恋姫†無双〜ドキッ☆乙女だらけの外史演義〜 10

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1名無しさん@初回限定
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  ̄ハ:::::\ "''il|バ''
諸葛亮 曰く
「は、はわわ、ご主人様、次スレは>>960か480KB越えから順次*0の人が挑戦してください」

外史より生まれ落つる外史。
その無限に広がる可能性を書き綴る場です。
幾たび終端を迎えようとも、
それは千代に八千代に続く恋の物語。

■関連サイト
BaseSon               ttp://www.tactics.ne.jp/~baseson/
真・ぷち姫†無双(携帯向け)   ttp://www.tactics.ne.jp/sinputihime/
まとめサイト&専用UP板     ttp://koihimemusou.x0.com/
■前スレ
恋姫†無双〜ドキッ☆乙女だらけの外史演義〜 9
http://set.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1234537986/
■関連スレ
恋姫†無双 シリーズ 総合スレ 153
http://qiufen.bbspink.com/test/read.cgi/hgame2/1235445261/

■投稿ガイドライン
1.SSはある程度書き溜めてから1レス分の最大行数32行&最大バイト数2048バイト以内に収まるように分割する。
2.分割して20レス以上になった場合は投下直前ではなく早めに告知してくれると支援され易いし他の書き手と被らない。
3.陵辱・オリキャラ・クロスオーバー等特殊ジャンルの場合はSSを書き込む前に告知する。
4.投下予定レス数は投下前に告知するか、もしくはSSを書き込む際に名前欄に 「1/10」「2/10」…「10/10」のように投下状況を記載してくれると解り易い。
5.分割したSSをひとつずつメ欄sageで投下していく。支援や時間帯にもよるが、1分以下間隔では規制されやすいのでご注意を。3〜5分間隔くらいがオススメ。
2名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 21:42:07 ID:iTL5Zqny0
>>1乙ですぞ
3名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 21:53:14 ID:qX08dyQOO
きょ〜うも楽しく>1乙だぁ〜♪
4名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 22:23:27 ID:EPmMu8440
>>1
乙としか言いようがないw
5名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 23:54:59 ID:MpUgQU9TO
優しい気遣いのできる>>1
6むいむい:2009/02/26(木) 00:30:45 ID:4kCfYwjIO
まとめ専用にうPさせていただきました。

http://koihimemusou.x0.com/bbs/imgf/0215-1235571002.txt

少しエロですが、ご感想いただければさいわいです。
7名無しさん@初回限定:2009/02/26(木) 00:39:28 ID:dfpW3PbA0
>>6
無印の頃からの、夢の三姉妹丼GJです。
8名無しさん@初回限定:2009/02/26(木) 00:53:09 ID:4/ayxvd30
>>6
頑張れ一刀、赤玉が出るその日まで。
乙。
9名無しさん@初回限定:2009/02/26(木) 01:03:16 ID:sZwwEUb10
>>6
お疲れ様です。

>彼の魂をわしづかみにする四十八手 作:伏竜 編:鳳雛
ろくな事をしとらんなぁあの二人はw。
10名無しさん@初回限定:2009/02/26(木) 01:08:41 ID:/Drq71CC0
>>1

前スレ>>995
天和たちって対外的には死んだことになってた気がする
蜀での月たちと一緒で
11名無しさん@初回限定:2009/02/26(木) 01:09:43 ID:jiLPeHF40
>>6
一刀が真っ白になる日も近いな、孫呉は恐ろしき所よ
12名無しさん@初回限定:2009/02/26(木) 01:23:32 ID:L2MTVIsO0
>>10
真面目科
13名無しさん@初回限定:2009/02/26(木) 02:17:59 ID:WdEvRnM+0
>>6
とてもとてもよろしゅうございました

孫呉の女の本気…こえぇ…また見たい!
14名無しさん@初回限定:2009/02/26(木) 05:31:15 ID:h6ZlqZxg0
>>6
堅ママが健在なら一刀の複上死フラグ成立
15名無しさん@初回限定:2009/02/26(木) 09:03:33 ID:ECLOGz7zO
>>6
何というトライアングルアタック…
孫呉恐るべし
16名無しさん@初回限定:2009/02/26(木) 09:33:07 ID:znoNBSjW0
>6
確かに恐ろしい。
しかし、真に恐ろしいのは『主人公補正』の一言でそれをこなしてしまう一刀ではないだろうか。
17一壷酒:2009/02/26(木) 10:57:05 ID:ecvoMKIt0
いけいけぼくらの北郷帝第四回をお送りします。
☆★☆注意事項☆★☆
・魏ルートアフターの設定なので、魏軍以外の人物への呼び方、呼ばれ方が原作中とは相違があります。
・記憶喪失のキャラがいますので、これもゲーム中とは振る舞いが異なります。
・今回はちょこっとエロあり

いつも通り、本編はtxtで専用UP板にアップしましたのでご覧ください。
URL→ http://koihimemusou.x0.com/bbs/imgf/0216-ike2_4.txt


今回は、黄蓋・華雄編の中編です。本当は今回でこの編が終わるはずだったのですが……。
ともあれ、次回後編で黄蓋と華雄のお話はいったん区切りです。その次は呂布達を予定しています。
魏アフターなのに魏軍があまり出てこない構成はどうにかしたいですねw 次回はようやく張三姉妹が出ます。
なお次回は 三月五日 の夜(日付的には六日に食い込むかもしれません)の投下を予定しています。

おまけは、次レスから3レス。
18北郷帝第四回おまけ『郭嘉の策動』1/3:2009/02/26(木) 10:58:11 ID:ecvoMKIt0

 それぞれの日々〜稟編「郭嘉の策動」


「鮮卑の調略はこれで……。南匈奴の間にはこれを……」
 竹簡をみながら、ぶつぶつと呟くのは、魏の頭脳の一つ。神算の人、郭奉孝──真名を稟という少女。魏軍の
三軍師の中でも沈着冷静をもって知られる智謀の士。
「烏丸は取り込み済みとはいえども……公孫賛を使うか?」
 彼女の座る卓には、おおまかな大陸の地図が広げられている。現代の基準で考えればかなり不備のある代物だ
が、それでもこの時代では貴重品だ。郭嘉の地図は様々に書き込みがなされており、一部海岸線や山脈などが書
き直されたりもしている。
 その地図の上を、黒の手袋をつけた稟の指が行き来する。呟く言葉からして、いわゆる五胡と言われる異民族
達への対処であろう。眼鏡の奥の瞳はいつになく強く光っている。
「稟ちゃーん、お邪魔してよろしいですかー?」
 その思考は、部屋の外からかかった声で途切れた。
「え、ちょ、ちょっと待ってください」
 わたわたと竹簡と地図を丸め、きょろきょろと部屋の中をみまわす。その様は、まるでいかがわしい本を見つ
けられた時のようだ。なんとか手に持っていたものを棚におさめた稟はぱんぱんと手をはたき、きりっとした普
段の立ち姿になる。
「いいですよ、風」
 その声に応えて部屋に入ってきたのは、頭の上に人形(?)をのせた少女、風。またの名を程c。これもまた魏
が誇る頭脳であった。
「今日はなんの用事ですか?」
「いえいえー、そろそろ評議の時間なので、どうせなら稟ちゃんと一緒に行こうかと思いまして」
「もうそんな時間でしたか?」
 言いながら窓を見上げ、日の傾き具合を見る稟。
「ふむ……確かに」
「おやおや。時間を忘れるほど何事に夢中になっていたのやら」
 風のからかうような言葉に、稟は小さく自嘲気味の笑みを漏らした。おや、と風の顔が翳る。くいとあげられ
た眼鏡が反射して、稟の表情を隠した。
19北郷帝第四回おまけ『郭嘉の策動』2/3:2009/02/26(木) 10:58:44 ID:ecvoMKIt0
「大したことではありませんよ」
 その顔をじっと見つめていた風だったが、不意に瞼が落ちる。
「ぐぅ」
「寝ないっ」
 容赦なく入るつっこみ。
「おおっ……そういえば稟ちゃん、最近鼻血を吹きませんね」
「ええ、ありがたいことです」
 前ぶれなく変わる話題にも躊躇うことなくのれるのは、長年のつきあいだからだろうか。
「華琳様の閨にも呼ばれるようになったとか」
 頭の上で、宝ャが『やいやい、姉ちゃん、よくやったじゃねえか』と茶々を入れる。
「ええ……すぐ戻されましたが」
「おや、それは、なぜに」
「困ったことに、今度は逆に何ひとつ感じなくなってしまったのですよ」
 淡々と語る言葉の中に、寂しさとも苦しさともつかぬものが混じっているのをもちろん風は聞き逃しはしない。
「それは……いつからです?」
「一刀殿がいなくなってから、とあなたは言わせたいのでしょう? 違いますか、風」
「確かにそうかもしれませんね」
 厭味のように言った言葉にまっすぐに返してくる風に、稟は苦笑で応えるしかない。
「戦が終わり、気が惚けているだけでしょう」
「戦がなくなってからが私たちの本領ですよ、稟ちゃん」
 その言葉に、稟は頷いて見せたものの、気が変わったかのように
「そうでしょうか、本当に」
 と独りごちた。
 しばしの沈黙の間、風が自分を凝視しているのに気づき、取り繕うような笑顔を浮かべる。
「冗談ですよ、さあ、行きましょう、風」
 動揺を隠すように足早に部屋を出て行く稟。取り残された部屋の中を見渡して、風はそっとため息をつく。
 それから、稟の背中を追いつつ、彼女は小さく呟く。聞こえるか聞こえないか、ぎりぎりの大きさで。
「でも、稟ちゃん、本当はどうなのですか」
 それに応える声はなかった。
20北郷帝第四回おまけ『郭嘉の策動』3/3:2009/02/26(木) 10:59:23 ID:ecvoMKIt0

     ◇  ◇  ◇

 稟の視線の先で、一人の男が魏の重臣たち、そして、魏の主その人に揉みくちゃにされている。
 かつて天より来たり、戦の終焉と共に天へと帰った男。
 そして、いま、再びこの地へと降り来ったその男の名は、北郷一刀。
「よかった……本当に……」
 涙ぐむ稟の傍らに、すっと風が近づく。彼女は一刀に駆け寄ってしかるべきだと思っていた稟はその突然の出
現に虚を衝かれる。
「ええ、本当に。これで稟ちゃんも斬首されなくてすみますね」
「……やはり、気づいていましたか」
 お互いにしか聞こえない低い声で二人はやりとりをする。
「はい。でも、華琳様は止めないでいいとおっしゃってましたから。本当に稟ちゃんの計画通り五胡を手懐けて
中原に侵入されても撃退するだけの軍は蓄えてますし、異民族の力を削ぐのは好都合ですし」
「さすがは華琳様ですね。しかし、これはあなたも言っている通り、異民族を規定の方向に向かわせ取り込むた
めの策。斬首などと言われる筋合いはありませんよ」
 横目でじとっと睨んでくる風の視線をしれっと受け止めて見せる稟。彼女の視線は一刀と、それにじゃれつく
華琳から一時も離れることがない。
「本当に、乱が起こればお兄さんが戻ってくると信じていたのですか?」
 風は世間話でもするくらいの軽い口調でそんなことを言った。稟もまた、笑みまじりに返答する。
「さあ……どうでしょう?」
 長い長い沈黙。まわりでは一刀の帰還を喜ぶ黄色い声と嗚咽が、だんだんと彼の不在をなじる声に変わりつつ
ある。
 ふと、風は微笑みを浮かべた。
「でも、これで、安心して鼻血が吹けますよ、稟ちゃん」
 それに応える声はもちろんなかった。程cの腹に抱きつくようにして泣き崩れる郭嘉は誰にもその涙でぐちゃ
ぐちゃの顔を見せようとしなかったから。
(了)
21名無しさん@初回限定:2009/02/26(木) 11:12:56 ID:6LBW4aYG0
>>17

祭がかわいいよ、おもしろかったです。
22名無しさん@初回限定:2009/02/26(木) 14:48:23 ID:pvZ86sm10
>>17
GJ
祭もいいけど華雄さんもいい感じですね!
23名無しさん@初回限定:2009/02/26(木) 15:51:06 ID:sZwwEUb10
>>17
お疲れ様です。

華雄と祭が一刀直属の配下っぽくなったら、三羽烏達が焼もちを焼きそうで
すねぇw。

次回の投下予定日まで書いてもらえるとは、ありがたいです。
丁度、一週間後という事は「週間 いけいけぼくらの北郷帝」とこれ以降は
認識してイイのでしょうか?
2423:2009/02/26(木) 15:53:02 ID:sZwwEUb10
週間ぢゃなくて週刊でした…orz
25名無しさん@初回限定:2009/02/26(木) 19:40:09 ID:4/ayxvd30
帝乙。
しかし、祭を抱いた事が公になったら、華琳と冥琳と雪蓮の嫉妬がコワイ
26名無しさん@初回限定:2009/02/26(木) 19:40:07 ID:4kCfYwjIO


なかなかのエロで面白かったです。次回も期待〜
27名無しさん@初回限定:2009/02/26(木) 19:50:53 ID:+IPnyF850
乙なのですよ

>>25
いや冥琳は実利的に考えて喜ぶだろ
大当たりすれば帝の第一子の母が呉の宿将になって
うまくやれば一刀も子供をダシに引っ張れるから孫呉天下取りの目が出てくる
28名無しさん@初回限定:2009/02/26(木) 20:00:20 ID:ecvoMKIt0
>>23
週刊は誤字脱字が大変なことになりそうでw
ただ、長くても10日にいっぺんは投下するつもりです。
いまのところ、体調崩れたりとかがなければ5のつく日の夜に投下というつもりでいます。
29名無しさん@初回限定:2009/02/26(木) 20:06:24 ID:P7PmdI8rO
>>28

魏の物語をゴの付く日の夜に投下とな
道理で祭やめーりんが大活躍するわけだ
HAHAHA!

体調崩さん程度に頑張ってな、隊長!
30名無しさん@初回限定:2009/02/26(木) 20:09:50 ID:XwrohLim0
>>28
乙、無理せず頑張ってくれい。
長編だと全体の流れや伏線もあるから落ち着いてじっくり行った方がいいだろね。
一度やってまうと不自然にならないようにリカバーするのに案外苦労したりするしw
31名無しさん@初回限定:2009/02/26(木) 20:15:19 ID:4/ayxvd30
ゴメン、おまけの稟の斬首云々の話が飲みこねないのは私だけでしょうか
32名無しさん@初回限定:2009/02/26(木) 20:20:24 ID:61hmWbZdO
大丈夫、俺も分からないけど。
優しい人が教えてくれるよ
33名無しさん@初回限定:2009/02/26(木) 20:25:14 ID:+IPnyF850
>>31
世界が平和になったら天の使いが帰っちゃったから
五胡を手懐けて国に乱を起こしてもっかい天の使い呼ぶお!計画を立ててたけど
結局乱を起こす前に帰って来たから良かったね
……じゃないかね

理由はどうあれ平和な世に乱を起こせばそりゃ首謀者の稟は斬首になるさ
34名無しさん@初回限定:2009/02/26(木) 20:32:55 ID:En1zWws50
>>31
表向きは五胡に代表される異民族をあえて暴走させ、中華に攻め込ませて撃退、その後取り込むための謀略。
本当の目的は風が言うとおり「乱が起こればお兄さんが戻ってくる」可能性への分の悪い賭け。
それを理解している華琳は事前に察知していたが止めなかった。理由は……無粋だよなぁ。

無論、この策はやらかせば平和になったばかりの中華に大戦争を引き起こす結果となり、大量の死者と被害が出る。
利益はあるものの、流石にこんなことしでかしたら責任者は死罪を免れない。
で、稟はそれ覚悟の上。この理由も……書くのは無粋。

……なぁんて、他人が説明すること自体無粋ではありますが。
35名無しさん@初回限定:2009/02/26(木) 21:49:13 ID:4/ayxvd30
>>33-34
解説トンクス。
自分の読解力の低さが恨めしい
36名無しさん@初回限定:2009/02/27(金) 00:28:17 ID:IreBnAZf0
まあ、稟がそんなことやらかすというイメージがあるかどうかは人それぞれだろうしな。
シーン抜き出して圧縮した感じの文章だから、そういうイメージがまるでない場合、ぱっと読むだけではわかりにく
かったりしてもしょうがないかな、とも思う。
37名無しさん@初回限定:2009/02/27(金) 00:42:45 ID:+5SgqrLi0
>>17
乙!面白かった!次も期待期待

>>23
やきもちはありそうだなw
想像すると…(*´Д`*)
38名無しさん@初回限定:2009/02/27(金) 00:49:21 ID:JX9N6zD80
真桜と沙和が愚痴り
凪が直球で怒った後ダダ甘え→抱くこと要求→Hシーン突入
→途中から密かに見守って(覗いて)いた真桜と沙和も乱入で4Pに発展
ですねわかります
39名無しさん@初回限定:2009/02/27(金) 01:00:46 ID:211h8nVn0
40名無しさん@初回限定:2009/02/27(金) 01:04:33 ID:F7E8HKI70
そんなことより盗作をどうにかしろと言いたい。
41名無しさん@初回限定:2009/02/27(金) 01:06:02 ID:FXDMdDMd0
1ヶ月くらい前のお知らせをいちいち貼らんでもいいし反応もするなよ
42名無しさん@初回限定:2009/02/27(金) 07:52:23 ID:yEyJGoj0O
そうだな
盗作の件といいアクセス工作といい・・・

もっとSSを楽しもうよ
43名無しさん@初回限定:2009/02/27(金) 20:17:56 ID:GZd6gHkN0
なんか最近また乱が起きれば一刀くるかも→じゃあ乱起こしてやるネタをよく見る気がする。

>>17
絶影の馬上ではしゃぐ美羽と面倒見る霞想像してにやにや
44名無しさん@初回限定:2009/02/27(金) 22:37:29 ID:k1XyrqukO
「にゃー(酷い目に、東海まで流されると思った。とりあえず3+3で6桃香です)」
45名無しさん@初回限定:2009/02/27(金) 22:38:11 ID:K/GHxYgm0
支援
46三教一致 1-3:2009/02/27(金) 22:39:32 ID:k1XyrqukO
「しかし、桃香には敵わないよな」
「はっ!なになに?ご主人様」
「ん、城での出来事だよ。俺じゃああの騒ぎ、治めること出来なかった。あれを見て桃香って本当に凄いんだなって思った」
「ご主人様(////)」
「俺も皆にあれぐらいの人望が欲しいよ」
「大丈夫だよ、ご主人様にはちゃんと人望有るよ。少なくとも、私には(////)」
「おっほん!」
わざとらしい咳をする愛紗、ますます照れる桃香。
「前方に、孫策の牙門旗」
「ありゃ、雪蓮自らお出ましか」
「…ぶ〜、ご主人様のいけず…」
注意が雪蓮に反れたことにむくれる桃香だった。

「一刀、劉備。無事」
「まあ、なんとか桃香達と逃げ出すだけで、精一杯だったけど」
「だよね〜」
「曹操軍の数は?」
「おおよそ30万」
「30万…、相変わらず容赦ないわね、あの子。それから、お気楽よねあなた達」
「まあ、暗くなってても状況が良くなるわけじゃあないし、だったら明るく行こう。ってね、ご主人様」
「まあ、そんなとこ」
「ふうっ、あなた達…で、どうするの?何なら、うちに来る?」
「ああ、それなら益州に行くことにした」
「益州!遠いわね」
「まあ、妥当なとこなんだけどね」
「ふ〜ん、そうなんだ」
47三教一致 2-3:2009/02/27(金) 22:41:38 ID:k1XyrqukO
そっけない返事。
だが一刀が言うなら、考えが有るのか、元の歴史に添っているのだろうと思う孫策だった。
「それより曹操の進行に注意して、まあ糧食は全部、住民に配っちゃたからここまで来る為の糧食は確保出来ないはずだけど」
「はぁ?糧食を全部配った!」
「持ち運べない分は置いといても、軍が徴収するだろ。なら、住民に配れば、住民から略奪しなきゃいけなくなる。曹操じゃあそんなまねできないし、糧食が新たに確保できなきゃ、予定外の遠出はできないはず」
「そうね……一刀、図太くなった?」
「なんだよその言い方、せめて『たくましくなった?』と、言ってくれよ。まあ、結果的に三国の英雄達に鍛えられれば図々しくもなるかな」
「ご主人様?」
「いや、なんでもない。雪蓮。領内の通行許可いいよね」
「ええ、いいわよ。はい、これ通行書、荊州までは無事通れるわ」
「ありがとう。朱里、これお願い」
「了解です」
「じゃあ雪蓮。悪いけど、俺達は行くね」
「ええ、行って来なさい一刀。後ろは守ってあげるから」
「すまない、じゃあ愛紗」
「分かりました、全軍前進」
「劉備。一刀をよろしくね」
「了解です、孫権さん」
48名無しさん@初回限定:2009/02/27(金) 22:41:53 ID:K/GHxYgm0
支援
49三教一致 3-3:2009/02/27(金) 22:44:14 ID:k1XyrqukO
「こうも離れると、おいそれと会えないか。劉備、一刀をお願い。あなたに一刀を守ってもらう信頼として、私の雪蓮の真名を授けるわ」
「じゃあ私も。ご主人様を守ってもらって、信頼してる雪蓮さんに。私の真名、桃香を授けます」
「ありがとう桃香」
「はい、ではご主人様は私が守ります」
「あら!桃香って以外と大胆」
「(////)ご主人様相手だと大胆になれるんです」
「そっか〜、じゃあ安心ね。一刀をよろしく」
「分かりました、雪蓮さん。任せてください」

こうして孫策に見送られ益州に向かった、一刀達。
益州の国境近くの諷陵に入城の際、西涼を曹操に追われた馬超と馬岱が仲間になる。
その後。戦を通して、黄忠・厳顔・魏延も仲間になった。
その勢いで州都成都を制圧、益州の平定に成功する。
すると、風の便りを聞きつけてか彭城の商人・住民が中心に訪れる。
劉備の善政も相成って比較的早く、復興・発展が成し遂げられた。
来るべき華琳との決戦に備え、今は国力強化の時であった。
50名無しさん@初回限定:2009/02/27(金) 22:44:43 ID:K/GHxYgm0
支援
51三教一致 拠点フェイズイベント 1-3:2009/02/27(金) 22:50:06 ID:k1XyrqukO
定期的の蜀呉報告会の時である。
「効果が薄い?」
冥琳の問いかけにこう答える。
「いや、その言い方では弊害があるな、効果は十二分に有る。ただもっと効果が有っていいはずなのだが、どこか伸び悩むのだ」
「う〜ん」
今悩んでるのは、先日考案した対曹操徴兵妨害の件でだ。
「うおぉ〜、来た――――!」
突然叫ぶ一刀に驚く冥琳。
「蜀からも二人出そう、人選は……隠密性の将が居ないな……なら神出鬼没な星と、機動力重視にしてたんぽぽにしよう!」
「合計で四人だな」
「四人!ユニット…いや団体名も!2×2姉妹S゛(ににんがシスターズ)に命名する、更に会員証も作って張三姉妹側と差別化を量って四人を巧く組み合わせる……これって凄くねえ」
「なあ、北郷?」
若干引いてる冥琳。
「あっ誰か、星とたんぽぽを呼んできて。冥琳行けるよ、これは行けると思う。徴兵妨害も大事だけど、今はこっちの徴兵も更に大事だと思う」
「うぬ」
「で、計画だけど………

元気娘の明命。
可思議少女の星。
怒りんぼの思春。
悪魔系妹のたんぽぽ。
不思議な確信を抱いて、この四人をデビューさせた。
52三教一致 拠点フェイズイベント 2-3:2009/02/27(金) 22:52:48 ID:k1XyrqukO
それから、数ヶ月。
自分でもビックリの効果、今こうして初の四人同時のライブが行われるのだが。
満員、超満員。
急ぎ撤収する必要を無くす為と、気合いが有れば多少は魏からも来れるだろうと、白帝城にてコンサートをやる事になったが凄い数だ。

さてコンサートが始まった。
「メイちゃ――――――ん」
突然、どこからともなく空中前転をしながら現れる明命。
シュタ!と着地を静かに極めると。
「呼ばれれば現れる、それが私です」
「ワワワァ――――――」

「セーちゃ――――――ん」
「ハッーハッーハッー 、私を呼んだのは貴殿達かな!トウッ!」
かなりの高さから飛び降りた星は、着地寸前一度だけ空中前転をまるで猫の様に華麗に極める。
「ワァ――――――――」

「シュンちゃ――――――ん」
こちらは地味に舞台裏から歩いてくる。
「ええい貴様等、まだこのような惰弱なことを!」
なかり本気で怒っていり思春。
「本来なら媚びて、人気を得ようとするはずなのに。決して媚びないその姿!そこにシビレる!あこがれるぅ!!」
ちょっと危ないファン?

「ポポちゃ―――――――ん」
………………………
「せーの、ポポちゃ――――――――――ん」
「ハ〜イ」
53名無しさん@初回限定:2009/02/27(金) 22:52:55 ID:K/GHxYgm0
支援
54三教一致 拠点フェイズイベント 3-3:2009/02/27(金) 22:55:51 ID:k1XyrqukO
「ワワワワワアアアァァァァァァ―――――」
桁違いの歓声が上がる。
舞台の下から上がってくる仕掛けだ、人力でかなりの人が頑張っている。
こんな時、真桜の存在がある魏が羨ましい。
「皆ありがとう♪」
「ワワアァァ―――」
「う〜ん、流石に悪魔っ娘。悪魔だけに魂を鷲掴みなのか?」
妹系が受けるのか?ロリッ娘が受けるのか?
遠い将来、たんぽぽ・小蓮・風か流琉で三国アイドルも悪く無いかな?と思案する一刀だった。
文句を垂れつつ、ちゃんとアイドルをやる思春を筆頭に皆しっかり動いて大成功にて幕を閉じた。
「いや〜皆、ご苦労様。思春、良かったよ」
「ふん、孫策様の命令でなきゃ誰がやるか」
「なんで?蓮華にも見せれば」
おもわず手に持ってたマイク代わりを一刀の喉元に当てる思春。
「チッ、これが刃物だったら斬って捨ててたのだが」
本気で言ってはいるが、勿論それが刃物でないことは分かっていての発言だ。
「とりあえず皆、今後もちょくちょくお願い。特に明命、敵地でしかも一人だから大変だろうけどよろしく頼む」
頭を撫でながらお願いすると。
「はい!了解しました。一刀様(////)」
「処で主、ご褒美は?」
「あっちにご馳走を用意しているし、皆も待ってる。さっ行くか」
そんな一つの出来事だった。
55名無しさん@初回限定:2009/02/27(金) 22:56:10 ID:Qrr7jlHV0
紫煙
56名無しさん@初回限定:2009/02/27(金) 23:05:14 ID:k1XyrqukO
「にゃー(ずぶ濡れだよ)」
「おや?なら乾かしてあげましょうか〜」
「にゃー(ギクッ!ごめんなさい、ごめんなさい、お許しを。なんか風様の名前見つけて浮かれてました!)」
「仕方ないですね〜、ほら風邪を引いたら次に響きますよ、暖まっりなさい」
「にゃー(風様(;_;))」
「ちなみに将来の三国アイドルは私なのですよ〜」
「……………」
「にゃー(あっ、忘れてた。支援ありがとうございます。後、お目汚しすいませんでした)」
57名無しさん@初回限定:2009/02/27(金) 23:08:44 ID:K/GHxYgm0
確認ですが本筋の最後は次回予告的なもの?それとも飛ば(ry
拠点の思春がスゲーw

GJ
58名無しさん@初回限定:2009/02/27(金) 23:12:25 ID:EkWKSIgj0
乙−!

だけど、たんぽぽは「ここにいるぞー!」じゃないとなぁw
59名無しさん@初回限定:2009/02/27(金) 23:17:13 ID:pR68XF6y0
乙です

>>57
基本的にはゲームの蜀ルートシナリオとあまり変わらないところは端折って、
変化の大きいところを書くって事なんじゃないか?
60名無しさん@初回限定:2009/02/27(金) 23:18:23 ID:499quDJ5O
ぽぽちゃんと聞いて、アフリカオオコノハズクのポポちゃんが真っ先に浮かんだ俺
61名無しさん@初回限定:2009/02/27(金) 23:19:02 ID:sZrzDa9O0
>>60
ミスターポポが浮かんだ俺って一体
62名無しさん@初回限定:2009/02/27(金) 23:21:04 ID:X2PK1frL0
おつー

>>61
俺もだ
63名無しさん@初回限定:2009/02/27(金) 23:24:12 ID:k1XyrqukO
>57
結果的にやや予告ぽっくなってますね。

>58
(〃_ _)?
つ白
Σ(・o・)
64名無しさん@初回限定:2009/02/27(金) 23:29:10 ID:K/GHxYgm0
>>59
あーなるほど。確かにそこいらはゲームと大きく違わないか。
65名無しさん@初回限定:2009/02/27(金) 23:30:45 ID:X+ixeQ3gO
乙でした
蒲公英、輝いてるなぁw
しかしどうせなら

「ぽぽちゃーん!」
しーん…
「ぽぽちゃんどーこー!?」
「こ こ に い る ぞ ー !!」

くらい見たかったw
66名無しさん@初回限定:2009/02/27(金) 23:36:19 ID:pR68XF6y0
>>64
その上今回の拠点は蒲公英参入後じゃないと成立しないしね。
後端折れるところは南蛮と五胡(1回目)辺りだろうけど、
その後は大きく違ってくるだろうからもう無理だろうなw
67名無しさん@初回限定:2009/02/27(金) 23:36:58 ID:56r47X300
なぜか一瞬ミスター・ポポに変換された
68名無しさん@初回限定:2009/02/27(金) 23:37:20 ID:5AMIfBCv0
ロリユニットに対抗して紫苑・桔梗・祭のババ・・・いや熟女ユニットがみたい
69名無しさん@初回限定:2009/02/27(金) 23:54:24 ID:zfA/uGdO0
>>68
ライブと称した酒盛りが行われる訳ですね
70名無しさん@初回限定:2009/02/27(金) 23:58:38 ID:7Jlfwa3r0
ストーリー展開が遅く、オマケに途中で無期限休載になるssが多い中
この作品は原作と被ってるところをはしょって展開を早くしてるから良いなあ

サクサク進むって長編ssは貴重だと思う
71名無しさん@初回限定:2009/02/28(土) 00:00:24 ID:JRhVo1Dn0
熟女ユニットの三十路岬(らきすたのアレ)ですね、わかります
72名無しさん@初回限定:2009/02/28(土) 00:06:07 ID:4d6DSE000
エメラルダスの後編まだかなぁ、凪と霞好きだからずっと紳士待機なのだが。
あと美羽の人もずっと待ってる。
73名無しさん@初回限定:2009/02/28(土) 00:06:57 ID:GzS255Tn0
俺はそれにハムの人と新勢力ルートの人を待ってる
74名無しさん@初回限定:2009/02/28(土) 00:20:03 ID:JRhVo1Dn0
北郷帝の人も紳士スタイルで待ってる、裸蝶ネクタイにシルクハットで
75名無しさん@初回限定:2009/02/28(土) 00:20:49 ID:xa/ntRCl0
乙です
三教一致いつも楽しく読ませていただいてます

差し出がましいようですが
>47で孫策に言っているのに「孫権さん」になってますよ
76名無しさん@初回限定:2009/02/28(土) 00:39:41 ID:kmE1iqG80
ならば俺は月と詠ルートの人を待たせてもらおう。
77名無しさん@初回限定:2009/02/28(土) 00:46:40 ID:iUimnsUQ0
既存ルートとかぶる部分は確かに削れるが、かぶらない展開の人は大変だよね。
ゲームにはないルートとか。
78名無しさん@初回限定:2009/02/28(土) 01:32:38 ID:PIzyrmy70
だが原作とは違う、原作には無い部分を書く(読む)のがSSの醍醐味なわけで。
大変なのと同時にそこが楽しいポイントだろう。
79名無しさん@初回限定:2009/02/28(土) 01:32:48 ID:hMUnOmIcO
あれ
メーテルは?連載おわり?
マツレイ系作家三人くらいいなかった?
80名無しさん@初回限定:2009/02/28(土) 04:52:58 ID:G8zOjimd0
今日の妄想伝

桂花を身動き取れないように縛り、目の前で華琳といちゃいちゃする
桂花の激しい罵声をBGMに華琳とラブラブHでメロメロにするが、イク直前で動きを止める
「桂花がやめろって言ってるからさ」と散々焦らして「桂花がしてもいいって言うなら続けるよw」と桂花にお願いするよう華琳に促す
華琳の命令からお願いに変化するさまを、苦渋の思いで見ていた桂花に、華琳とのHの許可の言葉をなんども引き出す
それではとばかりに華琳を激しく攻め立てる
はじめは罵っていた桂花も、華琳のあられもない姿を目にあられもない声を耳にして、気が狂わんばかりに発情する
頃合を見計らい桂花に「加わりたいかい?」と聴き、うんと言うまで放置する
散々焦らされた挙句、堪えきれずに加わりたい言う桂花に一言「お願いしますは?w」とさらに服従のおねだりをさせる
おとなしく可愛くなった桂花を華琳と共に散々攻め立てる、そして…

翌朝、いっそ殺してと泣き叫ぶほど桂花から攻撃を受け、絶対零度の冷やかな目の華琳に見下される

・・・なんだか今日いけそうな、気がする〜
81名無しさん@初回限定:2009/02/28(土) 05:06:57 ID:o3bRHBSs0
>>68
美以達や麗羽様一行のユニット化すれば完璧
82名無しさん@初回限定:2009/02/28(土) 06:53:24 ID:Sdybz4rGO
>75
ご指摘ありがとうございます。
確かに間違ってます。
83名無しさん@初回限定:2009/02/28(土) 13:05:11 ID:V37Pe96A0
メーテルって今連載あったっけ?
まとめ見てもそれっぽいの無いけど・・
84無限の外史の二コマ目:2009/02/28(土) 20:39:01 ID:fh7Mlp2k0
また小ネタ?を桃香

「(今夜は久しぶりに御主人様と//////)」
深夜、意気軒昂と北郷一刀の部屋に行く愛紗

扉をノックしようと手を近づけると部屋から声が聞こえる・・・
「・・・・ふふ・・・い・・・ろ・・一・・・」
ビキッ
「だめ・て・・華・雄・・・」
ビキビキッ
「私のここは、お前が欲しくて疼いているのだ・・・」
ビキビキビキッ
「そんな顔で見つめられたら・・・華雄・んん」
「一刀・・・・んん・・ふぅ・・・」
ドカーン!!!
「「!!!」」
雷が落雷
でかい物音に「はわわわ」「あわわわ」とビックリするロリ軍師
「あらあら、御主人様は大変ですわね。」「そうじゃな、はははは」と笑う紫苑と桔梗
ドタンと部屋の扉が倒れる
「か・・」
「か?」
ときょとんとする一刀とその後ろでニヤリとする華雄
「華雄きさまぁぁーー今ここで叩ききってやるぅぅ」と青龍堰月刀を構える
「ふっ、こい今日こそ関羽貴様に勝利してみせよう」と金剛爆斧を構える。


「貴様のようなのがいるから戦争が終わらないんだ!今ここで消えろぉぉ」(注:愛紗

終わりです。駄目分失礼しました。
追記
愛紗の武器変換デネー
85名無しさん@初回限定:2009/02/28(土) 22:25:37 ID:DqFprwjd0
>>84
華雄「私は貴様ほど一刀と寝ちゃいない!」

あまりに自然にこの台詞が浮かんだ
86名無しさん@初回限定:2009/02/28(土) 22:30:29 ID:GzS255Tn0
>>85
その台詞を見ると
愛紗「ならば今すぐ我等に子供を授けて見せろ」

何て言う微妙にシャアが混じった台詞が浮かんでくる
87名無しさん@初回限定:2009/02/28(土) 22:42:39 ID:BkcCW/sI0
>>86
華雄「エゴだよそれは!」

と続くわけですね。
尤もそうなると愛紗がフルボッコされてしまう事になるけど。
88名無しさん@初回限定:2009/02/28(土) 23:02:35 ID:V37Pe96A0
愛紗「結局遅かれ早かれ、こんな愛人関係だけが広がってご主人様を押し潰すのだ……、ならば我々は自分の手で自分を慰めて、ご主人様に対して我慢しなければならならん……なんでこれが分からん!」

こうですか?わかりません。
89名無しさん@初回限定:2009/02/28(土) 23:16:21 ID:vsd/pvIq0
逆襲の愛シャアですねわかります
90名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 00:01:12 ID:zkw2sNV20
璃々「北郷一刀は、私の父になるかもしれなかった男だ!」

うん、ごめんなさい
91名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 00:07:52 ID:hoSRBRba0
>>90
父じゃなくて恋人になったんですね、わかります。
92名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 00:15:15 ID:gXZpsa1A0
紫苑・ダイクンの思想はスペース農奴の独立ですか?


前回から大分間が空いてますが0:30頃を目処に董√の2章を桃香しようと思います
93名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 00:15:45 ID:zkw2sNV20
月詠支援
94名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 00:21:06 ID:T5njk0i/0
董√支援
95名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 00:39:10 ID:gXZpsa1A0
ちょっと遅れたけど今から投下
今回と次回は主要キャラの顔見世メインなんで長い割りに薄いです
あと少しの間オリキャラ混ざりますが、後々必要なのでご容赦
普段は出来る限り空気なんで
96名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 00:40:05 ID:V7ViRKOB0
寝る前に紫苑
97董√ 2章 蒼天巳死 1/19:2009/03/01(日) 00:41:19 ID:gXZpsa1A0
 三国時代にタイムスリップして来たその翌日、一刀は場内を散策していた。
 午後には西羌討伐から戻ってくる武将達との顔合わせがあるので軍議に参加しなくては
ならないが、それまでは自由に過ごしていいと言われての暇潰しだった。
「ん?」
 と、前方から一刀の方へと歩いて来る女性が居た。
 よく見ると一刀とさほど年の変わらない少女に見える。
 少女は一刀の目の前まで来て立ち止まると、
「ふぅん……ほぉ……」
 ジロジロと遠慮の無い視線を向けられるが、不思議に不快には感じなかった。
 理由はおそらく、その少女が非常な美少女であった事と、彼女の猫の様な大きな瞳に邪
気が感じられなかったからだろうか。
 しかし好奇心に溢れたその瞳は、同時に隙無く一刀の様子を伺っており、猫そのものと
言うよりは、猫科の猛獣と言った方が適切に思える。
 胸にサラシを巻いた上から羽織を羽織っただけの上半身と、下は両脇に深い切れ込みの
入った袴穿きと言うある意味扇情的な姿をしていながら、不思議といやらしさは感じさせ
ないのは彼女の纏う雰囲気の為せる業だった。
「んー、外見はまあまあかな。けどちょっと軟弱そうなんはアカンとこやな」
 関西弁のようなイントネーションで話す少女の評に少々ムッとする。
 その雰囲気が伝わったのか、少女はケタケタと笑い出した。
「にゃはははっ。そないに怒らんでもええやん。アンタやろ、天の御遣い言うんは?大層
な肩書き持っとるんやから、心も広く持たなアカンで」
 無邪気な笑顔に毒気を抜かれ、一刀は軽く息を吐くと少女に尋ねた。
「それで、俺の事を知ってる君は誰なんだ?」
「人に名前訊くんやったら、まず自分から名乗るモンちゃうん、御遣い殿?」
「確かにその通りだな。けど御遣いは止めてくれ。俺の名前は北郷一刀。一刀って呼んで
くれれば良いよ。今は月に世話になってる身だしね」
「へー。月っちは真名まで許しとるんか。ほな、ウチもしっかり名乗らんとな。我が姓は
張、名は遼、字は文遠」
「張遼!」
 三国志については齧った程度の一刀でも知っている、文武両道の名将の名だった。
98名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 00:45:34 ID:2sf/l/em0
支援
99董√ 2章 蒼天巳死 2/19:2009/03/01(日) 00:46:38 ID:gXZpsa1A0
「お、もしかしてウチの名前知ってくれとるんか?そら嬉しいなぁ。にゃはは、気に入っ
たでアンタ。よっしゃ、ウチも我が真名をアンタに預けたる。これからウチの事は霞って
呼んでや、一刀」
「ん。宜しく、霞。──それで、異民族の討伐に行ってたってのは霞なのか?」
「まあ、ウチだけやないけどな。他にも──」
「おい、張遼!こんな所に居たのか」
 横から声を掛けられ、二人がそちらを向く。
 見ると髪を短く揃えた、精悍な顔の美少女だった。
「何や、華雄やんか」
「何だとはなんだ。もうすぐ軍議が始まるというのに貴様が中々来ないから探しに来たの
ではないか」
「あちゃあ。何や、もうそないな時間かい。せっかく帰って来たとこなんやし、一杯引っ
掛けてから行こ思てたのになぁ」
「まったく貴様は……。昼間から酒など飲んでいては腕が鈍るぞ、張遼。──で、この男
は一体何者だ?」
 胡散臭げな視線を投げ掛けながら華雄が尋ねた。
「北郷一刀。噂の御遣い様や。──一刀、コイツは華雄。ウチらの軍で唯一ウチと互角に
やり合える、中々の強者や」
「おい、互角とはなんだ。私とお前の手合わせの戦績は65勝64敗で私が勝ち越してい
るのだぞ?私の方が強いと紹介するべきだろう」
「いや、その戦績じゃ誰が聞いても互角って感じだろ」
「そもそもお前、部隊を率いての模擬戦はメタメタやんか。──一刀、コイツな、調練で
もすぐ頭に血ぃ昇って一人だけ突出するから、いっつも包囲されて負けるんやで」
「う、うるさい!お前が毎回姑息な手を使うから悪いんだ!武人なら正々堂々勝負しろ!」
「アホぅ。兵の錬度を高める模擬線で、指揮官が自分だけ熱ぅなってどないすんねん」
 心底呆れた様子の霞の態度に、華雄が益々いきり立つ。
「うぬぬ……!重ね重ねの侮辱、許せん!張遼、この場で叩きのめしてくれるぞ!」
「つかお前は俺たちを軍議に呼びに来たんじゃないのかよ」
「しゃあない。アホは放っといて、ウチらだけで先行こか、一刀?」
「そうだな。遅れたら遅れたで詠辺りが五月蝿いし」
「……目に浮かぶわ」
 その様子を思い浮かべたのか、霞がげんなりとした表情を見せた。
100董√ 2章 蒼天巳死 3/19:2009/03/01(日) 00:47:25 ID:gXZpsa1A0
「ほな、さっさと行こ」
「き、貴様ら私を無視するなーっ!」

「ったく、何時まで待たせるつもり?」
 玉座の間へ着いた一刀たちに開口一番詠が文句を垂れた。
 辟易した表情で一刀と霞が顔を見合わせる。
 その様子にまた青筋を立てる詠だったが、月に宥められて渋々引き下がった。
 そこで一刀は二人の他に見知らぬ女性達が立っているのに気づいた。
「まあいいわ。それよりアンタ、張遼や華雄とはもう知り合いみたいだから、その他の将
軍たちを紹介するわね。まずは──」
「その子が天の御遣いってヤツー?」
 詠の言葉を遮って金に近い茶髪を短く纏めた小柄な少女が気だるげに口を開いた。
「まあまあイケてるっぽいけどー、なんか弱そー」
 言ってキャハハハと甲高く笑う。
「初対面の相手に対して無礼ですよ、李鶴」
 艶やかな黒髪を長く伸ばした妙齢の美女が李鶴と呼ばれた少女を嗜めた。
「失礼しました、御遣い殿。私は郭と申します。この子は李鶴。悪気は無いのですが、
少々はしゃいでしまっているのですよ。どうか大目に見てあげてください」
「あ、ああ。別に気にしちゃいないよ」
 穏やかな笑顔で言われた一刀が思わず肯く。
「で、アタシが樊稠だ。宜しくな、御遣い殿」
 最後に赤髪を逆立てた大柄な女性が名乗った。
「俺は北郷一刀。御遣いなんて呼び名は止めてくれよ。俺はそんな大層なものじゃない」
「ハハハ、なら一刀と呼ばせてもらおうか」
「ああ、そうしてくれ」
「でも一刀が管路の占い通りの人ってのは確かなんでしょー?なんかそれって凄くない?」
 李鶴が好奇心に輝く目を一刀に向ける。
「あなたは占いが好きですからね。ですが仮にも一国の将軍職にある者が、そう言った眉
唾物に傾倒するのは感心できませんよ」
「やっぱり物事は自分の目で見る事と、自分自身で考える事が大事だよな」
「樊稠はいっつも考えてないでしょー?」
「何だと?」
101名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 00:47:40 ID:2sf/l/em0
支援
102董√ 2章 蒼天巳死 4/19:2009/03/01(日) 00:54:46 ID:gXZpsa1A0
 わいわいがやがやと騒々しい三人を見ながら、一刀は考えていた。
(それにしても李鶴・郭・樊稠か。史実じゃ董卓に付き従って暴虐に加担した悪逆人っ
て事になってるけどな)
 しかし目の前の彼女たちからはそう言った印象は受けなかった。
(もっともその董卓自体がアレだもんな)
 玉座に座ってニコニコ微笑んでる月を見上げた。
(まさかあの董卓がこんな儚げで優しい美少女だなんて、流石の及川でも想像してなかっ
ただろうな)
 三国時代には戦う美少女達が──などと言う妄想を繰り広げていた、元の世界の友人を
思い浮かべる。
 と、遂に詠がキレた。
「ア・ン・タ・た・ち・い・い・か・げ・ん・に、黙りなさーい!」
「え、詠ちゃん、落ち着いて?」
 ゼェゼェと荒く息を吐く詠を、月が宥める。
「月は甘やかし過ぎ!放っておいたら全然話が進まないわよ。──こら、張遼!アンタそ
のお酒何処から出したのよ!あと華雄も!そんな所で腕立て伏せなんかしない!」
「いやぁ、なんや長引きそうやったから、つい、な」
「武人たるもの、身体が鈍らぬようにいつ何時でも鍛錬は欠かさんものだ」
 何時の間にか柱にもたれかかってちびちび始めてる霞と、片腕親指立て伏せで汗を流す
華雄にも詠の怒りが飛ぶが、二人は悪びれもせずに答えた。
「うぬぬぬぬ……!」
「え、詠ちゃん」
「わ、分かったわよ」
 どうにか怒りを収める。
「じゃあ今日の議題だけど、最近頻発している野盗の件よ」
 詠が言うと、それまで緩んでいた場の空気が一気に張り詰めた。
(流石に名だたる武人達なだけはあるな)
「知ってのとおり、この涼州は異民族の侵攻が多い分、普通の野盗は多くなかったわ。異
民族にとっちゃ野盗の群れだって獲物でしかないし、奴等の侵攻が多い分街や村の防衛機
能も整っている。しかも土地が痩せていて収穫は多くないから実入りも少ないしね」
「つまりリスクに見合うメリットが無いって事か」
「栗鼠喰う?眼狸兎?何それ?」
103名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 00:55:44 ID:+9S1Nugm0
支援
104名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 00:55:49 ID:2sf/l/em0
支援
105董√ 2章 蒼天巳死 5/19:2009/03/01(日) 00:56:17 ID:gXZpsa1A0
「あ、そっか。要するに危険に対して得る物が無いって事だよ」
「ああ、うん。まあ、そう言う事ね」
「それが最近になって急に増えた、か。確かに不自然やな」
「しかも野盗同士で妙に連携が取れていると言う話もあるわ」
 霞に肯きながら詠が言葉を繋ぐ。
「いずれにせよ、まだ情報が不足しているわ。まずは近隣の聞き込みから──」
 と、そこへ一人の兵士が闖入してきた。
「申し上げます!」
「何だ、貴様!董卓様の御前だぞ!」
「待って、華雄さん。──何かあったのですか?」
「はっ、実は北にある邑から、賊徒の襲来より救援を求める者が来ておりまして──」
「詠ちゃん!」
「分かってる!──先発隊は華雄・張遼!
「応!」
「任しとき!」
 すぐに二将が飛び出していく。
「李鶴と郭は守備部隊として城に残り、同時に他の賊徒の動きに眼を光らせて。何か起
こった時の判断は任せるわ」
 二人が肯いた。
「本隊は月でボクが付くわ。樊稠の隊も護衛として一緒に来て。それと、北郷一刀!アン
タもボク達と来てもらうわよ」
「お、俺もっ!?」
「アンタ、戦場に出たことはあるの?」
「あ、あるわけ無いだろう!」
「なら、なおさら来てもらうわよ。実際に戦場に出て、ボク達のやってる戦いって言うの
を肌で感じてもらうわ」
(俺が……戦場に……?)
 それまで平和な日本で暮らしていた一刀に、当然の如く恐怖が沸き起こる。
 殺されるかも知れないという恐怖と、何より確実に目の前で人が死ぬという恐怖。
 それでも逡巡は長くなかった。
「分かった。行くよ」
「一刀さん、無理はしなくて良いんですよ?」
106名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 00:56:30 ID:6TF1zk/X0
しえん
107董√ 2章 蒼天巳死 6/19:2009/03/01(日) 01:02:45 ID:gXZpsa1A0
 肯いた一刀に対し、月が心配そうな声を掛ける。
 しかし一刀はハッキリと首を横に振った。
「月だって勇気を出して、民の為に起ち上がったんだろ?そんな月を助けるって決めたの
俺の意思。なら全部ひっくるめて責任取らなくちゃ。大事な事から逃げて、良い格好だけ
しようとしても他人に認めてはもらえないよ」
「当然ね。──でも、まあ、しっかり自分で決断したところは褒めてあげてもいいわ」
 照れくさいのか、そう言う詠の頬は僅かに朱くなっていた。
 それを李鶴に指摘され、ますます赤くなりながらプンスカと怒る詠と、その詠を優しく
微笑みながら見ている月の姿に、一刀は改めて彼女たちの力になる事を誓ったのだった。

