろ『期待』とも言えるものだったが、兄には伝わらない。
兄は自分の嗜好に従って、尻の中心に絞った生地を握って上に引っ張り上げる。
「うぁぁ…ぅ…」
後ろから引っ張られることで、股間の生地が、尚更食い込み、性器の形を際立たせる。
そして、兄の指が、妹の股間に浮き出てきたワレメのラインをなぞっていく。
そのとき、兄の指はそのワレメの頂点にしこりのようなものを見つけた。
「ふふふ…ここも硬くなってるぞ…」
「あぅぅ…そこは…」
兄の指がそのしこりの上を通過する度に、妹の身体がピクンピクンと跳ねる。
そこは紛う事無き妹の陰核。
直接触られたのなら、すぐにでも気をやってしまう場所。
しかし、今は薄布一枚を隔てて、凄まじい刺激を伝えつつ、イクまでには至らない。
妹にとってはとても歯痒い衝撃が、兄の指によって加えられ続けた。
348フェチごっこ:2005/07/18(月) 15:43:31 ID:trvdHgjN
「どうだ?カナミ…」
「うん…いっぱい…いっぱい濡れてきちゃった…」
その言葉を聞いて、兄は、尻部分の生地を握っていた手を弛め、妹から身体を離した。
「うわ…ぁ…」
そして兄は感嘆の声を上げる。
妹の太股の間から抜き出した兄のペニスはテラテラと光り、淫猥な姿を部屋の灯りの中に晒した。
妹の内側から溢れ出した恥液は、股間ばかりでなく、太股の内側までビショビショに濡らし、
そこに挟んであった兄のペニスを完全に包んでしまっていたのである。
「すごいな…お前……」
確認するように、手で妹の股間に触れる兄。
水着の生地越しだというのに、指と妹の間には糸が引いて見えた。
「えへへー……私はいっぱい濡れちゃったけど…それでお兄ちゃんはどうするの?」
「んー?…」
「…だって…お兄ちゃんの…すごくイキたがってる…」
そう言って妹は張り詰めている兄のペニスを優しく握った。
妹自らの愛液に包まれた兄のそれは、そっと触れると、ヌルリと滑るような感触を持っていた。
「んっと…そうだな…カナミ…ベッドの上に座って…」
「うん…」
妹は兄に言われたとおり、ベッドの端に腰掛ける。
「ん…いや、足も上げちゃってさ…」
「こう?」
腰掛けるのではなく、ベッドのマットの上に座る。
さながら体育すわりのような格好になった。
「そうそう…」
妹に続いて兄もベッドの上へ進出していく。
妹が座っている前に、正座するように座り、妹の膝に手を掛ける。
「…ほら…もっと足開いて…」
「うん…」
兄に言われるがまま、妹は両手を後ろに突くと、膝の力を緩めた。
後は、兄の腕の力に従って、妹の足が開かれていく。
349フェチごっこ:2005/07/18(月) 15:44:06 ID:trvdHgjN
カットの深いハイレグの水着が、股間の形を際立たせている。
愛液が充分すぎるほどに染み込んだそれは、黒く鈍い光を放ちながら、
妹の性器に貼り付き、可憐な双丘を浮き出させている。
その性器がヒクヒクと呼吸する様も見て取れるほどにピッタリと張り付いていた。
「やだ…何だか、裸より恥ずかしいかも…」
「ふふ…それが狙いだよ…」
そう言いながら、兄は妹の足の間に頭を埋めていく。
そして、妹の性器に張り付いている部分に吸い付いた。
「んふっ…ん……」
チューチューと音を立てて、水着に染み込んだ恥液が、吸い取られていく。
しかし、それでも妹のその部分が乾くことは無い。
「ハハッ…プニプニしてるよ…」
盛り上がって見える妹の股間を、指で軽く突付く兄。
妹の性器の感触を楽しんでいる。
同時に、兄は妹の濡れ具合も確認していた。
「すごく…濡れてる…これなら充分いけるな…」
兄はそう言うと、妹の両膝裏に自分の両手を回して、軽く持ち上げた。
「え?…」
その勢いで、後ろ手で軽く支えたいただけの妹の上半身はベッドの上へと崩れ、背中がシーツの上に着いた。
股が大きく開かれ、とても恥ずかしい格好。
股間に集められた水着の生地が、プックリと盛り上がっていやらしさを醸し出している。
「カナミ…お前の身体…すごくエロいよ…」
「ホント?」
「あぁ…オレ…凄く興奮してる…ほら…」
そう言って、兄はいきり勃った自分のペニスを妹の性器の上に乗せる。
先程までは会陰に収まっていた兄のペニスの熱が、今度は女性器の上に伝わってくる。
「すごい…おっきい……」
赤黒く膨れ上がった兄のペニスが、自分の性器の上でピクピクと脈打つように動いている。
その光景に、妹の方も段々興奮してきた。
「うん…じゃぁ…いくぞ……」
兄は妹の膝裏を掴んだ手を真ん中に寄せていく。
そうして、ちょうど太股の内側で兄ののペニスを挟み込むような形にする。そして、その兄のペニスの裏スジには、妹の濡れた股間が密着していた。
350フェチごっこ:2005/07/18(月) 15:45:03 ID:trvdHgjN
「スマタ…?」
妹には、兄がしようとしていることが何となくわかった。この妹は、世の通常の男性よりも性知識が豊富だ。
「厳密には『素』じゃないけどな…まぁ…やろうとしてるのはそういうこと…」
確かに、競泳水着という薄布を一枚隔てているため、『素股』ではない。
しかし、その薄布は女性器の形を隠すことはできていないため、
このままペニスをそこに擦り合わせれば、要は同じことであった。
「…だから、たくさん濡らせって言ったろ?……これがやりたかったんだよ…」
そして、兄は妹の太股の間にペニスを挟みこんだまま、ゆっくりと腰を動かし始める。
前後に、ゆっくりと。しかし段々速くなっていく。
「うっ……あぁぁあぁ……」
太股の間を、硬い兄のペニスが通り過ぎていく。
妹が顔を上げると、赤黒く光っている兄の亀頭が、自分の股の間から見え隠れしている。
「いいよ…カナミのアソコ…凄く柔らかい…」
薄布一枚を隔てて、男の熱い肉棒が、何度も何度も女性器の上を這い回る。
生地に包まれているからこそ、兄のペニスは動きやすく、腰の動くペースが段々と速くなっていく。
「思った…とおり…競泳水着ってさ…濡れると余計にスベスベになるんだぜ…」
興奮気味の兄が伝える。
元々、競泳水着というものは、極限まで水の抵抗を少なくするように設計されている。
スクール水着のようにいかにもな厚い布地ではなく、
表面は滑らかで、身体にフィットし、凹凸を減らすように作られている。
特に水分を含んだ際の表面は、水が通り抜けやすいように滑るほどに抵抗が無くなる。
しかし、普通の水分とは違い、今、妹の水着に含まれているのは妹自身の愛液。
水着の機能として表面がスベスベになった上に、独特のヌルヌルした感触が加わっている。
その感触が、兄のペニスの裏スジに密着し、敏感な部分を擽っていく。
(あぁ…お兄ちゃんのが…擦ってる…)
尚更勢いを増していく兄のペニス。
妹は、自分の太股が挟み込んでいる兄のペニスが、段々と太さを増していくのを感じていた。
さらに硬くなった亀頭のカリ首が、何度と無く妹の性器の『しこり』を擦った。
351フェチごっこ:2005/07/18(月) 15:45:49 ID:trvdHgjN
「こらっ…カナミ…足動かすなよ…やりにくいだろ…」
「だって…だってぇ…」
兄のペニスが『しこり』の上を通る度に、ゾクゾクと続け様に背中に悪寒が走る。
妹の足は、自然とバタバタと動いてしまうのだった。
「はぁ…はぁ…カナミも気持ち良いのか?…」
妹のその表情は兄に見られていた。
掛けられた言葉に、思わず顔を赤らめてしまう妹。
「う…うん…気持ち良いの…」
兄に言われると、余計に神経が過敏になっていく。
妹は熱い肉棒でワレメを擦られながら悶えた。
そのペニスの摩擦熱が、自分の膣に伝播し、挿入されてもいないのに、段々と身体が中から熱くなってくる。
自分の膣壁から、トロトロと愛液が滲み出すのが、頭の中に伝わってくるようだった。
「ぅあっ…」
そんな最中、妹が小さく声を上げる。
「ぅ…スマン…」
勢いよく太股の間を出入りする兄の亀頭の先端が、妹の股間に刺さるように引っ掛かった。
挿入されてしまいそうな感触。
「びっくりした?」
「うん…びっくりした…でも…興奮した…」
太股の間に、しっかりと挟み直して、尚も腰を動かし続ける。
やがて、兄の腰の動きが、小刻みな、切迫したものになっていった。
「うん…オレも…もうすぐ…イキそう…」
妹の股間から姿を覗かせている兄の亀頭の先がプルプルと震えている。
352フェチごっこ:2005/07/18(月) 15:46:27 ID:trvdHgjN
もうすぐ射精する。
そう思った瞬間、カ妹の身体が緊張で強張り、妹はシーツをキュッと握り締めた。
兄が、妹の足を持つ手に力を込める。
「うぅっ…」
兄が呻くと、兄の腰が跳ね、ペニスがムクリともう一段階大きくなった。
そして、妹の太股の間から亀頭を覗かせたまま、ペニスを痙攣させている。
「あぁ…あ…」
妹の唇が震える。
「うぅあぁっ!!」
兄が悶え、大きく呻いた次の瞬間、亀頭の先の裂け目から、勢い良く白い精液が噴出した。
「はぁ…ぁぁあぁ…」
妹の見つめる中、兄の白濁した精液がペニスから飛び出し、妹の腹の上に降り注がれていく。
腹が熱い。
熱い精液の塊が、ビュゥッ!ビュゥッ!と続け様に発射され、漆黒の水着の上に、点々と白い筋を作っていく。
「すごい…お兄ちゃん…いっぱい出てる…」
妹の太股の間で、兄のペニスが跳ね回り、妹の身体に精液を降り掛けていく。
その光景は、妹を充分すぎるほどに興奮させた。
「うぅっ!…うっ!…ぁあぁ…」
妹の顎にまで到達するほどの勢いを見せていた射精も、次第に収まっていく。
いつしか兄のペニスは力を失っていき、妹の太股に包まれながら、トロトロと残りを漏らしていた。
「ふぅー…はぁぁ…」
兄が、妹の膝裏から手を離し、妹を開放する。
再びゆっくりと開かれる妹の足。
股間と内股は、兄の精液でベトベトになり、太股が開く際には何本もの糸を引いていた。
「はぁ…はぁ…良かったぞ…カナミ…」
一息ついた兄は、妹の隣にゴロンと横になり、妹の髪を撫でた。
「カナミ…?…」
だが、その妹の様子がおかしい。
「はぁ…はぁ…はぁ…」
頬を上気させ、瞳に軽く涙を溜めながら、息を荒げている。
兄が注意深く眺めてみると、妹の肩が上下していた。
353フェチごっこ:2005/07/18(月) 15:46:59 ID:trvdHgjN
そして、その肩の先に視線を移すと、
妹は誰に言われるでもなく、自分の意思で、頻りに自分の『しこり』を擦っていたのだった。
「カナミ…お前…」
「ごめん…お兄ちゃん…私も…私も熱いの…」
自分の身体に降り掛かった兄の精液が、独特の青臭い匂いを放ち続けている。
その淫靡な匂いが、妹をどうにも堪らなくさせていた。
「わかったよ…ほら…手伝ってやる…」
そう言って、兄は妹の性器を覆っている水着の生地を、尻にしたのと同じように、中心に寄せた。
「あっ…やぁぁ…」
兄の前に露わになる妹の陰唇。
兄はその剥き出しの陰唇に指を這わせると、ワレメを強調するように、柔肉を中心に寄せてみせる。
そして、もう片方の手で、寄せた生地の方を摘むと、上下に揺らした。
「うぅ…ふっ…あぁあぁああっ…」
そうして妹の陰核を生地で挟み込み、揺らしながら擦り上げていく。
妹の身体が、弾かれたようにビクッ!ビクッ!と跳ねた。
「イケそうか?…カナミ…」
「う…うん…あぁぁ…」
「そうか…じゃぁ、自分で擦って…」
そう言うと、兄は妹の性器から手を離した。
「やぁぁ…止めちゃやぁ…」
突然放り出された妹。
それでも堪らなくて、兄に言われたとおり、自分で擦り続ける。
「ほら…これやるから…」
そう言う兄は、妹の頭を抱えて、口元に自分のペニスを持っていく。
そこから先は、具体的な指示を出さなくとも、妹は口を開け、自分から兄のペニスを口に含んでいった。
「うん…そう…オレのをしゃぶりながら、イクんだ…」
兄のペニスを口に含みながら、妹の舌が口の中でモゴモゴと動き回る。
その舌先が、兄の先端に触れたとき、精液独特の苦味を妹の脳に伝えてきた。
「うっ…あぁぁ…」
兄が悶える。
さらに兄を求める妹は、唇を動かし、兄の尿道に残った精液まで吸い上げた。
妹の口の中に広がる精液の味。それが、さながら媚薬のように作用し、妹を昂らせる。
354フェチごっこ:2005/07/18(月) 15:47:33 ID:trvdHgjN
陰核を擦る妹の手の動きは激しくなり、
やがて、ビクゥ!!と大きく身体を反らせた。
「――つっ…イッたか?…カナミ…」
唇で急激にペニスを締め上げられ、思わず腰を引く兄。
「ふっ…うぅぅぅぅ…」
ペニスが口から抜き出されたところで、妹はビクビクと身体を小刻みに震わせている。
そんな妹を労るように、兄はそっと頭を撫でた。
「ほら…もう、声出してもいいから…」
「ぅっ…うっ…はぁああああああああああああぁああ!!」
兄の言葉を合図としたかのように、妹は激しく叫ぶような声を上げながら、絶頂に達した。
ベッドの上で、自分の股間を抑えながら、身体を『く』の字に曲げてビクンビクンと震えている。
少量の失禁も伴っていたのか、さっきにも増してシーツが濡れていた。
「ふぅ…はぁぁ…」
兄の腕の中で、震え続ける妹。
妹の気が引くまで、兄は優しく妹を抱きしめていた。
「はぁ…はぁ…はぁ――…」
やがて、妹も収まっていき、表情も段々穏やかになっていく。
そして、絶頂の余韻に浸るような艶やかな表情で、兄を見つめた。
「ありがと…お兄ちゃん…もういいよー…」
そして、まだ力が入りきらないであろう身体を、気丈にも起こして見せた。
「おい…大丈夫か?…」
身体中に、精液と愛液をこびり付かせたまま立ち上がる妹。
その足取りは、まだ覚束なく見えた。
「だいじょーぶだよー…うん…シャワー浴びてくるね…」
そう言って兄を残して、妹は自室を後にした。
兄は、まだ少し心配そうな顔をしていた。



355フェチごっこ:2005/07/18(月) 15:48:32 ID:trvdHgjN


「うわー…染み込んじゃってるかな…取れない…」
バスルームに着く頃には幾分か余裕を取り戻した妹。
洗浄がてら、水着を着たままシャワーを浴びている。
「それにしても…」
バスルーム内の鏡に写った自分を見つめる妹。
「すごい…いっぱい…今回のはかなりヒットだったみたいね…」
自分が纏っている競泳水着の至る所に、白い精液がこびり付いている。
その量は、前回よりも、前々回よりも、ずっと多いように思えた。

バタンッ!!

不意に、妹の後ろでバスルームのドアが開く音がする。
「うわぁっ!…ど、どうしたの?お兄ちゃん」
断りも無く侵入してきたのは他ならぬ兄。
妹の今の様子を確認した兄は、安堵したような表情を見せた。
そして、言葉を続ける。
「忘れてた…」
「え?なに?…」
「水着は…全体が濡れているのが良いんだった…」
兄の目の前には、全身にシャワーを浴びて、全身にピッタリ貼り付いた競泳水着を着ている妹の姿。
兄の欲望が、またムクムクと首を擡げ始めた。
「えぇー…お、お兄ちゃんのエッチー…」
兄はシャワーを握り締めたままの妹の身体を抱き寄せる。
思春期の男の欲望は留まるところを知らない。

(おしまい)
356新参者:2005/07/18(月) 15:52:59 ID:trvdHgjN
以上です。

一応、二人の背景は含んだつもりです。

普段の二人らしくないといえば、そうかもしれませんが、
今回のは、
「あー…実は見えてないところの二人の日常がこんなだったらいいなぁー」
という妄想です。

あと、何気に、前に書いたシンジ×カナミの続きだったりします。

シンジがカナミの膣内に挿入しないのは、未来の彼氏を思ってのことです。
失礼しました。

あと、カナ×マサの続きはまた書くつもりです。

また、よろしくお願いします。
357? 名無しさん@ピンキー:2005/07/18(月) 16:18:34 ID:GzwY8rcD
>>356新参者氏
GGGGGGJJJJJJJJJJJJだーーーーーーーーーー
358名無しさん@ピンキー:2005/07/18(月) 16:22:42 ID:WJNjOfqr
新参者氏GJ!!!
久々の降臨&エロマックスで大満足っす!
氏家スレの職人は化け物か!?
359名無しさん@ピンキー:2005/07/18(月) 16:23:36 ID:clI3W7qQ
なんて卑猥な(*´д`*)
360名無しさん@ピンキー:2005/07/18(月) 16:27:12 ID:QbIUwRy4
やっぱりエロはいいgj
361名無しさん@ピンキー:2005/07/18(月) 16:59:38 ID:kNcBIzqB
(´-`).。oO(古田氏がんがれ……)
362名無しさん@ピンキー:2005/07/18(月) 17:02:32 ID:UcW6+K/I
新参者様キター!!これだよ!!もう最高だよ♪あなたは、氏家エロパロスレの救世主だよ!神様!仏様!新参者様!!ありがとう!!エロ最高!ジーク新参者!!新参者様マンセー!!エロ最高!!!
363( ゚д゚)ポカーン:2005/07/18(月) 17:29:19 ID:14GrMVuP
なにこの神独占スレ
ふざけないでよ!!(#゚Д゚)
364名無しさん@ピンキー:2005/07/18(月) 17:30:01 ID:GE58qWzF
エロス!!
365名無しさん@ピンキー:2005/07/18(月) 20:31:02 ID:hpJDAoOJ
新参者氏、エロ分補給ありがたやありがたや。

しかしマジ超ペース、本当に古田氏大変だろうなあ。
まだこの流れで名前見てない職人さんもいるし、それらの方々も投下をはじめたら‥‥
こりゃドエライマツリニナチマウダヨー。
366名無しさん@ピンキー:2005/07/18(月) 20:34:17 ID:ldwMywkf
>>361
心から同意
スレが盛り上がるのは嬉しいが負担が増えて大変だよな
本当にがんばってくれ
367名無しさん@ピンキー:2005/07/18(月) 20:46:12 ID:SzMQUnlD
神降臨率高━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!
368古田(ゝ○_○):2005/07/18(月) 20:56:10 ID:9QBuXS9m
保管庫更新しました。
>>361,365,366
お心遣い感謝です。
実は金曜から外出してたんですよ。で、今日帰ってきて
スレ更新してみると新着レスが200以上も( ゚Д゚)
さすがにちょっとめげそうでした。ミスも多いかも( ;´・ω・`)

で、コラボ作品の置き場困ってます。真ん中にコラボ用に作るか。。。
今回はどちらかに置いてます。てきとーでゴメンナサイ
369古田(ゝ○_○):2005/07/18(月) 20:57:44 ID:9QBuXS9m
〜補足
最近ここに来た人とかは「なんで保管庫分けてるの?」と思われるかと
思いますので補足しておきます。
もともとこのスレは濱中スレとして生まれました。で、「妹作品はだめ?」
となったときに「原作読んでないからイラネ」とか「別スレたてれば?」等、
否定的な意見もありました。結局は認められて今に至るのですが、
保管庫作るときにはこのような経緯も考慮し、分けて作りました。
その結果、コラボ作品の置き場に困ってしまうわけですが。
370名無しさん@ピンキー:2005/07/18(月) 21:33:43 ID:caUL3bDS
>>368
毎度毎度乙です。
めっちゃ負担でしょうが頑張ってください。マジで。
371名無しさん@ピンキー:2005/07/18(月) 21:40:58 ID:4N8lfn1F
更新乙!
確かにコラボ増えたから必要かもね
ホントすごいスレになったな
372トマソン:2005/07/18(月) 22:39:46 ID:yEvz2D+L
トマソンです。

古田氏、いつも乙&GJ!です。

なんだかコラボ花盛りみたいで、古田氏が大変そうですね。
SS作者の皆さん、コラボ作品を書いたら、妹保管庫と濱中保管庫の
どちらに入れて欲しいか、はっきり書くとよいと思いますよ。

ま、数があまり増えるようなら、コラボ保管庫があってもいいとは思いますが、
それは古田氏の采配ひとつですので。


私も>178の続きを書いてますが、登場人物多すぎて、まとまらん_| ̄|○

373名無しさん@ピンキー:2005/07/18(月) 23:57:53 ID:yytiTbwG
古田氏いつもお疲れ様です+ありがとうございますm(__)m
これからも大変かと思いますが好リード期待してます!
374白帯侍:2005/07/19(火) 00:46:50 ID:hCfeqM1v
こんばんわ、白帯侍です。
>>262-265の続き、「伝えたい想い」の後編を投下したいと思います。
少し前にエロパロだからエロやれよという事が書かれたのにも関わらず
エロなしを投下するのは少々気が引けたのですが・・・
今回は無理にそういう描写を入れたくなかったのでご勘弁ください。
それではお願いします。
375白帯侍:2005/07/19(火) 00:49:45 ID:hCfeqM1v
矢野ちゃんと2人きりになっていることに気付き、俺は矢野ちゃんに前から思ってたことを打ち明けた。
たぶん旅行に来ているという開放感と最近の彼女との関係がそれを言わせたのだろう。
でも言った後に自分の発言がものすごく恥ずかしいものだったことに気付いてしまう。
「どういたしまして、シンジさん♪」
照れて顔を逸らしていたら、彼女は立ち上がってこちらに体を向けにっこりと微笑みながらそう言った。
矢野ちゃんは仄かに青白い月明かりに照らされていて。
その姿は神秘的で・・・・ちょっと・・・・いや、かなり可愛かった。
それに見とれていたが、ふと先ほどの言葉に何か違和感があることに気付く。
そしてそれをそのまま口に出してしまったわけで。
「シンジ・・・・さん・・?」
途端に彼女の顔が見る見る赤くなっていく。えっ?どゆこと?
・・・・・考察開始・・・・・
ただの妹の友人→それ故『お兄さん』
以前より親しい間柄→いい雰囲気→ふと出てきた『シンジさん』
・・・・・考察完了・・・・・
つまりこれって・・・・アレってことか!?
よくカナミに『お兄ちゃんってなんか鈍いよね』などと言われるが流石にこれを流せる程ではない。
そういう風に想われるのは正直かなり嬉しいんだけど・・・・
いや、でも・・・・あぁー!!経験無いからどーいう反応すればいいかわからん!
多分めちゃくちゃ動揺してるの気付かれてるよな・・・・
沈黙。波の音がやけにうるさい。その音を聞きながら俺はこれからのことを考える。
矢野ちゃんが告げてしまった今、この現状をどうするかというのは俺に懸かっている。
ただの妹の友人以上の感情はある、よな。
そうじゃなければこんな風に打ち解けて話すことなんて出来ない。
でも恋愛感情かと聞かれたらよく分からない。
そりゃ十分そういう対象としても見ることが出来るけどだからといって=好きという風に思えるほど単純じゃない。
376白帯侍:2005/07/19(火) 00:50:38 ID:hCfeqM1v
でも・・・・・・
『どういたしまして、シンジさん♪』
果たして今までにあれ程女の子に見とれてしまうことがあっただろうか?
あの時感じた想いは多分・・・
俺の中で一つの結論がでるというとき、矢野ちゃんは何かを決意したような顔になり、言葉を発しようと口を開く。
「あの・・・」


ヤバイ!カナミ達に襲われることよりも遥かにヤバイ!!
いつもは心の中と実際呼ぶのは使い分けてるはずなのに雰囲気でそのまま名前で呼んでしまった。
でも言ってしまったことを後悔してももはや後の祭りだった。
シンジさんはあきらかに動揺してるみたい。
と、とにかく何とか誤魔化さなくちゃ・・・・
いつかは、と思っていたがとてもじゃないけどこんな不意打ちってない(私の責任なんだけど)
私の想いには気付かれたかもしれないけど今ならお互いなかったことに出来る。
なら早速、と思ったところで親友2人の言葉が頭をよぎった。
『さっきの別に冗談じゃないのに・・・』
『何か行動起こさないと誰かに取られちゃいますよ』
カナミ、マナカ・・・・
・・・・・・・・・・ありがと、もう少しでとんでもないことするとこだった。
この機会を逃してしまっては私はきっとこの先この想いを伝えられない。
臆病風に吹かれてずっと先延ばしにしてしまうに違いない。
それで誰かにシンジさんを取られてしまうなんて・・・・そんなの・・・・・・絶対自分を許せない。
私は意を決して口を開く。
377名無しさん@ピンキー:2005/07/19(火) 00:51:19 ID:KOXMMqPI
紫煙
378白帯侍:2005/07/19(火) 00:51:28 ID:hCfeqM1v
「あの・・・・さっきはいきなりあんな呼び方しちゃってすみません。驚きましたよね・・・・」
何か私の態度から感じたのだろうか、シンジさんは黙って私の言うことを聞いていた。
頑張れ、私。
言葉を一度切り、私は一番伝えたかったことをシンジさんに伝える。
「でも・・・・・・・それが私の気持ちです。迷惑じゃなかったら・・・このまま名前、呼ばせて下さい。」
と、とうとう言ってしまった。
具体的な言葉にはしてないがそれは今の状況では告白としかとれない言葉だった。
も、もうこれで後戻りはできない。
イエスかノー、天国か地獄、デッドオアアライブ。
恥ずかしさと不安が入り交じって、とてもじゃないけど彼の顔を見てられなくなる。
俯いたまま私は質問の答えを私は待った。
「ふぅ〜〜・・・まいったな」
一拍おいて溜め息をつくシンジさん。
えっ…
彼の発言にふと顔を上げる。そして私の顔にありありと悲しみが表れてくる。
やっぱりダメか・・・シンジさんを好きな人、たくさんいるからね・・・私なんか・・・
自分がとても滑稽に、惨めに思えてきて私はこの場から逃げ出したくなる。
「これからカナミ達にからかわれるのかって思ってね。」
そーですよね・・・・・・ってえ?なんか言ってることが変な気が・・・・
「喜んで。これから・・・よろしくね、アキちゃん」
こ、これって・・・・・・・・・・・
シンジさんの言葉の意味を理解すると急に視界がぼやけてきた。
張り詰めてた緊張と不安がなくなると同時に涙が溢れてくる。
な、泣いてる場合じゃ!お礼・・・・・・
「あ、ありがとう・・・・・うっ・・・・ござい・・・・・・・・ます・・・・うぅ・・・」
1度開放されたダムは勢いを止めることができなかった。
私は子供みたいに泣きじゃくる。恥ずかしいと思いながらもどうすることもできない。
379白帯侍:2005/07/19(火) 00:52:13 ID:hCfeqM1v
シンジさんはしばらく困った顔をし、それからこちらに近付いてきた。
そして私のすぐ前に立ち…
月の光に創られた二つの影が一つになった。私はシンジさんの胸の中に収められて優しく抱き締められる。
この夢のような夜が夢ではないことを、
彼の抱き締める腕の感触、匂い、暖かさから確認することができる。
それを感じると他のどんな感情よりも嬉しさが込み上げてきて。
私は彼にしがみつくようにして涙が枯れるまで泣き続けた。

「落ち着いた?」
私が泣きやむのを確認するとシンジさんはそう聞いてきた。
「はい、ありがとうございます。・・・その・・・・・ごめんなさい」
「どういたしまして。謝る必要なんてないのに」
そう言葉を返されきまりが悪くなる私。
なんか主導権握られまくってるなぁ、私・・・・
せっかくこういう関係になれたんだから何かしてやりたくなる。
「シンジさん、さっきカナミにからかわれるから困るって言ってましたよね?でも大丈夫ですよ」
私の突然の言葉に不思議そうな顔を返してくる。
「これからは二人でツッコめますから。負担も半分です。」
そう言うとシンジさんは初めて私と自分との関係の変化を意識したのだろうか、恥ずかしそうに顔を背けてしまった。
可愛いなぁなどと見つめていたらシンジさんの後方にあるものがいることに気付く。
もう人がいない真っ暗な海の家の陰からこちらを覗いている人影が二つ。
あいつら・・・・・・・・・・
私はシンジさんから放れてロケット花火を手に取りその陰の方にそれを向ける。
「ア、アキちゃん?」
私の不可解な行動に動揺するシンジさん。それに構わず私は花火に点火。
ヒュ―――――――ン…………パンッ!
花火は狙い通りの方向に飛んで行き狙い通りの場所で爆発した。
380白帯侍:2005/07/19(火) 00:53:02 ID:hCfeqM1v
「きゃっ…あぁ〜〜!ビデオ落っことしちゃった〜〜!」
「酷いですよ、アキさん!でもこれは・・・・・花火を利用したSMプレイ・・・小説のネタに使えるかもしれませんね・・・」
「もう!酷いよアキちゃ…」
覗いておいて好き勝手言っていた彼女らだったが私の様子を見て口をつぐむ。
「と、闘気が・・・・・・」
そう言いながら怯えるシンジさん。それ程沸々と私の怒りが沸いていたのだろう。
すたこらと逃げ出す覗き二人。
どうやら今夜の最後の仕事は夜這いではなく二人への説教に変わってしまったらしい。
溜め息をついて私はホテルに足を向けようとする。
が、そこでふとあることが頭に思いついた。
まだショックから回復できず呆けてるシンジさんの下に小走りで向かっていき目の前で止まる。
「シンジさん♪」
「・・・ん?何?・・・・・・っ!!?」
目の前に来た私にやっと気付いたシンジさんに私は少し背伸びし
彼の唇に不意打ちで自分のそれを重ねる。
触れるだけのキスを2,3秒交わしそっと唇を離す。
顔を赤くさせ驚いているシンジさんに私は照れながらも満面の笑みを浮かべ、
「今日はありがとうございました!おやすみなさい♪」
そう告げて私は二人が向かったであろうホテルへ走っていった。
「・・・っ!お、おやすみ!!」
後ろからそう叫ぶシンジさんの声が聞こえ、私は振り向いて手を振り返す。
走ってホテルの前まで来て息をつき、ふと空を仰いで見る。
ホテルから出てきたときに少しだけあった雲が無くなっていて、私の目に一面の星空が映る。
一点の曇りもない空の宝石が一層煌きを増し、それはまるで私のこと祝福してくれているようであった。
「ありがと♪それじゃ、いってきます!」
そして私は彼女たちが待つであろう部屋へ向かう。
おせっかいで、少しやりすぎな思春期の親友たちに憤怒と・・・・心からの感謝をぶちまけるために。
381白帯侍:2005/07/19(火) 01:00:51 ID:hCfeqM1v
以上です。
なんか文章の多さと展開のスピードが比例してない・・・・
前編、中編は第三者の視点からの書き方をしていたにも関わらず
後編は2人の視点からだけの話になってしまいました。
なんかすごく違和感があるよ・・・orz

とりあえず次回からはエロ描写にも挑戦していきたいと思います。
もともと今回と前回の話は次の話を書くための過程だったり。
いきなりな展開が苦手なのでこのように書いてしまいました。
それではご意見や批判、お待ちしております。
382名無しさん@ピンキー:2005/07/19(火) 01:09:57 ID:Yr0y7Tj3
自慰じぇいGJ
383トマソン:2005/07/19(火) 01:23:00 ID:KOXMMqPI
トマソンです。

518氏、GJです。なんと妹世界へ進出ですか。次作も楽しみにしてます。
新参者氏、GJ! 相変わらず、格違いのねっとりエロ描写、勉強になります。
さくしゃ氏、へっぽこ氏、遅くなりましたが、いらっしゃい。これからよろしく
お願いします。
白帯侍氏、見事な当番ペース。あまり無理せずに頑張ってください。さらにこれを
土台にした話しが続く、ということなので、期待しています。
ただ、もう少し句点( 、 <-コレですね)を増やしたほうが読みやすいのでは、
と思います。私のは多すぎる感もありますが。

さらに新戦力が増えて、このスレ一体、どうなっちゃうのやら。

ということで >169-178の続編投下です。
エロなし、デート+ダブル尾行の大騒ぎです。
384トマソン:2005/07/19(火) 01:23:30 ID:KOXMMqPI

 合宿、というより海水浴旅行の二日後。マサヒコは自宅でうんうん唸っていた。
 脳裏には、先日、砂浜で見初めた矢野アキの姿がありありと浮かんでいる。
(アキさんか……あの人と親しくなりたい……連絡したい…………でも、いいんだろう
か……もし、天野や濱中先生に知られたらどうなるやら……いやそれより、問題は中村
先生かも……)
 彼はアキと交換した電話番号のメモを前に、頭を抱え、逡巡していた。
(ええい、悩んでいてもしょうがない。あたって砕けろだ)
 ぴっぽっぱ。マサヒコの携帯が規則的な音を立て、アキの番号が入力されていった。

♪タ〜リ〜ラ〜
 自宅でくつろいでいたアキの携帯電話から着メロが鳴る。
「またカナミかな?」と携帯を見やるアキに、見慣れぬ着信番号が目に入った。
(あ……もしかして……)
「もしもし?」
385トマソン:2005/07/19(火) 01:24:24 ID:KOXMMqPI

「あ、あの、矢野アキさんですか? えーと、先日海でお会いした、小久保マサヒコ
ですが……」
 電話の向こうからかなり舞い上がった感じの声がする。アキも、純情少年をちょっと
からかってみたりして。
「ああ、あのときの……それで、何の御用でしょうか?」
「え、ええ、えーと……その……」
 マサヒコも口ごもる。何の御用ですかと聞かれて、あなたと仲良くなりたくて、と
言えるマサヒコではない。受話器の向こうで、アキが吹き出した。
「ぷっ……うふふ、ごめんね、冗談よ。マサヒコ君……でいい?」
 マサヒコは心底ほっとした。
「……ええ、もちろん。矢野さん、意外とおちゃめだったりします?」
「アキで、いいよ?」
「では、アキさん。俺、海でアキさんを見かけて、忘れられなくて……それであの、
えーと、その……」
 マサヒコ、一世一代の大勝負。
「……なあに? 私だって女の子なんから、ちゃんと言って欲しいな」
 アキも結構、王子様願望があるらしい。
「……今度、あの、二人で会ってもらえませんか?」
(こういうストレートなのは、結構、好きかも……)
「……いいわ。今度の土曜日はどう?」
「ほ、本当ですか? 嬉しいな……えーと、で、最寄りの駅はどちらですか?」
「〇×だけど……」
「俺、△◇です。ちょっと遠いな……それじゃ、真ん中へんで、□〇にしましょうか」
「そうね……時間は……」
 相談は無事に終わり、電話を切る。マサヒコもアキも、異性と二人きりのデートは
初めてだ。胸がときめくのも当然である。
386トマソン:2005/07/19(火) 01:25:27 ID:KOXMMqPI

 翌日、ここは東が丘中学。
 朝からずっと、学校でもマサヒコはなんとなく浮わついた感じだった。来たるアキと
のデートを脳裏に思い浮かべていたことは言うまでもない。
「この数学の問題って……マサヒコ、なにニヤついてるんだ?」
「ん? あ、悪い、考え事してた……」
「……? なんか、悪いもんでも食ったか?」
 いつもの女子達、ミサキ、リンコ、アヤナは、それぞれにそんなマサヒコを気にして
いたが、わけを薄々察していたのは、もちろん例のメモを目撃したミサキ。
(マサちゃん……もしかして、例の矢野アキとかいう人となにか……どうしよう……)
 女のカンが警報を鳴らしまくっている。
(せめて予定だけでもつかまなきゃ……よし……)
 男友達が離れてマサヒコが一人になった隙をつき、ミサキが話しかけた。
「ねえマサ君。今度の土日、開いてる?」
「……? 土曜日は駄目だけど、日曜日なら……」
「えーと、新しい料理に挑戦中だから、試食してもらいたいと思って……じゃ、今度の
日曜日の夕方に持って行くね? でも、土曜日なにかあったっけ?」
「ああ、ちょっと友達と約束があってな」
「ふうん……」
 何食わぬ顔でその場を離れるミサキだが、マサヒコのデートが土曜日らしいことは
突き止めた。ミサキ、クリーンヒット。
(こうなったら……)
 ミサキは既に尾行することを決心していた。
387トマソン:2005/07/19(火) 01:26:08 ID:KOXMMqPI

 一方、こちらは小笠原高校。上機嫌で笑顔の絶えないアキに、いつもの連中がいぶ
かしんだ。
「アキさん? なんだか上機嫌ですね」
「んふふ〜、実は、今度の土曜日、デートなの」
「デ、デート!? アキちゃん一体……相手はぁ?!」
「ま、ちょっとね〜」
 このメンバーでその話しをするのは危険だぞ、アキ。
 案の定、ボケ突っ込みが始まる。
「それじゃ、ちゃんと避妊しなきゃね! これ、上げる」
とカナミが差し出したのはご存知、コンドーム。
「あ、あのね……」
 言いかけたアキの前に、珍しくショーコが突っ込みを入れた。
「カナミったら、なにを出してるのよ? その前に、これでしょ?」
 ショーコが出したのは、精力剤の小瓶。さすが、ただの突っ込みでは終わらない。
 「いや、だからね……」
 今度はマナカが口を出す。
「そうじゃないでしょ、アキさんは純情なんですから、いきなりベッドインなんか
しないですよね。だから、安全のためにこれを着用して……」
 マナカが出したのは、革と金属の得体の知れない下着。これが貞操帯という奴か。
「……お前ら、飛びすぎだ!!」
 結局はいつもの役回りに戻った。

 その後、授業を受けながらも、カナミは心中穏やかではない。
(アキちゃんがデート……よーし、それなら……)
 その夜。夕食の席に着き、カナミはシンジに話を持ちかけた。
「ねえ、お兄ちゃん。実はアキちゃんが……」
388トマソン:2005/07/19(火) 01:26:58 ID:KOXMMqPI

 時は流れ、とうとうデートの当日。マサヒコは、いぶかしむ母をうまく誤魔化し、
ちょっとは洒落たシャツを着て家を出た。その後ろ、少し離れて電柱の影から影に移り
尾行するのは、もちろん天野ミサキだ。どこで手に入れたのか、サングラスまでかけて
いる。

 濱中アイは土曜日とあって、掃除と買い物を済ませて、本屋にでも行こうと歩いてい
るところだった。ふと道路の向こうを見ると、見慣れた女の子が見慣れない格好をして
物陰から物陰に移り、怪しい行動をとっている。
(あれは……ミサキちゃん?)
 まさか尾行中とは思わず、ミサキのそばにいって声をかけた。
「ミサキちゃん? サングラスなんかかけて、どうしたの?」
「(は、濱中先生?! あの、ちょっと小声で!!)」
 押し殺した声で話すミサキに面食らいつつ、アイも調子を合わせた。
「(え、ええ、えーと、一体これは? あ、あれはマサヒコ君……)」
 ミサキの視線を追い、マサヒコを認めるアイ。
「(これこれこういうわけで、私、今マサ君を尾行しているんです! だから、これで
失礼します)」
 ミサキは例のメモのこと、マサヒコのなんとなく浮わついた態度、それに今日、彼が
「友達と約束」があることを話す。そうしている間にもミサキはマサヒコから視線を放
さず、そのまま彼を追って立ち去ろうとした。
「(ちょ、ちょっと! ミサキちゃん、マサヒコ君がデートだったら、一体どうする気
なの?)」
「(……考えてなかった……でも、怪しげなことをはじめたら、現場を押さえて……)」
 ふう〜。アイはため息をついた。
「(私も行くわ……ほっといたら心配だし、マサヒコ君は私の生徒でもあるからね)」
 マサヒコ尾行組は、アイ・ミサキがタッグ結成。
389トマソン:2005/07/19(火) 01:27:49 ID:KOXMMqPI

 一方、こちらは矢野アキ。彼女は自宅で、上機嫌で鏡に向かっていた。
「ふんふんふ〜ん」
 化粧などに頼らなくても十分美人なのだが、初めてのデートとあって普段より念入り
にメイクして、可愛いタンクトップと白いスカートに身を包んだアキは、輝くばかりの
若さと魅力に溢れていた。
 アキは期待に胸を膨らませ、自宅を出て、打ち合わせ場所に向かった。

「(お兄ちゃん! 出てきた!)」
「(ああ。気づかれないように、後をつけるぞ)」
 上機嫌でハミングしつつ歩いて行くアキの後方をつけるのは、こちらは城島シンジと
城島カナミの兄妹タッグ。
「(それにしても、アキちゃんのデートのコト話したら、後をつけようなんて、さては
お兄ちゃん、アキちゃんに惚れてるね?)」
「(尾行しようって言い出したのはお前だろ……まあ、海でもスキーでも、護衛役を
務めたことだし、相手が悪い奴そうだったら割って入らなきゃな……)」
 といいつつ、結構ノリノリのシンジである。
390トマソン:2005/07/19(火) 01:29:00 ID:KOXMMqPI

 □〇駅のロビーに先に着いたのはマサヒコだった。
(……待ち合わせ時間にはあと10分ほどあるな……えーと、今日はお互いを知るだけで
十分……まずはあそこのデパートを歩いて、喫茶店でゆっくり話を……)
 柱の陰に、ミサキとアイが隠れているとは露知らず、アキを待ちわびる。
 そこへ、改札から出てきたのは、可愛いピンク色のタンクトップに膝下までの白い
スカートをはいた矢野アキ。愛嬌たっぷりの表情で、手を振りつつマサヒコに近づいて
くる。
「ハァーイ、マサヒコ君。待った?」
「いえ、今来たところで……」
 ぷっ。二人は同時に吹き出した。
「ふふふ、どこかで聞いたようなやりとりね」
「はは、そうですね……アキさん……来てくれて、嬉しいです……」
「あは、そんなに固くならないで……それで、どこ行くの?」
「まずはそこにショッピングモールがありますから、歩いてみませんか? それから
どこかでお茶にしましょう」
「そうね、中学生と高校生なんだから、そんなにお小遣いもないしね? 小物を見て
ショッピングして、あとはお茶でも飲もうね」
 いかんせん、マサヒコは中学生。小遣いはたかが知れている。事情を察してくれる
アキの心使いが、マサヒコは心底、嬉しかった。二人は連れ立って、ショッピング
モールへと歩いてゆく。
391トマソン:2005/07/19(火) 01:29:40 ID:KOXMMqPI

 マサヒコとその連れを柱の影から見守る二人。
「(あれがマサちゃんのデートの相手……胸、おっきい……)」
 ミサキはサングラス越しに自分の胸を見やってため息をついた。というか、胸より
顔を見ろ、ミサキ。
「(ふーん、ボーイッシュな可愛いコねえ……少し年上かな? マサヒコ君て、ああ
いうタイプが好みなのかな? それにしてもあの胸、私より大きいわねえ)」
 アイは流石に大学生の余裕……なのか? 多少は分析的ではある。

