【姉しよ】きゃんでぃそふとSSAAスレ11【つよきす】
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃ きゃんでぃそふとSSAAスレの星5つの誓い
┃1つ、スレはむやみに上げない
┃2つ、作者への感謝を忘れずに。読者への感謝を忘れずに。
┃3つ、SS投下とのリアルタイム遭遇では支援を推奨
┃4つ、気にいらないからって荒らさない
┃5つ、荒らしにストレートに反応しないこと
┃
┗━━━ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ━━
_ < ここはテンプレの村です 、,
'´, `ヽ\_________ '´ '`´ ゙ヾ
!爪リリ从)ゞ { ソ从从シ}
ノwリ゚ ヮ゚ノル  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ メ(リ;-__-ノリ
⊂)个iつ 既にセリフが \ ノ,'くj `i´lヽ
. く/_|j〉 パターン化しちまったな>(( ll_ハ_iJ
し'ノ ________/ ゙ i_7、」
_)___
'´ ヽ_ヽ
l、lノノ八l ) <柊家の長女、皆のお姉さん
´\ リl|.゚ ヮ゚ノ<⌒> 柊雛乃である。
( ● ⊂[ .ヽソ/ ]⊃ .疑問にずばり答えてやろう
. ヽ/ .└|--|┘
. . ノl__」
Q、職人さんのSS投下最中に張ってある支援とか、C、私怨etcってなんですか?荒らし?
A、うむ。あれは総じてしえんと呼ばれるものである。
世の中には荒らし対策用の連投規制なるものがあってな。時間によるのだが、
だいたい3回くらい連投すると、規制がかかってしまうのじゃ。これにかかると職人さんが、
続きを書き込めなくなってしまうのでな。すれ住人による手助けが必要になってくるわけじゃ。
お主がりあるたいむでSSが投下される瞬間に出会った時には、是非支援をして差し上げるが良い。
Q、スレにあるSS、AAだけじゃもの足りないです。
A、で、あるか。お主も欲張りな奴よのう。そういう奴のために
>>1に書いてあるように、
過去すれのSS、AAを集めた保管庫というものがある。
保管庫の中の人に感謝を忘れずに読みふけるが良い。それでも物足りなければ、
いっそ自分で書いてみるのも我的には面白いと思うがのう。
Q、お嬢ちゃん賢いねー。ほら、キャラメルをあげよう。
おぉ・・・これがまた美味でな・・・って違うわ!我をあなどるでないぞ
__
| |  ̄ `ヽ
||_ ` 、 粛清……淘汰……
__)_∩ `ヽ l
〃 ,^i^ ヾ l i
i ,ノノ八)〉 i i ガッ
. ゙ヾl#"-ノゝ l .人_∧∩
/ヽソ _ン. ノ< >Д´)/
l_/r==l l ´-‐'∨ /
く/l_ゝ
【投稿ガイドライン】
1.テキストエディタ等でSSを書く。
2.書いたSSを30行程度で何分割かしてひとつずつsageで書き込む。
名前の欄にタイトルを入れておくとスマート。
なお、一回の投稿の最大行数は32行、最大バイト数2048バイトです
3.SSの書き込みが終わったら、名前の欄に作者名を書きタイトルを記入して、
自分がアップしたところをリダイレクトする。
>>1-3みたいな感じ。
4.基本的にsage進行でお願いします。また、長文uzeeeeeeと言われる
恐れがあるため、ageる場合はなるべく長文を回した後お願いします。
5.スレッド容量が470KBを超えた時点で、
ただちに書き込みを中止し、次スレに移行して下さい。
6.書き手の方々へ。
心構えとして「叩かれても反応が無くても泣かない」位の気概で。
何を書こうが作者の自由。どんな反応を返そうが読者の自由。
的確な感想・アドバイスレスをしてくれた人の意見を取り入れ、更なる作品を目指しましょう。
乙
乙と言うのに気をとられて書き忘れてた
2分以上開けないといけないって事は書いとかないの?
>>7 それも訂正しようと思ってたが連投規制でできなかった
ごめんなさい
>>8あげ足とってゴメンナサイ
まあでもみんな読んでくれるよね
梅桃花〜
>>1 スレ立て乙〜
投下先間違えるところだった…orz
12 :
SSD:2006/03/10(金) 14:09:45 ID:99LQ/Ok30
>1
乙です
13 :
れみゅう:2006/03/10(金) 14:18:02 ID:SjD9y9rX0
>>1 スレ立て乙であります。
こちらは微妙に時期はずれのインフルエンザ中です。皆さんも体には気をつけて下さいね。
>>13 いつもお疲れ様です、美味い物食べて早く元気になってくださいね
お大事に
>>13 「風邪か……風邪をひいたときはネギを首に巻くといいんだぞ」
「…乙女さん、風邪なんかひかないじゃん……」
「自分がならなくても、治療法ぐらい知っている。これは母様に教わったんだ。
さ、首を出せ」
「……あい……ぅっ!?」
「む……顔が赤いな……思ったより症状が重いのか…?
もう少し、巻いておくか」
(…息!……息がっ……!)
「こら、暴れるな……まったく、変なところで恥ずかしがりだなぁ。
よしよし、しっかり巻いてやるからな」
(ぐっ……くるし……息っ……!…………)
「大人しくなったな……おや、もう寝てしまったのか?
ふふ、さすが私の看病、効果覿面だな♪」
17 :
れみゅう:2006/03/10(金) 15:32:59 ID:SjD9y9rX0
ネタにして頂いて感謝ですw
2日も40度が続くとマジで死ねますよ。幻覚見ます。
タミフル様さまです。ららら科学の子なのです。
なのでそのような危険な民間療法は謹んで辞退したいと。
ではもう寝ます。寝すぎで体中イタイですが。
>>15早っ!
30分ぐらいしか……
GJ!てかレオ〜〜〜〜っ!!
>>17マジで大丈夫ですか?
てかパソコンいじってていいんすか?
……お大事に
19 :
シンイチ:2006/03/10(金) 17:43:45 ID:p4KocRTQ0
>>1 乙です。
>>15 GJです。
レオがお星様になった!
ネギは食べるものだよ乙女さん…
フカヒレ「おお、レオよ。その程度で死んでしまうとは情けない」
レオ 「ぐっはああああ・・・・今回のはマジでやばかったぜ・・・乙女さん手加減なしだもんな
そしてフカヒレ、冷静にドラクエみたいなコメントつけてんじゃねー!」
カニ 「まあいいじゃん、レオー。ボクが人工呼吸で生き返らせてやったんだぜ、ありがたく思えよな!」
レオ 「なっ。じ、人口呼吸だと・・・お前、俺のはじめてを・・・」
スバル 「レオを寝取られた!(怒)」
レオ 「なんでお前は本気で怒ってるんだ!」
ここは冗談でもそういうのはヤメロと言うべきかな
俺は…えーっと、なんだっけ……そうだ、村田だ。
村田のことが許せない。
西崎さんにあんなことしやがって…ただ単にあの子は村田を心配しているだけなのに。
そんなこともわからないのか、あの野郎は。
一度痛い目にあわせてやらないとわからんらしい。
「体育武道祭のドラゴンカップであいつを叩きのめしてやる」
そう心に誓った。
とはいえ、奴は拳法部でもかなりの実力者として知られている。
あの乙女さんも、あいつの実力は認めているんだ。
今の俺が戦ったところで、おそらく勝ち目はないだろう。
そこで、俺は乙女さんに特訓してもらうことにした。
乙女さんは満面の笑顔で、快く承諾してくれた…
「はずなんだけど」
俺が今いるのは、竜鳴館の生徒ならば誰もが知り、そして恐怖の対象となっている場所。
その名も『烏賊島』だ。
海は綺麗だし、自然も一杯。
天然温泉まであるんだから、遊びに来るのであればこれ以上ない場所である。
しかし、ここに『島流し』をされてしまった生徒はまるで人が変わったようになってしまうらしい。
そんな場所に、俺はなんと…
「ふふふ、わしに任せておくがよい。 お前を見違えるようにしてやろう」
館長と一緒にいるのである。
これから始まるであろうこの世の地獄に、俺は自分のとった行動を心底後悔していた…
支援
そもそも、どうして乙女さんがいないのかというと、昨日…
「…はい、そうですか……はい、はい…」
(ガチャン)
「どうしたの、乙女さん」
「ああ、どうやらお爺様が雷にうたれたらしい。 私はしばらく家に戻り、傍にいようと思う」
「そうなんだ…って、なんで雷にうたれたんだよ?」
「さぁ、それは……あれほど頑丈な体の持ち主だから、あまり心配する必要は無いと思うがな。
もしもという時もある。 すまないが、連休に鍛えるのは無理になってしまった」
「いいよ、仕方ないもん」
「代わりといってはアレだが、お前の特訓の面倒を見てくれる人に連絡しておこう。
あの人ならきっと力になってくれるはずだ」
その次の日の朝早く、俺が目を覚ました時にはすでに館長のクルーザーの中だった。
要するに、館長に拉致されてしまったのだ。
「これって犯罪じゃないんですか?」
「何を言っておる。 鉄も合意の上だ」
とにかく、俺は女の子の気配を微塵も感じ取れない状況の中で頑張らなくてはならないのだ。
ちょっとテンションも下がってしまう。
フカヒレなら即逃げ出しているだろう(絶対逃げれないだろうけど)。
「ある程度の基礎体力に関しては鉄より聞いておる。
先に言っておくが、わしは鉄のように甘くはない。
お前を一人前…いや、それ以上の格闘家にするために特訓をしてやろう。
まずは島を10周するぞ。 わしについてこい」
そう言って、館長はものすごいスピードで行ってしまった。
あのでかい図体をどうやってあんなに身軽に動けるんだろうか…
とにかく、俺の地獄の強化合宿は始まったばかりである。
連休も最終日…
この3日間、それはそれはとんでもない特訓の連続だった。
呼吸矯正マスクをつけられ、ものすごく高い柱を登らされ…
「わしは鉄のように甘くはない」
この言葉に偽りはなかった。
乙女さんの特訓が可愛く思えてくるぐらいだった。
それにしても気がかりなのは、ずっと体力作りしかしてこなかったことだ。
いくら喧嘩にはそれなりの自信があるとはいえ、さすがに技術がなければ村田に勝つことはできないだろう。
一体、何の意図があるというのか…
「対馬よ、この3日間よく頑張った」
「は、はぁ」
「そこですまんが、わしはお前をこのまま帰すわけにはいかなくなってしまった」
「はい?」
「体力作りに専念したのも、すべては体育武道祭までの3日間に費やすため。
残りの3日間に耐えられるほどの力がなければ、このまま帰すつもりだったのだが…」
「へ? ちょ、ちょっと待ってくださいよ。 学校はどうなるんですか?」
「わしから大江山先生に言っておく。 心配はいらんよ。
鉄に感謝しておくことだ。 彼女がお前を鍛えていなければ…とっくにお前は倒れていたであろうな」
ここは乙女さんに感謝する場面だろうが、今は恨むぜ乙女さん。
「よいか、この3日間でお前には戦い方を教えてやる。 そして、わしの技をも伝授してやろう。
無論、使えるようになるかどうかはお前次第だ」
どうやら、強制イベントが発動してしまったらしい。
誰も迎えに来ない、俺以外にいるのは館長のみ。
ちくしょう、こうなったらトコトンやってやるぜ!
そしてこの鬱憤を村田! お前に全部ぶつけてやる!
「うおぉぉぉぉぉ! やってやるぞコラーー!!!!!!」
こうして、地獄は続いた。
その間に、俺の中で何かが変わっていた。
強くなることの喜び…それを感じ取っていたのだった。
「結局レオのやつ、今日も来なかったなー」
「もう明日は体育武道祭だぜ。 すでにあいつが出場する種目が決まってるからよかったものの…」
「館長にどっか連れて行かれたんだろ? スゲー変わっちゃってたりして」
ホント、あのバカ何やってんだろ。
乙女さんは心配してなかったけど、なんせ一緒に行ったのが館長だもんなぁ。
家に帰ってボクは、冷蔵庫の中にあったジュースをがぶ飲みした。
ババァのやつかもしれねーけど、そんなもん関係ないね。
そのまま部屋に入ると、なんとレオの部屋の電気がついているのに気がついた。
そっか、ようやく帰ってきたんだな。
「ここはボクの天使の笑顔でお迎えしてやるぜ!」
久しぶりにボクの顔を見るんだからな、アイツ感激して泣いちまうかもしれねー。
屋根をつたってレオの部屋の窓まで接近、するといきなり窓が開けられた。
「誰だ! なんだ、カニか」
「お、おお…元気そうじゃねーか。 よく気づいたな」
「当たり前だ。 そんなもん、気ですぐわかるよ。 お前と特定できなかったのが残念だがな」
気…? コイツ乙女さんみたいなこと言ってやがるぞ。
おかしくなってねぇか?
「わりーけど、お前の相手をしているヒマはないんだ。 これからイメージトレーニングしないとな」
「オイオイ、せっかく帰ってきたんだから遊ぼーぜ」
「そんな時間はない。 戦いに油断は禁物だ」
…ひょっとして熱血モード入ってる? いやいや、これは何か違うような…
「とにかく、遊ぶのは武道祭が終わってからだ。それじゃあな」
そう言って窓をピシャリと閉めて、念入りに鍵までかけやがった。
マジで人が変わったようになっちゃったよ。
レオ、大丈夫かなぁ…
体育武道祭2日目…
俺達西軍は、2-Aがいる東軍にわずかの差で負けている。
ということは、このドラゴンカップで優勝すれば西軍の大逆転勝利となるわけだ。
『みなさんお待たせしましたー! 体育武道祭のメイン行事、ドラゴンカップを開始しまーす!』
カニのやたらとうるさい声がこだまする。
館長の素晴らしいパフォーマンスが終わり、しばらくしてから俺の出番が回ってきた。
フカヒレも参加していたが、第1試合で村田と当たってあえなく撃沈。
その村田が俺の試合の相手だ。 カニが選手紹介をしていたが、俺は全く耳に入ってなどいなかった。
今の俺はただ、目の前の敵を睨みつけるのみ。
村田も俺の変わりように気づいたのか、じっとこちらを見ていた。
「対馬、えらく雰囲気がかわったようだが……しかも、体中にある傷は一体…」
「すぐにわかるさ…すぐにな」
なぜ俺は修行をしてきた?
よく考えてみろ。 それはすべてあいつが西崎さんに酷い事をしたからじゃないか。
そう、あいつをぶっ飛ばさないと修行の意味がない。
そして、俺の強さの証明をするんだ。
「うん、いい顔になっているな、レオ。 私は村田のセコンドだが、お前の健闘を祈ってるぞ」
乙女さん…俺の力を見せてやるよ。 館長との修行で生まれた俺の強さを。
『それでは、第1ラウンドォ!』
(カーン!)
「いくぞ、対馬! これで一発ダウンだ!」
しかし、そんなストレートは俺には当たりはしない。
まるでハエが止まってるかのようだぜ。
「なッ…」
「フン、そんなもんか?」
「クッ…はぁぁぁ!」
ラッシュをかけてくるが、やはり俺にはかすりもしない。
これがあの村田? 本当か?
レオ支援
「くそ、何故当たらないんだ!?」
「甘すぎるぜ。 お前の動きは手にとるようにわかる…」
『おーっとどうした、村田洋平! あらゆる攻撃が全く当たらなーい!
これは早くも勝負が決まったかー!?』
「うるさい! ならば僕の本気を見せてやる!」
そして、アッパーを繰り出してきたかと思うと…
「くらえー!」
例のガトリングガンを使ってきた! 先ほどのフェイントのせいもあってか、一気に食らってしまう俺。
しかし…
「なんだ、そのこそばゆい拳は? 蚊でも刺したか?」
「ば、ばかな!?」
こんな見掛け倒しは俺には通用しない。
館長の特訓に比べれば、こんなもんは屁でもない。
「どうした? もう一度本気で撃ってみろよ…それとも今のが本気か?」
『なんとレオ! あの攻撃をまともに受けながら余裕の表情だー! 一体お前に何があったー!?』
「う…うう……」
もう村田は俺には勝てないとでも思ってるんだろうか?
だが、そんな顔をしても関係ない。
俺が今持っている最強の技でお前をぶっ飛ばさなくてはならないんだ。
「うおぉぉぉぉ!」
やぶれかぶれか、一気に攻勢に出る村田。
ガトリングガンを再び使い、圧倒的ラッシュで攻撃をしてくる。
少し瞼を切ったようだが、そんなものはダメージにすらならない。
「そのお高くとまった態度…打ち砕いてやる!」
もういいぜ、村田…
一撃だ。 一撃でお前を沈める。
そして、俺は両腕に気を溜め込んだ。
「いかん! 何か出る! あの腕の筋肉のパワーある緊張! ダメージを受けているとはとても思えん!
レオは未知の能力を隠し持っている!」
「うっ!?」
乙女さんの言葉を聞いてか、村田は攻撃をやめて後ろに下がった。
「飛び退いたのはイイ勘だ…あえてお前に殴らせていたのは……
俺の中にある怒りを溜め込んでおくため…だがそれも終わりだ」
「村田、お前がレオの瞼を出血させられたのはラッキーゆえ!
潰されたくなければとどめをさすんだ!」
もう遅いぜ、乙女さん…村田はこのまますっとんでいっちまうんだからな。
館長から伝授された、この必殺技で!
「闘技! 龍神嵐!!」
『左腕を間接ごと右回転! 右腕を肘の間接ごと左回転!
結構呑気していたボクも、拳が一瞬巨大に見えるほどの回転圧力にはビビッた!!
その二つの拳の間に生ずる真空状態の圧倒的破壊空間は、まさに歯車的竜巻の小宇宙!』
「うおあぁぁぁぁぁぁぁ!!」
『コ、コーナーポストがッ!! あ、あんな不自然な形に雑巾のように!
い、異常だッ! この破壊力!』
これぞ館長から授かった必殺技、龍神嵐!!
くらった村田は場外まで吹っ飛び、そのまま気絶してしまったようだ。
無情にもカウントが数えられる。
「…9…10! 勝者、対馬!」
俺が拳をあげると、今までしーんとしていた会場が歓声に包まれた。
この高揚感…実に気持ちいい。
闘うことに喜びを感じるという人がいるというが、その気持ちが痛いぐらいよくわかる。
村田は担架で保健室まで運ばれていき、その後の試合は全員が棄権するという形で、俺が優勝した。
俺達西軍はこれにて優勝したというわけだ。
^^
次の日、俺は館長室に呼び出された。
「昨日の闘い、見事であったぞ」
「ありがとうございます」
「まさか龍神嵐を、あのわずかの時間で身につけるとは…さすがは鉄の血を引く者よ」
「いや、それほどでも」
「しかし、わしの龍神嵐に比べればまだまだ及ばんな。 大理石の柱をひねり潰すぐらいでなくてはならん。
それに、まだアレは初歩の技ということを忘れるなよ。
お前がよければ、今後もわしのところで修行をしてみんか? お前には秘められた才能がある」
「館長……俺は今回のことでわかりました。 強くなるためにまだまだ修行を積み重ねていかなくてはならない、と。
これからも、俺の修行を継続してもらえませんでしょうか?」
「ほう、すでに心に決めておったか。 わしは構わんが、お前はそれでよいのか?
わしのもとで修行をするということは、まさしく修羅の道。
二度と戻ることはできぬやもしれぬぞ?」
「構いません。 俺は…強くなりたい。 最強を目指したいのです。
そしていずれは、館長をも凌ぐ武道家になりたいのです! お願いします!」
「ふふふ…うわっはっはっはっは!! 気に入ったぞ、対馬よ! お前の願い、しかと聞き届けた!」
館長は勢いよく椅子から立ち上がり、俺の目の前までやってきて、俺の肩の上に手を置いた。
「これより、お前はわしの弟子だ! よいか、甘ったれた言葉は許さん!
甘えを口にしたときはお前が死ぬ時と知れい!!」
「はいっ!!」
「そして、わしを越えるのだ! どれほどの時を費やそうとも構わん!
それこそが、お前の最大の目標だ!」
俺は見つけた。 自分の進むべき道を。
修羅となるか羅刹となるか…そんなことはわからない。
今はただ、強くなること。 それしか俺の頭の中にはない。
「ゆくぞ、対馬!!」
「はいっ!!」
館長…俺はあなたに会えて、本当に感謝しています。
「ふ…ふふふ……強くなったな、対馬よ……わしも歳かな…」
「ありがとう…ございます……」
あれからどれほどの年月が流れただろうか…
ついに俺は3日間にわたる闘いの末、館長に勝利することができた。
館長の目には一筋の涙が流れ、俺のことを優しく抱きしめてくれた。
お互いそんな歳ではないが、俺も感激のあまり涙を流していた。
「よいか、対馬よ。 いつかはお前も弟子をとり、その弟子に敗北する時が来るであろう。
その時は、こうしてやるのだ。 わしも師匠から、このようにされたのだ」
「館長…」
そして俺に竜鳴館を任せ、自分はあてのない旅に出ることを俺に話し、そのままどこかへと行ってしまった。
「対馬よ、お前にこれを託す」
「こ、これは竜鳴館館長の証…」
「そうだ。 これからはわしに代わり、竜鳴館館長としてその責務を果たすがよい」
「……」
「さらばだ、対馬。 わしがお前に教えてやる事はもはや存在せぬ。
わしはお前のことを忘れはせんぞ…」
任されたからには俺は全力でやらせてもらう。
それが、今の俺に出来ることだから。
2代目竜鳴館館長として、精一杯やっていくつもりだ。
全校生徒集会の時が来た。
俺は紹介の後に壇上に上り、拳を高々と突き上げ、こう叫ぶのだ。
「男子は男気を! 女子は女気を! 磨き、青春を謳歌せよ! 竜鳴館館長、対馬レオ!」
<館長END?>
35 :
シンイチ:2006/03/10(金) 23:34:08 ID:o0cA/AGS0
館長のエンディングをでっちあげたい!
…ということでやってみました。
後悔はしてません…多分。
インパクトがどうしても必要だったので、レオを違う方向に持って行きました。
>>35 GJ!!!! 後悔しなくていい作品だと思います
面白かったです
GJ!マジで笑った
そして一つだけ
2のとこで身軽に動けるってのは
身軽に動かせるの方がしっくり来るような……聞き流してやってくだせえ
しかしID変わってません?気のせい?
38 :
シンイチ:2006/03/11(土) 00:00:54 ID:aEflZgXk0
>>37 1回パソコンの電源落としましたからね…通信も切断したし。
原因はきっとそれです。
説明感謝
いちいち人のプライベートを暴くとは俺はアホかorz
話は少し変わるけど橘館長って初代?
って俺は人の重箱ばかりつついて…………
次の感想ドゾー
40 :
SSD:2006/03/11(土) 02:36:59 ID:7oqlsAsV0
>>35 呼吸矯正マスクの時点でまさかとは思いましたが、
ワラかしてもらいました。GJです
GJ!
>「こ、これは竜鳴館館長の証…」
赤フンでも貰ったのかと思ったw
GJ!乙でした
当然童貞ENDなんだろうなぁw
GoodJob!
・・・・にまぎれて告白を。
前スレでのどかさん3pSSを書こうとしてた者ですが、色々考えた結果、続きは書かないことにしました・・・・・。
正直、流れを変えようと思ってムリヤリ書いたものだったので。(今から考えると必要ありませんでした)
スレ汚し失礼
流れを変えようとしたその心意気や良し!!!
でももうちょっと違う感じの作品でも良かっただろうに……
まあ書く書かないは書き手の自由なんじゃない?
>>44 言ってやるなw
それにまあ、流れは変わった気もするよ?
>>43クン、その心意気やよし、だゾ☆
もしかして、このスレageた方がいいのかしらかしら?
え?sage忘れてた?すいません
>>46 いや、違う。
前スレの方がレスついてるんで、このスレが沈んでるせいかなーと思った。
だから誘導のためにもageたら目立つかなと。
そしたら、前スレの方が下にあったので、関係ない事がわかった。
つまりどうでもいいということさ。雑談スマン
前スレ埋まっちまったが、あの議論がここで終わると中途半端だな
このスレの埋めたて時期まで放置するのもどうかと思う
これだけ丁寧な議論してて、まだ過去作の感想は排除すべきと主張するヤツいるのかな?
