【帝国軍】サモンナイト萌え8【身体に聞きます】

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1ビジュ萌え
不覚にも3のビジュに萌えてきてしまった…

そんなわけで
サモンナイト エロ小説&画像キボンヌスレその8です。

【PALETTA(パレッタ)】
エンターブレイン出版の季刊雑誌。
大体1月・4月・7月・10月の15〜20日頃発売。
毎号飯塚武史先生がサモンナイトのイラスト&コラムを掲載。

【過去スレ】 関連は>>2以降
2名無しさん@ピンキー:03/09/14 21:12 ID:z+SwHz6o
【過去スレ】
サモンナイト萌え
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/999/999797530.html
サモンナイト萌え2
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1009/10094/1009483903.html
サモンナイト萌え3
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1023/10234/1023464724.html
サモンナイト萌え4
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1043888060/l50(dat)
http://ruku.qp.tc/dat2ch/0308/25/1043888060.html(ミラー)
【祝】サモンナイト萌え5【3発売】
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1060115736/l50(dat)
http://ruku.qp.tc/dat2ch/0308/25/1060115736.html (ミラー)
【イロイロ】サモンナイト萌え6【エロエロ】
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1061571105/l50

【個人授業】サモンナイト萌え7【二人の秘密】
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1062251246/-100

381氏のSS保管庫
ttp://www.artemis-j.com/hp/snss/
3_:03/09/14 21:20 ID:GZ3diMpG
4名無しさん@ピンキー:03/09/14 21:21 ID:xV0gUgrN
>>1
乙華麗なる。2ゲト!かと思いきや違うし…_| ̄|〇
このスレにも沢山の神々が降臨されますように…
5_:03/09/14 21:30 ID:GZ3diMpG
6名無しさん@ピンキー:03/09/14 22:16 ID:ioGkbjYN
>>1
乙かれさまです
しかし「不覚」の二文字がよく似合うなあビジュ
…正直ここまで萌えるとは思わなんだよ。
7名無しさん@ピンキー:03/09/14 22:44 ID:KMvoIgRp
>>1
乙!
まさに不覚、俺もビジュ燃えだよ
87:03/09/14 22:45 ID:KMvoIgRp
誤字ったよ・・・
燃えじゃなくて萌えね
9名無しさん@ピンキー:03/09/15 00:21 ID:4jt0MnbP
ここといい、アティ×アズスレのビジュといいすばらしいキャラになってるよな。
10エロ魔剣4:03/09/15 00:30 ID:hAHMTtMv
水平線のずっと向こうに真っ赤な夕日が沈もうとしていた頃。
スカーレルは船尾甲板で海を見つめ、髪を風になびかせていた。
頬杖をついて、最近回数が増えたため息をつく。
「眩しいわねぇ…」
遥か遠くの太陽が消えていくとき、その日差しは強くなる。
死の間際に足掻くようなそれは、海に反射して血のようでもあり、
彼にとってはアティの髪を思い出させるものでもあった。
呟いて沈黙を味わった後、スカーレルは日差しの向こうを睨む視線をずらして、たずねてきた知人を迎える。
「…なーに。用かしら、ヤード」
気づかれたヤードといえば、ぼんやりと口を開けてこちらを見ている。
相手に気づかれたことに、少し驚いたようだ。
やがて、状況を把握したかのようにいつもの調子に戻って、スカーレルに笑いかけた。
「今、暇ですか?よければ、お茶でもと思って」
「お酒がいいわ」
間髪を入れずに言葉を返すスカーレルの声はやけに低い。
「なら、酒でも。」
機嫌の悪そうな彼の声にヤードは多少驚いたが、話に乗る気はあるらしい彼の返答に満足し、目を細めた。
もっとも…お茶、とは言ったものの、ヤードが茶の相手にスカーレルを指名するときは、
必ずと言っていいほど他の意味も含まれる。
昔から知っているからお互い、嘘をつくときや怒っているときはすぐに分かるし、
相手の考えていることもなんとなくなら察しがつく。
「じゃあ…私の部屋でゆっくり飲みましょう。ここでは体が冷えるでしょう」
少し相手に距離を置くような笑い顔をしたまま、ヤードは自分の髪に手をやる。
かきあげるような動作をしたままの手でスカーレルを「さあ」、と促した。
スカーレルは普段と変わらぬスマートな歩みで数歩行き、その場で動かないヤードとすれ違った。
11エロ魔剣4:03/09/15 00:31 ID:hAHMTtMv
「きれいな朱色ですね」
「……」
すれ違った瞬間、立ち止まったまま笑みを浮かべたまま言うヤード。
それをスカーレルは睨んでみせた。
しかしヤードは決して笑みを消さず、朱色に照らされた水面を見つめる。
この男には、この罪のような赤が、ただの朱に見えるようだ。
誰かを責めるわけでも、復讐を誓うわけでもないのだろう。
きっと他意はない。
その様子がひどく気に障って、スカーレルはわざと足音をたてて船室に戻っていった。


「明るいうちからする話じゃないんですけど…スカーレルには話しておきたいと思いまして」
早めの晩酌でグラスを傾けながら、ヤードは言った。
ウィスキーの中で泳ぐ氷は不安定に、グラスのふちに体をぶつけている。
「ふーん。何でもいいけど…アタシに話すのは、アタシなら解決策を知っていると思ったから?
それとも、一人で秘密を抱え込んでるのが辛かったかしら」
一方、長い足を組んだスカーレルは冷たい目で床を見ていた。
組み上げられたほうの足先は宙で揺れている。
不機嫌な猫のような仕草に、流石に苛立ちを覚えたヤードは軽く咳払いをして彼を無視する。
「……。これ、読んでみてください。碧の賢帝と紅の暴君についての資料です」
そう言って、ヤードは数枚組の上質紙をスカーレルに渡した。
「碧の賢帝と紅の暴君には、普段私達が目にしている「強さ」以外の側面をもっているんです。
剣の自我は、それぞれの持ち主を淫らにさせてしまう効果がありまして…」
「!!」
「碧の賢帝は、文献によると…持ち主の心を淫らにさせることはありませんが、
その体を…欲望を満たすだけの道具として、淫らにさせてしまうんです。
また、他人に対する影響も強く、剣の自我は覚醒中に性行為をしたものにも働きかけます。」
「そんな…」
12エロ魔剣4:03/09/15 00:32 ID:hAHMTtMv
「スカーレル…。最近アティさんに変わった様子はありませんか?」
急に弱弱しい声をあげたスカーレルに、ヤードは不安そうな面持ちで聞く。
「あるもなにも、あのコは毎晩…」
「…そうでしたか。誰も彼女とそういう関係になってなければいいのですが…」
先ほどまでの苛立ちなどさめて、スカーレルは目を伏せた。
そして祈るように言ったヤードの言葉に、小さく首を振る。
しかしヤードはスカーレルの行動に気づかないようで、話を続けている。
「具体的な解決法は見つかっていません。文献に載っていたのは男性の例でしたので、
アティさんの場合はどうなるか分かりませんが…」
スカーレルはヤードの言葉など飛んでしまったようで、その頭の中はソノラの事でいっぱいだった。
(あのコ…碧の賢帝の影響を…。ごめんね…)


数時間後。月が東の水平線から顔を出していた。
夕飯を食べ終え、海賊達は各々自分の部屋やら、外やら自由に過ごしだした。
カイルは海岸へ散歩。ヤードは自室で読書。
ソノラとアリーゼの姿がどこにも見当たらなくて、スカーレルは船内をうろついていた。
部屋は電気がついていなくて、船尾甲板かと思えばそこにもいない。
まさかアティについていってしまったのではないかとも思ったが、
アティもまだ船内にいるのでその線も消えた。
「まったく…どこ行っちゃったのかしら」
ひとりごちて、彼自身もふらり、ヤッファの庵まで出かけてしまった。

気づけば、そこからまた時間は経っていた。いつのまにか月も高い。
ヤッファの庵で、今日は何故かマルルゥも一緒に呑んで。
ほろ酔い加減で海賊船に戻ってくると、ソノラの部屋に灯りがついている。
「なーんだ。帰ってきてたのね」
13エロ魔剣4:03/09/15 00:33 ID:hAHMTtMv
「ソノラー。居る?」
彼女の部屋の前で、軽くドアをノックして、ソノラからの返事をまつ。
「……」
しかし、幾ら待てども彼女からの返事はない。
「…ソノラぁ?」
部屋の向こうでなにか言っているような気もするが、よく聞こえない。
ドアを隔てて濁る声をよく聞こうと、スカーレルはドアに耳を押し当てた。
こんなこと、酔っているときでもないと馬鹿馬鹿しくてしない。
ばかげたことだと自分でもわかってはいたが、しっかりと耳を済ました。
だけどまだよく分からない。さらに押し当てる耳に力をこめた。すると。
完全に閉じられていなかったドアは大人の男の体重がかけられて、簡単に開いてしまった。
少しよろけながら、スカーレルがソノラの部屋に踏み込んでしまう。
「わっ…」
下に向けたスカーレルの視線が、床に座り込んでいたソノラのそれと合った。
ソノラの目は眠たげにとろんとしている。
なんとなく目が離せなくて、数秒は彼女の目だけをみつめていた。
落ち着くと、次にそのまわりに目をやる。
肩から下を見てみれば、彼女は惜しげもなく白い肌をさらしていて、
細い右手は大きく開かれた足の間に当てられている。
「ソノ、ラ…?」
一瞬にして酔いがさめた。彼女は紛れもなく、自らを慰めていたのだ。
足の間の秘所からはじゅくじゅくの蜜があふれ、顔は紅潮している。
「アンタ何してるのっ…こんなっ……」
碧の賢帝の影響を見せつけられたようだった。
剣に出会うまでは、彼女を助けに行かせるまでは、こんな娘ではなかったのに。
スカーレルはショックで、ソノラの体に飛びついていた。
無理やりはがすように、ソノラの手を秘所から離す。
そして彼女の濡れた手をぎゅっと握り締めた。
14エロ魔剣4:03/09/15 00:33 ID:hAHMTtMv
「!」
一瞬、ソノラの目が見開かれたような気がした。
しかしすぐに、とろんとした調子にもどる。
「ごめん、ソノラ…ごめん……。服、着よ。ほら」
部屋の端に寄せてあるベッドの上に、不自然な盛り上がりがあった。
その中から白いニットがはみ出ている。
スカーレルがそれを掴もうと、片手を離し、身をのりだした。
今の状況の元凶となった、彼の耳がソノラの口元にあたる。
熱を帯びた息が耳にかかって、スカーレルの動きがとまる。
息に彼が反応したことに、少しソノラが笑った気がした。
「ね…スカーレル」
媚びた声でスカーレルの名を呼ぶソノラ。
口をすぼめて彼の耳に息を吹きかける。
そのまま開いた手を首筋に這わせ、スカーレルの顔を引き寄せる。
自らも顔を彼の前に滑り込ませて、湿った唇を彼のそれに押し当てた。
スカーレルの薄い唇が、抵抗するようにきつくむすばれる。
ソノラはそれをほぐすように、柔らかい唇で甘く噛んでいく。
愛撫のようなキスにスカーレルが隙をみせた瞬間、ソノラが半ば無理やり、自らの舌をねじ込んだ。
「ん…んぅ…」
乱暴に、ソノラの熱い舌がからめられてくる。
こちらの意思などおかまいなしに散々口の中を犯した後、やっとソノラは唇をはなした。

つづく
15エロ魔剣4:03/09/15 00:37 ID:hAHMTtMv
新スレ乙。
投稿したはいいものの、前スレに投下したほうがよかったね・・・。
スマソ。
誰かに頃されないかガクガクブルブル。ホントすいません。
16名無しさん@ピンキー:03/09/15 00:39 ID:aS8AyskW
>>10-14

リアルタイムで見てしまた。

すごいです。
エロいです。
あんなソノラを拝めるものなら今すぐにでも島にうわやめろなにをする
17名無しさん@ピンキー:03/09/15 02:25 ID:TNSjver8
>>15
即死防止にもなるし良かったと思うですよ。
乙です。
18名無しさん@ピンキー:03/09/15 02:47 ID:hnzULJrV
>>15
別に構いませんよ。
乙彼。
19名無しさん@ピンキー:03/09/15 03:27 ID:0tFv+I3Z
>>15
GJ!
「ソノラとアリーゼの姿がどこにも見当たらなくて」の時点で
今度は3Pかと思ってしまった俺はダメ人間(・∀・)
20名無しさん@ピンキー:03/09/15 03:49 ID:qggBL+0c
大体の人が知ってると思うが

ttp://pink.bbspink.com/test/read.cgi/ascii2d/1061331362/644

ttp://w6.oekakies.com/p/samonai/44.jpg

注意:先に上を見てから下を見る事
21名無しさん@ピンキー:03/09/15 13:57 ID:f3/z2U7A
>>20
GJ!
俺は初見だったよ
萌えさせていただきますた
しかし次からはsageような
22名無しさん@ピンキー:03/09/15 15:53 ID:lsb3otbX
スバルって何歳くらいかな?
SSの資料集めで。。。
23名無しさん@ピンキー:03/09/15 17:28 ID:csnacFAp
お子様軍団の年齢か。
生徒→パナシェ→スバルの順なのはわかってるんだけどなあ。
24名無しさん@ピンキー:03/09/15 17:42 ID://NG7w8f
実年齢にこだわることはあるまい
人間とは成長速度が違うかもしれんし
25スレ立て人の萌えキャラ変遷:03/09/15 18:13 ID:+lx0ilnd
ナツミ&トリス→アヤ→ナツミ→カシス→ソノラ→クノン→ファリエル→ビジュ
いやあやっぱ異色だなあ、ビジュ。このスレの続き物ビジュといい夜会話収集版の
ビジュといい、2ch住人に最も愛された伽羅ではなかろうか
26名無しさん@ピンキー:03/09/15 18:42 ID://NG7w8f
>>25
ビジュは『人間的魅力と伽羅的魅力は一致しない』といういい見本と言えるかも
27名無しさん@ピンキー:03/09/15 19:57 ID:Y6GUG09k
>>24 でもまあとりあえずヤれねぇほど幼いってのはあれなんで
人間でいうところの12歳以上ぐらいはあって欲しいな

小学3〜4年程度だと、まだ身体が完全に成熟して無いせいもあって
男でもイっても快楽よりも痛みが優先するらしい
28名無しさん@ピンキー:03/09/15 20:00 ID:j5EhbtpF
以前南米だったか、どこの国だったか忘れたが、
黒魔術かなんだの影響で自分の病気を治すために、
赤ん坊に突っ込んで重症を負わせた男がいたな。
29名無しさん@ピンキー:03/09/15 20:05 ID:lsb3otbX
今思ったけどあいつら歳とるのか?
番外編では全然変わってなかったけど。。。
30名無しさん@ピンキー:03/09/15 20:08 ID:Ld/kl3lX
>>29
本スレ80あたりで結論出てる
31名無しさん@ピンキー:03/09/15 20:11 ID:lsb3otbX
>>30
サンキュ。見てくる
32名無しさん@ピンキー:03/09/15 21:02 ID:4hivO1vx
>>22
ミスミママンが番外編で年取ってないこと、
そもそも子供がいる年に見えないことを考えると
鬼人族はかなり長命なのかも?
SS楽しみにしてます。
33レックスXクノン:03/09/15 21:43 ID:PSkFiQQg
前すれの617でレクXクノンを書いたものです。
続きを書いたので投下させていただきます。
34名無しさん@ピンキー:03/09/15 21:44 ID:PSkFiQQg
二日後。

俺はリペアセンターの地下にやってきた。一昨日と同じ廊下を足早に歩く。
クノンの言った終了予定時刻はもうすぐだ。
「お邪魔しまーす」
小声で挨拶してメンテルームを覗き込む。クノンはまだ眠っていた。
メンテナンスの際に取り換えたたのだろう、一昨日の戦闘でぼろぼろになった服ではなく、
まっさらなおろしたての服を着ていた。
周りの機械類はほとんど動いてない。
ベッドの端に腰掛けて彼女の目覚めを待つ。

ピーッピーッピーッ!

突然機械のひとつが音を立てて鳴り出した。
慌てて音の発信源を探すが、どの機械が鳴っているのかさえ分からない。
きょろきょろしていると、いつのまにかクノンが目を開いて上半身を起こしていた。
「起動完了。システムに問題なし。…レックス様?」 
「おはよう、そろそろ終わるころだろうと思って、会いに来たんだ」
「そうですか。それはどうも」
「ちょ、ちょっとまって!」
ベッドから降りようとするクノンを俺は慌てて止めた。
「何でしょう?」
35前スレ617:03/09/15 21:45 ID:PSkFiQQg
「クノンのためにプレゼントを持ってきたよ。退院祝いって奴かな?」
俺は手に持っていた紙包みを差し出す。
「まずはお花だよ。ジャキーニさんのところから貰ってきたんだ。
 あの人ああ見えて花だの植木だのが好きみたいでさ、
 果樹園の隅に植えてあるのを分けてもらったんだ」
「ありがとうございます。…花にもいろいろな種類があるのですね」
「そして、これは俺の手作り」
といって俺は2つ目のプレゼントを差し出した。受け取って広げてみるクノン。
「看護帽…ですか?」
「そう、当たり。前の看護帽がぼろぼろになっちゃったから、新しく作ってみたんだ。
 俺って結構、裁縫うまいだろ?」
「………」
「ここんところにクノンって刺繍がしてあるだろ。これ、スカーレルに習ってさあ」
「………」
「一度綴りを間違えて、最初からやり直すはめに…って、クノン?」
見ると花束と看護帽を胸に押し抱いてうつむいている。
「どうした? もしかして嬉しくなかった?」
「………」
うつむいたままで首を振る。
「私、贈り物をいただくなんて初めてのことで…とてもうれしいんです」
クノンが顔を上げた。
「本当に…ありがとうございます」
36前スレ617:03/09/15 21:46 ID:PSkFiQQg
そういって微笑む。
「…クノン…?」
始めて見るその笑顔。
さらりと流れる前髪。
目の端にわずかに浮かぶ涙。
「…涙?」
「え?」
そっと手を伸ばす。
クノンの頬に触れ、それからゆっくりと目尻に光るものをぬぐった。
「やっぱり、涙だ」
「え? え?」
「ほら、見てごらん」
クノンの目の前に指をさし出した。
クノンは俺の指先を濡らす涙を不思議そうに眺める。
「涙、ですか?」
「そう。君の流した涙だよ」
「私が?」
瞬きをして、俺の顔と指先を交互にみる。
「私が、涙を…」
その言葉に俺は頷いてみせて、彼女の手から看護帽をするりと引き抜いた。
「さ、帽子被せてあげる。動かないで」
右手で看護帽を持ち、左手でクノンの頭をゆっくりと撫ぜる。
耳の上辺りから、後頭部へ。
そのまま指先をうなじのほうに伸ばす。
後ろ髪を下から上へ逆立てるように撫で上げ、またそっと撫でつけた。
「レックス、様」
クノンの眼が俺を見上げる。
「じっとしてて」
37前スレ617:03/09/15 21:47 ID:PSkFiQQg
右手も帽子を持ったまま彼女の髪に伸ばすと、彼女の頭を俺の両手で抱え込む形になった。
看護帽の形を整え、ゆっくりと頭に載せる。
「こんな感じかな?」
「…どうですか?」
「うん、よく似合うよ」
瞬きせずにこちらを見つめるブラウンの瞳。
気がつくと、俺たちの顔はずいぶんと近づいていた。
「あの、このお礼は必ずしますから…」
吐息すら感じられる二人の距離。
形の良い鼻。小さい唇。
「クノン、」
知らないうちに、こんな言葉が口をついて出た。
「お礼、今貰っていい?」
「?」
疑問をさしはさむ余裕も与えず、俺はクノンの唇にキスをした。
彼女の両肩に手を置いて、軽く引き寄せる。
彼女の唇は人間のそれとまったく代わらず、弾力や湿り気さえも再現されていた。
その感触がうれしくなって、彼女の上唇を俺の唇ではさむようにしてさらにキスする。
キスしながら表情を伺う。嫌がるふうでもなかったが何か考えているようだった。
唇を離して訊いてみる。
「あー、もしかして嫌だった?」
ぼうっとした目でこちらを見つめながら、軽くかぶりを振る。
「いいえ、キスというものをしたことがなかったので。
 経験がないものについて是非の判断は出来ません。
 …知識としては知っていたのですが」
「はあ」
「でも、レックス様のおかげでキスについてのデータを取ることが出来ました」
「それは…どういたしまして」
予想もしなかった反応に呆然とする俺。溜息一つ。
38前スレ617:03/09/15 21:48 ID:PSkFiQQg
ちらりと見るとクノンは自分の指で唇をなぞっている。さっきの感触を反芻しているのだろうか。
「何してるの?」
「先ほどの口唇部の感覚の再現を」
そこまで聞くと俺はまた顔を近づけてクノンの唇を奪った。
今度はわざと音を立ててみせる。
「…どう?」
クノンは目を半分だけ閉じると、今度は彼女のほうからキスしてきた。
今のわずかな間に学習したのだろうか、俺がしたのと同じキスが返ってくる。
キスを続けながら、クノンの肩に置いていた右手を首筋に伸ばした。
一瞬の間を置いて、クノンの手が俺の首に伸びてきた。
人差し指でつつっと撫でると、クノンの指も俺の首に這う。くすぐったい。
…フラーゼンもくすぐったいっていう感覚はあるのかな。
そう思いつつ触っていると、クノンが
「あう」
といって軽く身をよじった。どうやらくすぐったかったらしい。嬉しくなる。
相手の後頭部に手を沿え、キスの回数を増やす。
クノンも俺の頭に手を回してきた。
「ふぅ、ん! んむ…」
息をつくために唇を離したが、すぐに相手の唇が追いかけてきた。
そろそろ、頃合いかな。
キスを終えて、身を引いた。
「はい、おしまい」
照れくささを隠すために、両手を広げてわざとおどけた調子で言ってみる。
肺の中の甘ったるくなった空気を大きく吐き出す。空調の聞いた部屋の空気が新鮮に感じられた。
39前スレ617:03/09/15 21:48 ID:PSkFiQQg
「お礼は確かに貰ったからね。キスのデータの参考になったかい?」
自分でも早口になっているのが分かる。クノンと目を合わせられない。
「……」
「俺もそんなに経験あるわけじゃないし、上手いかどうかもよくわかんないけどさ」
あはは、と笑ってみせる。息をついても胸の奥底に熱いものが凝ったようになっていて落ち着かない。
「……」
クノンはじっと俺の顔を見ている。
「なんだかファーストキスの相手になっちゃったみたいだし、お礼の貰いすぎかな、なーんて」
「レックス様」
「ひゃいっ!」
唐突に声をかけられたので声が裏返ってしまった。
「具合が悪いのですか? 体温、血圧ともに高いようですが」
「そ、そんなことないよやだなあクノンはいったい何を根拠に」
クノンの両手が動く。一つは俺のおでこに当てられ、もう一方の手で手首をつかまれた。
「ほら、やはり正常値ではありません」
俺の体を掴んだまま、顔からつま先までじろじろと観察する。
「もう放してよ。本当になんでもないから」
クノンから離れようとするが、お構いなしに体をべたべたと触ってきた。
まぶたの裏をめくられ、頚動脈を図られ、「レックス様、舌を出してください」と言われ…、
終いには心臓の上に柔らかな手がのせられた。
「うーん、診断が下せません」
悩みだしてしまった。
俺は俺で早く血圧下がれ体温下がれと心の中で祈る。
40前スレ617:03/09/15 21:49 ID:PSkFiQQg
「……」
看護師としての沽券にかかわるとばかりに考え込むクノン。
まるですねているかのように口を尖らせているのが可愛い。
(ああ、あの唇にさっきキスしちゃったんだよなあ。ふっくらしてて柔らかくて…。
 女の子に触ったのも軍学校以来だし…。フラーゼンってどこまで人間そっくり)
「分かりました!」
「!」
思考を中断された。
クノンは確信を持ってこちらを見つめている。
「レックス様は性的に興奮なさってます」
「!?」
驚愕した。言葉も出ない。
「普段使わない知識データだったので探索に時間がかかりましたが、間違いありません」
「な、な、な…」
「そう考えると体温・血圧・脈拍以外に異常な点が認められないのも説明がつきます」
「お、俺はやましい事なんて考えてないって!」
「やましい事が何を指すのか私には分かりませんが、レックス様が性的に興奮…」
「違う!」
大声を出してさえぎる。頬がかあっと熱くなった。
クノンの不満げな眼差しが俺の心を見透かしているように感じられた。
「嘘です。 私の診断は間違ってなんか」
「いやいやいやいやそんなことない、勘違いだよ!」
さすがにこの言葉にはクノンが不快そうな顔をする。
「私の看護師としての能力を疑うのですか?」
俺はふるふると首を振った。
「では性的に興奮しているという診断も納得していただけますね?」
俺はぶんぶんと首を振った。
「そ、そんな事言ったって、証拠がないじゃないか」
41前スレ617:03/09/15 21:50 ID:PSkFiQQg
クノンはこっちを睨んで言い返す。
「証拠? ありますよ」
そういうとおもむろに手を伸ばしてきた。
ベルトとベルトの間をするっと通り抜け、クノンの手が俺の股間を掴む。
「うひゃあっ!?」
「ほら、男性器が勃起しているではありませんか」
反射的に逃げようとしたが、圧し掛かられてそれも叶わない。
ズボン越しにクノンの手が俺のモノをさわさわと撫でる。
「やはり予想通りでした」
「こら、やめなさい!」
「私のデータベースは万全です。だから診断も完璧なのです」
「あ、あう、触んないで…」
「分かりましたか?」
クノンの手に合わせてもぞもぞと動くベルトガード。クノンの勝ち誇った表情。
それらを見比べているとひどくマゾヒティックな気分になってきた。
「…ごめんなさい…」
手の動きがぴたりと止まり、ガードから引き抜かれる。
「よろしい。では診断はこれで終わりです。お大事に」
42前スレ617:03/09/15 21:52 ID:PSkFiQQg
ぶつり。頭の中で何かが弾けた。
クノンを跳ね除けるように起き上がると、その勢いのままベッドに押し倒す。
「さっきまでキスもしたことがなかったくせに! ”データベースが万全”だって!?」
荒々しく唇を奪う。さっきはライトなキスだったが、今度は舌を入れるのに躊躇しない。
「うむ、ん、んあ、ん、ん、ん…」
抵抗されるかと思ったが、別にそんな様子はない。
「やれやれ! ”経験がないものについて是非の判断は出来ない”のかい?」
意地悪くそう訊いてみる。
すると、クノンはこくんと小さく頷いた。
…夢中で舌を差し入れる。
さらっとした唾液に包まれた歯と舌があるのが分かる。
「ふうん、こんなところも人間そっくりにできてるんだ」
感心していると、俺の口内にも舌が侵入してきた。
糸を引くようないやらしいキス。
俺たちは固く抱き合うと唇、耳、頬、首筋と、際限なくキスを繰り返した。

43前スレ617:03/09/15 21:56 ID:PSkFiQQg
とりあえずここまでです。
やっとセックルの直前までいけますた。

応援してくださったかた、これが初SSなので励みになります。
需要は少ないかもしれませんが頑張ります。
では〜 

ノシ
44名無しさん@ピンキー:03/09/15 21:56 ID:YqqZ8ZVV
(*´д`*)ハァハァ…リアルタイムで拝見させていただきますた。

激しくGJであります。
45名無しさん@ピンキー:03/09/15 21:57 ID:lsb3otbX
GJです。
今度俺もクノン攻め書こうと思うんで参考にさせていただきます
46名無しさん@ピンキー:03/09/15 21:58 ID:ecVmjBcO
GJ!
やっぱりクノンはいいなぁ…(;´Д`)ハァハァ
47名無しさん@ピンキー:03/09/15 22:52 ID:4jt0MnbP
ところで前スレってもう使わんの?
48名無しさん@ピンキー:03/09/15 23:04 ID:cxJoesWM
グッジョブ!!!
クノンたん萌えの漏れにはたまりません(;´Д`)ハァハァ
続きも激しく期待させていただきます
49名無しさん@ピンキー:03/09/15 23:13 ID:Amp4LIZN
素晴らしかったざまス!凄いざまスグッジョブざまス!!


あぁ…俺もミスミ様を書きたいのだが時間が無い…。
くそ、何でこんな時期に試験があるんだ…!しかも前回やばかったから今回落としたら
結構やばくて課題のレポートもあって睡眠不足で財布空っぽで携帯料金やばくて…
ウオオォォ(゚Д゚)ォォオオオ!!
よし!!試験なんか空の彼方にほッぽり出して俺は…俺はぁ!!
はっ!クノン、うわぁはなせなにをするやめろー!変な注射を打つなー!

と言って変に同情を買おうとか思ってしまったテスト。

神々、GJ!!!!!!!
50名無しさん@ピンキー:03/09/15 23:32 ID:6PgLpGZ4
レックス×ファリエルって需要ある?
51Chenowth ◆uv5jgeT0kQ :03/09/15 23:34 ID:qbJoVZ83
流れを無視して悪いが、誰か過去のパレッタで開発現場からの画像スキャンしたのを
うpしてくれる方はおられませんか。
52名無しさん@ピンキー:03/09/16 00:02 ID:CGvLJfjZ
>>50
むしろアティ×ファリエル
もしくはアルディラ×ファリエルでたのむ
53名無しさん@ピンキー:03/09/16 00:12 ID:n1wcFEkj
>>50
素直に見たい。

54名無しさん@ピンキー:03/09/16 00:14 ID:1lNjIBKo
先ほどクノンをクリアーしたばっかりなので、非常に勃起です。

>>51
どんなのだっけ?
55名無しさん@ピンキー:03/09/16 00:26 ID:CGvLJfjZ
アリーゼ×ファリエルもいいな
とか言ってみる
56名無しさん@ピンキー:03/09/16 00:29 ID:coPHdSJ/
( ´-`).。oO(ミスミ×キュウマとか言ったらヌッ殺されそうだな・・・。)
57名無しさん@ピンキー:03/09/16 00:51 ID:QpzSS0C5
>>56
無問題
58名無しさん@ピンキー:03/09/16 00:52 ID:fS0vHIr+
(´Å`).。oO(そこでベルフラウ×スバルうわやめろなにをすr)
59名無しさん@ピンキー:03/09/16 01:37 ID:/UjCbPNa
>>56
激しく求ム
コイコイコイコイコイコイコイコイ
60名無しさん@ピンキー:03/09/16 12:05 ID:MWqwvLMp
ファリエル×マルルゥな異端者
61名無しさん@ピンキー:03/09/16 15:56 ID:N5/V2C6Y
そこでヤッファの登場ですよ
62名無しさん@ピンキー:03/09/16 16:21 ID:fOtfZM+M
>>50
激しく見たい
63名無しさん@ピンキー:03/09/16 16:21 ID:1nCEAgvm
>>52の方が見たい
64名無しさん@ピンキー:03/09/16 17:36 ID:MOWXoBHy
スバル×ソノラとか
65名無しさん@ピンキー:03/09/16 17:43 ID:SefoYAUq
test
66名無しさん@ピンキー:03/09/16 17:54 ID:SefoYAUq
レックス×アルディラって支持者いないんですかねー?
67名無しさん@ピンキー:03/09/16 18:46 ID:FEku3Myj
レックス×アズリアが好きなのって俺だけか?
68名無しさん@ピンキー:03/09/16 18:57 ID:qfHTQV+o
>>67
数多くいるだろ。一般的にはカイル×アティ、レックス×アズリアが多分一番人気だろう
69名無しさん@ピンキー:03/09/16 18:58 ID:PTVM4zeC
>>66
>>67
俺はチンコなら何でもオッケーだぞい。
70名無しさん@ピンキー:03/09/16 19:18 ID:US710I0w
オオオオオオオォォ(゚Д゚)ォォオオオオアアア
俺がアズリアタンを幸せにしてやる!!!!
71名無しさん@ピンキー:03/09/16 19:26 ID:95JoqitD
俺はアティ先生なら何でもOK。
72名無しさん@ピンキー:03/09/16 19:51 ID:4KPZ1ikD
今日は図工。
アティせんせいはおもむろに服を脱ぎd
73名無しさん@ピンキー:03/09/16 19:53 ID:5a3Jt75R
なら俺は這い寝る×アティ・・・うわやめろなにをする
74名無しさん@ピンキー:03/09/16 19:53 ID:XoRpNzcT
なにもしない
75名無しさん@ピンキー:03/09/16 20:27 ID:NPDaHQR0
>>10
遅レスですが激しくGJ!
魔剣に翻弄されるアティとソノラに萌えつつも
仲良さげなヤードとスカーレルにまでハァハ(ry
76名無しさん@ピンキー :03/09/16 20:46 ID:zfNTPo3I
フレイズXファリエル・・・・とか言ってみる。
いや書きたいんだけどまだファリエルでクリアしてないのでお預け〜
鬼畜天使ってイイかもしれないとか思ってる漏れは逝ってきます。
77名無しさん@ピンキー:03/09/16 21:17 ID:coQXK3X1
むしろファリエル×フレイズで。
その肉体を維持する為にファイエルは仕方なく・・・・・・と。
78名無しさん@ピンキー:03/09/16 21:20 ID:SRfZ6Kci
>>51
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4047914126/249-5607812-4317903

アマゾンで少しだけだけど、見れるよ
79名無しさん@ピンキー:03/09/16 21:23 ID:SefoYAUq
>>67
俺も好きだぞ。
でも隊長よりもアルディラの方が好きだったりするが。
80名無しさん@ピンキー:03/09/16 21:58 ID:UuAli3TX
>>66
ノシ 支持者。
レックスも良いし、ヤッファやら釜やらバカ船長やらとのからみも萌える。
3話でのビジュといい、アルディラ関連は基本的にえろいからハァハァしまくり。
でも出来れば、彼女には本編以上に可哀想な目には遭ってほしくないやも・・・いや俺鬼畜スキーだけど
81名無しさん@ピンキー:03/09/16 21:58 ID:rNH8qpf8
>>78
不運なビジュ
タケシーが好きな軍人
意外な後継者
海の男
ビジュの墓
無職の派閥の襲撃
不当な評価
ビジュの死刑判決(ただし王大人)
相対的不名誉
入墨効果
完璧なタケ士ー
抜剣者たち
82名無しさん@ピンキー:03/09/16 23:21 ID:gnpZ9P03
>>81
正直、目から鱗出た
83名無しさん@ピンキー:03/09/16 23:51 ID:J4Hzf2ct
>>51
ドゾー
ttp://marmotfarm.com/cgi-bin/upload2/source/up20505.lzh
これ以外にも持ってる方いたらうpきぼんぬ
84名無しさん@ピンキー:03/09/17 00:06 ID:Fqzc+LGp
>>83
画像ファイル名が漏れと同じだ(w
85名無しさん@ピンキー:03/09/17 00:17 ID:7QE4E+cq
スカソノ最終話を書き終えていないというのに、また同時進行で書いてしまいました…。
思いついたら書かないと気がすまないタチらしいです。スマソ。
カイアティ前提のヤドアティです。
今までスポットを当ててなかったので、見せ場を作ってみようと…。
86遥かな花:03/09/17 00:19 ID:7QE4E+cq
 人の輪の中でいつも優しく微笑んでいる彼女。
 少し離れた所から眺めるその姿は、過去の苦痛と冷え切っていた心を溶かすように、自身の意識へ
じわりと染み込んでいく暖かさがあった。
 叶わなくてもいい。
 愛する人へ向けられたその微笑みをいつでも見られるのなら。
 その笑顔が自分に向けられているものではないとしても、彼女が幸せでいられさえすれば――。


「さっきのはぐれ召喚獣はえらく手強かったな」
 ある用事でユクレス村から帰路を進んでいた矢先に、それは起こった。
 船に向かう先の森の中、一匹のはぐれ召喚獣がアティ達の前に姿を現したのだ。大型のそれは
鋭い牙を剥き、地を蹴ってアティに飛びかかった。
 突然のことに彼女は攻撃を回避できず――刹那、その白い肌に赤い線が走った。
 逆上したカイルは我を忘れて召喚獣のもとへと駆け出し、その拳を振り下ろす。召喚獣も負けじと
カイルに食らいつき、彼の腕を牙で赤く染め上げた。
 ――援護を忘れるほどの激闘の末、カイルが勝利した。
 召喚獣は死んではいなかったのだろうが、ぐったりと土の上に倒れこみ、その身を痙攣させていた。
「カ、カイルさんっ!腕から血が……」
「ああ、大した事ねぇよこんなの。ストラで治せる。それよりお前のほうが……」
 アティの太ももを、縦に長い傷が痛々しく走っている。恐らくは立っているだけでもやっとの事だろう。
 額に汗を滲ませながら「私は大丈夫ですから」と首を振るアティにカイルは溜め息をつくと、
その場にいたヤードに手招きをした。
「ヤード、俺は自力で傷を治す。だからお前がコイツの怪我を治してやってくれねぇか」
 アティは慌ててカイルのほうを先にと促すが、ヤードは彼女の言葉には耳を傾けず、こくりと頷いた。
「わかりました。……アティさん、じっとしていてください」
「ヤードさんまで……」
 怪我の状況は明らかにカイルのほうが酷いものであった。それはヤードも分かっている。
 だがそれよりも、ヤードはカイルの気持ちを尊重してやりたかったのだ。
87遥かな花:03/09/17 00:21 ID:7QE4E+cq
「カイルさんは貴女の事を心配しているんですよ。わかってあげてください」
「え……」
 その言葉に、アティの頬が赤く染まる。カイルもそれと同時に赤面し、ヤードのほうへ慌てて振り向いた。
「バッ……、余計なこと言うんじゃねえって!」
 ヤードは苦笑しながら召喚石を取り出すと、召喚の呪文を唱え始める。淡い光に包まれながら頭上に
現れた可憐な少女は、瞬く間にアティの傷を癒すと、静かに光の中へと消えていった。
「――?」
 送還の光がひときわ強く輝いた時、草むらの中で何かがキラリと光るのがヤードの瞳に映る。
 サモナイト石――にしては小さい気がした。
 恐らくは誰かがここにゴミとして捨てた物が光ったのだろうと思い、特に気にも留めずヤードは
召喚石をしまいこんだ。
「あ、ありがとうございます」
 アティは傷の癒えた足を撫でる。しかし爪で引き裂かれたスカートまでは元には戻っていない。
 困ったように顔を赤らめながら太ももを押さえていると、ヤードはカイルに向き直った。
「……カイルさん。そのコートを彼女に貸してあげてはくれませんか?」
「え?なんで――」
 一瞬彼の言葉の意味がわからず首をかしげるカイル。だがアティの様子をしばらく見て、
ようやくそれがどういう事なのかを理解した。
「あ、ああ。そういう事か。ほらっ」
 慌ててアティの体にコートをかけると、アティは体に巻きつけるようにそれを羽織った。
「あ、ありがとう……カイルさん」


「ありがとうカイルさん、ですって。ヤード?」
「……どうしてそこで私に話題を振るんです」
 カイル達から少し離れた距離を、後ろからついていくようにスカーレルとヤードが歩いていた。
 スカーレルは腕を組むと不満気に目を細める。
「コートを貸すように言ったのはヤードなのにね。カイルは貴方がああ言わなきゃコートを
貸そうだなんて思わなかったわよ」
「ですが、実際コートを貸したのは彼ですし……彼に礼を言うのが筋かと」
「そうなんだけど……なんていうか、ねぇ」
88遥かな花:03/09/17 00:22 ID:7QE4E+cq
 恋は盲目というか……スカーレルの頭にそんな言葉がよぎった。
「それにしてもヤードってば、ことセンセに関しちゃ随分と気が利くわよねぇ?今回のコートの
事といい、さ」
 その言葉に、ヤードは無言で視線をスカーレルへと向ける。
 スカーレルは冗談めかして笑うと、こちらを見つめてくる彼の肩にポンと手を置いた。
「もしかしてセンセに気があったり?なーんて……」
「好きですよ」
 驚くほどにさらりと言ってのけるヤード。
 もしかして今のは何かの聞き間違いか?スカーレルは言葉を失い、真顔のヤードを覗き込んだ。
 ヤードは昔から控えめな性格で、彼が想いを寄せていそうな少女の事を少しでも口にすれば、
すぐに真っ赤になるような少年だったはずだ。
 まるで今日は雨ですよと天気予報でもするような口調に、彼とは思えない大胆な言葉。
「好きだから彼女の事はよく見てるんです。細かい事に気がつくのは、単にその結果ですよ」
「あ、あはっ。ホントにそうだったの……」
 まずい事を言ってしまったかもしれない。スカーレルは正面に向き直ると、ヤードと並び、
二人無言で歩き続ける。
 彼にはアティがカイルと恋人同士だという事をまだ知らせていない。黙っているわけではなく、
言う機会がなかったのだ。
 以前その事が災いし、ソノラを傷つけてしまった事があった。やはりアティ達は、周りにもっと
早くに言っておくべきだったのだ。そのせいでまた誰かが傷つくという結果は、スカーレルとしても
あまり望んではいない。
「…………」
 スカーレルは少し考えると、意を決して口を開いた。
「……あのね?ヤード。センセはカイルと――」
「お付き合いしているのでしょう?――知っていますよ」
「えっ?」
 意外にもケロリとした顔で言うヤードに、スカーレルは目を見開く。そんな彼の様子を尻目で
眺めながら、ヤードは軽く息を吐いた。
「……アティさんの誕生日に、彼女はカイルさんと一緒に戻ってこられたでしょう。その時に
指輪をつけていました。お二人はその頃からよくご一緒されていますからね。普通に考えれば
恋人同士だと分かります」
「そう、なの……」
89遥かな花:03/09/17 00:24 ID:7QE4E+cq
 拍子抜けしてしまった。まさかヤードがその事に気づいていたとは。
 だが、それならばヤードは……。
 スカーレルは長身の彼を見上げる。
 しかし彼のその顔に沈んでいる様子はなく、いつも通りの表情をそこに浮かべているだけだった。
「貴方の顔って、相変わらず読めないのよねぇ。涼しいカオしちゃって」
 苦笑を浮かべるスカーレルに、ヤードは静かに目を伏せた。
「……開き直っているだけです。今さらどうあがいても、私には彼女を振り向かせる事は無理でしょうからね」
「…………」
 そんな事ないわよ、と無責任な事をいうつもりなどスカーレルにはない。自分が想いを寄せる相手が、
他の男を好きでいる事がどれほど辛い事かは、スカーレル自身が身に染みて分かっている事なのだから。
「でも、それなら横から奪っちゃおうって事も考えないの?」
 ヤードがその言葉にどんな表情を浮かべるかは予想がついている。
 スカーレルが思い描いていた通り、ヤードは眉をわずかにしかめた。視線を遠くに投げると、
空を泳ぐ小鳥を眺めながら目を細める。
「奪うだけが愛の形ではないでしょう。見守って……その形を崩さないようにそっとしておくのも、
ひとつの愛し方ではないでしょうか?」
「ッ……」
 スカーレルの口の端が引きつる。
 彼がソノラを無理矢理抱いた事をヤードは知らない。だが彼のそんな純粋な言葉が自分に対する
嫌味のように聞こえ、スカーレルは苦笑した。
「――あら?どうしたのかしら」
 その時、前のほうから血相を変えたアティがこちらへ向かって駆けてくる姿が目に映った。
 息を切らし、今にも泣き出しそうな顔で走っている。走るにはカイルのコートが邪魔だったのか、
切れたスカートから太ももを露出させながらという格好だった。
「センセ?どうしたのよ、そんなカッコで」
「あっ……、えっと、その……」
 スカーレルに呼び止められ、アティは駆け足の状態からよろよろとその場に立ち止まる。
 ひざに手をついて息を吐きながら、目を固く閉じてゴクンと喉を鳴らすと、彼女は二人を見上げた。
「ちょっと忘れ物しちゃって、それを探しに」
「忘れ物……ですか?あんな所に一体何を?」
90遥かな花:03/09/17 00:25 ID:7QE4E+cq
 怪訝な表情を浮かべるヤードにアティは慌てて首を横に振ると、明らかに無理のうかがえる笑顔を作った。
「ホントに大した事じゃないんです。すぐに戻ってきますから。それじゃあっ」
 そう言うなり駆け出していく彼女を、二人は視線で見送る。
 しばらく彼女の後ろ姿を眺めていた後、ふいにヤードがぽつりと声を漏らす。
「スカーレル。さっきの彼女の手元、見ていましたか?」
「え?」
「指輪が……なかったように思えます」
 ユクレス村を出た時にはアティの指には指輪がはめられていた。さっき彼女を見た時に何となく
感じた違和感の正体に気づき、ヤードはアティが向かった森に視線を向ける。
「よく見てるわねぇ」
 からかうスカーレルに、ヤードは困ったように頬を赤らめる。
 その時、ふとある事を思い出した。
(……そういえば、あの光……)
 送還した時の光に反応し、地面で一瞬だけ光った小さなもの。あれは指輪についた宝石の輝き
だったのではないか。
 ……一応は確認しておくべきだった。ヤードは唇を噛むと、アティを追いかけ森の中へと
駆けだしていく。
「ちょっとヤード!?どうしたのよ?」
「アティさんを追いかけるんです!スカーレルは先に戻っておいてください。後で一緒に
帰ってきますから!」
 それだけを言うと、ヤードは振り返ることなく森の中を突き進んでいった。
 どこに落としたのかわからないアティに比べれば、ヤードはあれが本当に指輪だったのなら
落ちていた場所は大体の予想がつく。
 ――別にそれを見つける事で彼女の気をひくつもりはない。
 アティの悲しむ顔を、遠くで見ていたくないから。
 ヤードを突き動かす衝動は、ただそれだけの事だった。


「どうしよう……指輪……どこに落としちゃったんだろう」
 涙で視界を歪めながら、アティは地面に這いつくばり、雑草の間や石ころの影を凝視していた。
 ユクレス村を出た時はまだ身につけていた。しかし、あのはぐれ召喚獣に出会った後はどうだろうか。あの召喚獣に攻撃された時、その衝撃で指輪を落としてしまったのではないか。
 だとすると――。
91遥かな花:03/09/17 00:27 ID:7QE4E+cq
(あの召喚獣が倒れている所にまた行かなきゃいけない……)
 しばらくまともには動けない状態なのだろうが、やはり自分を傷つけた相手の場所に行くのは気がひける。
 アティは無言で立ち上がると、視線を森の奥へと向けた。
「――アティさん」
「っ!?」
 突然背後からかけられた声に、アティの肩がビクリと震える。
 振り返ると、そこには慌てて後を追いかけてきたヤードが息を切らせながら手を伸ばす姿があった。
「はぁ、はぁ……、あの、もしかして……指輪をお探しですか?」
「えっ、どうしてそれを……?」
 アティの問いにヤードはしばし口篭もる。目を閉じて唸ると、苦し紛れに答えを出した。
「何となく……私の勘という事で」

 ――例のはぐれ召喚獣を倒した場所は簡単に見つかった。
 ぐったりとしたそれを確認し、怖がるアティに大丈夫ですと声をかけると、ヤードは足元に
視線を落とした。
 確かこの辺で見つけたはずだ。ヤードは目を凝らし、地面を凝視する。
 その時、背後でアティのわずかな悲鳴が聞こえた。
「どうしました?」
「あの、さっきのはぐれ召喚獣が……」
 アティが指す先を見ると、そこにはさっきと変わりない姿の召喚獣がいた。
 ……しかし、よく見るとカイルが倒した時とは何かが違っている。
「――っ!」
 ……それはすでに息絶えていた。
 死因はカイルの攻撃によるものではない事は、その状態を見れば一目瞭然だった。
 召喚獣の首には何か細いもので締め付けたような跡がくっきりと残っていたのだ。
 召喚獣の口から溢れる白い泡が、その死因が首を絞められた為のものだという事を語っていた。
「ヤードさん……何なんですか?これ……」
 そんな事を聞かれても、彼にも分からない。『何かがこいつを殺した』、分かるのはただそれだけだ。
 嫌な予感がする。ヤードの中に、不安が込み上げてきた。
92遥かな花:03/09/17 00:28 ID:7QE4E+cq
「……ん?」
 その時、視線の遠くに何か光るものがある事にヤードは気づく。
 慌ててその場に駆け寄ると、案の定、そこには小さな赤い宝石のついた指輪が無造作に転がっていた。
「アティさん、これですよね?」
 ヤードが声をかけると、その指輪を目にしたアティは目を喜びに潤ませる。
「それですそれ!!」
 ありがとうございます、と目元を擦りながら何度も礼を言うアティに指輪を渡し、ヤードは
そんな彼女の様子を黙って見つめていた。
 これが性根の曲がった男なら、指輪を無くしたことをチャンスとばかりに、それをどこかに
隠していたかもしれない。それが原因で二人の仲がぎくしゃくし始めるのを見計らい、女のほうに
こちらへなびくように仕向けるという事も可能だった。
 他の男に貰った物を一緒に探す自分の姿に、男としての相変わらずの詰めの甘さを感じ、ヤードは
密かに自嘲する。
「――さあ、探し物も見つかった事ですし、早く戻りましょう」
 指輪を大事そうに指にはめ、喜びに目を細めるアティを促す。
 彼女がこくりと頷いた時――その付近の植物が不自然な動きをした。
「……?」
 風で揺れている……にしては肌に涼しさは感じられない。
 一瞬その動きに目を奪われていた時、視界の片隅に先ほど目にしたはぐれ召喚獣の死骸が
ちらりと姿を見せた。
「――ッ!」
 その時、ヤードの中で不可解だったものがひとつに結ばれる。
 それと同時に、その『植物』はツルをしならせ、弧を描くように宙を舞った。
 ヤードの目が見開かれる。
「危ないアティさんっ!!」
「えっ……」
 だがすでに遅かった。
 アティが唸りをあげた植物に振り向くよりも早く、それは彼女の足を深く薙ぐ。
 ――ヤードの瞳に、舞い散る鮮血が映った。
「ああぁあッ!!」
 悲鳴をあげて地面へ倒れ込むアティ。そのふくらはぎからは血が伝い、白いブーツは鮮やかに
染まっていく。
93遥かな花:03/09/17 00:31 ID:7QE4E+cq
「くそっ……!」 
 ヤードはアティをかばうように立ちはだかり、その植物を見据える。
 ただ雑草が覆い茂っているだけのように思えたそれは、彼がその存在に気づいた事により、
その姿をゆっくりと変えていった。
 ……大きく美しい緑の葉に包まれた中心から姿を覗かせたのは、一人の美女であった。
 否、本来花が咲くべき部分に、人間に酷似したものが生えていると形容したほうが正しいのかも
しれない。女に似たそれの体をまとうように包み込む白い花弁は、まるで雪のように汚れのない
美しさを携えている。
 その光景に、足を押さえながらもアティは恍惚とした表情を浮かべた。
「綺麗……。これは……ドライアード……?」
 尋ねるアティに、ヤードは首を横に振る。
「違います……こいつは」
 ヤードはアティに視線を向ける。
 そこで言葉を止めた彼の額に、わずかに汗が滲んだ。
 ドライアードは、体から撒き散らした花粉を生物に吸い込ませ、正常な思考を麻痺させ互いを
殺し合わせるという、間接的に凶暴な効果をもたらすメイトルパの生き物だ。ここに召喚されて
いたとしても何ら不思議ではないだろう。
 しかし――こいつは、そんなものではない。
 ある意味、それ以上にたちの悪い……。
 ヤードは歯を軋り、アティの傷ついた足を見る。
 怪我を負った彼女を連れてこの場から逃げるのはまず不可能だろう。それに、召喚術で
回復しようにも、あの素早いツルの攻撃が相手ではその時間すら満足に与えてはくれまい。
 ――覚悟を決めなければ。
「アティさん……私のそばから離れないでください」
 そう言うと、ヤードは懐から一本の短剣を取り出した。
「ヤードさんっ……」
 唸りを上げながら飛び込むツルをヤードは寸での所で交わし、小さな刀身で薙ぐ。確かな
手ごたえに、ちぎれたツルの先端は勢いよく地面へ落ちた。
 まるでトカゲのしっぽのように動き続けるそれは、あまりにも奇妙な物体だった。
「う……」 
 足に走る激痛に、アティの意識はもうろうとしていた。
 彼女の苦痛を帯びた声に、ヤードの気がはやる。早く目の前の召喚獣を倒さなければ。
94遥かな花:03/09/17 00:33 ID:7QE4E+cq
 休みなく襲い掛かるツルを幾度も短剣で弾き、息を切らしながらも背後で倒れているアティへの
配慮は忘れない。彼女を少しでも守ろうと左手を横に伸ばし、その体を相手の視界から覆う。
 だがその様子をあざ笑うかのように、召喚獣は今度は数本のツルを同時に放つ。
「ぐぅッ……!!」
 一本の短剣では防ぎきれなかった二本のツルが、ヤードの腕を、腹部を裂いた。思わず目を細め、
腹部を押さえる。
 その隙を見せた瞬間、召喚獣はわざと急所を外すように何本ものツルを彼めがけて振り下ろした。
 瞬く間に彼の身を鮮血がほとばしる。
「ッ……、はは、やはり武器の扱いは……私には向いていませんね」
 こんな物では、と苦笑するヤード。彼の服は赤黒く滲み、わずかにその重みを増していた。
「ヤ、ヤードさん……。私を置いて逃げてください。このままじゃ、貴方までッ……」
 震える声で言うアティ。だがヤードは無言で首を横に振り、否定を表した。
「残念ですが、その願いは聞き入れられません。貴女は――私が守ってみせます」
 ほんの少しの間だけでも、彼女にとって自分がカイルの替わりとなれれば。それが叶うのなら、
これしきの怪我など何という事もない。
 白い花弁に包まれているそれは、ヤードの意志を秘めた瞳をしばらく眺めていた。
 そしてしばらくすると、女をかたどったそれは、不敵な笑みを整った口元に浮かべる。
「――……」
 同時に、体を包み込んでいた花弁がゆっくりと蕾を開くように、花を咲かせた。
 あらわとなった美しい裸体から、雪のようなものがふわりと舞う。
「しまった……!」
 ヤードはその光景に歯を食いしばる。
 ――もう時間がない。ヤードは召喚石を取り出すと、静かに呼吸を整える。
「アティさん、息を止めてください」
「ど、どうして?」
「いいから止めなさいッ!!」
 突然の大声にアティはビクリと震え、慌てて口と鼻を押さえる。
 彼女が息を止めた事を目尻で確認すると、ヤードは召喚石を力強く握り締めた。
「すぐに決着をつけます。ですから……それまで絶対に息をしてはいけませんよ」
 武器の攻撃では歯が立たないと分かった今、彼に残された手段はただ一つ。
 召喚術による決定的なダメージを与える事だ。
95遥かな花:03/09/17 00:35 ID:7QE4E+cq
 ただし、この方法は相当の集中力を必要とするため、明らかにこの状況において不向きなものだと
いう事は彼本人も理解している。
 しかし、やるしかないのだ。
「古の盟約に従い、ヤードが命ず――」
 彼が口を開くと同時に、ツルが素早く彼を薙いだ。
 先ほどの攻撃よりも深い。おそらくは目の前の獲物をようやく始末する気になったのだろう。
 ヤードの顔が苦痛に歪む。腹部を始めとする傷口が生温かいのは、そこから溢れ出る血液のせいだと
思うと、ふいに吐き気が込み上げた。
 呪文を唱える喉奥に感じる、まとわりつくような甘い味覚。
「ッ……!!」
 それに気づいた彼の顔が青ざめていたのは、血を大量に失った結果なのだろうか。
 だが彼の口から呪文が途切れる事はなく、召喚石を持っていない手で眼前に印を切る。ツルは
そのたびに攻撃の激しさを増し、なおも彼の肉を刻んだ。
 その頬を伝う水滴が、もとは血だったのか汗だったのかは分からない。
 ようやく呪文を唱え終えた頃、ヤードの体はわずかに距離をおいていたアティにもわかるほどに、
血の匂いを漂わせていた。
「――盟約に応えよ!!」
 召喚術が完成すると、彼の頭上にまばゆい光が解き放たれる。
 その光の中から現れたのは、白銀に輝く、幾多もの剣だった。
 驚いたように見上げる召喚獣を、それらは見下ろすように取り囲んでいた。
「ゆけッ……!」
 彼の命令と同時に、剣は召喚獣めがけて降り注いでいく。
「――――ッ!!」
 召喚獣がそれをよける間もなく、剣はその全身を貫いた。凄まじい剣の風圧に、周囲の木々が
揺れる。土煙が舞い、ヤードは手の甲で目元を押さえた。

 静寂は、一瞬にして訪れた。
 目の前にあるのは、八つ裂きとなった召喚獣の躯。もとが植物であったせいか、そこには
血は広がっておらず、ただ植物を荒らしたかのような緑色の葉とツルの断片だけが残っていた。
 アティはようやく押さえていた口を放すと、息苦しそうに大きく呼吸を繰り返し始める。
「や……やりましたね!ヤードさん……」
「……え、ええ」
96遥かな花:03/09/17 00:37 ID:7QE4E+cq
 だが、血に濡れたヤードは顔を歪め、その場にひざをついた。
 その傷口からは、途切れることなく血が溢れ出している。アティは足を引きずりながら、
ヤードの正面へとまわった。
「酷い怪我ですよっ……!早く手当てを――」
「駄目です!」
 ヤードの肩に手を置いたアティに、彼は拒絶するように激しく首を振る。その視線は、アティから
逸れるように伏せられていた。
 自らの肩を抱き、動きを封じるかのようにヤードは叫ぶ。
「……逃げてくださいアティさん!私を置いて今すぐ!」
 固く握り締める肩からは、血がみるみる溢れ出している。
「な、何を言ってるんですかっ?もう危険なことなんて……」
「私は召喚術を使う際に、あの『花粉』をまともに吸い込んでしまったんだ!!早くッ、
私、が――……」
 そこまで言いかけ、ヤードはうずくまった。苦しげな荒い呼吸に、彼の肩が上下に揺れる。
「花粉って、さっきの白いものですか?あれは一体?」
 アティが彼の顔を覗き込みながら尋ねる。だが、ヤードからの返事はこない。
「…………」
 ふと、先ほどまであれだけ苦痛に歪めていた顔から、その陰りが姿を消した。
 すっ、と腹部を押さえていた手が離れる。
 その瞳はぼんやりと地を眺め、やがて目の前のアティに向けられた。
「……ヤードさん?怪我はもう大丈夫なんですか……?」
 いつもの彼では考えられないような回復の早さ。アティは驚いたように身を乗り出し、ヤードに
顔を近づける。
「――――っ!」
 その時、突然ヤードの手がアティの肩を乱暴に掴む。そのまま彼女の体は土の上に押し倒された。
「いたっ……!な、何を」
 ――目を開くアティの視界には、いまだに血を流すヤードが、顔色一つ変えずに自分の上へと
覆い被さっている光景が映っていた。
 ぽたり、と赤い水滴がアティの頬へと落ちる。
 酷い怪我を負っているにも関わらず、ヤードの表情は異様なまでの落ち着きを保っていた。
 ……いや、まるで感情を持たない機械兵士のような雰囲気すら感じられる。
97遥かな花:03/09/17 00:37 ID:7QE4E+cq
「……ヤード、さん……?」
 何かがおかしい。
 アティの中に、ぞくりとしたものが込み上げる。
 その正体が何かも気づかぬうちに、ヤードの手はアティの顎を乱暴に掴み上げた。
「あッ……!」
 わずかな痛みに顔を歪めると同時に――その声を漏らした唇を、ヤードの血の気の引いた唇が
乱暴に塞いでいた。

 つづく


ドライアードの設定がゲーム中と違うと思いますが……気にしないでやってください。
98前スレ362:03/09/17 00:54 ID:KQ6WsTor
えらく間があいた上に短くて申し訳ないのですが。
カイアティSSの続きです。
991/5カイアティSS:03/09/17 00:56 ID:KQ6WsTor
 琥珀色の瞳に見下ろされ、アティは反射的に身をすくめてしまうような威圧感を感じた。
 その両の瞳に宿る光は、夜陰に紛れてむさぼるように彼女を抱いたその時のものと未だ
変わらず、視線を合わせただけで背筋がぞくりとあわ立った。彼のその視線一つで、まだ
体の奥底に熾火のようにくすぶっている夜の残滓が暴かれたような気さえする。
「肩…の傷は? 痛みはひどくはないんですか?」
 ほんの数刻前までこの腕と胸の中で嬌声をあげ、されるがままに肌を許していた生々しい
記憶をまざまざと思い出しそうになり、アティは努めて静かな声でカイルに問いかけた。
問いかけながら指を伸ばし、彼の肩に包帯の上からそっと触れる。先ほども彼が眠っている
間に一度確かめたが、まるで何もなかったかのように平然と腕と肩を動かしている様子に
否応なく心配になる。
 おそるおそる指先だけで彼の肩に触れている彼女のその指を、無骨で節の目立つ手が
握りとめる。その彼の手の熱さに、アティは一瞬彼が高熱を出しているのはないかと焦って
しまう。
「カイルさん、熱とかないですか? こんなに熱い手してるなんて…」
 気遣ったはずの言葉に返されたのは、小さな舌打ちの音。
 驚くというよりもその彼の反応に呆然となってしまう彼女に、琥珀色の瞳に野生の獣を
思わせる光を宿したまま、彼は低く呟いた。
「いらねえ心配をするくらいなら、勝手にいなくなるな」
 いらない心配なんかじゃありません。だってこんなに手が熱いのに。
 微量の抗議と大部分の懸念、そして間違いなく痛みはまだあるはずだという確信からの
そんな言葉を言おうとした矢先に、アティを取り囲んでいる檻がにわかに狭まった。
1002/5カイアティSS:03/09/17 00:56 ID:KQ6WsTor
 剣呑と言ってもいい視線で彼女を見下ろしていた琥珀色の瞳が一瞬細くなり、幅のある
張り出し窓の窓枠に座っている彼女の上に、鍛え上げた鋼のような逞しさを持つ線で構成
された男の体が覆いかぶさる。
 今しも言葉を発しようとしていた淡紅色のやわらかな唇を塞いだ口付けは当初こそついばむ
ように優しかったが、ほどなく言葉どころか吐息をも奪うように深くなる。息を継ぐごとに
潤んでいく彼女の蒼い瞳を琥珀色の瞳が時折射抜くように見据え、夜明け近くにまで及んだ
交わりの余韻が徐々に彼女の瞳や肌に蘇るのを、その瞳が冷静なまでに確認する。
 それでも彼女が必死に何かを言おうとする都度、言うなと言わんばかりに深く唇を重ねる。
カイルの胸を押し返そうとしていたアティの手が弱々しく震えだし、何かを堪えるかのように
自分を捕らえる檻と化している彼の腕にすがる。
 まるでその頃合を待っていたかのように、彼の右手が彼女が今羽織っている自分のシャツの
下に滑り込む。
「…あ、あ…やっ…!」
 これまでに幾多の敵を屠ってきたはずの彼の右手が、淡く染まり始めたアティの肌を残酷な
までの優しさで蹂躙する。既に知らない場所などないはずのその白くきめ細かな肌を堪能するかの
ように指を這わせ、手のひらで滑らかな感触をいとおしみ、彼の手にも少し余るほどの豊かな胸を
欲しいままにして、その手の内で遊ばせる。
 夜陰であれば甘えた声を出すことも覚えているはずのアティの声は、頬だけでなく首筋から
胸元まで羞恥の色に染め上げられつつも懸命に抑えたものでしかない。口付けと肌への愛撫だけ
でも、つい先ほどまで肌を重ね合わせていた感覚と熱さを思い出させるには十分だが、何もかもを
照らし出してしまう清冽な早朝の光の中のせいか、駆逐されつつある理性にすがるかのように、
彼女は嬌声を堪える。
1013/5カイアティSS:03/09/17 00:57 ID:KQ6WsTor
 それが苛立たしいと言いたげに、カイルの手が彼女の肌をかろうじて隠している衣服を引き剥がす。
 昨夜同様に、彼女のわずかな抵抗などまるで意に介さない強引さで露にされた白い陶器のような
肌には、その白い地を染め抜いたかのような紅い花が幾輪も咲き誇っていた。その花を刻まれて
いる彼女は、早朝の光が恥ずかしいと両腕で胸の辺りを隠すような仕草を見せたが、両の手首を
掴まれて押し広げられ、くっきりと浮かぶ鎖骨の少し上から首筋にかけてこの日最初の花を散ら
されてしまう。
 鮮やかな初花の刻印が一つ増えるそのたびに、吐息に艶が増し、優美な曲線を描く細い腰が震えた。
背後からの朝陽に照らされる檻の中に閉じ込められ続ける切なさに瞳を潤ませながら、アティは自分の
胸の辺りに顔を埋めているカイルに途切れがちに囁いた。
「……こんなとこ…じゃ…やで……す…」
 吐息交じりの懇願に、彼は顔を上げる気配もない。その言葉の内容とは対照的なまでに、艶めいた
切なさは彼女をえもいえぬ色香に彩り始めていた。
 懇願の言葉を囁きながらも、固く閉ざされている細い両足が震え、否応なく体の中心から湧き上がる
快感の前兆に座っていることすら耐えがたいと言うかのように細腰が時折小さく揺らめく。
「生憎、待てねえんだよ」
 必死の懇願をいとも簡単に振り捨てるカイルの無遠慮な声に、そんなと涙で潤んだ瞳を見開くアティを
よそに、彼は右手で白く豊かな胸をすくいあげるように包み込む。
「カイ、ルさ…おねが……あっ、あ、やぁ…っ」
 無粋な力強さを形にしたような太い指が、胸の先で既に痛々しいほどに熟れきっていた紅色の実に触れ、
先ほどの無遠慮さが嘘のような優しさでゆっくりと愛撫を加えていく。
1024/5カイアティSS:03/09/17 00:58 ID:KQ6WsTor
 窓にそっと寄りかからせ、くびれた細腰に手のひらを這わせながら、彼は愛して欲しいと主張する紅色の
実をその要求通りに舌先と唇で可愛がる。軽く歯をたてると徐々に高くなり始めた嬌声が跳ね上がり、
意味をなさないその声が言葉以上に彼女の昂ぶりを伝えてくる。
 熱い手が肌を這うだけで体を震わせ、花の上に更に花びらを落とされ、堪えきれない声を静かな朝の
空気に響かせ、快感の先触れが体の中心から拡散する分だけ白い肌が汗ばむ。
 他のことなど考えず、快感を追うことと彼が与える感覚を感じ取ることだけを夜毎教え込まれた肢体は、
今がもうじき日が昇り始める明け方近くだということを忘れ、自然と目を閉じて視覚という感覚を遮断する。
 ようやく我を忘れ始めた彼女に唇の端に笑みを浮かべ、まだ覚めやらぬ恋慕と情欲をその胸の内にたぎらせ
ながら、カイルは切なげに震えるすらりとした足に無造作に触れた。
 先ほどから愛撫を受けるたびに小さくすり合わせられていたそれらは、既にうずき始めてしまっている
快感の源を懸命に閉ざしている。けなげさすら感じさせる必死な風情で侵入者の熱を拒んでいるそれらの
間から、時折ひときわ濃く鮮やかな花弁が覗く。
 しなやかな線を持つそれらを、彼はまるでからかうかのように幾度も軽くなで上げる。予感めいた軽い愛撫に
涙ぐみながら背をそらすアティの唇を一度深く奪い、彼女以外の誰にも聞こえない距離で彼は囁く。
「…アティ」
1035/5カイアティSS:03/09/17 00:58 ID:KQ6WsTor
 乱暴な声音でも、苛立ちを露にした口調でも、昨晩からたぎらせたままの欲望のままでもなく、ただ、
いとおしげに一度名を呼ぶだけで、十分だった。
 かろうじて形として残っていた理性という名の歯止めがあっけなく消え、その肌の内で狂い出していた
快感と熱がすすり泣きとなって発露する。かわいそうなくらいに震えていた両足は容易く解かれ、日にも
当たらない内股の柔肌を浅黒い手がたどる。
「ま、待って…待ってく…ださ…あ、だめ…!」
 いやいやと幼子のように首を振ってしまったのは、羞恥を感じてしまう最たる部分に触れられることが
あまりに恥ずかしかったからだろうか。それとも、間違いなく歓びを感じてしまうことに背徳感に似た感情を
覚えたからだろうか。
 ひそやかに、けれども待ち焦がれていた分だけ、夜露とも朝露ともつかない雫に濡れそぼった蕾は丹念に
解きほぐされ、昨夜月光の元で咲かされた時と同様に、その花芯まで花開かされる。
 怪我をしているのにと気遣ったはずの彼の肩にすらすがり、すすり泣くことを余儀なくされながらも、心の
奥底で求めていた感覚が今欲しいと肌が鳴く。
 彼が欲しいと言葉には出来ず、出来ないがゆえに白い肢体を淡く染め上げ、もてあましてしまうほどのその
熱に咲き初めていくたおやかな体が鳴く様は、たった一人の男の腕の中で幾夜も愛され続けた証そのもの。
 同じ腕に閉じ込められ、同じ胸に抱かれ、同じ熱を与えられ、他の存在の介在など許さないと告げられ続けたもの。
 自分では満たすすべなど知らず、彼でないとどうすることも出来ない情欲に焦がれ、細い腕に精一杯の力を
こめてすがるアティの膝にカイルは手をかけた。
104前スレ362:03/09/17 01:00 ID:KQ6WsTor
あと1回の投下で終わると思いますが…。
今度は新スレにならないうちに投下したいと思います。
遅筆スマソ。
105名無しさん@ピンキー:03/09/17 01:06 ID:qVcS0WPE
神々GJ!
前スレ362さんのカイル、かっこええな……
106名無しさん@ピンキー:03/09/17 01:20 ID:OaO7WsBu
>85さんGJ!
スカソノ前提カイアティ前提ヤードアティすげー
85さんの世界が広がってますなあ

このヤードアティの時には、もうスカソノは決着ついてるのかな?
スカソノ大好きなので、最後の話も楽しみにしてます!
107名無しさん@ピンキー:03/09/17 01:53 ID:Mjqaaljt
ヤードが…ヤードがかっこいい…
85氏の修羅場の流れが大好きなもんで続き禿しく期待。
108名無しさん@ピンキー:03/09/17 04:00 ID:HxsvsBAQ
  _n
 ( l    _、_
  \ \ ( <_,` )
   ヽ___ ̄ ̄  )   GJ!!
     /    /
!
前スレ362氏のカイル、かっこいいねぇ。
109名無しさん@ピンキー:03/09/17 04:12 ID:IBQ1h0FZ
>>85-97
ヤドアティキタ━━━( ´∀`)゚∀゚)*゚ー゚)・ω・) ゚Д゚)´ー`)・∀・) ̄ー ̄)・A・)´Д`)丶`∀´>━━━!!!
ヤードの健気な所が切ねー(;´Д⊂)  
しかしシリアスな展開にグイグイ引き込まれますた。
静かな男が乱暴にアティを弄ぶかと思うと今から(*゚∀゚)=3ハァハァ
続きを楽しみにしてます。
110名無しさん@ピンキー:03/09/17 04:34 ID:JqGQZwVy
ヤードカコイイ!!スカソノも好きだ
カイアティも最高だ

この感動を表すにはどうしたらいいんだ
11185:03/09/17 06:27 ID:mHfHUWKJ
しまった…最後のほう「乱暴に」を使いすぎてる。ちゃんと読み直してなかったのか…。
いや、乱暴なのは分かったから、て感じだ(w
それとも言わなきゃ気づかなかったですかね…。
112名無しさん@ピンキー:03/09/17 12:13 ID:Kml6PVMR
前スレ362さんの小説はカイルとアティがえらく魅力的で(;´Д`)ハァハァ
キャラの魅力を細かく描写するのも、エロに拍車をかける材料になりますなぁ。GJ!!
11350:03/09/17 13:31 ID:NIh6EVN3
50の者ですがレックス×ファリエル少しできたので投稿してもよろしいでしょうか?
(ほかのカップリングを希望してくれた方ごめんなさい。)
114名無しさん@ピンキー:03/09/17 13:34 ID:zC8jpNJT
>>113
どんとこい。