 一方、こちらはアキを見守る二人。
「(ふーん、あれがアキちゃんのデートの相手……割と可愛い男の子だね。一体、ドコ
で知り合ったのかな?)」
「(それは月曜日にでも聞いてみろ。ホラ、移動するぞ)」
「(ところでお兄ちゃん。あの男の子にも、尾行がついているみたいなんだけど)」
「(ん?)」
「(ほら、あの柱の影)」
「(ん? ああああああっ!?)」
 そこにいたのは、中学生と思しき、サングラスをかけた金髪のツインテールの女の子
と、大学生と思しき、清楚なワンピースに身を包んだ、黒髪の美女。
「(あの人は……この前、海で……)」
 そう、その黒髪の女性こそは、海岸でシンジが一目惚れした相手、濱中アイ。
「(どうしたの、お兄ちゃん? 鼻の下、伸びてるぞ)」
 シンジはカナミの指摘など聞いちゃいない。
「(ここで再会できるとは、千載一隅のチャンス! 今日こそは、今日こそは絶対に
知り合いに……)」
 自分もアキを尾行中であることを忘れ、一人盛り上がるシンジであった。
392トマソン:2005/07/19(火) 01:30:15 ID:KOXMMqPI

「あ、これ可愛い〜♪」
「こっちも似合いそうですよ」
 マサヒコとアキは、楽しそうにショッピングモールを回っていた。
(アキさん……やっぱり、綺麗だな……)
(マサヒコ君……年下だけど、結構頼れるタイプかも……)
 それを見守る二人+二人。
(今日こそは……あの人と……)
(お兄ちゃん? 鼻の下伸ばして、どうしたのかな?)
(マサちゃん……あんなに楽しそうに……)
(あの二人がいかがわしいことをするようには見えないけど……でもこれじゃ、ミサキ
ちゃんが可愛そうね……どうしよう……それに、あの二人組も気になるし……)
 アイはシンジ+カナミ組に気づいていた。が、尾行する二組が共同するわけもなく、
六人がそれぞれの思いを乗せ、デートは進んでいく。やがて、小物を二つ三つ買い込ん
で、歩きつかれたマサヒコとアキは喫茶店に入った。
 アイは途中で買った帽子を目深にかぶり、サングラスをかけて変装したつもりの
ミサキと二人して喫茶店の別の席に座る。シンジとカナミは喫茶店の外から見張ってい
たが、シンジの目的は既に違うところにあった。
393トマソン:2005/07/19(火) 01:31:30 ID:KOXMMqPI

 アキとマサヒコは楽しそうに談笑している。見張りを続けるシンジにカナミは
「(お兄ちゃん、このまま見張っててね。ちょっとトイレ)」
とささやいてその場を離れた。
 時を同じくして、喫茶店内に座ったミサキも席を立った。トイレでなく、別のフロア
に行ったらしいところを見ると、変装用具の強化だろうか? アイが席に一人残ること
になった。
「(うおおお! チャンス到来!)」
 シンジは勇気を奮い起こした。あの海での一日から、心に蠢き続けて来た思いをぶつ
ける時が来たのだ。行け、シンジ!
 シンジは何食わぬ顔で喫茶店に入った。アキにだけは顔を見られぬよう気をつけて、
マサヒコとアキからはだいぶ離れた、アイが座る席に近づく。平静を装った声でアイの
対面のイスに手をかけた。
「ここ、いいですか?」
「……? あの、連れがいるので……」
 ほかにも開いた席はたくさんある。アイの声がいぶかしげなのも当たり前だが、一世
一代の大勝負、シンジはエイッとその席に座った。
「知っていますが、どうしてもあなたとお話ししたくて……俺、城島シンジといいます。
……えと、お名前、聞いてもいいですか?」
「……濱中アイ……ですが」
 ここですかさず中村リョーコとか、偽名を出せるほどアイはすれていない。
「では、アイさん。俺、覚えてらっしゃらないとは思いますが、先日〇×海岸で、風に
飛ばされたタオルを拾って渡してもらったときに……」
「あ……あのときの……」
 アイの脳裏に、タオルを受け取って、はにかみながら、声をかけようかかけまいか
逡巡していた様子の男の子の記憶が蘇った。
「覚えててくれましたか……それで……俺、あなたを一目見てからずっと、忘れられ
なくて……今日、偶然見かけて、すごくラッキーでした……あの、よかったら……」
394トマソン:2005/07/19(火) 01:32:24 ID:KOXMMqPI

 時を同じくして、マサヒコとアキの会話も熱を帯びてきていた。いや、むしろ
マサヒコが一方的に熱くなっていたのだが。
「アキさん……今日は、楽しいです……俺、女の子とデートなんて初めてだったし、
本当は不安だらけだったんですけど……でも、相手がアキさんで良かった……」
「そう言われると、照れるけど……私だって、デートなんて初めてだったし……」
「それで……あの、よかったら……」

マサヒコは身を乗り出し、アキの手をぐいと握った。
「俺と付き合ってください。アキさん!」

シンジも身を乗り出し、アイの手を同様に握った。
「連絡先を教えてください。アイさん!」

 ひときわ高い「アキさん!」「アイさん!」の声に、マサヒコとシンジは同時にお互
いの方へ振り向いた。
 マサヒコの目に入ったのは、喫茶店の別の卓に座っている、自分の家庭教師を務める
美人女子大生、濱中アイ。
(なんでここに濱中先生が?)といぶかしがる暇もない。なんと、見知らぬ男が、アイ
の両手を握り、強引に迫っている! 男は今は振り向いているが、アイの困惑した表情
が、いかに迷惑かを物語っているようだ。
 一方、シンジの目に入ったのは、先ほどまで見張っていた、矢野アキのデートの相手。
これまた、アキの手を握り、強引に迫っている!
 そして、シンジに気づいたアキの視線。
(……? シンジさん? どうして、ここに……)
 戸惑いを浮かべたアキの視線が、シンジにはまるで救いを求めるように見えた。

 マサヒコ、シンジ二人の声が同時に響いた。
「濱中先生に(マサヒコ)」「アキちゃんに(シンジ)「何をする〜!(ダブル)」
395トマソン:2005/07/19(火) 01:33:23 ID:KOXMMqPI

「(え? 『濱中先生』……って?)」
 思わぬマサヒコの声に、シンジはアイの方を振り返る。
 マサヒコの方も同時にアキを見た。
「『アキちゃん』って……知り合い?」
「う、うん……えーと……、なんでここにいるのか分からないんだけど……」

 振り向いたシンジのいぶかしげな視線。マサヒコの同じくいぶかしげな視線、それに
シンジを見つめるアキの視線に、アイはたまらず吹き出した。
「ぷっ! クスクスクス……」
 どうやら、自分の手を握っているこの男の子は、マサヒコの相手、つまりアキを護衛
していたつもりらしい。それが、自分に迫った挙句、全部ぶち壊してしまったのだ。
「あ、あははは……」
 アイはたまらず笑い出してしまった。
(や……やば……)
 赤面するシンジ。 
396トマソン:2005/07/19(火) 01:34:23 ID:KOXMMqPI

 そこへ、席を外していたミサキが、どこで仕入れたのやら、サングラスに加え、麦
わら帽をかぶって戻ってきた。折悪しく、目に入ったのは、アキの手を握り続ける
マサヒコ。 小さな全身から闘気が沸きあがる。アイの対面に座った見知らぬ男性も
気になったが、もはや、ミサキには周囲の状況など構っている余裕はなかった。
「ま・さ・ちゃん……一体、どういうこと……」
 変装を解きもせず、まっすぐにマサヒコの席に行くと、その耳たぶを指につかんだ。
「……み、ミサキぃ? なんでここに……」
 サングラスと麦わら帽の異様な姿の幼馴染、その周りに漂う闘気。マサヒコは圧倒
された。
「ま・さ・ち・ゃ・ん……」
「い、痛い痛い!」
 耳を引っ張られるマサヒコ。ご愁傷さまです。

 一方のカナミもトイレから戻ってきた。が、詰めていたはずの喫茶店の外にシンジは
見当たらない。
(あれ、お兄ちゃんいないな……)
 周りを見回す。と、なんとシンジは喫茶店の中にいる。それも、さっき見かけた、
もう一組の尾行組と思しき女性の手を握って、その顔を見つめている!
「(どういうことよ〜! お兄ちゃんの好みはキツめの巨乳系お姉さんのはずよ!)」
 突っ込むところが違うぞ、カナミ。
 カナミは喫茶店の中に突入した。まっすぐシンジのところへ行くと、
「お兄ちゃん、この人誰? ねえ、ドコまでいったの? A? B? C?」
 乱入した二人目、過激です。
397トマソン:2005/07/19(火) 01:35:26 ID:KOXMMqPI
 ひとしきりの大騒ぎの後。一行は結局、六人揃って席についた。
 とりあえず自己紹介の後、事態を収拾すべく口火を切ったのはマサヒコ。
「えーと、要するに、濱中先生と天野は、俺をずっと尾行していた、と」
 全員で話している今、ミサキと呼ぶのは妙だ。天野と呼ぶマサヒコに、ミサキは
少し悲しげな視線を向けたが、この場合やむをえない。質問に答えたのはアイ。
「そうなの。朝、見かけて、様子が変だと思ったから……」
 ミサキがメモを盗み見たことは内緒だ。優しい先生ハマナカ。
「でも、なんで天野が……」
「……それは、あとで話すね」
 ミサキはもうサングラスも帽子も取って素顔のままだ。マサヒコに尾行の理由を聞か
れ、そう答えたはものの、本当のことを話す自信はなかった。
(どうしよう……ずっと、長いことしまっていた思い……今日、話せるかな……)
 今度はアキが口を開いた。
「で、シンジさんとカナミは、私を尾行していた、と」
「そうなの。なにかあったら大変だ、と思って」
「ただの好奇心でしょうが……で、シンジさんは、そちらの尾行組のアイさんを、
この前の海で見初めていた、と……」
「う、うん……でも、アキちゃんが両手を握られて迫られているのを見たら、あの、
その……なんだか、頭が真っ白になって……」
「マサヒコ君も?」
「え、ええ……濱中先生がなんでここにいるのか、分からなかったけど、とりあえず
強引に迫られているように見えたから……」
「でも、私を口説いている最中に『濱中先生になにをする〜!』はないんじゃない?」
 アキ、結構厳しい。でも顔は笑っている。
「う゛、いやその……すみません……」
 うなだれるマサヒコ。同罪の男はもう一人いる。
「シンジ君、あなたもよ」
 アイも、これまた笑顔を浮かべながら、シンジに言葉をかける。
「は……はい……」
 シンジももはや言い逃れは効かない。うなだれながら、それでもアイの笑顔に心を
奪われているあたり、漢ではある。
398トマソン:2005/07/19(火) 01:36:51 ID:KOXMMqPI

 しばしの話し合いの後。結局、マサヒコもシンジも、アイもミサキもアキも、身近な
ところに思う人がいる、または思ってくれる人がいる、ということに気づき、マサヒコ
とアキの交際は一旦、棚上げにし、しばらく自分の周りを見つめなおす、ということで
話がついた。
 棚上げ期間は一ヶ月。一ヶ月経って、マサヒコからアキ、またはアキからマサヒコに
連絡がなかったら、この話は自然消滅となる。
 連絡があった場合は、二人の意向次第なのだが、その場合も妙な尾行がつかないよう、
身の周りを整理すること。

 話が大体まとまったところで、シンジがアイに再び挑戦。
「ところで、良かったら連絡先を……」
 ぱこん! カナミのサンダルがシンジに命中し、一行は笑い声に包まれた。

 そこで集まりは散会となった。

 ちょっと残念そうなのはアイ。
(私のこと、好きになってくれた男性なんて今までいなかったしね……ちょっと、惜し
いかな……でも、『濱中先生になにをする〜!』ってマサヒコ君が立ち上がってくれた
時は、ちょっと嬉しかったかな?)

 そして、少し悲しいのは、思い人が血を分けた兄であるカナミ。
(お兄ちゃんが他の人を好きになったら……ていうか、今そうなったんだけど……
私、それを祝福できるかな……やっぱり、出来ないよね……さっきもサンダルで攻撃
しちゃったし……やっぱり、お兄ちゃん……好き……)

 複雑な思いなのはアキ。
(マサヒコ君とのデートのはずが、なんだか妙なことになっちゃったな……そりゃ、
シンジさんが『アキちゃんになにをする!』って言ってくれたときは、悪い気はしな
かったけど……私、本当にシンジさんが好きかって言ったら自信ないし、シンジさんが
私のこと好きかっていったら自信ないし……あーっ……どうしよう?)
399トマソン:2005/07/19(火) 01:38:45 ID:KOXMMqPI

 いやおうなしに選択を突きつけられているのはミサキ。
(あとで、尾行したわけを話さなきゃならない……もう何年も思い続けて、言えな
かった思い……言えるかな……やっぱり、言えないよ……幼馴染の相手に興味があって、
好奇心で尾行した、って誤魔化しちゃおう……)
 どこかで踏み出さないと前には進まない。そんなことは分かっている。それでも、
そのたったの一歩を踏み出せない、悩める少女がここにいた。

 残るは、情けない思いをした男性二人。
 マサヒコはアイ、ミサキと共に電車に揺られつつ、アキとのひとときを、アイが
シンジに迫られていると見たときにこみ上げてきた激情を、そして、自分を見つめる
ミサキの視線を、反芻していた。
(俺が好きなのは……アキさんだ……そうだと思ったから、勇気を奮いおこして、
デートに誘った……でも、濱中先生が迫られていたときに込み上げてきたあれは……
一体……それに、ミサキは……あ〜、わかんねえ……)
 マサヒコ、いまだ恋愛経験値は圧倒的不足。

 一方、こちらはシンジ。
 電車の中、カナミとアキを両側に従え、両手に花状態ながら、脳裏に浮かぶのは違う
女性のことだった。
(アキちゃんを守れたのは嘘じゃないけど、アイさんに嫌われたかな……でも……
濱中アイさん……か……俺、あきらめませんよ……)
 漢だ、城島シンジ。
400トマソン:2005/07/19(火) 01:39:56 ID:KOXMMqPI

(エピローグ1)
 そんなわけで、表面的には元通りの日々が戻ってきた。
 次の家庭教師の日。中村リョーコ、アイ、ミサキ、マサヒコが小久保邸に集まった。
 的山リンコは少々遅れている。

 よせばいいのに先日のことを話すアイ。事情を聞いたリョーコはあっさりと言った。
「……ふーん、そんなことがあったの。それなら、いい方法があったのに」
「え? 先輩、それは?」
「要するに誰が誰を好きか、はっきりさせればよかったんでしょ? なら、そのまま
ホテルへ行って6Pすれば一発で……」
 リョーコは相変わらずだ。すかさずマサヒコが突っ込む。
「やめえええぃ!」
が、手遅れだった。まずミサキが
「そっそんな〜! わああ〜!」
と、泣いてその場を走り去った。
「なんて悪女だ……」
 たまらずマサヒコがつぶやく。続いてアイが、
「そーですよ、ヒドイです先輩! 私まだ処女なのにいきなり6Pだなんて〜!」
 これまた、泣きながら走り去る。相変わらず、脱線ばかりの授業風景。
401トマソン:2005/07/19(火) 01:40:36 ID:KOXMMqPI

(エピローグ2)
 大騒ぎ翌日の小笠原高校。シンジ、アキ、ショーコがいるところへ、興奮した様子の
カナミがやってきた。
「お兄ちゃん、昨日は大失敗しちゃった!」
「……? なんだ?」
 シンジにとっては、アイの前でアキをかばってしまった、あれ以上の失敗などない。
いや、アキをかばったのが失敗ではないのだが、それがアイに思い切ってアタックして
いた最中だったというのは……。
「あの時、誰が誰を好きか、すぐわかる方法があったんだから、言っちゃえば良かった
と思って。あの場では浮かばなかったんだけど。ねえ、もう一回6人集まれないかな?
 そしたら、六人みんなでホテルへ行って6P……」
 中村リョーコと同じ発想かよカナミ。
 アキとシンジの腕が同時に動き、ビシッ!と突っ込みポーズを取った。
「なんでやねん!」
 W突っ込み、発動。
「息ぴったりだな〜」
 ショーコのセリフがのんびりと響いていた。
 平凡で平穏な日々。その有難さをこの若者たちが知るには、もう少し時間が必要な
ようだ。
402トマソン:2005/07/19(火) 01:41:21 ID:KOXMMqPI

 以上です。
 エロなしの上に長い長い。登場人物が多すぎて、話が発散しまくりなので、エロ
どころではありませんでした。
 アヤナもリンコも出番ないし、オールスターというには程遠いのですが。筆力を
考えずに人を増やすとこうなるんだな。 ということで、投下。


古田氏:いつもお世話になります。
コラボ保管庫を独立させるのでしたらそこへ。
そうでないのでしたら、一応、均等に登場させたつもりですが、導入とオチから言って、
妹保管庫でお願いします。

題名は「男女六人 夏物語」で。
403名無しさん@ピンキー:2005/07/19(火) 01:46:32 ID:C4XUcLuC
トマソン氏GJ!!!!
ケータイからリアルタイムで読ませていただきました
やはりシンジとマサは似てますね
404名無しさん@ピンキー:2005/07/19(火) 01:46:54 ID:0ewV0rDq
白帯氏、トマソン氏GJでした!理系の僕にはこの感動を表す言葉を生憎ながら持ち併せていないのが残念ですよ
405へっぽこ:2005/07/19(火) 01:55:57 ID:sqpnFFCb
どうも、へっぽこです。前に書いた物の続きを書いてみました。白帯様、トマソン様の作品に並べられるような作品ではないですが、どうか見てやって下さい。ダメな点などどんどん挙げて下さい。それでわ。
406へっぽこ:2005/07/19(火) 01:57:07 ID:sqpnFFCb
(あ、天野、だよな…?今ここにいる、って事は…)
(ま、ま、マサちゃん!?何でここにいるんだろう?夢なのかな…)
各々思う事はあったが、先に口を開いたのはマサヒコだった。
「…天野…お前、看護婦に…なったのか?」
「う…うん、似合ってる…かな?」
(これは、似合うとかのレベルじゃない…)
実際、ミサキはナース服を見事に着こなしていた。淡いピンクの服はミサキの可愛らしさを十二分に押し出しており、正に白衣の天使(ピンクだが)と言っても過言でなかった。
だが、それ以上にマサヒコを驚かせたのは、大人になったミサキの肢体だった。
見慣れていた少女らしい体つきは見る影もなく、体全体に丸みをおびて、成熟した女、といった印象を与えた。胸も、控え目ながらその膨らみを主張していた。
407へっぽこ:2005/07/19(火) 01:58:01 ID:sqpnFFCb
「マサちゃん?」ミサキの一言で現実に引き戻されるマサヒコ。
「どうしたの?顔に何かついてた?」首を傾げるミサキ。お前を見てた、などとは絶対に言えない。
「い、いや、何でもない。それより、なんでここに?」マサヒコが尋ねると、
「うん、夢だったんだ、看護婦にるの。」とミサキが答えた。
(あ〜…そーいやメガネの就職記念のとき、そんなこと言ってたな…。)
マサヒコはそのときの事をを思い出した。
メガネこと中村リョーコが、アイ、アヤナ、リンコ、そしてミサキに酒を飲ませたあの件である。
「じゃあ、夢が叶ったんだな。すげーじゃん。」マサヒコが言った。
だがミサキの心には、これとは違う、本当の夢があった。
「ホントはね…もっと違う夢があったんだ…」10年間、押しとどめていた感情が溢れ出す。
408へっぽこ:2005/07/19(火) 01:59:07 ID:sqpnFFCb
「本当の夢は…お嫁さんになることなの。」
その気持ちに気付いていても─
「大好きな人と結婚して…幸せに暮らすの。」
勇気が足りず、伝えられなかった想いを─
「ちっちゃい時から決めてた人と…ね。」
今、目の前の人に、伝える─
いかに恋愛に疎く、鈍感なマサヒコでも、目の前のミサキの様子には心あたりがあった。
話しているうちに顔に朱が混じり、上気してくる。息も心なしか荒くなっているようだ。
マサヒコは全知識の中に検索をかける。そして導き出された結論は─
(ま、まさか…ひょっとして…)
ミサキは覚悟を決めて、告白しようとした。─が。
「ち、ちょっと待った!」マサヒコの一言で止められる。お預けを喰らって、きょとんとした様子のミサキ。
「今までの話で、なんとなく分かったよ…。その…天野の気持ちが…」
409名無しさん@ピンキー:2005/07/19(火) 01:59:53 ID:OGfYPY3P
24時間ぶりに来たら職人さんいっぱいキテタ━(゚∀゚)━!!!!
読むのに1時間掛かりましたぜ。
とにかくGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJ!!!!!!
410へっぽこ:2005/07/19(火) 02:00:01 ID:sqpnFFCb
赤くなりながらも、ぽつぽつと話すマサヒコ。ミサキは恥ずかしさからか、顔がゆで蛸のように赤くなってしまっていた。
しばしの沈黙の後で、ミサキがぽつぽつと話し出した。
「ずっと…ずっと、好きだった…でも、伝えられなかったの…今なら、言える気がする…」
「ずっと、好きでした。付き合ってください!」ミサキは頭を下げた。
その様子を見たマサヒコもまた、とある覚悟を決めて、返事をした。
「喜んで。」
ミサキは凄まじい勢いで頭を上げ、「ウソ…」といった様子でマサヒコを見ている。
知らぬ間に、ミサキの瞳からは涙が流れていた。マサヒコは、
「お、おい、ミサキ!泣くなって!」とあわててなだめる。が、既にダムは決壊していた。
「うっく…ひぅ…ぐす…ふぇぇぇぇぇぇ!」ミサキの涙は止まらない。マサヒコはミサキの頭を抱きしめていた。
411へっぽこ:2005/07/19(火) 02:01:03 ID:sqpnFFCb
ようやく涙も止まり、話せるようになると、ミサキが「…これからは…マサちゃん、って呼んでいいんだよね。」と呟く。
これに対し、マサヒコは「当たり前だろ、恋人なんだから」と、照れくさそうに言う。
微笑ましい光景。だが、次のミサキの一言が、場の空気を塗り変える。
「私たちもう、大人、だよね…?」「ん、あぁ。」
「じゃあ、アレも、自己責任、だよね…?」
アレ?アレってなにかな?しばし考え、マサヒコが固まる。
「ま、まさか…」「うん。そう…。」
アレとは、アレである。つまりはH。
実際、マサヒコも男だ。ミサキのナース姿を見て、少なからず欲情はしていた。
「でも、いいのか?本当に…いくら、その…恋人だっつっても…さ。」「うん、マサちゃんがいい。マサちゃんじゃなきゃ、やだ。」
顔を赤らめながらも、言いきったミサキ。
412へっぽこ:2005/07/19(火) 02:02:06 ID:sqpnFFCb
「…わかった。そのかわり、手荒になっちまうかも知れない。それでも、いいんだな?」マサ、最終確認。
「うん、マサちゃんにしてもらえるなら、いい。」決意を伝えるミサキ。
「じゃあ…しようか。」照れくさそうに、しかしはっきりと告げるマサヒコ。
「ん……。不束か者ですが、よろしくお願いします。」
エヘヘ、と笑いながら挨拶を済ませると、マサヒコはミサキを抱きよせた。
お互いの目を見て、どちらからともなく唇を合わせる。始めは触れ合うほどのキスだが、唇を絡める、男女のキスに変わってくる。
「ん…ちゅ、ぴちゃ…ちゅる」
いつしか唇からは卑猥な音が漏れるようになっていた。
唇を合わせながら、マサヒコはミサキの服を乱していく。離れて、改めてミサキを見る。服は乱れ、上気した顔がとても扇情的だ。ここでマサヒコは本気で脱がしにかかる。
413へっぽこ:2005/07/19(火) 02:03:51 ID:sqpnFFCb
女性経験はそれなりにあるのか、手際よくナース服を脱がせていくマサヒコ。あっという間にミサキの体を覆うものは下着だけになる。
ここに来て、マサヒコはミサキの体に釘付けになった。胸は控え目だが、綺麗に形を保っている。
腰周りも少女のそれではなく、大人の女を彷彿とさせた。
「やだ…そんなに見ないでよぉ…恥ずかしい…」恥ずかしがるミサキだが、
「そんなことないよ…スッゲーきれいだ…本当に…」そう言うとマサヒコは、ブラを脱がす。そしてミサキの鎖骨のあたりにキスをする。
「ふぁっ?!」
ミサキは敏感なのか、それだけで感じていた。が、好きな人にされているのだから、と声を堪えた。
その仕草を見たマサヒコは、
(かわいいなあ…本当、理屈抜きで…)
と思っていた。目の前の人を、気持ちよくしてあげたい。その一心でマサヒコはミサキの体にキスの雨を降らせた。肩、鎖骨、乳房…ミサキの上半身が見る間に朱に染まってゆく。
414へっぽこ:2005/07/19(火) 02:05:27 ID:sqpnFFCb
それらの行為に隠れるように、マサヒコは手をミサキの秘所へと運ぶ。
すすっ、と指で秘所をなぞってやると、ミサキは、
「ひぁぁっ!!?」と、キスのとき以上の反応を見せた。
そこは既に十分過ぎるほどに濡れていて、もう準備は万端、といった様子だった。が、マサヒコは敢えてそこで本番には及ばない。
「ミサキ、お前もうこんなに濡れてんじゃん…エッチなんだな。」
言葉で攻めたてるマサヒコ。「いやぁ、そんなことない…」とミサキは反論するも、自分でも分かるほどに濡れているのは事実だった。
「ふーん、じゃあこれ以上はしなくていいんだ?」尚もマサヒコは攻める。
「!そ…それ…は…」言葉に詰まるミサキ。
マサヒコは、ここでミサキが頼んでくれば、するつもりだった。が…
415へっぽこ:2005/07/19(火) 02:06:27 ID:sqpnFFCb
「うっく、えぐ…」攻めが過ぎたのか、ミサキは泣き出してしまった。
想定の範囲外の事態に慌てるマサヒコ。やりすぎです。
「あーっ、泣くなよ、俺が悪かった!言うこと聞いてやるから、泣きやんでくれー!」あっさりミサキは泣きやんだ。どうやらウソ泣きだったらしい。
「言うこと聞いてくれるんだよね?」不敵な笑みを浮かべるミサキ。
涙は女の武器、という言葉を身をもって知ったマサヒコ。立場逆転。
「じゃあ、パンツ脱いで。」「へ?」「いいから!私が、してあげる…」事を察知したマサヒコは、怪我に気をつけながら、パンツを脱いだ。
これから何をされるのか分かっているのか、マサヒコの分身は堅く張りつめていた。
ミサキは赤くなりながら、マサJr.に手を添える。そして、ゆっくりと上下に擦りはじめた。
「うっ!」あまりの心地よさに出そうになるマサヒコ。が、ここは耐える。
416へっぽこ:2005/07/19(火) 02:07:14 ID:sqpnFFCb
快感に耐えるマサヒコを上目使いで見るミサキ。
(マサちゃん、かわいい…そうだ、こんなことやっちゃお。)
マサJr.に口を近づけてゆく。
「あむ…」口全体でマサJr.を頬張る。
「うぉあっ?!」突如訪れた快感に身震いをするマサヒコ。
(やっぱり男の人って、こうされると気持ちいいんだ…)マサヒコの反応を観察して面白がるミサキ。
一方、マサヒコはいつ射精してもおかしくない状況になっていた。
「す、ストップ、ミサキ…!これ以上は…」マサヒコの苦しげな声を聞いて、思わずJr.を解放するミサキ。
「どうせ気持ちよくなるなら、一緒になろう、な?」そして、二人は本番に突入していく。
マサヒコは脚を怪我しているので、ミサキが上に乗るという形になった。
「じゃあ、ミサキ…腰を落として…」マサヒコの指示通りに腰を落としていくミサキ。
“ずぷぷ…”
417へっぽこ:2005/07/19(火) 02:08:19 ID:sqpnFFCb
「かっ…はぁっ!」ミサキは破瓜の痛みに顔を歪めた。
「!!ミサキ、お前、ひょっとして…初めて、か?」心配になり尋ねるマサヒコ。
「…うん…初めてはマサちゃんって決めてたから、嬉しい…!でも、ちょっと痛いかな?」苦痛を必死で隠すミサキ。そして、
「そろそろ、動くね…」弱々しく告げると、ミサキは腰を上下に揺り始めた。
「くっ…」マサヒコの口から声が漏れる。
(ミサキの膣…スッゲーきつい…こりゃ、長くは持たないな)
そう思いながらも、出来るだけ腰を動かし、絶頂への階段を駆け足で登って行く。
対するミサキにも、限界が近づいていた。
(やっぱりまだ痛い…でも、なんか…気持ちよくなってきたかも…)以前より腰を激しく動かし、絶頂を目指して走りはじめる。
「うっ、あっあっあっあーっ!」ミサキがマサヒコの唇にむしゃぶりつく。
418へっぽこ:2005/07/19(火) 02:09:00 ID:sqpnFFCb
「うぁあ、マサちゃん、マサちゃぁぁん!好き、好きなのぉ!んっ、はぁあっ!」
「俺もだよ、うっく、ミサキ、ミサキィ…!」
お互いに気持ちをぶつけ合う。
「ミサキ、そろそろどけ、イッちまいそうだから…」「………」
「ミサキ…?どけって、じゃねーと膣に射精ちまうっ!」
「いいよ、膣に射精してぇっ!」更にグラインドを激しくして、マサヒコの射精を促す。
「もうだめだ…射精すぞ、ミサキィッ!!!」「きて、きて、マサちゃん、あぁぁぁーっ!」
びゅくっ、どくんっ、びゅるるる…
「「うあぁぁぁぁぁーー!!」」
ほぼ同時に二人は達した。男の欲望がミサキの中にぶちまけられる。
びゅくり、びゅっびゅっびゅっ…未だ止まらない射精に、マサヒコは焦る。が、それより目の前の女性を愛でることを選んだ。そして二人は
419へっぽこ:2005/07/19(火) 02:10:14 ID:sqpnFFCb
深い眠りに堕ちて行った─
先に目を覚ましたのはミサキだった。始末をして置かないと、面倒なことになるからだ。起きた時、二人の秘所は繋がったままだった。ミサキがマサヒコから離れると、マサヒコの精液が逆流してきた。
(こんなに出されてたなんて…でも、大丈夫よね、多分…。もしだめでも、責任とってもらえば…)
そんな事を思いながら片付けをして、マサヒコが目を覚ます前に部屋を後にした。
そして一週間の後、マサヒコの退院の日。
ここにきて、かつての仲間たちが見舞いにきた。
的山は高校卒業後、大学に進学し、そこで出会った人と結婚、今は一児の母として頑張っているとのこと。
若田部は、ひだまり幼稚園で先生として働いていて、結婚を前提に付き合っている人もいるらしい。
420へっぽこ:2005/07/19(火) 02:12:15 ID:sqpnFFCb
メガネこと中村は就職後、豊田先生の家に入り浸るようになり、そのままずるずると結婚、妊娠、出産して、今は子供も三人いるらしい。
アイは中村と同じ会社に就職して、結婚で寿退社して、なんと五つ子を出産。大家族になったとか。
中村は病室に入るなり
「イカ臭いわねー。ちゃんと始末しなさいよ。」とボケ、「もっと他に言うことないんか。」とマサヒコに突っ込まれた。ここらへんの関係は不滅らしい。ミサキはミサキで中村にからかわれて大変だった。
そんなこんなでマサヒコも退院した。これでこの話はおしまい。めでたしめでたし。え?このあとマサとミサキはどうなったか?もちろん、マサヒコの退院後、すぐに付き合いはじめて、末永く幸せに暮らしましたとさ。〜fin〜
421へっぽこ:2005/07/19(火) 02:15:40 ID:sqpnFFCb
以上になります。改めて見てみると凄く下手くそですね、特にエロなんかは見るに耐えない、といった感じです。お目汚しすみませんでした。感想・アドバイスなどあればうれしいです。それでわ。
422名無しさん@ピンキー:2005/07/19(火) 02:18:34 ID:9bWINXap
へっぽこ氏GJ!!
423さくしゃ:2005/07/19(火) 02:19:32 ID:KkrvjyzT
白帯侍氏、トマソン氏、へっぽこ氏、GJ。みんな上手くまとまってるなぁ…。
…さて、それでは今度は私の作品を投下したいと思います。…見直したいので、30分ぐらいに投下します。エロ自信なしorz
424名無しさん@ピンキー:2005/07/19(火) 02:23:14 ID:OGfYPY3P
割り込みカキコしてしまった、、スマンorz
幸せなオチGJ!次も期待してまっせ。

IDに3Pがキター。
アイセンセとアキで3Pしたいなー(´∀`)
425名無しさん@ピンキー:2005/07/19(火) 02:24:08 ID:IFDfrosb
白帯侍・トマソン・へっぽこ氏GJ!!
皆様本当にレベルが高いなぁ・・。
426264:2005/07/19(火) 02:26:02 ID:+gQjjUmJ
>>へっぽこ氏
GJ&乙
未来編はネタが少なかった分、大変だったと思います。
文章力はこれから色々書く中で伸びていきますから、気にせずに…
アドバイスするのなら、改行を覚えた方がいいと思います。
台詞は台詞、行動は行動で分けた方が見やすいですし…
427さくしゃ:2005/07/19(火) 02:30:35 ID:KkrvjyzT
>>288の続きです。


 マサヒコが入院して、五日が経過した。この五日の間に、次々と懐かしい顔ぶれがお見舞いに来てくれた。
 十年前にマサヒコの家庭教師だった濱中アイは、現在は中学校の数学担当として、教師になっていた。もちろん、「給料をもらう方」の教師である。
 十年前にクラスメイトだった的山リンコは、プロの下で、ファッションデザイナーの卵として頑張っているらしい。
 同じく、クラスメイトだった若田部アヤナは、幼稚園の保母さんをやっている。
 十年前にリンコの家庭教師だった中村リョーコ、そして十年前はクラスメイトであり幼馴染みでもあった天野ミサキの現在は、読者の皆様も知っての通りだろう。
 みんな、十年前と全然変わっていなかった。変わったことといえば、アイが結婚して一児の母となり、また同じくリンコも結婚していた(今回、マサヒコが一番驚いたこと)。子供はまだらしい。
 みんな、騒ぐだけ騒いで帰って行く。この空間だけが、十年前に戻った気がした。
428さくしゃ:2005/07/19(火) 02:31:29 ID:KkrvjyzT
>>427の続きです。


 そして、マサヒコが入院してから六日が経った―――。

 この日が、ミサキにとって生涯忘れられない日となった。



「ふぅ…やっと明日に退院か」
「元々大きな怪我じゃなかったから…」
 病室には、マサヒコとミサキ、二人っきりだった。この日、ミサキは休みで、朝からマサヒコの病室に居る。
 慣れない手つきでリンゴを剥きながら、ミサキは頬を赤らめる。
「ふ、二人っきりなんて…久しぶり、だね」
「あぁ…あの夜以来か」

 あの夜。

 そう、ミサキが想いを伝えようとして、伝えられなかった夜。

 そして、あの朝、自分は誓った。

 「今度会ったら、必ず想いを伝える」と―――。

 それを思い出すと、ミサキの鼓動はどんどん早くなっていった。
429さくしゃ:2005/07/19(火) 02:32:23 ID:KkrvjyzT
>>428の続きです。


(い…今なら…!)
 病室には二人っきり。今日という日を逃すと、明日には退院してしまう。そうなれば、会うことが難しくなる。
 リンゴを剥いている手を止め、ミサキは意を決した。
「あ…あの…マサ君…」
「ん?」
 僅かに、手が震える。
「私…」
「なんだよ? どうしたんだ?」
 十年前と同じ、言葉が出てこない。心臓は張り裂けんばかりにその存在を誇示していた。
「わ……私、あのっ…十年、前に…マサ君に云えなかったことが…あ、あるんだ」
「え?」
「私…私……っ!」
 ミサキは目を瞑った。
「私、マ…マサ君のこと、す…!」

 ガラッ

 ミサキの言葉を遮る様に、病室の戸が開いた。ミサキがそこを見ると、見慣れない女性と五、六才ぐらいの男の子―――。
430さくしゃ:2005/07/19(火) 02:33:08 ID:KkrvjyzT
>>429の続きです。


 そして、次の瞬間、ミサキは自分の耳を疑った。
「あなた!」
「パパ!」
 そう叫びながら、二人はマサヒコに駆け寄る。

 ―――え…。

 ―――「あなた」…?

 ―――「パパ」…?

 ミサキは、何が起きたのか分からなかった。確かに今、この二人はマサヒコのことを「あなた」「パパ」と呼んでいた。
 それは、つまり―――。
「あ」
 固まっているミサキに気付き、マサヒコは二人の紹介をした。
「紹介するよ。俺の妻の、アズサ。こっちが、息子のヒロキだ」
 その言葉を聞いた途端、ミサキは目の前が真っ暗になった。思わず、果物ナイフを落とす。
 ミサキの様子がおかしいことに、マサヒコは気付く。
431さくしゃ:2005/07/19(火) 02:33:36 ID:KkrvjyzT
「ミサキ?」
 マサヒコの声に、ミサキは我に帰る。
「あっ…なに?」
「いや、急に黙っちゃったからさ」
「あ、うん…ごめん」
 マサヒコは、今度はミサキのことを紹介し始めた。
「紹介しとくよ。俺の幼馴染みの天野ミサキ。こっちで看護師もしてるんだ」
「あら、そうだったんですか。初めまして、マサヒコの妻のアズサです」
「あ、えと、あの…あ、天野ミサキです…」
 急に挨拶されたので、慌てる。よく見ると、マサヒコの左手の薬指に指輪が存在していた。今の今まで、気付かなかったのだ。
 ミサキの生涯の中で、一番ショックな出来事だった…。



 時間は過ぎて、夕食後。アズサとヒロキは、引っ越しの後片付けの為、先に帰ってしまった。
 再び、病室にはマサヒコとミサキの二人だけとなってしまった。二人っきりと言っても、昼間のそれとは違う。気まずい、雰囲気だった。マサヒコもこの空気に言葉が出てこない。
432さくしゃ:2005/07/19(火) 02:36:09 ID:KkrvjyzT
>>431の続きです。


「………」
「………」

 沈黙。

「………なんで…」
 ミサキが、かすれた声を出す。
「なんで…言ってくれなかったの?」
「…何が?」
「その…結婚…してること」
 その問いに、マサヒコは自分の左手を見る。
「いや、気付いてると思ってたんだ。…みんなは、気付いてたみたいだし」
 マサヒコの言葉の通り、他のメンバーは指輪を見て分かっていたらしい。一番最初に気付いたのは、リョーコ。例の事故の直前、尋ねようとしたのはそのことだ。
 一人だけ気付かなかった事実に、ミサキは悲しくなる。
「そんな…」
「…黙ってるつもりは無かったんだ、ごめん」
433さくしゃ:2005/07/19(火) 02:36:52 ID:KkrvjyzT
>>432の続きです。


 ミサキの初恋は、終わりを告げた。

 二十年間、想い続けていた日々が、音をたてて崩れていった。

 リョーコの言葉が、蘇る。

『彼にも相手を選ぶ権利はあるんだから、もたもたしていると彼女作っちゃうかもよ?』

 本当に、その通りだった。

 後悔と自己嫌悪がぐるぐると頭の中を回る。

「…あのさ」
 マサヒコが口を開く。
「昼間、何を言おうとしてたんだ?」
「あ…」
 もう、どうでもよかった。
「私…マサ君のこと、ずっと好きだったんだ…」
「え……」
 昼間はあんなに躊躇していたのに、今は自分でも驚く程すんなりと云えた。
「昔っから…ずっと、好きだったんだ……」
「……」
434さくしゃ:2005/07/19(火) 02:38:07 ID:KkrvjyzT
>>433の続きです。


 マサヒコはどう答えていいか分からず、無意識に謝罪の言葉をミサキにかけた。
「………ごめん…」
「な…なんでマサ君が謝るの? 悪いのは、私の方……ちゃんと、云っておけばよかったんだ。十年前に…」
 ミサキの想いに気付かなかったとはいえ、彼女の気持ちを裏切ってしまったことに、マサヒコは罪悪感を感じていた。
「ねぇ、マサ君…」
 不意に、ミサキがマサヒコの手を握る。
「なっ…なんだよ」
「…ほんのちょっとだけ、恋人になって…」
 そう言うと、ミサキはマサヒコの唇に自分の唇を合わせた。一瞬、何が起こったのか分からなくなるマサヒコ。
 唇を離すと、ミサキはマサヒコの胸にもたれかかった。
「ちょっ…ミサキ…」
「…お願い…ほんの少しでいいの……」
「……」
 マサヒコは、何も言わずミサキを抱き締めた。
「マサ…君」
「…分かったよ、ミサキ」
435さくしゃ:2005/07/19(火) 02:38:39 ID:KkrvjyzT
>>434の続きです。


 マサヒコはそれだけ言うと、ミサキの首筋にキスをした。ミサキの体が、ぴくんと反応する。
 そのまま右手で服越しに控えめな胸を撫でる。
「んぅ…っ!」
 マサヒコはミサキの服を脱がせると、下着をたくし上げ胸に吸い付いた。
「ひっ…あぁ…!」
 思わず声が漏れる。マサヒコは秘部へと手を伸ばした。
「あ…! マサ…君っ…そこは…ぁ」
 指で下着をずらし、指を侵入させる。
「あぁッ! …ん、ふぁあッ!」
「…ミサキ…もう、こんなに濡れてる…」
「や…だぁ……そん…な…ことぉ…」
 指を一本から二本に増やし、出し入れする。
「ひぅ! んぁッ!」
「…ミサキ…」
 ミサキは潤んだ瞳でマサヒコを見つめる。
「マサ君…私……もう…! マサ君の、頂戴…」
436さくしゃ:2005/07/19(火) 02:39:14 ID:KkrvjyzT
>>435の続きです。


 その言葉に、マサヒコはミサキを抱いたままくるりと回転した。これで、上にマサヒコ、下にミサキといった構図ができあがる。
「……いいのか?」
「………ぅん…」
 確認すると、マサヒコは自身を取り出した。そして、ミサキの秘部へ当てがう。
「…いくぞ?」
「うん…!」
 ミサキが頷くと、マサヒコはゆっくりと腰を沈めていった。
「う…あぁ…!」
「キツ…」
 ミサキはシーツをぎゅっと握りしめた。
「や…い…痛っ…!」
「え…痛い!?」
 ミサキの言葉に、マサヒコは初めて秘部から鮮血が流れていることに気付く。
「ミ、ミサキ……もしかして、初めて…?」
 その言葉に、ミサキは唇を噛み締めながらこくんと頷いた。
「なんで……言わなかったんだよ」
「…だって…」
 目に涙を浮かべながら、苦しそうに声を出す。
437さくしゃ:2005/07/19(火) 02:41:39 ID:KkrvjyzT
>>436の続きです。


「初めて……って言ったら、マサ君…抱いて…くれないって…思ったから…」
 マサヒコは、胸が痛むのを感じた。自分を想い続け、純潔を守り通してきたこの少女を、自分は裏切ってしまった。更にはこんなカタチで、純潔を奪ってしまった…。
「…最低だ、俺って…」
「…マサ君?」
 繋がったまま、うつむくマサヒコの首に、ミサキは手を回した。
「マサ君…して」
「でも…」
「なに?」
「…俺で、本当にいいのか…?」
 その言葉を塞ぐ様に、ミサキはマサヒコにキスをした。
「いいの…マサ君だから、いいの」
「ミサキ…」
「だから、お願い…」
 そう言われ、無言のまま腰を動かす。
「はぁっ! あ…! くぁあッ!」
 いやらしい水音とミサキの声だけが、病室にこだまする。
438さくしゃ:2005/07/19(火) 02:42:16 ID:KkrvjyzT
>>437の続きです。


「ぅんっ! ひぁっ! んぁああ!」
「ミサキ…」
 マサヒコが、腰の動きを早くする。限界だろうか。
「ミサキ…俺、もう…!」
「わた…しもぉ…! マサくぅ…ん……一緒に…一緒にぃ!」
 限界を突破するとマサヒコは自身を秘部から抜き、ミサキの腹部へと放出した。
「あ…あぁぁぁッ!!」
 それと同時に、ミサキも果てた。



 情事の後、ミサキはのろのろと服を直し、立ち上がった。マサヒコに背を向け、病室を後にしようとする。
 マサヒコも、ただ白い壁を見つめているだけだった。
 ぽつりと一言。

「ごめんな…」
「ごめんね…」

 いつかの様に、二人の声が合わさる。それ以上は何も言わず、ミサキは病室を出て行った。独り残されたマサヒコは、頭を抱えてうつむいた。
439さくしゃ:2005/07/19(火) 02:43:22 ID:KkrvjyzT
>>438の続きです。


 ミサキが病室を出ると、すぐそこにアイとリョーコが立っていた。どうやら、マサヒコのお見舞いに来たようだ。
 軽く会釈だけして、二人の前を通り過ぎようとする。
「ミサキちゃん…」
 悲し気にアイは呟く。
「…馬鹿なコ…」
 そのリョーコの言葉に、ミサキは振り返りはせずに立ち止まる。
「いくらカラダを重ねても、ココロの隙間はカラダじゃ埋まらないわよ」
 リョーコは慰めるでもなく、叱るでもなく、ただ小さく言い放った。
 ミサキの瞳から、涙が溢れる。

「…本当……」

 二人には見せずに、悲しく笑う。

「馬鹿ですね……私…」





     終劇
440さくしゃ:2005/07/19(火) 02:45:01 ID:KkrvjyzT
一応、これで完結となります。すみません、無駄に長くて…orz
他の職人様みたく、文をまとめたい…。お目汚し失礼しました。
441264:2005/07/19(火) 02:50:22 ID:+gQjjUmJ
>>さくしゃ氏
GJ!!
悲しいなぁ…ミサキバッドエンド編ですか。ミサキの最後の台詞がえらいもの悲しいです。
ハッピーエンドが多いこのスレでは逆に新鮮ですね。
いやぁ〜起きててよかった!!
お疲れ様でした!!
442名無しさん@ピンキー:2005/07/19(火) 02:50:25 ID:0ewV0rDq
さくしゃ氏 GJ!いいなこういうシリアスな作品も。なんか来るものがあるよ。
443さくしゃ:2005/07/19(火) 03:17:13 ID:KkrvjyzT
新人の私の作品をここまで評価して頂いて、ありがとうございます。またアイデアが浮かべば、投下しに来るかもしれません。それでは、また。
444名無しさん@ピンキー:2005/07/19(火) 03:19:23 ID:cqaUTLyV
こうゆう終わり方も一興か………
でもGJ!!!
445名無しさん@ピンキー:2005/07/19(火) 03:31:49 ID:NXvkrP54
ケチつけさせてもらうと、書き込み一回ごとにどこの続きってアンカーつけるのはいらんです。
ちょっと読んで引き込まれるか、って時にアンカー来ると、現実に戻されるといいますか、
感情移入の阻害になるわけです。
勿論、レス番が大きく飛んでる時なんかは、どの話の続き、ってされるとわかりやすいですけどね。

んじゃ、失礼しますた。
446名無しさん@ピンキー:2005/07/19(火) 03:47:27 ID:jyfM001A
凄いな…、職人様の連続投下は。古田氏が倒れそうだwてか、気の毒だよw職人様の連続投下はもうちょっとはマターリでいいと思うてゆーか、読めないんだよね、多くて。だから感想が書けない。もうGJしか言えないんだよねw
447名無しさん@ピンキー:2005/07/19(火) 03:52:47 ID:74kLnLXn
GJです !!

