恋姫†無双〜ドキッ☆乙女だらけの外史演義〜 9

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1名無しさん@初回限定
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  ̄ハ:::::\ "''il|バ''
諸葛亮 曰く
「は、はわわ、ご主人様、次スレは>>960か480KB越えから順次*0の人が挑戦してください」

外史より生まれ落つる外史。
その無限に広がる可能性を書き綴る場です。
幾たび終端を迎えようとも、
それは千代に八千代に続く恋の物語。

■関連サイト
BaseSon               ttp://www.tactics.ne.jp/~baseson/
真・ぷち姫†無双(携帯向け)   ttp://www.tactics.ne.jp/sinputihime/
まとめサイト&専用UP板     ttp://koihimemusou.x0.com/
■前スレ
恋姫†無双〜ドキッ☆乙女だらけの外史演義〜 8
http://set.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1233746906/
■関連スレ
恋姫†無双 シリーズ 総合スレ 150
http://qiufen.bbspink.com/test/read.cgi/hgame2/1234398273/

■投稿ガイドライン
1.SSはある程度書き溜めてから1レス分の最大行数32行&最大バイト数2048バイト以内に収まるように分割する。
2.分割して20レス以上になった場合は投下直前ではなく早めに告知してくれると支援され易いし他の書き手と被らない。
3.陵辱・オリキャラ・クロスオーバー等特殊ジャンルの場合はSSを書き込む前に告知する。
4.投下予定レス数は投下前に告知するか、もしくはSSを書き込む際に名前欄に 「1/10」「2/10」…「10/10」のように投下状況を記載してくれると解り易い。
5.分割したSSをひとつずつメ欄sageで投下していく。支援や時間帯にもよるが、1分以下間隔では規制されやすいのでご注意を。3〜5分間隔くらいがオススメ。
2名無しさん@初回限定:2009/02/14(土) 00:18:31 ID:DHFnroLZO
>>1乙なら桂花が出てくる
3名無しさん@初回限定:2009/02/14(土) 01:01:11 ID:/ZYbxMB20
>>1乙。
4名無しさん@初回限定:2009/02/14(土) 01:04:52 ID:Je9IrinQ0
>>1乙なのね
5名無しさん@初回限定:2009/02/14(土) 03:07:51 ID:lILcr/Bh0
>>1
おつおーつ

雪蓮生存ルートはまだなのかな
----------------------------【 警 告 】-----------------------------

ここはエロゲネタ&業界板です。

エロゲメーカースレ、作品単体スレは板違いです。
信者隔離スレだろうと、アンチスレだろうと、とにかく板違いなんです。
メーカスレ、作品単体スレはエロゲ板に立てるなり作品別板を使うなりしてください。

葱板には、スレを立てないようにしてください。
つーか、立てるんじゃねぇ(#゚Д゚)ゴルァ!!!
なお、既存のスレは、新スレ移行時に退去してください。
わかったな!
もし立てた場合は、ガンガン削除依頼するからな。
7名無しさん@初回限定:2009/02/14(土) 08:18:52 ID:DHFnroLZO
>>6
8名無しさん@初回限定:2009/02/14(土) 08:39:14 ID:8zSmFjbJ0
>>6
頭の悪い文面だな
9名無しさん@初回限定:2009/02/14(土) 08:56:07 ID:bTuukXOo0
>>5
他所になら結構あるぞ。
ここではまだ桃香ないけどね。
10名無しさん@初回限定:2009/02/14(土) 09:04:47 ID:Z5o5McPB0
ふむ、>>6は勘違いしているようだな
タイトルをぱっと見ただけでキレているようだが
ここは恋姫無双を題材にしたSS投下スレだから立派なネタスレだぞ
作中設定で世界をを外史と呼ぶことからこの名がついたんだ

心にゆとりが無いと
ゆとり乙とか言われるぞ?
11名無しさん@初回限定:2009/02/14(土) 09:20:34 ID:KNNEv60i0
お前ら、荒らしを構って楽しいの?
12名無しさん@初回限定:2009/02/14(土) 12:30:10 ID:9Y4haHVI0
さて前スレも埋まったわけだが
このスレの先陣を切る奴はいるかー!
13名無しさん@初回限定:2009/02/14(土) 12:48:09 ID:sVhVkQpLO
俺は無理だぞーっ!
14名無しさん@初回限定:2009/02/14(土) 13:45:27 ID:zKz2tg+O0
>>7-8>>10
6はただのコピペだぞ
15名無しさん@初回限定:2009/02/14(土) 14:06:06 ID:JB9vNH3L0
>>11
割と
16名無しさん@初回限定:2009/02/14(土) 14:22:43 ID:DHFnroLZO
>>11
釣られて見るのも一興というものさ(性的な意味で)
17名無しさん@初回限定:2009/02/14(土) 14:23:30 ID:2kgxgrWi0
>>1乙なのですよー

>>5
俺も待ってるぜ。
一刀十三号や真√には期待してるんだぜ。
18名無しさん@初回限定:2009/02/14(土) 14:39:25 ID:6Qo1V2U60
春にはまだ早いです
19名無しさん@初回限定:2009/02/14(土) 14:39:50 ID:rJ3zwEptO
俺はいつまでも白蓮ルートの人の帰還を待ってるぜ!



全裸で。
20名無しさん@初回限定:2009/02/14(土) 14:48:20 ID:1pQWXKrH0
今日は暖かいから全裸でもなんともないぜ。
21名無しさん@初回限定:2009/02/14(土) 15:13:40 ID:rSPW+Ohw0
紫苑で書いてくれる人を待ち続けるぜ
俺じゃムリポ・・・・
22三教一致 バレンタイン用拠点フェイズ:2009/02/14(土) 15:24:01 ID:arD6NJvKO
「にゃー(三教一致設定です。時間も今、投稿してる時間より後です。)」
「にゃー(四本桃香です)」
23三教一致 バレンタイン用拠点フェイズ1-4:2009/02/14(土) 15:27:25 ID:arD6NJvKO
「暦の上では向こうの世界じゃバレンタインかぁ。まあ、こっちにそんな風習無いし。第一チョコが無い」

朝の定例会議の最中。
『賊の侵入!らしい』との報が入る。
『らしい?とは何事か!弛んでるぞ』と愛紗の叱咤が飛ぶ。
だが、賊の正体を知れば、警備には酷と言うものだった。
「か〜ずと」
陽気な声と共に雪蓮が現れる。
「雪蓮」
「雪蓮さん」
この国トップの二人が同時に声を出す。
「どうしたんですか?雪蓮さん。騒ぎまで起こして」
「その通りだ、孫策殿」
「今日はね、大事な日なの」
「大事な日?」
「そう今日は、バレンタインなのよ」
慌て小声になる。
「…ちょ、雪蓮。あっちの記憶は無いって…」
「…言ったわよ、政治・軍事面等の勢力に影響力が有りそうなのは思い出せないって…」
「所で孫策お姉ちゃん、馬連多員って何だ?」
「バレンタインよ、張飛。で、バレンタインってのは、天の国で女の子が好きな男性に本来はチョコって物をあげてね愛を告白するの」
「愛を告白するのか!」
「そうよ張飛。でもこの世界にはチョコが無いから代用品でいいんじゃないかな?」
24三教一致 バレンタイン用拠点フェイズ2-4:2009/02/14(土) 15:32:02 ID:arD6NJvKO
「でも、何でそんなこと知っているのだ?」
「そりゃ〜天の事なら、一刀に決まってるじゃない♪」
一斉に冷たい視線が降り注ぐ。雪蓮の奴、絶対わざとに違いない。
「それにね、今日贈り物をすると。一月後に三倍になって還ってくるのよ」
「さ、三倍になるのか!」
「そうよ、三倍」
「じゃあ、鈴々いっぱい、い〜っぱい贈り物するのだ」
最早、違うと言える雰囲気ではない。雪蓮を見ると、悪い顔をしている。絶対わざとだと確信した。
「皆さん、ちゃんと会議を閉めますよ」
そわそわしながらも、きちんと会議を閉める朱里。
閉めたと同時に真っ先に会議室を出て行ったが。
「で、孫呉は私が代表して来たって訳」
「抜け駆けだろ」
「ひっど〜い、一刀。皆の分、渡さないわよ」
「雪蓮はそんな無責任な事はしないだろ」
「ちぇ、見抜かれてるか」
「信頼してるんだよ」
包みを開けると中から、手料理・桃・胡麻団子・桃マンと色々記憶に有る食べ物が出てくる。
「で、これは私から」
誰も居なくなった会議室で手に持った李を一口かじると。腕は頭に回し、口に運ぶ。
「は……ぁ、はっ、う、ん、は、はぁ、ふ、」
25名無しさん@初回限定:2009/02/14(土) 15:45:36 ID:K7MIqK4dO
しぇReん
26三教一致 バレンタイン用拠点フェイズ3-4:2009/02/14(土) 16:04:39 ID:arD6NJvKO
そのまま長いディープキスに。
雪蓮と一刀の唾液に李が混じって、甘露な蜜が出来上がる。
全てが一刀の口に運ばれると、喉を鳴らして飲みほす。
「もう一口いる?」
「願わくば、李一つは欲しいね」
「了解♪」
甘く長い時間が流れる。

始めにやって来たのは、意外?順当?たんぽぽだった。市販の美味しいで有名処のお菓子。
二番手は意外、持ってくると思わなかった焔耶だ。
「これはあれだ、皆持ってくるだろうから。そう義務だ、義務で持って来たのだ」
あっちで言う義理チョコか?
だがこれも有名処の市販のお菓子だが義理や義務買うには安くない物だった。素直じゃない。
次に白蓮、普通に市販のお菓子。
「普通って言うなー!」
その次が、鈴々に恋、翠とねねだった。
肉マンが四つだけ。三倍返しが目的でかなりの量を買ったが、このメンバーである。
一個食べたが最後、むしろよく四つ残ったものだと感心する。
次は紫苑と璃々ちゃん、璃々ちゃんメインの手作りお菓子。
月と詠も来た、だがこちらは手料理だった。
「次は詠ちゃんと一緒にお菓子も習っときます」
「なんで僕が」
と二人。
桃香も来た。
「ご主人様、朱里ちゃんと雛里ちゃんに習いながら作ったんだよ」
27三教一致 バレンタイン用拠点フェイズ4-4:2009/02/14(土) 16:07:31 ID:arD6NJvKO
朱里と雛里が二人で凄い量を持ってくる。
皆がみんな持ってくる食べ物が真心が込もって美味しかった。
「さあ、ご主人様。私のチャーハンをご賞味あれ」
忘れてた!。
落ちがやはり愛紗か!と思ったのだが、普通に旨かった。
「あはは、どうせ私が落ちだと思ってただろ。しかし、落ちなら別に居るぞ」
何言っているの?愛紗さん?
「それは私の事かな?」
現れたのは星。そうかやはりメンマか。
「違いますぞ、主」
「人の心読まないでください」
と、星の後ろに桔梗も居た。
手に手に大量のお酒を持って。
「いくら主でも、その量を全部食べれまい。ならこちらはお酒を提供するゆえ、そちらを分けてくだされ。もちろん私と桔梗はお酒をバレンタインとやらの贈り物です」
「いいわね〜、皆で飲みましょう」
「雪蓮!居ないから帰ったんじゃなかったの」
「あら一刀と、滅多にこれないのに易々と帰る訳ないじゃない。じゃあ皆、派手に飲みましょう」
バレンタインが飲み会になっちゃたけど、皆の真心とかなりの人数の手料理が食べれたから良しとするか。
「ご主人様、こっち来て飲みましょうよ〜♪」
28名無しさん@初回限定:2009/02/14(土) 16:17:16 ID:arD6NJvKO
パチパチ
「にゃー(まずは支援ありがとうございます、反応遅くてすいません)」
「にゃー(後、お目汚しもすいませんでした)」
パチパチ
「にゃー(しかし風様どこ行ったんだろ?後、ホワイトデーいります?)」
「にゃー(何か暖かいな、春だからかな?)」
ゴ――――!
「にゃー(火事だー)」「………風……曹魏を書かない馬鹿猫は焼けてしまえばいいのですよ〜」
29名無しさん@初回限定:2009/02/14(土) 16:30:48 ID:Y2+mx9570
袁紹たちの出番がない・・・だと・・・
30名無しさん@初回限定:2009/02/14(土) 16:39:35 ID:t0hmfGyXO
内容はいいんだが前後のニャーとか言うのは何なんだ。
31名無しさん@初回限定:2009/02/14(土) 16:42:33 ID:XhCKhKrh0
にゃー
32名無しさん@初回限定:2009/02/14(土) 16:46:08 ID:vcx7qvs4O
生暖かい目で見まもるのが吉
33名無しさん@初回限定:2009/02/14(土) 16:50:42 ID:arD6NJvKO
猫ですから
34名無しさん@初回限定:2009/02/14(土) 17:11:10 ID:6Qo1V2U60
ニャー
35名無しさん@初回限定:2009/02/14(土) 17:18:15 ID:YUmqHGMi0
前みたいに雑談の時とかまでにゃーにゃー言ってたらアレだが、
投下と予告の時だけなら風の猫の中の一匹が書いてるっていう設定の二重構造SSとも見れるから、まぁいいんじゃね?
というかSSの内容が面白ければどうでもいいよ
36名無しさん@初回限定:2009/02/14(土) 17:21:39 ID:zKz2tg+O0
>>35
雑談の時のニャーを嫌ってた人もSSの前後は問題ないって言ってたしな
37名無しさん@初回限定:2009/02/14(土) 17:44:06 ID:7YICy8+m0
お前らがにゃーにゃーにゃーにゃー言うから猫語を習得する為に星に弟子入りする明命という電波を受信してしまった
どうしてくれる
38名無しさん@初回限定:2009/02/14(土) 17:45:41 ID:y62YGCeb0
>>37
+風までなら俺も考えたが、オチが思いつかなかったので何も書いてないぜ
39名無しさん@初回限定:2009/02/14(土) 18:07:09 ID:y8bzrA2p0
以前読んでどんな話だったかねと読みなおそうとしてるのがあるんだが全く見つからね。
似たようなのがあちこちに乱立しててわけわからん
40名無しさん@初回限定:2009/02/14(土) 18:28:29 ID:bq0zM6zs0
みゃー
41名無しさん@初回限定:2009/02/14(土) 18:28:34 ID:m9bUOeDf0
それが他所に投下されたSSなら、わざわざここに書き込むな
他所の話しはやめとけと言われてるだろ
42名無しさん@初回限定:2009/02/14(土) 18:31:08 ID:q7SAgvp50
もしここに投下されたSSならひたすらまとめサイトチェックだな。
43名無しさん@初回限定:2009/02/14(土) 19:05:47 ID:LOuk8rU20
SSの一文とか覚えてるならググるなり各SS掲示板をサイト内検索するなりすればいいのに
44名無しさん@初回限定:2009/02/14(土) 19:15:06 ID:7JCpO017O
アルカディアで質問するのもありだな。
45名無しさん@初回限定:2009/02/14(土) 19:36:23 ID:ECZAxrw30
まあここは恋姫SS全般を扱ってるわけじゃないしな。
まとめで見つからなきゃ個人や投稿サイトの物って事だから、
アルカディアとかで聞いた方が手っ取り早いだろうな。
恋姫SSはそんなに量が多いわけでも無いから意外と簡単に見つかる気もするが。
46名無しさん@初回限定:2009/02/14(土) 21:11:43 ID:bEPz1DgX0
一刀13号のSSの対美羽戦はタイトルを付けるなら〔蜀呉クロスボンバー炸裂〕でOK
オチが某正義超人(桃香)からマンモスマン(一刀()を寝取る某完璧超人(雪蓮)みたいだから思いついた。
47名無しさん@初回限定:2009/02/14(土) 22:25:55 ID:Wwf5VLbz0
SS来ないと時が止まるな
48名無しさん@初回限定:2009/02/14(土) 22:56:44 ID:l9Sl3Y4v0
朝起きると無印と真のキャラの魂が入れ替わっていたら

真sido

華琳:愛紗と連華たちがいないから一刀を独り占め、部下に可愛いのが増えてる。現代の知識フル活用。

桂花:全身精液男がいるのは変わんない。軍師増えてて涙目「華琳様の軍師は私だけよ!」

秋蘭:北郷と近しい立場というのが嬉しい。華琳様と姉者そして北郷がいればよい。

春蘭:外史ってなに?『ご主人様』発言で大騒動。真キャラに対し「そこの女!いつ真名を呼んで良いといった!」孫策?誰だお前?

季衣:???よくわかんないけど、華琳様や春蘭様、お兄ちゃんもいるしいいや。お兄ちゃんとHするのボク初めてだよ?
49名無しさん@初回限定:2009/02/14(土) 23:01:53 ID:y8bzrA2p0
>>48
これは読んでみたい

ただsideなw
50名無しさん@初回限定:2009/02/14(土) 23:03:05 ID:p1RNdIdi0
sid○ みたいな伏字なのだろう
51名無しさん@初回限定:2009/02/14(土) 23:07:27 ID:qY+rhIi60
セ○ラ○ム○ン
52メーテル ◆999HUU8SEE :2009/02/14(土) 23:16:03 ID:vDYOpzkY0
わたしの名はメーテル……チョコを食べる女。
何も無ければ10分後に投下するわよ、鉄郎……
53名無しさん@初回限定:2009/02/14(土) 23:20:07 ID:XTsp52mB0
メーテル!
54名無しさん@初回限定:2009/02/14(土) 23:20:46 ID:MSCB0qWR0
>>48
これは当然、真sideもおもしろいけど、無印sideも相当おもしろいw
いつのまにか部下だった男の捕虜になってたり、
特に季衣とかが酷くて、自分の立場が鈴々にとられた上に親友はいない
「ふーんふふーん♪、ふふふふーん♪」
 美羽は上機嫌だった。

 彼女には大きすぎる玉座に腰掛け、足をぷらぷらとさせ、邪気のない笑顔で楽しそうに鼻歌など歌っている。
 見るからに上機嫌。
 彼女は普段からころころと良く表情を変える娘であるが、ここまで天真爛漫な笑顔を晒しているのは珍しい。
 
「あら、美羽さん、随分とご機嫌のようではありませんの」
「あ、官渡の戦いで曹操にけちょんけちょんにされて、妾を頼って転がり込んできた麗羽姉さま」
 声をかけてきたのは、美羽と同じ金を基調とした服を身につけている髪の毛くるくるくるくるーな彼女、袁本初。美羽の従姉の麗羽であった。
「説明臭い台詞をどうも有り難う。それで美羽さん、今日は一体どうしたんですの? 随分とご機嫌のようですけれども」
「えへへー」
 と、不倶戴天の天敵である麗羽に声をかけられても笑顔を崩さない美羽の様子を見て、麗羽はおやっという顔をした。
 
 だと言うのに今日のこの浮かれた様子、よほどのことがあったに違いないと麗羽は考えた。

「えへへー。姉さま、今日は伴連太陰日というお祭りの日なのだそうです」
「伴連太陰日? 聞いたことがありませんわね」
「聞いたことが無いのも仕方ないのです。何せ天の国の行事だそうですから」
 声を弾ませて言う彼女は、シミ一つ無い雪のような白い肌に、人形のように華奢な手足、毎日七乃が長い時間をかけて手入れしている金糸の如き長い髪、それから太陽のような笑顔、その姿、正に天使の装い。
 一刀がいたならもっと多くの人に彼女のそんな姿を見せてやりたいと思い、一方七乃がいたなら独り占めしたいと思う、そんな姿だった。

「天の国、ねぇ。確か美羽さんが拾ったほんにゃらさんとやらが、天の遣いとか言われてるそうですけれども、その方から聞いた行事ですの?」
「はい、そうなんです」
 言って美羽は手足をぱたぱたさせた。
「それで、その伴連太陰日とやらは、どのようなことをする日ですの?」
「それはですね、女性が好きな相手に血横霊刀なる菓子を送る日なのだそうです」
「血横霊刀?」
 またまた分からない単語が飛び出して、麗羽は再び首を真横にかしげた。
56名無しさん@初回限定:2009/02/14(土) 23:28:29 ID:IbyieVg00
支援
57名無しさん@初回限定:2009/02/14(土) 23:30:11 ID:/ZYbxMB20
メーテルときいて歩いてきました
「はい。なにやら黒くて甘い、口の中に入れると滑らかにとろけるになる世にも不思議な菓子だそうです」
「それはただの砂糖菓子ではありませんの?」
「はい、全然違うのです」

 口に入れると溶けていく、けれど砂糖菓子に非ず。聞くだけだとなんと奇っ怪な菓子なのであろうか。
 とりあえず麗羽は雪のような菓子なのだろうと見当をつけた。

「へぇ。物騒な名前のわりには美味しそうな菓子ですわね。そのようなものがこの世にあるとは興味深いですわ。それで、美羽さんはそれを貰ったのですわね?」
 興味を引かれたという風体で麗羽が聞き返す。
 けれど、美羽の口から出てきたのは否定の言葉だった。

「いえいえ。一刀が言うには、ここには材料がないから血横霊刀は作れないとのことです」
「あら、そうですの」
 散々じらされてから肩すかしを食らい、麗羽は眉をハの字にした。
 だが、一方で美羽はニコニコ笑顔を崩していない。

「はい。でもですね。血横霊刀を食べられなくてがっかりしていたわたくしの為に、七乃が代わりのお菓子を作ってくれたのです」
 美羽はよいしょと声をかけ、玉座の後ろに手を伸ばして、そこから小箱を一つ取り出した。
 両手に収まってしまうくらいの白木の箱には熨斗がつけられ、達筆な字で「血横霊刀」と書かれている。
「えへへー。これなのです」
 美羽がパカリとふたを開けると、そこには精巧な拵えの木の台座と、その上に置かれた白い絹にくるまれた丸い何かが一つあった。
 美羽は物珍しそうな顔で麗羽がのぞき込んできたのを確かめると、ゆったりとして手つきで絹の包みを解いていった。
 するとあらわれたのは、小指くらいの大きさの黒くて丸いもの。
 真っ黒な宝石に見えないこともない。
「……このちっぽけなのが、血横霊刀ですの?」
「はい! 七乃が南蛮から取り寄せた黒蜂蜜を使って作ってくれた、血横霊刀なのです!」
 満開の笑顔でそれを見せる美羽だったが、そこで彼女の体がぶるりと震えた。
 その直後、彼女の顔に、さっと朱がさす。
59名無しさん@初回限定:2009/02/14(土) 23:32:49 ID:IbyieVg00
可愛いなあw
「あら? どうかいたしました美羽さん?」
 そこで直ぐに異変に気づけるのは、大陸広しといえども七乃か麗羽くらいであろう。何せ麗羽はそれだけこの従姉のことを気に入っているのだ。
「あの、その……」
 玉座の上で膝を合わせてもじもじとする美羽。頬はうっすら紅の色。
 その様子を見て美羽の窮状を察したのか、麗羽は雄弁な笑みを浮かべた。
「ああ分かりましたわ、美羽さん、あなた厠――」
「ちょ、ちょっ、姉さま!」
「あら、恥ずかしがらなくとも良いではありませんか。あなたが小さかった頃などはわたくしがあなたを……」
「し、失礼いたします姉さま! わたくしちょっと用事が……っ!」
 美羽を襲った生理現象。原因は昼に飲み過ぎてしまった茶であろう。
 だが、そんなことはどうでも良い。よりにもよって麗羽の前で晒してしまった醜態に、美羽は恥ずかしさのあまり顔を真っ赤に染めるのみ。
「用事、ねぇ……」
「用事です!」
 そして、慌てて席から立つと(尤も、この場合は降りるが正しい)、その上に白木の箱を置いて、彼女は外へ向かって駆けていった。

 美羽が去り、そうして玉座の間には、麗羽が一人残される。
 彼女の前には、未知の菓子が安置された白い箱。
 それを見つめる麗羽の喉が、ごくりと鳴った。



(お嬢さま、喜んでくれたかなぁ)

 夜も更けた頃。
 一仕事を終えて、そんなことを思いながら玉座の間の前を通りがかった七乃は、ぴたりと足を止めた。
 誰もいないはずの扉の向こうから、スンスンという誰かが泣いているような物音を耳にしたからだ。

(あれぇ?)

 この時間なら美羽は自室に戻っているはずだ。それなのに物音がする、これはおかしい。
 七乃が不思議に思って扉を開けて中を覗いてみると、案の定、数本の蝋燭に照らされた暗い王の間には、人影が一つあった。
「えぐ、えぐっ、うぅ、ひっく」
 玉座に座り、一人ぽつんと泣いていたのは美羽だった。

「あれれー? どうしちゃったんですかお嬢さま」
「な、七乃かえ……?」
 その声を聞いて美羽が顔を上げる。すると涙で目を腫らした美羽の顔が七乃の目に入った。
「あらあら、折角のお顔が台無しじゃないですかー。可愛い美羽さまには涙なんて似合いませんよー」
 七乃は懐から手巾を取り出して美羽に近づくと、それで美羽の涙鼻水涎でぐじゅぐじゅになっているその顔を、ごしごしと拭いてあげた。

「もー。一体誰が私の可愛いお嬢さまに意地悪したんですか」
 言って顔を拭いている間にも、美羽の目からは真珠のような涙がぽろぽろとこぼれ落ちる。

「うう、あのくるくるが……ぐすっ、あのくるくるが……」
「くるくるって、……ああ、袁紹さんのことですか」

 この大陸でくるくると言えば、普通は曹孟徳か袁本初を連想する。そして、この場に限って言えば、美羽の口から出てくるそれが前者である可能性は限りなく低い。
「また袁紹さんにいじめられたんですか。本当に袁紹さんが苦手なんですねー、お嬢さまは」
「ひっく、ひっく……あやつめは、七乃が、七乃が折角作ってくれた……」
「はい?」
 聞き返しつつも、その言葉で七乃には何となく先が読めてきた。

「七乃が折角作ってくれた血横霊刀を、あやつにとられてしまったのじゃ……」
「あらー」

 美羽の口から嗚咽混じりに出てきた切れ切れの説明を要約するとこうだ。
 麗羽に七乃から貰った血横霊刀を見せつけていると、美羽はちょっとした用事でその場を立たねばならなくなってしまった。
 その用事を終わらせて戻ってみると、麗羽の姿はそこになく、ついでに玉座の血横霊刀も消えていた。
 慌てて城中を探してみたものの、結局麗羽は見つけられず、美羽は疲れ果てた末に玉座の間に戻り、それからずっと、こうして玉座の上で一人泣いていたらしい。
62名無しさん@初回限定:2009/02/14(土) 23:38:14 ID:arD6NJvKO
支援
「ずびっ、妾が……妾がしっかりしておらなんだばっかりに、七乃が折角作ってくれた血横霊刀を、麗羽にとられてしまったのじゃ……う、うえぇぇぇぇぇぇぇん!」
 感極まったのか、美羽は七乃の大きな胸に飛びつくと、恥も外聞もなくわんわんと泣き始めた。
 突然抱きつかれた七乃は、一瞬驚いたような顔をしたが、直ぐに左手を美羽の背中に回し、開いた右手で優しい主人の頭を撫で始めた。
「ああもぅ。自分でさっき涙は似合わないとか言っておいてなんですけど、美羽さまは泣いてても可愛らしすぎですよぅっ」
 そう言って、今度は七乃が愛しさに任せて美羽をぎゅーっと抱きしめた。

「もぅ、お嬢さまったら泣いてても笑ってても最高に可愛らしいですけど、そんなふうに悲しんでる姿を見てたら、私まで悲しくなって来ちゃうじゃないですか」
「ひっく、ひっく……妾が泣くと、七乃も、悲しくなる、のか?」
「そうですよー。ついでに切なくなっちゃいます。だから早く泣き止んでいつものお嬢さまに戻って下さいよぉ。血横霊刀の材料はもう少し残ってますから、もう一度、今度は二人で一緒に作りましょうねぇ」
 その声を聞いて、それまでしゃくり上げていた美羽の動きが止まった。
 そしてゆっくりと言葉の意味を反芻してから、恐る恐ると聞き返す。
「な、何? ということは、七乃の血横霊刀、まだ作れるのかかえ?」
 上目遣いに美羽が問いかけると、七乃は嬉しそうに顔を綻ばせた。
「はい。こんなこともあろうかと、あと一つくらいは作れるように材料は残しておきました。だから安心してくれちゃって大丈夫ですよぅ」
 それを耳にした美羽の顔が、ぶ厚い雲から太陽があらわれるようにして、一気に輝いた。

「ほ、本当か七乃!? 妾はまだ七乃の血横霊刀を食べられるのか!?」
「えー? 私、大好きな美羽さまに嘘なんて言いませんよー」
「――ッ! うむ、うむっ! 流石七乃じゃ! 褒めてつかわすっ!」
「ええへー。それじゃ今から一緒に厨房へ行きましょうか」
「うむっ! くるしゅうない、くるしゅうないぞ! 七乃よ、妾についてまいれ! うはははは、なのじゃー!」
「はーい」
 そうして二人は仲の良い姉妹のように連れだって、厨房へと向かうのであった。


 一方その頃、麗羽はというと……

「う、うわっ! 斗詩! ちょっとこれ見ろよ!」
「そんなに大声出してどうしたの文ちゃ……って、麗羽さまっ!? なんかすっごく縮んでる!?」
「うわっ、うわっ、うわー、なんだこれ……うわー、この猫耳、ちゃんと頭から生えてるよ……それにこの肉球のさわり心地、うはぁー、最高ぉー」
「だ、駄目だよ文ちゃん! 寝てる麗羽さまにそんな悪戯しちゃっ!」
「だって、麗羽さまのこれ、マジにでぷにぷにだぜぷにぷに。斗詩も触ってみろよ」
「え、えー……」
「斗詩がいらないんなら、全部あたいが貰うー」
「うー、そう言われると、私もちょっと触ってみたいかも……」


 終
65名無しさん@初回限定:2009/02/14(土) 23:45:22 ID:71HBk3P80
支援
66メーテル ◆999HUU8SEE :2009/02/14(土) 23:47:47 ID:vDYOpzkY0
わたしの名はメーテル……投下終了を告げる女。
美羽は七乃の子を孕むべきだと思うわ……。

ちなみに、今回のお話は、以前節分に投下したお話とよく似た外史なのよ、鉄郎。
67名無しさん@初回限定:2009/02/14(土) 23:49:58 ID:syNzg32F0
68名無しさん@初回限定:2009/02/14(土) 23:50:35 ID:arD6NJvKO
お疲れ様でした。
しかし、この後。ネコ耳美羽様?
69ガルルガ:2009/02/15(日) 00:04:41 ID:vocDZb1K0
お久し振りです。三分後に小ネタを投下したいと思います。
タイトルは『風といっしょ』です。
70名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 00:05:37 ID:syNzg32F0
バッチコーイ
71名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 00:11:35 ID:g6ZKL6Al0
>>66
一刀はどこいったんだろうと思いつつ、GJ!
72小ネタ【風といっしょ1/2】:2009/02/15(日) 00:15:51 ID:vocDZb1K0
風といっしょ その1

一刀「風、この場合、どんな策で行くんだ?」

風「任せて下さい、お兄さん。私は魏の軍師、華琳様の御期待に応える為、
最良の決断をしなければなりません」

一刀「?? ああ、そうだな」

風「ですが風は思うのですよ。私の立てる策の裏には、苦労して実行してくれる
兵士の皆さんが居る事を」

一刀「ううん……それはそうだけど」

風「そんな人達に思いを馳せながら……今はただ眠ります。……………グウ」

一刀「って、結局眠りたいだけかよ!!」
73小ネタ【風といっしょ2/2】:2009/02/15(日) 00:18:30 ID:vocDZb1K0
風といっしょ その2

稟「風、何時まで寝ているの? 早く起きなさい」

風「おお、稟ちゃん。……風は思うのですよ。風が起きるか、起きないのか……それが
果たして曹魏にどれだけの影響をもたらすのか……」

稟「は、はぁ……?」

風「もしかしたら、このまま寝ている事が、曹魏の皆さんに幸せをもたらすのではないか……
そう願いながら、風は再び瞼を閉じます………………グウ」

稟「とっとと起きなさい!!」
74ガルルガ:2009/02/15(日) 00:20:35 ID:vocDZb1K0
以上です。御目汚し、失礼しました。
元ネタは有名歴史漫画【殿○いっしょ】です。
75名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 00:35:59 ID:cYMxccUz0
>>74
乙であります。

もう日付変わっちゃったけど、せっかく書いたので桃香する
76ばれんたいん・ぱにっく 1/5:2009/02/15(日) 00:39:00 ID:cYMxccUz0
 警邏の報告書を書き上げていた俺は、何とはなしに書いた日付に思わず呟いていた。
「あ、そっか。明日はバレンタインかぁ」
「ばれん……それは何ですか、隊長?」
 作業報告に来ていた3人娘のうち、凪が耳慣れない言葉に反応した。真桜と沙和も凪の言葉に頷く。
「ああ、いや……俺の居た世界じゃな、明日は1年に1度のイベント……お祭みたいなのがあるんだよ」
「祭かぁ……楽しそうやなぁ。んで、隊長。その祭では何を祝うん?」
「祝うっていうか……うーん、そうだな。その日は女性が好きな男性に食べ物なんかを
贈って告白する日……って言えばいいのかなぁ」
 上手いこと説明できない。第一、肝心のチョコがない。そもそも元の世界じゃとんと縁の無かったイベントだもんな。
「……っ! こ、告白……ですか?」
「ね、たいちょ……その日に告白すると何かいいことでもあるのー?」
「贈るものって食べ物やないとアカンの?」
 3人は興味が出たのか、前のめりで俺に疑問をぶつけてくる。
「いいことっていうか、きっかけ……かなぁ。1年に1回しかないんだし、覚悟しやすいんじゃない?
 あ、一般的にはチョコ……食べ物だけど、別に食べ物だけじゃなくてもいいみたい」
「な……なるほど。確かに受け取る側にしたら言葉がなくとも意味は通じますね」
 感心したのか、凄く納得したように何度も頷く凪。
「食べ物だけやなくてもええんか。んっふっふ〜♪」
 真桜も納得したようだけど、何やら良からぬことをたくらんでない?
「ま、まぁ……それは俺の居た世界での話だから。こっちでそんなことやっても誰も知らないわけだし、
聞いたところで意味のない話だよな」
 何だか危険な空気を察知したので、話を打ち切っておく。
「えー、面白そうなの話なのにー。もっと聞かせてなのー」
「ぶーぶー」
「あ、わわっ、隊長!?」
「とにかく今日の報告は聞いたよ。お疲れさん」
 まだ聞きたそうな3人の背中を押して部屋から追い出す。これ以上話を続けたら、ホワイトデーの
話までさせられかねん。倍返しなんて知ったら……。
「ぶるぶるっ……さて、報告書をはやいとこ書き上げないとな……」
77ばれんたいん・ぱにっく 2/5:2009/02/15(日) 00:42:07 ID:cYMxccUz0
「もう、隊長ってば強引なのー」
「だが隊長が仰るように、この祭自体誰も知らないのでは聞いても仕方ない」
「せやけど、誰も知らない言うても、ウチらの贈る相手はバッチリ知っとるわけやんか」
「た……確かに」
「せやから贈り物しても意味はあるわけや」
「沙和も隊長に贈り物するのー」
「わ、私だって隊長には……ひ、日頃からお世話になってるわけだし、その……」
「あはは、凪ちゃんってば顔真っ赤なのー♪」
「………………」
「ちょ、ななな凪!? 無言で手に氣ぃ集めんといて!」
「なな、凪ちゃん!? ほ、ほら、ここでソレは隊長にバレちゃうなのー」
「…………(ギロッ)」
「わわ、わかってるの! 沙和もうからかったりしない……の」
「……わかればよろしい」
「とにかく。ウチらは明日隊長に贈り物をして喜ばせる」
「それで、感激した隊長が優しく囁くのー『真桜、こんなにも俺のことを……ぶちゅー』」
「『ああん隊長めっちゃ口づけ上手いわぁ、贈り物と一緒にウチも食べてぇ』」
「……あなた達、ここで何してるの?」
「何ってそりゃ明日のお祭が上手くいった後のやな……って!?」
「か、華琳様……」
「お祭? 秋蘭、明日は城下でお祭なんてあったかしら?」
「いえ、特にそういった話は聞いておりませんが」
「あ、あの、その……えっと(真桜ちゃん、どうしよう〜?)」
「(こんなん隠してるのがバレたら……アカン、黙ってるのは無理や)じ、実はですね……」
78ばれんたいん・ぱにっく 3/5:2009/02/15(日) 00:45:11 ID:cYMxccUz0
「へぇ……一刀の居た世界ではそんなお祭があるのね」
「しゅ、秋蘭……明日料理とかしてみる気はないか?」
「ふふ、姉者も明日贈る気なのか」
「ち、違うぞ秋蘭! 私は別に北郷などに告白する気など……」
「姉者、私は相手が北郷などと一言も言ってないぞ? ふふ、そうか、北郷に告白するのか」
「しゅ、秋蘭〜〜」
「なかなか面白そうね、秋蘭」
「はっ」
「一刀の関係者各位にこのことを伝えなさい。勿論、一刀には内緒よ」
「御意」
「ふふふ、明日が楽しみだわ……やはりこういうことは公平に為すべきね」
79ばれんたいん・ぱにっく 4/5:2009/02/15(日) 00:48:34 ID:cYMxccUz0
 朝だ。今日は世が世ならバレンタインデーとかいうイベントで、男の勝ち組と負け組が真っ二つに分かれる悪夢のイベントである。
 自慢じゃないが、元の世界じゃ勝ち組だったことはない。
 ま、まぁこの世界じゃどっちみ関係のないことだ。さて、今日も仕事だ、早く起きないと……?
「なんか身体が重いな……起こせない」
「……それはいけませんねー、もうちょっと寝てませんと」
「…………っ!?」
 返ってくるはずのない独り言の返事に驚くと……俺の胸元に居座る気ままな猫が丸くなっていた。
「風か……どうしたんだ?」
「おうおう、会っていきなりそれかい。随分とご挨拶じゃねぇか」
「それもそうか……おはよう風」
「はい、おはようございます……それにしても、お兄さんは朝から元気いっぱいですねー」
「どっちに挨拶してるんだよ」
 風はわざわざ俺に背を向けて朝イチで起こる生理現象状態のソレに向かって頭を下げる。
「それにだな、これは生理現象ってやつで……ってそんなことより、風がこのままじゃ俺が起きれないんだが」
「ふむふむ、お兄さんは風を使って鎮めろと仰るのですね。さすがは魏の種馬、朝から抜かりありません」
「だからそれは生理現象! そのうち治まるって……」
「それとも何ですか。お兄さんは朝這いをかけた相手を袖にするような人ですか。
 何度も言うように風はそういった趣味はないのですよー」
 ぷう、と頬を膨らませている風を思わず二度見してしまった。
「ええ!? ……そ、それって」
 思わず生唾をごくり。思ったよりも大きな音を立てた気がして、胸がドキドキする。
「……ぐー」
「そこで寝るのか!」
「……おお? 盛りのついた獣の目をしたお兄さんを見たら、つい防衛本能が働いて寝たフリをしてしまいました」
「それを言うなら死んだフリじゃないのか。っていうか獣は酷いな」
「ついでと言ってはなんですが、お兄さん宛の伝言も思い出しました」
「それが目的で来たんじゃないの!?」
「ダメですよー。伝言は朝這いが終わってからと決まってるのですー」
 頬を染めながらもさらっと言ってのける風があまりにも可愛らしくて、俺は彼女の
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)
                      ̄ ̄
80ばれんたいん・ぱにっく 5/5:2009/02/15(日) 00:51:47 ID:cYMxccUz0
「……つまり、俺は今日休んでいいってこと?」
 朝から濃厚な情事を終え、上気した顔の風から伝言を聞く。
「はいー。華琳様から直々の命令ですから、お兄さんは今日一日全力で休みを満喫する義務があるのです」
「そうだな、せっかくの休みだ。全力で満喫させて貰うよ」
 俺の腕を枕に気持ちよさそうに目を細める風にもう一度キスをしようと首を向けたその時、
「この忙しい時期にお休みするのですから、お兄さんもせいぜい覚悟しておいてくださいねー」
 少し意地の悪い笑みを浮かべた風は、俺のキスをいなし、
「ふふ……ちゅっ」
 逆にキスされてしまった。


 せいぜい覚悟……風の言った言葉の真意はすぐに理解できた。
 3人の誰かが言ったのだろうか、今日がバレンタインデーであることを。
 女の子からプレゼントを貰えるのは凄く嬉しいことなんだけど……。
 さ、さすがにあれだけの量の菓子や料理を食べるのは辛かった。
 それに、やっぱりお礼はしないといけないよなぁ……うう、足りるか、俺の財布!?
 色んな意味で重い足取りで自分の部屋に帰った俺を待っていたのは……。

「あら、早かったわね。もっとゲッソリして帰ってくるかと思ってたけれど」
「か、華琳……」
 ベッドに腰掛けてにこやかに微笑むのは、この城の主曹孟徳その人だった。
「今日はあなたの世界では特別なお祭だそうね。女性が男性に食べ物を贈る日だとか」
「真桜たちに聞いたのか……そうだよ」
「それなら私からのあなたに贈り物をする必要があるわね。私だって女性ですもの」
「え、いや、その……俺もう何も」
「ふう……そうだろうと思ったわ。でも安心なさい……あなたが食べるのは」
 言ってその場で服を脱ぎ出す華琳。って、食べるのはそっちの意味ですか!?
 服を脱いだ華琳は一糸まとわぬ……あれ? ボンテージ姿?
 ていうかその右手にしてるうねうねと動くソレはなんですか。
「私を食べて……なんて言ってもいいのだけれど、私を贈り物にしたら国もあげないとダメじゃない。
あなたに国を預けるわけにはいかないのだから、一刀はこれで我慢さないね」
「アッー!」
81名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 00:54:53 ID:cYMxccUz0
えー、お目汚し失礼しました。以上で御座います。
エロシーン逃げた上に酷いオチで申し訳ありません。

ダラダラ書いてるウチに日付が変わってしまったので、
本当なら他の面々の贈り物についても書きたかったんですが、断念しましたorz
82名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 00:56:08 ID:q2Oi7VSQ0

良いよ良いよー
83名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 01:00:56 ID:gjHacBIP0
>>79
くそぅ、クリックしても続きが読めんぞ。
どーなってんだ!
84名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 01:12:28 ID:BNh0UBeXO
ここでの連載の続きが全然こなくなった気がする
85名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 01:27:26 ID:1tgSctpn0
他のSSスレとかだと一週二週空くのは特別珍しい事でもないと思うがなあ。
まあのんびり待つだけだろ。
86名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 01:29:45 ID:Id//kpU40
>>83
PWでロックされてるのだよ。
87名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 02:33:16 ID:wWFW5FkR0
>>79
俺のこんぴゅーたが壮絶なツン期に突入しますた。
省略された部分が読めねぇっす!
88名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 02:51:25 ID:CE1Of6qP0
ふと思ったのだが一刀消滅⇒ヤンデレ化⇒それが原因で外史⇒ヤンデレ状態で初めからとなったらどうなるんだ?
89名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 03:17:10 ID:TYOdnhYG0
ヤンデレの話題はいい加減うざいよ
原作スレで以前やり過ぎてかなり批判喰らってたのに
90名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 03:19:14 ID:x8xlFGjQ0
>>84-85
俺も他のスレで続き物書いてるけど、やっぱり長いものになればなるほどムラが出てくるよ。
勢いとかもそうだし、話の転がり具合もあるし。
もちろん、毎週投下とか決めてやってる人もいるけどねー。そういうのはすごいなあ、と感心する。
91名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 06:25:58 ID:yfVNGct4O
ヤンデレとか、どう考えても万人受けするジャンルじゃないし、議論したいだけなら別の所でやって欲しいわ。
92名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 07:11:31 ID:ue+/xzYk0
今までにも何気ない所から話が転がってSSが生まれた事がある
要はやり過ぎずにうまく会話を転がせればいいのさ

蓮華「“要は”って言うな」
93名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 09:00:12 ID:OF4/HIFQP
すでにやり過ぎてるからウザがられてるんだよ
94名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 10:14:35 ID:hmeq8UybO
まあ普通はスレが移動したら。
止めるか、諦めるんだけどね。
95名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 11:19:30 ID:h/t4Oyrl0
病むまでいかなくとも
悲しみにくれたりすることまで含めて「ヤンデレ」って簡単に表記してるだけだろうから
別にそんな目くじら立てることじゃないんじゃないの
96名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 11:43:59 ID:OvGkT7kBO
ヤンデレの定義も随分広くなったからな
悲しみにくれたりショック受けたり塞ぎ込んだりといったものもヤンデレと纏める事はある
そういうのまで「ヤンデレうざい」の一言で排除しちゃうのは勿体無い
97名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 12:01:20 ID:hmeq8UybO
恋姫は基本的に暗い話は合わない。
>92の言う通り何が切っ掛けでSSが出来るか判らないが、個人的にはやっぱり好ましくない。と、十三号は言ってみる。
98名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 12:08:23 ID:ola/9sysO
ヤンデレとか暗い話自体を内容に関わらず否定したり恋姫に合わないとか言うのって、
暗に以前に投下されたその手のSSを全否定して
今後の投下も阻害する事になるって気付かないかな
99名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 12:19:57 ID:hmeq8UybO
全否定はしない、基本的だから。
それ言ったら誕生理由で三教一致を否定することだから。
あくまで個人的にヤンデレネタ提供が多いわりに書かない、なのに誰か書かないの?が目についたかなと思った訳で。
100名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 12:21:11 ID:Hkg/Ur9S0
SSとして投下するならともかく
興味本位でヤンデレ化したらとか話題振る行為には害しかないだろ
工作板ではかなり酷い妄想にまで達してたぞ
そこから良いSSなんて生まれるわけないじゃないか
101名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 12:23:44 ID:bUQdJ76h0
∧_∧    他版の皆さんもマターリいきましょう。
(´・ω・`)  お茶がはいりましたので宜しければどうぞ。
( つ旦O
と_)_)    旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦
102名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 12:38:17 ID:OF4/HIFQP
>>95-96
定義が広いからこそ、ヤンデレなんて書いたら本人が意図してない黒い話題にまで広がって酷い状況になるのは目に見えてる
悲しみに暮れる事だと言うならヤンデレなんて書かずに初めからはっきりとそう書くべきなんだよ
ていうかそもそも悲しみに暮れる程度をヤンデレと言う人は>>88みたいな話題の振り方しないよ
103名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 12:40:30 ID:YPRERsx50
おちつけお前ら

俺みたく投下をドキドキしながら待つんだ
104名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 12:40:51 ID:x8xlFGjQ0
もういい加減にしときなさいよw
105名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 12:41:06 ID:ZhOPGght0
正直ヤンデレは良さがわからんけど全否定はしないな。
そればっかになったり、病んでる状態をデフォとして扱われるようになるのは勘弁だけど。
まあヤンデレ化しないように立ち回るのが我らが一刀の持ち味な気もするがw
106名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 12:49:50 ID:HPJORKnO0
【四面粗茶】

     旦~
 旦~     旦~

旦~ (;・ヮ・) 旦~

 旦~     旦~
     旦~
107名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 12:54:36 ID:x8xlFGjQ0
そういや、恋姫武将にとっての憧れっていうと、やっぱり項羽とか劉邦なんだろうか。
韓信とかかしら。
108名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 12:55:54 ID:bAFVVcV+0
>>106
四面どころの騒ぎじゃねぇwww
109名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 13:01:18 ID:h3VIU5jq0
かなりのヤンデレ好きで、以前ここで作品を投下したときも当初ヤンデレオチだったけど
『やっぱり恋姫無双にヤンデレは合わないかな』と思ってハッピーエンドに差し替えた自分が通りますよ、と。
その時は最後の最後まで悩んだけど、今は後悔していない。
結局自分のイメージを優先して良かったと思ってる。
110名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 13:01:35 ID:itoSoQS30
というか、いちいちヤンデレって単語に過剰反応するからそうなるんだろうに。
そういった書き込みをスルーするのもアリ、その書き込みから職人さんが何か書くのもアリだろ。
頭ごなしに全否定するから荒れるんだよ。
ていうか、それ以前に荒れたことあるならいちいち触るな。荒らしと変わらん。
111名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 13:02:26 ID:6zLlUj6G0
>>107
はわわ的には管仲や楽毅辺りじゃないかと
112名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 13:04:29 ID:Hkg/Ur9S0
>>110
やめとけと言われてるのに蒸し返してる誰かさん達も荒らしと変わらんよ
113名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 13:10:38 ID:ZhOPGght0
>>107
つーかあの外史で項羽とか劉邦とかは男なのかが気になる。
英雄・豪傑=女性と言ってもいい状態はあの時代だけなのか、
あの外史では歴史上の主要人物はみんな女性なのだろうか?
114名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 13:13:28 ID:Z5tnHSNp0
>>113
ちゃんとプレイしたか?男の武将も出てきてたぞ
まとめとか見れば書いてあったと思うが
115名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 13:19:28 ID:ZhOPGght0
>>114
出てきたのは知ってるけど、主要人物ってわけじゃ無かったからなあ。
三国志の花形っていうかメインどこはみんな女性だったじゃん。
116名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 13:24:40 ID:Z5tnHSNp0
性別がはっきりしている武将のなかで男には主要級がいなかったっけだけだろう
名前は出たが性別不明な武将達だっているんだしちっとは名の知れた男の武将がいるということは
主要だろうと女性ばかりとは限らないってことになる
ただまあゲーム中に絵付きで登場するのなら女性になるだろうけどな
117名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 13:28:15 ID:ZhOPGght0
ちょっと言葉足らずか
そういうゲームだってのは勿論わかってるけど、当然のように指導者や王に女性を戴くってのは
そういう歴史があったからなのかな?と。
118名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 13:33:08 ID:6zLlUj6G0
霊帝が男だから別にトップが全部女なわけではないだろうけどな
119名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 13:35:56 ID:XOnQqb4e0
演義に出てないか影の薄い奴が男って事じゃね
120名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 13:39:56 ID:G8C9ARMw0
エロゲに細かな設定を求める事自体間違ってる。
求めるのならエロス。
121名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 14:01:25 ID:h3VIU5jq0
一刀さんが「女劉邦ハァハァ」と夢想出来ていればきっと女性。
122名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 14:13:32 ID:PxyGbb+v0
武将ではないが華佗、左慈、干吉というわりと有名所は男だけどな
123名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 14:18:43 ID:KabKZZagO
項羽は気が強くて劉邦は天然?

史実の項羽は女性化しても面白いエピソードいろいろあるな
124名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 14:20:26 ID:6zLlUj6G0
つまり
・演義で影が薄い
・演義で無能設定
・武将以外
このどれかに当て嵌まれば男として登場できると?
125名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 14:45:46 ID:ola/9sysO
無印設定だと「三国志の有名人物」がイメージと妄想で変化した世界が恋姫外史だから
それ以外の歴史や人物は特に変ってはいないはず
126名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 14:48:35 ID:PxyGbb+v0
一刀が知ってるか知らないでも変わるだろうしな
127名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 16:25:55 ID:tho0jPbH0
あと15分後くらいに桃香するぜ。
128名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 16:40:04 ID:bUQdJ76h0
さて、衣服をたたんで正座の準備だ
129◎激動の一刀 1/5:2009/02/15(日) 16:41:05 ID:tho0jPbH0
コンコン、コンコン、コンコンコンコンコンコンコン。
一刀「ん?はいはーい、開いてるよー」
ガチャッ。
ねね「ちーんきゅーきぃーっく!!」ドカーン!
一刀「めごっぽ!?い、いきなり何しやがんだ!?」
ねね「自分のチ●コに聞いてみやがれです!」ゲシゲシ!
一刀「痛っ!?お、俺ねねに何かしたかぁ?」
ねね「すっとぼけのるもいい加減にするのです…お前は厨房に置いてあった肉まんを食べたハズです!!」
一刀「?…あ、あーあーあれね。美味かったですぞ?」
ねね「あれは恋殿のためにわざわざ買って来た肉まんなのですぞーっ!!」ゲシゲシ!
一刀「痛たたっ!そ、それはスマン!お腹が減ってたから…」
ねね「謝って済めむばチ●コはいらないのです!どうやらお前はとうとうねねの逆鱗に触れたのです…」ゴゴゴゴゴ…
一刀「え?え?な、何するの?俺何されるの?」
ねね「お前には我が陳家に代々伝わる究極の呪いを発動させるのです…」ゴゴゴゴゴ…
一刀「…は?ノロイ?」ポカーン
ねね「陳家の呪いは強烈なのです!お釈迦様でも解除不可能なのです!ちょっと待ってるのです!」タタタタ
一刀「え?あ、あれ?行っちゃったよ…い、今の内に逃げるか…」
ねね「そこから動くななのですよ!」ドッギャーン!
一刀「うわぁっ!?お、お早いお帰りで!…って、何だその水は?」
ねね「これはただの水です。しかしこれに陳家の呪いをかける事により、驚きの効果が表れるのです!」
一刀「な、何だってーっ!?そんな非科学的な…いやでもこの世界なら何でもアリなのか…?」
ねね「お前はそこで震えながら見ていると良いのです…ロッテンピッテンサッテンロッテンピッテンサッテン…」ムニャムニャ
一刀「うわー…一気に胡散臭くなったよ…」
ねね「むむむむ…破あぁぁぁぁぁーっっ!!」
ゴボッ!!ゴボボボッッ!!
一刀「…え?何その緑色のドロドロした液体は…?」
ねね「さてと…飲むのです」
一刀「飲むかああああぁぁぁぁっっ!!」
ねね「飲む事は既に決定事項なのです。飲まないとお前の命はここで無残に散るのです」
一刀「…の、飲んだら…許してくれるの…?」
130◎激動の一刀 2/5:2009/02/15(日) 16:42:17 ID:tho0jPbH0
ねね「許すのです。でも飲んだら死にます」
一刀「どうしろと…」
ねね「さぁ!さぁ!さぁさぁさぁ!」グイグイ
一刀「無理だろ…常識的に考えて…だって色がもうウィザードリーに出て来るスライムの色だもん…」メソメソ
ねね「飲んで死ぬか飲まずに死ぬか…2つに1つなのです!」
一刀『どうする…どうすんの俺?どうすんの!?』

@ハンサムな一刀は突如として脱出のアイディアを思いつく
A仲間(出来れば恋)が来て助けてくれる
B逃げられない 現実は非情である

答え−B 答えB 答えB

一刀『終わった…俺の人生ここで終わった…』
ねね「さ〜一刀さ〜ん、この液体美味しいですよ〜?さ、妙に美味しいですよ?」ギラリ
一刀『飲むしか…ないのか!?』

ガチャッ

桔梗「お館様、今警邏から帰ったぞ」
紫苑「あら、ねねちゃんと一緒だなんて珍しいですね?」
一刀『…やった!正解はAだった!』
ねね「う、爆乳コンビめ…」
桔梗「ん?何だそれは?茶か?」
紫苑「あら、ちょうど良かったわ。喉が渇いてるから飲ませて頂戴ね」ゴクゴクゴクゴク
桔梗「おいおい、ワシにも飲ませんか」ゴクゴクゴクゴク
一刀「え?お、おい…」
ねね「ちょ、あの…」
桔梗「ほぅ、中々美味いではないか」
紫苑「ねねちゃんが淹れてくれたのかしら?ご馳走様」
一刀「おい…平気な顔してるけど、大丈夫なのか?」ヒソヒソ
ねね「…効果はすぐに出るのです」ヒソヒソ
131◎激動の一刀 3/5:2009/02/15(日) 16:42:47 ID:tho0jPbH0
桔梗「…ぐっ!?か、体が…熱い…」
紫苑「な、何?どうなってるの…?」
一刀「お、おい!?桔梗!紫苑!」
桔梗「ぐあああああああーっっ!!」
紫苑「うあああああああーっっ!!」
一刀「ききょおおおおおおおお!!しおおおおおおおおんん!!」

シュゴオオォォォォォォォッッ!!

