1 :
名無しさん@ピンキー:
2 :
1:04/04/23 12:06 ID:SOsVtqlc
ちょっと早いとも思いましたが、ごった煮が酷いようなので
早めに立てておきました。お許しをm(−_−)m
まぁ、その…なんだ、とりあえず乙。
重複で削除依頼されない様に深く潜らんとな。
今書いてるのが書き終わったらコッチに投下するか向こうに投下するか判らんけど。
ま、ソレまでに向こうが埋まる可能性のほうが高いけどね。
……それよりスクランのエロパロって需要があるのか?
供給する立場としては本気で知りたい。
乙カレイヤー
>3
需要あるよノシ
ただ、むこうがあんな状態なんで言い辛いだけ。
投下楽しみに待ってます。
新スレ、おめでとう。
ここでも我聞×沢近のSSが見れるといいな。
保守
サクッとホシュ
ついでに即興で
――― ……?……起きろよ!何してんだ!?
肩を揺さぶられ目を覚ます。
ココはどこ?
いまいち意識が覚醒しない。
目の前には裸の男性がいる。
貴方……誰?
思い出せない……けど、なんだか彼を見ると気持ちが落ち着く。
全身に漂う心地よい疲労。
そして……下半身には少しの痛み。
あぁ、何となく判ってきた。
私は彼と結ばれたんだなって。
でも…貴方は誰なの?
間違いなく私は貴方を知っている。
なのに貴方の顔は何か霞に覆われているみたいにハッキリしない。
手を伸ばせば触れられる距離にいるのに。
「バカだな、何してんだよ」
貴方の顔に触れると、目の前の霞が晴れ貴方の笑顔が私に向けられているのが判る。
貴方だったのね、>1さん。
私は飛び切りの笑顔を貴方にあげる。
だから貴方は私を大事にしてね。
新スレできてたの気づかなくて、前スレに投下しちゃいました。
書きたい事はまだあるので、よろしかったら次はこっちに投下させてもらいます。
ホシュ
ホシュ
ほしゅ〜
まあ、あれだ。
あれ。
ホシュ
hoshu
hoshu
保守!!
保守!!
キ // /::::://O/,| /
ュ / |'''' |::::://O//| /
.ッ \ |‐┐ |::://O/ ノ ヾ、/
: |__」 |/ヾ. / /
ヽ /\ ヽ___ノ / . へ、,/
/ × / { く /
く /_ \ !、.ノ `ー''"
/\ ''" //
| \/、/ ゙′
|\ /|\ ̄
\|
鉛筆SSマダー?
死守!
20 :
味噌汁たん@ピンキーモンキー:04/04/30 23:51 ID:1xHVJ/7i
直径30センチはあろうハリオのムスコを懸命に奉仕する沢近きぼん
俺は沢近に奉仕する播磨の方が…
我聞って誰なんだ?
誰か説明してくれ
23 :
名無しさん@ピンキー:04/05/01 18:55 ID:WKTvAtdr
サンデー連載のマンガの主人公、
と同姓同名のオリキャラ。
>>22 スクラン住人とこわしや住人の間で公認されている沢近愛理の恋人
直径30センチ、長さは5センチでよろしく。
鉛筆(;´Д`)ハァハァ
鉛筆イイ
花井と播磨が美琴をとりあうのとか見たい
花井嫌いだから花井(゚听)イラネ
我聞は沢近が恋している男。まだ高校生なのだが解体業者の社長を
していて、しかも親がいない家を支えている家長でもある。
実に涙ぐましい。沢近が惚れてしまうのも分からなくはない。
何でもかんでも播磨とくっつけりゃいいと思っているやつ(□凵)イラネ
>>35 別にいいだろ、なんでもかんでもくっつけたって。こっちは播磨×美琴が実現する可能性が
0パーセントだって事はわかってるんだよ。播磨×谷よりも、播磨×隣子よりも可能性が無い、
いや、可能性があったらおかしいくらいなんだよ。
でも、でもなぁ、SSぐらいは鉛筆派が夢見たっていいじゃないか…播磨×○○で妄想電波垂れ流しでもいいじゃないか…
35は縦笛描けって言いたいんだと思った、花井だし
いや、違うと思うぞ。上の花井イラネに反発&播磨を何でもかんでも他のキャラとくっつけんなということだろう。
別に花井の顔だしても縦笛書けには繋がらない。
播磨がSSでは苺100%の真中状態になってんだから、今更なんでもかんでもくってけんなといわれてもねぇ。
だって、事実なんでもかんでもくっつけて発展してきたんだし。
別に播磨が天満ヒトスジなのをキャラ改竄したっていいじゃないか。今が萌えればそれでよし。
本編なんか知ったことか。
…ごめん。マジでヒいた。
正直播磨以外の男キャラはいらん
IDカコイイな。意識アウト(言ってる事もかなり意識アウry
原作の設定では”ありえないカップリング”を
アタマひねって工夫こらして”自然に読ませる”、
これこそSSの醍醐味だと思うわけで。
(この作品は”勘違い→暴走”のコンボが許されるので楽っちゃ楽)
名前だけ借りてオリキャラみたいな扱いをするんなら
それこそ他作品キャラを出す荒らしと変わらないと思う。
以上しがないSS書きの意見じゃよー
>>42の言う通り、男キャラは播磨だけで良いって人が大半なんだから、あり得ないカップリングじゃなくって、播磨とのカップリングだろ?
なんだかんだ言ったって、結局は播磨と女キャラくっつけて萌えられればいいんだよ。
というわけで、鉛筆SS希望。縦笛なんかいらないからさぁ
>>44 そゆ考えなら、市販の官能小説のキャラ名を
「播磨」と「美琴」に脳内変換すれば済むんじゃないかと。
ちなみに
>>43で書いたのはあくまで個人的考えね。
難しいカップリングの方が書き手として燃えるっていう意味で。
王道カップリングはそれはそれで素晴らしいと思うし。
しかし少なくとも鉛筆は全く有り得ないってわけでもないからな。
納得出切る展開にしてくれれば問題ない。
播磨だと有り得ないのは晶ぐらいじゃないだろうか。私見だが
てかスクランだと播磨と花井ぐらいしかまともな男いないから、その点ではカップリングが限られるのは仕方ない。。
今鳥は上手く使えばOKかもしれんが、麻生は心理描写しにくいから俺的には×。
>>46 おいおい
誰か忘れていないか?
普通の恋愛漫画なら主人公を張る男
奈良が、こいつなら誰でも相手できると俺は思うぜ!
スクランでの奈良の不評っぷりは見てておもろい。
基本的に播磨なら誰と絡んでも萌える
花井は縦笛の場合だけまあまあ良い(晶もアリか?)
その他の男キャラとかがこられるとその時点で地雷。
大半のスクラン読者はそうだと思う
>>45 なんか的外れな事を言ってるような。
どういう思考でそういう結論が導き出されるのかよくわからん。
こういうもんは萌えが先に来て話しが後に来るのが一般的ではないのかな?
あと、名前だけ借りてオリキャラ〜なんてことは誰も言ってないと思うよ。
あくまで播磨というキャラを望んでいる訳だから。
ただ、他のキャラと絡ませる以上は天満一筋の本編と齟齬が生じるのはこれまでもそうだったとおもうが。
つーか各派閥の願望がそういうSSを求めているんじゃないのか?
とりあえずSS書かない人だけでつべこべ言ってもしょうがない。 職人さんの降臨を待とう 話はそれからだ
まぁ確かにSSなんつーものはどうしたって妄想の域を出ないわけだし
本編で描かれてないものを描くわけだから何もかも100%本編と同じ、
ってわけにはいかないってのは全くその通りなわけだが
しかし個人的な妄想ではなく一定数以上のスクラン読者と共有できる妄想でないとSSとは呼べないわけで
その為には本編の世界観やキャラ設定を完全に無視するわけにもいかないっつーか
そのへんのさじ加減が絶妙なのが所謂「いいSS」と呼ばれるものなわけで
だから本編なんてどうでもいい、萌えればいいって発言は
そういうSS職人の努力を冒涜してるようにも聞こえるからよろしくないわけよ
、、、つーか最近麻生を叩いたり縦笛SSに文句付けたり、一部の縦笛原理主義者がえらい必死だなw
前フリです
うららかな昼下がり。木漏れ日が、動物園にも優しく降り注ぐ。 周りは家族連ればかり…………その中で…男はかなり浮いていた。
「いいかげん、俺の気持ちに気づいてもいいと思うんだけどよ ニブすぎるんだよなぁ オマエはどう思う?」
そんな相談だかグチだかを持ち掛けられた相手は、口をモグモグさせながらジーーッと播磨を見つめているが、多分なにも考えてない。
「勘違いも多いし まあ、そういうオチョコチョイなとこも純粋で……その、カワイイんだけどよ」
赤い顔でキリン(ピョートル)に話しかけるヒゲ面の男は堪らなく不気味だ。 周りの家族連れもちょっと引いてる。
「なにそれ、自己分析? なかなか自分をわかってるじゃない、後半はともかく」
「……どこから聞いてた…」
いつの間にか隣には、サラサラの金髪をツインテールにした女が立っていた。播磨は赤い顔のまま、そちらを見ようともしない。
そんな播磨を、天敵《沢近 愛理》は気の強い生意気そうな目で見ている。
「俺の気持ちに、の辺りから」
ほぼ全部だ。
「人の悩み事を勝手に聞くんじゃねぇ」
「勝手に独り言をブツブツ言ってたんじゃない」
「独り言じゃねぇ、ちゃんと相手がいるだろうが」
指差す先にはピョートル。沢近はピョートルを見上げて呆れたように言った。
「キリンが相談相手? 淋しいわね…」
「淋しかねぇ!」
ピョートルはご主人様と沢近をモグモグと口を動かしながら交互に見ている。むろん、なにも考えてない。
「だいたいお嬢、オメェこそなんで一人でいるんだ?」
その後、天満ちゃんは?と聞きそうになったが、ギリギリでそれは飲み込む。
「いいでしょ、べつに…… 一人になりたいときだってあるのよ」
抑揚のない小さな声。播磨の耳には、それはまるで、親とはぐれて泣くのを我慢している、子供のような声に聞こえた。
……淋しそうにしてんのは、そっちだろうが……
思ったが、もちろんそんな事は口には出さない。
「暇ならちょっと付き合え」
「な、なによ!? 一人になりたいて言ってるでしょ」
「オメェの都合なんか知るか ピョートルじゃ話しにならねぇからな、俺の相談に乗らせてやる」
「……なに…それ……」
「ほれ、いくぞ」
檻に背を向けると、沢近の返事も聞かずに動物園の出口に向かって歩きだす。
「……恩に着なさいよ」
「知らねぇよ」
出口に向かって歩く二人を、ピョートルはジ――ッと見ていた。………モグモグ……
その後二人はお茶を飲みつつ街中をぶらつき、映画を見てから夕飯にラーメンを食った。世間一般ではこういうのをデートと言う。
会話は特別はずんだわけじゃない。それでも、以外に播磨はこの妙な状況を楽しんでいた。
「ヒゲ、この後どうする?」
沢近の声も弾んでる。と、感じるのは気のせいか?
「そうだな、んじゃ飲み屋にでも」
播磨 拳児、高校生。すでにオッサンの嗜好と風格を持ち合わせている。
「却下、カラオケね」
一言で播磨の意見を切って捨てると、返事も聞かずに歩き出す。
「おい、俺は歌とかは……」
「そんなの知らない ありがたく思いなさいよ、私の歌をツーショットで聴けるなんて」
右に左に揺れる金髪のツインテールが、播磨にはどうしてもスキップしてるように見えた。
“パチ…パチ……パチ………”
カラオケボックスに入ってからそろそろ三時間。それから延々と“沢近 愛理 リサイタル”が続いている。
歌はどこかのガキ大将と違ってもの凄くウマい……と思う。なにしろ英語の歌ばかり、拍手もおざなりになるというものだ。
「次はなにを歌おうかな」
パラパラと本をめくって曲を選ぶ。まだまだ歌う気バリバリだ。
「もう、いいんじゃねぇか」
チラリッと時計を見ると、そろそろ終電が近い。
「もうちょっとだけ」
本から顔も上げずに答える。……少し…その声は硬い。
「おい」
「私ね、今日フラれたの……」
「……なに?」
話しが、なんの脈絡もなくいきなり飛んだ。
「年上の人なんだけど、世界中飛び回ってて……今日、急に予定キャンセルされちゃった」
「……ほう」
気の利いたセリフの一つも言ってやりたいが、残念ながら播磨の頭にはなにも浮かんでこない。
「今日、いつもと同じように家に居たら…………淋しいじゃない……」
言って沢近は大きく息を吐く。『なんでこんなこと言っちゃったんだろう』そんな顔だ。
“ズンッ、ズンズンッ、ズンドコッ”
静かになってしまった部屋に、軽妙なテンポの曲が流れる。沢近がハッと顔を上げると、画面には“きよしのズンドコ節”
「ヘタでも笑うなよ」
マイクを握る播磨を見て、
「……ダメよ♪」
沢近はニッコリと微笑んだ。
沢近かわいい
GJ!
続き期待
(*´Д`)/lァ/lァ
GJ このあとにエロくるのか 期待
鉛筆ってなに?
>>61 播磨×美琴のカップリングのこと。
単行本3巻冒頭の#31において、大事な期末テストを前に組手中に右手をいためてしまった
美琴の手に播磨が鉛筆(正確にはシャーペン)をくくりつけてやったエピソードにYAWARA!的
展開を夢想(?)して命名されたと思われます。
由来は古いが最近にわかに呼ばれだした呼称かと。
もうその質問3回以上は聞いたな、
ここの過去スレの900あたりを見ると吉
派閥表へのリンクでも貼っておけばいんじゃなかろうか
キ━━(゚)━━タ━( ゚∀゚)━(゚∀゚)━━━━(゚∀゚ )━━━━━(∀゚)!!!!
GJ!播沢!!播沢!!(沢播?)
まさかこの後"直径"30aが登場?
期待して松!!!
我聞×沢近は何派に入るの?マジで質問。
最近、本スレが立つ度に我聞スレへの関連リンクが貼られているし
結構気になってしまう。
荒らし派
そういえば、ここはエロパロだったな。
>>56の続きが非常に楽しみだ。
ここ連続で本スレには必ずといっていいほど壊しや関連スレへのリンクが
はられているな。最後はSS貼られたりしているしもうだめぼという感じ。本スレ。
数スレ前は華麗にスルー出来てたンだがな、本スレ。
56の続きまだー?
まあ、反応してるのは全部荒らしの自演なんだがな。
>>72 自演とか言うとムキになって「自演じゃないよ」とか書き込みだすのでスルーの方向で。
=終了=
4月になって途端に来なくなった辺り、リア厨の臭いがプンプンだなw
早く我聞×沢近のSSを再開して欲しい。
最近、両スレ住人の間でも広く認知されてきているんだし。
========糸冬 了========
再開age
79 :
名無しさん@ピンキー:04/05/09 03:49 ID:2PUUJBRW
↑におなじ
80 :
名無しさん@ピンキー:04/05/09 08:25 ID:iY+R9y+E
ほしゅ
>>56の続き
「はい、延長お願いします」
ボックス内にズンドコ節が流れてから一時間、入ってからは四時間、沢近が受話器を置くと途端にシーーンとなってしまう。
元々レパートリーのない播磨はもちろん、沢近のほうもいいかげんに歌うものがない。
「ヒゲ、まだ二曲しか歌ってないでしょ? 笑ってあげるから選んどきなさいよ」
言って沢近はドアノブに手を掛ける。播磨の顔は見ない。
「ん? どこ行くんだ?」
「ちょっと……」
「だからどこに行くんだ?」
しつこく聞くと、沢近の首がギッギッと音を鳴らして播磨を見た。目がスワッている。
「それ以上聞いたら……………飛ぶわよ……」
「………俺が悪かった……」
バタンッとけたたましくドアを閉めて沢近がボックスから出ていくと、そのときになって播磨は気づいた。
「便所か……」
聞かれていたらまちがいなく沢近は飛んでる。
幸いな事にも沢近にそこまでの地獄耳はないようで、待ってる間は“ほけ〜〜”とデモ画面を眺めていた。歌う気はまったくない。
そうしているといくらもしないうちに沢近が戻ってきた。本をパラパラめくり、選ぶフリだけはする。
「なかなか、いいのがねぇなぁ……」
「そう……ね……」
気のない返事に顔を上げると、沢近の顔がうっすらと赤い。席も、なぜか出たときよりも距離を取っていた。
本をめくってはいるがフリだけなのはモロバレで、なんとも落ち着かない表情でチラチラと播磨の様子を窺っている。
……なんだ?とは思ったが、ヘタな事を聞いて飛ばれてもかなわない。釈然とはしないが席を立つ。
「ど、どうしたの?……」
沢近の身体がビクッと震える。
「便所」
その反応を気にした風もなく、播磨がドアノブに手を掛けると沢近は慌てたように、
「ひ、左の部屋は見ちゃだめよっ!」
そう言った。いまはもう、はっきりと頬が赤いのがわかる。
「なんでだ?」
「なんでも!」
凄んで見せるが、赤い顔で言われても全然怖くない。……まあ、こんな事で言い争ってもしょうがないので、
「わかった」
大人しくしたがった。
パタンッと静かにドアを閉めて廊下に出る。二人の入っていたボックスは隅っこ、左側には他のボックスがあり、右側は壁だ。
トイレは一番奥。
沢近の言いつけを守ろうとしたわけではないが、なるべく前だけを見て歩く。トイレまではボックスは三つ。気配だけだが
どれも埋まっているのがわかる。
トイレのドアを開け、便器の前に立つ。トランクスから人並みよりもかなりデカいブツを出し“じょろろろぉ〜〜”勢いよく用を足すと、
丁寧に振って雫を落とす。
ここまでは、非常に機械的に行われた。ブツをしまいトイレのドアを開ける。
……ダメだ……気になる……
多分言われなければ、どうでもいい事だろう。そのどうでもいい事が、なぜかどうしょもなく気になる。
「お!?」
しかし、約束は律儀に守る男 播磨 拳児 左側を見るのは躊躇われたが、帰りはボックスは右側だ。へ理屈のような気もするが、
「これなら、文句ねぇよな」
言葉に出して播磨は自分を納得させると、こんどは“右側”に注意して戻る。
一つ目のボックス……歌は歌ってない。
二人の人間がソファーに座っていたが、シルエットは一つ。ようするに二人はキスしていた。それも濃厚なやつを……
男が女に覆いかぶさるように口づけ、モゴモゴしている。舌が入っているのは確実だ。女の膝に置かれた男の手が、スカートの中を
探るように小刻みに動いている。
二つ目のボックス……ここもやっぱり、歌っちゃいねぇ。
ここも二人いてシルエットは一つ。しかし、インパクトなら間違いなく隣りより上だ。女の口唇は、男の下の口にキスしている。
わかりやすく言えば、……フェラチオ。
女は目をつぶり、頭を前後に振っていた。男はうっとりと女の髪を撫でている。
三つ目のボックス……ここも(以下同文)
予想通りというか、期待を裏切らないというか、やっぱりスゴい事になっていた。前の二つと比べても、いろいろな意味でスゴい。
二人は制服を着ているが、播磨にはそれに見覚えがあった。
……こいつら、中坊じゃねぇか……
二人のシルエットも重なっているが、多分、前の二つより深い。スカートの裾で隠れて見えないが、二人の股間はくっついてる。
座っている男の首に抱きつきながら、女の腰が忙しく動く。一瞬見えた顔が年下とは思えないほど艶かしい。
頭が、なにかクラクラしてきた。股間はムラムラしている。いまやズボンの布地を突き破りそうなほど膨らんでいた。
そんな臨戦態勢のまま、ふらつく足取りで沢近のいるボックスのドアを開ける。曲はなにも掛かってない。
「見て……ないわよね?」
腰を下ろす播磨に、沢近はいきなり聞いた。
「……ああ」
気のない返事に、見たのはモロバレだ。サングラスで見えないが、播磨の目は血走っている。
「隣の子、いくつに見えた……」
「中二」
質問する沢近も、答える播磨も、もう歌うどころじゃない。壁一枚隔てた場所で、中学生がスゴい事をしているのだ。
「中学生でも……男の人は……ああいうの……好き…なの?……」
「だろうな」
べつに中学生でも、いや小学生でも、異性を意識したときから男は大体好きだろう。
「ヒゲも……好き……なの?……」
「なに?」
突拍子もない質問に、播磨の目が点になる。サングラスで見えないが。
「な、なんでもない!」
いまさらながら、沢近は自分が同級生の男になにを聞いているのか思い至った。自分の失言を慌ててごまかそうとするが、その前に、
「嫌いじゃねぇよ」
播磨が短く解答をよこす。なんだかわからないが、腕を組んで自信満々だ。
「そ、そうなんだ」
「女はどうなんだ?」
質問に答えたんだから、こちらも質問する権利がある。
セクハラと取られても文句の言えないセリフだが、多少はこちらの好奇心を満たしてもらおうと播磨は思った。
「で、どうなんだ?」
「そ、それは……嫌いじゃない……と、思う……」
「ほう!?」
驚く事じゃない。だがわかっていても、女の口から直接聞くと新鮮、というよりも、胸の中のムラムラが大きくなるのを播磨は感じた。
播磨も他のボックスの空気に当てられたのかも知れない。さらにつっこんだ質問をする。
「お嬢も……好きなのか?」
「え!?」
いつもなら、ここで沢近の大技が炸裂して終わりになるはずだった。しかし今回はここでは終わらない。
「好きなのか?」
「え……その……あの……」
播磨から逃げるように、沢近は目線をアッチコッチに彷徨わせる。口に出さなくてもその様子で答えはわかるが、
なんとしても沢近の口から聞きたい。
普段はどちらかと言えばやり込められてるのもあるが、カワイイ仕草を見せる沢近に……播磨の心の奥に、なにかがキテル。
「どうなんだ?」
さり気なくもなんともないが、沢近のすぐ隣りに座る。驚いて沢近が距離を取る。播磨が詰める。沢近が距離を取る。播磨が詰める。
あっという間に沢近は壁際に追い詰められた。
「どうなんだ?」
二人の距離はもう息が掛かりそうなほど近い。“ふわ……”と沢近の髪から漂うほのかなシャンプーの匂いが、播磨の鼻孔をくすぐる。
逃げ場はない。ヤケグソ気味にキッと播磨を睨みつけると、
「好きよ! 悪い!!」
顔を口にして言い放った。
恥ずかしさや怒り、悔しさ、そういった感情が一遍に噴き出しコントロールできないのか、猫を連想させる切れ長の瞳からは、
うっすらと涙がにじんでいる。
「べつに、悪かない……」
右手を伸ばし、沢近の涙をぬぐう。ちょっと調子に乗りすぎたかな?と播磨は後悔する。でも泣いてる沢近も、
「カワイイな……」
播磨の顔が、吸い寄せられるように沢近の顔に、唇に引きつけられる。
チュッと可愛い音を立てキスとも呼べないような軽い唇と唇の接触。沢近はなにが起ったのかわからないのか、目をパチパチッと
何度も瞬かせる。
「え、なに……いまの……」
その疑問に、答えはすぐに返ってきた。
「ンッ!」
二度目、それでも突然のキスに沢近の両目が大きく見開かれる。播磨は左手で沢近の肩を抱き寄せると、上から覆いかぶさるように、
強く唇を押しつけた。驚愕の度合いが激しすぎて、沢近は抵抗するどころかどうする事もできない。
“ぬにゅ”
白い歯並びを押し割って、沢近の口内に播磨の舌が入り込んでくる。播磨は本能のまま、貪るように沢近の舌を絡め取り吸い上げると、
「んむッ……ふぅ……んンッ……んぅ……はぁ……」
電源を落としたように身体からチカラが抜けていくのがわかった。
「んん……んぁ……」
唇を離すと、二人の間に銀色の糸が光る。播磨の胸にしなだれかかるように沢近は身体を預けてきた。
胸の柔らかなふくらみが、二人の身体の圧力に耐え切れずに、いやらしく、淫らに歪む。
その制服を持ち上げる魅力的なふくらみへと播磨は右手を伸ばす。もう……………止まれない。
「んぅッ…」
“むにぃッ”
わずかに力を込めただけで、じっとりと汗ばみはじめた手の平に、それを跳ね返そうとする強く若い弾力が感じられる。
沢近は唇を噛んだまま、鼻に掛かったうめきを漏らした。
播磨も酒を飲んでいるわけでもないのに、体温が上がり呼吸が荒くなってくる。
「すげぇ、柔らけぇ… 」
「はぁッ……あッ……んふッ……」
いまの播磨は、心で思った事が素直に言葉として出てくる。柔らかなふくらみは、その言葉に答えるように好きに形を変え、
今までの人生の中で一度も、自分ですら聞いた事のない艶のある声を、沢近は播磨に聞かせていた。
「お嬢……」
「あ……んン〜」
播磨の声に顔を上げると、沢近はまた強引に唇を奪われる。でも今度は沢近も、まだまだぎこちない動きだが積極的に舌を絡めてきた。
腕はもっと深くと求めるように、播磨の首に廻されている。
そんな沢近をいじましく感じると共に、相反するイジメたいという気持ちも播磨の中で大きくなってきていた。
胸を弄っていた手を、強引にスカートの中へ侵入させる。
「やぁッ!?」
さすがにこれには咄嗟に腿を閉じ、沢近は手の侵入を防ごうとするが一歩遅かった。指先がぴっちりと閉ざされた太股を強引に
押し割ってショーツに触れる。
「あンッ!」
股間に差し入れられた指が、敏感な部位に触れた瞬間、播磨のシャツを沢近はギュッと握った。播磨の指が動き始めると、味わった事の
ない感覚が、沢近の背筋を走り抜ける。
「んあッ……ふぅッ……うッ……はぁッ………」
元々快感に弱いタイプなのか、もう声を抑えようともしない。二度、三度と秘裂をこすると、すぐに湿った感覚が指に伝わってくる。
手のひらに感じるコリコリした感触を指で摘むと、
「ひンッ」
甲高い声を上げて、身体を仰け反らせた。ブルブルッと震えている。そんな沢近を見てると、もう播磨も抑えられない。
チャックを手早く下げて勃起を取り出すと、沢近の手に握らせる。
「ひッ」
自分の手が握っている硬いものを確認して、沢近の喉からは引きつったような声が漏れた。
赤黒く膨張したペニスが逞しくそそり立ち、ヒクヒクと蠢きまるで威嚇しているように沢近を睨んでる。
「俺のも、その、頼む」
「た、頼むて」
「他のボックス、見てたんだろう」
言われて沢近の顔が伏せられるのは、二番目のボックスを思い出してるからだろう。だが沢近が思い出してるのは、もう一つあった。
「男が口を塞ぐって、こういう事か……」
ぼそっと沢近が言った言葉は聞こえたが、播磨には意味まではわからない。そして負けず嫌いに火がついた事にも気づいてなかった。
「口で……すれば…いいのね……」
「頼む……」
ゴクリッと唾を飲み込むと、沢近はゆっくりと顔を勃起へと近づける。
鼻を引くつかせると汗の匂いとさっきした為だろう、残尿臭が鼻腔に流れ込む。しばし躊躇うが、プライドと心の奥にある気持ちが、
嫌悪感を上回るのに、さほどの時間はいらなかった。
とはいえ、やはり思い切りが必要なんだろう。小さな口をはしたなく開くと、目をつぶり、いきなり直径〇〇aの播磨の勃起を根元まで
飲み込もうとする。まあ、当然、
「んッ!? カハァッ ゴホッゴホッ」
喉の奥にあたったのか、沢近は咳き込んでしまう。
「ゆっくりいけ、ゆっくり」
播磨が人事のような無責任のエールを送る。
「わかってるわよ!!」
再度チャレンジ。
こんどはさすがにいきなりは飲み込まない。ピンクの舌をのばし、先っちょの鈴口をペロリと舐めあげた。
播磨の背筋をゾクッと快感が走る。
味を確認するように眉間にシワを寄せていたが、思ったほどマズくなかったのか、こんどは限界を計るようにゆっくりと口に収めていく。
「ふぅッ…んむッ……」
ギリギリまでふくんだところで一度呼吸を整え、進んだのと同じようにゆっくりと頭を引いていく、金髪の髪がサラサラと揺れた。
沢近の口から少しずつ姿を現す勃起は唾液でテラテラと光りスゴくヤラしい。慣れてきたのか沢近の頭を振る速度も上がってきた。
唾液と先走りの液が“じゅぷ…じゅぷ…”と淫らな音をたてる。
「あむッ…んンッ…んッ…ふぅンッ……」
ここでも沢近は天才ぶりを発揮した。
播磨の反応を見ながら先っちょの鈴口に舌を挿し込んでくすぐったり、勃起の裏を根元から先端まで舐め上げたり、小さな円を描くように
こねまわしたりと、丁寧に亀頭をなめしゃぶる。
そのしつこいぐらいの亀頭愛撫は、確実にクライマックスへと播磨を追い詰めていく、が………
……年上の野郎に教え込まれたのか……
股間からは快感がせり上がって来るが、胸からはなぜかムカツキが湧き上がる。それを人は嫉妬というのだが……
知らず知らず、沢近の真珠を乱暴に捻りあげていた。
「んぅ〜〜ッ!!」
それは唐突にやってきた。沢近の身体がピクンッと快楽に震える。そのときカリッと沢近が勃起に歯を立てた。
すでに瀬戸際まで追い詰められていた播磨の勃起は、ひとたまりもなく絶頂に達してしまう。
二度、三度と口の中でしゃくり上げる勃起が、ズルリと吐き出されると、沢近の顔を白く汚した。
この前に別のを書きますが、このSS、もしかしたら続くかもしれません。
>>81-89 GJ!!
続くかもってカラオケボックス編から話が続くって意味ですか?
神ですか?
奈良を主役にしたエロSSを書きたいと思っていますが駄目ですか?
激しくGOOD JOB!
私の「直径」30aという無理な要求に応えて下さって
こんないい作品にしてくださるなんててもう感無量です
あなたはネ申ですね
遅くなってもいいんで、続き期待シてます!
>91
スレ違いになるような内容じゃないなら、良いんでない?
GJ できれぼ続きほしい
スクラン物が同人サイトに上がってるな
>>81-89 (*´Д`)イィ・・・
それにしても今時の厨房はそんなうらやm・・・いけないことばっかしてるですか!?
けしからんです!お兄さんにも(ry
99 :
名無しさん@ピンキー:04/05/10 02:55 ID:Zw6rapJ8
太陽のキャラハンスレに奈良が
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100 :
:04/05/10 05:17 ID:/Xd+EoR0
>>89 キタワァ━━━━━━(n‘∀‘)η━━━━━━ !!!!!
嫉妬する播磨ハァハァ
奈良をエロSSに出すとしても相手を誰にするかみんな悩んでしまうんじゃない?
天満はどのように絡ませればいいのか難しいし。
奈良が暴発して天満犯すSS書いたんだけど
微妙な出来なのでお蔵入り
奈良は書きづらい
ハーレム系エロゲの主人公が出会いに恵まれなかっただけで
こうまでどうしようもなくなるものか って典型だからな、アレは。
ヘタレに研きがかかってきてるし
前スレ、前々スレどなたか保存してる方いらっしゃいませんか?
見たいのですが、スレが消えてて見れませんでした・・・・
105 :
104:04/05/10 20:57 ID:MlP8eI46
自己解決しました。すんません。
奈良は鬼畜が似合う男
それぐらいみんなわかっているさ
>>106 そんなこと言うなよ。彼は癒し系の爽やか男のイメージが強いんだぜ。
前にサラとの絡みが投下されたことがあったがイマイチだったなあ・・・。
意外と八雲との絡みが合っているのかも?その後、花井と揉め・・・w
誰と絡んでも不快感を催すだけだ。天満でギリギリOK
奈良っちはGWに奈良にいったみたいだし。
天満との純愛SSきぼんぬ
奈良物は、だいぶ前にあった鬼畜物はよかった
あれ以来奈良のエロパロは見ていない
ふむ、奈良のエロパロはまだかなー
112 :
名無しさん@ピンキー:04/05/11 17:57 ID:8c3VlmzG
まだかなーー!!!!!!!!!
お前が・・・書け。
>>1の規定に合ってれば文句は言わないから。
GWに奈良へ行って奈良のきれいな着物の女性とかけ落ちしたSSでもいいし
所々でレスが飛んでるけど奈良って単語でも出てるのか
解かってんなら、スルーシル
>>115 実際にNG登録している香具師なんていないと思うよ。
「奈良」をNG登録していると喚いているのは単なる煽り"( ´,_ゝ`)"
このスレの推奨NGワードは「我聞」。
蛾聞のキャラハンスレ落ちてしまったー!(。>0<。)
脳内を文章にするのは難しいな
文才が欲しい(´・ω・`)
奈良が八雲を犯すSSを見たい
そんな物は絶対に読みたくない
>>123 お前さんのその文はどこから出てきたのか
脳内ってそういう意味だろ多分
!
マジでスマンorz 透明あぼ〜ん入ってた
奈○が塚本八雲を犯すSSなんて新鮮だと思うぞ
(これで透明あぼーんされないだろ)
しょうがねぇ〜な、そんなに奈良SSが読みたいなら俺が書いてやろう!
「塩田〜お前の事がぁ…ハァハァ」
「待て、何故俺を見つめながら息が荒くなる?」
「うっ…塩田ハァハァ…奈良づくし〜!」
「死ね!!」
えっ?そっちの奈良じゃない?
ごめ誤爆。
てす
今から投下します。
タッタッタッタッ……
ったくもー、ついてねーなぁ。
今晩は肝試し、し・か・も、折角天満ちゃんと二人きりになれたってのに。
この雨のお陰で大事な時間が台無しだぜ。
ま、いいか。適当に走ってる振りをして……。
「播磨くん! 前!」
天満ちゃんが俺の後ろで叫んでる。
え? 前ってナニ? って枝が目の前に迫ってるじゃねーか!
「うお!? サンキュ、助かったぜ」
あっぶねー。足元ばっか見てたら枝に頭をぶつける所だったぜ。
流石は俺のマイハニー。愛する人の危機は未然に防ぐってか。
益々惚れそうだぜ。
なんて事をニヤニヤしながら考えてると今度は天満ちゃんの悲鳴が……。
「きゃっ!」
ばたん! べちゃ! と派手な効果音と一緒に。
きゃっ? ばたん? べちゃ?
嫌な予感がして後ろを振り向くと……やっぱり……。
「塚本、大丈夫か?」
すまねぇ、天満ちゃん。自分だけのつもりで走っちまった。
状況を見ると……水溜りに脚を取られて盛大にひっくり返ったな?
「ううん、大丈夫。それより播磨くんってやっぱりおっきいのね。播磨くんが軽く飛び越えて
たんでいけるかなーって思ったんだけど」
くーっ、自分が酷い目に遭ってるっつーのに何て健気な……。
ココは俺も勇気を搾り出すときか?
「塚本……掴まれ。俺がおぶっていくからよ」
天満ちゃんを背に黙々と走る。これで好感度も少しは上がったかな?
んで、この林を抜けると……
「おっ、あんな所に廃校が!」
我ながらちょっと白々しいか? 実は昼間の内に下見してたんだけどね。
「あ、本当だ! これで雨宿りできるね!」
……天満ちゃん、君はすこーし他人を疑う事を覚えた方が良いぞ?
もちろん今日以降の話だが。
つー訳で天満ちゃんを背負ったまま廃校に飛び込んで……どうしよう?
ココまでは俺の予想を遥かに上回る展開なんだが、この後は何も考えてなかったぜ。
ま、採りあえず空いてる教室でも探すか。そこで……いっひっひっひ……。
「塚本、どっかの教室に入るぞ」
あくまでも平静を装って。冷勢に冷勢に……。
「播磨くん」
ハイ? バレタ?
「あー、何だ?」
「そろそろ降ろして欲しいんだけど」
ふぅ、ばれてなかった。ま、何時までも背負っていくのは余りにも不自然だったか。
よく見ると天満ちゃん、顔が真っ赤になってるし。
密着状態よサヨウナラ。俺はこの記憶を一生忘れない! ……なーんてな。
この後でもっと仲良くなる予定を組んでるんだからな。……いっひっひっひ……。
お、教室発見っと。鍵は……開いてる!
「塚本、ココで良いか?」
にやけが表に出ないよな? 普段通り出来てるよな?
心臓が痛てぇよ、破裂しそうだ。
「……ん」
塚本さん、今の間はナニ? 聞き様によっちゃ凄いシチュエーションだぞ?
判って言ってるのか? 期待して良いのか?
くーっ、問い詰めてぇ……けどココは我慢だ。
「よし、入るぞ」
んーと、めぼしい物は……何も無いな。
机と椅子が少しずつと後はカーテンか。
くそっ、しまった! こんな事なら保健室か体育用具室にしとけば良かったぜ!
ま、幸いにもカーテンだけはいっぱいあるから良いか。
アレの時はカーテンを敷き詰めて、……いっひっひっひ……。
ん? 天満ちゃん如何したんだ? 急に黙り込んじまってよ。
は!? まさか! 準備OK? 覚悟完了? ……それじゃ、いただきまーす!
「くしゅん」
……なんだ、くしゃみを我慢してたわけね。
ってよくねーぞ。天満ちゃんに風邪でも引かせたらお天道様に顔向けできねーし。
んーと……お、あれだ、アレを使おう。俺って何でこんなにも冴えてるんだ?
――さて、という訳で、俺の目の前には盛大に燃え盛る焚き火がある訳だが。良い子は
どうやって火をつけたか、何て聞くんじゃねーぞ。判ったか?
ま、しいて理由を言えば愛の力ってやつだね。
つー訳で、天満ちゃんも少しは良くなっただろ……って、さっきより顔色が悪くなって
いるような気が。
いや、気のせいじゃねーな、これは。唇は蒼ざめているし、顔色も悪い。
天満ちゃん、君には何時でも輝いていて欲しいのに。
「塚本、大丈夫か?」
これは嘘偽りの無い本心。
天満ちゃんの居ない世界なんてクリープを入れない珈琲のようだ、って訳わかんねーか。
「……ん。ありがと、心配してくれて。私なら大丈夫」
本当なら、ぎゅっと抱きしめて肌と肌で温めあうのが一番なんだが、流石にそういう訳には
いかんよな。
如何にかして濡れた服だけでも脱がさんと本格的に風邪を引いちまうぞ。
何かねーか?……カーテン…か。そうだ、カーテンを身体に巻きつけりゃ服も脱げるな。
って訳で。
「塚本、ちっと向こうを向いてくんねーか?」
濡れた服を脱ぐ。おぉ、それだけでも暖かいぞ。俺も気付かないうちに冷えてたんだな。
パンツは……恥しいから着とくか。
んで、カーテンを身体に巻きつけてっと。……んー、面白くねーな。よし、ここをこう
持ってきて、此処で結べば……ギリシャ風衣装の出来上がり。よし、バッチリ。
「もういいぞ」
おっかなびっくり振り返る天満ちゃんの顔は、俺の格好を見たら一気に明るく変わった。
そうだよ、君には笑顔が一番似合うのさ。
って、笑いすぎじゃねーのか? ま、いいけどね。
こうなったらアレだ。事情を説明しようって思ったけど、もういいや。
……でも、いざ言おうって思うと恥しいな。それと説明無しに言ったら危ないヒトだしな。
どうしよ……。やっぱ止めるか? ええい、侭よ! いったれ!
「……お前も……脱げ」
あわわわ…言っちまったよ、この台詞だけ聞くと変態さんだよ。
天満ちゃんも俺の事を軽蔑の眼差しで見て……無いな。
どうして?
まさか……このままOK? ルパンダイブしても良いのか?
いっくぞー! てーんまちゃー ……。
「このままだと、風邪……引くからね。判ったわ、播磨くんも向こう向いて、ね?」
……どうして君はこんな時だけ、俺の言いたいことを100%理解出来るの?
もう泣きたいよ。……俺、泣いてないよな?
「判った……」
ま、仕様が無いな。
変態さんって思われなかっただけでも良しとするか。
んで、俺は持てる意志の力全てを使って、天満ちゃんとは反対の方向に身体を向けるん
だがこれが中々難しい。だってよ、後ろで『ふぁさ』って音が聞こえるんだぜ?
俺は十代の健全な心と身体を持ってるんだ。天満ちゃん、こんな俺を誉めてくれよ。
『播磨くんって偉いのね、惚れ直したわ、私』
……あー、ムナシイ。
「もういいよ。こっちを向いても」
お、天満ちゃんからお許しがでたぞ。
はてさて、どんな格好かなーって、……ぐはっ! か、可愛い。俺とお揃いですか?
ギリシャの女神ですか? だめだ、眩しすぎて直視出来ねーよ。
お、おい、しかもこっちに寄って来るぞ。
如何すりゃ良いんだ? ワカンネーヨ。
塚本さんは播磨くんの隣に腰を降ろしました。
……はっ! いま一瞬意識が飛んだぞ。恐るべし、天満ちゃん。
俺が意識を失ったのはトラックに跳ねられたのが最初でこれが二回目だぞ?
って、もう隣に居るし。
「ところで播磨くん、好きなヒト……いるの?」
天満ちゃん、上目遣いで話し掛けないでくれよ、俺も我慢の限界だよ。
あぁ、君の魅力のせいで口が勝手に動いてしまう。
降参です。お手上げです。何なりと質問してください。
「俺の好きなヒトは……」
ん? ちょっとまてよ? 天満ちゃん、その胸の隙間から見えるピンクのぽっちりは何だ?
ま、答えは判ってるんだが……って何故それが“こんにちは”してるんだ?
……ひょっとして、ぶらじゃぁを外してるのか? もしかすると、ぱんつも……。
い、いかん。頭がクラクラしてきた。視線も胸に釘付けだぜ。
神様ありがとう。俺はグラサンに感謝します。
お陰さまで思う存分天満ちゃんのてぃくびを拝めるんだからな。
「好きなヒトは……誰?」
あぁ天満ちゃん、そんなに身を乗り出さないでくれ。
カーテンの隙間から全てが見えてしまうから。
せめてぱんつを穿いていてくれたら良かったのに。
つーわけでゴメンね、天満ちゃん。もう限界だ。
「俺の好きなヒトは、天満ちゃん、君だ」
言っちゃった。
これで後戻りはできねーぞ。
天満ちゃんの眼も点になってるし。
「先に言っとくけど、冗談じゃねーぞ。ずっと前から君だけを見詰めていたんだ」
届け! 俺の本心。通じろ! 俺の恋心。
お、天満ちゃんの顔が何となく赤くなったのは気のせいか?
手応え有りっ! 我、敵本丸に突入すべし!
「でも、美琴ちゃんは? 愛理ちゃんも。それに今日は八雲にだって」
ぐはっ!
オイオイ、天満ちゃんよ、嫉妬か? 本当に可愛い奴だな。
落ち着け、俺。
此処が勝負どころだぞ!
「ふっ、それは誤解だよ。どんな噂を天満ちゃんが聞いてきたのか、俺はしらねぇ。
……でもな、今この俺が直接口にした言葉、これは噂でも何でもねぇ、真実だ」
く、くせぇ、臭すぎる台詞だ。もう二度と口には出来ねーぞ。
だが、しかーし、見ろ、天満ちゃんを! 真っ赤になって俯いちまってるぜ!
もう一押しか? それとも……静観すべきか?
「でも……」
でも? なんだ?
「ううん、なんでもない」
くはーっ、もうだめだー!
播磨拳児、いきまーす!
あれ?
なぜ俺は天満ちゃんを抱きしめてるんだ?
それにしても……嫌がってないぞ。
つーことは、チャンス到来ってか?
「天満ちゃん、愛してる。世界中の誰よりも」
おぉぉぉ…今日の俺はどうしたんだ?
くさい台詞がどんどん口から出てくるぞ。
よ、よし、このまま天満ちゃんの唇を……
ちゅっ
ん〜マンダム。
って、やっちゃったよ。キス。やーらかいなぁ、気持ちいいなぁ。
お、天満ちゃんはまだ瞳を閉じてるぞ。よし、もう一回……
くちゅ…くちゅ…くちゅ…ぷはぁ
俺ってひょっとしてキス上手?
天満ちゃん、身体から完全に力が抜けてるぞ。
んじゃ次は――、順番的には、おっぱいだな。
さわさわ……もみもみ……
柔らかい、柔らかいぞーっ!
チョッと力を入れてもいいかな?
って訳で、きゅっきゅっきゅっと。
「ん……、や……だぁ」
ふっふっふっ、天満ちゃん、口では嫌といっても身体は正直だぜ。
カーテンの上からでもはっきり判るくらいにおっきくなってるぽっちりは何だ、ん?
そろそろ御開帳〜ってか。
結び目を外して……おぉぅ、なんて神々しいんだ。
はらりと落ちたカーテンがまるでシーツのように広がってるぜ。
どこかのえろい人が昔言ってたな、生まれたままの姿が一番だって。
今の俺にはその人の言いたい事がわかるぜ。
天満ちゃんが震えてる。寒いのか? それとも……恥しいのか?
恥しいのなら俺も脱ぐか。これであいこだな。
ま、どっちでもいいけど。もう後戻りは出来ねーぜ。
それじゃ、ぼちぼち天満ちゃんのぽっちりを咥えてみるか。
「ん!」
今びくんって震えたぞ。
んじや調子に乗って、と。
れろれろれろ……
「んんー、あ、あぁ…っ、はぁん」
天満ちゃんも感じてきてるのか? 俺の分身もびんびんになってきてるよ。
「天満ちゃん、平気か?」
……オイ、何言ってんだ? 折角の流れを切るつもりか?
「……うん、へーきだよ」
ナイス!助かったぜ。もしも嫌って言われたら如何するつもりだったんだよ、俺。
んじゃそろそろ男子の憧れの聖地、魅惑のワンダーランドへ突入するか。
身体をずらして、と。ん? ふっふっふっ。太腿を閉じても無駄だぜ。
ほら、おしりの所から大事な部分が丸見えだからな。
さて、いよいよ俺も大人になる時がきたんだ。
さようなら、少年の俺。こんにちは、アダルティな俺。
――両手を使ってぐいっと天満ちゃんの太腿を開くと、そこはパラダイスでした。
流石だぜ、天満ちゃんはココも美しい。
申し訳ない程度に生えた柔毛。
うっすらと色付く秘部。
画家としての記憶力を総動員して脳内保存だ!
って見てるだけじゃつまらんな。
触ってもいいかな? いいよね。
んー、どこから手をつけるかな。
ま、当たって砕けてみるか。
そーっと指を伸ばしてぴったりと閉じた入口を穿ってみる。
びくんっ!
その上の小さな粒は?
びくんっ、びくんっ!
……おもしれーな。両方だとどうなるんだ?
てな訳でつんつんつんっと。
「んっ……、いやぁ、やめて……」
天満ちゃん、口では嫌といっても身体は正直だぜ?
入口から液体がとろ〜りと零れてきたぞ。
おぉ……、滑るな、コレ。
更に調子に乗ってずぶずぶっと。
……入ったよ、オイ。
先人の知恵はすごいな。こんな俺でも天満ちゃんをリード出来るんだから。
つー訳で準備運動終わり! お父さん、お母さん、播磨拳児は男になります!
支援
支援
ある日の休み時間、奈良健太郎と播磨拳児は一緒にトイレへ行きました。
そして、隣同士の便器に並んで立って用を足す準備をしました。
奈良はあそこを播磨から見られないように便器にしっかりとくっつきました。
それを見た播磨が
「おい!奈良!お前、小さいな!男なら堂々と隠さずに見せろよ!」
と大声で怒鳴りました。
「え、え、えーと恥ずかしいよー」
奈良は首を振りましたが
「貴様、俺の言うことを聞けねえのか?」
とドスのきいた播磨の声を聞くとしぶしぶ便器から離れました。
播磨の目に奈良の小さなあそこが映りました。
「何だ。てめえ、文字通り小さいな」
「わーっ!そんなことを言うから見せたくないんだよ!」
「まあ、いいじゃねえか。でよ、小便終わった後、2人で気持ちのいいことやらないか?」
播磨が奈良にそう誘いの声をかけました。
(つづく)
これで、きっと奈良ファンが満足してくれたでしょう。めでたし。
実は天満じゃなくて沢近でしたってオチの予感
オチの予想は書き手さんに失礼だぜ。
夢オチとか
お嬢のファンは、出しゃばりが多いな。>144 天満のネタにまで
割り込んで来るんじゃねえよ。
禿しく支援
只今、旗と今一のSS(どちらも極甘)を妄想・構想中。
てか、SS書きたくなるまで萌えたのって初めてだ。
予定通り事が進めば、明日か明後日にもどっちかはうpできそうだけど
妄想をちゃんと文章にしてみるのは初めてなんでどうなるかは自分でもわからん。
がんばるよ。
がんばって
150 :
カイル:04/05/16 16:57 ID:sw1Po43S
ここのSSで絵描くんで、レスおくれ。 なんか、他の絵に比べてレスが少ないんで。 (゜_゜)/ぼくの絵でSS書いてもいいよ。
レスなら何でもいいんだな?
最近カイルかたりが多いな…・・・真に受ける人どれだけいるんだろ?
カイルなんて奴なんざ知らんのでどーでもいいっつうか
俺は基本的にageる奴ァ(ry
155 :
148:04/05/16 21:05 ID:DpBOIANK
只今、旗SS作成中。たぶん予定より遅れる。
今一はイマイチ無理でした。
てか、エロってムズいね・・・・
がんばるよ。
156 :
148:04/05/16 21:15 ID:DpBOIANK
連書きスマソ。
自信ないからイントロだけ載せてみる。今のところこんな感じ。修正とかアドバイスヨロ。
「ねぇ、私のこと好き?」
「ん?」
「だからぁ〜、私のこと好きかってきいてんの!質問してんだから、ちゃんと答えなさよ。」
「おまえこないだも同じコトを・・・・」
俺がそう言うとこいつ、またちょっとふてくされた顔をしてそっぽを向いちまった。
顔を真っ赤にして、唇を尖らせて、「ふんっ」とか言っちゃって、
ちょっとだけ本気でがっかりしてるのが分かって・・・
その意地張った顔が可愛くて、俺は肩に手をまわしてぐっと引き寄せる。
「・・・・言わなくてもわかんだろ」
「ダメ。言って欲しいの。何度聞いても・・・その・・・・・嬉しいんだから。」
そう言いながらちらっとこっちを見る。目が合うとそのまま首に腕を回して抱きついてきた。
「ねぇ、私のこと・・・・好き?」
俺はこいつだけ聞こえるように出来るだけ優しく言ってやる。
「・・・・・」
「嬉しい・・・私も」
そういってこいつそのまま俺にキスしてきた・・・・・・。
イイヨー(・∀・) もっと細かい描写希望ヌ
(・∀・)イイ!! 上に同じ
まぁエロに持っていく以上鬼畜展開でなければ両想いになってもらう必要があるし
本編はまだ今のところ一方通行の片想いだらけだからどこかで本編設定から飛躍する必要があるのは確かなんだが
スクランのパロである以上どこをどう飛躍させたかは説明してほしいなぁと個人的には思うわけですよ
要するにいきなり播磨と沢近が両想いという前提でスタートされても漏れはついていけねぇよってこと(w
いや、後のほうでどういう過程を経てこういう関係になったかの話が出てくるんなら全然オッケーなんだけど
話自体はいい感じなんで続きに期待
160 :
148:04/05/16 22:32 ID:DpBOIANK
助言サンクスコ。頑張ります。
161 :
148:04/05/16 22:36 ID:DpBOIANK
エロパロに細かい説明なんかいらねぇと思うぞ。
要はどれくらいエロいかってことさ。
163 :
名無しさん@ピンキー:04/05/17 00:59 ID:+oQz2cki
奈良が一条他の女とヤるSSキボンヌ。
奈良の妄想を実現してやってくれ!
絶対に書かないで下さい
165 :
群雲:04/05/18 20:39 ID:nGpQ2vgQ
先日スクランを初読みして見事にどつぼにハマりましたw
で…何気なくSSを書いてみようかな、と(ぁ
167 :
群雲:04/05/18 22:52 ID:nGpQ2vgQ
>>166 描けと言われても…絵は無理なのだが(汗
へたくそなのでw
170 :
群雲:04/05/19 03:41 ID:dHZMBwZb
まだどういうのを書くか決めてないが…(ぇ
で、1つ聞きたいのだが…#12 UNFORGIVENの天満が痴漢に目をつけられる話のネタは既出ですか?
それどころか、天満ネタは>132が…初じゃないか?
奈良と天満のエロSSマダー?
173 :
148:04/05/19 22:55 ID:uWbL03NM
いろいろと膨らませたら、エロが消えてしまった・・・orz
けどとりあえず出来たモンがあるから投下したいんだけど、エロ無しは
IFスレでいいんだよね?