職人さん達がたくさん投稿してくれていたので一気に読んじゃいました。
明日の仕事大丈夫かな・・
448名無しさん@ピンキー:2005/07/19(火) 04:01:37 ID:I+4QQjxU
四日連続で色々キタ━━━(゚∀゚)━━━━━━

ペース早くてみんなに感想をつけられないな
ただまとめるとみんなおもしろくてGJなわけです

トマソン氏の作品がコラボでキャラ数多かったせいか濃い印象。
449名無しさん@ピンキー:2005/07/19(火) 07:40:47 ID:jEpABPWJ
どの職人もGJ!
…なんだけど連続投下続きで一人一人にしっかりした感想書けないのが辛いね
言えた立場じゃないがもっとマターリ投下してもイインジャマイカと思ったり
450名無しさん@ピンキー:2005/07/19(火) 08:49:14 ID:A4VJelo6
なぜ、このスレの勢いは本スレ(漫画板)よりも上なのだろうか?
451名無しさん@ピンキー:2005/07/19(火) 08:55:52 ID:oD7soDfW
>>449
でもそれはそれで「○○氏の新作マダー」と自分含むギャラリーが催促する予感。
と書いておいてなんだけど、贅沢な悩みな気がするw

俺が言えることはひとつ。
古田氏ガンガレ。超ガンガレ。・・・無茶だけはしないでください。
452名無しさん@ピンキー:2005/07/19(火) 09:03:02 ID:q+n3hlcn
みさき駅でこのスレを読み終った俺様が来ましたよ。

通勤中に読み終わるのが大変なほどの大量投下、お疲れ様です。

いや、駅名で思いついて(w


次は北習志野
453名無しさん@ピンキー:2005/07/19(火) 09:29:17 ID:tORuvGuQ
ミサキ液?
454名無しさん@ピンキー:2005/07/19(火) 10:26:00 ID:doMrU5DL
ここはいい八百万の神々のスレですね
455449:2005/07/19(火) 12:04:44 ID:jEpABPWJ
>>451
語弊があったみたいですまん。
俺が言いたかったのは最近の職人さんへの評価がまとめられちゃってるのが悲しいってこと。
昔はポツポツ投下されてたからその作品にしっかりとした感想書いてたけど
最近は連続投下が多いから個人的な意見が少なくなってる気がする
職人さんが一所懸命に作ってるんだから感想をちゃんと書くのが読む側の礼儀になると思うんよ
前の書き込みで俺もまとめたから言える立場ではないと思うんだが
本心で思ったことであるってのは分かってほしいわけで
456名無しさん@ピンキー:2005/07/19(火) 12:53:02 ID:A4VJelo6
よし、感想=抜いた回数でw


あーでも最近元気ないしなぁ・・・
457名無しさん@ピンキー:2005/07/19(火) 15:01:43 ID:oD7soDfW
>>455
そういうことだったか。理解力足りなくて申し訳ない。
でもラッシュ時の感想はまとめられるのは仕方ないのでは。
まとめちゃった分、ラッシュ時以外に投下された作品に感想を書くというのもありじゃないかな。
職人の皆さんはGJの中に込められたものを汲み取ってくれていると俺は信じるw

>>456
>>453のミサキ液を想像するだけで抜ける場合、どうすればいいんですか><
458名無しさん@ピンキー:2005/07/19(火) 15:08:21 ID:+qHOICIk
既得382 レス457

Σ(Д`)一晩でこれかよ!
459郭泰源:2005/07/19(火) 15:41:48 ID:41AMsDb7
てなわけで、代休とって書き上げました、後編です…。
ってムチャクチャ生きのイイ新人の皆様が登場してるではありませんかっ!!!!
おまけに最エロ神、新参者神まで光臨!こっちも読むのが追いつきませんよお〜!
はは…で、正直長いのにエロ描写は…かなり淡白です。
なんであの、どエロなのを期待した方はご容赦を。あと最後4スレほど、
逆陵辱もの(トマソン氏、図星です…犯人は、最初からやっちゃうつもりでした)があるので
気の弱い方はマサヒコとアヤナのシーンが終わったらスルーしてください…では、投下。
>>65の続き。
460郭泰源:2005/07/19(火) 15:42:19 ID:41AMsDb7
「だからね、この式はこう展開すると…」
「わ〜、ホントだ、スゴイ!さすがはアヤナちゃんだねっ!」
「ふふー、数学の問題ってパズル感覚で解けるときが一番楽しいよね」
「若田部、わりい。俺はここなんだけど…」
放課後の図書室―アヤナ、リンコ、マサヒコの三人が和気あいあいと勉学にいそしんでいた。
(まあしかし…あっけなかったな…ハレモノ扱いかと思ってたけど…)
謹慎が終わり、マサヒコは少しビクビクしながら登校したのだが…。
そこには拍子抜けするほど、普段のままのクラスのみんなの顔があった。
そしてアヤナも…確かに少しやせた感じはしたものの、いつもどおりの顔でマサヒコを待っていた。
リンコはVサインで、ミサキは微笑みで、そしてアヤナは…一回お辞儀をしたあと、
笑顔のまま、ぺろっ、と小さく舌を出してマサヒコの復帰を迎えた。変わったことと言えば、
放課後のリンコとマサヒコの学習会にアヤナが加わるようになったことぐらいだった。
委員会の仕事で多忙を極めるミサキも、アヤナのことが…いや、それ以上に
アヤナとマサヒコの二人の関係が気になるのだろう、時間を見つけては顔を見せていた。
ただし―変わらずに接してくれているのは、マサヒコたちのクラスに限っての話である。
他のクラスの人間は、マサヒコに対してあからさまに畏怖の面持ちで見るようになった。
また、マサヒコにはっきり好意の視線を送る女子生徒も少なからずいたのだが…。
依然としてそうしたラヴ光線にも無頓着なままなのがマサヒコらしいところである。
そして彼とアヤナの関係は…実はほとんど進展していなかった。
ただ二人がふとした瞬間に視線を交わすとき、
そこに強い結びつきが見てとれるのは周りの誰にも隠しようもなかった。
「ふふっ、小久保君、少しひねった問題だけど…ここはね…」
いまだ完全に心の傷が癒えたとはいえないアヤナ。あのときのことが思い出されるのか、
ちょっとしたきっかけで固まってしまう瞬間がまだ少なからずあった。
だが―マサヒコといるときは、いつもふわりとした笑顔を向けてくれていた。
その微笑みを自分たちが独占しているということに、マサヒコは喜びと一抹の不安を抱えていた。
§
461郭泰源:2005/07/19(火) 15:42:52 ID:41AMsDb7
(俺や…的山の前ではこんなにいい笑顔なのに…)
ゆっくりとでいい、とは思っていた。そんなにすぐでなくて良い、とも思っていた。
それでも――クラスの男子に声をかけられるたびに、一瞬怯えたような表情を作る――
そんなアヤナを見ると、マサヒコは胸が痛くなるような悲しみを味わうのだった。
(若田部が本当に大丈夫になるまで、俺たちで守らないと…)
大きな決意を胸に、マサヒコは日々を過ごしていた。
(にしても…中山と杉山の奴ら…)
マサヒコが鉄拳制裁を加えた犯人ふたりは、当初こそ両家の親共々裁判も辞さない、
と強気な態度で学校側に接していたのだが…事情が明らかになるにつれ、
次第にトーンダウンしてゆき、最近はふたりとも学校に来づらくなったのか
受験生という立場にもかかわらずあまり授業にも出てきていないようだった。
それでもマサヒコにしてみれば、全く納得したわけではない。
彼らはただの犯罪者であり、それを漫然と見過ごしている学校側への不信感は未だにあった。
だが、今は…目の前の少女の心の回復に全力を注ぐしかなかった。
「よし、今日の課題終わりっと!ありがとう、アヤナちゃん!」
「ふふ…いいのよ、あたしも復習になるし…みんなで勉強するのって、楽しいよね」
「はああ…しかし…情けねーな、俺。三日休んだだけだってのに全然ついていけねえ…」
「休んだんじゃないよ〜、謹慎だよぉ〜、小久保君!」
「…的山、もう少し優しい言い方はできないのか?」
「ぷっ…あははははは」
恐らく、マサヒコとアヤナのふたりっきりではお互いを意識しすぎて、
こうも近く接することはできなかっただろう。リンコという存在を介することで、
いつも勉強会は和やかな雰囲気になっていた。そんな何も特別でない、
平穏な日々は、アヤナの心の傷を確実に癒しているはずだった。
「じゃあ…帰ろうか、的山、若田部…」
「ウン、小久保君!」
「そうね…行きましょうか」
§
462郭泰源:2005/07/19(火) 15:43:28 ID:41AMsDb7
三人は仲良く学校をあとにした。先にリンコが別れ…マサヒコとアヤナは、ふたりっきりになった。
「…」
「…」
会話がとぎれ、沈黙が続く。しかしマサヒコはこうした時間が嫌いではなかった。
今のふたりには、もっと親密な…お互いが黙ったままでも、わかりあっているような…。
濃い、信頼関係があった。
(こういうの…ちょっといいかもな…)
マサヒコはふとアヤナの横顔を見つめ、笑いかけた。
「?」
一瞬怪訝そうな表情を作るアヤナだが…彼女もマサヒコの思いを汲みとったのだろう、
すぐに微笑みをかえしてきてくれた。しばし見つめ合い、微笑み合うふたり。
今回の事件を知らない人間が見たならば、そこに暗い影を見つけることなど不可能だったろう。
それくらい、ふたりの間には穏やかな空気が漂っていた。――やがて、アヤナ邸に着いた。
「じゃあな、若田部…また明日」
「あ…あの…小久保君?」
「?どうした?」
「今日ね…あたし、アップルパイ焼くつもりなの…。
それで…良かったら…試食していってくれないカナ?」
「?いいのか?俺だけお呼ばれしちゃって…的山も…」
「う、ウウン…女の子同士だとね、どうしても点が甘くなっちゃうから…。
一番最初は、甘党じゃない小久保君に食べて欲しいの…」
「…ふうん、なら有り難く…」
少しぎこちなくだったが…ふたりは、言葉を交わし、アヤナ邸へと入っていった。
「どうぞ…小久保君。昨日のうちに作って冷やしておいたからあとは焼くだけなの。少し待っててね?」
「ああ、わかったよ…ありがとう」
マサヒコは、アヤナの部屋に案内されると、彼女が戻ってくるのを待った。
§
463郭泰源:2005/07/19(火) 15:44:02 ID:41AMsDb7
「お待たせしました…どうぞ、小久保君」
「良い匂いだな…匂いだけで美味そうだもんな」
「ふふ…そう言って、食べてみたらダメダメかもだよ?」
「んなわけねーって…じゃ、いただきます。…うん、美味い!」
「ホント?嬉しい」
「いや、本当に美味いよ。おいしいって!」
「も〜う、小久保君さっきから美味いとおいしいしか言ってないじゃない…作り甲斐がないなぁ…」
笑顔のまま、ちょっとふざけて頬をふくらませるアヤナ。
「だって、ホントに美味いんだよ…あ!」
「ふふ…もう!あたしが言ったすぐに…」
「俺って国語力ねーな…でも、ホント美味いわ…」
笑顔でぱくぱくと食べ続けるマサヒコ。アヤナはそんな彼を嬉しそうに見つめている。
「あ…小久保君?ほっぺに…ついてる」
「え?…ど、どこに?」
「うん…ちょっと待って…」
アヤナは、マサヒコの隣に移動すると…。
“ちゅっ…つ…”
マサヒコの頬にキスをして、ついてしまったパイ生地を舐め取った。
「??!お、おい若田部…」
「……」
無言のままマサヒコを見つめるアヤナだったが…しばらくして、口を開いた。
「…小久保君、あたしね…あたし…ずっと、ずっと不安だったの」
「…そうだよな、あんなことが…あったあとだもんな…」
だが、アヤナはマサヒコの言葉を聞くと首を左右に振った。
「違うの…不安だったのは…あなたのこと…」
「え?お、俺の?」
§
464郭泰源:2005/07/19(火) 15:44:39 ID:41AMsDb7
「あたし…この前のことは本当に、言葉じゃ表現できないくらい感謝してる。
でもね…小久保君の気持ちが…わからないの。ねえ、小久保君…あなたは…あたしのこと、
どう思ってるの?…あたしは…あなたのことが、好き。でもあなたは…どうなの?」
「若田部…で、でもさ。それは…思い込みもあるんじゃないか?あんな目にあったから…。
言い方は悪いけど、たまたま俺がお前を見つけて助けたから…だから、俺のことをそういう風に…」
「…ねえ、小久保君。あなたは…もしかして、あたしのことを…かわいそうな女だって思ってる?
あんなことがあったから…あたしに同情して、一緒に…いてくれてるの?」
「…」
無言のまま、アヤナの言葉を聞いていたマサヒコだったが…。
“ぎゅっ”
彼女と真正面に向き合うと、両腕を回して強く、強く抱きしめた。
「同情…なんかじゃ、ない。若田部は…かわいそうなんかじゃない。
俺だって…若田部のことが、好きだ。でも…なんだかさ、今のお前にそう言っちゃうと、
若田部の弱みにつけこんだみたいで…だから…俺…」
「小久保君…」
涙を流しながら、アヤナはマサヒコの言葉を聞いていた。
「あたしね…あたし、ずっと天野さんがうらやましかったの。だって幼馴染だってだけで、
いつも小久保君のそばにいられて…。あんなことがあったから…小久保君は優しいから。
あなたはあたしのことをかわいそうだと思って、今だけ一緒にいてくれるんじゃないかと思って…。
いつかあなたが離れていっちゃいそうで…ずっと、ずっと不安だったの」
「若田部…不安だったのはさ、俺も一緒だよ。俺なんかじゃお前に釣り合わないし。
お前がいつか元気になったらさ、また前みたいに友達に戻るんだ、って思ってたんだ。
でも…お前が言ってくれたから、俺も頑張って言うよ。俺は、お前が好きだ。
ずっとずっと若田部のそばにいたい。若田部の笑顔を見ていたい。だから…恋人になってくれ」
「小久保、くん…」
泣きながら、アヤナは何度もうなずいていた。
マサヒコはそんな彼女の顔を愛おしそうに見つめると、ゆっくりとアヤナの涙の線に口をつけた
§
465郭泰源:2005/07/19(火) 15:45:17 ID:41AMsDb7
“ちゅ…ちゅ…”
「あ…ん…」
そしてアヤナの涙を舐めとるように、マサヒコは彼女の頬に舌を這わせた。
恋人になってから初めてマサヒコから受ける愛撫に、アヤナは顔を赤くして声をあげる。
「もう…泣かないでくれ…若田部の涙は…もう俺、見たくないんだ…」
「ウン…わかった。もう、泣かないよ、小久保君…だから…あの…」
口ごもり、少しもじもじとした後、アヤナは目を閉じて軽く唇を突き出す。
彼女の言わんとすることを察したマサヒコは、にっこりと微笑むと…。
“ちゅっ”
アヤナと唇を重ねた。形の良い、薄めの唇だが、ふんわりとした柔らかさが心地よかった。
(小久保君…小久保君…)
(若田部…)
ふたりは、確かめるように…唇の先を合わせたり、軽く舐めあったりしながら…キスを続けた。
「あ…ん…ねえ、小久保君?」
「?どうした?若田部」
「あの…あのね…」
しばし躊躇したアヤナだったが…意を決すると、マサヒコの右手をとり、自分の胸へと導いた。
“ふにゅ…”
「!?お、おい若田部?」
その豊かな感触と、アヤナの行為に驚いたマサヒコは思わず叫んでしまっていた。
「お願い…小久保君」
「若田部、焦っちゃダメだよ。多分今のお前はすごく不安定になってるんだ。
そういうのはさ、もっと時間をかけて…俺たちがお互いを良くわかりあったあとでいいじゃないか」
アヤナのことを気遣って語りかけるマサヒコだが、アヤナは悲しげな表情で首を振る。
「焦ってなんかないの…ねえ、小久保君…。あたしがこの前、最後に言ったこと、覚えてる?」
「?え?」
§
466郭泰源:2005/07/19(火) 15:46:01 ID:41AMsDb7
「あんなことがあったあとなのに…小久保君になら触られてもイヤじゃなかったって。
あたし、そう言ったじゃない?あれ…まだ続いてるの。お父さんにも…お兄ちゃんにも…。
あれ以来、ちょっと触られるだけでからだがゾクッて反応して…鳥肌が立っちゃうの。
あなたも気付いてるでしょ?クラスの男子に話しかけられるだけで、あたし、固まっちゃうこと…」
「…う、ウン」
「このままじゃ…ダメだってのは、あたしもわかってるの。でも…ダメなんだ。どうしても…」
「そ、それはさ、若田部…時間をかけて…ゆっくり解決していけば…」
「ウウン…原因はね、わかってるの。あたし…今でもね、たまに…あの日のことを夢で見るんだ。
襲われる夢。苦しくて…悲しくて…でも、必ずあなたが─小久保君があたしを助け出してくれる。
その場面で終わるんだ…。だから…だからね、小久保君…あなたが…あたしのことを、
きちんと愛してくれたら…変われると思うの。今はまだ、あたしが誰のものでもないから…。
だから、不安で…怖くて…どうしても、男の人に普通に接することが出来ないんだと思うの。
あたしが…あなたのものになったら…あなただけのものになったら…変われるって、そう思うの」
「…」
アヤナは、真っ直ぐにマサヒコを見ていた。恐らく、それは彼女が傷つき、悩みながら出した
結論だったのだろう。その視線には、懇願の色も…迷いの色も、情欲の色すら皆無だった。
いつもマサヒコがアヤナに見ていた、聡明ではっきりとした視線だった。
「で…でもさ、いいのか?若田部…早過ぎないか?俺たち…まだ中学生なんだし…」
「いいの…あたし…小久保君にだったら…今すぐに、愛して欲しい。抱いて…欲しい」
「若田部…」
「…小久保君」
ふたりは、しばらく無言で見つめ合うと再び唇を重ねた。
さきほどよりも、大胆に…舌を絡め合い、お互いを深く求めようとする、貪るようなキスだった。
「小久保君…あの…あたし、服を脱ぐから…」
「う…うん…」
アヤナから体を離すと向こうをむき、視線を外すマサヒコ。
§
467郭泰源:2005/07/19(火) 15:46:34 ID:41AMsDb7
「それで…小久保君も…脱いで…」
「あ、ああ…そうだね…」
“する…しゅッ…”
お互いが、背中を向け合いながら自分の衣服を脱ぐ…初々しくもどこかエロティックな
そんなこの瞬間に、マサヒコは早くも胸が高鳴り、欲情してしまっていた。そしてアヤナも…。
“ぱちん”
セーラー服のスカートを脱ぎ、夏物の半袖シャツを脱いで靴下と下着だけの姿になったあと─。
何度もためらった末にやっとブラジャーのホックを外し、…両手で裸の乳房を隠した。
(こんな…こんなカラダを…小久保君は…どう思うんだろう)
アヤナは不安と恐れでいっぱいになりながらそう思った。周知のとおり、
彼女にとって豊か過ぎる自分の胸はずっとコンプレックスだった。
思春期になり、そこが膨らみ始めてからいつも…クラスメイトや教師や肉親でさえ─
男という男は自分のそこしか見ていないように感じられてならなかった。
今回の事件にしても、犯人たちの目的のひとつがアヤナの乳房にあったことは間違いなかった。
あのときのことを夢で見るたびに、犯人たちのセリフを思い起こすたびに─。
アヤナは、自分の乳房をナイフで切り落としたくなる衝動に駆られることさえあった。
(でも…小久保君はあたしを助けてくれた。あのとき…服をかけてくれたとき、すごく嬉しかった…)
マサヒコなら、自分の肉体だけでなく全てを受け入れてくれるはず…。
そう信じてアヤナはマサヒコの方に向き合った。マサヒコは、まだ背中を向けたままだ。
「お待たせ…いいよ、小久保君…」
「あ、ああ…それじゃあ…」
ぎこちなく、トランクス一枚のマサヒコが体を反転させる。するとそこには───
うつむきかげんのまま、両手で乳房を隠した純白のパンティ一枚のアヤナがいた。
だが彼女の乳房の豊かさは明らかに手のひらのキャパシティを越え、そこからあふれんばかりだった。
「………」
恥ずかしさからか…不安からか…アヤナは無言のまま、ちいさく震えていた。
§
468郭泰源:2005/07/19(火) 15:47:09 ID:41AMsDb7
マサヒコはゆっくりと近づくと、両腕をアヤナの背中に回した。
アヤナの体は、すっぽりとマサヒコの胸の中に納まるかっこうになった。
「こ、小久保君?」
「…恥ずかしいんだろ?若田部…」
「…」
「だから…今日じゃなくてもいいんだ。俺たちにはさ、まだ時間があるんだし…。
もっとゆっくりと、ゆっくりとでいい。俺は…今でも若田部のことが好きだ。でも…時間をかければ、
もっともっと…ずっとずっと、若田部のことが好きになれる。だから…いつでもいいんだぞ?」
「こくぼ…くぅん…」
アヤナは、また涙が出そうになっていた。正直言って、マサヒコが自分を…自分の肉体を、
どう思うのかについては自信がなかった。彼とて、男である以上──アヤナの裸体を見て、
獣性を剥き出しにして、のしかかってくる可能性はゼロではなかったはずだ。
しかし、マサヒコの最初の言葉はアヤナのことをいたわる、とても優しいものだった。
(やっぱり…あたし、間違ってなかった…あたしの…運命のひとは、小久保君だったんだ…)
思いを強くしたアヤナは、ゆっくりと乳房をおさえていた両手を外し、マサヒコの背中に回した。
“むにゅ…”
マサヒコの裸の胸に、アヤナの乳房の柔らかさがダイレクトに伝わってきた。
「わ、若田部?」
「小久保君…あなただけだからね?」
「へ?」
「あたしの…胸を…二回も見るの。あいつらには…一回だけ見られちゃったけど…。
あなたになら…もう一回見て欲しいの。だから…体を離して」
「で、でも…若田部」
「お願い。小久保君…あたしのカラダを、見て…」
上目使いで、アヤナはマサヒコを見た。その懇願するような…すがるような口調に、
マサヒコは何も言えず、ただうなずくしかなかった。
§
469郭泰源:2005/07/19(火) 15:47:54 ID:41AMsDb7
アヤナは、顔を真っ赤にして、抱きついていたマサヒコから体を離した。
“すっ…”
「あ…」
思わず小さく、マサヒコは声をあげていた。─────キレイだった。美しかった。
それぐらいしか、思いつかなかった。息をのんで、アヤナの裸体をただ呆然と眺めていた。
あのときは…アヤナは呆然としていたし、マサヒコも早く彼女を助け出そうとしていたため、
一瞬しか見えなかったのが実際だった。とはいえ、そのときの豊満なアヤナの乳房の記憶はその後
しばらくマサヒコを夜な夜な悩ますのに十分なものだった。しかし、今マサヒコの目の前には───
座ったままでもわかる、豊かな腰周りから、なめらかに細くなるウェスト。
そしてその細さからはとても想像がつかないほどにたわわに実った真っ白な乳房。
流線型を描く二つの白い果実の先には、少し陥没気味のピンク色の乳首がちょこん、と乗っていた。
アヤナは、目を閉じ、口元に手を置いてマサヒコの視線を受け止めていた。
「…変?あたしの胸…」
無言のままのマサヒコに不安になったアヤナが声をかける。
「…い、いや…すっごく…きれいだ…昔美術の時間に見た…絵か、大理石の彫刻みたいだ…」
息をのんで、マサヒコはそう答えた。事実、マサヒコには、目の前の風景はどうしても
いやらしさや卑猥さと結びつかなかった──それはむしろ、高貴な芸術品のように見えた。
「ホント?小久保君…」
「う、うん…なんだか…スゴイ。絶対に…これを…若田部を、汚しちゃダメだ。俺は…そう思う」
「小久保君…」
嬉しかった。マサヒコは裸の自分を受け入れてくれていた。自分のカラダを、キレイだと言ってくれた。
…だが。アヤナは、自分自身の気持ちが昂ぶってきていることにも気付いていた。
(そんな風に…言ってくれるのは…嬉しいんだけど…)
アヤナは、まだ呆然としたままのマサヒコの右手を取ると、自分の胸へと導いた。
「!*>?わ、若田部?」
「…さわって。小久保君…」
§
470郭泰源:2005/07/19(火) 15:49:33 ID:41AMsDb7
「で…でも…」
「いいの。小久保君になら…。あたしね、この前のとき…あいつらにここを触れられて、
最低な気分だった。だから…小久保君に、さわって欲しいの。あたしのここを…あなたの手で、
さわって欲しいの。あいつらの感触を、二度と思い出さないようにさせて欲しいの。お願い…」
アヤナの目は、真剣そのものだった。目の前の少女があの不幸な出来事を、
いまだに忘れずにいて…傷ついたままだということに、胸が痛んだ。そしてそれ以上に…。
彼女がそれをマサヒコによって清めて欲しい、と言っていることに彼自身が揺り動かされていた。
「若田部…なら、さわるけど…痛かったり、気持ち悪かったりしたら、言ってくれよ?すぐ止めるから」
「う…うん」
マサヒコは、震える手でアヤナの胸を揉み始めた。
“ふにゅ…むにゅ…”
(うわ…な、なんだコレ?思ったより…ずっとやらかくて…あったかくて…でも、なんか張りがあって)
自分の手の中で、自在に形を変えるアヤナの乳房に感動しながら、
童貞君丸出しの感想を思うマサヒコ。一方アヤナも…。
(ん…あ…。こくぼくん…乱暴じゃなくて…さわりかた、優しい…自分でするより…ずっといいかも)
こちらも処女丸出しの感想を思うのであった。
が、マサヒコはいつまでもただ揉んでいるだけではもはや我慢できなくなっていた。
「あの…若田部?」
「…んッ…な、なあに?小久保君」
「あのさ…若田部の、ココに…キスしても、いいかな?」
「!…う、ウン、いいよ…」
「じゃあ…」
“ちゅ…”
「あッ!…」
マサヒコのくちづけに、思わず声をあげ、びくん、と体を大きく震わせるアヤナ。
「あ…ごめん、ダメだった、俺?」
§
471郭泰源:2005/07/19(火) 15:50:03 ID:41AMsDb7
「う…ううん、違うの。なんだか今一瞬、体に電流が走ったみたいになって…でも大丈夫。
嫌じゃなかったよ?続けて…小久保君」
「あ、ああ…なら…」
“ちゅ…っつ、ちゅう…”
真っ白で柔らかなアヤナの乳房を、くまなくマサヒコは口づけていった。
ほんのりと汗ばんだそこからは、アヤナの匂いがした。
「なあ…若田部?」
「んッ…あ…こ、今度はなに?小久保君」
「若田部ってさ、なんか香水とかつけてる?」
「?ううん…だって学校で禁止されてるもん。制汗スプレーぐらいなら…。
あ、もしかしてあたし、汗臭い?」
「いや、そうじゃないんだけど…ならこれ、若田部の匂いなんだな…みかんみたいな…いいニオイ」
「あ…シャンプーとか、シトラスオレンジ使ってるから…でも、みかんって…もう!小久保君は…」
「いや、だってみかんだろ?オレンジって」
「…ムードないなあ…ふふふ、でもなんだか小久保君らしいよね…みかんの匂いかあ…おいしそう?」
「うん…すっげえ可愛くいて…いい匂いで、おいしそうだよ?若田部のカラダ」
「!ち、違うの、あたし、そういう意味で言ったんじゃ…」
「?だってホントだぜ?おいしいよ、若田部の、おっぱい…」
そう言うと、マサヒコはアヤナの乳房を乳首からぷくり、と口に含んだ。
「!あん…」
そしてそのマサヒコの口撫に思わず声をあげてしまうアヤナ。
“ちゅッ…こりッ…”
口の中で、アヤナの小粒な乳首をねぶるマサヒコ。
転がし、軽く噛み、吸い…そしてまた転がすように…思いつく限りの愛撫を加え続けた。
「あっ…んんッ…あン…」
そしてアヤナも艶やかな声で、カラダをくねらせるようにして過敏なまでに反応していた。
§
472郭泰源:2005/07/19(火) 15:50:38 ID:41AMsDb7
(可愛い…若田部…)
自分の拙い愛撫に激しい反応を見せるアヤナに、愛しさを抱きながら…。
マサヒコは、自身も心と体が激しく昂ぶっていくのを感じていた。
“ちゅぷっ”
マサヒコが乳房から口を離す。
「はあッ…ふう…」
アヤナは荒い息を吐き、頬を赤く染めてうつむいていた。
「若田部…感じて…くれた?」
「う…ウン…これが、感じるとか、そうなのかまだあたしも良くわからないんだけど…。
でも、気持ちよかったよ?小久保君…」
「そっか…なら、良かった…俺、嬉しいよ、若田部が気持ちいいなら。それで…えっと…」
今度はマサヒコがモジモジする番だった。
「…?」
「えっと…だね、その…そろそろ…」
(まさか…若田部、さわって終わりってことは…ないよな?…でも、さっき俺も
かっこつけてあんなこと言っちゃったし…まあ若田部がイヤっていえばここでやめるけど…)
やはりマサヒコも立派に思春期バースト状態の男子である。頭の中はそれでいっぱいなのであった。
「…!あ、ふふふ…そう言うことか。んふ、良いよ?小久保君。そのかわり…だ・っ・こ」
「へ?」
「前の保健室のときみたいなのは、ダメだよ?
きちんと、女の子を抱くときのだっこでベッドまで連れて行ってね?」
悪戯っぽく微笑みながら、アヤナが両手を伸ばす。その手をとりながら、マサヒコが呟いた。
「やっぱりさ、可愛いよな、若田部は」
「?え?な、なによ、いきなり…」
「自分ではあんまり気付いてないかもしれないけど…若田部の笑顔ってさ、
反則気味に可愛いんだよな…マジで」
§
473郭泰源:2005/07/19(火) 15:51:19 ID:41AMsDb7
真顔でそう言いながら、マサヒコはアヤナの体に手を回すと、彼女を抱きかかえて立ち上がった。
「小久保君だって…いつもいきなりそういう風なこと言って、
あたしをドキドキさせてばっかりで…あなたこそ、反則だもん」
「?いや、俺はそんなことねーだろ?だって若田部が可愛いのは本当だし」
「も〜〜〜う、知らないッ!」
恥ずかしさから、顔を真っ赤にしてぷい、と横を向くアヤナ。その様子は…やはり、可愛いのである。
マサヒコは、微笑んでそんな彼女を見守るようにしながら…ベッドまで、体を運び、ゆっくりと横たえた。
“ふぁさ”
人魚のように幻想的な、アヤナの体がベッドの上にあった。
改めてその美しさに息を飲み、じっくりと見入ってしまうマサヒコ。
「小久保君…もう一回、キスして…」
「う、うん…」
“ちゅ…ちゅ”
(若田部の唇…さっきより、熱くなってる…)
とろん、と潤んだ目でマサヒコのキスを夢中で受け入れるアヤナ。
彼女自身、既に興奮状態になっているようだ。
(な、なら…ここも…いいよな?)
“すっ…”
マサヒコが、アヤナのパンティに手を伸ばす。
「あッ…」
敏感に声を出すアヤナだが、そこには拒絶の色はなかった。マサヒコもそれを感じ取り…。
おずおずとだが、白い布の中へと指を入れていった。
“しゅり…”
マサヒコの指にまず絡みついてきたのはアヤナの恥毛だった。それを少しずつかきわけ、
ゆっくりと、ゆっくりと…奥のほうへと指を侵入させていく。
“ふぁむ…”
§
474郭泰源:2005/07/19(火) 15:52:10 ID:41AMsDb7
マサヒコの指が、アヤナの裂け目に辿りついた。
かすかに汗ばんで…いや、興奮のためだろうか?そこはしっとりと湿気ばんでいた。
“すっ…じゅり…する…”
恥丘の周辺を、裂け目の周りを…撫で、くすぐるように…慎重に指を動かすマサヒコ。
「んッ…ああッ…はぁ――――ッ」
そしてアヤナは溜め息にも似た声をあげ、切なげな表情でそれに応えていた。
そんな彼女の表情を見たマサヒコは、次なる行動を決意する。
「若田部?」
「んっ…なあに?」
「指…入れるよ?若田部の中に…だから…力抜いて…」
「!は、はい…優しく、お願いします…」
なぜか敬語で答えるアヤナ。だが普段はツッコミ役のマサヒコも、それに気付かぬほど興奮していた。
“ぴちゃ…”
マサヒコの右手の人差し指が、アヤナの中へと入れられた。
「ふ…ふぁ…」
ぴくり、と一度小さく震え、そのあと小刻みにからだを震わせるアヤナ。
マサヒコはなおも徐々に…徐々に、探るように指を挿入していった。
「ふ…ふぁ──っ、はぁ──」
アヤナはうっすらと涙を浮かべながら、マサヒコの指撫に反応していた。
マサヒコの指が少し右へ向かえば低い声で…奥へ向かえば少し高めの声で…。
まるでそれによってスイッチを入れられるかのように、声をあげていた。
(若田部…感じてくれてる…すっげえ可愛い声と顔で…俺の…指に…)
自分の愛撫によって、目の前で少女から大人の女へと変貌しようとしているアヤナ。
そんな彼女の様々な痴態に心臓が張り裂けそうなほど興奮したマサヒコは、
さきほどは口づけることのなかったアヤナの左の乳房を口に含んだ。
“ぷちゅ…”
§
475郭泰源:2005/07/19(火) 15:53:09 ID:41AMsDb7
「あっ!ダメ…そんな、一気にそこもなんて…ダメぇ!」
乳房と膣の二ヶ所を同時に責められ、思わず拒絶の言葉を口にするアヤナだが、
マサヒコは構わずに愛撫を続ける。
“ちゅぷ…つる、ぷしゅ…っじゅっ…”
「あン…ふう…ああッ…ふわぁ──っ、んん──ッ」
(へ…ヘンなの…震える…カラダの中が…中から…震えてきちゃう…)
頭がボーっとして何も考えられなくなるアヤナ。そしてマサヒコは…。
(ココ?さっきから…若田部、この…入り口から少しいった、ちょっとざらっとしたとこ撫でると…。
一番声が高くなる感じ…ココなのかな?えっと…ココが一番気持ち良いのかな?)
一点に狙いを定めると、そこを重点的に責めることを決めた。
“ちゅ…じゅ、ぷじゅッ…”
「ひ…ひゃん…ダメ…小久保君。そこばかりさわらないで…あたし…あたし、ヘンになっちゃいそう…
ああぁぁぁぁ…いやぁぁぁッ!ん…んんっ、ダメ…ダメなのぉ!」
アヤナは声を押し殺そうと、必死に指を噛んでいた。ますます愛おしくなったマサヒコは、
乳首もさらに激しくこねくり回すように舐め、指の動きも早めていった。
アヤナはじっとりと背中に汗をかいて悶え、乱れていた。
「ん…んん、んく…ふ、ふあ…ふわぁ…お願い…許して。
そんなにされたら…気絶しちゃいそう…。もう…だめ…ダメ…ダメぇッ!!!!」
アヤナが鋭い声をあげて果てたあとに、裂け目からじっとりと熱い液があふれだしてきたのを
マサヒコは感じていた。指責めから開放すると、アヤナはくたっと崩れ落ちた。
「ご…ゴメン、大丈夫?若田部…」
「ふ…はあ、はあ…はっ、ひ、ひどいよ…小久保君…あたし、止めてって言ったのに…」
頬を染め、完全に涙目でマサヒコに訴えるアヤナ。自分が責められているのは自覚しながらも、
そんな彼女の姿のすさまじい色っぽさに再び興奮してしまうマサヒコであった。
「ゴメン…だって若田部がさ、すっげえ可愛くて、色っぽくて…俺、止まんなくなっちゃって…」
「ひん…ぐす、だってあたし…どっかにいっちゃいそうな感じだったんだもん…死んじゃうかと思った…」
§
476郭泰源:2005/07/19(火) 15:55:18 ID:41AMsDb7
「…なあ、若田部…俺もよく知らないんだけど…それってさ、イッたってことなんじゃないか?」
「え?」
「だって…気持ち悪かった?若田部」
「う…ううん、その逆。ずっと気持ち良かったんだけど…途中から、
ふわっとカラダが浮いちゃうような感じになって…それで、頭の中が真っ白になって…」
「だから…男とは違うけどさ、それ…多分、若田部、イッたんだと…思うんだけど」
「そ…そうなの?これが…イクってことなの?」
実はオナニーですらまだ絶頂未体験だったアヤナは、初めての体験に戸惑うしかなかった。
「うん…ちょっと俺もさ、調子に乗っちゃったね…ゴメン。で…若田部、もう…いいかな?」
マサヒコは情けなさそうに自分の下半身を指差した。
トランクス越しからでもはっきりとわかるほど、それは痛々しいくらいに膨れ上がっていた。
「う…ウン…でも…そ〜〜〜〜っとね…そ〜〜〜〜〜っとだよ?お願いね?」
「あ…ああ…なるべく…努力します…」
“す…”
マサヒコが、トランクスを脱いだ。パンパンに勃起した、ペニスが顔をのぞかせた。
「う…うわあ…お、おっきい…そんなスゴイの…入るのかな…」
ペニスの登場を凝視していたアヤナが思わず言った。
「いや…比べたことないけど、俺のは普通くらいだと思うけど?大丈夫…じゃないかな?」
実は男にとってアヤナのセリフはかなりな褒め言葉なのだが…童貞君であるマサヒコは、
その意味を知ることもなく、ただアヤナの言葉の後半部だけに真剣に答えてしまっていた。
「ごめん若田部…ちょっと…ちょっとだけ、ガマンしててね…」
「うん…」
“する…”
マサヒコはアヤナのパンティを脱がし、くるぶしのあたりまで下ろすと…。
ゆっくりと、腰を落としてアヤナの中へと入っていった。
“ず…にゅうる…”
§
477郭泰源:2005/07/19(火) 15:56:14 ID:41AMsDb7
「い、いたァっ!!!!」
(な、なにコレ…)
まだ入り口付近なのにもかかわらず、悲鳴をあげるアヤナ。
「えっと…力抜いて…できる?若田部?」
「無理…絶対ムリ〜〜〜」
“ぎゅッ”
(イテ…)
アヤナは必死な形相でマサヒコの腕をつかんでいた。
(う…い、痛い…背中に…なにかが刺さってるみたい…)
そして予想以上の激痛に、涙を浮かべていた。
“ずる…”
するとマサヒコは入りかけたペニスを引き抜くと…笑顔を作り、優しくアヤナの髪を撫でた。
「あ…」
「えっとさ…やっぱ今日は、止めとこうか、若田部?」
「え?」
「別に今日無理してすることじゃないし…若田部を泣かせてまですることじゃないし…。
俺がヘタクソなのをさ、無理にしたってお前がまた傷ついちゃうのもなんか嫌だし…」
「…違うの…イヤじゃないの…あのね、小久保君?」
「?な、なんだ?」
「小久保君は…その…あたしとセックスしたいんだよね?」
「う…うん。そりゃあ…したいけど…」
「あたしも…したいんだけど…」
「へ??…だ、だって…あんなに痛がってたのに?」
「それとこれとは、別なの。カラダは確かに痛いんだけど…気持ちではね、
あなたと早く一緒になりたいの。でも…そうだ!ねえ、小久保君、もう一回チャレンジしてみて?」
「で、でも…」
§
478郭泰源:2005/07/19(火) 15:56:47 ID:41AMsDb7
「あのね…一回あたしをぎゅっと抱きしめて…もっと密着して、体くっつけると…違うと思うの」
「?…わ、わかった…」
ふたりはゆっくりとからだを近づけ、見詰め合うと…。
“ちゅ…”
ゆるやかにキスをして、ぴったりと抱き合った。
「…」
「…」
しばし無言のふたり。
「あの…小久保君?」
「わ、若田部?」
「…多分、あたしたち、おんなじこと思ってるよね?」
「う、うん…あのさ、えっと…」
「「あったかくて…気持ちいい」」
見事にハモるふたり。
「ぷっ…あはははっは」
「はははっはは…カラダくっつけるのって…ただそれだけで気持ちイイんだな…初めて知ったわ、俺」
「ははは…ウン、いいねこの感じ。小久保君?あたしもね…今すっごい幸せで気持ちイイよ?」
「俺もそうだ…幸せで…気持ちいい」
「ねえ…ひとのからだの温度ってさ、気持ちいいんだね…小久保君…あたし、今なら大丈夫だと思う」
「そ…そう?」
「ウン。でね…小久保君?絶対に、ゴメンとか謝っちゃイヤだからね?キチンと…あたしを愛してね?」
「わ、わかった…じゃあ行くよ?若田部」
「うん…来て、小久保君」
マサヒコはペニスに片手をあてがい、ゆっくりとアヤナの裂け目に添えると…再び挿入していった。
“ずッ…ずるぅ…”
「あっ!あああッ!」
§
479郭泰源:2005/07/19(火) 15:57:24 ID:41AMsDb7
「あ…ご…」
「ダメっ!」
「え?」
「今…ごめんって、言おうとしたでしょ、小久保君」
「?あ…そうかも…だけどさ…」
「謝っちゃダメ。あたしは…初めてのひとに小久保君に選んだのを、後悔なんてしない。
だって…あたし、小久保君が好きだもん。あたしはこの痛みも忘れないけど…。
小久保君の感触を、絶対、ず―――――っと覚えてる。だからあなたにも…後悔して欲しくないの」
「若田部…」
マサヒコは自分の下で抱かれている少女の告白を、感動しながら聞いていた。
「俺も…絶対に、忘れない。だから…わかったよ、若田部。もっと…深く入るよ?」
「うん…お願い…」
“ぬぅ…ぬぷ、ずぶぅ〜…”
「あ…くぅっ、はあッ…」
「若田部…全部…全部、俺のが若田部の中に…入ったよ?わかる?」
「う…うん。わかる…あたしの中に…確かに、小久保君のが…ある…」
「すごくあったかくて…優しく包まれてるみたいだ…」
「あ…小久保君のも…あったかい…」
ふたりは、やっとつながった感触を確かめあうように互いを見つめていた。
「若田部…まだ、痛い?」
「う…うん。まだ少しね…でも、だいぶよくなってきたかも…」
「じゃあ…俺、動いてもいい?」
「は、はい…でも…ゆっくりと、そ――――っとだよ?」
「うん…なるべく…ゆっくり、優しくするよ…」
“ぬう…ずるッ…ぬちゅう…”
マサヒコはゆっくりと腰を動かし、ピストン運動を続けていた。
アヤナのそこは…小さくだが、ひくりとうごめき─ぬるぬると、マサヒコのペニスをおさえつけていた。
§
480郭泰源:2005/07/19(火) 15:57:54 ID:41AMsDb7
「あ…はあッ…ふっ…あん…おっ…」
そしてアヤナも…初めての、破瓜の痛みを過ぎて…。
マサヒコの動きに、徐々にではあるが快楽を得はじめていた。
“ぐちゅ…ずっちゅ…にゅる…”
「はあ――っ、アッ、はあぁ…んッ…小久保君…、小久保…くうん」
「わか…たべ、うっ…あ…若田部…ああッ…」
部屋の中には、ふたりの吐く荒い息と、互いの性器をぶつけあう淫靡な音が満ちていた。
マサヒコのペニスは優しくこすられ、包まれていく。
そしてアヤナの中もマサヒコでいっぱいになり、震え、マサヒコの動きに共振していった。
(若田部…)
目の前では、汗ばんだアヤナの乳房が揺れていた。たまらなく扇情的なそんな光景に、
思わずマサヒコは腰を動かしながらそれに口づけていた。
“ちゅぷ”
「あ!ああっ!ダメ…あたし…さっきよりずっと…ああ!乳首が…すごく…」
「気持ちいいの?若田部…」
「ダメ…そこ、弱いの…」
「可愛いよ…それに…おいしくて…ココをこうすると…んッ…なんだか、
若田部の中もきゅっと締め付けてきて…俺も気持ちいい…」
「あっ…いい…いいのぉ…ああッ…」
“ずっ…ずぶう…”
乱れたアヤナの痴態を見ながら、マサヒコは少し強めに突き上げた。
そして…彼自身の、最後のときが近づいてきつつあるのを感じていた。
「うっ…ダメだ…ごめん、若田部…俺、もう…終わりそう…」
「うん…いいよ…小久保君。あたしも…いい。でも…あッ、いくときは…外で…」
「う、うん…大丈夫…わかってる…」
「あの…それで、それでね…あン…最後にキスして…それから…ふう…名前で、呼んで…」
§
481郭泰源:2005/07/19(火) 15:58:51 ID:41AMsDb7
「わかった…」
「天野さんが…あなたに『ミサキ』って呼ばれてるの、あっ…ああッ…すごく…すごく、
うらやましかったの…だから…お願い。アヤナって…はんッ…呼んで…」
“ちゅ…”
言葉が終わるのを待って、マサヒコがアヤナと口付けを交わす。
「好きだ、アヤナ…だから…いくよ?」
「はい…お願い…」
“ずっ…ぐっしゃ、ぐしゅ…ぶしゅ!”
最後の思いをこめて、マサヒコは動いていた。
(ああ…若田部の…アヤナの中、すげえ気持ちいい…も、もう…だめだ…)
「かはあっ…あっ…イイ…ふ…ふわぁあ…」
“ずるっ…”
その瞬間、マサヒコはアヤナの中からペニスを引き抜くと…。
青い性を、思いっきりアヤナの体の上に吐き出した。
“ぴゅっ…どぷ…ピッ…”
勢いのついたそれは、元気良く飛び…アヤナの乳房にまでかかってしまっていた。
“どふ…ぴゅる…”
呆然とそれを見つめるアヤナの前で…三度…四度と、マサヒコのペニスが暴発し続け…。
いつの間にか、アヤナの白い肉体のうえには幾筋もの青白い線ができてしまっていた。
「…ご、ごめん…わかた…」
「だめ…アヤナでしょ?それに…また謝ってる…」
「あ…うん。でも…」
「いいの…小久保君は、あたしになにをしても…小久保君だけは、いいの…」
「アヤナ…」
マサヒコは、もう一度しっかりとアヤナを抱きしめた。
そして、自分の体にもはりついてしまった精液と…アヤナのそこから少しだけ染み出た鮮血を、
丁寧にティッシュで拭った。少し恥ずかしそうにだが…アヤナはマサヒコの行為に身を任せていた。
§
482郭泰源:2005/07/19(火) 15:59:25 ID:41AMsDb7
「あたしね…小久保君のことが、ずっと好きだったけど…」
「き、嫌いに…なった?」
「ウウン…もっと、好きになった!」
そう言って満面の笑みを浮かべるアヤナ。その笑顔に思わずくらり、としてしまうマサヒコ。
(もう…大丈夫なのかな?若田部…普通に…笑えるように…なったのかな?)
「でね…小久保君…あたし…さっき…忘れないとか…言っちゃったけど」
「?」
「ずっと…ずっとね、小久保君があたしを愛してくれていれば…忘れるなんてこともないんだからね?
あなたは、あたしのはじめてのひとで…さいごのひとになるんだからね?約束だからね?」
「う…ウン」
「えへ…今、ウンって小久保君言った…あたし、忘れないよ?
それって…将来あたしと結婚するってことなんだからね?」
「?!?へ?ってそういう意味なの?」
「そ・う!最初で最後のひとってことは…あたしのだんな様になるってことなの…ふふ…忘れないゾ?」
悪戯っぽく微笑むと、アヤナはマサヒコの頬にキスをした。
(まあ…元気になってくれたのはいいけど…)
なんだか尻に敷かれそうだな、とマサヒコは思っていた。
(にしても…結局、メガネの言うとおりになっちゃったな…俺。アレ?そう言えば…。
しばらくあの人のこと、見てないな…ん?…な、なんだ?なんなんだ?このヘンな感じは…)
マサヒコは、背中にぞくり、と冷たいものが走るのを感じていた。
そしてその予感は─────的中するのである。
483郭泰源:2005/07/19(火) 16:00:09 ID:41AMsDb7
そして舞台は同じ日の夜、あのプールそばの倉庫―――。
「ぎゃ、ぎゃああああァァ!」
そこには先ほどから悲鳴を上げ続ける少年と、それを冷然と見つめる長身の女性がいた。
読者にはもうおわかりだろう、中村と―――今回の事件の犯人のひとり、杉山少年である。
「だ…だから、俺は…中山に誘われて…最初はそんな気は無かったんだッ!ほ、本当なんだ」
“ジュッ”
「がああああ!!!!」
中村は吸いさしのタバコを、両手両脚を縛られて上半身裸の杉山の腹に押しつけた。
「ふん。せっかく禁煙できてたってのに…アンタらのせいでまた吸っちゃったじゃない。
タバコの火ってのはね…そんなに高そうに見えないけど、800℃くらいあるわけ。
目玉に押しつければ失明間違いなしってトコロね」
ひどくつまらなそうに、中村は話していた。
彼女の淡々とした語り口に、逆に恐怖心を煽られた杉山が更に懇願する。
「お…お願いだ…もう若田部には手は出さない…約束する。み、見逃して…」
“ドスッ…メリぃ…”
「ぎゃッ!…がああああ!!!!」
無表情のまま中村は脚を上げると、勢いをつけて杉山の股間に叩き落とした。
肉の中にヒールが鋭くめり込み、ぐしゃり、となにかが潰れたような音がした。
「あ〜あ、この靴結構気に入ってたのに…もう使えないじゃない…」
「ぐ…がああ…」
白目を剥き、涎を垂らしながら呻き声をあげる杉山だが、
中村は彼の髪を無造作につかむと乱暴に持ち上げた。
「オラ、まだオチるには早いっつの!だらしないわねえ…中山君だっけ?
彼の方がま〜だ楽しませてくれたわよ?ねえ、杉山君?奴がなんて言ったか知りたい?」
「…」
恐怖と激痛で目を見開いたまま、杉山はなにも答えられない。
§
484郭泰源:2005/07/19(火) 16:00:54 ID:41AMsDb7
「同じようにさんざん可愛がっていたぶってあげたのに、元気が良くてさ…。
『女なんてどうせ男と付き合ったり結婚すれば、散々ヤりまくるんじゃねえか、
たかだか1回レイプされかけたぐらいで被害者ヅラすんな』って…そんなこと言ってくれたわけ。
あはははは…AVとかでしか女を知らない腐れチンポ野郎君らしいお言葉だわね。
男はねえ、どんな相手でも出しさえすりゃあ気持ち良くなれるのかもしれないけど…。
女ってのはイヤな奴に無理矢理ヤられると妊娠の危険もあるうえ、最低な気持ちになるの」
「…」
「ま、それはともかくさ、そんな元気な中山君には教育が必要だと思ってね…。
ねえ杉山君?君、成績良いらしいから聞くけど、カンガンって言葉知ってる?」
「…」
「あら、知らないの?古代中国で…王様の後宮、ハーレムだわね。そこのお世話役の
役人のことなのね。でも美女だらけのところに、男なんて放り込んだらどうなるかわからないでしょ?
そこでね、昔の王様は考えたわけ。男じゃ無くしちゃえばいいじゃん、って。
具体的にはね、チンポを切り取っちゃったわけよ。死亡率は三割ぐらいだったらしいけど」
「!!!!」
「切り取った跡は糸できゅっと絞って縫いつけたの。あとは焼けゴテみたいのを押しつけて、
そんで尿道を作ったんだって。昔の人って頭イイわよねえ、ホント…。
で、去勢するとすごく大人しくなるらしいのよ…。中山君もそうだったけどね」
「!!!お、おま、お前、中山に!」
「ま、安心しな…あたしもそこまでするつもりはないわ。第一そんな技術もないし、
三割の確率でも死んじゃったらマズイもんね?その代わり、コレ。わかる?」
「…?」
「最近の子は知らないか。万力…あらやだ、マンリキって妙にイヤラシイ響き。
こいつでね、中山君のタマを挟んで…潰してあげたわけ」
「!!!!」
「タマだとまず死ぬことはないし、潰しちゃえば勃起もしなくなるし。あははは…でもさ、
ぐしゃっ、てタマが潰れたとき、あの子イイ声で鳴いてくれたわ…今思い出してもゾクゾクするくらい」
§
485郭泰源:2005/07/19(火) 16:01:36 ID:41AMsDb7
楽しそうな表情のままウットリとそう言うと、中村は杉山の下半身に手を伸ばした。
「やめ…止めろ!ヤメロおおお!」
精一杯暴れて抵抗しようとする杉山だが…。
「ほ〜ら、ダメよ、杉山君?」
中村は大振りのナイフを取り出すと、ぴたぴたと杉山の頬に張り付けた。
「アンタらはこんな風にアヤナを脅したんだろ?あたしとしちゃ、アンタの喉をここで
かっ切ってやりたいところだけど…タマで済ましてやってるのよ?有り難く思って欲しいわねえ…」
杉山は、震えた。この女は本気でイカれている―――中村の目を見てそう思った。
「頼む…た、助けて…助けてくれ…」
か細い声で、懇願する杉山。その股間はぐっしょりと濡れ、湯気が立ち始めた。
「あらあら、お漏らし?情けないわねえ…。アンタたちも散々嫌がったアヤナを
無理矢理ヤろうとしたわけよね…その気持ちをたっぷりと味わってもらうわよ?」
手際良く中村は杉山の濡れた股間を剥いでいった。
「あら〜、元気の無いコト。縮みあがって…体の中にめりこんでるみたいじゃない。
こんな粗チンでよくアヤナをレイプしようなんて考えたもんねえ…」
すっかり萎縮した杉山のモノを指でつまみ上げると、その下に隠れていた睾丸を万力で挟む。
ひんやりとした金属感が自分の睾丸から伝わり、腰から力が抜けていくのを杉山は感じていた。
「助けて…たす、けてクレ…」
涙を流しながら、ひたすら繰り返す杉山。
「泣けば許してもらえると思ってんの?そのあたりガキよねえ…さて、まず一回転、と」
“ぎちぃ…”
万力が、締まる。まださほどの圧力ではないのだが…恐怖のあまり、凍りつく杉山。
「あ…あああ…」
「あらあら、口をぱっくり開けて…不細工なツラねえ…じゃ、二回転…」
“ぎちぃ…”
「はがああああ!!!!」
――――――――――――――――――――――――――――――――
§
486郭泰源:2005/07/19(火) 16:02:17 ID:41AMsDb7
“バシャ〜〜ン”
「あ…ああああ…」
水を浴びせられ、ずぶ濡れになった杉山が低い呻き声をあげながら目を覚ました。
「やっとお目覚め?しかし根性の無い男ねえ…」
「生きてる…ああ、俺、生きてる…!タマは…俺の…タマは!」
「本気で潰すつもりだったけどね〜、気絶したんじゃ面白くないから止めたわけ。じゃ続きいこっか?」
「がががががが、お、おへがいです!許して…許してください!」
「まあ、またウンコやら小便やらを漏らされても臭いだけだしね〜、
今回はこれぐらいにしておいてあげるわ。…ただし」
“ボスッ”
「があああ!」
中村の重いキックが杉山の腹に炸裂した。
「今後アヤナやマサヒコ、そしてその周りの人間にまたおかしなことをしたら…。
そんときはあたしが間違いなく、アンタらを殺す。ついでに言っとくけど、今日のことを
誰かに言っても殺す。ま、この写真を見ればそんな気は無くなるだろーけどね♪」
“はらり…”
杉山の目の前に、何枚かの写真が落とされた。そこには丸裸にされて糞尿にまみれ、
さらに尻の穴にも棒をつっこまれた自分と―――同じようにされた、中山の醜態が写っていた。
「ポラにも撮ったしデジカメにも撮ったし。ネガも取っておくからね。
今後、ちょっと噂聞いただけでも速攻でこれを学校や商店街にバラまくわよん♪」
無言で涙を流し続けながら、ガクガクと何度もうなずく杉山。
「さ〜てと…それじゃ、帰るとするかね」
「…?あ、あの…俺はどうすれば」
「さあ?運が良ければ誰か見つけてくれるんじゃない?じゃ、さいなら〜♪」
(悪魔だ…あの女は、人の皮をかぶった悪魔だ…)
杉山は、涙で目の前が霞む中、そう思っていた。