自分の書きたいものを書くのが一番だと思われ。
11550:03/09/17 13:48 ID:NIh6EVN3
ありがとうございます。投稿することにします。
投稿初めてなのでやってはいけないことなどをしたりしてた場合は注意をしてください。
この作品はレックス×ファリエルものです。
この二人が嫌いな方は読まないほうがいいと思います。
純愛物でエッチなシーンはすくないです。
ではこれから投稿します。
「あぁ、ふぅ、ふぁ、あぁ、そこはダメぇ、レックス」
霊界の集落・狭間の領域。今そこで一人の少女が自らを慰めていた。
少女の名はファリエル。普段は無骨な鎧に身を包み霊界の護人・ファルゼンとして生きる少女である。
少女が先ほどいっていた人物・レックス、彼はしばらく前にこの島にやってき、この島と
彼女の心の奥底にあっというまに住み着いていた。
いつから彼のことを好きになっていたのだろうか?それは今となっては分からない。
しかし、彼のあの子供のような笑顔を見るたびに自分の中の彼がどんどん大きくなってきていることは
はっきりと分かった。
最近では一日中彼のことばかり考えている自分に気が付いてもいた。
自らを慰める小女の手つきはたどたどしく、この行為に不慣れなことが一見して分かった。
そういった経験自体は実を言うと彼女にもあった。幼さが残るものの整った顔立ち、
やや細めのすっきりとした体(ただし胸もない)、と無色の派閥にいたころはそういった目的で使われた
ことも少なくはなかった。それゆえに彼女はこの行為に嫌悪感しかもっていなかった。
だが今は自分からそれをしていた。
彼と愛し合いたい、結ばれたい、そう本気で願う自分がいた。
「はぁ、んん、ちゅ、ちゅぱ、んん、あ、ふぅ。」
自分の指をくわえる。彼の指だと思い懸命になめる。同時に先ほどからいじくっていた胸の
てっぺんを強くつまむ。
「ひゃうん!あ、あぁ、レックス、レックスぅ。」
電流が走ったかのようにその体がビクンッと震える。指から滴る彼女の唾液と、
半端に脱げた服から見える赤らんだ肌、月明かりに照らされた彼女の姿はとてもいやらしく、
そして美しく見えた。
昔、無理矢理やられていた時は痛いだけであり、この行為が憎かった。
しかし好きな人にしてもらっていると想像するだけでこんなにも違うとは思っていなかった。
おずおずと彼女の指が自らの秘部に近づく。彼のことを思いながら自慰をするように
なってからもその部分だけは触ることをためらっていた、しかし今日は我慢できそうになかった。
「ん、ふぅ、あ、濡れてる、、、」
まだ少しとはいえそこは確かに濡れていた。経験があるとはいえ純な彼女には彼にやってもらっていると
思うと先ほどまでのつたない指使いでも十分な刺激だったようだ。
濡れていることに困惑したのか彼女の顔がますます赤らむ。秘部にそっと触れてみる。
「あっ。」
奇妙な感覚があり慌ててを離す。なんともいえない感覚、まだ気持ちいいのかどうかもよく分からなかった。
だがもう一度あの感覚を味わってみたくなりもう一度指を伸ばす。
「ひっ!あ、な、なんだか?んっ。」
妙な気分だった。気持ちいいのかどうかはよく分からない、だがだんだんと
手をとめることができなくなってきていてた。手の動きが大胆になってくる。
指が一本中に入っていった。
「うぁ、ぁ、あぁ、あった、、かい。」
自分の中がこんなにも熱いことになんとなく気恥ずかしくなる。
秘部を見てみるとそこから蜜がたれていた。
「あ、あぁ、い、いやぁ、恥ずかしいっ。」
見ているものはもちろんいない。だがそれでも少女は気になった。しかし言葉とは
裏腹に指をとめることはできなかった。自分がいやらしいことをしていると
再認識してしまい、もっと興奮してきていた。
偶然にも指がクリトリスの部分をこする。
「ふあぁっ!ぁ、あぁ、レックス!レックスぅ!あぁ、だめぇ、あ、ぁ、すごいぃ。」
体が再びえびのように跳ねる。感じる部分はどこにあるかが分かってきたようだった。
指の動きはますます速くなり、胸を強くもみしだく。蜜の量はますます増え
クチュクチュと音がする。そして少女の口からは艶のある声が上がった。
「ひぃぁっ!あ、あ、あ、ふぅ、だめぇ、そんなに動かしたらだめぇ!」
言葉とは違い指はかき回すかのように動く。
「うぁぁ、すごいよぉ!いいのぉ!、気持ちいいのぉ!レックスぅ!」
もはや声を押さえようともせずに乱れていた。秘部からの音も大きくなり、それが
いっそう彼女を乱れさせる。目はとろんとし、頭もポーっとしてきた。そろそろ限界が
近づいているようであった。もう彼のことだけを思い指を動かす。
「レックス!レックス!あっ、やっ、ふあぁ、大好きですぅっ!あっ、あっ、
あふぅ、何かくるぅっ!」
体はもう限界まではりつめていた。愛する男の名を何度も呼ぶ。
そしてクリトリスを強くつまむ。
「ひぁ、あ・・・・ひぃああああああああっ!!・・・・・・ふはぁ、あぁ、
はぁ、、はぁ、、はぁ、、」
少女は達しそのまま崩れ落ちた。視界は白濁し、口からはだらしなく涎がたれる。
荒い息をつきながら少女はしばらくその余韻に浸っていた。


行為が終わった。唐突にむなしくなる。
分かってはいるのだ。どんなに願ってもすでに死んでいる自分と生きている彼が
結ばれることなどないということは。自分に人を愛する資格などはないのだということは。
だができないとは分かっていても、それでもどうしても願ってしまう自分を止めることなどはできなかった。
たまらなく悲しくなり彼女は声を出さずに泣いた。

                         

                         続きます

120名無しさん@ピンキー:03/09/17 17:16 ID:JqGQZwVy
ドキドキ
121名無しさん@ピンキー:03/09/17 17:30 ID:zC8jpNJT
投稿する前に、一度メモ帳などに書いてまとめてから投稿したほうがいいと思うよ。
122名無しさん@ピンキー:03/09/17 19:02 ID:ootyH8bK
ケツケツケーツ♪
ケツケツケーツ♪
123名無しさん@ピンキー:03/09/17 23:28 ID:3xACB8Ko
触手プレイとか書いてみようかな・・・
124名無しさん@ピンキー:03/09/18 00:26 ID:kb2R4ZGh
静かになりましたね。
125名無しさん@ピンキー:03/09/18 00:34 ID:nmHQZgxn
なりきり板のサモスレも閑古鳥
126名無しさん@ピンキー:03/09/18 16:10 ID:fTW1M4/i
             ///レハ/>   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
             ノ リ´_ゝ`| <>>誰もいない…出すなら今のうち
             ノノゝ ×ヽ  \________
(∋     /  v   \|  ヽ      ∈) 
 |____|  /     l    人 ___|  
       / / ヽ ー   - / \\      
      / /  |    |   |   \ヽ     
     / /   ヽ       |     \   
    //    /  □■□■□■□■□■
   /     |    ■□■□■□■□■□
  /     /    / ヽ    \       | |
../     /    /   \    \     | |
/   /    /       \   \    .|  |
|   (    く          )   )   |  |
|    \   \       ./   /   |   |
|    \   \____/  /.    |   /
 | _〜〜-\  \   /  /-〜〜___| /
  |/   ⊂⌒__)  (__⌒つ    
121さん
ありがとうございます。
メモはあるんですけど打つのがひたすら遅いんです。
申し訳ありません。
128名無しさん@ピンキー:03/09/18 17:58 ID:xLh9uN4T
>>127
じゃなくてPCのメモ機能かと
129名無しさん@ピンキー:03/09/18 18:03 ID:89hMtxag
ビジュ「オラもうこんな部隊イヤだがや!」
130名無しさん@ピンキー:03/09/18 19:26 ID:UvaTKE1V
まあ厨房はカエレってこった。

>投稿初めてなのでやってはいけないことなどをしたりしてた場合は注意をしてください。
>この作品はレックス×ファリエルものです。
>この二人が嫌いな方は読まないほうがいいと思います。
>純愛物でエッチなシーンはすくないです。

この時点で臭かったな、案の定か
131名無しさん@ピンキー:03/09/18 19:30 ID:uhxCAAjV
まぁあれだ。sageもしないで批判することしか能が無いリア厨は帰れってこった
132名無しさん@ピンキー:03/09/18 19:32 ID:uvgAbYs9
メモ帳片手にキーボード打ってたとしても、言う事は一つだろう。
50さん乙!そしてGJ!!
133名無しさん@ピンキー:03/09/18 20:06 ID:c0SyV2NK
純愛と簡単に言うが純愛とは何ですか?
134名無しさん@ピンキー:03/09/18 20:08 ID:RXjMfFW0
>>133
pure loveかな・・・。
135名無しさん@ピンキー:03/09/18 20:12 ID:T9rIXfWc
>>133
純粋な愛?
真剣に一人の事だけを一途に思うとか。
136名無しさん@ピンキー:03/09/18 20:20 ID:7Mh7f0lK
>>133
このスレ的には純愛=和姦、陵辱=強姦って気がしないでもない。
実際の意味は違うんだろうが。
137名無しさん@ピンキー:03/09/18 21:37 ID:VB2aQVX7
>>133
×ハサハが純愛です。

ごめん。
138名無しさん@ピンキー:03/09/18 22:01 ID:UUPoOjX5
俺とアズリアの恋愛の事を純愛って言うんだよ
139名無しさん@ピンキー:03/09/18 22:10 ID:0nJ8ngRH
まあ、まったく関係ない話なんだが。
アティが攻めるときは、妖艶アティと純粋(?)アティが情欲を抑えられなくて攻めるのと
どっちがいいんだろうか・・・・?
140名無しさん@ピンキー:03/09/18 22:11 ID:sjZyaCeQ
>>83
再うpキボーヌ。
141名無しさん@ピンキー:03/09/18 22:11 ID:SpkRWtLa
しかしここも3から入った人がかなり多いんだろうな
1、2の頃はここまで賑わうことほとんど無かった

1キャラはたいがい陵辱だったし
カシスや蔵はスゴイ事になってたな
142名無しさん@ピンキー:03/09/18 22:17 ID:7Mh7f0lK
>>139
俺的には後者。
やはりアティ先生の本質は受けであると思うので。

>>141
俺もこのスレの存在は知ってたけど、足繁く通うようになったのは3発売前後からだな。
このスレって1や2の発売時からあったのか?
143名無しさん@ピンキー:03/09/18 22:29 ID:7t/+34cK
>>142
過去スレ見ればわかるだろ。
144名無しさん@ピンキー:03/09/18 23:09 ID:KUieniHn
>>133
レシユエみたいなのでは?
145名無しさん@ピンキー:03/09/19 00:19 ID:p/kKPAxs
>>141
あれですか?ソルとキールがオルドレイクの命令でカシスとクラレットの
精神崩壊を来たさせるという果てしなく鬱になる奴ですか?
そのSSだとアカネやセシル姉も凄いことになっていたような気もするがな。

さて、漏れもエロパロスレに何か投票してみようと思い、少し作ってみたのだが・・・
皆旨いね。参ったものだ。
14650:03/09/19 00:23 ID:aLGHdTFl
>>128さん
ありがとうございます。
>>133さん
すみません。言葉が思いつかなかったので適当に使ってしまいました。
そのことで不快な気持ちになられたのなら深く謝罪させていただきます。

まだまだ自分に文章を書くということはレべルが高すぎるようなので
この話はいったん打ち切りにしておいて自信がついたら
もう一度書かせていただきます。
本当に申し訳ありませんでした。
147名無しさん@ピンキー:03/09/19 00:23 ID:qh8z7nUT
>>145
投下キボン。
カップリングは何ですか?
148名無しさん@ピンキー:03/09/19 00:33 ID:p/kKPAxs
カップリングというかね、3のストーリーを元に作ってみようと考えたのよ。
そうすることによってレックス×不特定多数の女性という構造を考えてみた。
もちろん、レックスの人格を入れ替えてね。

表面上、通常レックス
中身=変態、鬼畜
という感じで。

とりあえず第1話、カイルと激突するところまで作って読んでみると
やっぱ変なわけなのよ。しかも最大の問題。エロシーンを入れることが出来なかった・・・。欝だ。
149名無しさん@ピンキー:03/09/19 00:43 ID:qh8z7nUT
>>148
中身=変態、鬼畜
カイルと激突

勝利

カイルをレイープすればイイ!!じゃないか!
…ウソです。すいません。
150名無しさん@ピンキー:03/09/19 00:46 ID:qh8z7nUT
追加。島で会うのがカイルではなくソノラにしてみればいいんじゃないのかな?
151名無しさん@ピンキー:03/09/19 01:05 ID:WLNI9LIb
>>146
文にちょっと粗い感じは受けるけどとっても良かった
ファリエル好きなので続きを待ってる
読んでるだけの俺が言うのもなんだけどね
152名無しさん@ピンキー:03/09/19 01:35 ID:4D0VcQwE
>>149
主人公をアティにして描いてみようか?
嫌がるカイルを無理やり犯すアティ先生。
153名無しさん@ピンキー:03/09/19 01:37 ID:pj1bgcqD
>>141
去年あたりから★が売れ始めたことが原因
154149:03/09/19 01:38 ID:avtDBHVc
>>152
イイ!!w
でもそれだとアティ×不特定多数の男性となってしまうけど。
155名無しさん@ピンキー:03/09/19 07:17 ID:IQ0cbCxZ
というか、カイルはあまり嫌がりそうに無いなぁ・・・
きっかけがどうあれ、だんだんとノッて来そうだ。

男で迫られて引きそうなのは・・・ヤード、キュウマ、子供組あたりか?
ふむ。シャルトスと名乗るこの剣の破壊力は相当な物のようだ。
海の上では苦戦した海賊相手でもまるで紙くずを裂くような感じで
ねじ伏せてしまった。
さて、いい男が二人。ここで襲わないでいつ襲えというのか。

「フフフ。ベルフラウ、貴方はどちらがお好みですか?」
「私はたくましい男の方の方が宜しいですわ。」
「くっ、手前等。名に考えてやがる。」
両名「フフフフフフ」
「か、カイルさん!」

いい男だが、地味な奴がボロボロの体で召喚術を唱えようとしてくる。
そんな愚か者は・・・こうだ!

「召喚。ナックルキティ!!」
「ぐはっ」

マッスルな猫の右ストレートを貰い、10数メートル転がって
彼は木に激突して止まった。死んではいないだろう。多分。

「ヤード!テメェ、よくもヤードを。」

だから死んでない・・・と、思う

「ふぅん。貴方の名前はカイルさんていうんですか。で、
あっちの方にいるのがヤードさん。フフフ、どちらもいい男ですね
今日はなんていうすばらしい火なのかしら♪」
「な、何考えてやがる」
「さぁ♪何だと思いますか?召喚!」
「ぐっ、俺をどうするつもりだよ。」
「どうするって・・・今からヤルのですわ」
「はぁ?」
「カイルさん。海賊の貴方ならわかるはずですよ。負けたものは
勝った者にすべてを奪われる。
そしてこの場合、貴方が何を奪われるかくらい解りますよね?」
「ま、まさか・・・お前等、そんな趣味を・・・」

顔を青ざめさせるカイルさんを前に、私とベルフラウは服を脱ぎ始めた・・・
当然、個人的な趣味で半脱ぎ。というか下半身だけ脱ぐ。

そして、私はカイルさんのズボンを脱がしにかかる。
当然、上半身は脱がさない。

両名「ふふふっ」
「ぐっ、うわ、AAAあっ!!」
カイルさんの物から2発目の液体が飛び出る。
さすが私の弟子であるベルフラウ。手つきが既にシロウトではなかった。
ただでさえ白い顔を更に白くし、それでもなお、それをしゃぶっていた
どうもこのカイルという男、海賊の頭のくせにやりなれていないらしい。
これはこれで好都合だ。
「くっ、やめてく・・・っ」
「やめませんよぉ♪今度は私のも舐めてください」
私は自分の性器をカイルさんの口に押し付ける。
息がしづらいのか、苦しそうに鼻で息をしている。鼻息が当たるというのは
かなり気持ちがいいものだ。
「はぁっはぁっ。先生ぃ、渡しもう我慢できませんの。
先にこの方をいただいても宜しいですか?」
うつろな目をして訴えるベルフラウ。可愛い娘だ。
「かまいませんよ。けどこの方のは結構でかいですよ。
初めての貴方がそんなものを入れられますか?」
「そんなことありませんわ。先生に入れられた物の方がよっぽど太くて
長かったですもの。」
「それもそうですね。」
私は笛の授業と銘打って、リコーダーを使って彼女に性知識を教えこんだのだ。
それに比べれば・・・ね。
「それじゃあ、いれますね。カイルさん」
「はあっ、うぷっ・・・っ、ああAAA!!」
太い声で、まるで犯される女のような声を上げる。
本当に可愛い海賊様だ。
騎乗位でガンガン腰を振り回すベルフラウ。
テクニックも何もあったものではないが本人はとても
気持ちよさそうだ。私の下にあるカイルさんの顔が快楽に歪んでいる
のも私の性欲を誘ってくれる。
本人は気付いていないだろうが、この男は既に自らも腰を振っている。

〜堕とせる!!〜

私は確信した。このままこの男に快楽を与え続ければ、
ベルフラウのように私の手駒にすることも可能だろう。
私は更に強くカイルさんの顔に私の性器を押し付ける。聞こえてくるのは
快楽におぼれるうめき声のみ。苦しみの声はもはや聞こえてこない。

「せっ、せいぃ!私っ、私ッもぉ!!」
「いいわよ。逝きなさい。逝っちゃいなさい!!」
「あっあああああああああ!!!」
「ぐっわあっ」

二人の絶叫が重なる。そして、動きが止まる。

両名「はぁはぁ」
「フフフ。カイルさん。貴方はまだ休んではいけませんよ。」

今度は私が入れるために、カイルさんのものを四度でかくするために
痙攣しているその物を手に掴んだ。

「天国は、まだまだ続くんですから・・・」
160145:03/09/19 09:58 ID:MmrbTtry
>>149>>154
のリクエストに答えて見ました。出来悪いですね。しかも朝。
誰かいるのだろうか?
足りない部分は脳内変換してみてください。

161名無しさん@ピンキー:03/09/19 11:32 ID:MJB3X5F4
投稿する前に、もう一度推敲ヨロ
162名無しさん@ピンキー:03/09/19 12:07 ID:pj1bgcqD
( ゚゚Д)ウーン
163名無しさん@ピンキー:03/09/19 12:59 ID:V5XY05Uv
萎えSSとしてはまあまあの出来だと思われ
164名無しさん@ピンキー:03/09/19 13:33 ID:dQ862tLd
思わず笑ってしまったんだが。
そういうSSだよね(´Д`;)?
165名無しさん@ピンキー:03/09/19 14:55 ID:8mZHmtGy
こればっかりはフォローのしようがない…
166名無しさん@ピンキー:03/09/19 15:35 ID:3I8qNRU3
まぁいいんでねーの

↓何事もなかったかのようにアティたんの太ももについてひとこと
167名無しさん@ピンキー:03/09/19 15:36 ID:Ugq7GGGd
ニーソとかタイツ好きな俺としてはあの絶対領域がたまりません
168名無しさん@ピンキー:03/09/19 15:38 ID:Ugq7GGGd
って俺のIDに勇者王キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
169名無しさん@ピンキー:03/09/19 15:57 ID:tm3/qHql
正直。スマンカッタ
170名無しさん@ピンキー:03/09/19 17:00 ID:0ln7NKdp
>>168
ギャレオとのファイナルフュージョン、承認!
171名無しさん@ピンキー:03/09/19 18:35 ID:Pacb1ysL
つーかよーリア厨とリア項はわけわからねーSS書くんじゃねーよ
いっぺん京極夏彦の小説読んでから出直してこい
172名無しさん@ピンキー:03/09/19 19:07 ID:3I8qNRU3
>>171
なんかさぁ、お前さぁ…
まあいいや。
>>145氏は脳内設定を文字化した努力がすばらしい。
妄想するなら誰でも出来るさ。書いたおまえさんは偉いよ。
173名無しさん@ピンキー:03/09/19 19:09 ID:+8ea9hFr
書けばいいってもんでもない。
ヘボが自分の脳内妄想を他人に見せるなって話。

馴れ合いがしたいなら公式にでも行くか個人HPでも作ってろよ。
174名無しさん@ピンキー:03/09/19 19:13 ID:Pacb1ysL
>>173
んだんだ。良いこと言うね
175名無しさん@ピンキー:03/09/19 19:43 ID:2di+Rgmz
さあこのスレはどんな流れになっていくのか
ドキドキです
176名無しさん@ピンキー:03/09/19 19:45 ID:pqEDHS6q
>>175
ギャレオの女体化スレ
177名無しさん@ピンキー:03/09/19 19:46 ID:sIsp5tLO
まあ辛口の評価自体はいいんだけどさあ
書くなとかまでは言うのはどうかと思うぞ
新参に対して敷居高くしすぎるとスレが衰退する恐れあるし
178名無しさん@ピンキー:03/09/19 19:52 ID:Pacb1ysL
>>177
しょぼいSSでスレ汚しさせられるよりはましでつ
179名無しさん@ピンキー:03/09/19 19:55 ID:kQINZG90
>>178
そっちの方が俺的にはいいと思うよ。
上手い人カマーン、下手なヤシ来るななんてやってたら
スレの将来なんて目に見える。
180名無しさん@ピンキー:03/09/19 20:05 ID:RwbOm5xR
>>145
ガムバレ。誰しも一度や二度叩かれるもんさ。
181名無しさん@ピンキー:03/09/19 20:36 ID:dyaRR+sl
レシユエ期待。
昔どっかにSS無かったっけ?
182名無しさん@ピンキー:03/09/19 20:37 ID:pqEDHS6q
上手とか下手とかじゃなくてリア厨
183名無しさん@ピンキー:03/09/19 20:53 ID:3I8qNRU3
なんつーかまだ夏なんだな。どうりで暑いわけだ。
>>145、気にしない方向でいけ。誰しも最初はヘタレから始まる。
書けないくせに文句だけ垂れる奴の話なんかほっとけ。

他職人さんも気にしないでください。
質、ネタ、字数関わらず、自分はいつでも小説の投下を待ち望んでます。
お互いがんばりましょう。
184名無しさん@ピンキー:03/09/19 21:07 ID:Ev22jGDq
批判するのは悪いことじゃないがもう少し言葉を考えた方がいいと思う。
こんな空気じゃ初投下を考えてる神だって引いて投下するの止めるかもしれないし。
初投下じゃなくともこんな空気のスレには怖くて投下したくないと思うし。
批判するならせめてどういう風に悪いのか具体的に指摘しる。そうすれば本人の為にもなるし。

>>145
ガンガレ。どんなに巧い人でも最初は皆下手だったんだから。
叩かれるのは見てくれる人がいる証拠だ。
自分の書きたい物を魅力的に見せる努力していけば絶対巧くなる。
185名無しさん@ピンキー:03/09/19 21:45 ID:4yajJByj
俺は脳内妄想を見に来てるんだ!

文章表現がいまいちでも、萌えに共感することはある。
職人さんもSS初心者も長編も小ネタもщ(゚Д゚щ)カモン!
186名無しさん@ピンキー:03/09/19 23:25 ID:+8ea9hFr
>>177>>179
ヘボが書いて、それを認めるような発言をするとな。
他のヘボも調子にのってどんどん書き込んできて、ヘボばっかになるんだよ。
そして、ヘボ同士の馴れ合いが始まり、上手いヤシは去っていく。

>>183
努力しようがなんだろうが読み手を満足させられない書き手は叩かれて当然だろ?
お前は漫画や小説を見てつまらなくても不満を感じないのか。
お世辞での褒めあい、馴れ合いがしたいなら自分でHP作ってそこでやれ。
ヘボどもを誘導してくれよ。

>>184
言葉を選んだ批評をしてもらいたいなら個人HPでも(ry

>>185
萌えを共感したいなら公式か個人HPへ行け。
ヘボならヘボと言われて当然。


自分が気に入らない発言だったらスルーしろよ。3I8qNRU3。
はっきり言ってこの空気を作ったのはお前。
メル欄発言もうざいよ。
187名無しさん@ピンキー:03/09/19 23:27 ID:ijCYppG5
素人が玄人ぶってSSを批評するスレはここですか?
188名無しさん@ピンキー:03/09/19 23:32 ID:H5E1zYEr
見たくないんならスルーしろよ…公式、個人だのの前にネットの基本だべ
189名無しさん@ピンキー:03/09/19 23:35 ID:hZ8Ve/Bh
186の言いたいことはわかりますし、共感もするけど、
今のこのスレ見ている大部分の人間は書き手がヘボでも、
まあ温かく見守ってやるかっていうのがほとんどだと思うよ?
いくら2chだからって、
そんなマターリスレにわざわざ荒れる流れを作る必要はないと思う。
むしろこの場合はあなたがこのスレに来ないほうがいいんじゃないかと思うんだが、どうか?
しばらくここ来ないで、時間おいてまた来たらどうかな……。
もしヘボお断りな人間がこのスレに多かったら、
きっとそのときはあなたが望むようなスレになってるよ。
190名無しさん@ピンキー:03/09/19 23:36 ID:RwbOm5xR
読み手がカリカリしてると書き手が投下しづらくなると思うがね。

↓何事もなかったかのような発言ドゾー
191名無しさん@ピンキー:03/09/19 23:38 ID:Pv5rO8uQ
てか文句たれてる人は荒らしぽいので放置しては?
なんか発言見てても、かなり自己中みたいな人ですし。
個人のHP作れとか、へぼい人来るなと言いたいなら、そういう人こそ自分で
SSのHP開設して人集めたら? まあ、来るとは思えないけどね。
192名無しさん@ピンキー:03/09/19 23:51 ID:pmod/Y4F
↑は何事もなかったような発言に失敗しました。
残念ながらセルフサービスでボッシュートです。
    ________
   /:::::::::::::::::::::::::::::::/
   /::::::::::::::::::::::::::::::/
  /:::::::::::::::::::::::::::::::/
193名無しさん@ピンキー:03/09/20 00:00 ID:EAvMmEi7
  ⌒ ⌒ ⌒      ⌒  ⌒ ⌒
  ∩ ⌒   ∩      ⌒  ⌒ ⌒
  | |∧_∧| |       ∩ ⌒  ∩ 代わりに俺らが
 │(  ´_ゝ`) /     .│|∧_∧ |│ ボッシュートです。
 │      / ̄ ̄ ̄ ̄/.|(´<_`  )|│
_|____ /  FMV  / │      /
      \/____/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
              チャラッチャラッチャーン  ミヨヨーン
意味も無くとは流石だな弟者。
194名無しさん@ピンキー:03/09/20 00:05 ID:4HlmxQMC
つうかココって、上手いヤシだけ投下しろ。ヘボいヤシはスレ汚しすんな!
とムキになるほどの存在かよ?
195名無しさん@ピンキー:03/09/20 00:11 ID:F2of9y5e
最近ヤッファ×アティのSS見ないなー。
ずっとずっと待ってるんだけどなー。
でも幽霊レズ書いてくれる神がいつか降り立つのを期待してる漏れ。
期待が多いですよ!
196名無しさん@ピンキー:03/09/20 00:13 ID:+76PWQvL
下手な奴は来るな等とやたらと長々と語る奴、大抵場を荒らすだけが目的のヤシか、ただの厨。
厨じゃないなら、下手なのを見て萎えたぐらいじゃ何レスにも渡ってうだうだ語りはせんだろ。

ついでに、周りがそんなに過剰に反論して擁護するのもどうかと。
どうせまともな解決は望めないんだから、書き手が余計にダメージ受けるだけ
197名無しさん@ピンキー:03/09/20 00:55 ID:47jwECki
なんか俺が書き込んでから討論スレになっちゃたね。
俺が言える立場ではないが、マターリしてください。お願いします。

他の職人さんがい辛くなって去ってしまうというのは困り者ですので。
198名無しさん@ピンキー:03/09/20 01:00 ID:mdNbYEKV
>>156-159
とりあえず誤変換をどうにかして欲しい
狙ってるのか素なのかわからんが
がんがれー
199名無しさん@ピンキー:03/09/20 01:06 ID:vq8c0wpS
このスレにde○dや正義の○方が来る。
さぁどうする?
200名無しさん@ピンキー:03/09/20 01:16 ID:8oTO1ZSI
実年齢21未満も、精神年齢21未満も、速やかにカエレ!!ってことさ
201名無しさん@ピンキー:03/09/20 01:34 ID:F2of9y5e
>>200
そりゃそーだ
202名無しさん@ピンキー:03/09/20 02:03 ID:EVVKDhpG
そこらじゅうのエロパロが荒れてる気がするんだが気のせいですか?
203名無しさん@ピンキー:03/09/20 02:48 ID:zBmLDZnC
ちょと前まで平和だったのにアア・・・モウ(つД`)
>>200>>182
匿名掲示板の年齢指標についてはまぁ訊くまでもなんだけどさぁ
こういう特殊なとこはネット歴浅いだけでリア厨になりかねないわけだし
もう少し多めに見ようや・・・。年齢についても基本的に自己責任。

>>202
そうでつか、やはり荒らしの可能性も検討するべきかな・・・


まぁ注意や批評するにしたって少しはオブラートにつつもうや、マターリ
気に入らないからすぐにカエレ!!じゃスレの風紀が荒れるから。
荒れた結果がどういう事態を招くか分かってるよね(´・ω・`)

自治厨でスマン、ともかくみんな水に流してマターリといこうヾ(´ー` )ノ
駆け出しの職人さんも投下楽しみにしてまつ
204本編との違いは仕様です:03/09/20 03:20 ID:G4Q0WUoA
ビジュ、軍学校からハガキが着てるぞ」
俺はギャレオからハガキを受け取った。…俺の一番思い出深い時期は軍学校時代だった。
もう何年前になるだろうか…。

「ンだよ、タバコぐらいでガタガタ言うんじゃねぇよ!クソ先公!」
その当時の俺は札付きのワルだった。教師もトラブルを恐れ、誰一人近づこうとはしない。
「あーあ、また停学か。へへ、ゆっくりさせてもらいますか」
何の反省の色も無かった俺の頭上に、次の瞬間。
「うがああぁぁぁぁっ!」
タケシーの稲妻が落ち、俺は顔に大火傷を負った。
「矯正です」
アティ先生の目からは涙が溢れていた。その涙の意味はしばらく、わからなかった。

停学の解けた俺は稲妻で焼けた顔に入墨をし、猛勉強した。
できる立場ではなかったけれど、軍学校教育委員会から激しく非難される先生をかばった。
そして軍学校を卒業して、1年の浪人ののち、俺は帝国軍第六部隊に配属されたのだ…。

「先生…今でもお元気だろうか」
俺はハガキの裏面を見た、そこにはワープロ文字でこう書いてあった。

『この度、アティ伍長が任務の失敗を理由に退役されたことを報告します』

「えっ」
俺は、持っていた煙草を床に落とし、火事を起こしてしまった。

205本編との違いは仕様です:03/09/20 03:23 ID:G4Q0WUoA
思えばアティってのフルネームってなんでしょうね。
2だと○×▽・クレスメントでしたが。
206名無しさん@ピンキー:03/09/20 03:37 ID:A6+nAuDd
>>205
アティ・デ・レオン
アティ・バーンシュタイン
アティ・ダカラン
アティ・カーン
アティ・フレアンドラ
アティ・フォン・シドー
アティ・レイ
アティ・アズナブル
アティ・ジョーンズ
綾小路アティ・エリザベス

さぁ好きなのを選べ。俺としてはアティ・カーンなんて響きが好きなんだが。
207本編との:03/09/20 03:54 ID:9CzX+acO
>>205
アティ・ボガード
レックス・ティンコガード
アティ・ハワード
キャプテン・アティ
アティ・ロドリゲス
教師REX
アティ・セアック
パプティマス・アティ
アティ・ザビアロフ
碇レックス
鈴原オウキーニ
ジャキーニ・コバヤシ
キュウマ・ガウリ

も追加してください。
208本編との:03/09/20 03:56 ID:9CzX+acO
すんません。
>>205氏は>>206氏の誤りです。
209名無しさん@ピンキー:03/09/20 07:12 ID:af442v06
>>205
マジレスすると、この世界で家名を持つのは相応の地位にある家系だけでは?
(派閥の召喚師、貴族、大商人、上級軍人、王族等)
3では大貿易商のマルティーニ家や軍人一族のレヴィノス家。
2主人公も最初は成り上がりとして家名を持っていないはずだし。
生まれがハッキリしたのと、2本編での功績で家名継承を認められたのか
3番外では自らクレスメントを名乗ってたけど。
210名無しさん@ピンキー:03/09/20 08:18 ID:cb0Xy1Hw
そういえばウィゼルも苗字があるな。
でもあれはすごい武器職人なだけであって、地位があるわけじゃないよね?
211名無しさん@ピンキー:03/09/20 08:57 ID:SiiUumpY
ヤードにも苗字ありますぜ
212名無しさん@ピンキー:03/09/20 09:04 ID:cb0Xy1Hw
>>211
ヤードは召喚士だぞ。
213名無しさん@ピンキー:03/09/20 13:23 ID:Atr0YNmW
21474243:03/09/20 16:00 ID:D7yYlrFn
215名無しさん@ピンキー:03/09/20 21:28 ID:9CzX+acO
家名を継いだほど
216名無しさん@ピンキー:03/09/20 21:29 ID:9CzX+acO
家名を継いだほどだから、オルドレイクのティンコはよっぽどすごいに違いない。
217二本の一方通行路(後編):03/09/21 00:48 ID:EgtbMx7M
「ケンカの観賞代、明日のご飯で負けてあげるわね?」
 突然ドアを開けられ、驚いたようにこちらを見あげるソノラに冗談めかして微笑むスカーレル。
 だがその時、彼女の目が赤みを帯びている事に気づいた。
 ソノラは泣いていた――、その事をスカーレルは瞬時に悟る。
「……ソノラ」
 スカーレルはそれ以上何も言わず、ソノラの頭を優しく撫でると、カイルのほうへと振り返った。
「それじゃあアタシ、部屋に戻るから。おやすみなさい」
 笑顔を浮かべ、カイルに向かって軽くウインクする様は、まるで先ほどまで廊下に響くほどの
喧騒をおこなっていたとは思えないものだった。
 あっけにとられたように頷くカイル。
 スカーレルは手を振ると、そのままソノラの横を通り抜け、廊下の奥へと姿を消していく。
(スカーレル……)
 意外にもそっけなく立ち去っていった彼の後ろ姿を、ソノラは見つめ続けていた。
 姿勢のいいすらりとした背筋は相変わらずだったが、彼女の瞳に映るその背中は、なぜか
重々しく見えた。
「…………」
 三人は、まるで部屋に取り残されたかのようにぽつんとその場に立ち尽くしていた。
「――カイルさん」
 つぶやくようにアティがその名を漏らすと、カイルは息をのみ、慌ててソノラの方へと視線を向ける。
 そういえばスカーレルと言い争っていたせいで、肝心のソノラに謝るという事をすっかり忘れて
しまっていた。きっと今の彼女の顔は、怒りか悲しみか――どちらかの表情でこちらを睨んで
いる事だろう。
 そう思いながら恐る恐る視線を顔の方へとずらしていく。
 ――しかし、当のソノラは意外にもその目をカイルには向けておらず、ただ不安げにドアの
外を見つめていた。
「お、おい。ソノラ?」
「……え?あっ」
 カイルが声をかけた事により、ソノラはようやくその目を彼に向けた。
 何となく落ち着きのない様子でゴメンと謝る彼女に、カイルは慌てて首を振る。
218二本の一方通行路(後編):03/09/21 00:50 ID:EgtbMx7M
「いや……謝んのは俺のほうだ、悪かった。……その、夕飯の時の事」
 そう言いながらソノラにゆっくりと歩み寄ると、カイルはその場にしゃがみ込み、ひざをつく。
「!?ちょっ、アニキ!」
 まさか今日一日で二人の人間に土下座をされるとは思っていなかった。いつもの彼では到底
考えられないその行動にソノラはうろたえるが、カイルは構わず言葉を続ける。
「今日はお前に……本当にひどい事をしちまったと思ってる。お前の気持ちに気づいてやれて
いなかったとはいえ、いくらなんでもあんな事……」
 眉をひそめ、苦しげな面持ちで目を伏せるカイル。彼の言葉は本心から出たものだ。
 だが、彼一人の考えならば、このような行動にまで出る事はなかっただろう。
 彼をそこまでさせた原因は――。
(スカーレルは……俺がどれだけコイツの心を追い込んでいたか分からせるために、あんな事を
言ったのか……?)
 ソノラを愛していると言った彼。
 カイルを想う心の苦しさから自分に逃げ道を求めてきた少女を、スカーレルはその身で受け入れたと
言っていた。
 だが、彼がソノラを慰めるために使ったのは甘い言葉ではなく、彼自身の体だけだ。そのような
状況であれば、恋愛経験のすくない少女などスカーレルならば優しい言葉で簡単に口説き落とす事も
できただろう。
 だが、あえてそれをしなかったのは。
(それは、アイツが真剣にソノラの事を好きだったから……なんだろうな)
 甘い言葉で心を揺すり手に入れた愛など、所詮一時だけの偽物にすぎない。
 スカーレルは、ソノラの想いがカイルへ向けて縛られている限り、その気持ちを正面からぶつける
事はできないと言った。
 彼が思う事はただひとつ。
 それは愛しく想う少女の、その胸に抱いた脆い心を二度と傷つけないでほしいという気持ちだった。
 カイルは自分の考えの至らなかった行動が、ソノラだけでなく、彼女を愛する一人の男をも
苦しめていた事にようやく気づいた。
 罪悪感、などという言葉だけでは片付けられない。
 カイルの手の甲に付着した血。
 それは彼が、湧き上がる感情のみでスカーレルを二度も殴った為についたものだった。
 それを見下ろしカイルは固く目を閉じる。そしてゆっくりと目を開き、ソノラを見上げた。
219二本の一方通行路(後編):03/09/21 00:53 ID:EgtbMx7M
「お前にした事が、この程度の事で済まされるなんて思っちゃいねぇ。――だから、今ここで、
お前の気が済むまで俺をぶん殴ってくれ」
 こうする以外、自分には償うための方法が思いつかなかった。我ながら呆れた喧嘩バカだと
思いつつも、それ以外の方法が浮かばない事が情けない。
「アニキ……」
 ソノラの足がカイルの眼前まで近づく。もしかすると蹴りでも入るのかとカイルは身構えたが、
ソノラはその場にちょこんとしゃがみ込んだ。
「……ばかっ」
 その声と同時に、カイルの額を彼女の指が弾く。
「いでッ!」
 思わず額を押さえてソノラを見ると、彼女は軽く溜め息をつき、肩をすくめた。
「あのねぇ……。殴って気が済むなら、あたしはとっくにアニキの事、ぶん殴ってるっての!
……でも、やっぱりどんなに傷ついてもさ、好きな人を殴るなんてできないよ。あたしには」
 心を傷つけられた事で、その仕返しとして相手の体を傷つけたとしても何も解決はしない。
 それどころか、きっと自分の心はさらに傷を広げ、その傷口にはぽっかりと虚しい空洞が
口を開くだけだろう。
「それに、寝てるアニキにこっそりキスしたあたしにも問題はあったんだしね」
 そう言って、ソノラは背後のアティに振り返る。
 突然目が合い、うろたえて瞬きするアティ。そんな彼女にソノラは笑い掛けると、その場から
腰をあげた。
「アニキには先生がいて、先生にはアニキがいる。二人の間にはあたしが割り込む余地なんて
最初っからなかったんだよ。うん、それだけの事っ!」
 明るく笑い、ソノラはドアのほうへ歩んでいく。
「ソノラッ……」
 ドアノブに手を伸ばした時、カイルが背後から声をかけた。
「……」
 ちらりと視線を向けると、カイルは困ったような顔で自分を見つめている。
「――ソノラ、俺……」
「いいの」
 言いかけた言葉をさえぎり、ソノラは首を振る。
220二本の一方通行路(後編):03/09/21 00:55 ID:EgtbMx7M
「あたしはアニキが好きだし、先生の事も好き。好きな人たちがくっついて嫌な気持ちになるなんて
おかしいでしょ?祝福してあげるよ。お幸せに、ってね?――へへっ」
 パタンとドアは閉められた。
 足早に遠ざかっていくソノラの靴音を聞きながら、カイルは一部始終を眺めていたアティを見つめる。
 彼女は目が合ったカイルに歩み寄ると、いまだしゃがみ込んだままの彼の目の前に腰を下ろした。
「カイルさん……。ソノラの気持ち、ちゃんと分かってあげてくれましたよね?」
「ああ……」
 頷くカイルの頬を、アティの少し冷たい手が優しく撫でる。先ほどまでの感情の昂ぶりのせいで
すっかり熱を帯びていた頬は、その感触に心地よさを覚えた。
 カイルの顔を覗き込んで微笑むアティの瞳には、わずかに寂しさが宿っている。
「もう、誰かを傷つけたりなんてしないでくださいね……?私だって、貴方が他の人とキスしたなんて
事を聞いたら、それが例え冗談だったとしても……悲しくなっちゃいますから」
 彼女の言葉に、カイルは目を伏せる。
 腕をアティの背中にまわすと、優しくその身を引き寄せ、抱きしめた。
 ごめんな、とつぶやくカイルに、アティはただ静かに微笑んでいた。


「……あんな方法じゃ、やっぱりあの子を慰める事は無理だったわね……」
 自室のベッドに腰掛け、スカーレルはうつろな目で乱れたままのシーツを眺めていた。
(あの子に笑顔でいてもらう事が……アタシにとっての生きる意味なのに)
 自分がカイルと揉め事を起こした事を、ソノラは知ってしまった。彼女の存在に気づいたのは
すでに争いがおさまっていた頃だったが、おそらくはそれ以前から彼女はドアの向こうに立って
いたのだろう。
 ソノラを落ち着かせ、少しカイルに説教をしてみるつもりでやった事が、結果的に余計に彼女を
悲しませる事になってしまうとは。
 スカーレルは自分のしでかした事を悔い、唇を噛みしめる。
 ――その時、ふとガラス棚に置いてあった彼のお気に入りのワインがその目に留まる。
 いつもは機嫌のいい時にしかそのワインは口にしないものだったが、スカーレルは舌打ちをすると、
乱暴にワインを棚から取り出した。
221二本の一方通行路(後編):03/09/21 00:58 ID:EgtbMx7M
 苛立つ彼は今すぐにでも酒に酔い、この不快な感情を心から取り除いてしまいたかったのだ。
 グラスは用意せずにワインの栓を抜くと、スカーレルはボトルの先端を口に含み、底を天井に
向けて持ち上げた。逆向けられたワインは、下を向く注ぎ口から一気に彼の口内へと流れ込む。
 それを派手な喉音を立てて飲み続けた。
 味わうも何もあったものではないような飲み方で半分ほどボトルの中身を減らすと、それを
テーブルに叩きつけるように置く。
「ッ……」
 カイルに殴られたせいで傷ついた口内が、ワインの渋みに酷く染みる。
 ベッドの近くに置いていた鏡に自分の姿を映すと、頬はやはり青いアザとなっていた。
「……情けない顔」
 スカーレルは鏡に映る顔を指差し、一人苦笑する。
「これじゃあせっかくの美人さんが台無しだわぁ……」
 力なく笑うと、彼は壁に背をもたれかけて床に座り込み、コンと頭をぶつけた。
 ふとベッドに視線を向けると、乱れたシーツには、さきほどの情事の跡がわずかに姿を残していた。
 水を落としたかのような、小さな濡れた跡。
 ソノラの愛液だ。
「…………」
 それを見つめていたスカーレルの頬がわずかに火照る。そっと手を伸ばすと、その濡れた部分を
指で静かに撫でた。
 ソノラはもう部屋に戻っているのだろうか。スカーレルは向かい合わせにある彼女の部屋に、
ドア越しに目線を向ける。
 ドアを見つめながら目を細めると、彼はシーツに顔をうずめた。
 ――残っているのは、自分の香水の匂いと彼女の愛液だけ。
 彼女の心のすき間をひと時のあいだ埋めたのは、内側にひた隠しにしていた自分の一方的な愛情だ。
 その愛の矛先を向ける相手がここにいない今のベッドは、彼の一方的に愛した痕跡だけが姿を残す、
ただの抜け殻だった。
「……ソノラ」
 ふいにスカーレルの視界が揺れる。それが涙なのだと気づいた時には、すでに彼の口から嗚咽が
漏れていた。
「ッ……、ふふ、馬鹿ねぇ。いい歳して何泣いてんだか」
222二本の一方通行路(後編):03/09/21 01:00 ID:EgtbMx7M
 暗殺の為の訓練を日夜受け、自分と同様に連れてこられた同年代の少年少女が、その過酷さに
隣りで息絶えていく様を見続けていた地獄のような少年時代。
 その訓練を乗り越え、初めて依頼で人を殺した時、すでに彼の感情は氷ついていた。
 涙など、その時にはとっくに心の底から枯れ果てていた。
 猛毒の刃で斬りつけられ、白目を剥いて身を痙攣させる男を見下ろし、スカーレルはただ無言で
相手の命の灯火が消える瞬間を見届けていた。
 最後に涙を流したのは一体いつだったか。それすらも記憶にないほどの事だった。
「なのに、どうして今頃になって……あんな小娘一人にここまで必死になっちゃうんだろ」
 スカーレルの脳裏に、ソノラの姿がぼんやりと浮かぶ。
 それは笑顔を浮かべ、時に頬を膨らませてむくれている。だが今の彼の中でもっとも鮮明に
浮かび上がる光景は――彼女の泣く姿だった。
「…………」
 ぎゅ、とシーツを掴む。
 ――ソノラに会いたい。
 会ったとしても何を話せばいいのか分からないが、それはその時に考えればいい事だ。
 スカーレルは立ち上がると、ドアノブに近づいていく。
「――ねぇ、スカーレル。まだ……起きてる?」
 その時、ドアの向こうから小さな声が届いた。
 それは――ソノラの声だ。
 スカーレルは驚いたように目を大きく開くが、すぐに平静を装い、穏やかな声で彼女に応える。
「……ええ、起きてるわよ?」

 ドア越しに聞こえるスカーレルの声は、いつもと変わらず優しかった。
 またこうやってスカーレルの所へとおもむく自分を、彼はわずらわしいとは思っていないの
だろうか。
 好きだと言われ、彼と体を重ねていたさなか。
 カイルの声を聞き、身勝手に突然行為を拒んだ自分をまだ本当に好きだと思ってくれて
いるのだろうか。
 ドアを開ける事を何となくためらい、ドアを挟んだまま声をかける。
「ごめん……。スカーレル、あの時すぐに部屋を出ていっちゃったから」
「……ちょっとね、疲れてたから早く休みたかったの」
223二本の一方通行路(後編):03/09/21 01:03 ID:EgtbMx7M
 明らかに見え透いた嘘だった。それならば、いまだに自分が起きている理由の説明がつかない。
 ソノラの声に動揺しただけでこんなにも嘘が下手になるのかと、スカーレルは苦笑する。
「スカーレル……ほっぺ、怪我してたね」
「ああ、やっぱ目立っちゃう?まいったわねぇ。明日はもっと濃い目にお化粧しなくっちゃ」
「――アニキに殴られたんでしょ?あたしのせいで……」
 冗談めかして答えるスカーレルに対し、ソノラは沈んだ声色で尋ねる。なぜ彼がカイルに
殴られたのか。その理由は聞かずとも何となく察す事はでき、あえて尋ねはしない。
 スカーレルはその問いに、ドアの向こうで目を伏せ、静かに微笑む。彼女の問いには何も答えなかった。
「今日一日……スカーレルに迷惑かけっぱなしだったよね。あたしが……、いつまでもアニキの事で
吹っ切れる事ができなかったせいで……」
 自分の事をここまで想ってくれている人に、都合のいい時だけ体を求め、気分次第で突き放す自分が
酷く許せなかった。
 カイルへの辛い気持ちを全て打ち明け、スカーレルの胸で泣き続けていたソノラ。自分が何よりも
不幸な存在だと思い込み、自分を優しく慰めてくれる彼がどんな気持ちでいるかなど、考えもして
いなかった。
 愛する少女が胸の中で他の男の名前を呼ぶ事が、どれだけ辛い事か。
 彼女の気持ちを理解し、それでいて彼女を元気づけようとしてくれたスカーレルが、どれだけ
自分の想いを押さえ込んでいたか。
 スカーレルは、もしかすると自分よりもずっと辛い思いをしていたのかもしれない。
 吐き出す事のできない想いは、きっと彼を苦しめていた事だろう。
「……ごめんねっ……スカーレル……」
 ドアに額を押し当て、ソノラは目を閉じた。
 目元からは涙が溢れ、ぽたぽたと床にしたたり落ちる。口から漏れる嗚咽を抑えながら、ソノラは
床へとひざをついた。
「そんな怪我して……、本当はあたしよりもスカーレルのほうがずっと、心も体も傷ついてたんでしょ!?
スカーレルはあたしの事、本当に大切に想ってくれてたのに、あたしはそれに甘えるだけで、その気持ちを
理解しようだなんて一度も考えなかった!」
224二本の一方通行路(後編):03/09/21 01:05 ID:EgtbMx7M
 こんな身勝手な女を好きでいてくれる事が、酷く申し訳なかった。むくわれるとも限らない気持ちを
胸に、自分を包み込んでくれる彼が、気の毒だとさえ思った。
「キライになってよ、あたしの事なんか!スカーレルみたいな優しい人が、あたしみたいな奴なんかを
好きになっちゃ……ダメだよっ……」
 耐え切れず、ソノラの口からすすり泣く声が漏れる。
 ――カイルが他の人を好きでいた事は辛かった。それはあくまで自分自身の気持ちが一方的に
彼に向けられていた事を知った故の気持ちだった。
 だが、今ソノラの胸を締め付けている辛い気持ちは、そういうものではない。
 自分の事だけを考え、常に自己防衛を続けていた彼女が初めて気づいた、人の痛みを知る気持ち。
 それがソノラの心を締め付け、身勝手な過去の自分を蔑む後悔の涙を生み出していた。

 ドアの向こうから絶え間なく聞こえるソノラの嗚咽。
 スカーレルはベッドに腰掛け、背中越しにそれを耳にしながら悲しさに目を細める。
 ――またあの子を泣かせてしまった。
 スカーレルの脳裏に、遠い日の光景が浮かび上がる。
 海賊船の甲板。小さな少女が泣く姿を隣りで見つめ、そのブロンドのくせっ毛を優しく撫でていた
一夜の記憶。
 あの日、心に誓った事なのに。
「……泣かないで、ソノラ」
「……うぅ……っ」
 止まる事のないソノラのすすり泣く声を聞きながら、スカーレルは言葉を続ける。
「……覚えてるかしら?アタシとソノラが、初めておしゃべりした夜の事」
 その言葉に、ソノラの声が止まる。
 スカーレルは薄暗い天井を仰ぐと、過ぎ去った過去の光景を胸に思い描きながら目を閉じた。
「スカーレルが……初めてあたしと話した日?」
「もしかして覚えてない?」
225二本の一方通行路(後編):03/09/21 01:07 ID:EgtbMx7M
 苦笑まじりに問うスカーレルに、ソノラは姿が見えないにも関わらず慌てて首を横に振る。
「お、覚えてるよっ。……だって、あの時からじゃない。あたしとスカーレルが仲良くなったのはさ……」
「……ええ、そうね」


 ――月明かりに照らされた甲板に、小さな影が伸びていた。
 その影の主である少女の目の前に広がるのは、どこまでも広がる大海原のみ。
 その奥底には、今も彼女の両親が沈んでいるのだろう。
 両親を失った悲しみを振り切ったつもりでいたソノラは、その夜皮肉にも生前の彼らの夢を見てしまった。
「……っ」
 溢れ出した涙が頬を濡らす。
 寂しい夜はカイルの部屋へ足を運んでいたが、そろそろそれも卒業しなくてはいけないだろう。
 いつまでもべそをかく子供の隣りで添い寝してくれるほど、カイルも暇ではない。昼間の労働で
疲れている彼を起こしにいくのはさすがに気が引けた。
 ……冷たい潮風が頬を撫でる。身震いしたソノラは袖で目をこすると、寒さから身を守るように
自身の体を抱きしめた。
 その時、背後でコツ、と足音が鳴る。
(――アニキ?)
 もしかして。ソノラは期待を胸に抱き、慌てて振り返る。
 そこには――。
「――どうしたの?そんな所で……」
「あ……っ」
 そこに立っていたのは、客人としてこの船に乗るスカーレルの姿だった。
 意外な人物を目の前に、ソノラはうろたえる。
 ……ソノラは彼が苦手だった。
 無口な彼はどことなく影があり、加えて女性のような奇抜な格好。豪快で陽気な船員たちとは違い、
ソノラにしてみればそんな彼はどことなく怖い印象を受け、近寄りがたい雰囲気を放っていた。
 初めて彼に話しかけられ、ソノラは何と答えればいいのか分からず、視線を避けるようにうつむいた。
226二本の一方通行路(後編):03/09/21 01:08 ID:EgtbMx7M
 その様子にスカーレルは寂しげに目を細め、隣りに腰を下ろす。
「……泣いてたの?」
 ソノラに視線は向けず、海を見つめたままつぶやくようにスカーレルは言う。
 ソノラは横目で彼を見ると、こくりと頷いた。
「あたしのパパとママはね……、海の事故で死んじゃったの。あたしを置いて、二人で……。
その事思い出しちゃって……」
 ひざに顔をうずめ、ソノラは答える。
 スカーレルは視界の片隅で、彼女の肩が小さく震えていることに気づいた。
「……これ」
 ふいにソノラの首元に温かい物が巻かれる。それはスカーレルが普段身につけている黒い
ショールだった。彼のぬくもりが残るそれは、冷えたソノラの身を温める。
 驚いたように見上げるソノラに、スカーレルは小首をかしげて見下ろした。
「寒いわけじゃなかったの?」
「う、ううん。ありがと……」
 首を振ると、ソノラはショールをぐるぐると巻きつけ、体を丸める。まるでヘビに絡まれたような
その姿に、スカーレルは思わず笑みをこぼした。
 その笑顔を目にし、ソノラは意外だというように目を丸くする。
「あっ……。スカーレルが笑うところ、初めて見た」
「えっ」
 そう言われると、スカーレルはふいに頬を赤らめて表情を戻す。ソノラは慌てて彼に飛びつくと、
元に戻してしまった表情を直すように彼の頬を両端から引っ張った。
「いたたたっ!ちょっと、やめてっ!……もう、ソノラってば」
 苦笑するスカーレルを見つめながら、ソノラはそんな彼に笑い掛けた。
 しばらくお互いに笑い合ったあと、スカーレルはふと目を伏せる。
「……アタシもね、両親がいないの。ずっと昔に死んじゃって、ね」
「スカーレルも?」
「そう。だから……貴女と同じで、今はこの船の人達がアタシの家族。……アタシね、ここの
船長さんに頼んで、船員にしてもらう事にしたから」
「それじゃあ、あたし達の仲間に?」
 驚いたようにソノラは彼の顔を覗き込む。突然顔を近づけられスカーレルは思わず身を引くが、
少し照れたように微笑むと、軽く頷いた。
227二本の一方通行路(後編):03/09/21 01:11 ID:EgtbMx7M
 ソノラはそんな彼をしばらくの間見つめると、やがて目を吊り上げ、さらに身をスカーレルに寄せた。
「ソ、ソノラ?」
「それなら。もっと笑顔でいなきゃ、笑わなきゃダメだよ?この船はね、みんなが『おひさま』で
いなきゃダメなの」
「……おひさま?」
 うん、とソノラは力強く頷く。
「あたし達海賊は、晴れた空の下で帆を張って、夢を追いかけて前に進まなきゃいけない。おひさまが
明るいほど目の前の景色は澄んでて、目的地も見つけやすいでしょ?みんなの元気だってそれと同じ。
おひさまみたいに明るければ明るいほど、みんなのやる気だって大きくなるの。だから――スカーレルも
もっと明るくなって、みんなと笑い合おうよ」
「アタシが……彼らと」
「――ホント言うとね、あたし、今までスカーレルの事が怖くて苦手だったの。……でも、今日スカーレルが
話し掛けてきてくれて、気持ちも変わったんだ」
 スカーレルは彼女の言葉を黙って聞き続ける。ソノラはスカーレルの目を正面からまっすぐに見つめ、
その手を力強く握り締めた。
「あたし、スカーレルともっと仲良くなりたい。いっぱい色んな事お話して、お互いの事たくさん
知りたい。だから、悩みがあるのならあたしに話して?それで解決できるわけじゃなくても、少しでも
気持ちが楽になれるならそのほうがいいよ」
「…………」
 ね?と微笑むソノラをスカーレルは見つめていた。
 自分の辛い気持ちを抑え、明るく振る舞う目の前の少女の笑顔は優しさに満ちていた。
 スカーレルはようやく頷くと、ソノラの髪にそっと手を伸ばす。
「――貴女がそう言うのなら、明日からそうするわ。……だからソノラも、もう泣かないで」
「え……」
 ソノラの目尻には、まだわずかに涙が滲んでいた。
 気を許したスカーレルに陽気に話し掛ける事で、彼女は先ほどまでの悲しみを無理に紛らわそうと
していたのだ。
 スカーレルはそれに気づいていた。
「貴女が笑顔でいるなら、アタシも貴女と一緒に笑っていられるわ。だから、もうそんな顔しないで。
人のいない所で、独り泣き続けるのはやめにしましょう?――やめるのは、明日からでいいから」
228二本の一方通行路(後編):03/09/21 01:14 ID:EgtbMx7M
 スカーレルは優しく微笑む。
 ……彼にはすべてお見通しだった。少女が悲しみを耐えて、いつも明るく振る舞おうと努力していた事を。
 心の奥底に隠していた暗い闇を抑えきれず、独り影で泣いていた事を。
「……ぁ……っ」
 ソノラの目から涙がこぼれ落ちる。
 髪を撫でるスカーレルの手は冷たかったが、なぜか心地よく思えた。
「今夜は思いっきり泣きなさいな。ソノラはアタシを元気付けてくれた。……だから、明日からは
アタシが貴女を元気にしてあげる。貴女の笑顔を見るために、アタシも頑張るから――ね?」
 ソノラの笑顔をそばで見続けていたい。
 その為にスカーレルは明るく振る舞える努力をした。
 いつも二人、一緒に笑っていられるように――……。


「――でも、結局泣かせちゃったわね」
 スカーレルは苦笑しながら、ひざに乗せたクッションをもてあそぶ。
 ごめんね、と彼がつぶやくと、ソノラは鼻をすすり、震える声をあげた。
「スカーレルは悪くないよっ。あたしの事をこんなに心配して――」
「心配だけじゃないわよ。貴女に対して抱いてる気持ちは」
「ッ……」
 その言葉に、ソノラは顔を赤らめる。
 さきほど彼の部屋で告げられた言葉がソノラの頭をよぎった。
 ――ソノラを好きだという気持ち。
 あらためて彼に言われると、恥ずかしくもあり、困ってしまう。
「ソノラは、まだカイルの事が諦めきれない?」
 少し沈んだ声で、スカーレルは尋ねる。
 その男の名前に、ソノラの鼓動が高鳴った。
 表向きは吹っ切れたつもりだったが、やはり長年想い続けたその気持ちはそうそう簡単に切り離せる
ものではなかった。
 二人を祝福するとは言ったが、しばらくの間は二人が一緒にいる姿を見ていたくはないというのが
彼女の本音なのだ。
「分からない……。でも、いつかは諦めなくちゃいけないって事は分かってるんだよ?でもっ……」
229二本の一方通行路(後編):03/09/21 01:15 ID:EgtbMx7M
 そう言って唇を噛む。
 スカーレルは彼女の震える声を聞きながら、拳を握り締めた。
 ――今まで心の奥にしまい込んでいた言葉。それはもしかすると、永遠に口にする事はないかも
しれないと思っていた。
 都合のいい言葉。安っぽい言葉。
 それはスカーレルが口にするには、あまりにも単純なものだった。
 だが、今は何故かその言葉しか思いつかない。
 スカーレルは自分の唇が震えている事に気づき、大きく息を吐く。
 目線をドアへ向けると、彼はゆっくりと口を開いた。
「――……アタシじゃ、駄目?」
「……え?」
 スカーレルは目を伏せると、高鳴る鼓動を抑え、言葉を続ける。
「アタシはソノラが好き。愛してるの。……アタシじゃカイルの代わりにはなれない?」
 自分でも馬鹿馬鹿しいほどに工夫のないセリフだと思った。
 安っぽい恋愛小説のワンシーンのような、型にはまった言葉。
 ……それでも、今の気持ちを伝えるにはこの言葉しか見つからなかったのだ。
 しばらくドア越しに二人の沈黙が続く。
 返答に困っているのだろう。スカーレルはそう察し、冗談ぽく笑みを浮かべると、前言を
撤回しようと口を開いた。
「スカーレル」
 その時ソノラが先に口を開く。
 それは小さな声だったが、確実に彼の耳に届く強い声だった。
「あたし……一応はアニキの事、吹っ切れたつもりなんだ。でも、まだアニキへの想いは引きずった
ままでいるかもしれない」
「…………」
 スカーレルは無言で耳を傾ける。
 ソノラは一呼吸つくと、言葉を続けた。
「スカーレルがあたしの中で、アニキ以上の存在になる保証なんてないかもしれないよ?それでも――」
230二本の一方通行路(後編):03/09/21 01:17 ID:EgtbMx7M
 その時、突然ソノラの眼前のドアが開く。
「――!」
 突然の事に驚いたソノラを、ドアを開けたスカーレルは見下ろしていた。
 その口元はアザを残しながらも優しく微笑んでいる。彼の瞳は込み上げる感情を押さえ込むように、
そこに宿る光を揺れさせていた。
 それが彼の涙なのだと分かった時、ソノラの体はスカーレルの両腕に固く抱きしめられていた。
「ス、スカーレルッ!?」
 頬を赤らめ、ソノラは彼の胸にうずまった自身の顔を上向ける。
「ごめんねソノラ。アタシ、何だか我慢できなくてっ……」
 そう言って、スカーレルはソノラをまっすぐな眼差しで見下ろした。
 いつもの彼からは想像できないような、儚げな目。
 ソノラは彼の瞳を食い入るように見つめる。
「どうして……スカーレルはあたしなんかの事を、そこまで好きでいてくれるの……?」
「――愚問だわねぇ」
 その問いに、スカーレルは優しげに目を細めた。
「……貴女が、闇に覆われていたアタシの心を照らしてくれたからよ」
 ソノラの体を抱きしめる腕が、少しだけ緩む。
「貴女がいたから、アタシは今、こうやって自然に明るい自分でいられるの。心を閉ざしていたアタシに、
貴女はその笑顔で忘れかけていた『笑う』っていう気持ちを思い出させてくれたのよ」
 ソノラがあの船に乗っていなければ、もしかすると自分はこの船の客人のまま、どこかの港で降りて
いたかもしれない。
 今の自分がここにいるのは、すべて彼女のおかげだった。
 誰よりも愛しい少女。たとえ独占する事が無理だとしても、スカーレルはその笑顔を見守っていたかった。
「アタシのものになってほしいなんて無理は言わない。……でも、辛い事があった時はすぐに頼ってきて
ほしい。アタシはソノラの心の拠り所のような存在になりたいから」
 彼の色香を帯びた声が耳元でささやく。
 それはいつもなら冗談だろうと笑うものだったが、彼の声は真剣そのものだ。慣れない緊張に
声は強張り、熱い吐息がソノラの耳をくすぐる。
 ソノラは頬を赤らめ、スカーレルの袖を握り締めた。
 ――かすかに、彼女の口が動く。
231二本の一方通行路(後編):03/09/21 01:18 ID:EgtbMx7M
「……何て言ったの?」
 聞き取れなかったソノラの声に、スカーレルは顔を近づける。
 ソノラは上目遣いに彼を見ると、もう一度口を開いた。
「――時間、かかるかもしれないよ?それでも……スカーレルはあたしの隣りで、その時を待っててくれる?」
「ソノラ……」
 待つというのは――。
「アタシを好きになる努力をしてくれるって……そういう事?」
 スカーレルの問いに、ソノラは顔を紅潮し、うつむいてしまう。
「だ、だから、ホントに心から好きになれるかどうか分かんないんだよ!?もしかしたら期待させたまま、
その日が来ないかもしれないんだよ!?スカーレルはっ……それでもいいの?」
 慌てふためくソノラを見下ろしながら、スカーレルは思わず笑い出す。
 いつわりのない彼女の言葉は、いつも通りのソノラの姿だった。相手の言葉に合わせてその場を
しのぐような事は、彼女はしない。いや、できないと言ったほうが正しいだろうか。
 そんな飾らない彼女だから、スカーレルは想いを寄せたのだ。
 嘘偽りで塗り固められた世界で生きてきたからこそ、彼女のようなまっすぐな存在が愛おしい。
 スカーレルはソノラの額の髪をあげると、そこに軽く口付けた。
 ソノラの肩がぴくりと動き、頬を赤く染めたまま動きを止める様子を笑顔で見つめながら、
スカーレルは彼女の小柄な体をもう一度抱きしめた。
「無理しなくてもいいのよ。アタシは貴女がそう思ってくれただけで、充分嬉しいからね」
「う……」
 ようやく体を解放すると、スカーレルは手を差し出し、部屋の中へとソノラを招く。
「それじゃあ始まるか始まらないか分からない二人の記念日に、今夜はアタシがとっておきの
ワインをご馳走してあげるわ」
232二本の一方通行路(後編):03/09/21 01:19 ID:EgtbMx7M
 ベッドに広がる乱れたシーツを手早く直し、スカーレルは言う。
 ソノラはそれを目にし、先ほどこの部屋で彼に抱かれた事を思い出した。再び顔を赤らめるソノラに
気づき、スカーレルは振り返る。
「――ソノラ」
「なっ……何っ?」
 慌てて身構える彼女に微笑むと、スカーレルは首を横に振った。
「中断しちゃったさっきの続きは、貴女がアタシを本当に好きになってくれた時に――、
その時にしましょうね」
 愛のないセックスなんて、やっぱり寂しいだけだもの。そう言うスカーレルに、ソノラは
静かに笑みを浮かべ、頷いた。
「今夜はめいっぱいお喋りしましょう?アタシ達が初めて話したあの時よりも、ずっとたくさん――ね?」
 鮮やかなワインの入ったボトルを取り出し、おそろいのグラスをふたつ、ソノラに手渡す。
 それは二人が一緒に飲む時に必ず使うものだった。
「スカーレル!あたしが酔っ払っちゃた時は、介抱よろしくねっ」
「いいわよ。でも、悪酔いして吐くのだけは勘弁してよね?この前なんてそりゃもう……」
「あーっ!その話題はストーップ!!」
 必死に口を押さえようとするソノラを、スカーレルは笑いながらかわす。負けじと追いかける
ソノラは彼に抱きつき、彼の髪の毛を引っ張っていた。
 ――本当は恋人などという肩書きなど、必要ないのかもしれない。
 
 お互いの存在こそが――それだけで自分達にとって生きる力となるのだから。
 
 おわり
233二本の一方通行路(後編):03/09/21 01:20 ID:EgtbMx7M
やっと書き終えました…。結局エロは前半のあれだけでした、スマソ。
実は前回分を投下した時点では、13話の夜会話でソノラが語るスカーレルとの馴れ初めの話は
知りませんでした。
ネットでその事を知って、そのエピソードを書き足したんです。
何だ……ただの脳内カプだと思ってたら、二人のエピソードとかもあったんだね。
一段落ついたので、書きかけのヤドアティに精を出そうと思います。
こんな長ったらしいSSを飽きずに読んでくれた方、ありがとうございました。
234名無しさん@ピンキー:03/09/21 01:30 ID:54DxWK0u
ちくしょう…涙が止まらねぇよ…
コレが感動と言う物なのかい?

235名無しさん@ピンキー:03/09/21 03:06 ID:Lx8mApb5
スカーレルがカコイイなぁ…

激しくGJ!
236名無しさん@ピンキー:03/09/21 15:44 ID:ELcGw2ao
乙でした!
スカソノはゲームで惚れてずっと探していましたが、
こんな所で読めるなんて思ってなかった!
感動をありがとう!
237233:03/09/21 16:46 ID:ApWhiU9x
スカソノって、マイナーとかいうレベルじゃないカップリングなんですかね…。
ありえそうだと思ったのに、サイトサーチしてもひとつしか見つからんかった。
ブックマークしたけど、管理人は14歳のお嬢さんなのでエロは無理そうだし…。
238名無しさん@ピンキー:03/09/21 16:49 ID:/hR3Wf+I
>>237
まあ、3だとまだ主人公絡み以外でのカップリングは全体的に少ないから。
ファリエル×フレイズ、オルドレイク×ツェリーヌ、ヤッファ×マルルゥとか
もっとあっても良さそうなんだけど。
239233:03/09/21 16:56 ID:ApWhiU9x
>>238
マルルゥは根本的にサイズが違うから(w
正直主人公以外のカップリングでまともにあるのなんて
ヤードとスカーレルぐらいだなあ、多分。
240名無しさん@ピンキー:03/09/21 17:21 ID:CyZB3h2g
※ついにひろゆきのトリップが漏れた!!!
28日午前11時頃、ひろゆきが久々に経済板のとあるスレに書き込んだところ、
誤ってトリップパスの#を大文字にしてしまったことにより、そのトリップをテストした
名無しさんが「ひろゆきのトリップになったよ〜」となって、その後次々とひろゆきトリップを
つけた2ちゃんねらーが増加して祭りになっております!
しかもひろゆきはそのことに全く気づいておりません!
是非、この祭りに参加してみませんか?