174 :
148:04/05/19 23:12 ID:uWbL03NM
>>1に書いてあったね。
すまね。行ってきます。
とりあえず次回こそエロ書くつもり。もうちょっと勉強してからだけど。
頑張るよ。
↓
んじゃ、逝きますか。
いまから投下します。
何時もの教室、何時もの光景。今日も2−Cは平和であった。そう、この瞬間までは。
「……あ、そーだ。おい、播磨。お前保健委員な」
HRも終盤に差し掛かり、生徒達の意識も校内から校外へとそろそろ切り替わろうとして
いた所に担任の口から衝撃発言が飛び出した。
その発言により教室の空気もだらだらした雰囲気から、一瞬で研ぎ澄まされた刃物の上に
立つ様な緊張感に包まれたのものに切り替わってしまう。
一人一人の息遣いさえ耳障りに思えるほどの緊張感―――。その重苦しい空気はある生徒の
たてるいびきによって破られることになった。
「んごー…ムニュムニュ…スピー」
ザワ…ザワザワ……
クラス中の視線が、どよめきと共にいびきをたてて眠る生徒に集められる。
その生徒とは―――播磨拳児、その人であった。
「あのー、何て言ったかもう一度説明してもらえんですか。ワスはどうも目だけじゃ無く
耳も悪くなったみたいで……」
ざわめきの残るなか、冷静に状況判断をしていたらしい大柄な生徒が顔をあげると、静か
に口を開き、担任に問い掛ける。
クラス中の総意なのか、全ての視線が担任に注ぎ込まれると、担任は少し引き気味になる
気持ちを抑え、咳払いしつつ声を出すのだった。
「んー? 俺って何か変な事言ったかな? まぁ皆知ってると思うけど二学期から保健の先生
が変わりました。で、新しい先生の指名で播磨君が保健委員に選ばれたって訳です」
キ〜ンコ〜ンカ〜ンコ〜ン……
「お、もう終わりか。先生は用事があるから先に行くけど、誰か播磨に伝えてやってくれ。
それと、今日の放課後に保健室に行くようにもな」
じゃあ頼んだぞ、と担任はそそくさと逃げるように教室から出て行き、後には呆然と担任
を見送る生徒達だけが残される形になってしまう。
「……おい、確かこの前に播磨君って保健の先生を押し倒したんじゃなかったのか?」
「ああ、俺もそう聞いた。西本、どうなんだ?」
先程の担任の言葉にショックを受けたのか、完全に固まっていた生徒は声を掛けられると
ゆっくり振り返る。
「スマン…… ワスが見たときは既に先生と播磨君が抱き合っていた所だったんだ。ひょっと
して、あの時はもうやった後だったのかも」
西本と呼ばれた生徒の決して大きくは無い独白が教室に響き渡る。重苦しい空気が教室を
支配しかけた時、一人の少女が立ち上がったのだった。
「播磨君、起きなさい。ちょっと話があるの」
「んごー…ムニュムニュ…スピー…」
黄金色に輝く髪を持つ少女は播磨の側に行くと彼に話し掛けるが、熟睡している播磨の耳に
は届いていない様である。
それでは、と少女は播磨の耳元に顔を近づけ、周囲には聞こえないように気をつけながら
小声で、しかしはっきり言うのだった。
(起きなさい、ハゲ。……みんなにバラすわよ!)
その言葉にどの様な魔力が込められていたのだろうか。
播磨は飛び起きると憤怒の表情を浮かべたが、すぐに泣きそうな表情に変わると少女の前に
跪くのだった。
「それだけは勘弁して下さい、沢近サン」
地域で一番の不良と呼ばれる威厳など欠片も見せずに金髪の少女に哀願する播磨。
彼を見下ろす沢近の表情は、何の感情も宿していないと思えるほど冷徹である。
「播磨君、あなたが今度の保健委員に任命されたそうよ。オ・メ・デ・ト・ウ。それから
今日保健室に来なさいっていってたわね。じゃ、ガンバッテネ」
それだけを言うと、沢近はくるりと振り返り、帰るわよと美琴達に声をかけ教室を後にする。
しょーが無いなー、と言った感じで美琴達はお互いに顔を見合わせると、苦笑いを浮かべ沢近
を追って教室を出て行ってしまう。
後に残されたのは、顔に疑問符を貼り付けた様な表情を浮かべる播磨と、その他の2−C
の面々だけであった。
「? 保健委員? 誰が? ……俺か?」
播磨は暫く呆然としゃがみ込んでいたが、ふと我に返るとゆっくり立ち上がり、扉に向かい
歩き始めた。
「付いて来るんじゃねーぞ?」
扉を開け教室から出る際、播磨は念を押す様に「ぎろり」とクラスメートを睨みつけると、
そのまま保健室の方へ歩き去るのだった。
―――タッタッタッタッタッタッ……がらっ!
「おねーさん!俺が保健委員って一体どーゆー…」
「ハーリオ!」
「うわぁ!」
保健室の扉を開け、文句を言いつつ入ってきた播磨を迎えたのは、姉ヶ崎の抱擁であった。
播磨は姉ヶ崎の胸の中でじたばたともがいているが、彼女は一向に気にする様子は無く、
力一杯播磨を抱きしめ続けるのであった。
「んーんーんー!!……ぷはぁ! はぁはぁ……」
播磨は姉ヶ崎の胸から顔を解放すると新鮮な空気を求め荒い息をつく。
その顔は走って来たからなのか、柔らかい胸の感触を反芻しているからなのかは判ら
ないが明らかに赤面していた。
「ふふっ。慌てて来なくたっても私は逃げたりしないのに。それに……こんなに息を切ら
せちゃって……。カワイイ」
抱きつく腕に更に力を込め、にこやかな笑顔を崩さぬまま播磨の耳元で囁く姉ヶ崎。
その顔には至福の笑みが零れていた。
「ちょっ、ちょっと……おねーさん、どーゆー事か説明してくんねーか? 何で俺がいきなり
保健委員に任命されたわけ?」
「話せば長ーくなるけど。いい?」
「あぁ、キチンと説明してくれるんなら長くなってもいいけど。と、その前に……いい加減に
離れてくんねーか?」
「あ、ゴメーン。つい嬉しくって」
エヘっと少し舌を覗かせ、漸く姉ヶ崎は播磨から離れるとベッドに腰掛け、播磨にも隣に
座るように促す。
そんじゃ、と播磨が隣に座ると姉ヶ崎はその顔を見上げ感慨深げに俯き溜息をつく。
先程までの明るい表情からは一変した憂いを秘めた表情で。
「ん? どうしたんだ? 溜息なんかついて」
つい心配そうに播磨が尋ねても姉ヶ崎は首を左右に振るだけで答えようとはしない。
「おねーさん?」
ただ首を振り続ける姉ヶ崎。播磨がその肩に手を触れようとすると彼女の瞳から一滴の
涙が零れ落ち、彼女の白衣に小さなしみを作った。
「だって……だってアレから何ヶ月経ったと思ってるの? ハリオはいいよ、好きな子がいて。
それに、いまだに学校に来てるって事はそのコと上手く行ってるんでしょ? ―――でも……
でも私にはハリオ、貴方しかいないのよ」
―――少し時間はさかのぼり、とある場所で
「ん? おい沢近、オメー鞄は?」
美琴はズンズンと先を急ぐ沢近の手に鞄が無い事に気付くと、呆れたようにやっちまったな
と声をかける。
その顔には先程の播磨とのやり取りを思い出したのか、ニヤニヤと笑いが浮かんでいた。
「え?」
沢近は両手を顔の前に持っていくと、自分が何も持っていないことに気付き呆然とするが、
今更どうしようもない。
「……忘れてきちゃった」
「あー本当だ! 愛理ちゃん、どーしたの?」
可笑しな物を見つけたように素っ頓狂な声をあげる天満をギロリと睨むと、沢近は無視して
先を急ぐ。
美琴達はお互いに顔を見詰め合っていたが、何事か相談すると沢近に駆け寄り、一気に
追い抜いていくのであった。
「おーい、あたし達は先に行くからさ、あんたは鞄を取ってきなよ。……アイツの事も気に
なるだろ?」
「*?%#!」
思わず足を止めてしまう沢近。
一人声にならない沢近を追い越すと、美琴達はまたねーと、小走りに去っていってしまう。
(もう! 何であたしがアイツの事を気にかけなきゃいけないって言うの? 美琴達は気を
廻しすぎなの!)
心の中で悪態をつきながら、美琴達を見送る沢近の表情は穏やかである。
そしてそのままクルリと振り向くと学校の方へと走って行くのだった。
但し、教室のある方角へ、では無かったが。
『―――でも私にはハリオ、貴方しかいないのよ』
(え?)
保健室まで近道する為に、中庭を通り抜けようとする沢近の耳に、微かに声が流れてくる。
(今、ハリオって聞こえた? ハリオって呼ぶのは姉ヶ崎先生だけ……。でも、どうして?)
沢近が周囲を確認すると、なるほど、確かにココは丁度保健室の真裏に当たる場所なのだが。
辺りを見廻し、ゆっくりと保健室の窓の方へ近づくと、段々と声も大きくなっていく。
『おねーさん……』
(今のはアイツの声?)
嫌な予感を感じながら沢近はカーテンの隙間から保健室を覗き込む。
そこには仲良さげに肩を並べてベッドに腰掛ける播磨と姉ヶ崎の姿があった。
「……!!」
思わず息を呑む沢近の眼前で繰り広げられる光景―――それは播磨が姉ヶ崎を抱きしめ、
彼女の背中に手を伸ばす姿だった。
「おねーさん……」
そんなに俺の事が、と続けそうになり思わず口ごもる。
目の前にいる女性には確かに一時期は世話になったし、今でも感謝している。
ただ、俺の心の中には今も昔も一人のヒトがいるんだ―――。
播磨の脳裏を姉ヶ崎との思い出が駆け巡る。
自分の心の内を曝け出せたらどんなに楽だろうか?
しかし今の姉ヶ崎に対し、どのような言葉を掛ければ良いのか、播磨には判らない。
そんな播磨に出来る事―――ただ無言で姉ヶ崎を抱擁することだけであった。
(やべーな、つい抱きしめちまったぞ、オイ)
意思に反して身体が勝手に動く事は誰にでも経験がある。
ただ、如何いった状況でそうなるかは千差万別であるのだが。
播磨が置かれた状況、それは彼にとってまさに最悪であった。
放課後の保健室で男女二人きり。その上相手は自分に明らかな好意を抱いている。
自分の意思を相手に伝える機会は幾らでも在ったのだが、躊躇している間に身体が勝手に
動いてしまったのである。
男女の機微に疎い播磨は遂に思考停止に陥ってしまったのだった。
(ハリオの胸、暖かい)
播磨の腕に包まれて安心しきったのか、姉ヶ崎は全身の力を抜き彼の身体に自らの身体を
預ける。まるで生まれたての子猫が母猫に寄り添う様に。
「あのね、ハリオと別れた時、本当はすっごく寂しかったの。街を歩く時も無意識に貴方を
探してたわ。―――貴方がいるはずは無いのに。あの後でこの学校に赴任してきて、女子の
制服を見て本当に驚いたわ。だってあの時ハリオを蹴った可愛い子がいたでしょ? あの子が
着てた制服と同じだったんだもの、私も期待しちゃうわよ。そして期待は大当たり! この
場所でまた貴方に会う事が出来たわ。あとは少し無理をして貴方を保健委員に任命したの。
……貴方に何時でも会いたかったから」
喋りすぎちゃったかしら? と姉ヶ崎は播磨を見上げ、くすぐったそうに笑うのだった。
(マズイ、このままじゃ流されちまう)
姉ヶ崎に見詰められ、状況は播磨を刻一刻と追い詰めていく。
今更何となく抱きしめたとは言えない雰囲気だ。
しかも姉ヶ崎は自分の心境を吐露している。
腕の中の姉ヶ崎は柔らかく、このままでは自分の理性も持ちそうに無い。
(誰も見てない……よな。もういいや、流されっちまえ)
播磨は腕に力を込めると、そのままベッドに倒れ込むのだった。
「あ……」
播磨は姉ヶ崎を押し倒すと、そっと唇を交わす。
「ん……ふぅ……ん」
姉ヶ崎の鼻に懸かる甘い吐息。
播磨は舌を彼女の咥内に差し込むと、その中をゆっくりと掻き乱していく。
姉ヶ崎の全ては柔らかく、播磨の理性を容易に奪い去っていったのだった。
「おねーさん」
思う存分に姉ヶ崎の唇を貪ると、漸く播磨は彼女の唇を解放する。彼女の唇はお互いの
唾液で濡れ、蛍光灯の灯りを受け妖しく光っていたのだった。
どくん…どくん…どくん…どくん……
お互いの身体に心臓の鼓動が響き渡る。
播磨の物か姉ヶ崎の物かお互いには判らない。
それ程近い距離に二人はいるのだ。
播磨は顔を姉ヶ崎の胸に埋めると、彼女の鼓動を確認するように耳を欹てるのだった。
「ね、ハリオ。ドキドキしてるの……判る?」
姉ヶ崎は播磨にそっと尋ねると彼の頭を抱え込み、自らの胸に強く押し付ける。
「ああ。すげードキドキしてる。……なぁ、直に触ってもいいか?」
播磨は頬に柔らかい乳房を感じながら呟く。
「ハリオが触りたいのなら、いいよ」
姉ヶ崎の言葉に迷いは無い。彼女は数ヶ月も前からこうなる事を夢見ていたのだから。
播磨は身体を起こし、姉ヶ崎の上半身に手を掛けると、彼女から保険医の象徴である白衣
を奪い去る。
「これで私も姉ヶ崎先生じゃ無い、一人の『女としての姉ヶ崎 妙』ね」
姉ヶ崎も脱がせ易い様にじっとしていたが、白衣がベッドの上に脱ぎ捨てられるのを見て
そっと呟いた。
(あ、キス……してる)
保健室を覗き込む沢近の目の前で播磨は姉ヶ崎の唇を奪う。
初めは軽いキスだったのだが、次第に熱がこもり舌を絡めた激しい物へと変わっていくと
沢近は思わず視線を逸らしてしまうのだった。
(あたしってこんな所で何してんだろ。……バカみたい)
心の中で自嘲しながら、壁際にしゃがみ空を見上げると、秋空は沢近の心とは裏腹に一点
の曇りも無く晴れ渡っている。
(あーあ、もう帰ろうかな)
何となく不快な気持ちを紛らわすように頭を数回振り深呼吸すると少し気持ちが落ち着い
たのか気分もすっきりしてくる。
(あ、そうだ。鞄を取りに来てたんだっけ)
漸く本来の用事を思い出したのか苦笑いを浮かべ、立ち上がりその場から立ち去ろうと
した時に、保健室から姉ヶ崎の声が聞こえてきたのだった。
『――― 一人の『女としての姉ヶ崎 妙』ね』
沢近は反射的に振り返ると窓から室内を覗き込む。
すると、播磨が姉ヶ崎の服を脱がせている最中であった。
(ちょっと! いい加減にしなさいよ!? ココを何処だと思っているの?)
窓を叩き室内に乱入する、といった衝動を唇を噛みながら必死で抑えること数十秒。
播磨の手に拠り姉ヶ崎の上半身は裸にされてしまっていたのだった。
『……』
播磨が姉ヶ崎に何事か囁き、姉ヶ崎が頷く。
そのまま、播磨の手が姉ヶ崎の身体の上をさわさわと流れていくと、彼女は播磨に何事か
耳打ちする。
播磨は驚いた表情を作ると直ぐに頷き、初めは腫れ物に触れるかのように慎重に表面を
なぞっていくだけだった手に力を込めるのであった。
播磨の手が豊かに実る姉ヶ崎の胸を歪な形に押しつぶす。
窓越しに状況を見詰める沢近も、何時しか視線を反らせないでいたのだ。
それだけではない。
彼女の手は播磨の動きをトレースする様に同調していく。―――播磨の息遣いを身近に
感じるほどに。
今、沢近の手は彼女自身の物であるのと同時に播磨の手でもあった。
(播磨くん)
沢近の胸に去来する思い。
それが慕情なのか嫌悪なのか彼女にも判らない。
唯一はっきりと言える事は、眼前で繰り返されている行為が、彼女の理性を次第に奪って
いる、という事だけである。
壁一枚を隔てた場所では、播磨が自分とは違う女性と睦まじく戯れている。
彼の意外に繊細な指先が姉ヶ崎の緋色に色付く乳房を揉む度に、苦しげな声が壁の向こう
から聞こえてくる。
その声に呼応するように沢近の乳房も堅く張っていくのであった。
(やだ…手が…止まら…ない)
彼女の手は独自の意思を持つかの様に自身の乳房を捏ね上げる。
その手は彼女が一番感じる場所を探り当てると執拗に攻め続ける。
大きく乳房全体を撫で回すと思えば不意に先端の部分を指先で爪弾く。
沢近の足腰は次第に彼女の体重を支えきれなくなり、ゆっくりと腰を落として行くのであった。
「ん……、くぅ……、はぁ」
堅く閉ざされた口から時折零れる沢近の声。
屋外に居るという自覚がある為にその声は押さえ気味である。
ただし、その自覚が何時まで続くのかは判らない。
何故ならば、彼女自身が快楽を求め始めているのだから。
夕暮れに包まれ行く八坂高校の中庭。
そこには具合が悪いのか、自分自身を抱きかかえるように一人の少女が蹲っている。
具合が悪い? 少女を身近で観察する者が仮に居れば、その人物は苦笑を浮かべるであろう。
少女の顔は上気し、自身を抱きかかえる様に見える左右の手は、其々が胸と股間に伸びて
大事な部分を弄っているからである。
「ぃやあ…、気持ち…いいよぅ…。誰か…助けてぇ…」
沢近は、何時しか保健室で播磨の愛撫を受けている人物が自分だと錯覚する様になり、
現実には既に見えては居ない、その光景がありありと脳裏に浮かぶ。
播磨の手が乱暴に彼女の乳房を摘み、掴み、捏ねる。
また、別の手が彼女の誰にも触れさせたことの無い陰裂に進入すると、複雑に絡み合う
襞を愛しむかの様に、一筋一筋なぞるかの如く蜜壺の中を掻き回す。
沢近の指の動きは次第にエスカレートしていき、時折仰け反る首筋には珠のような汗が
浮かび上がっては流れていく。
「ダメぇ…」
言葉とは裏腹に、恍惚の表情を浮かべ自らを攻める沢近。
何時しか上着のボタンは弾け、美しく形の整った乳房が露出している。
その先端に色付く乳首は堅くしこり、彼女が力を込める度に苦しげに張り詰めて行く。
蜜壺を掻き回す指は彼女自身も知らぬ場所を穿っては引き抜かれ、その指の動きに同調
するように、次第に彼女の腰はガクガクと小刻みに痙攣を起こす。
(あ、ココ…気持ちいい…。壊れちゃうよぅ…)
太腿の奥に見える彼女の下着は濡れそぼり、二枚の秘唇が彼女の指の動きに合わせて開く
様子がはっきりと浮かび上がっている。
そろそろ限界が近づいてきたのか、呼吸も荒く速い物に変化していく。
「―――!!!」
そして快楽を逃す為に、無意識の内に自らの腕に噛み付くと、その刺激が新たなる快感を
呼び起こしたのか、絹を裂くような細い悲鳴と共に達してしまうのだった。
『―――!!!』
(え? 今の声は?)
播磨の荒々しくもぎこちない愛撫を受け、次第に己の世界に引き込まれていく姉ヶ崎の
耳に微かな悲鳴が届く。
彼女の身体は既に男を受け入れる態勢が整っており、微かな疑問など吹き飛ぶほど理性
は乱れていた。
与えられる快楽を享受しようとする雌の本能と、緊急事態に対応しようとする教師として
の本能。雌の本能に流れそうになる意識を無理やり引き戻すと、身体に覆い被さる播磨に
息も絶え絶えに問い掛ける。
「くぅん…ね、ハリオ……、あぁ…ん…い…いま、何…か聞こえ…なかった?」
「え? 俺は気付かなかったけど」
姉ヶ崎の胸に顔を埋めたまま、播磨は目の前にある緋色の突起から名残惜しそうに口を離す
と彼女の顔を見つめるが姉ヶ崎の顔は紅く染まり、とてもまともな判断が出来る状態にある
様には見えない。
「おねーさん、気のせいじゃ無いの?」
何か幻聴でも聞こえたのだろうと播磨は判断し、再び乳房に顔を埋めようとするが
「ハリオ…幻聴なら良いのだけど…。お願い、少し待って」
と姉ヶ崎は播磨を押しのけると裸体の上に白衣を羽織り、窓際まで行くと外を確認する。
(気のせい…だったの?)
本当なら外にまで出て確認したい所だが、裸体の上に白衣を羽織っただけの軽装なので
あまり大胆な行動は出来ない自分に少し軽蔑しながら播磨の元へ戻ろうとすると、窓の
外から苦しげな声が聞こえてくる。
(今のは…間違いなく聞こえた! やっぱり誰かいる!)
姉ヶ崎は再び窓際まで戻ると、今度は窓をあけ真下を覗き込む。
そこには金髪の少女が膝を抱え蹲っていたのだ。
「ハリオ、誰か倒れてる! 助けに行かないと」
姉ヶ崎は振り返るとベッドに腰掛ける播磨に懇願し、そのまま保健室から飛び出そうと
するが腕を播磨につかまれ保健室に引き戻される。
自分の格好を忘れるくらいなのだから、よほど慌てているのだろう。
播磨の視線に気付くと顔を赤くして小さな声でお願いと呟く。
「少し落ち着けよ。ソレより誰が居るってんだ?」
播磨も窓際まで行くと、外を覗き思わず眼を丸くした。
「ありゃ? 沢近!?」
なんでこんな所に…とは言わずにただ驚く。
「ハリオの知ってるコなの?」
「いや、知ってるコなのって、さっきおねーさんも言ってたじゃ無いか。ハリオを蹴った
可愛いコって」
「え? あのコが? この学校って帰国子女が多いから判らなかったわ……。知り合いなら、
尚更助けに行かないと」
「……」
「ハリオ?」
「判ったよ。じゃぁチョッと待っててくれ」
播磨は手早く服を身につけると姉ヶ崎を残し保健室から出て行くのだった。
「オイ、お嬢…って如何したんだ、オメーは」
播磨が沢近の居る場所に駆けつけ彼女の肩に触れると、グッタリとしているその身体は異常
な程に熱を帯び、熱い。
「あ…播磨…くん?」
播磨が触れる事により意識を取り戻したのか、何事か沢近が呟く。
彼女の着衣は乱れ、播磨を見上げるその瞳は熱を帯び潤んでいる。
そのまま立ち上がり播磨にもたれ掛ると、再び意識を失ってしまう。
その顔には安堵の表情が見え、口元には笑みすら浮かんでいた。
「おねーさん、何か羽織る物ねーか?」
播磨は沢近を抱きかかえたまま、保健室の窓に向かい声をかける。
「如何したの?」
「いや、こいつの格好をみてくれよ」
播磨はなるべく沢近の方を見ない様にしながら姉ヶ崎に状況を見せる。
沢近の胸元は露になり、美しい乳房が剥き出しになった状態だ。
「!!」
姉ヶ崎は直ぐに部屋の奥に引き返すと、新しいシーツを手に現れ、播磨に放ってよこす。
「ハリオ、直ぐにココまで連れてきて」
「しかし……」
「いいから!」
「……判った」
播磨はシーツで沢近の身体を覆うと、彼女を抱きかかえ保健室を目指し歩き始めたのだった。
『おねーさん、開けてくんねーか』
扉の向こうから播磨の呼びかけが聞こえる。
姉ヶ崎はそっと扉を開けると二人を招きいれ、周囲を確認すると安堵の溜息をつく。
「ハリオ、誰にも見られなかった?」
後ろ手に扉を閉めつつ、姉ヶ崎は念を押すように尋ねる。
播磨には何故姉ヶ崎がそこまで警戒するのか判らないようだ。
怪訝な表情を浮かべる播磨に、姉ヶ崎はふっと笑いかけると、ハリオはやっぱり子供ね
と心の中で呟き事情を説明する。
「あのね、あなたには良く判らないかも知れないけれど、この状況はね、ものすごーく
デリケートなの。女の子が人気の無い中庭で半裸の状態で倒れているってことがどれ位
異常な事かって位あなたにも判るでしょ?」
姉ヶ崎の噛んで含めるような説明を聞き漸く播磨は納得の表情を見せる。
彼女は説明する間にも手を休める事は無く、ベッドに新しいシーツを張り沢近を寝かせる
準備を完了させた。
「さ、ハリオ。彼女をココに寝かせて」
姉ヶ崎に促され、沢近をベッドまで運ぶと播磨は如何したら良いのか判らずに、沢近と
姉ヶ崎の顔を交互に見詰める。
そんな播磨を、姉ヶ崎が無言で敷居の向こうに押しやると、ベッドの横に椅子を置き
沢近の診察を始めた。
(外傷は……特になし、と)
一通り様子を見てホッと息をつく姉ヶ崎。
ただ、幾つかの疑問は残るのだが。
何故あんな場所で倒れていたのか?
何故あんな格好で倒れていたのか?
何故あのタイミングで……
何故……
何故?
姉ヶ崎には一つだけ思い当たる節があるのだが、彼女の理性がその考えを許さない。
(まさか……?)
いいえ、と断定できない自分がもどかしい。
(まさか、彼女は……を? あんな場所で?)
しかし、そう考えると、ある程度辻褄が合うのも事実だ。
暫く逡巡した後、試しに姉ヶ崎は沢近の乳房にそっと手を伸ばすのだった。
「ん…」
姉ヶ崎の指先が沢近の胸の突起に軽く触れると、彼女の口から悩ましげな吐息が零れるの
と同時に、何かのスイッチを入れてしまったのか、ダラリと力を失っていた彼女の両手が
動き、胸とスカートの中へと移動する。
股間へ伸びた手が自身の陰裂に触れると、沢近の口から吐息と共に更なる喘ぎがでる。
始めはゆっくりと、陰裂に沿うように上下に動く華奢な指先。
それでは刺激が足りないのか、時折彼女の指先は蜜壺に吸い込まれていく。
何時の間にか保健室は沢近の喘ぎ声と彼女の体臭で埋め尽くされていたのだった。
幾度の絶頂を迎えたのか判らない。
何度も逝っては自慰に耽る沢近。
姉ヶ崎と播磨が固唾を飲んで見守る中、沢近のまぶたがゆっくりと開くのだった。
「気が付いたみたいね。ねぇアナタ大丈夫?」
「ん…くっ…はぁ……え? ……あなた誰? 播磨君は?」
沢近は未だに夢の中にいるかの如く、茫洋とした視線を姉ヶ崎に投げる。
そのまま室内を睥睨すると、播磨の姿を見つけたのか満面の笑みを浮かべるとゆっくりと
立ち上がり彼の方へ近づく。
「播磨君、そんな所にいたんだ…。さっきの続き……しましょ…ねぇ」
沢近は、その視界に姉ヶ崎が入って無いように振る舞うと播磨に枝垂れかかり甘い声を
出すと口付けをせがむ。
「…ん」
「お、おい…なにするんだ?」
播磨の視界一杯に沢近の顔が占められるのと同時に唇に触れる柔らかい感触。
鼻腔に漂う甘い体臭。先程の姉ヶ崎との情事も中断されて神経も猛っている。
気が付くと播磨は沢近を抱き寄せ、彼女の咥内に舌をねじ込んでいたのだ。
(甘い…おねーさんとは違う味だ)
無我夢中で沢近の咥内を味わうと、彼女もソレに答えるように舌をからませる。
二枚の舌が絡み合うたびに二人の呼吸も乱れていくのが判ると、興奮は更に深まっていく。
播磨の陰茎は堅く屹立し、痛みを感じるほど強く彼のズボンを押し上げるのだった。
「ん…くぅ……ん」
沢近はキスだけでは物足りないのか、全身を強く播磨に押し付けると彼の右手をスカート
の中で熟れる陰裂へ導く。彼女の陰裂は熱くぬめり、下着の上からでも愛液が滲んでいる
のが判るほど濡れていたのだ。
(邪魔だな…)
沢近の陰裂を触りながら手に絡みつくスカートに悪態をつくと、空いた手で不器用に脱が
そうとするが、やはり片手では上手くいかない。
已む無く沢近の陰裂から未練がましく手を引き抜き、両手を使いスカートを脱がす。
沢近は播磨がスカートを脱がす間、嫌がる風でもなく大人しくして待っている。
それどころか、陰裂への愛撫を中断された事に不満を感じているのか、お預けをされた
子犬のような表情で播磨を見詰めるのだ。
ファサ……
微かな音をたてスカートが床に落ちると、播磨は片手を乳房へ、もう片方の手を剥き出し
の下着へと伸ばした。
初めて触れる沢近の胸は中心に硬い芯が残るように感じ、何処までも柔らかい姉ヶ崎とは
違う楽しみを播磨に与える。
播磨が握り込むたびに彼女の全身から力が抜けていき、ソレと反比例するように乳房全体
は堅くなっていくのがわかる。
同時にもう片方の手が、薄い布越しに沢近の陰裂を包むように覆うと、掌に滑りを伴った
暖かい液体を感じる。
何処で覚えたのか器用に中指だけを上下に動かし、陰裂とその上部に位置する小さな突起
を交互になぞり続けると、ぬちゃ…ぬちゃ……と湿った厭らしい音が、離れた場所にいる
姉ヶ崎の耳にも聴こえてきそうな程、蜜壺から激しく分泌液を溢れさせるのだった。
「あなたたちばっかりズルイ!」
しばらく二人の様子を見守っていた姉ヶ崎だったが、除け者にされたと思ったのか高らか
に宣言すると播磨のズボンを脱がせ、彼の陰茎を引っ張り出すと口いっぱいに頬張る。
「ふぁひぃふぉ、ひほひいい?」
口に咥えられたまま喋られても、播磨には意味が通じないのだが、陰茎に暖かくねっとりと
した刺激と微妙な振動が加えられると、今までの快楽と合わさり背筋が痺れるような感覚
と共に姉ヶ崎の咥内に発射してしまう。
「あ……おねーさん……ゴメン。出ちまった」
びくびくと脈打つ陰茎は、姉ヶ崎の咥内へ精液を何時までも送り続けていた。
ご…くん
「ハリオ、一杯出したね。気持ちよかった?」
口元から零れそうになる粘つく液体を飲み干すと姉ヶ崎は播磨に笑顔を向ける。
羽織っていただけの白衣も既に脱ぎ捨て、沢近とあまり変わらない格好だ。
「あなた……沢近さん……だったわね? ハリオの事…好きなの?」
小首をかしげ、何時もと変わらぬ柔らかい口調で沢近に尋ねる姿は普段の保険医としての
彼女と少しも変わらない。
ただ、その格好はいささか問題があるのだが。
「……わからない」
沢近の返事は何か煮え切らない。
ただ、今までの行動を見ると答えは判りそうなのだが。
「…ま、いいわ。とりあえず私はハリオと楽しむから、あなたどいてくれる?」
姉ヶ崎は残った下着を脱ぐと全裸になり、沢近を挑発するように言うとそのまま射精感で
脱力している播磨をベッドに寝かせると、播磨の頭を跨ぐ格好で横になり、力を失って萎
びている陰茎を口に含む。
「ハリオ…わたしのオマンコ……舐めて…」
両手を使い袋を揉みながら、竿の部分を舌で転がしつつ呟く姉ヶ崎。
播磨の目の前には生まれて初めてみる女性の陰裂が口を開いていた。
先程まで指で散々弄った場所ではあるが、直接眼にすると感慨も違ってくる。
噂では色々聞いた事もあるが、直に見てみると思ったよりグロテスクでは無い。
しかも姉ヶ崎は舐めてくれと言っているのだ。
女のソコに口付ける…。想像しただけで播磨の陰茎に力が戻ってくるように感じる。
顔を目の前で息づく陰裂に近づけると、播磨はそっと舌を伸ばし、一番外側の分厚い肉に
舌先で触れてみたのだった。
触れた瞬間、姉ヶ崎の陰裂が窄まり蜜壺から液が染み出る。
播磨は舌を蜜壺に伸ばすと、染み出る液体を掬い取るように動かす。
すると見る見る内に蜜壺から愛液が滲むのだった。
「ん…ハリオ…気持ちイイよぅ……」
姉ヶ崎の言葉も今の播磨の耳には届かない。
播磨は溢れる愛液を舌で掬い取る作業に熱中していたのだから。
(止まらねぇ……どんどん溢れてくる)
掬っても掬っても蜜壺から滲む液体は途切れない。
それどころか播磨が舌を使うたびに粘度を増し、量も増えていく。
「あぁぁ…いい…気持ちイイよぅ…壊れちゃうよ…ハリオ、いいよぉ…」
両手で陰裂を広げ、肉の隙間に埋もれていた小さな粒を見つけ顎で擦り付けると、姉ヶ崎
の嬌声は激しさを増す。
調子に乗り、舌を尖らせ蜜壺の奥深くまで捻じ込もうとするが内壁の圧力に負け押し戻さ
れてしまう。
それでも諦めずに何度も捻じ込んでいくと、播磨の舌はすっかり姉ヶ崎の膣内に収まる
程になっていたのだった。
姉ヶ崎の膣内に舌を捻じ込んだまま、播磨は顔を前後に動かし続ける。
舌先で陰裂を掻き分け、奥まで到達すると膣口に口全体で吸い付き、襞を擦り上げるように
舐め続け、最後に勢いをつけて離す。
この繰り返しで姉ヶ崎の蜜壺はドロドロに溶け切っていくのだった。
「だ、……めぇ、っ、……!! んっはぁぁぁん…んんっ!あっあっそっ!いいっ!」
何時の間にか播磨の陰茎を包む生暖かい感覚は消えていた。
未熟なはずの異性から与えられる快楽に、姉ヶ崎は播磨の陰茎を握ったまま絶叫を上げる
ことしか出来ないでいたのだ。
姉ヶ崎の絶叫に掻き消されているが、二人の直ぐ側で小さな喘ぎ声が聞こえる。
沢近の口から零れ出ているのだ。
何か意味のある言葉も喋っているようだが良く聞き取れない。
「………」
「……ま……す・・…い」
「…りま……です・・・・・・て…さい」
沢近は遂に搾り出すように大きな声で言うのだった。
「播磨くん、お願いです。愛理のオマンコも……舐めて……ください」
最後は消え入りそうな声で沢近は播磨に哀願すると、姉ヶ崎とは反対側に寝転び、大きく足
を開き自らの陰裂を彼の鼻先に押し付けてくる。
何時の間に脱いだのか着衣は身につけていない。
彼女の太腿からつまさきにかけて幾筋も液体が伝った後が蛍光灯の灯りに反射して見え、
彼女がどんな気持ちで二人を見ていたのかが判る。
「沢近…?」
目の前に晒される同級生の陰裂。
羞恥心など捨ててしまっているかのように播磨を誘いヒクヒクと蠢く。
二人の陰裂を見比べてみると、透き通るようなピンク色の沢近の陰裂に比べ姉ヶ崎の色は
少しくすんでいる。
形もビラビラが殆ど露出していない沢近に対し姉ヶ崎は右側がはみ出している。
味はどうか?
匂いは?
……舌触りは?
播磨は沢近の蜜壺めがけ舌を伸ばしたのだった――
愛液で濡れる陰裂。播磨が舌を差し込むとソコは姉ヶ崎とは違い微妙に狭い。
入口の直ぐそこにも奇妙な引っ掛かりがあり、舌の進入を拒もうとする。
(なんだ? 何があるんだ?)
播磨は沢近の陰裂を広げ中を覗き見る。
目の前には、肉のトンネルがぽっかりと口を広げるが変わった物は何も無い。
播磨は気付かなかったが、入口から数センチ入った所に、ドーナッツ状の薄い肉の膜が
トンネルを囲んでいて、ソレが播磨の邪魔をした訳だが。
同様に、播磨の股間でも沢近が懸命に口を使い彼に奉仕している。
口の廻りを涎で汚しながら、それを咥える彼女は気にする気配も無い。
ジュポ……ズルズル……プハァ
口元から零れそうになる唾を啜り上げ、ごくりと飲み込む様は普段の活発な彼女からは
考えられないくらい淫猥だ。彼女は初めて口にする陰茎に何の抵抗も無いのか、普段口
にする物のように接している。
時折頬にかかる後れ毛を気にはしているが、それ以外は無心で頬を窪めて吸い付く。
そうかと思えば舌を伸ばし、袋の裏から竿の裏、挙句に亀頭を舌全体を使いねっとりと
舐めあげる熟練の娼婦のような舌使い。
この少女はそれを誰に教わるでも無く身に付けていたのだ。
播磨も負けてはいない。
先程の姉ヶ崎への愛撫を思い出し、同じように沢近に接することに決めると早速実行に移す。
ただし、蜜壺を中心に攻めるのではなく、今度は左右の手を使って小粒の陰核を包皮から
剥き出しにすると、親指を使い撫で上げる。
播磨の指が陰核に触れる度に沢近の膣口が窄まり、奥から愛液を搾り出す様に蠢くのだった。
播磨の目前で沢近の蜜壺は伸縮を繰り返し播磨の舌を誘う。
そして滲み出る愛液を播磨は舌で掬い取るのだ。
暫くの間、お互いに無言で貪りあっていたが、頃合を計ると遂に播磨が口を開く。
「なぁ、そろそろ……いいか?」
極自然に口をつく言葉に自分でも驚きつつ、何となく尋ねる。
「……ん」
こくりと頷く沢近。
播磨は身体を入れ替え陰茎を沢近の蜜壺の中心にあてがうと、腰をゆっくりと前に動かす。
「痛かったら遠慮なく言えよ? じゃなきゃわかんねーからな」
ずぶずぶと陰裂に飲み込まれる陰茎を途中で止め、沢近に判ったか? と念を押し彼女を見る。
堅く太い異物が胎内に進入する未知の感覚に、どうして良いのか判らないながらも健気に
大丈夫と答える沢近の声は微かに震えていた。
播磨は慎重に腰を進め、遂に自身の陰茎を沢近の中に完全に埋めてしまうのだった。
(はいった……)
陰茎を包む圧迫感に感嘆してしまい思わず呟く。
自分の陰茎が女性の中に入っている。それを見ただけでも興奮は増すのだ。
「っ!」
沢近もその瞬間、眉根をしかめて短く悲鳴を上げてしまう。
やはり痛いのだろうが、気丈にもそれ以上は苦痛を表さない。
ただ彼女の手元にあるシーツをきつく握り締めるばかりだ。
沢近の蜜壺は播磨を咥え込み、左右に押し広げられ少々グロテスクに変形している。
沢近の中からゆっくり引き抜くと、陰茎に絡みつく肉襞が彼を引き戻そうとするように
捲れあがり、内側に、もっと深くへと誘う。
ずる…にちゃ……くちゅ……にちゃ……
播磨が腰を前後に動かすたびに接合部から湿った音が聞こえてくる。
沢近の蜜壺はきつく締まり、閉じようとする肉を掻き分け挿入すると、彼女の表情は快楽に
酔い、引き抜く際には泡だつ液を吐き出す。
播磨は深々と貫いては一気に引き抜き、彼を締め付ける内襞を楽しむのだった。
「ん…っく…ふぅ…ん」
最初は苦痛に歪んでいた沢近の表情にも微妙な変化が表れてきたのは何時頃からか。
播磨の腰の動きにあわせ、自然と口から漏れる声には明らかに快楽の感情が混じっている。
白い肌はピンク色に染まり、足先は宙を掻く。
彼女の変化を感じ取ったのか、播磨の動きも自然と激しくなっていく。
それまでは緩やかに動かすだけであった腰も、打ち付けるような激しい動きに変わっている。
「だ、……めぇ、っ、……!! はぁっん…いい……いやぁ……」
小さい子供のように首を振り続ける沢近。
自分が今、何をしているのか、既に判らなくなっているのかも知れない。
それほど迄に彼女は取り乱していたのだ。
「播磨くん……、気持ちいいよう……。壊れちゃうよぅ」
播磨の腹の下で沢近が乱れ狂う。
播磨に突き上げられ、自分の感情を訳が判らない物として持て余しているのだ。
沢近の中で荒れ狂う播磨の陰茎は、彼女に冷静になる隙を与えはしない。
彼女の蜜壺は全てを受け容れ、播磨を決して離そうとはしないように陰茎を咥え込む。
結合部からは際限なく愛液が溢れ、シーツに大きなしみを作るのだった。
「沢近…沢近、沢近…」
播磨は沢近の蜜壺に溺れたのか、熱病に犯されたように沢近の名前を呼び続ける。
蜜壺を抉り続ける陰茎は極限まで怒張し、今にも破裂しそうになっている。
そう、播磨も沢近も既に限界が近づいていたのだ。
永遠にこの快楽を味わっていたい。
沢近の蜜壺を満たしながら漠然と思う。
だが、腰の辺りに痺れるような感覚を覚え、知らず腰の動きが加速する。
「さ、沢近! 俺、もうっ」
限界が直ぐそこまでに来たのか、己の欲望を沢近の中へ放つ為に播磨は沢近の腰を強く
抱き寄せるとその動きを止める。
びくん、びくん、びくん……
怒張した陰茎は、熱い滾りを沢近の奥に注ぎ込むと、役目を果たしたかのように急速に
勢いを失う。
「あぁ! ああああっ! あぁー!」
胎内の奥深くに熱い滾りを受け、沢近は絶叫と共に達してしまう。
蜜壺から播磨の陰茎が引き抜かれると、そこはぽっかりと空洞が作られ、奥まで覗き見る
事ができる。
両足をだらしなく開き、脱力する沢近。彼女の蜜壺からは、どろりとした愛液と精液と僅
かな血液の混じりあった液体が零れ落ちるのだった。
「ハリオ……」
言外に非難を込め、姉ヶ崎は播磨に詰め寄る。
「あ、中は……ヤバかったか?」
今更、と言ってしまえばそれまででは有るが、播磨は沢近に視線を投げると、大丈夫か
と問う。
「……ん、たぶん大丈夫。心配しなくてもいいよ。……でも気持ちよかったな。
ねぇ、播磨くんは何時もしてるの? ……その、姉ヶ崎先生と」
頭の中で何かを計算し、播磨を安心させるように答えると、沢近は少しイジワルな質問を
播磨に投げる。
「いや、まぁ、その、なんだ。……初めてだよ、オメーが」
「え? だって、私が見た時には……」
裸で抱き合ってた、と最後は口の中で誤魔化して。
ただ、沢近の顔に非難の色は無い。純粋に知りたいだけなのであろう。
「だから、アレは事故っつーか、リビドー全開っつーか。ま、オメーが来なけりゃ俺の
最初の相手は……まぁ、おねーさんになってたんだろうなぁ」
答える播磨には普段の切れ味は無い。
「あっ! そうだ、また私はおあずけなの? ハリオ、もう一回、いける?」
「おねーさん、今日はカンベンしてくれ」
「もぅ! 判ったわよ。今日は、ね」
悪戯っぽく微笑む姉ヶ崎。
「播磨くん、今度は二人きりの時にしようね。それとも……また三人がいい?」
一体何が彼女を変えたのか、播磨と姉ヶ崎を見比べる沢近も悪戯っぽく微笑む。
「……」
二人の視線を受け、播磨は無言で天を仰ぐ。
(ま、いいか。俺が悪いんだし。しかしこれからが大変だな……)
その表情には諦めともう一つ何か微妙な表情が浮かんでいる。
しかし播磨は決して不幸ではない。なぜなら大事なヒトが二人も出来たのだから。
Fin
という訳でおわりです。
姉ヶ崎バンザイ! 超姉萌バンザイ! の女教師シリーズ第3弾でした。
と、言っても途中でおねーさんは放置プレーされるのですが……。
沢近を出すんじゃ無かったな、と途中で後悔しまくりです。
上手く纏める技術があれば違う結果になったかも。
まぁ、播磨でも三発はきついってことで。
シャセイしますた
確かにやや行き当たりばったり感はあったけれども、凄く良かった!GJ!!
何だかんだで旗派にはタマンネでした
神
おねーさん最高です!
またお願いします!
個人的にはセリフとかちゅぱ音というか、
そういうものをもう少し多めに入れてくれると、もっとエロくなるのではと思った。
なにはともあれ、GJ!!
だらだら感想書くのもなんなんでGJとだけ。
感服しました
神懸かりなエロさでした
GJ!
マジで神!死にそう
umeー
旗&お姉さんとは・・・
マジで神だ(*´Д`)ハァハァ
是非次はここに八雲と絃子さんも加えて下さい
このままハーレムに移行して欲しい。
八雲やらサラやら絃子先生やら美琴やら(*´Д`)
最後に天満で
いくらエロパロでもやはりハーレムは痛そうなきもするが・・・
むしろ別シチュエーションで!
とか、続き書くなんて言ってないのに盛り上がっとる訳だがw
216 :
201:04/05/21 01:42 ID:RembUuqI
感想ありがとうございます。
>個人的にはセリフとかちゅぱ音というか、
>そういうものをもう少し多めに入れてくれると、もっとエロくなるのではと思った。
ゔ、一番痛いところを……。
自分はエロゲーはしない、エロ小説も読まないんで、擬音や台詞の表現に困るんですよね。
んで、地の文で誤魔化すと。
何か、これってお勧めは無いですかねぇ。
漏れは地の文で表現してくれた方がエロいと感じるから、そのままでええよ。
がんがれ。
ハーレムはさておき、続編はキボン
勢いでやっちゃう初体験と違って、多少の余裕と照れが出てくる2回目のHが好き!
ハーレム良いじゃん。
けどまあ作家さんの書きたいように書いてくれるのが一番かな
続き期待しています
ハーレムはどうしても一人一人の描写がおざなりになってしまうからなあ。
麻生大好きだから、もっと麻生のエロSS出してくれ!!
あっそう
285 名前: 花井春樹 ◆haNAix7cp2 投稿日: 04/05/21 23:19
随分と久し振りの登場だ。こういうスレが出来ていたとは驚きだな。
しかも、ヤクモンまで来ているではないか!それならばこの俺も
参加せずにはいられぬ!
ただ、俺はここでは補佐として参加するのでレスは沢近君、奈良、
播磨、迫水君たちに任せたいのだが、いいかな?進行役の六商君。
とりあえず、今日は挨拶にだけやって来た。
【スクールランブル】キャラハン雑談広場【こわしや我聞】
http://etc.2ch.net/test/read.cgi/charaneta/1080240220/285 天満、八雲に続いて、今度は花井登場!ますますスクランのキャラハンが
増えて嬉しいな!
>>216 んじゃできたら次は八雲キボン
彼女の性格上エロパロの鬼門だけどキボン
ブラウザラッシャー
板前
奈良×八雲のエロを強くキボーン!意外な組み合わせだけど絶対に似合うよ!うん!
奈良と八雲が会話しているSSを見たいよな。原作では見られないから。
原作にないようなのは難しいだろうな…
せめて、どう呼んでいるかくらいは分からないとな。
>>231 一応、キャラハンスレでは「奈良先輩」「塚本さんの妹さん」と
呼び合っているみたいだからそれを参考にすれば?
233 :
名無しさん@ピンキー:04/05/26 16:17 ID:qv7R8q90
麻生のエロSSもどんどん書いて欲しい!
まだ〜?
沢近と奈良の絡みを書いて欲しい
GJ!!
戴きました。GJ!
いやGJってただリンク貼っただけじゃん
沢近はエヴァのアスカとよく似ている!
その部屋は、太陽が南天に届くような時間帯だというのに薄暗かった。
床にはアルコールの匂いを残した空き缶がいくつか。そして、脱ぎ捨てられた衣服がその合間を埋め
るかのように乱雑に散らばっている。
今の自分たちにはふさわしい――自嘲しながら、播磨はその部屋の片隅にあるベッドで、昔は手を出
すことのなかった紫煙を深く胸に吸い込んだ。
そんな彼の様子に何か感じ入るものがあったのか、隣で横になっていた女が、絹のような金の髪を掻
き揚げながらゆっくりと身を起こす。シーツでその裸体を隠しながら、彼女は気だるげに播磨へとしなだ
れかかる。
播磨は何も言わない。彼女もまた何も言わないでいた。ただ黙ったまま、彼の持っている煙草を奪い
取り、そのまま吸い始める。
静寂がその部屋を満たす中、ただ白い煙だけが揺らめいていた。
じりじり、じりじりと、灰が長くなっていく。もう落ちようかというほどになってようやく、彼女はベッドの側に
落ちてあった空き缶を灰皿代わりにして、煙草の火を落とした。
そんな彼女の言動に播磨は眉をひそめ、それを咎めようとする。だが、それよりも早く、彼女の唇が彼
のそれをふさいでいた。播磨の唇を割って、彼女の舌が入り込んでくる。いや、もしかしたら逆なのかも
しれない。
お互いに舌を絡め、煙草の匂いがする唾液を送り合い、それを嚥下する。
熱病に浮かされたように二人は相手の唇をむさぼり続ける。お互いにそれしか見えないかのように。
いつまで続いただろうか、零れ落ちた唾液で、下にあるシーツが見て取れるほど濡れるまでになって、
ようやく二人は融けて一つになっていた舌をゆっくりと引き抜く。
頬を、首を桜色に染めたまま、濡れた瞳を播磨へと向けて、もう八雲の式が始まった頃だと彼女は言う。
それを気にしているのかとまで付け加えて。
ずるい、と播磨は思う。気にしているのは、八雲の友人である彼女も同様なはずなのに、まるで自分だけ
が今、こうしていることに罪悪感を持っているようで。だが、そんなことは口には出せない。だから播磨は黙るほかなかった。
そんな答えに窮している彼の様子を、彼女は蠱惑的な笑みを浮かべながら眺めている。
これだ、これが欲しかったのだ。
もう取り返しのつかない今になってまでも、まだ相手を切り捨てられない彼の優しさが。
胸に内にある黒い情念を隠すかのように、彼女はいとおしげに彼に言葉をかける。播磨は優しい、と。
彼女の予想通り、彼は吐き捨てるような口調でそれを否定した。
大切な八雲の式の当日に、こんなことをしている自分などが優しいはずなどない、と。今の自分を認め
ることが、播磨にはどうしてもできなかった。
そんな彼の内心も、彼女は手に取るように想像できていた。
彼がそう思うよう、すべて彼女は考えてきたのだから。
花井や今鳥のような友人を裏切らせた。絃子や修治といった家族からの信頼を失わせた。
そして――ついには、塚本天満という想い人すらも諦めさせた。
そんな中でも、播磨への優しさを失わなかった八雲とも、今日でその関係は切れる。
彼女が播磨との関係を続けようと望んでも、夫となる麻生という男はそれを許さない。
詰られ、罵られ、時には殴られすらされて少しずつ磨耗していった彼の心。それでも信頼してくれた女性
すらも失って、削れに削れ、最後に残った珠玉が彼女のものになる。
暗い喜びが胸から溢れ出し、彼女の口からくすりと笑みが漏れた。
自分が間違っているだろうということは、彼女にもわかっていた。
だが、それでも播磨を手放すという思考は思い浮かばない。
ただあるのは、こうまでして手に入れた彼を、失うことなどできないという冷たい決意だけ。
そのために、彼女は手段を選ばない。
今までしてきたように、これからもしていくように――
そうして、彼女は彼の心をよりいっそう輝かせようと、昔の呼び名を使って優しく磨きをかける。
「ずっと、ずっとよろしくお願いしますね――播磨先輩」
IFスレで、ID:Fxxuq7bMの中の人です。
直接の描写はしてないけど、グレーだったんでこっちに投下。
(−д−)y−~~ 黒とか言うならこれぐらいしないとね。
蛇足ですが、アソを使ったのは、結婚式の話を、彼女のヤクモン排除計画
の布石として利用したためです。
作品内できちんと書ければ良かったんだけどねぇ……w
最後にしか台詞がないのは、文章の練習とトリックのためだったんで、おかしい
と思ったところがあったら、バンバン指摘してください。
あわわわわ・・・・・・
なんかレべルUPしてる((((;゚Д゚)))ガクガクブルブル
>そんな彼女の言動に播磨は眉をひそめ、
どの言動?
黒サラか(((; ゚д゚)))
これは余裕でエロパロ板ですな
けどGJ!
250 :
名無しさん@ピンキー:04/05/31 08:17 ID:4wpxiPnY
ふむ。
あげちゃった
ぜひ他キャラの黒いとこも見てみたい。
沢近が播磨におしっこを飲ませてジャージを被せるSS作って下さい
旗派より
>244
こりゃすげえ・・・・
すばらしぃデキです。
>244
こんなのをお待ち申しておりました
これでいっそうSSが楽しめますわ
256 :
:04/05/31 19:13 ID:K3Z1F1pJ
ミスリード狙うならもっと露骨に狙っても良かったかな
黒サラ(*´д`*)ハァハァ
沢近と播磨が飲尿プレイしているエロキボンヌ!