「行け、行けーっ!一匹たりとも逃がして帰すな!虫けら共を斬り捨てろーっ!」
 馬上の華雄が巨大な斧を振り回しながら檄を飛ばす。
 彼女が一振りするたび、十に近い首が飛んだ。
「おうおう、熱ぅなっとるなぁ。けど──気持ちはよう分かるでぇ。ウチも怒りで血が沸
騰しそうや!」
 負けじと愛用の偃月刀を振るうと、霞の周りに血煙が舞う。
 二人が部隊を引き連れて急行した時、既に村は地獄絵図の様相を呈していた。
 老若問わず幼子に至るまで屍が累々と横たわり、裸に剥かれた若い娘が股間から血を流
しながら樹に吊るされている。
 田畑は踏み荒らされ、家々からは所々火の手が上がっていた。
 まず華雄が激昂し、突撃した。
 人数こそは賊徒の方が多かったものの、不意を突かれ浮き足立っており碌な反撃体勢も
取れずに居た。
 華雄はそれを稲でも刈り取るかのように頸を落としていった。
 長き泰平の間に腑抜けた多くの官軍より、有能な諸侯に率いられた軍の方が優秀である
のは言うまでも無いが、中でも度々異民族の侵攻を退けてきた涼州の兵たちは格が違った。
 華雄の隊に攻め込まれて散り散りになる賊徒たちを、霞の隊が取り囲むようにして殲滅
していく。
 本隊が到着する頃には、辺りは血流の大河が流れる屍の荒野と化していた。
「華雄さん、霞さん、ご無事ですか!?」
 真っ先に月が二人に駆け寄る。
「おおっ、月っち!ま、見ての通りや」
108名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 01:03:29 ID:2sf/l/em0
支援
109董√ 2章 蒼天巳死 7/19:2009/03/01(日) 01:04:23 ID:gXZpsa1A0
「我らに掛かれば野盗の群れなど、どうと言う事もありません」
 二人に傷を負った様子は無く、兵たちもほぼ無傷のようだった。
 しかし一刀には二人の無事を喜ぶ余裕は無かった。
「あ……あ……う、うぷっ!」
 咽る様な血臭と無残な屍体に胃の中が逆流した。
 胃の内容物を全て嘔吐しても吐き気は収まらず、胃液だけを吐き出していく。
「何や一刀、大丈夫かいな?」
 呆れたような口調とは裏腹に、優しい声で霞が手を差し伸べた。
「あ、ありがとう霞。もう、だいじょう──!」
 礼を言いながら手を取りかけた一刀が、表情を凍りつかせ咄嗟に手を引っ込める。
 霞の全身は返り血に塗れていた。
 キョトンとする霞だったが、すぐに一刀が何を思ったのか悟った。
「あ、そ、そうやな。こんなんで触ったら、一刀の服が汚れてまう。天の御遣いが血塗れ
言うのも聞こえ良くないしなぁ」
 そういう霞の表情は、微笑みながらも微かに哀しみの色を帯びていた。
 たちまち一刀の胸に罪悪感が沸き起こる。
「ご、ゴメン、霞!お、俺──」
「あー、気にせんでええって。ほな月、一刀頼むわ」
 手をひらひらさせ一刀から離れる霞と引き換えに、月が傍に駆け寄ってきた。
「一刀さん、立てますか?」
「ああ、ありがとう。格好悪いとこ見せちゃって。それに霞にも──」
 言いかけた一刀の唇を指でそっと塞ぐと、月はふるふると首を横に振った。
「大丈夫です、霞さんなら。私も……初めて戦場に立った時は同じでした」
「そっか。月はもう何度もこういう場面を見てるんだな」
「これでも太守ですから」
「強いんだな」
「……いいえ。強くなんかありません」
 不意に月の表情が曇った。
「これまでの私は、西涼の民を護る事だけしかしてきませんでした。それが太守としての
責任だからと。他にも困っている人、苦しんでいる人は沢山いるのを知ってたのに、何も
しようとはしませんでした。それで詠ちゃんにも何度も叱られて……。でも、あの夜一刀
さんに出逢って、私の前に天の御遣い様が現れたのは私に天下を救えという天の意思なn
110名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 01:06:04 ID:2sf/l/em0
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111董√ 2章 蒼天巳死 8/19:2009/03/01(日) 01:09:25 ID:gXZpsa1A0
じゃないかって、そう思えたんです。だから……私が強く見えるとしたら、一刀さんのお
蔭なんですよ?」
 そう言って今度はニッコリと月が微笑む。
 その笑顔に一瞬一刀は見惚れていた。
「や、やっぱり月は強いと思うよ。俺が月の前に現れたのは只の切っ掛けにすぎないけど、
その切っ掛けさえあれば起ち上がれるだけの勇気を、月は元々持ってたんだから。こんな
に優しくて可愛い女の子が、強さも持ってるなんて凄いよな」
「へ、へぅ……か、可愛いだなんて……」
 月の顔が真っ赤に染まる。
「ちょっと!二人で良い雰囲気作ってるんじゃないわよ!もう大丈夫なのなら、月から離
れなさいよ、この変態!」
「痛っ!痛いっ!わ、分かったから蹴るな!痛いって!」
「遊んでおらんでさっさと撤収するぞ。──ったく、さっきまでゲェゲェやってたかと思
えば元気なことだ」
 華雄が呆れたようにひとりごちる。
「ま、アレくらいでええんちゃう?この先かて嫌でも戦いには出なならんねんから、少し
でも慣れてくれんことにはどうもならんしな」
「それもそうか」
 霞が軽く肩を叩いてそう言うと、華雄も表情を緩めて同意した。
 二人の視線の先では、まだ一刀が詠の蹴りから逃げ回っていた。
 
 朝廷からの使者が大将軍何進の命を携えて来たのはそれからおよそ一月後だった。
 黄巾討伐──現皇帝劉宏の名の下に出された勅令である。。
 各地でで群発していた賊徒の反乱は、やがて大陸全土を巻き込んでの巨大な動乱と化し
ていた。
 ここに至り、朝廷も遂に重い腰を上げたと言う事だった。
(まさかリアルに黄巾党の乱を体験する事になろうとは、夢にも思わなかったな)
 自分が大きな歴史のうねりの中に居ることを、一刀は改めて感じていた。
「それにしてもようやくって感じやな」
「フン、宦官共と肉屋の馬鹿息子がつまらない権力争いに明け暮れてるから、こんなに対
応が遅れるのよ」
 詠が悪態をつく。
112名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 01:09:37 ID:2sf/l/em0
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113董√ 2章 蒼天巳死 9/19:2009/03/01(日) 01:10:48 ID:gXZpsa1A0
「けどこれでウチらも思い切った行動が取れるちゅうもんや」
「そうね。これまでは西涼の近くの小規模な賊徒討伐しか出来なかったものね」
「下手に大軍を動かしたら、それこそ我らが朝廷への反逆を企てている等と思われる恐れ
があったからな」
「しかもボク達が命じられた黄巾党の拠点は洛陽からも程近い場所にあるわ。上手く行け
ば、一気に朝廷の中枢に食い込めるかもね」
 大仕事を前に軍師としての血が騒ぐのか、詠の目が輝きを増していた。
「まあ世直しをする為にはある程度の力は必要だし、朝廷を中から変える事が出来るなら、
流す血も少なくて済むもんな」
 幾つかの戦闘を経て、大分実戦の空気には慣れた一刀だったが、やはり人が死ぬ所を見
たくないと言う思いに変わりは無かった。
 そしてそれは彼らの主君である月も同じである。
「朝廷に認められる為には負けられない戦いになります。だから、今回は西涼のほぼ全軍
を引き連れての討伐を行う事にします」
「全軍!?け、けど、そしたら西涼の守りはどうするんだ?」
「馬騰さんにお願いしようかと思っています」
 一刀の疑問に対する月の答えがそれだった。
 馬騰は月と同じく涼州の一地方を治める豪族だが、漢王朝への忠義篤く、当人も清廉で
公明な人物と名高かった。
 更に三人の娘は騎兵を率いて幾度も異民族討伐をし、名を挙げている。
 特に長女の超は錦馬超の異名を取る大陸屈指の勇将だった。
「馬騰さんならこの街もしっかり護ってくれると思いますから」
「けどそんな人なら、やっぱり黄巾討伐の命令を受けてるんじゃないのか?」
「今回馬騰は中央での討伐令を受けていないわ。涼州は昔から異民族の侵攻が盛んな地方
なのよ。それを防いでいたのがボク達西涼軍と、馬騰を盟主に据えた涼州の小豪族による
連合軍ってわけ」
「なるほど。つまり俺達が涼州を離れる以上、馬騰たちが残っていないと異民族に対する
備えが無くなっちまうって事か」
「ま、そう言う事ね。──さて、後まだ何かある?」
 皆が首を横に振った。
「では司州に向けて──皆さん、行きましょう」
『応っ!』
114名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 01:11:53 ID:2sf/l/em0
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115董√ 2章 蒼天巳死 10/19:2009/03/01(日) 01:12:18 ID:gXZpsa1A0
 洛陽郊外の丘陵地に西涼軍が到着したのは勅令受命よりおよそ二十日余の事だった。
「ウチらの動きは察知されとったようやな」
 現地では夥しい数の黄巾軍が一刀たちを出迎えた。
 その数およそ十万。
 ざっと西涼軍の二倍の戦力である。
「よくもこれだけ集ったものね」
 呆れたように詠が呟く。
「だが奴等は神出鬼没が売りではなかったのか?だからこそ官軍も動きを掴めていなかっ
たのだと思ったのだが」
 華雄の疑問は一刀も気になっていたところだった。
「確かにこれまではそうね。けど人が大勢集れば必然的に武器や兵糧などの物資が必要に
なるわ」
「必然的にそれらの集る場所が出来る。拠点が出来ればそこにはより多くの人間が集るっ
ちゅうわけやな」
「ふむ。ならばここを落とせば彼奴らの勢力は大きく後退すると言う訳か。ならばここは
存分に暴れさせてもらうとしようか」
 華雄が眼に獰猛な光を帯びさせ、片手の大斧を軽く振り回した。
「あの、皆さん頑張ってください。私には剣を取る事も、詠ちゃんの様に知略を働かせる
事も出来ないけど……。そんな私が皆に命を懸けて働いてもらう価値なんか無いかも知れ
ないけど、この大陸の人たちの為に、力を貸してください!」
「今更何言ってんのよ、月。当たり前でしょ、ボクは何時だってこの頭脳を月の為に使っ
て来たんだからね」
「せやせや。月はただそこに居ったったらええねん。今の世は誰もが生きるんに苦しみ、
光を見出せん闇夜みたいなもんや。せやから月はその名の通り、闇の中で彷徨う人らを照
らす光であってくれたら、それが月の一番の力やと思うで」
「詠ちゃん、霞さん……。ありがとう」
「ま、役に立たないことで言えば俺の方こそそうだしな」
「アンタはホントにその通りよね」
「酷っ!?」
 詠の辛辣な言葉に一刀が涙目になっていると、黄巾軍から呼びかける者があった。
「黄巾の義に反する愚か者はお前達か!」
 声の方を見上げると、小高い丘の上にかなりの数の賊徒が布陣を敷いていた。
116名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 01:13:09 ID:2sf/l/em0
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117董√ 2章 蒼天巳死 11/19:2009/03/01(日) 01:15:35 ID:gXZpsa1A0
 全員が頭に黄色い布を巻いている。
 その中心にぼさぼさの髪を長く伸ばした小太りの男が立って叫んでいた。
「僕は張曼成!腐った官を滅ぼし、ちぃちゃん達にこの天下を捧げる者だ!」
「ち、ちぃちゃん……?」
 一同が呆気に取られる。
「僕は周りの人間に馴染めず、農業も嫌いだったので日々部屋に篭って鬱々とした毎日を
送っていた!だけど、そんな時にたまたま窓から聴こえてきた彼女達の歌が、僕の心を立
ち直らせてくれたんだ!だから僕は誓った!僕と同じように彼女達の歌に救われた人たち
と一緒に、この大陸を彼女達に捧げようと!そして何時の日か、ちぃちゃんの無垢な身体
をこの腕に抱きしめようと!僕らの大義を邪魔するお前達は、今此処で死んでもらう!」
「いや、立ち直ってないじゃん。つかもしかして黄巾党ってアイドルオタの集りなのか?
それに大義って……欲望駄々漏れじゃねぇかよ。うわ……ツッコミどころ多過ぎて面倒く
せぇ……」
 一刀の顔が嫌そうに歪んだ。
「黙れ、そこの男!可愛い女の子に囲まれているからって勝ち組のつもりか!?お前の楊
なヤツは天に代わって成敗してやる!」
「逆恨みかよ……」
「じゃかあしいっ、この豚!」
 一刀がげんなりしていると、いきなり霞が怒鳴った。
「天?大義?ふざけた事ほざいとんなやっ!何の罪も無い村を襲って人を殺し、女を犯し、
金品を奪って何が大義や!」
 霞の脳裏にはかつて黄巾を巻いた賊に襲われ滅ぼされた村の無残な姿が甦っていた。
「おどれ等のしとる事は只の犯罪や!同じ張姓として恥ずかしいわっ!お前こそそこを動
かん待っとれよ!今からウチがその汚いそっ首、叩き落してやるわ!」
 張曼成の顔が怒りで赤く染まる。
「こ、この僕に何と言う侮辱を……!黄巾の同志達よ、あいつ等を叩きのめし、まずはこ
の地を張三姉妹に捧げるぞーっ!ほわぁっ、ほわぁぁぁぁぁっ!!」
『ほわぁぁっ!ほわぁっ、ほわぁぁぁぁぁっ!!』
 張曼成の叫びに呼応し、黄巾の兵達が一斉に奇怪な雄叫びを上げ突撃を開始した。
 彼我の戦力差はおよそ三万。
 兵力においてはかなり不利だったが、そこは精鋭涼州兵だった。
 次々に黄巾の兵達を切り伏せていく。
118名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 01:16:03 ID:2sf/l/em0
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119董√ 2章 蒼天巳死 12/19:2009/03/01(日) 01:17:06 ID:gXZpsa1A0
 更に全軍を手足のように操る、軍師詠の手腕が光っていた。
「敵は碌な陣形も持たない烏合の衆、恐れるに足らないわよ!華雄、樊稠は左右に別れて
敵両翼を牽制!張遼隊は鋒矢の陣を敷いて敵主力を正面より寸断して!敵陣を駆け抜けた
ら後方より攻撃!本隊と挟撃をしかけるわ!李鶴と郭は本隊両翼に待機し、状況を見て
遊撃を掛けて。この戦い、長引けば数で劣る上に遠征軍であるボク達が不利になるわ。こ
こは一気に片を付けるわよ!」
『応っ!』
 まずは張遼・華雄・樊稠の三将が兵を率いて戦場を駆ける。
 黄一色の黄巾軍を黒塗りの董卓軍が食い込んでいく様は、巨牛に喰らい付く狼の群れを
思わせた。
 中でも敵中央に仕掛けた霞は一度のぶつかりあいで敵主力を寸断し、その懐深くまで斬
りこんでいた。
 待ち構えていた張曼成が、篭手に刀を嵌めた様な奇妙な武器で霞を迎え撃つ。
「ウチはお前等みたいに弱い者いたぶって喜んどる外道が大嫌いなんや。その頸斬りおと
したら、畑に埋めて肥料にしてやるさかい、覚悟しときっ!」
 霞の偃月刀が唸った。
 しかし張曼成も両手の武器を巧みに操り、霞の斬撃を躱していく。
「見た目によらずやるやないかいっ!」
「フン!お前のような胸の大きな女に興味は無いからな。手加減はしないぞ!」
「気色悪いやっちゃな〜。あんまし相手しとうないけど、そうも行かへんもんなぁ。しゃ
あない、ほな、本気でいくでぇ!」
 霞の攻撃が鋭さを増した。
 二合、三合、四合と打ち合う内、張曼成の動きが徐々に防御の割合を増やしていく。
「どうやっ!この張文遠の太刀捌き、受けれるもんなら受けてみんかい!」
「ク、クソッ!この僕がお前みたいなブヨブヨ胸に……!」
「ブ……!ブヨブヨはおのれの腹やろうがっ!」
 怒りの声と共に振り下ろした刃が、張曼成を脳天から股間まで真っ二つに断ち割った。
「敵将張曼成、討ち取ったりやーっ!」
 友軍から歓声が沸き起こる。
 これで味方の士気は上がり、敵は浮き足立って一気に戦いの趨勢が決する、かに思えた。
120名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 01:17:52 ID:2sf/l/em0
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121董√ 2章 蒼天巳死 13/19:2009/03/01(日) 01:18:17 ID:gXZpsa1A0
「お前達の大将は死んだ!大人しく降伏するなら命までは取らんぞ!」
 華雄が勧告する。
 しかし敵は全く怯む事も無く、前進を続けていた。
 やがて兵士の一人が声を上げた。
「我らは張曼成の配下に在らず!我らが天に戴くは張姉妹のみ!」
 続いて他の兵も口々に叫ぶ。
「我ら全てが骸となろうとも、この大陸を張姉妹に捧げん!」
「張姉妹の天下こそ、我らが悲願!」
「黄巾よ!大地を席巻せよ!」
「蒼天巳死、黄天當立!」
 やがて声が一つに合わさり、大地を揺るがすかのような唸りに変わる。
『中・黄・太・乙!中・黄・太・乙!』
 声を上げながらひたすら前進を続ける黄巾兵の姿に、強者揃いで知られる西涼軍の表情
にさえ恐怖の色が滲んでいた。
「気ぃつけぇよ!こいつ等、さっきの連中とは様子がちゃうでっ!」
 構えを取る霞の姿にも怯む様子は無い。
 たった今自分達の指揮官を討った霞の武技などまるで知らないかの様だった。
「これは……厄介ね」
「確かに気味悪いな」
「それもあるけど、何よりこいつ等の張姉妹とやらに対する思いは忠節と言うより信仰心
に近いって事よ」
「どう言う事だ?」
「人ってのはね、忠義だの道義だのに命は中々懸けられないものなのよ。たとえば華雄や
張遼は部下に慕われているから、彼女達の為に命を懸ける兵はいるだろうけど、彼らがボ
クや月の為に何処まで命を懸けられるかなんてのはあまり期待できないわね。でも、思想
や信仰の為には命を惜しまない。それは自分自身の存在に関わることだから」
「なるほど……な」
 詠の言葉に一刀が深く肯いた。
 彼の居た世界でも、民族のイデオロギーや信仰に関わる事を火種とした紛争は後を絶た
ない。
 時にそれは、自らの身を犠牲にしてまで行われるのだ。
 黄巾党の戦いはまさにそれだった。
122名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 01:18:29 ID:2sf/l/em0
支援
123董√ 2章 蒼天巳死 14/19:2009/03/01(日) 01:20:29 ID:gXZpsa1A0
 一人の敵兵に複数であたり、相手が強いとみるや一人が身体で刃を受け止め、他の者が
仲間の身体ごと敵を貫く。
 いくら精強を誇る西涼兵と言えど相手が死兵では分が悪かった。
 元々数の上では勝っている敵が身を捨てて迫り来る。
 味方が押されるのは必然だった。
『中・黄・太・乙!中・黄・太・乙!』
 張曼成を討ち取った霞には数十人もの兵が押し寄せていた。
 十人の頸を一度に刎ねる霞の偃月刀も、二十人が身を投げ出せば動きは止まる。
「うあっ!」
 闇雲に振られる黄巾兵の剣が、動きの止まった霞の腿を切り裂いた。
 決して深くはないが、このままではいずれ致命傷を貰うことは明白だった。
 しかし華雄や樊稠も大勢の敵に取り囲まれており、霞を助ける余裕は無かった。
「く……っ、こないな所で……!」
 霞の表情に無念の色が浮かぶ。
「霞っ!」
「ちょ、ちょっと待ちなさい!アンタが行ってもどうにもならないでしょうが!」
 思わず前に飛び出し掛けた一刀を詠が止める。
「だからってこのまま霞たちを見殺しには出来ないだろ!」
「誰が見殺しにするなんて言ったのよ!今打開策を考えてるんだから落ち着きなさいよ!」
「けどこのままじゃ──」
 その時どこからか銅鑼の根が響き渡った。
 更に敵軍の遥か後方より砂煙と地響きが迫ってくるのが見える。
「詠、あれって……」
 微かな希望を胸に訊く一刀に、しかし詠はあっさり首を横に振った。
「残念ながら違うわ。アレはボク達の軍じゃない」
「とすると敵か?」
「そう考えるのが自然でしょうね」
 絶望に身を喰い尽くされそうになる。
 そして先頭を駆る少女が大降りの偃月刀を一振りした時、飛んでいたのは黄巾を巻いた
頸の方だった。
「弱き民を踏みにじり、己が欲望のままに生きる無道の輩共よ、我が青龍刀の露となれ!」
 黒髪を靡かせ、少女が舞うように戦場を駆ける。
124名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 01:21:17 ID:2sf/l/em0
支援
125董√ 2章 蒼天巳死 15/19:2009/03/01(日) 01:22:22 ID:gXZpsa1A0
 その度に幾つもの頸が宙を踊った。
「愛紗ー!一人で先に行くのはずるいのだー!」
 少し遅れて小柄な少女が駆けて来た。
「鈴々の蛇矛を受けれる奴がいたら、受けてみるのだー!」
 少女はそう叫ぶと自分の身の丈の倍はありそうな、巨大な矛を軽々と振り回した。
 その一振りごとに黄巾の一団が薙ぎ倒される。
 二人が人だと即座に理解できるものがその場に居たのか。
 それは死兵にすら恐怖を呼び起こさせるほどの圧倒的な武だった。
「な、何やアイツ等……」
 霞さえもが一時状況を忘れて二人の戦いぶりに見入っていた。
 しかし敵は無防備な姿を晒す霞に攻撃をする事さえ忘れただ逃げ惑う。
 そこへ少女達が率いる数百の兵達が襲い掛かった。
 よく見れば何処かの民兵だろうか、武装は貧弱で中には農具を構える者までいるなど、
武装はまちまちだったが、一様に士気だけは高かった。
 僅か数百の雑軍が、完全に戦場を支配していた。
 間も無く敵の戦線は瓦解し、ほぼ壊滅状態となって退却していった。
「大丈夫でしたか?」
 謎の軍を率いる総大将らしき少女が声を掛けてきた。
「ありがとう、助かった──」
 少女に向き合い、一刀は言葉を失った。
 少女の美しさに見惚れたのではない。
 彼女の持つ、計り知れない強さを感じたためだった。
 一言で言うなら徳、だろうか。
 一見可憐な町娘にしか見えないその少女からは、何者をも包み込むような暖かさと、全
ての苦難をも撥ね退ける様な力強い輝きが放たれていた。
「あの……どうかしましたか?」
 呆然と自分を見つめる一刀に、少女が訝しげな表情を向ける。
「あ、いや、ゴメン、何でもないよ。それより本当にありがとう。俺は北郷一刀」
「私は劉備。字は玄徳と言います。気にしないで下さい。困ってる人を助けるのが私達の
目的ですから」
 にっこり笑う少女の名は、一刀にとって更なる驚きだった。
 劉備玄徳。
126名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 01:23:12 ID:2sf/l/em0
支援
127名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 01:31:17 ID:VSk15nIe0
支援
128名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 01:37:53 ID:c0lj9Sy10
682 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2009/03/01(日) 01:32:24 ID:0rF6PoxA0
外史スレの桃香してたら猿ったorz
129名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 02:04:39 ID:6TF1zk/X0
支援の効果出てるの・・・
130董√ 2章 蒼天巳死 16/19:2009/03/01(日) 02:05:28 ID:gXZpsa1A0
 三国志の一翼を担う英雄の名だった。
(なら、おそらくあの子達が関羽と張飛か)
 何時の間にやら劉備の両脇に控えている二人の少女に視線を送る。
 劉備の義兄弟にして、三国志でも最強の一角に数えられる豪傑たち。
 彼女達の戦いぶりは、確かにその名を冠するに相応しいものだった。
「ちょっと、何デレデレしてんのよ!」
「痛っ!」
 いきなり太股の裏側を蹴られ、一刀が悲鳴を上げた。
「劉備だったわね。ボクは西涼の太守董卓の軍師、賈駆文和。ボクからもお礼を言わせて
もらうわ。キミ達がいなければ、下手をしたら全滅していたかもしれなかったもの」
「たまたまですから、本当に気にしないで下さい。──それより西涼の太守さんはちゃん
と自分で兵を率いてるんですね。他の軍では部下に任せっきりの人も多かったし、中には
兵を見捨てて自分だけ逃げ出しちゃう人もいたんですよ」
 言って劉備が頬を膨らませる。
 よほど酷い領主達も見てきたのだろう、関羽と張飛の二人も苦い顔をしていた。
 ただそれだけに、民の為に起ち上がった月の事を一刀は誇らしくも感じていた。
 劉備たちに月を紹介したいと思った。
「おーい、月もこっちに来てお礼言えよ」
 少し離れて様子を見ていた月に声を掛ける。
「…………」
 しかし月はプイと顔を背けると、華雄たちの下へ走り去ってしまった。
「……え?」
「ちょ、ちょっと月!?」
 あまりに意外な行動に、一刀と詠が面食らう。
「おい!助けられておいて、あまりに無礼な態度ではないのか!?」
 関羽と思われる黒髪の少女が柳眉を逆立てた。
「待って、愛紗ちゃん!」
「ですが桃香様!」
「いいの」
 主に抑えられ渋々引き下がる。
「ゴメン、俺から謝らせてもらうよ。何時もはあんな風じゃないんだ。多分、本当に危な
いところだったから、まだちょっと混乱してるんだと思う」
131名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 02:06:43 ID:pEaFuIMl0
支援
132名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 02:08:32 ID:+9S1Nugm0
支援
133董√ 2章 蒼天巳死 17/19:2009/03/01(日) 02:10:34 ID:gXZpsa1A0
「うん。私達なら大丈夫ですから。北郷さんも董卓さんの所へ行ってあげてください」
「本当にゴメン!それじゃ、また何処かで会おう!関羽も張飛もありがとうな!」
 月に下に駆けつける一刀の背中を見送ると、劉備はその場に残る詠に向き直った。
「それでは私達もそろそろ行きますね」
「ねぇ、アンタ達って義勇兵なんでしょ?」
「はい、元々は幽州の啄県で母と二人で暮らしていました。でも、今の世の中で苦しんで
居る人たちの多いのに我慢できなくて、ちょうどその頃に知り合ったこの愛紗ちゃ──関
羽ちゃん・張飛ちゃんと共に起ち上がったんです」
 紹介された二人は、志を説く劉備の後ろで誇らしげな表情をしていた。
 同じような志を持つ月を主と戴く詠は、二人の気持ちが良く分かった。
「良かったらボク達の所へ来ない?正直、アンタ達程の人材が単なる義勇軍として各地を
放浪してるなんて勿体無いと思うのよ」
「……折角のお誘いですけど、お断りしておきます。今はまだ、広く大陸を渡り歩いて、
人々の暮らしを見て回りたいので」
「そ。仕方ないわね」
 きっぱりと断られた詠だったが、口調はさほど残念そうでもなかった。
 目の前の少女が他人の下風につく器ではないと、本能的に悟ったのかもしれない。
「それでは桃香様、行きましょうか」
「ちょぉっと待ちぃや!」
「……誰だ?」
 呼び止められた関羽が不機嫌そうに眼を向ける。
 そこには偃月刀を構える霞の姿があった。
「ちょっと、霞まで何考えてるのよ!?」
「詠は黙っとき!──関羽、やったな。アンタ、強いなぁ。さっきの戦いなんて惚れ惚れ
したわ。このウチが戦の最中に他人の姿で目ぇ奪われるやなんて、思うてもみんかったわ。
天下は広いで、ホンマに」
「井の中の蛙にならなくて済んだな」
「まあ、なぁ。その点に関しては礼を言っとくわ。せやけど──強いヤツを見たら、刃を
交えたくなるいうんも武人の性やと思わへんか?」
「まあ、分からんではないが止めておけ。お前では私に勝てん」
「勝てんかどうかは、やってみな分からんってな!」
 言うなり霞が手にした偃月刀を振りかぶり、眼にも止まらぬ速さで振り下ろした。
134名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 02:15:32 ID:kKd/VYpbO
支援
135董√ 2章 蒼天巳死 18/19:2009/03/01(日) 02:16:28 ID:gXZpsa1A0
「霞っ!」
 しかし詠が静止するまでも無く、刃は関羽に届く寸前で止まっていた。
「何で避けんかった?」
「殺気を感じなかった。それに自らの斬撃を止められん程のお粗末な腕では無いようだっ
たからな」
「なるほど、な」
 霞が刃を引く。
「確かに今のウチでは勝てへんな。──けどな、関羽。地を這う蛟が龍となるように、ウ
チも必ずお前を超えてみせる。もし次に会う時、敵同士やったとしたら、お前の頸は必ず
ウチが取る」
「フッ、憶えておこう」
 そう答える関羽の眼は、何処か楽しそうだった。
 
「ねー愛紗」
 西涼軍と別れて暫くしてから、張飛がおもむろに口を開いた。
「ん?どうした鈴々?」
「鈴々、どうしても一つ分からないことがあるのだ」
「分からない事?何だ、それは?」
「あのお兄ちゃん、お姉ちゃんが話す前に鈴々たちの名前を呼んだのだ。鈴々たち真名で
しか話してなかったのに」
「!」
 関羽が驚きに一瞬言葉を失くした。
「あの男、私達の名を知っていたと?何者なのだ、あ奴……?」
「不思議な人だったよね〜」
 そういう劉備の声は、何処か楽しげに聞こえた。
「桃香様、あの男を気に入られたのですか?」
「うーん、まだよく分かんないけど、きっとまた逢う事になる気がするんだよねぇ」
「鈴々もあのお兄ちゃんは嫌いじゃないのだ。それに愛紗もあの張遼とかって奴と会うの
楽しみにしてるんでしょ?」
「別に楽しみになどしておらん!──けど、まあ悪い気はしていないがな」
「それじゃあ次に会う日まで、私達も頑張ろー!」
 後に大陸を動かす英雄は、今はまだ天に昇る機を伺う蛟の一匹に過ぎなかった。
136董√ 2章 蒼天巳死 19/19:2009/03/01(日) 02:17:19 ID:gXZpsa1A0
 それから暫くして黄巾党は、首領の張角が陳留太守の曹孟徳により討たれた事で急速に
その勢力を弱めていった。
 こうして黄巾の乱と呼ばれた巨大な叛乱は終息した。
 しかし、その叛乱もこの後に待ち構える長き戦乱の幕開けでしかなかった。
 霊帝崩御。
 この報が大陸全土を巡る時、再び時代は動き出す。
 世はまだ多くの血を欲していた。
137名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 02:17:51 ID:hyrJzrrv0
愛紗が無礼すぎて吹いたw
支援
138名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 02:18:39 ID:c0lj9Sy10
>>129
何度も言われてるが板全体の書き込み数が影響するから人がいない時間帯や運が悪いとさる喰らう
139名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 02:21:59 ID:gXZpsa1A0
以上で終了です
途中で猿ってしまいましたorz
ちなみに主要なキャラは今回と次回でほぼ出揃う予定
逆に言うと次回までで名前の出ないキャラはほぼ出番なしと思ってください(出たからと言って主要キャラとは限らんけど)
特に呉将ファンにはアレな感じかも
ちょっと前に書いたのが祭の話だったんで呉に対する妄想が弱まってるんで

では次回「天下無双」で
支援者感謝でした
140名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 02:49:13 ID:MosC0Zfj0
乙でした
続き楽しみにしてます
141名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 03:34:56 ID:LXcd7imo0
面白い、乙
142名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 08:18:28 ID:pY8QE8a10
一刀、居るだけwww
143名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 08:36:30 ID:UVJD5rAz0
いいんだよ、ほら、ちんこはマスコットだから。
144名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 09:31:21 ID:rtvbOch+0
月軍だと武将知将揃った状態だから余計にやる事ないもんなーw
145名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 09:42:22 ID:hXbKPRT10
人材が揃っているからこそ、国事ではなく女性陣に触れる時間が増えるのでは? 交友関係の潤滑は必要ですし、エロへ持ち込むための前準備も。
146名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 09:46:53 ID:2d7j3kqI0
>>136
GJです。続き楽しみにしています。
147名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 10:32:08 ID:IG91N7fR0

華雄の真名ないとどうにもやりづらいよねw
148名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 11:06:14 ID:6eeRqVEa0
次回は恋登場か
原作だと詠が月を守らなきゃいけなかったし
他の知将は本国にいたのか最前線でまともなの霞一人のせいで崩壊したが
一刀が上手く華雄を抑え付つけて軍師(霞?)の知恵を借り一刀が作戦作れば
麗羽・美羽の馬鹿コンビの隙を狙って勝てそうだな
一刀がいるということは軍隊の規律やら何やら格段に上がるだろうし
149名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 13:22:27 ID:AF279ueU0
>>144
なんか月軍って言われると凄い違和感あるなw

蜀ではダブル君主の片割れ、魏では華琳の直属&警備隊長、呉では軍師(見習い)
このルートでの一刀はどういうポジションになるのかねえ。
150名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 13:30:45 ID:T1lI/r7p0
しかし、董卓軍というと洛陽を焼きつくして長安に遷都してしまいそうだしなあw
151名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 14:02:37 ID:AF279ueU0
恋姫の董軍だとかゆが暴走の挙句失火・炎上ってくらいしか可能性なさげだなあw
消そうとしてるとこに連合軍が来て、しょうがないから逃げたら焼き尽くした事にされちゃうとか。
152名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 14:14:37 ID:+muCtrHV0
>>149
とりあえずちんこ兼任するのは間違いない。
153名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 14:37:46 ID:Ma/ofM5O0
月に嫉妬フラグ立ってたから
意表ついて小説版ばりに魔王化して覇道一直線とか
154名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 16:31:33 ID:bfnWh20M0
ある作家の独り言。

桂花の書きやすさは異常。
どんどんどこどこ話が進む。
逆に桃香の書きにくさは異常。
登場させた途端ピタリと指が止まる。

どっちも大好きなのに……
155名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 16:34:01 ID:T1lI/r7p0
桃香はたしかにな。まあ、桃香出すと同時に愛紗と鈴々出す必要もあるのもあるが……。
個人的に流琉の書きやすさは異常w
156名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 17:04:06 ID:zkw2sNV20
いっそ桃香を華蝶仮面にしてしまえば!

…ダメか
157名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 18:42:46 ID:Nf9ietCmO
桃香は変な言い方、出す場所間違えなきゃ一人で勝手に動いてくれない?
158名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 19:09:58 ID:60ImsoCS0
ぶっちゃけち○こ太守が蜀にいなかった時の代理NPCみたいなもんだし
書きにくいならま○こ太守程度の扱いでもいいとは思うがね
無印じゃいなかったんだし
159名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 19:24:56 ID:CyGrYaFX0
華琳が書きにくい
特に公私の切り替えのタイミング
160名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 21:06:21 ID:UOVWBrsM0
桃香ネタ考えてるけど、真桜がほしいなとかw
蜀でからくり詳しそうなのいないよなぁ
161名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 21:07:53 ID:T1lI/r7p0
演義とかに基づくなら孔明が発明家だな。
162名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 21:11:06 ID:bfnWh20M0
中国で発明とかいうと……

からくりサーカスが最初に出てきたぜ……
163名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 21:13:09 ID:+xY3jIBN0
蜀には豪天砲を作れるような人が居るはず。
164名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 21:53:37 ID:6GfD18EH0
>>163
さりげなくアレもオーバーテクノロジーだもんなぁ。
形状がどうみても携行型リボルビングバンカーだが。
165名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 21:54:53 ID:T1lI/r7p0
まあ、中国ならなんでも神仙がつくりましたですむから大丈夫。
166名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 22:01:10 ID:Bn+wiXGI0
漫画版封神演義だって最強レベルの兵器は宇宙人が作りましたで済ましたからな
167名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 22:19:43 ID:UOVWBrsM0
>>161
孔明か、そういや黄月英という発明好きいたな、木牛流馬考えたとかなんとか
実在したかは怪しいがw
オリキャラというか黄月英の名前で作らせるのもアリか
168名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 22:26:37 ID:4SeTpo4d0
無印で連弩とか開発してなかったっけか?>朱里
どっかの二次と記憶違いしてるのかもしれんが。
169名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 22:37:03 ID:aowZ+qzb0
TINAMIの盗作野郎が性懲りもなく新垢で登場してやがる。
170名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 22:42:21 ID:lXRes+y20
華琳様を日本刀で脅してレイプしたい。
俺のじいちゃんが酒に酔った席で、昔中国(じいちゃんは戦前の
人間だから、シナとかチャンコロって呼んでた)で、兵隊として
従軍したときに、村で見つけた可愛い姑娘を戦友と一緒になってレイプしちゃったり、
農家のあひるとかを徴発して煮込んで食べたりしたんだってさ。
だから俺も、大和男児らしく華琳様をレイプしたいわけよ。
あの華琳様が、大和男子の俺にレイプされて辱められて、屈辱の涙に
溺れる姿、最高に興奮する。
171名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 22:48:13 ID:lXRes+y20
華琳様に、シナとかチャンコロとか、姑娘来来とか言って、
切れさせてみたいな。あと、『〜アルヨ』とかも言わせて見たい。
172名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 23:00:43 ID:ARmS//p60
>>168
実際、孔明が連弩を発明したらしいぞ。

ttp://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Labo/9156/REKISI/rendo.html
173名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 23:10:39 ID:bfnWh20M0
朱里はただのはわわではござらぬ。
174名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 23:18:14 ID:UOVWBrsM0
呉は発明家っぽい人は思いつかないな
しかし孫呉はほんと人材が乏しいなぁ
175名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 23:18:41 ID:gXZpsa1A0
孔明が連弩を発明してる間に俺は恋を開発してくる
176名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 23:20:19 ID:T1lI/r7p0
呉は人数少ないけどほぼ全員がオールラウンダーな智将だからな。
177名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 23:24:37 ID:4SeTpo4d0
>>172
孔明が演義だか正史だかで開発したってのは記憶にあるんだが、
無印恋姫でも確かそんな描写あったよな?と。
178名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 23:27:47 ID:6GfD18EH0
>>176
その分武に突出してるのが少ないからなぁ。
まあ史実通りに推移したなら、亞莎は愛紗を上回る武力持ちに成長するかもしれんけど。
179名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 23:31:25 ID:ARmS//p60
>>173
然り。 すごいはわわにござる。


あと発明家というと……年代が違うが、魏の馬鈞あたりか。
180名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 23:39:17 ID:bfnWh20M0
確か曹操も色々発明してなかったっけ?
181名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 23:40:28 ID:IX/9qbe6O
>>169
今度はなんて作品?誰の?
182名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 23:41:36 ID:bv0XaTWB0
>>173
つまり、普段とのギャップは「能あるはわわつめをかくす」ですね。

50分から、投下しようと思います。
8+9の17分割となります。大丈夫ですかね?
183名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 23:46:19 ID:T5njk0i/0
>>169
誰???
184183:2009/03/01(日) 23:47:28 ID:T5njk0i/0
すいません。
ageてしまいました。
185名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 23:49:09 ID:kKd/VYpbO
TINAMIの話題はもういいよ……
無断転載ばっかだし、運営は対処遅いし罰則も甘いし。

>>182
ばっちこーい
186無じる真√N-04話(1/8):2009/03/01(日) 23:51:31 ID:bv0XaTWB0
公孫賛に拾われた翌日、俺は、公孫賛によって玉座の間へと呼ばれていた。
玉座の間に入るとそこには部屋の主である公孫賛と、趙雲がいた。
「来たな北郷。さっそくお前の扱いについて話そうと思ってな」
「なるほど、それで呼ばれたわけか」
「あぁ、うちも別に裕福なわけではないからな。ただ置いておくというのは、他の者たちに示しがつかないんでな」
「まぁ、そりゃそうだろうな世話になっている以上何かしらで還元しないと」
かつての世界でそれはこの身にしみ込むほど実感してきた。
働かざるもの食うべからずというのが当たり前なんだよな、この世界では。

「よくわかっておいでですな。天の世界でもやはりそうだったのですかな?」
「いや、俺が元々いた世界ではある一定の年齢を超えるまでそうなることは滅多になかったかな」
「ただ、俺にはそんな経験があっただけだよ」
「なるほど、どうやら平和な世界だったようですな」
「まぁ、少なくとも俺の周りは平和だったよ。争い自体は、あったけど離れた場所でのことだから実感もなかった」
フランチェスカに通っていた頃を思い出すが、出てくる記憶は意外と少なかった。
(もしかしたら、戦乱の世を駆け抜けた時の記憶が強烈すぎたのかもな……)

「なるほど、まぁ以前の話はまた別の機会に聞かせてもらうとして、本題に移ろう」
「わかった。それで結局どういった扱いになったんだ?」
「それなんだけどな、とりあえず客将という扱いにさせてもうことになった」
「とりあえず?」
「あぁ、北郷の働きを見て、本格的な扱いを決めることになったんだ。」
「俺の働きを見る?」
「あぁ、私としては北郷を信用するにたると思ってるが他のものたちがな……」
「まぁ、そうだろうな」
「ちなみに、私も信用できると思っておりますぞ」
「ありがとう、趙雲」
「まぁ、そういった理由から、しばらく様子見となった訳だ」
「なるほどな、で、俺は何をすればいいんだ?」
あの世界で、朱里など知にたけたもの達、愛紗ら武に秀でたもの達によって多少鍛えられた俺。
武はいまだからっきしだけど、頭を使う仕事は少しは出来るだろうと、自身では思ってる。
187名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 23:52:46 ID:T5njk0i/0
>>182
支援します
188名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 23:54:27 ID:IEusBAj90
>>181>>183
おそらく「終端は始まり」の人
25日投稿で初めて書いたとあるのに、まったく同じSSが5日に某所に投稿されてるから盗作疑惑かかってる
まぁこの初めてもいろいろ取り方あるから一概には言えんけど

>>182
支援してみる
189無じる真√N-04話(2/8):2009/03/01(日) 23:55:06 ID:bv0XaTWB0
「そうだな、まだどの程度の能力を有しているのか判らないから、おそらくは雑用が主になるな」
「雑用か、内容は特に決まってはいないのか?」
「そうだな、基本的には自分で探してもらうことになるだろう」
「わかった。自分なりにやれることを探してみるよ」
思っていたより重要な役回りでないため少し拍子抜けしたが、それでも十分だ。
「おや、それで満足なのですかな?北郷殿は」
「あぁ、最初のうちはそれもしょうがないだろ」
「それに、『ささいなことからでも学べるものはある』だろ?」
「ふふっ、良い心掛けですな」
(これも、あの世界で星たちに教えてもらったことだよ……)

「話は以上だ。あと、しばらく趙雲と共に行動してもらう」
「それはまた、なんでだ?」
「城内の案内が必要だろうということ、それと……」
公孫賛が言いよどむ。それで予想はついた。
「俺の監視というわけ……か」
「あぁ……その通りだ。すまない」
「気にしなくていいさ、これが公孫賛の本意じゃないっていうのはわかるから」
「そうか、すまないな」
「いや、二人が俺を信じてくれるように俺も二人を信じてるから」
「おや、二人というと私もですかな?」
「そのつもりだけど、違ったかな?」
さすがに、まだ信頼を得てないかな?と思いつつ問いかける。
「いえ、そのようなことはありませぬよ」
わずかに微笑みながらそう答えてくれる。
その返答に思わず、内心ホッとする。
「ただ、北郷殿に対して、目を光らせつづけはしますが」
「な、なんで?」
「さぁ?何故でしょうな」
面白そうに微笑む趙雲。
まぁ、目を離して俺がどこかに行ってしまうっていうのも困るからかな。
190名無しさん@初回限定:2009/03/01(日) 23:58:31 ID:kKd/VYpbO
支援
191無じる真√N-04話(3/8):2009/03/01(日) 23:59:16 ID:bv0XaTWB0
「これで、話は終わりだ。北郷、今日の内に城内を見ておくといい」
「あぁ、わかったよ。ありがとう」
「それでは、私もこれにて」
「あぁ、それじゃあ」
公孫賛に軽く手を上げながら別れの挨拶をして退室する。

「さて、北郷殿」
「まずは、どこから行きましょうか?」
「そうだな……」

その後、書庫、厨房、中庭、修練場など城の中の設備を中心に見て回った。
本当は、街も見たかったがしばらくは外出許可はもらえないらしい。
やはり、公孫賛の部下達の信用を得ないと難しいか……

「ふむ、北郷殿は街が御所望ですかな?」
「ん?まぁ、一目見ておきたいとは思ったかな」
「ならば、抜け出そうとお考えか?」
「いや、それは全く考えてないよ」
「おや、そうなのですか?私なら誰にも気付かれずに抜け出す方法くらい知っておりますぞ」
「誰かに気付かれる、気付かれないじゃないんだ。」
「『今の環境』が壊れる可能性のあることは、できるだけしたくないんだよ」
「それは、どういうことですかな?」
「あぁ、おそらくだが、この城内にいるほとんどの人たちが俺を置いておくことを反対している」
「えぇ、おそらくその通りでしょうな」
「だろ、で、公孫賛はそんな反対の声を押し切り無理をして俺を保護してくれた」
「その厚意を無為にしちまう可能性のあることなんて、俺にはできないさ」
「ふふ……つまりは伯珪殿の為と…」
「そうだな、それに監視の趙雲にも迷惑はかけたくないからな」
「そこまで、お考えか」
意外だというような顔をするかと思ったが、どちらかというと予想が当たったといった顔だ。
そんなにわかりやすいのだろうか?俺は。
192無じる真√N-04話(4/8):2009/03/02(月) 00:03:20 ID:bv0XaTWB0
「まぁ、それもあくまで『今の環境』だからだけどな」
「現状が変わったら抜け出すと?」
「まぁ、この城にいる人たちの信頼を得られるようになったら、気分転換にするかもな。ばれても、怒られる程度だろうし」
「だからさ」
「その時は、秘密の抜け道の件、よろしくな」
「くっくく……」
「ん?」
「あっ、ははははは」
「え?」
唐突に笑い出した趙雲に思わず驚いてしまう。

「面白いう御人だ、他者を気遣い尊重する真面目な発言をしたかと思いきや、今度は、仕事を抜ける不真面目な発言とは」
「全く持って不思議ですな、北郷殿は」
「そんなことは無いさ。他者を気遣ってあげられる程、善人じゃない」
「だって、仕事を抜け出すのと一緒で自分のしたいようにしようと思ってるだけだから」
「つまりは、ご自分の希望であると?」
「あぁ、俺自身が負担をかけるのに耐えられないっていうのが理由だからな」
「それは、気遣いとは違うのですかな?」
「趙雲の言うとおりなのかもしれない……だけど、俺自身は自己満足だと思ってる」
「だから……たぶん違うと思うけど……でも、う〜ん」
そう、あの世界でも思っていたことではある、自分が誰かの負担になってしまうことが嫌だった。
だからこそ、この世界ではそのあたりにはもっと気をつけたい……ただ、それだけだ。
これは、気遣いなのだろうか……いや…でも

「ふふ……まぁ、そういうことにしておきましょう」
趙雲は、俺が悩むのを止めるように、含みを持たせた微笑を浮かべながら告げる。
「ところで、規則を破らずに街が見れるとしたら、北郷殿はいかがいたしますかな?」
「それなら、見たいかな……いや、見たい!」
「わかりました、ならばとっておきの場所へご案内いたしましょう」
「え、いいのか?」
「えぇ、特別ですぞ」
そういって歩き始める趙雲に俺も続く。
193名無しさん@初回限定:2009/03/02(月) 00:06:48 ID:SmPMrcNcO
支援ー
194無じる真√N-04話(5/8):2009/03/02(月) 00:07:27 ID:WbJ0cfv00

「さぁ、ここからなら街が見えますぞ」
「おぉ……すげぇ」
思わず、声が口から漏れる……
理由は、現在俺が立っている『場所』だ。
ここは、城壁の上、鐘桜……の『屋根の上』。
もちろん、手すりのようなものなど無い。だが、かつて場所は違えど『星』に
連れてきてもらったことのある俺はたいして恐怖を感じない。
いや、正直ちょっと怖さはある。

「おや、北郷殿は高いところは大丈夫なのですかな?」
「いや、そういうレベルじゃないからこの高さ……」
「ふふっ、どうやら大丈夫ではないようですな」
「まぁな、情けないけど少し怖いかな」
「いえ、それだけ軽口が言えれば十分ですよ」
「ははっ、趙雲に言ってもらうと。そう思えてくるな」
「えぇ、信用してくださってかまいませんよ」
「あぁ」
「さて、街を見るのでしたな。ならばこちらへ」
そういって、趙雲は俺の手を掴み引き寄せる。

「お、おい」
「おや、どうかしましたかな?」
「わかってやってるだろ」
不満を言う俺を趙雲は後ろから抱きしめるように捕まえている。
「私は、ただ北郷殿が落ちないようにとしているだけですが」
「いや、背中に……こう……ね、当たってるんだよね」
「何がですかな?ふふ……」
「やっぱり、わかってるだろ……はぁっ、まったく、それじゃあしっかり抑えていてくれ」
「えぇ、引き受けましょう」
趙雲の拘束を剥がすのは諦めることにして、街を見ることにする。
195無じる真√N-04話(6/8):2009/03/02(月) 00:10:57 ID:WbJ0cfv00
「しっかし、ここからの眺めは凄いな」
「そうでしょう、屋根と比べるといかがですかな?」
「あぁ……全然違うな」
「なんて言うか、街のほとんどを見渡すことができるな」
「えぇ、また、その中には、多くの人が生き続けております」
「そして、その人の数だけ生活、人生が存在する……か」
「えぇ、しっかりとその目に焼き付けておいてくだされ」
「もちろんだ、これだけの数の人生を背負っている公孫賛……俺は、彼女を支えたいと思う」
「ふふ……なかなかによき答えですな」
「趙雲も誰かを支えられたらいいな」
「そうですな……私も支えるべき者を早く決めるべきかもしれませぬな」
「……まぁ、満足いく相手を見つけることだな」
「おや、お誘いにはならないのですか?」
「まさか、これは本人が決めるべきこと。違う?」
「いえ、仰るとおりです」
「まぁ、趙雲なら見つけられるさ」
「ふふ……意外と早く決まるやもしれませんよ」
「そうか……」
あの時は、俺の元についていたがこの世界では誰につくのだろう。
もしかしたら、まだ見ぬ英傑の元へ……
「そのような顔をなさるな、別に私は消えませぬよ」
「え?あ、いや……すまない。そうだな、すぐって訳じゃないもんな」
「……ふふ」
「なんだよ、笑うこと無いだろ」
「いえ、そういうわけではないのですが……」
「??」
「おっと、これ以上は言えませぬ」
「わかったよ。無理には聞かないさ」
「時期が来れば、お話になります故、お待ちくだされ」
「あぁ、期待しないで待ってるよ」
その後も考えてみたものの、結局、趙雲が何に対し笑っていたのかは解らなかった。
196名無しさん@初回限定:2009/03/02(月) 00:12:46 ID:SmPMrcNcO
支援
197無じる真√N-04話(7/8):2009/03/02(月) 00:14:05 ID:WbJ0cfv00
「それで、街を見たいという理由はそれだけですかな?」
「あっ、やっぱり気付いてた?」
「それは、もちろん」
「そっか……実は、街を見て少しでも案を思いつきたかったんだ」
「それはまた、何故ですかな?」
「いや、今日一日あちこち見せてもらったけど結構公孫賛を見かける確立高くてさ」
「確かに、そうですな」
「それは、きっと彼女一人で軍事から内政まで管理してるからなんだよ」
実際に太守をやったときの経験から気付いたことを述べてみる。

「太守ってのはさ、仲間がそれぞれ得意な分野で活躍していれば自ずとその分野に関して頼るようになる」
「だけど、太守自身の能力が仲間より秀でていれば最終的には太守頼りとなってそこに負担が集まってしまう」
「少なくともこの城で公孫賛より秀でた人材は趙雲くらいだと俺は思う」
「まぁ、あくまで今日一日の公孫賛の動きからの予測だけどね」
そう、今日一日で軍事関連の場、内政関連場など各重要場所に入っていく公孫賛を見かけていた。
そこから、導き出した予測を言ったのだが趙雲はどうとらえているのだろうか?