↓ひろゆきのトリップパスが漏れて祭りになっているスレッドはこちら
http://money.2ch.net/test/read.cgi/eco/1059357528/l20
241名無しさん@ピンキー:03/09/21 17:32 ID:DSt+0ue+
>>239
ユクレスの樹にお願いしてマルルゥをでっかくしてもらおう
242名無しさん@ピンキー:03/09/21 17:37 ID:bWc5z5I/
>233
乙でした!スカーレルが泣くところで
思わず泣いてしまいました。心理描写上手すぎだ

233さんの小説でスカソノにハマりました。
保存して大切に読み返したいと思います。ありがとー
243名無しさん@ピンキー:03/09/21 17:51 ID:pD1Tv0/A
ヤッファ×アティのSS書いてみたんだけど、需要ありますか。
244名無しさん@ピンキー:03/09/21 18:03 ID:y7a25HcQ
あります、ぜひ投下してください。
245243:03/09/21 18:15 ID:pD1Tv0/A
では、短いですが投下しますー。



 良く晴れたある日。
今日は学校が休みの日なのでアティは自室で明日の為のテスト問題を作成していた。
「ん〜っ。何とか問題が完成しましたね…。少し一休みしようかな」
 部屋を出ていこうとしたその時、窓を叩く音が聞こえた。
「先生さん、先生さぁ〜ん!」
「どうかしたんですか、マルルゥ?そんなに慌てて」
「シマシマさんが、シマシマさんがぁ〜っ」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ったく、何でもねえって言ったのに…マルルゥのヤツ…」
「びっくりしましたよ、マルルゥが泣きそうな顔をしてヤッファさんが死んじゃう、とか
言うんですから」
 以前、アティもヤッファが苦しんでいるのを目の当たりにした事がある、例の発作を
マルルゥが見てしまい、どうすれば良いのか分からなくなり、アティの自室に向かい
助けを求めに行ったとの事だった。
246243:03/09/21 18:17 ID:pD1Tv0/A
アティが怠け者の庵に到着した頃には発作もおさまっていた。
「アイツにだけは見られたくなかったんだがな…。余計な心配をかけさせちまうし
ますます昼寝しづらくなるぜ」
 やれやれと言わんばかりのため息をつき、木にもたれかかる。
そんなヤッファの愚痴にアティはくすくすと笑う。
「マルルゥはね、ヤッファさんの事、大好きなんですよ。」
「なっ…」
「さっきマルルゥが私の所に来た時、本当に泣きそうな顔になっていたんですよ。
嫌いな人やどうでもいい人に普通はそんな顔、しないでしょ?」
 そんな事を言われるとは思っていなかったヤッファは照れ隠しなのか、ボリボリと頭をかく。
「私もね、ヤッファさんのこと、大好きですよ」
「なに!?」
 今まで見せた事のないヤッファの驚きようにアティも驚いた。
「もしかして、気付いてなかったんですか?」
「いや、アンタが…まさか、冗談だろ?」
 冗談でこんなこと言えませんよ、アティは少しふくれてヤッファをにらんだ。
「私が倒れた時に、わざわざお薬を作ってお見舞いに来てくれましたよね。
本当に嬉しかったんですよ」
「あれは、その、だなあ…」
247243:03/09/21 18:18 ID:pD1Tv0/A
「ヤッファさんは私のこと、嫌いですか?」
 いつにもなく慌てているヤッファの顔をずいと覗き込む。
「嫌いなヤツに、あんな面倒臭ぇことする訳ねえだろうがよ…」
 自分を覗き込むアティに視線を合わさずぼそりとつぶやいた。
小さな声だったが、はっきりと聞こえたアティはとても嬉しそうに微笑み、ゆっくりと腕を
ヤッファの首にまわした。
「お、おいアティ!」
「…あの時から私、ずっとヤッファさんの事ばっかり想っていました。面倒くさいって言いつつも
きちんと私の事を見てくれているんだなって」
 腕を回したアティの身体がぴたりとヤッファに密着し、柔らかなアティの胸の感触が
伝わってくる。その感覚にヤッファの理性が押しつぶされそうになる。
「(うっ…やべえ…っ)」
「ヤッファさん…、キス…してもらえませんか?」
 首に回していた腕をゆっくり離し、ヤッファの顔に自分の顔を近づける。アティの顔は
赤く上気し、瞳はかすかに潤んでいた。
「それは…できねえ」
 今にもアティを襲ってしまいそうな衝動を抑え、ヤッファは顔を逸らす。
「どうして…ですか?」
「そんな事したらよ、オレはそれだけじゃあ満足いかなくてアンタを押し倒してしまうかも
知れねえ。そんな取り返しのつかねえ事をしてアンタを傷つけたくねえんだよ…」
248243:03/09/21 18:22 ID:pD1Tv0/A
 そう言ってヤッファは庵に戻ろうとするとアティが腕を掴み、引き留めた。
「それでも…構わないんです。私は、ヤッファさんの事が、好きなんだから…。
だから…構わないんです…」
 ヤッファが驚き、アティの顔を見ようとしたが、うつむいていてはっきりと表情が
分からなかった。
「…泣いてるのか?」
「泣いてなんか…いません」
 嘘を言うんじゃねえよ。そう言いながらヤッファはアティの頬に手を添えた。
「言っとくが、オレはそこまで、なんて器用な事は出来ねえ。それでも…いいんだな?」
「…はい!」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ヤッファがゆっくりとアティに唇を重ねた。初めは唇同士を重ねあわせるだけのキス。
唇を離すとアティの頬がいつにも増して赤くなり、瞳をトロンとさせていた。
その表情だけで今すぐにでもアティを押し倒してしまいたい衝動にかられてしまう。
そんなアティの表情を堪能しながら今度は吸い付くように唇をあわせた。
「んん…ふぅ…」
249243:03/09/21 18:24 ID:pD1Tv0/A
 柔らかく舌を絡めるとアティの呼吸が微かに乱れ始める。
アティの口内を舌で犯しながら右手で服越しに豊かな胸を揉んでいった。
キスをした時から既に立っていた乳首を指先で軽くなぞると、その行為だけでアティは
ガクガクと足の力が抜けていった。
「はぁ…はぁ…」
「おい…もしかしてこれだけでイッたのか?」
 カァッとアティの顔がこれまでにないくらい紅潮し、うつむきながらコクン、と頷いた。
「いやらしいヤツだな…お前はよ」
「そんな…」
 ヤッファはしゃがみ込み、アティを木の根本に座らせ、足を開かせると
そこはショーツ越しにしっとりと濡れていた。
「いやぁ…恥ずかしい…」
「何言ってんだ、こんなに濡らしておいて」
 濡れているその敏感な箇所に人差し指をあて、上下に動かしてやるとちゅく、ちゅくと
湿った音が聞こえてくる。
「あぁ…ああ…ん」
 ショーツをずらすとアティの秘所との間に透明の糸がひく。先程、達したその場所は
ヤッファを誘うようにひくひくとさせている。
「そんなに…見ないで…あっ」
 露わになったその場所を広げるとぷくりとした花芯が顔を出した。
そこを舌でつついてやるとアティは今まで以上に喘ぎはじめる。
250243:03/09/21 18:26 ID:pD1Tv0/A
「ここが…いいんだな?」
 舌と指を使いながらヤッファはそこだけを集中的に愛撫する。
「ひぁっ…あ、あぁ…ん」
 アティは両手をヤッファの頭に押さえ、更に良い場所を追い求める。
ずるりと中指がアティの膣に入りこみ、何度か出し入れを続けているとアティは恐ろしい程に
艶を含んだ喘ぎ声を出し始めた。
「あっ…んっ…んあぁっ!」
 叫び声に近い喘ぎと同時に、アティは一瞬、全身を硬直させ、木に身を預けるように
もたれかかる。ひくひくとしているその場所から指を引き抜くと同時に大量の愛液が溢れ出す。
「…またイッちまったのか?」
 呼吸は乱れ、視点が定まらないくらいに彼女の瞳は宙を泳いでいる。
少しするとアティはヤッファに視線を戻し、微笑んだ。
「ヤッファさん、その…とってもお上手ですね。気持ち、良かったです…」
 そんなアティの顔を見たヤッファは何かが自分のなかで弾ける感じがした。
ますます紅潮したアティを抱きしめ、唇を重ねる。
「…いいか?」
 その意味を察知したアティはコクリ、と頷き、覆い被さっていたヤッファの首に手を回す。
「きてください…」
 ヤッファは自分のものを取り出し、ひくひくと天を仰いでいるそれをなだめるように
しながら蜜で十分に濡れそぼっているアティの秘所に先端をあてがった。
ヤッファのそれは人間のものよりも大きく、少し不安ではあったが、愛液と先走りが動きを
スムーズにしてくれたこともあり、意外にすんなりと入っていった。
251243:03/09/21 18:31 ID:pD1Tv0/A
「あ…、あぁ…はぁ、ん…」
 一度、アティの膣に全てを納めると今度はゆっくりと引き出していく。さっき達した時と
同じ位の量の蜜が引き出すと同時に溢れてくる。
「…大丈夫か?」
 苦しそうなアティの表情を見たヤッファは柔らかい赤髪をすくいながら動きを止めた。
「だいじょ…ぶ、だか…ら…、動い…てくだ…い」
 髪の毛をすくう手に自分の手を重ねながらアティはヤッファに笑顔を見せる。
「苦しかったら…言えよ」
 言いながらアティの耳朶を甘噛みし、ゆっくりと出し入れを続けていると苦痛混じりだった
声が、快楽の混ざった声に変わっていった。
「あはっ…あ、あ、ああ、ん…っ」
 先程よりも早いペースで腰を動かしてやるとそれに答えるようにアティが喘ぐ。彼女の膣内は
とても熱く、奧のある場所を攻めるように出し入れを続けるとひくひくと痙攣を起こす。
「あっ…ダメっ…そこっ…あぁっ」
「ここなんだろ?お前の弱い部分はよ…」
 そう言ってヤッファはアティの最も弱い部分だと思われる花芯を優しく摘んでやるとヤッファ
を包み込んでいる肉壁がきゅう、と収縮した。
「んっ…ぃやっ…ふあぁっ…!」
「っ…!おいアティ、締めすぎだ…っ」
 ヤッファの首に回している腕に一層、力が入る。ヤッファも、彼女の予想外の締め付けに
驚いたが、ますます膣内に収まっているものは硬直し、腰の動きも一層早くなっていく。
緩急をつけながら腰を動かしているとアティの表情に変化が見えてきた。
252243:03/09/21 18:35 ID:pD1Tv0/A
「あっ、あっ、あっ…、も…わた…し、イッ…ちゃう…っ!」
「くっ…オレも…もうっ…!」
 出し入れしているものが抜け落ちそうな位引き抜いた瞬間、どくりと一瞬、脈を打つ。
「−−−−−っ!」
 そしてそのままアティの膣にものを全て納めた時、びゅるびゅると大量の白濁が膣内に放出された。
それと同時にアティの膣もこれまでにない位、収縮をしながら精を搾り取るように何度も痙攣を
起こした。
精液を全てアティの中に出すとズルリ、と引き抜く。すると彼女のそこはヤッファの白濁と
愛液でべとべとになっていた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「…おい、アティ。お前、本当に後悔…してねえか?」
「何がですか?」
「何がっ…て、オレとこうなっちまった事だよ」
 アティは、まだ気だるさが残る身体を起こし、隣で座っていたヤッファにキスをした。
「後悔なんか、あるわけないじゃないですか。そもそも、こうなる事を望んだのは私なんですから」
「それだったら、いいんだけどよ」
「それとも、ヤッファは私とこうなった事、後悔してるんですか?」
 意地悪そうにアティは笑いながら訪ねる。
「んなわけねえだろうが」
「本当に、嬉しいんですよ、私…。何度も、こうなる事を想像しながら一人で慰めてたんだから…」
「ま…、これからはいつでもここに来いや。オレで良かったら、な」
「…はい!」
253243:03/09/21 18:37 ID:pD1Tv0/A
以上です。連続投稿すると何度かエラー出たからびっくりした。
ヤファアティってあんまりないよね。寂しい…
254エロ魔剣4つづき:03/09/21 20:36 ID:J3e5S0Kd
>>233
GJ!お疲れさまでした!
感動しました。氏の釜はなんてカコイイんだ!
ええのう。
次回作も期待してまつ。でも無理しないでな。
>>243
乙!
ヤファアティ久しぶりに見たよ。面白かったでつ。
萌えさせていただきました。

なんか神々の後で非常にやりにくいんですが、
魔剣のつづき投下します。
255エロ魔剣4つづき:03/09/21 20:37 ID:J3e5S0Kd
「何すんのよ、ソノラ…」
「キス」
「そうじゃなくて…」
「その先がもっと欲しい?」
苦しげな声でソノラを問い詰めようとするスカーレルに、彼女はあっけらかんと答える。
その表情は他人との触れ合いのためか先程よりしっかりしていて、
それでも、まくし立てるような口調でスカーレルを誘惑する。
欲望の化身のような顔。
にやり、笑うとソノラはスカーレルの肩に手をやり、そのまま覆い被さるように彼を床に横たわらせた。
激しく首を横に振るスカーレル。
「やめ…て」
「ぶーぶー。嫌なら抵抗してみせなさいよっ」
スカーレルの声は弱弱しい。こんなことになるとは思いもしなかったようだ。
「ねぇ…ほら、どうなの?!」
逆にソノラは強い口調でスカーレルを責めながら、組み敷いた彼の首に手を這わせる。
「……ッ」
抵抗しようと思えばできないわけではない。
スカーレルの腕力は女性であるソノラのそれを遥かに凌ぐものである。でも。
(このコがアタシを利用したいならそれでも…)
思えば、以前もそうであったではないか。
碧の賢帝に操られたアティを助けたときも、彼女は自分を誘ってきた。
それは「利用」以外の何物であったか?
アティに出会ってから捨てようと思えていた疑心を、ふと思い出してしまう。
256エロ魔剣4つづき:03/09/21 20:37 ID:J3e5S0Kd
何を信じればいいの?誰をどこまで信じていいの?
舐めまわすようなソノラの手つきが、心をえぐるようで痛い。
手は絹地の上着を足に向かって下ろし、細い紺色のパンツに指先を絡めさせた。
「あたし…欲しいんだもん。あたしを楽にしてくれるものが…」
ソノラの声はいつもとは違う。
艶のかかった女の息声だ。
聞いたこともない少女の声にスカーレルは胸を突かれる。
自分の妹のような存在だったのは確かなのに…いつのまに女になったのだろう?
「…勝手にして」
諦めるようにスカーレルは呟く。
ソノラが待っていたと言わんばかりにパンツのジッパーに手をかけると、彼は少しだけ足を開いた。
「ほら…ほんとはスカーレルだって、嫌じゃないんでしょ?」
白い手によって剥き出しにされたスカーレルの男根は、熱を持ち始めている。
それに気を良くしたソノラは、いとおしげにその場所へ指を絡めていった。
女の妖しさをもった指の動きに、彼のモノが急速に硬さをもちはじめる。
「感じてくれてるんだ……へへ…なんか…おいしそう…」
彼のモノを細い指で包み込み、緩やかに擦り上げ、それからすっかり天井を向いた彼に唇を押し当てた。
257エロ魔剣4つづき:03/09/21 20:38 ID:J3e5S0Kd
音をたてて肉棒にキスを降らせていくソノラ。
「スカーレルの…おっきいね…なんか、ん、見てるだけで…あたしも感じそうだよ…」
だんだんと酔ったような目つきになっていく。
はじめは唇を乗せるだけだったキスが、唇の間から舌がちろちろと顔をのぞかせてくる。
そのうちに物足りなくなって、ソノラは大胆に、竿へ唾液を乗せながら舌を滑らせる。
「…っ…」
透明の唾液が竿を伝う。ソノラは素早くそれを指で絡め取ると、再び肉棒に擦り付けた。
「ね…苦しそうな声…我慢しないで…気持ちよくして、あげるから」
温かく湿った息がスカーレルの竿にかかる。
それだけでも気持ちいいというのに、ソノラの手が今度は袋の方を揉み始めた。
「っ…くっ…」
生娘じゃないんだから、と声を押し殺そうとするスカーレル。
それに怒ったのか、ソノラが舌を移動させ亀頭を口に含む。
絞るように亀頭を吸い上げると、とうとう彼の口から声が漏れた。
「そうそう…そうやって声出してよ…気持ちイイならそうやって、さ…?」
袋を揉んでいたソノラの指が、いきなり股の間に滑り込む。
菊座には到らないが、その間を唾液に濡れた指先が押し付けるように往復しはじめた。
「ぅっ…やめなさ…っあ、ソノラっ…」
くすぐったいような微妙な感覚が、スカーレルを刺激する。
強烈にこみ上げてくる射精欲求を堪えながら、スカーレルはソノラに訴えた。
258エロ魔剣4つづき:03/09/21 20:38 ID:J3e5S0Kd
「やだ。やめない…あたしの口の中でイってよ。イきそうなんでしょ?
だってスカーレルの、泣いてるみたいだよ。いっぱい垂らして」
実際、肉棒の先からは透明の汁がゆるゆると流れ出していた。
それを仔猫がミルクを舐めるように掬い取るソノラ。
蟻の門渡りから指を離し再び袋を揉みだす。
すると耐えられなくなったのか、とうとう肉棒の先がふるふると震えだした。
「あ…イくんだね…待ってて…出すなら…口の中に…」
言い終わると、もう一度肉棒を口に含み、舌先で亀頭をそっと押す。
「ぁぁっ…!」
舌を引込めると、反動のように白濁がスカーレルから飛び出した。
か細く、上擦った声とともに吐き出されるスペルマ。
それは声とは裏腹に、強い勢いをもったものだった。
「…っ、はぁ…はぁ…」
全てを出し終え、肩で息をするスカーレル。
体からは力が抜け、足はだらしなく伸びていた。
それをソノラは、恍惚とした表情で見つめている。
にやりと一瞬笑ったかと思うと、口の中に溜めてあった彼のスペルマを飲み込んだ。
彼女の喉が大きく上下する。
「おいし…っ♪濃いのが…いっぱい…」
ソノラは満足げにスカーレルを見下ろした。
259エロ魔剣4つづき:03/09/21 20:40 ID:J3e5S0Kd
「…これで、満足?」
やっと息を整えて、体を起こしたスカーレル。
腕を支えにして起き上がると、ソノラが抱き着いてきた。
「えー?もう終わりにしちゃうの?もっとしたいよぉ」
甘えるように囁くソノラ。
疲労と呆れから、ソノラを避けるように視線をずらすスカーレル。
ベッドの上で何かがもぞもぞと動いているのに気がついた。
真っ白なシーツをかぶったソレはシーツを剥ごうと躍起になっているようで、シーツの端をさがそうとあちこちを引っ張っている。
「…ねぇ〜、スカーレルってば」
その間もソノラは甘ったるい声で彼を誘惑してくる。
ソノラの声を押さえるように片手で彼女を抱きかかえると、シーツから「中身」がやっと出てきた。
「ア、アリーゼ…!」
出てきたのは、ほどいた髪を乱したアリーゼ。
体の前を流れる長い栗毛の向こうからは、幼く白い裸体が惜しげもなく晒されている。
「スカーレルさん…貴方、何して…」
一方アリーゼといえば、先程まではいなかった男に驚いている。
目線をゆっくり下に下ろすと、スカーレルの下半身が目に入った。
きゃぁ、と小さな悲鳴をあげ、アリーゼは目を覆ってしまった。
するとスカーレルに甘えていたソノラがアリーゼに気づく。
抱きかかえていたスカーレルの腕を半ば無理やり解いて、ベッドにのぼる。
「ソノラ…スカーレルさんと何して…」
「なっ、何でもないよ!それよりほらっ、もっかいしよ?」
ぎゅう、とアリーゼに抱きつくソノラ。先程までの色気とは大違いといった風に、ひどく焦っている。
彼女の様子に困った笑みを浮かべたアリーゼは、事態を悟ったのか、スカーレルに言った。
「あの…そういうことですので…すいませんけど出ていってください…」
その光景にスカーレルは、ただ呆然としていた。

つづく
260名無しさん@ピンキー:03/09/21 20:42 ID:yjHVX+rg
ヤッファ×アティもエロ魔剣もキタ−!
GJですた!
261233:03/09/21 21:14 ID:F2arh1hN
>>254
ウホッ…!
実は254さんの書かれるスカーレルがいつも色っぽくハァハァで大好きなんで
そう言ってもらえて光栄です。
魔剣に翻弄されるソノラとスカーレルの絡みにドキドキしちまいました。
もちろんスカアティも大好きです。続きを楽しみにしておりますよ!
262名無しさん@ピンキー:03/09/21 22:56 ID:KHNzgULI
男女カプの性別が入れ替わってしまうというシチュエーションで
セクースというのは駄目か?
263名無しさん@ピンキー:03/09/21 23:10 ID:WZQIQ4lx
エロ魔剣キター!!
なぬっ!!!ってかんじでした
264名無しさん@ピンキー:03/09/21 23:32 ID:1QikNxsP
>>262
性別逆転ネタといえば以前友人と快感フレイズネタ(本スレおえび参照)で盛り上がった時
ベルたんとレックスの性別が逆だったら覇王愛人が普通にできそうだと話したっけなぁ。
最後の夜会話では唇だけでなく処女まで奪われた挙句
「お前の物は俺の物。お前の股も俺の(ry」で最高にギャグな展開になりそうだとかw
265名無しさん@ピンキー:03/09/21 23:43 ID:cwxQvKT8
>>264
線の細い美青年アティとザ・ガッツのタカさん(未プレイ)みたいなカイルが
もつれあうようなSSは駄目かな…?
もちろんギャグなんだけど。
266名無しさん@ピンキー:03/09/21 23:43 ID:bPVeUOhf
>>264
ベルとレックスならむしろ性別変換しなくても逆レ(ry
267名無しさん@ピンキー:03/09/22 00:14 ID:ZXl/EDWy
さて、都月さんもついにエロい物を描いてくれたわけだが。

ヘイゼルた〜ん
268名無しさん@ピンキー:03/09/22 00:17 ID:fJ/UFhyS
エロ魔剣乙

もはや3メインになってしまったが1(;´Д`)ハァハァするなら自炊しかないのか
269名無しさん@ピンキー:03/09/22 12:45 ID:L7gLCp+X
>>265
男アティ=レックス
270名無しさん@ピンキー:03/09/22 17:54 ID:274jMgA6
誰か・・・
マグナと芋のを・・・
271名無しさん@ピンキー:03/09/22 17:55 ID:UN31iOut
じゃあ、女レックス=アティ?

(゚Д゚)
272りか:03/09/22 18:58 ID:vejvkX1G
ここサイコー!
http://navi-on.jp/0.php?p=15
218.45.107.104 , flets-a-west-12-104.dsn.jp ?
273名無しさん@ピンキー:03/09/22 19:27 ID:BgqU2GP2
虹板落ちた?
274名無しさん@ピンキー:03/09/22 21:13 ID:UBo061dB
>男アティ=レックス
女レックス=アティ

そりゃそうだろ
開発陣もそのつもりで作ってんだから

275名無しさん@ピンキー:03/09/22 21:22 ID:lovc4LZX
でもやってみればわかるけど、アティとレックスでは思想が微妙に違うよな。
カルマEDとかみるとそれが如実。
276名無しさん@ピンキー:03/09/22 21:53 ID:84ozRiR3
アティは医者志望だったけどこれって召喚士型にしたからか?
レックスでも召喚士にすると医者志望になるの?教えてエロい人。
277名無しさん@ピンキー:03/09/22 22:22 ID:2gJZtlg1
>>276
アティで召喚型だと医者志望、レックスで戦士型だと(他者を守るために)軍人志望だった事が判る。
逆だとサローネさんとの会話では何も出ない。
まあ、後半の生徒の「何故軍人になったのか」という質問ではタイプに関係なく上の志望を答えるんだけど。
レックスが医者志望になったり、アティが軍人志望になったりする事は無いね。

はっ!?答えてしまった俺はエロい人なのか!?
278名無しさん@ピンキー:03/09/22 22:48 ID:Jq6pJ3YH
エロい人です
279名無しさん@ピンキー:03/09/22 22:49 ID:pmt1WdBw
さすがだ。
280名無しさん@ピンキー:03/09/22 23:04 ID:bQtZOpuj
>275
カルマEDでそんなにはっきりと思想の違いって出てたっけ?
それとも分岐直前の12話最後の部分のこと?
「俺はもう笑えない」とかは一緒だったような気がするんだけど。

最初の任務もレックスとアティでは微妙に違うみたいだね。
おおまかなところは一緒だけど
レックスは列車に潜入する役、アティだったら列車に乗ってる要人の警護って風に。
そういうのを比べていくと、レックスと違ってアティって
本当に戦闘向きじゃなかったんだって思えてくるよ。
281名無しさん@ピンキー:03/09/23 01:18 ID:GbXhceCY
まぁそこらへんは男と女の本能的な違いだろ。
レックスも女だったら、たぶんアティみたいになったかも知れない。
282268:03/09/23 01:58 ID:dOqQCj1J
てわけで自炊したんで1分を投下。
こんなもん書くの初めてだな。
神が多いから書き逃げだ。
『この島は…召喚術の実験場だったんだよ!』
『な、なんだってー!!』

読みかけの本に栞を挟み、ハヤトは一息ついてベッドに横になった。
話はできるが読み書きはまったくできなかったリィンバウム語にも少しは慣れてきたようだ。

「平和だな…」
ギブソン・ミモザ──もとい、ギブソンの奔走によってサイジェント魔王降臨事件は一応の収束を迎えていた。
ただ平和なのは結構なことだが、平和と退屈はほぼ同義でもある。
ぼーっとしているのも嫌いではないが、やはり人間たまには刺激が欲しくなるというものか。

どばぁん!
どうやら退屈の終わりは向こうからやってきてくれたようだ。
扉を粉砕しかねない勢いで飛び込んできたのはいつもの通りカシスだった。
このパターンはろくな事がない。
先日は料理作ったので味見しろと持ってきたが、毒味したポワソが毒になるという笑えない事態に陥った。
さて、今度はどんなことを言ってくるのやら──
逃げる準備もOKと腰を浮かせて待ちかまえていたハヤトに、カシスは開口一番
「胸、揉んでほしいんだけど」

まるで予想外の事態に、ハヤトはとりあえずベッドから転げ落ちた。
──時間は少しさかのぼる。
聖王都で事後処理に当たっているはずのミモザはフラットの居間で優雅にお茶を楽しんでいたりした。
「まあ、年頃の女の子なら気になることかもね」
他に相談できる相手もいないので、かねてからの悩みというかコンプレックスというか…、とにかくそれを彼女に話してみた。
この女性、2○歳にもなるのにとある部分を強調するかのようなセーターにヘソ出し、ニーソックスといった格好だ。
 ──うるさいわね!1つ引いて四捨五入すればまだハタチよ! とは本人の言。

とにかく、リプレはまだしも年下のアカネにすら劣っているのはやはり悲しいものがある。
「それで…何かこう、大きくなるヒケツとかってない?」
「そう言われてもねぇ…。特に何かしてるわけじゃないもの」
嗚呼、世界はこんなにも富の偏在を許すのですか。
憎しみが凶器になるのなら、あたしはもう牢暮らし。
「ま、まあ無いなら無いで需要があるものよ?」
必死のフォローも慰めのつもりなのだろうが、哀れみにしか聞こえません。
「あら、何の話?」
話に入ってきたのはさらりと肩口まで伸ばした金色の髪──セシルだ。
ラムダの療養に付いていった彼女だが、サイジェントに戻ってきたのでこちらにも挨拶に来たのだろう。
お土産に包装されたワインなど持ってきていた。

カシスの顔に希望の灯がともる。
”脳天気なおねえさん”より”頼れるお姉さん”
スタイルもいいし、なおかつ医者。これぞ天の配剤だ。
早速彼女にも相談することにした。

「ふぅん。なるほど、ね…」
グラスをくゆらせながら神妙な顔でうなずくセシル。
土産のはずのワインを開けているがまあ気にしない。
「無くもない、と言ったところかしら」
「ほんと!?」
さすが頼れるお姉さんは一味違う。
「でも個人差もあるし、必ず効くってわけじゃないから」
一言注意をしてから、その方法を口にする。

なるほど。だからミモザもあんなに大きいのね──
得心したカシスは目的の場所へ駆け出した。
「…ふぅ、そういうことか」
真っ白になった頭も回復し、カシスの説明も理解できた。
「他にもいろいろやってたけど…。牛乳いっぱい飲んでみたり」
「まあ効かないヤツには効かないよな。俺もずいぶん飲んでたけど」
「君の背といっしょにしないで。あたしのにはまだ未来があるもん」
さらっとヒドいことを言われて結構ショック。

「あとは自分でもマッサージしたりとか。でもやってるとついつい下の方に手が…ってそんなことはどうでもいいの」
「?」
「き、気にしないで!」
ぽろりとこぼれた言葉に首をかしげるハヤトを制して話を続けるカシス。
セシルが言うには性的興奮があるとマッサージの効果も増すとかなんとか。
だから好きな人にしてもらってね、ということらしい。

「で、協力するのはいいけどさー。これはどういうことだ?」
問うハヤトにはぐるぐる巻きに目隠しがされていて、何も見えていない。
「だって恥ずかしいもん」
何か釈然としないものを感じながら、無造作に手を突き出すハヤト。
その先で、ふよんと服越しに柔らかい感触が。
「お、ここか」
そのあたりを適当に撫で回してみる。
「…そこお腹」

殴られた。
「いくら何でもお腹と間違える!?」
怒りながらハヤトの手を取り、今度は自分で胸元まで導いてくる。
さっきとあんまり変わらないな、などと思うがまた殴られそうなので口にはしないでおく。
カシスの服は厚手のローブなので体のラインがわかりにくいのだ。
「うーん…。服越しだとくすぐったいばっかりで…」
「うん。俺もあんまり楽しくない」

また殴られた。

仕方なくごそごそと服を脱ぎ出すカシス。
衣擦れの音ばかり聞こえて生殺しだ。
3度目の正直。下着越しに確かな感触が手に伝わってくる。
膨らみかけ、といったほどで大きくしたいと思うのも無理からぬ事だろう。
胸に添うように手を当てて軽く撫でていると、すぐにカシスの息が荒くなってくる。
「ん……やぁっ…」
「ひょっとして……もう感じてるのか?」
「う…ぁぁっ!い、いつもはこんなじゃないもん…」
弱々しく抗議してくるが、艶を含んだ声で言われても説得力は皆無だ。
「てことは効果あるかもしれないんだな。俺は別に胸の大きさはこだわんないけど、協力するって言った以上最後までつきあうぜ」
ベッドに隣り合って座っていたカシスの体を抱えると膝の上に下ろし、後ろからブラの中に手を差し込むと直接揉み始める。
「ちょっ…!じゃ、あたしこんなことしなくてもいいじゃ…ふぁっ!」
きゅっと突起を摘んで反論をさえぎり
「俺もそう思うけど、カシスの努力を無駄にするのも薄情な気がするしな」
しゃあしゃあと嘘くさいセリフを吐きながら首筋に舌を這わす。
少し強めに弄るだけで声を上げてのけぞるように身をよじらすカシス。
いつも自分を振り回す相手をこうしていると何だかとても征服感を感じ、続いて嗜虐心が芽生えてくる。
胸を弄り回している手を下に伸ばし、ショーツの上から秘所をなぞるとすでにしっとりと濡れだしてきていた。
「や、やだっ……どこさわって…んむっ!」
口論には口で対抗する。別の意味でだが。
その間にハヤトの指はするりとショーツの中に侵入し、申し訳程度の下生えをかすめて秘所に到達。
直に割れ目をなぞってやると体がびくんと震え、合わせた唇の間から喘ぎ声が漏れ出す。
あふれた愛液を指ですくうと──自分では見れないので、かわりにカシスの目の前で指を開いて糸を引く様子を見せつけてやる。
「見せないでよ…バカぁ…」
いつもの「バカ」と違うニュアンスが新鮮でやみつきになりそうだ。
満足げなハヤトは再びショーツに侵入を開始する。
つぷりと割れ目の間に指を突き入れると、2本分でも締め付けてくる中を優しくかきまわす。
「ふぁ……ああぁっ!」
「たったこれだけでこんなになるなんて、思ったよりやらしいんだな、お前」
くちゅくちゅと淫靡な水音を響かせ、愛液があふれ出してくる。
「うぅっ……だって、相手がキミだから…あぁっ!」
そろそろ限界が近そうなのを感じたハヤトは、一番敏感な部分を一気に摘み上げた。
「────っ!」
声にならない悲鳴を上げて大きく仰け反ると、そのまま倒れるようにハヤトにもたれ掛かる。

さて、手伝うとなればここまで来た以上、恥ずかしめでたい破瓜の血で出血大サービスとかオチを付けたい所だ。
カシスの体をベッドに横たえると、急いでズボンをかちゃつかせ──

          世界が、輝いた。
轟音が響き、フラット全体が激しく揺れる。
土産のワインをすべて空けてほろ酔い気分だったセシルとミモザは唐突に現実に引き戻された。
「いったい何があったの!?」
現場──すなわちハヤトの部屋に着くと、まず目に入ったのは粉砕された扉。
そして半ばめり込むように壁に張り付いているハヤト。しかもズボン半脱ぎ。
部屋をのぞいてみれば、煙を上げる中にショーツ1枚でぐったりしているカシスの姿が。
「……本当に何があったわけ?」
まったくわけがわからずハヤトに尋ねてみる。
頭からだくだくと流血してなんだか壁画のようだ。
「……女の持ち物には気を付けようってことかな…」
イッた瞬間に魔力が無差別放射され、いつも着けていた指輪をキーにして暴発に近い形で召喚術が炸裂したらしい。
今度やるときは素っ裸にしないとな……
そんなことを考えながらハヤトの意識は飛んでいった。


余談だが。
その後何度もほぼ強制的にマッサージされた結果、ブラを新調するに至ったとか。

290268:03/09/23 02:08 ID:dOqQCj1J
スレ汚し終了。
カシスたんはべたべたくっついてくるくせに、いざこっちから動くとテレて逃げるような、そんな脳内妄想。
じゃあ読む方に戻るんで逃げるε=ヽ( `Д´)ノ
291名無しさん@ピンキー:03/09/23 02:12 ID:OsEQ95du
>>290
リアルタイムで拝見させて頂きますた
GJ!

…そういえば1は積んだままだった(;´Д`)
292名無しさん@ピンキー:03/09/23 03:19 ID:VeSAnDWl
久々に1を見た。乙!
1もいいなあ。名前にワラタ
293名無しさん@ピンキー:03/09/23 12:40 ID:BS7j/Uv6
>>290
乙〜。
タイトルを見て「カザミネとケルマか?」と一瞬思った。
294エロ魔剣4つづき:03/09/23 17:08 ID:1INv/WMr
同じ夜。
スカーレルは自室のベッドで一人、酒をあおっていた。
まさかソノラに、あんなことをされてしまうなんて。
なんだか自分が情けなくなって。
今日はアティを待つこともせずに、自室にいることを決めこんだ。
一応バスタブにお湯は貼ったし、ふかふかのタオルだって用意したわ。
なのに。
小さなグラスの中に残っていた酒を流し込むと、スカーレルはため息をついた。
やっぱり心配…。
グラスをテーブルに置いて、スカーレルは立ち上がる。
すると、雨がふり出したのか?ザアアという水音が遠くから聞こえてくる。
「あら…雨かしら。センセ、濡れてないといいけど…」
バスルームに向かう前にスカーレルは、自室の小窓を見た。
しかし、窓には雨どころか、水滴一つついていない。
水音は雨ではなく、バスルームのシャワーの音だったのだ。
それがわかると、スカーレルは目を伏せた。
やめよう。やっぱり、今はセンセに会いたくない。
優柔不断な自分に、スカーレルは自嘲気味に笑った。
何なんだ、いったい。自分は。行くと思えば行かず、行かないと思えば行くと。
スカーレルはすっかり自分に呆れてしまって、再びベッドに腰掛けた。
295エロ魔剣4つづき:03/09/23 17:08 ID:1INv/WMr
数分たって、雨のようなシャワーの音が消えた。
「お風呂、出たのかしら」
間を開けて、しとやかな足音が聞こえてくる。
きし、きしと木造の船内が鳴く。
ゆっくりとした足音が、酔いと眠気でぼやけた頭に心地いい。
いつもならスカーレルの部屋の手前で止んでしまう足音が、今日はやけに長い。
どうしたのかしら、と首を傾げていると、部屋の扉が鳴った。
コンコン。
「あ…あの…スカーレルっ」
アティだ。緊張した声で、スカーレルのことを呼んでくる。
予想外の行動に慌てるスカーレル。極力陽気そうな声で「はぁい」と応えた。
「入ってきていいわよ、センセ」
ドアの内側から、アティの入室を許可する。
なんだか、自分からこの扉を開けたくなかった。
開けてはいけないような気がして。アティが自ら入ってきてくれるのを待った。
「…失礼します…」
遠慮がちに開けられた扉の向こうからは、素肌にバスタオルをまいただけのアティが入ってきた。
「なっ…センセ」
「…スカーレル…私…貴方に見てもらいたいものがあるんです」
足音もろくに立てず中に入ってきては、床にへたりこんでみせる。
ベッドに腰掛けたスカーレルにちょうど背中を見せるような格好で、アティは言った。
「こんなもの見せたら…貴方は私のことを嫌いになるかもしれない。でも…」
思いつめたような瞳でもって、胸から巻かれていたタオルを床に落とす。
296エロ魔剣4つづき:03/09/23 17:09 ID:1INv/WMr
はらり、白いバスタオルが落ちると、染み一つないアティの背中があらわになった。
「……ッ」
「……」
その綺麗な背中のほぼ中央には、三本、引っ掻かれたような傷がある。
スカーレルは思わず息を呑んでしまった。
「今日は…なにに犯られたの?」
我ながら駄目な質問だと思った。傷ついた彼女には辛すぎる。
だから今までは何も聞かなかったし、触れなかった。
張り詰めたような空気の中、アティが震える唇を開く。
「…天使と…悪魔と…シルターンの…妖怪に…ッ……悪魔が…後ろから私を……
そのとき…っ…爪で引っ掻かれて…っ」
泣き出しそうなアティ。
スカーレルは背中から大きな手を回し、アティの口を塞いだ。
「もう喋らなくていいわ…ごめんなさい…聞くべきじゃなかったわね……」
優しい声が耳元で響く。口に当てられたスカーレルの手はあたたかい。
とうとうアティは嗚咽をもらし、泣き出してしまった。
スカーレルは慌てて手を離す。だがアティが首を横に振ったので、その手は彼女の腰にまわした。
アティは高い声を掠れさせつつ泣きつづける。
細い肩は細かく震え、より一層頼りなげだった。
「ねえ…センセ。この傷、触ってもいいかしら…」
腰を抱くように手を組みながら、優しく囁く。
アティは何も言わず、ただ涙を流しつづけている。
それを肯定と受け取ったスカーレルは、薄い唇を彼女の背中に這わせた。
赤く、蚯蚓腫れのように膨らんだ傷口に唇が触れる。
たったそれだけのことなのに、体は敏感に反応する。
「…ッ…ぁ」
泣いたせいでうまく息ができず、アティは陸にあげられた金魚のように空気を求め喉を反らす。
スカーレルは苦しそうな声さえも無視して、傷口にキスしつづけた。
297エロ魔剣4つづき:03/09/23 17:10 ID:1INv/WMr
スカーレルが背中へのキスをやめる頃には、アティの体は崩れるように、床に近くなっていた。
久しぶりに与えられた彼の愛撫を少しでも感じようと、アティは大袈裟なくらいの声を出す。
「あぁ…ん…っ…う」
白い背を反らせながら、だんだんうつ伏せになっていくアティの体。
うつ伏せになったせいで押しつぶされ、はみでるように広がった乳肉。
スカーレルはそれをくすぐるように優しく撫で付け、彼女の肌を楽しんでいく。
「んん…駄目…もっとちゃんと…」
背中を震わせながら、甘えた声をあげる。
彼女に覆い被さるスカーレルは、笑いをこらえきれない様子で愛撫を続けた。
「もう…意地悪……」
じたばたと冷たい床を引っ掻くようにして体を回転させる。
天井を向いた体は床に擦れて所々赤い。
その痕も無視して、アティは眼前のスカーレルの唇を奪った。
アティはその腕でスカーレルの頭を自分に近づかせる。
「ん…っ…っつ…」
焦らせた分のお返し、と言わんばかりの激しいキス。
アティの口角からはどちらのものとも言えぬ唾液が筋になって落ちた。
銀の糸を引くお互いの顔を見つつ、スカーレルは唇を離した。
一定の距離が離れると、不意に、スカーレルとアティの目が合う。
スカーレルは胸の中をえぐられていくような感じだった。
緩く開かれた目のその向こうに、淫らな面が見え隠れしている。
これ以上は駄目だ、と思った。
298エロ魔剣4つづき:03/09/23 17:10 ID:1INv/WMr
「あらっ」
心の中とは裏腹に、突然スカーレルは女っぽい声を出す。
「センセったら…目の下、くまが出来てるわよ。」
「え…?」
「まったくもう…せっかくの美人さんなんだから。そういうところまで気を使いなさいな」
アティは突然の中断に驚いた様子で、きょとんとしている。
「スカーレル…?」
「毎日の寝不足が祟ってるのよ、ほぉら。今日は寝なさい」
自分を欲しているアティの眼差しが痛かった。
無理やり部屋から追い出すように、はだけたバスタオルを再び巻かせ、扉の前まで歩かせる。
「あの…」
「明日も学校あるんでしょ?おやすみなさい…」
困惑するアティをなだめるように無理に微笑んで、額に軽くくちづけた。
バタン!強い音とともに木製の扉が閉められる。
「ごめんね…センセ」
ホントはくまなんか出来てない。
自分勝手な都合で追い出したからか、スカーレルの胸がきゅっと締まった。

一方、追い出されてしまったアティといえば。
一人自室で、不安な夜明けを迎えようとしていた。
「どうして…」
助けて欲しい人に助けてもらえない。
縋りたいものが手の届く場所から消えていく。
「スカーレル…どうして…!」
何の音もしない真夜中の船内で、ただアティのすすり泣く声だけが聞こえていた。

魔剣4 おわり
299エロ魔剣4つづき:03/09/23 17:12 ID:1INv/WMr
とりあえず「魔剣4」としてはここまででつ。
魔剣とかタイトルがついてる割には、今回全然奴の出番がない罠
300名無しさん@ピンキー:03/09/23 17:20 ID:HJGSlrPy
>>290
GJですた!
最初の部分でキバヤシ顔のレックスと、
驚いている海賊一家が頭に浮かんでワラタ。

>>299
こちらもGJ!
スカアティの展開で救済されるのか、最後までエロ魔剣の思惑通り突っ走るのか、
どちらにしても(オイ)この先の展開が楽しみです。
301名無しさん@ピンキー:03/09/23 21:44 ID:IqJbeITd
>>290
乙です&GJ!
1見るのはかなり久々だったので嬉しかったです

>>299
魔剣の被害は確実に拡大していっておりますな…
そのうち島全体の女性陣が…など下らぬ妄想が
ともあれ乙です! 続き楽しみにしております


…ところで攻略本巻末の小説は釜が主人公(釜の視点?)らしいとの情報が…
釜萌えの自分としては是非読みたいのだが見つからない…どんな内容なんだろう
…スレ違いだったらスマソ
302名無しさん@ピンキー:03/09/23 21:58 ID:wZ/oY8jx
>>301
釜の暗殺者時代〜カイルの親に拾われるまでの話
ヘイゼルのセクースシーンも有
303名無しさん@ピンキー:03/09/23 22:47 ID:YEeXPC7w
セクースシーンというより終わった後というかなんというか。
304名無しさん@ピンキー:03/09/23 23:09 ID:BS7j/Uv6
>>303
マジか?相手は釜なのか?
305名無しさん@ピンキー:03/09/23 23:54 ID:CFD8sqrA
ヘイゼルのセックスの相手は暗殺対象。
セックスした後にコソーリ殺そうとした。
306名無しさん@ピンキー:03/09/24 00:19 ID:81WNEl3I
>>283-289に激しく萌え。 カシスたん(*´Д`)
268氏GJ
307名無しさん@ピンキー:03/09/24 04:22 ID:Z/gCAG0M
>>290
タイトルGJ
308名無しさん@ピンキー:03/09/24 07:01 ID:bOP7qd4r
攻略本の小説、ページ数が少ないらしいだよなぁ・・・
そのためだけに買うにはちょっと高いか。
309名無しさん@ピンキー:03/09/24 18:39 ID:oKPjEmfa
6ページしかなかった<小説
310名無しさん@ピンキー:03/09/24 19:45 ID:GKOgCynY
スカーレルの年齢不詳っぷりが噂されてるね>小説
あさって出る攻略本には年齢は載ってるんだろうか。

話題飛ぶけど、どうせなら夜会話もギャラリーに集めさせてほしかったな。
お気に入りのキャラの夜会話でいつでもハァハァできる。
ビデオにとるという所まではさすがにいけないから…。
311名無しさん@ピンキー:03/09/24 19:51 ID:euvBnT5y
スカーレルが子供の頃にオルドレイクは村を襲ったんだろ?
で、3は1の20年前だから3本編でオルドレイクは28歳。

で、オルドレイクは一体何歳の時に村を襲ったんでしょうね。
312名無しさん@ピンキー:03/09/24 21:49 ID:Ml1RuKuA
享年48歳だもんねぇ。
313名無しさん@ピンキー:03/09/24 23:20 ID:x+wpN1I9
290氏GJ!タイトルワロタ

ところで歳はアカネ→18、パートナー16〜18(ハッキリ汁)じゃなかったけ
314名無しさん@ピンキー:03/09/25 00:01 ID:HizY3f7S
>>311
28に見えねえ…
315名無しさん@ピンキー:03/09/25 00:17 ID:jCUDga5X
むしろヤードの師匠にも関わらず年齢はほぼタメっぽいところが何か嫌だ。
316名無しさん@ピンキー:03/09/25 01:11 ID:/ivG7jkA
>315
うわぁ…確かに嫌だ、つかありえねー

実はヤード18歳とかだったら泣く。
317名無しさん@ピンキー:03/09/25 01:13 ID:D9PLC5xg
                      ,,、 --―- 、,,
               _,、 -‐'''''"´!、    /,`''ー‐‐、
              |       i |:',   /::|     |
              |    i | |:::',  ./:::::| i     |
               | l  │i'l |`'``'''"´"| |    |
               | !   i | |.| |     |i |!    |
               | l  l l」_|.|       」リ|  |  |
              | ,',   |i::ェll`    ''"ェ:lェ|   || l |
              | l ! l ,.|  l   |   |│i |.| |',l
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                 Wト.、 ´ ̄ ̄` .,.イリ. リ
                 _.| `' 、,_ _,/ _|_
                |   ̄ ̄|  .| ̄  │
.                 _|     |‐v-|    |_
こんな18歳は嫌だなぁ・・・
318名無しさん@ピンキー:03/09/25 01:15 ID:ZwztnIl6
最近ビジュ分がないなあ。ビジュが主人公でアチィが軍に残ったパラレルストーリー
など、どなたか書いてみません?
アチィ萌えが暴走気味のアズリア、ポケポケでそれに気づかないアチィ。
姉萌え過ぎてぶっ壊れたイスラ、胃薬が手放せないギャレオ。

彼らと島で再開したビジュ。
「てめえら、剣取り返しに来たのか遊びに来たのかはっきりしろ!」
319名無しさん@ピンキー:03/09/25 01:42 ID:xE87183k
ビジュと言えば虹の絵版にビジュ×アティ絵があったな。
ビジュ絵は滅多にないから、最近足りないビジュ分補給できたよ。
320名無しさん@ピンキー:03/09/25 04:13 ID:z6bzt7/m
>318
イスラ→アズ→アティの完全一方通行だからエロ入れるの難しい。
(この3人でエロ入れてしまうと話が盛り上がらんつーか、展開的にはつまらなくなってしまう)
ビジュアティ(アティビジュか?)とかそこに同時存在レックスでレクアズ
入れるとかしないとエロパロSSとして成立させるのは難しい気が…
321名無しさん@ピンキー:03/09/25 04:30 ID:HTMNrXEj
書いた後で気付いた。別にレックス入れなくともギャレオで十分だ…。
イスアズアティでエロ入れても良さそうだがやっちゃうとオチ考えるのが難しそうだ…。
322名無しさん@ピンキー:03/09/25 15:12 ID:hWlOqm99
>>320
ビジュアティ激しくキボン
323268:03/09/26 00:54 ID:vQP4xFrm
>>313
そうだったのか…
外見と言動で勝手に13〜4くらいと見当つけてたよ
検索してみりゃホントに18なんだな

お詫びにアカネたん出して話考えるよ
324名無しさん@ピンキー:03/09/26 08:15 ID:91CRQjS4
つうかサモンのキャラって大概実年齢-2〜4ぐらいに見えるからな
★絵の影響だが
325名無しさん@ピンキー:03/09/26 18:28 ID:HGld0ond
アカネと茶は同い年ですね

((゚д゚;)
326赤と青の厄災 その1:03/09/26 19:32 ID:c64joHMs
 薄暗い倉庫のような部屋で女は自らに起こった出来事を
必死に思い出そうとしていた。その女の名は、アリーゼといった。

 護人の体調が崩れカイル一家と先生が彼らを助けるため島を出た。
そんな中、聖王都から召喚師とその仲間が遺跡の調査という目的で来島、
アリーゼはそれに協力し調査の結果、源罪と呼ばれるものと対峙、それを打ち破る。
源罪を倒し、アリーゼはせっかくだから、と彼女らの出発を1日遅らせた。
 アリーゼは彼女らの仲間の一人、豊穣の天使アルミネの生まれ変わりと言われる
アメルと呼ばれる少女と仲良くなっていた。アメルに島の案内をし終わって
アメルたちが乗ってきた船まで戻ってきていた。
「今日はとっても楽しかったです、ありがとうございました」
アメルはペコリ、と礼をする。
「今度は私のほうがお礼をしなくっちゃ」
そういうとアメルは召喚石を取り出し、タケシーをすぐさま召喚。
アリーゼへ攻撃を仕掛ける。たった一瞬だった、アリーゼは自分が
タケシーの雷撃を受けたことに気付かず意識を失った。
「この島でタケシーにマヒの効果があることを知って驚きました」
アメルはボソッとつぶやいた。
327赤と青の厄災 その2:03/09/26 19:33 ID:c64joHMs
 目の覚めたアリーゼは目の前の男たちに気付いた。
島に来た双子、物静かな青い髪の槍使いロッカと兄とは反対に
紅い髪をした斧使いリューグ。ロッカが静かな口調で言う。
「気がつきましたか、あなたはタケシーの雷撃で気を失っていたんです」
「そ、そうなんですか…ここはいったい」
「あぁ、ここは僕らの乗ってきた船ですよ」
ロッカは冷静に受け応える。
「どうしてアメルさんが私に召喚術を…」
「簡単なことですよ、彼女は僕らの言うことならなんでも聞きますから」
「え…?」
「じれったいな!こういうことだよ!」
先ほどから黙っていたリューグがアリーゼの胸をつかむ。
「い、いやっ!」
思わずリューグを突き倒しそのまま部屋のドアへと走り出す。
パァン!ロッカの平手打ちがアリーゼの頬を激しく叩く。
その勢いにアリーゼは床へと倒れ込む。
「リューグ、まだ僕は説明し終わってないんだからね。アリーゼさん、つまり僕たちがアメルを使ってここに来させた、ということですよ」
アリーゼはこの2人から感じる雰囲気に怯えと恐怖を感じ、
これから自分の身に何が起こるのか想像もしたくなかった。
「…ど、どうしてこんなことをするんですか!?」
アリーゼは自らを奮い立たせ激昂した。
「あ?簡単だろ。この島でまともなのはお前くらいだからだよ。
機械人形にゃ興味ないし、ガキのいるようなババアと比べたらお前がマシだからだよ?わかるか?」
リューグは腰をかがめ、見上げるような感じでアリーゼを見る。
「お…大声を出しますよ!」
「はっ、そりゃ無駄だな、この船には俺たちしか居ねぇ。ったく、ミニスまで調教するんだからよ、この兄貴は」
「ははは、まぁそういうわけなんですよ。ミニスとアメルにはしばらくこの船に誰も戻ってこないようし向けさせたんです」
「兄貴、もう戯れ言もいいだろ、俺は楽しませてもらうぜ」
「あぁ、リューグから先に楽しみなよ」
ロッカはイスに腰掛け、冷たい目でアリーゼを見ながら
「それじゃあアリーゼさん、楽しみましょうか」
328赤と青の厄災 その3:03/09/26 19:36 ID:c64joHMs
 アリーゼは迫り来る恐怖で体が動かないでいた。
それはこれから犯される、という現実に対してとは別に幼い頃に体験した島の遺跡を巡る無色の派閥との戦いのさなか、
数え切れない男に犯された、という記憶を呼び起こしたからだ。
敵の召喚師が召喚した召喚獣は敵味方関係無く男たちに憑依、性欲を暴走させる。
信頼していたカイル一家、護人たち島の人、無色の兵士たち、そして…最愛の人にまで犯されたという記憶…

 既に何人目なのだろう、それを考えるよりも目の前の男たちのペニスを受け入れることに少女―アリーゼは精一杯だった。
薄らいだ意識の中で周りに目をやると海賊一家の紅一点でアリーゼとも仲の良かったソノラや、機界の護人アルディラ、
クノン、ミスミも同じような光景だった。ただ、痛みに耐えても拒絶もなく、それを恍惚とした表情で男たちを受け入れていた。
そんな…、と思う暇も与えず男はアリーゼを突く。
「あ…あ、あ、あぁ…ああ…」
幼いアリーゼでは痛みに耐えるしかなかった。次々と男たちはアリーゼの中へと入っていく。
名前も知らない、敵として見ていた兵士だけでなく共に戦ってきた仲間にまで彼女は犯されていた。
「はぁ…はぁ…うっ!」
また一人男がアリーゼの中に放つとずるり、とペニスを抜き出す。アリーゼの膣から白いものが同時に垂れてくる。
男はどさっ、と地面に倒れ込むとまた次の男がアリーゼの己の欲望のままに犯していった。
「はぁ…はぁ…せ…せんせ…い…?」
次に自分を襲う男をアリーゼは見て言葉が出なかった、その男はいつもアリーゼを守り、みんなを守っていた。
いつも笑みを忘れない股間を沢山のベルトで守り抜くみんなの先生…。
「ごめんよ…アリーゼ…」
329赤と青の厄災 その4:03/09/26 19:38 ID:c64joHMs
その男、レックスはアリーゼを抱きしめるとキスをした。己を失うまで暴走しなくともレックスもまた性欲には勝てなかった。
触れるだけのキス、唇を離したレックスは
「俺にできる抵抗は…他の男みたいに君を傷つけはしないようにするだけ…なんだ…」
「先生…私、先生のこと…大好きだから、いいんです」
アリーゼはレックスのせめてもの優しさに応え、今度はアリーゼからキスをする。
今度は舌を絡めたキス、レックスとアリーゼの舌はお互いを離さないように絡めていくようなキスをした。
舌を絡めるたびに唾液によってクチャクチャと音が鳴る。先ほどまでの不快感のあったキスとは違う快楽に満ちたキスに
アリーゼは自ら進んで舌を絡める。レックスもそれに応える。唇を離したレックスは、耳を舐める。耳元でクチャクチャと舐める音。
「あ…はぁ…あぁ…れ…えっくぅ…す…」
言葉にならないアリーゼの喘ぎにレックスは彼女が耳に弱いことに気付くと耳を集中的に攻めた。
グチュクチュ、同じ音が彼女の耳にはいることはなかった、レックスは緩急をきかせて
優しくアリーゼの耳を愛撫する。耳への愛撫をしながらすっ、と左手をアリーゼの下部へと
もっていく。優しく触れたそこは、濡れていた。触られた瞬間、アリーゼはビクッ、とするも
レックスは膣へと中指を入れアリーゼを刺激する。ゆっくりと上下に動かし上と下、両方から
グチュグチュと卑猥な音が聞こえる。
「あぁ…ん…んあぁ…」
アリーゼは思わずレックスを強く抱きしめる。レックスは膣への指を2本に増やし愛撫を続ける。ふいに手を止め愛撫をやめたレックス。
「アリーゼ…いくよ」
レックスはアリーゼに確認をとる。アリーゼは頷き、彼を受け入れるために。
既に膨張しそうなペニスをレックス取り出し、アリーゼの膣にあてる。
何度か男を受け入れていたとはいえ、初めてのとき以上にアリーゼの心臓は高鳴って緊張していた。
それを察したのか、レックスは大丈夫だよ、と笑顔で答える。
そしてぐっ、と力を込めてレックスのペニスはアリーゼの膣へと入っていく。
330赤と青の厄災 その5:03/09/26 19:38 ID:c64joHMs
「あぁ…んっあ…」
レックスを抱きしめる力が自然と強くなる。レックスのペニスはアリーゼの中へと入った。
「ア、アリーゼ…動くよ?」
無言でアリーゼはうなずく、レックスはゆっくりとピストン運動を始めた。
「はぁ…あぁ…んぅ…れ…っくす…」
「アリーゼ…俺も好きだよ、アリーゼのこと」
レックスはさらにスピードを増す、お互いの肉がぶつかり合い、パンパン、と音を立てる。
「あぁ…んあぁ…ひぁ…!あぁ!あぁ!」
「アリーゼ、お、俺はもう…」
「せ、せんせっ…だ、だしてっ!中に出してっ!」
幾度と無く男たちに突かれてきたアリーゼが初めて自ら中へ出すことを望んだ。その言葉を聞いたレックスはさらに激しく動く。
「アリー…ゼ…ッ」
「あぁ…あぁ…んあぁ…あぁーっ!!」
そして放たれた。

 そこから先のことをアリーゼは覚えていない。絶頂を迎え気を失ったからだ。
レックスが剣の力でなんとか正気に戻って彼らを撤退させた、ということは聞いた。
それ以来その戦いのことは誰も口にしなくなった。子どものアリーゼが負った傷を
思い出させないために、という配慮がされ、アリーゼもまたその記憶を封印した。
愛する人と体を交えたという記憶ではあったが、それ以上に傷は深かったようだ。
331赤と青の厄災 その6:03/09/26 19:42 ID:c64joHMs
 そして今、再び犯されようとしている。歩み寄ってくるリューグ。
その忌まわしい記憶を呼び起こしたアリーゼは何かが、壊れた。
「いいかげんにしてください!だいたい自分たちに彼女がいないからって
力任せに襲うなんて何を考えてるんですか!」
「てめっ…」
「そんなにネスティさんやフォルテさんが羨ましいんですか?どうなんですか?
だいたい、そうやって強姦強姦、調教調教って何考えてるんですか。
だからモーリンさんの尻に敷かれるんですよ、もしかしてモーリンさんに勝てないから
こうやって別の女性に手を出すんですか?こっちは余計なとばっちりですよ。
それに貴方!」
アリーゼはロッカを指さしながら
「ミニスちゃんに手を出すなんてただのロリコンじゃないですか、恥ずかしくないんですか。
そういえばマルルゥを見る目もなんだか変でしたね、マルルゥもストライクゾーンか何かですか。
小さければなんでもいいんですか?あなたたちを見てると本当にムカムカします。
だいたい強姦なんて発想をするなんて貧弱な発想もいいところです。それにですね…」
アリーゼは止まらない。
どれくらい時間が経ったろうか、ロッカとリューグは正座して彼女の説教を聞いている。
既に何度目のループだろうか、同じ内容の繰り返しがあったかと思えば
先ほどとは違った内容があったり、別の話題になったりしていた。
ただ変わらないのはアリーゼの問い詰めだけである。
「兄貴…」
「何も言うなリューグ…」
332名無しさん@ピンキー:03/09/26 19:44 ID:c64joHMs
初投下してみました。初めてSS書いた故に描写とかかなり甘いのはスマソ。
あとレックス未プレイ(常にアティ)なんで言葉使いとかも間違ってたら済まないです。
最初は双子による陵辱だったのに気付いたらこんな展開に…。
アリーゼじゃどうしても問い詰めが頭から離れない。

なんで初めて書いたSSがエロなんだろ。
333名無しさん@ピンキー:03/09/26 21:10 ID:dfFT18qn
>いつも笑みを忘れない股間を沢山のベルトで守り抜くみんなの先生…。
これをはじめとにかく爆笑しました。

問い詰めアリーゼ(・∀・)イイ!!
レクアリ求めてたのでそれも(・∀・)イイ!!
GJです。
334名無しさん@ピンキー:03/09/26 21:35 ID:W3MmuRG/
グッジョブ!ダークな鬼畜モノかと思ったら意外なオチにワラタw
335名無しさん@ピンキー:03/09/26 21:43 ID:lOtLMiax
>>290
遅ればせながら禿乙。
ハヤトたん生殺しカワイソウ・・・(藁

>>332
問い詰めになるとは思わなんだ・・・
ハゲシクワラタ!GJ!
336名無しさん@ピンキー:03/09/27 02:57 ID:4Ay7MPy7
前、間違ったところで書いたやつ。

 一連の事件後、キュウマと結婚したアティ先生。
しかしあまりに早過ぎるキュウマでは、アティの欲求不満は募るばかり。
 そんなある夜。体が疼いて寝付けないアティは廊下(鬼姫の城)をフラフラと彷徨う。
突然、低くくぐもったような声が聞こえた。アティは声のする方へ静かに歩み寄る。
ある一室の中から聞こえてくるその声は、ミスミの喘ぎ声だった。驚き半分興味半分でそっとふすまを開け、中の様子を見るアティ。
そこには半裸のミスミに全裸で覆い被さるスバルがいた。

アティ(嘘!…親子で…そんな…)

 目の前で繰り広げられる行為を心で否定はするものの、アティの体は疼きを増していた。
堪えられず覗き見したまま自慰行為を始めてしまうアティ。
室内の親子が数回体位を変え、遂にスバルが絶頂を迎えた時、アティも同時に達した。
 開放感 ・ 快楽 ・ 愉悦 ・ 余韻
そんな感情に支配され我を失い、場所を憚らず下肢から愛液を垂れ流すアティに突然声が掛かる。

ママン「そなたも中に入って来ぬか?」
337名無しさん@ピンキー:03/09/27 02:58 ID:4Ay7MPy7
 断る理由はなかった。アティがふたりの側へ行き、ふたりの顔を交互に眺めているとミスミが口を開いた。

ママン「わらわは少し疲れた。一時休む故、そなたにスバルの『遊び相手』をしてほしいのじゃ」
 アティ「遊び相手?」
ママン「そうじゃ。幼い子供は遊びが本分であろう?」
 アティ「はぁ…」
  昴「んじゃあ今度は先生がオイラの相手だな!先生は鬼ごっこがいい?それとも縄飛び?」
 アティ「え、ぇえ?遊びって本当に遊ぶんですか?」
ママン「そうじゃ。…スバルや、先生とは縄飛びで遊んではどうか?」
  昴「おう!先生、今用意するから待っててくれよ」
そう言ってスバルは奥の部屋へと入って行き、間も無く出てきた彼の手には荒縄が一束。
 アティ「それで飛ぶの?…失敗したら痛いんじゃないかな…?」
  昴「何言ってんだよ先生。だからいいんじゃないか」
 アティ「そ、そうなの?…じゃあ、始めましょうか」
ママン「鬼姫の城家訓、遊戯の理・第二条。『縄飛び』とは即ち、縄できつく縛り上げ、意識が飛ぶまで弄ぶ事…」
 アティ「…っ!?」
338名無しさん@ピンキー:03/09/27 03:00 ID:4Ay7MPy7
さておき、
>>332
笑った。ティンコガードが特に。
339名無しさん@ピンキー:03/09/27 06:04 ID:20n4VcVm
>>332
GJ!いつの間にか説教喰らってる双子のヘタレ具合がイイ!

