【君に】サモンナイト萌え13.2【アクセス!】

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1名無しさん@ピンキー
不覚にもネスティに萌えてしまった…

そんなわけで
サモンナイト エロ小説&エロ雑談スレその13.2です。

【PALETTA(パレッタ)】
エンターブレイン出版の季刊雑誌(ただし休刊)
大体1月・4月・7月・10月の15〜20日頃発売。
毎号飯塚武史先生がサモンナイトのイラスト&コラムを掲載。

基本的にSSはエロ有りの方向で。
続きものの場合はエロ無しのパートが入っていても可能。

【過去スレ】 関連は>>2以降
2名無しさん@ピンキー:04/06/18 00:41 ID:ilWNiLx3
3名無しさん@ピンキー:04/06/18 00:43 ID:ilWNiLx3
【個人授業】サモンナイト萌え7【二人の秘密】
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1062/10622/1062251246.html
【帝国軍】サモンナイト萌え8【身体に聞きます】
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1063/10635/1063541511.html
【だから漏れ】サモンナイト萌え9【抜くよ】
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1066/10661/1066123551.html
【私が欲しいの…?】サモンナイト萌え10【はい。】
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1068281776/l50
【おまいに】サモンナイト萌え11【萌えたい】
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1074943983/l50
【たまには】サモンナイト萌え12【そんなカプも】
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1078391596/l50
【漏れが】サモンナイト燃え13【アクセス!】
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1087326761/l50

SS保管庫のアドレス
ttp://www.artemis-j.com/hp/snss/(381氏)
ttp://www.buzz-style.net/~snss/(618氏)
4名無しさん@ピンキー:04/06/18 00:46 ID:V3wutSv2
>>1乙&即死回避保守
5名無しさん@ピンキー:04/06/18 01:42 ID:n3Byx2MT
スレ立て乙。
しかし即死早かった気がする。条件変わった?
6名無しさん@ピンキー:04/06/18 02:07 ID:zQnC5JKv
乙そして保守。
即死条件…基本は2週間以内に30レスだと思ってたんだが違うのか?

そしてウィゼメイのSSが消えてしまったのが惜しい…
1日で消えてしまって見てない人も多そうだしもし宜しければ
即死回避も兼ねてもう一度投下希望。
そして前スレでマグアメ投下したいといってた方はどこへ?
7名無しさん@ピンキー:04/06/18 02:11 ID:Ae2KFDyf
あ〜、では僭越ながら前回の分を再投下させていただきまふ。
ちなみに全く色気無い話なので。ホントすいません。

「御忠告ありがと。でもほら、ワタシってばあんまり長いこと真面目やってると中々戻れなくなっちゃうのよねぇ。それにお酒は明るく楽しく何も考えずに飲むのが一番だしぃ」
そうする事が彼への礼儀だとばかりに、メイメイもかつての返事そのままをウィゼルに返す。
視線が絡み合う。するとメイメイは、ウィゼルの頬に微かな掠り傷があるのを見つけた。
驚異的な見切を持つ彼がたとえ一筋であろうと手傷を負うのは珍しい。好奇心に囁かれ、彼女は尋ねる。
「どうしたのウィゼル、貴方が怪我したところなんて久しぶりに見たわ。ひょっとして寝てる最中にぶつけたりした?」
「これか。此処に来る途中、或る男と出会ってしまってな。それだけの話だ」
ウィゼルは他人の言葉の一を聴き十を知る男である。しかしそれ故に己も十を語るのに一しか用いろうとしない。元来饒舌では無い事も手伝って、彼との会話には洞察力と彼への理解が要る。
だがメイメイもまた、言葉の裏に隠された意味を汲み取る事には長けていた。

「成る程ね……で、どうだったの? 彼の拳は」
「悪く無い。あの若僧の魂の熱さそのものがよく伝わってくる拳だった。あれを除いて他にあの剣の皮鉄となれる者はおるまい」
柔らかい芯鉄と硬い皮鉄。この二種類の鋼を用いて作られるシルターンのカタナは、いかなる衝撃にも折れず、曲がらない。
魔剣の主が心に選び、彼女という芯を護る男に、ウィゼルは賞賛を送った。
「もしあれが刃を担うのであれば……夫婦剣が打てたかもしれんな。相応しい者に打てる武器が無い事を悔やむのは久方ぶりよ」
「貴方がそれだけ素直に人を褒めるところなんて初めて見たわぁ。明日は槍が降ったりしないでしょうね」
その気になれば明日どころか一年後の天気さえ星詠む事のできる慧眼を持ちながら、メイメイは手で庇を作り空模様を覗く真似をする。
彼女の視線の先には、光を湛える月。ウィゼルも彼女に倣い、宵の宝石を見入る。
8名無しさん@ピンキー:04/06/18 02:12 ID:Ae2KFDyf
暫しの静寂が、辺りを満たす。
嘯々と啼く風さえ、この場を荒らすのはあまりにも惜しいと息を潜めて行く。

月見の酒を飲み始めてからずっと置かれていた、二つ目の御猪口に酒を注ぐ。
未だ立ち続けるウィゼルに、腰を下ろしたままのメイメイが手にした杯をすっと差し出した。
「ほら、貴方もぼーっと突っ立ってないで。駆けつけ三杯とは言わないけど、せめて一献くらいしなさいな」
自分の酒が減るのを気にしてか割と控えめな提案。
そんな彼女の言をやんわりと辞し、ウィゼルは館の庭へと飛び降りた。
「その前に、一つ頼まれてくれないか。叶うのであれば今一度“彼”と仕合いたい。喚んで欲しいのだ」
「あらまあ……今日は珍しい事ばかり起こる日ね。お願い事なんて、どういう風の吹き回しなのかしら」
「どうやら若僧の熱に絆されたようでな。己がどの位置まで来たのか確かめたくなった。自分でもらしくないと驚いている」
ウィゼルに差し出した酒を自分で呷り、すとんと庭に降り立つ。大分飲んでいる筈なのにその足はしっかりと大地を踏みしめた。

「いいわ、ワタシも貴方達の仕合を肴に出来るなら喜んで召喚しちゃう。こんな贅沢滅多に出来るモンじゃないしね〜」
そう言うと、さしたる呪文の詠唱すら無いまま、周囲の空間が歪み出した。

9名無しさん@ピンキー:04/06/18 02:13 ID:Ae2KFDyf
メイメイの足元にこの世界では凡そ馴染みの無い八卦の陣が浮かぶ。鈍く赤光を放ちながら明滅するそれは、本来上からそそぐ光とは逆にメイメイを照らし、ありえない影を映す。
光を影に、秩序を混沌に、常世を幽世に。あらゆる理を逆しまに変え、希代の占師が空を捻じ曲げる。
遂に空は耐え切れず、硝子が砕ける様な音を立ててひび割れた。
割れた空の向こうに見えるのは、リィンバウムとは異なる空気。
闇を貫き異界の気を身に纏い、一柱の武神が顕現する。
獅子を思わせる髪。カタナと呼ぶには大きすぎる片刃剣。そして額に見えるのは彼の出自を明らかに語る双角。
肩膝を地についた姿勢で現れた鬼は、見た目通りの太く重い声で告げる。
「……アノヨウニ乱雑ナ術デ我ヲ式ニ出来ル程ノ神通力ヲ持ツ者……召喚主ハ貴様ダト思ッテイタゾ、女」
「にゃはははは。お褒めに預かり恐悦至極ですわ、ゴウセツ殿」
「フン。誰モ褒メテナドオラヌ」
メイメイの言葉を受け流し、燃え盛る炎のような紅い具足を鳴らして鬼神将ゴウセツが愛用の剛剣を肩に担いだ。

メイメイによって喚び出された鬼神は、刀傷の走る双眸をウィゼルへと向ける。
「久シイナ、無角ノ剣士。ソノ方ガ求ム武ノ具現ハ果タセタノカ?」
「いや。刹那にこれこそと思える一振りは数あれど、未だ完を成す事は無い。生の短き人の身で辿り着くには遠い道だ」
「ソウカ。鬼妖界ニハ貴様ヨリ長命ノ種ナド幾ラデモイルガ、貴様ノヨウナ志ヲ持ツ者ハ少ナイ。カクモ世ノ中トハ儘ナラヌモノヨナ」
「儘ならぬからこそ価値のある道。頂の見える山など、登っても意味が無かろう」
「フ。違イナイ」
10名無しさん@ピンキー:04/06/18 02:13 ID:Ae2KFDyf
最後に見た時と変わらぬ男の物言いに、ゴウセツは口元を歪めた。数多の悪鬼を打ち倒してきた顔は、子供が見たら泣き出すような、とても笑顔とは思えないものであったが。
一頻りの挨拶が済むと、やがてゴウセツの眼にこちらこそ本来のものであろう、苛烈な光が灯った。
「サテ……我ガ喚バレ、ソシテ無角ノ剣士ガイル。トナレバ目的ハ一ツダナ」
「毎度の事だけど悪いわねぇ。シルターンにこの人在りとまで云われた伝説の剣鬼にこんなお願いするなんて」
「ヨイ。気ニスルナ、実ヲ言エバ昨今ノ平穏ニハ些カ退屈シテイタノダ。余興トハイエ刃ヲ打チ合エル者ト仕合ウノハ吝カデハナイ」
「あらぁ、それならこれからはじゃんじゃん喚んじゃおうかしら。力仕事とかはやっぱり男手あった方が助かるしぃ」
「……主ヨ、貴様ハ我ガ末席トハイエ神ノ座ニ在ルトイウ事ヲ自覚シテイルノカ?」
「俺がこいつに無理を言って喚んでもらったのだ。こいつの無礼は俺が代わって詫びよう」
「フム。ソノ詫ビトヤラハ、貴様ノ剣ヲ楽シマセテモラウ事デ受ケ取ロウ」

ゴウセツの体に気が漲った。
世界が変わる。
瞬き一つの間に、周囲は剣気で満たされた。
辺りの生き物全て、獣、鳥、塵芥の如き羽虫から果ては物言わぬ草木までもが同じ一字を胸に抱く。

――斬、と。

動けば斬られるし、震えれば斬られる。そして鳴けば斬られ、啼けば斬られるだろう。呼吸さえ許されてはいないと錯覚するのも決して過ちではない。
この首筋に刃を置かれたかの様な剣気の中、もし――もし動ける者がいるとするならば。
それはあらゆる恐れを打ち砕く無双の勇か、無窮の果てに心を置いた不動の精神を持つ者に他ならない。
そしてゴウセツの目の前に相対する剣士は、比類なき勇を持つ者であった。
11名無しさん@ピンキー:04/06/18 02:14 ID:Ae2KFDyf
抜刀。
無言のまま構えるのは正眼。
担い手の心を映した刀身は、為すがまま月影に濡れる。
己の剣気を受けてなお毛筋程の乱れも無いその構えに満足したのか、ウィゼルを追いゴウセツが構える。
人の手では持ち上げる事さえ困難であろうと思われる剣を、まるで小枝を振るかの如くに片腕で一度大きく薙ぐ。
そのまま空いた手を軽く添え、半身となって刀身を隠した姿勢で固定。

風が止んだ。
それは、嵐の前の凪に等しい。
矢は番えられ、弓は引き絞られた。後は放たれる瞬間を待つのみ。

「……鬼神将ゴウセツ、イザ…………参ルッ!!」
鬼が吼えた。

瀑布。
言い換えるならば、それが一番相応しい言葉ではないだろうか。
斬る、突く、薙ぐ、払う、打つ。
止まらない。
豪の刃は周囲を巻き込み、木を削り大地を穿ち、それでも勢いは衰えず。
唸りを上げて走る刃が風を裂き、獅子吼にも似た叫びを上げる。竜巻だと説明した方が幾らも説得力があるだろう。これが斬撃の音などと一体誰が想像できようか。
全てがウィゼルの命を刈らんと断命の光を持って放たれる。
この暴風に立ち向かうには、人はあまりに非力。
一撃たりとて受ければ、脆弱な腕は砕け命の火は吹き消されるに違いない。
だというのにウィゼルはまだ、生きていた。
12名無しさん@ピンキー:04/06/18 02:14 ID:Ae2KFDyf
「憤ッ!」
裂帛の気合と共に振り下ろされる刃。
ウィゼルは手にしたカタナで受け――ない。
触れ合う瞬間、下方への力に横から軽く手を添えるように、滑らかな反りを巧みに使い“流す”。
力に劣るウィゼルは、同様にして全ての斬撃をいなし、針の先よりも細い剣嵐の隙間を渡っていた。
逸らしきった一撃に、一瞬の隙。

――踏み込むか。否、誘いだ。出れば斬られる

紙一重の命の綱渡りを耐えに耐え、漸く見つけ出した千載一遇の好機とも思える隙。
この鬼神と多少なりとも仕合う資格のある者を百として、九十までがこの隙を掴むまでに至らず散り、残りの九はここでつい攻勢へと回り呆気なく終わるところである。
恐ろしいまでの冷静さであった。
大きく後ろへ飛び退き間合いを取る。案の定、ゴウセツは追ってこなかった。

「腕ヲ上ゲタヨウダナ……フフ、ヤハリ貴様トノ舞ハ心躍ル! 無角ノ身デソノ域ニマデ達スル者ナドソウハイマイテ!」
「それも貴殿の手加減があってこその話だ。神なる貴殿が本気で斬ろうと思えば初の太刀で俺は二つになっている」
「式デアル今ハ本来ノ幾許モ力ハ出セヌ、大シタ手加減ナドシテオラン。トハイエココマデ力ヲ発揮出来ル主トイウノモ滅多ニオラヌガナ。凡夫ガ我ヲ喚ンデイタラ逆ニ我ガ貴様ニ斬ラレテイタダロウ」
ちらりと脇へ目を移す。
メイメイは自分に視線が向けられたのに気付き、何時の間に持ってきたのか新たな徳利を手ににこりと笑った。

――不可思議な女だ。星詠みの才だけで無くあらゆる召喚の術にも通じ、未だ俺が初めて出逢った時の儘の姿形とは

そんな思いがふと頭を過ぎる。この場には関係の無い事だと軽く頭を振ると、泡沫のようなその思いは何処へと消えていった。
訪れた僅かな休息。激流に磨耗した精神力を明鏡止水の心で立て直す。
すると手にした愛用の蓮の声が聞こえてきた。
13名無しさん@ピンキー:04/06/18 02:15 ID:Ae2KFDyf
「……すまぬ、鬼神の将よ。俺の未熟がこいつに余計な負担をかけてしまっていたようだ。申し訳ないが、次の一刀で今回は幕にして頂けぬだろうか」
カタナは黙して何も語らない。だが鋼の語る声を聞き、内に秘める魂の光を見る事が出来る彼が言うならば、それは真の話なのだろう。
そうでなくともあれだけの剣戟を披露したのだ。いくらウィゼルが卓越した剣の腕を持っていても完全に威力を殺せる訳では無い。寧ろ途中で折れなかった事の方が奇跡である。
カタナと担い手、両方が揃っていたからこその魂震う剣舞であった。
「残念ダガ仕方アルマイ。貴様ノ剣ヲ想ウ心ニコソ我ハ感銘シタノダカラナ……デハ無角ノ剣士、貴様ノ一刀如何ニ?」
ゴウセツが問う。受けるのか、それとも己の命を狙うか。
問いに対するウィゼルの応えは――

静かにカタナを鞘へと納める。
目を閉じ、腰溜めの位へ。自己が消えていく。唯、剣を振るうそれだけの為に。
無念無想の境地、鏡と化した心は一点の曇り無く相手を捉え心までも合わせ全てを手中にした時、初めて振るわれる神速の剣。
「……面白イ、修羅羅刹デサエ恐レ道ヲ開ケル我ニ居ヲ合セルト言ウカ。貴様ニ角有ラバ我ノ退屈ハ無カッタダロウニ。真ッ事無角ニシテオクニハ惜シイ男ヨ」
牙を剥き出し心底愉快そうにゴウセツが笑う。
「ナラバ合セテミヨ無角ノ剣士! 我ハソノ天晴レナル心ヲ試ソウゾ!」

「…………」
ゴウセツの言葉はもうウィゼルに届いていない。
心は奥深く。
鎮め。
鎮め。
鎮め。
鎮。



14名無しさん@ピンキー:04/06/18 02:16 ID:Ae2KFDyf
自分の言葉さえ消える果て。
其処に、鏡はあった。
森羅万象を映すこの鏡さえあれば、侍は全てを斬る。
そう、映るもの全てだ。それが例え、神の如き相手であろうと。

ゴウセツが構えた。
じりじりと間合いを詰める。先程の荒れ狂う剣魔の影などどこにもない。
見抜いていた。
相手はもう、見つけそして映している。
不用意に踏み込めば、自分の最速の一撃をもってしても、その刃が届く前に相手のカタナが己の首筋に叩き込まれるだろう。
それが居合。侍の秘奥。
脚が止まった。
ここが境界。この先は彼の領域だ。
後は、彼の鏡に曇りが出来るのを待てばいい。
神でも無い限り、無念無想などが続けられる筈は無い。
彼が鏡を手放した瞬間、この刃を彼の首の寸前で止め、そして今宵の宴は終わりを迎える。
それが鬼神の描いた脚本だった。

――境を我に見出された時点で貴様の負けよ。聊か拍子抜けす……


感じたそれは、異質。
15名無しさん@ピンキー:04/06/18 02:19 ID:Ae2KFDyf
違う。
目の前の男も分かっていたのだ。自分の境界が見破られる事は。

ならば。
彼の者が狙うのはその先、自分の領域を超えた――――


次の瞬間、鞘走り光と化した必殺の迅剣が疾る。
ありえない。
斬撃が、刃を離れゴウセツを襲う――――!

ウィゼルの居合。
無心の鏡に相手を捉え、それを断つ。
そこまでならば“唯の”秘剣だ。
剣の頂を知り、自らの手でその頂に刺さる一振りを創らんとする彼が、その位置で満足する道理は無い。
彼は、余人の及ばぬ修練の果てに、もう一枚の鏡を手に入れた。
二枚の鏡、向かい合わせたそれらは互いを中に映し、限りなく増え、伸びていく。
絶える事無き鏡の前に、距離は意味を為さない。
何故ならそれは無限に連なっていくのだから。
斯様にして彼の“居合斬り”は“絶”を手に入れたのだ。
16名無しさん@ピンキー:04/06/18 02:21 ID:Ae2KFDyf
「…………ふわぁ。いやはや、すんごいモノ見ちゃったわねぇ」
手から杯が落ちている事も忘れ、驚嘆の声がメイメイから漏れた。
目の前には、微動だにしない二人。
まるで召喚術の様に空間を捻じ曲げ光が疾った。
ゴウセツにとってそれが驚愕だったというのは離れていたメイメイにも感じた。
まさか、間合いを無視した一刀が飛んでくるとは。
しかも神なる速さで。
文字通り晴天の霹靂である。今は夜だが。
この位置から漸く今になって何が起きたのか理解できたのだ。
当事者であったゴウセツが無傷でウィゼルの居合いを凌いだ動きはそれこそ武神にのみ為せる業だった。

「驚イタゾ。マサカアノヨウナ居合ヲ隠シ持ッテイタトハナ。アト少シ気付クノガ遅レテイタラ危ナカッタ」
「やはり貴殿には通じなかったか。三枚目があれば、貴殿の死角からでさえ斬れるのだが」
「強欲ナ男ダ。我ヲ心胆寒カラシメタトイウダケデハ足リヌカ」
今度こそ二人の刃は納められた。
ぱちぱちと、たった一人の惜しみない賞賛の拍が鳴らされる。
「すごいわねぇ……見ててドキドキしちゃったわよ。特に最後の!」
「我モ十分ニ楽シメタ。人ハ少ナクモ良イ宴デアッタゾ」
ゴウセツの言葉が鍵となったのか、彼を取り巻くシルターンの気配が薄くなっていく。
次第に消えゆくゴウセツに、メイメイは酒瓶を投げて寄越した。
「はい、これ。あっちでお仲間と呑んでね〜。今夜のお礼ってことで♪」
「貴様ガ酒ヲ他人ニ譲ルトハ。槍ガ降ル予兆デハアルマイナ?」
どこかで聞いたような言葉と野太い笑い声を残し、高潔な鬼神族に於いて異端とも思える程気さくな武人は還っていった。

(続く)

以上前回分っす。
更新はちょっと待って下さい、えちぃシーンまで届かなかったので……
さて一番難しいシーンだ気合入れるぞ、と。
気合入れても大したエロスにならんのが悲しいけど。
17名無しさん@ピンキー:04/06/18 02:33 ID:J0y1DJc2
スレ立て乙&再投下乙&即死回避
18名無しさん@ピンキー:04/06/18 02:46 ID:wx37GifH
落ちたのか…びっくり。
このスレ好きなんで、保守しときます
19名無しさん@ピンキー:04/06/18 03:22 ID:36qmu0y9
保守保守。30でいいのかな?
しかしびっくりしたよ。
20名無しさん@ピンキー:04/06/18 03:27 ID:iudDBWLF
ヽ(`Д´)ノ
21名無しさん@ピンキー:04/06/18 03:53 ID:vzDhb0IA
保守。
確かに見たら消えとったからの。

時にSSグッジョブ。
相変わらずもえさせてくれますなw
22名無しさん@ピンキー:04/06/18 09:58 ID:T8fYyVNt
保守。
つづき楽しみにしてます(・∀・)
23名無しさん@ピンキー:04/06/18 11:00 ID:a98MkhZJ
保守手伝い。この板のリミットがいまいちわからん
24名無しさん@ピンキー:04/06/18 11:08 ID:bEvXP4LV
保守。
25名無しさん@ピンキー:04/06/18 13:13 ID:/4ahj3kg
なんかこわいから保守
26名無しさん@ピンキー:04/06/18 14:06 ID:CKv3igL/
カイル×アティのエロエロキボンヌ保守。
27名無しさん@ピンキー:04/06/18 15:53 ID:wjIedPg5
今朝フォルケイのエロエロの夢を見た
目が覚めていい夢ミタ━━━(゚∀゚)━━━ !!!!!と思って
どんな内容か思い出そうとした瞬間忘れてまったorz
28名無しさん@ピンキー:04/06/18 16:32 ID:IJixCRJq
頑張って思い出すんだ!
29名無しさん@ピンキー:04/06/18 17:05 ID:0ckN6rWh
30名無しさん@ピンキー:04/06/18 20:02 ID:9FRIS647
保守完了?
トウカシが読みたいです。
31名無しさん@ピンキー:04/06/18 21:59 ID:QQP/4npO
初めてSS保管庫に行って見た。
……自分にはあんな濃厚エロチックストーリーは無理です先生……_| ̄|○
ハヤト×カシスとかレシィ×ユエルとか書いてるのはゴッドですか?
もう一度神が降臨しないかなぁ……とか考えつつSS作成中。
執筆とか言えない、保管庫の神作品読んだら。
それとマグナ×アメルの人が読みたいです。
自分のSSなんて待たなくていいですから。
32名無しさん@ピンキー:04/06/19 00:40 ID:jCUZdbj/
ゴウセツが消えたのを見届けると、ウィゼルは先の激しい仕合の跡を微塵も残さず、メイメイの方へと歩み寄り彼女が取り落とした杯を手にした。
「どうした。俺の用事は済んだ、後はお前の言う通り月見酒と洒落込もうと思ったのだが――何だその呆けた顔は」
まるで今のは幻だったとでも言わんばかりのウィゼルの態度についていけず、メイメイは暫しの間呆然としていた。

「いや〜……ちょっと驚いていたのよ。何だか貴方が別人みたいに見えちゃってさ。本当にこの人はワタシの知っているウィゼル・カリバーンなのかな、って」
「ふむ、それについては俺は俺だ、としか答えられんな。お前が覚えている姿とは違うかもしれんが」
「見た目もそうだけど、あまりにも強くなっていたから。そりゃあ昔から人並み外れた剣の腕だったけど、今はそれに輪をかけて人間離れしてきてなぁい? どういう修行したらあんな技を身に付けられるのよ」
そう言うと、メイメイは漸くいつもの調子を取り戻したのか、笑っているのか寝ぼけているのかといった微妙な笑みを顔に貼り付ける。

「カタナが届かないモノまで斬っちゃうなんてもう魔術の域じゃない。身一つで奇跡を起こす貴方のその技を派閥の召喚師達に見せたら、彼等腰抜かすわよきっと」
「俺の剣は見世物ではない。かといって騎士道や武士道などとは無縁の我流、邪剣に過ぎん。あくまで究める為のものだ」
メイメイの手で注がれた酒を呷る横顔には、何の感慨も浮かばない。
謙遜も増長も無く、彼の目は只管に前を見据えるだけ。
33名無しさん@ピンキー:04/06/19 00:41 ID:jCUZdbj/
静謐な水面にも似たウィゼルの眼差しに、驚きの表情を持って彼を見つめる。
すると突然、メイメイは声を上げて吹き出した。
「……っ、あはははははは! 貴方、変わったと思ったけどちっとも変わってなかったわね!」
何が可笑しいのか、終いには腹を抱えて笑い出す。黙した儘メイメイを見つめるウィゼル。
静けさを取り戻した夜に、彼女の笑い声だけが遠く響く。

笑い過ぎた為だろうか。
メイメイの瞳には、うっすらと光るものがあった。眼鏡を外し、目の端に溜まったそれを指で拭う。
「本当に……変わってないわ。あの頃のまま」
指が拭い取ったのは、少しの涙と一つの想い。

もしかしたら彼女は、その涙を誤魔化す為に笑っていたのかもしれない。




「……メイメイ、お前はあの娘の星を見たのだろう。未来は詠んだのか」
暫くの間、無言の杯を交わす二人だったが、何を思ったのか唐突にウィゼルが訊ねた。
34名無しさん@ピンキー:04/06/19 00:42 ID:jCUZdbj/
「ん〜? まあね、それがワタシのお仕事だから……何、ひょっとして聞きたかったりする? ど〜しようかしらぁ。他人の未来を語るのは結構危険なんだけどなぁ。下手すると命数が変わる恐れがあるから」
「無理にとは言わん。唯の気紛れだ、忘れろ」
「うんにゃ、そんなに多くを漏らさなければ大丈夫でしょ。それに実はワタシもまだちゃんと詠んだ訳じゃなかったし、ここらで一発しっかり詠んでおきましょうか♪」

ぱんぱんと腰に付いた草を払いながらメイメイが立ち上がった。
一つ深呼吸をし、目を閉じる。再び彼女が目を開いた時、そこには謎多き酔いどれお姉さんではなく、天の理を識り万物の流転を星に聴く占星術師が立っていた。
二言三言を呟き、印を結んで天を観る。どんな小さな星の輝きすら見逃さぬと、瞬き一つさえ忘れ天の姿をその瞳に映していく。
やがてふっと張り詰めていた気が途切れ、メイメイの表情に険が走った。

「詠めたわ。残念だけどあまり平穏な道では無いわね。まず紅い星が彼女の前に立ち塞がる。その先にも狂った碧の星があるし、二つの星に隠れるように輝く凶つ星も見える。この星は……紅い星にも災いとなる」
そこまで告げたメイメイは、しかし後に続ける言葉に柔らかい眼差しを添えた。
「でも……間近にこれだけ凶兆があるにも関わらず、彼女の蒼い星はそれらに負ける事無く輝いているわ。周りにある様々な光に支えられてね。特に……」

ふっと過ぎるのはかつての彼の背中。そしてあの頃の自分。
想いをそっと内にしまい、言葉を続ける。

「……彼女の隣にある星。雄々しく輝くあの星があるからこそ彼女の蒼はより強く優しくなれる。彼の星が傍に在る限り、彼女の星が輝きを忘れる事は無いでしょう」
星を観る前と同じ突拍子の無さでメイメイの顔にへらへらとした笑みが戻る。
「にゃはははは。あまり先の未来までは言えないから、ここまでね〜」
35名無しさん@ピンキー:04/06/19 00:44 ID:jCUZdbj/
「……そうか」
それだけを言うと、手の中の月を見ながらウィゼルは口を閉ざした。
素っ気無いウィゼルの態度であったが、メイメイは不満も無く再び己の酒を手にする。
風が一つ、二人の髪を撫でた跡も残さず消える。
緩やかに、けれど確かな歩みで時は流れていく。



――共に在りながら、己を失わず、より強く……か

彼女の言葉が胸を打つ。
それは、彼の抱いた唯一つの未練。

どんなに時を重ねようと色褪せぬ景色が、脳裏に浮かぶ。
再会は、己に何を齎したのだろう。

「…………俺は」
気付けば、昔年に目を向ける自分がいた。

「俺はあの時、懼れたのだ。お前と共に在ったあの時、あれは間違いなく俺の人生で最も幸せな日々だった。だがそれ故に思ったのだ、この幸福は俺の心を縛り付けると。此処で立ち止まらせるに違いないと」
「…………」
決して語られる事の無かった恐れ。それを今、自らの手で解き放つ。
鉄の心を持つ男の口を割ったものは何なのか。
メイメイは何も応えず次の言葉を待った。
36名無しさん@ピンキー:04/06/19 00:46 ID:jCUZdbj/
「……それはしてはならぬ事だ。俺は俺の目指す頂の為に多くを捨ててきたのだから」
人の命さえ文字通り斬って棄てた。手を赤に染めた自分は、最早立ち止まる事など許されない。
立ち止まればきっと、犯した罪という刃が己を貫く。
だから――道を違え、より険しき剣の道へと邁進した。
他の全てと同じく、捨て去る為に。

しかし、忘れるには思い出は美しすぎた。
千の試練を越え、万の猛者と刃を交えた。数え切れぬ者を黄泉路へと送り、数え切れぬ死線を彷徨った。
終わり無き戦いの日々に、心休まる日など一日たりとて無かった。
だがどんな血風が吹こうとも、それを消し去る事は叶わなかった。
残ってしまったのはあの日の光景と、人外の業を備えるまでに至った身。
振り返る事を知らなかった男が、初めて己の過去に“もし”を唱える。

「何故、あの時に気付く事が出来なかったのだろうな」
立ち止まるのではなく、彼女を連れて往くという選択肢に。
37名無しさん@ピンキー:04/06/19 00:47 ID:jCUZdbj/
言葉は力無く消えていく。明月の空に、そして隣に座る彼女の内に。
メイメイが三度眼鏡を取り、ゆっくりとかぶりを振って微笑む。
微笑んでいる筈の顔は何故か、寂しさしか感じられなかった。

「仕方の無い事よ。あの時の私は貴方の横ではなく、後ろに立っていたのだから。私も貴方と同じ、懼れを抱いていたのだから」
ウィゼルの手に自分の手を重ねる。無骨で荒々しい彼の手は、最後に繋いだ日を容易く思い出させてくれる。
この手に触れられ、この手に支えられ、この手に抱かれてあの時私は笑っていた。
だけど私の知る手は、こんな場所に刀傷は無かった。この火傷の跡は術によるものか。ここに走る縫い痕は何時出来たのだろう。
自分の手を見る。
触れている自分の手だけが、変わらずに再び重ねられていた。

「気付いているでしょう? 私が何一つ変わっていない事に」
そう、自分は変わっていない。
彼と初めて出逢い、彼が愛してくれたその儘の姿。
それは喜ばしい事であり、そして――どうしようもなく悲しい事実。
38名無しさん@ピンキー:04/06/19 00:48 ID:jCUZdbj/
「私の時は貴方とは違う流れに在る。変わっていってしまうであろう貴方。変わらない私。幸せを感じれば感じる程……貴方を失う事が、越えられない時の隔たりが怖かった……」
気の遠くなる程の永い孤独にあった女は、初めて己の孤独に泣いた。
そして彼の横に立つ事を止めた。後ろにいれば、どんなに遠く離れていても彼の背中の残滓はあると、そう信じて。

「でも……」
運命の糸に手繰られ再び出逢えた彼は、変わっていなかった。
独り、変わらずに歩んでいたのだ。

「何故、あの時に気付けなかったのでしょうね」
彼の魂は、時に錆びる事などありはしないと。

手が、腕を伝う。
腕から肩へと辿り、そして優しく彼の首に巻き付いていく。
重ねられる唇。触れ合うだけだったそれは、次第に熱を帯び彼の中へと侵し入り激しく貪り合うように舌を絡めていく。

「メイメイ」
「……戻れないのは解っている。けれど今は私達が再び交われた事を確かめたいの……」
夜は静かに、再び出逢った二人の道を照らす。



39名無しさん@ピンキー:04/06/19 00:50 ID:jCUZdbj/




「んっ……ちゅ。っふ、んむぅ……ん、んん。ぁん……」
くぐもった声と濡れた音が響く。
ウィゼルの上に跨り彼の物に舌を這わせるメイメイは、愛しそうに摩りながら、先端に口付けゆっくりと含んでいく。

「ふぅぅぅ……んっんっ、ん…………ふぅ」
一心不乱に口淫に耽るメイメイの秘所から、透明な液が一筋腿を伝い流れてきた。
愛液を滴らせ始めたそこを、ウィゼルの節くれ立った指が撫で上げる。
彼の指が敏感な場所に触れる度、びくんびくんとメイメイの腰は発条仕掛けのように跳ね上がった。

「あっ! んっあっ、あぅぁっ……やぁっ」
つぷりとウィゼルの指が音を立てて侵入されると、遂にメイメイは彼を離し嬌声を上げ始めた。
「やっ、駄目ウィゼル、そこは……あっ!? そこ弱いのぉっ! あっあっあっあっあっ!?」
肉壷の天井をこりこりと太い指が引っ掻く。
愛液が溢れ、瞬く間にウィゼルの指ならず手までも汚していった。

「……お前はここを擦られるとすぐに濡らしてしまうのだったな。俺の指をきつく締めてくるのも相変わらずだ」
「嫌……言わないで…………」
顔を真っ赤にして両手で隠す仕種は、初心な乙女の様にも見える。
だがメイメイの下半身は、彼女の意思を無視し、さらなる快感を求めて腰をくねらせていた。

「嫌がりながらもお前のここがこんなに悦んでいるのはどういう了見だ?」
「え!? ……や、嘘、こんなの違っ……ぅあああんっ!」
無意識に淫らがましく踊りだす自分の下半身に驚き、なんとか両手で腰を抑え付けようとした矢先、剥かれた陰核を愛撫されメイメイが叫ぶ。
強すぎる刺激に、敢無く絶頂を迎えぶるぶると痙攣すると糸の切れた人形の様に腰が落ちてきた。
40名無しさん@ピンキー:04/06/19 00:52 ID:jCUZdbj/
絶え絶えの呼吸に合わせて、掠れた声で呟く。
「……ひっ……久し振、りなの、に……こんなの……す、凄、過ぎ…………」
「……すまん、加減が出来ぬ。お前が辛いのなら、ここまでにしておくとするか?」
自分を気遣うウィゼルの言葉に、メイメイは首を横に振り身体を起こした。そのまま向きを入れ替え、天を突く彼の物を自分の場所へと誘ってゆく。
「ううん…………もっと、貴方が欲しい。私の奥深くまで、貴方を思い出させて」

ゆっくりと腰が下ろされた。
入ってくる。
分け入ってくる。
押し入ってくる。
突き入ってくる。
その彼を、膣襞の一つ一つが悦びに泣きながら迎え入れていく。
「お……大き……」
息を吐き、目を閉じて彼の感触を確かめる。
「……動くぞ」
簡潔な言葉と共に、ウィゼルの腰が突き上げられた。

衝撃。
ずん、と深く重く響くそれが、メイメイの腰を中心として身体全体に波紋を投げかける。
「ひぐっ……うっ……あっ…………待、っあ…………あんっ……」
一突き毎に頭が真っ白になる。間断なくやってくる絶頂の光に、理性がその身を崩していく。
「んんっ……! いい、気持ちっ……いいのっ! はぁっ……もっと!」
じゅぷじゅぷと水音を立て、次第にメイメイも自ら腰を振り、ウィゼルに合わせるようにして彼へと自分を打ち付けていった。
41名無しさん@ピンキー:04/06/19 00:55 ID:jCUZdbj/
裸身が踊る。
両手にすら余る程たわわに実る二つの乳房は汗に光り、下から掬い上げるように持ち上げられ、ぐにぐにと為されるままに姿を変えた。
根元から扱き上げられ、深く指を埋められ、ぴんと上を向いた乳首を摘まれ、くりくりと乳輪を撫でられる。
そのどれもが耐え様も無い快楽を訴え、メイメイを狂わせていく。
「はっ、あんっ、そんなっ、おっぱい弄っちゃ、やぁっ」
それが言葉だけの拒否でしかないのは、上気した頬と濡れた瞳が何よりの証拠。
弄れば弄る程円やかな曲線を描く尻がより激しく上下するのを見れば、誰だろうと彼女の乳を玩ばずにはいられないだろう。

荒くなっていく息遣い。
見え始めた終局に、ウィゼルはメイメイの腰を掴み、より速く、深く、強く彼女へと埋め込んでいく。
「あーっ! あーっ! あーっ!」
開放された胸を大きく揺らし、感極まった声で喘ぎ続けるメイメイ。
「中に、出すぞ……!」
「きてっ、きてぇっ! 私のナカにぃぃぃっ!!」
一際大きな声でメイメイが叫ぶと、彼女は内の彼をきつく食い締めた。
「…………っ……!」
「ふあああああ!? ああああああああっ!!」

解き放つ。
どくんどくんと、音さえ聞こえてきそうな勢いで彼女の中に放たれる。
「あっ…………あ……あ……あふ……」
全てを受け止め終わると、力尽きた様にメイメイはウィゼルへと倒れこんだ。

(続く)

すいません、エピローグまでいけませんでした。
あとちょっとだけ、エロも無いけどお付き合い下さいまし。
っていうか誰だよコイツ等。別人だ。
42名無しさん@ピンキー:04/06/19 01:42 ID:A2Q7VYxx
>>41
この行為の後に一気に老け込んでサモンナイト(無印)のウィゼル老ができあがるんですか?(莫逆)

いうほど別人って感じはしないと思うが……なあ?
43名無しさん@ピンキー:04/06/19 02:38 ID:RnTegtdA
おうよ!グッジョブだ!
44名無しさん@ピンキー:04/06/19 03:06 ID:6TE+loJ2
>>41
ぐっジョブでした。しかし筆が早くて羨ましい限りです。しかし渋いなウィゼルよ。
そして後3でエロに登場してないのはギャレオとオウキーニ、ゲンジくらいか。

>>42
>この行為の後に一気に老け込んでサモンナイト(無印)のウィゼル老ができあがるんですか?
どうでもいいがすごいよマサルさんの校長先生を思い出した。

そしてちょっとした疑問なんだがエロSSというのは本番が無ければ駄目ですか?
1.お口あるいは手とかパイズリでご奉仕
2.妄想や何らかのオカズによるひとりエッチ
3.道具で逝っちゃう
あたりは例えばどうかなとふと思った。
45名無しさん@ピンキー:04/06/19 03:10 ID:ev+IhAUj
>>44
問題なしのはず。
つーか個人的にもまったく問題なし。

本番だけがエロだと誰が決めた?
46名無しさん@ピンキー:04/06/19 12:16 ID:K/xnDupt
連休って素敵。
そんなワケで珍しく真昼間から投稿します。これで完結っす。



夜が明ける。
全ての夜を醒ます金色の光が東の彼方から溢れ出し、冷たい夜気の上に降り注ぐ。
星と月を隠し、一夜の夢と幻も包み込んで。
かつて共に歩き、そして二つに別れ今また交わった二人の道は、刹那の邂逅を心に刻み付けまた遠ざかっていく。

「……達者でな」
「ええ、貴方も。星宿の導きが貴方にある事を祈っているわ」
別れの挨拶は簡潔。
語りたい事は幾らでもある。
しかし大きすぎる想いが胸に支え、幾らも形になってはくれない。
「ね〜ぇウィゼル。貴方の頼みを聞いてあげたんだからぁ、ワタシも一つだけ、お願いしてもいいかしら?」
「何だ」

――――貴方と一緒にいきたい

そんな言葉が、思い浮かぶ。
咽喉まで出掛かったその言葉を目の前の男には知られないように、胸の前で合わせた掌に力を込めて内に送り返した。

「……すっごくワガママなお願いなんだけど、もし聞いてくれるなら……うん、ワタシお酒止めてもいいかな」
彼女を良く知る人が聞けば驚きに腰を抜かすのではという提案。
願いが何なのか理解してしまったウィゼルも、思いを殺し応えた。
「お前に断酒など出来る訳が無かろう。それを対価にしようと言うのだから、つまり俺への頼みというのも不可能なものだという事だな」
「にゃはははは。そうね、自分で言ってて無理だわ〜と思っちゃった。冗談は置いといて、こっちが本当のお願いなんだけど……」
47名無しさん@ピンキー:04/06/19 12:18 ID:K/xnDupt




「こんにちはー。ご注文の品、お届けに上がりましたあ」
扉を開け、明るく弾む声が室内に響く。

「待ってたわよ〜! あんまり遅いんでこれからそっちに直接取りに向かおうかと思ってたところだったんだから!」
「あはは、ごめんなさい。ちょっと他所のお得意様の所で捕まっちゃってて……」
ぺこりと頭を下げ、パッフェルは愛用のバスケットからどこにそれだけ入っていたのかという数の酒瓶を取り出し、次々とテーブルに並べ

ていく。
下戸が見ればそれだけで酔いそうな光景に、メイメイは目を輝かせた。

「おおお〜♪ どれどれ、早速一本開けようかしら。アナタもどう?」
「ワタシまだ一応バイト中ですよメイメイさん……これが終わったらいつものケーキ屋さんに行かないといけませんし」
「あらそう? ちょっとくらいなら大丈夫だと思うんだけど」
苦笑と共に申し出を断るパッフェルに、残念そうな表情。

「それじゃ、これで失礼しますね。毎度ありがとうございましたー」
くるりと背を向け帰ろうとしたパッフェルだが、ふと壁に掛けられた一振りのカタナに目を奪われた。
「あれ……メイメイさん、こんな所にカタナ飾ってましたっけ? ほらここの白蓮の紋とか凄く綺麗だし見たことあるような気がするんで

すけど記憶が曖昧なんですよねえ」
「ほぇ……あっ!?」
するとメイメイは、悪戯がばれた子供の様にびくりと肩を竦ませ、慌ててカタナを壁から外し背後に隠した。
「あちゃあ……神隠しが切れてたの気付かなかったわぁ。迂闊だった……」
あからさまにまずい物を見られたという態度のメイメイ。
48名無しさん@ピンキー:04/06/19 12:19 ID:K/xnDupt
パッフェルの目に好奇心の光が灯る。
「んんん? な〜んか怪しい……ひょっとしてイカガワシイ品だったりしません?」
「そ、そんなんじゃないわよぉ! ただ……」
「ただ?」
「う……な、何でもないから! あ、ほら、早く帰らないとバイトに遅れちゃ」
「今日は遅刻します。さあそのカタナは一体何なんですか? ほらほら素直に喋っちゃえば楽になりますよ〜♪」
常ならぬおろおろとしたメイメイに、パッフェルは益々好奇心を募らせ、得体の知れない気迫を放ちながら壁際へと追いやっていく。
さながら捉えた獲物を追い詰めいたぶる事を楽しむ獣の様に。

「ちょっとパッフェル!? 人の話したくない過去をあれこれ詮索するのは良くないわよぉ!」
苦し紛れのメイメイの一言が、パッフェルの手をぴたりと止めた。
「……あ……ごめんなさい。ワタシってば、いつも本心を隠してるメイメイさんがこんなに慌ててるの見たの初めてだったから、面白くてつい……」
メイメイの言葉は己にも通じるものがあったのだろう。しょんぼりと肩を落として申し訳なさそうに謝るパッフェル。

「そ、そんなに落ち込まなくてもいいから。カタナを見つけられちゃったのはこっちの落ち度だったんだし。もう正直に話しちゃうけどこのカタナはあまり人には見せたくなくて、でも常に目の届く所において置きたかったのよ」
こうなっては仕方が無いと溜息を漏らし、今度は逆にパッフェルを慰めながらカタナを胸に抱く。
カタナを見るメイメイの瞳に、パッフェルが一つの推測を漏らした。
「そのカタナ……何かの思い出とか、ですか?」
「そうねぇ……思い出はもうあるから、これは思い出じゃなくてまた何時か逢えますようにっていう約束の証かな」
どこか懐かしむようなメイメイを、パッフェルは狐につままれたような顔で見ていた。
「驚きました……メイメイさんにもそんな人がいたんですねえ。相手は百年物の名酒だ〜とかいうオチじゃありませんよね?」
「失礼しちゃうわぁ。こんな佳人が男性に恵まれずずっと独りだったとでも言いたいワケ?」
「あはははは。で、その男性ってどんな人なんですか?」

くい、と一口酒を含み、いつものにやけた顔でメイメイが答える。
「それはぁ…………乙女の秘密、ってコトで♪」
49名無しさん@ピンキー:04/06/19 12:28 ID:K/xnDupt
以上で誰も思いつかないだろうSS第二弾、ウィゼル×メイメイさん 終了。
誤字が多いよヽ(`Д´)ノとお怒りの方、申し訳ない。
苦笑いしながら読んでくれると助かります。
何となくメイメイさんが書きたくて、じゃあ相手は誰にしようかと考えていたら悪魔が囁きました。
そして短めのプロットだったのに終わればヤッファ×ドライアードより長ぇ……
全部ゴウセツのせいです。調子乗りすぎた_| ̄|○
次は12スレ目の949氏や>26氏のリクがあるのでカイル×アティいかせていただきます。エロエロは厳しいですが。
マイナーしか書けないなんて言わせないっ。
いや無理だ……所詮駄作量産機に過ぎぬこの身では……珍しさが無いと読んでもらえない気が……
次は燃えを出来る限り無くしてコンパクトにいこう。うん、頑張る。
50名無しさん@ピンキー:04/06/19 13:08 ID:uB+ahY8V
素晴らしい。メイメイさんがいじらしくてGJ!
萌えも燃えも楽しめるのは凄いと思うぞ。長くても
自分はオッケーなんだが。
51名無しさん@ピンキー:04/06/19 15:16 ID:4Vy3v2KS
グッジョブです!
メイメイって完璧なイメージがあるんでこういう感じの彼女はとても新鮮でした。
カイル×アティも好きなんで期待してます。
52名無しさん@ピンキー:04/06/19 17:31 ID:xsjQqQpR
GJです!!、ウィゼルとメイメイの大人っぽいSS、堪能させて頂きました〜。
てゆーかメイメイさんが可愛らしいなぁと感じました。

マグナ×アメルの方は今手直ししてるんでその内上げます。
まぁ超駄文なんで、期待すると損しますが出来るだけ努力します。

カイアティも楽しみにしてます!、頑張って下さい!!
53名無しさん@ピンキー:04/06/19 19:39 ID:KcaB9LYp
すげぇッス…萌えるSSは数あれど
燃えと萌えを両立させられるその手腕に感服いたします。

燃え減らすなんていわないで今の感じで是非突き進んでください!
54名無しさん@ピンキー:04/06/20 00:02 ID:0Y4zBlf8
今晩は。
前回ウィゼル×メイメイSS投下した者です。
毎度SS投下させてもらっている時間なんですが
>52氏のSSをお待ちした方が良いでしょうか?
SSが混じるのはこのスレ的にどうなのでしょう?

55名無しさん@ピンキー:04/06/20 00:32 ID:hUAQLtOp
>>54
今までもSS投下が同時進行してる時があったし別に構わないと思うよ。
というわけで待ってます。
56名無しさん@ピンキー:04/06/20 00:36 ID:cbINYcj9
早く読ませてくれ。いや、読ませてください。ハァハァハァハァ
57名無しさん@ピンキー:04/06/20 00:54 ID:0Y4zBlf8
それではカイル×アティSS投下させていただきます。
今回は燃え無し、コメディ風味ラブラブ仕立てでお送り……してるつもりです。
ではどうぞ。


「先生……」
「あ……んっ……ん……」
半ば強引に彼の舌が唇を割って入り込んでくる。
初めての時は驚き噛み千切りそうになってしまったそれも、少しずつではあるが慣れてきた。
おずおずと、自分からも彼を求めるように動いていく。
別の生き物のようにくねくねと踊り身を絡ませ合う舌に、身体が熱を帯びてくるのがはっきりと分かる。

「ぷはぁっ…………カイルさん……」
息苦しくなってきたのか、唇を離しアティが彼の名を呼んだ。
「先生……今日こそは、いいだろ…………?」
服の上からでも分かる豊かな膨らみに手を這わせ、首筋へと口付けていく。
「んっ……で、でも……隣の部屋にソノラが寝てるし、やっぱり……」
朱に染まった頬を隠すように俯きながら、やはりいつもの様にどこか煮え切らない返事。
彼女の答えに、大きな落胆とほんの少しの苛立ちと、傷つけたくないという強い思いが交じり合った溜息が漏れた。
しょうがねえな、と呟きそれならせめてその柔らかな感触だけでも楽しもうと乳房を弄っていた両手を太股へと運ぶ。

緩急つけたカイルの指遣いに、アティの吐息が艶を含んできた。
「はぁ……ぁ……だめ…………あぁんっ……」
今までこういった事にまるで免疫の無かった身体は、呆気なく彼の手で高められていってしまう。
しかし、何時の間にか開いていた両脚の付け根へとカイルの手が伸びていった時、はっと驚いたようにアティはきつく脚を閉じ、彼の手を拒んだ。
「あっ!? か、カイルさん、そこは駄目です!」
今まで為すがままにされていたにも関わらず、そこに手が近づく事だけは初めてこういう事をするようになった日から頑なに拒み続けるアティに、カイルは再び大きな溜息を吐いた。



58名無しさん@ピンキー:04/06/20 00:55 ID:0Y4zBlf8




「……って訳でよ。未だにシてねえんだ俺達」
此処へスカーレルを引き連れてきて早一時間。
明らかに不満そうな顔をして、カイルは隣に座る彼へとぼやいた。
薄暗い室内には、酒と煙草と、“そういった”手合いの者だけが持つ匂いが充満している。
どんな街にでもある路地裏に隠されるように建つ酒場で、二人の男はカウンターに並びグラスを傾けていた。

カイルの言葉に、スカーレルは信じられないと目を丸くする。
「何それ。アナタ本当にカイル? まさかカイルの姿をした別人じゃないでしょうね?」
「うっせえな。オレだって本当は押し倒したいんだよ。だけど先生はよ、初めてオレが……船に乗せてえって思えた女なんだ。そこらにごまんといるような軽い女みたいに扱えるワケねえだろ」

そう言うと水を飲むかのように度数の強い酒を流し込んでいく。
アルコールが喉を焼く感覚だけが、僅かな間だけカイルの胸に溜まった鬱憤を晴らしてくれる。
どんな時も度胸と威勢の良さを誇りとし真っ直ぐにぶつかっていく男が、一人の女性にどう接したらいいのか分からず悩み手を拱いている姿は、スカーレルに新鮮な驚きを与えた。
「あらあら……アナタにも人並みの臆病心みたいな殊勝なモノがあったのね。こんなカイルが見れるなんて、やっぱりセンセって只者じゃないわ」
「……お前、今までオレを何だと思ってやがったんだ? オレだって迷ったり悩んだりする時だってある。お前の言い分だとまるでオレが能天気な馬鹿みたいに聞こえるじゃねえか」
半眼でスカーレルを睨む。
しかし酒に濁った目に普段のような烈火の勢いは無く、スカーレルにとっては酒場の低い天井に漂う紫煙よりも存在感の無いものだった。
「別にそんな事一言も言って無いじゃない。被害妄想よソレ」
「はん、どうだか……」
スカーレルに浴びせる文句でさえ覇気が無い。
ぐったりとカウンターに突っ伏す海賊カイル一家の頭目らしきモノに、呆れた溜息を吐きながらスカーレルが尋ねる。
59名無しさん@ピンキー:04/06/20 00:56 ID:0Y4zBlf8
「で、悩める船長サマが、どうしてワタシにそんな話を?」
「あー…………だから、その、な。お前だったらこういう時、どうすっかなーって思ってよ……」
「指差してアナタを笑うわ」
「殴るぞ」
くすりと忍び笑いを漏らし、スカーレルがグラスを一口舐める。
「やあねえカイルったら。そんな本気の目しなくたって」
「オレは恥を忍んでこうやってお前にぶちまけてんだぞ? 茶化すんじゃねえよ、ったく」
益々不機嫌そうな表情を浮かべる。
カイルの手が掴む辺りのカウンターの縁が、べきりという音を立てた事に酒場の店主が気付いてないのを確認し、スカーレルは胸を撫で下ろした。

「ふう……ま、あまり深刻にならない方が良いんじゃない? アナタの良さはその気概だと思うし。落ち込んだり悩んだりしてる姿は、やっぱりセンセも見たくないだろうしね」
「……やっぱりオレ、落ち込んでる様に見えるか」
「それはもう。まさか気付かれて無いとでも思ってたの?」
流石にこれ以上からかうのは危険過ぎると判断し、真面目に答えを返す。
下手をすれば酒の勢いに任せ本当にこの場で暴れかねないと危惧してしまう程、今のカイルは荒んでいた。
そして彼が本気で暴れればこんな小さな酒場のゴロツキなどいくら束になろうとも問題無く、酒場諸共叩き潰してしまえる事も、スカーレルは理解していた。
誰にも知られず場末の酒場を一つ救い、ふっと笑みを漏らす。
ワタシって偉いわよねー、と呟くスカーレルに、彼の手の中のグラスだけが、からん、と氷を鳴らして返事をした。
「そうか……悪いな、不味い酒に付き合わせちまってよ。お前に愚痴ったら少しは胸の支えも降りたぜ」
漸くそれらしい助言を得て、藁にも縋る思いだったカイルの心に少しだが光明が差す。
「貸し一つよ? 勿論ここの御代もアナタ持ちでね」
嫣然としたスカーレルの笑みはやはりいつ見ても捉え所の無い不思議な雰囲気を醸し出していた。



60名無しさん@ピンキー:04/06/20 00:57 ID:0Y4zBlf8




夜。

草木も眠り、恋仲の二人の会話がやがて睦言へと姿を変えていく時間。
今日こそはそういった流れになる前に部屋を辞去しようと固く決意していたアティだが、気付けば昨日の二の舞を踊っている自分がいた。
「かっ、カイルさんっ……あっ……今日、は……っふあっ」
いつもと違う。
そう言おうとした言葉は彼の指に塞き止められアティの中に留まった。

――いつもより、激しい気が、する……

焦点の合わない目で、それでも必死で彼の顔を追いながら考える。
だがアティの思考は首筋を辿るカイルの舌にたちまち掻き消されていった。

心の中で拳を握り締める。
よし、ここまでは順調だ。
普段よりも入念に、そして慎重に彼女を導いてきた。
多少の強引さもあったが、それにも彼女はすぐに順応したようで、今では昨日よりも上気した頬と荒い息遣いでカイルを見つめている。
スカーレルの言葉を思い出す。
『アナタの良さはその気概だと思うし……』
言われてみれば確かにそうだ。自分が他人に自慢出来る事なんて、腕っ節と思い切りの良さくらいしか無い。

――今日ばかりはオレの言う事も聞いてもらうぜ、先生

心の中でそう告げ、カイルはまだ一度も許されていない彼女の下半身へと侵略を開始した。
61名無しさん@ピンキー:04/06/20 00:58 ID:0Y4zBlf8
「ふぅ……ぁ……ぁ……? っ、あ!?」
激しい愛撫に呆然としていたアティの頭は、何時の間にかカイルの手が絶対に気付かれてはならない場所へと近づいている事を知り、がんがんと警鐘を打ち鳴らして四肢へと指令を飛ばした。
しかし今日はそれまでの刺激が強すぎたせいもあり、そこを護るのが一瞬だけ遅れてしまう。 
閉じられた脚の間をすり抜け、遂に秘所へとカイルの手が――――

伸びなかった。
本当に寸前の所で、アティの手が股間をしっかりと防いでしまったのだ。

「かかっ、かっ、カイルさんっ!! ここだけは駄目ですって、いつも……!」
涙目でカイルを見つめるアティ。
目に涙を溜めて上目遣いにこちらを見上げてくるアティの表情はもうどうしようもなく魅惑的で、つい言う事を聞いてしまいたくなる魔力を秘めているのだが彼女はそんな自分の魅力に全く気付いていない。
ともあれ、いつもならここでカイルが自分の願いを聞き届け、不承不承ながらも解放してくれるという事だけは分かっていた。

なのに。
「いいや。今日は見せてもらうぞ先生、その先までじっくりとな」
目の前が真っ暗になるような宣言と共に、再びカイルの手が動き出した。
62名無しさん@ピンキー:04/06/20 01:03 ID:0Y4zBlf8
「えっ、えええっっ!? や、ちょっと、あのっ……やっ……!!」
狼狽するアティの手を、ゆっくりとそこから剥がしていくカイル。
アティは勿論そうはさせまいと腕に力を込めるが、力勝負でカイルに勝てる要素など端から何処にも無い。
「やめてっ! やめて下さいカイルさんっ!! 駄目なんですってば!」
あっという間にアティの両手はカイルの右手に捕まえられてしまった。
空いた左手がゆっくりと純白の布を捲ろうと迫る。
「悪い先生、嫌がるのを無理やりってのは心に痛えが、もう我慢が効かねえんだ……」
膝を立て抵抗しようとするアティの脚を、間にねじ込むように腰を入れて割り開いた。

「あ、ああ…………」
絶望が近づいてくる。
カイルさんの手が。
わたしの。
絶対に知られちゃいけない場所に――――!!




「だめえええええええええええええぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」




大人の背丈ほどもあろうかという石の拳が、カイルを直撃しドアを巻き込んで轟音を立てながら廊下の壁へと突き刺さった。

(続く)
63名無しさん@ピンキー:04/06/20 01:35 ID:P8t2FD2j
FUTANARY?
64名無しさん@ピンキー:04/06/20 01:53 ID:Od6R6vH1
生えて無いんだろw
65名無しさん@ピンキー:04/06/20 02:31 ID:hUAQLtOp
>>62
カイアティキター!!
たまりませんハァハァ続きを待っております!!
あと、スカーレルの一人称は「アタシ」だったような。

>>63-64
当たってるにしろ外れてるにしろ先の展開予想を書き込むのはよくないぞ。
66名無しさん@ピンキー:04/06/20 12:09 ID:fez1ItGi
すいませんすいません、底の浅いSSでホントすいません。
読んだ瞬間にオチが想像できてしまうような駄作ですが、どうか完結するまでは生暖かい目で見守ってやって下さいませ_| ̄|○
分かってたもん、選択肢が二つしか無い以上あっという間に看破されるのは ・゚・(´Д⊂ヽ・゚・
お約束でも読めるSSを書ける様な筆力が欲しい……
過去スレの神達はもう降り立ってくれないのでしょうか。
67名無しさん@ピンキー:04/06/20 12:54 ID:cpAA7Bcd
>>66
いや、カイアティ大好きなんで全然構いませんよ!
ただ最後のアティの悲鳴の前に、心の中のセリフを入れたのが問題だったんだと思われる。
あれがなきゃ分からなかったと思うよ。
68名無しさん@ピンキー:04/06/20 14:27 ID:fez1ItGi
昨日より後れてしまいましたがお昼の投下。
あ、人称の指摘ありがとうございます。
かなり適当に「確かこんな感じだったよね」で書いてますのでヘンだったら言って欲しいっす。




「っていうか召喚術使うかフツー!?」
案内された席に着き開口一番、向かいに座るヤードに不満をぶつける。あちこちに巻かれた包帯が痛々しく見えるが本人はいたって健常そ

のものらしい。
室内中に響き渡ったカイルの怒声に、周りの視線が集まった。
「か、カイルさん。お願いですからあまり大きな声は……」
慌ててカイルを制しながら、ヤードは周囲の人々へ頭を下げる。
生まれて初めて経験する異様な雰囲気に、カイルもつい口を噤んでしまった。
「……おいヤード。オレ思うんだがよ、この店はオレにゃ絶対無理だと思う」
先ほどより大分トーンを落とした声で囁く。
「ええ。私もたった今普段の感覚で選択してしまった自分の愚かさを激しく後悔していたところです」
見上げる天井には豪奢なシャンデリア。床に敷き詰められた絨毯は毛足が踝ほどもある。
純白のテーブルクロスがかけられた円卓にカイルはそわそわと居心地悪そうな顔で頬杖をついた。

注文を取りに来たウェイターが明らかに訝しげな視線を送りながらも、無言でメニューを回収し再び厨房の奥へと消えていく。
問い質したい事は山ほどあるのだろう。だが客は客、どのような格好をしていようともそれなりの礼を尽くさねばならぬという気構えは多

少なりともカイルにも伝わってきた。
「ま、こんな所ヤードに店選ばせたりしなかったら一生縁が無かっただろうからな。楽しまなきゃ損ってモンか」
持ち前の前向きさでそう自分を納得させ、ぎしりと椅子を軋ませながらカイルは呟く。
ヤードの方もどうやら開き直ってしまったらしく、未だ突き刺さる視線に極力気付かないように振舞っていた。
それでもカイル程の肝の太さは持ち合わせてはいないようで、口の端がひくひくと震えるのは止められそうになかったが。
69名無しさん@ピンキー:04/06/20 14:30 ID:fez1ItGi
「それで、私に相談とは一体何でしょう」
「ああ、スカーレルの野郎はもうアテになんねえからな。となるとお前くらいしか頼れるヤツがいねえんだよ、ヤード。まず昨日のアレから話さなくちゃならねえんだが……」
そう前置きながらカイルは昨晩の騒動の始終を語りだした。



「……では、あの“巨像の拳”はアティさんが召喚したものだったのですね。彼女とその件について話そうとしたら話題を変えようとするので、大方の予想は付いていましたが……」
詳しい事情を当事者の片割れから聞きながら、運ばれてきた子羊のローストを上品な手つきで切り分け、口へと運ぶ。
あんな量でよく食った気になれるよな、と益体も無い事を考えながらテーブルの縁に足を掛けカイルはヤードの次の言葉を待っていた。
因みに自分の分は頼んでいない。マナーがどうとか言われるのが目に見えていたから。
「しかし……カイルさん、無理矢理迫るというのはやはり失敗だったのでは」
「ああ、オレも流石にやりすぎたと思ってる。でもあの時はなんつーか、こう……ほらお前も男なら分かるだろ? どうしても退くに退けねえ時ってモンがあるのは」
「え、ええまあ。ですがアティさんは、その、そういった事は不慣れだったのでしょう? だとしたら不安や恐れがあって当然の筈です。カイルさんに肌を見せるのだって勇気を振り絞っての結果だと思いますよ」
僅かに言葉を詰まらせながらヤードが言う。
「アティさんがそこまで頑なに拒むのは何か理由があるのでしょう。それでも彼女が貴方を心から信頼し、想いを寄せているのは間違い無いんです。ならカイルさん、貴方は彼女の信頼に応え、待ち続けてあげるのが優しさではないでしょうか」
「確かに……そういう考え方もアリだよな……いや、先生にはそっちのやり方で接するのが正しかったかもしんねえ……」
あの島での一件からいつの間にか欠かすことの出来ない海賊一家の一員となっていたヤード。静かに皆を見守り、気付かない所で支えてくれる彼の言葉は、深い含蓄を持ってカイルを頷かせた。
「ヤード、恩に着るぜ! やっぱりお前に相談して正解だったわ!」
豪快な笑い声と共にばんばんとヤードの肩を叩く。
70名無しさん@ピンキー:04/06/20 14:32 ID:fez1ItGi
カイルの傍若無人な振る舞いはついに許容値を超えてしまったのだろう。
向こうの方から慌てる事無く、しかし猛烈な速さで足早に歩いて来る支配人を見ながら、この店には二度と来れないなと肩を叩かれる痛みに顔を顰めつつヤードは思った。




同時刻。
カイルとヤードがその店を追い出されようとしていた時、通りを一つ越えた場所にある喫茶店でソノラとアティは昼食を取っていた。
といっても実際に食事に手を伸ばしているのはソノラのみ。
アティの背にはノロイでも憑いてるんじゃないかという陰が降りている。
「…………あ、あのさ先生? 早くしないと、折角の料理が冷めちゃうよ?」
無言。
「えっと。先生が話してくれないと、あたしも何にもアドバイスとか出来ないし……」
無言。
「ほらこのサンドイッチ美味しいよ!? 先生にも分けてあげるからそっちのサラダもらってもいいかな?」
無言。いや頷きが一つ返ってきた。

――こんな状況どうしろってのよー!