「ふむ、なかなかよい眼をお持ちのようですな」
「そうか?そんなにすごくはないと思うぞ」
「いえ、普通の者は通りかかっただけの場所をそこまでは見ていないものです」
「いや、それは公孫賛だったから目に入っただけだよ」
「なるほど、北郷殿は女性にはすぐ目がいくと」
「まぁ、可愛いかったり綺麗だったら、つい……じゃなくて!」
「おや、違っておりますか?」
「いや、確かにそれもあるんだよな……いやいや、そうでなくて太守だったからだよ」
「まぁ、その2つであると……そういうことにしておきましょう」
「そういうことって……がくっ」
ダメだ、この人にはかなわん……

「まぁ、それらを見ただけでそこまでの結論に達することができるということは頭もそれなりに切れそうですな」
「うーん、俺はそんなに頭良くないんだけどな……」
あの世界でもまるっきりダメだったし、いつも『朱里』や『紫苑』なんかに頼ってたからな。
198無じる真√N-04話(8/8):2009/03/02(月) 00:17:31 ID:WbJ0cfv00
「確かに、敵にした場合に脅威となるかは微妙なところでしょう」
「ただ、味方であれば思わぬ力にはなりうるだけの力はあると思いますぞ」
「まぁ、考える力に関してですが」
「なるほどな……」
考える力か……きっと、それは俺が元々この時代の人間じゃないからなのかもな。
だから、この世界の人と考え方が違い、だからこそ他の人に見えないものが見えてくるのかもしれない。

「それで、未来の英傑殿。街を見て、案は思いつきましたかな?」
「案か……そうだな、今すぐは思いつかないな。後じゃだめかな?」
「いえ、思いついたときでよろしいですよ」
「わかった。思いついたら報告させてもらうよ。ただ……」
「ただ?」
「公孫賛たちにそれを言うなら、俺の名前は出さないでくれ。いいかな?」
「ふむ、なんとなくではあるが、お考えは解りますゆえ、よろしいですよ」
「よろしいのですが、案の出所は、如何いたすのですかな?」
「あぁ、だからさ、もしよかったらだけど趙雲の案としてくれないか?」
「私の?」
「あぁ、趙雲が悪い案だと判断したら俺に突っ返してくれればいい」
「ただ、良い案だと思ったら、そのまま趙雲の手柄としてくれ」
「それで、よろしいので?」
「俺の考え、わかってるんだろ。なら聞くのは野暮ってもんじゃないか」
「確かに、仰るとおりですな」
「まぁ、そういうわけで頼むよ」
「えぇ、その時には……」
「さて、俺もそろそろ自分のやることを考えたいし、自室に戻るよ」
「では、送っていきましょう」
「わざわざ、悪いな」
「いえ、では行きましょうか。北郷殿」
そう言いながら、鐘桜の屋根から俺を下ろすため、趙雲が手を握る。
俺は、その手をしっかりと握りかえした。

こうして、この国での俺の生活は本格的に始まることとなった。
199名無しさん@初回限定:2009/03/02(月) 00:19:05 ID:B+lcweD30
公孫賛趙雲ふたりはハムスター乙
200無じる真√N:2009/03/02(月) 00:20:20 ID:WbJ0cfv00
まず、4話の分で8分割です。
次からの9分割は、拠点イベントです。
もうしばらく、お付き合いください。

前回に続いてまた、IDが……orz
201名無しさん@初回限定:2009/03/02(月) 00:23:19 ID:L3VK07PL0
日付が変わったからIDも自然に変わっただけだよ
202名無しさん@初回限定:2009/03/02(月) 00:24:03 ID:t4i53Z+30
支援!!支援!!
203無じる真√N-拠点01(1/9):2009/03/02(月) 00:24:14 ID:WbJ0cfv00
―――公孫賛自室―――

「ふぅっ……」
自室にて行っている政務を一旦止め、一息つく。
奇妙な拾いものをして、予定がずれ政務が少々たまってしまっていたがそれも
ようやく終わった。

それでも、通常のスケジュールになっただけだ。
まったくもって太守というのは、忙しいものだ。

そういえば……あれから、あいつとろくな会話すら……って何を考えてるんだ!私は。
まったく……出会ってから大して経ってないのに、何であいつのことが……こんな……

―――数分後―――

「しまった!!何をしてるんだ私は!!!」
ついつい物思いにふけってしまい、政務が滞ってしまっていた。
あぶない……、意識が現実に戻ってよかった。
また、政務を遅らせる訳にはいかない。
まったく、これもあいつのせいだ……あいつの……

―――数分後―――

はっ、いかん!
また考えこんでしまった……
考え事を中止するため頭を振るって一度頭の中をリセットする。

これも、全部あいつが……
204無じる真√N-拠点01(2/9):2009/03/02(月) 00:27:53 ID:WbJ0cfv00

―――数日前、玉座の間にて―――

ようやく、会議も終わりへと向かっていた。
「さて、今回の報告と議題に関しては以上でいいか?」
そう言って、周りの者たちを伺う。
「そうですな、本日はここいらでよろしいかと」
「えぇ、今回は趙雲殿の素晴らしい提案のおかげでよい結果が望めそうですし、もうよろしいかと」
「まったくですな、思わぬ案で問題を解決に向かわせるとは驚きですな。」
「もう、とりとめて話すこともありますまい」
部下が特に無しと告げていく中、一人挙手するものがいた。

「申し訳ありませぬが、報告したいことがありまして、よろしいですかな?」
「何だ趙雲、言ってみろ」
「はっ、先程提出した案についてなのですが」
「ふむ、何だ、何か問題でも?」
「いえ、実はあの案は私のものではありませぬ」
そう告げると、部下達が騒ぎ出す。
「な、何ですと」
「そ、それでは一体何者が?」
「是非ともその方とお会いしたものですなぁ」
「あぁ、あれほどの案を考え付くような人物はそうはいないでしょうなぁ」
趙雲の一言によって、騒ぎ出した部下たちはどんどん盛り上がっていく。
まったく……

「えぇい、静まれ!」
「「「っ!申し訳ありません」」」」
私の一喝によって部下たちがおとなしくなったところで趙雲に尋ねる。
「それで、趙雲にその案を授けたものとは何者だ?」
「はっ、そのものは……」
室内が静寂に包まれる、この場にいる全員が言葉の続きを聞き逃すまいと集中する。
205無じる真√N-拠点01(3/9):2009/03/02(月) 00:31:16 ID:WbJ0cfv00

「北郷殿です」
「ん?」
「ほ、北郷というのは何方でしたかな?」
「何か聞き覚えはあるのですが……」
こいつら……散々非難めいたことを私に言ってきたくせに忘れているのか……はぁぁ
しかし、まさか北郷にそんな才があったとは意外だ。

こういっては悪いが、はっきりいってあまりさえない男だと思っていた。
せいぜい、や、優しいだけかと思っていたんだがな……

混乱する部下たちをよそにそんなことを考えていると
「おやおや、伯珪どのはおわかりのようですな」
「当たり前だろ、まったくお前らは本当に覚えてないのか?」
「も、申し訳ありません」
「恥ずかしながら……」
「覚えておりません」
まぁ、一度か二度会ったかどうか程度では覚えていろというのも無理か。
趙雲のやつ、まさかわざとわかりにくい言い方してるんじゃ……

まさかと思い、趙雲のほうを見ると、予想通り口の端が上がっていた。
間違いない、こいつらの反応を楽しむつもりだ。
まったくもって、性格の悪い……

「はぁ……趙雲、さっさとこいつらに教えてやってくれ」
「はっ、では解るように別の名をお教えいたしましょう、そのものの異名は……」
「「「そのものの異名は?」」」
部下たちがかぶりつくように趙雲に注目する。
206名無しさん@初回限定:2009/03/02(月) 00:33:14 ID:jyUIuIo/0
白蓮フラグ大放出ですね支援
207名無しさん@初回限定:2009/03/02(月) 00:33:54 ID:B+lcweD30
公孫賛趙雲ふたりはハムスター支援
208無じる真√N-拠点01(4/9):2009/03/02(月) 00:35:06 ID:WbJ0cfv00

「『天の御遣い』です」
「な、何!?」
「あ、あの男か!」
「よもや、あのような案を思いつくとは」
「意外とやるのかも……」
「しかし、ならばなぜそれを自ら提案しなかったのだ?」
「自分の案に自身がなかったとか?」
「いや、それはどうかと」
「解りませぬか?ならば、お教えいたしましょう」
「その理由は、この場にいるものたちにあるのですよ」
「「「我々ですか?」」」
「もし、彼の者が直接提案したら貴行らは素直に受け入れましたかな?」
「「「そ、それは……」」」
「でしょうな。で、その案を伯珪殿が素直に受け入れてしまえば反感をもちましょう」
「そして、最悪の場合、将来、伯珪殿へふりかかる火の粉の火種となりましょう」
「あの御方は、そうなることを恐れ私に託したのです」
「その際に、自分が考えたことは告げるな、いっそ、私の手柄としてくれとまでおっしゃっりましたよ。あの御方は」
「「「……」」」

「これで、あの御方がいかに伯珪殿のことをお考えかご理解いたしましたかな?」
「「「え、えぇ……」」」
そういって考え始める部下たち、はたしてどう返答するか見ものだな。
私の部下なら答えは決まっているはずだが……
「なぁ……」
「うむ……やはり」
「……では」
「「「我々は、北郷殿を仲間と認めましょう」」」
やはり、そう答えてくれたか。
私が望む答えを部下が言ってくれた。これは、さすがに嬉しい。

「ふむ、では北郷殿の今後の扱いについては今後話し合うということで、いかがですかな?」
209名無しさん@初回限定:2009/03/02(月) 00:36:32 ID:or4BzbLs0
支援
210名無しさん@初回限定:2009/03/02(月) 00:47:22 ID:SmPMrcNcO
猿かな
211無じる真√N-拠点01(5/9):2009/03/02(月) 01:00:08 ID:WbJ0cfv00

「そうですな、趙雲殿の言うとおりですな」
「今一度、考え直してみましょう」
「自分は、北郷殿に一言謝るべきでしょうか?」
「それなら、我々全員がそうするべきなのかもしれませぬな」
どうやら、北郷への謝罪をすることを考えているようだがあいつの場合……

「それは、あまり意味をなさないでしょうな」
「何故ですかな?趙雲殿」
「あの御方は、貴行らがお疑いになったことは正しいことだと仰っていました」
「よって、おそらく謝られても困ってしまうでしょうな」
微笑を浮かべながら、そう答える趙雲の瞳には『あいつ』の姿が映っているように思えた。

「では、どうすれば?」
「なに、簡単なことです」
「彼に対する見方を変えればよろしいのですよ」
「見方を?」
「えぇ、そうすれば、何をすべきか判りますよ」
そういうと、趙雲はもう言うことはないというようにこちらを見る。
「よし、それじゃあ、本日の会議はこれで終わりとする。異論は?」
「「「ありません」」」
「うむ、では解散!」
そう告げると、順次部下達が退出していく。
そして、最後に趙雲が部屋を出ようとしたが、扉の前で立ち止まり、こちらを見る。
「伯珪殿」
「ん、何だ?」
「今回のことで、北郷殿が伯珪殿をどの程度お思いかおわかりいただけましたかな?」
「!!!!?」
「ふふっ、では私もこれにて失礼させていただく」
そう告げると、こちらが反論する前に退出していった。
212名無しさん@初回限定:2009/03/02(月) 01:01:28 ID:BZ06I6Xa0
( ゚∀゚)o彡°支援!支援!
213名無しさん@初回限定:2009/03/02(月) 01:01:38 ID:SmPMrcNcO
支援
214無じる真√N-拠点01(6/9):2009/03/02(月) 01:05:07 ID:WbJ0cfv00

―――再度、自室にて―――

はぁ、思い出すだけで顔が熱くなってくる。
まったく、あいつがそこまで気をまわしてくれていたとはな……

そういえば、まだ礼をいってなかったな。
……そうだな、今日の分の仕事を早く片付けてあいつに会おう。

そう決意し、それ以降の仕事を普段以上に精力的にこなしていった。

―――城の廊下―――

なんとか、夕食前に大半の仕事を終えることが出来た。
あとは、寝る時間を少し遅らせれば大丈夫な程度だ。

なんとか時間を空けれたので、北郷を夕食に誘うことにする。
部屋でおとなしくしてるだろうか?
あいつは、部下達から本格的に認められ始めてからあちこちぶらぶらするようになったからな。
しかも、趙雲も一緒のことが多いし……

なんだか、ムカムカしてきたな。
この感情をどうしようか。
「あれ?公孫賛じゃないか」
「なんだっ!」
不機嫌丸出しで返事をしながら振り返るとそこには
「えっ、えっ?俺何かした!?」
「えっ!?」

北郷が困った顔をして立っていた。
215名無しさん@初回限定:2009/03/02(月) 01:05:44 ID:y8FECwOJ0
支援
216名無しさん@初回限定:2009/03/02(月) 01:06:59 ID:SmPMrcNcO
ハムかぁいいよ
217無じる真√N-拠点01(7/9):2009/03/02(月) 01:09:59 ID:WbJ0cfv00
「え〜と、ごめん。自分じゃわからなかったけど何かしたみたいだな。すまん」
「え、いや、ちちちち、違うんだ、誤解なんだ」
「そうなのか?」
「あ、あぁ、ちょっと気が立ってただけだ」
「そ、そうか」
「あぁ……」
何で私は、こいつに関する事だと失態を起こしやすいかなぁ。
あまりの間抜けさに落ち込んでいると。

「だ、だったらさ、一緒に飯を食いに行かないか?」
「え?」
思わぬ言葉に素早く顔を上げた。

「ほら、気が立ってるのはきっと腹が空いてるからだと思うんだよ」
「だからさ、もしよかったらだけど、これから一緒にどう?」
「あぁ、別に構わないぞ」
まさか、向こうから誘ってくれるとは思わなかったな。

「そうと決まれば、さっそく行こうぜ」
そういって歩き出す北郷。
「一人でさっさと先に進むな〜」
「いや、もう腹減っちゃってさ」
「はぁ……それじゃあ急いでいくか」
「おぅ」
そのまま二人並んで食堂へと向かう。

―――食堂―――

「いや〜さっきのは本当に驚いたよ」
「頼むから、忘れてくれ」
北郷が先程のことを思い出しながら話しかけてくる。
はっきりいって嫌なところ見られたものだ。
218名無しさん@初回限定:2009/03/02(月) 01:12:03 ID:bagZ/hqA0
「」でそのキャラのセリフが終わったかと思ったら
その次の行の「」も同じキャラのセリフ……ってのは少し読みにくいと思ってしまったんだごめんお支援
219名無しさん@初回限定:2009/03/02(月) 01:13:09 ID:BZ06I6Xa0
支援支援
220無じる真√N-拠点01(8/9):2009/03/02(月) 01:15:21 ID:WbJ0cfv00

「まぁ、それならもう忘れることにするよ」
「あ、あぁ……ありがと」
こいつは、こういう奴だ……何気に他人を気にかける。
こいつを観察していてわかったことだ……というか、そんなに北郷を視線で追っていたのか私は?

「だけど、なんだか久しぶりに顔を見た気がするな」
「えっ?」
「いや、たいして会えてなかったからな。ちょっと寂しかったんだよな」
「っ!!??……え、えーと」
「はは、情けないよな。そこまで長い時間会えてなかったたわけじゃないのに寂しいなんて」
「そ、そそそそんなこと、なぃ、無いぞ」
「わ、私も……その……」
「会いたいと思ってたから」
恥ずかしさのあまり、最後の方は小声になってしまった。
まさか、北郷も会いたいと思っていてくれたなんて……いや、べ、別に嬉しいわけじゃ……
いや、ちょっとは嬉しい。

「ごめん、聞こえなかったんだけど」
「な、なんでもないって」
「え、でも……」
「い、いいから気にするな」
「そうか……ならいいけどさ」
はぁ、さすがに二度も言えないって
「そ、それより話しておきたいことがあるんだが」
「ん?話しってなんだ?」
「あぁ、最近、北郷が皆に認められ始めていることについてだ」
「それか、何故か急に話しかけてくれるようになってきてな」
「うむ、そのことなんだが、実は趙雲が関係してるんだ」
「え?」
「お前、趙雲に自分の案を託しただろ」
「げっ、知ってたのか」
221名無しさん@初回限定:2009/03/02(月) 01:17:31 ID:SmPMrcNcO
支援
222名無しさん@初回限定:2009/03/02(月) 01:17:45 ID:BZ06I6Xa0
支援
223無じる真√N-拠点01(9/9):2009/03/02(月) 01:19:06 ID:WbJ0cfv00
「なにせ、本人が言ってたからな」
「いぃっ、ほんとかよ!口止めしといたのに」
「ははっ、そのことも言ってたぞ」
「おいおい……全部かよ」
「だが、そのおかげで認められるのが早まったんだぞ」
「そっか……趙雲に礼を言っておかないとな」
「そうだな、それとお前気付いてないと思うから一つ言っておく」
「え?」
「自分の手柄を趙雲に譲ろうとしてたようだが、それはあいつに失礼だぞ」
「あいつとて、武人だ他人に手柄を譲られて良くは思わないだろ」
「そ、そうか……悪い、俺」
「わかってるよ、はやく謝りに行きたいって顔に書いてあるぞ」
「本当にすまない」
「いいって、それよりさっさと行って来い」
「あぁ!」
そういって、北郷が食堂から出ようとする。
「おっと」
しかし、急にこちらを振り返り
「公孫賛!」
「何だ?」
「何から何まですまない。それと、ありがとう」
「お、おい」
「今度、必ずお礼をするからー!」
そう言って、今度こそ食堂を出て行く。
「まったく……お前らも見てるんじゃない」
気付くと、周りに居た部下達がこちらを興味深そうに見ていた。

はぁ、結局一人になってしまった……
だけど、今度は向こうから会う約束をしてくれたんだし、良しとしよう。
北郷に会う日のことに想いを馳せながら自室へと戻る。

どうやら、この後の仕事は、先程よりもはかどりそうだ。
224無じる真√N-拠点01(9/9):2009/03/02(月) 01:21:26 ID:WbJ0cfv00
以上となります。長々と、お付き合いありがとうございました。
支援していただいた方々もありあがとうございました。

>>218
ご指摘ありがとうございます。今度から気をつけてみようと思います。
>>201
ご親切にありがとうございます。恥ずかしいかぎりです。

猿もくらってしまい、恥の上塗りですね。本当にすみませんでした。
225名無しさん@初回限定:2009/03/02(月) 01:24:36 ID:1NEAfpTZ0
いやいや、気にせずに頑張ってくれw
一時期のハムブームを思い出してニヤニヤしてるからw
226名無しさん@初回限定:2009/03/02(月) 01:24:55 ID:SmPMrcNcO
GJ!ハムかぁいいよ
227名無しさん@初回限定:2009/03/02(月) 01:25:43 ID:BZ06I6Xa0
乙!楽しませてもらいました
228名無しさん@初回限定:2009/03/02(月) 01:32:30 ID:jyUIuIo/0
ああ、北郷が献策をすればするほど白蓮の仕事が滞っていく…
無じる真乙
229名無しさん@初回限定:2009/03/02(月) 02:01:59 ID:zgAAX8r+0
ちゃんと一刀が部下に認められていく様子書いてるのが丁寧でいいね。
乙です
230名無しさん@初回限定:2009/03/02(月) 06:46:51 ID:7W/msrE10
乙、こういうのいいね
231名無しさん@初回限定:2009/03/02(月) 09:36:06 ID:0xz1pTkc0
やはりハムは可愛いな
232名無しさん@初回限定:2009/03/02(月) 17:25:56 ID:wUzE2Y4TP
まとめサイトのATOK辞書が無駄機能をさらに追加してるなw
233名無しさん@初回限定:2009/03/02(月) 21:18:51 ID:iP3mSlNP0
234名無しさん@初回限定:2009/03/02(月) 21:21:38 ID:8FAKLLha0
グロ注意。
235名無しさん@初回限定:2009/03/02(月) 21:23:30 ID:uMJPO0OHO
>>233
グロ注意
236名無しさん@初回限定:2009/03/02(月) 21:59:46 ID:zyprG1Ka0
>>233
どうしてこんなことになってんだ?
237名無しさん@初回限定:2009/03/02(月) 23:00:22 ID:SmPMrcNcO
          ∧           ∧        ∧         ∧
        /´。`ーァ      /´。`ーァ      / 。`(^ヽ     /´。`ーァ
      {  々゚lっ    {  々゚∩   <。々    ヽ   {  々゚l
       \ っ ヽ    ヽ、つ  '、    `ー、_つ  !  /  つ /つ
         )   ノ       ヽ (⌒ )      /   /  /   /
.          ∪^∪         ∪し'     ∪^∪   ∪^∪
238名無しさん@初回限定:2009/03/02(月) 23:06:50 ID:jyUIuIo/0
ふとした疑問なんだけど、華琳と一刀が拠点イベントでキスした時、なんで華琳も『キス』って単語を使ってたんだろうか。
239名無しさん@初回限定:2009/03/02(月) 23:12:09 ID:E+iLhhwE0
>>238
ライターのm
240名無しさん@初回限定:2009/03/02(月) 23:14:24 ID:TbNeGiEi0
他の娘から聞いたんだろう
241名無しさん@初回限定:2009/03/02(月) 23:19:48 ID:8FAKLLha0
・一刀から聞いていた
・翻訳上そうなった

まあ、本来話してるのはあの時代の大陸の言語なんで、接吻やら口づけって言ってもおかしいわけだからな。
(近代中国語では、接吻というけど、これは日本からの輸入)
242名無しさん@初回限定:2009/03/02(月) 23:26:35 ID:zyprG1Ka0
他サイトでやってる恋姫モノで面白いのってなんかある?
243名無しさん@初回限定:2009/03/02(月) 23:28:02 ID:P2bEnWH40
>>237
ウイルス感染者は幼甘スレにお帰りください
244名無しさん@初回限定:2009/03/02(月) 23:28:51 ID:SmPMrcNcO
>>242
ここで他サイトの話題はNGだよ。
Arcadiaとかで聞くといい。
245名無しさん@初回限定:2009/03/02(月) 23:48:03 ID:QVN42GG/0
話題のj理想郷に行って恋姫SS探して適当に開いたら一刀がなんかもうえらい事になってた
なんなんだあそこは
246名無しさん@初回限定:2009/03/03(火) 00:06:04 ID:gTCCk8sY0
玉石混交じゃね。
247名無しさん@初回限定:2009/03/03(火) 00:07:52 ID:HxQ6E3CV0
どんなジャンルにも最低系って存在するんだよな



というわけで俺が風とイチャイチャするssまだ〜?

      ☆ チン     マチクタビレタ〜
                        マチクタビレタ〜
       ☆ チン  〃  ∧_∧   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
        ヽ ___\(\・∀・) <    まだ〜?
            \_/⊂ ⊂_ )   \__________
          / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ /|
       | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|  |
       |  ?州みかん |/
248名無しさん@初回限定:2009/03/03(火) 00:23:09 ID:JqPFGiBT0
本編のifで春蘭との初Hを華琳たち抜きでする話を考えているが
エロ書けないから誰か書いてくれorz
249名無しさん@初回限定:2009/03/03(火) 00:24:08 ID:KX3JBPJm0
>>247
それ忍空の風助だよ
250メーテル ◆999HUU8SEE :2009/03/03(火) 00:30:06 ID:vAd6PqnI0
わたしの名はメーテル……ひな祭りSSを投下する女。
何事も無ければ、10分後から投下を開始するわよ、鉄郎……
251名無しさん@初回限定:2009/03/03(火) 00:33:19 ID:jt656K8b0
>>248
エロがメインならそこを書かなかったら大部分が人任せになるような気がw
前後のエピソードがメインならわっふるでごまかしちまえ。
252名無しさん@初回限定:2009/03/03(火) 00:34:01 ID:8/vW7PLTO
支援鉄道
253名無しさん@初回限定:2009/03/03(火) 00:35:18 ID:U6n3bTv30
メーテル支援!!!
「思った通り。壮観な眺めじゃ」
 玉座の前にででんと鎮座する威容に、美羽が満足そうに頷いた。

 今日はひな祭り。
 何かと祝い事が多い天の国の祭りの中でも、美羽が楽しみにしていたものの一つである。

「良かったね、美羽ちゃん」
「うむ。月も飾り付け、ご苦労であった」

 豪華な七段雛を前に立っているのは二人、美羽とメイド服の少女だった。

「ううん。このくらい全然苦労じゃないよ。私たちを助けてくれた美羽ちゃんの為だもん」
「うはははは! 月よ、くるしゅうない。妾の懐の広さをもっと褒めてたも!」
「あははは」
 そう言って拳を突き上げた美羽を見て笑う少女、彼女の名は董仲穎。
 以前、都で帝を蔑ろにした暴政を敷き、逆賊として討たれた筈の董卓その人である。
 彼女は今、当時反董卓連合の中核であった袁術に保護される形で、この城に匿われているの
だ。
「それに、董家の名誉を回復するために、流言を収めようとしてくれたこと、私、忘れてない
よ」
「ふん。あれは十常侍と麗羽の奴めの姑息な奸計が成就するのを、黙ってみているのが気に入
らなかっただけじゃ」
 今度は照れ隠しに顔をぷいと背けてしまった美羽を見て、月はますます花のような笑みをこ
ぼす。
「それにしても、綺麗にできあがって良かったね」
「うむ。流石は我が袁家が擁する職人達。良い仕事をしてくれるわ」
 二人が見上げた赤い布が敷かれた台座は七段。
 そのうち、一、二、四段目には木彫りの牛、曳かれる牛車、その他様々な小さな模型が置か
れ、三、五、六、七段目には豪華な装束を着た人形が数体ずつ座っている。
 人形の方はそれぞれ、お内裏様に三人官女、五人囃子に随身、三人上戸。服装こそ大陸風の
装いだったが、一刀のうろ覚えの知識で再現されたそれは、紛れもなくひな壇であった。

「……綺麗」
 そう呟いた月の視線の先には、最上段に飾られた二体の人形、男びなと女びな。
 袁家らしく随所に金をあしらった豪華な衣装を身に纏った二体は、月がこれまで見てきたど
んな人形よりも美しかった。
「うむ、ずっと飾っておきたいくらいじゃの」
「あ、駄目だよ美羽ちゃん。一刀さんが言っていたじゃない、おひな様は今日が過ぎたらすぐ
に仕舞わないと、結婚できなくなるって」
「うー、そうであったな……」

 美羽と月、二人の関係はまるで姉妹のよう。
 だが、それは美羽と七乃の関係とは少し違う。
 月は七乃より、ちょっとだけ厳しい。

「あ、美羽ちゃん。髪が乱れてるよ」
「むぅ? どこじゃどこじゃ?」
「ほら、ここのところ。すぐに直してあげるから、玉座に座って」
「うむっ」
 月の言葉に素直に従い、美羽は玉座に腰掛ける。彼女の体格にはまるで合っていない玉座に
ちょこんと座る様子は、彼女の方こそ人形のようである。
「それじゃ美羽ちゃん。失礼しますね」
 月は美羽の髪を一房手にとって、メイド服のポケットから櫛を取り出すと、それで彼女の髪
を梳き始めた。
256名無しさん@初回限定:2009/03/03(火) 00:46:26 ID:NPjmDC9g0
支援
 美羽の髪は長く、細く、美しい。まるで最高級の絹糸のようだと、常々月は思うのだ。
「月は髪を梳くのが上手いのぅ」
「うふふ。ありがとう、美羽ちゃん」
「うむ。最初は七乃以外に任せるのは不安だったのじゃが、今は月が侍女となってくれたこと
を嬉しく思うぞ」

 詠と二人、美羽の元で匿われて以来、月はずっと美羽の侍女として傍らにあった。
 その仕事は暫く前まで七乃がやっていた、美羽の身の回りの雑務を含んでいる。
 無論、七乃はその仕事を自分以外の人間に任せるのを泣いて嫌がったのだが、袁術軍の大将
軍を任されている七乃はさる事情でここのところ多忙を極めており、思うように美羽の世話を
焼く時間が割けないのも事実。
 そんな七乃が断腸の思いで仕事を任せたのが月だったのである。

 以来、直ぐに打ち解けた二人は互いに真名を許し合い、それこそ仲の良い姉妹のようであっ
た。
 月は元来人見知りが激しい性格であるが、これでなかなか面倒見がよい。そういう意味で、
美羽は彼女にとって手間のかかる妹といったところだ。
 一方、美羽にとって月は、七乃を除いて初めての年の近い友人である。おまけに月も、袁家
ほどではないにしろ名家の出身。そんな二人なりに共感するところもあったのかもしれない。
 そんな二人がすぐに仲良くなったのは、必然と言えば必然だったかもしれない。


「……のう、月」
 髪を梳いて貰いながら、じっとひな壇を見つめていた美羽が口を開いた。

「? どうしたの、美羽ちゃん?」
「妾は、天下をとるのかの?」
 彼女が漏らしたそんな一言。まるで明日の天気でも話すように口にした言葉は、途方もなく
スケールが大きかった。
 劉備が夢見、曹操が憂い、孫策が求めようとする天下。月は太守であったころから、そんな
もののことを深く考えたことはない。それを彼女はいとも簡単に口にした。
 それ自体、良いことか悪いことかは月には分からなかったが、そんな風に無垢に天下を語る
のは、彼女だからこそできる芸当ことのように思えた。

「どうなのかな? そうかもしれないね」
「うむ。七乃はそう言っておる」

 自信満々に美羽が言う。だが、その先を続けようとする美羽の顔が、今にも泣き出してしま
いそうな不安に満ちたものであることに、月は気付いた。

「じゃが……じゃがな、妾が天下を取って、それでも七乃は妾の側にいてくれるのかの? 今
以上に忙しくなって、妾のことなど、どうでも良くなってしまうのではなかろうか」
 じっと前を見つめる美羽の目線の先は、先ほどの月と同じで内内裏。
 頂上であるそこには、二体のひなが、仲良く並び立っている。
 その姿を見て思うところがあったののだろうとというのは想像に難くなかった。

 月は、そんな彼女に言った。
「……美羽ちゃん、七乃さんがいなくて、寂しい?」
 図星を指摘され、美羽ががばっと向き直る。
「べ、別に寂しいなどとは言っておらんっ! ただ、妾は七乃がいないと嫌じゃと言っただけ
じゃっ!」
 抗するも、その顔は赤。誰の目から見ても、思うところは明らかだ。

「うふふ。それがきっと寂しいってことなんだよ。美羽ちゃんは七乃さんが本当に好きなんだ
ね」
「わ、妾は大人の女じゃ、別に寂しくなんか……」
「そう? 私は最近、詠ちゃんが傍にいてくれなくて、ちょっと寂しいかな」
「ふぇ?」
259名無しさん@初回限定:2009/03/03(火) 00:51:52 ID:jt656K8b0
しえん
 いつも月の傍らにあって最も近しい間柄だった賈駆文和もまた、月が保護されているのと同
様に、今は美羽の庇護下にある。
 ただ、彼女の場合月とやや事情が異なり、保護対象と言うよりは配下に加わったという方が
正しい。
 そして七乃が忙しいのと同様に、詠もまた、ここ最近は忙しい日々を送っているのだ。

「少し前までいつも一緒だったのに、最近あまりお話しできないから……詠ちゃんのお仕事が
とても大切なのは分かってるけど、私はちょっと寂しいな」
「月……」
「あ、でも詠ちゃんには内緒だよ」
「……月よ、実は妾も本当は、」

 と、美羽がそこまで言いかけたとき、戸口の影から飛び出して、二人の方へ雷の如き迅速さ
で走る影一つ。
 二人とも、咄嗟のことに反応できない。
 そうしてそれは、飢えた獣の如き勢いで二人に近寄ると、ばっと月に飛びかかった。
 
「ゆ――――――え――――――――っ!!!」
「きゃぁっ!?」

 叫んで月に飛びついたのは、月と同じくらいの身長の少女。
「ごめんね月っ! ボク、月がそんな寂しい思いをしてるっていうのに全然気付けなくって!

 そう、彼女が先頃話に出た賈駆文和、詠である。
「もーっ、詠ちゃんったら堪え性なさ過ぎですよー。もう少しでお嬢様の最高に可愛い顔が見
れたのにぃ」
「七乃!?」
 次に詠の後を追って影から出てきたのは、美羽の方の求め人、七乃である。
「もー、お嬢さまったらー。私もお嬢さまとあんまりお話しできなくてとーっても寂しかった
ですよぅ」
「べ、別に妾は寂しいなどと……」
「やっぱりお嬢さまの傍で、トンチンカンな指示に従ってるのが一番楽しいですよ」
「七乃……」

 それ以上の言葉はいらない。二人はひしっと抱き合った。

「あっ、そうだ詠ちゃん。明日から私の仕事半分にしちゃっていいですか?」
 そして七乃は、美羽と抱き合ったままで、少し離れたところでぶら下がるように月に抱きつ
いている詠に向かって、あっけらかんとそんなことを言ってのけた。

 月しか見えない状態の詠だったが、そこは生粋の軍師、彼女は七乃の言葉の意味を即座に理
解して言い返した。
「!? ちょっ、あんた何言ってんのよ! そんなことできるわけ無いでしょ!? 今がどんな
時期か分かって言ってるの!?」
 最近動きを活発にしている孫策。その袁術陣営が抱えている爆弾に対処するべく、彼女たち
はここしばらくの間忙しく働いていたのだ。

「えー? 孫策さんなんて放っておけば良いんですよー」
「良いわけ無いでしょ! そんなんだからあれだけの資金と兵力があるのに、弱っちい軍しか
編成出来ないのよ!」
「えー、だったら私達の仕事、ねねちゃんに代わりにやって貰えば良いんじゃないですかー?」
 きらきらと顔を輝かせて、七乃はそんなことを言った。
 その言葉の意味するところを理解して、思わず詠も一歩たじろぐ。
262名無しさん@初回限定:2009/03/03(火) 00:58:06 ID:96voBQ5GO
支援コトゥネー
「達って、あんた何を……」
「もうっ、分かってる癖にぃ。詠ちゃんも、月ちゃんと一緒にいたいんじゃあないんですかぁ
?」
「うっ……」
 ――黒い、あまりにも黒い考えだ。
 けれど余りに蠱惑的な囁きであることも確か。
「お仕事が半分になれば、もーっと詠ちゃんと一緒にいられる時間がとれますよぅ?」
「う、ううぅ……」
 甘美なる誘惑に、詠の持ち前の責任感が必死に抵抗する。
「だ、駄目だよ詠ちゃん! お仕事さぼったりしちゃ!」
 月の声もそれを後押ししてくれる。

 しかし、敵は狡猾。さらなる甘言で詠の心を絡め取りにかかった。
「私はですねー。今からお嬢さまにべったりくっついて四六時中お嬢さまのお世話をしちゃい
まーす。ご飯を作ってー、蜂蜜入りのお茶を作ってー、一緒にお勉強してー、一緒にお風呂に
入ってー、一緒のお布団で寝ちゃいますよぅ」
「う、ううぅぅっ! そんな、お風呂、月とお風呂……それから一緒に布団で……月と一緒に
……」
 ガラガラと音を立てて、理性の壁が崩れていくのを、詠は耳にした。

「詠ちゃんっ! しっかりして!」
 ひな壇が飾られた玉座の間に、月の悲痛な叫びがこだました。



 そんなやりとりがあった翌日。
 陳宮の部屋から、啜り泣くような声が聞こえたのは言うまでもない。


 終
264名無しさん@初回限定:2009/03/03(火) 01:02:12 ID:jt656K8b0
メーテル氏乙でした
ねねw
265メーテル ◆999HUU8SEE :2009/03/03(火) 01:03:32 ID:vAd6PqnI0
わたしの名はメーテル……投下の終了を告げる女。
今回から42字で区切ってみることにしたわ。
携帯電話などで見づらいという意見があれば、何か考えるわ、鉄郎

色々とぼかして書いているから「あら?」と思うかもしれないけど、話の表側についてはまた後日……
266名無しさん@初回限定:2009/03/03(火) 01:11:03 ID:zFgUC40z0
>>265
お疲れ様です。
267名無しさん@初回限定:2009/03/03(火) 01:11:51 ID:zFgUC40z0
sage忘れ、すいません。
268名無しさん@初回限定:2009/03/03(火) 01:23:13 ID:w5vdpv3p0
メーテル乙!
月がいて詠がいてねねがいるってことは、当然恋もいるだろうし。
となると董卓軍を吸収した袁術√ってことかな。
269名無しさん@初回限定:2009/03/03(火) 03:58:29 ID:3e0ReRaU0
>>268
その後美羽&七乃以外のキャラは全員雪蓮さんが寝取るな
270名無しさん@初回限定:2009/03/03(火) 04:21:10 ID:UoeyeA2pO
>265

乙です、読み難さに関して個人的にはまったく問題無しです。
271名無しさん@初回限定:2009/03/03(火) 14:17:01 ID:a351bAY70
ちょっとエッチィーお人形さん…(*゚ω`艸)エッツィ→ン♪
http://figure-info.com/search/Toys/1/salesrank/%e8%9d%b6%e3%81%ae%e5%a4%a2/
272名無しさん@初回限定:2009/03/03(火) 14:31:12 ID:+QRVMjGaP
董卓軍と袁紹軍を吸収して、孫策軍を攻撃準備中ってところか<美羽と七乃
毎度名前だけ出てくる一刀が苦労してるのが目に見えるw
273名無しさん@初回限定:2009/03/03(火) 16:10:06 ID:6hm+zzpfO
七乃って美羽さえ絡まなきゃなにげに三国一有能じゃね?
274名無しさん@初回限定:2009/03/03(火) 16:11:34 ID:ONq9NrG/0
>>265
もーっと詠ちゃんと一緒にいられる時間がとれますよぅ?

誤:詠ちゃん
正:月ちゃん

では?
275名無しさん@初回限定:2009/03/03(火) 20:38:05 ID:Ssy+BfUB0
メーテル乙
いや実はこれは働きすぎの詠を休ませるための美羽の策だったんだよ

ないか
276名無しさん@初回限定:2009/03/03(火) 21:35:20 ID:sE9O++KO0
俺のねねが過労死寸前です、誰か助けてあげてください。
277名無しさん@初回限定:2009/03/03(火) 22:20:58 ID:wqsoAmI5O
紫苑かはわわメインの長編SSでおすすめ教えてけれ
278名無しさん@初回限定:2009/03/03(火) 22:42:44 ID:jW6t7r580
>>277
>1は見た?
279名無しさん@初回限定:2009/03/03(火) 22:57:30 ID:wqsoAmI5O
>>278
妄想伝?は多分ほとんど読んだ
280名無しさん@初回限定:2009/03/03(火) 23:34:52 ID:YNxT5f8i0
ここは投稿及び投稿作品の感想メインだから他サイトSSの情報は出てこないんだぜ。
1には書いてないが、そういう空気になっている。
281名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 00:21:33 ID:D+NZ6JP40
つーか紫苑やはわわメインの話って短編でもあんまり見かけn(ry
まあ漁っていけばあるかもしれないから自力で開拓してくれ
282名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 00:29:23 ID:iGv6PI880
>>280
別に余所のサイトの話をしたっていいと思うけどねぇ。
良作の発掘は、住人にとっても利益だし、書き手にとっても刺激になろう。
あ、でも叩きありきの書き込みは勘弁な。
283名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 00:32:40 ID:1tqqBkY50
紫苑といえば…

1.エロス
2.璃々
3.おっぱい

だからなあ。中々話を膨らませにくい
284名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 00:45:58 ID:nNbXhYh/0
>>282
そんな簡単に話が進めば苦労はしないよ
色んな意見や思想、考え方があるのだからどうやっても良い意見ばかりは出ないし実際に荒れた事もある
過去の経緯を知らないからとあまり不用意な事を言わない方がいいよ、また議論に発展して辟易するだけだから

>>283
4.妄想

まあ設定にはあるのに本編ではあまり使われなかったがw
285名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 01:03:46 ID:iGv6PI880
>>283
紫苑はまだいいじゃないか。
俺の華雄なんか、ほとんどゼロから話を膨らませにゃならんのだ。

>>284
最終的に、外部SSに関する書き込み自体で荒れるのではなく、
外部SSに関する書き込みを容認するか拒否するかで荒れる、
というくらいの経緯は承知している。
286名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 01:04:52 ID:m4Bm2HIRO
>>282
最終的に
宣伝乙、オリキャラ満載主人公最強性格改変物ウゼえ、作品のあら探し、無駄な議論、理想郷へ行け

のいずれかの流れになるだけだと思うよ。
287名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 01:29:06 ID:54Cr7YvJ0
>>283-284
これを忘れてるぞ
つ[年増]

 あれ、こんな時間に誰か来たぞ、なんだよ。
288名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 01:30:02 ID:SVR7udOKP
>>285
初期の頃に外部SS叩きで荒れたこともあったんだよ。

ということでこの話題は終了。結局話題が続いてしまってるしこのままだとホントにまた無駄な議論をすることになるぞ。
289名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 01:51:17 ID:AnrtvRuK0
紫苑たちは熟女(アデージョ)だからね
間違っても>>287のようなことを言うと………ガクガクブルブル
290名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 02:01:19 ID:6Umv/nL10
少し遅れたがメーテル投下乙
次はイベント的にホワイトデーかな
待ってる
291名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 04:02:51 ID:Jp0IBV8Z0
こうしてみると紫苑って思ってたよりもネタがあるな
292名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 09:50:24 ID:BcL5XcL50
真にかぎると、そもそも蜀メインの話が少ないから、あんまり出てこないのよね>紫苑
293名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 10:31:07 ID:pShGXv5g0
紫苑は年上だし子持ちだが、その分エロのレベルは蜀で一番と思われる。
拠点イベント(終盤付近)を見る限り、Hはしていてもそれほど過激な事はしていないのだから、鈴々のように紫苑が入れ知恵、もしくは『お手伝い』に入るのはアリかもしれない。
蜀における華琳のポジション、とかで。
294名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 11:23:48 ID:qjRF47rQP
作家の書きやすい書きにくいもあるんだろうね。
ああいう包容感あるキャラは自分から動かないから書きづらそうだ。
295名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 11:28:17 ID:ICKtfBb40
個人的に天和とか桃香みたいなほわほわキャラは筆は進むが話が進まない。
その場の時間が広がるだけ。
296名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 12:44:03 ID:MCgfhnSyO
話を進めるなら軍師勢。
297名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 13:01:38 ID:MbEvfmGp0
冷静系キャラで進めるのが確実だよな。
暴走系で流れ変えると違う方向に盛り上がって結局話が進まないオチになる可能性があるしw
秋蘭・冥琳辺りが適役なんだけど、蜀だと誰がいいんだろう?
298名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 13:06:40 ID:2j/wmGHBO
紫苑だろ
299名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 13:12:44 ID:MCgfhnSyO
蜀なら桔梗、しおん。
ただし、まぜっかえしがちなので、弱めの暴走キャラを入れて、まとめ役に徹するパターンにもっていかないといけない。
無難にいきたければハム。
300名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 13:30:44 ID:MbEvfmGp0
やっぱそうなるかな>紫苑・桔梗・ハム
ハムって何気に貴重なキャラなんだよな…あの普通っぷりが。
301名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 14:51:05 ID:qjRF47rQP
なるほど、だから冷静・暴走・アホ全部こなせる桂花が重宝されるのか。
302名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 15:25:03 ID:CPkb0/SO0
魏の軍師たちはそういう意味では使い勝手の良いタイプが多い
303名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 16:39:59 ID:mUlwVGt30
 話を切ってすいめせん。
 十分後に魏のSSを桃香します。

 18分割で前後編です。

・魏エンド後に一刀が帰ってきて半年ぐらい経っている設定。
・キャラの性格が違うと思いますが、そういう外史だということにしておいてください。
304名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 16:45:03 ID:BjRwbGBb0
支援
305桂花の風邪 1/18:2009/03/04(水) 16:50:21 ID:mUlwVGt30
「桂花が風邪?」

 警備隊の詰め所で一息ついていた一刀は凪に聞き返した。

「はい隊長。警邏中に春蘭様達にお会いしたのですが、その時に」

「ふーん、桂花がねぇ・・・・・・」

 意外……でもないか。と一刀は頬を掻く。

「だったら、みんなでお見舞いに行くのー!」

「いや、流石に四人ともここを空けるのは不味いだろう」

 まるで遊びに行くかのようにはしゃぐ沙和を凪はたしなめた。

「せや。いくら平和になったからっちゅうても、休みの日ぃやったらともかく、仕事中の責任者四人で押しかけてその隙になんかあったら言い訳のし様もあらへんからなー」

 真桜が腕を組んで相槌を打つ。腕を組む事により、真桜の豊かな胸が強調される形になる。
 一刀は一瞬釘付けになった視線を微妙に逸らしつつ、

「平和になったからこそ街の警備が大事なんだ。まだ五胡もいるしな。
 人がいる以上トラブル・・・・・・厄介事はなくなることはないからな。むしろ大きな争いごとがない分、街での厄介事は増えると思うぞ」

「解かります。隊長」

 凪が生真面目に頷く。

「せやったら、誰が行くん? 隊長?」
306桂花の風邪(前編) 2/18:2009/03/04(水) 16:53:17 ID:mUlwVGt30
「え、俺!?」

 一刀は驚いて腰を上げた。

「妥当だと思いますが。我々は真名を許されているとは言え、立場上桂花さまと顔を合わせる機会は多くありませんし」

「いや、おれ嫌われてるじゃん!」

「せやかて、部下一人を見舞いに寄越されたら気ぃ悪ぅするんちゃう?」

「同感なのー」

「いや・・・・・・桂花の場合は当てはまらんと思うが・・・・・・」

「しかし、一介の警備隊長とは言え実質は曹魏の重鎮。
 (対外的には)真名を許しあう者が病に臥すと知りつつも何もしないとあらば、いらぬ誤解を招きかねません」

「そんなこと言ってー。凪は隊長を悪く言われることが嫌なだけなのー」

「な!?」

「あかんて、沙和。いくらなんでもそう図星を突いたったら凪が可哀想やで」

「うう・・・・・・」

 凪の顔が茹でられた蛸の様に一瞬で真っ赤になる。

「(可愛いなぁ・・・)あーわかったわかった! ここは凪に免じて俺が行くよ」

「隊長までー・・・」
307桂花の風邪(前編) 3/18:2009/03/04(水) 16:56:34 ID:mUlwVGt30
最早涙目の凪の頭を軽く撫で、

「そうと決まれば早いとこ行くかな」

「隊長ー、おみやげ忘れんといてなー」

「遊びに行くんじゃないんだぞ・・・・・・」

 ――――――――――

 早速一刀は見舞いの品を購入して、桂花の部屋の前まで来ていた。


(直ぐに追い出されるかも知れないけど、ま、ここまで来たんだし)

 ノックをしようとしたとき、中から話し声が聞こえる。

(見舞いの先客かな?)

 一刀は耳をすませてみる。

「華……ま! …けま……、万………病気がう…………」

「心得て………。…………ないわよ」

(華琳か? まぁいいか、別に疚しい事をしているわけでもなし)

 一刀は扉をノックする。

「桂花ー、俺だけど、ちょっといいかー?」
308桂花の風邪(前編) 4/18:2009/03/04(水) 17:07:49 ID:mUlwVGt30
中から会話の声が途絶えた。数秒後、

「俺なんて人は知りません。って言うか入ってこないで!」

「いいじゃない。多分見舞いよ」

「でも、華琳さま…」

 こちらに意識を向けている所為か声は聞き取れた。

「一刀、入ってらっしゃい。私が許すわ」

 華琳の許しが出たことで、一刀は桂花の返事を待つことなく部屋に入った。

「入るぞー」

 中には、赤い顔でいかにもだるそうに寝台の上で体を起こしている桂花と、声の聞こえた華琳。そして春蘭と秋蘭の姿があった。

「あれ、春蘭に秋蘭も?」

「うむ。華琳さまが見舞いに行かれるとの事でな。ついでと言うわけではないが、私たちも付き合うことにしたのだ」

「しかし桂花もだらしがない。風邪ぐらい気合で治さんか」

「…。あんた、生まれてから今まで風邪ひいた事ないんでしょう」

「勿論だとも!」

「……」

 一刀はあえて突っ込むまいと苦笑いにとどめた。
309桂花の風邪(前編) 5/18:2009/03/04(水) 17:09:23 ID:mUlwVGt30
「で」

 そんな一刀に冷たい声が突き刺さる。

「そこの全身精液男は、一体何しにきたのよ」

「ああ。風邪だって聞いたから」

「まさか『風邪って適度な運動をしたほうが治りが早いんだぜ〜げへへ』とかいって私を無理やり犯そうと!? この変態!!」

「はあ!?」

「そうなの?」
「そうなのかっ!?」
「そうなのか?」

「んなわけないだろ!」

 一刀が思わず突っ込みを入れたとき、桂花はごほごほと咳き込んだ。

「けほっ、華琳さま、先程も申し上げた通り私の風邪がうつらないとも限りません。どうか今日の所はお戻りください」

 そして今度は一刀を睨み、

「あんたもよ。あんたみたいな変態がいると余計に悪化しそうだわ。さっさと帰ってよ。むしろ死になさいよ」

「いつもだけど、凄い言われようね」

「いやいや、見舞いの品だけじゃちと寂しいからな。今なら頼みを一つ聞いてもいいぞ。勿論俺に出来ることな」

 一刀の台詞に桂花は思い切り顔を顰めた。華琳は面白そうに事態の推移を見守っている。
310桂花の風邪(前編) 6/18:2009/03/04(水) 17:10:14 ID:mUlwVGt30
「……だから、帰れっていってるのよ。頼みはそれでいいわ。もうあんたのことで思考を裂くのも面倒くさいのよ」

「むう…」

 一刀は桂花の物言いに、逆にさっきより心配になったようだ。

「ところで北郷、見舞いの品は何を持ってきたのだ?」

「おう、それそれ。実は私もさっきから気になっていたのだ」

「一刀、開けてもいいかしら?」

「そういうことは桂花に聞けよ…。聞くまでもないんだろうけど」

「華琳さま。勿論構いません!」

 桂花の言葉に、春蘭は一刀が小脇に抱えていた箱を取り、包装をはがし始めた。

「食べ物か?」

「違うよ秋蘭。多分桂花は俺が持ってきた食い物は食べない気がするからな」

「ふ、そうかもな」

「言ってなさいよ……」

 話しているうちに、春蘭は剥がし終えふたを開けていた。

「へぇ……」

「おおっ、ふさふさだ!」
311名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 17:10:45 ID:m4Bm2HIRO
支援
312名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 17:31:07 ID:5sjQx6aY0
投下間隔が短いなと思ってたらやっぱりさる喰らっちゃったかな
313名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 18:11:46 ID:HCmdD0Ex0
支援!!  でも、さるってる???
314桂花の風邪(前編) 7/18:2009/03/04(水) 18:11:52 ID:mUlwVGt30
 箱の中には、黄色い猫のぬいぐるみ。

「なんか見た目が桂花っぽいなぁってね」

 桂花は、ぬいぐるみを春蘭から受け取り、しげしげと眺めた。

「ふぅん、食べ物でなかったことと言い、北郷にしては気が利いてる……と言いたい所だけど」

「え」

「安静にしてるのは基本的にヒマなのよ。それに私を誰だと思ってるの? 軍師よ、軍師。ここは戦術書や論語、それらでなくても詩集くらい思い付かないの?」

「ぐ……」

 実は戦術書等は一刀だって考えてはいた。しかし、桂花の読んだことのない本なんて見当もつかないし、詩集はまったく想像の埒外だった。だからといってそれを語っても言い訳臭い。

「まったく、あんたに期待なんかしちゃいないけど、本当に気の利かない。これだから男は……」

 いつも以上に棘のある桂花の言葉に、華琳ら三人は呆気に取られる。

「……なぁ、秋蘭」

「なんだ、姉者」

「あの桂花の言い様、あそこまで言わなくても、と言うか、そこはかとなく失礼なことを言っているように聞こえるんだが……」

「安心しろ姉者。私にもそう聞こえる」

「そ、そうか! 気のせいではなかったのか…」
315桂花の風邪(前編) 8/18:2009/03/04(水) 18:20:23 ID:mUlwVGt30
「…………」

 華琳は目を細め、黙って二人を見やっている。

「なぁ、桂花。いくらなんでもひどくないか? 確かに俺は見舞いを頼まれてもいないし気も利いてないかもしれないさ。
 でも俺だって心配したんだ。それを……」

「心配?」

 桂花はフン、と鼻を鳴らした。

「そういうのを有難迷惑って言うのよ」

「有難……迷惑!?」

 一刀の表情が俄かに剣呑な雰囲気を帯びてきた。それもそのはず。一刀は基本的に温厚だが、聖人君子ではない。
 心配していた相手にここまで言われれば、腹の一つも立つと言うものだ。

「………」

 桂花はそんな一刀の様子を見ても、最早何も言わない。症状の所為かやや苦しそうな顔をするだけだった。

「ああ、そうかよ。だったら桂花の望み通り出て行くさ。困らせてすいませんでしたね、軍師様!」

 言い捨て、一刀は腹立たしげに桂花の部屋を出た。

「あ……」

 桂花は思わず手を持ち上げたが、呆気にとられている華琳らのことを思い出し、すぐに引っ込めた。

「……大変見苦しいところをお見せしました。それよりも華琳さま。そろそろ……」
316桂花の風邪(前編) 9/18:2009/03/04(水) 18:26:05 ID:mUlwVGt30
「そうね。これ以上長居したら本当に風邪がうつるかもしれないわ。それじゃあ桂花、自愛なさい」

「はい」

「そうそう、一応医者も呼んでるから、後で寄越すわ」

 華琳はそう言って桂花の部屋を出た。春蘭・秋蘭も続く。



 華琳から部屋を出た直後、桂花の咳き込む音が聞こえた。



「それにしても、なんだったんだ桂花の奴は。いくら北郷でも怒るのも無理はないというものだ」

「確かにな」

「……」

 華琳は何も言わなかった。
317名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 18:29:54 ID:m4Bm2HIRO
支援
318桂花の風邪(前編) 10/18:2009/03/04(水) 18:33:14 ID:mUlwVGt30
 一方一刀は、部屋を出た直後こそ憤懣やるかたない様子で肩をいからせていたものの、しばらくすると罪悪感が込み上げてきた。

(いくらあれだけ言われたからって、最後は嫌味すぎたかな…。頭痛か何かで苛々してたとしたら確かに俺、ウザかったか?)