ききょう「…ふえ?」
しおん「…むに?」
一刀「…What?」
ねね「むむぅ…陳家48の呪いのひとつ、20歳若返るの巻が発動したようです…」
一刀「おま…それ俺が飲んでたら胎児にもなれずに消滅してたじゃねぇか!?怖っ!陳家怖っ!」
しおん「ごしゅじんさまー、からだが小さくなってしまいましたわー」ペチペチ
ききょう「おやかたさまー、これはいったいどうなっておるのじゃー?」ペチペチ
一刀「うーん…紫苑と桔梗の年齢から−20歳で…1桁?そらこんなに小さくなるハズだよ…」ナデナデ
ねね「これは困りましたぞ…このままではねねが愛紗や星や恋殿に怒られてしまうのです…急いで解毒薬を作って来るのですーっ!!」
一刀「あ、こら!なるべく早くしろよーっ!?行っちまったよ…」
しおん「ごしゅじんさまー、だっこー」ペチペチ
ききょう「おやかたさまー、かたぐるまー」ペチペチ
一刀「はいはい…っつーか璃々より小さくなってね?おっぱいもぺったんこだし…トホホ」
しおん「あら、ごしゅじんさまはむねがなくなったわたくしたちはおあいてできませんの?りんりんにはてをだすくせに」
ききょう「むねがあろうがなかろうが、おやかたさまにはたいしたもんだいでもなかろう?はわわやあわわにはてをだすくせに」
一刀「っつーかね!?エロゲにもルールがあんのよ!18歳未満の子には手を出しちゃいけないの!いくら俺がチ●コだけの人間でも最低限の仁義は守るってぇの!!」
しおん「あらあら…わたくしたちはべつにかまいませんのに?ねぇ?」
ききょう「おぅさ。われらのてれんてくだに、あおいかじつのごときからだ…くろうてみたくはないのか?」
一刀「…ゴクリ」
しおん「ほら、ぺったんこなむねがおこのみでないのでしたら、ごしゅじんさまのてでおおきくなさってくださいな…」プニプニ
ききょう「おやかたさま、ワシのほとがこんなにもぬれて…おやかたさまのかたいイチモツをまっておりますぞ?」フリフリ
132名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 16:44:51 ID:yfVNGct4O
支援
133◎激動の一刀 4/5:2009/02/15(日) 16:46:28 ID:tho0jPbH0
一刀「う、うぅ…し、しかしだねキミタチ…」
しおん「…ごしゅじんさまのオチ●ポがほしいニャン♪」
ききょう「…おやかたさまにオマ●コあいしてほしいワン♪」
一刀「UUURRRRRYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY!!!」ドッギャアアァァァァァァンッッ!!

ねね「出来ましたぞーっ!!これでお2人も元に戻…」
一刀「……」
しおん「ごしゅじんさま…もう…だめ…」ビクビクッ
ききょう「おやかたさま…す、すごすぎますぞ…」ビクビクッ
ねね「…手を出しやがったですね?」
一刀「……本能には逆らえなかった…」
ねね「…それはともかく、これを飲めば2人の年齢は元に戻るハズですぞ!多分。おそらく。割と」
一刀「…お前が飲んでみろ」
ねね「それはお断りするです」キッパリ
一刀「……」
ねね「…部下のために体を張るのも主の役目ですぞ!飲め飲めーっ!!」
一刀「ちょ、やめ!ンゴガゴガァーッ!!」ゴクゴク
ねね「…どうですか?失敗してなければ、ちゃんと20歳老けるハズなのですが…」
一刀「……おい」
ねね「ど、どうしたのですか?見た目には何の変化も…って…え?ええっ!?何ですとーっ!?」

それは
チ●コと呼ぶには
あまりにも大き過ぎた
大きく
固く
太く
そして
大雑把過ぎた
それはまさに
鉄塊だった
134名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 16:52:31 ID:xY1PbGyTO
支援
135名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 16:55:50 ID:VvCF4Tfi0
音々音のが裂けるな
136名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 17:03:04 ID:zaFpie+30
あら?
137◎激動の一刀 5/5:2009/02/15(日) 17:04:52 ID:tho0jPbH0
一刀「…どうすんだよこれ?倍近く育っちまったぞ…」ゴゴゴゴゴ…
ねね「あ、あの、その、ち、ちょっとだけ調合を間違えてしまったようで、その、あの…」
一刀「…オマエ、スゴク、ウマソウダナ?」ジュルリ
ねね「い、いやあああぁぁぁぁあぁぁぁあぁぁあぁぁあぁっっっ!!」

しおん「むにゃ…ごしゅじんさま?」
ききょう「うむぅ…おやかたさま?」
一刀「マダダ…マダクイタリナイ…」ゴゴゴゴゴ…
しおん「……」ゴクリ
ききょう「……」ゴクリ
しおん「で、でしたらわたくしたちを…」クパァッ
ききょう「もっともっとくらいなされ…」クパァッ

愛紗「こ・れ・は…い・っ・た・い…どういう事ですかぁーっっ!?」
一刀「いや、あの…これには色々事情が…」
しおん「あぅ…ひぐ…」ピクピク
ききょう「ふぁ…ひぎぃ…」ピクピク
ねね「チ●コ怖いチ●コ怖いチ●コ怖いチ●コ怖い…」ガクガクブルブル…
138名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 17:05:22 ID:tho0jPbH0
終わり。連投規制に捕まってた。
139名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 17:05:32 ID:HoM7CqK+0
終わりかな? でも一応支援
140名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 17:05:47 ID:x8xlFGjQ0
おつかーれー
ねねかわいそうにw
141名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 17:07:06 ID:HoM7CqK+0
お疲れ様でした〜

ねねは仕方無いと思うが、パワーアップ後のちんこを食えるロリババァ二人は何者なんだwww
142名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 17:14:07 ID:hyhgd2d80
「また貴様か、北郷一刀っ!」

――それは始まり

「ねぇ、もしかして前会ったことある?」

  そして繰り返す――

「そうね、今度は消えることを許さないわ。わかったかしら北郷一刀」

――それはやり直しでもあり

「外史というのは無数に存在するもの。それを望む人がいれば、いくらでも作り出されるのよ。
 そう、今この世界のように」

  新しい外史でもある――

「さぁ、今度の外史はどのような物語を紡ぎ、終焉を迎えるのでしょうか」

――新たな外史は望まれるままに開き

「俺は……、俺はっ……!」

  幕を閉じる――

真・恋姫†無双外史新√予告編(仮)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
限りなく不安が大きい(仮)の予告編で、すみません。
なるべく連載してみたいと思います。
無事書けるといいなぁ……
143名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 17:14:22 ID:iFKbX6H60

さすがふたりだな。
144名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 18:02:17 ID:HoM7CqK+0
>>143
「さすがふたなりだな」に見えて、
脳内ちんきゅーがおちんきゅーになってしまったではないか
145名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 18:16:37 ID:JbnqOeUtO
>>144
想像したら吹いたw
146名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 18:22:55 ID:x8xlFGjQ0
そんな、声が同じだからって二喬に先祖帰りするちんきゅーなんて!w
147名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 18:36:12 ID:GUGDEnXq0
>>146
今知った
148名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 18:47:15 ID:G8C9ARMw0
>>138
桃香乙
ただギャグ物だとしても、呼称や口調にはもう少し気を配ってほしかったです
149名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 20:56:18 ID:h3VIU5jq0
二喬に攻められるちんきゅー  ゴクリ
150名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 21:03:14 ID:bUQdJ76h0
むしろおちんきゅーになった場合、恋に
「ねねの子供を産んで下さい!」
とか言いそうじゃないか
151新屋敷 ◆QbpJ9c0cNo :2009/02/15(日) 21:26:05 ID:CSdL6pS+0

『恋する理由、死ぬ理由(後編)』、投下予告〜。
現在最終の校正中なので、何事もなかったら20分後ぐらいを
めどに開始します。
152名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 21:30:54 ID:uGPqEjzMO
裸シルクハット待機完了。
153名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 21:44:59 ID:GUGDEnXq0
ならば裸ナポレオンハット待機だ
154名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 21:50:08 ID:yfVNGct4O
裸にファウルカップ装備して待ってるぜ
155名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 21:50:51 ID:VvCF4Tfi0
ハットリスしながら全裸待機する
156名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 21:50:53 ID:puZHnaiH0
麻呂は裸烏帽子でおじゃる。
157名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 21:54:57 ID:6zLlUj6G0
裸鉄仮面装着で待機してる
158名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 21:58:04 ID:ONA1kd070
拙者は裸兜で待機するでござる
159『恋する理由、死ぬ理由(後編)』 1/18:2009/02/15(日) 22:00:49 ID:CSdL6pS+0
 あの日から、一週間と二日がたち、あっとういう間に大会の当日となってしまった。
「嘘だろ……」
 その言葉はあっさりと経ってしまった日々と、
「多すぎんるじゃ……」
 集まった人の多さに対して向けたものだった。
 観客席にはそれこそ数え切れないほどの人々が集まってきており、エントリーした女の子たちでさ
え、22人+ざっと100人を数えるほどだった。
 22人は蜀の将軍たち。エントリーしなかったのは、ねねと詠のふたりだけ。事前に参加を宣言していた、
愛紗、桃香、朱里をはもちろんのこと、鈴々に雛里や星、白蓮や麗羽など北方一派、果ては美
以やシャム、トラ、ミケなど南蛮一党まで名乗りを上げる始末。
「まっこと主は女の子を誑かすのがお上手なようで。両手に花どころか、持ちきれない花束といった
ところですかな。果たして幾つの花が本日散ることになるのやら。いや、それとも散らされるのは別
のものですかな?」
 振り向くとそこにはニヤニヤ笑いを浮かべる星が立っていた。
「星……。まさかお前まで出てくるなんて。冗談にもほどがあるだろう。お祭りだからって、人をか
らかうのはやめてくれ」
 ため息をついた俺の言葉に、星が眉を顰める。
「冗談? からかう? ……どういう意味ですかな、主よ?」
「どういう意味も何も、だから星は俺をからかう為に、この大会に参加しているんだろう」
 俺の言葉に、星が頭を抱えながら、天を仰ぐ。
「この趙子龍、常山より出でてこの方これほどコケにされたことは初めてかも知れませぬ」
 そう言うや、星は自分の胸に俺の手を押し当てる。
「なっ!?」
「感じませぬかな? 趙子龍の鼓動を。……恋する乙女の胸のときめきを」
 星は、目をふせてそう呟いた。
 胸の柔らかさの奥に感じる早鐘は、星の言葉が嘘じゃないことを告げていた。
「ん、あ、主よ……いくら何でもっ、ん、公衆の面前で、ああっ、そんな、乳首までっ……」
「揉んでないから!! 乳首も触ってないから!! こんなところで流言飛語はやめてっ!?」
160『恋する理由、死ぬ理由(後編)』 2/18:2009/02/15(日) 22:01:31 ID:CSdL6pS+0
 自分の胸に押し当てていた星の手を振り払い叫ぶ。その奥にあるのは、相変わらずニヤニヤとした
星の笑い顔。まったく、どっちなんだ。ただ、さっき手に感じた心臓の音は、嘘をついてないように
も思える。
「ぴーっ、ぴっぴっぴー。反則、反則だよー、星ちゃん」
 笛を吹く真似をしながら桃香が割り込んでくる。
「大会参加者向け注意事項第百九十七項、復唱してみて?」
 百九十七って。どれだけあるんだ……。
「……参加者は、当日の告白時間まで主を誘惑してはいけない、でしたかな」
「その通り。さっき星ちゃんがしていたのは違反行為だよ」
「私がしていたのは、誘惑ではありませんよ。朴念仁の主に私の気持ちが嘘でないことを事前にお伝
えしていたまで。桃香さまのように女性らしくない私は、まず主に自分が本気だということから伝え
ねばなりませんからな」
「むー」
 しかめっ面をしながらも、桃香は追加で言を重ねようとしない。
 ということは、幾分か星の言葉を肯定しているのだろうか……。
「俺は朴念仁じゃないと思うんだが……」
「はっはっはっ、主は本当に冗談がお上手ですな」
 星に大笑されてしまう俺だった。



「あー、あー、こちら実況席、実況席」
「は〜」
「さあ始まってしまったこの腐れ大会」
「は〜」
「誰がこんなことを企画したのよ全く、責任者出てきなさいよ」
「は〜」
「などと言ったら桃香やら国のお偉方が出てきそうなのでひとまずは置いておいてあげるわ」
「は〜」
161『恋する理由、死ぬ理由(後編)』 3/18:2009/02/15(日) 22:02:27 ID:GdrB56Vr0
「別に出てきてもいいんだけど、ボクは大人だからね、我慢しておいてあげる」
「は〜」
「って、は〜は〜さっきから五月蠅いわね、アンタもいい加減実況始めなさいよ」
「さあ、ここに始まった全蜀告白大会ッ、五原郡より三国最強の兵(つわもの)が早くも登場だッ。
この兵の前に立ちはだかって誰が生き残れよう? その可憐な立ち姿ッ、劉備、関羽、張飛を同時に
相手し退けるその武力ッ、三国の武将が全て赤子のよう、中原に舞ったときより私が王者だッ、天下
の飛将軍ッ!! 呂布奉先ッ!! ……ってやってられるかボケーーー!!!」
 実況席がなにやら騒がしいなと思って目をやってみると、ちんきゅうことねねが書卓を全力でひっ
くり返してるところだった。
「うわっ、何するのよ、いきなり」
「五月蠅い五月蠅いうるさーいっ!! 一体全体なぜお前は平気なのですかっ、お前だって月殿をあ
のケダモノに好きにされてしまうかも知れない瀬戸際じゃないのですかっ!?」
「そ、そんなこと言われるまでもないわよっ。そう思ってボクだって全力で説得したわよ。でもでも
でもあの恋する乙女の瞳で「ご主人様にこの想いを伝えたいの」とか言われちゃったら何も言えない
でしょうっ!? たとえあのケダモノがどれだけ腐れ外道であったとしても、月の、月の幸せは、あ
の男と共にあるんだからっ」
 とんでもない言われようだった。
「そもそもねねこそ恋のこと、止められてないじゃないっ」
 ぴくっ、とねねの肩が震える。
「だって、だって……」
 顔を上げたねねは少し泣いているようだった。
「恋殿は、ねねの話を聞いてくれなかったのです。「……ご主人様が好きだから」などと仰って!!
 ねねとどちらが大切なのですかと勇気を振り絞って聞いたのに「……どちらも大切」と。遂に恋殿
の中でねねはあの三国一の浮かれ男と同列まで墜ちてしまったのですっ!!」
「むしろ、ようやく同格になっただけじゃないの?」
「黙れなのですっ、恋殿の一番は常にねねじゃないと駄目なのですっ、悔しくてもう何もする気が起
きないのです……」
「そうね……。その点には同意するわ……」
「は〜」「は〜」
162『恋する理由、死ぬ理由(後編)』 4/18:2009/02/15(日) 22:03:03 ID:GdrB56Vr0
 実況席から大きなため息が漏れた。マイクなんて代物は勿論この時代にないからふたりとも地声だ
けど、蜀のメンバーでも特にかしましいねねと詠のコンビなので、声は会場全体に響き渡る勢いだっ
た。
「詠ちゃんったら……」
「……」
 会場を覆う詠とねねの声に恥ずかしがる月と恋。
「仕方ないから実況みたいなことやるけど、正直なところ、誰が選ばれると思う?」
「もちろん恋殿なのですっ!!」
「言うと思った」
「そういう詠は月殿なのでしょう?」
「月はもうものすごくかわいい女の子だから、ま、当然ね。でも、今回ばかりは複雑だわ……」
 詠が頭痛を振り払うように、側頭部を押さえる。
「詠の言う通りなのです」
 ねねも、詠の言葉に同意するように、がっくりと首を折った。
「想像したくはないけど、月が選ばれたとき、あのちんこ男が何をするのか考えてみると……」
 そこで言葉を切り、沈痛な表情を浮かべる詠。
「気になるから、そ、そこで止めるな、なのですっ!!」
「言っていいの?」
「や、やっぱり駄目なのですっ!! あのイカレポンチ、どこまで恋殿に卑劣な真似をしたら気が済
むのですかっ!!」
 してないから。距離が遠いので、心の中でつっこむだけにとどめる。
「そうよね、そうよね。もうあの変態には生きてる価値なんてないんじゃないかしら」
 詠のメガネが怪しく光る。
「おお、珍しく詠がまともなことを言ってるのです……」
「あのね、私はいつもまともなことしか言わないわよ。……そうじゃなくて、変態死すべしって話で
しょう」
「まさにその通りなのですっ!!」
「殺っておくべきじゃないかしら、この辺で……」
 詠がねねの耳元でこっそり囁く。
「殺……」
163名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 22:03:21 ID:yfVNGct4O
支援
164名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 22:03:28 ID:CE1Of6qP0
一日遅れだが裸にしっとマスクで支援
165『恋する理由、死ぬ理由(後編)』 5/18:2009/02/15(日) 22:03:34 ID:GdrB56Vr0
「でしょう? でないとねねの大切な恋にいやらしい魔の手が迫って、あんなことやそんなことを…
…」
 いや、だから語弊ありすぎだって。
「うがああああああーーーー、やっぱり殺しておかなくてはっ!! なのですっ!!」
 書卓の上に立ち、思い切り地を蹴り上げて飛翔するねね。
「ずばり成功、『二虎競食の計』。って、こんなことをやっても仕方ないのよね。……月」
「さあ、ちんこ太守はどこにいるですか!? ちんきゅ〜きっくをお見舞いしてやるのです」
 俺は、ねねに見つかる前にとひとまずこの場を後にすることにした。



 そんなこんなをしている間に。
 開会式と宣誓の挨拶が滞りなく済んでしまい。
 俺は、蜀の将軍22人と蜀全土から名乗りを上げた美少女100人との対面を果たしてしまった。
(全員が告白するので、この中から選ぶように、と? 嬉しいを通り越して、胃が痛すぎる展開なん
だが……)
「ん、じゃわたしから行くね」
 諸将居並ぶ中から桃香が立ち上がって、壇上の真ん中に歩み寄ってくる。それに合わせて俺も真ん
中まで歩み出る。
「桃香……」
「えへへ。ご主人様……」
 桃香と目を交わす。その目は、期待に満ちているようでもあり、ひどくおびえているようでもあり
、今すぐ泣き出してしまいそうでもあり。既に少し濡れてしまっている瞳からは色々な感情が読み取
れた。
 そんな桃香は儚げで、頼りなげで、そして可愛くて。抱きしめてやりたくなるような衝動を、俺は
感じた。
 俺を見つめてくる桃香は今何を感じてるんだろう。目がぶつかるたび、逸らされるたび、そう思う。
166『恋する理由、死ぬ理由(後編)』 6/18:2009/02/15(日) 22:04:50 ID:q2deF2z70
 桃香は、なかなか口を開かなかった。視線を交わし、逸らしを繰り返すだけ。その状況を変えよう
と口を開こうとした瞬間、桃香が再度「えへへ」と呟いた。
「ごめんなさい。ほんとうは、本当はね、伝えたいことが一杯あったの。積もり積もった感情、内か
ら湧き出る想い、それを言葉にして、伝えたかった。でもね、ごめんなさい。なんだかね、言葉にな
らないの」
 胸の前で組んでいた手を後ろに回し、俯く桃香。
「あ〜あ、わたしって本当に駄目だな。こんなときまで上手く出来ないなんて。想いだけはこんなに
もあるのに……」
「桃香……」
「好き、です。ご主人様のことが、誰よりも。大好き」
 それはひどくストレートな言葉。そこにある気持ちを確かめるように、地歩を固めるように、桃香
は言った。
「大好き」
 もう一度、繰り返した桃香は笑顔だった。



「はい、そこまでー」
 詠の、砂糖を飲み込んでしまったわ、口の中がめちゃくちゃ甘いわ、と言わんばかりのやる気のな
い声が実況席から投げられてきた。
「次は愛紗ね。ちゃっちゃといきましょう、ちゃっちゃと」
 雰囲気ぶち壊しだったが、俺は正直なところ、少しほっとしていた。
(心臓の状況が半端ない……。このままのテンションで最後まで突っ走ったらそれこそ本当に死んで
しまう)
「ご主人様?」
「ああ、愛紗」
 俺の様子を気遣って愛紗が話しかけてくる。うん、大丈夫という意味合いのうなずきを返すと、愛
紗は少しほっとしたようだった。しかし、その表情は、だんだんと憂いを感じさせるものへと変わっ
ていく。桃香がさっき見せた表情によく似ていたが、期待の成分が混じっていないことが決定的な違
いを感じさせた。
167『恋する理由、死ぬ理由(後編)』 7/18:2009/02/15(日) 22:05:25 ID:q2deF2z70
「私も、ご主人様のことが好きです……」
「……」
「……以上です」
 そう愛紗は言うと、すぐに身を翻した。
「……えーと? それだけでいいの?」
 実況の詠が困惑した声を出す。それは見ている者、全員の問いであったろう。
 席に戻るや、桃香と鈴々に囲まれる愛紗。
「すごくもったいないのだ。せっかくの機会なのだ……」
「私は、これが精一杯。ほら、鈴々の番だろう?」
「……う、うんっ!!」
 元気よく走り出す鈴々。
 愛紗は、その姿を見送るだけで、桃香と目を交わそうとはしなかった。
「愛紗ちゃん……」
「桃香さま。私には、これが限界なのです……」
「ううん、そんなことない。そんなことないよ。ぜったい私がそれを証明してみせるから……」
「証明? お戯れを。そんなことより、ほら、鈴々の番ですよ」
 壇上の中央に躍り出るや、片手を天に突き出す鈴々。
「お兄ちゃあーーーーーーんっ!!!!!!」
 そして天上に届けと言わんばかりの大音声。
「鈴々は、鈴々はっ、お兄ちゃんのことが大好きなのだーっ!!」
 まったく怯まず、満面の笑みで、堂々と宣言する鈴々。その姿は何というか、とても微笑ましいも
のだった。心があったかくなる一言、と言えばいいのだろうか。
「だからっ!!」
 鈴々がもう一本の手を天に突き上げる。
「ずっといっしょにいるのだっ!! 絶対に楽しいのだーーーっ!!!」
 全身から力があふれて止まらない、という雰囲気の鈴々。本当に、見ているこちらまで元気になる
ような姿だった。
「ありがとう、俺も鈴々のこと大好きだよ」
 気がつくと、するりとそんな言葉を返してしまっていた。
168『恋する理由、死ぬ理由(後編)』 8/18:2009/02/15(日) 22:05:57 ID:q2deF2z70
「本当かっ。これで鈴々とお兄ちゃんは両思いなのだっ!!」
「はーい、そこまでー。カップル誕生ってことで、終わりでいいんじゃないの? え、駄目? 本当
に? あ〜まったく、じゃあ次の人っ」
 詠が怒ったような声で鈴々の告白タイム終了と、次の人の出番を宣言した。



「じゃ、これでもう間違いなく、紛うこともなく、告白タイム終了ね……」
 疲れ切った、と言わんばかりの詠の声が会場内に響く。
 122人の告白を経て。
 今度は俺がこの中から誰かを選び、それを返答する番だった。
 天を見上げる。既に夕闇が迫ろうとしている時間で、うっすらとだが空に茜色の差し込みが入って
いた。
 それを目に捉えながら、自分の心に聞いてみる。果たして誰を選びたい、と思ったのか、と。
(誰? 誰、誰、か。それは無理だ)
 理屈ではなく、直感で。論理ではなく、感情で。無理だと思った。
 桃香なら桃香、愛紗なら愛紗を想う俺が、心の中に居る。それは正直な、偽りのない、言葉。
「桃香、愛紗」
 壇上の中心まで歩き、ふたりに声を掛ける。
「は、はいっ」「……はい」
 祈るようにしていた桃香と、不意に声を掛けられてびっくりした、というふうの愛紗。
 中心に歩み出たふたりを見て、まず桃香に声を掛ける。
「これを」
 差し出したのは、出逢ったときより預かっていた、桃香が持つ剣と一対となる、一振り。
「……ご主人様?」
 怪訝な顔をしながらも、とりあえず受け取る桃香。
「そして愛紗。もし俺の言動が気にくわなかったら、それが蜀軍の総意だと思ったら、容赦なく俺を
斬ってくれ」
169『恋する理由、死ぬ理由(後編)』 9/18:2009/02/15(日) 22:07:16 ID:TtOW43sr0
 愛紗の持つ、青龍偃月刀に鈍い光が走ったように見えた。その光景にきゅっと、心臓が痛む。
 戦場に幾たび出ようとも、これほどまでに命を危険にさらしたことはなかった。
 正直、体が震える。死ぬかも知れない、と初めて思う。
 おかしな話だった。女の子が命を張って戦場で戦っているというのに、俺はそれを経験したことが
なかった。それなのに天の御使いなどと呼ばれて、祭り上げられて。
 部下を戦場に送るなら、出来る限り死なないように気をつけよう? 馬鹿にもほどがある。そんな
ことを口にできるのは、自分の命を懸けたことのある人間だけだ。敵の刃の前に命をさらして戦い抜
いたことのある人間だけだ。
 ただ、人はやり直せる。そうこの今瞬間にでも。改めればいい。命を懸けたことがないのなら、こ
の場で命を懸けよう。
 彼女たちの気持ちに俺なりの回答を持って正面から向き合うことが、戦場に出ることと等しかった
としても、俺は迷わずにそれを選ぼう。
 ここを自分の戦場にしよう。
「まず、御礼を。ありがとう。俺を選んでくれて」
 何故、みんなが俺なんかをという気持ちはある。元の世界のときはほんとモテなかったしね。
「正直、嬉しかったよ。特に将軍のみんなとは幾たびも戦場を共に駆け抜け、国を建て、治め、今こ
うしてつながりを持つことが出来てる」
 桃香、愛紗、鈴々、朱里、雛里、星、その他のみんな。この世界に来て、出逢った人たち。
「俺がこの世界に来たこと、それが肯定されたように思えた。勿論、みんなそれぞれ魅力があって、
そんな女の子から告白された、ということが飛び上がってしまうぐらいに嬉しかったという面も強い
けど」
 その誰が傍に居てくれても、俺は笑っていられると思った。嬉しくなれると思った。
 逆に、誰かが傍に入れてくれないのなら、それはとても寂しいことだと思った。
「ただ、俺がずるいだけなんだと思う。みんなとずっと傍に居て、楽しく生きて来たから、これから
もそれが欲しいと思ってしまったから」
 この気持ちに嘘をつくことは出来ない。
「だから、」
 誰も選べない。いや、そうじゃなくて――、
170『恋する理由、死ぬ理由(後編)』 10:2009/02/15(日) 22:07:49 ID:TtOW43sr0
「みんなを選びたい。みんなと、これからも、共に在りたい。誰ひとり欠けるのも嫌だ」
 子どもっぽい考え。自分勝手な言葉、みっともない独占欲。そんな言葉が浮かんでは消える。
 だけど、俺は、みんなの視線から逃げることなく、見つめ返していた。この自分の気持ちを信じて
、腹に括った一振りの剣が折れないことを信じて。
「それが答え? ご主人様?」
 背中から桃香の声が聞こえる。
「ああ」
「それは、誰も選ばないということ?」
「いや、みんなを選ぶ、ということだよ」
「違う。それは違うと思う。わたしたちはみんな、他でもないご主人様ただひとりを選んだの。自分
が敗れることも承知の上で」
 その通りだった。反論の余地など微塵もなかった。
「それなのに自分は誰も選べないって言うの? 全員と関係を持ったままで居たいって言うの? そ
んなのずるいよ……」
 耳が痛かった。そうだ。俺の考えは、一方で逃げでもある。それは判ってる。だけど、ここを譲る
ことは出来ない。
「主よ、劣勢だな。正直私も業腹極まる。本当に、主を斬り殺してしまいたいとすら思っている、と
言ったらどうする?」
「覚悟の上だよ、星」
 席から立った星の横、今度は朱里が立ち上がる。その顔はひどく冴えなかった。星のように底冷え
のする冷笑を浮かべているわけでも、桃香のように悲しげな表情を浮かべているわけでもない。ただ
、困惑して、ひどく冴えない。
「若輩が無理するような場面じゃないわい」
 朱里が何か口にしようとしたのを、桔梗が遮る。
「のう、紫苑? こんなときこそわしら老兵の出番だと思わんか?」
「誰が老兵ですか。わたくしは永遠の十八歳ですよ? ただ、まあ……」
 颶鵬に矢を番え、その射程に俺を捉える紫苑。
171『恋する理由、死ぬ理由(後編)』 11/18:2009/02/15(日) 22:08:24 ID:TtOW43sr0
「少し、おイタが過ぎたのでは、という見解には同意します」
 大陸全土を探しても、紫苑の弓の腕を超える人間はいない。つまり、矢が放たれたらそれで最期、
というわけだ。
「前言を撤回するなら、今のうちですよ?」
 紫苑は、慈悲をもってその言葉を口にしたのかも知れないが、俺にとってそれは甘言に過ぎなかっ
た。同意することなんてできない。
「紫苑が俺のことを赦せないっていうなら放ってくれて構わない」
 声が震えた。格好悪い、と自分でも思ったが、怖い物は怖いんだから、仕方ない。
「よきお覚悟です」
「……温い」
 その矢の線上に、ひとりの影が立ちふさがった。虚無から湧き出たようなその圧迫感の主は、
「恋……」
 三国最強の猛将のものだった。
 しかし、恋の瞳は俺を捉えていて、つまり、威圧の対象はやはり俺のようだった。
「……っ」
 ゆらり、と崩れるように体を折りたたみ地を蹴った恋は、次の瞬間、俺の眼前まで距離を詰めて来
ていた。
 方天画戟が目にも止まらぬ早さで首筋に当てられる。死ぬかも知れないなどという思考をする暇す
らなかった。濃密な死の匂いを湛えた圧倒的な存在感が、そこにあった。……これが三国最強の武力

「……ご主人様はヘタレ?」
「そうかもな。……恋はヘタレは嫌いか?」
「……そうかも。ばいばい、ご主人様」
 恋はそういうと方天画戟を振り上げる。死の固まりが上空で形成され――、弾丸のような勢いで降
り注いできた。
 死ぬ、と思った瞬間、ガキンッ、と鋼がぶつかり合う音が頭上で聞こえた。
 恋の方天画戟を止めたのは、
「愛紗……」
 愛紗の青龍偃月刀だった。
172『恋する理由、死ぬ理由(後編)』 12/18:2009/02/15(日) 22:10:04 ID:7p6vw8re0
「恋……、貴様本気かっ!?」
「……もちろん。この場で本気じゃないの、たぶん愛紗だけ」
 ギリギリと交錯していたこの攻防を諦め、恋がバックステップで距離を取る。そしてそのまま颶風
となって再度愛紗に肉薄する。
 迎え撃つは青き龍が放つ下薙ぎ。
 空間を切り裂く軌跡と全てを押しつぶす奔流。再度の激突も互角、だったが、その後の反応に開き
が出た。
「……遅い」
 体を捻り込み、旋風のような回転から超疾の一撃を放つ恋。
「――」
 重厚なそれを柄で何とか受け流し、反撃に転じようとする愛紗だったが、
「……くっ」
 恋は既に次の攻撃を繰り出してきていた。間断なく突き入れられる打突に、愛紗がじりじりと下が
っていく。
 高速、いや神速といっても差し支えない勢いで襲いかかる恋の攻撃。眉間に、心臓に、下肢に迫り
くる刃を弾いて前に出ようとする愛紗。
「……甘い」
 先ほどの攻撃を上回る鋭い薙払いが、愛紗の前進を許さない。息もつかせぬ連撃。場を支配してい
るのは完全に恋だった。
 しかし、愛紗も蜀の武神と称えられる存在だ。防戦に徹していれば、後退しつつ、間合いを取り直
すことは出来る。
「ふぅっ――」
 一際鋭い剣戟の後、愛紗は暴風のような恋が作り出した死地から脱することが出来た。
 己の体勢を整えることもそこそこに、愛紗は周囲を見回した。……そして悟る。自分の味方がそこ
に居ないことを。
「桃香さま、ご主人様の言はこれほど責められるようなことなのですか?」
「愛紗ちゃんこそ、ご主人様のことを赦すことができるの?」
「赦すも、赦されるもないではありませんかっ!? ご主人様は英雄。色を好むこともお有りでしょ
う」
173『恋する理由、死ぬ理由(後編)』 13/18:2009/02/15(日) 22:10:36 ID:7p6vw8re0
「十把ひとからげに掴まれ、そのことに満足し、主が他の女にうつつを抜かしていることを我慢せよ、と?」
「しかし、それすらも選ばねば得ることは出来ぬっ」
「……それは、愛紗が本当にご主人様のことを好きじゃないから。だからそれで我慢できるの」
 恋の一言に、愛紗の反論が止まる。その時、俺の頭を過ぎったのは、さっきの愛紗の告白だった。
嫌々とまでは言わないが、明らかに進んでしたとは思えなかったソレ。
 愛紗は、俺のことが好きではなく、桃香との約束の中で、今日という日を迎えたのかも知れない。
たとえ真実がどうであったとしても。
(これ以上、愛紗と他のみんなを戦わせたくない)
 俺が愛紗を庇おうと前に出ようとした瞬間、
「私は、ご主人様を愛しているっ!!」
 愛紗の告白が一帯に響いた。
「……へっ?」
 と間が抜けた声が漏れた。主は、俺。
 その様子を、愛紗が微笑ましい顔つきで見ていた。
 そして振り返る。もう、俺はその顔つきを確認することが出来ない。ただ、凛としたその背に、愛
紗が抱えていた暗雲を振り払ったことを知った。
「ここを、我が死処と決めた」
 青龍偃月刀を地に突き刺し、愛紗は、そう告げた。その言葉には気負いも重さも感じなかった。た
だ、そこにあるのは、当然そうすべきという、ずっと前から決まっていたかのようなそんな当たり前
さだった。
 両手を広げ、最期に世界を確かめようとするかのような姿に将兵がどよめいた。
「夢か現か、という話であれば、この気持ちが恋であるかどうかなんて判らない」
 愛紗は辺りを見回して、諸将の顔を確認するようにした。
「ただ、自分が信じなければ誰が信じよう? この気持ち、誰に確かめられよう? 私はもう逃げな
いし、隠しもしない」
 一拍、呼吸がおかれた。
「私は、ご主人様が好きだ。だから、ここで命を燃やそう。この身の全てを賭して、ご主人様を落ち
延びさせてみよう」
 青龍偃月刀が地から引き抜かれた。
174名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 22:10:55 ID:r8JQFspi0
●持ちかな?支援の必要なさそうな投下ペースだよね
175『恋する理由、死ぬ理由(後編)』 14/18:2009/02/15(日) 22:11:27 ID:7p6vw8re0
「蜀の将兵よ、覚悟をもって挑んで来よっ!! 生半可な武で私を打ち斃せると思うなっ!!」
 大気が震え、地が鳴動する。
「全霊を懸けて、私はこの大地に立ち続ける。将兵の全てを押しとどめる盾となり、全てを打ち払う
矛となろう」
 歩兵レベルの人間は、愛紗の怒号の前に完全に怯みを見せた。愛紗の覇気から本当に死を決してい
る気配を感じたのだ。
「我が名は関雲長。北郷一刀に惚れ、付き従う者なり。今こそ此処で、恋に生き、恋に殉じる」
 その声が途切れても、誰も動かなかった。いや、ひとりだけ違った。
「……ようやく見つけた、本気で戦える相手」
 恋だった。しかし、そう呟いたが最後、恋は動こうとしない。
「どうした? そこで止まっていては、飛将軍の名が泣こう」
「――――――ククッ」
 それは果たして誰の口から漏れた笑みだったのか。
 声が消えきる前に、黒と蒼の軌跡が激突した。またもや互角、と思いきや、今度は蒼の螺旋が一拍
早く恋に襲いかかる。
 怒濤のような打突の前に、恋がたまらず後退する。
「す、すごい」
 思わず驚きの声が漏れた。どんな戦場に於いても恋は無敵だった。それこそ次元の違う戦いをして
いた。それが今、一瞬とはいえ、後ろに下がったのだ。愛紗が見せている武の凄まじさが判るという
ものだ。
「そう、それが恋(こい)の力ですよ、主」
 ぶつかり合うふたりを見ながら、星が近寄ってくる。
「虎牢関の戦いを覚えておいででしょう。あの時は桃香さま、鈴々が横に居てようやく互角だったと
いうのに、今はほら」
 洗練された刃の舞が、間隙なく恋に襲いかかる。巧みに捌いているが、反撃に移るだけの余力を、
恋からは感じなかった。
「圧倒している。……何故か、判りますか?」
176『恋する理由、死ぬ理由(後編)』 15/18:2009/02/15(日) 22:12:30 ID:C8R+e9nF0
「愛紗が、本気を出しているからじゃないのか?」
「虎牢関のとき、愛紗が本気ではなかったとでも? 違いますな。あの時あった絶望的な差を埋めて
いるもの、それはまさに命ですよ」
 飛び散る火花。そこから僅かな間を縫って突き入れられてくる方天画戟を容易くかわし、青龍偃月
刀が恋の首を窺った。
「――」
 すんでのところで、青龍偃月刀の猛襲から恋が脱する。
「命?」
「そう、人は全力を出していると思っても、体組織が耐えられる領域を限度として、自分に歯止めを
掛けているもの。ただ、それはあくまで意識の問題。無意識に行っているそれを意識が凌駕すれば、
限界は引き上げられる」
 獣のような速度で、恋が地を蹴る。それを上回る速度を見せる愛紗はどう形容すれば良いのか。
「勿論、そんなことをして、長く持つはずがない。ただ、現在の蜀で最強の武将は恋(れん)ですか
らな。討ち取らねばこの場を落ち延びることすら出来ない。……だからこそ、愛紗は本当に命を懸け
ている」
「そんなっ……」
「さあ、主、せっかく愛紗が時間を作ってくれているのです。逃げないのですか?」
「馬鹿言うなっ」
 そう言い置いて、戦闘のまっただ中に向かって全力で走る。
「主こそ、十分馬鹿者ですよ……」
 星の言葉を振り切り、戦場に踊り出る。交わされているのは暴風のような剣戟。どこでどう割って
入っていいのか、タイミングをつかむことすら出来ない。
(だけど……)
 星の言う通り、愛紗が命を燃やして戦っているのなら、一刻も早くとめないといけない。
「ええい、ちっくしょうっ」
 無謀と言うのが最も相応しいだろう。タイミングも何もなく、とにかくふたりの間に飛び込む。死
への恐怖はあったが、居ても立ってもいられない気持ちがそれに勝った。それと、もうひとつあると
するなら――、
177『恋する理由、死ぬ理由(後編)』 16/18:2009/02/15(日) 22:13:04 ID:C8R+e9nF0
「武神であるふたりの力量を信じてたよ」
 首と腹、もう少しで切り裂かれようとするような場所で、ふたりの刃はストップした。
「ご主人様、なんて危ない」
「危ないのは、どっちだっ!! 恋もっ!! 討つなら俺にしろって言っただろう」
 問答無用でふたりを叱りつけ、そして恋に向き直る。
「ほら、恋?」
 制服のボタンをはずし、首がよく見えるようにする。
 そして目をつぶる。
「ご主人様っ!?」
「いいから。恋?」
 困惑の声を上げた愛紗を押しとどめ、最期の刻を待つ。
「と、桃香っ……!!」
 珍しい、恋の大声。が上がったと思ったら、
「わ〜〜〜っ!! もう、もういいよ、もう大丈夫だからっ」
 桃香が目を白黒させながら走り寄ってきた。その後ろには、蜀の主立った将が居並んでいた。
 間を縫って、朱里と雛里が抱きついてくる。
「ごしゅじんざまっ、よがったですぅ……」
 ふたりとも涙でぐしゃぐしゃになった顔をしていた。
「本当に良かったのだ。鈴々、自分を押さえるのに必死だったのだ」
「つまりどういうこと?」
 朱里と雛里を宥めながら、しょんぼりと俯く桃香に声を掛けた。



「……というわけなの」
「……」「……」
 沈黙は、俺と愛紗のもの。
 桃香の説明によると、全ては、この全蜀告白大会すらも、愛紗の本音を引き出すための茶番だった
というのだ。
178『恋する理由、死ぬ理由(後編)』 17/18:2009/02/15(日) 22:13:23 ID:C8R+e9nF0
「ちゃ、茶番は言い過ぎだよ。……ほら、愛紗ちゃん、こんな舞台を整えても、あんな自分に否定的
だったし……」
 みんな無事だったからいいようなものだけど……。
「ごめんなさい……。ここまで大事になるとは思わなかった……。ごめんね、愛紗ちゃん」
 平身低頭の桃香。いくら愛紗の為とはいえ、騒ぎの規模が大きすぎた。もう少しで誰かが傷つくと
ころだったわけで。
「ほら、愛紗も一言ぐらい桃香に何か言ったら……って愛紗?」
 声を掛けた先には、これ以上ないほどに顔を真っ赤にして呆然と突っ立っており……。
「私は、ご主人様を愛しているっ!!」
「へうっ!?」
 愛紗の声音を真似た星と、変な愛紗の声。
「うんうん、愛紗と恋の激突もすごかったけど、あの告白の方がもっと凄かったよな」
 うんうん、と何度も何度もうなずく翠。
「ゆめかうつつか、という話であれば、この気持ちが恋であるかどうかなんて判らないっ!!」
「はうっ!?」
 変な韻を付けながら吟じるように口ずさむのはたんぽぽだ。
「いや、今時の若い者は壮絶な告白をするもんだ。のう、紫苑?」
「だから、人を年寄り扱いしないでって言ってるでしょう? ……でも、そうね、わたくしもあんな
告白してみたいわね」
 しみじみと語られて、ぶるんぶるんと首を振る愛紗。
「でも、」
 謝罪の淵から生還した桃香が、いつものほほえみで、愛紗に話しかける。
「わたし、本当に嬉しかった。愛紗ちゃんの気持ちがちゃんと聴けて。無理矢理だったかも知れない
けど、愛紗ちゃんも自分の気持ち、伝えたかったとわたしは思ってる。だって、愛紗ちゃん、いい笑
顔してるもん」
 それは本当のことだった。これまでずっと、いつからか愛紗を覆ってきていた陰みたいなものが、
綺麗さっぱりと取り払われていた。
「はい、なんだかとても……嬉しい、です」
 愛紗が俺を見て、ほんわかとした笑顔を浮かべた。可愛らしい笑顔だった。
「あっ……」
 その笑顔につられて、愛紗の頭を思わず撫でてしまっていた。
179『恋する理由、死ぬ理由(後編)』 18/18:2009/02/15(日) 22:16:55 ID:C8R+e9nF0
「駄目かな」
 ふるふると首が振られ、ほっとする。断られるかもって、少し思ったしね。
「ず、ずるいっ……」
 そう声を上げた桃香が撫でて撫でてという顔をしながら寄ってきたが、知らんぷりしてやった。
「桃香は駄目だ。悪巧みしたからしばらくお仕置き」
「そ、そんなっ!! みんな平等に愛してくれる約束なのにっ!? 愛紗ちゃんだけ特別っ!?」
 桃香の一言に愛紗をのぞく、21人が不満、不安、猜疑の目で俺を睨め付けてくる。
「だから、お仕置きだってば!?」
 と叫ぶ俺の手を引いたのは、愛紗だった。そしてそのままふたりで走り出す。
「でも、今日は、今日だけは私だけのご主人様ですっ」
「あ、逃げたっ」
「追いかけろっ」
 愛紗の爆弾発言に、各人追跡体勢に入るが、そんなのを気にもとめず、愛紗は嬉しそうだった。
「ふふふ、何処までも一緒ですよ、ご主人様」
「ああ、そうだな」
 愛紗とふたりの逃避行。それは、楽しいみんなとの生活の再開の合図。
 巴蜀の春。そんな優しい日の一幕だった。



<了>
180名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 22:19:23 ID:VvCF4Tfi0
外史で唯一やっちゃいけない
全員の前で誰が一番をやったなw
181名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 22:19:48 ID:r8JQFspi0
なんだただ繋ぎ直しまくってID変えてただけかw
182新屋敷 ◆QbpJ9c0cNo :2009/02/15(日) 22:24:24 ID:C8R+e9nF0
>>159-179
『恋する理由、死ぬ理由(後編)』

一刀が結局ヘタレのままだったかもしれませんが、
ひとまずこれにて終了。EX編は体力の都合上、今回はナシということで……

次は呉編。ちょっとだけ予告編をやってみると……

「頼む……。一刀のことだけは、姉様に負けたくないんだ……」
「一刀。私を取るの? 蓮華を取るの? はっきりして?」

些細なことから始まってしまった、呉王女ふたりの一刀争奪戦……

それはほほえましい、夢のまた夢の物語。

真・恋姫†無双 外史 呉編『夢の大勝負』

coming soon

※内容は、予告なく変更されるおそれがあります。


こんな感じで。それでは、また。
183名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 22:25:12 ID:yfVNGct4O
GJだぜ!
184名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 22:25:28 ID:ONA1kd070
185名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 22:30:24 ID:OBEV4EGz0
乙!
次もwktkして待ってるぜ
186名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 22:40:04 ID:vKOFoTh+0
一度くらいならまだしもID変えまくるのはあまり感心しないな
なんか自演とかやってるんじゃないかとか疑う気持ちも生まれちゃうし
187名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 22:41:02 ID:uGPqEjzMO
超GJ!
次もシルクハット磨いて待ってるよ!!
188新屋敷 ◆QbpJ9c0cNo :2009/02/15(日) 22:49:53 ID:zfRyVR/50
>>186
連投規制がめんどうだったので、つい、ね。
自演とかはやっても仕方ないし、そういうの嫌いなので、としか言いようがないけど。

言われてるようなことも確かにと思うし、次から気をつけるよ。
189むいむい:2009/02/15(日) 23:01:19 ID:JyB3EwzHO
一日遅れですみませんが
まとめにアップしましたので
よろしければご覧ください。

http://koihimemusou.x0.com/bbs/imgf/0210-1234705884.txt
190名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 23:09:03 ID:yfVNGct4O
ニヤニヤが止まらない!GJ
191名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 23:14:09 ID:uGPqEjzMO
激しくGJ
ハイパー2828タイムw
てか思春w
最後www
192名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 23:22:06 ID:BNh0UBeXO
作品投下増えた方が楽しいし、オリキャラ叩きとかはやめた方がいいよな
193名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 23:24:38 ID:45Q4Lven0
>>189
我等が求めやまなかった孫姉妹の丼・・・だと・・・
194名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 23:24:57 ID:bUQdJ76h0
>>182
乙。
蜀の皆様は腹黒どすなあw

>>189
乙。
姉妹どんぶりktkr
195名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 23:40:54 ID:YUrQU+wQ0
>>189
GJ&乙!楽しませてもらいましたm(_ _)m
196カルテル ◆wUtPI8WczI :2009/02/15(日) 23:42:39 ID:GnaUAowG0
私はカルテル。
コミンテルンな女。
0時に投下を始めるわ。

今確認しているところだけど、多分15分割になるわ。
197名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 23:43:44 ID:KabKZZagO
逃げないでエロ書いてるの見ると敬服するな。 

198名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 23:45:16 ID:DYBQv2Cu0
>>182といい>>189といい
待ちに待った孫姉妹の時代がついにきたか!ひゃっほ〜〜〜い!
199名無しさん@初回限定:2009/02/15(日) 23:46:00 ID:bUQdJ76h0
本日も大量ですなあ
カルテルって誰か知らないけど支援
200三つ月の決闘1/15 ◆wUtPI8WczI :2009/02/16(月) 00:00:28 ID:GnaUAowG0
 かつては魏の、そして今は中つ国の首都たる洛陽。その王たる曹操が構える居城はそれに見合い立派なものだ。
居城の大きさそのもので言えば、呉も蜀もそれに劣らぬものがあるだろう。とはいえ、曹魏が優れているのは、
何も城の雄大、巨大さではない。
 豊富な糧食に裏打ちされた兵力、そして人口。街ではなく都とも呼ぶべきそれを守るだけの力を持つことこそ、
曹操が誇る牙城の最も強き点である。

 しかし、それも今は昔。魏によって大陸が統一されてからは大きな戦もなくなり、せいぜいが野党の類や、散
発的に反乱を起こす身の程知らずがいる程度。その重要度から防衛に関して細心の注意を張られる洛陽だったが、
かつてほど兵に力を割くようなことはなくなっていた。
 無論、それで経済力などが目減りすることはなく、普段の住民の暮らしが大きく変わることもない。緩やかに
時は流れ、それと同じか、それ以上にゆっくりと街も人も変化していく。

 それはかつて、最後の戦いを前に張遼が予想していたとおりの社会のつくりだった。

「そろそろ、潮時やなぁ」

 泣いたり笑ったりできなくなるほど新兵をかわいがった後、一人張遼は誰ともなしに呟いた。いや、その脳裏
には確かに伝えるべき誰かはいたのだけれど、いないものは仕方ない。いや、もしかしたら、いないことを確認
するためにあえて呟いたのかもしれなかったが、流石にそれを認めるほど張遼は己の弱さを良しとしなかった。
 甘えるのは一人だけだと、霞として決めているのだ。そして武人たる張遼もまた、人に甘えることを惰弱だと
思っている。二人の思考が一致しているのだから、他に道はない。
 仮に張遼の考えを変えるとすれば、それは主たる曹操の命以外に道はない。
 そして霞の考えを変えるとすれば――

「ああ、あかん。もうホントに限界やな」

 これまで、よく保ったほうだ。猫にも称されるような気まぐれで、でも猫と同じように心底では一途な張遼が
ここまで我慢したのだ。他の誰が認めずとも、天はそれを褒めてくれるだろう。

 もうこれ以上は、自分の力は必要ない。

 それが魏の武官、神速の張遼が下した、冷静な判断だった。
201名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 00:02:25 ID:FfKe+L030
紫煙
202三つ月の決闘2/15 ◆wUtPI8WczI :2009/02/16(月) 00:02:50 ID:Igxhtl+00
「今宵子の刻、練兵場まで一人で来られたし、か」

 蜀が誇る最優の武人関雲長は、与えられた個室の扉にはさまれていた手紙を読み終えると、軽く一息ついた後、
確認するかのようにもう一度口にした。しかし、それで文面が変わることはない。

「いったい何のつもりだ、張遼」

 目的も理由も一切書いてない一言だけの手紙。末尾に名前がなければ悪戯と切って捨てただろう。恋文かとも
思ったが――なぜか関羽は部下の女性に告白されることが多かった――、それにしては艶がなさ過ぎる。それに
慣れていない武人が書くとこうなることもあるが、それにしてももう一言二言は添えられるものだ。
 そして何より――

「書に意思が込められすぎている」

 関羽とて書人ではない。文字は書けるし政務に差しさわりがない程度にも学はある。それでも、芸術家と問わ
れればそうではない。彼女はどこまで行っても武人であり、関羽はどこまでも関羽だ。
 だからこそ、その関羽としての感性が告げていた。
 この書は、そしてその書き主は、尋常でない果し合いを自分と望んでいるのだと。

 わずかな思案があった。客人・客将として魏に招かれている今の関羽の立ち位置として、宗主国――あまりに
認めたくない事実だが――である魏と事を構えるわけにはいかない。

 不思議なことに、関羽は己の直感を何一つ疑うことはしなかった。それに対する疑問すら浮かばない。だから
なぜそのように思い至ったかのかすらも、彼女自身は知る由もなかった。
 実のところ、関羽は既に手紙を受け取る前からいつかこのようなことが起きるのではないか、と予測していた
のだ。そうは思わずともよい。ただ、本能とも呼ぶべき部分。関羽の関羽たる根源が、張遼から差し向けられる
好奇の眼差しを、その根底にある武人としての性を感じ取っていたのだ。
 衝突がいつか、まではさしもの関羽もわかりはしない。だが、此度の演習。新兵を訓練し終えた後にふとした
隙に見せた西方に向けた寂しげな横顔が、別れを感じさせたのだ。

 ああ、この将はどこか遠くへ行く、と。
203名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 00:03:26 ID:+HsTYX2x0
支援
204名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 00:04:06 ID:70VcHoyq0
霞かわいいよ、霞。
205三つ月の決闘1/15 ◆wUtPI8WczI :2009/02/16(月) 00:04:34 ID:Igxhtl+00
 そうまで理解してしまっては、もはやこの関雲長、断る術を持ってはいない。気位高い彼女が、別れを前提に
した最後の申し出を断ることなどできはしない。それが武に関わるならばなおさらだ。
 後ろめたいことはない。武人が武人の心を汲むのはむしろ当然のことであり、何はばかることがないのだから
断る必要もない。それを咎めるようであれば、己が相棒である青龍偃月刀で、それこそ斬って捨てるまで。

「張遼よ、この関雲長の一撃、土産とするには冥土まで持っていく他ないぞ」

 ひとたび槍を握れば、もはやそこには客将ではない一人の武人が再び舞い戻っていた。



「お、時間通りやな。流石関羽。話がわかるでー。もしかしたら来てくれへんかと思ってちょっぴりドキドキし
とったのは秘密や」
「言ってしまっては、秘密も何もないと思うが? 張将軍」

 人っ子一人いない夜の練兵場。秋の夜長に冷たい風が吹くが、しかしそれ以上に燃える体を持て余す二人にと
っては、それこそ涼風に等しい。

「いやまあ、でも、ホントよう来てくれた。感謝するで、関羽」

 言って張遼は己の馬に括られていた己の相棒を横手で取り上げた。かつて関羽も見たこともある、もう一つの
青龍偃月刀。正しくはその名を、飛龍偃月刀と言う。張遼が憧れた関羽の武の象徴たるそれを、馬から離れると
一度二度と振り手に馴染ませる。その動きはどこまでも自然で、まるで初めからその獲物を使い続けてきたかの
ようだった。答えるように、関羽もまた槍をしごき、空を切る。
 鋭く裂かれた二人の間に、太刀のように風が吹き込める。