声にならない叫びを上げ、滂沱と涙を流すソノラ。
朝から明らかに元気の無い様子だったアティを少なからず心配していたソノラは、彼女の昼食の誘いに二つ返事で了承し、出来れば二人で話したいというアティの提案を飲んでこの店へと連れて来た。
だが注文が終わり、さあ相談はという段に来てアティは貝のように口を閉ざしてしまった。
あとは瞬く間に沈降していく彼女をどうにか浮上させようといろいろ手を尽くしてみるものの、まるで効果は無く今に至る。
「あう〜……」
テーブルに顎を乗せ、参ったとソノラが呻く。
71名無しさん@ピンキー:04/06/20 14:34 ID:fez1ItGi
実を言えば彼女達がこの店に入ってからというもの、人目を惹きつける容姿を持ったこの二人に両手では足りない数の男性が声をかけようとしていた。
片方は傍にいるだけでその身に溢れる元気を分け与えてくれそうな溌剌とした少女。もう一方は紅玉を溶かし込んだような長髪を靡かせ見ているだけで心が落ち着き和んでいくような穏やかな娘。
そんな二人が男無しでいるとあれば、お近づきになろうという者がいない方がおかしい。
だがあと数歩というところで、彼等は一人残らずアティの放つ視認すらできそうな負の気配に怯み、すごすごと退散していったのだ。
そんなアティの威圧の気を一身に受け続けるソノラの心労は推して知るべし、である。

「…………もしれない」
実際にはそれほどの時間が経っていたわけではないが、ソノラにとって永遠とも思えた沈黙の末、やっとアティの口から言葉が漏れた。
「え? なになに?」
ずい、と身を乗り出しアティに詰め寄るソノラ。
難攻不落かと思われていた敵城に蟻穴が空いた。この好機を逃す手は無い。
最早一言一句すら聞き漏らすまいといった真剣な目に、若干の怯えを交えながら蚊の鳴く様な声で、アティが再び繰り返した。
「わたし、カイルさんに嫌われちゃったかもしれない…………」
72名無しさん@ピンキー:04/06/20 14:38 ID:fez1ItGi
それから三十分。ソノラは自慢の銃を分解、整備する時よりも気を配りながらアティの心を開いていった。
「成る程ね。で、思わず召喚術でぶっ飛ばしちゃった、と……」
一通りの事情を聞き、背もたれに深く体を預けながら腕を組む。
「……うん」
しゅん、と項垂れるアティ。
あどけなさの残る顔立ちな事も相まって、今の彼女はソノラの目からは年上の女性にはどうやっても見えなかった。
船の上で常に最年少として扱われてきたソノラは、まるで妹が出来たかのような錯覚に心を擽られつつ、優しくアティに語り掛ける。
「ねえ、先生。今の話を聞いた分だと、先生が気に病む事なんてなーんにも無いよ。それはアニキが一方的に悪い! まったくもう、女の子の秘密を無理矢理暴こうなんて何考えてんだろ、あのバカアニキは」
「そ、そうなのかな」
「そうそう。なんだったら次に顔合わせた時にもう一発食らわせちゃったっていいくらい」
ぐっと拳を握り締め力説するソノラに、おずおずとアティが異を唱えた。

「でも……男の人が、その……え、えっちな事を我慢できなくなっちゃうのは知ってるし。わ、わたしもカイルさんだったら……って思ってるんだけど……」
ごにょごにょと言葉尻が弱く消えていく。
「だけど?」
「だ、だけど、あ、…………を見られるのが怖いの。カイルさん、絶対変に思うから」
口に出してソノ場所を言うには羞恥心が強すぎて、言葉を濁らせながらアティは俯いた。
対するソノラも、やや顔を赤くしながら、何気ないフリを装ってオレンジジュースに手をつける。
「それだって普通なんじゃない? あたしも経験あるわけじゃ無いから何とも言えないけど、は、初めてならそう思ったって不思議じゃ……」
73名無しさん@ピンキー:04/06/20 14:40 ID:fez1ItGi
ソノラの言葉に、しかしアティはふるふると首を横に振った。
「そうじゃないの。わたし……」
言い淀む。

――言うべきか。でも……

軍学校の時の記憶が蘇る。
それこそ決死の思いで打ち明けた女友達は普段の彼女からは想像もつかない程動揺し、搾り出すように『すまん、私には掛ける言葉が見つからない』とだけ言って逃げてしまった。
あの時はっきりと自覚した。自分は変なのだと。
以来そういった話にはまるで近寄ろうともせず今まで生きてきた。
異性と距離を置き、同じ女性同士であっても裸の付き合いは出来るだけ避けるようにしていく内に、いつしか悩みも薄れていった。

そんな時に出逢ってしまったのだ、彼と。
それまでの努力など水泡に帰した。
初めて抱いたこの人の傍にいたい、一番近くで見ていて欲しいという気持ちは抑えようが無く、それ故に彼にだけは絶対知られたくないという思いとの板挟みに悩まされた。

彼に全てを委ねたい。けれどもし、彼がわたしを受け止めてくれなかったら。
その後が想像も出来ない。
いつまでも立ち止まってる訳には行かないのに、踏み出す一歩がとてつもなく恐ろしい。
一体、わたしはどうすれば――――
74名無しさん@ピンキー:04/06/20 14:42 ID:fez1ItGi
「ちょ、ちょっと先生!? いきなりどうしたのよ!?」
何と目に涙を浮かべ始めたアティに、心底驚いてソノラが彼女の顔を覗き込んだ。
「ソノラぁ……わたし、どうしたらいいのか分からない……」
溢れる一歩手前の潤んだ瞳で、ソノラを見上げる。
何ともいえないアティの表情に、くらりと意識が一瞬暗転するのをソノラは感じた。

――待てあたし。あたしにそういう属性は無い筈でしょ

胸の内に起こった感情に厳重に蓋をし釘を打ちつけ鎖で縛り、深層意識の海の底へと沈める。
だがこのまま流れていくのはまずいと何かに促され、深呼吸を一つし、遂にソノラは意を決してアティの核心へと切り込んでいった。
「……先生の秘密って、一体何なの? 同じ女のあたしにも打ち明けられないようなコト?」

長い、長い逡巡。

「…………絶対に、驚いたりしない?」
「うん、しないしない」
「聞いても、今まで通りにしていてくれる?」
「うん、するする」
「他の人に言ったりするのも駄目だからね?」
「言わないってば」

ソノラの耳に手を当て、アティが囁く。
「あ、あのね。わたし…………」




その日の午後。
街の目抜き通りを腹を抱えて爆笑しながら走り抜ける少女と、その後を追う蒼く光る剣を振りかざした女性の姿に、あれは今度新しく行われる祭りの余興かと街中の住民が口々に噂した事を二人は知らない。

(続く)
75名無しさん@ピンキー:04/06/20 14:46 ID:fez1ItGi
お昼はここまででございまふ。
あと一回で完結予定です。夜に投下できるかはちょっと不明です。ごめんなちい。
ってかあとはオチつけるだけなのでぶっちゃけいらないかも……
そういえば先生とソノラってタメ口聞いてましたっけ?
何となくソノラには友達っぽい感じで語ってた印象があるのですが。
76名無しさん@ピンキー:04/06/20 14:54 ID:FOVjSSAe
>>75
リアルタイムで読ませていただきました、相変わらずグッジョブです!
やっぱり海賊一家はいいなあ…。
完結編も楽しみにしております。

>そういえば先生とソノラってタメ口聞いてましたっけ?
アティはソノラを呼び捨てしていましたが、ですます口調で話し掛けています。
あと、ヤードはエンディング後は島に残って先生やってます…。
あと個人的にややこしいポイントと言えば、先代はカイルの父親ではなくて
カイルとソノラは血の繋がりがないとか、
ヤードは基本的には「さん」づけで呼ぶけど生徒とソノラの事は呼び捨てとか。
77名無しさん@ピンキー:04/06/20 14:57 ID:FOVjSSAe
いや、ですますじゃなかったっけな…とりあえず完璧タメ口ではなかった気が。
78名無しさん@ピンキー:04/06/20 15:07 ID:fez1ItGi
即答&ご感想に感謝を。
うぁぁヤード船に乗ってないんかよ……
カイルEDで出てきてなかったから書きながらイヤな予感はしてたんですが……
あ、この次のネタ&キャスト募集中です。必ずご期待に沿えるように……とは言えないけど
いけそうなら頑張りますので、何卒ネタをお授け下さいまし。
79名無しさん@ピンキー:04/06/20 15:24 ID:UBTKyDxU
>>78
本命のアティたん分は今回のでハァハァさせて頂いたので
次回はスカかヤード辺りの男キャラを使ったSSを読ませて貰いたいたいが…
この場合やはり女性キャラでリクすべきなんだろうか。
ヤードならミスミ様との授業でハァハァなやつキボン。
80名無しさん@ピンキー:04/06/20 15:24 ID:fez1ItGi
すまんです、良く考えたらSS書きが来るこのスレでネタくれってとんでもねーアホ言ってる事に気付いた。
申し訳ない、バカの戯言だと思って流してください。
81名無しさん@ピンキー:04/06/20 15:37 ID:cbINYcj9
カイアティ大好きだ。GJ!いつもながら筆が早い。
続き楽しみに待ってます。

>79
ヤードとミスミはエロくて(・∀・)イイ!! 
授業なんていいネタもあるし。道具もあるし。筆とか。
82名無しさん@ピンキー:04/06/20 15:50 ID:UBTKyDxU
>>80
最近は正直自分で書くより人様のが読みたいのでネタの提供します。
83名無しさん@ピンキー:04/06/20 17:05 ID:PWOHOkJv
アヤ×カシスSS求めてこのスレまで来たが、やっぱり倉庫にもなかったな・・・
私はやっぱり変わり者なのか_| ̄|○
84名無しさん@ピンキー:04/06/20 17:28 ID:glaYubpz
ナツミ×クラレットかトリス×アメルなら女同姓カプであるほうだけど
アヤ×カシスは見たことないなぁ
85名無しさん@ピンキー:04/06/20 21:26 ID:E98ujGDn
ロッカ×トリスとか、リューグ×トリスとか。
王道から少ーしばかり逸れたカプがあんま出ないよね。
というより2モノが少ないかorz
86名無しさん@ピンキー:04/06/20 21:34 ID:wzvaqfA/
2は公式の組み合わせがあまりにも前に出すぎて書き辛いってのが大きいのでは。
自分この間2買ってやり始めたんですけど、あれはマイナー組書くの大変そう……
87名無しさん@ピンキー:04/06/20 22:29 ID:iZYqwCzf
でも過去にネスルゥ書いた猛者がいたな
88名無しさん@ピンキー:04/06/20 23:19 ID:hpw+a+TF
レシユエも相当マイナーな部類じゃないのか?
89名無しさん@ピンキー:04/06/20 23:36 ID:wfI2UK3a
うん、そういった意味も含めてあの二作は感服したなあ。
いつかあの域にまで辿り着けるといいな。

すみません、今夜の更新なのですが間に合いそうに無いっす。_| ̄|○
明日ちと早いので……
期待して待っていた方(いるのか!?)、申し訳ないです。
明日の22時前にはなんとか投下できるよう頑張りますのでお許しを。
90名無しさん@ピンキー:04/06/21 00:02 ID:N5vExuhq
>>89
そうか。頑張っておくれ。
無理をせずじっくり良い作品が出来るのを待ってるぞ。
あと、キャラの言葉遣いや細かい設定などについてはサモナイ系のサーチで探すとかググって
夜会話とか見てみると結構参考になるかと思う。余計なお世話だったらスマンが。
3だと大抵のキャラのはあると思うので。

しかし2の夜会話はキャラによっては全く見当たらんな。
レオルドとか完全版を拝見したいな・・・・・
91名無しさん@ピンキー:04/06/21 01:06 ID:pDKf15RH
レオルドないねぇ…。
92名無しさん@ピンキー:04/06/21 01:28 ID:p/pbkHrQ
レオルドの素体は生体コンピューターで、装甲の下には幼女が居るとか考えたころがあるな……
93名無しさん@ピンキー:04/06/21 01:38 ID:pDKf15RH
夢を見るな。儚いぞ。
94名無しさん@ピンキー:04/06/21 10:36 ID:PWH7cM+r
>>88
単に人数が少ないマイナーと、人気カプに反するが故のマイナーでは結構違うもんだけどね。
気分的には前者のが楽かもしんない。
95名無しさん@ピンキー:04/06/21 10:39 ID:PWH7cM+r
>>84
非エロの話だよね?
96名無しさん@ピンキー:04/06/21 11:21 ID:hJWc5aTg
百合でエロなんて一つか二つくらいしか知らんよ・・・一般サイトの非エロSSの話ね。
97名無しさん@ピンキー:04/06/21 19:23 ID:tZBoLRJD
>>94
その場合、レシユエは前者、それ以外のユエル絡みはすべて後者になるのかな?
(例えばマグユエの話題が出ると必ずレシユエ派の反論が入るし)
といってもカッコ内は2ch限定だが
98名無しさん@ピンキー:04/06/21 19:42 ID:rmg+sfjN
カプというとその他よく話題になるのが、公式設定か否かあるいは
そのキャラ同士に接点があるか無いかとかかな。

801になってしまうが自分の見た奴で一番ハァ?と思った組み合わせは
サーチで登録されてたサイトの紹介文にあったイクシア×1の魔王主人公(男)。
まあどんな組み合わせでやろうが個人の自由だけどな。
99名無しさん@ピンキー:04/06/21 19:56 ID:fLd08KGU
>98
ハァ?どころか…
100名無しさん@ピンキー:04/06/21 22:00 ID:T66um/O+
ぎりぎり間に合った! カイル×アティSS 投下いたします。


自分に宛がわれた船室のベッドへと、ばったり倒れこむ。
うつ伏せになったその表情を窺い知る事は出来ない。

――もう、最悪……

後悔の念が後から後から浮かんでくる。

アティの“秘密”を聞いたソノラは、初めの内こそ神妙な面持ちだった。
肩を掴み、しっかりとこちらの顔を見据えて応えてくれたのだ。
「安心して先生。アニキなら先生の秘密もちゃんと受け止めてくれるから。先生には悪いけどアニキとの付き合いはあたしやスカーレルの

方がまだまだ長いんだからね。そのあたしが大丈夫って言ってるんだよ。だから……」
その言葉はアティにとってこの上なく力強く、心の迷いを晴らしてくれた――――ように思えた。
ソノラが吹き出すまでは。

「だ、だか……だから…………っく、ぷ。うっく……くく」
よく見れば肩を掴む手がぶるぶると震えている。やがてその震えは彼女の全身に達し、真面目だった顔つきは何とも言えない微妙なものへ

と変わっていた。
次の瞬間、スイッチが入る。そんな予感を感じさせる表情だった。
「…………ぷははははは!! もーダメ、我慢の限界!! せっ、先生、まさかそんなコトで悩んでたの!? あははははははは!!  死

ぬっ、死ぬーっ! 笑い死んじゃうーっ!! あっははははははははは!!」

その後の事はよく覚えていない。
「お、おい先生! 何してんだよ!?」
気が付いた時には何故か船に戻っていて、黒い帽子が頭を覗かせている見張り台のついた帆柱を斬り倒そうとしていた。
101名無しさん@ピンキー:04/06/21 22:01 ID:T66um/O+
慌てたカイルの声で我に返れば、手には抜剣状態の“果てしなき蒼”。
今朝からまともに顔を合わせる事が出来なかった彼をいきなり目の当たりにし、思考回路はオーバーヒートを起こして脱兎の如くその場から逃げ出した。

その足で自分の部屋へと駆け戻り、今はこうしてベッドの中で屍となっている真っ最中、である。
ばふばふ、と力なく腕が枕を叩く。

――大失態です……

ある程度の驚きや、事によれば蔑まれるかと覚悟していたけれど、まさか笑われるとは思ってもいなかった。
それもあんなに。
ソノラは彼女とは違うタイプの女の子だし、何か助言してくれるかもしれない。それに約束を破るような子でも無いから、もう一度だけ。
そう思い心の古傷を曝け出してみようと決意したのに。

――やっぱり、カイルさんには見せられないよ……

零れ落ちる涙で枕を濡らしそうにそうになったその時。
コンコン、と部屋のドアがノックされた。
102名無しさん@ピンキー:04/06/21 22:01 ID:T66um/O+



スカーレルの人差し指が、ソノラの額を軽く弾く。
「あいたっ!?」
「ダメじゃないソノラ。確かにセンセは斬った張ったは得意かもしれないけど、アタシ達と違ってデリケートに出来てるんだから」
「ぶ〜。だってさぁ……」
甲板に積まれた樽の上に腰掛け、頬を膨らませて不満の意を表すソノラ。
だが彼女自身も自分の非を認めているのだろう。その声には力が無い。
「この世の終わりだーみたいな顔して打ち明ける悩みがアレじゃあ、アタシじゃなくたって笑っちゃうよぉ」
「ですから、そういった所も含めて彼女は繊細なんですよ。もっと気を使ってあげなくてはいけませんでしたねソノラ」
やんわりと諭すヤードは、アティが走り去っていった船室へと目を向けていた。

「それはそうとして……今の先生にアニキけしかけてホントに大丈夫だったの? なんか余計に引き篭もっちゃう気がするんだけど……」
「ええ、心配ないでしょう。カイルさんは同じ轍を踏むような方じゃありませんから」
「そうそう。あれで結構ちゃんと考えている人だし、大事な時に人の心を掴む事が出来ないようじゃこんな稼業の頭なんてやってられないしね」
問題無いと落ち着く二人に反し、ソノラはやはり不安が晴れない。
暫くの間はそわそわと足をばたつかせていたが、やがてひょいと樽から飛び降りた。
「やっぱ気になる! ちょっと見てくるねあたし!」
そのまま船室へと続く階段に向かおうとする。
すると何時の間に移動していたのだろうか。スカーレルがすっとソノラの前に立ち塞がり再び彼女の額に指を立てた。
「あぅ」
「こ〜ら。心配無用って言ったでしょ。馬に蹴られて死んじゃうわよ?」
「ぶ〜ぶ〜。馬に何とかってどういう意味よー。あたしにも分かるように言ってよね」
「要するにアナタに足りてないモノよ、ソノラ」
思わず自分の胸元へと視線を向けるソノラに、ヤードとスカーレルは顔を見合わせる。
雲一つ無い青空に、男達の笑い声が吸い込まれていった。
103名無しさん@ピンキー:04/06/21 22:02 ID:T66um/O+



「先生、オレだが。入ってもいいか」
何かが盛大に転倒し室内に激しい物音が響くのをドア越しに聞いた。
「おいどうした先生? 大丈夫か?」
音に驚きドアノブに手を掛ける。
ドアを開き部屋の中へ入ろうとした瞬間、部屋の内側からバタン、と思い切りドアが閉められ、カイルは鼻の頭を痛打した。
痛みに無言で顔を押さえる。
「な、何でもありません! 大丈夫ですから!」
ドアの向こうから取り乱した声。
「ですから……ちょっと今は…………ごめんなさい。一人にさせて、くれませんか」
一言一言間を置き、努めて平静であろうとするアティの声は、逆に彼女の今の心境を如実にカイルへと伝えてきた。
隠し切れない言葉の中の湿り気に、唇を噛む。

「そうか……ならこのままでいいから聞いてくれ。すぐ済むから」
ドアに向かってカイルが言う。
「昨日の夜はすまなかった。あの時は先生の全てが知りたくて、ついあんな無茶やらかしちまった。だけどもう二度とあんなマネはしねえ。またあんな馬鹿でかい拳も食らいたくねえしな」

返事は無い。
「って事でオレも腹を決めた。先生がちゃんと話してくれるまで待つってよ。だからまあ……信用できねえかもしれねえが、安心してくれ」

そこまで言うと、カイルは言葉を区切った。
本当に言いたかったのはここから先なのだ。
彼女にだけではなく、自分にも言い聞かせるように、静かにカイルは再び語りだす。
104名無しさん@ピンキー:04/06/21 22:03 ID:T66um/O+
「……なあ先生。お前はよ、やっぱり背負い過ぎなんじゃねえのか? しかもこっちから手出してその荷物どかそうとしない限り絶対に手放しゃしねえ。さらに背負ってるモンの重さを気付かせないように笑ってる」
初めて出会った時から、常に彼女は微笑んでいた。
その裏に何が隠されているのか気付いた時、彼女の中にある暗い部分を知った。

「お前の笑顔を見る度、心の何処かで素直に喜べないオレがいるんだよ……今コイツは本当に笑えているのかって、また一人で抱え込んじまってるんじゃねえかって不安になってるオレが」
思い出すのはあの砕け散った刃。光を失った彼女の瞳は、今でも悪夢となってカイルを苛む。
あの時彼女にかけた言葉を、ここでもう一度繰り返す。

「島でオレはお前に言ったよな? 次に泣きたくなったらお前の方から言ってこいって。なのにお前ときたらあれから一度だってオレに愚痴の一つさえ寄越してこねえ。今だってこんな場所で独りで泣いてるじゃねえか」
びくり、とドアを挟んですぐ前にある気配が震えるのを感じた。
「惚れた女が独りで泣いてる所なんざ止めようとするに決まってるだろ? 頼むからもっとオレを信じてくれねえか……アティ」
いつも彼女を呼ぶときの“先生”ではなく、名前で彼女を呼ぶ。
この言葉は嘘偽りの無い彼の心だから。
彼女の一番奥まで届いて欲しいものだから。

「この広大な海に誓うぜ。オレはお前を信じる。何があろうともお前の仲間で、味方で、お前が許してくれるなら……恋人で在り続ける。お前がどんな秘密を持ってようと構わねえ。それがオレの誓いだ」
カイルが己の全てを捧げ、挑み続ける大海原に誓いを立てる。
それはつまり絶える事無き強き思い。
その意味はドアの向こうにいる彼女に、深く染み渡っていった。
105名無しさん@ピンキー:04/06/21 22:04 ID:T66um/O+
「……ま、いきなりもっと信じろって言われても難しいわな。少しずつでもいいからよ、考え……」
ドアが開き、紅がカイルの胸へと飛び込んできた。
彼の胸に縋る様に、声を殺し肩を震わせ嗚咽を漏らす。
「カイルさんの、ばか。泣かせ……たくない、って言っておきながら、なんで……っ、そんな事言うん、ですか。いっしょう、けんめい、我慢してた、の、に、トドメ、さされちゃいました……」
涙交じりのアティの声は途切れ途切れで酷く聞き取り難かった。
「……悪い。んでありがとうな、先生」
カイルはアティの頭を腕に抱き、より深く自分の胸へと埋めた。
彼女の涙を全て受け止める為に。




そろりそろりと服の裾が持ち上げられる。
眩いばかりの白と羞恥に朱と染まった太股がカイルの前に晒された。
しかし震えっぱなしの手は、そこから先へ全く動いてはくれない。
アティの心臓は壊れたかの様に早鐘を鳴らし続ける。時間だけが無常に過ぎていく。
「……先生、きついなら止めても……」
こちらを気遣うカイルの声に決意が挫けそうになるのを、意志の力で思いっきり蹴りつけた。
「だっ……駄目です。この機会を逃したら、わたしまた……」

――カイルさんに、ちゃんと応えないと。そのためには……

とは思うものの、自分の手はまるで言う事を聞かず、裾を腰上の捲り上げた場所に縫い付けられたまま。
己の不甲斐無さに情けなくなってくる。
「だああああ、だから泣くなって! もういいから、無理すんなよ先生。気持ちはちゃんと受け取ったから」
そういう彼には、言葉ではああ言っているものの無念の色がありありと見えた。
106名無しさん@ピンキー:04/06/21 22:05 ID:T66um/O+
こうなったら、残された手段は一つしかない。
しかしそれを口にするのは、あまりにも恥ずかしい。
はしたない女だと思われないだろうか。そんな不安が形をとり暗雲となって立ち込める。

――でも。カイルさんは言ってくれましたよね

自分を信じると。それがどんな秘密だろうと信じてくれると。
ふっと心が軽くなるのを感じ、その一瞬の呪縛からの解放を逃さずアティが叫んだ。
「かっ、カイルさんが最後の一枚、取って下さいっっ!!」

沈黙。
恥ずかしくて彼の顔を見ることが出来ない。
ぎゅっと目を瞑り、消えてしまいたくなる感情と必死になって戦う。
「……いいのか?」
「はい……は、早くして下さい。じゃないと」
次の瞬間、カイルの手がアティの下着をするりと膝の辺りまで落としていた。

「っっっっ! そ、そんないきなりですかっっっ!!?」
「いや先生が早くしろ……って…………あ……」
苦笑と共にカイルは抗議しようとしたが、それに目を奪われ何も言えなくなってしまった。
視線が一点に注がれる。

そこにはあるはずのものがなく、ただ只管に白く滑らかな肌と、初めて目にする彼女の秘所が姿を見せているだけであった。
107名無しさん@ピンキー:04/06/21 22:06 ID:T66um/O+
「…………先生。一つ聞くがよ」
「…………はい」
「…………剃ったりしてねえよな?」
「……………………はぃ」
「これが、先生が隠したがってた理由か?」
「変ですよね? おかしいですよね? わたし、自分の他にこんなの見たことも聞いたこともありませんし……ひょっとしたら何かの病気とか、呪の類なんじゃないかって思ったりもしたんですけど、どんな医学書や」
アティの言葉を遮り、カイルの大爆笑が部屋中に響き渡った。

「おーい先生よー。いい加減に機嫌直しちゃくんねえかなあ」
「知りませんっ! カイルさんなんて大嫌い!」
ぷいと横を向き、視線を合わそうとしないアティ。
そんな仕種すらも愛しくて仕方が無いのだが、それを今ここで言うのは彼女の怒りをさらに買うだけだろう。
「本当に不安だったんですから……それなのに、ソノラと同じ反応するなんて酷いです」
既に下着は履き直され、アティは膝を抱えてベッドの隅に座り込んでいた。
「ちょっと待て。オレより先にソノラの奴に話してたのかよ!?」
「だ、だって男の人になんて相談できるわけないじゃないですか!」
顔を真っ赤にしながら、がーと反論するアティ。
思わずカイルの方へと向き直ってしまったのが運の尽きだった。
覆い被さるようにカイルの大きな体がアティの上にのしかかる。
両肩を掴まれながらベッドへと押し倒され、漸く自分とカイルがどういった位置関係にあるのか把握したアティが、遅すぎる抵抗を始める。
「ほう。先生はオレよりソノラの方が信頼出来ると、そう言いたいんだな」
「そうじゃなくて! や、ちょっとどこ触ってるんですかカイルさ……あっ、やぁっ……」
段々とアティの抵抗が形ばかりの弱々しいものになってきた頃を見計らい、カイルはアティに唇を重ねる。
たっぷりと時間をかけて彼女の唾液を堪能したカイルは、にやりとした笑みと共に告げた。

「今日は先生が全てを見せてくれた日だからな。忘れられないよう、しっかりとオレを刻み込んでやるよ」
108名無しさん@ピンキー:04/06/21 22:08 ID:T66um/O+




一日の役目を終えた太陽が、舞台を夜の主役へと明け渡すために海の向こうへと消えていく。
窓枠に四角く切り取られた夕陽がアティの髪を一際赤く染め上げる。
「……ねえ、カイルさん」
逞しい腕を枕にと差し出す彼を呼ぶ。
「わたし、あの島でカイルさんに言った事忘れていました。カイルさんが好きだから自分の足でついていくって、そう言ったのにいつの間にかカイルさんを恐れて、離れそうになってました」
「勘弁してくれ。今更先生に離れられたらこの先誰があの見張り台に立つってんだよ。オレはもう、先生以外の女をこの船に乗せるつもりはないんだぜ?」
枕にした腕でアティの頭を優しく撫で、自分の方へと抱き寄せる。
「はい。これからは、わたしどんどん酷い女になっちゃいますよ? ワガママも言うし、もっとカイルさんを困らせちゃいます。だって、カイルさんがそうしてくれって言ってくれたんですから」
言いながら微笑むアティの顔は、夕焼けの赤に彩られこの世のどんな紅玉よりも美しく輝いている様に見えた。
カイルが再びアティを抱き寄せる。今度は両腕で。
「あ、あの……カイルさん? ちょっと苦しい……」
「…………あのな。ここでそんな笑顔されて、黙っていられるほどオレは人間できちゃいねえぞ」
「って…………? え、ええウソ!? あ、いや今日はもう……!」
「イヤか?」
「そうじゃないけど……あ、あの……まだ、じんじんして何か入ってるような感じで……」
「そっか。じゃあ先生、こっちを使う方法ってのもあるんだが、モノのついでだ、試してみるか?」
本人に全くその気は無く、冗談のつもりでカイルはアティの尻を撫でながら手を回し、後ろに触れた。




「いっ、イヤああああああああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」




大人の背丈の倍ほどもあろうかというナックルボルトの拳が、カイルを直撃しドアを巻き込んで轟音を立てながら廊下の壁へと突き刺さった。
109名無しさん@ピンキー:04/06/21 22:13 ID:T66um/O+
以上でカイル×アティSS 終了でございます。
エロはもうこのさいアレなんでいいです。すみませんもっと精進します……
気になるのはコメディの部分。。
なってたでしょうかコメディに。
どの辺りまでキャラを崩せばコメディなのか。どのラインからがギャグなのか。
またキャラを崩しながらも輪郭は残すにはどうやって崩せばいいのか。
めっちゃ難しいです。
エロだけでなくこういったところも勉強していかないとなんねーっすね。
流浪のカザミネしりーずの作者様の凄さが染み入りますた。
110名無しさん@ピンキー:04/06/21 22:43 ID:qTCWOxFr
>>109
グッジョブです!カイアティを堪能しました!
でもやっぱりエロシーンも読みたかったな…。
111名無しさん@ピンキー:04/06/21 22:48 ID:IdI3i/dm
>>109
乙!
久々にカイアティのイイの読ませてくれてマリガd
あー楽しかったー
112名無しさん@ピンキー:04/06/21 23:57 ID:a51cBPpv
>>109
乙&GJ!こういうコメディタイプの話も書けるなんて凄いなと
正直に思ったよ。自分はラブコメ好きなので楽しかった。
楽しいひと時dクス!
でも110と一緒でふたりのエロシーンも見たかったがw
113名無しさん@ピンキー:04/06/22 22:00 ID:uR4F0xSF
要望がありましたのでちょっと加筆してこれが本当のカイル×アティSS 完結です。どうぞ。




「あああっ! んああぁぁんっ、あっ、はっ、ああぁぁ……」
広いとはいえない室内にアティの喘ぎ声と、それ以上に蟲惑的なくぐもった水音が木霊する。
初めて触れる彼女の秘所は、引っ切り無しにカイルの指を締め付け、愛液をしとどに漏らしながらも離したくないと絡み付いてくる。
遮るものが何も無いアティの秘所は彼女の悦び様をはっきりと伝えていた。
「おいおい……初めてだってのにこの食い付きようは何だよ先生。先生もよっぽど溜まってたんだな」
「あうっ! そんなっ……こ、とっ………はぁぁん! はぅぅ……っ!」
途端、ただでさえきつかったアティの秘所の締め付けが一層強さを増す。
茹った様な赤い顔をぶんぶんと振り、否定しようとした言葉は最後まで紡がれることなく消えていった。
自分の言葉に如実な変化を見せたアティを見て、カイルにある一つの仮説が閃く。

――もしかすると……

その仮説を確かめる為、彼女の耳へと顔を寄せ、耳朶を撫でるように優しい声で囁く。
「素直に悦んでくれるのは嬉しいけどよ、そんな大声だしてるとスカーレル達の所まで聞こえちまうぜ?」
「!!」
アティの目が驚きに目一杯開かれ、電光の速さで彼女の両手が口を覆う。
耳に突き刺さった言葉は容易く快楽を司る神経にまで達し、アティを絶頂の彼方へと押しやった。
先ほどに倍する強さの締め付けがカイルの指にかかる。
「んっんんー! んっふっ、んむぅぅ! んんんぁぁぁぁ…………」
両手では抑えきれない嬌声がアティの口から零れていく。
きゅ、きゅと幾度かの強い締め付けの後、アティはぐったりとベッドに沈み込んだ。
114名無しさん@ピンキー:04/06/22 22:02 ID:uR4F0xSF
自分の推測が正しい事を確信し、カイルはアティの秘部から指を抜きぐっしょりと濡れたそれを彼女の目の前へ持っていった。
「今気付いたんだが……先生、お前言葉で虐められると目茶苦茶感じるだろ?」
指を広げ、糸を引く愛液をアティへと見せ付ける。

アティには、当然そんな恥ずかしい自身の性癖など認める事は出来なかった。
ふらつく体をなんとか起こし、カイルの口を閉じようともがくが力の入らない状態ではそれも儘ならない。
「嘘、嘘ですそんな……! わた、わたし、いじめられて、快感なんて……」
頭がくらくらする。
言葉で快感を得てしまう。そんな事が、ある筈無い。
だって、そんな、それが本当なら。
「わたし、そんなに……いやらしい女じゃ、無いです……っ!」
何が何としても、それだけは拒否しなくてはならない。
だがアティの言葉を嘲笑う様なカイルの宣告。
「そんな事言われてもなあ。たったあれだけの言葉責めでイく所を見せ付けられちゃ説得力の欠片も無いぜ?」

すとん、と何かが心の中に落ちる。
「胸やキスだけでイっちまう事もあったから、敏感なのは知ってたが……これはもう決定的だよな。先生はこういう事に才能あったんだよ」
駄目だ。早くこの言葉を心から取り除かないと。
じゃないと、自分でも受け入れてしまう。
「う、ウソです……あぅっ」
「嘘なんかじゃねえって。ほらまたこっちの口から涎が出てきたぜ?」
ぞくぞくとした背筋の震えが魂にまで届きそうになり、アティは自分の芯が塗り替えられていく様な恐怖に襲われた。
115名無しさん@ピンキー:04/06/22 22:03 ID:uR4F0xSF
怖い。
自分はどうなってしまうのか。
この身体は自分のものじゃないのか。どうして意思とは無関係に反応してしまうのか。
細い両腕で、自分を抱きしめるように掻き抱く。
そうすれば己を繋ぎとめる事が出来ると、そう信じて。

「怖い……! わたし、どんどんわたしの知らないわたしになっていっちゃう……!」
すると、大きな二本の腕がアティの身体を包み込んだ。
「心配すんな。変わろうが何しようがお前はお前だって。いいから素直に受け入れてみろよ、オレがちゃんと傍にいてやるから」
その一言と彼の胸の温かさは、魔法のように不安を溶かしていった。
ぴしり、と心の何処かに亀裂が入るのをアティは確かに聞きながら、恐る恐る尋ねる。
「……いいんです……か? もっといやらしくなっちゃっても……」
「おうよ。寧ろ大歓迎だぜ」
腰の下に篭る熱が、一段と上がった気がした。
俯きながら、抱留めてくれている彼の背中にそっと手を回す。
躊躇いながらも、はっきりと、彼を見上げながら告げる。
「…………わ……わたし、もっと気持ちよくなりたい…………」
116名無しさん@ピンキー:04/06/22 22:04 ID:uR4F0xSF
両手で膝を開き、膝下から腕を差し込んで抱えあげるような体勢で固定する。
自分の下腹部に触れるカイルの男性を、アティの瞳は困惑と恐怖と――期待を込めて映していた。
「それ、入れちゃうんですよね……?」
「ああ。初めてだから痛いかもしれねえけどな、そればっかりはどうしようもねえ。悪いが少しだけ堪えてくれ」
位置を確かめ、入り口に押し当てられる。
それだけでアティの腰に痺れるような感覚が走る。
「ぅんっ……はい、カイルさんのを、わたしに……下さい」
繋がれた手をぎゅっと握り、彼が来てくれるのを待った。

ず、と入り口を押し広げカイルが侵入してくる。
初めて経験するそれの熱さが、アティの脳を焼く。
「あっ……ぐ……」
半ばまで埋め込まれたところで、アティは大きく息を吐いた。
「あんまり力入れるな。却って辛くなるぞ」
アティの様子が苦痛を堪えているものだと思ったのだろう。カイルが侵入を止め、心配そうにアティを見つめる。
だがアティの返事はカイルの想像するものではなかった。
「い……痛いのもあるんですけど、何だか、それ以上にカイルさんの……あっ、熱さが伝わってきて、ぼーっとなっちゃって……はぁっ」
アティの表情は、彼女の言うとおり苦痛よりも快楽に耐えている色の方が強いように思えた。
「……なら、一気に全部いっちまうぞ? そっちの方がどうやら良さそうだからな」
「はっ、はいっ……あっあああっ……」
そんなアティの態度に、カイルは意を決し奥まで突き入れた。
117名無しさん@ピンキー:04/06/22 22:08 ID:uR4F0xSF
「はぁぁぁっ……カイルさんっ……」
カイルは暫くの間、アティの痛みを気遣い動かずにいた。
「どうだ先生……まだ痛むか?」
「こっ……こんなの……凄くてっ、よく、分からない……!」
我を忘れしがみついてくるアティ。
そこにカイルがいる事を確かめるように、爪を立て彼の背中に自分の証を刻む。
そんな痛みさえ目の前の彼女の与えるものであれば、たとえそれがどんなに深い傷だろうと喜んで受け入れるのだと、そう言う代わりにカイルはアティの髪を優しく梳いた。
「……破瓜の血は無えみたいだな。まああれだけ激しく動き回ってればそれも有り得ない話じゃねえし……」
何より、必要以上に彼女を傷つける事が無かったのが嬉しかった。
焦点の合わない目でカイルを覗くアティを掴み、腰を動かし始めていく。
最初はゆっくり少しずつ、次第に大きく速く。
「あっ、あっあっあっ、はっ、初めっ、て……なのにぃっ……っあんっ! あああんんっっ! カイルさぁんっ!」
全身に玉のような汗を浮かべ、アティが身も世も無く喜悦に啼く。
アティの身体が馴染んでいく早さに驚きながらも、カイルを怪しく、貪欲に捉え包み絡んでくる彼女の膣壁に益々腰の動きが速くなるのを止められない。
「アティ、このままだと、出ちまう……!」
「いいっ、いいですっ! 出して下さいっっ! あああっ!」
アティは夢中でカイルの唇を奪った。
唇から零れた涎を舐め、頬から瞳へと余す所無く舌を這わせる。
「溶けちゃう! わたしのっ、アソコがぁっ! 溶けちゃうよおぉっ!」
正気の彼女が聞けば舌を噛み切りかねない台詞。自分が何を口走っているのかすら分からなくなってきている。
「っ…………!」
カイルの腰が一際大きく震え、ありったけの精を放った。
それを己の中で受け、アティの意識は果てへ飛ぶ。
「いっ、くううううぅぅぅぅぅっっ…………!!」
嵐の様な交わりが終わり、カイルはアティの上へと倒れこんだ。
118名無しさん@ピンキー:04/06/22 22:09 ID:uR4F0xSF



一日の役目を終えた太陽が、舞台を夜の主役へと明け渡すために海の向こうへと消えていく。
窓枠に四角く切り取られた夕陽がアティの髪を一際赤く染め上げる。
「……ねえ、カイルさん」
逞しい腕を枕にと差し出す彼を呼ぶ。
「わたし、あの島でカイルさんに言った事忘れていました。カイルさんが好きだから自分の足でついていくって、そう言ったのにいつの間にかカイルさんを恐れて、離れそうになってました」
「勘弁してくれ。今更先生に離れられたらこの先誰があの見張り台に立つってんだよ。オレはもう、先生以外の女をこの船に乗せるつもりはないんだぜ?」
枕にした腕でアティの頭を優しく撫で、自分の方へと抱き寄せる。
「はい。これからは、わたしどんどん酷い女になっちゃいますよ? ワガママも言うし、もっとカイルさんを困らせちゃいます。だって、カイルさんがそうしてくれって言ってくれたんですから」
言いながら微笑むアティの顔は、夕焼けの赤に彩られこの世のどんな紅玉よりも美しく輝いている様に見えた。
カイルが再びアティを抱き寄せる。今度は両腕で。
「あ、あの……カイルさん? ちょっと苦しい……」
「…………あのな。ここでそんな笑顔されて、黙っていられるほどオレは人間できちゃいねえぞ」
「って…………? え、ええウソ!? あ、いや今日はもう……!」
「イヤか?」
「そうじゃないけど……あ、あの……まだ、じんじんして何か入ってるような感じで……」
「そっか。じゃあ先生、こっちを使う方法ってのもあるんだが、モノのついでだ、試してみるか?」
本人に全くその気は無く、冗談のつもりでカイルはアティの尻を撫でながら手を回し、後ろに触れた。




「いっ、イヤああああああああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」




大人の背丈の倍ほどもあろうかというナックルボルトの拳が、カイルを直撃しドアを巻き込んで轟音を立てながら廊下の壁へと突き刺さった。
因みにその後ソノラがうっかり口を滑らせ、アティの秘密がスカーレルとヤードにもバレた事が発覚し、アティが世を儚んで海へと身を投げしようとした騒動はまた別の話である。
119名無しさん@ピンキー:04/06/22 22:13 ID:uR4F0xSF
改訂版如何だったでせうか。
エロ文章の資料にと一冊官能小説買ったんですが、何スかアレは。
PCゲームのノベライズだったんですけど、全然使えそうにねえ。
見るだけでムカつくような稚拙な挿絵のせいか?
それとも自分に書き手の文章が合わなかったのか?
とにかく損した気分にしかならんかったよ_| ̄|○
あれならこのスレのレシィ×ユエルSSの方がハァハァ出来た……

次はヤード×ミスミ様か、レックス×ファリエルでいこうと思います。
どっちになるかなあ。
あ、でも他の人のSSも読みたいです。勉強させて下さいな。
120名無しさん@ピンキー:04/06/22 22:24 ID:CtMGZWx2
>>119
カイアティエロごちそうさまです!
次はヤード×ミスミ様をキボンしたいなあ…。
121名無しさん@ピンキー:04/06/22 22:51 ID:iE1piWrA
お、教えてくださいお姉さま(;´Д`)ハァハァ
12283:04/06/23 00:57 ID:dOk9CVcn
あれからもアヤ×カシ探してみたけど、
18禁はおろか通常のすら、2作しか発見できなかった・・・
ちゃんとした主人公×パートナーなのに_| ̄|○
123名無しさん@ピンキー:04/06/23 01:17 ID:y07/LcmO
>119
エロ部分補給d!
このままアティがエロに目覚めてカイルは彼女に主導権を握られそうでイイな。
124名無しさん@ピンキー:04/06/23 01:18 ID:yw0ugpHZ
)119
おお。ひさびさに立ち寄ったら素敵なカイアティのSSが。
思わず通し読みしちゃったんですが、
カイルの扉越しの口説き文句に惚れそうになりましたよ。
エロの最中もキャラがらしくて良かったです。ごちそうさま。
125名無しさん@ピンキー:04/06/23 01:41 ID:CXZXd7Rp
流れ無視で悪いのですがちょっと質問を
この世界の宗教ってどうなってんのかねえ
サモナイの世界で人間が奉る実存する力持つモノがいるのってシルターンの鬼神・龍神だけ?
何故か宗教の匂いしないんだよねリィンバウムって
ロレイラルは人いないから論外だけど
サプレスには天使と悪魔にも宗教に類するものあるのかな
あ、メイトルパには3のユクレスの例があるけど、あれはただのでっかい木だしなあ
それともメイトルパはエイビスとかゲルニカが崇められてるのかな
126名無しさん@ピンキー:04/06/23 02:18 ID:Mxd4fLMf
ただ今、こつこつと地道にエロパロを書いてみてるのだけど
書けば書くほどキャラの性格が鬱々と暗澱んで暗い方面に暴走して・・・何か大変w

>>125
サモコレでは、サモナイには特定の宗教色をつけたくなかったという事言ってた。
一応リィンバウムの宗教観については、宗教のある世界から来たレナードの発言が参考になるかと。
例えば16話において、かつて調律者&融機人がしでかした事により
リィンバウムから神にあたる存在(龍神とか天使とか)が消えてしまったという台詞とか
あと、夜会話でレナードの世界とリィンバウムでは天使や悪魔の定義が違うという発言があったり。
まあ、基本的に無宗教なんだろうな。
ロレイラルは、まあ融機人が神様信じてたとは全く思えんし。
メイトルパの場合、ユクレスとかは宗教というより精霊信仰みたいなもんかな?
127名無しさん@ピンキー:04/06/23 06:52 ID:NF/sDZNd
>>125
サプレスの住人は精神生命体なんで乱暴な事を言えば気合で生きてるみたいなもん。
そんな彼等が心の在り様を他者に依存するのは自分の存在を真っ向から否定するのに等しいから
サプレスには主従関係はあっても信仰は絶対に無いと思う。
128名無しさん@ピンキー:04/06/23 16:41 ID:6+tLtIwk
サプレスの場合、天使はエロ天見れば分かるとおり神様信じるというより
人間の魂の輝きハァハァな生命体だし。
129名無しさん@ピンキー:04/06/23 18:13 ID:er7jTDOv
>>128
エロ天は女性の魂限定だけどなw
130名無しさん@ピンキー:04/06/23 21:51 ID:Qvp2C1aA
アルミネやシュガレットは見境なしだけどなw
131名無しさん@ピンキー:04/06/23 22:04 ID:fY6rKdI7
今晩は。毎度御感想を下さる皆様、誠にありがとうございます。
なんつーか恐縮しまくってます。
前置きはこのくらいで、ヤード×ミスミ様SS投下させてもらいます。
ミスミ様ってば猛烈に難しいよ……らしく書けません。
ヤードが書けてるのかと言えばそういう訳でもないんですが。



からん、からんと高い金属音が晴れ渡る青空に鳴り響く。
生徒達は今日の授業の終わりを告げる鐘と、ヤードの
「では、今日の授業はここまでにしましょう」
の言葉を聞くや否や、一斉に立ち上がり元気な挨拶を残して走っていった。
あの様子では家に帰らず、そのまま遊びに行くのだろう。
こうなる事を予測し授業が終わる前に予め課しておいた宿題を忘れてはいないだろうかと苦笑しながらも、ヤードは己が幼少の頃には叶わなかった光景を眩しそうに見送った。
その日に使われた筆記具と教材を片付け、泉の前に設けられた学舎――いや、舎とは言えないだろう、なにしろその教室には屋根はおろか机すら無いのだから。
ともあれ、島の住民が“学校”と呼ぶその場所を後にする。

学校の授業は終わった。だがヤードにはこれからもう一つ、授業をしなければならない人物がいるのだ。
その人はヤードの授業を事のほか気に入ったらしく、彼が御殿へと向かうといつも門前まで来て出迎え、そして同様に帰る時も御殿が見えなくなるまで門の前に立っている。
こっそりと御殿で働く侍女に聞いたところ、いくら侍女達が姫様自ら然様な事をと言ってもそれだけは頑として譲らないのだという。
自分のような者には勿体無い扱いだと恐縮しつつ、他方では何とも礼に篤い彼女らしいと思い御殿への道すがら彼は一人忍び笑いを漏らした。
132名無しさん@ピンキー:04/06/23 22:05 ID:fY6rKdI7
やがて景色に、藁を葺いた屋根がちらほらと見えるようになってきた。
風雷の郷に暮らす者達の家だ。
家の周りの水を張った耕地には作物が青々と育ち、この郷の名前に恥じぬ、そして郷長の加護を象徴するかの様な優しい風にその頭を揺らしている。
水田の向こうから作業の手を休めヤードに挨拶をしてくる郷人に手を振りながら、ヤードは草の海の間に通された細い道を歩く。

田を抜けると、左手に大きな森とその入り口になる石段、そして朱塗りの柱で組まれた扉の無い門が現れた。
この鎮守の社を通り過ぎれば、目指す鬼の御殿はもう目と鼻の先である。
鎮守の社にある建物の意を教えられて以来、ヤードはこの個人授業に来る度に社を参拝していく事を日課としていた。
今日とてその日課を変える理由は無く、ヤードの足は左へと曲がり鳥居を抜けて石段を上る。
133名無しさん@ピンキー:04/06/23 22:06 ID:fY6rKdI7
石段を上りきると、そこには林に囲まれ、静々と佇む宮があった。
前に立ち、柏手を打つ。打った手をそのまま胸の前へと持っていき、黙して畏む。
シルターンの者が見ればリィンバウムの人間によくぞここまでと驚くだろう、実に洗練された所作だった。
ヤードとしては、召喚術を行使する時のような静まった心持で教えられた通りの動作を行っているだけなのだが。
恐らくは彼の本質に龍道や鬼道に通じるものがあったのだろう。
社に瞑目して礼するヤードの姿は、動は無くもグウジやミコの神楽舞を彷彿とさせ、その場にそうして在る事が自然であるかのように周囲へと溶け込んでいった。

しかし、がさりという茂みを分かつ音がヤードの意識を己へと戻した。
音のした方へと首を向ける。
「ミスミ様…………?」
そこにはヤードがこれから向かう筈であった鬼の御殿の主人、風雷の郷長でもある白南風の鬼姫その人が立っていた。



「やはり此処におったのじゃな。待つのに草臥れ、こうして出向いてきてしもうたわ」
嫣然と微笑みヤードへと歩を進めるミスミ。
「よくお分かりになりましたね」
「この郷は妾の郷じゃ、分からぬ事など何一つないわ。このような所で道草を食ってからに。妾がどれほど首を長くして其方を待った事か」
さも意外だったと言わんばかりのヤードに、ミスミが憮然として答えた。
「それはすみませんでした。存外長い事此処で時間を取ってしまったようですね」
「酷い男じゃ。この郷で妾を待たせて気にも留めぬ者など其方しかおらぬぞ?」
一転し、楽しそうに袖で口元を隠し笑う。
134名無しさん@ピンキー:04/06/23 22:07 ID:fY6rKdI7
そのまま、空いた手でミスミはヤードの腕を自分の胸へと抱いた。
「そして、それが許されるのも其方しかおらぬというに、其方はちいとも分かってはくれぬ……」
まるで壊れ物を扱うかの様に、愛しそうに腕をさする。ヤードを見つめる瞳には、何かを堪える様な光があった。
ミスミの行動に、ヤードは驚きの声を上げる。
「み、ミスミ様!? 突然何を……」
「突然ではない。先ほど言うたではないか。待ち草臥れた、とな」
ヤードの言葉を最後まで聞かず、ミスミはその口を自分の唇で塞ぐ。ヤードの足が後ろに下がり、社の壁に背中が当たった。
構う事無くミスミは自分の身体をヤードへと摺り寄せ、彼へと己の匂いを染み付けるようにしなだれていく。
「毎日毎日いつ気付いてくれるのかと、ほんに待ち続けたのだぞ……だがもう我慢出来ず、斯様な場所で今、其方を押し倒してしまっておる……」
自らの行いが信じられないといった風に、恥ずかし気に俯き顔を隠すミスミ。だがヤードに寄り添う体勢は変えず、寧ろより彼へと身体を預けるように全身の力を抜いた。

ヤードの足は二人分の体重を支えきれず、背中を社の壁に押し付けたままずりずりと下ろしていく。
地面へと腰を下ろしたヤードは、ミスミの肩に手を掛け彼女を引き離そうとした。
「ミスミ様、お戯れも程々にして下さい」
「戯れなどではない! 其方は妾の気持ちをはっきり言葉にしろと、そう申すのか?」
制止を振り払うようにミスミは叫んだ。
彼女の目にはヤードしか映っていない。
ここが神聖な杜である事も、誰かに見られるかもしれぬという危惧もこの瞬間には思いつかなかった。
135名無しさん@ピンキー:04/06/23 22:08 ID:fY6rKdI7
目の前の彼を自分のものにしたい。
ただそれだけがミスミを支配していた。
「よかろう、其方が求むのならば何度でも言うぞ。妾は……其方を愛しておる。他の誰よりもな。其方が手に入るのならば他の何を引き換えにしても良い、そう思える程に」
再びヤードの手を押し退け、ミスミがヤードへと抱きついた。
今度は離されないようにと、しっかり彼の背中と壁の間へ手を差し入れ、この胸は自分のものだとでもいう様に強く抱き締める。

「ミスミ様」
「…………妾では、駄目なのかえ?」
上背のあるヤードの胸へと顔を埋めたまま、ミスミが呟く。
表情を見せようとしない彼女の肩は、細かく震えていた。
「ミスミ様には、スバル君がいるではありませんか」
「言うな。妾は今、あれよりも其方が欲しいと、そう申しておるのじゃ。どうあっても妾の気持ちには、応えてくれぬのか」
「…………」

沈黙が降りる。
不意に起きた風が、ヤードの髪を揺らした。
「……風が……?」
「今この瞬間だけでもいい。其方を妾のものに、そして妾を其方のものに……」
巻いた風がヤードの手足へと絡み付いていく。
風はそれと同時にミスミの上着をはだけ、彼女の細く美しい肩を露にしていた。
人に非ざる妖の瞳がヤードを捉える。薄く微笑む笑みに見えるものは己の欲望を満たす暗い悦び。
ゆっくりとミスミの繊手がヤードの頬へと伸ばされ――――

手品のようにミスミの手に現れた一本の苦無がヤードの首筋へと振り下ろされた。

(続く)
136名無しさん@ピンキー:04/06/23 22:13 ID:fY6rKdI7
えちぃシーンは最後の辺りまでありませんので、前振りなんぞいらんハアハアさせろ! という方、申し訳ないもうちょっと待って。
待たせる割に大したエロじゃないとは思います、毎度の事ですがすまんこってす。
あ、聞きたいのですがこういう萌えSSで召喚術がぽんぽん出てくるのってウザいでしょうか?
過去倉庫見てみるとあまり召喚術のシーン見ないような……
次のシーンは召喚術ばんばんな予定なのですが(汗
137名無しさん@ピンキー:04/06/23 22:30 ID:KrpKpjpm
>>136
グッジョブ!ヤドミス期待しておりました!
続き楽しみに待ってます!
召喚術のシーンが多くても別に構わないと思いますよ。
138名無しさん@ピンキー:04/06/24 19:36 ID:xKP33zFh
>>136
GJ!しかしすごいイイところで切れてるw

召喚術についてはここのSSではあまりみないけど色んなとこにある萌え系SSでは結構見ると思う。
例えば上のほうのカイアティみたいな使用法や、カザミネ争奪でケルマVSカイナの召喚術合戦だったり
トリスに近づく男にベズソウやゼルゼノン発射するネスとか、ミニスものだとシルヴァーナ大活躍だし。
139名無しさん@ピンキー:04/06/25 17:43 ID:s4eSGl6C
>138
自分はそういう風に気軽に召喚術を振りかざすのは好きじゃないなぁ。
ギャグならともかく、一応は強大な力の行使ってことになるしね。
や、上のヤドミスとか戦闘中に格好良く描写されるのは好きだけど。燃えるし。
140名無しさん@ピンキー:04/06/26 00:09 ID:ZI5AyYFb
まあ>>138はギャグの萌えSSとして召喚術を使ってるんだと思うけど。
っていうかケルマは物語中でも召喚術を決闘に用いたりとなかなか気軽に使ってらっしゃるし。
141名無しさん@ピンキー:04/06/26 18:11 ID:zcK1gPWs
クソ2発売されたらここも少しは賑やかになるのだろうかねえ
142名無しさん@ピンキー:04/06/26 18:42 ID:K4Bxpdnd
>>141
そもそもクソ1が発売された時も賑やかにはならなかったが…。
クソ自体がエロパロには向かないのかも。
143名無しさん@ピンキー:04/06/26 19:35 ID:SVgs0j1M
エロいキャラはいるのにねぇ。
144名無しさん@ピンキー:04/06/26 21:51 ID:/W52jNPv
クソ2はエアの前髪に引いた人は多かったがwその後アーノやリンリやタタンタンの登場で
今から盛り上がり始めてるみたいで。
145名無しさん@ピンキー:04/06/27 01:13 ID:GiyTj1jR
すいません、ここ何日か忙しくて更新ストップしてました(; ´Д`)
日曜のお昼頃には何とか続きを投下しますので少々お待ち下さいな。
やべえっすまた燃え要素が……
他のSS作家の方々の降臨を待ってます。
>>126氏の鬱入ったエロパロにすごく興味津々です。
SS書いてて思ったんですが自分には鬱・ダーク系書けません多分。
これまで三本書いていますが全部ゲロ甘ラブラブっすね エロいかどうかは別として_| ̄|○
なので是非とも参考に……
146名無しさん@ピンキー:04/06/27 07:18 ID:14JME7R6
>>145
待ってますよー。
147名無しさん@ピンキー:04/06/27 10:07 ID:yI8mGQQ4



「……キュウマさんから、最近風雷の郷に不吉な影があると持たされていたこれが、まさか役に立つとは思いませんでした」
林の間をすり抜けた陽光に、白銀の刃が光る。
振り下ろされた苦無は、ヤードの喉元に噛み付く寸前のところで、彼の持つ短剣にその切っ先を妨げられていた。
思い望む結果を得られなかったミスミは、ヤードを突き放し風に乗ってふわりと大きく飛び退く。
感情の欠落した表情でヤードを睨みつけた。
「……いつから気付いておった」
「初めから違和感がありましたよ。あの人はこの郷を“妾の”等とは決して言いませんからね。さらに言うなら、疑惑が確信となったのはスバル君についての貴女の言葉です。あの人がスバル君を蔑ろにする事など絶対に有り得ません」
土を払いながらヤードが立ち上がる。服の内に隠されていた鞘へと短剣を収め、代わりに取り出したのは持つ者の魔力を増幅し、集中の手助けとなる能力を備えた短杖。

「成る程な。あの女の事ならば良く理解している、という訳か」
仮面のようだったミスミの顔が、再び微笑みの形を取る。
「ふむ……度胸もあり、頭も切れるか。妾の好みに適うな。ここで殺すには少々惜しい男よの」
見た目だけで言うのであれば、そこには間違いなく風を操り舞う美しき鬼の姫がいた。
だが風雷の郷の者であれば誰もが間違いなくこう思うであろう。
コレは違うと。
このような邪悪な風を纏う者が我等が郷長の筈は無いと。
ミスミの面を被ったまま、黒い妖気を発する目の前の存在にヤードは目を細めた。
148名無しさん@ピンキー:04/06/27 10:08 ID:yI8mGQQ4
「あの女が心を許し、且つ度々二人きりとなる貴様に為り代わりて近付こうと思うておったが……どうじゃ、妾に手を貸さぬか。聞けば貴様もあの女を憎からず思うておるようじゃからのう?」
目の前の存在の笑みが変わる。より黒く、より淫蕩なものへと。
辛うじて両肩に残る着物に手が掛けられた。
大きくはだけられた着物の合わせをより寛げ、雪の様な肌を胸の谷間まで外気に晒す。
すると、ミスミのようなそれは自分の手を着物の内へと差し込み、豊かな二つのふくらみをまさぐり始めた。
ヤードへと見せ付けるように。
自らを慰めるのでは無く、まるで陵辱を加えるかの様に両の乳房を弄び続ける。ぎりぎりまで露出させられていた乳房は、妖しく踊らされ遂には桜色の先端をしこらせて外へとまろび出た。
赤い舌が顔を覗かせ自身の唇の上を這い回る。その様は蛇が獲物に巻きつく光景を連想させた。

「ふふ……妾に従うというのであれば、この姿で伽の相手もしてやるぞ? 悪い話では無かろうて。妾には比べるべくも無いがこの身体も中々のもの。この世のものとは思えぬ快楽を貴様に与え……」
「黙りなさい」
ただ一言。それの言葉を、ヤードの声が遮った。
重く、深く、そして――冷たく。
その声はこの場にあるあらゆる物を凍りつかせていく。何一つの例外も許さずに。
これは果たして本当にあの穏やかで優しいヤードが発した言葉なのか、そう思わずにはいられない冷徹な声。
「それ以上一言たりともその顔で、その声を発する事は許しません。今すぐ本当の姿を現しなさい」
149名無しさん@ピンキー:04/06/27 10:11 ID:yI8mGQQ4
冷たい炎。
そんな矛盾した形容こそ、今のヤードに当て嵌まるものだろう。
静かに佇む彼の内には、激しく燃え盛る怒りがあった。
拒否も反論もさせぬ――しかしそんなヤードの烈しい眼差しさえ、それには心地良い微風程にしか届かなかったのか。
相変わらずの艶やかな笑みを絶やさず、いや一層その淫気を濃くしていく。

「何とも剛毅な男よの。その意気に免じて貴様の願い聞き届けて進ぜよう。かつての姿を見せられぬのが聊か心残りではあるがの」
そう言うと、辺りに巻いていた風がそれの元へと集い、それを覆っていった。
木々は揺れ、その腕に抱える緑を舞い散らせていく。
段々と強さを増す風に、ヤードは僅かに目を伏せた。
やがて風の強さは頂点に達し、弾け飛ぶ。
瞬きの隙に跡形も無く消え去った風の集っていた場所には、代わりに一人の女が立っていた。

「…………」
ヤードはその姿に訝しむ様な視線を送る。
朱色の袴は踝まで届く裾に深い切れ込みが入り、すらりと伸びた脚を惜しげもなく見せている。
白の上衣は肩口から先が無く、代わりに重ねられた呪符を袖として、その女を封じるかの如く細く白い腕を覆っていた。
所々に朱紐で結わえられた鈴や勾玉、そして紅白二色からなるその服の色あいは、伝え聞いた事のあるシルターンのミコが着る服を思わせるもの。
だが女は操を重んじ、身を潔く在り続けなくてはならないというミコには、纏う気が淫らに過ぎる。
身体の線を曖昧にする着物を着ていても分かる見事な曲線は、男を誘う為だけに存在する業の体現。
何より、女の生やした金色の尾は、彼女がミコはおろか人間ですら無い存在である事を雄弁に語っていた。
150名無しさん@ピンキー:04/06/27 10:14 ID:yI8mGQQ4
「その衣装、そして仮面……どこかで」
そう、そして女の格好にはもう一つの特徴があった。
顔の上半分を隠す仮面。
鋭い曲線を描く顎とすっと通った鼻筋だけでもさぞかし美しい顔立ちであろうというのは想像が付く。
だというのに、その素顔は仮面によって視線を隠されていたのだ。
獣の頭を象ったと思しき仮面には、中央に一筋の亀裂が走っていた。
「ふん。貴様も見覚えがあろう。あの女の式と成り下がった妾を」
女の声に憎しみが混じる。
自身の仮面へと真っ赤に染められた爪を立てるが、しかし仮面も恐らく袖の符と同じく女を封じる呪具の一種なのだろう、外れる気配は無かった。

「仮面を被ったシルターンの召喚獣……確か名前は“狐火の巫女”九尾狐姫……でしたか。ですが貴女はあの人の使役する召喚獣の一人だった筈。それに姿も雰囲気さえも違う。一体……?」
「貴様の見た式は九に分けられた妾の尾が末じゃ。全くもって忌々しい……この仮面さえ無くば、とうに復活を果たし九ノ尾を取り戻して鬼妖界に再び混乱と享楽の淫毒を振りまいておるものを……」
整った爪を噛む。ぎちり、と鋭く尖った犬歯が白魚の様な指先を食い破り、紅い珠を浮かび上がらせた。
「やっとの思いで蜘蛛の糸より細き封印の綻びを潜り抜けてみれば、力の大半を宿した末の尾の気配が鬼妖界の外と繋がっておるではないか。あの時は怒りで気が狂うかと思うたぞ」
紅は指から零れ、地に届く前に蒸発した。
符では抑えきれない妖気が、九尾狐姫の周りに彼女の二つ名に背負う狐火を燃やしたのだ。その火は再生と浄化を担う護法の焔と対極にある、禍々しき破壊の力。
151名無しさん@ピンキー:04/06/27 10:17 ID:yI8mGQQ4
女魔の言葉と炎に、ヤードは大凡の事情を汲み取った。
「……そういう事ですか。つまり貴女はかつてシルターンで調伏された魔物の一匹。力を分けて封印され、しかし貴女は封の隙間を突き、分けられた力を取り戻そうと」
「奪われたのならば取り返すのが道理であろう。仮面により自我を封じ罪の償いと称して妾の力を術士に貸し与えた鬼神龍神どもに、妾の内で八つ裂きにしても飽き足らぬ恨みが渦巻いておるわ」

サプレスならばまだしもシルターンの術にはそう明るいわけではないヤードは知るべくも無かった。
女魔が、かつて鬼妖に名を轟かせた傾国の美貌を誇る大妖怪の分身である事など。
それでも、九尾狐姫の持つ凶悪な邪気は只ならぬと感じ、自然と杖を持つ手に力が入った。

「末の尾さえあればこんな封を破る事など造作も無い。だがあれを取り戻すには式にしている者が邪魔での。こうして妾自ら出向いてやったという訳じゃ。壁を越えるのには貯えた力を殆ど使ってしもうたわ」
「貴女の様な危険な存在を野放しにしておく訳にはいきませんね。このまま元の世界へと還るならよし、そうでなければ私が貴女をリィンバウムより立ち退かせる事になります」
「つれない男じゃ。苦労して此界に来た妾に手土産の一つも無しで還れとな?」
九尾狐姫が手を振ると、どこに潜んでいたのか、鬼面の忍達が彼女の周囲を守るように現れた。
「此方で虜とした者達じゃ。心を縛ったため人を欺くような芝居は出来ぬ様になってしもうたが、単純な仕事なら良く働いてくれるので重宝しておる。例えば……目の前の男を殺せ、といった風にの」
仮面の下の目が、狂気に輝いたのをはっきりと悟った。

空いた手がポケットの中を探り、召喚の印が刻まれた石を確認する。
幾度と無く繰り返されてきた行為は、目で確認せずとも指に触れればそこにある石が何と契約した証なのか伝えてくれた。

――ダークレギオンとスヴェルグ、プラーマは無し、か。聖鎧竜は元より秘伝の陣が無くては使えませんが……手持ちの石でやるしかありませんね
152名無しさん@ピンキー:04/06/27 10:19 ID:yI8mGQQ4
「残念ながら私は死ぬ訳にはいきません。まだ今日の授業が残っているのですから」
「案ずるでない。貴様の生徒も後から送ってやろう。貴様の分の六文銭も持たせておくから、安心して……」
横へと伸ばされていた手が、ヤードを指す。
殺気が膨れ上がる。

「…………先に逝くがよい」

九尾狐姫の人形となった鬼忍達が、一斉にヤードへと飛び掛かった。

「盟約に応えよ、黄泉に潜む者よ!」
天へと放たれたヤードの魔力が虚空を撃つ。
穿たれた穴から黒の旋風を伴い、ソレは現れた。

ソレを喚んだのならば、ソレの方を向いてはならない。
万が一、ソレを見ようものなら、恐怖に心は凍り、言葉を失ってしまうから。

恐怖と沈黙の支配者――ブラックラックがヤードと鬼忍達の間の中空へと舞い降りた。

不吉な黒衣に身を包んだブラックラックが、無言で前方へと視線を向ける。
黄泉に繋がっているこの悪魔の虚ろな視線は、彼の住処である黄泉の一端をその場に現界させるのだ。
邪眼に貫かれ、鬼忍達の脚が一瞬怯んだその隙に、ヤードは背後の林へと駆け出した。

(続く)

すいません、萌え部分まであと1〜2回かかる予定です。
そして偽ミスミ様ちょっとやりすぎな悪寒_| ̄|○
153名無しさん@ピンキー:04/06/27 11:24 ID:oaqC834y
>>152
グッジョブ!ヤードがかっこいい。
戦闘シーンもエロシーンも楽しみだ!
154名無しさん@ピンキー:04/06/27 21:23 ID:RHd61az6
誰かこの勘違い厨に手前よがりなSS投下して悦に浸ってんじゃねえと言ってやれよ
いい加減にイタさが許容範囲を超えてきたぞ
155名無しさん@ピンキー:04/06/27 22:02 ID:SgSboAXj
まあ、マターリ行こう。
156名無しさん@ピンキー:04/06/27 22:15 ID:OHLgQg06
>>154
俺もお前の痛さに許容範囲超えそうです
157名無しさん@ピンキー:04/06/27 22:32 ID:/5cAcmY/
>>154
152氏のSSを楽しみにしてる者としては、上の二人の言うとおり
お前のほうがよっぽど痛く見える。
152氏はこんなやつ気にしないでくれYO。
158名無しさん@ピンキー:04/06/28 01:22 ID:PdPqdSD7
気を取り直そう。

3発売前ぐらいに、生徒4人によるアティ陵辱のフライング小説をどっかで見かけた覚えがあるんだけど。
あれって何処のサイトだっけ? 分かる人いたら詳細きぼん。
159名無しさん@ピンキー:04/06/28 01:41 ID:bfdbMUlp
萌えSSスレなのに一人だけ雰囲気読めない香具師で申し訳ないっす。
とりあえず途中で投げるのはいくないと思うのでヤード×ミスミ様だけ最後までやらせて下さい。
その後は暫くエロSSの修行してきますので……
160名無しさん@ピンキー:04/06/28 02:03 ID:v/zo7P37
>159
気になるのであれば、燃えは下のスレに、
エロくない作品はこのスレに2
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1073364639/l50
此方には萌え部分を投下という手もあります。
燃えも萌えも楽しみなので投下続けてくださればこれ幸い。
161名無しさん@ピンキー:04/06/28 02:06 ID:02fPLMyE
虚ろな瞳ってところであったような・・・違ったらごめん。
162名無しさん@ピンキー:04/06/28 02:07 ID:02fPLMyE
あ、>>158にね。
163名無しさん@ピンキー:04/06/28 16:33 ID:Gg6ehaq5
ところで、設定の捏造・妄想ってのはどこまで許されるんだろうか?
人によっては一切駄目だったりするみたいだけど。

個人的には、例えばマグナ&トリスを同時存在させる為に双子の兄妹という設定にしてみたり
生徒が兄弟設定で一緒に出てくるの自体は全然大丈夫で、場合によっては好きだったりするけど。
164名無しさん@ピンキー:04/06/28 17:00 ID:YjXNOcHr
>設定の捏造・妄想ってのはどこまで許されるんだろうか?
個人差があるから何ともいえないね
ただ言えるのは儲は怖いよね 位しか

自分は文章に惹きつけられたらかなり捏造入っててもOK、許しちゃう
ただ原作の再構成SSは原作者に挑戦状叩きつけてるのに近い事を自覚しないといかんよなーとか思ったり
165名無しさん@ピンキー:04/06/28 18:34 ID:pH8gurp2
挑戦状がどうとまでは思わんが、他人が作ったもので遊ばせてもらっているくせに
ほぼ原作無視とまで言えるほどに設定を捏造して書くくらいならオリジナルで書け、
とは思う。

そもそもカップリング自体が設定捏造なわけで、公式カプ以外書けないんだったら
エロパロなんてやってられね。
166名無しさん@ピンキー:04/06/28 18:39 ID:OM4CuXbQ
自分は主人公が同時存在してるだけでダメだ……。
捏造カプは全然平気なんだが。
167名無しさん@ピンキー:04/06/28 19:38 ID:ptiNEtz1
マグトリは大丈夫だがレクアティはなんかダメ…
なんでだろ
168名無しさん@ピンキー:04/06/28 19:45 ID:vbUf3muU
>>167
コソーリ同意だ…。
なんでなんだろうな。
169名無しさん@ピンキー:04/06/28 19:54 ID:NO34bo+N
>>167
俺は逆だ。
レクアティは大丈夫だがマグトリは…。
170名無しさん@ピンキー:04/06/28 20:11 ID:QRos1a72
マグナとトリスは二人共相方と結婚して
全員同じ家に住んでても大して違和感が無い
171名無しさん@ピンキー:04/06/28 20:23 ID:ZppA9Y6Z
俺はレクアティは割と好きな分類。
マグトリは好きではないが許容範囲内。

まあ、ヤオイとドリーム以外は概ね許容範囲だけどな。
172名無しさん@ピンキー:04/06/28 20:57 ID:8OSX2zPM
レクアティは完全な捏造なのになぜかそこらへんで見かけるから苦手になった。
マグトリはほとんど見かけた事がないので別に平気だ。
173名無しさん@ピンキー:04/06/28 21:06 ID:W3woEDlG
自分もレクアティは苦手だ。というか、ナルシストにしか思えなくて
主人公同士が苦手。
ヤオイとドリームは理解不能。
174名無しさん@ピンキー:04/06/28 21:18 ID:8OSX2zPM
ヤオイはごく一部のものなら何とか…。
175名無しさん@ピンキー:04/06/28 21:59 ID:b1g9MnoC
男は単体キャラ萌えで自分×キャラ派ばっかり
女はカプ萌えでキャラ×キャラで傍観して楽しむ…
とか一昔前に聞いた記憶があるのだがドリーム小説の流行具合を見てると
昔聞いた話は逆じゃないのかと思えてくる
176名無しさん@ピンキー:04/06/28 22:07 ID:eazQnVxu
どうでもいいけど、百合好きな男って
可愛い女の子に生まれ変わりたいって願望ないですか?