 そんな風に悶々としていたところ、前方から歩いてきた人物が声をかけてきた。

「ちょっとそこの人、悪いけど道を教えてくれないか?」

「え?」

 一刀が顔を上げると、

「あんた、華佗!?」

「ん? …………ああ、北郷じゃないか」

 華佗は相好を崩した。

「元気だったか?」

 以前一刀は、時流に逆らう行為からくる体調不良を華佗に診てもらった事がある。
実際に話したのはその短期間だけだったが、二人はその時にそれなりに意気投合していた。

「お蔭様でな。で、何で華佗がこんなところに?」

「ああ。曹操に呼ばれたんだ。荀ケを診てほしいって」

「……そうか」

 複雑な顔で一刀は頷いた。そしてふと、疑問が口から出た。
319名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 18:36:00 ID:hhVXV9wsO
紫苑
320名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 18:38:56 ID:FdeCZR5mO
シェREン
321桂花の風邪(前編) 11/18:2009/03/04(水) 18:39:22 ID:mUlwVGt30
「そう言えば、華佗は一人で来たのか? 最近大きな戦はないけど野党はまだいるし」

「はは、一応身を守る術は持ってるけど、それ以上に俺にも頼もしい連れがいるからな」

「連れ?」

「ああ。彼らは彼らで目的があるらしくて今は別行動してるけどな。なんでも、この城には以前来たから城下をもうちょっと探すんだそうだ」

「ふーん」

 目的って何だろう、と一刀は思ったが、あまり根掘り葉掘り聞くのもどうかと思い、相槌を打つにとどめた。

「華佗!」

「ん?」

 誰何の声に、二人は顔を向けた。

「華琳」

「曹操か。ちょっと道に迷ってね」

「構わないわ。それより、風邪の薬は?」

「おいおい、まずは症状を診てからだろ?」

「…今あの子は精神的に不安定なのよ。男が押しかけてあの鍼治療をするなんてもっての他。だから薬さえくれたら私が飲ませるわ」

「いや、風邪はそんなに単純なものじゃない。我が五斗米道を以ってしてもすぐには完治させられるものじゃないんだ」
322名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 18:42:05 ID:agtDG2UH0
しえん
323桂花の風邪(前編) 12/18:2009/03/04(水) 18:45:11 ID:mUlwVGt30
「風邪なんてありふれた病気なのに。特効薬は?」

「いや、ありふれてるけど、風邪に特効薬はないんだよ、華琳」

 華琳の言葉に、華佗が答える前に一刀が口を挟んだ。

「どういうこと?」

 華佗も一刀の台詞に興味を持ったのか、黙って続きを促した。

「うん。俺もあまり詳しいわけじゃないけど、風邪って症状は同じでも原因となるウィルスは多種多様で、
そのウィルス一つをとっても数百種類の型があるらしいんだ。
だから、仮に治療薬を作れたとしても、それは何百何千と種類のある風邪の一つにしか効かないから、殆ど意味がないんだよ」

「ういるす…ってのが何かはわからないが、確かにその通り。しかし凄いな、天は。詳しくない北郷でもそこまで説明できるなんてな」

「この時代にそこまで理解してる華佗のほうが凄いって…。いったい何年勉強したんだ?」

「ははは、これでもまだ、二十歳なんだぜ?」←非公式

「……なるほど」

 華琳は頷いたあと、華佗のほうを向いた。

「それでも、あの鍼は駄目。今はそっとしておかないと、治る以上に悪くなりそう」

「……ふぅむ」

 華佗は眉間に皺を寄せて虚空を見つめる。

「ううむ、風邪と言うのは究極的には栄養を取って大人しくするのが治る一番の近道。わかった。ならば五斗米道秘伝の栄養剤を出すことにするとしよう」
324桂花の風邪(前編) 13/18:2009/03/04(水) 18:52:22 ID:mUlwVGt30
「悪いわね。わざわざ足を運んでもらったのに無理を言って」

「いや、構わないさ。俺は医者だ。その方法が一番いいならそうするまでさ」

(…桂花がいつにも増してキツかったのは華琳の言う通り精神的に不安定だったから?)

 むむむ、と一刀が唸る。

「ん? ああ、しまった。鍼で終わると思ってそれが入ってる荷物を夏侯惇に預けたんだった」

「春蘭に? そう。なら手分けして探して、見つかったら私に合流するように言ってもらえる? 一刀はそろそろ仕事に戻りなさい」

「……わかったよ」

 ――――――――――

 程なくして、華佗は春蘭を発見した。

「おい、夏侯惇!」

「んー? ああ、華佗ではないか。どうしたのだ?」

「いや、治療に必要な薬があんたに預けた荷物に入っていてな。探してたんだ」

「なんだ、間抜けなヤツだな。わかった。持ってこよう」

「ああ、持ってこなくてもいいんだ。薬を持って曹操に合流してくれ」

「……成程。様子がおかしかったからな、桂花は」

 秋蘭は呟いた。
325名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 18:58:09 ID:SZqkZiuh0
支援
326桂花の風邪(前編) 14/18:2009/03/04(水) 18:58:35 ID:mUlwVGt30
「えーと、うん。荷物はこれだな。よし、すぐに華琳さまと合流する」

「薬は、壷の蓋に『全』って書いているやつな!」

「わかった。……む。これだな。では早速行って来る!」

 握り拳大の小さな薬壷を取り出したと思ったら、ぽいと荷物を華佗に投げてよこし、春蘭は桂花の部屋に向かって駆け出した。

「うわっ!? 馬鹿、投げるなよ! 薬壷が割れるだろ!」

 あたふたと荷物を受け止め華佗は抗議したが、すでに春蘭の姿はなかった。

「まったく。我が姉ながら落ち着きのない」

 秋蘭は、溜息をつきつつも薄く微笑んでいた。

「では華佗。念のため私も華琳さまに合流することにする。それと、茶を出させるから客間でくつろいでいてくれ。手間をかけたな」

「いいさ。俺は医者だからな」

「ふ」

 秋蘭は薄く笑い、春蘭を小走りで追った。



 そして数分後。華琳センサーでも搭載しているのか、春蘭はすぐに華琳を発見した。秋蘭も程なく追いつき、三人で桂花の部屋の前まで来た。

「桂花、入るわよ」
327桂花の風邪(前編) 15/18:2009/03/04(水) 19:04:05 ID:mUlwVGt30
「華琳さま? どうぞ」

 華琳は春蘭らを伴い、桂花の部屋に入った。

「桂花、華佗からもらった薬よ。常備の薬より効果があるはず」

「私に薬を? ああ、華琳さま自ら…!」

 桂花は感極まったかのように胸の前で手を組んだ。

「しかし、華琳さま自らそこまでしていただくても、そこの風邪を引いたことのない春蘭にでも任せたほうがよかったのでは?」

「おお、確かにその通りだな! だがそういうことはもうちょっと早く言ってくれ、桂花!」

「…………そりゃすいませんでしたね」

「……姉者」

「くす。まぁいいじゃないの」

 華琳は、桂花の寝台に歩み寄り、春蘭から受け取った薬壷を開けた。

「可愛い桂花のためだもの。他の者に任せるほど私は冷たくないつもりよ?」

「華琳さま……」

 目を潤ませる桂花に、華琳は優しく語り掛ける。

「私に感謝する気があるのなら、早く風邪を治しなさい」

「はい…!」
328名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 19:04:25 ID:mGQp1JP60
ぬるぽ支援
329桂花の風邪(前編) 16/18:2009/03/04(水) 19:18:12 ID:mUlwVGt30
「なら、早速」

 華琳は薬壷の中から丸薬を一つ取り出した。

「さ、飲みなさい」

「はい」

 桂花は、恭しく薬を受け取ると、白湯で飲み下した。

 ――――――――――

 その頃、華佗は。

「貂蝉と卑弥呼の奴、まだかな……」

 お茶を飲みつつ寛いでいた華佗は、ふと独り言をつぶやいた。

「ああ、そういやあ待ち合わせ場所を決めてなかったな。仕方ない、探しにいくか…」

 華佗は、華琳から薬壷を返してもらわないと、と鞄を開けた。

「ん?」

 鞄の中には、無数の薬壷に紛れ、春蘭に預けたはずの『全』と書かれた薬壷があった。

 ちなみに、意味は「弱った人間に必要な栄養素全般を凝縮した、五斗米道秘伝丸薬」である。超凄いマルチビタミンみたいなもんと思ってもらって差し支えない。

「おい……」

 華佗は急いで鞄の中身を台の上に並べ、一つ一つ確認していく。そして、何が無いのかを悟る。
330名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 19:21:17 ID:m4Bm2HIRO
支援
331桂花の風邪(前編) 17/18:2009/03/04(水) 19:26:37 ID:mUlwVGt30
「まずい」

 華佗の背中を、嫌な汗が流れた。毒ではないものの、最悪のやつを持っていかれた。

 次の瞬間、華佗は客間を飛び出した。

 ―――――――――

 桂花は、華琳から受け取った丸薬も、目を瞑って飲み下した。

「・・・・・・・・・・・・」

「・・・・・・どうなのだ?」

 飲み終わった体勢のまま何も言わない桂花に、焦れたのか春蘭が声をかけた。

「姉者。良薬口に苦し、というからな。あまりの苦さに声が出んのかもしれんぞ」

「どうなの、桂花」

 何も答えない桂花に心配になったのか、顔を覗き込むように近付けた。

「・・・」

 桂花は、ゆっくりと目を開いた。そして、



「あまり顔を近付けないで下さい、曹操さま。息がかかります……っ、げほっ、げほっ」

 桂花のその言葉は、とても嫌そうな響きだった。
332名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 19:27:18 ID:60FZFdAJ0
しえん
333名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 19:28:36 ID:FdeCZR5mO
C縁
334桂花の風邪(前編) 18/18:2009/03/04(水) 19:32:59 ID:mUlwVGt30
「なっ・・・!?」

 あんまりと言えばあんまりな物言いに、華琳は二の句が継げない。桂花は、華琳には目もくれずまた咳き込んだ。

「お、おい、桂花。真名はどうした? 華琳さまだぞ?」

 春蘭の微妙にずれた物言いに桂花は、咳をしつつ「はぁ?」と眉根を寄せ、

「ばっかじゃないの? げほっげほっ、仮にとは言え主君だから真名を許すのは仕方ないけど、私まで真名で呼ぶ謂れはないわ」

 そう吐き捨てた桂花の華琳らを見る目は、紛れもない嫌悪感に満ち溢れていた。

 ――――――――――


 華佗は、廊下を全力で駆け抜けながら、侍女にきいた桂花の部屋に向かっていた。

「まずいぞ・・・・・・! 夏侯惇、お前が持っていったのは『全』じゃなく『変』と書かれた壷!」

 おそらく、「ぜん」と「へん」を聞き間違えたのだろうが、華佗はそんな事はこの際どうでもよかった。

「他者に対する好悪の感情が、真逆になってしまう秘薬だぞ!!」
335桂花の風邪(前編) :2009/03/04(水) 19:34:28 ID:mUlwVGt30
以上です。途中でさるさん食らってしまいました。
次からは気をつけます……。

後編はもう完成しているので、今日中に桃香すると思います。
336名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 19:37:15 ID:agtDG2UH0

桂花は春蘭の事が本当は好きってのが微笑ましいw
337名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 19:46:00 ID:60FZFdAJ0

春蘭に頼むからw
338名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 20:20:39 ID:1tqqBkY50
桂花の特大デレの予感がして歩いてきました
さ、全裸待機だ
339名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 20:23:48 ID:Nu4v7CWG0
これは、デレないことがデレになるのかもしれん……!
340名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 20:27:38 ID:qNmn2jls0
これは……後編に蝶期待だ
341桂花の風邪(後編):2009/03/04(水) 20:50:17 ID:mUlwVGt30
 「桂花の風邪」の後編を桃香します。
 14+1分割です。
 問題なければ十分後に。

 関係ないですが、このスレで張三姉妹の出番ってまだないんですよね。
 男の華佗すら登場したというのに……。
342名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 20:50:43 ID:tbo/XiHu0
乙!
343名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 20:51:53 ID:Nu4v7CWG0
おお、早いな!
344名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 20:54:08 ID:oVESWMx40
>>339
やっぱりそう思いますよねぇ。
345桂花の風邪(後編)1/14:2009/03/04(水) 21:00:12 ID:mUlwVGt30
 しばらく、桂花の部屋には、桂花の咳以外に響く音は無かった。しかし、数分後。

「……曹操様。用が無いのならお戻りください。ごほ」

「はっ!? おい桂花! 華琳さまに向かってなんと言う口を利くのだ!? 熱で頭がやられたか!?」

 我に返った春蘭が、怒りよりも困惑や驚きを露にしまくしたてる。
 しかし、桂花は嫌そうに、

「夏侯惇、アンタには言っていないの。って言うかアンタも今すぐ出て行って頂戴。あと唾を飛ばすな」

「い、一体これはどういうことなの、桂花! あなたが私たちにこんな言い方をするなんて……?」

「はっ、げほ」

 桂花は華琳の言葉に嘲笑を返した。咳もしたので様にはならなかったが。

「曹操様。いつから曹魏の王は暇な職となったのですか? 私、自分が人を見る目がげほっ、無かったとは思いたくありませんので。あまり失望させないで欲しいのですが」

「………」

 華琳は、無礼な事をのたまう桂花に対する怒りよりも、疑問が先にたった。

(この事態はどういうこと? 桂花は自惚れでなく私を慕っていたはず。急な心変わりと理由をつけるのも不自然。何か別の原因……ってアレしかないわよね)

 何も言わない華琳に、桂花は苛立たしげに咳をし、
346名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 21:04:34 ID:agtDG2UH0
しえん
347桂花の風邪(後編)2/14:2009/03/04(水) 21:05:17 ID:mUlwVGt30
「大体、見舞われたくらいで風邪が治れば苦労はしません。好かぬとはいえ、私以外にも軍師はいます。ごほ、五胡は健在とはいえ問題はないでしょう。
 ……ってこんなこと言わずともお分かりでしょうに。けほ、曹操様こそ、お風邪をお召しになられたのでは? 今日は色事はお控えになって、ゆっくりとお休みになられてはいかがでしょう」

 言葉に棘と嫌味を含ませ、慇懃無礼に言った。

 そのとき、廊下からどたどたと足音が近づいてくる。そして、部屋の扉が勢いよく開け放たれた。

「夏侯惇っ!!」

「華佗!」

「曹操達もいたのか。すぐにこっちに来てくれ。荀ケ、騒がせてすまなかった」

 華佗の言葉に、華琳らはそそくさと後に続いた。



「……他者への好悪が反転する薬?」

「ああ。以前仕留めた龍の髭から作った秘薬だ」

「だが華佗よ。私は確かに『変』と書かれた壷を選んだぞ。ほら」

「……姉者。違うではないか」

「え? って違わないじゃないか。確かに『変』と」

「そうじゃない。おれは『全』と書かれた壷、って言ったんだ」

「春蘭…。あなたね……」
348名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 21:07:34 ID:60FZFdAJ0
支援
349桂花の風邪(後編)3/14:2009/03/04(水) 21:10:10 ID:mUlwVGt30
「ええっ!? か、華佗! お前が聞き取りにくく言ったのが悪いんだぞっ!」

「私はちゃんと聞こえたのだが」

「しゅうらん〜! 姉を裏切るのか〜!?」

「…………はぁ」

 秋蘭は溜息と共に頭を抑えた。

「ともあれ、これで全ては解決するじゃない」

「どういうことですか?」

「桂花は男嫌いでしょう? だったら、今なら華佗の鍼治療を喜んで受けてくれる筈。華佗、その鍼であの薬の効果は消せるの?」

「ん? あれは病気じゃないから鍼は効かない。だが、反転薬(今名付けた)の効果を消せる薬なら問題なく調合できるけど」

「だったら全ては解決ね。どうなることかと思ったけど、これは春蘭の勇み足のおかげと言うべきかしら」

「みろ秋蘭! なんだかよくわからんが華琳さまが褒めてくれたぞ!」

 鼻高々の春蘭に、秋蘭はふっ、と笑みを浮かべた。

「……そうだな。姉者には敵わんよ」

「そうだろうそうだろう!」

 呵呵と笑う春蘭に、華佗も笑う。

「いい部下を持ってるな、曹操」
350桂花の風邪(後編)4/14:2009/03/04(水) 21:15:40 ID:mUlwVGt30
「あげないわよ?」

「はははは、そいつは残念!
 さて、早速薬の調合をするとしよう。そうさな、六刻…いや、五刻(二時間半)で完成させる」

「解ったわ。春蘭、秋蘭」

「はっ」
「はっ」

「これより治療完了まで女の主要な武将は桂花の部屋に近付けないように。特に季衣と流琉はね。
 今の桂花に会わせたら泣いてしまうかもしれないもの」

 ――――――――――

 二時間半後、華琳らは桂花の部屋の近くに集合していた。

「曹操、薬は無事完成した」

「わかったわ。なら早速・・・」

 華琳がそう言いかけた時、桂花の部屋から人が出てくるのが見えた。

「あれは、北郷?」

 曹魏屈指の視力を誇る秋蘭が、真っ先に人物の判別を行った。

「北郷だと? あいつめ、さては桂花の部屋に忘れ物をしたな? まったく、間抜けな奴だ」

「・・・・・・今は一刀のことはいいわ。華佗、やって頂戴」

「わかった。じゃあ行って来る」
351名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 21:17:14 ID:esCMrltZ0
wktk支援
352桂花の風邪(後編)5/14:2009/03/04(水) 21:20:13 ID:mUlwVGt30
 華佗はノックし、桂花の部屋に入った。


「荀ケ、ちょっといいかい」

「あら、あなた華佗ね。お久しぶり……と言うかさっきぶり」

 桂花は咳き込みつつも、にこやかに華佗を迎える。なんかさっきより部屋が散らかっているように見えたが、気にしないことにした。

「ああ。さっきぶり。早速だけど、今日は曹操に頼まれてね。荀ケを治療しに来た」

「ええ、曹操さまが頼んだ、と言うのは気に入らないけど、音に聞こえし名医の医術、見せてもらうわ」

 桂花の言葉に外で聞き耳を立てている華琳の頬が引きつった。が、それは余談である。

「ええと、もしかして私、裸にならないといけないのかしら。げほげほ、ちょっと恥ずかしいわね…」

「おれは医者だからな。気にすることは無い。……と、言いたいところだが、今回は大丈夫。もう病魔は見えてるさ」

「…? そういうものなの」

 桂花は首を傾げた。実際、桂花の風邪はさほど重いと言うわけではない。

「よし。じゃあ準備はいいか?」

「ええ。いいわよ」

 桂花がそういうと、華佗は鍼を取り出し、気合を入れ始めた。

「我が身、我が鍼と一つとなり! 一鍼同体! 全力全快! 必察必治癒……病魔覆滅!

 げ・ん・き・に・なれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!」
353名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 21:20:14 ID:50+RaU8x0
支援
354桂花の風邪(後編)5/14:2009/03/04(水) 21:23:09 ID:mUlwVGt30
「終わったの?」

 桂花の部屋から出てきた華佗に、華琳は話しかけた。

「ああ。病魔は退散した。薬も飲ませたから反転薬の効果ももう切れてるだろう。最後に効果を見がてら見舞ったらどうだい?」

「そうさせてもらうわ」

 華琳は頷き、桂花の部屋に入った。

「まぁ、華琳さま!」

 華琳たちを、笑顔の桂花が迎える。自分たちに冷たい視線を向けた桂花の雰囲気は微塵も感じられない。華琳は心の中で安堵の息を吐いた。

「調子はどう?」

「はい。私が眠っている間に華佗が来たようです。寝ている間に男に近寄られたなんて虫唾の走る話しですが、あの医者、音に聞こえるだけあって腕だけは確かなようですね」

「眠っている間?」

「・・・? はい。それが何か」

「いえ、なんでもないわ」

 どうやら、桂花は性格反転中のことは記憶にないらしい。

「桂花。念のため今日と明日一杯はゆっくり休養をとりなさい」

「いいえ華琳さま。もうすっかり完治していますので、今すぐにでも片付いていない懸案を・・・」
355名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 21:25:25 ID:agtDG2UH0
紫苑
356名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 21:26:55 ID:3sP55/OMO
( ゜∀゜)o彡゜支援!支援!
357名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 21:29:14 ID:50+RaU8x0
    _  ∩
( ゚∀゚)彡 しえん!しえん!
 ⊂彡
358桂花の風邪(後編)7/14:2009/03/04(水) 21:30:12 ID:mUlwVGt30
「駄目よ。思えば、戦の事後処理から五胡の対策までちょっと負担が大きかったかもしれないわね。
 その証拠に、桂花は自己管理も出来ない無能ではない、ということを私は知っているから」

「……わかりました」

「いい子ね。大人しくしていたら、明日の夜はたっぷり可愛がってあげる」

「ああ、華琳さま……」

 桂花の顔が熱に浮かされたように恍惚としたものになる。
 いつもどおりの桂花に安心した華琳は、数分話した後、桂花の部屋を後にした。


「華琳、桂花はもういいのか?」

「え?」

 次の日の朝。一刀に話しかけられた華琳はらしくもなく彼女にしては間の抜けた声を上げてしまった。

「ああ、一刀には言ってなかったかしら。桂花なら昨日華佗の鍼で全快したわよ」

「鍼? あの情緒不安定な状態でよく出来たもんだなぁ」

「……。ああ」

 そうだった。と華琳は心中でつぶやく。一刀は反転薬のことを聞いていないのだろう。

「そうだ、北郷! 昨日鍼治療の前に桂花の性懲りも無く桂花の部屋に行っていただろう? どんな反応をされたのだ!?」

「は? 何言ってんだ!?」

 一刀は春蘭に詰め寄られて後ずさる。
359名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 21:31:14 ID:XxaWB3v+0
支援
360桂花の風邪(後編)8/14:2009/03/04(水) 21:35:13 ID:mUlwVGt30
「うむ。私も興味があるな。華佗があれほど好意的に受け入れられたのだ。北郷はどうだったのだ?」

「んん? いや、どんなって言われてもなぁ。俺が怒って出て行ったの見てたろ? あの時と同じだよ。
 …いや、二回目のほうがちょっとキツかったかな? それはもうギャンギャンと。物は投げてくるし」

「・・・ふぅん」
「なに?」
「ほう……」

 三人はは驚きに目を見開く。

 普段の桂花の一刀に対する態度は周知の通り酷い物である。
 華琳以外の女性にも物腰柔らかとはとても言えないものの、一刀他、男に対する態度に比べれば遥かにマシである。

 しかし、一刀が言うには好悪反転中においても一刀に対する態度は普段通りかそれ以上であったという。
 実際に薬の効果を目の当たりにした華琳らにとっては信じがたいことであった。

「それは、つまり・・・・・・そういうことなのか、北郷?」

「だから何の話だよ」

 イマイチ状況が分からない一刀は頭の周りに?が飛び交っている。

「ああ、そう。そういうことなのね桂花……。薄々と、と言うか多分そうだろうとは思っていたけど……」

「はい、同感です」

 華琳と秋蘭はニヤニヤクスクスと含み笑い。

「??? なんだってんだ、華琳と秋蘭まで?」

「いいえ、なんでもないのよ? ふふふ……」
361名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 21:36:53 ID:iGv6PI880
素晴らしい。
まさにニヤニヤものだ。
俺は断固として支援を実行する!
362名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 21:38:02 ID:3sP55/OMO
支援支援
363桂花の風邪(後編)9/14:2009/03/04(水) 21:40:14 ID:mUlwVGt30
 一刀にとって丸っきり訳が分からない展開に困惑していると、廊下の向こうより、桂花の叫び声が聞こえた。

「北郷!」

「桂花?」

 一刀はちょうど廊下の曲がり角に立っており、桂花の位置からは華琳らの姿が見えないためか、いる事に気づいてないようだ。

「一刀。桂花は私に気付いてないみたいだから、気付かれないように振舞ってね」

「なんでだよ」

「なんでもよ」

 華琳の言葉にまたも疑問符を浮かべる一刀だが、深く考える前に桂花がどすどすと足音を響かせながらやってきた。

「ああもう、人が呼んでるのに何を突っ立ってるのよ! 犬だって呼べば近寄ってくるわよ!?」

「ああ、悪い。考え事してたから」

「はん。その足りない頭で何を考えるって言うの?」

「・・・・・・いや。うん」

 一刀は相変わらずな桂花に微かに安堵した。キツイのは相変わらずだが、昨日よりよっぽどましに感じる。

 桂花はまぁいいわ、と呟き、

「昨日はね、その、風邪から来る頭痛でちょっと気が立ってたのよ!」

「はい?」
364桂花の風邪(後編)10/14:2009/03/04(水) 21:45:13 ID:mUlwVGt30
「鈍い男ね! 昨日私の言葉にあんた怒ったでしょ!? だから」

「ああ、悪いと思ってくれたってことか」

「誰がよ! ただ、華琳さまが幾らなんでもあの態度はいただけないとおっしゃられるから仕方なく・・・」


 その桂花のいい様に、華琳は忍び笑いを漏らした。

「聞いた秋蘭? あの子、私をダシにしたわよ?」

「はい。しかと聞きました」


「華琳がねぇ・・・」

「解った? じゃなけりゃ誰がわざわざこんな事言いにくるもんですか」

 桂花はぷんすか怒りながら「理解が遅い」だの「頭に脳の代わりに精液が」等とぶつぶつ呟いている。

「ん? 桂花。さっきから顔が赤いけど、まだ風邪がちょっと残ってるのか?」

「あんたの頭の血の巡りが悪いからいらいらしてんのよ!」

「いやいや、風邪ってのは案外馬鹿に出来ない代物でなぁ」

 一刀は桂花の額に手の平を当てた。

「〜〜〜〜〜っ!?」

 桂花の頬は更に紅潮し、すぐに手を振り払った。
365名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 21:45:15 ID:agtDG2UH0
しえん
366名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 21:47:02 ID:60FZFdAJ0
ニヤニヤしながらしえん
367名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 21:47:35 ID:m4Bm2HIRO
ニヤニヤし過ぎて警察に職質喰らいながら支援
368桂花の風邪(後編)11/14:2009/03/04(水) 21:50:16 ID:mUlwVGt30
「ば、ばばば、ばかっ! この馬鹿っ! 触んないでよ近付かないでよ! 妊娠するでしょ!」

「相変わらず無茶苦茶な事を・・・・・・。病み上がりなんだから、いくら俺だって心配の一つはするって」

「〜〜〜ッ! も、もういいわよ!」

「おい、何処に行くんだ?」

「どこだっていいでしょ!」

「いや、買い物に行くんなら付いて行こうと思って。
 俺、見舞いの時になんか言う事聞くっていっただろ? だったら荷物持ち位なら、ってな」

「・・・・・・・・・・・・」

 一刀を半眼で睨んでいた桂花は、にやりと邪笑を浮かべた。

「あ、そう。なかなか殊勝な心がけね。だったら本屋に行きましょう。ちょうど暇潰しの本がなくなっちゃったところだもの。
 ふふふ、図体ばかりでかいんだから、今日くらいは私が役立ててあげる」

「はいはい」

 一刀は、にやにやしている華琳らをちらりと見る。
 華琳は、無言で手をひらひらと振る。許可しているらしい。

「早くしなさいよ愚図ね! あ、でもあまり近付きすぎないでよ!
 位置は私の三歩後ろ! あと触れるの厳禁!」

「はいはい」

「はいは1回でしょう!」
369名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 21:52:07 ID:3sP55/OMO
支ー援
370名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 21:53:19 ID:50+RaU8x0
支援支援
371桂花の風邪(後編)12/14:2009/03/04(水) 21:55:13 ID:mUlwVGt30
「はいはいはい」

「なんで増やすのよ!」

 怒鳴り声を一刀は適当に受け流しつつ歩き、桂花はそんな一刀に大声であらん限りの罵声を浴びせかけていた。
 隣り合って歩く桂花は、三歩後ろを歩けと言った自分の言葉はもう忘れているようだ。


 そんな二人を、華琳ら三人は無言で見送っていた。そして十数秒後、春蘭がポツリと呟いた。

「なんだあの可愛い生き物……」

 その声音には戦慄の色さえ含まれていた。

「……正に。知らぬは北郷ばかりなり、か……」

 秋蘭は姉の言葉に深く頷き、重々しく言った。しかし口の端に浮かぶ笑みは隠しようがなかった。

「ふう……。最初から可愛い子だったけど、まさかああまで可愛くするなんて。
 これも一刀の手腕ゆえ、かしら。曹魏の種馬の力、些かの衰えも無い様ね」

「……そういえば華琳さま。なんで桂花のやつは見舞いに来た北郷に冷たく当たったんでしょうか」

「大方、風邪をうつしたくないとでも思ったんでしょう」

「桂花はわざと北郷を怒らせたということですか?」

「多分ね。無意識だったかもしれないけど。
 それに気付いていた? あの子、反転薬を飲むまでは私や一刀の前では殆ど咳をしなかったのよ」

「……はぁ。無意識だとしてもそこまで素直になれないとは。桂花も難儀なやつですね」
372名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 21:58:02 ID:FdeCZR5mO
支援支援支援
373名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 22:00:06 ID:FdeCZR5mO
>367

> ニヤニヤし過ぎて警察に職質喰らいながら支援

大丈夫か!
374桂花の風邪(後編)13/14:2009/03/04(水) 22:01:22 ID:mUlwVGt30
 春蘭は腕を組んで天井を仰いだ。彼女的には桂花の行動はイマイチぴんと来ないのだろう。

「何を言う。姉者も北郷に対してはまったく素直になれぬではないか。
 ………閨以外では」

「しゅしゅ秋蘭!! な、なななななな何を」

 あたふたとする春蘭を微笑ましく横目で見ながら、華琳は言う。

「あの子の言葉を思い返すと、私にも一刀にも、最初から最後まで「風邪がうつるから帰れ」と言い続けてたのね」

「では、桂花は華琳さまと北郷を同じくらい愛していた、と?」

「さあ? なんにしろ、これ以上語るのは無粋に過ぎると言うものね」

 華琳は一刀らが去った方向を見て目を細めた。



「さて、慌しかったけれどとても楽しい騒動だったわ。だから、そんな時間をくれた二人に褒美をあげようかしら」

「褒美、ですか」

「ええ。今日桂花を閨に招くと約束していたけど、一刀も呼ぼうと思うの」

 その言葉に、春蘭と秋蘭は驚き、そして直ぐににやりと笑った。



「桂花にとって最高の褒美になると思わない?
 ……いろいろな意味で、ね」
375名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 22:03:26 ID:xdETBTDc0
ニヤニヤ支援
376桂花の風邪(後編)14/14:2009/03/04(水) 22:05:57 ID:mUlwVGt30
 そう言って、華琳は笑顔で片目を閉じた。


 終わり
377桂花の風邪 おまけ:2009/03/04(水) 22:06:44 ID:mUlwVGt30
 おまけ@

「春蘭様ー。今日頼まれごとで桂花の部屋に行ったら、黄色い猫の人形抱いてニヤニヤしてたんですよ!
 凄い焦ってたけど、別に隠すほどのものでもないと思うんですけど」

「…………なに、その可愛い生き物」

 おまけA

 晩年の曹孟徳が記した自叙伝には、以下の記述がある。

 人生で一番激怒したとき。
 ―――――天に帰った一刀が、再び自分の前に締りのない笑顔で現れたとき。

 人生で一番嬉しかったとき。
 ―――――華佗に「これは……おめでただな」と言われたとき。



 人生で一番驚愕したとき。
 ―――――桂花に、まるで虫を見るような目で見据えられつつ毒舌を吐かれたとき。



 ちなみに余談だが、このとき華琳に得体の知れない快感にも似た感覚が、背にゾクゾクと走ったという。


 本当に終わり。
378桂花の風邪 後書き:2009/03/04(水) 22:08:59 ID:mUlwVGt30
 以上です。
 支援本当にありがとうございました!

 それにしても桂花可愛いよ桂花。
 でも私が魏の好きなキャラトップ3は 1沙和、2春蘭、3華琳の順だったりします。
 みんな好きなんですけどね〜。

 では。
379名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 22:10:07 ID:m1LLF8Z10
一番槍GJ!

これはいい2828
380名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 22:11:34 ID:1tqqBkY50
>>377
うむ、げに恐ろしきは決してデレない桂花か
GJ!
あと華琳が目覚めかけてるw

>>367
「このSSが面白すぎたんです」と言えば分かってくれるさ
381名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 22:12:07 ID:60FZFdAJ0
>>377
乙でした
華琳様メロメロ&隠れていた自分を発見w

しかし通算で何度桂花にニヤニヤさせられた事だろうか?w
382名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 22:12:16 ID:50+RaU8x0
くそニヤニヤが止まらん
桂花かわいいよ桂花
383名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 22:13:11 ID:FdeCZR5mO
>378

乙です。

さあ、ホワイトデーは打った。
だが今一番やらなくてはいけないのは、本編を打つことでもネタを構想することでもなく。
携帯代を捻出する事だ(笑)
384名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 22:13:25 ID:d+8hLGED0
乙&GJ!
予想できたこととはいえ、まさに「なんだこの可愛い生き物」w
ツン9・デレ1といった勢いで面白かった。

そして、
>得体の知れない快感にも似た感覚が、背にゾクゾクと走ったという。
Mか!
385名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 22:15:12 ID:m4Bm2HIRO
>>373
質問に答えたらすぐ解放されたから大丈夫。

しかしニヤニヤが止まらない。
386名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 22:15:48 ID:3sP55/OMO
乙でした!
SとMは表裏一体っても聞きますしねw
387名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 22:20:40 ID:Q+cf2ywFO
何というツンツン…
この桂花は間違いなく極上のツンデレ
GJでした!
目覚めかけてる華琳もまたよし!

いつか「最も嬉しかった時」のSSも拝見したいです
388名無しさん@初回限定:2009/03/04(水) 22:45:27 ID:lUXUnZDM0
良い!素晴らしい! 思わずニヤニヤしてしまったぜ。
桂花SSは本当に名作続きだ。
389名無しさん@初回限定:2009/03/05(木) 00:13:32 ID:3lV+ZUe30
趙GJ!!

なんだこの可愛いいきもの・・・・・・
390名無しさん@初回限定:2009/03/05(木) 00:14:09 ID:BC2sefLg0
これは・・・
あまりにもGJ過ぎる・・・
ご飯三杯はいける!
391名無しさん@初回限定:2009/03/05(木) 00:15:24 ID:3lV+ZUe30
× 趙GJ
○ 超GJ
392名無しさん@初回限定:2009/03/05(木) 00:40:43 ID:wRSlqyrQ0

思わず桂花イベント全部回想しちまったぜw
393真√:Interlude3:2009/03/05(木) 02:46:36 ID:T1NCSi2U0
寝る前に投下3レスほど投下してしまいますね。


北郷新勢力ルート:Interlude3
          ──胎動──

    少女は陽だまりから、暗雲へと乗り出す。
394名無しさん@初回限定:2009/03/05(木) 02:47:44 ID:urjuaKDP0
おー、こんな時間に。
たのしみ。
395真√:Interlude3 1/3:2009/03/05(木) 02:49:12 ID:T1NCSi2U0
 雍州は天水太守、名は董卓、字は仲穎、真名は月。
 黄巾の乱の後、親より家督を継ぎ、名実ともにこの地を治める者となった少女は、
陽だまりの中、ぽかぽかぬくぬくと心休まるひと時をすごしていた。

 想うのは、先日偶然合うことが出来た、『天の御遣い』北郷一刀。

 その噂話にずっと憧れていたその人は、やはり噂どおり高潔な人で……
優しくて、部下思いで、頼もしくて、とても素敵な人だった。

 ……また会えるかな?
 ……いつかまた、色々な話をたくさん聞かせてほしいな。
 そんなことを考えていた有る日、彼が黄巾の乱の功績により、
漢中の太守に任じられたと聞いたときは、それはそれはとても嬉しかった。
我が事の様に喜んだものだ。

 天水と漢中は隣同士。……これからも、末永く仲良くしていきたいと詠に話、
相続の事や天水の地盤固めが終わったら、すぐにでも同盟の使者を立て様と話しもした。

 もうすぐ、その準備も整う。
 それは月にとって、とてもとても楽しみで素敵なことであった。



 さて、そろそろ政務に戻ろうか。
 休憩の日向ぼっこを終えようとした時、それを待っていたかのように扉が叩かれる。

「……どうぞ」

 そう声をかけると、親友であり軍師である詠が入ってきた。
その顔は、心持ち固い。

「……詠ちゃん?どうしたの?」
396真√:Interlude3 2/3:2009/03/05(木) 02:52:21 ID:T1NCSi2U0
 詠の雰囲気に何かを察したのか、少し不安そうにそう聞く。
 月はおっとりしている所はあるが、他人の感情の機微には聡い。
 詠もそれは知っているので、普段からなるべく表情には出さないようにはしているのだが、
今回はよほどの事なのだろうか、どうやら隠しきれていないようで。

「……月、お客様が見えられてるわ」

 声も硬く……緊張した様子でそう告げた。

「お客様?……どなた?」

 詠の声の固さに、月の不安は募る。
それでも聞かないわけには行かない。自分は太守なのだから。

「……正直、会わせたくない。面倒事なのは目に見えてるから。
……でも会わせないわけには行かない」

 そういって、ごめんね。と続ける。

「客間へお通ししてあるわ。名前は──」

 その名を聞いた瞬間、月の顔も強張った。

 良くも悪くも、最近よく聞く名前。

 ああ確かに嫌な予感しかしない。でも行かないわけにはいかない相手。
 だから何も言わず、小さく頷いて客間へ向かった。
397真√:Interlude3 3/3:2009/03/05(木) 03:01:10 ID:T1NCSi2U0
 客間で待っていたのは、どことなく頼りなさげな雰囲気の……
それでいて狡猾な雰囲気の男と、それとは対照的に素直そうな二人の子供。

 三人とも、とても豪奢な服を着ている。
 特に子供二人は、見るからに高貴な人物であると言うのが伺い知れる。


 月の姿を認めた男は、座っていた椅子から立ち上がると恭しく礼をし──



「私の名は、張譲と申します──」



 其れは、歴史の胎動、激動の時代の始まり──。
398真√:Interlude3:2009/03/05(木) 03:05:40 ID:T1NCSi2U0
以上、お目汚し失礼致しました。



少女の淡い想いは、歴史と言う名の荒波へ飲まれ、

そして少女は、己が運命の残酷さを知る。

それでも少女は、彼を想うだろう。強く。彼を信じるだろう。ひたすらに。


その強い想いは、少女の運命に何をもたらすのか──。



では、またいずれ。
399名無しさん@初回限定:2009/03/05(木) 03:10:13 ID:urjuaKDP0
おー、おつかれさまですー。
いやー、これはわくわくするね。
400名無しさん@初回限定:2009/03/05(木) 03:15:49 ID:0GXDoTCnO
張譲って十常侍の一人だっけ?
とにかく乙であります
401名無しさん@初回限定:2009/03/05(木) 08:31:07 ID:p0yFCnMI0


今後どう展開するのか気になるぜ
月達と同盟組んで反董卓軍と戦うのか、原作通り秘密裏に助けるのか・・・次の更新が待ちどうしすぎるww
402名無しさん@初回限定:2009/03/05(木) 19:05:34 ID:y4RpSW3o0
おお、今日は「週刊 いけいけぼくらの北郷帝(第五回)」の桃華日では
ありませんか。

さぁ、全裸待機だw
403名無しさん@初回限定:2009/03/05(木) 21:43:47 ID:gByVCosU0

+   +
  ∧_∧  +
 (0゚・∀・)   
 (0゚∪ ∪ +
 と__)__) +
404名無しさん@初回限定:2009/03/05(木) 21:55:39 ID:urjuaKDP0
いけいけぼくらの北郷帝第五回をお送りします。
☆★☆注意事項☆★☆
・魏ルートアフターの設定なので、魏軍以外の人物への呼び方、呼ばれ方が原作中とは相違があります。
・記憶喪失のキャラがいますので、これもゲーム中とは振る舞いが異なります。
・戦闘場面があります。
・今回エロありですが、行為に暴力的表現があります。嫌いな方は読まれないことをお勧めします。
・原作中ではなかった真名/偽名が必要な人物には親族等からつけています。(今回、月の偽名は孫娘から)

いつも通り、本編はtxtで専用UP板にアップしましたのでご覧ください。
URL→ http://koihimemusou.x0.com/bbs/imgf/0217-ike2_5.txt

次回は呂布・董卓編を予定しておりましたが、黄蓋・華雄編が長引いたこともあり、少々息抜き的に短い回
(袁家編)を挟みたいと思います。
なお次回は 三月十五日 の夜(日付的には十六日に食い込むかもしれません)の投下を予定しています。

今回は本編が長くなってしまったため、おまけはありません。
本来は、ここにおまけとして"8>>732 それぞれの日々〜秋蘭編「姉者観察日記」"を入れるべきだったかも
しれませんね。
405名無しさん@初回限定:2009/03/05(木) 22:01:25 ID:X5xk+G3I0
うわホントに来たw
乙乙
406名無しさん@初回限定:2009/03/05(木) 22:06:54 ID:NhYEju2m0
407名無しさん@初回限定:2009/03/05(木) 22:28:00 ID:qboHLOCw0
乙です
408名無しさん@初回限定:2009/03/05(木) 22:28:20 ID:9A45Mxvq0
>404
激しくGJ!!

しかしblogとかラジオでぽろっと華雄の真名でないかのう、
綺麗にまとまってて良かったけどやっぱり無いのは不憫だと思った。
409名無しさん@初回限定:2009/03/05(木) 22:52:09 ID:X5xk+G3I0
一刀「なぁ……華雄は真名を教えてくれないのか?」
華雄「……すまんな」

華雄(……今更言える訳が無いだろう……私の真名が『一刀』だなんて……)


真発売予告前はこんなん予想してたな
410名無しさん@初回限定:2009/03/05(木) 23:00:35 ID:epFkuyqo0
>>404
GJ。
着々と種馬の力が発揮されてますね

>>409
!?
411名無しさん@初回限定:2009/03/05(木) 23:15:55 ID:BflnVk5MO
ファイルシークでみんな見れるぞやった!
412名無しさん@初回限定:2009/03/05(木) 23:28:07 ID:jgjAaYoY0
>>404
乙でした

適度に切れ者で適度にポカする一刀がいい感じ。
戦闘中は一刀にしては頑張った方なんだけど、秋蘭厳しいっすなw
期待と心配ゆえになんだろうけど。
413名無しさん@初回限定:2009/03/05(木) 23:42:18 ID:Ku/G+shs0
>>404
あざーす!!
すげーよかったです
414名無しさん@初回限定:2009/03/05(木) 23:52:41 ID:bB449aeOO
GJ!
祭さん格好いいよ華雄いじらしいよ

>ひょいひょいと猫を積み上げる秋欄
何その可愛い生き物
415名無しさん@初回限定:2009/03/06(金) 00:11:19 ID:PV5L7P4e0
>>404
GJ

確かに可愛い生き物がいたなw
416名無しさん@初回限定:2009/03/06(金) 00:26:33 ID:ixso0oh20
>>404
お疲れ様でした。

やっと今読み終わりました。
これから一刀のち○こによる天下統一が始まるのですねw
417名無しさん@初回限定:2009/03/06(金) 00:49:11 ID:uHJNZd/K0
>>404
やっと読み終わった

面白かったです
猫を積み重ねる秋蘭を想像してニヤニヤ
418名無しさん@初回限定:2009/03/06(金) 01:03:58 ID:Z2hfn5Gt0
そういえば聞いたことがある
猫が死体をまたぐとキョンシーになると……
419名無しさん@初回限定:2009/03/06(金) 01:08:10 ID:kZf8DJQi0
>>404
乙無双

最近美羽のかわいさに目覚めた
420名無しさん@初回限定:2009/03/06(金) 01:19:45 ID:Sw4ivBe60
>>404
朱里、雛里のド肝を抜いてしまった事が吉と出るか凶と出るか?
読み応えのある文章GJ!
421名無しさん@初回限定:2009/03/06(金) 01:37:24 ID:FLSLIIJ40
今回かなり長いよなw
周瑜は赤壁での負けを意識してるから一刀が大したものだと思ってくれるが、諸葛亮と鳳統はどうなんだろうね。
反発するのかな。
それにしても、秋蘭20匹も飼い続けてるのかw
422名無しさん@初回限定:2009/03/06(金) 01:56:46 ID:26k9ADSfO
GJ

少し乱暴なエロとあったが全然優しいラブシーン?だったな〜

最近みなちゃんとエロも書いてて恋姫らしくて良いね!
423名無しさん@初回限定:2009/03/06(金) 02:22:52 ID:vlOTIJzh0
>>404乙!
呉の年上組みが好きなんで祭さんの活躍はうれしいなぁ。
冥琳も気があるような感じだし、そのうち雪蓮も?とwktkです。
424名無しさん@初回限定:2009/03/06(金) 02:56:16 ID:zFY5yev4O
>>404
面白く読ませてもらいました

ところで第一回目と第二回目以降とでは全く別の話になってるの?
たしか第一回目では月と詠は一刀の臣下って扱いだったはずだけど
今回のを見たら月と詠は蜀にいて一刀とは殆ど面識がない状態だったが・・
425名無しさん@初回限定:2009/03/06(金) 02:59:35 ID:FLSLIIJ40
時系列の問題じゃなかったかな。
第一回は、第二回以降より数年あとだったはず。
426名無しさん@初回限定:2009/03/06(金) 03:03:21 ID:IHEPxRGiO
↑たしかに。
しかし、1から全部見てたらこんな時間になってしまった。
427名無しさん@初回限定:2009/03/06(金) 03:04:53 ID:IHEPxRGiO
>426の↑は>424へのコメントです。
428名無しさん@初回限定:2009/03/06(金) 03:08:45 ID:zFY5yev4O
なるほど、そうゆう事か

読み返して見たらこの世界に戻って来てから三年って書いてたや。
429名無しさん@初回限定:2009/03/06(金) 05:41:46 ID:WNSnbedV0
>>409
次回作までに華雄の真名の一般募集は必須(男性陣も含む)

430名無しさん@初回限定:2009/03/06(金) 16:20:25 ID:+hs4mfcC0
華雄の真名はとても可愛いものだと想像
だから恥ずかしくて教えたくないとか
431名無しさん@初回限定:2009/03/06(金) 18:55:36 ID:IcT3Nqvf0
ここは敢えて 華蝶 と想像してみたり
432名無しさん@初回限定:2009/03/06(金) 19:28:43 ID:26k9ADSfO
あぁ…やっちまったよ……
433名無しさん@初回限定:2009/03/06(金) 20:46:06 ID:PV5L7P4e0
な〜に〜 やっちまったな〜!
434名無しさん@初回限定:2009/03/06(金) 20:56:51 ID:OzZmAEkx0
男は黙って
435名無しさん@初回限定:2009/03/06(金) 22:25:06 ID:CV1/ESGp0
無茶振り!!
436名無しさん@初回限定:2009/03/06(金) 22:32:21 ID:6YCciQE80
華雄「わたしの真名をつけてください!!」
437名無しさん@初回限定:2009/03/06(金) 22:34:48 ID:LcZwheqw0
アナタダケノ マナヲ ツケテ
「                」
438名無しさん@初回限定:2009/03/06(金) 22:44:48 ID:uHJNZd/K0
おいおい、どこのマジックナイトの最終回だよ
439名無しさん@初回限定:2009/03/06(金) 23:10:27 ID:LcZwheqw0
けど>>436を見てこれしかないって感じだったからな
440名無しさん@初回限定:2009/03/06(金) 23:26:22 ID:aKlGQSQaP
原作の最終回とかおまえら年齢バレるぞw
441名無しさん@初回限定:2009/03/06(金) 23:48:25 ID:LcZwheqw0
そういう自分もなw
442名無しさん@初回限定:2009/03/06(金) 23:48:41 ID:PV5L7P4e0
>>440
いっちゃらめええええ
443名無しさん@初回限定:2009/03/06(金) 23:52:06 ID:0OKCskfu0
呂布が恋だし、愛でいいんじゃ?
444名無しさん@初回限定:2009/03/06(金) 23:57:14 ID:HybQ4PfX0
第一部のこんなのって無いよENDは、自分の物書きとしての方向性に多大な影響を与えたなぁ。
油断しそうになるとつい悲劇で締めそうになる。

そんな俺は華琳が大好きさ。
445名無しさん@初回限定:2009/03/07(土) 00:01:40 ID:/oGjPhFI0
>>443
と自分も一瞬考えましたが、愛紗がいるから無理だと気づいた。
446名無しさん@初回限定:2009/03/07(土) 00:04:52 ID:bO4vcsX00
想でいいんじゃないかな
447名無しさん@初回限定:2009/03/07(土) 00:14:13 ID:KnLhPK9y0
>>443
恋がきて愛がくると字は違うがCanvasが出てくる俺がいる
たしかCanvasのほうは藍だったはず
448名無しさん@初回限定:2009/03/07(土) 00:15:51 ID:ofw7pji/0
「賢」とか「智」とかそういう似合わない漢字が入ってると見た
449名無しさん@初回限定:2009/03/07(土) 00:22:59 ID:CzGlb49g0
>>443
呂布が恋だし、変でいいんじゃね?
450名無しさん@初回限定:2009/03/07(土) 00:34:31 ID:frHCixMk0
>>447
そっちの恋は詠の声してたなw
451名無しさん@初回限定:2009/03/07(土) 00:34:37 ID:7FSYSRiL0
「帝」とか「皇」なんて普通使ったらいけない字が使われてるとか?