「何でウチが呼んだか、その様子やと分かってくれたみたいやね」
「ああ、あんな書を見せられては、わからないほうがおかしいだろう」

 二人の間合いはおよそ十歩ほど。長柄を持っているのであれば、そんなものはないに等しい距離だ。特に二人
にとっては、瞬き一つで消え失せるほどだろう。
206名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 00:05:32 ID:auQqY9nY0
支援
207三つ月の決闘4/15 ◆wUtPI8WczI :2009/02/16(月) 00:07:30 ID:Igxhtl+00
 その答えに、関羽は一つ頷いた。何もかもを理解しての行動であれば、もはや関羽に止める術はない。

「そうか、ならば是非もない」
「一応、ウチのほうからも最後に聞いとくわ。ホンマにウチと手合わせしてもええのん? ウチが言うのもなん
やけど、かなり自分勝手な願いやで。関羽にはいいこと一つもないし、もしかしたら問題になるかもしらん」

 いざ槍を突きつけあうところまで行き着いて、何を今更。二人の胸に共通した苦笑が去来する。張遼としては
手紙を送った時点で。関羽としては、槍を持ってこの場に現れた時点でもはや意志は決まっているのだ。
 だが、当然といえば当然ではあるが、それをお互い確認したことはない。
 仮に留まれるとすれば、ここが最後。もし一度関羽が頷けば、もはや衝突は避けられないだろう。しかし逆に
関羽が首を横に振れば、張遼は残念がりはするだろうが、無理には戦いを望みはしない。そのまま馬に乗って、
洛陽から去るだけだ。
 そうなれば関羽にしては何もする必要はない。誰も何も知らなければ、張遼の失踪について罰せられることも
ないのだから。

「何、簡単なことだ」

 しかし、関羽は笑った。

「うん?」
「ここで叩きのめして、曹操に張遼が逃げ出そうとしていたと突き出せばいいだけのこと。それならばお前の望
みはかない、私の首が飛ぶこともない」

 獰猛で、可憐で、美しく、気高く、力強く。そして何より関羽だと思わせる笑みだった。きっとその言葉はど
こまでも冗談で、どこまでも本気で。何も二分することができず、ただ一つの塊としてそこにある。

「は、はは」

 それを受けて、張遼も笑った。獰猛な猫科のように口元を歪ませて、猛禽のように目を細めて。それでいて、
不快を一切伝えない、清々しい笑みだ。きっとこれは、関羽にだって浮かべられはしない。
 そうして二人して歯を見せ合って、野生ならばそれは威嚇になるのだろう。そして野生を超えた武人の二人が
笑みを交わしたならば、もはや言葉よりも態度よりも十全に想いをやり取りできる。
208名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 00:09:10 ID:FfKe+L030
209カルテル ◆wUtPI8WczI :2009/02/16(月) 00:09:19 ID:Igxhtl+00
ああああ、ミスしました。
3を1とミスした上に、4との間に文章が抜けています


 二人の間合いはおよそ十歩ほど。長柄を持っているのであれば、そんなものはないに等しい距離だ。特に二人
にとっては、瞬き一つで消え失せるほどだろう。

「……行くのか?」」

 いくつもの荷物を積んだ馬があれば、そう思うのが当然だろう。そして事実、張遼はこの洛陽を離れる心算だ
った。そして舞い戻るつもりもない。

「ああ。ウチにしてはずいぶん長い間待っとった方や。でも、これ以上はアカン。自分が腐るのが分かる」

 その答えに、関羽は一つ頷いた。何もかもを理解しての行動であれば、もはや関羽に止める術はない。

「そうか、ならば是非もない」
「一応、ウチのほうからも最後に聞いとくわ。ホンマにウチと手合わせしてもええのん? ウチが言うのもなん
やけど、かなり自分勝手な願いやで。関羽にはいいこと一つもないし、もしかしたら問題になるかもしらん」
210名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 00:11:39 ID:FfKe+L030
ミスって焦るのは分かるが、いきなり素に戻るなよw
211三つ月の決闘1/15 ◆wUtPI8WczI :2009/02/16(月) 00:12:24 ID:Igxhtl+00
 そして刃を交えれば、さらに深く……。

「いざ尋常に!」
「勝負!」

 名乗りの間も惜しいとばかりに短い言葉を最後、二人は弾丸のようにはじけ飛んだ。先手も後手も様子見すら
ない、真っ向からの打ち込み合い。
 夜の帳に、槍の穂先が弓張りの月を描き、遅れて一瞬の閃光。闇夜に火の華が咲く。金属同士の衝突とは到底
思えない――たとえ戦場であろうと千里まで届くのではないか――そんな激しい音が、誰もいない練兵場に響く。
 と思えば、二人は既に次の行動に移っていた。無理に力押しで鍔迫り合いに移るのでもなく、手に残る反動を
活かしてその場で反転。あるいは、痺れすらも踏み倒してさらに前へ。
 次撃はさらに強烈だった。遠心力そのままに振るわれた飛龍偃月刀と、前へ、前へと愚直なまでに一途な青龍
偃月刀がぶつかり合う。
 それもまた互角。空気がびりびりと震える。秋の風に運ばれてきた木の葉などは、触れてもいないのに粉々に
千切れて飛んだほどだ。それだけに飽き足らず、二人が踏みしめた地面、そこにある小石すらも砕けていた。

「ハハ」

 久しくない衝動に笑みを誘われ、張遼は喉を震わせた。己にこれほどの全力を出させるのは、この関羽を置い
て他にいない。戦いに血を躍らせながら、しかし、常にどこか冷静に俯瞰しているこの張遼を心の底から戦いに
震わせることなど、他に誰もいないのだ。
 張遼と互するか、それ以上の力量を持つ夏侯惇でも、呉の武の頂点に立つ孫策であろうとも、三国一と名高い
呂布であろうと、きっと張遼は勝つにせよ負けるにせよ、勝負そのものに酔いしれることは決してあるまい。
 それが今、すべてを受けきってくれる愛敵が目の前にいるのだ。
 これが武人として笑わずにいられようか。

「ハハ、すごい。関羽、すごいなぁ!」

 十重二十重と連撃繰り出しながら、それでも刃が髪の毛一つに届かぬ。それどころではない。一瞬でも気を抜
けば即座にその場で命が消えてしまいそうな鋭い反撃が襲い掛かる。
 それはとりもなおさず、関羽からの信頼であり、返礼なのだ。この程度で倒れてくれるな。お前はそんなにも
弱くないだろう、と。
212三つ月の決闘6/15 ◆wUtPI8WczI :2009/02/16(月) 00:15:18 ID:Igxhtl+00
 これが試合だということも忘れてしまいそうになるほどの興奮。その狂喜に身を任せたくなるところを紙一重
のところで押さえ込み、我知らず篭めてしまっていた無駄な力を息とともに吐き出す。
 武人としての果し合いを望みながらも技を忘れて獣のように襲い掛かる。それは張遼の望むところではない。
 関羽にとっても、技を捨てた獣を討ち取るなど造作もないことであろう。
 どこまでも我を忘れながらも、身についた武が張遼を押しとどめる。一合、一秒、一刹那。そんなわずかでも
いいから関羽と長く戦いたい。そんな想いもまた、逆説的に張遼に冷静さを求めさせていた。

「こちらもこれほどとは思わなかったぞ! まさか私と五分に渡り合うとはな!」

 関羽もまた、興奮の只中にいた。己と同じ獲物を持ち、己と等しく技量を持つ相手と打ち合うことなどそうは
ない。剣や槍ならばともかく、異常なほどに長い偃月刀を扱えるものなどこの広い大陸に数えるほどしかない。
 まして、まったくの同じなどと。かつて師に教えてもらったころの記憶が脳裏をよぎる。ただ輝かしい未来を
望み、見つめ、武を磨いていた懐かしい日々。
 それをこの張遼との打ち合いは、思い出させてくれるのだ。

「せやっ!」

 裂帛の気合とともに張遼が放つのはただの一撃ではなく、千変万化と太刀筋を変える鋭い連撃だ。眉間を断ち、
首を切り、心臓を突き刺し、水月を穿ち、腹を薙ぎ、足を払う。
 そのどれもが必殺で、ひとたび応手を間違えればそれだけで果ててしまいそうだ。事実そうだろう。師に学び、
正しく研鑽を重ねてきた関羽であろうと、同じ攻撃は繰り出せまい。套路から学んだのではない、張遼が一人で
求め、関羽に届かせるためだけに磨いた武技だ。張遼の武の一つの終焉の形ともいえよう。

 だから、関羽にはこれは必要ない。

 五体の急所を余さず狙い打つ連撃を前に、しかし関羽はあえて前に出ることを選んだ。すべての攻撃を体重が
乗る前に無理やり押し留める。強靭な足腰があってこそ許される強引な、しかし同時に恐ろしいまでの見切りを
要求される的確な技。こちらもまた、張遼には真似できまい。
213名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 00:16:27 ID:6+G3odds0
支援
214三つ月の決闘7/15 ◆wUtPI8WczI :2009/02/16(月) 00:17:31 ID:Igxhtl+00
 音を立てて、またも偃月刀がぶつかり合う。ただ違うのは、二人は初めてその場に踏みとどまり、鍔迫り合い
の様を成したことか。呼吸で触れ合うほどの間合いで、二人は獰猛な笑みを浮かべた。言葉すらない。

 長物での戦いとは、畢竟面取り合戦に尽きる。相手の面を線と変え、点に落とし。そして自分だけは自由に動
き回れる空間を奪い取る。それができれば、もはや戦いは戦いではなく、一方的な略奪に終わる。
 技量が等しいはずであっても、時に真剣勝負の終わりが時折あっけなく訪れたように見えるのは、この空間の
奪い合いに負けたからだ。むしろ、その前の間合いの奪い合いに目を向ければ、きっと壮絶な争いがあるに違い
ない。
 つまりは、鍔迫り合いは相手の様子を伺うと同時に、こちらも伺われ。ほんの一瞬の気の緩みが死に直結する
守りとはかけ離れたところにあるものだ。
 石突と刃の二つを持つ長物であれば、その緊張感は剣の比ではない。
 だと言うのに笑いあうこの二人の心胆はもはや常人のそれではない。じゃれあう獣ですら可愛く見えるだろう。
 わずかに力を入れ替え、体重のかけ具合を変え、時には目線すらも囮にし。己のすべてをいつか訪れるほんの
一時のために注ぎ込むのだ。かちかちと震える刃の音は、それを知らせる鐘のようなものか。
 終わりが、近い。

 それを悟った張遼の脳裏には、かつてある男に言われた言葉が蘇っていた。
 終わりが、近い。

 それを悟った張遼の脳裏には、かつてある男に言われた言葉が蘇っていた。

「は? 関羽とは戦うなって? そらまたなんで」
「いや、だからさ。霞が関羽に憧れてるのは分かるし、いざとなればそれを超えたいってのはわかるけど」
「ちゃう! ちゃうでー。いざとなれば、なんかやない。憧れとるのは確かやけど、憧れてるからこそ乗り越え
てみたいんや。駄目やでー。男の子がそんな甘っちょろいこと考えちゃ」
「……はぁ。まあいいけど。でもさ、それで負けたらどうするんだよ」
「そん時はそん時や。命のやり取りなんて武人であればどんなときでも覚悟しておくもんや。その相手が関羽っ
ちゅーんやったら、それもまた悪く――」
215三つ月の決闘8/15 ◆wUtPI8WczI :2009/02/16(月) 00:19:57 ID:Igxhtl+00
「霞!」
「な、なんや! いきなり怖い顔して」
「本気だろうと冗談だろうと、そんなことはもう二度と言わないでくれ。……俺は、霞が死ぬなんて考えたくな
いんだ。戦争をしてるんだから生き死には仕方がないのかもしれない。
 でも、死ぬのが悪くないなんてことだけは言わないでくれ」
「……甘ちゃんやなぁ。…………けど、おーきに。その言葉、関羽と戦うのと同じぐらい嬉しかったで、一刀」

 なぜ今更こんなことが思い出されるのだろう。
 きっとそれは、一刀がいないからだ。消えてしまったからだ。何故関羽との戦いを止めたのか。その理由の説
明もせず、一緒に西方へ行こうという約束だけを残し、消えてしまった薄情者がいないからだ。
 天の国へ帰ったのか、消えてしまったのか。それすらもわからぬまま別れだけを残したあの大馬鹿者が許せな
くて、だからもう魏にはいられなくて。残った約束にだけすがり付いて。
 関羽との全力の勝負が叶った今、ほんのわずかに開いた心の扉から、いてもたってもいられなくなった霞が、
ついと顔を覗かせたのだ。

 それは髪の毛一つ分の隙を狙うこのときにあって、致命的なまでの隙だった。

「もらった!」
「くっ!」

 後悔の吐息が張遼の口から漏れた。
 体と獲物の下にもぐりこまれ、重心ごと飛龍偃月刀を跳ね上げられる。獲物こそ手放さなかったが、今このと
きにあってそれがどれほどの助けになるだろう。無防備に急所を敵の眼前に晒し、例えその場で何とか一撃目を防いだとしても、続く二撃、三撃目は到底捌けまい。
 もはや趨勢は決したのだ。

 一刀の阿呆――せっかくのこの時に気を抜いた己と、それを許した男を胸中で罵り。

 そして霞の中の一刀が、笑みを浮かべた。仕方ないなぁ、といった風に苦笑して。あまつさえ。だから言った
じゃないかと、幻聴とは思えないほどの現実味を持って霞の耳に呆れた一刀の声が響く。
 それで霞は切れた。張遼も切れた。
 このまま終わっていいのか。終われるのか。約束も守らぬまま消えてしまった男に軽く見られたまま、そして
その男の予想通りなんかに終わってしまって、例え全力を尽くしたからといって自分は満足できるのか。
216三つ月の決闘9/15 ◆wUtPI8WczI :2009/02/16(月) 00:22:18 ID:Igxhtl+00
 ――んなわけあるか、阿呆!

 力の限り叫んだ。言葉にする暇はなかったはずだが、それでも確かに張遼は意志だけで言葉を発した。
 それだけでなく、完全に崩れたはずの姿勢を立て直し。どこをどのように動かしたのかなど、張遼自身にすら
わからない。ただ思うが侭叫んで、動いて。気づけば口からは獣のような咆哮が飛び出ていた。
 それは関羽とて同じで。

「ああああああああああああああ!!」
「はあああああああああああああ!!」


 振り下ろされた飛龍偃月刀と、突き上げられた青龍偃月刀がまたも交錯し――
 そして、済んだ音だけしか残さなかった。今まで幾度も響いた雷鳴のような轟音ではない。
 何故か。
 それに思いをはせる余裕もなく二人は相手に追撃をかけんと振りかぶり。そこに至りようやく、己と相手が空
手であることに気がついた。
 つい、とどちらからともなく空を見上げる。そこには、月が三つ。ただ、二つばかりくるくると回転しながら
徐々に大きくなって。
 落ちている、と気づいたのは果たしてどちらが先か。
 昼間であっても識別が困難な二つの偃月刀だ。この闇夜であっては、例え己の相棒であろうとそう簡単に区別
はつかない。
 逡巡は一瞬だった。どちらも同じであれば、振るう分には支障はない。問題があるとすれば、落ちてくる偃月
刀をこの痺れた両手で受け止められるかどうかだけだった。
 だが、この目の前の相手ならば仮に手で受け止められるずとも、五体すべてを使い、何とかしてその刃を振る
うだろう。
 二人の胸には奇妙にも共通した確信があった。
 だから、動き出すのも同時。回転する偃月刀の柄を受け止めようと両手を伸ばし。
217名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 00:23:10 ID:FfKe+L030
紫煙
218名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 00:24:31 ID:mTq9s0of0
ガチバトル支援
219名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 00:25:24 ID:6+G3odds0
支援
220名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 00:32:41 ID:Q+nH6h/B0
もしや・・・
221三つ月の決闘10/15 ◆wUtPI8WczI :2009/02/16(月) 00:32:57 ID:Igxhtl+00
「双方――!」
「――それまで!!」

 突如として横合いから響いた声に気を取られ

「あたっ!」
「くあんっ!」

 二人して偃月刀の柄に頭を強かに打ち据えられた。失神こそしなかったが、それでもかなり痛い。しかもこの
立会いの最中に声をかけるなど、どのような無礼者か。
 二人が激昂するのも無理はなかった。ここまで熱くなった戦いに水を差されて喜ぶ武人はいない。
 だから、二人は気づかなかったのだ。

「誰だっ!」
「ウチらの邪魔をするのは!」

 そうまで熱中していた二人の耳に声を届かせることが、果たして余人になしえるかどうかということに。

 果たして、二人の視線の先にいたのは魏王・曹操と、蜀王・劉備であった。言うまでもなく、二人の主である。
そして語るまでもなく、怒っているのが見て取れる。
 関羽はこれまでにないほど狼狽した。主に黙って相手先の武将と果し合いをしたこともそうだが、主の制裁の
声すら分からなかったこと。これが大きい。仮に声の主が誰かとその場で分かっていれば、武人としての願いを
申し開きできたものだが、何をおいても「誰だ」である。誰何の声を主に向けるなど、不忠の極みだ。
 これでは、いくら劉備に重用されている関羽とはいえ、頭を垂れるしかない。

「も、申し訳ありません、桃香様!」

 一方の張遼もまた、関羽ほどではないが、確かに狼狽していた。彼女と違い、張遼はこの国を出るつもりだっ
たのだから、果し合いそのものには悪びれもしないし、制止の声が誰であったか判らなかったことにしても罪悪
感はない。ないのだが、それでも夜逃げ同然にしていたところを見つかったのは、いかにもまずい。
 さしもの自由奔放な張遼とて、これで冷静で色というのが無理な話であった。
222名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 00:34:07 ID:70VcHoyq0
いろんなSS読んでるとキャラの捉え方がそれぞれあっておもしろいね。
支援したい。
223三つ月の決闘10/15 (代理:2009/02/16(月) 00:34:58 ID:TwxEQ2GO0
「双方――!」
「――それまで!!」

 突如として横合いから響いた声に気を取られ

「あたっ!」
「くあんっ!」

 二人して偃月刀の柄に頭を強かに打ち据えられた。失神こそしなかったが、それでもかなり痛い。しかもこの
立会いの最中に声をかけるなど、どのような無礼者か。
 二人が激昂するのも無理はなかった。ここまで熱くなった戦いに水を差されて喜ぶ武人はいない。
 だから、二人は気づかなかったのだ。

「誰だっ!」
「ウチらの邪魔をするのは!」

 そうまで熱中していた二人の耳に声を届かせることが、果たして余人になしえるかどうかということに。

 果たして、二人の視線の先にいたのは魏王・曹操と、蜀王・劉備であった。言うまでもなく、二人の主である。
そして語るまでもなく、怒っているのが見て取れる。
 関羽はこれまでにないほど狼狽した。主に黙って相手先の武将と果し合いをしたこともそうだが、主の制裁の
声すら分からなかったこと。これが大きい。仮に声の主が誰かとその場で分かっていれば、武人としての願いを
申し開きできたものだが、何をおいても「誰だ」である。誰何の声を主に向けるなど、不忠の極みだ。
 これでは、いくら劉備に重用されている関羽とはいえ、頭を垂れるしかない。

「も、申し訳ありません、桃香様!」

 一方の張遼もまた、関羽ほどではないが、確かに狼狽していた。彼女と違い、張遼はこの国を出るつもりだっ
たのだから、果し合いそのものには悪びれもしないし、制止の声が誰であったか判らなかったことにしても罪悪
感はない。ないのだが、それでも夜逃げ同然にしていたところを見つかったのは、いかにもまずい。
 さしもの自由奔放な張遼とて、これで冷静で色というのが無理な話であった。
224名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 00:35:36 ID:4/SkKDSN0
支援
225名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 00:35:49 ID:Q+nH6h/B0
重複してる、あせらずゆっくり投下しよう、支援
226 ◆999HUU8SEE :2009/02/16(月) 00:36:41 ID:TwxEQ2GO0
私の名は……代理投下に失敗した女。
だからあれほど投下前に更新しなさいと……

兎も角支援
227三つ月の決闘11/15 ◆wUtPI8WczI :2009/02/16(月) 00:37:25 ID:Igxhtl+00
「あ、あのー、華琳?」
「何かしら、霞?」
「もしかして、怒っとる?」
「あら、怒られるようなことをしている自覚があるのかしら?」

 うひぃ、と小さく張遼は悲鳴を上げた。例え武で上回っていようと、大陸制覇の偉業を成し遂げた覇王曹操の
迫力は、張遼をして心胆寒からしめるものだ。
 慌てて、張遼も膝をつく。

「さて、何か申し開きはあるかしら?」
「今なら、お話はちゃんと聞くよ?」

 聞いたところでどうにかなるわけではないが。
 二人して心に汗を流す。表面上はにこやかにしているところがまた怖い。

「お、恐れながら申し上げます。此度の果し合いは私から望んだことで」
「ちょ、関羽嘘はアカンやん! 華琳、悪いのはウチや。ウチが無理やり関羽を誘って!」

「あー。はいはい。良いわよ。実際のところ大体の流れは予想ついてるから」
「張遼さんが国を飛び出すから、最後の願いに愛紗ちゃんとの試合を望んだんだよね。それで愛紗ちゃんも優し
いから、そういうのに弱くって、頷いちゃった、と」

 ものすごいばれていた。しかも相手を庇うためとはいえ、嘘までついてしまった。恥の上塗りである。

「あら、もう何も言わないの? てっきり私は、霞から一刀がいなくて寂しいだとか、最近仕事に張り合いがな
くなって困るとか、いっそもう出奔しちゃおうかとか、そういう話が聞けると思ったんだけど」
「愛紗ちゃんも、最近偃月刀を使う機会が減ったし、野盗とかじゃぜんぜん物足りないとか言ってたもんねぇ」

 黙りこくったところにこの追い討ち。沈黙すらも許さないらしい。
 それで関羽はともかく、張遼は腹を括った。というよりも、括らざるを得なかった。一刀の名を他ならぬ曹操
の口から出されては、ただ黙っていることなどできるはずがないではないか。
228三つ月の決闘12/15 ◆wUtPI8WczI :2009/02/16(月) 00:40:28 ID:Igxhtl+00
「そうや、大将。ウチの居場所はもうここにはない。あるのかもしれんけど、もう楽しくないんや。大将には悪
いとは思うけれど、これはもう変えれん。止めるんやったら、首を刎ねるしかないなぁ」

 どん、と居直り張遼。その顔には不敵な笑みすら張り付いている。殺せないなどと甘く高を括っているのでは
ない。その逆で、殺されることを覚悟して、その上でなお笑っているのだ。

「何? 死にたいの?」
「まさか。死にとうないよ。せめてもう一度でもかずぴーと顔あわせんことには、死んでも死に切れんわ」

 せやから、止めるには殺すしかない――そう言ってかんらと笑う張遼に、劉備と関羽は目を見開いている。
 一刀、というのは天の国から来たという御使い、本郷一刀のことだろうというのは察しが着く。細作からは、
魏の種馬とも呼ばれていたことも、幾人かの幹部と関係を持っていたことも、そして曹操から寵愛を受けていた
ことも伝えられていた。
 しかし目の前でこうもあけすけに愛を言われては、流石に驚きが先に来る。まさかこの張遼までもが、という
驚愕もあったが、それを素直に打ち明けさせる男の魅力とはいったい何なのか。
 一刀を、そして恋も愛も知らない二人には、埒外な話だった。
 ただ一人、同じ男を愛した曹操だけは、黙って張遼の瞳を覗き込んでいた。王の圧力を前にしても、わずかも
揺れない眼差し。それはかつて、一刀が曹操に向けたものと同じではないのか。
 それで、曹操は折れた。

「そう、なら好きになさい。言っておくけど、餞別なんて期待しないでね。貴方は勝手に出て行くんだから」

 いや、初めから曹操は折れるつもりだったのかもしれない。唯一つ、霞が本気で一刀を探しに出るというので
あれば、という条件だけを心の中で考えて。
 王には、責務がある。そして曹操は王であり、華琳もまた少女でありながらも王であった。その責務を捨てて
一人の男を追うなど、他の誰が許しても、曹操本人が、そして天が許しはしない。
 将とて、同じように責はある。だがそれは、きっと王のそれよりもずっと小さなものだ。
 だから、張遼は行く。行けてしまえる。
229名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 00:43:08 ID:Sl+K7RJi0
支援
230名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 00:43:10 ID:L+7reR+z0
劉備と書こうとするとついつい柳眉になってしまってイライラするよ支援
231三つ月の決闘13/15 ◆wUtPI8WczI :2009/02/16(月) 00:44:15 ID:Igxhtl+00
「最後だから言っておくわ、霞。私、貴方が羨ましくてたまらないの。だからあの馬鹿を見つけたら、とっとと
帰ってらっしゃい。そうしたらあの馬鹿の次に貴方の頬をひっぱたいてやるんだから」
「ひひ、そら怖いなー。やったら一刀を見つけたら二人で愛睦まじく暮らそーっと」
「霞!」
「冗談や、冗談。
 ……わが槍を預けし主曹操よ、確かに主命、賜った。
 どーんとこの張遼に任しとき! 西は遥か羅馬まで、一刀の噂あればひとっとびや! 大将はじっくり待っと
ったらええ」
「そう。果報は寝て待てというものね。でも私、あまり気が長いほうじゃないの。あんまり遅いようなら、こっ
ちから探しに行くから、そのときは覚悟しておきなさい」

 ひひ、りょーかい、と言って、二人の主従の別れは終わった。あまりにもあっさりしすぎていて、置いていか
れた二人からすれば、絆がないのではないか、そう思わせるほどであったが、だからこそ、目に見えないものが
あるのだろう。

「えーっと、ウチの飛龍偃月刀はっと……」

 だから、その彼女に祝福を願って、関羽はざっと足を踏み出した。

「うん? どしたん?」
「そら、受け取れ」

 そうして、偃月刀を差し出した。張遼が探している飛龍ではなく、彼女が長年慣れ親しんだ青龍偃月刀をだ。

「ちょ、関羽、間違っとるで。こっちはあんたの青偃月刀竜や。ウチのは峰のほうの装飾が一個多いんよ」
「いや、間違いなどではない。こちらが、お前が持っていく偃月刀で正しい」
232三つ月の決闘14/14 ◆wUtPI8WczI :2009/02/16(月) 00:47:34 ID:Igxhtl+00
「ちょ、関羽、間違っとるで。こっちはあんたの青偃月刀竜や。ウチのは峰のほうの装飾が一個多いんよ」
「いや、間違いなどではない。こちらが、お前が持っていく偃月刀で正しい」

 笑って手を振る張遼に、さらに受け取れと偃月刀を前に出す。

「再戦の証だ。次は……私が勝つ。代わりに、私は飛龍偃月刀を貰っていこう。帰ってくるのであれば、問題あ
るまい?」

 そのときは真名で呼び合おう――と、微笑んだ関羽の笑顔は、有体に言ってしまえば、美しかった。
 茫然自失とした張遼が、知らぬ間に差し出された偃月刀を受け取ってしまう程度には。

「は、いかんっ!」

 気づいたときにはもう遅い。張遼が青龍偃月刀を受け取ったのを確認すると、関羽は既に張遼の飛龍偃月刀を
その手に持っていた。確かめるように素振りをして、うん、などと満足そうに頷いてもいる。
 まさかいまさら、やっぱなし、などといえるような状況ではない。

「あっちゃー」

 苦笑して、張遼は月を、その先にある天を仰ぎ見た。

「まったく、やっかいな約束ばかり増えていくなぁ」

 なあ、一刀――

 旅立ちの荷物は少なければ少ないほどいいと言ったのは、いったいどこの誰なのか。
 少なくとも、この日の張遼には、増えた荷物の重さは、逆に心地よいものだった。
233名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 00:51:46 ID:g1wJWA+n0

面白かったよ
234カルテル ◆wUtPI8WczI :2009/02/16(月) 00:51:56 ID:Igxhtl+00
私の名はカルテル。
メーテルに誘われた女。
初めての投稿で連続して失敗して、あせりすぎてしまったわ。
さるさんにも引っかかり、メーテルには迷惑をかけてしまい、正直涙目よ

さあ、それでは次の外史が訪れるまで、さようなら、みなさん。
235名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 00:56:23 ID:70VcHoyq0
おつかれー。
やっぱりかっこいいな、霞。
さるさんはつらいよねー。
236カルテル ◆wUtPI8WczI :2009/02/16(月) 01:00:44 ID:Igxhtl+00
それと、まとめサイトの管理人氏にお願いです。
投下を失敗してしまっているので、
>>205-209は、
投下の間の部分が抜けていると
>>221>>223
の代理で二十投稿になっているところを、修正していただければ幸いです。

仮に修正がお手数かもしれませんので、うpロダに元のテキストファイルをうpしました。
ttp://ranobe.com/up/src/up338856.txt
237カルテル ◆wUtPI8WczI :2009/02/16(月) 01:02:13 ID:Igxhtl+00
アドレス間違えました
本当に自分は何をやっているのかと OTL
ttp://ranobe.com/up/src/up338860.txt
238名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 01:03:55 ID:mTq9s0of0
>>234
乙!
武人で乙女な霞、実に凛々しいですね

あと10番目の最後の行で、
>さしもの自由奔放な張遼とて、これで冷静で『色』というのが無理な話であった。
色ではなく『いろ』だと思います。
239名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 01:08:36 ID:ox85Y76i0
落ち着け、落ち着くんだ!w

とにかく投下乙。
霞とガチバトルの親和性は異常。
というかメーテル組は全員魏が大好きかw
俺も大好きだけどな!
240名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 01:11:22 ID:pMBYEHtO0
日付けは変わってしまってるが、今日は久々に投下の連続ですばらしいな

職人様、皆さんお疲れです!
241名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 01:14:00 ID:IhYc+83U0
メーテル達は知り合い同士なのか。皆レベルが高くてびっくりだ
心からのGJを!
242名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 01:30:17 ID:QrGClVQO0
誰もいなさそうだし、投下して大丈夫かな
243名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 01:30:52 ID:enpyTpWz0
ここにいるぞー!
244名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 01:31:56 ID:QrGClVQO0
とりあえず投下させてもらっていいですかね?
2レスになります
245名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 01:33:52 ID:ox85Y76i0
って、メーテルは美羽・七乃も書いてるか。

昨日の美羽話は七乃がおっきおっきする可愛さだったよ。
美羽も普通に可愛いし、ホワイトデーも期待したくなる内容だった。

あと、以前のと通して、名前だけ出てる一刀の今後の出番は?w
246名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 01:34:33 ID:ox85Y76i0
当然ながら支援する!
247名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 01:35:39 ID:QrGClVQO0
とくに異論なさそうなので投下させていただきます
248& ◆GlBxjzFB1U :2009/02/16(月) 01:36:25 ID:QrGClVQO0
綺麗……まさに琥珀の月ね
まるで、私を照らし、映し出しているよう

同じように映し出されていた

『彼』

突然現れ……消えてしまった
全てのものが眠りについたかのような静寂に包まれた闇へ……

強く在るべき"私"の心を、融かして……

もし、いつかこの"痛み"を
忘れることが出来るのなら……

どんなに苦しもうとも、悲しみにつつまれようとも
私を愛する者達の為に、強い曹孟徳(私)でいられるでしょう……

だけど……今だけは、このひとときだけは

曹孟徳(私)には、ほんの少し立ち止まってもらおう

誰も見てない、今だけなら

曹孟徳(私)を夢の中へといざない
華琳(わたし)になりましょう……

時は流れてゆくし、変わりゆくものなんて
皆、全て等しく永遠なんてものはない

この一つ一つの瞬間(とき)だけが
たしかなものとして存在している
249& ◆GlBxjzFB1U :2009/02/16(月) 01:37:30 ID:QrGClVQO0
わたしは、この大陸の太平という理想(ゆめ)の為
曹孟徳として、生きると決めた……

その事に後悔は無い、無いと思っている……
なのに……なのに

こんなに胸が苦しいのは何故?

答えは決まってる、彼の面影が私の中にあるから
そして、取り戻すことなどできないと知っているから

『曹操』として言うべきことは言った
だけど……『華琳』としては、言えなかった言葉達が残っている

それらは、今さらになって
わたしの瞳から雫となって零れ落ちてくる

わたしの想いを、彼に届ける術はもうないというのに……

夜風が私を包むように吹く
夜空の月が、わたしの心のように翳(かげ)る

この大陸、世界中を探しても見つかることはない
時空(とき)を越え、消えてしまった

あなたに

いつか、どこかで……
届くことを信じて

私(わたし)は……
250名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 01:38:09 ID:qVM0Gm2w0
私怨
251名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 01:42:35 ID:QrGClVQO0
以上です

タイトルが…OTL
一応タイトルは『別離の後』でした

はじめてでいろいろミスりました
すいませんでした

一刀消失直後の曹操→華琳を書いてみました

お目汚し失礼しました
252名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 02:00:14 ID:Qusnp8ww0
今日もうおなか一杯かもしれませんが……

寝る前に4レス程投下してもよろしいでしょうかね。
253真√:風拠点:2009/02/16(月) 02:04:07 ID:Qusnp8ww0
まあこっそり落としておきましょう。


真・恋姫†無双 外史
北郷新勢力ルート:風拠点

月下告白 ─ツキノシタ オモイヲツゲル─


少しだけ、お付き合い下さい。
254真√:風拠点 1/4:2009/02/16(月) 02:07:31 ID:Qusnp8ww0
 それは、黄巾の乱が終結する一月程前の事。


「……こんな所ですかね。あとは実践あるのみと言った所でしょうか」
 風はそう一人ごち、一刀から聞いた天の国の話から考えたある草案をまとめ上げると、
外気を取り入れようと窓を開け放って軽く伸びをした。
 随分長い間集中していたようで、辺りはすでに暗く、空には星が瞬いている。
 今日はこの辺りにしておこうと、執務室を後にしてあてがわれている部屋へと向かう。
 一ヶ月前、ここ漢中で黄巾を倒す助勢をしたときに、漢中太守の要望でこの地に留まることにした一行は、
その後荊州からの流入量の増えた黄巾軍と連戦を重ねていた。
 救いは、太守の計らいで、正式な客人として城へ留まらせてもらえていることと、
この地の官軍が北荊州とは違い、協力的でかつ、練度もそれなりであったことだろうか。

 ふと、城壁の上に続く階段が目に入り、少し遠回りになるが、何となくそちらへと足を向ける。
先程窓から見た晴れ渡った夜空が美しかったからなのだが。
 今宵は満月。城壁から見る月はさぞ綺麗だろう。

 城壁の上をのんびりと歩いていると、一角に守兵とは違う人が座り込んでいるのに気が付いた風は、
一瞬曲者かと警戒したが、月明かりに照らされたその顔が、己が主――北郷一刀であることに気付き、
そちらへと近づいていった。
 一刀は風に気付いたか、軽く片手を挙げて招いた。
 その手には……杯。
 たまに皆で飲むことはあっても、一人で飲んでいる所を初めて見た風は、少々驚きつつも一刀の隣へ腰を下ろす。

「ご主人様、独り酒とは珍しいですね?」
 風の言葉に「ああ」とだけ返した一刀は、杯に少しだけ残っていた酒を軽く飲み干すと、
壁にもたれたまま空を仰ぐ。
 それ以降、どちらも口を開くことは無く……さりとて、決して不快ではない沈黙の中、
風も一刀と同じように空を見上げる。

 そんな沈黙を破ったのは、一刀だった。
255名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 02:08:43 ID:Bb00CRGI0
おおっ
支援
256名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 02:09:38 ID:QrGClVQO0
支援
257真√:風拠点 2/4:2009/02/16(月) 02:10:38 ID:Qusnp8ww0
「……夢を見たんだ。……寝なおそうと思っても、寝付けなくてね」
「夢……ですか。それはどのような?」

 けれど一刀は、その問いに答えるでもなく、空へ浮かぶ月へと手を伸ばす。

「月ってのは……どこも変わらないものなんだな」
「……!」

 その一言で風は理解した。
 一刀が見たのは、天の国の夢。そして彼は今きっと……いや間違いなく、強い望郷の念を抱いていると。
 儚げに薄く笑って空を見上げる一刀が、夜の闇に相まって、まるでそのまま消えてしまいそうな……
そんな想いに囚われて、風は思わず空に伸ばした一刀の手を取り、握り締めていた。
「風……?」
 そんな風に、一刀は「どうした?」と言うような視線を送り、
風もまた衝動的にとってしまった行動に慌てるが、手を離す気にもならなかったので、
ふと思っていたことを口に出した。

「ご主人様は……もし『今すぐ天の国に帰る方法が有る。今を逃せば後は無い』と言われたら……
いかがなさいますか?」

 そう聞いてくる風の様子は、少し不安気だ。
 一刀はそんな風を見つめた後、再び空へと視線を戻してぽつりと言葉を出す。
「昔の……出会ったばかりの頃だったら、きっと一にも二にもなく飛びついてただろうな。
あっちには家族も居る、友人も居る、慣れ親しんだ生活も有る」
「そう……ですか……」

 寂しそうに呟く風を横目で見ながら、さらに言葉を続ける。
「けど……今は正直分からない。
 悩んで悩んで悩んで悩んで………それでも自分では答を出せないかもしれない。情けない話だけどね」
「…………」
258真√:風拠点 3/4:2009/02/16(月) 02:14:52 ID:Qusnp8ww0
「この世界に来てもうすぐ半年。……いや、まだ半年って言った方がいいのかもしれないな。
 ……そのたった半年の間に、あっちに置いてきてしまったものと同じぐらいの大切なものが出来た」
「それは何か……聞いてもよろしいですか?」

 一刀は今だ不安そうな風の頭をくしゃりと撫で、
「……今まで共に戦ってくれた皆。星に、稟に……そしてなにより、風」
 そのまま引き寄せ、抱き寄せる。
「だから、今すぐに帰る方法があったとしても……きっと頭が破裂するぐらい考えても、選べないと思うよ。
 風を、稟を、星を……俺に期待をかけてくれる皆を捨てて戻ることなんてね」
 そこまで言った後、一刀は口を閉ざした。
 そして風も、その心情を察した。
 帰れるのか帰れないのかも分からない。……いや、帰りたいのか帰りたくないのかすら分からないのに、
そんな場所をまざまざと思い返す夢を見てしまった。
 今一刀の心は、千路に乱れているのだろう。

「……ご主人様……」

 だからこそ伝えよう。

「先ほど私達の事を、天の国と同じぐらい大切だとおっしゃられたことは……すごく嬉しく思うのですよ」

 自分の気持ちを。

「そしてそれ以上に……風はご主人様のことを、心よりお慕いしているのです」

 大切な人が、迷わないように。

「ですから……」

 この先も、永久に共に歩いていけるように。

「ご主人様が、何があったとしてもこちらに残りたいと思えるようにしてみせるのですよ」
259真√:風拠点 4/4:2009/02/16(月) 02:16:04 ID:Qusnp8ww0
 夜空の下、にこりと微笑む幻想的な風の美しさに見とれる一刀へ、風はそっと口付ける。
 それはまるで、神聖な儀式の様に。

 少しの後、そっと唇を離した風は、一刀から離れ、自室へと足を向ける。

「ご主人様。……風はどこまでも、たとえ何があったとしても、ご主人様をお支えしていくのですよ」

 そんな誓いにも似た言葉を残して。



 風が去ってからしばらくして、一刀も静かに腰を上げた。


「ははっ……まったく……今日はいい夢が見れそうだ」


 月明かりが照らす中、その顔には最早、先ほどまでの憂鬱な影は無い。
260真√:風拠点:2009/02/16(月) 02:17:45 ID:Qusnp8ww0
以上、お目汚し失礼しました。

では、またいずれ。




……支援に感謝を。
261名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 02:32:59 ID:wRTmjiTr0
>>260
お疲れ様でした。
262名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 02:41:38 ID:KPNsylUT0
相変わらず、いい仕事しやがるぜ
263名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 02:42:03 ID:OynB2WVC0
夜中に起きたら真√の人のを見れて俺歓喜
>>260GJ。続きを心からお待ち申し上げます。
264名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 09:13:33 ID:NQQ0N+mtO
今年はバレンタインねた
すくなかったね〜三本くらい?
265名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 11:33:02 ID:Q+nH6h/B0
>>179
桃香たちが、勘違いをして命をかけた愛紗の誤解を解く前に、
自分の為に命をかけてくれた愛紗を死なせたくない為に、覚悟を決めた一刀が、
愛紗と二人で蜀を捨てて愛の逃避行をする妄想をした
266名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 11:34:48 ID:52e8DVwM0
>>265
新たな外史かw
267名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 11:49:53 ID:vgLtQBFx0
>>265
後の関羽千里行と呼ばれる出来事である
268名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 11:59:14 ID:Q+nH6h/B0
>>266
一刀 「こんな俺の為に命をかけてくれた愛紗が死ぬのは認められない」
愛紗 「ご主人様が死ぬのは認められない」
 →全てを捨てて二人で逃げよう→深く強くなる絆
 →魏や呉の地に逃げても「アレは茶番だったんだ」と言う罠の甘言(一刀達視点)まで使って二人を追い詰める蜀
 →深く強くなる絆→この大陸に俺たちの安住の地が無いなら日本なり欧州に逃げよう→深k(ry
 →1:海外で安住の地を作りめでたし  2:海外で争いに巻き込まれて国を巻き込んだ活躍を
 →2の続き:活躍の途中で海外の女の子を落とす一刀→愛紗を正妻としたハーレムを築く

こんな内容w
269名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 12:08:56 ID:70VcHoyq0
いけいけぼくらの北郷帝第三回をお送りします。
今回急遽プロットを入れ換えたおかげか、かなりのびた上にえらい時間かかってしまいました。
記憶喪失キャラ(性格等が減作中と異なる部分あり)がいますのでそういうのがお嫌いな方は、
ご注意ください。
そんなわけで本編はtxtで専用UP板にアップしましたのでご覧ください。
URL:http://koihimemusou.x0.com/bbs/imgf/0211-ike2_3.txt

以下、恒例のおまけ。次のレスで終わり。

いけいけぼくらの北郷帝第二回おまけ「冥琳の御遣い調査日記」

 北郷一刀という人間はいかなる者なのか、あらためて調査すべきだと感じたので、周泰に命じ、それとなく魏
での評判を集めることとした。このようなことをしていると知れたら呉にとっては少々厄介だが、魏の今後の動
向を探る上で重要と判断するものである。


 肯定的証言群
「隊長? もちろん尊敬できる御方だ。なにより、あの人がいると、なんというか、雰囲気がよくなるんだ。部
下たちもみんな頑張ろうという気になってるようだしな」
「あの人は、まあ、ちょっとぬけてるとこあるけど、ええ人やで。天の国の技術をかみ砕いてうちに説明できる
んは偉い思うわ。普通はできひんて。ぼーっとしてるようにみえるけど、観察眼はあるんとちゃうか」
「兄ちゃん? 力はからきしだけど、色々教えてくれるし、すごいんだよー」

 否定的証言群
「北郷? あれは、だめだな。なにしろ腕っぷしがまるで頼りない。華琳様のお側に仕えるなら、せめて自分の
身を守るくらいはできてもらわんとな。ま、まあ、そこはわたしが補ってやればいいのだがな。あ、あいつとて
使い道はあるからな、うん」
「一刀ぉ? あの嘘つきんことかー? うちを大秦に連れてくんちゃうんかー、ひっく」
「あんな薄情な人のこと、知りません。いくら公演中だからって知らせることくらい……」
「そうだな、厄介ごとを背負いこみがちなところはあるな。だが、まあ、それが北郷というものなのだろう」
270名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 12:09:30 ID:70VcHoyq0
 否定的(?)証言群
「種馬、というのが正当な評価ではないでしょうか。一刀殿のあふれる汁でわたしが、風が、華琳様が……ぶ、
ぶはーーーっ」
「女たらしですねー。お兄さんにあんまり近づくと食べられちゃうからやめておいたほうがいいと忠告しておく
のです……まあ、無駄な気はしますけどー」
「ちんこよっ」


追加証言
「お猫さまに好かれる一刀様はすばらしいのです! 魏のお猫さまをたっくさん紹介してもらえたのです、幸せ
なのです! もふもふなのです!」


 総合すると実務能力に関しては疑問符がつくものの、雰囲気づくりに長けた人々の潤滑剤となりうる人材のよ
うだ。天の国の知識を生かす知恵もあるようで、今後の魏の動向を考える上で重要視すべき部分があると思われる。
(注記:天の国の技術・知識がいかなるものなのか予測しがたい部分あり。追加調査を検討すべき)
 これで曹操と北郷一刀が別の軸であるならば離間の計もたやすいのだが、問題は北郷一刀が曹操の愛人であり
──今のところ、その仲はすこぶるよさそうだということだろう。驚くべきことに、曹操のみならず主要幹部は
全て北郷一刀の愛人でもあるようなのだ。
 いずれ曹魏を継ぐのは北郷一刀と曹操、あるいはその宗族である夏侯家の子となることは想像に難くない。
 この点でも今後監視を続行する必要があると考えるものである。
 天の国のことを含め、頭のまわるものを洛陽に置いておく事を検討すべきかもしれない。

 追記:今回の調査者に関しては、人選を間違えたような気がしてならない。





ということで終わりです。
それにしても本編がいつまでたっても塗れ場に行き着かないw
271名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 12:24:08 ID:gn7njaox0
すでにお猫様で口説いていたとは
やるなち○こ
272名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 12:27:08 ID:xNVwMb1vO
稟かあいいよ。
本編に関しては脱字が結構気になった……
273名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 13:18:44 ID:52e8DVwM0
>>268
結局ハーレムwww
274名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 14:18:22 ID:k0IuI2CA0
久々に真√といけいけを読んだな〜
なんかテンション上がってきたw
275名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 14:29:15 ID:a3VV75rC0
>>269
おつさまです。
276名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 15:06:07 ID:/Hrt31dAO
>>269
乙です〜。
続きが気になりまくりんぐ。
277名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 17:34:04 ID:3fVsV02RO
>269

ハハハ、携帯だと全部見れないぜorz
しかも、一刀何時の間に!
いえただの泣き言です
278名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 17:43:30 ID:xNVwMb1vO
279名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 17:43:44 ID:GyibMbGC0
まとめに掲載されるまで辛抱しとけw
280名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 18:34:14 ID:Il1Eui/30
>269
投下乙です。
ちょっと疑問に感じたのだが、この物語の一刀は
月と詠をメイドにしてたが正体をしらないの?
1話みてたら「この賈文和さまが〜」とか言ってたので
名前を把握していると思ってたのだけど?
いや、華雄への反応が微妙だったのであれ?と思って。
281名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 18:48:49 ID:70VcHoyq0
>>277
携帯で見られないのは、分量のせいですかね。
もう少し手頃に区切るべきか。

>>280
第一回目の時点は、いま書かれてる時点よりだいぶ先です。
第一回:帰還三年後
第二回以降:帰還二週間後以降
第二回、第三回の時点ではまだ一刀は月や詠には出会ってないんです。
一応文中でもありますが、わかりにくい構成ですいません。


誤字脱字はほんとすいません。
282名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 18:52:05 ID:thCEgXAv0
>269
史実的に賈文和は曹操に仕えてるから一刀は現実に帰った後
いろんな事を調べたみたいに書かれてるから不思議じゃないのでは?
魏ルートでは月、詠を恋を護衛にして蜀軍は成都から逃がしてたし
その後、詠が霞の伝手で魏に流れ着いたとすれば
一刀が月が董卓だと知らなくても一応不思議ではないと思う。
283名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 18:54:48 ID:NQQ0N+mtO
>>281
私は携帯見えるよ?
まとめ専用だと一気に読めてよいね。
次はエロ期待wktk
284名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 18:57:03 ID:Il1Eui/30
>281
返答感謝です!
そういうことだったのか、これですっきりした。
285名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 19:09:10 ID:2RzPZh9j0
>>269



まとめサイト漁ってたんだがいろんなジャンルが混ざってるから読んでて感情の起伏が激しくて疲れるw
ほのぼのによによ系読んでたと思ったら鬱話で……
286名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 19:10:21 ID:FfKe+L030
この時間に安玖深音しても大丈夫かな?
ちなみに董√連続物の1話

予め言っておくと後々人死にが出るのは嫌と言う人は回避推奨でヨロ
あと一部オリキャラが出る場面もあるのでそう言うのが嫌いな人も
287董√ 1章 月宮詠歌:2009/02/16(月) 19:16:23 ID:FfKe+L030
 高祖劉邦による建国から早400余年。
 長く続いた泰平の世は、安寧と引き換えるかのようにゆっくりと腐っていった。
 朝廷には奸臣・侫臣の類が蔓延り、政道を歪めて私利私欲を貪る。
 中枢がそうであるから当然末端はより酷く、役人は賄賂を求め、民草を守るべき衛視が
権威を傘に略奪・陵辱と狼藉の限りを尽くす始末だった。
 重税が民の生活を圧迫し、残った僅かな糧を野盗が奪う。
 人心は乱れ、田畑は荒廃し、大陸全土が滅びに向かっているかのようだった。
 無論全ての人間が絶望と諦観の中でただ喘いでいるわけではない。
 この退廃した時代にも、大望を胸に雄飛の時を伺う英傑たちが生まれていた。
 覇道を以って天下を統一し、その上に民の安寧を築かんとする者。
 奪われた誇りを取り戻すため、爪を研ぎながら忍従する者。
 民の苦しみを取り除く為、己が志のみを天に掲げて起ち上がる者。
 そして、虐げられる弱者の姿に胸を痛めながらも、足を踏み出す勇気を持てない自身の
弱さに愁嘆する者──

 少女は星を見るのが好きだった。
 天空を彩る星々の煌きを見ていると、己に課せられた重圧から一時逃れる事が出来る様
に思えた。
 貧困と暴力に苛まれ、日々の暮らしすら満足に送れない民草の嘆きの声からも。
「月」
 真名を呼ばれ振り返る。
「やっぱりここに居たのね」
「詠ちゃん……」
 詠の言葉に微かな苛立ちを感じ取り、月が口ごもった。
「空を見上げるのが悪いとは言わないけど、今は地に生きる人たちに眼を配るほうが大切
なんじゃないの?」
「……うん、分かってる」
「月が民衆の為に起ち上がると言うのなら、ボクはどんな事をしたって月を支えて行く
つもり。だけど、肝心の月に前へ進む気が無ければ、ボクにはどうしようもないの」
「……うん」
 詠の口調はきついが、それを腹立たしく思うことは無かった。
 その言葉の裏には常に自分への愛情が篭っている事を知っているからだ。
288董√ 1章 月宮詠歌 2/10:2009/02/16(月) 19:22:34 ID:FfKe+L030
 だからこそ辛くもある。
「月の気持ちは分かってるのよ。この涼州は特に豪族同士の結びつきが強い土地柄だから
誰かが行動を起こせば他の者も無関係ではいられない。でも中には中央へ賄賂を贈る事で
今の地位に就いてる者も居る。そういう奴らは大義を掲げて朝廷の腐敗を糾弾するような
人間がさぞかし気に入らない事だろうから、全力で潰しに掛かってくるでしょうね」
「……」
「でも、それでもボクは月に歩き出して欲しいの!月の持つ優しさは、決して弱さなんか
じゃないって証明して欲しいのよ」
「……ごめんなさい」
 ひたすら申し訳ない気持ちが沸き起こる。
 この幼馴染の少女は常に自分を支えてきてくれた。
 たまたま西涼を治める董家の娘として生まれてきた為に太守の座に就く自分とは、比べ
物にならない相手だと思っている。
 幼少より兵法を学び、六韜・三略・孫子・呉子と様々な軍学書を諳んじる程の知識と、
それらを生かすことの出来る機知を備えた才媛と言うのが詠の周囲からの評価である。
 事実、過去に西方から異民族が侵攻してきた時などは、今は亡き月の両親がまだ十にも
満たない年齢だった詠の献策を用いてこれを撃退した程だった。
 中央へ行けば仕官の道など幾らでも見つかるであろう詠が、こんな辺境の太守に過ぎな
い自分に仕えてくれる事が嬉しく、それだけに不甲斐無い自分が嫌だった。
 と、不意に詠が表情を和らげる。
「ま、今夜は空も澄んでいて星が良く見えるし、たまには良いけどね。でも明日には華雄
たちが西羌討伐から戻ってくるんだから、今後の方針もちゃんと考えておいてよ。特に最
近は野盗とかも妙に組織立ってきてるようだし」
「うん、分かってる」
「なら今夜はもう少し星を見て行きましょ。でも少しだけよ。月が風邪でも引いたら困る
んだから」
「うん」
 詠の心遣いに感謝し、再び空を見上げる。
 その時一筋の光が夜空を切り裂いた。
「あ。流れ星」
「え!?どこどこ?──あ、ホントだ!願い事しなくちゃ!ええと、ええと……うぅ〜、
こんな時に限って何も思い浮かばない〜」
289名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 19:24:15 ID:1Wcld6BN0
ひねりすぎだ。きちんと投下と言いなさい。支援
290名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 19:29:44 ID:k0IuI2CA0
月√きたぁああああ

支援支援!
291董√ 1章 月宮詠歌 3/10:2009/02/16(月) 19:29:49 ID:FfKe+L030
 涙目で間抜けな声を上げる詠の姿に、微かに口元を綻ばせながらも月は真摯に祈った。
(勇気を下さい。傷つき苦しむ人たちが再び笑顔を取り戻せるように、私に出来ることを
する為に前へと進む勇気が欲しい……!)
 月の祈りに応えるかのように、流星が棚引き続ける。
「それにしても長い流れ星ね。何処まで落ちるのよ?──あ!」
 詠が疑問を口にした直後、流星が地平線の彼方に沈み、その辺りを一瞬眩い光が包んだ。
「な、何あれ──って月!?ちょっと、何処に行くのよ!?待ってってばぁ!」
 突然走り出した月の背中を詠の声が追う。
 しかしそれすら耳に入らないかのように、月は城壁を駆け下りると城の外へ飛び出した。