そんな自分はカプ萌。自分が介入するとか考えられない。
177名無しさん@ピンキー:04/06/28 22:15 ID:UKji+kBB
作者、或いは読者の自己投影の気が強いSSは完全にダメだなあ
一度鳥肌立つほど拒絶反応出たことがある

なんで自分もカプ萌です
百合・801は濃い奴じゃなければ大丈夫なんだが……
あの2ジャンルの良さって何なんだろね? 
178名無しさん@ピンキー:04/06/28 22:19 ID:pTbnlJ2v
>>177
>百合・801は濃い奴じゃなければ大丈夫なんだが
マグナとネスティが舌を絡めながらディープキスするのと
ビジュとギャレオが頬を染めながら唇が触れる程度のキスをするのと
どっちが大丈夫なんだ?
179名無しさん@ピンキー:04/06/28 22:22 ID:eazQnVxu
>>177
友情から愛情への一線を越える過程とかかな
そのへんは異性同士じゃ楽しめないかも
180名無しさん@ピンキー:04/06/28 22:28 ID:UKji+kBB
>178
ごめんキスまでいくともうダメぽ
今時キスくらいでキツイと感じるオレは旧い人間なんだろうな…
耐えられるのは友情と愛情のギリギリくらいの本当に薄いのしか
そこが限界だから良さが分からないのかもな
181名無しさん@ピンキー:04/06/28 22:50 ID:529IqjFT
そういうのはスレ違いだろう。人の好みは千差万別だ。
百合やヤオイが好きなのも、男女カプが好きなのも対してかわらないよ。
人数の差だけで。

マグトリはともかくレクアティはその設定によるな。
どちらかに偏ってひいきしてるようなのや、片方を未プレイで性格が
実際のキャラと隔たりがあったりするのは勘弁。

レクアティより、さらにアズリアを交えた三角関係な軍学校時代物
というのは別腹で好きだ。誰も報われないと倍率ドンだ。
182名無しさん@ピンキー:04/06/28 23:04 ID:IR9VXcC1
前スレ953-954のマグアメマダー?
183名無しさん@ピンキー:04/06/28 23:10 ID:FIJt76xJ
個人的にアティとビジュアル的に似合うのはレックスしかいないと思っているから
レクアティは好き。まあパッケージの影響があると思うけど。
184名無しさん@ピンキー:04/06/28 23:13 ID:XzAOUHkZ
>アティとビジュアル的に似合うのはレックスしかいない
カラーリングの問題だけじゃないのか?それって…。
185名無しさん@ピンキー:04/06/28 23:18 ID:529IqjFT
ウィルは緑基調だし、ナップは茶基調、カイルの金髪や
スカーレルのくすんだ紫色なんかも
アティと並んだ時に充分似合うと思うけど…。
186名無しさん@ピンキー:04/06/28 23:46 ID:zBETMoYk
レックスとかアティとかは声が無いってだけで自己投影できないくらいは個性あるとおもうんだけどなー
マグトリはやった事ないからわからないけど。自己投影してる人ってセリフ声に出して読んじゃったり
するんだろか(((( ;゚Д゚)))
187名無しさん@ピンキー:04/06/28 23:56 ID:r+bve6Y7
まあ自分の好みについての語りはほどほどに。
あれが駄目これが駄目っていってると職人が投下しにくくなるだけだと思うよ。
188名無しさん@ピンキー:04/06/29 00:53 ID:2PbFmFlV
で、俺ハヤト×ナツミ好きなんだけど
189名無しさん@ピンキー:04/06/29 01:13 ID:ek5a/ud6
>>188
1レス前くらい見ようぜ・・・

俺はアヤ×カシスが好きだ
190名無しさん@ピンキー:04/06/29 01:54 ID:mfmTz317
まあどんなにマイナーだったりするカプの話でもその溢れる想いを
萌えSSにして伝えることでファンが増えることもあるし。レシユエとか。
捏造設定とかについては、まあキャラの言葉遣いや設定があまりにも違いすぎたり
「このキャラは絶対こんな事しない!」ってな言動したりしなければいいと思う、個人的には。

サモじゃないけど某人気漫画のヤオイ話で、主人公が恋人といちゃいちゃするのに邪魔だという理由で
実の弟を殺したりする話があるというのを聞いたときは鬱になった…
191名無しさん@ピンキー:04/06/29 02:04 ID:tHglLUvW
前スレのハヤト×セルボルト姉妹の姉妹丼が見れなくてショボン
倉庫の人どうしちゃったんだろ…
192名無しさん@ピンキー:04/06/29 03:01 ID:5HpfDt5G
ここで敢えてアヤ×クラレットをキボンヌ
193名無しさん@ピンキー:04/06/29 03:13 ID:3IDsue9d
ここで逢えてナツミ×カシスをキボンヌ

そうじゃなくてもいいけど久しぶりにサモナイ1の新作エロパロが読みたい。
194名無しさん@ピンキー:04/06/29 05:32 ID:LkUPdOJm
無機質な音を立てながら、少女の手にしていた剣は中ほどから二つへ折れていった。
欠けた刃は、乾いた音を上げて地面へと落ちる。
つい先ほどまでは太陽のごとく神々しい輝きを放っていた刀身も、今では暗く、錆付いたような色しか放ちはしない。
「そ……そんな……」
完全に生気を抜かれたような声で呟きながら、プラティは壊れた剣を手にして崩れ落ちた。
プラティの前にはサナレが、そしてパリスタパリスがいる。そして後ろではキュハイラが何か叫んでいる。
だが、その声もプラティにはまるで届きはしない。
彼女の瞳に映っているのは、二つに分かれた剣だけだった。
長い間苦楽を共にしてきた護衛獣の魂を使って鍛え上げた剣。彼女が手にしてる剣がまさにそれなのだ。
そしてその剣が折れるということは、護衛獣自身の魂が欠けたということ。つまりは死を意味する。
――相棒を殺してしまった。
プラティの頭をその事実が果てしなく強く、幾度にも渡り叩きつけていく。
瞳から一筋の涙が流れ、頬を伝ってゆっくりと落ちていった。
「さて……もう終わりにするか……」
眼前のパリスタパリスは巨大な体躯を緩慢に動かし、その岩石のような拳をプラティへと向ける。
だが今のプラティにはそれを感じ取るほどの余裕すらないのか、何の反応も示しはしない。
「逃げろ!! シンテツの子よ!!」
叫びながらキュハイラは、機械兵士のような身体を躍らせてプラティの元へと駆け出す。
もはや戦闘は不可能――そう判断した上での行動だ。
勝てるとは微塵も思っていないが、見殺しにする事もできなかったのだ。
「邪魔をするな……我が半身よ……」
パリスタパリスはそう呟くと、先ほど見せた動きなど冗談と思えるような速度で、プラティに向けられていた拳をキュハイラに突き出す。
それは狙いを違わずキュハイラを捕らえ、だが勢いはいささかも衰えることなくそのまま壁へと叩きつけられた。
激突の衝撃に洞窟全体が激しく震える。
パリスタパリスがゆっくりと拳を引き抜く。その奥には、壁に縫い付けられたキュハイラの姿があった。
大小無数の罅割れが全身を駆け巡り、そこから人間の血液に該当するであろう紫色の体液が滴り落ちていく。
195名無しさん@ピンキー:04/06/29 05:32 ID:LkUPdOJm
「邪魔者は……いなくなったようだな……」
誰に向けるでもなく、パリスタパリスはそう口にした。
ある種達観したような口ぶり。だがその言葉の奥底では何者にも変えがたい激しい怨嗟が渦巻いているのだ。
その感情を誇示するかのように、拳は再度プラティへと向けられた。
握り拳の形を作ったまま、その手をプラティの上まで移動させる。
「終わりだ……シンテツの子……」
言葉と同時に、拳は地面に叩きつけられた。
衝撃によって洞窟内は再度激しい振動に襲われ、砕け散った粉塵が濛々と立ち込める。
「やはり……か……」
振り下ろした姿勢のまま微動だにせず、パリスタパリスは再び呟く。
やがて立ち込めていた粉塵が晴れると、岩のごとき拳のすぐ真横にプラティの姿があった。
逃げなかったわけではない。逃げることすら出来なかったのだ。
パリスタパリスに植え付けられた、どうしようもない恐怖。
今までは護衛獣と共に戦っていたおかげでどうにか克服できていたそれが、剣の破壊によって一気に瓦解していた。
押さえつけられていた怯えや恐怖が一気に流れ出し、それらが心を席巻する。
『かなわない』
心のどこかでそう思い込み、抵抗の意志を失わせている。その結果が、今の無抵抗なプラティだった。
「物言わぬ人形を滅ぼしたとて……わが望みは成就せぬ……」
微かな苛立ちを言葉の端に表しながら、パリスタパリスは拳を引き戻す。
プラティは足掻こうとすらしない。誰の目にもそれが明らかだったからこそ、逆に無事でいられた。
パリスタパリスが渇望しているのは安易な死ではない。恐怖に怯え、絶望の悲鳴を上げながら死していく人間の姿だ。
足掻くことを諦め、無抵抗のまま死に逝く者の姿など求めてはいない。
「やはり……この娘を使うことにするか……」
パリスタパリスは傍らのサナレへと視線だけを向ける。
それに応えるような視線をサナレは返してきた。まるで待ち望んでいたかのような笑みを添えて。
「その心を、力を解放するがいい……サナレよ……」
淡々と述べられたその言葉に呼応したかのように、サナレの表情は一旦、能面のごとく無表情になる。
そして浮かびあがってきたのは、見慣れたサナレの表情だった。
だがそれもすぐに見ることが叶わなくなる。
196名無しさん@ピンキー:04/06/29 05:33 ID:LkUPdOJm
「感謝するわ……」
見たことも無い不敵な笑みを浮かべると、サナレはプラティに向けて歩を進める。
一歩一歩を確認するかのような足取り。決して急ぎはしない。急ぐ必要はないのだ。
邪魔をするものなど誰もおらず、プラティ自身は未だ絶望の淵にいるのだから。
「プラティ」
目前にまでたどり着くと、サナレは確認するように彼女の名前を呼ぶ。
静寂の支配する洞窟の内部にその声だけが痛いほど響き渡る。
それに反応したらしく、プラティの身体が刹那的に震え、恐る恐る顔が上げられた。
「サナ……レ……?」
まるで生まれて初めて喋ったかのような力無い言葉。
だがそれが契機になったらしく、プラティはさらに続けて口を開く。
「ごめんなさい……わたし、サナレのこと……助けられなくて……」
贖罪を求める咎人のようにプラティは両手をサナレへ向けて弱々しく伸ばす。
「ふふふ……そんなことは、どうでもいいのよ。わたしは全然気にしてないから」
プラティが伸ばした手を、サナレは救いを与えるかのように優しく包む。
とびっきりの笑顔を見せながら。話したくてたまらないというような口調をしながら。
「むしろ、嬉しいかな? だって、これで願いが適うんだから」
「……願い?」
プラティの脳裏に言い知れぬ悪寒が走り、疑問は言葉という形となって現れた。
「そうよ、願い。いつだったかしら? わたしの後ろにいたはずのあなたが、何時の間にか前にいるって気づいたのは。
あの時の気持ちは複雑だったわ。あなたが羨ましくて、憎くて、そして……」
まるで何年も昔の、既に思い出となってしまった出来事を語るかのような口調でサナレは話す。
それが異常さに一層の拍車をかけていた。
「そして……同時に好意を抱いたの。プラティ、あなたの事がたまらなく愛しく思えてきたのよ。
今まではわたしの方が弱かった。でも、もうわたしの方が強いわ。だからねプラティ、やっとあなたの事を愛せるの」
サナレの目が、笑いを形作るようにして細められる。
その形相を目にした途端、感じていた悪寒はますます強いものへと昇華した。
「や、やめてサナレ……」
197名無しさん@ピンキー:04/06/29 05:37 ID:LkUPdOJm
幾多の強敵と闘い勝利を収めてきたプラティだが、完全にサナレの発する雰囲気に飲まれ、冷静さを失っていた。
尻餅をついた格好のまま手足を動かし、這いずるようにして必死で逃れようとする。
だが所詮はがむしゃらで不恰好な動き方だ。すぐに追いつかれ、腕を掴まれてしまう。
それだけのことなのに、プラティは全身が総毛立つような感覚に襲われた。
「あらあら、落ち着きなさいって。何も殺そうってわけじゃないんだから」
サナレは怯えるプラティの頬のラインに沿って軽く一撫でする。
「ひっ!」
「あなたの事を愛したいの……狂おしいほどにね」
プラティの目の前が暗くなる。惚けていた頭がようやく理解を示す。
――これは操られているのではなく、偽らざるサナレの本心なのだ、と。
「でもその前に一つ質問ね。プラティは、処女かしら?」
頬から耳の先に至るまでの部分が、朱色へと急激に変貌する。
あまりに唐突な質問に、頭がついていかない。
だが、プラティのその反応を見ただけでサナレは満足そうに頷いた。
「よかった、まだ処女なのね。でも、オナニーくらいはしたことあるでしょ?」
「なっ、ないわよ!」
プラティの朱がさらに赤へと濃く染まる。反射的に強く否定した言葉を耳にして、サナレはもう一度頷く。
「うふふ、そこまで強く否定できるってことは本当よね。やっぱり、あなたは最高だわ。プラティ」
恍惚とした表情を浮かべ恋焦がれたような口調で言うと、背負った剣を鞘ごと引き抜く。
だが手にした鞘は邪魔だと言わんばかりに投げ捨て、刀身を見せ付けるようにプラティへと向ける。
それは中央工城の闘技場で闘った際に見た剣と、形状は酷似していた。
細く長い刀身は持ち手の事を考慮して作られた形に、魔鉱石によって付与された炎の属性まで同じに見える。
ただ、伝わってくる印象だけが絶対的に違っていた。
サナレらしくない、という印象。それが以前見たときとは比較にならないほど強くなっているのだ。
「や……まさか……」
あまりに違う剣を目にしてプラティの全身に緊張したような力が入り、身構えてしまう。
「あらら、まだ勘違いしてるのね」
「え……っ?」
198名無しさん@ピンキー:04/06/29 05:38 ID:LkUPdOJm
屈託なく笑うサナレを前に、入ったばかりの力が一気に抜ける。
目にした瞬間から、その剣で自分は切り裂かれるのだとばかりプラティは思い込んでいた。
「バカね……プラティの綺麗な肌に傷つけたりするわけないじゃない……」
子供に話し掛けるような優しいサナレの声。そしてそれは、次の瞬間に大きく変貌する。
「これはね、こうやって使うのよ!」
強い調子の声と共に剣が一閃し、プラティの身体を縦一文字に通り過ぎる。
次の瞬間、プラティの衣服だけが真っ二つに切り裂かれた。
まず革の胸当てが地面へと落ち、続いて服がゆっくりと別れ、布の切れ端が舞い散る。
プラティの肌が露わになり、そして胸元には清純そうな純白のブラジャーだけが残っていた。
闘技場とでは、別人としかいいようのないサナレの剣技。鍛聖であっても比較できないと思わせるほどだ。
それほどの鋭さを備えていながら、それでいて本人の言う通り毛の先ほどの傷もついていない。
「え……あ、きゃあああああっ!!」
突然すぎる出来事に、数拍遅れてからやっとプラティは置かれている自分の状況を理解できた。
悲鳴を上げながら必死で肌を隠そうと胸元を手で抑える。
「もう、女同士なんだし隠す事なんて無いのに……」
残念がる台詞に対照的に弾むような口調のまま、サナレはプラティへと再度剣を向ける。
「見せてくれるよ、ね?」
言葉の語尾に力が込められる。それと呼応するように、刃に付与された炎が燃え上がった。
サナレが何を求めているのかは一目瞭然だった。そして、逆らえばおそらく何をされるかということも。
プラティはそれを理解すると、胸元の腕を恥らうようにゆっくりと下ろす。
瞳に涙の膜を膨らませながら、顔は恥ずかしさを懸命に堪えていた。
腕が完全に下ろされるや否や、サナレの剣が再度唸りプラティの前を通り過ぎる。
当然と言うべきか、やはりと言うべきか、今度はブラジャーが刃の餌食となる。
フロントの部分が分かれたかと思うと布地全体が一気に炎上し、後には消し炭すら残ってはいない。
それでいて肌には火傷はおろか焦げ痕一つ付いていなかった。
その威力にプラティはもう何度目か分らなくなった生唾を飲み込む。
「やっぱり英雄の娘さんは綺麗よね。女のわたしが見てもうっとりしちゃうわ」
199名無しさん@ピンキー:04/06/29 05:39 ID:LkUPdOJm
手にした剣を地面へと突き立て、サナレは熱の篭った視線でプラティの双乳をねっとりと視姦する。
現れたプラティの胸肌は美しかった。
白い肌の上に控えめに胸が膨らんでおり、その上に薄桜色をした乳首が遠慮がちに姿を見せていた。
サナレが魅了されるのも充分に頷けるほどだ。
剥き出しの乳房を観察されるという行為にとうとう堪えきれず、プラティはきつく目を閉じる。
力いっぱい瞳を閉じたため、涙が再び零れ落ちた。
「とってもおいしそう……」
最高の御馳走を目の前にした子供のような表情を浮かべ、興奮を曝け出しながらサナレはプラティの乳房を掴んだ。
小さく、まだ弾力も少なく固い胸脂肪の感触がサナレの指へと伝わっていく。
「ふふふ……よく青い果実って言うけど本当ね。まだ成熟してないみたい」
伝わってきた感触にそう感想を漏らすと、凝り固まった筋肉を揉み解すような指使いでプラティの胸を揉む。
ゆっくりと微細な指の運びで責められていく乳肉は、サナレの意志を踏んだかのようにじっくりと解されていった。
「く……あ……」
僅かな声がプラティから漏れる。
必死で我慢をしているのか、それとも感じているかなんとも判断のつきにくい声。
だがそれを耳にした途端サナレの目の色が変わった。
「気持ちいいのプラティ? じゃあ、もっとしてあげるからね」
指先に込められた力が先ほどよりも強くなり、指先が乳房に埋もれていく。
小麦粉を捏ねるような動きで胸元は蹂躙されながらも、乳首だけは別とでも言うように優しく摘まれた。
「ひゃ! や、やめてサナレ……やだ……」
泣き叫ぶプラティだが、サナレは責め手をいささかも緩めようとはしない。
逆に指の力はさらに強くなり、手の中で乳房は次々と形を変えていく。
「んっ……くっ……」
「もう慣れてきたの? 随分とエッチなのね、プラティって」
再度漏れた声を逃さず聞き取り、そのたびに言葉でプラティの羞恥心が煽られていく。
「そ……そんなことは……」
「ウソついたって無駄よ。だってほら……」
そこまで言うとサナレは人差し指と親指に力を込め、乳首を強く摘んだ。
「ひぃぃっ!!」
200名無しさん@ピンキー:04/06/29 05:42 ID:LkUPdOJm
「こんなに固くしてるのに、否定したって誰も信じないわよ」
たしなめるかのようなサナレの声色。
それを裏付けるかのように、プラティの胸の上には可愛らしい乳首が痛いほど膨らみあがっていた。
「嘘つきのプラティには、もっと罰を与えなくちゃいけないわね」
一旦考えるような素振りを見せると、サナレはプラティの胸へと赤子のように口を付ける。
「やっ!?」
感触を確かめるかのように舌先で乳首を転がしながら吸い付く。
「んぅぅぅぅ……サナ、レ……もう止めて……」
敏感な刺激に身体がまだ慣れておらず性感も未熟なプラティにとって、この刺激は強烈だった。
慣れぬ感覚にどう対応したらいいのか分らず、ただ震えることしかできない。
まるでプラティの心を読んだその上で楽しむかのように、サナレは固く尖った乳首へと浅く歯を立てた。
「なぁっ!!」
高い声でプラティが一声鳴き、それから脱力したらしく完全に倒れ伏せてしまう。
「うふふ……可愛らしかったわよ、プラティ」
一旦口を離しそう言うと、別れを惜しむ恋人にするかのようにもう一度胸へと口付けが施された。
もはや反応する気力も残っていないように見えるが、それでもプラティの身体は胸元への接吻に身体を振るわせる。
「それにしても、胸だけでイっちゃうなんてねぇ」
プラティの片方の胸は既に限界近くまで膨らみ、そして伸び切っていた。
荒い呼吸と共に乳房が上下する。もはや言い返す気力も残って無い。
「でも、まだまだ終わりじゃないんだから」
仕切りなおすように唇を軽く舐めると、サナレは唯一残っていたプラティの黒いタイツへと手を伸ばす。
「さて、それじゃあ……ここはどんな感じなのかしら」
「ひぃっ!」
タイツ越しに自らの秘部へと指が触れられた途端、身体が大きく跳ね上がる。
布地は既にべっとりと湿っていた。溢れ出た愛液が汚しているのだ。
濡れているために素肌に直接タイツが張り付き、プラティの秘所を正確に映し出していた。
触れるだけで指先が粘液に汚れていき、少し手を離せばそれを拒むかのように糸が引かれていく。
指先に絡まる感触に満足するようにサナレは頷くと、タイツの裾に手を掛けて下着も一緒に引きずり下ろす。
201名無しさん@ピンキー:04/06/29 05:43 ID:LkUPdOJm
「あっ……だ、だめ……」
気だるい身体を起こし、何とか止めようと試みるが、その動きは阻害しようとするには明らかに遅い。
あっという間に膝の辺りまで下ろされてしまった。
「やだ……見ないで……」
消え去りそうな声。必死で脚を閉じようと藻掻くが、サナレに邪魔されてそれもままならない。
「プラティのココ、綺麗ねぇ……赤ちゃんみたいで可愛らしい」
サナレの視線が秘裂へじっとりと注がれた。
まだ幼い形状をした秘唇からは特有のいやらしい香りが立ち上り、うっすらと湯気も上がっている。
プラティの恥毛は薄く細いうえ、湿って張り付いているために丸見えの状態だ。
先ほどからの刺激によって少しは肉体的に開花したらしく、僅かながら物欲しげな動きを見せていた。
その願いを適えるように、サナレは秘裂へと口付けを施す。
「んきゅぅ!!」
裂け目に沿うようにして密着された唇は、流れ出る愛蜜をゆっくりと吸っていく。
どこで覚えたのかと思わせるほどに舌先を上手く操り、掻き出すようにして蜜を集める。
その刺激は今までのように強烈ではなかったが、それだけ心が篭っているともいえた。
強い責めに慣らされていた身体は突然の丁寧な動きに対応出来ず、無意識のうちに腰をくねらせる。
事情を知らない人間が見れば、どう見ても互いに望んで愛し合っているように見えるだろう。
丹精かつ繊細な舌技で口内へと蜜を溜めると、サナレは口を離す。
「はっ、はぁ……はぁ……」
解放された途端、熱の混じったような息が大きく吐き出される。
プラティ自身は認めないだろうが、彼女の心には残念な気持ちが小さく湧き上がっていた。
だがその気持ちを理解する暇もなく、プラティの唇はサナレの唇によって塞がれる。
「んっ……むぅ……ふっ……」
唇同士が密着されたままサナレの舌が割り込んでいく。
そして舌先を窄めると、先ほど集めたばかりの愛液をプラティの口内へと流し込む。
唐突に侵入してきた舌と愛液という未知の感覚に、抵抗するという思考すら麻痺したらしい。
嫌がる素振りすら見せぬために、愛蜜は舌と通って易々と進入していった。
202名無しさん@ピンキー:04/06/29 05:44 ID:LkUPdOJm
「んんっ……ふぅ……」
完全に流し込み終えると、口を離してサナレは軽く息を吐く。
「どう、自分の味は? 美味しいかしら」
その問いかけを耳にしたのか、プラティは喉を鳴らしながらその液体をゆっくりと飲み込む。
一瞬だけ浮かんだ吐き出そうという考えは、自分の中ですぐさま打ち消してしまう。
ゆっくりと、だが確実に、プラティの頭からは抵抗しようとする意思が奪われていた。
「本当はもっと可愛がってあげたいんだけど、もうそろそろ我慢の限界なのよね……んっ」
サナレは膝立ちになり、自分のミニスカートの裾を手にしてそっと引っぱり上げる。
「えっ……それって……!」
目にした途端、それまで混濁していたプラティの意識が鮮明になる。
スカートの下から現れたのは男性器だった。大人と比較しても全く遜色ないほどの巨根。
彼女の言葉通り既に限界に近いのだろう、ビクビクと胎動しながら天を向いてそそり立っている。
隠すような下着は一切身に纏っていないため、サナレ本来の白い肌が下腹部を中心に露わになっている。
その白い肌の色とは対照的に黒い肉槍が異様なほどに不似合いで不気味だ。
「ステキでしょう? パリスタパリスから貰ったのよ。プラティの最初の人になるためにね」
そう言うとサナレは、ほんの少しだけ顔を赤らめた。
だがそれは羞恥心ゆえの反応ではない。この後に行う行為への期待によって引き起こされた歓喜の反応だ。
亀頭部分が裂け目へと密着する。ぬるりとした感触が先端に伝わる。
「もうすぐわたしとプラティは一つになるのよ。ほら、喜びでウズウズしてるがわかるでしょ?」
わざわざ指摘されるまでもなく、肉棒の鼓動は痛いほどにプラティに伝わっている。
「そうそう、パリスタパリスが喜ぶようにたっぷりと苦痛の悲鳴をあげてね」
片手間に用事を頼むような口調で告げられると、陰唇へと密着していた肉棒が膣穴を押し広げ、割り進んでいく。
「ひぎぃっ! 痛っ、痛いぃ……止めてサナレ!! これ以上は……いやあぁぁっ!!」
肉棒の大きさに対してプラティの秘穴は適しているとはお世辞にも言い難かった。
ある程度サナレに弄ばれ、慣らされたとはいえ所詮まだ少女の域を出ないのだ。
強引に進み入られる激痛が脳髄へと駆け上がり、苦悶の絶叫が響き渡る。
203名無しさん@ピンキー:04/06/29 05:45 ID:LkUPdOJm
まだ先端の一部分が進入したに過ぎないが、プラティの内壁は歓迎するように蠢く。
そして、プラティの脳裏に何かが破れる明確なイメージが走った。
「かはっ……あぐ……」
強烈な電撃を受けたような衝撃がプラティを襲った。
意味を伴わないかすれた声を断続的に発し、ひきつけを起こしたように全身が痺れる。
圧倒的な無力感に包まれ、絶望だけが感情を支配する。
自分で自分を全く制御することが出来ない。
「あはっ、イイわよプラティのなか。狭くって擦れて最高……」
プラティと反比例するように、サナレは瞳を細めて喜びの声を漏らした。
腰がさらに押し進められて内部へと埋まっていき、強引に押し広げられたために膣口が広がる。
「もう……お願い……止めて、許してぇ……壊れちゃうよぉ……」
ボロボロと涙が際限なく溢れ出る。だがその懇願もむなしく、肉鎗はプラティ内部を完全に満たした。
先端部分が行き止まりへとぶつかり、これ以上ないほどに陰茎によってこれ以上ないほどに占有されている。
それでもサナレの全て受けきれてはいなかったが。
「ほら、見えるかしらプラティ? 限界までつながったわよ。それにその泣き叫ぶ声……わたしの中のパリスタパリスも喜んでる」
サナレがゆっくりと腰を動かし出す。
腰を突き出せば内側を容赦なく擦り上げられ、亀頭で子宮口を遠慮なく突き上げられる。
肉が引き抜かれるたび陰唇が捲れ返されて、幼い性器が醜悪な痴態を晒す。
そしてその度に結合部からは破瓜の血が混じった愛蜜が噴出し、卑猥な音を立てる。
その全てに快楽など存在せず、ただひたすら苦痛だけがプラティには与えられた。
「嫌っ、嫌っ、痛いよぉ……お願い、助け……たすけて……」
無力な子羊のようにただ体中に力を込めて、必死でプラティは耐えようとする。
その込められた力の為に苦痛は増し、サナレを喜ばせているとも知らずに。
「もうやだよぉ……こんなの……こんなのやだよぉ……」
「可愛い声上げちゃって……はぁん……わたしも、パリスタパリスもすごく喜んで……んんっ……聞いてるだけでイっちゃいそう……」
サナレの息遣いが荒くなり、腰の動きが荒々しく加速する。言葉通りに絶頂が近いようだ。
204名無しさん@ピンキー:04/06/29 05:53 ID:LkUPdOJm
その激しい動きで、プラティの心が完全に破壊されかける。
だが、それが完了するよりも早くサナレが叫ぶ。
「ああっ! もうダメ! イクっ、イクわよプラティ。全部受け止めてね!」
肉棒が瞬間的に肥大化し、子宮口目掛けてたっぷりと精液が放たれた。尋常ではない量だ。
瞬く間に子宮内部を満たすが、それでも満足できないように逆流して膣道をも蹂躙する。
全てが出し切られると、サナレはゆっくりと肉鎗を引き抜いた。
途端に塞き止められていた精液が溢れ出し、白濁した水溜りを作り上げていく。
「ふふ……よかったわよ、プラティ」
先程果てたことなど微塵も感じさせぬ軽快な動作でサナレは立ち上がる。
どうしようもないほどに無邪気な笑顔を張り付けたまま。
「もう……許して……助けて……」
「あらあら、まだ元気だったのね。スゴイわ」
自分はもう心が壊れている。狂っている。プラティはそう思っていた。
だが、幸か不幸か彼女の精神は絶望にその身を委ねる事を許さなかったらしい。
時が刻まれる毎に意識が引き戻されていく。驚嘆すべき事実といっていいだろう。
おそらく、度重なる試練や戦いが彼女の精神を成長させたのだろうが、この状況では不幸以外の何物でもない。
サナレに更なる興味を抱かせる結果となってしまったのだから。
「じゃあ、これはご褒美よ」
サナレは横たわる少女へと手をかざし、瞳を伏せる。
すると手の平からは柔らかな光が溢れ出し、プラティへと降り注ぐ。
やがて光が完全にプラティへと注がれると、体中を襲っていた鈍痛が嘘のように消えていた。
「……え? うそ……」
不意に自らの身体へ現れた変化に狼狽を隠せない。朦朧としていた意識も、驚くほど鮮明になっている。
どうやら肉体的な痛みだけではなく、精神的な面までも癒されたらしい。
「そんなに驚くことでもないでしょ。召喚獣だって出来ることなんだから」
まるで特別な事など何もしていないとでも言うような口ぶり。
何より突然の態度の変化。それが漠然とした恐怖を予兆させる。
205名無しさん@ピンキー:04/06/29 05:55 ID:LkUPdOJm
「全部傷ついた部分もちゃんと癒してあるのよ。それに処女膜だってちゃんと再生させてあるんだから。凄いでしょう?」
そこまで耳にした途端プラティの心臓が跳ね上がった。
今のは自分の聞き間違えであって欲しい。そう祈りながら上目に見上げる。
だが、目に飛び込んできたのは歓喜の笑顔だった。プラティはこの表情を良く知っている。
つい先程までそれを目にしていたのだから。この禍々しく恐ろしい黒い笑顔を。
「だから……また可愛がってあげられるのよ。嬉しい、プラティ?」
「いや……いや……」
プラティは否定するように弱々しく首を振る。言葉の意味は恐ろしいほど理解出来ていた。
あの痛みや苦しみを再び体験せねばならないのだ。それでもおそらく耐えてしまうだろう。そして同じことが繰り返されるに違いない。
考えただけで全身が恐怖に支配され、涙が再び流れてきた。
そんな内心の様子など歯牙にもかけず、サナレは目線をプラティの高さに合わせる。
「いっぱい可愛がってあげるわ。加減も分った事だし、今度はもっと深く、激しく……狂うまで……壊れるまで……ね?」




    終
206名無しさん@ピンキー:04/06/29 07:36 ID:dIGtpSSN
早朝からキテル━━━(゚∀゚)━━━!!
夜にゆっくり読ませていただきまつ。

>>191
ここであげたわけじゃないから補完は無理だし、あの人が自ら消したって事はそういうことなんだろう。
207名無しさん@ピンキー:04/06/29 07:43 ID:ePn6/6wy
GJ!
クラフトソード物は珍しいですなぁ。
208名無しさん@ピンキー:04/06/29 09:54 ID:tGPDEBPa
GJ!
百合もふたもイケる俺にはかなりツボでした。
209名無しさん@ピンキー:04/06/29 09:56 ID:vOgY62sK
みんなの願いは同時には叶わない、と言ってみる。
210名無しさん@ピンキー:04/06/29 14:25 ID:8y7ZMQ1L
サモ無印、2は好きCPが有ったから楽しめたけど
3は主人公同士があまりにもお似合いだという印象を持ってしまって
楽しめなかった奴もいるから。結構レクアティを否定されてて辛い…
これに限らずCP批判は辛いからこっそりでも書いてほしくないなぁとか思った
……だったらここ来るなと言う意見はもっともだけどね
211名無しさん@ピンキー:04/06/29 17:35 ID:dIGtpSSN
突っ込みたいが突っ込むとまたうだうだしそうだしなぁ。

せめて「〜だった人もいるから」と他人のフリをして書けないものか
212名無しさん@ピンキー:04/06/29 19:34 ID:4xkGj9Sp
>>209
何が?
213名無しさん@ピンキー:04/06/29 19:46 ID:bplZacX/
こういう所では好きなものだけ書くのが吉。
嫌なもん見てもそっとスルー。
>>210、愚痴は言わずに自分の萌えを語るんだ!
同士が現れるかもよ?

つー事でシャムトリ(*´д`)ハァハァ トリシャム(*´д`)ハァハァ
214名無しさん@ピンキー:04/06/29 23:15 ID:IFNa7ZBm
>210
自分の好きなもんは好き、でいいじゃないか。
レクアティに関しては、設定上ありえないってことで
拒否反応でちゃう人がいるのは仕方無い。
万人が好きなカプなんてのもありえないし、否定意見はスルーしておけ。
自分は自分、他人は他人。
自分の萌えを貫いて、(;´Д`)/ヽァ/ヽァするがいいさ。

サナレ×プラティも美味しかったけど、この間
クリュウでサナレを落としたばかりなので、クリュウ×サナレ(*´Д`)ハァハァ
215名無しさん@ピンキー:04/06/29 23:37 ID:TiPaDOzY
>>214
同士ハケーン。
自分もクリュウ×サナレ(*´Д`)ハァハァだ。
勝気なお姉さんがたまに覗かせる素直な部分に(*´∀`)=3ムハー
そして『ふりふり』は即死級の威力ですた。
216名無しさん@ピンキー:04/06/30 12:39 ID:2b+QG9RR
クリュウ×シュガレット(*´Д`)ハァハァ

シュガレットは百合だけじゃないぞ!
…多分。
217名無しさん@ピンキー:04/07/01 01:43 ID:A9VTv7fn
何故だろうか?
ここの所この時間、皆が寝静まった頃に妙に胸が騒ぐ、
いや、別に嫌な予感がするとか言うわけではない、
でも何故か落ち着かない、どうしてだろうか?


また今夜もだ…。
何と言うか…、胸が締め付けられる気がする、
いや、切ないと言った方がいいかな?
とにかく寝不足だけは間違いないな。


ああ!もう!どうしてだよ!
こんな原因不明の動悸に何で俺が悩まされないといけないんだ!
妙に体は火照るし、息も上がるしわけがわかんねぇよ!
……、駄目だな、何熱くなってるんだ俺は、
外で頭でも冷やすことにするか……。
218名無しさん@ピンキー:04/07/01 01:45 ID:A9VTv7fn
虫が控え目に囀る庭は空気が澄んでて火照った身体が気持ちよかった。
切り株に腰をおろし空を見上げた、
屋根の上から見上げる空とまた一味違ってこれもいいな、と思った。
でも胸の鼓動は収まらない、こう毎日だといい加減俺でも不安になってくる、
明日あたり医者にでも行こう、
でもその前に原因でも考えてみることにする、
少しでも治療に役立つかもしれないから。

生活には…、特に問題無し、いつも通り、
今日もあの色素が欠乏してる馬鹿をガゼルと一緒におちょくった、
悔しそうに地団駄踏む様が最高だった、カメラが無いのが残念だ。
食生活は…、特に問題無し、こちらもいつも通り
リプレが作ったものを普通に食べた、それだけ、
もし料理に問題があるのなら俺だけでなくみんなに異常が起きるので料理はシロ、と。
運動は…、特に問題無し、やはりいつも通り、
あの馬鹿が真っ白な顔をタコの如く真っ赤に染めて追いかけてくるのを逃げるのは非常に楽しく、
ついつい楽しみ過ぎた、寧ろ運動は過剰すぎる位だ。
睡眠は…、ここの所寝不足でこれは問題だが、
いつも通り寝ているある日突然こうなったので原因としてはイマイチ力不足。
他に考えられるのは…………、…………呪いかな…?
何を馬鹿なことを俺は考えているんだ、いくら何でも非現実的過ぎる、
でも、召喚術とかが存在する世界だからなぁ…、
今頃あの色白が泣きながら五寸釘を打ち付けているのかも、
丁度時間もそれくらいだしな…。
うっ…、想像したら笑いがこみ上げてきた、
馬鹿を取り囲む人形人形人形…、必死になって木槌を振り下ろす馬鹿、
いかん、様になり過ぎだ、洒落にならん。
219名無しさん@ピンキー:04/07/01 01:47 ID:A9VTv7fn
ふぅ…、とりあえずは原因不明、と、
とりあえず寝るか…、
そう思い腰を上げたその時何かが聞こえてきたような気がした、
「………」
? 何だ?何か弱々しい感じの声がしたような…?
「………」
まただ…、聞き違いではないようだ、近づいてみよう、
ま、やばい時にはライザーでも身代わりにして逃げよう。
「…ト、……ヤト」
!? 俺の名前か?あそこか…、ってあそこはリプレの部屋じゃないか、
「ハヤト…、ハヤト…」
そうっとリプレの部屋を覗き見た俺は凍りついた、
そこには自慰に耽るリプレの姿があった。
「ああっ、寂しいよぅ…、ハヤト…」
服は乱れて、胸をはだけ、片手で秘所をなぞっていた。
一心不乱に自慰に没頭するリプレの痴態に俺の目は釘付けだった、
「ハヤト…、ハヤト…」
自分の名を連呼しながらリプレは秘所をなぞるのでないもう片手に何かを持っていた、
その手には…、あれは…、俺のシャツ…?
確か夕食の後にリプレが洗濯物を集めていたときに渡した…、あれか…?
220名無しさん@ピンキー:04/07/01 01:47 ID:A9VTv7fn
記憶の糸を手繰っているとリプレはシャツを顔に押し当てた、
「ああぅ…、ハヤト…」
その匂いに興奮したのかますます自慰は熱くなっていった、
そしてリプレはシャツをその豊かな胸に強く、だがいとおしそうに抱きしめた、
うっ…、なんだこの感覚は…?
そうだ…、あの胸騒ぎだ…、
じゃあ、毎晩の異常は、リプレが…?
思考を巡らせているうちにリプレは力尽き、眠ってしまったようだ、
胸騒ぎはもうしなかった。
でもリプレの痴態が頭から離れない、
自分のシャツを使いながらあんなに激しく自分を求めて…、
そんなことを考えているうちに夜が明けてしまった、
今日は寝不足どころか、全く寝ていなかった。

重い頭を無理矢理振り、食堂に向かった、
そこにはいつも通りの明るい顔のリプレがいた、
夜のあれはまるで夢ではと思わせるくらいの綺麗な笑顔だった、
「どうしたの、ハヤト?」
マヌケに棒立ちになっている俺の顔を覗き込んできた、
その顔には清楚ささえ感じられた、
だが俺の頭の中は夜の光景に支配されており、
ぶっきらぼうに横を向き「別に…」
としか言えなかった。
221名無しさん@ピンキー:04/07/01 01:52 ID:A9VTv7fn
いきなり意味不明のヘタレSSを投下してみました
そして逃亡します
罵倒はご勘弁を


万が一需要があれば続くかもしれません
222名無しさん@ピンキー:04/07/01 02:32 ID:1XkonbKa
超絶続き希望です。
シャツでハァハァするリプレ母さん最高。



幅のある木の陰へと体を滑り込ませる。
紙一重の差でヤードの灰色の髪が一房、一人の鬼忍の投擲した苦無にはらりと舞った。
視界を遮る大木を挟み込むようにして、鬼忍達はヤードの隠れた裏側へと回り込むように移動する。

意外な俊敏さを見せた敵の姿・装備ををもう一度頭の中で確認。
敵の得物は打棒としては心許無い短杖。防具の類は身に着けていない。考えるまでも無く、召喚師である。
異界の存在を意のままに操る召喚術は油断の出来るものでは無い。先程の様な想像も出来ぬ異能者が出てくる事の方が多いからだ。
だが術士の常として、いかに強大な存在を従えようとも召喚には必ず多少の時間を要するもの。
ならば連携で召喚の時間を作らせなければいい。相手は一人。召喚の間に彼を護る者はいない。
こちらは数に任せて攻めるだけで簡単に詰む。

身に染み込んだ戦闘者としての経験が戦力差と相手の戦闘法を分析し、鬼忍達は皆が同じ結論に達していた。
彼我の位置が遮蔽物に隠れるぎりぎりの所から、一足で木の裏側へと二人の忍が飛び出す。
だが取り出した苦無を構え、反撃の隙を与えず目標を蜂の巣にしようとその腕を振りかぶった視界に、長身の召喚師の姿は無かった。
怪訝に思う間も無く、彼等の頭上に落ちる詠唱。

「魔精よ、敵を撃て!」

晴天の空の一点に突如現れた雷光。
いくら軽業を身上とする忍の身のこなしであっても、狙いを付けて放たれたその雷から逃れる事は出来なかった。
身を貫く衝撃に声も無く崩れ落ち、そのまま動かなくなる二人の忍。
残りの忍達が声のした上空へ振り返るより速く苦無を放つ。光の反射を防ぎ隠蔽する為に黒く塗られた凶器は、目標に届く前に全て叩き落された。
223名無しさん@ピンキー:04/07/01 02:33 ID:1XkonbKa
投げた先を眼で追えば、そこに在ったのは三つの影。
一つは召喚師。
残りの二つは彼が召喚したと思われる、異界の住人。
黄色の丸い体に蝙蝠にも似た翼は三対。脚は無く手の様な突起と視線の読めぬ眼に体の半分にも引かれた大きな口。
その体にぱちぱちと小さな電光が纏わり付いているならば、今の雷はこの怪異に因るものだろう。
ではもう片方の異形が鬼忍達の投擲を防いだに違いない。
推測を裏付けるような姿のそれが、召喚師を支え宙に浮いていた。
こちらは鳥の翼が同じく三対。雷の異形よりは遥かに人の姿をしているが、穢れを知らぬとでも言うような神々しい気はやはり人に非ざる存在だ。
ゆったりとした服に身を包み、その上を何条かの鎖が重なり巻かれている。
鎖の先に、不浄を払う力の象徴をするかの如く四枚の盾が、それを護り虚空に漂っていた。

再びタケシーが鬼忍に向けて雷を放つ。
不意を打って二人は倒したが、警戒している忍に同じ攻撃が通用するかと言えばそれは難しい。
タケシーの雷撃は飛び退いた鬼忍達のいた地面を抉るに留まった。返しに繰り出される苦無が届く前に、タケシーはサプレスへと送還され消える。
空いた間合いを逃さず、ヤードはロティエルが身に纏う鎖を手放した。

死地を駆け抜け、苦楽を共にした彼等と別れる時に受け取った形見の一つ、一発の弾丸を繋げたネックレスがちゃり、と音を立てる。
『攻めるにしろ守るにしろ威嚇射撃ってのは大事だよ。あとは周りにある隠れられそうなものをよくチェックして、撃った後も油断しないで頻繁に移動すること。とにかく障害物の有無が命運を分けるからね』
海賊の少女の言葉が思い起こされた。

――アドバイスに感謝しますよ、ソノラ

小さな声で彼女への感謝を前置き、ヤードが次の手を打つ為召喚の呪を唱える。



224名無しさん@ピンキー:04/07/01 02:34 ID:1XkonbKa

認識が甘かった。
敵は術師一人だが、明らかに場慣れしている。
脆弱な人間の召喚師を殺すのに十分な時間が過ぎているというのに、戦闘者としてなら人の忍よりも優れている鬼忍の攻撃を幾度となく退け、未だ生き延びているのだから。
林に飛び込んだ時に気付くべきだったのだ。彼は木や岩などの遮蔽物を巧みに利用し、死角からの射撃を防いでいる。
恐らくは似たような状況に遭った事がある。多数の暗殺者と一人で戦うという、絶望的な状況に。
尚且つ、その場を潜り抜けてきた経験があるのだ。
短い詠唱で次々と召喚し、大きな隙を見せない。
「益々惜しい。生かして捕らえ、じっくりと堕とす事が出来るのならさぞ良い玩具となっただろうに……」
悠然と歩を進めながら、九尾狐姫は独り呟く。
「傀儡どもに任せるには荷が勝ちすぎるな。どれ、妾も舞に加わろうではないか」
熱に煽られ空気が揺らめく。
九尾狐姫の周囲に、符を燃やした紫炎が一つ、二つと数を増していった。



「はっ…………はっ…………!」
息を切らせながらも走る足は止めない。
並行しながら宙を飛ぶ小さな天使の光が、身体のあちこちについた創傷を癒し体力を回復してくれるのを知っていたから。
心地よい光に再び力が湧いてくるのを感じる。

――体力はいいとして、魔力が尽きかけていますね。このままでは押し切られるのも時間の問題か

いくら召喚の門が小さくて済む者を選んでいるといっても、数を喚べば負担は計り知れない。
ヤードは心に浮かんだ僅かな焦りを振り払い、額の汗を拭いながら駆ける。
役目を果たした天使が霊界へと還り、岩陰に背を預け手がサモナイト石へと伸びたところで異変に気付いた。
「いない……?」
追手の足音がしない。
振り切れるような相手では無い。ならば何故追跡の気配が消えた?
225名無しさん@ピンキー:04/07/01 02:35 ID:1XkonbKa
その答えよりも速く、ヤードの脳裏にたった一人の同郷の友の言葉が聞こえてくる。
『暗殺者とは影にこそ忍び寄る者。彼等の気配が消えたのなら注意しなさい、それはアナタの死角を取った事に他ならないわ』

友の言葉を受けて刹那の逡巡すら無くヤードが前へと身を投げ出す。
起き上がると同時に短杖を放り投げ、背後へ短剣を突き出した。
彼が愛用した短剣は、九尾狐姫の一撃に続き今一度ヤードの命を救う。
まさか短剣で突いてくるとは思っていなかったのだろう、そこには鬼忍がヤードの首を狙う暗器を防がれ、驚愕する姿があった。

だが死神は既にヤードの肩に手を掛けていた。
鬼忍の空いた手が腰の短刀に伸びる。
残った三人の忍が左右そして樹上からヤードへと必殺の刃を投擲した。
回避は不可能、召喚術は――この間合いでは全てを止める事は出来ない。

――ここまでか。いや諦めるな、きっと……!

迫り来る死に向け、ヤードが間に合わぬと知りつつ召喚石を手に取る。
もうすぐそこまで迫る切っ先を見据え――――

幻のように現れたその影が、手裏剣で三本の苦無を弾き、抜いたカタナで目の前の鬼忍の刃を止めていた。


226名無しさん@ピンキー:04/07/01 02:37 ID:1XkonbKa


「きっと気付いてくれると信じていました。ありがとうございます、キュウマさん」
ヤードが安堵の息を吐き、放り出した杖を拾い上げる。
「やはりあの雷光は貴方の召喚術でしたか。ですが挨拶は後です、まずはこの狼藉者達を成敗してからにしましょう!」
キュウマがカタナを振り抜き、三方へと威嚇の手裏剣を放った。
間合いを取り回避に入る四人の鬼忍。
キュウマは臆することなく後を追い樹上へと跳ぶ。
影が疾り白銀が閃く。息もつかせぬ攻防が始まった。

敵の増援に、鬼忍達は明らかに焦燥の色を強めていた。
身のこなし、そして手にしたカタナと身に纏う装束から一見して同業の輩とは看破した。
だが、同じ忍にすら気取られず近づき、避けられる筈の無い攻撃を捌ききったその実力は脅威。
現に、こちらは四人がかりだというのにたった一人でそれと互角、いやそれ以上の戦いを繰り広げている。
そしてそれは、敵の鬼忍に手を封じられ、目標である召喚師に多大な隙を与える事を意味していた。
空間に力が満ちていくのを感じる。召喚師はここに好機を見出したのだろう、大掛かりな召喚を行うつもりだ。
刻々と迫る危機を断ち切らんと放った苦無は、やはり何度試そうとも敵の鬼忍の手によって確実に弾かれていく。

「影に生き影に消えるが我等の業……なれど邪に身を堕とすは忍に非ず。外道の者よ、大人しく風雷の郷から退くがいい」
スバルには決して見せぬ、影の住人の顔でキュウマが告げる。
しかし鬼忍達に応えは無い。忍に撤退の二文字が意味するのは死。分かってはいるがそれでもキュウマは殺生以外の道で彼等を救いたかった。
島を救った彼の生き方が、忍であるキュウマのそれを大きく変えてくれた。
彼が守り、故郷だと言ってくれたこの島を、叶うならばこれ以上血で汚す事はしたくなかったのだ。

――仕方が無い。ヤード殿の器量に頼むしかないようですね

自分と同じ思いの筈である彼を信じ、キュウマは鬼道の印を結ぶ。
爆炎がヤードへと向かおうとした鬼忍の足を押し留めた。
227名無しさん@ピンキー:04/07/01 02:38 ID:1XkonbKa
ヤードの身を、冥府の瘴気が押し包む。
鳴り響く頭痛とこみ上げてくる吐き気を堪え、魔力を一点に集中していく。
早く解き放てと紫の石が明滅する。鼓動の様に、或いは瞬きの様に。
キュウマが来てくれたとは言え、鬼忍の後にも戦わなくてはならない相手がいる。
ここは出し惜しみするよりも一気にけりを着けた方が得策。
ヤードの扱う中でも最高位にある召喚術の一つが徐々に異界との門を開いていく。

「古の盟約に応えよ…………っ!」

術が完成した。
石が一際大きな輝きを放つ。
次の瞬間、辺りの地面を闇が覆い尽くした。

異変に気付くのが遅かった。
駆けていた大地が、変質していく。
黒々とした何かがまるで泥の様に地面に満ちている。
浸かる足は全く見えない。一切の光を撥ね退ける黒い泥。
その泥が霊界の悪魔が放つ瘴気であると、そしてその瘴気が濃すぎる為に視えるまでに至ったものだとは、鬼妖の存在である彼等は知らない。
ただ、何か途轍もなく忌まわしいモノである事だけを本能が悟り、一刻も速く離れよと脚を動かす。
遅かった。
泥の中から巨大な骸が姿を現したのだ。
それは確かに骸だ。死した存在。動く事はなく、朽ちていくだけのモノ。
だというのに、何重にも重ねられた封印。躯は肌の一片たりとて外気に晒さぬようびっしりと固められ、それだけでは足りぬと周囲にまで封印の呪具が浮かぶ。先の分かれた呪具は、どこか手の様に、或いは肋骨の様にも思えた。
228名無しさん@ピンキー:04/07/01 02:40 ID:1XkonbKa
ソレが、そこに在る。
それだけで、世界が軋み叫び声を上げた。
あまりにも邪。あまりにも悪。
これだけの封印を施して尚、ソレは世界を呪い怨嗟の気を垂れ流す。意識さえ無いというのにだ。
次の世界への転生を許されぬ、封印された大悪魔の骸。
パラ・ダリオはただ在るだけ。
喚ばれだ場所に、ただ現れるだけ。
その事が生ある者にどんな災厄を齎すかなど、骸となって久しいソレには何ら意味の無い事である。

パラダリオの瘴気から逃げ後れた鬼忍達に、形を持った瘴気がゆらりと鎌首をもたげ絡み付いてきた。
負の力の具現でもある瘴気。それが形を持つまで濃縮されたものが、無害な筈も無い。
絡み付く指から、足から、何かが抜け落ちていく錯覚。
抜け落ちた後には何も残らない。
触覚と感覚を失い、力も失って鬼忍達は泥の中に身を沈めた。
哀れな幾つかの生命から力を削ぎ取り、さらに瘴気を振り撒き続けるパラ・ダリオ。
「還りなさい、大悪魔の骸よ」
ヤードはパラ・ダリオをリィンバウムに繋ぎとめる魔力の糸を断ち切った。
現れた時と同様に、パラ・ダリオは闇の泥の中に沈み、次第に泥もその輪を狭め最期には何も無かったかの様に消えた。
立ち枯れた木々と辛うじて生きているといった風体の鬼忍達を残して。

(続く)
229名無しさん@ピンキー:04/07/01 02:44 ID:1XkonbKa
同じプロバイダーでバカやった人がいるらしく、アクセス規制なるモノを食らっていました_| ̄|○
遅くなりましたが>>205氏、素晴らしくえっちなSSでした。
クソ1やってないけどやりたくなりましたよええ。
描写が丁寧ですね、勉強になりました。
そして>>221氏、リプレ母さん最高です。二度言うな自分。
でもシャツ嗅ぎながらおなにーってめっちゃツボにきました。
いつか自分も同じシチュエーション書きたい……
230名無しさん@ピンキー:04/07/01 19:09 ID:lxixcdN2
一度に二人も!グッジョブです。
両方続き期待アゲ
231名無しさん@ピンキー:04/07/01 23:12 ID:Wq2yDYTH
他スレ見てて知ったんだが、娼婦とかのいるような昔の時代って
避妊薬とかそういう物がなかったんだな。
サモの世界観ってコンドームもなさそうだし、避妊の方法がないんだろうか。
もしそうなら暗殺者時代のヘイゼルも何回かおろしたりしてたんだろうか…ウワァァァン
232名無しさん@ピンキー:04/07/01 23:30 ID:yhm8Jvn2
避妊薬はあると思うな、俺は。シルターン秘蔵の秘薬みたいな感じで。
無くても最悪、召喚術で何とかなります。多分
233名無しさん@ピンキー:04/07/01 23:55 ID:xyHED9Sc
ロレイラル特製避妊薬とか。
234名無しさん@ピンキー:04/07/02 00:18 ID:mFc5eG1Y
色んな意味でと便利な世界だなロレイラル
235名無しさん@ピンキー:04/07/02 17:43 ID:ZFBxj7Lj
きっと名も無き世界にも有るよ
避妊薬とかコンドームとか
236名無しさん@ピンキー:04/07/02 18:23 ID:/qOXG/+3
>>235
名もなき世界って地球じゃないのか?
237名無しさん@ピンキー:04/07/02 18:35 ID:3WKdr1vr
名も無き世界から避妊薬やコンドームを召喚する無色の派閥…嫌だなw
238名無しさん@ピンキー:04/07/02 18:59 ID:AvWFYPfS
俺はリィンバウムと周辺4世界以外の異世界全般の事を指してると解釈してる>名も無き世界
シャインセイバーとかの召還元とか。
239名無しさん@ピンキー:04/07/02 19:07 ID:6XXPfd3I
オレは名も無き世界ってのは地球にファンタジー風味混ぜた世界だと解釈してた
どちらにしろリアルな地球じゃ無いとは思う ダークブリンガーとか反魔の水晶とか転がってる世界だからね
240名無しさん@ピンキー:04/07/02 20:10 ID:GlcpkBN/
案外コンドームはサイジェントとかの工場で普通に生産してるかもしれないけどね。
241名無しさん@ピンキー:04/07/02 23:20 ID:hO+3rh3o
キルカの糸製とか?
242名無しさん@ピンキー:04/07/04 02:24 ID:QR1j0aVt
4つの異世界の中で一番エロ度の高そうなのはやっぱシルターンかな?
その次がメイトルパで。
243名無しさん@ピンキー:04/07/04 03:17 ID:plp5KeF8
シルターン?
貞操を守る義務があるかないかも不明で
乱交までしてそうなメイトルパが最強ですよ

でもシルターンだと鬼×人間の強姦が多そう…
244名無しさん@ピンキー:04/07/04 03:46 ID:WfBCmeIx
ロレイラルとサプレスにはエロスの匂いがしないよな……
245名無しさん@ピンキー:04/07/04 03:51 ID:x+nFJdCp
シルターンにいる人型のやつらも人間っていうのか?アカネとか。
1でバノッサが人間っていうのは元からリインバウムにいる人の事だとか言ってたけど、
3じゃミスミだかキュウマだかがシルターンでは人が里で、妖怪は山で住み分けみたいな
事を言ってたような気もする。
246名無しさん@ピンキー:04/07/04 12:05 ID:ci7Nr3Bj
それはバノッサの偏見だと思うが
どんな人間でもリインバウムに召喚されれば召喚獣だ レナードも召喚獣だし・・・
247名無しさん@ピンキー:04/07/04 17:35 ID:3SwH/CLz
遅ればせながら>160氏の紹介してくれたスレを読んでみた。
……ビジュ×アティのスゴイ人イタ━━━(゚∀゚)━━━!!
一月前だけど_| ̄|○
そしてあんなハイエンドなスレに自分のSS載せられません。
「サモナイだから」で読んでもらってる程度のSSなので……


いち早くパラ・ダリオの瘴気の手が届かぬ範囲まで退いていたキュウマが、ヤードの傍へと降り立った。
もう鬼忍達に立ち上がる力も残っていない事を確認し、カタナを収める。
「正に間一髪というところでした。助かりましたよ」
「礼には及びません、これが拙者の務めですから。最近の不穏な動きを見せていた輩はこの者達ですね。改心してくれるなら良いのですが忍である彼等には難しいかもしれませんね……」
苦しげにもがく姿に、悲しげな視線を送る。その憐憫は、かつての己をなぞらえた哀れみか。
だがキュウマの苦悩は、彼方よりかけられた声に消え去る事となる。

「ならば妾がその懸念を払ってやろう。喜ぶがいい」
ぼう、と二人の頭上に数えるのも馬鹿らしい程の紫の炎が湧き上がった。
「!!」
息を呑む間さえあればこそ。
禍々しい炎の雨が、二人のいる場所へと降り注ぐ。
狙いを定めるなどという面倒なものは必要ない、狙いをつけずに当たるほどの数を撃てばいいのだと言わんばかりの炎弾。
降る下にある物は須く紫炎の洗礼を受けた。
炎は牙となり、次々と地面を穿ち木々を抉り、そして無情にも動けぬ鬼忍達の身体へと突き刺さっていく。
狂乱の炎雨が静まった頃には、そこに生命あるモノの姿は何一つ無かった。
ぱちぱちと燃え残る死地と化した大地に、九尾狐姫が紅白の衣を翻して舞い降りる。
九尾狐姫が手を振れば、残り火は嘘のように消え去った。
哀れ消し炭と化した人型を数えればその数は――五つ。
鬼忍達の倒れていた場所に四、そしてキュウマとヤードがいた場所に一。
248名無しさん@ピンキー:04/07/04 17:36 ID:3SwH/CLz
掌に浮かぶ狐火を弄びながら、楽しそうに九尾狐姫が謳う。
「空蝉に猿飛か。この地で忍匠の技が見られるとはな。中々に見事な腕前じゃのう、乱波よ」

九尾狐姫の言葉通り、キュウマは生きていた。
ヤードを抱え、遥か後方へと忍秘伝の移動法で退避していたのだ。
キュウマの額に、緊張の汗が一筋伝う。
信じたくは無いがあの炎とそして仮面は――
「まさか百面の妖姫が封印を解いていようとは。ミスミ様の従える狐火の巫女では無いようだが……」
「流石に鬼妖の者は話が早くて助かる。あれは妾のものじゃ。返してもらうぞ」
「戯言を。貴様の様な悪妖の言う事を聞くとでも思ったか?」
「ふふ、では聞く気になるようにしてやろうではないか」

再びカタナを抜き放つキュウマ。
「ヤード殿、ここは拙者が引き受けます。貴方は郷に降りてミスミ様と他の護人に連絡を」
「……残念ですが、どうやら彼女はそれを許してはくれそうにありませんね」
ヤードの言葉を証すかのように、炎の壁が二人の退路を断っていた。
キュウマが無言で舌打ちをする。
「ならば、拙者があの者の気を逸らしますのでその隙を突いてください。この命に換えましてもヤード殿は助けてみせます」
キュウマの決死に、刃が紫炎に照らされた光を返した。
「その提案に私が従うとでも思っているのですか? キュウマさんを見殺しにはしませんよ」
「いえ、貴方には何があっても生きて貰わないとならないのです」
――貴方は、我が主君が漸く出逢えた……
紡ごうとした言葉は虚空に消える。この言葉は己が言うべきものではない。
主の想いを語るなど、影には出過ぎた行いだ。
影は黙してカタナを振るう、それだけでいい。
249名無しさん@ピンキー:04/07/04 17:37 ID:3SwH/CLz
九尾狐姫が肩の高さまで上げた両手の指先に、一つずつ狐火が灯る。
「何しろ久方ぶりの宴じゃ、楽しみで仕方が無い。妾を退屈させてくれるなよ?」
紫の揺らぎの向こうに見える仮面の貌は、喜色をありありと湛えていた。破壊を愛でる邪な笑みに犬歯が覗く。
「九に分かたれた貴様など恐るるに足らん。鬼妖界の神々に代わって今一度調伏し直してくれる」
右手にカタナ、左手に手裏剣を挟みキュウマが一歩、前に出る。

炭と化した木が崩れる音を合図に、キュウマが動いた。
放たれた矢の疾さで駆ける。
九尾狐姫がさせじと炎弾を放った。
左右から五つ、十の牙がキュウマを捉えんと尾を引いて襲い掛かる。
或いは跳び、或いは伏せ、キュウマは炎を避け続ける。
しかし途切れぬ炎の雨に前へと進む事は叶わない。
紙一重の焔舞い。しくじれば即座に命は無い、危うい演舞。心の上に刃を置き、驚異の忍耐力と集中力でキュウマは耐え続ける。
左から来た一をカタナで斬り落とし、すかさず印を結んだ。
「召鬼、爆炎!」
キュウマの術が一瞬の隙を掻い潜り九尾狐姫へと炎の舌を伸ばす。
「温い。炎で妾に挑むとは片腹痛いわ」
九尾狐姫が右手に翳す炎を振った。
炎は伸び紫の扇となってキュウマの火炎を事も無く吹き散らしていく。
「使うならこの位はしてみせよ、乱波」
返す煽ぎで先程の倍はあろうかという数の炎弾が虚空に現れる。
キュウマに緊張が走った。咄嗟に取り出した、ありったけの手裏剣を放つ。
それでも尚落としきれなかった炎が、キュウマの頬を、腕を、脚を掠めていった。
「くっ……!」
苦痛にキュウマの顔が歪む。
だが脚を止める訳にはいかない。たとえ矢尽き刀折れようともこの場であの妖は食い止めなくてはならないのだから。
鉄の意志で己を叱咤し、再びキュウマが敵へと向かい駆ける。


250名無しさん@ピンキー:04/07/04 17:39 ID:3SwH/CLz
ヤードは焦っていた。
相変わらず退路は塞がれている。そして今はキュウマも何とか耐え凌いでいるが相手に近づく事も出来ず、このままではやがて押し切られてしまう事、キュウマの限界がそう遠くは無い事は目に見えていた。

――考えろ。何かある筈だ、何か……

だが自分に出来る事は少ない。
残された魔力ではあと一度、召喚術を使うのがやっとの状態。
助太刀に入ろうにも、キュウマでさえ避けるのが精一杯の相手では手助けどころか足手まといなだけだろう。
やはり召喚術を使うしか道はない。
パラ・ダリオを召喚すればとも考えたが、あの女妖は予想以上に抜け目が無い。
一瞬視線が合った時に、手を出しあぐねている事を悟りにやりとした笑みを見せていた。
一度手の内を明かしてしまっているパラ・ダリオでは避けられてしまう可能性が高い。

「パラ・ダリオよりも広範囲、大火力の召喚術……」
聖鎧竜を除き、そのような召喚術が果たして――――いや、あった。
手持ちの召喚石の中に、たった一つだけ。
だが召喚するのは、ヤードに残された魔力だけでは難しい。
「アレを喚べれば……しかし私一人の力では」

迷う。
アレは縁のある彼等がいたからこそ召喚に応じてくれたのだ。彼等の助力がない今、果たして喚び掛けに応じてくれるか……

『ヤード。ここで一旦お別れだがお前が大事な仲間の一人だって事は未来永劫変わり無え。お前が困っている時はどんな事があっても駆けつけてやる。こいつはその証だ、受け取ってくれ』

「…………」
意を決しヤードが杖を握り締める。
迷っている時間は無い。これしか残されていないのだ、成否など関係なく、いや、必ず成功させなくてはならない。

――皆さん、力を借りますよ

懐から一つ、サモナイト石を取り出しヤードは詠唱を始めた。
251名無しさん@ピンキー:04/07/04 17:41 ID:3SwH/CLz
「それにしても良く避ける……」
九尾狐姫が呟いた。
幾度目になるか分からない炎の弾幕に敵は退がる。
だが、愚直なまでのしぶとさで飽きる事無く再び間合いを詰めてくる。
既にその身体には数え切れぬ火傷があったが、まるで意に介さず突き進んで来る。忍と言えど驚くべき精神力だ。
実を言えば、九尾狐姫にはそれほど余裕がある訳では無かった。
本来の力を全て取り戻しさえすればこの林ごと全てを焼き払う事も出来たのだが、封印の綻びをすり抜け無理矢理に界を越えて来た今の状態では、気を抜けばこの忍に斬られていたかもしれない。

次こそ仕留めんと新たな炎を生み出したその時、放っておいた召喚師の方から力が溢れてくるのを感じた。
「む……?」
大した力も残されていないだろうと高を括っていた相手だが、最期の足掻きだろうか。
先の瘴気を放つ異形ならば間合いは見切っている。今までの術を見るに、恐らくはあれが彼奴の切り札であろう。
然程気に掛ける必要も無いが、それでも召喚術をそのまま放っておくというのは具合が悪い。念を入れ、ここで引導を渡しておくのが最善か。
「ふむ、乱波の舞にも聊か飽きたところよ……!」
九尾狐姫の仮面を被った瞳に、妖気の光が満ちる。
「……っ! しまった、邪眼か!」
今の今まで隠されていた敵の一手に、キュウマの反応が刹那に遅れた。視線は見えない鎖となり、キュウマの四肢に絡み付く。
「がっ……!?」
手足を封じられ、翼を?がれた鳥の様に地に縫いとめられるキュウマ。
「命拾いしたな乱波。仮面が飯綱眼を抑えていなければ即座に石となっていたぞ? もっとも、ほんの僅かに寿命が延びたに過ぎんがな。貴様は召喚師の後に始末してやろう」
最早歯軋りも出来ぬキュウマを尻目に、ゆらりと九尾狐姫がヤードの方へと首を向け足を進める。自分の命が風前の灯火であることは百も承知だろう、それでもヤードは召喚の詠唱を止めない。
252名無しさん@ピンキー:04/07/04 17:42 ID:3SwH/CLz
九尾狐姫が手を天に翳した。頭上に湧いた紫炎は一つ。だがその一はニに別れ、ニが四、四が八、八が十六、十六が三十二へ。
炎の数が増えていく。
どんなに自分が窮地に置かれようと折れなかったキュウマに初めて、絶望の影が差した。
無理だ、ヤードにあれを避ける術は無い。
今こそこの身を盾にする時分だというのに、己の脚はぴくりとも動かぬ。
いっそこの脚を切り取れば前へ進めるのだろうか。それならば喜んで脚など捨てるのだが、生憎カタナを持つ腕さえも自由に振るえない。
目前で行われようとする殺劇に声ならぬ声で叫ぶしか、キュウマに出来る事は無かった。

「万策尽きたな召喚師。だがここまでやるとは思わなんだ、褒めてやろうぞ」
応えぬ代わりに、ヤードは九尾狐姫をきっと睨む。勝負は着いていないと語るかの如くに。
ここに来てまだ諦めぬ召喚師に業を煮やし、九尾狐姫は頭上では収まらぬ数の炎を投げ放った。
夥しい数の炎弾がヤードを取り囲む。やがて炎は三重の輪を作り回転を始め、次第に速さを増し、勢いを強めていく。
「ではさらばじゃ。呪の続きは冥土で唱えておれ…………爆!」
炎輪は九尾狐姫の言葉に反応し、輝きを増して膨れ上がり――――
中心にヤードを置いたまま、轟音と共に炸裂した。

終わった。
あの爆発の最中にあって無事な者などおるまい。
立ち込める煙で見えはしないが、最悪欠片さえも残さずに燃え尽きてしまっただろう。
必死で己を縛る呪縛と戦っていたキュウマだが、ヤードの最後を目にし抗う力を失った。
キュウマから抵抗の意志が消えたのを感じ、九尾狐姫が紫炎を背にころころと笑う。
「ああ愉快愉快。これだから人が絶望に堕する様を見るのは止められぬわ。待たせたな、次は貴様の…………」
遺体を確認するまでもないと、九尾狐姫が背を向けたその時。

世界が異郷に呑み込まれた。


253名無しさん@ピンキー:04/07/04 17:44 ID:3SwH/CLz

「何……!?」
突然の異変。
数瞬前まであれほど鮮明だった林が、霧に包まれ一寸先も見えない。
這い蹲る忍の姿も、己の手足も、背後にあった筈の紫炎でさえも。
炎を作り出せば、霧に触れた瞬間呆気なく消え去っていく。
ただの霧如きに消されるような炎では無い。だとすればこれは霧に見せた別の何か。

音がする。
小さかったそれは、ゆっくりと此方に向けて大きくなっていく。
何故、この様な音がする? 分からない、これは。
「波の音……か?」
そう、何かが水を掻き分けて進む音だ。
そんな事は有り得ない。ここは地の上だ、どこに――――

否。
有り得ない事などそれこそ有り得ない。此処は四の異界の理が現れる世界。何が起ころうと不思議ではない。
そしてその不可思議を具現するのが召喚術。
となればこの霧も、召喚術によるものか。
この場に在り、召喚術を使う者は。
「馬鹿な、妾の炎陣を受けて無事な者など……!?」

波音は益々大きくなっていく。その音からして突き進む何かは途轍もない大きさであろう。
そしてそれは間違いなく此方を目指している。
焦りの色が強くなる。
九尾狐姫は消える端から炎を作り上げていく。だが濃霧が炎本来の力を封じ、思う様にいかない。
254名無しさん@ピンキー:04/07/04 17:45 ID:3SwH/CLz
遂にそれが影を見せた。五里霧中にあってさえその姿を影に見せる程の巨体。
影を見て、九尾狐姫は漸く理解した。
あれが元凶か。ならばこの霧はつまり。
「異界の海、という訳か…………!」
海の中で炎を作ろうとも上手くいかぬは道理だ。敵の狙いに嵌った事を知り、不甲斐無さに血が滲むほど唇を噛む。
「おおおおおお……!!」
だがそれでもこのまま座して待つ訳にはいかない。避けられる大きさではない、全ての力で以って食い止めなければ。その巨体には心許無い炎の盾を前面に、突進の衝撃に備える。
舳先が姿を見せた。
霧を二つに裂き、船体が押し寄せてくる。
船首に仁王立つのは、かつてこの世界の海を意のままに駆け数多の武勇を残した伝説の海賊。
その魂は死した後も霊界の海に在り、悠久の航海を続ける。

“幽霊船長”の操る船が、召喚の声に応じ九尾狐姫へと突撃した。




霧が晴れていく。
笑ったままの膝に渇を入れ、ヤードは満身創痍の身体を引き摺り立ち上がる。
だがあの召喚で自分の力は全て出し切った。もうこちらは立っている事すら覚束ない。
あれでまだ立ち上がって来られれば正真正銘打つ手は無い。
「…………」
霧の去った後には。
九尾狐姫が、何事も無かったかの様に佇んでいた。
255名無しさん@ピンキー:04/07/04 17:47 ID:3SwH/CLz
「……三つ。聞きたい事がある」
「何でしょう」
九尾狐姫に戦う意志が無い事を悟り、ヤードが応える。
「まず、妾の炎を受けて無事だった理由じゃ」
「それは彼女のお陰です。初めに喚んだ時、送還せずに私に憑依しておいてもらったのです。それでも全てを防ぎきる事は出来ませんでしたが」
ヤードの言葉を受け、彼の背中に光の賢者が浮かび上がった。
四枚の盾はどれもひび割れ、主と同じく傷だらけの風だったが、精神体である彼女であれば見た目の損傷はそれほど深刻なダメージでは無い。サプレスへと還ればさしたる労も無く癒える怪我だろう。

「ではもう一つ。最後の術、あれは貴様に残された力で喚ぶには大きすぎる。船だけならまだしも、海まで喚ぶとなると個人の力で及ぶものでは無いと思うが」
二つ目の問いに、ヤードは頷き手の中に握るものを見せる。
召喚の紋が刻まれた石。ソノラのくれたネックレスに、もう片方の手にはスカーレルの短剣。そしてそれらを握る手は、黒の皮手袋に包まれていた。
「私達人間が召喚石を作る手順を知っていますか? モノに籠められた思いや力を取り出し、召喚石と掛け合わせるんです。この首飾りと短剣、手袋は私の仲間が大切にしていた物。そこに染み込んでいた魔力を借りました」
「成る程、付裳神の助力とはな。それが三つもあればあの大召喚も可能か」

納得したと同時、九尾狐姫の膝が崩折れた。そのままうつ伏せに地面へと倒れ込む。
最後の力を振り絞り仰向けに転がり、力なく笑った。
「ふ、ふふ。まさか妾が何処の誰とも知らぬ異界の輩に敗れようとは。これで鬼妖界に名を馳せた金毛百面の恐怖も幕というわけじゃな」
「そうあって欲しいものですね。ミスミ様の従える貴女が封印を解いてしまわない事を願いますよ、本当に」
「それは無かろう。妾に勝った褒美じゃ、教えてやる。妾が九に分かれた時にな、鬼神龍神どもは気付かなかったようじゃが力と同じく心にも偏りが出来ておったのよ。妾が最も強く心を継いだ一じゃ」
256名無しさん@ピンキー:04/07/04 17:51 ID:3SwH/CLz
ぽう、と蛍火の様な小さな火が一つ、九尾狐姫の上に灯る。
爪の先程でしかなかった火は、生み出した本人に触れるとたちまちに勢いを増し、その身体を包んだ。
「妾を除く八は最早別の人格とでもいうべき存在じゃろう。封を解く方法も、理由さえも失っている事だろうて。遺された妾の力、せいぜい上手く利用するがいい」
九尾狐姫の手が、足が、端から炎に溶け、消えていく。
止める手立ては無いし、本人も止められる事を是としないだろう。
「墓は……要らないのでしょうね」
「無論じゃ」
屍を晒す恥辱より、自らの手で締めくくる矜持だけは、彼女に持たせてやりたいとヤードは思った。
もう幾許も姿を留めていない九尾狐姫に、ヤードが最後の疑問を口にする。
「貴女は三つ聞きたい事があると言いましたね。後の一つは何だったのですか?」
その質問に、九尾狐姫が口の端を上げるだけの笑みを作った。
「…………貴様の名じゃ。妾を倒した人間の名、心に刻み付けて夜摩天に教えてやろうかと思うての。だが止めた。聞けば未練も出来よう、貴様を妾の物にしたいとな」
それだけを言うと、九尾狐姫の身体は燃え尽き炭も残さず消えた。
今際の際に外れた仮面の奥の素顔は、やはり人の想像に追いつかぬ美貌だった等と場違いな事を思いながら、ヤードの意識も深遠の闇へと落ちていった。

(続く)

お待たせしました、次はえっちなシーンです。気合入れていくぞー、と。
更新が滞ってしまって申し訳ないっす。
次回で完結予定です。
257名無しさん@ピンキー:04/07/04 19:17 ID:B8VorXzf
エロシーンたのしみにしてます。
あと、戦闘シーンはもうちょっと少な目で萌えシーン多めほうが個人的には好みかもしれません…。
贅沢言ってスマソ
258名無しさん@ピンキー:04/07/04 21:24 ID:FMtErMd8
感想ありがとうございます。
流石にやりすぎたと猛省しています。かなり捏造も入ってますし。
他のSS書きの方々も作品をお出しになられていらっしゃるようですので、自分は身を引いて暫く萌えSSの修行をしてくる所存です。
どうかあと一回だけ、自分の自己満足にお付き合い下さいませ。
259名無しさん@ピンキー:04/07/05 16:02 ID:UutRmzao
燃えに燃えてる力作SSに割り込むのは申し訳なく思いつつ
ネス×トリというかネス→トリなエロSSを投下。
260僕の憂鬱と君の温もり。1:04/07/05 16:04 ID:UutRmzao
しんと静まり返った蒼の派閥の図書館に、少女の足音が響き渡る。

右手には勉強道具一式の入った鞄を肩から掛け、左手にはつい先程返されたばかりの
試験の答案を握り締めているその少女――トリスはまるでかくれんぼの鬼が誰かを探してるかのように
部屋の片隅を覗いてはまた別のところを覗くという動作を繰り返す。
彼女には珍しく、初めて一回目で及第点を取れた答案。
これを試験前日に、ずっと夜中まで根気良く勉強を見てくれた兄弟子のネスティに真っ先に見せたくて、
トリスは彼を探していたのだった。