                       END
487郭泰源:2005/07/19(火) 16:04:24 ID:41AMsDb7
以上。タイトルは「ずっとずっと…もっともっと」でお願いします。>古田氏
488名無しさん@ピンキー:2005/07/19(火) 16:07:30 ID:4Mble+JV
仕事が早出でリアルタイムで読むことができますた(某コラボ先ものぞいてた)
郭氏超々々GJ!リョーコの天誅がすさまじかったです。まさに「お姉様ー!」
これからも期待しています!


さて、次に投下するのは誰だろうか(贅沢?)
アカボシ氏かピンキリ氏と予想してみる
489名無しさん@ピンキー:2005/07/19(火) 16:08:15 ID:4Mble+JV
よく考えたら名指し指名は失礼だったな
お二方、他の書き手のみなさん、もうしわけナイ失礼しました
490名無しさん@ピンキー:2005/07/19(火) 16:28:21 ID:iII97eHM
郭氏GJ!!
GJ!
GJなんですけど〜〜〜
中村の責めもGJで・・・

萎えてしまうですよ・・・ヘタレナジブンヲユルシテ
491名無しさん@ピンキー:2005/07/19(火) 16:37:32 ID:I+4QQjxU
すごくGJなんだが…最後は蛇足かも…
完結には不可欠だから仕方ないけど、どうなんやろ?
んでも中村の部分以外は素晴らしかったよ
492名無しさん@ピンキー:2005/07/19(火) 16:44:44 ID:+h+nP18I
郭氏とってもG J!!!!!!
493名無しさん@ピンキー:2005/07/19(火) 17:09:16 ID:IFDfrosb
郭氏GJ!!!
中村の部分は怖かったがまぁ仕方ないかなと思った。
494名無しさん@ピンキー:2005/07/19(火) 17:27:43 ID:VO8/TJ15
最後の中村の部分は悪を潰す悪って感じで個人的にはよかったと思います
マサに報復がなかった理由も分かって

とにかくGJ! そしてマサ×ミサキを書いた御二方とマサ×アキを書いた御方も
まとめてGJさせて戴きます
495名無しさん@ピンキー:2005/07/19(火) 18:05:19 ID:0gceU3Sb
ラストの中村でハァハァしますた(*´д`*)
496名無しさん@ピンキー:2005/07/19(火) 18:07:09 ID:cqaUTLyV
格好いい………
中村に惚れた………
GJ!!です
497名無しさん@ピンキー:2005/07/19(火) 18:16:43 ID:A4VJelo6
俺の中のリョーコたんはもっとこう・・・

いや、なんでもありません
498名無しさん@ピンキー:2005/07/19(火) 18:26:41 ID:jyfM001A
郭様!乙でございまーす。内容は充分エロかったし、やっぱ、アヤナは可愛いなぁ〜。それより、リョーコは怖い!怖いよ!キレたリョーコにガクブルですよw郭様、次作はセージを虐めて泣かして逆レイプする悪魔リョーコの話しを(おい!w
499名無しさん@ピンキー:2005/07/19(火) 18:48:17 ID:aRR8jk1Z
郭氏テラGJ!!!!
アヤナ可愛すぎますよ!
きっとこういう素晴らしい作品に感銘を受けて職人さんが増えたりするんだろうなぁ
中村の存在も自分的に全然ありでした。
こういう類の問題は良し悪し抜きにして
ああいう罰を与えることでしか解決できないと思いますし。
それにしても郭氏の書く中村は怖い…(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
500名無しさん@ピンキー:2005/07/19(火) 19:12:33 ID:dU9AGAiV
中村もやりすぎだと思った。
とにかくGJ!!です
もう一人の方は潰されたのか・・・・。カワイソス
501名無しさん@ピンキー:2005/07/19(火) 19:28:16 ID:ToMVlRMl
ティンコ縮みあがりました。

でもすごくよかったです。
502ピンキリ:2005/07/19(火) 20:21:39 ID:nVH7kb/y
職人の皆さん、古田氏、お疲れ様です。
新人さんも現れて、スレもにぎやかになりなによりです。

スルー対象ワードは、「マサ×アイ」「長編」「未来物」「ややシリアス路線」です。
題は『アイのかたち』で、今回はその第一話となります。
では投下↓
503ピンキリ:2005/07/19(火) 20:22:22 ID:nVH7kb/y
「私、教師になりたいんです」
 アイが自分の将来について、一番最初にこう語ったのは、はたしていつのことだっただろうか。
周囲の人間は覚えてはいないし、アイ本人にも正確な記憶は無い。
確かなのは、彼女がしていた家庭教師のアルバイトがその思いの出発点であったことだ。
そして、その思いを加速させたのは、人にものを教える楽しさ、素晴らしさを知ったこと以上に、
その教え子との関係を深めていったことによる部分が大きい。

 小久保マサヒコ。
彼が、アイの中でただの教え子以上の存在になったのは、はたしていつのことだっただろうか。
周囲の人間は当然知るわけはないし、アイ本人にも、正確な記憶は―――無い。
504ピンキリ:2005/07/19(火) 20:23:00 ID:nVH7kb/y
「アイ先生、就職先決定、おめでとうございます」
「せんせー、おめでとー」
「おめでとうございます」
「良かったわね、アイ」
「おめでとうございます、本当に」
 皆が口々に、アイを祝う。
「ありがとう、みんな」
 アイはニッコリと微笑んだ。
その直後に、クラッカーがパンパンと鳴り、アイの頭上に紙吹雪が舞い落ちた。
アイは一瞬驚いた表情をしたが、それを払いのけようとはせず、またもう一度顔をほころばせた。
「……ありがとう、ミサキちゃん、リンコちゃん、アヤナちゃん、先輩……マサヒコ君」
 瞳が、少し潤んでいた。
皆が心から祝福してくれている。
それが、とても嬉しいのだ。
「教師になるという夢、叶えましたね」
 ミサキが、シャンパンの注がれたグラスをアイに差し出した。
アイはそれを受け取ると、今度は少し照れたような笑みを見せた。
「うん……でも教師じゃなくて、講師という方が正しいんだけどね」

                 ◆                     ◆
505ピンキリ:2005/07/19(火) 20:24:05 ID:nVH7kb/y
 教師になりたい。
それは、アイが家庭教師のアルバイトを続けるうちに、自然と胸に湧いてきた夢。
だが、文学部所属で、専門の課程を経ていないアイが教職に就くのは、なかなかに難しい。
さて、どうしたものかと頭を悩ませていた時、天の声がかかった。
「来年、新規に塾を開校するので講師を募っているんだ。希望するなら、採用試験を受けれるよう担当者に話をしてみるが」
 大学四年になってすぐのことだった。
英学グループの関係者から、アイにこのように電話があったのは。
何でも、事業の拡大とかで、JRや私鉄の各駅の周辺にいくつか建物を確保し、
小学生の低学年から中学生までを対象に、かなりの規模の塾を開くということらしかった。
 学校行事を生徒とともに楽しむことは出来ないし、当然、成果もアルバイト時代以上に必要とされるだろう。
多人数を相手にするので、家庭教師のアルバイトのノウハウが生かせる保証もない。
だが、学校の教師でも、塾の講師でも、人にものを教えるということに関しては同じだ。
 アイは、その問いに対し、即座に答えた。
「ぜひ、お願いします」と。
506ピンキリ:2005/07/19(火) 20:25:06 ID:nVH7kb/y
 採用試験は時事問題や基礎学問等を問われる一般的なものだったし、
集団面接もごくありきたりのことしか聞かれなかった。
アルバイト仲間と「本当に私達、必要とされてるのかな?」と会話を交わしたほど、あっさりとしたものだった。
その次の個人面接も、何やかやと突っ込まれることもなく、スムーズに終わった。
 そして、その数週間後、一通の封筒がアイのもとへと届いた。


 濱中 アイ 様

  この度、次年度の新規職員採用試験の最終選考の結果、
 下記の通り決定しましたので通知致します。

                 記

          選考結果    採用
       ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

  同封のはがきで、期日までに諾否のご返事を下さい。



 中に入っていたのは、選考結果の通知書だった。
アイは文面を読んで、ぽかんとした。
まさか、こんなに簡単に就職が決まるとは思ってもいなかったのだ。
他に、『受けられる場合は指定の病院で改めて健康診断を』とか、『採用者の集いのご連絡』とか、
色々と書類が入っていたのだが、アイはそれらを手に取ってじっくりと読みはしなかった。
彼女が、採用通知を受けて最初にした行動、それは、ある人物に電話をかけることだった。
507ピンキリ:2005/07/19(火) 20:26:44 ID:nVH7kb/y
「……」
 携帯電話の、ボタンを押す指が上手く定まらず、四、五回程、打ち間違えた。
逸る心を抑えつつ、アイは何とか、その電話番号を打ち終えた。
『トゥルル、トゥルル……』
 相手が、出る気配は無い。
だが、アイは切らなかった。
十数度目の呼び出しで、ようやくその人物が出た。
『トゥルル……ピッ、はい、もしもし、小久保マサヒコですが……』
「あ、あ、あ、マ、マサヒコ君?」
 指だけでなく、声もアイは震えていた。
『濱中先生、どうかしましたか?次に会うのは……』
「あ、あ、あ、あ、あのね」
『はい?』
「わ、わ、わ、私、就職、き、決まった」
『はぃい?』
「え、え、え、英学の、塾に、ににに」
『……ホ、ホントですか?』
「う、う、うん、ほ、ほ、ほんと」
 アイはここまで話すと、へなへなと、両手をついて床に座り込んだ。
『もしもし、先生、もしもーし!濱中先生ー!』
 下の方から、マサヒコの声がアイの耳へと登ってきたが、それに言葉を返す気力は、アイには残っていなかった。

                 ◆                     ◆
508ピンキリ:2005/07/19(火) 20:27:52 ID:nVH7kb/y
「それで、アイ先生は何を教えることになるんですかぁ?」
 リンコがアイに尋ねた。
「あ、私も知りたい」
「私も」
 ミサキとアヤナも、興味深々といった態だ。
「まだ、決まってないのよ」
「え、そうなんですか?」
 アイの答に、リンコは不思議そうな顔をした。
「うん。これから、適正審査や研修などがあって……決まるのは、大学を卒業する一ヶ月くらい前かな」
「へえ、そうなんですか」
「ずいぶんとゆっくりとしてるんですね」」
 アイと三人娘とのやりとりに、脇からリョーコが口を挟んだ。
「逆よ、みんな」
「逆……?」
 アヤナが首を傾げた。
逆とは、どういうことなのだろうか、と。
「それはね」
 リョーコはそこでいったん言葉を切ると、缶ビールを口へと運んだ。
んく、んくと一気に飲み干し、ぷはーっと親父臭い息を吐く。
「ゆっくりじゃなくって、急いでるのよ」
「……ゆっくりじゃなくて」
「急いでる……?」
「???」
 三人はお互いの顔をそれぞれ見合わせ、眉根を寄せた。
どうも、いまいちリョーコの言っていることが理解出来ないようだ。
リョーコは、にへら〜と笑うと、次の缶ビールへと手を伸ばした。
宴が始まってまだそれ程時間は経っていないのに、すでに五本、缶を空にしている。
509ピンキリ:2005/07/19(火) 20:29:00 ID:nVH7kb/y
「英学は家庭教師派遣だけじゃなくて、教材用のテキストやDVDの販売もしているのは知ってるわね」
 三人は頷いた。
近頃、有名なタレントを起用してテレビCMを派手にやっているから、嫌でも目に入る。
「その売れ行きが良くてねー、んくんく、上層部がイケるって判断したのよ、新規の塾開校を、んくんく、ぷはー」
 リョーコは中身が無くなった六本目をテーブルに置き、七本目を手に取った。
「前々から計画はあったそうだけど、この少子化が叫ばれてる世の中で、思い切ったことをしたものよね」
 プシュ、とタブを開け、ビールを喉へと流し込んでいく。
まったく、ペースが落ちる気配がない。
510ピンキリ:2005/07/19(火) 20:29:49 ID:nVH7kb/y
「それで、大投資して土地と建物を確保し、塾業界に殴りこみ、と」
「……何となく」
「わかってきました」
 ミサキとアヤナは、どうやらうっすらとリョーコの言いたいことを掴んだようだ。
一方、リンコはまだ首を捻っている。
「塾を開くはいいけど、講師の数が足りない」
「ヘッドハンティングしても、それだけじゃまかなえない」
「それで、来年大学卒業予定のアルバイトに一斉に声をかけた」
「当然、新人ばかりになるので、指導力の面で心もとない」
「英学にとって、これだけ大掛かりな事業をコケさせるわけにはいかない」
「開校までの期間を、講師育成にあて戦力を充実させよう……ということですね、お姉様」
 ミサキとアヤナの回答に、正解、という風にリョーコはウインクしてみせた。
「おおむねそういうこと。採用者が少数なら、優秀な人材ということで心配しないだろうけど」
「あ、わかったーっ」
 リンコが飛び上がった。ここで、ようやく得心したらしい。
「みんな素人なので、ダッシュで仕込まなければならない。で、開校ギリギリまでやっつけで詰め込むってことですね?」
「……ひどい言い様だけど……ま、当たりね。急ぎ、ってのはそういうことなのよ」
 リョーコは、今度はサラミをつまむと、口の中へ放り込んだ。
「ぶっちゃけ、試験受けた連中はほとんど通ったみたいよ。……残念ながら、アイが優れていたというワケじゃないのよね」
 リンコとリョーコのあまりの台詞に、ミサキとアヤナはアイの方へと目を向けた。
アイが落ち込んでいるのでないか、と思ったからだ。
だが、アイは苦笑とも照れ笑いともつかない顔で、ポリポリと頬をかいていた。
「あ、ははは……」
 その辺りは、アイはすでに承知していた。
マサヒコやミサキたちが来る前に、リョーコからほぼ同じ内容の話を聞かされていたからだ。
511ピンキリ:2005/07/19(火) 20:30:45 ID:nVH7kb/y
 やや空気が微妙な方向に行きかけたが、
何はともあれめでたいことに変わりはないと、仕切り直され、宴は続けられた。
アイはほどほど、リョーコはカパカパと酒を飲んだ。
さらに、アルコールにすさまじく弱いミサキとアヤナもシャンパンをひっかけてしまった。
こうなると、もう場が荒れるのは避けられない。
リンコも混じって、ケタケタと笑い、オラオラと絡み、オイオイと泣き―――アイのお祝いパーティーなのか、
それとも単なる宴会なのか、区別がつかないようになった。
 そんな中でも、マサヒコは冷静だった。
ミサキをたしなめ、アヤナをなだめ、リンコをあやし、
場を、少しずつ、しかし確実に、お開きの方向へもっていった。
実に見事な手腕であり、将来、社会に出たとき、幹事役や調整役として重宝されるであろう。
……もっとも、その技術は、マサヒコが望んで身につけたものではなかったが。
512ピンキリ:2005/07/19(火) 20:31:26 ID:nVH7kb/y
 時計は、十時を少しまわっていた。
明日が休日だとはいえ、帰宅がこれ以上遅くなるのは、高校生としてはいささかまずい。
いや、今の世の中では、これくらいの時間は高校生ならまだまだ活動範囲内かもしれないが、
ミサキとアヤナは進学校で有名な聖光女学院の生徒である。
しかも、酒が入っている。
そんな姿を、深夜に警察にでも見られたりしたら、下手をすれば退学処分になってしまう可能性もある。
「俺、タクシー呼びますよ」
 お皿の片付けをするアイとリョーコの横で、マサヒコは電話帳を手に取った。
「もしもし……」
 ミサキとアヤナは酔いが過ぎて、壁にもたれ、肩を寄せあい眠っていた。
リンコも疲れたようで、床で丸くなってすやすやと寝息をたてている。
叩き起こして追い立てれば、帰宅途中で問題を起こすかもしれないし、何より、後が怖い。
このまま泊まってもいいような状況だが、全員で泊まるのには、さすがにアイの部屋は少し狭すぎた。
「あと、十分程で来るそうです」
「そう、ご苦労」
 リョーコは、缶ビールをゴミ袋に詰めながら、マサヒコに返事をした。
時々、缶を覗いては、底に残ったわずかなビールをすすっている。大変にお行儀が悪い。
513ピンキリ:2005/07/19(火) 20:33:34 ID:nVH7kb/y
「それじゃ、アイ。また今度ね。仕事が休みの日には連絡するわ」
「……せ、先生、それじゃ」
 マサヒコの息が多少荒くなっているのは、三人をタクシーの中へと力づくで詰め込んだからだ。
一人ひとりを抱え上げ、アイの部屋とタクシーを三往復するのは、いくら若くて元気なマサヒコといえど重労働だった。
「今日はありがとうございます。先輩……マサヒコ君」
「はい、先生……」
「じゃね、アイ…………ん……」
 リョーコはアイに何かを言いかけ、やめて、玄関から離れた。
その背中に、マサヒコがついていく。
 二人の後ろで、アイがゆっくりと、ドアを閉めた。
514ピンキリ:2005/07/19(火) 20:35:02 ID:nVH7kb/y
 タクシーまであと数歩というところで、リョーコは足を止め、振り向かずに、マサヒコへ話しかけた。
「ねぇ、マサ……まだ、伝えるつもりはないの?」
 リョーコの視線の先には、タクシーの後部座席で、眠っている三人の少女があった。
「……」
 マサヒコは、答えなかった。
「……隠し続けるのは、良くないわ……。それが、長くなればなるほど」
 その後に続く言葉を、リョーコはあえて声には出さなかった。
「……わかっています、それは。でも、まだ」
「勇気が、出てこない?」
「……はい」
「怖いの?」
「…………」
 最後の問いかけに、マサヒコはまた答えなかった。街灯に羽虫がたかる音だけが、リョーコの耳に入る。
「……ふぅ」
 リョーコは首を振ると、タクシーの前の座席のドアを開けた。
そして、今度はしっかりとマサヒコの方を向き、さっきより少し強い口調で言った。
「いいわね、なるべく早く伝えなさい。それが……」
 再び、リョーコは言葉を飲み込んだ。
マサヒコは黙って、ゆっくりと頷いた。
「長くなるほど」と「それが…」に続く言葉が何なのか、マサヒコはわかっている。
わかっては、いるのだ。
「はい、中村先生」
 マサヒコは、もう一度、頷いた。
リョーコはそれを確認すると、座席へと体を滑り込ませた。
それぞれの家の場所を、運転手へと伝える。マサヒコに、「乗っていく?」とは聞かない。
「じゃ……また、ね」
 リョーコが窓ガラスを開け、マサヒコに手を振る。
同時に、ブルロロロ……とエンジン音が響き、マサヒコの前から、タクシーが動き出していく。
「……」
 排気ガスだけを後方に残して、タクシーは進み、夜の闇の中へと、溶け込んでいった。
完全に視界からタクシーが消えると、マサヒコは歩き出した。
アイの、部屋の方へと。
515ピンキリ:2005/07/19(火) 20:36:10 ID:nVH7kb/y
 皆が去り、静けさに覆われた部屋で、
アイは何をするでもなく、テーブルの前に座って待っていた。
時計は、皆が出て行ってから、十分程経っている。
と、ピンポン、とチャイムが鳴った。
アイは軽やかな足取りで、玄関へと向かい、ドアを開けた。
「おかえり、マサヒコ君……戻ってくるって、思ってた」
 そこに立っていたのは、さっき引き上げたばかりのはずのマサヒコだった。
「おかえり、はおかしいですよ。先生」
「ふふっ」
 アイは微笑むと、体を端に寄せ、マサヒコを中へと招き入れようとした。
しかし、マサヒコは玄関には入ったものの、靴を脱ごうとはしなかった。
代わりに、壁を背にしたアイに近づくと、そっと両手でその肩を抱いた。
「あ……」
「今日は……これで、もう帰ります。明日、学校で用事があるので」
 戻ってきたのは、二人きりで少しでも話がしたかった、顔が見たかったから―――とまでは、マサヒコは口に出さなかった。
アイも、そこは解っている。
「うん……マサヒコ君」
「先生……」
 アイとマサヒコは、至近距離でお互いを見つめあった。
最初に会った時は、アイの方が背が高かったのだが、
今では、マサヒコと視線を合わせるのに、アイは斜め上を見上げなくてはならない。
僅かな沈黙の後、どちらからともなく、そっと顔を寄せ、唇を合わせた。
「……」
「……」
 数秒間、二人は離れた。
 マサヒコは、部屋の中へ上がりたい衝動を必死に抑えた。
アイも、「泊まっていって」と声をかけるのを堪えた。
516ピンキリ:2005/07/19(火) 20:37:23 ID:nVH7kb/y
 抱きしめたい。
心をぶつけ、乱れ、愛を確認しあいたい。
 だけど。

「……ふうっ」
 マサヒコは、熱い息をひとつ、吐いた。
「また……今度、二人きりで……先生」
 マサヒコは笑った。
さっきの宴で、ミサキやアヤナ、リンコに見せた笑顔より、もっともっと優しく。
「うん……じゃあね、マサヒコ君」
 アイは右手を差し出した。
マサヒコも左の掌を前に出し、それに被せ、指を絡めた。
「……」
「バイバイ……」
 マサヒコは指をほどくと、ドアの外に出た。
アイは、ゆっくりとドアを閉めた。
 マサヒコの靴音が、金属のドアの向こうで、遠ざかっていき、そして消えた。
517ピンキリ:2005/07/19(火) 20:38:44 ID:nVH7kb/y
で、次回に続きます。

今回、意図的に文の調子をほんの少しだけ変えたつもりです。読みにくいようでしたら、申し訳ありません。
物語自体は、最後まで考えてあります(文にするのが大変な労苦なのですが)。
途中、どんなにシリアスになってもハードになっても、結末はマサ×アイのハッピーエンドにします。本番もあります。
ミサキにはすこしつらい展開になりますが、キャラの誰にとっても、重苦しい終わり方にだけはしないつもりです。
話の流れに矛盾が出ないよう、そして諸氏が書かれたマサ×アイとかぶらないようにも、注意します。
では、また。
518名無しさん@ピンキー:2005/07/19(火) 20:40:45 ID:ra/turuM
… ミ セ リ 神 マ ダ ー ! ?
519名無しさん@ピンキー:2005/07/19(火) 20:42:31 ID:VO8/TJ15
おおっ ついに待望のマサ×アイがピンキリ氏の手によって描かれようとしている。。。
こっちも極上のGJをもって待っておくしかないぜ。。。
520名無しさん@ピンキー:2005/07/19(火) 20:43:46 ID:Da9FjDfB
GJ GJ GJ GJ!
ほんと神スレだなw

>処女丸出しの感想
童貞の俺にはここが気になった
521名無しさん@ピンキー:2005/07/19(火) 20:45:22 ID:JrM4gcif
こうなったらあの技を使うしかない!