実はやんごとない生れで、幼いときに「絶対に真名を他人に教えるな」と
言われてたりとか。
452名無しさん@初回限定:2009/03/07(土) 00:37:05 ID:wQ6YYFAl0
台帳を適当に開いて出てきた名前を真名にすることに
その結果

『矢島工務店』
453名無しさん@初回限定:2009/03/07(土) 00:38:21 ID:kM+hurZnO
捨て子ど真名がわからないとかでいいんじゃね?
454名無しさん@初回限定:2009/03/07(土) 00:39:55 ID:QzhT0bq/0
華雄は本名も間違って伝わっていて、しかも字も不明なので、そういうのを手がかりにつくるわけにいかないのが悩ましいところ。
455名無しさん@初回限定:2009/03/07(土) 00:45:32 ID:1gGc5mHE0
>452
皆さんのおかげです自重
456名無しさん@初回限定:2009/03/07(土) 00:56:35 ID:S9l1pDpM0
もうおまいらの付けたもの全部いれちゃえよ。じゅげむみたく。
457名無しさん@初回限定:2009/03/07(土) 00:57:01 ID:44h1O8Fi0
そういえば華雄は夢想でさらし派だったような気がするんだけど、どうだったけ?
458名無しさん@初回限定:2009/03/07(土) 00:57:07 ID:m+/6Sg/f0
メンマって奥が深いんだな・・・・・・
459名無しさん@初回限定:2009/03/07(土) 00:58:11 ID:CzGlb49g0
華雄「おらほの村だば、真名なんて付けるよんた風習はねがったっす」
460名無しさん@初回限定:2009/03/07(土) 00:59:54 ID:QzhT0bq/0
>>457
滝にうたれる修行してるときはたしかさらしだったような。
まあ、あのシナリオはおまけだからどの程度……。
461名無しさん@初回限定:2009/03/07(土) 01:00:30 ID:sjhNGHdI0
>446
お前今相棒を笑ったな!
462名無しさん@初回限定:2009/03/07(土) 01:08:14 ID:DMSErNL20
桜花ってのは?
敵に突撃してあっさり死ぬ的な意味で
463名無しさん@初回限定:2009/03/07(土) 01:11:49 ID:44h1O8Fi0
恥ずかしいから言えないんだったらルンルンだね
464名無しさん@初回限定:2009/03/07(土) 01:12:37 ID:QzhT0bq/0
華の子かよ!w
465名無しさん@初回限定:2009/03/07(土) 01:14:13 ID:vdB1MDE70
あれー、蒲公英とか凪とかまるっきり日本語な真名が気に入らなくて
いろいろ考えたフォルダどこにしまったかなぁ
466名無しさん@初回限定:2009/03/07(土) 01:22:16 ID:wQ6YYFAl0
真名エィッリィククワッドゥロッウ

……懐かしいなぁ
467名無しさん@初回限定:2009/03/07(土) 01:43:03 ID:9xsnikSI0
かゆう かゆう まな きた


かゆう
うま
468無じる真√N-拠点02:2009/03/07(土) 02:04:14 ID:Ym6YfLH40
ここで、流れを切るのは忍びなく思いますが、桃香させてもらいます。
5分割です。
注記:拠点01と繋がっているのでそちらから読むと色々と把握しやすいと思います。
469無じる真√N-拠点02(1/5):2009/03/07(土) 02:06:31 ID:Ym6YfLH40
公孫賛の元で働き始めてから数日たった。
あれから、いろんな人から仕事をもらえるようになってきた。

まぁ、荷物運びだったり、食材集めの手伝いだったり、馬の手入れと雑用だらけではあるが。
それでも、声を掛けてもらえるようになったのはありがたかった。

こないだにいたっては、文官たちの話し合いの場に呼ばれて驚かされた。
みんな、俺の話がためになったって言ってくれてたっけな。
でも、俺の方がためになってたんだよなぁ。やっぱ、文官を務めるだけあってみんな俺より賢いんだもんな。
会話を端から聞いてるだけでも勉強になったし。俺がまだ知らないこの世界のことも知れたからな。
そんな感想を述べたときの文官たちの反応が変だったのは気になったものけど。
そういった出来事を通し、少しずつだが、認められ始めているのを実感している。

そして、その切欠は、趙雲にあったと聞いた。
趙雲が気を回して上手く立ち回ってくれたのだ。
それを知った俺は、すぐに礼を言いに行くことにした……わけなんだが。

「趙雲はどこに居るんだろ……」
さっきから、探してはいるものの、まだ見つからない。
部屋にもいなかったし、いったいどこに……

その後も趙雲をさがし続け廊下を歩き続ける。
「趙雲ー、どこだー」
「どうしました?北郷殿」
「いや、趙雲を探してるんだけど見なかった?」
「いえ、私は見かけておりません」
「そっか、ありがと」
「いえ、お役に立てず申し訳ない」
「いいって、それじゃあ。俺はまた探しに行くから」
「えぇ、失礼します」
通りかかった兵士と別れさらに城内を探し続ける。
470名無しさん@初回限定:2009/03/07(土) 02:09:30 ID:Sfno45mt0
4円
471無じる真√N-拠点02(2/5):2009/03/07(土) 02:10:45 ID:Ym6YfLH40
「いったい、どこに居るんだ?」
これだけ探して見つからないってことは街にでも出てるのか?
いや、趙雲は今日は城に居るって言ってから居ると思うんだけど。
あと、見てない場所っていうと……あぁ、城壁だ。
おそらくは、そこにいるのだろう。

そういえば、今日は月が綺麗だからな、一人で酒でも呑んでるんだろうな。
と、思い、向かう前に別の場所へよっていくことにする。

「おーい、趙雲いるかー?……あれ、居ないのか?」
てっきり、城壁だと思って来たのだがいない。
「呼びましたかな」
「ん?もしかしてそっちか」
声が聞こえて来た方……上を見る。
やはり、趙雲は鐘桜の屋根の上に居たようだ。こちらに顔をのぞかせている。
「えぇ、今夜は月が綺麗でしたのでこちらを少々」
そういって趙雲は、徳利を振ってみせる。
「なるほどな、ちょっと俺もそっち行っていいかな?」
「えぇ、構いませぬぞ」
「それじゃあ、失礼して……よっと」
そして、俺も屋根の上へと上る。相変わらず一苦労だが。

「それで、何か御用ですかな?」
「ん?あぁ、その前にほらっ」
そう言って、徳利の追加分を出す。
「おや、これは?」
「あぁ、きっと呑んでるんだろうと思って先に厨房で貰ってきたんだよ」
「これはこれは、かたじけない」
「いいって、『俺』が呑むために持ってきたんだから。『付き合ってくれる』よな?」
「ふふ、では『ご相伴』に預かるとしましょう」
「あぁ、呑もう」
472名無しさん@初回限定:2009/03/07(土) 02:13:03 ID:DMSErNL20
紫苑
473無じる真√N-拠点02(3/5):2009/03/07(土) 02:14:43 ID:Ym6YfLH40
「それで、北郷殿は如何なる用事でいらしたのですかな?」
「実は、趙雲に言いたいことがあってさ」
「ほぉ、何ですかな」
「その……ありがとうな。俺がこの城になじめるようにしてくれて」
「ふむ……どうやらお聞きになられたようですな」
「あぁ、さっき公孫賛に聞いたんだ。それで、礼が言いたくてな」
「なるほど、しかし、北郷殿は勘違いなされておりますぞ」
「え?」
「確かに、多少の手助けはいたしましたが、それも北郷殿の努力があったればこそなのですよ」
「そりゃあ、俺もいろいろとやったさ。でも、決め手はきっと趙雲なんだよ」
「私ですか?」
「あぁ、この城で信用を大分得ている趙雲が行動してくれたから、こんなに早く認められ始めてるんだよ。
 だから……本当にありがとうな」
「ふふ……そこまで言われては礼の言葉を受け取らないわけにはいきませぬな」
「あぁ、受け取ってくれ」
「えぇ、受け取らせていただきましょう」
そういって、微笑みを浮かべながらまた一杯呑む。
それを、見ながらも俺はまだ口をつけない。

「おや、口をつけておりませぬな、呑みに来たのでは?」
「あぁ、呑むのはもう一つの話をしてからにするよ」
「ふむ……で、その話とは?」
「あぁ、まず一言、告げさせてくれ。趙雲!本当に申し訳なかった」
「何故、謝られておられるのですか?」
「あぁ、俺は趙雲の誇りに傷をつけそうになってしまった……」
「……詳しく、お聞かせ願えるか?」
「あぁ、俺は趙雲に自分の案を託し、手柄も渡すといった」
「えぇ」
「だが、手柄を渡すなど武人の誇りを傷つける行為だったんだ……」
「……それに、気付いた故の謝罪というわけですか」
「その通りだ。だけど、それだけじゃない」
「まだあると?」
474名無しさん@初回限定:2009/03/07(土) 02:15:42 ID:Sfno45mt0
支援
475無じる真√N-拠点02(4/5):2009/03/07(土) 02:18:31 ID:Ym6YfLH40
「あぁ、俺は、このことに自分で気付けなかったんだ……
 さっき公孫賛に注意されたんだよ。『お前は分かってない』ってさ」
ただ黙ってこちらを見ている趙雲に対し、独白を続ける。
「すごい衝撃的だった。自分が趙雲の誇りを傷つけようとしたこと、それに気付けなかったこと。
 そして、そのことを他の人が気付いていたということ。だから……こんな情けない男ですまない」
そういって、座ったまま屋根の瓦へ頭をつける。

「……」
その言葉に対して趙雲の反応がわからないのが怖い。
いったい、怒っているのだろうか?それともあきれているだろうか?

「……ぷっ」
何か空気が漏れるような音がした、と思ったら
「あははははは」
突然、趙雲の笑い声が響き渡った。
「ははは……ふぅ、顔を上げてくだされ北郷殿」
「え?い、いいのか」
「えぇ、私は怒っておりませぬから」
「ほんとに?」
「ほんとですとも」
「そ、そっか……ありがとうな」
「ふふっ……いえいえ」
「でも、誇りを傷つけただろ?」
「まぁ、普通なら傷つけられたと怒りますな」
「なら、何で?」
「北郷殿が一生懸命考えて行った結果がそうなったのでしょう、ならば、怒りようなどありますまい」
「そ、そうか?」
「えぇ、それに北郷殿を見ていれば誇りを傷つけるような御人ではないとわかりますしな」
「そうかなぁ……?」
いまいち、趙雲の言うことについての実感はない。
「まぁ、本人にはわからないことでしょうな」
「そういものかな?」
476無じる真√N-拠点02(5/5):2009/03/07(土) 02:21:58 ID:Ym6YfLH40
「えぇ。それに、今の一連の話を聞いて私はむしろ嬉しく思いましたよ」
「嬉しい?」
「えぇ、北郷殿が私の思った以上の……」
「思った以上の?」
「ふふ、秘密です」
「な、何だよそりゃ〜」
「女というもはは秘密を……」
「わかったよ。今のは無粋だったかな」
「えぇ、そうですよ……ふふっ」
趙雲はいつもの笑みを浮かべながらまた一口呑む。
「なんだか、緊張してたから喉がかわいちゃったよ」
「では、一杯呑まれてはいかがですかな」
「あぁ、そうするよ」
そういって、手元に置きっぱなしにしていた酒をくいっと呑む。
「それにしても……」
「ん?」
「こんなに、美味な酒が呑めるとは思いませんでしたぞ」
「別に普通の酒だろ?」
「ふふ……酒というのはそれ自体意外の理由でも美味となるものなのですよ」
「確かにな。趙雲が何を切欠に美味い酒となった言ってるのかはわからないけど。言いたいことは、わかるな。
 俺も、いい月を見ながら、こんな美人と酒がのめれば美味くかんじるもんなぁ」
「まったく、北郷殿は口が旨いですな。ふふっ」
「俺は、正直に言ってるつもりだよ」
「そうですか……」
「あぁ、そうだよ」
「ふふふふふ」
「ははははは」
ご機嫌となった俺と趙雲はしばらく呑み明かすことにした……

「ぐぅぅ……あ、頭いてぇ、うぷっ、ぎぼぢわりぃ……」
「ふふ……だらしがないですな。北郷殿は」
翌日、二日酔いに襲われていた俺に、一緒に呑んだはずの趙雲がケロッとした顔で告げる。この差は何なんだ……
477無じる真√N-拠点02:2009/03/07(土) 02:26:13 ID:Ym6YfLH40
以上となります。
支援してくださりありがとうございました。

しかし、華雄か……
478名無しさん@初回限定:2009/03/07(土) 02:34:05 ID:Sfno45mt0
乙であります
479名無しさん@初回限定:2009/03/07(土) 06:41:20 ID:+TJTyj9N0
>>437
悠(ゆう)を希望
480名無しさん@初回限定:2009/03/07(土) 07:37:48 ID:kaG2uj4t0
華雄に真名がないのは

自分も北郷に真名を預けたいが、真名というものを持ってないことを恥かしそうに告白
             ↓
北郷は自分も真名なんてないしおそろいだとフォローを入れる
             ↓
北郷におそろいと言われうれしくなる華雄
             ↓
それを聞いて嫉妬する女性陣

という妄想のために重要だと思っている
481名無しさん@初回限定:2009/03/07(土) 08:57:03 ID:QMDTGfkSO
>>480
さあそれを文に起こす作業に戻るんだ


翠ルートを書きたくなったが、馬騰に鉄休、韓遂くらいは必要な事を考えると……むむむ
482名無しさん@初回限定:2009/03/07(土) 10:09:18 ID:ztCkEmCP0
>>481 ホウ徳を忘れているぞ
483名無しさん@初回限定:2009/03/07(土) 11:49:15 ID:QMDTGfkSO
>>482
実は涼州時代のホウ徳はいらん子な気がし(ry
484名無しさん@初回限定:2009/03/07(土) 11:55:15 ID:QzhT0bq/0
オリキャラ増やさざるを得ないのが別ルートの困りどころだよなー。
名前だけで実際出さないにしてもなかなか……。

>>477
おつですー。
しかし、星とのやりとりは、やっぱりいいものですな。
485名無しさん@初回限定:2009/03/07(土) 13:01:46 ID:gEeFzmqf0
星といえば華蝶仮面
パピヨンスーツは着せないのですかな?

一刀「星!その仮面ならこれを着るべきだ!」
486名無しさん@初回限定:2009/03/07(土) 14:00:47 ID:4iO13feQO
我が名、華雄。真名はまだない。
487名無しさん@初回限定:2009/03/07(土) 14:20:57 ID:jPHYZVHe0
覇〜LORD〜みたいに実は日本人だから真名がないとかはダメだろうか
488名無しさん@初回限定:2009/03/07(土) 14:46:51 ID:OEnsEKJW0
華雄の真名は粥馬
489名無しさん@初回限定:2009/03/07(土) 23:14:07 ID:7FSYSRiL0
今日は何も来ないねぇ。
490名無しさん@初回限定:2009/03/07(土) 23:16:10 ID:Mlx8wuNkO
きませんねぇ……
491sage:2009/03/07(土) 23:32:25 ID:fljXlR0L0
まだだ!まだあきらめるには早いはず。
492名無しさん@初回限定:2009/03/07(土) 23:41:31 ID:ULm+2Lbv0
華琳さまの目の前でチヤンコロってののしりたい
493名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 00:05:29 ID:yq/KYK6P0
>>487
一刀がそのままじゃないか
494名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 00:06:16 ID:gpm50mJk0
竹下結子など美形アイドル・女子中高生の盗撮画像や動画が無料でダウンロードできたよ。
ゆっくり見ると掘り出し物が結構ありました。
http://1pg.in/~adweb/
495名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 01:11:23 ID:7h9IR6vS0
何か来たねぇ。
496名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 01:24:04 ID:jmlRvbw20
来たねぇ。
497名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 01:50:33 ID:LeNIJ8Ph0
山にも里にも野にも来たのですね
498名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 02:38:24 ID:tcsNiPgL0
>>487
否。一刀と同じで現在からこの世界に来た娘でOK
499名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 02:56:48 ID:44DFKZvk0
呉ルートで兵の調練が遅れていたとあったのは、沙和の調練方法が海兵隊式じゃなかったからだろうか?
500名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 03:53:13 ID:Ol0it9R9O
>>486
我が輩は猪である

だな
501名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 08:27:09 ID:YJHiqPMY0
>>499
魏ルート以外では三姉妹のサポートと部下三人の統率が一刀さんじゃないからねぇ
それぞれ癖のある面子なんで、一刀ほど円滑には運用できなかったんだろう
つまりは一刀さん管轄である人集めと兵士化の効率と相互連携が今一だったんじゃないかと
そのせいでちょっとなぁと言う品質の兵士でも戦場で淘汰する必要があって云々とか

というよりその二つを両立しつつ戦場でも働く魏ルートの一刀さんマジパネェとも言いますが
その上首都の治安維持の責任者でもあるという……
我らがチンコはチンコだけの男じゃないですぜ? 基本的にはチンコですが
502名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 08:47:01 ID:4MjWh+u50
タイトルに『無双』とついているだけあって武将たちの戦闘力はチート気味ですが、一刀も夜が無双状態なだけじゃないという事か。
503名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 08:55:45 ID:YJHiqPMY0
自分で読み返して思ったが、戦乱の世の中で兵士集めと訓練と首都の治安を一人で
牛耳ってますって、なにこの一家臣が持つには巨大すぎる権限
普通なら反乱フラグです本当に(ry
華琳様の器がでかいのと、一刀さんが心底信用されている何よりの証じゃあるまいか
504名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 09:49:16 ID:GinV/wOM0
まあちんこさんはそんな真似しないからなw
505名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 10:29:50 ID:DBOumwQE0
きちんと仕事をするちんこさん

なんか変だwwwwww
506名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 10:31:45 ID:HDaHfjpQ0
>>505
ちんこで仕事をする一刀さん

違和感ないw
507名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 10:41:36 ID:12EgdivS0
胸の大小や年齢問わずはたらきもののちんこさん。
508名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 10:43:22 ID:GW8A2cP8O
>>506
三国同盟後はそのチンコで武将を堕とす仕事をするのですね分かります
509名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 11:06:28 ID:JKUxiJrPO
北郷帝でそのまんまやってんじゃんw
510名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 12:08:07 ID:8YzN+d2E0
>>503
一刀さんはそういうとこで勘違いとかしないしな。
所詮華琳あっての自分だって理解してるし、自分の力量を大して評価してない。
秋蘭とか幹部級と比べればともかく、華琳の配下全体で考えれば結構有能な人材なんだろうけどなw
511名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 13:15:44 ID:z6h8eZpA0
でも、起伏のあるストーリーを作る上では優秀で人望もあり
分をわきまえた主人公なんてのは存在そのものが悲劇フラグな気もする

最初からそこそこ恵まれててトントン拍子に昇っていくと
あとはもう転落するかインフレするくらいしか話を盛り上げる
選択肢がなくなってしまう。
そしてインフレは大抵失敗して超展開になるw
512名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 13:23:39 ID:YJHiqPMY0
>>510
黄巾の頃からの古参で信用できて頭の周りも悪くなく、威張りもしないし野心もない
人を使わせても誰かの下に付けても十分動けて、必要なことはちゃんと報告してくる
自分の世界の知識から実用になりそうなものを提案して、委せるときちんと実用化する
内政にも戦争にも対応し、創意工夫も出来て部下に手厚く同僚との関係も悪くない
ついでに言うと、渉外能力もわずか十日程で乱世の商人たちから資金援助の約束取れるレベル

……なんて重宝なチンコだw
そりゃチンコがいるいないで歴史変わるわ
513名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 13:31:40 ID:lSDGtWem0
>>512
その代わり種をいっぱい撒き散らすw
次代の事を考えるとそれもアリというかいい事な気もしないでもないが。

一般の文官とか武官の一刀評価はどんなもんなんだろうな?
そういう系のSSってまだ出てないと思ったが。
514名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 13:35:05 ID:12EgdivS0
前にとある文官が妊娠させる時期くらい考えろっていう呟きを漏らしてた気がするw
515名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 13:36:10 ID:6TF2w7Tl0
・一般常識に欠ける
・武力はからっきし
・放っておくと他国の武将まで妊娠させかねない

一刀の欠点はこんなもんか
516名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 13:38:03 ID:dQfKv5vA0
>放っておくと他国の武将まで妊娠させかねない

これはむしろ長所かとw
517名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 13:39:59 ID:q80dqN3b0
華琳・雪蓮&蓮華・桃香
これ全員孕ませたら一刀の影響力が大陸最大になるなw
518名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 13:47:37 ID:lSDGtWem0
>>514
さすがの種馬も妊娠コントロールは無理だろうなw
黄巾の頃からの古参は名無し武将の中にもいると思うけど、
その視点からの魏軍日記みたいなのも読んでみたかったりするな。
またか?また種馬なのか?的なw
519名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 14:07:39 ID:DBOumwQE0
>>518
執筆作業に移るんだw
520名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 14:08:05 ID:GinV/wOM0
武将との噂が立つ度にハラハラしてたんじゃないか?

「今妊娠なんてされたら国の一大事じゃああああ」って
521名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 14:10:19 ID:Q5BHuHB10
華琳「そろそろ孫呉から利子を取り立てるのに丁度良い頃合ね。春蘭、秋蘭、戦の準備をなさい」
春蘭「はっ、必ずや呉を華琳様の手に」
秋欄「申し訳ありませんが華琳様、その必要はありません」
桂花(この台詞、まさか造反? でも秋蘭に限ってそんな事はなさそうだけど)
華琳「何故かしら? この曹孟徳の武を天下に知らしめる必要がない、貴女はそう言うの?」
秋蘭「はい。何故なら……本郷がその下半身で孫呉の制圧を成功させたそうですから」

となるのですね?
522名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 14:20:29 ID:Af/W2cCTO
>>514
これだなw


542 名前: 名無しさん@初回限定 [sage] 投稿日: 2009/01/21(水) 22:15:29 ID:dPIi63ce0
しかし一刀の相手はみんな一国のトップ集団だからな。
ちゃんと気をつけないと↓みたいなことになりかねん。

名無しの文官風

くそぅ、あの種馬め・・・ヤり放題は構わん、後宮だろうがハーレムだろうが好きに作ってくれ。
一文官に過ぎない俺が口を挟むようなことではない。もしかしたらそれが天界の雄の平均的な性活なんだろうよ?
だが、だがしかしせめて孕ませる時期は選んでくれ、つーか頼むから順番に孕ませてくれ。

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後この書類wwwどう見ても軍師様方の決済いるんだけどwwww
てゆーか一緒にラマーズ法やってないで仕事しろちんこwww
523名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 14:23:29 ID:Af/W2cCTO
それからこれとか


551 名前: 名無しさん@初回限定 [sage] 投稿日: 2009/01/21(水) 22:36:56 ID:zE5Ml3Zf0
蜀政府「劉備さまご懐妊」
文官「実によろこばしい。国政に運営に影響もない」

蜀政府「諸葛亮さまご懐妊」
文官「実によろこばしい。我々には鳳統さまがいる」

蜀政府「鳳統さまご懐妊」
文官「実によろこばしい。決裁は関羽さまに仰ぐとしよう」

蜀政府「関羽さまご懐妊」
文官「実によろこばしい。臨時に執政権を黄忠さまに委ねよう」

蜀政府「黄忠さまご懐妊」
文官「実によろこばしい。いささか異例ではあるが、賈駆さまに政をお願いしよう」

蜀政府「賈駆さまご懐妊」
文官「メンマ持って来い。ついでに酒もだ!」
524名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 14:23:53 ID:lSDGtWem0
>>519
自分で書くと読んで楽しめないというジレンマがだなw
525名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 14:34:09 ID:Q5BHuHB10
孫ルートのラストの一枚絵だと、子供たちの年齢がほぼ同じに見える。
つまり、我々の妄想は既に通った後だったんだ。孫の文官たち、何人くらい胃に穴を開けただろうか。
526名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 14:42:54 ID:DBOumwQE0
>>524
外史を書いている人はその絶望に耐えながらかいてくれているのか・・・
527名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 14:49:08 ID:JKUxiJrPO
俺は自分が読みたい話を書くようにしてる。
だからしばらくたった後で読みかえすと楽しい。
書いてる最中は内容を楽しむってのはなかなかないが。
528名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 14:50:55 ID:YJHiqPMY0
>>525
呉ルートなら一刀さん文官寄り軍師ルートだな
……文官一同に無言で拘束され、鎖で机に繋がれて書類処理に追われる一刀さんの幻想を見た
でもきっと小蓮は潜り込んできてえっちぃなことを仕掛けていると思うw

外史の書ける人の実行力には頭が下がるし尊敬する
文才ってどこ行くと売ってますか?
529名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 15:02:19 ID:6TF2w7Tl0
>>528
作業机の下で一刀の太刀を頬張る小蓮サンがいるのですね

文才は本屋や図書館にある。面白いもの読むしかないと思うよ
530名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 15:10:00 ID:hba3iV7e0
>>528
自分の恥と交換で少しずつ手に入るよ。
誰に見せるわけでもなく短いのを書いて読んでまた書く。
読むのが恥ずかしいけど。
531名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 15:21:40 ID:12EgdivS0
文章力に近道無し。
とりあえずまずは書くこと、数をこなせば自ずとある程度の文章力はついてくるもんだよ。
532名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 15:59:56 ID:dc90j33BO
結局昨夜は桃香こなかったな
作家諸氏もネタ切れかな?

韓国コールドを記念して恋姫野球でも書こうかな〜

蜀†ドラゴンズ:監督 朱里・雛里ダブル監督
1番レフト星、2番セカンド翠、3番ファースト鈴々、4番ピッチャー愛紗、5番キャッチャー紫苑、6番サード桔梗、7番ライト焔耶、8番ショート蒲公英、9番センター桃香

魏†タイガース:監督 華琳
1番レフト霞、2番セカンド真桜、3番キャッチャー秋蘭、4番ピッチャー春蘭、5番ファースト凪、6番サード沙和、7番ショート季依、8番センター流琉、9番ショート風

呉†フェニックス:監督 冥琳
1番ファースト明命、2番セカンド小蓮、3番サード蓮華、4番ピッチャー雪蓮、5番ショート亞莎、6番レフト思春、7番ライト穏、8番センター祭、9番キャッチャー冥琳(監督兼務)


見ての通りどのチームも穴がありますw
533名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 16:03:28 ID:p0TXmu1O0
まずセンターまでカバーすることになる焔耶が死ぬな
534名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 16:14:04 ID:E0PCrEYwO
投下が無いからといって雑談や議論をするのはどうなんだろうか……
535名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 16:16:16 ID:soXinIae0
魏軍ショートが2つある
風と桂花が稟の軍師組みが監督にしてピッチャーは華琳
春蘭に制球力はないので外野にして駆けまくってもらいたいなぁ
536名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 16:17:08 ID:JKUxiJrPO
連載はそれなりに続いてるし、一日投下がないくらいでぐだぐだ言ってもな。
537名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 16:17:54 ID:5A8r/mbf0
>>534
議論は碌なことになった記憶がないが、雑談ならまあそんな目くじら立てなくてもいいんじゃね
雑談からネタ拾ってSS書いたりすることもあるし
538名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 16:24:00 ID:12EgdivS0
というか、今が一年で一番忙しい時期だしなぁ。
次に忙しいのは年末だが。
539名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 17:11:14 ID:HDaHfjpQ0
>>528

ちょw
それマリネラの長官w
540名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 17:12:00 ID:3MKiayVQ0
魏アフターを書こうと思うがネタが無い。
凪はこのスレであんまり活躍してないから凪メインで書いてみたいんだがなー。
541名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 17:32:30 ID:12EgdivS0
プロットはいくつも打ち出してあるが時間が無い。
542名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 17:54:28 ID:MyUOYNpTO
>539

>ちょw
>それマリネラの長官w

重大事件が有るとキリッとした一刀が(笑)
543名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 18:05:54 ID:GPkBhJfY0
アノ人警察長官なのに政務やらされてるんだよなw
544名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 18:59:56 ID:q80dqN3b0
>>526
俺は妄想を形にするって事で結構楽しんで書いてる
でもうっかり後で読み返すと死にたくなるけど
特に今は続き物書いてるから矛盾させない為に時々見返さないとならんのが辛い
545名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 19:01:50 ID:nrE1Ob4C0
>>521
毎度恒例
一刀の苗字がちっがーう
本郷ではなく北郷だ!!
546名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 20:56:22 ID:7h9IR6vS0
デューク・北郷
547名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 22:08:51 ID:dT+Q9W5Y0
>>532
タイガースとフェニックス逆じゃね?
548名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 22:30:37 ID:X9TKBTX50
>>546
セクロスしまくりって点は共通してるな
549名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 22:35:17 ID:bDGLSvuN0
最近某所でオリキャラチート主人公やチート北郷のSSがはやってるんだが
これって、SSどう考えても途中で行き詰ると思うんだがどうよ?

北郷自体がすでにどの陣営だろうがほぼハッピーエンド迎える原作において、
チートしてもせいぜい他の武将の見せ場奪うか雪蓮を救うためぐらいしか
チートの恩恵ない気がするんだが。

逆に北郷と性格や口調をあえて変えようとするせいで、話に違和感や無理が
出て更新停止に陥るような気がしてならないのだが。

チートっていうのは悲劇を覆すのには有効かもしれんが、ハッピーエンドの
作品には毒にしかならない気がするんだが、どうなんだろうな。
550名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 22:38:07 ID:9K1D6VmP0
チートキャラをうまく使いこなすのは難しいからな
指輪物語のガンダルフのような設定だけチートとかでもない限りは
途中でつまって当たり前
551名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 22:41:04 ID:hba3iV7e0
>>549
スレチ

そこで書いとけ
552名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 22:41:20 ID:x+f25vS90
減作中にないルートなら、武将がそもそも足りないのでチート加えて数人分の働きをさせるというのは有用だと思うけどね。
他の勢力吸収しちゃうと、その勢力の話しになっちゃうからね。
それでも、その他の軍集めるだけで結構な戦力なんだけどね。特に恋と詠、ねね。

まあ、行き詰まったら途中で雷でも打たれて、大幅に能力減すればいいと思うよw 日に三時間しか置きていられない、とかw
553名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 22:42:14 ID:3MKiayVQ0
オリっぽい、チート主人公にするにしても、一番じゃなくすってのが続けるこつかな。
何でも出来るけど全部華琳よりは一段劣る、ぐらいの設定にしておかないと後々つらい。
相手にも同性能のオリキャラ出してgdgdになるのがオチ。
554名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 22:57:40 ID:jmlRvbw20
確か、外史に転生するのが30代サラリーマンってのもあったなぁ。
555名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 23:11:34 ID:9Bti4GnO0
今、まとめサイトで「三教一致」読んできた。やっぱイイネb
556名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 23:18:06 ID:KTvByIE5O
一刀のスペックが魏>呉>蜀なのは君主のスペックより少し低い程度に設定してるからなのかね
車輪の国の主人公も若本という壁があるからこそ完璧超人なんだろうし
主人公最強完璧敵無しが本当に許される設定は主人公だけ二周目とかやり直しとか
何かしらの形で挫折してバッドエンド後というカタルシスを出す時だろう
557名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 23:18:34 ID:DBOumwQE0
>>554
30代サラリーマン・・・
新ジャンルかw

>>>555
いいよねw
558名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 23:20:57 ID:2/r9ssEs0
>>553
歴史上の人物を出すという手もある。
ネームだけでその分野におけるチート性に説得力が出るし

まあこんな事言うのは今他サイトのssを見てきた影響なんだけどね
559名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 23:30:19 ID:x+f25vS90
司馬懿とか出てきてもオリキャラうぜえってなるけどな、おれはw
560名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 23:35:26 ID:d2VuEMCZO
個人的にはやっぱり、崩壊ちんことかちんこ以外が主人公のパターンはあまり好かんな……出したい気持ちも判らんでもないが

その周囲でのオリなら特に気にならん
561名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 23:43:12 ID:tzkQocsf0
>>558
例えば徐晃とかホウトクとかの三国志的に名将や豪傑で恋姫には出てない人物?
ぶっちゃけ必要なのかどうかだよな、そういうキャラの存在にしろ一刀の強化にしろ。
個人的には一刀は現代の感覚と知識だけ持ってあの世界に放り込まれる事が肝だと思う。
562名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 23:46:58 ID:2/r9ssEs0
>>561
あるいは日本史や世界史から出してもいいかもしんない

それが必要じゃない、ってならそもそも本編で満足できるんだから二次創作なんていらないじゃんw
「趣向を変えてやってみよう」ってお話でその趣向がダメってならそりゃお話が始まらないから、まあ嫌いな食べ物食べられないのと同じでしょうがないけれど
563名無しさん@初回限定:2009/03/08(日) 23:53:06 ID:x+f25vS90
二次創作は、別に「その作品に存在しない要素」は別に必須ってわけじゃないよ。
もちろん、そういう新しいのがあってもいいけど、原作で見たいちゃつきあいをもっとみたいとか、話の間を埋める
ものが見たいとかそういう方向性もあるからね。
564名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 00:03:29 ID:mUmFMY4e0
>>362
三国志武将に憑依や他の作品や歴史から持ってくるのなら、
武将なら、その武将の一般的評価能力を超えなければありだと思うし
他の作品からきたキャラがこの作品でどう動くかを書くのならアリだと思うんだ。
個人の好き嫌いは別としてね。太史慈に憑依のSSは自分も面白いと思うし。

ただ北郷置き換えのオリキャラチートや北郷チートは、原作以上に面白くなる
要素といえるのかというのが気になるだけで。
正直いきなり出てきて関羽に勝たれてもふーんとしかおもえないわけで。
565名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 00:12:34 ID:W1irTnJY0
>>564
勝ち方にもよると思うけどな
互角もしくは少し下くらいの実力の奴が
死闘の末にギリギリ勝利ならまた別だろ?
圧勝とかだと正直萎えるよな
566名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 00:24:46 ID:+MMf6LqF0
個人的にはだからこそあえて俺最強を極めた作品があってもいいと思うがな
突き抜けた作品はネタにしろシリアスにしろ面白いもんだ

例えば型月最強オリキャラまとめサイトなんかすごいぞ
ありゃ突き抜けすぎてもう笑うしかない
567名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 00:26:15 ID:9JyzmXxk0
うん、好きにやっていいけど、ここでやるな。
568名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 00:30:38 ID:cQmqO7Id0
俺はオリキャラで説教臭いのが始まったらアウトだなぁ。
こう、作者が透けて見えるというか、作者の意図や思想を正当化する道具に成り下がってるともう駄目。

エンターテイメントに撤してくれとまで言わないけど、やっぱり夢から醒める瞬間があると純粋でいられなくなる。
569名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 00:34:47 ID:/vJR6js30
まあ、月が淹れたお茶でも飲んで落ち着けみんな

 ∬
つ旦
570名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 00:34:51 ID:g+YHNpbL0
未来の知識で軍事内政戦略バリバリとかねw
571名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 00:35:17 ID:mUmFMY4e0
>>565,566
最近のTINAMIの外史を読んでもそういえるのなら、俺は何もいえないさ、
俺の感覚の方がおかしいのだろう

ということで、俺はここの楽しみなSSを蝶ネクタイ正座で待つ作業に戻るさ
572名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 00:36:01 ID:mUeZC0LV0
まあ何にしろ原作重視なこのスレ向きでは無いよな>チートキャラ
クロスはさようなら、オリキャラも添えるだけが基本なスレだし。
573名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 00:52:56 ID:40v85/Xf0
だからスレチ
574名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 01:21:05 ID:T3aX93H70
春蘭「…北郷は秋蘭を守るために、体調を崩しながらも私を援軍として送った。
    そして、華琳様の危機の時には、危険を省みず関羽と呂布の前から助け出した。
    ………私も…あの時…北郷が近くにいたなら………この眼を失わずにすんだのかな?」
575名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 01:22:44 ID:n4fVrKd60
マブラヴみたいな無間地獄の様な作品は見てみたいなあ。
恋愛原子核(笑)なのは一緒だし。
どんな結末に至ろうが、ループする事に翻弄される一刀。
永遠とループする事に耐えれず、ついに脱出方法を探す事が主目的になる一刀。
最終的卑弥呼と貂蝉が特異点と気づく。どう見ても怪しい奴はあの二人しかいないと…。
みたいな。
576名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 01:25:36 ID:iHON2yNW0
そもそも一刀さん原作内でも十分チートですから〜
普段は作中人物のお株は奪わず半歩退いて三枚目役をこなしつつ、所々で決めてくれる
いいチンコですしな
あんまり悲壮感を漂わせないから鬱にならず見ていて安心できるし

一刀最強系の作品を否定するつもりはないけれど、ここではちょっとなぁ……というのが正直なところ
あくまでも個人的には、ですが
577名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 01:28:20 ID:z69n3TPr0
オリキャラ最強だろうが何だろうがうまければ笑いを含みつつのハーレムオンリーな楽しめる作品に仕上げてくれる。

大抵はへったくそな蛆虫の糞以下の原作なぞるだけの展開しかしない最強オリキャラもの。
会話だって原作通り+能力の説明だけ。
おまけに最低最強もの特有の気持ち悪いテンプレ口調はなんだろうね。
主人公の口調と開始10行程度で「ないわ」と思える作品を公開しようと思える奴がすごいわ

今のところの最低恋姫SSはブリーチクロスのオリ一刀ものだわ。
あれをどう絡めるのかと作者の手腕にwktkしつつ読み始めたら3行で絶望した
578真√:反董卓連合之一:2009/03/09(月) 01:32:17 ID:f/daijSp0
何か流れ的に投下するの勇気がいるんですがw
今回は一段落毎に小出しにして自分を追い込もうと思います。

そんなわけで


真・恋姫†無双 外史
北郷新勢力ルート:反董卓連合


7レス程お付き合い頂けると幸いです。
579名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 01:33:58 ID:aCx2jIwZ0
支援する
580名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 01:35:10 ID:ohpDPzIjO
やっとまともな流れになる。
支援
581真√:反董卓連合之一 1/7:2009/03/09(月) 01:35:11 ID:f/daijSp0
 漢王朝崩壊の序曲とも言うべき、黄巾の乱はその幕を下ろした。
 乱における功績により、各地の有力諸侯はその力の裾野を広げ、
また新たな勢力が各地に生まれる。
 そう、時代は新たな幕を開けたのだ。

 群雄割拠と言う名の、力の時代が。



 黄巾の乱終結より約二ヶ月。ある者は己が天下を治める為に、
ある者は後ろ盾を得る為に、またある者は漢王朝の復権の為に……
各地の諸侯は上洛の機を伺っていた。
 そんな中、時代は思わぬうねりを迎える。

 ──時の皇帝、霊帝の死である。

 力の衰えた王朝に、その皇帝の死。……待っているのは言わずもがなであろう。

 機先を制したのは大将軍・何進である。
 何進は后妃である己が異母妹、何太后の息子、弁を皇帝へと据えようと画策する。
 無論、小帝を傀儡とし、実権を握る腹づもりであろう。
 だが、それを良しとしない者達が居た。
 何進たち外戚のものと反目し合っていた、宦官の長たる者達──十常侍である。
 十常侍は弁よりも聡明であった、弁の異母弟である劉協を皇帝へと据えようと動くが、
軍部を掌握する何進には及ばず、弁が小帝として即位し、劉協は陳留王となる。
 これで、宮中の権力争いは終わりを告げる……はずも無かった。
 あろうことか、十常侍は謀をもって、宮中にて何進を暗殺し、何太后を追放するのである。

 そして、血で血を洗う骨肉の争いは更に激しさを増していく。

 何進の仇を討たんと、袁紹・袁術を筆頭に、配下の将軍達が宮中に押し入り、
宦官達の排除に乗り出したのだ。
582真√:反董卓連合之一 2/7:2009/03/09(月) 01:38:58 ID:f/daijSp0
 それにより、十常侍の内数名が殺されるも、生き残った筆頭たる張譲以下、
数名の十常侍達が、少帝と陳留王を連れて逃亡した。
 彼らは西方にて、黄巾の乱終結を機に家督を譲り受け、力を蓄えていた董卓を味方に引き入れると、
その兵力を頼りに都へ攻め戻り、何進の残党を追い散らした。
 だが、その張譲達も、少帝を廃し陳留王を献帝として立てた後、董卓に裏切られ、
滅ぼされる事になってしまう。

 ──こうして、宮中を巡る権力争いは、董卓による洛陽支配と言う形で終結した。



「――――故に、世を憂う英雄達よ、董卓の悪鬼羅刹が如き暴政に苦しみ、
悶える民を救うため、我等の元へ集いて立ち上がられたし!

 ……以上が袁紹さんよりの檄文の内容になりますねー」

 黄巾の乱における功績で、漢中の太守となった一刀達の元へその檄文が届いたのは、
今朝のことだ。
 ここ最近、洛陽周辺で起こった出来事が懇切丁寧にわざわざ書かれたその檄文を読み終え、
風は「やれやれ」と何ともいえない溜息を吐く。
 漢中城内にある閣議室に、緊急で集まった他の面々──一刀、稟、星も皆、
風と同じような表情をしている。
 ……言うなれば『信用できない』。

「あー…………俺には月や詠が“悪鬼羅刹の如き暴政”を行う子だとは思えないんだけどな」
 皆も同じ気持ちだろうが、一応そう口に出した一刀に、やはり他の皆も思い思いに首肯する。
「まあこれはあくまでも袁紹さん側の見方ですからねー。このように書かれてるのも仕方の無いことです」
「それを踏まえまして、考えられるのは……」
 稟が風の後を継いで言い、その“可能性”を挙げる。
583名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 01:39:12 ID:/vJR6js30
真√支援
584名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 01:42:08 ID:iHON2yNW0
しえん
585名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 01:42:13 ID:ohpDPzIjO
支援
586真√:反董卓連合之一 3/7:2009/03/09(月) 01:42:15 ID:f/daijSp0
 一つ、本当に月達が悪政を行っている。
 二つ、他の部下達が暴走し、悪性を行っている。
 三つ、何者かに利用されている。
 そして最後に、袁紹達による流言飛語。
「……ふむ。では我々はそれらを考えた上で、この連合に参加するか否かを決めなければいけないわけか」
 稟の説明を受けてそう言った星の言葉に、しかし風と稟は首を横に振る。
「いいえー。残念ながら、我々はこの連合に参加せざるを得ません」
「……どういうこと?」
「問題となるのは三点。この檄文の内容と、檄文が発せられた規模と、
我等の元へ届いた時期ですねー」
 風がそう言うと、星は解ったのか……ふむ…なるほど。と頷くが、
一刀はいまいち解らない様子で考え込んだ。
 その間、三人もまた黙って一刀の考えがまとまるのを待つ。

 風たちは基本的に、一刀が自分から考え、答を探す間は口を挟むことは無い。
 一刀が事有るごとに“考える”様になったのは、旅を始めてしばらく経った頃……

『どのようなことでも考え、自らの答を求めることは決して無駄なことにはなりません。
それはいずれ必ず、ご主人様のお力となりましょう』

 いつか為政者になるであろう一刀の事を考え、風がこのように言ってからであっただろうか。

 

 少しして何かに思い至ったのか、「ああそうか」と漏らすと、風に向き直って口を開く。
「……もしかして、風評か?」
「はい、その通りですよー」
 一刀の出した答えに満足したのか、にっこりと笑って頷く風。
587真√:反董卓連合之一 4/7:2009/03/09(月) 01:45:31 ID:f/daijSp0
「この檄文は、大陸の主だった諸侯へと送られているわけですが、
受け取った諸侯の多くは……義憤か打算か……思惑はともかくとしましても、
多くの諸侯が何らかの形で連合への参加を見せているのですよー。

 そして世の多くの民草にとっては、それは『悪政を働く董卓を倒す正義の連合』に映るわけですねー。
 それにましてご主人様は、義勇軍の頃から『弱気を助ける天の御遣い』として通っておりましたから」
「……悪政に苦しむ民の為……なんて銘打ってるこの連合に、参加しないわけないはいかない。
……ってことか」
 はぁ、と、思わず溜息を吐きながら言う一刀へ、凛が風の後を継いで説明を続ける。

「そして最後の、我々に檄文が届いた時期ですが……
 この檄文に書かれている刻限に間に合うようにするには、すぐにでも準備をして発たねばなりません。
……この檄文の内容の真偽を、月殿達へ確かめる時間を取らせない……
また何とも嫌な時期を見計らって送りつけてきたものです」
「……ってことは、これってやっぱり狙ってこの時期に送りつけてきたのか?」
「ええ、間違いなく。
 我等の領地が今も昔も董卓軍と接している事は明白ですから、
かねてより親交があったと見られていても仕方有りません。……実際に、真名を許しあっている仲でもあります。

 其れ故にこの時期に檄文を送りつけ、有無を言わさず連合の方へ引き込もうとしたのだと思われます」

 稟の説明に「なるほどね」と頷く一刀に、風達は改めて向き直ると、
「それではご主人様、ご採択をお願いいたします」
 と、最終的な決議を求める。それまでの軍議でいくら決定的な意見が出ていようと、
やはり君主が“うん”と言わなければ行えないものだ。
 一刀はもう一度……少しだけ、それでもしっかりと考えると、

「それでは、俺達は反董卓連合軍へ参加する」
588名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 01:46:31 ID:d1mbZHUC0
読んでから寝ます支援
589名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 01:48:41 ID:mUmFMY4e0
紫苑ってしえんって読めるよね、支援
590真√:反董卓連合之一 5/7:2009/03/09(月) 01:48:47 ID:f/daijSp0
 そしてそうと決まれば、あとは動くのみである。
「では兵数ですが……守りの事も考えると、連れて行くのは半数……三万程度でよろしいかな?」
「ええ。現在、南方の劉焉、東方の劉表共に連合に参加しますので、
主に抑えるのは北方……董卓領方面を主にすれば良いでしょうから」
「そですねー。
 それと守りに関しては、閻圃ちゃんと楊任ちゃんにお任せしましょう。
こちらに赴任してから発掘した人材ですが、中々に将来有望な良い娘達ですので安心なのですよー」

 あわただしく会話する三人を尻目に何かを考えていた一刀は、伏せていた顔を上げる。

「三人とも、聞いてくれ」

 真剣な様子の一刀に、三人は言葉を止め、その顔を見る。

「確かに連合に参加することは決めた。
けど、さっきも言った通り、俺には月達があの檄文に書かれていた様な悪政をするとは思えない。
 だから、俺達は事の真偽を確かめるのを第一優先とすること」

 そこまで言って一度言葉を止め、三人が深く頷くのを見て、もう一度口を開き、

「……最悪、どんな手段を使ってでも、月達を助ける」

 そう、決断を下した。
591名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 01:51:22 ID:mUmFMY4e0
支援
592真√:反董卓連合之一 6/7:2009/03/09(月) 01:52:20 ID:f/daijSp0
──洛陽・詠の私室──

 ある夜、部屋で軍略を練っていた詠の下へ、ひどく哀しそうな顔をした月が訪れた。
「どうしたの、月?そんな顔して……」
 月の様子に何かを感じた詠は、月を椅子へ座らせ、優しく微笑んで問いかける。
 月は何かを言いたそうに口を開き、けれども言えずに口を閉じ……そんな動作を幾度か繰り返した後、
意を決したように言葉を紡ぐ。

「……詠ちゃん、一刀様が連合側に着いたって言う噂……本当?」

「…………」

 それは、詠にとっては大方予想していた言葉だった。
 だから当然、それに答えるべき言葉も分かってはいた。
けれど月の……『本当は解っているけど、否定してほしい』
……そんな考えがありありと分かる表情を見て、その言葉を発することが出来なかった。
『本当よ』と、只一言告げてあげるだけなのに。

 詠の『言わなくてはいけないけれど言い出せない』。
 そんな様子に言いたいことを察した月は、小さく溜息を吐き、目を伏せた。

 二人は互いが互いの立場、心情が、手に取るように理解できるだけに……
お互い口を開くことは無く、重い沈黙が部屋を支配する。


 そんな中沈黙を破ったのは、

「……一刀様……やはり戦わなくてはいけないのですか……?」

 思わず漏れた、そんな月の一言だった。
593真√:反董卓連合之一 7/7:2009/03/09(月) 01:55:42 ID:f/daijSp0
 それを聞いた詠は小さく溜息を吐き……そこでふと何かを思い出したのか、
おもむろに机の上で山となっている書簡をあさり出した。
 そして一通の書簡を見つけ出して手に取ると、ざっと目を通してから「やっぱりね」と呟き、
それを月に差し出した。

「これは……?」
「今まですっかり忘れてたわ。
 袁紹達が放った檄文、一通だけ何とか入手できて、今朝届いたのよ」

 読んでみて、と促され、月が書簡へと目を通すと、その顔が苦渋に歪む。
 そんな月の頭を優しく撫でながら、
「それを見れば解るでしょ?実際に彼等がどう思ったかはわからないけど、
仮に一刀達が連合に参加したくなくても、参加せざるを得ないのよ」
 詠に言われて、月はコクリと頷く。けど、その顔はやはり悲しそうで。
 だから詠は更に言葉を続ける。

「月、一刀達を信じてる?」

 コクリ。

「だったら、たとえ敵に回ったとしても、最後まで信じなさい。
 ボク達はもう自分達を信じて、一刀達を信じて……進むしかないんだから」

 詠は、自分でもひどく曖昧な言い方だと思いながらも……きっと他人が聞いたら、
敵を信じて何が有ると思われるだろうなと思いながらも、月ならきっと解ってくれると思い、
彼女の目を見ながら、心を込めて告げた。

「…………うん。私、頑張るよ。自分に出来ることを精一杯。……信じてるから」

 そう答える月の顔に、哀しさはもう無い。

 有るのはただ、前へ進む覚悟のみ。
594真√:反董卓連合之一:2009/03/09(月) 01:58:54 ID:f/daijSp0
以上、お目汚し失礼いたしました。


今回は、一刀達の方針と月の決意。

最初と最後は決まっているのに中身が決まらぬ。
思い悩むは水関と虎牢関の戦い……ってほとんど全部ですねw


彼等の進む道に何があるのか。
それはまた後ほど。


では、またいずれ。


多数の支援に感謝を。
595名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 02:03:01 ID:/vJR6js30
投下乙。

如何様にして月と詠を救い出すのかちんこ太守。
次回にも期待しております、。
596真√:反董卓連合之一:2009/03/09(月) 02:03:46 ID:f/daijSp0
ああー

1レス目 少帝 が 小帝 になっているのに気づいた。

締まらねぇw
597名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 02:11:05 ID:d1mbZHUC0
桃香乙

他勢力との絡みに期待してもいいのかな?
598名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 02:12:47 ID:/VGSfLeG0
>>594
お疲れ様でした。

自分も色々SSサイトウロウロしたけれど、恋姫関係はココが一番
落ち着くかも。
チートオリ主とクロス物は、見ていて辛い。
599名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 02:13:42 ID:cIzH6xcQ0
乙華麗

漢中からどうやって連合に合流するんだ?w
600名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 02:20:07 ID:z8635YbY0
安玖深音乙

>>599
徐州から益州まで民衆連れて旅できる世界なんだから、漢中から荊州経由して連合参加くらい余裕じゃね?
涼州からだって連合参加いるんだし
601名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 02:23:01 ID:mUeZC0LV0
乙っした
月達にとっては完全に孤立してた原作よりは希望を持てる展開かな
602名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 02:30:53 ID:xzKdDlCl0
投下乙!
敵味方に分かれた一刀と月……
ヒロイックで王道な展開に、オラわくわくして来たぞ!