いなかったら基本OKが出たと見なしたいわけだが
>>48 ●どんな作品も、自分がよし!と思えば投下。過度の謙遜は嫌味になるぜ
●GJも感想も好きなだけ書き込んでよし。ただ、次の作品が投下されたら自粛しよう
●過去作品の感想は、職人のいない時間帯にぺたぺた貼ろう
●叩かれても泣かない
これでいいんじゃね?いやテンプレ化させる気はないけども。
感想ウザイと言う人は、職人のいる時に感想が投下されると、
このスレが「その人と職人のチャット」化することを懸念してるのでは?
俺は、仮に叩かれても、過去作品を読み直して「いい!」と思ったら感想を投下するよ。
好きにすればいいんじゃないの
書き込みをとめることはできないんだから
勝手に書きたいこと書けばよし
ただ、付き合う気はないがね
議論にも参加する気はないからこれで消えるよ
よくよく考えれば、
過去作の感想書きたい奴が叩かれないためにはどうしようか?
って感じに見えるわな。
別に批判してる訳じゃないよ。
ただ結論は全部自己責任って事だ。
前スレの話を蒸し返してスマン。
まあ、これも自己責任。
スレ速上がってるから投下があったのかと思ったじゃないかw
過去作品の感想とか書かれても
何かよっぽど新しい解釈とかないと
ただ単に「○○○はよかった!」とかじゃ
( ´_ゝ`)フーン
って感じだよね
,rー-r'`ヾ´ ̄ ̄``ー-、
/ ∧ }ソ /ヽ ヽ、ヽ\
/ リ /ミト、i|/r'ヽjト、 } |! }、
/ t/`゙"`ヽ'´"゙'l| i! | l i|
/ i| {レ,' _i| |、i| } l
{ |! || {'´ ̄` ´ リ リ| |} |
|l {| i | | - - !| ソr lr、 i|
|| |;i ハト ! ̄`  ̄ ̄|ハ ノ|)ノ !|
|ん ソ| , } |´ |
|r´ヾ-| ヽ、 ` / r'l| |! どーでもいいですわー
|! /``´`ヽ、/レ'゙"イ | {
} ( ( の) )) | ト、l| |
|ノ `//-- ' / | ヽ| l|、
リ kニ" 'ヽ / ィ|\r-、 |}
{ ト- /``ヽ、 k' 〉レ´ `ヽ
_,に` / \rリ/ノ |
,イ´ `´ { | / {、 !
/ li L_ レ | |
/ ヽ、 / `l }| } /
{ ``ー- '--ー| | / /
ヽ } |、/ /
SS投下しづらい雰囲気になってますわよ?
54 :
時給255円:2006/03/12(日) 11:59:29 ID:M/RTmnL+O
えー、チャンバラものを投下します、鉄の意匠を見よ!
侍魂なエフェクトを想像してもらえると幸いです。
「よう」
夢の中で自分と良く似た着物の人物に挨拶される。
「お前の中でお前を見てると何だか少し哀れに思ったからな少し手伝ってやろう」
レオ「あんた何言ってるんだ」
「撫子、もとい乙女だったか、あれに武術で勝てる所があったらと思わんか?」
レオ「思うが、そうそううまい話はねぇ?」
「ま、切り替わればわかる」
レオ「訳わかんねぇ、だいたいあんた一体何者なんだ」
「俺か?俺は鉄獅堂紀元(くろがねしどうのりもと)、お前の前世ってやつだ」
日曜日の朝、対馬邸
レオ「なんだって〜!」 何ともオカルト的な夢だ、だがほかには特別変わった所は見当たらない。とりあえず顔を洗い、居間に移動する。
乙女さんは庭で重さ30キロの竹刀で素振りをしていた。
レオ「乙女さんご飯は食べた?」
乙女「おはようレオ、珍しいな、やすみの朝にこんな時間に起きるとは、お姉ちゃんは嬉しいぞ、うん、まだ食べてないな」
レオ「ありがとう、じゃあインスタント麺だけど作るよ、卵を落としたやつ」
乙女「おぉ!あっ!」卵に釣られたかは知らないが珍しく乙女さんは気を緩めてしまったらしい持っていた竹刀がすっぽ抜けてこちらに飛んでくる
まずい、俺の反応速度じゃあ直撃だ、と思った瞬間、身体が動いた、と言うより意に反して勝手に動いた、
竹刀の切っ先をギリギリ左にかわし竹刀のつかが通過する前に右手でパシッとつかみ拍子に乙女さんに向かって構えを取ってしまった、
レオ「我が剣はただこの一太刀にあり!二の太刀があると思うな!ってね」
うわ〜、口が勝手に〜、何言ってるんだ俺ぇ。って乙女さん固まってる。どうしたんだ?
乙女「あっ、すっ、すまない、しかし、まさかレオから物凄い剣気を当てられたから固まってしまったぞ」
左様デスカ、ボクはシリマセンヨ
レオ「俺、そんな怖い事出来ないよ、とりあえずご飯作るよ、お風呂入ってきなよ」
乙女「あ、あぁそうしよう、でもあれは一体なんだったんだろう、マグレでも出来る芸当ではないからな、試してみるか」
何やら不吉な事を呟きながら風呂場に向かう乙女さんを見送る。この後、物凄い嫌な予感がする。
昼
カニ「ようレオ〜、遊ぼ〜ぜぇー!」
スバル「おす!昨日よ、面白い遊びスポット見付けたぜ、行かないか?」
レオ「きたか同士よ、良いなそれ、ぁ、フカヒレは?」
スバル「アイツなら先に現地で場所の予約しにいってるぜ」
カニ「乙女さんも来ない?絶対満足出来るよ」
乙女「いいのか?」
スバル「久々に体を動かすレジャーだからな、むしろ乙女さんは得意分野だし誘わないとバチが当たるかなって」
乙女「伊達がそこまで言う位ならこちらとしても行かないのは無礼だな、よし、行ってみるか」
やってきました、市民体育館、どうやらやることは、
カニ「チャンバラだぜぇ、さぁ、どっからでもかかって来やがれ!」
パス!
早速ちびっこに一発貰うカニ
カニ「ゴルァ、ソコのクソガキ!いきなりやりやがったなぁ、まちやがれ〜」
乙女「ほぅ、スポーツチャンバラとは、今朝の事もある、伊達には感謝しなければな」
スバル「それはよかった、で、今朝の事ってなんすか?」
乙女「それはな・・・、レオをみればわかるぞ」
フカヒレ「久しぶりにやるな、いつもながら手加減しねぇぞ」
レオ「はよう来い、昔みたいに逃げるダケはつまんない真似はすんなよ」
と言いつつはなから決めにかかる俺、自分では最高速度の袈裟掛けをくりだしたが、
フカヒレ「フッ、残像だ」
ちっ、分身回避は健在か、でも攻撃はからっきしだなぁ、
レオ「残像は面喰らったが駄目だな、どれ、乙女さんを驚かせるか」
な、また勝手な事言ってるよ俺
フカヒレ「テメー、余裕こいてんじゃねぇ!」
レオ「悪いが余裕って言う言葉自体に失礼な感じだ」
正直、結構速かったぞ
レオ「我が前に、残るは屍、薙祓え焔・・・」
乙女「な、あの構えは鉄流剣術奥技焔之舞!」
ニヤリッ、体はしてやったりと満足げ、でも私そんなのシリマセン体が勝手にぃ。
レオ「鉄流剣術剣技!焔之舞・閃流!」
どっかーん!フカヒレスマン、成仏してくれ。
レオ「じゃあ、乙女さんやろうか」
乙女「レオ、いや貴様誰だ、様子がおかしいとは思ったがよりによって鉄流剣術を使うとは、次期当主としては捨てて置けないな」
レオ「微妙な気配の違いを感じるとは、撫子が付いているだけあるな。では、その剣技存分に披露召されよ」
乙女「レオ、少し痛いが我慢しろ、今お姉ちゃんがお前にとりついているもののけをやっつけてやるからな」
なんでこうなるんだ!チクショウ、勝てる訳ねぇよ!てか撫子って誰?
カニ「ねぇスバルぅ、何かレオ雰囲気ちがくね?」
スバル「あぁ、熱血モードとは違うが、何かやるぜアイツ」
カニ「そうなんだけど、今のレオ、別人だよ、ボクの知ってるレオじゃない」
スバル「確かにな、あんなにふざけた余裕のかましかたはしねぇ、でも乙女さん相手に大丈夫か?」
カニ「大丈夫じゃね?何だか知らねぇがそんな感じがする」
乙女「では、行くぞ、獲物は本物ではないが手加減はなしだ、万物悉く刻め!地獄蝶々!」
まてー、スポチャンの竹刀でその台詞は違うだろ〜!
レオ「地獄蝶々とは、なんと縁深いな、ならば!眼前の敵をただ祓うのみ!焔之剣・真打!」
俺もかぁ〜、恥ずかしいからもう辞めてくれぇ。
乙女「鉄流剣術奥技!桜舞吹雪!」
レオ「剣技、風薙・春一番!」
どうやら乙女さんはかくらんついで撃破狙いで必殺の太刀を決めた筈だった、だが回転を加えた力任せ横薙ぎで弾かれる。
乙女「ちっ、まだまだぁ、奥技・雷激星!」
レオ「その技はいつから奥技になってしまったのかねぇ、奥技にするならもう少し捻ろうか、奥技・雷撃星・徹甲!」
乙女「ぐはぁっ、な、突き抜けたのか!」
乙女さんは同じ技を撃った『俺』を恐怖し始めていた、
乙女「例え、敵わなくとも一太刀は!レオ今助ける!」
レオ「悪いな、だが安心しろ、俺は今の鉄を知るためにコイツの体を借りてるだけだ、
一本気なのは良いがもう少し柔らかくせんとな、撫子に習わなかったのか」
乙女「何を訳の分からない事を!次は全力で行く!鉄乙女、推して参る!」
レオ「改めて名乗られたら、こちらも名乗らないと無礼か、ならば。
我はつれあい撫子が守護、鉄獅堂紀元、我が最大の一撃を持ってお応えしよう」
もう、恥ずかしい事をさらって言うとはね、もう、あきらめました、体育館壊さないでね
双方の取り巻く空気がかわる、次で決めるらしい。
もう既にスポチャンの域を越えているというツッコミは今更なんでとりあえずどちらも無事に家に帰りたいッス、片方俺の体だし。
レオ「鉄流剣術、獅堂が秘技・大和撫子!」
乙女「鉄流剣術秘奥技外伝・撫子・舞乙女!」
名前がかなりの変化があるがくりだす技は同じだった、スポチャンの竹刀がぶつかり合う。
ドッカーン!
何処をどうやれば出来るのか分からない爆発が起きた。煙が晴れる、乙女さんは納得いかない顔で呟いた。
乙女「何故、完全相殺した」
レオ「『乙女』だろ?傷ものにする訳にゃいかないだろ?」
乙女「完敗だ」
カニ「どうやら終わったみたいだぜ」
スバル「体育武闘祭以外でこんなの見れるとは思わなかったな」
カニ「おぉ!後でレオに必殺技教えて貰おぅ!」
夕方、対馬邸
レオ「・・・と、いうわけです」
乙女「なるほどな、だから私の技の一枚も二枚も上回ってたのか、ただ今のレオの筋力で奥技を撃てるのは正直驚いた」
レオ「俺も人間じゃなくなると思った、でもお互い無事で何よりだ、あれ、これは涙?」
乙女「でも鉄最強と詠われた獅堂どのと手合わせ出来たとは光栄だな、
私の技にまだ改良の余地があると分かった、それと」
レオ「それと?」
乙女「例えご先祖様が付いていたとは言え、コンジョーナシじゃないレオを見れて嬉しかったぞ」
レオ「惚れそうになった〜?」
乙女「うっ、そういう事を言うな、お前はすぐに調子にのる癖がある、さぁ、明日は学校だ寝ろ」
レオ「は〜い、おやすみ」
乙女「ああ、おやすみ」
翌日、通学路
小学生1「おい、昨日体育館でよ、スッゲーチャンバラやってたぜ!」
小学生2「見たぜしんじらんねぇけど世の中あんなんあんだな」
小学生1「あ、あの兄ちゃんだぜ!必殺技教えて貰おうぜ!」
小学生2「行こうぜ!」
レオ「・・・ていう感じだ」
スバル「ハハハ、ここまで来ると何でもありだな、しっかしまぁご先祖様とはな」
カニ「恐くない、恐くないもんね!(ガタガタ))」
レオ「そんなに震える事ないぞ、しかも取り付いてる人間にしがみついてもな、何なら技のひとつでも教えてやろうか?」
カニ「おおう?出やがったな!オカルトレオ!」
あぁ、また勝手に・・・。
カニ「ホントに技教えてくれんのか〜?」
スバル「げんきんな子蟹ちゃんだ、獅堂さんよほどほどに頼むよ」
レオ「遅刻しない様にするさ」
小学生1「兄ちゃん!昨日のチャンバラ凄かったぜ!」
小学生2「必殺技教えてよ!」
レオ「ヨシ!じゃあ飛び道具でもやるか、手を開いて縦に空気を切るかんじで・・・」
しゅぱん!
小学生2「スッゲー」レオ「じゃあそっちの、やってみよう、そう、良いな、行け!」
しゅぽん!
小学生1「マジかー、出たぜ〜!」
スバル「出るのかよ!」
カニ「終わっとけ!」
オシマイ
(´・ω・`)
ご先祖様が出てくる理由が希薄すぎ
最後まで取り付きっぱなしだしw
ご先祖様が出てきてレオに手を貸す、という着想そのものは
決して悪くないけどね
65 :
時給255円:2006/03/12(日) 12:37:51 ID:M/RTmnL+O
少し説明
鉄獅堂さん
鉄最強の剣士、鉄流の基礎を確立した凄い人、ルックスは袴をきたレオ。
鉄撫子さん
実は乙女さんに付いている、台詞は無いが乙女さんの女としての性格を確立出来たのは実はこの人のおかげ、口調は丁寧だが鉄家に居るだけあって実は無手なら獅堂より強い。
ルックスは着物の乙女(2Pカラー)。モーションが少し違う。
先に書いてたフカヒレネタよりも先に出来てしまった。
技の説明は、質問がありしだいします。
疲れた
66 :
れみゅう:2006/03/12(日) 12:42:02 ID:GTQxmAiL0
ご先祖様万々歳というとどうしても四方田家を思い出してしまうのは俺だけですかそうですか。
リハビリがてら書きましたので投下させて下さい。
67 :
ネコダマシイ:2006/03/12(日) 12:45:12 ID:GTQxmAiL0
デートの途中、猫と機嫌よく戯れていたエリカが唐突に言い出した。
「……決めたわ」
「何を?」
「ちょっとドイツ人ぶっちめてくる」
「は?」
「あのザウアクラウト共は鳥インフルエンザが猫にも感染するからって、平気で飼い猫捨てやがるのよ!」
「はあ」
「はあ、じゃない! そんなの人類として、哺乳類としてセキツイ動物として許さない!」
「あの、エリカ?」
「ニャンコの恨み、思い知らせてやるわ! というワケで、本日のデートはここまで!」
言うが早いかエリカはしゅたっと右手を挙げると店を飛び出していった。
「どこ行くんだろう……」
「にゃあ?」
残された俺と猫は唖然と見送るしかなかった。
次にエリカを見たのはブラウン管の中だった。
「エ、エリカ……!?」
「うおーすげー! 姫超速えー!」カニおおはしゃぎ。
『にゃーん!!』
画面には、バーレーンでネコミミつけて奇声を発しながら、MTBで赤い跳ね馬をぶっちぎる姫の姿が……。
「はは……シュー○ッハ泣いてるよ」
姫も人間じゃねえ……。恐るべし猫ぱうあー。
翌日笑顔で凱旋した姫は平然と言い放った。
「次はバイエルンでカ○ン泣かしてくるわ」
まだやるんですかー!?
68 :
あとがき:2006/03/12(日) 12:47:48 ID:GTQxmAiL0
以上。
インフルエンザで朦朧とした頭でニュース見てたら浮かんでしまった小ネタでした。
フェラーリとシューマッハのファンの方、ごめんなさい。
69 :
れみゅう:2006/03/12(日) 12:49:46 ID:GTQxmAiL0
あ、途中でエリカが姫に変わってる。
ごめんなさい。また寝ます。
あ、終わりだったのか。
71 :
時給255円:2006/03/12(日) 13:00:59 ID:M/RTmnL+O
れみゅうさん>
わかって下さり光栄です、題名はそこからまんまパクりました。
あ、軍曹?
「にゃーんにグッジョブ!」
だそうです。
乙。
でも捨て猫が増加してると報じられたのはフランスだよー。
お二方GJ!!
笑わしてもらいました。
>>65表現で少し怪しくね?
ってのがありましたが内容は俺的にはありだと思ってみたり。
>>68面白かったんですが体大丈夫なんですか?
しかし恐るべきは姫のキャット愛。
74 :
れみゅう:2006/03/12(日) 13:13:52 ID:GTQxmAiL0
>>72 そうでしたっけ。なんでドイツって思い込んだんだろう?
俺はシューマッハを無実の罪で泣かしてしまったですか!?
じゃあ最後の行に書き足し
「エリカ、あのニュース、フランスなんだけど……」
「……ぬかった!」
ダメ?
>>74 ナイスオチw
>なんでドイツって思い込んだんだろう?
猫に鳥インフルエンザの感染が確認されたのがドイツだから。
……よりいっそうひどい話になるな。
77 :
れみゅう:2006/03/12(日) 13:31:12 ID:GTQxmAiL0
間違いは指摘してもらったほうがありがたいですよ。
熱もほぼ下がったので体は平気ですしね。
あー、ひどい話ってのはフランスの猫捨てたヒトたちのことです。
分かりづらくてすんまそん。
いや、普通わかるだろ。
職人たちGJ!
勘違いは俺の十八番。御迷惑おかけしました。
o.......rz
81 :
SSD:2006/03/12(日) 13:46:50 ID:KZOXaFtr0
>「どこ行くんだろう……」
>「にゃあ?」
>残された俺と猫は唖然と見送るしかなかった。
何となくこの場面が絵になって頭の中に浮かびました。
GJです
∧_∧
⊂(´・ω・`)つ-、
/// /_/:::::/ やあ、ようこそ、竜宮へ。
|:::|/⊂ヽノ|:::| /」
/ ̄ ̄旦 ̄ ̄ ̄/|
/______/ | |
| |-----------| |
この紅茶はサービスだから、まず飲んで落ち着いて頂戴。
うん、「執行部」なの。済まないわね。
乙女さんの顔もって言うしね、謝って許してもらおうとも思っていないわ。
でも、この私を見たとき、アナタは、きっと言葉では言い表せない
「美しさ」みたいなものを感じてくれたと思う。
殺伐とした世の中で、そういう気持ちを忘れないで欲しい、そう思って
アナタを執行部に誘ったのよ。
じゃあ、よっぴーを揉もうかしら。
ちょっと雑談にそれるが、前スレの埋め議論みてふと思ったこと。
SSを投下して、それを「誉めてもらうことが嬉しくない人」もいるんだよと言われたらみんなどう思う?
そういう人も居るんだなって許容できる? それとも、( ゚Д゚)ハァ?そんなやつ居るはずねーじゃんって思う?
いても褒める。
嫌だと言っても褒める。
むしろ嫌がられた方が燃える。
自治厨がハバをきかせてるなあ
>>83みたいなのは別に何でもないだろうに
88 :
83:2006/03/13(月) 01:19:03 ID:dvi5FmUm0
日付変わったからID違うけど
>>83の続き。結論から先に書くと、
「感想云々で揉めるのはもうやめよーぜ、無駄だから。感想はGJだけで埋められるのが正しいに決まってるじゃん」ってことなんだけども。
で、「何故、感想議論は無駄なのか? GJだけで埋められるのが何故正しいのか」ということへの、ちゃんとした根拠をいいかげん示そーぜってことで。
以下長文ごめんね。
書き手の人にも、2通りの人がいる。現状において楽しもうとする人と将来において楽しもうとする人。
前者は、今この時点が基準であり、常に加点方式でものを見るタイプ。
後者は、こうあるべきと考える完成形を基準に物を考えて、常に減点方式であり、その減点をなくす事に心を砕くタイプ。
読者でいうなら、「感想はGJだけであるべきだ」という人は前者で、「批判意見もあっていい」という人が後者ね。
前者の書き手は、GJを貰えれば貰える程楽しい。だって、常に自分は発展途上だと思ってるから。
だから、批判意見なんてウザイだけで、GJをありがたいと感じる。
こういった理由で、この人たちには、批判意見の需要は皆無。
対して、後者の人は、GJを貰っても嬉しくない。だって、常に自分は未完成だと思ってるから。むしろ「この程度で誉めるか?」とすら思う。
どう見ても完成していないのに。あちこちに不備があるのに。わかっているのに、それでも現状の力量では補うことができない不備があるのに。
んで、そんな風に思ってるSSを、何故投下するかといったら、「そんな時、誰かその不備を指摘して、解決法を教えてくれたりはしないだろうか」って思うからなんだよ。
だから、GJなんてウザイだけで、批判意見をありがたいと感じる。
こういった理由で、この人たちには、批判意見のちゃんとした需要がある。
でも、後者の人の望みに答えることは、誰であっても不可能。完全な自分を知るのは、残念ながら自分しかいないから。
誰も教えてなんかくれないし、どんな意見であっても、その人にとっての正解には、絶対にならない。
だから、後者の書き手は、賞賛さえも酷評と受けとって進もう、という立場でなきゃいけない。
そういうことで、批判意見は、無駄。感想は、肯定感想のみであるべき。弁護の仕様のない駄作であっても、乙の一言でスルーするのみ。批判はNG。
∧_∧
⊂(´・ω・`)つ-、
/// /_/:::::/
|:::|/⊂ヽノ|:::| /」 さて、「長文ウゼー」と思った人たち。
/ ̄ ̄旦 ̄ ̄ ̄/|
/______/ | |
| |-----------| |
この紅茶はサービスだから、まず飲んで落ち着いてくれ。
ごめんね。でも乙女さんの顔もって言うしね、謝って許してもらおうなんて思ってないよ。
でも、この長文を見たとき、君は、テンションに身を任せて突っ走ることの愚かさを感じてくれたと思う。
テンション云々は、つよきす世界の中のレオだから許されることであって、勢いで投下したとかそういうことには関係ないということを忘れないで欲しい。
そう思ってこんな長文を書いたわけじゃないんだけどね。
さあ、あぼーんしようか。つID:dvi5FmUm0
うわ。 荒らしが来て最悪な事になってる。
本末転倒だって散々言われてるのに。
--------------------スレ埋めまで感想などの話題禁止------------------------------
したらその瞬間NGで。
91 :
れみゅう:2006/03/13(月) 01:38:42 ID:SaPrkVuj0
あえて勇気をだして名前消し忘れて聞いてみますけど、書き手をバッサリ二種類に分けた根拠はなんでしょう。
いや、正確には、分けた後その二種類のそれぞれの感想に対するスタンスを決めた根拠、ですね。
例えば貴方が書き手であった場合、貴方が前者後者どちらであったにせよ、自分以外の書き手がどんな感想を
求めているかは分かりませんよね?
ちなみに俺自身は貴方の分類に従えば性質としては前者かと思いますが、GJも批評もどちらも嬉しいですよ。
950 :名無しさん@ピンキー:2006/03/13(月) 01:47:02 ID:k4CmFD9R0
,. -─- 、
,ィ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:::ヽ.