    グッジョブ!グッジョブ!グッジョブ!  
  グッジョブ! ∩   ∩ ノ)   グッジョブ!  
 グッジョブ!  川 ∩ 川彡'三つ  グッジョブ!  
グッジョブ! ⊂ミ∩_⊂ミ∩彡⊃    グッジョブ!  
グッジョブ!⊂三ミ( ゚∀゚)彡三彡三⊃ グッジョブ! 
グッジョブ! ⊂彡川⊂彡川ミ⊃    グッジョブ! 
グッジョブ!⊂彡川∪⊃ U川彡⊃   グッジョブ! 
 グッジョブ! (ノ ∪  川 ∪ミ)  グッジョブ!  
  グッジョブ!      ∪     グッジョブ! 
    グッジョブ!グッジョブ!グッジョブ!
522名無しさん@ピンキー:2005/07/19(火) 20:49:36 ID:eDWaK9Ye
ピンキリ氏GJ!
続きが待ちどうしいけどゆっくり自分のペースで
頑張ってください!
52372:2005/07/19(火) 21:12:28 ID:v4Kp+UtA
>>郭氏
大作完結GJ!です。
ラストの中村に(((;゚Д゚)))ガクガクブルブル

>>ピンキリ氏
最後のシーンのアイとマサヒコがせつない…
続き楽しみにしてます。

両氏の作品や他の職人さんのを見てると、
自分の書いたSSの未熟さも見えてきてしまう…
自分にももっと文章力があったらなあ、と思う今日このごろです。

とにかく今回の話の後半はがんばって書き上げます…
…でもくじけそう(w

>>古田氏
毎度お疲れ様です。
自分が気づいた点なんですが、妹保管庫の新参者氏の作品の位置が二つに分かれてます。
あと、新参者氏の作品『フェチごっこ』のリンクが作品につながってなかったです。
524古田(ゝ○_○):2005/07/19(火) 21:47:09 ID:Ai104VWD
>>523
ご指摘ありがとうございます。
修正しました。
525名無しさん@ピンキー:2005/07/19(火) 22:07:56 ID:0ewV0rDq
別れ際中村センセの意味深な言葉が気になるな〜
526名無しさん@ピンキー:2005/07/19(火) 23:28:59 ID:ad4aAfkd
ぶっちゃけた話、もう早すぎてついて行けない…
527264:2005/07/19(火) 23:58:14 ID:+gQjjUmJ
こんばんは!264です!
>>郭氏
GJって表現じゃ足りませんね…。それじゃ、代わりにEXCELLNT!!!!!!
不足していたアヤナ分が一気にスレに充電された感じがしますよ!
リョーコは…リアルに引きました。すみません…
>>ピンキリ氏
アイの未来編乙&GJ!!
マサヒコとアイの結末やリョーコの言葉の真意。
どれも気になって今後がスゴく楽しみっす。
お二人の文章を見ると、自分の文の稚拙さがよ〜くわかりますね!
がんばろ…俺
さて、今回は>>332からの続きですね…中編が伸びた…orz
というわけで、中編その1として見ていただけると幸いです。
前置きはこれくらいにして、投下します。
528264:2005/07/19(火) 23:58:47 ID:+gQjjUmJ
上映中の二人の様子、まずはマサヒコから。

(うーん…いい映画だけど、カメラワークが雑だな…)
ポテトを口にくわえながら、当初の目的とは違う点に思いふける。

続いてアキ。

(ヤバイ…私泣きそう)
切ないシーンに胸がいっぱいになって涙ぐむ。
鼻水は、もう何回すすったかわからない。

そしていよいよ感動のラスト。

(うわ〜ん!!なんで、なんで最後に死んじゃうのさぁ…)
アキは号泣していた。頬には涙の川が出来上がっている。
それでも、流れる悲しみの粒はいつものような濁った感じではなくて、
 澄み渡る川の水のように純粋な―荒んだ心を洗い流すものだった。
やがて、観衆の前ではスタッフロールが有名バンドの演奏に合わせて流れ始めた。
少しずつ明るくなっていく場内。入り口近くは既に多くの人でごった返していた。
「うっ…グス‥いい‥ぁぅ…映画だっだぁ〜」
アキの目はひどく充血し、顔も赤く上気していた。
(とりあえず‥涙拭こう……って、あれ?)
バッグを弄るアキの手が一旦止まる。そして、再び動き始める。
(あれ?…おっかしいなぁ……)
何度手をバッグに突っ込んでも、ハンカチが見つからない。
529264:2005/07/19(火) 23:59:20 ID:+gQjjUmJ
(あちゃー……。もしかして、忘れてきたかなぁ‥私のバカ…)
アキが諦めてバッグから手を抜き出す。
肩は落ち、いかにもガッカリした素振り。
その様子を隣で自分の片付けをしながら見ていたマサヒコ。
 (…この人、何焦ってんだろ?それに涙流しっぱなしだし…あっ!!この人涙拭くものが無いんじゃ!?)
 そう思うがいなや、マサヒコは着ていたジーンズのポケットを慌てて探る。
幸い、未使用のキレイなチェック柄のハンカチが入っていた。
(後は‥渡せばいいけど、どうやって渡せばいいかな?)
ポケットに入っていたハンカチを握りしめたまま、マサヒコは動かない。いや、正確には動けない。
意気地の無い自分を、心の中で何度も奮い立たせようとする。
(早くしないと、この人は行っちまう!!頑張れ!俺超頑張れ!!)
普通、見知らぬ他人の為に行動を起こすのは並大抵の決心がなければ出来ない。
それにもかかわらず、マサヒコがアキの為にハンカチを渡そうとしているのは、
きっと彼が本当に裏のない優しさの持ち主だからであろう。
(しょうがない…ちょっと恥ずかしいけど、服で拭うか‥)
アキがため息を吐いて、顔を服の肩に近づけようと右手を伸ばす。
530264:2005/07/19(火) 23:59:53 ID:+gQjjUmJ
(!?ヤバい!それだけは、させちゃダメだ!!)
アキの様子を見た途端、マサヒコの体に力が入る。
 同時に、マサヒコの意に反して体は動きだしていた。
 素早くポケットに突っ込んでいた右手を、アキに向かって伸ばす。
「ん…うわぁ!?」
突然、真横から見知らぬ男の手が伸びたことに驚きを隠せず悲鳴を上げるアキ。
まあ、当然と言えば当然なのだが…。
「な、何ですか!?」
いきなりのマサヒコの行動に警戒心をむき出し、たじろぐアキ。恐怖と不信感で顔が歪んでいく。
マサヒコはアキの反応と自らの行動に驚きを隠せなかったが、
何にしても彼女の警戒をまずは解くことが先決だと即座に判断を下した。
「あ、怪しい者じゃないです!!まあ、怪しく見えるでしょうけど…」
目を泳がしたまま、マサヒコがその場を取り繕う。
 どうしてもアキの目を見れない自分がいた。
「そりゃあ…怪しく見えるけど…」
アキは顔を真っ赤して自分に話しかける少年を、疑いの眼差しで見回す。
(また、ナンパかぁ…。私って軽い女に見られるのかな…)
過去にもアキはこんなことが何度もあった。髪色のせいか、彼女に声をかける
男達は誰もチャラチャラした感じのした人達だった。
531264:2005/07/20(水) 00:00:20 ID:+gQjjUmJ
 (はぁ…いやになるなぁ……うん?)
 不意にアキの目がマサヒコの右手に止まる。
(…これは、ハンカチ…だよね?)
アキの視線がマサヒコの右手に注がれたのを、マサヒコは見逃さなかった。
(…言うなら今だ!!今しかない!!)
神が与えた千載一遇のチャンスに、マサヒコは覚悟を決めて口を開いた。
「なんか…拭くものが無さそうだったから‥」
そう言うと、握りしめていたハンカチをアキの手にのせた。
「…えっ!?でも悪いから…」
 「いいから使って下さい!
 野郎に使われるよりも、あなたのような女性に使われる方がハンカチも幸せです!」
戸惑うアキの話を遮って、マサヒコが声を荒げた。
「……本当にいいんですか?」
マサヒコの熱意に押されたアキが、上目遣いに尋ねる。
「もちろん!さぁ…どうぞ」
「あ、あ、ありがとうございます!!」
優しく微笑むマサヒコの顔に負け、ハンカチを取り涙を拭う。
(よかった…どうにか渡せた‥GJ!俺!!)
マサヒコは、嬉しそうに涙を拭うアキを満足気に眺めていた。

 ギィィ…バタン

そこに響くドアの閉まる音。
 マサヒコが辺りを見渡すと、いつの間にか観客席には自分とアキの二人しかいないことに気づいた。
532264:2005/07/20(水) 00:00:52 ID:nFKg5OpN
「なんか…ここはもう俺達しかいないみたいですよ」
マサヒコが苦笑しながら呟く。
「…私達も動いた方がいいのかな?」
すっかり涙を拭ったアキが辺りを見回すと、
 掃除のアルバイトがこっちを見て睨んでいた。
 アキの目線を追ったマサヒコも、やがてそれに気づいた。
「とりあえず、そうしましょうか…」
マサヒコとアキはアルバイトの痛い視線を感じつつ、映画館を後にした。

外はクーラーのきいた映画館とは違い、夏らしい湿気を大量に帯びた空気が漂っていた。
「「あっつ〜…」」
思わず声がハモった二人。互いに顔を見合って笑い出した。
「アハハ…そうだ!さっきはありがとうございました!!」
少し照れながらマサヒコにお礼を述べるアキ。
 ぺこりと頭を下げたためか、シャンプーの香りがマサヒコの鼻孔をくすぐった。
ハーブ系のいい香り。
 マサヒコはそれを嗅いだだけで、夏の暑さを一瞬忘れ去ることができた。
「…し!もしも〜し!」
マサヒコがふと我に返ると、心配した眼差しで屈むアキの姿が。
Tシャツの為に襟ぐりが垂れ、着ている下着まで丸見えになっている。
アキはマサヒコの顔が火の点いたように真っ赤になったのがわかった。
533264:2005/07/20(水) 00:02:12 ID:nFKg5OpN
「ど、どうしたんですか!?いきなり真っ赤になって?」
マサヒコは顔を背け、必死に忘れ去ろうと試みたが無理だった。
 既に脳裏に刻まれ、目を瞑っただけでアキの下着がフラッシュバックしてしまう。
「い、いや…何でもないです!!それより、何か飲みません?」
とっさに誤魔化すが、マサヒコ自身かなり無理があったのか声が裏返ってしまった。
「プッ…アハハハハ!!それもそうですね!
 じゃあ、そこの喫茶店にでもいきましょう!!」
アキがそう言って指を指したのは、表通り沿いの小洒落た喫茶店。
(なんか高そうだな…でも、言った手前断れないし。いいや、行こう!行こう!)
またも弱虫な自分を奮い立たせるマサヒコ。
「…それじゃ、行きますか?」
少しハニカミながらのマサヒコの返事に頷くアキ。
 二人は眩しく輝くタイルの上を歩き始めた。
ところが、歩いて一分も経たないうちにアキの歩みが止まる。
 マサヒコは後ろを振り返った。
「どうしたんですか?」
「ちょっとサンダルに石が挟まって…。手伝ってもらえませんか?」
アキが左足のサンダルを脱ぎながら、マサヒコに尋ねた。
「別にいいですけど…。何をすればいいんですか?」
534名無しさん@ピンキー:2005/07/20(水) 00:33:37 ID:CT3j+iGa
続きは?
535264:2005/07/20(水) 01:09:56 ID:nFKg5OpN
テスト
536264:2005/07/20(水) 01:11:33 ID:nFKg5OpN
「それじゃ…ちょっとすみません!」
 「!?」
アキの手がマサヒコの肩に触れる。マサヒコはアキの息づかいがはっきりと聞こえてきた。
(やっ、ヤベエ!!近い、近いって!!)
マサヒコの心臓が膨れ上がり、酸素の供給が追いつかない全身の血液を急激に循環させていった。
「ふぅ…。すみません‥終わりました!」
アキが日溜まりのような笑顔でマサヒコの肩から手を離した。
――もっとふれていてほしかった。
普段、異性であるミサキやアイが触れてもマサヒコは余りそうは思うことはなかった。
だが、この人に触れられると何かが違った。
(ああ…俺はこの人を完全に女として見てるんだ‥
もしかしたら…いや、確実に俺はこの人のことが…)
この世に生を受け、もうすぐ十五年。マサヒコ生まれて初めての一目惚れだった。

そんなこんなで喫茶店に到着。
 遠くからで見えなかった店の名前。その名も『フルキャスト』。
「あっ!牛タンのシチューが今だけ五百円!?おいしそう…」
マサヒコがアキを見ると、ガラスケースに手を当てシチューを凝視していた。 「お昼とってないんですか?」
「…はい」
照れ笑いしながら答えるアキ。
結局、二人はここで昼をとることにした。
537264:2005/07/20(水) 01:17:17 ID:nFKg5OpN
>>534
すみません!!連投規制食らって一時間のブランクが空いてしまいました。
コワいよ〜初めての連投規制コワかったよ〜
いや、マジで気をつけたいと思います。
携帯だから、書くのはかかるけど投下が速いという点が見事に裏目に出ました…
今日は早めに寝ます。それでは苦情ドゾー
538名無しさん@ピンキー:2005/07/20(水) 07:47:12 ID:02ah8AeS
>>264
着にしないで頑張って下さい。
続き楽しみです。
539名無しさん@ピンキー:2005/07/20(水) 08:49:09 ID:z2dhaKE8
苦情というほどのことは…強いて言うなら、
「ぜひ今夏中にPCをゲットして下せえ!」くらいかw

もひとつ、強いて言うなら、これは携帯で投下している264氏は仕方ないかもしれないけど…
数日に渡って短く細かく連続投下してくれるよりも、完結してまとめて投下してくれるとありがたい。
どれくらいの長さの話になるかにもよるけど。

職人のかたがた、ガンバッテー。

540名無しさん@ピンキー:2005/07/20(水) 10:23:46 ID:KGH6hTVN
>>264
もう続きが気になって気になってw
ぼちぼちでいいんで楽しみに待ってます。

>>539
ここ読んでる奴の中にはPC自作派もいるんじゃない?
余ってるパーツ集めたらPC1台くらいでっち上げられんもんかねぇ。
モニターがあまってるはさすがに無いかな
541名無しさん@ピンキー:2005/07/20(水) 10:59:42 ID:ozB7m81D
使わなくなったブラウン管なら
542名無しさん@ピンキー:2005/07/21(木) 00:01:12 ID:7DTiApeS
a
543名無しさん@ピンキー:2005/07/21(木) 09:44:12 ID:akzDvaSY
あげ?
544名無しさん@ピンキー:2005/07/21(木) 13:09:25 ID:yPUGe0Q7
最近のスレの進行からして
あとどれくらいで次スレになるかね?
545名無しさん@ピンキー:2005/07/21(木) 21:23:09 ID:7gizt7iR
知らんがな(´・ω・`)
546名無しさん@ピンキー:2005/07/21(木) 22:49:49 ID:vNneWLaz
ひょっとして保管庫落ちてる?
547名無しさん@ピンキー:2005/07/21(木) 22:52:06 ID:HEdTH7Rl
>>546
書き込もうと思ってたら書き込まれてたorz
548名無しさん@ピンキー:2005/07/22(金) 00:39:35 ID:Ljs/GxqU
なんか数日前とは打って変わって寂しいな
まぁ嵐の前の静けさだとは思うが
549名無しさん@ピンキー:2005/07/22(金) 00:42:58 ID:Cg+sNB/O
保管庫どうしたんだろ…。
550名無しさん@ピンキー:2005/07/22(金) 00:55:59 ID:QLlEzs2q
今は充電期間中だね。
いや、先日のあのペースは職人さんも読む側もさすがに辛かろうw。

>>548
「荒らしの前の静けさ」にならないように祈るよ。
ホレ、今時期が時期だし…。
551名無しさん@ピンキー:2005/07/22(金) 01:02:19 ID:HiApxgvS
どうやら保管庫は復活したようですな
よかった、よかった
552名無しさん@ピンキー:2005/07/22(金) 01:03:12 ID:MasMN2Wi
>>550 あぁ季節的に‥‥

たまにまったりすると、なんか驚くなぁ。
恵まれたスレだ(´-`)
553名無しさん@ピンキー:2005/07/22(金) 01:12:44 ID:rHac3T5H
保存庫の見方が知りたい
554名無しさん@ピンキー:2005/07/22(金) 01:45:37 ID:3gh3JOhk
ここをクリックだ〜
http://f55.aaa.livedoor.jp/~imoken/
555名無しさん@ピンキー:2005/07/22(金) 01:47:27 ID:3gh3JOhk
あれ〜、アダルトサイトへ行っちゃったよ(笑)
556白帯侍:2005/07/22(金) 02:07:14 ID:Ljs/GxqU
こんばんわ、白帯侍です。
今回は前回の続編を投下します。例によってまたシンジ×アキです。
とりあえず前編にはエロ描写はありませんが、後編には入れたいと思っています。
それでは投下〜


557名無しさん@ピンキー:2005/07/22(金) 02:08:06 ID:MasMN2Wi
>>554 なんかここのリンクが
558白帯侍:2005/07/22(金) 02:08:13 ID:Ljs/GxqU
「シンジさん、今日はありがとうございます。お陰でいい買い物が出来ました」
「どういたしまして。俺もいろいろ楽しめたよ」
アキとシンジは買い物帰りの電車の中、楽しげに会話をしていた。
周りにカナミやマナカといった知り合いは誰もいない。正真正銘2人きりだ。
それもそのはず。
これは世間一般で言う『恋人同士』のデートなのだから。

シンジとアキは夏休み中の旅行での出来事を機に付き合いだした。
最初のうちはその変化に多少戸惑っていたが、もともと同類の人間である2人。
何よりお互いの腹は以前から知っているので、特に滞りなく今の状態に落ち着いた。
そうはいっても恋愛に対しては奥手な2人。
恋人同士で交わすキスはもとより、手を繋ぐことですら多少の照れが生じてしまう2人の関係は
正に初々しいカップルのそれだった。
夏休みが終わり学校に登校し始めると、周囲の人間は2人の関係の変化に当然気がつくわけで。
「そっか・・・後輩の子、とね。大切にしなさいよ、城嶋君。」
それは悲しみを隠し、2人の関係を応援してくれるシンジのクラスメイトだったり。
「おめでとう!何かトラブルでもあったら何でも相談してよね。
私のほうがそっちの方では先輩だからね♪」
それはアキの恋愛成就を心から喜ぶ彼氏持ちのアキの友人だったり。
「矢野さん、これからはツッコむだけじゃなく突っ込まれる側にもまわるわけね。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
それはいつもの如く下ネタをぶつけてくる変態女教師だったり。
2人は、特に以前からシンジに想いを寄せていた事を知られていたアキは、
たくさんの友人達から祝福を受けたのだった。

そんなこんなで、今日はアキの買い物にシンジが付き合うという形で、2人は街に繰り出していたのであった。
559白帯侍:2005/07/22(金) 02:09:00 ID:Ljs/GxqU
「もう夏も終わるんですね」
「そうか、あと少しで9月になるのか」
沈黙。それぞれ物思いに耽る2人。
今年は2人にとってまさに激動の夏であった。
アキがシンジへの想いに気付き、シンジがその想いを受け止め、2人の関係が友人から恋人に変わった夏。
生涯の中でおそらく1番暑い夏。
その夏が過ぎていく、その事実が2人をとても感傷的にさせる。
「・・・・・・・・そーいえば」
「どうしたの?」
沈黙を破ったアキにシンジは尋ねる。
「次の土曜日に夏祭りがありますよね」
「そーだね。今年はやけに遅い気がするけど」
確かにシンジが思っている通り、今年の夏祭りは例年より大分遅い時期に執り行われる。
もっと花火を打ち上げて欲しいという要望が去年あったらしく、
今年は前年よりも花火の数を増やすということになり、それに伴って開催の時期も遅れさせられたのだ。
「シンジさん、今年のお祭りは・・・・2人でいきませんか?」
上目遣いでシンジの瞳を覗き込みながらそう尋ねるアキ。
(か、可愛い・・・・)
そんなことを思いながらも、シンジは冷静を装いながらそれに答える。
「俺はいいけど・・・・今年はカナミ達と行かなくていいの?」
どこまでも鈍感なシンジ。まぁシンジらしいと言えばそれまでなのだが。
「・・・・・2人きりで行きたいから誘ったんです!もう!」
顔を背け怒った振りをするアキ。シンジは戸惑って「ご、ごめん」と口にする。
(まぁ、そんなトコもいいんだけどね)
「・・・冗談です。怒ってませんから」
そう言って笑顔を見せ、アキはシンジの方にすり寄って、彼の肩に寄りかかる。
一瞬と惑ったが、シンジはすぐにそんな愛らしい恋人の肩を優しく引き寄せた。
建物の向こう側に落下していく茜色の太陽が電車で揺られる2人を照らす。
夕日の赤にはもう夏の激しさは無く、それからは侘しい光が放たれていた。
もう秋はすぐそこまで訪れていた。
560白帯侍:2005/07/22(金) 02:09:39 ID:Ljs/GxqU
4時間目の終わりを告げるチャイムが鳴る。
やっと終わったよ・・・・頭悪いとホント授業って苦痛よね・・・・
私はノートや筆箱をしまい、昼食をカナミ達と共にするためカナミの席の向かいに座る。
カナミ、マナカ、ショーコと雑談を交わしながら昼食を口に運ぶ。
「土曜日って夏祭りだよね。今年もみんなで行こ!」
そう話を振ってくるカナミ。
「ごめん、私パス。今年は彼と行くんだ」
去年は私たちと行動を共にしたショーコは今回は彼氏と行くらしい。
「彼、浴衣着たまま外でやりたいみたいで」
「そーいう発言はせめて時と場所を選べ」
ホントにこいつは・・・・いろいろ頼りになるけどこういうトコはカナミ達以上に悪質だ。
「そっか・・・・・じゃあアキちゃんは?」
え?私?私は・・・今年はちょっと・・・・
「駄目ですよカナミちゃん。アキさんはもう私たちと違って独り身ではありませんから」
「そ〜だよね〜・・・アキちゃんズルイよ。彼氏も胸も持ってるなんて」
「・・・・・後ろの方は入れる必要あったか?」
ツッコみにくいボケだったがなんとか言葉を返す。
まったくコイツ等は・・・・・つーか彼氏ってアンタのお兄さんでしょうが・・・・
「じゃあアキちゃんは一緒に来てくれるの?」
「うっ・・・ごめん・・・もう約束したんだ」
「ほらね〜〜〜!マナカちゃ〜ん、寂しい〜〜」
「悲しまないで、カナミちゃん。一緒に慰めあいましょう」
そうやって身体を摺り寄せる2人。際どい発言&行動だったが
これ以上絡まれたくなかったからあえて相手にしないことにする。
「そーいやさ、アキはお兄さんとはもう寝たの?」
しかし私は思わぬところから奇襲を掛けられた。
ショ、ショーコ!あんた!
561白帯侍:2005/07/22(金) 02:10:22 ID:Ljs/GxqU
「な、何言ってんのよ!ま、まだそんなの、ははは早いよっ!」
ヤバイ!ヤバイ位焦ってるよ私!いや、でもまだ早いって!
「そうでしょうかね。私はそんなことないと思いますよ」
ま、またこいつは・・・・・
私はツッコみを入れようとしたが、次のマナカの発言に口を噤むことになった。
「大事なのは気持ちですよ、アキさん。
気持ちが無かったらどんなに時間が経っても意味が無いでしょう」
う・・・・何でこう途端に真面目になるんだ、このつり目は・・・・
「確かに初めてですから不安になるのは分かります。
でも、お兄さんを本当に好きなら勇気を出してみるべきだと思いませんか?」
マナカ・・・・・
「そう・・・かも・・・・ありがとね」
いつもはふざけてるけど、やっぱ頼りになるかも。ありがと、マナカ・・・・
「いえいえ、礼には及びません。ただ、後で2人の初めての話を聞かせてくれれば十分です」
・・・・・・・・・・前言撤回。やっぱりただの悩みの種にしかならない。


今日も平和に1日が終わる。
今は夕飯時。俺はカナミと共に夕飯をとっていた。
「お兄ちゃん、ちょっと聞いていい?」
「ん?」
む‥‥何か妙な話がくる予感が。
最近の俺はこういう妙な気配に敏感になった。
アキちゃんと付き合いだしてからは、彼女のツッコみを見る機会が増えたわけなんだが。
流石俺の妹にいつもツッコみ続けてるだけあり、そのツッコみのスキルは俺でも唸る程のものだった。
俺はそれから数多くの事を学んだお陰で、俺自身のツッコみにも磨きがかかってきたのであった。
ありがとう、アキちゃん!(彼女は不本意に思うかもしれんが)
さぁなんでも来い、カナミ。全ていなしてくれる!
カナミの次の言葉を待つ。
562白帯侍:2005/07/22(金) 02:10:53 ID:Ljs/GxqU
「なんでアキちゃんと寝ちゃわないの?」
ブーーーーーーーッ!!
こほっ‥‥って、何だって!いきなりそんな変化球くるか!?
「うわぁ〜噴いた‥‥お兄ちゃん汚いよ〜」
「黙らっしゃい!な、何聞いてんだ!」
アキちゃんを絡めてくるエロボケは確かに今までであったが、こんなにリアルな話を持ってこられたことはなかった。
俺が噴いたものを始末し、また話を続けるカナミ。
「今日そんな話アキちゃんとしてさ。だからお兄ちゃんの気持ちはどうなのかなって」
「どうかなって‥‥まだ早いだろ、そーゆーの」
そーだよ。まだ早い。
ただでさえ人並み以上にスタイルが良い彼女だ。
安易にそんなことをしてしまえば・・・・・身体が目当て、みたいに思われるかもしれない。
そんなことで彼女を傷つけていいはずがない。
「アキちゃんと同じこと言うんだね」
ほら、やっぱりそーだろ。
今までも危ないことはあったけど我慢しててホント良かったよ。
「でもマナカちゃんの話聞いてたら、満更でもないって感じだったけど」
迂闊にそんなことすれば嫌われるかもしれないし‥‥‥ってなんですと?
依然そんな考えを巡らせてた所に不意打ちの言葉。
「ど、どうゆうことだ、それ」
「ま〜単純に言えば、気持ちさえあればOK〜、って感じみたい」
「‥‥‥気持ちが、あれば‥‥」
独り言のように俺はその言葉を口に出していた。
563白帯侍:2005/07/22(金) 02:11:30 ID:Ljs/GxqU
夕食後、俺は部屋に入り、そのままベッドに転がった。
ふ〜〜〜〜〜〜〜
さっきから一つの言葉を頭の中で反芻している。
気持ちがあれば。
彼女はそんなことを考えている。
俺は‥‥‥‥正直俺は、自分自身の心が分からない。
アキちゃんの気持ちに答えたのは決して勢いではないと言えるし、実際好きだから付き合ってる。
そして当然彼女と一つになりたいという気持ちもはある。
でもその想いが・・・・
その想いが、純粋に彼女への想いだけから生まれてくるものという自信が持てないのだ。
そんな考えのままアキちゃんを抱くのは、彼女に対しての裏切りであり、冒涜だ。
そんなことが許されるわけがない。
いくら考えても同じ結論しか出ないというのに、俺はそれを意識がなくなるまでし続けていた。


そんなこんなであっと言う間に夏祭り当日。
まだ8月だというのに、外は涼しいといってもいいくらいの温度だった。
シンジさんとは駅前で待ち合わせだ。
付き合ってからこの手のイベントに2人で来るのは初めてなので、かなりこの日が来るのが待ち遠しかった。
シンジさん、早く来ないかな♪
ウキウキしながら待つ事10分。
シンジさんは駅の中から手を挙げて近付いてきた。
「ごめん、待った?」
「いえ、さっき来たばかりですから。じゃあ行きましょ!」
所謂デートにおいての社交辞令を言って、私はシンジさんの手を引く。
やっぱり気持ちが高ぶっているらしい。普段ならためらう事も自然とできてしまった。
シンジさんもそれに驚いたようだったけど、笑いかけながらすぐに手を握り返してくれた。
564白帯侍:2005/07/22(金) 02:12:31 ID:Ljs/GxqU
私達は人の群れの中を進んで行く。去年よく花火が見えた所に行く為だ。
適当に店を見て回り、おいしそうなものを見つけてはいろいろと手を出してみる。
「そのたこ焼きおいしそうですね」
たこ焼きをおいしそうに頬張っているシンジさん。
なんか好きな人のこういう姿見るのっていいな。私も料理勉強しようかな・・・・
以前カナミにシンジさんのオカズ(食べるほうの)を作ったときは一応喜んでたけど・・・・・
あんな喜ばれ方じゃなくて、ちゃんとおいしいって言ってもらいたいからなぁ。
「そう?じゃぁ食べてもいいよ」
そんなことを考えてたら、シンジさんが残り1個になったたこ焼きに爪楊枝を刺し、それを私のほうに向けてきた。
こ、これってまさか・・・・・・・あ、あ〜んってやつ!?
最初は私がしたかったのに・・・じゃない!こ、こんなとこで!?シンジさ〜〜ん!
ちょっと非難の眼差しを送ってみたが、何のことだか解ってないらしい。
怪訝な顔をしながらも、シンジさんは依然と私にたこ焼きを突きつけてくる。
声に出して咎めるのも気が引けたので、私は恥ずかしさを我慢しながらもパクッとそれを頂いた。
恥ず〜〜・・・・・・・ん?これは・・・
「おいしい・・・・おいしいですね、これ!」
「そんなに喜んでもらえるんだったら、もっと残しておけば良かったね」
予想外においしかったのでつい顔が緩んだらしい。シンジさんは私の顔を見てハハハと笑った。
なんかこういうのって・・・すごく恋人っぽい・・・・
私は照れを感じながらも、改めて幸せだな〜と実感した。
しかしその直後、背後から聞き慣れた声が聞こえてくる。
「ねぇ、もしかしてアレってバカップルってやつ?」
「そうですよ。あーいう女性は友情より男性を取るんです」
バッと振り返る私とシンジさん。後ろにいたカップルがそれに驚いていたが、私たちはそれを意に介さない。
「さっき何か聞こえましたよね?」
「ああ・・・・いつも聞きなれている声だったね」
しかし周りを見渡そうと、ここは祭りの人混みだ。簡単に彼女たちは身を潜めてしまった。
私たちは前を向き直す。しかし先程のほのぼのムードから一転、私達の注意は完全に後ろに向けられていた。
やはり今回も私の好きなようにはさせてくれないらしい。
私達は溜息をつき、ゆっくりと人の波を進んでいった。
565白帯侍:2005/07/22(金) 02:19:53 ID:Ljs/GxqU
とりあえずここまでです。
これから1週間PCに手を付けられなくなるので
後編は早くても1週間後になりそうです
もしかしたらこのスレではなく次スレで投下かもしれません
そのとき「後編?前編なんかあったか?」などとなりそうでちょっと心配orz
どうかそれまで「こんなのもあったな」と覚えていただければ光栄です
それではご意見、批判共にお待ちしています
566名無しさん@ピンキー:2005/07/22(金) 02:31:13 ID:R6MUjocL
リアル更新get
GJでした白帯侍師
後半も期待しております。 エ、エロはあるのかな?
567名無しさん@ピンキー:2005/07/22(金) 03:11:25 ID:pNsqVRxS
1週間か・・・長いorz
エロありの後編を楽しみに待ち続けます。
568名無しさん@ピンキー:2005/07/22(金) 10:36:12 ID:GGqLNYLr
>白帯侍氏
GJ&乙〜

しかし、一週間を長いと感じる我々は相当このスレのスピードに慣れきっているということだなぁ
過ぎているほどに恵まれているな、本当
感謝感謝
569名無しさん@ピンキー:2005/07/22(金) 14:53:57 ID:oVPACB1V
三連休のラッシュがすごかったからな……
570名無しさん@ピンキー:2005/07/22(金) 16:34:17 ID:qE/8xPbh
シンジ×アキ(・∀・)イイ!!!
571名無しさん@ピンキー:2005/07/22(金) 17:21:13 ID:Vrjcxo1C
ぶっちゃけます
このスレが今1番の楽しみです、どの作品もサイコー(´∀`)数多の神職人さんGJ!!

3連休〜今までを徹夜で読んだから眠い‥(-д⊂)
572264:2005/07/22(金) 19:48:46 ID:9Xui7Txo
こんばんは、連動規制に怯える264です。
>>白帯侍氏
一週間いないなんて寂しい!先が気になるのに…はっ!これが焦らしプレイか…
何か…今のスレの状況を例えるなら、花火大会の後みたいですね。ちょっと寂しいな…
さて、中編その2です。会話ベースですが、1日そこらでヤラせるには、
 どう仲良くなったのかという過程が無いと内容が薄っぺらい物になってしまう
と思ったので、どうかご容赦下さい。それでは投下します
573264:2005/07/22(金) 19:49:51 ID:9Xui7Txo
昼の日差しが木々の隙間から優しく照りつける。
休日なので、店内にいても人々の話す声や車のエンジン音が小さいながらも
二人の耳に聞こえてきた。
ちょうどお昼時だったためにやや混み気味ではあったが、
 二人は入口近くのテーブルに運良く座ることができた。
やがて、ウェイトレスが二人に注文を取りに、お冷やを持って来た。
「ご注文の方はお決まりになられましたでしょうか?」
「私は…えっと‥このトマトとアンチョビの冷製パスタってヤツを」
アキは少し躊躇しながらメニューを指差して答えた。顔は少し不満気味である。
(うーん…別の料理がよかったかな‥?)
どうやら、まだ思考中に注文をとられたようだ。
「んじゃ、俺はクラブサンドを‥」
マサヒコは中学生という身分の為、比較的安価な料理を頼んだ。
そして、ウェイトレスが注文を取り終え店の奥へと消えると、
 マサヒコは思い出したかのように、アキに話し掛けた。
「ところで‥自己紹介がまだでしたね。俺は小久保マサヒコっていいます」
「あっ…そうでしたね!私は矢野アキっていいます」
出会って三十分。やっとお互いの名前を知った二人。
574264:2005/07/22(金) 19:50:30 ID:9Xui7Txo
「えっと‥矢野さんは‥」
「ああ、アキでいいですよ。名字で呼ばれるのに余り慣れてないし…」
アキは、改めて緊張しているマサヒコに優しく微笑みかけた。
「ゴホン…。じゃあ、アキさん。アキさんは…高校生ですか?」
「ええ…そうですけど。そういう小久保さんは?」
「…何か堅苦しいですね」
慣れない空気に、マサヒコは笑い出した。
「俺は中三ですよ。どうやらアキさんは俺より年上みたいですね?」
「私は高一だから‥離れていて一歳か」
マサヒコの年齢をある程度推察し、頬杖をつく。
「…アキさんはどこの高校なんですか?」
マサヒコは会話が途切れないように、新たな話題を切り出した。
 「隣町の小笠原高校だけど…。小久保君は?」
「俺もマサヒコで構いませんよ。俺は…この近所の東が丘中学校です」
「あ〜!!文化祭の模擬店が多いあそこ!?」
アキが手を叩くと、マサヒコを指差して頷いた。
「そうですよ。…結構有名なんだなぁ、ウチの学校」
マサヒコは母校が意外に有名なことに驚いた。
「有名も何も『東が丘の文化祭は不味いものは無い』って言葉があるくらいよ!?」
アキが身を乗り出し、大きな声を上げてマサヒコに近づいた。
575264:2005/07/22(金) 19:51:03 ID:9Xui7Txo
「…アキさん。ひょっとして趣味『食べ歩き』とか?」
アキの興奮具合に、思わずアイを重ねてしまったマサヒコ。
「うーん…趣味ってまでじゃないけど、食べるのは好きかな?」
アキは唇に人差し指を添え、遠くを見ながら答えた。
(…にしても、この子‥シンジさんに似てるなぁ…雰囲気とかそっくりだもん)
(アキさんか…。いい名前だな‥なんだろ、顔と名前に違和感ないもんな…)
互いに互いの印象を心の中で固め合う。少なくともお互い、悪い印象ではなかった。
「…ねぇ、マサヒコ君はどこの高校狙ってるの?」
「?一応‥英稜狙いですけど?」
「へぇ〜、マサヒコ君結構成績良いんだ?そうは見えないけどなぁ‥」
アキは予想外の返事に感嘆の声を上げた。
「そうは見えないって…どう見えるんですか!?」
「ゴメンゴメン!私が言い過ぎた!ホントにゴメン!!」
マサヒコが笑いながら怒ると、アキは両手を合わせて同じように笑って誤った。
「……もう」
ふとマサヒコがキッチンの方を見やると、
 さっきのウェイトレスが料理を運んで来るのが見えた。
「そろそろ、料理が来るみたいですね」
「やったぁ!私もうお腹ペコペコだよ!!」
待望の料理の到着に、素直に喜ぶアキ。
576264:2005/07/22(金) 19:51:45 ID:9Xui7Txo
(かわいいなぁ…)
マサヒコにとって、アキの仕草の一つ一つは宝石のように価値のあるものに思えた。
 「何これ!?スゴく美味しい!」
パスタを幸せそうに食べるアキを、マサヒコは何とも言えない気持ちで見つめていた。
その視線にアキが気づき、首を傾げる。
「…何か私の顔についてる?」
「い、いや!?アキさんの気のせいじゃ…!?」
マサヒコはいきなりのことに声が上擦ったものの、必死に平静を装った。
「…なら、いいけど」
アキの注目が、目の前の少年から再び食べかけの料理へと集まった。
(…アブねえ!!危うくバレるとこだった!)
時間が経ち、水滴が周りを覆っていたコップにマサヒコの手の跡が付く。
人間慌てると喉が渇くのは本当らしい。
マサヒコが食べている間、先に食べ終わったアキはデザートを注文していた。
「‥マサヒコ君は塾に行ってるの?」
アイスをスプーンですくいながらアキが呟いた。
「…いや、俺の家は家庭教師なんです。でも、何でまた?」
「さっき成績良いって言ったじゃない?私悪くてさ…」
アキは、スプーンをクルクル回しながら笑って答えた。
螺旋状にクリームが形作られていく。その度にバニラのいい香りが辺りに漂った。
577264:2005/07/22(金) 19:52:17 ID:9Xui7Txo
「私部活してないから、夏くらいは塾にでも行こうかなぁ…って」
「家庭教師ってのも、なかなかいいですよ?金はかかるけど、マンツーマンですし」
「…そんなに家庭教師っていい?マサヒコ君の先生はいい人なんだ?」
「いい人っちゃ‥いい人なんですけど…」
クラブサンドを食べ終え口を拭きながら、マサヒコは茶を濁すように答えた。
「…いい人だけどって?」
「俺の周辺にいる 女性陣みんなそうなんですけど…無駄にエロいんですよ」
そう言って、目を瞑ってため息を吐きうなだれるマサヒコ。
「最近はツッコミ入れるのも疲れてきて…」
「わかる…わかるよその気持ち。私の友達もそんなんばっかりで…」
 食後の憩いの一時。
 マサヒコは天然エロボケ教師や猟奇的な幼なじみ等についての悩みを、
アキは性に対して開放的な兄妹や鉄の処女、なぜか女子校に彼がいる同級生への愚痴
を吐露しあった。
「…何だか同じ境遇ですね、俺ら」
「なんかね、君とは同じ(ツッコミの)ニオイがするよ」
クスッとマサヒコが笑うと、アキも同様に笑い出した。
周りから見ればさながら恋人同士。そんな雰囲気が二人の周りから出ていた。
578264:2005/07/22(金) 19:53:00 ID:9Xui7Txo
「あ〜、笑いすぎて涙出てきた」
アキが右目の辺りを軽く押さえた。雫が一滴頬を流れ、光の筋を作り出す。
「あっ…!さっき渡したハンカチ使って下さい!!」
「あっ…うん」
マサヒコが慌ててジェスチャー混じりでアキにハンカチを使うよう促すと、
 アキはバッグから先ほどのハンカチを取り出した。
「アハハ…涙でグチョグチョだ。洗って返さなきゃね」
 ハンカチは水分を十分に蓄え、渡した時よりも色濃くなっていた。
「そんなこと…いいですよ」
「ダーメ♪この位しないと、何か申し訳ない感じがするもの…ね?」
アキが不意に照れながら上目遣いでマサヒコを見つめた。
 日差しがアキの前に差し込み、笑顔がさらに映える。
(このかわいさ…反則だな)
マサヒコ、心の中でガッツポーズ。
「わかりました。なら…これが俺のアドレスです」
マサヒコは携帯をポケットから取り出そうと立ち上がった。
「あっ…ついでに住所も教えて?」
「…ハイ?なんで?」
突然のアキの発言に戸惑いを隠せず、うろたえるマサヒコ。
「いや、明日も休みだから…洗って持って行こうかなって」
「べ、べべ別にいいですけど…」
マサヒコ、願ってもない好機に再びガッツポーズ。
579264:2005/07/22(金) 19:53:33 ID:9Xui7Txo
アキにアドレスと住所を教えた代わりに、アキのアドレスを手に入れる。
「ありがとうございましたぁ」
ドアが開く。店員が形だけの礼を述べて二人を見送った。
 木々の影は店に入った時よりも随分と伸びていた。
 二人は店を出ると、すぐ近くの交差点へ足を進めた。
「…今日は楽しかったです」
「私も…ハンカチは明日返しに行くから」
 アキの両手に握られたバッグが、歩みに合わせて小刻みに揺れる。
「わかりました。…またこんな時間が取れたらいいですね」
 マサヒコは照れくさそうに頭をかきむしった。
「それは…遠回しにデートの誘いだと受け取っていいのかな?」
「なっ…!?」
「ウソウソ♪冗談よ」
肩透かしを食らったマサヒコの目に、アキが舌を出してハニカむ姿が映る。
「それじゃ…また明日!バイバーイ!!」 アキが手を振って遠ざかっていく。
 マサヒコも彼女の姿が見えなくなるまで、手を振り続けた。
(初めて会ったのにこんな話せるとは…
 出会いって…案外こんなものなのかもな…)
マサヒコは後ろを振り向くと、家の方へと歩き始めた。
見上げた空は少し赤みがかっていて、二人に嫉妬しているようにも見えた。

―――そして、次の日。
580264:2005/07/22(金) 19:58:20 ID:9Xui7Txo
ここまでが中編です。
つーか、連動規制って何だ?俺…orz
ひょっとしたら、後編も2つになるかも…
それでは、リク&指摘&苦情待ってますね ノシ
581?名無しさん@ピンキー:2005/07/22(金) 20:09:58 ID:gdAjWla0
うおー264氏、大GJです!
582さくしゃ:2005/07/22(金) 21:35:55 ID:G82xAyTf
264氏、GJ! 続きが気になるようワクワク。
私もまた何か書こうかな…。
583名無しさん@ピンキー:2005/07/22(金) 21:49:54 ID:Gv47Ugbt
注射器みせろってさー
584名無しさん@ピンキー:2005/07/22(金) 22:28:04 ID:O2/Y2uxc
264氏GJ!まあ、あせらず書いてくだせえ。

さて金城がMVPゲッツしたところでどなたか金城を・・・頼む。
585名無しさん@ピンキー:2005/07/22(金) 22:34:55 ID:rHac3T5H
連続投下の後に静かだったんで久々のGJでした
586名無しさん@ピンキー:2005/07/22(金) 23:56:49 ID:XZyrajNx
264氏GJ〜♪
最近はここでアキの作品結構見るね
ますますアキ好きになったよ
587メリー:2005/07/23(土) 01:41:58 ID:r5Lzs0lo
お久しぶりです。
何か最近マターリなスピードになりましたね(笑)

分割しないようにしないように……と書いたのですが、思っていたよりも長ーくなってしましい、
多分規制がかかるんじゃ……と思ったので、また途中までですが投下します。

相も変わらずラブいデートだけですが、繋ぎ程度になればと思います。
ではどうぞ。
588チカくて遠い10:2005/07/23(土) 01:42:37 ID:r5Lzs0lo
「最近の服ってどんなのが流行なの?」
 ジャンルに応じた服がディスプレイされる前で、マサヒコは訊いた。
「え、えと、か、可愛いのとか」
 上手く言葉出ず、あまりにも普通のことを言う。
 ふ〜んとマサヒコは納得して一つのマネキンを指差した。
 中学生をイメージさせる大きさで、着ているのは白のワンピースだった。
 オプションとして麦わら帽子を被っていた。
「チカちゃんってあーゆーのも似合いそうだね」
 その一言にチカは茹でダコみたいに真っ赤になる。
「あ、ありが、うれし……」
 恥ずかしさのあまり今度は言葉すら出せない。
 会話までは聞いていないだろうが、店員の一人が笑顔でやってきた。
「よろしかったらご試着してみたはどうですか?」
「え、あの、でも……」
 あまりの申し出に慌てる。
「試着くらいしてみたら? きっと似合うよ」
「ほら、彼氏さんもこう言ってますし」
 マサヒコの言葉よりも店員の言った『彼氏』という言葉にチカが激しく反応する。
「かっ、かかかかか、彼氏……」
 店員はチカの返事を待たずしてマネキンから服を取った。
 なし崩しの形でチカは試着室に招かれる。
589チカくて遠い11:2005/07/23(土) 01:43:38 ID:r5Lzs0lo
(あぅあぅ……、どうして私ってこうも流されやすいのぅ)
 試着室の中でワンピースを握り締めながら鏡に向かって涙を浮かべていた。
 己の不幸というか、流されやすい体質を恨んでいる。
(それにマサヒコくんが外にいるのに着替えるのって……恥ずかしいよぅ)
 カーテンで仕切られているとはいえ、薄い布切れ一枚で
 隔てた向こう側にいる異性を意識してしまう。
(私にこんなの似合うわけないよ〜)
 自分に消極的な評価しか出来ないチカ。
(でも、マサヒコくんが似合うって言ってくれたやつだし……)
 他人の好意を無下にできるわけもなく、恥ずかしがりながら着替え始めた。
 上着とスカートを脱ぐと、細い体と白い肌、ついでに白い上下の布。
(うぅ〜……恥ずかしいぃ。でも今日ブラもパンツも白で良かったぁ)
 ほっと安堵の息を漏らす。
 白のワンピースを着るのに、濃い色の下着だと確かに透けてしまうだろう。
 マサヒコは白だと知っていたから進めたのだけれど。
 ワンピースに着替えたチカは、オプションの麦わら帽子を被った。
(こ、これでいいのかな?)
 鏡で服のよれやおかしな所がないかチェックする。
 首もとの小さな赤いリボンが印象的だ。
 そしてチカは意を決して試着室を出た。
590チカくて遠い12:2005/07/23(土) 01:45:00 ID:r5Lzs0lo
「お、お待たせしました」
 遠慮がちに開けられるカーテン。
「おぉ……」
 マサヒコはただ普通に感心した。
 似合う似合わないという問題よりも、
 まるでチカのために作られたかのようで、とても似合っていた。
 麦わら帽子を軽く押さえ、頬を赤く染める仕草が初々しい。
「ど、どうですか?」
「似合ってる。本当に、とっても……」
 情けないことにまるで棒読みの如く感想を漏らす。
「とってもお似合いですよお客様っ!」
 店員もしめたものと思ってか、褒める。褒め過ぎ感も否めないが、
 言葉に嘘はないだろう。
「ありが、とうございます」
 褒められ慣れていないためか、体の動きがぎこちない。
「あの、じゃあこれそのまま着ていくんで、彼女の着ていた服を袋に詰めて、
 こっちの服の値札取ってください」
「はい分かりました。ではこちらへどうぞ」
 マサヒコが話をさっさと進め、店員がそれに従い、
 チカが流されまくっていた。
「え、あの、ちょ、ちょっと……」
 この店の店員は大変優秀らしく、手早く言われた通りのことを済ませる。
 袋とチカをマサヒコに手渡すと、笑顔で見送った。
591チカくて遠い13:2005/07/23(土) 01:45:30 ID:r5Lzs0lo
「あの、本当に嬉しいんですけど、マサヒコくんばかり負担してますしっ」
 店をあとにしたマサヒコとチカ。
 チカはずっとマサヒコにお金のことを言っている。
「でもオレが無理言って着てもらったわけだし、チカちゃんが気にすることないって」
 マサヒコの言い訳はさっきからこればっかりだった。
 爽やかな笑顔ではっきりと言われるとチカもこれ以上言いづらいのだが、
 ヌイグルミと服一着では値段が違い過ぎる。しかも麦わら帽子付き。
 なんとしてもお金を払おうとするのだ。
「で、でもっ……あっ!」
 込み始めた人の中を、二人で歩いていると並んで歩けるスペースも少なく、
 そんな時はチカが率先して後ろに下がる。
 今もちょうどそんな時で、マサヒコの背中を見ながら焦っていたチカが、
 誰かの足に躓いたのだ。
「危なっ!」
 咄嗟にマサヒコが手を伸ばし、チカはなんとか転ばすに済んだ。
「あ、ありがとうございます」
 話しにくい体勢でお礼を言う。
「大丈夫? 立てる?」
「あ、はい」
 マサヒコの手を借りてチカがちゃんと立つ。
 ややって冷静になると二人があることに気付いた。
「あっ……」
「手……」
 二人は手を握り合っていたのだ。
 偶然の産物だったが、まじまじと見てしまうと必要以上に恥ずかしい。
「ゴ、ゴメン!」
「いえっ、私の方こそ落ち着きがなくて……」
592チカくて遠い14:2005/07/23(土) 01:47:10 ID:r5Lzs0lo
 パッと手を離し、お互い俯いてしまう。
 何とも言えぬ空気が漂う中、マサヒコから切り出した。
「あの、チカちゃんが良かったらでいいんだけど、手……繋ごっか?」
「えっ、あの、はい。よろしくおねがいします」
 妙にかしこまって手を差し出すチカの小さな手を、マサヒコが握る。
 互いが互いの温もりを感じ、ますます顔が赤くなっていく。
 と、それに間を指す様に、
 グゥ〜……。
 とマサヒコの腹が鳴った。
「……あははは……」
 乾いた笑い声を漏らすマサヒコ。
 チカもつられてクスクス笑い出す。
「マサヒコくん、お昼にしましょうか?」
「だな。何が食べたい? どこ行く?」
 マサヒコが訊くと、チカが慌てた。何かあるらしい。
「あのっ、公園に行きませんか?」
「公園? いいけど、何か買ってから行くんだろ?」
「えとえと、ひ、人が多いと恥ずかしいので公園に行きましょうっ!」
「えっ? えっ?」
 チカは珍しく率先してマサヒコの手を引っ張った。
 そのせいで手を強く握り締めたことに気付いたのは公園についてからだった。
593チカくて遠い15:2005/07/23(土) 01:47:41 ID:r5Lzs0lo
 緑の木々が生い茂り、日は高いがそんなに暑くもない気温。
 公園という場所も手伝ってか、涼しさが演出される。
「ちょっと汚いですけど、日陰に座りましょう」
 マサヒコをつれてチカが木の下へ行く。
 日陰になっているそこは日向よりも涼しく、地面には雑草が生い茂っていて、
 座る分には問題なかった。
 チカに促されるまま座るマサヒコ。チカもその隣に座った。
「あのチカちゃん。何か買ってこないと……」
 マサヒコがそう言うと、チカが持ってきていたカバンを漁り始めた。
「どっ、どうぞっ!」
 チカがカバンから出した物。それは弁当包みだった。
「え、これってもしかして」
 さすがのマサヒコにもそれがいったいどういうことを意味しているのか分かった。
 驚いてチカの方を見ると、マサヒコのそれよりも一回り小さい弁当包みを
 ひざの上に載せて、恥ずかしそうに耳を赤くしている。
「あ、ありがとう」
「朝早く起きて寝ぼけた頭で作ったんで色々と変だしそもそも私ってそんなに
 料理も上手くもないんで味の方は全然保障できないんですけどそれでも
 良かったら是非食べてみてくださいっ!」
 長い台詞を一言で語り尽くす。
「食べさせてもらうよ。まさか手料理なんて考えてもなかったから」
 そう言って包みを解く。
 上段にはオカズが、下段にはご飯が入っていて、彩りも良かった。
 チカも包みを解いていはいるが、じぃーっとマサヒコの方を見ていた。
 マサヒコは厚焼き玉子を掴み、口へ運ぶ。
 ドキドキと見つめるチカ。
 しばらく噛んで、飲み込んだ。
「ど、どうですか?」
「うん、美味しいっ! チカちゃん自分で思ってるよりも料理上手だよ」
「ほ、本当ですかっ。良かったぁ」
 安心したのかチカもオカズに口をつけ始める。
 学校での話。家ですること。趣味や特技。
 どうでもいいことだけど、相手を知るには必要なことを二人は話し合いながら
 昼食を進めていった。
594メリー:2005/07/23(土) 01:49:24 ID:r5Lzs0lo
以上でござい。