グッジョブ!!
スクランキャラの黒い話が読めるのはパロ板だけ
パロだからいいが、播磨は煙草吸わないよね・・・。
一本まとまった話の後日譚ならOKなのだが、単独での話ならばちょっと……って感じだな。
沢近のおしっこ発射!!
262 :
名無しさん@ピンキー:04/06/01 09:58 ID:uz0db2zr
最近賑やかだな。
沢近が播磨のジャージをおしっこで濡らして被せる描写を
キボーン!
うわ、絶対反対意見ばかり出ると思ったのに、ちゃんと受け入れられてる。
さすが21歳以上w
しかし、言動、辞書で調べたら振る舞いっていう意味もあったが、やっぱNGだったか。
グレーだと思ってた部分は、完全に黒だったみたいだし……ネジがどっか緩んでるな、俺。
描写していない部分は、
>>263の言う通り。
煙草に関しては、そもそも昔は手を出してないって書いてあるしね。
というわけで、感想サンクスでした>ALL
まっくろくろすけ出ておいで(゜∀゜)
>>265 乙です。こういう大人な雰囲気のスクランもいいですね。
次回作も期待してます。
沢近がおまんこを播磨の目の前で露出しているSSをキボンヌ
269 :
わぁ:04/06/02 00:44 ID:Z0/9nr3Q
奈良を主人公にした同人誌はないの?
奈良主人公本ねえ・・・採算考えると・・・
奈良最近出てこないしぶっちゃけどーでもええわ
新作まだ〜?
体育祭では出ていたがな。騎馬戦で天王寺に敗れてしまったけど。
>>274 今必死にSS書いてんだけどな、中々終わらなくて…っω;`)
お、俺も買うよ俺もっ
エヴァの同人誌ではシンジとアスカがヤる場面が多いから
奈良×沢近の同人誌も出して欲しい。
一週間新作なし(´・ω・`)
原作が落ち着かんと書きにくいって事でしょ
285 :
276:04/06/08 11:23 ID:zBDhqETW
やっと完成させられましたので、お目汚し失礼します。
縦笛SSです。
九月も半ばを過ぎた黄昏時の夕暮れ。
日が山の端に入ってすっかり薄暗くなった山道を行く男、彼の名を花井春樹という。
二学期が始まって間もない、体育祭の種目決めの日。
リレーに播磨を出場させるべく、姿の無い播磨を探しに出かけた花井は、
屋上にて播磨と八雲が密会し、あろうことかキスの現場――の少し前――を目撃し、
紆余曲折を経て打倒播磨を誓って矢神市近郊の秘境に篭ったのである。
そして修行も早二日が過ぎ、三日目の今日は足りなくなった食料の買出しに出かけていたのだが……。
「……僕としたことが、迂闊だった……。
これでは何をしに街へ行ったのか分からんではないか……」
――花井は、食料の調達を完全に忘れていた。
尤も、それには原因が無くもない。
ハリー・マッケンジーなる外人と、宿敵播磨。三つ巴となって激しく戦った数十分間。
……そして、その後警察に追い回されかけた逃走劇。
これらの事があって、花井の頭から食料の概念がすっかり抜け落ちてしまったのだ。
ぴぅぅー………
ひんやりと肌寒い風が花井の背中を過ぎてゆく。
空きっ腹を抱えた花井の足取りは重い。
修行先の山小屋に帰っても、夕飯のあてが無いでは仕方が無い。
適当に野草やらキノコを摘もうにも、薄暗くて何が何やら分からない。
(……家に…帰るか……?)
一瞬、そんな考えが頭をよぎる。
しかし、すぐに頭を振ってその考えを追い出す。
「冗談じゃない、そんな恥ずかしい真似今更出来るか!
それに、播磨に勝つにはまだ修行が足りんのだ。
ここで挫けては何の意味もないぞ、花井春――」
ぐきゅるるる……。
花井の意志を打ち砕くかのように、一際大きく腹の虫が唸り声をあげた。
ガクッと首をうなだれ、ため息を一つつく。
――と、その拍子に足が滑り、斜面を激しくずり落ち、木にしたたか背中を打ちつける。
強烈な痛みに背中を押さえ、その場に蹲る花井。
身体が動かない。これくらいの痛みなら、何度でも受けてきた筈なのに。
「……八雲君……何故、君は……」
ポツリと、声が漏れる。
何故、八雲が播磨を選んだのか。不良の喧嘩屋で、しかもどういう訳かハゲている播磨を。
心臓がギシギシと音を立てているのではないかと思うほど、胸が強烈に締め付けられる。
今まで何度か失恋と言うべき物は味わってきた。しかし、そのどれとも違う苦しさ。
八雲と播磨がキスしようとしていた場面を目撃した時の事が脳裏に蘇る。
「……クッ!」
更なる苦しみが花井を襲う。あの時感じた気持ちが再来する。
時が止まったかのような感覚。深い絶望。虚無――
耳をふさぎ、頭を振る。しかし、一度始まってしまえば、それはもう止まらない。
「うおおおぉぉー!!」
天を振り仰ぎ、苦しみを吐き出すかのごとき花井の咆哮が山々に木霊した。
そしてそれから二時間が経った。
身も心も疲れきった花井がようやく修行場へと到着した頃には、
既に辺りに漆黒の闇がたちこめ、月明かりだけが唯一のしるべとなっていた。
枯れ木を杖代わりに身体を引き摺りながら、一歩一歩山小屋へと近づいてゆく花井。
と、花井はあることに気が付いた。
誰も居ないはずの山小屋に、明かりがついている。
「……誰か、いるのか……?」
夏も終わり、紅葉にはまだ先のあるこの時期、ここの山小屋を使う者など殆ど居ない。
訝しがりながらも花井は入口に近づき、そっと扉を開けた……。
山小屋の中は暖かだった。
囲炉裏には火が入り、その上では鍋がグツグツと良い香りをさせていた。
そして、その脇の床で丸まって、すやすやと寝息をたてているのは――
「周防……!?」
花井のよく知っている、幼馴染の美琴の姿がそこにあった。
昼前に突然現れて、突然怒って帰ってしまった筈の美琴。
(周防のやつ…家に帰ったんじゃなかったのか……?
……僕をぶん殴って山を下っていったから、てっきり――)
「やっと帰ってきたようじゃの」
「――うおっ!?」
突然背後からかけられる声。驚いて振り返る花井。そこに居たのは――
「あ、あなたは……」
杖をついて佇むその男は、花井の修行に何故かついて回ってくる、あの老人であった。
「どこをほっつき歩いておったかは知らんが、大分苦しんだようじゃの……」
傷だらけ、泥まみれでボロボロの花井を一瞥して、老人は言った。
「今のおぬしは己を見失い、道を踏み外しかけておるからの。無理もあるまい。
じゃが、その苦しみがあるが故にこそ愛もまたある……フフ、ままならぬものよの……」
老人は、フォッフォッと含みのある笑いをし、さらに言葉を接ぐ。
「――ま、難しい話はさておいてじゃ。
……おまえさん、この娘を落とすなら今じゃぞ」
「な!? い、いや! 僕と周防はそういう関係では……!」
突然妙な方向に話を振る老人にうろたえる花井。
「フォッフォ……アンタもこのお嬢さんもまだ気づいてはおらぬようじゃな。
じゃが、幸せと言うものは存外近くに転がっておるものじゃ。
それにいずれ気づく日も来るじゃろう……。
ま、一つだけ言っておこうかの。お前さんたちはどちらも深い傷を負っておる。
癒さねば腐れて心を蝕む、深い傷をの……フォッフォ……」
独特の笑い声を残し、老人は深い闇の中へ姿を消した。
「……今のは一体……?」
あの老人は、結局何が言いたかったのだろうか。疲労した頭では、考えがまとまらない。
花井は、考えるのを途中で放棄し、山小屋の扉を閉めると寝ている美琴の方をちらりと振り返った。
「う、んー………」
と、そのとき寝返りを打った美琴の口から声が漏れる。
普段の声とは違う、妙に艶かしい美琴の声。
花井の心臓がドクン、と大きな音を立てて動いた。
仰向けになった美琴の寝顔は薄く唇が開き、頬が微かに染まっていて……
少し乱れた首元から覗く鎖骨のライン、
そして規則正しく上下する、豊かな胸……
知らず知らず、花井はそれらに目を奪われていた。
ゴクリと喉が鳴る。無意識のうちに花井は一歩一歩、ゆっくりと美琴の方へと歩み寄って――
パチパチッ……
不意に薪が爆ぜ、花井を現実世界に引き戻した。
「な……! ……ぼ、僕は……一体、何を考え……!?」
激しく頭を振って、頭に浮かんでいたものを振り払おうとする花井。
だが、一度浮かんだ想像は、容易に取り除く事などできようはずもなく。
(……なんて、最低な男だ、僕は。周防に対して……こんな…っ)
激しい自己嫌悪。
「ええい、この馬鹿が!」
ゴスッ!
自己嫌悪と怒りに任せて花井は、拳を自分の頬にぶち込んだ。
……そして、そのまま床に倒れこむ。
自分の腹の虫がやけに大きく響くのを感じながら、
花井の意識は徐々に薄れていった……。
「……う、うーん……ふぁ……」
それからしばらくして、美琴は漸く目を覚ました。
「あれ……ここは……。うわ、寝ちまってたのか……」
花井の食事だけ作って、さっさと帰る積もりだった美琴。
しかし、険しい山を登ってきたことによる疲労と気疲れとで、つい眠ってしまったようだ。
と、ふと傍らに目をやった美琴は、ぶっ倒れている花井を視界に捉えた。
「……あれ、花井……? …っておい、大丈夫か、花井。花井ってば!」
声をかけても揺り動かしても、気絶しているのやら寝ているのやら、まるで反応がない。
よく見れば傷と泥にまみれて酷い格好をしている幼馴染の姿。
美琴は、近くの滝から汲んできていた水にタオルを浸し、丁寧に花井の身体を拭き始めた。
頭、顔、腕……そして、少し逡巡したものの、
帯を解いて胴着の上を脱がせ、他の部分も綺麗にふき取る。
「…バカヤロ……こんなになるまで……」
大小様々な傷に、あちこちにある黒ずんだ痣。
そのうえ、修行によってできたものとは思えない、
ケンカでもしないと付かないような傷が幾つかあることに美琴は気がついた。
――喧嘩? いつ、誰と。それよりも、一体どうして。
花井の心が分からない。いつだって、何だって分かった幼馴染の心が、今は分からない。
「……花井……。お前、一体何があったって言うんだよ……」
不意に、美琴の目から一滴の涙が零れる。
それに驚いたのは、他ならぬ美琴自身。
突然に恥ずかしさを感じ、真っ赤になって目を瞬かせる。
――と、ともかく、ベッドに寝かせよう。
今更ながらにそれに気づいた美琴は、花井を抱えてベッドの方向へと引きずりだした。
しかし、大柄な花井の体は、いくら美琴と言えど運ぶのは大変であり。
漸くベッドの隣まで引きずりおえた時には、美琴は汗だくであった。
花井をベッドにもたせ掛け、美琴は上着を脱いだ。
と、花井の体が傾ぎ、慌てて美琴は花井を抱きとめる。
しかし、花井の体は美琴が支えるには少々重たすぎて――
「う、うわっ…!」
バランスを崩してそのまま二人は床に倒れこんだ。
「…う、うーん……」
それから暫くして、花井は、妙な息苦しさを感じて目を覚ました。
なにやら柔らかい物の上に、自分が乗っているのを感じる。
温かで、柔らかで、心地よいそれに顔を埋め、花井は再びまどろみの世界へ――
「……ない、花井…っ!」
聞きなれた声が、花井を現実に引き戻す。
顔を少しもたげ、前を見る。
そこでは、顔を真っ赤にした美琴が、花井の下でジタバタともがいていた。
「――す、周防!?」
状況は分からぬながら、自分が美琴を押し倒していることに気づいた花井。
しかもよく見れば自分は上半身裸の状態である。
こちらも同じく顔を沸騰させ、慌てて飛びのこうとしたが――
「うわ、ば、バカ! どどどどこ触ってんだ!」
「すすすまん、体が上手く動かな――うわっ!?」
「ひゃぁ!? や、やめ…そこは駄目だってば!」
……そして数分後。
顔を真っ赤にしてそっぽを向いている美琴の横には、
昼に殴られたのとは逆の頬を殴られて、顔を腫らしている花井の姿があった。
「……ええと、その。なんだ、周防。」
恐る恐る美琴に声をかける花井。沈黙がそれに答える。
「……周防……?」
「……なんだよ」
顔を背けたまま、不機嫌そうな声でボソッと答える美琴。
たじろぎながらも、花井はなんとか次の言葉を絞り出す。
「…その……済まなかった。」
「………」
「う……」
――怒っている。物凄く怒っている。
花井は言葉を継ごうとするが、うまい宥め文句を思いつかず、
でかい図体を縮めて、美琴の様子を伺う。
と、花井の目の前にドンと器が置かれる。
「……ほら」
今だそっぽを向いたまま、ぶっきらぼうに美琴が言う。
「これは……」
「みりゃ分かんだろ、飯だよ飯」
「……いや、しかし……いいのか?」
目の前の食事にゴクリと喉を大きく鳴らしながらも、美琴に尚も聞き返す花井。
「しつけーヤツだな。……腹、空いてんだろ? ……いいから、食えよ」
「……周防…ッ!」
幼馴染の温かさに、思わず涙が滂沱として流れる花井。
ありったけの感謝を込めて、ありがとう、ありがとう何度も美琴に礼を言う。
「たく、相変わらず大げさなヤツだな」
それを見て、仏頂面の美琴も漸く顔を和らげた。
「寝ちまってたから少し焦げちゃったけどな。味は大丈夫だろ?」
「ああ、美味い! 実に美味い! こんなに美味い食事は生まれて初めてだ」
空腹は最大の調味料とは良く言ったものだが、
それに加えて美琴の愛情豊かな一杯の雑炊は、
今の花井にはどんな御馳走にも換え難い料理に感じられた。
花井は、さっきの言葉だけではまだ言い足りぬとばかりに、更に言葉を繋ぐ。
「うん、美味い。最高だ。こんな料理を毎日食えたら、僕はもう他に何も要らんぞ!」
「………え?」
その言葉を聞いて一瞬硬直し、ぎこちなく花井の方を向く美琴。
美琴の顔が次第に紅に染まって行く。
「は、花井……おまえ、い、今……なんて……?」
「ん? こんな料理を毎日食えたら――ッ!?
い、いや! ぼぼ僕はそういう意味で言ったんじゃないぞ!
その、なんだ。お前を嫁にもらえたら幸――」
「は、はぁ!? ななな何言ってんだおま、お前…!?」
「も、もとい! お前を嫁にもらえる男は幸せだと言いたかったんだ!
べべ別に他意はないぞ、全く! これっぽっちも無いぞ!」
お互い真っ赤になって顔を背けあう。
誤魔化すかのように花井は勢い良く器の中身を口にかき込み、そして激しくむせた――
「……ふぅ、ごちそうさま」
「おそまつさまでした」
数十分後、花井は鍋の中身を見事に平らげて、漸く食事を終えた。
始めのうちは笑いながら眺めていた美琴だが、これには少々呆れ顔。
「お前…何をやったらそんなに腹空かせられるんだよ」
「うん? ……まぁ……色々とあったからな、今日は……」
「色々と、ねぇ……?」
――何があったのか、話してはくれないんだな……。
昔のように、何でも話すという訳にはいかないのは分かっている。
自分だって、現に花井に話してない事だって、幾らでもある。
そう頭で理解はしていても、やはり少し寂しさを感じる美琴。
「……まぁ、いいや。それじゃ、あたしはそろそろ帰るわ。
余り遅いと親が心配するしな。お前もあまり親に心配かけんなよ」
そんな気持ちをかき消すかのように、努めて明るい声で美琴は言った。
話す気になれば、花井の方から話してくれるだろう。
そう信じて、美琴は山小屋の入り口へと足を向ける。
「おい、周防――」
「……ん? なんだよ、花井」
ドアに手をかけながら、後ろを振り返る美琴。
「今の今まですっかり忘れていたんだが――」
ガチャリ。
開いたドアから冷気が吹き込む。
「こんな時間に、お前…どうやって帰るつもりだ?」
花井の声が漆黒の闇に吸い込まれる。
ふと腕にはめた時計を見れば、時刻は既に午後十時を回っていた――
「え、えっと……」
「………」
「……ここで、泊まってくしか……ない、のか?」
「……うむ。それしか……なさそう、だな」
「………」
この山小屋から麓までは、昼間ですら少なく見積もっても2時間はかかる。
夜ならばその数倍の時間はかかるだろう。最終のバスやら終電やらに間に合う所の話ではない。
第一この山道――通称矢上の桟道――を夜下るなど、そもそも自殺行為である。
しかし、この"山小屋"にはベッドが一つに毛布が一つ。
勿論山小屋の中に居るのは花井と美琴の二人。
ということは当然――
「……あそこで、一緒に寝るしか…ない、よな……」
その結論に至るしか無いわけで。
「いや、しかし……それは……」
「だって……他にどうしようも無いだろ?」
「僕なら大丈夫だ。そこらの床で――」
しかし、九月とはいえ山の夜は冷える。
折りしも隙間風が間を吹きぬけてゆき、二人は身をブルッと震わせた。
「無理だって。いくらお前でも、風邪ひくぞ?」
「しかし……」
「……あたしなら……その、いいから、さ。……な?」
「う、うむ……」
そこまで言われては、流石の花井もこれ以上強情を張る訳には行かず、
諦めて美琴の言葉に従うことにする。
「……あ、でも……一応言っとくけど、へ、変なことすんじゃねぇぞ?」
「…む、無論だ。そ、そんなことするわけ無いだろ」
「一応だよ、一応……」
そしてそれを最後に、会話が止まった。
途端に静まり返る世界。
嫌が応にも二人きりであることを自覚する花井と美琴。
普段なら、男女を余り気にせずにいられる二人も、
今は何故かお互いをはっきりと異性であると意識していた。
と、沈黙に耐えられなくなったか、美琴が口を開く。
「さ、さーて! 疲れたし、そろそろ寝っか! な!」
「う、うむ……」
わざとらしく明るい声で、美琴はそう言うとゴソゴソと布団に潜り込んだ。
そして、一方の花井はと言えば――
(……ま、まずいぞ……。ええい、静まれ、静まらんか!)
普段は堅物で通っている花井といえど、流石にこの状況では本能がやや優勢のようで。
今だからこそ余り目立ってはいないものの、
花井は自分の分身が次第に膨張し始めているのをなんとか抑え込もうとしていた。
「何やってんだ、花井? 疲れてるんだろ、お前も早くこいよ」
既に覚悟を決めたのか、あっけらかんと花井に言う美琴。
「あ、ああ……今行こうと思っていたところだ」
気を静めようと般若心経を心の中で唱えながら、花井は美琴に気づかれぬよう注意してベッドに向かう。
花井の妙な仕草に美琴は首を傾げているが、この際なりふり構ってはいられない。
花井は苦心の末ようやくベッドに到達し、ほっとしながら布団に潜り込もうとした。
「――ってちょっと待った。オメー、その泥だらけのカッコで寝るつもりか?」
「う、いやしかし、これは……」
「どーせ着替えなんて持ってきてないんだろうけど……
せめて、その泥だらけの胴着くらいは、その…脱げよ」
「し、しかし……う、うむ。……わかった……」
花井春樹、本日最大の危機。上はTシャツを着なおしたからそのままで良いとは言え、
下は……胴着を脱げばトランクス一枚があるのみである。
この状態せめて、美琴に気づかれずに布団に潜り込めれば。
「わ、わかったから……ちょっとあちらを向いていてくれないか」
「ん? いいけど……なんで?」
「べ、別に何でもないが……とにかく頼む」
首をかしげながらも、美琴は花井に背を向けた。
壁に身体を向けている美琴の耳に衣擦れの音が聞こえてくる。花井が胴着を脱いでいるようだ。
(花井のヤツ、さっきから何か変なんだよなぁ……)
花井が何を隠しているのか、気になった美琴は、
気づかれないよう注意しながら、チラリと花井の方を盗み見る。
花井は丁度胴着を全部脱ぎ終わったところで――
(……え、アレって……ッ!?)
下半身に目をやった瞬間、思わず息を呑む美琴。
トランクスの薄い布が、大きく膨らんでいる。
美琴の顔が瞬時に沸騰し、慌てて目を背ける。
直接見ては居ないとはいえ、そういう物にまるで耐性のない美琴には十分すぎる刺激。
(え、そんな…嘘、だろ? ……え、花井が…そんなこと……。
……ままままさか全部脱いじゃったりは……ってそんな事するわけないだろ!
ああ、もう! ……顔が…火照って……)
思いもよらぬ光景に、頭の中がぐるぐる回って、考えがまとまらない。
混乱している美琴の耳に、花井が布団の中に入ってくる音が飛び込んでくる。
(――え、あ、そんな…まだ心の準備が――ってそうじゃなくて!
うあー、どうしよどうしよ、そんな……)
美琴の背中に、花井の背中が押し付けられる。
「あ……」
がっしりと力強さを感じさせる、温かな幼馴染の身体。
当然ながら服は着ていて、少しほっとした美琴は緊張を和らげる。
背中に感じる花井の身体は、美琴の記憶にあるそれより、ずっと大きくて温かで……
「なぁ、花井……」
ポツリと、美琴が言った。
「な、なんだ…?」
「いや、あのさ……お前って、思ってたより、ずっと大きかったんだな……」
「――な、なにを……!?」
漸く静まりかけていた劣情が、再び刺激され、花井のモノがビクンと脈打つ。
「何って……いや、昔はあたしのが背、高かったのにな、と思ってさ」
「あ、ああ……そういうことか。……そういえば中学の時だったかな、僕がお前を抜いたのは」
「小学生ん時はあたしのが大きくてさ、お前もまだ弱っちくて……。
でも、いつのまにか、そうじゃなくなってた」
「……周防……?」
「あたしより、ずっと大きくなって、ずっと強くなって。
バカだけど、普段は冷静でさ……」
しんみりとした、美琴の口調。
やはりどこかしら普段と違うその様子に、
花井は自分の奥底の何かが、徐々に変わりつつあるのを感じた。
「……なぁ、花井。一体、何があったんだ?」
――暫くの逡巡の後、核心に踏み込む美琴。
「……何と言われても…別に、何も…無い」
美琴は身体をひねり顔をこちらに向けると、花井の目をじっとみつめ、そして言った。
「嘘つけよ。あの日、結局教室に帰ってこずに、道場に来てみりゃ決戦だのネズミだの……。
そんで、そのまま家を飛び出しちまいやがって……。
普段のお前が、そんなことしねーのは、あたしが一番よく知ってる」
「………」
「今のお前は、普段と違って……何か、思いつめてるよ。
心配なんだよ。お前が何かとりかえしのつかない事しちゃいそうで……
あたしに話せる事ならさ、教えてくれよ…」
微かに潤んだ瞳で、じっと花井の目を見つめながら、美琴は言った。
花井の心臓が、ひときわ大きく鳴り響く。
(……僕は、今まで一体何をやっていたんだ……?)
こんなに、自分を心配してくれる人が居るというのに。
こんなに、自分を想ってくれる人が居たというのに。
余りに近くにありすぎて、気づかなかった感情、
漸くそれに気づいた花井は、張り詰めていた自分の心が解けて行くのを感じた。
「……あの日……僕は播磨を探しに屋上に向かった。
どうせ昼寝でもしているんだろうと思ってな。
そして……そこで、播磨と……八雲君が一緒に居るのを見た」
「え……播磨と塚本の妹が……?」
「それでな、二人は……丁度キスをしようとしていたところだった」
「………ッ!」
「最後まで見届けてはいないが、恐らくはそうなんだろう……。
僕はすぐにその場を離れて階段を駆け下りて……それから暫くのことは、よく覚えていない」
そう言い終わると、花井は口を閉じて淋しげな笑みをうかべた。
「何かの間違いだと、心に何度も何度も言い聞かせて、
それでも、頭が言うことを聞いてくれなくてな。
……何も考えなければ、苦しまなくて済む。そう思ってこの山に篭ったんだ」
「花井……」
――あの日、そんなことがあったなんて。
美琴の胸が強く締め付けられる。
その時の花井の気持ちが、美琴には痛いほど分かった。
自分も夏、似たような体験をした。
一年以上抑え続けていた先輩への想いが打ち砕かれた瞬間と、
同じような絶望をきっと花井も味わったのだろう。
花井が強情だから……それを認めようとしなかっただけで。
胸から込み上げてくる何か抑えられない衝動に動かされ
美琴は知らず花井の顔を自分の胸にギュッと押し付け、そして抱きしめていた。
「す、周防……!?」
(――あれ、あたし、なんでこんな事してるんだろ……)
頭の片隅をそんな考えがよぎる。
花井が落ち込んだり、苦しむのを見たくない。それだけなんだろうか。
この、胸が締め付けられるような感じは――
「す、周防……少し、苦しい……」
「え? ……あ、ご、ごめん!」
慌てて力を緩める美琴。
「いや、いいんだ。…・…それより、ありがとう。周防」
「え…べ、別にあたしは何も――え?」
ガシッ。
今度は花井が美琴を抱きしめる。何が起きたのか一瞬理解できない美琴。
「え、ちょ…ちょっと、花井……?」
「でもな……もう、いいんだ。そのことは。お前のお陰で吹っ切れた」
「え……?」
「……というよりも、自分の本当の気持ちがやっと分かった。」
「……本当の、気持ち……?」
「こんな事を言って、移り気なヤツと軽蔑されるかも知れないが……。
……僕はお前が好きだ、周防」
――え……今、なんて……? 好き? 誰が? 花井が? あたしを?
突然のことに、頭がクラクラして何も考えられない。
「言い訳に聞こえるかもしれないが、周防。
今から思えば、僕はお前から無意識に逃げていただけだった。
ずっと前から好きだったのに、関係が壊れてしまうのを恐れて。
だが、もう逃げない。恐れない。
……改めて言う。好きだ……周防」
「な、なんで!? え!? あたし……!?
だだだってあたしなんかがさつだし、頭あんま良くないし、
あのコみたいに女らしくもないし、可愛くもないし……」
「何を言っているんだ、周防。お前は面倒見がよくて、やさしくて、明るくて、
いつも僕を励ましてくれて……誰よりも可愛いじゃないか」
「花井……」
美琴は未だ癒え切っていなかった心の傷が、塞がれて行くのを感じた。
ずっと想い続けてきた先輩に振り向いてすら貰えなかった自分。
何も言えないまま終わった臆病な自分が、ときどきどうしようもなく情けなく、嫌いになって。
だが、そんな自分を好きだと花井は言ってくれる。
今まで何度か告白されたことはある。しかし、そのどれとも違って、何故か美琴の胸は嬉しさで満たされる。
――ああ、そうか。
美琴は花井に抱きしめられながら、ぼんやりと考える。
――こういうのも、多分"好き"って言うんだろうな……。
一緒に居るだけで、心が満たされる感じ。
美琴は腕をぎこちなく背中に回し、少しだけ花井を抱き返す。
「花井……あたしさ、まだ……よく分かんないんだけど、
……アンタのこと、好き……なのかな?
こうして、お前に抱かれてると……何か幸せで、ずっとこうしていたい気がして……」
顔をあげ、花井と目を合わる。
「……それなら……確かめてみるか?」
軽く口を動かし、ニヤリとしながら、美琴の目を見据えて花井は言った。
美琴も花井を見つめ返し、答えを返す。
「――うん。……確かめさせて」
どちらともなく、二人の顔が近づき、唇同士が優しく触れ合った。
「ン……ぷはぁ……」
美琴は名残惜しそうに唇を離すと、苦しそうに息をついた。
それを見て、花井がクスッと笑う。
「なんだ、周防。ずっと息を止めていたのか?」
「うぅ…仕方ねーだろ。は、初めてだったんだからっ」
「それを言うなら…僕も初めてだぞ。
……で、どうだ。確認は……できたのか?」
「……うん。……確認した。えっと、こゆのはちゃんと……言っとかないとな。
ええと……私は、あんた…じゃない……花井春樹が、好きです」
「周防……ッ!」
その言葉を聞くや否やガバッと美琴を抱きしめる花井。
「わっ、ちょ…っ! 苦しいって、花……あれ……?」
何か硬いものが太ももの辺りに当たっている感触に、美琴は途中で言葉を止める。
手を伸ばして触れてみると、その瞬間何か太い棒らしきものがビクンと脈打つ感触。
「……あ…!」
さっき見た、花井のいきり立った股間が頭をよぎる。
慌てて手を離し、真っ赤になってうつむく美琴。
花井も同じく真っ赤になってうろたえる。
「あ…いや、これは……。その……スマン。そんな積もりは無かったんだが……」
沈黙が辺りをただよう。汗を垂らしながら花井が口を開こうとした時――
「……たいの?」
「え…?」
「…その…したい……のか?」
頬を真紅に染めながら、上目遣いで花井をチラリとみながら美琴は言った。
「あ…う…それは……その…。……したくないと言えば嘘になるが……しかし……」
……コクリ。
美琴の首が縦に振られる。
「な……す、周防?」
「……いいよ………花井が、したいんなら。あたしは……」
か細い声で、必死に有機を振り絞って、美琴はその言葉を言い切る。
美琴はあまりの恥ずかしさに、全身が沸騰したかのような感覚を覚える。
そんな美琴が堪らなく可愛くて、堪えきれずに花井は美琴を押し倒した。
「あっ…む、ん……」
再び唇を合わせる二人。しかし今度は舌を絡めお互いの口をむさぼる、より濃厚なキス。
それと平行して、花井は美琴の身体をまさぐり、服の上からたわわに実る胸を揉みしだく。
「ぷァ……あ、ん…だめ、そんな…っ、胸ばっか……」
離した唇から唾液が一筋垂れる。
花井は、美琴の上着を脱がせると、シャツをたくしあげ、美琴の乳房を露出させる。
下着に収まりきらぬ程の量感に、思わず花井はゴクリと唾を飲み込んだ。
美琴の背中を少し持ち上げ、ブラのホックを外そうともどかしげに手を動かす。
が、そこは花井のこと。当然そんなものを上手く外せる訳も無く――
ホックを外すのを断念した花井は、強引にブラを上にずらす。
反動で大きく美琴の胸が揺れ動いた。
「あ…ちょっ、バカ……ンな乱暴に……」
「あ、す…すまん。つい……」
顔をしかめて嗜める美琴の言葉に、花井は慌てて手を離す。
そしてそのままの格好で、触るに触れず固まってしまう。
美琴は苦笑して、花井の手を両手で包み込む。
「ったく、乱暴なのはヤだけど、遠慮はしなくても良いって……」
そう言って、花井の手を自分の豊かな胸へと運ぶ。
美琴の左の乳房が、柔らかく形を変える。
「ほら……あたしの心臓、ドキドキ言ってるの……判るだろ?
……すげー恥ずかしいんだから、こんな事っ……もう言わせんなよな……」
困ったような顔で照れ笑いをする美琴。
「わ、わかった、周防。……済まんな、気を使わせて」
「でも、なるたけ優しくしてくれよ。その……初めてなんだからさっ……」
「あ、ああ……」
慎重に手を伸ばして美琴の胸に触れる花井。
軽く周囲を撫で回し、様子を窺うとぎこちなく乳房を 掴み、力をこめる。
どこまでも沈んでいってしまいそうな程、柔らかい感触。
今まで味わったことの無い感触に魅せられ、思わずその行為に没頭する花井。
愛撫と言うにはぎこちなく、単調な動作ではあったが、
徐々に美琴の口から、微かではあるが甘い声が漏れはじめていた。
やがて、美琴の乳首が固くしこりはじめ、
そのことに気づいた花井は、何の気なしに乳首を摘んだ。
「やっ、ああっ……!」
ビクン、と美琴の身体がのけぞる。
そのまま、花井は顔を胸に近づけると乳房に口付け、突起を舌で転がした。
「やぁ……だめ、ひゃん、そこは……アッ!?」
それまでとは打って変わって、激しい反応を示す美琴。
その表情が堪らなく可愛くて、執拗に乳首を弄る花井。
指で摘みこね回し、舌でチロチロと嘗め回し、軽く歯を立て……そのいずれにも、
敏感に反応し、美琴は普段からは想像もつかぬほど、艶っぽい喘ぎ声をたてる。
「あぅ、ン…はぁ……やン、ダメ、そんなに……ン、そこばっか……アアッ!」
美琴は力の入らない手で、なんとか花井を引き剥がそうとするが、
勢いにのった花井をそれはより一層刺激しただけであった。
花井は美琴の手首を掴むとクイッと捻って抑え込み、腋から胸、腹へと舌を這わせて行く。
一方で美琴のベルトを引き抜き、ジーンズをずり下げてゆく。
「あ、だ、だめ……そんな、恥ずかし……っ」
弱弱しい声で抵抗の声をあげ、足を閉じる美琴。
花井は一旦抑え込んでいた手を離し、両手でジーンズを掴み、一気に脱がせる。
あらわになった純白の下着には、既に大きな染みが出来ていた。
「周防……この辺り、染みができているぞ……?」
まぶしげに目を細めた花井は、わざとなのか天然なのか、
そんな事を言いながら美琴のそれを布の上からなぞりあげた。
「ひゃうっ!? あ、ん…やだ、だめ…そんな…ことっ、言うなぁ…バカ!」
真っ赤に染まる美琴の顔。両手で顔を覆うが、その仕草が更に花井を駆り立てる。
「周防……これも…脱がすが、良いか……?」
「え……その…それは…っ……う、うん……ぃぃ…ょ」
消え入りそうな声で。最後は呟くように答える美琴。
花井は、下着の端を掴んでゆっくり引き下げて行く。
蜜が一筋身体と下着とを繋いでいたが……やがて重力に従って切り離される。
下着を引き抜いて、グイッと美琴の足を押し開く。
「あ!? いやっ、だめ……っ! 見るなぁ…、花井ぃ!」
目を固く閉じ、いやいやをするように首を振る美琴。
足を閉じようと抵抗するが、花井の力には及ばず、結局全開にされてしまう。
太ももに手を添えたまま、美琴の陰部に顔を近づけ、軽く美琴をついばむ。
陰部に口や舌が触れる度毎に痙攣する美琴。
蜜が更に股間を流れ落ち、ベッドの染みを大きくする。
花井の股間のたぎりが限界まで高まる。
花井は、一旦美琴から離れると、Tシャツとトランクスを脱ぎ、美琴同様全裸になった。
「え…あ……っ!?」
花井の熱くそそりたったモノを直に見て、美琴は驚きに目を見開いた。
「……周防…っ、もう……良いか? ……そろそろ…我慢しきれない……っ」
「え、あ…う、うん。多分……で、でも……そんな、でっかいのが……入るのか……?」
「それは…赤ん坊が……出てくるんだから、大丈夫の…筈だ」
「うぅ…そりゃ…そうだけど、でも……なんか、怖くて……」
やはり初めてで不安があるのだろう、花井を受け入れるのを若干ためらう美琴。
しかしそれでも、ここで止める訳にはいかないと、勇気を振り絞る。
「…っ、い、いいよ。来て……、花井…っ!」
再び二人は熱くキスを交わし、口内をむさぼる。美琴の緊張が徐々に弱まる。
「周防……行くぞ……っと、ここは違うか…?」
唇を離した花井は、美琴の陰部に肉竿をあてがおうとするが、
そこは未経験者の哀しさ、やはり焦点が定まらない。
「ん……そこじゃ、ない…って。ここ……うん、そう……」
ようやく目的地に辿り着いた花井は、破瓜の痛みを和らげようと蜜を竿に入念にこすりつける。
「それでは……行くぞっ!」
花井は、軽く息を吸うと一気に美琴を貫いた。
「――い、ああああぁぁぁーーーーっ!?」
かつてない激痛が美琴の全身を駆け巡る。
身体が痙攣し、思わず目から大粒の涙が零れ落ちる。
「かっ…は……あ、あぁ……っ」
「――周防……っ!」
ぐちゃぐちゃに顔を歪める美琴が心底痛ましく、思わず引き抜こうとして思いとどまる花井。
「……大丈夫か、周防……我慢できないんだったら……ここで止めても……」
「な…に、言ってんだよ、花井…っ。大丈、夫だって……!
……い、痛いフリしてみせただけだよっ、 ほんとは、そんな痛い訳ねーっ、だろ……つッ!」
顔を歪めながら、それでも気丈に振舞う美琴。
そんな美琴が堪らなく愛しく、美琴を強く抱きしめ、唇をあわせる。
「んむ……ン…んぁ……花井…」
次第に美琴の表情が和らいで行く。
「もう……大丈夫…、だから……いいよ、動いても…」
「いいのか…? もう少し、こうしていても良いんだぞ……?」
先程よりは幾分表情が良くなったとは言え、まだ辛そうな美琴に花井は動くのを躊躇う。
しかし――
「大丈夫、痛くたって……お前とだからっ…我慢だって出来るし、うれしーんだよ…」
涙に濡れた表情が、微かに微笑む。
その笑顔に心臓を射抜かれて、花井はようやく動き始めた。
「――我慢できなかったら、すぐに言うんだぞ、周防…」
ズン、ズッ、ズッ……
ゆっくりと、しかし確実に、前後に動く。
「あっ、ぐ……ん、はぁっ……」
まだ苦しそうな声をあげている美琴。
しかし、時折その中にも快感の色が混ざり始め、
それが快とも不快ともつかない奇妙な感覚となって美琴を押し包む。
一方の花井は、強く締め付ける肉襞の感触にかつてない快感を味わっていた。
気を抜けばあっという間に果ててしまいそうな、強烈な刺激。
花井は、少しでも気をまぎらわすべく、美琴の胸を揉みしだき、激しく乳首を攻め立てた。
「あん、や、あああぁぁっ!? ……んあっ、いいっ……え、あ…違っ…!」
突然やってきた胸への強烈な刺激に反応し、思わずよがり声をあげる美琴。
すぐに自分の言葉に気づいた美琴は、真っ赤に顔を染める。
しかし、その羞恥がかえって快楽を誘い、快感が痛みを上回る。
「やっ、あっ、なに……っ!? だめ、何か……いや、ん、ダメッ…!」
さっきまでとは違う感覚に、美琴は戸惑いの声を上げる。
痛みではない何かが美琴の下腹部を刺激する。
花井の律動はいつの間にか速さを増し、胸への刺激も一層強烈なものとなっていた。
結合部から漏れる蜜が律動の度に淫靡な音を立て、周りを濡らして行く。
「あん、んっ……あっ、ああ…っ……花…井っ、花井っ!」
何か奇妙な感覚が美琴の身体を包み始め、
美琴は花井の顔を抱きかかえ、自分の胸に押し付けた。
「むぐっ……す、周防…っ」
「あうっ、あっ…ん……あっ、あっ…! …なんかっ…うぁっ…イイッ、気持ちいいっ…!」
「周防っ…僕は…そろそろ……ッ」
きつく締め付ける膣内の感触に、限界を訴える花井。
少し体勢をずらして動きやすい位置になると、
律動のスピードを更に速め、スパートにかかる。
美琴の胸がその震動にあわせて激しく形をかえる。
「ひゃんっ、あっ、あ…! ま、待って…も、もう少し……ん、ああっ…何か、何か…!」
――あと少しで、何かが来る。
自分の身体が壊れてしまいそうなほどの何かがやって来そうな、そんな予感が美琴を襲う。
快感を高めようと、自分でも胸を揉みしだき、乳首を強く捻りあげる。
「あ、くぅっ、ひゃうッ……! いや、怖い、花井っ、何か、何か来る、いや! あっ、ああっ!」
美琴の膣がこれまでにない程きつく締まる。
「くぁっ……周防、周防っ…!」
限界を悟った花井は、一旦入り口ギリギリまで引き抜き、そして一気に奥まで美琴貫いた。
「あ、ああぁぁぁっ! ああっ、イク、イッちゃう! 花井、花井っ!!」
「――くっ、出るっ!?」
激しく脈打つ陰茎から、花井の熱い欲望の結晶が奔流となって美琴を襲う。
「あっ、ダメッ! 来る、来るっ! あっ! ああぁぁーーーーーっ!」
一際大きな絶叫をあげ、美琴はえびぞりになって全身を痙攣させる。
脳内が白く爆発し、全身を快感が駆け巡る。
「あっ、んっ………はぁ…ああ……中に……熱いのが、ドクドク流れて……っ」
ゆっくりと花井のモノが引き抜かれる。
美琴の蜜と、白い精液に混じって、美琴の純潔の証もまた、それに絡み付いて外に流れ落ちる。
全身を弛緩させ、荒く息をつく美琴。
右手をそっと腹のあたりに持って行き、目を閉じる美琴。
その顔から一筋涙が落ちるが、それは勿論幸せと悦びの証。
どちらともなく、二人はお互いの背に腕を回して抱き合うと、また唇を合わせる。
何もかもが満たされた時間を、二人はいつまでも共有していた――
「……えっと、その…周防。済まん…」
「…ん? ……何のことだよ、イキナリ」
「いや、その……中で出してしまって……」
そんな花井に美琴は……クスリと笑って一言こう言う。
「いいって、別に。やっちゃったもんは仕方ねーだろ?
……それに、お前の子なら……いいさ、別に」
「……周防……」
「あたしの……初めて、あげたんだからな。
……ちゃんと責任とれよ、バカ花井」
二カッと笑いながらそんな事を言う美琴は、誰よりも美しく可愛らしく、
何のためらいも感じずに、花井はそれに応える。
「当たり前だ、すお…いや、美琴。僕を誰だと思ってる?」
「色ボケで無神経な、幼馴染であたしの……あたしの大好きな花井春樹、だろ?」
「ふん、最初が気に入らないが……ま、上出来だ」
互いの目を見つめあい、どちらともなく笑い出す。
軽く唇を合わせると、二人は抱き合い、やがて平穏で幸せな眠りの時を迎える。
美琴の、そして花井の傷が、癒しを求めて疼く夜はもう来ない。
二人は既に癒されているのだから――
308 :
276:04/06/08 11:55 ID:zBDhqETW
構想自体は結構前に思いついていたのですが、
如何せん実力不足で完成まで無駄に時間がかかりました。
色々と独りよがりな部分が入ってたりしそうで少々不安ですが、
ともかく全力を出して書きましたので、少しでも楽しんでいただければ幸いです。
309 :
名無しさん@ピンキー:04/06/08 16:36 ID:FIVUGgNy
>>308 イイ…すごくイイ!!!
久しぶりの花ミコSS、すごく良かった!
心の底から言おう GJ!!
今度は梅津きゅんと円たんのエロも書いてぇ〜♪
>>308 内容的には文句なし。とても面白く読めました。
唯一つ、苦言を挙げるとすれば、句読点での改行が気になりました。
地の文もですが、会話文の途中で改行されると個人的には読みづらいものが……。
作者さん的には、文のバランスを考えての事とは思いますが。
批評めいた感想に気を悪くすること無く、次回作もがんばってください。
最後になりましたが、GJ!です。
エロシーンだけでなく、その前の導入の描写にもとても気を使われているのがわかります。
そのおかげで、違和感をほとんど感じることなく楽しむことが出来ました。
どうもありがとうございます。
313 :
名無しさん@ピンキー:04/06/09 00:53 ID:Fw8ZQFE9
>>308 なんて素晴らしき神小説…!
俺も縦笛SS書いてる途中だったけどお蔵入りかな
出来が違いすぎる…
>>313 そんな事いうな。是非読ませてくれ!!
とにかく素敵な縦笛SS、乙でした!
>>308 GJです。やっぱ花井も美琴も右往左往しながら
縦笛でおちつくってのが一番ですね。
縦 笛 最 高 ! !
>>313 少なくとも俺は読みたい、いや、ぜひ読ませてくれよ
__
i<´ }\ , - 、
ヽ.._\./ .ンく r-兮、 __
∠`ヽ.! / ヾニEヲぐ ,ゝ-> さすが縦笛だ。
/_`シ'K-───‐-、l∠ イ GJと言う事しか
l´__,/l\、_ ̄0¨0)゙@Yヘ, -┤ できないぜ
. l'___|⌒ヾ''ー==、ーr='イ i二|
/ .」 i /./7r‐く lー!
. f. ヽ‐i人.∠'< _i. l,.-ゝ.
トiヘヘ「ト〈 `X トレi7__|
〉ト:トハj`! i. / トー┤lルj,リ
/‐+----+‐l iー--i---ヾ'〃
. l_i____i__| |___i,__i_|
縦笛万歳・・・・人多杉解除万歳!
GJ!!
単純に文章がこなれていて読みやすかった。
天満が自分にベタ惚れだったら、一生懸命ご奉仕してくれると思う
健気な姿に萌えながら発射してしまい更に天満をこまらせてしまいそうだ
何考えてんだろうな…
DHCの亜鉛錠飲むといいよ
誰か「一条×播磨」の21禁エロssかいてくれないかなぁ・・・
接点は、せいぜい「引越し」位だもんなぁ・・・
「一条×播磨」=「引越し派」?
|´・ω・`) ワシ、エロ書けないんだ。
正確には、エロまでのシチュエーションとかなんだけどね。
はなしの統合性がとれている大まかなストーリーさえあれば、頑張るかもしれない。
オレと逆だな。
そのキャラらしいエロにならずにそこだけ自分になってしまうから
エロシーンの推敲してると恥ずかしさで死にたくなる。
だから結局、削除してしまう。
職人様の投下までの繋ぎとしてエロパロでもリレーSSやったらどうだろう?
次々にキャラが登場して大乱交になりそうだが・・・
ミス
>>325 キャラらしさなんていったら、黒サラかいた俺はどうなるんだ OTL
331 :
名無しさん@ピンキー:04/06/13 13:11 ID:0qqR2Ut4
では!
沢近は播磨が大好き!今日もお弁当を作りました。
そして屋上に呼び出して扉の鍵を閉めたあとこうするのです。
「お前なにやってんだ!?」
「いいから食べなさいよ。」
そう言った彼女の体には裸体の上にお弁当の具が!!!
「!!!!」
「ほら!早く!!」
播磨は決心をつけ沢近のほうに近づき
乳房の上にある卵焼きをパクリとたべました。
「少し味が濃くてのどが渇くな」
そう言うともう卵焼きはのっていないそれに吸い付きました!!
「!?ひぁ!くぅっ!」
そんな事が毎日の様に続けられ二人は仲良く留年しましたとさ。
めでたしめでたし。
332 :
名無しさん@ピンキー:04/06/13 15:16 ID:JFjrmLWM
落ちちまうぜ
スクールランブル TVアニメ化決定!!
336 :
名無しさん@ピンキー:04/06/16 14:13 ID:DSvUgYHE
AGE
337 :
名無しさん@ピンキー:04/06/16 17:12 ID:kc0iJRzw
保守
なんか八雲タンてあずまんが大王の榊さんに似てる、と思った。
外見とか性格とか。
まぁ八雲が文武両道スタイル抜群の才色兼備完璧超人で動物好き
天満が黒髪ストレート小柄貧乳天然ボケという設定が榊と大阪を思わせるってのと
「まーちーがーえーたー」なんかの時に見られるぐりぐり目で
特に初期はあずまんがのパクリ呼ばわりされてたわけだが
ってかコレ、あずまんがに限らず結構ありがちなヒロイン設定のような気もするんだけどね
このマンガのSSを書こうと思うんだけど、
なんか難しいね。なんでか。
341 :
313:04/06/17 02:17 ID:5goxIxYJ
俺も今書いてるけど、やっぱりエロパロ自体が
難しいんじゃないかなと思います
一行も書けずに10分くらいそのまま、なんてことがザラになってますし
いつになったら完成するんだろう…
昔やってたみたいに
ネタだけふって職人の降臨を待つってのはどう?
漏れなんて書き始めてから投下まで一ヶ月かかったさ;´д`)
>>342 ネタフリは良いかも。
ネタを思いつかないと書き様がないしね
ふと思ったんだけど、
天満達の両親て何やってるんだろう?
我聞×沢近のSS投下すれば人気アップだぞ
>340
頑張れ。
新たなる職人の降臨を切に願う。
ついでに、エロパロ職人って何人くらい居るんだろうか。
10人から15人位か?
3人ぐらいじゃねーの?
SSスレでも2ケタいかないと思うぞ
ネタ振ってくれたら、書きたいと思います…
沢近が違うクラスの男子にデートしてくれと言われなんとなくデートしていた所を
播磨に見られる。
と、雑談スレあたりで言ってた奴をキボン
周防が自慰してたところに子供達が入ってきていたずらされる。
さらに、子供達が帰った後、ふらふらになってるところに花井が入ってくるっていう、
こんな展開のSSきぼん
体育祭から帰宅する沢近。
けっきょくジャージは借たまま持って帰ってきてしまった。
ジャージを胸に抱きしめると播磨の匂いがして、沢近は体の火照りを感じた。
「あいつのこと、別にどうでもよかったはずなのに…。」
そうつぶやき、沢近は指を下半身に……
でなの誰か書いてくださいお願いします。
353 :
名無しさん@ピンキー:04/06/17 22:48 ID:jr2FFahd
八雲と沢近が播磨を取り合っていくうちにだんだんエッチな方向に流れていく。
とありがちだがこんな話きぼん。
明日は我聞コミックの発売日。楽しみだな。
頭の中で沢近と我聞がいちゃいちゃするのを妄想した俺は逝ってもよしですか?
アニメってさあ、
1巻の天満&烏丸の話ってすっ飛ばされていきなり播磨主人公で始まるんじゃない?
356 :
449:04/06/17 23:56 ID:qa8dfPrT
い、いっぺんには無理なんでι
一つずつ書きます…(´.ω.`)
>353の八雲・沢近・播磨の3Pはいつか書きたいなぁ。
(何でわたし、こんな事してるんだろ…)
その日沢近は、顔も名前もよく知らない他クラスの男子と映画に来ていた。
一緒に見たのは、安っぽい恋愛映画。
最悪につまらなかった。早くも帰りたい。
「…ちかさん、沢近さん?」
「あ、はい、何かしら?」
「あんまり、楽しくなさそうだね…そうだよなぁ、沢近さんみたいなきれいな人が俺なんかと居たってつまらないよね」
「そんなこと…」
驚いたような顔を一応してみせるが、内心では思いっきり(そんなこと、大あり!)と思っていた。
「じゃ、じゃあさぁ…よ…寄ってかない?」
しまった…
そう沢近が思った頃には、ラブホが立ち並ぶ通りの入り口まで来てしまっていた。
鼻息を荒くして沢近に詰め寄る男に、彼女は心から嫌悪感を覚えた。
それから約五分ほど前──
播磨はどこかで見た頭の人物とすれ違った。
と、言っても、彼はタバコの自販機と向き合っていて、振り向きざまにちらりと眼の端を誰かの頭が掠めただけだった。
なのに、なぜか気になり、後ろから男と連れだって歩く女性をよく見た。
「お嬢…?」
それは、彼のクラスメイト・沢近愛理だった。
(あいつ何してんだ?そっちに真っ直ぐ行ったっていかがわしいホテルしかねぇぞ)
気付いたら、播磨は沢近の後を付けていた。
とうとうホテル街の入り口まで来た時、嫌がる沢近と詰め寄る男がいた。
ふ、と二人の視線が絡む。
「た、すけて…」
沢近が下を向き、小さくつぶやいた。
男が自らの後ろを見ると、立っているのは播磨拳司、最凶の男(と言われている)。
「ひ、ぃっ…」
播磨が何もしないうちに、男は逃げていった。
それをぼんやり眺めていると、とすっ、と軽い衝撃と共に沢近が抱きついてきたらしい事がわかった。
「こ、こわっ…こわ…っく、こわかっ…」「…」
「たすけ…ありがと…」
嗚咽と共に礼を述べられ、播磨は少し迷った挙げ句、柔らかい金髪にその厚い手のひらを乗せた。
そして呟く。
「おまえが男と歩くのは、結構不愉快だ」
沢近は涙で濡れた瞳で播磨を見上げ、ひたすら謝った。
「…ま、無事ならいいんじゃねーの」
「ごめっ…」
「気を付けてある…」
[けよな]、と続く前に、沢近は播磨の頬にキスをした。
「なんだってんだ、あのワガママお嬢は」
そう呟く播磨の横顔は真っ赤だった。
360 :
449:04/06/18 00:41 ID:rBhXkiyr
449でつ…
エロ皆無でスマソ
みんな書きたいネタはあるんだな
エロはむずいぜ
>>358 乙です。
男子学生ちょっと根性あるなとオモタけど
播磨の前ではさすがに無理でしたねw
362 :
449:04/06/18 01:23 ID:rBhXkiyr
ホントはそのままホテルで…って思ったんだけど、たまには沢近をひたすらかよわい子にしたかったのです…(´.ω.`)
363 :
349:04/06/18 01:25 ID:rBhXkiyr
ぎゃー!