/.;.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:::::::ヽ
/.://.:.:/.:/!.:.:.l.:.i.:.:.ヽ:::r-ハ
1::ir!:l.:il::_Ll_::i:li-i‐‐-::ヽゞi:i
|i::::VlィN:VヽNヽ、 _ヽミri|
Vヽハ x==ミト-l ´ ̄` ! j::!ハ 来い、メガネッ子依存症してやろう
ト〉∧ゝ一' , `─ イ/ ':l:|:l _
( ヽ {i::i|::lヽ r‐┐ /:/:ル′ /./
ヽ ヽ. Y:::::l:::l>、 ー' ィ/〃j:| / /
_,ノ ヽ. ,. -Vトハ从 ィl`¨´ .ト 从Hぅ- 、_ _/ . ヽ._
⊂二_ ,ト、___, < ヽヽ ヽ_ _/ / //`ゝ_>, -‐' ´ , / ノ `二⊃
, -─ '_ . ヽ ヽ `ぃ iiヽ.ヽ、_ヽ ´/ / /! // / ゝ..__ 、 \
ー ¨/, _,..ノ、 i i リ ` -ニ.∨ =イン′! i !、 _/ \ ヽ. ヽ-’
ー' / / ヽー----| i リ [r] ̄ i l | `r一 i´ ヽ_}ヽ_〉
‐' ト、 〃 { | | }、ぃ〃 /
ヽ.ヽ/ ィ^i ! ! j\ヽ._/
`´ ', l i /  ̄
l l l /
| ト /| |
l ト、 /| |
/ |ヽ / | ヽ.
/\__ \_/____>.
/:::::::/`ー┬─┬‐┬ T´:::ハ
>だから、GJなんてウザイだけで、批判意見をありがたいと感じる。
暴論すぎw
2ちゃんではコテだろうが名無しだろうが、面白くないネタを投下したら叩かれて当然。
なぜなら叩くほうはわざわざ名乗らないから。
叩くなというのが無茶。
このスレに紳士が多く見える理由の一つは、実は良作の投下が多いからにすぎない。
このスレに限らずコテハンは自己顕示欲と引き換えに批判をも甘んじて受ける用意があり名無しは必ずしもそうではない。
ただし、名無しの中にも非連続的だからこそ批判にも耐えられるし、批判を歓迎するという人もいるかもしれない。
ようするに、感想は率直であること、同時に書き手を思い遣ること、楽しい雰囲気を壊さないよう気をつけること
変なのが来ても相手をしないことってのは全部大事です。
>>65おもろいw 原因結果はともかくこういうノリは好きだ
>>67 こうゆうノリも嫌いではない
91にならってトリつけっぱで書いてみる
自分は分類でいえばどっちかは分かりませんが、
やっぱ書くからには良いもの書きたいとは思いますね。
自分を未完成だと思ってるってことは後者かな?
でもほめられるのはうれしいですよ。
今の自分の力量を計るために投下しているんではなかろうか?
と、他人のことのように言ってみたり。
しかし一つ気になるのは未完成と発展途上って同じじゃないですか?
>>65GJ
こういうのは大好きです。
>>67GJ!
ネタも面白かったですがその後の即興で大爆笑。
なごみんssはまだ書けておりません、なごみんはやっぱりムズイっすorz
と、最後になりましたが中の人乙!
いつもご苦労様です。
何!?更新されてるのか!?
中の人乙!!!!
そして空気をぶったぎってリク
なごみんルートで携帯を買った後で、
乙女さんがレオに「私も携帯買うからついてきてくれ」
とせがむような展開のSS
お願いします!
わしもGJをうざいとは思わんなあ。やっぱ褒められるとうれしいし。
でもやっぱり批判もOKですし。自分では気づかないミスってのはやっぱあるものですからねえ。
俺はそういう指摘はありがたいと思う人間です。もちろんただの中傷はNGですがね。
やっぱこういうスレでは空気を壊さないことが肝要ですよ。
>>65 奥義を奥技と書くあたり、お前は俺と同じ臭いがする……!
が、侍魂なら最大奥義はやはり『大斬り』ですよ。
>>67 ナイスオチ。にしてもブラウン管ももうすぐなくなってしまうのかね……。
久しぶりに来たら面白い流れに…
以前数回駄作を投下した身としてはレスが無いのが一番堪える
色々中途半端でレス付けにくかったんだと思うが
枯れ葉も山の賑わいというか、批判的な意見も無いよりはずっと嬉しい
正しいに決まってるとか、根拠を示そうとか、
言ってる割りに肝心の本文が突っ込みどころ満載なのは凄いな。
本当にこの文で論争に終止符うつつもりだったのか?
そもそも皆が前スレの終わりで語ってたのって、
過去作の感想の是非であって批判意見の是非じゃなかった気がするけど。
職人がどんなレスを求めてるかなんて全く関係無くない?
気分を変えて感想を。
>>65 おもしろいw 奥義とか、何か格ゲー辺りに元ネタあるの? 疎くてワカンネ。
>>68 こっちもGJ!
姫凄すぎw あとの即興もワロタ。
議論は埋め立てまで待って欲しい。
他のSSスレに出入りしている人なら分かると思うが、議論始めるとスレの雰囲気が悪くなることがある。
議論を煽るのとか、便乗荒らしも涌くこともある。
荒れたところに投下したくない書き手もいるので、投下が減って、一気に過疎化することがある。
それで廃れたSSスレを沢山見てきたのでやめて欲しい。
SS投下あってのSSスレというのだけは間違いないだろ?(SS職人の方が読者より偉いという意味じゃない)
154 :名無しさん@ピンキー:2006/03/13(月) 20:50:39 ID:+yA7WAzF0
蟹が探偵だが実際に事件を解決するのは助手であるレオとなごみん
フカヒレは情報屋でスバルは定食屋の親父
姫はライバルの探偵でypはその助手
乙女さんは刑事で祈ちゃんはK察の偉い人
お前さん達中の人への乙を忘れてやせんか?
このスレをよくしようと思って議論してるんだろうが、
前スレの最後の方にあんな気遣いをしてくれる人に労いの言葉
の一つかけてやれんようでは議論自体机上の空論ではないか?
中の人などいないなんていう無粋な突っ込みはなしだ。
そういう気遣いが最低限のマナーだとは思わんか?
すまねー、レオ
中の人、愛してるぜ〜
よっぴー「おいおまいら、飯の準備が出来ますた。さっさと集合汁!」
(みんなー、ごはんの準備が出来たから集まってー)
祈「詳細キボンティーヌ」
(メニューはなんですか?)
スバル「カレーですが何か?」
(合宿といえばやっぱカレーっしょ)
カニ「カレーキター!」
フカヒレ「キタコレ!」
(スバルは何作らせても美味いからな)
乙女「カレーぐらいではしゃぐヤシは逝ってよし」
(はしたないぞ、おまえたち)
レオ「オマエモナー」
(乙女さん、よだれよだれ)
姫「------終了------」
(はいはい、ダベってないでさっさと食べるわよ、いただきま・・・)
カニ「-----ウマー-----」
レオ「勝手に食うな!このDQNが!それよりも肉キボンヌ」
(おいカニ、少しは協調性ってもんを考えろよ!っていうーか俺の肉少ないんだけど・・・)
なごみ「ジャガイモうp」
(ジャガイモならあげます)
姫「誤爆?」
(さりげなく酷いわね)
フカヒレ「ニンジンage」
(ニンジンやるよ、レオ)
よっぴー「ほらよ、肉>レオ」
(はい、対馬君お肉あげるね)
レオ「神降臨!」
(ヤッター!佐藤さんありがとう!)
フカヒレ「ニンジンage」
(カニ、ニンジンやるよ)
カニ「糞ニンジンageんな!sageろ!」
(てんめぇ!勝手にニンジン入れんじゃねぇ!むしろ肉よこせ!)
フカヒレ「ニンジンage」
(スバル、ニンジンやるよ)
スバル「ニンジンage厨Uzeeeeee!!」
(フカヒレ、好き嫌いは体に毒だぜ)
なごみ「ageって言えばあがると思ってるヤシはDQN」
(フカヒレ先輩は言動なにもかもがキモイのでニンジンだけもってかえってください)
村田「ウマーなカレーが食えるのはココですか?」
(なんで僕たちは呼ばれてないんだ!)
姫「しらんがな(´・ω・`)」
(あなたたち執行部じゃないじゃない、村・・・八分君?)
黒よっぴー「むしろカエレ」
(鮫氷君引き取ってくれない?)
フカヒレ「ニンジンage」
(村田、ニンジンやるよ)
乙女「鮫氷必死だな(藁」
(鮫氷そんなにニンジン嫌いなのか・・・)
終わり?
めっちゃツボったwwwwwwwwwwwww
むしろ( )の方はないほうが
>引き取ってくれない
は引き取ってもらってくれないの方が良いような
さらに厳しいこと言うと過去作にあったような希ガス
しかしGJであることに間違いはない
スマン保管庫に無かったorz
でも見たことあるような気がしたんだけどなあ
>>113 姉しよのときでまだSS・AAスレがなかったころに
本スレで投下されたんじゃなかったかな
つよきすのやつを見たような……
過去スレでみたんだろうか……
で、本スレ転載だから保管されてないって事か。
しかし気分を害したであろうと推察される。
すまぬ108
>>88少し言わせてもらいます。
>後者の人の望みに答えることは、誰であっても不可能。完全な自分を知るのは、残念ながら自分しかいないから。
誰も教えてなんかくれないし、どんな意見であっても、その人にとっての正解には、絶対にならない。
確かに正解にはならないかもしれないが、ヒントにはなりえるかもしれない。
>批判意見なんてウザイだけで、GJをありがたいと感じる。
こういった理由で、この人たちには、批判意見の需要は皆無。
>GJなんてウザイだけで、批判意見をありがたいと感じる。
こういった理由で、この人たちには、批判意見のちゃんとした需要がある。
もしあなたの理屈で行くならば、これでは後者を無視した意見としか思えない。
後者がGJをウザイと思うならばなぜGJも禁止しようとしないのか?
前者のみに焦点を絞ったような理屈を言われても納得がいかない。
前者のみが優遇される理由などありはしないはずだ。
テンション云々などと偉そうな事を言う前にココの所の矛盾を説明していただきたい。
未完成であろうが発展途上であろうが向上心のある人間にとっては批判意見は栄養になりえるし、GJは励みになる。
俺が邪推で出した結論は、
単にあなたが批判意見を受け入れられないくらいに向上心が無いだけなのでは?
だから批判意見を書けない空気を作ろうとしたのでは?
そんな奴一人の勝手のために批判意見を望んでる書き手を無視する必要は無い。
そもそも
>>4で、どんな反応を返そうと読者の自由となっている。
空気が悪くなるのではと思ったが平に御容赦を。
職人さんたちALLGJ!!
細かい感想を書くスペースがなさそうなのですが。
まあ、笑ったとか面白かったぐらいしか言えそうにないので。
と、中の人お疲れ様。
118 :
名無しさん@初回限定:2006/03/14(火) 03:12:32 ID:CEXoCUyc0
こ
れ
以
上
や
る
な
ら
ス
ク
リ
プ
ト
で
荒
ら
し
ま
す
>>117わざわざマジレスご苦労さん。
しかしそんな矛盾みんな知ってる訳で。
あの程度の理屈で彼もみんなを説得できるとは思ってないでしょ。
そろそろマジでダルいんでこの話題はストップの方向性で。
「霧夜さん、あのシュー○ッハに勝ったそうですね?」
「それが何か?」
「私と勝負しませんこと?」
「嫌ですよ。やる理由がありません」
「私の胸を揉んでもいいと言ったら?」
「やりましょう!」
ダメだあ!!!
なんてこったいorz
すみませんこれあぼーんしといてください
やっぱり俺は生粋の読み手だと思ったorz
れみゅうさん本当に本当にゴメンナサイ
ああ、鬱だ。もう寝ます。ノシ
Vorz
姫と話してる巨乳はだれですか
祈ちゃん?
今日は生徒会の仕事も早々に終え、気分よく帰宅しているところだ。
どれくらい気分がいいかというと、自然に歌を歌ってしまうくらいだ。
そこ! 見るからに危ない人を見る目をしない!
「そ〜らに〜そびえる〜鉄の城〜スーパーロボットマジンガー乙♪」
「おーいレ、オ……」
「乙女心をパイルダ〜オ〜ン♪」
「…………」
「いまだ〜抜くんだ〜地獄蝶々〜♪」
「なぁ、レオ、ひとつ聞きたいんだが」
「うひゃあ、おおお、乙女さん、いつからそこに」
「お前が歌を歌い始めたときからだ。で、その歌は何のつもりだ?」
「あ、あのですね、乙女さんに対する親しみというか、そう、親愛の情をこめてですね」
「そうかそうか、親愛の情か。ならしかたないな……なんて言うと思ったか!」
「すいませんでしたっ」
「問答無用! 制裁っ!!」
「ありがとうございますっ!」
「まったく、私は名前のとおり乙女なんだぞ。あんなロボットにたとえられてたまるか」
「どうせならこう、アフロダイとかダイアナンとかあるだろう」
(文句があったのはそこですか、乙女さん)
カニのおバカネタ以外を書こうとしたら、結局おバカなネタができたというお話
あれ、なんでこんなことに?
341 :名無しさん@ピンキー:2006/03/14(火) 14:20:03 ID:fpfk3V8V0
/V\
/◎;;;,;,,,,ヽ
/:::: 从リ从)〉|
wwwムゞ(i[゚]-ノii:| <
ヽツ.(ノ::::::::::::::.::.:..|)
ヾソ:::::::::::赤::.:ノ
ー U'''"U'
おい前スレ→ヘタレッド!
371 :名無しさん@ピンキー:2006/03/14(火) 18:02:30 ID:CKlqZqPD0
番外編ノベルとかで後日談やってくれねーかな?
カニが妊娠したときの話とか、
スバルが陸上でガンバってる話とか、
フカヒレがなごみん口説いて玉砕してる話とか
そうゆうのが俺は読みたいんだが、
このスレの住人的にはどうなんだ?
374 :名無しさん@ピンキー:2006/03/14(火) 18:26:11 ID:inQQxvX1O
乙女さんとの後日談は
鉄道場繁盛記か、乙女さん新婚ダイアリーか。
380 :名無しさん@ピンキー:2006/03/14(火) 18:44:07 ID:KCBgepHX0
つよきす2
主人公 フカヒレ
ヒロイン 幼馴染の転校生(フカヒレをいじめていた)
秀才潔癖女(不潔な男が大嫌い)
路上ミュージシャン(センスないやつ嫌い)
レオ好きの下級生(普段おとなしいがキレルの早!)
トンファー(おせっかい)
いたら面白い乙女さんの妹(同じ性格)
>122
つ[ミネルバX]
実際、乙女さんが乗れそうなのはモビルトレース式のヤツだけだろうなw
パクリ横行しすぎ
でも皆乙
>そこ! 見るからに危ない人を見る目をしない!
ここが一番笑った
GJ
>>122 GJ!
アナザーストーリーも出るし言うこと無しだぜ
130 :
SSD:2006/03/15(水) 02:39:19 ID:72EwXmJZ0
書き手さんに、自分の書いた作品の中で一番気に入ってるものとか
一番よく書けたと思ってるものとか聞いてみたいな
こういうのはいいよね?
いいんじゃない?
言いたい人は言うだけだろうし。
ただ、言いたくない人に強要は出来んわな。
こういう奴って、企画が通ればみんな乗ってくれると勘違いしがちだよな。
誰でも書き込めるんだから、企画提案自体は絶対に成立するんだが。
>>132>>133みたいなやつが出てくるたびウザイから、もうSSの話するのやめようぜ
踊り子さんに手を触れちゃダメってことで
>>134 お前の方がうざいんだけど。
なに横からしゃしゃり出てんの?
>>134ゴメンゴメン
次から気を付けるから勘弁しちくり
いや反省はしてますよ?
おちゃらけてるのは性格ゆえ
Σ(゚Д゚;≡;゚д゚)
>>134 俺もゴメンw
>>131-
>>137ってなかんじのSSできない?
ダメ?
SSで語るんだろ? このスレは
…奇妙なハイテンションだ。
ここ一週間ほどろくすっぽ寝ずに試験勉強を続け、今日、ようやくT大学経済学部の二次試験が終わった。
いい加減、頭がぼうっとしているが、この際、体がぶっ壊れるまで暴れたいような気もする。
危うく靴を履いたまま玄関をあがりかけ、乱暴に脱ぎ捨ててリビングへ入ると、奥のキッチンでなごみがこちらに背を向けて鼻歌を歌いながら料理にいそしんでいた。
あなたは 私の身体を抱いて♪
「冷たいね」って 言ったのよ♪
「神田川」のメロディにニヤニヤしてしまう。
なごみの夢は俺の夢。
こいつの料理人になる夢を、レストランの経営者として支えてやるのだ。
このかわいい後ろ姿がある限り、どんな苦労も苦労ではない。
そっとなごみの後ろに迫り、腰に手をまわして体を密着させながら、青いリボンで緩やかに結んだポニーテールのうなじにそっと息を吹きかけた。
一瞬、なごみが硬直し、鼻歌が止まる。
振り返る唇を、容赦なく奪う。
「んッ……ん……あふ……ぷは、センパイ…」
「ただいま、なごみ。ケーキ作ってるのか」
「お帰りなさい、疲れをとるには甘いものがいいかなと思って。もうすぐ出来ますから、センパイはシャワーでも……ちょ、ちょっとセンパイっ……今は……」
唇からうなじへと舌を這わせて、そのまま耳たぶに軽く噛み付く。
「今日のおやつはお前でいいや」
「…あんッ………」
「俺、速攻でシャワー浴びてくるから、なごみは裸エプロンで待っててな」
「はい?」
「裸エプロンだ。これは命令だぞ、椰子なごみ二等兵」
「えー!? センパァイ…」
困り顔をその場に残して、風呂場へ向かう。
冷たいシャワーを頭からザアザアかぶっても、体の火照りはさめそうにない。
何か、腹の奥底にちろちろと熱いものがたぎっていて、どうしても暴力的な衝動を止めることができない。
シャツとトランクスだけを身につけてリビングへ戻ると、ケーキをテーブルに並べたなごみがすでにソファに腰掛けて、赤い顔でじっと固まっていた。
お気に入りのピンクのエプロンがぴったりと体に巻きつけられていて、出るところの出た艶めかしいボディラインがまぶしい。
「いただきます」
手を合わせてフォークを取り、白いクリームをすくって舐める。
なごみがほっとしたように笑顔を見せて、自分も「いただきます」と、ケーキを食べはじめる。
「にゃごみ」
「はい?」
「甘くておいしいよ」
「ありがとうございますっ」
嬉しそうな笑顔をまっすぐに返してくる。
「ちゃんと裸になってるか?」
「えっ…それは…その…」
「んー? まさか、なごみんは俺の期待を裏切る悪い子だったのかあ?」
「いえっ、裏切るだなんて、そんな…ただ、恥かしくて…」
「ちょっと立って。その場でくるっと一回転してみ?」
「あ、はい…」
おとなしく立ち上がって、モジモジしながら一回転。
「……」
カニはこういうのを堂々とやってのけるが、なごみの仕草はぎこちない。
「なんだ、パンティ履いてるじゃないか…。うん、これは厳密には裸エプロンとは言えないな」
「だって、恥かしくて…」
「なごみ君、言い訳はいらない」
「はい…」
ガックシとうなだれるなごみ。
いや、そんなに落ち込まなくてもと思うのだが、こうなるともう少し虐めてやりたくなってくる。
「俺の期待に背いた罪は重いぞ? どんなお仕置きがいいかな。三択だ。好きなのを選びなさい。
(A)夜の松笠公園で本番 (B)このまま裸エプロンプレイ (C)学校の屋上でフェラチオ (D)満員電車でお触り」
「センパイ…(C)と(D)は絶対ダメです…」
「じゃあ(A)がいいのかな?」
「あっ、でも(A)もけっこう危険だと思うんですけど…」
「じゃあ、なごみのリクエストに応えて今日は(A)に決定」
「……はぁ……」
「あー、なに、今、呆れたなー? もう、いいよ、知らない、バイバイ!」
席を立って扉に向かおうとする、なごみが後ろからぎゅっと腕にすがりついてくる。
「セ…センパイっ、…その…(AorB?)で…お願いします…」
(A)
綺麗な満月が出ている。
なごみは、昼間をあまり手をつないで歩きたがらない。
人の目が気になるらしい。
その反動か、おおっぴらに腕を組んでベッタリと甘えながらの夜の散歩が好きだった。
片手でなごみの髪を優しく解かしながら聞いてみる。
「なあ、なごみ。こんなに寒いのにお前、本当に公園でヤリたいの? Hだなあ」
「あたしじゃなくてセンパイじゃないですかっ」
小さな声だが、必死の抗議。
「あーそうか。なごみんは俺に逆らうのか」
「う……」
「冗談だよ、なごみ。俺は本当にお前が嫌がることなら絶対にしない。引き返すなら今のうち」
もう、公園の入り口まで来ていた。
なごみは少しの躊躇の後、返事をするかわりに唇を寄せてきた。
口付けをかえしながら、「よし、行くか」とささやくと、コクンとうなずいた。
くそ寒い真冬だというのに、公園のベンチはアベックで占領され、立ち木の陰からあえぎ声も聞こえてくる。
「こりゃ思ったよりすごいな……」
なごみがぎゅっとしがみついてくる。
噴水のそばのベンチがうまいぐあいに空いていた。
先に腰をかけ、なごみを膝の上に座らせる。
厚いコートの下は実は下着だけで、さっそく唇を奪いながら、同時にパンティに手をかけて尻の割れ目に食い込ませ、丁寧に股間をなでまわす。
(B)
ソファに座り直して、なごみを抱き寄せる。
「よし、なごみ、お前のケーキは俺が食べさせてやろう。膝の上にお座り」
「……センパイ……」
「いいの。今日は疲れてるんだから」
「だって……そんなとこに座ったらセンパイのお給仕ができません」
「お給仕はいいから。っていうか、お前、すでに裸でいるのにここで抵抗してどうするんだ」
「う……」
諦めた声を出して、なごみが言われたとおり、俺に大きなお尻を向けて座り込む。
長い黒髪に顔をうずめて、エプロンの下に手をつっこみ、指の間に乳首をはさんで胸をもみしだく。
「…ああ…あ…ッ…」
「あー。落ち着く…。なごみの胸を触ってる時間が人生で2番目に幸せな時間だなー」
「………い…ち」
「1番はもちろん、お前のパイパ○ンに何をぶちこんでる時だな」
「センパイ、伏字になってないですぅ…」
「いいの。さ、ケーキ、ケーキ」
フォークで生クリームを救って手探りで、なごみの口元へ運ぶ…と見せかけてクリームを胸の谷間に落としこんでみる。
「あ…」
「たいへんだ。エプロンが汚れる前に早く舐め取らないとな」
「……センパイのスケベ……」
「いーや、こんなスケベな体をしてるなごみのほうが悪い」
エプロンの横の隙間から頭をつっこんで強引に生クリーム付きのなごみのサクランボに吸い付く。
「あっ……」
同時にパンティに手をかけて尻の割れ目に食い込ませ、丁寧に股間をなでまわす。
なごみが身もだえして首筋にかじりついてくる。
「なごみ、1万と2000年前から愛してる」
「あたしもですっ、センパイ」
荒い息の間から、なごみが激しくもささやきかえす。
「ウソつけ。お前はずっと俺のことは線の外だったくせに」
「う……だって……」
「いいんだよ、俺はお前を見かけたときから、生涯の伴侶はお前と決めてたが、お前はそんな風に自分が見られるのをキモイと感じてたんだよな」
「センパイ…いじわる…」
言葉で責めながら、股間の日本刀を抜き、パンティの隙間からすでにぐちょぐちょに濡れたなごみの中へと突っ込んでいく。
「ああああっ…ん!!」
なごみが自分から腰を振る。
タイミングを合わせて激しくなごみを突き上げていく。
「センパイっ、センパイっ」
上ずった声がだんだん大きくなる。
なごみの豊かな双乳に顔面をはたかれる。
「いいっ、あああっ!」
ひときわ大きな声とともになごみが絶頂を迎えると、同時に己を解き放つ。
「センパイっ!!!」
「なごみぃっ!!」
もはや、そこが戸外だろうが室内だろうが、二人にとっては同じことだった。
放心してぐったりと胸にもたれかかるなごみ。
風邪をひかないようにタオルで体についた色々な液体をぬぐいとり、ついでにマッサージをしてやりながら、されるがままのなごみにささやきかける。
「俺が大学受かってたらご褒美に(C)か(D)でやろうな」
なごみがクスクスと笑ってつぶやく。
「……センパイのことはもちろん大好きなんですけど、センパイがあんまりスケベだとあたしまでスケベになっちゃいそうで怖いです…」
「怖がらなくても、スケベになっちゃっていいじゃん」
「スケベに……なっちゃっっていいんですか? 真昼間から人前でキスをしたり、満員電車の中でこっそりじゃれあってみたり?」
「悪くないだろ? それとも、キモイ?」
なごみは躊躇して、やはり最後にはキスに逃げた。
「……センパイとなら、なんでもいいですよ、もう……」
おしまい。
支援さんくす。
たまにはエロに挑戦してみようと思った。
けど、エロシーンでひっぱるのは相当なイマジネーションが必要だな。
あかんわ。
オチもなんもない。
レオ、すまねー。
つまりこのSSはGJ!だったんだよ!!!