エロのエの字も出てこないです……orz
この先を変えようにも難しく、四苦八苦。

何とかがんばってみるつもりです。
595名無しさん@ピンキー:2005/07/23(土) 02:09:55 ID:y7JluNwf
エロが無くともGJですよ !
596名無しさん@ピンキー:2005/07/23(土) 02:33:13 ID:Bli8ilmD
エロ無しでも初々しさがたまらんですw
597名無しさん@ピンキー:2005/07/23(土) 02:57:08 ID:aGJu70sA
うぶちゃんやなあチカちゃん
598お知らせ:2005/07/23(土) 03:40:15 ID:W/yGDMr4
エロパロ板の設定が変更され、
全角2048文字、60行まで書き込めるようになりました。
(従来の倍)
また、数値参照文字(unicode)が使えるようになりました。
(中国人の人名漢字等が表示できるように)

1レスに今までの倍、書き込むことができ、
結果としてレス数が減って連投規制に引っ掛かりにくくなります。

599名無しさん@ピンキー:2005/07/23(土) 03:42:28 ID:eFBXp5ev
メリー様、更なる進化を目指す為には、エロを書くのです!この展開にエロ無しは勿体ないと思います。
大変だと思いますが…
俺は、マサとチカのラブ×2なエロが見たい。
600名無しさん@ピンキー:2005/07/23(土) 12:56:09 ID:KZn1XzPi
そうそう、その通り、エロって下さいよ。
いや、エロ無しでも問題ないけどさ、やっぱりエロパロ板なわけだしね、ここ。
まぁ無理しない範囲でお願いしまうす。
601名無しさん@ピンキー:2005/07/23(土) 13:47:36 ID:aGJu70sA
       ,,. -‐ '"  ̄ ̄ ` ` ‐ 、
     /               ` 、
    /           ,,   ,   \
   /           / |  / l ,、.  `、
  |            /´`| /  ,l-ト、    ゙、
.  |          /  l /   |.j ヘ  l 、l
  |         |    '"    .l'  ヽ  | `
.  |         |. '" ̄`     '"`ヽ l |
  |    /"` 、  |i、     ノ‐-(´ `` ,|l/
.  |   l '∫ |   || `´ ̄´    ` ‐‐' |    ________
   |   ゙ 、{ .|  ||    ┌― ┐    |  /
   |.    `'|   ||    i   /     ノ<  601ゲット
   |.     |   ||     ` ´    /  \
   |.     |   |7    _,,.  -7'" |      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
.  |      |   |'   /   /l   |
  |     ,.ィ|  |i   '、_   / |  li
.  |   ,. '"´ |  ||    `、-く、|  |l
  |  /    |  | 、 ,. 、,-、-ヽ  | |l
602名無しさん@ピンキー:2005/07/23(土) 16:29:25 ID:dcUwKzi3
マサ×アヤナキボンヌ。
603名無しさん@ピンキー:2005/07/23(土) 18:15:16 ID:aGJu70sA
マサ×アイ
マサ×アヤナ
シンジ×カナミ
シンジ×アキ
カズヤ×今岡

キボンヌ
604名無しさん@ピンキー:2005/07/23(土) 19:29:38 ID:1BqLabAL
俺から見たこのスレの印象↓

「いらっしゃいませ、リストランテ・ウ・ジ・イーエへようこそ」
「うむ、ここは腕のよいシェフ達がいるということだが?」
「はい、当店の料理人は一流ぞろいであります」
「ほうそいつは楽しみだ、なあおまえ」
「ええあなた。時に、今日は何がよろしくて?」
「は、マガジン近海で獲れたイキのよいマサヒコとアヤナがありますが」
「ではそれを頼む」
「調理はいかがいたしましょう?」
「ああ、シェフにまかせる。美味いのを頼むよ」
「そちらさまは?」
「そうね、マサ×アヤナのこってり風味純愛仕立て、前菜は短めで、後味がよいように」
「ああ、それとワイン頼む。ヤンマガ産23号、色はカナミ色で」
「かしこまりました。しばらくお待ち下さい。きっとご期待にそえる味となりましょう」

こんな感じ
605名無しさん@ピンキー:2005/07/23(土) 19:50:35 ID:aGJu70sA
マサ×アヤナのこっそり風味純愛仕立て前菜短め後味良しは
職人郭泰源氏が作っておられたものが美味しゅうございます
606カノ@@:2005/07/24(日) 01:02:54 ID:HZQFTz8Q
ω゚)ノシ
このスレでは初めて投下します。
書きたいな〜と思いつつ、なかなかシチュが思い浮かばなかったんですが、やっと思いつきましたw
でもありふれたシチュかも?
最初から最後までわりとエロです。
607カノ@@:2005/07/24(日) 01:03:34 ID:HZQFTz8Q
「勉強会」

小久保マサヒコの部屋。
今日は家庭教師の日、小久保マサヒコを含めていつもの6人が集まっている。
そして、いつものように勉強はしていなかった。
小久保と若田部と的山がベッド脇に並んですわり、ベッドの上を凝視している。
ベッドの上では天野ミサキが全裸で細い両足を広げ、ベッド脇の3人に性器を晒していた。
天野は必死に足を閉じようとしているが、天野の背後にいる濱中と中村にがっしりと押さえつけられて、とても抵抗できなかった。
天野は全身をブルブル震わせながら、同級生の視線の辱めに耐えていたが、とても顔を上げられない。
顔を上げれば、そこには幼馴染の小久保マサヒコの顔があるからだ。震えながら出来る限り顔を背けた。
「はーい、授業を始めます♪」
中村リョーコが陽気に言った。
「これが大陰唇」
と、中村がふっくらとした天野の陰部を指差す、その人差し指が実際に大陰唇に触れて、軽く押し広げる。
「あぁっ」
天野の華奢で白い裸身が、パァッと桃色に染まる。
ひどく緊張している上に、動きを束縛され、視姦され、性器まで触られたのだ、中学生の天野は頭の中が真っ白になって、もう何も考えられない。
「ここが小陰唇、ちょっとハミ出てるけど、おかしくないわ。男性も女性も性器の形は人それぞれなのよ」
「いやぁ」
「そしてクリトリス、ミサキはけっこう大きい方かしら?ひょっとしてオナニー常連?」
「ち、違っ、ひぃ」
「クリトリスはすごーく繊細で敏感なの、いきなりいじったり剥いたりしようとしちゃだめよ」
教師然として言う中村、3人の生徒は生唾をゴクリを飲みながら、同級生の性器から目が離せない。
「もう、やめてください・・・」
消え入るそうな小声で、天野が抵抗した。
「あら、教材として体を投げ出してくれたんじゃなかったかしら?」
「そんなこと言ってません!」
「そう、じゃあアヤナにやってもらおうかしら」
「!」
「アヤナのナイスボディをマサヒコ君にじっくり見てもらいましょう」
「うぅ、それは・・・ダメ」
「はい、決まり♪じゃあ続けるわよ〜、ここが膣口ね」
「きゃー」
「感心感心、ちゃんと処女膜付いてるわね。これが処女膜、膜って言うけど実はヒダヒダの突起が何枚も重なってるのよ」
性器を弄られるたびに、ビクビクと天野の裸身が震える。
ベッド脇では3人の生徒が食い入るように見ているが、小久保より2人の女生徒の方がより真剣に見ているようだ。
自分の性器でもこんなにじっくりと見たことはない、若田部アヤナと的山リンコは見ているだけで異様な興奮を覚えていた。
「ここは恥丘、いわゆるドテね。クリトリスとか敏感なところばかりでなく、こういう外堀のマッサージも重要なのよ」
と言って、中村リョーコは真っ赤なマニキュアを塗った爪で傷つけないように、指の腹で恥丘を何度もなでる。
天野はくすぐったさと恥ずかしさ以外にも、腰の辺りが熱くなるのを感じた。
濱中アイに背後から抱きすくめられているので、大きくは動けないが身をよじってその感覚に耐える。
「ふ、ぅやぁ。はぁ・・・っぅ」
「ふふふ、ほら、いい感じでしょ?」
「いやぁ」
真っ赤な顔を左右に振ってイヤイヤをする天野ミサキ。
中村は全裸の少女の緊張が解けて感じ始めたのを察して、よりゆっくりと性器をいたぶり始めた。
608カノ@@:2005/07/24(日) 01:04:28 ID:HZQFTz8Q
「膣の上が尿道。ここには入らないから間違っちゃだめよ♪」
「いたいっ」
「尿道オナニーってのあるけど・・・ふふっ、ミサキにはまだ早いようね。そうそう、オナニーする前には手を洗うこと。いいわね?雑菌が入って病気になることもあるからね、それと大事な所が傷つかないように爪は短く切っておくこと、ここはテストにでます」
「でるのかよ」
初めて小久保マサヒコが口を開いてつっこんだ。
中村はビシッとこの場唯一の男子を指差して言う。
「女子だけでなく男子もそうよ!清潔第一、大事なことよ!」
「いや、大事なのは大事なんだろうけど・・・テストってなんだよ」
「さて、見過ごしやすいけど陰毛って実はけっこう感じるポイントです」
あっさりと小久保を無視して中村は少女の陰毛を撫ではじめた。
「中学生だけあって、まだまだ薄いわねぇ。」
やわやわと陰毛の毛先を中村が撫でる、天野は確かに感じているようだ、じんわりと割れ目の隙間が潤いはじめている。
陰毛の数本を指でつまんでひっぱってやると、天野はビクンと腰を浮かせる。
天野の腰が浮くと、床に座っている小久保等はよりはっきりと陰部が見える。
最初にくらべるとずいぶんと充血し、濡れ始めた女子中学生の性器はなんとも淫らだった。
「すこーし、濡れ始めたわね。どれ」
言って、中村は小指を膣口にあてがい、ゆっくりと推し進めた。
「や!だめです、だめ!」
天野は今までになく力強く暴れ始めたが、濱中アイはしっかりと天野を抑えている。
「ごめんねー、先輩の命令だから。あたしも興味あるし」←処女
「あっ、入ってくる!だめっ、だめっ!」
「大丈夫よ、小指くらいなら。ミサキはタンポン使ったことないのかな?さっきも言ったけど処女膜ってヒダヒダだから細いものなら真ん中通るのよ」
「あっあっあっ」
「痛くないでしょ?どんな感じ?」
「いやぁ、変!何か自分じゃないものが入ってくる!」
「あらあら、これだから処女は。おチンチンはこんなもんじゃないわよ?ほら」
中村が前後に微妙に指を動かしてやると、天野は細い腰を目一杯浮かせて体を硬直させる。
小久保たちからは、天野のアナルまではっきりと見えてしまう。
「ふふふ、ずいぶん濡れ始めたわよ」
「ちがっ、そんなことないっ」
「あーら、そうかしら」
「あぅ」
中村が指を抜くと、その奇妙な排泄感に天野が震える。
中村の小指は明らかに愛液で濡れていた。
「ちゃーんと、濡れてる」
「いやぁ」
「ふふふ、ここで大事なのは感じたから濡れたってわけじゃないこと。性器を弄れば女性は反射で濡れちゃうものよ。ミサキくらいの中学生じゃ膣感覚で感じるのはなかなか難しいわ。クリトリスや膣口の方がずっと感じるはずよ」
と、中村は言って大陰唇を撫で、クリトリスに少し触れる。
「ひっ、うぅ」
中村は何度も割れ目をさすりあげ、軽くクリトリスに触れることを繰り返した。
何度も何度も時間をかけて繰り返した。
「あっ、あっ、あっ、だめぇ。やめて。もうダメ。見ないで!小久保君見ちゃだめぇ!」
濱中アイの腕のなかで天野ミサキの小柄な体がくねり続けた、天野はもちろん中村も見学者たちも異様な興奮に包まれてきた。

「さあマサヒコ、立って」
中村リョーコに言われるがままにマサヒコは立ち上がった、いつの間にかズボンは脱いでいる。
幼馴染の姿態を見て、ペニスがギンギンにいきり立っている。
中村が小久保の横に来て、両足を広げた天野の正面に立たせる。
小久保の左右からは的山と若田部、正面から天野と濱中が彼のペニスを凝視していた。
3人は好奇心で、天野1人は恐怖で、少年のペニスから目が離せなかった。
「さあ、ここよ」
中村が少年の細腰を押して、少女の中心へと導く。
「あ、あ、あぁ」
天野は徐々に近づくペニスから目が話せない、恐怖と性的興奮でパニック寸前だ。
愛らしい瞳に涙を一杯にため、性器は充血して広がり、全身は興奮にうち震える。
そして少年のペニスは少女の性器にたどり着き、ズブズブと沈み込み始める。
「あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
609カノ@@:2005/07/24(日) 01:05:30 ID:HZQFTz8Q






「ーーーーーーーーーーーーーーーーー−−−−−うわぁあ!!!」
ベットに跳ね起きたのは小久保マサヒコ。
ここは小久保マサヒコの部屋、ベッドの上の少年はハァハァと荒い息をしている。
「ゆ、ゆゆゆゆ夢か〜〜〜」
全身が汗でびっしょりと濡れている。
すごい夢を見ていた、幼馴染の天野ミサキと・・・・
股間の気持ち悪さに気づいて、そっとパンツの中を除いてみると、精液でべっとりと汚れていた。
「うわ〜、やっちまった・・・」
しょげ返る小久保。
その小久保マサヒコをベッド脇で3人の少女が並んで見ていた。
天野ミサキ、的山リンコ、若田部アヤナである。
3人とも顔を真っ赤にしながらも、好奇心一杯の瞳で少年を見ていた。
「うわわわわ!?」
「さ、みんな、よーく観察できたかな?これが”夢精”と言うやつです」
すぐ横に立っていた中村リョーコが腰に手を当てて、自慢そうに言った。
濱中アイも立って見ている、こちらも好奇心で一杯だ。
「な、ななななんでいるんだ!?」
「今日はなんの日?」
「あ」
今日は家庭教師の日だった。
家庭教師がくる前にクーラーを入れたのを覚えている、涼しさが気持ちよくてつい眠ってしまったのだ。
──── 一生の不覚!
小久保は目の前がクラクラした。
「いやー、さすがの私も夢精をリアルタイムで見たのは初めてだよ、みんな感想はどう?」
「すごかった」←若田部
「卑猥」←天野
「おもしろかったよ、小久保君」←的山
「勉強になったわ」←濱中
「うわーん、うわーん!」←小久保

「そうそう、ビデオカメラが無かったのは残念だけど」
「あってたまるか」
「携帯で撮っておいたから安心して」
「うわーん、どちくしょーーーー」



──── この夏、僕の人生は終わったと思いました。      小久保マサヒコ
610カノ@@:2005/07/24(日) 01:07:42 ID:HZQFTz8Q
ω゚)ノシ

終わりです。
うわー、ほんとに1レスに大量に書き込めるようになってますね。
またエロいシチュを思いついたら書きたいとおもいます。(純愛風味は無理w)
さいなら。
611カノ@@:2005/07/24(日) 01:16:08 ID:HZQFTz8Q
そうだ、性の薀蓄たれてますけど、間違いあったらゴメンなさい。
612名無しさん@ピンキー:2005/07/24(日) 01:18:20 ID:0Eh5Jn/v
リアルタイムキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
オチがテラワロス
613名無しさん@ピンキー:2005/07/24(日) 01:24:10 ID:PzRZDD3Y
うむ、エロースエローす

>純愛風味は無理w
それはそれでまた良し!むしろ望むところ!バチコイ!
614名無しさん@ピンキー:2005/07/24(日) 01:26:51 ID:hcnsv3s+
新たなタイプの神が現われましたよ皆さん( ゚∀゚)ノ
615名無しさん@ピンキー:2005/07/24(日) 03:02:31 ID:1juv0teU
キタ(゚∀゚)コレ!!
616名無しさん@ピンキー:2005/07/24(日) 05:09:04 ID:JEcQQxD7
エロイのキタワァ*:.。..。.:*・゚(n‘∀‘)η゚・*:.。..。.:* ミ ☆
夢精なんか言わなきゃわからんと思うが……あ、匂いでわかるか
617名無しさん@ピンキー:2005/07/24(日) 10:33:40 ID:vhwxN6Bd
オチでハゲワロ
618名無しさん@ピンキー:2005/07/24(日) 11:24:13 ID:F89Spxnc
卑猥GJ
619名無しさん@ピンキー:2005/07/24(日) 11:54:02 ID:HL0vtgZs
キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!!!
性の薀蓄、童貞の俺には勉強になりますた!!
620名無しさん@ピンキー:2005/07/24(日) 16:22:08 ID:PBzW+W6a
カノ@@様乙です。
最初から最後までエロ全開で、最後のオチが最高!
カノ@@様の新作、楽しみに待ってますね♪
621ヤギヒロシ:2005/07/24(日) 17:50:17 ID:nE3W9/Yr
 ども、お久しぶりのヤギヒロシです。
 
 カズヤ×今岡に挑戦していましたが、どうしても今岡がその気にならず、ならばとレイープ風味にしてみると
なおさらカズヤに勝機は無しということでにっちもさっちもいかずに挫折してしまいましたorz
 代わりに、小宮山×坪井×加藤を置いていきますね。
622ヤギヒロシ:2005/07/24(日) 17:51:01 ID:nE3W9/Yr

『教師達の黄昏』


 橙色の太陽が、既に半ばまで顔を隠した初夏の夕暮れ時。
 試験期間中で部活動も休止中であり、放課後の校舎に生徒達の声は無い。
 静まり返った廊下に響くのは、ただ一人の女性の足音だけであった。
 薄く汗ばんだその白く美しい横顔には、焦りと苛立ちが滲んでいる。
 長い髪を靡かせながら、職員室に向かう柔らかな影。

(あぁもう、まさか携帯を忘れるなんて!)

 長いコンパスを生かして階段をニ段抜かしで一気に上がると、更に廊下を小走りで駆け抜ける。
 本来は生徒達に廊下を走らないよう注意する立場であるが、人気の無い今ならば問題ないだろう。
 
(……でも、今日はバッグから出してなかったと思ったんだけど……)

 ふと、彼女は疑問を浮かべる。
 メールを見るぐらいなら昼休みに一回行ったが、着信が無いことを確認してそのままバッグに
戻したはずだ。いつもそのようにしているのだから、今日に限って職員室に置き忘れるというのも
おかしいと言えばおかしい。

「……ま、たまにはそういうこともあるかしら」

 一人ごち、化学実験室の前を通り過ぎた。
 職員室まで……あと十数メートル……あと、数メートル……あと、0メートル。
 彼女は戸に手を掛ける。
623ヤギヒロシ:2005/07/24(日) 17:51:53 ID:nE3W9/Yr

「あら、加藤先生。忘れ物?」
「え……あ、はい」

 職員室に足を踏み入れた途端、掛けられた声に反射的に返事をしながら、加藤は違和感を覚えた。
 声の主は、背中をこちらに向けながら顔だけで振り向く小宮山であった。その事に不思議は無い。
 だが、加藤が職員室を見渡してみると、ロッカーや備品と比べて妙に彼女の頭が高い位置にある。
 どうやら彼女は職員室に並んだ机の一つの上に腰を掛けているようだ。お世辞にも行儀が良いとは
言い難い。また、小宮山以外の教師は既に帰宅した模様で、誰も注意をしないのをいい事に小学生の
ような振る舞いをしているのだろう。
 そのうえ、よくよく見れば、彼女がいるのは他でもない自分の机の上ではないか?
 加藤は軽く嘆息し、彼女に歩み寄る。
「もう……小宮山先生、子供みたいなマネしないでください」
 二人の間を遮っていた、卓上に立てられた書類が視界の横に消えてゆくにつれ、小宮山の全身が
露わになっていく。
 整頓された机を回り込むようにして小宮山の正面に立ち、

「……え?」

 加藤は我が目を疑い、その一瞬の後に、自分の認識の方が誤っていたことを悟った。
 職員室にいたのは、小宮山一人だけではなかったのだ。
 そのもう一人は、小宮山の捲れ上がったタイトスカートの中に顔を埋めていた。
 後姿しか見えないが、その縦じまのYシャツと刈上げた後頭部には見覚えがある。
 
「ああ、加藤先生、どうも」
624ヤギヒロシ:2005/07/24(日) 17:52:42 ID:nE3W9/Yr

 振り向いた坪井は加藤の机の前で跪き、小宮山の太腿の下から手を伸ばし腰を抱え込んでいた。
 あっけらかんと加藤を見上げる坪井の口元から顎にかけては、てらてらとした液体に塗れており、
考えるまでも無く、加藤はそれが何を意味するのかを理解していた。
 視線を上に移動させると、小宮山は白衣の前を肌蹴るだけではなく、中のブラウスのボタンも臍上
まで開け放たれ、胸元を覆う黒い下着が加藤の目の前に惜しげもなく曝け出されており、更に視線を
移すと、上気した小宮山が誘うような微笑を加藤に投げかけていた。
 一体、どこをどう、どこまで突っ込めばいいのか判らなくなった加藤は、
「あ、あなた達! ひ、人の机で何やってるんですか!?」
 自分でも、ポイントがそこでいいのか良く分からないツッコミを口走っていた。
「まあ……何をしてると訊かれれば、ナニしてますとしか答えようが無いのですが」
 不気味なくらい冷静な坪井が、悪意の欠片も無い普段の口調のままベタな模範解答で応え、
「ついでに言えば、普段お世話になってる加藤先生が淋しくないように、せめて机だけでも仲間に
 入れてあげようと思ったわけよ……じゃ、坪井君、続けて」
 小宮山が坪井の頭を促すように撫でる。
 はい、と応えた坪井もまた当然のように、剥き出しの濡れた秘部に口付け、ピチャピチャという
粘り気のある水音を響かせ始めた。
 んふぅ、と満足げに息を吐き、小宮山がついと顔を上げる。
「ところで、子供みたいなマネって、何のことかしら?」
 一方、呆気に取られていた加藤も漸く我に帰ったものの、
(……ま、まさかこの二人がこういう関係だったなんて……)
 更なる思考の迷宮に陥りかけていた。
「……ああ、そう言えば、机の上にこんなのがあったんだけど」
 軽い眩暈に襲われた加藤に対し、小宮山が白衣のポケットからパールピンクの物体を取り出した。
 その細い指が引っかけているストラップは、子供が好きなアニメのキャラクターを模したものだ。
加藤の携帯電話に間違いない。
 
625ヤギヒロシ:2005/07/24(日) 17:53:41 ID:nE3W9/Yr

「あ、ありがとう、ございます……」
 こんな状況でも、律儀にお礼を言ってしまう自分の性格が恨めしい。
 携帯電話を受け取ろうと、加藤はやや視線を横に逸らしながら手を差し出す。
 だが、いつまで待っても、小宮山が携帯電話を加藤に手渡す気配は無かった。
「……あの……小宮山先生?」
 恐る恐る小宮山の顔を見ると、
 
 パシッ。

「えっ?」

 加藤の伸ばした手を、ニヤニヤした笑みを浮かべた小宮山が握り締めていた。
 その事に気づいた瞬間、一気に引き寄せられる。
 小宮山の腕が首に絡められる。
 小宮山の顔が近づく。
 小宮山の唇が迫る。
 小宮山の瞳が――
  
「〜〜!?」

 小宮山の眼鏡に、見開いた自分の瞳が映っていた。
 生温かく湿った感触。
 久しく忘れていた温もりを、同性の唇によってもたらされた状況に凍りついた。
 だが、次の瞬間、滑る柔肉の感触が自分の口腔内に入り込んできた事により、
加藤は更に動転する。

「んんぅ〜〜〜〜〜!!」
626ヤギヒロシ:2005/07/24(日) 17:54:41 ID:nE3W9/Yr

 無意識の内に、加藤は小宮山を突き飛ばしていた。
「あらぁんっ?」
 やや間抜けな悲鳴を余裕を持って口にする小宮山から、そのまま距離を取ろうとあとずさるものの、
ニ三歩のところで別の机が腰にぶつかってしまう。
 背後の机に身体を支えるように片手をつきながら、もう片方の手の甲で唇を拭い、
「な……なに……なにをするんですか!」
 気丈にも、非難の言葉を発す加藤。呼吸と共に胸の鼓動まで荒く響く。
 そんな気色ばんだ加藤に対し、小宮山は事も無げに応えた。
「言ったでしょ? 折角の機会だし加藤先生が淋しくないように仲間に入れてあげようと思ったのよ」
 小宮山が真っ赤な舌をぺろりと出し、自分の唇を舐めた。
 微かに顎を引き、纏わり付くような上目遣いの視線をよこしてくる。
 眼鏡のレンズの奥が、鈍い光を放ったように見えた。
(……!)
 言いようもない恐怖感に襲われた加藤は、振り向きざまに脱兎の如く駆け出した。
「……坪井君」

 ……何が起こったのか、分からなかった。
 静止した時間がゆっくりと動き始め、目の前には屈んだ坪井の背中があった。
 すくりと立ち上がり振り返った坪井の顔には眼鏡が無く、代わりに右手に小刀が握られている。
 ふぁさ。
 加藤の衣服が下着を残して弾け、床に落ち17枚の布切れと化す。
 悲鳴も出なかった。出せなかった。
 体を抱くようにして、その場にぺたりと座り込んでしまった加藤の背後で、小宮山の声が響く。

「――ようこそ、この素晴らしき官能空間へ」
627ヤギヒロシ:2005/07/24(日) 17:55:30 ID:nE3W9/Yr

「は……はぁぁ……ひぅ……んぅ……」

 職員室では、数分前と同じような淫猥な光景が繰り広げられていた。
 だが、そのまぐわう男女の数は2人から3人になり、新しく加わった一人を残りの二人が嬲るような
形になっている。
 小宮山は加藤を背後から抱くように両の乳房に手を伸ばし、ゆっくりと円を描くように撫で回した。
 時折、下から持ち上げるように揉みしだいたり、膨らみかけた乳輪の回りに指を埋めたりしながら、
耳の後ろをちろちろと舐め、耳朶を甘噛みし、温い息を吹きかける。
 小宮山が指に力を込める度、程よい弾力を返して加藤の胸が歪に形を変える。
「ひぃ……ゃぁ……だめっ……」
「あらぁ? そんな事いっていいの?」
 小宮山の指が薄い布の上から加藤の乳房の先を捉えた。
「ひゃはぁ!」
「ほら、もうブラの上から分かるくらい固くなってるじゃない。本当は止めないで欲しいんでしょ?」
 嗜虐の色を湛えた小宮山が耳元で囁いても、加藤は弱弱しく頭を振るだけだった。
「それに……こんな厭らしい下着つけて……欲求不満がたまってるんじゃない?」
「はっ……あっ……そんなこと……なぃ……ですぅ……」
 構わず、小宮山の指がブラの裾をそっとなぞり、豊かな胸元の深い谷間にするりと滑り込んでいく。
 加藤の身体は無数の薔薇の刺繍が施された鮮やかな紅色の下着に包まれており、透き通るように白い
肌と合わせて、普段の清楚な彼女から想像しがたい淫靡なコントラストを成していた。
 そんな加藤の身体を小宮山の指先が這い回り、女性同士だからこそ知る官能の壷を巧みに突いては、
素っ気無く解放して別の性感帯に向かいじりじりと昂ぶらせるのだ。また、股間に顔を埋める坪井は、
下着の上から荒々しく布ごと肉芽を咥えたかと思うと労るように優しく舌先を秘裂をなぞらせるなど
強弱を使い分け、加藤を心身ともに蕩けさせていく。
628ヤギヒロシ:2005/07/24(日) 17:56:34 ID:nE3W9/Yr
 
「坪井君、そっちはどんな具合?」
 不意に手を止めた小宮山の問いに、
「もう、十分みたいですね……というか」
 ちらりと、うっすら涙に滲む視界の中で、坪井が顔を上げたのが見えた。
 舌による愛撫からは解放されたものの、坪井の指は下着の上から膣の入り口をいじり続けている。
「ずっと前からもう、こんな洪水みたいな状態でしたよ?」
「あら? そうだったの?」
 素っ頓狂な声を出す小宮山。
 乳首は固く勃起して胸元の赤い布を持ち上げ、甘い鈍痛を覚えるほどに自分の存在を誇示していた。
 肌も上気した艶かしい桃色に染まり、下着の中は解放し切れなかった体熱で汗ばむほどだ。
 腿の間では坪井の唾液以外の液体によって、下着が内側から濡らされて、秘部を中心に暗赤色に
変わっている。
 加藤は、自分の身体が繰り返し与えられる刺激によって、雌としてのスイッチが入れられている
ことをどこか冷静に認識していた。だが、根が真面目で貞操観念も強い彼女にしてみれば、そんな
自分の身体に対する戸惑いや驚き、そして何より強い羞恥心に苛まされる結果になるだけだった。
「小宮山先生が言ってたとおりかも知れません。加藤先生、実は結構ご無沙汰なんじゃないですか?」
 坪井の指使いによってクチャクチャと卑猥な水音を発する下着は既に濡れそぼり、吸いきれなかった
液体が加藤の内股を伝ってどくどくと溢れ、机の上に零れ出していた。
「いやぁ……坪井、せんせい……そんなこと、いわないでぇ……」
 涙声の加藤がいやいやするように、真っ赤に染まった顔を両手で隠そうとする。
 ごくり。坪井の喉が鳴る。
 一児の母とは思えない、乙女のような仕草が坪井の琴線に触れたようだ。
「……加藤先生……かわいいッス」
 すくっと立ち上がり、加藤の顔を覆っていた両手を掴み、そっと開かせた。
 うるうると潤んだ瞳で怯えたように見上げる加藤の、薄く開いた唇に向かって、坪井は、
629ヤギヒロシ:2005/07/24(日) 17:57:21 ID:nE3W9/Yr

「くぉら!」
「げぼぁ!」
 加藤の背後にいた小宮山に、人中(鼻と口の間。急所の一つ。すごく痛い)に拳骨を突っ込まれた。
 もんどりうってたまらず床の上でのた打ち回る坪井に向かって、
「あんたが加藤先生の唇を奪おうなんて10年早いのよ!」
 びしぃ! と人差し指を指す小宮山。
「いい!? 素人もののAVだって9割方はAV出演経験のある女優を使ってるのよ! ナンパモノ
 なんて始めからヤルこと決まってんの! その上であれは『えー、そんなのできなーい』とかいう
 糞みたいな三文芝居を愉しむためにあの手の作品はあるのよ! そこんとこ勘違いするな!」
「す、すいませんでした!」
「…………」
 何が何だか分からないが、土下座する坪井。
 何が何だか分からないが、鼻息荒い小宮山。
 何が何だか分からないが、何が何だか分からない状況が変わらない事だけ分かった加藤。
「……ま、そういうわけだから」
 こほん、と軽く咳払いをした小宮山が一息ついたのち、加藤の頤を掴んで後ろの方に顔を向けさせ、
 んちゅ。
 唇を重ねあった。
 ここまでくると、いかなる抵抗もなす気力を失ってしまった加藤は、小宮山の吸い付いてくるような
キスも甘んじて受けてしまい、歯茎をしゃぶられ、前歯から唇の裏まで嘗め回されても不快感を覚える
事はなくなっていた。それは単に、小宮山の巧みなテクニックによる物ではなかったのかもしれない。
 そして、当然のように口を開かされ、触手のように自在に動き回る舌が口内に侵入し、自分のそれが
絡み取られ蹂躙されても、先程のように突き放すような事はしなかった。いや、できなかった。
 だが、
「―――んゅ〜〜!?」
630ヤギヒロシ:2005/07/24(日) 17:58:28 ID:nE3W9/Yr

 さすがに小宮山が口移しに唾液を流し込んできた時には、反射的に身体を逸らそうとしてしまった。
 だが、蛇のように全身に絡みついてくる小宮山から、弛緩しきった加藤が逃れられるはずもなく、
延延と送り込まれる大量の液体を受け止めるしかなかった。更に口内をグチャグチャとかき回されると
羞恥に目元を真っ赤に染め、知らず知らずの内にはらはらと涙を零しながら、それを喉を鳴らして嚥下
してしまうのだ。
「んはぁ……はぁ……んぐぅ……はぁ……」
 飲み干しきれなかった唾液が唇の端から零れているのを拭いもせず、加藤が荒い息を吐いていると、
小宮山の手によって、後ろにゆっくりと倒された。
 丁度、真向かいにある加藤と小宮山の机に渡って背をつけて、天井を見上げる形になる。
 ややひやりとした感触にビクリと身体を竦ませると、その視界に、回り込むように覆い被さってきた
小宮山の淫蕩な笑みが浮かび上がった。
「……ふふ、素敵……素敵よ、加藤先生……」
 直に肌を触れられる感触を胸元に感じ、いつの間にかブラジャーを外されていた事に今更気づいた。
 小宮山の指がふくよかな曲線を描く乳房を舐めるようになぞる。その先にはぷっくりと浮びあがった
乳輪があった。
「あ、ああ……」
 そのつんと健気に突き出すやや大きめな尖りは、やや色づいてはいるもののベージュに近く、淫猥な
印象は与えない。まして、視界の下で揺れる両の乳房の先端と比べれば、その差は歴然としていた。
「ずるいわ……私より年上で、子供までいるのに……こんな綺麗な色しているなんて……」
 軽く上目遣いに睨みつけてきた小宮山が、加藤の胸を手にする。その親指と人差し指の間に乳首を
搾るように揉み出すと、軽く噛み付いた。
「はっああぁぁ!」
 ビクンと背筋を反らした加藤の身体を押さえ込むようにして、小宮山はもう片方の乳房も容赦なく
抓りあげる。激しい痛みと、それ以上に濃密な痺れが頭の先から全身を貫いていった。

「――ひゃあんぁああ!」
631ヤギヒロシ:2005/07/24(日) 17:59:19 ID:nE3W9/Yr

 激しく悶える加藤を小宮山は満足げな表情で見下ろしている。
「やっぱり感じやすくなっちゃったのね……うふ、たっぷり可愛がってあげるわ」
 一転して、小宮山の責めは甘く優しいものに変わった。
 ゆっくりとマッサージのように豊満な乳房全体を揉み解し、勃起した乳首は唇や舌先で突付いたり、
舌腹全体で乳輪から嘗め回したりする。更に唾液でたっぷりと濡らした後、口に含み舌を動かしながら
ちゅっちゅっと吸い上げた。
「あっ、あぁ、あんっ、ああっ」
 断続的に与えられる刺激に、加藤の喘ぎ声が抑え切れないほどに大きくなっていく。それが、自分の
職場であり、しかも自分が普段使う机の上で響いている事に、倒錯した現実感覚に陥ってしまう。
 やがて、執拗なペイッティングが続く乳房は淡く色づき、その全体がかつてないほど敏感な性感帯と
化していた。それでいて、胸が責められている間に、もじもじと擦り合わせる太腿の間からは粘度の
高い愛液が溢れているのだった。それゆえに、
「あ、やぁっ、む、胸ば、かぁりっ…いぃ!」
 と、口走ってしまったのは、致し方の無いことであろう。
 しかしながら、それは、小宮山の嗜虐心を擽る結果にしかならないのである。
 眼鏡のレンズがキラリと光った。
「あらぁ? それはごめんなさぁい。それじゃ、こっちも可愛がってあげようかしら♪」
 嬉々とした小宮山の指先が、加藤の腹をなぞり、臍を通り過ぎて、ショーツの縁に辿り着いた。
 腰骨の隙間からショーツの中に手を滑り込ませると、陰毛を掻き分け、一気に媚裂に到達する。
 そして、何の遠慮も無く人差し指と薬指で割れ目を開くと、そっと中指で濡れたクリトリスを捉えた。
「ひくぅ!」
 たまらず加藤は海老のような動きで弓形に身体をそらせる。
「やだ、触っただけなのにこんな素敵な反応……私が本気で弄ったらどうなるのかしら?」
 小宮山が、ペロッと舌で素早く唇を湿らせた。
 
 ぶちゅ!
632ヤギヒロシ:2005/07/24(日) 18:00:08 ID:nE3W9/Yr

「―――はああああああぁあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 目を大きく見開き、突き上げたお腹に痙攣を繰り返しながら絶頂を迎えた加藤。
 長い黒髪を机全体に広げ、机がガタガタと音を立てるほどに激しく全身を震わせてのオルガスムスだ。

「あ……ああぁ……ぅぁ……」

 やがて、反らしていた背をゆっくりと机の上に落とし、全身の筋肉を弛緩させる。
 半開きの艶かしいピンクの唇からは熱い吐息と共に、絶頂の余韻にピクピク震える舌が覗いていた。
胸が大きく激しく上下し、その動きにあわせて乳房が揺れる。
「ちょっと……もうイっちゃったワケ? 私、指入れただけなのに……」
 珍しく戸惑い顔の小宮山がショーツから手を引き抜く。
 そこには、白濁した加藤の愛液がべったり付着していた。
「……少し媚薬を盛ったくらいで、普通こんなになるかしら?」
 濡れた指をぺろぺろ舐める小宮山。そんな小宮山の姿に気が狂いそうな恥辱を感じつつ、加藤は
「……び、びやく……って……いつのぁい……?」
「んー? ああ、さっきキスした時」
 上手く呂律が回らない加藤を横目で見ながら、あっけらかんと答える小宮山。
「それより前から加藤先生は愉しんでくれてたみたいだったけど、気分を盛り上げるために一応、ね」
 悪びれたところ無く頬を撫でてくる小宮山に唖然としながら、欠けた理性の一部が疑問を呈した。
「じゃぁ……こみあま……せんせい……ぉ……」
「うふふ……正解♪ 私も媚薬飲んでるわ」
 小宮山が加藤の顔を跨いで机の上に膝立ちになる。
 
633ヤギヒロシ:2005/07/24(日) 18:01:15 ID:nE3W9/Yr

「ほら……見て、加藤先生……私のあそこも……こんなに……」
 むっちりとした太腿に黒いレースのショーツが下ろされる。ぼんやりと霞みがかった加藤の目にも、
その中心と小宮山の性器との間にぬらついた糸が張っていたのが映った。その様は同性である加藤でも
卑猥に感じ、下腹部がまたキュっと締まる。
 するりと両足から下着を抜くと、思い出したかのように、
「そう言えば、加藤先生もまだ脱いでなかったわね」
 と言って振り向き、加藤のショーツに手をかける。
「……ぃぁ……ゃぁ……」
「何言ってるの。もうずぶ濡れで気持ち悪いでしょ? ほらほらっ」
 最後の砦を必死に守ろうとするのだが如何せん身体に力は入らず、既に下着の機能を失った一枚の
布は小宮山の手によってあっけなく剥ぎ取られてしまった。
 ニヤニヤ顔の小宮山が戦利品に顔を近づける。
「ああ、これが疼く身体を持て余した欲求不満状態の人妻の味……」
 においを嗅ぐどころか股間の辺りをちゅーちゅー吸い始めた小宮山から、加藤は必死に目を背けた。
 だがそれは、小宮山の羞恥プレイによるものだけではなく、ずばり図星を突かれたためでもあった。

 小宮山の言うとおり、子供が出来てからというもの、夫との夜の生活は格段に乏しくなっていた。
 その理由は分からないが、一児の母とはいえ、加藤はまだ29歳。老け込むには早すぎる。
 性欲だって減退しているわけではなく、寧ろ女の悦びを知ってしまった今は、思春期の頃以上に、
性に対する欲情は深く濃厚な物になってしまっていた。
 だが、夫に情けを求めるには、彼女は真面目で、貞淑すぎた。
 その抑圧された欲望は、当て所ない遣る瀬無さを彼女に強いるのである。熟れても瑞々しさを失わない
脂の乗った身体は夜な夜な疼き、時には家族が寝静まった後に自分で慰めてしまうことすらあるのである。
634ヤギヒロシ:2005/07/24(日) 18:02:00 ID:nE3W9/Yr