「……なの?……丈夫……」
「……息……たい……」
 耳元でボソボソ話し合う声が一刀の意識を呼び起こした。
「……うーん……う……ん……?」
 薄っすらと目を開ける。
「あ、詠ちゃん!目を覚ましたみたい!」
「ちょ、ちょっと月!そんな得体の知れない男、気をつけないとダメよ!」
「大丈夫、悪い人には見えない」
「見た目だけじゃ分かんないでしょ」
 最初に目に入ったのは、自分の顔を覗き込む二人の少女の顔だった。
 一人は緩いウェーブの掛かった髪を肩の辺りで切り揃えた少女、もう一人は眼鏡を掛け
た長髪の少女だった。
 どちらも特徴的な中華風の服を着ている。
(……誰だろ……?二人とも……結構可愛い……)
 と、そこで意識がはっきりと覚醒した。
「おわぁぁっ!?」
「きゃあっ!?」
「うひゃあぁっ!?」
 一刀の声に驚いたのか、二人の少女も悲鳴を上げる。
「ちょ、ちょっと何なのよ、アンタ!いきなり大声出さないでよ!月がビックリするじゃ
ない!」
「へぅ……息が止まるかと思っちゃった……」
292名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 19:31:57 ID:1Wcld6BN0
支援
293名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 19:32:16 ID:/9oWO2sQ0
安玖深音はわかりにくいw支援
294董√ 1章 月宮詠歌 4/10:2009/02/16(月) 19:37:54 ID:FfKe+L030
「ああっ、月、大丈夫!?」
 何やらバタバタと騒いでる二人の様子に構わず、一刀は大人しそうな雰囲気をした少女
の肩を掴んだ。
「な、何だよ、君達は!?何でいきなり俺の部屋にいるんだよ!?」
「へ、へぅ〜?」
「何が目的なんだ!?金か!?でもこんな男子寮にお金なんか──げぶぉわぁっ!」
 目を白黒させる少女を更に詰問する一刀の頸が一瞬ありえない方向へ曲がった。
「ゆ、月を放しなさいよ、この変態!」
 たった今一刀の側頭部に鋭い蹴りを放った少女が、眼鏡を直しながら怒鳴る。
「な、何するんだよっ!?」
「何をするかってのはボクの台詞よ!汚い手で勝手に月に触れるんじゃないわよ!」
「きたな……って、いきなり人の部屋に上がりこんできて言う言葉かよ!」
「ハァ?ここがアンタの部屋ぁ?何ワケの分からないこと言ってるのよ。それともアンタ、
住む家が無いって言ってるの?」
「そっちこそ何を言ってるんだよ。ここが俺の部屋じゃなくて何処……が……」
 言いながら辺りを見回して絶句した。
 月明かりだけが頼りの暗闇でも、辺りが一面の荒野なのは見て取れた。
 どんな大掛かりな仕掛けを弄しても、一刀の部屋をこんな風に変えるのは無理だ。
「………………な」
「な?」
「なんじゃこりゃああぁぁ────っ!!」
「きゃあっ!?」
「うひゃあぁっ!?」
 一刀の叫び声の大きさにまた驚く二人。
「だからいきなり大声出すなって言ってるでしょ!?」
「へぅ……心の臓が止まるかと思っちゃった……」
「ああっ、月、大丈夫!?」
「こ、ここ何処なんだよ!?どうして俺はこんな場所にいる──」
「ゆ・え・に・さ・わ・る・な・って・言ってんのよ──っ!!」
「げぶぉわぁっ!」」
 再び月の肩を掴んでガクガク揺すりながら問い詰める一刀のこめかみを、先ほど以上の
激しい衝撃が貫いた。
295名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 19:38:21 ID:bq0zowNx0
真√も北郷帝も続きを楽しみに待ち続けまーす
というわけで支援
296董√ 1章 月宮詠歌 5/10:2009/02/16(月) 19:42:14 ID:FfKe+L030
 小柄な身体からは想像もつかない重みのある蹴りを受け、一刀は地面に突っ伏してピク
ピクと痙攣したまま一言も発さない。
 一刀が動かないことを確認して、詠が月に駆け寄った。
「へぅ……くらくらするよ、詠ちゃん……」
「月、もう大丈夫よ。変態はボクが始末したからね」
 月の頭をよしよしと撫でながら、詠がキッと一刀を睨みつける。
 と、丁度復活した一刀も身体を起こし睨み返した。
「人の頭をサッカーボールみたいにポンポン蹴るな!」
「殺禍暴屡?何よ、それ?」
「サッカーボールだよ、サッカーボール!何だその殺伐とした響きは!」
「そんな言葉知らないわよ!大体アンタ何者なのよ?」
「知らないって……まあ、良いや。俺は北郷一刀。フランチェスカ学園の2年生だ」
「腐乱……何?」
「フランチェスカ学園だってば!それより俺の質問にも答えてくれよ。ここは一体何処な
んだ?それに君達は一体誰なんだ?」
「フン、アンタなんかに教えてやる義理は──」
「ここは西涼。涼州西部の街です。──実際には街の外、ですけど」
「月〜」
 詠の言葉を遮って月が答えた。
「私の名前は董卓。一応この西涼の太守をしています。それでこの子が──」
「賈駆よ」
「へ?董卓に賈駆?」
(さっき呼び合ってた月とか詠ってのは名前じゃないのかな?それに董卓や賈駆ってまる
で三国志に登場する武将と同じじゃないか)
 しかし一刀が知っている董卓や賈駆は当然男である。
(コスプレ?なりきり?でもここも涼州って言ってたよな。確かそんな地名も三国志の中
で聞き覚えが……。だとしたらここは中国なのか?でも言葉、通じてるよなぁ)
「ちょっと、何黙ってるのよ?」
 いきなり考え込んだ一刀を胡散臭げに詠が睨む。
「え?ああ、ゴメン。ちょっと色々混乱してて……」
「で?アンタは何処から来たの?この街の人間じゃないわよね?」
「ああ、勿論。俺は東京の浅草出身だよ」
297名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 19:43:40 ID:1Wcld6BN0
支援
298名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 19:44:29 ID:JUg41NdS0
シエン
299董√ 1章 月宮詠歌 6/10:2009/02/16(月) 19:48:27 ID:FfKe+L030
「……それ、何処?月、知ってる?」
 月に水を向けると、ただふるふると首を横に振った。
「日本の東京だよ。ここが中国だとしても日本は知ってるだろ?」
「知らないわよ。大体中国って何?ここは涼州の西涼だって言ったでしょ」
「知らないって……それこそ本物の三国時代じゃあるまいし──」
 そこまで言って閃くものがあった。
(まさか……本当にそうなのか?)
 あり得ない事ではあるが、そう考えると辻褄が合うのも事実だった。
「あのさ、一つ聞きたいんだけど……」
「何よ?」
「いや、そんな怖い顔で睨まなくても……。今ってもしかして漢王朝だったりする?」
「ハァ!?」
 あからさまにバカにした様な表情を向けられ、一刀は却ってホッとした。
「そ、そうだよな!そんなバカな事あるわけ──」
「何を当たり前のこと言ってるのよ、アンタ?」
「ない……って、へ?」
「だから、今が漢王朝だなんて当然でしょって言ってるの!」
「ええ────っ!?」
「きゃあっ!?」
「うひゃあぁっ!?──ってそれはもういいから!」
「あ、うん。いや、でも本当に?」
「嘘吐いてどうするのよ。高祖劉邦による漢王朝創立から数えて26代、光武帝による漢
朝再興からなら14代霊帝陛下の治世よ」
「……」
 詠の言葉に一刀が言葉を失くす。
「何を呆けてるのか知らないけど、こっちの質問にも答えてよね。アンタはその何とかっ
て邑からどうやって来たの?」
「ああ……いや、それがさっぱり。普通に自分の部屋で寝てたらいきなりこんな所に居て
目を開けたら君達がいた」
「何よ、それ。そんなんじゃさっぱり意味が──」
「あなたは流れ星に乗ってきたんです」
 不意に月が口を開いた。
300名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 19:48:58 ID:hqoD8vI90
安玖深音

なんて読むんだ、これ?
301名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 19:50:46 ID:R7HMI22C0
四円
302名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 19:54:17 ID:oD9Fkb070
>>300
安玖深 音(あぐみ・おと)。
「安玖 深音(あぐ・みおと、或いはあぐ・みおん)」と読むべきではない。
303董√ 1章 月宮詠歌 7/10:2009/02/16(月) 19:55:14 ID:FfKe+L030
「月……?」
「詠ちゃんもさっき見たでしょ?地平線の先に流れ星が落ちて、そこが眩しく光ったの。
それで走ってきて見たら、あなたが居たんです」
 後半は一刀に向けての言葉だったが、にわかには信じがたい内容に、『本当か?』と詠
に目で訴える。
「何よ。月が嘘吐いてるとでも言いたい訳?本当よ。流れ星が落ちたのも、光の先にアン
タが寝てたのも」
「そっか……」
「あの、それであなたにお願いがあるんです」
「お願い?」
「あの、あの、私に力を貸して頂けませんか!?」
「……は?」
「ちょ、ちょっと、月!何を言い出すの!?」
「詠ちゃん、この間、街に出た時に占い師の人が言ってたって噂、憶えてる?」
「占い師の噂って言うと、管路が言ってた『流星が黒天を切り裂く時、天より御遣いが舞
い降りる。御遣いは天の智を以って世に太平をもたらすであろう』とか、そんな様な内容
だったっけ?それがどうした──って、まさかコイツが!?」
「状況は合ってると思う」
「いや、だって、天の御遣いがこんな──」
 詠が言葉を切り、一刀をジロジロ眺める。
「こんな変態の筈ある?」
「変態ってなんだよ!?」
「るっさいわね!さっきから月にベタベタ触るような奴、変態で充分よ!」
「詠ちゃん!」
「だ、だって、月〜」
「詠ちゃん、言ってたよね?この国の人たちを助けるために私に歩き出せって。私、今迄
はその勇気を出せなかったんだけど、さっき流れ星に祈ったの。勇気が欲しいって。そう
したらこの人が居た。だから私、この人が力を貸してくれるなら、勇気を出せるんじゃな
いかって思う。皆を救う事が出来るんじゃないかって、そう思うの」
「月……」
 月の真摯な眼差しに、詠はそれ以上何も言えなくなる。
「ですから御遣い様、どうか私に、私達にお力を貸して下さい!」
304名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 19:56:43 ID:1Wcld6BN0
支援
305名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 20:00:16 ID:2RzPZh9j0
支援
306董√ 1章 月宮詠歌 8/10:2009/02/16(月) 20:01:44 ID:FfKe+L030
「…………」
「…………」
「…………」
 暫しの沈黙が流れ、やがて──
「まず一つハッキリさせておきたい事がある」
 一刀がおもむろに口を開いた。
「俺は天の御遣いなんて大層なモンじゃない。ただの学生だしね」
「ほ、ほら月、やっぱりコイツは天の御遣いなんかじゃ──」
「でもこことは別の世界から来たってのは間違いないと思う」
「別の……世界……?」
「正確に言うと未来から、かな?それもおそらく1800年程のね」
「どう言う事?」
「そのままの意味さ。だから俺はこの世界の、これからの歴史もある程度知ってる。更に
言うなら俺は君達の名前も聞いたことがあるんだ。董卓仲穎に賈駆文和。三国志の有名な
武将達だからね」
 但し董卓が歴史に名を残す大逆人である事は伏せておいた。
 少なくとも目の前に居る少女が、そんな暴虐非道な人物には見えなかったからだ。
(ま、本当にこの子が董卓だとしたら、だけどな)
 そんな一刀の思惑も知らず、二人の少女は驚愕の表情を浮かべていた。
「ど、どうしてボク達の字を知ってるの!?」
「や、やっぱりあなたは……」
「や、だから天の御遣いなんかじゃないって。言ったろ?未来から来たって。だから俺は、
歴史の流れとしてその中に名を残している君達を知ってるってだけさ」
「け、けどそんな事言われても……そ、それを証明する事は出来る!?」
「証明って言われてもな……。あ、そうだ」
 言いながらゴソゴソとポケットを探る。
「あ、あった」
 取り出したのは携帯電話だった。
 画面を開くと案の定圏外の文字が表示されている。
「ま、ここが三国志の世界だってんなら当然だよな。けど写メなら──ほら、コレ見て」
「ひっ!な、何よそれ!?」
 携帯を向けると、明らかに怯えた表情を浮かべながらも、詠が月を背中に庇う。
307名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 20:02:44 ID:1Wcld6BN0
支援
308董√ 1章 月宮詠歌 9/10:2009/02/16(月) 20:05:56 ID:FfKe+L030
「別に君達に何かしようってワケじゃないって。ただこうすると、ね」
 ピローンと甲高い機械音が響いた。
「ちょちょちょちょっと!ななな何したのよ!?」
「だから何もしてないって。ほら、ここ見てよ、ここ」
 促されて二人が恐る恐る画面を覗き込む。
「あーっ!?ぼ、ボク達が居る!」
「す、凄い……。こんな小さな箱に……」
 驚きのあまり、二人の目が画面に釘付けとなる。
「どう?俺が未来から来たって事、信じてくれた?まあ、本来はこれって遠くの人間と話
をする為の機械なんだけど、この世界じゃ無理だからね」
「……五胡の妖術でもこんなの聞いたこと無いわ。未来とかはともかく、アンタが別の世
界から来たってのは認めてあげる」
「ちなみに今のは俺の世界じゃ誰でも出来る事で俺自身は全然特別な人間じゃないから。
それを踏まえてさっきの話だけど」
 その言葉に月がハッと顔を上げる。
「俺としてはこっちの世界でこの先どうするべきか。正直言ってさっぱり思い浮かばない。
元の世界に帰りたいとは思うけど、どうしたら良いのか見当もつかないしね。だから、君
たちさえ良ければ、少しの間だけでも世話になりたい。その代わりその間俺に出来る事が
あれば何でもする。尤もさっきも言ったように俺は只の学生で、特別な能力は何も無いか
ら、どれほど役に立てるかは分からないけどね。それでも学校の授業で習った事もあるし、
多少の知識は供出できると思う。お互いにギブアンドテイク……じゃ分からないか。つま
り互いの利益を対価交換しようって事」
 暫し見つめ合っていた月と詠だったが、やがてどちらとも無く肯いた。
「分かりました。私達はそれで構いません、御遣い様」
「その御遣い様ってのは止めてくれないかな?背筋がむず痒くなる。俺の事は一刀で良い
よ、董卓ちゃん」
 月が肯く。
「ではそう呼ばせて頂きます、一刀さん。私も改めて自己紹介しますね。姓は董、名は卓、
字は仲穎。そして真名は月と申します」
「ちょ、ちょっと、月!?コイツに真名まで預けるなんて本気!?」
「本気だよ、詠ちゃん。私達はこれから弱い人たちを助ける為に、一刀さんの力を借りて
起ち上がるんだよ。真名を預けるぐらい信頼しなくちゃ失礼だよ」
309董√ 1章 月宮詠歌 10/10:2009/02/16(月) 20:09:10 ID:FfKe+L030
「そ、それはそうかも知れないけど……うぅ〜」
「そう言えばさっきからそっちの子が月って呼んでたけど、それは一体……?あと真名っ
て何?」
「!」
 一刀が月の名を口にした途端、詠が呪い殺しそうな勢いで一刀を睨んだが、月に目で嗜
められて渋々引き下がる。
「真名というのは私達にとって命にも等しい大切な名です。自分の信頼する人や認めた人
にのみ呼ぶ事を許す名で、他人はたとえ知っていたとしても許しが無ければ呼んではいけ
ない、そういう名です」
「その大切な名を呼ぶ事を俺に許すと?」
 コクンと月が肯いた。
「分かった。なら謹んでその名を呼ばせてもらうよ、月」
「はい」
 その時の月の頬が微かに染まって見えたのは月明かりの所為だろうか。
 そして詠が諦めたように続けた。
「ハァ……。もう仕方ないなぁ。ボクは賈駆、字は文和。真名は詠よ」
「良いのか?」
「しょうがないでしょ。月が認めたんだから、臣下のボクが認めないわけにいかないわよ。
あーあ、まったくなんでこんな変態ちんこ男に……」
「ち……」
「もう、詠ちゃんったら……。あと私にとって詠ちゃんは臣下じゃなく、大切なお友達だ
と思ってるよ?」
「あーもう可愛いなぁ、月は!」
 月に抱きつく詠とちょっと恥ずかしそうに微笑む月の姿に、一刀は自然と顔が綻ぶのを
感じた。
「それじゃ──改めて宜しくな。月、詠」
 こうして新たな外史の突端は開かれたのだった。
310名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 20:10:43 ID:Bb00CRGI0
そうか、そういえば月も太守の一人だもんな。ありえるルートなのに考え付かなかったー。
先が楽しみです!
311名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 20:11:23 ID:2RzPZh9j0


恋姫系のSS(原作もだったような)読んでていつも気になるんだが帝の事を皆謚号で読んでるよな?
あれって贈り名で生前は使われないってか無い筈じゃないの?
312名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 20:11:39 ID:WQthVtvH0
乙です

先を越されてしまいました…自分の文才の無さが憎いぜ…
313名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 20:11:46 ID:FfKe+L030
今回は以上です
次回は2章蒼天巳死で
支援ありがとうございます

>>289
まとめサイトの恋姫辞書入れたら「とうか」で最初に変換されたのが安玖深音だった
314名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 20:15:48 ID:K+JSOo9j0
真名を入力すると中の人の名前も出てくるからなw
315名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 20:17:12 ID:OX1vuLvxO
>>313
投下お疲れ様


そっちの「とうか」かw
316名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 20:23:30 ID:1Wcld6BN0
>>313
GJ。辞書頑張りすぎなのかw
317名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 20:39:52 ID:52e8DVwM0
>>313
GJ
非常に面白かった
318名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 23:02:37 ID:mTq9s0of0
>>269
投下乙。
着々とちんこによる天下統一が進めれられていきますな

>>312
投下乙。
とうとう月と詠がメインヒロンか。デレとツンにwktkしております
319318:2009/02/16(月) 23:07:18 ID:mTq9s0of0
ゴメン、>>312じゃなく>>313だったorz
320名無しさん@初回限定:2009/02/16(月) 23:11:57 ID:RZ2rNlFd0
>>313
GJ!
続き楽しみにしてるよ。

ところで、まとめサイトの「一日遅れのバレンタイン」と「董√」の中身が
違ってるんだが。
321名無しさん@初回限定:2009/02/17(火) 00:03:41 ID:4oZdeJbN0
>>311
その通りなんだが、劉協やら劉弁やら書くのもどうかな、と思うところもあるしねえ。
先の陳留王とかいう言い回しだと、わかる人にしかわからなくなるし……。
全体的にわかりやすさ優先なんだと思うな。
322名無しさん@初回限定:2009/02/17(火) 00:14:46 ID:5o2rKaK90
>>321
普通に陛下とか帝で良いんじゃないか?
一人しかいないんだし
323名無しさん@初回限定:2009/02/17(火) 00:15:40 ID:+rrm8vBZ0
メイド雇う前からちんこ太守呼ばれたり
まだ誰ともしてない段階で魏の種馬扱いされてる人と
似たようなもんだろ
324277:2009/02/17(火) 01:21:24 ID:AYnUhYuzO
お騒がせしてすいません。
なにせW44Kなので。まとめも以前は見れたのですが。内容がありません、と出て見れないの。まあ大人しく溜まったら桃香してます。
325277:2009/02/17(火) 01:22:30 ID:AYnUhYuzO
お騒がせしてすいません。
なにせW44Kなので。まとめも以前は見れたのですが。内容がありません、と出て見れないのよ。まあ大人しく溜まったら桃香してます。
ほっといてください、見れるのだけ見てます。
326名無しさん@初回限定:2009/02/17(火) 01:42:26 ID:cAONWBAb0
桃香するが段々デフォになってきたなw
327名無しさん@初回限定:2009/02/17(火) 01:53:07 ID:QKYKAobs0
ていうかこいつ支離滅裂だな
328名無しさん@初回限定:2009/02/17(火) 01:55:34 ID:6QnVF3FH0
騒いでねーよカスw
329277:2009/02/17(火) 02:23:15 ID:AYnUhYuzO
>278
わざわざすいません。>279
多分それでも見れないので申し訳ないありません。
>281
多分私の携帯が古いのが原因です、気にしないでください。

何か怒られので、しっかりした返答してみます。
330名無しさん@初回限定:2009/02/17(火) 02:29:18 ID:QKOgPwYj0
>>277
あんまり気にするな。

寝て起きたら皆忘れてるさ。
331名無しさん@初回限定:2009/02/17(火) 02:29:53 ID:RDJh8fdg0
いや、こう言う時はね、そのままフェードアウトしとくんだよ
だから、これ以上のレスはいらないよ
332名無しさん@初回限定:2009/02/17(火) 02:42:16 ID:M1JaoKU60
さすがにここまで日本語おかしいとなると日本人ではないのだろうな
333名無しさん@初回限定:2009/02/17(火) 02:49:34 ID:YVrGL+Ab0
今、桃香して大丈夫かな?
3レスほどなんだけどいいかな?
よければ、50分から桃香予定です。
334名無しさん@初回限定:2009/02/17(火) 02:51:30 ID:YVrGL+Ab0
それでは、桃香させてもらいます。
335無じる真(むじるしん)√?:2009/02/17(火) 02:52:29 ID:YVrGL+Ab0
俺がこの世界に来てあっという間に時が過ぎた。
愛紗と鈴々との出会いから始まった俺の、いや俺たちの戦い。
―――黄巾党退治―――
―――反董卓連合―――
―――曹魏との苛烈な戦い―――
―――孫呉との複雑な戦い―――
そして、最後となるであろう世界を終わらせないための戦い。
その戦いも、いよいよ終局を迎えていた。

曹魏や呉のみんなの手助けもありなんとか泰山の頂上にそびえたつ神殿へとたどり着くことができた。
そんな俺達の前に立ちふさがる左慈と干吉……。

「ふん……すでに時は止まらず、終端は近づいてきている。何をしても終幕からは逃れられんさ」
左慈が俺を睨みつけ、すぐにでも襲い掛かろうとしているのが伺える。
そんな左慈から俺を庇うようにみんなが前にでる。

「逃げようなんて思ってなんかないさ、あたしらは」
銀閃を構えながら左慈を睨みつける。
「たとえ、最後となろうとも己の勇姿を見せ続けるのみ」
龍牙の切っ先を左慈へと向ける。
「愛しき人のため全てをかけて……」
颶鵬の照準を自らの敵にあわせ、矢をひく。
「あなたたちを倒します」
目一杯胸をはり、彼女にしてはめずらしい仁王立ちで俺と左慈の間に立つ。
「それだけなのだ!!」
見た目からは想像できないような気を放ちながら蛇矛をかまえる。
「さぁ、われ等が相手となろう」
青龍偃月刀を構え、真っ直ぐ左慈を見据える。

彼女達の言葉を不快そうに聴いていた左慈が構えをとる。
「ふんっ、良いだろう、ここを貴様らの終焉としてくれるっ!!」
その声が合図となり、戦闘が開始される。
336名無しさん@初回限定:2009/02/17(火) 02:54:46 ID:qPcWk3KA0
支援
337無じる真(むじるしん)√?(2/3):2009/02/17(火) 03:00:04 ID:YVrGL+Ab0
左慈をみんなが抑えてくれている内に、俺は俺にしか出来ないことをしなければならない。
そう、今回の『鍵』となる『銅鏡』だ。あれをどうにかすればきっと……。

ただ、どうすべきかわからない以上それがわかる人間に聞くしかない。
今回の場合は、あいつ……貂蝉だ。
「貂蝉、俺はどうすればいいんだっ!」
干吉と貂蝉の間に置かれている銅鏡へと向かいながら貂蝉へとたずねる。
「ふふ……こうすればいいのですよ」
干吉が俺に向かって鍵となる『銅鏡』を投げて寄越してくる。
「っ!!」
落としそうになるものの、なんとか受け止めることに成功した。

―その瞬間―
「うわっ!?」
―淡い光を放ち始める鏡―
「こっこれは!?」
「残念だけど、この外史はすでに終幕を待つ状態となってしまったわ……。あとはいかに終わりを迎えるか……それだけ」
貂蝉が切なげにこちらをみながら答える。
―その光はこの物語の突端に放たれた光―
「そう、そしてあとはあなたによって―――――」
干吉が何かを言っているが聞き取ることができない。
―徐々に聞こえなくなる、周りの音―
(くそっ、周りが……)
―視界もぼやけ始め、見えなくなる―
―白色の光に包まれながら、俺はこの世界との別離を悟る―
―自分という存在を形作る想念―
―その想念が薄れていくことを感じながら、それでも俺は―

――みんな――
338名無しさん@初回限定:2009/02/17(火) 03:03:13 ID:M1JaoKU60
試演
339無じる真(むじるしん)√?(3/3):2009/02/17(火) 03:06:05 ID:YVrGL+Ab0
出会ってから俺を支え続けてくれた愛紗
いつだって元気な笑顔を見せてくれた鈴々
どんな時も一生懸命だった朱里
どこまでも真っ直ぐでいた翠
学ぶことの大事さを教えてくれた星
みんなの支えとなってくれてた紫苑

無口だけど優しい恋 陽気で明るい霞。
口うるさくしながらも気遣ってくれた詠に心根が優しいながらも強さ持ち始めた月。
敵対し、文句を言いながらも仲間となって、俺を助けてくれた華琳たち魏のみんな
王としての責任、役割……そういったものを教えてくれた蓮華たち呉のみんな
力の無かった俺を助けてくれた、義侠に富んだ少女、公孫賛
周りの人間に恵まれていることを自覚させてくれたかもしれなくもない 袁紹たち

みんなの顔が次々と浮かんでは消え、そこで俺の意識は途絶えた――――――


「んっ……んんっ……」
わずかに頬をなでる心地よい風によって曖昧な意識が徐々に目覚めはじめる。
覚醒し始めた意識の中、疑問が浮かぶ

「あれ?」
(確か俺は干吉たちと対峙していて……)
「みんなはっ!?それにここは……」
あたりを見回してみると、そこにはどこまでも続くような大地、遠くには山―――そんな風景が存在していた。
見覚えのある風景が広がってるのを見て俺はわけがわからなくなる。

「俺は、世界は消えずにすんだのか?」
340名無しさん@初回限定:2009/02/17(火) 03:12:10 ID:YVrGL+Ab0
以上となります。
分かりにくかったかもしれませんが、無印→真ということになってます。
タイトルも実はそれに合わせてます。

支援ありがとうございました。
341名無しさん@初回限定:2009/02/17(火) 03:45:40 ID:QKOgPwYj0
>>340
お疲れ様でした。
342名無しさん@初回限定:2009/02/17(火) 04:45:47 ID:KGxxA3om0
これは続きが気になりすぎる。
343名無しさん@初回限定:2009/02/17(火) 09:27:05 ID:b6OUFbL90
>>340
桃香お疲れ様。
このスレより先にまとめでみた俺は、この作品のメインキャストが一刀×左慈×干吉となっていて吹いたw
801物かと思ったよ。
344名無しさん@初回限定:2009/02/17(火) 13:12:58 ID:SUSH0vyN0
干吉総受けだなw
345コピペ改変:2009/02/17(火) 13:21:39 ID:01Rk76Uq0
とある武将が酒を飲み終わって店を出た。
彼女はすぐに戻ってきて槍を掲げ、店の床に向けて二回叩きつけた。
「誰があたしの馬を盗みやがった?
 いいかおまえら、よく聞け。
 あたしはこれからもう一杯飲む。
 飲み終わるまでに馬が戻らなければ
 いつか洛陽でやったのと同じことをやらねばならん」
飲み終わって外に出ると、馬は杭に繋がれていた。
店主がついてきて尋ねた。
「それで、洛陽では何をなさったんです?」
「…歩いて帰ったんだよ」
346名無しさん@初回限定:2009/02/17(火) 13:33:39 ID:XXka2rls0
>>344
でも一刀と左慈はそのケがなさそうだから放置プレイになりそうだな
347名無しさん@初回限定:2009/02/17(火) 13:37:40 ID:OOltsq4b0
>>345
オチがwwwwww
348名無しさん@初回限定:2009/02/17(火) 14:05:29 ID:VObE+9yp0
>>343
801なら備考かどっかにそう書いてあるってw
349名無しさん@初回限定:2009/02/17(火) 14:40:30 ID:aNU+G4rsO
801か……なんか懐かしい

バガレン復活するな……ふふふ
350名無しさん@初回限定:2009/02/17(火) 16:49:32 ID:5o2rKaK90
>>345
秀逸w
351名無しさん@初回限定:2009/02/17(火) 19:32:09 ID:RrDctbWh0
これって多分翠だな。
352名無しさん@初回限定:2009/02/17(火) 19:40:55 ID:/lKc0/Ax0
白蓮ですな
353名無しさん@初回限定:2009/02/17(火) 19:48:44 ID:yLDSJeFm0
俺は翠を想像したが、言われてみればハムでもありそうだな
354名無しさん@初回限定:2009/02/17(火) 21:24:55 ID:XOMWtpKq0
槍なら翠じゃないかな?
355名無しさん@初回限定:2009/02/17(火) 21:36:22 ID:AYnUhYuzO
俺も翠には悪いが彼女だと思った。
そしてとぼとぼ歩いて帰る翠、萌え。
356名無しさん@初回限定:2009/02/17(火) 21:41:31 ID:mQWqOzqt0
翠なら大事な家族盗まれるなよ、とも思うがw
357名無しさん@初回限定:2009/02/17(火) 21:44:07 ID:H2v+LBwq0
自分のことをあたしっていうキャラがどれくらいいたかなと最初に思った俺は異端
358三教一致:2009/02/17(火) 23:16:12 ID:AYnUhYuzO
「…………………おぉ!」
「…寝てませんよ」
「一刀十三号よ、起きなさい。さっさとあなたの駄文を載っけるのですよ〜」
「にゃー(あまりに長くなりそう?なのでまずは九本桃香します、風様、とうとうご活躍ですよ)」
「…………………おぉ!それは良いということ〜!」
359三教一致 1-9:2009/02/17(火) 23:19:54 ID:AYnUhYuzO
雪蓮の呉に来てそろそろ二月半ぐらいか?
しかし会議が重なる。基本、内政に軍備増強に注ぐのは普通であるが。
もっぱら自分は内政担当。
治水工事への労働力不足の解消・城下の警備のノウハウ・街の区画整理等々の立案。
その合間にも、雪蓮に言われた呉将と恋・ねね達との親睦も深めてだいぶ仲良くなっていた。

「今、孫策を攻めるのですか?」
「そうよ」
「袁紹は滅ぼしました。ですから涼州を平定して後顧の憂いを断つ、なら判りますが」
「……まだ不満があるようね、禀」
「は……今、この時機に孫策に戦いを仕掛ける意味が私には分からないのです。徐州の劉備の動きも気になりますし」
「涼州相手だと戦いかたすら勝手が違う、なら判る相手で一人でも多く兵士を揃えるのが兵法の基本ではなくて」
「なるほど」
「それに袁術を追放したあと、瞬く間に揚州を制圧し、軍備を整えている。…今、孫策を叩かなくては、魏の将来に禍根を残す。
 それに劉備は、基本的に自分から討って出る事はしない、城ではなく、州自体を包囲して流通を止めてしまう。なら後は、劉備は徐州で干からびるだけ。
 討って出たなら弱ってるのを狩ればいいだけのことよ」
360名無しさん@初回限定:2009/02/17(火) 23:21:53 ID:g9mSeNMC0
紫苑
361三教一致 2-9:2009/02/17(火) 23:22:47 ID:AYnUhYuzO
「はっ…。そういうお考えがあるのでしたら、確かにこの侵攻には意味があります」
「だから、劉備に悟られて邪魔に入らないよう、時間との戦いでもあるの。だから急いで」
「は…しかし急な軍備増強のため、どうも質の悪い兵が混ざってきているようなので、多少手間取るかも」
「ふむ…ならば行軍調練も実戦で調練しましょう」
「御意。…では部隊の中核は正規の兵で編成。先鋒は徴兵した者たちを配置します」
「よろしく」

「…ねぇ一刀。今日、暇?」
「暇と言えば暇だけど」
「ならさ。ちょっと付き合ってくれる?」
雪蓮に手を引かれ、玉座の間を出て城外へと向かった。
そして俺は城からほんの少し離れた森の中にある小川へとやってきた。
「ここにね……母様が眠っているの」
その言葉を切っ掛けに、母・文台のお墓だろう。目の前の膝ほどの高さの石を掃除をしだす雪蓮、それにならい手伝う自分。
「手伝うよ」
「ありがと。……一刀」

「申し上げます!我が国に曹操軍が侵攻してます!現在、敵先鋒が本城より五里の所まで来ております!」
「どういうことだ!国境線の守備隊は何をしていた!」
362三教一致 3-9:2009/02/17(火) 23:26:51 ID:AYnUhYuzO
「そ、それが!守備隊より放たれた伝令は尽く捕殺された模様、ただ一人辿り着いた者も伝令を伝えると同時に…」
「そうか、その者の親族には充分報いてやってくれ」
「御意」
「この時機に南下?先に涼州だと思ったが。読みが甘かったか!」
「とにかく今はこの状況に対応しないと。私は軍部にいって祭様たちと迎撃の準備を。冥琳様は雪蓮様を」
「分かった」

俺たちは口も開かず、ただ黙々と作業を繰り返す。綺麗になった墓石は、充分に威厳を備えるものとなった。
「こんなとこかな?」
自分が口を開いたのをきっかけに雪蓮も母親の思い出話に浸る。
一通り話した頃、水が切れてるのに気付き一人汲みに行く。

…「おい!命令違反だぞ!」…
…「手柄さえたてちまえばこっちのもんよ」…
…「どうなっても知らないからな!」…
…「お前らだって!いつまでも女の下で顎で使われるなんて嫌だろ!」…
…「雑魚何か狙うな、見た目で判る将官を狙え!」…
…「誰が出世しても恨みっこなしだからな、だが誰かが出世すれば隊にも恩賞が出るかもしれないぜ」…
…「いいか本隊が来る間でが好機だ、散れ!」…



『チッ、ここは外れか……………!!!居たぜ……明らかに将官様だ』
363名無しさん@初回限定:2009/02/17(火) 23:28:40 ID:Wlnh3OZ40
支援
って雪蓮逃げて〜!!
364名無しさん@初回限定:2009/02/17(火) 23:30:40 ID:XXka2rls0
どういう展開になるのか・・・支援だ支援!
365三教一致 4-9:2009/02/17(火) 23:31:35 ID:AYnUhYuzO
コーン、カランカランカラン。
手に持った桶を落とす。
身の毛がよだつ不安、胃の中が逆流するような嫌悪感。
戦場に立つと、何度か体験したが今回は比じゃない立ってるのがやっとの状態だ。
正直、この感覚は嫌いだ。気分が悪くなる、吐き気や目眩は言うに及ばず。
だが逆を返せば危険の知らせだ。
気力を振り絞りなるべく冷静に回りを見る。見る限り、今ここには俺と墓前の雪蓮だけだ。
『!』
このシチュエーション初めてのはずだが、デジャブ?いや!以前、雪蓮が話した自分が死んだ場面ではないのか!
その時も華琳の奇襲と一部の配下の暴走が招いた結果だったらしいが。
華琳は奇襲をするかもしれないが暗殺はしない。
だが配下も一人一人を完璧に把握、手なずけてる訳ではない。
やはり一人ぐらい暴走する奴がいるかもしれない。
そう思うと華琳のことは信じても、今はともかく目の前の雪蓮に向かって走る。何をしに行くかも分からず走る。
これで勢い余ってぶつかり雪蓮に怒られたってかまわない。
それで済むならかまわない。
なんか見えた気がした、何か光った気がした。が、かまわない。
「雪蓮――――――!」
「一刀!」
雪蓮に飛びつくと、風が走った。
366三教一致 5-9:2009/02/17(火) 23:35:43 ID:AYnUhYuzO
「(ん?何か落ちたかしら)」
母・文台の墓前にて近況報告中に遠目に音が聴こえた。
あまり気にせず報告を続ける。
「(変な言い方だけど、今度は巧くいきそうよ母様)」
すると一刀が居た方から、走ってくる気配!何か有ったかと振り向く。
「雪蓮――――――!」
「一刀!」
飛びつかれる。と、同時に風が走り、二人共々倒れこむ。
「―!」
一瞬の意識混乱後、左肩に激痛!
慌てて起き上がり左肩を確認する。
実際、傷は負っていなかったが、過去二度による経験が魂魄に刻まれた痛みだった。
一刀を見ると胸の痛みが勝った。
左腕にかすり傷、だが状況を考えれば間違えなく有れは毒矢。
その結論に血が凍る。
「■■■■■■■■!」
矢を放った兵は目の前の敵将がゆっくり、ゆっくりと動いて睨み付けたように思えた。
「キ…サ…マ…」
「ひゃあああああ!ああああ!」
恥じも外聞もなく逃げだす。
今、この場にいたら殺される、逃げても必ず殺される。
だが、少なくともこの場には一刻も居たくなかった。
逃げる兵に向けて一歩歩むと。
「うっ…」
一刀の呻き声に我に返る、上半身を脱がし傷を見ると傷口が既に変色している。
やはり間違えない毒矢だ。
傷口に口をそえて
「一刀、ごめんね」
と、呟くと傷口を噛み千切った。
367名無しさん@初回限定:2009/02/17(火) 23:37:54 ID:dadSzLfP0
紫煙
368名無しさん@初回限定:2009/02/17(火) 23:38:18 ID:OOltsq4b0
支援
かずとおおおおお
369名無しさん@初回限定:2009/02/17(火) 23:39:12 ID:k0eBNi150
次は一刀はどの外史に転生する
370三教一致 6-9:2009/02/17(火) 23:39:53 ID:AYnUhYuzO
「ヴウゥウ…ウヴゥウウ…」
呻き声を洩らす一刀、口には布ではなく、雪蓮の左手の手の平。
激しく噛むために血が滲む、贖罪のつもりなのだろうか?
傷口から口を放すと一瞬返り血が!雪蓮を朱に染める。
ぺっ。
傷口だった部分の肉塊を吐き捨て、応急措置を済ますころ。
「雪蓮姉様、―――!何処か怪我でも!」
「蓮華。いい所に、私は平気それより一刀を。消毒と傷の手当て。後、毒の専門医も今すぐに、そこに傷口の肉がある見せれば毒の種類の手掛かりなるかも、急げ!」
「はっ、今すぐ一刀を運べ!それと雪蓮姉様」
曹操が攻めて来ました、と続けるはずだったが。
「曹操は殺すわよ」
「―!」
蓮華ですら凍りついた。

一刀の返り血を拭いもせず、城に戻ると激を飛ばす。
大方、出陣準備が済んだころ、雪蓮に立ちはだかる影が一つ。
「孫策、…曹操殺すの、恋に譲る」
「残念。天下の飛将軍呂布の願いでも、それだけは聞けないわ」
「ならいい、…曹操殺すの、早い者勝ち」
「まあ、そうなるでしょ」
言葉を遮る、というにはあまりに弱々しいが聞こえる。
「…レン…雪蓮、駄目…だ恋…も」
が、役目は果たす。
「一刀!」
「ご主人様!」
「華琳が…卑怯…な手を使わない」
371三教一致 7-9:2009/02/17(火) 23:43:51 ID:AYnUhYuzO
一刀の頭を撫でながら。
「そうね、一刀。でも前にも言ったけど、曹操から噛みついて来たの。ならせめて追っ払わないといけないわ、躾をつけてね」
優しく微笑みながら諭すように。
だが内心は穏やかではない。
本人ではないにしろ配下が起こした不始末は主の不始末、それが通じないから引かれてもいるのだが。
息も絶え絶えながらも曹操を庇う一刀を見ると………。
正直、嫉妬せずにいられない。
「……恋も…」
「………………………コクッ」
長い間の返事の意味を知っている一刀はもう諭す。
「…恋」
「…コクッ」
おそらく雪蓮と同じような苦々しさを感じながら頷く。
「…お願いだから、引き返さ―」
「一刀!」
「ご主人様!」
「気を失っただけです。少々荒っぽいやり方でしたが孫策様の適切な処置で大事には至ってません。解毒もすませましたし、後は安静にしていれば大丈夫ですぞ」
「本当に?」
女性の目で訴える雪蓮。
「駄目でしたら。今、ここに居れませぬよ。御遣い様を殺したとあっては孫策様にどんな酷い目に会うことやら、フォフォフォ」
初老の孫家専属の主治医が陽気な笑い声が響く。
安心感と笑い声で平静を取り戻してくる。
372三教一致 8-9:2009/02/17(火) 23:46:35 ID:AYnUhYuzO
「なら呂布将軍」
「…恋でいい」
「?」
「…孫策は、ご主人様が凄く大事。…恋も、ご主人様が凄く大事。…孫策と恋、気持ちは同じ。だから真名を授ける」
「天下の飛将軍が真名を赦すなら私も真名を授けないと公平ではないわね。私のことは雪蓮でいいわ、これで一刀のに関しては好敵手かな?」
「…コクッ」
「じゃあ、本当は殺しちゃいたいけど。一刀の言い付け通り、曹操を追っ払うとしましょうか」
「…コクッ」

両軍対するなか、孫策が単騎で前に出る。
舌戦に応じるつもりで、曹操も前に出た。
「あら、曹操。よくも恥ずかしげもなく、前に出てこれたわねえ」
「どういう意味かしら」
兵を鼓舞するための舌鋒がでてくるかと思えば、自分を卑下する言葉。噂に聞く、英雄孫策とは思えぬ態度に困惑する。
「自分の胸に聞いてみたらどうだ?…部下の躾がなってない。一度ならず二度までも…」
「二度?二度とはどういう意味だ、孫策。ましてや配下の躾がなってない等と!」
理解できない問いかけと部下への揶揄に、ましてやその部分が小声になった事に対し怒りを露にする。
「(今のが聞かれた!)」
内心舌打ちをする。
「そうね、今の発言は公平ではないわね」
373名無しさん@初回限定:2009/02/17(火) 23:52:48 ID:CkGaE1Dv0
支援。
wktk
374名無しさん@初回限定:2009/02/17(火) 23:54:10 ID:l+93kB870
くらっちまったか?
支援
375名無しさん@初回限定:2009/02/17(火) 23:55:17 ID:CIAj6L9Q0
ええい支援する
376名無しさん@初回限定:2009/02/17(火) 23:55:22 ID:XXka2rls0
支援
377三教一致 9-9:2009/02/17(火) 23:56:20 ID:AYnUhYuzO
「なら、どういう意味かしら、孫策」
「ついさっき、客人として訪れている、劉備のところの天の御遣いと称されてる北郷一刀が結果的、あなたの兵に暗殺されかけた」
「―!」
覇者として、覇道を進む者としてあってはならない揶揄。
「本来、私を狙った毒矢を北郷一刀が、それこそ命を賭けて私を庇ってくれた…ましてやそんな貴女を更に庇うなんて…」
「私も庇った?」
「チッ!」
今度は口に出して舌打ちをする。いくら一刀の事で感情的になっているとはいえ、同じ失敗を二度もしたのだ。
本来ならこちらもあってはならない失態。
「まあ、そんなことはいい」
「(あーごめん一刀。やっぱ曹操殺しちゃうかも)」
「第一に孫策。私の配下に卑劣にも暗殺を、ましてや毒矢を使ってまで?それがあなたの造言とも限らないわ」
「そう思うなら、そう思いなさい。むしろそっちの方が好都合よ。遠慮なく貴女を殺せるってもんだわ。所詮その程度だったと(一刀の知らない曹操だったとして)」
「あら、私を殺すのに何を遠慮がいるのかしら?」
「(有るから歯がゆい思いをしてるんでしょう)」
しかし、孫策にとって残念だったのは、やはり曹操は曹操であっただ。
378名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 00:01:49 ID:GD2EBLT30
支援
379名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 00:02:23 ID:YP/7YwbD0
全自動支援
380名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 00:06:14 ID:AYnUhYuzO
「にゃー(まずは支援ありがとうございます、後お目汚しすいませんでした)」
「……………………一刀十三号!」
「にゃー(はい)」
「わたしの出番はどこですか〜」パチパチ
「にゃー(すいません次でした、次)」
「本当でしょうね〜」
「(やべ言えない、名前呼ばれるだけなんて)にゃー(もちろん活躍ですよ)」
「ならよろしいのです〜、しかし展開が遅いですね〜」
「にゃー(書いてる最中に皆さん勝手に動くから(笑)もう大変なんですよ)」
「にゃー(今、ストックが五本ぐらいで全載っけすると、さるさんくらいそうだから先に九本桃香しました、それでは失礼します)」
381名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 00:06:59 ID:rf+gDRme0
SSまとめて読もうとID抽出してみたら笑った。昨日の言動不審な携帯厨が三教一致の作者とはww
冗談抜きで書き込む前にちゃんと自分のレス内容がおかしくないか確認した方が良いぞ
書き手だからって大目に見てもらえるほど2chは優しい人ばかりではないからな
382名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 00:07:43 ID:xouNu3+u0
>>雪蓮に飛びつくと風が走った
これ見た時、時空を超えて何か感じ取った風が駆け出したのかと思った
383名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 00:07:59 ID:1+wMmCzI0
ただでさえなりきりみたいのがウザいとか言われてるしな
384名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 00:10:30 ID:i99qukrS0
>>382
ほーけい先生が受信塔ですね?解ります。
385名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 00:14:36 ID:hzGH9RcqO
十三号氏乙
これからの展開が楽しみなような恐ろしいような

>>383
ウザがってたの今まで1人じゃなかったっけ?
「生理的に駄目」と言ってた人も投下前後のはおkみたいに言ってたし
386名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 00:17:52 ID:rf+gDRme0
なりきりはうざがられたとしても仕方ないけどな。ここはなりきりスレじゃないからな

>>385
うざいとはいかないまでも俺も好きではないけどな。キャラハンとか何が楽しいのか理解できないし
387名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 00:20:05 ID:uWRDuYB40
曹操であっただァーッ ゆるさんッ!

……最後誤字ってますよ
388名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 00:23:02 ID:5Ofnn0ZH0
雪蓮切れた所が愛紗かとおもった。

静かに激情を表すタイプだと思ってたんだけどな
389名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 00:28:35 ID:o1iOdP44O
>381
眠いと何書いてるか解らない時が…
いや〜後で見てびっくりよ
390名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 00:36:58 ID:o1iOdP44O
>387
曹操であっただ。
↑すいません、最後の最後。
『だ』がいりませんね。
391名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 00:40:05 ID:UI/UFlrsO
まあまあ

面白いから……乙
392名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 00:46:18 ID:UI/UFlrsO
あと…
長文はどうしても誤字脱字が起きやすいから
次回からまとめ投稿サイトにアッブしたほうが
落ち着いてチェックできてよいよ
393名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 00:51:38 ID:tIPm3qzH0
十三号氏お疲れ様。

誤字脱字なんぞ余り気にせず、ガンガンいってください。
394名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 01:07:21 ID:WZCanxCv0
俺は、おもしろいから、補完して読める程度の誤字は気にならないな。

誤字脱字ってのは必ずでるからねー。
見直したってなおせるものではないんだよね。一週間とか時間おくと見つかることもあるけど。
395名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 01:16:27 ID:WZCanxCv0
しかし、まとめははやいな、もう載ってるのか。

ところで、いけいけぼくらの北郷帝第三回+おまけの投降日時が2009/1/29(第二回の日付かな?)に
なってるよ>まとめ
396名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 01:29:50 ID:5Ofnn0ZH0
>>394
そんなワザとアホっぽく書いたレスで援護に見せかけた皮肉だかなんだか分らないことしなくていいから
397名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 01:33:01 ID:7ACpNAnr0
SSでも雑談でも何でも
誤字脱字は全然問題ないし気にしないけど日本語おかしいのは勘弁してほしい。
398名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 01:35:04 ID:WZCanxCv0
どう受け取ろうと結構だけど、そもそもつまんなきゃなんも言わんし、誤字が自分でみつけにくいのは事実。
人間の脳味噌って便利にできてて、自分の書いた文章は間違えてるように見えないものなのだよ。
399名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 01:39:09 ID:aYv5PXUR0
人間間違いもあるし、自然に保管できる誤字脱字の場合は読みたくなる内容なら別に良い
だが読みづらいのは勘弁してほしい上記と違って良作でも読む気が失せて勿体無いからな
400名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 01:46:41 ID:AVWTfZ2P0
完成された物しか読みたくないならラノベでも買っとけば?
401名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 01:47:49 ID:ELnA9MIx0
一番良いのは書いた後に校正してくれる人間がいることなんだけどな。
そんな幸運な人間は滅多にいない。
402名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 01:48:01 ID:1vPwQhnJ0
誤字脱字は全然問題ないし気にしないけど、こいつは嫌い
403名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 01:53:13 ID:/NlJ3vH60
好きとか嫌いとかどうでもいいがな
2chで何言ってんだお前ら
404名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 02:09:23 ID:UI/UFlrsO
ツンデレもとい桂花的読者
多いな〜w

つまり
にゃー13号は人気作家

ってことでオケ?
405名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 02:17:08 ID:o1iOdP44O
> 誤字脱字は全然問題ないし気にしないけど、こいつは嫌い
すいません、後学の為何処が嫌いか教えてください。
真面目に。
406名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 02:35:53 ID:rX0a+/mO0
十三号氏の人気に嫉妬

今回も面白かったで何でもおっけー
407名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 03:46:45 ID:OTSfBhE50
>>405
>>402じゃないけど個人的には話の切り口と流れ、それに投下頻度は良いと思う
ただもうちょっと落ち着いて読みやすい文章にした方がいい気はする
408名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 03:49:44 ID:7ACpNAnr0
まあ昨日の件を見ていると、特に本人に落ち着きが必要かもとは思ってしまうな
409名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 06:12:58 ID:Puj5ReO3O
面白いからこそ批判や不満が飛び交う。
つまらない作品ならそれこそスルーだからな。



まぁなんだ、続きに期待している。
410名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 06:22:08 ID:o1iOdP44O
読みにくい文章は無学の為
純粋に読みにくいは、型が古い携帯の為。ギチギチ詰めないいけない為。
一定量詰めると過去の実例みたいに途中で文章がぶっつり切れてしまうので。
落ち着きがないのは………努力はしますが、生まれつきなので十中二十諦めてください。
411名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 07:12:30 ID:6CEQXIDiO
作品にならたとえ文句でも参考になるだろうが、キャラまで批判するなよ・・・
412名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 07:25:21 ID:LdeO1Gud0
十三号さん今回は一応蜀√だから雪蓮死亡フラグネタはスルーして欲しかった
寝取る時期を赤壁後なら無問題
413名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 07:27:55 ID:5yMiqN5e0
>>410
十中八九と言いたいのか
使い方違うし
414名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 07:29:38 ID:Puj5ReO3O
>>413
そういう揚げ足取りはいいから
415名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 07:33:45 ID:Lqkii8zyO
ついに職人叩き出てきたか。
自分で書きもしないくせに。
416名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 07:42:49 ID:5yMiqN5e0
>>414
別にそんなつもりは無いんだが
417名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 07:55:22 ID:rE/WwZyC0
>読みにくい文章は無学の為
勉強しろよ

>純粋に読みにくいは、型が古い携帯の為。ギチギチ詰めないいけない為。
>一定量詰めると過去の実例みたいに途中で文章がぶっつり切れてしまうので。
新しいの買えよ

>落ち着きがないのは………努力はしますが、生まれつきなので十中二十諦めてください。
パニック障害か何かなら専門の医師に診てもらうことをオススメするよ。
418名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 08:05:59 ID:iRyor+610
             /)
           ///)
          /,.=゙''"/
   /     i f ,.r='"-‐'つ____   
  /      /   _,.-‐'~/⌒  ⌒\
    /   ,i   ,二ニ⊃( ●). (●)\   投下されたSSをありがたく読むだけだ!!
   /    ノ    il゙フ::::::⌒(__人__)⌒::::: \  こまけぇこたぁいいんだよ!!
      ,イ「ト、  ,!,!|     |r┬-|     |
     / iトヾヽ_/ィ"\      `ー'´     /
419名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 08:21:38 ID:hzGH9RcqO
落ち着きのないレスの仕方が批判されてるのかと思ったら揚げ足とりの書き手叩きか
一晩経ってもまだ続いてるとか
420名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 08:22:02 ID:0E9WcrNM0
楽しみにしてる人間もいるんだからくだらない批判書くなよ
421名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 08:23:19 ID:0E9WcrNM0
書き損じた・・・
十三号さんおもしろかったよ
422名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 08:41:54 ID:YAPQQIap0
気に入らないならスルーすれば(・∀・)イイジャナイ
18歳以上の大人なんだから・・・


さぁ次のSSはマダァ-? (・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン
423名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 09:39:05 ID:1+sEiI/v0
なりきりや落ち着きの無さ全て含めて俺は十三号を支持する。
ケチつけてる低脳は身の程弁えてから物言え。
無能な奴ほど偉ぶって誰も興味の無い批評なんて書くから困ったもんだ・・・
424名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 09:44:48 ID:S0mu6Co8O
>>417
これだからゆとりは
425名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 09:53:33 ID:o1iOdP44O
>413
>十中八九と言いたいのか
いえ10中20でいいんです、つまり……
426名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 09:55:45 ID:o1iOdP44O
後、応援してくださる方々に、ただひたすらに
m(_ _)m
427名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 10:09:43 ID:Lqkii8zyO
>>424
流石にそれはゆとりに失礼だろう。
ゆとりでも、あんなのと一緒にされたくないと思う。
428名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 10:13:16 ID:gCH4L2vV0
誤字脱字は仕方ないが、過度のなりきりは自重したほうが良いと思うよ。
429名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 10:13:23 ID:S0mu6Co8O
>>425
面白いから細かいことは気にしなくていいぞ
430名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 10:27:46 ID:1+sEiI/v0
>>425
俺はお世辞抜きで楽しませてもらってる。
まとめて一冊の本になったら是非買いたい位だ。
あんたのなりきりもキャラとして違和感なく受け入れられるしこれからも是非頑張って欲しいと真剣に願う。
池沼の戯言など気にせずがんばって!
431名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 10:37:39 ID:5yMiqN5e0
>>425
ああ、そういうこと・・・・・・ごめんね、中途半端にマジレスしちゃって
それから俺もあなたのSSは楽しみにしてるから頑張ってくださいな
432名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 11:26:46 ID:hWjLNZFR0
確かに特筆して文章が上手なわけではないけど、うだうだ言われる程じゃないと思うな。
単に今回の話が好き嫌いの別れるものだっただけだと思うよ。

俺も今回の話はちょっと引っかかったから何となく分かる。
でも万人が楽しいなんて幻想だし、自分の思うままに書けばいいと思うよ。
433名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 11:39:02 ID:dNby93Qi0
桃香前後の作者とキャラのやりとりは、よくラノベのあとがきなんかでも用いられてる方法だろうに。
さすがに通常の雑談で使うのはどうかとは思うけど、そうじゃないなら別にいちいちめくじら立てんでもいいだろう。

あと、嫌なら読むな。視界に入るのも嫌ならこのスレに来んな。
自分を含めて桃香を楽しみにしてる人はたくさん居るし、職人を追い出したSSスレほど悲惨なものは無い。
434名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 11:47:44 ID:aYv5PXUR0
個人のHP対して来るな
ってならわかるがスレに来るなというのはDQNとしか思えない
そもそも愚痴られるのがいやなら2chくるなor半年ROMってろになるぞ
元々2chはそういうところだろJK
435名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 12:00:13 ID:CqbG6T/m0
コテを使った時点でSSの内容だけじゃなく
コテハンである作者に対しても評価(良い意味でも悪い意味でも)されるのは必然なわけで

さらに「作者のキャラ」を前面に押し出すような書き込みしてたら
そりゃ反感買うのも覚悟するべき 嫌なら無名でSSだけ見てもらえばいい
436名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 12:00:56 ID:koO26TYLO
もういい加減議論はやめなさいよ。殺伐とするだけだし、そういうスレじゃないんだから。
437名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 12:14:12 ID:Puj5ReO3O
>>436
そうだね

これ以上議論が続くなら一刀×貂蝉×卑弥呼SSを書くんだぜ





うん、調子こいたわ(´・ω・`)すまない
438名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 12:19:29 ID:x7iSFaID0
>>437
そのSSを書いてくれるというのなら議論をせざるをえない
439名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 12:45:09 ID:Jd4Eif250
>>412
一本目投下開始前のフリからして二人が呉や魏の一周目を踏まえててのが重要だから
ここスルーしたら意味が無いと思うんだが
440名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 12:49:19 ID:S0mu6Co8O
揶揄の使い方は間違ってるな
441名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 12:55:26 ID:UI/UFlrsO
待て!それは孔明の罠だ!
442433:2009/02/18(水) 13:03:48 ID:dNby93Qi0
すまない、ちょっと言葉足らずだった。
俺が言いたかったのは、「気に入らない作品が視界に入るのも嫌だ、なんて潔癖症なみたいな反応をするのなら、ここに居るのは間違いだ」ということ。
結局、自分の我が儘を他人に押しつけてるだけだしね。
自分で読みたい作品の取捨選択ができないなら、こういうスレは無理だから。

まぁ、自分含めてスレ住人のスルースキルが足らんのは間違いない。
443名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 13:10:17 ID:mRhbOY2tO
ぎゃーぎゃーうっさいちんこども
へぅ〜が魔王になってビーム撃つぞ!