……意味分かんね。まあ冗談は放置して
選択肢を最後でまとめるってのはおもしろいな
GJ
さて、レオの学生にあるまじき行為を乙女さんに報告しなきゃな
「じゃあみんな! 今日は文化祭の出し物を……って誰も聞いてないし」
「もうめんどくさいからカニっちと対馬クンの仲良しコンビで漫才でもしちゃえば?」
「姫、カニと仲良しコンビでくくられるのは心外だな」
「な、レオのくせに! ボクだって侵害だね」
「もうそれでよろしいですわ〜。見たい番組が終ってしまいますわ」
「祈先生。それでは俺達の人権は……」
「うるさいですわね〜……島流し……にしますわよ♪」
「それは横暴すぎるのでは」
「ボ、ボクは喜んでやるよ」
「カニてめえ! 裏切るつもりか!!」
「ボクはレオと暴風前線を組んだ覚えは無いね」
「……いや、だって素人が漫才なんて」
「て、おい! ボケたんだから突っ込めよ!」
「んなもん何時もの事だろ。いちいち突っ込んでられるか!」
「息ピッタリだねえ。じゃあ漫才で異議のある人?」
『異議無し!』
「なんでお前らも息ピッタリなんだよ!」
「そんな突っ込みしてっから……本番ではキレのある突っ込み期待してんぜ」
「で、今現在舞台裏に居るわけだが……なんで村上もいるんだ?」
「村田だ! ふん、2‐Aも漫才に決まってしまってな。
僕と西崎が出る事になったんだ」
「ああそう」
「なんだその反応は? まあいい、お前たちよりも観客を笑わしてやる」
「村井……舞台の上ではネタで語るもんだぜ?」
「分かっているさ。行くぞ西崎!」
「く〜!」
「しかしあいつも大変だな」
「なあレオ?」
「なんだカニ?」
「オメエと村山で組んだ方が良くね?」
『村田だ!』
「あ〜あ、やっちゃった」
「ボクは知らないかんね!」
『お前らのせいだろうが!』
「……なあレオ、あいつ本物のバカだぜ?」
「カニ、お前もな」
早い話がバカばっか。
自分で振ったネタを書いてみた
137をうまく使いたかったんだが……
てか全然違う方向に向かってる気もするが
先生!反省の仕方が分かりません!とりあえずメル欄で一服して来ます!
「んー、やっぱりなごみの作る料理はうまいな。俺が二番目に幸せな時間だよ」
「センパイ、それじゃあ一番はどんなときですか?」
「聞きたい?」
「センパイが嫌じゃなければ」
「じゃ言うぞ、それはな…」
「なごみといる時間が一番幸せだよ」
「…センパイ、ちょっと甘すぎます」
おまけ
「なんかすっげぇ寒気がすんだけど」
「風邪には気を付けろよ、小蟹ちゃん」
「へっ、ボク風邪ひいたこと無いもんね」
(やっぱり風邪ひかないのか)
54 :名無しさんだよもん :2006/03/07(火) 19:31:13 ID:ODoBqdOe0
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| センパイっ!もう少し待っててください♪ |
\__ ______________/
|/ タップリ スタミナ ツケテモライマスカラネ♥
、, _,.、 ( ノ
'´ ゙ヾ ( )ノ )
l イ从从ゾ (( )) ジュージュー
l リ*゚ヮノリ ( ( ))
|l{⊂)个!つ ̄ヽ二フ
ノリ く/_|j〉リ 《 ̄ ̄ ̄ ̄
〈_/、j |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
L_
┏━┓ / '
┏┛ ゝ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
┃ 「 | 美味しいの作ってね〜♪ |
・ ヽ へヘ \ _________/
-┐ ,√ /〃⌒⌒ヽ |/
レ'⌒ヽ/ 〈〈 ノノノハ))〉
|ヽ|| ´∀`|| モウ オナカ ペッコペコダヨ!
/\ ̄ ̄ ̄ ̄\ ____
/ ※ \______\ |\__\
ヽ※ ※ , | | ヽ _ イ
\ / ※ ※ ,※ ※ l 、| rニニr'
`───────|\ ――‐リ\
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
55 :名無しさんだよもん :2006/03/07(火) 19:32:40 ID:ODoBqdOe0
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| …あなた、誰ですか? |
\_ _______/
、, _,.、 |/ ツシマセンパイハ?
'´ ゙ヾ ヘへ
l イ从从ゾ ? , '⌒⌒ ミ丶 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
l .リ#゚ -゚ノリ 〈( (ハヽヽ 〉〉 | わたし、 みすずちんセンパイ! |
| l{(とス)} ||´∀ ` ||丿 < ねぇねぇ、はやくお料理つくって♪ │
ノリ く/_|j〉リ /\ ̄ ̄ ̄ ̄\ \______________/
(( し'ノ / ※ \______\ ワタシ ソンナヒト シラナイヨ?
ヽ※ ※ , 、
\ / ※ ※ ,※ ※ ヽ
`───────
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
/ ̄ ̄ ̄\ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| 潰す! │ | センパイなのに、がお… │
\_ _/ へヘ \ _________/
、, _,.、 |/ /〃⌒⌒ヽ |/ ソレニ ココハ ハカギイタ…
'´ ゙ヾ ゴフッ!!〈〈 ノノノハ)))
l イ从从ゾ,,:::::='''''""""´ ̄ ))#)Д`||‘', ;: *,;
l .リ#゚ (フノリ ''''"""´´´ ̄ ̄/l/ つ╂,.つ∴
| l{(つ个!ヾ とリ/リリリリリリ
ノリ く/_|jソヽゞ .・. し''
`‐' \_) .
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
日本まけた…orz
なごみん癒してくれ
ヽ
-―――- 、 }
/ 丶__ノ
/ ヽ
/ / .::{ ヘ ヽ 丶 ',
,イ"/ //:::::| ヾ 、:::..ヽ: ハ l
〃l:::l l::ト、:∧ ! \,ヽィ:l :: ハ: |
. {! |:::l |::N.\ハ: lメ´_ヽ\! ::::::! |
|:::lヘl:∧代ヽ\|!イ才丁ル、:::| | 元気出してください、
ヽリヽ ハ V;j V_;ソ /::∧| | 落ち込んだ顔キモイです
Y:ゝ" _ " /::/ ´:| !::l
!:::::{ >`.'_, .ィ≠‐┐:::l:: l!:|
,ゝ;枡#で ::::/ヽヽ ヾリ:: l!:|
{;;#(7^ヽヘ/ ヽ L_」::: l!:|
ゝ_;>く 〃 /`  ̄¨l::: l!:|
ヽr-イ |::::.l!:|
ー―‐ァ-‐――-r‐ ー‐| ::入____j:::: l!:|ー―‐ヘ⌒ゝ-――
rー-、______,K′ ̄ ̄ 代:::..ヾヽ
\__,、___ヽ_\ | _ゝ ::..\ー- _
。’ `ー一′ ヽ、::_二ニ==-、
゚<)、o. つ::)
_
ノn
 ̄" ̄ ̄
土永さん
「助けてくださいお姉さま〜」
「う……ん、騒々しいわね……」
「寝てないで助けてください〜」
「どうしたんですか秋山さん」
「いるか? いったいどうしたと……」
「ごめんやっしゃあ!! ゼニの取立てに来やした〜!」
「ひぃい! ここまで追ってきた〜」
「あなたは?」
「ワシは金貸しどす。その娘から金を取立てにきましたんや」
「取立て?」
「その通り。さあ、1000万、耳揃えて払っておくんなはれ」
「1000万!? 秋山さんそんなに借金してたんですか?」
「わ、私じゃないです!」
「ですが……」
「ホントに私じゃないんですよ〜」
「落ち着きなさい。詳しい話を聞きましょうか」
「詳しくも何もAの借金を連帯保証人であるその娘に払ってもらおうとしとるだけどす」
「連帯保証人!?」
「いるか……あなた」
「ち、違います! あれは無効です!」
「ほなかてあんた連帯保証人なるゆうたやないか」
「い、言っただけですよ! 私何も書いてもいないしハンコも押してません!」
「……ここ法律事務所でっしゃろ? あんさんら、その娘に説明したってください」
「摩周君」
「秋山さん、契約というのは口頭、つまり口約束でも成立するんですよ」
「……そうなんですか?」
「はい。契約書というのはあくまで契約を確認しトラブルを避けるものであり、契約そのものではありません。
双方の意思が合意するだけで立派に契約は成立します」
「例えば買い物なんかがいい例ね。お店では契約書を作らないけど買い手と売り手、
双方の合意があって売買契約が成立しているわ。
……で、契約書が無いからこうしてトラブルになってるわけだけど。
このいるかが連帯保証人であると証明するものはあるのかしら?」
「証拠の音声を録音したテープがありまっせ」
「これは逃げられないわね。あきらめて払いなさい」
「で、でもAさんは担保に家を入れてるはずですよ! あの家を売ればそれぐらいは……」
「でも競売に掛けると時間かかりまっしゃろ。だからあんたに請求に来たんや」
「そ、そんな……納得できません!」
「摩周君」
「連帯保証人は通常の保証人と違い、催告の抗弁権・検索の抗弁権がありません」
「? ……どういうことですか?」
「つまり『先に○○に請求してくれ』とか『○○の財産を差し押さえてくれ』とか主張できないのよ」
「ワシら債権者は債権の回収が目的でっからなあ。
少しでも主債務者の返済が遅れると判断したら容赦なく連帯保証人に催促に行きまっせ」
「そ、そんな……」
「もちろん後で債務者に立替金全額請求することができるけど」
「ま、その辺はそちらの問題ですな。さ、納得したら1000万払っておくんなはれ」
「お、お姉さま、助けて……」
「うるさい、払えよ」
「ひええ〜」
この後摩周が立て替えたが、いるかが罰を受けたのは言うまでもない……。
すまん。勉強にはなったがあまり面白いとは思わない。
やっぱその後の罰のほうを描いた方がよかったのではなかろうか?
仕事の合間に思いつきで書いた。
今回のポイントは
・口頭でも契約は成立する
・連帯保証人と保証人の違い
あと保証人になる場合企業と個人でえらく違ってきたり……。
即興で書いた&勉強中なんで細かいミスがあるかも。
その辺はネットで詳しく調べるなり六法全書を開くなりしてください。
自分の保証もできない人が他人の保証しちゃだめですよ。
どんなに親しい間柄でも断る勇気を持ちましょう。
次作こそは山編ラスト祈ちゃん話。
仕事にも余裕が出てきたし、近いうちに投下できると思います。
スゴイベンキョウニナッタ
ヨカッタ
>>162 法律事務所って点を生かしたかったんですがやっぱ難しいです。
次、法律モノを書く時は面白く書いてみせます。
っとなるとやっぱ裁判モノだよなぁ……。
要芽お姉様の華麗なる逆転…ムズカシス
頑張れ!
期待して待ってるよ!
「うるさい、払えよ」
の後で、取り立て屋が
「ところで、あんさん筋がええな。どや、取り立て屋やってみる気ぃないか?」
とかw
>>163ナニワ金融道を思い出したw ↓これ保存してたっけ?
978 :名無しさん@ピンキー:2006/03/16(木) 17:17:05 ID:cF9KcuJ60
┌──────────────────────―─┐
│ |
│ _ |
│ '´, `ヽ |
| !爪リリ从)ゞ |
| ノ∩ ゚∀゚ノル |
| ヽ`个⊂) |
| く/_|j〉 |
| しヽ.) |
│ Now Kaniing ... |
│ |
│ |
│ しばらくカニで埋めてください。 |
│ |
└───────────────────────―┘
これって本当に海お姉ちゃんなんだろうか・・・
804 名前: 名無したちの午後 [sage] 投稿日: 2006/03/16(木) 22:27:49 ID:/7mlDs8a0
>>801 ,' / | | | | ヽ`、\ヽ | \
| | | | | | ヽ |l ヽヽ | ヽ
| | | | | | || | |⊥/ニヽl
| | | | |l | ー------一 丁リ川|Y 〉 l l l
|l | ! |ヽ ヽ`、 ,ィi´二てヾ `、|__ノ / | |
|l |、 | | ヽ `、! ヽjト-イン | |_,イ/ | |
|| | `、ヽ ',ヽミヽ!ヽ , -'" ヾ'´/ | | ∨│|
|トヘ!ヾミ、`、ヽf丁iヽ __r'´ / / |ハ| 川 お姉ちゃんくーやのためならどこでも現れるよ〜
ヽヽ |{ヾヽヽkソY´ ̄ヽ--''" / l | | ト-
`ー下、 ノL __/) / /| | | ト-
| `i 、 `ー' / / || |│ |
/~| | | | | |7 ー-- ' 人/ || // |
| ヽ `、 | | // ム // |
| \ミ斗 /⊥/ Y >--┴/ |
| // || | 厂| | |
', | \lハ| |__ | |
ヽ | / |└┬イ| ||ヽ─イ |
>>161笑ったGJ
みんなと笑いのツボが違うのだろうか
書き手さん次も期待してます
549 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2006/03/17(金) 23:31:26 ID:ayTYTb740
レオが乙女さんの卒業旅行に一緒に行って、
行った先の町でその町のイジメられっ子が悪魔と契約して街を魔界に引きずりこんで
阿鼻叫喚の地獄と化したその街から魔皇に君臨したイジメられっ子を倒して元の世界に戻る
サイドストーリーマダー?(チンチン)
一体どこからそんな発想が出てきたんだwなんでイデオなんだw
ありあり、そんなのも
しかしそこまで細かく考えてんなら書いてみれば良いのでは……
706 :名無しさん@ピンキー :2006/03/18(土) 01:50:50 ID:DgN1BEqD0
_ _
'´, '^V^ヽ ノn
i |从゙"ソリj / < あわせ技ですわ〜
| (リ´ヮノリ/
|_リ〈(`ー')つ
/'`´|
`tァァ
串刺しにしか見えない
175 :
時給255円:2006/03/18(土) 07:05:35 ID:NaP8dfXOO
171
それ何て女神転生if?「四班!状況おくれ!おくれ!感なし!」
「四班も全滅か」
「ゴトー一佐ぁ!」
スマン
イガグリ3曹ねた、今度やります、冬の射撃での大惨事、こうご期待。
スレ埋め企画の続き、書きあがっちゃったので投下しちゃいますよっと
いつからここは過疎スレになったんだ?
それともなにか? みんなここを卒業したってのか?
俺たちが校庭に走り出ると
化け物は憩ちゃんを掴んだまま
上空を大きく旋回しているところだった。
それを睨みながら乙女さんが館長に尋ねる。
「館長!あれはいったい!?それに、あの子供は?」
「儂にも何だかはわからん!
捕まっているのは、大江山先生の妹だ!」
「なぁーにぃー!?憩……あれは憩なのかぁー!?」
「知っているのか、土永さん?」
「あたぼうよー、祈とは長いつき合いなんだからなー」
と、化け物が……公園の方へ飛び去ろうとしている!?
「む、イカン!とにかく、後を追うぞ!」
館長がすさまじいスピードで走り出す。
乙女さんが俺たちを一瞥して叫ぶ。
「祈先生とレオは残ってください!」
「イヤです!私の妹なのよ!?」
祈先生はそう言って走り出した……
「って、そっちじゃないですよ!?」
仕方なく、俺もあらぬ方向へ走り出した祈先生を追った。
「祈先生……!どこに行くんですか!?」
「私が走っても、追いつけないぐらいわかります!」
祈先生が駆け込んだのは……職員用の駐車場だった。
なるほど、車で追いかけるのか。
でも、祈先生はマイカー通勤じゃなかったはず。
「車はあるんですか!?」
「1台、拝借します!」
「拝借って、カギは!?」
「鉢巻先生、いつもカギをかけないんです!」
……不用心な人だが、おかげで助かった。
祈先生が鉢巻先生の車に飛び込む。
俺も慌てて助手席に乗り込むと
祈先生は迷わずにバイザーの裏から
キーを取り出しエンジンをかけた。
キーの在処まで知られてるのか……
「いきますわよ!」
「は……うおっ!?」
発進の急加速で俺はシートに体を押しつけられた。
車はタイヤを鳴らして駐車場を飛び出すと
土煙をあげて校庭を突っ走る!
「憩っ……!今、行きます!」
校庭を突っ切って松笠公園に向かうと
飛び去っていく化け物を追って
館長たちがずっと前を走っていた。
それを追って、祈先生がアクセルを踏み込む。
……100キロ超えてる!?
だが館長たちにはなかなか追いつかない。
何キロで走ってるんだあの人たちは。
ようやっと追いついたときには
俺たちは埠頭のほうまで来てしまっていた。
……海に逃げられるとマズイな。
だけど、上空にいて
しかも憩ちゃんを掴んでいる化け物に
館長たちはどう対応するつもりなんだ?
窓をあけて館長に叫ぶ。
「どうするんですか館長!」
「地上に落とすしかない!速度さえ落ちれば……!」
確かに、館長なら気を飛ばして攻撃とかできるだろう。
でも、人質を取られている以上下手な攻撃もできない。
苛立ったように乙女さんが叫ぶ。
「いったい、何なんだあれは!?」
「……あの化け物はクロウ。人に仇を為す存在」
乙女さんの少し後を駆ける白い異形の者が
感情のこもらない声でそう告げた。
「あなたは、誰なんですか!?その姿、ただ者ではない!」
乙女さんがわずかに振り向いて尋ねる。
「あなたはさっき、私の名を呼びました!もしや……竜鳴館の?」
「誰でもいい。ヤツらは……私を、イドと呼ぶ!」
「イド……味方と思って、いいんですね?」
「クロウを相手にしている間は、ね……
それと、味方なら……ほら、もう一人!」
背後からかすかに聞こえる、甲高いエンジン音。
やがてそれは耳をつんざくマシンの咆哮と変わる。
走りながらイドが振り返る。
「遅いわよ!」
そう叫ぶのと同時に、一台の二人乗りのバイクが
俺たちの間に飛び込んでくる。これも……味方なのか?
後ろに乗っている方が答える。
「真打ちは、遅れてくるのがメキシコ式ってね!」
「言ってくれる!」
素性はわからない。イドは怪物めいてさえ見える……
でも、俺は知ってる。
土永さんみたいに、見かけだけじゃいいヤツかどうかはわからない。
今は……この人たちを信じたい!
上空の化け物、クロウを睨みながら、バイクのライダーが叫ぶ。
「イドッ、あれはっ!?」
「人質を取られてる!」
「わかった!」
バイクはそのまま猛スピードですぐ横をすり抜けると
上空を飛ぶクロウをも追い抜き
そしてタイヤに悲鳴をあげさせながら急停止した。
バネ仕掛けのように乗っていた二人が飛び降りると
ヘルメットをかなぐり捨てる……ライダーは女性!?
「はああぁぁ……纏・身!」
ライダーのかけ声とともに、眩い閃光がその姿を包む。
思わず目を細めながらも、俺たちは走り続ける。
やがて光が薄れ、一行がその元に追いついたとき
その姿はイドと同じような
ただし、こちらは濃い紫色の、昆虫に似た異形になっていた。
「空也、クロウを石つぶてで落とせる!?」
紫の異形の姿に変身したライダーが
連れ立っていた若い男に振り向く。
「…ダメだ、下からじゃ女の子に当たっちゃうよ!」
走る先を見据えて館長が叫ぶ。
「いかん、このままでは海上に逃げられる!」
「さーせーるーかー!」
土永さんが羽ばたきを強め上空のクロウに迫る。
が……オウムではどうしようもない。
「無理だ、土永さん!」
乙女さんの制止も聞かず、再三クロウに突っ込んでいき……
「ギィッ!」
煩わしくなったのか、クロウにはたき落とされた。
「ちーくーしょー!」
「だから無理だと……」
何とか地面に着地した土永さんを、走りながら乙女さんが拾い上げる。
「我が輩はー、祈には恩があるんだー!
これぐらいでー、諦められるかー!」
「気持ちはわかるが、落ち着け!
土永さんじゃあの化け物の相手は無理だ!」
だが、土永さんは再び空に舞い上がる。空を睨み、覚悟を決めて。
「乙女には…乙女にだけは……見せたくなかったな……」
「?何言ってる!いいから戻って…!」
「乙女…………愛してるぞー!」
「なっ……何を!?……えっ……?」
羽ばたきながら、土永さんが大きくなっていく。
「ううぅぅおおぉぉぉー!」
それにつれ、姿は人と鳥の混ざったような……
そう、以前俺が見た、上空の異形と同じ姿に変わっていった。
「なっ!?……クロウじゃない!?アイツ……ずっと騙して!」
驚きながらもイドがその両手から長く鋭い爪を伸ばす。
羽ばたき遠ざかっていく土永さんとの距離を推し量り
「……まだ届く!逃がすか!」
そのままジャンプして攻撃を加えようとしたとき
乙女さんがその前に両手を広げて立ちはだかった。
「ま、待て!あれは違う、違うんだ!」
「何を馬鹿な!?どう見てもあれは……!」
「見た目はどうでも、あれは土永さんと言って……
私たちの、仲間だっ!」
「甘い!そんなこと信じられるとでも!?」
いきり立ち、なおも攻撃しようとするイドを
後ろからもう一人の異形が、肩に手を置いて止めた。。
「……私は、信じてもいいと思う」
「な、何言ってるの!?相手はクロウなのよ!?」
「でも……あのクロウには、敵意を感じない」
「どのみち、今のままでは手も足も出ん。
今は信じて、任せるしかなかろう」
館長の言葉に、渋々といった様子でイドが爪を縮め
そして皆で上空の様子を固唾を飲んで見守った。
「待てーい!」
「ギッ?」
土永さんが上空のクロウに迫る。
敵のクロウは、味方と思ったのか土永さんの接近を許した。
「くーらーえー!」
クロウの上まで舞い上がった土永さんが
急降下してクロウの頭を狙う。
「ギァッ!?」
土永さんの蹴りがクロウの頭を直撃!
クロウがふらついた……チャンスか!
だが、そう思ったのもつかの間
「ギィーッ!」
忌まわしい鳴き声が響く。
俺たちの、背後から。
全員が驚きとともに振り返り、見上げる。
そこには、バサバサと羽音を立てて迫るクロウが……
絶望とともに俺は数えるのをやめた。
十や二十じゃない。
百匹はいるだろう、クロウの大群。
「な……何なのこの数!?」
「くそっ、どこにいやがったんだこんなに!?」
「…いかん、近づけるな!ふんっ!」
館長が手刀で空を斬る。
シュバァッ!