>>601
でも出来る事といったら、蜀ルートと同じく密かに匿う事位しか思いつかないな……
稟と星の献策に期待。
603真√:反董卓連合之一:2009/03/09(月) 02:33:23 ID:f/daijSp0
>>599

ついでだから説明

600さんの言うとおり、荊州経由で合流します。
590に有るように、荊州の劉表も連合参加しますので、
そのつてで素通りですね。

正史においても孫堅は揚州から連合参加して洛陽入りしましたし、
距離的にはあまり変わりありますまい。

って考えですw


以上、補足説明終わり。
604名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 02:44:48 ID:mUeZC0LV0
>>602
連合に攻められてる時に逃げ場も縋る相手もいない原作よりは精神的にまだマシかなってさ。
何気に結構な戦力持ってる一刀達がどう動くか期待だ。
605名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 02:47:36 ID:z8635YbY0
何にしても漢中で発掘したのが閻圃と楊任でよかった
張衛だったらたとえ名だけの出演でも死ねとしか思えん
606名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 02:51:28 ID:ZAkQ+ai40
>>515
遅レスだが武力に関してはからっきしって程ではないな
体力が無いだけで技術だけなら凪とそこそこ戦える程度は有るっぽい
剣術はタイマン前提の上に体力が無いので戦場では役に立たんが
607名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 08:01:51 ID:0tzlzCCc0
>>606
呉ルートでは祭さん拠点最後の方を見る限り、雑魚相手なら無双もどきが出来る程度には成長している
名持ち相手には下から数えた方が良いだけで、からっきしではないと思う
剣道の蓄積はあるが実質一年以内にそこまで伸びるのだから、やはりチートちんこである
608名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 09:33:04 ID:3mt9+qyI0
文官A「北郷殿にも困ったものです。英雄色を好むと言いますが、もう少し控えてもらわなければ」
文官B「全く。しかも翌日、仕事が手につかない上に話しかけるのもはばかれる様な幸せそうな顔をされては諌める事も出来ません」
武官「内政の方々はまだ良い。我々などは……」
文官A「どうなされたのですか」
武官「……ある将軍は、別の方の『腰の辺りが充実しているのを見る』と、訓練が激しくなるのですよ」
文官B「訓練には良いのではないのですか」
武官「それもよりけり、最近は……痛めつけられ、なじられる事に快感を覚えるものが増えておりまして……」
609名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 10:39:38 ID:zIPem0zV0
駄目だこの国・・・
早く何とかしないと・・・
610名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 11:02:03 ID:oQjzs3iK0
一刀がチートキャラだったら、という議論が聞こえてきますが、もし「表の顔は学生、裏の顔は調教師」であったら、このスレ的には歓迎されただろうか。
611名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 11:22:49 ID:i3qgw4BFO
>>610
大歓迎
エロス的なチートは無問題
612名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 11:25:12 ID:6Uuj7/cVO
↑個人的に、何か違くねえ?
エロゲーとして出るなら歓迎だけど(笑)雪蓮でもう出てるし(笑)
613名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 11:26:43 ID:6Uuj7/cVO
>612は>610宛て
614名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 11:59:19 ID:sbc4iE/7O
>>612
もうでてるってどこ?
615名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 12:04:07 ID:OCxJU/xoP
「毒舌軍師桂花〜男なんてみんな死ねばいいのに!〜」
616名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 12:27:38 ID:6Uuj7/cVO
>614

ネタでね、姫騎手アンジェリカだっけな?
声が一緒ですんごくイヤらしい、画像さえ有れば声はあれから引っ張れば一本作れる。
後、しおらしい桂花(笑)。
桔梗が出てたかな?
617名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 13:06:37 ID:FBaZc7Pg0
>>616
桔梗姐は姫騎士のほうでは若干空気で不評だったが自分的にはツボだった
618名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 14:23:04 ID:9JyzmXxk0
>>610のいってる学生が裏で調教師っていったら、同じネクストンの系列ブランドLiqiuidの聖奴隷女教師だろ。
鈴々というか、華雄が女教師、蒲公英が双子奴隷、明命が生徒会長、春蘭が学園長やってるやつw
619名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 14:43:41 ID:6Uuj7/cVO
>617

たしかゴスロリ着る桔梗姐。

>618

春蘭が学園長だったら凄いだろうな、いろいろと。
620名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 15:24:42 ID:wV5rY617O
3年G組ー!春蘭先生!
とかファンタのCMみたいになりそうだな。
621名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 16:33:48 ID:MJD6brpm0
いってはいけない(><*)
tp://www.figure-info.com/search/Toys/2/salesrank/%E6%81%8B%E5%A7%AB%E7%84%A1%E5%8F%8C/
622名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 17:18:36 ID:9Nz39ik40
むしろ一刀がヘタレ、虚弱、無能、ブサだったらみたいな
そういうのなら見てみたいかもw
623名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 17:26:02 ID:z8635YbY0
取りあえず魏なら放り出されて終わりだな
624名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 17:46:01 ID:JBUqmkGk0
>>622
最初の兄貴、チビ、デブトリオに身ぐるみ剥がれて殺されるんじゃね?
625名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 18:52:44 ID:G+af6v8D0
呉だったら雪蓮に処刑されるな・・・
626名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 19:00:01 ID:7QTknh710
兄貴、チビ、デブ、もやしのカルテットに拡大するかも。
627名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 19:01:11 ID:EbS8SVHi0
話もなってないwwwww
628名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 19:23:07 ID:IAeaPsZuO
にしてもなんか最近は最強主人公が問答無用に活躍するってのが叩かれる傾向にある気がするな

完全無欠で正義の味方な主人公が八面六臂の大活躍ってのはもう古いんかねぇ
なんていうか時代劇の主役とか昭和特撮ヒーローみたいなのは
629名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 19:25:11 ID:9JyzmXxk0
うん、いいからここでやらないですね。
630名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 21:28:11 ID:2HbYh1C+0
原作のある作品に最強主人公を登場させるとパワーバランスとか世界観が崩れるからな
やってもいいとは思うがよっぽどうまくやらんと死ぬ
631名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 21:31:28 ID:ohpDPzIjO
もういいよ……その話題は。
雑談スレじゃないんだし、総合スレでやってくれ。
632名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 22:14:11 ID:+nVtl2pd0
雑談が常態化して作者さん達が投下しにくい空気が出来るのが怖い
昨夜も微妙な雰囲気になってたし、ある程度の自重はこれからのことを考えても大切じゃあるまいか
どうしても雑談がしたいなら総合だってあるんだしな
633名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 22:36:22 ID:aIvkDfRVO
そうだな。
自重しよう。
634名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 22:40:22 ID:QYywKDBo0
かといって本スレでやれば「外史スレでやれ」と一蹴される話題のようにも思えるw
作者諸兄には「くだらねー話してねぇで俺のSS嫁やクズども」くらいの気持ちでいてもらいたい。
そこまで行かなくても「盛り上がってるトコ悪いけど投下してもいい? 答えは聞いてない」程度には。
635名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 22:43:34 ID:9JyzmXxk0
本当にそう思うなら自嘲しろ。クズ。
636名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 22:45:32 ID:9JyzmXxk0
いや、変な文章になっちゃったな。
くだらない話してると思うなら、少しは自重しろ、クズ。
こういうべきだったな。
637名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 22:47:20 ID:hWqOEUx40
SSに関する雑談ならいいんじゃないかと思うがなあ。
作者本人がノリたい話題な時もあるだろうし。
投下したい時には遠慮無くぶった切って投下予告してくれれば
みんな受け入れ態勢に入るでしょ、そういうスレなんだし。
638名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 22:56:41 ID:bj+MDiqP0
雑談ではなく結論が絶対に出ない無駄な議論に発展してるから自重しろと言われてるんだよ
キミも空気読んでから反応しよう。流れを全く理解しないまま場違いな反応する人がいるとと余計に殺伐とするだけだから
639名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 22:58:18 ID:yx2nubXs0
オリキャラ、チートに批判的な雑談してればそういったSSが投下されるのをある程度予防できるという意味で
多少有益ではあると思う。無論あまりしつこいのは論外だけど
640名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 23:04:46 ID:g+YHNpbL0
        __ ,vヽ    /|
     r‐f'ヾ ヾ, i| /!/ i|   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
      |i! |lリノ"!ハヌ!/  /   |
      |i リ゚ ‐゚ノリ' ノミァ'゙   < アツクナラナイデ、マケルワ
    ノ'と.)IiI)つ//´!ヽ     |
   (´  /_W!'//  '      \________
       li/し'ノ./
641名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 23:22:21 ID:sbc4iE/7O
というかせっかく作家が投下してくれるんだからGJ、乙だけじゃなくて
ここがよい!とか前向きな感想いれて〜ほめてのばそうよwほめればのびる子みたいな〜ww
642名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 23:26:09 ID:hWqOEUx40
愛紗に熱くなるなとか言われるのかw

まあチートキャラの事に関しては引っ張りすぎな感じはするけどね。
643名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 23:27:18 ID:QYywKDBo0
雑談全面禁止の方向性には反対だが、するにしても程度問題という事だな。
644名無しさん@初回限定:2009/03/09(月) 23:27:50 ID:QYywKDBo0
全面禁止は言い過ぎたと反省している。
645名無しさん@初回限定:2009/03/10(火) 00:00:41 ID:70wmU3jS0
面白い作品が読めれば文句はない
つまらなければ、スルー
ただ、このスレの多くはオリ主、チートが好みじゃない人が多い
そこのところ、作家さん空気読んでね
でいいんじゃない
議論する価値もない
ベストな作品は自分でしかつくれないのだから

カンにさわったひとがいたらごめんなさい
646名無しさん@初回限定:2009/03/10(火) 00:02:00 ID:VfRDvP6c0
             /)
           ///)
          /,.=゙''"/
   /     i f ,.r='"-‐'つ____   
  /      /   _,.-‐'~/⌒  ⌒\
    /   ,i   ,二ニ⊃( ●). (●)\   投下されたSSをありがたく読むだけだ!!
   /    ノ    il゙フ::::::⌒(__人__)⌒::::: \  こまけぇこたぁいいんだよ!!
      ,イ「ト、  ,!,!|     |r┬-|     |
     / iトヾヽ_/ィ"\      `ー'´     /
647名無しさん@初回限定:2009/03/10(火) 00:13:26 ID:HzaTqqc10
↑が全ての結論だな
648名無しさん@初回限定:2009/03/10(火) 00:16:58 ID:BavPg+O90
いい加減いつまでも引っ張ってないでスルーしろよw 646も647も俺も含めてさ

以下何事もなかったかのようにどうぞ
649名無しさん@初回限定:2009/03/10(火) 00:28:33 ID:ZVNGCvhf0
スレ違い気味ですまんのだが、
以前TINAMIの恋姫無双祭りに投稿していた
董卓軍ルート妄想SSの続きってある?

途中(No.4)で止まってて、何かもやもや
650名無しさん@初回限定:2009/03/10(火) 01:51:47 ID:24lXDYUV0
今日中ってかもう昨日だけど、桃香間に合わなかった
けど明日の今頃には桃香出来そうなんで予告編っぽいのを


「はい。だから私は幸せなんだと思います。こんな私を助けてくれる、詠ちゃんや霞さん、
華雄さんに李鶴さんたちがいます。それに──あなたがいてくれますから」


「……ボクはアイツの事なんて……」


「こないな子供が……何で死ななアカンねん……!」


「……かず……と」
「何?」
「……また……会う……」


「……セキト、恋の友達。だから……恋、一刀を殺す」


董√3章 『天下無双』
651名無しさん@初回限定:2009/03/10(火) 02:24:04 ID:v7g4eeel0
>>650
お待ちしております。
652名無しさん@初回限定:2009/03/10(火) 02:25:45 ID:NXF5BjCTO
>>649
ArcadiaのSS捜索掲示板で探すか、作者本人に聞いて下さい。
653真√:稟拠点:2009/03/10(火) 02:43:26 ID:gcP4JfPz0
思いつくままに書いてしまったので、あまり良い出来では無い気がしますが。


と言うわけで。


真・恋姫†無双 外史
北郷新勢力ルート:稟拠点

咲花繚乱 ──ハナサクオトメ──


4レス程、お付き合いくださいませ。
654名無しさん@初回限定:2009/03/10(火) 02:44:51 ID:NXF5BjCTO
支援
655真√:稟拠点 1/4:2009/03/10(火) 02:46:30 ID:gcP4JfPz0
「俺って、稟に嫌われてるのかね?」

 風が一刀からそんな相談を受けたのは、あの月夜の邂逅から約一月……
黄巾の乱も終わりが見えた頃だった。

「おぉ〜〜?……ん〜〜………………ぐぅ」
「いや、寝ないでくれ」
「あ〜〜……あまりにも唐突な質問についつい」
 思わず瞬間的に突っ込んでしまった一刀を、薄目を開けてチラリと見つつ答える。
「それで、何をもって嫌われてると思われるのですかー?」
 改めて風にそう聞かれ、一刀は「う〜ん」としばし唸り、
「いやさ、ここ二月程、風と稟にこっちの文字を教えてもらってるだろ?」

 そう、一刀はこちらの言葉はなぜか分かるのだが、
文字は全て中国語の為、全くもって読むことが出来なかった。
 流石に君主がそれでは、将来領土を持ったときに政務が滞る為、
客将という身分ではあるが、漢中に腰を落ち着けることが出来たのを機に、
風と稟にみっちり教わっているのだ。
 ちなみに星はそんな一刀の様子を酒の肴にしていたりする。

「けどここ最近……稟から教わってないんだよな。
何だかんだ理由つけて避けられてるというか……」
「そういえばそうですねー。二日前も風が代わりましたし」
「だろ?だから、何か避けられる様なことしちゃったかな?って思ったんだけど……」
「そんな心当たりは無い……と」
 眉をしかめる一刀の言葉尻を継いだ風に、うんうんと頷く一刀。
「この前なんて、廊下で見かけたから近づいたら、
何か怒ってたのか、顔赤くして逃げちゃったんだよな。
 ……流石に戦の最中はそんなことはないんだけど……」
 一刀のその最後の一言で何やら思い至ったのか、ぽむっと手を打つと、
「あ〜……そう言うことですかー……」
656真√:稟拠点 2/4:2009/03/10(火) 02:50:11 ID:gcP4JfPz0
「何か分かったのか!?」
 意気込んで聞いてくる一刀を、まぁまぁと落ち着かせ、
「いやはや……弱みを見せない様に振舞う辺りが稟ちゃんらしいと言いましょうか。
 では説明する為にもここは移動しましょうかー。
今の時間帯ならあそこですかねー」
 と、一人で納得してスタスタと歩いていった。


「……はい着きましたよー……気づかれてしまいますのでお静かにしてくださいね〜」
 声を潜めてそう言った風が案内してきたのは、書庫の前だ。
 さぁ、ご主人様。と風に促されて、一刀が窓から中を覗くと、
一人読書にふける稟の後姿があった。
「ではご主人様、ここで一つ指令を出させていただきます」
 右手の人差し指をピッと立ててそう言う風に、一刀は首をかしげて無言で問い返す。
「稟ちゃんに気づかれないように、こっそり中に入って、
後ろからそっと名前を囁きながら抱き締めてあげて下さい」
「…………は?」
「呆けてもダメですからねー。ちょっとした実験ですから。はいどぞー」
 あまりにも唐突な風の“指令”に、当然のごとく呆然としてしまった一刀を問答無用で促し、
それでもこっそり書庫の中へと押し込む風。
「お、おぅ」
 そんな有無を言わさぬ雰囲気に思わず頷いてしまった一刀は、
頷いてしまったからには……と、半ば無理やり自分を納得させて、覚悟を決めた。

 そんな二人の様子に気づくことは無く、稟は静かに読書を続けている。
 一刀は息を潜め、ゆっくりと気づかれないように、一歩二歩と近づいていく。
内心だんだん楽しくなってきたのは秘密だ。
 そして、あと少しといった所で、流石に気配に気づいたのか、稟が振り向こうとし……
「……稟」
 そこで一刀が、そっと稟を抱き締めた。
657名無しさん@初回限定:2009/03/10(火) 02:53:09 ID:NXF5BjCTO
支援ぬ
658真√:稟拠点 3/4:2009/03/10(火) 02:58:59 ID:gcP4JfPz0
 その声で誰か分かったのだろう。
 ビクンッとした稟の顔が、一気に赤くなっていく。
「かっかか一刀様!?」
 稟の声はすっかり上ずり、顔も最早真っ赤になって、
「い、いいきなり何…………ぶはっ」
「稟!!??」
 キレイな鼻血のアーチがかかったのだった。


「はい稟ちゃーん、トントンしましょうね〜。トントン」
 いつの間に近づいていたのか、手馴れた様子で止血のツボをトントンする風に、
「……どういうこと?」
 と、わけのわからない様子で尋ねる一刀。
 稟はトントンで止血はされたが、未だに顔を赤くしてくったりしているので、
一刀の視線は自然に風へと向けられる。
「はいはい、ご説明いたしますねー」
 そう言う風の表情は、思った通りの結果が出たと言わんばかりににこやかだ。

「まず一つ。稟ちゃんは一を聴いて十を妄想する、超絶妄想娘なのですね。
 もう一つ。稟ちゃんは、興奮が限界を超えると、盛大に鼻血を噴出してしまう体質なのですよー。
 そして最後に、稟ちゃんは何とも想っていない人との事を想像しても、鼻血なんて吹かないのですよ」

 そこまで言われれば流石に分かる。
 最近避けられていたのも、廊下で会ったときに逃げられたのも、
この姿を見られないためだったのだと。
 戦の最中は平気だったのは、流石に戦に対する緊張感の方が高いのと、軍師としてプライドだろう。

「いやはや、風のみならず稟ちゃんも虜にするとは……ご主人様も罪なお人ですねー」

 そう言い残して風は去り、後には赤い顔で若干にやけながら倒れる稟と、
あまりの急展開に呆然とする一刀が残されていたのであった。
659真√:稟拠点 4/4:2009/03/10(火) 03:03:26 ID:gcP4JfPz0
 ちなみに。
 また同じ事をされて、醜態を晒すわけには行かないと思ったか……
翌日以降は逃げたり避けたりは控えるようになったようである。
 避けなければいけない程であった症状(?)も、
「後ろから優しく抱き締められる」という、
稟にとって貴重で刺激的な体験をしたためであろうか、
幾ばくかの耐性が出来たのであろう。


 何はともあれ、稟に嫌われていなくてホッとしつつも、
風の恐ろしさを知った一刀であった。
660真√:稟拠点:2009/03/10(火) 03:07:14 ID:gcP4JfPz0
以上、お目汚し失礼いたしました。


稟拠点と言いつつも、稟の台詞は二回だけという体たらく。

ちなみに、風は内心ちょっとやきもち……かもしれない。



では、またいずれ。

支援に感謝を。
661名無しさん@初回限定:2009/03/10(火) 04:06:01 ID:v7g4eeel0
>>660
お疲れ様でした。

次回の桃香を心よりお待ちいたしております。
662名無しさん@初回限定:2009/03/10(火) 07:08:39 ID:HzaTqqc10


そういえば稟のSSって初めて読んだ気がするぜw
663名無しさん@初回限定:2009/03/10(火) 07:49:45 ID:NXF5BjCTO
支援途中で寝落ちしてたよ……

>>660
GJ!
稟好きにはたまらないぜ。
664名無しさん@初回限定:2009/03/10(火) 09:20:39 ID:stsKu4NJO
乙過ぎる
俺も稟のSS初めて見たぜ
665名無しさん@初回限定:2009/03/10(火) 09:31:46 ID:3ZMRkFFcO
稟主役というと、あとは北郷帝のおまけくらいだな。
666名無しさん@初回限定:2009/03/10(火) 12:17:00 ID:hScA2/l20
話を変えてすまないが、呉ルートの魏の面々は卑弥呼に先導されて蓬莱に渡った、と解釈すればいいんですよね?
だとすると、魏の将軍たちの血を受け継いだ蓬莱の人間の子孫性格が、非常にバラエティに富んでいるのは当然なのかな。
667名無しさん@初回限定:2009/03/10(火) 12:24:52 ID:3ZMRkFFcO
せっかく投下あったのにまた関連性すらない雑談か。
やっぱりこの手あいはわざとやってるんだな。
668名無しさん@初回限定:2009/03/10(火) 12:29:33 ID:pXhWKBbi0
いちいち気にするな
反応する奴も同類だ
669名無しさん@初回限定:2009/03/10(火) 12:32:05 ID:zoXALODG0
>>660
稟のSSもいいね!

そっと抱きしめられるとか、もうこれでもかってくらい鼻血でただろうなw
670名無しさん@初回限定:2009/03/10(火) 12:38:28 ID:agsP+BEjO
>>667
雑談は全面的に禁止すべきだとでも言いたいのか
671名無しさん@初回限定:2009/03/10(火) 12:57:06 ID:u2uyRzZF0
>>666
後半なにを言ってるのかいまいちよくわからんが
どう解釈すればいいとか、当然などというものなどなにもないから
好き勝手に妄想すればいいんだと思うよ
672名無しさん@初回限定:2009/03/10(火) 13:25:52 ID:MiFEprxyO
>>670
SSにまったく関係ない雑談は全面的に禁止でいいよもう
>>666なんてどう考えても本スレで投下すべき内容だろ
と言うか俺にはお前が666書いて携帯で援護したようにしかみえな(ry
673名無しさん@初回限定:2009/03/10(火) 13:43:58 ID:ZulSbw1gO
>>660
お疲れ様でした。
次回も楽しみにしています。
674名無しさん@初回限定:2009/03/10(火) 14:23:00 ID:9l/DF+DF0
しかし、魏に仕えないとなると、稟は華琳様ラブ成分がなくなって、その分一刀に向かうだろうから、
抱いてもらおうとすると血の海に沈むというパターンになってちょっとかわいそうだなw
675名無しさん@初回限定:2009/03/10(火) 14:37:03 ID:rgppFiSH0
本スレで苦情が出そうな雑談はこちらでどう?
スレ主が立て逃げしたどうでもいいスレですが、微妙に住人居るのでお勧めかと...
スレ汚しスマソ
真・恋姫†無双〜乙女繚乱☆三国志演義〜 第3話
http://qiufen.bbspink.com/test/read.cgi/hgame2/1233198825/l50
676名無しさん@初回限定:2009/03/10(火) 14:40:07 ID:RiB0OkmsO
GJ
乙です 面白い

しかしほかのSSでもそうだがこうしてみると風は解説役に便利だな
自分自身客観視してるうえいざとなれば宝慧つかえばいいしありがたいよね
677名無しさん@初回限定:2009/03/10(火) 14:59:24 ID:BavPg+O90
>>675
そこは次スレいらないと言ってるのにバカが毎度勝手にスレ立てることで問題になってるとこだぞ
そんなとこに人を誘導したらまた勘違いしたバカが次スレ立てるだろうが
宣伝じゃないなら余計なことするなよホントに
678名無しさん@初回限定:2009/03/10(火) 15:06:34 ID:9l/DF+DF0
>>676
稟はそれこそ仕事以外だと鼻血吹きかねない。
桂花は頭に血を昇らせやすい。
はわわあわわは言うまでもない。
冥琳は考えすぎ気張りすぎでたまに余裕なくす時がある。

軍師は知識の面も便利でつっこみ役ができるからいいんだけど、本当の意味で余裕をなくさない
キャラって穏と風しかいないんだよね。
穏は本が弱点だが。
679名無しさん@初回限定:2009/03/10(火) 16:19:06 ID:agsP+BEjO
>>672
余りにも喧嘩腰のレスに突っ込んだつもりだったんだがまさか本人認定されるとは…
俺が間違ってたようだ、すまん
680名無しさん@初回限定:2009/03/10(火) 17:17:29 ID:pdIxo+FeO
皆桃香様のように落ち着こう。雑談はある程度大事だよ。
そこから生まれるSSもある。
681名無しさん@初回限定:2009/03/10(火) 21:07:23 ID:WoPBmaaN0
スルー出来ないのはガキの証拠。
682名無しさん@初回限定:2009/03/10(火) 22:44:29 ID:OOTgl9eH0
出遅れた。
>>660
貴重な稟SS乙。
しかし華琳ラヴじゃない稟って新鮮だ
683真√:舞台裏:2009/03/11(水) 00:42:43 ID:VICdtQay0
星「ふむ。……主よ、拠点いべんとも風、稟と来ましたし、
  次はいよいよ私ですかな?」

一刀「そうなんだけどな……天の声が聴こえるんだよ。
   『内容が思いつかねぇ』って」

星「ほほぅ……私の方に聴こえる天の声は、
  『やっぱり星と言えば、メンマか仮面かね?』ですぞ」

一刀「あ〜確かに。……でもちょっとありきたりだよな?」

星「…………ではいっそのこと、間を取って“メンマ仮面”と言うのは……」

一刀「やめろ!それこそ収集がつかなくなる!!
   それ以前にメンマ仮面で内容が思いつかんわ!」
684真√:舞台裏:2009/03/11(水) 00:44:19 ID:VICdtQay0
こんな電波を仕事中に受信した。

思わず携帯にメモってしまった。

なにやってんだろw
685名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 00:46:24 ID:4sCU91g30
煽ってるのも反応してるのも携帯ばっかりだな
686名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 00:47:45 ID:SO0PA4xR0
メンマ仮面w
さすがにそれは難しいw

まあ、仮面ネタはかなり本編でやられちゃってるから大変そうだよね。
星といえば、あとは酒と……なんだろ、槍かね?
687名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 00:51:46 ID:H1NYyvXr0
時期的には花見て一杯かな
中国で花は梅のことだし
688名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 00:53:06 ID:26X94miw0
大枕投げバトル
ポロリもあるよ
689名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 00:57:53 ID:AtIoqI3U0
愛紗も呼んでこないと
690名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 01:00:41 ID:pmDOZNtz0
試しに質問。
花見とエイプリルフール。
どっちか片方しか読めないとしたら、どっちのネタが読んでみたい?

どっちもというのは無しでw
691名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 01:02:05 ID:H1NYyvXr0
花見に一票
692名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 01:03:14 ID:Sop1KY1a0
>>688
誰かの首がポロリというわけじゃないだろうな
693名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 01:12:19 ID:HNn48+TU0
ちんこのちんこがポロリというエイプリルフール……じゃなくて

花見かなぁ
どんちゃん騒ぎでもしっとりでもぬっぽりでもどんとこいっ
694名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 01:14:19 ID:SO0PA4xR0
正直、センスのいい作り話を話してるエイプリルフールSSってみたことないからなー。
たいてい、大変なことになっちゃう話だ。
695名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 01:15:05 ID:pmDOZNtz0
ども、みんなありがと。
696名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 01:15:28 ID:s/bZxn2y0
エイプリルフールに各自がどんな嘘をつくか見てみたい気もするが、
みんなで大騒ぎできる花見に一票かな。
697名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 01:17:00 ID:JEOGQBeqO
最近空爆こないのは作家さんたちホワイトデーにむけて製作中なのかな?
698名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 01:25:12 ID:Ydrne9Bf0
まあ年度末でもあるしな
699名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 01:27:43 ID:SO0PA4xR0
確定申告もしないといかんしな。
連載はそれなりにきてると思うが。
いまいくつ連載されてるんだっけな。
700名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 01:28:26 ID:QjALYYkv0
エイプリルフールなら桂花や詠、春蘭などの素直になれん奴らの
デレ全開の大好きが聞けそうですな
701名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 01:31:19 ID:oa77pIzn0
>>690
エイプリルフールに一票。

一刀がいらん事言って、エイプリルフール理解してない面々が大騒ぎ
って方向で。
702名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 01:34:57 ID:Ydrne9Bf0
>>700
桂花に限ってそれは無いw>デレ全開
703名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 01:39:54 ID:EYl2Dat10
>>686
月見とか。
704名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 01:58:27 ID:QjALYYkv0
散々好きだって言ってから実は1日ずれていたとかね
春蘭「ええ!!だって秋蘭が今日だって言ってたのに。」
秋蘭「姉者…私はちゃんと言ったぞ。(困ってる姉者は可愛いなぁ)」
705名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 02:04:40 ID:BUDTSb1o0
今から董√3章桃香しようと思います
結構長いので万が一猿ったら続きは明晩に
706董√ 3章 天下無双 1/26:2009/03/11(水) 02:07:04 ID:BUDTSb1o0
「ここに居たのか」
「……一刀さん……」
 楼閣の上で夜空を見上げていた月が振り向いた。
 月明かりに照らされたその顔はハッとするほど美しく、一刀は鼓動が跳ねるのを感じた。
「まだ、この間の事を気にしているのか?」
 先日の黄巾党との戦いで出会った英雄──劉備玄徳。
 彼女との邂逅は月に大きな衝撃を与えていた。
 
『さっきはどうしたんだよ?』
 追い付いた一刀が月の肩を掴んで振り向かせる。
 その顔は今にも泣き出しそうに歪んでいた。
『ゆ、月!?』
 みるみる涙が盛り上がり、溢れ出たそれで頬を濡らす。
 何がなんだか分からない内に、一刀はその身体を胸に抱き締めていた。
 一瞬身体を強張らせる月だったが、すぐに一刀の胸に身を預けてた。
 それから暫くの間、微かな嗚咽だけが一刀の耳に響いた。
 やがて嗚咽が止むと、月が一刀から身を離す。
 僅かに名残惜しさが胸をよぎった。
 だが今は月の様子が大事と自制する。
『落ち着いた?』
 まだ俯いたままの月だったが、小さくもハッキリと肯いた。
『じゃあ理由を話してくれる?』
『……(コク)』
 もう一度肯くと、月が口を開いた。
『私、あの人を見た途端、急に自分が小さく見えて……』
『あの人って、劉備?』
 更に肯く。
『あの人の持つ光は強い……。霞さんは私の事を暗いこの世を照らす月だって言ってくれ
ましたけど、劉備さんならきっとこの世の全てを明るく出来る。夜道を僅かに照らすちっ
ぽけな月明かりじゃなく、光に満ちた朝を訪れさせる太陽だって、そう思ったんです。そ
うしたら胸の辺りが何だかモヤモヤしちゃって、そんな自分が凄く醜いように思えて、思
わず逃げ出しちゃったんです』
707董√ 3章 天下無双 2/26:2009/03/11(水) 02:08:20 ID:BUDTSb1o0
 それは、おそらく月が初めて感じたであろう嫉妬だった。
 これまでも特に取り柄の無い自分に比べて優秀な家臣たちに引け目を感じる事はあった
が、それを妬ましい等と思うことは無く、寧ろ相手を純粋に賞賛する気持ちを持っていた。
 自分に無いものを求めても仕方が無い、それより自分に出来ることをやる。
 月は、そうしてきた。
 だが劉備は月を同じものを、ずっと強い力で持っている。
 そう感じた時、月は自分の存在価値が揺らいだように思ったのだと言った。
『……月、確かに劉備の輝きの強さは俺も感じたよ。彼女はいずれこの国を照らす存在に
なるのかも知れない』
『…………』
『でもさ、太陽がどんなに明るくても、朝が来るまでは時間が掛かるんだ。その間、暗い
夜の世界を照らすのは月なんだよ。だから月が今頑張って皆に光を与えようとしている事
は絶対に間違いじゃない』
『一刀さん……』
『それに俺は眩しい日差しよりも、柔らかい月明かりの方が好きだよ』
 一刀がにっこりと笑ってそう言う。
『へぅ……』
 真っ赤になって俯く月の姿をとてつもなく愛おしく感じ、一刀は再び胸に抱き寄せた。
『公衆の面前で何を破廉恥な真似してんのよ!』
『あ痛っ!待て、詠!これは違うって!痛い、痛いっ!』
 詠にゲシゲシと蹴られる一刀を見てくすくすと笑う月の顔は、既に何時もの明るいそれ
に戻っていた。

「あの事なら、もう大丈夫です」
 そう言って微笑む月の表情は確かに普段どおりに見えた。
「あの後、詠ちゃんや霞さんも同じ事を言ってくれました。だから私も最初から無理をし
ない事にしたんです。今はまだ、私の大切な人たちの為に頑張ろうって。だって、自分の
大切な人を幸せに出来ないで、それより多くの人を幸せになんて出来ないですから」
「うん、俺もそう思う。人の力なんてそれぞれなんだから、無理なんてしなくていいんだ。
足りない所があれば周りの人間が補っていけば良い。それが仲間ってもんだろ」
「はい。だから私は幸せなんだと思います。こんな私を助けてくれる、詠ちゃんや霞さん、
華雄さんに李鶴さんたちがいます。それに──あなたがいてくれますから」
708名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 02:10:38 ID:JGqOGq+D0
支援
709董√ 3章 天下無双 3/26:2009/03/11(水) 02:15:18 ID:BUDTSb1o0
 月が一刀の胸にそっと頬を寄せる。
 自然に一刀も月の身体に腕を回していた。
 互いの鼓動を感じる。
 相手の温もりが冷たい夜風すら忘れさせた。
 静寂の中に聴こえる、微かな吐息の音さえも甘い囁きのようだった。
 そうして二人の影は長い間一つに重なっていた。
 
「ええんか?」
「ひっ──」
「しーっ!」
 不意に後ろから声を掛けられて飛び上がりそうなほどの驚きを見せた詠の口を、声を掛
けた本人である霞が慌てて塞いだ。
 幸い二人きりの世界に入り込んでる一刀たちには気づかれなかったようで、霞がホッと
息を吐く。
「危うく気づかれるところやったやないか」
「アンタが驚かすからでしょうが!」
「せやからしーやて。二人に気づかれてええのん?」
「う……」
 慌てて様子を伺うが、相変わらず二人が詠たちに気づいた様子は無い。
「で?何の用なのよ?」
「べっつに用なんかあらへんけどな、ただ二人をあのままにしてええんかなぁと思てな」
「……フン。確かにアイツが月にベタベタしてるのは気に喰わないけど、当の月があんな
に幸せそうな顔してるんだもの。我慢するしかないじゃない」
「いや、ウチは月が、やのうて一刀がって意味で訊いたんやけどなぁ」
「ハァ?どういう意味?」
「要するに一刀が他の女の子とくっ付いて、詠はそれでもええんかって事や」
「なっ!?」
 詠が絶句する。
「好きなんやろ?詠も一刀のこと」
「な、な、な……」
 一気に顔が紅潮するのが分かった。
 色々反論したいのに言葉が出てこない。
710名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 02:15:34 ID:MR1BZwhG0
支援
711董√ 3章 天下無双 4/26:2009/03/11(水) 02:16:41 ID:BUDTSb1o0
 金魚のようにただ口をパクパクさせていると、霞がプッと吹き出した。
「なんや、詠も可愛いトコあるやん」
「う、う、う、うっさいわね!な、な、な、何でボクがあんな奴の事を──」
「素直やないねんから。ツンツンなんも悪うないけど、時には素直にならんと相手に大事
な気持ちが伝わらんままになってまうで?」
「…………」
「ま、これ以上は詠次第や。ほな、おやすみ」
 真っ赤になったまま黙ってしまった詠を見て、霞はもう一度クスリと笑うとひらひらと
手を振りながらその場を後にした。
「……ボクはアイツの事なんて……」
 何でもないわよ、と続けようとした言葉は何故か声になる事は無かった。
 
 その日、都から密書が届いた。
 霊帝の名を冠した勅命ではなく、大将軍何進の名が記されていた。
 詠が中身を読み上げる。
「近年世が乱るること甚だしく、政道は歪み、腐敗が横行し、賊徒が跋扈し、民は嘆き苦
しみ喘いでいる。我は陛下より大権を預かる大将軍として、今こそ政道を正すために立ち
上がらんとするものである。ついては腐敗の元凶であり天下万民の敵である、十常寺以下
の宦官共を誅滅するため、西涼の雄・董卓殿にも参陣を願いたい。至急軍を率いて洛陽ま
で急行されたし──だって。コイツ脳みそ腐ってんの?」
「自分らが権力争いで散々政を乱しておいて、ホンマよう言うわ」
 詠が心底嫌そうに、霞はつくづく呆れ果てた様に悪態をついた。
「だが十常寺が一方の元凶である事は間違いないぞ。このまま放置すれば更に泥沼の状態
が続くだけだと思うが」
「おおっ!華雄っち珍しくまともな意見言うやないか」
「珍しくとは何だ!」
「まあまあ、で、月はどうするつもりなんだ?」
 一刀が問うと、全員の視線が月に集った。
「……何進さんの思惑はどうあれ、洛陽の人たちが苦しんでいるのは確かです。だったら
私達は私たちに出来る事をやろうと思います」
「それじゃ──」
「行きましょう、洛陽へ」
712名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 02:17:28 ID:Zab4bEV40
長い夜になりそうだ……支援
713名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 02:19:46 ID:LxAAs5ebO
支援
作者は俺をニヤ殺すつもりらしい
ニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤ
714董√ 3章 天下無双 5/26:2009/03/11(水) 02:22:20 ID:BUDTSb1o0
 だが、この決断が後に悲劇を生むこととなる。
 
「早く、頑張って走れ!」
 幼い子供が、自分より更に年下の子の手を引いて懸命に駆けていた。
 上質の絹で誂えた衣服は、枝などに引っ掛かれてボロボロになり、手などにも擦り傷が
出来ているが決して足を止めようとはしない。
 だが年少の方の子は既に疲れ果てたのか、泣きべそをかき足も止まりがちになる。
「兄上、僕もう疲れたよ。張譲に言えばきっと何とかしてくれるよ」
「駄目だ、協!あいつ等は叔父上を殺した。母様も多分殺されてる。僕達も捕まったらど
うなるか分からないんだぞ」
「それじゃあ、どうするの?」
「十常寺たちをやっつける為に諸侯の軍が近くまで来てるはずだって叔父上は言ってた。
袁紹か袁術か、董卓でも良い。そこで助けてもらおう」
「でももう走れないよぅ」
 遂に劉協は足を止めて泣き出してしまった。
「しょうがない。──ほら、乗って」
「え?」
 弁が腰を下ろし、背中を向けていた。
「僕が背負ってあげるから」
「……いいの?」
「いいから、早く」
「……うん」
 異母弟を背負うと、弁は再び走り出した。
「重くない?」
「平気だよ。僕は帝だから」
「帝だったら重くないの?」
「協は僕の弟だけど臣下だろ?いざと言う時に臣下の為に命を張るのが帝なんだ。そうす
る事で皆が帝の為に働いてくれるんだよ。だから、平気」
「わかった」
「僕に何かあったら協が帝になるんだ。そうしたら今度はお前が誰かを背負ってあげなく
ちゃならなくなる事を忘れちゃいけないよ」
「うん」
715董√ 3章 天下無双 6/26:2009/03/11(水) 02:26:19 ID:BUDTSb1o0
 しかし幼い兄弟に対し、天は過酷だった。
「中々ご立派なお言葉ですな、陛下。下賎な血筋とは思えませんでしたぞ」
「張譲!」
 細身の老人がいやらしく笑いながら立ちふさがる。
 十常寺の筆頭、張譲だった。
 踵を返して逃げようとするも、辺りは10人ほどの兵に囲まれていた。
「あの馬鹿な肉屋の倅や暗愚な先帝の血を引いてるとは到底思えないほどの器量。ですが
我らには不要のものです。賢しい知恵など付けられては後々面倒ですからなぁ」
 張譲がにじり寄る。
 弁は弟を下ろし、無意識に背中へ庇った。
「謀反人・何進の甥などにはこの場で廃位して頂き、これからは協皇子に帝となってもら
いましょう」
 張譲が剣を抜く。
「張譲、お前は──」
「さようなら、少帝陛下」
 張譲の剣が幼い胸板を貫いた。
 董卓軍の先遣隊を率いて霞が到着したのは、まさにこの時であった。
 
 目の前の光景に、霞は頭の中がカッと熱くなるのを感じた。
 幼い子供が胸に剣を突き立てられている。
 兄弟だろうか、その姿は弟を背中に庇っているように見えた。
 老人が朱に染まった剣を抜くと、少年の身体はゆっくりとくずおれた。
 何かが弾ける。
「うおらああぁぁぁぁっ!!」
 雄叫びを上げて馬を駆った。
 振り返った老人の顔が驚愕に染まる。
 張譲が事態を理解する暇も与えず、その身を袈裟懸けに斬り捨てた。
 張譲の部下に対しても、一兵たりとも逃げることを許さない。
 たちまち10名余りが骸と成り果てた。
「おい、しっかりしぃっ!」
 急いで駆け寄り、少年を抱き起こす。
 だがその顔を見た瞬間、霞は彼がもう助からない事を悟った。
716名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 02:27:15 ID:1L6kYAYy0
支援
717名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 02:27:19 ID:a/3jViy60
4
718董√ 3章 天下無双 7/26:2009/03/11(水) 02:30:30 ID:BUDTSb1o0
「…………ゴフッ、ゴボ」
 何か言おうとして咳き込む。
 口から血の塊が溢れた。
「安心しぃ。お前の弟はウチが守ったる」
「…………(コク)」
 少年が肯き、同時にその身体から力が抜けた。
 弟が冷たくなった兄に泣きすがる。
「こないな子供が……何で死ななアカンねん……!」
 霞は行き場の無い激しい憤りを感じていた。
 
 少年の亡骸を葬った霞は、弟を連れて本隊に戻った。
 そこで詳しい話を聞き、初めて死んだ少年が少帝・劉弁であること、そしてこの子供が
その弟で新帝となるべき協皇子である事を知ったのだった。
 協は気持ちが昂ぶっており、その話は要領を得なかったが、必死に都の状況を語った。
 そこで一刀たちは大将軍何進と何大后が十常寺始めとする宦官に殺された事実を知った。
「それで少帝が弟を連れて逃げ出してたってわけか。それにしても──」
「ん?どうしたのだ、北郷?」
「あ、いや、何でもない」
(少帝と言えば凡庸のあまり董卓に廃位され、聡明な弟が献帝として即位するってのが俺
の知る三国志の流れなんだけど、話を聞く限りじゃとてもそんな風に思えないな。まあ、
そもそも董卓が悪人じゃなく可愛い女の子って時点で全然違うんだけど。やっぱり俺の知
る歴史とは内容が違ってるって事か)
「それで、どうするの、月?協皇子の話によると、袁紹も洛陽に向かったみたいよ。袁紹
の宦官嫌いは有名だし、何進暗殺の報復という大義名分を得た今、下手をしたら宮殿内は
地獄絵図になってる可能性もあるわよ」
「確かに十常寺さんたちは悪い人だけど、宦官さん皆が悪い人じゃないよね、詠ちゃん?」
「んー、そりゃまあね。中には曹騰様のような立派な人だっているし」
 詠は清廉な人柄で知られた大宦官の名を挙げた。
 ちなみにその孫娘が陳留の街とその近辺を治めているらしいが、評判は上々との事だ。
(ま、何と言っても三国志の主役の一人だしね。しかしやっぱり曹操も女の子なのか)
 曹孟徳。
 長い中国の歴史に名を残す、稀代の天才の名だった。
719名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 02:37:16 ID:8lRa4i+Z0
シエーン
720董√ 3章 天下無双 8/26:2009/03/11(水) 02:37:18 ID:BUDTSb1o0
「そういう人たちまで死なせちゃいけないと思う。だから急いで洛陽へ向かいましょう」
『応』
 全員が肯いた。
「んー」
「どうしました、李鶴?」
「何かさー、占いの卦が良くないんだよねー」
「お前の占い宛にならんだろ」
「うっさい。……でもホントに何にも無ければ良いけどー「

「ぬぅあんですってぇぇぇぇぇっ!?」
 董卓が新帝を擁して入洛したと言う報を受け、袁紹は叫喚した。
 十常寺の手から董卓軍により救出された新帝は、董卓を相国に任じ、その他の諸将たち
にも官位を授けて重職に就けたと言う。
「董卓さんと言うのは西涼のド田舎から出てきたお猿さんではありませんの?そんな方が
どうして、4代に渡って三公を出してきた名門中の名門であるこのわたくしを、こ・の・
袁本初を差し置いて相国なんかになれるんですの!?」
「いや、だから帝を助け出したからっしょ?」
「それはそれ、これはこれですわ!ようやく下賎なお肉屋さんが居なくなったと思ったの
に、また田舎のお猿さんが天下に号令を掛けるなんて、わたくしは決して認めませんわ!」
「……相変わらず麗羽の声はキンキン煩くて頭に響くのじゃ」
「おバカさんって何故か声が大きいんですよねー」
「麗羽はおバカじゃからのぅ」
「美羽さん、何か仰いまして?」
「い、いいえ、麗羽お姉様」
 張勲とひそひそぼやいていた袁術だったが、袁紹にギロリと睨まれ慌てて首を振る。
「ですがお姉様、董卓なんて放って置いてもその内馬脚を現して自滅するんじゃないかな
と、妾は思うのですが」
「甘い!大甘ですわ、美羽さん!そのような甘い事を言っていては、董卓さんに都中の蜂
蜜を奪われてしまいますわよ?」
「何と!?──それは本当なのかの、七乃!?」
「んー、まあ董卓さんがお嬢様くらい蜂蜜お好きな方でしたら、あり得るかも知れません
ねー」
721名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 02:38:24 ID:1L6kYAYy0
支援
722董√ 3章 天下無双 9/26:2009/03/11(水) 02:38:33 ID:BUDTSb1o0
(そんな事は無いと思いますけど、驚くお嬢様が可愛いし、ま、いっかー)
「ぬぬぬ……妾を差し置いて都中の蜂蜜を独り占めなどと、そんな事はこの妾が許さぬの
じゃー!」
 身悶えする張勲をよそに、袁術が怒りに燃えていた。
「けど現実問題としてどうするんですかぁ?仮にも帝を擁している以上、いきなり攻撃と
か仕掛けたりしたらこちらが逆賊になっちゃいますよぅ?」
 唯一の常識人でもある顔良が疑問を投げ掛ける。
「う……」
「うむむぅ……」
 思わず言葉に詰まる二人。
 そこに張勲が口を挟んだ。
「いきなり兵を動かすのは下策ですねー。こちらは宦官討伐の際に損耗を受けてますけど、
入れ違いに入洛した向こうはほぼ無傷。更に禁軍の兵権も手にしていてかなりの兵力を擁
しているでしょうし。だから、ここは他の人に動いてもらいましょう」
「どういう事ですの?」
「董卓さんの大抜擢に不満を持ってるのは私達だけじゃないと思うんですよー。ですから
そういう人たちを焚き付けて攻撃させるんです。一方で私たちの名で仲裁を持ちかけ、そ
の代わりに要求を通させる、って言うのはどうですかー?」
「おおっ!流石は七乃なのじゃ」
「悪くはありませんけれど、向こうが乗ってこなかったらどうするんですの?」
「その時は──」
「おおっ!」
「まあ!」
「悪だなー」
「良いのかなぁ」
 今、洛陽の陰で大きな陰謀が動き始めていた。
 
 霞が塞ぎこんでいる様子なのが、一刀は気になっていた。
 少帝を助けられなかった事を気に病んでいるらしい。
(何とか元気付けられないかなぁ)
 新たに即位した協皇子──献帝の下に出仕した帰り道、一刀は霞の横顔を見ながらそう
考えていた。
723名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 02:42:06 ID:Zab4bEV40
四円
724名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 02:45:34 ID:5Mky9VkP0
支援
725名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 02:50:23 ID:Zab4bEV40
猿っちゃったか
どういう基準なんだ?
726名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 02:53:19 ID:8lRa4i+Z0
きっと袁家のせいだな支援
727名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 02:57:05 ID:Sop1KY1a0
獣の袁と書いて猿か支援
728名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 03:02:37 ID:oa77pIzn0
>>725
718 :名無しさん@ピンキー:2009/03/11(水) 02:58:26 ID:v/CPVkE60
猿になりたくなければ、9回まで連投してもいいが
9回目と10回目の間を3分以上空けろ

だそうだ。

729名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 03:06:29 ID:Lmis7xUO0
そんな回避方法ないからw
730名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 03:09:27 ID:VICdtQay0
続きは明晩なのだろうか……
731名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 03:15:54 ID:VICdtQay0
今日は董√の人こなさそうかな?
何なら寝る前に一本ぶっこんで寝ようかと思うのですが。

6レス程。
732真√:Interlude4:2009/03/11(水) 03:20:24 ID:VICdtQay0
まあ投下しておきますw


真・恋姫†無双 外史
北郷新勢力ルート:Interlude4
   ──四面其歌 ソノウタハ、スベテヲツツム──


少しだけ、お付き合い下さい。
733真√:Interlude4 1/6:2009/03/11(水) 03:23:57 ID:VICdtQay0
 その日、私は彼が反董卓連合に参加したという噂を耳にし、
曹操様について行けばよかったと、今度ばかりは心から後悔した。
 そして思い浮かんだのは、彼と初めて出会った時の事だった。



 私が彼と始めて会ったのは、今からもう半年近く前になる。
 あれは荊州地方への、約一月という長丁場の出張公演だったか。
最初の一週間が過ぎた後、息抜きに散策して見つけた小さな池のほとり。
 誰も居ないと思って、大きく伸びをした所を思いっきり見られたっけ。
 キラキラと、陽の光を映す不思議な服を着た人。
 最初は上質な絹かとも思ったけれども、どこか違う。
でもきっと高貴な身分のお坊ちゃんなんだろうなって思った。
 初めて聴いた彼の言葉は、にっこり笑って言った「こんにちは」だった。
 私は黙ってぺこりと軽く頭を下げただけ。
その日はそれで終わり。

 次の日も、私は昨日の場所へ行った。
 その池のほとりの落ち着ける雰囲気が何となく気に入ったから。
 行ったら……やっぱり彼はそこに居た。
その日の去り際に、初めてお互いに自己紹介をしたっけ。
 そのときの彼の台詞は今もハッキリ覚えている。

「そう言えば昨日も会ったよね?
 俺は北郷一刀って言うんだ。これも何かの縁だし、また会ったらよろしくね」

 それに対して、私は思わず口ごもってしまった。

 だって、自分達が世間にどう思われているか知っていたから。

『世を騒がす、黄巾賊の首領の一人』
734名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 03:26:10 ID:1L6kYAYy0
支援
735名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 03:26:35 ID:ipAp0z0qO
支援せざるをえない
736名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 03:30:30 ID:1L6kYAYy0
こっちもサルった?
737真√:Interlude4 2/6:2009/03/11(水) 03:33:11 ID:VICdtQay0
 一部の私達の支持者が暴走して、略奪とかのいけない行為をしているのは知っていた。
 そして、それを隠れ蓑にして、山賊や河賊なんかが活動してるのも。
でも……あのときの私は、そんなの知ったことじゃなかったな。
 私達は、ただ歌えれば良かったから。

 そう、知ったことではなかったハズなのに、私は口ごもってしまったんだ。

「私は……私は『れん』……」

 きちんと名乗ることも出来なかった。
 貴族の子だったら、私の名前を知っているかも……なんて思ってしまったから。
今思えば、たった二日の邂逅で私は彼に惹かれていたのかもしれない。
 それぐらい、その二日のその場の居心地はよかったんだ。

 そして、計らずとも『れん』は、彼だけが呼ぶ私の特別な呼び名になってしまった。
 こういうの、嬉しい誤算って言うのかな?