……小説は黒歴史なんかねぇ
はわわ姉とか真でネタにしてもよさそうなもんだが
444名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 13:11:37 ID:/NlJ3vH60
>>441
恋姫だと雛里の罠の可能性もあるから恐ろしい
445名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 13:16:42 ID:0E9WcrNM0
>>437
頑張って書くんだ!
446名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 13:30:38 ID:J41RFAjH0
何人か無駄に攻撃的になってるな。
明らかに違和感のあるところに対する指摘や批判ならともかく、
好みの問題(後書きのキャラコメとか)は流していいとこだと思う。
ただ十三号氏も>>405的な質問とかは変に荒れかねないから止めといた方が無難だよ。
嫌いならスルーしてねくらいの気持ちでいいんじゃないかな。
447345:2009/02/18(水) 13:38:29 ID:OV5plngz0
性懲りもなくコピペ改変

彼は、自分を愛している3人の部下の中で
誰を結婚相手にするか長いこと考えていた。
そこで彼は3人に貯金を三分の一ずつ渡し、
彼女らがその金をどう使うか見ることにした。

一人目の部下は、高価な服と高級な化粧品を買い、最高の美容院に行き、
自分を完璧に見せるためにその金を全て使って こう言った。
「私は隊長をとても愛しているの。だから、
 隊長が魏で一番の美人を妻に持っているとみんなに思ってほしいの」

二人目の部下は、夫になるかも知れない男のために新しい服や武具、
天の国での生活用品を造ったりして、 残らず使いきると、こう言った。
「ウチにとっては隊長が一番大切な人なんや。
 だからお金は全部隊長のために使ったで」

最後の部下は、お金を街の発展に回し、倍にして男に返した。
「私は隊長をとても愛している。 お金は、私が浪費をしない、
 賢い部下であることをあなたに分かってもらえるように使ったんです」

彼は考え、3人とも妻にしようとしたが犬耳軍師にしばかれた。


翌日、妻が4人になった。
448名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 13:41:15 ID:GNDMNSvc0
まだ4人なのか・・・
449名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 13:43:05 ID:hWjLNZFR0
まて、アレはネコミミじゃ
450名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 13:44:16 ID:0E9WcrNM0
てっきりすでに全員・・・
451名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 13:51:39 ID:V+BEzhvY0
控えめな数だな
452名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 13:58:38 ID:o1iOdP44O
>446
ごめんなさい。
>誤字脱字は全然問題ないし気にしないけど、こいつは嫌い

誤字脱字は全然問題ないし気にしない、と書いてるので『私一個人』を嫌ってると勘違いしたから、私の何処が嫌いなのかな?と思ってしまって反応してしまった。
すいません。
453名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 14:02:20 ID:OV5plngz0
控え目でしたか…、精進します。

ところで普通に魏をプレイしたら一刀の初めては桂花になるあたり、
すっごく愛されてる気がする。
454名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 14:02:23 ID:hWjLNZFR0
こんなこと言いたくないけど、同じようにレスを貰ってる作家でも他の人はみんな波風立ってない。
その辺考えて、もうちょっとスルー力とか強化した方が良いと思うよ…ちなみにこの書き込みにレスは不要。

作品はみんな認めてるんだから、あとは君の心がけ次第だ。
455名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 14:20:30 ID:hzGH9RcqO
>>452
そんな私怨かさもなきゃ粘着かみたいなレスに構っちゃダメだ
「荒らしに反応する奴も荒らし」と言うだろ
456名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 14:33:27 ID:0E9WcrNM0
>>452
そんなに気にすんなって
いい物作ってるし常にGJだと思うよ

どうせ荒らしとか攻撃的な人には何言っても無駄だしね
スルーでいこうぜ
457名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 14:53:12 ID:S0mu6Co8O
>>452
下らないレスする前に続き書いてくれ
458名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 14:53:46 ID:Qhywo4OH0
なりきりが批判されるのは、ここがなりきりスレではないから仕方ないとはいえ
今回の騒動は十三号氏の不用意な書き込みから始まったのだからやっぱり
事前確認とスルー力を養って貰わないとまた同じ事が起こってしまいそうだな
459名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 14:55:53 ID:koO26TYLO
まずはお前たちもスルーしろw
460名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 15:06:12 ID:V+BEzhvY0
言わなかったら何度でもおきる事だし。
アホらしいけどテンプレにでも入れたら? なりきり禁止って。
461名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 15:15:29 ID:5Ofnn0ZH0
言葉は悪いし上手い言い方が思いつかないんだが、
言ってしまえば>>452は自己顕示欲が少しばかり過ぎてるように思ってる。
書き手は確かに貴重だけど>>452はあくまでその内の一人でしかないし、
愚痴やら意見にいちいちレス返すような人はここは向かないと思う。
そういったことをやりたいなら感想付けられる投稿掲示板や個々にコメント返せる自分のHPでやるべき。
ここで求められてるのは作品であって作者じゃない。
このレス含めてレスなんか話し半分で読み流せばいいしレス返しはいらない、
自分の作品の話題に出てくるのも自由だけど、作者と解る形では頂けないと思ってる。
462名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 15:26:58 ID:hzGH9RcqO
>>460
「気に入らないものを見かけても黙ってスルー」も追加でな
463名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 15:32:24 ID:UI/UFlrsO
よし!ここで「スルー・オブ・白蓮」をドロー!

ターンエンドよ!
464名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 15:39:14 ID:koO26TYLO
どうも、白蓮ていうと蒼天航路の曹操のおっかさんをおもいだしちゃうんだよなー
465名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 16:13:15 ID:dNby93Qi0
>>461
自分のレスを自分で紹介するのもアレなんだがな……
>>433

てか、なりきり云々で十三号氏「だけ」を叩くようじゃねぇ。
自身の主張の時点で矛盾してるようじゃ、説得力ないよ。
それと、一人くらい職人が抜けてもかまわないなんて言ってると誰も居なくなるぞ。
466名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 16:17:04 ID:dNby93Qi0
すまん、なりきり云々は>>461宛じゃない。
紛らわしい書き方ですまない
467名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 16:21:04 ID:YdeiPZMD0
どうでもいいし、いい加減しつこい
>>418が全てを代弁してくれていると思う
468名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 16:22:47 ID:dNby93Qi0
その通りですね。

いい加減ROMります。
469名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 16:24:45 ID:Sn0xeeToO
SSじゃなくて作者に反応する風潮も良くないよな
470名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 17:17:11 ID:Puj5ReO3O
>>437

議論をやめるなら、い、今のうちだぞ(´・ω・`)
471名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 17:20:06 ID:hEJVZd3A0
しかし最近SSの投下頻度が落ちてきてるよな
原作スレも過疎って来てるしさすがに2ヶ月近く経つと仕方ないのかもしれないがなんか寂しいな
472名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 17:42:41 ID:hWjLNZFR0
それでも去年に比べれば十分な頻度だ
473名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 17:42:50 ID:LD5W/Dv+O
文句ばかり言ってるからモチベが下がってるんじゃないか?
もっと暖かく迎えようぜ
474名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 17:45:50 ID:yzJdlQhA0
本スレは昨日280レスくらいなんだから過疎ってるとは言わんだろ。
あの勢いがまだ続いてたらその方が異常だよ。
こっちもなんだかんだで1日1〜2本の投下はあるんだからいい方でしょ。
475名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 17:55:57 ID:hEJVZd3A0
以前に比べてだんだん過疎って来てると言ってるだけで、現状が俗に言う過疎状態とは言ってないよw
476名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 18:00:26 ID:YD98MB5T0
流れを変えるため小ネタでもいかが?

今日、華琳が桂花と春蘭、秋蘭の3人に贈り物をしていた。
なんでも、『心を込めた贈り物だから、部屋に帰るまではあけてはダメ』だそうだ。
3人とも喜んでいた様だけど、何かが引っ掛かる。大事なことを忘れているような?

…贈り物…箱のような包み…?

…あ、思い出した。『空箱』か!でも3人とも華琳を怒らせた様子はないし。
桂花だって病気なわけじゃない。でも華琳は、俺の世界の曹操ではないしドSだからなぁ。
一応確認してみるか。となると、最初は桂花からだな。……頼むから部屋で憤死なんて真似はやめてくれよ。


「おーい桂花いるか?俺だ北郷だ。」

返事がない。ま…まさかな。
そーと部屋を覗いてみると…

「……ふふふ。華琳様の匂いがする。」

……………えーと、心配する必要は無かったわけだ。
ていうか、華琳からなら罰ですら喜びになるこの子には、空箱なんて一種の放置プレイになるんだろうな。

じゃあ次は秋蘭の様子でも見てくるかな。
俺は桂花に気づかれないよう扉を閉めて、さっきの光景を見なかったことにした。
477名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 18:01:26 ID:3VHSU+1eP
>>474
異常も何もそれだけ人気で賑わってるってことなんだから喜ばしいことだぞ
そして人が減ってくれば寂しく感じるのも仕方ないこと
478名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 18:02:08 ID:YD98MB5T0
「秋蘭、俺だけど今いいか?」

ノックしながら声をかけると、中から入って来いとの返事が。よかった、秋蘭は無事みたいだ。
桂花と違って、秋蘭は真面目だから心配していたがどうやら杞憂らしい。

「なぁ秋蘭、さっき華琳から何か貰っていたようだけど、一体何だったんだ?」

「…あぁ、これだよ。」

そういって秋蘭が見せたのは、桂花と同じ空箱だった。違うのは色ぐらいなものだ。
桂花は黄色だったが、秋蘭のは青色だった。

「…秋蘭…あの…そのな。」

俺が言葉に困っていると、秋蘭が手で制しながら俺が聞きたいことに答えてくれた。

「北郷は、なぜ華琳様が空の箱を与えて下さったのかわからぬのだろう?または、空の箱を貰っても平気な顔をしている私が理解出来ぬのだろう?」

俺は頷くことしか出来なかった。俺の三国志の知識なら、曹操からの貴様は要らないとかいう意味だったはずだったと思う。
見舞いの品に空箱を贈り、どんな見舞いの品だったかを曹操に返礼しならない荀ケは、空だったと言うことも出来ず自殺したとかなんとか。

「その顔は納得していない顔だな。…あのな北郷。我らと華琳様の関係はお前の思っているほど脆くはない。
…大方、空箱をみて私が華琳様から用済みと思われていると思ったんだろう?」

言葉が出なかった。俺は華琳がそんなことするはずが無いと思いながらも、心のどこかでは、もしかしたらと考えてしまっていたのだ。
俺は、華琳がどれだけみんなを大事に思っているか知っているはずだったのに。
479名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 18:02:57 ID:YD98MB5T0
「北郷、そう自分を責めるな。私だって空けた時は驚いたさ。中に何もない、入れ忘れたのかそれとも私には贈るだけの価値がないのか…とな。」

そう言うと秋蘭は、俺の肩に手を置いて真っ直ぐこちらを見据えてきた。

「だがな北郷、私たちは何の為に華琳様に仕えていると思っている?地位か?名誉か?国の為か?…いいか北郷、私たちは華琳様の力になりたいから仕えているんだ。
華琳様に喜んでもらう為、華琳様の部下であるという誇りの為に此処にいるんだ。箱の中に何もなくとも別にいいのだ。そんな見返りの為にいる訳ではないのだからな。」

そう言う秋蘭の目はとても穏やかだった。そして微笑みながら付け加えた。

「第一、華琳様は『心を込めた』と仰ったのだ。心はカタチとして見えるものではないだろう?そこにカタチを求めるのは無粋というものだ。」

正直すごいと思った。これほどまで秋蘭は華琳を思っているんだということが…そして悔しかった華琳の気持ちをそこまで理解しようとしなかった自分が。

「ふふ…どうした北郷?まぁ確かに中に何もない箱などみれば、そう考えてもおかしくはあるまい。姉者なら、中に何も入ってなければ嫌われたと思い込むかも知れんがな。」

!!そうだ!春蘭!秋蘭はともかく春蘭はマズイ、春蘭のやつあれで結構素直だから…もしかして。
(華琳様に嫌われた…欝だ…死のう)とかなってるかもしれない。

「ご…ごめん秋蘭!俺ちょっと春蘭のとこに行ってくる!」

そうして、俺は春蘭の部屋まで全速力で駆けていった。

心臓が悲鳴をあげ、息ができずにフラフラだ。足をとられそうになりながらも俺は春蘭の部屋をあける。

「春蘭!!死ぬなーー!」

大声で叫んだつもりだが、蚊の鳴くような声しか絞り出せなかった。そして俺が見たものはというと…。
480名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 18:11:26 ID:yzJdlQhA0
しえん
481名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 18:14:25 ID:YD98MB5T0






「…うん?どうした北郷そんなに急いで?それより見ろ!華琳様からこんな綺麗な箱を頂いたぞ♪」

ズザーと音が鳴るくらい派手に転んだ俺は、赤い箱を掲げる春蘭を見上げるしか出来なかった。

「ふふふ…いくら北郷でもこれは華琳様から頂いたものだからな、くれてやる訳にはいかん。…まぁどうしてもと言うなら触らせてやってもいいがな。」

そうですか、そうきますか。てか秋蘭がまったく慌ててなかった時点で気づくべきだったな。

「あ、そうだ!この箱を入れる箱を買わねば!ちょうどいい北郷、これから買い物に行くから付き合え。」

…もうどうにでもしてくれ。
482名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 18:26:27 ID:EiMQMepV0
>>476
時間差ありすぎてあせったww
483名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 18:27:10 ID:Lqkii8zyO
ん?終わり?
484名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 18:28:38 ID:0E9WcrNM0
>>476
GJ
この三人なら絶対この行動とるなw
485名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 18:34:08 ID:YD98MB5T0
>>482
連投規制に引っ掛かってました。

>>483
ごめんなさい。終わりです。

前スレから引き続き春蘭ネタを書いているけど、どうしてもシリアスかギャグにしかいけない。
ネタならあるんだけどエロが書けない。
486名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 18:39:17 ID:hzGH9RcqO
三者三様とはまさにこのことかw
笑わせてもらったぜ、乙!
487名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 18:51:14 ID:yzJdlQhA0

あいつらだったらこうなるだろうなあw
そして姉者はかわいいなあ
488名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 19:28:14 ID:xouNu3+u0
>>487
う↑む↓
489名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 19:42:18 ID:SvbLxGjN0
春蘭の「かわいさ」はロリ組を遥かに超えるよな
490名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 19:44:30 ID:M7tBoBvE0
秋蘭がわざと春蘭が困るように仕向けるのも当然だよな
491名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 21:30:48 ID:mHgRzvmM0
>>476
華琳から綺麗な箱を貰ってはしゃぎまわっていた春蘭。
うっかりと取り落としてしまい、箱は凹んでしまう。

そしてそこに入ってくる一刀が目にしたのは――


床に転がる空箱と蓋。
その前にぺたりと座る春蘭が涙を流し、七星餓狼で今まさに切腹せんとする姿だった!


必死に止める一刀と、もはや華琳様に会わす顔無し!と叫ぶ春蘭。
騒ぎを聞きつけた秋蘭や桂花も駆けつけ事態は盛大な勘違い劇へ……


という妄想を勝手にしてみた。
492名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 21:38:05 ID:tH3J+JRi0
>>491
さて、続きを書く作業に入ってもらおうか
493名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 21:50:21 ID:mHgRzvmM0
     ∩
( ・∀・)彡 パス
 ⊂彡       ‐=≡【妄想汁】)Д´) >>492
494名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 22:06:55 ID:0E9WcrNM0
>>491
オチはきっと皆で乱k・・・いやなんでもねえ!?
495名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 22:11:46 ID:D8aAMpcTO
しかし春蘭、台詞三つしかないのに全部可愛いとかチート過ぎるw
496名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 22:51:15 ID:SvbLxGjN0
顔から声から動きまで簡単に想像できるからなw
497名無しさん@初回限定:2009/02/18(水) 23:04:57 ID:+FJq7p3Z0
一言目の立ち絵は笑顔で腰に手をあててるやつだな
498名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 00:55:04 ID:MW98eL4S0
書き手と描き手を募って恋姫†無双のSS文庫出してみてーと
思ってるんだが、スレ違いかねえ
499名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 00:56:24 ID:2JpChQNm0
俺は箱を掲げてくるくる回ってる姿まで思い浮かんだ
そんな絵何処にも存在してないのに
500名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 01:27:50 ID:ZP0XdE+zO
>>498
それならすでにアンソロ、いけぼくやちょーうん本、〇〇伝が販売中

まあ、まとめのSSや画像見るともっと出来の良い奴あるけどな〜
501名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 05:27:25 ID:tPjAJRqS0
他所でやれ
502名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 12:16:33 ID:6AFqWsMC0
>>498
ここをベースにして企画会議とかするのは流石にスレ違いだろうね。
ただブログなりなんなりの外部拠点を用意して、
ここにリンク貼って書き手集めるとかならいいんじゃないかと思う。
503498:2009/02/19(木) 12:19:12 ID:SoLB82MK0
やっぱ駄目かね
俺は書き手だけど、このスレが好きなので、
書き手、描き手、読み手でひとつ物が作れたら
おもしろいかなと思ってるんだよね

儲けとかは勿論どうでも良くて、投入金額がプラマイゼロで落ち着けば
それでいい
504名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 12:20:13 ID:hry1qHVR0
まとめサイト的なものは既にあるよね
そこ活用してみるとか?できないか・・・

いやでもそんなサイトあるとまじで俺としては天国だw
505名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 12:26:52 ID:6AFqWsMC0
>>503
試みとしては面白いんだけど、ここはあくまでSS・小ネタの投下スレだからなあ。
本気でやるんなら同人板辺りにスレ立てるなり、さっきも言ったがブログを用意するなりした方がいいと思う。
506名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 12:31:09 ID:klm2NxNiO
本気でやりたいなら自分でサイト作って誘導レスひとつ貼ってそこでやれば?
ここで議論は止めて欲しい
507名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 12:44:06 ID:mmtQjg/a0
皆優しいな
この手の輩は「スレ違いなんだよ、死ね」でいいのに
508498:2009/02/19(木) 12:51:38 ID:SoLB82MK0
了解。やはりスレ違いのようなので去ります。
皆さんどもでした。
509名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 14:39:12 ID:Y67vFYcW0
でもハカギロワイヤルみたいに一冊の本になるなら、それはそれで見て見たい
510名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 15:45:41 ID:T/xCHxX+0
ほんと優しいなこのスレの人
相手すんなよそんな厨
511名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 16:39:05 ID:hry1qHVR0
やさしいのかどうかはわからないけど、みんなの目的が共通してるだろ?
ニヤニヤできるSS桃香待ちということだ!
512名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 16:46:50 ID:aB1KzE/rO
それに関して異論はないな

必要もないのに死ねとか厨とかキツい言い方して雰囲気悪くするより余程健全だ
513名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 16:57:38 ID:AJOfIciQ0
今なら言える。
発売からここまで数え役萬☆姉妹欠片もなし
514名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 17:27:21 ID:jawA025o0
天和さんが本編ではっちゃけ過ぎたんで書きずらいんだよ
基本エロ可愛い子だからね需要はあると思うけど
515名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 17:34:58 ID:AJOfIciQ0
>>514
それそのものは構わないんだ。
問題はモブな脇役としての出番すらないこと

北郷帝第三話のおまけだけって……
516名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 18:23:27 ID:hMhaXmjc0
魏ルートだと、一刀帰還時に本国にいなさそうなのがネックなのかね>しすたぁず
他のルートだと……各勢力に売り込みにきたのを一刀が相手して、っていう展開もあってもよさそうではある。
517名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 18:37:07 ID:l08n80Lf0
そういえば未だにこのスレにSS投稿があって賑わうのは公式で妄想伝募集がないからなんだよな
前回は無印発売後2週間でお返しディスクの告知があったから、作者のほとんどがそっちに向けて
書き始めたから一気に投下数減ってたからな
518名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 19:11:00 ID:4x6rmiU7O
質問です
魏エンドの後日談で帰ってきた一刀が霞に馬ではねられて、
流流に激辛料理を食わされるエピソードがあったのって何かわかりますか。教えてください
519名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 19:19:39 ID:gBZZ/wpl0
>>518
理想郷へGO!
あとsageよろ。
520名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 19:23:14 ID:4x6rmiU7O
>>519
ありがとうございます
521名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 19:28:01 ID:hMhaXmjc0
それって、いけいけぼくらの北郷帝だろ?>馬にはねられたり
テキスト投下だからこのスレに投下されたかというと微妙だが、まとめにのってるんだし
教えてあげてもいいんじゃないの?
522名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 19:28:55 ID:ankoylgH0
たぶん北郷帝第二回
523名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 19:33:16 ID:4x6rmiU7O
>>521
>>522
これでした。ありがとうございます
524名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 19:51:30 ID:gBZZ/wpl0
>>518
>>521
スマン。他所のサイトと勘違いしてた。
525名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 20:12:08 ID:IUIenavsO
ここのSSが余す事なく記載された本が出たら俺は迷うことなく買う。
イラスト付きなら最高
526名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 20:13:17 ID:73JgrV4f0
>>525
3冊は必須だよな
527名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 21:31:53 ID:ZP0XdE+zO
実現したらだけど
まとめの管理人の日ごろの献身的努力を考えたら
版権あげてもい〜んじゃない?
528名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 21:35:02 ID:fXsqvsqL0
スレ違いってことで片付いてるんだからもうその話題はいいだろ
続けても荒れるだけだぞ
529名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 21:46:42 ID:IUIenavsO
>>528
そうだな
じゃあ俺は紳士スタイルで次のSSを待つとするよ
530名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 22:13:12 ID:M0guwAUbO
「…………………おぉ!」
「寝てませんよ?」
「起きなさい、一刀十三号よ。さっさとあなたの駄文を載っけるのですよ」
「にゃー(では13桃香です)」
531三教一致 1-13:2009/02/19(木) 22:15:48 ID:M0guwAUbO
「秋蘭!桂花、稟、風。各部隊の矢の数を数えさせなさい、隣同士の部隊にでも数えさせればさして時間もかからないわ。決して同じ部隊の者同士で数えさせるな」
それから直ぐに怒号が飛び交いだす。
「どうしたの報告なさい」
「許貢の残党の一人に矢の数が足りないと報告が、ですから問い質すと『俺だけじゃない元許貢の部隊が中心のこの部隊、全員関わった』と答え、開きなおったのか暴れる素振りを見せるしまつ」
「その者どものところに案内しなさい」
「ですが華琳様」
「二度、言わせるきか!」
「はっ」
元許貢が中心の一個中隊200の集団。
「で、あなた達が暗殺をおこなったの?」
「いいえ、州牧様。あの男だけです、我らは止めましたぜ」
「嘘を言うな!お前らだって我先に競って」
「黙りなさい!」
矢が足りず、言い訳ができない男の喋りを止める。
「あなたが実行者なのね。やるなら何故、確実に殺らなかったの?名のある将を討ち取った者には、千金の褒美が出る触れは聞いていたでしょう?」
その言葉に周りの将は驚き、元許貢の兵達の目が濁る。
「なんだ、州牧様。分かってるじゃないですか」
532三教一致 2-13:2009/02/19(木) 22:18:00 ID:M0guwAUbO
「そうね、戦は勝たなきゃ意味がないもの。だから本来は結果を出さなきゃ駄目だけど、今回の行動に移った実行力は褒めるべきかしら。ならその実行力を買ってもいいのかも」
賞賛とも取れる言葉を発すると。
「州牧様。本当は俺らも敵将を狩ろうと参加してたんですが、雰囲気的に話だせずに黙ってたのですが」
「あらそう、他には居ないの?」
次々に我も我もと続く、九割方が暗殺参加側に加わった。
数による圧力か?いつの間にか暗殺不参加側が悪いような状況が出来ていた。
「あなた達は違うの?」
「はい、あっしらは止めましたが」
「でも止めれなかった」
「覆しようのない事実です」
「とりあえず嘘をついて、あちら側につくことも出来たわよ?さすれば出世の可能性もあった」
「本来あっしらは畑を耕し、平和に過ごせれば何も望みません。もし、実行力無しと判断して処罰されるのもかまいません。ですが親・兄弟、更に家内達にはお咎めが無きよう。なにとぞ、平に、平に」
「何を言うか!」
「そうだ!そうだ!」
「お前らみたいなひ弱な奴ら曹操軍にいるか!」
「一族ことごとく捕らえて処刑だ!」
野次が飛び交いだす。





『いい加減黙らぬか!ゲス共が!』
533名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 22:22:45 ID:E/MaxEIaO
支援
534三教一致 3-13:2009/02/19(木) 22:24:22 ID:M0guwAUbO
近場にいた一人の兵の首が跳んだ。
首なしの死体は暗殺実行側だ。
「たとえ一時でも、貴様らのようなゲス共が。我が軍勢に居たなどと、この曹孟徳末代までの恥だわ」
斬って捨てる曹操。
実行側に移った者たちがざわつきだす。
「鎮まれゲス共。矢が足りないクズは弁解の余地がないとして。暗殺をするような卑怯者が一人で実行に移れるはずがない。鎌をかけてみれば出ること、出ること。我が軍に卑怯者の存在が許されると思うな!」
そして、最後まで暗殺を否定してた者たちには。
「あなた達は今回の戦が終わって生き残ってれば自由にします。軍に残りたければ残りなさい。嫌な者は家に戻るなどして各々自由に生きるがいい」
本来、曹操が守ろうとしているものがここに合った。
振り向くと。
「悪かったわね孫策。我が軍も質が堕ちたわ。この者達の首ははねる。北郷一刀の見舞とお詫びの後、私の身を差し出すわ首でも跳ねなさい」
「「「華琳様!」」」
その場に居た曹操の将が一斉に叫ぶ。
「たかがゲス共の失態に、華琳様が首を差し出すなど」
「黙りなさい、桂花!」
「!」
「もはやこの戦いに意味は無く、大義も無くなった!我が覇道には消し去ることのできない汚点もできたのだ!私は…」
535名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 22:26:10 ID:1xYqp0j80
支援
536三教一致 4-13:2009/02/19(木) 22:27:58 ID:M0guwAUbO
「喋ってるところ悪いけど曹操。まずは北郷への面会だけど、させないわよ」
「な!謝儀すらも許さないというの!」
「おのれ、孫策!どこまで華琳様を愚弄するきだ!」
夏侯惇の怒気すら涼しく流すと。
「あら、会わなきゃ謝れない。謝れなきゃ、次の段階に移れないんじゃなくて?」
その言葉に夏侯惇の動きが止まる。
「なぜ庇う、情けなど」
「庇う?それは買い被りよ曹操。むしろより酷い事をしてるかもしれないわよ(誰が会わせてやるもんですか)
 後、あそこの『曹操軍に扮した盗賊団』我が領内において我等が処断致す、曹操軍は一切手出し無用!」
「……分かったわ、ならそういう事にしましょう。しかし何故そうまでするの孫策」
「さてね、だけど北郷……天の意思とでも言っておきましょう」
「あたなをそこまでに動かす北郷、興味があるわ」
「天の意思よ。それにさっきも言った通り少なくとも、今は会わせないわよ」
振り向き自軍に戻る孫策。
「さてと一刀。思いつく限り最良の状態にはしたわよ、これで満足かしら」
ここには居ない一刀に呟く。
ほぼ同時に呟く女性の名は曹操、真名は華琳という。
「…北郷…一刀」
537三教一致 5-13:2009/02/19(木) 22:31:16 ID:M0guwAUbO
振り向き様に叫ぶ。
「貴様らは今から!いや元より我等が曹操の軍勢ではない、好きにするが良い」
「話は聞こえていたぞ、つまり俺らは切り捨てられるのか」
「聞いていたなら分かるでしょう、私達は一切手出しはしない、つまり孫策の部隊から逃げおおせたら無罪放免よ。貴方達が手を出した相手がどのぐらいかは、孫策が繰り出してくる手勢で分かるでしょう。
 一個小隊か、はたまた全軍か。どちらにしろ貴方達の処遇は孫策に委ねた、取り逃がすことが有ってもそれはもう孫策の失態。私の預かり知らぬところ」
各々が逃げ出す算段をしてると。
相手側に動き有り!怒鳴り声が聞こえた、とはいえ二人だけだ。
「なあ、あれって?俺達が二人を倒したり、一斉に別々に逃げたりしたからって、慌てて後ろの軍勢を繰り出したりしないかな?」
元許貢の残党たちの会話が聞こえる。
「不安なら教えてあげるわ。貴方達とは違って一度繰り出した手勢が倒されたり、目標に逃げきられそうだからって新たに追っ手を放つ不粋な真似はしないわ。それは誇りが許さないから」

「なら、生き残る好機は格段に上がったな。生き残りさえすれば、盗賊でもやって気ままに生きるか」
538名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 22:31:38 ID:bLpRsuBg0
支援
539三教一致 6-13:2009/02/19(木) 22:33:18 ID:M0guwAUbO
「相手は二人だけ?なら全員で一斉にかかれば倒せるじゃねえか?」
「仮にも相手は将だぜ、それに虎牢関の戦いの話を聞いてるとさ確実に逃げた方が良くね」
「そんなの話がでかくなってるだけだって」
「一騎当千なんてでたらめは、後ろに兵がいて半ば脅しで出来るんだよ」
「それに二人だ、確実に討って取って堂々と逃げる方が安全だ」
「駄目なら、その時になって皆が別々に逃げればいい。まあ誰かは追われるだろうがそれは御愁傷様だな。そんときはお互い恨みっこなしだぞ」
「本当にやる気有るのか?」
「(馬鹿か!一切の部下を付けずに自ら自分が出てくる決意の程が分からぬのか!)」
矢が足らなかった男がいつの間にか頭を張って回りに人だかりができている。
…「おい、弓矢持ってるやつ、俺から矢を一本づつ持ってけ。足らなきゃ俺の矢筒の中の布に矢じりを通しとけ、かすり傷であの世逝きよ」…
「あら、また悪巧み?」
背後からの問い掛けに驚く残党達。
「へっ、もうあんたの兵じゃないんだ。それこそ自由にやらしてもらうぜ」
540三教一致 7-13:2009/02/19(木) 22:35:59 ID:M0guwAUbO
「堕ちてなお足掻くが、秋蘭」
「ハッ」
カラーン、カランカラ。
矢が足らなかった男の前に槍を投げ棄てる。
「なんだこれは?」
「さて?要らないから棄てたまでよ、まあ柄の部分も鉄で出来てるから多少重くはなるが。柄が木の槍と違って斬撃に対して一撃死だけは防げるんじゃない」
「どういうつもりだ?」
「はて?」
「なんだ、なんとしてでも生き残ろうとしてる姿に。今さらながらに感心かあ?手出し無用だから討つはもちろん、援助も駄目だからこんな手間を」
「どう取ろうともかまわないわ、ただそれは棄てたの。好きにするがいい」
「へへ、ならありがたく頂いておくぜ」
どう思ったのか、槍を拾う男。
その場を立ち去り、確実に聞こえなくなった頃に曹操が吐き捨てる。
「ゲスが!」
541三教一致 8-13:2009/02/19(木) 22:39:11 ID:M0guwAUbO
自軍に戻ると、回りの配下に。
「敵は曹操軍に扮した盗賊団、数は約200のみ、北郷一刀を襲ったのはそいつ等の仕業。よって出撃予定だ、ただし私一人でいい。皆はこの場にて待機、曹操軍に動きがある場合のみ対応せよ。指揮は蓮華に任せる」
「お姉様、単騎では危険です、せめて親衛隊をおつけください」
「ん〜確かに少し辛いかな、でもね女の意地も有るのよ」
そこへ一人近づく者が居た。
「…雪蓮」
「恋」
「…恋も、行く」
「……そうね、なら二人で行きましょう」
「…コクッ」
「これより二人で撃って出る!何者も手出し無用!我が命に背く者は誰であろうとも厳罰に処す、例外は無いと思え!」

突き進む二人、行く手には約200の残党たち。
「さてどうしましょうか、恋」
「…ご主人様を傷つけた。…許さない、ただ倒すのみ」
「作戦なんか要らないか、感じるままに戦って……ただ倒すのみ、か。じゃあ行くわよ、恋」
「…コクッ」
走り出す二人。
「お前ら来たぞ、弓をかまえろ、引き付けてろよ。…まだ、だ。…まだ、だぞ…」
「あの…男!」
一刀を襲った男を見つけると、怒りとある意味歓喜が混じった殺気が放たれる。
542名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 22:41:18 ID:hTvqSiqS0
支援
543三教一致 9-13:2009/02/19(木) 22:43:14 ID:M0guwAUbO
睨まれる、二人のうち一人の敵に睨まれた時に男の血が凍った。
殺されると思い、あの場では拒否し逃げた。
逃げても必ず殺されると、あの時は思った。
が、まさか『本当に殺しに来る』とは思わなかった。
あの恐怖を再現させられる。
「ひゃああやあ!」
矢が放たれる、突然の悲鳴が掛け声と勘違いしたからだ。
必中というには僅かに早い。
しかし相手が人間だったら、かすり傷でも受けてそこで終わっていただろう。
だが今、目の前にいるのは人間の姿をした二匹の獣だ。
少なくとも残党達に対しては復讐の獣だった。
「消えた?」
残党達にはそう見えただろう。
矢を放つ前までは確実にいた、敵二人が居ないのだ。
「おい!何処に消ゲェ」
ブシュ――――!
ある者には、沸いた出た。
また、ある者には、降って来た。
二つの紅い華が咲き、二筋の閃光が左右に走ると華は九つになる。
そのまま暴風が吹く、その暴風は紅い華を撒き散らす。
恐怖が感染する、恐怖に感染した男達は、最早組織だった抵抗等出来ずに殺されていく。
無駄を承知で逃走すれば、拾われた剣が投げつけられる。
自棄にかられて吶喊すれば返り討ちに合い。
為す術もなく棒立ちしてれば無論討ち取られる。
そこに有るのは、ただの殺戮だった。
544名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 22:47:35 ID:axi2fvdf0
支援
545名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 22:59:49 ID:E/MaxEIaO
支援
546名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 23:01:35 ID:K5BdSZtE0
支援
547三教一致 10-13:2009/02/19(木) 23:02:38 ID:M0guwAUbO
「よく見ておくがいい!あれが将と兵の実力の差だ。兵では将には敵わない、だが我が軍にも将がいる。我が軍の兵で有る限り、将が皆を敵将から守るであろう。
 そうならぬよう、軍師が采配をしよう。されど、我が軍の兵である誇りを忘れ、外道に落ちたる者達には、一片たりとも慈悲は無いと思え」
曹操の兵達が目の前の出来事を見守る、色々な思いを心に感じて。

「ギャアアアアー!」
「誰だ!何処の誰だ!二人な…ゴプッ」
「ハハ……アハハ…」
………………
様々な阿鼻叫喚が聞こえたが、それもさっきまでの話。
約200いた兵も、今や手の指で数えれるまでに減っていた。
双方、肩で息をしている。理由は片方は肉体的に、もう片方は精神的に。
「どうするんだよ?…今さら、逃げても、戦っても、ましてやお前を殺して謝っても無駄だろう」
「知るか!テメエで考えろ!」
「ああ、分かった」
ブシュ―――――!
ドサドサッドサッ。
半数が自決した。
こんな馬鹿げた、この世の地獄より。
一刻も早く、まだましであろう、あの世の地獄を選んだのだ。
それを見た残り全員が一人を抜かし孫策に吶喊、と同時に呂布が最後の一人に飛びかかった。
「恋、一刀を傷つけたのはそいつだ!」
548名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 23:03:46 ID:t0DQq4ev0
その後の自国民と家臣を想えば雑魚の失態ごときで首を差し出すほどアホでもないと思うが、外史だという事で無理やり納得する

あと支援
549名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 23:04:22 ID:hry1qHVR0
支援
550三教一致 11-13:2009/02/19(木) 23:06:12 ID:M0guwAUbO
孫策に向かった者は切り捨てられた。
ガキンッ!
孫策の声に咄嗟に力を抑える呂布。
ので一撃で死ぬ事は免れたが、それはただ男の不幸が延びただけのことだった。
両腕を上げ、槍で相手の戟を受け止める。
それから男がいくら力を込めても押し戻せない、それ処か徐々に押されだす。
中腰・片膝・両膝になり、正座の形にまでなる。
これ以上、姿勢を低くすれば体勢を崩し瞬く間に死ぬだろう。
そちらの方が遥かにましなのだが、生への執着か、はたまた正常な判断が出来ないのか抗う。
下がる、下がる、下がる。
メリッ!
男は耳からではなく、頭の中から音が聞こえた。
孫策が歩いて来る、微笑みながら話かける。
「あらあら必死ね。あまりに哀れで、いつもなら殺してあげてもいいんだけど」
「ハッハッハッ」
犬の様に息をして、目で慈悲を訴える。
「前回も多分貴方でしょうし」
男には意味が解らない。
「何より結果が、一刀を危険な目に遭わせた事が許せない。もうちょっと苦しみなさい」
微笑みを崩さずに悪魔の勧告を告げる。
メリッ!
男は今だに、耳からではなく頭の中から音が続く。
551名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 23:08:24 ID:DKGWenGR0
>>548
あの人意外と脆いけどな

支援
552名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 23:09:28 ID:UT+Q3jCX0
支援
553三教一致 12-13:2009/02/19(木) 23:09:36 ID:M0guwAUbO
「…お前、ご主人様、苦しめた。…本当は、同じだけ苦しめたいけど。…お前構ってると、ご主人様の傍に居られない。………………だから、もう死ね」
ズシャ!
「…雪蓮、終わった。ご主人様の傍に帰る」
「そうね、でもお風呂には入りなさい、恋。一刀が驚くわよ」
「…雪蓮も」
「そうね、じゃあ二人で入りましょう」
「ん?」
「仲良くなった記念に体を洗いっこしましょ、って言っているの」
「…コクッ」
「なら、曹操!我等はこれにて退く。そちらも速やかに退くことを切に願う」
「分かっているわ。この借り、いつか返すわよ」
「そん時は利息も付けてね」
「ふん、減らず口を」

「明命」
「ハッ、ここに」
「念のため、国境まで監視をしなさい。それに、冥琳」
「なんだ、雪蓮」
「劉備に使者を。退く曹操に手出しは無用と。変に蒸し返えされても困るし、一刀の意志で有る事を強調して」
「使者の人選はもうやってる」
「流石、冥琳。後、一刀を傷付けちゃった、でも命に別状は無いから安心はして、と。謝っといて」
「それを丁寧語で伝えればよいのだな」
「そっ、お願い」
「また、難しい注文を」
554名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 23:10:21 ID:hMhaXmjc0
>>548
まあ、呉ルートだと華琳様と幹部一同だけ消えてしまう結果だし、ある意味同じ傾向の選択ではある。
孫呉は孫呉で悪いようにはしないという感覚はあるんだろう。
実際、あの世界だと、どの君主がおさめても平和になるとそう変わりがないから……w
555三教一致 13-13:2009/02/19(木) 23:13:06 ID:M0guwAUbO
「自分たちの主を傷付けたが安心して欲しい等と、どう言えばいいのだ?」
「それを考えるのが冥琳の仕事でしょ。さ〜てと、恋。お風呂入りましょう、お風呂。その後、一刀の見舞いに行きましょう」
「…コクッ」
「やれやれ、誰に行かせるか。…穏」

徐州に帰る当日。
「御免ね一刀。腕、傷が残っちゃった」
「気にしないさ」
「でも、ある意味嬉しいかな」
「?」
「だって、私がつけた傷が一刀にある。なら離れていてもなんか傍に居るぞって」
「心はいつでも雪蓮と一緒だぞ」
「違うの、目に見える形で欲しかったって言うか……もう、一刀のバカ!知らない」
「ハハッ。御免よ雪蓮。でも、その気持ち嬉しいよ」
「…一刀」
……………

「あ〜ん、私が行きた〜い」
「却下だ、孫呉の王がおいそれと国を空けられるか」
「う〜冥琳の意地悪」
「なんとでも言うがよい、仕事も溜まっているのだぞ」
「ぶ〜、じゃあ蓮華。一刀をよろしくね…道中仲良くしてそのまま閨にでも誘ったら…」
「なっ、姉様!(////)」
「思春もよろしくね」
「ハッ、命にかえましても蓮華様はお守りします」
「俺はいいのかよ」
「フンッ」
「恋も元気でね、またご飯でも食べましょう」
「…コクッ」
「じゃあ、桃香達の処に帰るか」
556名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 23:13:09 ID:3iXCTxvn0
自分も違和感感じたけど、まあ『呉ルートの曹操か』って納得した。
557名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 23:16:22 ID:M0guwAUbO
「にゃ(支援ありがとうございます、後お目汚しすいませんでした)」
「…十三号」
パンッ!パンッ!
「華琳様!」
「何故、二回叩かれたか解る」
「…………にゃ(不用意に返答して場を荒らしたのと住民に迷惑をかけた為)」
「そう、解っているならそれでいい。以後気を付ける事」
「にゃ(はい)」
「あなたの投稿を待ってる人が居るのもまた事実なのだから、せめて最後までやり遂げなさい」
「にゃ(ご足労をかけました、曹操様。以後精進します)」
「そう、なら精々頑張りなさい」
「にゃ(はい、皆様もすいませんでした。待ってる人が一人でもいる間は最後まで頑張りたいと思います、それでは失礼します)」
558名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 23:16:55 ID:tRDV9Bxu0
掲示板投下って形だからかわからんが、もうちょっと肉付けが欲しいと感じた
559名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 23:17:22 ID:1xYqp0j80

やっぱ違和感を感じたのは俺だけじゃなかったんだなw
560名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 23:18:05 ID:hry1qHVR0
>>530 GJ
いつもありがd
561名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 23:18:35 ID:u6W83Quf0

曹操の台詞に違和感感じたけどまあ面白かったよ
562名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 23:18:56 ID:LQjsl1eq0
正直、本編の呉ルートでのここ(雪蓮暗殺)の話、華琳の反応の方が不自然だと思ったし
(呉側が敵の卑怯さを罵倒するのは士気の上での意義があるけど)
膨らませて弱い物虐めする話にされてもあんま楽しくないな…
563名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 23:20:37 ID:Z84otvqO0
>>557
乙。
一刀が死に掛けて蜀の間で問題にならなきゃいいが。
しかし、着々と3国の間でフラグをたててないか北郷さん
564名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 23:22:28 ID:3iXCTxvn0
確かになー。
最初に魏ルートをやってたからかもしれんが、あの場面の曹操そのものに、違和感みたいなのを感じた。
だから『呉ルートの曹操』って言ったんだけどw
565名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 23:24:07 ID:t0DQq4ev0
戦国時代では総大将の死は国の崩壊に直結するからなー
今川氏なんかもだいぶ兵力差はあったはずだけど当主死んだだけでマッハで消滅したし

でも面白かったとは思うよ、最後の蓮華の反応最高
566名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 23:24:47 ID:i4sqv/J50
十三号乙。これからも頼むよ。

>>548のいうこともわかる。
でもこれって十三号のSSというより呉√してた時の俺の感想でもある。
本編の曹操がおかしいんだよなぁ。
567名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 23:25:56 ID:pC4J06W30
十三号おつー
俺は十二分に楽しませてもらったよw
568名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 23:30:16 ID:ankoylgH0
呉ルートの曹操も魏ルートの桃香も違和感が……
一刀と接してないとあんな感じになるんかな?

とりあえず相変わらずの携帯十三号氏乙〜おもしろかった
569名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 23:32:35 ID:YD5SWPU20
蜀呉同盟の為蓮華と政略結婚で無問題。桃香の絵師も日陰なら3PもOK
570名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 23:34:42 ID:aB1KzE/rO
リアルタイムにはちと遅れたが投下乙
なんか華琳ともフラグ立ちそうな勢いだw
571名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 23:47:02 ID:9ut6oaxo0
>>568
一刀不在ルートが二人のあの外史での本来の性格で、呉は無印孫権君主化が
あの外史的には自然な流れなのかもな。
一刀さえ来なければ案外グダグダとケリが付かないまま時間だけ過ぎ去って
我々の歴史と大差ない結末になりそうではある。
曹操の場合、魏ルート以外では頭痛のせいでたまに精神的に不安定になって
時々変な判断下してるかもしれんけど。
572名無しさん@初回限定:2009/02/19(木) 23:48:14 ID:vpeb+Ymf0
このちんこは前世で華淋とできていたちんこだからな
乙乙

桃香中にいちゃもんつけるのはあんま感心しないな
感想は終わってからにしようぜ


外史まとめサイトのキャラ紹介で
華淋の中の人がハナ一と知ってめっちゃ驚いた……
すげーな中の人
573名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 00:01:03 ID:3iXCTxvn0
俺はぱすてるチャイムconの鈴木だって知って仰け反った。
結婚してくれ!
574名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 00:09:41 ID:p17m1pH40
おいちゃんも充分楽しませてもらったよ
今一番楽しみにしているシリーズだ
575名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 00:11:54 ID:IzxYGr4c0
>>571
>一刀さえ来なければ案外グダグダ
なるほどそれが漢ルートか
576名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 00:15:46 ID:qAxJzW1j0
あれ?風の出番は?
577名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 00:52:51 ID:fHdCS65J0
美羽√の人なかなか来ないなぁ……
美羽√を待ちつつ、きっと3月3日に投下してくれるメーテルの人の美羽に思いを馳せる。

ハムも待ってるぞー。
578名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 00:55:08 ID:fHdCS65J0
してくれる「だろう」

だろうが抜けた。別にプレッシャーかけてる訳じゃない。
579名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 00:57:32 ID:3wfgjAcS0
SS書いてて対して難しくもないであろう漢字がでてこない糞変換にぶちぎれてATOK入れてみたんだがこっちも今までの積み重ねなくてアホ。
これで勝つる!!とか思ってたがしばらく駄目だな。

wを連続入力するとっっっっっっwってなるのは2ちゃんやるにおいて致命的だなとかふと思った
580名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 01:01:17 ID:8rRAUG3i0
>>577
美羽√といえば、理想郷に袁術無双書いてた人いたけど体調崩して以降更新なくなってしまったな
続きが気になるだけに残念すぎた
581名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 01:07:37 ID:5qzNr5qB0
呉ルートだと
その後の自国民と家臣を想えば赤壁の敗北だけで海外逃亡するアホでもないと思うが、外史だという事で無理やり納得する
だからな
582名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 01:08:03 ID:uy7oQ65s0
袁術無双の人は感想板のレスで体調崩すどころか会社を辞めるとか言ってたからな
職場環境とストレスで色々大変なんだろう

あと、他サイトの話題は荒れそうなのでここら辺でやめような
583名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 01:18:22 ID:ssP6pn+h0
>>579
wはATOKサイトにちゃんとFAQあるだろ、文句言う前に調べろw
584名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 01:19:03 ID:909O6FLE0
では次の話題はきゃらくてぃか春蘭で
585名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 01:52:06 ID:fHdCS65J0
むしろエロティカ桂花で
586名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 02:03:15 ID:NjFvmSW20
今、桃香しても大丈夫かな
大丈夫なら4、5分後に桃香します
587名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 02:04:29 ID:3wfgjAcS0
>>583
ほんとだwwwwww
惇クス
588無じる真√N-01話(1/5):2009/02/20(金) 02:09:16 ID:NjFvmSW20
穏やかな風に吹かれながら目覚めた俺の前に広がるいつか見たことのある風景。
広大な大地と遠くの山、それは中国の水墨画に描かれる風景そのもの。
それらは間違いなくここが、彼女たちと共に駆け抜けた世界であることを物語っている。

だが、ここにきた覚えは無い……。
何せ、あいつらと戦っていたわけなのだから。

自分が居るはずの無い場所に居ることに不安を感じながらも、彼女達はどこだろうかと周りを見渡してみる。
しかし、そこに彼女達の姿どころか人影すら見受けられない。

「いったい、どうなってるんだ」

本当に、自分に何が起こったのか理解できない。

近くに邑が在るような気配も無い、どうしたものか……
しかたなく、その場でしばらく考えてみることにする。

「なんだぁ、こいつ?」
突然、誰かの声がして考え事に集中して俯かせていた顔を上げるとそこには

「どっかの集落のやつらからはぐれたんじゃないっすかねぇ?」
妙に鼻が特徴的なチビと
「そ、それにしても変な奴なんだな」
妙に丸々としたデカイのと
「んなぁこたぁいいんだよ、なんか良さげな服を着てやがるからな、金目のものは持ってそうだな。」
リーダー格とおぼしき、ヒゲ面の男がいた。

ん?なんか覚えがあるような……こう既視感というか……

「服も売ったら高そうですぜアニキ」
と、チビがにやにやと不快な笑みを浮かべながらヒゲ(アニキ?)に告げる。
「わかってる、とっとと身包みはいじまうぞ。」
589名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 02:13:36 ID:okxEppPu0
ちくしょう寝ようとしてたのに。支援
590無じる真√N-01話(2/5):2009/02/20(金) 02:14:27 ID:NjFvmSW20

ここまで会話を聞いていて俺の中に一つの光景が思い起こされる。
そう、俺が初めて愛紗と出会ったときもこんなことがあった。

うーん、懐かしいな。

……
……
!!

って、要するに追いはぎにあってるってことじゃないか!

「へっへっへ」
厭らしい笑みを浮かべながらこちらへ手を伸ばしてくるチビ

「……。」
どうする、ここで下手に逆らっても返り討ちにあう可能性のほうが高い。
かといって言うとおりにするのも納得いかない。

なら、やはりここは

「お前らにやるモンなんてないんだよ。」
そう、三十六計逃げるにしかず!

「あ、待ちやがれこの野郎!!デク!!チビ!!」
アニキがわめき散らしながら、デカイのとチビに支持を出す。
「おう!」
「わ、わかったんだな」
チビとデクが俺を捕まえようと追ってくる。
見た目から言ってチビが早いのはなんとなく予想はついていたが、やっかいなのは
デクだ、こいつは思ったより動きが速い。
591名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 02:14:47 ID:FjV2sbvz0
支援
592無じる真√N-01話(3/5):2009/02/20(金) 02:18:50 ID:NjFvmSW20

「くそっ」
距離をかなり縮められた以上、下手に走って体力を消耗するわけには行かない。
かといって止まれば奴らに捕まる。

どうする、考えろ考えるんだ。

「おらぁ、捕まえたぁ!」
一瞬の隙をついてチビが飛び掛ってくる。

「くっ」
まずった!捕まる。

しかし、なんだかチビの動きは想像より遅い。
そのおかげでなんとか避けることに成功する。

「ちっ」
「つっ捕まえるんだな」
悔しそうに舌打ちをするチビを尻目にデクに眼を向けると襲い掛かってくるところだった。

「うぉっ」
しかし、やはりこちらも先ほどまでは速いと思っていたが対峙してみると遅い。

「いったい、なんなんだコイツ」
チビが警戒しながらこちらを見る。

「何やってんだ、まだ捕まえられてねぇのか!」
アニキが叫びながらこっちにくる。
「そ、それがこの野郎ちょこまかとすばっしこくて」
「た、只者じゃなさそうなんだな」
「何言ってやがる、こんなひ弱そうなやつが武将だとでもいうのか!?」
593無じる真√N-01話(4/5):2009/02/20(金) 02:22:47 ID:NjFvmSW20

!!!!

そ、そうかこいつらの動きが遅く感じる理由は『アレ』だ。
以前、愛紗達に(強制的に)稽古をつけてもらったことが何度もあった、きっとそれだ。
まぁ、おかげで政務に支障をきたしたけど……

まさか、こんなところで役に立つとは。

愛紗の言うとおり、鍛錬するにこしたことはなかったなんだな。

しかし、これで少しは希望が持てるか?
そう聞かれたら、おそらくノーと答えるだろうな……
あくまで、避けれるだけで倒せるわけじゃない。

「いいか、こうなりゃ一斉にかかるぞ、三人でかかれば武将だろうと関係ねぇ!!」
「「おう」」

ちっ!一人ずつならまだしも、三人一遍はまずい。

三人は徐々に俺を取り囲むように動き始める。

「よし、やるぞ」
アニキの声にしたがって二人も準備をする。
「おらっ捕まえろ!!」

その声を合図に飛び掛ってきた。
594名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 02:24:19 ID:Vd30BHR6O
試演
595無じる真√N-01話(5/5):2009/02/20(金) 02:25:43 ID:NjFvmSW20

その瞬間
「貴様ら、何をしている!!」
どこかで聞いたことのあるような声が聞こえた。

と、同時に俺を取り囲んでいた三人は
「げっ」
「に、逃げるぞお前ら」
「わ、わかったんだな」
慌てた様子で逃げていった。

「た、助かった〜」
思わず、緊張を解き息をはいた。
そして、改めて声のほうを見るとそこには一小隊程の白馬に乗った兵士達がいた。

「そこのお前、大丈夫だったか?」
その中から、白馬に乗った赤みがかった髪の女の子が俺の前に出てきた。
とりあえず、まず礼を言わないとな。

「あぁ、助かったよ」


「公孫賛」

……?

……!?