トリスの足はやがて図書館の端の、機界ロレイラルの召喚術を取り扱う書物の部屋に辿りつく。
4つの異世界の中で特に謎が多いとされる機界を専門とする研究者や召喚師は少ないうえに
昼時という時間もあってか部屋には人がほとんど見当たらず、ただ1人部屋の隅で
召喚術理論の本を読んでたのが、先程から探していた兄弟子だった。
本に熱中してトリスの存在に全く気付かないネスティに声を掛けようとしてふと躊躇い、
そしてほんのささやかな悪戯心が芽生える。
(ミモザ先輩から教えてもったアレ…やってみよっと♪カタブツな相手ほど効果的だって言ってたしね)
本に熱中している後方からそっと近づき、手を伸ばせば触れられる距離まで近づいた時に見た
横顔は憂いを帯びて綺麗で、普段怒った顔しか見てないトリスにとってそれは新鮮な発見だった。
261僕の憂鬱と君の温もり。2:04/07/05 16:05 ID:UutRmzao
トリスはネスティに気づかれないように彼の座っている椅子の真横にそっと立つ。
「ネス、ネス〜」
声に気付いたネスティが視線を本からゆっくりと声のした方向に向ける。
「ん…トリス…?君がこんなところに来…」
「えいっ♪」
振り向いた彼の頭を引き寄せるように自分の発育途上の胸の谷間に近づけ、一気に押し当てる。
「どう?キモチいい〜?」
「なっ……!」
奇襲に驚いたネスティの反応に楽しくなったトリスは、顔を埋めている彼をさらにぎゅっと抱きしめ、
小さな胸をそっとすり寄せる。
「うふふ…実はネスってこういうの好きだったりするでしょ〜?」
普段色々と怒られている仕返しとばかりに真面目な兄弟子をからかう。
「……っ……はぁ………はぁ……」
薄い夏服の生地越しにネスティの体温とわずかに速い息遣いを感じ、いつの間にか
背中に回っている彼の手が動く感触の妙な心地良さにトリスは何となく頭の芯がぼんやりとして、
甘い微熱が身体のある一点を中心にして疼きそうになるのを感じたその時だった。
「きゃっ!」いきなり強い力で肩をつかまれる。
それからゆっくりと彼女のほうを見上げたネスティの顔が怒りに震えてるように見えた瞬間、
トリスの高揚感はバベルキャノンを放った後の敵軍の如く消滅して現実に返る。
「あ…怒ってる?軽い冗談だったんだけど……ご、ごめんなさい!」
悪戯が通じず彼を怒らせたのだと判断したトリスは慌てて謝り、そしてその後に続くであろう
長い長ーいお説教を覚悟した、のだが。
何故だかネスティは無言でトリスを押しのけて立ち上がり、ずれて外れかけた眼鏡を直すと、
読んでいた本を元の棚に戻してそのまま部屋を出て行こうとする。
「…ネス、どこへ行くの?」
「別に君には関係ないだろう」
一切の感情を取り払ったような機械的な声で告げると、閉じた扉とともにそのまま彼の姿は消えた。
「ネス……………?」
262僕の憂鬱と君の温もり。3:04/07/05 16:07 ID:UutRmzao
図書館を出たネスティの足は人目を避けるようにして彼が寝起きする召喚師用の寮に辿り着く。
ちょうど午前と午後の講義の境目の時間のせいか、寮にはほとんど人はいない。
自分の部屋に入り扉に鍵を掛け、窓に近づき部屋の外と中の間を遮るという効果にだけは長けた
無愛想なカーテンをしっかりと閉じ、纏ってたマントや上着を乱暴に脱ぎ捨て、
粗末なベッドに身を投げ出すようにして横たえる。
「………はぁ……はぁ……」
少し早足で歩いただけなのに呼吸は荒く、黒い瞳は熱を帯びて潤み白い肌は紅潮し汗が浮き出ていた。
ズボンと下着をまさぐって、既に充血して硬く膨張している男性の部分を取り出し、
手の中に収めて表面をそっと指先で慰める。
「……………………………ん…っ…」
身体を走る甘くて苦しい感覚を味わいながら、ネスティは最愛の少女のことを想った。
263僕の憂鬱と君の温もり。4:04/07/05 16:08 ID:UutRmzao
初めて出会ったころはまだ幼い子供だったトリス。
当初は憎んですらいた相手に、たとえ彼女が調律者の末裔で自分とは因縁深き者であることとは
無関係に、トリスそのものに徐々に惹かれていって。
機械のように生きようとしていたネスティを変えたあの笑顔、それがたまらなく愛しかった。
そしてトリスが子供から少しづつ女性に近づいてくる年頃には、兄妹弟子という関係や
家族のように育っている間柄というのとは別種の、もっと強い感情を抱いていることを自覚する。
他のことをしている時でも気がつくとトリスの事を考えていたり、一緒にいるときには
彼女の言動一つ一つがひたすら気になって落ち着かなくて、それでもずっと一緒にいたくて。
それがいわゆる「恋心」と呼ばれるものだと彼の知識が冷静に分析した上で、
現在置かれている自分の状況、生きてきた年月よりも遥かに多くの事を知り尽くしている故の老成、
そしてそれらから導き出される諦めという結論。
(それでも僕はトリスと一緒にいたいから…トリスといることだけが…僕にとっては…)
だからせめて、トリスの信じる彼の姿のまま、厳格な兄弟子という仮面をつけ優等生という
演技を続けることで抱く想いと暗い記憶を一切知られぬようにして、その上でトリスの側にいて
その成長を見守ろうと思った。
いつかトリスが一人前になり、そして何一つ知ることのないまま自分から巣立って離れていくその時まで。

しかしそんなネスティの心を全く知らないトリスの言動は時として彼を掻き乱すことになる。
264僕の憂鬱と君の温もり。5:04/07/05 16:10 ID:UutRmzao
あの時突然彼に触れたトリスの体。
服ごしに伝わる体温と、小ぶりだが柔らかくて心地良い乳房の感触。
何も知らずに発せられる、男を誘うような魅惑的な言葉。
それらに対して彼の理性が適切な判断を下す前に、肉体の奥底から生じた「欲しくて手に入れたい」
という本能的欲求は体のあちこちの機能を掌握して、普段は必死に抑え込んでいる
彼女に対する情欲は理性の防護壁を破って溢れそうになる。
もしあの時トリスがいつもの表情で「軽い冗談」だと言わなかったら、あれ以上少しでも彼の劣情を
暴発させるような言動を見せていたら、もしかして今頃彼は図書室の床に彼女を押し倒してその身体を…
ぎりぎりの所で見せずに済んだ肉欲を、何とか回復した理性を総動員して表に一切出さないよう押さえ、
そして機械的な動作で彼女から逃げるのが彼に出来る精一杯だった。
265僕の憂鬱と君の温もり。6:04/07/05 16:11 ID:UutRmzao
ネスティの両手に握られている男性の部分は強弱をつけて擦り上げる度に怒張の度合いを強めていく。
感じる刺激は徐々に強まり、抑え切れない喘ぎが荒い呼吸の合間に漏れた。
「あ………う…っ……はぁ…はぁ……」
肉体と精神の興奮が継続しているせいで、普段隠している機械の部分が顔や手の甲に
すっかり浮かび上がっていたが、それすらも気にならなかった。
湧き上がる情動に身も心も任せた彼の脳裏に浮かぶのは、トリスの姿。
彼女の唇に自分の唇を重ねて、細い首筋や幼さが残る肢体に唇を這わせ、跡が残るくらい口づけて
華奢な胸の膨らみに顔を埋め愛撫し、頂点の尖りを口に含んで舌でその感触を味わいたい。
「く…っ………あ……」
我慢できずに漏れ出した体液で濡れた細い指で、すっかり反り返ったソレの根元から先端までを
強く扱きながら尖った部分の先を捏ね、そこから広がる快楽に酔いしれながら、
愛しい少女を想像の中で汚す。
(…トリス…僕は君が欲しい…何もかも…他の誰にも…渡したくないんだ…)
トリスの細い足を開かせて、その間に隠された秘裂から最奥まで自分の欲望で貫き、
犯される感覚に悲鳴をあげる彼女の熱い内部を雄の部分で貪欲に味わって存分に味わわせて、
やがてあどけない表情が淫らに歪み彼をもっと欲しいと乱れて、彼女の肌に自分の肌を重ね、
唇を重ねて舌を絡ませながら激しく抱き合って、交わっている場所を溶け合いそうなほどに蹂躙して、
彼女の口からは艶やかな喘ぎ声が漏れ、そして互いの身体を貪り尽くして、
彼女の中に欲望を何度も注ぎ込んで自分だけで満たして…
「くぅっ……はぁ…はぁ……………と…り…っ」
限界までに張り詰めたモノは昂りに耐え切れずに弾けて、頭の中が白くなるような感覚をもたらす。
激しく脈打ちながら放たれる精液は、手の中に収まり切らずに着衣やシーツを汚した。
266僕の憂鬱と君の温もり。7:04/07/05 16:12 ID:UutRmzao
「はぁ…はぁ…」
射精後の脱力感に支配された身体が、閉め切られた部屋の澱んだ空気を吸い込む。
手にべっとりと貼り付いた粘液が徐々に熱を失うにつれ、ようやく自分の中に理性が戻ってくるのを感じる。
(…本当に愚かだな…僕という奴は…)
どうしても寝付けない夜や、悪夢を見て目覚めた後は彼女を想って何度も慰め、
そしてその後に訪れる自己嫌悪はいつもの事だったが。
カーテンの隙間から漏れる太陽の明るさ。ベッドに横たわる愚かな自分の姿。
こんな昼間から、光のろくに差さない暗い部屋で一人ケダモノのような行為に耽っていた自分に
普段にも増して自身に対する嫌悪感が込み上げる。
彼にとっては一番大切な、何よりも愛しい存在を愚かな欲望で侮辱していた自分に。

手についた粘液をいくら洗い流しても、手に染み込んだ感触はなかなか消えてくれなかった。
それでも何度も何度も手が痛くなるほどに執拗に手を洗う。
「うっ…」胃から喉を伝って込み上げる不快感。耐え切れずに中のものを流しに吐き出した。
267僕の憂鬱と君の温もり。8:04/07/05 16:13 ID:UutRmzao
しんと静まり返った召喚師用の寮に、少女の足音が響き渡る。

トリスの部屋に兄弟子が来ることのほうが多かったせいもあり、一人前になって部屋を引っ越した
兄弟子の部屋を訪ねたことはあまりなかった。
それゆえ彼の部屋がどこにあるかよく分からなかったし、ましてトリスは普段から方向音痴であった。
(しかしネスって凄いよな…どこ行っても道に迷ったことなんてないし、あたしが脱走してどこに隠れても
 すぐ見つけちゃうんだから…)
確か一番上の階にあったかもという記憶に基づき階段を上り、最上階にある共同の洗面台の片隅で
彼女は探していた人物を見つけた。
先程まで纏ってた服装は着替えたらしく、普段着らしい暗い色の上下を着ていた。
周囲には何だか鼻をつく嫌な感じの臭いが漂っている。
268僕の憂鬱と君の温もり。9:04/07/05 16:14 ID:UutRmzao
「ネス……………?」彼をなるべく刺激しないように、ほんの小さな声で名前を呼ぶ。
振り向いた彼の顔色は普段に増して青白く、眼鏡の下の黒い瞳は焦点を定めないままぎらついていた。
「君か……こんなところまで一体何をしにきた?」普段より低くて暗い声音で呟く。
「その…ネスの様子がおかしかったから…具合、悪いの?」
「別に大したことじゃない…そんなことよりトリス、授業はどうした?ただでさえろくに出てないのに、
 またサボるつもりか?」明らかに無理矢理作ったような厳格な兄弟子の声。
「病気なの?すごく辛そうだよ…何かあたしに出来ることがあったら言って?」トリスは彼の方へ近づく。
「病気……別にそんなんじゃない。それに僕は君に頼ろうなんて思ってない…」
「師範、呼んで来る?」
「わざわざ義……師範に迷惑掛ける程の事じゃない」
「でも………」だんだんと彼に歩み寄ってくるトリス。
「いいからほっといてくれ!」精一杯の拒絶を込めて叫ぶ。
その瞬間トリスの手が彼の手に触れる。ずっと水に触れていた白い手はすっかり冷え切っていた。
そのまま自分の温もりをネスティに伝えるようにゆっくりと撫でる。
「ネス…確かにあたしは、いつもネスに迷惑かけてばかりだけどね…でも…
 たまにはあたしのこと頼りにしていいんだよ?」
トリスの、明るくて優しい声。
「トリス……心配かけてすまない。でも僕は大丈夫だから…」
トリスを安心させるために、ネスティは微笑みを浮かべる。
「ありがとう…トリス…」
そして彼女の身体をそっと抱きしめて頭を撫でる。
269僕の憂鬱と君の温もり。10:04/07/05 16:15 ID:UutRmzao
「トリス…ごめんな…本当に…許してくれ…」
兄弟子を信じ切って、華奢な身体を全て預けてくるトリスの温もりを感じながら謝罪の言葉を呟く。
(本当に…僕は君が信じてるような「人間」じゃないのに…それでも君は僕の側にいてくれる…
 …だからこそ…何があっても…僕はここで生きていけるんだよ…トリス)
瞳から零れた涙をトリスに見られないようにそっと拭いながら、ネスティは彼女の頭を撫で続けた。

END
270名無しさん@ピンキー:04/07/05 17:37 ID:Zb7NKDH/
グジョブです。
しかしトリスたんオイオイ。あんなことされちゃネスじゃなくても…
271名無しさん@ピンキー:04/07/05 18:52 ID:76QegQc4
男の一人エッチでエロさを表現できるのはネスティだけだな。
グッジョブ!
272名無しさん@ピンキー:04/07/05 20:38 ID:J/AXPrQB
グッジョブ
ただ、あれだ。 女性向けと一言ry
273名無しさん@ピンキー:04/07/06 01:09 ID:VJ8bwKsR
先生!! トリスタンが悪いと思います!!
274名無しさん@ピンキー:04/07/06 01:28 ID:2TXWP5cx
っていうか、これはどの層に需要があるんだろう。
いやほら、上手いと思うしカップリングというか流れ自体にある種の萌え?は感じなくもないんだけど
・・・・男じゃないけど、男の一人エッチはなんというかしょっぱい。

グッジョブ、ああ何か別の世界の扉が見えそうです。
275名無しさん@ピンキー:04/07/06 02:44 ID:mwrOL0Qd
そろそろ「レシィたんのなら見てみたいよハァハァ」
とか言い出すやつがでてくるにサモナイト石(獣)10個



いや、漏れ以外にもいるよね?σ(´Д`;)
276名無しさん@ピンキー:04/07/06 07:44 ID:X2wAyMHf
いるよ
277名無しさん@ピンキー:04/07/06 14:42 ID:zqy04Ezx
シャムロックの一人H
「左手はそえるだけ・・・」
278名無しさん@ピンキー:04/07/06 16:12 ID:b+AU/Kxb
桜木やん、それ
279名無しさん@ピンキー:04/07/06 18:54 ID:aeFcGhdf
エドスのしょっぱい一人エッチキボン
「ほふっほふっ、んほぉっ……があぁっ!!」
280名無しさん@ピンキー:04/07/06 23:28 ID:b7zvjvrA
>>279
同じ男の一人エッチでもネスティと違って思いっきり男性向けだw
ある意味。
281名無しさん@ピンキー:04/07/06 23:51 ID:+v4EqCfE
レシィたんのなら見てみたいよ(; `Д´)/ヽィアー/ヽィアー!!
282名無しさん@ピンキー:04/07/07 00:31 ID:9jmJ/yxj
(゚ω゚)ノここにもおりますぞ
283名無しさん@ピンキー:04/07/07 13:11 ID:g9K0QpfZ
(´ω`)ノ レシユエも待ってる、孤島シリーズの続きも待ってる
284名無しさん@ピンキー:04/07/07 15:59 ID:dSkd+r8n
そいえば神レシユエでユエル
「レシィのこと考えながら一人エッチしてた」みたいな事行ってたな
レシィもやっぱおかずはユエル?
285名無しさん@ピンキー:04/07/07 17:48 ID:JVty84V8
ノ    レシユエ待ってる。あの神のお陰でレシユエに目覚めたぜ。
甘いのになおかつ濃厚エロでまさにゴット。レシユエに限らず1,2物(特にサブキャラ物)
はあまり見かけないからもっと見てみたいが・・・
286名無しさん@ピンキー:04/07/07 20:54 ID:tBStQzBW
ハイペースで投下されてたのにプッツリ途絶えたね。>レシユエ
規制か書き手さんに何かあったのか。
自分は長すぎてあんま読んでなかったんだけど…。
287名無しさん@ピンキー:04/07/08 01:28 ID:LNvaSYI/
1や2のサブキャラものというと。
ラムダ×セシル、フラットの男性キャラ×リプレ、シオン×アカネ、
フォルテ×ケイナ、ギブソン×ミモザあたり…確かに見かけないな。

しかしレシユエ神も気になるけど保管庫の方はどこに行ってしまわれたのか…
288名無しさん@ピンキー:04/07/08 01:33 ID:euFUL8DV
「うう…、眠たい…。」
眠気をはらう為にハヤトは頭をぶんぶんと振った、
「なんだよ、また寝不足か?」
隣を歩くガゼルがそれを見てやれやれ、という顔をした、
「そーいや、仕事中もなんか眠そうにしてたもんな」
仕事と言っても人様に顔向けできない事でなく、
荷物の積み込みなどを臨時で手伝う事である、
日雇いだが結構割がいいのでハヤト達はよく手伝ったりしていた。
「まぁ…、そうだけど…」
重い瞼を必死に上げながら足を進める、
「でも今日は特に酷そうだな?」
「うん…」
「って!歩きながら寝るな!」
実際ハヤトは重度の寝不足であった、
ここの所毎晩原因不明の動悸に襲われろくに眠る事も出来なかった、
でもそれは若さで補い、今のところ大した問題は無かった。
だが、今日のは決定的だった、一睡もしていない、
それは昨日の晩何気なしに覗いたリプレの部屋では、
リプレは自慰行為に耽っていた、
それもハヤトのシャツを嗅ぎながらハヤトの名前をいとおしそうに呼びながら、
それが頭や耳から離れなかった、
今だって目を瞑れば…、
「!」
「うおわ!」
いきなりハヤトは目をカッ、というかクワッ!と見開いた、
それを見たガゼルは思わず奇声を上げてしまった。
289名無しさん@ピンキー:04/07/08 01:34 ID:euFUL8DV
「うん?何面白い声をあげているんだ?」
自分が原因とは露知らずハヤトは寝ぼけた声で問うた。
「いきなり見開くな!滅茶苦茶怖かったぞ!」
「ん…、そうか…?」
「そうだよ!」
「悪い…」
そう言いながらもまた船を漕ぎ出した、
…と思ったらまた、クワッ!
さっきと違いガゼルは直視していなかったが結構背筋にくるのもがあった。
「なるべく向こう向くことにしよう……」
あきらめきった顔でガゼルはそう呟いた。

二人が歩いているとその前を遮るかのように何かが飛び出してきた。
「オイ!はぐれ!今日こそテメェをブチゲフゥッ!」
指を指しながら前口上を述べるバノッサの鳩尾にハヤトの右がクリーンヒット、
こっちに歩みよりながら喋っていたのでカウンターが見事に入った、
続きを喋ることなくその場に崩れ落ち泡を吹いて気絶してしまった。
あまりもの見事さに仲間達も動く事さえ出来ずにその場を去るハヤト達を見送る事しか出来なかった。
でもその間も、カクッ、クワッ!を繰り返していた。
それを見てガゼルは寝ているところに悪戯だけは絶対に止めようと強く誓った。
290名無しさん@ピンキー:04/07/08 01:37 ID:euFUL8DV
そして夜が来た、
皆が食事を終えそれぞれの時間を楽しんでいた、
ハヤトは男数人に混じりカードをしていた、
勝ちもせず、負けもせず、という曖昧な順位で勝負はついた、
勝負がつきそろそろお開きにしようとした所ドアが鳴り開いた、
そこには衣服の山が立っていた、
「あー、みんなここにいたんだ」
山の正体はリプレだった、
「みんな洗濯物出しちゃってね、あなた達が最後だから」
そう言いながらリプレは山の横からひょっこり顔を出した、
他の人が腰を上げている中ハヤトは手を横に振りながら答えた、
「あ、今日俺洗濯物無し」
その言葉でぴくり、とリプレの動きが止まった、
床に洗濯籠を置き、ツカツカと歩み寄りハヤトのシャツを引っ張った、
「もう!汗臭いじゃない!脱ぐ!」
シャツを一嗅ぎして裾をぐいっと引っ張った、
「いや、今日はいいって!」
「不潔だから脱ぎなさい!他の人が嫌な顔をするよ!」
そう言いながらもリプレは無理矢理シャツを脱がそうとしていた、
「きゃー、助けてー!
 お父さん、お母さん、ごめんなさい、
 私は知らない土地で無理矢理服を脱がされています、
 あの時素直に忠告を聞い…、
 ごめんなさい、すいません、脱ぎますからその目はやめて下さい、
 僕が悪かったです、すぐ脱ぎますから許して下さい」
リプレの刺すような視線にハヤトは耐え切れず白旗を揚げた、
その様子に周りはゲラゲラ笑っていた、
シャツを脱ぐハヤトをリプレはジト目で睨んでいた、
が…、その視線は心なし熱を帯びていたように見えた、
しかしそれに気付く者は居なかった。
291名無しさん@ピンキー:04/07/08 01:54 ID:hmeOCBc7
そして深夜…。
いつも通りハヤトの胸は動悸に襲われていた。
眠たくはあるが不思議と頭はスッキリとしていた、
いや、むしろいつもより調子がいいのかもしれない、
ハヤトは昨日のアレが夢か現実かを確かめるため寝床を抜け出した。

庭に出た後、足音を立てぬように気を使いリプレの部屋に忍び寄った。
そっと窓を覗くとやはりリプレは自慰をしていた、
そしてその手には先程の少し裾の伸びたシャツが握られていた、
リプレはシャツに顔を押し当てた、
「ん…、ハヤト…」
ハヤトの匂いが胸に広がり甘えたような、寂しいような声をあげた、
そして両手で強く胸を揉んだ、
ひとしきり揉んだ後シャツで尖った両乳首をなぞった、
「あうっ!!」
敏感になった乳首が擦れるその感覚に思わず声を上げ果ててしまった。
「すごいよ…、ハヤト…」
倒れこみながらもリプレはシャツをぎゅっと抱きしめた、
そしてその抱擁は外で覗いているハヤトにも伝わった、
だが、いつもの感覚とは違った、
ハヤトの胸にふんわりと、でも弾力のある胸の感覚が伝わってきた、
つん、とした乳首の感触もしっかりと感じ取れた。
292名無しさん@ピンキー:04/07/08 01:54 ID:hmeOCBc7
胸が苦しい、それは謎の動悸によるものでなく、
明らかに自分の感情により高鳴っているものであった。
リプレの行為は激しさを増していた、
シャツを顔に押し当てもう片手で秘部を掻き回していた、
リプレが声を上げる度、匂いを嗅ぐ度、
その息遣いはハヤトの胸にしっかり伝わってきた。
リプレは秘部を窓の外のハヤトに聞こえるかも、というほど激しく掻き回した、
そして足をピン、と伸ばし、果てた。

だがすぐに起き上がりぐしょぐしょになった秘部にシャツの肩を押し当てた、
「ほら、凄いでしょ、触って…、ハヤト…、
 あなたの事を思ってオナニーしただけでこんなになっちゃうんだよ…」
シャツを見ながら言っているのでハヤトは自分に言われたわけではなかった、
でも肩に感じるその熱く濡れた感触にもう胸は爆発しそうだった。
「ハヤト…、身体も凄かった…、
 私はハヤトのシャツを使って、
 ハヤトの裸を思い出してオナニーしちゃうえっちな女の子なんだよ?」
先程のシャツを渡すために脱いだ時を思い出しているのだろうか、
上気した顔を更に赤らめたまらずシャツの胸に舌を這わした。
「!!!」
胸を這うそのぬらりとした感覚に思わず声を上げそうになってしまった。
これ以上ここに居ては気づかれるかもしれない、
そう思い、その場から去る事にした。

……一つの決意を未だ舌の這う感触を感じる胸に秘めて……
293名無しさん@ピンキー:04/07/08 02:01 ID:hmeOCBc7
あの駄文の続きを恥を知らずに投下してみました
IDが変わっているのはただの接続不良です

相変わらず自分の文章はエロが薄いと思います、
○○とか××とか恥ずかしくて文章に出来ないのが原因なのでしょうけど

再び逃亡
294名無しさん@ピンキー:04/07/08 04:48 ID:PJJpW0C+
>>293
リプレたん、なかなかのエッチ娘っぷり。
続き楽しみにしてます。ハヤト頑張れ(w

しかし最近ひとりエッチネタ多いですね。
リプレ、ネスティの次は誰が来るんだか少し楽しみかも。
295名無しさん@ピンキー:04/07/08 19:37 ID:Ecjb+HY+
ミニスがレシユエのエッチ覗いちゃったSS読みたいんですが
過去ログ倉庫は更新しないんですかね。
296名無しさん@ピンキー:04/07/08 19:59 ID:N9tvebHB
レシユエか。もし俺が書いたらビーニャに家畜にされた二人が
強制的に交配なんちゅうネタになるなあ
止めとこう。痛そうだから。
297名無しさん@ピンキー:04/07/08 21:07 ID:YRt3sKgV
>>296
何でもイイヨー
298名無しさん@ピンキー:04/07/08 21:09 ID:Oh9dUp7m
>295
あれ土人誌で見たんだが…
何故?

>296
前にもそんなのあったよな
俺はうpに賛成だが
299名無しさん@ピンキー:04/07/08 21:15 ID:YRt3sKgV
>>298
まったく同じ内容ってこと?
その同人誌のほうが後にでたなら、2ちゃんに載ってたSSをそのままパクッたって事?
300名無しさん@ピンキー:04/07/08 21:39 ID:Oh9dUp7m
あとがき嫁
話はそれからだ
301名無しさん@ピンキー:04/07/08 22:22 ID:2+AlC4FK
>>300
あとがきって?その同人の?
なんて書いてあったんだ。
302名無しさん@ピンキー:04/07/08 22:48 ID:sMioKFyN
レシユエ書きさん自身が出した同人誌ってことか?
303名無しさん@ピンキー:04/07/09 00:07 ID:GT7o1CeE
まあそういうことだな
304名無しさん@ピンキー:04/07/09 00:15 ID:H0WYXpG6
とりあえず読みたい・・・
●持ってる人いませんか?クレカ持ってないから
無理なんですよね。
305名無しさん@ピンキー:04/07/09 02:07 ID:j/oyCWlQ
そこで自分でレシユエ分補給ですよ。
306久しぶりに書いてみる:04/07/09 21:05 ID:v/C1N434
希望なんて無かった。存在していたのは絶望。その身を包むのは深い闇。一度飲み込まれ
たのならば二度と抜け出せない。もがけばもがくほど深みに嵌る。全ては徒労に終る。
だから諦めた。諦めてただ現実に流されて生きてきた。これまでも、おそらくこれからも





「くうぅ・・・くひぃっ・・あっ・・・くふぅ・・・」
恥辱に耐えながら少女は喘ぎ声を漏らす。もうどれだけの調教生活を過ごして来たのだろ
うか。無惨に純潔を奪われたあの日から始まった悪夢。終わりの無い陵辱。肉奴隷として
の調教。その中で人としての尊厳を剥ぎ取られた。ほんの少しだけ抱いていたささやかな
希望も踏みにじられた。ただ性を処理する道具として使われ、肉壺を提供するだけの家畜
として扱われ、そして今も…
「あっ…くぅっ…ああうっ!!ひぃやあぁぁっ!!」
彼女は精液を注ぎ込まれる器でしかなかった。

307またアメルかよっ!:04/07/09 21:06 ID:v/C1N434
「どうですアメルさん。ずいぶん貴女のほうも具合がよろしくなったのではないですか?」
「あぅぐっ…嫌っ…あたし…そんなんじゃ…ひいっ…ぐっ…」
嫌がるアメルに構わずにレイムは腰を打ち付ける。ぱんぱんと乾いた音とにゅるにゅると
した滑った音が同時に響く。膣内の奥深くまで挿入されたペニス。膣肉のきゅうきゅうと
した締め付けに快くしてピストンを繰り返す。類稀なる名器。レイムはアメルの女性器を
そう評価した。犯せば犯すほどに馴染んでより味わい深くなる。肉ひだがペニスに絡みつ
いて離さない。いくらでも精液を搾り取られそうになる。こうやっていつまでも犯しつづ
けたくなるほどに。
「凄いですねえ。やはり貴女は生まれながらの肉便器ですよ。ひゃはははは。」
「違う!…ちが…う…あ…ひっ!嫌ぁぁぁぁぁ!!!!」
追い打ちをかけるようにアメルの膣内で射精するレイム。子宮に流し込まれる精液。何十
回、何百回経験してもこの瞬間がアメルにとって一番の絶望の瞬間である。自分の身体の
芯まで汚された気分になる。いや事実そうだろう。いつも思い知らされる。自分がただ無
力に犯され続けることしかできない肉奴隷であることを。自分に救いの手なんてない。
ただこうして一生精液を吐き出される便所代わりにされつづけるしかないことを。
ひとしきりレイムがアメルの膣肉を味わい尽くすと次なる陵辱がアメルを待ち受ける。
それはさながら地獄絵図であった。1人の少女が哀願も虚しくただひたすら陵辱される。
1人が終ったと思えばまた次の一人が来て少女を犯す。順番待ち仕切れぬものは前後の穴
同時に犯して口や手による奉仕も求める。白濁液と涙に濡れて顔を崩すアメル。泣いて
許しをこいてもほんの少しばかりの休息を求めても却下されただ輪姦され続ける。それが
彼女の日常。もはや生活習慣といっても差し支えないほどに刻み込まれた。肉奴隷として
の彼女の生活。延々と繰り返される醒めることのない悪夢。




(アメルさん…。)
ただひたすら陵辱を受け続けるアメル。そんな姿を見せられても今飛び出すわけには行か
ない。パッフェルはただ歯噛みする。悪魔王メルギトスに捕えられた仲間達。とりわけ彼
の大悪魔を倒しうる鍵となるであろう豊穣の天使アルミネが化身ことアメルの奪回はパッ
フェルに化せられた使命である。失敗は許されない。だからこうしてアメルが陵辱される
姿を前にしても気配を潜めて隠れるしかない。アメルの叫び声と喘ぎ声。それが耳に焼き
付いてはなれない。ただ許しを乞う姿。それが無駄な行為だとは分かってはいても哀願し
つづけている。見るにも痛々しいその姿を見つめパッフェルは僅かに顔をしかめる。また
膣内で射精されるアメル。今度は腸内も同時に。ドロリと精液が垂れ落ちると休む間もな
くまた同じ穴を犯される。降り注ぐ白濁のシャワー。余りの惨状に思わずパッフェルは視
線をそらす。
(アメルさん・・・ごめんなさい…私が必ず助けます…ですからもう少しだけ耐えてくださ
い…本当にすいません…)
今にも飛び出したくなるような衝動を抑えながらパッフェルは輪姦され続けるアメルをた
だ傍観することしかできなかった。
309次ぎ書くのはいつ頃かなあ:04/07/09 21:08 ID:v/C1N434
「それではアメルさん。私どもは楽しみましたので帰りますよ。明日もまた来ますからし
っかり今の内に休んでおくことですね。ひひひひひ。」
そういい残して悪魔たちは去って行った。ただ一人その場に残されたアメル。全身を精液
でどろどろに汚された状態で放置される。長時間に渡って輪姦されつづけ足腰も立たない。
ただ肉体の疲労と陵辱による精神の磨耗のみが残る。精液の吐き出し口として使用されつ
づける毎日。それがアメルの日常。狂った日常は少女の心をズタボロに引き裂き絶望の底
へと容赦なく叩き落す。
「あ…はは・・・あははははは…………今日も…いっぱい…はは…」
狂った笑い声。肺から漏れ出す。
「あは…あたし…便器なんだって…精液…射精されるための…もう人間じゃないんだって
…そうだよね…あたしなんて…もう………」
性欲処理のための肉奴隷。それが今の自分。そんな現実を今日も思い知った。明日もまた
いやと言うほどに思い知らされるのだろう。救われることなくただ肉便器として奉仕しつ
づけて使い棄てられる。それが自分の人生。
「あ…ははは…もう…死んじゃいたいな…だって…あたし…もう…うっ……………………
うあぁぁぁぁぁっ!!あぁぁぁぁぁぁぁ!!!うあぁぁぁぁ!!うっ…うっ………………
嫌ぁぁぁぁぁぁっ!!どうして!どうして!あたしがどうしてっ!!こんな目に逢わない
といけないのよぉぉ!!誰か…誰かぁぁっ!!殺して…誰かもう殺してぇぇぇぇっ!!」
ただ泣き叫ぶ。残酷な現実に対してそうすることしかできないから。声が枯れ果てて力尽
きて眠るまでこうして泣き叫びつづけるのだろう。そして目覚めたらまた悪夢の一日が始
まる。それが日常。アメルに与えられた現実。何処までも辛く哀しい現実。
310まあまた暇な時にでも:04/07/09 21:09 ID:v/C1N434
ガクリと音を立てて見張りは崩れ落ちた。急所を的確に一撃。悲鳴を上げる暇さえなかっ
ただろう。脱出経路は確保している。今そのルートに配置している人員も。今を逃せば脱
出の好機はない。意を決して扉を開ける。そこに横たわるのは1人の少女。全身に生々し
い陵辱の痕を残す少女。意識を失っている。あるいは彼女にとっては目が覚めないでいた
方が幸せなのかもしれない。だがこのまま寝たままでいさせるわけにはいかない。まさか
彼女を担いで逃げるわけには行かないから。軽く肩を揺さぶって声をかける。
「アメルさん。アメルさん。」
「ん……うっ……!?…むぐっ…」
目を覚ましたアメルの口を塞ぐ。騒がれたりしては元も子もない。
「ごめんなさい。今は少し静かにしていてください。」
(……パッフェルさん?)
「助けに来ました。さあ一緒に逃げましょう。」
そう言ってパッフェルはアメルに肩を貸す。アメルはきょとんとしていたが構わずパッフ
ェルはアメルを連れて脱出ルートへと繰り出す。今ならば成功するはずだ。失敗は許され
ない。アメルの身体を引きずる形でパッフェルは駆け出した。
「ハァ…ハァ…少し休みましょうかアメルさん。」
脱出は滞りなく進んだ。あらかじめ警備の兵を時間差で潰しておいたのが巧を奏した。逃
げ始めてから数時間。ただ無言で走りとおした。まだ安全と呼べる場所にはない。だがこ
こらへんで小休止を入れねば自分はともかくアメルの身体が持たないだろう。そう思い休
憩を提案する。
「アメルさん。聞いていますか?アメルさん。」
問い掛けてもアメルは返事をしない。ただ虚ろな瞳で下をうつむく。硬く閉ざされた口。
その口は僅かに開くとポツリと言葉を漏らす。
「無理…ですよ………」
「…………!?」
「逃げられるわけなんて…ない…どうせ捕まっちゃうんだ…そうしたら…また…」
アメルの脳内で悪夢の記憶が再生される。この陵辱生活の中逃げ出すチャンスも有った。
否、レイムたちはわざとアメルに逃げる隙を与えアメルが逃げ出そうとするとそれを捕え
る。そんな行為を繰り返してアメルに逃げることなど不可能であるという認識を植え付け
ていたのだった。
「嫌あぁぁっ!!どうせまた捕まるんだ!!捕まってお仕置きされてまた犯されるんだ!
嫌ぁっ!!嫌ぁぁっ!!助かるわけなんてないじゃない!!」
「落ち着いてくださいよ。アメルさん。アメルさん!!」
関を切ったように泣き乱れるアメル。パッフェルは彼女を鎮めようとするがアメルは更に
乱れ泣き崩れる。
「どうせ…どうせ…あたしなんて…もう一生慰み者にされて…嫌ぁっ!!嫌ぁぁ…死にた
いよ…生きてなんていたくないよぉ…殺して…お願いだから今ここで殺してっ!!」
312それではまた今度サラバ:04/07/09 21:12 ID:v/C1N434
パシッ



乾いた音が響く。驚いてヒリヒリ痛む頬にアメルは手を当てる。
「………本当に…そう思っているんですか……」
そう言ってくる彼女の顔はいつもの軽い調子とは裏腹の真剣な表情だった。
「本気で殺して欲しいなんて思っているんですか!!貴女はっ!!」
本気で怒っているんだこの人は。今の自分の軽率な言動に対して。それが分かる。だから
気付いたらもう飛び込んでいた。彼女の胸の中に。
「うぁぁぁぁぁんっ!パッフェルさん…あたし…あたし……」
「辛かったですね…アメルさん…好きなだけ泣いていいですよ。」
「う…うぅ…ひっく…う…うああ…あうう…あ…ああああぁぁぁぁぁぁ!!」
ただ泣きじゃくり続けるアメル。その嗚咽は止まることを知らない。辛かったであろう。
年頃の少女がその純潔を無惨に奪われ陵辱されつづけて。その苦痛がどれほどのものかは
パッフェルには痛いほど良く分かる。だから赤子をあやすように優しく背中をさすって抱
き締める。
「アメルさん…本当に辛かったと思います。生きていたくなくなる気持ちもよく分かりま
す。でもどうか…どうか希望だけは最期まで棄てないでください。」
「………パ…フェル…さん…うっ…うっ…ひっぐ……」
柔らかなパッフェルの胸の感触に頭を包まれてアメルはつかの間の安らぎを与えられる。





「ひゃはははは。こんなところにいらしゃったとは。いけませんねえ。悪い娘さんにはお
仕置きしてさしあげませんと。」
本当につかの間の安らぎにすぎなかった。
313名無しさん@ピンキー:04/07/10 01:58 ID:2W3AOP3a
レイム様キタ――!!+( ̄∀ ̄)
イイヨイイヨー
314名無しさん@ピンキー:04/07/10 14:54 ID:28jKwy9U
鬼畜キター
次はパッフェルさんが・・・
315無情。それこそが現実。:04/07/10 23:29 ID:/zKCMWLA
「いぎぃっ!!痛いっ!痛いっ!ぎぃぃぃぃ!!!あぐぁぁぁ!!」
「何言ってんのよ!家畜の癖に勝手に抜け出したりしてっ!!生意気なのよねえ。まだ自
分の立場わかってないのぉ。アンタは奴隷なのよ!あたしらの玩具なのよ。玩具の分際で
このぉっ!このっ…このっ!このおっ!!」
脱走の罪。その咎を受けアメルは折檻される。逃げ通せたと思ったのは束の間だった。あ
れからすぐにレイムたち悪魔の集団に囲まれ自分を救いに来たパッフェル共々に捕えられ
た。やはり逃走など無駄であった。その事実を否応にも思い知らされる。
(パッフェルさん…ごめんなさい…あたし…あたし……)
パッフェル1人なら逃げ通すことも可能だったろう。しかし彼女はアメルを庇って捕縛さ
れた。もしもを仮定するならば自分があのとき自棄を起こして泣き出したりしなければあ
るいは上手く言ったかもしれない。パッフェルも捕虜の憂き目に会わなくても済んだはず
だ。そう思うと心がきりきりと痛む。
「きゃははは。そんじゃあもう一本追加しとくわ♪今度はお尻にねぇ♪」
「嫌ぁぁっ!!お尻は…いっ!!ぎぃぃぃぃ!!ぴぎゃぁぁぁぁっ!!」
既に膣内を極太の魔獣の肉棒で蹂躪されるアメルのアナルにメイトルパの馬型亜人のそれ
こそ馬並みのモノが挿入される。肛門がちぎれるような苦痛にアメルは喘ぐ。
(駄目…パッフェルさん…やっぱりあたし…希望なんて…)
『どうか希望だけは最期まで棄てないで』
それが彼女の言葉だった。しかしそれを守り通す気力などアメルには残されていなかった。
316無情。それこそが現実。:04/07/10 23:30 ID:/zKCMWLA
「あ…うっ…ごめんなさい。ごめんなさい。もうしません。もうしません!だから…許し
て…許してぇっ!!止めて…嫌ぁ…あぅぅ…うぐぅ……」
並外れた巨根を持つ魔獣たち。それらによって膣肉とアナルを嬲られる苦痛。それと同時
に鞭による殴打。性感帯への針責め。それらの折檻によりアメルの心は砕ける。毎日のよ
うに受けている輪姦でさえこの魔獣姦の苦痛には足元に及ばない。痛い。死んでしまうほ
どに。二度と味わいたくない。だから服従を示す。黄ばんだ精液と裂けた秘肉から流れる
少量の血液に汚れたアメルはひたすらに許しを乞う。
「きゃはは。情けない奴ぅぅ。まっいいか。十分いたぶってあげたし。それよりさあ。」
アメルの悲鳴。悶絶する姿。泣いて許しを乞う姿。それらを冷たくあしらって陵辱する快
感。ビーニャはそれを十分に堪能していた。アメルを虐待する快楽。それにも少し飽いて
きた。だから次なる快楽を求める。
「面白い見世物があるからアンタついてきなさいよ。キャハハハハ。」
ビーニャのその言葉にアメルはただ顎を下に振ることしかできなかった。






「さあ、ついたわよぉん♪中をみてごらんなさい。きゃは♪」
目的の場所に到達しビーニャは犬のように四つんばいの姿勢で連れられて来たアメルに中
に入ることを促す。頷いて足を踏み入れるアメル。その目に無惨な光景が飛び込んでくる。
「あ…ああ……うっ…パッフェル…さん…うっ…嫌ぁぁぁぁぁっ!!!」
アメルの瞳に焼きついた光景。それは全身を白濁で染め、そのたわわな乳肉に肉棒を挟ま
れながら前後の穴を同時に犯されているパッフェルの姿であった。
317無情。それこそが現実。:04/07/10 23:31 ID:/zKCMWLA
ア…アメル…さん…?…!!くっ!!あふぁぁぁっ!!」
絹を引き裂くようなアメルの悲鳴。それに反応するパッフェル。だが刹那受ける膣内射精
の感触にたまらす喘ぐ。子宮の中をドロドロした塊が入ってくるのが分かる。もう何時間
も、アメルが折檻を受けているときからずっとこうされているのに膣内で射精されるとき
の感覚だけは麻痺しない。
「くっ…ぐっ…あうっ…あっ…ぷあっ!!ぐほっ!!」
マシュマロのような柔らかな乳肉。形もよく吸い付くような肌触りのそれに包み込まれた
肉棒。ずりずりと音を立てて這いずるそれは白い液汁を射出し、パッフェルの胸と顔を汚
す。鼻から入った精液が気管支につまりむせ返るパッフェル。しかし彼女に対する陵辱の
手は止まらない。熟れた膣肉を蹂躪する男根も、狭い菊座を貪る肉獣もピストンの動きを
激しくさせる。身体の中でごりごりと二本の肉棒が擦れあう。肉と肉が擦れあって胎内か
らすり潰されるような感覚になる。悶えるパッフェル。彼女の肉を求める獣達は萎える事
を知らず乳肉、尻肉、頬肉。ところかまわずに亀頭を擦りつけてパッフェルの肉体をスペ
ルマと言う名のホワイトソースであえていた。
「ふっ…くふぅぅっ!!ぐぅ…ふぁ…あっ…あひぃ!!ひっ…ひゃうぅぅぅっ!!」
「パッフェルさん!パッフェルさん!!止めて…もう止めてぇぇぇっ!!」
輪姦されるパッフェルを前に絶叫しつづけるアメル。だが悪魔たちにとってはそのアメル
の悲痛な叫びさえも精力を増進させる薬でしかない。
318無情。それこそが現実。:04/07/10 23:31 ID:/zKCMWLA
「うっ…パッフェル…さん…パッフェルさん…あたしのせいで…パッフェ…ルさんが…嫌
ぁっ!!…ごめんなさい…ごめんなさいっ!!パッフェルさん!!」
どれだけ静止を求めても無駄であった。パッフェルを陵辱する悪魔たちは聞く耳を持たな
い。精液漬けにされ白い柔肌をドロドロにされるパッフェル。彼女の豊満な肉体は悪魔の
食指に大いにかなうものであった。とりわけその柔らかな乳房の感触はたいそう気に入ら
れたのかまるで母乳を噴出しているかのように胸から精液がとろとろと垂れる。朦朧とし
た意識でそれでもなおズンパンと乾いた音を立てながら後背位で肉棒を受けるパッフェル。
そんな彼女に対しアメルは懺悔することしかできない。
「ひゃははは。馬鹿ですねえ。この女も。貴女のことなどほっておけば。こんな目にあわ
なくても済んだのに。ねえアメルさん。」
パッフェルを後ろから犯しながらレイムはアメルに話し掛ける。両の手でたわわな乳肉を
鷲づかみにしながら。
「ひゃはははは。アメルさん。貴女は素晴らしいですよ。ご自分のみならず素晴らしい肉
奴隷を他にも私どもに提供してくださる。貴女のおかげで我々は肉便器には困りませんよ。
ひゃはは。ひゃはははは。ひゃーはっははははは!!!」
「あたしのせい……あたしのせいでっ!!あ…う…うぁぁぁぁぁぁっ!!」
レイムの哄笑にアメルの脆い精神はまたしてもスタズタに引き裂かれる。

319無情。それこそが現実。:04/07/10 23:32 ID:/zKCMWLA
「ふむ、失敗か。お前には失望したよ。だが代償を払えばもう一度機会を与えることもや
ぶさかではない。どうなんだ?」
「………はい。」
遠い昔。今となっては本当に気が遠くなるぐらいの昔。まだ彼女が今とは別の名で呼ばれ
ていた時代。彼女は道具であった。それは人を殺すための。時として男の情欲を満たすた
めの。希望なんて無かった。存在していたのは絶望。その身を包むのは深い闇。一度飲み
込まれたのならば二度と抜け出せない。もがけばもがくほど深みに嵌る。全ては徒労に終
る。だから諦めた。諦めてただ現実に流されて生きてきた。幼いころの記憶。わけも分か
らずその身体だけ先に大人にされた。女の暗殺者としてその武器を徹底的に仕込まれた。
彼女のクライアントは彼女の妖艶な肉を求め理由など適当に捏造してでもその肉を堪能し
た。拒むことなど最初からできない。ただ殺人の機会となって。性欲を処理する人形とな
って生きる。それが彼女に与えられた運命なのだから。
320無情。それこそが現実。:04/07/10 23:33 ID:/zKCMWLA
「パッフェル…さん…ごめんなさい…ごめんなさい…あたしのせいで…パッフェルさん…
…うっ…うぅっ…ひっぐ……あう…うぐ…」
すすり泣くアメルの声。それがパッフェルの耳にも届く。自分を責めさいなんで苦しむ少
女。哀しいあまりにも哀しい慟哭。その嘆きを受けてパッフェルは意識を取り戻す。
「アメル…さん……。」
「パッフェルさん!」
いまだ背後からペニスの洗礼を受けながらパッフェルはアメルに声をかける。それに応じるアメル。
「は…ははは…ドジっちゃいましたね…すいません。アメルさん。」
「あっ…うっ…ごめ…なさ…パ…フェル…さ…」
涙で咽が詰まってアメルはマトモに声が出せない。自分の性でこんな陵辱を受けていると
いうのに優しい言葉をかけてくれるパッフェル。いっそなじってくれた方が気が楽だった。
「本当にすいません。わたしの力不足でアメルさんにはまた辛い思いを……はぐぅっ!!」
アメルに語り掛けるパッフェルだがふいに射精を受け仰け反る。
「違うっ!パッフェルさんは悪くないっ!!全部あたしのせいなの!!あたしなんかがこ
の世に生きているからみんな苦しむの!!あたしの…せいなんだ…みんな…あっ…うっ」
自責にかられてまたしても泣き出すアメル。その泣き顔を見つめながらパッフェルは陵辱
の最中優しく微笑みかけた。
321無情。それこそが現実。:04/07/10 23:34 ID:/zKCMWLA
「大丈夫ですよ♪。わたしこういうことには慣れてますから。」
「パッフェル…さん…。」
いつもの軽い調子でアメルに話すパッフェル。確かにその一生の大半を暗殺者として過ご
してきた彼女にとって拷問によるレイプなどある意味当たり前の事だった。だが無理をし
ている。そんなことはアメルにも容易に分かる。アメルだって身体が粉々になるような折
檻を受けてきた。思い出したくもない。この陵辱生活で陵辱の苦痛がどれほどのものか思
い知らされた。たとえどれだけ汚されてそれが日常になったとしてもそこにあるのは恥辱
と苦痛でしかない。そのことはアメルが1番良く知っている。
「聞いて下さい…アメルさん。わたし…小さいころから殺し屋やらされて…ふふっ…もう
思い出せないくらい小さいころからこんなこと…当たり前なんですよ。わたしにとって。」
「……!!!!」
パッフェルの過去。彼女がかつて暗殺を生業としてきたことは知っていたがまさかそれほ
どの過酷な過去だとはとアメルは驚愕する。
「たくさんの人…殺しました…もう償いきれないくらい…わたしの手は血で汚れて…わた
しの身体は…男の人の精液で汚れて……」
「パッフェルさん…………。」
322無情。それこそが現実。:04/07/10 23:34 ID:/zKCMWLA
ポツリポツリと語られる彼女の過去。まるで自分の記憶のようにアメルにも響く。なんて
哀しい記憶なんだろう。思い出したくもない過去。それを自分に語りかけてくるパッフェ
ルにアメルは見入っていた。
「でも…ある人が言ってくれたんですよ…やり直せない人生なんてない。生きていればい
つか…って…だから…わたしはっ!…あっ…くぅぅぅぅぅ!!」
「パッフェルさん!!」
語りかける中もパッフェルを犯す獣たちは休むことを知らない。アナルから腸内にスペル
マの浣腸を施した後に胸を…顔をペニスで嬲る。
「アメル…さん…諦めないで…ください…どんなに辛くても…それが死にたくなるような
ことでも…ひっ…いぎぃ!!ぴぎぃぃぃぃ!!!!!」
「パッフェルさん!!パッフェルさんっ!!」
連続として繰りかえされるピストン運動。膣肉が肉棒でこそぎ落とされていく。子宮が破
裂しそうになるぐらいにそんな中でも語ることをやめることなどはできない。伝えなくて
はいけないから。
「アメルさん…諦めないでくださいっ!!希望を棄てないで下さいっ!わたしからのお願
いです。どうか…どうか!」
真剣な眼差しでアメルに思いを伝えるパッフェル。その瞳からは涙が溢れてきた。その涙
は陵辱の苦痛によるものではない。真にアメルのことを思うからこそ溢れ出る涙。これか
らも過酷な苦痛を受けねばならないアメル。そんな彼女を無力な自分は救うことができな
いから。だからせめて………
「お願いしますよ…アメル…さん……あ…あぐぅぎぃぃぃぐぁぁぁぁあっっ!!」
「パッフェルさん。パッフェルさぁぁんんっ!!!」
パッフェルの言葉を遮るかのように肉獣の群れは彼女の身体を貪り、白濁の雨で彼女の肉
体を打ち据える。
323無情。それこそが現実。:04/07/10 23:36 ID:/zKCMWLA
「やり直せない人生はない。諦めないでですか…負け犬の言葉ですね。」
もう動かなくなったパッフェルにレイムは冷たい言葉を投げかける。膣も肛門も口も穴が
閉じないほどの大量の精液を注ぎ込まれて意識を失ったパッフェル。美しい曲線を描く双
丘もそばかすが多少混じったやや童顔な顔も精液でベトベトに濡らして。
「なんのことはない。彼女は生まれたときからこうして肉便器として生きることが運命付
けられていたのですよ。それを誤魔化したいから希望だのそういう言葉が出てくる。」
呼吸で肺が上下する度にパッフェルの胸からドロドロと精液がずり落ちる。その大きな胸
の谷間から溢れるほどの白濁が。
「そうは思いませんか。アメルさん。」
「あ…うぅ…パッフェル…さん…あたし…あたし…」
レイムの言葉にアメルは答えられない。ただ泣き濡れることしかできない。
『諦めないでくださいっ!!希望を棄てないで下さいっ!わたしからのお願いです。』
それが彼女の最期の願いだった。
(パッフェルさん…ごめんなさい。やっぱり駄目なんです。あたしにはもう……)
パッフェルの願い。それはアメルの胸に確かに響いた。だが無惨に白濁まみれで失神した
パッフェルの姿。それこそが現実。救いなどなく精液を処理する玩具として使われつづけ
る運命。過酷な運命に弄ばれる少女に未来に希望を抱くなどということが可能とは到底思
えはしない。
どうも鬼畜野郎っす。なんかしばらくスランプだったんでリハビリ代わりに書いてみました。
パッフェルさんを一度書いてみたくて。やっぱアメルとレイムは使いやすいですねえ。
コイツラを起点にすると陵辱話は作りやすいです。リアルが忙しいので次に書き込むのは
またいつになるやら。それではまた。
325名無しさん@ピンキー:04/07/10 23:51 ID:J0icYY1+
>>324
鬼畜野郎氏おひさしぶりです。グッジョブ!
次も楽しみにしてます。
326名無しさん@そうだ選挙に行こう:04/07/11 18:22 ID:JxoDVDG/
>>295 誰か過去ログ倉庫を新たに運営してくれない物かなぁ
327名無しさん@そうだ選挙に行こう:04/07/11 18:58 ID:D/SlrSXR
>>326
だよね。誰か志願する人いない?
328名無しさん@そうだ選挙に行こう:04/07/11 19:28 ID:zi9YcmhH
【私が欲しいの…?】サモンナイト萌え10【はい。】
ttp://eroparo.e-city.tv/1068281776.html
【おまいに】サモンナイト萌え11【萌えたい】
ttp://eroparo.e-city.tv/1074943983.html
329名無しさん@そうだ選挙に行こう:04/07/11 19:46 ID:NtqsWmuJ
倉庫ってやっぱり管理もめんどくさそうだし、やめちゃうのは仕方ないかもね。
330名無しさん@ピンキー:04/07/11 20:28 ID:l1pJwrFN
作って管理するぐらいは出来るんで、志願したいところだが
ソフトがない状態でSSに<BR>タグをうっていくことを考えると
気が遠くなる…。
331名無しさん@ピンキー:04/07/11 21:01 ID:Wrhx9UhE
>>330
そういうソフトってフリーでダウンロードとかできないの?
よく知らないんであれだが。
332名無しさん@ピンキー:04/07/11 22:14 ID:JxoDVDG/
自分も管理する位OKだけど、>>330と同じ理由だなぁ(;´Д`)
>>331 そんなのあるの?
ちょっと探してみるかな
333名無しさん@ピンキー:04/07/11 22:40 ID:vKLxSvC2
途中でフォントの変更とかしないなら投稿されたSSをそのままコピペして
前後に <pre></pre>付けると<br>を使わなくてよくなるんだけど…ダメですか?
334名無しさん@ピンキー:04/07/11 22:44 ID:/CFOzDqS
>333
それでよければ作れるけど、どっかのブラウザは認識しないんじゃなかったっけ?
335名無しさん@ピンキー:04/07/11 22:52 ID:vKLxSvC2
認識しないブラウザがあるかどうかは知識がないのでわかりません。
ごめんなさい。
336名無しさん@ピンキー:04/07/11 22:56 ID:JxoDVDG/
>>334 IEとかNNではOKだったハズだけど他のブラウザは良くわからん(;´Д`)
337名無しさん@ピンキー:04/07/11 22:56 ID:/CFOzDqS
じゃあ、<pre></pre>タグ使ってで良ければ自分が作ってもいいよ。
前の保管庫さんほど至れり尽せりな風にはできないが。
338名無しさん@ピンキー:04/07/11 23:04 ID:JxoDVDG/
>>337 (,,゚Д゚) ガンガレ!
339名無しさん@ピンキー:04/07/11 23:22 ID:/CFOzDqS
そういや、ビジュアティさんのはどうしよう?
エロくないスレに投下してるみたいなんだが…。
340名無しさん@ピンキー:04/07/11 23:31 ID:qiYJQDFw
とりあえずはこのスレに投下された分だけでいいんじゃないかな?
341名無しさん@ピンキー:04/07/11 23:33 ID:/CFOzDqS
それではとりあえず、このスレに投下された倉庫に収まってない辺りから
作っていくことにします。10の途中からでしたよね。しばらくお待ちください。
342名無しさん@ピンキー:04/07/11 23:35 ID:qiYJQDFw
頑張ってくださいー
343名無しさん@ピンキー:04/07/11 23:44 ID:Oz3BD5sy
>>341
SSは4スレからの保管庫と同じフォントサイズでシンプルな背景が
読みやすくていいのですが、それでお願いできないでしょうか…?
344名無しさん@ピンキー:04/07/12 00:06 ID:LZw83/vs
とりあえずこれまでこのスレに投下された分のSSまとめ。

・>7-16 >32-41 >46-48 
 サモナイ3 ウィゼル×メイメイ
・>57-62 >68-74 >100-108 >113-118 
 サモナイ3 カイル×アティ
・>131-135 >147-152 >222-228 >247-256 以下続く 
 サモナイ3 ヤード×ミスミ
・>194-205 
 クラフトソード1 サナレ(フタナリ)×プラティ陵辱
・>217-220 >288-292 以下続く 
 サモナイ1 リプレのひとりH ハヤト×リプレ?
・>260-269 サモナイ2「僕の憂鬱と君の温もり」 
 トリス←ネスティひとりH
・>306-312 >315-323 以下続く 
 サモナイ2(鬼畜野郎氏) レイムとその仲間達によるアメル、パッフェル陵辱

345名無しさん@ピンキー:04/07/12 02:18 ID:OQ+1H5G5
>343
背景にイメージつけたり、文字サイズを固定したり、
手間のかかることをする予定は最初からありませんから
安心ください。
34611代目スレに張ってあったまとめ:04/07/12 06:50 ID:xcTec2Uh
それにしても発売当時の反動のように、最近はアティものが無いねえ…。
240 名前: まとめてみる [sage] 投稿日: 04/02/08 20:17 ID:2AvS31Kh
とりあえずまだ保管庫に保管されてないヤツをまとめてみる
多岐亡羊 8スレ422氏 マグナ×ミニス 10スレ48-54
悪魔の胎動 5スレ1氏 レイム×アメル 10スレ69-86
琴瑟相和 8スレ422氏 ネスティ×ルウ 10スレ134-140
アティ×アズリア+α 6スレ715氏   10スレ166-170
光陰如矢 レックス×ミスミ8スレ422氏 10スレ191-193
クノンさん導入編1 H無し 10スレ207氏 10スレ207-211
遥かな花(その3、4) ヤード×アティ 4スレ825氏 10スレ 246-254 288-296
腹ぺこ羊は泣き虫狼と夢を見るか(レシユエ)6スレ282氏 10スレ340-356 364-385 410-440 564-600
夏美ちゃんの初体験〜最終融合承認〜 キルナツ 5スレ1氏 10スレ 537-547 605-613 660-672
軍人どもの新年模様 アティ×ビジュ 6スレ715氏 10スレ 678-686
マグナ×アメル?(夢オチ)10スレ703氏 10スレ703-707
軍医さんの奮闘  アティ×ビジュ 6スレ715氏 10スレ718-723
埋めにドラマCD予想 青年×アルミネ 10スレ773氏 10スレ773-780
ベルフラウ×レックス 逆鬼畜 6スレ22氏 11スレ64-76 139-149 185-196 221-233
ルヴァイオ  11スレ160氏 11スレ171、173
レックス×パッフェル  11スレ165氏 11スレ 176-180 201-206 214-217
たくさんあるなあ。そういや保管庫の管理人さんどうしてるかな。なんか掲示板みたらしたらばから
メールアドレス無効だからちゃんとしないと掲示板閉鎖されるって通知届いてたけど。
347名無しさん@ピンキー:04/07/12 09:05 ID:NPbzEkkN
>>339
>>340
でも、入れて欲しいなぁ。
あの人の、好きなんだよな…。
続き物だからあちらに投下してるのかもしれないけど、見たらエロかったよ〜。
きっとこっちも見てるよね?
ビジュアティさーん。
348名無しさん@ピンキー:04/07/12 19:06 ID:seUgp7No
よく考えたらエロパロスレで13スレまでいってるのって、ここくらいなのか?
てか一年で9スレも使ったんだな。すごい…。
349名無しさん@ピンキー:04/07/12 19:31 ID:dHSY5bhY
上には上がいる
マリみてやシスプリなんかもっと凄いぞ
まあここも3発売直後は毎日のように職人
が出てきて半月で1スレ消費してたもんだがなあ
350名無しさん@ピンキー:04/07/12 19:34 ID:JySXS1kf
直後の爆発的な3人気は凄まじかったからなぁ……
(しかし俺は1や2の方が好きなわけだが)
351名無しさん@ピンキー:04/07/12 19:42 ID:dHSY5bhY
1はエロネタ考えようにもマイナーだからなあ
一回しかプレイしてない。綾やクラレットなんかあんまキャラがようわからん
カシスや夏美ならわかるけど。
352名無しさん@ピンキー:04/07/12 20:28 ID:Zy7lVq0B
2は8回、3は10数回クリアしたのに1は一周半でとまってるな、そういえば…。
倉庫完成期待アゲ
353名無しさん@ピンキー:04/07/12 20:31 ID:gAVwl/ZR
アヤはおっとり系毒舌。
クラレットはひたすらネガティブ思考。
こんな感じのイメージがある。
354名無しさん@ピンキー:04/07/12 22:42 ID:AAN5daMd
以前黒星のサイトで現在の絵でトウヤが描いてあったな。
昔と比べて明らかに美形っぽい顔(レックスをキザにしたような顔)に描いてた。
今1のキャラを描いたら意外と「コイツ美形だったのか!」ってキャラが男女ともにいるかもしれん。
セシルはとても「凄く綺麗な人」には見えんかった…。
355名無しさん@ピンキー:04/07/12 23:40 ID:CUN7nouj
>>354
IDが「ああん」って喘いでるみたいだ。

しかし>>344>>346を見るとほとんどが3だなと。
2はともかく1って・・・見ないなほとんど。
356名無しさん@ピンキー:04/07/12 23:49 ID:5c33B66O
1は昔の調教の人と例のハヤカシの人くらいだからな。 後は小出しだから印象に残りにくい。
ということで最近のリプレの人はがんがってくださいキタ(゚∀゚)

>>351
1回しかやっていないのに、同時使用不可な二人のキャラが分かるのか。 こしゃくな奴だ。
357330:04/07/13 00:02 ID:0QvT1mg2
すみません、スレッド12の↓のSSも鬼畜野郎氏の作品であってますか?