自分349ですた…
回線切って吊ってくる…
旗 キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!
>358
うーん、実際、お嬢なら余裕で撃退するだろうから違和感あるな…
播磨ですら痛い目あってるしな(w
違和感とか言い出したら書けねーって
ぶっちゃけ妄想恋愛物はもうお腹いっぱい
同じ妄想ならエロス&バイオレンスで誰か書いてくれ
普通に見れるが?
373 :
名無しさん@ピンキー:04/06/19 14:33 ID:HPP1XeRB
2558・
375 :
名無しさん@ピンキー:04/06/19 15:07 ID:LCWoFjCl
あれ消えてる・・・・・
2550な
あげちまったし・・・・スマン。
限定版買い損ねた……
読みやすいように1行、1行に空行を挟んだ文章を
投稿するのってダメかな?
ぶっちゃけ、それ読みやすくない。
>>379 分かった。
じゃ、普通に書いていきますか…
381 :
名無しさん@ピンキー:04/06/20 02:01 ID:voiYQbFM
ageちゃったすんません
384 :
313:04/06/20 18:42 ID:CaRYAPrG
やっとできた……
なので投下します
「Promise Sky」の続編なんで
読んでない方は出来れば、保管庫にあるそちらの作品を先に読んでください
「あ、あのさ」
「ん? 何だ?周防」
「い、いい加減……降ろしてくれよ」
美琴は花井の背中から落ち着かぬ様子で話しかける。
今彼女は、花井に背負われていた。
花井の靴と地面の擦れる音が、絶えず二人の耳を貫く。
「降ろしたところで…お前、どうやって歩くつもりだ?」
「それは…、か、片足で」
「馬鹿言うな」
バッサリと彼女の提案を切り捨てる。
花火大会の帰り道。
花井が美琴を家まで送る途中に突然、彼女の履物の紐がブツリ、と切れたのだった。
その時は、なんとかするよ、と美琴は花井に心配されないように虚勢を張ったのだが。
この男がそれを放っておけるはずもなく。
彼女の言葉を無視し、半ば強引に背負って帰路についている。
「で、でも大丈夫だからさ」
「お前な…」
二、三分に一度は繰り返される問答に、花井はうんざりと言った様子で美琴に話しかける。
「いいから大人しくしていろっ。ちゃんと家まで連れて行ってやる」
「……」
今までにない強い口調で言い返されたことで、美琴はとうとう黙りこむ。
しかし、現状に納得したわけではない。
(沢近や高野にでも見られたら、どうしよう…)
気が気ではない様子。
もしそうなれば、今の彼と自分の関係を話せば良いのだが。
後日、彼との今の関係を洗いざらい吐かされるに決まってる。
美琴にとって、それは最も避けたいことだ。これ以上、彼女達のおもちゃにされるのは御免である。
「着いたぞ、周防」
突然の花井のその言葉に、美琴は我に返る。
彼の言ったとおり、そこは美琴の家の玄関前だ。
それが分かると、彼女は花井の背中から飛び降りる。
「お、送ってくれて、ありがとな」
端的に礼を述べる。
そして、彼女はおもむろに家の鍵を取り出す。
「…? 周防、おじさんとおばさんはいないのか?」
「ああ。二人で旅行に行ってるよ」
「二人で…? お前は行かなくて良かったのか?」
続けざまにそう訊くと、美琴は途端に不機嫌な顔になる。
「…?」
何故彼女が機嫌を損ねた表情をするのか、理解できない花井。
「………誰が原因で行かなかったと思ってんだよ」
「…む」
その言葉に、彼女が親について行かなかった理由を悟る。
美琴が旅行に行かず、家に残ったのは
自分と少しでも長く一緒にいたいから
「…スマン、周防。そんなことも分かってやれなくて」
「いいよ、別に。あたしが自分の意思で残ったんだからさ」
一転、穏やかな表情でそう話す美琴。
それは自分の選択に、後悔が無かったからなのだろう。
「それに…楽しかったし」
「そう言ってもらえると助かる」
美琴は鍵穴に鍵を刺しこむ。
それを回すと辺りにガチャリ、と音が響いた。
その音に、美琴はもう別れなければならないのだ、ということを実感する。
それに花火を見ている途中、花井は言っていた。もう、明日帰らなければならないと。
つまり、今日別れたらまたしばらくは会えない。
次に会えるのも、いつになるか分からない。
――――――――まだ、別れたくない
「それじゃあな、周お…」
「あ、あのさ!」
別れを告げようとした花井の言葉を遮る。
「今…何時?」
「今か? まだ九時半前だな…それがどうした?」
「だったら……ウチに寄って行かねえか?」
「なに?」
予想外のその言葉に、驚きの声をあげる。
「ほ、ほらまだ別れるに早えだろ?」
あたふた、といった感じで言葉を続ける美琴。
「しかし、家には誰も…」
「大丈夫だって!」
何が大丈夫なのか、よく分からんのだが。
そう言おうとして、そこで花井はようやく気付く。美琴がまだ自分と別れたくない、
ということに。
「……いいのか?」
聞き返す。まだ別れたくないのは花井も同じだ。
「あ、当たり前だろ。あたしが言ってんだから」
返ってきたのは、肯定の言葉。
「…ならば、お邪魔させてもらうとするか」
「わ、分かった」
扉を開ける美琴。
そして、家に花井を迎え入れた。
「お前の家に入るのは随分と久しぶりだな」
「そうだったっけ?」
「ああ。小学生の時以来かな」
そう言いながら、花井は居間に座り、部屋を見回す。
あの頃に比べ、幾分黄ばんだ壁。
そして、狭くなったように感じる空間。
それが過ぎ去った年月を感じさせる。
「昔は、よくここでも遊んだな」
ポツリと漏らす。久々に訪れたことで、懐かしさが花井の胸に去来したのか、
過去に思いを馳せる。
その言葉に美琴はほんの少し、驚きの表情を見せた。
普段、彼は自分の昔話をすることはない。
というより、したがらないといったほうが正しいのか。
幼なじみでもある美琴には、その理由はよく分かる。
(仕方ねえよな…、あんなことがあったんだから)
あたしにとって、自分の過去は楽しい記憶が大半を占める。
遊ぶ友達も、仲良く話ができる友達も、困った時に助けてくれる友達もたくさんいた。
自分で言うのもなんだけど、クラスの中でも結構人気もあったほうだと思う。
毎日が楽しかった。それが当たり前だった。
だけど。
だけど、花井は違う。
今と違って、引っ込み思案で物静かで。
仲の良い友達もあたしくらいしかいなかった。休み時間もいつも一人だったような気がする。
だから、あたしはよくコイツと話をしてた。
それは同情から来るものだったのかもしれない。ほっとけなかった。
でも、それがきっかけでコイツはクラス全員からシカトされるようになった。
途端に学校に来なくなって。部屋に閉じこもって。
あの時、コイツを守ってやれなかったくやしさと。
自分のせいで、あんな目に遭わせてしまったことへの申し訳なさ。
あの時のあたしは、その二つの感情に押し潰されそうだった。
そのうち、なんとか学校には来るようになった。
何がきっかけかは分からないけど、性格も序々に変わっていった。
嫌がらせを受けても、それを自分の力で解決できるようになっていったのも
この頃からだったよな。
それでも、どんなに性格が変わっていっても、その時のことを花井は決して口にしなかった。
だから、心底意外だと思った。コイツがこんなこと言うの。
「そうだな、部屋中走り回って、お袋にこっぴどく叱られたっけ」
花井に話を合わせて美琴も喋りだす。
「ほら、ここにある傷覚えてるか? お前がこけて、ぶつかった時にできたんだけど」
柱にできた傷を指差しながら言葉を続ける。
「ああ、覚えている。あの時は死ぬほど痛かったからな」
「あの時はあたしも焦ったよ。 本当、どうしようかと思った」
記憶の糸を辿りながらの会話が続く。
どんな取り留めのない話であっても、それがとても懐かしくて。
だけど、どちらかが忘れている話もあったりもして。
尽きることの、終わることのない話に、互いに満足感を得ていく。
やがて、逆に新鮮に感じる感覚にほだされたのか、美琴は花井に口走る。
「なんなら、あたしの部屋に来るか? アルバムとかもあるし」
「な、何!?」
思わぬ彼女の言葉に、花井は取り乱す。
「…? 何、そんなに慌ててんだよ?」
「い、いや…しかし、お前……いいのか?」
相手の部屋に二人っきり。しかも今は真夜中である。
それがどういうことなのか、いくら鈍い花井でも分からないわけがない。
「あたし? あたしは別に良いよ」
こともなげに言葉を返す美琴。どうやら、そういう意識は全く無いようだ。
というか、失念している様子。
そのことに気付く花井。かといって、ここで断る理由もない。
「ならば僕も構わんが…」
「それじゃ、行こうぜ」
そう言うや否や、美琴はすくっと立ち上がる。
花井も後に続く。しかし、彼の動悸は激しくなるばかり。
「ほら、これなんか懐かしいよな」
「あ、ああ。そうだな」
美琴はベッドに、花井は床の上に座ってアルバムを見ながら過去を振り返る。
二人は居間にいた時と同様、昔話を咲かせていた。
とはいえ、夜に彼女のプライベートの部屋で二人っきり。
平静を保とうとする花井だが、それが出来ない。
脳が勝手に、今いる状態からその先を思い浮かべていく。
もしかしたら、今日ここで周防と―――――
(ええい! 僕は何を考えてるんだ!!)
頭を大仰に振る。
「…? 何やってんだ、花井?」
さっきから様子がおかしい花井を疑問に思い、たまらず美琴は話しかける。
家に入った時は普通だったのに、部屋に来てからはひどく狼狽している。
どうしたのだろう。
もしかしたら、もう家に帰らなければならないのだろうか。
そんなことを思い浮かべる。
「い、いや。なんでもない」
頭を振ったことで、少々ずれてしまった眼鏡を掛け直しながら花井は答える。
彼女に、今の自分の気持ちを悟られないように。
しかし、その明らかに何かあるといったその口調に、美琴は更に不安を憶えた。
そういえば、部屋に入ってから、ほとんど自分のほうを見ていない。
夏祭りの帰り道、彼は自分にこう言った。もう少しだけ、この浴衣姿を見ていたい、と。
それなのに、今はこっちを見てくれない。
もしかしたら、それは別れの時間が迫っているのを暗に示しているのではないか。
明日、彼は下宿先に戻らなければならないのだから。
でも、まだ別れたくない
その気持ちが湧き出た途端、心細くなる。
一人は、いやだ。
たまらなくなった美琴は花井に問いかけた。
「あの、さ…もしかして、もう帰らなきゃいけないのか?」
美琴のその言葉に、花井はそこでようやく彼女のほうを向いた。
眼鏡に触れていた手を離し、ゆっくりと腕を下げる。
そして気付いた。彼女が寂しげな表情をしていることに。
「いや? そんなことはないぞ」
彼女に心配をかけないよう明るく声を返す。
だが美琴のほうは、そんな言葉だけでは信用できない。
「じゃあ……なんで、あたしの部屋に来てから様子が変なんだよ」
言いながら、アルバムをパタンと閉じる。
音が部屋に響いた。
用の無くなったそのアルバムを所定の位置に戻し、美琴はそれまでしていた髪留めを外す。
彼女の髪がパサリ、とばらけ、普段の髪形になった。
乗り出していた姿勢を正し、顔を俯かせながらさらに言葉を続けた。
「違うんだったら、何考えてるのか教えてくれよ」
そう言うと、美琴はベッドにゆっくりと身体を預けた。
さっきまでの会話が嘘のように、静寂に包まれる。
部屋の雰囲気が、変わった
「………」
ベッドに横たえた状態の美琴は、天井を見つめながら彼の返答を待った。
時計の針の音が、やけに大きく聞こえる。
時々、外からも街の喧騒が二人の耳に届いてくる。
花井は何も言わない。
静かだった。
この部屋に今いるのは自分一人なのではないか、と錯覚してしまいそうになりそうな程に。
やがて。
それまで黙り込んでいた花井だったが、おもむろに立ち上がる。
そしてそのまま彼女に近付いていく。
寝転ぶ美琴の顔の両横に手をつき、彼女の上に覆いかぶさった。
「!? お、おい!?」
突然の花井の行動に動揺を隠せない美琴。顔が赤くなるのが自分でも分かる。
だが、花井はさっきまでとは打って変わって、じっと美琴を見つめる。
どうやら彼は、心を決めたようだ。
「周防」
「な、なな、何だよっ」
ゆっくりと、それでいてはっきりとした口調で花井は美琴に話しかける。
急に真剣な表情をした彼の顔に。今のこの体勢に。
美琴の心臓は、壊れてしまいそうなほどの速さで音をたてる。
目の前の、自分に覆いかぶさる人物の顔が、ぼやけて瞳に写った。
そしてその人物は、意を決するように口を開く。
「今、僕がお前を抱きたいと言ったら……どうする?」
「―――ぇ…?」
一瞬、彼が何を言ったのか理解できなかった。
整理しかけていた現状が、彼女の内でまたばらけていく。
頭が真っ白になってしまったのかもしれない。思考が、止まる。
そんな彼女に、もう一度、花井は言葉をかけた。
「お前を………抱きたい」
今度は、彼女に問いかけるようにではなく、断定的な言葉で。
そして先ほどと同様、ゆっくりかつはっきりとした口調で。
花井は、今の気持ちを正直に彼女に吐露した。
互いに相手の顔を、目を見つめたまま視線を逸らさない。
いや、正確には逸らせないと言ったほうがいいのかもしれない。
花井は、彼女がどう答えるのか不安でしょうがなかった。
息が苦しい。視界も狭まっていく。
一秒が、とても長く感じるのはきっと気のせいではない。
全てがスローモーションに見えていた。
一方、美琴は彼の言葉にどう返せばいいのか分からなかった。
言葉を発しようにも、舌が何かに絡まったように動かない。
花井は彼女の顔をじっと覗き込んだまま、その返答を待っている。
「……」
口が動かなければ、いつかの時と同じように、仕草で答えを返せばいい。
それでも、自分の気持ちを相手に伝えることが出来るのだから。
美琴はぎゅっと目をつむった。恥ずかしさをこらえるように。
そして、彼女は腕を伸ばし
首の後ろに手を回して
たどたどしく花井に抱きついた
それが自分の答えだと言わんばかりに――――――――――――――――――
「周防ッ…!」
掠れるような声で、しかし力強く愛しい存在の名を呼ぶ。
そのまま腕を曲げ、肘をつく。
そして、己を抱き寄せようとする力に抗うことなく、花井は顔を近づけた。
唇が重なる―――――
触れたと同時に、一瞬だけ自分の身体が震えたのを美琴は感じた。
首の後ろに回していた腕を解き、彼を受け入れるように今度は肩にしがみつく。
「んぅ……」
声が、漏れる。
今までよりも強く、長く。そして、深く。
二人は口を繋げる。
やがてそれは、ゆっくりと離れた。相手の吐息が頬を掠める。
それでも、額は触れ合ったまま。
「……長いよ」
涙目になりながら訴える。
今までとは違った、少々濃密な口付けに。
「……さっき出来なかったからな。その分も含めてだ」
「…バカ」
少しだけ、悪態をつく。
これからの行為への不安を打ち消すかのように。
そんな彼女の様子に、花井は再び問いかけた。
「その、周防……い、いいな?」
「……うん」
今度はちゃんと言葉で返す。
それが合図になるかのように、花井は美琴が身につけている浴衣に手をかけた―――――
「お、おい……あんま見んな……恥ずかしいんだから……」
美琴は花井に思わず呟く。
二人とも衣類はとうに脱ぎ終え、下着一枚のみ。
美琴の方はまだ恥ずかしいのだろう。薄布の白いシーツを身に纏い、身体の部分を隠している。
それでも、彼女の身体のラインを際立たせるようなその様は、花井の心を余計にくすぶらせた。
「初めてなんだからな……」
潤んだ目で花井を見る美琴。
「…そ、それを言うなら僕もだ」
言いながら、それまで掛けていた眼鏡を外す。
そのまま両手を、シーツの上から彼女の二つの膨らみに手を沿わせた。
手に力をこめ、それをゆっくりとこねくりまわす。
(柔らかい…)
手に伝わる、初めての感覚。
次第にその行為に没頭していく。
「ん……ぅう」
喘ぎ声が漏れ出す。
恥ずかしがってか、手の甲で自分の口で隠し自らの声を防ごうとする美琴。
その様が花井には、たまらなく媚態に写った。
彼女に対する想いが、そして欲情が加速していく。
やがて、何度も胸の愛撫を繰り返したことで、徐々に胸元のシーツがずれだした。
「んっ……あぁぁ、あっ」
我慢しようとしても、どうしても声が出てしまう。
慣れない刺激に、この行為自体に、まるで心と身体が別になってしまったような。
美琴は、そんな不思議な感覚に包まれる。
(そ、そろそろ頃合いか……?)
美琴の様子に、心内でタイミングを計る花井。
少しだけ躊躇った後、静かにシーツを掴み、シュルッと音を立たせながら彼女の身体から
剥ぎ取った。
上半身が、大きめの房があらわになる。
「――あっ!」
思わず両腕で胸を隠そうとする美琴。
だが、一瞬速く花井がそれを遮った。手首を押さえ、彼女のふくよかな膨らみを
じっと見つめる。
あまりの恥ずかしさに美琴は、つい顔を逸らす。きつく目を閉じて。
彼女の裸体を初めて目の当たりにした花井は、その印象を素直に口にした。
「周防……綺麗だ」
下心や、淫猥な気持ちなど微塵も感じさせない、真摯な口調。
それが、余計に美琴の羞恥心をあおる。
「う、嘘…」
「嘘じゃない」
間髪入れずの、真顔の回答。
そのまま、花井は先端の突起を口に含む。
「ひあっ!? やぁ……」
体中に電気が走ったような感覚に、今までにない大きな声を上げる美琴。
もう片方の膨らみは、引き続き手で揉みしだく。
舌で突起を弄ることで、ピチャリ、と唾液の跳ねる音が部屋に響きだした。
それが、余計に淫靡な雰囲気をかたどっていく。
「んん……ふぅ…、だ、駄目ぇ……」
涙目になりながら哀願する。だが、それが受け入れられる筈もなく。
花井はその行為をやめようとしない。むしろ激しくなる一方だ。
それに抗おうと、美琴は弱々しくこぶしを握り花井の身体をたたいた。
「…?」
その行為を疑問に思い、思わず彼女の顔に視線を向ける。
それが合図になるかのように美琴も花井の方を見た。
目が、合った。
花井は色欲に溺れかけた女の顔に、美琴は自分を求めてくる男の顔に。
互いに相手の表情に目を、心を奪われる。
二人ともそのまま動かない。
その時。
花井の顔を一筋の汗が流れた。
それが美琴には、とても扇情的に見えて。
こぶしを解き、スッと彼の顔に自分の手を這わせる。
そして―――
「春樹……」
再び愛しい男の「名前」を思わず口にする。
今度は、彼にちゃんと聞こえるように。
それは全て無意識だった。
どこにも行って欲しくない。このまま離れたくない。ずっと一緒にいたい。
美琴が初めて花井に対する気持ちを告白した時。
彼女はそう言った。それを今度は仕草で表されたような気がした。
「……!」
微かに驚きをあらわにする花井。そして思い出した。
花火を背に口付けをしようとした時、美琴が何かを呟き、それを必死に隠したがっていたことを。
(これだったのか…)
花井はようやく納得できた。
自分が帰ってきてから彼女が何故、なかなか話しかけてこなかったのか。
何故、つれない態度をとっていたのか。
その理由を理解したと同時に愛しさが募る。なおさらに。
そして少々ためらった後、花井も口を開いた。
「美琴…」
礼を述べる。
ありふれた言葉ではなく、自らもまた彼女の「名前」を呼ぶことでその感謝の度合いを
表したのだ。
「うん……」
花井から「名前」で呼ばれるのはいつぶりだろうか。
心が満たされていく。
今まで溜まっていた涙が、歓喜の雫となり静かに流れた。
そんな彼女の額に、花井は口を付ける。
自分の証を、そこに残そうとしているかのように。
そして、腕を彼女の秘部へそろそろと動かした。
下着の中に手を差し込む。
「! や…あはぁっ!」
身体をそり上げ、美琴はその刺激に翻弄される。
花井が、彼女の合わせ目を弄ったのだ。
胸を弄られるのとはまた違った、全身が痺れてしまう感覚に意識を手放してしまいそうになる。
「あぁっ…ぅ、そこ…ヤダぁ…」
「そう言いながら、ここはこうなってるぞ」
粘り気を持った、液まみれになった指先を美琴に見せ付ける。
「そ…んなの、見せんなよ……ば…かぁ」
「? どうしてだ?」
「恥ずかしいからに……決まってんだろ…」
ただでさえ赤くなっていた顔をさらに赤く染め、非難めいた声をあげる。
そんな彼女の言葉に、花井はひどく焦った。
「す、すまん」
「いいって。それより……その…」
「……?」
「早く……続きを、さ…」
思いがけない彼女の言葉に、気圧される。
「わ、分かった」
言いながら、花井は下着に手をかけた。
「あ…」
怯えた声を上げる美琴。
やはり、裸体であっても、誰にも見せたことのない秘所を相手に晒すにはまだためらいがあった。
怖い。また、身体が震えだす。
「そんな顔をするな、…美琴」
あやすような口調で花井は美琴に言葉をかける。
「……嫌なら、その…やめてもいいんだが」
「……」
本心はその滾(たぎ)る欲情を、今すぐ、存分にぶつけたいのだろうに。
それでも、自分の気持ちを優先してくれようとする彼の態度に、心を揺すぶられる。
「嫌…じゃないよ」
精一杯の、ぎこちない笑顔を浮かべながら、美琴は言葉を紡ぐ。
「少し……心の準備をしたかっただけだから…気にすんなって」
彼を安心させようと、嘘をついた。
「……」
それに気付いたかどうかは分からないが。
花井は無言のまま、下着をずり下ろしていく。
「――――…っ!」
自分の肌と、下着の擦れる音がやけに大きく聞こえる。
目を開けることが出来ない。
そして。
美琴は、一糸纏わぬその姿をとうとう晒した。
「……!」
非の打ちどころの無い、美琴の整ったその体型に、花井は思わず口に溜まった生唾を
飲みこんだ。
その姿は、「言葉」という概念では言い表すことなど到底出来ない気がした。
突然、飢渇感に襲われる。
あまりにも耽美なその姿に、どう言えばいいのか悩んだ末に。
先ほど口にした言葉を、もう一度彼女にかけた。
「やはり綺麗だ……美琴」
「や……、そんなに…じっと見るなよぉ…っ」
隠し切れないとは分かっていても、つい腕で身体を隠す。
脱がされた下着は濡れていた。
それがどうしようもなく恥ずかしくて。空気と同化して逃げ出してしまいたくなる。
再び目を閉じる。
そんな美琴を目の前に、花井は次の行動を起こす。
顔を彼女の秘所に顔を近づける。そして、恐る恐る舌を這わせた。
「あはぁぁっ!?」
突然の刺激に、美琴は悲鳴じみた声を漏らし、目を開く。
そこに写ったのは、自分の秘所に顔を埋める花井の姿。
「や…っ、ダ、ダメぇ…そ、そんなトコッ…な、舐めるなぁぁ…」
ざらり、とした感触が何度も自分の恥部を行き来する。
そしてそこを間近で花井に見られてしまっていることを自覚してしまうと、
すぐにでも気絶してしまいそうだ。
それでも、押し寄せる感覚の波に流されそうになりながらも言葉を綴る。
だが、彼女のそんな必死の言葉を聞き流し、花井はまたもその行為に夢中になる。
「は…あはぁ……っ、…んんっ……あっ」
途切れることの無い切なさを含んだその声が、さらに彼の欲情を駆り立てていく。
しばらくして、そこから舌を離した。
そして、彼もまた下着を脱いだ。その下に隠れていたものが姿を現す。
「み、美琴……いいか?」
もう一度、もう一度だけ彼女に尋ねる。
舞い降りる静寂。
美琴は返答を模索し、花井はそれを待ち続けた。
そして長い沈黙の後、美琴は消え入りそうな声で答えを返した。
「…………優しくしてくれよ…?」
その顔が普段の男っぽい彼女とはまるで別人で。
普段は他人に弱みを見せようとしない、その彼女のわずかに甘えを含んだ口調に。
花井の自制心はいよいよ限界に達した。
「…分かった」
軽く呼吸を整える。
そして、彼女の秘所に、自分のものをあてがう。
「準備は良いか…? 行くぞ…」
「う……うん」
その言葉を聞き、花井は腰を押し進める。そして最後は一気に貫いた。
「――――――――――っ!!!」
悲鳴にならない悲鳴をあげる美琴。
大人の証ともいえる破瓜の痛みは想像を絶した。
あまりの痛さで、顔がゆがむ。
その表情に、花井はつい声をかけようとした。
「…………から…」
「え?」
彼女が何か口にした。
「大…丈夫っ……だからっ…!…」
虚勢を張り、心配させないように努める美琴。
「そ……ん…なに、痛…くな…い……からっ…」
だが、とてもそんな風には見えない。
これまで見たことも無い悲痛な顔を覗かせている。
そんな様子に花井は、今自分が何を出来るか考え、それを実行に移すことにした。
「美琴、無理するな」
「無理……なんか…し……てねえ…よ」
あくまで我慢をする美琴。
しかし、言葉とは裏腹な彼女の表情に、花井は己の意見を通す。
「僕になら弱みを見せたっていいだろう? だから、無理するな」
そう言いながら、顔を近づける。
「え……? は、春…」
名前を呼ぼうとしたが。
口を口で塞がれる。
さっきよりも更に深い、深い口付け。
「ん……んん…」
また、声が漏れる。
だが、今度はそれだけでは終わらなかった。
繋げるだけでなく、今度は美琴の唇を貪り始める花井。そして。
「むぅ!? ふ……んんっ!」
そこから、舌を彼女の口に強引にねじ込んだ。
予想外の花井の行動に、美琴は、目を白黒させる。
こうすることで、破瓜の痛みが紛れるのであれば、それに越したことはない。そう思いながら
花井は彼女を存分に味わった。
唇を離す。
それでも繋がっていた涎の糸を、手で振り払った。
「ふ…あ……はぁ…」
美琴を見ると、意識が半分飛んでしまったようだ。
目の焦点が合っていないのが、それを表している。
しばらく、彼女がしっかりと意識を取り戻すのを待ち続けた。
そして、美琴の様子が元に戻る。
同時に、花井に問いかけた。
「……き、急に何するんだよ…」
「それは…その、あまりにお前の顔が辛そうに見えたんでな……それを紛らわして
やれないかと思ってだな…」
「………」
その不器用な彼の優しさに美琴の心は絆(ほだ)されていく。
「もう、大丈夫か?」
「え…? あ、うん。さっきよりも痛くないから……その、動いて…いいよ」
その彼女の言葉を合図に、花井は再び腰を動かし始める。
身体の擦れあう、淫猥な音が聞こえ出す。
「ひぅ…くっ……ぐ…ぅ」
身体を繋げた直後ほどではないものの、苦痛の色が美琴の顔に浮かぶ。
花井はゆっくりと、彼女を気遣うようにその行為を続ける。
そして、互いの手の指を絡めた。
今まで生きてきた中で受けたことの無い局部への刺激に花井は、思考が働かなくなりそうになる。
だが、その動かなくなりそうな頭で考える。
自分はこんなに気持ちいいが、彼女は痛がっている。それでいいのか。
そんな自分に対する呵責を持つことで、必死に意識を繋ぎとめた。
やがて、その行為を続けていくうちにだんだんと彼女の声に、表情に変化が起きた。
「んん、……や…あはぁ……ふあぁぁっ…」
その感覚に浸っているような、快感に溺れてしまっているような、甘い声。
少しだけ浮かんだ恍惚の表情。
明らかに変わったその様子に、花井は彼女が感じているのだ、と悟る。
「美琴……ど、どうだ…?」
まだ慣れない呼び名で彼女の名前を口にしながら尋ねてみる。
「ぅ……うん…、よ…よく分からないけど…っ」
「けど?」
そこで花井は動きを速めた。
これまでは彼女を気遣っていたが、その彼女の色欲に狂う様に少し意地悪をしてみたくなったのだ。
絡めていた指を離し、より強く突き上げることが出来るよう、肩に手を置く。
そして、根元まで彼女の中に入るよう、グッと力を強めた。
「! はぁっ…んぅ……やぁああっ…!…」
いきなり大きくなって押し寄せた快感の波に飲み込まれ、言葉を続けることが出来ない。
「どうだ…? 美琴」
答えることなど出来ないと分かっていても、問いかける。
これから彼女がさらに、どんな媚態を自分に晒してくれるのか。
そう考えると、己の自制心などすぐにでも吹き飛んでしまいそうだった。
「は…春……樹ぃ、は……ふぁ…あ、あた…し……っ…」
花井のそんな悪戯心に全く気付きもせず、美琴は彼の問いかけに必死に答えようとする。
「あた…し…変…っ! なん…か、…なんか……変だよおっ!!」
終わりが近いのだろう、今までにない位大きな声でそう叫ぶ。
そのまま美琴は、最初の痛みに耐えるために今までギュッと握り締めていた拳を解く。
腕に力をこめ、それを宙にふらりと浮かせた。
「…は、春樹ぃ……ぅ、ふぅぅっ…あ、はぁ………ど、何処…?」
「…!?」
美琴のその言葉に心底驚く。
何を言っている? 僕はここにいるだろう?
そう言おうとした。
しかし、その言葉が口から出る直前に気付いた。
押し寄せる刺激の波と、溜まった涙、そして絶頂が近付き朦朧としていることで。
彼女の目がもう役割をほとんど果たせていないのだろうということに。
自分を求めて宙を彷徨う手をとり、自分の頬にあてがわせる。
「僕は、ここだ…美琴。ここにいるっ」
自らもまた、声を絞り出す。
彼女の手が頬からずれる。そのまま首の後ろへ行き、最初の時のように抱きつかれた。
「は、あはぁっ! ふ、ぅぅあ…やあぁあ、んんっ!」
彼女の声が、限界に近付きつつあることを示していた。
それに呼応するかのように、花井も動きを加速させる。
「美琴……美琴っ…!」
何度も彼女の名前を呼ぶ。
「あ…はあぁっ! だめ、も、もう…」
その先の自分の台詞を美琴はよく憶えていない。
もしかしたら、「欲しい」とか、「気持ちいい」とか、そんなことを口走ったかもしれない。
確実に憶えているのは身体が痙攣し、溜まりに溜まったものが一気に開放されるような
感覚に襲われたこと。
そして、気付けば自分の口から声がでていたこと――――――
「くっ!?」
「ああーーーーーっ!!」
それを最後に美琴は意識を手放した。
黒い世界に飲み込まれていく。
どのくらい眠っていたのか。美琴は目を覚ます。
「起きたか」
耳元で響く優しい声。
その言葉に、自分がその男にしがみつくように寝ていたことに気付く。
自分を抱いていた時とは違い、花井は再びメガネを装着していた。
「あ……うん」
「あ、あたし……どの位、寝てた…?」
おずおずと尋ねる。すると花井は首を動かし、部屋の時計を見やる。
「もう、日が変わってるぞ」
そう言われて時計を見ると、既に深夜一時半を過ぎていた。
「も、もしかして…ずっと起きてたのか?」
「無論だ」
事も無げに花井は答える。
「な…なんで」
「それは……その、お前が起きた直後に、どうだったか聞きたかったんでな」
少々言いよどんだ後、花井は口を開いた。
その言葉に顔を赤くする。いつの間にか掛けられていたシーツに包(くる)まった。
「……ばかっ」
「自覚している」
真顔の即答に、美琴はそれ以上突っ込めなかった。
だが、花井はさらに言葉を続ける。
「…それとな、その…今日は……大丈夫なのか?」
「え…?」
突然の問いかけに一瞬、美琴はついて行けなかった。
「つまりだな…だから、中で…出しても大丈夫だったのか?」
「……ああ、今日は大丈夫だよ」
質問の意図を理解し、答える。
そこで美琴はあることを思い出した。
「ところで…、明日戻らないといけないんだろ?」
憂いを含んだ表情で、口を開く。
「大丈夫…なのかよ。まだ、ここにいてさ……」
本心とは裏腹な言葉が口をついて出る。
「心配するな、バイトがあるのは明後日だ。だから明日戻るといっても、少なくとも
午前中はまだこっちにいる」
「そ…そうなんだ」
「それとも、お前が目を覚ました時に、隣に僕がいないほうが良かったか?」
聞かなくても分かっている質問を敢えてする花井。
その意地の悪さに、少しだけ仏頂面になる。
でも、その答えは結局彼が望んでいるもので。
「…………そんなわけ…ないだろっ」
こういう時、上手く甘えることが出来ない自分が嫌になる。
もちろん自身がそんな性格ではないことは、重々承知している。
しかし、普段は会うことができないのだから。
こんな時くらいしか甘えられないのだから。
何故自分はこういう時だけ、素直になれないのだろう。
「美琴…、一つ頼みがあるんだが」
ふいに名前を呼ばれる。
「…何だよ」
ドキリ、と胸を高鳴らせながら美琴は、それを悟られないよう面倒臭そうに答える。
「お前を抱きしめたまま…眠ってもいいか?」
「……!」
秘かに自分が頭の中で思い描き、断念しようとしたことを花井の口から言われ、驚く。
しばらく逡巡したふりをする。そんな事しなくても、自分の気持ちは決まっているのだから。
「き…、今日だけだからなっ」
そう言いながら、おずおずと目の前にいる男の腕に収まる。
夏の夜、締め切った部屋で抱き合えば普通は暑さを感じるはずだが、この時は二人とも
全くそんなことは感じなかった。
それとは違った気持ちが二人の心を満たしていたから。
「おやすみ……春樹」
「ああ…おやすみ、美琴」
顔をあわせたまま、やがて二人は眠りに落ちる。
無論、抱きしめあったまま。
互いに至福の表情を顔一杯に浮かべたまま。
そして二人は夢を見た。
偶然、同じ夢を見た。
目の前にいる大事な人と初めて知り合い
花井が変わるきっかけとなった縦笛の授業
指輪にこめた淡い約束
繰り返した道場での練習
初めて全国大会に出場し
勝利を掴み取り喜びあった瞬間
クリスマス会での出来事
高校生になって互いに好きな人ができて
互いにその想いは成就しなかったこと
それでもその時のクラスメイト達との
忘れることのできない三年間
桜の花の下を共に歩いた卒業式
時間が気付かせてくれた相手への想い
それが叶い、互いの気持ちが交差した空
そして、花火を共に見た
新たな約束の空
知り合ってからこれまでのこと全てを夢に見た。
もし、またこんな夢を見ることがあるのならば、その時は
二人が、更なる幸せを手に入れた時になるだろう
その幸せが訪れるのはまだ、早い
だが
それは遠い未来のことではないだろう
その幸せを、永遠に――――――――――――――
―終―
エロパロ初挑戦だったんですが
とても難しかったです
無駄に長い本編ですいません
ちなみに今回の話も交差天氏の絵がきっかけです
(No1440)
……いや、あの、本当にスイマセンでした
何度も何度も続編書いて
これで終わりですんで
三作品「Cross Sky」「Promise Sky」「Eternal Sky」
のシリーズ全てを読んでいただいた方がもしいましたら
この場を借りてお礼を言わせていただきます
読んでいただいてありがとうございました
>414
GJ!!
本編の花井もこれぐらい決めて欲しい物だ……
最近咬ませ犬一直線だからなぁ
>>414 キタ━━━( ´∀`)・ω・) ゚Д゚)゚∀゚)・∀・) ̄ー ̄)´_ゝ`)−_)゚∋゚)´Д`)゚ー゚)━━━!!!!
ぐ、ぐぐGJ!!
神様ホントありがとう。いやマジありがとう。
Cross Sky開始以来続きを待ち続けて来た俺には感無量です。
長い間乙彼さんでした。
>>414 GJ!GJ!GJ!!!
良かった!俺はEternal Skyから読んでしまったが、
今から保管庫行ってCross Skyから読み直させてもらおう。
やはり縦笛はイイ…。
絃子「ケンジ君、キミに私の操を捧げようじゃないか。受け取ってくれたまえ・・・」
播磨「イ、絃子・・・」
こんなssを禿しくキボンヌ
誰か書いてチャブダイ・・・
縦笛っ!縦笛っ!(*´Д`)ノ
GJです
>>418 絃子「ケンジ君、キミに渡したいものがあるんだが…受け取ってくれるかい?」
播磨「あん? くれるもんなら何でも貰うぜ、おりゃーよ」
絃子「ほう、それは本当かい?」
播磨「お、おう。(何だってんだ絃子の奴?)」
こんな感じで言質を取られ
徐々に追い詰められていく播磨が読みたい
>414
三部作完結おめでとー!!!!
そしておつかれさまでした。
全て、とても面白かったです。
今回の作品を読んで本編の人気投票に参加することを決意しました。
縦笛万歳!
保管庫ってどこ?
「ふいー、サッパリしたぜ」
播磨拳児は風呂から上がると、牛乳をパックごと飲み干した。
服をシャツと短パンに着替え、何となく居間の光景に見入る。
「お前、そりゃないやろー」
ドッ。
テレビはバラエティ番組らしく、司会のツッコミで大盛り上がりだ。
同居人である、刑部絃子がビール片手にそれを見ていた。
面白いのか、つまらないのか分からないような顔――。
「イトコ、それ面白いか?」
バスタオルで髪を拭きながら、そう尋ねると彼女は画面から目を離さず、
「別に」
とシンプルに解答した。
別段、彼女が素っ気無いのは今に始まったことではない。さよけ、などと
応じて彼女の傍に座った。
「……」
「……」
沈黙。気まずくはない。少なくとも播磨は気にも留めていない。
元より口数が少ない女性なのだ、喋らないからといってどうということもない。
「えー、あたし処女ですよー」
「嘘つけ! お前バージンなわけあるかい!」
ドッ。
別段面白くもない。
気付けば夜も更けた、早いとこ明日に備えて(正確に言うと、明日塚本天満
に逢うのに備えて)寝ようか。
――と思ったそのとき、絃子がポツリと言葉を漏らした。
「拳児クン。私が処女だといったら信じるかね?」
播磨は硬直した。いや、硬直などという生半可なものではない。
麻痺・凍結・氷結・石化、とにかくその言葉を理解し、咀嚼するのに
かなりの時間を要した。
「な、ん、だっ、て――?」
ギクシャクと、かろうじてそう答えた。
「だから、私が処女だといったら信じるかどうか聞いている」
「え、いや、それは」
「信じるか? 信じないか?」
こちらを向いて、悪戯っぽい表情で絃子はにじり寄る。
「ひっ……人をからかって楽しいか!?」
血流が顔に集まるのが自分でも分かった。
怒っているのか恥ずかしいのか、自分でもよく分からない。
「からかってなどいない。真剣に聞いている」
一瞬、播磨は彼女の瞳の奥に深い怯えと悲しみが見えたように思えた。
真剣に答えねばならないだろう。
だけど。
信じるも何も。
――知っているんだから、信じるも信じないもねぇよな。
「信じない」
絃子の表情はほんの少し、愕然としたように見えた。
「何故……だね?」
「絃子が、その……男、知らないなんてなぁ、とても信じられねぇよ」
「歳……の問題か?」
「歳とかそういうんじゃなくて……」
播磨はぎょっとした。
絃子の目から、涙が零れ落ちていた。拭おうともせず、彼女は播磨を
見つめていた。
「とっ、ともかく! 何ていうか、そのっ! おめーが処女な訳ねぇ!」
いたたまれなくなった播磨は、露骨にあさっての方向を向いて叫んだ。
そこに至って、ようやく絃子は目じりを拭った。
「そうか。信じてもらえないか」
平坦な、いつもの声だった。
「まあ……信じるわけないと思っていたが」
播磨の脇を通り抜け、絃子は自分の寝室へと向かう。
「イト……コ?」
一瞬、例えようのない不安に襲われた播磨は、彼女の背に声をかけた。
「おやすみ」
こちらを向こうともせず、彼女は部屋へ入った。
テレビを消し、電灯も消して、播磨は自分のベッドに寝転がった。
目が冴えて眠れない。
過去のことを思い出していた。
初恋というものは、大抵自分より年上の人間を好きになるものだ。
先生だったり、上級生だったり、姉だったり、あるいは従姉だったり。
播磨は従姉だった。
刑部絃子。絃子で従姉。ケンカして怒らないのは、彼女だけだった。
「仕方ないな、拳児クンは」
そう言って、優しく微笑んで傷口に消毒液を塗ってくれた。
ガキの頃、ケンカをしていたのは一重に彼女に傷を癒してもらいたかった
からだ、と言ってもいい。
そんな恋は、結構長く続いた。
同級生の乳臭い女などに興味は湧かなかった。
真剣に、自分の年齢と彼女の年齢差を考えて、どれくらいになれば
胸を張って付き合えるか、などと考えたりもした。
――彼女が、制服姿のまま同級生らしき男とラブホテルに行ったのを
見たのは、中学に入ってばかりの頃だったと思う。
その日の晩、播磨はパトカーに護送されるほどの大喧嘩をやらかした。
――ああ、これでもう、傷を彼女に癒してもらう必要がなくなった。
播磨は何となくそう思った。
それから、新しい恋をして、ようやく熱病みたいなものから覚めて、絃子と
すんなり付き合えるようにもなった。
「何だってそんなこと聞きやがるんだアイツは……」
眠れなかった。
長年の付き合いで、ずっと恋焦がれていた女性であっただけに、
彼女の感情の揺れ動きは、よく分かった。
それが気になって、眠気はますます消えていく。
気付けば、絃子の部屋に来てドアをノックしていた。
「絃子、その、何だ、起きてるか……」
寝室に入って既に一時間以上経っている。寝ているだろう、という思いは
あった。
だが。
「起きている……どうした?」
そう問われて、反射的にドアを開けた。
部屋は真っ暗で、カーテン越しの月光のみが、唯一の灯りらしい。
「入っていいか?」
「……ああ」
播磨は、彼女の真正面、ベッドのすぐ傍に座った。
絃子はベッドに腰掛けているので、どうしても見上げる形になってしまう。
「夜這いかね?」
からかうような口調。だが、播磨は挑発に乗るのをやめた。
「そんなとこだ」
すんなりそう答える。
ぎゅぅっと、絃子がベッドのシーツを握り締めるのが目に入った。
「さっきの……何だって、あんな質問したんだ?」
「別に。何でも……ない。自分がキミにどう思われているか、確認したかった
だけだ」
「処女じゃないって、俺が言ったのが泣くくらいショックだったのか?」
少し、腹立たしくなった。
ホテルに入ったのは、確かに絃子だった。あれが目の錯覚だというのなら、
お嬢の金髪だって黒髪に見える。
「そう……だ」
「んな訳ねぇだろ!」
「どうして、そう言い切るんだ!」
「見たからだよ! お前が、男と一緒にラブホに入るところをよ!」
月光の薄明かりでさえ、彼女の表情が凍りつくのが分かった。
ふるふると、絃子が首を横に振った。
「違う。確かに入ったけど――」
「入ったんなら、ヤッただろ!? なら、もうこの話は終わりだ!」
立ち上がる。
あの時の記憶は、今もなお傷口を抉られるように辛い。
ああ、くそ。何だってこんな目に――。
播磨がドアのノブを握ったのとほぼ同時、絃子が播磨の背中を
抱きすくめていた。
「話を、聞いてくれ」
絃子は弱々しい声でそう言った。
播磨はしばし逡巡し――ノブから手を離した。
「何だかさ、人形みたいだよ。刑部さんってさ」
ラブホテルから帰り際、男はそう言って悲しそうに去って行った。
キスをした、服を脱がされた、服を脱いだ。
それだけで、それ以降は何もなかった。なかった、というよりは
できなかった。
人形みたいな顔をしていた、と男は言ったのだという。
自分でそんなつもりはないと思っていただけに、ショックだった。
男が本気で好きだったかと問われると、いささか答えにくい。
「コイツになら、いいかも」
それくらいのノリでしかなかったのだ。
そして、何よりも致命的だったのが――脱いだ後、ふっと絃子は
思い出してしまったのだ。
いつも傷だらけで帰ってくる、あどけない顔の少年のことを。
男だって、バカではない。
彼女が、自分以外の誰かを考えていることなんて察しがついた。
それから以後、男は二度と絃子に話し掛けようとしなかった。
播磨は、うっすらと涙を浮かべて語る絃子に唖然としていた。
何と言おうか。
失ったはずの大切なものが、突然目の前に飛び込んできた感じ。
その大切なものの代わりに、新しく大切なものを見つけたというのに。
気付けば、すぐ手元にあったのだ。
「――すまない、興奮してしまった」
そう言って、絃子は播磨から離れた。
ふと、聞いてみたくなっただけだった。もし、播磨が今でも自分のことに
憧れてくれているのなら、そう言ってくれるのではないかと――。
そう、思っただけだった。他愛もない疑問だったのだ。
「すまない、忘れてくれ」
そう言って、絃子は力なくほんのわずか、微笑んだ。
えーと、続きは明日以降。エッチシーンはそれからになります。
ごめんなさい、突発性の頭痛がー。
431 :
名無しさん@ピンキー:04/06/21 01:50 ID:K33m9bxP
>>430 かなりいいよいいよ!!!
続き楽しみにしてます。
>>430 な、なぜここで止まるのじゃぁ〜!
やらしさ半分のバファリン呑んで早く治してね
検索しろ馬鹿
どの板かわかんねーんだもん
角煮
>>430 死ぬほど神!
続き待ってます(*´Д`)ハァハァ
この時点ですでにヌキましたが何か?
ホテルに連れ込んで裸まで見たくせに
最後までしないなんて、その男は侍か?
ホントは緊張のあまり勃たなかったのを、ばつが悪いからって責任転嫁だったりして
やっと規制解除か、長かった…
さて、今更だけど、
>>414 GJ!めちゃくちゃ良かったですよ。実はリアルタイムで観てたんですが、
規制のせいで投稿直後に書き込めず…
これでエロ初挑戦って…上手すぎでしょ。とにかく乙です。
>>430 すごく読みやすいです、文章が。
エチの方も期待してます。
ところで、
第四巻の十七ページと十八ページとでは、
沢近と天満の座ってる位置が瞬時に移動してるんだけど…
困ったな。
>>430 GJ!!!
続き楽しみにしています。
しかし俺の書いた
>>418がきっかけでこのようなSSが投下されるなんて・・・
絃子先生超萌への俺にはたまりません!!!
がんばってください。
>441
今、4巻見てみたが座っている位置っつーか、
部 屋 の 構 造 が 謎 。
窓の位置考えると17ページ4コマ目が間違っているんだろうが
うわぁあ・・・・ここで止めるか・・・・・・
446 :
名無しさん@ピンキー:04/06/21 21:52 ID:RnTQCHH4
>>446 俺383じゃないけど、
「kin」て入れてみてくれ
開くはず
448 :
名無しさん@ピンキー:04/06/21 23:41 ID:m6alWTFu
>>あんた誰?
神ですかそうですか。
>>430 GJ!
超姉派の俺としては神展開だな。
続き待ってますよー
忘れてくれ、といった彼女の言葉に播磨は……正直、怒りを覚えていた。
忘れる?
ここまで告白しておいて、忘れるだと?