>>336
続ききぼんぬ。
もう想いがすれ違うことは無いと、安心して舌を絡める。
長い長い、キス。息継ぎが下手なほうでもないのに、初心者のクノンより早く酸素が足りない。
「っ……」
鼻で息なんかするのは、どう考えてもロマンティックでは無いから
そうなるより早く、恍惚とくちづけを楽しむクノンを引き剥がす。
離れて確かめた彼女の表情は、もうなんの憂いも無いけれど、どこか不満そう。
それでいて、息は全く乱れていなかった。
(………って、そうか。この娘、息継ぎ必要無いのよね。)
どうも私、わかってるようでわかってない。
照れ隠しに、ではないが、すましてクノンに注意する。
「駄目ですよクノン。人間は空気が必要なんですから……いつまでも口を塞いでいたら……ね?」
「どうしてもっと続けてくれないのだろう?」と書いてあったクノンの顔が、しょんぼりと落ち込む。
普段の彼女なら、けっして見せない姿。いや、それ以前にこんな当たり前のことを忘れたりしないだろう。
思い当たった途端、そんなに夢中になってくれたのかな、と嬉しくて
「そんな顔しないでください。」
台の上に、正座するように身を起こしながら微笑みかける。
手を引いてクノンも座らせると
「もうしわけ……ありませんでした」
フォローが届いているのかいないのか、俯いて自分を責めているのが、目に見えて分かった。
「その……思考が単一に占められてしまって……情報は有る筈なのに検索が正常に……」
ぶつぶつと、言い馴れぬだろういいわけ(のようなもの)を呟きながら、
片足分しかない膝で握られた拳が小刻みに震えている。
また、なにやら妙な雲行きだ。
「……あのね、クノン。別に」
「……お願いです。嫌いに……ならないでください。」
搾り出された言葉。
いいわけでも説明でもないそれは、だけれどもどんなそれらより、愛おしさをかき立てる。
求められているものは……説明ではなく、行動。
高まる気持ちを更に駆って恥ずかしさを押さえ込み
クノンの手を取ると、セーター越しに自分の胸下、早鐘を打つ鼓動に……あてがう。
……………………………………………
「……わかりますか?」
「?……動悸……が……」
看護人形だからかだろうか、すぐ『異常』に気付くクノン。
音に吸い寄せられたような彼女の沈黙を待ち、それを壊さぬよう静かに語る。
「ドキドキ、してるでしょう……?」
「……はい。」
「……貴女がこうしたんだよ、クノン。」
「……私……が?」
覚悟の一呼吸の後、目をきつく瞑って告げる。
「クノンに……されたい……から……」
……………………………………………
静寂が降りる。
自分は今、真っ赤になっている。
彼女が、いやらしい私をどんな目で見ているか、最悪の想像は重く瞼を上げさせない。
だけど彼女には、これくらい言わないと、伝わらない、意味がない。
クノンが私を想ってくれるのの、十倍も百倍も私が想っているのだと思わせなければ
彼女は動けないんだと、今までのやりとりで、なんとなくわかったのだ。
……正直、恐かった。
女の子と肌を重ねたことはあった。
だけどそれはあくまで、言い方は悪いかもしれないけど、流されてしまった結果。
嫌いか、好きか、で言えば好きだから。でも、『覚悟』とは無縁だったのだ。
ひょっとしたら皆も、私にしてくれる時こんな風に脅えていたのか
「んッ……!」
思考を途絶させ胸に湧く刺激。
反射的に目を開けると、クノンの手が、すくい上げるように片胸を這っていた。
服の上からとはいえ、返ってくる『なにか』を待ち焦がれていた身は、過敏な反応を示す。
「アティさま……」
ゆるゆると近付く顔が、やがて胸に埋まると
「アティさま……」
腿の途中で失われ短くなった方の足が。こつ、と音を立てて太股の間に侵入してくる。
「アティさま……」
壊れてしまったのでは?妙に平坦な声にそんな懸念すら覚えるほど何度も何度も呼ばわれて、
表情を確かめる間もなく簡単に押し倒される。
「あ……」
鼻面を押し付けるようにされながら優しく揉まれ、もう一方の手は内股を触れてきた。
先ほどまでとあまりに違うクノンの積極性に、嬉しさよりむしろ恐さを感じる。
このまま流されるのはよくない。慌てたような意志が働いて
「クノンッ」
自分でも、意外なくらいおおきな声。
見下ろした頭頂が、ゆっくりと、私を見上げる顔に代わる。
どこかで見たような顔だった。
そう……これは……魅了(チャーム)だ。
本来、クノンにはありえない状態異常。何人かの仲間達が見せたその時の、
熱に浮かされたような、幸せな寝顔のような、顔。
それを彼女に当てはめたら、こんな表情をするのではないだろうか。
「アティさま……?」
無言で見つめていると、クノンが怪訝そうに問うてくる。
我に返ってぎこちなく微笑み返しながら、私は安心していた。
『異常』なのに『安心』するというのも妙なものだが、これはこれで、いい。
ただ、折角の流れに水を差してしまったのはどうしたものか……
「…………クノン……」
「はい?」
「その……『アティさま』っていうの、やめない?」
「……はあ。」
顎を谷間に埋めたまま、きょとんとしているクノン。
少しだけ間の抜けたその表情は、新しいクノンの感情。
……丁度いいから、気になっていたことを言うことにする。
「せっかく、その……こーゆーことになるわけだし。『さま』は要らないかなって……。」
一瞬、クノンが止まってしまう、
だけどその沈黙に不安になる間もなく、彼女は可愛らしい笑顔を見せてくれる。
「はい。……アティ。」
343名無しさん@ピンキー:03/09/27 12:40 ID:OIA8Szr0
攻略本の小説たまんねぇ…。
調子に乗ってSS書いちゃってるよ。
今日か明日中にアップできるといいなぁ…。
344名無しさん@ピンキー:03/09/27 13:41 ID:IkKPmArC
発売直後に比べて人が減ったのかな。
書き手は減ったように思えるけど、読み手も減ってる?
せっかく書いたSSなら色んな人に読んでほしいと思うんだけどなあ。
345名無しさん@ピンキー:03/09/27 13:46 ID:gOhxRJQQ
発売直後が異常だったんだよ
元々半年一本ペースで消費のスレだったんだし
346名無しさん@ピンキー:03/09/27 13:49 ID:4fqiuFUd
ノシ
読んでるよ。そういえば虹版落ちてる?
ビジュ分補給しようと思ったのに・・
347名無しさん@ピンキー:03/09/27 14:29 ID:yiTv6zGd
>>343
俺もあの小説読んでハアハアしますた。
誰がメインの話でもいい!期待してます
348名無しさん@ピンキー:03/09/27 14:47 ID:bZNp8xJx
しょもない質問ー。

ビジュアティSSを書いたものの、エロがない場合は
ここには投下せん方がええんでしょうか。

つうかエロって難しいな、書けねえよ……。
349名無しさん@ピンキー:03/09/27 14:57 ID:Au+3lOv5
>>348
エロなしもこの板はOKなんじゃないかな?
自分はエロなし純愛物とかも好きだし。
期待してます!
350ビジュアティと言っていいのか 1/3:03/09/27 15:20 ID:bZNp8xJx
んじゃお言葉に甘えて投下ー。


穏やかな寝息を立てて眠っているその様は、警戒心が微塵も感じられなかった。
試しにその特徴的な赤い髪を手ですいても、目を覚ます気配すらない。
元軍属というのが性質の悪い冗談に思えてくる。

癖の強い、けれどつややかな長い髪、閉じた瞼に思いのほか長い睫毛、
純白のマントの上からでもわかる柔らかな女性的な体のラインに、
ワンピースからすらりと伸びる形のいい足。

「……襲ってくださいって言ってるようなもんじゃねーか。」
思わず漏れた自分の呟きに、苦笑いが浮かぶ。
日頃の自分ならまず、実行に移していたような思いつきだった。
だがどういうわけかそういう気にもなれずに、
何をするでもなく向かい合うように座り込んでいる。
351ビジュアティと言っていいのか 2/3:03/09/27 15:20 ID:bZNp8xJx
自分にとって目の前の女はあまりに輝きが強すぎた。
好悪を問われれば迷い無く憎悪していると言い切れる。
「そう」はならなかった自分、「そう」はできなかった自分、
それらが具現化したような―――そんな女だ。

ならばなぜ、と訊ねられれば
『ただ、たまたまそういう瞬間だった』というほかない。

相変わらず、女は目の前で眠っている。
よくみれば、あまり休めていないのか目の下にはうっすらと隈ができている。
漂流先のこの有様や、自分たち帝国軍部隊との小競り合いで
疲れがたまっているのだろう。

「どうせ、なんでもかんでもテメェ一人で抱え込んじまってんだろうな、
センセイさんよ?」

そうされた人間が、どれほどみじめに感じるか、など微塵も気づかずに。
呟きの後半は口にはださずに、頬にそっと触れれば、驚くほど柔らかな肌。
そのまま、その細い首へ手を滑らせる。

―――あとほんの少し力をこめれば。

なりを潜めていたなにかが首をもたげる感覚。
352ビジュアティと言っていいのか 3/3:03/09/27 15:21 ID:bZNp8xJx
だが、とその衝動に抗う。
こんなことで終ってしまってはいけない。こんなところで終らせてはいけない。
そう、もっとふさわしい地獄がこの女には、そして自分にもあるはずだ。
どんな手段であろうが、この穏やかな表情が歪み泣き叫ぶような、
そんな終わりでなければ、意味が無い。
そう、こんなにも穏やかな世界ではいけない。
もっと、もっと、もっと悲劇と喜劇と苦痛にまみれた世界でなければ。

女の赤い髪をくしゃっと撫であげ、立ち上がる。
相変わらず目覚める気配もなく眠りつづけるその姿に、思わず舌打ちが漏れた。

「見つけたのがあのクソ女じゃなくてよかったよな、
多分叩き起こされて説教でもくれてたぜ……ったく。」

その『クソ女』が予想通りに、彼女を叩き起こしたのは
このすぐ後の出来事であったが、それはまた別の物語である
353350:03/09/27 15:22 ID:bZNp8xJx
つことでスレ汚し失礼。
自分で書いといていうのもなんだが

こ ん な ん ビ ジ ュ じ ゃ ね え。
354名無しさん@ピンキー:03/09/27 15:32 ID:wMn6WVvS
>>350
萌えー!!(w
グッジョブでした!
355名無しさん@ピンキー:03/09/27 16:31 ID:nup3caEa
>>350
エロが無いだけに萌えたよ……!
GJ!!
356343:03/09/27 21:00 ID:Sm9t0+YI
スカソノ長編を終わらせて、さあヤドアティの続きを書くぞと意気込んでいた矢先、
昨日スカーレルの小説目当てに買った攻略本を読んで、激しく萌えてしまいました。

気がついたらアレ…何か違うモンを書いてる自分がここに…。
激しく長文なのですみません。

357毒の名残:03/09/27 21:02 ID:Sm9t0+YI
『紅き手袋』と名乗る組織に連れてこられ、すでに数年がたとうとしていた。
 あの頃は握る事すら恐ろしかった刃物の感触が、今ではその手に恐ろしく馴染む。
 歯向かう事が、この世界では何よりも無意味な行為だという事を知り、少女はただ命令されるが
ままに暗殺の為の訓練を受け、死と隣り合わせの日常を送っていた。
 本当は死など恐れてはいない。
 だが、彼女は死の危険をともなう『彼らへの抵抗』ができないでいた。
 他の同年代の仲間は逆らえば即座にその首を掻き切られていた。だが彼らに比べ明らかに優秀な
素質を兼ね備えていた少女は、例え逆らおうとも殺される事はなかった。
 将来質のいい手駒となるであろう彼女を殺すのは忍びない、そう考えた組織は、生かさず殺さず、
生と死の極限を幾度も味あわせる苦しみを与えた。
 自分達にとって都合のいい、従順な犬となるように。
 彼女が、二度と自分達に逆らう事のないように――。


「お前にもそろそろ仕事を与えてやってもいい頃かもしれんな」
 少女の歳が十代にさしかかり、少しの年月が経った頃、いつも自分を監視していた男がふいにつぶやいた。
 その言葉に、少女が的へ向けてナイフを投げる手を止めた時、男の手が彼女の頬を間髪いれずに引っ叩いた。
「ッ……!」
「誰が手を止めていいと言った」
 頬の痛みに、無意識に目から涙が滲む。
 少女は無言でナイフを握りなおすと、再びそれを的へ突き立てる。
 ……本当はこのナイフでこいつを殺してやりたい。
 だがそれを実行したとしても、次の瞬間自分の身に降りかかるのは死ではない。
 気が狂うほどの苦痛を、それでも自我を失わせない程度に、死なないように加減して繰り返される時が
待ち構えているだけなのだ。
 ナイフを握る少女の指には、爪を剥がされた痕が痛々しく残っていた。
「お前はなかなかの逸材だ。お前の腕が今以上に伸びれば、二つ名を与えられる日も夢ではないかも
しれん。それに……女という生き物はそれだけでもう一つの武器を持っているようなものだしな」
 そう言った男の目は、少女の体をじっくりと舐めるように見つめる。その目に嫌悪を抱きながらも、
少女はそれに気づかないふりをし、ナイフを投げ続けた。
358毒の名残:03/09/27 21:05 ID:Sm9t0+YI
「そうだな……お前が仕事を請け負う前に、習得させねばならん事があったか」
「……何よ」
「お前にまだ教えていなかった事だよ」
 だから何、と少女は言いかけたが、途中でその口を閉ざした。
 どうせまたくどいと言っては殴るのだろう。
 殺人の技術、拷問に薬。あらゆるものは今までに経験し、教え込まれていた。これ以上何を
叩き込むつもりなのか。
 少女はすでに何に関しても無関心でいた。
 教えるつもりなら教えればいい。お前達が望むように、この身を人殺しの道具へと変貌させて
やろうじゃないか。
 手を離れたナイフが的の中心へと突き立つ。
 それを見た男は、そのまま無言でそばの椅子へと腰をおろした。それがいつもの合格という合図の
代わりであった。

「……珊瑚の毒蛇?」
「お前も名前くらいは知っているだろう。この組織の中でも有名な暗殺者だ」
 ナイフを投げ続けたせいで痛む腕をさすりながら、少女はその名を口ずさむ。
 確か毒を操る事を得意とする男、だったか。少女の脳裏には、そのイメージに合わせた痩せた陰険な
顔つきの男が浮かび上がる。
 その男に会えば、どうせそいつは毒で相手の体を蝕み、その苦しみもがく様を見るのが楽しみだとでも
言うのだろう。
 会ってもいないその男の不気味な笑みが目に浮かび、少女は眉をひそめる。
「毒蛇には俺から話を通してある。今夜、お前はあの男に会いに行ってくるんだ」
「そいつに毒の扱いでも教わってくればいいの?」
「まさか。お前のようなガキにそんな高等な技術を取得する事など期待しておらん」
 嘲笑するように答える男に内心舌打ちし、少女はそう、と軽く流す。
「これからお前がこの世界で生き延びていく為の術。――それをこれから教わりにいくんだよ」


 部屋の場所を教えられた後、少女は長い廊下を歩き、階段を上がり、ただ黙々と歩き続けていた。
 向かう先に待ち構える男が一体どんな人物か。
359毒の名残:03/09/27 21:06 ID:Sm9t0+YI
 どうせろくでもない容貌と人格の持ち主が、自分の輝かしい暗殺の経歴を延々と語る気で
いるのだろうと考えると、少女は目に見えるくだらない光景に溜め息をつく。
 ――その時ぴたり、と彼女の足が止まる。
 目の前にあるのは、自分が寝食に使う部屋と何も変わる事のない、古びた鉄の扉だった。
 だが彼女の部屋と違うのは、その扉に鍵がかけられていないという所か。少女が一人、部屋の中に
いる時は決まって外から鍵がかけられているのだが。
「……」
 少女は息をのむと、その扉を軽く叩いた。
 だが頑丈なそれは、彼女の軽いノックでは簡単に音は響かない。今度は乱暴に扉を拳で叩くと、以外にも
鈍く大きい音が扉を震わせた。
 思わずその音に驚いて肩をすくめた時、部屋の中から人の声が漏れた。
「そんなに乱暴に叩かなくったって聞こえてるわよぉ」
「……え?」
 予想外の声だった。
 苦笑するように言葉を発するそれは、能天気な雰囲気すら感じられる若い男の声。
「貴女、『ヘイゼル』ね?――入ってらっしゃいな」
 優しげに語り掛ける声に、少女――ヘイゼルは重い鉄の扉に手をかける。
 部屋の中にゆっくりと足を踏み入れると、正面のベッドに足を組んで腰掛ける、一人の派手な
青年の姿が目に入った。
 青年はにこりと微笑むと、ヘイゼルに向けて手を差し出した。
「初めまして、ヘイゼル。アタシは『珊瑚の毒蛇』。よろしくね?」
「あ……うん」
 青年の姿にヘイゼルはただあ然と口を開け、差し出された手を無造作に握り、握手を交わしていた。
 もっと陰険な雰囲気の中年だと思っていたのだが、目の前に座る実物は、その想像を遥かに
越えるものだった。この組織に居座る暗殺者とは明らかに違う、場違いと思えるような明るい笑顔。
 きっとこの男は人を殺める事など何とも思っていないのだ。だからこそこんな風に笑っていられる。
 そう思うと、ヘイゼルの中に彼に対する軽蔑心と吐き気が込み上げた。
 毒蛇は彼女の表情で胸の内を読みとったのか、苦笑を浮かべる。
「さてと。自己紹介はこのくらいにしておいて、本題に移りましょうか」
「ええ……、用事は早く済ませたいわ。さっさと私に教える事を教えて」
360毒の名残:03/09/27 21:09 ID:Sm9t0+YI
 ヘイゼルの言葉に毒蛇は頷くと、そのしなやかな手先を彼女の腰へと伸ばした。そのまま腰を掴み、
ぐいと引き寄せる。
「!?ちょっ……」
 バランスを崩し、ヘイゼルはベッドに座る形となって毒蛇の腕の中にそのまま抱き込まれる。
 慌てて立ち上がろうとしたが、毒蛇はそれを押さえるように腕を腰から背中へと滑らせた。
 何をするの、そう言いかけた時――。
 彼の手がヘイゼルの顎を掴み、その唇を優しく塞いだ。
「――ッ!」
 突然の事に、ヘイゼルは唇を奪われたまま目を見開く。
 しかし毒蛇はさらに深く唇を重ね、彼女の口内に舌を割り込ませようとする。初めて味わう他人の
生温かい舌の感触に、少女の肌が粟立った。
「んぅっ……うぅっ!!」
 反射的に彼の体を力任せに押しのけると、ヘイゼルは顔を赤らめながら、口元の唾液を拭い取る。
 そして目の前の男を鋭く睨みつけた。
「いきなり何するのっ……!」
「まあ、真っ赤になっちゃって、ウブねぇ。だけどその様子じゃあ、本当に今まで人殺しの技術や
拷問の事しか学んでこなかったみたいね」
 その言葉に、ヘイゼルは怪訝な表情を浮かべる。
 当たり前だ、ここは暗殺をするための組織ではないか。それらの技術以外、何を必要とするというのだ。
 首をかしげる少女の様子に、毒蛇はふいに眉をひそめる。
「……貴女、あの男から何も聞かなかったの?」
「アンタにこの世界で生き延びていく為の方法を教えてもらえって、そう言われただけ」
「……」
 淡々と話す彼女に、毒蛇は困ったように笑みを浮かべ、目を伏せた。
 ――この少女は何も分かっていないのか。
 小さく息を吐くと、毒蛇はヘイゼルの肩に手を添え、彼女の冷めた目を見据えた。
「いい?ヘイゼル。……貴女はね、今からアタシに抱かれるのよ」
「……え?」
「セックスするっていう事」
 一瞬彼が何を言っているのか分からなかった。
 だがすぐにその言葉の意味を理解し、ヘイゼルは青ざめる。
361毒の名残:03/09/27 21:11 ID:Sm9t0+YI
「なっ……何言ってるの。私は嫌」
 嫌悪をあらわにし、ヘイゼルは首を振る。
 こんな初対面の、どんな人間なのかさえ知らない相手に抱かれるなど。
 まして、処女を奪われるなんて――。
 だが毒蛇は躊躇のない眼差しで彼女を見つめ、言葉を続ける。
「貴女さっき言ったわよね。『この世界で生き延びていく為の方法』って。これがその方法よ」
「っ……」
 警戒心を解くことなく毒蛇を睨みつける彼女の瞳には、穏やかな面持ちで話す彼の姿が映っている。
「貴女はまだ少女だけど、それでも女である事には変わりない。……この世界に身を置く女にとって
必要不可欠な武器はね、自分の体そのものなの。場合によっては、戦う術を持たない状況でも、
女の貴女にならその場を切り抜けられる可能性だって、充分にあるのよ」
「それが……体を使うって事?」
 毒蛇はそう、と頷いてみせる。
「本来ならそれ専門の人間が貴女に性の技術を教えるんだけどね、ちょっと前に面倒事があった
みたいで、貴女の扱いはアタシにまわされる事になっちゃってさ」
 毒蛇の言葉に、ヘイゼルはある日の出来事をふいに思い出した。
 自分の仲間だった一人の少女。歳はヘイゼルと同じくらいで、美しい顔立ちだった。その少女がある日、
男にどこかの部屋へと連れていかれたのだ。
 そして少女は、二度と仲間のヘイゼル達のもとへと帰ってくる事はなかった。
 あとで聞いた話によると、彼女はその部屋で自ら命を絶ったらしい。
「男を喜ばせる技術……。それを教え込むつもりだったみたいだけど、その子は随分と抵抗した
みたいでね。それを押さえる為に、教育係の男は彼女に酷く手荒な事をしたそうよ。……その結果、
その子は苦痛から逃れる為に、自分の舌を噛み切ったの」
 ヘイゼルの脳裏に、生前の少女の姿が浮かび上がる。
 どんな酷い事を彼女はされたのか。想像する事が恐ろしく、ヘイゼルはうつむき、自身の肩を
抱きしめた。
「アタシは女っぽいから女の扱いも分かってるだろうって、そんな理由で上から命令されちゃってね。
だから、アタシが貴女を抱いても恨まないでちょうだいね。恨むならお偉いさん方を恨んで」
「ふ、ふざけないでっ――」
 ヘイゼルが叫んだ時、部屋の鉄の扉が施錠される音が響いた。
362毒の名残:03/09/27 21:13 ID:Sm9t0+YI
 その音に、とっさに彼女は振り返る。
 ……扉の窓部分の鉄格子には人の影が。
「……そういう事なのよ。だから、いい子にしてアタシに抱かれてちょうだい」
 誰かが部屋の様子を監視している――。ヘイゼルはその事に気づき、唇を噛んで毒蛇を睨みつけた。
 毒蛇は苦笑し、肩をすくめる。
「だからそんな目で見ないでよ、お願いだから。……言っておくけど、抵抗したって無駄よ。貴女は
殺されはしないけど、その代わり……今までの経験でどうなるかくらい、分かってるわよね?」
 ヘイゼルの剥がされた爪痕を見下ろしながら、毒蛇が言う。
 彼女が優秀な素質を兼ね備えている為に、殺されずにそういった暴行を受けていた事は人づてに
聞いていた。
 美しい指と爪に挟まれた数本の指だけが、その傷跡で異様に浮いている。あまりに痛々しい
光景に、毒蛇はその手を上から優しく撫でた。
 冷たい手の感触に彼女の体はぴくりと動き、思わずその手を払いのける。
「アタシを拒んじゃ駄目よ」
 払いのけた手を掴むと、毒蛇は自分の方へ彼女の体を引き寄せ、力強く抱きしめた。
「い、いや……」
「……抵抗すれば、アタシも彼らと同じように貴女を苦しめなくちゃいけないから」
 毒蛇の紫色に塗られた爪が、ヘイゼルの剥がれた爪痕に食い込む。
「ああぁッ!!」
 まだ完全に癒えていない肉身をえぐるように、爪は傷を押す。途端に激しい痛みが彼女の指先を
襲い、まもなくそれは全身へと流れ込んだ。
 ヘイゼルの目には涙が浮かんでいる。
 瞬きすると、それは頬を伝い、涙の跡がランプに照らされて光を帯びた。
 毒蛇は涙の跡をなぞるように舌で舐めとり、少女の唇を再び優しく吸う。
 ……彼女はもう拒む事などなかった。ただ体を震わせ、目の前の男に身を任せるつもりでいる。
「……ごめんね」
 毒蛇はそうつぶやくと、少女の衣類に静かに手をかけた。


 薄暗い明かりにぼんやりと照らされた少女の体。
 その年齢にしては、女として男を楽しませるには充分なほどに成熟していた。
 だが、彼女の幼さの残る顔つきは、その体には不釣合いなものだった。
363毒の名残:03/09/27 21:15 ID:Sm9t0+YI
「っ……」
 ぎしり、とベッドが軋む音を立て、裸体となった毒蛇はヘイゼルに覆い被さる。
 体を強張らせた少女は、これから起こる事から視覚だけでも避けようと、固く目を閉じていた。
 温度の低い彼の手の平が乳房を包み、柔らかに揉みしだく。
 吸いつくようなみずみずしい感触に、愛撫する毒蛇自身もその身にわずかな興奮を覚えた。
「いい体してるわね……。大人になった時が楽しみだわ」
 ヘイゼルの胸に、熱い息がかかる。それと同時に彼の舌が乳首を転がし、口の中へと含まれた。
 もう片方の乳首を指先で愛撫したまま、口内のそれを唇で包み込むように優しく吸う。
「ッ……、あッ……!」
 嫌悪を抱く行為のはずなのに、ヘイゼルの口からは無意識に嬌声が漏れる。シーツを握り締め、
その快楽に耐えるように歯を食いしばる。
 その様子に気づいた毒蛇は、胸から顔をあげると彼女の顔を覗き込んだ。
「無理しないで。アタシはやめてあげる事なんてできないんだもの。どうせなら、その分気持ちよく
させてあげるから……お互い楽しみましょう?」
「そ、そんな事……」
 彼の吐息を顔に感じ、ヘイゼルは閉ざしていた目蓋を開く。
 その時には、毒蛇の顔はすでに至近距離まで近づいていた。目を開ける時を待ち構えていたと
ばかりに彼は少女の唇を奪う。
「……んっ」
 すぐに唇は解放され、毒蛇はヘイゼルを見下ろしながら口元に笑みを浮かべた。
「まあ、拒むのも仕方ないけどね。まだ貴女は女の喜びを知らないわけだし」
 そう言って、彼は手をヘイゼルの下半身へと滑らせていく。
 へそをなぞり、下腹部を伝い、指先が彼女の茂みにうずまった時、へイゼルは思わず頬を赤らめ、
息を呑んで両足を固く閉ざした。
 だが毒蛇は強引に手を股の間へ差し込むと、まだ男を知らない陰唇の膨らみをそろりと撫で上げる。
「いや、……触らないで」
 初めて他人に触れられたその場所に、ヘイゼルは体を震わせる。
 だが毒蛇はそんな彼女の耳元に口を寄せると、そこに軽く口付けて断ってみせた。
「駄目よ。これからもっと気持ちよくなるから……ね?」
 毒蛇の指はそのまま陰唇から上へとたどり、小さな突起を探し当てた。
 二本の指で軽くつまむと、それだけの事にも関わらず、体はその部分に異様なまでの刺激を覚える。
364毒の名残:03/09/27 21:18 ID:Sm9t0+YI
「あッ……!」
 ヘイゼルの体はビクリと揺れ、閉ざしていた足は思わず力を緩める。
 毒蛇はその足を押し広げ、自身の体を彼女の足の間に割り込ませた。
 無防備に股を開く体勢となってしまったヘイゼルは、無駄と分かりながらも足を動かし、何とか
閉ざそうとする。
 だが毒蛇はその抵抗を相手にせず、突起を弄びながら言葉を続けた。
「ヘイゼル、ここがクリトリスっていう事は知ってる?……女が体の中で一番感じる所よ」
「そ、そんなの、どうでもっ……ぁ……」
 指の腹でそこを往復するように何度も撫でる。
 そのたびにヘイゼルの身を襲う刺激は増し、こらえようとする声は苦しげに押さえられていた。
 
 ――乳首を口に含み、同時にクリトリスを愛撫するうちに、彼女からふいに女の匂いが漂い始める。
 それを知った毒蛇は弄んでいたクリトリスから手を放し、それを陰唇に滑らせる。するとそこは
すでに愛液で潤い、ぬめりを帯びていた。
「ちゃんと感じてるじゃない。やっぱり貴女も女ね」
 毒蛇は笑うと、指で陰唇を押し広げ、間の中指を彼女の陰口へ押し当てる。秘肉のわずかな抵抗を
ものともせずに、彼の長い指は膣内へとうずまっていった。
「ひっ……!」
 突然自分の内側に入り込んできた異物の感触に、ヘイゼルはわずかな悲鳴とともに体を跳ねる。
「まだ痛くはないでしょ?」
 膣内を慣らすように、ゆっくりと指の挿入を繰り返しながら、毒蛇は目に涙を溜めるヘイゼルを
覗き込む。
 ――しばらく膣内を慣らしたあと、毒蛇は指をゆっくりと引き抜き、彼女に覆い被さっていた
その身を起こした。
「はぁ……はぁ……」
 ようやく一息つく事ができるのかと、安堵の表情を浮かべるヘイゼル。
 だが毒蛇はそんな彼女の腕を掴むと、強引に起き上がらせた。
「何よっ……?今度は何する気……」
「貴女を抱く前に、アタシの方もその準備が必要でしょ?」
 それがどういう意味を持つものなのか。ヘイゼルがそれを理解すると同時に、毒蛇は彼女の
後頭部を掴み、ぐいとうつむかせる。
365毒の名残:03/09/27 21:20 ID:Sm9t0+YI
「痛っ!」
 だが、視界の下にあるのはシーツではなかった。
「ッ……」
 彼女の鼻先に、独特の男の匂いがかすむ。
 目の前にあるのは、まだ興奮状態に至っていない彼のペニスだった。
 後頭部を押さえつけながら毒蛇は自身のそれに手を添え、亀頭を持ち上げる。
 ヘイゼルは反射的に唇を閉じるが、亀頭は彼女の唇に押し当てられた。
「口を開けなさい。咥えるの」
 できない。こんなものなど口に入れられるわけがない。
 首を横に振って否定をあらわすが、毒蛇は押さえつけるその手を緩めてはくれない。
「男を惑わせる暗殺者になるにはね、こういう技術も不可欠なのよ?ただ受け身になるだけじゃ、
男は満足しないわよ。……もちろん、アタシもね」
 そこまで言うと、毒蛇はわずかに身をかがめ、声をひそめる。
「……生半可な技術じゃ、これから先それが命取りになる可能性だってあるのよ。当然、上の連中にも
貴女を抱いてみたいと言い出す奴が現れるわ。そんな時に、下手な奉仕で相手の怒りを買ってもいいの?」
 ヘイゼルの視界に、自身の爪の剥がされた指が映り込む。
 またあの苦痛を味わう事になるのか?そう考えるだけで、彼女の胸の内に恐怖心が込み上げる。
 ……嫌だ。これ以上体に痛む箇所を作られるのは。
 ヘイゼルは眉をひそめながらも、手を彼のそれにゆっくりと伸ばした。
「……」
 小さく開いた口から舌を出し、彼のペニスにたどたどしく這わせていく。
 グロテスクな容貌のそれは、彼女の慣れない愛撫にわずかな反応を示した。
「唇を使うのよ。咥え込んで、扱いて……。歯を立てたりしたら、相手によれば殴られるわよ」
 彼の言葉にヘイゼルは舌を離すと、躊躇しながらも口を大きく開け、それを咥えていく。
 ペニスを含んだ口をすぼめ、鼻で苦しげに息をしながらも、それを扱こうと頭を上下に動かしていく。
「は……」
 彼自身も久々の行為だったのか、不慣れな愛撫だが、ヘイゼルの口内の感触に恍惚とした表情を浮かべる。
 目を細め、熱のこもった息を吐くと、しばらく毒蛇は彼女の奉仕を楽しんでいた。
 そうしているうちに、ヘイゼルの口内で彼のペニスはその大きさを増していく。
366毒の名残:03/09/27 21:22 ID:Sm9t0+YI
 熱を持った肉の塊は脈打ち、ヘイゼルの小さな口を広げようとする。苦しげにうめきながらも、
彼女は何とか奉仕を続けようと口を動かした。
 口内に溜まる唾液は飲み込む暇すら与えられず、唾液は彼女の口から溢れ出すように垂れ、
その顎と、毒蛇のペニスを伝っていった。
「んッ……ふぅ……」
 いつしか毒蛇の頬も、押し寄せる快楽に紅潮している。
 額に汗を滲ませながら、自分がそろそろ限界に達しようとしている事を感じた。
「くっ……!」
 毒蛇の手がひときわ力強くヘイゼルの頭を押さえ込むと、彼は同時にわずかに身震いした。
「――ッ!」
 瞬間、ヘイゼルの口内で生温かいものが弾けるように広がる。
 どろりとしたその味覚に、それが彼の精液なのだと彼女は知るが、口内深く咥えていたために
それは彼女の喉奥に流れ込み、飲み下す事を余儀なくされた。
「ゴホッ、ゴホッ……!う……ぇ……ッ!!」
 喉を通り抜けた精液に、ヘイゼルは込み上げる吐き気を押さえきれず、嘔吐しそうになる。
 彼女の目に溢れる涙を毒蛇は指先で拭い取ると、満足げに微笑みながらその赤毛を優しく撫でた。
「初めてのわりには上出来だったわ。貴女、素質あるわね」
「……嬉しくないわよ、そんな事言われても」
 口を伝う精液を手の甲で拭い、伏し目がちにヘイゼルは答える。
 まあね、と毒蛇は笑うと、彼女の肩に手をかけた。
「何?」
「今度は、アタシの番でしょ?」
 そう言って笑みを浮かべる毒蛇に、ヘイゼルは顔色を変える。
 彼のそこは一度射精したにも関わらず、先ほどと変わらぬ大きさで頭を持ち上げていた。
 ……彼に奉仕する事に精一杯で、すっかり忘れていた。もともとこれは、彼が自分を抱く為に
させていた事なのだ。
 ヘイゼルの体は再びシーツの上へと横たわらされる。そこに毒蛇は覆い被さり、彼女の細い足を
掴むと左右に押し開いた。
 さらけ出された無垢な花弁に、毒蛇は固く反り立ったペニスをあてがう。
 その圧迫で左右の花弁が形を歪め、ペニスの先端は陰唇の中へその身を隠そうとした。
「まっ……、待って!」
 悲鳴混じりにヘイゼルは叫び、彼を押しのけようと肩を掴む。
367毒の名残:03/09/27 21:24 ID:Sm9t0+YI
「待ってもいいけど、セックスはするわよ」
「あ……」
 確かにその通りだったが、ヘイゼルはその言葉を聞き、唇を噛んだ。
 この部屋に訪れた時点で、自分が彼に抱かれる事は決定されていたのだ。
 彼とのセックスを終わらせない限り、この部屋から出る事はできない。仮に彼がやめたとしても、
部屋の外の監視役がそれを許すはずがない。
 毒蛇はヘイゼルの頬を撫でると、その華奢な体を抱きしめた。
「……貴女だって、アタシとこんな事はいつまでもしていたくはないでしょう。この部屋から
早く出られる方法はただひとつ。……分かるわよね?」
 彼女を見下ろす毒蛇は、融通の利かない子供をなだめるような目で、困ったように笑っている。
 彼もただヘイゼルを早く抱いてみたいが為に、そういう事を言っているわけではないという事は
ヘイゼル自身も分かっていた。
 彼にしても、セックスの様子を第三者に監視される事など快くは思っていないだろう。
 ヘイゼルはしばらく目を閉じていたが、やがて諦めたように目を開き、毒蛇の背中へ腕をまわした。
「……分かったわ。さっさと……抱けばいいじゃない」
「もちろん、そうさせてもらうわ」
 押し当てられていた亀頭は、そのままゆっくりとヘイゼルの膣内へ侵入していく。
「んッ……!」
 膣口を強引に広げられる痛みに、ヘイゼルの体はビクリと震える。
「痛い?」
 毒蛇は尋ねてくるが、ヘイゼルは歯を食いしばりながら首を横に振った。
 ……これ以上自分の弱い部分を他人にさらけ出すのは恥ずかしい。
 明らかに無理をしている彼女の様子に毒蛇は苦笑すると、腰を抱える力を少しだけ緩め、なるべく
彼女が苦痛を感じないように優しく自身をうずめていく。
 だが先端を挿入した所で、彼女の膣はそれ以上の侵入を拒もうと、彼の肉を押し返した。
「ヘイゼル……」
 やはり優しすぎる挿入では、処女を抱く事は困難のようだ。
 それにこれから先、彼女を抱く人間が相手をいたわるセックスをするとは限らない。
 毒蛇は目を閉じ、困ったように息を吐くと、ヘイゼルの腰を抱えなおし、体をかがめた。
「ごめんね。ちょっと痛いかもしれないわよ」
 そう言うと、毒蛇は処女肉の抵抗をものともせず、ペニスで肉を掻き分け一気に膣奥へと進めた。
368毒の名残:03/09/27 21:27 ID:Sm9t0+YI
「ッ……!!あッ、あぁッ!」
 狭い膣をペニスの先端が引き裂くように押し広げ、道を作っていく。男を知らない膣肉を強引に貫かれ、
ヘイゼルの秘部に今までに味わった事のないような激痛が走る。その口からは悲鳴が上がり、痛みの
あまり背中はのけぞった。
 根元までペニスを沈めると、毒蛇は互いの繋がった部分に視線を落とした。
「う……、あぁ……ッ、っく……」
 自分のそれを痙攣しながら締めつける膣口からは、破瓜による鮮血が滲み出ていた。
 少しだけ引き抜いてみると、赤く染まったペニスがそこから顔を覗かせる。
 自分の下で顔を真っ赤に染めながら嗚咽をあげるヘイゼルを見つめ、毒蛇は彼女の太ももを掴むと、
その両膝が乳房に触れるほど前に倒した。そうする事で、互いの結合部は彼女自身の視界にも写り込んだ。
 血に濡れた自身の性器に、男の凶器が容赦なく突き立てられている光景を目にし、ヘイゼルは思わず
目を伏せる。
「見るのが怖いの?ヘイゼル」
「こ、怖くなんか」
「それなら見なさい」
 だが、彼の言葉にヘイゼルは従おうとしない。
「やっぱり怖いのね。それは血を見るのが嫌だから?それとも、自分が汚れる様を見たくないから
なのかしら?」
「…………」
 答えようとしない彼女に、毒蛇は続ける。
「言っておくけど、これから先、貴女は今まで以上に血を見ることになるし、汚れもする。今の光景は、
その始まりにすぎないわ」
 ヘイゼルは苦痛に涙を零しながら彼の言葉を聞いていた。
 この先自分を待ち構えているのは、手を赤く染める汚れた行為と、それをしくじった時に与えられる
かもしれない『死』。
 男に犯された過去など、その時にはどうでもいいとさえ思っているかもしれない。
 それでも――。
「私、は……」
 言いかけると同時に、毒蛇は血にまみれたペニスを膣内から乱暴に引き抜く。そうして再びそれを
あてがうと、鮮血が零れだしたその部分をもう一度貫いてみせた。
369毒の名残:03/09/27 21:29 ID:Sm9t0+YI
「あぁッ!!」
 貫く寸前に聞こえたぐちゅ、という生々しい音が、愛液の立てた音ではない事は明らかだった。
 純潔を失った破瓜の血が潤滑の道具へと変わり、毒蛇のペニスを受け入れていくのだ。
 毒蛇はそのまま動きを止めることなく、幾度も挿入を繰り返した。そのたびに彼女の膣からは
血が溢れ、シーツに赤い雫を落としていく。
「あはッ……、うッ……!」
 毒蛇が自分の中へと身を沈めるたびに、そこからは濡れた嫌な音が立ち、血の匂いが漂う。
 ヘイゼルの視界は涙と痛みで霞み、その思考さえもままならぬ状態となっていた。ただひたすらに
この時が終わるのを待ち、シーツを握り締める。
「はぁッ……、ヘイゼル……、もうすぐ終わるわ。もうしばらくの辛抱よ」
 息を荒げながら、恍惚とした表情で毒蛇は言う。
 動きを早めながら彼は息を吸い込むと、ヘイゼルの腰を一層深く抱き寄せた。
「ちょ、ちょっと待って」
 彼の行動に、ヘイゼルは青ざめる。
「中で出すのはッ……」
「出すわよ」
 その言葉にヘイゼルは慌てて抵抗するが、この体勢で押さえ込まれていてはほとんど体を動かす
事すらできない。
「いや、そんな事したら!」
 何とか彼を振りほどいて逃れようとしたが、逆にその手は彼の片手で押さえつけられ、今度こそ
何の抵抗もできない状態となってしまう。
 激しく突き動かしているさなか、毒蛇は頂点に達した快楽に顔を歪めると、彼女の腰を指が
食い込むほどに掴み、自身を膣の最奥まで押し込んだ。
 彼の汗ばんだ指が、体がヘイゼルに密着する。
「んッ……!」
 彼の動きが、荒げていた呼吸と共に一瞬止まり、その身は再び快楽に震えた。
 ヘイゼルの膣内でしばらくのあいだ絶頂の余韻に浸ったあと、彼はそこからペニスをゆっくりと
引き抜いていく。
 途端に、そこから生温かいものが流れ出る感覚にヘイゼルは襲われる。
「あ……ぁ……」
 それが彼の体液なのだという事は目で確認せずとも理解できた。
 ヘイゼルの目からは大粒の涙が溢れ、彼女はその顔を両手で覆うと嗚咽を漏らし始めた――。
370毒の名残:03/09/27 21:30 ID:Sm9t0+YI

「……ヘイゼル。薬よ」
 股を血と体液で濡らしたままぼんやりと寝そべっていた彼女に、すでに服を身につけた毒蛇は
優しく声をかけた。
 監視役から受け取ったらしき錠剤と水の入ったコップを、彼女の枕もとへ静かに置く。
 だが当のヘイゼルは彼の言葉には耳を傾けようとせず、目を伏せたままシーツに顔をうずめていた。
「怪しいものじゃないのよ。ただの避妊薬だから」
「――え?」
 その言葉に、ヘイゼルは伏せていた顔をようやく上げる。
「二日以内に飲めば大丈夫よ。こんなものも無しで、アタシが中で出すわけないじゃない」
 ヘイゼルは身を起こすと、慌ててそれを口に放り込み、水を飲み干した。
 コップを持ったまま安堵の息を吐くと、彼女は毒蛇を睨むように見つめる。
「こんな薬があるのなら、先に言ってよね……。さっきまで私がどれだけ不安な気持ちでいたか」
「ああ、ごめんごめん。この薬はこれからの貴女の仕事には必要不可欠なものになるでしょうから、
ちゃんと知っておいてもらわなくちゃね」
 苦笑しながら毒蛇は謝ると、壁にかけていた上着を彼女の裸体にそっと羽織らせた。
 ――これからの、私の仕事。
 毒蛇の言葉を心の中で噛みしめ、ヘイゼルはコップの底を見つめ続ける。
「私は――これからも、男とあんな事をしなくちゃいけないのね」
 そうつぶやくヘイゼルを、彼女の衣類を整えながら毒蛇は眺める。
 彼女が座っている血で汚れたシーツは、さきほどの行為の荒々しさを痛々しいまでに物語っていた。
 毒蛇は彼女の横に腰を下ろし、その顔を覗き込む。
「最低最悪の初体験だった?」
 そう尋ねる彼の表情は、怒りさえ覚えるほどに明るい。あれほど酷く自分を犯した事を、まるで
忘れているかのような様子にさえ見える。
「……そんな生易しいもんじゃないわ」
 ヘイゼルは苛立ちに眉を歪めると、吐き捨てるように答えた。
371毒の名残:03/09/27 21:32 ID:Sm9t0+YI
 その返事に、毒蛇はそう、と静かに頷く。
 まるで何かに安心したかのような彼の反応に、ヘイゼルは首をかしげる。
「――それなら、これから先貴女が経験するセックスは、ずっとマシなもののはずよね?」
「……どういう意味」
「だってそうでしょう?」
 彼女の問いに、毒蛇は身を乗り出して答える。
 指先を彼女の前で振り、彼はさきほどの笑みを再び浮かべてみせた。
「むりやり処女膜を破られて、血まみれになってる所を何度も貫かれた。死ぬほど痛いと思ってる所を、
抵抗もできないままずーっとね。で、さらに中出しをされて、死ぬほどの恐怖を体験しちゃったん
じゃない。まさに地獄のような悲惨極まりない初体験でしょ?」
「……確かにそうね」
「ええ、――だから」
 毒蛇は、彼女の乱れた髪の毛を、手ぐしで優しく撫でるようにとかす。
「これから先のセックスがどんなに辛いものでも、アタシに抱かれた事をそのたびに思い出しなさい。
あの時よりはマシだって、そう思う事ができれば、大抵の事は乗り越えられるわよ」
 ね、と彼はヘイゼルの頭をぽんぽんと叩く。
 ……それはあまりにも無理のある前向き的な解釈ではないのか?ヘイゼルは彼のムチャクチャな
言動に、思わず顔を引きつらせる。
 これは彼なりの、自分に対して元気付けようとする言葉だったのだろうか。
 あれだけ酷い事をしたにも関わらず、ヘイゼルは彼の向ける笑顔に対し、何も言い返す事が
できなかった。
(……何のフォローにもなってないわよ、バカ)
 彼に向けてその言葉を言うのは何故か気が引け、ヘイゼルは疲れた体をもう一度ベッドに横たえると、
そのまま静かに目を閉じる。
372毒の名残:03/09/27 21:32 ID:Sm9t0+YI
「ねぇ……毒蛇」
「なぁに?」
 ヘイゼルの声に、毒蛇は相変わらずの明るい声で答えた。
 彼に背を向けたまま、ヘイゼルは薄く目を開ける。
「――アンタのその性格、全部演技なわけ?」
 何気に口をついて出た言葉だった。
 途端に、部屋は一瞬静まる。
 驚いたような目で毒蛇は少女を見下ろすと、彼はしばらく顎に指先を当てて考え込む。
「んん、どうかしらねぇ?」
 背中越しに返ってきた返事は、やはり能天気そのものといえる声色だった。
 ――心の読めない男。ヘイゼルはふいにつぶやいていた。
 この世界にこんな風変わりな男がいたなんて。
 闇の広がる未来をただ見つめているよりは、時たま自分を汚したこの男を眺めているのも悪くは
ないかもしれない。
 何重にも重ねられた鉄格子の窓から覗く三日月を眺めながら、ヘイゼルはふいにそう思った。

 おわり
373343:03/09/27 21:33 ID:Sm9t0+YI
もう少し簡潔に書けると思ったのに、凄まじい長文になってしまった…。スマソ。
とりあえずスカーレルとヘイゼルはやってるよなぁ、と思って書いてみました。
374名無しさん@ピンキー:03/09/27 22:06 ID:PkSDFWw+
>>343
乙!攻略本小説読んでないがとても萌えでした。
しかし女の拷問にはその手の物もあるし、薬にもそっち系の効果の物もあるので
拷問や薬の訓練を受けているのにそういう経験がないのはチョト疑問…とか細かい事を
思ったりもしたが萌えたのでキニシナイ!
375343:03/09/27 22:08 ID:Sm9t0+YI
>>374
え、そうなの?
全然その手の知識なかったので。スマソ。
376名無しさん@ピンキー:03/09/27 23:20 ID:DQMe0k2c
スカーレル×ヘイゼルキターーーーーーーー!!!!!!!

ハァハァ(;´Д`)ハァハァ
377名無しさん@ピンキー:03/09/27 23:42 ID:vMcFwHFH
>>374
いや、(343氏の小説の)設定からすればそんなに不自然でも無いと思うけど
378名無しさん@ピンキー:03/09/27 23:43 ID:o78DXhfA
神が続々と・・
ビジュ萌えスカーレル萌えにはもうたまらなかったよ
379名無しさん@ピンキー:03/09/27 23:53 ID:8AMl/IrZ
やべえ萌えた――――――ぁ!

GJ。いやマジで。これでゆっくり眠れます(何
380名無しさん@ピンキー:03/09/28 00:08 ID:IAkOniNt
>>343
うおー乙でした!
また343さんのスカーレル話が読めるなんて感激だ
しかもスカーレルがヘイゼルの初体験のお相手だなんて…萌えた!

俺はあの小説を読んで、スカーレルがヘイゼルよりも年上だという事と、
暗殺者当時から、あの姿あの口調だったのか、と色々驚きますた。
一体何歳なんだよスカーレル!
381名無しさん@ピンキー:03/09/28 00:49 ID:tadpO40x
30歳以下であって欲しい
382名無しさん@ピンキー:03/09/28 01:01 ID:aNiRoXGr
少なくとも28か、それよりも下の筈だ
…オルドレイクより年上だったら泣くに泣けない
つーか、村焼かれた時のって話が矛盾してしまうし
383名無しさん@ピンキー:03/09/28 01:29 ID:tadpO40x
ああ、そういやそうだね。
オルドレイクは28だっけ?
・・あれでも。
384343:03/09/28 01:50 ID:VFHy7Jyf
レスくれた方ありがとうございます。

ところでスカーレルって左目どうなってるんだろ。
ビジュアルブックをよく見ると、隠れてるほうの目は実は閉じてるんだよなあ。
見えてるのか見えてないのか。
発売前は「悲しい過去」がらみで左目のエピソードとか予想して喜んでたんだけど
結局何もなかったし…。
385名無しさん@ピンキー:03/09/28 02:34 ID:HwWzUULu
いいねいいねぇ。
しかしヘイゼルさん時代はともかく、
パッフェルさん時代も夜のお仕事してると思うとちょっと(´・ω・`)
386名無しさん@ピンキー:03/09/28 04:13 ID:UfcdJNSa
ガバガバのドス黒ですよ?
387名無しさん@ピンキー:03/09/28 04:43 ID:IAkOniNt
>>384
攻略本の小説読む前までは、組織を抜け出す際に拷問うけて
結果、顔の左半分をやられてしまった等と思ってました…目だけじゃなくて。
それで化粧をするようになったのかなと。

ところでビジュアルブック持ってないんですが、
顔の左半分には傷はないんですね?目を閉じてるだけなのかー。
個人的には目が見えない方が萌える(不謹慎ですみません)のだけど。
388名無しさん@ピンキー:03/09/28 11:03 ID:kuxoagyO
右向いてる時は右目ちゃんと開いてるんだよね
…いや、通常のイラスト反転してるからそうなるだけなんだろうけど
やっぱり見えてないって方がいいなと思うけど、個人的に
そこらへんどうなんだろう
ただ閉じてるだけなのか見えないのか生まれつきないのか

…でもそれよりも、スカーレルを含めたカイル一家の年齢が…
スカーレルが青年って言われる頃にはカイソノはまだ少年少女で子供
…ソノラが10代はまだいいが、カイルが10代って可能性もあるって事?
…泣きたい
18くらいならもう「青年」さ、って意味での表現だと信じたい
…でも、それでも下手すればカイルも10代…あぁ…
389名無しさん@ピンキー:03/09/28 11:30 ID:LQKrh6Jm
あの小説は今から10年位前だと仮定して、
スカーレル18〜19歳、ヘイゼル16歳、カイル13歳、ソノラ6歳
くらいかな、と。
390名無しさん@ピンキー:03/09/28 13:49 ID:IAkOniNt
小説のスカーレルとソノラの出会いシーンは萌えるなー

>>388
生まれつき目が見えないとなると、暗殺者集団に入る時点で
あぼーんされてしまいそうだ。
しかしプロの目もごまかせそうな雰囲気は、スカーレルにはあるな。
見えてないのに見えてるように振舞えるという。

>>389
俺も彼らの年齢は似たようなイメージなんだけど(もう少し上でもいい)、
それだとスカはオルドレイクと同い年になってしまう…
391名無しさん@ピンキー:03/09/28 14:51 ID:1YWGrr1I
サモンナイトの世界は5次元上にあるから年齢など何の目安にもならない



と電波で解決しようとしてみるテスト
392名無しさん@ピンキー:03/09/28 15:55 ID:zqj+y0Z3
確か、ヘイゼルは蒼の派閥の総帥(あえて名前は伏せます)の暗殺に失敗したときに歳をとらなくなった
はず。もしかして、その場にカマカマさんもいたのかもしれません。
39374243:03/09/28 16:08 ID:mb6Tz1Um
援交は禁止・・・2003/9/28更新済み
http://sagisou.sakura.ne.jp/~deai2/cgi/out.cgi?diclub
394名無しさん@ピンキー:03/09/28 18:10 ID:+ZvF7s08
>>391
電波より強力な都月マジックがあるので問題ありません
395名無しさん@ピンキー:03/09/28 18:16 ID:wQOvAJMC
オルドレイクの年齢がこっそり後付けで訂正とか
あるいは二十年前ってのが公式とは限らんのじゃないのか
1の15年前ぐらいならば…
その場合パートナーたちは既に生まれてるだろうけど
396名無しさん@ピンキー:03/09/28 20:32 ID:Vm5P5geZ
サモナイのファンサイトでノーマル18禁SSとかを
書いてるサイトってあんまりないのかな。
こういうスレに居座るともっと読みたくなって…。
ここで自分で書くのも楽しいんだけど。
18禁とか書いてあっても、ファンサイトのSSは萌えてもエッチはぬるいのが多いから。

まあファンサイトって書き手の正体が割れてるから、いきなり濃いエロを書くのも
恥ずかしくて気が引けるのかもしれないけど…。
397名無しさん@ピンキー:03/09/28 20:38 ID:oOCaehBG
>>396
うちは裏あるけど、やっぱ正体割れてるから濃いのは書けないね。
何か間違って身内にバレでもしたら…と考えるとガクブルもんだし。
398名無しさん@ピンキー:03/09/28 20:48 ID:AFm/J4SL
まぁ、小説だと殆どがカプ萌えサイトになるから
そうなるとエロがあっても濃いのは望みがたいでしょ
399名無しさん@ピンキー:03/09/28 21:00 ID:Vm5P5geZ
とりあえずソノラがカイルを普通に「お兄ちゃん」と読んでるSSを見つけたときは
萎えてしまった…。(エロじゃないけど)
本当にゲームをやったのかと。
400名無しさん@ピンキー:03/09/28 21:38 ID:kGf9bTC1
ウチに裏あるけど、もう完全メール請求制。
そうじゃないと身内にばれる。

そうすればある程度は濃いの書けるよw
401名無しさん@ピンキー:03/09/28 21:59 ID:UPoijSfG
つうかばれずに濃いの書きたければ
2chでやればいいし
402名無しさん@ピンキー:03/09/28 22:10 ID:Z8408mxL
とりあえずノーマルカプの裏SSで、大陰唇とか肉棒とかいう表現を使ってるサイトは
まず見た事がないな。
生々しいのはNGなのか。
403名無しさん@ピンキー:03/09/28 22:23 ID:XSOY1EN/
HPまで作ってサモSS書いてる人間の場合、男の割合がどの程度なのかが気になるな。
なんだか腐女子の割合が高い気がする・・・
ここの住人は男の方が多いんだろうが。
404名無しさん@ピンキー:03/09/28 22:41 ID:AFm/J4SL
腐女子でない奴がサイト作ってまで書く二次創作SSってあまり無いと思うが。

ここの住人は…どうだろう?
エロパロ板は、半角とかよりは大分女性率が高いとは思うが、それでもまだ男のが多いか。
405名無しさん@ピンキー:03/09/28 22:43 ID:Z8408mxL
>>403
自分は女。
つかこのスレって、何となく女性もわりといるような気がする…気のせい?
406名無しさん@ピンキー:03/09/28 23:18 ID:scTa2NP7
点呼(?)に答えてみる2人目
性別はアティ先生と一緒
801より男女エロのがすき
407名無しさん@ピンキー:03/09/28 23:27 ID:3umQ8+v7
男は買う側。女は作る側。
偏見じゃないよ?
408名無しさん@ピンキー:03/09/28 23:35 ID:Wmynk0K4
どっちでもいいよ、んなこと…
ハァハァは性別を越えるのですよ。
409名無しさん@ピンキー:03/09/29 00:12 ID:mTw8bXoD
>>407
体?子供?SS?
410名無しさん@ピンキー:03/09/29 01:47 ID:QSEKjJ/a
ま、女性エロゲンガー全盛時代だし。

・・・・そういや同人出身の★はエロやってたのかなーとどうでも良いことを考えたり。
411名無しさん@ピンキー:03/09/29 14:01 ID:vdSsaNay
自作のでハァハァですよ
412名無しさん@ピンキー ::03/09/29 16:15 ID:OEUaiHke
ところでお前様方
男主人公×ミスミ様のED後和姦話なんつーのは
需要がありますかのぅ
反応あるようなら書いてみたいんだが・・・
413名無しさん@ピンキー:03/09/29 16:28 ID:Y7X9WsYI
>>412
さぁこいすぐこいどんとこい!


きてくださいおながいします…
414名無しさん@ピンキー:03/09/29 16:31 ID:26eqZ60R
>412
ぜひ。
415名無しさん@ピンキー:03/09/29 16:49 ID:cSDxDlJW
>>412
拒む理由など無い!
和姦だろうが強姦だろうが来たれ!!
416名無しさん@ピンキー:03/09/29 17:38 ID:DFOVdz8W
ファンサイトのSSはネストリばっかで嫌


マグアメ分足りな杉
417名無しさん@ピンキー:03/09/29 17:52 ID:DFOVdz8W
ageちまった
スマソ
418Chenowth ◆uv5jgeT0kQ :03/09/29 19:38 ID:1rLja6RA
>>416
マグアメよりもマグハサ分増やしてほしいと思う小生は果たしてロリコンなのでせうか。
419名無しさん@ピンキー:03/09/29 19:58 ID:nbBMmyKA
>>418
気にするな。このスレの住人の大半はそう思っとる。
ちなみにおれはトリアメという超少数派。
420名無しさん@ピンキー:03/09/29 20:08 ID:scjAKq5W
>>410
★は元エロ漫画家だぞ
421名無しさん@ピンキー:03/09/29 20:14 ID:fjSBW9pI
>このスレの住人の大半はそう思っとる。
(;´Д`)?
422412:03/09/29 20:35 ID:OEUaiHke
草木も眠る丑三つ時
風雷の里もまたその例外ではなく静まり返っていた
「・・・ともあれ昼夜を問わず夫婦の営みは育まれるわけで」
「んふ・・・何を独り言を呟いておるのじゃ?」
「あ、いや・・・続けてくれるかな、・・・ミスミ」
「・・・はい、あなた」
昼間はけして見せることのない妖艶な笑みを見せると再びミスミ様は愛撫を再開した。
その両の雪のような白い乳房で肉棒を絞り上げ、鈴口をチロチロと舌で刺激する
異質な二種類の感覚に一気にレックスの快感が高まってゆく。
「く・・・ぁっ」
射精感が湧き上がるのを抑えられず、思わず声がでてしまう。
しかしそれを聞いたミスミ様はくすりと笑うと、胸と舌の動きを微妙に変化させた。
「まだ・・・出してはならぬぞ・・・?」
「うわ・・・?!」
確かに気持ち良い、しかし射精できない。
そんなもどかしい感覚が肉棒を通して腰全体を包み込んでゆく。
「何度見ても・・・んふ・・・っちゅ・・・そなたのは大きいのう・・・」
どこか愉しむようにミスミ様は奉仕を続ける。
「うっ・・・もう限界だ・・・っ」
「ん・・・あふっ?!」
熱く白い飛沫がミスミ様の整った顔を汚してゆく。
「あ・・・まだ出ておる・・・んっ」
長い事焦らされていた所為か未だ射精の終らぬ肉棒を口に含み
一滴も残さぬと言わぬばかりの勢いで残った精液を吸い取り、嚥下してゆく。
そのまま、射精したばかりで敏感になった亀頭を舌をねっとりと絡めまわしてきた。
423412:03/09/29 20:36 ID:OEUaiHke
「ぐあ・・・あ」
「ふふ・・・これ程の量が出るとはのう。やはり若いというのは良いものじゃ」
顔についた精液もまた指ですくい、ペロリと舐め取るミスミ様の目は何処か妖しい輝きが増していた。
「ミスミ・・・」
「まだそちも元気なようじゃし、よもや一人で満足すると言うのではあるまい・・・?」
レックスから身体を離すと身を褥に横たえるミスミ様。
既にレックスへの愛撫で興奮していたのか、その秘口は愛液で濡れそぼっていた。
「分かっているよ、ミスミ・・・」
「ああっ・・・」
・・・・・・
・・・

翌日、学校へと向かう道すがら。
「ねえねえ、父上」
「んー・・・? 何だい・・・?スバル」
「なんか最近の父上、がしゃどくろみたいな顔してるよね?」
「あっはっは・・・気のせい、気のせいだよ」

朝の日差しに昏倒しそうになりながらも必死に意識を保つレックスだった。


・・・取り合えず短めに書いてみました。
エロ少ない? ええ、少ないですな・・・トホホ
424名無しさん@ピンキー:03/09/29 21:25 ID:cSDxDlJW
>>422
素晴らしきヒィッツカラルド。
また読ませてくれ!
425名無しさん@ピンキー:03/09/29 21:39 ID:a8bjv7g9
実はね・・・、今マグアメ執筆中なんですよ。恥ずかしいくらい純な話なんですが、来週ぐらいには投下できるかと。
426名無しさん@ピンキー:03/09/29 21:44 ID:AoxXcSNM
キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!


楽しみにしてまつ
いやマヂで
427名無しさん@ピンキー:03/09/29 23:00 ID:s4uoXqLg
>>416
おまいはマイナーカップリングというものの存在を知ってますか
428名無しさん@ピンキー:03/09/29 23:39 ID:csjXjMWl
>>427
いかなマイナーカップリングが存在しようとも、ソルラミのマイナーっぷりには勝てまい。
429名無しさん@ピンキー:03/09/29 23:40 ID:NppKMzfd
>>412
GJ!
がしゃどくろワロタ。

このスレはメジャーなのよりはマイナーのが心なし多い気がする。
他所では見られないカップリングが多くてハァハァしてるよ。
430名無しさん@ピンキー:03/09/29 23:43 ID:cSDxDlJW
確かにそうだなぁ。
マグアメとかトリネス。挙句の果てにはマグネスまで何処にもあるもんな。
メジャーよりもマイナーっていうか、ありえないカップルの方が2chらしいかもな。

スタウトとケルマとか。
431名無しさん@ピンキー:03/09/30 00:43 ID:Nxl+xd5G
言うことを聞かないナップの奴をアティ先生がおしおきするSSはまだですか?
432名無しさん@ピンキー:03/09/30 01:09 ID:bXqkP9m+
夫以外に陵辱されるツェリーヌたんが見たいよママン
433名無しさん@ピンキー:03/09/30 01:09 ID:2BessyVz
>>419
( ゚Д゚)人(゚Д゚ )ナカーマ
自分以外で初めて出会ったよトリアメ好きに
434名無しさん@ピンキー:03/09/30 01:12 ID:8nt4pInL
前スレのレクアリの神続きマダー?
435名無しさん@ピンキー:03/09/30 01:29 ID:fwONmEyf
>>433
漏れもだ、ちなみにナツミクラレット派でもある。
ヤローなんてイラネ
436ヤッファと愉快な中間達:03/09/30 02:09 ID:eqnhQO0H
〜あの手はコントローラー握れるのか?編〜

マルルゥ「シマシマさんシマシマさん、マルルゥと遊んでくれませんかぁ?」
ヤッファ「めんどくせぇ。いつも遊んでやってるだろうが」
マルルゥ「でもですよ、今日はアルディラさんから『てれびげぃむ』というのを借りてきたんですよぅ。
   借りてきた物一式あればどこでもできるそうなんですよ。
   それで5人の方と一緒に遊べるらしいんですが、マルルゥ機械が苦手なんですよぉ、
   だから先にシマシマさんを練習台に…あ、シマシマさんと一緒に遊びたくて〜♪」
ヤッファ「まぁ、何だ。実験台は慣れっこだからな。仕方ねぇ付き合ってやる」
マルルゥ「ホントですかぁ!やったですよぉ」

こうして俺(ヤッファ)は、アルディラから教わったというルールと、その機械の操作を教わった。
しかし俺に教えてるのはマルルゥなだけあり、結構時間もかかったがこれからが本番だ。

…おっと、時間が掛かったのは俺の記憶力が悪いわけじゃねぇからな。
437ヤッファと愉快な中間達:03/09/30 02:18 ID:eqnhQO0H
古ぼけたモニタに映し出された見慣れない文字。読めねぇ。
俺がそんな事を考えていると、隣でマルルゥが話しかけてきた。

マルルゥ「ではシマシマさん、さっき言ったとおりの遊び方です。
   その尖った印のボタンで爆弾を置くんです。爆弾はしばらくすると爆発しちゃいます。
   それに他の人を巻き込んで自分だけ残ればいいですよ。簡単ですね♪」
ヤッファ「そうだな。で、他に何か気をつける事はあるか?」
マルルゥ「う〜ん…あ、アイテムが出てくるから拾うといいですよぅ。
   アイテムは自分が重なるだけで勝手に取ってくれます」
ヤッファ「OK.わかった」
マルルゥ「では始めましょうか!
   …でもマルルゥには、この『コントローラー』ってちょと大きいですよぉ」
ヤッファ(…俺には小せぇな)
438ヤッファと愉快な中間達:03/09/30 02:32 ID:eqnhQO0H
(やってみれば結構面白ぇ。ボタンひとつでできるから簡単)

それが俺の素直な感想だった。
マルルゥには悟られない程度だが俺は結構熱中していた。
ゲームも中盤に差し掛かり、火の強さも爆弾の数もそれなりにある。
難を言えば少々足が遅いと思うが、まぁ、問題無ぇ。
そんな事を考えていた矢先に俺が壊したブロックからアイテムが出てきた。

ヤッファ「おいおい、俺がこれ以上強くなってどうするんだマルルゥ?
   しかも見ろよ。髑髏の印が付いてて格好良いじゃねぇか。カイル達が気に入りそうだな」

得意げにマルルゥに言い、俺はアイテムを取った。

ヤッファ「な、何だこりゃぁ!?」

止まらねぇ。
ボタンを押してもいないのに勝手に爆弾が出てくる。
7個連続で垂れ流す爆弾。どれぐらい取ったか覚えていない火の玉。一個も取ってない変な靴。
絶望的だ。

ヤッファ「お、おい!マルルゥ!!壊れたのか?」
マルルゥ「それはホネホネさんですよ。取ると良くない事がおきるそうですよぅ」
ヤッファ「そういう事は早く…ゥォォォオオオオオオオオオーーーッ!?」

…ふぅ、呆気ねぇ。


                                               おわり。
439名無しさん@ピンキー:03/09/30 02:35 ID:eqnhQO0H
エロ無しスマソ。
絵チャットとか本スレでちょっとだけ出たネタを元に書いてみた。
440名無しさん@ピンキー:03/09/30 03:07 ID:WrHoW+P/
とりあえずメモ帳とかに纏めてから書き込んだ方がいいと思うよ

ボンバーマソ?
441名無しさん@ピンキー:03/09/30 06:34 ID:b4UBOf4T
細かい事言うけど、カッコの前の名前はなくてもいいと思う。
それだけで文の印象も違って見えるし。
442名無しさん@ピンキー:03/09/30 08:26 ID:Kpeu9MVE
微笑ましくてよかったですよ。
443名無しさん@ピンキー:03/09/30 18:13 ID:MqvFf+p7
>>436
GJ。
ところで皆さんの中にネスルゥ派っていますか?
折れだけ?
444名無しさん@ピンキー:03/09/30 19:49 ID:zz47h1tL
>>443
ネスルゥ初めて聞いた。見てみたい。ネスミニとかなら見たことあるけど。
ところでレクアズって需要ありますか?あるなら何時か投下させてもらうかもしれません。
今現在書き終わる気配が全く見えないんで途中で投げ出すかもしれませんが
445名無しさん@ピンキー:03/09/30 20:11 ID:hl8+1zkC
>444
需要ありまくりだよ。多分かなり人気の高い組み合わせだし
ついでに公式の人気投票結果
■01■ アティ 1043
■02■ レックス 951
■03■ イスラ 792
■04■ スカーレル 737
■05■ アズリア 682
■06■ ソノラ 546
■07■ ウィル 500
■08■ ファリエル 492
■09■ クノン 432
■10■ カイル 418
■11■ ナップ 402
■12■ ベルフラウ 355
■13■ アリーゼ 268
■14■ アルディラ 212
■15■ ヤッファ 200
■16■ マルルゥ 172
■17■ ミスミ 167
■18■ キュウマ 161
■19■ ヴァルゼルド 130
■20■ ヤード 113
■21■ スバル 89
■22■ フレイズ 67
■23■ ビジュ 43
■24■ パナシェ 43
■25■ ゲンジ 25
■26■ ギャレオ 21
■27■ ファルゼン 18
446名無しさん@ピンキー:03/09/30 20:20 ID:wVm9ynXa
ギャレオ、犬以下か・・・・・・・・・。
447名無しさん@ピンキー:03/09/30 20:33 ID:3z1e9IpW
レックス関連のカプじゃ1番人気じゃないか?>レクアズ
交流所の投票ではダントツだったが。
448名無しさん@ピンキー:03/09/30 20:49 ID:wESXQqXi
>>446
お香ランプから出てくるって設定だったら上位だったろうな。
449433:03/09/30 21:07 ID:Tlm34Wvn
>>435
ぬ、惜しい。
自分はナツミリプレ派だ
450名無しさん@ピンキー:03/09/30 21:21 ID:/0CrKeP+
ミスミ様えらく順位低いな。
451444:03/09/30 21:23 ID:L4f6ahyx
>>445>>447
いや、ここでの需要はあるのか疑問だったので。ここならレックスとアルディラやアズアティ
とかの組み合わせのが人気ありそうだし(しかし自分はアティとアズならアティアズだ…)。
取り合えず頑張ってみます。
452名無しさん@ピンキー:03/09/30 21:42 ID:jPX38Nvx
トウヤとモナティの絡みが好きな俺は廃人ですか?
453名無しさん@ピンキー:03/09/30 22:42 ID:PnTmMiNr
どちらかと言えば、トリアメよりアメトリって方はいらっしゃいませんか?
>435
仲良くしましょうナツクラ派。
454名無しさん@ピンキー:03/09/30 22:55 ID:kmbtyY8S
見ててふと思ったが、薔薇や百合が平気な人間はどれくらいいるんだろう?
百合のみなら可、という人が多そうな気はするが。

ちなみに俺はどっちもダメ
455名無しさん@ピンキー:03/09/30 23:16 ID:d2ndHMLU
ビジュ・・・。
公式では愛されていないのか。
456名無しさん@ピンキー:03/09/30 23:18 ID:FKtU/30h
ビジュが犬と同じだなんて・・
457名無しさん@ピンキー:03/09/30 23:40 ID:heTx/8i4
>>454
私もダメですね・・・どっちも
そもそも百合はいいという人はなぜヤオイを否定するんでしょうか?
性別が違うだけでやってる事は一緒なのに・・・
458名無しさん@ピンキー:03/09/30 23:51 ID:d+FYeh2F
>そもそも百合はいいという人はなぜヤオイを否定するんでしょうか?
>性別が違うだけでやってる事は一緒なのに・・・

男になれば分かりますよ。
459名無しさん@ピンキー:03/10/01 00:02 ID:lthkEand
兄貴とヴァルセルドの票はもう少しあるかと思った。
自分はティンコと同じ性別だがまれに見る燃えキャラだったもんで。
女にはあんま人気ないのか?
460名無しさん@ピンキー:03/10/01 00:12 ID:T/eNGmXU
>>458
私は女だけど、別に百合も801も何とも思わないが…。
組み合わせにもよるけど。
461名無しさん@ピンキー:03/10/01 00:14 ID:eVeyDS7i
簡単に言うと、女の子が見たいんですよ。
男なんて見ても楽しくも嬉しくも無いんです。
女の子がいるか、いないか、この違いですよ>百合と801
462名無しさん@ピンキー:03/10/01 00:26 ID:TInBJkpF
女だけど、801は駄目だが百合は好きだ。
463名無しさん@ピンキー:03/10/01 01:16 ID:Sd2MAwxO
薔薇も百合もキャラによる。
好きでもないキャラにハァハァ言われてもなあ…。
464名無しさん@ピンキー:03/10/01 01:36 ID:kuom6dLA
ズーレーは射精感が無いからどうも落ちが弱いというか締まりがないというか
モーホーは見るのも嫌

やはり♂×♀であにゃるが一番
465名無しさん@ピンキー:03/10/01 02:05 ID:BT/vaw42
実写じゃなけりゃ男同士でもまぁいいかとは思う。
466名無しさん@ピンキー:03/10/01 02:33 ID:BQQtz7L7
俺も組み合わせによるな。
特に気に入ってるキャラだと同性は勘弁してほしくなる
467名無しさん@ピンキー:03/10/01 02:38 ID:iilKMof4
レシィたんが受けなら801でもいいよ
468名無しさん@ピンキー:03/10/01 05:49 ID:Jp4LkMP+
自分は801、百合、男女物どれもいける。ただ基本的に捉え方や見方があまりに電波で
萌ツボとゆーかが世間とあまりに違ってるせいでどれにしても自分好みの物に出逢える
ことはほとんどない…(そして自給自足(´・ω・`)
801、百合にする必然性とか男女物でもその組み合わせにする必然性とかを感じられない
物が多すぎる…。百合物は本当に今まで一度も自分好みの物に出逢ったことがない…
469名無しさん@ピンキー:03/10/01 06:50 ID:f9g/73d1
百合はOK、801はNG。
理由は生理的嫌悪としか言いようが無いけど。
ぶっちゃけ、女の裸は見て楽しいけど男の裸は見ても面白くないって事かな〜。
470名無しさん@ピンキー:03/10/01 07:27 ID:heomsuLz
>>419,>>435,>>461-462,>>469
まるで自分が書き込んだかのようだ・・・
471名無しさん@ピンキー:03/10/01 07:31 ID:eduWWybH
女性は女同士のでもあるていどは大丈夫だけど、
男性は男同士のは無理な人が多いって事かな。
男性で801が平気って人はほとんどいないかも。
女性はノーマル好きでも、心の底で何気に801好きな部分が潜んでるのかな。
自分の好きなキャラが使われてるならノーマルでも801でも構わない。
自分が書いてるのは、男女モノだけだけど。
472名無しさん@ピンキー:03/10/01 07:42 ID:ky9tGhhI
>>471
♀だけど、百合は辛うじて読めてもやをいは読めない・・・・・
なんつか、オカズとしての実用性は自分を投影できてナンボなんだけど、流石に生えてない
から・・801はようわからないです。

どっちかってと状況と関係に酔うものなのかなって思うけど、どうして男女じゃ駄目なんだろ?
厨房くらいの頃は801好きの友人に貸されたのを読んでたりしたけど、今は理解不能な気分
と嫌悪感が先行しちゃってぜんぜん駄目。
ノーマルがいちばんいい。
473名無しさん@ピンキー:03/10/01 07:43 ID:ky9tGhhI
あ、百合は平気っつっても肉体関係オンリーの奴なら・・・って感じで。
474名無しさん@ピンキー:03/10/01 08:51 ID:WqOfb9cW
♂だが男×男でも可。
が、ギャレオみたいなのとウィゼルみたいな組み合わせは不可だな。
ウィル×スバルは可。
つまりはショタ。
475名無しさん@ピンキー :03/10/01 10:52 ID:8kz4yiT6
まあ、801は耐性ある人と無い人の差が大きいですからな・・・
しかしレス読んでると皆結構マイナーカプが好きだね
いや、私もまあマグミニとかトウアカとかが好きな異端だが。

つうか流れ的にミスミ様の続きをUPしていいか迷ってるっつー罠
476名無しさん@ピンキー:03/10/01 12:04 ID:1EV8urGz
漏れはハァハァできれば、801、百合、男女物ってあんま気にならんな。
嫌なものはスルーすりゃいいだけだし。
477名無しさん@ピンキー:03/10/01 12:09 ID:eVeyDS7i
や まなし お ちなし い みなし板があるんだから、
や まなし お ちなし い みなしネタはそっちでやってもらいたいものだ。
478名無しさん@ピンキー:03/10/01 12:20 ID:VEs9o6DY
>>453
479名無しさん@ピンキー:03/10/01 20:19 ID:yfyl0tP6
俺は
♂×♀>ショタ801>♀×♂>801>百合
480名無しさん@ピンキー:03/10/01 20:41 ID:xYp/QGWK
ここってスカトロ小説の投下あり?
481名無しさん@ピンキー:03/10/01 20:42 ID:eVeyDS7i
>>480
禁止はしてないが、
受け付けない人も結構いるので注意書きはしたほうが良いと思う。

俺は全然OKだが。
482名無しさん@ピンキー:03/10/01 22:07 ID:MEO4T3/S
保管庫って更新されてないんですかね?
483名無しさん@ピンキー:03/10/01 22:39 ID:athHEUt5
女性はキャラ単体萌えせずにカップリングで萌えるものだと思ってた…
しかし>471さんのとかを見てると皆が皆、そういうわけでもないのか。
484名無しさん@ピンキー:03/10/01 22:40 ID:HcFSWh8K
だから、
801→801板、百合&スカ→フェチ板、がある訳で
485名無しさん@ピンキー:03/10/01 23:18 ID:skG7/mWh
>>475
投稿していただいて私は一向に構わないのですが、いや、むしろ投稿してください、お願いします。
486名無しさん@ピンキー:03/10/02 00:12 ID:nttqY6c7
>>484
別にどんなものでもいいんじゃないかな?
ここはエロパロであって、ノーマルな男女モノ限定の板というわけでもないし。
801でも百合でもスカでも面白ければいいと思う。
嫌なら飛ばせばいいし。
487名無しさん@ピンキー:03/10/02 00:50 ID:byT/UUkG
>>486
「かわいいお尻ですねえ〜」
「僕は男の子のお尻が大好物なんですね〜」
「おっ!元気がいいですね〜。これもこのコの愛情表現なんですね〜」
「ほ〜らほら。奥まで入っちゃいましたねえ〜」

ギャレオ×カイル

スルーできるのか
488名無しさん@ピンキー:03/10/02 00:51 ID:2Rz9xReP
801は専用スレ立ってるんだから801板の方がいいのでは?
801でも女体化とかならここでもいい気がするけど。
百合とスカもここでいいと思う。
フェチ板逝きというのは違う気がするし。
あくまで個人的意見ですがね(;´Д`)
489名無しさん@ピンキー:03/10/02 00:56 ID:nttqY6c7
>>487
あえて読んでみるのもひとつの勇気のありかたです。
490名無しさん@ピンキー:03/10/02 00:58 ID:XcXwAT44
ここはちゃんと討論できていいですね
ちなみに私は801はダメです
女はみんな801好きって扱いされるのが悲しいや・・・

激しく亀だけど「毒の名残」おもろかったです
491名無しさん@ピンキー:03/10/02 01:25 ID:2RMzzyxO
私も女だけど801好きどころか憎悪してる方だよ。
しかしゲーム板や漫画板にいるだけで、女とバレただけで腐女子はカエレ!扱いされるこの悲しさ(;´Д`)
この世は偏見で満ちています。
492名無しさん@ピンキー:03/10/02 01:32 ID:H9Mc5CjR
百合801の好き嫌いは一概には説明できないですね。

Don't think――it feels.
493名無しさん@ピンキー:03/10/02 01:54 ID:75dCSaJ1
>>490
亀でも全然構いません。レスくれるのは嬉しい事ですから!