「って、こ、公孫賛〜!!」

596名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 02:28:03 ID:NjFvmSW20
以上で終了です。
タイトルのNはNormalのNで=普通ってことで

支援していただきありがとうございました。
597名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 02:28:27 ID:wqWBWAhm0
支援
598名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 02:28:59 ID:Uyw5TDp90


白蓮キターwww
599名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 02:29:30 ID:KqmWM2+F0
白蓮ルートキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!!!!
600名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 02:35:46 ID:dnpDs9Ja0
>>593


>おそらくノー
の部分がおそらく‘くノ一‘に見えたw
601名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 02:58:05 ID:3wfgjAcS0


原作からして適当だからどうでもいいんだが武将って日本のみじゃなかったっけ?
602名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 10:06:06 ID:ufezkXai0
5分後あたりから桃香させていただきます
603名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 10:08:54 ID:kxrM061k0
wktk
604新釈・覇王別姫!?(1/8):2009/02/20(金) 10:14:53 ID:ufezkXai0
「も、申し上げます!」
血相をかえて玉座の間に飛び込んできた伝令は、官渡四方が敵軍に包囲されたことを告げた。
「進退ここに窮まる……か」
華琳は伝令に下がって休むよう伝えると、静かに目蓋を閉じる。
居並ぶ魏の重臣たちの面持ちも暗い。
大陸に覇を唱えた大国魏も、今や中原の一部を残すのみ。百万を数えた精兵も、一万弱にまでなっていた。
「……畏れながら申し上げます……」
重苦しい空気の中、稟が口を開く。
しかし華琳はその先を封じるように手で空を切ると、玉座から降り足取りも重く退室してしまった。
「……華琳さま……」
桂花は心配そうな眼差しでその後姿を見送る。
605新釈・覇王別姫!?(2/8):2009/02/20(金) 10:16:28 ID:ufezkXai0
「ええい! 何とかならんのか!?」
春蘭は華琳の姿が見えなくなると、焦りを隠さずに叫んだ。
「何とかなるなら、とっくに何とかしてるわよ! けど……」
この桂花の言葉に同意するように、稟も言葉を繋ぐ。
「敵軍五十万。対する我が方は一万弱」
「大を以って小にあたる、が兵法の基本ですからねぇ」
眠っていたかに見えた風も反応を示した。
「ええい! そこを何とかするのが軍師の仕事であろう。
仮にも華琳さまの軍師であるなら何とかしてみせろ!」
なおも焦れる春蘭の相手は秋蘭に任せ、俺は軍師三人に向かい、
「なあ、相手の兵糧庫を急襲するってことはできないのか?」
と、尋ねる。
俺たちの歴史の官渡の戦いでは、烏巣にある兵糧庫を曹操軍が奇襲。
補給線を断たれた敵は統制を失い、それを好機と打って出た曹操が勝利することになっている。
しかし稟は力なく首を振った。
「残念ながら……」
そうか……。たしか官渡の戦いは、袁紹と曹操の覇権争いだったはずだ。
しかし今の敵は袁紹じゃなく、呉蜀連合軍。ここまで歴史が違ってくると、
俺の世界の知識なんてあてにはならない。
それに相手があの袁紹ならともかく、華琳が認めた英雄孫策や劉備となると補給線の守備が手薄なんてことはないだろう。
となると、華琳が言うように本当に……。
いや、華琳も間違いなく英雄だ。何といっても、覇王曹孟徳なのだ。
俺は弱気になりかけた思考を振り払うように、首を横に振る。
とはいえ何か具体的な打開策が出るわけでもなく、華琳不在のままでは軍議を続けることもできないということになり、一先ず解散となった。
606新釈・覇王別姫!?(3/8):2009/02/20(金) 10:18:38 ID:ufezkXai0
俺は自分の部屋に戻ってからも、打開策を考えていた。しかし凡人の俺に何かひらめくはずもなく、
下手の考え休むに似たりを繰り返していると、一人の侍女が華琳が俺を呼んでいるとつげに来た。
日が落ちた暗い廊下を進み玉座の間に行くと、主要メンバーが全員揃っていた。どうやら俺が最後だったらしい。
「……一刀も来たわね」
華琳はゆっくりと全員を見渡し、静かに、しかしはっきりと漢詩を詠い始める。
「力山を抜き、気世を蓋う。時利あらず、騅逝かず。騅の逝かざる、奈何す可き。虞や虞や、若を奈何せんと……」
四面楚歌だ。一時は天下の実権を握った覇王項羽が、漢軍に追い詰められ垓下で詠んだ詩……。嫌味なくらい今の華琳に当てはまる。
約一名を除き、華琳の言わんとしていることを察した皆はそれぞれ苦悶の表情を浮かべた。
「……ん? おいどうした秋蘭? なぜみんな泣いておるのだ……?」
本当にわからないらしい春蘭だけが困惑した表情を浮かべている。しかし今はそんな春蘭が少しではあるが頼もしい。
それはみんなも同じだったらしく、やれやれといった様子で場の空気がわずかばかり緩んだ。
「いいのよ、春蘭。あなたはそれで」
華琳にそういわれると、春蘭も弱い。
「……はぁ……。華琳さまがそうおっしゃるのであれば……」
と、相変わらず理解はできないといった様子ではあったが、納得はしたらしく引き下がった。
「全員! 明日の夜明けとともに敵の包囲を一点突破する! 魏武の最期の誇りを見せよ! 春蘭・秋蘭は騎兵の準備を!」
「はっ!」
「桂花・稟・風は敵本陣を探せ!」
「御意!」
そう猛々しく号令した華琳は俺に向かい、
「一刀は私に付き合いなさい」
と言って俺の手を引いてゆく。
「あっ、華琳さま……」
桂花はそれを止めようとしたようだったが、稟と風の二人に引き止められた。
607名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 10:18:50 ID:8G6yDieMO
支援
608新釈・覇王別姫!?(4/8):2009/02/20(金) 10:24:31 ID:CbNXy4nj0
「なぁ、華琳。どこに行くんだ?」
「……いいから黙って付いてきなさい……」
そう言う華琳の表情は重く、とても逆らえそうにない。もっとも、いつも華琳には逆らえないのだが、今日は無言の圧力がいつも以上に強い。
それに、もしかしたら明日にはもう……。
いや、華琳はこんなところで死ぬようなタマじゃない。何といっても覇王なのだ。
それに、俺の世界の歴史でも曹操が討ち取られたなんて話はない。
……でも、ここまで歴史が変わると……。
「……入りなさい」
そう言った先は、華琳の私室だった。
俺は黙ってその言葉に従う。
「……その椅子にかけて」
華琳が指した椅子は、いつも華琳が使っているものらしく、細部まで作りこまれた一目で高価なものとわかるそれであった。
俺は一瞬ためらったが、華琳に押され半ば無理やり座らされる。そして華琳は俺の膝の上に座った。
華琳の柔らかいお尻の感触が膝に心地いい。そして何より華琳の匂いと共に伝わってくる肌の温もり……。
「……一刀」
後ほんの少し動けば唇が触れ合うところで華琳が息をする。
「明日……私たちは……死ぬ」
「なっ!?」
今まで俺が一生懸命に否定し続けてきた言葉を華琳が呟く。
「……一刀。これは最期の命令よ……」
華琳は乱れた呼吸を整えるように一呼吸置き、力強い目で俺を見据えると、
「あなたは生きて……!」
と言って、俺の唇にそっと自分の唇を重ねた。
しかし華琳はすぐに顔を引き離し、
「……いい? 天の遣いと言えば、孫策や劉備も無下にはしないはず。今すぐこの城を出て敵陣に降りなさい」
と、立ち上がり俺に背を向けた。
いつもは威厳と誇りに満ちた華琳の背中も、今は小さく震えている。
俺はその様子に耐え切れなくなり、華琳の肩に手を回し抱き寄せた。
「いくら華琳の命令でも、その命令だけは聞けない」
「なっ!? あなた、死ぬのよ!?」
609新釈・覇王別姫!?(5/8):2009/02/20(金) 10:25:45 ID:CbNXy4nj0
華琳は振り返り、怒ったように俺を強くにらむ。
しかし肩に回した手だけは振りほどかないでいてくれたことがうれしく、俺はさらに言葉をつないだ。
「……明日は俺も連れて行ってくれよ?」
「……全く……最期までバカなんだから……」
「ん? 何か言ったか?」
「……何でもないわよ」
そう言った華琳の頬は赤く染まり、あまりの可愛さに俺は華琳を抱きしめずにはいられなかった。
華琳もそれを拒否することはなく、俺たちは一晩中愛し合った。
お互いの鼓動を感じながら。お互いの生を確かめるように……。
610新釈・覇王別姫!?(6/8):2009/02/20(金) 10:27:46 ID:CbNXy4nj0
明朝。城にはまだ朝靄が立ち込める時間。
華琳は陣頭に立った。
「聞け! 魏の勇士達よ! これより我らは最期の決戦を挑む! もはや我らに恐れるものは何もない。
我らは死してなお歴史にその名を刻みつける!
蒼天よ、刮目せよ! 天が見捨てし曹魏が雄姿をとくとその眼に焼き付けるがよい。
そしてこの大陸から我ら曹魏を消したことを後悔するがいい! 全軍! 黄泉路を血潮で染め上げよ!」
華琳の声は大地を震わし、空をも震わせるように木霊した。
そして蒼天は刮目するかのように朝靄を晴らし、日輪を昇らせる。
いよいよだ……。この城を出れば最期。もはや行くあてもない。あるとすればせいぜい地獄、か……。
「あら、怖いの?」
いつの間にか隣にいた華琳が、いつもの意地悪そうな声で俺にそう言った。
「まあね……」
情けないが、俺は震えていた。しかし華琳のいつもと変わらぬ様子に少しは平常心を取り戻す。
「……あれからいろいろあったよな……」
華琳は「えっ?」といった表情を俺に向ける。
こっちの世界に来てすぐ、稟や風に出会わなければ野盗に斬られていたかもしれない。
そして、もしあの時華琳と出会っていなければ、今頃俺は死んでいたかもしれない……。
……華琳と出会ってから本当にいろいろとあった。
華琳に怒鳴られたことも、春蘭に斬られそうになったこともいい思い出だ……。
ああ、走馬灯のようにってこれなんだなと俺が感慨に耽っていると、
「……一刀……。後悔はない……?」
と、華琳が俺の手を握り締めてきた。
「……華琳?」
611名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 10:28:45 ID:FmY4Jkd90
支援
612新釈・覇王別姫!?(7/8):2009/02/20(金) 10:29:37 ID:ex3rwx8K0
華琳の手は冷たく冷え切っていた。
そうだ、華琳も怖いのだ……。
しかしそれでもなお覇王曹孟徳であろうとする少女の強さと儚さ……。
俺は力強く、
「後悔はないよ。君に出会えて本当によかった」
と、華琳の手を握り返した。
「……ばか……」
と呟いた華琳の手は、少しではあったが温もりを取り戻した。
「華琳さま……」
と秋蘭が近づいてくる。
こんな時、秋蘭は気配りができるので助かる。
これが春蘭や桂花だったら……。
「出撃準備、整いました」
そう言った秋蘭は、俺にだけ聞こえるように、
「ありがとう、北郷。華琳さまの代わりに礼を言う」
と耳元で囁いた。
「俺は何もしてないよ?」
肩をすくめてそう返すと、
「うむ、ならばそういうことにしておこう」
と言って持ち場に戻っていった。
華琳はその報告を聞き、俺から手を離し颯爽と馬に跨ると、最期の号令を発す。
「全軍! 突撃せよ!」
「全軍! 突撃!」
「全軍! 突撃!」
華琳の号令にあわせ、春蘭と秋蘭も下知を飛ばす。
613新釈・覇王別姫!?(8/8):2009/02/20(金) 10:31:02 ID:ex3rwx8K0
平原を覆いつくす敵は総勢五十万。
目指すは孫策・劉備連合軍本陣。
おそらくこの戦いで俺たちは全滅するだろう。
しかしそれでも後悔はない。
今は曹孟徳という偉大な王の、華琳という気高い少女の生き様を蒼天に高々と掲げるだけだ。
先頭を疾駆する華琳は天に向かって叫ぶ。
「我は覇王曹孟徳なり!」
姓は曹、名は操、字は孟徳、真名は華琳。
乱世の覇王は龍のような苛烈さで泰然と敵陣になだれ込んで行った……。
614新釈・覇王別姫!?後日談(1/4):2009/02/20(金) 10:33:15 ID:Y27h5fyP0
「はい、カット!」
真桜の声が響き渡り、その場にいた全員の動きを止める。
「大将、いい画取れたで」
そう言うと、真桜はポンポンと『映写機』を叩いた。
……そう、俺たちは軍事演習も兼ねて映画の撮影に来ていたのだ。
もちろんこの時代に『映画』なんてものは存在しない。
それなのに何故『映画』が、そもそも『映写機』なんてものがあるのかと言えば、
真桜が『かめら』を改良して作ってしまったからだ(ホントなんでもありだな、この世界……)。
某漫画ではないが、「曹魏の科学力は世界一ィィィ!」とも言いたくなる。
「それにしても真桜。よく華琳が魏の滅亡なんて設定を許したな……」
「何言っとるんや、隊長。いいも何も、脚本・演出は全部大将やで。ウチはただ大将に言われた通りにこれを回しただけや」
……そうだったのか……。それにしては、けっこうきわどいベッドシーンもあったような……。
そんなやり取りをしていると、華琳たちがやってきた。
「あら一刀。なかなかいい演技だったわよ」
そう言った華琳の横で春蘭が、
「うぅ……華琳さまぁ……」
とねだる様な声を出す。
「春蘭もいい演技だったわ」
「はいっ!」
嬉しそうな声を上げる春蘭には悪いが、春蘭は特に演技らしい演技をしていないはずだ。
というのも、よく言えば素直な春蘭に演技なんかできないだろうというのが全員の意見で、
春蘭には特に演技指導もなく、素のままでいてもらったのだ。
その方が下手に演技されるよりいいだろうとの華琳の判断だ。
「何だ、北郷? 何か文句がありそうな顔をしているな?」
「いや、春蘭は名女優だったよ」
「そうだぞ、姉者。演じているとわからないほど自然だったぞ」
うわ……、何気にひどいこと言ってるよ……。
しかし春蘭はというと、秋蘭の皮肉にも気づかず「そうだろう、そうだろう」と満足気だ。
まあ、本人がいいならそれでいいか。
615名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 10:34:53 ID:4lvjBe8/0
支援
616新釈・覇王別姫!?後日談(2/4):2009/02/20(金) 10:36:29 ID:Y27h5fyP0
「帰ったら季衣たちにも私の名演技を見せてやろう!」
と息巻く春蘭の相手は秋蘭に任せ、俺たちは撤収の準備に入った。
今は乱世。いくら演習を兼ねているからとはいえ、いつまでも本国を留守にするわけにはいかない。
季衣は最後まで来たいと言っていたが、万一のために霞たちと許昌で留守を守ってもらっている。
617新釈・覇王別姫!?後日談(3/4):2009/02/20(金) 10:38:30 ID:xxpsrN2j0
許昌への帰途、俺は真桜たちとこんな話を交わした。
「それにしても贅沢な映画になったな」
「そりゃそうやで。何といっても、大将が全面協力。曹魏五十万を動員しとるんやもん」
華琳が天の世界に人一倍興味を示すことは知ってはいたが、まさかここまでするとは……。
ハリウッドも真っ青の一大歴史スペクタクル映画。
役者は全部本人。セットももちろん本物。呉と蜀の兵は当然呼べないので、魏の兵を使ったが、
それでも屈強さでは両国に引けをとらないし、何といっても本職の兵隊だ。
レッド・ク○フなんか目ではない。
「なんやそれにしても、大将も可愛いとこあんなぁ」
真桜があきれ半分、からかい半分の口調で絡んできた。
「華琳がかわいい?」
それは確かに華琳は文句なしの美少女だ。しかし今回の件は、どう考えても華琳の道楽優先の映画撮影。
それがどうして可愛いのだろう?
「隊長はにっぶいなぁ」
そう言った真桜にあわせるように、
「一刀殿は『史記』を知っておりますか?」
と、稟がやってきた。
『史記』とは前漢の司馬遷が記した中国の歴史書だ。
それは古典の授業で習って知っているが、それがどうしたのだろう。
「おぉ、お兄さんは意外に博学ですねぇ」
風が何気に失礼なことを言った気がするが、気にしない方向で。
「おほんっ」
と、稟が言葉を繋ぐ。
「ならば今回の『えいが』が四面楚歌を下敷きにされていることもご存知ですね?」
そういえば華琳が項羽の詩を詠んでいたっけ。しかしそれがどうして……?
「はぁー……」
ここまで言ってもわからないのかという三人のため息が聞こえた……。
「ならばご説明いたしましょう」
風が助け舟を出してくれる。
618名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 10:38:32 ID:4ojh/h3xO
何と続きが!?
支援
619新釈・覇王別姫!?後日談(4/4):2009/02/20(金) 10:39:30 ID:xxpsrN2j0
「追い詰められた項王が虞姫を思って詩を詠むというところまではお兄さんもいいでしょう。
その後、虞姫は項王と別れて自決するのです。
でも今回の『えいが』では、虞姫役のお兄さんは最後まで生き残っていますねー」
華琳が項羽で、俺はどうやら虞美人だったらしい……。男として情けなくはあるが、
事実みなに守ってもらってばかりだから仕方がないといえば仕方がないが……。
「はぁー……。一刀殿はここまで言ってもおわかりにならないのですか?」
うっ……稟の視線が痛い。
「まぁ、でもそういうんが隊長のいいところやで」
「まあそうですね」
「おうおう、そうだぜ。兄ちゃんはそのままで十分だ」
俺は何とも釈然としないまま許昌への帰途についた。【了】
620名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 10:42:00 ID:xxpsrN2j0
初投稿ということで、慣れないことが多く、
ところどころでIDが変わっていますが、どうかお許しください。

時間軸としては、魏√赤壁前となっております。

それではお目汚し失礼いたしました。
621名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 10:43:55 ID:8G6yDieMO
GJだぜ!
622名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 10:47:45 ID:4ojh/h3xO
大作乙!
本編だけでもヘビーな中に萌えどころもあってGJな出来だと思ったけど
後日談も含めて実に面白く読ませて頂きました
623名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 11:24:16 ID:U4cwo4Y6O
面白かった!
覇王別姫は映画も面白いがやっぱり京劇だな
624名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 11:57:46 ID:1e04u9tZ0
GJ、ナイスオチだった

>曹魏の科学力は世界一ィィィ!
この世界じゃ間違いなくそうだなwww
625名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 12:26:05 ID:tz9WGIujO
乙!
華琳様可愛いし格好いい!
そして真桜すご杉wwwwww
626名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 14:55:53 ID:uGNUt+Jy0
>>620
故意にID変える行為は以前辞めた方がいいと言われてたのでもし次回があるのなら次は辞めた方がいいぞ
この程度のことで叩かれても仕方ないしな
627名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 15:17:11 ID:tz9WGIujO
>>626
本人謝ってるし、次は気をつけるだろ

つか>>620は気をつけて次回作を頼む
次も期待してるぜ!
628名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 15:17:22 ID:Vd30BHR6O
返して!前半の続きに対する期待してたドキドキを返して!(笑)
マジ楽しかった
629名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 15:17:39 ID:NJNRFLL60
さる回避の為に1回くらいならいいと思うけどなぁ
630名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 15:25:10 ID:Vd30BHR6O
>さる

便乗「さる」喰らったら何分ぐらいで解除ですかね?
631名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 15:28:34 ID:uGNUt+Jy0
>>629
いや以前も1回くらいならまだしもって言われてたよ
規制されてないのに故意に変えまくると印象悪いのは確かだと思う

>>630
ttp://ansitu.xrea.jp/guidance/?cmd=read&page=FAQ1#content_1_11
632名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 15:38:02 ID:tz9WGIujO
>>631
そんな気になるなら次スレでテンプレ入れて基準明確にしようぜ
あんましつこくしても新規入ってきにくくなるだろうし
633名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 15:39:52 ID:lMULpR6RP
まあ確かにな。どうせ変えるなら規制にかからないように投下しつつも
運悪く規制に掛かってしまった時なら誰の目にも仕方ないと見えるのに
あまり計画的に変えてると日頃から計画的にID変えて良からぬ事を
してると見られることもあるからな
634名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 15:40:27 ID:8G6yDieMO
相変わらず細かい事グダグダ突っ込むやつ多いな。


             /)
           ///)
          /,.=゙''"/
   /     i f ,.r='"-‐'つ____   
  /      /   _,.-‐'~/⌒  ⌒\
    /   ,i   ,二ニ⊃( ●). (●)\   投下されたSSをありがたく読むだけだ!!
   /    ノ    il゙フ::::::⌒(__人__)⌒::::: \  こまけぇこたぁいいんだよ!!
      ,イ「ト、  ,!,!|     |r┬-|     |
     / iトヾヽ_/ィ"\      `ー'´     /
635名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 15:40:53 ID:rO2Ir/iyO
ていうか連投規制がいやなら
まとめ専用版とかにアッブしたらよいじゃん?
636名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 15:41:58 ID:+jspRxSzO
なんか最近妙に細かいこと気にする奴が増えたな
なりすましさえなければ作品投下時のIDくらい別にいいじゃん
作品にかかわるわけでなし
637名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 15:42:11 ID:lMULpR6RP
>>632
普通の新規ならID変えまくらないけどなw
638名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 15:46:08 ID:uGNUt+Jy0
>>636
投下時のIDからなりすまししてることに結び付けられる可能性があるから言われてるんだろ
そもそも俺は以前指摘されてて職人さんも気を付けると言ってた事がまた起こってたから辞めた方がいいよと言っただけだ
639名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 15:47:22 ID:tz9WGIujO
せっかくの良作なのにIDごときでこんな揉めるとは・・・
これで新しい書き手を失ったらもったいない
640名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 15:47:45 ID:e4a7pdgVO
ああ、うざい。
実際なりすましがおこってるわけでなし、ほじくりかえすほうがうっとおしいっての。
641名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 15:53:43 ID:Vd30BHR6O
>631
ありがとう、でも馬鹿だから解らない?ごめん
642名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 15:58:35 ID:GNk7Gxpe0
>>620
ハラハラしたぜw
おもしろかった!

んで、ここまで読んで思ったのは>>634のAAはイケメンだなということ。
643名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 16:06:05 ID:4ojh/h3xO
まあ、以前揉めた時は
「トラブルの原因になるから」っていう真っ当な批判とは全く無関係に
「俺はこの書き手が嫌いだ」的な理屈でネチネチ絡む奴がいた所為で長引いたから
「SSの内容以外でツッコミを入れる」って行為自体が忌避されてしまうのかもしれない

でも>>626の言うことも尤もだと思うし次回以降気を付ければいいだけさ
644名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 16:20:56 ID:b2PALssJ0
どうせID変えるなら上で言われてるように規制受けてから変えれば問題ないんだよね

前回ID変えてた人は投下が終わってからもID変える人(>>182>>188)だったから懸念も仕方なかったかも
645名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 16:23:09 ID:tz9WGIujO
>>643
>>633>>637みたいな邪推が入るからトラブルの原因になる
単純になりすましの防止とだけ定義しとけば必要以上に揉めない
だから俺も>>638の意見はもっともだと思うよ
646名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 16:30:07 ID:8715h+3MO
繋ぎ直してさる回避なら桃香時にトリップつければよくね?
647名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 16:34:16 ID:b2PALssJ0
>>641
「やはり貴方は投稿しすぎです。バイバイさるさん。」
 の場合は大体1時間程度
「もうずっと書けませんよ。」
 の場合は18:00、19:00と1時間ごと(18:49に規制された場合は11分待てば解除)

と思っておけばいいと思う
648名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 16:40:23 ID:yi3t3QSs0
さるさんは●でも回避できないのが辛い。
649名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 16:48:01 ID:MZiiXshF0
慎重に投下しても規制くらったら諦めて待つくらいの心持でなければ
潔くtxt投下にしてもいいかと
650名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 18:35:35 ID:Z89FiYkkO
男は黙って!紳士スタイルで投下待ち!



だろ?皆よ
651名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 18:50:08 ID:lMULpR6RP
2時間も経ってるのに蒸し返して言うことがそれかよw
そういう空気読まない発言も荒れる原因になると知った方がいい
652名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 18:58:41 ID:NJNRFLL60
話したっていいSSが投下されるわけでもない。
とりあえず議論してた人間は全員賢者タイムに入れば良いと思う。
653名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 19:15:54 ID:4WcfxAyu0
細かいとかウザイとか反応するのも考え物なんだよな
以前IDについて指摘があった時は誰の介入もなく指摘者と書き手両者の間ですぐに解決してたからな
654名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 19:16:56 ID:yi3t3QSs0
もーいいだろ、いい加減。
議論とか、書き手のモチベーション下げるためにやってるとしか思えないなー。
655名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 20:15:20 ID:6chw86gT0
その書き手の行為が原因だからモチベーションも何もないと思うぞ。
てか次からはやめた方がいいよって言われてるだけなのに無駄に反応するから
議論にまで発展して騒ぎが大きくなるんだよ。
656名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 20:19:17 ID:yi3t3QSs0
別に今回のことだけじゃないっての。
議論そのものが全体的に嫌気がさすようなことなんだっての。
657名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 20:24:49 ID:8G6yDieMO
話題蒸し返すやつは、職人を追い出そうとしてる単発IDの工作員。
658名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 20:29:22 ID:lMULpR6RP
携帯とPC使い分けてる奴だっているだろうについに単発とか持ち出すバカまで出てきたのか
659名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 20:55:12 ID:4zOGn/au0
何でも議論ウザイで流すのは問題だろうけど、今回はそこまでの物でも無い気がするな。
つーか無駄に煽り口調なやりとりが一番空気悪くするだろ。
660名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 21:04:33 ID:Vd30BHR6O
>647
ありがとう、以後参考にします。
661名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 21:04:47 ID:APowskn90
とりあえずちんこ拝んでエロSSの桃香待とうぜ!
ちんこ! ちんこ!
662名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 21:18:15 ID:oeGprMtH0
出遅れたか。>>620乙。
>>661、一刀を拝むと朴念仁になってしまうぞよ
663名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 21:19:09 ID:3wfgjAcS0
賢者タイムの俺参上
足しびれてあうあう
664名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 21:25:32 ID:Wh+b7+bD0
>>661

北郷神社御神体


        /⌒ヽ⌒ヽ
               Y
            八  ヽ
     (   __//. ヽ,, ,)
      丶1    八.  !/
       ζ,    八.  j
        i    丿 、 j
        |     八   |
        | !    i 、 |
       | i し " i   '|
      |ノ (   i    i|
      ( '~ヽ   !  ‖
        │     i   ‖
      |      !   ||
      |    │    |
      |       |    | |
     |       |   | |
     |        !    | |
665名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 21:26:28 ID:0oPehZ750
流れを変えるために小ネタ桃香。エロなし。



ふと気になったので、真桜に聞いてみた。

「なあ、真桜。そのドリ…じゃない、螺旋槍って珍しい武器だよな。」

「確かに隊長の言うとおりやなぁ…けど、これはうちの憧れやねん。」

「憧れ?」

「昔知り合うたおっちゃんがこれと似た武器を持っててな、うちの決め台詞もそのおっちゃんから受け継いだんやで。」

「……へぇ。」

「”俺の弩利琉は天を突く弩利琉だ!!”言うてな。弩利琉いうんは、何でも螺旋の力の象徴とか言うてたで。」

「…………。」

「綺麗な目ぇして、むっちゃ強かってん! いつも小さい豚連れて笑うとったなぁ…って、隊長? どうしたん?」

「え? あ、いや、そうかー! そんな経緯があったのかー!!」

あはははー!!と笑ってその場は誤魔化すが、心中はそれどころではなかったり。

(あれか、あれなのか!? 天も次元も突破するあれなのか?! というかあの世界とも繋がってんのか、ここ?!)



他にも似た経緯の人物が多数いると思われ。
オチが無いまま終わる。
666名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 22:36:28 ID:wOX2llFJ0
ひ、否定しようにもなぜかちょっとの間着ててもおかしくないな、この世界、そしてあのキャラ(汗)
667名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 22:43:15 ID:ZY8X/gyxO
魏動軍師 稟ダム
668名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 22:47:03 ID:wyQm0c9o0
もしかして、ビキニとホットパンツもそういうことだったのか?
「昔の女がどうたらこうたら…」
669名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 22:50:42 ID:3wfgjAcS0
そして巨乳か……
共通点がどんどんでてきた
670名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 22:52:35 ID:s2JMrUPr0
超軍師伝説リクソン
671名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 22:58:28 ID:pv9Co9Kj0
超時空ちんこ 北郷
672名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 23:19:04 ID:Ba5lsBSj0
ID:uGNUt+Jy0
ID:lMULpR6RP
ID:6chw86gT0

こういったケチ付けるだけ一人前の無能は存在しなくてもスレは成り立つが
書き手が存在しなければスレは成り立たない。
どっちがスレから消えるべきなのかは子供でもわかる事。
673名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 23:24:40 ID:rE1WYJ4/0
超自重ちんこ太守 膜Loss
674名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 23:25:02 ID:dEDdnpAO0
話題蒸し返すやつは、職人を追い出そうとしてる単発IDの工作員。
675名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 23:31:58 ID:ZnGyXgJO0
麗羽、華琳、美羽って姉妹みたいだな
676名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 23:33:44 ID:dnpDs9Ja0
>>672
蒸し返すお前もイラネ
677名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 23:34:04 ID:Vd30BHR6O
>675
おーい、華琳様が大鎌持ってお前とこ行ったぞ
678名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 23:46:51 ID:3wfgjAcS0
だんご三兄弟のリズムで


髪の毛くるくる かりん かりん
もっとくるくる れいふぁ れいふぁ
すこしくるくる みーう みーう
くるくる三姉妹

いちばん上は れいふぁ れいふぁ
いちばん下は みーう みーう
間に挟まれ かりん かりん
くるくる三姉妹

自分が一番 れいふぁ れいふぁ
はちみつ大好き みーう みーう
唯我独尊 かりん かりん
くるくる三姉妹
679名無しさん@初回限定:2009/02/20(金) 23:56:55 ID:8lh7aP/m0
華琳様がアップを始めたようです
680名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 00:07:56 ID:7TK0p/nC0
地図上でも華北の麗羽と南陽・寿春の美羽に挟まれた陳留の華琳だなw
681名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 00:08:46 ID:0WSFB4tX0
4分後に桃香します。6分割でいきます。
682無じる真√N-02話(1/6):2009/02/21(土) 00:13:21 ID:0WSFB4tX0

「こ、公孫賛〜!!」
あまりの自然な流れに受け流しそうになった驚愕の事実に思わず大声が出る。

「な、なんだよ。いきなり人の名前をでかい声で」
急に大声を出されて耳を塞いでいた公孫賛が少々起こり気味に尋ねてくる。
その後ろでは、兵士達がものすごい目つきで睨んでくる。
まぁ、さすがにいきなり主人の名前をしかも大声で呼ばれたらそうなるか。

しかし、俺のほうもそんなこと気になどしていられるはずも無い。
「い、いやだって公孫賛は袁紹に討たれたって聞いてたから驚いちゃってさ」
そう、戦乱の世となった際、袁紹によって討ち取られたという報を確かに受け取ったはず……

俺が訳が分からず混乱していると公孫賛が怪訝そうな顔をしながら尋ねてくる。
「なぁ……」
「ん?」
「私が袁紹に討たれたって、一体何の話だ?」
「え?」
「いくらあいつが馬鹿でも、この時世に民や各国の反感を買うような真似はしないだろ。」
からかうようでもなく、いたって普通にそう述べる公孫賛を見る限り嘘というわけでもなさそうだ。

本当に公孫賛は攻め込まれていないのだろう。
それに、無闇に攻め込む様な真似を世が許していないということは、今は戦乱の世ではないということ。

つまり、ここは『あの』世界とは違うということなのか……
やはり、みんなには会えないのか……

僅かながら持っていた希望が絶望に変わっていくような気がした。

「おい、自分の世界に入り浸るな〜」
一人気落ちしていると、公孫賛が話しかけてきた。
そういえば、いたんだったな。
683名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 00:13:48 ID:eYpMG3xx0
支援〜
684無じる真√N-02話(2/6):2009/02/21(土) 00:18:19 ID:0WSFB4tX0

「あ、あぁ、すまない」
『忘れてた』と、心の中で付け加える。

「で、お前は一体何者なんだ?」
「え?」
「いや、この辺じゃ見かけない格好をしているし、流星の落下場所に居たんだ不思議に思うだろ普通」
さも、奇妙奇天烈摩訶不思議なものでも見るように視線を送ってくる。
「え、そうなのか?」
俺自身、気づいたら寝てたからよく分かってなかったが……
っていうか、そんなすごい事があったなら起きろよ俺!

「もしかして……気づかなかったのか?星が落ちてきたというのに?」
「あぁ」
「ということは……まさか……いや」
てっきり、あきれられると思ってたが何やらぶつぶつ独り言をつぶやき始める。

「え、えーと」
「あぁ、こんなところじゃ何だな、良かったら私のところに来るといい。」
気軽に、公孫賛が誘ってくる。
「えっ!?いやだって……」
思わぬ勧誘に戸惑ってしまう。

「どうせ、行く当てないんだろ?」
「そ、それはそうだけど……」
おいおい、そんな簡単に誘うなよと思わず突っ込もうとしたのと同時に。
「お待ちください!さすがにそのような不審な者を連れて行くというのはいかがなものでしょう」
さすがに黙っていられなくなったのか、今まで口を開かずただ会話を聞いていた兵士の一人が公孫賛に進言する。
まぁ、おそらく今の俺は身元不明の怪しい奴だろうからそれが正しい判断だということも分かる。
685名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 00:22:15 ID:64kH8HVy0
桃香に癒される紫苑
686無じる真√N-02話(3/6):2009/02/21(土) 00:23:26 ID:0WSFB4tX0

「確かに、お前の言うこともわかる」
「ならばっ」
「落ち着け、私はこの男は、おそらく管輅の占いに出てきた『アレ』だと思っている」
何やら、俺を置いてけぼりに口論をしだした二人
「ぉ……ぉーぃ」
思い切って(とはいっても小声)で呼びかける。
「し、しかし!」
(む、無視された!?)
「はぁ〜、だから、落ち着けって。仮にこの男が悪意をもっていたとして私がやられると思うか?」
(こっちもか!?)
「いえ、そのようなことはないと思っております」
「なら、よいではないか。それにこの男から悪意は感じられないしな」
そういって俺の方を見やる。それにつられて口論していた兵士もこちらを見る。

う……男に見つめられるのはあんまり……
そんな、俺の思いを汲み取ったのかはわからないが兵士が俺から眼をそらす。
「わかりました。そこまでおっしゃるのでしたら信用いたしましょう」
「あぁ、我侭をいってすまんな」
「いえ、出すぎた真似をいたしました。申し訳ありません」
「いいって、それよりさっさと戻るぞ」
「「「はっ」」」
そうして、会話を終わらせると、勢いよく返事をし、馬を反転させ出発し始める。

「ほら、お前も私の後ろに乗りな」
そう言って公孫賛が手を差し出してくる。
「あぁ、よろしく頼むよ」
俺もその手を握り返した。
687名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 00:25:58 ID:3f29gGhj0
支援。星の出番?
688無じる真√N-02話(4/6):2009/02/21(土) 00:28:01 ID:0WSFB4tX0

公孫賛の治める城へと向かう途中、ただ馬に乗っていても暇なので話をすることにした。
「なぁ、公孫賛……さん?」
「なんだよ、いきなりさん付けで呼んだりして」
「ほら、さっきは気づかなかったけど公孫賛さんは太守なわけだろう」
「まぁ、そうだけど」
「なら、呼び捨ては失礼だったんじゃないかと思ってね」
「まぁ、本来はそうなんだけど、お前はこの世界のことを良く知らないだろうからしょうがないさ」
「え!?」
「だから、気にしなくていいし、呼び捨てのままでいい」

い、今聞き逃せない発言があったぞ。ど、どういうことだ?
俺がこの世界の人間で無いと何故わかったんだ?
彼女(?)の言っていた『外史』の世界を知っているのか?
いや、それだったら俺のことを知っていそうだが……

「ほら、お前はもしかしたら天の世界から来たのかな〜とか思ってさ」
黙った俺には気づかず彼女は続ける。

「天の世界……か……」
その言葉を聞いて納得できた彼女がいったこの世界というのは、『外史』ではなく。
天とは違う世界という意味だったんだ……

つまり、彼女は俺の知っている彼女とは別人であるというわけだ。
やはり、ここはあの世界とは違う世界なのか……

「……」
今度は、俺が黙ったことに気づいたようで彼女も何も語らない。
さすがに、これは気まずいし、話を変えるとしよう。
689名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 00:30:36 ID:+Y212tdQ0
白蓮の所にいる星が桃香と出会う前に一刀とじっくり話したせいで
白蓮軍残留一刀を主とするのですねわかります支援
690無じる真√N-02話(5/6):2009/02/21(土) 00:34:06 ID:0WSFB4tX0

「あぁ、そういえば」
「ん?何だ?」
「悪かったな、俺のせいで大事な仲間と言い争わせちまって」
「べ、別にお前が気にすることじゃないって」
そういうと顔を今まで以上に前へ向ける。
その頬はほんのりと赤くなっている。

その横顔を見て俺は、初めて会ったときの彼女を思い出した。
あの時も礼をいったら照れていたな

その姿と重なる今の彼女を見て俺は確信した
どうやら、俺の記憶のある彼女と同じで照れ屋のようだ。

「いやいや、俺のような怪しい奴を拾おうなんて中々思わないって」
「それは、私が変人だとでもいいたいのか?」
ちょっと語気を強めに答えてくる。

「そうじゃなくて、やっぱり優しいんだなって思ってさ」
「なっななな……」
「ん?」
「な、なにいってんだよ、わ、わたしは別に……優しくなんて」
「そ、それに、やっぱりってなんだよ!!」
違和感を感じるくらいに、勢いよくまくしたててくる。

「あぁ、それは……」
「それは?」
691名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 00:37:53 ID:09h2TGzTO
支援
692無じる真√N-02話(6/6):2009/02/21(土) 00:39:22 ID:0WSFB4tX0

「会ったときから」
「会ったときから?」

「公孫賛は、とても優しい女の子なんだって感じたからだよ」
前の世界で始めて会った時、そして今回。
どちらの世界でも彼女は優しかった。

そう、彼女は俺の知ってる彼女と違うけど同じなんだ。
そのことが嬉しくて思わず笑顔があふれてしまう。

「!!???」
こちらをちらりと伺っていた公孫賛の目が高速で前を向いた。

「どうしたんだ?」
「な、なんでもにゃ、ない」
「本当にどうしたんだ?噛みまくってるぞ」
「あ〜も〜、だからなんでもないんだって!!」
彼女は顔を今まで以上に真っ赤にして叫んだ。
どうやら、機嫌を損ねてしまったようだ。

この時、俺と話をしてくれなくなった彼女の機嫌を直すのが
城に到着するまでかかることになろうとは予想だにしていなかった。
693名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 00:39:33 ID:0Q8FoDDg0
支援ですよ〜
694名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 00:42:23 ID:0WSFB4tX0
以上となります。

支援していただきありがとうございました。
また、おつきあいいただきありがとうございました。
695名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 00:55:22 ID:VnE9vCC10
ハムかわいいよハム
696名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 00:58:25 ID:EBUzpRsB0
おおーっといきなりちんこ太守のフラグ建設が始まっているぞー!
>>695
697名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 01:03:23 ID:3/C6G/Yl0
こ、これはまさかのハム√なのか・・・!?

期待乙!
698名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 01:20:31 ID:09h2TGzTO
次はいよいよ星と対面かな
ハムと麗羽の戦いも気になるし、
期待して待ってるぜ!
699名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 01:26:08 ID:AUNbJeDC0
さすが一刀さん。
拠点イベントなんか待ってられねぇとばかりに速攻に出たw
700名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 02:06:07 ID:64kH8HVy0
そこにしびれるあこg(ry
701名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 07:20:04 ID:vC6Gv2ddO
「…………………おぉ!」
「寝てませんよ?」
「起きなさい、一」
「にゃ(寝てませんよ)」
「おぉ!」
「にゃー(徹夜で打ってました、理由はただなんとなく。区切りがいいので四本桃香です。エロ?有り注意)」
702三教一致 1-4:2009/02/21(土) 07:22:25 ID:vC6Gv2ddO
一同が城門にて出迎える。
「お帰りなさい、ご主人様」
代表で桃香が声をかける。
「ただいま、皆」
「その、お怪我は無事なのですか?」
「ああ大丈夫だよ。支障も大袈裟に言えば、後遺症なんかも無い」
一同、ほっと胸を撫で下ろす。
「その、申し訳ない。我等がしっかりして無かったばかりに」
「…桃香、ごめん」
「孫権さん、それは違うよ。たぶんご主人様がしゃしゃり出たんだろうし。ほら、恋ちゃんも顔を上げて。悪いのは大方、み〜んなご主人様なんだから」
「いや、一刀は悪くないぞ。むしろ我が姉、雪蓮姉様を助けてもらったぐらいだ」
この言葉に大半の目が光る。
「時に孫権殿」
「なんだ?」
「なぜ我が主を名前で?しかも呼び捨てですな」
「なっ!(////)いや!これは」
慌てる蓮華。
「いやはや、呉でもしっかり種付けですかな主」
「ご主人様!」
愛紗が怒る。
「いやまだ、蓮華とはそういう関係になってないから、勿体なかったけど」
「(////)」
「ほほう?では種付けはこれから。まずは仕込みだったと言うわけですな」
「ぬっ!」
チャキ!
愛紗と思春が同時に武器を構える。
勘弁してこの二人同時は無理だから、死んじゃうから。
703三教一致 2-4:2009/02/21(土) 07:24:49 ID:vC6Gv2ddO
蓮華達を皆で見送る。
その晩は、帰還祝賀会が開かれた。
「で、ご主人様!何があったんですか?」
結構皆しつこかった。(特に愛紗だが)
雪蓮からは皆に『怪我はしたが大丈夫、安心して』を丁寧語で伝えた。と、聞いている。
まあ確かに、毒矢を受け死にかけて、その部分を噛み千切られて傷が残った。
なんて言えないよな、ばれたら「戦です!」なんて言いかねない。
幸い傷も腕の後ろ側だから、おいそれとばれないだろうし、恋とねねにも口止めはしてある。
「陸遜から聞いてるだろう、怪我しただけだって」
「では、その傷をお見せください」
「ぅっ、もう治っちゃたって」
「そんな直ぐ治るような傷なら、報告なんかしないでしょう」
「(うっ!鋭いです愛紗さん)」
「怪我を負ったと聞いて私は、気が気でありませんでした」
約三ヶ月の放置プレイが効いているらしく。
掴んだ腕を放さない。
瞳に涙を溜める愛紗、二人きりなら抱き締めたかった。
「おっと愛紗よ、そこまでだ」
そこそこいい雰囲気だっただけに、怒りをあらわに星を睨む愛紗。
「お主の気持ちも分からぬもないが、三ヶ月も焦らされたのは皆同じだ。なら、序列で言えば桃香様が妥当だと思うのだが」
704名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 07:28:48 ID:qs89e6QZ0
しえん
705三教一致 3-4:2009/02/21(土) 07:30:14 ID:vC6Gv2ddO
「えっ、私!私はいいよ、愛紗ちゃんがご主人様を凄く心配してたのは本当の事だし」
桃香が遠慮する。が、愛紗も桃香がどれだけ心配してたか分かっている。実は報告のその日からろくに寝てないのだ。
「いいえ桃香様、今宵はご主人様と一緒居てください」
一同を見回し確認すると。
「皆からのお願いです」
「………ありがとう皆、じゃあ……今夜は甘えさせてもらうね」
そのやり取りを見て自分がどれだけ皆に心配をかけたのか悟る。
「皆、本当にごめん」
頭を下げる一刀。
「そんな、頭を上げてご主人様。私が勝手に必要以上に心配しただけだよ」
「そんな事ない、桃香。本当はあまり寝てないだろ。目にくまがあるぞ」
「えっ!」
目の下を隠す桃香。
「やっぱり寝てないんだな」
「酷いご主人様、騙したのね」
「うっすらと目にくまが有るのは本当だ」
「でも、本当に済まなかった。ただ本当にもう大丈夫だから心配しないでくれ」
「それは、やはり大丈夫では無かった時が有った。と、言うことですよね。ご主人様」
やはり今回は しつこいかな。
「さあ、何があったんですか!ご主人様!」
「あーもう、勘弁してくれー」
詰め寄る愛紗以外の笑いがこだまする、それに愛紗も釣られたのだった。
706三教一致 4-4(ナンチャッテエロ有り注意):2009/02/21(土) 07:34:16 ID:vC6Gv2ddO
「ご主人様」
「何?桃香」
「えへへ、呼んだだけ♪」
布団の中で二人。
「ご主人様と二人っきりなんて、本当に久しぶり。ご主人様の匂い、体温、感触。……ご主人様、胸が熱くなっちゃったよぉ」
抱きついて、唇を寄せてくる。
「ひふううぅぅん、ちぷっ、くむ……ふ、はふ」
それこそ三ヶ月分を取り返すような長いキス。
キスをしたまま乳房を円の動きで撫で回す。
「ん、ふっ、む!?うっ、ぷ、ん、ん」
やがて、右手を内ももに滑り込ませてる。
「はふうぅあん」
唇を放して声をあげる。
解放された口を桃香の耳に運び、全体を舐め回し始める。
乳首が尖ってきたのが分かり、思わず摘まむ。
「はぅ!?うぅ〜、う…っあ、あ、あふぅ、ん」
「ごめん、桃香。もう我慢出来ない」
「いいよ、ご主人様。私も我慢の限界だもん」
一刀と桃香が繋がる。
「ご主人様のが、ごひゅじんさまのぉっ、ぢゅぷ……ふ、ちゅッ」
行為に浸りながら、またキスにも移る。
本番の方も三ヶ月分を取り戻すかの様に激しく求め合った
永く甘い一時が続く。
……………………
ことを終えて、自分の腕の中で健やかな寝顔の桃香を見つめる。
そしてこの幸せも守ると心に誓う一刀だった。
707名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 07:43:13 ID:vC6Gv2ddO
「にゃー(支援ありがとうございます、またお目汚し失礼しました。)」
「ところで一刀十三号、なにか忘れてませんか?」
「にゃー(いやーナンチャッテでもエロ大変ですな、アンアン言ってればいいかと思えば、そうわいきませんでした。多分二度と書かないかと)」
「そうですか〜、そう言う態度ですか。……わかりました〜」
スタスタスタ。
「にゃー(あれ、やけにあっさりと?まあいいや、では失礼します)」
708名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 07:51:15 ID:3f29gGhj0
乙。 でもはて?一刀と蜀メンバーはまだそういう関係じゃなかったのではなかったっけ?
709名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 07:57:47 ID:0WSFB4tX0
             /)
           ///)
          /,.=゙''"/
   /     i f ,.r='"-‐'つ____   
  /      /   _,.-‐'~/⌒  ⌒\
    /   ,i   ,二ニ⊃( ●). (●)\   投下されたSSをありがたく読むだけだ!!
   /    ノ    il゙フ::::::⌒(__人__)⌒::::: \  こまけぇこたぁいいんだよ!!
      ,イ「ト、  ,!,!|     |r┬-|     |
     / iトヾヽ_/ィ"\      `ー'´     /

>>707乙です。
710名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 08:02:49 ID:1d/YuL/J0
最初の三教一致で確かにそういう関係にはなってないって書いてるね
まあそんな些細なことどうでもいいけど
711名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 08:07:07 ID:wbd/TsAZ0
GJ!!
桃香キタ!!(二重の意味で)
これで勝つる!
712名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 08:24:24 ID:vC6Gv2ddO
>708
(〃_ _)?
 σ白
(;・ω・)アレ?
713名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 08:42:53 ID:3f29gGhj0
>>712
一刀が呉に向かってる途中でそんな話があって今、呉から帰ってきた
ばかりだからおかしいなぁ……と思ってたのだが、忘れてたのかよ!ww
こちとら投下されたSSをありがたく読むだけだからこまけぇこたぁいいんだけどね。
714名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 08:48:44 ID:vC6Gv2ddO
いやいや、読み返すとこう書いてる
『「でも、求められれば拒まないでしょ?」
「まあ、それは」』
と、だから桃香は求めたでごめん修正よろ。
715名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 09:32:50 ID:iTm2VPVy0
ノリでやっちゃったって事か
716名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 09:47:05 ID:/1NokaYx0
三教一致、色々と省いているからか桃香すればするほど矛盾が生じてる。
本筋だけで拠点イベントを書いてくれないからこうなるんだ。

脳内補完しろということなのかにゃー?

とにかく乙!
717名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 10:15:37 ID:wCR+bkFj0
これはあれだ、拠点イベントを継ぎ足すフラグと言う事だな
718名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 13:25:17 ID:5xsTOBuaO
>>717
継ぎ足すとかwww
なんという重圧www
719名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 13:33:46 ID:V7MMndPZO
エロありと聞いて紳士スタイルに気合をいれたのに、、、

十三號どの!このいきりたった状態をどうすれば、、、くぅ〜つらい

しょうがない、まとめ専用で……www
720名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 15:20:23 ID:cbiJMb/F0
誰かが1作品桃香するだびにこれはらにゃいかんのか……?
職人逃げたら泣くぜまったく

             /)
           ///)
          /,.=゙''"/
   /     i f ,.r='"-‐'つ____   
  /      /   _,.-‐'~/⌒  ⌒\
    /   ,i   ,二ニ⊃( ●). (●)\   投下されたSSをありがたく読むだけだ!!
   /    ノ    il゙フ::::::⌒(__人__)⌒::::: \  こまけぇこたぁいいんだよ!!
      ,イ「ト、  ,!,!|     |r┬-|     |
     / iトヾヽ_/ィ"\      `ー'´     /
721名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 15:22:25 ID:hTATKzpC0
細かくても些細なことでも専用UP板を見てると
そういう細かいことでもちゃんとしたやりとりがあるとほのぼのするなぁ
722名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 15:22:43 ID:pm2RJeTy0
きにいらねぇところは脳内変換だぜ
723名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 17:07:11 ID:PBAgLmox0
まとめで色々読んできた。
やばい桂花かわいいよ桂花
724名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 22:05:09 ID:1JxbtXps0
原作でも最初から好感度が高かったから、拠点イベントがあったと脳内補完すれば無問題ですなww
725名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 22:06:50 ID:zJ+MlMg20
一刀さんならキングクリムゾン喰らわされたってフラグ立てくらいたやすいものだぜ
726名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 22:09:50 ID:Vrx8+X5aP
一刀は恋姫世界に飛ばされた影響で処女殺し(バージンブレイカー)の能力に目覚めたんだな
727名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 22:09:57 ID:w7Chomne0
一刀「キングクリムゾン!!時間は経過しフラグが立った事実だけが残る」
728名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 22:55:39 ID:xRGswMOAO
美羽と七乃にもフラグを立てて欲しいものだな
729名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 22:56:18 ID:mdKE98yx0
真は偽一刀だから無理
730名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 23:01:35 ID:+Y212tdQ0
なんかまた三国志時代に迷い込んだ
とりあえず公孫賛
まずはその幻想(処女)をぶち殺す
ですね
731曹魏†学園四時間目0/14:2009/02/21(土) 23:03:16 ID:JABglBjR0
6+5+3レスで3本投下します
三時間目訂正箇所
×「いやぁ、お兄さんが女だけでは飽き足らずついにその手を男にまで手を伸ばしていたとは。種馬と呼ばれようともせめて倫理観だけは守ってもらいたいものです」
○「いやぁ、お兄さんが女だけでは飽き足らずついにその触手を男にまで伸ばしていたとは。種馬と呼ばれようともせめて倫理観だけは守ってもらいたいものです」

5分後から開始
732名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 23:04:00 ID:EBUzpRsB0
曹魏学園支援
733曹魏†学園四時間目1/6:2009/02/21(土) 23:08:36 ID:JABglBjR0
久しぶりに食べたような気がする流琉の手料理に舌鼓を打ちつつ、酒はどんどん進んでいく。
IHのキッチン設備とこちらの時代の食材に大分苦労したようだが、味のほうは些かも落ちていなかった。
「慣れない食材をだいぶ使ったんですが、上手くいって良かったです」
「いやいや。これすごく美味しくできてるよ。さすが流琉だな」
「もうっ、兄様ったら」
「ねー、季衣。ボクおかわりー」
「あ、流琉。俺もおかわりいいかな?」
「はい、まだ材料余ってますから大丈夫ですよ」
そう言って立ち上がりキッチンのほうへ歩いていく流琉を見送ることしかできない。
かと言って料理の腕で流琉を超えるのは春蘭に鍛錬で勝つのと同じくらい難しいし、何か俺にやれることはないのかなと悩む俺の背中をポンッと叩かれて振り返ると
ずいぶん酔いが回った顔をした霞が日本酒の瓶を片手に身を寄せてきた。
「なーに難しい顔してんねん、一刀」
「そう言う霞こそ。約束破ってしまって悪かったな、ずいぶん落ち込んでたんだって?」
「なぁに。気にせんといてええで。ウチは今一刀と一緒におられるからそれで十分や」
霞は心底嬉しそうに笑いながら俺の杯にとくとくと酒を注ぎ、俺が霞の杯に注ぎ返す。
"ほな再会を祝して乾杯や"
一気に杯を傾けると、勢いよく熱いものが喉を駆け巡る。酒屋であれこれ悩んだ末に選んだ日本酒はどうやら気に入ってもらえたらしい。
「こっちの世界では結構簡単に羅馬に行けるからさ、霞さえよければ二人で羅馬へ旅行に行こうか」
「えっ!ホンマに!?そっかー。一刀と二人で羅馬行けるんかー。それめっちゃええな」
飛行機で羅馬までどれくらい時間がかかるのか分からないが、霞の顔が明るくなるのを見てそんなことはどうでもよくなった。
でも飛行機であっさり飛んで行ったら霞はきっと旅の趣がないとか言い出すんだろうなぁと思っていると、目敏く聞きつけた輩が一斉に押しかけてきた。
734名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 23:09:52 ID:86OrEgCe0
紫煙
735名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 23:11:11 ID:mdKE98yx0
桔梗
736曹魏†学園四時間目2/6:2009/02/21(土) 23:13:18 ID:JABglBjR0
「えーっ!?隊長またウチら置いて行くん?そりゃないでー」
「隊長ヒドイのー。私たちにあんな想いさせておいて置いて行くなんて許せないのー」
「私も、その…隊長と離れたくありません」
「おーおー。一刀はええ部下に恵まれとるなぁ。よっしゃ!、そんじゃみんなで一緒に羅馬に行こうや」
「賛成なのー。ねー隊長、沙和、羅馬の可愛い服見に行きたいのー」
「そうやっ!隊長、昼間ウチらの横をすごい勢いで動いとった"くるま"っちゅーの今度乗せてえな」
「真桜、俺は車なんて持ってないぞ。第一免許がないと乗れないしな」
教習所って確か実習の他にもペーパー試験があるんじゃなかったっけ。
いくら真桜が機械に強いと言っても今まで見たこともやったこともないテストをやったらボロボロの結果になるだろうなあ。
「なー、一刀。車輪の上に馬みたいに跨っとったアレも"くるま"なんか?」
「バイクか。うーん…」
あれも簡単なペーパーテストがあるはずだ。どちらにせよ今の彼女たちには荷が重いだろうから先の長い話になりそうだ。
「真桜ちーももっと飲め飲め。一刀の国の酒や。めっちゃ美味いで。ほれ、一刀も」
空になった杯に次から次へと注がれる酒。酒豪とは言い難い俺はペースを抑えてちびちびと飲みながら話に加わる。
「いやぁ、姐さんに酌されると断れへんなあ」
「真桜、あんまり飲みすぎると…」
「凪ぃ、今日は堅いこと言いっこなしやで。大将もハメ外してええって言うとったし」
「こっちのお菓子すごく辛くて凪ちゃん好きそうなのー」
「これは…!!」
普段より早めのペースで飲み続ける霞と真桜。沙和と凪はおつまみに用意したお菓子を次から次へと夢中で試食している。
まぁ、霞なら飲ませすぎるということもないだろうし、ここは放っておいても大丈夫かな。
そう思い込んで放置したのがまずかった。

――――――――――――――――――――――――
737曹魏†学園四時間目3/6:2009/02/21(土) 23:19:24 ID:JABglBjR0
季衣と流琉が疲れ果て眠り、平穏無事に進んだ宴もたけなわになった頃、顔を真っ赤にした真桜がよりにもよって最悪の爆弾を会場に持ち出した。
「じゃじゃーん!見てっ!隊長の赤裸々な女性遍歴暴露本やで!」
「そうですっ!一刀殿っ!やはりあなたも…巨乳派だったのですね!」
「風はお兄さんのことを甘く見ていました。よもや私たちに貧乳が好きと言いながら実際は巨乳が好きだったとは」
「さすがは魏の種馬だな。だが抱き過ぎだろこの数は」
「沙和ね、ここのこの服買ってほしいの!この裏切りの代償は高く付くから覚悟しやがれなのー」
いい塩梅に酔った俺の目に映るのは隠しておいたエロ本を高々と掲げる真桜の姿だった。
ああ、そのエロ本か…よく見つけたなぁ……――――――――――――はい!?