「ふざけんなッ!」
両肩を掴み、彼女の顔を見つめる。
ずっと憧れていた女性だった、ずっと好きだった女の人だった。
「忘れられる訳ねぇだろ!」
脳裏に一瞬、塚本天満の屈託ない笑顔が思い出される。
彼女のことが好きだ、それは間違いない。間違いないのだが――。
塚本天満という少女は、誰とでも幸せになれるだろう。自分でなくとも、
他の誰かが、きっと幸せにしてくれるはずだ。
目の前の、彼女は違う。
彼女は孤独を抱えて、一生を一人で過ごそうとしているのだ。
放っておけない。
放っていちゃいけない。
彼女の傍にいられるのは、きっと――。
「俺、イトコが好きだ」
そう言って、返事を待たずにしっかりと抱きしめた。
播磨の肩に暖かいものがこぼれる。
「バカだなぁ、拳児クン。キミは、救いようのない愚か者だぞ。
キミには、もっともっとよくお似合いの女の子がいくらでもいるだろうに――」
「それ以上言うと、怒るぜ。俺は気が短いんだ。
俺の悪口ならどれだけ言っても構いやしねぇが、俺が惚れた女が、自分を
卑下するのだけは許さねぇ」
「すまない」
播磨の腰に、絃子の両腕が回された。
「本当に……私でいいのか?」
「ああ。俺、イトコじゃなきゃ駄目だ」
まず、播磨が最初にしたのは当然のことながらキスだった。
冷たい唇と、それに反してねっとりと温かい舌。
「んっ……ちゅぅっ……」
ちろちろと、播磨の歯茎を絃子の舌がなぞってゆく。
「んっ…………ぷはぁっ……ふぁっ……」
何度も何度もキスをする。数年間の想いをぶつけるように。
もつれ合ったまま、ベッドにごろごろと転がる。
サングラスが外れ、反射的に手を伸ばそうとして彼女に止められる。
「もう……いいだろ?」
確かに。
もう、あのサングラスは必要なかった。
「そうだな」
互いに服を脱ぐ。絃子のグラビアモデル形無しの乳房が露になった。
ごくり、と生唾を飲むと反射的に絃子は両腕で胸を隠した。
「こら、そんなケモノじみた目で見るな」
少し恥ずかしげにそう言われる、その仕草と言葉だけで播磨は脳が痺れた。
「無茶言うな」
こんなの見て、正気でいられるなら、そいつは神様かなんかだ。
飛びかかって、乳房に貪りつく。
「あっ、こら! がっつく……んぅっ……こ、このっ……いじ……きたない……」
威勢良く飛び出た言葉は、播磨が乳房を愛撫することによって、次第に
薄れていった。
両手に余るボリュームの乳房を、絞るように揉んでいく。
「はっ……ばっ……かものっ……私は……牛じゃな……ひゃぁっ!」
手で愛撫するだけでは全然足りない。
舌で乳首を転がし、吸い、時に甘噛みする。
涎がべとべとと絃子の乳房を汚していった。
「す、吸うなっ……き、みは子供か――!」
似たようなものだ、と播磨は思った。
中学生、自慰を覚えたての頃、使ったオカズは言うまでもなく彼女だった。
腕を治療してもらったとき、かすかに見えた膨らみのある乳房。
夢に出るまでに見て、記憶に焼きつけていた。
もちろん、今の彼女とはボリュームがまるで違う。
だが、同じ人間であることは間違いない……子供の頃からの、憧れだった。
エロ本で覚えた限りのテクニックを使って、彼女の乳房を愛撫していく。
「ふっ……ぁぁっ……や、おっぱい……すごいっ……」
彼女が感じているのが、ひどく嬉しかった。
そして、絃子が両の太ももを摺り寄せているのに気付くのにそう時間は
かからなかった。
「触って……いいよな?」
顔を赤くして、こくりと絃子が頷く。
ほとんど同時に、秘裂に指を侵入させる。
くちゅり、という飛沫音。
「い、言うなよ……言ったら……私は怒るぞ?」
精一杯、虚勢を張るように絃子が言った。
「濡れてるぞ、イトコ」
「ばっ……か……言うなと……言っただろっ……ひゃぁっ……んぅぁっ!」
指をゆっくりと深奥へ進めさせる。
柔らかくて、ぬらぬらとして、そして温かい。
限界までいくと、ゆっくりと指を元に戻す。そしてまた突き入れる。
速度をゆっくりと、そして確実に高めていく。
くちゅっ、くちゅっ、くちゅっ……。
「ふぁっ……んぅっ……やっ…………すごっ……」
ふと、播磨は一つ聞いてみたくなった。
「なぁ、イトコ」
「なっ……んだぁっ……」
「一人でこういうこと、やったことあるか?」
彼女の顔が、それと分かるくらい赤らむ。
「ばっ……そんなこと聞くヤツがいるかっ……」
「どうなんだ?」
そっぽを向きながら、ポツリと一言。
「……ある」
「オカズは?」
「たまに……キミのことを考えて……」
じぃんと、胸の奥が痺れて熱くなった。
「イトコ」
「何だ……」
「好きだ、大好きだ、えーと……愛してる」
「……私も、キミのことが好きだ。これは本当だぞ?」
微笑んだ。
不意に、播磨は顔を彼女の股間に寄せた。
「え……?」
不安げに絃子が呟くのも構わず、彼女の股間に舌を絡ませる。
「ひゃぁっ! ……やっ……舌……動いてっ……」
じゅるじゅると、音を立てて溢れる彼女の愛液を啜った。
「おと……はずかしっ……やだぁっ……んぅっ……だ、め。そこ、しびれるっ……
あたま……どうにかなっちゃうぅっ!」
愛液が、どんどん溢れていく。
彼女の体は痙攣し、爆ぜるように跳ねた。
「やっ、だっ……めぇっ……も、イクっ……ふぁぁっ!」
一際高く、彼女の声が響いた。
体の断続的な痙攣が、彼女が絶頂に達したことを知らせる。
だが、播磨は当然のことながら収まりがつかない。
既に股間の分身は怒張しきっていて、痛いほどだった。
「イトコ……いいか?」
「…………ああ」
覚悟を決めたように、絃子が足を開いて、播磨の体を受け入れる用意をした。
「大丈夫だと思うが……痛くなったら言えよ?」
「言わない」
「お前な」
「痛くても、我慢するのが女というものだ。それが、惚れた男のためとなれば
なおさらだ」
――畜生、かわいいこと言うじゃねぇか。
もう、これで完璧に収まりがつかなくなった、と播磨は思った。
今の自分ならば、間違いなく泣いて懇願しても止めないに違いない。
「いくぜ……」
ドロドロになった絃子の秘裂に、遠慮なくペニスを侵入させた。
「うっ――ぁぁっ!」
快感だけではなく、明らかに苦痛を伴う喘ぎ声。
胸が張り裂けそうになる悲しみと、彼女の初めてを踏み荒らすという
征服感がごた混ぜになって、訳がわからなくなった。
彼女の目じりに浮かんだ涙をキスで吸い取りながら、深く深くペニスを
埋め込んでいく。
「ぅ……ぁぁっ!」
全部、ようやく入った。
息をつく。
「痛いか?」
分かっているくせに俺は聞いてしまう――と播磨は思った。
「痛いが……大丈夫。こうしていると、キミを感じられるな」
そう言って、彼女はニッコリ笑った。
しばらく待って、彼女の呼吸が整ったのを見計らい、播磨は動くと宣言した。
最初はゆっくりと動いた。
多少の引っ掛かりを覚える箇所では停止し、彼女の苦痛が治まるのを
待って、また動く。
その繰り返し。
それが次第にスムーズになっていく。
「女の……体はっ……はっ……意外に…………便利だな」
絃子がそう呟いた。
播磨はもうそれどころではない、というか余裕がない。
数年間恋焦がれた女性が相手で、おまけに彼女は自分にベタ惚れで、
さらに彼女は処女で、トドメにそうとは思えないほどエロティックな体を
持ち合わせているのだ。
射精しない方がおかしかった。
ぬるぬると播磨のペニスを締めつける感覚。
多分、もうそろそろ駄目だと思った。
「んっ、はぁっ、ふぁぁっ! おっきぃっ……すごいっ……」
「い、イトコ……俺、もう……だめ……っぽいっ……」
「わかっ……たっ……んぅぅぁ! な、膣内で出してっ……いいからぁっ!」
パンパンと肉を打つ音、彼女の喘ぎ声、自分のケモノのような咆哮、
ペニスを包む柔肉、渾然一体となって播磨の神経を刺激した。
「で、出るぞ!」
「い……い……よ……出し……てぇぇっっ!」
ペニスの先端から、ここ数年来最高記録とも思える濃さで、精液が
飛び出てきた。
「……あつ……っ……いぃっ! わ、たしも……イク……からっ!」
その熱い精液を、膣内で受け止めた瞬間、絃子ももう一度絶頂に達した。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ……」
「ふぅっ……はぁぁぁっ……」
二人して、ぐったりとベッドに倒れこむ。
顔を見合わせ、恥ずかしげに笑いあい、最後にキスをした。
播磨も絃子も、力尽きてそこで眠ってしまっていた。
……目が覚めると、すっかり朝だった。
朝、というか……はっきり言って出勤&登校しないと不味い時間帯だった。
「拳児クン、朝だ。起きたまえ」
「……」
播磨は目を覚ました。
起きてまず最初に確認したのは、昨日のアレが夢だったかどうか、という
ことだ。隣に、ワイシャツを一枚着込んだだけの彼女がいた。
「夢じゃ……なかったか?」
「夢にしたかったのか?」
「まさか。夢だと分かったら、今ごろ俺はイトコに襲いかかってるところだ」
彼女が傍にいる。それは、絶対に夢ではない。
「さて、モタモタしている暇はないぞ、拳児クン。そろそろ学校に行かないと」
彼女の手首を掴み、ベッドに引きずり倒した。
「わっ、こらっ! キミ、まさか――」
「そのまさかだ」
押し倒してそのまま口づけを交わす。
「今日は学校サボろうぜ。で、一日中セックスしまくる」
「こ……らぁっ……! そんなっ……ことがっ……許されるとっ……やぁっ」
播磨は既に昨日のセックスで彼女が乳首が弱いことを見抜いていた。
たちまち腰砕けになって、目がトロンとしてしまう。
「今日一日だけだ。明日から真面目にする」
絃子のために。
「だから、今日一日だけ」
「……わかったっ……わかったからっ……ち、乳首……をいじるなっ……!」
「分かってくれるんならいいんだ」
播磨が笑うと、絃子は呆れたというようにため息をつく。
「惚れた弱みというやつか、これが」
「そうそう」
「何がそうそう、だ。この……ケダモノめ」
彼女の抗議を無視し、播磨は覆い被さる。
すぐに、絃子はか細い喘ぎ声をあげはじめた。
<了>
という訳で播磨×絃子エロでした。
今回の縛り
「絃子処女」
「絃子総受け」
全部、己の趣味によるものです。
タイトルはグーグルで日本語検索していただければお分かりになるかと。
そのタイトル通りの意味ですな。
インスピレーションをいただいた>418さまに感謝。
(*´Д`)GJ!!!!
こんな可愛い絃子さんは滅多に見れないです
遅くまで待ってだ甲斐があった…
GJ!!
>>457 グッジョブ!
絃子さん可愛い過ぎ…
あと、一部「おや?」と感じた描写があったので、
そこをもう少し練ると、更に読みやすく、
味のある文章になってたと思います。
すいません、自分の事棚に上げて言ってます。
気に障ったら御免なさい。
とにかく、乙でした。
>>457 GJ!
マジで神!受けの絃子さん(*´Д`)ハァハァ
エチシーンもエロくて良かったです。
絃子かわいいよ絃子
>457
ъ(゜д゜)グッジョブ!!
すこし文のつながりに「おや」と思うところがありましたが……
まぁ、そんなことは瑣末事ですな、この物語の前では。
とにかく、エロパロ史上の自分的ナンバーワン作品です。
これからも頑張ってください。
カラオケ続編マダー?
>>463 便乗
☆ チン 〃 Λ_Λ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ヽ ___\(\・∀・) < カラオケ続編マダー?
\_/⊂ ⊂_ ) \_____________
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ /|
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |
465 :
旗:04/06/22 16:24 ID:y5FRKshu
同じく便乗
カラオケ続編【激しく期待】マダー?
>>457 GJ!
絃子さんをこんなに可愛く描けるとは脱帽です。
特に出勤前の絃子さんが死ぬほど萌える⊂⌒〜⊃*。Д。)-з
続きを期待させてもらいます。
>>457 418です。お疲れ様でした。
なお、自分の環境のせいか、IDがコロコロと変わりますが
私は間違い無く418本人です。
さて、絃子×播磨SS、実は三月下旬に自分が1本書いています。
分校に収録されている3/26の「クール」と言うのが自分の作品です・
駄文ですが・・・。
で、これはある方が書いた文章にインスピレーションを得て、その続きを
即席で作った作品なのですが、投下した後重大なミスがある事を発見!!!
北海道→本州への転勤の為、4月第1週までインターネットに接続出来
なかった為、訂正したかったのですが、出来ませんでした。
>>467続き
で、やっとインターネットに接続できて、訂正ののレスを入れようとしたら
すでに分校に収録されていますた(爆)
自分が書いた「クール」というSSは、絃子と播磨との間に子供が出来て、
結婚すると言う話なのですが・・・
超遅くなりましたが訂正します。
絃子と播磨が結婚するの(実際は絃子が播磨に婚姻届を書かせる)のは
「3年後」ではなくて「5年後」です。
理由・・・播磨浪人(絃子が付きっきりで猛勉強)で1年
播磨無事大学に進学し、獣医課程で4年勉強
結局、播磨が獣医になるには「最短でも5年」掛かってしまいます。
超亀レスですが、ご容赦ください。
なお、
>>457さま、時間があったら駄文ですが読んでみてください。
時間潰し位にはなると思います。では・・・
469 :
名無しさん@ピンキー:04/06/22 19:02 ID:LkVOIufT
>>468続き
なお、「クール」と言う作品はエロパロではありません。
ご容赦ください。
471 :
名無しさん@ピンキー:04/06/22 22:14 ID:ZiDMdJ6J
どなたさまか播磨×八雲タソのを!なにとぞ〜!アニメ化記念に!って関係ないが…
「踊るわよ」
炎がひときわ高く燃え上がり、遠くから歓声が聞こえる。
照らし出された金色の髪が夜目にも明るく飛び込んできた。
沢近さんだ。綺麗な人。
「何言ってんだよ、お嬢。 お前は足を……そして、俺はハゲ……」
「恥ずかしくなんか無いわよ」
二人の影が、寄り添い、また離れるのを見つめながら
私は、渡しそびれた帽子を抱きしめていた。
あの時、傍に居てあげたかった。
布団に横たわり、また帽子に手を伸ばした。
あの人のにおいがする。
>>473 (´-`).。oO(せつないを何か日常の出来事で表現せよー)
>>474 (´-`).。oO(ちゃんと録画予約して家を出たのに、ビデオをまき戻し忘れてて録画が途中で切れていたくらいせつないなー)
性描写が上手く行かん。
というか、投稿後に今週号読んだら播磨帽子被ってるし。
479 :
477:04/06/23 08:15 ID:TqNixEhL
書いた後で後悔
夜具を抱きしめてみる。
あの人、彼女を抱きしめていた。
おなかの中から、何かがこみ上げてくる感じ。
大きな手だった。
以前、感じた播磨の手を、自分と比べてみる。
痛かったけど、不思議と嫌じゃなかった。
あの手で、抱きしめてもらいたい。
夜具を抱きかかえながら、手を背中にまわす。
違う。
丸めた布団に帽子を被せてみる。
だいぶいい感じだ。
抱きしめたときに、頬をくすぐるフェルトの感触
あの人のにおい。ああ。
抱きしめてあげたい。
遠のく意識の中で、誰かの吐息を私は感じた。
>>480 (´-`).。oO(せつないなー、ホント)
今SSを一つ書いてるんだけど、
書いてる内に展開がめちゃくちゃになってきた。
天満×沢近って、需要無いよね…
こっから、力技でエロへ。
>>481 (゚Д゚) <兄貴それはレズって事かい?
≡≡ ⊂⌒`つ )Д`)つズザー
すまん誤爆
あぁ、これは夢だ。
自分でも判っている。
それとも、心だけが彷徨い出したのだろうか。
あの人が眠っている。
足元に丸まった上掛けを、そっと掛けてあげる。
これは夢だ。
寝返りをうった彼の隣に、そっと体を滑り込ませる。
背中に両手を添えて、暫くじっとしている。
あたたかい。
振り向いた。
普段は隠している端正な顔
でも、帽子が無いと少し変
枕を載せてみる。
これでよし。
口づけてみよう。
どうせこれは夢なんだ。
体を起こし、ゆっくりと唇を寄せる。
あの人の息遣いを感じる。
と、私の髪があの人の頬をかすめる。
顔をしかめて手で口元をはらう彼
私、実体があるの?
髪を手で押さえながらもう一度
目を覚ますかしら?
半開きの唇に、軽く唇を触れてみる。
髭が痛い。
目を覚まさない。
今度はもう少し長く。
乾いた唇をなめて再度挑戦
うまくいった。
なんだか痺れるような感じ。
少しだけ舌を入れてみる。
まだ目を覚まさない。
腕の力を抜いて、少しづつ体を横たえてゆく。
少し汗臭いけど、不思議と嫌な気はしない。
このままずっと寄り添っていたい。
私は上掛けを引き上げた。
胸苦しさで目が醒めた。
あの人の手だ。
両手で掴んで、頬ずりをしてみる。
この手で、抱きしめて欲しい。
思わず声を上げそうになり、私は口を押さえた。
力強い手が、私を組み敷いたのだ。
おきたのかしら?
でも、目は閉じたままだ。
何を期待しているの?
胸の鼓動が早い。
背中に手を回してみる。
ゆっくりと。
息が苦しい。
あの人の吐息がうなじにあたる。
息が出来ない。
身もだえした私は、いっそう強く抱きしめられた。
乱暴なキス
唇が切れたかもしれない。
あの人の舌が、首筋へと向かう。
だめ。
キスと違って、胸への愛撫はもどかしいくらいだった。
どうして吸ってくれないのかしら。
でも、あの人のぬくもりを感じる。
夢なのに。
胸から、お腹のほうへとおりてゆく。
気がつくと、私の夜着は脱がされていて。
そんなつもりじゃないのに。
あの人の舌が、お臍からさらに下へ。
匂うからだめ。
やっと搾り出した私の声にも、あの人の舌は動きを止めない。
ざらつく舌の感触に、お腹がなんだか熱くなってきた。
思わず腰を浮かせてしまう。
ねぇ。もう。
一心不乱にうごめく舌が、私の中心を捉えた。
瞼に閃光が走った。
「フギャー」
けたたましい鳴声が、私を夢から引き剥がした。
部屋から飛び出してゆく黒い影
伊織....。
「あの‥‥これを」
「あぁ、妹さん、ありがとよ。やっぱこれが無きゃな。ん?ちょっと湿ってるか」
「す、すいません。うちの猫が少し汚しちゃって。急いで洗ったんですが」
「気にすんなよ。じゃ、またな」
やはり気になるのだろうか?
帽子の匂いを嗅ぐ仕草に
私は思わず俯いてしまった。
801はアリですか?
度付きサングラス派(花×播)SS書こうと思うんだけど……
>492
それはちょっと板違いかな・・・
テンプレ見てみ
>>491 お互いのために、ヤオイ板で書いた方が良い。
>>480の続きですね?
夢オチなんだとは最初にわかるのに可愛いくて楽しめる内容でした。
でもオチがわかりにくかったです。
>>497 失敗作でした。
チンピク度が全然足りません。
八雲を題材にするならば、
彼女を視姦する男達を描くほうが
板的には良かったと猛省しております。
>>498 俺は良かったと思いますが。
文章がなんか詩的で。
自分でここが間違っているという自覚が持つのは、
なかなか難しいんですよね。
人に読ませて、初めておかしな所見えてくるっていうのもざらですし。
とにかく乙でした。
500 :
名無しさん@ピンキー:04/06/24 16:33 ID:TQkfE6Rv
500!
>>418です。
再び、インスピレーション投下。
サラ「先輩・・・。私ってそんなに魅力ないですか・・・?」
播磨「ななな、何を言ってるんだサラちゃん・・・。やめてくれ!!!」
サラ「せんぱぁい〜〜〜」(播磨に迫るサラ)
播磨「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!!!!!!」
原作ではまずありえないサラ×播磨エロパロss、禿しくキボンヌ
だれか書いてチャブダイ・・・
>>418です。
インスピレーションその3
晶「播磨君、あなた女の人とエッチしたことある?」
播磨「はぁ?いきなり何言ってんだおめぇ。そんな事おめぇには
何の関係もな・・・」
晶「あるの?ないの?」(気迫で迫る晶)
播磨「・・・・・ね、ねぇ・・・・・」(播磨、気迫負けして自白)
晶「そう・・・。だったら、いざっていう時のために私が教えてあげるわ。」
播磨「な・・・んなもんいらねぇ・・・よ・・・!?」(いきなり播磨にディープ
キスする晶)
これも、サラ×播磨同様、原作ではまずありえそうもないカップリング。
晶×播磨エロハロss禿しくキボンヌ
誰か書いてチャブダイ・・・
相手のして欲しい事が読めるため
経験も無いのに簡単に射精へ導いてしまう
そんな純情テクニシャンな八雲の話が読みたい
むしろそれに慣れきってしまっているので
播磨の攻撃が一切読めずに翻弄されまくる八雲きぼんぬ
ふと気付けば前作から一月以上投下してないなぁ。
ぼちぼち何か書くか。
播磨サラは是非キボンしたいところだ
播磨サラは確かに見たいっていうかエロパロで出たことあるか?
>>509 ちょっと前に黒いのがでてたような希ガス
得ろ無しだけどね
>>491 >「す、すいません。うちの猫が少し汚しちゃって。急いで洗ったんですが」
この猫の名前は、八雲ですね?
515 :
名無しさん@ピンキー:04/06/26 00:49 ID:ovku8X97
カラオケの続きキボンヌ
読むまでオナニーしません
いいことじゃないか
あれ、昨日めっちゃ軽かったのに・・・_| ̄|○ スマソ、確認不足
スマソ、誤爆
>>513 作者の意図としてはそのとおりです。
自分が(猫のせいで)汚してしまったので、怪訝そうに匂いを
嗅ぐ播磨に赤面という状況ですが、描写が不十分でした。
別に不十分だとは思わんが?
そういう部分をクドクドと書かれてもおもしろくないし
>>520 自分も今のままで良いと思う。
全部を全部解説したら冗長でつまらなくなってしまうかと。
ちなみに、陵辱ものは不可かな?
八雲がどっかで怖いオニーさん達に囲まれてて、
あからさまなエロい思念の毒気に当てられて×××なことに見たいな感じ
嫌いな人は嫌いだから最初に断り書いといてダメならスルー汁、ってことにしとけばOKかと
>>524 どっかの同人にそんな話があったような気がする
同じのあるなら止めとうか
529 :
名無しさん@ピンキー:04/06/27 02:11 ID:90ecg+2x
・・・逆レイプ? みたいの読みたい。勿論播磨で。
誘惑されてその気になるんじゃなくて、最後までおいしく頂かれちゃう。
体が動かなくて抵抗できないとか。
設定としては、天満一途の播磨に痺れをきたして最終手段に出たって感じで。
本気な気持ちを分かってもらうか、既成事実を作ってしまえばこっちのもの、って感じの理由で。
>>529 それはぜひ黒サラ×播磨でひとつヨロシコ
沢近が一番しっくりくるかな
播磨にやられて恨みに思っている不良グループが、
播磨と仲が良いと思われている沢近を狙って・・・
で、助けに来た播磨が責任を取って結婚。
それにしても、最近は本編が激動過ぎて
本編基準な旗SSって簡単には作れない感じだね
まぁ、本編が落ち着かないと播磨もサワティカも書きづらいだろうさ…
無難なところで八雲をひとつキボンティーヌ
修学旅行ネタのSSマダー
年を経た教会に、重厚なオルガンが鈍く響く。それはまるで哭いているかのよう。
休息日すらなく、ただ毎日、聖歌の伴奏を、清らかであることを義務付けられて、それに疲れ
てしまったのだろうか。
そのような罰当たりなことを考えている自分は、きっと主に許されることは無いだろう。そもそ
も、御身の裁きを受けようと思うことすらおこがましい。どうしようもないほどに、私は穢れている
のだから。
「私達を顧みて下さい――」
振り返ってほしい。
他の誰を見るでもなく、私だけを、その瞳で見つめてほしい。
「私達を哀れんで下さい――」
そう、哀れみでもいい。
例えそれがわずかであれ、きっとあの人はその重みに押しつぶされてしまうから。
「主よ 私は孤独で――」
心が寒い。
誰と一緒にいようと、この心の内に吹く風が止むことは無い。彼といるとき以外は。
こうやって、喉を張り上げて歌っている今でさえ、どうしようもない虚しさを感じている。
私はきっと出来損ないの人間だ。だって、心無いオルガンの伴奏にすら、同情を求めるほど
に、私の心は――
「貧しいですから」
ああ、なぜだ。なぜ主は、このような不良品に、生をお認めになったのか。
「見て下さい 私の悩みを 私の苦しみを」
主への願い。だが、自分の魂の救済を求めているわけではない。
「全ての罪をお赦し下さい 私の神よ」
私はただ歌う。サラ・アディエマスという、悪魔に魅入られてしまった、播磨拳児という哀れな
子羊の死後が安らかであるようにと祈りを込めて。
つまり、主の御心に反した行為を、私か彼かが死ぬまで続けようとの意思を込めて――
ごめ、急用入った。
投下中止。
生殺しー!生殺しー!
ヽ(`Д´)ノ
!?
こういう焦らしもスクランらしい…といえるのだろうか
帰ってきた。
でも、時間をおいたら文章を見直したくなったので、しばらく投下は待っててほしい。
一応、加筆はするので、それで勘弁してくれ。
プレイ?
546 :
スグリ:04/06/28 07:37 ID:zrj1tqCJ
思いつきで書いてみた。途中までだけど。
とりあえず投下してみます。
547 :
誘う八雲:04/06/28 07:39 ID:zrj1tqCJ
何か色々とあった、播磨拳児争奪戦。
勝者は、塚本八雲。
そして彼女が今日、彼と共に来ているのは。
「汚ぇところだけど、ま、ゆっくりしてくれや」
「あ……いえ……」
彼の、家。
汚い、とは思わなかった。確かに雑誌が山積みにされていたり、卓袱台の上にはコンビニ弁当の
空き箱がそのまま置かれていたりはする。ダンベルや、サッカーボールが、畳の上に転がっていて。
それでも、汚いとは、思わなかったのだ。八雲は。
「ったく……イトコのやつ、突然、追い出しやがって」
毒づきながら、冷蔵庫に買い物袋の中身を放り込む播磨。
『恋人が出来た?家に連れ込まれると困るから、君には出て行ってもらおう』
そんなやりとりがあったのだと聞いた。
八雲にも、思い当たる節はある。一日だけ、絃子から、徹底的に無視されたことがある。教室で、
職員室で、廊下で、茶道部の部室で。目すら合わせようとしなかった彼女。
その一日だけで、翌日からは、いつもどおりの教師・刑部絃子に戻っていたけれど。
彼女の心の切れ端を覗いてしまったような。そんな風に思ったものだった。
「ほれ」
卓袱台の上に、乱暴に置かれた麦茶の入ったグラス。ビクッ、と体を震わせてしまう。が、
(ああもう、女を家に上げるなんて初めてだから、どうしていいかわかんねぇよ)
心の声を聞いて。
微笑んで、グラスを持ち上げる。
「いただきます」
「おうっ。じゃんじゃん、飲んでくれや」
言った途端、ぐぅ、と鳴った播磨のお腹。
わずかの沈黙、そして。
クスッ。八雲の小さな、笑い声。
「御飯……作りますね」
「お……おうっ」
(は、恥ずかしいとこ、見せちまったぜ……)
立ち上がる彼女の背中を、彼の声と、心が、追いかけて、通り過ぎていった。
548 :
誘う八雲:04/06/28 07:41 ID:zrj1tqCJ
「タバコ……ダメですよ」
今日の夕食は、彼の好きなカレーライス。美味しそうに、何度もおかわりをしてくれるのを、八
雲は微笑んで見つめていた。
そして、食べ終えた後、皿洗いに台所に入った八雲は、部屋に残った播磨に向かって、何気なく
を装って言った。
彼の手にはマルボロが一本、逆の手にはライター。
(見えないはずなのに、どうして……)
驚く彼の心の声に、八雲は微かに笑う。隠し事など、播磨にはもう、無理なのだ。
八雲を好きになってしまった、彼には。
「拳児さん……」
洗い物の手を止めて、彼女は播磨の前に座る。そして、彼の手からタバコを奪い、
「……!!」
唐突に、彼の唇を塞ぐ。自分の口で。
(や、柔らかい……いや、そうじゃなくてっ!!いったい、何だってんだよっ!!)
混乱している播磨の心の声を感じながら、八雲は彼の頭を抱えて離さない。
舌を入れない、だがそれでも、熱情的なキス。
唇を合わせ。彼の上唇を軽くつばみ、優しく震わせる。
播磨の胸に、服に包まれた乳房を微かに触れさせると、唐突に彼の心を満たし、溢れるイメージ。
タンクトップの襟から覗いた八雲の胸の谷間。
背の高い播磨が、腕を組んで歩いていた時に、チラチラと盗み見ていたことを、八雲はとうに知
っている。
ゆっくりと、だが強く、胸を播磨に押し付ける。
少女の体の柔らかさ、首筋から香る甘い香水の匂いに、彼の理性は限界に近づいていて。
そして、彼女を抱きしめようと腕を背に回そうとした瞬間。
すっと、八雲は彼から身を離した。
「タバコ臭いキス……嫌ですから」
呆然と、立ち上がった彼女を見上げる播磨に、八雲は嫣然と微笑んで言った。
「あ、ああ、わかった」
あからさまに残念そうな顔をする彼。心を視ずとも、わかる。
惜しい。そう思っているのだろう。だから、八雲は。
「今夜は……いっぱいキスしてくれるんでしょ?」
彼の耳元で囁いて、頬に軽く、唇を触れさせた。
549 :
誘う八雲:04/06/28 07:42 ID:zrj1tqCJ
洗い物を終えた八雲は、台所で姉にメールを打つ。
『今日は、友達のところに泊まります。心配しないで下さい』
送信した後、八雲は携帯をサイレントモードにして、鞄にしまう。播磨はすでに、携帯の電源を
切っている。
これで、誰にも邪魔はされない。
部屋でテレビを見ている播磨。しかし、全くの上の空で。
さっきの刺激が強すぎたのだろうか。
「あの……拳児さん」
「おっ、おうっ!!」
八雲が声をかけると、あぐらをかいたまま、その場に飛び上がる。
握っていたグラスから麦茶が飛び跳ねて、服を濡らすが、全く気付いていないようだ。
八雲はそんな彼の様子がおかしくて、ちょっとだけ笑った後、
「シャワー、借りますね」
「おっ、おうっ!!そ、そこだからな」
顎で場所を指し示して、真っ赤な顔を隠すように、目をそらす。
「の、覗いたりしないからなっ!!」
(の、覗きたいっ!!し、しかし、漢たるものっ……!!)
葛藤をする播磨、言葉と心の声は、互いに相反する内容で。
「それじゃ、借りますね」
「お、おうっ、ゆっくりな」
真剣に悩んでいる彼の様子に、もう一度。
八雲は微笑んだ。その顔は、とても艶っぽく。
部屋と、台所を仕切る扉を八雲は、わざと閉めなかった。
一人暮らし、貧乏な彼の部屋の風呂場に、脱衣所などあるわけがない。
台所の片隅に脱ぎ捨てられた、男物の服。播磨が一人の時は、ここで脱いで風呂に入るのだろう。
さすがにそうはせず、八雲は木製の引き戸を開けて、風呂場に入る。
部屋から微かに伝わってくる失望の波動。だが、それが次の瞬間、動揺に変わった。
衣擦れの音を立てて脱いだ服を、扉から手だけを出して、台所に置かれた籠の中に入れていく。
一枚、一枚と。
部屋に残った彼の目には、引き戸の隙間から突き出された彼女の細い腕と、ひらひらと舞い落ち
る服だけが見えていることだろう。
550 :
誘う八雲:04/06/28 07:43 ID:zrj1tqCJ
Tシャツを、膝丈のスカートを、脱いで外に出す。
そして、八雲は下着に手をかける。
今日のために、サラと一緒に買いに行ったブラとショーツ。色はどちらも、純白。
ブラを、脱いで。
外へと落とす。
(し……白っ!!)
どうやら、しっかりと見ているようだった。強い念が、離れた風呂場まで伝わってくる。
そして、ショーツを、脱いで。
(……!……!……!)
言葉にならないイメージの奔流。わかるのは、彼が興奮している、ということ。
そして八雲は、引き戸を閉める。
わずかに、隙間を残して。
空のバスタブに入って、年代物のシャワーの蛇口を捻る。
適温になるまで調節してから、お湯を体に浴びる。髪を洗うつもりはない。乾かす時間が惜しか
ったから。
上がる湯煙。白い肌が少しずつ、艶かしく色づいていく。
首筋を、細い腕を、太ももを、胸の谷間を。
流れる、雫。
(の、覗くわけじゃねえぞっ!!た、ただ、しっかり閉まってねえみたいだから、閉めてやるだけ
なんだからなっ!!)
心の声を感じて、八雲はそっと背中越しに、引き戸の方を盗み見る。
確かにそこに、播磨の気配があった。心と裏腹に、しっかりと隙間から、中を覗いているようで。
八雲は入り口に背を向けたまま、バスタブの縁に腰掛ける。
そして、わずかに上半身をよじって、柔肌の大半を、彼の目にさらす。
張りのある乳房。くびれた腰。組んだ太もも。
肝心なところは見えないように隠しながら、天井を仰ぎ、首筋にシャワーのお湯をあてる。
ほう。
漏らす溜息。覗いている播磨の高揚が、どんどんと激しくなってきて。
彼の声を聞いている八雲も、少しずつ、高ぶっていく。
そうして、八雲が長いシャワーを浴び終わるまで、二人はずっと、そうして互いを高ぶらせあっ
ていた。もっとも、播磨は、そのことに気付いてはいなかったけれど。
551 :
クズリ:04/06/28 07:46 ID:zrj1tqCJ
とりあえず、ここまで書いてみた。お目汚しスマソ。
希望があれば、続き書くかもです。
どうでもいいが、萌とエロの両立は、私には難しい……
. ∧_∧
( ;´∀`)
人 Y /
( ヽ し
(_)_)
朝っぱらから射精しますた
な、生殺しが流行ってるんでつか!?
続きー続きー八雲×播磨の続きー
播磨拳児争奪戦ってのが気になる
GJ!!だけど一つ難点を挙げるとすれば播磨がタバコ吸ってるのが気になるな
こういう細かいところを気をつけるようにすると完成度が一つ違ってくると思う
まあ、それはさておき続編希望です
557 :
クズリ:04/06/28 20:23 ID:zrj1tqCJ
>>556 二巻13ページの一コマ目、ヤング播磨の傍らに灰皿とタバコが置いてあるのですよ。
そこに着想を得たのですが……わかりづらかったですね。反省。
思ったよりも好評だったので、続きを書こうと思ってたんですが……
>>555さんの一言に、妄想を刺激されてしまって、そっちを書くかもです。
558 :
名無しさん@ピンキー:04/06/29 02:13 ID:h3rHULVG
クズリさん
再び・・・
サイコー
萌え死ぬ、萌え死ぬ、萌え死ぬ、萌え死ぬ、
萌え死ぬ、萌え死ぬ、萌え死ぬ、萌え死ぬ、
GJーーーーーー。
早く、続きーーーー
なんで終わってないんだ(#゚Д゚)ゴルァ!!
続きキボン・゚・(ノД`)・゚・
560 :
556:04/06/29 08:47 ID:sm6Up+uz
>>557 だけど三巻120ページではタバコは吸わないと本人が言ってるんですよ
中学時代には吸ってたけど今はもう止めたということだと思われ
>>560 絃子と一緒のマンションに住み始めるにあたって止めた(止めさせられた)と予想。
562 :
クズリ:04/06/29 09:44 ID:I9F9XvCK
こんな拙いエロの続きを希望してくれてどうも〜
>>560 おお、そこには気付いてませんでした。御指摘、感謝です。
うーん、じゃああれだ、
>>561さんの設定、プラス好きな子を家に上げて緊張してるんで
つい手が伸びた……ってことにしてあげて下さい。うちの播磨君は純情不良設定なんで。
こっちは気が向いた時に、書いた端から投稿していきますわ。俺的萌えエロ回路の赴く
ままに。
というわけで、ちょっと続き書いてみたりしました。
量も内容も微妙だが。
563 :
誘う八雲:04/06/29 09:46 ID:I9F9XvCK
八雲がシャワーを止めるのと同時に、播磨の気配が戸の前から消える。
家から持ってきた真っ白のバスタオルを体に巻きつけて風呂場を出た彼女は、自然と播磨の姿を
求める。彼は、ベッドの上であぐらをかいていた。
「お先に」
部屋の入り口に立ち、八雲は播磨にそう声をかけた。そして、少しゆるく巻いたバスタオルが落
ちないように手で押さえながら、彼の隣に腰を下ろす。
「お、おうっ」
サングラスを外した播磨の瞳が、八雲は好きだった。精悍で意志が強そう、それでいて優しそう
な光をたたえている。
だから彼には二人きりの時以外は、サングラスを外して欲しくなかった。彼の素の瞳に見つめら
れるのは自分だけが良かったから。
今、その瞳はテレビを見ているようで、隣に座る彼女の胸の谷間に吸い付けられている。鼻の下
を伸ばした彼の顔は何だかおかしかったけれど、八雲は気付かないでテレビを見ているふりをした。
『そちの頼み、聞いてやらぬでもない。が……ただでは、のう』
映っているのは時代劇だった。見るからに悪そうな代官が、陳情に来た娘の体を舐めるように見
つめている。
八雲はわずかにお尻を上げて、その場に座り直す。バスタオルがわずかにはだけて、あらわにな
った真白の太ももが、あぐらをかいた播磨の太ももの下に潜り込んだ。
(や、や、柔らかいっ)
叫ぶ彼の心、応えるように播磨の顔は真っ赤に染まる。そっと横目で彼が見つめてくるが、八雲
はまたも素知らぬ振りを続ける。
『良いではないか、良いではないか』
『あれ、お代官様、堪忍して下さいませ』
テレビの中では、蛙面の代官が娘を組み敷き、彼女の着物の中に醜く太った手を入れて、ふとも
も撫で回している。
コトン。
(……!?……!!)
何か意味不明のことを、播磨は心の中で叫んでいた。八雲は彼の肩に頭を乗せ、その腕に豊満な
胸を寄せる。
ムギュッ。彼の腕の形につぶれ、形を変える乳房を目にした瞬間、播磨はリモコンでテレビの電
源を切り、八雲をベッドに押し倒した。
564 :
誘う八雲:04/06/29 09:48 ID:I9F9XvCK
「あ……」
軽く息を吐いただけで抵抗せず、八雲は播磨に組み敷かれた。そしてそのまま、唇を奪われる。
クチュッ……クチュ。
目を閉じて、荒々しく口を割って入ってきた彼の舌を受け入れる。乱暴に彼女の口腔を味わおう
とする彼の舌の動きに快感を刺激されて、八雲の頬が赤に染まる。
シャワーを浴びたての体は上気していて、さらに彼の逞しい体の熱にあてられて、桜色に染まっ
ていく。
「テレビ……万石がもうすぐ出てきたのに……」
顔を離した彼に、八雲は恨みがましいように言う。が、
「本当に見たかったのかよ?」
バスタオルの上から乳房を軽く握りながらの彼の言葉に、
「あっ……ううん」
甘い息を漏らして答える。そして今度は彼の頭を引き寄せて、耳元で囁いた。
「電気……消して下さい」
最後に残っていた一枚を播磨が脱ぐのと同時に、ベッド脇に立っていた八雲はバスタオルの結び
目を解いた。
パサッ。衣擦れの音の後、八雲はありのままの体を、愛する男の目に晒した。
(す、すげぇ)
「き、綺麗だ」
たわわな胸は大きいだけでなく張りもあり、下着の補正なしに美しい形を保っている。
腰は横幅も厚みもなく、少し力を入れれば折れそう。その下には淡い茂み。彼がそこを見ている
ことに気付き、恥ずかしくなった八雲は細い太ももを閉じて隠そうとするが、余計に劣情を煽った
だけのようだった。
(今から俺は、この子を抱くんだ……)
「来いよ、八雲」
鼻息を荒くした播磨の言葉に、八雲は一つ頷いて、彼の腕の中に身を投げ出した。
565 :
クズリ:04/06/29 09:49 ID:I9F9XvCK
そして生殺し、と……
すいません。用事があるんで、行きますわ。こんな拙い物でよければ、また書く
……と思うです。
生殺しですな本当。
気になったんですが、クズリさんIFスレで八雲SS書いてますか?
播磨拳児争奪戦書いてくれるといいなぁと思いつつ。
この続きが気になります。
ドゥハッ、ハッハアハハハ
エロい八雲だなぁ 畜生
IFスレで書いてるのが播磨争奪戦で
ここでのはその後の話か?と勘繰って見るテスト
精液が止まりません
クズリさんあなたジラしっぷりもプロ並ですね。 バレとネタ切れでいつも死にかけてる週末もクズリさんのSSのおかげで元気に過ごせそうです。
571 :
クズリ:04/06/29 20:11 ID:I9F9XvCK
ども。IFスレでも書いてるクズリです。実はエロって書くの初めてなんですが。
>>568 あ〜、それでもいいんですけどね。実は
>>555さんの言葉を聞いて、思わず妄想
して構築された話があるんですよ。
で、徒然なるままに書いてみました。うーん、エロってやっぱ、難しい。
というわけで、始まり。
「おい」
「何かね、拳児君」
「……どういうつもりだ?」
「どういうつもりだ、とは、どういうことかね?」
「とぼけんじゃねえよ。何で俺ぁ、こんなとこに連れてこられてるんだ」
「ふむ。それで?」
「それで、じゃなくてだなぁ……後、何で俺は椅子に座ったまま縛られてるんだ?」
「まあ待て。その質問に答える前に、彼女らに出てきてもらおうか」
絃子の声と同時に、扉が開いた。暗い室内を照らす光に、播磨は目を細める。
次に目を開けると、影が立ち並んでいた。ぼんやりとしていて、正確な数までは数えられなかっ
たが、結構な人数だということと、それが全員、女性だということだけはわかった。
「……?何がどうなってるってんだよ」
「説明しようっ!!」
「…………てめぇか、メガネ。この首謀者は」
「黙れっ。これはただの遊びではない!!お前のことを考えてやってることだ!!」
「だから、何だっつってんだよっ!!」
「すなわち!!女性キャラの自由参加における『播磨拳児争奪戦』だ!!!」
「ちょっと待てーーーー!?」
「ええい、『王道』だの『旗』だの『おにぎり』だのと延々決めあぐねているのは貴様だろうが!?これ
でスッパリ決定できる!!もはや異存はあるまいっ!!」
「どーゆー理屈だ……!?」
その時、彼の頭を一つの考えが過ぎる。
もしかしてこれに、天満ちゃんも参加してくれている……?いや、参加しているに決まってる。面と
向かって告白出来ないからってこんな方法を取るとは……可愛いぜ、天満っ!!
「うっし、いいだろうっ!!その話、乗ってやるぜっ!!」
「おお、そうかっ!!話がわかる奴だ!!」
「さて、勝負の方法についてだが」
「おう、どうやるんだ」
「ここはエロパロ板!!となれば導かれるものは一つっ!!『エロ』と『萌え』が判定基準だっ!!」
「……あ?」
「播磨拳児を一番燃え、かつ萌えさせた女性が、播磨拳児をゲット出来る……簡単なことだろう」
「ちょっとまて。意味がよくわからないんだが」
「ルールは簡単だ。これから一人ずつ女性がお前を誘惑していく。シチュエーションは各人が用意
してきた台本に添うこととする!!そして播磨を一番『もえ』させた女性が優勝だ。なお、一つ一
つの話は独立しているからなっ!!」
「……まったくわけがわからねえんだが。ってか誰に向かって話してるんだ?おめぇ」
「君は黙って、私達を相手すればいいのだよ」
「って絃子!?てめぇまで一緒になって、何、考えてんだっ!!」
「おやおや、私も参加者の一人なのだがね」
「……あんですと?」
「聞こえなかったかね?私も参加者の一人……そしてトップバッターは私なのだよ」
硬直してしまった播磨を引きずって、所定の場所へと向かう播磨を、花井は手を振って見送る。
「しっかし、お前も変な奴だな」
「何だ、周防か。どういうことだ?」
「こんな変なイベントに顔を出しやがって。何、企んでるんだよ?」
「フフフ……メンバー表を見てみろ」
「……?これはっ!!塚本天満の名前はあるのに、八雲の名前がない!?」
「天満君には、このイベントの要旨をちゃんとは説明せずに招待した。知ってたら、来ないだろう
からな。そして八雲君は呼ばなかった……これでわかるだろ?」
「つまり……播磨に女をあてがって、八雲は失恋。そこをお前が優しくして……ってか。そんな性
格だったっけ?お前」
「人は恋を知れば、変わるのだよ」
「むしろ、壊れたって感じだが。まあいいや、それより、始まるみたいだぜ。お手並み拝見、と行
くかぁ」
「ああ……ってお前、ここにいるってことはもしかして……?」
「……さぁて、ね」
窓から差し込む光の眩しさに、播磨は目をしばたたかせた。枕元の時計を見ると、もう十二時を
とうに回っている。だが今日は日曜日だ。学校もないし、出かける用事もない。
もう一眠りするか……大欠伸をして目を閉じようとした、その瞬間。
「おいおい、拳児君。また寝るつもりかい?」
ベッドの側から聞こえてきた声に、眠気などどこかへと吹っ飛んでしまった。
慌てて体を起こし、見るとそこには薄く微笑む絃子がいた。ベッドの下の方にかがみこんだ彼女
の視線の先には……
「随分と大きく育ったものだな」
朝立ちで、大きくなった『もの』があった。
「昔はこんなに、小さかったのにね」
親指と人差し指を開いて、絃子は懐かしそうに笑う。
「そりゃいつの話だよ……じゃなくてっ!!何、見てやがんだっ!!」
慌ててタオルケットで下半身を隠した播磨は、そこでやっと気付いた。
彼女がどうやら、上半身素肌の上にYシャツの一枚しか着ていないことに。
「って、てめぇ、何て格好してやがるんだよっ!?」
「ん?ああ、これか……梅雨で着るものがなくなってな」
あっけらかんと言って絃子は、播磨の顔を覗きこむ。自然と垂れ下がるYシャツの襟から覗く胸
の谷間に、彼は思わず視線を向けてしまう。
絃子は微かに、そして艶っぽく笑い、両の二の腕を寄せる。深くなる谷間、ボタンがもう一つ余
計に外れていれば、先の蕾までも見えたかもしれない。
「御飯だ、拳児君。それを言いに来ただけだ」
鼻の下を伸ばしてさらに覗き込もうとする彼の意識をさっとかわして、絃子は立ち上がり部屋を
出て行った。
あまりのことに呆然とする播磨だったが、彼女の臀部を包む黒のショーツが目に入ってきて、思
わずタオルケットを捲し上げる。
「やべ……もっとデカクなっちまった」
イトコにだぞ?マジかよ……口でぶつぶつと喋りながらも、最後に見た彼女の綺麗な顔は、播磨
の頭から離れなかった。
とりあえず、高ぶりがおさまり、小さくなるのを待って播磨は部屋を出る。
「……ったく、何考えてやがんだ、イトコのやろー」
まだ先ほどの光景……たわわに実った二つの果実や、彼女の薄い桃色の唇……が忘れられず、や
やもするとまた高ぶりそうになる心を抑えようと、とりあえず愚痴を呟いてみていた播磨だったが。
「……!!」
リビングの扉を開けた瞬間、目に入ってきた光景に彼は立ち尽くす。
絃子が、パックからそのまま牛乳を飲んでいた。
描写すればただそれだけのこと。だが実際にはそれだけではない。
唇から溢れた白い液体は、首筋を通り、胸元へと零れ落ちていく。乳房を包む生地が濡れて張り
付き、柔肌が透けて見え始めた。
「ああ、やっと起きたのかい、拳児君」
ペロリ。唇を艶かしく舐める舌の動きから、彼は目を離せないでいた。絃子の瞳に宿る光はまる
で、獲物を前にした禽獣のようだった。
「おっと、いかん。濡れてしまったな」
絃子は言ってYシャツのボタンを全部、外してしまう。形の良い乳房のほとんどが、彼の目の前
に晒される。そしてその先の蕾の部分が軽く突起しているのは……
「ダーーーッ!!」
頭をブンブンと振って、播磨は危うい妄想を脳裏から振り払う。
「お、俺、先に風呂入ってくるわっ!!」
逃げるようにリビングを飛び出す彼の背後で絃子が、
「そうか。ごゆっくり、な」
言って嫣然と笑ったことに、播磨は気付かなかった。
「ちっくしょー、何だってんだよ」
脱衣所で服を荒々しく脱ぎ捨てて、風呂場に入った播磨は、熱いシャワーを頭から浴びる。
静まれ静まれ、と念じるが一度屹立したものはなかなか休もうとしない。何よりもこの風呂場自
体、いつも彼女が使っているのだと気付いてしまい、妙に意識してしまうのだ。
絃子用のシャンプー、絃子用のリンス、絃子用のボディーソープ……そういった彼女を思わせる
ものから、播磨は無理やり意識を離そうとした。そして呟く、独り言。
「絃子のやつ、突然、妙に色っぽくなりやがって……発情期か?」
「ほう……言ってくれるね、拳児君」
その彼女の声は、とんでもなく近くから聞こえてきた。
「誰が発情期だって?」
「い、いや……誰もそんなこと、言ってねぇって」
凄む絃子と慌てる播磨。それは日常茶飯事の光景だったはずだった。
だが今日は。
「て、って言うか、人が風呂に入ってんのに、覗いてるんじゃねえよ」
「失礼な。覗きではないぞ。一緒に入ろうとしてるだけだ」
「なお悪いわっ!!」
普段のどこか醒めた瞳ではなく、ゆらゆらと揺れる炎を内に秘めた目で彼を見つめる絃子は、た
じろぐ彼に構わず、風呂場へと足を踏み入れる。ショーツは脱いだ癖に、Yシャツは羽織ったまま
で。
「叫ばなくても聞こえているよ。昔はよく一緒に入ったじゃないか」
「そりゃ俺が小学生かそこらの頃の話だろうが!!だいたい、何で服着たまま入って来るんだよ
っ!!」
「ああ、それはだね」
叫ぶ彼の手からシャワーを奪い、彼女はシャツの上からお湯を浴びる。
たちまちに白い布が全身に張り付き、体のラインが透けて浮かぶ。もはや身を隠す服としての機
能を果たさないYシャツ、桃色に色付いた乳首までもがはっきりと見える。
「こういうのが好きなんだろう?拳児君は」
白い湯煙の中に浮かび上がる絃子の顔と、切れ長の細い瞳から溢れ出す欲情に、播磨の雄が
刺激された。脈拍が上がり、そして、
「ほう。さっき見た時よりも、大きいな」
起ち上がる一物をしげしげと見つめていた絃子は、おもむろに彼の前に座り込んで、彼の分身を
手にした。
「や、やめろ、イトコ……」
必死の抵抗のつもりだった。だが彼の口から漏れた言葉は弱々しく、床を打つシャワーの音にす
らかき消されるほどのものでしかなかった。
「何か言ったかね、拳児君」
言うのと同時に、彼女はサワサワと手でこする。生み出された快感に、播磨はうっ、と声を漏ら
してしまった。
「本当に、よくここまで成長したものだな。私は嬉しいよ」
播磨の目を見つめながら、絃子はそっと舌を差し出し、彼の先をつんつんとつつく。暖かい感触
に、新たな快感が生み出されて、播磨は目を細めた。
「フフフ、可愛いな、拳児君は」
こうされると気持ちいいのかい?尋ねながら、そして彼の目を離さずに絃子は竿を、背の割には
小さな口に含む。播磨は何故か、動けなかった。
ジュプッ ジュプッ
生み出される淫猥な音が、浴室の壁に何度も木霊する。顔を動かしながら、ゆっくりと唇で刺激
し、さらに口の中で亀頭を嘗め回す絃子の顔にう浮かぶ淫乱な表情に、さらに欲情がそそられてし
まう。
必死に愛する人の顔を思い浮かべようとするが、頭にも心にも霧がかかっていて、浮かんでくる
のはただ、目の前で彼に奉仕をする女性の顔だけ。
「気持ちいいかい?拳児君」
口を離して言うが、手はしっかりと彼のものをしごいている。優しく、だが激しく動く白い繊手。
「あ、ああ」
播磨は快楽に負けて、そう答えてしまう。満足したのか、先端に軽くキスをして絃子は言った。
「イキタイんじゃないのかい?もう随分と溜まっているんだろう?」
「ああ……イキタイ」
出来るなら、今すぐにでも。そう答える彼に、彼女は笑った。播磨が今までに一度も見たことが
ないほど綺麗な……そして淫らな笑顔で。
「じゃあ……イカセテあげようじゃないか」
言い終わると同時に、彼女は四つんばいになって、激しくしゃぶりつき始めた。もはや彼の目を
見つめることもせず、ただひたすらに、律動を繰り返す。
ジュプッ ジュプッ
唇も、舌も、手も、使えるものは全て使い、激しく動く様を、播磨は快楽に耐えながら見つめて
いた。そして彼女のその様に、女豹のイメージが重なった。
背中にも張り付いたYシャツ。隠すものの何もない美しいヒップは、見つめられていることに気
付いているはずもないのに、艶かしく揺れていた。
ジュプジュプジュプ
音が激しくなり、合間が短くなる。求められているのだと、播磨は悟る。
彼の中に蓄えられた精を、欲しがっているのだと。
瞬間、限界に達した彼は、小さなうめき声と共に熱情をほとばしらせた。何度も、何度も。
578 :
クズリ:04/06/29 20:24 ID:I9F9XvCK
こんな感じで色々なキャラと絡ませるのが、『播磨争奪戦』の内容だったりw
……全国の絃子さんファンの方、石を投げないで。
とりあえずここまで。多分、続くと思います。俺の妄想回路が満たされればw
ではまた、もしかしたら書くですよ、何かをここに。
579 :
555:04/06/29 20:25 ID:cbw4vKu0
>>578 お疲れ様です。
いや絃子さんで萌え死にました。
まさか私の言った事でこの作品が出来るとは。
続きが気になる作品ばかり作りますねクズリさんは。
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
クズリさんペース速いですね
萌え死にしますた
隣子タンも来ますか?
流石だ。上手いしエロイ
う〜んこういうメタフィクションは読んでて萎える。
>>578 お疲れさんです。
いや本当にうまいですね、文章が。
すらすら読めるし、描写も上手だし。
書き手として、羨ましい限りです。
584 :
481:04/06/30 01:30 ID:S/kYBr7p
前言ってた天満×沢近のSS書けたんだけど、
なんか、投稿するのが恥ずかしく思えてきた(´・ω・`)
クズリ氏とかのSSが上手すぎて。
天満好きの俺は激しく読みたいぞ
>>584 きにせずガンガン投下!!