「加藤先生」
 不意に耳元で、小宮山が教え子に語りかけるような優しげな声音で囁く。
「こだわりも、はじらいも、全て捨てなさい。ここは、そういう場所なの」
 そんな職員室など世界中探しても、あるわけが無い。
 そう残りの理性が懸命に訴えるものの、小宮山の舌が耳の後ろからうなじを通り、首筋を下っていく
ぞくぞくするような感覚に、その弱弱しい声は掻き消されてしまう。
 小宮山の唇が加藤の首を回り、顎を越え、頬に触れる。
 ちゅ、ちゅ、と音を立てながら、繰り返し加藤の心を解きほぐすようなキスを浴びせかける小宮山。
 両手で加藤の顔をそっと挟み反対を向かせると、逆の耳元まで唇を這わせて行く。
 やがて、始まりとは逆の方の耳に辿り着いた小宮山は、その付け根辺りを丹念に舐めたのち、熱い
ぬめりつくような吐息とともに、再び囁いた。
「もっと、正直になって。求める事は決して恥ずかしい事じゃないわ」
「――!」
 はっ、とすると同時に、三度、唇を奪われた。
「んんんぅっ」
 だが過去の2回とは異なり、ゆっくりと唇の感触と温もりを確かめながら互いのそれを愛撫しあう、
そんな、まるで愛しむものに対して与えるような優しいキスだった。
 たっぷりと時間をかけて、まるで互いの唇肉が初めから一つであったかと思えるぐらいになるまで
続け、加藤の最後の自制心をも溶かしていく。
 不思議な安堵感に包まれ陶然としながら、知らず知らずのうちに、加藤の両腕は小宮山の首に絡まり、
自分の唇を押し付けるようにして小宮山を求め始めていた。
「んっ、んぅん、むぅん、んむっ、むーっ」
 二人の間の4つの乳房がその弾力をそれぞれに伝え合いながら、押しつぶされる。
 
635ヤギヒロシ:2005/07/24(日) 18:03:04 ID:nE3W9/Yr

 口を塞がれ抱きつかれながら、小宮山が軽く上半身を揺すると、丸みを帯びた肉の塊が更に大きく
揺らぎ、擦りつけ合わされる。
 その両の突起の感触が、乳房の周りだけでなく、直に性感帯を掠り、引っかかり、擦られる。
「んふぅ!」
 放射状に広がる痺れに、小宮山の首に回された両手にぎゅっと力が入る。
 だが、小宮山の動きは止まらない。
 前後に揺らす体重を片肘をついて支えながら、残された方の手が加藤の下腹部に伸ばされる。
 待ちわびた刺激が与えられる期待に、加藤の身体が緊張に強張り、その奥がジュンと切なく疼く。
 身体を重ねた二人の太腿の間を、細い指が分け入っていった。
 僅かに腰を上げ、小宮山の手が、加藤の最も火照って熱を帯びた部分に触れる。
「あ、あ、ああっ」
 たまらず離してしまった唇から吐息が漏れた。
 すかさず小宮山は加藤の首筋に唇をあて、軽く歯を立てて唾液を塗し吸い上げる。
「くぅあっ!」
 身を捩る加藤は、もはやあらゆる刺激が性感の高揚につながってしまう。
 そんな中で、もっとも過敏になった部分に、小宮山の中指が押し当てられた。
「うっ、ううぅ」
 加藤の両の腕に、より一層の力が込められた。
 その濡れた頬に、小宮山は優しくキスをし、
「……いくわよ」
 そして、
 
 ……ぶちゅっ!
「はあぁうぅぅっ!」
636ヤギヒロシ:2005/07/24(日) 18:03:46 ID:nE3W9/Yr

「―――えっ?」

 喘ぎは、加藤のものではなかった。
 肩透かしを食らった加藤が呆気に取られていると、

「はっ、こ、こらっ、つぼっ、いくんっ」

 眉根を寄せて喘ぐ小宮山の肩越しに、坪井が小宮山の臀部を両手でがっしり掴んでいるのが見えた。
 しかも、二人の腰は密着し、坪井は明らかにピストン運動を行っている。
 加藤の上でだ。

「ば、かっ! これっ、からって、ときにっ!」
「す、すいませんっ、でっもっ、このっ、状況でっ、我慢できるっ、男なんてっ、いません!」

 一言一言の間にも、坪井はペニスを小宮山の膣に突き立てている。
 気持ちの準備ができていなかったのか、小宮山は堪らず、下にいる加藤の上に崩れ落ちてしまう。
 体重を浴びせられた加藤であったが、耳元に掛かる小宮山の掠れた吐息に更なる興奮を覚えていた。
 パンパンという音を立てて、獣のように腰をぶつける坪井。
「はっ、はあっ、うっ、うぁあ、はっ」
「んあっ、ああっ、あっ、あ、んぁ、はっ、あ、ああん!」
 普段の(ボケつつも)落ち着き払ったクールな姿と違い、頬を朱に染めながら快感に悶える小宮山。
「あ……」
 と、一瞬、目が合った。
 何か、小宮山の発する意思を感じた。

 ……むにゅ。
637ヤギヒロシ:2005/07/24(日) 18:04:41 ID:nE3W9/Yr

 加藤の手が、坪井の動きにあわせて揺れる小宮山の右の胸を掴んだ。
 なお続く振動の中、首を捻じ曲げて、その先に据えられた突起を軽く口に含み、舌で転がしてみる。
「ああんっ、いいっ、いいわよ、加藤先生!」
 小宮山が四つん這いの上体を移動させ、加藤が愛撫しやすいようにその正面に胸を置く。
 すると加藤は、当然のように小宮山の左の胸にも手を伸ばし、その谷間に舌を突き出した。
 上気し汗ばんだ小宮山の肌は熱く、やや塩辛く、そんな舌への刺激も心地良い。
 そこからたっぷり唾液を乗せて、小宮山の乳房に舌を這わせる。
「ふぅっ、ふぁぁ、はぁっ、はっ、あんぁっ!」
「んっ、んふぅ……」
 擽るようにチロチロ舌先を動かしつつ、両手に掴んだ胸を掌で揉み、親指と人差し指でグミのような
固さになった乳首を強めに抓ってみる。
「ああぁ! そこぉ! そぅいいぃ!」
 加藤の顔に雫が落ちる。
 それが、小宮山の汗か涎か涙なのかは分からなかったが、それももうどうでも良かった。
 加藤が再び胸の尖りを唇で捉え、舌で舐め回し、唾液を塗していく。
 十分に濡れてから、乳輪を巻き込んで吸い込むと、小宮山の喘ぎ声はさらに艶を増していった。
「加藤っ先生! す、すごいぃ! いいわぁ!」
 加藤はレズ行為は初めてだったが、戸惑いも嫌悪感も無かった。
 まるで、昂ぶる小宮山に誘われるように加藤もまた高揚し、奇妙な一体感の下、相手が何を求めて
自分がどう応えればいいのか、本能のレベルで理解していた。
「……んぅ……」
 乳房を揉みしだいていた加藤の右手が、小宮山の腋を通り下半身に伸びていく。
 下腹部に触れ少し押し込んでみると、一定のリズムで固いしこりのようなものが生じるのを感じた。
(……こんな所まで届いてるの?)
 目には見えないものの、坪井のペニスは随分と小宮山の奥深くを突き刺しているらしい。
638ヤギヒロシ:2005/07/24(日) 18:05:51 ID:nE3W9/Yr

 更に恐る恐る下の方へと下腹をなぞっていくと、ぱしぱしと指の背に何かがぶつかってきた。
(……これって……坪井君のアレ、かしら……? じゃあ、この辺り……)
 加藤の指が、夥しい量の愛蜜を垂れ流しながら、坪井の肉棒を咥え込む小宮山の秘裂に到達した。
 固い陰毛に覆われた柔らかな恥丘が、加藤の腹に飛び散るほどの愛液を潤滑油にしながらも、ペニスの
太さに引き摺られグチュグチュと音を立てながら、その動きに合わせて陥没と褶曲を繰り返している。
 膣口の開き具合からしても、坪井の逸物は相当の体積を誇るようだ。
 加藤が、その押し広げられた裂け目の端を探っていくと、なだらかな曲線を描く秘肉にポツリと
存在を主張する濡れた蕾を見つけた。
 先程のお返しとばかりに、きゅ、と指に挟んでやる。

「ひっ……はああっ、あああああ!!」

 小宮山が、机の上についた両腕をガクガク痙攣させながら、大きく仰け反る。

「くぅっ! し、締まる!」

 坪井もまた、快感か苦悶かに耐え切れず声をあげていた。
 二人の喘ぎを耳にしながら、加藤の指使いは更に熱を帯びた。
 仰け反った小宮山の乳房に唇を寄せ、ぬめる秘芯を捕らえた指は逃げられないようにしっかと全体を
摘みながらこねる。
「ひゃっ、はぁっ、かぅ、とぉ、せっんぁあっあああ!!」
「うぉお、す、すごいっ、きついっ!」
 自分の手で、二人が高みに昇り詰めて行くのに充実感を覚えながらも、同時に加藤は、自分の身体に
胸焼けしそうな程の切なさがその奥底から湧き上がっている事に気がついた。
639ヤギヒロシ:2005/07/24(日) 18:07:03 ID:nE3W9/Yr

 急に、小宮山が背後の坪井に向けて片手を広げた。
「ちょ、つ、坪井く、ん、ちょっと、ストップ! こらっ、とまりなさい!」
 いい調子で恍惚の表情を浮かべていた坪井は、一転冷や水を浴びせられたように不満げな顔を作る。
「……どうかしたんですか?」
 その平坦な口調からも、興を削がれた事が窺えた。
 そんな坪井に対し、小宮山は加藤の顔を横目で一瞥し、ニヤリと唇を歪める。
「加藤先生が、何かご要望があるみたいよ?」
「えっ!?」
 思わず両手で口元を塞いでしまう加藤。無論、加藤の口から直接それを求めたわけではない。だが、
加藤が先程小宮山の意図を理解したのと同様、小宮山も加藤の表情や指使いから彼女の求めるものを
察したのだ。
「なるほどっ」
 ぽん、と掌の上に拳を落とした坪井。
 拗ねた表情がまたもや一転、この世の春を迎えたかのような悦びに染まる。
「それでは早速」
 坪井はペニスを小宮山から引き抜くと腰を落とし、加藤のひくついている花弁にモノをあてがった。
「ひっ!」
 息を飲み、緊張に身を固くする加藤。
 構わず坪井は、モノの先で入り口をかき回しながら角度を微調整し、スタンバイを終えた。
 そして、

「……坪井、いきます!」
 
640ヤギヒロシ:2005/07/24(日) 18:07:52 ID:nE3W9/Yr

「このバカチンが!」
「ほぅあぁ!?」
 股間から伸ばした小宮山の手が、坪井の逸物を睾丸ごと根っこからぎゅっと握り締めた。
 逃げようにも、急所を握られているため坪井はそのままの姿勢で痛みが過ぎ去るのを待つしかない。
 涙を滲ませる坪井。だが、股間越しに小宮山の説教は続く。
「加藤先生はまだ何も言ってないわ。だから、あんたが考えていることが正しい保証なんて無いのよ。
 先走って、もし、勘違いだったらどうするつもり? 先走るのはチンコだけにしなさい!」
『…………』
「……あ、この場合はチンコか」
 ま、とにかく――、と坪井の逸物から手を離した小宮山は、加藤の顔を覗き込み頬を撫でた。
「――加藤先生の口から直接、具体的に言ってもらわないと……ねぇ?」
 唇に、指先がちょんと触れた。それが顎、首、鎖骨、胸、腹、臍……へと伝っていく。
「あぁあ……」
「さぁ、言って御覧なさい……何を、どうして欲しいのか……」
 そこに至って初めて、加藤は小宮山の本当の意図を知ることとなった。
 眼鏡を外し、それを坪井に手渡すと、小宮山が横たわる加藤の体に重なりそっと抱く。
 長い髪に顔を埋め、その香りを胸いっぱいに吸い込み、代わりに熱の篭った吐息を漏らした。
「上手におねだりできたら……ご褒美をあげるから――」
 小宮山の視線が、肢体が、言葉が、剥き出しになった加藤に絡みついてくる。
 既に自分を守る術を全て奪われている加藤にとって、拒絶の選択肢は無かった。
 白い靄のようなものに覆われた頭の中で、最後の葛藤は比較的あっけなく終り、わななく唇からは
それまでの人生で初めて口にする言葉を紡いでいた。

「わたし……わたしも……もっときもちよく、なりたいです……」
641ヤギヒロシ:2005/07/24(日) 18:08:56 ID:nE3W9/Yr

「……オッケー♪」
 一瞬、間を開けて小宮山がキスで応える。
 左足で加藤の膝を割って、加藤の右の腿の下に膝を入れる。右の足は、加藤の左腿の上を通して机の
上につく。更に腰を支えながら自分のそれを、不安そうな表情の加藤に密着させた。
「加藤先生……もうちょっとお尻上げて……そう、そんなかんじ」
 すると、二人の秘裂が重なり合う形になる。
「んぅっ!」
 一瞬、勃起したクリトリスが擦れあい、それだけでも加藤の背が跳ねる。
「あら、加藤先生。気持ちいいのはこれからよ? ……坪井君」
 二人の様子を(怖かったので)黙って見ていた坪井が、小宮山の言葉にその意図を理解した。
「では……失礼します」
 坪井は二人の絡み合う両足と机の隙間に膝を割り込ませ、ペニスを一つの線となった二つの性器の
中心にあてがい、ぐっと押し込んだ。
 差し込まれた二人は同時に眉根をよせた。

「……ひゃああああっ!」
「くうぅっ」
 
 既に互いの愛液でぬらついていたそこは、苦も無くその剛直を咥え込んだ。
 くっ付き合っていた二人のクリトリスが、坪井の凶暴な熱を発するペニスに引き裂かれた。
 しとどに濡れた陰唇に、血管の浮き出た粘膜が擦りつけられる。
 久しぶりの刺激に過敏に反応した加藤が、その両手を顔の横で震わせる。
 汗の粒が、艶かしい色に染まった肌に浮んだ。
 挟まったペニスが引きずり出されると、裏筋のくびれた部分が肉芯に引っかかる強烈な痺れが生じ、
加藤は身を捩ってそれを逃がそうとした。
642ヤギヒロシ:2005/07/24(日) 18:10:14 ID:nE3W9/Yr

「だっめよ、加藤先生♪ お楽しみはまだまだなんだから」
 が、小宮山が絡めた足と手を巧みに操り、腰を引き寄せられてしまう。
 余裕のある口調であるものの、彼女の顔も、職員室の照明にきらきらと汗の玉を煌かせていた。
「続けて、坪井君」
 はい、と短く答え、坪井もまた小宮山と一緒になって加藤の腰を支え、再度ペニスを挿入する。
「くはあぁあああっ!」
 二人がかりで身体を拘束され、熱い肉の感触が加藤の性感帯を直撃する。
 そのままピストン運動が始まると、涎を垂らしながら悲鳴に近い甲高い鳴き声をあげてしまう。
 ぶちゅ! ぐちゅ! ぶちゅ! ぐちゅ! ぶちゅ!
「ひぃっ! はひゃぁ! ひゃん! はひゃ! あやっ! きゃひぃ!」
 狂ったように頭を振る加藤。
 黒曜石のような光沢を帯びた美しい髪が、机の上に振り乱される。
 そんな彼女を更に追い詰めるように、小宮山が加藤の胸に顔を寄せた。
 ちろちろと出される舌先に大きく揺れる乳房の先が触れ合うと、放射状に全身に痺れが走る。
 それに伴って、今責められているクリトリスまで敏感になってしまうようだ。
 体中が火照る。 
 体中が感じる。
 頭の中まで焼け爛れそうなほどに、ジンジン痺れる。

「はぁっ、はぁっ、んぅっ、はっ、あっ、ぁあっ」
「くぅっ、はああっ、あっ、そこぉ、あうああっ、いいっ」
「はあああっ! やああっ! ひいぃん! きゃあぁ!」

 三人の声が入り混じり、密着した性器からぬらつく粘液が飛び散る水音、そして力強く肉のぶつかる
音とが、放課後の職員室に響きあう。
643ヤギヒロシ:2005/07/24(日) 18:11:13 ID:nE3W9/Yr

「だ、だめぇ! お、おかしくぅ、なるぅ!!」
 自分が壊れてしまいそうな不安感に駆られ、加藤は小宮山に縋りつくように抱きついていた。
 豊満な乳房が潰れてしまうくらいに強く抱きしめ、小宮山の身体を頼りにする。
 小宮山の身体は汗と唾液でびっしょりと濡れて、触れた瞬間はひんやりとした冷たさを感じたが、
密着してみると早鐘のように打つ鼓動と共に、高く心地良い体温が伝わってきた。
 加藤の両腕に引き攣るような力が加わる。
「加藤っ、先生……、イきそうっ? イきそうなのね?」
 小宮山の問いかけに、無心でコクコクと頷き、
「はっいっ、ィイき…そう! イ……クぅ!」
 加藤の叫びに、小宮山が熱い抱擁を返し、坪井は限界ぎりぎりの律動で応える。

 ぶちゅ! ぐちゅ! ぶちゅ! ぐちゅ! ぶちゅ!
 
 重ね合わせた肌が、吹き出る汗を潤滑油にして擦りあわされる。
「ぼ、僕も、もう、イきそう……ですっ!」
 坪井の剛直が、加藤と小宮山の下腹でビクビクンと震え、臨界点を告げる。
「いぃわ、私もっ、一緒に……んんぅ!」
 小宮山の肩が強張り、加藤を抱く手の指先が背中に食い込んだ。

「イッ…!! …………あああああああああああああああぁぁぁぁぁぁ!!」

 体中の神経が破裂したかのような、強烈なオルガスムスに一際大きな愉悦の叫び声をあげた瞬間、
加藤の背筋が仰け反るほどに伸びて、全身がビクンビクンと激しく痙攣した。
 暫し、酸素を求めるように口をパクパクとしていた加藤だが、やがてぷちんという何かが切れた音を
耳にしたことを境にして、完全に意識を飛ばしてしまう。
 胸の下にまで、坪井の焼け付くような熱い精液がぶちまけられていたことに加藤が気がつくには、
もう30分ほどの時間が必要だった。
644ヤギヒロシ:2005/07/24(日) 18:12:30 ID:nE3W9/Yr

――控えめなスタンドライトの仄かな灯りに照らされた部屋。

 一つだけ備え付けられたベッドの上に寝そべりながら、男は一人読書に耽っていた。
 ぺらりとページを捲った後、丁度章が変わるところであったことを知り、卓上時計に目をやる。
 デジタル表示で『00:57』。
「……ふぁあぁ〜」
 どうやら、夢中で読み耽っている間に眠気を忘れてしまっていたようだ。
 現在の時間を知った途端、睡魔に襲われ大きなあくびを一つ。
 男は読んでいたハードカバーの小説にしおりを挟み、脇のスタンド台に載せる。
 と、
 コンコン。
 不意に鳴ったノック音に、男は顔を上げ檜製の戸に視線を移した。 
「……キョウコかい? 起きてるよ、入って」
 妻の名を口にしながら、こんな時間に珍しいな、と男はのんびり思った。
 しずしずと、戸が開いていく。
 背の高いすらりとした影が現れ、一歩、また一歩、確かめるように足を踏み入れてくる。
 男は、身体を起こし、ベッドの端に腰かけ、
「こんな夜更けに、どうかした……」
 妻に掛ける言葉を、失った。
 目を白黒させる男の前で、妻は跪き、恥しそうに上目遣い視線だけで夫の方を盗み見る。
 スタンドライトに淡い橙色に照らし出される妻――加藤の姿は、見慣れた寝巻き姿ではなかった。
 髪にはレース付きのカチューシャ。胸には大きなピンクのリボンを蝶結びで留めてある。
 全身も同じく桃色のエプロンドレスに包まれた、いわゆるメイドスタイルである。
 そのメイド服そのものは、メイド萌えを勘違いした風俗店の店長が用意しそうな安っぽい代物だが、
それを着て羞恥心に顔を真っ赤し、短いスカートの裾を抑えるように握り締める加藤の姿は、たまらなく
扇情的だ。萌え。
645ヤギヒロシ:2005/07/24(日) 18:13:39 ID:nE3W9/Yr

「キョ、キョウコ……い、一体どう――」
「――旦那さまっ」
 夫の疑問の言葉を遮り、加藤は早口に捲くし立てた。
「私は、いつも旦那様に抱かれる事を想って自分を慰めている、ふしだらなメイドですっ!」
 唖然としている夫を前に、俯いたまま搾り出すように言葉を連ねる。
「だからど、どうか、私にお仕置きを、旦那様の……だ、旦那様の……オ……オチ……で……」
 スカートを握る手が震える。
「私の……オマ……」
 パクパクと口は動くものの、それに続く言葉は出てこない。
 黙ったままの夫の視線が、全身に突き刺されるように感じる……限界だった。
「や……やっぱりだめぇ! 言えないっ!」
 絨毯の上に座り込んだまま、加藤は両手で顔を覆ってしまう。小刻みに肩が震える。
「ごめんなさいっあなたっ!」
 顔を隠したまま、踵を返して部屋から飛び出そうとする加藤。
「待って!」
 その身体を、夫が背中から優しく抱き締めた。
 ビクンと、加藤の身体が反応する。
 暫し、そのままでいた二人だったが、やがて両者が落ち着いた頃合に夫から切り出した。
「……ごめん。今まで、君の気持ちに気づいてあげられないで」
「……あなた……」
「でも、誤解だけはしないで欲しい。君の事を好きな気持ちも、大事に想う気持ちも変わってないよ。
 ただ、仕事を続けながら、子育てまで君に任せっきりだったから、夜ぐらいは休ませてあげたい、
って思っていたんだ……だから……僕だって、ずっと……」
「……あなたぁ!」
「キョウコ……んんぅ」
646ヤギヒロシ:2005/07/24(日) 18:14:58 ID:nE3W9/Yr

『んはぁっ……! ……なたあぁ! ……きっ、だい……きぃ!!』

「……と、いうわけで、加藤先生は見事和姦に至ったようで、めでたしめでたしってとこね」
「はぁ……そのようですね」

 とあるマンションの正面に、一台の自動車が止まっている。
 運転席に座るのは坪井、その助手席にいるのは勿論小宮山である。
 ダッシュボードの上には、ティッシュ箱ほどの大きさのスピーカーが置いてある。聞こえるのは、
加藤に渡したメイド服に縫いこんだ盗聴器が拾う、秘め事の一部始終だ。(勿論、加藤には内緒)
 ちなみに、加藤が言おうとしたセリフも、小宮山の入れ知恵であることは言うまでも無い。
「いやー、イイ事すると気持ちイイわねぇ、坪井君」
「……どちらかというと、気持ちイイ事するためにイイ事を用意したような気もしますが」
「そんなの鶏と卵のレベルの話よ。いいじゃない。加藤先生にはいつもお世話になってるんだから」
「まあ、そりゃそうですが……」
 どこか含みを持つ坪井の口ぶりに、小宮山の眼鏡がキラリーンと怪しく光った。
「あら……何か不満がありそうね……まさか、加藤先生と一発ヤリたかったなんていうのかしら?」
「へっ? いいいや、いや、そんなことない、いやそんな事無いですよ!」
「……ほー、私じゃ満足できないワケ? ほー、ほー、ほー、ほー、偉くなったねぇ坪井君?」
 坪井のネクタイをクイクイ引っ張る小宮山。
「そ、そんな事一言も……んんっ」
 釈明する坪井の言葉を、唇で遮り遠慮なく舌を絡める。
「んぷはぁ……それじゃ、足腰立たなくなるまで、満足イかせてあげるわ。ほら、出しなさい!
 ……って、そっちじゃなくて車なんだけど……まあ別にどっちでもいいか……んぅ」(パクッ)
「ひぃー」
 
 こうして、教師達の夏の夜は更けていくのであった……。


(おしまい)
647ヤギヒロシ:2005/07/24(日) 18:15:47 ID:nE3W9/Yr

 以上です。小宮山の変態チックなところが描ききれなかったのが残念無念。
648名無しさん@ピンキー:2005/07/24(日) 18:18:59 ID:ESEDBTqI
リアルタイムでキター!!
3Pがエロい!!
ぐっじょぶ!!!
649名無しさん@ピンキー:2005/07/24(日) 18:59:58 ID:PzRZDD3Y
うむヤギヒロシ氏もナイースエローす

やはりエロシーン全開こそが本道にして王道!
エロ無しという脇道からいい感じで流れが戻ってきているぜ‥‥!
いや、エロ無しでもいいんだけどね、おもしろGJであれば
650名無しさん@ピンキー:2005/07/24(日) 19:01:16 ID:PBzW+W6a
ヤギヒロシ様、乙です!!GJ!!です。ハァハァ・・・3P展開最高!!
651郭泰源:2005/07/24(日) 23:34:21 ID:fZW9oXWN
えっと…またもやエロ寸前の寸止めで申し訳ありませんが、投下します。
652郭泰源:2005/07/24(日) 23:35:10 ID:fZW9oXWN
「あ〜〜極楽♪極楽♪いい湯でしたね、シンジさん」
「そうだったね…しかし若いのに渋い言い方をするね、チカちゃん?」
「あ、オバサンくさいですか、あたし?」
「はははは…ゴメン、そういうんじゃなくて。湯上がりでお肌ツルツルのチカちゃんが、
そんなことを言うのも可愛くてソソられるな、って思ってね」
「!もう…シンジさんのエッチ…」
「おっと?いきなりそうくるの?それとも…チカちゃん、今日は手をつないで眠るだけにしておこうか?」
「!…ひどいです。せっかく初めてのふたりっきりの旅行なのに…シンジさん、意地悪です…」
「ご、ゴメンゴメン…冗談だよ。あんまりチカちゃんが可愛いんで、ついからかいたくなっちゃって。
本当にゴメン。おわびに、今日は思いっきりチカちゃんを可愛がるから」
「…約束ですからね?シンジさん」
「う、うん。もう意地悪なこと言わないから、許して…」
浴衣姿のまま、馬鹿ップル全開トークを繰り広げるシンジとチカ。
話の流れでもおわかりだろうが―――ふたりは今、とある地方の温泉宿に来ていた。
家庭教師として、シンジはチカの受験に一年間付き添い…。
二人三脚で頑張った結果、見事彼女は志望校に合格したのであった。
£
「おめでとう…チカちゃん…」
「ううっ、ありがとう…ございます…全部…全部、シンジさんのおかげです…」
高校の合格発表の日――掲示板に自分の番号を見つけ、歓喜の声をあげたあと――
嬉し涙で頬を濡らせながら、チカは何度も何度もシンジに感謝の言葉を述べるのだった。
「そんなことないよ。チカちゃんが頑張ったからだよ。本当におめでとう、チカちゃん」
「はい…ありがとうございます…あの…それで…」
「?どうしたの、チカちゃん?」
「あの…約束、覚えてますか?シンジさん…」
「?ああ…合格したら、なんでもチカちゃんの言うこと聞くって…。
そうだね、どうしようか?なにかプレゼントか…それともディズニーランドにでも行く?」
「あの…シンジさん…あたし…」
チカは顔を赤くすると、背伸びしてシンジの耳元で囁いた。
「ふたりっきりで…温泉に行きたいです。それで…ずっとふたりでいたいです…」
「チカちゃん…」
シンジも顔を赤くした。既に何度も体を重ね、愛しあったふたりだったが…。
チカがまだ中学生でなおかつ受験生ということもあり、普段のふたりの逢瀬は
どこか慌ただしいものだったし、当然ふたりっきりでの旅行など望むべくもなかった。
しかし…その受験も終わり、チカはまず真っ先にシンジとふたりで過ごす時間が―――
それも、とびっきりに濃い時間が欲しいとねだってきていた。
そんな彼女のことが、シンジはたまらなく愛おしかった。
「う…ウン…いいけど…いいの?チカちゃん?温泉って…若いのに地味じゃない?」
「いいんです…あたし、温泉好きですし…それに…シンジさんとふたりでゆっくりできるし…」
顔を赤くしたまま、そう言うチカ。
(チカちゃん…可愛い…)
思いあまってチカを抱きしめたくなったシンジだったが、なんとかそれを理性で抑えるのであった。
しかし―――いくらシンジが吉見家で家庭教師としての信頼を得ているとは言え、
さすがにチカとふたりっきりで旅行に行く、と言えるはずもない。
当然のことながら、そこにはシンジの従妹にしてチカの親(悪?)友、エーコの活躍があった。
「ふんふん、あたしとシンちゃんとカナミちゃん、それにチカで卒業旅行に行く、と。
そんでチカが電話したあとに、あたしがさも同じ宿からかけたかのように電話すると…。
こういうストーリーでいいわけね、おふたりさん?」
「あ、ああ…よろしく頼むわ、エーコ」
「ゴメンねエーコ、あたしのワガママ聞いてもらっちゃって…」
§
653郭泰源:2005/07/24(日) 23:36:25 ID:fZW9oXWN
「ま、いいんだけどね…あたしもシンちゃんにはなんべんか勉強教えてもらったし。
それに大事な友達の頼みだし…でもね、チカ?避妊にはぜ〜〜〜ったい、気をつけるんだよ?
それに…シンちゃん!いくらチカが大人しくていいなりだからって、いきなりアナル姦は…」
「それは、ない」
最後はボケで締めたものの、エーコなりにふたりのことを思いやっているのは確かなのであった。
そしてふたりは電車に揺られて目的地である鄙びた温泉地に到着し…。
夕飯前にさっそく一風呂浴びてきた、というところだったのである。
£
「ふうー、しかし…風呂上がりのビールはやっぱり最高だな」
「…シンジさん、なんだかお父さんみたい…」
「オジサン臭いとかじゃなく、お父さんみたいってとこがチカちゃん優しいよね…。
あはは、でもお父さんかあ…せめてお兄さんて言って欲しかったかな…」
「…さっき、仲居さんにそんなこと言ってましたよね?でも…あたし、少し寂しかったんですよ?」
実はさきほど料理を運んできた仲居さんにふたりの関係を問われ、思わず
「妹です」
と答えてしまっていたシンジ。そのときチカが寂しげな表情を見せたのに、彼も気付いてはいた。
「ゴメン…でもさ、正直に恋人同士っては言いにくいよ…向こうもプロだから勘づいてるだろうけどね」
「あたし背が低いし子供っぽいから…そんな風に見えちゃうんですね…」
「そんなことないよ。もうチカちゃんも高校生なんだし…ああ、俺って馬鹿だよな…。
なんで胸を張って世界で一番大切な、俺の恋人だって言わなかったんだろう…」
「シンジさん…ごめんなさい。あたし…つい甘えちゃって…良いんです。
シンジさんがそう言ってくれるだけで…あたし…嬉しいんです…」
「チカちゃん…」
ふたりは見つめ合い…。
"ちゅ…"
ゆっくりと、口づけを交わした。
「ゴメン…お酒臭いよね、チカちゃん…」
「ううん…いいんです…シンジさんだから…」
「チカちゃん……じゃあ…約束どおり、いっぱい今日は可愛がってあげるからね?」
「は、はい!」
"すっ…"
シンジの手がチカの浴衣の中に伸びた。
「浴衣ってのは色っぽいうえに…中は下着だけってのがエッチで良いよね…。
お?チカちゃん、ノーブラじゃん…ヤル気満々って感じだね…」
「あん…またエッチなこと…だって…今日は、ふたりっきりで思いっきり愛し合うって約束だったじゃ…」
「ははは、そうだったね…うわ、チカちゃんの肌、いつもよりすべすべ!手触り、良いね〜」
「本当ですか?あ、そう言えばココの温泉、美肌効果があるって書いてありましたから」
「ふ〜ん、でも元々美肌のチカちゃんだとこんなになるんだ…吸い付くみたいだ…キレイだよ?」
「あッ…シンジさんの…手の動きも、最近すごくエッチになってきて…きゃうん…」
「それはね…チカちゃんのカラダが、すっごくエッチで敏感だからだよ…」
「いや…そんなこと言っちゃ…あくっ…いやです…」
「でもさ、ここをこんな風にしちゃうと…」
シンジは、チカの小粒な乳首を指の先でこりこりと擦った。
「!…ふぁ……ふ!ああッ!」
激しく反応してしまうチカ。
「ホラ…これだけでチカちゃんこんなになっちゃう…へへ…やっぱりチカちゃん、エッチになってきてる」
「もう…あたしのカラダをエッチにしたのはシンジさんなのに…」
「へへ〜、でもチカちゃんにも素質があったんだよ…じゃ、チカちゃん?いつものとおり…」
「あ…あの…シンジさん?」
「ん?なに?チカちゃん」
「今日は…あたし…シンジさんにお礼をしたいんです…」
§
654名無しさん@ピンキー:2005/07/24(日) 23:39:13 ID:yT3yxNyL
しぇん
655郭泰源:2005/07/24(日) 23:39:48 ID:fZW9oXWN
「?」
「あの…勉強を教えてくれて、志望校にもおかげで合格できて…。
それにいつも、シンジさんはあたしを気持ち良くしてくれて、可愛がってくれて…。
嬉しいんですけど…たまにはあたしが…シンジさんを気持ちよくしてあげたいんです」
「??」
「だから…あの…」
顔を真っ赤にした後、チカはシンジの股間に手を伸ばした。
「?!??ち、チカちゃん?」
「今日は…シンジさんのココを…あたしが口で…」
「?…!あッ!もしかして…それって…ふぇ、フェラ…」
さらに顔を赤くしてチカがコクン、とうなずく。
「ままっま、マジで?」
「もう!あたしだって、恥ずかしいんです…何度も言わせないでください」
「わかった!っち、ちょっと待ってて!チカちゃん!」
「?え?」
「今からもう一回温泉に行って丁寧に洗ってくるから!待っててね、すぐだから!」
「?そんな?シンジさんだって、さっき温泉入ったんだし…」
「いいから!もうね、徹底的に!完璧に!キレイにするから!ちょっと待ってて!」
その言葉を残し、すさまじい勢いでシンジは部屋を後にした。
一人残されたチカはしばし呆然としていたが…。
「ふ…あは…きゃははははは…」
気がつくと、爆笑してしまっていた。
(もう…シンジさんって、エッチなんだか馬鹿なんだか…でも…)
いったん笑い終え、ふう、と一息ついたチカは…。
(そんなシンジさんが大好きなんだもん…あたし)
そう思って、幸せな気持ちになるのだった。
――ふとテーブルに目を向けると、そこにはシンジのグラスがあった。
よほど慌てたのだろう、まだその中には半分ほどビールが残ったままだった。
(え〜っと、こういうときは…景気づけに一杯って…言うのよね?)
いくらこのようなリラックスした場とは言え、
彼女にとって初めての行為を行おうとしているのである。当然、緊張はしていた。
(それに…これって…間接キスだし…し、シンジさん…いただきます!)
今までに何度も愛し合っておいて『間接キス』も無いと思われるのだが…。
このあたりが清純派のチカらしいところと言えばチカらしいところである。
「うん…っく…こくん…」
一息で、チカはビールを飲み干した。
(…?あれ?苦くないし…結構オイシイかも?へえ…こんな味なんだ?)
£
「ただいま!チカちゃん…じゃあ、さっそく…ん?」
シンジが期待に胸をふくらませて温泉から帰ると…そこには、赤い顔をしたチカがいた。
しかし―――その赤さは、先ほどまでの恥じらいからの赤さとは、明らかに異質なものだった。
「ち、チカ…ちゃん?」
彼女の様子が妙なことに気づいたシンジは、テーブルに目をやった。するとそこには…。
空のビール瓶が、3本、置いてあった。シンジがこの部屋をでるときは―――。
一本も、空になっていなかったはずだった。
「しんりさん…」
いきなりとろん、と潤んだ目をシンジに向けると…チカは、そのまま体をシンジにあずけた。
「!$@?ち、!"y?チカちゃん?」
「りんじさん…。しんりさんの、おちんりん、あらし、舐めはす…」
"ふぁ…"
チカが、シンジの浴衣をまくりあげる。彼自身、それを期待してギンギンだったのだろう――。
下着は、つけていなかった。
§
656郭泰源:2005/07/24(日) 23:40:25 ID:fZW9oXWN
中途半端ですいません。週末、苗場のロックフェスに夫婦で行くもので…。
復帰後、ドエロ展開…私には無理ですね、せいぜい微エロ展開で頑張ります!
657名無しさん@ピンキー:2005/07/24(日) 23:52:44 ID:F89Spxnc
郭泰源氏GJ!焦らしプレイときましたか
658名無しさん@ピンキー:2005/07/25(月) 00:14:27 ID:s5KW8vCT
郭氏GJ!
>苗場のロックフェスに夫婦で
いいなあうらやましい…。お気をつけて行ってらっしゃいませ。
続きを楽しみにお待ちしております。
659名無しさん@ピンキー:2005/07/25(月) 01:17:10 ID:0ZZQqQyn
オレそれのチケットとれなかった('A`)イーナーイーナー
660名無しさん@ピンキー:2005/07/25(月) 02:31:36 ID:EuW9jaRs
皆々様、スバラシす!
まさか1week見なかっただけでこんなに置いていかれるとは・・・orz
おかげで昨日から寝ずに読み漁りましたですよ
そりゃー25htvなんかそっちのk

とにかくGod Job!!!
661サブロー:2005/07/25(月) 03:11:15 ID:9BfEn8nj
とりあえず書いたんで、置いてきますね
マサヒコ×アヤナです
662サブロー:2005/07/25(月) 03:12:08 ID:9BfEn8nj
とある部屋。一人の男と一人の女が、ともに制服姿でベッドの前で対峙している。
男は小久保マサヒコ。女は若田部アヤナ。

先に動いたのは、マサヒコだった。アヤナに向けてゆっくりと右手を伸ばす。
そして制服の上からでも十分に柔らかく、大きい胸に手を添えた。
軽くその手に力を籠めて、胸の形を制服に浮かび上がらせた。アヤナの体がビクリと震えた。
マサヒコの表情は至って平常。そのまま撫で上げるようにして胸元から襟元へと右手を這わす。
そして襟に左手を掛けて、両腕で力任せに制服を引き裂いた。
その衝撃に、アヤナはバランスを崩し前のめりになるが、足を一歩前に出して倒れるのを防いだ。
そのせいで制服は前の部分が完全に裂け切った。その裂け目からは透き通るような白い肌。
フロントホックの可愛らしいブラジャーがちらりと見える。
マサヒコの目からは次第に理性の光が消え、欲に駆られた獣の目へと変貌した。息も荒い。

アヤナは軽く眉を寄せた。制服を引き裂かれた際にその白く細い首を、制服の襟が擦ったのだ。
熱を伴う鈍い痛みが、美しい彼女の顔を少し歪めた。
そして、マサヒコの目。理性が消え、獣欲に駆られた牡の視線。
普段のマサヒコからはとても想像できない野生にアヤナは怯え、視線を逸らした。

マサヒコは舐めるような視線でアヤナを見る。制服の裂け目から覗く形のいいオヘソ。
徐々に視線を上げていくと、ブラジャーに包まれた、豊かな質量を誇るバスト。微かに見える鎖骨。
マサヒコの目には全てが美しくみえる。そして白い首元にある、仄かに赤くなった擦過傷。
その傷を付けたのは、自分だ。

ウツクシイモノを、キズモノにする

目も眩むような、倒錯した興奮。彼女の目は怯え、自分から逸らされた。
それと同時に、マサヒコは自らの心の内に棲む、獣の鎖を引き千切った。
663サブロー:2005/07/25(月) 03:12:49 ID:9BfEn8nj
マサヒコは突き飛ばすようにアヤナをベッドへ押し倒した。
赤く染まった視界の中でベッドに倒れた少女。引き裂かれた制服。
マサヒコはアヤナに馬乗りになり、布切れとなったそれをはだけてブラジャーに手を掛ける。
マサヒコは両手でアヤナの双球を指が食い込む程に揉みあげた。
そしてフロントホックのブラを力任せに引き千切った。
拘束を解かれて飛び出した乳房は、寝ていても崩れず見事な容を保っている。
完全に理性を失ったマサヒコは、むしゃぶりつく様に顔を埋めた。

アヤナは先程の怯えが嘘だったかのように、胸元に顔を埋め乳首に吸い付いているマサヒコを冷めた目で見やっていた。
顔色は若干赤く染まっていたがその目には理性が宿り、観察するような視線をマサヒコに向けている。
眼前の男に為すがままにされながら、抵抗もせずしかし相手からは目を逸らさない。
マサヒコの頭部は次第に胸から下へと降りていく。

マサヒコは、胸とはうって変わり、脂肪の少ない鳩尾から腹部を舌で舐め下げていった。
オヘソのあたりでマサヒコは顔を上げた。スカートが目に移ると、何の躊躇もなくそれを捲る。
先程引き千切ったブラとお揃いと思しきショーツが露わになる。マサヒコはアヤナの足を高く上げてショーツを脱がせにかかった。

ショーツを抜き取られ、力任せに足を開かされ、秘部を晒されてもアヤナは抵抗をしなかった。
ショーツに手を掛けられたときに僅かにビクリと震えたきり、体には力を入れていない。
M字型に開かされた脚の付け根にはマサヒコの顔が突きつけられている。
荒い息が無遠慮に吹きかかった。さすがにここまで肉迫されるとポーカーフェイスを保っていられないのか、顔は大分赤くなってきていた。
そしてなにより。触られてもいないのに、すでにそこは、いやらしく濡れていたのだ。

噛み付くような、秘部への愛撫。その荒々しさに、自分が昂ぶっていくのをアヤナは自覚していた。
理性を失ったマサヒコの愛撫は乱雑そのものだ。
アヤナの陰部に口を吸いつけ、鼻の頭を陰核にこすりつける。
舌が膣内に侵入しアヤナの中を無遠慮に舐め犯す。
相手を全く思いやらない自分勝手な行為にもかかわらず、アヤナのそれは愛液を分泌しはじめていた。
664サブロー:2005/07/25(月) 03:13:49 ID:9BfEn8nj
マサヒコは体を起こした。学ランを乱雑に脱ぎ捨てる。
引きむしるようにしたためにボタンが幾つか弾け飛んだ。そのうちの一つがアヤナの頬にあたる。
アヤナは反射的に目を閉じたが、直ぐに、まるで意に介さないかのようにマサヒコを見ていた。
性急にズボンのベルトを外しパンツごとズボンを下ろす。
膝立ちのため完全には脱げなかったが、それよりも目の前の牝に自分の欲望を突き立てることの方が、彼には重要だった。

アヤナの柔肉にマサヒコの陰茎が突きつけられた。
アヤナは、力強く脈打つそれを入り口に感じながら、自分のそれがさらに愛液を垂らすのを感じていた。
自分の心臓の響きが、激しく彼女の性感を煽り立てている。

クチュリ

そんな音が、二人が触れ合っている部分から響いた。
その瞬間。
マサヒコはアヤナを一気に貫いた。

「――――――ッ!」
自分の体内を他人に引き裂かれるような感覚に、アヤナは身震いした。
痛いのではない。他を圧倒する強烈な快感をその体に感じるのだ。一息に体奥を貫かれ、休む間もなく激しく突き上げられる。
マサヒコの熱い陰茎が自分の内部を激しく往復する。擦り上げられる。
ベッドが軋む。結合部から響く水音。欲望に身を委ね自分を突き上げる男。
行為のときにのみ生じる、独特な、蜂蜜色の香り。

「いっ!はぁっ!」

美しく括れた腰をがっしり捕まれ、荒々しく突き上げられる。
豊かな量感を誇るバストが、弾むように揺れている。
体がバラバラになりそうなほどの激しい行為に、無意識に四肢が強張る。
その拍子に、キュゥっと彼女の膣壁がマサヒコの陰茎を絞めああげてしまった。
男を喜ばせるための、淫らな動き。しかしそれは女の快楽を助長する。
665サブロー:2005/07/25(月) 03:14:35 ID:9BfEn8nj
「あぁっ!」

まるで陰茎がひとまわりもふたまわりも大きくなったかのような錯覚がアヤナを襲う。
マサヒコの手はいつの間にかアヤナの胸を揉み上げ、撫で回し、鷲づかみにしていた。
アヤナは快楽に耐えるようにマサヒコの前腕を掴む。無意識に爪を立て、マサヒコの皮膚に傷を付けていく。
破けた皮膚から血が流れた。それは汗と交じり合いながら、マサヒコの腕を伝い、アヤナの胸に辿り着いた。
行為前には白く透き通っていたアヤナの肌は、全身が興奮で朱に染まっており、汗で薄れた血の赤は目立たない。
マサヒコはそれを塗りこむような動きでアヤナの乳房を撫で上げた後、そのまま乳首を吸い上げた。
唾液やら汗やら色々なものが交じり合った中に、微かに香る血。その匂いに、マサヒコの陰茎がビクリと奮えた。
急激な高まり。しかし、それを押さえつけるような心は、今のマサヒコにはかけらも残っていなかった。

ただでさえアヤナの中を満たしていたマサヒコの陰茎が、ブルっと震え、ひとまわり大きくなる。
感覚が鋭敏になっているアヤナは、それが射精の予兆であることを正確に捉えていた。

「あぐぅっ!あああああああああっ!」

その陰茎で膣壁を、陰核を擦り上げられて、アヤナは絶頂に達した。
666サブロー:2005/07/25(月) 03:16:39 ID:9BfEn8nj
ビュッ!
第一撃が体奥で放たれる。
ビュクッ!ビュルッ!
二撃、三撃が弾ける。
射精の最中にも関わらず、マサヒコの腰の動きは止まらない。一撃毎にアヤナの体奥を突き上げ、噴き上げる。

「ひっ!あっ!あぁっぅ・・・」

絶頂に達して敏感になった体を熱く吹き上げられ、ヌルヌルと動かれて。
アヤナは自分が途方もなく淫乱であることを自覚した。

諦めにも似た感覚で自分の性癖を認めた。

それならば、流されてしまえ。
目の前の、忘我の境地で爆ぜた男を見据える。自分の淫らな牝の器官に割り込んだ牡の器官は
まだその力を失っていない。

アヤナはこれからもまだまだ続くであろう快楽に、その身を委ねた。

「それこそが、お前にとって正しい選択だ」

どこかで聞いたような、そんな声が、どこからか、聞こえた気がした。
667サブロー:2005/07/25(月) 03:17:25 ID:9BfEn8nj
頭痛。
それと共にマサヒコは目を覚ました。
最初に目に付いたのは、薄暗い部屋の見慣れぬ天井だ。
ただ、その天井は何度かこの目で見た記憶がある。
程なくしてここが若田部アヤナの部屋であることを思い出した。
ゆっくりと体を起こす。
ズキリと両の腕に痛みが走る。見れば、綺麗に並んだ引っかき傷が4本づつ。
真新しいそれは、すでに血は乾いていたが、酷く痛む気がした。
隣を見やる。
服の成れの果てである布切れを纏わりつかせた少女が、規則正しい寝息を立てていた。

ああ、そうか―――

茫洋としていた意識が覚醒した。
自分が何をやったのか。記憶は曖昧ながら、思い出したのである。
フラッシュ・バックする記憶の断片。

絡みつく手足
揺れる乳房
何事かを叫ぶ、彼女の顔―――

ズキン!