杯のほうへ目を落としかけて一瞬ギョッとした目で振り返ったが確かにそこには俺の秘蔵のエロ本を持つ真桜の姿が。
慌てて真桜を取り押さえ証拠抹消を計ろうとしたが肩を誰かに掴まれて立ち上がることさえできない。
背中にどす黒いオーラを感じつつおずおずと振り返ると、すごく良い笑顔の華琳さんがいたのだった。
「一刀」
「はい…」
「せめて私の手で首を刎ねてあげるわ。安心なさい、これまでこの曹孟徳に仕えた功績から痛みは感じさせないであげるから」
「あの…言い訳は…」
「そうね、私としたことがつい感情に任せてしまったわ。申し開きがあるなら聞いてあげるわよ…結論はほとんど変わらないでしょうけれど」
「北郷っ!何だこの本は!?全部お前の抱いた女なのかっ!?」
「むぅ、我らの倍以上いるのか。なるほど…確かに魏の種馬と呼ばれるだけのことはあるようだな」
「あっ、この女の子可愛ええがな。一刀ぉ、今度ウチにも紹介してや」
ああ、春蘭…それ以上誤解と煽りを入れないでくれ。
既に酔いが回った秋蘭と霞にも冷静な判断が期待できそうにない今、凪お前だけが頼りだ。
「その本に我々は写っているのでしょうか?その…あまり人に裸を見られるのは慣れていないので…」
駄目だ。
伏目気味にチラチラと本のページが気になっている凪に、怒り心頭の桂花は言うまでもない。
738名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 23:20:55 ID:eimPMmrRO
支援
739名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 23:21:04 ID:+S+T2wJn0
支援死亡フラグ乙
740名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 23:21:05 ID:3f29gGhj0
支援
741曹魏†学園四時間目4/6+1:2009/02/21(土) 23:28:52 ID:JABglBjR0
「なんとですね、風が数えてみたところ30人の女性がこの本に写っているのですよ。つまり我々は31番目の女、というわけです」
「おい北郷!我々ならともかく、いや、よくないが、いやそれより華琳様が31番目とはどういうことだ!そこになおれっ、今日こそその首叩き落してくれる」
「北郷…悪いが今回ばかりは」
「そうよ、華琳様を蔑ろにし他の女に通ずるなんて…!あぁ、華琳様には一番の忠臣である桂花がいつまでもお供いたしますのであんな山猿など捨て置きましょう」
「一刀、いくら心の広いウチでも31番っつーのはなぁ…なぁ凪」
「わ、私は別に何番目でも…隊長と一緒にいられるならば…」
「いや、だからそれは誤解だって!」
人の視線がこれほど痛いと思ったことはない。これなら目だけで人を殺せるというのも満更嘘でもないのかもしれない。
「何が誤解なんです?この本に写っている女性は全員巨乳ですが、これを見ればあなたの性癖が偏っているということは一目瞭然です」
「いや、確かに巨乳特集だから巨乳ばかりなんだけど、そうじゃなくて、稟もとにかく落ち着けって!」
「胸の大きさにはこだわらないというあなたの言葉は何だったのですか…」
稟は今にも泣きそうな目で俺を睨んでくるが、これじゃまるで俺が悪者じゃないか。
そもそもエロ本はあと1冊あるはずなんだ。そちらを見てもらえれば俺の性癖が巨乳に偏っていないことは理解してもらえるはずだ。
いや、これ以上墓穴を掘るのはまずい。まずは…そう!エロ本の説明から…
「んなもん説明できるかーっ!」
742名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 23:31:28 ID:zJ+MlMg20
支援
743曹魏†学園四時間目5/6+1:2009/02/21(土) 23:33:14 ID:JABglBjR0
「まぁ、風には分かっていましたけどね。皆さん、これはお兄さんの女性遍歴を記した本ではありませんよー」
「えぇ!?風ちゃん、これって隊長が抱いた女の子を一人一人絵にして並べた本じゃないのー?」
お前ら本当にそれを信じていたのか…。風の言葉にそれまで食い入るようにエロ本を覗き込んでいた面々が面を上げる。
「はいー。恐らくこれはお兄さんが夜のお供に利用していた春本の一種なんでしょうねぇ。私たちの世界の知識では計り知れない緻密な絵に驚きましたが」
「ふむ、ではやはり一刀殿の女性の嗜好が詰まっているというわけですね」
稟が俺を一睨みしてくる。稟は巨乳というわけではないが貧乳というわけでもない。何をそんなにムキになっているのだろうか。
だが俺は忘れていた。究極の恐怖というものを。
744名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 23:36:13 ID:+S+T2wJn0
支援。オチ頼む
745曹魏†学園四時間目6/6+1:2009/02/21(土) 23:38:20 ID:JABglBjR0
「そう。夜のお供にしているということは分かったわ…で、私は一体何番目なのかしら?」
エロ本に関して華琳はどうやら理解してくれたようだが、鬼の形相で問いただしてくる。
華琳の言葉になぜか他の面々まで真剣な顔でこちらを睨んでいるのだが、これは一体どういう罰ゲームなのだろうか?
「も、もちろん華琳が一番だよ」
「今、目が泳いでいたわよ」
「華琳が一番ですっ!」
「ふんっ、それなら別にいいのよ」
不敵の笑みを浮かべ華琳は何やら自分で納得したようでホッとしたのも束の間だった。
「じゃあ隊長、コレも春本なんー?」
「ちょっ!?真桜、それは!」
真桜が取り出してきたのは秘蔵のエロDVD。あいつらまさかこの部屋を家捜ししたんじゃあるまいな…。
「こちらは流石の風にも分かりませんでしたー。表紙の絵から春本の一種だとは思いますが」
「ちょっと見せなさい真桜。」
俺が手を伸ばすより素早く、真桜からDVDを受け取った華琳が表面の過激なヌード絵に目を奪われている。
「一刀、これは何?」
こちらを振り向いた華琳の背後に禍々しいオーラが再び拡がるのを感じ取った。
746名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 23:39:10 ID:muqYdvEU0
支援
747曹魏†学園四時間目7/6+1:2009/02/21(土) 23:43:43 ID:JABglBjR0
…………
………

「そう。つまりこれも春本の一種ということよね?」
「はい…そうです…」
「ふむ…男女の秘め事を再現するとは…」
「ほ、ほ、北郷!まさかお前私たちとの…その…そこに入っているのではなかろうなっ!?」
「それはないでしょう。第一我々の世界でそんな道具が作れるとしたら真桜くらいのものですし、まず初めに華琳様がお楽しみになられるはずですから…
 華琳様が私の痴態をご覧になる…?そんな、ああ、でもそれはいい考えかもしれません。それなら華琳様に触れられずとも愛でていただくことが…ぶっ」
「やっぱり稟ちゃんはもう少し訓練が必要なようですねー。はい、頭を起こしますよー」
もう俺のプライドはズタズタだ。これほどの非道がこの世にあろうか。
エロビデオが何たるかを一から全部説明した俺は疲労困憊していた。
そして今トドメの一撃が頭上に下りてきた。
「でもさっきから口で説明されてもいまいち実感できないのよね。せっかくだから皆で見てみましょうか」
「え…?華琳さん…?」
反論の隙を与えることなく華琳が言葉を続ける。
「さぁ、早くその"でぃーぶいでぃー"とやらを見せなさい。これは命令よ」
「本当にいいんだな?」
「くどい!それとも私の命令に逆らうつもり、一刀?」
「後悔するなよ」
酒の勢いもあったのだろうが、華琳の強い言葉に断りきれなくなった俺は半ばヤケクソ気味にDVDの再生ボタンを押したのであった。
748名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 23:45:32 ID:muqYdvEU0
五話?支援
749名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 23:47:24 ID:eimPMmrRO
なんという寸止め
750名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 23:47:27 ID:fuTOctHZ0
しえん
751名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 23:48:05 ID:+S+T2wJn0
支援・そのDVDが春恋乙女なら無問題
752名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 23:48:34 ID:EBUzpRsB0
自室で仲間とエロDVD観賞。青春だねえ。
仲間が異性でさえなければ。
乙。
753曹魏†学園四時間目side秋蘭1/3+1:2009/02/21(土) 23:51:01 ID:JABglBjR0
「先に酒を買おうか。つまみは酒を決めてからのほうがいいだろうし」
北郷は思案顔で前を歩き我々が続いている。酒席の算段でも立てているのだろうか、隣を歩いている華琳様の表情が明るいことには気づいていない。
もっとも、華琳様のあの憂いたお顔を知らないのだから、彼にとって華琳様は以前と変わらない華琳様なのであろう。
「なぁ、秋蘭。今日の華琳様はえらく機嫌がよいではないか」
我が姉にもその違いは分かるのだろう。いや、ここにいる全員それくらい分かっているだろう。
だからこそ皆先ほどから華琳様と北郷の間に入るような無粋な真似はしていないのだ。
「でも何か気に入らないわね。どうしてあの山猿が華琳様の隣を堂々と…」
「だが桂花とて、北郷とこうして再会できて嬉しいのだろう?」
相変わらず跳ねっ返りの桂花が文句を垂れているが、今日は一段とその罵る言葉に語気を荒くしているのは彼女なりの喜びなのだろうか。
「ふんっ、今日だけよ。今・日・だ・け。華琳様の許しさえ得られればあんな外道全身汚物男なんて即刻打ち首にしてやるんだから!」
「やれやれ、北郷も難儀なことだな」
「なぁー、秋蘭ーっ。酒屋まだなん?ウチもう酒が恋しゅうて恋しゅうてたまらんわぁ」
そういえば霞も北郷がいなくなってから、以前ほど庭で酒を飲んでいる姿を見かけなくなり、代わりに城壁で遥か彼方を見ていることが増えていた。
あの普段から飄々として何事にも囚われない彼女にも何かあったのだろう。
「霞様。隊長のお部屋に真桜と沙和を待たせているのですから、我慢してください」
「あー、せやったなぁ。ホンマ凪っちは仲間思いのええ子やで」
「流琉ー。ボクもうお腹ぺこぺこだよ。肉まん食べたいー」
「我慢しなさい、季衣。あとで私がおいしいものたくさん作ってあげるから」
「うー。拉麺ー。肉まんー。焼売ー。」
754名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 23:51:04 ID:+S+T2wJn0
>>752
及川乙
755名無しさん@初回限定:2009/02/21(土) 23:53:43 ID:zJ+MlMg20
なんという羞恥プレイ
Mにはたまらんな
756曹魏†学園四時間目side秋蘭2/3+1:2009/02/21(土) 23:59:10 ID:JABglBjR0
煩悩の限り料理を並べていく季衣の言葉に華琳様と共に前を歩いていた北郷が振り返った。
「何だ、季衣。肉まん食べたいのか。ちょっと待ってろ」
そういって北郷は近くにある店に飛び込んでいった。店の前の透明な扉越しに見えるのは店員らしき者と話をしている北郷。
しばらくすると懐から財布を取り出し小銭を払い、手に何か持って出てきた。
「はい、季衣。肉まん」
「うわー!やったー!ありがとう、兄ちゃん」
季衣が包みを解くと確かに中に肉まんが入っていた。

おいしそうに肉まんを頬張る季衣とその季衣を見て微笑む北郷はまるで親子のそれに似た風景だったが、それを快く思わない者が一人いらっしゃった。

「ねぇ、一刀。私にはないのかしら?」
「は?って何、華琳、い、痛い」
北郷の苦悶の声を聞いて足元に目をやると華琳様が北郷の足を踏み抜いていた。
「季衣に肉まんをあげておいて、"私にはない"なんてことはないわよね?」
「い、いや、華琳はそんなに食いしん坊じゃないだろう?」
相変わらず空気の読めない男だ…。
「そうだぞ、北郷。私にも食わせろっ!」
我が姉ながらこちらも空気が読めないのはどうしたものか。まぁ、姉者の場合そこがまた可愛いところでもあるのだが。
やれやれ。これでも魏の種馬と呼ばれていたのだから、自分が今何をすべきなのかそろそろ気づいても良さそうなものだが…少し面白いので暫く様子を見ることにした。
暫く華琳様と痴話喧嘩をしていた北郷だが、いい加減観念したのか北郷が全員を見回した。
"8人か。まぁ大丈夫…かな"と呟いた北郷は再び店の中に入り肉まんを抱えて戻ってきた。
757名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 00:01:49 ID:GKKGmZww0
エロ本やエロDVDなら洒落で済むだろうが
PCに恋姫シリーズがインストールされているのを見つかった日にゃ・・・
758名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 00:02:00 ID:GvXyNubi0
しえん
759曹魏†学園四時間目side秋蘭3/3+1:2009/02/22(日) 00:03:14 ID:JABglBjR0
「上々よ。でもあなたの分がないようだけど、いいのかしら?」
私も肉まんを一口頬張る。具に多少違いはあるようだが、我らが普段食べ慣れた肉まんに近い味だ。
強いて言うなら風味や肉の甘みが強いことだろうか。この辺はこちらの国の味付けなのだろう。
姉者はさっきから大口であっという間に完食してしまい旨い旨いと上機嫌だ。
「俺はいいよ。このあと酒宴なんだろ。久しぶりの流琉の手料理が楽しみだからお腹を空かせて待つよ」
「はいっ!兄様のために腕によりをかけて作りますね」
華琳様はご自身の肉まんをじっと見つめている。恐らく北郷に自分の分を分けるべきか考えていらっしゃるのだろうな。
と思っているうちに、華琳様は思い切って肉まんを半分に割って北郷に差し出した。

「しょうがないわね、私の分を分けてあげるわ。荷物持ちが空腹で倒れたら困るし」
「いや、俺はいいよ。それに華琳、昼食もほとんど食べてないだろ」
「そうです!華琳様!そんな汚らわしい男に華琳様の肉まんを分け与える必要はありません!アンタもさっさと断りなさいよ。
 それにさっきからべたべたと華琳様の横に張り付いて!ついでに華琳様の御前から消えればいいんだわっ!」
「だから俺はいらないって言ってるだろ。それに俺が消えたらお前どうやって酒を買ってくるんだよ」
「ぐっ…ああ言えばこう言う…」
案外、桂花もあれで日頃の鬱憤を晴らしているのかもしれないな。
そういえば華琳様の側近の中に男がいないことから、裏で桂花が華琳様に男が近寄らぬよう皆蹴落としているのだろう。
するとその中で唯一生き残っている北郷は桂花の認める唯一の男ということになるのか。ふむ。
760名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 00:08:49 ID:g+gmxZIy0
支援
761曹魏†学園四時間目side秋蘭4/3+1:2009/02/22(日) 00:09:03 ID:5QVbmPLk0
「一刀、まさか私の申し出を断ったりしないわよね?」
若干語気を強めながら北郷に詰め寄ると流石の北郷も断り切れなくなったのか渋々承知して差し出された肉まんを口に頬張った。
それに満足したのか華琳様は前を向き直し、歩き始める。
「さぁ、腹も膨れたことですし早く材料を買って帰りましょう。風たちをあまり待たせるわけにもいかないでしょうしね」
「了解。それじゃ帰りにあと4つ買って帰ろうか。これから酒とつまみと……買ってたらせっかくの肉まんが冷めるだろうし……」
もう既に他の女のことを考えている北郷に華琳様の視線が突き刺さっている。
あれで気づかないんだから中々のものだ。
「あの男、やっぱり一度死んだほうがいいんじゃないかしら」
桂花の愚痴に一同が溜息を吐かざる得ないのだった。
762曹魏†学園四時間目side稟1/5:2009/02/22(日) 00:13:35 ID:5QVbmPLk0
「再会を祝して宴を開きましょう」
華琳様の鶴の一声で再会の夜は酒盛りということに決まった。
開催は一刀殿の部屋を借りることになり、夕方から華琳様や霞殿は一刀殿と一緒に買出しに出かけた。
私も華琳様とご同行したかったが、"全員来てもしょうがないだろ"という一刀殿の提案で、買出し組と一刀殿の部屋で準備をする組に分かれて宴会のための支度に入った。
もちろん華琳様が行くから自分も行きたいというわけではない。あくまで天の国の見聞を広めたいと、ただそう思っただけだ。

だがこれがまさかあんな惨事を生むとは予想もしていなかった。


「なぁ、沙和ぁ。これ何やろなあ」
「隊長が言ってた"テレビ"っていうのに似てるの。ほら、こことかー」
「あー、確かにそれっぽいとこあるなぁ。でもどこ押しても前みたいに映さへんでぇ」
真桜と沙和の二人は部屋の物色に忙しく、準備の任務を任されたことなど完全に忘れてしまっている。
仕方が無い。ここは風に相談するしか。
「風、テレビを見るのもいいですが我々の仕事を忘れてはいないでしょうね?」
さっきからテレビの前に座ってボーッとしている風に声をかける。
「はいー。もちろん忘れていませんよ、稟ちゃん。それにしてもテレビというのは面白いですねぇ」
「それは…確かに。なかなか興味深い道具だとは思いますが、今我々がやるべきことはこの部屋に華琳様含め全員を収容できるようにすることでしょう」
私もテレビに興味がないわけではない。一刀殿の説明によると、テレビからはこの国の政事、発生した事件、さらに娯楽などの大量の情報が手に入るということなのだ。
それを聞くと文官の性なのか、これまで日常的にそういう仕事をしてきたせいか、俄然テレビに関心が高まってしまう。
だが華琳様に言わせると、ここでは我々は賓客なのだから休暇と思って過ごしなさいとのことだ。
「まぁ、元々全員横になって寝れていたんだから無理しなくても大丈夫でしょうしねぇ。それより稟ちゃん、もっと大事なことを忘れていませんか?」
「大事なこと?」
763名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 00:14:17 ID:g+gmxZIy0
支援
764名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 00:17:34 ID:BIWH98Xc0
凄いボリュームだ支援
765曹魏†学園四時間目side稟2/5+1:2009/02/22(日) 00:19:10 ID:5QVbmPLk0
はて。
酒と軽い酒のつまみになるものは華琳様たちが買ってきてくださるだろうし、料理は流琉が作ってくれるだろう。
するとこの部屋の警備体制だろうか?一応ここは男子専用の部屋ばかりあるということで、華琳様たちに害が及ばないとも考えられなくは無い。
しかし部屋の扉は鍵が掛けられるし、ここは地上からだいぶ高く外からはそう簡単には登ってこれない見取りになっている。
万が一外からの侵入を試みるとしても最精鋭の将が揃っている我々にとって問題ではないだろう。
「もぅー。稟ちゃんは相変わらず鈍いですねぇー」
「男の部屋来てやることって言ったら決まってるだろ」
「はぁ、そう言われても。そういう風には分かるのですか?」
風は私を見て、それから一刀殿の寝ていた寝台のほうを見て…まさか!?
「風っ!いくらなんでも人前でだなんて…いや、一刀殿に全員同時に抱いてもらえるなら…」
頭によぎるのは部屋に溢れるあの独特の匂い、10人もの女性を同時に相手にする一刀殿、隙を突いて華琳様の手が私の太股に走り…
「ああ…ぶふっ」
「あぁん、またウチの軍師様が鼻血吹きよったがな。どないせえっちゅうねん」
「あー!今日は鼻血吹く回数いつもより多いのー」
一刀殿の一物が私の中に入りながら、華琳様が私の陰核を指で擦ったり摘んだり…
「ああ、いけませんっ!華琳様そこは…!!」
「はーい、稟ちゃん。首とんとんしましょうねぇー」
「あ、あふ。はっ!?」
また妄想の世界に入ってしまった。ここ一年はあまり鼻血を出すこともなくなったのだが、これも一刀殿に再会した影響なのだろうか。
頭を起こしながら考える。
766名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 00:22:19 ID:g+gmxZIy0
支援
767名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 00:27:42 ID:xIjhEiAd0
支援
768曹魏†学園四時間目side稟3/5+1:2009/02/22(日) 00:29:23 ID:5QVbmPLk0
相変わらず華琳様に触れていただくことはできない身だが、再び一刀殿と訓練に励めばあるいは…
「ぶっ」
華琳様の手という手が私の体中を駆け巡り、華琳様…ああ、華琳様ぁそこはダメですぅ…
「えぇー!?そういうネタは繰り返さんでええのにー」
「稟ちゃんがこうしてまた鼻血を出すようになったのはお兄さんの影響ですかねぇ」
「そりゃまぁ、隊長が消えて皆意気消沈してもうたけど、再会して即これは勘弁してや」
「真桜ちゃーん、ボーッとしてないで何か拭くもの一緒に探してー」
「あぁ、確かに。華琳様が帰られて床が一面血の海やったらマズイなぁ」
「この布使えそうなのー。真桜ちゃんも手伝ってー」
「了解やで、沙和」
「はいはい、稟ちゃん。あまり鼻血出しすぎると本当に倒れちゃいますよ」

風が首のツボを叩き私は現実に戻ってきた。
「はぁ、すまない、風。我ながら油断していました。ここ暫くは回数も減って安心していたのですが…」
「しかし、いつもの稟ちゃんに戻ってくれて風は嬉しいのです」
「ふむ、では久しぶりにこれを使うとしましょうか」
久しぶりに取り出すのは、以前愛用していた鼻栓。最近では出番もめっきり減ってしまったが念のため常に携帯していて良かった。
「ふがふが。これで安心です」
「はい〜。それではさっそく稟ちゃん」
769名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 00:29:48 ID:lqmIKjt/0
なんという投下量・・・・GJ支援
770名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 00:31:16 ID:QjzT9gF90
実際にすぐ鼻血を吹くやつがいたらやばいな。
見た目もそうだけど実際は臭いも付くし大変だろ。支援
771名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 00:33:31 ID:erFwoIGy0
自分の作品がTINAMIに無断転載食らって凹みながら支援
772曹魏†学園四時間目side稟3/5+4:2009/02/22(日) 00:34:50 ID:5QVbmPLk0
風はこの部屋で何かすることがあると言っていた。邪念を排して先ほど風が見ていた寝台を振り返る。
「この寝台に何かあるのですか、風?」
「ここにあるかどうかは分かりませんけどね。稟ちゃん、お兄さんは華琳様と別れてからずっと一人だったと思います?」
いつものことだが珍妙な質問をしてくる風。一刀殿が私たちの世界から消えて一年経つ今、魏の種馬と呼ばれた彼に女がいないはずないだろう。
「いえ、一刀殿のことだから懇意の女性は二人や三人くらい囲っているのではないでしょうか」
「せやなぁ。あの隊長がのんびり一人で悠々自適の生活を送っとるとは思えんし」
「私たちに対する裏切りなの。糞穴に槍突っ込んでヒーヒー言わせてやるべきなのー」
沙和の一言で風の言わんとすることが理解できた。
「なるほど!この部屋でその女の痕跡を見つけてそれを証拠に一刀殿に問い詰めるということですね!」
「あの種馬野郎が女に手を出してないわけがないさ」
「よっしゃ。そうと決まったらさっそく手分けして探そうや。沙和ぁ、そっち頼むで」
「わかったなの。決定的証拠見つけて隊長にきっちり責任取ってもらうのー」
「では風は書棚のほうを。稟ちゃんも一緒に探してください」
「わかりました。ふふっ…」
773名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 00:34:58 ID:n/G4fkUN0
なん……だと、
>>771 詳しく知りたいから事情説明よろ

支援。
774名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 00:36:29 ID:myPCvNDSP
>>771
問い合わせからでも苦情出した方がいいぞ
775771:2009/02/22(日) 00:38:02 ID:erFwoIGy0
外史まとめスレにあった奴を勝手に無断転載したんだと思われます。
祭り終わった後も作品増えてるなーと思って色々見てたら今日発見しました。
一応作者に対する文句はコメントで書きました。転載されたのは4の748及びその続き。
776曹魏†学園四時間目side稟4/5+4:2009/02/22(日) 00:38:06 ID:5QVbmPLk0
部屋を探し始めてしばらく――――

「何やコレー!?みんなちょう来てや」
寝台のほうを探していた真桜が大声を上げて4人を呼んだ。
「ここ探しとったらこんなもん出てきたんや」
真桜が手に持っているのは艶やかな色彩の本。いや"写真"が大量に並んだ本だ。表紙には過激な格好をした女性の裸体が描かれている。
鼻血が出るのを押さえつつ冷静に観察することに勤める。
「真桜ちゃん、それが決定的証拠なのー?」
「おぉーっ、ついにお兄さんもお縄につくときがきたようですね。風は残念でなりません」
「証拠かどうかはようわからんけど…中身はもっとすごいねん」
パラリと表紙を捲ると、
「うわ〜。裸の女の子ばかりなのー」
「ぶっ」
噴出しかけた鼻血が鼻栓で堰き止められる。鼻に充満した血の匂い。
だが鼻栓のある私に今や敵なし!意識を目の前の現実の分析に集中すると体の奥から吹きだしてきた血は次第に勢いを無くしていった。
777名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 00:39:03 ID:g+gmxZIy0
+4!? 携帯投稿?
778曹魏†学園四時間目side稟6/5+4:2009/02/22(日) 00:43:10 ID:5QVbmPLk0
「しかも、なかなか扇情的な絵ばかりですねぇ。お兄さんにこんな趣味まであったとは」
「せや。しかも全部違う女やで。捲るとほれ」
本は捲るたびに新しい女の裸を、それも別の格好、衣装をした女性ばかり描いている。
目移りしそうなしなやかな女体が次々と現れ、鼻のほうはかなりキツイ。
「ふが…さすがは魏の種馬といったところでしょうか。しかし、ここまで広く手を伸ばしているとは思いもしませんでした」
大抵は全裸もしくは半裸ばかりだ。それもあんなに局部や胸を露出させ、あまつさえそれを強調しているような絵だ。
まさか一刀殿が付き合った女性を"写真"に収めて一人で眺める趣味があったとは。

食い入るように次々と本を捲る面々。
779名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 00:44:51 ID:g+gmxZIy0
支援
780曹魏†学園四時間目side稟7/5+4:2009/02/22(日) 00:47:36 ID:5QVbmPLk0
一刀殿の女性遍歴の赤裸々な記録を鑑賞しながら風が呟くように疑問を口にした。
「ふーむ、稟ちゃん気づきましたか?」
「何がです?」
「この本に出てくる女性、ほとんど巨乳ですよ」
「あーっ!そういえばさっきから胸の大きい女の子ばかりなのー」
「やっぱりお兄さんはおっぱいが大好きなんですねぇ」
「これは少し…一刀殿に問い詰める必要がありますね」
「ウチは別にどっちでもええけど…」
真桜は自分の大きな胸と見比べながら口を濁す。だが我々にあれほどの甘言を言っておきながら自身の嗜好はやはり巨乳とは。
胸の大きさは関係ないというあなたの言葉は偽りだったのですか、一刀殿。
そう思うとふつふつと憎しみが沸いてくる。
「この子たちの服すっごくかわいいのー。沙和にもこの服買って欲しいのー」
「真桜、他にこういう本はなかったのですか?」
さすがにこれ一つと思いたいが、真桜から返ってきた返事は予想通りだった。
「実はな…あと二つあんねん」
781名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 00:50:27 ID:g+gmxZIy0
支援
782名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 00:50:56 ID:lnV8PsHE0
面白いな、支援
783名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 00:51:15 ID:QdHMcT4E0
表記は7/9でいいんじゃまいか? 最初なんの暗号かと思った支援
784曹魏†学園四時間目side稟8/9:2009/02/22(日) 00:53:07 ID:5QVbmPLk0
ニヤニヤしながら寝台の下から真桜が取り出してきたのは小さな箱のようなもの。
「ほら、見てや。これもそうちゃうんかなぁと思うとるんやけど」
箱の表紙にはこちらも扇情的な裸の女性の絵がある。
「でもこの本、変なんや。中開けてもそっちの本みたいに絵があるわけやないし」
中にはキラキラ光る円状の金属版が貼り付いている。一応裏面には小さな絵で細々と女性の裸体が描かれているが、文字が邪魔で見えにくい。
「何でしょうね。風、心当たりはありますか?」
「さぁ。さっぱり見当がつきませんが、お兄さんに直接問いただせばいいのではないでしょうか。少なくともこちらの本だけでも十分証拠能力はありますし」
外を見ると陽がずいぶんと傾き、建物の影に隠れようしとした。
「そろそろ華琳様も帰ってこられるでしょうし、その本は置いておいて少し物を片付けておきましょうか」
部屋を見回すと家捜しの痕跡がありありと残っていた。
「了解なの。こっちの本は隊長にじっくり聞くことにするの」
「まぁ隊長には身から出た錆っちゅーことで覚悟してもらわんとな」
「中央には机があればいいでしょう。ではあとの家具は端っこに寄せちゃってください〜」
「了解。ほな沙和ぁ、こっち持つの手伝うて」
風の指示を仰ぎながら我々は我々の役目を果たし、一刀殿が帰られるのを待っていたのであった
785名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 00:53:38 ID:LKH7b2x70
支援です。
これだけのボリューム、投稿するのも大変ですね。
786曹魏†学園四時間目side稟9/9:2009/02/22(日) 00:58:02 ID:5QVbmPLk0
「おまたせー。いやぁ、結構大荷物になってな。遅くなってしまったよ」
扉を開けまず一番に入ってきたのが一刀殿。その両手には白い大きな袋を抱えている。
「会場の準備ご苦労様。あら、だいぶ綺麗に片付いたわね」
続いて華琳様が入室され、続々と他の面々が入ってきた。
「悪いな、凪。荷物持たせちゃって。そっちは冷蔵庫に入れるからそこに置いといてくれ」
忙しそうに買出しの荷物を片付け流琉たちと共に宴の準備をしている一刀殿を見て、この後彼に降りかかるであろう災いに少し同情をしたのであった。
「まぁ、これも自業自得ですね」
787名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 00:59:27 ID:g+gmxZIy0
あとがきしえん
788名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 01:01:48 ID:4xMefQDB0
>771
確認した。
こいつNight Talkerのよろず板からも朴ってたんだぜ。
突っ込まれて消したけど。
789名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 01:03:18 ID:QjzT9gF90
どれかわからなかった。
題名なんて書いてあんの?
790曹魏†学園四時間目:2009/02/22(日) 01:03:50 ID:5QVbmPLk0
分割に計算違いが生じて申し訳ない
1900byte 21行くらいで投稿しようとすると長文エラーで弾かれたので急遽半分くらいに分割しました
sideXXXは主観の都合上、同じ話数の中で一緒に混ぜると混乱する恐れがあるためまとめサイトに上げる際は別々にすることをお勧めします
なお、構成の見た目は画像ロダへ上げてあります
http://koihimemusou.x0.com/bbs/imgf/0213-5.jpg

Side華琳はこの一週間推敲してどうしても納得できなかったのでお蔵入りです
また後日補完するかもしれません

長時間の支援ありがとうございました
791名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 01:06:51 ID:QdHMcT4E0
長文乙〜おもしろかった!

>>789
Reoってやつのだな
「かぶりなど、指摘があった場合は削除致します。」って書いているところがまたなんとも……
792名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 01:07:19 ID:6yyj7oaTO
お疲れ様。GJだぜ。

メーテルのもTINAMIにあるけど、これ本人が転載したのかな?
793名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 01:08:09 ID:g+gmxZIy0
>>790
GJ。いつかSide華琳が完成するといいな。

>>771
最低なヤロウにめげず、がんばってください・・・。
794名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 01:08:28 ID:4xMefQDB0
微妙だよなぁ・・・
つかそもそも多重投稿自体がアレな感じだが。
795名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 01:10:43 ID:myPCvNDSP
無断転載のが賞取ってたらどうなってたんだろうな
796名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 01:22:42 ID:BIWH98Xc0
曹魏学園乙。
ピンクな雰囲気となった一刀様ご一行の性活やいかに。
797名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 01:22:59 ID:QdHMcT4E0
曹魏学園における「魏の国」の方はどうなっていることやら…あとおいてけぼりくらった3姉妹も
798771:2009/02/22(日) 01:26:04 ID:erFwoIGy0
自分が向こうだけで書いた作品のほうが支援者多かったのだけがまだ救いかもしれませんね。
これで転載のほうが支援多かったらもっと凹んでたと思います。
前も消してたってことは今回も消してくれると助かるんですがね〜……
799名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 01:31:50 ID:4xMefQDB0
あまりにも無粋だけど、このスレも多重投稿禁止を明記するべきなのかなぁ・・・
800 ◆999HUU8SEE :2009/02/22(日) 01:34:15 ID:AubzJ2jw0
私の……
こちらには投下しづらいものを向こうに投下しようと思って登録したので、そのついでに既出を置いておいたのだけど、うかつだったわ。
ということで、向こうのものは公開中止よ、鉄……
801名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 01:35:06 ID:erFwoIGy0
本人だったら問題は無いと思いますが。向こうは賞とか色々あったわけだし。
802名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 01:37:19 ID:4xMefQDB0
すまん、職人様を責めるつもりはなかったんだ。
最近盗作疑惑に過剰反応してしまうんだ・・・
803名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 01:37:33 ID:6yyj7oaTO
>>800
あ、本人なら問題ないです。
ついさっき無断転載の話題が出た直後に向こうにもあったから、気になっただけですから……
804名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 01:51:59 ID:myPCvNDSP
それにしてもTINAMIって作品が探しにくいしログインしにゃならんから日常的に作品読む場所としては適してないな
やっぱり外史スレが一番心地好い
805名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 01:57:04 ID:waCf5y5W0
結局TINAMIや自サイトへの多重投稿は禁止でおk?
もし許されるなら俺も自分のブログにまとめようと思ってたんだけど・・・
806名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 01:58:40 ID:7iFwKZok0
作者本人にこのスレとかで確認取らないと無断転載なのか本人なのか判断出来ないからなあ。
>>771の件だって>>771が言わなきゃわからなかったんだし。
多重禁止にすれば他所に同じ内容のSSがあったら即無断ってわかりはするけど…
被害者になる可能性のある作者諸氏としてはどうなんだろ?
807名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 02:03:00 ID:waCf5y5W0
逆に言えば上のメーテルみたいにトリップがあったりして本人確認とれればおkなのかな?
808名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 02:11:07 ID:NJ0/C3LJ0
>>805
自サイトは、それが作者自身のサイトだと確認できていれば良いんじゃないか? 
809名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 02:13:41 ID:myPCvNDSP
というか他所や自サイトに載せるならここに同じものを投下する意味はないんじゃないか?
過去スレ辺りで確か言われてたけど先に自サイトに載せてからここに投下するのならまだしも
810名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 03:55:00 ID:aF4CDAXP0
   _
   /;;;人
  /;;/ハヽヽ  わしはこんなところ
 /;;ノ´・ω・)ゞ きとうはなかった!
 /////yミミ
   し─J
811名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 09:15:46 ID:WlCx/k9a0
TINAMIはやめた方がいい。
>>771さんかどうかは分かりませんが、以前恋姫祭りに理想郷とNight Talkerにある作品から盗作したやつが投稿されていた。
TINAMIに抗議のメール送って対処してもらったけど、対処するのに数日掛かってたし。
ちなみに盗作本人の謝罪はなし。
812名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 14:17:41 ID:cZm5bh080
>>811
出来る事ならそういう忠告は恋姫まつりが開催された時点で言って欲しかったよ
813名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 14:33:11 ID:xft63SPFO
こういうのは良識の問題だからな〜
盗作しても今回みたくすぐ指摘されるし
作者側の防止策としては著作者名を十三
号、メーテルとかみたいに明記するくら
いしかないんじゃない?無記名だとパク
られても作者本人以外気づかないから
814名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 14:58:35 ID:Yh0t5GV80
>>813
> 今回みたくすぐ指摘されるし
すぐではないよ、1ヶ月近く経っちゃってるから
815名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 15:27:56 ID:/UQtxUQ80
こういう盗作とかする奴は、何が楽しくて盗作なんてするんだろ
816名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 15:38:44 ID:KkI8V1b90
話を考えたり書いたりするのが楽しいんじゃない事は確かだな。
感想とかでチヤホヤされたいとか、感想欄でのレス返しとかを楽しみたいとか
作品が単なるコミュニケーションツール扱いなんだと思う。
817名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 16:56:17 ID:DamaFX0p0
良作盗んで人呼んでアフィうまってのが思い浮かんだ
818新屋敷 ◆QbpJ9c0cNo :2009/02/22(日) 17:36:02 ID:PZ4WnL4m0
『新時代の跫音』
ttp://koihimemusou.x0.com/bbs/imgf/0214-1235289117.txt
冥琳のSS。かなり暗め。BGMに『彼方の面影』を推奨して
しまうぐらいに暗いです。

前回の投稿時にご迷惑をおかけしてしまいましたので、
しばらくはまとめのup板をお借りしながらひっそりと
投稿させていただこうとおもいます。

それでは、また。
819名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 18:29:41 ID:YYWmePV90
>>818
新屋敷氏乙。
…暗い!注意書き通り暗いよ!
冥琳はもっと自分を大事にして下さいよ…
820名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 18:39:33 ID:EnzXRvF/0
>>818
お疲れ様です。

冥琳、せっかく育児の本まで買ってたのに…。
821名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 18:49:42 ID:k5miiEdU0
>>818
乙です

呉ルート後半の冥琳だと明るい話にはし難いよなあ。
幸せそうな冥琳も見たいんだが、幸薄いのもなんか似合っちゃうんだよな。
822名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 19:13:16 ID:MtCw/+5LP
全鯖規制中なのでp2から失礼します。
各SSページを少し弄ったついでにSS限定でサイト内検索が出来るようにしてみました。
書き手の方からの誤字脱字修正などを含め何かありましたらお気軽にご要望下さい。
823名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 19:16:56 ID:GfnVkkk40
病気になったのに、雪蓮が死んだ事で政務が忙しくなって治療する暇が無かった。
と言う事は、なんとかして雪蓮の死亡フラグを回避すれば助けられる……のか? もしくはは華佗を探し出す事が出来れば。
824名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 19:45:27 ID:RkD0aXeG0
手っ取り早くて確実なのは医者王に元気になれしてもらう事だわな。
普通に治療だと雪蓮存命してても魏との戦いが激化したりすれば
冥琳が出ざるを得ない状況もあるだろうから、のんびり療養してられるか微妙な気がする。
亞莎の急成長や一刀・穏のフォロー次第ではなんとかなるかな?
825名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 19:48:04 ID:cJuQYB5p0
どんな志望フラグも「元気になぁぁぁぁれぇぇぇぇぇぇ!」と「フィクションです」の一言で打ち砕く
そんな恋姫無双
826名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 19:51:48 ID:/UQtxUQ80
実は魏ルートの裏では華琳が頭痛止めに針を打ってもらってたかもしれん。
827名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 20:06:04 ID:XdiNvwzk0
まあ医者王はある意味存在自体がチートだしなぁ。
漢ルートだと瀕死の重傷負ってた祭さんを、必要な薬が偶然あったからとはいえ、
「げ・ん・き・に・なぁぁぁぁれぇぇぇぇぇぇ!」で治しちゃうし。
828名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 20:46:20 ID:8ND/DDg1O
おまいら前提が間違っている
医者王ありなら雪蓮の毒を治すのが先だろう

政務に余裕があれば普通の医者にかかる時間もできるさ
829名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 20:50:46 ID:S7A4ReN+0
5分後桃香します。
台本形式、声ネタ、パロディが苦手な人は6レスほど跳ばしてください。
830名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 20:52:36 ID:uBibIll90
>>824
一刀の話を聞いて、医者王が抗生物質を製作とか。
831仙術少女しゃおれん 1/5:2009/02/22(日) 20:55:44 ID:S7A4ReN+0
 新番組スポット

 仙術少女計画

 ゴスッ

 雪蓮   「シャオ、どうしたの?」
 小蓮   「ん〜………」
 雪蓮   「もう、寝ぼけたの?……助けはいる?」
 小蓮   「いる、たすけて、お姉さま」

 平凡に暮らす、ごくごく普通の女の子…孫尚香にあるときどがんと訪れた、超絶弩級の大事件!!!

 祭     「………そんなわけで、小蓮様!
        今日からあなたは、仙術少女です!!」
 小蓮    「ええええええ!!」

 突然びっくり、仙術の国からやってきた、白い髪の仙女様!

 祭     「儂がこの徳利をすべて飲み干してしまったら・・・大陸が滅んでしまうのじゃよ・・・」
 小蓮    「……が、我慢してー……!」


 月     「仙道少女の必需品、おともの得体の知れない動物は、こちらです」
 周々    「ぐるぅ〜〜」
 シュピン
 祭     「危機の時には人間化!頼れるいかした実用派!」
 鈴々    「シャオー、鈴、じゃなくて、周々おなかすいたのだー」
 月     「で、でも、ただそれだけで意外と役に立たないかも」
 小蓮    「かわいいから、許しちゃう!!」
832仙術少女しゃおれん 2/5:2009/02/22(日) 21:00:44 ID:S7A4ReN+0
 真桜    「からくり関連は、ウチにまかせ
         ええ杖を、作ってあげるからなー」
 小蓮    「……そ、そのものすごーく物騒そうなのが…もしかして、シャオの杖ー?」
 真桜    「火箭二対、発煙装置に日時計…ついでに竹簡と鈴、
        石弓に自爆機能もついて、とっても便利でお買い得やで」
 小蓮    「……そ、そんないかがわしくも物騒な杖、いやーー!!
         しかもお金取るの!?」
 真桜    「んー、仙道の国も。最近せちがらくてなー…」

 仙術なのに、意外に世知辛い世界観!


 冥琳    「仙術の国の……仙女様」
 祭     「そうなんじゃ」
        「……ただ、小蓮様が任務を果たすまで、帰れなくて…」
        「……頼む!なにか仕事を……!
         家事は得意じゃし、掃除もできるぞ」
 冥琳    「……でも、我が家には…」
 亞莎     「小蓮さま、今日はなにに挑戦しましょうか?」
 明命     「ふー、お掃除とお洗濯、おわりですっ」
 冥琳     「働き者が二人いますからね」
 祭      「むむむ」

 吹き荒れる就職難に、負けないで仙女様!!


 蓮華     「シャオ」

 頭硬いけどいつも優しいおねーちゃん……うう、心の支えだよ…
833仙術少女しゃおれん 3/5:2009/02/22(日) 21:05:46 ID:S7A4ReN+0

 孫堅    「親に向かって生意気いうのは、この口か、んんー?」
 雪蓮    「うがが……あぎぎ」
 蓮華    「…さしもの雪蓮姉様も…母様には形無しね…」

  巻き起こるバイオレンス!

 思春    「………………ふぅ……茶が、美味い」
 周々    「ぐるぅ」

 ……なごんでるサイレンス!

 ちんこ 「よ……シャオ!」
 小蓮  「あ、一刀」
 ちんこ 「シャオは今日も元気だな」
 小蓮  「うん♪」

 ……いかしてるハートフル!
834名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 21:06:28 ID:cT2pQDzV0
支援
835名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 21:09:42 ID:XdiNvwzk0
魔砲少女じゃない方と中の人一緒だったっけ支援
836仙術少女しゃおれん 4/5:2009/02/22(日) 21:10:44 ID:S7A4ReN+0

ジャンジャンジャーン

華琳  「魔法少女の先輩として、いろいろ教えてあげるわ」
     「魔法少女心得、そのいち!!」
     「さあ復唱!」
小蓮  「ま、魔法少女心得、そのいちっ」



風    「さあ、わかりませんね…風は軍師ですから
      ………ただ……あなたのことは、守りたいと………ぐぅ」
小蓮   「寝るなー!」
穏先生 「あー、そこそこ……学校は、メイドさん持込禁止ですよー」
小蓮   「ううっ」



麗羽  「おーっほっほっほっ!
      仙術少女だろうが人間国宝だろうが……全ての美少女はわたくしのモノですわ」

小蓮   「……に、人間国宝は関係ないけど…わたし。負けない!」
837名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 21:14:24 ID:cT2pQDzV0
支援(2回目)
838仙術少女しゃおれん 5/5:2009/02/22(日) 21:15:44 ID:S7A4ReN+0
小蓮  「恋に仙術に戦闘に……その他もろもろで、大忙し!」
     「…………だけど、仙術少女として……がんばらないと!」

小蓮  「新番組、仙術少女・しゃおれん!」
     「第1話『仙術少女でお姫様なの!?』!」
     「…………放送開始に、リリカルマジカル・テクニカル(はーと)
      ……みんなで幸せに、なろ!」

※このCMは一部及び全部が嘘の可能性があります
※ていうか嘘なので本気にしないようにして下さい

…………………いや。ほんとに。
839仙術少女しゃおれん:2009/02/22(日) 21:20:45 ID:S7A4ReN+0
以上仙術少女しゃおれん、でした。
着想元は何スレか前の最低の屑だわネタです。
ではでは、風は俺の従妹な人間の妄想でした。。
840名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 21:25:10 ID:EnzXRvF/0
>>839
お疲れ様でした。

どなたか何のパロディか教えてください。
841名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 21:26:12 ID:ELpQr+SVO
>>839
投下乙



風は皆の妹だろ?


それにしても華陀便利だよな華陀
842名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 21:31:44 ID:/UQtxUQ80
風はみんなの妹。
あと猪々子もみんなの妹。
843名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 21:39:17 ID:PLQgvDxAO
GJ!なんと言う三角心参w
声ネタ魔法少女と言うと、雛里がポンコツ魔法少女まじかるひなりんになって涙目で大暴れ…とか考えてた。
844名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 21:40:08 ID:XdiNvwzk0
>>840
>835で自分が言ってる、
今度出る劇場版で機動魔砲少女にクラスチェンジした作品の元ネタの方。
845名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 21:40:08 ID:cT2pQDzV0
>>389
面白かった。

元ネタ異母兄弟の中の人も恋姫に参加してる(正確には、してた)な、たしか。
846名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 21:46:41 ID:mg5x3uWL0
エロゲー雑誌を語るモナー 〜第42号〜
http://qiufen.bbspink.com/test/read.cgi/hgame/1227884646/801
801 名前:名無したちの午後[sage] 投稿日:2009/02/22(日) 00:10:01 ID:9dYpwS240
  今月号の「BugBug」のP234〜235で、ネクストン(恋姫無双を出したBaseSonを傘下に収めてる会社)の
  社長の鈴木昭彦(ソフ倫の理事長でもある)が

  「こういうニッチな業界ではトップメーカーが業界を支えるべき。
  例えば雑誌広告は
  ”売れるメーカーなら、広告を出さなくても記事にしてもらえるから、広告は出さなくてもいい”
  という考えのメーカーもあるようだが、それではいけない。
  トップメーカーが広告を出して、ある程度、雑誌を支えなければいけない。

  自分だけ良ければいいという風潮はいけない。
  ”記事として取り上げられない所だけが、広告を出せばいい”という、強者の論理はいけない。
  雑誌は広告が源泉になっていて、それはどこのメーカーも分かってる。
  自分達で広告を出す所は、自分たちで業界をしょって立っているという
  意識が無かったらやっていけないし、そういう意気込みであるかどうかは、トップメーカーである事と関わる」

  という趣旨の事を言ってた。
847名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 21:50:59 ID:i/k7DvfC0
本スレでやれ
848名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 21:52:06 ID:ZcHVymwI0
>>847
本スレにも張ってるマルチでござる触れない方が良いかと
849名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 22:37:53 ID:AciIWck30
>>822
毎度毎度お疲れ様です。
850名無しさん@初回限定:2009/02/22(日) 23:32:06 ID:ynQ3Znl60
それにしてもエロ書くのって難しいなー。
エロの部分にくると筆が止まるw
851名無しさん@初回限定:2009/02/23(月) 00:06:12 ID:uH79Ggue0
どっかのエロゲの喘ぎ声丸写ししちまえ
852名無しさん@初回限定:2009/02/23(月) 00:09:49 ID:D/5xkIIM0
姫騎士アンジェリカを参考にすればいいと思うよ
853名無しさん@初回限定:2009/02/23(月) 00:11:55 ID:0XkKAmL80
つ「官能小説用語辞典」

マヂお勧め。
これ一冊読み込めば、とりあえず形になる。
854名無しさん@初回限定:2009/02/23(月) 00:15:28 ID:piFbpku6O
>>853
そんなのあるのかw
855名無しさん@初回限定:2009/02/23(月) 00:33:11 ID:0XkKAmL80
ごめ、表現が抜けた。

こんなん
ttp://www.amazon.co.jp/%E5%AE%98%E8%83%BD%E5%B0%8F%E8%AA%AC%E7%94%A8%E8%AA%9E%E8%A1%A8%E7%8F%BE%E8%BE%9E%E5%85%B8-%E3%81%A1%E3%81%8F%E3%81%BE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E6%B0%B8%E7%94%B0-%E5%AE%88%E5%BC%98/dp/4480422331

でかい本屋なら普通に辞典コーナーに置いてある。
ただ、これだけだと超濃厚なものになるから、エロゲーのテキストとやっぱ組み合わせるのが良いと思うよ。
856名無しさん@初回限定:2009/02/23(月) 00:35:52 ID:y+o3xIGS0
>>855
それに「僕のエクスカリバー」とか載ってんの?
857名無しさん@初回限定:2009/02/23(月) 00:37:00 ID:FEXs8OZqO
参考にするのはいいけど
コピーじゃ萌えないな〜普通の会話もそうだけど
流れがカット&ペーストだと死んだ文になるね
作者本人が萌える文じゃないと伝わらないかな
858名無しさん@初回限定:2009/02/23(月) 00:38:15 ID:5G5KKIDx0
悪口の辞典とかもあるよな。
この手のは、まんま書かないで、色々まぜたりするといい具合になるよね。
859名無しさん@初回限定:2009/02/23(月) 00:43:25 ID:0XkKAmL80
だな。
ただ上の辞典とかで表現を色々覚えてくると、自分でも使ってみたいと思うようになるから、後は自分の内なるエロの迸りにのせて勢いでかく。
それだけだとくどいから、自分の中のエロ萌え台詞やテキストを使って「あひぅぃ、らめぇ」とかそういうのを要所要所に使って良い感じにしてく。

と言うわけだから、今日から君もゴッドエロ道の探求者だ!
860名無しさん@初回限定:2009/02/23(月) 03:20:37 ID:vdUZISM40
春蘭メインで口から砂糖どころか、サッカリンが出るぐらい甘いSS書きたいが
やっぱエロが鬼門だな…呼び方も『北郷』『一刀』『ご主人様』とかあるしな

書きたいけど書けないってのはかなりジレンマだ…イメージはあんだけどorz
861名無しさん@初回限定:2009/02/23(月) 04:28:35 ID:ABhQC1lW0
思いついたイメージは、あらすじだけでも書いといたほうがいい。
人に見せることを考えずに、自分の言葉で適当に書くだけでも考えがまとまります。
後はそのシチュエーションにあったセリフをキャラが言い出すから。

私も、今さら感ただよう魏アフターで、一刀がまた消えるんじゃないかと心配する皆が
春蘭の一言で全員が一刀と一緒に添い寝する(エロなし)という小ネタを書いてる最中です。
まだプロットの段階ですが、書いてると楽しいwww!
862名無しさん@初回限定:2009/02/23(月) 07:53:59 ID:gq83Ev7CO
今北
さて、ハムルートの続きはまだかね?
863名無しさん@初回限定:2009/02/23(月) 09:50:15 ID:FrLTumEF0
俺も待ってる<ハム√
864名無しさん@初回限定:2009/02/23(月) 10:03:09 ID:FrLTumEF0
連投スマソ

真桜の技術力ならその気になれば蒸気機関どころか一足飛びに内燃機関でもいけそうだなと
思ったけど燃料がないかorz

グローエンジンなら低質油でも燃やせるけどさすがに一刀にその知識はないだろうしな……
ディーゼルエンジンは高圧噴射ポンプが必要だし。
865名無しさん@初回限定:2009/02/23(月) 11:19:26 ID:HtILodyC0
シヴィライゼーションレボリューションか……
866名無しさん@初回限定:2009/02/23(月) 11:39:22 ID:nPVTyMD00
真桜の技術力は半ばギャグの領域だからなあ。
真面目に考えたら負けな気がする。
867名無しさん@初回限定:2009/02/23(月) 11:59:09 ID:binJjOGkO
>>864
アーサー王宮廷のヤンキーか
868名無しさん@初回限定:2009/02/23(月) 15:15:17 ID:K611qtZd0
869無限の外史の一コマ:2009/02/23(月) 21:57:43 ID:gOxb9KTp0
思いつきネタ投下


○月△日
逃亡中の華雄を捕縛
処分は本郷ぐ・・なぜか俺に任された。明日にでも華雄の所へいこう。

×月□日
今日は華雄の所へ、敵意がむき出しだった。
一もん・・・交渉のすえ華雄を仲間に。

×月○日
華雄と仕事をする。
彼女の笑顔が可愛くて、同意を得て抱いた。

□月△日
『かゆ』うは『うま』かったです。
誰かがきたようだ。





マジで思いつきでした、ごめんなさい。
870名無しさん@初回限定:2009/02/23(月) 22:20:38 ID:LBUwOmiF0
>>869
一刀の苗字を間違えないであげてください
本郷ではなく北郷です
871名無しさん@初回限定:2009/02/23(月) 22:26:36 ID:fjgyz50k0
>>869
本郷だと初代ライダーな探検隊隊長になっちまうぞ。
872名無しさん@初回限定:2009/02/23(月) 22:38:13 ID:D/5xkIIM0
蜀ッカーによって仮面タネウマーに改造された北郷一刀……
873名無しさん@初回限定:2009/02/23(月) 22:39:36 ID:gOxb9KTp0
よりによって主人公を間違えるとは・・・最低ですね、穴に埋まってきます。
874名無しさん@初回限定:2009/02/23(月) 22:51:54 ID:piFbpku6O
>>873
大丈夫だ。悪いのは君じゃない。
悪いのはパソコンの変換機能だ。
875名無しさん@初回限定:2009/02/23(月) 22:57:05 ID:LBUwOmiF0
>>873
これから注意すればいいんだよ
876名無しさん@初回限定:2009/02/23(月) 23:04:00 ID:Ton1+32i0
今の流れで思いついた小ネタ

「ちんきゅー、きーーーっく!」
「へぶぉわっ!」
「恋殿に手を出すなと、何度言えば分かるのです!」
「べ、別に手なんか……。それより聞きたいんだけどさ」
「ん?何なのですか?」
「ねねのキックって言葉、どこで憶えたの?」
「どう言う事なのです?」
「いや、俺の世界にある言葉と同じなんだよね。意味も」
「ふむ……。お前、胡蝶の夢と言う話は知ってるですか?」
「荘周が夢を見て蝶になり、蝶として大いに楽しんだ所、夢が覚める。果たして荘周が夢を見て蝶になったのか、あるいは蝶が夢を見て荘周になっているのか、だっけ?」
「よく知っていたのですね。ちょっとだけ褒めてあげるのです」
「で、その胡蝶の夢がどうかしたの?」
「実はねねも夢を見たのですよ。そしてその中でねねは、何と飛蝗の顔をした怪人になっていたのです!」
「え?それってまさか……」
「その怪人が『ら○いだーきーーーっく!』と叫んで蹴りを出すと、蜘蛛や蝙蝠の顔をした怪人達がみんなやっつけられてしまうのです!
そこで目が覚めたねねはこれだ、と思ったのですよ」
「…………」
「ちんきゅーきっくを極めたら、今度はカブトムシの怪人が使っていたでんきっくとやらを……。あれ、何処へ行くのです?まだ話は終わっていないのです!こらー、待つのですー!」
(まさか三国志の世界でまで……。石○森先生、貴方は偉大すぎます──!)