期待してまつ!(・∀・)
今週号を今読んで、いきなり沢近vs播磨を書きたくなってSSを書いてみたのですが・・・・・・
ちょっと長くなってしまいましたので、481さんの投下が終わってからにしたほうがいいですかね。
明日にしようかな・・・・・・・・・・・ (´・ω・`)
588 :
587:04/06/30 02:15 ID:9HtfnGLk
誰もいなさそうなので、投下してしまいます。
SSを書くのは2回目、スクランは初めてなので、表現とかおかしいところあるかもしれませんがご容赦ください。
沢近vs播磨、ということで。
589 :
587:04/06/30 02:17 ID:9HtfnGLk
何時からだったのだろう。
沢近愛理は,少し俯きながら考えた。
体育祭の件か。それとも海での出来事からか。もしかしたら告白されたときからか。
自分ではよくわからない。
原因も,理由も,何もわからない。
ただわかることは,自分の気持ちは揺ぎ無いものであり,この想いを断ち切れないということだけだった。
播磨は,天満のことが好きだ。
この事実も,いつごろ知ったことか覚えていない。
だが,この事実もまた揺ぎ無いことであり,変えようもない事実であった。
播磨は天満を好き。
だけれども天満は播磨を男性としては見ていない。播磨の恋心は永遠に想い人には届かない。
..........自分の恋心も届かない。
愛理は,ため息をつく。
こんな気持ちを理解する必要は無かった。どう考えても,この男に恋する理由など無かったはずだった。
しかし,現実は,結果は,答えはただ一つだった。
590 :
587:04/06/30 02:17 ID:9HtfnGLk
「どうしたお嬢。わざわざ呼び出して.......」
播磨は,警戒心を浮き彫りにしながら問いただす。サングラスに隠れている瞳は怯えた小動物のような光を放っている。
「別に」
愛理は努めて冷静に答える。
「別にってこたぁねぇだろ。わざわざこんな夜中に呼び出しておいて」
播磨の警戒心は徐々に膨らんでいくようだった。ハゲを隠す帽子をなぜか押さえている。
それも当然のことだろう。
今の時間は通常であれば誰しも眠りにつく深夜。場所は人気の無い廃ビル。まるで果し合いに呼び出されたような状況で
あった。
このビルは沢近家が購入し,今後改築をする予定のビルだった。無人になってから幾ばくかの月日が経っていることもあ
り,程よく朽ち果てたビルである。肝試しにはもってこいの場所ではあるが,逢引には果てしなく程遠い場所でもあった
。
「突然携帯に電話してきて,『ちょっと来い』だからな........言え。何をたくらんでる」
「別に何もたくらんでなんかないわよ」
愛理は,汚れ薄暗い部屋を見渡しながら,ぼそっと呟いた。
そして後ろ手を組みながら,ゆっくりと歩き,この部屋には似つかわしくない真新しいマットに座る。
「天満のことであんたとちょっと話したかったのよ」
591 :
587:04/06/30 02:19 ID:9HtfnGLk
愛理は,何度も復習した科白を口にする。刹那,播磨の全身に明らかな動揺が浮かんだ。
「天満ちゃ.......つ,塚本のことだと?.........な,なんだ。何の話だ」
「そんなところに突っ立ってないで,座ったらどう?」
「......お,おう。座らせてもらうぜ」
播磨はいかにも平然とした風体で愛理の横に腰掛ける。だが,薄暗い中播磨の体が微妙に震えていた。
「......あんた,天満のこと,好きでしょ」
「な!な!何でてめぇがそんなことを知っているんだ.......いや。お,俺は別に」
「バカでもわかるわよこのハゲ。あんたの露骨な態度を見ていればね」
「........だ,だったらなんだってんだ」
「あんた,もしかして,天満があんたのことを好きなんじゃないか,って勘違いしてない?」
「...................」
「天満は奥ゆかしい性格だから,あんたへの想いを言えないで悶々としているって勘違いしながら身勝手に悶々とかしてるんじゃない?」
「........................」
「バカねぇ」
「う,う,うるせぇ!!!!!お前にそんなこたぁ言われる筋合いはねぇ!お,俺ももしかしたらとか考えていたかもしれねぇけど!お,おめぇには関係ないだろうが」
592 :
587:04/06/30 02:20 ID:9HtfnGLk
「まあね」
愛理は,播磨を見ないで話を続ける。
「あんた,いまの女子高生をなめてるでしょ。そんな一方的な気持ちだけで相手が理解するわけないでしょ」
「う」
「あんたが何も言わなかったら,天満はあんたの気持ちなんてわからないまま卒業よ。絶対ね」
「...........う」
播磨は俯いた。その気配を感じながら愛理は小さくため息をつく。
烏丸のことは話さない,そう決めていた。余計な話であるし,何よりも播磨が傷つくと思ったからだ。この勘違い大魔王には,気をつけて話さないと面倒だ,と理解していた。
「........だいたいね,あんた,経験ないでしょ」
「........なんだ,経験って」
「女の子,とよ」
「.......................キ、キスってことか!?ば,バカにすんじゃねぇ。俺だって....モゴモゴ」
「あんたねぇ.......私が言いたいのはそんなお子様レベルの話ではなく」
愛理は心底呆れた口調で答えた。
しかし,心の中では『キスの経験も無いんだ.....』と不思議な安堵感を感じていた。
「だからハゲって馬鹿にされるのよ」
「バカにしてるのはてめぇだけだ!」
「私が言いたいのは,その.......大人の付き合い,ってことよ。その.........ええと」
「.........」
593 :
587:04/06/30 02:21 ID:9HtfnGLk
顔を赤くしている愛理に対し,播磨は正直に理解できない,という顔つきで首を傾げた。
さらに愛理はため息をつく。
「........あんた本当にバカでしょ。....ええと。その。エッチしているかってことよ」
「!........な,な,何を言い出すんだお前!!!!ええとな,そういうことはだな。そんな女の子が口にしていいこととか悪いとか」
「落ち着きなさいよ。みっともない」
「おおおおおお俺は落ち着いているぞ」
「.......普通,こんな話,恥ずかしいことでもなんでもないでしょ」
と愛理は言うものの,恥ずかしさで今すぐにでも逃げ出したい気持ちと格闘していた。自分は一体何を口走っているのか,正直理解できず,しかしながら歯止めも利かなかった。
「経験も無い男なんて,正直みんなうざったいだけよ」
「な!........そ,そうなのか?」
「当たり前じゃない。飢えた男はがっつくしね。みんなそうよ」
たぶん,そうだと思うな,と愛理は呟いた。
哀しいかな雑誌や友人等の会話というマニュアルしか知らない愛理は,そう思うしかなかった。
「そ,そうなのか.......」
「そうよ。天満だってそうなのよ」
「ま,まて!天満ちゃんがそうとは限らねぇ。っていうか天満ちゃんはそんな娘じゃねぇ!」
「あんたも夢見すぎよ。天満だって普通の女の子なのよ。もうすでに経験済みかもしれないじゃない」
「そ,そ,そ,そんなことがあるかぁぁぁぁぁぁあ」
「ふっ。知らないということは幸せなのよね」
「ぐわぁぁぁぁぁぁ!!!!」
594 :
587:04/06/30 02:22 ID:9HtfnGLk
−−−−実際,天満だって経験しているのだ。私の言っていることに間違いは無く,このハゲもあの子を甘く見すぎている。
愛理は,天満のことを思って先を越された,という敗北感を再度味わった。
あの天満ですら,烏丸君と。私はまだなのに。
もちろん,このことは愛理の勘違いであるが,愛理からみればそれが真実であった。播磨を勘違い大魔王とするならば,沢近愛理も勘違い女王であった。
「ど,どうすりゃいいんだ,俺は.........」
播磨は,頭を抱えて悩み始めた。
まさかここまで予想通りに事が進むとは思っていなかった,と愛理は正直びっくりしていた。
しかし,これからが本番である。失敗は許されない。
愛理は数回深呼吸をした。
「..........だから,呼び出したんじゃない。まったく,本当にダメなハゲね」
「....?どういう意味だ?」
「あまりにもあんたが哀れだから。その。私が経験させてあげようじゃないか,と思ったわけよ」
「?」
「天満のことをそこまで一途に思っているあんたに,ご褒美というかなんというか。あんたも女性経験さえあれば,もう少し積極的に天満にアタックできるでしょ。だから,私があんたに破格の待遇を与えてあげようと,そういうことよ」
「..............すまねぇ。意味が全くわからねぇ」
「ほんっとうにあんた,バカでしょ!エッチさせてあげるって言ってるのよ!この私が!いい!?この,私が,よ!?わかった!?わかったんならさっさと感謝して跪いてありがとうございますって言いなさい!」
595 :
587:04/06/30 02:23 ID:9HtfnGLk
「お,おい,お嬢,落ち着け。おめぇ,何言っているのかわかってるのか」
「わかって言ってるわよ。落ち着いているわよ。さ,さっさと服脱いで。はじめるわよ」
「はじめるって........おめぇ」
「あんた,天満に嫌われてもいいの?天満に相応しい男になりたいとか思わないの?」
「な!........天満ちゃんに相応しい男」
「天満に相応しい男。それは経験豊富な男性よ。包容力のある男性。わかる?」
「包容力........」
「包容力。すなわちそれは経験がある男。わかった?」
「.........おう。わかった。そうだな。経験は大事だよな.......だが,いいのかお嬢?俺となんて。俺,ハゲだぞ」
「別に。私は色々と経験しているし。あんたと違って経験豊富なのよ。いまさらあんたが加わっても関係ないわよ」
「そうか.........わかった。お嬢,すまねぇ。天満ちゃんのため,俺も男になるぜ」
自分の一言一言が,播磨の一言一言が,すべて愛理の心を殺人的な力で突き刺した。
自分が決めたこと。自分が計画したこと。
播磨は立ち上がり,勢いよく服を脱ぎだした。
愛理は涙顔を見せないよう俯き,震える手で自らの服に手をかけた。
596 :
587:04/06/30 02:25 ID:9HtfnGLk
肌を闇夜に曝け出した二人は,ゆっくりと重なり合う。
初めて全身で感じる他人の肌の感触に,愛理は身体を震わせた。
激しい息遣いが聞こえる。播磨の息なのか,自分のものか愛理にはすでにわからない。
「お嬢........」
播磨の呟きに,愛理は目をつむる。歯を食いしばり,未知なる恐怖に押し潰されそうになる。
播磨の右手が,ゆっくりとまだ青く,しかしながら豊かな膨らみに触れた。
「あ.........」
播磨はどうすればいいのかわからないのか,それともどこまでやっていいのかわからないのか,恐る恐る手を動かし始めた。そのぎこちない動きは,徐々に愛理に見知らぬ感覚を与え始める。
「あ.........ん........」
播磨の手と指の動きにあわせて胸が変形する。小さな蕾が徐々に固くなり,播磨の固い掌とこすりあわされた。
「ああ!」
「お,お嬢?」
「..........続けなさい,よ」
「お,おう」
播磨はゆっくりと胸を揉みつづけ,そして舌で愛理の首筋を舐めた。
「あ,あ.........や,やだ...........」
膝あたりに当たっている播磨の男性自身が,どんどん固くなっていくことが肌伝いに伝わってくる。
身体をよじらせる愛理を押さえるように,播磨は体重をかけて,舌をさらに移動させた。
597 :
587:04/06/30 02:25 ID:9HtfnGLk
乳首まで舌を動かすと,急ぐように舌を上下に動かして舐める。
愛理は自らの指を噛み,必死に声を出さないよう努力した。
「ん.......ん........」
播磨は淡い蕾を口に含み,吸い上げ,そしてまた舐める。
柔らかい肌の感触に感激しながら,胸も揉み続けた。痛みを感じながら,愛理はついに大きな喘ぎをあげた。
「ああああ!.........んん,ああ,いや.........あああん!」
播磨の左手は,見えない愛理の下半身を撫でる。太ももから腰,そして丘へと進む。
慌てながら,そして努めて優しく,播磨は愛理を愛撫した。
全身に湧き上がる快感に,愛理の心はどんどん溶けていった。
「ああ.........播磨,君..........」
「お嬢.........き,綺麗だぜ.........」
愛理は両腕を播磨の背にまわし,播磨の動きに合わせて愛撫した。
こんなに男の背中が硬いのか,と愛理は少し驚きながら,喜びも感じていた。
「........や,やだ!」
播磨の手が,ついに淡い草原までたどり着く。そこはすでに潤沢に濡れており,冷たい感触が播磨の指に伝わる。
咄嗟に愛理は両足を閉じる。しかし,播磨の指はこれを許さず,勢いよく侵入した。
「や,や...........ああ..........ん」
初心者の播磨はどこをどう触ればいいのかわからなかったが,つたない知識を頼りに,とりあえずといった感じでスリットを上下に撫でる。見えないが,こんな感じなのか,と播磨は興奮しながら感動した。
598 :
587:04/06/30 02:26 ID:9HtfnGLk
「あ!...........ああ,くぅん!!」
突然,激しい快感が全身を貫き,愛理は身体を跳ね上がらせる。
播磨の指が,最も敏感な場所を交差したのであった。
動物的勘から,播磨はこの場所を徹底的に攻めるのがいいのだ,と理解し,小さな豆粒周辺を撫でることとした。
播磨と愛理の息遣い以外に何ら無音の部屋に,くちゅ,くちゅ,という淫靡な音が流れる。
「あああああ!!.........や,やめて.........ダメ,いや...........ああああ!」
恥ずかしい,という言葉は既に忘却の彼方にあり,愛理はこの快感を失いたくない,と考えていた。
腰を浮かせて,播磨の指の動きに合わせ,少し上下に振る。播磨もこのリズムを感じ,さらに激しく攻め立てた。
播磨の激しい動きから,愛理の指が偶然男根に触れる。
膨張しきったそれに,愛理は驚愕しながらも恐る恐る触れる。
播磨の指の動きが止まり,あわせて震えが走った。
先端から液体が流れているのか,播磨の男根は濡れており愛理の指がスムーズに上下する。
「.......き,気持ちいい?」
興奮した口調で,愛理は問い掛けた。
播磨は答えない。答えられなかった。自分では幾度も強くしごいたモノであったが,女性が触るだけでこんなに感じてしまうものとは思ってもみなかったからだ。
「........もっと気持ちよくさせてあげるわ」
愛理は,しっかりと握りしめ,上下に腕を動かした。
「お,おい!........ま,まってくれ」
「ダメよ.....あ,ダメ。あんたも手を止めちゃ.........そう,私のも.........触って」
599 :
587:04/06/30 02:27 ID:9HtfnGLk
播磨は襲いくる波に流されながら,必死で指を動かした。
愛理の茂みは洪水のように濡れ落ち,膨らむ襞に指が埋もれていった。
「ア...........いい........もっとぉ........」
ずにゅ,という音とともに,浅く播磨の中指が愛理の膣に侵入する。若干の痛みを伴ったが,それ以上の快感が愛理の精神を白紙にしていった。
「かはぁっ........ああああ,うぅん,いい,もっと,もっと!」
生まれて初めて感じる勢いに,愛理は沈んでいく。
自分でも指を入れたことは無いな,と思いつつも,こんなに気持ちがいいのであればもっと早くからしているべきだった,と思った。播磨が触ってくれるからだ,と誰かが囁く。
涙が浮かんだ。
愛理は快感に押し潰されながらも,自らの腕の動きはやめない。
播磨は指先に感じる暖かさを感激する暇も無かった。あまりにも愛理の指,掌の感触が凄すぎた。
「待て,待てって。ほ,本当に.......まずいって」
播磨は慌てて声を張り上げたが,愛理はその動きを止めない。播磨に押さえきれない感覚が押し寄せ,下半身が硬直し始める。このままでは,射精するのが時間の問題であった。
「お嬢!」
播磨は叫び,突如立ち上がる。
「..............え?」
すぽっと抱えていたモノが滑り取れ,いきなり全身で味わっていた肌の感触が無くなった。
愛理はきょとんとして播磨を見上げる。
600 :
587:04/06/30 02:29 ID:9HtfnGLk
月の光が播磨を照らし出し,濡れ光りいきり勃つイチモツが愛理の視線を釘付けにする。
「........入れるぞ」
播磨は低い声で言渡した。
その声に若干震えながら,愛理は火照った顔を俯けながら,首を縦に振った。
「い,いくぞ」
播磨の声も震えている。播磨は再度腰をかがめ,愛理の両足をつかんだ。愛理の身体は緊張からか堅くなり,恐怖と期待と興奮に悦んでいるようでもあった。
播磨が身体を近づけていく。
「.........あっ..........」
愛理の淡い金色の園に黒光る男根が触れる。
愛理の緊張は頂点に達し,必死で播磨にしがみついた。
入口がわからん,と内心汗を流しながら必死で播磨は陰茎を上下に動かす。その動きがさらなる快感を愛理に与えた。
「ああ.......播磨君........」
ここだ,と播磨は決定し,そしてぐっと腰を押し付ける。播磨は自らの分身が何かに包まれていくのを感じ,激しい快感から一気に達しそうになる。これに耐えながら徐々に播磨は腰を押し付け,愛理の腰が近づいてきた。
601 :
587:04/06/30 02:30 ID:9HtfnGLk
「痛っ!」
突如,予想もしていなかった痛みが,愛理を襲った。
今までの快感はすべて消し飛び,激しい痛みが愛理の精神に襲い掛かる。
「いや!やだ!痛い!!!」
破瓜の痛みを甘くみていた。ほとんど痛みを感じない女性もいると聞いていたというのに,まさかこれほど激痛が走るとは思ってもみなかった。愛理は必死で播磨をどけようと両手をばたつかせた。
「やめてやめて!いやだ!痛い!痛いってば!」
「お,お嬢?」
一気に愛理の心は快感を求める動きから,痛みを避ける動きに変化した。
涙を流しながら暴れる愛理をみて,慌てて播磨も身体を離そうとした。すると,愛理も無我夢中で腰に手をやり,播磨の男根を握って膣から離そうとする。
「う,うお!!」
すでに限界点に達そうとしていた播磨の精神は,愛理の強烈な握力に完膚なきまで叩きつぶされた。
播磨は全身を震わし,白濁した液体を勢いよく愛理の全身に降りかけた。
602 :
587:04/06/30 02:31 ID:9HtfnGLk
二人はしばらく,背中合わせになり無言でいた。
ときおり零れ落ちる愛理の啜り泣きが,播磨の心を困惑させる。
どのくらいの時が経ったのか,愛理の泣き声が落ち着いた頃に,播磨は恐る恐る問い掛けた。
「お嬢.........おめぇ........その,もしかして」
「..............何も言わないで」
「何も,ってお前!そんなわけいかねぇだろ!何で,どうしてウソを.......」
「嘘じゃないもの」
「ウソだろうが!何が経験豊富だ。初めてのくせに,何でこんなことを!」
「.........うるさい」
「うるさいってお前」
「うるさい!うるさい!」
「お嬢........」
「..................好きだから」
「ああ?」
「好きだからに決まっているでしょ!?好きでもない男とこんなことしたいわけないじゃない!あんたが天満を好きだろうと,好きなんだからしょうがないじゃない!こうでもしなきゃ,抱いてくれないじゃない!あんたが悪いのよ!バカ,
本当にバカ!ハゲ!」
愛理は興奮しながら一気に心の内を曝け出した。
603 :
587:04/06/30 02:35 ID:9HtfnGLk
絶対に言わないつもりだった。
適当に誘い,そして目的を達成したらまたいつもどおりの生活に戻り,学校では普通に接する。
自分は男とよく遊ぶ女。そう思われてもよかった。一度でいいから抱かれたかった。
天満を追いかける播磨を見ているのは辛かった。だが,一度関係を持った,という想い出だけあれば耐えられると思った。
自分の気持ちは絶対にわからせない。誰にも見せない。播磨であっても,自分の気持ちを教えないつもりだった。
小さなプライド。矮小な自分に対する罰。自分の欲望を捻じ曲がった気持ちで達成しようとする愚か者。
愛理は,それでもよかった。そう思っていた。
「お嬢..........お,おい.........」
「バカ,バカ........」
愛理は膝に顔を埋め,呟く。
その小さな裸体を見つめ,播磨はどうすればいいのかまったくわからなかった。
「お、お嬢・・・・・・・・・・・・ああと俺はあのさどういえばいいのか俺としてはそういうこと考えたこと無くてというか」
「お嬢だってそんな素振もしてねぇしいやお嬢が悪いとかそういうことじゃねぇしハゲにされたし髭も切られたしでもいやその俺は」
咄嗟に思いつく単語をぶつぶつと呟きながら、播磨は立ち上がりうろたえそして壁に激突した。
「いやこれって考えてみれば天満ちゃんに対する裏切り?みたいな・・・・・・だが俺はお嬢を嫌いなわけじゃなくて」
「こんなこと女の子から言われるのは初めてだしやっぱお嬢は美人だしだがそんな目で見たこと無いしでも今日は可愛かったなんて俺はいやボクはどうすればいいんだピョートル」
604 :
587:04/06/30 02:38 ID:9HtfnGLk
播磨は愛理と同じ格好で、膝を抱えてうずくまった。心なしか、全身が白っぽくなっている。
愛理は、そんな播磨を呆れて見つめていた。
「・・・・・・・・・・・・ぷっ」
思わず、笑ってしまう。
ぶつぶつ呟いている播磨を見ていると、なぜか、心が安らいでいくような気がした。
・・・・・・・・・何か、ほっとした。
愛理はそう感じた。すべての心情を吐露したことがすっきりしたという感じだった。
考えてみれば、何も天満のことを播磨が好きであっても、関係ない話だった。
奪ってもいいわけだ。
今日のことをネタにして脅しつづけてもいい。いつか自分のものにすればいいのだ。今日のように卑屈になって考える必要も無い。
自分が好きな男は、裏表も無い純粋な馬鹿なのだから。
「・・・・・・・・ハゲ。何ブツブツ言っているのよ。もっとしゃきっとしなさい」
愛理は、胸を隠すように服を抱え、播磨に近づき頬をつねる。
反応しない播磨に、さらに力を込めて頬を引っ張る。
・・・・・・・・・・・こんなスタートもあり、よね。
愛理の顔には、幸せそうで不安そうな、そんな柔らかい笑みが浮かんでいた。
<了>
涙と精子で画面がよく見えません・・・(ノ_・、)
>>587 面白かったよ。
別に。とかは気にならない派なんだが........連打は
ちょっと見づらいっていうか蓮を連想するというか、いやその話は良かったよ。
607 :
587:04/06/30 03:08 ID:9HtfnGLk
ありがとうございました。眠い・・・・・・w
・・・・・・連打は確かに見辛いかも。しかも改行間違えているところもあるし。
今後気をつけてみたいと思います。
(`・ω・´)次のSSを考えておこう!
>>587 とてもおもしろかったです。
二作目でここまで書けるならとてもすごい才能があると思います。
細かい点はたくさんかいてたら自然と上達すると思うんで
バンバン書いて投下してください。
次作にも期待してますよ。
>>587 話の流れが凄まじくいい。
エロへの導入がスムーズだ。
よく、エロへもっていく為に、ストーリーに無理が出て、お話自体が破綻してしまうことがある。
しかし、このSSに限っていえば、そんなことは微塵も感じさせない。
素晴らしい作品だ。
文章規則なんかは、そこらへんのしったか似非文章書きにでも直させればいいので、
正直そんなに気にしなくてもいいよ。
まぁ、直さなくていいにこしたことは無いけどね。
610 :
名無しさん@ピンキー:04/06/30 10:27 ID:0q4ChbSb
今週のマガジンお嬢VS八雲来た−!?\(゚∀゚)/この続きのSSキボン!
このスレ見てると物凄い勢いで沢近が可愛く思えてくる……。絃子タン派なのに……。
……絃子派反撃の狼煙をあげる為にもSS投下すべきなんだらうか。
『描くしかねえ‥‥せめてもの鎮魂歌だ‥‥俺の恋物語・・・生きた証』
「‥‥拳児君」
「根を詰めすぎると、体に毒だぞ」
「何が君をそうまで天満ちゃん一筋にしたのか、よくわからないんだがね」
「君は、女に対して幻想を抱きすぎている。 まぁ、私にも責任があるのかもしれないがな」
「聞いてるか? 漫画もいいが、君はもっと大人になる必要がある」
「‥‥そう。 手を休めてこちらを向きたまえ」
↑
すまん。誤投
何、効力射が来ない!?アパム、アパーム!
〃〃∩ _, ,_
⊂⌒( `Д´) < この火照った体を何とかしてくんなきゃヤダヤダ!
`ヽ_つ__つ
ジタバタ
615 :
481:04/06/30 15:25 ID:ZKib8Op7
それじゃ、天満×沢近ものを投稿します。
ストーリーとかかなり破綻してるけど、
寛容な心構えで読んでやって下さい。
ミーンミーン ジワジワ…
沢近愛理は、飲み物を持ってくる、と言って部屋を出て行った、
塚本天満が戻ってくるのを待っていた。
「……あっつ〜い! なんでクーラーがあるのに点けないかな……、
こんな部屋にいたら、干物になっちゃうわよ、ほんとに……」
そんな文句を垂れながら、沢近は部屋中を見渡してみる。
勉強机にベッド、テーブルにクローゼット。
棚にはステレオやぬいぐるみなど、いろんな種の物が所狭しと飾られている。
あと、………プロレスラーのポスター。
一見すると、男の部屋か女の部屋か分からないインテリアの中、
天井の隅、丁度日陰の薄暗い位置にクーラーが据え付けてあった。
と、そこへ、
「ごめんね。室外機がこわれてて…。もうちょっとしたら、修理業者の人が
来てくれる筈だから…それまでのしんぼうだよ」
部屋の持ち主である天満が麦茶の乗ったお盆を持って、
ゆっくりと部屋に入ってきた。
「それにしても、晶がいないと進まないわね〜」
「暑い」という言葉を唱えると、尚更日差しが強くなっていく気がして、
沢近は話題を変えた。
「ホント、私たち『おバカ二人組』じゃ、お手上げだよね〜」
あははと笑いながら、持ってきた麦茶を沢近に勧める。
「ちょっ……ま、待ってよ〜。私の苦手は国語系のみよ? それだけで同ランクってのはサァ…」
………………………
「ねー愛理ちゃん、この問題解る? 私ゼンゼンワカラナイ…」
「人のハナシ聞きなさいよ!!」
…この二人は、勉強しているのか漫才しているのか、サッパリ解らなかった。
今日、沢近が天満の家へ訪れているのは、
遊びに来たのではなく、まだ来ていない二人と一緒に宿題をする為だ。
しかし、二人共苦手教科(天満に至ってはほぼ全教科)で何度も行き詰まり、
遅々としてはからないことに加えて、チリチリと照りつける日差しと
部屋に立ちこめる、むせ返るような生温かい空気が、
二人のやる気をどんどん削ぎ落としていくのだった。
その後、しばらくは真面目に宿題に取り組んでいたものの、意欲が完全に失せた沢近は
ふと思いついたとんでもない事を天満に聞いてきた。
「天満ってさぁ……男の人のカラダって、見た事ある?」
天満は宿題の事を聞かれると思ったのか、あまりにも唐突な質問に目をテンにさせている。
しばらくそうやって沈黙していたかと思うと、ソレの意味を理解したのか、
朱を注したように頬を染め上げていく。
「な、なに言ってるの…! そそ、そんなハズカシイこと、言えるわけないでしょ!」
両手をバタバタと動かして、精一杯抗議する。
せわしい事この上ない。
図星を突かれて取り乱すのは人間の常だが、その例外に漏れる事無く
天満も、これ以上無いくらいに慌てふためいている。
その様子をじっ、と目を細め凝視しながら、沢近は思考を巡らせていく。
(…信じられないけど、間違いなくナニかあったって感じね。じゃなければ
こんなにあたふたするわけないし、なにより否定していない……よぉし、ちょっと誘導してみるかな)
考えをまとめた沢近は、落ち着きを取り戻せないでいる天満に、コホン、
とわざとらしく咳をして、おどけた風に話かけた。
「あ、ごめんごめん。そうだよね、私たちの中じゃそういうコトにいっちばん疎そうだもんね、
アンタって。」
小馬鹿にする様な、挑発する様な皮肉。それに耳を貸す天満の表情が、少しずつ曇り始める。
「あり得ないわよね。天満がもう既に経験してるなんてさ。聞いた私が悪かったわ。
聞かなかった事にして。うん」
超が付くほど抜けている天満も流石に腹が立ったのか、
沢近を睨みつけて一気にまくし立てた。
「ヒドイよ、愛理ちゃん! たしかに、私は妹の八雲より背は低いし、
愛理ちゃんとか美琴ちゃんみたいにスタイル良いわけじゃないけどさ……でもねっ!
でも、私だって、そーゆうコトの一回や二回くらいはケーケンして………………あっ!!」
頭に血が上っていて、自分が何を言っているのか分かっていなかったのかもしれない。
失言したと気付いて、手を口に当てるも時すでに遅く、
「へぇー、一回や二回は……かぁ。そぉなんだー。へぇ〜…」
心ない天使はテーブルに頬杖を突き、ニヤニヤと天満の顔を覗きこんでいる。
…見事に尻尾を掴まれていた。
さっきまで朱色に染まっていた顔が、今度は血の気を失い青ざめていく。
「〜〜〜〜っ」
天満は、知られたくないことを知られてしまったという屈辱感と、
まんまと自分の秘密を暴かれてしまった恥ずかしさと悔しさとで顔を歪め、
その込み上げてくる感情を大人しくさせようと、少しぬるくなった麦茶を一気に飲み干し、
そしてそのまま、顔を隠す様に俯いてしまった。
(あらら、ちょっとイジメすぎちゃったかな…?)
いくら聞き出す為とはいえ少し大人気なかったかと、今更になって後悔する沢近。しかし、
こうなってからではもう遅かった。
「…あ……えっと……て、天満……」
「………………」
二人の間に流れる、気まずい雰囲気。
―――どれくらいこうやってたんだろうか。時間的にはほんの四、五分だと思う。
だけど、四分五分てこんなに長かったっけ?
何十分もこうやってずっと座ったまま動けないでいた様な、なんとも不可思議な感覚。
いつの間にか感覚がマヒしてしまったのか、さっきまであれだけ五月蝿かったセミの鳴き声も、
しつこく体に纏わりついていた熱気も、今は何も感じない。覚めない悪夢を見ているようだった。
いつまでこうしなきゃいけないんだろ…何か喋らなきゃ。
天満に謝らないと――――――
ピンポーン
今この部屋を漂う空気にはひどく不似合いで平和的な音が、沢近の自我を現実へと引き戻す。
続いて、
「すんませーん、エアコン修理のモンですがー」
中年男性の間延びした声が家中に響いた。
天満は沢近に顔を見られないよう、顔を伏せたままドアの方に体を向けて立ち上がり、
「そこで待ってて。帰っちゃダメだよ、すぐ戻るから」
無理して平気を装う様な、少しばかり上ずった声でそう言うと、
部屋を出て行った。
パタン…
静かに響くドアの閉まる音。その音を聞いた沢近は、一時凌ぎとはいえ、
修羅場から開放されたことを実感し、安堵のため息を漏らした。
安心したからか、さっきまで留守にしていた感覚が、一斉に自分の中へと戻ってくる。
靄(もや)が掛かった様に定かでかなった思考も、段々と晴れてきていた。
もし、自分がさっきの天満の立場だったら。
あんな事言われて、自分の秘密にしていた事を暴かれて、
落ち込まない筈がない。傷つかない筈がない。
自分に顔を見せないように部屋を出て行ったのも、泣き顔を見られたくなかったからに違いない。
謝ったって、許してもらえないかもしれない。
もう二度と話しかけるな、と言われるかもしれない。考えたくもないけど。
でも、何もしないまま、さらに後悔するよりはずっといい筈だ。
(…天満が戻ってきたら、ちゃんと謝ろう……)
しかし、
部屋を出て行く天満の顔は、泣いていたのではなく、
―――哂っていた。不自然な位に口を思い切り吊り上げて。さながら、
ピエロの仮面を着けたかのように。
天満が戻ってきた。
「……あれ?」
沢近が無意識に疑問の声を上げる。それもその筈、彼女が部屋を後にしてから、
ほんの四、五分しか経っていないのだから。
「ん? ああ、業者の人は八雲に任せてきたの。」
思ったよりも平然としている。
それでも、やっぱりさっきの自分は、明らかに無思慮だった。
一度深呼吸をしてから、沢近は、天満から目を逸らしながら申し訳なさそうに話し始めた。
「あのさ……さっきは…その……ごめん。天満の事、全然考えてなくて――」
更に言葉を繋げようとすると、
「ううん、いいんだよ。気にしなくていいって。」
いつもの明るい笑顔で。沢近の表情も、次第と晴れていく。
「気にしてもしょうがないよ。どうせ…」
「?」
「愛理ちゃんは聞いちゃったんだからさ、私の秘密を。私が迂闊だったとはいえ、ね。
――――いくら謝ったとしても、もう遅いよ。」
「…………………………え?」
耳を疑った。
刃の如く冷たく鋭い、闇のように何処までも無機質なその声色、その言葉を。
「――それよりさ」
カチャリッ
「愛理ちゃんは、そういうコトに興味があったから、聞いてきたんだよね?」
「…天満?」
「別におかしい事じゃないよ。年頃の子なら、誰だって興味を持つものだもんね」
テーブルを回り込んで一歩、また一歩と沢近の方へ、
笑顔のままゆっくりとした動きでにじり寄る。
「てん…ま…? なに、どうしたのよ…ねぇ…」
そんな彼女に戦慄を覚え、沢近もじりじりと座ったまま後ずさりしていく。
訳の分らない恐怖心にガタガタと震えだす体を、なんとか押えつけながら、
天満を見上げてみる。
いつも皆に見せている笑顔と同じだ。同じ筈なのに、
何処か、翳のようなものが―――
トンッ
やがて、沢近は壁に突き当たり、天満は左右に逃げられないよう沢近を囲むように覆いかぶさった。
沢近は、動かない。
動けなかった。力ずくで押し退けようとしようにも、体が竦んで言う事を聞いてくれない。
天満は沢近の顔に手を添え、
「クスクス……大丈夫。さっきの事を気にする必要はないよ、愛理ちゃん。
そんなの気にする事なんて、…出来なくなっちゃうから」
そう言うと、沢近の体を壁へと押し付けて、
強引に唇を奪った。
「!?………ん……んぅぅぅぅ!!」
女友達に押し倒され、唇を奪われるという異常な事態に沢近は頭を混乱させる。
何かを言おうとするが、天満の口唇にそれを遮られ、
重なった唇同士のわずかな隙間から漏れてくるのは、くぐもった悲鳴のような声だけだ。
そんな沢近をよそに、天満は両手を彼女の首の後ろへと回し、更に強く唇を押し付けた。
「んんぅ!! んむぅ!!……んん……むぐ…」
必死で何かを訴えようとする沢近の事などかまいもせず、唯々唇を貪り続ける。
その内、沢近はこの状態では何を言っても言葉にならない事を悟ったのか、声を発するのを止め、
言葉として外に出す事を諦めてしまった。
やがて、満足したのか沢近から顔を離した。肩を上下に大きく動かして、呼吸を整える。
「ぷはっ!…はぁ……天満……なんで、こんな事…」
「…ん……っふはぁ………分からない? 愛理ちゃん…相手に秘密を守らせるにはね、互いに秘密を共有すればいいんだよ。
…………それに……興味があったんでしょ? こーいうコトに、さぁ…」
普段の天満からは想像する事も出来ないほど残忍で、妖しく、艶かしい、文字通り妖艶な表情。
思わず背筋がゾクリ、と震えた。
「…だ、だからって…こんな…」
「ねぇ…愛理ちゃん……私の初めての相手って、誰だと思う?」
「…………………」
「………八雲だよ」
「!?」
「フフ……驚いた? そうだよね……初めてが女の子で、しかも自分の妹なんだもんね…」
天満は語る。沢近の、思考へ塗り付ける様に、心に刻み込む様に囁く。
「きっかけはすごく些細な事だった」
―なんなんだ、今のこの状態は。
「最初も私は戸惑ったけど」
――天満に押し倒されて、キスされて。
「相手は女の子なのに、自分の妹なのにって思うと、すごく興奮して」
―――キスされた。天満に。相手は女の子なのに、自分の、友達なのに。
「そしたら、そんな事どうでも良くなる位、気持ち良くなってきて…」
――――まだ唇に残ってる、天満の感触。とても軟らかくて、温かくて。
「汗まみれになって抱き合って、狂ったみたいに互いを呼び合って…」
―――――でも、柔らかくも、暖かくもない、一方的で、捻じ伏せる様な、そんなキスだった。
「最後には…――――――」
――――――――そして自分は、そうされる事を嫌とは感じてなかった。
もし本当に嫌だったら、首を横に捻じればそれから逃れられただろう。しかし沢近は拒まなかった。
本人がどう思おうと、沢近にしていれば自分の言葉で天満を傷つけてしまった事には変わらない。
その罪悪感から来る無抵抗だったのか。それとも…
天満の言葉が、頭の中に渦巻く。
皆の中に存在する、『沢近愛理』という人物像。それと相反する、本能に忠実な自分が
セックスって、一体どんな感じなんだろう。一体どんな気分になるんだろう。
勝手に思考を紡いでいく。
分かっている。こんな時にこんな事考えるなんて、普通じゃないって事くらい。
それでも、止まらなかった――
「――興味があるんだったら、教えてあげるよ。ヤミツキになっちゃうから……」
耳元に甘い誘惑。
感情が昂っていく。
これから起こるであろう情事を期待している、彼女の中の彼女自身が段々と表に浮き出てくる。
「で、も……私は…――」
「もう、いいじゃない。私はその気になっちゃったんだし、愛理ちゃんも存分に味わいなよ…
…気持ち良いコトを、さ」
もう一度、唇を重ねた。さっきの奪い取る様なものとは違う、
柔らかくて、暖かいキス。
「ん……ふぅ、ん……」
頬を両手でやんわりと包み、唇同士を擦り付ける。
啄ばんだり、押し付けたりと、沢近の軟らかな唇の感触を丹念に味わっていく。
「…はぁ……ん、ふぅ……て…てんま…はぁむっ…」
沢近は、心地良さそうに目を閉じて、天満に身を任せていた。
彼女にキスされている事も、頬を撫でられている事も、
沢近にとっては心地の良いものに感じられていたのだった。
その内、重ねるだけでは物足りなくなったのか、
舌先で沢近の唇を割って、それを中へと侵入させた。
「…ん…んんっ……あむぅ…ちゅ……」
突然、口の中に異物を挿入されその奇妙な感触に戸惑うが、
天満は沢近の口内を、お構い無しに掻き回していく。
「…んあ…は……ちゅっ…ぴちゃ……ちゅぶぶ…」
舌を絡めとり、吸い立てる。
ヌルついた、ザラついた生き物が沢近のそれを這い回っていく。
(…なんだろう……なんか…すごく、体が……熱い…)
体の芯から、じわりとした熱が全身に染み渡っていくのを感じる。
毛布を幾重にも幾重にも重ねたその中で寝入るような、
精神をも蝕みかねないほどの身体の火照り。
キスだけでもこれだけ熱いのに、
もっと深い行為にまで及んだ時、どうなってしまうんだろう。
そう考えずにはいられなかった。
そう考えながら、沢近は、自分の唇を一心不乱に貪り続けている天満を、
少しばかり焦点のずれた眼で眺めてみた。
すぐ眼の前に在る天満の貌。互いの唾液でベトベトになった口元からは
ちゅぷちゅぷと淫らな水音が聴こえてくる。
行為による感情の昂りからか、頬はほんのりと桃色に染まり、
額には薄っすらと汗が滲んで、濡れた前髪が張り付いていた。
――もしかしたら、私も同じように顔を上気させているのかもしれない。
そしてその、天満を見て思う事。
どうして、天満はここまで『コト』に没頭できるのか。
沢近には、身体の火照りに加え、段々と、天満に欲情してきているのが自覚できていた。
同姓に欲情するなんて、やっぱりどうかしてるんだと自分に言い聞かせても、事実なのだから仕方ない。
それに、天満もきっと同じなんだろう。
でも、まだ天満ほど貪欲ではない。彼女には、こういう事を考える余裕があった。
それに引き換え、天満は、
「…ちゅぅぅ…ん…ふぁぁ……えり……ちゃ…ん……ふむぅ…ちゅぶっ……ぴちゃ…ぴちゃ…」
気持ち良くなることしか考えていないかのように、すっかり沈み入っている。
知って『しまった』からだろうか。
妹と交わったことで、快感を知ってしまったから。その時の記憶が、
彼女をここまで興奮させているのかもしれない。
(私…どうなっちゃうんだろう……天満みたいに―――)
と、そこで、沢近の思考が途切れた。
身体から頭の中へと、電流のようなものが流れ込んできて、思考にノイズが掛かる。
「…んっ、あ……はぁ…」
「フフ…えり…ちゃんの…はぁ…はぁ……っん……おっぱい…柔らかい…」
天満が、沢近のタンクトップの隙間へと手を忍ばせ、
胸をやわやわと揉みしだいていた。
「…ふぅ、ん……あぁ………てんまぁ…」
無意識に恥ずかしい声を上げてしまう。
普段の勝気な沢近からは考えられないほど、甘ったるく可愛らしい声。
その声が、天満の感情を更に昂らせていく。
不意に、天満が沢近の服を押し上げて、そこに隠れていた乳房を露出させた。
美琴よりは小振りだが、天満ほど貧しくも無い、形の整った二つの果実が
露(あらわ)になる。
天満は堪えきれず、白く滑らかな丘に口を付け、舌を滑らせた。
「ぴちゃ…ぴちゃ…んふ……ちゅくっ……はぁ…ちゅる…」
「んあぁ……はぅっ……く、ふぅ……んんっ…はぁん……」
犬のように舌を出して舐めたり、唇を押し付けて吸い立てたりして、
沢近を、快感という麻薬に浸らせていくと同時に、
自分のそこはかとない欲求を少しでも満たそうとする。
「…ちゅばっ……むふぅ…えりちゃん…すっごくエッチな顔してる……む……んはぁ…」
「そ…そんなの…んあぁ……てんまが…」
ぎゅううっ
「ひぎぃぃぃ!!」
言い返そうと口を開いた丁度その時、
手を着けていなかった方の胸、その先端を摘まれた。
その突き抜けるような衝撃に、体を震わせる。嬌声とも悲鳴とも付かない声を上げて。
天満はその反応に気を良くしたのか、愛撫する箇所を乳首に絞って、
そこを重点的に攻め上げていった。
「ふぁぁ! んんっ……やぁ……つよ…すぎ…る……んああぁ!」
摘んだり、転がしたり、押しつぶしたり、抓ったり。
舐めたり、吸ったり、舌で突付いたり、甘噛みしたり。
自分の知りうる方法を駆使して、沢近の乳房を弄び、
彼女の意識を翻弄する。
「はぁぁ! んっ……あっあっ……あぁん! ひぅぅ!」
天満の行動は、どんどんとエスカレートしていく。
そして、沢近の反応も。
再び、唇を塞いだ。勿論、胸を弄くる手は休めない。
両手を使って、ピンク色の突起を攻め立てていく。
「ふぐぅ! ん……ちゅっ……んんぅ! はぁむ……じゅる……んんんんっ!!」
そうやって、唇を、舌を、胸を弄ばれていく内に
沢近は、頭の中が霧が掛かったように霞んで、意識が朦朧としてくるの感じていた。
眼に映るものがぼやけてはっきりと見えない。耳に入る音がかすれてはっきりと聴こえない。
例えばそう、夢の中に居るような感覚に陥る。
知らず識らずに、天満を抱き寄せていた。
自分から舌を絡み合わせ、左手を天満の腰へと回し、
右手は彼女の胸を服の上から弱々しい手つきで撫でるように可愛がる。
まるで、四肢に別の意思が宿ったかのように、
沢近の意識の外で勝手に天満の体を、揉みほぐしていく。
「んぁぁ! あぁ……ちゅっ…んぶ……むふぅ!……んんっ…えり…ちゃん…
……もっとぉ…もっとつよく……もんでぇ…」
薄く、なだらかに膨らんだ胸に、
ほんの少し触れただけなのに、天満は過剰な反応を示す。
哀願してくる天満に、乱暴なくらいに力を込め、
押し潰すようにぐにぐにと手を動かした。
「あぁん! くぅん……いい……いいよぉ……きゃふぅ!」
感度の高い薄乳からの快感を受け、大袈裟なほどによがり狂う。
沢近の愛撫に対抗するように、天満の方も乳房を嬲る手付きを、
一層激しいものへと変えていった。
「ちゅ…んあぁ……ああぁ!…むぐ……ふむぅぅぅぅん!」
「……ちゅぶっ…んん……ひっ!…ふぐっ…ふ…ん……はぅぅ!」
互いの唇を吸い合い、しゃぶり合い、
互いの胸を揉み合い、摘み合う。
より快感を得るため、高みに上り詰めるために、
二人は互いを貪り合っていった。
天満がキスだけであそこまで興奮していたのも、なんだか頷ける。
もはや、まともに機能していない思考の片隅でそんな事を考える。
胸を揉んで唇を吸い合っているだけなのに、こんなにも気持ちいいなんて。
でも、普通はこれだけで、ここまで気持ち良くなれるものなんだろうか。
同姓に欲情するなんて、と思ったけど、もし、もしも、
同姓だから欲情したんだとしたら………………まぁ、いいか。
今更あれこれ考えてもどうしようもない。
今はただ、快楽に身を委ねよう――
「ふぁぁぁ! んぁ! あ…はぁん!」
二人の美少女が、性行為に耽っているこの部屋は
傍から見れば、明らかな異常である。
だがそれ以上に、この情景は観る者を淫靡で、官能的で、
なにより美しいと思わせるであろう、蟲惑的な雰囲気をかもしだしていた。
沢近の限界が、近づきつつあった。
天満が両の乳首を、思い切り摘み上げる。
ぎううううっ
「やぁぁ! あぁ! ふぁぁぁぁぁぁぁ!!」
その瞬間、沢近の視界に火花が散り、頭の中が真っ白になり、
「あああぁぁぁ……」
全身をビクビクと激しく痙攣させ、絶頂を迎えた。
身体が宙に浮くような浮遊感と、浮いた体が落下するような脱力感。
そして、強烈な眠気が沢近を襲う。
堪えきれなくなり、やがて、彼女の意識は深いまどろみへと埋もれていった。
「……………?」
周りを飛び回る喧騒に、沢近は目を覚ました。
「あ、やっと起きたか。全く、あんたは何しに塚本ん家まで来たんだよ?」
「……涎がノートに染み込んでるわよ、愛理。」
顔を上げると、見知った顔が二つ。
美琴と晶だ。
「…あれ? 確か、私…」
クラクラする頭を左右に振って、意識を強制的に覚醒させる。
そうだ、天満に押し倒されて、それで……ヤっちゃったんだ、天満と。
でも、当の天満は
「もー、愛理ちゃん! いくら宿題するのがつまんないからって、居眠りしちゃダメだよ。
私だって、真面目にやってたんだし…」
そんな事初めから無かったかのような振る舞い。
………夢だったんだろうか。
沢近は、出来うる限り、先程のコトを思い出してみる。
あの、見る者を戦慄させるほど艶かしく美しかった天満の貌も、
舌がとろけるようなディープキスも、意識が飛ぶくらいに激しいペッティングも、
脳裏に焼け付いている。とても鮮明に。それなのに、
天満の方を見やっても、彼女は不思議そうに首を傾げるだけ。
………全て、夢だったんだろうか。
「やれやれ、よっぽど疲れてたんだなぁ。
せっかく高野から宿題、写させてもらうチャンスを棒に振るなんてよ。
残念だけど、お開きの時間だよ。」
「私、これからバイトだから」
晶が掛け時計に眼をやると、沢近もつられるようにそっちを向いた。
午後六時。
『アレ』が本当に淫夢なら、かれこれ三、四時間眠っていた事になる。
「あたしもこれからちょっとヤボ用があってね。高野と一緒に帰らせてもらうよ。
お嬢はどうすんだ?」
「……………」
無反応。
「……沢近?」
美琴は怪訝そうに沢近の顔を覗き込む。目の前で手を振ったりしても、なかなか気付かない。
暫らくした後、気付いたのかようやく返事を返した。
「あ、うん。何?」
「おいおい。ホントに大丈夫かよ? あたしと高野は帰るけど、
あんたはどうすんのって聞いたんだよ」
「…天満、宿題は?」
「うん、バッチリ! ……バッチリ晶ちゃんのを写したよ」
「じゃあ、それ写したら帰ることにする」
「ん、そっか。それじゃ、また今度な!」
「またね、二人共」
「うん、ばいばーい」
そう言って、天満は部屋を出て行く二人を、
ドアの所まで歩いて見送った。
「それじゃ天満、悪いけど宿題を………」
カチャリッ
蝉の鳴き声も納まり、静まり返った部屋の中に響く、何かの固定音。
沢近にはこの音に聞き覚えがあった。
(まさか……)
振り返りざまに天満が、沢近の疑念を確信へと変える言葉を吐いた。
「…それじゃ、二人も帰ったことだし、始めよう?…さっきの続きを」
「………」
「酷いよ、愛理ちゃん。私はまだイってなかったのに、一人で勝手に満足しちゃうなんて」
「………」
「フフ……でも、まぁ、あの後すぐに二人が来ちゃったから、止めざるを得なかったんだけど、ね」
「………」
「お陰で私は、悶々としながら宿題を写す羽目になっちゃったんだよ?」
「………」
「責任とって、ちゃぁんと私を満足させてね? 愛理ちゃん…」
その後、二人は夜が更けるまで何度も何度も交わり、互いの身体を肴に
快楽という名の美酒に酔い痴れた。
そして、天満が満足し沢近を解放したのは、空の黒が薄まっていく時間。
沢近は帰路を辿りながら、さっきまでの事を振り返ってみる。
「きっかけはすごく些細な事だった」
「最初も私は戸惑ったけど」
「相手は女の子なのに、自分の妹なのにって思うと、すごく興奮して」
「そしたら、そんな事どうでも良くなる位、気持ち良くなってきて…」
「汗まみれになって抱き合って、狂ったみたいに互いを呼び合って…」
「最後には…――――――」
最後には……快感のあまり二人同時に潮まで噴いてしまった。
これは、天満の科白。
きっかけが些細でないことと、天満が自分の妹でないことを除けば、
沢近の感じたことと全く同じだった。
天満が、怖い。
まるで、自分がそう感じるのが分かっていたかのような言い回し。
全て見透かされているのかと、思わずにはいられなかった。
帰る時、一縷の望みにかけて、天満を説得しようと試みた。
「ねぇ、天満。もうこれっきりにしよう? 私、誰にも言わないから。
その、妹との事も、私達の事も…」
「愛理ちゃん」
「………」
「また今度……愉しもう、ね」
「……………」
…人に言えないような秘密を共有するという事は、いままでの関係が崩れてしまうという事。
沢近はこれからずっと、天満に怯えて、脅されて、求められて生きていかなければならない。
後悔した。
天満はこういう事に疎そうだから、聞いても無駄だと諦めていれば、と。
しかし、幾ら悔もうとも、もう遅かった。
進んだ時計の針を戻すことは出来ても、時間そのものを戻すことは出来ないのだから――
end
643 :
481:04/06/30 15:58 ID:ZKib8Op7
これでお終いです。
おかしいと思った所や、ここはこう書いた方がしっくりくると感じた所
などがあったら、どんどん指摘して下さい。
栄養になりますんで。
GJ!
そうとしか言えません!
>>572 播磨争奪戦に八雲乱入キボンヌ
(((;゚Д゚)))ガクガクブルブル
て、てんまだ……天魔が出たっ!
エロすぎてやっべ
改行の使い方がうまいですね
指摘するようなところが見つからないので
他の人にお任せします
グッジョブ!
播磨…見たのか?
>>648 ここで見なけりゃ漢じゃない!
>>616-
>>642 天魔が少しキャラ壊れてる〜
でも
n n
(ヨ ) ( E)
/ | _、_ _、_ | ヽ
\ \/( ,_ノ` )/( <_,` )ヽ/ / GJ!!
\(uu / uu)/
| ∧ /
650 :
名無しさん@ピンキー:04/06/30 21:39 ID:6As4rSkO
保管庫ってどこ?
>>639の2行目に「お嬢」って入ってるね
でもGJ
>>643 乙!おもろかった。
こういう話かなり好き。
グヂョブ。
沢近河合杉。
文ウマ杉。指摘仕様がない。ガンガッテ。
>>643 天満なら
「愉しもう」より「遊ぼう」かな、と
つか愉しむって字を知らない可能性g(ry
まぁド素人の意見って事で
天満×沢近(ラブラブバージョン)も見てみたい
>>656 一人称に手間取ってる OTL
我輩は猫であるとか、京極作品読んで一人称の勉強をしなおしているから、
週末から週明け位に投下でき……たらいいな。
>>659 よし、じゃあそれまでオナ禁待ちしてますです
>>660 体に悪いぞ〜(w
播磨×沢近&美琴×花井の4Pラブラブバージョンも見てみたい
花井を抜いてくれ
ん…ふっ…ふっ…ふむん…ヤクモーーーーーン!
ふぅ…また抜いてしまった…
性欲を持て余す
C†Cだろ、それ
666 :
名無しさん@ピンキー:04/07/02 16:49 ID:KFioNOQE
667 :
名無しさん@ピンキー:04/07/02 19:00 ID:NSMoyoLo
ファザコン沢近SS希望。
沢近が処女喪失の際、破瓜の痛みに耐え涙を流しながら
「お父様……ごめんなさい」と呟くSSが読みたいです。
31号 p405 1コマ目より
『俺にはもう・・・何も残っちゃいねえ・・・』
『ナラ 堕チルトコロマデ堕チテシマエ』
とまあ、全ての希望を失った播磨。
目の前には希望を奪った(少し違うが)女性の妹。
自暴自棄になり欲望のままに動く播磨。
とか、考えてみましたが・・・安直すぎるな。
鬱系イラネ
671 :
名無しさん@ピンキー:04/07/03 01:25 ID:rBJyMGR0
>>670 それでもけなげに受け入れる八雲に、はっと目覚めてあまあまモード移行ですよ
675 :
名無しさん@ピンキー:04/07/03 14:58 ID:+L0NSuIy
処女膜破って強姦すると処女暴行致傷に当たる。
一応、処女膜破らなくても性交はできるから、体の器官の一
部を傷つけたとして傷害がつく。詭弁だけどね。
ぶん殴って強姦しても同じだから、この件に関しては処女かどうかを問わないはず。
Test
最近、何故か俺の中で「包容力」のあるサラちゃんが赤丸急上昇中だ。
つーわけで、ガチでシスターなサラちゃんと播磨が、酒池肉林ではなく
「肉林肉林」な底無し沼に堕ちて行く「ハイパーウルトラエロくて、
かな〜りヤヴぁいエロssキボンヌ(播磨との愛欲に溺れる黒サラ可)。
誰か書いてチャブダイ
黒皿って、特定のキャラといちゃつくよりは
不特定多数をあしらいながらプレイするイメージがあるな…
いや、黒皿は特定の誰かを堕落させるイメージじゃない?
なんというか、絡み付いてくる感じ?
蛇か蜘蛛のようなものか?