ちなみに私は801自体は平気だけども、登場人物総フォモな話はさすがにどうかと思う…。
つか801の話のシチュエーションというのが自分には思いつけない。
絡みの描写は女の子の方が書いてて楽しいしですしね。
494名無しさん@ピンキー:03/10/02 06:35 ID:x9YBGJzj
>>487
そんな801読んだことないぞw思わずワロタよ。まあ大人ならスルーするくらいの余裕は持とう
嫌な物はスルーが基本だし

>>493
禿同。個人的に登場キャラ全員がフォモや百合なのは「なめとんのか?」って感じでどうかと思う…
同性愛は普通の世界でそういう異端者となってしまった人間があらゆる障害に耐えてでもその想い
を貫けるかが醍醐味だと思っているので世界そのものがおかしいというか違うのは違和感がある
495名無しさん@ピンキー:03/10/02 06:59 ID:TRMDPovD
まあ、せっかく801板があるんだから801話はそっちでやるべきだろうね。
ここで無理に801話をして板違いと揉めるのもバカバカしい。

百合板が無いのは801よりも人口が少ないからか、
男に「801はダメだがノーマルと百合はOK」というのが多いからか。
496名無しさん@ピンキー:03/10/02 07:02 ID:nwrq/qiv
>494はまともな人生が歩めます。
497偕老同穴:03/10/02 12:37 ID:yJi7e113
山中を歩いて回るレックスの目に沢山の「紅」が飛び込んでくる。
自然が作り出したその美しさに見惚れる時間もあればこそ、それとは真逆の方向を向いて
レックスは目的の物を探索し続ける。
「御館様。こちらです」
「そっか・・・! 今行くよ」
キュウマの声に導かれ、レックスの足は紅葉で色鮮やかな木々の間を進んでゆく。

―事の始まりは今朝の事。いつもの護人同士の集まりの席での事だった。
「どうでも良いけど・・・やつれすぎじゃない? クノンも連れてくれば良かったわね」
「まあ・・・その顔見れば何があったか位は分かるけどな。詮索ぁしねえよ」
「一瞬砂棺の王かと思いました」
呆れ顔の護人の面々は開口一番そう言うと、レックスに休息を勧めた。
「新婚時代のリクト様を思い出します」
そしてキュウマに肩を担がれながらの帰り道、彼にそんな事を囁かれた。
それと
「それでですが・・・精力促進に聞く良い薬の作り方を知っているんですよ」
そんな事を言われ、材料となる薬草を探すためこうして山中を詮索しているのだった。
「ふぅん・・・この根っこが・・・」
「ええ、この蔓のような植物の根が材料の一つになりますね」
キュウマがハートを長く伸ばしたような葉を付けた植物を挿して言う。
「かなり長い根ですので、手間はかかりますが・・・」
「ドリトルでも召喚しようか?」
498偕老同穴:03/10/02 12:38 ID:yJi7e113
「いえ、なりません。確かに早く掘る事はできるでしょうがそれでは根が傷ついてしまいます」
言葉と共に、クナイを取り出し地面を掘り始めた。
「じゃ・・・俺も頑張らないとな」
手持ちの柳生十時手裏剣を使い、レックスもまた土を穿つ。
無限回廊で苦労して入手した武器には悪いがスコップがないんだからしょうがないさ
心の中で言い訳一つ。黙々と作業を続ける。
「御館様・・・御疲れなのですから貴方は休まれていてもよかったんですよ?」
「そういうわけにもいかないよ、キュウマ。耐久力のない自分が悪いんだし」
召喚術にも飛具の扱いにも長ける”蒼の賢者”ではあったが体力はいささか心もとない。
無色や帝国軍との戦いで常にそれを気にしていたレックスではあったが、よもやこんな形で
自分の欠点が災いしてくるとは予想外だった。
「まあ・・・あのリクト様すら足腰が立たなくなる事があった程ですからね・・・あ、そこ気をつけて」
「鬼姫の名は伊達じゃない、か・・・。結構太いもんだね、この根っこ」
変な所でミスミ様に感心しながらも、着々と根は掘り起こされていた。
多少の時間を掛け1m程の根が完全に姿を表していた。
「これだけの物が取れれば十分でしょう」
「しかし・・・どうやってこれを薬に?」
「おっ、こりゃ随分とでかいジネンの根ですなー」
汗を拭うレックスがキュウマに問うた所で、側から聞きなれた声。
一拍置いて体格の良い男が姿を見せた。
「オウキーニさんじゃないですか。どうしてここへ?」
「食材探しですわ。丁度わいもそれを探してましてん」
「え・・・、これですか?」
「そうです。これを蕎麦つー料理に掛けて食べると、そりゃあもううまいんですわ」
「へえ・・・」
「それは良かった。オウキーニ殿、これを調理してくださらぬか?」
「え?」
499偕老同穴:03/10/02 12:39 ID:yJi7e113
「いいんでっか?」
「ええ。身体に取り入れやすいほうが効果もありますし、残りの薬草はシノビでないと
入手困難な場所に生えていますから。御館様も先に帰っていてください」
「そっか・・・すまないけど頼んだよ、キュウマ」
「御意。では」
言うが否や、サルトビの術を使うとキュウマは山中へと消えていってしまった。

「うむ・・・やはりお前さんの作る蕎麦は見事なもんじゃ」
オウキーニが料理を作ったのはゲンジの家だった。たまたま今日が彼の所へ回ってくる日だったらしい。
蕎麦をリクエストしたのもまた、ゲンジだったようだ。
「元いた世界にも、この料理があったんですか?」
「そうじゃ。向こうではこのかかっている白いのは自然薯と呼ばれておってのう。よく食べたもんじゃ」
「そうなんですか・・・うん、このとろみがなんとも・・・」
「ちっ・・・手で食うのは無しか?」
「流石にみっともありませんよ、ヤッファ」
黙々と蕎麦をすするゲンジとレックスとは対照的に、ヤッファとヤードは箸の扱い方に苦戦していた。
「やっぱ食べにくそうですなー。フォークも用意しておけばよかったですわ」
「しかし、レックスは良くこれの使い方を知ってましたね」
「学生時代帝都にいた時にちょっとね。しかし・・・キュウマはまだ探してるのかな?」
「いえ、ここに」
「うわっ!?」
心配そうにしていたレックスの傍らには、いつの間にか蕎麦を啜るキュウマの姿。
「それ・・・わての分」
脱力気味にキュウマが黙々と食べる蕎麦を見ていたオウキーニだったが、気を取り直すと再び
台所へと消えていった。どうやら作り直す気らしい。
500偕老同穴:03/10/02 12:40 ID:yJi7e113
「お、お帰り・・・それで薬草は取れたの?」
聞かれたキュウマはちゅるりと麺を啜り終えると、無言でレックスの蕎麦に粉を振り入れた。
「これが・・・?」
「ええ、鬼忍に伝わる秘薬です」
どれどれとばかりに、レックスは蕎麦をひと啜り。ジネンの根のとろみがやはり美味で・・・
「って、無味無臭?」
「左様。しかし効果は抜群ですよ。効能がでるまでにはいささか時間はかかりますが」
「そっか、有難う。・・・ところで材料は?」
「秘伝ですから」
「・・・えっと、薬草なんだよね?」
「秘伝ですから」
「・・・・・・」
返答は無駄だと確信し、再び蕎麦そ啜り始めるレックス。
程なくして蕎麦を平らげたレックスはゲンジらと雑談した後、帰路についた。

「しかし御主にしては随分と積極的に動いたもんじゃな」
「・・・・・・」
二杯目の蕎麦に手をつけているキュウマに、意地の悪い笑みを向けるゲンジ。
「つい先日、スバル様がミスミ様にこのような事をおっしゃっていたのです」
「・・・・・・?」
「『早く弟か妹の顔が見たい』と。ミスミ様は苦笑しながら『そればかりは運任せじゃからのう』などと
おっしゃっていましたが・・・。もともと、鬼である我々は身篭る事がそうそう多くはありません。異種族
との交わりであればそれはなおさらでしょう・・・家臣である私にできる事といえばせいぜい、この位ですよ。」
「そうか・・・やはり御主は御主らしいな」
「褒め言葉として受け取っておきます」
「じゃが折角薬を作ったんじゃ。それで村の若い女子の一人や二人・・・」
「なな・・・そんな滅相も無い!」
「はっはっは・・・まったくうぶなもんじゃ。・・・と、お前さんらはまだやっておったのか」
501偕老同穴:03/10/02 12:40 ID:yJi7e113
「・・・・・・うるせえ」
「ほっといてください」
顔を高潮させ、慌てるキュウマ背後で未だ箸と挌闘する半泣きのヤッファとヤードに
ゲンジは軽くため息をついた。

(うーん・・・薬を飲んだのは良いけど・・・一体何時ごろから効き始めるのやら)
屋敷へと向かう帰途。肝心な事を聞いていないとレックスは首を捻らせていた
と、そんな彼の背中に烈風が吹きつける
「うわっ?」
前につんのめるようにしながらも踏みとどまり返り見るとそこには見慣れた姿
「まったく・・・後ろから何度も声を掛けているというのに。考え事でもしておったのか?」
「あはは・・・ちょ、ちょっとね」
遠目でも分かるほど拗ねているミスミ様をなだめようとレックスが歩み寄る・・・と
ドクン・・・
(・・・・・・っ?)
心臓が急に跳ねたような感覚。と同時に身体を猛烈な熱さが襲ってきた。
(な・・・ひょっとしてこれが薬の効果か?)
劇的な変化に思わず肩膝をつく。異変を察知したか慌ててミスミ様が駆け寄ってきた。
「どうした?! しっかりせい!」
抱くような姿勢を取ったミスミ様の肩にレックスの手が伸び、しっかりと掴んだ。
「大丈夫・・・だよ」
「大丈夫な事があるものか! 身体もこのように火照って・・・」
「大丈夫、だから・・・ミスミ。ちょっとこっちへ・・・」

黄昏時の神社の境内の裏は何処か神秘的な空気に包まれていた
「このような場所に人を連れてきて・・・一体何をするつもりじゃ?」
502偕老同穴:03/10/02 12:41 ID:yJi7e113
怪訝な顔をしているミスミ様。その唇が急に柔らかい物によって塞がれた
「ん・・・んむっ?!」
ミスミ様の表情が驚きへと変わり紅潮、恍惚としたものへと変化してゆく
長いディープキスを終え、ようやくミスミ様の口が自由となる
その口からは唾液が糸を引き、夕日によって妖しく光っていた。
「はぁ・・・っ はぁ・・・っ 突然何故・・・このような・・・」
「すまないね・・・ミスミ。急に君が欲しくなったんだ」
「あっ・・・」
手馴れた手つきでレックスは着物の前をはだけさせ
手からこぼれ落ちそうな柔らかな乳房を持ち上げ、振動させ中心に絞るようにしながら
グニャグニャと揉みしだいてゆく。
「あ、やぁっ・・・そんな強く・・・」
ミスミ様の声が聞こえているのかいないのか、レックスは彼女の困惑と快感に悶えた顔を一瞥すると
勃起して張った乳首を軽くつねり上げた
「ああああっ!」
そしてやさしく転がし、手のひらで円を描いて擦る。
ミスミ様の足からは既に力が抜け、必死にレックスに持たれかけ崩れ落ちそうになるのを耐えていた
本人も気づいているのかいないのか腰がと前後に動いており、膝をモジモジすり合わせている
そんな彼女の様子に満足するかのようにレックスはくすりと笑うと乳首を口に含み
唇で乳首を吸い上げながら舌先で転がす。
小さめな乳首は限界まで勃起していて弾力があり舌先で押してみると跳ね返ってきた
「はう・・・うっ・・・く、あ・・・」
ついにその姿勢を保っていられなくなり、崩れ落ちそうになるミスミ様のお尻を両手で掴むレックス
はちきれそうな弾力のあるお尻の感触を慈しむかのように軽く揉みしだく。
胸を愛撫したまま、着物の裾をたくし上げる。無論着物の下に下着は無い。
「あ・・・」
オレンジ色の光の中でもミスミ様の顔が更に紅潮するのが分かった
既に茂みは溢れ出る愛液に濡れそぼっている。
503偕老同穴:03/10/02 12:42 ID:yJi7e113
そこへとキスをするとびくん、と身体がのけぞった。そのまま舌を這わせふくらみを舐め上げる
「駄目じゃ・・・湯浴みもしてないし、きたな・・・ふ、あうっ」
「ミスミの身体に汚い所なんかないさ・・・」
レックスはミスミ様にたくし上げた裾を持たせ、両足を軽く開かせた。
散々に焦らされ、愛撫を受けたミスミ様の秘口はドロドロになっており今にでもレックスの分身を受け入れる
準備はできていた。
(まだ・・・早い)
「あ・・・うあっ」
レックスはそのまま口全体で秘部を包み込むと舌先をくねらせ弄ぶ。
輪郭を確認するかのようにゆっくりと、舌先を這わせてゆく。
やがて陰核を探し当てるとそこを集中的に刺激し始めた
「駄目じゃ・・・外だというに・・・あっ・・・うあああああっ!」
意識の上では分かっているのだろう。だが湧き出る快感を抑えきれず声を上げあえぎ続けるミスミ様
そんな様子を愉しむかのようにレックスは唇を窄めると陰核を吸出し舌先でさらに刺激を加えてゆく
「駄目じゃ・・・っ あっあっ、駄目じゃ駄目じゃっ!」
腰を引き逃げようとするのを両手でしっかりと押さえ愛撫を繰り返す。
「だ・・・あ、あ〜〜〜〜〜っ!」
抑えられない程に激しく腰を動かしたかと思うと身体全身を痙攣させミスミ様は遂に絶頂に達した
「おっと・・・」
全身の力を虚脱させ、地面に崩れ落ちそうになる身体をしっかりと支えるレックス
「はぁ・・・っ はぁ・・・っ はぁ・・・っ」
肩で息をし、全身をじっとりと汗で濡らしたミスミ様の肌に黒髪が張り付いている
戦っている時とは違った美しさがそこにあった。
「じゃ・・・ミスミ。そこに手つけて・・・」
休む間もなくミスミの身体を社の壁にもたれかけさせた
504偕老同穴:03/10/02 12:43 ID:yJi7e113
「少し・・・お尻を突き出して」
「こ、こうか・・・?」
ミスミ様の腰が浮くのを確認すると、レックスは自らの肉棒を掴み彼女の秘裂へと押し当てた。
そのまま割れ目をなぞるように上下へと擦りつける。
「う・・・はよう・・・はよう挿れて・・・」
「うん? 挿れるって・・・何をいれて欲しいんだい?ミスミ」
「そなたの・・・をわらわの・・・に」
「良く聞こえないな・・・」
「・・・っ」
「大丈夫。こんな時間に此処へくる人はいやしないから・・・ほら、言ってごらん」
「・・・わらわの、わらわのアソコをそなたの大きいので掻き回して・・・早ぅ!」
恥じらいを捨て懇願するミスミ様。お尻をくねらせ肉棒を飲み込もうと腰が動いている。
「良く言えたね・・・ミスミっ」
「あああああっ!」
それに合わせ、レックスは思い切り腰を突き出した。ずぶずぶと肉棒がミスミ様の中に埋もれてゆく。
地面にはぼたぼたと、両の器から溢れ出た液が零れ落ちた。
根元まで腰を突き入れたレックスは再び亀頭まで肉棒を引き抜くと、深く浅く前後へとピストンを開始した
「あくっ・・・あっ・・・ああっ」
ミスミの肉壁はそれを待ちわびていたかのように肉棒が出入りするたびきつく締め付け、あるいは
出て行こうとするそれに絡み付いてくる。とても男の子を一人産んでいるとは思えない動きだった。
レックスが動かずとも自ら腰を揺らし、快感を貪る。
レックスにしても動きが単調にならぬよう、時に円を描くように腰をくねらせた。
そのたびにミスミ様の嬌声が上がり、黄昏時の境内に響く。
「くっ・・・あっあっ・・・良い、良いのじゃ・・・そなたのが心地良い・・・っ」
鬼姫と魔剣の主はお互いを確かめ合うように動き続ける。
既にミスミ様の太腿には愛液が伝い流れビショビショに濡れていた。
やがて、レックスの動きが早くなる。それに合わせるかのようにミスミ様の締め付けも強くなりだした
505偕老同穴:03/10/02 12:44 ID:yJi7e113
「俺も・・・俺も気持ち良いよミスミ・・・っ」
レックスの手が伸び、ふくよかな乳房を揉みしだく
「そうか・・・そなたも良いか・・・ふああっ」
ミスミも自ら手を伸ばし、結合している肉棒の根元を掴んだ。
「ああ・・・っ そちの大きいのが奥まで、奥まで届いておる・・・」
亀頭は肉壁に擦り上げられ、竿もまたミスミの手によって愛撫されレックスの意識が白濁してゆく。
接合部分から出る水音のみが二人の頭を支配する
「もう駄目だ・・・ミスミ・・・」
「良いぞ・・・わらわも、わらわももうっ・・・」
「く・・・うおっ」
「中に、わらわの中に沢山注いで・・・っ!」
「うあああ・・・・・・・・・っ!」
「あ・・・あああああああああああっ!」
熱い飛沫がミスミ様の中へと迸り満たしてゆく。
絶頂したミスミ様の内部は強烈にレックスを締め付け、一滴も残さぬと言わぬばかりに搾り取る。
「でておる・・・たっぷりと・・・わらわの・・・中に・・・」
「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」
そのまま二人共壁にもたれかかり、暫くは動かなかった。
レックスが意識と取り直し、肉棒を抜こうとする。と・・・
「まだじゃ・・・もう一度・・・」
ミスミ様はそう言い、再び腰を密着させてきた
「元気だね、ミスミ・・・」
「そなた程ではないわ・・・」
レックスの肉棒もまた、あれほどの絶頂を迎えたというのにまだその硬さを保っていた。
「よし、じゃあこのまま・・・」
二人は再び、ほの暗い境内で睦みあいを開始した。
506偕老同穴:03/10/02 12:45 ID:yJi7e113

「まったく・・・バチ当たりにも程があるわ」
すっかり暗くなってしまった道を重なり合った二つの影が進んでゆく。
「あはは・・・ごめん」
薬の効果も切れ、レックスが正気に戻ったのは何度目か既に分からない契りの後だった。
流石に足腰の立たなくなったミスミ様をおぶさり、歩いているのだから薬の効果押して知るべし、である。
「でもミスミだってあんなに声をあげて・・・あいたっ」
「ば、馬鹿者・・・っ」
顔を赤く染めたミスミ様の拳がレックスをしたたかに打つ。だか何処かその姿が微笑ましい
暫くの間、足音と周囲の虫の声だけが暗闇を支配する
「・・・子は、できるかのう」
「あれだけ出したからね・・・」
「またそなたはそういう卑猥な事を・・・」
「できるさ。きっとできる・・・」
力強い、レックスの声。戦いの時もまたこの声に励まされ、生き延びれた事をミスミ様は思い出す
「そうじゃな・・・きっと」
行為の後の心地よい虚脱感と、レックスの背中の感触の中ミスミ様はまどろみへと落ちてゆく。
ミスミ様が眠ったのを確認すると心中でレックスはキュウマへと改めて感謝の意を述べた。

―行為に没頭していた二人は知らない。
黄昏時の境内を、慌てて駆け下りる一つの小さな影があったという事を。


いかんせん前振り長すぎました、失敬(´・ω・`)
507名無したん(;´Д`)ハァハァ:03/10/02 13:20 ID:Q9VDJVQY
ミスミ様キタ――(゚∀゚)――!!
よかったよ
最後の小さな影ってやっぱスバル?
508名無しさん@ピンキー:03/10/02 13:33 ID:edX5S9fS
キ、キ、キトゥワァァァァ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━!!!!
しかも続きそう(;´Д`)ハァハァ

乙!!
509名無しさん@ピンキー:03/10/02 21:40 ID:AG4aMU0R
ミスミ様GJ!
>>506が物凄く良い味出してる。
510名無しさん@ピンキー:03/10/03 02:48 ID:Ng06VkKT
地の文が「ミスミ様」なのにワロタw
パッフェルさんと同じ理論だ
乙でした!
511444:03/10/03 17:00 ID:vNeSKMhJ
一応レックス×アズリア需要があるみたいなので投下させて下さい。続き物な上、
前々スレ>>22の話の終わりからの続きなので読んでない人にはサッパリな内容で申し訳ないです。
読む前にそっちの方を先に読んで頂ければ幸い。
ついでにED後の話ということもあり他の話より電波妄想とオリジナル色強めなのもお許し下さい。
512レックス×アズリア:03/10/03 17:02 ID:vNeSKMhJ
「おはよう」「いってきます」「おかえりなさい」。そんな当たり前の挨拶ができる二人でありたかった。

「でさ、ウィルにこの指輪見せた時どんな事言われたと思う?「そんなにやけ面晒してると
ただでさえ馬鹿そうな顔が更に馬鹿に見えて手に負えなくなりますよ」だって。
幾らなんでも自分の先生に向かって言う言葉じゃないよね。
俺、ショックでそれ以来顔がにやけないように頑張ってたのに今度は「貴方が馬鹿そうに笑ってないと
調子が狂うんで何時も通りで構いません」だよ。もうどっちかハッキリしてくれよって感じだよね」
「はは…お前なんかより生徒のほうが余程しっかりしてるな。いい生徒を持って幸せじゃないか」
楽しげな男女の声が硬い石の個室に響く。
弾むその声は今のその二人の精神的充実を表しているかのように明るい。
顔に幸せそうな笑みを浮かべたまま声を出せば低い音が表面に水滴を浮かした壁に反射してエコーのように響いた。
「何ていうか、アズリアも大分慣れてきたよねぇ」
感嘆の意を含んだような声が浴室に上がる。
その声の主はバスラムの花を搾ったような髪と白い肌を持つ男で、
その手には泡の乗ったスポンジが握り締められている。
「何がだ?」
それに答えたのは背後にいる紅い髪を持った男とは対照的な
夜の闇を盗んできたような漆黒の髪を持つアズリアと呼ばれた女性だ。
背中を預け、大人しくされるがままにスポンジで体を擦られている。
「いやね、昔は明るい所でやるのあんなに嫌がってたのに、
今じゃ一緒にお風呂に入っても怒らなくなったからさ。慣れって偉大だなぁって」
513レックス×アズリア:03/10/03 17:03 ID:vNeSKMhJ
「…今すぐ溺死でもしたいのか貴様は?」
レックスの言葉に冷静になって状況を把握してしまったアズリアは顔を朱に染めながら背後の存在を睨み付ける。
レックスのその顔は睨み付けられた途端に苦笑いに変わり、心なしか数歩後ずさったようにも見える。
「あ、はは…死ぬのは嫌かも。ってゆーか、そうやってすぐ腕力訴えるの止めようよ」
「お前もそろそろ私を怒らせるような事を言うのを止めにしたらどうだ?」
そこまで言ってお互いに顔を見合わせて笑った。どっちにしても、そう簡単には直りそうもない癖だ。
もしかしたら一生付き合っていかなければならない短所なのかもしれない。
けれど、きっとこの人なら一緒に付き合ってくれる。そう信じられるから笑っていられる。
「あのな、言っておくがここではしないぞ?」
「分かってるよ、その辺は。俺、そんなに無責任じゃないし。あ、そういえば今日は大丈夫な日なの?」
「…まあな」
その会話にアズリアは頬をますます紅く染めながら素っ気無く答えた。
主語が欠落していても成り立つ会話は暗黙の了解にも似た慣れが引き起こすものだ。
情事の最中、アズリアが大丈夫だと言わない限りレックスが中で出すことは絶対にない。
今の二人の関係は世間一般的には認められていないものだ。
そのことをお互いに痛いくらいに理解しているからこその会話。
そこにあるのは本来の目的であるはずの子を、成すことのないセックス。
先のないセックス。
けれどそこから快楽や愛しさが生まれるのは嘘ではないし、それが意味のないものだとは思いたくない。
そんな言い訳はもしかしたら逃げでしかないのかもしれないが。
そんなことを思っているとスポンジが今度は腕へと滑った。
何時からか、こうして一緒に風呂に入りお互いの体を洗い合うのも、
他愛無い事を話して笑うのも呼吸をするのと同じようにごく自然な当たり前な行為となっていた。
不思議なものだと思う。
二度も別れを経験したのにも関わらずこうしてまた一緒にいられるのが。
運命…なんて言葉で片付けられるのならそれはとても都合のいいものだと思う。
もしこれが奇跡なのだとしたらきっとそれは一生大事にしていかなければならないものだとも思う。
514レックス×アズリア:03/10/03 17:04 ID:vNeSKMhJ
今がとても、幸福だと思うから。
独りきりで生きてきた頃からずっと思い描いていたささやかな夢。
それが今現実となって目の前にある。
この幸せを無くしたくないと思うのは、矢張り我侭だろうか。
そんなことを思いながら相手の体に触れてみる。温かくて安心した。
自分の側で生きているんだということを実感して嬉しかった。
「えっと、続きはあがってからにしようね?」
いきなり体に触れられたレックスは焦りを隠した声でアズリアに言った。
その言葉にアズリアは顔を真っ赤にしてパッと手を引っ込める。
自分は発情した雌犬か…と思う。それでも、側にいると欲望を抑えられないのは二人とも同じで。
滅多に会えない分、会った時にその想いが爆発してしまう。
男と女は因果なものだとその度に思うのだが繋がった場所から生まれる幸せに、
愚かにも溺れてしまうのだ。

「アズリア…」
風呂からあがり、ベッドに横になると同時に低い声で名前を呼ばれてキスを落とされる。
まるで壊れ物でも扱うみたいに手が優しく髪に触れてそのまま深く舌を絡めてくる。
「……んん……んぅ…」
舌先で、口腔内を蹂躙される内にだんだんと体が熱くなっていく。
唇が触れ合っただけで女の部分が潤んでしまいそうになるのは暫くこの温もりに触れる機会がなかったからだろうか。
何だか自分だけ熱くなるのは癪なので唇が離れた同時に今度はこちらから仕掛けてみる。
驚いて目を見開いたままの所へ強引に舌を差し入れ、先程された事と同じ事をし返してみる。
「…んん!」
他人にするのは慣れていてもされるのは慣れていないのかその舌は逃げを打つ。
それを無理矢理絡めとってやればくぐもった声が漏れた。
515レックス×アズリア:03/10/03 17:05 ID:vNeSKMhJ
離れようとする首筋に腕を絡めて逃げられないようにし、思うが侭に犯す。
温かく、湿った他人の口の中とは不思議な感じのするもので、それはアズリアの好奇心を刺激した。
思う存分味わった後唇を離してやれば、飲み下しきれなかった唾液がレックスの唇の端を伝っていた。
「いやらしいな」
「…いやらしいのは、君だろ」
主導権を握られたのが気に食わなかったらしく、レックスは頬を上気させたまま眉を顰める。
その表情にアズリアは満足げに微笑むと今度はレックスの耳へと舌を差し入れた。
「…っ!」
そのまま耳朶を甘く噛み、後ろ側を舐めあげれば面白いくらいに表情が変わる。
「いつまでもやられてばかりでいるほど可愛い女じゃないさ、私は」
顔を離し、不敵に微笑む。
そのアズリアの表情とは対照的にレックスは耳を抑えつけたまま頬を朱に染めており、
軽くアズリアを睨むがそれはすぐに苦笑いへと変わる。
アズリアが笑顔の次に好きな表情だ。
「…アズリアってさ、ひょっとして舐めるの好き?前は手とか首筋舐めてきたよね?」
「お前の表情が変わるのを見るのは面白いからな」
「俺は全然面白くないよ」
「私が楽しいから問題ないだろ」
「―……」
ついに言い返す言葉を失ったレックスにアズリアは笑う。今日の勝負は自分の勝ちだろうか。
こんな子供みたいで高慢な態度を取れるのも相手がコイツだからだろうな、と心の中で思う。
無条件で信用できて、躊躇いなく甘えることが出来る。
アズリアにとってレックスはそんな存在だった。
二人でいる時だけは軍人である自分を捨てて一人の女として振舞うことができた。
軍人としての自分も、一人の女としての自分も受け止めて愛してくれる。
そんなことを盲目的に信じてしまえる程の長い時間を共に過ごしてきたのだ。
そこには心と体の全てを預けてしまえるような強い絆があった。
516レックス×アズリア:03/10/03 17:06 ID:vNeSKMhJ
それが分かっているからこそ素のままの自分でいられた。
そんなアズリアの表情を見ながらレックスにもまた苦笑いが浮かんだ。
「何ていうか、俺たちこんなのばっかりだよね。
この前はキスが途中でどっちが息長く止めてられるかの耐久に変わってたし」
「しかもそれもお前が負けたしな」
「―…次は勝つからいいよ」
ムスっとした子供みたいな表情にまた笑いそうになる。
何ていうか傍から見たら色気も何も無い二人なのかもしれない。けれど、今はこれでいいと思う。
これから色々試していけばいい話なのだから。時間はたっぷりある。
きっとこれから死という別れがくるまでずっと側で同じ時を過ごすのだから。
そう信じられることが幸せだった。
一度目を閉じて深呼吸をするとレックスの子供みたいな表情が男のそれに変わっているのに気付く。
触れてくる手は優しいのにその眼は飢えた野生動物みたいだなと思う。
闘いの時と、自分との行為に及ぶ時にしか見せないその眼がアズリアは好きだった。
「アズリア…」
低く艶っぽい声もきっと自分しか知らない。
そんな優越感にも似た感覚に胸が熱く焦げる。
絡み合うと息の熱さに眩暈を起しそうになる。
溶けるような恍惚感。
自分の体を愛でる手に、唇に、体の全てが反応する。
「んっ…あ…ああ…」
節くれ立った長い指が豊かとは言い難い乳房を丹念に愛撫する。
そこから生まれる快楽に抑えきれない声が漏れる。
「…っん…ひゃ…んあ……」
硬くなった乳首を舐め上げながら強く吸えば一段と高い声が上がった。
そのまま唇を下半身へと落とし、アズリアの女の部分へキスを落とす。
517レックス×アズリア:03/10/03 17:07 ID:vNeSKMhJ
そこに沿うように何度も舐め上げればその度にアズリアの体はビクンと仰け反り、
体中の切なさが声となって溢れた。
「ふぁ…あん……んんっ!」
蜜が溢れるそこから口を離すとレックスはその部分に自分の膨張した性器を押し当てる。
「そろそろ、大丈夫だよね?」
耳元で優しく囁かれたその言葉に首筋に強く抱きつくことで答える。
その言葉が終わると同時に自分の中に熱がゆっくりと押し入ってくる。
「んあ……ぁああっ…!」
ゆっくりと侵入してくるそれにアズリアの中の液は熱く絡みつき、優しく包み込む。
「動いて、大丈夫?」
根元まで咥えこんだ所でレックスが心配そうに問うてくる。
もう処女じゃないんだから多少の無茶でも耐えられるというのにこうやってすぐに
相手のことを気遣ってくるのは初めて体を重ねた時と変わらないなぁと思う。
そんな所を愛しく思いながら無言で頷く。それを見届けた後レックスは前後へと腰を動かし始める。
「…あっ…あん……はぁ…ん…!」
レックスの動きに合わせて甘い声が零れる。
溢れ出した快楽に体中が痺れるような、切なさにも似た熱が全身を駆け巡る。
それが声となり、繋がった部分から立てられる音と共に卑猥な歌のように響く。
「ふぁぁっ…ぁ、はんっ…ぁ…っ!」
激しくなる腰の動きと共にアズリアは高い声を上げ身を捩り、
その度にレックスの性器を包み込んだ中がヒクヒクといやらしく痙攣した。
そこから伝わる快楽と興奮に心も体も酔いしれる。
気が狂ってしまいそうなくらいに激しく、心が叫びそうなくらいに切なくお互いを求め合う。
「はぁっ、んっ、あぁうっ…ぁは…ぁっ…!」
突き上げられる度に感じるどうしようもない快感。混ざり合う吐息と熱に我を忘れて全てを委ねる。
生まれる一体感と幸福が心の隙間を優しく埋めていく。
「…っあ…レック、ス……レックスっ…!」
518レックス×アズリア:03/10/03 17:08 ID:vNeSKMhJ
まるでその言葉しか知らないように何度も名前を呼んでその身を激しく痙攣させる。
「…っあ、アズリ、ア…俺も、もう…っく…っぁ!」
「んあっ!はあっ!ああっ!レッ、クス…あああぁぁっ!!」
アズリアの高い声と同時に締まる中に熱い飛沫が迸る。
注ぎ込まれる感触にアズリアは唇を引き締めて身悶える。
心も体も熱く満たされたままその体を抱きしめる。
その温もりから生まれる安心感に身を委ね、
アズリアは睡魔が襲ってくるまでずっとその体を抱きしめ続けていた。

甘い酒に酔いしれるかのように快楽に溺れた後目を覚ませばそこはいつだって力強い腕の中だ。
少し視線を上げれば目の前にあどけない寝顔があって心臓が跳ね上がる。
安らかな寝息を立てたままの相手の髪にそっと触れてみればそれは柔らかに自分の手を擽る。
白い肌に映える紅。
サラサラと自分の手の中から落ちていくそれはまるで炎が踊っているかのようでとても綺麗だと思った。
髪が落ちた先の肌を見ればそこから沢山の傷跡が目に映る。
女のような白い肌には不似合いなそれは首筋から足先まで至る所にその痛々しい爪痕を残していた。
古いものから新しいものまであるそれにそっとキスをする。
それは奪うのではなく、守ることを選んだ代償とでもいうのだろうか。
本人はそれを他人に見せたがらないし、話すのも嫌がっているようだったので深く詮索したことはない。
けれど何時かは話してくれればいいと思う。共に痛みを背負い合えれるような二人になれればいいと思う。
決して口にすることはないけれど、きっと体に負った傷以上に心にはもっと深い傷を幾つも負ってきたのだろう。
レックスがそんな他人から見たら馬鹿みたいな生き方しか選べない不器用な人間であることをアズリアは知っていた。
それは本人が選んだ生き方なのだから自分が口を出す権利はない。
だからせめてその生き方を祝福し、愛せるようになれればいいと思う。
彼が自分の、本当に自分勝手な生き方を受け入れて共に背負ってくれたように。
「こうして見ていると、本当に子供みたいなのにな…」
両の瞼を閉じているだけだというのに随分と印象が変わるものだと思う。
519レックス×アズリア:03/10/03 17:09 ID:vNeSKMhJ
普段はその眸に強い意志を宿しているからこそ大人びて見えるのだろうか。
もしかしたらこちらのまだ幼さを残した表情が彼の本当の顔なのかもしれない。
彼の置かれている環境は何時だって彼が子供でいることを許さない厳しさがある。
だからせめて自分といる時だけは甘えを見せてもらいたいと思うのは矢張り自分勝手だろうか。
けれど、例えば彼が自分の前だけでは何時もより口調が幼くなるだとか。
そんなささやかな事に喜びを感じてしまうのだ。
指にはめられた同じ指輪が二人の距離を表しているようで嬉しかった。
男なのに指輪をはめるのは気恥ずかしさも伴うだろうに、ずっとそれをはめ続けていてくれることが嬉しかった。
その手の先の筋肉質な二の腕にそっと触れてみる。
剣を振って戦うには申し分ないほどの肉は付いているが本人が憧れている丸太のような太さはない。
余計な肉が全くついていないその腕は彼が背負ったものの重さに比べれば細すぎるといっても過言ではないのかもしれない。
傷つきながらも剣を振るい、皆を守るその腕に今自分は抱かれている。
そこに優越感と共に安堵を覚え、またその胸に顔を埋める。
「……んん…?」
目の前で心が目を覚ます音がした。
「…すまん。起こしてしまったか?」
「……いや、そんなことないよ」
瞼が半分落ちた状態で言われても全く説得力がない。しかもその瞼はまただんだんと下りていっている。
「何ていうか、お前は寝ている間に天変地異が起こっても起きそうにないな」
沈みかけている意識に聞こえないだろうと思いつつも独り言のように言ってみると意外にも返事が返ってきた。
「何かね、君が隣にいるってだけで不思議とぐっすりと眠れるんだよね。
普段は仮眠か寝ないかのどっちかなんだけど」
「…お前、幾らなんでもその生活はおかしいぞ。普通ぶっ倒れるだろう?」
まるで世間話でもするかのように衝撃発言が飛び出してアズリアは思わず問い返す。
しかしその問題発言をした当の本人は今にもまた眠りの世界に戻りそうな勢いだ。
520レックス×アズリア:03/10/03 17:10 ID:vNeSKMhJ
「いや、昔っからの習慣だから仕方ないんだよ。もう体に馴染んじゃってるんだね。
人は一日六時間以上寝ないと駄目だって言われてるけど慣れれば寝なくても普通に生活できるよ」
それはお前だけだ…というツッコミは心の中だけにしまっておき、アズリアはそのまま歌の様な声を聞き流す。
「たぶんきっと、俺は眠るのが怖いんだろうね。子供の頃から寝てる間に何かが起こったらどうしよう。
また独りになったらどうしようっていつも心配してたし。馬鹿みたいなんだけどやっぱりそれは今も直らなくてね。
でも今は君が起してくれるって信じられるからこうしてゆっくりと眠ることができるんだと思う。
だから起きた時に君が「おはよう」って言ってくれると凄く安心するんだ」
「―……」
そこまで言い終わるとレックスはまた深い眠りの中へ落ちていっていた。
アズリアはその寝顔を黙って見つめる。
眠る、という行為は生理的欲求の一つだ。誰もが持ってて当たり前の原子的欲求。
そんなものにすら無意識的にストップをかけてしまう程の深く重い傷を今も背負い続けているのだろうか。
その痛みが、たかだか挨拶一つで少しでも和らぐのなら何時でも言ってやろうと思う。
きっと笑顔で返事は返ってくるから、笑いながら言おう。
「おはよう」と。

「じゃあ、いってきます」
「…いってらっしゃい」
何時もと同じ別れる時の挨拶。
同じ時を過ごすようになって暫くした頃レックスが提案したものだ。
自分の帰る場所を見失わないように。いつでも帰ってこれるように。
「さよなら」ではなく「いってきます」を。
その言葉はまた「次」があるのだと信じることができて安心できた。
「次、会う時を楽しみにしててよ。きっと吃驚するから」
「お前の吃驚にはもう慣れた。だから多少のことじゃ動じないぞ、私は」
子供みたいに目を輝かせるレックスにアズリアは苦笑いで答える。
無茶の常習のこの男と出逢ってからは人生驚きの連続だ。
521レックス×アズリア:03/10/03 17:11 ID:vNeSKMhJ
子供っぽく意地を張ってみたり、恥ずかしさを忍んで少し女らしく振舞ってみたり。
切なさに流した涙もあったし、喜びで零れた涙もあった。
一緒にいるだけで信じられないくらい新しい自分が出てくる。飾らない沢山の言葉が生まれてくる。
そのことが嬉しかった。
どうか、この幸せが永遠に続きますように。
そう願わずにはいられなかった。
船の上から笑顔で手を大きく振るレックスにアズリアも笑顔で返す。
すぐにまたあの笑顔に会えるから大丈夫。寂しくない。そう言い聞かせて。
笑顔での別れが、これで最後になるとは思いもせずに。
二人は別れた。

「…え?」
アズリアは思わず声を上げた。
「だから何度も同じ事を言わせるな」
その声に答えたのは彼女の目の前に座る彼女の父親だった。
「お前にはその写真の男と結婚してもらう。式場だってもう決めてある。
これは選択ではなく決定だ。口答えするのは許さん」
目の前の父親の言葉が信じられなかった。
聖王国辺境警備に配属されてから彼女は実家からは離れ、独りで暮らしていた。
そこに唐突に呼び出しがかけられ、帰ってきて真っ先に突きつけられたのは一人の男の写真が収まった一冊の本。
そこに書かれた文字を見ればその男がレヴィノス家と並ぶ帝国屈指の軍人の家系の人間だということが分かった。
アズリアもその顔に見覚えがあった。今は陸戦隊のどこかの部隊の隊長をしていると聞いたことがある。
年回りは自分より少し上で色黒の肌に鍛え上げられた肉体を持つ、いかにも軍人といった形をした男だったように思う。
「お前のせいでレヴィノスの名は地に落ちた。イスラ亡き今こうするより他我等が生き残る道はない。
失態を晒し、辺境警備に廻されたお前にもう昇進の道はない。ならばせめて女であることを活かしこの穴を埋めよ」
522レックス×アズリア:03/10/03 17:12 ID:vNeSKMhJ
「そんな…でも、私は……」
嫌だ。父親の言葉にどうしようもない嫌悪感が込み上げる。
この男と結婚するということ。
それは即ち今愛する人に自ら別れを告げ、好きでもない男とセックスをして子供を産むということだ。
そんなのは耐えられない。
そんなおぞましいこと、納得できるわけがなかった。
あの男以外の男がこの体に触れると考えるだけで吐き気がする。
アズリアが否定の言葉を発しようとした瞬間、父親の手が上げられた。
バシっという痛々しい音共にアズリアの頬が紅く染まる。
「私の言うことが聞けないというのか!?最初に言っただろう、お前に選択権はないと!
それとも何だ?他に男でもいるとでもいうのか?
ハッ…イスラを殺し、軍人としての務めもまともに果たせぬくせに雌豚を演じる余裕があるとはいい気なものだな」
「…っ!」
父親の言葉が鋭く胸に突き刺さった。だって、その言葉は正しいのだ。
死に追い詰めるまで弟の痛みに気付けなかった自分は本来幸せになる資格などない人間だ。
それなのに彼の優しさに甘えて今もまた逃げている。
その事を突きつけられ、言葉を失くす。
そんなアズリアを一瞥すると彼女の父は部屋を後にする。
「いいか、お前の意志がどうあろうとこの決定は絶対だ。すぐにでも相手の男に会ってもらう。
それまでにせめて相手に飽きられぬようせいぜい家事の腕でも上げておくんだな」
という言葉を残して。
部屋に独り取り残されたアズリアは虚ろな目で父親が消えた扉の方をずっと見続けた。
信じられなかった。父親の言葉もこの現実も。
昔から横暴な人ではあった。
イスラが軍人になれぬ体だと知るや否やその存在を切り捨て、自分に跡取りとなることを押し付け、義務付けた。
そしてその自分が軍人としての可能性がないと知った今は家名の為にその身を捧げろという。
523レックス×アズリア:03/10/03 17:13 ID:vNeSKMhJ
それでも、学校や軍で成果を上げれば喜んでくれたから愛されているのだと思っていた。
けれど違った。あの人が愛しているのは優秀な軍人と家名だけで娘など愛していないのだ。
そうでなければこんな仕打ち、するはずがない。
「…やだ…嫌だっ……!」
アズリアの口から嗚咽が零れた。
だって、ようやく幸せになれると思ったんだ。
家の為に、弟の為に。そう言い聞かせて何回も何回も諦めてきたんだ。
けど、それでも幸せになりたくて。諦めたくなくて。
息が詰るような切なさや、心が砕けるような苦しみを乗り越えてようやく手に入れたんだ。
何回も涙を流してようやく辿り着いたんだ。
二人で幸せになろうって約束して。優しい腕に抱かれて。そこに初めて安らぎを感じたんだ。
軍人としてではなく、一人の女の子として幸せになれると思ったんだ。
なのに、それを全部自分の意志で手放さなければならないのか。
溢れ出す想いを捨てて、全てを思い出に変えなければならないのか。
「好き」だと。「愛してる」と言って全部抱きしめてくれた彼に拒絶の言葉を言わなければならないのか。
優しい心を更に傷を付け、あの大好きな笑顔が凍るような言葉を吐かなければならないのか。
「あああ…う、あああ……」
涙が込み上げて止まらなかった。
離れたくない。ずっと側にいたい。愛してもらいたい。
望んだのはそれだけ。それ以上はなくても良かった。
なのに、それすらも叶わないのか。
一人の女の子として恋をすることすら許されていないのか。
「…やだ…嫌だよ……離れたくない…側にいたいよ……」
独り取り残された部屋でアズリアは子供のように泣き続けた。
524レックス×アズリア:03/10/03 17:14 ID:vNeSKMhJ
「わー、凄く綺麗です」
「それ、彼女にあげるの?」
「っ!?」
いきなり後ろから声をかけられレックスは思わず飛び上がりそうになった。背後に忍び寄られる気配を全く感じなかった。
まあ、一人は幽霊だから納得できるとしても、もう一人の気配に気付けなかったのは不覚だ。
「び、吃驚した…。もう、驚かせないでくれよ」
「別に驚かせるつもりはなかったんです。ただ、レックスが呼んでも気付いてくれないから…」
「そんなことよりそれ、彼女にあげるの?」
レックスの言葉を軽く流してアルディラはその手に握られている小さなケースを見つめ、問う。
そのケースの中心には小さいけれど確かな輝きを放つ指輪が嵌られていた。
そのアルディラの言葉を受け、ほんの少しだけ頬を朱に染めながらレックスは答えた。
「…前は持ち合わせがなくて、安物しか買ってあげられなかったからね。
一度ちゃんとしたの贈っておきたくて。驚かせたくって内緒で注文したんだ。…彼女、喜んでくれるかな?」
「ふふ、そんなの言わなくても分かってるくせに」
「どんな反応したか、後で教えて下さいね。楽しみにしてますから」
二人の女性に笑顔で言われレックスの顔にも笑みが浮かぶ。
早く会いたいな。
願いが胸で疼く。
渡す時、似合わないけど男らしく少しカッコイイことでも言ってみようかな。
そしたら彼女、どんな顔するだろう。
似合わないって笑うかな。
それともまた泣いちゃうかな。
ああ見えて人一倍泣き虫だから、もし泣いちゃった時は黙って胸を貸してあげよう。
そんなことを思いながらレックスは小さなケースの蓋をそっと閉めた。
525レックス×アズリア:03/10/03 17:15 ID:vNeSKMhJ
時間が止まればいい。
アズリアはそんなことを思った。
このまま時が止まってしまえば別れを告げなくて済む。
彼も自分も傷つかなくて済む。
とても自分勝手な願いだとは思う。
それでも、どんな顔をして別れを言えばいいのか自分は知らないんだ。
あの人を傷つけないで別れを告げる方法を知らないんだ。
このまま二人で逃げ出してしまおうか…そんなずるいことを少しだけ思ってすぐに切り捨てた。
馬鹿馬鹿しい。そんなこと、できるはずがない。
自分も彼も今まで背負ってきたものを無責任に投げ出してしまえるほど子供ではなかった。
それに、そんな弱い女を彼が愛してくれるとは思わなかった。
逃げ出すことを許さないのはどちらも同じで、だからこそどうしようもないのだ。
今自分がいる部屋は彼と同じ夜を共に過ごした場所。
眠りにつくベッドは初めて抱かれた場所。
窓から見えるテラスは愛の言葉を言って、キスをした場所。
幸せだった。けれどそれも全部幻になる。
指に嵌った同じ指輪。側にいようという約束。
それも全部なくなる。自分のもとに残るものは何もない。
先に待つのは絶望的な未来と孤独だけだ。
何も考えずに眠ってしまいたくてベッドに横になって目を瞑れば思い浮かぶのは皮肉にもあの人の笑顔だった。
その笑顔に湧くのはやっぱり愛しさだけでその想いが尚更胸を締め付けた。
心が死んでしまったかのように空っぽだ。
こんな思いでこれから生きていかなければならないのか。
そんなのは生き地獄と何ら変わりはない。
いや、極楽浄土というものが本当に存在するのならそっちの方が幾らかマシかもしれない。
あの人がいない世界など何処も地獄と同じだ。
526レックス×アズリア:03/10/03 17:16 ID:vNeSKMhJ
なさでまた涙が浮かびそうになったが出し尽くしてしまったのか、それすらももう浮かばない。
アズリアは指輪をきつく握り締めたままベッドに身を沈める。
誰か助けて欲しい。
時間を止めて欲しい。
そんな叶い様のない願いを込めてその指輪を握り締め続けた。

早く時が進めばいい。
このまま時が止まればいい。
それぞれの想いを抱いて、夜はその色を濃くしていく。
まるでいずれくる二人の運命を揺るがすその日を呼び寄せるかのように。

つづく

無駄に長い上捏造レヴィノス父がスゲー嫌な奴でスミマセン。エロがヌルくて淡白で色々妄想行き過ぎでスミマセン。
自分でも色々どうかと思っているのでストップかかったら途中で止めようと思いますが宜しければ暫くお付き合い下さい。
何だか物凄く長編になりそうなヨカーンで途中で投げ出すかもしれませんが…。
しかも暫くエロなしになりそうだし…_| ̄|〇
遅筆なので投下ペース遅いかもしれませんが気長に待ってやって下さい。
527444:03/10/03 17:20 ID:vNeSKMhJ
>>526
思いっ切り文字飛ばしてるし…_| ̄|〇
一番最初の行は「切なさで〜
です。他にも誤字脱字ありそうですが。情けなくてこっちが泣きそうだよ…
528名無しさん@ピンキー:03/10/03 18:48 ID:zkIsxGjZ
頑張れ!超頑張れ!

首を長くして待ってるよ。
529名無しさん@ピンキー:03/10/03 19:42 ID:uEy0P4HE
レクアズ小説キターーーーー。がんばってくれ心から応援してるぞ
530名無しさん@ピンキー:03/10/03 20:40 ID:+iDEPhPZ
激しくウマ――――!!
続きむちゃくちゃ楽しみにしてます。
アズリアの心理描写が凄くいいね。
投げ出すなんておっしゃらずにぜひ完結させてくださいな!
531名無しさん@ピンキー:03/10/03 20:50 ID:v8gGIBMD
レスアズキター
つづき楽しみにしてます。
かんがってください!
532犬 その1:03/10/03 21:29 ID:rvmIzjTV
 森の奥で2つの影が体を重ねている。片方は金髪で少し幼さの残る顔立ちをした少女。
もう一方は、メイトルパの亜人「パウナス」である。しかしどう見ても犬だ。そしてバターが転がっていた。
「あっ、あっ…パナシェ、上手」
「ホント?ソノラお姉ちゃん」
ソノラと呼ばれた少女は自らの股間に犬―パナシェをうずめさせて恥部を丹念に舐めさせた。
ちゅぱ、ちゅぱ、と静寂な森にパナシェの唾液とソノラの愛液とが混ざり合った音が響き渡る。
「おいしぃよぉ、お姉ちゃん」
「ふぅーっ、あぁ、んぅ…もっとぉ…舐めてぇ…」
パナシェはソノラの要求に応えるように舌の動きをさらに複雑にさせていく。
ひあっ、とソノラが声を上げる。パナシェは舐めるだけでは飽きたらず陰核をきゅ、と軽く噛む。
「パナシェ、もう我慢できない…挿れて…」
「う、うん…」
パナシェは顔を上げるとズボンをおろし、ペニスを露出させる。
人のものより数倍大きなソレは待ってましたと言わんばかりに膨張していた。
そしてパナシェはそれをソノラの膣へと持っていく。その時だった。
533犬 その2:03/10/03 21:30 ID:rvmIzjTV
ぶおぉぉぉぉ…

森の中からリィンバウムで見たことのない乗り物が現れ、そのままだと2人を轢いてしまうのでその乗り物の運転手はブレーキをかけてその場に急停止した。
2つの車輪が前後に付いていて後ろ側の車輪の両脇と上には旅荷物を積んでいた。
運転手は十代中頃だろうか、短い黒髪に精悍な顔を持つ。黒いジャケット、腰を太いベルトで締めていた。
右腿には銃のホルスターがあり、腰の後ろにも、もう一丁銃があった。
「キノ、とんでもないところに出くわしちゃったね」
「そう…みたいだね」
キノ、と呼ばれた乗り物の持ち主はため息をつく。
「仕方ないよ、それよりもここは早く立ち去ろう」
「そうだね、エルメス。お楽しみの所すいませんでした」
キノは少し方向を変えてそのままエルメスと呼ばれた乗り物を発進させた。
キノは森の中へと消えていく。
唖然とした2人、パナシェのソレは先ほどまで天を貫く勢いだったものが
普段のパナシェの如く、といわんばかりに萎えていた。
「あは、あははは…」
ソノラの乾いた笑い声が再び静寂の訪れた森に響いた。

「それにしてもキノ」
「なんだい?エルメス」
「実際に見たのは初めてじゃない?接骨」
「…セックス?」
「そう、それ。しかも片方はどう見ても犬だよ、犬」
「この国は着ぐるみ技術が発達してるんだよ…あ」
「どうしたの?」
「さっきの人に街の場所を聞いておけばよかった」
旅は続く。
534名無しさん@ピンキー:03/10/03 21:32 ID:rvmIzjTV
なんとなく思いついて投下してみました。
前回の双子問い詰めといい、最後のオチがなぜか変な方向に。

バター犬ってどういうものなのかさっぱりなんで
その後の展開から逃げてしまった、っていうものもありますが…。
535名無しさん@ピンキー:03/10/03 21:44 ID:zlSk3akv
なんでキノやねんと小一時間(ry

ワラタけど


536名無しさん@ピンキー:03/10/03 21:46 ID:e4pcy6Nd
キノキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!

めっさワラタ
537名無しさん@ピンキー:03/10/03 22:32 ID:yMYI0CxF
絵が一緒だからか?絵が一緒だからかー!!!
いや、おもしろかったよキノ
538名無しさん@ピンキー:03/10/03 22:37 ID:f2zfbS+9
レクアズ苦手だったんだけど444氏の良かったです。抵抗なく読めました!

キノもワロタ。
539名無しさん@ピンキー:03/10/03 23:18 ID:G6c9rF5A
キノ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!

どうやって島に着…あ、喚起の門か。
540名無しさん@ピンキー:03/10/04 00:03 ID:vkTmh4cK
召喚獣キノ
541268:03/10/04 03:11 ID:589lGN8X
カシスたん(;´Д`)ハァハァ分がまだ残ってたので投下。
前回年齢を間違えたお詫びにアカネたん投入。エロ役じゃないけど。
カザミネの「女子」は「おなご」と読んで。
暇だな。
カシスは「調べものするからジャマしないように」と、朝から部屋にこもっているし、
ガゼルはリプレの荷物持ち、ジンガはエドスの所で働いているときた。

「──用があるならドアから入れよ」
ぽつりとつぶやくと、天井から何かが落ちてくる。
「何言ってんの。シノビにとっちゃ天井裏が廊下みたいなもんよ」
夕陽色の服でことさらに目立つ自称シノビの少女、アカネだ。
「みんな出払っててだ〜れもいないからさ。暇してるならたまにはアタシの相手してよ」
ふむ。どうせ一人でやることもなかったのだし、ちょうどいいかもしれない。
「いいぜ。退屈してたところだ」
ハヤトの了解を取ると
「じゃ、さっそく…」
と、いそいそと服を脱ぎ出すアカネ。
「お、おい!何してんだ!?」
「何って…クノイチの相手って言ったらひとつしかないでしょ」
上を脱ぎ捨てると、こちらにダイブしながら下も脱いで下着姿で飛びかかってくる。
『俺が襲われる方かよ』とか、『なんでシノビなのにブラとショーツなんだ』とか
ツッコミ所はいくつもあったがパニックになった頭では処理しきれない。
だが、アカネ自身に突っ込むのは最後の理性がなんとか押しとどめてくれたようだ。
「だあぁ!やめろって!俺は身持ち堅い方なんだぞ!」
「とか言いながらこっちはしっかりカタくなって──」

その頃、隣の部屋では。
「え〜っと……これは確か……」
どすんばたん
「…………」
どすんばたん
「ああもう!うるさいわね!集中できないじゃない!」
調べ物が思うように進まない事もあって、カシスは苛立ちをつのらせながら隣人に文句を付けに部屋を出た。
543名無しさん@ピンキー:03/10/04 03:13 ID:/Xxt6Kl7
レクアズも犬キノもGJ!
続き楽しみにしてますんでがんがってください。
再びハヤトの部屋。
「とにかくおとなしくしろ!」
危うく貞操を奪われる所を、何とか体を返して押さえ込む。
「いや〜ん。アカネちゃん大ぴ〜んち」
「そりゃこっちのセリ……フ……だ……」
唐突にハヤトの顔が青ざめる。
いつの間にやら戸口にカシスが立っていた。
「あ、いや……これはだな。その……」
現在の状況を確認してみよう。
アカネは下着姿で、それをハヤトが組み敷いている。しかもベッドの上。
必死に頭を巡らせても、この状況を説明できるほどハヤトは器用ではない。
「あ、アタシはこの辺でさいなら〜」
脱ぎ捨てた服を手早く回収し、しゅっと天井裏に消えるアカネ。逃げた。

カシスは笑っている。天使のような笑顔だ。ただし敵対する悪魔を一瞬に殲滅するような。
「最低」
ぽつりとこぼすと虚空から飛び出た小悪魔の槍がハヤトを壁に縫い止めた。
そして笑顔のままハヤトの前まで歩み寄るカシス。
短く呪文を唱えさっと手を振ると、開いたサプレスへの穴から大悪魔が姿を現した。
大地を揺るがすほどの力を持つこの術に、カシスの魔力が加わればサイジェントの一区画をクレーターにして余りあるだろう。
「待て!お、落ち着けって!」
制止など聞く耳持たず。カシスは大きく振りかぶると
「バカああああああああああああああっ!」
悪魔の力を宿した鉄拳は壁を砕いてハヤトの体を塵のように吹き飛ばした。
「だああっ!もう限界だ!いい加減なんとかしやがれ!」
朝っぱらから真っ二つになるほどテーブルを叩いてガゼルがブチ切れる。
あれから一週間。カシスは必死に弁解し、何度も謝るハヤトをにべもなくあしらっていた。
ハヤトが謝るたびに不機嫌度が増していき、今ではすれ違うだけでも周囲に凍るようなオーラを放っている。
「何とかできるならとっくにやってるよ…。俺もどうすればいいのか…」
どれだけ謝っても聞いてくれないし、説明させようにも騒ぎの張本人は行方不明だし。
あそこで逃げた後、アカネは全く姿を見せなくなり、あかなべも閉まったままだ。
「あかなべなら開いてたぜ。シオンさんが戻ってたからよ」
ジンガの言葉に希望が。シオンさんならアカネの所在を知っているかもしれない。
他に打つ手がないハヤトは、藁にすがる思いで駆け出した。


「シオンさん、アカネがどこにいるか知りませんか?」
あかなべに着くや、店先を掃除しているシオンに尋ねる。
「アカネさんが……また何か?」
いつも穏やかなシオンの口調が若干刺々しい。丸一週間店を放置されていたことで機嫌が悪いのだろうか。
話すのは恥ずかしいが、事情を説明しないわけにもいかない。
「そうですか。しばし待っていてください。アカネさんを探してきますので」
話を聞き終わると、ふっとシオンの姿がかき消えた。
「大変でござったな、誓約者殿」
店の奥からカザミネが出てくる。この人も帰っていたのか。
「拙者、修行中の身故たいしたことは言えぬが…
 言葉を聞いてくれぬのはまだ誠意が足りておらぬのではないでござろうか?
 やはり女子には誠意を持って接さねばいかんでござるからな」
「いや……二股かけてるカザミネに誠意とか言われても」
「な、なんと!心外でござる!
 清楚可憐で豊満なカイナ殿、女盛りで美しく豊満なケルマ殿。
 二人とも拙者にはもったいないほどの女性故、要領よく両者と付き合おうという拙者の心に嘘偽りなど──」
もはやどうでも良くなったカザミネの話を聞き流し、シオンが戻ってくるのを待つことにする。


そしてほどなく、風を巻いてシオンが戻ってきた。
アカネの襟首を捕まえて猫のようにぶら下げたまま。
「おいアカネ、今までどこ行ってたんだよ」
「あ、アタシも悪いと思ってさ!今までこれ作ってたんだよ!」
と、透明な液体の入った小瓶を手渡してくる。
「……何だこれ?」
「アカネちゃん特製の秘薬だよ。これさえ飲ませりゃ口では強情張ってても体は従順に──」
「アカネさん」
「ひゃ、ひゃいっ!」
割って入ったシオンの冷たい声で縮み上がるアカネ。
「とにかくお前からもあいつに説明してやってくれよ。俺が言っても聞きゃしないからさ」
「お、おっけー!行ってくる!」
シオンの脅威から逃れたいのか、アカネはすぐさまダッシュで去っていった。
──30分ほどして
「ただいま〜」
「早かったな。で、どうだった?」
「ダメだった」
あっけらかんと他人事のように言うアカネ。その首をひっつかんでガクガクと揺さぶりたい衝動を必死にこらえ、
「……ひとつ聞きたいんだけど、どういう風に説明したんだ?」
「ん?ちゃんと『アタシの方から誘ったんだよ』とか『クノイチの色仕掛けに引っかかるのは仕方ないよ』とか」
もうダメだ。やっぱりアテにしたのが間違いだった。
「すみません……。アカネさんに任せるべきではありませんでした……」
「いや、シオンさんのせいじゃないから」
そうは言いながらもがっくりと肩を落とし、
「とりあえずもう一度話をしてみるよ……。聞いてくれるかわからないけど」
もうこのままアルク河に飛び込んでもおかしくないくらいの落ち込み具合だ。
シオンはこっそり逃げようとしたアカネの影に苦無を打ち込み動きを縛ると
「老婆心ながらハヤトさん、伝えられることは弁明や謝罪だけではありませんよ」
それだけ言うと動けないアカネを引きずって店の中へ入っていった。

「アカネさん、さすがに今回は目に余りますよ。今日一日お仕置き部屋です」
「やだぁ〜!かんべんしてお師匠〜!」
そんな声が聞こえる頃、ハヤトもフラットに向けて歩き出していた。

──その夜。カシスの部屋。
パジャマに着替えてころりとベッドに横になり、
「はぁ……。今日も、か」
あの時はついカッとなって殴り飛ばしてしまったが、少し考えれば事故──と言うかそのテの目的でやったわけでないのはすぐわかる。
ハヤトはいきなり押し倒すような性格ではないし、アカネの色仕掛けにひっかかる者もいないだろう。
そもそも二股かけるほど器用な人間なら、あんなお人好しになるはずもない。
しかし、だからといってすぐに許せるかというと答えはノーだ。
謝ってほしいわけじゃない。いいわけなど論外。
もっと言うことがあるだろうに、あのバカは。
考えるほどにどんどん陰鬱な気分になっていく。
「もう寝よ……」
ふと。ドアの下から何か出ている。
「……?」
二つ折りになっていたそれを開くと、ただ一言『待ってる』とだけあった。


今日も月が綺麗だ。
満月の下、屋根の上に座ってハヤトは待っていた。
「バカね。あたしが気付かなかったら朝まで待ってたの?」
かけられた声の方に目をやると、屋根に出る窓からくせ毛がこちらをのぞいていた。
「さあな。まあ来てくれたんだからいいさ」

「はぁ……。それで、何の用?」
「話をしようと思って」
「話なら毎日してるじゃない。キミは謝ってばかりだけど」
「お前が応えてないからアレは『話』じゃないよ」
「じゃあ今度はあたしが応える気になるような話をしてくれるってことかな?」
少しだけ柔らかい口調で答えると、ハヤトの横に腰を下ろす。
「今日一日ずっと考えてたんだけど……俺、こういう事伝えるの苦手だから……。ちょっとこっち向いてくれ」
「何?」
呼びかけられ、反射的に顔が向く。
瞬間、唇を優しく塞がれる。それは長時間夜気にさらされて冷たくなっているが、暖かい。
長いような短いような時間が過ぎ、ハヤトの方からゆっくりと離れる。
「つ、伝わった、かな…?」
真っ赤になってぽりぽりと鼻の頭を掻く。どうやら自分からやっておきながら照れているらしい。
「その……俺の気持ちは変わんないからさ。他のコと何かあったりとかは絶対に──」
カシスは特大のため息をつくと
「はぁ……。キミってばホントに大バカね」
ふわりとハヤトの体を包み込む。
「遅すぎだよ。一週間も待たせてくれちゃって」
良かった。これで何とか元の鞘に収まってくれたようだ。
ハヤトも腕を回して柔らかく抱きしめる。触れた部分から暖かさが伝わってきて心地良い。
もう少しこの時間が続いてくれれば……。

──そう言えば。
アカネがよこした物がポケットの中に。あの時返しそびれていた物だ。
アカネの説明は途中だったが、なにやら素直になる薬だとか何とか言っていたような気がする。
たまにはひねくれないで本音を聞かせてほしいな、などと思ってしまい
それをこっそりと一口含むと、再び唇を重ねたときに流し込む。
「!」
カシスは唐突に侵入してきた異物を飲み込んでしまい、軽くむせ返る。
「けほっ……な、何、これ?」
と、見る間に目が潤み、頬が上気していく。
「や、やだっ……体がどんどん熱くなって……」
小刻みに荒い息を吐き、もじもじと腿をすり合わせる。
アカネのやつ、いったいどんな物入れたんだ……

こりゃヤバいことしたかな、と思っていると薬の効果か今度はカシスから唇を重ねてくる。
深く吸われ、割って入ってくるねっとりとした舌の感触に頭の回路がいくつか弾け飛んだ。
ちょっと待ってくれ。これじゃ理性が持ちそうにない。
そう考えるのは頭の片隅だけで、大部分は感情に忠実に動き始めていた。
気付いたときにはカシスのパジャマの前をはだけさせ、胸に手をあてがっていた。正直な手だ。
──ダメだ!自制だ俺!意識を集中して自制を……。集中だ、集中……

柔らかいな……って手に集中してどうする俺!

──ごめん、もう無理。

抵抗は最初から無意味だったのか、ハヤトの手はこねるように丁寧に胸を揉みしだき、こりこりと乳首を摘み上げる。
「んっ……はぁっ……」
キスの間から漏れる声が次第に艶を帯びていく。
唇を離すと胸に吸い付き、ちろちろと舌を使って焦らすように舐め回す。
「……ぁっ!ふぁぁっ!」
続いてショーツに侵入しようとするも、もうすでにパジャマに染みるほど濡れだしていた。
それならとショーツごとパジャマの下を引っ剥がす。
片足だけ引き抜くと、服を引っかけたまま両足をぐいっと押し広げて秘所を露わにする。
実際そういうのを見るのは初めてだったわけで、まじまじと観察したり。こうなってたのか。
「じろじろ見ないでよぉ……ひゃっ!?」
抗議が入る前にそこに口を付ける。まるで電気が走ったかのようにびくん、と痙攣するカシスの体。
ぴちゃぴちゃと水音を立てながら秘所をすすると、次第に嬌声が抑えられなくなってくる。
割れ目の間に舌をねじ込んで中をかき回し、最後に一番敏感な部分を擦るように舐め上げた。
「ひぁっ……!ああああっ!」
カシスはひときわ大きい声を上げて絶頂の快感に身を委ねた。

もう我慢できそうにない。
もはや限界近いハヤトはズボンをゆるめて自身を取り出した。
それを初めて目の当たりにしたカシスは、とろんとした目でこちらを見つめている。
カシスの体を抱えながら、いいか?と目で問うと、若干怯えながらも小さく首を頷かせた。
ハヤトは自身をカシスの秘所にあてがい、ゆっくりと侵入させていく。
「くっ……!うぅっ……!」
先端が見えなくなった所でそれ以上進まない手応えを感じる。
「痛っ!」
「……大丈夫、か?」
ハヤトの方も相手を気にかけるほど余裕がない。いつ爆発するかわからないほどだ。
「ぅん……。痛みが長いのキツいから……一気にやって。それと……」
「何だ?」
「ちょっと泣いちゃうかもしれないから……口、ふさいでて」
ひとつ頷いてカシスに覆い被さると、唇を強くふさぎ──
一気に貫いた。
「────ッ!んううっ!」
口をふさいでなお響く悲鳴。二人が繋がった部分には朱が混じり始めていた。
「はっ……はぁっ……」
にじんだ涙をぬぐい、抱いた背中を撫でて、ようやく落ち着いたようだ。
こっちの方は爆発を耐えるので精一杯なんだが、何とかそれを見せないように努力する。
当のカシスはと言えば、繋がった部分を見つめて真っ赤になっている。少し満足そうでもあるが。

ゆっくりとハヤトの腰が動き出す。
「んぁっ!あぁぁっ!」
やはり痛みが勝るのか、カシスの目に涙が浮かんでくる。
初めて男を受け入れたそこは、絡みつく──いや、噛みつくほどにハヤトを締め付け、
一度動くたびに絞られるような感覚が思考と理性を削り落としていく。
数度繰り返す頃にはハヤトの思考はずいぶんシンプルになっていた。
「大好きだよ、カシス……」
思えば、初めて口にしたような。
「うん……あたしも、だよ……」
その瞳には「痛み」のものではない涙が。

「くっ……もう限界だ……」
「あ、あたしも……」
精神の高ぶりに薬の効果も相まって快感が波のように押し寄せる。
「ああああぁぁっ!」
激しく突き上げられ、想いを全身で受け止めて、カシスの意識は襲ってきた快感の津波に押し流されていった。

ハヤトはくたりとのびたカシスの体を抱え上げ、屋根から部屋まで連れて行く。
そっとベッドに下ろすと、部屋を後に──
できなかった。
首にカシスの腕が絡まっている。
「……続き」
「え?」

薬の効果は夜が明けるまで残っていた。


──翌日。
「あら、どうしたのハヤト?」
朝食の準備をしながら、リビングのテーブルに突っ伏したハヤトに尋ねるリプレ。
「ずいぶん疲れてるみたいだけど……仲直りしたんじゃないの?」
「あ、ああ……仲直りはできたんだ。その、少し寝不足なだけでさ……」
ふぅん、とあまり気にも止めずキッチンに戻っていく。
さすがに「眠らせてくれなかった」などと言えやしない。
ちなみにその相手は腰が抜けてベッドから起きあがれずにいたりする。
向かいでは朝食をたかりに来たアカネがにやにやしている。いやがらせか。
とりあえずポケットに入りっぱなしになっていた小瓶をつかむと、にやけ面めがけて全力で返却した。

554268:03/10/04 03:23 ID:589lGN8X
スレ汚し終了。カザミネは山が好き。
エロがヘタレな上に前振りが無駄に長いからスレ違いに近い罠。
当人同士だけで話が展開できるほど上手くないので、脇に好きキャラを出して繋げてみる。
カザミネはシリーズ中一番好きなキャラだったりする。
しかしエロシーンよりタイトル考える方に時間かかった…
中身とカザミネのアホを結びつけようとするとなかなか浮かばんで。
じゃあさらばでござるε=ヽ( `Д´)ノ
555543:03/10/04 03:25 ID:/Xxt6Kl7
邪魔しちゃった(´・ω・`)ショボーン
>向かいでは朝食をたかりに来たアカネがにやにやしている。いやがらせか。
にワロタw
556名無しさん@ピンキー:03/10/04 03:25 ID:tywqzsec
素敵でしたでござる(*゚∀゚)=3ハァハァ 
557名無しさん@ピンキー:03/10/04 04:00 ID:Xg3JYRzG
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
カシスたんアカネたんカザミネたん(*´Д`)アァ
268氏、GJ!

>アカネがにやにやしている。 いやがらせか。
不意打ちでワロタ。
558名無しさん@ピンキー:03/10/04 08:25 ID:0bZOyMlN
オレが書いてるやつ投下するの恥ずかしくなってきた。前振りが60%ぐらいしめてるんだよ。しかも下手だし。ここは神が大杉る。
559名無しさん@ピンキー:03/10/04 08:49 ID:kZOmNryJ
(゚∀゚* Ξ *゚∀゚)キタ―――――――!!!!!!
GJ!

>>558
んなこたーない。投下してください。
お願いします(;´д`)
560335:03/10/04 11:03 ID:MiAs+xwp
>>268
ハヤカシ━━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━━ !!!
God Job(;´Д`)ハァハァ

カザミネたん1では気にしてなかったのに2でサモ一好きな漢になっちまったよ・・・
(カイナたんも2でぷに萌えになって評価急上昇・・・2、シルターン組おいしすぎだ)
でもカコイイカザミネたんでカザ×カイSS書いてるけど難しすぎ・・・。・゚・(ノД`)・゚・。
561名無しさん@ピンキー:03/10/04 12:08 ID:KuHMNczZ
カザミネは1ではただの悪人面だったな
イリアスより弱いし
562名無しさん@ピンキー:03/10/04 12:26 ID:1twrubZ/
>>558
щ(゚Д゚щ カモーン
563名無しさん@ピンキー:03/10/04 14:39 ID:iE+lziDE
>>268氏Good Job!カシス(゚∀゚)イイヨイイヨー!  

もう開き直ってるカザミネにワロタ
ていうか二股かけてたのかよー(゚ε゚)
564名無しさん@ピンキー:03/10/04 15:35 ID:A1dUrQJ4
カザミネどっちにしろ豊満かよw
アカネがいい味出してましたなぁ
565名無しさん@ピンキー:03/10/04 21:41 ID:O2p4zqfF
お、続きっぽいのが
268氏乙ですた

ところで1と2どこにも売ってないんですが・・・・(´д`;)
566名無しさん@ピンキー:03/10/04 21:51 ID:+Tr39sZs
努力と霊感でサモナイを捕らえよ
567名無しさん@ピンキー:03/10/04 22:06 ID:0bZOyMlN
>>559>>561
サンクス。まぁ早ければ来週の月曜日には投下できると思うから。がんばりますよ。
568名無しさん@ピンキー:03/10/04 22:46 ID:I0e8kOF1
もしかして>>425氏?