「…ッ!」
悲鳴もあげずに、一匹のクロウが
館長が手刀で飛ばした真空の刃に真っ二つにされる。
乙女さんも地獄蝶々を抜き放ち、上空に剣気を放つ。
次々と叩き落とされるクロウ。
だが、その数は一向に減ったように見えない。
そして……
「ぬお、なんだお前らー!」
クロウの群は俺たちの頭上を越え、土永さんを取り囲んでしまった。
こうなると、館長も乙女さんも手を出せない。
やがてその隙に、憩ちゃんを掴んだクロウが飛び去ってしまう。
そして……
土永さんだけが、落ちてきた。
「土永さんっ!」
落ちてくる土永さん目がけて乙女さんが走り
ガッシ!と受け止めた。
「う……」
ボロボロだった。
その間にも、憩ちゃんを掴んだクロウとその仲間は
遙か洋上に飛び去ってしまう。
「憩ーーっ!」
祈先生の叫びも、もう届かないほど遠くに。
怒りの表情で館長が俺を見る。
「対馬、どらごん丸を出す!手伝え!」
「で、でも……海の上でいったいどこに……?」
と、土永さんが乙女さんの腕の中で体を起こし
苦しい息の下で何とか喋り出す。
「…烏賊島だ……館長、烏賊…島、だ……」
「…何だと?」
「奴らに…囲まれたときに、思考が……伝わってきた。
……穴だ、館長……奴らは……穴を……
こ、固定しようと……している……憩を使って……!」
「何ぃっ!?」
とりあえず、すいませんがここまで。仕事あるんで。続きは夜に投下します。
IDがIveだ〜w
>>192 ぬう、いいところでw
燃える展開GJ&続き投下待ち
>>192 続きwktk
ところで人がいないのはFFのせいだろうかw
過疎阻止のため俺も5時ごろ投下しようかな。
>>192ここまでくると本当に一人かと疑ってしまう
しかし続きは期待する!
今日で課外授業も終わり。午後には下山することになっている。
それまで自由行動のため、みんな思い思いに過ごしている。
室内で寝過ごす者、温泉でくつろぐ者、覗きに行って制裁される者、童心に帰って山で遊ぶ者……。
俺、対馬レオはといえば。
「1人でのんびりと森林浴……。我ながらエレガントだぜ」
たまには騒がしい日常から離れるのもいいものだ。
新鮮な森の空気を吸うと心まで洗われる。
これからの未来のこととかを、大自然の中でじっくり考えよう。
…………30分後…………
「ふう、だいぶ歩いたな……。と、ここは?」
森を抜けると、そこは一面、花、花、花。見事な花畑だった。
「へえ、なかなかいい所じゃないか……」
しばらくここでのんびりするとしようかね。
風に揺れる花達。なかなかメルヘンチックだ。
「惜しむらくはここに女の子がいないことだな……」
甘い香りが俺を包んでいく。なんか心まで甘くなっていきそうだ……。
「対馬さん?」
「え? うわ、祈先生」
「何をしているのですか? こんな所で」
「いや、ただの散歩です。先生は?」
「私も散歩ですわ」
一迅の風が吹いた。風が花を揺らし、花びらを舞い上げる。それはまさに、花のカーテン。
「すごいですね……」
「そうですわね……」
花の、甘い香りがあたりに漂っている。酔いそうなほど、甘い香り。
「あの時も、こんな光景を見ましたわね……」
祈先生が、胸のロケットを握り締めながら花畑に入っていく。
俺も祈先生に続くように後を追いかけた。
「にしてもホントいい眺めですね。一面花なんて」
「そうですか。私はあまり好きではありませんわ」
「なんでです? こんな綺麗な眺め……」
「昔を思い出してしまいますから……」
昔……? そういえば土永さんが言ってたっけ。確か、山の中で妹さんと生き別れに……。
「……対馬さん」
「……何です?」
「失った者に対してできる事って、あるものなのでしょうか」
「先生……」
「私は、あの子に何ができるのでしょう……」
いつもとは違う祈先生の顔。儚くて、物憂げで。
なにか言わなきゃいけないんだけど、なんて言っていいか思いつかない。
風と花のオーケストラだけが、だんだんと強くなっていく。
ただ立ち尽くす俺。舞い上がっていく花びら。視界が閉ざされていく。祈先生の姿も見えなくなる。
花びらに囲まれる。まるで、ここだけ世界から隔絶されているかのように。
…………祈先生。
誰かを失う。とても大切な誰かを。俺には、まだわからない。
痛いのか。苦しいのか。悲しいのか。
俺にも、あるのだろうか。この先、失うことが。
そして、失ったとき、どうすればいいのだろうか。……俺には、まだわからない。
…………………………………………
どれだけの時間が経ったのだろう。長かったのか、短かったのか。
花吹雪が徐々に止み始める。世界が開けていく。
甘い香りが、いっそう強くなっている。
あれは……、祈先生。
? 誰かもう1人いる……。
「あれは……!?」
女の子。少女、いや、幼女というべきだろう。でも、そんなことよりも。
「祈先生……!? いや、まさか……!?」
祈先生と向かい合っているのは、祈先生によく似た、否。
祈先生をそのまま小さくしたような女の子。そう、まるで────双子。
女の子は祈先生に何かを手渡した。あれは、花? あの花は確か……。
そして女の子は、ゆっくりと祈先生から離れていく。
「待って……!」
思わず俺は駆け出していた。
「君は、憩さんだろ!? 祈先生、追いかけないと!」
でも、祈先生は動かない。ただ、花を持ったまま、立ち尽くしている。
「祈先生!」
「……これでいいのですわ」
「先生!? 何を!? 会えたのに! せっかく、会えたのに!」
どうして!? なんで!?
「待っ、うわっ!!!」
花びらが再び舞い上がる。それはまるで扉のごとく。
俺 、花の香 に れて、意識 闇────。
支援
…………………………………………
「……さん、対馬さん」
「あ……? う……」
「気が付かれたようですわね」
「祈先生……? アウッ!」
頭に鈍い痛みが走る。吐き気もする。気分は最悪だ……。
「大人しくしてなさいな。対馬さん、花畑の中で倒れてましたのよ?」
「え……?」
倒れた?
「あれのせいですわ」
祈先生が指差す先は、花畑。
「あの花はケシの一種のベノミフェルムですわ」
「ベノミフェルム?」
「はい。とても毒性の強い花ですわ。葉や実だけでなく、香りにも毒がありますの」
「げ……もしそのまま倒れていたら……」
「命は無かったでしょう」
ぐはーっ。背筋が寒くなった。
「……先生は大丈夫なんですか」
「私は今来たばかりですから、それほど問題ありませんわ」
え?
「今来た?」
「はい、それで倒れている対馬さんを見つけたのですが……、それがどうかしましたか?」
「いや、だって花畑の中で話して、それで……」
あの子、憩さんが……。
「……対馬さん、幻覚を見たようですわね」
「え……、幻覚……」
「はい。ベノミフェルムの花粉は強い幻覚剤になりますから。風も強かったですし」
幻覚? あれが、幻覚?
「とにかくもう少し休んだほうがいいようですわね」
……幻覚。本当にそうなのか?
「先生」
「なんですか?」
「スズランの花って、知ってますか?」
「……それぐらいは知ってますが、それが何か?」
「スズランは『幸せを呼ぶ花』、なんだそうです。
ヨーロッパのほうでは幸せになってほしい人にこの花を贈るそうですよ。
……この季節には咲きませんけどね」
「……なぜそんな話を?」
「なんとなく、です」
「そう、ですか」
穏やかな風が俺たちを撫でる。先生の長い髪が、風になびいて、顔を隠した。
「……先生?」
「……目に、ゴミが入っただけですわ」
「おーい、祈ー。そろそろ時間だぞー」
「行きましょう。土永さんが呼んでますわ」
「ハイ、そうですね」
「対馬さん」
「ハイ?」
「今日のことは、他言無用、でお願いしますわ」
「……わかりました」
……あれが本当に幻覚だったのか。それとも別の何か、だったのか……。
花は何も言わず、ただ、風に揺れている……。
支援サンクス。
ってなわけで山編ラストです。
山編は前スレ353-367の『山とレオと豆花』と836-850『山と男達と温泉』とこれで終わりです。
今回はオカルトチックなモノに挑戦してみましたがいかがでしょう。
文章も今までとは違う感じに、ふいんきを出すことを心がけました。
ちょっとあざとすぎたかな……。
スズランはヨーロッパのほうでは『幸せが訪れるように』と5月1日に送る花だそうです。
ベノミフェルムはまったくの創作。
最近民法の勉強中。ムズカシイヨ。
GJ!!
幻じゃない幻じゃないもんね。・。(つд`)。・。
GJ!
207 :
191 続き:2006/03/18(土) 19:43:32 ID:IvedpGb60
俺たちは今、どらごん丸で烏賊島に向かっている。
土永さんによれば奴らも穴の存在を知っているらしい。
最近、その穴から奴らの力の源になるものが出てきたのだと言う。
「だが……本当に奴らが待っているのは
もっと、でかい力、だ……
そのために……穴を開けっぱなしにするつもりだ……」
「憩ちゃんを使って穴を固定って……どういうこと?」
「穴は……開いたり閉じたりする……
閉じないようにするには
開いたときに突っかえ棒をすればいいってわけだ」
「なんで憩ちゃんなの?そんな突っかえ棒、なんだって……!」
「……穴に近づけるのは、穴に選ばれたものだけなんだ。
普通のものを置いても、弾き飛ばされちまう」
「穴に……選ばれたもの?」
「……穴を通ってきたもの、だ……館長や、憩や……
我が輩のような、な……」
「土永さんも!?」
「前に言っただろう……
我が輩、仲間を裏切って……逃げてきたんだ……
30年ほど過去から、な……」
それで……やたら昔のことを知ってたのか。
それにしても……あんな奴らの力の源って……?
今は変身を解いたバイクで来た女性……
名前は教えてくれなかったが
変身後の呼び名は『ジガ』というその人が
歩み寄って土永さんに尋ねる。
「土永さん…って言ったね?
その力の源って、ひょっとして……赤い、玉みたいなもの?」
「そうだ……やはり、もう出てるんだな」
イドは変身を解いていない。
そのままの姿でやはり尋ねてくる。
「で、今度はもっとデカイ力が来るって?
全然OKじゃないわね」
……どこか聞き覚えのある口調のような。
「とりあえず、儂らがやらねばならんことは
まず、憩ちゃんを助け出すことだ。
そうすれば、穴も開きっぱなしにはならんしな」
「そう、ですね……
これ以上、クロウに力を与えるわけにはいかない」
「だが、烏賊島につけば奴らも放っておいてはくれまい。
倒しながらでは、時間がかかりすぎる。
そこで、二手に分かれることにする」
そして、イドとジガがクロウを迎え撃つ間に
館長と乙女さんで憩ちゃんを救出ということになった。
だけど……俺たちには館長の指示がない。
「館長、俺と祈先生、土永さんは?」
「どらごん丸で待機せよ」
館長の言葉に祈先生が血相を変える。
「ま……待ってください!私は憩の……!」
「……と言いたいところだが
まあ、言っても聞くまい。下手に動かれるよりは
儂のそばにいてもらうほうがよかろう。それに……」
「……それに?」
「連れていく方がよい、と
儂の勘が告げておる。理由はわからんがな。
船に乗せたのも、その勘を信じてだ」
あの怪物を相手にして
俺たちが役に立てることがあるのだろうか?
土永さんはともかく……俺や祈先生が?
いや……何かできることはあるはずだ!
「作戦は以上だ。大江山先生、舵は取れますかな?」
「あ……はい、やってみます」
「では頼むとしよう。儂は舳先で見張りに立つのでな」
そう言うと、館長は揺れる舳先に立って
じっと前を見据えたまま動かなくなった。
烏賊島につくまでの間、することもなく
どらごん丸の中をうろつく。
舳先では館長が彫像のように立っていた。
「……対馬か」
近づいた俺に振り返りもせずに声をかけ
そしてぽつりと漏らす。
「……早すぎでは、なかった」
「……は?」
「儂のことよ。早すぎた龍、などと呼ばれておるがな……
漢が生まれてくる時代に、早いも遅いもないわ。
どの時代を生きようと、必ず……為すべきことがあるのだ」
振り向いて俺を見つめ、ニヤリと笑う。
「お前にもな」
館長は……あの穴から今の時代にやってくる前は
どんな時代に生きていたんだろう。
俺の……為すべきこと。なんだろう。
考え込む俺に、館長はまた背を向けて
波しぶきの先を見つめだした。
「俺の為すべきことって……なんでしょう」
「それは、自分で探せ。
お前の為すべきことは、お前にしか見つけられん」
船尾では、イドとジガ、それにもう一人の青年が
何か話し込んでいた。
「……で、あのデカイのがまた出たら……
どうするの?」
「戦う……戦わなきゃならないんだ」
「戦うって……あんなのとやり合うなんて無茶だわ」
「それでも……今戦えなかったら、この先も戦えない」
俺が近づいたことに気づき、会話がとぎれた。
「……キミは……巻き込まれただけでしょう?
帰ったほうが良かったんじゃない?」
イドがどこか皮肉っぽく話しかけてきた。
「そりゃ成り行きでここまで来ちゃったけど
でも……少なくとも、強制されてここにいるわけじゃない。
自分の意志で……何かしたいと思ったから」
ジガと青年が微笑む。
「私たちも、似たようなものだよ」
青年が何か投げてよこした。
……木刀?
「手ぶらってわけにはいかないだろ?
……やってやろうぜ、な!」
乙女さんと土永さんは船室にいた。
土永さんは、まだクロウの姿のままだった。
すぐそばにいるのに、どちらも黙ったままで
相手を視界の端っこにおくように互いに少しそっぽを向いている。
「えーと……邪魔?」
「あ、いや……土永さんが、しゃべってくれないから……」
「何を話せってんだ、ああん?」
「だって……色々聞きたいけど、何だか聞きづらいし……」
「男にはなー、言いたくない過去だってあるんだー」
「それはそうかもしれないけど…!
わ、私のこと……愛してるって……言ったくせに……」
「我が輩、言いたいことを言ったまでだー。
そっちこそ、聞きたいことは聞かせてもらえないのか?」
「聞きたいことって?」
「だーかーらー、返事をだなー!」
「だから、もっと身の上とかを…!」
「……なんだか痴話喧嘩みたいだね」
『うるさーい!』
やっぱり邪魔なんじゃないか。
「祈先生……」
祈先生は船の中央で舵を取っていた。
だが、俺が呼びかけても反応しない。
「祈先生?」
「……なんですの」
ほんのわずかに首を巡らせ、俺を見る。
その視線に、思わずたじろいだ。
祈先生は、怒っていた。
「あの……怒って……ます?」
「ええ、怒ってます……対馬さんにじゃ、ありませんわよ?
こんな……訳の分からない、運命とかいうものが腹立たしくて」
舵輪を握る手に、ギュ、と力が込められる。
「憩は、まだ7歳です。それが……
変な穴に落とされて違う時代に飛ばされて
かと思ったら化け物にさらわれて……!
これがあの子の運命だって言うんですか!?」
確かに、運命の悪戯にしちゃずいぶんたちが悪い。
怒りに震える祈先生の肩に、俺はそっと手を置いた。
「終わらせましょう……運命を、取り返すんだ」
船は波を蹴立てて進んでいく。俺たちの、運命へと……
上陸前に、館長が地図を広げて再度作戦を確認する。
「上陸地点はここ。儂と鉄と土永は……
この入り口から洞窟に突入する。大江山先生と対馬もだな。
イド、ジガはここでクロウを迎え撃ち
撃滅したら、こちらの入り口から突入。よいな」
皆がうなずいたのを確認したところで
館長がひときわ大きな声をあげる。
「……いかん!」
「どうしました、館長?」
代わって土永さんが答えた。
「もうじき、穴が開いちまうみたいだなー。
のんびりはしてられなくなったぜー。
例のモノが出てきちまったら、お終いだ」
くそ、もう少しで烏賊島なのに……!
祈先生が地図を指さす。
「……この際です。上陸地点はここにしませんか?」
「そこはただの砂浜だぞ?」
「突っ込みます。ここが一番、洞窟に近いんですから」
「よかろう……全員、何かに捕まれ!
大江山先生!最大船速!
これより……烏賊島に、突入する!」
細切れですいませんがここでいったん切りますー。
続きは11時過ぎくらい……に仕事終わってれば。
まだ30レス近くあるよ……
>>203 GJ!お花畑コワイ……
>>215 連載物がいいところで「また来週」ってのに似てるw GJ
ってか、仕事中かよw
作品途中で失礼だが
>「儂のことよ。早すぎた龍、などと呼ばれておるがな……
遅すぎた=戦争に間に合わなかった、じゃなくって?
っていうか楽しみにしてるんだよ、まじで。GJ
+ +
∧_∧ +
(0゚・∀・) ワクワクテカテカ
(0゚∪ ∪ +
と__)__) +
2年C組 蟹沢 きぬ
古典 4
数学U 4
英語 5
世界史 3
体育 9
漢氣 8
選択教科
家庭科 2
美術 7
情報処理 10
小論文 3
●所属しているクラブ又は委員会
生徒会執行部
担任から一言 社交的で活発なのは良いですがもう少し日常生活で落ち着きを
持ちましょう。 勉強ももう少し頑張らないと南国の島に行くことになりますわよ
大江山
2年C組 霧谷 エリカ
古典 8
数学U 8
英語 8
世界史 8
体育 10
漢氣 10
選択教科
家庭科 4
情報処理 10
物理 8
数学B 8
●所属しているクラブ又は委員会
生徒会執行部 生徒会長
担任から一言 成績がトップクラスなだけに出席が惜しまれますわね
あと人の胸をジロジロ見る癖やめてくださいな 大江山
222 :
時給255円:2006/03/18(土) 22:13:35 ID:NaP8dfXOO
小ネタ投下します、大型連載のCMがわりにどうぞ。
かなり専門的な用語がいっぱいでてきます。エースコンバットの無線通信の様に流して頂けたら幸いです。
ワクテカ&即支援
「前方の台、戦車ぁ!砲手、徹甲!撃て!」「発射ぁ!」
ドカン!
ここは富士山麓の東富士演習場、畑岡射撃場、夏場には富士総合火力演習の会場となるこの場所は主に大砲関係に関する射撃のメッカで、
マニアな方には行ったことある人もいらっしゃるだろう、ある意味有名な場所である。
ドライバー陸士「井賀3曹、次の射群ですよ」
イガグリ「初めての戦車射撃だから緊張スルッス」
車長の1曹「俺も初めてん時はそんなだったがな、きちんと諸元取ってるんなら風に嫌われなきゃ平気だ」
イガグリ「んなもんすかね」
1曹「そんなもんだ、よし、行くぞ」
射場指揮官「21準備はいいか」
1曹「準備良し」
指揮官「射撃線まで前へ」
1曹「了!前進用意」
陸士「準備良し」
1曹「前へ!」
ブロロロロロ〜
戦車は小気味の良いエンジン音を響かせ射撃線まで前進する。
丁度その頃
ヘイゾー「うむ、山菜採りにはちと早かっかの、しかし、青木ヶ原で迷ってこのだだ広い草原は初めてだのう」
遅すぎた竜こと竜鳴館館長、橘平蔵は久しぶりに美味い山菜蕎麦を食べたくなり青木ヶ原樹海に足を運んだが、
ここは館長も人の子か迷いに迷って富士山の反対側の演習場に迷いこんでしまっていた、
「参ったのう、!!、街か、ここは景色いいのう、とりあえずは街の方向に真っ直ぐいくかの」
富士山方向から真っ直ぐ御殿場市内向けて歩みを進める館長、この『真っ直ぐ歩く』ことが、後に竜鳴館を全国区に有名に知らしめる事件に繋がるとは誰も知るよしもなかった。
畑岡射撃場
1曹「位置に着いた」
指揮官「此より第三周回射撃を行う、目標、前の台、戦車(鉄板の的)、21射撃用意」
1曹「準備良し」
指揮官「撃ち方始め」
1曹「撃ち方用意!前方の台、戦車ぁ!砲手徹甲!撃て!」
イガグリ「発射ぁ〜!ぁ、あすこに人がいます!」
撃った弾は弾着位置にひょっこり現れた人に吸い込まれる様に飛んでいく、誰もがその人が粉微塵に吹き飛んだと思われた
しかし、その人はそのタングステンカーボバイトの弾を前へのハイキックだけで上方に蹴り弾いてしまったのである。
1曹「な、なに〜、撃ち方まて〜!、00(射場指揮官)!状況おくれ!」
指揮官「了、21発射後に、人が出現、命中するも跳弾し、弾着、富士山五合目」
1曹「人に当たって、跳弾?ウソだろ〜?」
イガグリ「うわっ、わすずっと標準してたからみてますたども、ワスの弾、蹴りあげられて、富士山のほうにすっとんでいぎますた
(ワス、弾に蹴り入れた人の知り合いってその場ではいえねッス)」
その直後、富士山五合目から、かなり大規模の雪崩が発生し近隣の施設に被害を及ぼしてしまった。
射撃が中止になったのは言うまでもない、射場に人が無断で入っていた上に、命中させてしまうという重要事故にも関わらず、
撃たれた本人は
ヘイゾー「大砲に撃たれたのは半世紀ぶりかのう、
あれはあれでなかなかスリルがあって面白かったぞ、ぐわっはっはっはっ!
ワシを撃った奴はのう、ワシの教え子でなぁ、このワシに手痛い一発を喰らわす迄に成長しておるとは鼻が高いものよのう」と、ご満悦の様子であった。
2年C組 佐藤 良美
古典 10
数学U 10
英語 9
世界史 10
体育 6
漢氣 5
選択教科
家庭科 10
情報処理 8
物理 8
数学B 10
●所属しているクラブ又は委員会
生徒会執行部 書記 学級委員
担任から一言 いつもあの無法地帯クラスをまとめて素晴らしいですわ。
梅ジャムせんべいが無くなっていたので買っておいて下さいな 大江山
死者が出なかっただけ奇跡的で、この後、防衛庁は安全管理がどうやらとかで上に下にの騒動になった。
ただ、黙って(というより不可抗力)入ってしまった館長も、
色々と弁解やら説明(になってないこともあるが)に尽力を尽したそうだ。
三ヶ月後
井賀久利3等陸曹にひとつ辞令が降りた、神奈川地方連絡部に転属を命ずる。
それは、左遷と共に少し知名度が上がってしまった隊員を広報担当に据え、新規隊員を獲得する目標であった。
後に「松笠、伝説の地連ジャー、イガグリ」と、呼ばれるものの誕生秘話である。
ごめん。被ったしもうやめます。ごめんなさい
231 :
時給255円:2006/03/18(土) 22:32:40 ID:NaP8dfXOO
今回は見切り発車しました、文章がメタメタですそのうえオチねぇし。
通信とか概ねこんな感じなんでやってます、総合火力演習を見る最に思い出してやって下さい。
続き書くつもりじゃあなかったけど、続く書き方をしてしまいました。多分忘れた頃に書きます。
232 :
時給255円:2006/03/18(土) 22:39:36 ID:NaP8dfXOO
こちらこそすいません!
成績表・・・。別の学年の乙女さんやらなごみんとか気になる、あと、今、十段階評価なのねぇ、
自分、五段階評価の時代なんで少し戸惑った。
続きみたい!
233 :
214 続き:2006/03/18(土) 22:40:03 ID:IvedpGb60
ズッシーン!!
大きな衝撃とともに体が前に投げ出されそうになる。
ガリガリガリ……!
船底が陸に乗り上げ、船は激しく振動する。
俺は必死でこらえ、舵輪にしがみつく祈先生を支える。
だが、委細かまわず、舳先から飛び出す6つの影。
「行くわよっ!」
まずイドが先陣を切る。
とたんに砂浜には数体のクロウが現れた。
「はああああ……纏・身!」
少し遅れて飛び出し、かけ声とともに変身するジガ。
クロウたちが興奮したようにギィギィと騒ぎ出し
その数はどんどん増えていく……
だが、ジガと連れ立っていた青年が
不敵に笑いながら、親指を立てた拳を突き出した。
「ここは任せて!」
「よし、儂らも行くぞ!」
館長が走り出し、俺たちも後を追った。
が……速度が違いすぎる。
ときどき行く手を遮るように現れるクロウを
館長や乙女さんは倒しながら進んでいるのだが
それでも俺は追いつくのがやっとだ。
まして走るのが遅い祈先生は……
「えーい、我が輩が背負ったほうが速いわ!