吟遊詩人の昔話。〜アウゴ一味に輪姦されるアメルたん〜
吟遊詩人の昔話。〜カラウスに調教されるアメルたん前編〜


現在、倉庫未収録のSSをまとめているところですが、本当に
沢山のSSが投下されてるんですね。職人の方々GJです。
358名無しさん@ピンキー:04/07/13 01:10 ID:9iFXNohk
木製の扉が、年季の入った軋んだ音を立てながらゆっくりと開いていった。
こういった場所特有の古めかしいホコリの匂いと古書の匂いとが、鼻腔の奥をきつくくすぐる。
本来ならば、彼にとってみればそれほど用のない場所。
いつからか世話になっているというのに、利用した事は数えるほどしかない場所だった。
ましてやも自分から足を踏み入れた記憶ともなれば、ほんの一・二回だったはずだ。
そんな益体もない事を、何ともなしに頭の片隅へ浮かべている事実に微苦笑を浮かべながら足を踏み入れ、
彼は目当ての人物をゆっくりとした足取りで探す。
入り口から見える範囲では見つからなかったのだから仕方がなかった。
とはいえそれほど広い室内でもないのに加え、本棚のせいでさらに手狭になっている。
目当ての人物はすぐに見つけることが出来た。
彼女はいつもの格好で床の上に直接わったまま本を読んでおり、周りにはもう既に読み終えたであろう本が何冊も堆く積まれていた。
それだけでどれだけの時間この部屋にいたのかが見て取れる。
「おーいルウ、ちょっといいか?」
「あれ? どうしたのマグナ」
マグナの声に反応し、ルウはそれまで読んでいた本から顔を上げる。
「うん、これ食べるかなって思って」
マグナは手にしていた箱を、ルウに見やすいよう胸の高さまで持ち上げた。
「またパッフェルさんに捕まっちゃってさ。手伝い賃代わりに貰ったんだよ。残ったやつで申し訳ないんだけど……」
「もしかして、ケーキ!?」
瞳を光り輝かせながら、ルウは夢見心地のような表情で尋ねてきた。
「まあ、ね……」
苦笑しながらマグナは手に持った箱を開ける。その瞬間、ルウの瞳の輝きが増した。
中に入っていたのはイチゴのショートケーキとエクレア、そしてモンブラン。
さらには取り分けようの皿に、フォークまでついているという準備のよさだ。
「食べていいの……?」
恐る恐る、といった様子がまさに的確な表現とでもいうような態度でマグナに尋ねる。
「ルウのためって言わなかったっけ?」
「ありがと、マグナ」
お礼の言葉を言うが早いか、箱を開けてイチゴショートを取り出す。
359名無しさん@ピンキー:04/07/13 01:11 ID:9iFXNohk
マグナが一緒に持ってきていた皿の上にケーキを乗せると、フォークを使って早速口に運ぶ。
口に入れた瞬間、ルウの表情が至福のそれへと瞬く間に変化する。
「おいしー!」
その顔は見ているだけのマグナですら何となくの幸福感を感じさせられた。
一抹の満足感をそんなことに覚えつつも、手持ち無沙汰となったせいか他愛も無く口を開く。
「しかし、ルウってよくここにいるよな」
「そうかな?」
一旦ケーキを口に運ぶのを止め、それだけ言うとまたすぐにケーキへと向き直る。
「そんなにここの本が面白い?」
「うん、面白いよ。前にも言ったけど、ルウが読んだのは一番新しくてもおばあさまのだから」
「そういや、前に聞いたことがあったっけ」
都市での暮らし方や常識についての本を読んでいたことについては言わないでおこう。
そう思った直後、ある疑問がマグナの胸中へと飛来した。
「なあ、ルウ。一つ聞いてもいいか?」
それはほんの些細な疑問だったが、同時に大きな意味合いを持つ疑問でもあった。
「ルウの話にはよくお婆さんが出てくるけどさ、お母さんってどうしたんだ?」
「えっ!?」
不意にルウの動きが止まる。まるでルウの時間だけが停止したかのように。
鉄製のフォークが手から零れ落ち、床にぶつかって乾いた音を立てる。
それでもルウには何の変化もない。それが逆に異様さを物語っていた。
「ル、ルウ?」
「ルウのお母様はね……いないの……」
声量的には小さいが、それはどんな声よりもはっきりと大きく響いた。
俯いているためにマグナからではルウの表情は読み取れないが、少なくとも笑顔ではないは間違いない。
「ごめん、ルウ。もしかして俺、聞いちゃいけないこと聞いちゃったかな……」
何が原因なのかははっきりと理解できなかったが、少なくとも自分の言葉がルウの心に傷を負わせてしまった。
それだけはマグナにもしっかりと理解できた。
そしてそれは、知らなかったでは済まされないのだということも。
どうしたらいいのか分からない。
マグナの心の中は、その一言だけで埋め尽くされていた。
どうする事も出来ずにただ立ち尽くしていると、やがてルウは伏せていた顔を上げる。
360名無しさん@ピンキー:04/07/13 01:12 ID:9iFXNohk
そして手にした皿を脇に置くと、ゆっくりと口を開く。
「ねえ、マグナ。聞いてくれるかな? ルウの昔話」
「うん」
そう一言頷くと、ルウに倣い向かい合うようにして床に腰を下ろす。
一言一句たりとも聞き漏らす事も許されない。
何故かは分からないが、そんな決意を漠然と抱きながら。
「上手に説明できるかどうかわからないけど……」
やや伏し目がちになりながらそう一言断わり、ルウは言葉を紡ぎ出す。
「さっき、ルウのお母様がいないって言ったけれど、本当はちゃんといる……ううん、いると思う」
「いると思う?」
「うん、そう。だって離れて暮らしてるし、連絡も取れないから」
だったら今からでも会いに行けば――マグナがそう言おうとするより早く、ルウが再度口を開いた。
「ごめん、何だか回りくどい言い方だね。話すって決めたのに、これじゃ誤解されちゃうよ」
顔にこそ笑みを浮かべていたが、それが空元気だということは誰の目にみても明らかだった。
けれど、そうでもしなければ全てを語りきる事は出来ないことも事実なのだ。
「はっきり言うとね……ルウは、お母様にあったことないの」
一切の淀みのない話し方だけに、少し聞いただけではとてもそれが悲壮な内容とは思えない。
自分の身に起きたささやかな出来事を知り合いに語る。そんな口調で話す。
「ルウのお母様は、ルウぐらいの頃に森から出て行っちゃったんだって。こんな暮らしはイヤだって言って」
こんな暮らし――禁忌の森の奥でアルミネの結界を守護するだけの生活。他者との交流を自らの意思で断つ。
それを正常と取るか異常と取るかは、それぞれの価値観によって異なる。
ルウの母親は、それを異常と捕らえただけ。それだけに過ぎない。
「おばあさまから聞いた話だから本当かどうかは分からないけど、街で暮らしたかったんだって。
ルウの家には、街の生活とかについて書いてある本もあったから、好奇心が抑えきれなくなったんだと思う」
まるで他人事のような口ぶり。いや、実際に他人事なのかもしれない。
しかしその推察が正解だとしても誤りだったとしても、どうする事も出来はしないのだ。
ルウの持つ、一種達観した見識が、彼女にそう思わせていた。
361名無しさん@ピンキー:04/07/13 01:12 ID:9iFXNohk
「出て行ってからはお母様は死んだと思って暮らしてたんだって。
でもある日、おばあさまのところに一人の赤ちゃんが届けられたの……」
「それが……」
「うん、それがルウ……」
不意に沈黙が訪れた。空気が嫌になるほど重い。言葉を発する事が出来ないほど。
そんな重苦しい雰囲気の中でも、ルウは決意に満ちた瞳でさらに事実を語る。
「街に出ても、きっと森のおばあさまのことが気がかりだったんだと思うんだ。
お母様が出て行ったときにアフラーンの一族はもう結構な年齢の人ばっかりだったらしいの。
ルウが物心ついた頃には、一族のみんなはもうお年寄りばっかりだったし」
それは無理もないかもしれない。
一族だけで隠れて住む。一見なんてことのないように思えるが現実はそうではない。
ありがちな表現を借りれば、所詮人は一人では生きていけないのだ。それは一族だけでも同じ。
一族だけで隠れて生きていくということは、遠からず子供の問題にぶつかる。
一族の血を持った子供が生まれ、その子供が孫を作る。そうすればどんどん血は濃くなる。
それはいわゆる近親婚となり、高い確率で障害をもった子供を生み出す結果となってしまう。
そんな子供は、ましてや守護を目的とするアフラーンの一族にとっては容認せざる存在のハズだ。
結果的に出生率の低下を引き起こし、一族は滅びてしまう。
緩慢な滅びの道を歩んでいる一族に新たな生命をもたらす事は、彼女なりの贖罪だったのかもしれない。
「ルウがこの話を聞いたのは、おばあさまが死んでしまう少し前。遺言って言えば聞こえはいいのかも知れないけど」
瞳が潤みを見せる。ルウの中の感情が高まっていくにつれて、それは顕著に表れる。
「ルウ困っちゃうよぉ……今までお母様はルウを生んだらすぐに死んだって聞かされてたのに……
おばあさまはズルイよぉ……お母様のお話、もっともっと聞きたかったのに……」
もう感情が抑えきれない。
声が震え、両の瞳からはとめどなく涙が溢れては流れては褐色の彼女の肌を濡らす。
息も乱れ、正常な呼吸すらままならない。咽び泣くような嗚咽だけが響き渡る。
だがなによりの原因は、マグナに話してしまったことだ。
362名無しさん@ピンキー:04/07/13 01:13 ID:9iFXNohk
今までたった一人で胸の奥深くに塞ぎこんできた想いや願い。
そういったもののタガが、言葉にする事で外れてしまった。
一度爆発した感情はそう易々とは静まりはしない。簡単に静まるような想いなら、そもそも塞ぎこむ必要もない。
ましてや一人になってからずっと溜め込んできた感情なのだ。
誰かに話せていればこれほどにはならなかったかもしれないが、生憎と相手も存在しなかった。
彼女の周りには常に召喚獣たちが存在してはいた。
だが召喚獣たちでは、生活には役立っても、心の隙間を埋めるほどには至りはしない。
「ゴメン、ルウ……」
そう声を絞り出すのがマグナには精一杯だった。
知らなかったとはいえ、些細な一言がこんな結果を導き出してしまったのだ。
先程も述べたが、知らなかったで済まされはしない。
知らなかったなどという言葉はただの自己弁護、逃避の手段にしかならないのだから。
「ううん……マグナが謝ることないよ。ルウが一人で勝手に話し出したことだから」
まだ泣き止まないまでも、いくらかは落ち着いたらしい。
「謝るのはルウの方だよ。一人で勝手に話して、一人で泣いてるんだもん……」
「いや、悪いのは俺の方だ。俺が余計な事聞かなきゃルウを悲しませる事にはならなかったんだから。それに……」
マグナの言葉が一瞬詰まる。そして続いた言葉は普段よりも感情を伴っていた。
「それに、俺の先祖が余計なことしなけりゃ、ルウの一族は隠れて生きる必要もなかったんだし!」
「待ってマグナ!」
ルウはそっとマグナの手を取り、優しく包む。
「そんなことないよ。マグナは悪くない」
そして取った手をそっと自分の頬へと当てた。肌がルウの流した涙にやんわりと触れる。
「だって、禁忌の森に封印がなければルウはあそこにはいなかったわけだし、こんなにワクワクした気持ちにならないと思う」
そう言うルウの顔には、もう涙は浮かんでいなかった。
何時の間にか感情は静まり、頭は冷静さを取り戻している。
それはマグナのおかげだった。彼の感情的な一言が、結果的にはルウの頭を冷やしていたのだ。
もっとも、それ以前にルウ自身が蓄積された感情を吐き出していたせいでもあったのだが。
363名無しさん@ピンキー:04/07/13 01:14 ID:9iFXNohk
「普通に街で暮らしてただけじゃ絶対に感じられない驚きばっかりなんだよ。見るのも聞くのも初めてのばっかりだし」
先ほどまでの調子からでは考えられないほどの明るい様子。
「今まで知らなかったり本でしか読んだ事のなかったことだって全部体験できるんだよ。これって、とっても素敵なことだと思わない?」
「そう……だな、そうかもしれないな」
笑顔で答える。マグナの様子も何時の間にか落ち着いていた。
考え方の違い――人は生まる場所や親を選ぶ事は出来ない。背負う運命も選べはしない。
だが、今の立場をどう思うかは自由だ。甘んじて受け入れる事も、良しと思わずに変える努力だってできる。
「でもね、そう思うことが出来たのはマグナと出会ったからなんだよ」
「ル、ルウ?」
掴んでいたマグナの手から離すと、今度はそのままそっと抱きつく。
マグナに身体に密着したルウの身体はほんの僅かに震えていた。
「キミに会わなかったら、マグナと一緒に行かなかったら、こんな風には考えられなかったと思う」
マグナの耳元に、囁くような声を出す。その表情は真っ赤に染まっていた。
そっと、マグナもルウの身体を抱き返す。
「ありがとう、ルウ。バカだよな俺って。前にも似たようなことで悩んだばっかりなのに、また同じ間違いをするところだった」
己が咎人の一族の末裔であると知ったときと同じような過ち。
あのことについては、自分自身の中でケリをつけていたはずなのに、まだどこか心の中で燻っていたらしい。
「あのさ……こんな俺じゃ、ルウの相手には相応しくないか?」
マグナの声は平時よりも幾分上ずっていた。そして視線を中空に投げかけ、どことなく落ち着きがない。
誰が見ても一目瞭然、照れ隠しであることが明白な行動。
「ううん、そんなことない……そんなことないよ」
ルウはゆっくりと否定し、少し身体を離して上目にマグナを見上げる。
「だってルウは、マグナの全部に惹かれるんだもん……」
そこまで言うと、再びマグナの身体に抱きつく。肌と肌を通してルウの鼓動がマグナへと確かに伝わっていく。
「だからマグナも……ルウのことを全部知ってくれる……?」
羽音のような小さな声。けれども掻き消されることなく確実にマグナの耳に届く。
364鬼畜野郎:04/07/13 01:15 ID:ln5/7YkK
>330
あってます。おれがかきますた。
365名無しさん@ピンキー:04/07/13 01:15 ID:9iFXNohk
そして、それらの意味がわからないほど、マグナも愚かではなかった。
「ルウ」
優しく名前を呼ぶと肩に手を乗せ、少しだけ身体を離させる。
改めて見るルウの顔は真っ赤に染まっており、瞳の端には微かな煌きが浮かんでいた。
「マグナ……」
対するルウはまだ信じられないといった様子だ。九分九厘信じているのに、残りの可能性が捨てきれない。
そんな調子が、名を呼ぶ声から感じ取れた。
だからマグナは、ルウの唇を奪った。
不意に唇から伝わってきた柔らかな感触に、ルウの両目が一瞬大きく見開く。
しかしそれも一瞬のことだった。
自分の想いが通じた事。なにより口の中に感じる甘い味に心を奪われ、ゆっくりと目を伏せる。
様子が落ち着いたことを感じ取り、マグナはゆっくりと唇を離す。ほんの少しだけ名残惜しく思いながら。
「……あまーい」
唇が離れると、ルウは呟く。それはマグナも感じていたことだった。
「俺も。ルウの唇って妙に甘いな……まるでお菓子みたいな甘さ……」
そこまで口にしながら、何とはなしに二人とも視線が動く。
『あっ!』
その視線が捕らえた物を見て、二人は同時に声を上げた。
「こいつのせいか……」
苦笑しながらマグナは、モンブランだけが残ったケーキの箱を持ち上げる。
ルウの口内に残った甘さ。それが唾液によって溶け出し、二人に甘味をもたらしていたのだ。
それに気付き、ルウも笑顔を浮かべる。
「ふふふ……でもね、嫌じゃなかったよ。とっても甘かったもの」
「……俺も」
「じゃあ、今度は二人の本当の味だね」
そう言うと、赤い顔をしたままルウの方から唇を絡めた。
先程言った通り、お菓子のような甘さは微塵も感じられない。
ほんの一瞬だけ物足りなさを感じるが、すぐにそんな感情は吹き飛んでしまう。
思っていた人間と愛し合っている。
そう意識しただけでケーキよりもずっと甘い感覚が頭を支配するのだ。
「んふぅ……」
366名無しさん@ピンキー:04/07/13 01:16 ID:ln5/7YkK
>358−363
割り込みすんません。
367名無しさん@ピンキー:04/07/13 01:16 ID:9iFXNohk
甘い吐息を吐きながら、ルウは口を離す。
ルウの肌の色からでもはっきりとわかるくらいに赤く、頬が染まっている。
「大丈夫か、ルウ?」
「うん、平気だよ……」
快感に少しだけやられていたが、まだまだ余力はあるようだ。
「あ、あのねマグナ……これ……」
ルウは不意に積まれた本の山から一冊を抜き出し、マグナの前へ差し出す。
濃い青を基調とした色使いで、表紙にはただ題名が書かれているだけだった。
「これ?」
疑問を投げかけながらも受け取ると手早くページを捲り、全体的に目を通す。
そこに書かれていたのは男女の恋物語、いわゆる恋愛小説の類だった。
「……で?」
「……そんなふうに……してほしい……」
問いかけに返ってきたのは本当にか細い声。恥ずかしさのあまり顔を完全に伏せている。
「そういうことか……」
笑いながら呟く。
見れば堆く積まれている本の山は、一番上こそ聖王都の歴史について書かれた本であったが、
二冊目以降はマグナが手にしている本と似たような内容の本らしい。
読まなくても分かる。タイトルから感じ取れる雰囲気がどれも同じなのだ。
「経験がないけど、本通りなら安心できる。ってところかな?」
「…………」
返ってきたのは無言と肯定を示す頷きの動作だった。顔色もますます赤を増している。
「でも、だめ」
「あっ……」
言いながら本を山の上に戻すとルウを抱き寄せ、押し倒す。
「台本通りじゃなくて、俺なりのやり方でルウを愛したいからさ」
そう囁くとルウの胸元を覆い隠す布の隙間から手を差し入れ、手馴れているかのように上へと引き上げる。
押さえつけるように強く身に纏っていた衣装だったため多少の抵抗はあったものの、ほどなくして胸が露わになった。
肌と同じ黒い色をした乳房に、控えめな薄桜色をした小さめの乳首。
その控えめな色が、黒い肌に良く映えている。
柔らかな丸みを帯びた二つの膨らみは、寝そべった体勢だというのに崩れることなく存在していた。
368名無しさん@ピンキー:04/07/13 01:18 ID:9iFXNohk
「綺麗だ、ルウ……」
「んっ……」
言いながら胸へ両手をかけると、躊躇いがちな声がルウから漏れる。
大きすぎもせず小さすぎもしない乳房はマグナの手の中にしっかりと収まっていた。
柔らかな胸の感触が手の平全体を通して伝わる。
ゆっくりと手を動かし、揉み上げるようにして胸へと刺激を与えていく。
「あっ……んんっ……」
マグナの指が動くたびにルウは声を上げ、身体を硬直させる。
だが、声を漏らすまいと必死で堪えていながら紡がれるその声は、普通に声を上げているときよりもずっといやらしかった。
聴覚から飛び込んでくる喘ぎ声に、マグナも興奮を促されていた。
呼吸が少しずつ荒くなり、気遣うように優しげだった手の動きにも力がこもっている。
思うままに胸の形を変形させていき、円を描くようにして乳房を捏ねていく。
「だ、だめぇ……マグナ……こんなの、やだ……はぁぁん……」
拒絶するするような言葉をルウは口走る。だがそれが本心でないことは誰の耳にも明らかだ。
甘い声を上げながらでは説得力など全く存在しない。
何より可愛らしく立っている乳首が、如実に否定している。
「へぇ、嫌なんだ」
「んくぅ……」
マグナはわざとらしい口ぶりを一言発すると、固くなっている両の乳首を指で軽く摘む。
途端、ルウの背筋に快楽の波が走り抜けていく。
「嫌なら止めてもいいよな?」
相変わらず口調は変えぬまま、だが言葉とは裏腹にマグナは指先の力を少しずつ強めていく。
微かに痛みを感じるのではないかと思えるような力の入れようだが、ルウの身体はそれでも貪欲に反応する。
新芽のように顔を覗かせる程度だった乳首は、もはや完全に屹立していた。
「ふぁぁっ……ああっ……や、やめちゃヤダぁ……」
矢継ぎ早に高まっていく快楽に、ルウは完全に酔いしれていた。
呂律が怪しくなり、まるで言葉を覚えたての子供のような喋り方だ。
「じゃあ、何であんなこと言ったんだ? 本にでも書いたあったのか?」
「うん……そうなのぉ……そんな風に書いてあったから、つい……んんっ!!」
言葉の最後が嬌声に掻き消される。
見ればマグナの指先にはさらに力が込められ、両の乳首を押しつぶさんとしていた。
369名無しさん@ピンキー:04/07/13 01:19 ID:9iFXNohk
「ルウの本当の気持ちを聞かせてくれるよな?」
まるで加虐心に火が付いたようなマグナの様子。冷ややかな口ぶりがルウの羞恥心を擽る。
押し込まれた胸先からは鋭い快感が走り、ルウの理性を蕩けさせていく。
「うん、気持ち……気持ちいいのぉ!! マグナぁ……ルウのこと、たくさん愛して……もっとぉ……」
「よく言えました」
子供を諭すように言うと、マグナは胸へと吸い付いた。やんわりとした吸引に甘い痺れが走る。
そのまま舌先を胸へと押し付け、乳首の先端を突き回していく。
「んんっ……!」
ルウの体が幾度となく震えた。全身を薄く汗ばませ、自分自身を持て余しているように悶える。
これまで経験どころか、知識すら乏しかったルウの体は、それゆえ刺激に対して敏感になっていた。
そしてマグナによって開花させられた身体は、まるでこれまでの分を取り戻すかのように強烈な反応を示す。
「あああああっっ!!」
抑える事など出来ないその情欲に突き動かされたかのように、ルウは身体を大きく反らせた。
今までとは比較にならないほどの強烈な快感。それが全身を駆け巡り、彼女の身体を支配する。
絶頂に達した証拠であった。
心地良い酩酊感に包まれ、脳内が霞掛かったようにぼんやりとした感覚しかない。
指一本動かすのも億劫に感じるが、不思議と少しも嫌に思えない。
瞳を伏せ、愛しい相手の重さを感じるという行為に、ルウは先刻に読んでいた本を思い出す。
だがこれは本の中の物語ではない。現実に起こっていることだ。
本に登場した女性と自分とをルウは重ね合わせる。
熟読した本だけあり、内容を思い出すのは容易いことだった。
そして彼女は思い出す。
これはまだ序章に過ぎず、その先が存在するのだということを。
思い出した途端、身体の奥底が疼き始めたのを明確に感じた。
この後の行為によって齎されるであろう刺激への期待に向けられた反応だ。
そして、一旦意識した以上目を背けることは不可能となった。むしろその感覚を貪欲に求めてしまう。
「どうしたんだ、ルウ?」
様子の変化を敏感に感じ取ったのだろう。マグナは心配そうに声を掛ける。
しかし返事は返ってこなかった。反応があったとすればそれまでも赤く染まっていた頬の色がさらに濃くなったくらいだ。
370名無しさん@ピンキー:04/07/13 01:20 ID:9iFXNohk
マグナに要らぬ心配をかけたことを後悔しながら、ルウの頬はより紅潮していく。
言わなかったのではなく言えなかったのだ。ルウがその言葉を口にすることにはまだかなりの抵抗が伴っていた。
それでも何とか言葉にしようと必死で頭を回転させるが、どれも躊躇いが生じてしまう。
ただ顔を赤らめながら、黙っているのが関の山だった。
双方とも無言という奇妙な時間が、三十秒ほど流れただろうか。マグナが前触れ無く口を開いた。
「……わかったよ」
苦笑するようなマグナの様子と理解不能な言葉を前にして、ルウは首を傾げる。
「そのさ、腰が……」
続いたその言葉を聞いて視線を下げると、今度はルウが真っ赤になる番だった。
彼女の心を代弁しているかのように、マグナの身体へと下半身が押し付けられている。
「え……えっとね……これは、その……」
「ま、いいけどな」
納得したような口ぶりの後、ルウの耳もとで囁いた。
「ルウがエッチだってことはよくわかったから」
そう言うと反論を待つ間もなく、有無を言わさぬ調子で股布の上からルウの秘部へと指を押しつける。
「ふぁっ……」
不意を突かれた行動に、ルウの全身が震えた。
だがそれ以上マグナの指は動かない。押し付けられたはずの指の力も、何時の間にか添えられただけになっている。
僅かに満たされた感情が再びせめぎ出した。本能はより強い刺激を渇望して止まないが、羞恥心がそれを押し止める。
「どうして欲しい?」
わざとらしい口調のおかげで、マグナがわざと行っているのだと分かった。
そして、おそらくは言わなければこの生殺しのような状態が続くのだということも。
「あのね……その……」
短い一文を口にするだけなのだが、その作業はどんな行動よりも重く感じてしまう。
「どうすればいい?」
からかいを帯びた口調で言いながら指先を円を描くように動かし、浅く沈める。
到底刺激などとは言えない刺激。
だが敏感なっているルウの身体はそれすらも明確に捕らえ、彼女自身の情欲を促していく。
「お願い……いじわるしないでよぉ……ルウ、おかしくなっちゃうから……」
371名無しさん@ピンキー:04/07/13 01:22 ID:9iFXNohk
羞恥心と欲望との間で揺れ動く心が導き出した答えがこれだった。
ルウの返答を耳にしたマグナは、小さく鼻で笑う。
「わ、笑わないでよぉ……」
「ごめんごめん、こんな可愛い事言うなんて思わなくってさ」
軽い調子で言葉だけの詫びを述べながら、文句を言わせないかのように再度深い口付けを施した。
同時に停滞させていた手の動きを再開する。
触れさせたまま上へと指を滑らせ、股布の中へと指先から進入させていく。
一度軽く達したおかげか、少し進み入っただけで温かな湯気のような温かな感覚が指先に絡んでくる。
さらに奥へと進ませ、そのまま一気に秘部へと指を到達させた。
既にそこはもう充分ではないのかと感触だけで思わせるほど湿っており、黙っていても粘ついた愛液が指先を汚していく。
指の関節に当たる部分には充血した陰核も感じられ、ルウの興奮を痛いほどよく表現している。
また、ルウ自身も唇を重ね合わせ、強く抱きつきながら必死で胸中の想いを訴えてくる。
その願いを適えるように、抵抗など皆無に等しくなっている膣口へとマグナは指を突き入れた。
「んくぅっ!!」
繋がったままの口から声が漏れる。初めての異物感に対する、歓喜と驚愕の声。
半分ほど埋めこまれた指はルウの内側を優しく擦り立て、快楽を提供していく。
緩やかな起伏を伴った襞を丁寧になぞるように動かすと、ルウの身体が大きく震えた。
今までとは比類ない刺激が走り、本能的に膣内を強く収縮させる。
内部に存在するマグナの指をきつく締めつけ、逃がすまいとするかのように絡みつく。
さらには、まるで吸い込もうとするかのように襞を蠢めかせ、奥へと誘っていく。
その動きに抵抗するように力を込めながら、それでいてルウを焦らすような微かな力加減でもう数回擦る。
愛液のぬめる感触が指に心地良い。けれど、その感触を楽しんでいられるだけの余裕はなかった。
ルウはもちろんのことながら、マグナ自身の心も欲望に彩られすぎている。
唇を離し、指を引き抜く。
「あっ……どうして……?」
指が抜かれる瞬間の淡い刺激ですらルウの身体は快楽として享受し、そして物足りなさへの不満が言葉となって漏れ出る。
本人は気づいていないが、その言葉に淀みはなかった。羞恥心よりも欲望の方が凌駕しているのだ。
372名無しさん@ピンキー:04/07/13 01:23 ID:9iFXNohk
「まだだよ、交代ってこと。それにルウだって……」
下穿きに手をかけると、膝の辺りまで降ろした。
「指だけじゃ、物足りないだろ?」
糸を引くほどに濡れそぼった秘園と、その淫蜜に汚れた陰核が空気に晒される。
「まるで、もう待ちきれないって言ってるみたいだな」
苦笑しつつなにやら納得したように言うと、チャックを下ろし肉鎗を取り出す。
ルウの内壁を指でなぞっていた時から、いや、胸への愛撫を行っていた時から、マグナの逸物は反応していた。
兆しを見せていたというのなら、ルウとの甘い接吻を行った時からだ。
限界だろうと思えるくらいに張り詰めており、苦しそうなほど仰角を取っている。
一瞥すれば畏怖の対象とも取れるそれを、ルウは熱の篭った瞳で見つめる。恐怖など微塵も感じない。
活字で触れた程度しか知識はなく、実物を見たのも彼女は始めてのことだ。
にも拘らず一切の怯えがないのは、それが最愛の人間の持ち物だから。自分を傷つけないと理解しているから。
亀頭が入り口へと押し当てられる。
お互いの熱さが肌を通して伝わり、その熱が二人を欲望の螺旋へと狂わせていく。
「入れるぞ」
その言葉が終わるより早く、肉棒はルウの秘壷へと埋没していった。
「ふぁっ! ひぁぁ……!!」
先端が肉を掻き分けて押し入り、たちまちに肉洞の奥へと進む。
心が準備を終える間もなくルウの内部に入ったのだが、それでも問題はなかったらしい。
堪えられずに上がる悦びの声に痛みや恐怖は一切なかった。
それは偏に、ルウが熟読していた本のおかげだ。
描写されていた内容はどれも愛情に溢れており、破瓜のことなどには一切触れられていなかった。
所詮は絵空事の話と言ってしまえばそれまでのことかもしれない。
だが知識としては本の内容しか知らないルウにとってみれば、書かれていたことが真実なのである。
精神的な恐怖を初めから抱いておらず、肉体的な緊張を充分に和らげられた状態だ。
そのため、痛みを感じることもなくマグナを受け入れられた。
「マグナ……すごい……」
「ルウだってすごいぞ……もう入らないのに、まだ引き摺り込もうとしてる……」
肉の楔が限界まで打ち込まれ、そしてそのまま動きが止まる。
373名無しさん@ピンキー:04/07/13 01:25 ID:9iFXNohk
動かないのではなく、動けないのだ。
無理に動こうとせずともルウの肉壁は指の時と同じように蠢き、マグナの分身を奥へと導いていく。
挿れているだけだが、少し気を緩めればその快楽のあまりに全ての精を吐き出しそうなほどだ。
他者との交わりが少ないアフラーンの一族。
おそらく、受胎の確率を僅かでも上げるため、長い年月をかけてこのような変化を見せたのだろう。
精液を残さず搾り取るため否応無しにならざるを得なかった魔性とも呼べる器。
だが真相はどうであったとしても、二人にとっては詮無き事に過ぎなかった。
「はぁ……んっ……お腹が……ひぃっ……すごいのぉ……」
途切れ途切れに甘い随喜の叫びを漏らしながらルウは瞳を伏せ、駆け上る甘い感覚へと全身を浸らせる。
張り付くようにして包み込む肉洞を剛直でゆっくりと擦ると、腰が蕩けそうに痺れる。
ゆっくりと円を描くように腰を動かし、角度を微妙に変えながら抜き差しをするだけで欲望が満たされていく。
二人とも額に大粒の汗を浮かべ息を切らしながら、それでも動きは休まらない。
「もう、もうっ……! いっぱい……きちゃうのぉ!!」
絞り出すようにして喉から声が迸る。意味が無い故に意味のある言葉は、限界の証拠だ。
「くうぅ……」
それを耳にしながら、マグナは低いうめき声と共に我慢を放棄した。
「マグナのがびくびくって、びくびくってしてるよぉ! ……熱いのがお腹の中に、ああぁ!!」
背筋と首筋を仰け反らせながら、二人とも身体を硬直させる。
そして精を放ち尽くす快感と放たれた精を受け止める快感という違なる快楽を、刹那の時間たっぷりと味わった。
だがすぐにその硬直も終わり、激しい痙攣に襲われたような疲労に全身を包まれる。
374名無しさん@ピンキー:04/07/13 01:25 ID:9iFXNohk
「ねぇ、マグナ……あとで……」
熱い吐息を漏らしながら、控えめな声で提案する。
そんな彼女の顔にそっと手を添えると、触れる程度に軽く唇を啄んだ。
「いいけど……ちょっと休ませてくれよ」
乱れて額に張り付いた髪を掻き上げてやりながら、マグナは耳元で囁く。
「今度はベッドでな」
「……うん」
微笑みながらルウはマグナへと抱きついた。
未だ収まらぬ早鐘のような鼓動が身体を通して二人へと伝わっていく。
クレスメントの末裔とアフラーンの末裔。
禁忌の森に関わった二つの一族が新たな道を歩き出すのは、もうじきだった。



375名無しさん@ピンキー:04/07/13 01:46 ID:bS6i16Q/
>>374
ぐーーじょぶ。
マグルウって珍しい組み合わせで新鮮だ〜
ルウの魔性の器なエロエロさとか文章の上手さとかすごい良かったです。

そういえば近親婚、前から密かに気になってはいたりしたんだよな。
アフラーン一族もそうだけどライルの一族もそうだし・・・
376名無しさん@ピンキー:04/07/13 02:17 ID:0QvT1mg2
>358->374
GJ!
マグルウ、大好きなんでハァハァさせていただきました。
377名無しさん@ピンキー:04/07/13 04:52 ID:5Eiw2tzH
378名無しさん@ピンキー:04/07/13 15:55 ID:L0QpLikF
>>377
ゴミだな。
こういう文体のギャグはマジで笑えないしムカつく
379名無しさん@ピンキー:04/07/13 17:41 ID:VRY2FPV1
>>90
亀レスだけど。レオルドの夜会話発見。
ttp://www.seri.sakura.ne.jp/~cipha/garret/sn2/index.html
380名無しさん@ピンキー:04/07/13 21:35 ID:WH9loGzD
懐かしい!自分2はレオルド萌えだったんだよなぁ…。
381名無しさん@ピンキー:04/07/13 21:57 ID:P4WeGoDr
>>377
男版ドリームなんて存在するのか…。
382名無しさん@ピンキー:04/07/13 22:45 ID:d+MEwMbP
男版オリキャラモノも、やっぱり自己投影SSなんだな。
383名無しさん@ピンキー:04/07/13 22:46 ID:8DDfuGfR
>>381 文体はともかく、ドリームはどうかと思う
しかも男
384名無しさん@ピンキー:04/07/13 22:52 ID:d+MEwMbP
>>383
ドリームだろ?これ。
日本人が異世界に飛ばされて、そこのキャラクターと騒いで
オリジナル主人公は作者の好きなキャラといい雰囲気になる。
しかも管理人ってこれで18歳かよ…。
385名無しさん@ピンキー:04/07/13 23:04 ID:8DDfuGfR
>>384 どこにでもあるドリームの流れだな(;´Д`)
まぁ、文才がなさげな自分が言うのもあれだが…
386名無しさん@ピンキー:04/07/13 23:20 ID:RArNb7UX
KANONというゲームを詳しくは知らないので何ともいえないが
(月宮が食い逃げしたり秋子さんが謎のジャム作ったりするということ位しか)
男主人公のあまりにもあまりな完璧主人公設定に少しワラタ。
387名無しさん@ピンキー:04/07/13 23:50 ID:9toV8NkV
俗にいうU−1SSという奴だな
葉鍵板住人なら分かるネタだが
伝説の三邪神d〇ndが得意としていた
388名無しさん@ピンキー:04/07/13 23:51 ID:hesybr5i
>>377のSSの主人公って元ネタがあるキャラだったのか?
てっきり作者のオリキャラだと…。
389名無しさん@ピンキー:04/07/14 02:36 ID:wH657XyR
U−1なんざどうでもいい。言わせてくれ。
マグルウハァハァ。205さんGJ!
390名無しさん@ピンキー:04/07/14 03:02 ID:sdlcWrhY
ところでサモナイ世界的に一番エロが激しそうなのはどれだろう?

・メイトルパの亜人。何てったってケモノだし。
・シルターンのエロ忍術とか使うシノビ・鬼人。力もあるしティンコもでかそう。
・魂の輝きハァハァな天使。エロ天は別としても男女見境なしってとこもポイント。
・鬼畜系で引っ張りだこの悪魔。あんなことこんなことし放題。
・体力は劣るがエロ知識抜群+普段冷静な分一旦暴走すると止まらなそうな融機人。
391名無しさん@ピンキー:04/07/14 03:23 ID:U2jSRAeh
>>377
アティ惚れるの早!
作者さん……お願いですからパッフェルさん出さないでください。
392名無しさん@ピンキー:04/07/14 07:48 ID:j/UVxaM8
人間が木の棒だけで忍者や雪女に勝てるわけないだろ
むしろ刀持ってても勝てる見込みないのに…
サモンナイトしたことあるのかこいつ
393名無しさん@ピンキー:04/07/14 14:53 ID:lmnvzxv0
まーアレだ。
素人レベルの喧嘩に強くたってしっかり訓練してるプロに木の棒で勝てるわけない。

一番救えないのは作者が多少なりと読む価値があると思って書いているところか。
394名無しさん@ピンキー:04/07/14 15:11 ID:L3EGrLDj
1主のようにエルゴでも取り込んでるって設定じゃねーの?
読んでないが。
395名無しさん@ピンキー:04/07/14 16:35 ID:vBPL/BSe
職人の投下した作品よりもU-1SSの方がレスつくという皮肉
396名無しさん@ピンキー:04/07/14 18:05 ID:MqmUu2qm
良作への褒め言葉よりも駄作への悪口の方が盛り上がるのが2ちゃんだからね。
とはいえエロくも何ともない糞でレスつくよか萌えで盛り上がるのが
望ましいのは言うまでもないけど。
397名無しさん@ピンキー:04/07/14 18:33 ID:kMP2nmhu
でもサイト開設して一ヶ月も経ってないヘタレサイトのわりにカウンターは回ってるな。
てか作者以外にまともに読んでるのか…?>U-1ドリームSS
398名無しさん@ピンキー:04/07/14 18:52 ID:uojyj06w
同種族が読んでるのだろう('A`)
399名無しさん@ピンキー:04/07/14 18:59 ID:33Y4+LNA
掲示板を見る限り読者はいるようだね。
400名無しさん@ピンキー:04/07/14 19:08 ID:SaZg5dNr
ウォチスレじゃないしこれ以上の個人サイトウォッチはどうかと思われ
401名無しさん@ピンキー:04/07/14 22:16 ID:JNn0YBZ/
>>400
本人キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
402名無しさん@ピンキー:04/07/14 22:24 ID:eu0X0jLg
とりあえずこちらのスレで職人さんのSS降臨を待とう。
403名無しさん@ピンキー:04/07/14 22:33 ID:j/UVxaM8
ていうかさ、貼ったのが本人じゃないの?
404名無しさん@ピンキー:04/07/14 22:40 ID:NG0EdQwL
本人じゃないし、件のサイトに興味もないが、ここでサイトヲチはすれ違いだろう。
雰囲気を悪くして職人さんがSS投下しにくい環境を自ら作り出すのは如何なものか。
405名無しさん@ピンキー:04/07/14 22:42 ID:NG0EdQwL
あ、それから上のレスを見る限りの感想だが、一般人が木の棒だけで〜って
いうのは、ゲームのドリーム小説じゃよくあることだと思う。
サモナイの場合、ドリーム主人公は誓約者やらより強いなんてこともざら。
406名無しさん@ピンキー:04/07/14 22:47 ID:LnYH1akp
U-1に今更何言っても・・・
それより職人さんの投下が欲しい
407名無しさん@ピンキー:04/07/14 22:54 ID:gmuhjAoo
>>405
まあ誓約者はドリ小説どころか、クソ1において無色の雑魚召喚師相手に
苦戦を強いられて鍛冶師に助けられたくらいだしまあそこら辺は。
しかし本編ですら強さ的には微妙な扱いの調律者(超律者)がもしクソ2に出たら
どうなるのか少し心配になってきたかも…。
408名無しさん@ピンキー:04/07/14 23:01 ID:jhQx8nOK
>>407
一般人にかつあげされる。
409名無しさん@ピンキー:04/07/14 23:17 ID:TCQe3AgD
>>400
そうだな。あまり見ていて気持ちのいい物でもないし。
410名無しさん@ピンキー:04/07/15 00:03 ID:MeAGYvXD
葉鍵のしかるべきスレで議論した方がいいと思う
411名無しさん@ピンキー:04/07/15 00:10 ID:qWsCuvq5
誰も答えないようなので、答えようと思う。
>>390は、個人的にシルターンを推したい。
やっぱり鬼はねぇ……
412名無しさん@ピンキー:04/07/15 01:08 ID:7DctgRsV
いや、発情期を迎えたユエルたんの色香にハフンハフンですよ。
亜人ってヒトがベースだから発情期あるかどうかが問題だけど。
413名無しさん@ピンキー:04/07/15 01:22 ID:nige4Z7G
意外と発情期を迎えたモナティたんのほうが(ry
414名無しさん@ピンキー:04/07/15 01:27 ID:7DctgRsV
そこでエルカですよ。
態度は強がる、口では嫌がる、そして股間は糸を引く。
415名無しさん@ピンキー:04/07/15 01:27 ID:aR799Wnp
やはりレシィきゅ
                ぬ?
416名無しさん@ピンキー:04/07/15 01:30 ID:RadqbwdH
クソ2に出るのは抜剣者らしい。
417名無しさん@ピンキー:04/07/15 02:21 ID:waZo7Fpc
>>390
じゃあ俺は融機人で
今なんか、普段そうでもない人がドロドロに獣なセックスするとこが凄く見たいんだよ
418名無しさん@ピンキー:04/07/15 02:47 ID:Nxl5dlpQ
>>390
とりあえず近代文明や医療が完全に発達してなくて、
生存環境が厳しく人口ピラミッドが富士山型(=乳幼児の致死率高い&平均寿命が低い)なほど
発情期とかそーゆうのでエロが激しくなっても不思議じゃないらしいよ?

だからそっから考えれば
1位メイトルパ せいぜい人間よりちょっと長生きな程度で、実生活面では相当大変そう
2位シルターン 戦とか病気で死ぬ奴多そうだけど、鬼とか妖怪とか寿命超長いし
3位ロレイラル ここの人類、科学発展しすぎて免疫力と生殖能力落ちちゃったらしいし
4位サプレス 先生、そもそもほとんど「生物」が居ません!
419名無しさん@ピンキー:04/07/15 03:07 ID:nJCc9Gmt
>>417
何となくだけど融機人は「体が機械な分、人間ほど肉欲が無い」とか口ではいいつつ
いざエロに突入するとすさまじく激しそうだと思った。
ドラマCDの誰かさんの「人間ほど感情がない」とか言っておきながら(ryな人じゃないけど。
420330:04/07/15 04:10 ID:Zs2zNEyW
出来上がりますた。

http://snep.s7.x-beat.com/index.html

急いで作ったんで粗が目立ちますが、追々修正していくつもりです。
421名無しさん@ピンキー:04/07/15 05:51 ID:yXV/72rA
>420
ぐっじょぶ。思ったよりもいい感じだ。乙かれさま。
422名無しさん@ピンキー:04/07/15 06:26 ID:Ypn1q3xG
お疲れさまであります!見やすいであります!GJ!
423名無しさん@ピンキー:04/07/15 06:35 ID:Ypn1q3xG
改めて読んでみると終わってない話の続きが気になるなぁ。
例えばパナシェ×スバル(女)とか。
424名無しさん@ピンキー:04/07/15 07:13 ID:brisumD3
>390の議論はメイトルパが一番エロいということでいいな?
キャラ全員でエロ妄想ができるし
425名無しさん@ピンキー:04/07/15 09:55 ID:L2r6vHE7
>>420
乙!dクス
426名無しさん@ピンキー:04/07/15 18:22 ID:j4KRGj9q
>>420
グッジョブ!これからもよろしくお願いします。
427名無しさん@ピンキー:04/07/15 19:51 ID:k4y3dkHh
でも改行の関係で本文が
―――――――――

―――――――――

―――――――――
―。
って感じになってる物が結構ありますな。ちょっと気になった。
いや、読んでるだけの自分が言うのも何ですが。スマソ
428名無しさん@ピンキー:04/07/15 20:02 ID:yrr+LBxG
それは職人さんの書き方次第だし変にいじれない部分だろう。
改行することで区切りいれてたりさ。
429名無しさん@ピンキー:04/07/15 20:15 ID:rRqNrsHA
俺の書いたものはことごとく
―――――――――

―――――――――

―――――――――
―。
どうやら40文字いっぱい使って改行入れた列はことごとくそうなる
2CHで書き込むときは適当なところで区切るから他所であがると
こういうことに…。
430名無しさん@ピンキー:04/07/15 20:21 ID:NSf2r/dL
メイトルパが一番エロいということで賛成だ。
レシユエはもちろん、ヤッファ×アティとかももっと読みたいな。
431名無しさん@ピンキー:04/07/15 20:37 ID:m7BezZwr
そういや人間で獣属性なのってイオスとミニスとスカーレル以外に誰がいたっけ。
てかスカーレルが獣属性なのはドライアードがやりたかった為だけだろうな…。(便利だけど)
432名無しさん@ピンキー:04/07/15 20:46 ID:qWsCuvq5
ミモザ・モーリン・フォルテ・ガゼル・ケルマ・スウォン・ウィル
他の属性もだとレナード、カシスにクラレット
(蛇足だが、誓約者・調律者・抜剣者も)
433名無しさん@ピンキー:04/07/15 20:54 ID:m7BezZwr
あとギャレオだ。
434名無しさん@ピンキー:04/07/15 21:01 ID:nige4Z7G
敵も合わせるなら
ジャキーニ
カラウス
フリップもそうだな
435名無しさん@ピンキー:04/07/15 21:02 ID:NSf2r/dL
ギャレオ…忘れがちだ
436名無しさん@ピンキー:04/07/15 21:04 ID:m7BezZwr
ジャキーニとカラウスって同じ人が声当ててるんだよな。声優って凄い。
SSは保管庫に合わせると一行36文字がベストみたいだね。
437名無しさん@ピンキー:04/07/16 00:10 ID:wFLL5evU
窓から差し込む月明かりと蝋燭の細々とした照明が寝室を慎ましやかに照らし出していた。
静まり返った闇夜の世界で二つの影が触れ合っている。
ベッドに腰掛けた二人のシルエットはじっと動かず、時折甘美な吐息を漏らしていた。
「クラレット……」
呼吸が詰まったのか一旦口が離され、熱の入った息を吐きながらナツミは愛しい相手の名を口にする。
クラレットもまた、熱の篭った瞳でナツミを見つめる。
少し照れたような表情を浮かべながら、それでも視線が逸らされることはなかった。
やがて、どちらが求めたわけでもなく口づけが再開される。
柔らかな唇同士が重なり、甘い感触が二人の間を走り抜けていく。
熱い感情が心を焦がしてゆき、恋人同士が愛を確かめるように深い深いキスが施される。
遠慮がちにも互いを求め合うように唇は啄ばまれ、小さく出された舌がおずおずと絡み合う。
別の生き物のように絡む舌からは淫靡な濡れ音が響き、少女特有の甘い香りが相手の鼻腔をくすぐる。
初々しいその動き全てが、二人の緊張と甘美感を高めていった。
だが、艶かしい接吻にもやがて終りが訪れた。
長い長い口づけの余韻を残しながらも、二人の唇は名残惜しそうにゆっくりと離れていく。
口の周りをべとべとに濡らし、息を荒げながら頬を真っ赤に染めている。
まるでそれだけで達してしまったかのようだが、やおらクラレットの方から口が開いた。
「今更ですけど、女の子同士って何か変な感じがしますね」
「うん……でも、好きになっちゃったんだから仕方ないよ」
後ろめたいように呟く言葉を、ナツミは苦い笑いで返す。
実際にそれは仕方の無いことだった。
性別という垣根すら容易に越える、決して断ち切ることの出来ぬ固い絆。
クラレットを守ることが出来るのはナツミだけ。ナツミを守れるのはクラレットだけ。
いつの頃からか、二人を愛する事が出来るのは二人だけとなっていた。
そして、その想いが偶然にも今夜叶った。ただそれだけのこと。
「私もです。ナツミとだったら、私も……」
その言葉が聞きたかったとでも言うように囁き、クラレットはナツミへとしなだれかかる。
ナツミはしっかりと抱きとめ、彼女の服の裾へ手をかけた。
438名無しさん@ピンキー:04/07/16 00:11 ID:wFLL5evU
幾分の気恥ずかしさを覚えながらもクラレットは素直に従う。
一枚一枚丁寧に脱がされていき、ついには生まれたままの姿へとされてしまった。
クラレットの白い肌は美しく、同性のナツミから見ても思わず溜め息をつくほどだ。
全体的に柔らかな曲線を描く肢体と胸元を彩るたおやかな乳房。
彼女の身体は男でなくとも飛びつきたくなるような魅力を備えていた。
今すぐ襲い掛かりたいという誘惑をナツミは必死で押さえ込みながら、自らも裸になる。
こちらは幾分日に焼けた健康的な身体。野生動物を連想させるようなしなやかさを持っていた。
若さを前面に押し出したような躍動感が溢れ、やや小ぶりだが形の良い胸元が肉体とよくマッチしている。
対照的な性質を持った裸体は種類こそ違えど最上級の美しさを誇っていた。
そして自らに無い性質を持っているが故に、二人は相手の身体を美しいと思う。
「ナツミの身体って、綺麗ですよね……」
「それって嫌みかしら?」
思わず口に出てしまった言葉に反応し、ナツミは意地の悪い笑みを浮かべた。
そして触れれば壊れてしまいそうなクラレットの肌へと手を伸ばすと、大きな胸に触れる。
「ひゃっ!」
思いがけない刺激に身を竦めるが、責め手は止まらなかった。
少し指を沈ませるだけでもその通りに形を変え、ぷるぷると揺れ動いている。
誰にも触れられたことの無い乳肉だが、張りのある心地良い弾力でナツミの指を迎えていた。
「クラレットの方こそズルイよ……こんなに素敵なのに……」
胸への愛撫を酔いしれたように続けながら心底羨ましそうに呟く。
自らが持ち得ない物への憧れがナツミの加虐心を少々刺激しているようだ。
強弱をつけながら揉みしだき、丁寧にこね回す。
白い肌に赤みが差し始め、うっすらとした汗が纏わりついていく。
その間もクラレットは小さな喘ぎを繰り返し、ベッドの上で悶え狂っている。
快楽を甘んじて享受し続ける肉体はいつのまにか発情の兆しを見せ始めていた。
手の中に隠れている乳首は硬度を見せ、嫌でもはっきりと下半身の疼きを感じてしまう。
「はっ、ふぅっ! ああぁっ!! 駄目です、ナツミ……そんなにされたら私……っ!」
切なげに上がる嬌声が室内に響く。
439名無しさん@ピンキー:04/07/16 00:11 ID:wFLL5evU
手だけでは足りないというようにナツミは桜色の頂きに口をつけ、愛でるように優しい甘噛みを施した。
そのまま唇を離し一旦首筋を啄ばむと、ゆっくりと降下しておへそ、太腿の内側へと順に口づけをする。
「もう……クラレットってば……」
全身を丹念に舐っていく愛撫によって、クラレットの秘部からは何時しか甘い蜜が零れ出ていた。
もっともそれはナツミも同じことだ。
責める度に可愛らしい反応を見せるクラレットの痴態に本人も興奮し、身体が火照っている。
直接的な快感は比ではないのに、呼吸の乱れ方はナツミの方が大きいくらいなのだから。
「んんっ! は、ひぃっ!!」
だが呼吸を整えている暇も惜しいというのか、今度は秘部へと直接口をつけられた。
淫裂はじっとりと湿り気を帯びているため、すぐに口周りがベトベトになっていく。
しかし絡みつく蜜液もそのままに、ナツミは愛撫を続けていった。
無垢で慎ましやかな性器は、今は刺激に反応してゆっくりと割り開かれ微かに内側を覗かせている。
唇には陰唇の感触が伝わり、ムッとするほどの香りが鼻腔に広がっていく。
舌を覗かせそっと舐め上げると、微かな味と粘膜の柔らかさがこれまで以上に強く伝わってきた。
「んああああぁぁっ!!」
気持ち良さそうな呻き声と共に、クラレットの身体が固く強張った。
少女の胸に怪しいときめきが湧き上がり、股間の疼きが強くなる。彼女もこれ以上は我慢の限界だった。
「は、はぁ……えっ……?」
不意に舌の動きが止められ、気付けば快楽の波が止んでいた。
そして、寝そべったクラレットへとナツミは秘部を差し出している。
「ゴメンね、我慢しきれなくて……クラレット、お願いしていい……?」
返事の代わりに、クラレットも目の前で怪しく輝く秘裂へと舌を這わせた。
弱い力の優しげな舌遣いで奉仕していく。
「ひゃん! ク、クラレットぉ……」
秘裂を這う熱くざらついた感触は待ち望んでいたものだった。
たどたどしい舌の動きでも、ナツミにとっては十分すぎるほどの快楽。
激しく反応しながら甘い声を上げ、整った顔立ちは明らかな悦楽に彩られている。
しかしそうそう喜んでばかりもいられない。何しろ願ったのは自分自身なのだから。
440名無しさん@ピンキー:04/07/16 00:12 ID:wFLL5evU
快感に染まっていく身体を奮い立たせ、ナツミはクラレットへと責め手を再開した。
離してしまった接吻を再び行うと、秘部へ舌を割り込ませながら優しく吸い上げていく。
「ひぃっ!」
これには耐えられなかった。濡れそぼる秘穴を吸引される感触で、一気に昂ぶらされてしまう。
その反応に気を良くしたように、ナツミはさらに舌で舐りながら責め立てていった。
「あ、く……あぁ……」
快楽に気をもまれながらも、クラレットもまた責めの手は緩めない。
濡れ肉の花弁をなぞり上げ、固く勃起した陰核を包み込んで舐め転がす。
同性だからこそ分かる場所を的確に突きながら、二人は欲望の渦へと溺れていった。
女同士による、度が過ぎるほど賑やかな嬌声の合唱。
片方が責めれば、負けじともう片方がより激しく責めていく。
だが無限に高まろうかと思われた快感の螺旋にも、ついに終焉が訪れた。
絶頂間近の肉体は甘美な混乱をもたらされ、膣口がきつく収縮する。
濃厚な陰蜜が溢れ出し、二人とも一気に喜悦の頂点に舞い上がっていく。
「だ、ダメぇ!! い、く……ふぁぁぁぁっ!!」
「ナツミ、私も……あっ、あああぁぁっ!!」
絶頂の悲鳴と共に痙攣を起こす孔からは芳醇な蜜液が噴出し、二人の身体へと降り注いだ。
しかしナツミたちはそんなことに気を回す余裕もなく、相手の身体へとすがりついていた。
指先を動かすことも億劫なほどの疲労感に支配されながら、だがナツミは身体を動かしクラレットへ小さくキスをする。
触れ合わせる程度の軽い接吻を施すと、ナツミは照れながら小さく言葉を紡いだ。
「ありがと」
「ナツミ……?」
「ありがとクラレット。ずっと傍にいてくれて……あたしの隣にいてくれて……」
にっこりとそう言うと、クラレットは感極まったようにナツミへと抱きついた。
ナツミもまた、乱れて額へ張り付いた彼女の髪を掻き上げてやりながら愛しそうに抱き締める。
触れ合った肌からは、相手の鼓動が小さくも確かに届いていた。



    終
441名無しさん@ピンキー:04/07/16 01:53 ID:/j1k99VK
>>440
グッジョ!!
俺は百合ものは好物なので美味しくいただきますた。




  そしてここで完全に流れを無視してナプアティものキボンとか言ってみる。
442名無しさん@ピンキー:04/07/16 02:11 ID:MenrQuEn
過去スレのhttp://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1023/10234/1023464724.htmlで
夏美や絵美書いてた人の続編が読みたい。
443名無しさん@ピンキー:04/07/16 02:43 ID:o9lYPZLU
>>440
まじGJ!
百合大好き(´д`*)
一番好きなアヤカシきぼんと言ってみる
アヤカシ、エロどころか普通のSSも全然ない・・・人気ないのか(´・ω・`)
444名無しさん@ピンキー:04/07/16 03:07 ID:MenrQuEn
>>440

                ∩
                ( ⌒)      ∩_ _グッジョブ !!
               /,. ノ      i .,,E)
              ./ /"      / /"
   _n グッジョブ!!  ./ /_、_    / ノ'
  ( l    _、 _   / / ,_ノ` )/ /_、 _    グッジョブ!!
   \ \ ( <_,` )(      /( ,_ノ` )      n
     ヽ___ ̄ ̄ ノ ヽ     |  ̄     \    ( E)
       /    /   \   ヽフ    / ヽ ヽ_//
445名無しさん@ピンキー:04/07/16 03:12 ID:MenrQuEn
>>443
カシス調教のSSなら見かけるのだが。

>>440
次は夏美×絵美かトリス×アメルをきぼん!
446名無しさん@ピンキー:04/07/16 08:33 ID:Nm+Cm9Il
>>442
・・・そういやそのころから住人だったな・・・いくつも自分のレスをハケーン
447名無しさん@ピンキー:04/07/16 12:33 ID:kkmjjYAT
>>445
見かけるというか、ずっと前にここで書いてくれたんだけどな。
それを本人が某所に投稿しただけで。
448名無しさん@ピンキー:04/07/16 16:08 ID:KDb+MhD0
レシユエで尿道責めキボン
449アルディラ:04/07/16 17:56 ID:6JGkmNio
融機人の男の体は最高よ・・・ ハァハァ・・・ ウフフフ
450名無しさん@ピンキー:04/07/16 18:50 ID:lUDImNu9
>>448
レシィ「素晴らしいですよユエルさん!貴方は膣内だけでなく尿道も極上の一品ですねぇ!!」
ユエル「あぎいいいいいぃぃぃ!!!!」
451名無しさん@ピンキー:04/07/16 18:57 ID:Cvjsrn8g
>>450
思わずワラタ、レイムかと

…でもそんなのレシィじゃないやい(つдT)
452名無しさん@ピンキー:04/07/16 19:00 ID:lUDImNu9
>>451
双方の神に悪いと思いつつ、一度やってみたくてしょうがなかったんだ…。
453名無しさん@ピンキー:04/07/16 20:46 ID:kWU+GdEA
攻め攻めのユエルタンキボンヌとか言ってみるテスト
「レシィ!!何やってるの?」
「何って、夕食の準備ですよ、って何してるんですか〜!!そこは駄目、駄目ですって〜!!!」
(以下妄想)(*´д`*)ハァハァ
454名無しさん@ピンキー:04/07/16 21:56 ID:MenrQuEn
31 名前:名無しさん、君に決めた! 投稿日:04/07/16 21:19 ID:???
クラフトソード物語2にトリス、マグナ、アメル、ネスティや護衛獣などSN2キャラ登場!!


32 名前:名無しさん、君に決めた! 投稿日:04/07/16 21:20 ID:???
ごめん、既出だった・・・。
キャプろうか?


33 名前:名無しさん、君に決めた! 投稿日:04/07/16 21:30 ID:???
>>32キボン。


34 名前:名無しさん、君に決めた! 投稿日:04/07/16 21:31 ID:???
大塚が描くの?


35 名前:31 投稿日:04/07/16 21:54 ID:???
>>33
速攻でやったから鮮明度は悪いけど一応キャプったよ。
http://leoweb.s3.xrea.com/cgi-bin/upload/img20040716215254.jpg
455名無しさん@ピンキー:04/07/16 22:04 ID:DrU451eg
>450
藁タ
尿道ファック一回やってみようかな
456名無しさん@ピンキー:04/07/16 22:13 ID:Nm+Cm9Il
>>454
アメルさんキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

そしてまた芋叩き発生の悪寒・・・ OTL
457名無しさん@ピンキー:04/07/16 22:25 ID:NTelPdQa
某所で相談してるの、レシユエさんかな。
書店委託してくれるならありがたい。
458名無しさん@ピンキー:04/07/16 23:19 ID:A3la3hQG
>>453
それ、近々書く予定
459名無しさん@ピンキー:04/07/16 23:22 ID:kWU+GdEA
>>453 首を長くして待ちます
460名無しさん@ピンキー:04/07/16 23:23 ID:kWU+GdEA
番号ミス
>>458 です
461名無しさん@ピンキー:04/07/16 23:28 ID:A3la3hQG
もとはレシユエ好きなんだが
(かなり昔にレシユエ投下したことが…)
ユエレシも良いと言ってみる。

まあ八月まで待って orz
462名無しさん@ピンキー:04/07/16 23:37 ID:4bk9QL/W
レ、レシィたん(; `Д´)/ヽィアー/ヽィアー!!
463名無しさん@ピンキー:04/07/16 23:44 ID:kWU+GdEA
>>461 八月まで待ちます
>>462 ど、同志よ!!
自分もこのスレに貢献しなきゃな…_| ̄|○
464名無しさん@ピンキー:04/07/17 00:43 ID:y0VpxM9i
八月でもできないかも…
九月か…

アーノの性別発表待ち。
465名無しさん@ピンキー:04/07/17 00:48 ID:xKjFXKsS
>>464
アーノは何となく公式設定で性別不能扱いされそうな予感…
466名無しさん@ピンキー:04/07/17 00:54 ID:1SB80u5+
>>465 何かの本にもそんな様な事書いてあった
どちらでもいいが、妄想に困るな
467名無しさん@ピンキー:04/07/17 01:20 ID:TcA4A9wQ
ttp://www.kotobukiya.co.jp/item/06/sumonnight_aty.html

(*´Д`)アティたんハァハァ
468名無しさん@ピンキー:04/07/17 18:49 ID:laWLc3sB
>>465
不能!?
469名無しさん@ピンキー:04/07/17 23:17 ID:1SB80u5+
>>465
>>468 のやり取りにωαγατα
470名無しさん@ピンキー:04/07/17 23:54 ID:JGS9Uxyd
アーノはふたなりですから。残念!
471名無しさん@ピンキー:04/07/17 23:55 ID:1SB80u5+
ショタコン、ロリコン斬り!!
472名無しさん@ピンキー:04/07/18 23:28 ID:xnfH1kKw
唐突に、アルディラ×ミスミ、と言ってみる
473名無しさん@ピンキー:04/07/19 02:34 ID:cgRYFe2w
愛と愛液と精液にまみれた最初から最後までベッドシーンの
ラブラブでエロエロな作品が読みたい、と言ってみる。

自分で書けたら一番なんだけどな_| ̄|○
474名無しさん@ピンキー:04/07/19 09:32 ID:70Gp9eIb
愛と愛液と精液にまみれた最初から最後までベッドシーンの
ラブラブでエロエロなレシィ×トリスが読みたい、と言ってみる。

自分で書けたら一番なんだけどな_| ̄|○
475レイムの人:04/07/19 10:58 ID:TKB73KrQ
陵辱と肉欲と精液にまみれた最初から最期まで鬼畜シーンの
輪姦・調教なんでもござれのエロエロな作品なら読みたい
つうか誰か書いて。
自分以外の人が書いたものが読みたい_| ̄|○
476名無しさん@ピンキー:04/07/19 16:30 ID:j11XLeqc
流れにワロタ
頑張れマイノリティ共。
477名無しさん@ピンキー:04/07/19 23:12 ID:oGoTjIvz
質問なんだが…。

ここって朝チュンはオーケイなのかい?それともそういう行為があるなら描写必須?
エロ描写はどうにもこうにも書けない…
それまでの流れとその後は書けるんだがOTL
478名無しさん@ピンキー:04/07/19 23:48 ID:hLQ2mVfY
>>477
ミニSSとかならいいんじゃない?
さすがに長編でエロシーンなしだとちょっと。
479名無しさん@ピンキー:04/07/20 06:21 ID:iFvz1EUp
>477
どこまでをミニとするかにもよるけどな。
ビジュアティさんぐらいの長さになると、
エロくないSSスレに行かねばならんらしいよ、このスレ的に。

それはともかく、>477がどんなカプを書こうとしてるのか気になる。
好きカプだったらいいなぁ。
自分としてはアヤ関連が少ないので、ソルアヤ・キルアヤ・レイドアヤあたりをキボン。
480名無しさん@ピンキー:04/07/20 11:58 ID:OqkohhUD
まぁ、あと頻度と回数もな。
481名無しさん@ピンキー:04/07/20 13:35 ID:OCbmfXuT
エロ描写無し、というのがどの程度なのかにもよるかな?
挿入はないがキスやペッティングはあるとか、あるいは本当に何もない状態なのか。
482名無しさん@ピンキー:04/07/20 15:22 ID:3kQkjo2K
勝手な意見としてはここに来ているのに何もそういうのが書けないっていうのが不思議
483477:04/07/20 18:45 ID:eCHw0X0o
成る程、参考になったよdクス。
まぁ、出来たら落としてみまつ、短いもので。
>>479
ごめん、期待に添えそうもないや;
アヤは好きなんだけどなんか未プレイです(・ω・)
今度やってみるよー。
>>480
頻度、回数っていうと投下の回数とかそこらへん?
現在ネタは浮かぶがまとめる時間がないので少ないと思う;
>>481
なんつうか…行為があった、と分かる程度の描写というか。
暗転→朝みたいな…そんな感じだ。
>>482
読むのと書くのは違うんだ、書けるものなら書きたいデスOTL

最後にスレ汚しスマソ
484名無しさん@ピンキー:04/07/20 18:48 ID:wKsmVbJn
書けもしない、自分より全然マシ>>483
485名無しさん@ピンキー:04/07/20 20:03 ID:EdyPUvsE
海賊船とか、ああいう昔の船についてる風呂ってどんなものなのか知ってる人いる?
船内で薪使って温めたりしたら危なそうだし、排水溝とかあるのかな。
シャワーはラトリクスにしかなさそうだし…。
486名無しさん@ピンキー:04/07/20 20:37 ID:ycastXzz
参考にはならんと思うが某羊海賊船にはシャワー+浴槽があった希ガス
487名無しさん@ピンキー:04/07/20 20:52 ID:JeWmJ2Fm
>>485
よくわからないけど現実の中世だと貴族ですら頻繁には風呂入らなかったらしいし
まして海賊なんていったらたまに水浴びとかするだけで男臭さ抜群っぽいイメージ。

しかし風呂とかを出したい場合「襲った船にあったロレイラルの技術を流用した」とか
理由をつければ何とかなりそうな気がする。
488名無しさん@ピンキー:04/07/20 20:53 ID:KHq2U0ym
タライにお湯溜めて沐浴とか。
シャワー室からの汚水は一旦船最下層の汚水槽に溜めておいて排水は汲み出しで、
というのもあり。排水専用の召喚獣がいるということにしてもいいし。
木造船で火はやばいので、風呂使える時間や人数が限られてそうですが。
489名無しさん@ピンキー:04/07/20 21:11 ID:1ghAaWso
サモンの世界観って、1のサイジェントは産業革命後のイギリスぐらいの文化
とかあるが、帝国もなかなか進んでそうな国だよな。薪とまではいかないなり
にボイラーみたいなものはあるのではないかと…。

まあ、悩んだ時は都月マジックで何かこじつければいいかと。
空調設備を召喚術でまかなえるぐらいらしいから。
490名無しさん@ピンキー:04/07/20 21:19 ID:hiSJLYn6
海賊船内のマップにトイレ付きの風呂があるよな?
491名無しさん@ピンキー:04/07/20 21:22 ID:hiSJLYn6
あと個人的にスカーレルがたまにしか風呂に入らないって事はなさそうだ。
化粧もしてくるらいだし、髪の毛はちゃんと毎日洗わなきゃ気がすまなさそう。
492名無しさん@ピンキー:04/07/20 21:25 ID:AC+VghkG
サモンの世界は基本はファンタジーだけど、
召還術とロレイラルの機械技術のお陰で現実の中世は何の参考にもならんな。
ぶっちゃけ「なんでもあり」って事だろうが。
493名無しさん@ピンキー:04/07/20 21:43 ID:ycastXzz
ラトリクス  :シャワー、洗車用のアレ
風雷の郷  :風呂、温泉?
ユクレス村 :水浴び
狭間の領域 :何それおいしいの?
494482:04/07/20 22:04 ID:3kQkjo2K
>>483
いや、ごめんよ。
違うんだ。
がんばって書いてほしいから言ったんだ。

気を悪くしたならスマソ。
495483:04/07/20 23:42 ID:eCHw0X0o
>>や、いいですよ
こっちもちょっと言い方がきつかったみたいだし;
投下するときはできるだけエロくなるようにがんばってみますわ
496名無しさん@ピンキー:04/07/21 00:53 ID:BGG9zbss
>>493
普通ならユエルたんの水浴びネタなんだろうが
最初に思い浮かんだのはなぜか、洗車されているネスティorz
497名無しさん@ピンキー:04/07/21 01:15 ID:YQmYcd9g
>>496
洗車されているネスティ
ワロた。
でも実際ベイガーは風呂とかどうしてるんでしょうね。機械部分は防水加工済みなのでしょうか。

そういえばアルディラさんがベイガーは出産できないとか言っていたけど、ならどうやって種の保存してんでしょうね。
まさか・・・工場生産?
498名無しさん@ピンキー:04/07/21 01:31 ID:DM0Z9wLc
人間との間に子供が出来ないだけじゃなかったっけ?
499名無しさん@ピンキー:04/07/21 01:58 ID:YQmYcd9g
>>498
なるほど。
しかしアルディラ姐さんのEDスチル(好感度大)は(*´Д`)ハァハァものですな。久川綾ヴォイスにやられて真っ先に落としたけど。
ヘイゼルEDもあったらよかったのにね。
500名無しさん@ピンキー:04/07/21 02:52 ID:cfyPHhaI
それよりバッドEDをあと3回も見なくちゃいけないのが激しく欝だ。
EDスチルのバリエーションは正直いらんと思った。
護人4人は好感度大バージョンしか見たことないんだが
好感度低いと変わるのは背景だけか?
501名無しさん@ピンキー:04/07/21 05:21 ID:YxAF3/b2
>>497
上の方にあるレオルド会話のページによると、
レオルドの機械の体は「ナノ単位で再結合した特殊合金製」で
「強化粒子コーティングもされて全環境に対応できる」そうで。
融機人も多分似たような感じかなと。

しかしネスティで風呂といえば、面識もない大勢の人とギブミモ邸で共同生活する破目に陥り
身体の秘密がバレないように風呂とか入るのはさぞ大変だったろうなと思う。
フォルテ辺りは親睦を深めようと一緒に風呂入ろうとか誘いそうだし。


502名無しさん@ピンキー:04/07/21 06:29 ID:7SGCRcwi
>500
背景だけっぽいね
503名無しさん@ピンキー:04/07/21 08:02 ID:jpvgVTWL
>>501
>身体の秘密がバレないように風呂とか入るのは〜
自然と情景が浮かんだ・・・
やっぱアメルも背中の傷があるから1人で入ってたのかね?
504名無しさん@ピンキー:04/07/21 08:19 ID:FA58mdI3
>>501
だが、彼の性格から頑なに拒否れば問題なさそうな気もする
505名無しさん@ピンキー:04/07/21 13:57 ID:RddTKbPI
ネスティが風呂、ということである意味ウホッ!な話題なのかもしれないが
残念ながら俺にはそっちのスキルは無いようだ。
506330:04/07/21 16:36 ID:2iyzCO5M
表示が
―――――――――

―――――――――

―――――――――
―。
となっているのは、スレをそのままコピペしたのをIEで製作と確認をしていたからのようです。
読みにくいときは、IEで見るか、文字サイズ(IEなら小〜中)を小さくするなどして
対処していただけると嬉しいです。

ちょっと今全部を直せる時間がありません。もう少しだけ待ってください。
どうしても見苦しいというのでしたら、一度鯖から全削除して公開を見合わせる等対処します。
本当にすみません。

それから、職人の方にお願いがあるのですが、自分としてはSS内の改行も
間であり作品であると思っているので、崩したりするのは躊躇われます。
ここだけは直して欲しいというところがありましたら、掲示板で
教えていただけるとありがたいです。
507名無しさん@ピンキー:04/07/21 19:36 ID:Dbxogd1j
女性に人気のある女性キャラはアティ、アズリアとかファンサイト見てて何となく分かるが
男性に人気のある男性キャラってどんなんなんだ?
ジャキーニとかオウキーニが好きってのはよく見かけるけど、 若い男キャラには興味ない?
レシィみたいなキャラは一部に人気あるみたいだが。
あと個人的にヤッファはカッコイイと思うが意外と男性人気ないのな。
スカーレルとか?
508名無しさん@ピンキー:04/07/21 19:46 ID:6FwHIQC0
レックスとかカイルはアズリアやアティの相手として好かれてるっぽい?
このスレでは1や2に比べて3は男キャラが登場する回数が多いような。


ところでシャムトリ好きな同士はいないか?
509名無しさん@ピンキー:04/07/21 20:30 ID:CwkYAhIg
スカソノで寂しく萌えている
510名無しさん@ピンキー:04/07/21 20:44 ID:ZqUfB/hN
>>507
漏れは
ヤッファ、地味騎士、零度、後はシオンさんとか好きですよ
勿論レシィも
511名無しさん@ピンキー:04/07/21 21:03 ID:ahjxMa1L
>>507
一部って言うなw

つうかレシィが男性が選ぶ好きな男性キャラ部門トップだろ。…多分。
他にはレナードか?
512名無しさん@ピンキー:04/07/21 21:32 ID:Dsl1Qm6K
ティンコは女生徒萌男にも相手役として好かれてるっぽい。
まあ女生徒の場合本人たちが本編で凄い勢いで迫ってる影響もあるのかもな。
あと男といえるかは微妙だが機械兵士も一部に人気のような。
しかしエロパロで使うのは難しい罠。イオスやスバルなんかは脳内女変換で
萌えてる奴もいるようだがこれは「男」として萌えてるわけではないしなw
513名無しさん@ピンキー:04/07/21 21:36 ID:jF2iXDyX
>>507
ヤッファはあれだよ、ストーリーパートじゃメチャクチャカコイイのに、
そこでなおさらバトルで超々ヘタレなもんだから、う〜んって。
ジャキーニ達はその逆でイベントじゃ弱いけど戦闘じゃメチャクチャ強いから、
なんつーか「普段はヘタレだけどやる時はやる」みたいなイメージで好感持てる。
だからこそ同じ幻獣界でもマルルゥどころかレシィよりも使えねーってのは、な。
514名無しさん@ピンキー:04/07/21 21:39 ID:a1SnAsll
男ならレイム様、女ならビーニャちゃん
非常に使いやすくて助かりますこの2人は
515名無しさん@ピンキー:04/07/21 22:05 ID:3v+ZhS4X
男性でカイル好きって見た事ないな。
516名無しさん@ピンキー:04/07/21 22:05 ID:KBXroWhU
機械兵士といえばヴァルゼルドは仲間にした時すげー空しかった
あの人間臭さが好きだっただけに。
517名無しさん@ピンキー:04/07/21 22:23 ID:3v+ZhS4X
15話の夜会話では胸板をさらけ出しながらアティに「やらないか」って言って欲しかったよ。>カイル
両思いで何でキスすらさせないんだよ…。
518名無しさん@ピンキー:04/07/21 23:03 ID:opydQMee
アティたんは全てのカタがつくまでは自分だけが幸せになってはいけないと
15話の時点では自分を戒めていたと妄想するカイアティが好きな自分。
519名無しさん@ピンキー:04/07/21 23:05 ID:MOTz03wp
 真夜中――灯は消えた。おれがハサハを見て、ネスがアメルをみることにした―― お
れがそういいだした。
 ハサハは寝る前の読書をしていた。『神の神秘の力があなたのものに』。椅子を引き寄せ、
 やつの唇を読んだ=龍神様に通じる内部の軌跡をしっかりつかみ、一神教のシルターンを
雑種化しようとする他世界の異教徒の陰謀と戦いましょう。あなたの寄付を私書箱へ送って
ください云々。
「ハサハ、訊きたいことがあるんだが」
「ええ、いいですよ」
「おまえは今読んでるパンフレットを信じてるのか?」
「ええ、そうですね。ここに書いてあるんだけど、この生き返った女がいってるんです。特
別に寄付した人は、天国へいったら、毎日、おそばが食べれるって龍神さまが保障してるっ
て」


 たわごと。


「ハサハ、おまえ、最後にやった2、3回の戦闘のことはよくおぼえてるかい?」
「いえ、あんまり。黒の旅団の弓兵にはイズナ眼使ったあとメッタ斬り、召喚師にはガード
固くて大してダメージ与えられませんでしたけど。ねえ、おにいちゃんはは立ち食い蕎麦屋
でうまいケツネをおごってくれますか?」
 手錠を出す。「すまないが、小便をしてくる間、これをはめておいてくれないか」
 ハサハは立ち上がった――あくびをして、体を伸ばす。ヒーターをチェック――太いパイ
プ――重量物積載禁止。
 開いた窓――九階分の落差――おかしな狐娘はにやにやしている。
「ねえ、龍神さまは自分でソバを湯通ししてると思いますか?」
やつの頭を壁に叩きつけ、悲鳴を上げるところを窓から放り出した。
520名無しさん@ピンキー:04/07/21 23:09 ID:ahjxMa1L
ケツネ?
521名無しさん@ピンキー:04/07/21 23:13 ID:e/qkOCEP
なんかの改造コピペ?
522名無しさん@ピンキー:04/07/22 00:22 ID:shJsOK3n
文が…
523名無しさん@ピンキー:04/07/22 00:24 ID:ZRKBz1hh
>>515
カイルは「俺が守ってやるからついて来い!」な感じの、
王道少女漫画ヒロインの恋人タイプキャラだから
男性から嫌われることはなくても好かれるタイプとも違うんだろうなと。
ちなみに王道少女漫画ヒロインタイプのキャラなネスティが好きだという
男性はたまーにいるみたいだ。

ところで、スカーレルが好きだという男性はいるんだろうか?
女性の支持は結構あるみたいだけど。
524名無しさん@ピンキー:04/07/22 00:31 ID:/fXr33eM
スカーレルの声どっかで聞いた事あると思ったら
学校へ行こうだった
525名無しさん@ピンキー:04/07/22 01:06 ID:ter7Gppg
>>524 言われて見るとそんな気も
ってかアーノたんの性別を教えてくれよホント(;´Д`)
妄想もできんし、SSも書けないです
526名無しさん@ピンキー:04/07/22 01:17 ID:cyrgz9lO
>>519
エルロイと混ぜてどうしようってんだお前
527名無しさん@ピンキー:04/07/22 01:35 ID:CSqf3tcx
>>526
ネスティの部屋に亜硝酸アミルや糞のついた張り型が転がるような状況にしたいだけ
528名無しさん@ピンキー:04/07/22 03:29 ID:O0+HSA1Z
本編だけで言うなら好きだぞヤッファのおっさん
カイルとスカーレルはイイヤツってポジションだな