楽しみに待ってまつ
569レックス×アズリア続き物:03/10/04 22:59 ID:oX88ebPE
「ただいま、アズリア!」
「…ああ」
再会した時の何時もの挨拶。愛の言葉にも似ている約束の言葉。これも最後になるのか。
そう考えると出迎える声も自然と暗くなった。
まるで大型犬が勢い良く尻尾を左右に振り乱し、
その体全体で愛を伝えるかのように真っ直ぐに愛情をぶつけてくる相手の目が見れない。
「おかえりなさい」という言葉が出てこない。
だってこれから自分がしようとしていることは、その愛情や信頼を裏切る行為なのだ。
相手の気持ちを無視して自分の都合だけで全てを終わらせようとしている。
最低だ。反吐が出る。
そんなことを思いながらアズリアは自嘲気味に笑いながら言葉を吐き出す。
「お前に、話したいことがあるんだ…」
「俺もね、君に言いたいことがあるんだ。でも先に君の話が聞きたい」
自分に向けられる優しい笑顔。大好きなその表情を崩すようなことを今から自分は口にするのだ。
胸を締め付ける痛みを堪えてアズリアはそっと手を差し出す。
その手に握られているのは側にいようと約束を交わした指輪。
それを手放す。その意味は、口にしなくとも分かる。
「…お前に、これを返す」
俯いたまま声を絞り出す。気を抜けば今にも手が震えだしそうになる。怖くて相手の顔が見れない。
凍る笑顔を見てしまったら、きっと自分の心は壊れてしまう。
「…どういうこと?」
返ってきた声はほんの少しだけ震えていたようだった。
その声音に心が揺れそうになるが無理矢理その苦しみを押し殺す。
「そのままの意味でとってくれればいい。お前とはもう会わない。二度とその顔を私の前に見せるな。目障りだ」
自分の言葉に心が悲鳴を上げそうになった。
本当の心が叫びを上げる。
570レックス×アズリア続き物:03/10/04 23:00 ID:oX88ebPE
苦しい。言葉を吐くのがこんなに痛くて哀しいことだとは今まで思いもしなかった。
「…理由、言ってくれないと納得できないよ」
言葉は冷静でも声に隠し切れない感情が覗いた。
低く揺れる声は初めて聞くもの。
まるで別の人間が発したかのようだ。
――誰でもいいから今すぐ自分の喉を潰して欲しい。続きの言葉を吐けないように。
「飽きたんだよ、お前に。確かに最初は本気で好きだったさ。
けどな、滅多に会えない上に気は利かない。寂しい時や泣きたい時に側にいてくれない。
そんな男に満足できると思うか?今な、私には好きな奴がいる。
レヴィノス家に並ぶ名門の軍人の家系の人間でな、陸戦隊で隊長をしている。
お前と違って会いたいと思った時にすぐに会いに来てくれるし、自分の選んだ道から逃げ出したりしない男らしい男だ。
同じ軍人として話もあうしな。私はそいつと付き合いたいと思っている。
結婚だって考えてるんだ。だからお前が邪魔なんだよ」
「…っ!」
残酷な言葉を嘘を吐いた。言ってはならない事を言ってしまった。
触れてはならない二人の不安。それを全て口にした。
その言葉の鋭さに泣きたくなった。泣きたいのは自分じゃなくて相手の方なのに。
だから顔を上げられなかった。
返ってくる言葉も、相手の表情も、そのどちらもが怖かった。
「…嘘、だね」
「嘘じゃない…!」
思いもかけない言葉に声が荒れた。
どうして。だって完璧だったはずだ。なのにどうして見破るんだ。
このまま騙されてくれないんだ。
痛み、悲しみ、不安、絶望。黒い感情が自分の中でドロドロと渦を巻く。
お願いだからこれ以上踏み込んでこないで。
571レックス×アズリア続き物:03/10/04 23:01 ID:oX88ebPE
そんなことを願うがレックスの言葉は止まらない。
「アズリア知ってる?君、嘘吐く時俯いて髪の毛弄る癖があるの。学生の頃からそれ、変わらないよね」
「!」
言われてみて初めて自分が今無意識の内に髪を弄っていた事に気付く。
迂闊だった。相手が誰よりも深く自分を知る人物だということを今更ながら実感する。
そのまま近づいてくるレックスにアズリアは数歩後ずさる。
しかし距離を一気に詰められて、体と体が触れ合いそうなくらいの近さになる。
声が近くて呼吸の音すら聞こえてきそうになる。
その温もりに全てを預けてしまいたくなる衝動を強引に押さえ込む。
ここで甘えるのは絶対に許されない。
「…嘘なんか吐かないでちゃんと、理由教えてくれよ。そうじゃないと、諦める事なんて絶対できない」
「だから、嘘じゃないと言っているだろう…!お前への気持ちはもう随分前に冷えていたんだ。
今まで貴様に付き合ってやっていたのも情が移ったからだ」
「好きでもない男に同情で抱かれてやるほど安い女じゃないだろ、君は!」
荒い声にアズリアの体がビクリと震えた。核心を突く言葉が心を抉る。
鋭利な刃物で刺されたかのような痛みが体中を襲う。
直接傷を負ったわけではないのに戦いで負う傷なんかより何十倍も痛い。
それを無理矢理声に変える。
「ハッ…まさかお前、女が好きな男にしか脚を開かない綺麗な生き物だとでも思っていたのか?
幻想を抱くのは勝手だが女だって性欲はあるんだ。愛がなくたってセックスはできる。
それに生憎私はお前が望むような綺麗な女なんかじゃない。
そして寂しい時や物足りない時側にいてくれたのはお前じゃなかった。そういうことだ」
「っ……」
いっそ憎んでくれればいい。
忘れ去られるくらいなら憎まれてでもその心に存在を残したいと思ってしまう。
なんて浅ましい人間だ。
そこから生まれるのはどうしようもない嫌悪感。けれど、忘れられたくないという想いがそれに勝る。
572レックス×アズリア続き物:03/10/04 23:02 ID:oX88ebPE
「…本当に嫌いになったんなら、俺の目見て言ってくれよ」
レックスがその言葉と共に手を伸ばしてくる。
やめてくれ。触らないで。今、その温もりに触れてしまったらきっと全てが終わりになる。
抑えてた想いが溢れ出す。だから。
「私に軽々しく触れるな!」
パシっという音共に伸ばされた手は振り払われる。激情を押し隠した声が上がる。
今度は相手の目を見て叫ぶ。
「私は、お前のことなんて大嫌いだ…っ!」
完全な拒絶。
その言葉。振り払われた手。その先にあったのは笑顔を潰した、今まで見たことのない表情。
泣きそうに歪むそこにあるのは絶望。
そんな表情を浮かべたまま振り払われた手を見つめるその眼は虚ろだ。そこに、恋焦がれた光はない。
音が聞こえた。
心の潰れる音が。
何の音もない部屋で、ずっと愛していた優しい心が壊れていく音を聴いた。
「あ…私……」
「…ごめんね」
言いかけた言葉は感情の篭らない声に遮られる。
虚ろで空っぽな声。愛の言葉をくれた唇が生まれて初めて聞く音を出す。
「しつこく縋ったりしてごめん。好きでもない男に抱かれるのなんて、辛かったよね。
でももう付き纏ったりしないから安心して。指輪は、捨ててもらっても構わないから君が持ってて。
俺が持ってても意味ないし。もう二度と会いに来たりなんかしないから、その人と幸せになってよ。その方が俺も幸せだし」
そう言って笑おうとして失敗した。きっと本心からではない言葉を無理矢理搾り出してるから体がついてこないんだ。
でも言わなきゃならない。抱きしめたい。側にいたい。そんな想いは今は自分の敵だ。
敵は殺さなきゃならない。
573レックス×アズリア続き物:03/10/04 23:03 ID:oX88ebPE
「一時でも君に愛してもらえて幸せだったよ。
嘘でも側にいてくれて嬉しかった。君が幸せになれるのを祈ってる」
そこまで言って背中を向ける。表情を見られたくない。だから今すぐにでもこの場を去ろう。
好きな相手の幸せを祈り、身を引く「いい人」でいられるうちに。本当の心をぶちまけてしまう前に。
だってここで本心をぶつけた所でどうにもならないじゃないか。
相手も自分も傷つくだけだ。なら、そんなのは口にしない方がいい。
「さよなら。もう二度とここには来ないよ」
「あ……」
歩き出す背中に思わず手が伸びる。
嫌だ。行っちゃ嫌だ。側にいて。大嫌いなんて嘘だから。本当は大好きだから。
お願いだから振り向いて。そうしたら全部嘘だって笑うから。
また大好きだって言って抱きしめてキスをするから。
だから行かないで。
そんな願いも空しく、レックスは一度も振り返ることなく部屋を後にした。
その場にたった独り取り残されたアズリアはその場にへなへなと腰を下ろした。
その手から握り締めていた指輪が零れた。
体中の力が入らない。心には何も浮かばない。
完全な無。そこにあったのはそれだけだった。
「…はは、ははは……」
笑いがこみ上げた。
あっけない。あっけなさすぎる。
沢山の愛の言葉も、幸せな記憶も全部簡単に壊れた。
ほんの少しの嘘と、残酷な言葉で。
――これで良かったんだ。そう言い聞かせる。
だって、二人でいてもその先に幸せはないんだから。
世界から認められていない今、セックスをした所で子供は出来ない。
結婚をして家庭を持つなど叶いようもない夢だ。
574レックス×アズリア続き物:03/10/04 23:04 ID:oX88ebPE
―学生時代、将来の夢は何だと聞いたことがある。
彼は笑いながら「可愛いお婿さん」と言っていた。その時は冗談だと思って怒ったりした。
けれど今なら分かる。それは他でもなく本心だったのだと。
幼い頃に両親を失い、親の愛情や温かい家庭といったような物と無縁な生活を送ってきた彼だからこそ、
きっとそれに酷く憧れていたんだろう。
子供の頃からずっと抱いていたささやかな夢。それを叶えてやることすら自分はできない。
誰もが持ってて当然の権利すら持たない自分はあまりに無力だ。
だったらこんな滅多に抱けない女に縛り付けておくより、他の女と幸せになった方がいいだろう。
その方がお互いの為だ。
それでお互いに子供を産んで、いつか昔の友達として笑いあうんだ。そして今幸せだと誇らしく言うんだ。
こんな不毛な関係を続けるよりそっちの方がずっといい。
時には明日を守るために今の幸せを捨てる覚悟だっているんだ。
大丈夫。痛いのは今だけだ。苦しいのは今だけだ。いずれまた笑えるようになる。
全部「いい思い出」に変えることができる。
だからこれで良かったんだ。そう思うのに。なのにどうしてだろう。
「…やだ…好き…大好き…離れたくなんかなかった…側に、いたかった……っ!」
零れる言葉と涙は止まらないんだ。
誰か、この頭を壊して下さい。あの人を思い出さなくてもいいように。
体を焼いて下さい。もうあの人を求めなくていいように。
喉を、眼を、潰して下さい。あの人の名を呼べないように。涙を溢さなくてもいいように。
寂しいと悲鳴を上げる心を一突きにして、そして最後にそこに残った想いを、あの人に届けてください。
その方がこのまま生き続けるより何十倍もいい。
他の男に抱かれるより、そうして死んだ方が幾らかマシだ。
だってこの体はこんなにも鮮明にあの人を覚えてるんだ。
匂い、体温、少し冷たい指先、熱い吐息。その全てが忘れたくても忘れられないんだ。
抱かれたいって求めてしまうんだ。
忘れたいと切に願うのに頭に浮かぶのは皮肉にも幸せな日々の思い出だ。
575レックス×アズリア続き物:03/10/04 23:04 ID:oX88ebPE
初めて、自分にも分かる言葉をくれた人だったんだ。
「アレはもう駄目だ。だからアズリア、お前が代わりに跡取りとなるんだ。
軍学校への手続きだってしてやるし私が直々に剣の指導をしてやる。
だから家名を汚すような真似だけはするなよ」
イスラが病魔に侵されていると知った時に父が真っ先に発した言葉だ。
そこに私の意志は関係ないの?イスラや私より家の方が大事なの?
そんなこと、思ったところで口にはできなかった。
だからせめて喜んでもらえるよう死に物狂いで努力した。
見捨てられないように。嫌われないように。
親に敷かれたレールの上を歩いている日々だった。でもその中でたった一つだけ希望を見つけた。
帝国初の女性上級仕官になりたい。馬鹿みたいだけれど、生まれて初めて自分で決めたこと。
諦めたくない夢。大切だった。
それを嬉々として親に教えた。喜んでくれると思った。
けれど返ってきた言葉は残酷だった。
「帝国初の女性上級仕官になりたいだと?寝言は寝て言え。
女如きが上級仕官になどなれるわけがないだろう。
そんな馬鹿げた夢を口にしている暇があったら勉強でもしたらどうだ?」
その言葉はアズリアの心を深く傷つけた。
自分自身を否定された気がした。自分の意志で夢を持つことすら許されない。
この家が必要としているのは家名を支える都合のいい人形だけだ。
いつだって息苦しかった。苦しくて仕方なかった。
そんな苦しさにも慣れた頃、家を離れ学校へと通うことになった。
もしかしたら自分を認めてくれる人がいるかもしれない。
そんな希望を持ったがそれはすぐに壊された。
「アズリアって女の癖に上級仕官目指してるんだって。馬っ鹿じゃねーの。
女が上級仕官になんてなれるはずねーのに。ちょっと頭が良くて強いからって生意気だよな。女の癖に」
576レックス×アズリア続き物:03/10/04 23:05 ID:oX88ebPE
「あの子ってちょっと異質じゃない?話、全然合わないし。
本気で上級仕官目指してるなんて馬鹿みたい。女がなれるわけないのに」
そんな陰口を何回も叩かれた。
いいんだ。そんなの慣れてる。居場所なんてなくたって生きていける。独りでだって生きていける。
誰に認められなくても、誰にも愛されてなくても心臓が止まるわけじゃない。
だから平気。
そんな、孤独が当たり前だと思っていた頃に出逢ってしまったんだ。
出逢ったキッカケは些細なことだったかもしれない。それでも出逢ったんだ。
他人が溢れるこの世界でたった一人、自分を認めてくれる人に。
自分の全てを愛してくれる人に。
彼もまたこの世界では異質な存在だった。孤独に生きてきた生き物だった。
「独り」だった二人が出逢って「二人」になった。
出逢った時、最初はどことなく余所余所しかったけれどだんだんと距離は縮まっていった。
他の人間と違って深く詮索してこないのが嬉しかった。
「変だよな。私はたまに自分が誰なのか分からなくなるんだ」
二人が出逢ったアルサックの木の下でアズリアは自嘲気味に言葉を吐いた。
「親の期待に必死に応えようとしている私。その親を裏切ってまでいまだに夢を捨てられない私。
私はそのどちらにもなれないでいる。
しかもその夢というのが帝国初の女性上級仕官なんていう馬鹿げたものだ。自分でも笑いが出るよ」
風が吹いて花弁が空を舞う。淡い桜色が視界を擽る。
その風に言葉が乗る。
散る花びらと共に言葉が春の空気の中を踊る。
「馬鹿みたいなんて言うなよ。君自身のことだろ」
舞った言葉が辿り着いたのは心の一番柔らかい場所。
暖かい風に靡く夕日の様な髪。青空をそのまま映したかのような藍の眼。
それが淡いピンク色に彩られた記憶の中で鮮烈に色を落とす。
577レックス×アズリア続き物:03/10/04 23:06 ID:oX88ebPE
無色の言葉に鮮やかな色が付く。
「親の期待に応えようと頑張ってる君も、夢を捨てきれない君もどちらも君自身だろ。
君が愛してやらないでどうするんだよ。自分の夢を馬鹿みたいなんて言うなよ。
叶いようのない夢だって努力すればそれに近づくし、例え手が届かなくともそこまでの努力は無駄なんかじゃないだろ。
簡単に諦めるなよ。俺は、夢に向かって努力してる君がとても好きだよ」
目の、奥が熱い。体中に熱い何かが駆け巡る。
その時生まれた感情をなんて呼ぼう。
だってそんなこと、誰も言ってくれないと思っていたんだ。
たぶん言ってくれるのは誰でもよくて、でも誰も言ってくれなくて。
ずっと苦しかった。自分自身の存在が認めらていないような気がしてとても寂しかったよ。
平気だなんて嘘だった。辛くて切なくて、でも誰かに認めてもらいたくて、愛してもらいたくって仕方なかった。
ねえ、私はここにいてもいいのかな。馬鹿みたいでも、夢をみていいのかな。
貴方の隣で生きていていいのかな。
生まれて初めて、言葉が通じた気がしたんだ。
話している言語は一緒でも今まで貰った言葉は全て分からない物ばかりだった。
心にまで届く言葉を初めて貰った気がした。
それはきっとこの世で一番大切な物。
それをずっと大切にしていこうと思っていたんだ。
この人の隣で生きていたいと思ったんだ。
だけど。
「…はは、無様だな……」
薄暗い部屋の中アズリアは虚ろに笑う。
今ここに残ったのは意味を成さない約束が篭った指輪だけだ。あの時守ろうと思ったものはもうない。
自分の手で全部壊してしまったのだから。
なのに悲しいと思うなんて。涙が止まらないなんて。自分勝手にも程がある。
578レックス×アズリア続き物:03/10/04 23:06 ID:oX88ebPE
こんな自分は幸せになる資格などない人間だ。
きっとこの現実はその罰なのだろう。
そうでなければ何故出逢わせたりしたんだ。
出逢わなければ幸せなんて知らなくてすんだ。孤独にだって慣れてこの胸の痛みだって知らずに済んだ。
一時的な奇跡と昔の幸せな日々の思い出は時として現実より重く残酷だ。
それは戻りようのない過去でしかないのだから。手が届かない幸福でしかないのだから。
その事実が溢れ出す切なさに拍車をかけた。
「…嫌だ……レ、ックス…好き…ックス…大好き…側に、いて……」
涙と共に溢れた言葉は叶いようのない願い。
優しい夢は終わり、色を失くした部屋の中でアズリアの声は誰に届くこともなく零れて消えた。

「…うして、だよ……っ!」
漏れた言葉は喉を潰してしまったかのような音だった。
掠れたその声は自分の胸の痛みを表しているかのようで嫌だった。
やりきれない気持ちが止まらなくて、思わず近くの壁を力任せに殴る。
ガッという鈍い音と共に、殴りつけた拳から自分の髪と同じ色の生温かい液体が滲む。
けれど痛みはない。それ以上に痛みを訴えてくる場所があったから。
「な、んで…」
嗚咽と共に零れるのはどうしようもない苦しみ。
物に八つ当たりするなんて情けない。けれど、この切なさを消す方法を知らないんだ。
ポケットの中に忍ばせた新しい指輪。用意していた愛の言葉。
きっと、笑ってくれる。そう信じていた。
今日は、幸せな日になる予定だったんだ。
二人の新しい記念日になる予定だったんだ。
幸せになる為の要素なんて沢山あった。
なのにどうして。
問うた所でその問に答える者はいない。
579レックス×アズリア続き物:03/10/04 23:07 ID:oX88ebPE
無意味な自問。
それでも誰かを責めずにはいられなかった。
――「もしも」なんて言葉は好きじゃない。絶対に有り得ない未来を考えるなんて不毛なだけだ。
それでも考えずにはいられない。
もしも今日、会った時すぐにでも指輪を渡して愛の言葉を言い、
抱きしめたならこんなことにはならなかっただろうか。
幸せなままの二人でいられただろうか。今とは違う未来があっただろうか。
そこまで考えてその考えを捨てる。
馬鹿げてる。有り得ない幸せな未来を考えるなんて余計惨めになるだけだ。
今ある事実は、二人の関係は完全に終わってしまったということだけだ。
――最後まで「いい人」でいられただろうか。彼女が他の男と幸せになることをきちんと祝福できる「いい人」。
せめて彼女の目に映る自分はそんな物語のヒーローみたいな男だったらいい。
彼女が、他の人間と躊躇いなく幸せになれるように。
…本当は「いい人」になんてなりたくなかった。情けなくても、女々しい男になったとしても側にいたかった。
だって、他に帰る場所を知らないんだよ。
誰に「ただいま」って言ったらいいか分からないんだ。
寂しさを明け渡してもいいと思える相手を知らないんだよ。
言葉にならない悲鳴が心に浮かんで、そのまま音となる前に消えた。
拳から流れた血が指に嵌る指輪を汚す。
紅く濡れた指輪はその意味も輝きも失っていた。

「おはよう」「いってきます」「おかえりなさい」。そんな当たり前の挨拶ができる二人でありたかった。
果たされることのない約束の様な言葉。
もう二度と交わされることのない愛の言葉たち。
それはもう永遠に叶うことのない夢。
夢を現実に変える術を、今の二人は持たなかった。

つづく
580444:03/10/04 23:08 ID:oX88ebPE
何だか自分でも有り得ない速度で続きが書き上がってしまったんで投下させてもらいました。
どうやら自分は心理描写中心の暗い話は凄く書きやすいみたいで…。
読む側にしてみれば何にも面白くないと思うんで申し訳ないんですけど。
ようやく前編終了くらい?エロなくてスマソ(その分早く仕上がりましたが)。
エロ無いくせに長さは前と大して変わらないし…。何かここで投げ出したら凄く嫌な感じですね…。
学生時代レックスは慈愛の人のようですけど実はそうでもなく…。
こんな話がもうちょい続きますがもう少しお付き合い頂ければ幸いです。
581名無しさん@ピンキー:03/10/05 00:02 ID:d9RmEH3y
レクアズGJ……!!!
二人とも切ない……!!!
早く続き読みたいよーーー
582名無しさん@ピンキー:03/10/05 00:10 ID:mKk5DAJc
グッジョブ!続きが激しく気になります!
自分もSSの続き書かんと…。
583名無しさん@ピンキー:03/10/05 00:22 ID:MSVGoE9E
GJ!
上手いなあ…

ちなみに俺はえちぃの有無はあんまり気にしないw
584名無しさん@ピンキー:03/10/05 02:51 ID:j9w7aktA
GJ!ここまでで号泣!頑張って欲しいでつ。

えちぃの無しの方が萌え&感動でいいかもw(あくまで個人の意見)
585名無しさん@ピンキー:03/10/05 03:28 ID:CuJ+jV3s
ヤバい…マジで泣けるわ…(;´д`)
続きを切に望んでおります…
586名無しさん@ピンキー:03/10/05 03:29 ID:ggfO/Hd1
GJ!
アズリアのパパンがいい感じに腹立つw
587名無しさん@ピンキー:03/10/05 16:38 ID:8efMwP2z
最近ビジュ分がないので自炊してみたのですが、あっさり挫折
ならばと思いついたアティ過去ネタ書いてみたら、素晴らしく電波な仕上がりに。エロないし
……そんなんですが投下させて下さい
588アティ過去SS1/9:03/10/05 16:40 ID:8efMwP2z
真っ白な軍服は同年代の少年らの憧れの的だった。
その少年も例外ではなく、むしろ誰よりもその思いは強かったのかもしれない。
義務教育を終えると同時に軍へと志願した。
軍学校出でなければあの白い仕官服を着るのは難しいと言われたが、難しいだけで不可能ではない。
決して裕福ではない家庭の少年にとっては、高額の学費を必要とする軍学校へ進むよりは、
早くに実戦に出て功績を積む方が、夢を叶える為にはずっと現実的な選択だったのだ。
だから人一倍努力しようと思った。焦がれていた場所に立つために。

「新米、吐くなら外行け、外」
せり上げる吐き気を堪えるのに手一杯で、苛立ちの言葉に答える余裕がない。
どこにでもある家だった。木造の壁、小さな暖炉、台所には鍋が置きっぱなしになっている。
生活感溢れる光景―――の筈が、そこには『死』の臭いが充満していた。
腐れてゆく血と肉と糞尿の臭い。
発生源は、床に転がるふたつの死体。
この家に住む夫婦だったそれらは、濁った目玉をあらぬ方向に向けてだらりと手足を弛緩させていた。
咽喉がぐう、と鳴る。
壁伝いによろよろと外へ出て、膝を折り思い切り吐いた。
胃が痙攣するのとみっともなさとで涙が出る。部隊でこんな状態なのは自分だけだ。
三月前に訓練を終え、部隊に配備されたばかりとはいえ、これは情けなさすぎる。
ようやっと収まったところで、隊長が村長と話す声が聞こえてきた。
「―――旧王国の連中は三人で間違いないな」
「はい、村の者が見てます」
「で、犠牲者はこの家だけかい?」
「はい……あ、いえ殺されたのはここの夫婦ものだけですけど、その場に居合わせた娘さんは助かってます」
「目撃者がいるのか。話が聞きたいが、何処にいる?」
「その……あの子はまだ小さくて……それに今話せる状態じゃ……」
589アティ過去SS2/9:03/10/05 16:41 ID:8efMwP2z
視界の端を何かが横切る。顔を上げるとまだ幼い女の子の姿が目に入る。
鮮やかな赤い髪の少女は、ふらふらと少年の傍を通り抜け、まだ死体の転がる家へと入ろうとした。
「ちょっと待てテメエ!」
慌てて声をかけるが、少女は止まらない。
声に反応したのは村長の方だった。小走りに寄ってきて、少女の手を掴んで止める。
「まだ寝てなくちゃ駄目じゃないか―――ああ、すいません。この子が……」
「なるほどな……」
隊長の言葉に苦いものが混じる。
少女は無言のままだ。何ひとつ映さない虚ろな瞳が、ひどく哀れに思えた。
「おそらく目の前で親を……その、奪われたせいだろうと、村の治療師が言いまして……」
「だろうな。話はいい。旧王国の連中の狩り出しは四時から始めるから、参加者を募っといてくれ」
村長は少女の手を引き一旦自宅へと戻る。
彼女はしばらく自分の所で預かるから、回復したらお知らせしますと言った。
その後ろ姿をなんとなく見送っていた少年に、隊長が呼びかける。
「新米、お前はこっちだ」
「はっ……って、モップに雑巾?」
「お前は山狩りに参加せんでいい。その代わり」
あの家掃除しとけ、と言われて少年の顔が蒼白になる。
「遺体は安置所に移すから、とにかく今日中に人の住める状態にしとけ」
「なな何で……」
「民間人に好かれる軍隊を目指してるからな」
そううそぶいて、厳しい目を向ける。
「理由はふたつ。
 ここまで旧王国の連中を逃がしたのは、追跡隊である俺らのミスだ。何らかの形で償いはせにゃならん。
 それに、お前は山狩りに出せんからといって遊ばしておくわけにもいかんからな」
「そんな、俺だって―――」
睨まれた。
590アティ過去SS3/9:03/10/05 16:42 ID:8efMwP2z
「俺だって―――何だ? 言っとくが『俺だって戦えます』とかぬかすなよ。
 お前はガキで、弱っちくて、実戦では役立たずなんだよ。そんなののフォローする余裕はないんだ」
つまり、自分は山狩りに参加する民間人よりも弱いということらしい。
反論の言葉はでなかった。酷く腹立たしいことに、それが正しいと自分自身が知っていたから。
隊長の着る軍服の白さが、今は目に痛い。
「終わったら村長の家で待機だ―――これも任務だ、さぼるなよ」
「…………了解しました」

掃除の途中、二度ほど吐いた。最後は胃液しか出なかった。
それでもどうにか終わらせる頃には、辺りはとっくに暮れて、煌々とした満月が山の向こうから覗いていた。
とりあえず台所で手を洗い着替えると、少しはましな気分になれた。
(この明るさならカンテラ要らねェか……ん?)
かた、と戸の開く音がする。予想通りというか、そこには赤い髪の少女が立っていた。
「お前また来たのか」
返事がないと分かっていても言わずにはいられなかった。
片付けたとはいえ、どうしても落ちなかった黒い染みの残る床は、彼女の目にはどう映っているのか。
そもそも彼女は現実の光景を捉えているのかどうか。
「……ったく。ほら、村長の所まで連れてってやるから」
手を引く。嫌がるかもしれないと思ったが、余りの無反応ぶりに少々拍子抜けした。
無言のまま夜道を進む。月明かりのおかげで歩くには苦労しないが、途中慣れない道のため方向が分からなくなった。
「おい、村長の家はどっち……」
言葉が途切れる。
591アティ過去SS4/9:03/10/05 16:44 ID:8efMwP2z
突然、何の前触れもなく物陰から男が飛び出してきた。
目が合う。
血と脂に汚れた剣。酷使のためぼろぼろになった鎧。そして、撒き散らされる敵意。
―――間違いなく、この男が。
「もう追いつきやがったのか、帝国の犬め! 畜生捕まってたまるかあ!」
戦場では帝国の兵を殺し、この村では少女の両親を奪った、旧王国兵。
「ひっ……!」
脚が震える。訓練ではない、本物の、殺気。
逃げなければ―――そう思った時。
自分の腰にしがみつく熱い手に気がついた。
本当に小さな身体は身動きひとつすらせず、伝わる体温がなければ生きているかどうかも怪しい。
唯、目の前の男を見つめる眼には溢れださんばかりの恐怖が。

逃げ出せなくなる。
彼女を抱えて逃げるのは不可能だ。すぐに追いつかれてしまう。
そして、背後からの一撃に耐える自信は、悲しいことに無い。
だからと言って、見捨てることなど出来ない。
「……し、心配するなよ」
必死で絞り出した声が自分でも情けなく思う程震えていたとしても。
「新米だけど、俺だって軍人なんだ……絶対に守ってやるからよっ……!」
彼女を後ろに庇いナイフを手にする。
百戦錬磨の兵士を相手にするには、武器も、自分も貧弱すぎる。
それでも、もう後には引けない。
592アティ過去SS5/9:03/10/05 16:45 ID:8efMwP2z
「がああああっ!」
雄叫びを上げて突っ込んでくる男にナイフを投げつける。
目にでも当たれば動きを確実に止められるが、肩をかすめただけだった。
力任せに振り下ろされる一撃をかろうじて避ける。
背後の少女は咄嗟に思いっきり突き飛ばした。
「……っ」
「逃げろ!」
叫んで男と少女との間に割り込む。
武器は残り三本。これでどこまで戦えるのか、
そもそも武器が尽きる前に体力が尽きてしまうのではないか。嫌な考えに汗がどっと出る。
(―――って冗談じゃねェぞ! まだ14年しか生きてねェのにくたばってたまるか!)
虚勢だと分かっていた。多分、相手にも分かった。
男が哂う。血走った眼をして、絶対の自信を持って、剣が振るわれる。
今度は避けきれなかった。
太腿を赤い液体が染める。右足から力が抜けて尻餅をつく。
痛みは後からやってきた。
押さえても血は止まらない。
おそらく、今振り下ろされる一撃で自分は死ぬだろう。
(あのガキ、ちゃんと逃げられたよな)
血の臭いを嗅ぎながら、ぼんやりとそんなことを思っ
「うわああああああああっ!!」
幼い叫び声が響く。
がつ、と音がして男がよろめく。
石ころが頭めがけて投げつけられたせいだ、と気づいた。
593アティ過去SS6/9:03/10/05 16:46 ID:8efMwP2z
「……っ! 馬鹿がなんで逃げなかった?!」
答えはない。向けられた殺気に動けなくなっている。
だから逃げろと言ったのだ。さっきのは僥倖に過ぎない。犠牲は一人でたくさんだった。
背中にナイフを投げつけるが、男の動きは止まらない。
間に合わない。
血錆の浮いた剣が、少女を切り裂く光景を幻視する。
―――ひゅう、と。風切り音が耳に届く。
絶叫が上がる。男の背から矢が生えていた。
「新米生きてるか?!」
怒鳴り声と共に矢が次々と打ち込まれる。男はもう立っていられない。
山狩りに出ていた連中が戻ってきたのだ。助かった、と安堵でへたり込みそうになる。
だが、出来なかった。
「よくも村の者を殺してくれたな……!」
「あいらの無念思い知れ!」
口々に叫ぶ顔は、憤怒と憎悪で歪んでいた。
兵士らは止めない。流石に命にかかわる事態になれば割って入るのだろうが、
そうでなければ黙認する。これが、村人達に許される唯一の復讐の機会なのだから。
それは少年にも分かっていたが、それでも。
右足を引きずり少女へと歩み寄る。
彼女は、村人を―――優しかったはずの彼らの変貌を凝視していた。
少年は少女の前に立ち、強く抱え込んだ。
「お前は見るな」
腕の中の小さな体はひどく熱い。太腿の痛みを堪えて、頭をなるたけ優しく撫ぜる。
怒声を、悲鳴を、暴力と争乱を少しでも遮断できるようにと願いながら。
594アティ過去SS7/9:03/10/05 16:47 ID:8efMwP2z
一夜明け、昼前になって護送用の馬車が来た。鉄格子の中に捕虜を押し込み、自分達は馬車の側を歩く。
街道を行く途中、少年は問いかけた。
「……あのガキ、これからどうなるんですかね」
「親類あたりが面倒みるだろうさ。でなけりゃ施設に引き取られるだろ」
なあ、と続きには溜息が混じっていた。
「あんまり入れ込むな。
 嫌な話だが、戦争ともなればあんな事いくらでも起こる。情をうつし過ぎると……辛いぞ」
「……分かりました」
到底納得など出来そうにないが。それとも、経験を積めば割り切れるようになるのだろうか。
一度だけ振り返る。
村はどこまでも静かで平和だった。
595アティ過去SS8/9:03/10/05 16:48 ID:8efMwP2z
それから数年の後。
村外れの墓地に一人の少女が佇んでいた。
少女は赤い髪を風に揺らし微笑む。
「―――それじゃあ、行ってくるね。お父さん、お母さん」
よいしょ、っと荷物を肩に掛け歩き出す。
村の外へと続く門の前には、幾人もの村人がいた。
「アティちゃん、御両親への挨拶はちゃんとしたかい?」
「うん。
 それから、ありがとう。今まで面倒見てくれただけじゃなくて、学費まで出して貰って……」
「気にするなって。村の子どもは皆の子どもさ」
「しかし軍学校の特待生とはねえ。ウチのばか息子にも見習ってほしいもんだよ」
「やだよ俺勉強きらいだし」
「つか兄ちゃんとアティじゃそもそも出来が違うし……あてっ」
「お前もういっぺん言ってみろ今度はこんなもんじゃ……ひだだだっ?!」
「あ・ん・た・は言ってるそばから!」
「あはははは」
賑やかで優しい人達。
離れるのは淋しいし、不安でもあるけれど。
「いってらっしゃい」
「月に一度は手紙くれよ」
「都会の連中に嫌なことされたら無理せず戻ってこいよ!」
様々な言葉が本当に嬉しくて、頑張ろうって心の底から思えるから。
「きっと、夢を叶えてここに戻ってくるから―――行ってきます!」
596アティ過去SS9/9:03/10/05 16:50 ID:8efMwP2z
ずっと見ていた夢。
医療と召喚術を学び、傷ついた命を救うこと。
両親の時のように何も出来ずにいるのはもう嫌だから。
―――その想いのなかに、かつて出会った新米兵士がいるかどうかは、もう遠い過去のこと。
それでも、村の治療師への師事ではなく軍学校への進学を決めたのは、
最新の医術を学び、国からの正式な医師免許を受けるためというのを差引いても。


それは、本人すら忘れてしまった遠い遠い過去のこと。
597名無しさん@ピンキー:03/10/05 17:06 ID:nLYsJko2
>588-596
|∀・)ノ ミタヨー

名も無き新米タンにモエー。
こーいう話好きですよ。
598名無しさん@ピンキー:03/10/05 17:15 ID:3gmX3c5+
新米兵士を少年時代のビジュだと思ったのだが…違うのかな?
とにかくグッジョブ!いいお話でした!
599名無しさん@ピンキー:03/10/05 17:28 ID:aI06Uhfj
やっぱエロは欲しい。一応エロパロ版だし。
600名無しさん@ピンキー:03/10/05 17:33 ID:OCggArrQ
>>599
贅沢言わない。
それにエロ無しでもいいって話でしょ?
601名無しさん@ピンキー:03/10/05 17:37 ID:jw8KS8ZK
600おめ

>>599
このスレはエロ無しでもオケーって事になってるからな。
一応、「基本的にはエロ有り」程度には考えといた方が良いかもしれんけど。
602名無しさん@ピンキー:03/10/05 18:09 ID:cxmvIbXh
新米兵士は明らかにビジュでしょ?
エロ無しでも面白ければ構わんが、あんまりビジュものばかり続くと・・・・


漏れの中のビジュ度が、他キャラを抜いてTOPに踊りでるからボスケテ。
ビジュマンセー!!
603名無しさん@ピンキー:03/10/05 18:18 ID:sWQhk2LT
無理にエロを入れるより、エロなしで完結させたほうがいいものだってあると思うよ。
面白ければそれでカマワナイ!
あとここって、2の時と書き手も読み手も随分入れ替わってる?
604名無しさん@ピンキー:03/10/05 19:11 ID:PCK3gWtr
ビジュモノそんなに続いてるかな?
エロ無しもイイ!ビジュイイ!
単純に面白かったです。乙。
605名無しさん@ピンキー:03/10/05 20:56 ID:VqrYmSaB
ビジュ分補給!
グッジョブでした。
606名無しさん@ピンキー:03/10/05 21:29 ID:RJZM3/0C
ビジュ率は高めかも?
初めはあまり好きでなかったけど
このスレでビジュの見方がかなり変わりました。
607名無しさん@ピンキー:03/10/05 21:34 ID:KD3iXr8O
>>606
いつのまにか夜会話板とパロのおかげで実物以上に魅力的になってるからね(w

オルツェリとか書いてくれる神はいないかなあ。
自分で書くしか…何かツェリ×ヤドとかありえないシチュエーション思いついたり…。
608名無しさん@ピンキー:03/10/05 22:39 ID:reXM7wrc
なるほど、キールはヤードの子ってことですな?
609名無しさん@ピンキー:03/10/06 00:09 ID:5zqv4W09
成長したウィルとアティのお話が読みたいです。
あの告白の行方が気になっています。誰かお願いしますよう。
610名無しさん@ピンキー:03/10/06 03:46 ID:jE2aU8m8
俺はツェリーヌものなら大抵のものは萌えられる自信がある

ダレカー
611名無しさん@ピンキー:03/10/06 04:34 ID:yhWd2+HS
>>610
政略結婚で無理やり引き合わされた婿・オルドレイクに、立場を逆手にとってレイープされるとか?
オルドレイクが昇進する為に上層部はおろか、部下達の相手までさせられるとか。
612名無しさん@ピンキー:03/10/06 04:47 ID:ko7KzHlp
いやむしろオルドレイクをレイープするとかどうだろう
嫌がるオルドレイクを無理矢理……
613名無しさん@ピンキー:03/10/06 08:57 ID:w2MpIRf0
614名無しさん@ピンキー:03/10/06 11:06 ID:uK4Wz1sl
ツェリーヌって一途に夫に尽くしてそうな辺りがイイ!しかも潔癖っぽいし。
汚したくなるタイプだな。しかもオルドレもそんな妻に尻に敷かれていそうな…?
実は意外と純愛夫婦だったりするのか。夫の為に自ら悪魔に身を捧げるツェリーヌ様とかどうよ?
615名無しさん@ピンキー:03/10/06 13:52 ID:yhWd2+HS
オルドレイクが遠征から戻ってきたら邪教にはまってサバトに参加してるツェリーヌ。
切れたオルドレイクがツェリーヌ以外を皆殺しにして、最後にツェリーヌを倒そうとすると、
勝ち誇った表情で殺せとアピールするツェリーヌ。殺せないオルドレイク。

その時、ベヘリッt(ry
616名無しさん@ピンキー:03/10/06 14:25 ID:kg6ryTzK
>613
…ウ、ウホッ(;´Д`)
>615
ベルセルク?
617名無しさん@ピンキー:03/10/06 14:59 ID:lAjM2uOX
>>615
そのうち黒い剣士がヌッ殺しにきますよ?
ゲルニカでもぶった切れそうな剣持って。
618名無しさん@ピンキー:03/10/06 17:04 ID:Sb0MR0v3
331氏のss倉庫が更新されるまで
とりあえず、3の倉庫作った方がいいですか?
折角だからまとめて読みたいですし。
619名無しさん@ピンキー:03/10/06 17:42 ID:CiYTgl/+
>>617
ゼルフィルドのビームサーベルか
620名無しさん@ピンキー:03/10/06 17:44 ID:/DkV3xon
>>618
頼むます。
621618:03/10/06 18:30 ID:Sb0MR0v3
とか思ったんですが、過去スレが見れないので無理…。
ここにはあまり詳しくないのでスマソ。
…吊ってくる…。

どうにかしたら見えるのですか?
622名無しさん@ピンキー:03/10/06 19:05 ID:/DkV3xon
>>621
●を買うか、補完依頼をするか、html化されるまで待つか。
623名無しさん@ピンキー:03/10/06 19:29 ID:gCZNJTzN
>>621
え?見れるよ…?
「隊長! 過去ログ倉庫で、スレッド 1060115736.html を発見しました。 」
って下のほうに書いてない?
624名無しさん@ピンキー:03/10/06 19:30 ID:gCZNJTzN
過去スレをクリックして、その枠の下のほうにね。
625名無しさん@ピンキー:03/10/06 19:44 ID:K1Ksn6Zw
纏めるんなら分かる範囲でいいんで作者別に纏めて頂きたいと思うのは矢張り我侭ですか?
連載物が多いし>>343氏の作品なんかはカイアティ、スカソノ、ヤドアティに使われている設定が
一緒みたいだから纏めて頂けると凄く読みやすいと思うんですが。
纏めて貰えるだけで有難いんで無理そうだったらこの意見は気にせず流してください。
ちなみに3作品は4スレ目から始まってる。
626618:03/10/06 19:55 ID:Sb0MR0v3
ほんまや!
では出来る限りまとめてみます。
色々教えてくれてありがとうございました。

627名無しさん@ピンキー:03/10/06 19:58 ID:gCZNJTzN
>>626
がんがってくださーい!完成楽しみにしております!
628名無しさん@ピンキー:03/10/07 00:13 ID:fv0w1aVN
保管庫3のみ?個人的にレシユエとかまとめて読みたいんだけど…。
629名無しさん@ピンキー:03/10/07 00:16 ID:GcEsU2r6
とりあえずは3だけでいいんでないかい。
630名無しさん@ピンキー:03/10/07 01:22 ID:SSTL6BrP
>>614
それを想像しただけでもう…
631名無しさん@ピンキー:03/10/07 19:47 ID:UcItExuC
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632名無しさん@ピンキー:03/10/07 20:44 ID:lp2u4N+r
3つほど質問がある。

1.設定の捏造はありですか?

2.何かのパロディ〜パクリはOK.ですか?

3.このスレ的にはウィルとナッパはどっちが人気あるの?
633名無しさん@ピンキー:03/10/07 20:56 ID:NPyy/ZFq
>>632
個人的見解
1.あまりにもアレがナニなものでなければアリ
2.モノによる
3.ヤムチャが一番人気です。
 
634名無しさん@ピンキー:03/10/07 21:03 ID:GRSCNjqb
・実はアティの趣味は健康器具蒐集。
・実はアティはふたなり。
・実はアティは幼い頃レイープされてる。
・実はアティはハーフエルフ。
・実はアティは
635名無しさん@ピンキー:03/10/07 22:15 ID:7I4CLfnp
>実はアティは幼い頃レイープされてる

これは確立は高いと思うよ。否定はできない。
636名無しさん@ピンキー:03/10/08 00:55 ID:VxfZgqqz
>>618
以前ss投下した者ですが、投下後誤字脱字段落付け間違い等で…(´・ω・`) ショボーンとしてます。
まとめられた暁にはコソーリ修正させていただきたいのですが…。
637名無しさん@ピンキー:03/10/08 01:44 ID:75VwsOeh
>>632
1と2.....元の設定とかけはなれすぎてなければダイジョブ。
3.....私はウィル、好きですよ
638名無しさん@ピンキー:03/10/08 01:48 ID:T+higV6T
>>633
>>637
ありがとうござい。
ではその範疇で色々と頑張ってみる次第であります。
639名無しさん@ピンキー:03/10/08 10:11 ID:PQAd1CkC
ナップはアティてんてーが目の前で
あんなことやらこんなことをされてしまうよな事態になった時、
『先生……ッ畜生畜生……ッなんで俺・・・ッ!!』とか
一番活きの良い反応をしてくれそうなので好きだ。

つまりは鬼畜エロの演出要員ですか。
ていうか朝っぱらから何書いてんだ俺。
640名無しさん@ピンキー:03/10/08 13:35 ID:t9H8xx0n
>演出要員
ワロタ 演出するだけですか
641名無しさん@ピンキー:03/10/08 20:54 ID:Cftuw2Oa
演出要員ネタか・・・・・・

キャラ別に出してみたら面白そうだと思った自分はアホ。
642名無しさん@ピンキー:03/10/08 21:20 ID:qjhU6B+9
ヤードは童貞だろうか、非童貞だろうか。
今まで本気で人を好きになった事がないと言ってたが、だからといって
童貞とは限らないよな。
師匠があいつだし。
643名無しさん@ピンキー:03/10/08 21:25 ID:t1iSqf6v
>>642
前に処女・非処女ネタは出てたが、童貞・非童貞ネタはまだ出てないしなぁ。
3男キャラは童貞に見せかけて実は非童貞なのが多そう…というのが私的見解。
ヤードも本気で人を好きになったことはなくとも師匠を考えると
下手したら前も後ろも調教済みのヨカーン
644名無しさん@ピンキー:03/10/08 21:37 ID:teHN8qsh
( ´-`)。oO(マグアメはまだかなぁ・・・)
645名無しさん@ピンキー:03/10/08 21:45 ID:T+higV6T
>>642
オルドレイクに師事してた頃に、ツェリーヌとヤってたとか。
夫が自分の事ばかりで満足させてくれないからこうして若い男を狙ってるみたいな。
ヤードはヤードで、
「仮にもシスターである貴女が、そんな事をされるのですか?」
とかいいながら押し倒される。
646名無しさん@ピンキー:03/10/08 21:50 ID:i7ExbGhR
ところでツェリーヌはシスターなのか?
647名無しさん@ピンキー:03/10/08 22:05 ID:qjhU6B+9
>>645
こないだ頭の中で練ってたネタと同じだ(w
648名無しさん@ピンキー:03/10/08 22:51 ID:5XE5LnWg
まあとにかく、ビジュがそういう経験薄なら萌える訳で。
649名無しさん@ピンキー:03/10/08 23:12 ID:ZScOFbFE
>648
つい妙な妄想が。

ビジュ「ア…」
アティ「?」
ビジュ「アアアッア・・・あて、アティッ???ひだっ!(舌噛)」
アティ「あの、ごめんなさい・・・無理しないでくださいビジュ」
ビジュ「すまね・・・アティひゃん・・・」




そんなビジュは嫌だ。
650名無しさん@ピンキー:03/10/08 23:19 ID:T+higV6T
下手って言われて、慰安婦殺すタイプだろ。
651名無しさん@ピンキー:03/10/08 23:51 ID:x6jfSUqL
今更だけど>>588氏のSS読んだよ。
何だかビジュはもうお腹いっぱいの人も多いのかもしれないけど……正直、良かった。
あの少年がビジュだすると漏れの脳内で
以前ここでやってたビジュの連載物となんとなくリンクしちゃったよ…。
ビジュがアティに拘って襲っちゃったところとか、
588氏のSSが前提だと微妙にわかるというか…。
こんな風なアティとビジュは過去に出会っていた
なんて展開を妄想するのはビジュ萌えの漏れとしては鼻血物だよ…。

グッジョブでした。
652名無しさん@ピンキー:03/10/08 23:57 ID:5XE5LnWg
>649
萌・・えられないなw
653618:03/10/09 00:01 ID:e3ekDyhr
お話の腰折ってスマソ。
倉庫作ってる618ですが、ものすごい量なので完成はもうすこし待って下さい。
所で、作家別でまとめてとのことなので、まとめようと思いますが…。
誰が誰だか分からない人が…ちらほら…。
二本の一方〜、孤島の〜を書いた方は4スレの815氏ですか?(あと、たいせつな日も)
それから分かる人は纏めてますが、
これとこれは同じってのが分かる方や、書いた方でこれとこれは同じ人だよ〜っ
ての教えてくれる方おられますか…?

>>638
修正箇所は倉庫ができたら教えてください。
レシユエも纏めました。
では作業に戻りますゆえ。神様がたがんがって下さい!
654名無しさん@ピンキー:03/10/09 00:39 ID:efAt3CKq
>>653
4スレの815ですが、私が今までに書いたのは
話の順番で「賭けの代償(最初のスカソノ)」「心の媚薬」「たいせつな日」
「二本の〜」「孤島の〜」「遥かな花(まだ書きかけ)」「毒の名残」です。
ごちゃごちゃしててすみませんが、よろしくお願いします。

つか3だけで1と2の二倍もスレ使ってたんだね…。すごいなサモ3。
655名無しさん@ピンキー:03/10/09 01:19 ID:n0Syj6+X
>>648
ホントに好きになった女にはなぜか勃たないとかね。

アティ「…? どうしたんですか?ビジュさん」
ビジュ「わ、悪ぃ。もうやめだ」

656名無しさん@ピンキー:03/10/09 01:37 ID:JiurP96o
>>655
で、アティがそれを悟って慣れないフェラで頑張ると。
657名無しさん@ピンキー:03/10/09 04:09 ID:x8/52LUQ
ベルフラウ生徒でやってるとイスラにたいして「私とあなたは似てる」っていうけど、他の生徒でもこの台詞ってあるのん?
ベルフラウだけならイスラED後のイスラ×ベルフラウなんて出来ないかなーとか。
658名無しさん@ピンキー:03/10/09 05:18 ID:xYiS6sBB
ウィルは言ってたな
659名無しさん@ピンキー:03/10/09 06:51 ID:L6yDF0Tw
>>653
一応前々スレ(スレNo.6)の>>22>>41のレクアズと、このスレの>>512>>526>>569>>579
のレクアズは同じ設定の続き物…です。あと前スレの「さよなら。」も他の話と設定は全然違いますが
同じ人間が書いた物です。作者別に纏めると無駄に長いだけでエロ薄いのがバレバレになりそうな予感。
3は作品多くて大変でしょうがガンガッテ下さい。後でコソーリ修正させて貰うかもしれませぬ。
660名無しさん@ピンキー:03/10/09 09:51 ID:JiurP96o
>>657
ベルフラウよりもアリーゼの方が可能性がありそう。
根拠は無いけど何となく。
661名無しさん@ピンキー:03/10/09 10:03 ID:rQY0BoAo
イスラよりアリソンに似てます
662名無しさん@ピンキー:03/10/09 13:46 ID:JiurP96o
「レックス軍曹。本日1200より作戦行動開始。よろしくて?」
「は、はぁ」
「はぁじゃありませんわ!返事はしっかりと敬礼を行って復唱するしなさい!!」
「…本日1200より作戦行動開始いたします」
敬礼( ゚Д゚ )>
「上官を舐めているんですの!?その敬礼は陸軍式!海軍式は肘を開かないの!!」
「か、海軍って…でも、帝国軍は…」
「私の帽子をみればわかるでしょう!?レッドベレーは海軍の証です!」
「…」
「最敬礼!」
「…」
敬礼( ゚Д゚ )」

こうしてベルフラウのレックス調教計画は始まった。
663名無しさん@ピンキー:03/10/09 13:55 ID:USc2iWZ3
ウィルは「昔の僕に似てる」、ナップは「お前の気持ちわかる」じゃなかったっけ?

・・・・・・アリーゼはやってない。
664名無しさん@ピンキー:03/10/09 15:17 ID:+nGb35b8
その代わりなのかどうかわからんけど、
アリーゼはイスラに対してキレてたね。
665名無しさん@ピンキー :03/10/09 16:24 ID:r13bRo+N
イスラに対してアリーゼが一番言ってたり。
流石だよな。アリーゼ。
666名無しさん@ピンキー:03/10/09 17:02 ID:Ng9JAADG
>>662
どんな調教するのかと小一時間(ry
夜も昼も自分好みに調教ですか?w
667神楽雪崩:03/10/09 18:26 ID:668EHRSE
なかなか面白そうなので、こっちに棲まさせて貰いますか(^-^)"
668名無しさん@ピンキー:03/10/09 18:44 ID:dsyZfCV/
>>667
誰?
669名無しさん@ピンキー:03/10/09 18:56 ID:sKj66stD
すいません、ちょっと気になったので居座らさせてもらいますよ…

ってことだろ。
670名無しさん@ピンキー:03/10/09 20:37 ID:RaFJitI/
イスラがヘイゼルに
「盟主様に、失敗を君の魅力で補うのもそろそろ限界なんじゃない?」(日本語おかしいけど気にしないで)
みたいなことを言ってるシーンがあったけど、あれはオルドレの事か手袋のボスの事かどっちなんだろ。
上司に責任を体で払わされてたのか…。
何かよく見るとヤバイ発言が多いゲームな気がする。
671名無しさん@ピンキー:03/10/09 20:38 ID:RaFJitI/
>>667
あと1レス発言が遅かったら神のIDだったね。
672名無しさん@ピンキー:03/10/09 22:33 ID:Eg2hPubt
>>670
最大のエロ発言は「おれ、抜くよ」だけどな。
素でこけた。
673名無しさん@ピンキー:03/10/09 22:48 ID:DEs+h+Za
>>672
その前後のファリエルの台詞もエロいぞ。
674名無しさん@ピンキー:03/10/10 00:05 ID:UIng0InI
>>643のいう 処女・非処女ネタ がなんかとてつもなく懐かしい
あれいつ頃だっけ?
675名無しさん@ピンキー:03/10/10 00:13 ID:dTol/WGL
ウホッ…!
今なんかオルツェリヤドネタ思いついた。
いつか書くぞ。
676神楽雪崩:03/10/10 03:09 ID:7oE2mLmt
>>671スレが666だった時はぬか喜びしましたとも。自己紹介しますと携帯専用絵師です。
677名無しさん@ピンキー:03/10/10 04:49 ID:e+HNcDEZ
>675
ものすごい勢いで期待してまつハァハァ
678名無しさん@ピンキー:03/10/10 08:03 ID:nqSbzQNB
>>676
絵師さんなら、このスレよりも
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1063541511/
のスレのほうがいいのでは?
679名無しさん@ピンキー:03/10/10 08:06 ID:nqSbzQNB
↑のミス、本当は
http://pink.bbspink.com/test/read.cgi/ascii2d/1063877353/
の間違いな。
680名無しさん@ピンキー:03/10/10 08:17 ID:cA3Qg8kN
681神楽雪崩:03/10/10 14:31 ID:7oE2mLmt
もうずっと人大杉..携帯なんで飛べませんw(;_;)
682名無しさん@ピンキー:03/10/10 14:39 ID:Z2z+LTw8
>681
携帯携帯うるせえな。
家ゲーRPG板でも行けよ。
683神楽雪崩:03/10/10 16:04 ID:7oE2mLmt
はーい
684名無しさん@ピンキー:03/10/10 19:39 ID:MclZS0T4
モイキー
685618:03/10/10 20:34 ID:ALqDwHR3
倉庫作るとか言っておったものです。
一応形になりましたんで。

ttp://www.buzz-style.net/~snss/

とりあえず量が多すぎて、誤字脱字やら改行やらが全然駄目です…。
サイト自体もミスが多そうですが、これから直して行くんで多めに見てやって
下さい。(作者別リストもこれから作ります…)スマソ。
686名無しさん@ピンキー:03/10/10 20:54 ID:gpsKq8z1
>>685
グッジョブです!
全体的に見やすくてとてもいい感じ!
ここでもう一回SS読み返してみようと思います。
687名無しさん@ピンキー:03/10/10 21:17 ID:A0kEWjDH
>>685
オオオ!お疲れ様であります!見やすいであります!
688名無しさん@ピンキー:03/10/10 21:19 ID:hGK5TGDG
749 :名無しさん@お腹いっぱい。 :03/10/09 21:13 ID:lduMeyXa
軍学校で男装する事になったアティとアズリアによる801ごっこ。

さすがにこれ書くのは神々でも無理かなぁ。
689名無しさん@ピンキー:03/10/10 21:23 ID:gpsKq8z1
集落の祭りの見世物で女装する事になったカイルとギャレオによる百合ごっこ。
690名無しさん@ピンキー:03/10/10 21:31 ID:TGYzpatl
>>685
乙リアでございます
691名無しさん@ピンキー:03/10/10 21:34 ID:LpPYasWQ
>>685さん
乙でしたー
よくもまあ、たくさんのスレから話別にまとめて分類して…神!
即ブックマークしますた。これからも頑張ってください!
692名無しさん@ピンキー:03/10/10 21:41 ID:InQ+3QeI
>>685
乙ですー!すごい嬉しいです。
今までの作品が好きなときに読めるw

・・・自分の書いた文を久々に読み返してみて鬱になりましたが(w
693名無しさん@ピンキー:03/10/10 21:58 ID:RG2RDzD7
>>685
乙様です。すごく見やすくていい感じです。
一応報告しますと、スレッド5の「機械仕掛けの砂糖細工」「学生時代の苦い思い出」
スレッド6の「風呂上りの刹那に」を書いた者です。作者別リスト作成の際に参考にしてください。
694鬼畜野郎:03/10/10 22:23 ID:wAk3G9No
685氏乙かれ〜
ちなみに五代目スレのレックスの妄想は俺が書きました
こういう保管サイトあるとまた書きたくなりますなあ。
とりあえずほったらかしにしてたアズリアシリーズ終らせて
また気が向いたときにマターリ投下しようかと思います。
グッジョブ。まじで。
695名無しさん@ピンキー:03/10/10 22:29 ID:nTOrIEwC
>>685
ところで掲載されてるSSに関する注文、指摘などは簡易BBSなどを設置して、
そこに書き込んでいったほうがお手軽だと思うのですが。
…いや、あんまり倉庫でBBSは使わないかな?
696レックス×アズリア続き物:03/10/10 22:54 ID:SZlEEEN4
誰か教えて欲しい。人が人を愛する意味を。肌を重ねて温もりを分け合う意味を。

「ったく、先生は無茶ばっかりするよな。俺も人のこと言えねぇけどな」
「そうそう。いーっつも心配ばかりかけるよねぇ、二人とも」
「あ、はは…ごめん」
帝国本土から島へ帰る途中の船の中、傷跡が生々しいレックスの拳を見ながらカイルとソノラが声を上げた。
その二人に苦笑いを返す。
大丈夫。ちゃんと笑えてる。その証拠に二人とも何時もと変わらない態度で接してくれるじゃないか。
そう言い聞かせてまた笑う。
弱音なんて吐いちゃいけない。笑っていなきゃ。だってそうじゃなきゃ「何時も通り」に戻れない。
このまま笑っていればきっと、何もなかったかのようにまた「何時もの毎日」に戻れる。
彼女がいない日常が当たり前になって定着する。
そうすればこの胸の痛みだって何時かは消えるだろう。
初めから存在していなかったかのように。
そんな事を考えたら心臓が締め付けられるように痛くなった。
その痛みを笑顔で消す。
「ごめん…俺、ちょっと外の空気吸ってくるね。何か船酔いしちゃったみたいで」
レックスはそう言うと逃げるように部屋を後にした。その言葉を発した笑顔が凍っていることにも気付かずに。
そんな早足で部屋を後にしたレックスをカイルとソノラは何も言わず見つめていた。
バタンという重い音だけが静かな部屋に響く。
「…ねえ」
「何だ?」
静寂に包まれた部屋の中ソノラが控えめに声を出す。
「…先生、ちょっと変じゃなかった?」
「そうだな」
ソノラの質問に答えるカイルの態度はどこか素っ気無い。
697レックス×アズリア続き物:03/10/10 22:55 ID:SZlEEEN4
「アニキ、冷たい」
ぶーぶーという彼女独特の口癖を付けながらソノラはカイルを睨む。
仲間の様子がおかしい時にそれを見て見ぬ振りをするようなカイルの態度がソノラには信じられなかった。
睨まれたカイルはそんなソノラを横目で見ながら大きく溜息をつく。
「仕方ねえだろ、向こうが何にも言わねえんだから。
何も言わねえってことは言いたくねえか言えねえかのどっちかなんだろ。
本人が話したがらねえのを俺たちが無理やり詮索してもあっちにとっちゃあいい迷惑でしかねえだろうが。
俺たちにできることって言ったら先生が自分から話してくれる待つ事ぐらいだろ」
「―…そっか、そうだね。アニキの言う通りだよ。あたし、無神経だったね…」
カイルの言葉にソノラは項垂れる。自分の思慮の浅さを思い知り、そのことに怒りが生まれる。
カイルはそんなソノラをポンポンと撫でるように軽く叩く。
「そんな事で落ち込むな。お前はカイル海賊一家の一員だろ。自分のやってることに胸張ってろ。
心配しなくともお前の優しさはちゃんと周りに伝わってるからよ」
「…うん」
その言葉と自分を勇気付けてくれる手にソノラは顔に笑みを取り戻す。
自分の称号と、今自分を支えてくれている手を誇りに思った。
そしてこの手が自分を支えてくれているように、自分もあの人を支えてあげられればいいと思った。
ソノラはそのまま顔を上げ、レックスの消えたドアをずっと見つめていた。

部屋を出てそのまま甲板へと向かうと空には満天の星空が広がっていた。
船の上で見る星空は島で見るものとも、帝国本土で見るものとも違って見えた。
肌を撫でる風が冷たくて。それが心にも吹いてそのまま凍らせてくれればいいのに…などという馬鹿げたことさえ思った。
この苦しみも思い出も、全部凍らせて捨ててしまえたらどんなに楽だろうと。
「せーんせ」
不意に背後から明るい声が掛けられる。
聞き慣れた声を持つその人物は笑みを浮かべながら夜の闇に溶けるかのようにこちらに近づいてる。
698レックス×アズリア続き物:03/10/10 22:56 ID:SZlEEEN4
「こんな所にいると風邪引いちゃうわよ。どう、アタシの部屋で一杯やらない?
そーんなシケた顔されてるとこっちまで暗くなっちゃうし」
そう言われて慌てて苦笑いを作る。正直、今の情けない自分は誰にも見られたくなかった。
「…そんな酷い表情してるかな?」
「そりゃもうバッチリ」
控えめに出した返事にウィンクまで付けて返される。
その言葉にほんの少しだけ悩んだ後顔を上げて言う。
「そうだね…今日くらいはいいかな…」
酒に逃げるなんてズルイとは思うが今だけは素直に仲間の好意に甘えてもいいだろうか。
せめてまた笑顔が作れるようになるまでは。
そんな事を思いながら夜の闇に沈む廊下を無言で進む。
言うべき事はあるのだけれど、何をどう言ったらいいのか分からない。
二人ともお互いにかけるべき言葉を持たずに歩き続ければ、耳に入るのは心地良い波の音だけになる。
重い時間を抱えたまま船の奥のスカーレルの部屋に足を踏み入れる。
以前にも何度か入ったことのあるその部屋はまるで年頃の女の子の部屋のように綺麗に片付けられ、華やかであった。
「その辺テキトーに座っちゃって」
そう言うとスカーレルは奥の棚に飾ってある瓶を一本取りに行く。
そのままやる事のないレックスはスカーレルの部屋をゆっくりと見渡す。
物がある割にキッチリと片付いているその部屋はどこか彼女の部屋に似ているような気がした。
そんな事を考えたら笑いが出そうになった。
フラれた相手のことを何時までも引き摺っているなんて馬鹿みたいだ。
何時から自分はこんなに女々しい男になったんだ。
笑いと共に浮かんだのは彼女の微笑みでそれがまた胸を締め付ける。
「ハイ、どーぞ」
「…ありがとう」
何時の間にかこちらに戻ってきていたスカーレルが酒の乗ったグラスを手渡す。
699レックス×アズリア続き物:03/10/10 22:57 ID:SZlEEEN4
手から手へ渡されると中の鮮やかな赤い液が揺れて零れ落ちそうになる。
それをじっと見つめるレックスの目はまるで心を無くしたかのような寂しい色をしていた。
「さあ、グイっといっちゃいなさいな!」
いっきいっき、という宴会ではお決まりの文句でも続けそうなスカーレルの言葉にレックスはグラスの中身を一気に呷った。
久々に喉に通ったアルコールは熱くて甘かった。
吐く息にも熱が宿る。
そんなレックスの様子を見守りながらスカーレルはゆっくりと言葉をかける。
「…で、何があったのよ?話したくないなら話さなくてもいいけど、誰かに話しちゃえばスッキリするわよ。
アタシとしてはなくなった指輪が気になる感じかしら?」
その言葉に思わず左手に目を落とした。
少しだけ日に焼けた肌には指輪の後がクッキリと残っていた。
そこで輝いていた物はもうない。そこに篭められた約束も想いも、もう意味を成さない。
それを見ないようにして目を瞑ると同時に言葉を吐き出す。
「…今だけ、弱音吐いてもいいかな?聞き流してすぐに忘れてもらって構わないから。
また明日には何時も通り笑うから。だから今だけ情けない男になってもいいかな…?」
苦笑いを作ろうとしてももうそれさえ巧く作れない。
軋む胸を支配する言葉が剥き出しのまま溢れ出す。
「―…どうにかしたいのに、どうにもならない時ってどうすればいいんだろう…?」
ポツリポツリと零れるレックスの言葉をスカーレルは黙って聞く。
俯いているから表情は分からない。それでも、泣きそうな顔をしているんじゃないかと思った。
搾り出されたような声が痛々しい。
「どうにかしたいんだけどその方法が分からない。どうにもならないのに、どうにかしたい。
そんな時は諦めるしかないのかな…?そのまま全部忘れるしかないのかな…?」
震える声から紡がれるその言葉に色を付けるならきっとそれは今の世界を支配してる夜のような色が似合う気がした。
そこから覗くのは不安、寂しさ、絶望。そういった色だ。
700レックス×アズリア続き物:03/10/10 22:57 ID:SZlEEEN4
常に皆を導く頼もしい姿からは想像できないほどに弱々しい今のレックスにスカーレルは驚きを隠せずにいた。
「諦めたくないのに諦めなきゃいけない時ってどうしたらいいんだろう…。
そのまま忘れようって決めて全部忘れられるものなのかな…?
一緒にいた思い出とか温もりとか…そういうの全部、何時かちゃんと忘れられるものなのかな…?」
そんなことできるわけないのに。
だって、こんなにも鮮明に覚えてるんだ。それも何時かは全部消えてなくなってしまうんだろうか。
そこにあった想いも愛しさも全部幻だったと割り切ることができるようになるんだろうか。
だったら何で人は出逢うんだろう。
全部無意味なものになってしまうのなら、人は何故誰かを愛し、思い出を作るんだろう。
こんな思いをしなくちゃならないのなら独りで生きていく方がずっと楽だ。
それなのにどうしてあの人の側に居たいと、思ってしまうんだろう。
この世界に人は沢山溢れているのに、どうしてあの人じゃなきゃ駄目なんだろう。
そんな事を考えても答えなど出ない。
それでも誰か教えて欲しい。
人が人を愛する意味を。肌を重ねて温もりを分け合う意味を。
「運命の赤い糸だっけ?ああいうのがちゃんと見えればいいのにね。そうすれば、誰も傷つかずに済んだのに…」
運命の相手なんて初めから決まってればいい。
そうすれば誰もが皆、きちんと相手を間違わずに上手に愛することができるのに。
そうであったなら少なくとも自分も彼女も傷付くことはなかった。
――大嫌いだと言った彼女の顔は泣きそうだった。
そんな顔をさせてしまったのは自分だ。
笑っていて欲しかった。それだけなのに、結局それすらもしてあげることができなかった。
傷付けることしかできなかった。
自分の無力さが歯痒い。
――嘘だと分かる嘘は残酷だ。
どこからどこまでが嘘か分からないのだから。
もしかしたら全部嘘かもしれない。大嫌いだと言った言葉だけが嘘かもしれない。
701レックス×アズリア続き物:03/10/10 22:58 ID:SZlEEEN4
けれど他に好きな男ができたというのは本当かもしれない。
何をどこまで信じたらいいか分からないからどうしようもない。
本当のことを話せないほど自分は彼女に信頼されていなかったのだろうか。
そう考えるとどうしようもなく切なくなった。
側で支えあえる二人になりたかったのに、それも自分の夢でしかなかったのだろうか。
「…そこに力ずくでどうにかするという方法はないの?」
スカーレルが落ち着いた声で問う。
察しのいい彼はなくなった指輪と少ない言葉だけで凡その事情を理解したらしい。
心配そうな顔が目に映った。
真摯なその目を見ないようにして言葉を返す。
「…昔の俺だったら、そうしたかもね。
俺がまだ彼女と会ったばかりの頃のような子供だったらきっと彼女に「俺が幸せにしてやるからついてこい」とか
カッコイイ事言って全部捨てて彼女を掻っ攫ったかもしれない。けど、今はもうそんなことできないよ…。
だって、そんな事したら彼女は家や自分の夢を捨てなきゃならない。
彼女が寂しいと言って泣いても俺は彼女を親の元へ帰してやる事だって出来ないし、
もし俺に何かがあって死んでしまった時彼女を守ってやる人間もいない。
そんな生活強いる事なんて…できないよ。愛情や優しさだけで生きていけるほど、人は簡単じゃないよ」
大人になんてならなきゃ良かった。
そうすればきっと色んな事を考えずに二人で幸せになれる選択肢を迷いなく選べたはずだ。
でももう昔には戻れない。
お互いに背負うものは増えたし、体だって男と女になってしまった。
どんなに願ったって、ただ隣で無邪気に笑い合えていた頃にはもう戻れない。
キスの先がないなんていう幻想を持てる様な青さはもうなかった。
「俺は…強くなりたいと願い続けて、剣の力を手に入れて強くなれたと思ってた。
けど、違った。今の俺は好きな相手の幸せを守ってやることすらできない、無様で無力な人間だよ…」
心の中にずっと住み続けていた弱さが声になって零れた。
誰にも見せたくなかった暗い部分が呻く。
702レックス×アズリア続き物:03/10/10 22:59 ID:SZlEEEN4
「みんなの先生」や「いい人」である為に押し殺してきた自分自身に対する絶望。
そこにはなりたいと願った強く優しい男はなく、臆病な一人の人間がいるだけだ。
「…ごめん、何か愚痴ちゃって。大丈夫だよ、俺は。こんな事くらいでヘコむほどヤワじゃないから。
明日にはまた笑えるようになってると思うから、今のは誰にも言わないで」
そう言ってレックスは腰を上げた。
落ち込んでるとはいえ女々しく醜態を晒してしまった今、そのままここに居続けるのは耐えられなかった。
立ち上がり、そのまま背を向けるレックスに掛ける言葉をスカーレルは持たなかった。
今、誰がどんな言葉をかけてもその胸に生まれた深い闇を消すことなどできないだろうと知っていたから。
無言のまま立ち去るレックスを見送った後スカーレルは重い溜息を吐く。
今更ながらに自分が彼の事を何一つ理解していなかったのだと思い知り、苛立つ。
「スカーレル…?」
先程レックスが消えたドアから控えめに声を出し、顔を覗かせているのはソノラだった。
「先生の様子…どうだった?」
小走りで自分の元へとやってくる。恐らく、ずっと心配していたのだろう。
そんなソノラの頭を優しく撫でながらスカーレルは落ち着いた声で言葉を紡ぐ。
「…何だか相当参っちゃってるみたい。でも、深くは詮索しないであげてね。
きっと今のセンセは自分の中に踏み込まれるのを嫌がるだろうから。アタシが教えられる範囲でなら教えてあげるから」
ソノラはそんなスカーレルを見ながらされるがままになっている。
どうにかしてあげたいけど何も出来ない自分に歯痒さを感じているのは二人とも同じで、そこに不自然な沈黙が生まれた。
「―…あたし、先生が笑顔作るの失敗する所、初めて見たなぁ」
静寂を先に破ったのはソノラの小さな声だった。
そんなソノラにスカーレルもゆっくりと返事を返す。
「そうね…センセは何時だって笑ってたからね。ソノラ、アタシね…今までセンセはずっと強い人だと思ってた。
どんなに辛い事があっても笑顔を崩さず、皆に元気を与えてくれる強くて優しい人。
そんな、アタシとは違う生き物だと思って憧れていたのよ。けど、本当は違ったのね…」
スカーレルの落ち着いた声は歌のようにソノラの耳に届いた。間を置くことなく続きの言葉が流れる。
703レックス×アズリア続き物:03/10/10 23:00 ID:SZlEEEN4