祈ー、我が輩におぶされー!」
土永さんが少し前で立ち止まり、体を屈める。
「わ……わかりました!お願いします!」」
祈先生を背負うと、土永さんがまた走り出す。
その速度は、背負う前とあまり変わらない。
「……ただのオウムさんではなかったんですね」
「まあなー……お前の肩の上は、居心地よかったぜー。
今まで、ありがとうよー」
まるでこれが最後のような物言いをする。
ひょっとしたら、正体が知られたことで
土永さんはどこかに行ってしまうつもりなんじゃ……
祈先生も気づいたのだろう。微笑んで告げる。
「……この件が片づいたら
またオウムに戻ってくださいましね。
こんな大きな図体じゃ、肩に乗せられませんもの」
「そうか……だが、乙女の肩も居心地よくてなー」
「ま、浮気性ですこと」
微笑ましい一幕も、館長の怒鳴り声で終わる。
「そろそろ入り口だ!大江山先生、明かりの準備を!」
目の前に、ポッカリと口を開けた暗闇は
この前俺が落ちたところとは、また別の入り口らしい。
祈先生が土永さんの背中から降りて
船から持ち出した懐中電灯を点ける。
と
「ギィーッ!」「ギッギッ!」
背後から迫るクロウの声。しかも、一匹じゃない。
……俺たちの後を、追ってきたのか?
「挟み撃ちにあったら面倒だな。
館長、ここは我が輩が引き受けるぜー」
振り返った土永さんが、そのまま今来た道を戻りかける。
慌ててその手を引き戻そうとする乙女さん。
「な……待て、一人でそんな……!」
「いいから行け!
……なーに、チャチャッと片づけて
すぐ後から行くわい」
そう言うと、乙女さんの手を振りほどいて
土永さんが声のした方へ突っ込んで行く。
「うおー、こっちだ間抜けどもー!」
「……鉄、行くぞ!」
土永さんが突っ込んでいった方を少しの間見つめて
乙女さんもまた洞窟へ飛び込んだ。
「先頭は儂が行く。鉄は後ろを守れ。
大江山先生と対馬は明かりを頼む」
4人が縦一列になって洞窟を進んでいく。
俺が前に落ちたところとは違い
最初から十分な高さがあるけど
それでも、ゴツゴツして歩きにくい。
「穴が開くのを待っているとすると
この中にも奴らがいると思ってよかろう。
油断するなよ」
幸い、道は一本道らしい。
前を館長が、後ろを乙女さんが守っているので
俺と祈先生は安全だ。
ドゴーン!!
「グァッ!?」
ときおり前から現れるクロウを、館長が一撃で粉砕していく。
何体目かを倒したところで、館長がつぶやいた。
「……まずいな。『穴』が開いてしもうたわ」
皆の歩みが自然と速くなる。
だが、早足での歩みもすぐに終わった。
館長が片腕を上げ、俺たちは無言で止まる。
「……もうすぐ、穴の開く場所だ。
奴らも集まっていよう。明かりは消して、手探りで進み
まず儂と鉄で飛び込む。いいな」
その頃
「ちっ、しつこいのは、嫌われるわよ、OK!?」
「イド、後ろ!」
「おっと!……このぉ!」
二人合わせて何十体目かのクロウを倒し
大きく息をつくジガとイド。
すでに何カ所か傷を負っているが
まだ十数体のクロウが残っている。
「……必殺技は、あと何回撃てそう?」
「3回ぐらい、かな」
「増援が来なければ……なんとかなるかしらね」
だが、希望的観測も一瞬で潰えた。
「ともねえ、赤い玉が!」
指さす上空に、いつの間にか飛来した
赤い玉が漂っていた。
仰ぎ見て、何か祈るようにクロウがざわめく。
「ち、例のデカイのになられちゃたまんないわ!」
イドがジャンプして赤い玉を叩き落とそうとする。
が、一瞬遅く
紅の光線が一条、迸って一匹のクロウに浴びせられていた。
紙¥
「しまった!」
うなり声をあげ巨大化していくクロウ。
パキーン!
甲高い金属音を響かせて、イドが赤い玉を叩き落とす。
粉々に砕け散る赤い玉。
が、クロウの巨大化は止まらない。
「逃げるわよ、ともちゃん!……ともちゃん!?」
ジガは動かない。
巨大化したクロウの前に、立ちふさがる。
「私は……逃げない!」
「ともねえ!?」「ちょっと、無茶よ!」
ジガが動かないことでこちらも立ち止まる。
「もう……逃げないって決めたんだ!
はああああああああああっ!」
気合いを込めた右の拳が、紫の光に包まれる。
「いっ…やああああぁぁっ!」
ガシィンッ!
裂帛の気合いとともに短く振り抜かれた右の拳は
ジガの左の掌に受け止められていた。
「!?な……何を!?自分に必殺技使ってどうすんの!?」
だが、ジガはさらに気合いを込める。
己の技を受け止めた左の拳に。
左の拳が光り出す。
先ほどよりも、明るく、大きく。
その左拳を
「うあああああああああぁぁぁっ!」
ガシィンッ!!
再度。今度は右の掌で受ける。
「ぐ、あっ!」
受け止めた衝撃の大きさに、ジガがよろめく。
「と……ともねえ!もう無理だよ!」
もはや光はジガの腕の装甲すらも焼き始める。
だが、ジガはやめない。
輝く右の拳にさらに気合いを込める。
「これで……最後だあぁっ!
はああああああぁぁぁっ!!」
右の拳が、己が身をを焼くほどの光に輝く。
必殺技3発分の威力を込めて。
その拳を構え、巨大化したクロウ目がけてジガが跳ぶ!
「行くぞっ……!トリプル・パープル・ストライクッ!!」
そして、山の中では
「まったく、次から次と……
よくこれだけ集めたもんだなー」
土永さんが愚痴をこぼしていた。
洞窟に近づくクロウを人間の言葉でおびき寄せ
近づいてくれば仲間のふりをして
油断したところを不意打ちで倒す。
この手ですでに数体を倒していたが
自分も洞窟に入ろうとすると
次のクロウがやってくるという具合で
なかなか後を追うことができなかった。
(そろそろ、乙女たちは穴の開く広間につく頃か……
我が輩の役目も、そろそろ潮時か?)
そう思いかけたとき。
「ギギーッ!」
全身真っ赤な羽毛の、ひときわ大きなクロウが近づいてきた。
仲間を呼び集めようとするように
盛んに大きな声で叫んでいる。
(ヤツが……リーダーらしいな。
仲間を呼ばれると厄介だ……やるか)
何食わぬ顔で、呼びかけに答えたように藪から姿を現す。
が、クロウの反応は予想と違っていた。
「ギッ……キサマ、ウラギリモノカッ!」
「驚いたな……まだ我が輩を覚えてるヤツがいたとは」
じり、じりと間合いを取りながら睨み合う。
「ウラギリモノメッ……ウラギリモノッ!」
「……変わらんな、お前ら。
我が輩は変わったぞ……」
「コロシテヤル……コロシテヤルッ……!」
「憎いか……我が輩が憎いか……
我が輩は、お前らが哀れにしか思えないぞ。
憎しみしか知らない、お前らがなっ!」
ガシッ!
何の前触れもなく
両者が示し合わせたように
相手に向かって飛び込み、組み合う。
「ギ、ギ、ギ、ギ……ッ!」
「ぬ、お、お、お、お……っ!」
体の大きな分、赤いクロウのほうが力で勝るのか
じりじりと押し始める。
「ギギギ……シネ……シネェッ!」
「ぐ……こんなところで死んでたまるかー!
乙女が……乙女が待ってるんだー!」
「……今だっ!」
館長のかけ声とともに
明かりを消して真っ暗だった狭い通路から
ぼんやりと明るくなっている広間に乙女さんと館長が躍り出る。
「ギィッ!?」
ズドォン!ガシュッ!
「ギャァーッ!?」
不意打ちだったこともあって
ほんの数秒で終わったようだ。
いくつかの悲鳴のあとは何も聞こえない……
いや。
何か、大きなモーターが唸るような音が……
うぉん……うぉん……
「大江山先生、対馬。もういいぞ」
館長の呼びかけに、俺たちも広間の中に入る。
広間の奥の壁には……唸りをあげて青く輝く、不思議な空間。
穴、だ。
そして、その輝きの中に
蔓草のようなものでぐるぐる巻きに縛られている
憩ちゃんの姿があった。
「い……憩っ!」
祈先生が倒れている憩ちゃんのもとに駆け寄ろうとする。
249 :
名無しさん@初回限定:2006/03/18(土) 23:02:37 ID:b0JmCG1n0
しえん
「あ、待て!」
館長がなぜか止めようとしたが
間に合わず祈先生は光のそばまで走り……
バシン!
「キャアッ!?」
……弾き飛ばされた?
「忘れたのか……穴に近づけるのは
一度穴を通ってきた……儂だけだ」
そうだった。
でなければ、穴を開けておく突っかえ棒に
わざわざ憩ちゃんをさらったりはしない。
館長は祈先生を助け起こすと
ゆっくりと穴に近づいていく。
そして、憩ちゃんを抱き上げた。
「うむ、気を失ってはいるが、無事だ」
よかった……これで、後は皆と合流して帰るだけだ。
館長が器用に、憩ちゃんを縛っている蔓草をほどき始める。
やれやれ、と胸を撫で下ろしたときだった。
「むっ!?…いかん!!
受け取れ、鉄!」
館長が後ろ……穴の方に振り返り
そして憩ちゃんの体をこちらに投げて寄越した。
「うわっ!?な、何を……!?」
乙女さんが慌てて憩ちゃんをキャッチした。
何のつもりかと、館長に目を向けると…
ズドーンッ!!
すさまじい衝撃が洞窟を揺るがせる。
「な、なんだっ!?」
「ヌオオオオオオオオオッ!」
館長の野太いうなり声。
穴を見れば、青かったその光が紫に変わっている。
そして、その中心から
巨大な、赤く光るものが出てこようと……
ぞわり
「!?」
思わず、背筋が寒くなる。
赤い何かは、まだ全部は出てきていないが
何か大きな球体のようで……
そして、凄まじい悪意を放っていた。
見ているだけで、怖じ気づいてしまうほどに。
館長が両腕を広げ受け止めているが
じり、じりと押し込まれている……!
「ぐ、お……これか……っ!これを……
こっちに出すわけには……いかん……!」
あれが……土永さんの言っていた
ヤツらが呼び寄せようとしていた『力』なのか!?
俺にもわかる……あれは、この世にあってはならないものだ!
「館長!今……うあっ!?」
バシン!
走り寄り、館長を助けようとした乙女さんも
穴の力に弾き飛ばされてしまう。
「下がって……おれ……!
穴に近づけるのは……穴を通ってきたものだけ、だ!」
だが、館長の怪力をもってしても
巨大な球体はじりじりとこちらに迫ってくる。
「手こずってるじゃねえか、ああん?」
後ろからそんな声が聞こえたかと思うと
脇を緑色の影が走り抜ける。
「え……土永さんっ!?」
「遅くなっちまったなー……今、手を貸すぜー!」
ズドン!
走り抜けた勢いそのままに土永さんが体当たりをぶちかます。
そうか、土永さんは……押せるんだ!
見れば、傷だらけでところどころ羽毛も抜け落ちて……
それでも、館長の隣で球体を押し始めた。
「おおお…りゃっ…!」「ぐ……おおおっ!」
ギシ……ギシ……
体が軋む音さえ聞こえてきそうなほどに
二人は全身の力を込めて押す。
球体の進みが……止まった!
やった、後はあれを向こう側に押し返せば……!
そこで不意に祈先生が叫ぶ。
「館長!」
「なん……だっ!?」
「それを向こうに押し戻したら……
館長たちも向こうに行ってしまうのではないですか!?」
館長は少しの間、黙って球体を押していたが
やがて僅かに首をこちらに向け、笑った。
「……鉄。対馬。大江山先生。
これが……儂が今、為すべきことなのだ。
今だけしか、儂らにしかできぬのだ!」
「そ……そんな!ちょっと待って、今命綱を……!」
「無駄だ、小僧ー。お前じゃ穴に近づけないだろうが。
気持ちだけ、受け取っておくぜー……ありがとうよ」
土永さんの言葉に、乙女さんが弾けるように前に出た。
「そ……そんな話があるかっ!!」
「乙女さん?」
「か……勝手に愛してるなんて告白して!
ま、まだ返事もしてないんだぞ!?
それなのに……返事も聞かずに、行ってしまうのか!?」
怒っているのか、泣いているのか。
いつも冷静な乙女さんが、喚き散らすように土永さんに迫る。
「すまねえなー……
だが、こいつをこっちに出しちまうわけにはいかねーんだ。
こっちには……乙女がいるんだからなー」
「く……せめて……返事くらいはさせて……!」
「もう、いいんだ、乙女……我が輩、十分受け取ったぞ……
それだけで……コイツと心中する価値はあるわ!」
「いやだ!いやだいやだいやだいやだいやだっ!!」
駄々っ子のように乙女さんが泣きながら飛び込んで
バシン!
穴の放つ光に弾き飛ばされて
それでもまた起きあがって突っ込んで弾き飛ばされて……
「乙女、もういい、やめろ!」
だが、館長が放った叫びはまるで逆だった。
「……いや、続けろ鉄!」
「おいおい館長……無駄なことは……」
「無駄ではない!背後で弾き飛ばされるとき起きる衝撃が
僅かながら儂らの背を押しているのだ!」
「なに……おお、言われてみれば確かに」
「わかったら、対馬もやれ!大江山先生も!」
「で、でも……そうしたら二人とも向こうに……」
「覚悟の上!それとも貴様、これをこの世に出して
いいとでも思うのかっ!?」
そうだ。
これだけは……こいつだけは、こっちに来させちゃいけない。
こんな俺でも……少しでも役に立つのなら!
「うおおおおおっ!」
穴にめがけ突っ込むが、乙女さんが突っ込んだ場所より
ずっと手前で弾き飛ばされる。くそ、負けるか!
「なってないな、レオ」
起きあがりかけた俺の横に、すっと乙女さんが立つ。
「……え?」
「見ていろ……こうだっ!」
乙女さんもまた、光る穴めがけて突っ込んでいった。
「館長、ご助勢いたします!
土永さん……頑張って!」
「うむ!」「おおう!」
覚悟を決めたのか、乙女さんはもう取り乱したりはしない。
何度も何度も、光の壁にぶつかっていく。
よし、俺も……と思ったところで
一方の洞窟から人影が現れる。
「ちょ……あなた達、何やってるの!?」
「え……月白…先生?」
なぜか……竜鳴館の世界史教師、月白先生がそこにいた。
「透子……?こ、ここで何してるんですの?」
「何って……まあ、詳しい話は後にして……
何なの、あれ……あんなの出てきたらシャレになんないわよ」
少し遅れて、変身を解いたジガが
相棒に支えられるようにしてやってくる。
う……右腕が、ひどい火傷をしたみたいにボロボロだ……
「ジガさん、外の敵は倒せたんですか!?」
「うん……なんとか。それより、これがあの……?」
「そ、そうだった!あれをこっちに来させないように……!」
「わかった!どうすればいい!?」
ジガたちに事情を説明してからの攻防は一進一退だった。
館長と土永さん以外の全員が光の壁に突っ込んでいき
弾き返されながらも何度も繰り返していた。
何度か押し込みかけるが、その都度押し返される。
いや……僅かに、押し戻されるほうが大きくなってる?
「……踏ん張れっ!」
「や…っとる…わい……っ!」
二人はさっきから何とか押しとどめているが……
さすがの館長も、脂汗を流している。
体当たりを繰り返す俺たちも、もうボロボロだ。
後少し。後ほんの少しなのに!
このままじゃ……
「……お兄ちゃん」
「うわ!?……な、なんだ、憩ちゃんか」
いつの間にか意識を取り戻していた憩ちゃんが、俺の横に来ていた。
やれやれ、びっくりした。
憩ちゃんは、穴の奥の赤い球体を見つめ、つぶやく。
「あれ……悪いものだね」
「うん、そうだよ。みんなで今、押し返してるんだ。
危ないから、下がってようね」
そして俺は、次の憩ちゃんの一言に凍りついた。
「あたしなら、あそこまで行けるんだよね?」
ジガたちへの説明を聞いていたのか…
確かに、憩ちゃんは館長や土永さんと同じに穴からやってきた。
だから穴に弾き飛ばされずに、直接あの球体を押せる。
だけど……
憩ちゃんの声は、祈先生の耳にも届いたようだった。
駆け寄ってきて、憩ちゃんの肩を掴む。
「ダメよっ!憩、あそこは……あそこは、とても危ないの!
行ってはダメ!絶対に……!」
「でも、みんな頑張ってるよ……
あれがこっちに来たら、大変なんじゃないの?」
「だ……大丈夫よ!私たちだけで、大丈夫だから!」
憩ちゃんが、くるりと俺に振り返る。
「お兄ちゃん……本当に?あれがこっちに来たら……
お姉ちゃんが……みんなが危ないんでしょ?
……やっぱり、あたし、押してくる!」
「ま……待って!
あれを押しに行ったら……戻ってこれないんだ。
また違う時代の、どこか知らない場所に飛ばされちゃうんだ!」
「えー、そうなんだー……うん、でもいいや!」
パッと身を翻し、祈先生の腕をすり抜けると
憩ちゃんがタタッと穴の放つ光に向かい走っていく。
そしてちょっとだけ振り向くと、球体にぶつかっていった。
「えーいっ!」
たぶん、体重20キロにも満たない7歳の小さな女の子の力。
それでも均衡を崩すには十分だった。
ズ、ズ、ズ、ズズズズズッ!
赤い球体は、どんどん穴の向こうに押しやられていく。
館長が、憩ちゃんをしばらく見つめ、そして目を閉じた。
「……すまん……っ!」
「ああああああああっ!?いっ……憩っ!
戻って!戻ってらっしゃい!
まだ……まだ間に合うから!戻って!」
光の壁はさっきよりは後退しているが
それでもなお、必死に憩ちゃんを呼び戻そうとする
祈先生を弾き飛ばしていた。
「どうして……っ!?どうしてそんなことっ!?」
ズルズルと、球体は後退していく。
それに連れ、館長と土永さん、それに憩ちゃんが
青い穴の光に埋もれていく……
「……さらばだ!」「あーばよー!」
汗まみれの憩ちゃんが
ちょっとだけ振り向いて……ニコッと、笑った。
そして光に飲み込まれる寸前に
祈先生に訊かれた理由を告げる。
「お姉ちゃんが……大好きだからっ!」
ひゅうん
青い光が、弱く、小さくなっていく。
もはやその中に、人の姿は見えない。
それでも、祈先生は突っ込んでいき
そして跳ね返されて倒れる。
「……レオ、明かりを」
「あ……ああ」
乙女さんに促され、消していた懐中電灯を再び灯す。
もはやすっかり穴は消えてしまい
そこには簡単な祭壇のようなものが
岩壁の張り付いているだけだった。
懐中電灯のおぼろな明かりの中
祈先生が、祭壇の奥の岩壁をガリガリと引っ掻いている。
「憩っ……!憩っ!戻って……!戻ってっ……!」
月白先生が、歩み寄る。
「……帰るわよ」
「!でも!でも憩がまだ……!」
「ここにいても!あの子は帰らない!
立ちなさい、大江山祈!立って、後のことを考えなさい!」
血塗れになった手を見つめ、祈先生が涙をこぼす。
「また……何も……何もできなかったの……?」
俺も同じ気持ちだった。
何も……何もできなかった。
館長や、土永さんや……
たった7歳の子供まで犠牲にして。
そこまでして
守らなければならなかったのか……?
俺に、そんな価値はあったのか……?
悔しさ。腹立たしさ。無力感。
いろいろな思いに苛まれる中で
ふと、館長の言った言葉が胸によみがえる。
俺にも為すべきことがある。
俺の為すべきことを探せ。
見つけた。探すまでもなかった。
それは、目の前で泣き崩れている人。
全てを失ったかのように
ひざまずいて悲嘆にくれる人。
「祈先生……帰りましょう。
まだ、俺たちにはできることがあるんだ……」
「な……何か……あるん、です……か?」
泣きはらした目で俺を見上げ、すがるように抱きつくこの人を。
あの子が大好きだと言ったこの人を。
この人を、幸せにする。
この人と、幸せになる。
己の為すべきことを、俺は今、はっきりと知った……
雌猿
269 :
エピローグ:2006/03/18(土) 23:28:17 ID:IvedpGb60
こうして、時を駆けてきた少女は
また、時を駆けて行ってしまった。
館長や土永さんとともに、この世界を守って。
そして、1週間がすぎた。
「対馬くん、ちょっと」
「あ……はい」
竜鳴館の廊下で、月白先生に呼び止められる。
考えると、どうしたってイドの正体はこの人っぽい。
ただ、詮索すると何だかマズイような気がして黙っていた。
「祈の様子は、どう?」
「……あまり変わりません。
まだ……抜け殻みたいで」
「そう……失ったものが、大きすぎたのかもね」
島から戻ってきても、祈先生の虚脱状態は戻らなかった。
話しかければ返事はするし
今は食事や日常生活も、授業も普通にこなしている。
ただ、心ここにあらず、といった感じなのだ。
こんなんで……あの人を幸せにできるのかな、俺。
「ほら、キミまで暗くなってどうするの?
しっかりしなさい、男の子!」
そう言って、月白先生がバンバンと俺の背中を叩く。
「そんなんじゃ……祈とやってなんかいけないわよ?」
「……え?」
祈先生との関係……バレてる!?
「ほら、すぐに顔に出る。
アヤシイと思ってたけど、まさかホントに生徒と、とはねぇ」
「あ、いや、あの……」
「わかってるわかってる、別に告げ口する気はないのよ?
ただね…?」
そっと近づいてきて、耳元で囁く。
(その代わり、私のことも、内緒。OK?)
ふわっと鼻先に漂う甘い香り。危険な香り。
思わず身震いして、首を縦に振った。
「ん、よろしい。そうそう、もう一つ。
放課後、ともちゃ……ジガが会いたいって」
「ジガさんが?……何だろう?」
「何か見せたいものがあるそうよ?
祈と、鉄さんにも来て欲しいって。
とりあえず……館長室で、会うことになってるから」
「館長室……ですか」
急に旅行に出たってことになってるけど
館長不在を誤魔化すのも、そろそろ限界かなぁ……
コンコン
面倒くさがる祈先生を引きずるようにして連れてきて
館長室のドアをノックする。
「えーと、2ーCの対馬です」
『OK、入りなさい』
中から聞こえるのは……当然、館長ではなく月白先生の声。
「失礼します」
中にはすでに乙女さん、そしてジガさんとその相棒の人も来ていた。
「レオ、失礼だぞ、お客様をお待たせして」
「いや、腕時計なくしちゃって……すいません」
やれやれだ。
ジガさんは右腕を包帯でぐるぐる巻きにしていて
ちょっと不自由そうだが
その不自由な手でカバンからゴソゴソと何かを取りだそうとしている。
「きょ、今日は……皆さんに……うしょ……ん」
見かねた相棒の人が手伝って
やっと出てきたのは……
「……巻物…ですか?」
「うん、我が家に伝わる、古い……絵巻物なんだ」
シェーン
がさがさと広げられた絵巻物は
ところどころシミがあったり虫食いがあったが
それでも、何が描かれているかはっきりわかった。
クロウだ。
祈先生が目を背ける。思い出してしまうからだろう。
絵巻物には、沢山のクロウと
それに相対する鎧をつけた侍のような兵士たちとが
入り乱れて戦う様が描かれていた。
「これは、いつ頃のものなんですか?」
「鎌倉時代より、ちょっと古いぐらいに描かれたものらしいんだ。
もう、千年ぐらい前ってことだね」
そんな昔から……人間とクロウは戦っていたのか……
「あ!ここにジガさんとイドが……あれ?
あの……そんな昔から……生きてたんですか?」
「ち、違うよ!私たちは……力を受け継いだだけで
ここに描かれているのは私たちのずっと前に
使命を受け継いでた人……だと思う」
「な……なるほど」
ちょっと安心した。
「使命を受け継いだとはいえ、あなた方は
人知れずあのような化け物と戦ってこられたのですね。
今回も、おかげで大変な危機を乗り越えられました。感謝いたします」
「あ、あう……そ、それより、見て欲しいのは、巻物の右下のほうなんだ」
支援
右下?