ところで名前すら挙がらないニンニンと地味
529名無しさん@ピンキー:04/07/22 06:37 ID:5gGHRSFE
地味は地味なりに声と顔は好きです。
530名無しさん@ピンキー:04/07/22 07:03 ID:FtzJlYl/
>>509
俺も、俺もスカソノー! 以前いらした神が再び降臨なさらぬかと
寂しく待ちわびている日々。
531名無しさん@ピンキー:04/07/22 19:09 ID:aZwlcrIW
レシィたん(´Д`;)ハァハァ
532名無しさん@ピンキー:04/07/22 19:52 ID:bGcYEFGn
ソノラたんのぺちゃぱい揉みたい
533名無しさん@ピンキー:04/07/22 20:10 ID:WmWU2VeU
ふと思ったがレシユエとかってナニの後シッポのつけねガビガビになりそう
534名無しさん@ピンキー:04/07/22 20:56 ID:p82VLfTu
それを言ったらお前、ヤッファやパナシェとヤった後は
汗で抜け毛くっついてウへーになりそうで困るよ
ふわふわもこもこは冬は暖かくていいんだろうが、夏は地獄。阿鼻叫喚。
535名無しさん@ピンキー:04/07/22 21:26 ID:Isv9pLpO
どうでもいいが、セクースの激しさのあまりベッドのあちこちに
機械の部品が散らばりまくるネストリエロ絵図が唐突に思い浮かんだw
536名無しさん@ピンキー:04/07/22 21:41 ID:UtHltxQn
「ハァハァ……ウッ!」
ボン!
「きゃあああっ! ネスー!」
こんな感じか
537名無しさん@ピンキー:04/07/22 23:20 ID:/9HNCTQe
試合中ナニが熱暴走
お相手のTさん重症
538名無しさん@ピンキー:04/07/23 02:06 ID:VZr7Vk3P
>>534
毛皮の暑さ以上にダニとかに刺されて肌が痒くなりそうで・・・
ウナコーワとかムヒ装備してエロしないとキツそうだ_| ̄|○
539名無しさん@ピンキー:04/07/23 02:29 ID:Wr0FOKqU
>536 ハゲワラ。続ききぼn(ry)
540名無しさん@ピンキー:04/07/23 17:36 ID:Bs4LEcC7
ま、まあ血肉のレベルまで融合してるんだから部品バラけたり
サビたりするこたーないと思う。
セク―スも繁殖できないだけで普通と一緒じゃなかろうか。
ひょっとしたら、ゲイル作るくらいのベイガ―だからもしネスが女
だったら冷凍精子(父親かじーちゃんあたり。イクシアでも可だ)
か何かで孕まされる技術はとっくに開発させられてる、と思ってみたり。
少し前そんな話し考えて凹んだ。
541名無しさん@ピンキー:04/07/23 19:14 ID:3UopK+52
アティやレックスはイク瞬間に興奮しすぎて抜剣状態になったりしないんだろうか。
542名無しさん@ピンキー:04/07/23 21:05 ID:WcpN9rOM
レイプされりゃなるべ
543名無しさん@ピンキー:04/07/23 21:19 ID:8ONeRdsQ
>>541
そういやさ、確かマグナとトリスって子供の頃蒼の派閥に引き取られる前に
感情爆発→魔力暴走で町一個壊滅させっちゃった事あったんだよね


…………


(((( ;゜Д゜))))ガクガクブルブル
544名無しさん@ピンキー:04/07/23 21:44 ID:5LAVdsD3
壊滅までいったんだっけ?
そうなるとさすがにあの性格はちょっとアレな気が…
545名無しさん@ピンキー:04/07/23 21:44 ID:hlrsqw4Y
ベルのアルディラおねえさまハァハァなSSきぼん
546名無しさん@ピンキー:04/07/23 23:37 ID:9BFcxOMn
>>541
ハッスルしすぎたらHP無くなってするかもな
547名無しさん@ピンキー:04/07/23 23:56 ID:Q5/ZOBH+
>>543
召喚術の暴発が起こったのは「石を拾った」とだけあって
感情の爆発があったかはわからないけど……

しかし>>536からの流れで激しく興奮しすぎてオーバーヒートを起こして爆発するネスと
そのショックで魔力を暴走させて町を崩壊させるトリス…ってこんなの嫌だなあ。
548名無しさん@ピンキー:04/07/24 06:28 ID:SF4mmdi/
……ここはギブソン邸に用意された俺の部屋。
月すらも無い漆黒の夜、蝋の灯だけが弱弱しく室内を照らしていた。
ここで一人の少女が手足を拘束され、ベッドの上に転がされている。
少女の名はビーニャ。
ついさっきギエン砦で配下の魔獣ごとしばき倒して、持ち帰ってきたばかりである。
悪魔王メルギトスの配下の一人であり、彼女自身、かなり高位の魔族でもあるらしい。
……が、それももはや昔の話だ。

――あの日。
ウォークラリー魂に火がついたあの日以来、俺は仲間にも内緒で常日頃から無限回廊に入り浸っていた。
そのままつい調子に乗って、最下層まで踏破してしまったこの俺マグナに最早敵はいない。
LV50+最強装備は伊達ではない。メルギトスの二三匹、まとめて潰せてしまう程の戦闘力が今の俺にはあるのだ。
無論ヤツの配下に過ぎないビーニャなど、問題外もいい所だった。そのはずだった。
……その、初めて出会ったときに、彼女に、その……。
――ええい、白状しよう。
初めて出会ったそのとき、俺は既に、彼女に心を奪われていた。
何故?そんなの知らん。
残虐非道な正真正銘の悪魔っ娘だし、顔色悪いし、幼児体系だし、正体アレだし……。
本当に何でこんなのが好いのだろうか。
この時だけはあどけない表情で眠りについているビーニャを見下ろして自問する。
――だけどまあ、好きになってしまったものは仕方がない。
549名無しさん@ピンキー:04/07/24 06:31 ID:SF4mmdi/
と言う訳で仲間の反対を押し切って彼女をここまでテイクアウトさせてもらったのだった。
「ん、んぅ……」
と、ベッドの上でビーニャが身じろぎした。ゆっくりと瞼を開く。
そのまま身を起こそうとし、束縛によってバランスを崩して倒れた。
それでようやく、今の自分が置かれている状況に思い至ったようだった。
そんな彼女を、微笑ましく見守りながら、俺は彼女に声をかけた。
「やあ、目が覚めたかい?」
「!?……アンタは――」
瞬間、悪魔らしく、憎悪を剥き出しにしてこちらを見返してくるビーニャ。
そんな彼女に何か心の奥でたぎる物を感じながら、俺は彼女の拘束を解く。
途端に掴みかかってくる彼女の腕を片手で掴み返し、片手で腰を抱きとめる。
「一応言っとくけど、暴れないでくれよ?」
表情は穏やかに、間近で彼女を見つめ、囁く。
仮にも上級悪魔を名乗るだけはあって、格の違いというやつが解ったのだろう。
今の俺が、彼女どころか彼女の主でさえ到底太刀打ちできる相手ではないと言う事が。
俺が手を離すと、彼女の方も憎悪の表情は保ったまま、素直に力を抜く。
「……アタシをどうする気」
怯えと憎しみの入り混じった声で問い掛ける。
「どうすると言われても」
こちとら仲間の反感を買ってまで彼女を連れ帰った理由など一つしかない。
俺には話術の心得なんて無いから、思ったままを伝えることにする。
「ええと、仲間にならないか?」
「はぁ?」
550名無しさん@ピンキー:04/07/24 06:32 ID:SF4mmdi/
帰ってきたのはあからさまな侮蔑。まぁ、予想通りだ。気にせず続ける。
「君の事が好きだ。だから敵対したくない」
ビーニャは無言。
ややあって。
「キャハハハハハハハハハハ!!!!!」
堪えきれず、といった感じで天を仰いで哄笑した。
「おかしいか?」
「おかしくない訳無いじゃん。そんな戯言信じると思ってんの?」
よほど可笑しかったのか、恐怖も忘れ、強気な態度を取るビーニャ。
「……戯言だと思うか?」
俺は微笑みながら聞き返した。
「――」
無限回廊下層の鬼神将すら威圧する、LV50のデビルスマイルだ。
再び彼女は気圧されたように沈黙する。
俺もまた表情を消し、素直な気持ちを告げる。
「本気だ。君を、愛してる」
しばし部屋に沈黙が訪れる。
……あう。今更ながら、とてつもなくこっ恥ずかしくなってきた。
部屋が暗くて良かった。そうでなければ今、俺の顔が真っ赤になってるのがバレていた所だ。
「――だったら」
やがてビーニャが口を開く。小さく、嘲りを含んだ表情で。
「ん?」
「だったら、力ずくでアタシを手に入れたら?」

551名無しさん@ピンキー:04/07/24 06:34 ID:SF4mmdi/

………………………………………………………………。
…………………………………………。
……………………。

はっ!!い、いかん、突然の事に思考が停止してしまった。
「え、あ?」
「どーしたの?どうせ、いつもやってるコト何でしょ?」
失礼な。女の子に告白したのなんて今回が初めてだ。
……って、そうじゃなく。これって、ひょっとして、ひょっとしなくても……。
「あ……う」
ヤバイ。どーしようもなく、顔が熱くなってる。うまく息が出来ない。
落ち着け、落ち着くんだ。俺は誰だ?そうだ。俺はマグナだ。
フリップのアホに追い出されて以来、俺は数々の冒険をこなしてきた。
初日から山賊を捕らえた。ファナンでは海賊を捕らえ、表彰もされた。
デグレアと事を構えてからも皆から慕われ、尊敬されてきたからこそ、ルヴァイドをゲットできた。
釣りではいつも宝箱を釣っている。ケーキ屋のバイトだってパーフェクトだ。
無限回廊だって他人の50倍はこなしている……!俺は……、
マ グ ナ ・ ク レ ス メ ン ト だ ぞ ! !
「いいか、聞……」
「アタシは一切抵抗しないわ。あんたの好きにすればいい」

552名無しさん@ピンキー:04/07/24 06:35 ID:SF4mmdi/
……………………。
一つ、深呼吸をする。
「……それが、お前たちのやり方か?」
「そうよ。これがアタシ達の流儀。でも、アンタ達だって似たようなモノでしょ?」
挑発するように上目遣いで見詰めてくる。
……ごめんなさい。ぼくはもう、げんかいです。
……だって、ぼく、おとこのこだもん。
「……まあ、据え膳喰わぬは――とも言いますし」
「はぁ?」
開き直ってみると自然と落ち着いてきた。
「んじゃ、お言葉に甘えて」
ダイブ二秒前。一、ゼロ。
「いただきまーす」
俺はビーニャをベッドに押し倒した。
「ちょ、ちょっとアンタ何を……んぅ……っ」
有無を言わさず唇を奪って口をふさぐ。そのまま、フォルテに借りたエロ雑誌の内容を懸命に思い出す。
えーと、まずは胸だったか?
良くわからない構造の服を、下着ごと多少強引に脱がす。
「……!……やめ……っ」
そして露わになった、予想通りの小さな胸をゆっくり撫で回してみると、反応があった。
気をよくして、そのまま指で圧迫してみる。(掴めるほど大きくない)
「やっ……!やだ」
あれ?痛かったか?に、しても……。
553名無しさん@ピンキー:04/07/24 06:36 ID:SF4mmdi/
「ぅぅ……」
「しかし自分から誘っといて、いざとなったら随分弱気だな」
苦笑交じりにそう告げる。
と、ビーニャは闇の中でもわかるくらい、青白い肌を上気させる。
「ち、違う!アタシは――んっ――!」
「はいはい、続けるから大人しくしてて」
再び唇をふさぎ、愛撫を再開させる。ええと、次は……。
下の方も上と同じように脱がし、下着も取っ払う。
乳首を指先で転がしながら、下腹部の方にも片手を伸ばす。
ひんやりとしたお腹をすべって、秘部へと達する。と。
――くちゅ
「――っ、っ!!」
とろとろとした液体が俺の手を濡らす。って、これって……。
……あ〜、どうやら気持ち良くなかった訳ではないらしい。少し安心する。
唇を離し、喉を通って、乳首に移動。そのまま強めに吸ってみる。
「あ……っ、あんっ、やぁ……っ!」
鼻にかかった甘ったるい声。うう、こっちの脳まで痺れてきそうだ。
同時にいじっていた秘部からもさらに大量の蜜が溢れてくる。
「――これくらいで、いいのかな?」
いよいよだ。もう緊張するなと言っても無理だ。
既に俺の心臓はオーバードライブしている。破裂しないのが不思議なくらいだ。
それでも平静を保っていられるのは俺がLV50だからだ。
そう自分に言い聞かせ、服を脱ぐ。
554名無しさん@ピンキー:04/07/24 06:37 ID:SF4mmdi/
下着ごとズボンを下ろすと、既に自分のモノは最大限に膨張していた。
愛撫が止まってもビーニャは脱力したように動かず、
切なげに呼吸をしていただけだったが、俺のを見て、途端に顔を引きつらせた。
「ちょ、ちょっとぉ……」
既に涙目だ。いや、だから……。
まったく……。壊したり奪ったりするのには慣れてても、その逆は苦手なようだな。
「いい加減、覚悟を決めろ」
呆れたように言ってから、彼女の両足を抱えて、ビーニャの幼い割れ目にあてがった。
そのまま慎重に、埋没させてゆく。
「――!!い、痛い、痛い、痛い!!」
「っ、おい、暴れると余計に――」
うわ、きつ!い、けど……。やば、洒落にならない程、気持ちいい。と、
何とかビーニャを押さえつけながら、さらに進む。やがて何かを裂くような感触。
ああ……、そうだろうと思ってたけど、やっぱ処女だったか。
だからここまで敏感に反応してたって訳か。だけどそれにしたって……。
初めてなのは身体の方だけなんだから、もう少し、こう……。
俺だって初心者なんだからさぁ、リードしてくれる位のオトナの余裕ってやつを……。
なんてコトを考えていたら――
「っ、…………ふぇぇぇ……ん」
なんていう、アリエナイザーな声がすぐ側から聞こえてきた。
「――――」
「……えぇぇん、……えぇぇん」
そこに至り俺は今まで思い当たらなかった、一つの可能性に気付く。
ビーニャと繋がったまま、とてつもなく嫌な予感を覚えながら、尋ねる。
「えと、ビーニャ、さん?ひょっとして、身も、心も、初めてだったり……しますか?」
答えは無かったが、代わりに彼女は泣きじゃくりながら、小さく、首を縦に振った。
555名無しさん@ピンキー:04/07/24 06:38 ID:SF4mmdi/
「――――」
「……っく、えぐっ」
俺は動けなかった。出来ればそのまま真っ白に燃え尽きたいところだが、
彼女に締め付けられたままの俺のペニスが、それを許さない。
やがて俺は、戸惑ったように声を出す。
罪悪感と困惑と快感で情けないほど上ずった声だった。
「じゃ、じゃあ、何で、あんな、挑発するような事、言ったりしたんだよ?!」
「えぐ……、だ、だから……、ひっく、ち、違うの……」
少しは痛みが治まったのか、ショックから立ち直ったのか、今度はまともな返答だった。
「召喚術の……、ひっく、誓約の事……だったの」
「――――」
なるほど、確かに、理に叶っている。今の俺なら、彼女を護衛獣にだって出来るだろう。
一人で勝手に暴走した俺がバカだった。
あんな言い方をされたら誰だって誤解するに決まってる――――なんて言い訳は、バベルキャノンで粉砕しておく。
――よし、覚悟は決まった。
「…………ええと」
俺は繋がったまま、彼女をこれ以上傷つけないように注意しながら、顔を寄せた。
「責任は、取るから」
そう囁き、彼女の足から手を離し、優しく背中を抱き寄せた。
「っ?ふぁっ……」
口付けをかわし、首筋を吸い、胸を刺激する。
俺の中の性知識を総動員させ、彼女に出来る限りの快感を与え、苦痛は減らすようにする。
「っ、あ、ぁん、……ふぁぁんっ、あぁんっ」
やがて泣きじゃくる声が徐々に嬌声に変わってきた頃、俺も下の方を動かし始める。
556名無しさん@ピンキー:04/07/24 06:41 ID:SF4mmdi/
あ……っ、はぁんっ、あ、は、はぁっ」
声に喜悦が混じり、表情にも蕩けたものが混じりだす。
一度慣れてしまえば、そこはさすが悪魔。快楽には忠実なようだ。
内心でほっと息をつきながら、腰を抱え、更に動きを激しくする。
「やぁんっ!気持ち、いい……!あはっ、ああっ、アタシ、アタシ、もう……!」
「……っ、俺も、っ、出……る!」
「あ……っ、あはああああああああんっ」
ビーニャの膣内の激しい締め付けに、俺もまたありったけの精液を彼女の膣内に放出した。
それと同時、どちらからとも無く抱き合い、キスを交し合う。
やがて全てを放出し、彼女の収縮が収まったあとも、そのまま抱き合っていた。
あ〜。何かすごく、眠い……。って、ビーニャの方は既に寝息立ててるし。
あ〜、まあ、あとの事はあとで考えよう。
オヤスミ、ビーニャ……。

――翌日。
俺の腕にもたれかかるような形でビーニャが体重を預けてくる。
あれから翌朝になって、改めてビーニャと護衛獣としての契約を交わした。
まだメルギトスの配下にはガレアノとキュラーが残っている。
取り合えずガレアノの元に先行する事に決め、今は色々と旅の支度をしている所だ。
557名無しさん@ピンキー:04/07/24 06:42 ID:SF4mmdi/
「いや、さ。護衛獣になってくれたのはうれしいけど、本当にいいのか?」
「何が?」
一晩経って、恋人同士のように身を寄せ合う俺達に対する仲間の視線は、ステキに冷ややかだ。
レシィは話し掛けても返事してくれないし、アメルはいつの間にか呼び方が『さん』付けに戻っていた。
ネスに至っては『君は馬鹿か!?』と突っ込んですらくれない。
まぁ、今までの彼女の所業を考えれば、無理も無いのは確かだ。
今だって改心した訳ではないんだし。
「別にこの戦いが終わってからでも構わないんだぞ?」
「ふふっ、何だ、そんな事?」
無邪気に、笑う。
「アタシは大丈夫。けじめはちゃんとつけるよ。それに……」
妖艶に、笑う。
「責任、取ってくれるんでしょ?」
「……まぁな」
ちょっと大きめなその声に、仲間の視線の温度が更に五、六度下がったのを感じながら、俺は天を仰いだ。
(これから色々大変だな……)
仲間との関係も修復しなければならない。だがそれも結構難しい話だろう。
さっきも言ったが、彼女は心を入れ替えた訳ではない。ただ、俺を選んでくれただけだ。
最悪、俺も選ぶ時が来るのかもしれない。何を得、何を捨てるのか――。
だがまあ、その時はその時だ。
「それじゃ、これからもずっとよろしくな。……ビーニャ」






558名無しさん@ピンキー:04/07/24 07:06 ID:8umoyY69
ある意味純愛…なのか?
マグビニャって珍しいな、グッジョブ!
559名無しさん@ピンキー:04/07/24 12:31 ID:o8BQ7Dwv
深まる愛と溝。
壊れマグナにワロタ。GJ!
560名無しさん@ピンキー:04/07/24 13:23 ID:L1IygkIw
LV50アホマグナワロタ。
顔色の悪い彼女もイイな。GJ!
561名無しさん@ピンキー:04/07/24 18:50 ID:QOv0w2ku
GJ!
つか、アホすぎてワロタ

思わず3回も読んじまった
562名無しさん@ピンキー:04/07/24 19:21 ID:Ora2C4qs
純愛なマグビニャは初めて見たなぁ。以前鬼畜マグナがリョジョークしてるのは見たことあるが。
563名無しさん@ピンキー:04/07/24 19:47 ID:ibkRZMCV
珍し過ぎてオモシロカタヨ。GJ!!
564名無しさん@ピンキー:04/07/24 20:30 ID:Rm3YCcWZ
痛がるビニャで(;´Д`)ハァハァしますた
職人さんGJです
565名無しさん@ピンキー:04/07/24 20:57 ID:vFRT3hFw
GJ!
久しぶりに良いもん読ませてもらった。
566名無しさん@ピンキー:04/07/24 22:01 ID:bZowq6hB
好き嫌いの分かれるノリかもしれんが、俺は好きだぞ。
グッジョブ!

ところで>>562よ、そんなのあったっけ?
567名無しさん@ピンキー:04/07/24 22:03 ID:8umoyY69
>>566
どこかのサイトにあったよ。
マグナがゾンビ化した魔獣をビーニャにけしかけて、死姦の獣姦させるやつな…。
568名無しさん@ピンキー:04/07/24 22:05 ID:8umoyY69
IDが朝のときのやつに戻ってる……なんでだ。
569名無しさん@ピンキー:04/07/24 22:59 ID:bZowq6hB
>>567
ああ、多分アレの事だろうな。
個人的にはユエルのラブラブなやつが好きだったなぁ……
思い出させてくれてサンクス。
570名無しさん@ピンキー:04/07/24 23:28 ID:vy/X8kj2
>567
DDDにあったやつだろ
あそこ更新停止しちゃったんで続き読めないんだよね
571名無しさん@ピンキー:04/07/25 00:21 ID:KDS+FFdE
マグナがレナードの銃で魔獣ブチ殺しまくってたな。
フォルケイの純愛もあったっけ。
572名無しさん@ピンキー:04/07/25 02:14 ID:AgtmVHQd
正直なんかもういろいろ溢れて言葉が出てこないので、一言だけ言わせてもらおう
548-557氏は 神 !!
573名無しさん@ピンキー:04/07/25 06:34 ID:mC0yKtKb
>>570
あの人一応知り合いなんだが、続きあるけど投下する場所がねえ、とか言ってたな。
よければここに貼ってくれないか、って聞いてみようか?
574名無しさん@ピンキー:04/07/25 07:18 ID:vH8uJhNF
トリスとエアの百合物書いていい?
575名無しさん@ピンキー:04/07/25 07:50 ID:v7VJD8Gf
>>574
うん。
576名無しさん@ピンキー:04/07/25 16:51 ID:DBkjac/d
>>573
もしそれが事実なら是非聞いて欲しいね
(嫌味ではなく純粋な意味で)
577名無しさん@ピンキー:04/07/25 18:38 ID:PicBWT7k
レイムで純愛……は不可能か。
578名無しさん@ピンキー:04/07/25 19:22 ID:s0LL1de9
>>577
レイムの行動は全て歪んだ愛情の産物です。

・・・まあ、この理論使えばイスラでもオルドレイクでも純愛に出来るんだけど。
579名無しさん@ピンキー:04/07/25 20:00 ID:5Xdyf/O9
>>577
純愛するとしたら相手誰になるだろ?
580名無しさん@ピンキー:04/07/25 20:14 ID:XpNu8clP
ビーニャとか?
あとはアメル相手に歪んだ純愛とか。
581名無しさん@ピンキー:04/07/25 20:15 ID:OyxY9REx
悪魔に精神乗っ取られる前のビーニャとか?
レイムは文字どおり”身体”が目当てだけど、
ビーニャ(悪魔IN前)はレイムにホの字でずっとそばにいたいと告白したらそのまま押し倒されて悪魔の種を植え付けられてしまったとか……
んで身体乗っ取られて自由が利かなくてもレイム様のそばにいられれば幸せとゆう歪んだ愛とか……
582名無しさん@ピンキー:04/07/25 21:06 ID:Xsf7b8po
>>581
何か切なくていいなあ、それ。
583勝手な妄想をほざいてみる:04/07/25 21:17 ID:4cxBPshm
>578
イスラやオルドレは普通に純愛つくれるだろ。
前者は改心することもあるし後者はラブラブな嫁がいるし。
レイム様は鬼畜以外認めません。俺のレイム様は今日もアメルたんを陵辱して
アメルたんが悶え苦しむさまを嬉々として喜んでいるんだ。
今日もレイム様に膣内射精されまくりのアメルたん。許しを乞いても陵辱の手は止まない。
アメルたんを犯すだけでは飽きたらず、アメルたんの目の前でアメルたんの親しい人間を
嬲り者にする。もう止めてと泣き叫ぶアメルたん。そんなアメルたんを見て会心の笑みを洩らすレイム様。
女をボロクズのように犯し、人格が壊れるまで陵辱しつづけることこそ
レイム様の愛情表現なのだ。
584名無しさん@ピンキー:04/07/25 21:25 ID:AgtmVHQd
>>583
他人に絡んでまで敵を作る発言はやめとけw
そろそろ芋スレの猛者共が投石してくるぞ
585名無しさん@ピンキー:04/07/25 21:34 ID:lOvUYy/C
レイム「アメルさんはもとより、583さんの肛門の締まり具合もなかなかのものですねえ、ヒヒヒヒヒッ!」
586名無しさん@ピンキー:04/07/25 22:42 ID:pUhDngUi
やおいならレイム×ルヴァイドとかあった気が…。
587名無しさん@ピンキー:04/07/25 23:39 ID:Ci0KV+bd
そこでエロにからまないヘタレなギャグレイムの登場するSSを希望してみる。
588名無しさん@ピンキー:04/07/26 00:00 ID:r7XjdEt8
キュラーとガレアノに上下の穴を貫かれるレイムとか。

オルドレイクならともかくレイムをヘタレなギャグキャラにするのは難しそうだな。
オルドレは妙にギャグ路線の似合うキャラだが。
589名無しさん@ピンキー:04/07/26 01:43 ID:JVV2puVG
>>588
ハゲ、カツラ、奥さんの尻に敷かれるの三大ギャグネタが彼にはあるからな。
「ゲームは部屋を明るくしてTVから離れてやろう」の台詞のときにも尻に敷かれてる感があるしな。
590名無しさん@ピンキー:04/07/26 05:04 ID:RvkBsxnR
レイムさんに(純)愛の手を
 芋天使アルミネ 〜逆襲のアメル〜



「あ、あぁああああぁぁあああああぁっ」
光の一切射しこまない部屋に、悲鳴とも嬌声ともつかない声が響く。
そこはファナンの南に位置する古城。その地下室で、一対の男女が交わっていた。
もっとも、男が一方的に全裸の女――少女と言った方が正しい――を陵辱し続けているだけなのだが。

何度目かの絶頂。そして胎内に流し込まれる体液。破瓜の血は既に白に押し流されている。
何時間にも渡って、前も後ろも口内も徹底的に犯され尽くしたアメルは、それでも意識を正常に保っていた。
全く経験の無い身でありながら拷問の如き陵辱を受けて、それでも正気を保っていられるのは、
今もなお膣内を激しく突き上げる眼前の男を、或はその陵辱以上に激しく愛しているからかもしれない。
眼前の男――何十度と射精を繰り返し、なお疲弊を見せず陵辱を続けていたレイム・メルギトスは、
今一度少女に自身の欲望を叩きつけてから、ようやく少女から身体を離した。
生命に危険が生じる程に呼吸の浅くなった少女の前方に回りこむと、上半身を抱き寄せ、口付けする。
「――――――――っ、っ!!」
送り込まれるどす黒い精気。再び少女の体が活性化し、火照りだす。
唇が離れると、アメルは愛欲に蕩けた、しかし確かに理性の宿る瞳をレイムに向け、初めて声を出した。
591名無しさん@ピンキー:04/07/26 05:06 ID:RvkBsxnR
「ひ、非道いです……レイムさん……。わたし、初めてだったのに……。もう少しくらい、優しくしてくれても……」
愛故か、まだどこか余裕の見える少女に、魔王は苦笑した。
「それではお互い物足りないと思いまして。実際、貴方の心も身体も、全く拒絶はしませんでしたよ?」
「う……」
少女の火照った顔が更に上気する。レイムは追い討ちをかけるように続けた。
「まるでこうなる事を望んでいるかのようでしたよ?まさか、初めからそのつもりだったのですか?
たった一人でこんな所にやって来るとは……」
「ち、違います!それは……貴方の事は愛してますけど、こんなのは……やっぱり嫌です」
レイムは皮肉気に笑った。
「ほう……?大天使アルミネともあろうお方が、この私を愛してくださると?」
「茶化さないで下さい!わたしはアルミネ本人ではありません。
……それは、貴方のしてきた事は許せないですけど……でも……、それとは別に、……貴方の事が好き、です」
立場は違えど、レイムという個人をこの上なく愛している。アメルはそう言った。
(それに本当はアルミネだって――)
そして、「ならば――同じ場所に立てばいい」悪魔の王はそう応えた。
「堕ちてしまいなさい、アメルさん。私達は貴女のことを歓迎しま「嫌です」」
ほんの一瞬、レイムが言葉を失ったその隙に、アメルが問いかけた。
「それならどうして、一人だけで抱いてくれたんですか?
……もしかしたら、大勢の人に犯されてしまうかもって思ってたんですけど」
突然の奇妙な問いかけに怪訝な表情をするレイムには構わず、自身の性器を押し開く。
592名無しさん@ピンキー:04/07/26 05:07 ID:RvkBsxnR
すると、膣内で飽和状態にあった精液がこぽこぽと溢れ出る。
それを見ながら、アメルはうわ言のように続けた。
「いっぱい出してくれましたね。……今日はそんなに大丈夫な日じゃないんですけど、
もしかしたら、赤ちゃん出来ちゃうかもしれません」
熱に浮かされたように微笑むアメルに、レイムは表情を消した。
「……何が言いたいのです?」
「ふふっ、レイムさんも言っていたじゃないですか。わたしはアルミネでもあるんですよ?
……お腹の中に出されるたびに、あなたがわたしの中を侵食していくのを感じました。これ、何ですか?」
レイムはしばし無言でいたが、やがて観念したように溜息をつく。
「……何だと思います?」
「……保険、ですか?」
「半分、正解です」
そう。レイムは既に『連中』の力を過小評価はしていない。場合によっては破れる事もあるかもしれない。
だから、彼は保険をかけておくことにした。
――先に言えば、彼女は既に新しい命を宿している。
だから、例えレイムが破れたとしても、アメルの胎内に宿した『因子』に乗り移り、彼女の子として復活する――――
それがレイムの考えた保険。
「うわぁ……予想通りとはいえ、ホントに腐れ外道なこと考え付きますねぇ、レイムさんって」
「お褒めに預かり光栄です」
褒めてねぇよ。
さすがに温厚なアメルも心の中で突っ込んだが、とりあえず別のことを口に出す。
「それではもう半分は?」
それに関しては、レイムは悪戯っぽく笑って、一言だけで、答えた。
「大天使と、大悪魔のダブルブリッド――。面白いと思いませんか?或はクレスメントの遺産よりも――」
593名無しさん@ピンキー:04/07/26 05:08 ID:RvkBsxnR
さらに数時間後、数回犯されて(?)から、アメルは解放された。
「これ以上続けて、本当に堕ちてもらっては困りますからね」
レイムの召喚したサプレスの騎兵に騎乗しながら、ゼラムを目指す。
――不意にアメルが口を開いた。
「レイムさん、賭けをしませんか?」
「賭け……ですか?」
「ええ、ルールは簡単です。わたしが産んだ貴方が、魔王になるか、ならないか」
レイムは呆れたように口を挟んだ。
「あのですね、一応言っておきますが、私は初めから負けるつもりはありませんよ?
貴方が私を産むとか以前に、私が貴方達に勝てばその後の事は全て無効となるのですから」
「大丈夫ですよ」
アメルはまさしく慈愛の聖女の如く、微笑む。
「わたしも、あなたを産みたいですから」
「…………もの凄まじい口説き文句ですね。一瞬不覚にもくらっと来ましたよ」
柄にも無く頬を紅潮させる魔王に、少女は幸福そうに体重を預ける。
「――その賭け、乗りましょう」

二年後――――
聖なる大樹と呼ばれる巨木がそびえる森に、一軒の小屋があった。
そこで少女が一人の男児を出産した。
その赤子は泣声の変わりに笑い声と共に生れ落ちた。
生後一ヶ月で立ち上がり、三ヶ月で言語を解した。
半年後には幼児と呼べるほどにまで成長していた。
少女は、誰もが気味悪がった我が子に、精一杯の愛情を注ぎ、懸命に育てていった。
そして一年が経った――――
594名無しさん@ピンキー:04/07/26 05:09 ID:RvkBsxnR

森の中の一軒屋。
一人の少年が、自分の生みの親である少女を犯していた。
まだ十も数えていなさそうな体つきには不自然なほど巨大な一物で、自分が生まれ出た秘所を貫く。
「は、はははっ、やはり賭けは私の勝ちだったようですねぇ、オカアサン?」
「……っ、……れい、むぅ」
最早遠慮する必要など無い。
計画通りに復活を遂げたレイムは、もう何日も何週間も何ヶ月もアメルを犯し続けていた。
さすがのアメルもこの頃は能動的な反応を示さなくなってきたが、
その度に、レイムは自身の力を分け与え、また犯していった。
本日めでたくレイム帰還後、射精回数が四桁の大台を突破したのを数えながら(数えるな)、
アメルは密かに、微笑んだ。
(――違う。賭けは、あなたの負け)

だって、あなたはもう。
もう、わたしの事しか見ていないもの――――



かくして。
数百年前から続いてきた、世界を巻き込む壮大な痴話ゲンカは――――
――――もうしばらく続きそうです(笑)。

595名無しさん@ピンキー:04/07/26 05:11 ID:RvkBsxnR
どうも、↑書いたものです。
…………やっぱり、ヤツに純愛なんざ無理があったんだ!
どこをどういじっても純愛になんざならねぇよ!!
ヤツと純愛との距離は、例えるなら
首都ハイネセンからイゼルローン回廊経由で銀河帝国首都オーディン
くらいあるであります!提督!

相手をトリスにするかアメルにするかでかなり迷ったけど、結局、あの表題を使いたいがためにアメルに決定。
どこも逆襲できてねぇよとか言わないで下さい。
では。
596名無しさん@ピンキー:04/07/26 06:31 ID:+L1PUcxR
グッジョブ!
何だか手玉に取られてるっぽいレイムもいいなあ。
597名無しさん@ピンキー:04/07/26 09:04 ID:efv7mHzt
グッジョブ。 新たな試みって感じがしてウマー

>その赤子は泣声の変わりに笑い声と共に生れ落ちた。
ワロタ
598名無しさん@ピンキー:04/07/26 17:40 ID:p+YJ7dmt
イイヨイイヨ〜
>>578
その理論使わなくてもオルドレイクは純愛に出来るが?
妻がいるじゃないか
イスラはシスコンを上手く使えば大丈夫
599名無しさん@ピンキー:04/07/26 17:41 ID:oJy/xJhC
>>レイム様信者
お前、歪みまくってるな(褒め言葉)
自分は芋スレ住民だが、投石はしない。
むしろレイム様の鬼畜陵辱振りはそれはそれで好きだ。
どこかおかしい純愛レイム様もGJ。これからも蝶ガンガレ。
600名無しさん@ピンキー:04/07/26 18:48 ID:vB/AdPSY
>>599

  ヒ ャ ッ ホ ウ !!
601名無しさん@ピンキー:04/07/26 21:07 ID:8+Nw68gh
純?愛 レイム×アメル、面白かったよー。
素直じゃないカップルの壮絶痴話喧嘩って、なんか好きだ。
気が向いたら、またこの路線も投下してやってくだちぃ。
6024スレ815:04/07/26 23:30 ID:anBZX+cZ
4ヶ月ぶりの投下が8ヶ月前のSSの続きってどうなんだって感じですが…投下させてください。
神の連続降臨後で申し訳ないのですが、あと一回で確実に終わりますので。
むしろアズ→アティものはこれで最後にしますので…。
エロ薄めで人格破綻モノが苦手な方はご注意ください。
(覚悟しろ、肉棒船長……。次こそが――貴様の最後だっ!!)


 乱れた浴衣姿。薄暗い座敷。酒で朱を帯びた柔らかな肢体。
『今日は安全日だから……中で……』。
 その最高のシチュエーションに埋め尽くされた状況下で突然窓から現れたキュウマ。
 例によって絶頂間際に邪魔が入ってしまった事を嘆く暇もなく、カイルは
二階から鼻血を流して落下したキュウマの様子を見るため、しぶしぶ下の階へと
降りるハメになってしまった。
 ……のだが。

「よっしゃあ、一等!」
「すごーい!アニキ!」
 ……気がつけば、カイルはいまだ行われていた宴会の催し物に何食わぬ顔で
参加していたのであった。
 景品は四つの集落から各々が集めてきた物で、日常生活でも非常に実用的だとか。
 廊下を通る際にたまたま彼らに声を掛けられた事が原因だったのだが、最初は
しぶしぶ付き合っていたカイルも、いつしか仲間達とともに無我夢中でダーツを
投げ続けていたらしい。
「おめでとうございます、カイル様」
「おうよ!で、一等の景品ってのは何なんだ?」
「景品と言っても……リペアセンターに置いてある物なので、それほど期待を
なさられても困ってしまうのですが」
「いいよクノン!あたし達、役に立つ物なら何貰ったって嬉しいもん」
 クノンの言葉にソノラは笑顔で首を振る。
 クノンは安堵の表情を浮かべると、ルーレットの裏から何やら大きな袋を
引きずり出してきた。
「何だこりゃ?すげえ量だな」
 思わずカイルは身を乗り出し、袋の口を手にとる。
「実用的ですので、多すぎても困る事はないかと思います。一年間は確実に補充の必要がありません」
「へぇ」
 期待に胸を膨らませながら、カイルは袋の紐を素早く解いた。
 一体この中には何が入っているのか?
 リペアセンターなら救急道具一年分なんてオチも考えられるが、先の海賊生活
の事を考えればそういう景品も悪くはない。
 まさかラトリクスで拾ったネジや鉄板みたいなガラクタの山が詰まってて
「修理道具一年分」とか言わないよな、と苦笑交じりに考えながらカイルは袋の
中を覗きこんだ。

おむつ一年分

(いらねぇ――――――ッ!!!)

「ク、クノン。俺んトコの船には赤ん坊は乗ってねぇんだが……」
「ご安心下さい。これは大人用です」
「もっと使わねぇよ!!」
 ……迂闊だった。
 リペアセンターは島の外の世界で言えば病院のようなものだ。それならば当然
こういった物も用意されている事くらい予想できただろうに。
 しかし、せっかくクノンがくれると言ってくれた物を素っ気無く断るほど
カイルも冷淡な男ではない。
 いずれは使う時が来るだろう。幸い船には御意見番という立派な使用候補もいる。
 そう心でつぶやくと、カイルは冷えた笑みを浮かべながら震える両手で純白の
排泄用下着を受け取った。
「ふっ……無理にこわばった表情をなさらなくてもよろしいのですよ?
カイルさん。肉棒船長の異名を持つ貴方なら、それらの使い道くらい、いとも
た易く思いつくでしょうに」
 ――カイルにとっては耳に届くだけでも不快極まりない甘い声色が、嘲笑
混じりの溜め息とともに囁かれる。
 振り返れば、浴衣姿の仲間達が並ぶなか、明らかに場違いとしか思えない
ようなバスローブ姿のフレイズがワイングラスを片手に微笑を浮かべていた。
 グラスの中に映り込んだ幾多のおむつを愛おしげに見つめ、深紅のワインを
ゆっくりと飲み干す。
「貴方の考えている事くらい予想できますよ。……例えば、貴方の愛しい
アティさんにそのおむつを履いてもらうとか、はたまたベッドの上で無垢な
幼子のようにあられもなく体を開いたアティさんに自らおむつを履かせてあげる
とか、それどころか蛙のように醜く手足をおっ広げた貴方がアティさんに
おむつを履かせてもらうとかっ!!おお汚らわしい!まさに低脳なオスザルの
考えそうな事ですね!!」
「そりゃどこぞのエロ天使がたった今考えた事じゃねぇか!!」
 温泉から上がり「私の純白レースの下着が消えた」などと騒いだ後に、狭間の
領域に飛び帰ったと聞いて安心していたのだが、どうもこの天使は女性達が
大勢集まる機会には何があろうとも出席しなければ気がすまないらしい。
 女性陣の非難の眼差しすらフレイズにとっては甘美な味わいとして受け取れる
らしく、恍惚とした面持ちで彼はなおもカイルに言葉を続けている。
「まったく……あのフレイズさんという方は、カイルさんを目の前にすると
どうしてああも下品な堕天使へと化してしまうのでしょうね」
 黒く淀んだ瞳でフレイズを見つめるカイルを援護するかのように、部屋の隅で
お茶をすすっていたヤードがふいにつぶやく。
 そんな彼の隣りで、湯上りの体をコキコキと鳴らしていたスカーレルは苦笑
交じりに口を開いた。
「まあ、普段から紳士的な態度をとり続けてる彼からしてみれば、常に肉欲全開
のカイルの行動は腹立たしくて目障りで羨ましくて仕方ないんでしょうね」
「それにしても、あの肉ぼ……いや、あの言い方は品性に欠けるにも程が
ありますよ。せめてもう少し柔らかい表現で、『陰茎船長』程度に」
「余計に生々しいわよ」


(やばい……調子に乗ってあいつらに付き合ってたら、随分時間が過ぎちまったみてぇだ)
 ダーツのついでに酒まで呷り、気がつけばカイルは朦朧とした赤い顔で薄暗い
廊下を歩いていた。
 目指す先はもちろん、先ほどまで心身ともにとろける程アティと愛し合った宿泊部屋。
 今度こそは誰にも邪魔されずに、アティの中で思いっきり――。
 全身をまとう酒の熱とともに、湧きあがった欲望がカイルの下半身に火を灯す。
 先の期待に口の端をぴくぴくと震わせながら、彼女の部屋の戸にゆっくりと手をかけた。
「――待たせたな、アティ。……もう寝ちまったか?」
 部屋の中へ足を踏み入れる。だがアティは既に布団にくるまり、彼の反対側を
向いて寝そべっていた。
 しかしカイルの言葉に、アティはふるふると首を横に振ってみせる。
「いえ……起きてます。早く、こっちに」
 背中を向けたまま、アティは小声で答え、手招きをする。
 その行動は普段の彼女をよく知るカイルにしてみれば若干の違和感を感じる
ものであったが、この状況においてそんな些細な事を気に止められる余裕など、
カイルには毛の先程もありはしない。
「ははははっ、何だ、アティもやる気満々なんじゃねぇかよ」
 嬉々とした表情で、カイルは彼女のもとへと歩み寄る。
布団をめくり上げると彼はいそいそと中へ潜り込み、アティの体を背後から抱きしめた。
「っ……」
 一瞬ピクリと震えた気もするが、大した事ではないだろう。
 カイルは彼女の耳に口付けると、その体を更に引き寄せ、腕の中に包み込んだ。


「…………」
 その頃――。
 アズリアはただ黙り、息を潜めていた。
 刀を両手に握り締め、『機会』をうかがおうと全神経を集中させている。
 そんな彼女の体には、男の腕がまとわりついていた。
 浅黒く日焼けした、逞しい二の腕。
 
それは――まぎれもない、カイルの腕だった。

(ふ、ふふふっ……。肉棒船長の奴、赤いカツラをかぶっただけで私をアティと
思い込むとは。やはり宴会であれほど酒を飲んでいただけあって、思考も鈍って
いるようだな)
 カイルが部屋に戻ってくるまでにアティとすり替わる作戦は見事に成功した。
 このまま事が順調に運べば、あの浜辺での一件以来胸に秘め続けていた野望を
今夜こそ達成できるというものだ。
 彼女の野望、それは――。
(この男の忌まわしい生殖器を叩っ斬り、アティに二度とちょっかいを出せない
ようにしてやる事だ!!)
「くっ……くふふふ」
 顔を伏せたまま肩を小刻みに震わせる。
 これから自分を待ち受ける薔薇色の人生に、この男の姿はもはや存在しない。
 例えそこに居たとしても、それは恐らく、彼に似た逞しい肉体の『女海賊』で
あるはずなのだ。
「なぁに笑ってんだよ?アティ」
 その様子に、カイルは酒気を帯びた吐息で彼女の耳元に囁きかける。
「べ、別に……何でも」
 これまでのアズリアなら、酒臭いカイルの息などが顔に触れようものなら
激怒した挙句に敵陣であるはずのラトリクスまで駆け込み、拝借した消毒液で
顔を何度も洗っていた事だろう。
 しかし、今の彼女はカイルに対して、その程度では何ら怒りを覚える事はない。
 この男はどうせ今日限りで、長年付き合ってきた『男』という性別とオサラバ
する事になるのだ。
 この程度の事には目をつぶっておいてやろう。
 アズリアは一人ほくそ笑むと、抱えていた鞘から静かに刀を引き抜いた。
「…………」
 布団からわずかにそれが顔を覗かせる。
 月明かりに照らされた刀身は今宵の獲物を求め、濡れるように妖しく光っていた。
「それじゃあ、お楽しみの再開と致しますか……っと」
「ぁっ……!?」
 瞬間、柄を持つアズリアの指先がぴくりと震えた。

「ん……む……」

 ちゅ、と軽い音を立てながら、カイルの唇がアズリアの首筋を伝っていく。
(こ、コイツ、いきなり何をしてっ……!?)
 ぞくりとした肌寒さがキスと同時に背中を走り抜ける。
 カイルの唇の感触に、アズリアの体を一面の鳥肌が覆い尽くした。
『気持ち悪いぞ貴様ッ!!』
 ……などと言えるはずもなく、アズリアは唇を噛みしめて目を伏せる。
 駄目だ。ここで抵抗して自分の正体がバレてしまえば、すべての計画が水の泡
となってしまう。
(そういえば……)
 女暗殺者というものは、獲物を仕留める前にまず相手を誘惑し、『コト』を
済ませておく場合もあるらしい。
 そのほうが相手もこちらに対する警戒心をなくし、油断しているから――だとか。
(うろ覚え、だがな)
 それならば、その方法は今のこの状況においても有効といえる手段ではないだろうか。
 ……だがしかし。
「なに強張ってんだよ?アティ。……もっと楽にしろって」
 首筋にキスを繰り返していたカイルが、突然行為を中断する。
「え……」
 全身に悪寒は感じていたが、それほど身を縮めていたつもりはない。
 カイルはアズリアの腕を優しく撫でながら、再び口を開いた。
「こんなに体が硬くなっちまってるじゃねぇか。いつもはもっと……柔らかいのによ」
(――悪かったな筋肉質でッ!!)
 怒り任せに額へ浮き上がる青筋を鎮めようと、必死で平静を保つアズリア。
 ……もちろん、油断させる為とはいえこのような男に純潔をくれてやる気など
彼女には毛頭ない。
 本番直前まで何とか耐えれば。
 しばらく体を思うように触らせてやりさえすれば、この男も簡単に気を抜き、
仕留めるその瞬間もよりた易くなる事だろう。
 その為にはこの程度の辛抱――
「ふぁっ……!?」
 アズリアの腕を撫でていたカイルの手が、突然するりと彼女の浴衣の中へ潜り込む。
 カイルの思考を考えればまもなく目的の行為に移る事くらいは予想できたが、
だからといってその行動に素早く対応できるほど彼女自身に余裕はなかった。
(お、落ち着くんだ。アズリア・レヴィノス!この程度が何だ。こんなもの、
今までに経験した生死を賭けた戦いに比べれば……)
 歯を食いしばり、小さく深呼吸を繰り返す。
 だが狼狽するアズリアをよそに、無骨な手の感触は腹部へと進み、そのまま
ゆっくりと上へ向かっていく。
 ――もしや。
「ま、待っ……!」
 危険を察知したアズリアはとっさに片腕で自身の胸を覆う。
 すると予想通り、カイルの手は彼女の腕へぴたりと触れた。
「おい?腕、どけてくれねぇか。胸が揉めねえ」
 できるわけがない。
 胸を触らせれば最後。
 ……一発で正体がバレる。
(いくらこの馬鹿でも、私のAカップの胸とアティのDカップの胸の違いくらい、
触ればすぐに分かるだろうからなっ……)
 冷や汗交じりに無言で首を横に振るアズリア。
 その様子にカイルは不満気に唸るが、直後その顔に不敵な笑みが浮かんだ。
「それじゃあ、こっちのほうを触らせてもらうぜ」
「えっ……!?」
 彼の手は胸から離れ、今度は下へと滑り降りていく。
 向かう先はいまだ誰一人として触れた事のない、アズリアの――。
(っ!!)
 途端にその目は大きく見開き、動揺と羞恥に紅潮した。
 カイルの手は確実に彼女の下半身へと伸び、そこを覆う薄い下着をくぐり抜けていく。
 アズリアの鞘を持つ腕がそれに抵抗しようと僅かに動く。
 だが、これ以上彼の愛撫を邪魔すれば、自分の行動を怪しまれる事になるだろう。
 まだだ。まだ時は満ちていない。ここは耐えてみせねば。
(が、我慢だ……!)
 手首まですっかり下着の中に潜り込んだカイルの手は、そのまま指先で恥部を
覆う茂みをなぞっていく。
 恥毛の柔らかな感触を楽しみながら、その指先は何かを捜し求めるように奥へ
と進んでいった。
 やがて彼の人差し指に触れたのは、女性が恥部に持つ最も敏感な突起。
 カイルはそれを軽く摘む。
「ぁっ……」
 そこに与えられる優しくも強い刺激に、無意識にアズリアの口からは甘い声が漏れる。
 慌てて口を閉じるも、その声を当然の如く耳にしたカイルは満足げに笑う声を
押し殺し、慣れた仕草で愛撫を続けた。
「待っ……、ん、あぅ……!!」
 突起を指先で擦るように撫でられるたび、その動きに応じてアズリアの
口からは押さえようのない嬌声が上がる。
 同時に背筋をぞくりとした奇妙な感覚が走り抜け、無意識に身をよじらせていた。
 ……おかしい、この男にこんな場所を弄ばれているのに。
 嫌悪を抱いていた体は、いつの間にか秘所を這う彼の指先にその快楽を求めている。
「そんなに気持ちいいのか?ここを触っただけで、やけにイイ声出すなぁ」
 そう言ってカイルは体を強張らせるアズリアを横抱きのまま、背後から更に
強く抱き締めた。
 密着する逞しい男の体。背中越しに感じる鼓動は、彼自身の興奮を直に
アズリアの身へ伝え掛けるようだ。
 彼女の体を抱き締める腕は想像以上に硬く、そして強い。
 頬に触れるカイルの吐息。
 下着の中で愛撫を続けながらも彼の舌はアズリアの首筋を這い、音を立てて
熱い口付けを何度も落とした。
(な……何を、やってるんだ私は……!?この男のペースに流されてどうする!!)
 潤んだ瞳で呼吸を整え、必死に正気を保とうと試みるアズリア。
 駄目だ。このままでは一方的に体を弄ばれるだけじゃないか。
 アズリアは唇を噛み、鞘を持つ手に力を込める――が。
「じゃあそろそろ、こっちのほうも慣らしとくか?もう充分濡れてるみてぇだし、
必要ないかもしれねえけどな」
「え」
 直後、閉ざされた彼女の濡れた花弁をカイルの指がぱくりと開いた。
 開かれた秘所にもう一本の指が押し当てられる。
 くちゅ、と愛液の湿った音が耳に届くと同時に、
(そ、そこはっ!)
 僅かな抵抗感をともない、カイルの指がアズリアの中へと侵入を始めようとしていた。
 男を知らない場所と言えど、充分に濡れたそこは多少の異物を受け入れる
くらいは何ら困難な事ではない。
 しかし、それでも未開通である膣内はカイルの指を拒むかのように強く
締め付け、アズリア自身にも慣れぬ苦痛を与える事には変わりなかった。
「う……くっ……」
 挿入を繰り返されるたびにアズリアの秘所からは水音が漏れる。
 鈍い痛みに混ざり、仄かに甘い快楽が身を包み込む。
「…………」
 ――初めての感覚だった。
 軍人として生きる道を選んだ時から、女として平凡な日常を穏便に生きる事は
すでに諦めていた。
 誰かの妻になるという夢を持つ事など考えてはいなかったし、まして男と
こういった行為を行う事もないまま一生を終えるかもしれないと考えた事もあった。
 軍の中では影で一部の部下達がそういった陰口を叩いている事も気づいて
いたし、それを自分がまったく気に留めた事がないと言えば嘘になるのも事実だった。
(このまま……生娘のままでいるくらいなら、いっその事正体を明かさずに
抱かれてしまうのも悪くはないかもしれないな……)
 一度男を知ってしまえば、処女だ何だと影で嘲笑する部下の言葉を逐一気に
留める必要もないし、ギャレオにそれらの事で気を遣わせる事もなくなる。
「は……」
 膣内に沈むカイルの指先をたどり、静かに彼の手へ自身の手を重ねる。
 そうだ。
 ここで男を知ってしまえば、アティへの想いも断ち切ることができるかもしれな……。
 …………。
(待てよ。ここでこいつに抱かれた場合、私とアティは同じ男に抱かれたという事になる)
 それはつまり――。
(穴兄弟ならぬ、棒 姉 妹 !?)
 ……アズリアの額を一筋の汗が伝う。
 それは快楽による体温の上昇から来たものではなかった。
 火照っていた体は徐々にその熱を無くし、愛撫の心地よさにすっかり淀んで
いた思考は冴え始める。
(……よく考えれば、この男は私の最愛のアティを横取りした奴じゃないか。
恋敵の男に何故、この私までもが抱かれなければならんのだ!……第一、それに)
「?どうした、アティ――ぐふっ!!?」
 カイルが依然顔を背けたままの彼女を覗き込もうとした直後――その腹に鋭い
衝撃が走った。
 俯けば、硬い棒のような物が鳩尾に容赦なく食い込んでいる。
 いきなり何を、と上向いた瞬間、
「ぐえっ!!」
 更に顔面を拳で強打された。
「っ……!!な、何だってんだいきなり!?」
 布団から転げ出し、鼻からこぼれ落ちる鮮血を手の平に受け止めながら、
混乱した面持ちで目の前の彼女を見据える。
 ――同時に、その体が凍りついたのは言うまでもなかった。
 
「…………調子に乗るなよ貴様。さっきまであれほど欲望を発散させておいて、
この期に及んでまだアティを求めるか?しかも……これだけ人の体を触り
まくっていたら、いい加減相手が自分の女じゃない事ぐらい 気 づ け !!!」

 ぎらりと視界を照らす銀の光。
 乱れた髪と浴衣は女性としての色香を帯びた妖しさとは打って変わり、今の
状況においてはただ怪しさしか見受けられない。
 刀をカイルに突きつける女――アズリア・レヴィノス。
 突然の事に状況が飲み込めず、鼻血を垂らしながら彼女を見上げるカイル。
 猿に睨まれた肉棒。
 平和な集落での一夜、そこに一触即発の戦況が生まれようとしていた。


 そしてその頃。
「キュウマさーん。そんなとこで寝てたら風邪ひきますよー!ほら、スバルも言ってあげないと!」
「大丈夫だって。パナシェは心配性だなあ。キュウマはシノビなんだぞ?夜も
頑張って忍術の練習してるんだよ」
「あ……そうか。それじゃあ邪魔しちゃ悪いよね。僕達は中に戻ろうか」
 草むらに忍ぶ一人の男。彼の体はうつ伏せのまま、微動だにしない。
 その顔は、何故か鼻を血で濡らしたまま極上の笑みを浮かべていた……。
   つづく
614名無しさん@ピンキー:04/07/27 00:30 ID:kN2bUeF7
615名無しさん@ピンキー:04/07/27 02:57 ID:EfAixzQ+
>>576
連絡取ったんだが、住人がOKなら貼ると言ってた。
616名無しさん@ピンキー:04/07/27 03:01 ID:qDW2OLz1
キタ━(゚∀゚)━!!
待ってました!オムツに噴いたじゃねぇかw
617名無しさん@ピンキー:04/07/27 04:27 ID:TzdwwtNj
>>615
大歓迎!是非にとお伝えください
618名無しさん@ピンキー:04/07/27 07:11 ID:/1wjtd2/
ところで、レシユエ神再臨マダ−?(AA略
鬼畜以外で抜ける濃いエロが読みたい・・・
619名無しさん@ピンキー:04/07/27 17:38 ID:as2iUldq
>>581
サモコレによるとビーニャはレイムに好意を持っているそうです。
多分サプレスにいた時から慕っていたんでしょう。
>>589
暗黒大召喚師を忘れております。
620名無しさん@ピンキー:04/07/27 20:08 ID:kB8H2M5X
>>619
レイムがビーニャを捨て駒だと思い込みつつもその一途さに実は情が
移ってたりしたら意外に相思相愛なのにすれ違う純愛?になったりするんだろうか…
むしろそういう話キボn(ry
621590続き:04/07/27 21:46 ID:HOxrNKJL
聖なる大樹がそびえる森の中の一軒家。
そこでは、今日も今日とて相も変わらずに嬌声が響いている。

「あっ、あっ、駄目です、レイムぅ!今はご飯を作っているさいちゅ……やぁぁん!!」
抗議の声を聞き流し、少年の姿をした元魔王は、その体躯には不釣合いな巨大なペニスを
立ったまま後ろから菊門に出し入れする。
完璧なまでに開発され尽くした其処は、まるで膣内と同じように肉棒に絡みついてくる。
自らが磨き上げた芸術品の性能に満足しながら、レイムは少女の直腸に大量の精を放った。

〜〜とある母子の怠惰な一日〜〜

――AM 7:30
「いえね、あれは不可抗力だと思うのですよ、母上様」
母お手製の芋の煮つけをつまみながら、レイムはまだ機嫌を損ねている少女というかその母親に、弁明する。
久しぶりの睡眠を取った朝、目を覚ましたら、台所からいい匂いが。
つられるままに足を運んでみれば、其処には男子の永遠の浪漫、
いわゆる『裸エプロン』の格好で、調理にいそしんでいるアメルの姿が。
襲うなと言う方が、無理な話である(レイム談)。
その弁明に対し、アメルはようやく表情を軟化させ、細々と反論した。
「だって……どうせ今日もまたいっぱいするんだろうから、着替えるのが億劫で……」
その後、一呼吸置いて、照れたように続ける。
「それに、この格好なら、あなたも喜んでくれるかな……って」
「――――??――――!!」
煩悩機関臨界突破。リビドー領域拡大。欲望、マテリアライズします。
考えるな、感じろ。明日に向かって飛べ。やったねパパ!明日はホームランだ!!
跳躍。空中で一瞬にして脱衣を完了させ、目の前の少女に向かって飛び掛る。
と。
――どぐしゃぁっ
炸裂する真空飛膝蹴り。しかもカウンター気味に下腹部にめり込んでいる。
622590続き:04/07/27 21:47 ID:HOxrNKJL
床に激突し、そのまま板垣チックに悶絶し転げ回るレイムに、アメルは我が子を叱る様な顔つきで、説教した。
「レイム?忘れたんですか?食事の時だけは何もしないという約束でしょう?
ただでさえ、毎日アレだけヤってるんですから、食事くらいきちんと摂らないと身が持ちません」
「いや……だから……アレは……不可抗力……………………がくっ」

AM 9:45
ちゅぷ……ちゃぷ……。
さわやかな朝の口淫が、澄み切った青空にこだまする。
アルミネスの森に住む聖女が、今日も天使のような無垢な笑顔で、背の高い肉棒をしゃぶっていく。
全裸の聖女の心身を包むのは、深い色の精液。
髪の毛は乱さないように、歯は立てないように、ゆっくりとしゃぶるのがここでのたしなみ。
もちろん、喉の奥までつっこんで吐き戻すなどといった、はしたない聖女など存在していようはずもない。
「……何、さっきから訳の分からないこと口走ってるんですか、レイム?」
レイムのものから口を離し、顔を上げるアメル。
「いえ、ただなんとなく。……続けてください」

AM 11:25
どん、どん!
「ア〜メル〜!遊びに来たよ〜!!」
623590続き:04/07/27 21:48 ID:HOxrNKJL
前戯も終わり、ひたすらエロ真っ最中だった二人は、
元気いっぱいな少女トリスの声に、前で繋がったまま硬直した。
――――レイムの存在は何て言うか、アメルの中でトップシークレットである。
と言うより、仲間はアメルが妊娠していた事すら知らない。
聖樹から復活を果たした後、一人でこの地に残る事を決め、すぐにレイムを産んだ。
彼もまた速攻で成長していった為、彼の復活を知る者は当人たち以外に誰もいないのである。
「あれ〜、居ないのかな?はいるよ〜?アメル〜」
(って、何勝手に上がってきてるんですか、トリス!!)
(いけませんねぇ、トリスさんは親しき仲にも礼儀ありという言葉をご存じないようです)
普段ならさして気にもならない親友の不調法も、今は致命的だ。デッドリーだ。
この家は決して大きくない。ダイニングを挟んだすぐ奥がこの寝室である。
トリスの足音はだんだん寝室の方に近づいて来る。
(ど、どどどどうしましょう、レイム!?)
(いや、どうしようと言われましても)
レイムはしばし考え込んでいたが、やがて名案だとばかりに、指を鳴らした。
(そうです!ここはトリスさんも交えて、3Pと言うのは……)
(……お尻ペンペンされたいですか、レイム?)
んな間に、足音はもうすぐそこまで迫っていた。
ド、ド、ド、ド、ド、ド……とかいう意味不明の効果音も聞こえてきそうな勢いだ。
(〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!)
そこで問題だ。
この状況で、どうやってこの窮地をかわすか?
624590続き:04/07/27 21:49 ID:HOxrNKJL
三択――ひとつだけ選びなさい。
答え@かわいいアメルちゃんは突如、反撃のアイデアがひらめく。
(いっそレヴァティーンのギルティ・ブリッツでなにもかも……って何考えてるんですか私は!!)
答えA仲間がきて助けてくれる。
(だから仲間に見られてどうすんだっつーの!!)
答えBかわせない。現実は非情である。
(……もう、どうしようもないのかもしれない)
気付けば、レイムがにこやかな顔で横から手のひらを差し出していた。
そこには『クロロホルム』と書かれたビンと、ハンカチが載せられている。
(……もう、どうにでもなれ……)
アメルはかなり絶望的な心境で、覚悟を決めた。
(ごめんなさい、トリス。恨むなら、あの虚言と姦計というより、
鬼畜と色欲の悪魔を恨んでください……)
はらはらと滂沱しながら、アメルは心中で親友に謝罪した。

PM 5:15
気が付けば。
いつだったか、アメルが古城で受けた陵辱をほぼそのまま再現され、成す術もなく壊されたトリスの姿があった。
全裸で、焦点の合っていない瞳を虚ろにただよわせ、
前と後ろから精液をひくひくと垂れ流す彼女は、外道の美を纏っていた。
(――って、そうじゃなく!)
625590続き:04/07/27 21:49 ID:HOxrNKJL
真っ赤に尻を腫れ上がらせたレイムを土下座強制機で押さえつけ、必死にトリスを介抱するアメル。
アメルの場合は彼に対する愛があったから何とか耐えられたが、彼女にそんなモノは無い。
ただいきなり理不尽に、描写も無くぶっ壊されただけである。
「トリス、トリス!しっかりして下さい!」
「てゆーか……、貴女もしっかりと混じっていたじゃげぶぅっ!?」
余計な事をほざくレイムにキドニーブローを叩き込み、介抱を続ける。
ついでに催眠療法で記憶も少し、いじっといた。
その甲斐あってか、二時間後、彼女の瞳に意志の光が戻った。

PM 8:50
意識の戻ったトリスと共に夕食を摂りながら、結局アメルは事情を説明した。
「もう、いいよ……。アメルが一緒なら、大丈夫だと思うし……」
話を聞いたあと、激しい陵辱の後のせいか弱弱しくトリスは微笑んだ。
「でも……」
「……実は、一月くらい前にネスと喧嘩別れしちゃってさ。
ここに来たのも実はそれが目的だったんだけど……。
おかげで、吹っ切るいいきっかけになったよ」
いや、それはそれでどうかと……とアメルは思ったが、口には出さなかった。
「それじゃあ、あたしはもう帰るね」
しばらくして、トリスが席を立った。
「え?でももう遅いですよ?今日のところはうちに泊まって――」
そこで、隣の少年に視線を移す。
ややあって。
「――いかない方がいいですね」
が、レイムはその視線を気にせず、トリスを引き止めた。
626590続き:04/07/27 21:50 ID:HOxrNKJL
「夜の森は危険ですよ?ここは泊まっていったほうがよろしいのでは?」
トリスは彼に対してはまだ複雑な表情で答えた。
「……それでもここより危険な場所は無いと思うわよ。
じゃ、アメル。いちおう、コレの事は内緒にしておくから」
「あ、はい。ありがとう、トリス」
最後に、トリスは小さくつぶやいた。
「…………また、来るから」
「「え?」」
はっ、と二人が、顔を上げると、彼女は既に走り去っていた。

PM 11:55
「ああっ、いい、いい……のぉ!れいむぅ……もっと、もっとぉ!」
激しい腰の動きと締め付けに、数回目の精を胎内に放ち、レイムは苦笑した。
「今日は随分積極的ですね、アメル?トリスさんを抱いたのがそんなに気に入りませんでしたか?」
「――!」
図星を指され、頬を紅潮させるアメル。
「いけませんねぇ、悋気は堕落の元ですよ?」
「…………よ」
「はい?」
「もう、堕ちてるよ」
そう言って、アメルは純白の羽を顕現させた。
その、羽の根元のほう。
627590続き:04/07/27 21:51 ID:HOxrNKJL
よく見なければ分からないくらいに、黒く、まだらに染まっていた。
「…………」
「完全に染まりきるまでに、そんなに時間はかからないと思います。」
――だから
「わたし、自分の気持ちにもっと素直になる事にしますね」
その宣言とともに翼の黒い染みが一回り、じくじくと広がっていったような気がした。
アメルは、蕩けた微笑を浮かべながら、レイムに覆い被さっていった。
「今日は、寝かせませんよ?」
そんな彼女を見上げて、レイムは心中で口にする。
(……まあ、たまには受けに回るのも悪くはありません、か)
それから付け足したようにレイムは心の中でつぶやいた。
(ああそれと、完徹プレイはいつもの事です)
そんなこんなで今日もまた終わってゆく。

――だが。今日が終わっても、二人の一日は終わらない。
与えあい、奪いあい、互いに力尽きて眠りにつくその時まで――
さあ、二人の一日はまだ始まったばかりだ(笑)




628名無しさん@ピンキー:04/07/27 21:57 ID:eTIWZACB
ここは忘れた頃に神が集まるインターネットですね。

温泉の人も近親の人もGJ!
629名無しさん@ピンキー:04/07/27 22:14 ID:oovm6btC
590、続きキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
ねだってみた甲斐がありました、グッジョブです、グッジョブ!
外道で純愛で素敵過ぎです! さりげにお母さんしているアメルに激萌です!!
トリスが味しめて今度は3Pとか……あったりしませんか? ああ、いかんな、
人間は欲深な生き物で……
630名無しさん@ピンキー:04/07/27 22:17 ID:oovm6btC
>>629
いきなり呼びつけにしてるよ、自分。もちつけ、自分……
590さん、すみません。ありがとうございました。
631名無しさん@ピンキー:04/07/27 22:45 ID:3/wYRRuD
レイムアメル続きキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!
GJ!こういう二人もイイ!
632名無しさん@ピンキー:04/07/28 06:24 ID:b1/4UBN8
ヤードってオルドレイクに掘られてるの?
633名無しさん@ピンキー:04/07/28 09:25 ID:diNFe6Ci
唐突だな
634名無しさん@ピンキー:04/07/28 16:01 ID:Uziztp80
>>632
答えは君の心の中にもうあるんじゃないかな?
635名無しさん@ピンキー:04/07/28 18:02 ID:skEb/4ut
これもまた唐突だがサモコレの初期設定を見てたら
レシィの胸元が素肌に見えてしまった。
薄手のシャツみたいなのをきているのかもしれんが。
しかしそうだとしたら襟の線が見えるはずだしなぁ・・・。
俺やばいな・・・逝ってくる。OTL
636名無しさん@ピンキー:04/07/28 18:21 ID:JAed+M/B
>>635
ヤードの服も変じゃないか?
首元から白い襟が見えてるのに、ローブの中からは赤い袖が見えてるんだぞ。
637名無しさん@ピンキー:04/07/28 22:22 ID:VB//KVBX
ところで何度公式設定絵を見てもネスティの服の構造が全く理解できない
638名無しさん@ピンキー:04/07/28 22:40 ID:AozDB3vV
 閑散として静まり返ったリビングに一人、僕はソファに座り考え込んでいた。

 それは今まで考えないようにしていた事実。心では気付いていたというのに、頭は否定していた事実。

 思えば、彼女にこんな想いを抱いたのはいつからだったのだろう……

 視察を兼ねた見聞の旅に出るときからだろうか。思いついた考えに対し、自重気味に首を振り否定する。

 答えは彼女に出会った瞬間から。明確に言えば違うだろうが、切っ掛けはそう。

 最初に出会ったときは、ラウル師範から新しい弟子が出来たと紹介された時だった。

 何故こんな妹弟子が出来るのかと嫌で仕方なかった。今思うと、ラウル師範を取られるのではないかという、

 子供じみた嫉妬心からだったのだろう。

 自らの思い出に対し、思いがけず苦笑が漏れる。

 そして彼女と共に召喚術の訓練をすることになった。

 彼女はよく授業をサボっていた。僕から見れば、何故授業を受けないのだろうと不思議で仕方なかった。

 当然授業を受けなければ、試験すら危うくなる。

 兄弟子と言う事で、自然と彼女の補習や面倒見をすることとなった。

 始めはなぜこんな事で悩んでいるのだろうと思った。僕から見れば簡単な問題に過ぎない。

 だが、正直に言おう、次第に彼女の面倒を見ることは嫌いではなくなっていった。むしろ…………
「ぅ……ん」
 アティの閉ざされた目蓋がゆっくりと開く。
 ――そこは薄暗い和室だった。
 確か、キュウマの様子を見に行ったカイルの帰りを待っていた時、突然目の
前にセイレーヌが現れて――。
(そこで私は眠ってしまって……って、あれ!?)
 視界の片隅に映りこんだのは、浴衣姿で胡座をかいたギャレオの姿。
 アティから少し離れた距離で、時折視線を投げかけては脱力気味に重い溜め息
を吐いている。
「ギャレオさん、どうしてここに貴方と私が……」
「何も聞くな。時が来れば解放してやる」
 彼の言葉で自身の状況を見てみれば、アティの体は分厚い布団にくるまれ
巻き寿司のように縛られているではないか。
 そして、ギャレオが常に付き添っているはずのアズリアの姿がここにはなかった。
 明らかに不自然極まりない状況下で、このまま解放してくれるまで大人しく
していられるほどアティも呑気ではない。
「……アズリアはどこにいるんですか?」
「それは……言えん」
 上官の――いや、アズリアの命令には絶対服従のギャレオの口を割るのは、
やはりそう簡単な事ではないようだ。
 昼間彼女が口にした言葉。
『覚悟していろ。貴様の『肉棒船長』の異名とも今日でおさらばだ』
 あれがカイルに対して何らかの行動を起こす予告だったのであれば、
今カイルに危険が及んでいる可能性も充分にありえるのだ。
「お願いします、アズリアは今どこに!?」
 アティが問い続けるも、ギャレオの口からその返答は一向に告げられる気配はない。
 目が覚めるまで、一体どれだけの時間が経っていたのだろう。
 早くしなければ、手遅れになるかもしれないのに。
640名無しさん@ピンキー:04/07/28 22:41 ID:n+mqT63n
かぶった…明日にいたします。
641名無しさん@ピンキー:04/07/28 22:42 ID:AozDB3vV
 やがて彼女は召喚師試験に合格し、一人前の召喚師になれた。

 合格したあの時、僕は喜んでやりたかった。しかし彼女に先に、『何でこんなところに』と言われた。

 『君が心配でここに来たんだ』―――そう言いたかった。

 しかし口から出てきたのは別の言葉、自分の性格が嫌になった。あの場で一言でも褒めてやりたかった。

 「トリス……」

 自分でも思いがけずに声が出た。自分の中で大きくなっていたトリスへの気持ち。

 だが旅に出る前日、彼女が調律者クレスメントの一族の末裔だと知ったとき、その気持ちは微妙な物になった。

 僕の中に受け継がれてきたライルの一族としての記憶。

 召喚兵器ゲイルを作り出した呪われた一族。彼女は未だそれを知らないが、いつ知るとも限らない。

 そうなった場合に備え、僕は彼女に着いて行かねばならなくなった。

 彼女を殺すために。

 『殺す……トリスを……?』

642名無しさん@ピンキー:04/07/28 22:42 ID:AozDB3vV
そんな事は出来るはずがない。出来たとしても、僕は自分で自分を殺さずにはいられなくなる。