「センセだってアタシ達と同じ弱い人だったのね…。
ただ、「みんなの先生」としてアタシ達を引っ張っていく為に無理してでも強く優しい人であろうとしただけ。
アタシ達はみんなセンセに自分の勝手な理想や幻想を押し付けて強い人だと思い込んでた。
そしてその理想がますますセンセを孤独にしていってたなんてアタシは今まで気付きもしなかった…。
自分の愚かさが憎いわ」
「スカーレル…」
ソノラは暗く沈むスカーレルの顔を覗き込むと笑顔を向ける。
「大丈夫だよ。先生はきっと、全部分かってるから。きっとあたし達のこと好きでいてくれるから。
だから先生が少しでも早く笑えるようになる為にもあたし達が笑わなきゃ。ね?」
「―…そうね」
ソノラの言葉にスカーレルの顔に笑みが戻る。その笑みのまま、また口を開く。
「ソノラ…アタシね、今なら思うの。センセにとって隊長さんは唯一の救いだったんじゃないかって」
歌の様な声がまた夜の空気の中に流れる。
「センセはアタシ達が思ってるほど強い人間ではなくて、でも強い人間であり続けなきゃいけなくて、
きっとアタシ達といる間息苦しさを感じたことだってあるはずだわ。
けどセンセってああいう性格だからそういうの絶対口にしないじゃない?
センセって嘘吐く位なら何も話さないタイプだけど、その分話してないことも多いと思うの。
そういう誰も気付かないセンセの弱さに気付いてあげられたのが隊長さんだったんじゃないかって思うの」
言葉を紡ぐ声は止まらない。ソノラはそんなスカーレルの落ち着いた声が好きだった。
「苦しかった…でしょうね。唯一自分を理解してくれる人と敵対するのは。
でもね、敵対した相手を信じ続けるセンセの想いの強さも、
そんな状況でも捨てきれなかった隊長さんの強い想いもアタシは羨ましくって仕方なかった。
言葉にはできない強い絆で結ばれてるなって思ったのよ。
だって人の気持ちなんて一秒もあれば十分なくらい変わりやすいじゃない?
流されて変わるのが当たり前なのよ。人は誰しもそんなには強くなれないから。
だから、それでもお互いを信じ続けて結ばれた二人はアタシの憧れだった。
あの二人には幸せになってもらいたいってずっと思ってた。だから…なんとかしてあげたい。
それなのに何もできないのが歯痒いわ…」
704レックス×アズリア続き物:03/10/10 23:00 ID:SZlEEEN4
「あたしも、悔しいよ…」
ソノラは強く唇を引き締める。力がない自分が悔しい。
けど、一番悔しさを感じているのは他でもなくあの人だろう。
だからせめて祈ろうと思った。
あの二人にもう一度笑顔が戻るように。
またみんなで幸せになれるように。
祈らずにはいられなかった。

気まずい空気の中を逃げ出して、暫く使われていない自分の部屋に戻ればそこは完全に闇の世界だった。
他に使う人間もいないということで島に残ると決めた時に降ろした物以外はまだそのまま残っていたその部屋は、
必要な物を降ろした分こざっぱりとしていた。
ベッドに横になった所で眠れないことは分かっていたがやりきれない気持ちを鎮めたくてそのまま目を閉じた。
真っ黒な世界に映える白いシーツの上に血の様な色の髪が散らばる。
目を閉じた先の真っ暗な世界はずっと隠してきた心の黒い部分が滲み出してきたようで腹立たしい。
――「化け物」。
遠い昔、自分に投げつけられた言葉が頭に浮かぶ。
それはまだ背も低く、力もなかった頃に言われた言葉だ。
大きめの学生服を身に纏っていた頃、自分は独りだった。
「アイツ、入学試験満点で通ったんだって。おかしーんじゃねーの。人間技じゃねーよ」
「何でもできる人間って気味悪いよな。本当はシルターンの妖孤辺りが化けてんじゃねーの」
「アイツ両親いないらしいけど、実は自分で殺してたりして。実の親の肉喰ったからあんな頭良くて強いんだよ」
「なあ知ってる?アイツ、はぐれ召喚獣の血啜ってるからあんな肌白いんだってよ。化け物だよ」
異質な人間が排除されるのはこの世の常だ。人は自分と違う生き物を恐れるから。
人は誰しも自分より不幸な誰かを作り上げることで自分を慰めようとする。
親という守ってくれる存在を早くに失った自分は何時だってその対象となった。
705レックス×アズリア続き物:03/10/10 23:01 ID:SZlEEEN4
根も葉もない噂を立てられ、疎外される。
そんな事は当たり前だった。
村にいる時も何時だって「可哀想な子」として見られて裏に哀れみを隠した中途半端な優しさを押し付けられた。
本気で救う気もないのに向ける優しさは自己満足以外何物でもない。
優しく綺麗な自分に酔っているだけだ。そのエゴを向けられた相手の気持ちも分からずに。
哀れまれた相手はただ苦しいだけだ。
苦しかった。他人に哀れまれてまで生きなければいけないこの身が憎かった。
他人なんて誰も信じられなかった。
だから笑顔で壁を作って優しい言葉で拒絶した。
理想の自分を築き上げて、本当の自分を隠せばもう傷付くこともない。
幼く不器用であったあの頃、そんな生き方しか選べなかった。
大切な人を守れるように強くなりたい。
両親が死んだ時に願ったこと。
けれどそんな願い、今は意味を成さない。
守りたい大切な人なんてこの世のどこにもいなかったのだから。
どうして生きているのか分からなかった。
いっそあの時両親と一緒に死ねれば良かったのに。
そうすればこんな苦しい思いしなくて済んだはずだ。
両親の命の犠牲の上に成り立つこの生は捨てようとしてもそれを許さない重い鎖が付けられていた。
どうして両親はこんな命を守り抜いたんだろう。
この命にそんな価値なんてないのに。
そんな事を思い続けている内に季節は巡る。
誰もいない時間を抱えたまま手足は伸び、体は子供から大人になりつつあるその刹那な時の中で運命は巡る。
雪のように花びらが降るアルサックの木の下で出逢った少女は不思議な人だった。
学内で囁かれている噂を知らないはずはないのに自分に近づいてくる異質な存在だった。
706レックス×アズリア続き物:03/10/10 23:02 ID:SZlEEEN4
「帝国初の女性上級仕官になりたい」それが彼女の夢だという噂を聞いた。
馬鹿みたいだと同級生は笑った。
けれどそんな馬鹿みたいな夢でも、生きる意味を持たない自分には眩しく思えた。
羨ましかった。自分とは違って自分の夢を持って生きている彼女が。
夢に向かって努力するその姿に憧れた。
眩しいその姿は自分とは違う生き物だと思っていた。そんな時にその日はやってきた。
「変だよな。私はたまに自分が誰なのか分からなくなるんだ」
いつも気丈な彼女が小さな声で自嘲気味に言葉を吐いた。
白く雪の様な花が散る。その中で初めて聞く弱々しい声が響く。
「親の期待に必死に応えようとしている私。その親を裏切ってまでいまだに夢を捨てられない私。
私はそのどちらにもなれないでいる。
しかもその夢というのが帝国初の女性上級仕官なんていう馬鹿げたものだ。自分でも笑いが出るよ」
どこか泣きそうな表情にも見える彼女は、まるで散るアルサックの花のような儚さを持っていて、その時初めて気付いた。
自分の目の前にいるのはただ一人の少女なのだと。
憧れていた強く気丈な別の生き物なんかじゃない。
そこにいるのは自分と同じ孤独に怯え、未来に戸惑う、大人になろうと必死な一人の、どこにでもいる少女だった。
「馬鹿みたいなんて言うなよ。君自身のことだろ」
何かを考える前に言葉が飛び出した。
否定して欲しくなかった。自分の生きる意味を。
ずっと憧れていた強さを否定して欲しくなかった。
本能が続けて言葉を放つ。
「親の期待に応えようと頑張ってる君も、夢を捨てきれない君もどちらも君自身だろ。
君が愛してやらないでどうするんだよ。自分の夢を馬鹿みたいなんて言うなよ。
叶いようのない夢だって努力すればそれに近づくし、例え手が届かなくともそこまでの努力は無駄なんかじゃないだろ。
簡単に諦めるなよ。俺は、夢に向かって努力してる君がとても好きだよ」
707レックス×アズリア続き物:03/10/10 23:02 ID:SZlEEEN4
他人なんてどうでもよかったはずなのにこんなにも言葉が出てくるのが不思議だった。
けれどたぶんそれは本心だった。
自分の吐く言葉は残酷かもしれない。
彼女が自分の夢を貫くのにはきっと沢山の痛みや悲しみを伴うだろう。
それでも諦めて欲しくなかった。
それを貫き通した先にある強さを、希望を、そして笑顔が見たかった。
「…俺はね、正直羨ましいよ。夢を誇りに生きれる君が。俺には…そういうの何にもないから。
生きてる意味だって、いまだに分からないんだ」
どうしてそんな事を言おうと思ったのか分からなかった。
自分の弱さを曝け出してくれた彼女になら寂しさを明け渡してもいいと思ったのかもしれない。
同じ孤独を知る彼女と感傷を分け合いたかったのかもしれない。
気が付けば誰にも見せたくなかった本音が声となっていた。
怖かった。
返ってくる言葉が。だってこんな弱い人間、きっと誰も好きになんてなってくれない。
嘲笑われて哀れまれるだけだ。今までずっとそうだったのだから。
誰も分かってなんてくれないと、その時まで思っていたんだ。
「馬鹿じゃないのか、お前」
優しい響きを持った声が心に降り注ぐ。
言葉は冷たくとも、その声は突き放すような厳しさはなく春の木漏れ日のような暖かさが宿っていた。
「生きる意味なんてこれから見つければいい話じゃないか。だってお前は生きてるんだ。
今ここで、私の隣でちゃんと呼吸してるじゃないか。
毎日生き続けていつか見つければいい。夢がないとかそんなことぐらいで自分に何もないなんて決め付けるな。
お前のいい所は私が沢山知ってる。だからそんなこと言うな。聞いてるこっちは腹立たしいだけだ」
人が、人を好きになる瞬間に名前を付けるとしたらそれは奇跡という響きが一番似つかわしいのかもしれない。
今まで生きる意味なんて誰も教えてくれなかった。
単純なことだけれど、誰も考えてなんてくれなかった。
708レックス×アズリア続き物:03/10/10 23:03 ID:SZlEEEN4
沢山の否定の末ようやく辿り着いた肯定。
ここで生きていてもいいという言葉。
きっと、ずっとそれが欲しかったんだ。
君に出逢いたかったんだ。
ねえ、もう一度だけ信じてみてもいいかな。
もしかしたら傷付くだけかもしれない。
また裏切られるかもしれない。
でも、もう一度だけ信じてみたいんだ。
人を。そこにある優しさや言葉を。
だって哀れみの後ろにだって優しさや好意があるのは嘘じゃないし、きっと救いの手だってある。
それを教えてくれたのは君だから。
ねえ、俺は強くて優しい人になれるかな。君みたいに誰かに救いの言葉をかけられるような人になれるかな。
一度は諦めてしまったけれど、今度こそ自分の生きる道を貫き通せるかな。
偽善者だと、甘い奴だと罵られても構わない。
苦しくても、どんなに痛くても俺はこの生き方を忘れないよ。
それが君への信頼の証だと思うから。
たとえ離れてしまってもこれだけは変えないよ。
そしてこの想いもきっとずっと変わらない。
「君のことが好きだよ…―か」
あの時言えなかった言葉。それが闇の中で零れた。
少年の頃から変わらず胸にあり続ける想い。
言葉に出すとその安っぽさに笑いが出そうになった。
そんな言葉で括れるほど単純な想いなら今こんなに苦しんだりしないのに。
月明かりが窓から差し込んで暗闇の世界に光が差し込む。
「君のことが好きだよ」
もう一度繰り返す。その言葉はそのまま冷たいシーツの上に落ちて吸い込まれる。
意味のない言葉。叶うことのない夢。届くことのない愛の言の葉。言えなかった告白。
709レックス×アズリア続き物:03/10/10 23:04 ID:SZlEEEN4
分かっている。馬鹿みたいだ。それでも。
求めてしまう。抱きしめた、あの温もりを。
「君のことが好きだよ」
意味もなく繰り返す。視界が歪む。零れ落ちる熱いそれの意味なんて知らない。
――君のことが好きだよ。
あの日からずっと。そして今も。

「―…ぁ、レック、ス…」
一人きりの暗い部屋でベッドから小さな喘ぎが漏れる。
アズリアの指は自分自身の胸へと伸びていた。
どうしようもない寂しさを消したくて始めた虚しい自慰。
あの人が愛してくれたように乳房を、乳首を愛撫する。
「…んあ…ああ…ふぅ…あ……」
自分の体をこうして慰めていると彼に抱かれた記憶が鮮明に蘇ってくる。
触れる指、唇、そこから伝わる体温。その全てが愛しかった。
けれどそのどれもが自分の元には残らなかった。
全て無くなった。
心に浮かんだ虚無感を押し殺すかのように今度は秘所へと指を滑らせる。
「あん…んふぅッ…は…あ……」
荒い息でクリトリスを愛撫し、愛液で滲む秘部へと指を挿し入れる。
快楽だけを求め指を増やして中を掻き乱す。指が抜き差しされる度卑猥な音が部屋に響く。
「…ぁ…は……レック…ス……」
名前と共に涙が溢れた。
どうしてあの人はここにいないんだろう。
どうして離れなきゃいけなかったんだろう。
あんなに好きだったのに。
710レックス×アズリア続き物:03/10/10 23:05 ID:SZlEEEN4
もう二度と会えない男のことを思い出して体を慰める自分を嫌悪しながらアズリアは涙を零しながら眠った。

愛している。
安っぽくてありふれた言葉を心の中で繰り返す。冷たいベッドの中で。寂しさを抱きしめて。
そんな言葉も、流れた涙さえも無視して、ただ時は残酷に過ぎ去っていく。
もう二度と戻らない、少年少女だった頃の思い出を嘲笑うかのように。

つづく

エロくもない上に無駄に長くて話も全然進んでなくてスミマセン。いい加減ダレすぎですね…。
別になくても良さそうな話ですが書いたので投下させて下さい…。容量食い潰しスマソ。
アズリアだけでなくレックスの過去まで捏造してしまってもう手に負えません。
イスラEDにおける最大の問題発言「イスラと自分は似てる」っつーのをちょっと意識したら何だか
とても歪んだ人間になってしまったような…?実際はこんな後ろ向きなキャラではないと思います…。
レックス女々しっ…!ダメ全開!とは書いてて自分でも思ったのですが、実際本気で好きになった
相手と別れた時って大の男でも泣いたり電話で長時間愚痴ったりリスカしたりストーキングに走ったりする程
落ち込んで女々しくなるもんだと思うので敢えてそのままで。
格好良さとか可愛らしさは二の次で色々ダメで嫌なくらい人間臭い二人の話はもうちょい続きますので
もう暫くお付き合い頂けると嬉しいです。ウザイ心情吐露も一段落したんで次回は新展開になって欲しい…(遠い目

>>685
乙です!見やすくて感動しました!嬉々として利用させて貰います!
711名無しさん@ピンキー:03/10/11 00:29 ID:G0BfPGCm
>>710
いつもと変わらずグッジョブ!
人間臭くても全然構わないので最後までがんばってください。
712名無しさん@ピンキー:03/10/11 01:56 ID:PFeiBGgO
>>710
GJ!
人間臭いの大好きなのでむしろ歓迎でつ
713名無しさん@ピンキー:03/10/11 03:05 ID:b6d8TYt/
>>685
乙です!

一つ提案なんですが、掲示板をつけてみてはどうでしょうか?
作者様が誤字脱字の修正を希望していたり、
今後作者別にまとめる際に名乗り出ることもあるかもしれませんし、
掲示板があると便利かもしれません。
誤字脱字の修正など箇所の指定をしたりするのは、
このスレで行うより、専用の掲示板があったほうがやりやすいかと思います。
他にもスレは読まずに保管庫だけ見たという人や、
スレには書き込みづらいという人も保管庫に掲示板があれば
作者様方への感想等も書いてくれるかもしれません。
ご一考ください。
714名無しさん@ピンキー:03/10/11 11:41 ID:5gazzoG7
>>710
グッジョブ!いつもええもん読ませてもらってありがとうございます。
続き期待してます。

>>695,>>713
618の倉庫番です。
こちらのスレの妨げにならないようであれば、掲示板設置しますが。
…修正とかはやっぱりそういうのがあった方がいいですかね。メル面倒くさいし。
715名無しさん@ピンキー:03/10/11 15:01 ID:PZu8xOUf
作者別リストアップされてましたね〜。倉庫番さん乙です。
ちと提案なんですが、作品ごとにエロの有無を判別する何かがあると初めての人も使いやすいのではないでしょうか。
勿論エロ有りのほうが多いから、無い作品に『エロ無し』って記述しておくだけでも。
716名無しさん@ピンキー:03/10/11 17:52 ID:Yd4esOzc
>>714
乙かれさまです。改めて見ると凄い数投下されてたんだなあ…
それから遅くなりましたが報告をば
6スレ715のアティビジュ、7スレの『軍医さんの休日』、8スレのアティ過去SS、同一人物です
ではこれから嬉々としてSS読む所存であります。グッジョブ。


今更だけどレスくださった方々に感謝。新米兵士は予想で当たりです。景品はないけどおめでとーございます
717名無しさん@ピンキー:03/10/11 19:28 ID:n7U+vs2u
>>714氏乙です。
スレ別・作家別と見やすくて本当にイイです。
そして掲示板設置希望です。
修正以外にも、スレに投下された当時に感想が言えなかったssに感想を書き込むこともできますし。
718名無しさん@ピンキー:03/10/11 19:45 ID:eYnyeM2s
いや、昔の奴に感想を書くのはいろいろ無理があるような…
7195スレ724:03/10/11 20:19 ID:oAj+RkQV
久々に投下させていただきます。
が、どうか寛容な心で読んでください……
720俺はギャレオ 1/5:03/10/11 20:20 ID:oAj+RkQV
 俺はギャレオ。
 名前はまだない。

 ……ギャレオは確かに俺の名前だが、真の名前ではない。
 俺は召喚獣なのだ。お香ランプをこすると出てくる。
 だから、敬愛する隊長に誓約の名を付けてもらうまで俺の名前はない。
 ないのだ。
 納得しろ。

 帝国軍人の朝は早い。その中でもアズリア隊長や副隊長である俺は寝坊を許されない立場といえる。
 普段のように大胸筋の力だけで被さるシーツを弾き飛ばし、身体を起こす。ふむ、いい朝だ。
 同室の部下はまだ寝ている。確か彼は昨夜見張りをしていて、ほとんど徹夜だったはずだ。起こすわけにはいくまい。
 見ると、彼のシーツは随分とずれていて、身体の大部分が露出してしまっている。
 朝の空気は冷たい。だが軍人の財産はその鍛え上げられた体力だ。心配せずともそう容易く風邪をひくことはあるまい。
 とはいえ、副隊長として部下の体調を気にかけるのも重要な仕事の一つだ。
 俺は先程弾き飛ばした自分のシーツを、そっと彼の上にかけてやる。これなら大丈夫だろう。また一ついいことをした。
 清々しい気持ちで部屋を出る。
「ふ、副隊長が一人……二人……まだ増えるのか!? か、囲まれた!? だんだん輪が狭まって……!」
 後ろからはそんな微笑ましい寝言が聞こえてくる。どうやらいい夢を見ているようだ。
721俺はギャレオ 2/5:03/10/11 20:21 ID:oAj+RkQV
 いつもより30分ほど早い時間だが、日課の挨拶の為に隊長の部屋の前に立つ。
 ノックをする。が、返事はない。まだ寝ているのだろうかと一瞬思ったが、隊長に限ってそれはないような気がした。
 よく耳を澄ませ、中の様子を探る。なにやらゴソゴソと音がする。その瞬間、俺は直感した。
 隊長は今着替え中に違いあるまい。ならば、今このドアを開けぬ道理はない。
 偶然着替えに遭遇してしまうことは定番中の定番である。
『うっかりハプニング☆〜返り鼻血に濡れた修羅〜』とかいうイベントが発生し、ギャレオ×アズリアフラグの一つが立つだろう。
 未来に待ち構える幸福のため、俺は今罪を負う。
「失礼します」
 重要なのはあくまで普段通りの行動に徹することだ。無言で入りでもしたら間違いなく故意に狙ったとバレるだろう。
 ドアを開けながら、こういった機転が利く己の思考回路の優秀さを誇らしく思った。

 予想通り、中で行われていたのは着替えだった。
 間違いなく着替えだった。だって肌色だった。

 アズリア隊長は部屋の隅に座り込みながら、人形を弄くっていた。既にその上半身は裸にされている。
 ということは、隊長の周囲に撒き散らされた布切れはその衣服だったものたちだろうか。
 息を荒げ、男の姿を模したものらしい人形を舌先でなぞり上げたりしている隊長の顔はその人形の髪よりなお赤い。
 俺には、気付いていないようだった。
 隊長の行動はヒートアップする。
 胸元に押し当ててハァハァハァハァ。
 服の中に入れつつハァハァハァハァ。
 もう辛抱堪らんといった勢いでベッドに飛び込み、全身を覆うようにしてシーツを被る。
 妖しくも激しい動きがベッドを軋ませる様を、俺は呆然としながら見ていた。

 色々と大切な何かが手遅れになっているような、そんな絶望感。
 せめて錯覚であればと願った。
7225スレ724:03/10/11 20:24 ID:oAj+RkQV
……不覚。本文が長すぎると言われたので5分割以上になります。
723俺はギャレオ:03/10/11 20:25 ID:oAj+RkQV
 隊長の部屋、そのドアの内側に「人形の股間のガードを外すには伝説の7つの銃が必要ですよ」と張り紙をしておいた。
 それを書く際に机とペンまで借りたのにも関わらず、隊長は俺に気付かぬまま妄想を全開にしていた。
 どうやらいつも俺が行く時間までああして過ごしているらしい。
 隊長の秘密の一つを知ることができたにも関わらず、俺の心は暗雲に包まれている。
 朝飯をたらふく食って気を取り直すことにしよう。そう思い、隊長を放って食卓へ向かった。
 食事担当の奴等は皆気を利かせて原始肉を俺にくれる。誰もが食べたがる有名なあの肉だ。
「副隊長なら電磁バーガーぐらい一口で食べそうですね」と、隣に座っている男が言った。
 勿論だ。頷いてやると、チタンねじをくれた。どうやら三時のおやつらしい。有り難く頂くことにする。
724俺はギャレオ:03/10/11 20:26 ID:oAj+RkQV
 食事を終えて、俺は見回りに出ることにした。
 この島には原住民がおり、我々帝国軍とは敵対している。向こうから攻めてきたことはないが、油断は禁物だ。
 あの隊長の知り合いらしい赤毛男、虫も殺さないような態度をとって周囲を欺いているが、俺にはわかる。
 毎晩違う女性を呼び出して思うがままに全員食い漁ろうとするケダモノだ。いずれ男にも手を出すに違いない。
 別に覗いていたわけではない。赤くて角がある奴は三倍手が早いのは世の摂理だ。
 家庭教師と名乗っているが、一体ナニを教えていることやら。いつか赤裸々に暴いて出版してやる。
 そうした思考に捕われながら歩いていると、自然豊かな集落に辿り着いた。
 ここは確かメイトルパ出身の召喚獣達が暮らしている場所だったはず。俺の中に眠る獣属性が導いたのかもしれない。
 住人の目に留まりやすい場所へ来てしまったことに若干の焦りを覚えながらも、気を引き締める。
 上手くすれば敵の内情を知ることができる可能性もある。
 身を潜めながら、足音を殺して周囲を探る。最初に目を引いたのは、小さな妖精だった。
 確かマルルゥとかいったか。緑を基調とした簡素な衣服に身を包み、羽もないのに空を飛んでいる。
 きっと後ろについてる黄色い花から何かを噴射して推進力を得ているのだろうと推測する。ほぼ間違いはあるまい。
「シマシマさーん、朝ですよぅ!」
 妖精が一直線にとある住居の中に入り込み、中でそんな声を上げている。

「うるせえよ。ったく……朝っぱらからギャレつくんじゃねえ」
「ひどいですよぅ! マルルゥはあんな脳筋ワキガスプラッタじゃないです!」
「ああ……確かにアレは俺らの鼻にはキツイな。すまん、言い過ぎた」

 耳朶を震わすショッキングな言葉はきっと空耳だろう。
 大体ギャレつくってなんだ。最近の流行語か。そんなこと言うと夕陽を背にたそギャレるぞコノヤロウ。
725俺はギャレオ:03/10/11 20:27 ID:oAj+RkQV
 逃げるようにその場を離れる。きっと朝陽に俺の涙が煌いている。悲劇のヒロイン(俺)は音速の壁を超えた。
 視認できない勢いで疾っ走っていると、何かにつまづく。ずべし。盛大にすっ転び、大地に俺型クレーターが穿たれる。
 足を取られたそれは水晶だった。地面から生えるようにして、そこかしこに同じものが見受けられる。
 周囲を見回すと、そこは神秘的な雰囲気が漂う空間。どうやら今度はサプレスの集落に来てしまったらしい。
 この場は夜に賑やかになると聞いたが、成程現在は寒気を覚えるくらいの静謐さ。傷心の俺には心地よい。
 膝を抱えて座り込み、しばらくの間無言で過ごす。この時、この瞬間だけは任務も立場も忘れていたい。
 だがしかし、突如耳に届いた物音が静寂を打ち破った。ガサガサと木々の擦れる音に混じり、男女の話し声も聞こえる。
 焦った。周囲に隠れられるようなものはなく、見つかってしまえば戦闘になってしまう恐れがある。
 その時突如、頭の中に一つのアイデアが閃く。
 俺はポケットの中に手を差し入れ、その感触を確かめた。
726俺はギャレオ:03/10/11 20:27 ID:oAj+RkQV
 俺は微動だにしない。
「あれ? ……なんだこれ」
 男が俺を見ながら、不思議そうな声を漏らす。だが何故鼻を押さえる。
「珍しいですね。これ、フランケンですよ」
 薄く透き通る身体を持つ幽霊の少女が、それに答える。
「なに、そのブタゴリラって」
「ラが使われてる以外全部間違ってるじゃないですか。……いえ、まああながち間違いではないのかもしれないけど」
 目の前の男女が笑う。俺の存在を疑問に思うことすらしない。だから何故そこで鼻を押さえる。
「サプレスの住人なの? ……でも動かないな。人形かな?」
「きっとフレイズの趣味ですよ」

 説明しよう。俺は朝食の際に貰ったチタンねじをこめかみに刺し、痛みに震えながらも我慢して立っている。
 今の姿はまさにフランケンシュタイン。滴り落ちる赤い液体がリアリティを増している。
 狙い通りに事は進み、男女はすぐに俺への興味を失った。少し寂しい。

「全くあのエロ天使め」
「女性だけでなくこんなものにまで興味を持つようになっちゃったんですねえ」
「……こんな可愛い女の子がすぐ傍にいるってのにね」
「あ……レックス、駄目ぇ……」

 もはや俺のことなど眼中になし。今ならば逃げられる。ゆっくりと後ずさり、一気に森の奥まで跳んだ。
 しかしかなりのスクープだ。これをネタに強請れるかもしれない。それともアズリア隊長に報告するべきか。
 そんな考えを巡らせながら、俺は帰路につくことにした。
727俺はギャレオ:03/10/11 20:28 ID:oAj+RkQV
 帝国軍の本拠地前で、ビジュが自分の得物の手入れをしていた。俺に気がつくと、気の乗らない風に挨拶をしてくる。
 だが、俺のこめかみの傷を見て、その表情はニヤニヤと嘲るようなものに変わる。
「副隊長殿、その傷はどうしたんです? まさかとは思いますが、アイツラにヤられたんで? ヒヒッ」
「ふん……こんなもの傷ともいわん。少しばかり不意を突かれただけだ」
 そう受け流し、ビジュの横を通り過ぎる。後ろからは小さく舌打ちが聞こえた。
「……ケッ。鼻につくヤロウだ」
 瞬間、立ち止まる。独り言のつもりだったらしいビジュは、俺が反応したことにまた、舌打ちで返した。
「……ビジュ」
「ハイハイ。なんスか副隊長殿」
 頭を掻き毟りながら、悪態をついている。軍人にあるまじき姿だが、そんなもの今は気にならない。
 俺は静かに、だが確かな声で言った。

「……俺は、そんなに臭うか」
「……っ!!」

 その瞬間のビジュの表情を、なんと表現すればよいものだったろうか。
 図らずも相手の傷を抉ってしまったことに対する罪悪感。不用意な言動を恥じる自己嫌悪。
 なんとか慰めようと頭を回転させるも思いつかず、一瞬顔を上げてもまた、一転して絶望的な様子になる。
 結局ビジュはなにも言わなかった。だというのに、俺はその態度で全てを悟ってしまった。

 俺はギャレオ。
 別名タマヒポ。
 今日からはお香ランプを焚く回数が増えることになりそうだ。


 終わり。
728名無しさん@ピンキー:03/10/11 20:38 ID:RcAZVK/b
ハゲワラタ。
ギャレオが・・・ギャレオが壊れていく・・・
729名無しさん@ピンキー:03/10/11 20:43 ID:IkdXRMz9
>>5スレ724氏
リアルタイムキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!! GJでした!
ヤベエ…面白すぎて腹が捩れるw 
レックス(;´Д`)ハァハァのアズリアに(;´Д`)ハァハァなギャレオが不毛で壊れてて禿ワラタ
730名無しさん@ピンキー:03/10/11 20:48 ID:ufTivP18
ギャレオが!ギャレオが!
あぁ腹痛い…
731アズリア完結編by鬼畜野郎:03/10/11 21:32 ID:mSwZRLQ/
肉の塊。私の中で少しづつ熱を失っていく。心なしかその重みが増した。
重くそして冷たくなっていく物。それを抱きかかえながら私は泣き叫んでいた。
周囲を取り巻く喧騒もすべてがかき消されていた。何も聞こえない。何も見えない。
ただ感じるのは抱えている肉の重量。ずっしりと私の身体に掛かってくる。
少し前まで人であったもの。今はただの肉塊。何も物言わぬ……死体。
弟の死体。自分が愛していた弟。自分が心ならずも見捨てる形になった弟。
自分を裏切った弟。自分を陵辱した弟。そして自分を愛し求めていた弟…。
死、それは断絶。去り行くものへの永遠の別れ。
何一つ…何一つ姉らしいことができないまま、私はイスラを永遠に失った。

732アズリア完結編by鬼畜野郎:03/10/11 21:32 ID:mSwZRLQ/
「重症ね、彼女…。」
ラトリクス。機界ロレイラルの者たちが住まう集落。リペアセンターを擁するここは、
この島でほぼ唯一といえる医療機関と言える。あの後、心身ともに喪失状態のアズリアが
ここに収容されたのは当然の処置であった。肉体的にも消耗が激しかったがそれ以上に
肉親の死という痛ましい事実に彼女の精神は耐えられなかった。
「そうか・・・。」
アルディラからアズリアの容態を聞いてレックスは唇を噛み締める。同時に自分自身の
不甲斐なさに胸が掻き毟られる。アズリアを守れなかったこと。そしてイスラを死なせて
しまったこと。自分は何一つ守れていない。
(どうして…俺はいつも大事なものを守れないんだろう…。)
胸中で自嘲めく。無力な自分。大切な物を守り通すことのできない自分。嫌な記憶が頭を
ちらつく。
「貴方も休んだ方がいいわ。ろくに寝ていないのでしょう。」
目の下にクマを作った顔。遺跡との戦闘の後も島中を徘徊する亡霊との戦いでろくに身体
を休める暇などなかった。覚醒したディエルゴ。この島に迫る崩壊の危機。不安と絶望に
取り囲まれた状況でレックス自身も明らかに疲弊しきっていた。そのことを指摘され、
レックスはハッとなる。
「彼女のことは…酷なようだけど時間が経つのを待つしかないわ。少しきついことを言う
けど貴方には今するべきことがある。だから休める時はきちんと休んでちょうだい。」
「わかったよ。アルディラ…。」
忠告に返事する。言うことは最もである。しかしレックスは心に硬いシコリを残さざるを
得なかった。
733アズリア完結編by鬼畜野郎:03/10/11 21:33 ID:mSwZRLQ/
赤。彼の記憶に住み着く色。燃え盛る炎の色。飛びちしる血飛沫の色。燃え盛る人家。
赤い液体を垂れ流して放置されている躯。幼い日の記憶。決して消えない記憶。
結局あの日から自分は一歩も進めてはいないのではと彼は思う。そして認める。
大切な物を守れる力。ずっと求めていたもの。手に入らなかったもの。
そして今何よりも欲しいもの。それが今の自分には…。
「眠れないな…。」
レックスは目を覚ます。夜もまだ深い。少しでも身体を休めねばならない現状において
どうしても眠ることが出来なかった。
「先生!大変だよっ!!」
ドアの外から自分を呼ぶ声がする。何事かと思いドアを開ける。
「あっ…その…起こしちゃってゴメンね。」
「何があったんだソノラ。」
ただ事ではない様子で駆けつけてきたにレックスは問い掛ける。
「それが…また亡霊が今度はラトリクスの方に出たんだって!!」
「……!!」
734アズリア完結編by鬼畜野郎:03/10/11 21:34 ID:mSwZRLQ/
轟く喧騒。まるで戦争をしているかのような。彼女にとってはどうでもよかった。
医務室にいつも控えていたあの看護人形の姿もない。それもどうでもよい。
フラフラと…彼女は歩き出す。どこへ行くというわけでもなく…。



自体は思ったより早く方が着いた。レックス達が辿り着いた時にはあらかたの亡霊は
アルディラとクノン。そしてすぐさま駆けつけた他の護人達の尽力により撃退されていた。
「思ったよりあっけなかったわね。」
「ああ、だがこう度々ではかなわんぜ。」
度々の襲撃に彼らの士気も維持しがたいものとなってきた。
「ごめん。俺たち。遅れてきたみたいで。」
「そんな、いいのよ。本当なら休んでもらう筈なのに無理に呼び出すようなことになって。」
とりあえずは何事もなかった。そのことにレックスは安堵する。
「大変です。アルディラ様。」
「クノン?」
しかしそんな安堵もつかの間であったことをクノンは知らせる。
「医務室にいた筈のあの方の姿がありません。」
735アズリア完結編by鬼畜野郎:03/10/11 21:34 ID:mSwZRLQ/
気が付くと森の中を歩いていた。どこだろうここは。いやどこへ行くというのだろう自分は。
弟のいない世界。自分の居場所などもう何もない世界。行く場所などない筈なのに。
ガサッ
「……!」
ふと物音に反応する。音の方向へと視線を向ける。
「グルルルルル!グガァァ!!」
はぐれ召喚獣。この島では珍しいものではない。件の亡霊騒ぎは只でさえ獰猛な彼らを
より凶暴化させていた。
「ガァァァァッ!!グルガァッ!!」
「……!!」
視線が逢う刹那、獣は彼女めがけて襲いくる。ドンと音を立ててぶつかって来る獣。
その突進に身体と頭が地面に押し付けられる。鈍く重い衝撃。それが全身を縛る。
「ガルル…ガァァッ・・キシャァァァッ!!」
今にも食いついてきそうな獣。何故か恐怖は感じない。いや当然だろう。
やっと終れる。そんな風にしか感じない。こんな場所で獣に食い殺される。
自分にはこんな最期がお似合いなのだろうそう達観していた。
「キシャ…ギ・・?・・ギシィアァァァァァァ!!」
「!!」
突然だった。突然迫り来る野獣は断末魔の叫びとともに消え果る。そしてその後に現われ
たのは見知った顔。
「大丈夫か!アズリア。」
必死の形相で彼女の名前を呼ぶ彼。赤い髪。どことなく人の良さそうな顔。
彼女がよく知る彼であった。
736アズリア完結編by鬼畜野郎:03/10/11 21:35 ID:mSwZRLQ/
「どうして勝手に出歩いたりするんだ。今この島は危険なんだ。危うく死ぬところだったんだぞ。」
自分を叱る彼。本気で心配していたのだろう。でも感謝なんて浮んでこない…。
「な…た……けた…。」
「えっ…?」
聞き逃しそうなか細い声がアズリアの口から漏れる。
「……うぅ…あぅぅ…うぁぁ…。」
「おいアズリア?」
すすり泣き始めたアズリア。レックスは思わず戸惑う。
「何故助けたりなんかしたんだ!!……やっと…これで死ねるとおもったのにいっ!!」
「っ…!!」
泣き顔でアズリアはレックスの胸元を掴み上げていた。たじろぐレックス。
「アズリア……。」
「嫌ぁぁっ…死にたい…もう生きてなんていたくない…イス・・ラ…イスラァァッッ!!」
そうして、彼の胸の中でアズリアは泣き出し始めた。嗚咽を繰り返すアズリア。
「うっ…うぁぁぁっ・・・うわぁぁぁんっ・・・ああっ!!」
泣き続ける彼女をそっと抱き締めることしかレックスには出来なかった。

737アズリア完結編by鬼畜野郎:03/10/11 21:36 ID:mSwZRLQ/
何も欲しくない。何もいらない。何も考えたくない。呼吸することさえ億劫で。
跡形もなく消え去ることが出来たら。頭の中は後悔しかない。
どれだけ悔やんでも晴れることはない。思い知るのは自分の無力さ。無力な自分。
愚かな自分。惨めな自分。もうそんな自分は見ていたくない。

「少しは落ち着いたかい。」
海賊船内の自室でレックスはアズリアに問い掛ける。あれからアズリアを保護した後
何とか船まで戻って彼女を自分の部屋で預かることにした。泣きじゃくる彼女を宥めるの
には骨の折れることであった。
「・・・・・・・・・。」
アズリアは答えない。ただ虚ろな瞳で顔を竦めるだけ。そんな彼女の様子にレックスは
またしても自分に不甲斐なさを感じる。
「・・・私のことは・・・ほっておいてくれ」
彼女が発したのはそんな言葉だった。ボツボツとした声で続けてくる。
「私なんかにかまっている場合じゃないだろ。お前は・・・。」
「いや・・・でも・・・」
反論しかけるが・・・口篭もる。何も言えない。沈黙が生まれる。長い間、お互い気まずい
空気が流れた。思い出されるのは互いに辛い記憶。そうした静寂がしばし続く。
738アズリア完結編by鬼畜野郎:03/10/11 21:37 ID:mSwZRLQ/
「たくさん・・・死んだな・・・。」
その沈黙を破ったのはアズリアだった。彼女は他人事のように棒読みで続ける。
「私の部下・・・。この島で私についてきてくれた者たち・・・。殺したのはイスラ・・・
私の弟・・・・・・。」
「アズリア・・・?」
その棒読みな声が次第に感情の伴ったものになっていくのをレックスは察する。
「イスラ・・・私の弟・・・私が見捨てた弟。私はあの子を苦しませることしか出来なかった。
そして死んだ・・・何一つ姉らしいことをしてやれない・・・ままで・・・。」
次第に涙声が混じる。鼻をヒクヒクすする。涙腺が緩んでいく。そして・・・
「私のせいだ・・・。」
「それは違うよ。アズリア・・・。」
「私のせいだ。みんな私のせいなんだ!!私がもっとイスラのことをしっかり見ていてやれれば
あの子はあんな風にはならなかった!!部下たちだって死なずに済んだんだ!!みんな馬鹿な私のせいだっ!!」
一気に吐き出す。胸に溜まっていたものを。吐き出しても吐き出しても、思いは溢れてくる。全てが、何もかもが自分のせいに思えて。胸が苦しい。心臓が張り裂けそうになる。
悔いることしか出来ない。救われない。絶望。
739アズリア完結編by鬼畜野郎:03/10/11 21:39 ID:mSwZRLQ/
「アズリアのせいなんかじゃない。君が悪いわけじゃない。」
そう宥めるようにレックスは言う。だが彼女の耳には入らない。
「私は疫病神なんだ!私と関わるからみんなろくなことにならないんだ!!
イスラの呪いだって・・・本当なら・・・私が・・・」
「アズリア!!」
思わず大声で怒鳴る。
「疫病神なんかじゃないだろ。君はいつだって頑張っていた。自分の家のため。
イスラのため。部下の人達のために。君が自分を責める必要なんてないんだ。」
そうだ。彼女のせいなんかではない。そうレックスは信じている。彼の目に映る彼女の姿。
いつだって自分の背負った責任を果たそうとして努力する彼女。そんな彼女が悪いわけな
んてない。そう言いたかった。
「・・・・・・・・・私は・・・・・・。」
しばしの沈黙の後口を開くアズリア。そして言葉を紡ぐ。
「私は・・・いつだって・・・駄目なんだ・・・。何一つ満足に出来やしない。」
家の期待、親の期待。名家の後継ぎとしての期待。それに答えられない自分。
自分だけを拠り所にしていた弟。それを孤独にさせてしまった姉失格の自分。
部下達を満足に導けなかった自分。無能な司令官の自分。
惨めだった。そんな姿しか浮んでこなかった。自分にとって好きでいられる自分が一つも無かった。
「嫌だ・・・もう・・・こんなの・・・」
嗚咽がまた込み上げてくる。胸が詰まる。息が苦しい。走馬灯のように、辛い記憶だけが溢れて・・・
「う・・・うぁぁ・・・なんで・・・どうして・・・私は・・・私は・・・」
どうして何も上手くいかないのだろう。一生懸命やってきたつもりなのに。
弟とも、イスラとも・・・本当は姉弟として仲良く暮らしたかっただけなのに。
「あうあぁぁ・・・うあぁぁ・・・ひぅぅ・・・嫌ぁぁぁ・・・・」
740アズリア完結編by鬼畜野郎:03/10/11 21:39 ID:mSwZRLQ/
哀しい事しか思い出せない。イスラに裏切られたこと。部下たちが殺されていくのを呆然
と見つめることしか出来なかった。
イスラに犯されたときのこと。もう自分は好きな異性を愛する資格を失ってしまったとき
のこと。思いを寄せた相手の目の前で陵辱された時の事。
イスラが死んだ時の事。分かり合う事無く弟と永遠に分かたれたこと。
どれもが生々しく彼女の脳内で再現されていた。
「嫌・・・嫌ぁぁぁぁっ!!死にたい・・・死なせてぇぇぇっ!!」
記憶に押しつぶされてアズリアは叫ぶ。もう生きてなんていたくない。何があるというのだ。
何一つ成し遂げられず。弟とは和解する事無く、挙句の果てに淫らな牝犬よろしく犯されて
弟に犯されてよがり狂って・・。その姿を愛する男に見られて。
何があるというのだ。
「死にたいよぉぉぉぉ!!生きていたくないよぉぉぉ!!イスラぁぁぁっ!!」
子供のように泣きじゃくる彼女の叫びを止めたのはピシャリと渇いた音だった。
741アズリア完結編by鬼畜野郎:03/10/11 21:40 ID:mSwZRLQ/
痛みは後からやってきた。ヒリヒリ痛む。少し熱い。少し気をとられた後に頬を張られた
のだと言うことを理解する。



気が付いたら身体が動いていた。ほとんど反射的に彼女の頬を叩いていた。
叩いた後で気が付いた。
「あ・・・」
叩かれた彼女が自分を呆然と見詰めるのに気が付く。あまりも突然のことにアズリアも
気をとられたようだった。
「ごめん・・・。叩いたりなんかして。」
素直に謝る。アズリアの方はまだ呆気にとられたままのようだ。
「なあ、アズリア・・・。」
レックスは少し躊躇いながらも意を決してアズリアに近寄る。そして・・・
「ごめん・・・アズリア・・・。」
彼女の前で頭を下げた。アズリアは訳が分からなかった。彼に頭を下げられる覚えなど無いのに。
「ごめんな・・・アズリア・・・イスラのこと・・・死なせてしまって・・・。」
「・・・!!」
イスラの死。それはイスラ自身の自業自得でありレックスが責任を感じる必要などなかった。
少なくともアズリアはそう思っている。だから謝られるなんて思ってもいなかった。
742アズリア完結編by鬼畜野郎:03/10/11 21:41 ID:mSwZRLQ/
「この島に着いてから・・・思えば俺は君を苦しませることしか出来なかった。
剣のこと・・・イスラのこと・・・。それに・・・」
そのどれも互いに立場の違いがあったゆえに仕方がないことではあった。
しかしそれ以上に胸につかえるモノがあった。
「あの日・・・君を助けられなかったこと・・・」
あの日・・・アズリアにとって最悪の日。思い出す。無残にイスラに犯されるアズリアの姿。
彼女を守ってやれなかった・・・。自分が少しでも気を利かせていればアズリアをあんな目に
あわせることなどなかったのに。そう思うと悔やんでも悔やみきれない。
「何一つ・・・出来ていないのは・・・俺も同じさ。いや俺の方がひどい・・・。」
彼の言葉の一つ一つがアズリアの胸に響く。悲痛な思い。自分と同じ思い。
「覚えているかい・・・?俺が軍を志願した理由・・・。」
彼が軍を志願した理由。軍学校時代聞かされたことがある。戦争で家族を、故郷を失ったこと。
誰も守れない自分が心底恨めしく思っていたこと。大切なもの。二度と失いたくない。
だから軍を選んだ。強くなるために。
「それなのに最初の任務で失敗して・・・大事に至らなかったからすんだものの
結局俺のミスで危うく多くの人をテロの犠牲にするところだった。」
その事件がきっかけで彼は軍を辞めた。失敗を犯した自分。それを揉み消し英雄に
祭り上げようとする上層部。そんな現実に嫌気が差した。
743アズリア完結編by鬼畜野郎:03/10/11 21:42 ID:mSwZRLQ/
「この島に来てから・・・俺を支えてくれる仲間が出来た・・・。大切な仲間が・・・。」
自分のことを慕ってくれる生徒。最初は敵同士だったのにうちとけかけがえのない友達に
なったカイル一家。色々とあったが自分たちを受け入れてくれたこの島の住人達。
どれも大切で・・・失いたくなくて・・・。
「でも・・・俺は・・・怖いんだ。またみんなを守れず、何も出来ないままになってしまうかと思うと。」
彼の不安は痛いほどよく分かった。自分の大切な存在。自分に課せられた責任。
それを果たせず失うことの辛さ。痛いほどよく分かる。
「アズリア・・・」
「・・・・・・?!!」
ふいにアズリアはレックスにギュッときつく抱き締められていた。強くがっしりと。
「な・・・やめ・・・」
思わず顔が紅潮する。彼に抱き締められるなど頭になかった。
「アズリア・・・死なないでくれ・・・。」
「・・・!!」
レックスの言葉に思わずアズリアはハッとする。
「辛いと思う・・・生きてなんていたくないと思うのだって分かる・・・でも・・・俺は・・・」
ポタリと雫が自分の頭に落ちるのをアズリアは感じた。
「俺は・・・嫌なんだ・・・もう大切なモノを失いたくないんだ・・・。」
落ちてきたのは彼の涙だった。ここまでボロボロ涙を流す彼は始めて見る。
「怖いんだ・・・自分が何もできないあの時のままだって思い知らされるのが・・・」
抱き締める手が震えている。彼の不安が伝わる。自分自身の無力を思い知ることへの恐怖。
「生きていてくれ・・・アズリア・・・俺は・・・俺は・・・。」
彼と視線が合う。逸らすことは出来ない。真剣な眼差しがアズリアを捕えて離さない。
「君のことが好きなんだ。」
「・・・!!」
744アズリア完結編by鬼畜野郎:03/10/11 21:43 ID:mSwZRLQ/
驚いた表情で彼を見つめるアズリア。レックスは続ける。
「馬鹿だよ。俺は。気付くのが遅すぎた。」
「そんな・・・私は・・・私は・・・」
もう汚されているから。彼を愛する資格なんてないほどに自分は汚された。
彼の思いを受け入れる資格なんて自分にはもう・・・。
「すまない。勝手なことを言って・・・忘れて・・・」
アズリアの様子を拒否と取ったのかレックスは言葉を引っ込める。
「ごめん、愚痴っぽくなっちゃって・・・ほんとは君の方こそ辛いのに・・・」
いいのだろうか。ここで伝えなければ二度と思いを告げることは叶わない。
でも自分にそんな資格があるのだろうか。しばし葛藤する。
「本当に忘れていいよ、アズリア。でも・・・その・・・頼むから君には生きていて欲しいんだ。
君だけじゃない。もう誰にも死んで欲しくないんだ。」
「す・・・だ・・・」
「えっ?」
アズリアが何か言いかける。
「好きだ・・・。ずっと好きだった・・・。」
745アズリア完結編by鬼畜野郎:03/10/11 21:50 ID:mSwZRLQ/
何か見えない力に後押しされたように言葉が出てくる。自分の素直な気持ちそれを彼に伝える。
初めてではないだろうか。こんなに自分の気持ちに正直になれたのは。
「ずっと・・・ずっと好きだった。お前の事が・・・。」
思い出す。軍学校時代。常に成績で彼が首席で自分が次席。そんな彼にいつも張り合う自分。
思えばあの頃が一番幸せだったのかもしれない。努力していればいつかは自分の夢が叶う。
そんなことを純粋に信じていられたあの頃。彼の笑顔。頑なな自分の心を溶かしてくれていた笑顔。
それに惹き付けられたのはいつからか。
「アズリア・・・。」
「レックス・・・。」
2人は見つめあう。しばし見つめたまま静寂を保つ。眼差しに互いの思いが交差する。
辛いこと。哀しいこと。それはただ傷を舐めあう行為に過ぎないのかもしれない。
だが2人にはいまこうしているときが尊いように感じられた。
そして気がつくと、恋人同士が交わすように2人は互いの唇を重ねた。
746鬼畜野郎:03/10/11 21:55 ID:mSwZRLQ/
どうもお久しぶりの鬼畜野郎です。スランプが続いてお待たせしました。
完結編と銘うっときながら完結してません。これからレク×アズの純愛Hとエピローグで
終わりです。いやあ書いててあまりに長いもんで分けますた。
続きはまた近いうちに。純愛って難しいですねえ。
やっぱオイラには鬼畜のヤルだけSSの方が性にあってそうです。
なんとなくこれで初代スレから皆勤賞だと悦に浸る俺。
次のスレにも投下できたら投下したいですねえ。アティ調教とか。
747名無しさん@ピンキー:03/10/11 23:02 ID:VFyopTxM
>>718
いや、別にいいんじゃない?
昔書いたやつでも感想もらえればやっぱり嬉しいもんだよ。
748名無しさん@ピンキー:03/10/11 23:43 ID:eYnyeM2s
>>747
それはそうだろうけど。
749名無しさん@ピンキー:03/10/12 00:19 ID:jtHIocx+
>>746
GJ!!氏は鬼畜だけでなく純愛もお上手で有り得ないくらいに萌えますた…!
自分の無力さに苛立ち、喪失に怯えるレックスと自棄になって後悔する事しか出来ない
アズリアのどちらにも切なさを覚えながらも激しく(*´д`*)ハァハァハァハァ/ヽァ/ヽァ
レックスが泣く辺りで二人の不器用さにそんな状況でもないのに思わず愛しい可愛いと
連呼する勢いで(;´Д`)ハァハァ 心臓が萌えと共に床と天井の間を何度もバウンドしますたw
最初からずっと読み続けているだけに二人の幸せを祈りつつ続きを心待ちにしてます
750名無しさん@ピンキー:03/10/12 02:08 ID:YyF9s1Rs
age
751名無しさん@ピンキー:03/10/12 14:05 ID:RuXeMo31
倉庫のカウンターの回転すごいねえ。
もしかして200人くらいこのスレにいるのか?
752名無しさん@ピンキー:03/10/12 16:04 ID:HBpBD5h+
>>751
なんかReXMoe31って読んでしまった…。
753名無しさん@ピンキー:03/10/12 20:01 ID:KZlnFT8P
正直、>>425氏が待ち遠しいわけだが。
754名無しさん@ピンキー:03/10/12 20:07 ID:b7ovybnO
レックス萌え(31)
755名無しさん@ピンキー:03/10/12 20:47 ID:GtMqAeY7
今日一日かけて倉庫SSとついでに過去スレの1、2、クソSSを制覇してみたが
昔は鬼畜物が主流で降臨ペースも今ほど早くなくて感想も沢山あったわけではなかった
ことを初めて知ったよ。昔は純愛の需要がなかったのかそれとも供給が足りてなかったのか…
801作品や女体化ネタまで投下されてるのにはビクーリしたよ。
756名無しさん@ピンキー:03/10/12 21:03 ID:BRI+eBge
昔は書き手が1人しかいないなんてこともザラだったし
書き手が何ヶ月もいなくてエロ画像ウプだの半角二次っぽくなったりしたからねえ
でもそんなに鬼畜の方が多かったかなあ?大体半々ぐらいだった気もするけど。
まあ書き手がホントに少なかったから純愛系のときは純愛一辺倒。
鬼畜系のときは鬼畜一辺倒になりやすかったね。
757名無しさん@ピンキー:03/10/12 21:53 ID:lIplsbhU
801はここではあれだが、3ネタでワラえる女体化シチュエーションというものは一度見てみたい。
女体化ギャレオとか女体化ビジュとか女体化オルドレイクとか。
女体化オルドレイクなんてかなりネタ的に面白そうなものが出来そうなんだが。
女の体になってツェリーヌに嬲られたりウィゼルに突っ込まれるオルドレイク。

つか、もし仮に機会があれば投下しても構わないだろうか…。
758名無しさん@ピンキー:03/10/12 22:05 ID:HB+fKXe1
私としては女体化スカーレルが気になる(w
759名無しさん@ピンキー:03/10/12 22:09 ID:8kmiJ0n6
>>758
違和感無ぇw
760名無しさん@ピンキー:03/10/12 22:09 ID:lIplsbhU
女体化スカーレルも面白そうだが、ヘタすると801っぽくなってしまいそうで難しいかもね。
761名無しさん@ピンキー:03/10/12 22:38 ID:m46fw70/
逆転の発想で、「体が女で心は男」なスカーレル
・・・そこら辺のエロゲーとかにいそうだ・・・
762名無しさん@ピンキー:03/10/12 22:39 ID:UfASJJtn
女体化バケツ(否中の人)
763名無しさん@ピンキー:03/10/12 23:00 ID:xpTMUuap
まぁ、女体化は受け付けない人も多いのでやめとけと言うか何というか。

昔女体にされたのって確かハヤトだったよな?
764名無しさん@ピンキー:03/10/12 23:18 ID:LIgdBngK
〜女体化ギャレオ〜
「フンガー! レックスたま、アタシの愛のお香ランプ受け取ってぇぇ!!」
バキッ ガスッ ドカッ
「な、なんだ? このまるで巨像が通った後のような森の木々の惨状は!?」
「まさかまたジルコーダが!?」

〜女体化オルドレイク〜
「来る…っ! 夕陽の向こうから、誰かが…っ!」
カツッ、カツッ、カツッ、カツッ…
…ほ〜っほっほっほっほっほ、おーっほっほっほっほっほっほっほ…
「な、なんだ、この胃腸に不快感を与えまくる下品な高笑いは!?」

〜女体化ゲンジ〜
「このっ、ビャキャモンぐぁ〜っ!(カポッ)」←入れ歯が飛ぶ
「な、なんだこのものすごいお婆さんは!」
「おんしはそれでもシェンシェエかえ!? おお情けなや情けなや、
このばばが一つきつ〜く灸をすえちゃろう、こっちへきんしゃい!」
765名無しさん@ピンキー:03/10/12 23:30 ID:zplXY3LX
クノンの放電で動けなくされてから犯されるレックスたんハァハァ(´д`;)
766名無しさん@ピンキー:03/10/12 23:59 ID:64Rtgt/c
ベルフラウに一服盛られて犯されるレックスたんハァハァ(´д`;)
767名無しさん@ピンキー:03/10/13 01:22 ID:xWree64a
女体化といえばスバルたんじゃないのか(;´Д`)
768名無しさん@ピンキー:03/10/13 01:33 ID:hTORbszm
764の例みたいな女体化だったらある意味見てみたいと思うけどな。
769愛別離苦:03/10/13 02:12 ID:qICW904Z
―しとしとと、雨が降りゆく。
とうの昔に夏季は過ぎた街にとってはこの雨は余りにも冷く、空気は数刻と待たず冷えてゆく
平等に・・・全てを包み込み、濡らしてゆく。
―男が一人、路地裏に倒れこんでいる。
あせた黒いローブはあちこち損傷し灰色の髪は血に汚れ、顔に張り付いていた。
呼吸のみが彼が生きていることを示すがそれもまた・・・浅い。
医術に長けた者でなくともこのまま放置されていれば命がないのは明らかである。
―女が一人、佇んでいる
彼女はじっと、彼を覆い隠すかのように立っている
雨よけも無いこの路地裏の一角で、男が濡れていないのは彼女のお陰である。
彼女のニ枚の羽が雨と彼の間を遮っているのだ。
その羽もまた折れ、骨が向きだしとなり純白の羽の殆どは紅の色と化している。
女もまた重傷である。このままいつ倒れてもおかしくはない。
もっとも・・・彼女を呼称するのにはもっと相応しい言葉がある
即ち・・・”天使”
彼女はひたすらに彼を見つめ続けている
(・・・マスター・・・ヤード様)

「・・・っ、く・・・ぁっ・・・」
押し殺された艶やかな声が部屋に響く
どれだけ我慢しようと漏れる僅かな声が響くのにはその部屋の広さは十分である
交わる男と女。それだけならありふれた光景
違う所といえば女性の方が・・・天使である事か
770愛別離苦:03/10/13 02:14 ID:qICW904Z
漏れ出た声の大きさよりもじゅぷじゅぷという水音のほうが遥かに大きいのではあるが
それを正常に判断するだけの余裕は今の彼女にあろうはずも無い。
「ひあ・・・やあ・・・駄目、駄目ですマスター・・・」
快感の奔流が押し寄せ、声を出すまいとしていた手が溜まらず壁に掛かる。
彼女のそんな様子に満足するかのように背後から攻め立てている男の動きが激しくなる
彼等の交わりはいつもバックか騎乗位だ。
彼女を下にしてしまえば”羽”に負担がかかるという男の配慮であった。
「初めに比べれば大分感じるようになってきたみたいですね・・・こんなに濡らして」
「うあっ!?」
彼女を貫いている男の肉棒が上へとしゃくり上げられ、意識を白くさせる
「おや・・・また軽くイってしまったみたいですね」
「申し訳・・・ありませっ・・・んんっ」
「いえいえ、構いませんよ・・・貴方にも感じて欲しくてこうしているわけですから」
「ふああ・・・」
男の穏やかな口調とは対照的に、腰と彼の分身の動きには容赦が無い
激しく彼女を突き上げ、その度その整った顔が歪む。
「うあ・・・うああああああ」
「そんなに涎を垂らして・・・とてもサプレスの賢者のする顔とは思えませんね」
「うぅ・・・ああっ・・・あああっ」
言葉で詰られた彼女の内部が引き締まる。彼女が言葉攻めに弱い事を知った上での台詞である。
「さて・・・ではそろそろ私もいきます・・・よっ」
「ふあああ・・・あ・・・・・・あ」
腰が大きく突き出され、内部にたっぷりと白濁液が放出されてゆく。
同時に彼女はもはや何度目かも覚えておらぬ絶頂を迎えていた。
771愛別離苦:03/10/13 02:15 ID:qICW904Z

「・・・マスター・・・」
服装の乱れを整えたヤードの背に言葉が掛かる
「・・・ロティ?」
びくり、と肩を震わせた彼が恐る恐る振り返ると穏やかな表情で眠る己の護衛獣の姿。
溜息をつくと彼は部屋を後にした

(此処は狂っている・・・)
周囲から聞こえてくる声に耳を傾けぬよう、ヤードはその歩を進める
幼くして身寄りを無くした自分を救ってくれた師―オルドレイクに報いようと、彼は必死に召喚術を学んだ
やがてオルドレイクからも認められるようになった頃・・・同時に派閥の狂気にも気付いていた。
日々行われる”実験”と”謀略”
一体どれだけの罪の無い召喚獣や人の犠牲があるというのか・・・
「いや、いやあああああっ」
通り過ぎようとしている部屋の奥から少女の悲鳴が聞こえる
(確かここは・・・鬼と人との交配実験をしているという・・・)
そこまで考え、想像する事を何とか想いとどめる。
哀れに思ったとしても、この実験を止める事はどのみちできないのだから。
そもそも自分とて己の護衛獣・・・ロティエルに同じような事をしているではないか?
自問自答しながらも表向きには無表情で歩み続ける。
(結局は・・・)
(私もまた、狂っているのかもしれないですね)
「随分と冴えない表情をしているものですね、ヤード」
「・・・ツェリーヌ様」
772愛別離苦:03/10/13 02:17 ID:qICW904Z
気付けば側に白い法衣を身に纏った女性が一人佇んでいた
絶世の美女とも言える風貌のこの女が、冷徹な顔を隠していることを彼は知っている
「夫が呼んでいました。早く来るように、と」
「了解しました。・・・では」
「お待ちなさい」
「・・・まだ何か?」
あまりこの女と長話はしたくない。相手とて同じ心持ちのはずだという彼の予測は見事に裏切られた。
「貴方は少々・・・召喚獣にいらぬ気をかけすぎではありませんか?」
「おっしゃっている意味が分かりませんが」
ヤードは内心舌打をする。素直に謝っておけばいらぬ口論をせずに済んだのだ
「意味が分からない・・・ふん、オルドレイクも貴方のような者を何故弟子にしているのか。召喚獣等所詮道具に過ぎないのです。それ位しかと心得ておきなさい」
「・・・はい」
(・・・下衆が)
踵を返し通路を進み行くツェリーヌにヤードは心からの罵倒を送った。

「ぐぅっ・・・」
森を進むヤードの身体を召喚術によって放たれた炎が嘗め尽くす。が、構わずに走り続ける
「マスター!」
ヤードの身体から青い光に包まれた天使―ロティが抜け出てきた
「スペルバリアを使っていて正解でしたね・・・しかしまさか、暗殺者ばかりか召喚師まで追っ手に加わっていようとは」
―己の村を滅ぼしたのは誰なのか。知ったヤードの行動は早いものだった。
結果ロティエルと二人、名も知らぬ森の中を駆けている。
「やはり反撃を・・・」
「いけません!」
「何故です!? このままでは・・・」
背後を振り向き剣を構えようとするロティエルを手で制すヤード。
「気配を察してごらんなさい。既に2、3人側面に付けてきている・・・今留まるのは逆に危ない」
773愛別離苦:03/10/13 02:19 ID:qICW904Z
「くっ・・・」
歯噛みしてみせるロティエル。己の不覚に大しての怒りが顔に出ていた。
「ですから・・・私が一掃します」
それまで駆けていたヤードの足が止まる。それを待っていたかのように暗殺者が二人飛び掛ってきた。
「シャアアアアッ!」
「・・・黄泉の瞬き」
「―――――!?」
バックステップして巧みに間合いを外すと、召喚術を放つヤード。
沈黙し悲鳴も出せぬまま暗殺者達が地に沈む。
「何としても・・・生き延びます」
「マスター・・・」
ヤードの意志とは裏腹に二人の周囲を包む気配は更にその数を増していた。

―雨威が増し始めた
(追っ手は振り切れた・・・でも)
マスターの身も自分もぼろぼろだ。
羽から伝わる激痛がそれを強く自覚させる。
先刻からロティエルの足も痙攣が始まっていた。ヤードと同じく自分もまた・・・長くない
本来なら使える治癒の術も魔力の無い今では不可能である
「・・・・・・」
刻々と命の灯火が小さくなってゆく自らの契約者を見つめる。
光の賢者、と呼ばれるロティエルとしては落ちこぼれだった自分
そんな彼女をヤードは暖かく迎えてくれた。
派閥の冷酷さに胸を痛めながら何もできず苦悩するヤードにかける言葉を見つけられなかった。
そして今、力が足りずヤードは命を落とそうとしている・・・
「・・・・・・」
ロティエルは一人頷き、手を合わせると目を閉じた。その身体を青い光が包み込んでゆく。
やがて光によりロティエルの身体は覆い尽くされ、ヤードに纏わりついてゆく。
774愛別離苦:03/10/13 02:20 ID:qICW904Z
光が完全にヤードを包んだ時・・・ロティエルの姿は消えていた。

「・・・今の光、何だったのかしら・・・? ・・・ヤード!?」
男の声が路地裏に響く。 

「・・・・・・?」
気がつくとヤードは暗闇の中に立っていた。
「私は・・・」
「別に死んではいませんよ、マスター」
「ロティ・・・なのですか?」
隣にいつの間にかロティエルが佇んでいた。淡く光るその姿はピンボケているかのようにはっきりとしない
「夢みたいなもの、だと思ってください」
「夢・・・夢ですか」
脱力したかのように、ヤードが膝をつく
「・・・大丈夫ですよ」
「・・・?」
「どうしようも無い、鬱屈としていた気持ちを私と交わる事で晴らしていた事・・・私は気にしていません
・・・むしろ必要としてくださった事が嬉しかったですから」
「ロティ・・・?」
「私は、貴方の優しさがとても嬉しかった。・・・そしてお慕いしていました」
「・・・・・・!」
ロティエルの身体が光の粒となり、徐々に消えてゆく
「ロティ・・・! まさか君は・・・」
焦燥を浮かべ、光の粒を集めようとするヤード。しかし光は手を潜り抜け闇へと消える
775愛別離苦:03/10/13 02:21 ID:qICW904Z
「多分・・・マスターの想像している通りです。でも・・・気になさらないで下さい」
「気にしないでいられるものですか・・・! 君は何をしようとしているか・・・」
「分かっています。分かっていますよ・・・。でも私はそれでも」
悲しげなロティエルの顔
(ごめんなさい、マスター・・・また貴方を困らせてしまいましたね)
「貴方のお役に立ちたかったんです。そしていつまでもお側に・・・」
「ロティ・・・ロティエル・・・!」

「・・・気がついたみたいね?」
「ここは・・・」
シーツを払いのけ、ヤードは身を起こしていた。傍らには化粧をした風変わりな男の姿。
「もしかして貴方・・・スカーレルなんですか?」
「もしかしなくてもそうよ。昔に比べれば多少・・・変わってるけど。・・・あ、また気絶したりしないでね」
「そうだ! 私以外にもう一人、天使が倒れていませんでしたか・・・?」
スカーレルの両手にしがみ付き訴えるヤード。
「ざ、残念だけど光に包まれてるアンタしかいなかったわよ。不思議だった事といえば・・・あれだけの血が流れてたのにアンタには傷一つ無かった事くらいかしら」
ヤードの必死の形相にやや気押されながら応えるスカーレル。ヤードの目がカッと見開かれた
無言のまま懐に手を入れ、何やら取り出す。
「・・・サモナイト石?」
手に握られていたのは青い色のサモナイト石だった。何処かにぶつけたのか亀裂が走っている。
「盟約に従い―我が前にいでよ」
簡単な詠唱が終ると、ベットの上に光が生まれた。そして召喚されてきたのは・・・一人の小さな天使。
「あら、ピコリットじゃない」
「あの身体でリカバアンジェ・・・馬鹿な事を・・・」
776愛別離苦:03/10/13 02:22 ID:qICW904Z
ヤードの両の瞳から涙が零れ落ちる。
「ヤード・・・?」
「サプレスの住人は・・・我々よりはるかに精神体に近い存在です。それだけに魔力の減退は生死に関わってくる問題です」
「・・・・・・」
「力を行使しすぎた者は魔力も記憶も失い、こんな風に姿まで・・・変わってしまうんです」
「・・・ヤード・・・」
「私はまだ君に言いたいことが・・・言わなければならない事があったんです・・・なのに・・・っ」
何も言えず、泣き崩れるヤードを見つめるスカーレル
そのヤードの頭をぽんぽんと、ピコリットが叩いた
「・・・ロティエル」
無言のままかつてロティエルだった天使の少女はヤードの涙を拭うと、にこりと笑った。
「ねえヤード・・・? 事情は良く分からないけど・・・そんな姿になってまでその娘は貴方の命を守ろうとしたんでしょう? ・・・だったら・・・大事にしなくちゃね」
ヤードの手がピコリットに伸び、その頭を撫でた。嬉しそうにはしゃぐピコリット。
「・・・ええ」

ドウンッ・・・!
砲撃によって船体が大きく傾く。
「海賊が襲撃してくるとはな・・・だが我々も積荷を奪われる訳にはいかんのだ」
目の前の帝国軍の女将校が剣を構える。気迫といい、只者ではないだろう
「必死なのはお互い様ですよ・・・」
杖を構え、ピコリットを召喚する
「癒しの天使で何をする気だ・・・?」
僅かな侮蔑と共に女将校が間を詰めてくる。炎上する船からの熱風が彼女の黒髪を揺らした
「さあ、どうすると思います?」
777愛別離苦:03/10/13 02:25 ID:qICW904Z
傷を癒しながらこの場は凌ぎきる。荒療治にはなるが耐えなければならない。
なんとしてでも、積荷を得なければならないのだから。
「しっかりと頼むよ―ロティ」
傍らの天使に呟くと、ヤードは船板を駆けた。

―そして物語は忘れられた島へと続いてゆく


・・・エロ少なくてごめんなさいごめんなさい
しかも片方召喚獣・・・最近雨降ってたんでついこんなネタが
次はスバルの話になる・・・といいなぁ
778名無しさん@ピンキー:03/10/13 03:07 ID:gehlGpg9
オモシロカタヨ。
次も期待してますぜ。
779名無しさん@ピンキー:03/10/13 03:41 ID:NcmIrC7M
最後をOPに繋げるセンスカコイイ!
内容もホロリときて非常に面白かった。

話は変わるが昔本スレかどっかに
「アズリアと1対1で戦う無謀な地味萌え」
という感じのレスがあって非常にワラタのを思い出した。
最初見たときにはわからなかったが、プレイしてから見ると
あれがどれだけ自殺行為なのかがよくわかりますな。
780名無しさん@ピンキー:03/10/13 06:36 ID:ZoKl8vkX
激しくよかったです。ヤードカコイイ!
珍しい組み合わせで萌えました。
781名無しさん@ピンキー:03/10/13 10:02 ID:ywQW13xo
.....本当だ、ヤードがかっこいい。
本編ではもっと活躍してもおかしくない位置にいる.....ように思えたのですがねぇ。
呑気に茶をすすっていた場面しか思い出せないですよw
782名無しさん@ピンキー:03/10/13 10:18 ID:efbK4MIy
GJ!!カコイイヤードが激しく(・∀・)イイ!!