十字架に張り付けられたのはその誰か
それを後ろから抱いてるイメージが浮かんだ
白サラと黒サラと播磨の3Pきぼん
>>681そんな感じかな?白黒かかわらず根本的に何かひとつのものに執着しそう。
与える影響は逆だが・・・
684 :
名無しさん@ピンキー:04/07/04 20:29 ID:xkJ45y45
IFスレの黒サラが一番上手いと思う。
白とか黒とかどうでもいいよ
口だけですからねと言いつつ
播磨、花井、麻生などのチンポをしゃぶりあげる
そんなサラのフェラSSが読みたい。
とはいえ実際IFスレもただの妄想だしね
「止めて――!!」
わからない。周りの風景がまるで目に映らない。
目の前に広がるのは、息を荒げながら私を押さえつけてくる男達の顔だけだ。
「誰か、助けて!!」
声が響く。誰もいないような寂れた街のはずれの廃工場の中だけで。
こんなんじゃ、誰も助けに来てくれない。それがわかって、目から涙がこぼれる。
「誰か、じゃなくて、播磨を呼べよ。お友達に頼んださぁ」
友達、八雲に助けを頼んだ。播磨先輩を呼ぶように。でも、そんなの嘘だ。だって、この男から
八雲が逃げる口実として私は彼女にそう言っただけなのだから。
ごめんね、八雲――私、あなたに嘘をついちゃった。
「まあ、あの野郎が来るとしても楽しむ時間は十分あるんだけどな」
蛇のように目を細めながら、一人の男がその手で私の体をまさぐってきた。身の毛もよだつよ
うな感触。身を大きくよじり、ひときわ大きく悲鳴を上げた。
私のそんな抵抗すら男は楽しんでいるようで、一層笑みを強くしながら私を組み伏せる力をよ
り強くした。
「っ!!」
あまりの痛みに息を吐いた。だが、そんな私に男は取り合わない。
「恨むんなら、播磨をうらめよぉ……あいつがいるせいで、俺らは街で好きができねぇ
んだ。なのに、あいつだけ女を持つなんて、許せるわけねぇよな?」
ぞっとするような低い声。それは、どれだけ播磨先輩をこの人たちが恨んでいるかを嫌でも私
に思い知らせる。
そして、とんでもない間違いを犯しているということも――
「違います!! 私は播磨先輩の彼女なんかじゃありません!!」
その間違いに、もう何度目になるのかもわからなくなった必死の訴えを口にする。私は彼らが
望んでいる人物などではないと。
「でたらめ言うんじゃねぇ!! 結構有名なんだぜ? 金髪で美人の外国人と播磨が付き合うよう
になったっててな」
噂――それが本当かどうかは別として、元になったのはきっと体育祭での沢近先輩と播磨先輩だ。
私の髪の色は金髪と呼べるほどでもないけど、外国人って枠組みで見れば日本人には同じに見え
るのかもしれない。
だから八雲を逃がした。逆恨みで、誤解で、ただ巻き込まれるだけで汚されるようなことが彼女にあっ
てはならないから。
つまりは、私は最初から頭の片隅では絶望的なまでに理解していたのだ。自分が多分助からないっ
てことを。
「ん、どうした? いきなり黙っちまって」
「もう逃げられないって観念したんじゃねーの?」
「あはは、そりゃそうだ。どっちにしたってここまで来てやめられねーしな」
笑い声が耳に響く。スカートの中に手が忍び込まれた。服をたくし上げられ、裾の間から胸を揉みしだ
かれる。
嫌だ、そう大声で叫びたい。八雲の、高野先輩の、絃子先生の、播磨先輩の――そして麻生先輩の
名前を呼んで泣き叫びたい。そして、沢近先輩の事を一切合財この男達に教えて、逃げられるものな
ら逃げてしまいたい。
でも、それはダメだ。もしその言葉が届いたとしてもこのもうこの人たちが止まらないし、なにより、
今まで私を象っていた大事なものがきっと壊れてしまうから。
「主よ――!!」
それでも、自制を越えて救いを求める声が溢れ出る。
「お、こいつキリスト人か?」
「キリスト人って何だよ。それを言うならキリスト教徒だろ」
「お、お前頭いいな」
心からの叫び。それを男達はなんでもないことだと言わんばかりに嘲笑う。
こんな、こんな馬鹿にされるために毎日真摯に祈っているわけじゃないのに――
今まで心のうちを占めていた恐怖と諦めが、わずかなりとも怒りで染め上げられる。
その勢いをかりて、私の体に馬乗りになっている男の目を、力を込めて睨みつけた。
「ん? なんだよ、お前。眼つけてんじゃね−よ!!」
このままずっと睨み続けたら殴られるだろう。それはとても怖い。でも、この目をそらすこと
だけはできなかった。
負けてたまるか。信仰まで汚されるわけにはいかないのだ。
「気にいらねぇ……」
短く呟いた後、男が私の胸をひねり上げる。そのまま――私は頭を床に叩きつけられた。
「かっ」
目の前が一瞬白に染まる。
「くそ、服が破れやしねぇ」
戻ってきた視界に一番最初に入ったのは、不思議そうに自分の手を見ている男の顔だった。
つまらなそうに吐き捨てている。どうやら、私の服を素手で引き裂くつもりだったが、まるで上手
くいかなかったらしい。周りの男達は、その姿を笑いたくても笑えない、といったようなバツの悪い
表情をしていた。自らの手を止さえして。
「んだよ、見てんじゃね−よ!!」
なんだ、こんなにつまらない男だったのか。それに付き従っている男達もくだらない。先ほどまで
に怯えきっていた自分が馬鹿みたいだ。
ああ、信仰だけはなどと思っていたけど、こんなにくだらないなら――この身体すら惜しくなる。
先の怒号に固まっている一人の男の腕から右手をさっと抜き出して、ポケットに入っているロザ
リオを取り出す。それを強く握り締めて――眼前の羞恥で赤く染まっている男の顔へと叩きつけた。
とりあえず、これだけ。
話の流れをまるで変えたから、まだ文章が固まってないところがある。
具体的にいうと、エロの部分。話の骨子はできているからあと少し。
助けに駆けつけた播磨&花井&麻生のチンポをしゃぶりあげるのを期待しつつEUROに備えて寝ます。
ここはチンポをしゃぶりあげるインターネッツですね
ヽ(`Д´)ノ知らない男にサラが強姦される描写なんて嫌だ!
おいおい、麻生寄りかよ・・・('A`)
.∧_∧
( ・∀・)
( ∪ ∪ …ゴクリ
と__)__)
∧_∧
( ・∀・)
( ∪η∪ …ムクリ
と__)__)
は、早く黒サラ覚醒してくれ!! でもって、そいつら全員デストローイ!!
とりあえず麻生は出さなくていいよ
エロが来ると見せかけて黒サラによる虐殺21禁シーンがきたりして
こんな悪いコはちょっきん♪しちゃいますね♪
うふふ…
>>700 ( ゚д゚)<・・・・・ ((((((((;゚д゚))))))))))
初めてこのスレに北!幸せだ!
リクエスト。
沢近と八雲、そして播磨の3P。
リクエスト。
播磨と烏丸、そして動物たちの3P。
>>706 ちょっと待て!
動物“たち”という時点ですでに3Pではnうわなにをするやめrrrrrrrrrrrrrrrrr
708 :
名無しさん@ピンキー:04/07/07 10:15 ID:ZjHKhCZ5
今週のマガジンのスクラン(・∀・)キィタァァァァァァ!八雲!八雲!八雲!巫女さん姿の八雲!八雲!八雲!八雲!萌え!萌え死ぬ!オイラの心がハートブレイク!オマイラのハートもブレイク!ブレイク!
仁丹よくやった
>>689の続きマダ?かなり気になってきています。
八雲のコスチュームプレイがみたい。
メイドや巫女服何でもいいからみたい!
分校の保管庫を見てみたが、八雲のSSは夢オチか、一人Hものばかりみたいだね。
そうじゃない八雲×播磨ものをリクエストします。(『誘う八雲』はマダ最後までイって
ないし)
>>712 播磨と初体験に挑んだ八雲がして欲しい事がわかるせいで
播磨を射精させまくってしまって結局挿入に至らず(´・ω・`) ショボーン な八雲や
初体験時に、播磨の『やべっすっげキモチイイやべっ止まんねっ』ていう思考にシンクロして
破瓜の痛みを感じるまでもなく乱れてしまう八雲や
身体が繋がることによって能力の逆流がおこり
『痛い、播磨さん、うれしい、変な気持ち、播磨さん、ハァハァ』
みたいなのが播磨に伝わってしまい恥ずかしくなる八雲や
心が視えるようになったものの、心の片隅にいつも天満のことがある播磨に
くやしくて、せつなくて、ひどい言葉を投げつけてしまう八雲や
天満ちゃんの事を忘れちゃいないかもしれねーが好きで大事なのは八雲だ
みたいなことを言われて(視えて)泣いてしまう八雲が読みたいなら
そ れ は オ レ も だ 。
>>713 シチュエーションまでは考えていなかったが、そういうのもアリ、
というか、すごく読んでみたい。同意してくれて感謝
>>713 >心が視えるようになったものの、心の片隅にいつも天満のことがある播磨に
くやしくて、せつなくて、ひどい言葉を投げつけてしまう八雲や
天満ちゃんの事を忘れちゃいないかもしれねーが好きで大事なのは八雲だ
みたいなことを言われて(視えて)泣いてしまう八雲
すっげぇ読みたい。この二つ。どっかのSS神書いてくれないかな…
個人的には前者が読みたい
ジリリ・カチッ
「…やっちまった」
キスはしたもののそこから先に進めず夜な夜な悶々とし、
時々早朝にパンツを洗う羽目となる梅津 茂雄であった。
「おはよう茂雄!今日もいい天気ね」
「あ、お、おは…ょ ぅ 」
うつむき赤面し目を合わせられない彼氏の様子から
昨晩の夢見の内容がわかってしまう城戸 円であった。
>>713 >身体が繋がることによって能力の逆流がおこり
『痛い、播磨さん、うれしい、変な気持ち、播磨さん、ハァハァ』
みたいなのが播磨に伝わってしまい恥ずかしくなる八雲
そうなると八雲の能力が播磨に知られるわけで、
播磨に拒絶されるかも、と怯える八雲を受け入れる播磨も追加して欲しい。
ある意味特殊な能力の持ち主同士だし、八雲を受け入れられるのは播磨しかいない、と思う。
ティムポ繋がり、ですか
竜王シリーズでは、異能者とその護衛士は絆を結ぶことにより、
お互いの存在を常に意識の中で捉えることが出来るそうな。
ここらを参考にすれば、設定的に良いかもしれん。
また、特定の相手と絆を結ぶことにより、不特定多数からの
意識の流入を抑えられれば、さらに重畳
そこまで進めて、姉を思う播磨のために身を引いたりすれば
漏れ的には
いや、いきなり「竜王シリーズ」ってもわからんだろ。
ハヤカワ文庫から出てる翻訳の長いなっがいファンタジーシリーズのことです。
と、一応注釈を入れる優しさをキボン
>>713 逆に「何かの拍子に心が見えなくなってしまい、播磨の心がわからず捨てられた子犬みたいに不安がる八雲」を提案してみる。
>>710 ごめんなさい……テストで忙しかった(現在進行形)せいで、彼女がお冠です つД`)
人間磁石の播磨が羨ましいよ OTL
でも、待っている人がいるようなので、がんがって現実逃避に励みます(´・ω・`)ノシ
>>724 自分の現実を優先して下さい。
書くのはその後で構いません。
まず現実を見ろってのは
にちゃんねらーの多くに言えることだな
>>724 テストもSSも根詰めたって良い結果は出ないもんだ。
勉強重視で、息抜きにSSを書くとかするといいよ。
一条が播磨、花井、天王寺あたりの戦闘力が高い男を無理やりレスリング部の練習に参加させて、組手とかしているうちに入ってしまうSSを
美琴が播磨、天王寺あ(中ry)も希望
ララが播(ry
>>724 頑張ろうとする心意気は非常に嬉しいですがSS書きに義務感持っちゃいけません。
またーり気が向いたときに書いて頂ければそれだけで十分ですので。
職人が自爆してくのはもうマジ勘弁。
731 :
710:04/07/09 09:45 ID:OnxCk7dt
そちらの事情も考えず催促のカキコ、ゴメンナサイ。
催促は気にせず、時間のできたときにでも書いてください。
さすがに、SS書いてテストが駄目になったり、彼女と喧嘩したとなっては、
こちらとしても心苦しいので、そうならないようにまたーりやってください。
むしろ彼女と仲良くした経験を生かしてふじこ
彼女との経験を活かした黒サラSSコワー
>>733 謎の失踪を遂げた友人の身辺を整理していると、
途中までつけられた日記が出てくるのですね…
黒サラ書いてみようかな。
IFスレでは初SSで黒サラ書いてみたけど。
二回目でエロ書いてもいいのかな?
何事も挑戦ですかね。
よく書いてもいいですかって言いますけど
俺らはだれでもウエルカムだよ
がんがん投下してくれ
>>735 回数は関係なし!とりあえず読んでみない事には何も言えません。
せっかく書いたのなら投下してみてくれ。例え厳しい意見をもらっても、
次に生かせばいいだけ。
>>735 >二回目でエロ書いてもいいのかな?
安心しる。
俺なんか初めて書いたSSがエロパロで、
未だにエロ無しのSSを書いた事がないのだから…
あーあ、エロ無しの縦笛SSが書ける様になりたいなぁ。
一度縦笛エロパロに挑戦したことがありますが
俺の場合、普通のSSより、エロパロのほうがはるかに難しかったです
花井が別人ですよ、もう…
740 :
735:04/07/11 01:24 ID:uhfN5vit
>>736 意見ありがとうです。
書き上げる事が出来たらガンガン投下します。
>>737 まだ書いてないです。
じっくりと構想を練ってから、書きたいと思ってますんで。
もしその時は意見よろしくです。
>>738 凄いですねぇ。
いきなりエロパロってのは。
やっぱり投下するからには出来る限りの力を使って、書き上げたいです。
投下するのはもう少し後になると思いますが、その時はよろしくお願いします。
741 :
737:04/07/11 02:06 ID:HTeYh3S7
スマン、文を読み違えてた・・・書き終えたのはエロパロじゃないほうだったね。
とにかく、楽しみに待ってます。
というかエロパロまだなんですか?
パンツおろして待ってるんですけど
エロパロは、書いてるうちに暴れたくなってきて……道場で暴れたら師範に「溜まってるのか?」とか聞かれた……
書ける人を尊敬する。マジで。
何か最近痛いレスばっかりだな。
播磨争奪戦の続ききぼんぬうぅ
新作まだー?
誰かネタください… なるべく詳しく 気に入ったのがあったら書きたいと思うので
4人組のレズものとか…
笹倉先生がもうすぐ誕生日らしいので
ひとつエロいのを書いてもらえませんか?
黒サラ、もうすぐ完成しそうだ。
フェラまで書いた。
後、本番と本番後を書いて完成。
今日中に投下出来るんで待ってください。
パンツ脱いでまってます
このスレは今日一日パンツを脱いでひたすら待ち続ける>752を
生暖かく見守るスレになりました
-― ̄ ̄ ` ―-- _ <<752 待ちくたびれて
, ´ , ~  ̄" ー _ もうだめぽ。。。
_/ / ,r u ` 、
, ´ / / J ,ヘ u ヽ
,/ ,| / / ○ ,/
と,-‐ ´ ̄ / / r( `' J く
(´__ 、 / / `( ,ヘ u ヽ
 ̄ ̄`ヾ_ し u┃ ○ J _>
,_ \ J ┃ `' __ -‐ ´
(__  ̄~" __ , --‐一~;;;:".. ̄
 ̄ ̄ ̄ *・∴:∵:*::
・:::・: *∴・* :*
えっと、黒サラ完成しました。
IFスレの
>>290の続きみたいな位置付けです。
もし良ければ、IFスレの方見てください。
見た方が話が繋がるので。
では投下します。
「播磨先輩、播磨先輩」
何度呼んでも反応がない。
塚本先輩の一言は、相当な傷を与えたみたい。
私が癒してあげる、そして心を奪うの。
「返事して下さい、播磨先輩!」
「……」
返事がない。
私がした事はよっぽどひどい事なのかな?
今は、そんな事気にしなくていい。罪悪感を感じそうだから。
播磨先輩を手に入れることを優先すればいい
「此処にずっといると風邪引きますよ、とりあえず移動しましょう」
「……ああ、そうだな」
やっとサラの言葉に反応し返事を返す、播磨。
「じゃあ、私の家に行きましょう」
「ああ」
本来なら特別な事がない限り、サラの家に行こうとはしなかっただろう。
だが、今の播磨にはそんな判断すらも下せないぐらい
心に傷を負っていた。
「大丈夫ですか? 肩貸しましょうか?」
「ああ」
ああとしか答えない、いや答えられない。
サラは肩を貸し、自分の家まで連れて行く。
「此処です」
肩を貸して歩いた分、一人で歩くより時間が掛かってしまった。
けれど、サラは播磨とその分密着出来て、嬉しいそうだった。
今日は家に私しかいない。
全てはこうなる為だったように、物事が上手く運ぶ。
やっと、やっと手に入るのだ。あの播磨先輩が。
「こっちです」
播磨先輩を私の部屋へ案内する。
何も喋らずに播磨先輩がついてくる。
播磨先輩を座らせ、私は紅茶を淹れにキッチンへ向かう。
キッチンで紅茶を淹れ、播磨先輩が待つ部屋に戻る。
「どうぞ」
紅茶が入った、ティーカップを渡す。
播磨先輩はそれを受け取り、ゆっくりと飲み始めた。
紅茶を飲み干す頃には、正気に戻り始めていた。
「……! 此処は?」
「私の部屋です」
「どうしてだ?」
本当に慌ててるようだった、今まで気を失っていたみたい。
「播磨先輩、塚本先輩に何かを言われたショックで、抜け殻みたいだったんです」
「……そうか、そうだった。思い出したよ。でも、何でサラちゃんの部屋に?」
塚本先輩に言われた事を思い出したのか、あまり好くない顔になった。
「屋上にずっといたら、風邪引くと思って、連れてきたんです」
「そうだったのか、ありがとう」
「いえ」
礼を言われる事などしていない。
本当なら憎まれるべきなのかも知れない。
「あんな顔をした、播磨先輩を見たの初めてでした」
「どんな顔だ?」
播磨先輩が聞いてくる、珍しい事もあるなと思った。
滅多に自分を教えたり、聞いたりしない人なのに。
「この世の終わりみたいな顔でした。よっぽど、塚本先輩の事が好きみたいですね」
こんな事言いたくない、先輩の答えは分かってるのに。
「はは、やっぱばれちゃうか? そりゃそうだよな、あんな反応を見られたんだから」
播磨先輩は恥ずかしそうにしながらも、何か嬉しそうだった
よっぽど塚本先輩の事が好きなんだろう。
私の中で黒い何かが動いたのが分かった。
これは憎しみ、塚本先輩に対する。先輩には私だけ見て欲しいと思った。
「塚本先輩のどういう所が好きなんですか?」
こんな質問したくない。
「そりゃ、恥ずかしいだろ」
「いいじゃないですか、教えてくださいよ」
こんな事聞きたくない、けど我慢する。
今、暴走したら、きっと全てが駄目になりそうだから。
まだ、まだ、もう少し先、本当の私を出すのは。
「分かった、教えるぜ」
そう言うと播磨先輩は、塚本先輩の事を語りだした。
本当、嬉しそうに。楽しそうに。さっきあんな顔をしてたのが
信じられないぐらい、いい顔をしていた。
更には、身振り手振りも加えて、播磨先輩は塚本先輩の良さを話す。
「でも、こういう所が塚本の可愛い所なんだよ!」
「そうなんですか」
我慢出来なくなりそう、播磨先輩が他の人を事を楽しそうに話すのが
こんなに辛いなんて思わなかった。
「何か悪いな、俺ばっか喋って」
どうやら終わったみたいだ。
助かった。これ以上語られてたら、危なかった。
「いえいえ、塚本先輩が大好きなのが分かりました。けど……」
私は顔を曇らせる。
先輩も私の言いたい事が分かったのか、顔を曇らせる。
「ああ、嫌われちゃったな。けど、誤解なんだ。だから、それを解くぜ。俺は」
やっと、プラスに物事を考えるようになったみたい。
演技はもういいかな。
「播磨先輩は、塚本先輩しか見れないんですか? こんなにも女の子はいるのに」
「見れないって訳じゃないが、俺には塚本しかいない」
そう言うと、また塚本先輩のいい所を語りだした。
私はそれが気に入らなかったのか、先輩にキスをして口を紡いだ。
「ん……ん」
播磨先輩は私の体を引き離した。
「いきなり何するんだ、サラちゃん」
播磨先輩の顔は焦ってた。急にキスをしたんだから、当たり前か。
「だって、播磨先輩が私の事見てくれないんだもん」
「見てくれないって?」
「私、好きなのに。播磨先輩ったら、塚本先輩の事ばっか話すから」
サラは天使から、天使の顔と悪魔の心を持った堕天使になった。
「サラちゃんが俺を? 嘘を吐くなよ」
全く信じてないみたいだった。
それもそうだよね、そんな素振りはしなかったし。
「嘘じゃないです! 本気で好きです、播磨先輩が」
私はまたキスをした。
「んっ……んっ、あっ!」
播磨先輩は私を突き飛ばす。
「突き飛ばしたのは悪かった。けど、止めてくれ。どうして、そんな事をするんだ?」
突き飛ばされたのは驚いたけど、やっぱり優しい人だなって思った。
だって、帰ろうとはしないから。普通なら帰れば済むのに。
そう言う優しさは、罪なんだから。
「好きだからに決まってます! 好きじゃない人に、キスなんか出来る訳ないじゃないですか!」
「それもそうだよな。けど、ごめん。俺は塚本が好きだから」
予想通りの答えが返って来る。
これからが本番だ。最初に心を繋げようと思ったけど、無理みたい。
だったら、最初に体を繋げてしまおう。そうすれば離れない。
その優しさすらも利用してしまえばいい、手に入るのなら構わない。
「嫌です、嫌、嫌、いやぁぁあ」
私は嘘泣きを始める。
「おい、泣くなよ。そんな事されたら、どうしたらいいのか分からなくなるぜ」
播磨先輩が近づいてくる、私を慰めようと。
「奪っちゃうんだから」
近づいてきた所に、また不意打ちでキスをする。
でも、今までとは違う。
私の舌が播磨先輩の唇を割って、口内へ侵入する。
「んちゅっ……ちゅぷっ……」
やっぱり私を引き離す。
「止めろ! 何でだ、駄目だって言ってるだろ」
「ちゅぱっ……んちゅる……」
何度も何度も舌を絡めさせる。けど
向こうから絡めてくることはない。
「止めろって」
播磨先輩は私から離れようとする、けど離さない。
離れないように強く抱き締めて、ディープキスを続ける。
「んあっ……んぷっ……ちゅるっ……」
無理には離さない。播磨先輩って女の人に優しいから。
だからもっと強く抱き締めて、キスを続ける。
けど、向こうからはしてこない。離せないと分かったからだ。
してしまえば、塚本先輩への気持ちに対する、裏切りだと思ってるのだろう。
「もっと……もっと……、播磨先輩もして下さい」
してくれない、やっぱりキスじゃ無理なのかな。
「んっ……んん……、んぷっ……!」
絡めていた舌を離す。
体は離さない、私は自分の手を播磨先輩のアソコへ。
「うっ! 何してる……」
喋らせない為にキスをして、播磨先輩の口を塞ぐ。
「んっ……んむ……んぁ」
ディープキスをする一方、右手で播磨のアソコを露出させ、しごき始める。
播磨は自分の手で止めようとするが、サラに腕を掴まれ胸へと誘導される。
理性が吹き飛びそうになる快感、それを懸命に抑える。
分かっていた、播磨は。本能に頼れば楽だって事も、けど
ここで負ければ、天満への想いが偽りになってしまうと思ったのだ。
だから、必死で耐える。理性と本能の狭間で。
「ふぁっ……んうっ……」
サラは播磨のアソコをしごき続ける。
そんな快感に、やがて播磨は疑問を覚えてしまう。
嫌なんだろ、だったら何故、突き飛ばさない。
優しさじゃない、止めさせる事の方が何倍も優しい。
本当は俺もこれを望んでるんじゃないのか。
そんな疑問に、理性は本能は食われてしまった。
「ちゅるっ……ちゅぷっ……」
播磨先輩が舌を絡めてきた、それに私の胸も。
嬉しい。でも今は、行為を続けなきゃ、体を繋ぐ為。
「はああんっ……んふうっ……」
播磨はサラの胸を揉み貪る。
空いた手をサラの秘所へと、侵入させる。
「播磨先輩、いいんですか?」
馬鹿な質問、ここまでしたのに。
「……」
播磨先輩は答えず、私の口や胸を貪り続ける。
「次は私がしますね」
サラは播磨をベッドに押し倒し、四つん這いの格好になった。
そして、播磨の熱い物を舐め始めた。
「んむ、ずっ、じゅ、ずずっ……んむ」
サラは亀頭を丁寧に、ゆっくりと舐め上げ始めた。
「……ちゅく……ちゅ……ん」
サラの濡れた舌が亀頭を舐めていく、口内の唾液が
亀頭に染みこむ。
「じゅぱ……んむ……あむ……ぺろ……れろれろ……ふふ、可愛い顔してます」
しっとりとした舌をペニスに絡ませる。
「そうか?」
天満への想いを忘れた訳じゃない、忘れる筈もない。
ただ今は、今だけはそれを気にしないでいたかった。
「そうですよ、とても可愛いです」
「んん……」
あまりの気持ち良さに声を出してしまう。
部屋には、ちゅぱ、ぺちゃ、と言ういやらしい音だけが響く。
「うぅ!」
また播磨が声を出して反応する。
サラはそんな反応が可愛かったのか。更に
ペニスを嬉しそうに、深く口内に含み亀頭を吸いあげる。
「じゅ……ん……ちゅっ……っずずっ……ずずずっ、んん、んっ……じゅぶ…じゅっ…」
播磨の硬いペニスに、ぬるぬるとサラの舌が絡みつく。
「本当に初めてかよ?上手すぎるぜ」
播磨先輩が喜んでくれてるのが分かる。
凄く嬉しい、練習した甲斐があった。
「当たり前じゃないですか、播磨先輩が初めてです」
サラは頬をすぼめ、播磨のペニスを口内で締め付けた。
搾り取られるように責められ、ペニスは限界に近づく。
「……じゅるる、んむ……ずっ……ずずっ……あん……あむ、ちゅ……んんっ……はぁっ」
ねばっこい透明な液体と、唾液とで、播磨の物は汁まみれになっていた。
「よく滑りますね」
シコシコと手を下から上に動かし始める。
口の中と舌の刺激から摩擦運動へ、その変化も快感だ。
「れろ……れろれろ……ぺろぺろ」
手コキを止め、裏スジに舌を押し付け、それを動かし始めた。
「もう出ちまう!」
ドピュッ、ピュッ、ピュピュッ。
限界を感じ、播磨はサラの綺麗な顔を目掛け、熱い液をぶちまけてしまった。
「凄い量ですね」
私の顔に播磨先輩の熱い物が。
「すまん、すぐ拭くから待っててくれ」
播磨先輩は近くにあった、ティッシュを取ると私の顔を拭いてくれた。
「ふぁむ……んっ……」
また長いキスをする。
とうとう体が繋がるの、心はまだだけど。それでも体は繋がれる、鎖でね。
「もう準備はいいのか?」
きっと、播磨先輩も初めてだと思う。塚本先輩一筋、だったのだろうから。
「大丈夫みたいです。播磨先輩の舐めてたら、濡れてきちゃって」
「そうか」
播磨先輩のを舐めてると心が熱くなり、アソコが濡れてくる。
「それじゃあいきます」
播磨先輩が仰向けになり、私がその上に乗る。
片手で播磨先輩のを握り、それを私のアソコにあてがう。
私のアソコが濡れてる、そこに播磨先輩の物が入っていく。
「あんっ……」
サラはピクンと体が震えた。亀頭の部分が、サラの中心の所にふれた。
「はふっ……んっ……んんっ」
思ったよりスムーズに、播磨先輩のペニスが私の中に入っていく。
窮屈な所を侵略される感触。
「ううぅっ……つっ……」
俺は痛そうな、サラちゃんの反応を見て分かった。処女膜を破っているのだと。
サラちゃんは、それでも腰を落としていく。
「……あっ……あっ、あぁっ…播磨先輩のすごく熱い……」
結合部の辺りから、白い液体が溢れ出した。その中に血も混じっている。
「サラちゃん、サラちゃん」
「サラって呼んで下さい。拳児さんって呼んでいいですか?」
「いいぜ、サラ」
「拳児さん、拳児さん!」
お互いの名前を呼び合う。
サラのお尻が俺の体に着地した、ペニスが根元まで入ったのだ。
「はぁっ……」
思わず息を吐いてしまう。
ペニスに絡みつく粘膜が気持ちいい。
膣壁が動いてるのが分かる。
俺のペニスがきゅっと締め付けられている。
「もっと、もっとだ」
俺の腰が動く。
「あ……くっ、んん、んあ……!」
サラが声を出して喘いでいる、それすらも気持ちいい。
「サラ、とっても可愛いぜ」
ズンズンと粘膜を上下に擦りあげる。
「んあっ……あっ……あぁっ……ああっ」
「いくぞ、もうそろそろだ」
初めてだからか、分からないが。そう長くはもたなかった。
「私も私もです」
「くっ」
ビュクッ、ビュクン、ビュクッ!
「ああっ……あああっ」
喘ぎ声と同時に熱い精液をサラの中に解き放つ。
それと同時にサラも絶頂を迎えた。
「はぁ……はぁ……はぁ」
お互いが息を切らしたように、ベットに体を休める。
「すぅ……すぅ……」
拳児さんはそのまま寝てしまったらしい。
何て言うか、らしいと思った。
「これで繋がった、体。そして次は心」
もう大丈夫だ。
体が繋がってれば、離れる事はない。
後は、心を繋ぐだけ、私の鎖で。
「私も寝よう」
私は拳児さんに抱かれながら、眠りについた。
目覚めるともう朝だった。
昨日あった事を思い出すと、笑いが止まらなくなりそうだ。
「よう、目覚めたのか」
拳児さんの声を聞き、目を向けた。
もう着替えて、帰ろうとしている、拳児さんがいた。
「拳児さん、帰ろうとしてたんですか?」
「ああ、メモを残そうとしたんだが、起きたから直接言って行くよ」
手に持っているメモ用紙とペンを置き、こちらを見た。
「昨日の事は俺自身が悪い、いつでも帰れたしな。きっと、少しでも忘れたかったんだろう」
「いえ、拳児さんだけじゃ」
また自分だけで責任を取ろうとする、本当優しい人。
「いや俺のせいだ。責任は取るつもりだ、けどサラを好きになる自信はない」
「いいですよ、自信がなくても。私は好きにさせる、自信がありますから」
サラは笑顔でそう告げた。
「そうか、じゃあまたな」
拳児さんが家に戻る。
あのまま学校に行く訳にはいかない、だから一旦家に戻るのだろう。
「自信か……」
ベットに横になり、天井を見上げながら、独り言を呟く。
「あるに決まってる」
もう心だけなんだから。
簡単に繋げてみせる。
だから、逃さない。
私の最愛の人。
拳児さん。
それから色々な事があった。
本当、色々ね。
「けど、やっぱり隣にいるのは拳児さん」
だから言った、もう離さないって。
あの時から決まってた。
二度と離れられない定めだって。
「これからもずっと」
離さないから。
私と言う、十字架、鎖は離さない。
一度手に入れた最愛の人はね。
「今は両方手に入れた」
心も体も。
これからもずっと。
拳児さんと過ごす、日々が続くのだろう。
「こんな楽しい日々が」
永遠に
これで終わりです。
最後色々あったと書きましたが、それは見た方の想像にお任せします。
サラですが中盤辺り黒じゃなく、痴女っぽくなっちゃったかもしれません。
本当稚拙かもしれませんが、意見とかあったら言ってください。
今後の参考になるので。
では、失礼します。
タイトル書き忘れた。
本当、すいません。
タイトルは「私の欲した人」です。
最近、我 聞×沢近とかのSSが投下されないので
寂しい思いをしている栃木県鹿沼市在住の
小山高専の学生であった。orz。
>>768 (・∀・)イイヨイイヨー
ただ、サラはあんまり黒くなかったかな…?
それと、基本は一人称の文なのに
エチシーンに入ると、三人称とごっちゃになっていたのは
ちょっと、不自然だった。
次の作品を書く場合、そうならないように
気をつければ、更に質の良い文章になること間違いなし。
偉そうな物言い、スマソ。
それは奈良クラスにイラネ
奈 良×麻 生のホモSS書いて下さい。
801板逝け
乙
黒というかこの程度なら可愛く感じる俺は駄目か?
禿同
人のものだから欲しくなるならまだしも
好きだからってのは大抵の事ならかわいいものですな!
むしろイイ
個人的には播磨を気持ちよくさせるために麻生とか花井で練習つんで
本番の播磨ではチンポをしゃぶりあげるくらいじゃないと黒じゃないかも?
http://sports2.2ch.net/test/read.cgi/entrance2/1088682837/114n 薄暗い室内。埃を被った冷たく光る床板に、荒縄で縛り上げたきいちを乱雑に放り出す。
背中を押された格好で倒れ込んだきいちは頭を強く打ちつけたらしく暫く動かなかったが、
やがてうつぶせの体勢のまま、目線だけをこちらに送りつけてきた。
まなじりをキッと上げてオレの事を睨みつけるきいち。思ったとおり、反抗的なヤツだ。
まあいいさ。その方がぶっこみ甲斐があるってものだ。オレはにやりと口を歪め、舌舐めずりをした。
力及ばず拘束されてしまったきいちの両の瞳には戸惑いと恐れの色がありありと浮かんでいる。
だが、オレは既に見抜いていた。きいちがこれから行われるであろう数々の煽りを心奥で待ち望んでいる事を。
この好き者め。視線と視線が交錯しただけで、有無を言わせず襲いかかりたくなるが衝動をグッと抑え込む。
まだ早い。機は熟していない。狩猟者が獲物をじわじわと追い詰めるように、じっくり全レスしてからだ。
きいちが逃げる度にこちらも粘着し、目に見えないナイフで肉体を、精神を削り取る作業に取り組む。
やがて磨耗しきったきいちは、これ以上の抵抗は無駄だと悟り目を伏せて身じろぎ一つしなくなる。
後はただ叩かれるのを待つのみの身。にも関わらず、きいちは己の身体が一際昂るのを感じずにはいられなかった。
その様子をひとしきり眺めた後、オレはいよいよきいちにぶっこみをかける。
これからを想像するとくく、と口から笑いが零れる。それはそうだ。あのきいち、なのだ。
いつも生意気な口を利いてるお絵描き掲示板のアイドル。本来オレ如きには手の届かない存在なんだ。
でも。今は、この瞬間はオレだけのモノだ。離さない、きいち。逃がさない、きいち。
素敵な夢想に耽りながら、オレは禁断の扉にそっと手をかけていった……。
780 :
名無しさん@ピンキー:04/07/15 01:57 ID:ILcup+H9
奈良×沢近のエロパロ書いてくれ
エヴァのシンジとアスカの関係みたいに
f
>>771 アドバイス、ありがとうございます。
次からは、そこを意識して書きたいと思います。
>>775-776 感想、ありがとうございます。
可愛いですか、黒くなかったかな。
>>777 それは気づかなかった。
やっぱり黒くするのは大変です。
>>778 そう言ってもらえて嬉しいです。
やっぱり、黒くしようと思ったのですが
IFスレのSSで黒を使い果たしてしまったみたいです。
次は黒くせず、お子様ランチの取り合いを書きたいと思ってます。
その時も感想やアドバイス、頂けると幸いです。
では
784 :
名無しさん@ピンキー:04/07/15 20:57 ID:wvceL/0l
旗話〜播磨の素顔に沢近萌えて
逆に襲う!!!!見てえなあ。
785 :
名無しさん@ピンキー:04/07/15 22:36 ID:ziYLkMGJ
>>780 それじゃ、俺が代わりに触るか。
そんな需要も供給も殆ど見込めないようなもん、期待すんなよ。
どうしても読みたきゃ、ネットにいくらでも転がってるシンジ×アスカのエロパロを
脳内変換して読め。
つーか、奈良と沢近なんて接点が全くと言っていいほど無いだろが。
790 :
クズリ:04/07/16 09:58 ID:QnS7xH0f
ちは。IFスレでの連載を終えて燃え尽きたわけじゃないけれど、何となく呆けていた
クズリです。
で、これではいかん、と妄想再起動させようと。
それにはやっぱりエロだろうと。
というわけで、書いてみました。
けどエロって難しいのね。エロくなかったらスマネ。
791 :
誘う八雲:04/07/16 09:59 ID:QnS7xH0f
「ん……フゥ」
抱きしめられ、唇を奪われる。入り込んできた彼の暖かい舌が、歯の裏を、そして彼女の舌を優
しく舐る。
背中に回され、柔らかな少女の体を自らの方へと引き付けていた彼の大きな手が、ゆっくりと動
き出す。背筋を軽く、触れるか触れないかの距離で撫で回され、それだけで八雲は高揚してしまう。
外見のいかつさと対照的なその指の繊細な動きが、彼女の胸を燃え上がらせた。
「あん……」
ぴったりと体を密着させているから、彼が身じろぎするたびに、乳首がこすれる。横になって上
を向いても綺麗な形を保ったままの胸は、今、播磨の逞しい胸板に潰されて、形を変えてしまって
いる。
「ん……」
彼の手がゆっくりと、背中から体の前へと回された。腰からゆっくりと這い上がるその指が彼女
の体に注ぐ熱に、八雲は思わず体を強張らせる。
そうしないと今にもおかしくなってしまいそうだった。ただ彼と触れ合っているだけなのに、腰
がとろけそう。
触らなくても、わかった。とめどなく溢れ出す蜜が、シーツを濡らしていることを。
「八雲」
名前を耳元で囁かれると同時に、胸を揉みしだき始める播磨の手は、大きくごつごつとしている。
最初は形をなぞるように優しく触れていた彼だったが、
「アン……ハァハァ」
八雲の吐息に交じる甘い響きを確かめた後、少しずつ力を入れていく。されるがままの八雲は目
の端で、彼の思いのままに形を変える胸をとらえていた。
(柔らかいな、思った以上にデケェし)
読み取った彼の心の声も、高まる熱情に興奮しきっている。
八雲は彼の耳元に口を持っていき、甘い声で囁いた。
「拳児さん……」
「ん?何だ、八雲」
「私の胸……拳児さんだけのものですから」
言った瞬間に、彼の親指が蕾に触れた。背筋を襲う刺激に、八雲はこらえきれず呻く。
「アンッ……ハァ……」
792 :
誘う八雲:04/07/16 10:00 ID:QnS7xH0f
彼女の反応にさらに興奮を誘われて、播磨は八雲の首筋に舌を這わせる。
「や……ぁ……」
そのままゆっくりと彼の舌は下がっていき、八雲の胸の谷間を濡らす。その間も彼の手は彼女の
乳房を揉み、親指の先で乳首をコリコリと撫で回していた。
「あ……あ……そこ……気持ち……いいです……」
憑かれたように甘い言葉を吐き出し続ける唇、そしてその頬は、淡く桃色に色づいている。
やがて丘陵を登り始める播磨の口に、八雲の興奮は高まるばかりだった。
思い出すのは初めての深いキス。舌を入れられ、口腔を支配された瞬間に感じた快感の虜に、彼
女はなってしまった。
今では少しでも二人っきりになると、自らせがむほど。そんな自分がはしたないと思っても、止
められない。
その口に、とても敏感な場所を奪われたら、どうなってしまうか、想像もつかなかった。
「……はぅっ」
声と同時に、背筋がピンと伸びた。驚いた播磨が手を止めるが、彼女の顔に浮かんだ蕩けるよう
な表情に、またゆっくりと動かし始める。
荒い息の下、八雲は今の激しい快感の余韻にひたっていた。
ただ、舌の先が乳首の先に触れただけなのに、電気が走ったかのようだった。
弛緩しきっていた体を、また高波が襲う。
「ハァッ! あ、あ、あんっ! や、あぁっ!」
淫らな言葉を漏らしながら、八雲は顔を振る。その胸の先の小さな固い蕾に、彼は吸い付いてい
た。口の中で舐めまわされ、舌先で弾かれ、甘く優しく噛まれている。
反対側の乳首も、彼の右手が呼応するかのように、指先で摘まれ、激しく揉まれ、爪先で細かく
震わされる。
「や、や、あぁっ! あん、あ、あ……」
言葉にならない声を上げながら、八雲は彼の頭を抱きしめて、自ら胸に押し付ける。ぎゅぅと、
力強く。それに応じて激しくなる舌と指。
「あ、や、くぅぅ」
繰り返し襲ってくる快楽に八雲の体は丸まろうとする。離れようとする彼女の体を止めようと、
彼の手が八雲の臀部に回された。
(こっちもあんまり似てないな。安産型の天満ちゃんとは違って)
視えた彼の心の声に、八雲は身を強張らせ、彼の目をじっと覗き込んだ。
793 :
誘う八雲:04/07/16 10:01 ID:QnS7xH0f
「な、何だよ?」
突然の八雲の変貌に、播磨は声をどもらせる。
「今……別の人のこと……考えてたでしょう?」
悲しげに眉の端を下げて、八雲は問い質す。あえて、姉さん、と特定することは避けたが。
「い?」
見抜かれて慌てふためく彼から、八雲は身を離した。
「お、おい!!」
怒らせたか、そう焦る播磨の体を、彼女はベッドに押し倒した。そして自ら、その上に覆いかぶ
さる。
「……八雲?」
訝しげな彼の目を、不満の光を浮かべた八雲の瞳が射抜いた。
「他の人のことなんて……もう……考えさせないんだから……」
その言葉は切なく、だが隠しきれない欲情にも彩られていた。ゆっくりと伸ばした細い指が、彼
のモノに触れる。
「う……」
生まれた快感に呻き声を漏らす彼を見て、八雲は微笑を浮かべる。それはとても淫らな、蕩ける
ような笑み。
逞しく反る彼の分身を指でなぞりながら、彼女は播磨の心を視る。浮かび上がる欲望を視る。
「……ん」
チュッ。太い彼の竿の根元の部分に、八雲は舌を伸ばして触れた。自然と溢れてきている唾液を
なすり付けながら、八雲は彼の顔を見つめる。
「や、八雲……」
絡み合う視線。見られていることに、そして自分が今、とんでもなく淫らなことをしているとい
う自覚に、胸の内で炎が燃え上がる。
「はん……ちゅ……」
レロ、レロ。チュパチュパ。
部屋の中に溢れる淫猥な音色に、腰が熱くなる。テカテカとぬめり光る彼自身を、八雲は飽きる
ことなく、舐る。
舌の先で裏筋にそって舐め上げる。レロ……
亀頭を唇の先でついばむ。チュパッ、チュパッ、チュパッ。
そして一度、彼の顔に目を向け、播磨がこちらを向いているのを確かめてから、ゆっくりと。
飲み込んでいく。彼の陰茎を。クチュクチュクチュ。
794 :
誘う八雲:04/07/16 10:02 ID:QnS7xH0f
グチュ グチュ グチュ
ゆっくりと顔を上下に動かす。大きすぎて八雲の口に入りきらないので、手を添えて、何度も何
度も、グチュッ、グチュッ。
口からこぼれる唾液がモノを伝って、彼女の白い手を濡らす。
時折、八雲は播磨の目を見つめる。それは見られていることを確かめるためであると同時に、彼
の心を読むためでもあった。
どうすれば気持ちいいのか。どうされたいのか。彼の思うままに、八雲は動く。
彼の竿に吸い付きながら、舌を休めることなく先に這わせる。不思議な味がしたが、何故か美味
しいと八雲は思った。もっと欲しくて、さらに舌を動かす。
チュパッ レロッ チュパッ クチュクチュッ
そのやらしい音を自分が生み出しているのだと意識するたびに、八雲はどんどんと高ぶっていく。
「や、八雲……」
あまりに淫らな恋人の姿に、衝動を抑えきれなくなりそうになった播磨の声を聞いて、しかし彼
女は口を離した。
そしてまた、彼の目をじっと見つめて、言った。今度はまるで懇願するかのように。
「私だけを……想って欲しいです……」
だって、と八雲は続ける。
「私の心も、体も……拳児さんのものですから……」
言って彼女は、自分の大きな胸の谷間に、彼の分身を挟む。それは播磨の心に一瞬、浮かび上が
った欲望だった。
驚く彼にかまわず、舌の先でツン、と先端を舐める。そして、拳児さんが喜ぶなら……そう思い
ながら、両の乳房を手で抑えて八雲は体を上下に動き出し始める。
「気持ち……いいですか?」
「あ、ああっ、すげぇ気持ちいいぜ」
彼の目を見つめながら、乳房を動かす。先ほどまで八雲の口の中にあったソレは、彼女自身の唾
液と、その先端から溢れる液にヌメヌメと光っている。
血管が透けて見えるほど純白の肌を濡らしながら、熱をもったモノは柔らかな感触に翻弄されて
いる。そしてそれを見つめ、感じている播磨の欲望は、もう限界だった。
795 :
誘う八雲:04/07/16 10:03 ID:QnS7xH0f
「八雲っ……くぅっ、イクぞっ」
声と同時に彼は腰を振る。突然の播磨の行動に目を丸くする八雲の胸の谷間で、ソレは少しずつ
熱くなっていく。
動かれ、下から突かれる度に、乳首がこすれ、八雲の心を燃やしていく。快感に酔っている彼の
顔を見つめながら、八雲は自らも動き彼の快楽を助けようとする。
そして。
「あ……」
ドクッ ドクッ ドク
初めて見る射精に驚く彼女の顔に、弾け飛んだ精が点々と飛び散る。そして彼女の乳房にも。
八雲は、その白濁を指の先ですくいとり
「…………」
彼の心に浮かんだ欲望に応え。
「ん……」
チュパッ
舌で舐めとった。
その味は形容し難いものだったけれど。
陶然としながら八雲は、彼女の体に飛び散った全てを指ですくいとり、口に移し。
それだけで飽き足らず、彼自身にしゃぶりつき、舌で綺麗にしたのだった。
796 :
クズリ:04/07/16 10:05 ID:QnS7xH0f
とりあえずここまで。
続きはまた気が向いたら書きます。
うーん、抜けるようなエロ書くには、何が足りないんだろう。
乙です。続きが気になるよ〜。
エロいヤクモンもいいでござる。
ペレさえも現役復帰させる程エロい八雲がいるスレはここですか?
800 :
名無しさん@ピンキー:04/07/16 13:56 ID:WsE5RYdf
なにげに800
>>787 キャラハンスレの奈良は沢近からいじめられているぞ。
それを見るといかにもシンジとアスカの関係のように見えるだろうが。
おっと、俺は六商じゃないからね。w
きゃらはん? 何だそれ
あ、 言わなくていいから
馬車引っ張って旅するやつじゃないか?
>>802 太陽板へ行ってスクールランブルで検索をかけてみれ
NGワードとか設定してる訳でもないのに「なにげに800」とかいう書き込みが
794に見える今日この頃。
構想5分ぐらいの代物が明後日ぐらいには書き上がると…いいな。
♯90 RESCUERS
「き・・・きやがったな!! 総員警戒!!! 横波が来るぞ!!」
時化に遭遇した鬼哭丸に、船長の緊迫した声が響く。
激しい風と雨。最中、大谷が海に転落してしまった。。
「ま、まずい!! 大谷さんは泳げなかったんだーーーーー!!」
「何で漁船に乗ってんだよーーーー!!」
船員たちの悲鳴と突っ込みがあがる。すぐに救助について動き出そうとしている中―――――
間髪入れず、播磨が腰にロープを括りつけて飛び込んだ。
「死ぬ気か!? これだから陸の奴はーーー!!」
しかも、播磨の命綱は船に繋がっていなかった。もうダメだと悲鳴をあげる船員たちだったが。
ガッ、とロープを掴む筋骨隆々の腕があった。
「オ・・・・船長!?」
いくら船長でも二人を引き上げるのは無理だと思われたが、張り詰めた筋肉で持ち堪えた。
それを見て、船長を手伝う船員たち。だが、状況は厳しかった。
そんな折、船長がにっと笑い、そして掛け声をかけた。
「唄えい!! 野郎共!!!」
全員で『海の男はよ』を唱和する。
その時、彼らの笑顔は輝いていた。
その後、時化も収まり、無事に甲板に引き上げられた播磨と大谷。
「なかなかやるじゃねえか新入り! よっしゃ! 今日からテメエの名は『ポンチエ』だ!」
「へ・・・・ヘヘヘヘ!」
笑いあう男たちと播磨。ちなみに『ポンチ絵』とは漫画の別の呼び名である。
だが、寝っころがったままの播磨の頭に、船長の軽い蹴りが入った。
「いつまで寝てんだ! ・・・俺の部屋に来いや!」
船長の態度に、ポンチエを拷問にかける気なのかと気を揉む船員たち。
――――船長室。
そこには、播磨の漫画を読む船長の姿があった。
「・・・・・・・・あの・・・・さっきは・・・・ど、どうも・・・・」
少し緊張気味な播磨。船長は無言であった。
「ア・・・あの・・・それは・・・! 仕事の合間に描こうと思って・・・持ってきたんで・・・す・・・・」
バサッ、と原稿が床に叩きつけられた。
「描きはじめてどれくらいになる?」
足元のマグロを食いながら、船長がようやく口を開いた。。
それに対して、三ヶ月ちょいになりやすと答える播磨。
「小僧・・・・・・ポンチ絵が好きか・・・・」
その言葉に思わず船長を見上げる播磨。船長の目は、キラーンと輝いていた。
無言で、コク・・・と頷く播磨だったが、次の瞬間、船長に思い切り殴られていた。
その頃、塚本家では――――――
キンコーン
インターホンを押す沢近の姿があった。
バレ注意
隔離
笹倉先生のエロまだ〜?
笹倉センセの癒し系えろssまだ〜?
鬼畜系とか誘惑系とかはいいからさー
>815
誰と絡ませればいいんだYO!
いい年こいておなにぃなんかすっかよあの笹倉が
じゃあイトコに迫られる笹倉先生とか
逆だろ逆
とりあえず男は恋人で、名前は出さなきゃいいんでない。
笹倉先生の一人称で物語を進めれば出来ると思うが。
書く気力がない。
播磨でいいじゃん
絃子と従姉弟って知ってそうだしどうとでもなる
雨が、降っている。
しとしとと静かに降り続く春の雨だ。
どこか独特の温かさをもったそれを、風情と称する者もあるかもしれないが、今を盛りと咲き誇る
桜にとっては花を散らす災いに過ぎない――とは言え、当の桜が何を思っているかなど計り知ること
は出来ない。
咲いては喜び、散っては嘆く。
結局のところ、すべては人の勝手である。
――夜更け過ぎ、そんな雨を。
笹倉葉子は一人、部屋の窓から眺めていた。
折しも、昨日は彼女の勤める高校の卒業式。快晴と言ってもよかった日中を思い返し、小さく微笑み
を浮かべる。晴れの門出が雨の降りしきる中では致し方ない。
「……それにしても」
何度やっても慣れないな、卒業式――誰に向けたわけでもない、そんな呟き。
生徒として送り送られる、それも感慨が深い――当然、そんな言葉だけで言い表せるようなものでは
ないのだが――のだが、教師として送り出す側となると、そこにあるのはまったく違う光景。
ただ、愛おしい。
彼ら彼女らと過ごした時間、そのすべてが。
学生のころ、どれだけ気難しかった先生でも、不思議とその日だけは柔らかい印象を受けた――そんな
理由が今ならはっきりと分かる。あの人達もまた、そうだったのだと。
出会いがあれば別れがあり、別れとは即ち旅立ちである。理屈ではそうだと分かっていても、分かって
いるからこそ、回を重ね、齢を重ねるごとにそれは増していく。担当科目のせいもあり、幸か不幸か三年
の担任を持ったことのない自分ですらそうなのだから、本当の意味で送り出す立場にいる人はどうなの
だろうか、と思いを巡らせる――と、そんな思考を断ち切るようにして、玄関の呼び鈴が鳴る。
「……?」
この夜更けに、とさすがに不審な表情を隠せない葉子だったが、それでもそこは彼女らしく、もしもの
ことを考えてインターホンを取る。
「はい、どなたですか?」
その向こうにいるであろう相手は答えない。
静寂――否、雨の降る音だけが途切れることなく葉子の耳へと響く。
「あの……」
耐えきれず口を開いた彼女に、ようやくその人物は言葉を返す。
ただ一言。
「――私だ」
「え――?」
聞こえるはずもない、けれど聞こえるとするならばそれしかない、という声。慌てて玄関へと走り、
チェーンロックを外し、鍵を開けたそこには。
「……やあ」
全身から雫を滴らせ、文字通りの濡れ鼠になった――
「……刑部、さん」
普段見せることのない弱々しい笑顔と。
その瞳から溢れる涙を携えた。
――刑部絃子が、其処に居た。
After rain comes fair weather
……でどうしようか。
癒し系になんのかよ絃子葉子でとか××作目にして初エロですかとかなんとか。
きっと頑張って続きます。きっと。
>>825 頑張って続けてください。
俺も今書いているヤツを、頑張って終わらせないと…
>>822 同意
絃子に大切に思われているのに嫉妬して播磨をめちゃくちゃにしようと
襲い掛かってしまったり、絃子に対する歪んだ愛情ゆえに絃子に近い
場所にいる播磨を手に入れようとする笹倉先生をキボン
黒いのは○ラだけで十分です
ならば、絃子と一緒に播磨をからかっていたら途中で体が火照って
やめられなくなっちゃったり、播磨が暴走して二人ともやられちゃったり
するのは?