 だからこそ僕は、彼女に早く一人前になって欲しかった。僕自身の手でトリスを殺さないためにも。

 早く任務を果たし、できるだけ派閥の機密に関わらないで欲しかったから。

 そう思って、旅の間はいつも彼女にはそう接して来た。

 トリスは分かってくれた。そう思っていた。あの流砂の谷での出来事以来ずっと。

 だが恐れていたことは起こってしまった。機械遺跡とトリスとの出会い。

 恐かった。

 君がその罪の意識に押しつぶされてしまうのではないかと

 けれど、君はちゃんと乗り越えてくれた。時間はかかり、多くの人に迷惑をかけたとはいえ。

 君が元気な姿を見せてくれたあの時から、僕は君の事を考える時間が飛躍的に多くなった。

 やがてこれからデグレアとの戦いが本格的に開始するというのに、こんな事を考えてしまうとは。

 だが、考えまい考えまいと思えば思うほど彼女の事を考えてしまう。

 これは恋―――なのだろうな。

 今まで味わった事のない気持ち。

643名無しさん@ピンキー:04/07/28 22:43 ID:AozDB3vV
この胸の内をトリスに伝えたい。僕の気持ちを知ってもらいたい。

 たとえ断られたとしても構わない。僕の想いを知ってもらうだけで構わない。

 もし彼女が誰かを好きだとしても、それで彼女が嫌いになど決してなりはしない。

 彼女が選んだ男だ。きっと祝福してやれるはず。

 そこまで決心を固めると、僕はそれまで座っていたソファから立ち上がる。

 長時間座っていたせいで感じる体の痺れが、僅かに神経を刺激して苛立たせた。
644名無しさん@ピンキー:04/07/28 22:44 ID:AozDB3vV
僕は後ろ手にドアを閉じ、軽く呼吸を整える。

 まだ部屋から出ただけだというのに、心臓の鼓動は平常時よりも素早く脈打っていた。

 自分の決断は正しいのだろうか。という気持ちが早くも膨れて来ていたらしい。

 だがこの気持ちは僕が信じてやらなければならない。僕以外では駄目なのだ。

 誰もいない廊下を一人、トリスの部屋に向かって歩き出す。

 普段では気にも留めないような靴と絨毯とが擦れる僅かな音が、やけに耳につく。

 足取りは自分でも驚くほど遅く、遅々として進まない。

 その間に、『もし部屋にいるのなら別の場所に行ってくれ』と願っているかのように。

 僕は、この期に及んでもなお、そんな馬鹿げた事を考えていたようだ。

 自分で思っているよりも、僕は子供なのかもしれない。

 普段トリスに大きな口を叩いているくせに、こんなところで躓いている。

 ―――自嘲的な思いに囚われながら、黙々と部屋へ進む。

 トリスの部屋に着いた時、僕の心臓は張り裂けんばかりに鼓動を繰り返していた。

 ドアをノックしようとした手がそのまま止まる。今まで簡単に出来たことが、今日は酷く難しい。

645名無しさん@ピンキー:04/07/28 22:45 ID:AozDB3vV
このドアは障害なのだろうか。それとも乗り越えなければならない壁なのだろうか。

 どのくらいか分からない間上げていた手を、やがて僕はゆっくりと下ろしてしまった。

 全身に虚脱感が襲い掛かってくる。僕はこんな簡単な事も出来ない臆病者だったのだろうか。

 僕は小さく溜息をついて身を翻そうと―――してその動きを止める。

 ここで諦めてしまえば、僕は一生逃げる事になってしまう。

 ただ一言、トリスに伝えるだけ。たったそれだけの事だ。

 もう一度扉の前に向き直り、手を上げる。

 「トリス」

 声をかけながらノックを三回。だが返事はなかった。想像通り留守なのだろうか。

 耐えがたい沈黙に心が震える。

 勇気を振り絞ってもう一度叩くが、返ってくるのはやはり沈黙だけだった。

 あまり礼儀の良いこととは知りつつも、僕はドアノブに手をかける。

 ノブを捻る時の軽い感触と共にドアが開く。鍵はかかっていなかった。

 「……トリス?」

646名無しさん@ピンキー:04/07/28 22:45 ID:AozDB3vV
僕は部屋の中に顔だけを覗かせ、声をかける。

 珍しいことに、トリスは机の前に座り何かを考えているようだった。

 僕のことに気付かないほど、集中しているのだろうか。

 彼女の集中の妨げにならないように、ゆっくりと近づいていく。

 そして顔が見えるくらい近づくとそこには―――

 「……はぁ」

 思わず溜息が出た。

 同時に今まで自分がこれほどまで感情を昂ぶらせていたことが馬鹿らしく思えてくる。

 彼女は机に座ったまま昼寝に興じていた。ご丁寧に百科事典を枕にして。

 それにしても――と、彼女を見て思う。

 彼女の寝顔を見る事は初めてではないが、まるで初めて見たような印象を受ける。

 何時まで見ていても飽きそうにない。自然と笑みが零れ、今までの張り詰めていたような緊張が解される。

 その頃、彼女はようやく眠りから目覚めたらしい。両の瞼をゆっくりと開く。

 「んふ……あ、おはようネス……」

 多少ハッキリとしない意識で、彼女は僕に挨拶をする。

 その姿にどことなく滑稽さを感じてしまい、僕は薄く笑みを浮かべてしまった。
647名無しさん@ピンキー:04/07/28 22:46 ID:AozDB3vV
「あれ、どうしてネスがここに?」

 「君に話しておきたいことがあったのでね」

 寝起きということだからだろうか、会話が今一つ要領を得ない。

 「うん、なーに?」

 椅子に座ったまま、こちらを見上げるトリスの姿に、再び緊張が顔を覗かせ始めた。

 この緊張の糸が張り詰める前に言わなければ、一生言えないだろう。

 喉の奥から空気を振り絞り、声帯を振るわせる。

 「トリス……僕は君の事が好きだ。兄弟子としてではなく、ネスティ=バスクとして」

 随分あっさりと、言葉を発する事が出来た。トリスの返事を聞く前に、そのまま矢継ぎ早に言葉を紡ぐ。

 「みっともないかもしれないが、着飾った言葉なんて僕には思いつかなかった。

 ただ僕の気持ちを、君に真っ直ぐぶつけることしか……」

 そこまで言って、後が続かなくなった。言うべきことは全て言葉にした。

 あとは彼女の言葉を待つだけだ。僕は無言で言葉を待つ。

 ―――待ってからどれほど時間が過ぎたのだろう。

 すでに時間の感覚が失われている僕の頭では、一年と言われても信じられそうだ。
648名無しさん@ピンキー:04/07/28 22:47 ID:AozDB3vV
トリスはやっと、重々しく口を開いた。

 「突然のことだからビックリした」

 「す、すまない」

 何故か謝ってしまった。謝る必要はないハズなのだが、脊椎反射のレベルで言葉が出てきた。

 「ありがとうねネス……でも、あたしはネスには相応しくなんてないから……」

 「なっ……!?」

 断られることは覚悟していたつもりだった。

 それでも、実際の体験の前には覚悟などなんの意味も持たない。

 何より『相応しくない』という理由が納得できない。誰か別に思い人がいるなどなら、納得も出来る。

 「そこまで自分を卑下する事はない。僕は君を認めて……」

 「ねえ、ネス……」

 憤りと驚きの感情を含み、多少荒々しくなってしまった僕の言葉。

 だがそれは、トリスの低く落ち着いた声によって遮られた。抗いがたい強い意志をトリスの言葉から感じ、僕は押し黙る。
649名無しさん@ピンキー:04/07/28 22:47 ID:AozDB3vV
「あたしの昔話、聞いてくれる?」

 「あ、ああ」

 昔話。

 トリスの過去に何かあったというのだろうか。僕は息を飲んで続きを待つ。

 「あたしってさ……昔、浮浪児だったでしょ……当然親なんていない……」

 この辺りは知っている。それはトリスも知って事だ。という事はそれより昔の事か。

 「女の子だったから、力仕事なんて出来ない……それ以前に雇ってもらえなかったろうけどね……」

 「……だから、窃盗を繰り返していたとでもいうのか? なら、今からでも償いに行けば……」

 「違うのっ!!」

 悲鳴にも似たトリスの悲痛な叫びに、僕は再び押し黙りざるを得なくなってしまう。

 「食べ物を盗んではいた……でもそのうちに、兵士達がやってきて、仲間は殺されたの。

 食べ物を盗んだ罰だって。秩序を乱す人間は、殺されて当然だって……アイツらは言っていた……」

 怒りと悲しみが入り混じっているらしく、トリスの声は震えていた。

 「もう、物を盗む事は恐くて出来なかった……でも、お腹は空くし……どうしたらいいのか分からなかったあたしに、

 ちょっと裕福そうな男達がよって来たの……」

 「…………」
650名無しさん@ピンキー:04/07/28 22:48 ID:AozDB3vV
正直に言って、そこから先は聞きたくなかった。僕が想像とトリスの過去とが合致してしまうのが恐かった。

 だが、ここで耳を塞ぐ事は出来ない。それをすることは、トリスを侮辱することと同じだから。

 トリスの口からどれだけ残酷な言葉が紡ぎ出されようとも、僕は聞かなければならない。

 「あたしは、その男達に……犯されたの。とっても痛くて、気持ち悪くて、何にも分からなくて……

 どのくらい時間が経ったのか分からなかった。気がついたら、もう真っ暗になってて……

 体中なんだかよく分からない液体でベトベトしてて……でもね、嬉しいこともあったんだ。

 あたしの傍に少しだけどお金が落ちてたんだ。あたし、そのとき初めてお金見たの」

 トリスの姿が普段よりもずっと小さく見える。

 「そのとき分かったんだ。あたしは、この痛くて苦しいことを我慢すればお金が貰えるって。

 そうすれば、皆みたいに殺される事もないって。次の日からあたし、男の人に対して同じことしてた。

 最初は嫌だったけど、だんだん何にも感じなくなってきた。男の人も上手だって言って、

 もらえるお金もだんだん多くなっていったわ……」

 「そんなある日、召喚術を偶然発動させたことが切っ掛けで派閥に連れて来られた、と」

 いたたまれなくなり、僕は無理矢理話を切り上げる。もう心が限界だった。
651名無しさん@ピンキー:04/07/28 22:48 ID:AozDB3vV
「うん、そう。あとはネスが知ってる通り……」

 トリスのあの性格。もしかしてあれは、過去を忘れようとする空元気のようなものなのかもしれない。

 彼女は肩を小刻みに震わせ、顔が見えなくなるほど俯いた。

 「こんな汚れたあたしなんて、ネスに好きになってもらえる資格なんてないよ……」

 頭の中が真っ白になってしまった。僕には、トリスにかけるべき言葉が見つからない。

 下手をすれば、ゲイルを作り出した一族の末裔だと知ったときよりも衝撃的かもしれない。

 何か言おうと思っても、それが言葉にならない。喉もカラカラに渇いている。

 トリスを救ってやりたい。僕はトリスのことが好きだ。それは偽りのない気持ち。

 だが浮かぶ言葉は、どれも陳腐な言葉ばかり。こんな一般論では、逆にトリスを傷つけるだけだ。

 考えれば考えるほど、思考の泥沼に沈んでいく。

 「や、やーね。そんな顔しないでよ! もう昔のことだし、あたしは全然平気なんだから!!」

 そう言うトリスだが、無理をしているということは誰の目にも明らかだった。その証拠に――
652名無しさん@ピンキー:04/07/28 22:48 ID:AozDB3vV
「トリス」

 「なに?」

 「……平気だというのなら、何故泣いているんだ」

 トリスの瞳からは、一筋の涙が零れ落ちていた。だがそれは、何よりもトリスの胸中を物語っている。

 まだ精神すら発達しきっていない幼少時に、それだけの虐待を受けたのだ。平気と言う方が無理だろう。

 「えっ……!? あ、あれ。どうしたんだろう? 目にゴミでも入ったかな?」

 慌てて涙を拭おうとするトリスの手を掴み、僕が代わりにその涙を拭ってやる。

 その動作に、トリスは頬を僅かに赤らめた。

 「泣いてもいい。けれど、その涙を偽るのは止めるんだ」

 動作も言葉も、自然と出てきた。だが別に驚くには値しない。

 今までこうしたいと思っていたことを実行したに過ぎないのだから。

 「信頼も、自尊心も、そして愛だって、取り戻そうと思えば取り戻せる。だがたった一つだけ、

 失われれば永遠に戻ってこないものがある。君はそれをまだ手に持っているんだ」

 トリスはただ黙って僕の言葉を聞く。答えを待つようなその瞳を捉えながら、僕は続ける。

 「それは純粋さ。儚く脆い、大切なもの」

 心が勝手に言葉を紡ぎ出していく。自分でも驚くほど滑らかに。
653名無しさん@ピンキー:04/07/28 22:49 ID:AozDB3vV
「君は汚れてなどいない。本当に汚れていたのなら、その涙は決して流れる事はないハズだ。

 その涙は君が純粋でいる証拠だよ。だからこそ、偽ってはならない」

 「ネス……あたしは純粋なんかじゃ……」

 「その涙は!」

 トリスの言葉を遮る形で、語気を強くして僕は語る。

 「過去を悔やみ、そして憤っている涙だ。そう思えるからこそ、君は純粋なんだ。トリス」

 僕はトリスを強く抱きしめた。

 今この瞬間だけは、僕は何も偽らない。全て心の思ったまま、命ずるままに行動することに決めたのだから。

 「痛いよ、ネス……でも、ありがとう……」

 ほとんど力ない腕で、僕を抱き返して来る。

 「今ならあたし、ネスの気持ちに応えられると思う。だからね、ネス」

 そう言うと彼女は、何の前触れもなく僕に口付けをしてきた。

 ただ、それがあまりに唐突なために何が行われているのか、理解に時間が出来なかった。

 やがて彼女はゆっくりと唇を離す。
654名無しさん@ピンキー:04/07/28 22:49 ID:AozDB3vV
「えへへ……ビックリした?」

 「突然だったからな」

 なんとなく彼女の言いなりになるのは癪に思えてしまい、今度は僕の方から口付けをする。

 僕が主導権を握っていると思うと、心に少しだけ余裕が出来た。

 柔らかなトリスの唇。かすかに甘い味がしたような気がする。

 やがて、僕の口の中に何かが入って来た。生暖かく、そして気持ち悪そうに思えて気持ちがいい。

 これは――彼女の舌か。

 そう理解した瞬間、今度は僕のほうから口を離してしまった。

 思わず自分の唇を押さえる。

 「ふふっ。ネスったら、女の子みたい」

 トリスはさも楽しそうに言う。そんなに僕が狼狽する姿が面白いのだろうか。

 僕の頭の中はもう何が起こっているのか理解に苦しむ状態だというのに。

 「でも、気持ちよかったでしょ?」

 「あ、ああ……」
655名無しさん@ピンキー:04/07/28 22:50 ID:AozDB3vV
思わず素直に肯定してしまう。トリスの姿がどことなく大人っぽい。

 姉がいればこんな感じなのだろうか?

 「どうしてかな? 昔は何にも感じなかったのに、今はネスを気持ち良くしてあげたい気持ちでいっぱい……」

 思わせぶりに呟くと、彼女は僕の腕を掴む。そして手の平を自分の胸に押し付ける。

 「ほらね、ネス。あたしの胸……こんなに激しく高鳴ってる……昔じゃ考えられなかった……」

 彼女の言うとおり、手の平を通して彼女の鼓動が伝わってくる。

 同時に彼女の胸の感触も感じられた。

 それほど大きさはなかったが、指からの感触はとても良かった。

 今まで味わった事のない感触に頭がさらに混乱する。

 「ネス?」

 「な、なんだトリス?」

 「もうあたし、手を離してるんだけど……」

 そう言われて初めて気付く。彼女が僕の腕を掴んでいないという事に。

 当然のごとく、慌てて手を離す。

 「そんなにあたしの胸、気持ち良かった?」
656名無しさん@ピンキー:04/07/28 22:50 ID:AozDB3vV
からかうようなその口調。僕はその言葉に素直に頷いてしまった。

 頬が赤くなっているのが自分でも分かる。

 「嬉しいな……じゃあ、ネスをもっと気持ち良くしてあげるね」

 トリスは僕をベッドに腰掛けさせると、もう一度キスをしてくる。

 今度は心構えがあったので、余裕を持って対応出来た。だが僕のその余裕は突然にして急激に崩れ去る。

 トリスは僕の股間に手を伸ばしてきたのだ。怪しげな指使いに体が思わず反応してしまう。

 「あっ。大きくなってるよ」

 「やめてくれトリス……恥ずかしい」

 少しだけ顔をにやけさせながら、いちいち説明をしてきた。

 完全にあしらわれている。普通の男女間の付き合いではおそらく逆なのだろうが。

 「ねえネス。座って座って」

 トリスに促がされるままに僕はベッドに腰掛ける。

 トリスは僕の前に座り、そしてズボンの前だけをはだけさせた。

 「何をするつもりだ!?」

 「いいからいいから」

 トリスは僕の分身を取り出し、そっと手で掴んだ。
657名無しさん@ピンキー:04/07/28 22:50 ID:AozDB3vV
幾度も戦いを経験したとは思えないほど柔らかな手で、ゆっくり上下させる。

 ゆるゆるとした緩やかな刺激が、僕の体を刺激する。

 「昔の事ちょっと思い出すな……」

 「嫌になったら、いつでも止めていいんだぞ」

 トリスの事を気遣い、僕はそう声をかける。

 過去を思い出して嫌な気分に陥っているトリスに無理強いは出来ない。

 「大丈夫。昔の嫌な気持ちよりも、ネスを気持ち良くしてあげたいって気持ちの方が強いんだから」

 僕の心配をよそに、トリスは意外に平然としていた。

 そして僕の分身を裏側の根元から先端に沿って舌で舐め上げる。思わず腰が引けてしまった。

 「ト、ト、ト、トリス?」

 完全に平静さを欠いた僕の態度に、トリスは悪戯っぽく笑う。

 「じっとしててね。気持ちよくなったらあたしに出してもいいから」

 根元を手で抑えると、今度は口を大きく開けて目一杯頬張った。少し苦しそうな表情を浮かべる。
658名無しさん@ピンキー:04/07/28 22:51 ID:AozDB3vV
トリスは口の中で舌を僕のものに押し付け、つろつろと最先端部素早く擦りたてて来る。

 さらに付け根部分を親指と人差し指とで挟まれ、小刻みに素早く擦られる。

 それを行いながら頬をへこませ、軽く吸い付いて来た。液体を啜る下品な音が聞こえてくる。

 だがそれすらも僕が興奮するのに一役買っているような気分になるから不思議だ。

 あっという間に限界点付近まで到達する。

 そのとき僕の中で、もっとこの快感を味わっていたいという欲望と、早く出してしまえという本能とが激突した。

 だがそれも一瞬の事。トリスの技術の前には僕の我慢など薄紙にも等しかった。

 「ああっ、くっ、うぁっ……!」

 押し殺した悲鳴を上げながら、僕はトリスの口の中に放出する。

 そのあまりの快感の前に思わず僕は思わず両目を瞑り、自然とトリスの頭を力強く掴んでいた。

659名無しさん@ピンキー:04/07/28 22:51 ID:AozDB3vV
快感の余韻が収まると、全力で運動したような心地よい疲れを感じ出す。

 トリスはというと、僕の精液を零す事のないように口を噤んで、咥えていた物を慎重に口から引き抜いた。

 しっかりと口を閉じると、ソムリエが行うように口の中で精液を転がしてからゆっくりと嚥下した。

 その行為の一部始終を見ていると、トリスが不意に顔を赤らめた。

 「あっ!! 昔ね、昔。飲めって注文が多かったから……その……癖みたいなものよ……」

 早口で捲し立てているそれは、誰がどう見ても照れ隠しのそれだ。

 先ほどまでのトリスの態度とのギャップに、僕は小さく笑ってしまった。

 「むぅ……笑わなくてもいいでしょ……」

 僕の笑みを目ざとく見つけたトリスは、口を尖らせ不機嫌な表情を浮かべた。だがすぐに機嫌を直し、僕に抱きついてくる。

 「今度はネスの番だよ。あたしを気持ちよくさせてね」

 「あ、ああ……」

 生返事を返すが、正直に言って具体的な知識は皆無に等しかった。

 「もう……じれったいなぁ……」

 どうしたものかと思いを巡らせていると、トリスが急に僕の手を掴んできた。

 そのまま僕の手を、再び服の上から自分の胸へと押し付ける。もう一度感じる柔らかな感触。
660名無しさん@ピンキー:04/07/28 22:52 ID:AozDB3vV
「今回だけはあたしが教えてあげるから、次からはちゃんとね」

 「わ、分かった……」

 「じゃあまず、あたしの胸を揉んで」

 僕は頷いて肯定の意を示と、すでに胸に触れている指を動かした。

 「あっ……」

 すぐにトリスからは甘く切なげな吐息が漏れてきた。

 普段の彼女からはほとんど感じる事の出来ない、女性の色香を今は十分過ぎるほどに感じる。

 僕はやさしく五指を動かして、トリスに刺激を与えていく。

 「うん……そう。ネス上手……」

 艶かしく体をくねらせながらトリスが呟く。その言葉に勢いがつき、指には次第に力が入っていった。

 動きも大胆になり、両手の五指を思いのままに動かしてトリスの胸の感触を存分に味わう。

 「ネスぅ……し、下の方もして……」

 本当に気持ちが良いらしく、一語一語切りながらトリスはねだってきた。

 「分かったよトリス。下だな」

 自分でも驚くほど冷静に声が出た。
661名無しさん@ピンキー:04/07/28 22:52 ID:AozDB3vV
片手は未だ胸に触れたままもう片方の手を服の内側に進入させ、下着の中にも進入して直接トリスの秘所に触れる。

 指で軽く撫で付けた程度だというのに、じっとりとした湿り気が絡みついてきた。

 「お願い……もっとして欲しいの……ネス……」

 両目を瞑り、さも気持ちよさげな表情をトリスは浮かべていた。

 僕はトリスの意思に応え、さらに指を激しく動かす。どうすればいいのかという疑問は完全に頭から飛び去っていた。

 秘所の周囲を撫で付けるように少しずつ少しずつ指を動かしていく。

 一回事に湿り気は増していき、同時にトリスの秘所が反応を見せてくる。

 「はあぁぁぁん……ネス……」

 耐え切れないという風に、僕を押し倒して口付けを再度してきた。

 このときばかりは僕も手を休め、トリスの唇を味わうことに全神経を注いだ。

 トリスは再び僕の口の中に舌を絡めてきたが、さすがに今回は余裕を持って対応できた。

 彼女を抱きしめながら、僕も舌で彼女の動きに応じる。彼女にとって見ればまだまだ稚拙かも知れないが。

 お互いにじっくりと味わい合ったところで口を離し、ふう、と一息つく。

 「ネス……あたしもう限界なの……」
662名無しさん@ピンキー:04/07/28 22:52 ID:AozDB3vV
色っぽいイントネーションで言葉を紡ぐと、ほとんど躊躇いすら見せずに服を脱ぎだした。

 一枚一枚手早く脱いでいく。これもきっと過去の経験からの癖なのだろうか。

 そう考えると、少しだけ心が痛んだ。だが彼女の次の言葉に、それは間違いであったと分かった。

 「もうネス……あたしだけじゃ恥ずかしいでしょ……」

 下着姿で顔を赤らめ、早口で話すトリスを見て、照れ隠しなのだと理解できた。

 トリスがこれ以上不機嫌にならないうちに、僕も衣服を一枚一枚脱いでいく。

 僕がすべての衣服を脱ぎ終えたときには、トリスはすっかり準備が出来ていた。

 生まれたままの姿でベッドの上に仰向けに寝て、軽く足を立てていた。

 我慢し切れなかったのか、自分の指を秘所に当てて少しだけ弄ってもいる。

 僕はトリスの下半身の方へ移動すると、限界まで大きくなっている自分の分身をトリスの秘所にあてがう。

 ヌルヌルとした感触が先端部から感じられる。

 「入れるぞ、トリス」

 「うん……お願いネス……」
663名無しさん@ピンキー:04/07/28 22:53 ID:AozDB3vV
小さな声で呟くと、きつく目を閉じて両手を祈るようにして胸元に当てる。

 僕は慎重に位置を確かめると、ゆっくりとトリスの中に埋没させていく。

 進入はすんなりと行き、あっという間に全部が飲み込まれてしまった。

 女性は処女膜というものがあり、それの抵抗を受けると聞いていたのだが……

 「ごめんね……ネス」

 「何がだ、トリス?」

 全部が入ったところでトリスが謝罪をしてきた。僕は意味がわからずに困惑してしまう。

 ただその辛そうな語感から、なにか並々ならないものがあるのではと推測できた。

 「本当なら、ネスに初めてをあげたかったんだけど……昔にもう、破られちゃったから……」

 涙声交じりに告白をするトリス。

 だが僕はおもわず呆れてしまう。トリスらしい心遣いといなくもないが。

 「前にも言ったが、そう思えるからこそ君は純粋なんだ。その心があれば、初めてかどうかは関係ないことだ」

 「……言ってる意味が良く分からないなぁ。もっと分かりやすく言ってよネス」

664名無しさん@ピンキー:04/07/28 22:53 ID:AozDB3vV
しばし思案顔をした後、悪戯っぽい笑みを浮かべるトリス。完全に分かっていてやっている。

 だが悪い気はしない。トリスに優しい言葉をかけてやりたい気分だった。

 いつもだったら、『君はバカか』と言っていたところだろう。

 「初めてじゃないくらいでは、僕の君への気持ちは変わらないということだ。トリス」

 その言葉を聞いた途端、トリスの顔が真っ赤に染まった。

 「どうしたんだ? 君が聞きたかったことだろう」

 「うん……ありがとう……」

 手持ち無沙汰のように指をせわしなく動かしながら呟くトリス。

 そんな彼女の様子を見ながら、僕はトリスの腰を抱えて中を掘り進め始めた。

 「あひゃあ!! ネ、ネスっ!!」

 トリスはすぐに反応して声を上げてきた。同時にトリスの中に変化が訪れる。

 それまでほとんど沈黙を守っていたのだが、僕の動きにあわせて内部も蠢いていく。

 これが過去の経験からの産物なのか、それともトリス本来のものなのかは分からない。

 ただひとつ言えるのは、たまらなく気持ちがいいということだけだ。

 僕の動きにあわせて内部が分身への絡まり方を変えていく。
665名無しさん@ピンキー:04/07/28 22:53 ID:AozDB3vV
摩擦感を楽しむように緩やかな動きをしているだけだというのに、猛烈な快感が襲い掛かってくる。

 その動きに触発され、僕も次第に動きを早めていく。それにも対応して、内部が絡みついてきた。

 あっという間に僕に限界が訪れる。

 「くぅ! トリス!! 僕はもう……」

 「あっ!! ネス!! まだ駄目……もうちょっと……」

 トリスの希望を聞いてやることは出来なかった。

 限界一歩手前だった僕は、何とかトリスの中から引き抜くとそのままお腹の上に射精する。

 一度出すたびに、気だるい疲労感が襲い掛かってくる。

 「はぁ……ネスってば、もうすこし頑張って欲しかったなぁ……」

 不機嫌な顔をしながら、名残惜しそうにお腹の上に乗っている僕の精液を指で掬い、そして舐める。

 それですら子猫がミルクを飲んでいるかのように愛らしく見えてしまうから不思議だ。

 「そうすればあたしもイケたのに……」

 「すまない……善処しよう……」

 本当に申し訳ない気持ちになり、素直に謝ってしまう。

666名無しさん@ピンキー:04/07/28 22:53 ID:AozDB3vV
「善処ってことは、また今度ってことだよね?」

 「あ、ああ……まあ……」

 「じゃあネス、またしようね」

 「そ……そうだな。そのうちにまた……」

 完全に虚を突かれた形だ。どことなく言葉もしどろもどろになってしまう。

 だが嫌ではない。召喚術の勉強をするときのような向上心が僕の中に生まれているのが分かる。

 「今度は、ちゃんとあたしを気持ちよくしてよね?」

 ああ、そうだな。また今度。

 彼女の言葉に、僕は心の中でそう答えた。
667裕 ◆WjbgqAVIxM :04/07/28 22:56 ID:AozDB3vV
リハビリがてらに書きました。
感想下さい。

次は何を書くか決まっていません。
リクエスト受け付けます。
リクエストが多いほど採用率は高くなります。
668名無しさん@ピンキー:04/07/28 23:48 ID:3n1zKKkO
地味にヘタレなネス茶が良い感じです!!
こういう文体は好きですね自分
669名無しさん@ピンキー:04/07/28 23:57 ID:e5KsMB74
これって確か・・
DingDongDongっていう小説サイトで見たような・・
・・作者さん?
670名無しさん@ピンキー:04/07/29 00:27 ID:bj8YS/3j
ttp://www.tomato.sakura.ne.jp/~ddd/ddd/novel/t01018.htm

これね。まんまコピペだし、偽者でしょ。
671名無しさん@ピンキー:04/07/29 00:38 ID:KBjy1+wd
ここは近親姦はおけですか?
672名無しさん@ピンキー:04/07/29 00:46 ID:mOOxez9M
>>639さんの温泉モノが変な騙りのせいで…明日に持ち越しですかort

>>671
苦手な人のために前もって注意書きさえしてくれれば大丈夫だと思う。
ちなみに誰と誰の?
673名無しさん@ピンキー:04/07/29 01:14 ID:KBjy1+wd
>672
イスラ×アズリアです。寸止めなのでエロ薄いかもしれんですが。
イスラがまだ幼かった頃、生家で金魚を飼っていたことがある。
部屋にこもりきりになりがちな息子の慰めになればと、母親が持ってきたのだ。イスラ自身はそんなに
好いてはいなかったが、私の方が気に入ってしまったので特に不平も言わずに置いていたようだ。
色とりどりの優雅な姿は、私達の目を楽しませた。
けれど。
何時からか、まだ小さなうちに死ぬものが増えてきて、
そのうち歪な姿のモノが増えてきて、

「どうして」
よく晴れた秋の日に、庭の片隅で私の手を握りしめながらイスラは呟いた。
「どうして、死んじゃったの?」
朝に見つけた金魚の遺骸を埋めていた侍女が答える。
「仕方ありませんよ。長く飼っていると、こういうこともよく起こるんです」
「仕方ない……」
「ええ。特に同じ水槽で飼っておいでになったでしょう。そうすると血の近いもの同士で
 こういう子を作ってしまうのですよ」
「……」
ぎゅ、と強くなる手の力。
「かぞくで、結婚すると、こうなっちゃうんだ」
侍女は頷いた。
弟はずっと私の手を握っていた。
私は、白く濁った眼の紅い魚を見ていた。


「姉さん」
乾いた空気を震わす呼びかけに、私は我に返った。
汗ばんだうなじに髪が絡んで鬱陶しいことこの上ない。灯りを落とした暗闇の中気配に目を凝らす。
のしかかる華奢な身体は、私と同じく素裸だ。汗でぬめる腹へと当たる彼の性器はとても熱い。
「またイっちゃったんだ」
からかうような口調に羞恥を覚え体温が上がる。それすら楽しいのだろう、どこか調子の外れた笑い声が
降ってきた。
「声、ちいさく……んっ」
唇を塞がれる。湿る息が当たる。乏しい乳房を押し潰すように体重が掛けられる。舌の裏と付け根を
貪られて注意の続きは消された。
ほんの一分足らずの間に私の口腔を犯し終え、満足そうに囁く。
「誰に聞かれるっていうの」
「……」
確かに、屋敷の広すぎる廊下と分厚い扉は、睦み事を立ち聞きするには不向きだ。
あるいは―――知っていて、誰も近づかないのだろうか。知っていて誰も止めようとしないのだろうか。
実の姉と弟の、忌まわしいまぐわいを。

ねえ、と甘えを装い命令される。
「姉さんばっかりずるいよ。今度は、姉さんが僕を気持好くさせてよ」
意味するところは分かっていた。
彼が身体の位置を替えるのに従い、少女めいた容姿には不釣合いにいきり立つものへと顔を寄せる。
鼻をつくにおいに、この子も『男』であったのだと実感した。
先端を軽く舐め、沿えた手でやわく逆撫でする。
不満げな気配。
言い訳が許されるなら、その、いわゆる心の準備が必要なのだ。
この躊躇いと怯えを押しやってしまうだけの時間は持たせて欲しい。
やや乱暴に髪が梳かれた。
彼はこういう時酷く我儘になる。まるで今まで抑えてきた苛立ちの全てをぶつけるかのようだと思う。
私にしか―――私しかこの子の欲求を聞けないのはきっと哀しいことなのだろう。
口にすれば否定されるだろうから黙っている。
沈黙したまま苦い体液を滲ませるソレへと舌を這わせた。
根元から裏筋に沿って味蕾をひとつ残らず圧しつけんばかりに涎を垂らし往復する。
鼓膜を叩く音に、甘い喘ぎが加わる。
きっとこんな表現を年頃の男子である彼は好まないであろうが、残念ながらこれ以外に彼を表す語彙は
私にはない。
一旦離れて頂点より口腔に含む。のみこむように、頭を下げる。
上顎と舌で挟んで擦ると体積を増した。
息苦しさから噛んでしまわないよう気をつけて、更に、奥へ。
呻き声。
頭が強く押さえつけられる。
息が詰まる。
溢れかえる精液にえづきかける。鼻腔に流れそうになって慌てて手を振り払い口を離した。
「全部飲んでって言ったのに」
「え、飲んだじゃな……っ」
口元を拭う指が無造作に唇をこじあけ侵入する。
「嘘つき」
体液をこびりつかせたままで歯茎をなぞり、舌を絡めるよう要求する。
「こぼしちゃ駄目じゃないか」
そのままに抱き寄せられて膝を割られる。
もう片方の手がじくじくと湿る秘所へと滑り込み、
粘つく水音を、立てて、
「……っ!」
逆らう術など持たない。ただ口内でうごめく他人の身体に歯を立てぬよう、息を詰めて意識を集中する。
そっと、肩に預けられる、頭。
さらさらとした黒髪が同色の私の髪と混じる。
「―――今度はちゃんと全部飲んでよ?」

時折、下らないことを考える。
夜毎痴態を重ねながら、私は一度たりとも完全な形で受け入れたことが無い。手で口で欲望を放たせても、
本来あるべき部位には、ただの一度も。
ここまで情欲に反応するようになっても未だ処女と呼ぶか否か。
そんな馬鹿々々しいこと。

私達をぎりぎりの線で引き止めているのはきっとあの日の記憶。
黄ばんだ腹を上向けぽかり浮かぶ、白く濁った眼の紅い魚。
歪んだ姿。
罪の発露。
血を同じくする者の交わりの末。

さあ、
私とあの子は何時まで忘れずにいられるだろう。
6786スレ715:04/07/29 01:42 ID:KBjy1+wd
純愛(?)ブームに便乗してイスラ挑戦してみましたが難しい。
鬼畜系キャラでえろ甘々書ける方尊敬します、マジで。
679名無しさん@ピンキー:04/07/29 02:01 ID:ZkUtdBXV
>>667
鬼畜マグナの話の続き読みたいけど…偽物なのか…?
680名無しさん@ピンキー:04/07/29 02:09 ID:SrkRc5VJ
偽者イラネ
本物は何処に?
681名無しさん@ピンキー:04/07/29 05:13 ID:Fm6YZqae
>>679
夏だしな
たまにこの手の厨はでる
682名無しさん@ピンキー:04/07/29 05:16 ID:maFF25rO
イスラ×アズリア、密かに好きなので堪能しました。
陵辱ものが多いカップルだけに(それも好きですが)、純愛系が
読めて嬉しかったです。GJ!
683名無しさん@ピンキー:04/07/29 06:03 ID:fpLRfenD
>>667
この偽者は保管庫に入れないで下さい
684名無しさん@ピンキー:04/07/29 06:26 ID:FhgCAjAD
イスラ×アズリア神キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
このCP(もとい姉弟)は大好物なのでじっくり
堪能させて頂きました!(´Д`*)ハァハァ…v
ゴッドジョブ!!!気が向きましたらまた
つ…続きをお願いしま(ry)
685名無しさん@ピンキー:04/07/29 12:51 ID:IOOfXcE2
>>667
ああ、偽者なのか
道理でこの人こんなヘタレだった?と疑問を持ってしまったわけだ
686名無しさん@ピンキー:04/07/29 13:28 ID:nG29HVQ6
>>685
ここにSS張った奴は偽者だけど作品自体は本物みたいだ>>670
作品としてはいいと思うけどその…本編の設定と明らかに違う部分が色々気になったと思った。
「ぅ……ん」
 アティの閉ざされた目蓋がゆっくりと開く。
 ――そこは薄暗い和室だった。
 確か、キュウマの様子を見に行ったカイルの帰りを待っていた時、突然目の
前にセイレーヌが現れて――。
(そこで私は眠ってしまって……って、あれ!?)
 視界の片隅に映りこんだのは、浴衣姿で胡座をかいたギャレオの姿。
 アティから少し離れた距離で、時折視線を投げかけては脱力気味に重い溜め息
を吐いている。
「ギャレオさん、どうしてここに貴方と私が……」
「何も聞くな。時が来れば解放してやる」
 彼の言葉で自身の状況を見てみれば、アティの体は分厚い布団にくるまれ
巻き寿司のように縛られているではないか。
 そして、ギャレオが常に付き添っているはずのアズリアの姿がここにはなかった。
 明らかに不自然極まりない状況下で、このまま解放してくれるまで大人しく
していられるほどアティも呑気ではない。
「……アズリアはどこにいるんですか?」
「それは……言えん」
 上官の――いや、アズリアの命令には絶対服従のギャレオの口を割るのは、
やはりそう簡単な事ではないようだ。
 昼間彼女が口にした言葉。
『覚悟していろ。貴様の『肉棒船長』の異名とも今日でおさらばだ』
 あれがカイルに対して何らかの行動を起こす予告だったのであれば、
今カイルに危険が及んでいる可能性も充分にありえるのだ。
「お願いします、アズリアは今どこに!?」
 アティが問い続けるも、ギャレオの口からその返答は一向に告げられる気配はない。
 目が覚めるまで、一体どれだけの時間が経っていたのだろう。
 早くしなければ、手遅れになるかもしれないのに。
「教えてくださいっギャレオさん!!カイルさんに何かあったら、私っ、私……あうっ!」
 自由の利かない体を無理に動かし、アティは顔を畳に強く打ち付ける。
苦痛に歪んだ顔を起こせば、その可憐な口元からは薄っすらと血が滲んでいた。
 ――何もできない悔しさと歯痒さ。
 同時に瞳から涙が溢れ出る。
「お、おいっ。動けないのに無理をするな」
 さすがに狼狽したギャレオが慌ててストラをかけるが、その行動を無意味と
するかのようにアティは激しくもがき続ける。
 彼女の様子にギャレオも唇を噛み、困惑した面持ちで目を伏せた。
「……心配するな。隊長は何もあいつを殺すおつもりではない。ただ少し……
半分あの世を見る程度の苦痛を味わわせてやる、と」
「そんな言い方されたら余計に心配しちゃうじゃないですか!!」
 ギャレオはどうやら何があってもアティを解放するつもりはないらしい。
 彼自身も心の中で葛藤があったのかもしれないが、やはりアズリアを裏切る
事は彼にとって不可能な行為なのだろう。
(仕方ないですよね……。なるべくなら、あんまりこういう事に『この力』は
使いたくなかったんですけど)
 苦い表情でアティは目を閉じる。そして小さく深呼吸。
 まさか。ギャレオは彼女の思惑を察し、慌ててサモナイト石を取り出した。
「で、出ろっセイレーヌ!スリープコールをっ……」
「――来て、シャルトス!!」
 アティの声とともに、まばゆい閃光が空間に弾ける。
 この力は、あの剣の。
 サモナイト石が指の間からこぼれ落ち、畳の上を転がっていく。
 同時にギャレオはシャルトスが放つ衝撃によろめき、情けなく尻餅をついてしまった。
「ごめんなさい、ギャレオさん。私、アズリアとカイルさんを探してきます!
……あ、あと、ミスミ様に破っちゃった布団のお詫びも……」
「ま、待て!おい!!」
 ボロボロにちぎれ飛んだ布団の綿が宙を舞う中、白銀の髪をなびかせてアティは走りだす。
 だがギャレオも彼女にみすみす逃げられるわけにはいかない。
 まして、隊長の邪魔立てをさせるなど。
 ギャレオは立ち上がると、逃げ際にアティが閉めたふすまを殴り倒し、慌てて
後を追い駆けていった。


「ふーっ……、ふーっ……」
「め、メチャクチャしやがるな、お前」
 室内が惨憺たる状況へと変わり果てていたのは、アティとギャレオがいた
部屋だけではなかった。
 額に汗を滲ませてもつれ合う、カイルとアズリア。
 その周辺は主にアズリアがやらかしたのであろう刀傷が畳、壁、ふすまと
所狭しに刻み付けられていた。
「観念して女になれ、肉棒船長。貴様がアティに手を出さなければ、あいつも
島での乱れた性生活から解放されるはずなんだ!」
「乱れた性生活って、お前、俺達の日常を何だと……」
「言い訳をするなぁっ!!」
 息を切らしながら、アズリアは渾身の力で刀を振る。
 ……しかし、その太刀筋は普段彼女が戦場で見せる鋭さとは比べものに
ならない代物であった。
 並みの兵士などが相手ならばまだしも、大海原で幾多の戦いを繰り広げてきた
カイルにとっては奇妙とさえ思えるほどに、彼女の剣には力を感じられない。
「くそっ!」
 よろめき、とっさに柄を持ち直すアズリア。
 だがその膝は震え、立つことすら精一杯のように見える。
「おい。もしかして、久々に飲みまくった酒が今になって頭に回ってきたんじゃ
ねぇのか?『酒は飲んでも飲まれるな』って言葉知らねぇのか、隊長サンよ」
「ば、馬鹿にするなっ!」
 苦笑するカイルに紅潮したアズリアが叫ぶ。
 ……酒が全身の行動力を鈍らせている。確かにそれは正しい。
 しかし、一番の理由は。
(さっきお前に散々下半身を弄ばれたせいで腰が抜けているなど、言えるわけがない……)
 おまけに愛液のせいで下着が張り付いて、気持ち悪い。
 乱れた浴衣はたるみ、太ももはほぼ露出されているといっていい状態だった。
 だがアズリアはそれすらも気に留めていない様子で、再び刀を振りかざす。
「っ!」
 その時。
 ぐらり、と揺れるアズリアの視界。
 緩んだ浴衣の帯が知らぬ間に畳へと達し、彼女の足は運悪くそれを踏みしめていた。
 アズリアは声を上げる間もなくバランスを崩し、そのまま前のめりに――。
「――っと!」
 刀が畳に突き立つと同時に、アズリアの顔がカイルの胸へと埋められた。
 素早くカイルは彼女の利き腕を捕らえ、その手に僅かな力を込める。
 アズリアの目元が苦痛に歪むも、彼女の口から悲鳴が漏れることはなかった。

「……勝負アリだな。一応、よ」


 浴衣を整え、アズリアとカイルは二人、沈黙の中向かい合う状態で正座をしていた。
「まったく、とんでもない事を考えてくれたモンだぜ。俺とアティを引き離す
為に、俺のモノを叩っ斬ってやろうとはな。しかも……あんな方法までして」
 そう言ってカイルは自身の手を見つめる。
 既に乾いてはいるが、その手には先ほどまで確かにアズリアを愛撫した痕跡がある。
 男を受け入れるどころか自慰行為の経験すらない彼女の秘部は、しっとりと
した柔らかさと共に指を強く締め付ける心地よい感触をカイルに残していた。
「…………」
 ふいに、視線を交えていた二人の頬が染まる。
 とっさにアズリアは俯くと、拳を緩く握り締めた。
「……勝てるかもしれないと思ったんだ」
 ぽつりとつぶやく。
「ああ、俺もしらふのお前と本気でやり合ってたら負けてたかもしれねぇ」
「違う」
 カイルの言葉に首を横に振って否定するアズリア。
 その声は先ほどとは打って変わって、あまりにも弱々しい。
 震える唇を噛み、彼女は再び口を開いた。
「私は……軍学校にいた時から、ずっとあいつを見つめていたんだ。馬鹿みたい
にお人好しで、危なっかしくて、苛立ちさえ覚えるアティが、何故か私の心を
捕らえて放さなかった。……自分でも不思議で仕方がなかったよ。どうして
そこまであいつの事が気になるんだ、とな」
 それがのちに恋という感情だという事に気づいたのは、それから半年後の事。
 その時自分は勉強や訓練のしすぎで頭がおかしくなったのかと思っていた。
 だが、アティを見つめている時の胸の高鳴り、頬に帯びる熱が彼女への想いを
確かに自身へ伝えようとしている。それはアズリアにとって否定しようのない
事実だった。
 自分でも今までまるで男っ気のない人生を歩んできたとは思っていたが、
まさか初恋の相手が自分と同じ『女』だなんて。
 上級軍人になる事だけを考える毎日。
 その間の生活で、友人と呼べる人間はさほど多くはなかった。
 そこで出会った一人の少女・アティ。
 優秀な存在として内心疎ましく思っていたアズリアに対して、あまりにも
無垢な笑顔で接しようとする彼女。
 将来の事だけを考えて生きていたアズリアの中で彼女の存在は小さな灯火と
なり、いつしか冷えきっていた心を温めてくれるかけがえのないものとなっていた。
「だが、女である私はあいつに愛してもらう事ができなかった。どれだけ
アティを理解しているつもりでも、私はあいつにとってはただの友人にしか
すぎなかったんだっ……」
「お前……」
 アズリアの手の甲にぽたりと落ちる、透明の雫。
 それが彼女の涙だという事くらいは、さすがのカイルも理解できる。
 それでも何と声をかけてやればいいのか分からず、困惑した表情でアズリアの
次の言葉を待つ事しかできなかった。
「アティが軍を辞めて……次に再開した時には、あいつの傍には既に一人の男が
いた。……悔しかったんだ。私があれほど恋焦がれていた奴を、他の人間に奪われた事が」
「いや、それは仕方ねぇだろ。大体お前は女だし」
「そうだ女だ!女で、しかも敵で、あいつを苦しめる立場の人間だ!それに
引き換えお前は男で、あいつの味方でっ……。私はお前に勝てる要素なんて、
何一つ持っていない。だからっ……!」
「俺のモノを……斬ろうとしたのか」
 ――直後、重い沈黙が空間を支配する。
 苦い面持ちで畳を見つめるアズリア。やがてその口元が自嘲気味に歪んだ。
「ああ……その通りだ。お前が男の証を失いさえすれば、アティはお前との
汚れた関係を断ち切る事ができると思ったんだよ」

「…………」

 んなムチャクチャな。
 呆然と目の前の彼女を見つめるカイル。その瞳には既に突っ込みを入れる
気力すら残っていない。
 お互いを引き離すなら、他にもっとやりようがあると思うのだが。
常識を逸脱した発想はまさに彼女らしいと、呆れながらもある意味感心せず
にはいられない。
 しばらくの間重く閉ざされていたカイルの口が、溜め息とともにゆっくりと開かれた。
「……ひとつ聞きてえんだがよ。お前はアティが、男のモノ目当てで俺と付き
合ってるとでも思ってるのか?」
「ば、馬鹿を言うなっ!!アティがそんなふしだらな女の訳がないだろう!!」
「それともう一つ。お前の物の言い方だと、まるでアティは俺が男の証を
失っちまったら、セックスのできない男に用はねぇとばかりに別れを切り出す
女だとでも言いた気に聞こえるぜ」
「なっ……」
 カイルの言葉に、アズリアの目線はうろたえるように畳へと逸らされる。
 アティがそんな薄情な人間のはずがない。
 それは数年間ともに過ごしてきた自分が、この島の誰よりも一番分かっていた事だ。
 そして彼女の一番の魅力は、他人を思いやるその優しさと、誠実さに溢れた
心だというのに。
 アティは自らの体を許すほど愛した男を、二度と交わる事ができなくなった
からといって突き放すような人間であるはずがない。
「あいつは馬鹿がつくほどのお人好しで、俺はあいつのそういうトコに惚れ
込んでる。お前だってそうじゃねえのか?……その考え方じゃあ、アティの
性格を丸ごと否定してるようなもんだぜ」
「否定、など……」
 アズリアはその先の言葉が出せないまま、口をつぐんでしまう。
 ――自分があまりにも愚かだと思えた。
 カイルをアティから引き離す事だけを考えていたあまり、アティ自身が
どれほど無垢な心根を持つ女性であるかなど、まったく考えていなかった。
(第一、仮に二人を引き離せたとしても……それでアティが傷つかないはずが
ないじゃないか)
 愛する人と別れて、それでもなおあの暖かい笑顔を浮かべていられるほど
アティは強くはない。
 ……この男でさえ分かっていた事を、より長い間彼女とともに過ごしていた
自分が気づけなかったなんて。
 いや、自分の事ばかりを考えて、周囲に目を向けないまま身勝手に突っ走り
続けていた結果がこういう事だったのか。
「……完敗だな。私の」
 伏し目がちにアズリアは苦笑する。
「アティの事はもう諦めるってワケか?」
 彼の言葉に、唇を緩く噛みしめた。
 アティの気持ちを汲む事ができなかった自分に、これからも彼女を想う資格
などあるのだろうか。
 何の未練も残さず、このまま想いを断ち切る事ができるのか。
「……あいつの事を諦める代わりに、ひとつ条件がある」
 ぽつりと漏らしたアズリアの声に、カイルは眉をひそめる。
 この女の事だ、きっと無理難題を押し付けようとするに決まっている。
 彼女のくぐもった声に幾ばくかの魂胆を感じ取り、カイルは再び口を開こうと
するアズリアに身構える。
 しばらくためらいを見せたのち――彼女の頬が仄かに朱を帯びた。
「……一度でいいからアティとキスがしたい。この際間接でも構わん。直接
あいつに頼むのは気が引けるからな」
「キス?それはともかく、間接ってのは――」

「お前の唇を通じて、アティと間接キスをしたいと言ってるんだ」

「…………」
 口から出た言葉は、やはり彼女らしく突飛な内容だった。
「ちょ、ちょっと待て!俺がお前にキスするって事か!?いくら何でも
それは――」
「勘違いするな。お前の唇を媒体として、私とアティが唇を重ねるんだ!」
(媒体って……おい)
 ぐい、と顔を近づけ、睨むかのような形相でアズリアはカイルを見据えている。
 ここで断れば間違いなく彼女は怒り出すだろうし、アティを諦めてくれるで
あろう機会も自ら放棄する事になる。
 ――やるしかないのか。
 カイルは手を伸ばし、その先にあるアズリアの肩を抱く。
 一瞬だけ強張った彼女の肩を掴むと――突然畳の上へと押し倒した。
「お、おいっ!?私は別に押し倒せとはっ……」
「キスする直前に強烈な反撃されちゃあ、堪らねえからな」
「うっ……」
 僅かに眉を歪めるアズリアの両腕を封じ、腰の上へまたがる。
 この状況になるとさすがに羞恥心が芽生えたのか、押さえつけられたその体は
身じろぎ、頬は紅潮している。
 ……本気で中断を願うようならやめるつもりでいたが、どうやら彼女に
その気はないらしい。
 アズリアはゴクリと喉を鳴らすと、やがて硬く目を閉じ、唇をカイルへと差し向けた。
(……こうやって大人しくしてれば、割と可愛い顔してるんだがなぁ。普段は
暴れ猿だからな……)
「貴様。今、何を考えたんだ」
「いや、何も」
 苦笑を浮かべ、カイルはゆっくりと顔を近づけていく。
 ……二人の吐息が混ざり合い、アズリアの鼓動は早鐘を打ち始めた。
 月明かりに照らされた男女の影が、静かに顔を重ねようと――

「ここですかカイルさん!?アズリア!?」

「ぶふぅっ!!!」
 勢いよくふすまが開かれると同時に、折り重なった二人の顔に互いの唾液が
噴射される。
 突然の訪問者――アティに一瞬気を抜くや否や、カイルの鳩尾は再びアズリア
による膝蹴りを食らわされていた。
「……あの……お二人とも。これは一体どういった状況で……?」
 犬猿の仲である二人がもつれ合っている光景。
 それは普段の彼らをよく知るアティからしてみれば、あまりにも異様な光景と
いえるだろう。
 彼女の背後では、ギャレオが口を開けたまま呆然と立ち尽くしている始末だ。
「ち、違うぞアティ!私は決してこの男と一夜の過ちを犯そうなどとは微塵も!!」
「そ、そそそうだぜ!誰がこんな凶暴女と!ちょっと取っ組み合いの喧嘩して
たら……その何だ、足がもつれて転んじまっただけだ!!」
 訝しげな面持ちのまま立ち尽くすアティを前に必死に取り繕う二人の姿は、
むしろ余計な怪しささえ感じられるのは言うまでもない。
 アズリアはとっさに足元に転がったままの刀を手に取ると、アティの横を
素早くすり抜ける。
 そのままギャレオの背後へと回り込み、彼の背後からひょこりと顔を覗かせた。
「交渉決裂だ、肉棒船長!私の条件が呑めなかった以上、さっきの約束を守る
ことはできん!」
「なっ……!おい、そんな自分勝手な!」
「それとアティ!貴様の持つ碧の賢帝・シャルトス、次こそ返してもらう!
――行くぞギャレオ!!」
「りょ、了解ですっ」
 ――――……。
 風のように走り去っていく軍人二人を無言で見送りながら、カイルは恐る恐る
目の前に立つアティに近づいていく。
 ……彼女の小柄で、愛らしい後ろ姿。
「……………………」
 それとは正反対の重い威圧感が、手を伸ばそうとするカイルをあと一歩の所で
踏み留めさせていた。


 結局――屋敷内を散々荒らした事もあり、ミスミに謝罪をしたのちアティ達は
海賊船へと戻ってきていた。
 温泉で日頃の疲れを癒すはずが、余計な疲労を背負って帰るはめになろうとは。
 景品であるおむつ一年分を道中引きずりながら、カイルの瞳はただ虚空を見つめていた。
 ……しかし、彼にとっては最悪だった今日という日も、ある二人にとっては
最高のものであったようだが。

「あっ……、あんまり……乱暴に動かさないでっ……」
「あら、ゴメンねソノラ……ちょっと夢中になっちゃってて」
 生まれたままの姿で、羞恥と快楽に頬を染める少女。
 無防備に開かれた体に男を教え、はしたない声を上げさせる事に時折罪悪感を
抱いてしまう事もあった。
 それでも、彼女の体を抱ける幸福感のほうがその感情をはるかに上回っている。
 ソノラの荒い呼吸を頬に受け、スカーレルは怒張した性器を膣内に深く突き沈めた。
 奥深く体内を貫かれる衝撃。彼女の口から小さな悲鳴が漏れると同時に――
「く……うっ」
 熱の篭った吐息とともに、スカーレルの体が快楽に震えた。
 恍惚とした彼の表情がソノラに向けられ、彼女の頬がみるみる紅潮していく。
 とっさに顔を伏せる初々しいソノラにスカーレルは込み上げる笑みを押さえ
きれず、息を吹き出した。
「こ、こういう時に笑わないでよ!」
「ふふふっ……悪かったわよ。でも、ソノラがあんまり可愛いから」
 そう言いながら、彼女の中からゆっくりと自身を引き抜いていく。
 体内で果てたからには彼の精液も零れ出るものだと思っていたが、そこには。
「三等の景品なんて、ハズレ同然だと思ってたけど……おむつ一年分よりずっと
いい物だったわねえ」
 愛液で濡れそぼった避妊具を慣れた手つきで性器から抜き取り、その口元を結ぶ。
 宴会の催し物でスカーレルが当てた景品は、さっそく当日から有効活用されていたらしい。
「やっぱりこういう事はきちんとしておいたほうが安全だものね」
「うん、でも……男の人ってさ、……こんなの付けないほうが、気持ちいいんじゃないの?」
 ソノラがつぶやいた言葉に、スカーレルは少し黙り込む。
 顎に手を当て、少し思考を巡らせたのちに苦笑を浮かべた。
「そりゃまあ、確かにそうだけど」
「だったら、あたしは別にそのままでも……」
「ストップ。……こういう時は相手を立てるものよ、ソノラ。大体、女の子の
カラダより自分の快楽優先しちゃうなんて、恋人として失格じゃない?」
「う……」
 彼にそんな事を言われてしまえば、ソノラもそれ以上は何も言えはしない。
 次第に熱くなる頬を押さえ、依然笑顔のスカーレルを見つめるしかなかった。
「……それにね」
 突然スカーレルは身を乗り出し、ソノラの耳元へと唇を寄せる。
「アタシ、ソノラのエッチな顔を見るだけでも充分感じちゃうんだから」
「……!!」
 直後、茹でダコの如く真っ赤に染まった少女の顔は、ふらりと青年の胸へ傾いていった。
 彼の腕に抱きとめられ、困惑気味に「それ、男のセリフじゃないよ」とつぶやくソノラ。
 それに対して「アタシ、オカマだもの」という呑気な答えが返ってきたのは
言うまでもなかった。

「――あの二人、随分楽しんでやがるな」
 ナップの室内で、耳を壁に貼り付けカイルは小さく舌打ちをする。
 苛立ちながら酒を呷る彼の隣りで、ヤードは黙々とお茶をすすっていた。
「あのさ……何であんたら、オレの部屋にいるわけ?」
 ベッドから半身を起こし、迷惑極まりないといった表情でナップがつぶやく。
「お前の先生が部屋に入れてくれねぇんだよ」
「私は絡む対象がいませんので、寂しくて何となく」
「…………」
 隣りの部屋からは歳の差カップルの甘ったるい会話。
 目の前には鬱陶しい大人の男が不満気な面持ちで二人居座っている。
 ――この島に来てから、少年はたびたび未知の体験と遭遇していた。
 沢山の人々との触れ合い。苦痛をともなう戦い。屋敷の中では知ることの
できなかった日常の楽しさ。
 そして……これほど不快を伴う空間で一夜を過ごすはめになる事も、彼に
とっては初めての経験だった。

(カイルさんが悪いんですからね。いくら条件だからって、アズリアとあんな事……)
 自室のベッドでうつ伏せになり、アティは憂鬱な面持ちで窓の外を眺めていた。
 彼がアズリアとそのような行為に及んだ理由をアティは知っていた。
 カイルを助けるタイミングを見計らおうと部屋の外で待っていたのだが、
まさか彼が本当にアズリアとキスをしようとするだなんて。
(アズリア……私の事を、好きだったんですか)
 仄かに頬が染まる。
 彼女が自分に対してそんな感情を抱いていたなど、知るよしもなかった。
 てっきりライバルとして敵視されているものだとばかり思っていたのに、
恋心を抱かれていたなんて。
 次に会う時は、一体どんな風に接すればいいのか。
 それを考えると、背中に覆い被さる疲労が一段と大きくなった気がした。
 それにしても――。
『あいつは馬鹿がつくほどのお人好しで、俺はあいつのそういうトコに惚れ込んでる』
 あの時カイルが言っていた言葉を思い出し、再び頬が染まる。
(馬鹿がつくほどの欠点を好きでいてくれるって、それ……直さないほうが
いいんでしょうか?)


 ――薄暗い深夜の森の中、小さな焚き火が乾いた音を立てて燃え上がっていた。
 傍に座り込んでいたのは、顔の半分を刺青で覆った一人の軍人。
 苛立ちながら時折くしゃくしゃと緑の髪を掻き乱している。
「……やあ、ビジュ。夜遅くまでご苦労だね。見張り番かい?」
 鬱蒼とした木々の間から姿を見せたのは、その男とは正反対の優男といった
印象を受ける少年だった。
「イスラか。……計画は順調なんだろうな」
「勿論だよ。集落の人達もすっかり僕を信用して――」
「そっちじゃねえ」
 彼の言葉に、イスラの表情からすっと笑みが消える。
 帝国軍の同胞達には極秘の計画。イスラはそれを、ある組織と通じる事で
秘密裏に進めていた。
 そして、計画に便乗して自身の本来の目的を達する事で利益が及ぶ人物は、
自分一人。
 その影で大勢の人間が犠牲になるであろう事は承知の上であった。
(姉さんにだって、きっと危険が及ぶ)
 当然の事だった。
 しかし、その可能性をもってもかえられない望みを少年は胸に秘めていた。
 自分の成そうとしている事が、どれほど卑怯で身勝手な行為だとしても、
自身を蝕むこの苦痛から救われるのなら悪魔にでも魂を売り渡せる覚悟があった。
 だから、それまでは一人の弟として、アズリアの手助けをしたい。
「計画の事なら大丈夫だよ。それにしても……姉さん、まだ帰ってきてないん
だね。今日はラトリクスの人達も風雷の郷に行ったし、そこで何かトラブルでも
あったのかな」
「あいつらの帰りが遅いのはいつもの事だぜ。ったく」
 そう言ってビジュが舌打ち交じりに目線を先に向けた時。
「――すまない。遅くなった」
 顔に多少の疲労を見せながら、アズリアとギャレオが遠方から姿を見せていた。
 とっさにイスラが駆け寄るが、アズリアは疲れた顔に笑顔を浮かべて首を振る。
 「お前ももう休みなさい」、その言葉とともにイスラの頭を撫でると、静かに
テントの中へと入っていってしまった。
「姉さん……随分疲れてるみたいだったね。ちゃんと食事はとってるのかな」
「あー、隊長殿はその辺心配ねぇ。飯は人一倍食ってるからな」
 不安げな眼差しでテントを見つめるイスラ。
 そんな彼を眺めながら、ビジュは視界の片隅に何か白い物が落ちている事に
気づいた。
「隊長殿、何か落としたみたいだぜ。……ハンカチか?」
 拾い上げ、ふいにそれを両手で広げてみる。
 ――瞬間、二人の目は大きく見開かれていた。
「ビジュ。こ、これは……」
 地面に落ちていた白い布は、大きなフリルがあしらわれた純白のパンティーであった。
 夜目の中でも眩しいほどの無垢な白さを携えた下着に、二人の喉は無意識に上下する。
「た、隊長殿の下着か……?」
「ね、ねねね姉さんって、意外と少女趣味だったんだね。こんな、可愛いフリッ、
フリルッ……!!」
 思わずビジュから下着をぶん取り、イスラは左右に伸ばした下着を満天の夜空に掲げる。
 ……しかしこの下着、何かがおかしい。
 訝しげに眉をひそめたビジュは、身を乗り出してイスラが握りしめるそれを凝視した。
 ……下着の正面が、なぜか割れている。これは……。
「ブ リ ー フ……じゃねぇのか」
「!!」
 ビジュの悲痛な一言に、至福に満ちたイスラの顔が絶望へと塗り替えられた。
 まさか、そんな馬鹿なことが。――しかし、よく見てみれば確かに形状は
男性用の下着のそれと相違ない。
 それなら、なぜ彼女はこんな物を。
「そういや隊長殿……胸もねぇし女っ気もねぇよな。もしかして」
「ビ、ビジュ!何を疑ってるんだ!?確かに姉さんはちょっと男勝りな所もあるけどっ」
「よく考えてみろ。普通の女がこんなレース付きの『ブリーフ』なんてはくと思うか?」
「っ……」
 イスラは言葉を失い、ただ手の平に収まった純白の下着を見つめ続けていた。
 確かに姉と一緒に風呂に入った事はないし、その体を見た事なんて当然ない。
 でもまさか、そんな。
 ビジュに視線を向ければ、彼は目が合った瞬間その瞳に動揺の色を浮かべ、
小さな吐息を漏らす。
 何か慰めの言葉でもかけるべきか。そう悩んだかのように見え――結局彼は
静かに口を閉ざした。
「や、やめろ……。そんな目で僕を見るな。そんな哀れみの目で僕を見るなああアアアァァ!!!」

 よもやその下着が見ず知らずのエロ天使の物だとは誰が想像しただろう。
 イスラの絶望に満ちた悲鳴が夜空に響いたその翌日――血眼になりながら
森の中で何かを探し回るアズリアの姿を見かけたとか見かけなかったとか。

 おわり

昔のものを今さら無理矢理終わらすもんじゃないですね…スマソ。
次の機会があれば、いつも通りのカイアティかスカーレルカプかオルツェリあたりの
無難な話でも投下させてください。
703名無しさん@ピンキー:04/07/29 20:52 ID:LLrc4uS6
乙!不覚にもアズリアにジーンときてしまったw
スカソノまで紛れていて(*´Д`)ハァハァカイアティも(*´Д`)ハァハァ
4スレ815さんの文章好きだなぁ。また次も楽しみにしてます!
704名無しさん@ピンキー:04/07/29 20:56 ID:RVnlfHXJ
神光臨!!なんというか愛情込めて言うけど
 ア ズ リ ア 必 死 だ な (藁)萌え。
笑わせてもらいますタ。次はスカーレルキボンorz

そろそろ夏コミだけど夏本いっぱいあるといいな…
705宇宙帝王:04/07/30 00:58 ID:x0SriD3t
はははははははは♪アハハハあはははハはははははは!!!!
あーーーーっはっはっはっはっはははははハハははは!!!!!!!
706陥落の誓約者 −前編−:04/07/30 01:47 ID:EyvtdVIR
真っ暗な闇の中、俺は何度目かの寝返りを打った。時間は、もう夜中をとっくに過ぎているだろう。
普段は心地良いはずのベッドのスプリングが、今はいつまでたっても不快に感じられる。
それでもここは、この街の数少ない宿泊施設なのだ。
さすがにあの狭い家に大人数は泊まれないからな。まあ、文句など言っていられない。
俺はカーテンすら閉めていない窓に目をやる。
月も雲に殆ど隠れてしまい、室内の光源は僅かに漏れてくる月明かりだけ。
月の位置から判断するに、もうじき真夜中といったところだろうか?
本来ならばアメルたちを抱いている時間なのだが、珍しいことに今日に限っては一人の夜だ。
頭の中に『眠ろう』『抱こう』という意思はあるにも関わらず、もっと奥底の部分――本能的なもの――がそれを押しとどめる。
もしこの予感が外れたら……
そんな不安に駆られ始めるが、すぐにそれは無用な心配だったと分かる。
ギシギシと、安宿の廊下の軋む音が聞こえてくる。明らかに足音を殺そうとしている歩き方だ。
誰かがトイレに起きて来た、という可能性は全くない。俺の部屋は一番奥にあり、トイレは一番手前にある。
もし誰かがトイレに行こうと思っているのなら、音は小さくなるはずだ。次第に大きくなる足音からそれが読み取れる。
だが何より違うのはその歩き方。訓練されていない人間が必死で足音を押し殺そうとしている。
そんな歩き方だった。
足音は俺の部屋の前で止まり、続いてノブがゆっくりと捻たことが音でわかる。
ちなみに、部屋に鍵をかけてはいない。鍵などかけたところで無意味だから。
敵なら叩き伏せる自信は十分にあるし、知り合いなら鍵をかける必要もない。
ドアの開いた音が聞こえ、空気が一瞬大きく震える。
それは、あっさりとドアが開いたことに対する狼狽の気配だった。狙いではなかったが意表はつけたようだ。
すぐに聞こえる靴が擦れるような音。どうやら相手はいつまでも驚いているほど間抜けではなかった。
そして素早く、俺の眠るベッドの傍まで気配が近寄ってきた。真っ暗な闇の中、わずかに漏れていた月明かりを受けて、
反射する細長い光が目に入った。短刀だろう。光に鈍りはないから、毒はないようだ。
そのまま振り下ろされるのかと思いきや、威嚇のようにゆっくりと刃が俺に向かって来る。
707陥落の誓約者 −前編−:04/07/30 01:48 ID:EyvtdVIR
刃が傍まで十分に近づいて来るのを待ってから、素早く手を伸ばしてその腕を掴み取る。
そのまま一気に腕を引き込み、ベッドの上にうつ伏せになるように押し倒した。
俺は勢いを利用して一気に起き上がると、同時に腕の関節を決めて抵抗の意思を奪う。
力の入らなくなった手から、細長い刃を持った短刀が取り落とされた。
すぐにそれを拾い上げ、片手で関節を決めながら、刃を相手の喉近くに押し当てる。
その頃には雲も流れ、完全に顔を出した月光によって、相手の姿は誰の目にも明らかになっていた。
「何か用かな、カシス?」
俺は旧知の知り合いにあったように親しみを込めた口ぶりで尋ねた。


サイジェントの街。
聖王国の西の果てにある城塞都市であり、旧王国との国境に接している。
織物工業が盛んな都市であり、都市内部には大規模な紡績工場が立ち並んでいる。
そのため排水や煙による環境破壊が深刻な問題となっていた。付近の森林からの緑の減少や、
アルク河の水質汚濁。特に下流の水域は深刻で、農業用地としては使えなくなっているらしい。
織物製品や発掘される化石燃料を輸出して、食糧を輸入することでバランスを取っている。
また、税金の締め付けが厳しく、市民たちの生活はお世辞にも裕福とはいえない。
特産品となっているキルカの布地も、高額なために一般人には購入することが出来ない。
一見華やかそうに見えるが、その実は貧富の差の激しい都市。
少なくともゼラムやファナンの近くに住んでいれば、普通の人間は縁のない場所だ。
ここに訪れたのは二回目。
一度目は誓約者の力を借りに来て、図らずも魔王退治をしてしまった。大した相手では無かったが。
そして二度目の今回。
手負いの黒騎士ルヴァイドの迎えを兼ねた滞在――というのは名目に過ぎない。
その実は誓約者アヤを俺の物にするため。
今日は到着した初日ということもあり休息を取っていたのだが、そんな折にこのありさまと言うわけだ。