ところで気になったのですが
(確かここは・・・鬼と人との交配実験をしているという・・・)
これってもしかしてカノ・・・ン?
783名無しさん@ピンキー:03/10/13 14:04 ID:pKKrXNv7
初めてヤードカコイイとおもたアル
784名無しさん@ピンキー:03/10/13 16:19 ID:H1mj1+55
ロティエルもピコリットも男だと思ってますた

ついでにエルエルも・・・
785レックス×アズリア続き物・外伝:03/10/13 21:57 ID:tHG0RFRn
読む前の注意点
・女体化ネタが苦手な人はスルーでお願いします。女体化してませんが。ついでにエロもありません。
・とても頭が悪くて背筋が痒くなるような話です。ギャグとしてもどうにも中途半端です。
・この話はこのスレで続き物として投下されているレックス×アズリア続き物の設定を利用したパラレル的話です。
ここまでに投下されている分を読んでからの方がより楽しめると思います。
>>512から始まる話の続きで>>569から始まる続きの部分の代わりとして読んで下さい。


「ただいま、アズリア!」
「…ああ」
再会した時の何時もの挨拶。愛の言葉にも似ている約束の言葉。
これから口にしようとしている言葉を考えると出迎える声も自然と暗くなった。
まるで大型犬が勢い良く尻尾を左右に振り乱し、
その体全体で愛を伝えるかのように真っ直ぐに愛情をぶつけてくる相手の目が見れない。
「おかえりなさい」という言葉が出てこない。
だってこれから自分が言おうとしていることは、その愛情や信頼を裏切る言葉なのだ。
相手の気持ちを無視して自分の都合だけで全てを決めようとしている。
最低だ。反吐が出る。
そんなことを思いながらアズリアは自嘲気味に笑いながら言葉を吐き出す。
「お前に、話したいことがあるんだ…」
「俺もね、君に言いたいことがあるんだ。でも先に君の話が聞きたい」
自分に向けられる優しい笑顔。大好きなその表情を崩すようなことを今から口にするのだ。
「…お前、女になる気はないか?」
「―……はい?」
突然吐かれたアズリアの思ってもみない一言にレックスは気の抜けた返事を返すしかなかった。
アズリアの予想通り笑顔は呆気なく崩れた。
だって…ねえ?今なんと仰いましたか、お嬢さん。
786レックス×アズリア続き物・外伝:03/10/13 21:58 ID:tHG0RFRn
「突然で悪いが私に婚約者が出来た。勿論親が勝手に決めた好きでもない男だ。
このままだと私はお前と別れねばならん。そんなのは耐えられない。だから私は考えた。そして出た結論だ。
私が男になれば婚約は流れるし、お前が女になって子供を産めば跡取りも出来て問題も全てなくなる。
それに私が男になれば体力も飛躍的に上がるだろうから昇進のチャンスだって巡ってくる。
ほら、これで何も問題はないだろう?」
「いや、何ていうか根本的な部分で色々問題ありすぎな気がするんだけど…」
レックスはアズリアの言葉を聞いて頭が痛くなってきた。
婚約者だとか衝撃事実を始めとして何かもう色々突然すぎだ。
ってゆーか、何時から自分の恋人はこんなに頭の弱い子になってしまったのかと問い詰めたい。
小一時間問い詰めたい。
「何だお前、私の言うことに不服があるというのか?」
「いや、だからさぁ、もうちょっと冷静になって考えようよ、ねえ?
それに性転換なんて簡単にできるもんじゃないし」
「それなら問題ない。レヴィノスの名を使って四方八方に手を伸ばし、
何処かの派閥の秘術で作られたという特別な薬を極秘に入手した。あとはお前の同意を得るだけだ」
「いや、だからさぁ…」
何ていうかもう次の言葉が見つからない。
そんな四方八方に手を伸ばしてる暇があるなら別の方法を考えようよとかツッコミたい。激しくツッコミたい。
それに幾らご都合主義だとはいえそんな秘術がそう簡単にあってたまるか。絶対裏に何かあるに違いない。
だってほらちょっと前まで他人なんて誰も信じられないとか思っていたわけだし。
「だからさ、俺が女になっても全然面白くないから。誰も萌えないから。
スバルとかならまだ可愛げがあるかもしれないけど俺の場合アティっていう可愛い女主人公とキャラ被っちゃうし、ね?
それに君が男になったら数多くの人が泣くから。
大体世のレクアズ萌のお兄さんお姉さんは君が女で俺が男だから萌えてるわけで、
逆だと全然楽しくないんだよ。だから考え直そう?」
787レックス×アズリア続き物・外伝:03/10/13 21:59 ID:tHG0RFRn
「お前…私との愛より男としてのくだらんプライドを取るつもりだな!?
お前なんて私にフラれた後海賊一家に愚痴って読んでる人間に「何コイツ女々しすぎ。キモー」とか
思われた挙句グダグダと過去回想まで始めて泣いた上最後には「君のことが好きだよ」とか「愛している」なんていう
恥ずかしい言葉でしめたくせに、それも全部嘘だったんだな!?」
「な、何で君がそれを知ってるんだよ!?さては君、隠れ2チャンネラーだろ!?
実はエロパロ板サモンナイト萌スレの住人だろ!?君がそんな人だったなんて知らなかったよ!」
「ハッ、今更気付いたのか!お前がティンコガードと呼ばれてヘイヘイ言っていることも
エロパロ板ではビジュ大人気なことも知っていたさ!そこに女体化ネタなんていう話が出たからわざわざ
ネタ提供の為に危険を冒してまで秘薬を入手したというのに貴様はそれを無駄にするというのか!?」
「愛だとか何とか言っておきながらそっちが本当の目的かよ!
君はどうせ真っ先に女体化ネタを投下して新たな神になろうとか思ってるんだろ!?
でも正直、君の文才と俺をターゲットにもってきた時点でその野望は阻止されたね。
せめてイスラやスバルでやってたら神になれたかもね」
長い子供のような喧嘩の末レックスは不敵に微笑む。そこにあるのはまさしく勝者の笑みだ。
こんな低レベルな口喧嘩に勝っても意味なんてないことを誰か突っ込んであげて下さい。
「まあ、いい加減あの続き物の話もダレてきてて読む方も書く方もウンザリしてる頃だろうから新展開の
末打ち切りになるのも時間の問題かなって思ってたけど、幾らなんでもこの展開は唐突すぎだよ…」
「ああ、あの話、書いてるほうもいい加減ウンザリしてたのか…。まあダラダラと無駄に長いだけだしな」
うるせえ。ほっとけ。余計なお世話だ。と言ってやりたい。心から。
「ねえ、君は男になるの嫌じゃないの?可愛いのに…男になったりしたら勿体無いよ」
「か、かわ……」
レックスの言葉にアズリアは真っ赤になる。
今まで調子良くパンチを決め続けていた所にいきなり強烈なカウンターを貰った気分だ。
唐突に、しかも違和感無く恥ずかしい事を言うこの男を誰か止めろ。そんな事を言いたくなる。
788レックス×アズリア続き物・外伝:03/10/13 21:59 ID:tHG0RFRn
「フッ…軍人を続ける上で女だということはハンデにしかならないからな。
性転換などむしろ歓迎な勢いだ。それに私はたとえ性別が変わろうともお前を好きでいる自信があるからな。
それよりもお前はなんでそんなに女になることを嫌がる?」
「え…それは……」
そう言われてみて冷静になって考えてみる。

女になる=大事な息子がなくなる→股間を守る必要が無くなる→ティンコガード不要→アイデンティティーの喪失

「だってそんな事したら俺の存在意義がなくなってしまうじゃないか!
ガードのない俺なんて2の地味な方の主人公みたいな扱いになって「そんな香具師居たっけ?」なんて
言われるのが目に見えてるよ!AAだってもう作ってもらえなくなるよ!そんなのは嫌だ!!
たとえネタキャラであったとしても俺は2chで愛されていたいんだ!!!」
「…2に主人公は二人もいたか?主人公はデコ一人じゃなかったか?」
「―………」
ああごめんよ、2の影が薄いほうの主人公。今の俺は君を庇う術も擁護する言葉も持たないんだ…。
無様で無力な人間だよ…。そういえばドラマCDvol.2の主人公に抜擢されたんだってね、おめでとう。
芋とのコンビじゃ売れないとか色々言われてるけど頑張れよ。
俺は君の名前すら覚えてないけど、同じ女主人公に人気を食われ気味の男主人公として君を応援しているよ。
俺の場合君と違って公式の人気投票でも女主人公とそんなに票差はなかったし2位だったし
ホモでもロリでもないんだけどね、ははは…。おっと、これは偏見だったかな。
先生が見ず知らずの人に偏見なんて持っちゃいけないよな。
2の地味な方の主人公、名前すら覚えられてない相手にまで哀れまれるなんて惨めだろうけど強く生きろよ。
「お前、さっきから何をブツブツ言ってるんだ?」
「いや、何でもないよ」
そう言って笑って誤魔化す。
789レックス×アズリア続き物・外伝:03/10/13 22:00 ID:tHG0RFRn
そんなお前に女になることよりティンコガードがなくなることのが大問題なのかと
ツッコミたいと思っている人間はきっと星の数ほどいるだろう。
とゆーかティンコガードが自分の存在意義と言い切った時点で物哀しさを感じたりしないのだろうか。
しかしそんなレックスに哀れまれているマグナはもっと哀れな気がしてどうにも居た堪れない。
「―…分かっている、私の言っていることがとても自分勝手だということは」
ふとアズリアがゆっくりと口を開く。
「これがお前にとっては受け入れ難い提案だということも知っている…。
それでも、お前と離れたくないと思ってしまうのは…矢張り我侭なんだろうな。
こんな我侭な女、嫌いになって当然だよな…。嫌なら断ってくれて構わない。
その時は…私も素直にお前と別れて親の決めた婚約者と結婚するさ。
お前のいない寂しさを抱いて自慰でもして枕を涙で濡らすさ…」
「アズリア…」
二人の視線が絡み合う。
何ですか、この唐突に始まった背筋が痒くなるような少女漫画的展開は。
きゅうううんと鳴ってる胸の内が聞こえてきそうな雰囲気の中「恋する乙女は片手で竜をも殺す」に
匹敵するような勢いで二人の世界な展開にもうついていけません。
「いいよ…俺、女になっても」
わー、言っちゃった☆決定的な衝撃発言が今飛び出しました!
と実況アナウンサーのように言ってやりたい。この馬鹿め(ジャキーニ調)。
「本当は嫌だけど…色々問題もあって大変だろうけど、でも君と二人でだったら幸せになれるって思うから…。
側にいたいのは二人とも同じだし。あの時言ったよね、二人で幸せになりたいって…。
望んだのとは違う形になってしまうけど、それでも隣に君がいて子供がいて…そういうのっていいよね。
きっと、あったかくて楽しい家庭になるよ」
「レックス…」

チャララチャッチャッチャ〜ン♪レックスとアズリアのクラスが「バカップル」になった。
アズリアの上移動範囲が上がった。
レックスの夜の上移動範囲が0になった。スキル「ほだされ受」「流され受」を覚えた。
790レックス×アズリア続き物・外伝:03/10/13 22:01 ID:tHG0RFRn
こうして若者はノリという名の勢いで道を思いっきり踏み外す。
いらないスキルを覚え、クラスダウンをし、人として大事な何かを失いながらもカップルとして一歩前進。
人として一歩どころか物凄い勢いで後退な彼らの行く末に光あれ!
「レックス…安心しろ。私はTEC上昇率Aだからきっとお前を満足させてやれるはずだ。
大丈夫、お前は元々受スキルが高いから女になってもきっと上手くやっていける。
攻スキルが限りなく0に近くなったとしても嘆く必要はもうどこにもない」
「なんかそう言いきられると男としてとても悲しいものがあるんだけど…」
自分の女が別の男に犯されるか、自分が女になって好きな女に犯されるかの究極中の究極の選択の末
男らしく自分が我慢する方を選んでみたけど、早くも男らしさを使う所を激しく誤った気がする今日この頃。
父さん、母さん。俺は今日まで形見のベルトで股間を守り抜いてきたけど、
明日からは股間を守り抜く蒼き剣の勇者の名を捨てて愛に生きるバカップルとして生まれ変わるよ。
親不孝の息子だったけど、でもその分幸せになってみせるから。
だから明日俺がどんな姿になっていようともあの世でせせら笑うのだけは勘弁して下さい。お願いします。

島のみんなへ
そんな訳で先生は島に帰れなくなりました。自分勝手な先生でごめん。
俺の引継ぎはヤードがしてくれると思うのでこれからはヤードを新しい先生として迎えてやって下さい。
ヤード、君の師であった俺から最後の贈り物としてこのティンコガードを手紙と共に送ります。
君はもう一人前の先生だ。だから是非このティンコガードを付けて俺の跡を継いでくれ。
俺にはもうそれは必要ないから…。俺は愛に生きます!

フロム 永遠のみんなの先生 レックス


その後、あのローブの上からティンコガードを付けたヤードが「激しくガードが似合わない」という
評判の元新しい先生となったが、本人が妙に気にいってしまい今や島中の人に勧めているんだとか。
島でティンコガードが流行るのは時間の問題かもしれない。
791レックス×アズリア続き物・外伝:03/10/13 22:02 ID:tHG0RFRn
しかし、そんなファッションリーダー(自称)として頑張るヤードは知らない。
実は島の住人にはティンコガード=レックスという認識があり今教鞭を
ふるっているのがヤードではなくレックスだと思われていることを。
「レックス先生最近変わったよね〜口調とか顔とか。それと一緒に居た地味な人見なくなったよね。
召喚術得意だった人。顔も名前も覚えてないけど」
なんて言われている事など勿論知る由も無い。

その一方で新たな人生を手に入れたレックスはレックス・レヴィノスという語呂が悪すぎる名前に変わり、
「なんでエロパロ板サモナイ萌スレで女体化ネタが認められてないんだよぉぉ!!
なんでだよぉ!スレが女体化を認めないなら…僕はあえて女体化ネタを投下してみるよ!
あはっ、あはははは、ははははははははははあっはははははあははははは」
と、まるで人格が変わったかのように新たな人生を幸せと共に謳歌しているんだとか。
最近は横暴なお舅さんのいじめが酷くて思わず「午後は○○おもいっきりテ○ビ」に電話して
み○さんに人生相談してもらっているという噂もあるんだとかないんだとか。
ちなみに余りの衝撃的出来事に、あの日用意したポケットに忍ばせた新しい指輪も
愛の言葉もスッカリ忘れてそのまま流されてしまったのは言うまでもない。

終わっちまえ!

くだらない物投下してスミマセンでした…。女体化ネタが出た時に真っ先に思いついたネタなんですが…。
投下するべきか最後まで悩んだんですが苦手な人、本当にスマソ。ってゆーかもう色んな意味でスミマセン。
こんなん書いてる暇あるなら本筋の方の続き書けって話ですか。
向こうの方が暗いんでその分はっちゃけてみたんですが、頭悪すぎですね…。
あとマグナとトリス、ヤード好きな方もスミマセン…。
しかしこっちの話のが二人とも幸せそうな罠。離れることもないし、こっちの展開のがいい気がしてきました(藁
792名無しさん@ピンキー:03/10/13 22:13 ID:NcmIrC7M
>>791
ごめん、俺今回のおまいの文章かなり好きだ。
はっちゃけた文体から醸し出される電波は某ぴぴるぴに通じるものがあって実に心地よい。
おもろかった。
本編もがんがれ
793名無しさん@ピンキー :03/10/13 22:32 ID:qICW904Z
>>791
本編とのギャップがまた味になってますな
なんとも言えない弾けっぷりが凄いッス。

しかしまあ・・・2のあの人はそんなに人気ないのか。好きなのに
CGドラマに出るのは嬉しいが、相方が芋子じゃ、芋子じゃなぁ・・・
ともあれ明け方頃にでもスバルの話投下しときます
794名無しさん@ピンキー:03/10/13 22:41 ID:DQXjhRVh
>>791
笑わせていただきました。
すごいはじけっぷりだ…。
…しかしこれは倉庫にどうやってまとめればいいですか。

倉庫番からの最後のお願いですが、どうぞ、どうぞ
前投下したことのある方はお名前やその時のスレ、レス番号、
または作品名でもいいので、その人だと確実に分かるものを
名乗ってくださると嬉しいっす。お願いします。
ではこれからはまた1住人に戻りますんで。神様がたがんがってください
795名無しさん@ピンキー:03/10/13 22:45 ID:efbK4MIy
>>791
頭のネジが色々ぶっ飛んでる2人が最高でした。ヤードまた地味だし(ぉ
そしてそれ以上に2のあの人の不遇っぷりが・・・
本編もがんがってください。
796名無しさん@ピンキー:03/10/13 22:55 ID:myxZAP0k
CD第二弾出るのか。マグナとアメルなの?
じゃそのうちマグアメ書きまっす
797名無しさん@ピンキー:03/10/13 23:23 ID:ecHtyclU
皆待たせたな…。一週間前から投下する投下すると言っておきながら諸事情で投下できなかったマグアメを明日投下します。何がなんでも投下します。マグアメマンセーな連中が少なかろうが投下します。頑張ります。
798名無しさん@ピンキー:03/10/13 23:36 ID:zhAfoWc0
>>796
カモォーン

>>797
待ってました
799名無しさん@ピンキー:03/10/13 23:57 ID:vIskNqUF
>>791
存分に笑わせてもらいましたw
>>796>>797
期待して待ってます

ところで>>マグアメマンセーな連中が少なかろうが・・・
とありますが逆にマグナ絡みでマンセーなカプって何がありますかね?
800名無しさん@ピンキー:03/10/14 00:16 ID:1BB7S5pW
785-791で語られてるだろう。 影が薄けりゃカプも無い( ´_ゝ`)
ここ限定でなければ、ネ(ry とかがあるかもしれないが、俺は無理。
801名無しさん@ピンキー:03/10/14 01:28 ID:SkasAQId
マグパフェはどうだ皆の衆

>>769
遅レスだがツェリーヌ分をありがとうありがとう
ピコリットがはずせなくなりそうだ
>>785
アイデンティティ禿ワラ
802268:03/10/14 01:41 ID:Kf8Py4Y9
( ゚Д゚)ヌハァ!3だけと思って油断してたら漏れのも補完してあるし
しかもレシユエの下にあるから余計ヘッポコさが目立つ罠。まあイイや。

試しに当人同士だけで話進めてみる。
普通に書いてると上手い人にはまるで敵わんので、いつも短い文章をメインにしてごまかしてるな…
まあ少しでもテンポ良く読めりゃ幸い。
一応2話終了時の夜会話+αくらいのつもりで。
タイトルのダメっぷりがものすごい勢いでネタ切れ感をかもし出しているが。
OK。まずは状況の確認だ。
ここはカシスの部屋。そして部屋の主はベッドで熟睡している。ついでに今は丑三つ時。
OK。確認終了。
最初に言っておくが、断じて夜這いじゃない。決して。たぶん。


──今夜も月が綺麗だ。
時間はしばらくさかのぼる。
ハヤトはフラットの屋根に寝転がっていた。
リィンバウムに来て数日になるが、毎夜のように夜空を眺めている。
こうして月を見ていると、異世界に来たなどと冗談に思えてくる。

「はぁい。おじゃましていいかな?」
不意にかけられた声の方に目をやると、アンテナのようなくせ毛が夜気に揺れていた。
今日からここの住人に加わった少女──カシスだ。
「ああ、かまわないぜ。何か用か?」
カシスは屋根の上を多少危なげに渡り、ハヤトの横に腰を下ろした。
「一応お礼言っとこうと思って。あたしがここにいられるように骨折ってくれたみたいだからさ」
「……そんなに大したことしてないよ。ここの人はみんな優しいからな」
「何言ってんの。キミが言ってくれなかったら、あたし今ここにいないよ?
 例えば──ガゼルだっけ? 口では納得してたみたいだけど、あたしのこと思いっきり警戒してるでしょ」
「そんなこと──」
無い、と言いかけるが、露骨にぴりぴりした空気をまき散らしていたガゼルを思い出すと
下手なフォローをしたところで無意味だろう。

「いーのよ別に。それが普通なんだから」
カシスはひとつ肩をすくめると
「あたし自身ここにいられるのに驚いてるわ。
 初対面で事情を知ってて、おまけに召喚士。自分で言うのもなんだけど怪しさ大爆発よ。
 こんなの信用するなんて、キミのいた世界って平和なのね」
……まあ確かにいきなりモンスターに襲われないほどには平和だが。

「それと、これだけは聞いておきたかったんだけど……どうしてあたしのこと信用したの?」
いきなり聞かれて少し考え込む。そういえばどうしてだろう。
しばし考えて──
「……惚れたから、かな」

ぼん!
カシスの顔がトマト並みに真っ赤になる。よく見るとしゅうしゅうと湯気を立てたりもしている。
「あああああたしはマ、マジメに聞いてるの!」
ちょっとからかっただけなのだが、ものすごい剣幕で怒り出す。まるきり冗談ってわけでもないんだが。

「そうだな……。何となく俺と似てたから」
「は? あたし、キミみたいにぼけっとした顔してないよ。性格だって初対面じゃ似てるも何もわかりゃしないでしょ」
さりげなくひどい。
「そうじゃなくて……。
 俺、この世界に来た時…見渡す限りの荒野に独りぼっちでさ、寂しくて不安でおかしくなりそうだったんだ。
 まあ、そのあとガゼルたちに出会って今じゃこうしていられるけどな」
カシスは話の前後が繋がらないようで、はてな顔をしている。
「そーいうわけで、独りぼっちの寂しさってのは身をもって感じたんでね。
 それで……初めて君と会った時に、何でか寂しそうだなって思って。
 あの時笑顔で話してたけど、目が笑ってないって言うか……本当に笑ってる風に見えなかったんだ」
どくん
心臓が撥ねる。

「──無理して笑おうとしてるんじゃないか?」

胸をえぐられるような衝撃。心の内をすべて見透かされたような錯覚すら覚える。

つらい時、悲しい時には笑うようにしてきた。
──泣いたりしたら、父様に捨てられるから。

「ご、ごめん。ひどいこと言ったなら謝るよ」
「え…?」
「いや、泣いてるから……」
知らず、涙を流していた。
「何で……、と、止まってよ……!」
人前じゃ泣かないようにしてるのに。他人に弱い所を見せたくないのに──

止まらない涙をぬぐっていると、いきなり抱き寄せられる。
「よくわかんないけど……泣ける時には思い切り泣いといた方がいいぜ。
 ……顔は見ないようにしとくから」
そう言ってあたしの頭を抱えるようにしてくる。
なんで。どうして。この人だったんですか。
キミじゃなかったらあたしはもっと非情になれたかもしれないのに。
ぎゅっと強く抱きしめられる。
もう涙は止められらなかった。

泣いた。思いっきり。
初めてだった。
人前でこんなに泣いたのも。男の人にすがって泣いたのも。
──感情のままに泣いたのも。
どれくらい経ったろうか。
「……寝ちゃったのか」
カシスは泣き疲れて、腕の中で眠っていた。
抱きしめたら折れてしまいそうな、華奢な体を抱き上げる。
軽い。こんな小さい体で自分とは比較にならないほど苦労してきたのだろう。
とても愛おしく思えてくる小さな体を抱え、ハヤトは屋根を降りていった。

部屋に着くと、カシスの体をベッドにそっと横たえる。
起こさないようにそっと腕を抜き──
いつの間にかカシスの手がしっかりと袖を握りしめている。
「やれやれ。子供じゃあるまいし……」
握った手を開かせようとするも、少女の力とは思えないほどがっしりと固まっている。
まるでそこだけ石化でもしたかのようだ。
しかも袖口を絞るように掴んでいるので上着だけ脱いでいくわけにもいかない。

──仕方ない。
あきらめて床に腰を下ろし、ベッドにもたれ掛かる。
もうこのまま寝てしまおう。
朝までこのままだったら、彼女の目が覚めた瞬間に痛い目にあわされたり、痛みすら感じられない目にあわされたりするだろうが。
まあ彼女とて理性ある人間だ。話せばわかってくれるだろう。きっと。……たぶん。
かすかな希望を信じてハヤトは目を閉じた。

かっちかっちかっち
静かな部屋に時を刻む音だけが響く。
──眠れない。羊はすでに1000を数えてしまった。
考えてみれば、女の子と同じ部屋で夜を過ごすなど初めてだ。
健康な青少年としてはこんな状況で眠れるはずもない。
しかし意識すると「そっち側」の考えばかりが浮かんできそうなので、他のことを考えて必死に気を逸らそうと努力する。

「ん……」
「!?」
とろけるような寝息が首筋をくすぐる。
驚いて振り向くと、20センチばかりの所にまで顔が近づいていた。
安らかな寝顔に思わず見入って──いや、魅入られる。
よく『どんなヤツでも寝顔は天使だ』などと言うがそれはウソだ。
少なくとも天使はこんな誘惑してこない。
思いっきり誘惑に負け、いけないと思いつつも視線が動いていく。

甘い吐息を紡ぎ出す柔らかそうな唇。
あまった首周りからのぞく胸元。
短いスカートから遠慮無く伸びる太もも。
そう言えばここまで運んでくる途中、ちらちらとめくれて見えた白が頭から離れない。
青少年の暴走する妄想は『誘っているんだよ、これは!』と断言をかまして欲望の道へ誘おうとする。

いや待て。
せっかく彼女の信頼を得だしているのに、それをフイにしていいというのか。
──でも、あと一押しされたらどうでもいいかな。

「んぅ……む……」
まるで見透かしたかのようにころりと寝返りを打つ。
と、ただでさえ太ももまぶしいスカートが捲れ上がり、白のショーツが視界一杯に飛び込んでくる。

決意はもろくも崩れ去った。最初からあまり堅くはなかったが。
古人いわく『据え膳食わぬは男の恥。ご飯は残さず食べましょう』

ではいただきます。
安心しきった寝顔めがけて横からゆっくりと近づいていく。
その姿まさに獲物を狙う獣の如く。むしろけだものの如く。
あともう少し。数センチの距離に──
「ぅぅん……」
ぎしり。
漏れた吐息に鼻先をくすぐられ、体が硬直する。

かっちかっちかっち
そのまま5分ほど経過。勢いでなし崩しにしようとしただけに、出鼻をくじかれると二の足が出ない。
「はぁ……。俺って押しが弱いな……」
ため息を吐くとポケットから召喚石を取り出し、短くささやく。
それに反応して、虚空に開いた門からメイトルパの獣が顔を出した。
そのデフォルメしたカバのような生物はぶわっと桃色の息を吐いてすぐに帰っていく。
「うっ……」
手早く送還をすませると、すぐに強烈な睡魔が襲ってくる。
ハヤトは自分の弱気を呪いながら、やや強引に眠りに落ちていった。
「ふぁ……もう朝か……」
召喚術で強制的に眠ったため、途中で目覚めることもなく、何事も無しに朝を迎えられたようだ。
しかしまだカシスの手は握られたまま。
できることなら気付かれないうちに退散したいところだが。

「おはよ」

不意にかけられた声に振り返ると、
ベッドにうつぶせに寝転がってこちらの顔をのぞき込むようにしていたカシスと目が合った。
「おはよ、ハヤト」
「あ、ああ。おはよう……」
この状況で平然としている彼女に面食らい、何だか間抜けな反応をしてしまう。
「ふふっ。キミってば結構かわいい寝顔してるんだね。ちょっと見とれちゃったぞ」
そう言って微笑むカシス。
その太陽のような笑顔は── 一発で惚れるのに十分なほどだった。

おまけ

「そう言えばキミ、あたしにキスしようとしてたよね」
ぶっ!
あまりに唐突な発言に思わず噴き出すハヤト。
「え? あ、あれ……お、起きてた、の?」
「んー、女の子ってああいうの眠っててもわかるもんよ?」
ヤバい。全部バレているなら、この場で召喚術の雨が降ってもおかしくない。
「で、でも未遂に終わったわけだし、ここはひとつ穏便に……」
あわてて言いつくろうハヤトに、カシスはにやりと笑い
「ふぅん、じゃあ覚悟してもらおうかな……。目、閉じて」
ヘタに逆らわん方がいいか。ハヤトは目を閉じ、ついでにこっそりと防御手段を講じておく。
ポケットの中から防御用の召喚石を探り出し、準備万端さあ来い。
「っ!?」
一瞬、唇に柔らかな感触。
「昨日のお礼と……ま、ちゃんと我慢できたごほーびってことで」
目を白黒させて動転しているハヤトを置いて、ご飯ご飯〜♪などと鼻歌を歌いながらドアに向かうカシス。
戸口でふわりとスカートをなびかせて振り向くと、びしぃっ!と指を突きつけ
「それ、あたしのファーストキスだから思いっきり感激しとくようにね」
にっこり笑って軽い口調で言われたその言葉に、ハヤトはぽかんとしたまま固まってしまった。

しばらくして我に返った頃、朝食はすべてカシスのお腹に収まっていた。
なんでも「女の子の寝顔を覗いたバツってこと」らしい。
811268:03/10/14 01:49 ID:Kf8Py4Y9
シリーズ第3弾投下終了。カザミネも最終ランクにクラスチェンジ。
一回分視点が変わってカシスたん一人称とか入ってます。
……書いてて自分でも思うが、ホントに取り留めのない文章だな。
これと前に書いたのを合わせて考えると、
なんか会った日からイチャイチャしつつも魔王事件終了してしばらくまでほとんど何もしてないことに。
生殺しもいいとこだ。が、まあそんなハヤトたんに萌えるので別にイイや。
たぶんどれだけキャラが出ようとカシスたん最萌えは変わらんし、ネタも浮かばんだろうな…
同じキャラばっかなのも良く無かろうからそろそろやめといた方が賢明か。
812名無しさん@ピンキー:03/10/14 02:13 ID:b3Hwz5l8
>268
ふおおおおお、なんかすげー良いもの見せてもらった!
ハヤカシ好きなんで、ぜひまた登場して頂きたい。
生殺し(・∀・)イイ!!
813名無しさん@ピンキー:03/10/14 02:39 ID:Xd9x3oDF
///////
814名無しさん@ピンキー:03/10/14 02:49 ID:6Poa9JKd
>268
乙です。うーむ・・・良い仕事してますなぁ
ハヤカシはその微妙な関係が好きッス。
ある程度間隔開けて書くと同じキャラのネタは浮かびますな。とか
815和気藹々:03/10/14 03:02 ID:6Poa9JKd
夕刻の神社の階段を、半ば転げ落ちるように一つの影が降りてゆく
「はぁっ・・・はぁっ・・・うわっ!?」
気が動転していたのか、足を踏み外し身体が宙を舞った。
―常人であれば、ただでは済むまい
しかしその影は人でも、物語に出てくるようなドジなレビットでもなかった
そのまま空中で体勢を整えると華麗に地面に着地した。
「ふぅ・・・」
一息つくと影は腰を下ろし、胸に手を当てる
動悸は未だ激しいままだ。・・・別にこれは階段から転げ落ちそうになったのが原因ではない
たった今―境内で出くわしてしまった光景の所為である。
「まさかあんな所で父上と母上が・・・」
顔を真っ赤にした風雷の皇子―スバルの顔にはありありと動揺が浮かんでいた。

(別に、今の父上が嫌とかそういうのじゃないけどさ・・・)
取り合えずそこにへたり込むというのもシャクだと感じていたスバルは黙々と畦道を進んでいた。
今の父、即ちレックスの事は今の関係となる以前から憧れの存在だった。
魔剣の使い手である以前に良い先生として学ぶうちに、こんな人が自分の父上だったらと想像したりも
していた程だ。そしてそれは現実となった。
(お、おいらだってどうすれば子供ができるかくらい分かってたけど・・・)
ついつい両親の睦み合いを思い返してしまい、赤面して俯いてしまう。
今は亡きリクトの武器を使おうと倉庫を漁っていた時偶然見つけてしまった春画等で
”そういった知識”は既に覚えてしまっている。
様は純粋に二人の行為による刺激が強すぎたという事であろう。
(にしても・・・)
―普段スバルに見せたことの無い表情と艶やかな声を上げるミスミ様
―冷静そうに見えながらも、恍惚とした表情のまま背後からミスミ様を攻めていたレックス
「あれって・・・気持ちよいのかな・・・?」
816和気藹々:03/10/14 03:03 ID:6Poa9JKd

「た、ただいま・・・」
「お帰り。あれ? 二人とも一緒だったの?」
「あ、ああ・・・ちょっと手合わせしててね・・・ねえミスミ?」
「うん? そ、そうじゃそうじゃ・・・少々母が無茶をしてな。こうして父上におぶってきて貰ったのじゃ」
「ふうん・・・それよりおいら、お腹ペコペコだよっ」
「ごめんよ。今すぐ作るから先にお風呂にでも入っててくれるかい?」
「うん!」
とっとっと、とスバルが廊下の向こうに消えてゆくのを待ってからレックス達は溜息一つ。
「なんとか・・・誤魔化せたかな?」
「まあ、流石にそなたの香りがする着物を取り替えねばな・・・
丁度良いからわらわもスバルと湯浴みをしておこう」
「ん、分かったよ」
バレバレの上、気まで使われた事等当人達は気付くはずもなく・・・

(ね、眠れない・・・)
時刻からすれば丑三つ時はとっくに過ぎているだろうか
スバルはギンギンとした目でまっすぐ天井を凝視していた。
二人を出迎えた時はなんとか平静を保っていたのだが、そこまでが限界だった。
後から湯船に浸かってきたミスミ様とはまともに顔も合わせられず
自らの股間の硬直を隠すのでやきもきし、夕飯の時も似たようなものでそそくさと食事を終え
奥に引っ込んだ。お陰で中途半端な量しか食べていない為腹の虫が鳴り止まない。
夕食の残りの冷や飯でおにぎりでも作ろうと褥を抜け出してみれば両親達が再び睦み合っているのに
でくわしてしまい、そのまま二人が果てるまでをしっかりと見学してしまった。
「っつーか二人とも・・・没頭しすぎだよ。普段なら気配を消してても気付く癖に・・・」
まあ、最後まで見てた自分も自分だ。と顔を顰めるスバル。
(何とかしないと・・・これじゃおいらの身体が持たないよ)
817和気藹々:03/10/14 03:04 ID:6Poa9JKd
結局その日は解決法を考える為、スバルは一睡もできはしなかった。

「ヴァー」
うめき声とも溜息ともつかない声がスバルの口から発せられる。
あれこれ考えているうちに朝日は昇り、今日も今日とて学校である。
「ん? 寝不足みたいだね、スバル。夜更かしは駄目って言ってるだろ?」
「う、うん・・・」
(まったく・・・誰が原因だと思ってるんだよ)
毒づきながらレックスと並んで学校へ向かう道すがら、頭に浮かんだ解決法を整理してみる
眠れないというだけなら、ヒポタマにスイートブレスを吹きかけて貰う等という手もあったが
根本的な解決にはならない。
何故なら、両親の睦み合いを見て異性への興味がもたげてしまったことこそがそもそも
眠れない原因なのだ。
(つまりは・・・どうにかしてこの好奇心を満たせばどうにかなるって事だよな)
微妙に、というよりもかなりズレた発想に行き着いていることにスバルはまだ気付いていない。
(アルディラやクノンの姉ちゃん達は・・・頼めばどうにかなりそうだけど、冷静に突っ込まれそうだな)
(ソノラの姉ちゃんは・・・どのみち今頃海の上か)
(ファリエルの姉ちゃんは・・・ばれたらフレイズにぬっころされるだろうなぁ・・・)
考えれば考えるほど暗雲が立ち込めてきて思わず頭を抱えてしまう。
「あ、先生さん、ヤンチャさん。おはようですー」
「ああ、おはようマルルゥ」
「あ・・・」
(そういえばこいつも、まがりなりにも女だったっけ・・・)
「どうしたですか? ヤンチャさん」
腕を組み何やら考え込むスバルに、レックスもマルルゥも首を傾げた。

818和気藹々:03/10/14 03:05 ID:6Poa9JKd
「ええっ、そんな事するだけでおこし3つもくれるんですかっ?」
「ああ、嘘じゃないよ」
妖精の森のやや奥、人気のない場所へとスバルはマルルゥを呼び出していた。
最初流石に渋るだろうと思っていたのだが、かみなりおこしを3つ渡すという条件であっさりと
マルルゥは納得してしまっていた。
「でもヤンチャさんも変ですねぇ。こんな所が見たいだなんて」
「べ、別にいいだろっ!?」
「まあ、マルルゥはおこしが3つも食べれるなんてそれこそラッキーなのですよ。シマシマさんは
お前さんの体躯じゃすぐに虫歯になっちうだろ、って風雷の里で貰ってもマルルゥの分まで
食べちゃうんですよ? あれでシマシマさん、結構甘党だから・・・」
(うーん・・・やっぱり色気はないよなぁ)
早くもかみなりおこしに思いをはせ指を咥えながら遠くを見やるその姿には確かに色気の欠片も見られない
「とにかくっ、見せてもらうからな・・・」
「はいはい」
少々凄むスバルの声に促され、マルルゥはその可愛らしい服の裾を捲り上げて見せた
直に陰毛も生えていない滑らかな恥丘が露となった。
「・・・・・・」
喉を鳴らし、じっとマルルゥの恥丘を見つけるスバル。
「ヤ、ヤンチャさん・・・?」
いつもとは違うスバルの様子にいささかマルルゥも動揺する。
同時にそれまでは薄かった羞恥心が今頃になって沸いてきた
(なんか・・・変ですよぉ)
舐めるかのようなスバルの視線が、自らの曝け出されている下半身に集中している。
その事がなんとも言えない、これまで味わうことの無かった感覚をマルルゥに植えつける。
819和気藹々:03/10/14 03:06 ID:6Poa9JKd
そして数分と経たないうちにマルルゥは内股を擦りもじもじとし始めた。
「なんだよマルルゥ、じっとしてないと見にくいじゃないか」
「だ、だって・・・なんだかここがムズムズしてるんです」
「ん・・・?」
言われてよくよく見てみると、擦り合わせる内股の間から太腿を伝わり、一筋の液が流れていた。
「濡れてる・・・」
「ひゃっ、ヤンチャさんっ!?」
顔を紅潮させていたマルルゥをスバルの両手が掴み、身動きできないように固定してしまった。
そして今までよりもさらに間近からマルルゥの恥丘へと顔を近づける。
「駄目ですよぅ、ヤンチャさん。なんだかマルルゥ、恥ずかしいです」
必死にもがいてみせるマルルゥだったがその身体には力が入らず、その声も何所か弱弱しい。
反対にスバルの視線は何かに取り付かれたかのようにじっとマルルゥの股に注がれ、息も荒くなっている。
「すご・・・濡れてる・・・それにいい匂いがする・・・」
「えっ・・・? ヤンチャさん? 何す・・・ひゃあっ!? あああああっ!?」
マルルゥの身体を、電気が走ったかのような感覚が貫いた。
頭が真っ白になり口が、目が大きく開く。
スバルの舌がマルルゥの陰口をぺろり、と舐め上げていたのだ。
「あ・・・ああっ、ヤンチャさん・・・そこ汚い、ですよ・・・ぉ」
「そんな事無いよ・・・それになんだか甘くて、美味しいし・・・」
「んぁっ!? やああっ、うあああああっ」
マルルゥが花の精霊である事が原因か、はたまたスバルが異様に興奮しているからなのか
それは定かではなかったがスバルの嗅覚と味覚が捕らえていたのは確かに花の蜜と香りだった。
「やっ・・・く、ふあああっ」
全てを舐め取り、吸いださんといわんばかりにスバルの口がマルルゥの股間にむしゃぶりつく。
その都度マルルゥは甘い声をあげ、のけぞった。
身体のサイズの違いもあり、スバルの舌から伝わる刺激は並の物ではなかった。
「いいっ・・・なんかマルルゥすごく気持ち良いですぅ。ヤンチャさん、ヤンチャさんっ!」
マルルゥの声が聞こえているのか否か。スバルの愛撫は止まらない。
「変、変ですよぅ! マルルゥ、マルルゥ飛んじゃう、飛んじゃいますっ!」
820和気藹々:03/10/14 03:07 ID:6Poa9JKd
花園には本来無縁の嬌声と、淫猥なぺちゃぺちゃという音が響き渡る。
「飛んじゃ・・・っ・・・あ、ああああああああああっ・・・!」
びくん、とマルルゥの華奢な身体が大きく仰け反りそのまま失禁してしまった。
それすらも、スバルは飲み込み嚥下してしまう。
だがマルルゥがぐったりしているのを見るとようやく自分を取り戻したか優しく花畑の上に下ろした。
「はぁ・・・っ・・・はぁ・・・っ・・・。あれ・・・ヤンチャさん、それどうしたんですか?」
「うわわっ・・・」
マルルゥの視線の先、そこにはスバルの小さいながらも勃起した肉棒があった。
着物の下からでもはっきりと屹立しているのが分かる。
「こ、これはその・・・」
「そんなに大きくして・・・苦しそうですよぉ・・・マルルゥに何かできること・・・ありますか?」
未だ恍惚とした表情のマルルゥを見ていたスバルだったが、何かを決意すると口を開いた。
「・・・あるよ」
・・・・・・
「んっく・・・ん・・・ヤンチャさん、気持ち良いですかぁ?」
「うん、すっごく気持ちいいよ・・・マルルゥ」
スバルは自らの肉棒にマルルゥをしがみつかせ、先端を舐めるようにと頼んでいた。
挿入するには大きすぎ、しがみつかせるには多少小さいがマルルゥは
そんな事気にもかけないという調子で竿を身体全体を使ってしごき、先端から出てくる液を啜ってゆく。
「うあっ・・・マルルゥ、そこ・・・もっと強く・・・」
「こうですか・・・? んっ・・・なんだかマルルゥもまた変な感じになってきちゃいました」
「マルルゥが身体を動かすたびに、マルルゥの股間とスバルの肉棒の間からにちゃにちゃという音がする。
その音が二人の快楽を誘い、マルルゥの動きを激しいものへと変えてゆく。
「マルルゥ・・・っ、マルルッ・・・」
「やああん、また、またマルルゥ飛んじゃいますっ」
「うわあっ、うあああああああっ」
「ひゃあああああああっ」
821和気藹々:03/10/14 03:07 ID:6Poa9JKd
マルルゥとスバルは同時に仰け反り、肉棒からは噴水のように白濁液が飛び散ると
マルルゥの身体全体に降りかかっていった。
「うあ・・・あ・・・あ」
「なんだか不思議な匂いですねぇ・・・でもあったかい・・・」

「まあ、その後『これは他の奴には秘密だからなっ』ってヤンチャさんは赤い顔のまま行っちゃったんですよ」
「で、なんでお前はその秘密を俺に話してるんだ?」
「あ、あわわわっ! シマシマさん、この事は他の人には秘密ですよ? でなきゃマルルゥ、かみなりおこしが食べれなくなっちゃいますから」
「あのなあ・・・」
どう言っていいのか分からず、頭をボリボリと掻くヤッファ。
(しかしまぁ・・・あのボウズももうそんな事を考える歳になったのかね)
「とはいえ・・・随分と・・・な事をしたもんだ」
「・・・・・・」
飲みなおすか、と出てゆくヤッファが小声で呟いた一言をマルルゥは聞き逃さなかった。

―翌日
今日もまた、いつものように学校が始まろうとしていた。
「昨日は良く眠れたみたいだね、スバル」
「うん、まあね・・・」
レックスにも笑顔で返すスバル。その顔は憑き物が落ちたかのように晴れ晴れとしていた。
(取り合えずおいらにアレは刺激が強すぎだな・・・もうちょっと、大きくなってからじゃないと・・・)
「皆さん、おはようございますぅ」
「お、今日も元気だね。マルルゥ」
「マルルゥは何時だって元気ですよぅ」
822和気藹々:03/10/14 03:10 ID:6Poa9JKd
「お、おはようマルルゥ」
昨日の事もあり、おずおずと声を掛けるスバル。そんな彼にも笑顔を向け
マルルゥは開口一番こう言い放った。
「おはようございます、エロエロさん!」
「Σ(゚д゚lll)」
「スバル、ちょっと小一時間程話したい事が・・・」

・・・その日真っ白になったスバルを担ぎ歩み去ったレックスは小一時間経っても戻って来ず
結局臨時休校になってしまったとかならたかったとか。



・・・オチが頭悪すぎ(´・ω・`)
ともあれ、ミスミ様の話の続きです。ミスミ様自体のエロは無いですが。
さて、次は何を書くか・・・
823名無しさん@ピンキー:03/10/14 12:13 ID:XAojExsk
ワロタよー
824名無しさん@ピンキー:03/10/14 12:31 ID:zojhlK3M
マルルゥ(;´Д`)ハァハァ

GJ。マルルゥものは少ないので堪能しましたよ
オチもワロタしw
825名無しさん@ピンキー:03/10/14 16:24 ID:j+LFppsB
久しぶりにマルルゥ分リチャージ完了。
結構なお手前でしたw
826名無しさん@ピンキー:03/10/14 17:20 ID:lmMxXyxx
>>797です。書き込みができーん!アク規制で予定していたSSが完成したにもかかわらず投下できないかもしれません。
827名無しさん@ピンキー:03/10/14 17:42 ID:N8YYPsdu
そろそろ新スレ頼む
828名無しさん@ピンキー:03/10/14 17:45 ID:qX+Y5THP
マルルゥキタ━━(゚∀゚)━━!!!  イイネイイネー
>>801
>>マグパフェはどうだ皆の衆
あんまり見たことないけど、いいねそのカプ。
829名無しさん@ピンキー:03/10/14 17:55 ID:USjo8M3J
>>826
ぷららなら解除されたが・・・


ちょっとスレ立て試してくるが
スレタイ何がいい?
830名無しさん@ピンキー:03/10/14 18:00 ID:0ykGT3Y8
【俺……】サモンナイト萌え9【抜くよ?】
831名無しさん@ピンキー:03/10/14 18:14 ID:Hwv4ukbM
テンプレには新保管庫も追加して欲しい。
832名無しさん@ピンキー:03/10/14 18:22 ID:0ykGT3Y8
ところで今度は不覚にも誰に萌えるんだ
833名無しさん@ピンキー:03/10/14 18:29 ID:USjo8M3J
建てて来ますたよ
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1066123551/l50

>>830
変えちまってスマソ
834名無しさん@ピンキー:03/10/14 18:49 ID:0ykGT3Y8
>>833
スレタイは構わんが、まさかそれに萌えるとは思わなんだ……
835名無しさん@ピンキー:03/10/14 18:55 ID:USjo8M3J
いやいやジョークですよアメリケンジョーク



でも最近嫌いじゃなくなってきたのは確かだ
836名無しさん@ピンキー:03/10/14 19:49 ID:9xojajyO
就活の疲れとネットできない実家で携帯で2chに繋ぐ悲しみが
アズリアたん(&レックスたん)・カシスたん・マルルゥたんのおかげで一遍に吹き飛びますた!
もう皆様Good・・・いや、God job!
明日からまた生きて行けそうです・・・(藁
837名無しさん@ピンキー:03/10/14 20:35 ID:4RJRXK+Y
838名無しさん@ピンキー:03/10/14 21:02 ID:49Dg/9Vo
>>826
プロバはどこでやんすか?
839名無しさん@ピンキー:03/10/14 21:13 ID:2aO9iuVY
>>268
>>815
GJですぜ!
840名無しさん@ピンキー:03/10/14 21:59 ID:lmMxXyxx
>>837
ぷららだからもう大丈夫かと思いきや親がそばにいるぜ。このままでは投下できない。
841名無しさん@ピンキー:03/10/14 22:00 ID:lmMxXyxx
スマソ>>838でした。
携帯からだからどうも間違えやすくて。
842名無しさん@ピンキー:03/10/14 22:27 ID:YHVTM0od
後少し・・・
ここの住人の好きなカプでも聞いてみるか。
需要が多いカプがあれば書くよ。
843負け組:03/10/14 22:34 ID:49Dg/9Vo
マグアメとか
844名無しさん@ピンキー:03/10/14 22:37 ID:avUoi7iX
ジャキーニ と アティ
845名無しさん@ピンキー:03/10/14 22:43 ID:V+LCJukO
ヤード×アティとか
846名無しさん@ピンキー:03/10/14 22:43 ID:3ldovHql
レックス×アティ万歳人間れす
847名無しさん@ピンキー:03/10/14 22:52 ID:gVWZigAW
1:トウカシ、トウナツ(どマイナー)
2:マグアメ
3:レクアズ、レクアティ
かな。
848名無しさん@ピンキー :03/10/14 22:53 ID:6Poa9JKd
トウヤ×アカネとかマグナが絡めば・・・何でもいいや
何でもとは言ってもマグナ×フォルテとかキュラーは勘弁な。

さて、馬鹿な事言ってないでトウアカで書いてきまつ
849名無しさん@ピンキー:03/10/14 22:54 ID:1ZYOvv0I
綾は?
850名無しさん@ピンキー:03/10/14 22:55 ID:3rKFkuY3
ヤッファ×マルルゥ
851名無しさん@ピンキー:03/10/14 22:57 ID:twB/Kpzk
ファリエル×アティ
クノン×アティ
アリーゼ×アティ
マルルゥ×アティw
852791(6スレ22):03/10/14 23:14 ID:Nq5j1epD
>>794
いつもご苦労様です。倉庫は何時も(;´Д`)ハァハァしながら利用させて貰ってます。
しかしあれも保存して頂けるんですか…。女体化ネタが出た際に冗談半分で書いた話なので
ぶっ飛びすぎてて色々申し訳ないのですが纏める際には最初の「読む前の注意点」の部分を
・女体化ネタが苦手な人はスルーでお願いします。女体化してませんが。ついでにエロもありません。
・とても頭が悪くて背筋が痒くなるような話です。ギャグとしてもどうにも中途半端です。
・この話は6スレ22のレックス×アズリア話の設定を利用したパラレル的外伝話です。
 本編を読まないとサッパリな内容で申し訳ありません。
・本編*8部分の代わりとして読んで下さい。
に変えて本編の話とは別にレックス×アズリア外伝(タイトル?)として取り扱って頂ければ…と思います。
お手数お掛けして申し訳ありませんが宜しくお願いします。

>>268>>815
カシス(;´Д`)ハァハァ マルルゥ(;´Д`)ハァハァ GJ!!ええもん見させてもらいますた
次回作も期待してます
853名無しさん@ピンキー:03/10/14 23:26 ID:Nq5j1epD
>>843->>851
見事にバラバラだ。取り合えずレクアズ、ベルレク辺りが好きだが
ぶっちゃけ3は女子が皆可愛いからレックス絡みなら何でも萌えそうなヨカーン。
他にはギブミモとかケルマとカザミネとカイナとか。どマイナーな辺りでカツヤ×エミw
854名無しさん@ピンキー:03/10/14 23:34 ID:1BB7S5pW
以前トウヤとカツヤで「生意気なエミをしめてやるッ」というのを書いた覚えがあるw
855名無しさん@ピンキー:03/10/14 23:43 ID:FVUByCqM
トウヤ×カシスが読みたい(*´Д`*)
カシスを試すようなアハァ
856名無しさん@ピンキー:03/10/15 00:08 ID:SgVtAUqF
アルディラ×アティ とか
百合が読みてーよー。
857名無しさん@ピンキー:03/10/15 00:15 ID:Yp0iLjBN
ウィル×アティ......
858名無しさん@ピンキー:03/10/15 00:19 ID:SvPF4DsE
パッフェル×レックス
859名無しさん@ピンキー:03/10/15 00:45 ID:5yof+11D
ギャレオ×アズリア・・・
860名無しさん@ピンキー:03/10/15 00:59 ID:jHj7t7Yj
マグナ×ルゥ
ほのぼのでもエロでもなんでも良いよ・・。
861名無しさん@ピンキー:03/10/15 01:00 ID:roCVZArq
ハヤト×アヤ
トウヤ×ナツミ
マグナ×トリス
レックス×アティ

いや、マジでさ。
862名無しさん@ピンキー:03/10/15 01:15 ID:k+VK1Dik
アルディラ×クノン
百合萌え(;´Д`)ハァハァ
863鬼畜野郎:03/10/15 01:46 ID:ym4cqheQ
俺はトウヤ×カシス
キール×ナツミ
キルナツでバカップルっぽいヤツ書きたいなあ
864名無しさん@ピンキー:03/10/15 01:52 ID:STS4oDVs
トウヤの名前が結構挙がってるのが意外だな
なんか1主の中では1番人気なさそうなんだが

トウヤ好きの人が気を悪くしたらゴメン
865名無しさん@ピンキー:03/10/15 01:58 ID:7CDuQ6V+
あんまし書かれないからかえってみんな読みたいんじゃないの
ハヤトは昔からチョコチョコあったし
866名無しさん@ピンキー:03/10/15 02:02 ID:AuL+AES0
マグナ×ハサハを一つ…どうせ俺はロリコンさ…
867名無しさん@ピンキー:03/10/15 02:39 ID:k5NY2Wac
俺もレックス×アティ
(;´Д`)ハァハァ
868名無しさん@ピンキー:03/10/15 03:20 ID:B9Tjj/st
マグナ×アメル
レックス×ソノラ
アティ×スカーレル
ナップ×パッf・・・うわ、やめろなにをy=ー( ゚Д゚)∵:.
869名無しさん@ピンキー:03/10/15 08:41 ID:TdeVP42z
王道スキーなのでガイシュツが多いですが、
ハヤト×カシス、ギブソン×ミモザ、マグナ×アメル
カザミネ×カイナ、レシィ×ユエル、レックス×アズリア、キュウマ×ミスミにハァハァ・・・
870名無しさん@ピンキー:03/10/15 10:00 ID:5AfQFBtx
まあひとまずここでヴァルゼルド(バグ)×クノンなどと言ってみよう
871名無しさん@ピンキー:03/10/15 13:27 ID:quLHvtnw
少数派かも知れぬが。
ハヤト×クラレット、マグナ×アメル、カザミネ×カイナ
勇人×綾、レックス×アルディラ
うわ……
872名無しさん@ピンキー:03/10/15 15:04 ID:O15XMoXT
>>866
安心汁!
俺も炉利だ
つう訳でトリス×ハサハで
873名無しさん@ピンキー:03/10/15 15:59 ID:djP4qfhQ
>>842とは別人だがついでに純愛(和姦)と鬼畜(強姦)どっちが好きかも知りたい。
前にも一度出てるけど新規の人もいそうだし。
このスレは純愛と鬼畜の神がいい感じに共存してて凄く (・∀・)イイ!と思ってるんだが。
874名無しさん@ピンキー:03/10/15 16:15 ID:+I4h1sTL
純愛とか
875名無しさん@ピンキー:03/10/15 16:21 ID:TdeVP42z
純愛スキー。鬼畜はおもいっきり苦手。
でも、鬼畜神に文句言うアフォでは無いけど。
876名無しさん@ピンキー:03/10/15 16:49 ID:yc1t26g3
鬼畜スキー。
純愛は甘すぎて駄目。ワカーンならおk
このスレでは稀有な存在かもしれんなぁ
877名無しさん@ピンキー:03/10/15 17:50 ID:EUpSmJtg
純愛か鬼畜かと聞かれれば純愛。
一番好きなのは愛のあるSM。
878ハードボイルド刑事:03/10/15 17:58 ID:EFTmMKrn
>>797ですが、今から次スレに投下します。
879名無しさん@ピンキー:03/10/15 18:27 ID:3BTM2ZC1
鬼畜大好きですが、何か?
パナシェ×パナシェで亜人孕ませ妄想中。
880名無しさん@ピンキー:03/10/15 18:29 ID:3BTM2ZC1
ゴメン、パナシェ×ベルね。
パナシェ×パナシェじゃ・・・(´Д`;)ハァハァ
881名無しさん@ピンキー:03/10/15 18:48 ID:9m6YxywS
マネマネ師匠ですか
882名無しさん@ピンキー:03/10/15 18:51 ID:WyiJQ7cd
トリス×レシィ
リューグ×ミニス
レックス×ベル

漏れも少数派っぽいな・・・最後はともかく。
883名無しさん@ピンキー:03/10/15 18:59 ID:pDyc1DNG
書く分には和姦のみかね。鬼畜は苦手
読む分には一向に構わんのだが。
884名無しさん@ピンキー:03/10/15 20:20 ID:BJywDk2U
ハヤトxカシス(純
ミニスxレシィxユエル(純?
レックスxアズリア(鬼

王道スキーなのかマイナースキーなのかよくわからん。
真ん中がマイナーという事だけはよく分かるが。
885名無しさん@ピンキー:03/10/15 20:42 ID:++3BnU4W
ハヤト×カシス
マグナ×ルウ
レクース×ソノラ

なんだかよくわかんないな
ところでルウなのかルゥなのかわからんのだが
886名無しさん@ピンキー:03/10/15 21:36 ID:MCUAWb7l
1 ハヤトカシス
2 マグナパヘル
3 オルドレイクツェリーヌもしくはレックスヘイゼル

なんなんだ(´д`)とりあえず無色萌えと
887名無しさん@ピンキー:03/10/15 23:33 ID:8Kt92DMF
レシィ×ユエル
レシィ×モナティ
レシィ×エルカ
マグナ×アメル

まあ、メイトルパまんせーってことで
888268:03/10/16 00:03 ID:IH7M/tQY
結構ハヤカシ派多いんだな
チョト安心
トップは言うに及ばず、カザミネ×カイナ&ケルマ(片方だけじゃダメ)
とか好きな漏れは最後まで行くよりバタバタ騒いでる方が好きなのか
889名無しさん@ピンキー:03/10/16 00:11 ID:4FZ/BrF7
シアリィタンを忘れるな!
890名無しさん@ピンキー:03/10/16 00:31 ID:Ikul6KQ7
やっぱあれだ、マグパフェだろ。
891名無しさん@ピンキー:03/10/16 00:33 ID:JWlSVydq
少数派……ではないような、そうなような。
1 リプレ萌え
2 ギブ×ミモとか、トリ←アメ前提の茶×芋とか見てみたいんだが。自分で書こうかな……
3 クノン×アルディラ(逆ではない)とか。つーかアルディラ絡みならなんでもいいや。

和姦も鬼畜も百合も大好きだ!が、純愛の甘すぎるのはチト読んでて照れるかも。
892名無しさん@ピンキー:03/10/16 01:08 ID:DpLyKv1M
ミニス×トリス
ハサハ×トリス
ユエル×トリス

組替え、百合3P可。純愛でw

鬼畜なら、強姦の輪姦かなぁ。
心が折れて、もう好きに〜、てより。あくまでも抵抗。
でも痛いのは嫌だw
893名無しさん@ピンキー:03/10/16 01:55 ID:M+KSP4GQ
なんだか流れを止めるようで気が引けるけど……
8941:03/10/16 01:55 ID:M+KSP4GQ
 レックスは湯に浸かり、アルディラが入ってくるのを待ちわびていた。
 本当は脱ぐところを眺めていたかったのだが、彼女が脱ぎ始める前に浴室に放り込まれてしまったのだ。
 けれど、とレックスは思い直す。
 浴室と脱衣場を仕切るのは、摺りガラス1枚。
 そこに映るシルエットや衣擦れの音から色々と想像するのも、これはこれで悪くない。
「入るわよ?」
 声と共に、扉が少しずつ開かれた。
 体が通るぎりぎりの隙間が拡げられ、アルディラがそこから体を滑らせるようにして入ってきた。
 胸のところで押さえたタオルを前に垂らして体を隠し、後ろ手で扉を閉める。
 髪は纏め上げられて後頭部の辺りでピンで留められ、うなじが覗いている。
 その姿を見て、レックスは喝采の声を上げたくなる衝動をぐっと堪えた。
「あんまり、見ないで」
 注がれる熱い視線を感じて、アルディラは頬を染めて身を捩る。
 声に混じる、ちょっと甘えた響き。
 普段とのギャップに逸る心を抑えつけながら、
「さあ、それじゃ体流すから座って座って」
 レックスはざばっと勢いよく立ち上がるとアルディラの後ろに回り、背中を押して椅子に腰掛けさせた。


895名無しさん@ピンキー:03/10/16 01:55 ID:KnwF5jjU
何だ、何をする気だ!
8962:03/10/16 01:56 ID:M+KSP4GQ
 そもそものことの起こりはその日の夕刻。
 学校を終えたレックスはその足でラトリクス ――― アルディラの許へと向かう。
 彼女の方もその日の来客はもうないらしく、怪我人の治療に使った機材やカルテなどの整理をしているところだった。
 二人はつらつらと他愛もない話をしていたのだが、レックスが突然、
「一緒に風呂に入らない?」
 などと提案してきたのだ。
 二人とも一日の仕事が終わって疲れてる、疲れには風呂が一番だ、せっかくだから一緒に入るのが合理的だ、と。
 初めのうち、アルディラは拒否の姿勢を取り続けていた。
 『剣』を巡る一連の事件の決着後、結ばれた二人。
 以降幾度も肌を重ねてはいるが、それは常に夜も更けた暗がりの中だった。
 しかし風呂となれば灯りを消すわけにもいかないわけで、当然明るい中で裸を見られることになる。
 それがとても恥ずかしいから、という理由だった。
 だがレックスの、
「背中流すだけだから」
 とか、
「アルディラの綺麗な姿をちゃんと見たいんだ」
 とかいった粘り強い説得に抗い切れず、つい頷いてしまったのだ。
 こうしてアルディラは今、レックスの前に無防備な背中を晒す羽目になったのである。


8973:03/10/16 01:57 ID:M+KSP4GQ
 アルディラの細い肩から、ゆっくりと浴びせ湯を掛ける。
 少し温い湯が白い肌を流れ落ちると、その通り道がうっすらと桜色に染まっていく。
 濡れて艶かしく光る肌に見惚れつつ、レックスは首筋から肩、背中、腰と力を入れすぎないように丹念にスポンジで擦っていった。
 ときどき漏れる吐息が妙に色っぽい。
 背中側の洗える部分をすべて洗い終えると、
「ちょ、ちょっと!?」
「背中は終わったから、今度は前ね」
 レックスは後ろから手を伸ばし、スポンジをアルディラの胸に当てた。
「こ、こっちは自分でするから、や、ああっ」
 抗議の声は取り合わず、胸全体を擦っていく。
 アルディラは体を引き離そうとしたが、レックスは素早く空いている手を彼女のお腹に回して後ろから抱きすくめてしまう。
 身動きが取れないままレックスの愛撫を受け続け、ついに体の方が降参してしまった。
 泡塗れの胸から、じわじわと全身に波が広がっていく。
 レックスはスポンジ越しの手応えが次第に変わってきたことに気付くと、もう片手も使い始めた。
 スポンジを持たない手が、胸に直接触れる。
「あ、あっ、ふあっ」
 指を立てて揉みしだくと、手の平に硬いものが当たり始める。
 その突起を指に挟み、摘み上げて扱く。
「ん、んふぅ、んんっ」
 アルディラはもうその手を振り払おうとはせず、口元に手の甲を押し当ててひたすら耐えていた。
 スポンジが胸からお腹へ下っていく。
 小さな臍の周囲を柔らかく撫で回し、ときどきその中心に潜り込む。
 白いお腹を堪能したスポンジは更に南下し、小高い丘を通り抜けてついに肝心の場所に辿り着いた。
8984:03/10/16 01:57 ID:M+KSP4GQ
「ふああっ!」
 それまでの全身への攻めで敏感になり始めていたソコをスポンジが覆い、擦り上げていく。
「あっ! あ、あっ!」
 どんどん前のめりになっていくその体を、レックスは胸を持った手でぐっと引き起こした。
「そんなに屈んだら見えないよ」
 アルディラの耳元に口を寄せで囁く。
 そのまま後ろに引き倒し、自分の胸板にもたれ掛からせる。
 肩口から泡まみれのお腹と、その下の淡い茂みを覗き込む。
「い、いやあ、見ないで……」
「見なくちゃ洗えないよ」
 レックスは両手を使ってアルディラの腿を広げさせると、ソコを熱心に洗い始めた。
 縁を指でなぞり、泉の中心を捉えると奥へと侵入させていく。
 中に溜まった蜜を掻き出すと、それが呼び水になって更に大量の蜜が溢れてくる。
 アルディラの体からはすっかり力が抜け、レックスの胸に寄りかかって荒い息をつくだけになっていた。
 スポンジが急所の突起を包んで擦ると、その都度彼女の体がびくびくと震える。
「うあっ、 あぁぁっ!」
 やがて、その体が何度か硬直したかと思うと、くてっとへたり込んだ。
 どうやら、軽い絶頂を迎えたらしい。
 レックスはアルディラの体の泡を湯で流すと、その体を抱えて湯舟に入った。
 アルディラを湯舟の上に腰掛けさせ、脚を片方ずつ持ち上げて縁に引っ掛ける。
 絶頂の後の朦朧とした意識の中で、それでも自分の恥ずかしい姿勢に気付いた彼女は、
「やぁ……っ」
 緩慢な動作で脚を閉じようとする。
「アルディラ」
 が、レックスの優しく嗜めるような声とじっと自分を見つめる視線を感じて、再びゆっくりと脚を拡げ始めた。
 両膝が、肩幅より少し広い程度の距離に開いたところで動きが止まる。
 脚がふるふると震えているのは、そこで彼への想いと羞恥心との鬩ぎ合いが起きているということだろうか。
8995:03/10/16 01:58 ID:M+KSP4GQ
 レックスは腿の付け根に顔を近づけ、露わになったそこを覗き込んだ。
 アルディラは恥ずかしさに頬を染め、ぎゅっと目を閉じる。
 そこは先ほどの絶頂の名残か、入り口が少し開いていて、湯に紛れて白く濁った蜜が零れ出していた。
 湯ではない液体で湿った周囲がてらてらと輝きを放つ。
「綺麗だよ、アルディラ」
 レックスはそう言って、入り口を指でそっと押し広げた。
「んっ」
 敏感な部分に触れられて、アルディラが小さく息を漏らす。
 中では、湯気が立ちそうなくらいに熱くなった肉が妖しく蠢いていた。
 唇を押し当てて、中に舌を伸ばして内側の襞を舐めると、
「んあ、あっ! あぁっ!」
 アルディラはたまらず引き結んでいた口を開き、嬌声を上げた。
 レックスは襞についた蜜を一枚一枚丁寧に舌で舐め取っていく。
 その執拗な責めに、ついにアルディラは音を上げた。
「レックス、私、もうっ」
 荒い息の合間を縫って、なんとかそれだけ言葉にして懇願する。
 その声に従って、レックスは顔を離すと彼女の脚を湯舟の中に下ろした。
 こちらに背中を向けさせると、彼女はそのまま腰まで沈み込んでしまう。
 どうやらもう膝が砕けてしまって体を支えられないらしかった。
 レックスは慌てて彼女の腰を支えて持ち上げると、屹立した自分の剛直にその秘裂をあてがった。
 熱くなった入り口は、先端が触れただけで蠢いて全てを中に引き込もうとする。
 それをなんとか堪えながら、レックスはアルディラに声を掛けた。
「いくよ、アルディラ」
 少し遅れてから彼女がこくんと頷いたのを見届けて、一気に根元まで突き入れた。
「ふあああっ!」
 奥まで貫かれ、アルディラが歓喜の声を上げる。
「ん、ぅふ、うあっ! あっ! あっ!」
 時には浅く、時には深く。
 内側を滅茶苦茶に掻き回される度に、彼女の喉の奥から嬌声が押し出される。
 激しく体を揺さぶられているうちに、髪を留めていたピンはいつの間にか外れていた。
 振り乱された長い髪の何条かが、濡れた背中や首筋にに張り付いている。
 レックスはアルディラに覆い被さり、胸に手を回すと荒々しく捏ね回した。
9006:03/10/16 01:59 ID:M+KSP4GQ
 うなじに唇を這わせ、時折歯を立てる。
「あ、あ、レックス、レックスぅっ、ぅふっ、ふむぅっ」
 淫らに喘ぐアルディラを振り向かせて、その唇を唇で塞ぐ。
 唇に割り入ってアルディラの口腔内を犯すレックスの舌に、彼女の舌が絡みつく。
 膣内で暴れ回る彼に、熱い肉壁がねっとりと纏わりつき、蜜で包み込んで締め上げる。
 その瞳にはいつもの知性を湛えた光は無く、代わりに愛情と欲情が合わさったような色が浮かんでいた。
 重ねられた唇の間から、二人のものが混じった唾液が垂れて落ちる。
 レックスが激しく腰を打ち付ける度に、湯の水面がぱしゃぱしゃと波立つ。
 アルディラの体が時折痙攣したように大きく震え、それに合わせて涙と唾液に塗れたその顔が歓喜に歪む。
 レックスの方も、背筋に走るぞくぞくとした感覚が抑え切れなくなってきていた。
 どうやらどちらももう少しで達するらしい。
 レックスは、アルディラの中を蹂躙するペースを速めた。
 それを受けて、アルディラの中のボルテージも高まっていく。
「くっ、いくよアルディラ!」
「わ、私も、あ、あぁっ! ふあああぁっ!」
 アルディラの体がびくんと跳ね上がった。
 弓なりに背を反らせてがくがくと大きく震えたかと思うと、次の瞬間には全身から力が抜けていき、膝から崩れ落ちる。
「うぅっ!」
 続いてレックスの腰に震えが走った。
 入り口できゅうきゅう締め付けられて膨れ上がった剛直から、大量の白濁が搾り出されていく。
 最後の一滴まで完全に出し切ると、レックスはそのまま彼女にもたれ掛かった。
 アルディラはレックスの熱い迸りが自分の中に広がっていくのを感じながら、満足そうに目を閉じた。


901last:03/10/16 02:00 ID:M+KSP4GQ
 アルディラはレックスに抱え上げられて寝室に向かっていた。
 風呂上がりの体にはバスローブが掛けられている。
 行為の後の気恥ずかしさがあるためか、どちらもしばらく無言だったが、
「あのさ、アルディラ。今度、二人で温泉に行かないか?」
 その均衡を崩したのはレックスの方だった。
「前に連れて行ってもらったときは、みんな一緒だっただろ?
 あのときから、ずっと思ってたんだ。いつか、二人きりでって」
 そう言って微笑みかける彼の顔を、アルディラはじっと見つめていた。
 ふと、ある考えが頭をよぎる。
「まさかとは思うけど、温泉でまたさっきみたいなことをしようとか考えてるんじゃないでしょうね?」
 軽く睨んで問いかけると、レックスはあからさまに動揺して視線を逸らした。
 アルディラは、呆れたと言う代わりにひとつ溜め息をつくと、そっと手を下ろして彼の脇腹をきゅっと抓った。
「痛ぇっ!」
「……バカ」
 眉をしかめたまま、一言だけ呟く。
 そして、すぐに表情を緩めるとその胸板に頭を置いて、やがてクスクスと笑い始めたのだった。
902名無しさん@ピンキー:03/10/16 02:04 ID:M+KSP4GQ
以上、要望もないのに申し訳なかったごめんなさい。
903895:03/10/16 02:07 ID:KnwF5jjU
>>902
_| ̄|○イキナリジャマシチャッテスイマセン

ともかくグッジョブです。アルディラさん想像するだに色っぽくて素敵ですた。
904名無しさん@ピンキー:03/10/16 02:18 ID:YSZajPFZ
>>902
良い具合の不意打ち、グッジョブですた。
レックス×アルディラの組み合わせは何気にツボッス
そうですよね、何も新スレを使う必要は無いわけで・・・

等といいつつ向こうに投下してきまつ
905名無しさん@ピンキー:03/10/16 02:32 ID:mUbbxGH3
良作ありがとうございますm(_ _)m
これ見てレックス×アルディラ好きになりました。

それにしてもここの住人が好きなカプって割とバラバラなんですね〜
しかし色々と出ているのに私が好きなマグナ×ユエルがないのが(´・ω・`)サミシイ
今書いてるのは身内だけの公開にした方がよさそうですな・・・
906名無しさん@ピンキー:03/10/16 11:23 ID:NUeLPFbJ
>>815-822
遅レスだけど




GJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJ…!!!!!
907名無しさん@ピンキー:03/10/17 00:51 ID:ozpB7DlS
>>902
グッジョブ!!アルディラの「……バカ」に死ぬほど萌えました。
このカプ大好きなのですが、あんまり見ないので淋しかったのです。
でも今回ので補給できました。ごちそうさまでしたm(__)m

>>905
ここに投下して、推進カプを普及させるのもありだと思う。
ガンガレ!待ってますよ!……自分もがんばります。
908名無しさん@ピンキー
ゞ:ヾゞ゛;ヾ;ゞ  ,',;:ゞヾゞ;ゞヾ.:     ヾ:ヾゞヾ., .ゞヾゞ;ゞ   ヾ;ゞゞ;ゞ `  ``
,,ゞ.ヾ\\ ゞヾ:ゞヾ ノノ ゞヾ .  ゞヾ ゞヾ  .ゞ;ゞヾ;ゞゞ;ゞ ヾ;ゞゞ;ゞ    `
ゞヾ ,,.ゞヾ::ゞヾゞ:ヾ ゞ:.y.ノヾゞ..ヾ .ゞ,'ヾ  ゞヾゞ ;ゞヽ,.ゞ:,,ヾゞヾ;ゞゞ;ゞゞヾゞ;    `
ゞヾゞ;ゞゞヾゞ;ゞiiiiii;;;;::::: イ.ヾゞ, .,;  ゞヾゞ___// ;ゞ   ゞヾゞ;ゞ  ヾ;ゞゞ;ゞ    `
ゞヾ   ゞ;ゞ iiiiii;;;;;::::: :)_/ヽ,.ゞ:,,ヾゞヾゞ__;::/      ゞヾゞ;ゞヾ;ゞゞ;ゞ
  ゞヾゞ;ゞ   iiiiii;;;;::::: :|;:/    ヾ;ゞゞ;ゞ   ヾゞ  ,            `
ヾ;ゞゞヾ;ゞゞ |iiiiii;;;;::: : |:/ ヾゞ        `      `    ` ,
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