 それから、私の公演の最終日が近づくまでの間、
私達はその池のほとりで何度も会った。
 ただ一つ……お互いの事は詮索しないっていうのが、
ほとんど暗黙の了解の様になっていたけど。

 たくさん話をする日もあれば、ほとんど何も話さないでぼーっとしている日もあった。

 私にとって、“張梁”でも“人和”でもなく、“れん”で居れるその場所は、
荊州に滞在している間、何よりも大切な場所になってた。
 天和姉さんにも、ちぃ姉さんにも教えていない、大切な場所。
 彼は精神的に疲労していることが多くて、
そこに来て、立場を忘れられる時間が、すごく大切なんだって言ってくれたときは、
思わず嬉しくて涙がでてしまったぐらいだ。

 ……我ながら、らしくないと思うけど。
738真√:Interlude4 3/6:2009/03/11(水) 03:37:23 ID:VICdtQay0
 ……だけど……

 荊州方面での公演も、残す所はあと数日までになった有る日、
私はある話を聴いてしまった。
 私達の親衛隊の人が話していた事。
 この一月の間、私達が公演に来た為に活気付いた支持者達が、
それまで以上に激しい活動を……表裏問わず、していたということ。

 そう、正に『黄巾賊』としての活動だ。

 それを聴いた私は、思わずその親衛隊の人に詰め寄っていた。
「この地方の略奪の被害はどれほどなのか」って。

 きっとそうとうヒドイんだろうなって思ってたら、
帰ってきた答えは全然違っていた。
「『天の御遣い』と言う者が率いる義勇軍が奮戦しているため、
民衆への被害はかなり少ないそうです」
 だそうだ。

 それを聴いて安心して、私はつい聴いてしまった。
「天の御遣いとはどんな人なのか?」
 と。
 そして、返ってきた答えは、私にとって衝撃的な物だった。

「詳しくは知りませんが……なんでも、キラキラと陽の光を映す不思議な服を着た、
まだ年若い男だそうです」

 ……そう、あの池のほとりで会う彼が、天の御遣いだったんだ。
 彼が精神的に疲労しているのが多かったのも当たり前だ。
だってずっと戦場に出ているのだから。
 そしてそれが、私達が来たからこそ引き起こされたことなのだと思ってしまった私は……
その日から、あの池のほとりへ行くことができなくなってしまった。
739名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 03:39:23 ID:Zab4bEV40
F−2
740名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 03:41:34 ID:ipAp0z0qO
同じIDが支援を繰り返しても効果はあるの?
741真√:Interlude4 4/6:2009/03/11(水) 03:41:52 ID:VICdtQay0
 もうこの地を去るまで、あとたった数日なのに……
 それを過ぎれば、彼に会うことはまず出来ないであろうことは、明白なのに。

 私は、彼に会うのが怖くなってしまっていた。

 彼に嫌われるのではないかという思いだけが、どんどん大きくなっていってしまったから。


 その時の私は、ちぃ姉さんが言うにはずいぶんとひどいものだったらしい。


 そして、数日はあっという間に過ぎてしまっていた。


 最終公演も終わり、後は官軍に見つからないように戻るだけになったとき、
ある報告が入った。

 最終公演で興奮が最高潮に達した支持者達が、義勇軍に対して大規模な反攻に出たと言うのだ。

 天和姉さんやちぃ姉さんは、その混乱に乗じてさっさと戻ろうって言ってた“らしい”のだけど、
その時私は、頭の中が真っ白になっていた。

 そして、気づけば駆け出していた。

 戦場へ向かって。

 当然、姉さん達は止めたけど、私は聞いて無かった。
そんな静止の声に、耳を傾ける余裕など無かったと言った方が良いかもしれない。

 そして、たどり着いたのは、戦場が見渡せる小高い丘。
 恥ずかしながら、私はその時初めて、戦場と言う物を実際に見たのだ。
742真√:Interlude4 5/6:2009/03/11(水) 03:46:10 ID:VICdtQay0
 追いついた姉さん達が私をひっぱって戻そうとするけど、
私はテコでも動かなかった。動きたくなかった。

 そして、一度目を瞑り、それまでの日々を思い返す。

 くだらないことを二人で語り合った。

 夜間公演までの間、日が沈むのを二人で並んで見ていた。

 私が弱音を吐いた時、何も言わずに頭を撫でて、元気付けてくれた。

 そんななんでもない時間を、私にとって……いや、きっと二人にとって、特別だった時間を。

 強く強く、心に刻み込んで。


 とどろく声に、鳴り響く戦鼓に、打ち合う剣戟に負けないように、戦場を見据えて、



 私は、歌う。

 
 愛しい人へと告げる、想いの唄を──。



 唄い終って気がつけば、戦闘は止まっていた。
 そう言えば、彼が言ってたっけ。『強い想いの篭った言葉には、力があるんだよ』って。
 まさかそれを実体験するとは思わなかったけど。

 そして、黄巾の人たちは、まるで気が抜けたかのように、兵を纏めて退却していった。
743名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 03:47:03 ID:WM5oiEDBP
>>740
この板の場合、板全体に書き込まれた最新レスのIPを常に10個記録していてその10個内のうち3個以上が同一ホストになると連投規制を喰らう
だから例え同じ人でも他の人が書き込めば書き込むほど少なくとも連投規制は回避出来る
744名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 03:50:40 ID:TVjigdtM0
支援ですー
745名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 03:54:09 ID:ipAp0z0qO
743
ご丁寧にありがとうございます

支援
746真√:Interlude4 6/6:2009/03/11(水) 04:00:08 ID:VICdtQay0
 流石に私達も、その場に残るわけには行かないから……後ろ髪引かれる想いはあったけど、
私もその場を後にした。

 去り際に聴こえた、『ありがとう、れん』って声は、今でも耳に残っている。
きっと、一生忘れることは無い。
 姉さん達は、あのときのことを何も聞かない。
 きっと、色々察してくれてるんだろう。何だかんだ言っても、やっぱり良い姉達だ。

 その後彼は、漢中の太守になったらしい。
 私達は曹操様の部下……っていうか、協力者。どちらかがどちらかに降るか、
戦場以外には会うことは無いんだろう。
 それは寂しいことだけど、彼が無事でいてくれればいいと、今は思っている。

 だけど。

 いつかきっと、今度は目の前で唄ってやるんだ。

 
 私の想いを──。
747真√:Interlude4:2009/03/11(水) 04:02:32 ID:VICdtQay0
以上、お目汚失礼いたしました。


今回は真√初の一人称でした。
たまにはいいもんです。

そして人和フラグが立ちました。さすが一刀。



ではでは、またいずれ。



最後の最後にさるってしまって申し訳ない。

そして多数の支援に心よりの感謝を。
748名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 04:07:25 ID:+g1w1J9E0
真√更新乙です
最近の連続更新、うれしい限りです。

人和フラグまで立てているなんてw
このルートの人選はすばらしい
749名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 07:41:02 ID:HNn48+TU0
ををを
人和だと!?
これは期待せざるをえない

董√も半裸で待ってるよ〜
750名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 09:27:26 ID:i2cJIcNC0
深夜にかけて連続桃香とかgjすぎる・・・

メンマ仮面とか笑えるw
星なら仮面でもメンマでもなくイイ女ってのが残ってるよね
751名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 10:22:47 ID:XrKETgVz0
れんか。
人和と呂布が一刀の元で会ったらわけわからんだろうなw
752名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 11:29:39 ID:YJY1XKnE0
>750
張三姉妹の公演で魏に人間が集まっている現状を知った一刀が、ならばこちらはと「華蝶仮面」をプロデュース、アイドルオタクVSヒーローオタクの代理戦争が勃発……?
そして一刀は言う。「(色々な意味で)腐ってやがる、早すぎたんだ」と。

それはさておき、三姉妹は三人セットのイメージが強すぎる。人和が一刀に思いを寄せているのを知った時、姉たちがどう行動するかが気になりますね。
753名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 11:32:29 ID:LxAAs5ebO
風、稟ときて人和か
作者さんとは上手い酒が飲めそうだwww
754名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 14:07:06 ID:0M6ZMa46O
乙女の尻臭マニアならここ最高!
尻臭嗅ぎ動画満載
http://hp39.0zero.jp/827/masamasa369/
755名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 15:52:48 ID:JkvpyVS0O
一刀がうっかり「ホワイトデー」と漏らして
華琳達から「なにそれ?」と聞かれ
仕方なく話したところ
皆から追いかけまわされる


ってネタを思い付いた
756さながら:2009/03/11(水) 15:58:26 ID:RYBtzpbz0
レビュー書いてるサイト。
http://maplestory61.blog61.fc2.com/
757名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 16:24:18 ID:WM5oiEDBP
>>755
ホワイトデー→白い日→白濁の日→子種を注ぎ込まれる日

ですね、よくわかります
758名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 18:39:18 ID:SO0PA4xR0
れんほーフラグすばらしいなあ。
やっぱり、こう内に秘める娘を書くのに一人称はいいよね。
759名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 20:32:00 ID:g2LYA9Zt0
三国志のパクリなんでしょ?原作にあやまれ
760名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 20:42:08 ID:EYl2Dat10
董√まっだかな〜♪
しかし今日もさる喰らうようなら、いっそまとめうpに挙げたらどうかな?
761名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 21:05:15 ID:SO0PA4xR0
まとめてあげるほうが楽なんだけど、やっぱり投下するのが愉しいのもあるんだよねー。
さるにも回避方法つけてくれればいいんだけどねー。bbspinkは株主優待ないしな。
762名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 21:25:31 ID:pqJYPTzH0
キミはこのスレの職人なのか?違うならその辺は職人の自由だろう、毎回うpれと言われてるわけでもないんだし
もし職人ならそこまでスレ投下にこだわるなら●買えとまでは言わないが100円で1000モリ買ってさるったらp2使うとかすればいい
ていうか上手いこと00分をまたぐように投下すれば20投下くらいまではさる回避できるだろ
763名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 21:30:31 ID:SO0PA4xR0
>>762
いや、●はもってるけど、さるには関係ないぞ?
764名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 21:39:06 ID:WM5oiEDBP
董√の人の投下間隔見ると1分後とか混じってて端からさる回避する気があまりないというか、規制を差ほど気にしてないように見えるよ
もしそうなら俺たちが気にして騒いでも仕方ない事なんじゃないのかな
765名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 21:40:23 ID:SO0PA4xR0
作者の自由にしたらいいというのは当然のことで、>>761の書き込みはどっちにもメリットあるから、そこらへんは
職人の選択次第だよね、というのを言いたかったのですよ。
>>762他なんか不愉快に思わせたなら申し訳ないことです。すいません。
766名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 21:58:10 ID:BUDTSb1o0
今帰宅
董√続き投下したいと思います
ちなみにまとめる人はこのレス飛ばして頂けるとありがたいです

>>764
猿の条件をよく理解してなくて、自分のレスが続かなければ大丈夫だと思ってましたorz
767名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 22:00:09 ID:EM1yT3DS0
つ@@@@
768一刀十三号:2009/03/11(水) 22:03:45 ID:cc3GCfmYO
支援&お知らせ

気が付くと十日以上たってた事に。
今晩少し桃香しようと思っていたら赤壁の話を風呂で思い出す(笑)
軽い変更かと思ってたら甘かったorz
今暫く待って下さいm(_ _)m
769董√ 3章 天下無双 10/26:2009/03/11(水) 22:07:16 ID:BUDTSb1o0
 献帝は、自分を助けてくれた霞は勿論だが、一刀にも懐いていた。
 死んだ兄を重ねているように見え、一刀も時間が許す時は献帝の相手をしていた。
「霞」
「んー?」
「お前のせいじゃないぞ」
「ん、分かってる。けどな、あの時ウチの腕の中から失われていく温もりが、あの感覚が
消えていってくれないねん。どんどん冷たくなっていくあの子の身体の──」
「霞!」
 一刀は思わず霞の身体を抱き締めていた。
「俺の温もりを感じろ。俺が傍にいるから。消えていく温もりが忘れられないなら、代わ
りに俺が温もりを与えてやる」
「一刀……。ありがとな。けど道の真ん中でコレはちょっと恥ずかしいなぁ」
「あ、ご、ゴメン」
 慌てて離れる。
「アハハ、でも嬉しかったんはホンマやで。んー!お前ええやっちゃなぁ!
 一度献帝から一刀と霞が結婚すれば良いのにと言われた事がある。
 その時は二人とも慌てたものだが、頬をほんのり赤くしながらも明るく笑う霞の姿を見
ていると、それも悪くない気がしていた。
「なんか気が楽になったら、ウチお腹減ってまったなぁ」
「ハハハ、ならその辺の屋台で何か買おうか。今日は俺が奢るよ」
「ホンマ!?ほなウチ、肉まんと串焼きと胡麻団子と……」
「ちょ、おま、どれだけ食う気だよ!?」
「アハハ、冗談やって」
「ったく、脅かすなよ」
 ブツブツ言いながら屋台へ向かう一刀。
「…………(じー)」
 店主に言って肉まんを幾つか包んでもらう。
「…………(じー)」
 代金を払い肉まんを受け取ると、食欲を誘う香りがむわっと広がった。
「…………(じー)」
 と、何処かから視線を感じて辺りを見渡す。
「…………(じー)」
770名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 22:09:23 ID:MR1BZwhG0
支援
771董√ 3章 天下無双 11/26:2009/03/11(水) 22:13:05 ID:BUDTSb1o0
  一人の少女が一刀の事をじっと見つめていた。
(誰だろ、あの子?結構可愛いけど)
 褐色の肌には刺青のような文様が走っていたが、それが全く下品には感じられない。
 均整の取れた体型は、一個の美術品を思わせた。
「ねぇ、君──」
『ぐぅぅぅぅ』
「うわ!?」
 少女に話しかけた一刀の言葉は、突然響き渡った音に遮られた。
『ぐぎゅるるるるぅぅぅぅ』
 前よりも大きな音が鳴る。
 見ると少女が僅かに顔を赤くしていた。
「えっと……もしかして今のって、その、君の……お腹?」
「……………………(コク)」
 ますます顔を赤くした少女が、たっぷりと逡巡した後、小さく肯いた。
「ご飯、食べてないの?」
「……………………ちょっと」
「ちょっとしか食べてないって事?」
「…………(コク)」
 会話の間、少女の視線は常に一刀の持つ包みに注がれていた。
 先ほどから感じていた視線は、一刀本人ではなく、この中身に対する物だったらしい。
「あー……1個食べる?」
「(コクコクコクコク)」
 今度は躊躇うことなく何度も肯いた。
「じゃあコレ、はい」
 一刀が肉まんを手渡すと、少女は凄い勢いで齧り付いた。
 あっという間にその手から肉まんが消える。
「よっぽどお腹空いてたんだなぁ。はい、もう一個食べて良いよ」
 一刀が再び肉まんを手渡す。
 受け取った少女は、今度は少し速度を落として食べ始めた。
 どうやらしっかり味わおうとしているらしい。
 はむはむと肉まんを頬張るその姿を見ていると、何とも心が和むのを一刀は感じていた。
 あまりに愛らしいその姿に、一刀はついつい手にした肉まんを渡してしまう。
772董√ 3章 天下無双 12/26:2009/03/11(水) 22:18:40 ID:BUDTSb1o0
 少女はその悉くを胃袋に収めていった。
 気づくと肉まんは残り1個になってしまっていた。
「ヤバ、霞の分が無くなっちゃうな」
 しかし目の前の少女はまだ物足りなさそうな表情をしている。
「う……で、でもコレは……」
 一刀が葛藤していると、
「その子にやってもうてええよ」
 後ろから声を掛けられた。
「し、霞。見てたのか?」
「一刀があんまり遅いからつい、な。それにしてもええ食べっぷりやなぁ。見てるだけで
ウチまで腹いっぱいになってまうわ」
「ハハハ、実は俺もなんだ。──ほら、これも食べて良いってさ。ええと──そう言えば
名前訊いてなかったっけ。俺は北郷一刀。北郷が姓で一刀が名前ね。それで、君は?」
 最後の肉まんを渡しながら訊ねると、少女がぼそりと口を開いた。
「…………恋」
「え?」
 思わず聞き返す。
「恋」
 今度ははっきりと聴こえた。
「あのさ、それって君の真名じゃないの?」
「…………(コク)」
「俺が呼んで良いの?」
「(コク)」
「初めて会ったのに?」
「…………肉まん、くれたから」
「そ、それだけで?」
「いっぱい食べたの、久しぶり」
「普段あまり食べさせてもらえてないって事?」
「……(コク)恋もセキトも、お腹空かせてる」
「セキト?」
「恋の、友達」
「その友達もお腹空かせてるの?」
773名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 22:21:46 ID:7pa6yllE0
さくっと紫煙
774董√ 3章 天下無双 13/26:2009/03/11(水) 22:26:04 ID:BUDTSb1o0
「…………(コク)」
「そっか……。ちょっと待ってて」
 一刀が再び屋台に走る。
 戻ってきた時は新たな包みを手にしていた。
「はい、これ」
「…………?」
「その友達と一緒に食べると良いよ」
「…………いいの?」
「ああ」
「……あり、がと……」
 ボソッと礼を言う恋の顔は、微かに赤くなっていた。
「それじゃあ、俺たちはもう行くね。……恋」
 初対面の少女の真名を呼ぶのは多少躊躇われたが、相手がそう呼ばれる事を望んでいる
のだからと口に出してみた。
「……かず……と」
「何?」
「……また……会う……」
「また?」
「……セキト、連れて来る」
「そっか。楽しみにしてるよ。じゃあね、恋」
 恋に見送られながら、一刀たちはその場を後にした。
「アイツ、かなり強いで」
 暫く歩いたところで、不意に霞が口を開いた。
「アイツって、恋?」
「ああ。まともにやったらウチでも勝てるかわからへん」
「そんなに!?」
「前に会うた関羽な、アイツが名匠の鍛えた刃のような鋭い強さやとしたら、さっきのは
餓えた野獣の牙や。戦場で出会うとったらと思うと震えがくるわ」
 そう言いながらも霞の眼は愉しそうに輝いていた。
 
「呂布将軍ー!」
 一人の兵士が肉まんを抱えて一刀たちを見送っていた恋に駆け寄る。
775名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 22:29:23 ID:nDw9SQ5bO
支援
776名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 22:32:02 ID:cc3GCfmYO
支得REン
777董√ 3章 天下無双 14/26:2009/03/11(水) 22:33:24 ID:BUDTSb1o0
「呂布将軍、このような所においででしたか」
「…………何?」
 恋の眼が何処か剣呑な光を帯びた。
「丁原様がお呼びです。直ちにお向かい下さい」
「……………………(コク)」
 肯く恋の表情は、先ほどと打って変わって明らかに不機嫌そうだった。
「……ちんきゅは?」
「陳宮殿なら既に赴いておられます」
「…………分かった」
 そう答えた恋の顔は、一人の武人のそれだった。
 
 洛陽の城内では、董卓軍の首脳陣が顔を合わせていた。
 一様に険しい表情を見せている。
 何進に呼び寄せられた諸侯が、帝に対し月の重用について強い不満を訴えたのだ。
 中には洛陽市街で一戦交えても決着つけるべし等と暴論を吐く者までいると言う。
「なんちゅうド阿呆どもや!洛陽市街で戦なんて起こしたら、どれだけの民が迷惑すると
思うてんねん!」
「張遼の言うとおりだ。これまで散々何進と十常寺の争いで苦しんできた洛陽の民を、そ
の苦しみから助けんと馳せ参じた諸侯が更に苦しめるなど言語道断ではないか」
 真っ先に霞が怒りの声を上げ、華雄がそれに同調する。
「まあ確かにそいつ等も厄介なんだけど、もっと頭が痛いのはコレね」
 言いながら詠が一巻の書簡を広げた。
 一同が覗き込む。
『おーほっほっほっほ!田舎者の董卓さんとやら、ごきげんよう。
 どうやらご自分の出自も弁えずに相国なんかになったお陰で色々と大変なようですわね。
 まあ自業自得と言う気もするのですけど、慈悲深いこのわたくしがと・く・べ・つ・に
諸侯との間を取り持って差し上げても宜しいですわよ。
 条件としては、分不相応な相国の位などさっさとお辞めになって、名門の出であるこの
わたくしにお譲りになるのですわ。そうすればきっと全部丸く収まる筈ですわ。
 じっくりお考えになってお決めにおなりなさい。でも必ずやわたくしの案が正しいと判
断して頂けると、そう信じておりますわ。
 おーっほっほっほっほ!おーほっほっほっほ!
778名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 22:35:30 ID:MR1BZwhG0
支援
779名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 22:39:39 ID:InhJbmSR0
支援

そして麗羽様の相変わらずのウザさに乾杯!
780名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 22:41:31 ID:NAstENSe0
シエン&一刀十三号さんお待ちしていますd!
781董√ 3章 天下無双 15/26:2009/03/11(水) 22:43:13 ID:BUDTSb1o0
              大陸で最も華麗で高貴で美しくて優れている袁本初より』
「……何で文章に笑い声が書かれてるんだよ。しかも高笑い」
 一刀が頭を抱えた。
 他の面々も同様の気持ちなのは、表情を見れば伝わってきた。
「けど袁家が名門なのは確かよ。袁紹自身は馬鹿みたいだけど、袁紹と従姉の袁術が一声
掛ければその名声に釣られて大勢の人間が集るでしょうね。現にどうやって抱き込んだん
だかは知らないけど、司徒・王允に司空の張温、執金吾・丁原と錚々たる顔ぶれが連名し
ているわ」
「もし断ったら……」
「当然仕掛けてくるでしょうね。だからと言ってこんな要求呑める筈ないわよ!」
「そうだよな。こんな事を言ってくるような奴らじゃ、自分達が権力の座に着くのが目的
で、洛陽の人たちのことなんて二の次だろうし」
「ウチらが来てから都の治安もようなったし、重すぎた税も緩うなって民衆かて喜んどる
ちゅうのになぁ」
「もっともそのお陰で本来都の警備を担当している丁原辺りは我らを苦々しく思っている
と言う事だがな」
「自分の無能を棚に上げてウチらを恨むなんて、筋違いもええとこやで」
「とにかくこの要求は突っ撥ねるわ。仕掛けるにしても余程の馬鹿でなければ、本当に街
の中に兵を繰り出してくるとは思えない。今は禁軍の兵権も月が預かっていて、兵力的に
もこちらが有利なのだしね。但し備えは万全にしておくわよ。霞と華雄は要所の警備をさ
せる兵達を選別しておいて。華雄の下には胡軫を、それから霞の下には一刀、アンタがつ
いて」
「お、俺が!?」
「何か文句あるの?」
「いや、文句は無いけど、俺が行って何か役に立てるのか?」
「霞には主に帝の宮殿に近い場所を任せるつもりなのよ。その辺りなら他の人間よりも、
アンタの方が馴染み深いでしょ?万が一の時には民を避難させる指揮を執るのよ」
「なるほど、そう言う事なら」
「それじゃあ皆、まさか本当に向こうが攻めてくるとは思えないけど、頼んだわよ」
「応っ!」
「まかせとき」
 この時、詠の唯一の誤算は、袁紹が本物の馬鹿だという事だった。
782名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 22:43:31 ID:7hIKomcd0
しえん
丁原がいるのは何か新鮮だな
783名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 22:48:26 ID:MR1BZwhG0
紫煙
784名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 22:49:08 ID:0vep+4YT0
支援
最後の1文にフイタ
785名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 22:49:32 ID:kfBxQ27I0
私怨?
786董√ 3章 天下無双 16/26:2009/03/11(水) 22:50:04 ID:BUDTSb1o0
「まさか本当に街中で仕掛けてくるなんて!」
「ホンマモンのド阿呆やったっちゅう事やな!」
 一刀と霞が走りながら悪態を吐く。
 袁紹が一部の兵を繰り出し宣戦を布告してきたのは、要求を拒否した二日後の事だった。
 袁紹軍・袁術軍が併せて1万5千、その他の諸侯の兵がおよそ3万5千、全部でざっと
5万の大軍だった。
 中でも執金吾・丁原の軍は約2万と突出している。
 逆に袁紹・袁術は実際の保持戦力を考えればかなり少ない。
 この辺りに諸侯を利用しながら自分達は最小限の損害で利を得ようとする狡猾さが見え
隠れしていた。
「流石に王允や張温は街中での戦には反対したみたいやな」
 今のところその二人の兵が参戦しているとの報告は入っていなかった。
「けど丁原ってのは都の警備も任されてたんだろ?そんな人間がなんで市街地での戦闘に
加わったりしてるんだ?」
「よっぽど自分の無能をウチらに晒されたのが悔しかったんとちゃうか?どっちにしても
こないな真似する時点で、そんな資格は無かったっちゅう事や」
「禁軍が使えれば良かったんだけどな」
 都を守る直属の軍である禁軍だったが、長年の朝廷の腐敗が蔓延していたのか驚くほど
質が悪かった。
 いざとなれば帝を見捨てて逃げ出すか、最悪帝を捕らえて敵に差し出し自らの保身を図
りかねない者までいる。
 ましてや街中で二十万の大軍などまともに動かしようも無かった。
 已むを得ず詠は、比較的マシな者だけを直近として献帝と月を護らせ、その他は李鶴達
を指揮官として宮殿の外に待機させるに留めた。
 その際、月は自分が袁紹と直接話し合いをすると提案したが、詠は決して許さなかった。
「そう言えば月って殆ど表の場に出てないよな。諸侯との話し合いの場でも殆どは名代を
立ててるし、月の顔を見た事あるのって献帝とそれにごく近い側近の数人くらいだろ?」
「まあ、今や天下に名を轟かす董相国が、あないな可愛い女の子やって知られたら、諸侯
に舐められる恐れがあるっちゅう事やないか?」
「……確かにそれはあるかも。将来の夢はお嫁さん、とか言ってる方が似合う気がするし。
きっと平和な時代だったら普通に恋とかしてたんだろうな」
「まあ、恋は今でもしとるかも知れへんけどな」
787名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 22:53:35 ID:oa77pIzn0
支援させていただきます。
788董√ 3章 天下無双 17/26:2009/03/11(水) 22:57:27 ID:BUDTSb1o0
「へ?」
「何でもあらへん。それよりそろそろ敵が来るで。住民の方は大丈夫やな?」
「ああ、念のため昨日の内に戸締りを厳重にするよう通達しておいて良かったよ。今日は
外に出ないようにって俺の名前で街の人にも伝えてもらったし」
 確かに普段なら大勢の人で賑わう、街の中心を走る大通りさえ、今は人っ子一人見あた
らなかった。
 やがて敵の姿が一刀の眼にも入ってきた。
「良かった。どうやら無闇に民家へ乱暴するような兵は居ないみたいだ」
「まあそないな暇もないんやろうけど、曲がりなりにも街の治安を維持してきたっちゅう
矜持もあるんやろな」
 言われてみれば眼前の敵は『丁』の字が書かれた旗を掲げている。
「ほな、行くでぇぇぇ────っ!」
 霞が雄叫びと共に吶喊した。
 中央で安穏としていた兵士と、これまで幾度も実戦を重ねてきた董軍の精兵とでは練度
が違う。
 霞のただ一度の突撃で、丁原の兵達は浮き足立った。
 そこへ董軍の兵が食いつき、次々打ち倒していく。
 だが楽勝かと思われた矢先の事だった。
「ええい、何と言う強さだ!ここは呂布将軍に任せる他あるまい!誰か、呂布将軍をお呼
しろ!」
 敵指揮官の声に、一刀の表情が凍り付いた。
「呂布だって!?クソッ、丁原って名前に何処かで聞き覚えがあると思ったら……」
 三国志最強と謳われる、呂布。
 後に董卓軍を代表する武将として知られるその人が、かつて仕えていたのが丁原だった。
「霞!呂布が来る前に一度退いて態勢を立て直そう!」
「アホ抜かすなや!既に敵中深くまで喰らい付いてるんやで!今そないな命令出したら、
逆に包囲してくれっちゅうてるもんや!」
「け、けど……!」
「呂布だか誰だか知らんけど、ウチが叩っ斬ったるさかい安心しとき!」
「駄目だ、霞!呂布とは戦っちゃ駄目だ!俺の世界に伝わる呂布奉先は、劉備・関羽・張
飛の三人を同時に相手して一歩も退かなかったって言う最強の武将なんだ!」
「なっ!?」
789名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 22:59:12 ID:7pa6yllE0
紫煙
790名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 22:59:25 ID:Zab4bEV40
支援
791名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 22:59:43 ID:7hIKomcd0
支援
792名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 23:01:42 ID:0vep+4YT0
飯田空
793董√ 3章 天下無双 18/26:2009/03/11(水) 23:04:34 ID:BUDTSb1o0
 先日関羽と張飛の強さを目の当たりにしているだけに、流石の霞も絶句した。
「そないバケモンが存在するんか……?」
 強い相手と戦うことに無上の喜びを感じる霞だけに、普段なら嬉々として戦いを挑むと
ころなのだろうが、絶対に負けられない今の局面でそのような博打を打てない事は彼女自
身がよく分かっていた。
 今自分が死ねばおそらく部隊は壊滅する。
 一刀も討たれるだろう。
 それだけは出来ない、そう思った。
「チィッ、しゃあない、総員一旦退──」
 しかし霞が下知を下すより早く、敵軍の一部から歓声が沸いた。
 そして深紅の旗を掲げた一団が突撃を掛けてきた。
 旗に書かれているは『呂』の一文字。
 数にすると僅か3百余の小勢だが、その動きは今までの相手と一線を画していた。
 乱戦の中に飛び込むと、まるで無人の野を往くが如く駆け抜け、その跡には累々と骸が
積み重ねられているのだった。
 その凄まじさに今度は味方が浮き足立つ番だった。
「はははは!流石は奉先だよ!その調子で小生意気な董卓の軍を蹴散らしてしまいな!」
 大声で喚く中年女の姿が見えた。
 おそらくそれが丁原なのだろう。
「まったく良い拾いもんをしたもんだ!ほれ、今度はそこの小僧をやっておしまい!」
 不意に一刀は呂の旗が自分を向いた気がした。
 同時に殺気が一刀を包む。
 圧倒的な武威をぶつけられ、一刀の身体が硬直する。
 そして紅の一団が一刀の前に姿を現した。
 その先頭に立つ人物の姿が、一刀に更なる驚きを与えた。
「恋!!」
「……かず……と……?」
(恋があの呂布だったなんて……)
 だがそう考えると、恋と別れた後の霞の言葉も納得が出来た。
 一方恋は一刀の姿を認めてキョトンとしていた。
 やがてその表情に戸惑いの色が浮かんでいく。
「…………かずと、恋の……敵?」
794名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 23:08:38 ID:7pa6yllE0
紫煙がたりない。
795名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 23:09:59 ID:Njl8F1/f0
F-2
796名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 23:10:37 ID:ITxGQulR0
支援
797董√ 3章 天下無双 19/26:2009/03/11(水) 23:10:38 ID:BUDTSb1o0
 恐る恐る恋が訊ねる。
 それは否定して欲しいと言う願いが込められている様に聞こえた。
「違う!」
 一刀はそう叫んでいた。
「何を言ってんだい、この小僧は!」
 丁原が喚くが一刀は無視して恋に呼び掛ける。
「恋!俺達の所へ来い!お前はその方が良い!」
 史実では自分の欲望の為に丁原を裏切り、董卓の下へ走った呂布。
 しかし目の前の少女がそんな人間とは、一刀にはどうしても思えなかった。
 美味しそうに肉まんを頬張る幸せそうな表情が脳裏に甦る。
「恋が丁原の所に居て幸せだとは思えない!俺達と一緒に行こう!」
「ふざけるんじゃないよ、小僧!奉先は私が拾ったんだ!私の物なんだよ!──奉先!よ
もやアンタ、お腹空かせて行き倒れになりかけてた所を拾ってあげた恩、忘れたわけじゃ
ないだろうね!?もし裏切ったりしたら、あの犬っころを鍋にして食っちまうからね!」
 丁原の脅しに恋がハッと顔を上げる。
「そうだ。お前は私には逆らえないんだよ!しっかし天下無双の武技を持ちながら、あん
な犬っころ一匹の為に何でもするんだから、馬鹿な娘さ。ハハハハハ!」
「手前ぇ、ババァ!お前それでも恋の主君かよ!」
 一刀が声を荒げた。
「吼えてな、小僧!主だから飼い犬をどう扱おうと勝手なのさ。ほら奉先、さっさとやっ
ちまいな!」
「……セキト、恋の友達。だから……恋、一刀を殺す」
 恋が何かを振り切るようにして方天画戟を構える。
 しかしその顔は今にも泣き出しそうに見えた。
「恋……!」
 目前の死に対する恐怖は感じなかった。
 それよりも、恋にそのような顔をさせる丁原が許せなかった。
「ハハハハ!お前はたかが犬一匹の命の為に殺されるんだよ!」
 丁原が嘲笑する。
(たかが、だって?)
 言葉が出せなくなるほどの怒りを感じた。
 仮にも自ら真名を預けた相手を秤に掛けて尚、殺す事を選択せざるを得ないぐらいに大
798名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 23:12:19 ID:ITxGQulR0
再支援
799名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 23:15:08 ID:7pa6yllE0
支援砲撃。
800名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 23:17:23 ID:MR1BZwhG0
丁原が見事なほどの外道&死亡フラグ支援
801董√ 3章 天下無双 20/26:2009/03/11(水) 23:17:45 ID:BUDTSb1o0
切な存在が、たかがなどである筈が無い。
 恋にとってはまさに家族なのだろう。
 家族を助ける為に、自分を殺そうとする恋が哀しかった。
(クソッ、どうにかなんないのかよ!誰でも良いから、恋を助けてやってくれ!)
 絶体絶命の状況で、一刀は恋の為に祈った。
 と、御遣いの祈りに天が応えたか──
「呂布殿──っ!!」
 恋を呼ぶ声が響いた。
「……ちんきゅ?」
 恋が反応する。
「呂布殿、もうそんなオバさんの言う事なんて聞かなくて良いのですぞー!セキトはこの
通り、無事なのですー!」
 見ると小柄な少女が大きな犬に跨り駆けて来ている。
 その横には子犬が一匹走り回っていた。
「セキト!」
 恋が子犬に駆け寄り抱き上げる。
 子犬は嬉しそうに恋の顔をペロペロと舐めた。
「通りすがりの変態さんがセキトを助けてくれたのですー!だから呂布殿はもう自由なの
ですぞー!」
「ち、陳宮!お前、裏切ったのかい!?」
「フン!ねねは元々お前なんかに仕えた憶えはないのです!ねねが主と仰ぐのは、この世
で呂布殿唯一人なのですぞー!」
 陳宮と呼ばれた少女は、恋に向かってにこやかに告げた。
「さ、呂布殿。今こそ呂布殿の往きたい道を往くのです!ねねは何処までもその後ろに付
いて往くのですぞー!」
「…………ちんきゅ。ありがと」
「りょ、呂布殿がねねにお礼を……!感激なのですー!」
 恋が再び方天画戟を構えた。
 今度は丁原の軍に向かって。
「ヒッ!?ま、まさか私を殺るつもりかい!?こ、この恩知らず!」
 虚勢を張る丁原だったが、恋の持つ威圧感に、明らかに怯えていた。
 恋が疾る。
802名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 23:21:53 ID:hfOgIYwc0
丁原の小物っぷりに全中華が泣いた。
803董√ 3章 天下無双 21/26:2009/03/11(水) 23:23:54 ID:BUDTSb1o0
 丁原軍の兵達の首が舞った。
 呂旗を掲げる3百騎も恋に従う。
 彼らも陳宮と同じく、恋を唯一無二の主と考えているようだった。
 こうなると只でさえ能力の低い丁原軍に勝ち目などある筈も無かった。
 君主である筈の丁原等は真っ先にその場から逃げ出している。
「追わんでええ!」
 追撃しようとした恋の背中を霞が呼び止めた。
「殺す価値も無い奴や」
「……ちょーりょ」
「霞でええよ。あー……」
「……恋」
「ああ、恋」
 霞が二カッと笑う。
 それを見た恋の表情も何処と無く嬉しそうに見えた。
「恋!」
「……かずと」
 しかし一刀が駆け寄ると、恋は突然俯いてしまった。
「どうしたんだよ、恋?」
「…………恋、かずと殺そうとした。かずと、恋、嫌いになる」
 その両肩が小刻みに震えている。
「恋……。そんなワケ無いだろ!」
 天下無双の異名を冠するとはとても思えない、その華奢な両肩を腕に抱く。
「俺は絶対に恋を嫌いになんてならないよ。だって俺達はもう仲間じゃないか」
「……仲間?」
「ああ、仲間だよ。俺は恋の事、大好きだから」
「…………恋も、かずと……好き……」
 恋は相変わらず俯いたままだったが、その声には喜びの色が混じり、頬には赤みが差し
ているように見えた。
「……アイツ、天然で女たらしやな」
 霞が呆れたように呟いた。
 と、一刀の後ろで殺気が膨れ上がった。
「ち・ん・きゅ・ー……き────っく!!」
804名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 23:27:16 ID:MR1BZwhG0
修羅場支援
805名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 23:30:47 ID:oa77pIzn0
支援。

丁原って実際どんな人物何ですか?
806董√ 3章 天下無双 22/26:2009/03/11(水) 23:31:53 ID:BUDTSb1o0
「ぶふぉあぁっ!」
 陳宮がその小柄な体躯からは想像も付かないような高い跳躍を見せると、矢の様な勢い
で一刀の後頭部に飛び蹴りを炸裂させた。
 まともに喰らった一刀が二間ほども吹き飛んだ。
「お前が呂布殿を誑かした一刀とか言う奴なのですねー!?この陳公台が居るからには、
お前のような悪漢などは呂布殿に指一本触れさせないのです!」
 斃れた一刀の背中に仁王立ちしながら、陳宮が高らかに言い放った。
「……ちんきゅ。かずと苛める、ダメ」
「うう、でも呂布殿ぉ……はいなのですぅ」
 恋に窘められ、陳宮がシュンと肩を落とす。
「それから……恋、でいい」
「……え?……………………れ、恋殿──っ!」
「ぐぇっ!ひ、人の上で跳ねるなーっ!」

 一刀は恋たちを城に連れて行き、月に引き合わせた。
 月が二人を歓迎したのは言うまでも無いが、恋も何処と無く嬉しそうに見えた。
(きっと元々は凄く人懐っこいんだろうな)
 そんな恋がつい先ほどまでは音々音にさえ真名を許していなかった事を思うと、彼女に
とって余程丁原の所は居心地が悪かったのだろう。
「それにしても武勇で名高い飛将軍呂布と若き俊英陳宮が配下に加わってくれるなんてね。
これで我が軍も一層戦力が増したわ」
 しかし詠の言葉に、恋は首をふるふると横に振った。
「恋、どうかしたの?」
「……恋のご主人様、かずと」
「へ?」
「ちょ、ちょっと呂布!アンタ何言ってんの!?コイツは月の家臣なのよ!?アンタがコ
イツの部下になるのは良いとしても、ご主人様は月でしょ!?」
「…………(ふるふる)かずと」
「あの……恋?」
 恐る恐る一刀が声を掛けるが、恋の眼は絶対に譲らないと主張していた。
「良いと思います、それで」
「月!?」
807名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 23:32:54 ID:7pa6yllE0
支援支援。
808名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 23:33:17 ID:JGqOGq+D0
>>805
wikipedia見れば、大抵なんとなくは理解できるよ。

支援
809名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 23:35:23 ID:hfOgIYwc0
>>805
圧倒的な軍事力洛陽を支配下に収めた董卓の専横に対し、
呂布という強力な戦闘力を擁して公然と反発する気骨を持ち合わせる程度の人物。
演義では、ね。
正史の話はよくわからない。
810董√ 3章 天下無双 23/26:2009/03/11(水) 23:39:18 ID:BUDTSb1o0
「詠ちゃん、呂布さんはきっと一刀さんの事が大好きなんだよ。私、そういうのって凄く
大切な事だと思う。だから呂布さんは、恋さんの思うとおりにして欲しい」
 それは自らも恋をする少女である、月ならではの言葉だった。
 そして詠も、また。
「……しょ、しょうがないわね。月がそれで良いんなら、ボクは何も言わない。──った
く、少しは人の気持ちも察しろってのよ、馬鹿男」
「およよ。詠、それってどう言う意味なんやろなぁ?」
「ゆ、月の気持ちを考えろって言ってんのよ!」
「はいはい、そう言う事にしといたろ」
「ムキーッ!」
 詠と霞のやり取りを見て、月がクスクスと笑う。
「それからね、呂布さん」
「…………?」
「私ともお友達になってくれると嬉しいな」
「…………(コク)董卓も、友達。だから真名で、呼ぶ」
「月も恋を真名で呼んで良いってこと?」
「(コク)」
「ありがとう、恋さん。なら、私の事も月、って呼んでくださいね」
「……(コク)月」
「うん。これからも宜しくね、恋さん」
「ちなみにねねも仕えるのは恋殿だけなのです。でも恋殿が真名を許した相手なら、ねね
の事も真名で呼ぶ事を許してやるのです」
「ほな、ねね。気になっとったんやけど、セキトを助けたっちゅう変態って何者や?」
 恋の横でふんぞり返っている音々音に霞が訊ねた。
「知らないのです。ただ際どい腰巻姿でやたらムキムキの禿げたオッサンだったのです。
しかもオッサンのクセに女言葉なのが気持ち悪かったのですな。けど中々強かったので、
一緒に来ないか誘ってみたのですが、誰かを探している途中とかで行ってしまったのです」
「ようそない怪しい奴、誘ってみたなぁ」
 呆れた様子の霞の言葉に、一刀も全面的に同意したのだった。
 こうして一刀が新しく加わった仲間と共に束の間の平穏を享受している頃、大陸全土を
とある謀略の波が駆け巡っていた。
811名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 23:41:33 ID:hfOgIYwc0
貂蝉まさかのニアミス支援www
812名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 23:41:37 ID:MR1BZwhG0
支援
813名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 23:41:48 ID:oa77pIzn0
支援

>>808>>809
了解しました。
814董√ 3章 天下無双 24/26:2009/03/11(水) 23:47:05 ID:BUDTSb1o0
──エン州陳留郡──
「軍靴を以って都を踏圧し、その暴虐は先帝を弑逆するなど留まる所を知らず、民は嘆き
苦しみ、怨嗟と慟哭が街を満たす。略奪・陵辱が横行し、屍が十里の道を為す。
 今、諸卿に心在らば、万民を苦しめる大逆を除き、その正義を天下に示せ。
 大逆の名は、董仲穎なり──か。麗羽にしては随分と仰々しい檄文を考えたものね」
「おそらくは陳琳の文かと」
 曹操から手渡された檄文に眼を通して、夏侯淵が答えた。
「なあ秋蘭、要するにどう言う事なのだ?」
「アンタ、こんな事も理解できないの?少しは頭を使わないと、そのとろける脳みそが耳
から流れ出て空っぽになるわよ?」
「なんだとぅ!?」
「今華琳様から説明があるから、姉者は大人しくしていろ」
「お、おぅ……」
「つまり董卓と言う輩が都で好き勝手して民が苦しんでいるからやっつけるのに手を貸し
なさい、と言う事よ」
「なるほど!流石は華琳様。私にもよく分かるように説明してくださる」
「分かってなかったのはアンタだけだけどね」
「なにおぅ!季衣だって分かっていなかったぞ。──なぁ、季衣」
「え?あ、あの……」
「季衣、別に姉者に気を使うことは無いんだぞ」
「は、はい。あの、ごめんなさい春蘭様。ボクも今の内容は理解できてました」
「な……季衣まで……」
 流石に少し夏侯惇が落ち込んだ。
「まあ春蘭は後で秋蘭からゆっくり説明してもらいなさい。──それよりこの檄文の内容
だけど、皆どう思うかしら?」
「我らの力を天下に示す良い機会かと」
 すかさず荀ケが答えた。
「袁紹の言葉を信用するかと言えば否ですが、それはこの際関係ありません。むしろ大義
名分を以って我々の力を示し、尚且つ諸侯の力を図るにこれほどの好機はまたと無いかと
思われます」
「秋蘭、あなたは?」
「私も桂花の意見に賛同します。ここで曹魏の持つ力を誇示しておけば、後々我らが天下
815名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 23:52:05 ID:cc3GCfmYO
支援
816董√ 3章 天下無双 25/26:2009/03/11(水) 23:54:56 ID:BUDTSb1o0
に勇躍する大きな足掛かりになるでしょう」
 夏侯淵の言葉に、曹操は満足そうに肯いた。
「そうね。私も桂花や秋蘭の意見に賛成だわ。──ほら春蘭、何時までいじけてるの?全
軍に号令を掛けなさい。我らはこれより洛陽へ向かう!今こそ我が覇道への道のりの第一
歩と心得よ!」

──揚州予章郡──
「どう思う、コレ?」
「袁紹と袁術が中心となっての行動だ。真っ当な物のわけは無いな」
「じゃが行かぬわけにもいかんじゃろうなぁ」
 黄蓋の言葉に孫策も周瑜も頭を押さえる。
「袁術に踊らされるのは面白くないが、これも孫呉の力を示す天の声と思うしかないわね、
雪蓮?」
「そうなんだけどさぁ、袁術の言葉が天の声だなんて、天まで嫌いになりそうよ、私」
「フフッ、その苛立ちは董卓軍にぶつけるのね。向こうには気の毒だけど」
「それしかないか。──では今から全軍洛陽へ向かって進発する!我が孫呉の武威、存分
に天下へ見せつけよ!」

──涼州隴西郡──
「翠、お前は私の名代として涼州軍を率い、洛陽へ向かいなさい」
 馬騰が静かに告げた。
「アタシらも反董卓連合に参加するんだな?ようし、見てろ董卓!涼州人の恥さらし、こ
のアタシがきっちり落とし前つけてやるぜ!」
「早まるのではありません。董卓殿がそのような無道を行うとは、私には信じられません。
だからお前はしっかりと自分の目で、状況を確かめてくるのです。──ゴホッ、ゴホッ!」
「か、母様!?」
 不意に咳き込んだ母を馬超が気遣う。
 最近馬騰は体調のすぐれない時が多かった。
「大丈夫。それよりすぐに行きなさい。蒲公英を連れて行くと良いでしょう。そして真実
を見極め、この檄文が嘘なら董卓殿の力となり、万が一本当だったなら──」
「ああ、その時は必ずアタシが董卓の首を取る!」
817名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 23:57:11 ID:JGqOGq+D0
これは、加入フラグ…?
支援
818名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 23:57:18 ID:nDw9SQ5bO
錦馬超味方フラグ!?
819名無しさん@初回限定:2009/03/11(水) 23:59:22 ID:VyboywIiO
錦の御旗ならぬ錦のフラグktkr
支援
820董√ 3章 天下無双 26/26:2009/03/11(水) 23:59:38 ID:BUDTSb1o0
──幽州遼西郡──
 北平太守公孫賛の城は、出陣に向けて慌しく動いていた。
「桃香様、白蓮殿はやはりこの連合に参加するのでしょうね」
 関羽の手には反董卓連合への参加を呼びかける檄文が広げられていた。
「本当にあの時の少女が、このような暴虐な行為を行っているのでしょうか?」
「鈴々信じられないのだ。あの時のお兄ちゃんも、張遼とかってお姉ちゃんも、とても悪
い人には見えなかったのだ」
 張飛の言葉に劉備が肯く。
「私もあの人たちが悪い人だなんて思えない。だから、私たちも行こう」
「桃香様!?」
「本当に都の人たちが困っているなら助けてあげなきゃって思うし、何より私はもう一度
あの人たちに会いたい。そして確かめたいの。本当の事を」
「……分かりました。桃香様がそう決めたのなら、私は何処までもお供いたします」
「勿論、鈴々もなのだー!」
「ありがとう、二人とも。──朱里ちゃんも雛里ちゃんも私たちに力を貸してくれる?」
「も、勿論です!」
「私たちは桃香様を支える為にいるんですから……」
 劉備軍の誇る二人の軍師も同意する。
「それじゃ、行こう!洛陽へ──」
821名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 00:02:01 ID:JEOGQBeqO
一刀、餌付けの勝利?
822名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 00:02:27 ID:+Z3TpyTR0
戦闘中に尿意が来たら仲間入り確定だなこりゃ

漏らせ、漏らすんだ錦馬超!
823名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 00:02:36 ID:BUDTSb1o0
以上です
今回オリキャラうろちょろして嫌いな人はスイマメン
あとやっぱり一刀はいるだけだったり
猿って一日空いたり色々ダメダメでしたが支援の方感謝です

では次回 4章 洛陽炎上 で
824名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 00:05:19 ID:/b09/WyC0
乙。
主役を食わないオリキャラというのは、実に理想的だな。
しかし洛陽はやはり燃えてしまうのか……。
このワクテカ感はしばらくおさまることをしらない
825名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 00:06:39 ID:h+wVHJm60
乙でした。
どの勢力と合流・反発してどのようになっていくのか……これは期待せざるを得ませんね。
826名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 00:07:51 ID:BKlIugfv0
>>823
お疲れ様でした。

4章期待しております。
827名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 00:07:54 ID:P8hByoqh0
乙です。
次も頑張ってください、楽しみに待ってるので・・・
828名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 00:07:55 ID:6kKzV3+mO
投下乙!
麗羽檄文の信用されてなさっぷりにワロタw
829名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 00:08:41 ID:RplhU6PF0
乙っす!
次も期待していますよ
830名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 00:10:47 ID:3V4dEN1BO
お疲れ様です。
さて赤壁打つ作業に戻るか。
831名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 00:18:06 ID:TVZPlVgD0

オリキャラはチョイ役やヤラレ役としては最適ではあるんだよな。
原作キャラだとそういうのはさせ難いけど、オリキャラなら容赦も遠慮も無く登場→退場させられるし。
一刀は最大の長所であるメンタルケアと人たらしが発動してるからいるだけって事も無いでしょ。
次回は今までやや空気っぽかった華雄が脚光を浴びるのだろうか?
832名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 00:21:11 ID:m2ZQ190g0
最近このスレで月と詠の存在感が増してきてるな。

いいことだ。
833名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 00:22:03 ID:NUyUgqKp0
乙でした。
個人的にはオリキャラはこの程度ならありだと思うですよ。すぐ退場するならw
麗羽さまのあほっぷりがよく出ててよいと思いましたw

>>828
光栄ゲーだと、逆に曹操の檄文を袁紹が、またやりやがってみたいな感じで受け取るけどなw
834名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 00:28:40 ID:TVZPlVgD0
>>832
真√・董√の2つが次回山場の董軍VS連合軍なんだよな。
同時投下とかになったら董軍祭りだなw
835名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 00:38:54 ID:m2ZQ190g0
>>834
何気にメーテルの美羽と七乃シリーズも董軍濃厚。
遂に詠好きの俺に時代が追いついたと言うことだな……ゴゴゴゴ
836名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 00:47:35 ID:cFJFaMgUO
>>823
投下乙
このくらいの登場頻度・存在感なら問題ないよ。


>>835
かつての桂花祭の後は詠祭……だと?
ツンデレ祭はまだまだ続くのか……
いいぞもっとやれ!
837名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 00:53:33 ID:8vYN3mTM0
否!
月祭だ!
ここは譲れん。
838名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 00:56:41 ID:7PL2S0IJ0
しかしちょっと待って欲しい。詠祭と主張するには早計に過ぎないか。
真摯な姿勢が、今ひとつ伝わってこない。例えば俺からは霞祭と主張するような声もある。
839名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 01:01:07 ID:NUyUgqKp0
華雄祭りにですね……なりませんか、そうですか……
840名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 01:06:28 ID:JXDLcmqD0
関羽とか言ってもまだ有名じゃない気がw
841名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 01:10:20 ID:8vYN3mTM0
華雄はすでに熱心なかゆうま教徒が居るから自重を願う。
842名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 01:21:13 ID:NUyUgqKp0
>>840
この話だと霞は愛紗たちの武を直接見知ってるんじゃないかい。
843名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 01:52:34 ID:ZVLdwEfK0
>>823
オリキャラは最後に言うくらいならやっぱり最初に告知した方がいいんじゃないかな
まとめの方は告知がなくても一応オリキャラありって書いてくれてるみたいだけど


あとついでに、さるに関するコピペ

 さるについてな
 支援がてら、最近報告の多いバイさるについての個人的考察を。

 バイさるは、
 『一つのスレに ある時間(H)内に 最近の投稿(N)のうち 沢山投稿(M回)したら「バイバイさるさん」になる』
 と言われている。
 H,N,Mは可変らしいが、VIPに於いては一時間の間で10回連投するとほぼ確実にさるさんとなる。投下間隔は実はあまり関係ない(連投規制は別)。
 さるになったら次回の00分になるまで待つしかない。00分を挟む事によりリセットされる。

 既定時間内に10レス以上投下するには支援が必要。支援により上記Nが増え、Nに対するMが減るためである。
 経験的に1投下1支援で20くらい可能。恐らく既定時間内で半分以上自分のレスで埋めなければさるは発生しないと思われる。可変のため確実とは言えないが。
 また、一時間というのは00分から次の00分までであり、初書き込みから一時間の間ではない。だから00分を跨ぐように投下すれば、一人でも最大20レスが可能。
 その他のさる回避としては、株主優待の利用、IPの切替えがある。

 投下する方、目安にしてください。
 異論や間違いの指摘も受け付けます。
844無じる真√N-05話:2009/03/12(木) 02:47:58 ID:V0pB59iv0
董卓関係の熱が一時的に静まったようだし、今しかない!
というわけで、桃香します。
9分割でいきます。
845名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 02:50:40 ID:k3OIDbEYO
支援
846無じる真√N-05話(1/9):2009/03/12(木) 02:51:51 ID:V0pB59iv0

「まったく、どこいったんだ?」
現在、街の中を歩きながらある人物を探している。
本来、俺と一緒に回らなければならないはずの人物だ。

ちなみに、現在、街で人を探し回っているのには理由がある。

公孫賛の元で世話になり始めてから、最初は厨房の買出しや書庫の整理、侍女の変わりに荷物もちをしたりと雑用を行っていた。
しかし、徐々に、山賊だか盗賊だかを退治しにいく趙雲に付いていったり、文官の人たちに話し合いの席へ呼ばれ参加したりした。

これらは、回数自体は多くはなく、比較的最近の仕事として与えられているのは街の警備を行う隊の手伝いが中心だ。
参加する切欠は、現在使われている治安強化案が俺の考えを元にして作られたものだからだ。

それは、屯所の数や、その間隔、配置など、趙雲のお勧めの場所から街全体を何度も見て思ったことに、フランチェスカの学生だった世界で
持っていた知識を合わせて考え、それを趙雲に補強してもらい作成した案だ。

その案を提出し採用された際、公孫賛に『作成した本人がしばらく見守ってやってくれないか?』と言われ承諾。
これらの経緯を経て、警邏隊の手伝いをしているわけだ。

ちなみに、警邏に参加する際は趙雲と回る事になっている。

現在は、俺一人でいるわけだが決して警邏の最初からではない。
途中で、目を離した隙に趙雲とはぐれてしまっていた。というか、消えた。

今までにも、突如消えることはあった。その度に、探したものだ。
そんな、経験から俺はある程度の予測はできている。

(まぁ、おおよそ露店か屋台ってところだな……)
今までも、メンマを取り扱う露店や屋台にいた。
趙雲いわく、『新しいメンマ取扱店を見つけたので調査をしておりました』とのことらしい。
847名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 02:54:13 ID:k3OIDbEYO
紫苑
848無じる真√N-05話(2/9):2009/03/12(木) 02:55:29 ID:V0pB59iv0

最初、後で行けばいいだろ、と思いそう告げたところ。
『その時に見ずにおき、後回しにしたとして、何らかの理由で店がこの街から消え、訪れることができなかったら
 責任を取っていだだけますかな?』
などと言われ、止めさせるのは断念した。

なんて、昔のことを思い出しながら探す。
どんな店にいそうかはわかってはいるものの、新しい店なんて俺にはすぐ探せないため未だ見つけられないでいる。

「まったく、どこいったんだ趙雲の奴。俺一人じゃ心許ないことこの上ない」
「おや、御遣いの旦那じゃねぇですか」
「よぉ、おっちゃん」
「もうすぐお昼ですが、うちでどうです?」
「んーそうしたいのは、やまやまなんだけど仕事中だからさ、後でよらせてもらうよ」
「かしこまりました。それじゃあ、後ほど」
「あぁ、それじゃあまた後で」
飯店のおっちゃんと別れを告げ、再び趙雲を探し始める。

「しっかし、人が多いな」
最近になって流浪の民がこの国へと流れてくることが多くなったらしい。

なんでも俺考案の治安強化の案に理由があるって話を聞いたっけな……
その案によって、治安が強化され民衆が寄り付きやすくなったとかだったけな。
人が集まり、栄え始めたのは俺としても喜ばしいことだ。

これで、今以上に徴兵率も上がるだろうな。
本当は、流れ着いた人たちに兵になってもらうのは心苦しい……
だけど、今の内に、兵を集めておかなければ後々苦しくなるのはわかっているのだから。

そんな俺の想いとは関係なく、公孫賛、そして何故か俺に対する民衆の期待は強まっている。
だからこそ、俺もこの国の人たちのために出きることとして警邏への参加をしているわけなのだが。
849名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 02:58:37 ID:k3OIDbEYO
し、しえん
850無じる真√N-05話(3/9):2009/03/12(木) 02:59:51 ID:V0pB59iv0

「速く速く〜、あんまり遅いと置いていっちゃうのだ」
「危ないから、あんまり、走っちゃだめだよ」
「だいじょ〜ぶなのだ」
と、もの思いにふけっていると、なにやら女の子同士の会話が聞こえてきた。
と、思った瞬間。

ドンッ!