言われたとおりに視線をずらし……
「 あ あ あ ー ー ー っ っ ! ?」
「うわ、なんだレオ急に!」「うるさいですわー」
「いいから!見て!ここ!ここっ!!」
夢中で巻物を指さす。
その指先に、乙女さんも月白先生も祈先生も
何事かと視線を移した。
「……あら」「あ……」「あっ……」
そこに描かれているのは
頭上に、緑色の鳥を羽ばたかせ
肩に小さな少女を抱きかかえて
敢然と立ち向かう長髪、長い髭の偉丈夫の姿。
「館長!?」「憩っ!?」「土永さんっ!?」
「……家に帰ってから、急にこの巻物を思い出して
引っぱり出してみたんだけど……
やっぱり、間違いないですよね」
乙女さんも、祈先生も、はらはらと涙をこぼしながら
食い入るように巻物を見つめている。
月白先生が、ポンとジガさんの肩を叩く。
「ありがと。これ、よく思い出してくれたわね」
「うん……これが、慰めになるのかわからなかったけど
持ってきて、よかったかな?」
「ええ……感謝します。
あの3人は……犠牲になったわけじゃなかった。
別の時代にはとばされちゃったけど……生きて、頑張ったんだ!」
「そうだな……祈先生、館長や土永さんも一緒なんです。
憩ちゃんも……きっと、たくましく生きたに違いありません」
「あの館長に育てられたら、逞しくなりすぎますわよ……」
祈先生が涙をこぼしながら
それでも、自分で冗談を言って
ほんの少し、笑った。
烏賊島を出てから、初めて見せる、本当の笑顔。
ジガさんが微笑んで、巻物に歩み寄る。
「よかった……でも、まだあるんだ。
巻物の、ほら、ここを見て……」
皆の視線が一斉に動く。
指さされた、巻物の真ん中、上の方。
そこに描かれていたのは……
希望。希望の形。色。
円。丸く塗りつぶされた、円。
青く、青く塗られた、丸い、穴。
右下に描かれた館長が、憩ちゃんが、土永さんが
視線の先に見据えているもの……
それは、青い、青い……
青い、光だった。
烏賊島の地下の洞窟を
唸るような音とともに照らし出す、青い光。
その青い光の中から、3つの影が、躍り出る。
光が消えると、洞窟を照らすのは
長髪、長い髭の偉丈夫が持つ松明だけ。
「む……どうやら、やっと烏賊島に戻れたようだな」
バタバタと飛び回る緑の鳥が人の言葉でしゃべる。
「だが、いつの時代だかわからんぞー」
小柄な、髪の長い少女が地面から何かを拾い上げてつぶやく。
「……大丈夫だよ。あのときの、ちょっと後に出てきてる。
ほらこれ、あのときのお兄ちゃんの時計だよ。
穴に体当たりしてるときに、落ちたんだね」
「どれ……なんだ、こっちでは1週間しかたっとらんのか。
儂らは、ここにたどりつくまでに8年かかったのにのう」
「苦労した割に、戻れるときにはあっけないもんだな。
ま、帰れただけいいじゃねーかー」
「そうだな……では、帰るとするか!」
立ち去りかけて、偉丈夫がふと振り返りつぶやく。
「穴からは、良いものが出てくるときもある、か……」
そして悠々と洞窟を出ていった。また、以前の日常に戻るために……
支援♥
はい、おしまいです。あー長かったw
ご支援いただいた皆様、ありがとうございました。
支援なかったら日付変わっちゃってましたね。
>>281 言えることはただ一つ。
GJ!!最高でした。
283 :
シンイチ:2006/03/18(土) 23:47:03 ID:rI/UvtIU0
Seenaさん、お疲れ様でした!
ものすごーく楽しみながら、そしてハラハラしながら読ませていただきました!
本当に素晴らしかったです!
>>281 いやもう…なんて言えばいいのかわからん
ただただGJ!
>>281gj 泣いてないもんね
ってか、憩ちゃんって7歳くらいで行方不明になったんだっけ?
7歳+8年=15歳で帰ってくるのか。
ストライクゾーン低めいっぱいか
笑った泣いたいろいろあったがGJ!
長編お疲れ様です
一番最後が一番好きだ
>>281 個人的にはトリプル・パープル・ストライクのくだりが
超熱血で燃えた
GJ!
>>281 保管庫の分と前スレの埋め立ての分とあわせて
続けて読んでみた。
バラバラの話がちょっとずつリンクしてて
それがだんだん一点に収斂していく構成がすごい。
最後のまとめ方も素晴らしかった。
果てしなくGJ。
>>230>>232GJ
忘れてたんじゃないぞ!ホントだぞ!
>>230姫は全教科ALL10だと思ってるんだが……
でも家庭科はどうなんだろ。クッキーは祈先生が食ったしなぁ
>>232ほとんど分からん
しかし笑ったのは確だ
2年C組 対馬レオ
古典 6
数学U 5
英語 6
世界史 5
体育 7
漢氣 5
選択教科
政治・経済 7
情報処理 6
美術 5
小論文 7
●所属しているクラブ又は委員会
生徒会執行部
担任から一言 平均的な成績でつまらないですわー。何かひとつ誰にも
負けないくらい頑張れる物を探してみても良いいと思いますわ 大江山
2年C組 伊達 スバル
古典 4
数学U 3
英語 4
世界史 4
体育 10
漢氣 10
選択教科
政治・経済 5
情報処理 6
美術 8
小論文 9
●所属しているクラブ又は委員会
生徒会執行部 陸上部
担任から一言 運動もいいですが勉強も少しは頑張りましょう。
次の体育武道際も頼みますわよ 大江山
2年C組 鮫氷 新一
古典 4
数学U 4
英語 2
世界史 4
体育 5
漢氣 9
選択教科
政治・経済 5
情報処理 7
音楽 10
小論文 4
●所属しているクラブ又は委員会
生徒会執行部
担任から一言 特に話はありません。
クラスのために南国の島へ行ってきなさいな。 大江山
終りっぽい?
豆花とかマナは無いのね
皆々様GJ
なんとも投下が多いことで、
見始めたのが一時くらいのはずだったのにいつのまにやら。
>>291どういう意味ですか?
>>292 出席率がマイナスになってるんだろ。だから家庭科も実力だけで見れば6〜8ぐらい?
>298
質問に質問を返して悪いが、どういう意味とは、なにが?
小説に関してだったら、買って読めばわかる。
SGJだったら、すげー、すばらしく、スーパー、スペリオールのどれかだな。
何でもいいんじゃね?w
要するにSeenaタンは、物書きで飯食っていけるんじゃないか?と。
いや、神格化してるわけではないが。
単に「助詞が間違ってませんか?」ってつっこみだと思ったが。
どっちにしろ、この話題はこれで終わりだ
成績表作っている者です。豆花、真名、グリは夜に配布します。
なごみんの担任は鉢巻先生だっけ??
>>299 その通りです。学校は出席が一番大事ですからね。
家庭科が悪いのは姫自信が将来つかわないのであまりやる気がないと勝手に推測しました
304 :
名無しさん@初回限定:2006/03/19(日) 18:29:32 ID:R6/cljaG0
姉しよ3は発売されるのか?
知ってる奴は情報くれ
>>304 メーカースレか姉しよスレで聞けば良いのになぜここで聞くのか
そしてsageろ
>>302 担任であると確認できる描写は無い。
保体の試験返却時にいたのは単に体育教師だから。
しかし、なぜかなごみんの担任=鉢巻先生が定着しているもよう。
つーかほかに教師が出てこない。他には透子さんしかいないし。
チラシの裏↓
法律ネタで書くのってムズいっすねー。
できるだけ暮らしに役立つものを使おうと思ってますが……。
間違いを書くことができないというプレッシャーと戦いつつ
蜘蛛の巣張った脳みそにカツを入れ勉強する毎日です。
チラシの裏↑
いまだに「チラシの裏」で自己弁護する奴がいんのかよ…
>>302 体育武道祭のドッジボールメンバー選出で
西軍の選手を選ぶときに出てくるので
同じ西軍の1−Bの担任である可能性が高い
ということだと思うよ
ハ_ハ
('(゚∀゚∩ 思うよ!
ヽ 〈
ヽヽ_)
309 :
TAC:2006/03/19(日) 22:57:02 ID:/M8iGFeJ0
奇襲攻撃
投下!!
俺となごみの店「キッチン椰子」が開店してから数日が経った。
現在準備中で、俺は店の前のチェックをしている。店の中ではなごみの店員へ指示す
る声が聞こえる。
店員はキリヤカンパニーから無償で送られてきた(給料はキリヤカンパニーの支払い)
ヘルプで、人を雇う余裕のない俺たちにとってはありがたい話だった。
俺は準備中で忙しかった。が、そこへ大学の時の友人Aが開店を祝いにやってきた。
そして少し話し込んでしまった。
「お前ってさ、一体何者なんだ?」
友人Aから飛び出した唐突な質問。
「何者って言われてもなあ」
俺は何を言われてるのかわからない。
「いや、だってさ、お前、あの開店祝いの花、なんだよ」
俺はそう言われて入り口を見てみた。確かに花束は沢山あるんだけど……
「あのキリヤカンパニーの霧夜エリカ、オリンピック銅メダリストの伊達昴、あとSharkに、
それにK−1の村田洋平! なんでこんな大物ばっかり」
「そんなこと言われてもなあ。霧夜エリカとは同じクラスで生徒会メンバーだったし、
伊達昴とフカ…Sharkは幼馴染だし、村田はまあ知り合いだし…」
その時、店の中からなごみが顔を出し、
「あなたー! そっちが終わったらこっち手伝ってください!」
「わかったー!」
そして俺は友人Aにそれじゃと言って店の中に駆けていった。
「……有名人に知り合いがいて、奥さんは美人かあ。ウラヤマスィ…」
〜おわり〜
311 :
TAC:2006/03/19(日) 22:59:54 ID:/M8iGFeJ0
ちょっと文章がおかしいのに今頃気づいた。
スマソ
ちゃんと見直さなければ…
ちょくちょく小出ししていきますんでよろしくお願いします。
>>GJです!!
外伝Tがあるなら続きを期待しても言い訳ですね!?
さーて・・・家に着いたから成績表作るか・・・。
313 :
名無しさん@初回限定:2006/03/19(日) 23:25:54 ID:UPJDD5yW0
>> 310
カニは大物じゃなかったのか……
2年C組 浦賀 真名
古典 4
数学U 3
英語 3
世界史 4
体育 10
漢氣 5
選択教科
家庭科 4
美術 8
情報処理 7
小論文 4
●所属しているクラブ又は委員会
女子サッカー部
担任から一言 一人で生活する大変さは分かりますが
豆花さんをもう少し見習いなさいな 大江山
2年C組 楊 豆花
古典 6
数学U 10
英語 10
世界史 9
体育 8
漢氣 9
選択教科
家庭科 10
美術 9
情報処理 9
小論文 8
●所属しているクラブ又は委員会
料理部 部長
担任から一言 まともな人種が少ないこのクラスでよく頑張ってると思います
ただ、勉強では日本語の応用がまだ難しいみたいですわね。 大江山
支援
2年C組 イガグリ
古典 7
数学U 6
英語 6
世界史 8
体育 10
漢氣 10
選択教科
政治・経済 9
情報処理 7
美術 5
小論文 9
●所属しているクラブ又は委員会
野球部
担任から一言 サブキャラとしていまいちパンチが欠けますわね。
もう少し個性を磨きましょう。 大江山
>>317 イガグリはマナやカニと一緒に
フカヒレテスト結果確認行列に並ぶぐらいだから
あんまり成績はよくないと思うよ
ハ_ハ
('(゚∀゚∩ 思うよ!
ヽ 〈
ヽヽ_)
「ふう・・・」
成績表を作り終えた祈が安堵のため息をつく。
「橘館長 2年C組 終わりました。」
「フム・・・。」
館長が生徒ひとりひとりの成績表に目を通す。
「やはり鮫氷と浦賀はダメか・・・。」
「大江山先生、どうなさいますかな?」
「いえ、島送りはやめておきます。彼等は今、
夢中になってる物があるみたいですから」
祈が続ける。
「私は勉強よりもこちらの方が大事だと思いますわ。」
「そんな子達から貴重な時間を奪いたくありませんもの。」
「分かりました。では今回も2−Cは島流し無しということで」
「構いませんわ。」
「」
>>319 GJ!
ハ_ハ n
('(゚∀゚ ( E) ぐっじょぶだよ!
ヽ 〈
ヽヽ_)
その帰り道・・・
「相変わらず祈は甘っちょろいな〜。」
「何が??」
「あれだけ言っておいて結局助けちまうもんな〜」
「ああ、あれですか・・」
「島流しになると色々なにかとしなきゃいけないですからね。」
「そんなの面倒ですわ」
「(まったく・・・素直じゃねえな)」
「何か言いましたか??」
「ゲフン、ゲフン何でもない。ところで今日の晩飯は何だ〜」
「そうですわね・・・オアシスにでも行きましょうか」
「おお!いいな!!我輩、あそこのチキンカレーは好物だぞ」
「よくも平然と共食いできますわね・・・。」
「・・・」
なんだかんだでクラス想いな祈先生でしたとさ。
もう寝ます。
文が下手なのもネタから始めたのも全て初投下だった故の過ちだとおもって
勘弁してください。
いやいや、GJ!
発想がいい!
GJ
次は昔の館長の成績表を見
二年三組 橘平蔵
古典 甲
数学 丙
英語 丙
世界史 乙
武道 甲
漢氣 甲
選択教科
銃剣術 甲
暗号解読 乙
美術 丙
小論文 甲
●所属している委員会
空手部
担任から一言 生まれてくるのかもう少し早ければ、日本は戦争に、いや、なんでもない
書き手の皆さんGJ!
保管庫の中の人もいつも乙です。
中の人乙!
しかし今の段階でもまだ前スレの半分ぐらいではなかろうか
中の人ガンバ!!
「あれ、これは……?」
彼女はダンボールの中から写真立てを見つけた。
それは10代の頃に撮った記念写真。その写真は当時の生徒会結成記念ということで
みんなで撮ったものものだった。そこに写っているのは彼女の親友であり今も世界を
飛び回っている憧れの女の子、いつも元気な小さくてかわいい女の子、いつもクール
でつかみ所のない少年、いつも気持ち悪いけどギターを持たすと別人に見えるメガネ
でサル顔の少年、厳しくも優しいお姉さん的な先輩、いつもとぼけていて胸が大きい
先生、いつも無愛想で一匹狼な後輩、そして……あまり特徴はないけれど、優しくて、
実は熱いハートを持った少年が微笑んだ彼女の隣にいた。
その少年は彼女が昔、恋焦がれた人だった。
すっと、彼女が目をつむると当時の楽しかった出来事が思い出される。
そして、思い出すたび少年の姿が浮かび上がった。
だが、彼女は思い出すのをやめた。
その恋は、5年前にあの空港で終止符が打たれたのだから。
そう思うと目頭が熱くなった。
「おーい、片付け終わった?」
後ろから声が聞こえて彼女はハッとして、急いで目を拭いた。
「まだ片づけ終わってなかったんだ? ……ん? それは……?」
彼はひょいと彼女が持っていた写真立てを取り上げた。あわわと彼女が慌てだした。
「へー? この頃の髪長かったんだ? それにいい顔してんじゃん?」
今の彼女はショートカットである。そう、あの失恋がきっかけで髪を思い切って切ったのだ。
某アニメヒロインの髪型に似ていると言われたことがあったが彼女にはわからなかった。
当時は失恋がきっかけで髪を切ることになるとは思ってもいなかったと彼女は照れ笑いしな
がらそう思った。
「片付け終わったらゴハンにしよう。お腹ペコペコでさ」
彼女は今まで押入れの中を整理していて、この写真立てを見つけたのであった。
ここは新しい生活の場であり、彼女は新婚だった。
「待ってて、すぐに片付けて支度するから!」
そして、彼女はそっと写真立てを、綺麗な思い出をダンボールの中にそっと戻した。
彼女は、良美は今、とても幸せだった。優しい彼の暖かさに包まれて幸せだった。
良美はエプロンをつけて愛する夫が待つキッチンへと向かって行った。
〜おわり〜
330 :
TAC:2006/03/20(月) 20:11:02 ID:KZrVztiD0
良美のちょっとその後を書いたSSです。
良き妻、良き母になることを祈りたいものです。嫉妬深いですが。
ショートカットになると私には某アニメ(○ヴァ)のヒロインに見えると
個人的に思っていたり。
外伝ネタは一応ここまで。また思いついたら出していきますんでヨロシク。
>>313 カニはスバルと結婚してるんで別々に出す必要はないかなと。
勝手にそう思っただけです。
GJ
俺的にはハッピーなよっぴーこそよっぴーの真骨頂だと思っている
いや、ダークよっぴーも好きですよ?
名前:鉄 乙女
容姿:鉄一族、女性、1.6m
体力:24(0cp)
敏捷力:18(80cp)
知力:15(30cp)
生命力:14/19(20cp)
基本移動力:
能動防御:
基本殺傷力:
鉄一族基本セット(170cp)
体力倍増/1Lv(種族にのみ適用される特徴で、体力を2倍に扱う、+50cp)、達人の指導(+40cp)
敏捷力+2、知力+2、生命力+2(+60cp)、追加HP5点(+15cp)、防護点+3(+15cp)、鋭敏感覚2Lv(+10cp)、
暗視(+10cp)、戦闘即応(+15cp)、我慢強い(+10cp)、高速治癒(+5cp)
喝采願望(-15cp)、名誉重視(-10cp)種族の名誉、義務感(一族、-15cp)、義務感(弱者、-10cp)
自信過剰(-10cp)
■有利な特徴(計+40cp)
美人(15cp)、危険察知(15cp)、法の番人(5cp)、名声(学内のみ、全て、+1修正、5cp)
■不利な特徴(計-40cp)
雷恐怖症/軽(-5cp)、くいしんぼ(-5cp)、朴訥(-10cp)、正直(-5cp)、誠実(-10cp)、誓い(-5cp):弟の根性を鍛え直す
■癖(計-5p)
「根性無しが」(-1cp)、おにぎりが好き(-1cp)、不器用(-1cp)、風呂の中で歌う(-1cp)、機械が苦手(-1cp)
>>329 ハ_ハ n
('(゚∀゚ ( E) ぐっじょぶだよ!
ヽ 〈
ヽヽ_)
>>332 ;;;;;;;;;;;;:;;;;:;;;:;;:;::;:::;::::;::::: ::::: ::: :::
;;;:;;:;::;:::;::::;::::: ::::: ::: ::
::::::::: ::::: ::: ::
::::: ::: :: .
元がなんだかわからない…
. , ― 、- 、
<< ) ):::: : .
U( (U_つ::::.. .. .
ハ_ハ n
('(゚∀゚ ( E) でもぐっじょぶだよ!
ヽ 〈
ヽヽ_)
>>332 体力倍増だとぉ!?禁止したいぜ!
あと自信過剰は喝采願望の中に含まれるし、追加HPは公式では5CPだ。
そして一族はそれほど多くないだろうから、−5がいいところだと思う。
よほど舞台が限定されていない限り。
「機会に苦手」も、癖のレベルじゃあないだろうな。
「不器用」も−3CPの奴を適用してもいいくらいだ。
CP総計は計算すんのめんどくせーが、ヴァンパイア並みにつおい?
そして弟のタクマも基本セット持ちかよ・・・
いずれにせよGJだ!
>>330 GJ!
俺は今ビデオを見ている。
帰ってきた時にポストに入っていた、差出人不明のビデオ。
怪しい事この上無いが、不思議な程見てみたいという衝動に駆られた。
映し出されたのは、鏡に向かい髪を解いている女性。
その女性を恨めしそうに見ている少女。
誰がなんの為にこんなものを撮ったのか、
音が入ってないことを奇妙に思いながら続きを見ていた。
最後に井戸が映りテープは終わった。
見なければ良かった。
内容が酷かったのではなく、
一般的に本能と呼ばれる類のものが俺にそう思わせた。
しかし俺には何をすればこの不安を消す事が出来るのかが分からなかった。
ただ、このテープを乙女さんが見るのではないかという考えから、
俺は、テープを捨てた。
暇潰しで書いた。
とりあえずネタ振り兼ねてるんで書いてくれる人がいるなら歓迎する。
いないならまた暇な時に書こうと思っている。
反省後悔等は今のところ無い。
中の人乙!
二日連続更新とは
エ○タの漢のタイトルになかなかのセンスを感じたのは俺だけ?
>>332 「体力倍増」は禁止だろw
防護点→受動防御とした方がよくね?
「達人の指導」持ちということはマーシャルアーツルールか?
技能CPを考えると600こえないか?
伝説クラスだなwww
338 :
名無しさん@初回限定:2006/03/21(火) 19:40:35 ID:j/ZJle0Z0
>>332 美人だと異性反応にマイナスかかるから、
魅力的にして、カリスマ2LVの方が良くね?
すまんサゲ忘れた…orz
340 :
名無しさん@初回限定:2006/03/21(火) 19:43:04 ID:ge4OD5zR0
>>332関連
何の話かさっぱりわからんが
ココでする話じゃないって事だけは俺にもわかる
>>340関連
俺にはわかる。
ココでする話じゃない。
日本世界一キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!
記念に何か書いてくれ!スレとは全然関係ないけどさ!!
SSになってるのか分からんけど投下しやす
「なんや、珍しいなー。カニっちがウチ等と帰るなんて」
「スバルは部活、フカヒレは休み、バカレオに限っては竜宮で姫に
からかわれてデレデレしてるし・・・」
「それでワタシ達と帰えてるのカ」
「それに今日はボク、バイトだから」
「カニっちってさ〜」
「ん〜??」
「対馬の事、好きやろ?」
「!?」
「そ、そそそんなワケねーじゃん!何でこのボクがあんなバカの事・・・」
「だって・・・ねえ豆花」
「対馬クンが、姫や鉄先輩と話してるとカニち、微妙に機嫌悪いネ」
「ホラ、もうホントの事言ってみ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・うん」
「やっぱりな〜♪」
「カニちは分かりやすいネ」
「オイ!お前等も好きな人教えやがれ!!不公平だぞ」
「ウチは伊達君一筋。かっこええわ〜」
「そうか〜?アイツのどこがいいのさ??」
「カニっちには、あの内面的な優しさが分からんの?」
「マナは基本的に伊達君に相手にされてないヨ」
「うるさいわっ!!」
「あっ、じゃあボクバイトだから・・・また明日な〜!!」
「じゃーねー」
「バイバーイ」
「げっ!明日の英語ウチ当たるやん!!豆花〜明日ノート見せて」
「・・・・・」
紫煙 空白のがいい?