708陥落の誓約者 −前編−:04/07/30 01:49 ID:EyvtdVIR
しばらく待ったが、カシスから返事は返ってこなかった。
「もう一度聞くよ。一体何の目的でこんな真似を?」
迷子に事情を聞くような優しい口調で再度カシスに質問を投げかける。
同時に偽善者の俺を出して、相手の警戒心を薄れさせるようにしておく事も忘れない。
先ほどと同じような沈黙が続いたが、今度はやがて返事が聞こえてきた。
「……忠告よ、必要以上にアヤには近寄らないで。あなたからは危険な匂いがするの」
「そんな理由で!? 確信もないのに?」
驚いたような呆れたような口調で呟く。
もちろんこんなものは演技に過ぎず、内心では良い勘をしているものだと感心していた。
モナティ達から話を聞いて以来、是が非でも俺の物にしたいと思っていたのだ。
無論のことながら段取りは既に整えてあった。
相談と言う名目で、明日アヤたちと出会う予定となっていたのだが、それを危惧してのカシスの行動というわけだ。
だが用心のためにそんな考えはおくびにも出さずにいたというのに、よく感じ取れたもんだ。
さて、この状況はどうしたものか……害を持って利と成したいところだが……
少し考えてから、俺は首筋に当てていたナイフを静かに引き離し、カシスを開放してやる。
そしてベッドに腰掛けると、カシスにも座るように促す。
「どういうこと……?」
座りながらも、カシスは訝しげに尋ねてきた。手の平を返したような俺の態度を計りかねているようだ。
「誤解があるみたいだったからさ」
一つ溜息をついてから、真面目な表情で俺は語る。
「考えすぎ。アヤを危険な目に合わせたくないっていう、その気持ちは分からなくないけど」
「だから忠告だって言ってるでしょ」
俺の態度や言葉に多少は考えを改めたのか、カシスの態度は幾らか軟化していた。
「……そりゃあ、アヤは美人だし、性格だって良いから心配するだろうね」
人当たりの良い笑顔のまま、今度はおどけたような態度を取る。
目的はカシスの警戒を解くことだ。
カシスにとってアヤは大事な仲間。ならばこう言われて悪い気はしないだろう。
「ま、まあね……」
カシスは照れたような嫉妬しているような複雑な態度で呟く。ほぼ俺の読み通りだ。
709陥落の誓約者 −前編−:04/07/30 01:49 ID:EyvtdVIR
唯一つ、嫉妬しているような態度が気になる。
「でもそれだけの美人がいると、比べられて大変じゃないかな?」
「……そうかもね」
遅い返答。
ほとんど当てずっぽうだというのに、カシスは予想以上に面白い反応を見せてくれた。
これは使える。俺の勘がそう告げている。
「俺も似たようなものだったから……兄弟子のネスといつも比べられてたから……」
たっぷりと悲壮感を漂わせながら言葉を紡ぎ、同時に顔を伏せておく。
カシスは無言のまま、気の毒そうな表情を浮かべていた。
俺の演技にすっかりと騙されているようだ。頼んでもいないのに、自分に体験と重ねているのかもしれない。
「――なんで突然、そんな事をあたしに?」
「そ、それは……」
わざと言葉を詰まらせ、間を置いておく。
「……好きなんだ。カシス」
「えっ!?」
唐突な俺の告白に、カシスが明らかに動揺する。あまりの出来事に頭がついていっていないらしい。
「一目惚れってやつかな……最初に出会ったときから……好きになったんだ」
「ちょ!?」
俺は一気にカシスを抱きしめる。
「ちょっと待って!?」
事態はこのまま簡単に運ぶと思っていたが、さすがにそこまで都合よくは行かなかったらしい。
カシスは声を荒げながら俺の体を突き飛ばした。俺はその勢いに逆らわず、盛大に転がる。
「ご、ごめんなさい……」
「いや……俺が悪いんだし……」
体を起こしながら、本当にすまなさそうな表情になるように心がける。
突然襲い掛かった俺の方に非があるというのに、カシスは俺に目を合わせることが出来ない。
そんなカシスに、言葉でさらに追い討ちをかける。
「でも覚えておいてほしい。俺のこの気持ちは本当だから……」
お前が思っているほど純粋な想いじゃあないがな。心の中で嘲笑する。
だがカシスにとってみれば、純粋な想いを無下にしてしまったという罪悪感に囚われているだろう。
710陥落の誓約者 −前編−:04/07/30 01:50 ID:EyvtdVIR
これで攻守が交代したわけだが……はてさて、どう出てくるかな?
帰るだろうか? それとも俺を受け入れるか?
俺は無言で言葉を待つ。
やがて、カシスの口から紡がれた言葉は――
「信じていいの……?」
俺を受け入れる言葉だった。
そしてそれを聞いた途端、抑えがたい笑みが湧き上がってくる。
何しろ、無防備にも自ら罠に飛び込んできたのだ。これが笑わずにいられるだろうか。
「信じてほしい。俺を」
だが実際に笑うわけにはいかない。俺は内心の想いなど全て押し隠して真剣な表情を作る。
しかし、俺もよくこんな歯の浮くような言葉を臆面もなく言えたもんだ。
感心しながらカシスの顎にそっと手を添えると、まるで模範的な恋人同士のように口付けを迫った。
カシスはそれに応じるように瞳を伏せ、じっと俺を待った。こちらも教科書通りといったところか。
俺はカシスにそっとキスをする。
このまま押し倒し、無理矢理犯してしまいたいという感情を心の隅へと押し込みながら。
唇を触れ合わせながら、こちらも優しい手つきでカシスの胸に触れる。
「んっ」
カシスは体を強張らせて拒絶の意思を見せるが、俺は許さなかった。
衣服の上から微細な刺激を与えて、カシスの官能をゆっくりと引きずり出していく。
いつもながらこの感触にはまるで飽きが来ない。触れる女ごとに違う手触りが感じられるのだ。
衣服の上から柔らかな刺激を与えつつ、その感触を楽しむ。
まだ解れていないようだが、それはそれで楽しめる。この硬さを取るというのもまた一興というものだ。
やがて、優しい愛撫にすっかりと酔ってしまったのか、カシスの抵抗は次第に無くなった。
俺に抱きつき、首に手を回して身を任せている。
頃合と見た俺は、顎を抑えていた手を離してカシスの股の間に差し込む。
カシスの内腿に指が触れた途端、驚いたかのように一瞬身体が大きく震え、唇も離した。
俺は恋人の顔を崩さないようにして、カシスの言葉を待つ。
決して自分から強制したり、仄めかしたりはしない。これ以上は自分自身が決めたのだという意識を植え付けさせるために。
「大丈夫だから……続けて……」
カシスの口から漏れた言葉に、俺は再度笑い出したくなる。
711陥落の誓約者 −前編−:04/07/30 01:51 ID:EyvtdVIR
蜘蛛の巣にかかった獲物は、自らもがく事で自身の存在を蜘蛛に教えるというが、今のカシスはまさにそれだ。
自らの意思で深みに嵌まっていく。逃れられない深みに。
「ああ」
俺はカシスの言葉に――心の内などは全く表には出さず――頷いた。
そしてカシスを引き寄せると、再度股の部分に指を這わせる。
「んんっ……」
恥ずかしがりながら控えめに声を出すという、特有の反応が返ってきた。
それが何よりもカシスのことを雄弁に語る。経験が皆無に近いということを。
俺は潜り込ませた指には出来るだけ力を加えず、秘裂の部分を下着の上から優しく摩擦させる。
「ひゃっ!」
不意の刺激に、カシスは小さな悲鳴を上げながら俺に強く抱きついてきた。丁度膝立ちになった状態だ。
ならば、と俺はカシスのショーツを片手でずり下ろす。
「あっ……」
何か抗議をさせる暇すら与えず、今度は秘部に直接指を擦りつける。
小さな円を描くようにして刺激を与えていくと、やがて指先に慣れた感覚がやってきた。
粘り気を帯びた愛液が俺の指に絡みだす。
「濡れてきたよ、カシス」
「ん、くぅ……言わないでよぉ……」
耳元で小さく囁いてやるだけで、カシスは顔を真っ赤にしながらも必死で堪えている。
どうやら完全に『恋人同士の甘い一夜』というやつに酔いしれているようだ。
だが実際には完全に弄ばれているだけだと知ったら、どんな顔をするだろうな。
まあ、それを見るのは明日のお楽しみに取っておこう。
続けて俺は、指先を少しだけカシスの内側へと進入させた。
「ゆ、指がぁ……」
甘ったるい声が上がる。そして指に感じる強い力。
おそらくカシス自身は意識していないのだろうが、堪えているせいで下半身は猛烈な力で指を咥え込んでいた。
これは本番が楽しみだな。我慢しきれずに口の端に笑みを作ってしまう。
だが幸いな事にカシスは俺の指を精一杯感じたいのだろう、瞳を閉じていた。
これは都合が良い。
押さえ切れない笑みを口元全てに浮かび上がらせながら、指を鉤型に曲げる。
712陥落の誓約者 −前編−:04/07/30 01:52 ID:EyvtdVIR
そして弱い力で、カシスを発情させるようにゆっくりとゆっくりと責めたてていく。
「はぁっ、やぅ、もう、んんっ!」
カシスの声が一段と高くなった。
俺に回された手には力が入り、爪を立てているのが肌で分かる。そして漂う汗の匂い。限界が近い証拠だ。
――もういいだろう。
そう確認すると俺はカシスへの責め手を止める。
「ふえぇ? ど、うして……?」
不満そうなカシスに対し、目を合わせないようにして俺は照れたようにして呟く。
「やっぱり、こういうのって自然じゃないっていうか……一度しかない出来事なんだし、もっとちゃんとした形にしたいから」
「マグナ……?」
「だから、今度きちんと出会ったときに続きをしてもらえるかな?」
「う、うん……」
まだ納得していないようだが、一応了承はしたようだ。
カシスは乱れた衣服を整えるとそっとベッドの上から降りる。
「本当にゴメン」
駄目押しとばかりに、俺はもう一度謝罪の言葉を述べる。
「じゃあ……また明日」
「おやすみ」
ぎこちなく言葉を交わすと、カシスは部屋を出て行った。
足音が完全に聞こえなくなるまで待ってから、俺は邪悪な笑みを浮かべる。
馬鹿な女だ。そう思い、笑わずにはいられなかった。
あそこで止める男なんているわけがない。どんな男であろうとも、そこまで雰囲気を重視したりはしない。
目の前に獲物がいればそれをたっぷりと味わう。それが男の本能だ。
それすらも分からず、俺の手の上で遊ばれているだけだとも知らずにいるのだから。
おそらくカシスの心の中では今、不完全燃焼に対する不満感でいっぱいになっているだろう。
『イかせて欲しい』
この言葉が心の中を覆い尽くしているはずだ。そしてそれを口に出来ない苛立ちも募っているはず。
あの女は、この後何回くらい自慰をするのだろうか。そして俺に犯された時には、どんな表情を浮かべるのだろうか。
カシスは俺に信頼と愛情、そして情けを抱いたはず。それを明日、目の前で無残に叩き壊してやれるのだ。
考えただけで笑いが止まらなくなる。
俺はそっと瞳を閉じた。どうやら明日は、想像以上に楽しめそうだ。
713陥落の誓約者 −前編−:04/07/30 01:53 ID:EyvtdVIR

ぬるま湯に浸かっているような、曖昧だが心地よい感覚が俺の全身を支配している。
だが、いつまでも続くと思われたその曖昧な感覚は突如失せた。
ハッキリとした確かな感覚は俺の心を僅かながら安心させる。地に足がつくような安堵感を促す感覚。
その感覚を体中に広げながら、俺はゆっくりと意識を覚醒させていく。
「おはようございます」
目を開けるとそこにアメルがいた。俺の首へ両手を回し、添い寝するようにして俺の上に寝そべっている。
すぐ近くにあるアメルの顔は、たった一日ぶりだというのにまるで何ヶ月も間が空いたように魅力的に見えた。
思わず寝起きながらキスをしてやる。
「んっ……はぁ。うれしいです……」
流石に朝から濃厚な口付けはしない。幾許か触れる程度の軽い口付けだ。
だがそれだけでもアメルにとっては大きな喜びとなった。
「夕べは悪かったな。寂しい夜を過ごさせて」
アメルの髪を軽く梳きながら、謝罪の言葉を投げかけてやる。
「いえ、そんな……」
真剣に頬を赤らめるアメル。
「でも……突然どうなさったんですか?」
俺の僅かな態度をアメルは確実に見抜いたようだ。不思議な表情を俺に見せる。
「なに、大したことじゃない。夕べ面白いことがあっただけだ」
そうしてアメルに昨晩に起きた出来事を教えてやった。
カシスをからかい、心の中に俺への想いを植え付けてやったということを。
ただ、ベッドの中にアメルを引き入れて実際にアメルを弄びながら行ったのだが。
「まあ、そう言うことがあったわけだ」
俺は指先に絡みついたアメルの愛液を舌で舐め取りながら説明を終える。
すぐ横にはアメルが荒い呼吸を繰り返している。
繰り返すが、実際にアメルに行ってやったのだ。カシスのように寸止めも忠実に再現してやった。
夕べのことも考えればかなり辛いだろう。
「ところで、カイナは?」
俺はベッドから起き上がると、身支度を整え始める。その間、着替えをしながらアメルに尋ねた。
714陥落の誓約者 −前編−:04/07/30 01:54 ID:EyvtdVIR
「もう、起きています……普段通りに……元気ですよ」
瞳に情欲の炎を灯しながら途切れ途切れにアメルが答える。
やはり最後まで終わらなかったことが相当不満らしいな。
抱いてやってもいいのだが、あまり時間をかけるわけにもいかない。
最低でも用意が整うまでは。
「そうか。ならいい」
だが俺はそんな事など歯牙にもかけず、言葉を聞いて頷く。今日はカイナにも存分に働いてもらうのだから。
「さて、じゃあ朝食でも喰うか。今日は大変な一日になるからな」
部屋を出る俺の後を、緩慢な動作でアメルがついて来た。


「おはようございます。マグナさん」
「すみません。呼びつけたりしてしまって……」
丁寧に頭を垂れてきたアヤに対して、俺も丁寧な態度で応対する。
ちょうど昼間を過ぎたほどの時間。昼と呼ぶにはやや遅く、小休止を挟むにはかなり早い、そんな時間帯。
予定通りアヤは俺の元へと訪れた。
人が良く、俺に対してある程度の信頼を抱いているアヤは、おそらく何の疑いも抱かずにここに来たのだろう。
予定通りという言葉が俺の脳裏を掠める。けれども油断してはならない。慢心は失敗を生むのだから。
ここからが本番だと自分に言い聞かせながら、再度気を引き締める。
アヤの背後にはカシスの姿もあった。
カシスは笑顔のまま、俺に対して腰辺りで小さく手を振ってきた。
夕べの出来事は気にしていない。だから今日は最後までお願い。そう言っているように俺には見えた。
秘密の恋人同士とでも考えているのだろうか。馬鹿馬鹿しい。
どうやら二人の態度から考えるに、カシスは昨日のことは誰にも伝えてはいないらしい。
まあ、伝えるとなればおのずと夕べの出来事も白日の下に晒されることになる。
あまり人に話したくはないというのも、女心というヤツなのかもしれないな。
「ところで、ご自分の魔力について悩んでいるとお聞きしたんですが……?」
「ああ。じつはそうなんだ」
アヤの問いかけに、俺は予め用意しておいた答えを語る。
715陥落の誓約者 −前編−:04/07/30 01:55 ID:EyvtdVIR
無論こんなものは嘘。実際はアヤを呼び出すための口実に過ぎない。
だが、魔力の話題を選んだのはきちんとした理由がある。
自らが未知の力を突如入手したという不安や驚きといった感情は、アヤには良く分かるはずだ。
だからこそ、警戒なく親身になって接してくるだろうと踏んでいた。
予想通りアヤは心配そうな表情を浮かべて俺に話し掛けてきた。
俺は悩める青年の態度を崩さずに、自らの描き出した偽りの不安を語る。
相手が海千山千の役者や詐欺師などならともかく、まだまだ小娘のようなものだ。
俺の腹芸によって、夕べ騙したカシスはもとよりアヤもすっかり引き込まれていた。
「やはり、何か特別な要因があるのでしょうか……?」
俺の語りが終わると、カイナが呟いた。エルゴの守護者だから、という名目で彼女もここに同席させている。
それに、女性が多いほうが警戒も緩むだろう。
「そうですね。もし原因がマグナさん自身にあるのなら、私はお役に立てないかもしれません」
アヤが申し訳なさそうに目を伏せた。もう少し時間稼ぎが必要かと思っていると、
「あの……お茶です」
アメルがおずおずとティーカップをトレイに乗せて持ってきた。
そして四つのカップをテーブルの上に置いてゆく。中身は紅茶だ。
立ち上る湯気に乗って漂う芳醇な香りが鼻腔をくすぐる。
「すみません。無理難題を言ってしまって」
俺は謝罪の言葉とともに茶を一口啜る。
沸騰したての湯を避けてあるらしく、飲みやすい温度となっていた。
他にも細かに手間暇かけて作ってあるところに、アメルの心遣いが感じられる。
俺に続いてカイナも一口。
「そんな。私の方こそ」
アヤも出された紅茶を口に含む。そしてカシスが最後に口に含んだ。
「あら……美味しいですね、これ」
意外な味のおかげで、アヤに笑顔が浮かぶ。カシスも軽く感嘆の息を吐いている。
「ごめんなさい。話の腰を……」
折ってしまって――アヤの口はそう最後まで言葉を発することが出来なかった。
今まで持っていたカップを取り落とし、自分の体に起こった変化が信じられないように目を見開いている。
カシスも同じような状態に陥っていた。必死で足掻こうとするが、自分ではどうすることも出来ない。
716陥落の誓約者 −前編−:04/07/30 01:55 ID:EyvtdVIR
「これ……は……?」
アヤは最後まで明確な言葉として紡ぐことはできなかった。
そしてそのまま両方の瞳がゆっくりと閉じられる。
カシスの方はアヤよりも早く眠りに陥っていた。意外に寝顔は可愛らしい。
「ごくろうさん。よくやったな、アメル」
効果が完全に発揮したことを確認してから、俺は満足の表情とともにアメルにねぎらいの言葉をかけてやった。
それだけでアメルの顔は、絵の具でも溶かし込んだかのように真っ赤に染まる。
アヤたちがやってくるすこし前に、アメルに薬を渡し、飲み物に混ぜろと指示を出しておいた。
アメルはその仕事を完全に果たしたというわけだ。
「あの……それでこれから何を……?」
不安そうな表情を浮かべるカイナだが、聡明なカイナのことだ。既に理解しているだろう。
俺は丁寧に編まれた縄を投げ渡してやる。
受け取ったカイナは一瞬不思議そうな顔をするが、すぐに俺の意図を理解したらしく行動に移った。
俺も縄を手に持ち、それをアヤに絡めていく。
着衣を乱れさせる程度に脱がせ、身動きを取れないように強く縛り上げる。
ただグルグル巻きにするだけという、拘束のみが目的の、単純だが面白みに欠ける縛り方。
どうせならばもっと淫靡な縛り方をしたいものだが、途中で目覚められたりするのは厄介なので今回は我慢しておく。
そして最後の仕上げとばかりに、目隠しを施す。
カシスの方も同様に縛り上げられたことを確認すると、続いて持ち物を確認する。
調べてみると、サモナイト石が2つほどあった。他にはハンカチなどの小物だけだ。
それらを取り上げ、二人をそれぞれのベッドの上に転がすことでようやく一段落つく。
「さて、これであとは目覚めるのを待つだけだ」
これで目覚めても抵抗らしい抵抗はほとんど出来ない。
そしてこれから行うことは、眼前の二人の目覚めを待って宴を開けば良いハズだが――
「だが、目覚めるまである程度時間があるからな……」
その言葉に俺はたっぷりと含みを持たせた。予想通り、二人は即座に反応をした。
俺は薄笑いを浮かべながら悠然と椅子に腰掛ける。
「夕べの分も含めて、たっぷりと可愛がってやるよ」
その言葉に、二人とも嬉々として俺に抱きついてきた。
717陥落の誓約者 −前編−:04/07/30 01:56 ID:EyvtdVIR
カイナは俺の腿の上に跨ると、首筋に舌を這わせつつ時折キスを交わしてくる。
服越しだというのに強く秘部を擦りつけてくるその様子は、落ち着いたカイナにしては珍しく余裕がない。
俺への奉仕と自分の気持ちとの狭間で心が揺れ動いているようで、夕べの心境が窺い知れる。
そしてアメルはというと、俺の足下に跪いてズボンの中から肉棒を引っ張り出した。
一瞬恋焦がれた少女のような表情を見せた後、まだ十分な硬度すら持っていないそれをいとおしそうに口に含む。
唾液をふんだんに使いながら舌でゆっくりと味わうようにするその動きは、淫靡という言葉そのままだ。
俺は片腕でカイナを強く抱きしめながら唇に激しく吸い付き、もう片方の手をアメルの頭に添えてやる。
このままもう暫く楽しむとするか。
「ん……んんっ……」
そう思っていると、不意に声が上がった。声の出所は……確認するまでもない。
意外に早かったな。
そんな場違いな感想を抱きながら俺は椅子から立ち上がる。乱れた衣服を正しながら。
「あっ……」
「んんっ……」
二人とも途中で放り出された形になり残念そうな声を出すが、俺を引き止めるような真似は一切しない。
俺はゆっくりと声の出所であるアヤたちのところへ近づいた。
だが目覚めていたのはアヤだけであり、未だカシスは夢の世界にいたままだ。
そのアヤでさえ、まだ夢と現の区別がはっきりとついていないような印象を受ける。
口を薄く開いた状態で、確認するように首を少し動かしていた。
俺はアヤの覚醒を手伝ってやるために、喉元を猫を愛でるような指使いで撫でてやった。
「きゃ!」
突然の刺激に、当然ながらアヤは小さく悲鳴を上げる。だがこれで目が覚めたはずだ。
そして予想の結果を知らせたのは、アヤの口から漏れてきた言葉だった。
「え……夜?」
「夜じゃないさ。視界を閉ざされているだけだ」
軽く吐息を吹きかけながら、アヤの耳元で囁く。
息をかけた瞬間、おぞましい物に触れたかのようにアヤは身を竦ませた。
「……私をどうするつもりですか?」
だが態度とは裏腹に、意外と気丈そうにアヤは言い放つ。
718陥落の誓約者 −前編−:04/07/30 01:57 ID:EyvtdVIR
「断わっておくが、お前だけじゃないぞ。お前“ら”だ」
「……っ」
撫でるような力加減でアヤの太腿に触れる。それだけでアヤからは声にならない声が上がる。
「それに、どうされるかの予想くらいはついているだろ?」
腿に触れていた手を次第に動かし、アヤの股に向けてじっくりと動かしていく。
「い、いやっ!!」
この状況に耐えかねたのか、アヤは必死で身体を動かして逃げ出そうとする。
だが上半身はしっかりと拘束されている上に視界まで閉ざされているのだ。
駄々を捏ねる子供のようなアヤを、俺は仰向けになるよう押さえつける。
「分かった分かった。お前の気持ちはよく分かったから、そんなにねだるなよ」
「ねだってなんかいません! ふざけないでください!」
嘲笑を交えるようにして言った俺の言葉に、アヤは本気で言い返してきた。
「ふざけてたら、こんな事は出来ないな」
俺はスカートの中に手を突っ込むと、下着を一気に引き下ろす。
そして閉じようとする脚を手で遮りながらアヤの秘部をしっかりと観察する。
「へえ……随分と綺麗だな」
「……いやぁぁ……見ないでください」
アヤの悲痛な叫びが、逆に俺の被虐心を増大させる。
肌と同じ白の膨らみに、深くしっかりと刻まれたスリット。当然はみ出しなど一切ない。
だが、何よりも俺の興味をそそらせることがあった。
「それに全く毛がない。見てくださいと言わんばかりだな」
語感に嘲りを込めてやる。
すると俺のこの言葉に、今まで沈黙を守っていたアメルたちが反応した。
「見せていただいてもいいですか?」
「ああ、いいぞ」
俺が許可を出すと、二人とも見やすいだろう位置に動き始めた。
俺もアヤの背後へと回り、強引に大きく脚を開かせる。こうすれば誰にとっても見やすい格好だ。
「うわぁ……本当に……」
「丸見えなんですね、アヤさんのって」
「ま、まさか二人とも……」
719陥落の誓約者 −前編−:04/07/30 01:57 ID:EyvtdVIR
聞こえてきた声に、アヤは絶望的な気配を発した。
「そうか、紹介が遅れたな。二人とも、アヤに挨拶でもしておけ」
目隠しを取ってやる。
ようやく開かれた視界に飛び込んできたのは、一体どんな映像だったのだろうか。
――少なくとも、アヤにとって希望を抱けるようなものではないだろう。
自分がどれだけ淫らな格好をしているのかの再確認と、アメルたちの淫蕩な表情なのだから。
「アメルさん……カイナ……」
「あんまり抵抗しない方がいいですよ、アヤさん」
「そうですよ。素直にしていれば、御主人様はとっても気持ちよくしてくださいますから」
「まあ、そう言うことだ。諦めるんだな」
うなだれるアヤを尻目に再度目隠しをすると、秘裂を撫で上げる。
そのせいで脚は開放されたが、すぐにアメルたちが押さえつけるので心配はない。
「やっ! 止めてください!」
「そう嫌がるなよ、自慰の経験くらいあるだろ」
言いながら指を少しずつ動かしていく。既に指先は、朝露程度には湿り気を帯びていた。
「あ……ありません、そんなこと!」
「ふぅん。じゃあ、完全に処女ってわけだ」
俺は指先をアヤの中に埋没させる。
「うっ……」
うめき声を上げるアヤを意に介さず、俺は指でじっくりとアヤの内部を弄んだ。
入り口付近を軽く撫で回しながら、指で抽送するように出し入れする。
「やだ……中に入って……いやぁ……」
「流れ出した蜜が指に絡み付いてきてるぞ、それもたっぷりとな」
アヤの耳元で、俺は親切にも実況してやる。
するとアヤの内側からは、途端に堰が切れたように蜜を流し始めた。
目隠しをされているために、アヤの感覚は普段よりも異質で鋭敏になっているのだ。
未知への恐怖と好奇心が、更なる快楽をアヤの身体に与える。
言葉責めですらも、普段の何倍も効果が高くなる。
「こいつは凄いな……内側から次々に溢れ出てきてるぞ」
俺の言葉を受けて、アヤの内壁が俺の指をきつく締め付けてきた。
720陥落の誓約者 −前編−:04/07/30 01:58 ID:EyvtdVIR
指先から脳へと伝わる感覚に俺は狂喜する。この女の具合に。
「気持ち良いか?」
耳元で囁く。アヤは何も言わずに、深く呼吸をするだけだ。
だがそれは俺にとってなにより如実な返事。
「じゃあ、もっと気持ち良くしてやるよ」
「い、いりませ……ああぁっ!」
アヤの言葉は最後まで紡がれることなく嬌声に掻き消された。
その声は偽りではない。心の底から流れ出る真実の声。
「どうした?」
俺はアヤに意地悪く問い詰める。
アヤは何も答えずに、ただ先ほどよりもさらに深い呼吸を繰り返すだけだ。
俺はもう一度、さっきと同じ事をしてやる。
「ふわああぁぁっ!!」
「おっと」
折れるのではないかと思わせるほどアヤが身体を仰け反らせた。俺が支えてやらねばならないほどに。
俺は空いた手でアヤの背中を抑えてやる。だがもう片方の手を休ませはしない。
アヤの膣内に存在する少し窪んだ部分を先ほどのように指で引っ掻く。
「だめぇ、ダメです……指、もう許してください……ああっ!!」
アヤが身体を激しく揺さぶった。腰をガクガクと震わせ、髪を舞わせ首を振り乱す。
もう自分では体勢を維持できないかのように、アヤは俺に身体を預けてきた。
俺は胸板で受け止めると同時に、アヤの内部に本気で指を這わせる。
指の腹に感じるザラザラとした感触の部分。
その中に存在する、最もアヤに快楽を与える部分を扱くようになぞってやる。
今までのように軽く刺激を加えるやり方ではない。重点的に責めてやり、その間に指の動きを休めることもしない。
いや、むしろ愛液の後押しを受けて加速しているとさえ言えるのだ。
「お願いです……もう、指……やめて!」
激しい俺の責めにアヤは必死で懇願する。
全身からはじっとりと汗を流し、口の端からはゆっくりと涎が垂れ出していた。
「一つ良い事を教えてやろうか?」
アヤに身体を密着させたまま、耳元で再度囁く。
721陥落の誓約者 −前編−:04/07/30 01:58 ID:EyvtdVIR
「俺はまだ片手しか使ってないんだ。これが何を意味するのか、分かるよな?」
言いながらアヤの腰を抑えている手で、自由だということをアピールするために脇腹の辺りを軽く叩いてやる。
「いやぁっ! やだやだぁっ!!」
「安心しろ、そこまではしないからよ……まだな」
さながらアヤは泣き喚く子供のようだった。快楽に流されまいと必死で耐えているかのように。
果たして『まだ』の意味まで理解できたのだろうか。
まあ、理解できなくても構わない。
俺は手首を使いながら指の出し入れをもう少し速め、首筋を舌で責める。
「もう……もう許してください! もうダメぇ!!」
アヤが叫ぶほんの少し前から内部には変化が訪れていた。それが俺に限界の兆しを知らせる。
「壊れるなよ、アヤ」
冷淡にそう述べると、しっかりと充血していた陰核を親指で押し込む。
「あああっ!!」
アヤの腰が跳ね上がった。そのまま腕の中から逃れるように身体を暴れさせる。
俺はがっちりとアヤを押さえつけるが、それを上回るかのような力を込めてきた。
「お願いだから、もう許してください! 離して!! っくううぅぅっ!!」
叫びながら前の穴から粘性の強い体液を飛ばしだした。
濁った液体は放物線を描き、食い入るように見つめていたアメルたちに飛び掛かる。
「ああっ……わたし、漏らしちゃったの……?」
呟きながら愕然とした脱力感を漂わせた。
暴れた勢いがあまりに強かったからか目隠しがズレて視界が開けている。
まどろんだような瞳で宙を見据え、瞼が重そうだ。
それにしても――可愛らしい勘違いだ。まあ、知らなければ仕方がないだろう。
「それは潮吹きっていうんだ。漏らしたのとは違う」
「潮吹き……?」
心ここにあらずといった様子で、アヤは今まで未知であった単語の復唱をする。
「それに気持ちよかっただろ?」
答えは返ってこなかったが、別に構わない。どこまで耐えられるかも見物だからな。
722陥落の誓約者 −前編−:04/07/30 01:59 ID:EyvtdVIR
「アヤ……?」
薄笑いを浮かべながらもう一度アヤに手を伸ばそうとしたとき、カシスの声が届く。
それは僅かな時間存在した沈黙の際に発せられた声であり、不必要に大きく響いた声だった。
目をやれば、アヤと同じく拘束され視界も塞がれている状態だったが、身体は確かに起き上がっている。
俺はカシスの目隠しをそっと外してやると、笑顔を向けた。
「よう、カシス」
「なに……コレ……?」
果たしてカシスの目には、どう映ったのだろうか。
アヤは惚けた表情のまま愕然としており、アメルたちは何もせずにただ見ているのみ。
室内には独特の雰囲気と匂いが、所狭しと立ち込めている。
そして俺は悠然とした態度で隣にいる。
「ウソ……でしょ……?」
ようやく絞り出されただろうカシスの声は震えていた。




   続
723:04/07/30 02:11 ID:EyvtdVIR
OK連絡来たのでお借りさせてもらいました。
続きは後日ということで
724名無しさん@ピンキー:04/07/30 02:37 ID:kWyjB6fc
すげええ鬼畜マグナ!お疲れでした!
725名無しさん@ピンキー:04/07/30 06:33 ID:qNIOyM7v
潮吹きって尿道から出る透明のオシッコなんじゃないでしょうか
726名無しさん@ピンキー:04/07/30 07:09 ID:ua9Sokfb
>温泉の人
スカソノキターーーーーー!(AA略)
グッジョブでした!
オルツェリにこっそり期待しときます
727名無しさん@ピンキー:04/07/30 14:13 ID:zE5OFc4Q
>>裕様
goodjob!!
潮吹きイイですな

カシスタソにもしてあげてください(*´Д`)ハァハァ
728名無しさん@ピンキー:04/07/30 20:53 ID:T+o2jM3A
3が出てもうすぐ一年がたつのに、ここの勢いは凄いな。
まあ前までは静かだったし、最近の職人さんの投下ラッシュが凄いのかもしれんが。
729名無しさん@ピンキー:04/07/30 22:32 ID:3DbVJa+2
前々スレ(12スレ目)は容量が限界になる前に1000行きそうな感じだったし
前スレに至っては即死_| ̄|○だったのにここ最近の勢いは…イイ!
730裕 ◆WjbgqAVIxM :04/07/30 22:52 ID:FUbA0zrX
偽者の裕様は何がしたいのですか?
731裕 ◆WjbgqAVIxM :04/07/30 22:55 ID:FUbA0zrX
(・・・ここは・・?)
『ようやく目覚めたか、カシスよ・・・。』
「父上!」
気が付くとそこは無色の派閥の隠れアジトであった。遡ること数時間前、
カシスは黒装束の集団に拉致され、今カシスの目の前には無色の派閥の統率者
である父オルドレイク・セルボルトの姿があった。
「この汚れた世界を破壊し新たなる理想郷を想像するという我らの
崇高な目的を忘れカシス、貴様は何をしておるのだ。
「父上。世界を壊すなんて間違っています。どうか考え直してください」
「ええい黙れ。そのような戯言を抜かすとは貴様とはもう父と子ではない。
このワシ自らの手で制裁を与えてくれるわ。
途端、オルドレイクの合図とともに屈強な男たちが現れカシスを押さえつける。
両手を後ろでに拘束され両足を大きく開いた形となる。
完全に拘束されたカシスの目前にオルドレイクはせまり衣服を破り捨て、
たちまちカシスのまだ男を知らぬ肉が露出される。
「魔王の生贄にもなれぬ、出来そこないめが。
貴様に相応しい地位をあたえてやろうではないか。
凶悪の形相を浮かべるオルドレイク。今まさに制裁が行われようとしていた。
732裕 ◆WjbgqAVIxM :04/07/30 22:56 ID:FUbA0zrX
「ひぃぃぃぃぃぃぃ。」
「何を恐れる。このワシのイチモツをこれから貴様にくれてやろう。
お前はこれから肉奴隷として我ら派閥に奉仕するのだ。
眼前に迫るオルドレイクの巨根の恐怖。醜悪なる凶器が
娘を貫かんと欲し隆起する。
どす黒い欲望の塊がカシスの花弁にあてがわれる。
「止めてください父上・・そんな・・けだものぉぉぉぉ、いやぁぁぁぁ、
やめてぇぇぇ!!」
ジワリジワリ迫りくる恐怖に勝てずたまらず絶叫する。
オルドレイクの豪剣は下の口に触れ合うとそこでひとまず動きを止める。

「いきなり前からというのも面白くはないな。」

すると男たちに指示しカシスを四つんばいにさせ菊門に己が愚息をあてがい
一気に差し込む。
「いぎぃっ、痛ぁァァァァ ぎぃぃぃぃぃぃ。」
初めての肛虐の激痛に声が上がる。根元まで挿入された凶器はカシスの
尻肉を掻き分け腸をかき回し苦痛を与える。締まる肛門に快感を覚えた
オルドレイクは腰を強く動かし圧迫を繰り返す。
733裕 ◆WjbgqAVIxM :04/07/30 22:57 ID:FUbA0zrX
どうだ、これが同朋を裏切った報いだ。しかと受けよ。
既に白紙寸前の脳にそう囁く声が聞こえた。
肉が裂けるかの苦痛の連続に意識も絶え絶えになる。
熱を帯びた塊が自分の腸を暴れまわる感覚。
暴れまわる凶獣は一気に炎を吐き出した。
「熱っうぁぁぁぁぁぁぁ、ぐぁぁぁぁぁぁ!!」
腸を逆流する精液。勢いよく射出されたそれはカシスの中を
駆け巡るり胃まで到達するかのような錯覚を与えた。
射精をし終え珍宝を引き抜く。ドロリとした白濁液が肛門から溢れ出す。
「ふむ、なかなかよい具合ではないか。よき肉奴隷の素養があいそうだわい。」
激痛と肛虐のショックですすり泣くカシスを見下ろしオルドレイクは呟く。
次に男たちに指図しカシスの身体を持ち上げさせその下にモノをあてがう。
「まずは前菜といったところか。次はこちらの穴をいただかせてもうとするか。」
734裕 ◆WjbgqAVIxM :04/07/30 22:58 ID:FUbA0zrX
じわりじわりとカシスの体を下げさせ重力によって貫かんとする。
切先が触れ合うと後は引力の法則に従いずぶずぶ深く刺さっていく。
「ん・・あ・・あぁぁぁぁぁぁ・・・いやぁぁぁやめっ!
あぐっ・・うぐあぁぁぁぁぁぁ。
男を知らぬ未熟なその蕾を一気に引き裂くかのような所業。
処女膜を突き破り子宮の入り口まで刺さる。
カシスのあげる悲鳴はオルドレイクの嗜虐心を刺激しより過酷な陵辱へと
彼女を誘う。破瓜の血を潤滑液として滑りをよくさせ繰り返し挿入を楽しむ。
「どうだ、貫かれる気分は。コレが貴様の犯した愚行の報いだ。しかと受けい。」
735名無しさん@ピンキー:04/07/30 22:58 ID:LoLB9LB7
いや、やっぱり有り得ないと分かっていても華奢な女の子が大口径の武骨な銃操るっていう
シチュエーションに激しくもえてしまうわけですよ。日本刀でも可。
736裕 ◆WjbgqAVIxM :04/07/30 22:58 ID:FUbA0zrX
「いたぁ・・やめぇてぇぇぇ・・おねが・・い・・」
カシスの哀願も虚しく行為は止まらない。
娘の秘肉を味わう楽しみに浸るオルドレイク。
射精感に襲われたまらずうめく。
「むぐっ・・・これは・・・きついな。よかろう。膣内で射精してやる。
お前の母親同様にワシの子を孕むが良い。
「そんなの・・嫌ぁぁぁぁ・・。ひぎぃぃぃぃぃ。あっ・・・・・・」
射精は二度に分けられて行われた。
一度目にドクンと射出された精液を押し上げる形で二発目が発射される。
先ほどの肛門内の射精以上の量の液汁が子宮を汚し尽くす。
737裕 ◆WjbgqAVIxM :04/07/30 22:59 ID:FUbA0zrX
(・・・ごめん・・・トウヤ・・・君にあげられなかった・・。)
途絶え行く意識の中で最愛の男の名を胸中でつぶやくカシス。
犯され汚されたことに彼に対する裏切り、罪悪感を覚える。
なおも繰り返されるピストン運動と吐き出される悪魔の種。
絶望感に包まれ彼女の意識は崩壊した。
「気を失ったか・・・。だがコレで終わりではないぞカシスよ・・・。
まだまだ制裁ははじまったばかりなのだ。
738名無しさん@ピンキー:04/07/30 23:00 ID:QMOfNDue
おいおい、また転載かよ…。
アク禁にされたいのか?
しかもこれ、前にこのスレでやってたやつ…。
739裕 ◆WjbgqAVIxM :04/07/30 23:01 ID:FUbA0zrX
今日はここまでです。
DDDには投下していないのが私が本物の証拠です。

偽者の裕様はSS上手なんですからコテハンを名乗られる事をお勧めします。
740名無しさん@ピンキー:04/07/30 23:01 ID:QMOfNDue
ってか鬼畜野郎氏のだよな?
741名無しさん@ピンキー:04/07/30 23:04 ID:LoLB9LB7
>735は誤爆ですすみません_| ̄|○
742名無しさん@ピンキー:04/07/30 23:05 ID:VZJhi5zL
2ちゃんに投下されたものを投下するって…アホすぎ。
てかどこのSSを転載しても大抵の人にはバレバレだと思うぞ。
743名無しさん@ピンキー:04/07/30 23:44 ID:LSYy9UBx
>>723
二年ぶりくらいの続きかしらん。GJ!アヤエロー。後編(カシス責め?)も楽しみです。
>>739
なんだか知らんが勘弁してくれ…
744名無しさん@ピンキー:04/07/30 23:46 ID:9xYjc1pD
こういうのがいるから例え本物が出てきても信じられないんでしょうね〜
745鬼畜野郎 ◆inEm7wtNVQ :04/07/30 23:52 ID:tQKHSDWW
変な偽者にコピペされた…OTL
しかも二年も前に書いた今となっては黒歴史を…
予防にトリップでもつけとくかな…
746名無しさん@ピンキー:04/07/30 23:57 ID:zE5OFc4Q
>>739
おまえが言いたいのは「俺の名前は裕だ」ってことだろ?
HNはパクリでもなくて前から使ってるやつだってことだろ?
両方偽者でも本物でもないんだろ?

わかったわかった
だからもう消えてくれ
お前のは い ら な い 

>投下していないのが私が本物の証拠です
もう文章でヘタレさがわかるな



騒ぎスマソ、739がどうしても許せなかったんだ orz
マッタリドゾー↓
747名無しさん@ピンキー:04/07/31 00:15 ID:d588B8Ir
>>731  の小説。
明らかに、鬼畜野郎様の小説ですね。
某HPで張り出されているのも見ましたし。それ以前にこの板に貼られましたし。
>>706  の小説。
文の構成。そういうのを見ると、やはりこれは本物の続編だと思います。
というか、鬼畜野郎様の小説と、今張り出されていた裕様の小説。
点の使い方が違いますね。

鬼畜野郎様の場合・・・
裕様の場合…………

まぁ、騙りはほっとくのが一番ですね。
748名無しさん@ピンキー:04/07/31 00:37 ID:PjiFLjW1
突然ですが軍医アティの小ネタ失礼。


「……痛っ」
早朝の野営地で、突然アズリアは顔をしかめ手で左目のあたりを押さえた。
隣で一緒に体操をしていたアティが「どうしました?」と声をかけてくる。
「いや、何でもない。目にゴミが入っただけだ」
「あ、私取りましょうか」
ん、と頷いて手をどける。アティの顔が、ずれた視界でゆらゆらしている。その先には弟や副官や
刺青の問題児の姿が見えた。
学生時代、アティに半ば無理矢理読まされていた―――実際には嫌々だったのは最初だけで、
二巻目からは口では興味ない風を装いながらも結構楽しみにしていたのだが―――少女小説の
シチュエーションを思い出す。
主人公はクラスメイトの男子に目のゴミを取ってもらうのだが、それを見た恋人にキスをしていたと
誤解されてしまうのだ。
(……まあ女同士で誤解も何もありはしないか)
自分の想像力に胸の内でこっそり苦笑

『―――っ?!!』

一瞬。自らの身に起こったことが理解できなかった。
「あー取れました。砂ですね」
のほほんとした声。
衝撃に返事なぞふっとんでいる。
目の前の親友はぺろりと出した舌の先から砂らしきものをすくいとってみせた。アズリアの目に
入っていたやつだ。アティが先程取ったものだ。
749名無しさん@ピンキー:04/07/31 00:38 ID:PjiFLjW1
舌で。
舐めて。
「あ、アアアアティさん姉さんに何てうらやまじゃなくて何するのさ?!」
イスラが物凄い勢いで詰め寄っている。
「ごみ取りですよ」
「舐めたじゃないか!」
「別に普通でしょう。私の母親もよくしてましたし……」
「何処の未開地の風習だよ?!」
「―――って故郷を馬鹿にしましたね! 鶏も絞めたことのない都会っ子のくせにー!」
軍医と諜報員の言い争いは徐々にヒートアップする。
隊長と副官はまだ固まっている。
刺青野郎はこれ幸いと二度寝に向かった。

現在召喚獣だらけの島にてサバイバル中の帝国軍の一日は、まあ大体こんな感じで始まったり
始まらなかったりする。


眼球舐めプレイというものが存在すると聞いて非常に萌えたのですが自分では使えませんでした。
どなたかのネタになることを祈ってレス消費。ごめんなさい。
750名無しさん@ピンキー:04/07/31 00:52 ID:ybiD295A
>>723
裕さんGJ!
そう言えば次はサイジェントが舞台だと言ってましたね。
続き楽しみにしてます。
ところで、もしDDDが更新を続けていたら「ESTRUS」という作品が
公開されていたと思われるのですが、どういった内容だったのでしょうか?
それもここに投下するんですか?
751名無しさん@ピンキー:04/07/31 00:55 ID:LBYu0zUC
>>750
あんまりあーだこーだ訊くのもどうかと。
本人に任せましょ
752名無しさん@ピンキー:04/07/31 01:34 ID:ybiD295A
>>751
ですね。
すみません、ちょっと舞い上がっていたみたいです。
753名無しさん@ピンキー:04/07/31 05:46 ID:lKW14MQJ
ふと思ったんだがクラフトソード物語の話題ってここでしてもいいのか?
それとも誰もエロ萌えしてる人いない?
754名無しさん@ピンキー:04/07/31 05:48 ID:nr6h4FG/
昔プラティSSもあったよ。
新作にはトリスたちも出るし、問題ないんでないかな。
755名無しさん@ピンキー:04/07/31 08:57 ID:tTJ/A0c6
クラフトのSSって3つくらいしか覚えてない…。
756名無しさん@ピンキー:04/07/31 12:08 ID:tYOrY5D/
プラティとプリン


ぐらいしか覚えてない(;´Д`)
757名無しさん@ピンキー:04/07/31 12:42 ID:SV3qPFDP
ラジィのもなかったっけ。
758名無しさん@ピンキー:04/07/31 16:52 ID:ZORG3q/q
このスレのやつ(サナプラ)、プリンとプラティ、
ラジィの自慰、プラティがクッティ使って。

このぐらいだった気がする。
759名無しさん@ピンキー:04/07/31 16:58 ID:sfStQdGW
フライングものもあった気が。
760名無しさん@ピンキー:04/07/31 17:11 ID:ZORG3q/q
そうだった……フライングのクリュウとシュガレットがあったよ。
忘れてた…… _l ̄l○  
761名無しさん@ピンキー:04/07/31 17:13 ID:sfStQdGW
クリュウとラショウの菊門プレイキボン
762名無しさん@ピンキー:04/07/31 18:36 ID:+fhZwrTb
そういや一番ありそうなシュガレットとプラティのSSが無いんだな。
ちょっと意外・・・百合は書き難いんだろうか。
763名無しさん@ピンキー:04/07/31 18:44 ID:ojfyjHz3
リプレとハヤトの小説の続きはまだでしょうか?
764名無しさん@ピンキー:04/07/31 19:53 ID:Z6aKx0lW
前に何処かのHPでプラティとシュガレットの小説を読んだが、何処だったかな……
765名無しさん@ピンキー:04/07/31 21:41 ID:JeATXqBE
>764
今は閉鎖されてログも消失してるよ
持ってるからうpしようか?
766名無しさん@ピンキー:04/07/31 22:05 ID:2pmQn08r
>>765
他所からの転載は止めとけ。
767名無しさん@ピンキー:04/08/01 00:31 ID:uIWeGzUS
サモクラならヴァリプラ読みてーとか思ったけど
やつらでエロ妄想するのは何か申し訳ない気もする。
768名無しさん@ピンキー:04/08/01 00:46 ID:ROXZvz5L
>>764
あれかw
あれはよかったよな
769名無しさん@ピンキー:04/08/01 02:13 ID:u4h8FCIl
サモクラなら断然、クリュウ×サナレを希望する! 逆でもかまわん。
770名無しさん@ピンキー:04/08/01 02:13 ID:DxdMmNf7
うむ、是非再び読みたかったが……。
>>766さんの言うとおり他所転載はやめておいたほうがいいな。
……少し残念だな。
771名無しさん@ピンキー:04/08/01 02:21 ID:hPVgqdL/
クソの場合ヴァリラ×プラティが好きだけどこの2人のエロって…見たことも無いし想像もつかない
772名無しさん@ピンキー:04/08/01 02:26 ID:DxdMmNf7
確かに、ヴァリラ×プラティは見たことがないな……。
773名無しさん@ピンキー:04/08/01 06:22 ID:X2mqtukw
むしろヴァリプラは爽やかすぎてエロに持っていけなさそうだ。
774名無しさん@ピンキー:04/08/01 13:59 ID:libos7zX
レシユエの後日談は?
775名無しさん@ピンキー:04/08/01 14:24 ID:dlZHU95k
知らん
776名無しさん@ピンキー:04/08/01 16:28 ID:ROXZvz5L
>>774
サモンナイト4
777名無しさん@ピンキー:04/08/01 17:24 ID:libos7zX
サモンナイト4?
778名無しさん@ピンキー:04/08/01 19:18 ID:6jvYPcAZ
ヤバイ、ヴァリラ×プラティ萌え。物凄い緊張してる2人萌えエロ。
779名無しさん@ピンキー:04/08/01 20:37 ID:6Yvmt6lw
カレー×プラティだとエロしか思いつかないのに
ヴァリラ×プラティだと寸止め青春ものしか思いつかないのは何故だろう。

ハヤト×エルカが全然思いつかないのに
トウヤ×エルカだと蝶容易に想像できるのは何故だろう。

某お絵かき掲示板の絵を見たときからネス茶のイメージが常にパンツを被っている姿なのは何故だろう。
780名無しさん@ピンキー:04/08/01 20:56 ID:ROXZvz5L
エルカのエロSSはトウヤ×エルカしかないだろ
マジで
781名無しさん@ピンキー:04/08/01 23:15 ID:X6j2bm9r
トウエルって犯罪っぽいな…。
いや、スカソノも充分犯罪かorz
782名無しさん@ピンキー:04/08/02 00:07 ID:SyBIiDIQ
>>779 >>780
そう言われるとなんか挑戦したくなってくるな……ハヤト×エルカ
783名無しさん@ピンキー:04/08/02 01:12 ID:NJsL9feB
>>782
是非挑戦を望。
784名無しさん@ピンキー:04/08/02 01:33 ID:1+xmDULV
>>782
ハヤト×エルカ派の自分としてはうれしい限り

785名無しさん@ピンキー:04/08/02 02:24 ID:FARZgU/E
エルカ派としては、スレ当初からひっそりとエルカたんssの構想を無駄に練っていたんだけど、
トウヤが絡むとどーもエロが濃厚になりがちでヘタレな漏れには書きづらい。
レシィ辺りに白羽の矢を当てようかと思ったが、どうも性格が某神のと被ってしまいがちで書きづらい。
ハヤトは本命カプがちらついて以下略。
そう考え続けてはや2年。

ということで782氏を心待ちにしてまつ(゚∀゚)
786名無しさん@ピンキー:04/08/02 10:52 ID:NrFbD3uq
785氏にも期待してまつ
787名無しさん@ピンキー:04/08/02 14:25 ID:K/WKE4Gs
ハヤト×エルカか…
レシィ×エルカの方がいいんだが同士はいないのか?
788名無しさん@ピンキー:04/08/02 15:30 ID:NrFbD3uq
>>787
同士ハケーン
789名無しさん@ピンキー:04/08/02 15:42 ID:4+DCQFBq
ところで気付けばもう471KBになるわけだが
次スレはどうするんだ?
790名無しさん@ピンキー:04/08/02 19:08 ID:wLJexuIw
エルカ萌えの人って結構いるのか…。
791名無しさん@ピンキー:04/08/02 19:08 ID:wLJexuIw
>>789
そろそろ新スレ立てたほうがいいかもね。
792裕 ◆WjbgqAVIxM :04/08/02 20:11 ID:by+8W3V5
ごめんなさい。
裕さんのような立派な作家になりたくて名前を使ってしまいました。
もうしません。
次からコテハン名乗ります。
793剣 ◆WjbgqAVIxM :04/08/02 20:14 ID:by+8W3V5
>>792です。
罪滅ぼしに新作投下します。


アルディラはアティを連れて先ほどクノンが入った秘密部屋へと急いだ。
「アルディラ!!どういうことですか!!?私は・・・・どうなるんですか!!?」
「落ち着いて!!まずは話を聞いて。」
アルディラはアティを落ち着かせ、説明した。
「説明する前に、謝るわ。多分クノンが間違えて持ってきてしまったようね・・・・・。」
「この薬は一体何なのですか!!?」
「この薬は私が極秘に作った秘薬なの。」
「そしてもともとは男性が飲むべきものなの。」
「・・・・・・・・・・。」
「この薬には男性ホルモンが過剰に入っていて、人間の成長を急速に促成させるの。」
「まさか・・・・。」
「そう。あなたも知っての通り、男性ホルモンは男らしさを作るもの・・・。」
「あなたがあの薬を飲んだ直後、過剰の男性ホルモンが反応し、男性の身体に変化してしまう。」
「!!!!」
「あなたの身体はゴツゴツとしだ身体に、低い声に、体毛が増毛し、そして・・・・・・。」
「おチンチンだって生えちゃう・・・・。」
「い・・・・いやあああああーーーーーっ!!!!!」
どうしようもない現実に絶叫するアティ。
794剣 ◆WjbgqAVIxM :04/08/02 20:15 ID:by+8W3V5
「どうして!!?どうしてあなたはそんな危険な薬を作ったんですか!!?」
「ふふふ・・・・・。ちょっとある人に頼まれてね・・・・。」
「勃起不全(正式名称:インポテンツ)を治してほしいって頼まれたから・・・・。」
「・・・・・・・・・・。」
「まったく・・・・・困った船長ね・・・・。」
何気に言ってるし・・・・・・。
「でも驚いたわ・・・。まさか女性でも本当に生えちゃうなんてね・・・。」
「感心していないで早く治してくださいよ・・・・。」
アルディラ、まったく緊張感なし。
「・・・・そうね。」
「分かったわ。治しましょ。」
「どうやって治すんですか?」
「方法はただ一つ。それは男性ホルモンを空になるまで体外に出すことよ。」
「それって・・・・。」
795剣 ◆WjbgqAVIxM :04/08/02 20:16 ID:by+8W3V5
「もっと分かりやすく言えば精液を出し尽くせばいいのよ。」
その瞬間、アルディラは獲物を探しているような飢えた野獣の目に変わった。
(アルディラ・・・・・。なんだかおかしい・・・・。)
「こうやってね!!」
「きやぁっ!!!」
アルディラは研究室のベッドにアティを無理矢理押し倒した。
そしてすかさず白い帽子、マント、赤い服、白いショーツを脱がし、アティの裸体をさらけ出した。
「ち・・・ちょっとアルディラ!!!?」
アティの制止には目もくれず、ペニスの生えたアティの身体を恨めしそうに見ていた。
「ふふふ・・・・本当に綺麗な身体ね・・・。」
そう言いながらアルディラはアティのペニスに手を伸ばした。
「な・・・・何をするんですか!!?」
「まだ分からないの!?」
「あなたの身体から精液を出すのよ。」
「じゃあ・・・・わ・・・私のコレは・・・・?」
「オモチャにして遊ぶに決まってるじゃな〜〜い♪」
「あっ!!」
アルディラはアティのペニスをつかみ、しごきだした。
796名無しさん@ピンキー:04/08/02 20:37 ID:ZwWnynOF
えーとさぁ・・こないだも指摘した内の一人だけどさぁ・・・
これもttp://yotsuba.saiin.net/~h-sora/index.htmlに投稿された作品じゃね
剣さんよ・・罪滅ぼしとか言って罪重ねてどうすんですかぃ?
797名無しさん@ピンキー:04/08/02 20:54 ID:FARZgU/E
そういうレスやこういうレスを待ってんだろ
スルーしろ
798名無しさん@ピンキー:04/08/02 21:00 ID:NrFbD3uq
とりあえず、誰か新スレ頼みます。
799782:04/08/02 22:20 ID:AVQHd7fz
いつの間にか期待されてる……となれば書くしかないか。
しかし最近は仕事が忙しいのですぐには無理です。
早くても今月の中旬になると思うので、期待してる人は気長にお待ち下さい。
800名無しさん@ピンキー:04/08/02 23:42 ID:Qcrq/eEl
次のスレのテンプレだけにでも◆WjbgqAVIxM はスルー対象って書いときゃいいんじゃないの?
てかこれで三度目だな。合計40レスの荒し。
規制板の荒し報告スレに報告したんで、もしかしたらアク禁にしてくれるかも。
801過去スレその他のテンプレ1:04/08/02 23:43 ID:bKrJSyob
【過去スレ】
サモンナイト萌え
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/999/999797530.html
サモンナイト萌え2
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1009/10094/1009483903.html
サモンナイト萌え3
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1023/10234/1023464724.html
サモンナイト萌え4
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1043/10438/1043888060.html
http://ruku.qp.tc/dat2ch/0308/25/1043888060.html(ミラー)
【祝】サモンナイト萌え5【3発売】
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1060/10601/1060115736.html
http://ruku.qp.tc/dat2ch/0308/25/1060115736.html (ミラー)
【イロイロ】サモンナイト萌え6【エロエロ】
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1061/10615/1061571105.html
【個人授業】サモンナイト萌え7【二人の秘密】
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1062/10622/1062251246.html
【帝国軍】サモンナイト萌え8【身体に聞きます】
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1063/10635/1063541511.html
802過去スレその他のテンプレ2:04/08/02 23:44 ID:bKrJSyob
【だから漏れ】サモンナイト萌え9【抜くよ】
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1066/10661/1066123551.html
【私が欲しいの…?】サモンナイト萌え10【はい。】
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1068281776/l50
ttp://eroparo.e-city.tv/1068281776.html (ミラー)
【おまいに】サモンナイト萌え11【萌えたい】
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1074943983/l50
ttp://eroparo.e-city.tv/1074943983.html
【たまには】サモンナイト萌え12【そんなカプも】
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1078391596/l50
【漏れが】サモンナイト萌え13【アクセス!】
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1087326761/l50
【君に】サモンナイト萌え13.2【アクセス!】
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1087486651/l50

SS保管庫のアドレス
ttp://www.artemis-j.com/hp/snss/(381氏)
ttp://www.buzz-style.net/~snss/(618氏)
ttp://snep.s7.x-beat.com/index.html (330氏)
803宇宙帝王:04/08/03 04:21 ID:Pya7oD+T
なんだここ
禁忌の森みたいなところか?
804名無しさん@ピンキー:04/08/03 05:58 ID:5J3ul7HS
真スレなぁ……一体どんな名前になるんだか。
あぁ、そうか。裕様の小説の続きが読めるのか……。
(´∀`)
805名無しさん@ピンキー:04/08/03 07:30 ID:6TcTL1Do
その言い方だと裕様の小説にしか価値がないようなふうに聞こえるからやめとけw
レシユエ待ちsage
806名無しさん@ピンキー:04/08/03 14:42 ID:I/85lhW6
自分は鬼畜野郎氏のも楽しみだなー。
807名無しさん@ピンキー:04/08/03 18:36 ID:bKIbSQKC
ついにエドスの陵辱SSが読めるのか…(´∀`)
808名無しさん@ピンキー:04/08/03 19:05 ID:Yeq/rCwS
エドスは陵辱する方ですかされる方ですか?
809名無しさん@ピンキー:04/08/03 22:42 ID:6hgw1+pw
>>808
最初はされるがままだけど、次第に快楽に目覚めていって…。
810名無しさん@ピンキー:04/08/03 22:57 ID:6RTlBx9P
「あ、あぁ……っ!」
押し殺したような嬌声が室内に響く。
蛍光灯の明かりが照らす中、彼女はベッドの上で身体を丸めたまま切なげな吐息を漏らしていた。
綺麗に片付けられた年頃の少女にありがちな内装の部屋。
カーテンは完全に閉じられ、ドアにも鍵が掛けられている。
辺りには下着やパジャマが乱雑に脱ぎ散らかされており、一糸纏わぬ姿だということはすぐに分かる。
外界からの侵入を一切拒んだ室内で、彼女――日比野絵美は自らを慰めていた。
「せん……ぱいっ……」
堪えきれないほどの切なげな声を上げながら、細い指で秘部を弄る。
下腹部に甘い疼きが走り、愛液がトロトロと流れ出しては滴り落ちていく。
普通ならシーツの上にはっきりとした染みが残りそうな物だが、彼女は気にせずに刺激を求める。
見れば肝心な部分の辺りには厚手のバスタオルが二つ折りにして敷かれていた。
これならシーツに痕跡など滅多な事では残りはしないだろう。
「んっ……あっ、はぁ……ふぁっ!!」
ぬるぬるになった入り口を広げ、肉襞の中に指を潜り込ませる。
幾らかの手馴れた様子で的確な箇所を刺激し、愛撫しながら快楽を得ていく。
もう片方の手は胸元を踊っていた。
同年代の少女と比較すると多少小ぶりな胸。その薄めな胸をそっと揉みしだいている。
大きさは控え目でも弾力は申し分ないようだ。沈む指を若々しく弾き返す。
その乳房への愛撫はゆっくりと中心に近づいていた。
既に乳首は固く尖り、芯でも出来たように適度な弾力を持ち始めている。
指で摘み、爪の先で引っ掻くたびに、胸の奥から全身に疼きが広がる。
「はぁ、あふ……せんぱい……すきです……」
次第に荒くなっていく呼吸と共に指の動きを続けながら、絵美はきつく瞳を閉じた。
そして、自らの指の動きを愛しい相手のそれと思い込む。
身体の上を這っているこの手は自分の物ではなく、愛しいあの人のものだと必死で言い聞かせながら自慰を続ける。
彼女の想像の中の想い人は、優しかった。
決して彼女を傷つけるような真似はせず、嫌がることもしない。
常に彼女にとって最高の存在であり続ける。
邪魔な垣根など、そこには一切ない。そこにはどんな禁忌もなく、彼女の願いの全てが叶う。
「先輩……あぁ、いいです……気持ちいい……」
811名無しさん@ピンキー:04/08/03 22:58 ID:6RTlBx9P
親指がクリトリスに添えられ、膨らみかけた豆をグリグリと弄る。
肉壁に埋まったままの指は攣ってしまいそうなほど奥まで伸ばされ、丹念に内部をかき回していた。
「はぁ……はぁ……」
素肌が汗で輝き、身体中が上気したように火照っている。
快楽を少しでも長く味わおうと、足が爪先までピンと突っ張った。
これは妄想の産物なのだ。
頭ではそう理解していても、自分で自分を止めることが出来ない。
「あっ、ああぁっ!!」
彼女の昂ぶりに反応して指の動きはさらに激しさを増し、荒々しいほどの蠢きを見せていた。
膣内を出入りする指の近くからは大きな水音が響き、激しく動かされ攪拌された愛液が僅かに粟立つ。
胸元では乳首を指の腹で痛いほどに押し潰し、貪欲に刺激を味わおうとしていた。
「ん、はぁっ!! 私もう……」
まるで泣き顔のようになりながら、堪えようのない呻き声を上げる。
それに呼応するように身体は小刻みに痙攣を始め、絶頂の近いことを彼女に知らせる。
頂点に向かって指を動かし続け、やがて彼女の身体が一際大きく跳ね上がった。
「せんぱい……っ!!」
本当は愛しい相手の名を叫びたかった。だがギリギリ残った理性がそれを推し止め、どうにか小声で叫ぶ程度に収まる。
もう夜も更けている時間の上、誰に聞かれるか分かったものではない。
その代わり、叫ぶことの出来なかった口の意思を受け継いだように、彼女の膣内から更なる量の愛液が噴き出した。
ほとんどはバスタオルへ収まったが、シーツの上に落ちてしまった物も少なからずあった。
だがそんなことを気にするほどの余裕は残っていない。精魂尽き果てたように脱力し、ぐったりと身体を横たえる。
「また、しちゃった……」
呆然とした瞳で中空を見ながら一人呟く。
心地良い脱力感だが、それは所詮一時的な感情に過ぎなかった。
気持ちが落ち着くにつれて、考えまいとしていた事柄が自然と浮かんできてしまう。
「先輩……好きです……」
そう囁くだけでも胸が強く締め付けられる。
恋焦がれる感情と、ほんの少しの後ろめたさ。
「やっぱり、ちゃんと告白した方がいいのかなぁ……でも、嫌われちゃったらどうしよう……」
彼女に足りないのは一歩を踏み出すだけの勇気。
モヤモヤとした感情を胸の中で渦巻かせたまま、彼女はそっと瞼を閉じた。
812名無しさん@ピンキー:04/08/03 23:00 ID:6RTlBx9P
マヂで熱にやられた。
自慰シーンの練習をしてみた。こんなんだけど、どうせならと思い投下。
でも今は失敗だったかもしれない。
813名無しさん@ピンキー:04/08/04 01:13 ID:2497TNF5
>>810-812
萌えますた。
自慰シーンの本番にも期待してます。
814名無しさん@ピンキー:04/08/04 18:42 ID:p8cQ2dX5
マルルゥって、クノンの事なんて呼んでたっけ?何となく思っただけなんだけど。
ヤードとかスカーレル、アズリア、ギャレオの事は何て呼ぶんだろ。
地味地味さん、オカマさん、お猿さん、ゴリラさんというのは無しの方向で…。
815名無しさん@ピンキー:04/08/04 19:16 ID:IFw8a1Q9
>>814
クノンはお人形さん。よく考えるとなんか酷い呼び方。
下4人は呼んだこと無いんじゃないかな・・・
816名無しさん@ピンキー:04/08/04 21:02 ID:PfnmGass
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1091620775/l50
新スレ立てたんで移動よろすく
817小ネタ(エロなし):04/08/05 02:02 ID:2DUQ3exA
「入れるぞ、ハサハ」
了承の意を示したのを確認してから、マグナは固い棒をゆっくりと進入させていく。
こういったことに経験が無いのだろう。ハサハは異物感に戸惑い、怯えるように身を竦めていた。
そんな彼女の気持ちを察し、マグナもことさら気遣うようにしてそっと棒を擦りつける。
「……んっ!」
味わった事の無い感触に精神が限界を訴え始めたのか、身体が大きく震えた。
その反応に驚かされ、マグナも思わず手の動きを止めてしまう。
「暴れるなよ、暴れると危険だぞ」
「おにいちゃん……おねがい、やさしくしてぇ……」
注意を促すが、やはりハサハには幾分荷が重かったのかもしれない。
うっすらと涙を浮かべるその表情は、何故か罪悪感すら喚起させてしまう。
「わかってるって。だから力を抜くんだ」
優しく諭すような口調と共に頭を撫でると、ハサハはようやく落ち着いたようだ。
それでようやくマグナも安心し、止めていた動きを再開する。
「あっ……そこ……」
幾度か繰り返しているうちに慣れたのだろうか。
艶っぽい声色で、ハサハが始めておねだりするように言う。
「ん? ここが気持ちいいのか?」
「うん、きもちいいの……だからね、そこ、もっとぉ……」
こちらも気持ちにゆとりが出たのか、反応を窺うようにハサハのポイントを刺激していく。
その度にハサハは小さく喘ぎ、少しずつ息が荒くなっていった。


容量少ないし、許されるかな?と思って貼り
818名無しさん@ピンキー:04/08/05 21:51 ID:5YQIPgln
GJ!十分エロいよ神様!
できれば続きを!続きを!
819名無しさん@ピンキー:04/08/05 22:04 ID:/Nqggw6c
818が目蘭を読んでいるのかどうか、果てしなく気になる。

とりあえず817、GJ。
また期待してまつ
820名無しさん@ピンキー:04/08/06 02:08 ID:ExHNQtZ0
>>817
メル欄は解っているがしかしそれでもエロイよ…GJ。
821小ネタその2:04/08/10 20:05 ID:C68CqaVy
「はい、ハサハ。あーんして」
「う、うん……あーん……」
マグナのそれに倣うようにして、ハサハも恐る恐る口を開けた。
十分な隙間が開いたことを確認すると、マグナは手にした物をハサハの口元近くまで持っていく。
太さはそれほどでもないが、長さはかなりの物だ。
小柄なハサハ相手では相当気をつけないと喉の奥まで突いてしまうだろう。
それを十分に注意した上でマグナは口内へとそれを進入させ、先端部分が陰に隠れた辺りでハサハは口を閉じた。
柔らかそうな唇がそれを形取るようにして咥えられる。
「……!!」
途端に今まで体験した事の無い匂いが鼻まで漂ってくる。
そして内側のどこかに触れたのか、唾液によって溶け出した苦味が口内を満たす。
二重の嫌悪感からかハサハの獣耳がブルブルと震え、一気に吐き出そうと試みた。
「ダメだぞ、言い出したのはハサハなんだから。最後まで我慢するんだ」
だがマグナは強い口調と共に片手でハサハの顎を掴むと、強引に動かせないようにする。
硬いそれがハサハの小さな口の中を無遠慮で我が物顔に動き回り、己の味を染み込ませていく。
苦味はさらに強いものになり、強烈な嘔吐感すら襲ってくる。
「ん……んん……!」
必死に舌で押し出そうとするがその影響など微々たる物でしかなかった。
逆に唾液を絡めたせいで滑りを良くしてしまい、蹂躙の勢いは一層強まる。
もう限界だと涙目に訴えるが、宣言通りマグナは容赦しない。
前後左右に早く動かされ、ぬめるような感触と匂い。それに味が一つとなって混ざり合う。
唇の端からは、混ざり合ったのだろう薄白い液体がだらだらと零れ、形の良い顎を伝わっていった。
「……んんっ!! けほっ! けほっ!」
我慢の限界を超えたのだろう、突如として強引に口を離し、口内の全てをぶち撒ける。
途中で強制的に終わらされてしまい、マグナはどこか所在無い。
「ごめんなさい……ごめんなさい、おにいちゃん……ハサハ、やっぱりむりだよぉ……けほっ!」
涙と涎でぐちゃぐちゃになりながら必死で謝罪の言葉を口にし続ける。
不快な味を伴う白く濁った液体がその都度吐き出されていった。
822名無しさん@ピンキー:04/08/10 20:07 ID:C68CqaVy
意外と好評(?)だったみたいで調子に乗らせていただきました。
マグナとハサハのほのぼの日記。
今回はちょい鬼畜気味。前回ほどすんなり進まないし……

関係ないが『続きを』という文字を見て、もう片方の穴も遠慮なく嬲れば良いのかと悩んだり。
823名無しさん@ピンキー:04/08/11 00:38 ID:S+A+/hHf
>>822
GJ!素晴らしいでつ。
次回作も期待してまつ。
824小ネタその3:04/08/11 22:26 ID:0v/PZ2kB
「はぁ……おにいちゃん、そこ……きもちいいの……」
悩ましげな吐息と共にハサハは身体をくねらせた。
湯上りのように身体を火照らせながら、マグナの技巧に身体を蕩けさせる。
「なるほど、ここか。それじゃ……」
反応からある程度のコツを掴んだらしく、さらに力強い動きを見せた。
「ひゃああぁっ!! き、きもちよすぎるよぉ……」
刺激を受けたためか反射的に目を瞑り、瞬間的に意識が飛びかける。
しかし強すぎる快楽が幸いしたのか、それとも災いしたのか、意識はその刺激で辛うじて繋ぎとめられた。
「ふふふ、もっとして欲しいかハサハ?」
「うん……ほしい……」
完全に楽しんだ口調のマグナだが、それをどうにか言えるほどの余力はハサハには残っていない。
感じているこの刺激をもっと味わいたいという欲望だけが全身を席巻している。
「仕方ないな」
心ここにあらずといったように紡ぎだされた返事を耳にし、マグナは止めていた動きを再開した。
途端にハサハは快感の声を上げ続ける。
「ほんとは、ハサハがおねだりしちゃだめってわかってるよ……でも、がまんできないのぉ……!!」
主に奉仕するべき護衛獣の立場でありながら、今は主の手で玩ばれている。
板挟みが背徳感にも似た感情を生み出し、まだ幼なさを残す心を揺さぶり続ける。
謝罪と快楽の悲鳴を上げながら、ハサハは快楽の海に落ちていった。




ただのバカップルだね、こりゃ。相変わらず表現に四苦八苦してます。

さて、今回でネタが完全になくなりました。
もしも次があった場合、形式が多少変わっていると思います。
(何の音沙汰も無く消える可能性もありますが、元々埋め目的の小ネタだし……)

しかし楽しいな、コレ書くの。何でだろ?
825名無しさん@ピンキー:04/08/11 23:46 ID:g/N4X/Bl
(*´∀`)・・・イイ
826小ネタその4:04/08/12 21:51 ID:lqOulcx8
「あれ、どうしたのおにいちゃん? え……うん、いいよ。ハサハのここ、つかって……
ハサハはおにいちゃんのものだもん。おにいちゃんにならなんだってできるの。
んっ……え? ううん、だいじょうぶだよ……おにいちゃんのおもさ、すきだから……
あったかいな……おにいちゃんの……」

「えへへ……おにいちゃん……」
「ハサハ、どんな夢を見てるんだよ……」
安らかな寝息を立てながら無邪気に寝言を呟き続けるハサハを、マグナは泣きそうな瞳で見つめる。
導きの庭園は必ずと言って良いほど人通りがあり、道行く人全てが必ず二人の方を振り返っていた。
通行人の誤解を含んだ瞳を見つめる度に、マグナは全速力で逃げ出したくてたまらなくなる。
だが主のそんな気持ちなど露も知らず、ハサハは夢の世界での逢瀬を楽しんでいた。





舌の根も乾かぬうちにまた来る自分。
かなり苦しくなってますね。そしてネタ切れは続く。

マグナ「あれ、どうしたハサハ?」
ハサハ「うん……きょうはおまつりだから、さがしてるの……」
マグナ「探すって何を?」
ハサハ「ひとけのないくさむら」
マグナ「えーと、ハサハさん??(汗)」

このくらいならもっと楽なんだけど、手抜きだからなぁ。
827名無しさん@ピンキー:04/08/15 01:50 ID:YXZuR7mO
たまに見るネタなんだけどつい萌えてしまう・・・
828名無しさん@ピンキー
スバラスィ(*´∀`)