「うわっ!?」
「にゃっ!?」
体に衝撃が走り、よろけてしまう。どうやら声の主とぶつかったらしい。

「いつつ、大丈夫か?」
「大丈夫なのだ……あっ」
ぶつかった相手である少女の安否を確認するためそちらを向く。
そこには、少し小さく、頭に虎のような髪飾り(?)をつけて桃色と赤の中間くらいの色をした髪の
女の子が俺と同じように地面にへたり込んでいた。
俺が、声を掛けると少女は元気良く返事をしたが、その後何かに気づいたようだ。

「ん?」
「もぉ〜、だからいったでしょ。どうも、ごめんなさい」
何かと思い聞き返そうとしたところで、こちらへ近づいてきたもう一人が声を掛けてきた。

「いや、俺もぼけっとしてたんだ。こちらこそ、ごめんな」
謝ってきたのは女の子だった。少女の保護者なのだろう。
少女の方は明るく元気な感じでかわいいと思ったが、こちらも明るくてかわいい感じだ。
サラサラの桃色の髪、緑と白を基調とした服。
そして、その存在を主張するかのような二つの山……そこに最初に目がいったのは秘密だ。
851名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 03:00:07 ID:3V4dEN1BO
寝れない(;_;)嬉し泣き支援
852名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 03:04:55 ID:k3OIDbEYO
しえん
853無じる真√N-05話(4/9):2009/03/12(木) 03:05:30 ID:V0pB59iv0

「でも……」
「うぅ〜〜」
女の子が続けて喋ろうとしたのを少女のうめき声が遮る。

「どうしたの?」
「どうかしたのか?」
「うぅ、に、に……」
「「に?」」
「肉まんが、食べれなくなってしまったのだ!」
最初小声だった少女が突然叫ぶ。
少女の方を見てみると確かに地面に落ちてぼろぼろになった肉まんがあった。

(あちゃ〜、これは酷いな……)
ぼろぼろの肉まんと半泣きの少女の顔の組み合わせに心が痛む……

「……え、えーと」
「ちょ、ちょっと声が大きいよ」
女の子の言葉で我に返ると、少女の叫びによって、周りの人たちの視線がこちらへと向いていた。

「ほらほら、皆、何でもないから、気にしない気にしない」
「え、えぇと、すいません、すいません」
俺と女の子は注目をそらさせるよう働きかけた。

「まぁ、御遣い様だし……」
「あの人なら、ねぇ?」
「なんだ、いつものことか」
「ちょっ、何その反応!?」
何故か、みんな俺の顔を見ると興味をそがれたようだ。
っていうか、いつものこととか、俺だしって何?何ですか?
854名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 03:08:58 ID:ZTmJpdLjO
支援
855名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 03:10:08 ID:BKlIugfv0
支援します。
856無じる真√N-05話(5/9):2009/03/12(木) 03:12:51 ID:V0pB59iv0

「まったく、俺のことを何だと思ってるんだよ……」
「クスクスッ」
「おいおい、俺は笑い事じゃないんだけどな……」
「いいじゃないですか、みなさんに好かれてる証拠だと思いますよ」
「そうかなぁ?」
「ですよ。フフッ」

「うぅぅぅぅぅ」
「おっと、そういえば君の肉まんが台無しになったんだっけ?」
「……そうなのだ」
「でもそれは、前も良く見ないで走ってたのがいけなかったんだよ。注意もしたのに」
「その通りだとは……思うのだ……でも、これでお昼が……」
そういって、少女は表情を曇らせる。それを見て、もう一人の少女も困った顔をする。

「それに、夜まで何も食べれないのだ……」
「うーん、でもお金に余裕はないし……」
「あ、あのさ」
「なんですか?」
「なんなのだ?」
「その肉まん、台無しにしちゃったのは俺な訳だし昼食くらいなら奢るよ」
本当は、趙雲を探すべきだけど、困ってる人は放ってはおけない。それに、俺のせいでもあるわけだし。

(すまん、趙雲。今度埋め合わせはするからな)
心の中で詫びて、今一度二人を見る。

「う〜ん、どうしようか?」
「この際だから、おごってもらうべきなのだ」
「そうだよ、ここで断られちゃったら俺の方が困っちゃうよ」
「それなら、お願いしようかな。あっ、でも人を待ってるから長くは……」
「うーん、それじゃあ。肉まんで返せばいいかな?」
857名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 03:15:41 ID:k3OIDbEYO
シエン
858無じる真√N-05話(6/9):2009/03/12(木) 03:17:10 ID:V0pB59iv0
「そうですね、肉まんでお願いします」
「な、何でもいいから……早く食べたいのだ〜」
「はは……じゃあ、早速行こうか」
そういって、彼女たちを先ほどの飯店へと連れていく。


「おっちゃん!」
「おや、お仕事は一段落着いたんですかい?」
「いや、実はまだなんだけど。ちょっとね」
「そうですか、あぁ、今なら席に空きがありますけど」
「いや、悪いんだけどさ。此処で食べれなくなっちゃってさ。
 変わりに肉まんを十個ほどみつくろってくれないか」

「わかりやした。それじゃあ、少し待っててくだせえ」
「あぁ、頼むよ」
おっちゃんが厨房へと戻るのを見送り二人へと視線を戻す。

「あの……十個って?」
「あぁ、俺も昼を食べてないから」
「なるほど、たくさん食べるんですね」
「いや、別に俺は……」
そんなに食べないと告げようとした途中で

「う〜おなか減ったのだ〜」
小さな体をさらに縮こませつつ、よだれもたらしながら厨房を見つめている少女の口から言葉が漏れる。
「ははっ、もう我慢できないって感じだな」
「もう……ふふっ」
そんな、少女の姿を見て俺たちは頬をほころばせた。

「肉まん十個、お待ちどうさま」
「あぁ、ありがとう。これ御代ね」
859名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 03:17:13 ID:JXDLcmqD0
桔梗
860名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 03:18:51 ID:3V4dEN1BO
なら紫苑
861無じる真√N-05話(7/9):2009/03/12(木) 03:20:42 ID:V0pB59iv0

「へい、毎度!」
「相変わらず美味そうだな」
「えぇ、自信はありやすから。ところで……」
「ん?」
おっちゃんが何かを尋ねてくる。

「今日は別の女性をお連れのようで」
「ぶっ! な、なんだよ『今日は別』って」
「え?いつも女性といるところを見ますが?」
別にそんなしょっちゅう女の子と街に来たりなんて……

そりゃあ、侍女の女の子の荷物持ちできたり、趙雲と警邏や買い物の付き合いなんかで来たり
数えるほどだが、公孫賛と来たりもした。

それに、侍女の女の子の買い物に付き合ったりもしたけどさ……あれ?もしかして多い?
………
……

「ま、まぁおっちゃんの言うことも正しいかな?」
「でしょう。で?今日はどんなお知り合いで?」
「いや、あの娘たちはさっき俺が迷惑をかけちゃったからそのお詫びのために一緒にいるだけだよ」
「……そうですか」
おっちゃんは一瞬、妙な間をあけてから返事をしてきた。信じてない?

「し、信じてない?」
「おっと、肉まんが冷めちまいますよ。それに……お嬢ちゃんが見てますぜ」
そう言われ、振り返ると。

「じ―――――じゅるりっ」
よだれを垂らしながら、俺の持つ袋へ視線をむける少女がいた。
862名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 03:21:43 ID:k3OIDbEYO
試演
863無じる真√N-05話(8/9):2009/03/12(木) 03:24:06 ID:V0pB59iv0

「わ、悪い悪い。俺は一個もらって……ほら残りはもっていきな」
「もらってもいいのか?」
「え?そんな悪いですよ」
「いいって、それに待ち合わせの相手にもあげてくれよ。俺のせいで二人を引きとめたお詫びにさ」
「そ、それじゃあ。いただきますね?」
「おう。それじゃあ、俺はまだ用事があるから」
「あ、はい、本当にありがとうごじました」
そういって頭を下げる女の子と
「はぐはぐはぐ、ごくっ、あむあむ……んぐんぐ……ごっくん……」
ひたすら肉まんにかぶりつく少女を見て思わずこぼれる笑みを隠しながら立ち去る。

(それにしても、こんなところで出会うとは……)

「もぅ、あの人いっちゃったよ」
「もぐ?」
「今度、会うことがあったらちゃんとお礼を言うんだよ」
未だに聞こえている二人の声を聞きながら小さな少女の顔を思い出す。

あの少女を俺は知っている。彼女の名前は……


(鈴々……)
「鈴々ちゃん」
「んぐ……わかったのだ……」
その場で、しばらく話しているようだが、彼女たちの会話も街の雑踏に飲み込まれ聞こえなくなっていった。
声が聞こえなくなっても、小さな少女の顔をわすれることはないだろう。

なぜなら彼女もまた、あの世界で出会い共に歩んだ大事な仲間であり大切な女の子で記憶と心に刻まれているからだ。
864名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 03:32:22 ID:tiRefWnD0
支援
865名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 03:34:57 ID:k3OIDbEYO
支援…
866無じる真√N-05話(9/9):2009/03/12(木) 03:39:04 ID:PyaGffFM0

(しかし、一緒にいた女の子は誰なんだ?)
俺には心当たりのない人物とよく知る少女が一緒にいることに不安を感じた。

(既に俺の知る流れとは違うのか?)
そんな俺の疑問に答えなどは当然返ってこない。

「まぁ、こんなとこで考え込んでもしょうがない。さっさと趙雲を探そう」
考え事を止め、再び趙雲を探そうと歩き始める。

「そこの者、よろしいか?」
「ん?何?……!!」
声を掛けられ振り返った俺の視界に移ったのは。
美しい黒髪を風になびかせながら凛々しい目でこちらを見つめる女の子だった。
867無じる真√N-05話:2009/03/12(木) 03:42:06 ID:PyaGffFM0
以上です。
こんな時間に、駄文を投下した自分に支援および付き合って頂いた方々
本当にありがとうございました。

あと、再びIDが変わってしまいました……すみません。
868名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 03:43:39 ID:k3OIDbEYO
≫867
どんまい&乙です。
869名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 03:57:35 ID:BKlIugfv0
>>867
お疲れ様でした。
870名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 04:17:08 ID:kdgRMdth0
1つ思い付いた事があるんだが、次スレはエロパロ板に立ててみないか?

エロゲネタ板に比べてエロパロ板は1レス内の最大行数も最大バイト数も倍近くに増え、連投規制もさるも格段に緩くなるので職人にとっては良い事尽くし
アニメ版やPS2版のSSも扱うスレという事にしておけば、全ての作品を扱うSHUFFLE!スレのような前例もあるので何の問題もなくスレ立ては可能
真アニメが始まれば必ず誰かがエロパロ板に真のエロパロスレを立てるだろうけど、前作の時ように何1つ投下がなく落ちるのは関の山だし

まあただの思い付きなのでエロゲネタ板に愛着があるのならスルーしてくれ
871名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 07:15:53 ID:/b09/WyC0
4096バイトの60行か。
魅力的な条件ではある。
872名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 07:40:55 ID:URs9SmfU0
>>アニメ版やPS2版のSSも扱うスレ

混乱しそう。
873名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 07:56:37 ID:ZTmJpdLjO
エロパロ板って1作品に1回はエロ入れなきゃ駄目ってイメージがあるなぁ……
874名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 08:01:39 ID:qoANwXzr0
萌えスレの延長みたいなとこもあるけどな
875名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 08:39:25 ID:4eB6sNiw0
だけどエロパロ板だとエロが無いだけで叩か(荒らさ)れる場合が多々ある
あまりお勧めは出来ない
876名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 08:55:38 ID:l0Fdq0X+0
さるしにくいのは魅力だが、エロ毎回入れるのはそれはそれでしんどいな。
といってエロ駄目なのも問題だし。何か良い条件の板は無いものかね。
877名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 08:55:48 ID:yMwKnnP/0
なら個人的には移動に反対
もめ事や荒れる可能性の種を抱え込むのは得策じゃない
あくまでも作者さん達が投下しやすく、読者も感想を書きやすい環境を
心がけた方が良いと思う
878名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 09:32:18 ID:Z9w76sAc0
>>839
同志

詠も月も桂花もいいけど何故か華雄が気になりますよね!
メイド服きてほしいぜ・・
879名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 09:38:37 ID:++Pz2R1Q0
>878
恋姫も無印から真になって前回スポットの当たらなかった、もしくは存在しなかったキャラが活躍するようになりました。具体的には公孫讃。
しかし華雄は……エロゲーなのにそれらしきイラストどころかエピソードもなし。
祭りになってくれるとうれしいですね。
880名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 10:12:20 ID:ZdiwLBBQ0
しかし董√の反董卓連合は結成理由がいちゃもんにもほどがあるなー
この場合、勢力的に小さい孫策はともかく曹操あたりは「嘘ついて乱を起こそうとは!」と逆に袁を糾弾できそうだが。
無印と違って情報操作も甘いだろうし、調べればすぐに洛陽が平和なのはわかるだろうし。
まあ袁紹も袁術も勢力と地位があるから仕方ないのか?
その割には曹操も孫策も董卓も運が悪いなーであっさりすませてるけど。
やはりこういう今の世の中でそういう隙を見せたほうが悪い理論なんだろうか…
881名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 10:15:59 ID:ZSYGs7J30
原作もいちゃもんだったから別にいいと思うけどな
882名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 10:23:21 ID:NUyUgqKp0
>>867
おつー
なんていうか、やっぱり食事関連のシーンがあると恋姫だなあ、って気になるw

>>870-877
エロゲー関連は、ローカルルール違反になるので、そもそもたてちゃだめなんだぜ。
883名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 10:58:54 ID:y6/tCrD+0
移動なら、したらばがおすすめ
投稿制限の変更ができ(1レス4000文字くらい)、NGワード設定やホスト規制で業者をはじける。
レス削除で荒れ防止。
いいことずくめ

ただし、管理人がまともであればだけどね。
884名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 11:09:12 ID:7AS8PFUT0
今のところ荒らしが酷いとか業者ラッシュだとかの問題があるわけでも無いからなあ
強いて言えばさるだろうけど、気をつければそれも回避可能なわけだし
何かしらの決定的な理由が発生しない限り移動は考えなくてもいいと思うが
885名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 11:17:02 ID:xhGsaWpF0
>>705みたいに告知しておいてくれれば、被りを気にしなければ十分だと思うけどなあ。
この板が一番新規住人が入りやすいだろうし。
886名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 12:43:51 ID:yMwKnnP/0
>>880
実際「運が悪いな」だし。
それに実情を知れば逆に、今の時点で潰さないと董家一人勝ちになると判断すると思われ。
帝の信任篤く、清廉で、文武の将星に恵まれ、兵力もある。本人も若くて未来は長い。
根拠地の治安が悪いわけでもないし、内部に不穏分子が居るわけでもない。
時間が経てば都の実権をがっちり握り、漢の重鎮として勢力安定するのが目に見えてる。
官軍20万も再編成されれば精兵化するだろうし、そうなったら錦の御旗付きで抵抗不能の大勢力。
そんな奴が居たら、ぶっちゃけ世の中平和になって成り上がりようがない。
乱世に乗って権力握りたいなら、どんな手を使ってでも悪名着せて葬り去るしか浮かぶ瀬がないだろ。
887名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 13:13:42 ID:E88rimzT0
>>875-877
SHUFFLE!エロパロスレの住人だがそんな間違ったイメージで移動反対されるのは心外だな
毎回エロ入れないといけないなんてルールはどこにも存在しないし、エロなしだからって叩かれる事もないよw

>>882
提案者も言っているが総合スレならローカルルール的にも何の問題もない
というかSHUFFLE!エロパロスレはエロゲのエロパロスレとして立ったけど、削除されずに投下が続いたスレだけどねw
888名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 13:19:13 ID:mS1RbF5JP
読み手の意見よりも書き手の意見を重要視した方がいいんじゃないのかな
もし書き手がこの板を使いづらいと思っているなら読み手がどう思っていようが移動するべきだと思うよ
逆に書き手がここが良いと言うのなら移動しない方がいいだろうしね
889名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 13:57:08 ID:NUyUgqKp0
まあ、書き手は移動しようなんて言ってないからな。さるったら勘弁ってくらいで。
書き手にしてみれば、議論が延々続くほうが投下タイミングなくてうざいかもしれん。
890名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 14:46:13 ID:mS1RbF5JP
だからこの移動提案に書き手がどう反応するかが重要なのだろ
そもそもエロパロ板に移動するという発想、移動が可能という現状を知らない人の方が大多数だったのだから
891名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 15:01:41 ID:Hdf9eXk20
このスレのまま移動、は無理だけどなー。
あくまで建前上はアニメも含んだ総合スレにせんといかん。
「設定が違う」とかいってごちゃごちゃならないといいねw
892名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 15:32:36 ID:3fT8aQL80
原作のファンは百合は添え物、ちんこを活躍させろって人がおおいからなあ。
逆にアニメのファンはちんこ?いらねだし。
ちなみに以前あった恋姫無双のエロパロってスレはアニメ版のものだったような気がする。
下手に移動すると前のエロパロスレの住人も入ってきて荒れるかもしれん。
アニメファンが恋姫無双のエロパロ2を作る余地を残しておく意味でも
住み分けといた方がいいんじゃないか?
893名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 15:51:23 ID:E88rimzT0
投下告知する時にどちらのSSかをついでに書いておいて貰うだけで済みそうだけど
まあ俺たちがどうこう言うより職人さんの意見だろう
てかアニメのSSなんて実際は投下されないと思うけどなw
894名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 15:56:43 ID:GXT6BUCM0
現状、無印or真のSSが中心だしその路線で行くなら>>882のとおりエロパロ板ローカルルールに違反
一刀ないがしろにしたら荒れる状態で、アニメ版もおkで男劉備なんぞきたら目も当てられなくなるだろうしね
10スレもこの板で進められたんなら、いまさら「さる」程度で無理に移動することないんじゃないの?
895名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 16:40:57 ID:uel9QPW80
コードギアスのゲーム版とかは普通に移動で失敗してるね。
エロありにしたいからってエロパロへ、規制がキツイから創作発表へ。
この流れで見事に職人さんは激減してる。
マナーの悪いアホの参入と板が変わったことによる気持ちの切り替えができなかったことが原因と思われるが。
特に後者は俺も書き手だったからなんとなくわかる。
いきなり環境を変えるって展開になると何故か執筆意欲がうせる。
微妙にルールもかわるわけだしね、実質的な変化がなくてもなんか尻込みしてしまうというか。
896名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 16:59:14 ID:Hx3435D10
とりあえず1日2日置こうぜ。
書き手の意見聴いてからでもいいじゃん。
897名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 17:14:21 ID:o+jBJe4jP
14日はホワイトデーだから、メーテルを初めとしたイベントSSで必ず書いてる人は来るだろうし、その時に意見を求めたらどうだ?
898名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 17:29:48 ID:HuqWXQTy0
「答えなくちゃいかん」空気を作るのもあんまお勧めできんがね
そもそもさる以外の確たる理由もなく、今までここで問題なくできていたものを
突然言い出した>>870の為に作者さん達に確認取るのもねぇ
>>870自身もただの思いつきでスルーOKいってるんだし、無理に移動することもない
>>870の言う「職人にとっては良い事尽くし」っつーのもあくまでも言い出した本人の
主観に過ぎない
板によって住人も空気も違うんだし、下手に移動して変なのに目を付けられる危険も
あればルールの違いでトラブルが起こる危険もある
個人的には移動はデメリットの方が大きいとしか思えんよ
899名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 18:27:57 ID:rLob8+Ve0
さるが嫌だったり、長編を投下するのに長時間拘束されるのが嫌なら北郷帝の人みたいに
テキストで上げれば良いんだし、別にここで問題無いんじゃね
900名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 18:30:57 ID:d5GShpPd0
移動がどうこうより、さる程度とかテキストうpすればいいとか職人じゃないヤツが勝手にどうこう言うのは間違いだろw
901名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 18:35:53 ID:bAb54tQN0
「職人の判断に任せる」というと意思を尊重しているように見えて聞こえは良いが、
それは言う側が無意識に、職人さん達に責任押しつけてるだけだぞ
作品を見せていただいている俺らが雑音源になってどうする
902名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 18:43:15 ID:jpIaMjSBO
詠「ちょっと、ばかちんこ共!……月が怯えるから興奮しすぎないでよ!?」

月「へぅ……皆さん、お茶でも飲んで落ち着いてください……」


こんな幻聴が聴こえた。
903名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 18:43:49 ID:Z9w76sAc0
お前ら・・すごく・・・うるさいです・・・
904名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 18:44:13 ID:ghJM2Qot0
>>901
そういう事を書くなら、どうすればいいのかという案も一緒に出してやれよ
言いたい事だけ言って批難して後は放置なんてそれこそ無責任だぞ
905名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 18:54:56 ID:bAb54tQN0
>>904
しらんうちにIDかわってたか。俺=898
で、898見て貰えば解るがこのままで良いと思っているよ俺は
デメリットに応じたメリットがない
問題点はすでに899の言うような方法で解決してる人も居るんで特に
後、詠や月、スマンカッタ
言うべきことは言い尽くしたから俺は以後、静かに投下を待つよ
906名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 18:55:01 ID:AExpAhS50
今回は見送りって事でいいと思うんだが
移動しなきゃならない程の理由も無いし、逆に移動する事で混乱を招きかねない
何か状況の変化があるまでは今まで通りでいいんじゃないか?
907名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 19:01:33 ID:hBVKiFLB0
よしならば俺が決める
移動は無しだ
現状維持で行く

これにて移動議論は終端を迎えました

さあ職人の皆さんふるって作品桃香してくださいな
908名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 19:01:41 ID:ghJM2Qot0
>>905
メリットがないというのは一半住人から見た時のものだろ?
職人さんにしたら連投規制も緩い(支援なしで8連投まで可能だっけ)とか
人の居ない時間帯でも気兼ねなく投下出来たりと投下時のメリットの方が
大きいかも知れないじゃないか、どの道職人さんの意見も聞いてないことには
この議論は終わらないと思うぞ
909名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 19:18:07 ID:3V4dEN1BO
>>902

遷都するか、しないかの瀬戸際だから月が出てきたんですね。
わかります(笑)
910名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 19:34:26 ID:6kKzV3+mO
>>908
職人さん側の意見に関しては確かに聞いてみなければ分からんだろうが
それが「職人諸氏に意見表明を強いる」事になったら本末転倒でないかい?
911名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 19:47:59 ID:kHpjJm240
912名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 19:48:56 ID:Yzs1eiGyO
>>908
勝手に始めといて責任丸投げされる移動議論なんざ職人にとって百害あって一利無し
最終決定下した職人が作品とは無関係に叩かれるのが望みか?

無意味に議論して勝手に責任押しつけてまで移動なんかせんでいいわい
無責任な読者の意見なんざいらんし
無関係な職人に責任転嫁なんて筋違いもいいとこ


天の使いちんこ>>907の名の下にこの移動議論は終わりだ
何事もなかったように次スレもこの板に立てるべし
913名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 19:54:10 ID:7BK/5uIG0
思いつきで語ると碌な事にならない好例ですね
914名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 19:57:31 ID:bAb54tQN0
>>909
横レスですまんが、その発想はなかったw
くぅ、貴様のような柔軟な思考ができる奴らが良い作品を作るんだよなぁ
にしてもここ数日大人気だな、月たち
どの作品も続きが気になるし、触発されて産まれるかもしれない
新たな外史にも期待大だ。静かに待ち切れねぇぜ
915名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 19:59:59 ID:/b09/WyC0
なんだか本スレのスレタイ変更時の流れに似てきたな。
916名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 20:59:49 ID:SUfV32aY0
今日は誰か桃香に来るかな
やっぱホワイトデーまで裸で正座かな
917名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 21:07:17 ID:xhGsaWpF0
木曜といえば・・・
918名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 21:13:14 ID:SUfV32aY0
北郷帝が来るかもしれないのか
919名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 21:16:00 ID:Hdf9eXk20
北郷帝は次は15日って予告してたじゃんw
920名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 21:18:04 ID:LCVEkHyV0
>>918
>>404で次は15日といってるな
921名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 21:19:40 ID:xhGsaWpF0
見てなかった、スマン。
922名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 21:20:55 ID:+chIp+nS0
現在、漢√華雄編を書いてるんだが多分エロは無いし
書き上げれるか分からんが需要はあるのか?

春蘭好きだから途中で止めて、春蘭ネタに走るかも知れんが…
923名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 21:21:56 ID:+4jkI24P0
しかし、裸に蝶ネクタイで待機していたら筋肉変態と同類な気がしてきた
924名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 21:22:48 ID:Z9w76sAc0
>>922
すばらしい・・・
桃香まっています
925名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 21:23:57 ID:qD8CFIEQ0
>>922
漢ルートの補完を望んでいる俺参上。
是非ヤッてくれ!
926名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 21:24:58 ID:jsMPz0WR0
北郷帝が待ちきれない
927名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 21:25:49 ID:ZTmJpdLjO
>>922
全裸待機で待ってるぜ。
928名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 21:41:03 ID:bAb54tQN0
>>922
漢√かつ華雄か春蘭、とな……?
私はどちらでもかまわんっ!
929名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 21:42:00 ID:bAb54tQN0
どちらがヒロインでも、なorz
無論、両方でもかまわんぞっ
930名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 22:06:36 ID:3V4dEN1BO
「…………………おぉ!」
「寝てませんよ、落ちつきましたか〜?なら起きなさい、一刀十三号。さっさとあなたの駄文を載せるのです」
「にゃー(10本桃香です)」
931名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 22:08:50 ID:SUfV32aY0
支援
932三教一致 1-10:2009/03/12(木) 22:09:14 ID:3V4dEN1BO
内政と軍備をバランス良く行っていた処に二頭の早馬が駆けつける。
西方と南方からであった、内容はどちらも国境付近に部隊を展開して街を荒らし回っているらしい。
南蛮と五胡で有る、優先度から先に五胡を撃退して。
その後南蛮に挑み『七縱七禽』にて孟獲が仲間になった。
・・・
・・

「今度こそ、孫策を屈させる時が来た!先鋒を霞。次に真桜・流琉・季衣・秋蘭・凪・春蘭・沙和・私の順で出陣。稟は霞に、風は秋蘭、桂花は私に付きなさい」
ここで張遼に二つの袋を渡す夏侯淵。
「洛陽を南下して国境付近になったら、一つ目の袋を開けてその指示に従いなさい。次の者達は前の部隊に付いて行きなさい。兵力は八十万、出陣は三日後よ!」
「「「ハッ!」」」

「冥琳様。再び曹操が攻めて来ます」
「曹操がまた、して兵力は?」
「その数八十万」
「八十万」
流石の周瑜でも嫌な顔する。
「明命。緊急会議だ皆を集めろ」
「ハッ」
自分の部屋を出て会議室に向かう周瑜だった。

珍しく孫策が最後にやって来て玉座に座ると同時に軍議が始まった。
「曹操はどう来てるの?」
「今の処、洛陽から真っ直ぐ南下してます」
933名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 22:09:15 ID:Z9w76sAc0
支援
934三教一致 2-10:2009/03/12(木) 22:11:31 ID:3V4dEN1BO
「数は?」
「八十万」
多少ざわつく。
「八十万かあ…。こっちの兵力は?」
「五十万弱よ」
「はぁ…仕方ないかぁ、桃香達に救援要請出して。で、こちらはどうするの軍師殿?」
「相手が来るというなら出る必要無い、こちらは待ち構えればいい。赤壁にて迎え撃つ」
「そうなの、なら全軍でお出迎えかな?ただし今回は帰ってもらうつもりは無いけど。それじゃあ全軍出陣準備して、目的地は赤壁」
「「「ハッ!」」」


「孫策殿より救援要請です。曹操が再び進行せり、その数八十万。自分等は五十万弱で赤壁にて迎え撃つとの事」
報告を聞いて内心。
「(やっぱり雌雄を決するのは赤壁か)じゃあ聞いた通り救援要請が出てる、出陣準備にかかって。それと朱里と雛里こっち来て……」


「そろそろ国境やな、どれどれ」
曹操から授かった策が書いてあるだろう一つ目の封を開ける。
『そこから国境沿いを西に、蜀の国境手前にて二つ目の袋を開けなさい』
「なんや、呉を攻めるふりして蜀かいな。なら最初から蜀に向かえばええのに。ほんなら国境沿いに西行くで!着いて来ぃ」
国境手前で西に転進。その情報は直ぐに赤壁の孫呉に告げられる。
935名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 22:13:03 ID:7A2slgBS0
支援
936名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 22:13:11 ID:SUfV32aY0
支援、支援
937三教一致 3-10:2009/03/12(木) 22:15:13 ID:3V4dEN1BO
「ご報告を!曹操軍国境手前で西に転進!」
「あれれ〜?曹操さんの目標は劉備さんの方だったんですかね」
「そんなはずは…………あっ!思春、穏。今すぐ手勢を率いて先頭の部隊に追いつけ。国境沿いに威嚇を続け手を出すな、恐らく蜀の国境手前で我が領内に進行してこっちに転進してくる。
 そしたらある程度は惹き付けて撤退せよ、余り離れすぎるな。恐らく二方面攻撃されるだろう、有利に戦える様に船を使え」
「了解しました。行くぞ穏!」
「あ〜、待ってくださいよ〜」
「我が部隊の者は今すぐ出撃準備!陸遜の部隊もだ!船で出る、準備急げ!」
走りながら激を飛ばす。
「それから亞莎」
「はい」
「船をかき集めろ。なるべく大きく、一艘でも多く。それと建業からの残りの軍船、全部をここに」
「分かりました」
「残りの皆も随時出てもらうわよ、次は雪蓮に。残った軍船全部で」
「了解」
「次からの指示はそのつど出すから従って」
それぞれの返事が返ってくる。
「あの〜」
指示を出し終えた亞莎が声をかける。
「何?」
「何故、曹操軍をほっといてここ赤壁で迎え撃てないのでしょうか?」
938名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 22:17:53 ID:kHpjJm240
支援
939名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 22:18:49 ID:RplhU6PF0
一刀十三号さん、支援します
940名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 22:20:15 ID:6kKzV3+mO
支援だっ!
941三教一致 4-10:2009/03/12(木) 22:21:45 ID:3V4dEN1BO
「それわね亞莎。国境を越えられた後もほって置くと、孫呉と蜀の連絡網を寸断される為。それとここ赤壁を陸からの包囲によって、なし崩し的に陸戦にもっていかれない為」
「あぁ」
「だからどうしても、国境は越えられても長江を越えられる訳にはいかない。不利だと分かっていても、あの小娘の思惑通りに動くしかない」
「では先頭に兵力を集中しては?」
「それでは、薄い所を突破され。その後各個撃破される」
「ならば逆にこちらが進行して転進、二方面攻撃を加えてみてわ?」
「それをやるにはこちらの兵力が心もとない上に、得意の水上戦が出来ないのだ」
「…お役にたたなくてすみません」
凹む亞莎。
「そんなことない亞莎よ、その考え・努力が孫呉の礎になるのだ今後も頼む」
「…はい」
少し元気を取り戻す。
「では陣構築の兵以外は出撃準備!」


さて蜀の国境手前に着いた張遼、指示に従い二つ目の袋を開けた。
『そこから、孫策の領内に進行。恐らく近くに居るであろう、敵を後続と連携して二方面にて攻撃・追撃。もし敵が居ない場合、貴女は蜀と呉の寸断を、呉の進行は後続に任せること。後、どちらが追撃の任を行っても、そこから船を徴募しながら進むこと』
942三教一致 5-10:2009/03/12(木) 22:24:46 ID:3V4dEN1BO
「なんや結局、孫策とこ攻めるんかいな。作戦も分かるけどごちゃごちゃするのもな〜。こうスパッーと豪快な作戦欲しいわ〜」
「地道な行動だからこそ作戦なのです、霞殿」
「分かっとるって稟、ほんなら後ろの真桜に伝令。呼吸合わせて挟撃するで」
国境を越え転進する張遼、そこから真南に進む李典。
開戦の合図で今ここに、変わった形で赤壁の戦いが始まったのであった。
数と質で戦いを挑む曹魏、途中曹操が予め用意していた大船団とも合流する。
軍船を巧みに使い被害を最小限に留める孫呉、だが大船団との合流された後はどうしても劣勢を強いられる。
変わった形で始まったとはいえ、やはり赤壁の戦い戦場は徐々に東に移動し赤壁に近づく。
その間に赤壁に到着する一刀軍だった。
「雪蓮。蜀軍二十万で援軍に駆けつけた、早速で悪いけど冥琳を借りていい?」
結果的に曹操の作戦は一刀達を赤壁に辿り着ける猶予を与えてしまった。
「いいけど、戦の最中だから程々にね」
「戦中にそういう冗談は感心しないよ、雪蓮」
「は〜い」
しばらく二人で話し合っていた。
進撃中曹魏の進路変更に混乱、作戦変更も考えに入れたが諸葛亮がそれを止め、従来通りに作戦を進めることを進言し今に至る。
943名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 22:25:12 ID:cBdGSL2j0
支援
944名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 22:26:02 ID:SUfV32aY0
支援、支援、支援
945名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 22:26:24 ID:RplhU6PF0
どーんとこい!!
946名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 22:26:24 ID:7A2slgBS0
支援
947三教一致 6-10:2009/03/12(木) 22:28:40 ID:3V4dEN1BO
そして、曹魏八十万弱対蜀呉連合六十五万強による赤壁本番が始まる。
今は、蜀呉合同軍議の席。
そこで周瑜と厳顔が口喧嘩を始め、それが発展して厳顔が役を剥がされ、鞭打ちの刑を受ける。
一刀は赤壁の結果も従来通りなら分かっているから、基本的には黙っている。
が、蜀の皆に動揺が見られるのでその場はたしなめには入る、入りながらも。
「朱里。そろそろ自分の牙門旗を目立つ所…いや、一人でも多くの曹操軍に見える所に掲げて」
一刀には珍しく戦場での自己主張だった。


「黄蓋の使者?」
「はい」
「して内容は?」
「呉を裏切るので、受け入れて欲しい。との事」
周瑜と厳顔が口論になり、その際に役を剥がされ鞭打ちの刑を受けている。
との、報告は入っていた。
「降伏の時、軍備の差し入れもすると」
「まあ、とりあえず会わないと分からないか、何時来るの?」
「準備も有り、一週間以内には。との事」
「そう、なら待ちましょう」
「華琳様!あまり時間をかけるのは」
「桂花。船に馴れない兵の問題も有る、少し考える時間が欲しいのも事実」
「うっ」
船酔いしている荀◆には言い返せないのだった。
948名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 22:28:48 ID:BKlIugfv0
支援いたします。
949名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 22:32:41 ID:7PL2S0IJ0
途中で厳顔と黄蓋ごっちゃになってね支援
950名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 22:33:04 ID:mcu+KP8P0
支援
951三教一致 7-10:2009/03/12(木) 22:33:18 ID:3V4dEN1BO
そして、船酔い対策は地元ではそこそこの賢人と知られてる者からの『船と船を鎖で繋げばかなり改善されるはず』との案で解消されるのだった。


数日後。
昼間、風向きが変わってから一部蜀呉の動きが慌ただしくなった。
だが、基本的に大部分の部隊には『今は休め』との号令が走る。
そしてその晩、事が起こった。
『黄蓋が謀叛!』との掛け声が聞こえてくる。
孫呉は宿将が裏切ったと大慌てだ、追撃も出ている。
「じゃあ、こっちも動くか。紫苑、準備出来てる?」
「はい、準備は万端ですわご主人様」


「呉の船団が騒がしいです、一部の船団を全体で追っているようですが」
「戦闘準備!」
夏侯惇が叫ぶ。
「黄蓋の隊か確かめなさい。黄蓋なら受け入れて、違うなら攻撃しなさい」
やがて見えてくる船団。
「旗印は黄!黄蓋隊かと」
船に山と積まれた荷物が見える、報告通りだ。
が、曹操が逸早く異変に気付く。
「あれだけ物資を積んだ船ならもっと沈んでなければならない。あの船は見た目より大して荷物を載せて無い!」
その言葉に郭嘉が反応する。
「その船団を近づけるな!」
だが、時既に遅し!
次々と船頭が船から飛び降りる、すると船からは火の手が上がりだし火の玉となって突っ込んできた。
952名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 22:35:21 ID:LCVEkHyV0
支援支援
953三教一致 8-10:2009/03/12(木) 22:37:49 ID:3V4dEN1BO
「おぉ!」
突然の火の手に兵士達が浮足立つ。
「落ち着け!落ち着いて対処すれば決して大した事はない」
軍師達の言葉に落ち着きだけは取り戻しかけた時。
ヒュ――――――…ドン!!!
一瞬、閃光に包まれる。
「!!!」
曹操でも一瞬何が起きたか解らず、驚愕する。
ヒュ――――――…ドン!
謎の音は続く、音が有った方は帆を中心に盛大に燃えていた。
ヒュ――――――…ドン!
「妖術だー!」
「いや、俺は天の御遣いと言われてる方の牙門旗を見た!これは天罰だ!天に逆らった天罰だー」
ヒュ――――――…ドン!
戦場において逸早く冷静になり、敵の仕掛けを見抜いたのは夏侯惇だった。
「天罰だー!天ば・ゴフッ」
「騒ぐな!無暗に騒ぐ者は切り捨てる!よく見ろ!あれはただの打ち上げ用の花火だ!」
夏侯惇の言葉に冷静を取り戻す、確かによく見ればあれはただの打ち上げ用の花火だ。
だが、落ち着きを取り戻したのは夏侯惇の声が届いた範囲のみ、それも花火の音でだいぶ妨害されている。
ヒュ――――――…ドン!
水平打ちする打ち上げ花火はだいぶ後ろまで飛び新たな火の手を上げる。
「華琳様。ここも安全とは言えません、後退して下さい」
「敵軍突撃してきます!」
「またもや北郷一刀の仕業か!」
954名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 22:39:53 ID:SUfV32aY0
支援、支援、支援、支援
955名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 22:40:51 ID:BKlIugfv0
さぁ、盛り上がってまいりました。

支援です。
956三教一致 9-10:2009/03/12(木) 22:41:02 ID:3V4dEN1BO
「華琳には悪いけど、打ち上げ花火の水平打ちって、立派な兵器なんだよね」
燃え上がる曹魏の船団を見つめる。
ヒュ――――――…ドン!
打ち上げ花火の音がここまで聞こえる。
「紫苑、こっちも火矢の準備。愛紗、岸に流れ着いた者は降伏勧告して受け入れた者は保護を」
「了解ですわ、ご主人様。弓隊構え……放て!」
火矢が上空に上がった後、曹魏の船団に吸い込まれ行く。
直後にそこから新たな火の手が上がる。
ヒュ――――――…ドン!
火がついてなかった、黄蓋の船に火がつくと仕掛けてる花火が発射され比較的近い所で花火が炸裂する。
なんとか岸に辿り着く曹魏の兵達。
そこへ。
「曹操軍よ刮目せよ!我が名は関羽!天の御遣いにして北郷が一の家臣!我が青龍刀を味わいたいならかかってこい!命が欲しくば抗うな降伏する者は斬ったりしない!」
抵抗する者は居なかった。
泳いできた曹兵に武器は無く、仮に有ったとしてもやはり皆無だっただろう。
例外無くその場居た曹兵は、憔悴しきっていたから。


「華琳様。前・中の船団は駄目です。火の手が上がり使い物になりません」
「また、後方の船団だけでは全ての兵は収容しきれません」
957名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 22:41:34 ID:6kKzV3+mO
>>947
ちょ、黄蓋と厳顔間違えてる
支援
958名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 22:41:40 ID:cBdGSL2j0
支援
959名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 22:42:28 ID:mcu+KP8P0
支援
960名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 22:42:34 ID:cBdGSL2j0
>>957
ホントだw
961名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 22:43:04 ID:7A2slgBS0
まだまだ支援
962名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 22:43:31 ID:LCVEkHyV0
    _  ∩
( ゚∀゚)彡 しえん!しえん!
 ⊂彡
963名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 22:43:46 ID:RplhU6PF0
気にしちゃ負けだ!どんどん支援b
964名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 22:45:03 ID:SUfV32aY0
支援、支援、支援、支援、支援
965三教一致 10-10:2009/03/12(木) 22:45:47 ID:3V4dEN1BO
「後方の船を岸につけなさい。そして前・中から撤退してくる兵達を陸に逃がす為の橋代わりにするのよ!」
「船を岸つけよ!」
「春蘭!秋蘭!陸に逃れた兵達を編成しなさい。まだ攻めて来る筈よ」
「「ハッ!」」
「後方待機だった者達は周囲の警戒にあたれ」
この時、曹操軍は劉備軍の対岸に上陸した為に劉備軍の追撃は免れた。
追ってきた孫策軍も上陸による反撃を試みたが親衛隊の死に物狂いの抵抗に上陸を断念。
また火矢による反撃や、曹魏の船団の飛び火の被害が酷くなりそうなので、今宵は戦果は十分と撤退した。
曹魏も数刻の兵の回収後、撤退を開始する。

曹操軍撤退後、ひとまず合流して対岸に渡る蜀呉両軍、その場にて軍議が始まる。
「一刀。孫呉は二度も曹操に噛みつかれた、三日間の大休憩と補給の後に追撃を仕掛けるわよ」
一刀は反対するだろうと考えてはいるが、二度も攻めこまれ今回は少なくない被害も出ている、孫呉の王として見逃すのは出来ないことだ。
「良いんじゃないかな」
「えっ!」
予想外の一刀の承諾に思わず驚く雪蓮だった。
966名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 22:46:31 ID:cAsUS+K5O
支援
967名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 22:50:44 ID:3V4dEN1BO
「にゃー(支援ありがとうございました。後お目汚しすいません)」
「にゃー(黄蓋と厳顔と黄忠混ざっうののよね同じ年)」
トスッ!
…………………
968名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 22:51:06 ID:7A2slgBS0
(-_-)!!!
969名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 22:51:43 ID:Z9w76sAc0
>>967
gj

しかしその言葉を吐くとは・・・命がいくつあってもたりないな・・・HAHAHA
970名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 22:52:57 ID:LCVEkHyV0
Σ(゚Д゚;)
971名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 22:55:30 ID:RplhU6PF0
>>967
乙です。
しかし一刀十三号さんの神をもおそれぬその言動、おそるべし!
972名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 22:57:28 ID:Hdf9eXk20
おつかれー
まあ、その三人って、ごにょごにょで胸がでかくて弓つかいだからなw 桔梗と祭さんは酒好きも共通か。
973名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 22:59:19 ID:cBdGSL2j0
>>967
乙。しかし紫苑はまだ20代なのにw

恋姫†無双〜ドキッ☆乙女だらけの外史演義〜 11
http://set.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1236866118/

参考程度に>>843も貼っておいた
974名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 22:59:19 ID:je65LbUQ0
乙ですー
ところで打ち上げ花火はいったいどこから?
975名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 22:59:40 ID:BKlIugfv0
>>967
お疲れ様でした。

そろそろ一刀と華琳の対面ですね。
976名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 23:03:38 ID:5B/+hExp0

しかし愛紗、名乗りの時桃香の名前も出してやれ…
977名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 23:04:15 ID:3V4dEN1BO
作者死亡につき(笑)代理です。
黄蓋と厳顔の間違い再確認でまとめの方に報告します。
桂花の名が◆なのは純粋に出ません。
まとめサイトの方よろしくお願いします。
ちなみに風の名


も、表示事態がされません(笑)
だからなんですよ、ここだけの話風の出番少ないの(笑)
後、引っ越しに関してですが個人的意見と言うか、以前にも書きましたが一刀十三号の携帯は古く引っ越しされるとそこに行けません(笑)
2chのピンクに基本行けません(笑)たまたまリンクを見つけ そくクリックお気に入りに登録で足場を増やしているようなバカ猫です。
だから今だピンク系は全部いけないらしいです(笑)
では失礼。
978名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 23:06:15 ID:3V4dEN1BO
>974

> 乙ですー
> ところで打ち上げ花火はいったいどこから?

一応魏√張三姉妹最後でも出てる。
979名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 23:06:52 ID:mIgeR7HO0
>>974
一応原作の華蝶仮面の話で、「新兵器用の火薬」云々っていう台詞があるから、
外史に打ち上げ花火が存在しても不思議はないかと思うけど。
980名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 23:08:25 ID:+chIp+nS0
漢√華雄編と言っていたが
本編を確認すると、華雄は村の用心棒
麗羽たちは官渡で一刀に助けられ美羽が何故か居る。
となっているが、書き上げたのが華雄が一刀に助けられってなっているんだ。
華雄の用心棒は、麗羽たちとの旅での路銀稼ぎで良いとしても
実は一刀は最初から麗羽のとこに居るし、どうしよう?

1章というかプロローグぽいものは書いたが書き直すべき?
ちなみに、ヒロインは華雄。一人称です。
981名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 23:10:29 ID:Z9w76sAc0
>>980
そのまんまでいいとおもう

なんせ外史だしw
漢の外史って言えばおk
982名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 23:12:02 ID:Hdf9eXk20
>>977
ケもcもIBM拡張コードで、文字コード的に難しいんだよね。
wikipediaとかでも荀イクって表記にしていたりするので、そのあたりはしょうがないかも。
恋姫はだいぶ平易な漢字にしてるほう(公孫賛の賛とか)なんだけど、やっぱりめんどいのもあるよね。
983名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 23:14:40 ID:/b09/WyC0
>>980
程cや荀ケはまだしも、公孫瓚とか龐統になると、
初めからコードで打たないと表示が「?」になってしまう罠
984名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 23:15:10 ID:/b09/WyC0
俺はなんで980に安価打ってるんだろう。
吊って来る。
985名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 23:18:51 ID:Gs/7g29m0
>>967
GJです

>>980
もしも、かなり引っかかってるなら書き直した方が。幸い最初の方みたいですから。

>>984
吊る前に>>980さんへのご意見をw
986名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 23:21:04 ID:Hdf9eXk20
>>980
いいんじゃないかなー。
華雄とか麗羽とか美羽あたりは、そこまで掘り下げられてるわけでもないし……。
その程度の違いは外史ってことで吸収できるよ。
987名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 23:25:16 ID:6kKzV3+mO
十三号氏乙!あの2人の名前はPCでも出しづらいから仕方ない部分はあるかと
次スレも乙

>>980
ストーリーの流れに関しては多少の本編とのズレは「そういう外史だから」でOKじゃないかな
第一章が書き上がっているなら試しに投下してみてはどうだろう
988名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 23:30:00 ID:O8uq8ovZ0
>>978-979
おお、そうだったんですか。
すっかり忘れてました。
989名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 23:30:39 ID:+chIp+nS0
>>987
了解
次スレで試しに1章?だけ投下してみるよ
990名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 23:31:20 ID:3V4dEN1BO
まとめサイトの方へ。
今回の三教一致6-10の厳顔の文字3つ、全て黄蓋の間違いです。
訂正よろしくお願いします。m(_ _)m
991名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 23:33:45 ID:3V4dEN1BO
残り10、埋めちゃえ。
こんな所に猫の死体だ埋め(笑)
992名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 23:34:53 ID:O/uFxMY0O
まとめの人にはいつも頭が下がる。
いにしえの陳寿のごとし
993名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 23:37:07 ID:7A2slgBS0
花でも手向けるか・・・
994名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 23:38:34 ID:L9Wlv0vm0
こんなところに桂花が供えられている。
貰っていこう。
995名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 23:38:44 ID:3V4dEN1BO
>>993

>花でも手向けるか・・・
(笑)
しかし猫は泣いていたな、50文字ぐらいで終わってた赤壁が6スレも増えるとは、夜中ずっと書いてたらしい(笑)
埋め
996名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 23:39:17 ID:Hdf9eXk20
KOEI三國志だと、普通に陳寿を武将として仕えさせられるんだよな。
恋姫でも、史書書いてるやつがいるんだろうな。
まあ、華琳とか自分でやっちゃいそうだけど。
997名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 23:45:58 ID:cBdGSL2j0
>>995
前から気になってたんだがどうしてPCから投下しないんだ?
PCから投下する方がだんぜん楽なのに
ネットに繋げられない理由でもあるの?
998名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 23:50:19 ID:3V4dEN1BO
お金(笑)
999名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 23:54:13 ID:Yzs1eiGyO
1000なら大喬小喬復活
1000名無しさん@初回限定:2009/03/12(木) 23:54:59 ID:hBVKiFLB0
>>1000だったら次スレのメインヒロインは美以
10011001
このスレッドは1000を超えました。
もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。