「つっ!」
鋭い頭痛が後頭部を襲う。
痛みに顔をしかめる。
無意識に両手で膝を抱え込む。

こんなことは、以前にもあった。
そう
忘れもしない
あの時、俺は―――
668サブロー:2005/07/25(月) 03:18:26 ID:9BfEn8nj
大雪が降ったあの日。
わざわざ携帯のストラップを届けに来た彼女を、押し倒してしまった。

目に涙を溜め

「バカ」

―――そのとき
どこにどうスイッチが入ったのだろうか
普段強気な彼女の、か弱い姿を見たからか?それとも、単に自分の欲求が爆発しただけか?
彼女の唇を、無理矢理、奪ってしまったのは。
目を見開き、抵抗する彼女を押さえつけて、我武者羅に唇を押しつける。
次第に大人しくなっていく彼女の口内を蹂躙した。
そしてそのまま、無理矢理部屋に連れ込み、彼女の着衣を引き裂き、彼女を犯したはずだ。
記憶は断片的にしか残っていない。
しかしその欠片を繋ぎ合わせれば、自分がどれ程愚かで取り返しのつかないことをやってしまったのかなんて、すぐに判る。
我に返ったとき。
何もかもが恐ろしかった。今すぐ逃げ出したかった。
だが、自分に安住の地が無いことも判っていた。
逃げ出すことも開き直ることもできず、部屋の隅で震えていた。
そんな俺に一目もくれず、彼女は去った。
俺には泣くことしかできなかった。
そんな資格は無いだろう。
でも。本当に、縮こまって泣く以外に何も出来なかったのだ。
程なくして―――
恐れていた事態は起こらず、ただ、携帯電話に一通のメールがきた

「家に来て」

ただそれだけの文面。
送信元は若田部アヤナ。
ここから全てが始まったのだ。今思うに。
669サブロー:2005/07/25(月) 03:20:09 ID:9BfEn8nj
メールを送信して一つため息をつく。
私は一体何をやっているのだろう
若田部アヤナの偽らざる本心だ。

自分を力ずくで犯した男を、自分の部屋に呼び出してセックスをするのだ
はっきり言って、どうかしている
それも、今となっては何回目なのか定かではない

ただ体の方は。
これから起きる事に対して高ぶっているのだ。
彼を呼び出すたびに繰り返される、答えの出ない自問自答。
暫くして、玄関の呼び出しベルが鳴った。
自分の求めに、彼は必ず応じてくれる。
それはきっと、罪悪感なのだろう。
じゃあ私は?

そんなことを考えながら、アヤナは玄関に向かう。彼を出迎えるために。

セックスというものを自覚したのはいつだっただろうか。
アヤナには、ほんの些細なきっかけがあった。
シャワーを浴びようと全裸になり、浴室のドアを開けようとしたその時。
脱衣所のドアが開き、彼女の兄にあたる人物が入ってきたのである。
予想外のバッティング。二人の動きが止まる。
先に再起動したのは、兄だった。

「あー…、お前エロい体してんなー」

直後、アヤナの兄だった物体が、吹き飛ばされて壁に叩きつけられ、フロアに崩れ落ちた―――
670サブロー:2005/07/25(月) 03:21:48 ID:9BfEn8nj
きっかけといえば、まさしくこれだろう。
その後、紆余曲折(アヤナ兄の秘蔵裏ビデオ紛失事件等etc…)を経てアヤナは「一人遊び」をするようになった。
特定の個人を好きになったことが無いアヤナの「相手」は
胸の無い、男根を生やした、まるで双子のように自分にそっくりな人物だった
そいつは、アヤナが想像もしたことも無いような淫猥な要求を突きつけてくる。
そしてそれに答え、頭の天辺から足の爪先まで余す所無く犯される自分。
アヤナはそんなことを妄想して、毎晩のように快楽に耽溺していた。
自分はどうしようもなく淫乱なのだと感じたのは、その時が初めてだった。
そして、捧げられる全ては、この時この瞬間に全て捧げてしまった、と。そう意識していた。

そんな折。現実でも犯された。
それも、ごく身近な人物である、小久保マサヒコにだ。
荒々しく「現実におけるファースト・キス」を奪われ。
されるがままになるのは嫌で、抵抗した。その時。
自慰の直前に感じるような高ぶりが心を焦がし始めたことに、アヤナは気づいた。

これは、マズイ
はやくこの男を退けないと、(私の体が)取り返しのつかない事態になる

結局、抗いきれず。

アヤナが、行為の最中に思ったのは

やはり自分は相当の淫乱だ

という再確認だった。
671サブロー:2005/07/25(月) 03:22:32 ID:9BfEn8nj
それ以来、アヤナはマサヒコを呼び出し、セックスに耽っている。
理由は単純。「一人」では満足できなくなったからだ。
「一人遊び」の相手をしてくれるはずの「相手」は、何故か出てきてはくれなかった。
ただ、それだけでは無い。
何かが心の中で鬱積しているのは、アヤナも自覚していた。


「いらっしゃい」
玄関のドアが開く。そこには、なんとも言い難い複雑な表情をしたマサヒコがいた。
672サブロー:2005/07/25(月) 03:23:41 ID:9BfEn8nj
マサヒコは「呼び出し」の度に、アヤナとセックスをしていた。
マサヒコを支配しているのは、漠然とした恐怖だった。
アヤナが何を考えて自分と行為に及ぶのかが、マサヒコには全くわからない。
少なくともマサヒコに出来るのは、可能な限りアヤナに尽くすこと。
彼女の求めに応じ、逆らわないこと。それだけだった。
そして、それが正しいのかもわからない。アヤナは何も言ってくれない。
尋ねれば答えてくれるかもしれない。だが、自分はアヤナに何かを尋ねる権利があるだろうか。
あんなことをしておいて。

わからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからない何一つ
わからない彼女のことは

そんな不安が、極限に達しからだろうか。
ある日、いつものように呼び出され、アヤナを抱いた。
行為が終わり、アヤナは隣で眠っている。
マサヒコは膝を抱え、呆けたように壁を見つめていた。
673サブロー:2005/07/25(月) 03:24:31 ID:9BfEn8nj
ポタリ…ポタリ…

膝の上に何かが落ちるのを感じ、視線を落とす。膝が濡れていた。
マサヒコは顔に手をやると、目から涙があふれているのがわかった。
マサヒコは驚いた。
何故自分が泣いているのかわからなかった。
何度も目を擦るが、次から次へと溢れてとまらない。
その内に、本当に泣きたくなってしまい、マサヒコは低く嗚咽を漏らし始めてしまった。
何故泣きたいのか、何で泣いてしまったのか判らずに、ただひたすらに泣き続けた。

その時

「…辛いのなら…無理して私なんかに、付き合わなくてもいい…」

そんな声がした。
驚いてマサヒコが振り返ると、アヤナが天井を見上げていた。
いや、視線は天井を向いていたが、どこか焦点の合っていないその瞳は、一体何を見ているのか。

その日マサヒコはアヤナの胸の中で泣いた。
何故そうしたのか。マサヒコにもわからない。

アヤナはマサヒコが泣きつかれて眠るまで、彼の頭を撫で続けていた。
何故そうしたのか。アヤナにもわからない。
674サブロー:2005/07/25(月) 03:25:22 ID:9BfEn8nj
「制服なんて、少し切れ目をいれればあっさり破けるものね…」

そう声を掛けられ、マサヒコは隣に目を向けた。
眠っていたと思われる彼女はいつの間にか目を覚ましていた。
自分の体に纏わりつく布切れをヒラヒラと揺らしてマサヒコに同意を求める。
マサヒコは何も答えなかった。

二人とも無言だった。
引き裂かれた布切れを見ると、嫌でも「あの時」のことが思い出される。

「私…あなたのことが好きかもしれない」

アヤナが呟いた。

マサヒコの表情は動かない。マサヒコ自身はそのアヤナの気持ちに以前から感づいていた。
そしておそらくアヤナもそのことに気づいてるだろう。
マサヒコ自身、それをあえて無視していた。そういう立場に立ってはいけないと、自分を戒めていた。
ただ、どうしてもわからない事があった。
675サブロー:2005/07/25(月) 03:26:21 ID:9BfEn8nj
「どうして」
「私は」

マサヒコの言葉を遮るように、アヤナが話す。

「私は、好きでもない男に無理矢理されて、泣き寝入りする程弱くなんかない。
もし本当にあなたのことが嫌いだったら…あの時、あなたの舌が無くなってるわ」

「今日は…今日は『今まで』にけじめをつけたかったの…」

マサヒコはそれで納得ができた。
今までセックスの際にこれといったオプションはつけなかった。俗に言う「〜プレイ」のようなことは一切してこなかった。
今日は。「卒業の記念」ということで制服引き裂きという行為に走ったのだが、彼女はどうやらマサヒコの「スイッチ」の入れ方を心得ているらしい。

ただ…彼女はそれで吹っ切れるのかもしれない。
しかしマサヒコは自分があの冬から何も変わってないことを、まざまざと自覚させられたにすぎない。
そしてマサヒコには、そのまま彼女の好意に甘えることはできなかった。
676サブロー:2005/07/25(月) 03:27:38 ID:9BfEn8nj
アヤナの胸で泣いたあの夜―――
なんとなくだが、彼女に許してもらったような、そんな気がした。
その後の「呼び出し」は、無視しても良かったのだ。それでも彼女の家に、彼女の部屋に行ったのは
きっと彼女のことを好きになってしまったからなのだろう。
だがそれ故に。
マサヒコは自分のことが許せないでいた。そんな彼女のことを、乱暴に扱った。
それが許せないのだ。

「俺は…」

アヤナの視線がマサヒコのそれと絡む。

「俺は…


END
677サブロー:2005/07/25(月) 03:34:37 ID:9BfEn8nj
まずはじめに・・・

皆さん
 ご め ん な さ い 
非常にわかり難いことと思います。
さらに言うとオチも散々です。
いずれアフター話でも書きます
許してください

一つの話で時間が交錯し過ぎてわけわからんことになってるんでしょう
文章の区切りも酷い。

携帯とは違い、パソだと量が掛けるのでちと慣れるのに時間が掛かりそうです。
お目汚し、失礼しました
678サブロー:2005/07/25(月) 03:36:29 ID:9BfEn8nj
×掛ける

○書ける

重ね重ね申し訳ないです
679名無しさん@ピンキー:2005/07/25(月) 03:38:20 ID:jHp4iguG
キタ(゚∀゚)コレ!!
アフター話も楽しみにしてます!

それにしてもアヤナ兄が哀れだw
680名無しさん@ピンキー:2005/07/25(月) 03:43:58 ID:W0Zi5sPD
うーん、読みづらいw
681名無しさん@ピンキー:2005/07/25(月) 10:58:07 ID:qhBBprV9
週末だけで109も進んでるとは・・・
何たる快進撃。今期前半のロ○テもびっくり。

264氏
激しくGJ!!
ここからいかにしてエロに持って行くのか、私の期待第一弾ですね!

メリー氏
ほのラブGJ!!
いやーあまりの純愛っぷりに机に頭をがんがん打ち付けて流血ものっすよ。
ああ、俺にはこんなの無かったなぁ・・・

カノ@@氏
エロエロGJ!!
いやもうなんつーかこんな授業、今でも受けてみたいってw
オチもらしくっていいっすよね!

ヤギヒロシ氏
激エロGJ!!
久々じゃないっすかねこんな淫靡なのって?
坪井が哀れなんだかいいんだか分からんけどw
これ一つで3杯は軽いっすね!
加藤先生メイド萌えだけでも一つできるんじゃないんすかね?

郭泰源氏
熱愛GJ!!
これはこれでいいっすよ!チ○コ洗うシンジ萌え〜その気持ちは良く分かるw
酔いつぶれたチカにいたずらするシンジかと思ったら
酔っぱらってストッパーの外れたチカでくるとは
暴走チカになるのかどきどきもんですな!

サブロー氏
深くGJ!
なんつーか深いっすよねこれ。
心理描写がよく出来てていいっす!
アフター話も期待大!

まとめて書いたので長くなりました。
皆様これからも暑い時期が続きますが夏バテ等せぬよう、頑張って下さいね!
682名無しさん@ピンキー:2005/07/25(月) 12:38:58 ID:XxCzEG9X
>>681

言いたかった事を殆ど言われてしまった・・・・
683名無しさん@ピンキー:2005/07/25(月) 12:56:56 ID:++/+AEoI
ブルマ天国おねがいします
684名無しさん@ピンキー:2005/07/25(月) 14:29:38 ID:CjzQVTND
饅頭に例えるなら饅頭の餡がエロで、それを包む生地(他の部分)、
餡は濃く多く、生地は薄ければ薄いほど良い。
しかし、最近のここはエロが「タレ」になっちゃってる。
餡と生地が萌えなど他の何かやらになっちゃってる。
ちょいとタレつけて微エロとか萌えエロとかにするんじゃなく、
餡にこだわっていただきたい。
この板の本道は何か?ということをもう一度、思い出していただきたい。
よろしくお願いします。
685名無しさん@ピンキー:2005/07/25(月) 15:26:27 ID:r/WDWFRI
ようはオチとか物語部分を削ってエロシーンをもっと増やせってことだろう?
エロパロ板なんだからエロのみに力を注げ、と。
ほんと、定期的に出てくるな、この手の話はしかし…。
個人的に同意せんこともないが、そう固く考えすぎずにマターリマタマタといこうぜ兄弟。
686名無しさん@ピンキー:2005/07/25(月) 16:11:14 ID:xh9zS4Ip
餡だけならそれは饅頭じゃないってことも加えておくべき
687名無しさん@ピンキー:2005/07/25(月) 16:18:47 ID:ID+kfFjw
夏真っ盛りな事だし、アレだ
大人らしい対応を心がけよう
688名無しさん@ピンキー:2005/07/25(月) 17:01:29 ID:2PB4nHtl
夏厨ってひとくくりにするのもあれだな。意見としてはいいと思うぞ
俺はエロいのも萌えるのもワロスのも大好き。
いろんな味付けのマン汁…饅頭があっていいじゃないか。餡無しの饅頭だってあるしな
689名無しさん@ピンキー:2005/07/25(月) 17:23:22 ID:aWpZ+2jm
688がイイこと言った
690名無しさん@ピンキー:2005/07/25(月) 18:27:51 ID:QRMhBJtf
ぬるぽ。
691名無しさん@ピンキー:2005/07/25(月) 18:38:41 ID:V2FW9NeS
 >>690
ガッ
692名無しさん@ピンキー:2005/07/25(月) 18:42:57 ID:0ZZQqQyn
ガッ!!!!!!!!

職人さんもエロに関しては最近気にしてるから、あまり話題にするのもね‥‥
待ってればそういう作品も来るんだしさ

あとこのスレ自体ペースが早いので、実はエロい作品の来るペースも早い
非エロ、微エロも多く投下される中で濃厚なのがひょこっと来るから
濃厚エロな作品が滅多にこないと感じてしまう

正に氏家マジック!!!!
693名無しさん@ピンキー:2005/07/25(月) 19:45:59 ID:N0osjWf/
まあ、なんにせよ贅沢な悩みだよなw
マターリいこうぜぇ
694名無しさん@ピンキー:2005/07/25(月) 20:07:01 ID:OuQe/50C
つくづく思うけど、ここは本当に居心地がいいね
695名無しさん@ピンキー:2005/07/25(月) 20:53:14 ID:1XvL0aKI
馴れ合いウザス
696名無しさん@ピンキー:2005/07/25(月) 20:58:35 ID:uOFqgsq9
文句言うなら読まなきゃいんだ。
最近は職人さんもNGワードとかちゃんと書いてくれてるんだし。

つーか文句言うんだったら最初っから自分で書け
697名無しさん@ピンキー:2005/07/25(月) 21:09:25 ID:W0Zi5sPD
(´_ゝ`)
698名無しさん@ピンキー:2005/07/25(月) 22:12:31 ID:r0uHI4hq
久々に混ぜご飯を食べたい
699古田(ゝ○_○):2005/07/25(月) 22:15:02 ID:h1LtiyvA
お疲れ様です。保管庫更新しました。
すみません、結局コラボ用作ってません。
700名無しさん@ピンキー:2005/07/25(月) 22:16:28 ID:/s54ywjF
古田氏いつも乙です!
701名無しさん@ピンキー:2005/07/25(月) 22:18:43 ID:DkSKel4m
古田タソ(o^-')bグッジョブ
702名無しさん@ピンキー:2005/07/25(月) 22:22:51 ID:u+RMfUrN


       /\___/ヽ  
      /:::::::       \ 
     .|:::.   ''''''   ''''''  |  
      |::::(●),   、(●) | 
     .|::::::: ノ ,,ノ(、_, )ヽ、,, | 
      \:::::.ヽ`-=ニ=- ' /
     /   `一`ニニ´-,ー´  
     /  | |   / | 
    /   | |  / | |  
    /   l | /  | |  
   /    | ⊥_ーー | ⊥_  
   |  `ーヽl_l_l.} ヽl_l_l.}      
  (、`ーー、ィ   } ̄`   ノ.      
    `ー、、___/`"''−‐"          


703名無しさん@ピンキー:2005/07/26(火) 00:30:55 ID:6ByK8Tfh
古田氏乙!
704名無しさん@ピンキー:2005/07/26(火) 00:41:11 ID:s5SA1mkN
次スレまであとどんくらい?
705名無しさん@ピンキー:2005/07/26(火) 00:55:41 ID:MAXEK/JK
>>704
残り約20KB
706名無しさん@ピンキー:2005/07/26(火) 01:07:13 ID:s5SA1mkN
>>705 ありがd
707264:2005/07/26(火) 01:48:19 ID:yp+iEpdF
せっかく、後編その1が出来たのに…
スレの残量バイト数が微妙過ぎて、書き込む勇気が無い…orz
708名無しさん@ピンキー :2005/07/26(火) 07:42:35 ID:CzcYAqMk
初心者丸出しで悪いっすけど、残量B数ってどうすればわかるの?
709名無しさん@ピンキー:2005/07/26(火) 08:08:20 ID:FtZDrJcW
>>708
IEの場合は書き込み欄上の
481 KB [ 2ちゃんねるが使っている 完全帯域保証 レンタルサーバー ]

ココ

ブラウザの場合は1番下。
710名無しさん@ピンキー:2005/07/26(火) 08:51:31 ID:EcHA9eFs
この夏を無事乗り切るための心得

その1
 職人は前書き後書き等の自分語りはしない。
 特に誘い受け、自分卑下は厳禁。食いつかれやすくなります。

その2
 馴れ合い(と思われる)発言はできるだけしない。
 夏厨にとっては格好の餌です。

その3
 挑発に乗らない。基本はスルー。
 台風が上陸した場合は静かに通過を待ちましょう。

夏以外の季節でも常時適用するほうが無難です。
あなたのスレを守りましょう。
711名無しさん@ピンキー:2005/07/26(火) 10:12:04 ID:XZSx8k5Z
AA禁止
712名無しさん@ピンキー:2005/07/26(火) 12:18:43 ID:wC5jTaWO
フヒヒ・・・すごく大きいAAならたくさんありますぜ・・・
713名無しさん@ピンキー:2005/07/26(火) 13:15:49 ID:OZH43Q83
一応そろそろ次スレ立てた方がいいのか?
714名無しさん@ピンキー:2005/07/26(火) 15:21:53 ID:35RXYfDm
痴女はイイ
715名無しさん@ピンキー:2005/07/26(火) 16:08:31 ID:RPU9bQed
>>710
なんだその「エイズは私たち自身で防げる病気です」みたいな文はw
てか当たり前のことだから皆了解してると思うんだが


マターリと夏をのりきりましょうぞ!
716名無しさん@ピンキー:2005/07/26(火) 16:15:47 ID:wC5jTaWO
やっ シンジさん・・・やめてください・・・
カナミちゃんがいる前でこんな・・・ いやっ!やめてっ・・・
ひゃぁあ 耳かまないでぇええ!

へぇ・・・無表情だけどやっぱりマナカちゃんってアレのときは激しくなるんだねぇ・・・
717名無しさん@ピンキー:2005/07/26(火) 18:20:17 ID:Erz1XJO2
職人様が投下しやすくする為に、誰か次の新スレを立ててくれませんか?因みに、俺は無理なので…
718名無しさん@ピンキー:2005/07/26(火) 18:32:45 ID:5hz2sChJ
>>716
続きは?
719名無しさん@ピンキー:2005/07/26(火) 18:38:17 ID:EgtYybyN
無理ポでした
720名無しさん@ピンキー:2005/07/26(火) 18:53:38 ID:mPkih9Xl
俺も駄目だった


関連スレの修正
【氏家ト全】家庭教師濱中アイ21 週刊少年漫画板
http://etc4.2ch.net/test/read.cgi/wcomic/1121834357/
妹は思春期 part6 漫画板
http://comic6.2ch.net/test/read.cgi/comic/1122131158/

【濱中アイ】若田部アヤナに萌えるスレ2【馬鹿…】
http://comic6.2ch.net/test/read.cgi/cchara/1121970015/
721名無しさん@ピンキー:2005/07/26(火) 18:54:11 ID:MAXEK/JK
そろそろ次スレだな・・。
今夜あたりか?
722名無しさん@ピンキー:2005/07/26(火) 19:07:02 ID:EgtYybyN
つ【妹,馬鹿野郎】氏家ト全総合 8時間目【濱中アイ,ボン】で




【氏家ト全】家庭教師濱中アイ21 週刊少年漫画板
http://etc4.2ch.net/test/read.cgi/wcomic/1121834357/
妹は思春期 part6 漫画板
http://comic6.2ch.net/test/read.cgi/comic/1122131158/

【家庭科】天野ミサキについて語る【努力の3】

http://http://comic6.2ch.net/test/read.cgi/cchara/1112760136/


【濱中アイ】若田部アヤナに萌えるスレ2【馬鹿…】
http://comic6.2ch.net/test/read.cgi/cchara/1121970015/

【妹は思春期】 氏家ト全総合スレ 【濱中アイ】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/ascii2d/1089866626/
723名無しさん@ピンキー:2005/07/26(火) 20:09:12 ID:zl5D0zmv
【濱中アイ】氏家ト全総合 8時間目【妹は思春期】

こうすれば検索サイトで行き来できる
724名無しさん@ピンキー:2005/07/26(火) 20:20:23 ID:koelfDac
ダッチワイフって高いんだよな・・・・
725名無しさん@ピンキー:2005/07/26(火) 20:47:34 ID:EgtYybyN
マグロ=ミサキ アキオ 今岡 金城 チカ ミホ 
淫乱=アヤナ アイ マナカ  カナミ 
726郭泰源:2005/07/26(火) 20:56:27 ID:CzcYAqMk
埋め用の小ネタ。一スレが大きくなったんでやりやすくなりましたね…。
727郭泰源:2005/07/26(火) 20:57:27 ID:CzcYAqMk
「で…お前は、なんで、どうやってこの部屋に入ったんだ?」
「ん?授業が終わって暇だったから…そういやしばらくアンタの部屋に行ってなかったな〜って思って」
「ちょっと待て、暇だから来たのはこの際いい。だからどうやって入ったんだ?」
「合い鍵」
「…あのなあ…ひとつ間違えれば犯罪者だぞ…いつの間に…」
「あら?淫行教師がそんなご大層なことを言って良いわけ?」
「だだっ、誰が!淫行…」
「くすん…いたいけな中学生だったあたしに、
手取り腰取りイケナイことを教えてくれたのは豊田先生だったじゃないですか…」
「だだだだ、だから!あの頃は俺も高校生だったんだし…」
「今のリンコバージョンね。あとミサキちゃんとアヤナのバージョンもあるけど、どう?やる?」
「いきなり真顔に戻るなああああああ!…なあリョーコ、
もしかしてお前、ただそれをやりたいがためにそのカッコ…」
「ふふふ〜♪いやあ、久しぶりのセーラー服ってのも悪くないわね♪」
(てか…お前が着てると、ほとんどイメクラなんだよ)
「オラ!セージ、アンタ今なに考えてた?」
「え?い、いや、べべべべべっつに…」
「そ〜〜〜ですか、東が丘中の制服じゃ、もはや萌えないわけだ、このエロ教師は」
「だ、だからあ!俺は…」
「ま、安心しな。今日は…ホレ」
「…?あ、こ、これは!」
「ほ〜ら、聖女に英稜に小笠原に紅白百合女学院…。
ここいらあたりの高校の制服をほとんど揃えたわけ。もうアンタにとっちゃウハウハでしょ?」
「お前…どうやって…」
「あ?教え子を脅し…じゃなくて、借りた」
「…いったいお前のその情熱はどこから来るんだ…」
「そ・れ・に!今日は特別サービス〜♪♪♪♪ほい、セージ」
「?はひ?おおお、お前!リョーコ!こんなものまで!」
「いやあ〜、女子の体操着まで揃えるのはマジで苦労したわ。
で、ロリ星人はブルマ派よね、当然?なら小笠原高校の体操着ね…良いチョイスだわ」
「!※☆って、待てえ!ここでイキナリお前は何を…」
「だって…豊田先生が制服じゃ萌えないって言うから…私…先生に楽しんでもらおうと思って、
目の前でブルマに着替えようと…私だって…恥ずかしいんです!…はい、ミサキちゃんバージョンね」
「待て…頼むから…わあああ!」
「ふふ〜♪、こんだけ制服があるってことは、そんだけプレー内容に幅があるってことよん♪
てことはそれだけあたしを楽しませる義務がアンタにあるってことなのね♪
さあ、今日は徹底的にヤリまくるわよん♪ちなみに超安全日なんで、中出しオッケーだし♪」
「ああああ…」
豊田は次の日、学校を休んだ…。

おしまい
728名無しさん@ピンキー:2005/07/26(火) 21:19:55 ID:RPU9bQed
おっ郭氏が来られていたか、イメクラ…もといコスプレリョーコGJ!
>超安全日なんで、中田しオッケーだし♪
待て待てリョーコ、絶対な安全日なんてないだろう
中田しする以上妊娠の可能性はあるぞ…もしや永久就職狙いかッ
729名無しさん@ピンキー:2005/07/26(火) 21:35:35 ID:BQfGTEaC
【濱中アイ】氏家ト全総合 8時間目【妹は思春期】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1122381257/l50

勃ちましたであります。
730名無しさん@ピンキー:2005/07/26(火) 22:20:04 ID:iyBg9qdO
おー立った立った。
731トマソン:2005/07/26(火) 22:41:09 ID:EzsJzrHN
郭氏、乙です。

では、私も埋め小ネタ。
「欲望誤爆」とでも。
732トマソン:2005/07/26(火) 22:41:59 ID:EzsJzrHN

「ちゃんとイス押さえててね、ポスター貼るから」
「ああ……」
 放課後。関川エーコは、教室の掲示板にポスターを貼るべく、イスの上に立った
ところだった。
 その後ろ、イスを押さえるのは伊藤君。彼の目の前には、憧れのエーコの脚がスラリ
と伸び、膝あたりから上はひそやかにスカートの中に隠れている。
 ちょうどエーコの腰あたりが伊藤君の視線の高さだ。
(もっと奥まで見たい……)
という願望が伊藤君に沸くのはけだし当然と言える。そっと腰をかがめ、目の位置を
下に下にと持っていく。それに従い、視線の角度は上向きになり、テニスで鍛えられた
細くもむっちりしまったエーコの太腿が、根元まで少しづつ、伊藤君の視界にあらわに
なっていった。
(もう少し……もう少しで、関川のパンツが……)
 生唾を飲み込み、さらに腰をかがめる伊藤君。そのとき、ポスターを貼り終わった
エーコが振り向いた。
「伊藤はエロいな〜〜」
ギクッ!! 伊藤君はたまらず心臓が跳ね上がった。
「あ、いや、別にそんなつもりじゃ……」
「保健のポスター見ただけで欲情しちゃうなんて」
 エーコは明るく笑いとばす。エーコが貼ったポスターは保健体育のもので、裸の人体
のイラストが描かれていた。

 動揺から立ち直ると、伊藤君は周りを見回した。わずかに開いたドアの向こうにマホ
が隠れていたのだが、伊藤君は気づかない。
(誰もいない……勝負するなら、今か……)
 突然、漢になった伊藤君。ひとつ深呼吸をすると、イスの上に立ったまま笑っている
エーコに真剣なまなざしを向けた。
「関川……俺が前かがみになってたのは、ポスターのせいじゃない」
 突然の真剣な物言いに、エーコも伊藤君を見つめ返す。
「……? それじゃ、どうして?」
「……お前のパンツが見たかったからさ……俺も男だから……なあ関川、ちょっとだけ
スカートをめくってもいいか?」
「……ちょ、ちょっと……」
 イスの上に乗ったまま、突然迫られて動揺するエーコ。伊藤君はそのスカートの裾を
そっと指でつまんだ。
「だ、駄目だよ、伊藤……」
 か弱い腕がスカートを押さえる。
「見たいんだ……関川……俺、お前のこと、ずっと……」
 しばし固まってしまったエーコだが、覚悟を決めたのか、いつもの悪戯っぽい表情に
戻った。
「……もう。めくってもいいけど、パンツなんて絶対見えないよ? 私ノーパンだから」
 伊藤君、たまらず息を飲んだ。。
「ノーパン?!……めくっても、いいのか……ノーパンなのに?」
「いいよ、見たいんでしょ……それに、見なきゃ信じられないんでしょ?」
 エーコはスカートを押さえた腕を離した。
733トマソン:2005/07/26(火) 22:44:51 ID:EzsJzrHN

 伊藤君の心臓は今にも破裂しそうに鼓動を打っている。
「ゴクリ……」
生唾を飲み込むと、そっとスカートの裾を捲り上げていった。エーコのかわいらしい
膝までを隠した、セーラー服の紺色のプリーツスカート。その裾が少しづつ持ち上がり、
むっちりと締まった真っ白な太腿が伊藤君の目に晒される。それが次第次第に根元まで
あらわになり、もう少しで付け根に達するというとき、伊藤君の鼻から赤い液体が漏れ
出した。
「い、伊藤……鼻血が……」
「……そんなの、どうだっていい……まず、見せてくれ、関川……」
 伊藤君は荒い息をつき、鼻から血を垂れ流しながら、裾をゆっくり持ち上げ続けた。
(もう少し……もう少しで、関川のアソコが……)
 そしてとうとう、ぴっちり閉じられた真っ白な太腿が終わり、その上を覆う紺色の
ブルマが伊藤君の視界に大写しになった。

「……」
「どう? 見たかったんでしょ?」
「……関川……」
「ブルマの下はノーパンだから、嘘はついてないよ?」
「だまされたよ、関川……でも、これはこれで……」
 至近距離で見つめるブルマもまた、扇情的な眺めだった。伊藤君はその紺色の布切れ
から目を離せない。体育の時間には見慣れた格好のはずだが、スカートをめくり上げた
末のこの眺めは、また一味違う淫靡なものだった。


 そこへ後方から声がする。
「ふーん、あんたブルマ好きなんだ」
 声の主はドアの向こうから現れたマホ。
「伊藤はエロいな〜」
 もう一度、同じセリフをいうエーコ。
「そうじゃなくて、めくらせるなよエーコ……」
 まっとうな突っ込みを入れるマホ。まあマホにはこれしかない。
「はぁ、はぁ……」
 伊藤君はそんな突っ込みなど耳に入らない。エーコのスカートをめくり上げたまま、
紺色のブルマを見つめ、その吐息はいやが上にも荒くなっていった。
「いつまでやってんのよ!」
 マホのラケットががつんと振り下ろされた。たまらずダウンする伊藤君だが、ただ
では倒れない。今度は後ろに倒れこんだ拍子に、マホのスカートをひらりと開く。
「きゃあっ! なにすんのよ!」
「……違う……ブルマじゃない……パンツもいいけど……」
マホの純白のパンツを目にしながらもこの反応。
 また一人、ブルマフェチが生まれた。

734名無しさん@ピンキー:2005/07/28(木) 11:47:00 ID:A36XFoso
ん?
735名無しさん@ピンキー:2005/07/28(木) 14:15:16 ID:aO4phqng
ume
736名無しさん@ピンキー:2005/07/28(木) 20:04:41 ID:3bthYR8B
かわいいと言って貼ったら、どこがかわいいんじゃハゲとレスがつく。
ブスだと言って貼ったら、いや、かわいいじゃんと好意的なレスがつく。
そんな法則って、ちょっとあるよな。
737名無しさん@ピンキー:2005/07/28(木) 21:53:40 ID:bwDJ0d9u
738名無しさん@ピンキー:2005/07/29(金) 21:10:21 ID:rGpbjVEL
アキ?
739名無しさん@ピンキー:2005/07/30(土) 16:23:48 ID:9nTiYAlj

       /\___/ヽ  
      /:::::::       \ 
     .|:::.   ''''''   ''''''  |  
      |::::(●),   、(●) | 
     .|::::::: ノ ,,ノ(、_, )ヽ、,, | 
      \:::::.ヽ`-=ニ=- ' /
     /   `一`ニニ´-,ー´  
     /  | |   / | 
    /   | |  / | |  
    /   l | /  | |  
   /    | ⊥_ーー | ⊥_  
   |  `ーヽl_l_l.} ヽl_l_l.}      
  (、`ーー、ィ   } ̄`   ノ.      
    `ー、、___/`"''−‐"       
740名無しさん@ピンキー:2005/07/30(土) 16:24:59 ID:9nTiYAlj

     ,,.-‐'''''' ̄ ̄''''ー、、,
    ,.r":::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ,
   ./ ' .:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`、
  / ::...:::::::::::ハ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::',
  .!:::::::::::::;i:::;'. '、:::i、:::i、:::::::::::::::::::::::i
  !::::::::/i:i.i::i'.  '、:i ';::i.`;:::::::::::::::::::::i     へ
 .!:::::::i_,レ,,Lレ   ,,リ,,_リ '、::::::::::::::::::|
 i::::::::i   `     ``'''''i::::::::::::::::|       |
 |:::::::! ̄``'''   --─‐ i:::::::::::::::|
 |:::::::'、             |:::::::::::::::!       ち
 |:::::::::::`ー、,,__r──-、,、r''i::::::::::::::::i
 i:::::::::ハ::::::/ `''i''''''"" / .!:::::::;;::::::i       ょ
 '!:::::::i ヽ;/ヽ__ L,,,..-/ _,,,,!::::/ ∨
  '、::::!  i , `>>. ',  / >>.レ'   i
   `'  .i i `''=ヽ/=''"   i
741名無しさん@ピンキー:2005/08/01(月) 12:03:32 ID:t0JkTtpa
埋め
742新参者:2005/08/01(月) 22:44:24 ID:N0TPjlBH
誰も見てないだろうから、埋めついでに言っておこう

僕はカナミが大好きです

ビキニ姿も新鮮でよかったです
743名無しさん@ピンキー:2005/08/01(月) 23:07:16 ID:T5DOKec3
どうりで新参者氏のssはカナミがメインが多いんですな。
俺もカナミは良いキャラだと思ってるからうれしいけどw
744名無しさん@ピンキー:2005/08/02(火) 00:14:16 ID:Xa4WhwHe
俺もカナミが大好きです

もっと言うと
一巻のときのマジで兄貴とやってるんじゃないか?ってくらい
お兄ちゃんスキーなカナミが大好きです
あのころはラブラブ
今は…ナンダロ?
倦怠期?
745新参者:2005/08/02(火) 00:23:03 ID:nuaQ/5gq
   | \
   |Д`) ダレモイナイ・・
   |⊂

…のつもりが既に二人も…

ちなみに、最近は雑誌をスキャンして、その週のベストショットを切り貼りして壁紙にしてたりします
やっぱりどうしてもカナミが多くなってしまいます

…そのうち またカナミで書くつもりです
746名無しさん@ピンキー:2005/08/02(火) 00:38:53 ID:A5VNCqif
>>新参者氏
期待して待ってます。
74775:2005/08/02(火) 00:52:07 ID:MmGf9FXL
同じく埋めついでに。

アヤナが好きです。
マサママはもっと好きです。
748名無しさん@ピンキー:2005/08/02(火) 01:52:16 ID:lAj57+3j
>>新参者様。
貴方の作品、超期待してお待ちしていますよ♪
今週の妹のカナミたんの水着姿イイ!
749名無しさん@ピンキー:2005/08/03(水) 20:12:47 ID:nN3dQHSe
埋め
750名無しさん@ピンキー:2005/08/04(木) 06:39:24 ID:cBD+/vda
マナカたんの尻肉を左右に開いて、肛門の収縮する様子を24時間眺めていたい
751名無しさん@ピンキー:2005/08/04(木) 07:06:16 ID:cBD+/vda
「…あのぉ…シンジさん…」
「ん?どうした?マナカちゃん…」
「…もう…挿入してください…私我慢できません…」
「ふふ…まだダメだよ」
「そんなぁ…ずっと見られてるだけなんて…」
「ほら…またキュッって縮まった…カワイイなぁ…」
「うぅ…そんなぁ…意地悪ですよ…」
「あれ?見られてるだけなのに…何でこっちが濡れてるのかな?…」
「あっ!ソコは…ダメです!そっちは処女のままで…あぁ…開いちゃダメぇ…」
752名無しさん@ピンキー:2005/08/04(木) 08:34:40 ID:g/XVg/3p
>>744
禿同!
753名無しさん@ピンキー:2005/08/04(木) 23:05:59 ID:J65NCyiN
>>752
同志ハケーン
今の状況&絵であのころのテンションのネタを見たい…

まあ無理だけどね(´Д⊂
754名無しさん@ピンキー:2005/08/06(土) 21:47:58 ID:6rrfF8Qa
埋め
755名無しさん@ピンキー:2005/08/07(日) 10:13:16 ID:omK8b3DM
産め
756名無しさん@ピンキー:2005/08/07(日) 13:47:20 ID:apso0tW1
>>755
ひっ、ひっ、ふー。
ひっ、ひっ、ふー。
(ラマーズ呼吸法)
757名無しさん@ピンキー:2005/08/07(日) 13:53:13 ID:HNJwOGHc
>>756
不覚にもワロタ。
758名無しさん@ピンキー:2005/08/07(日) 22:01:22 ID:HNJwOGHc
埋め
759名無しさん@ピンキー:2005/08/07(日) 23:13:15 ID:DWoRYdL9
おかず→梅→ry
760名無しさん@ピンキー:2005/08/07(日) 23:18:14 ID:YrlOkPWQ
ガチャリ!
不意に、アキの背後で鍵の閉まる音がした。
授業後の体育準備室。
当番であるアキが先に入り、手伝いで残ってくれたマナカが入った直後のことだった。
アキが振り向くと、マナカが扉を後ろ手に押さえてこちらを見ている。
「ど、どうしたの?マナカ…」
友の不可解な行動に戸惑うアキ。
「アキさん…いえ、アキ…」
アキの質問には答えずに、マナカは思い詰めた顔でゆっくりと近づいてくる。
いつもとは違うその様子に、アキは淡い怖れを抱いた。
やがて、マナカはアキの目の前に辿り着いた。
「…私…もう我慢できない!」
言うが早いか、マナカはアキをマットの上に押し倒した。
「やめてっ!こんなのおかしい…んうっ!」
アキの言葉を遮るように、マナカがアキの口を、自分の唇で塞いだ。
そして、無遠慮に舌を侵入させてくる。
「…んっ!…んっ!…んん…」
アキの抵抗も虚しく、アキの口の中で、アキの舌が、マナカの舌に絡め取られていった。
(続く)
761名無しさん@ピンキー:2005/08/08(月) 12:48:37 ID:EceG7bAL
ぜひともこの続きを…
762名無しさん@ピンキー:2005/08/09(火) 06:51:10 ID:W/4xbiLA
産め!カナミ!
763名無しさん@ピンキー:2005/08/09(火) 14:25:21 ID:UxHeplvw
もっとエロれ!エロ!エロ!エロ!エロるんだっ!
764名無しさん@ピンキー:2005/08/09(火) 14:48:39 ID:pamFmmmN
埋め
765名無しさん@ピンキー:2005/08/10(水) 01:59:45 ID:KKfGtBB2
マナカたんのアヌスの中で射精したら、ビックリしていました
でも、許してくれました
766名無しさん@ピンキー
           _,,..  -―――-  、、
               ,. ‐'"´             `丶 、
               /                    `丶、
             /      ノ    '⌒i               丶  _     __,,...._
          /             ‐く               \   ̄ ̄     ゙i
         j           、__,ノ                         _,,.. -''′
           l       ノ                   ∩
            |                          ,r''"´ ̄``丶 、  __,. -- .、
            |                ̄ ̄`ヽ                          i
           |                 ___,ノ                       ノ
         !                                        ,/
           ゙ 、                                   ,. - '
            \                             ,..  -‐'"
             丶、                   _,,,. -‐ '"
                `` ''''ー‐-------―‐ ''''""´