肌の色がか。
うー、久々に文章を書こうとすると、メタメタなものしか出てこない OTL
「ほら、行くわよ」
沢近が播磨の腕を引っ張って連れて行こうとする。
「……播磨さん」
播磨の腕を押さえ、沢近に連れて行かれないようする、八雲。
「腕を放しなさいよ」
「嫌です」
沢近は八雲を睨み付ける。
八雲も負けないように、沢近の目を真っ直ぐと見た。
投下すると思われる作品は、一人称に変更するかもしれません。
こんな感じでどちらも譲らないって風な、SSを書こうと思ってるんですが
エロ開始の導入部分に今、悩んでます。
難しいです、なるべく自然な感じになるようにするのは。
自然っても自分の妄想だから、既に自然じゃない様な気もします。
アドバイスとか頂けると、もうちょっと上手く書けると思うのでよろしくお願いします。
後、書いて欲しい希望があれば言って下さい。
無理がなければ、取り入れたりしたいんで
サマランチ3P物に超・期待sage
妄想してみた
どっかの部屋で、八雲が「沢近さんが寝てる間に…」っていって播磨を押したおす
↓
実は起きてるけど、隣でコトが始まってて寝た振りの沢近 なぜか悔しい沢近
838 :
825:04/07/20 00:05 ID:QyiV7qQQ
エロ以外の部分が書き上がった時点で11KB強。
何かが間違っている気がする。しかもエロ分が薄めになる気がして仕方がない。
似非癒し系だからいいのか……?
首を捻りつつ今からエロ部分に突入。ファイト自分。
普通に取り合いがエスカレートしていけばエロに行けるんじゃない?
播磨は当然「お、お前らやめ・・・!」みたいな感じで
脈略も無く浮かんだシーン。
「別にヒゲの事が好きってわけじゃないけど……私だってそのくらい出切るわよ!」
「お、お嬢、何すんだ!?」
エロくならねぇ_| ̄|〇
悶絶しつつ仕方ないので。
>823-824 の続きっぽく。
「すまないね、こんな遅くに」
泣き笑いのような表情のまま、力なくそう口にする絃子。そうしているうちにも、全身から滴る雫は
玄関口に水鏡を創り出していく。
「今タオル持ってきますから。それにシャワーも……」
最初こそ動揺していたものの、すぐに我を取り戻した葉子がてきぱきと動き出す。普段のどこかおっとり
とした様子とはまったく違う姿を、ぼう、としたまま見つめる絃子。覇気のないその姿は、こちらもやはり
普段とはまったく違う。
「はい、取り敢えずはこれで……お風呂は分かりますよね?」
心配そうにかけられたその声にも、
「……すまない」
もう一度だけそう呟いて、絃子はゆっくりとバスルームに向かった。
「……刑部さん」
その姿を見送ってから、明りを落としたリビングで、見るつもりもない、音を消したテレビのチャンネルを
回しながら呟く葉子。夜景、何かの通信販売、そして砂嵐。そんな画像が現れては消えていく。聞こえてくる
のは、未だ降り続く雨の音とバスルームから洩れてくる水音だけ。
何かがあった――そんなことは先刻の彼女の様子を見れば、考えるまでもなく明らか。
ならば、何があったのか。問題はそこだというのに、葉子にはそれが何なのか分からない。あの絃子を
あれほどまでに追い込むこと――それが想像出来ない。
空回りする思考と同調するように、くるくると画面は変わり続ける。どれくらいそうしていたのか、ふと
気がつけば、バスルームからの音は途絶えていて。
「――」
バスタオル一枚だけをまとった絃子が立っていた。
「あの、着替えは置いておいたんですけど」
分かりませんでしたか、というその続きは声にならない。それほどに、絃子の放つ空気は痛々しいものだった。
「刑部さん……」
呼びかけにも答えず、それこそ幽鬼のような足取りで葉子の横を通り過ぎ、窓際に立つ。
――そして。
「彼がね」
葉子に背を向けたまで、ぽつりと、絃子はそう口にした。
「出て行くんだ、ウチを」
その言葉に、葉子の中でようやく事態が組み上がり始める。
『彼』とは即ち、彼女の所で居候として暮らしている播磨拳児。古くからの付き合いである葉子は、絃子が
度々彼のことを話題に出していたのを覚えている。
『アレはどうしようもない馬鹿だからね、私がついててやらないといけないんだ』
いつだったか、二人で飲み明かしたときに微笑みながらそう話していた彼女の姿を思い出す。
「いつかはこんな日は来る、それは分かってたんだ。いつまでも今が続くなんて、私もそこまで夢見がちじゃない」
淡々としたその口調に、嘘だ、と思う葉子。
だって――
「覚悟はしていたんだ。なのに」
あのときの彼女の笑みはとても優しくて。
「なのにね……どうしたらいいか分からないんだよ――」
今、彼女は泣いているんだから――
「刑部さんっ!」
力なく床に崩れ落ちたその身体を、駆け寄って後ろからしっかりと抱きしめる葉子。薄い夜着とバスタオル一枚を
通して、互いの体温が伝わりあう。
「……ようこ、わたしは」
どうしたら、というその言葉を言わせないように、そして聞かないために、無理矢理絃子の身体を振り向かせ、
正面からしっかりと掻き抱く。
強く。
優しく。
しっかりと。
放さないように。
「――――」
静寂。
ただ、雨の音だけが遠く静かに響く。
そして。
その行為に果たして意味があったのか、それともなかったのか。
それは偶然だったのか、それとも必然だったのか。
それは分からない。
けれど確かに、どちらからともなく。
「ん……」
「あ……」
二人はその唇を重ねていた――
「刑部さん、綺麗ですよ」
先ほどの体勢から、自然絃子を押し倒すような恰好になった葉子が、バスタオルの下の肢体を見て囁く。薄暗い
部屋の中、テレビに映る夜景の光に照らし出されたその裸体は確かに美しかった。
「葉子……」
「まずは、私から……」
どこかまだ茫とした様子の絃子をリードするように、その首筋に軽く口付けをする。ん、という小さな声が漏れ
るが、あえてそれは無視して、ゆっくりとそのまま下へ下へと移動し、その柔らかな乳房へと到達する。
「う……あ……」
そこでもまた時間をかけ、丹念に、優しく、そっとキスを繰り返してから、やおらその先端の突起をちろりと
舌先が触れるか触れないか、というように舐める葉子。
「っふあっ!」
それまでとは違う刺激に、びくりと全身を震わせる絃子。その声にも、どこか艶めかしい色が混じっている。
「ふふ、可愛いです」
そう応える葉子の顔にも赤味が差し、上気した様子を見せている。はあ、と一つ溜息にも似た声を漏らすと、今度
はその指を絃子の秘所へと伸ばし、舌先では先ほどと逆の乳首を転がす。
「んう……くあ、う、あっ」
やがてその指先が絃子の蕾へと辿り着き、そっとそれを摘む。再び痙攣する身体。先ほどよりも大きなその反応
にも構わず、葉子は愛撫の手をゆるめない。激しすぎず、さりとて弱すぎもしない刺激を与えながら、ゆっくりと
秘唇へと移動し、その入り口をそっとなぞる――と。
「んあっ!」
つぷり、と音も立てずにその中へと沈み込む指先。貪欲にそれを喰らう締めつけと、くちゅり、という粘膜の手触り
とが、絃子――そしてその指を通して葉子の全身へと快楽を伝達する。
「は――あ」
大きく息をつき、絃子の中から指を抜き取る葉子。つ、と濡れたそれから透明な液体が糸を引く。
「おさかべ、さん」
荒い呼吸を繰り返す絃子は答えない。ただ、その瞳でじっと葉子だけを見つめている。そんな彼女に身体を重ねる
ようにして、もう一度キスをする。互いの胸が圧迫しあい、まるで別の生き物のように熱を持って形を変え、口元では
舌先がねっとりと絡み合い、期せずして唾液の交換さえ行われる。
「分かりますか、私も、こんなに、どきどき……してるんです」
途切れそうな声で、絃子の耳元で囁く葉子。二人の身体を隔てているのは、彼女の薄い夜着と下着だけ。飛び出しそう
な鼓動は、直にと言ってもいいほどに響きあっている。そして、もどかしそうにそのボタンを自ら外し始める葉子。
「ん……だめ……」
その手を押し止め、自分が、というように腕を上げる絃子。しかし、責められ続けた身体の動きはおぼつかない。胸元
のボタンに伸びた手が空を切り、力なく落ちる。それでも絃子は諦めず、もう一度同じ動作を繰り返す。
「それじゃ、一緒に……」
言ってその手に自らの手を重ね、ゆっくりとボタンを外していく葉子。一つごとに、その下に隠されていた肉体が
露わになっていく。そして外し終えると、ありがとう、ともう一度キスを交わし、一気にすべてを脱ぎ捨てる。
「葉子」
「刑部さん」
もはや二人の身体を遮るものは何もなく、熱を持った肢体はそも一つであったかのように絡み合い、溶けていく。快楽
の泉を探すべく、豊かな膨らみをもった双丘を、丸みを帯びた臀部を、茂みの中の蕾を、そして熱く燃えるようなその
身体の中心を、互いの手が這い回る。
「葉子……んっ……気持ち、いい……?」
「っ、はい……あくっ……!」
手に余る乳房の先端は痛いほどに屹立し、止めどなく溢れる蜜を飲み干して己の舌が相手の内に進入し、掻き回していく。
――喰われながら喰らっている。
悦楽という名の麻薬に犯された脳は、そんな思考を導き出す。
「あ……あ、ああっ」
「いいっ……もっと、もっと!」
止まらない止められない止めたくない。
何もかもを振り切って、快楽はただその迅さを以て疾走する。
相手を悦ばせているのか、それとも自らを慰めているのか、それすらも分からないほどに、ただより熱く、ただより淫らに。
すべての行為が新たなそれを誘発する。
「ん、あ、くうっ、あっ……だめ……だめっ」
「ひあっ! くん……あんっ!」
胸を揉みしだき、蕾を爪弾き、秘唇を指でこじ開ける。
その度に洩れる嬌声は二重奏を奏で、やがて一つの高みを目指して昇っていく。
「わ、わたし、もうっ、おね、がい……葉子っ!」
「私も、です……くあっ、ん、あん、い、くっ……」
絶頂という名のその頂点――或いは奈落の底へ、堕ちていく。
「ようこ……葉子っ!!」
「んっ……刑部さんっ……!」
悦楽の彼方。
白く染まる意識と視界。
跳ね上がるほどに痙攣した身体を残し、精神は其処に辿り着き。
「んっ……う、あ……」
「あ、ああ……ん……」
そして安らかな眠りへと誘われていく。
抱き合うようにして横たわる二人の身体、その両手はしっかりと繋がれたまま。
「――――――」
音のないテレビの夜景、静かに降りしきる雨。
それだけが二人を見守っている――
「ん――」
そして、刑部絃子はその眠りから目を覚ます。
どこか遠くから聞こえる小鳥の囀りに、窓からだろうか、射してくる柔らかな陽射しの感触。夢現の
境からゆるゆると浮上する思考。そう、何せ昨夜は――
「っ!!」
そこで思考を追い越して身体が覚醒する。
昨夜。
夢のような、夢としか思えない記憶は、しかし夢ではない。なんとなれば、彼女が目覚めたその場所は、
見覚えのある、けれど彼女自身の家ではない場所。
即ち、腐れ縁とも言えるとある友人の居城であり。
「あ、起きたんですね。おはようございます」
城の主――笹倉葉子がキッチンの方から顔を出す。いつも通り、曇りなしの笑顔。不審な点は、ない。
「……おはよう。ところで葉子」
こほん、と一つ咳払いをしてからその問いかけをする絃子。もちろんしたくはなかったのだが、何も
訊かずにそのまま放置してしまうのはもっと怖い。
「昨晩のことなんだが……」
「あら」
「……待て。どうしてそこで赤くなるんだ」
それでも夢であって欲しい―― 一縷の願いはあまりにも頼りなく。
「そんな、だって……」
現実は、あまりにも――
「……激しいんですね、刑部さん」
「ッ!?」
――容赦がなかった。
「朝御飯、もうすぐ出来ますから」
硬直した絃子を余所に、そのままキッチンへと戻っていく葉子。それはそれで、恥ずかしがっているよう
に見えないこともない。もっとも、完全にノックダウンされている絃子とは比べようもないのだが。
「……いただきます」
「はい、どうぞ」
我に返った絃子の前に並んでいたのは、トーストにサラダ、それにコーヒー。疲れてるでしょうからあっさり
したものにしておきましたよ、という葉子の声は聞こえなかったことにして、とりあえず手をつける。そうしな
ければ始まらないし、それ以外にどうしようもない。
そうやってしばらく黙々と食事を進めていた絃子だったが、突然何かを思いついた、といった様に顔を上げる。
本来このような場合、十中八九は救いに見えたそれが沈没間近の泥船である、ということに気がつかない彼女では
ないのだが、時が時、場合が場合、溺れる者は藁をもつかむ、ということで。
「そうだ、昨夜はアルコールが入っていたんだ。だから私は何も覚えていないぞ、うん」
だいじょうぶだきおくなんてかけらも、などと呪文のように唱え始めたところに。
「それじゃ私が説明しましょうか?」
絵に描いたようなカウンター。
思わず咽せかえりそうになったのをどうにか堪える絃子。
「……いや、いい。その必要はないよ、全然」
ほんの数時間前のこと、忘れられるわけがない。しかも内容が内容である。これで忘れるようなヤツがいたなら、
相当に間の抜けているヤツということになる。
「よかった、覚えてるんですね。それなら、あの……」
言い難いことなのか、何やら躊躇う様子を見せてから。
「……責任、取ってもらえますか?」
何を、と絃子が言い返す暇もあればこそ。
「初めてだったんです、私」
「ちょっと待てっ! 昨日のアレはき、君がだね、それにそうだ! それを言うなら私だって――」
「あら、初めてだったんですね、刑部さん」
「よ、よよよ葉子ッ!」
さすがの絃子も動揺し、普段は絶対に出さないような裏返った声で必死に抗議する。
そこに。
「それだけ元気があれば、もう大丈夫ですね」
「え……?」
柔らかな、優しく温かい笑顔とともに紡がれたそれは、まさしく最小限の労力で最大限の効果を発揮する言葉。
今までのすべてが――昨夜の行為まですべて含めて、それがただその一言に綺麗に収束する。
「刑部さんは自分で思ってるより、ずっとずっと強くて素敵な人です。ずっと見てきましたから、私にはそれが
分かります。だから、大丈夫ですよ」
それに、と予言のように彼女は告げる。
「理由は分からないんですけど、うまくいく気がするんです、きっと」
「……葉子」
それを受け止めて、絃子が口を開く。
「昔からよく外れるんだっけ、君の勘は」
くくっ、と笑って瞳を閉じる。
「そのくせ、肝心なときは絶対に外さないんだよな。不思議だね、まったく」
今度はどうかな、そう言ってから目蓋を上げ、正面の葉子の瞳を真っ直ぐに見て。
「――ありがとう」
「それじゃ、言うまでもないと思うが……」
玄関先、昨日のことはくれぐれも他言無用で頼むよ、と言う絃子に。
「あら、どうしてですか?」
「……葉子、君本気で言ってるのか?」
「分かってますよ。私もまだ、人生棒に振りたくありませんから」
「……それも引っ掛かる言い方だね」
「ふふ、冗談です」
わざとやって見せた呆れ顔にも、いえいえ、といったように肩をすくめて両手を振ってみせるだけの葉子。あくまで
すべて冗談のように、そうやって収めようとする配慮だと思うことにする絃子。それ以外の意図を想像するのが怖かった
わけではない。断じて。
「……そういうことにしておこうか。じゃあ、そろそろ行くよ」
「はい、それでは」
昔からずっと変わらない笑顔。それに見送られて笹倉家を辞する絃子。表へ出て数歩足を進め、立ち止まる。
「――やられたよ、本当に」
呟いて振り仰ぐのは、抜けるような青空。昨夜の雨の気配などどこにも感じさせない、ちっぽけな人間の悩みなど
綺麗さっぱり笑い飛ばしてしまうような――そんな蒼天が在る。
「大丈夫、か」
自分一人の、誰も迎えてくれない家に帰れるのか、と一人胸の内で問う。本当に自分は――
「……大丈夫だ」
うん、と頷く。そうでなければあそこまでしてくれた彼女に申し訳が立たない、と思う。あれだけ自分のことを
想ってくれたのだから、と。
「そりゃ、確かにちょっとやりすぎだと思うけどね……」
その瞬間、ゾクリとするようなあの感覚が蘇り、思わず頭を振ってそれを追い払う絃子。アレはそんな疚しい気持ち
での行為ではなくて、でも確かにソレは思い返すだけでも身体の芯が疼くような――
「ともかく、だ」
そんな思考を強引に断ち切って、そもそも自分をここまでおかしくさせた元凶たる『彼』のことを考える。
「責任をとってもらいたいところだけどね、それはもう無理だ」
風が吹き、もう一度空を見上げた絃子の髪を揺らす。
「その代わり」
絃子は微笑む。
その蒼空に。
「君には絶対に幸せになってもらうからな」
拳児君、と。
そう言ってから。
彼女は、彼とは違う彼女自身の道を歩き出した。
"After rain comes fair weather", or "'HeartBreaker, or CrossRoad' Another style" closed...
トータル55作目にして初エロ。そして失敗風味。合掌。
エロだけで話を構成出来ないのが問題です。
どうでもいい話として、最後のタイトルは分かる人だけ、ということで。
アレの出待ち少女なしVer、とかなんとか。
以下蛇足のオマケ。
「ただいま――なんてね」
もう二度と返ってくるはずもない返事を、それでも期待していた自分に自嘲気味に呟く絃子。
「……おう」
「ほら、空耳まで聞こえるよ。まったくどうかして……」
「……いや何言ってんだ? イトコ」
「は?」
うつむいていた顔を上げる。
そこに。
「悪いモンでも食ったんじゃねぇだろうな……」
「拳児、君」
彼が居た。幻でもなければ、夢でもなく、現実に。
「どうして……?」
「いや、ちっと忘れもんをな……って、オイ! なな、何しやがんだよっ!」
その胸にすがりつき。
「――うるさい。少し黙れ、この」
もつれあうようにして床に倒れ込み。
「この、大馬鹿者が」
絃子は初めて、彼の前で泣いた。
「……バカ」
「いと、こ」
目の前で、自分の胸元にすがりついて、幼子のように泣きじゃくるそれが、いつでも得意気に笑っていた
自分の従姉弟だとは信じられず、振りほどくことも出来ない拳児。
そんな彼に。
「……なあ、拳児君」
彼女は。
「私を」
その生涯で初めての願いごとをする。
「――抱いて、くれないか?」
―― to be continued "CrossRoad" ?
つーか続きません。……続きませんよ?
それで続かないって何事ディスカー!!
つーかイイ。葉子さんと絃子さんの関係もイイ。
お姉さんズ絶好調ですね。萌え死ぬ
858 :
835:04/07/20 16:46 ID:pT9hxnOm
>>836 期待に応えられるような、作品を作りたいです。
>>837 それまでの展開で出来そうならやってみます。
>>839 それなら自然に出来ると思います。
>>840 そうですね、取り合いをどんどんエッチな方向に持って行けば。
>>841 それも自然に取り入れます。
>>855 続かないんですか、でも良かったです。
本当意見下さって、ありがとうございました。
出来る限り、皆さんに満足して頂ける作品を書くつもりなんで
よろしくお願いします。
ageちまった。
すいません。
>>859 お疲れ様です。
トータル55作……すごいな。
今書いていた作品が出来上がったので投稿したいと思います。
おかしい所などがあったら指摘していただけると幸いです。
「……ん…ふぅんっ………あ……あぁ…」
月の満つ夜に響き渡る、壮麗な旋律。
それは屋敷に存在する数多の部屋、その中の一つにて奏でられていた。
夜が更けると、決まって鳴り出す彼女の音。
ここ最近は、彼女にとって学校に行くのと同じ位に当たり前な事と成ってしまった、欲の発散。
「はぁ……はぁ……ん……ふぁ…」
彼女の名は、沢近愛理といった。
普段のツインテールは真っ直ぐと足り下がり、いかにもご令嬢な寝間着に身を包んでいる。
はだけた胸元から覗かせる一対の白桃が美しい。
風呂上りなのか、絹の様に滑らかで艶やかな金色(こんじき)の髪は僅かに湿り気を纏い、
玉の様にきめ細かく瑞々しい純白の肌はほんのりと桜色に染まって見えた。
沢近は、ベッドの上で壁に背を預け、両の手で両の房を揉み解す。やわり、やわりと。
マシュマロの様に柔軟な自分のそれを、手の平全体で下から上へと円を描くように掬い上げる。
その先端には、あえて触れない。
焦らしに焦らして、我慢が出来なくなった時に触った方がより快感を搾り出すことが出来ると、
彼女は知っていたから。今迄、自分を慰め続けてきた「経験」から、知り得た知識だ。
「……あぁ……やぁぁ……ダメ……は…ぁん…」
本当は触りたい、今すぐに。
もう何度も苛めてきた所為か、焦らさずとも十分に快感を引き出す事が出来る様になっていた。
でも、そうなってから沢近は気付いたのだ。
我慢するという行為そのものが、自分の精神を興奮させている事に。
本当は触りたい、今すぐに。
この感情が、自分を昂ぶらせるスパイスなんだという事に。
「……んっ…んっ……んぁ……気持ち…ひぅっ……いい…」
枕を股に挟み太腿を交互に動かして、秘処と擦り合わせる。
入り口を行き来するフリルがムズムズとした刺激を生み出し、
その中途半端さが沢近の興奮を又一段と高めていく。
クチュッ クチュッ ツププッ…
下の口からも、秘め事を喜ぶ歓喜の音が漏れ出してきた。
それと嬌声とが絡まり合い、聴く者を虜にさせる扇情的な小夜曲を織り上げる。
「んあぁ……く…ふぅ……あぁ……はぅ…」
ピクン、ピクンと足先が痙攣し出す。吐き出す吐息がどんどんと荒くなり、熱を帯びていく。
それでも、まだ乳首には触れない。
そうやって、沢近は躯を苛め抜き、限界まで自分を追い詰めていった。
――もう、何度彼を想い、自分を慰め続けてきたのだろう――
どんなに夢中になっても、周りが見えなくなっても、決して消える事の無い男性が
沢近の中には存在していた。
沢近が毎晩、こうやって自慰に勤しむ様になったのは、彼の所為だと
言っても過言ではないかも知れない。
突拍子も無くいきなり告白されて、良くも悪くも彼に特別な感情を抱き、
天満の家での宿題の件で、
「――君て…美琴ちゃんのことが好きみたいなの…」
この科白に深い嫉妬を覚え、沢近は気付いてしまった。
知らず知らずの内に、彼―――播磨拳児に、好意を寄せていた事に。
「……んあぁ……はぁ……は…はりま…く……うあぁ!」
気付いてからは止まらなかった。
顔を会わせる度に彼の言動を意識し、話し掛けられようものなら
ぎくしゃくする位緊張しながらの受け答え。
そうやって、日に日に播磨への想いを募らせていく。
終いにはこうやって、膨らみ過ぎて破裂しそうな風船から空気を抜くのと同じ様に
毎夜毎夜自分を慰めては、彼への気持ちや欲情を抑え込む始末…
そして沢近は、こうやって行為に耽っている時、いつも考える。
私が播磨君を想ってこんなコトしているなんて知ってら、どう思うだろう。
軽蔑するかな、幻滅するかな、それとも………興奮するのかな。
背徳と緊張が沢近の精神を圧迫する。
だがその感情さえ、彼女を高みへと導く材料に過ぎないのだった。
「あぁ……んっ……はりま…くん……やぁ………じらさない…で…
…はやく…はうぅ…ちくび………さわってぇ……ふぁぁ!」
沢近は頭の中で想い描く。自分と播磨が体を重ねている様子を。
彼女の中の播磨は、自分にとても優しくて、素直で。
自分をとても大事にしてくれる、正に理想の人物像。
その上、今迄何度も交わっていて、互いの弱点をすべて分かり合っていて…
セックスの時だけは少し意地悪で、しかし我が侭な行為は絶対に行わなくて…
そうやって播磨との性交を妄想している内に、何時しか彼女の思考は深層へと沈み込み、
もはや自分が何を考え何をしているのかも分からなくなっていった。
「んぁ! あぁ! はぁ……はぁ………んっ…うぁぁ!!」
乳輪の黒と白の境い目を、人差し指でグリグリと渦を巻くようになぞっていく。
指で触れていった部分が、じわじわと熱を発していくかの様に錯覚する。
枕に擦り合わせる太腿にも力が入っていく。
「はぅ…んっ……あぁ! やぁぁ! もう…ダメェ……我慢できないよぉ……」
意識が朦朧とし、視界が擦れていく。最早、彼女の全てが我慢の限界に達していた。
まるでそれぞれが磁石の対極であるかの様に、指とソレとが自然と引き寄せ合っていく。
渦を巻く指が中心へと、到達した。
「はぁぁ! ぅん……ひぁぁぁ!!」
今迄とは比べ物にならないほどの、強烈な刺激が彼女の理性を横殴りする。
思わず、股に挟んでいた枕を足で蹴飛ばし、ベッドの端へと追い遣ってしまう。
沢近は、火が点いた様に己の白丘、その頂を貪り始めた。
「……ひゃぅん!……く…ふぅん!…ちくび……イイ…イイよぉっ…あっあっ…ふぁぁぁ!!」
時には優しく、時には強く…
頂点を弄り、側面を弄り…
転がし、摘み、引っ張り、押し潰す…
様々に組み合わせ愛撫し、存分に、存分に快感を引き出していく。
快感に腰が砕けたのか、背中が寄り掛かる壁を滑ってシーツの上へと落ち着いた。
しばらく乳首を触っていると、それだけでは足りなくなってくる。
確かに五感がマヒするほど気持ちいいが、胸を触るだけでは
今より更に上へ登ることは出来なかった。
沢近は、胸を嬲る手の片方を下半身へと移動させていった。
腹、へそ、その下の微かな茂みを潜って、彼女の手は最も敏感な箇所へと辿り着く。
ソコは、これまでの行為によってびしょびしょに濡れていた。
滴り落ちる愛液がベッドに染みを作るほどに。
躊躇い無く、その蜜壷の中へ指を挿入した。
「んっあぁぁ! はぅ……ひぅぅ! くっあっ…はぁぁぁぁ!!」
チュプッ ツプリッ クチュクチュ…
挿入しただけで、淫らな水音が部屋に響いていく。
膣襞が指に絡み付き、奥へ奥へと誘う様に吸い付いてくる。
沢近は、それから指を引き離す様に、抽挿を開始した。
「んんっ…んんっ……んぁぁ! ぁん! は…あぁぁ…」
最初はゆっくりと、次第に速く、そしてまたスピードを緩めていく。その繰り返し。
指を一本から二本に増やす。少しきつくなるが快感は倍増する。
二本の指を交互に動かし掻き混ぜる様に、一緒に動かし掻き出す様に。
肉襞のザラついた、ヌルついた感触を味わっていく。
「ふぁぁ……きゃふぅ……あぁ…きもひいいっ……きもひ…いいよぉ…」
快感と興奮が、彼女の精神を支配する。
より強い刺激を得ようと、彼女の意思とは無関係に乳首をきつく摘み上げ、
膣内を荒々しく掻き回した。
そして…
「あぁぁ! んっあっ…はぁぁぁ! ダメェ…イク…イッちゃうぅ…
…あぁ! はぁん! あっ…ふぁぁぁぁぁぁぁ!!」
ビクビクと全身を痙攣させ、秘処から大量の蜜を溢れさせ、
沢近は絶頂を迎えた。
「はぁー…はぁー……また、やっちゃった…」
絶頂の余韻に浸りながら、沢近は独り、呟く。
オナニーしている最中は、何もかもを忘れることが出来た。
嫌な事、面倒な事、そして、辛い事。
それらから目を背けて、快楽に入り浸る…
現実逃避だと言ってしまえばそれまでだが、今の彼女にはその現実逃避も必要な事なのだろう。
沢近にとって最も大きいのは辛い事。取り分け、播磨の事だった。
日に日に増していく彼への恋慕の情。先へと進めない自分の対しての苛立ち。
想えば想うほど、胸が押し潰される様に痛くなる。
そして、一時でもその痛みを忘れて楽になろうと、自慰に依存してしまう。
自慰の後に残るのは、自己嫌悪と更に膨らんだ播磨への感情。
堂々巡りならまだマシだったろうが、彼女の場合は時間が経つほど事態が重くなっていく。
もう、限界だった。
結果がどうあれ、早い内に決着をつけなければどうかなってしまいそうだった。
「でも、私からそういう事を言うのって、なんだかな…」
判っていた。そんな悠長な事を言っている場合では無いと。
しかし、播磨に自分の気持ちを打ち明けてしまうと、今まで築き上げてきた全てが、
音を立てて崩れてしまうような気がして、怖くなってしまう。
「明日から二連休、か…。彼には……会える訳無いわよね……ふぅ…」
沢近は、何気無く窓越しの夜空を見上げてみる。
さっきまで壮麗に輝いていた月は雲に隠れ、しとしと、と雨が降り出していた。
まるで、今の彼女の心理を映し出しているかの様に――
to be continued…
以上です。
一応続きます。
これがあまり好評でなかったら、
書かない方が良いですよね。
読んでくれた人の感想で書くかどうかを決めたいと思います。
OKOK 久々にSS読んだ
余裕でGJ!
是非続きが読みたいです
874 :
名無しさん@ピンキー:04/07/21 00:24 ID:hmVpM45s
続きお願いします!!
現場に遭遇してしまう執事中村の登場きぼん あ、いや、嘘です
久々の旗SSに感涙。
>>873 キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
いただきまーーーーーーーーーーーーーーーーーす
>>870 GJ!!!!(・∀・)イイ!!
ぜひ続き投下お願いします!播磨×沢近のハッピーエンドで!
所でこれ♯52の裏あたり?
880 :
870:04/07/21 21:03 ID:1Mib5mgB
>>879 >所でこれ♯52の裏あたり?
いえ、そういう事は全然意識しないで書いてました。
続きは本編とは全く別の展開になると思います。
>>870続きまだぁ〜?
 ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄
チン☆ ∧_∧
___\(\・∀・)
\_/⊂ ⊂_)
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ /|
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |
| 愛媛みかん |/
続きもいいが、他キャラのおなぬーモノも読みたい
://toons.sexplanets.com/hman012/c20rumb/
播磨争奪戦の続きマダー?
晶は〜?
カラオケの続き読みてーYO
↑激しく同意YO
>>889 漏れは絶対「続き → 犬な絃子さん(;´Д`)ハァハァ」キボンヌ!!!!!!!!
絃子さんが「冗談で」言ったつもりが、播磨が「畜生、ナメやがって・・・!」
とか心の中で思ったりして、「じゃぁ、今日1日俺の犬になってもらうゼ」
的な「播磨オール攻めまくり」な展開キボン。
海外の映画はハッピーエンドとバッドエンドの二通りを用意するらしいしな。
選べといわれたら裏に一票いれるが。
∧_∧∩ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
(;´Д`)/<
>>891!まさに賛成です!(´Д`;)ハアハア
_ / / / \___________
\⊂ノ ̄ ̄ ̄ ̄\
||\ \
||\|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||
|| || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||
.|| ||
播磨が攻めてるつもりが、いつの間にか逆転のような混合パターン希望
×どっちがいいと思います?
○どっち先に書くのがいいと思います?
うわ、反応が早すぎる
あまりシリアスにエロいのは自分的に無理なので、
ノリは「dog dog dog」時ぐらいでいくかもしれませんが、そこはどうか一つ。
それでは二通りに取り掛かります
ただし、投下は遅れるヨカーン
攻められる絃子さん・・・最高でござる!!
・・・・・・・・・・・・・どっから湧いて出たんだ、オメーら?
とりあえず、攻められる絃子さん読みてー
900
さて、パンツ脱いで待つぞお前ら
>897
楽しみに待たせてもらうぜ!
一晩、パンツ脱いで過ごしたら、嫁が変な顔で見てるんですが。
>>904 大丈夫
エロSSを待つ時の基本スタイルだから
きっと嫁もわかってくれる
ちょっと質問。
播磨が頭に着けているやつって
ヘアバンド?カチューシャ?
どっち?
かちゅ〜しゃ。25話で取れる。
>>907 サンクス。
こういう些細な事でもSSを書くには
解っておかないと困る事もあるもので。
むしろ大歓迎。
k
男物のカチューシャって売ってないんだよな。白いのも少ないし。
播磨だから許せるけど男のカチューシャは大体きもい
>>904 ノーパン健康法とでも言っとけ、勇者よ
>>904 我が家の親父様のように家の中で常に裸でいれば
さして違和感は無くなるだろう。
>>914 いや、レスからして彼は常に戦闘状態でいる!
これはそうとう体力の消耗が激しいかと…
_ト ̄|○
916 :
904:04/07/27 14:32 ID:KvfpQlsQ
ただ待つのみ!!
その日、絃子は大学の同級生の結婚式とかで、酔って帰宅した。
いつもはそんなに酔っ払う事はないのだが、何かあったのだろうか?
そんな事を思っていると、絃子はリビングで眠り始めた。
「おい絃子。 ちゃんと部屋で寝ろよ」
「じゃあ拳児君、連れてってくれ」
足元がおぼつかない。 仕方なく、部屋に連れて行った。
ドサッ 絃子をベッドに寝かせると、部屋を出て行こうとした俺に、絃子が呼び止めた。
「待ちたまえ、拳児君。 一緒に飲もう」
明日は日曜日。 断る理由はない。 ちっと付き合うかと了承し、隣に座った。
「今日はゴキゲンじゃねえか。 良い事でもあったか?」
「ああ、男どもにちやほやされてな。 葉子と二人で酔い潰してやったよ」
絃子と笹倉先生に……無謀な事を挑んだヤツがいたもんだな。
「それにな、新郎からスカウトされた」
「え? スカウトって?」
「僕のプロジェクトチームに必要なんだって言われたよ」
スカウトか… 絃子なら、バリバリのキャリアウーマンでも似合うよな……
「でもね、断った。 好きな男がいるからって」
「へえ、絃子の好きな男か。 どんなヤツなんだろうな」
「……まだ、わからないのか?」
絃子が両手で俺の頬を触ってきた。
「私が好きなのは、拳児君。 君なんだよ……」
意外な言葉に、俺は固まった。 どう対処して良いか解からない。
「ま、まて絃子。 酔っているんだろ? でなきゃ俺の事を好きだなんて…」
「確かに酔っている。 けど、この気持ちは本当なんだ」
そう言いながら、絃子は唇を重ねてきた。
カラオケ編と自慰編の続きが激しく読みたい、、、
「おい、イト…んむっ」
絃子の舌が、俺の口の中で動きだす。
甘い香りで、俺の鼻腔を刺激する。
舌が俺の歯茎をなぞって来る。
くちゅくちゅと音を立て、そのキスは暫くの間、続いた。
やがて唇が離れたとき、二人の間に透明な糸があった。
「最初は手のかかる小僧と思ってた… でも、だんだん抑え切れない気持ちが強くなって…」
「絃子…」
「君があのコを好きなのは知っている。 でも、私のこの気持ちは…こうすることしか出来ないんだ!」
そう言いながら、絃子は俺を押し倒してきた。
「や、やめろって絃子。 どうしたんだよ、一体」
「酔って本性が出ただけさ。 自分の行動は理解している」
そういいながら、俺の服を脱がしていく絃子。 その目は狩人のようだった。
「ほ、本性って、あぁっ!」 俺は情けない声をあげていた。
「ふふ、竿をしごかれながら乳首にキスされるのがいいのかい? 覚えておこう」
「い、絃子 そこは…くぅっ」
絃子が舌先で裏側を円を描くようにゆっくり舐めてきた。
そして、亀頭から根元まで、ディープスロートしてきた。
「ずっと、ずっとこうしたかった。 君が好きだったから…んんっ」
「絃子…うぅっ、そ、そんなに激しくされると…くぅっ」
「いいんだ、出して。 私の口の中に出していいんだよ。 ほら」
ジュプッ ジュプッ 絃子のピッチが早くなる。
「あ、あぁ… 絃子 お、俺もう…」
「イキたいんだね? んふう、いいよ、出して じゅぷっ んっ 中でいいんだよ?」
「い、絃子ぉ で、でるっ」
「いいよ、出して。 んっ んっ んんんんん! ごくっ」
絃子の口の中で、俺は射精した。 今までで、一番気持ちがよかった。
「ふふっ、拳児君。 おいしかったよ、君の精液。 ごちそうさま」
絃子が微笑んで俺の胸に顔を埋めてきた。
「こんな私、嫌いかい?」 絃子の質問に、俺は抱きしめて答えた。
「そんなことねえよ、ほら」
股間のモノを、絃子に触れさせる。
「もう元気になったのか。 今夜は楽しませてくれよ?」
そう言いながら、絃子は馬乗りになって、肉壺に俺の肉茎を挿入した。
今夜は寝かせて貰えそうもねえな…俺はそう思いながら腰を動かし続けた…
おわり
ぐ〜じょ〜ぶ〜だ〜!!
この破壊力…イナフだ
GJ!
絃子さん(*´Д`)ハァハァ
エロくて良かったです。
絃子さん(*´Д`)ハァハァハァハァ
ぼっきしました
>>922 違う、こういうときは、この様にするんだ。
ボッキ〜〜〜〜〜〜ン!!!!
「…イナフだ。」
そろそろ次スレの時期かな?
エロパロで一番人気の女性キャラは誰だ?八雲?
絃子さんは存在がエロい
八雲はかなり好きなはずなのだが
いつぞやからのおにぎり派の八雲マンセー状態に萎え気味……
「いつぞやからのおにぎり派の八雲マンセー」って何?
つーかマンセーされてるから萎えるって感覚がいまいちよーわからん
沢近エロマダー
奈良きゅんのエロSSをキボンヌ
>>931 インディーズがメジャーになったからファン辞める
みたいなもんじゃないかな?
よくわかんないけど
http://sports2.2ch.net/test/read.cgi/entrance2/1090240458/434-435 蠢く舌が俺の口腔を犯しつづけている。夕刻とは比べ物にならない。
長い舌が、俺の舌を絡めとり吸引する。焼けるように熱い。交じり合う唾液
血が近いせいか、甘く、芳しく感じる。
腰に鈍痛を感じる。怒張が下着に擦れ、思わず腰が引ける。
気が付くと俺はへたり込んでいた。
絃子は、肉食獣の笑みを浮かべながら、両膝で圧し掛かってくる。
サングラスを毟り取り、再度、強く口付けて言った。
「葉子に何をされた?」
恐怖と期待で俺は戦慄した。絃子の手が俺の怒張を掴んだ。
屹立は止まらず、それどころか濡れ始めてさえいる。乳首に痛みが走る。
シャツの胸ははだけられ、ベルトも緩められているようだ。
「教えてもらったのか?」
蛇の舌が裏筋を這いあがる。玉裏から鈴口にかけて執拗に責める。
尿道に舌がねじ込まれた。苦痛と快感が同時に押し寄せる。
脳裏に、夕刻の体験が蘇ってくる。
アルカイック・スマイル――西日を受けて妖しく煌く彼女の瞳
「それより、戸締りを手伝ってくれないかしら?」
リボンをほどきながら、彼女はそう告げた。
|∀・)ジー…
| ≡(・∀・)<
>>936イイヨー!!「絃×拳×葉」展開って色んな思惑の絡み具合が面白そうですよね!!
(゚∀゚)キター!
絃子さん(*´Д`)ハァハァ
続くのかこれは?
うなじから絵筆を走らせる。水蜜桃の頂点を巡り、桜色の中心をくすぐる。
「馬の毛の筆が良いの」
希望に答えて、存分に弄んだ後に、双丘から下って谷伝いに茂みを目指す。
途中、窪みの周りで遊ぶことも忘れない。
「そう、あなた筋が良いわ。でも、もっとじらすように。そう‥‥」
あえて、渓谷を避け、伸びやかな肢体、張りのある内腿へと筆先を伸ばす。
自然と、悦びにひくつく秘所が目に入る。茂みに唇を寄せ、突起を啄ばんでみる。
「あ‥」
指で秘裂を広げ、包皮を舌で押し上げてみる。充血した秘芯が匂い立つ。
「円を描くように舌を使って。ひぃ‥ん、上手よ。そう」
舌先を使いつつ、溢れる唾液を陰唇に擦りつける。指先だけで入口付近を刺激する。
「いいわよ。指、入れてみたいんでしょう?」
二人の分泌液で十分に潤った壺に中指を差し入れる。途中で少し抵抗を受ける。
構わず差し入れると、ざらざらした感触が、指の腹にあたる。あたたかい。
「そう、そこを強く擦ってみて。‥‥はぁ‥‥ん」
もりあがってくるのがわかる。秘芯に舌を這わせつつ、示された場所を擦りたてる。
溢れる体液が猥褻な音を奏で、指先にこりこりとしたものが触れるようになった。
汗ばむ彼女の背中が反り返り始める。小刻みに蠢き始める秘肉が指に絡みつく。
口づけの後、期待とは裏腹に、彼女の態度はそっけなかった。
その気にさせておいて、それっきりだ。俺の妄想は不発に終わった。
はっきり言って詐欺だ、だが今‥‥‥。
「何を考えているんだ?」
怒気を含んだ絃子の声が、俺を現実に引き戻した。
俺を口に含んでいるせいで、少しくぐもって聞き取りづらい。
絃子の責めは執拗かつ巧みで、でも何かが違う‥‥まるで‥‥。
「――拳児君は――私の――」
あたたかい液体が、一滴、また一滴と下腹部を濡らす。
「絃子‥‥?」
――泣いているのか?――俺の怒張は、瞬く間に沈静化した。
俺自身が萎えるとともに、絃子の狂騒状態も落ち着きを見せた。肩を抱いて体を起こす。
「なぁ、絃子」
俯きながら涙を流す、その仕草が愛しくて強く抱きしめた。
「絃子さん、と言え」
くぐもった声が耳元で囁く。
「何も無かったよ」
「嘘だ」
「嘘なもんか」
唇を啄ばみ、そのまま首筋へと唇を這わす。優しく髪を撫でてやる。
「絵を習ってる時の移り香だろう? 何想像してやがるんだ。これだから年増は‥‥」
みなまで言わせず、口が塞がれる。噛み付くような口づけ。
「我慢してたんだよ。何年も、ずっと。大切に思ってたんだ。だから‥‥」
誰よりも情熱的に、そして、今度は優しく口づけた後で絃子はそう言った。
「すまない」
何度も何度も髪を撫ぜる。抱きしめた体は、あまりにも細くて、俺は切なくなった。
「誰にも、渡したくないんだ」
肩口から、絃子の頤を離し、俺はその潤んだ瞳を見つめた。妄想を現実にする時が来た。
「まだ匂う‥‥」
怒りに満ちた絃子の爪が、背中に食い込むのを感じながら、俺はもう一度口づけた。
八雲の時もそうだったが、どうも勃ち具合が良くないなぁ。
萌えから入るからかしらん。
続きキタ━━━(゚∀゚)━━━ !!!!!
GJ!
絃子さん(*゚∀゚)=3
絃子サン
ヨスギル!!ヨスギル!!エロカワイイ(*´д`*)
嫉妬に走る絃子さん・・・なんて可愛いんだ(*´Д`)/lァ/lァ
ボッキーーーーーン
この破壊力…イナフだ。
これなら安心してエロSSを任せる事が出来る。
GJ!
おれのSMGが火吹くぜ
もうじき次スレなのかな?
まだ終わってないSS(カラオケ・黒サラ・誘う八雲・争奪戦など)はこのスレに
間に合わずとも、次スレでもいいので続きを書いてもらいたいですね。
>>947 豆鉄砲のくせに( ´,_J`)プッ(´し_,` )
なんだ欲しいのか?
誘う八雲は是非読みたい!
スレ埋まらないなぁ。
残りで、性描写の練習しても良い?
次スレも立ってないのにですか。
港から俺は、まっすぐに家に向かった。
ガチャリとドアを開ける。 絃子は外出しているみたいだった。
ふう、俺は溜息をひとつして、疲れた体をベッドに横たえた。
――何時間たったのだろうか。
顔に柔らかいものが当たっている。
柔らかくて、弾力があって、そして暖かかった。
クッションはリビングにある。 柔らかいけど、この暖かさはなんだろう?
そう、人肌のぬくもりのような……
人肌? 俺ははっとして顔をあげた。 そこにあったのは……
「おかえり、拳児君。 どうだい、私の胸枕は?」
俺は、全裸の絃子の右胸に、顔を埋めて寝ていた。
状況が理解できない俺に、絃子は言った。
「急にいなくなって心配したんだぞ。 どれだけ迷惑をかけるつもりだい?」
「す、すまねえ。 書置きでも残していくだったな」
「でもよかった。 無事にかえってきてくれて……本当に心配したんだからな?」
そう言いながら、俺の頭を抱きしめた。
俺は、絃子の胸の谷間に顔を埋める形になった。
柔らかくて、気持ち良い。 同時に口を圧迫されることによって、苦しさが襲う。
「ん、んっぷ 絃子、ちょ、ちょっと待て…」
「いいや、待てない。 心配させた罰だ。 いいね?」
絃子は両手で左右の乳房を中央に寄せた。
顔全体に乳房の柔らかさが感じられる。
気持ちよさと息苦しさで意識が遠くなりながら、絃子の声が聞こえた。
「もう、離さない。 拳児君は私のもの……」
おわり
今度こそ2をゲットする。そんな思いで幾十夜。
手が震えるそんな毎日。リロードなんか当たり前。しない時ない。
おかげで腱鞘炎です。腱鞘炎。2ちゃんのリロードで腱鞘炎。
トイレいってるときに限ってスレが立つ。そんなとき・・・!
腹立ちます。ほんっと、腹立つ。考えてない。
俺のトイレの時間を考えてない。。
そんな無責任で身勝手な1ばかりの中でこのスレの1は違った。
俺がリロードした瞬間に立ててくれた。これは1にとっても、俺に
とっても幸運だったといえる。ネタとしてはいまいちよく分からないでも
ないが、それでもこのタイミング。まさに阿吽。まさに以心伝心。
俺はいま2を取れる感激で胸がいっぱいだ。腱鞘炎を見てもらってる先生に
なんて言おうか?この喜びが伝わるだろうか?
いつか自伝の映画作成をさせて下さいと言われたらこのことはクライマックスに
持って来よう。 なにしろいつも2ゲットできませんでしたから。(笑
さて、、、記念すべきこの瞬間。悔しがる3や4の連中の姿が目に浮かぶ。
もう、おまえらとはレベルが違うぜ! 俺はこの瞬間から2ゲッターだ。
ちょっとどきどき、いまから「書きこむ」頂きます。
かろやかに、しなやかに、そしてスタイリッシュに! 2ゲットでございます!
すまん、盛大な誤爆だ。
そして華麗に2getしそこねたわけだな(´ー`)
955を書いた後で気付いたんだが、この体勢で実際に窒息した人おれだけかな?
俺は無いなー
965 :
名無しさん@ピンキー:04/08/03 02:15 ID:M5PAE9Mb
埋めるで
体育祭も終わり日増しに秋の気配が深まりゆく放課後、ベンチに横たわる男の姿があった。
随分長く眠っていたのだろうか、舞い散る落ち葉の幾葉かが、サングラスに掛かっている。
「ここにいた……」
少し咎めるような口調でそう言うと、少女は彼の脇に腰をおろした。
肩口で切りそろえた漆黒の髪が木立を抜ける涼風に弄られ軽く汗ばんだ少女の顔に張り付く。
――随分探したのだ。待ち合わせ場所に現れない男を捜し始めて10数分
約束の時間は、既に1時間を過ぎようとしていた。
「……」
意味不明の言葉を発しながら男が身じろぎをする。寝苦しいのだろうか。
少女は、落ち葉を顔からそっと払うと、そのまま暫く様子を窺っていた。
意を決したように男の頭に手を添えると、優しく膝上に抱え上げる。
「……」
また何事かを呟いたが、少なくとも不満ではないらしい。
ブラシのような男の髪を梳きながら、少女も、いつしか眠りについていた。
「……また 見えはじめた」
西日を受けて走る電車の中で、買い物籠を抱きしめた少女は独りごちた。
スーパーの統廃合が進んだ結果、近所の田中商店で手に入らないものは、
電車に乗って近くの街まで買いにいかなければならなくなった。
まだ、座席には幾分余裕がある車内で、男は少女の向かいの席に歩み寄ると、
くずおれるように座席に座り込んだ。隣の中年女性が座りなおして距離を開けた。
酒気を帯びているのだろうか、差し込む西日を受けた男の顔は、真っ赤に見えた。
無遠慮な視線が少女の顔に胸にそしてすらりと伸びた形の良い脚へと向けられる。
赤く濁った眼だ。少女は思わず体をすくめ、スカートの裾を調えた。
『綺麗なアンヨだ。それに気が弱そうなところも好みだな』
自分に寄せられる他人の気持ちを読み取れる能力――誰に説明しても信じては
もらえないこの力は、少女を長年苦しめてきた。月の満ち欠けに伴い現れる力は、
主に異性からの感情を、とりわけその情動を克明に伝えてきたのだ。
少女は、心を閉ざそうと意識した。今までもそうやって堪えてきたのだ。
だが、かつて経験したことの無いあからさまな劣情が少女に襲い掛かった。
休憩
休載?
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
………甘いメスの匂いだ。絶対発情してやがる。男を咥えたくてたまらねぇって表情だ。
どの駅で降りるんだろう? 尾行ていって……いや、駅のトイレがイイか。ナイフを使おう。
怯えて声もだせねぇだろう。いや、案外自分でついてくるかもな。へへ。へへへ………。
「さあ。いよいよ、ご開帳といこうか。」
男の手が少女のスカートを捲り上げパンティに伸びた。
「きゃっ! いやっ! だめ! やめてぇ!!」
腰をよじって抗うが、男は手にしたナイフを差し入れ、布地をゆっくりと切断した。
「ああッ! だめッ!」
つま先をかけてパンティをずり下げると、その下から、淡い茂みが剥きだしにされた。
目に飛び込む縦長の恥毛と身悶える尻に擦られ、男の股間は限界まで怒張し、天を衝いた。
「たまんねぇな」
ナイフで脅し、便座に両手をつかせる。高々と尻を持ち上げさせ、たっぷりと観賞する。
少女の秘裂を左手でなぞりながら、男は呟いた。
「まだ濡れが足りねえな。手伝ってやるか」
男は唾を手にとると、少女の秘裂に擦りつけ、野太い指で捏ねまわし始めた。
「妙な気をおこすんじゃねえぞ。大声をあげたらどうなるか解ってるんだろうなあ………」
刺激を受けた肉壁からは、少女の意に反して花蜜がにじみはじめる。
「ほれ、濡れてきたぞ。わかるだろう?」
隆起をあてがい、ゆっくりと腰を動かしはじめる。まだ挿入はせず、硬直した先端で、
少女の花弁の合わせ目をこすりあげるように秘裂に沿って撫でまわす。
「いやっ! やめて………」
挿入を避けようと身じろぎする行為が、却って男の欲情を駆り立てる。
「そろそろ、いれてやるか。声をあげたら、こいつでズブリってこと、忘れんなよな。
それに、こんな姿を見られるの、あんただって嫌だろう?」
(;´Д`)ハァハァ
けど それスクランじゃなくてもなんでも使えるな
うん。それにエロ描写は、体力の消耗が激しい。
この設定だと、誰が、どんなエロを書いても、状況的にまとめられます。
八雲にハアハアする男達を、次々と登場させればスレが埋まるかなぁ〜っと。
待ってるぞ
978 :
あげとけ:
976
あんたMMRかい?