終わり
877名無しさん@初回限定:2009/02/23(月) 23:13:16 ID:y+o3xIGS0
ディケイドがそのうち恋姫世界にやってくると聞いて。
878名無しさん@初回限定:2009/02/23(月) 23:23:31 ID:xfqeEXCV0
ディケイド版恋姫――ライダーの代わりに華蝶仮面と戦うのか?
879名無しさん@初回限定:2009/02/23(月) 23:51:15 ID:rFoqaNxDO
伏せ字になってないのが萌えた
880名無しさん@初回限定:2009/02/24(火) 00:01:21 ID:2m6KHuzQ0
5分後に桃香します。12分割になります。
881名無しさん@初回限定:2009/02/24(火) 00:05:07 ID:K9X0X/ON0
支援
882無じる真√N-03話(1/12):2009/02/24(火) 00:06:49 ID:Ej1G5J830

公孫賛の治める城へと到着した俺は城内の一室へと案内された。
「さて、この部屋で話をすることにしたが、いいか?」
「あぁ-、もちろん構わないよ」
席へと案内される。
「事情を聞くのは私が行う、他の者は許可無く立ち入ることを禁止とする」
「「「はっ」」」
先程のことがあるからか、兵士達は素直に指示を受け部屋から退出していく。

「あ、ちょっと」
兵士達に続き、同じように去ろうとする、侍女らしき女性を呼び止める。
「悪いけど、お茶を二人分頼むよ」
侍女は、「わかりました」と一礼をして部屋から出た。
「悪いな、茶まで出してもらって」
「なに、気にするな」
「とりあえず、茶が来る前に自己紹介をしておくとしよう」
「あぁ、そうさせてもらおうかな」
というか、まだしてなかったんだな。
と、ふとあることに気づいたので尋ねてみる。

「あのさ」
「ん?」
「名前もわからない奴を連れてきたってことだよな」
「確かに、そうだな」
「それって、すごく無用心な気がするんだが……」
「確かに普段だったら無闇にはしないな」
俺の問に何の迷いも無く頷く。
そうなると更なる疑問がわいてくる。

「なら」

実は、この疑問が引っかかっていた。
883名無しさん@初回限定:2009/02/24(火) 00:07:10 ID:IuZ3U1cA0
支援させていただく
884無じる真√N-03話(2/12):2009/02/24(火) 00:10:20 ID:Ej1G5J830
「なんで俺を連れて来ようと思ったんだ?」

そう、いくら優しいといっても公孫賛が俺にしたことは異常だ。
名前も聞かず、しかも初対面で素性の割れていない人間をいきなり連れ帰るなんて
普通はできないはずだ。
せめて、あの場で名前くらいは聞ことするはず、それに護衛をまったくつけなかったことも不思議だ。

「あぁ、それなんだが……」
公孫賛が口を開く。
「何故か、心の底でお前は信用できる人間だって感じがしてさ……」
「え、それって……」
俺が聞き返そうとしたところで、ドアがノックされる。

「お茶がきたみたいだな、入っていいぞ」
ノックに対し公孫賛が返事をする。
「失礼します」
そう告げて、入ってくる。
ん?何だか聞き覚えのある声のような……

「お茶をお持ちいたしましたぞ、『伯珪殿』」
「あぁ、ありが……!!」
思いがけない人物だったためか公孫賛は返事の途中で勢いよくそちらに顔を向ける。
俺も、そちらへ顔を向ける……と

そこにいたのは先程の侍女ではなく、青髪を後ろで少し束ね、所々に紫色の装飾のついた
白い着物のような服とニーソックスのようなものを身にまとい、これまた同じように白を基調とした帽子をかぶり
紫の帯をした女の子が入ってきた。

その人物の顔には、不敵な笑みが浮かんでいる。
それでいて、新しい玩具を見つけた子供のような瞳をしている。
その顔には見覚えがある。いや、ありすぎる。
885無じる真√N-03話(3/12):2009/02/24(火) 00:14:49 ID:Ej1G5J830
「お、おい何故、お前がここに来てるんだ」
公孫賛が、驚き半分あきれ半分の顔で見ながらその人物へと語りかける。

その人物は……あの戦乱を共に駆け抜けた大切な人の一人だった女の子……彼女は

「趙雲」(星……)

指摘された『趙雲』は、やはり不敵な笑みを浮かべたままで返答を行う。
なんとなく、どう答えるか想像はつくけど……

「いやいや、先程、伯珪殿が『天の御遣い』と思しき人物を連れて帰ったと耳に挟みまして」
「噂に聞いた天の御遣いというのが、どのような人物か気になりましてな」
「それで、興味本位で侍女からお茶を受け取って持ってきたと」
「ええ、まったくもってその通り」
やっぱり……本当に面白いもの好きなんだな。

この『趙雲』も俺の知っている『星』と違いはなさそうだな。
違いは無いけど、俺のことを知らない、嬉しいけど、ちょっと寂しいな……

い、いかん感傷にひたってしまった。

冷静になり、今一度二人に目を向けると何やら言い合っているというか……
「だから、この者とは私が一対一で話をするといってるだろう」
「おや、もしやお気に召されたのですかな」
「!!??」
「フフフ……」
完全に公孫賛が趙雲に遊ばれているな。
しかたない、すこし助け舟をだすとするか。
「おいおい、せ……じゃなくて、『趙雲』さん?、俺まだ自己紹介してなくてさ、さっさとしたいんだけど……」
「公孫賛も別にいいだろ、一人増えるくらいはさ」
「し、しかたないな……」
あ、ちょっとグロッキー気味になってる。
886無じる真√N-03話(4/12):2009/02/24(火) 00:17:51 ID:Ej1G5J830

「すっかり忘れておりましたな、これは申し訳ない」
「いや、別に構わないんだけどさ」
そういって、改めてこちらに注目する趙雲。
その後ろでは、公孫賛があからさまにほっとした顔をしている。

(やれやれ……相変わらずだな)
たった、それだけのことで不思議と心が暖まった気がした。

そんな、自分でも良くわからない想いを隠しつつ、話を続けようとする。
ところが、話の軌道修正を行ったはずなのに、何故か趙雲は再び公孫賛の方を向いている。
「ところで、伯珪殿?」
「な、なんだ?」
「自己紹介がまだであるということは、この者の素性もわからず連れてきたのですかな?」
「あ、あぁ……その通り……です、ハイ」
「まったくもって無用心ですなぁ」
言葉とは裏腹にどこか楽しそうな声、楽しんでいるな、あれは
助け舟のはずが泥舟だったかな……
「いや、それもう俺が言ったから」
一応、止めようと試みる。

「おやおや、不振な人物自身から指摘されたのですかな、伯珪殿?」
「うっ……」
効果は、逆のようだ。

「まぁ、そのことはもうしてしまったわけですから咎めずにおきましょう」
「あ、あぁ、すまない」
「で?連れてきた理由というのは何なのですかな?」
その質問は俺も聞きたかったものだ。先程は途中で趙雲が来たため中断となってしまったから
先が気になっていた。
887名無しさん@初回限定:2009/02/24(火) 00:18:40 ID:pSLCl2gd0
sien
888名無しさん@初回限定:2009/02/24(火) 00:20:33 ID:WBKEA4K00
支援
889無じる真√N-03話(5/12):2009/02/24(火) 00:21:05 ID:Ej1G5J830
「り、理由は……」
公孫賛が口を開くのと同時にその声以外の音がせず、静かになった。
「理由は、この者がおそらく『天の御遣い』であるからだ!!」
あれ?さっきと違う……
「ふむ、確かに理由としてはそこまでおかしくはないかもしれませぬな」
「そ、そうだろう、そうだろう」
何故か一人、納得したように頷く公孫賛。

「ですが、まだ根拠が足りませぬ」
「根拠だと?」
「えぇ、この者が『天の御遣い』であるという根拠が」
いつの間にか趙雲の表情は割と真面目なものへと変わっている。

やはり、ふざけどころはある程度はわきまえているんだな……
その問いに、同じように比較的、真剣な顔になった公孫賛が答える。
「うむ、根拠だな。それは全部で三つある」
「ふむ」
「まず、一つはこの者の現れた場所は流星が落ちた場所なのだ」
「なるほど、しかし、それは伯珪殿と少数の兵しか確認しておられませぬな」
「あぁ、確かにそれだけではまだ薄い。そこで、次だ」
趙雲に指摘されたものの全く動揺せず自信あふれる顔で話を続けていく。
口を開こうとした公孫賛が何かを考えるようなしぐさを数秒とり。

「悪い、ちょっと外に出てくれ」
と、俺と趙雲を連れ、部屋の外へと出る。

「ここで良いだろう。趙雲、この者の服装を見てみろ、日の光を浴び光り輝いているだろう」
「ほぅ、確かにこれは面妖……いや失礼、不思議な……」
「これも理由としては『あり』だろ」
「そうですな、これは根拠の一つとなりましょう」
趙雲が二つ目の根拠に納得したところで部屋へと戻る。
890名無しさん@初回限定:2009/02/24(火) 00:22:08 ID:WBKEA4K00
支援
891無じる真√N-03話(6/12):2009/02/24(火) 00:24:28 ID:Ej1G5J830

「さて、三つ目だがこれは簡単だ」
「ほぅ、どのような答えか楽しみですなぁ」
「最後の根拠は、この者は私が名乗ってもいないのに私の名を知っていたことだ」
「ふむ、それはただ、以前見たか聞いたかしたことがあったという可能性もあると思いますぞ」
「た、たしかにそうかもしれんな……」
どうやら、押され気味のようだな。ここは、助け舟を出すか。

「その辺りで、許してあげてはどうかな『趙子龍』殿」
「ほぉ、我が字をご存知か」
「まぁ、それくらいならな」
「ふむ、他に何かわかりますかな」
「そうだな〜」
ここは、決定的な一発を決めてやる。
「趙雲さんの異名の一つを俺は知っている」
「言ってみてくだされ」
趙雲…というか星といえばあれしかない!!


「『メンマ道の探求者』だ!!」


テンションがあがりすぎて思わず手を開きつきだしながら叫んでしまった。
ちょっと恥ずかしい。

「なっ、な・な・な……」
あ、あれ、マ、マズったかな?
やっぱり、マジな異名のほうにしとくべきだったか?
『常山の昇り龍』とかの方が良かったのか?
892名無しさん@初回限定:2009/02/24(火) 00:25:49 ID:WBKEA4K00
支援
893無じる真√N-03話(7/12):2009/02/24(火) 00:27:19 ID:Ej1G5J830

「な、なんとっ!!」
「うぉっ」
趙雲の予想以上の驚きにこっちが驚いてしまった。

「よもや、我が好物、そして『メンマ道』に関してまで存じているとはこの趙子龍、感服のいたりですぞ」
「な、納得してもらえたかな?」
「もちろん、いたしましたとも……フフっ」
な、なんとか納得させることが出来たみたいだな。

「しかし、噂を聞いたときには眉に唾して聞いておりましたが、本当に存在したとは」
「ま、まぁ、そりゃそうだろうな」

「おっと、忘れてはならないことがありましたな」
ふと何かを思い出したように言う。

こちらを真剣な顔で見つめ、そして……
「確かに、本物の天の御遣い殿とお見受けいたしました」
「これまでの非礼 お詫び申し上げます。」
そう告げたかと思ったら、深々と頭を下げてきた。
「えっ?いやいや、別に失礼なところなんてなかったって」
そんなことを、されても落ち着かないので何とか止めてもらおうと試みる。

「いえ、あなた様を疑ってしまったのは、この趙子龍の人を見抜く力がいまだ未熟な故」
「あなたが本物であるということなど、本質を見抜く力が優れていればわかったはず」
「いやいや、俺は別の世界から来たってだけで後は普通の一般人だから疑わないほうが変なんだって」
「では、お許しになると?」
「いや、だから許す許さないじゃなくて、はじめから謝る必要ないんだって」
そこまで、言ってようやく頭を上げてくれた。
思わずホッとしてしまう。
894名無しさん@初回限定:2009/02/24(火) 00:28:58 ID:WBKEA4K00
支援・・・
895無じる真√N-03話(8/12):2009/02/24(火) 00:30:12 ID:Ej1G5J830

「ふふっ、お優しい御仁なのですな」
「そんなことないって」
「いやいや、あれだけしつこく疑われて怒らずにいるなどそうそう出来ませぬぞ」
「そんなことないと思うんだけどな……」
「まぁ、それが、天の御遣い殿の良さなのでしょうな」
「あ〜もう、この話は終わりっ」
さすがに、これ以上持ち上げられるのは耐えられないので無理やり話題を終了させる。
「ふふっ、それが良さそうですな」
「そうそう、終わり、終わり」

趙雲も俺の気持ちを汲んでくれたのか、他の話題へと移ってくれるようだ。
「ふむ……では、天の世界の話をお聞きかせ願えますかな?」
「あぁ、構わないよ。そうだな、趙雲さんに合う話題は…」
「さん付けはしなくてよろしいですぞ」
「わかった、それじゃあ趙雲でいいのかな?」
「えぇ、それで結構」
「わかった。」
「それで、天について何を話していただけるのですかな?」
「ん〜そうだな、せっかくだから趙雲に俺の秘蔵のメンマ料理を紹介しようかな」
「おぉ、天のメンマ料理とは、是非ともお教えねがいたいものですな」
「あぁ、それじゃあ今度作るよ」
「ふふっ楽しみにしておりますぞ」
「ははは」
「ふふふ」
どうやら、この世界でも仲良くなれそうだ。
はっきりいって、ものすごく嬉しい。

そんな和み始めた俺たちは一つ大事なことを忘れていた。
896名無しさん@初回限定:2009/02/24(火) 00:30:20 ID:uRd2OZ2+O
支援

>>892
そのメール欄の数字、なんか意味あるの?
出来ればageないで、sageて欲しいんだけど……
897名無しさん@初回限定:2009/02/24(火) 00:32:24 ID:YTKUxkgY0
支援

>>879
気づかなかった
うっかりかぐや消ししちまってたぜ
898名無しさん@初回限定:2009/02/24(火) 00:35:07 ID:WBKEA4K00
支援
899名無しさん@初回限定:2009/02/24(火) 00:38:03 ID:IuZ3U1cA0
>>897
意図してかぐや消ししてたんじゃなかったのかw
900名無しさん@初回限定:2009/02/24(火) 00:40:24 ID:YTKUxkgY0
>>899
直打ちだったからよく確認してなかったんだよ
901無じる真√N-03話(9/12):2009/02/24(火) 00:41:45 ID:+y4KrZOR0

「お、お前らぁぁぁぁ……いい加減に……しろぉ〜!!」
そう、この城の主である彼女のことだ。
「あっ」
「おや?」
公孫賛も部屋にいたのをすっかり忘れていた。
「その反応、お前ら私のこと忘れてただろ……」

どこか、哀愁を誘う姿だ……あっ顔に影がさしてる。
「すまん、本当に申し訳ない」
「……」
すっかりヘソをまげてしまったようだ。
「いやはや、相変わらず影が薄いですなぁ」
うわぁ、なんつーことを。
今、グサって聞こえたぞ。
「くうぅぅぅぅぅうう」
「そ、そんなことないって十二分に存在感あるって」
「ふむ、御遣い殿の中では、伯珪殿の存在は大きいということですかな?」
再び、趙雲が口を挟む。
おもわず、たじろぎそうになるが、そうもいかない
「出会ったばかりでこんなこと言うのはおかしいんだろうけど、公孫賛は俺の中で大きな存在と思える気はしている」
「だから、少なくとも俺にとって公孫賛は大きな存在だよ」
これは俺の偽りなき思い。公孫賛はあの世界で出会った大切な人たちの一人だった……。
もちろん、この世界では会って間もないけど、彼女のことを大切な人だと思えるだろうという確信はある。
「ほぅ……なかなか……」
趙雲が何やら興味深そうにこちらを見る。
「ん?どうした?」
「いえ、何でもありませぬ」
こちらから視線をはずさずにそれは、無理が無いか?
と思いつつ、再び、公孫賛に目を戻すと、俺の思いを込めた真剣な言葉が通じたのか、ようやく口を開いてくれた。
902名無しさん@初回限定:2009/02/24(火) 00:43:11 ID:WiuxBRjk0
しえん
903名無しさん@初回限定:2009/02/24(火) 00:43:34 ID:+y4KrZOR0
すいません、諸事情でIDが変わっちゃいましたが桃香してる人間は一緒です。
904名無しさん@初回限定:2009/02/24(火) 00:45:35 ID:WiuxBRjk0
支援
905無じる真√N-03話(10/12):2009/02/24(火) 00:46:18 ID:+y4KrZOR0

「……ちょっと外に出てくる。」
「ど、どうしたんだ」
「怒りすぎて、熱くなったから、少し冷ましてくる……すぐ戻る」
その言葉を残し、部屋をでていく公孫賛。
その顔は確かに、真っ赤だった。

「大丈夫かな……」
「すぐに戻ってきますので大丈夫だと思いますぞ。まぁ、座って待つとしましょう」
俺にそう言っていつのまにか追加していた椅子に座る。
「そ、そうかなぁ」
俺もそれにならって座る。

「まぁ、御遣い殿は少し気にしたほうが良いかもしれませんな」
「え?どういう意味?」
何やら気になる言い方をされて思わず聞き返す。
「ふふっ、それは自分で気づくものですぞ」
「そ、そういうものなのか?」
「えぇ、そういうものでしょうな」

どういうことだろう……
趙雲は、何かに気づいたようだけど。
まぁ、いつか解るだろう。

と、そこでちょうど公孫賛が戻ってきた。
「悪い、待たせたな」
「いや、元々はこっちが悪いんだ、すまない」 
「ふふっお前は本当に面白い奴だな」
「な、なんだよ急に」
急にクスクスと笑われ思わずムスっとしてしまう。
「何でもない、気にするな」
906名無しさん@初回限定:2009/02/24(火) 00:47:13 ID:WiuxBRjk0
しえん
907無じる真√N-03話(11/12):2009/02/24(火) 00:49:15 ID:+y4KrZOR0

「まぁ、いいや。それよりようやく自己紹介できるかな」
「そうだな、何故かものすごく時間がかかったような気がするが……」
それは、俺も同意。
「まったくですな」
諸悪の根源がぬけぬけとそんなことを言う。

「というか、お前のせいだからな」
まったくもってその通りと思いつつも、口には出さないでおく。
「おや、それは心外ですな」
「っていうか、さっき私に謝って無いだろ!」
「御遣い殿には悪かったと思いますが、元々は伯珪殿の失態が原因なのではありませぬか?」
「うっ」
「あぁ〜もう、また時間を消費する気か。もう、趙雲は公孫賛に謝罪しないかわりに失態を責めないってことでどうだ?」
「まぁ、それでよろしいかと」
「はぁ……私もそれでいいよ。」

場が落ち着いたところで、自己紹介が始まる。
「それじゃあ、今度こそ自己紹介を行おう」
「まず、私からさせて貰うぞ」
そういうと、公孫賛が立ち上がる。
「姓は公孫、名は賛。字は伯珪。幽州一帯を治めてる。まぁ、知ってるのかもしれないけどな。」
「では、次は私ですな」
公孫賛がすわると今度は趙雲が立つ。
「姓は趙、名は雲、字は子龍。これが、我が名となります。現在は客将をしております。以後お見知りおきを、御遣い殿」
そして、趙雲が座るのに合わせて立つ。
「俺は、姓は北郷、名は一刀。字と真名は無い。察しの通り、異なる世界から来た。よろしくな」
「ほぅ、御遣い殿には字が無いと」
「やはり、真名の存在についても知っているのだな」
「まぁ、一応な。それと、「御遣い」はやめてくれないか、ちょっと恥ずかしい」
「それでは、なんと呼べばよいのですかな?」
「好きな呼び方でかまわないよ」
908名無しさん@初回限定:2009/02/24(火) 00:49:40 ID:WiuxBRjk0
しえん
909名無しさん@初回限定:2009/02/24(火) 00:51:58 ID:ORibOtLT0
ハムかわいいよハム
910無じる真√N-03話(12/12):2009/02/24(火) 00:52:46 ID:+y4KrZOR0

「では……『お兄ちゃん(ハート)』でよろしいですかな?」
「ごめんなさい、そういった類は勘弁してください」
「おや、殿方はこういった呼ばれ方を好むと聞いたのですが」
「それに関しては、回答なしで」
魅力的で少し惹かれはしたが、ことわる。
というか、『お兄ちゃん』の時の声、普段と違いすぎだ……
ふと、やけに静かな公孫賛を見ると
「……」
「そこっ、さりげなく後ずさるんじゃない」
公孫賛が微妙な表情でこちらを見ていた。

「はぁっ、まったく……私は、北郷と呼ばせてもらうぞ」
「では、私はひとまず北郷殿と呼ばせていただくことにしましょう」
「それで、いいか?」
「よろしいですかな?」
「あぁ、もちろん、構わないよ」

「では、改めて」

「これからよろしくな、北郷」
「よろしく頼みますぞ、北郷殿」

「あぁ、こちらこそよろしく」

こうして、乙女達が可憐に咲き乱れる世界での俺の物語は再び始まった。
911名無しさん@初回限定:2009/02/24(火) 00:53:26 ID:WiuxBRjk0
あとがきしえん
912名無しさん@初回限定:2009/02/24(火) 00:56:02 ID:+y4KrZOR0
以上で終わりです。
途中、IDが変わってしまうというミセスを犯してしまいすみませんでした。

また、支援してくださりありがとうございました。

ちなみにこの話、最初は、二人、もしくは三人で自己紹介の話だからちょっと短くなるかな?
なんて思ってました……orz
913名無しさん@初回限定:2009/02/24(火) 00:57:32 ID:WiuxBRjk0
>>912
GJ。期待しております。
914名無しさん@初回限定:2009/02/24(火) 00:57:55 ID:5amRJrJE0
>>912
GJ
だけどそうか人妻狙いか
915名無しさん@初回限定:2009/02/24(火) 00:57:57 ID:IVtcl6ee0
ミセス乙
916名無しさん@初回限定:2009/02/24(火) 00:59:30 ID:5mDD/c5n0
自己紹介なげぇ〜w
それはともかく面白かったよーミセス乙
917名無しさん@初回限定:2009/02/24(火) 01:01:51 ID:tLXuZvLA0
ミセス乙でした。
918名無しさん@初回限定:2009/02/24(火) 01:15:04 ID:IYUkRTDp0
ババア乙
919名無しさん@初回限定:2009/02/24(火) 01:17:07 ID:P/DZ+DDm0
ミセスwww
ナイツネタ乙ww

白蓮ルートいいよ白蓮ルート
920名無しさん@初回限定:2009/02/24(火) 01:17:55 ID:Bay9JYNm0
>ミセスを犯す
紫苑さんとお楽しみだったのですね、分かります
乙。
921名無しさん@初回限定:2009/02/24(火) 01:21:28 ID:sM7f9Uy60
>>912
お疲れ様です。

確かに長い自己紹介だったが、星が絡むとこんなモノでしょうw。
922名無しさん@初回限定:2009/02/24(火) 01:23:45 ID:ORibOtLT0
ミセスを犯すと申したか
羨ましきことなり・・・
923名無しさん@初回限定:2009/02/24(火) 05:11:08 ID:sAYB9hVq0
自分でネタふっといてあれだけどグローエンジンで1本書きたくなった。
924名無しさん@初回限定:2009/02/24(火) 20:25:33 ID:jHa45zi40
今さらながらミセスに気づいたw
925名無しさん@初回限定:2009/02/24(火) 21:33:08 ID:44ngc6AL0
しかしちんこ太守はハーレムが似合うよな

ここまでハーレム囲って叩かれないのは某大神さん以来だな
926名無しさん@初回限定:2009/02/24(火) 21:42:16 ID:yM1CMBE/0
ちんこがいきなり一人だけ選んだらもうそりゃあえらいことに……。
927名無しさん@初回限定:2009/02/24(火) 21:49:02 ID:v9pfldub0
>>925
ちんこはハーレムしてても嫌味な感じに見えんからな
928名無しさん@初回限定:2009/02/24(火) 22:14:48 ID:fmSKpUY80
ハーレムの主っぽくないからなあ
俺様系じゃないし、むしろなんか大変そうなとこも垣間見られるし
巻き込まれ型だけど決めるとこは決めて、
基本的には優しいけど時々適度にS気が発動したりするという
いろんな意味で空気の読める主人公なんだなw
929名無しさん@初回限定:2009/02/24(火) 22:21:41 ID:0xbq39Il0
本スレでやれ
930名無しさん@初回限定:2009/02/24(火) 22:53:53 ID:ammrLGGxO
だな
新しいSSまだ〜
931名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 02:05:58 ID:VzeiNqx60
何気に専用うp板でSS来る気配が
932名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 15:42:42 ID:L1kyyP/n0
一気に過疎ったな
まあ以前は普通に行われてた雑談まで拒否る奴が出てきては仕方ないか
933名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 16:29:28 ID:4VKxO0gf0
保守
934名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 17:36:12 ID:kgHmVZja0
桃香してくれる人がまだ大丈夫だと思うけどなー
wktkしながらまってりゃいいのに文句多すぎる奴もいるしな・・・
だまってSS呼んでりゃ皆幸せなのに・・・
935名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 17:38:40 ID:0nGv+Cdd0
そもそも、月末の五十日で週の真ん中の昼間に、人がいないって言われても。
936名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 17:42:33 ID:hOfBGfXZ0
人がいないと過疎ったってのは全然違う意味だろw
それに昨日のように12時間以上も書き込み無しってのは真発売前以来じゃないのか
937名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 17:44:32 ID:TvJwKirz0
まあ、こんだけ直ぐに反応あるんだからみんな見てるんだなとは今思ったw
938名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 18:00:56 ID:UquhMG+E0
なにここSSに関係ない雑談OKなの?
んな馬鹿な
939名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 18:08:17 ID:hOfBGfXZ0
少なくとも>>925からの流れはSSを読んでの感想にしか見えんし関係ない雑談ではないだろう
940名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 18:14:03 ID:KtpLM/7p0
単に雑談を自粛してただけだろjk。
過疎でも何でもねぇよ。
941名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 18:50:07 ID:O2ej/ibE0
雑談自粛したら完全に投下待ちになるんだから、
投下されるまで書き込み無くなっても当たり前だわな。
942名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 18:52:34 ID:+TdccHvnP
>>929が自粛のきっかけだろうけど、それ以前から過疎は始まってるがな
15時間近く誰も書き込まなかったのは929より前だからな
943名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 19:17:06 ID:fSLH0UD60
まぁ、書き込みがない=人がいない
って訳でもないしね。
桃香が来ればどっから沸いて出てきたんだって位になるだろ
944名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 19:32:47 ID:ki0iSMyHO
まあまあ

漢は黙って紳士スタイル

投下を待とうじゃないか

まだかなまだかな〜
945名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 20:07:15 ID:njhRS68m0
>>943
人がいないとは言われてないよ
だから書き込みがない=過疎だから意味は合ってる
946名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 20:13:40 ID:0nGv+Cdd0
もういいから。
過疎ってるたって、どうせ雑談は本スレでやってるんだからいいんだっての。
今日は専用up板に投下があるようだしー、待とうぜ。
947名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 20:13:52 ID:M5mLJRrK0
900台で桃香してもすぐ落ちるから次スレ立つまで埋めた方が無難
948名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 20:14:38 ID:qX08dyQOO
「……………………………にゃ(あれ?)」
「にゃ(風様は?とりあえず12桃香です)」
949三教一致 1-12:2009/02/25(水) 20:17:21 ID:qX08dyQOO
揚州制圧失敗も、人的被害が皆無だった事から物理的補充をすますと、主に防衛の任だった兵を中心に曹操軍が再び動きだす。
瞬く間に涼州を平定して拠点に戻ると再び防衛が任だった兵を中心に軍の編成をする。
防衛という名の休憩を上手く使い覇王曹操が動く。
「北郷一刀、天の御遣いと云う力量、見極めさせてもらいましょう」

「申し上げます!北方の国境警備より狼煙による敵進行の伝達です、北方に勢力は既に一つしかなく、恐らく曹操の軍かと」
「やっぱ来たか」
「やっぱ、って。予想してたの、ご主人様?」
「概ね。で、数は」
「追って早馬が来ると思われますが。それが………最大数を表す上げ方が三回。暫くして再確認か、やはり最大数を表す狼煙が三回」
「約三十万かあ(容赦無いな華琳)」
「「「三十万!」」」
「せめて十万で別々に、時間差で来てくれればな〜。対応の仕方も有ったのに、まとまって三十万で来られたら打つ手有るかな」
「何を悠長に構えております、ご主人様!」
「我が軍の規模は約三万。義勇兵を募れば数だけなら五万は届くかと……」
「……しかし数だけ揃えても。もとより五万にしたところで勝負にならんぞ、これは」
「しかし、住民を守るためにも、曹操軍を止めなければ!」
950名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 20:19:18 ID:MDW1IzeV0
支援
951三教一致 2-12:2009/02/25(水) 20:19:46 ID:qX08dyQOO
「新兵含めた五万人に、精鋭三十万に勝つ方法なんて、考えたって見つからないのだ」
「なら、逃げちゃおう」
「はっ!?と、桃香様っ!?」
「今の私達に曹操さんと戦う力が無いし。それなら逃げるっていうのも一つの手だと思うよ?」
「住民をお見捨てになされるのですか?」
「逆だよ、愛紗ちゃん。私達がここに居れば戦になる、そうすれば住民に犠牲が出る。なら元凶の私達が居なくなればいいだけのこと」
「それはそうですが、やはり住民を見捨てるのと何ら変わりないと思います」
「それは違う、愛紗。曹操は抵抗しなけれは戦はしない、住民達の私財には手を出さない。なら結果的には住民を守ることになる」
「曹操軍の軍律の厳しさは、最近更に厳しくなったからな」
「みんなはどうかな?」
「俺は桃香らしくて、いいんじゃないかな」
俺の賛成に、賛同の声が重なる。
「………私は」
「愛紗。これは逃げるんじゃない、再起を図る為、住民を守る為の作戦なんだよ」
「分かり……ました」
「ごめん愛紗、辛い思いをさせて」
「いいえご主人様、私が至らぬばかりに。桃香様と二人を逃げるような目にあわせてしまって」
「愛紗。悪いのだが、時間が無い。主と仲良くするのは、無事逃げおおせてからにしてもらいたい」
952名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 20:20:41 ID:/OBfRPv80
とりあえず支援
これが終わったら次スレ立てかな
953三教一致 3-12:2009/02/25(水) 20:22:37 ID:qX08dyQOO
「星!」
愛紗の照れ隠しに笑いが盛れる、緊張が和らいだ。
「それじゃあ、どこに逃げよう?」
予測はつくが一応訪ねる。
「そうですね、荊州より更に西に、蜀と言われる地方があります」
「(…やはり)」
そして話し合いの結果、蜀に向かう事が決まった。
「じゃあ、呉に伝令。徐州に曹操軍が進行を開始、だが援軍の必要無し。但し、揚州への進行も考えて国境の警戒を厳重にしてと。後、揚州の通行も許可してと」
「ハッ!」
「後、朱里。以前に兵器として提案してた、あれ使って時間稼ぎして。設置後は随時撤退ひとまず呉に向かうように、戦闘は一切しないよう伝達」
「了解です」
「城下の住民にこの事を伝えて、自分達が居なくなるけど安心するようにと。時間との勝負だから急いで」
「「「ハッ!」」」

「変ですね、抵抗が一切有りません」
「そんなの、恐れて逃げてるからに決まってるじゃない」
「しかし、こうまで抵抗がないのは」
用心したほうが、言おうとしたら。
ギャ―――!
うわああぁぁ!
「なんや!敵襲か!」
「いえ、罠です」
「なら!火計…にしちゃ火の手が上がっとらん。第一に敵兵居らんのやから…ほんなら落とし穴やろ!」
「それも違います」
954三教一致 4-12:2009/02/25(水) 20:25:15 ID:qX08dyQOO
「敵兵が居なくて落とし穴でもない、だったらなんやっちゅうねん!」
「それが我らも誰も見たことがないものでして」
あっちこっちで悲鳴が聞こえる。
その一つに張遼が近寄る。
「うわああ、早くっ早く、そのお化けを取ってくれええぇぇ」
何かに足を挟まれてる兵士が暴れている。
やたら暴れるので対処に困ってると。
「少し大人しゅう、しとけって」
簡単に当て身を喰らわすと、グッタリして動かなくなる兵士。
「ほれ、今のうちにとったれや。それ」
「ううう――ん、…おい一人じゃ無理だ。誰かそっち持て」
「じゃあ、俺が」
適当な誰かが前に出る。
「いくぞ、せーのっ!」
両端を二人がかりでようやく外せる鉄の口。
曹操軍の進軍速度が一気に落ちた。

「これです、華琳様」「これがどうなるの?」
「お気をつけ下さい、思いのか危険です」
「まず、この丸の中の小さい丸。ここを踏むと」
と、説明しながら持った槍で押す夏侯淵。
ガチン!メキッ。
「こうなります。また力が強く両端を二人がかりで持って、やっと外せます。若干ギザギザがある為に、これを踏んだ者はどうしても無傷では済まず、負傷兵として交代を余儀なくされます」
955名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 20:26:28 ID:M5mLJRrK0
次回作は蜀呉同盟南蛮遠征編を期待(雪蓮達も美以に萌える展開を見たい)
956名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 20:27:56 ID:DWuhmnXZ0
ナイスタイミングな投下乙 支援
957三教一致 5-12:2009/02/25(水) 20:28:19 ID:qX08dyQOO
「槍で突きながら探して進んでみましたが、ただ触れれば発動するわけではないので」
新しい仕掛けで実演しながら。
「このように偶然として、外円と内円の間を槍で押しても反応しません。だから安心して進むと」
「挟まれるのね」
「はい。更に地面を掃くように進めましても、大抵は草や葉で隠しているので触れただけでは罠なのか、木の枝なのか判別つきません」
「厄介ね」
「まさに」
「これを考えたのは、やはりあの北郷一刀かしら?」
「そこまでは判りませぬが、今まで見たことがない仕掛けとなると。やはり天の考えと見た方が妥当かと」
「どのみちこれを作った奴の、優しさといやらしさが出てるわね」
「と、もうしますと?」
「もし、このギザギザの部分が鋭利な刃物だったり、もっと鋭かったら?」
「重傷もしくは足の切断、場合によっては死にますね」
「そう、それを酷くて骨折止まりにする。負傷兵だからこそ、面倒を見る為の」
「人員がいる」
「そう。…でも一番いやらしいのは、この仕掛けの置き方よ」
「そうなんですか、華琳様?」
わからない夏侯惇がたずねる。
958名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 20:28:32 ID:u/ujum3b0
負傷兵1人見るのに2人取られるからなあ
えげつない支援
959三教一致 6-12:2009/02/25(水) 20:31:33 ID:qX08dyQOO
「始めに威力を見せつける為に大量にばらまく、慎重になってるだろう間は置かず、油断する頃合いに散発的に設置する」
「そのおかげで、すっかり兵士達は足下に怯えてしまっている」
頭を抱える稟。
「そうですね〜、今や枯草が敷いてあるだけで動きが悪くなるしまつ。見事、敵の作戦にはまちゃってますね〜」
「これなら大軍で攻め込まれる方がはるかにましだわ。だが逆に考えればこれは明らかな時間稼ぎ」
「それでしたら、全兵力を彭城に集結させる為では?」
「彭城で決戦。…それなら、先程言った通り。この仕掛けを無数にばらまくわ、殺傷度を上げたうえで。特にこの仕掛けに対してなんの知識・警戒を持ってない初手、それこそ今までの総数よりはるかに多く。その方が効率は数段上のはず」
「それは…、負けた時に少しでも華琳様の心境を良くしておこうと」
「桂花、あなたはそれを本心で言っているの?」
そんなはずはないのだが、少なくとも現時点では一番の可能性であることは確かだ。
「ともかく今は一刻も速く、彭城に向かいましょう。稟、整備された道を優先的に選んでちょうだい」
「了解しました」
960三教一致 7-12:2009/02/25(水) 20:35:16 ID:qX08dyQOO
「住民が城門を塞いでいる?」
慌ただしい移動準備の中、もたらされた報告。
「皆、口々に桃香様と御遣い様について行くと」
「桃香、ちょっと俺行ってくる。後、お願い!」
返事も聞かずに走り出した。

「お願いします、私達も連れて行ってください」
「兵隊さん、後生だから連れてってくだされ」
兵士達が対応に困ってる処に駆けつける一刀。
「御遣い様だー!」
一斉に駆け寄り口々に哀願する住民達。
「みんな、聞いて欲しい!。確かに自分達はここから居なくなる」
どよめきが起こる、一部では泣き声も。
「我々は捨てられるのですか」
「そんな事は無い!。ただ、曹操軍も軍律は厳しく、略奪・暴行は無い。けれど移動には曹操軍の追撃も有るだろうし、場合によっては戦闘に巻き込まれる可能性だって有る。
 移動も正直、楽では無いだろうし。そんな事に皆を巻き込みたくないんだ」
「御遣い様、足手纏いと判断したらその場で見捨てもらって結構ですじゃ。ですからせめてご一緒に、途中まででもどうかご一緒に」
泣きながら、すがる老人。
ここまでくると流石に俺でも対応に困ってる。
「そんなの駄目だよ、おじいさん!」
声の主に一同が注目する。
961三教一致 8-12:2009/02/25(水) 20:37:15 ID:qX08dyQOO
「桃香様!」
今度は桃香に駆け寄ろうする。
「皆待って!」
桃香の声に皆が止まる。
老人の所まで歩み寄ると。
「おじいさん、そんな事を言っては駄目。自分のことを足手纏いとか、見捨ててもかまわないからついて来るとか言うのなら、私はここに残る方を選びます。ご主人様が曹操さんは略奪はしないと言ってます、どうか信じてください」
「……ああ、劉備様。わがままを、この年でなんて愚かな事を…ううぅ」
「おじいさん、不安なのは分かります。でも、あえてここに残って長生きしてもらう方が私の強い願い」
「うううぅぅぅ…」
子供のように泣き出す老人。
「皆さんも分かってくれますか?」
力強い桃香の声に皆が納得する。
「桃香様。新しい領地が決まったらその時はお知らせください、その時は後からそちらに行きます」
「その時はよろしくね、皆」
別の一団が自分の方に来る、見れば飲食屋や屋台のオヤジ達だ。
「御遣い様、あっしらも後から行きますぜ。第一、張飛将軍に呂布将軍、それに文醜将軍。このお三方が抜けてはウチラ商売あがったりですよ」
「食料が消費出来なくて腐っちまうよ」
先程まで殺伐としていたのが、今や笑い声が聞こえる。
962三教一致 9-12:2009/02/25(水) 20:40:27 ID:qX08dyQOO
一同会議室に集まる。
武将に文官、役職がついてるなら居ない者がない状態。
各々が遠出の格好の中、二名だけ平時の姿。
自分では顔を覚えてる程度で名前までは分からない。
「なにをしている、この急いでる時に。さっさと着替えてこぬか!」
愛紗の叱咤が飛んだ。
「いやいや、我ら二人は残りますぞ」
「―!」
「なにをふざけている!」
「ふざけておりませぬ、これも劉備様を慕う住民を守る為です。分かっていると思いますが関羽殿」
「…………」
「どういうこと?」
思わず声をかけた。
「これは、御遣い様。どうもこうも、降伏した敵の責任者の首をはねる。これは乱世の習わし、御遣い様の仰る通りに曹操は寛大として部下が全員納得いくか?
 もしその時、責任者が居なければその責を住民の代表に負わせる可能性も有ります。桃香様を信じて残る住民の一人とて血を流させる事など有ってはならぬこと。だから私達が残るのです」
「それはそうだろが」
どこか納得いかない。
「おや?御遣い様は嘘を仰るのですか?曹操が御遣い様の仰る覇王なら部下の戯れ言など一喝で退けるでしょう。ですからこれは、万が一の時への配慮です。どの道生い先短い爺です、最後に役に立てれば劉備様の部下だったとあの世で自慢ができますぞ」
963名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 20:44:42 ID:wZYDOxM60
たまに桃香の真名を呼んでるやつが気になる…
支援
964名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 20:48:48 ID:pjnPmQMEO
紫苑
965名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 20:52:55 ID:u/ujum3b0
それを言うなら劉備の真名だろう
支援
966名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 20:59:33 ID:1n0HlOng0
1/2
一刀:「あ〜何だか肩が凝ったなぁ〜 げっ!もう太陽があんな所に…」
凝り固まった肩を回しながら、政務室の窓から外を見ると・・・天気もいい・・・このまま、一日中部屋の中に居ちゃ、カビが生えてしまう。
一刀:「ん〜 このままでは青カビがはえてしまう。部屋を汚すのは忍びない!さぁ、外へ飛び出そうではないか!!」
そう一人ごちると、廊下には誰もいないことを念入りに確認すると、一刀はいそいそと政務室を後にした。
周りを気にしながら中庭まで来た一刀が、一息ついていると。
んっ? アレは・・・何やってんだろ? 
前が見えないほどの書物を抱えた小さな頭がフラフラと中庭を歩いているのが見えた。
ちょっと声をかけてみようか。そう思いながら、
一刀:「お〜い、亞〜莎ぇ〜」
すると、動く書籍の山は一瞬だけ ビクっと動きを止めるとまた何事もなかったかのように歩き出したのだった。
一刀:「あれ? おかしいなぁ 聞こえなかったのかな?」そう疑問に思い首をかしげていると、

「いやいや、アレは気がついておるぞ?」

一刀:「へっ?」
後ろから、突然声がかかったと思うと、頭の上に、大きくて柔らかい感覚が・・・
一刀:「さっ祭さん!!むむむむむ、、、胸がぁぁ」
慌てて振り返ると、そこにはニヤニヤといたずらっ子の笑みで、呉の宿将が幸福な…もとい凶暴な"双子山"を突き出し立っていた。
一刀:「ささささs祭さん!それは、あの、どういう事かなぁ?」
真っ赤になり、取り乱しながらも、平静を装う一刀をニヤニヤと見て、満足そうに笑うと
腰に下げた徳利からガブガブと酒を飲み、徳利から口を離すと続けた。
祭:「なぁ〜に、アヤツはチョイとヘソを曲げておるのじゃよ なんとも可愛らしいことよなぁ 少しばかり見せつけてやろうかのぅ?」
そう言うと、更に自慢の胸に一刀を抱えて豪快に笑う。だが、その目は冗談のようでもあり、本気のようでもあった。
967名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 21:00:09 ID:1n0HlOng0
2/2
一刀:「ちょっと、祭さんってば、酔ってるんだろ?まだ昼間だってのに、また怒られちゃうよ?」
祭:「なんだ〜 心配してくれるのか〜? やさしいのぅ〜 な〜 一刀〜(チラッ)」
挑戦的な勝ち誇った、その眼差しが一刀の頭越しに向けられた刹那・・・

ドサッ! その物音は、恐らく亞莎が手に持っていた書物を落としたのだろう

突如として放たれる ドス黒いオーラに恐る恐る振り返り、至極平静を装いつつ
一刀:「あ 亞莎さん・・・あの」
亞莎:「じぃ〜〜〜〜」
明らかに、機嫌は悪かった。だが、その事実をそのまま受け入れることが出来るほどに、一刀の度胸は据わっていなかった。
故に、一心の希望にすがる思いで一刀は口を開いた・・・
一刀:「あああ亞莎は、ほら、目が悪いから、怒っているように見えるんだよね?」

・・・・・・訪れる、沈黙の一時。

亞莎:「・・・いいえ、一刀さま。今日は本当に怒っているのです。この時間帯は御政務のハズでは?まして、祭様とイチャイチャと・・・祭様もです!警邏の時間では?」
一刀:「ええぇとね、これには深いようで、浅い訳がね・・・分かってくれるよね? なぁ祭さん」
祭:「おおぅ、今から行こうと・・・(ちーと悪戯が過ぎたかのう?)」
ワタワタと慌てる2人の言葉を聞きながら、亞莎は天使のような笑顔を向けると、すぅっと息を吸い込み、
亞莎;「冥琳さま〜 冥琳さま〜 お二人を発見しました〜!!!!!」
場内に響き渡る大声と、遠くから聞こえてきた足音に一刀と祭は成すすべもなく・・・

今日も呉は平和です。
968三教一致 10-12:2009/02/25(水) 21:01:44 ID:qX08dyQOO
「…………」
「なにを暗くなっておる皆。さあ時間がありません、劉備様。私を彭城城主に任命してくだされ」
「………そなたを彭城城主に、副将にはあなたを任命する」
「「ハッ。その命、慎んでお受け致します」」
呉に向かって出発する軍を見送る彭城城主と副将。
「さてどうするか?」
「まずは、旗を大量に立てて様子見。攻めて来たら即、降伏。後は首を差し出すしか、やることも有るまい」
「それもそうか、ハハハ」

「申し上げます!彭城に放った斥候より報告!城内に劉備軍の影無し!」
彭城を取り囲んだ曹操軍。
取り囲んだにもかかわらず城壁に見張りすら現れない、何かの罠かと疑い斥候を放った報告が先程のものであった。
「やはり何かの罠か?…住民は居るの?」
「報告では……居るようです」
「なら住民を巻き込む罠はないでしょう、前進するわよ」
「危険では?」
「斥候で内にも外にも劉備の兵は居ない、だから罠だと踏んでここに踏み留まっても埒があかない、なら近寄ってみるのも一つの手ではなくて?稟」
「分かりました。全軍、微速前進」
歩き出して、直ぐに城門が開く。
中から二人の人物が出迎えた。
「曹操様ですね、彭城は曹操軍に降伏致します」
969名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 21:03:14 ID:ki0iSMyHO
>>946
だよな〜あれをちょいという人が今度は少しだろ
一体どんな三姉妹が〜おらワクワクしてきたぞ!
970名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 21:03:29 ID:2+r5Opr/0
支援

>>960が携帯職人でスレ立て無理だろうから代わりに次スレ立てとくよ
971名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 21:03:52 ID:IVVrUpTDO
>>966-967
投下するまえに、テンプレ読んでルール守ってくれ。
972三教一致 11-12:2009/02/25(水) 21:04:16 ID:qX08dyQOO
「一応訪ねるわ、劉備は何処に行ったの」
「さあ?置いてかれた者にはさっぱり分かりませぬ」
彭城に入り、彭城城主に謁見する華琳。
「住民を見捨て、自分は逃げ出したのね」
「それは違いますぞ」
「戦いもせず、自分達だけ居なくなる。これを住民を見捨てたと言わず、なんと言う」
「ですが、この戦…と言うには弊害が有るでしょうが。現に住民の被害は一人もいません」
「―!」
曹操の将は皆、驚いた。
民の為に城を捨てる。
通常ここまで兵力差がある場合、城をまくらに討ち死を。
国と住民を守ろうとした、という誇りと無念を抱いて死んでいくのが普通である。
それを確実に住民を守る為に国と誇りを捨てたのである。
第一、自分等が略奪をしたらどうするつもりだったのか?曹操軍の行動、それすらも計算に入れての行動なのか?
劉備軍の行動力と決断力に驚愕する。
「お前達はどうする」
「はて?こうして首を斬られるのを待っているのですが?」
「今さら老人二人を斬った処で、戦局にどう影響が有る。好きにすればいい」
「それでは、お言葉に甘えて。余生を生きますかな、失礼いたします」
すると、退場する二人。
「桂花。念のために二人に見張りを」
「了解しました、華琳さま」
973三教一致 12-12:2009/02/25(水) 21:07:07 ID:qX08dyQOO
「さて、劉備は何処に逃げたのかしら。……風」
「……………ぐー」
「風。起きなさい」
「おおっ!」
「起きたかしら?なら所感を述べなさい」
「ええと…劉備が逃げた先ということについて?」
「ええ。あなたの考えを聞かせてくれるかしら」
「ふむ。…劉備が逃げて、どこに向かうか。北は我らの領土。南は孫策、お友達みたいだから匿うのも有りかなと思いましたが、所詮一つの檻に二匹の虎は入れません。そして東は海。…ならば西しかないでしょうね〜」
「西…?」
「荊州が無難かな?とも思いましたが、我らと国境を接することになり、一時しのぎにしかならない。ならば…ふむ。益州辺りが条件に合う土地ではあるでしょうねぇ〜」
「…そうか!確か益州で、内乱が起こる可能性を示唆する報告があった」
「ありましたね〜。その争いの隙を突いて益州の城を一部占拠。その後、兵力と謀略によって益州平定。……おおー、素晴らしい未来予想図です」
「ここに来るまでに時間を掛けすぎたか。なら、もうだいぶ先に行ってしまってるわね。通る道も安全面を選べば孫策領経由のはず。………ならば今は徐州を平定するのが先決!では皆、行動を開始しなさい」
「「「ハッ!」」」
「(…北郷一刀、また逃げられた)」
974名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 21:10:00 ID:qX08dyQOO
ゴ……
「にゃー(支援ありがとうございました)」ゴゴ……
「にゃー(規制で混ざってしまってすいません)」
ゴゴゴゴ…
「にゃー(後お目汚し失礼ゴゴゴゴ■■■■(あゲッベゴマ……)
ゴゴゴゴゴ……………
サー

ヒョッコ。
「ふう、水計によりお目汚しの元凶を洗い流してみました〜♪それでは失礼なのですよ〜」
975名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 21:10:27 ID:2+r5Opr/0
>>974
おっつ〜

恋姫†無双〜ドキッ☆乙女だらけの外史演義〜 10
http://set.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1235563657/
976名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 21:11:46 ID:qX08dyQOO
>970

ありがとうございます。
助かります。
977名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 21:12:55 ID:vXA9Gj+k0
>>974
乙だが、住民とかに真名を呼ばせるのはまずいと思うんだぜ
軍でも呼ばせてるのは将軍クラスだけっぽいし
978名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 21:19:09 ID:qX08dyQOO
>977

ごめん、やっちゃた。
979名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 21:19:15 ID:EUe13ESd0
>>974
お疲れ様でした。

この先、華琳と一刀がどう出会うのかが楽しみです。

その時、雪蓮がどう出るかも。
980名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 21:26:32 ID:qX08dyQOO
三教一致 8-12
住民が桃香を真名で言ってしまうミセス×ミスを二回犯してしまいました。
纏めに掲載際、可能なら修正お願いします。
m(_ _)m
981名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 21:28:20 ID:ZuIHBFGW0
>>980
人妻と娘の親子丼だと?許せるっ!!
982名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 21:40:22 ID:M5mLJRrK0
>>977
人民に真名を教えるのが桃香の徳です
983名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 21:44:45 ID:iTL5Zqny0
>>980


華琳と一刀が本格的に出会うのはまだまだ先っぽいのう
984名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 21:52:37 ID:qX08dyQOO
>981
> 人妻と娘の親子丼だと?許せるっ!!

ミセス×
ミス〇
こうすればよかったんですね、分かります。
985名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 22:02:49 ID:/xm5T0FI0
GJッス!
しかし鈴々の見せ場が消えちまったような

誰しも考えたであろう小ネタ

鈴々「愛紗!ここは任せて先に行くのだ!」
愛紗「すまん鈴々…死ぬなよ。」
鈴々「ところで愛紗。」
愛紗「なんだ?」
鈴々「足止めするのは構わないけど、別に倒してしm
一刀「ってダメェェ!鈴々それ死亡フラグだから。」
986名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 22:11:19 ID:uNZ1FTKA0
>>974
がんばれ。GJ

>>975
987名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 22:28:08 ID:kgHmVZja0
>>974
GJ
988名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 22:41:12 ID:qX08dyQOO
三教一致 7-12
始めの兵士の報告でも劉備を真名で呼ぶミス有り、可能ならば修正お願いします。
989名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 22:44:24 ID:2+r5Opr/0
>>988
9-12の下から4行目は?
990名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 22:56:13 ID:qX08dyQOO
>989

> 9-12の下から4行目は?
ギャ―、もう一つぐらい黙ってもいいかななんて思ってたら的確な指摘が―。
はい、その通りです。
部下が桃香の真名言ってます。
ごめんなさい、これも可能ならば修正お願いします。
991名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 23:17:29 ID:+TdccHvnP
部下でも位が高いのなら真名呼んでも平気だろうけど作者的にはどうなのかなと思って聞いただけだったんだけどねw
992名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 23:40:32 ID:Niy1T/uZ0
GJ
真名呼ばれてるのは多少引っかかりは感じていたものの
役満シスターズと同じような扱いと勝手に思ってた。

書き手の人がミスだと言うならまとめの時に直せば無問題ですよ。
993名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 23:44:04 ID:/pdoInSW0
張三姉妹は、ファンに真名呼ばせてますからね……伝える範囲は本人の意志しだいですから、それなりの役職の人の中には桃香の真名を呼べる人が居てもおかしくないでしょう。
994名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 23:47:20 ID:0nGv+Cdd0
あれ、呼んでるほう、真名だと思ってるんだっけ?>三姉妹
本名が公にできないからああなってるだけじゃないの?
995名無しさん@初回限定:2009/02/25(水) 23:59:31 ID:/RAFzOYc0
なんで本名を公にできないの?
996名無しさん@初回限定:2009/02/26(木) 00:00:31 ID:CxInSukB0
ヘブンの新作まだかよ
997名無しさん@初回限定:2009/02/26(木) 00:01:08 ID:CxInSukB0
1000なら誤爆
998名無しさん@初回限定:2009/02/26(木) 00:02:14 ID:dfpW3PbA0
1000なら春蘭SS書いてみる
999名無しさん@初回限定:2009/02/26(木) 00:06:20 ID:3Ai5JU/L0
1000なら張三姉妹のSS書く
1000名無しさん@初回限定:2009/02/26(木) 00:06:30 ID://EX9EXK0
そういや人気投票があるかもしれないってことはまた1位キャラだけ壁紙化するのかな
10011001
このスレッドは1000を超えました。
もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。