「今日は久しぶりに部活がなくて早く帰れるぞ!!」
「く〜♪」
「西崎とこうして帰るのも久々だな」
「ここ最近はお互い、部活などに専念していたからな」
「よーへー・・・ごはん・・・たべにいく・・?」
「いや、遠慮しとくよ。今日はゆっくり体を休めたい。大会も近いし」
「くー・・・」
「そんなに落ち込まないでくれ!今度、プリンおごるから」
「くー♪」
「まったく・・・単純というか・・・難儀だな」
「そういえば進路調査のプリント明日提出だったな。西崎はもう出したか?」
「まだ・・・きめてない・・・」
「迷う時間はありそうでないんだから早いうちに決めておけよ」
「よーへー・・・は?」
「僕はもう決めたぞ!格闘家になっていつかチャンピョンになる!!」
「くー!・・・おうえん・・するね」
「君はまず自分の事を考えろよ!あーもう難儀な奴だ!!」
「じゃあ僕は妹のお迎えに行くから。じゃあな西崎」
「くー♪」
「野良猫追いかけてまた道に迷うなよ」
「うん・・・じゃあね・・・よーへー」
「・・・・・」
「あっ乙女さん。今帰り?」
「ああ。今日は部活がないからもう帰るところだ」
「じゃあ一緒に帰ろうよ」
「ん、そうだな。ついでに買出しにも行こう。
今日はおねえちゃんがたいやきをおごってやろう」
「ねぇ乙女さん」
「・・・なんだ?このたいやきはダメだ。私のだぞ」
「乙女さんは去年の今頃はやりたいこともう見つけてた??」
「あっ!し、進路調査の事か!?教師になるとすでに決めていたよ」
「へぇ〜でも似合いそう」
「レオはどうするんだ?」
なにも言えなかった。というか何になりたいのかも分からない自分がいる
「・・・その様子だとまだ決めてないとみた」
「そうなんだ・・・。自分が何をやりたいか分からないんだよ」
「ふむ、まあやりたい事を見つけるのは簡単だ。好きな事をして
お金を稼げればいいに越したことはない」
「そりゃそうだね」
「ただ現実はそう甘くない」
「実際に自分が好きな事を職業にしている人は多くないだろう?」
乙女さんが続ける
「仕事を続けていくうえでどんな職業でも困難や犠牲に
しなくてはならない物というものが出てくる」
「それは根性や努力でもどうにもならない事もあるだろう」
「大抵の大人たちはそれで夢を諦めるか嫌いになってしまうんだ」
乙女さんにしては珍しい発言だった
「それでも諦めずに強い意志を持つ者が夢を掴めるんだ」
「好きな事を職業にしたいのならまずは確固たる意思が必要になるんだぞ」
「まだ決まってなくとも焦る事はない。ただ待ってても来てはくれない
自分で探すんだ。その為の時間は全然惜しくない」
「すまないな・・・レオ。結局、私の意見になってしまった。
アドバイスになってない」
「いや、勉強になったよ。ありがとう乙女さん」
「さて、遅くなったな。早く帰ろう」
「そうだね。スバルが待ってるよ。」
「今日は伊達が来る日か・・・急ごう」
乙女さんは教師に向いてると思った。
「・・・・・」
「あら、伊達さん」
「よう祈ちゃん。今帰り?」
「そうですわ。私、教師は6時までと決めておりますの」
「伊達さんは部活の帰りですか?」
「そっ♪じゃあ途中まで帰ろうぜ」
「あれ?そういえば土永さんは?」
「先に帰らせて家事をやらせてますわ〜」
「・・・もはや何でもアリだな。」
「伊達さん」
「由比浜学園の話・・・どうなさいますの」
「あの人達もしつけーよなー。夏からずっと言ってるし」
「とりあえずは、まだ保留ってコトで♪」
「・・・なにはともあれ色々、事情を抱えているみたいですし相談には
乗りますわよ」
「おっ?祈ちゃんにしては珍しい発言」
「一応、担任ですもの。教師ってめんどくさいですわ〜。」
「まぁ・・・そん時はそん時で頼むわ」
「一回500円占い込みで2000円。」
「金とんのかよ!!」
「では私はここで」
「祈ちゃん電車だったね。じゃあね。明日は遅刻すんなよ!」
「検討しますわ〜」
「まったく・・・全てあの人にはお見通しってワケか」
「ヤベ!こんな時間になっちまった。すぐに旨い物作るから待ってろ坊主!」
「・・・・・」
356 :
あとがき:2006/03/22(水) 00:03:58 ID:DaLQ45LB0
感動なし笑いなしでごめんなさい。
これからもまったり路線でSS書けたらいいなと思ってます
(つーかこういうのしか書けません)
なごみんの成績表は近いうちに載せます。でわでわ・・・
ID変わっちゃたかな??
限っては、でなく至っては、なのでは?
それはともかくGJ
GJ
スバルは間に合わなかったと予想
>おねえちゃんがたいやきをおごってやろう
ナコトさんキタコレ!
GJ!
>356
>357の言ったとおり。「至っては」だね。
ま、何はともあれGJGJ!
若いっていいねぇ。と祈りちゃんより年上な俺がいってみる。
こーゆーまったり路線大好きだからガンガレー。
なごみん、姫、YPに帰り道に期待w
361 :
TAC:2006/03/22(水) 00:32:12 ID:fbpyzd+m0
王ジャパン世界一記念?SS
投下しとくか
「今日は野球をしようではないか!」
この一言が悪夢の始まりだった……
バットがボールを捉えれば――
「ボールが弾け飛んだ!!!」
ボール何ダースもの損失。
バットが空を切れば――
「うわああ! かまいたちがああ!!!」
ピッチャー負傷。
外野手をやれば――
ホームラン確実のボールを――
「あのジャンプ力ありえねえ〜!!」
当然のようにアウト。
ランナーは乙女さんで本塁上のキャッチャーとのクロスプレーの結果――
「グボベバ!!」
キャッチャー複雑骨折。
ピッチャーをやれば――
レーザービームが放たれて――
「ギギャー!!」
1球ごとにキャッチャー交代……。ついでに主審も……
……
「ハッ!!?」
どうやら夢だったらしい。
WBC(ワールドベースボールクラシック)を乙女さんと一緒に観たからかな…
考えるだけでもゾッとする。
「レオ、おはよう」
乙女さんが入ってきた。
「乙女さんおはよう」
カーテンを開けながら乙女さんは、
「今日はいい天気だ」
といってにっこりしていた。そして、
「みんなで野球をしようではないか!」
「……へ?」
予知夢だったのね……
……
「……野球部のオラは出番ないんだべか?」
無えよ。
〜おしまい〜
タイムリーGJ!
365 :
TAC:2006/03/22(水) 00:39:46 ID:fbpyzd+m0
乙女さんが野球やったらこんなのになるんだろうなと想像した結果がこのSSです。
ドッジボールでレーザービーム放ってるんで野球でも同じでしょう。多分。
受け取れるのは館長ぐらいか
笑ったGJ
流石は乙女さん、そこにしびれる憧れる?
GJ
中の人乙
三日連続ですか!!
>357
>360
バッカよく見てみろって、それは誰のセリフだ?
そう、カニだろ。つまりそういうことなんだよきっとw
中の人GJ!
中の人お疲れ様です。
>>365 GJです。キャッチャーやっても牽制で死者出そうw
>>357>>360 >>368の言う通りってコトにしてくだせぇww
まったり路線だと祈ちゃんはまんまだから書きやすいけど、姫とよっぴーとなごみんはなかなか難しい…。でも今、なんとかまとまったんで今週中に投下します
ふと思ったこと
ホワイトデーネタ無かったなぁ
あったっけ?
372 :
名無しさん@初回限定:2006/03/22(水) 19:55:41 ID:cb4hz5cH0
やくざはん、2chにしのぎを求めるようになったらおしまいですぜ
10 :名無しさん@ピンキー:2006/03/21(火) 04:06:15 ID:za9hA8yo0
,r ~⌒ヽ.
|fノ从从∩
,ーーー-、 ル!| ゚∀゚リノ 「`Y'^⌒ヾフフ
イ从ヘヾ ゙i ⊂>1乙ノ l /ァlリリリリ)〉
,.-ー二`、('(゚∀゚リ∩l (つ ノ ノノ∩゚∀゚ノ') ,.-ー-、
〈(^)))〉《] ヽ 無〈,,リ (ノ 〉 貧 / 爪从从)ゞ
('(゚∀゚∩リ ヽヽ_) (_ノ ノ ';∩゚∀゚)') _
O,_姫 〈 〉 蟹,_O _ノn
,.-ー-、 `ヽ_) (_/ ,r'´'^v"ヽ
(从从ミ》メ> つよきっすきっス //从゙"ソリj
⊂(゚∀゚⊂⌒汚`⊃ ⊂´祈⌒⊃゚∀゚リ⊃
376 :
時給255円:2006/03/22(水) 23:25:58 ID:uOCgmjRbO
少し時間を掛けて書きました、オイラ初の18禁ですよ!
表現や尺が甘いと思われます、が、とりあえず投下します。読んでくだちい。
「レ〜オ〜」
自分の横で寝言を言いながら幸せな寝顔を見せているのは、幼馴染の蟹沢きぬ、
心中嬉しい様な複雑な気持ちな所が正直な感想だ、何故かって?それは昨日の夜まで時は遡る。
昨日の夜、レオの間
いつものメンバーのダラッとした会合が一段落しスバルとフカヒレが帰った、
しかし、ここの所コイツだけはなかなか帰らない、しかもベッドの中に潜り込んではそのまま朝まで寝ている始末、
朝になると乙女さんに二人して蹴り起こされるのが日課になりつつあった。
そして事件は起こった、
「レオ〜、何か喉乾いた」
「ん、そうだな、何か飲み物でも・・・」
「じゃあ、ボクとってくるねー!」
あっ、ちょっとまて、まっ、いいか・・・、落ち着け俺、何か様子が変だ、何だこの違和感は、
「ボク、とってくるねー」
違う、普段だったら
「レオー、オメー下から飲むもんとってこいよ〜」
で、俺がツッコミ入れる筈だ、何か企んでる、多分そうだ、でも確証がない、どうする?
「持ってきたよ〜」
「サンキュー、カルピスか、なんでまた出来てないのを」
「なんだよぉ、レオ、ボクが持ってきた飲み物が飲めねぇてか?」
「んな事じゃない、わざわざ出来てない物じゃなくても、ほかのがあったろ」
「ボクはカルピスが飲みたかったの!良いだろ別に」
「分かった、これ以上は言わん」
どうやら気のせいだ、とりあえずゲームの続きだ、このレッドベレーの軍人にマグナムをブチこまねばならん、
チクショウ、思うように弾が当たらん、調子が悪い。
あ、喉乾いてたんだっけ?よし、少し飲むか振り向いた瞬間俺の表情が氷つく
サラサラサラサラって、なにを混入してるんだ、この娘っ子は!問い正さねば。
「こら〜、何だ今入れた粉は、まさか俺を眠らせていたずらする気でいたろ」
びくっ
あら、新鮮な反応。
「うっ、何でもない何でもないもんね、いたずらなんてしないってば、やだなぁレオは」
「何でもないなら、今の粉何だか言ってみろ、とにかく薬はめーなの!」
「うー、何でもないっ、とにかく何でもないんだぁ〜」
「ほほぅ、蟹沢さん、もしかしてそれは俺用だったのかい?この俺にそんな言えない様な危険なもの混ぜたのかい?」
「確かにレオ用だったけど危なくない!」
「じゃあ何で中身言えないんだよ、大丈夫な証拠はないぞ!」
「分かったよ、だったらボクが大丈夫かどうか証拠みしてやっからみてろ!」
「まて、何だその短絡的な行動は、マジで大丈夫なんだろうな?」
「だめだったらレオ
助けろよ」
ぐびぃ!
チクショウ、静止する前に飲んじまいやがった。そして突然うずくまり震えだした。
「クソ!言わんこっちゃねぇ!カニ!大丈夫か!」
カニの体を支えた瞬間カニは俺にしがみついてきた、あまりに突然の出来事だった為か仰向けに倒れてしまった、
カニも俺にしがみついているせいか今はカニが上におおい被さる形でいる。
「返事しろ!しっかりろ!」
「れぇ〜お〜」
「よし、返事は出来るな、今、びょ・・・んっ!?」
「ん・・・ちゅ、もっとぉ、ん・・・」
「ん・・・、ちょっとん・・・、まて、急にキスなんて、わっん・・・」
「れぇおぉ、いや?」
「え?なにがってちょっと、ん・・・」
さっきまで必死だった自分の体が少し冷静さを取り戻した、しかし今度は本能部分に正直に反応を示し始めた。
少しずつすりよっていくカニの体から心地よい体温が伝わってくる、
女の子の体ってこんなにも柔らかいものなのかって位柔らかい、抱きしめたらどうなるんだろ、
そんな事を考えたら体もう実行に移してた、
「あっ、うぅぅ、れおぉ、れおぉぉぉ、れおぉぉぉ」
抱きしめるとシャンプーの香りと女の子独特の何とも言えない香りが嗅覚をくすぐる。
やべぇ、もう冷静でいられねぇ、多分今カニを一人の女として見てる、
それを考えたら体が反応してつい少し強く抱いてしまう、
「あっ!ああっ、あっ、あ・・・んふぅ」
カニは軽く痙攣したかと思うと今度は急に脱力してしまった。
「ぁ、わ、悪いちょっと苦しかったか?」
「ありがとうレオ、嬉しかったから、っぃ、・・・ゃったのさ」
「え?何?」
「ああっ?またぁ〜、何でだよぉ〜、一回じゃあだめなんかぁあっ、くっ、うふぅっ、あっぃ、あっぃょぉ、れおぉぉぉぉ」
「おい、どうしちまった!」
俺がカニの身体に触れると
「いっ!?はぁ、ぁ、レオぉぉぉ、もっとぉぉぉ」
カニの身体がはねる、そして気持ちがいいのか俺に触ることを求める。
「レオぉ、ボク、欲しいのぉ、れおが欲しいのぉぉぉ、ボクの身体いっぱいに、レオが欲しいのぉぉぉ〜!」
言うが早いか手が先か、カニは俺の服を器用に脱がして行く、
「おい、いきなり、こっちの心の準備ってもんが」
「でも、身体はぁ、正直だぞぉ、こっちはぁ、ハイオク満タンだぜぇ」
「準備万端だろう」
こちらの服を一通り脱がしたあと、自分も服をポンポン脱いでいく、
そしてソコに現れたのは身体付きはまだ成長途中だがしっかりと女性となった幼馴染みの生まれたままの姿があった。
少し熱を帯びたのか少し赤みを帯びた白い肌は弾力があり、とても柔らかかった。
もう一度口づけを交す、もはやお互いにためらいは無い。
「んふぅ・・・、ちゅぶ、んふん」
どれくらいの時間がたったのだろうか、今度はこちらから攻撃してみた、彼女の秘部を撫でる、
「ひぃっ!あぁっ、いぃっ」
彼女の身体が跳ねる、秘部からはこんこんと愛液が湧き出てくる、
「凄いな、柔らかくてあったかいや」
「ず、ずるい、レオ、ボクだけ、気持ちいい、じゃないか」
「おい、言ってることおかしくないか?」
「おかしく、ないもんね、今度は、ボクがレオを食べちゃうんだ」
そういうと、彼女は俺のモノを自らの秘部にあてがう、
「くぅ〜っ、いぃんっ、いぐぁっ!んふぅ」
あてがった瞬間に、力が抜けてしまった拍子に奥まで入ってしまう、
結合部からは純白の証であった血が分泌されてくる愛液と一緒に流れ出てくる。今の痛くなかったのか?でも・・・、
気持ちいい、こちらも押し寄せる快感を更に増大させる為に身体を動かす、
その動きに際して、カニはまた悩ましげな声をあげる。
「いぃん、い、あっ、あぅ、あふっ、ぃ、ん、あぁ、あん」
まずい、気持ち良すぎる、止められない、更に快感をむさぼろうと身体を動かす、
「あぁぁぁ、くるぅ、またくるぅぅぅぅん」
「ぅぅっ、そんなにしめたら」
おわっちまう、
せめてもう少しだけ持たせなくては、
「あぁぁ、はんっ、れぇおぉぉぉ」
一段と強く締め付けられる、彼女は絶頂に達したらしい、
ドクンッ!
こちらも高みにのぼり、自分の欲望をカニの中に注ぎ込む。
「あ・・・ぁぁ、あぁ、レオのがぁ」
「あぁ、お前の中に入っていく」
「うん、ボク、レオでいっぱい・・・」
「ゴメンな、何か、流されるまま、結局最後までやってしまった、やっぱり・・・」
「ちげぇぞレオ、ここはね、ボクが謝るとこなんだぞ」
「何でだよ、オレはお前の気持ちをわかってやれなかったばかりか、お前の身体を結果的に汚した奴だぞ」
「違う、ボクね、どうしてもね、レオが好きだったんだ、ずっと前からこうなりたかったんだよ」
そうか、だから俺を激しく求めたんだ、
「そうか、ガマンしてたんだな、俺なんかよりもずっと偉いな」
「うん、ありがとレオ」
「お礼を言われる事はしちゃいないさ、これからはずっと一緒だ、俺と」
「スト〜ップ、コレはボクに言わせてくれ、ボクと付き合ってくれよ、その、レディとして」
「わかってる、俺はお前におとされたんだ、当たり前だろ、コレはその答えだ」
長い口づけの後、ほど良い疲労感のせいかそのまま二人で寝てしまった。
対馬邸レオの間
午前3時位
で、カニと多少の屈折がありつつも結ばれたのだが、心の中は複雑だった、
理由は二つばかり、ひとつはカニへの罪悪感、
個人的にはやっぱり向こうが同意というか望んだにしても、いきなりの行為の為かまだ引け目を感じる事。
もうひとつは、乙女さんの存在、どうしても今回はごまかしが効かない、
仕方ない、ここは可愛いコイツの為に腹をくくるか。明日は何処まで飛ぶかな、オレ、東京くらいかな。
対馬邸リビング
「スマン!レオ!」
予想外の展開だった、どうやら昨晩の行為のボリュームが大きかったせいか、
様子を見に来た乙女さんは、途中からしっかり見て、事もあろうか最後まで見てしまったらしい。
ここは全員赤面しながらも少し話して終わった。
蟹沢邸、きぬの間
「でが、いや、きぬ、よくやった」
「おう!母ちゃんのおかげでレオゲットぉ〜!あ、これ返す」
カニは例の白い粉の入った○の中に呂と書かれた瓶を渡す。
「行ってくんね〜」
満面の笑みを浮かべて飛び出した我が子を見送る母は、かつて遥か昔、自分が夫と付き合い始めた頃と重ねて言った。
「あんたなら、愛するって事がわかってるから大丈夫さね。」
取り出した写真をみる、今のカニを少しスレンダーにした様な少女とレオに似た少年の写真だった、日付は1979年7月20日、裏には今の蟹沢夫妻の名前がしっかり刻まれていた。
「今日はお祝いしなくちゃねぇ」
オシマイ
GJ!
ところで9番目はどこ行った?
>>388 いまツンなのさ
>387
GJ!
お前さんになら惜しみなく!
390 :
時給255円:2006/03/23(木) 00:02:03 ID:uOCgmjRbO
描写で説明不足で補足、基本は騎乗位でカニ責め、という形をとりたかった。
あと、「めーなの!」をいれたかった。
自らの経験不足と心理的に未熟な為、かなり心配です。
実は過去の『でっちあげ・・・』で思い付いた媚薬ネタです、蟹沢ファミリーの企みが成功するとこうなると・・・。
幼馴染ルート系に入ります。ギレンの野望でいうifですな。
では、また読み手に戻ります。
391 :
時給255円:2006/03/23(木) 00:05:32 ID:ko7tvYK5O
しまったぁ!9ねぇぇぇ〜!
ランカーACスレッジハマーに狩られてきます。
俺的には1の後半が好き
しかしGJ
それでは俺が乙女さんに代わってレオに東京行きのチケットを渡しに行くとするか
過去作見てたら自分の書いたのが凄まじく不思議な事に
ま、いっか
>>394そういう書き込みは中の人が気を使うと思いますが。
自分でどうでもいいと思ってるのなら書き込まなければよかったのでは?
>>390GJ
すいませんでした395
気にしないでね中の人
66 :名無しさん@ピンキー:2006/03/23(木) 20:53:46 ID:fet80+Cv0
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. l:i _ _i∩
.:;;;;;;;;;::. '6´∪`!ノ .:::;;;;;;;;:.
i_ _ i:! ⊂ Θ / l:i _ _i
.:;;;;;;;;;::. ('l´∪`∩ (つ ノ ∩´∪`!') .:;;;;;;;;;;:.
i_ _ i:! ヽ Θ 〈 (ノ 〉 Θ / l:i _ _.l
. ('l´∪`∩ ヽヽ_) (_ノ ノ ∩´∪`!')
O,_Θ 〈 〉 Θ_,O
.:;;;;;;;;;;::..` ヽ_) (_/ ´ ..:;;;;;;;;;;:.
i_ _ i:! イガグリっすきっス l::i _ _l
⊂l´∪`⊂⌒`⊃ ⊂´⌒⊃´∪`!⊃
どうして。
どうして思っていることが言えないんだろう。
どうして思っていることと逆のことを言ってしまうんだろう。
「義理だけど」
義理なんかじゃない
本命も本命、大本命なのに。
渡す直前までは『今日こそは』と思っていたのに
いざ渡す段になって、口から出てきたのはこんな言葉。
それでも。
それでも彼は受け取ってくれた。
かすかな照れ笑いを浮かべながら受け取ってくれた。
微笑みながら、こう答えてくれた
「ありがとう」
だから、その言葉に賭けた。
心を込めて作ったチョコレートが
私の秘めた思いを伝えてくれたことに賭けた。
そして、賭けの答えが、今日出る。
竜宮では
もう彼は皆にお返しを配りはじめていた。
出来合いの、箱詰めになったキャンディ。
ああ。
気づいてはくれなかったのね。
内心でガックリしながらも
私に手渡される順番を待った。
「あ、佐藤さんのは……別にあるんだ」
「……え?」
「はい、これ……佐藤さんのくれたチョコレート
手作りですごく手間がかかってたでしょ?
なんか、その辺のじゃ悪い気がして……」
そうだよ。
すごく手間をかけたの。3時間もかかったよ。
思いを伝えるために、一生懸命作ったの。
だから、お願い。
あの言葉だけは、言わないで。
「だから、俺も自分で作ってみたんだ。
よかったら、これ……受け取って。まあ……義理だけど、ね」
あっさり言われた。仕方がない。
先に義理だと言ったのは私なんだから。
だけど……この人は、どこまで優しいんだろう。
私が手作りのものを贈ったからって
自分まで手作りでお返ししなくたっていいのに。
対馬くんは、義理堅い。優しい。
その優しさが……今は、憎い。
優しさを与えて。優しさだけ与えて。
もっと欲しくなってしまう。全部欲しくなってしまう。
届かないのに。まだ届いていないのに。
愛しすぎて。その優しさが、憎い……
私は、にっこり笑って包みを受け取る。
「ありがとう……全部、食べるからね……」
「可愛さ余って」。
遅すぎたホワイトデーネタですが。
>>400 (((((((( ;゚Д゚)))))))ガクガクブルブルガタガタブルガタガクガクガクガクガク
GJ!
>>400 ホワイトデーっていうよりブラックデーだ…
GJ!
>>400 読み始めた時、バレンタイン仕様のなごみんか?と思ったのは俺だけでいいorz
GJ
>>400 GJ
前半は誰ということのない女子全般の心の底なのかもな
そう思うと義理と言って渡されたチョコもフラグの立ちかけたところだったのか!?
よっぴーはやっぱダークなのねorz
しかしGJ!
,、-‐'''ソ''''''''''ソ‐-、
,、' ./ 人 `、
.,'. / 人 `ヽ、 ',
i:/ _,.-'" `ヽ、`ヽ、!
| ,.-'" `ヽ、ヽl
|__/┯i┯━i ┝┯i┯ |
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ヽ_|,,,____ノソー-ヘ\___,,|/
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ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ̄ ̄ ̄|;;;;;;;;;;;;;ミ
彡;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|___|;;;;;;;;;;;;;;;ミ
__〃`ヽ 〈_
γ´⌒´-−ヾvーヽ⌒ヽ
/⌒ ィ `i´ ); `ヽ
/ ノ^ 、___¥__人 |
! ,,,ノ爻\_ _人 ノr;^ > )
( <_ \ヘ、,, __,+、__rノ/ヘ/
ヽ_/\ )ゝ、__,+、_ア,〃ミ/
ヽ、彡ヽ========〈 ソ、
〈J .〉 |ヽ-´
/"" |
/ ノ |
レwwv、ハvwwリ
| ,, ソ ヽ )
.,ゝ ) イ ヽ ノ
y `レl 〈´ リ
/ ノ | |
i 三 / ゙!.三 !
〉三〈 〉≡|
/ | (_ヽ \、
(。mnノ `ヽnm
ツマンネ
最近雑談が減ってきた
その代わりGJにAA使うのが増えてきた
ああ雑談してえ
まぁここ最近AA改変は既存のものと組み合わせたのしかないからな
それもしかたない
ツマンネっていうなら、自分で新しいAA作れば
いいじゃない?
よっぴーナンバーいただき!
よっぴー分がまだまだ足りない!
とか言ったらお前が書けばいいじゃない?って言われんだろうな
ま、気にしませんけどね
そうそう。
もっとD-ypを。
「対馬クンってさー、なごみんのどこが気に入ったの?」
お姫様が発した唐突でストレートな質問に、あたしは思わず紅茶を噴出しそうになった。
同時に、生徒会室全員の視線がセンパイに、そしてあたしに集まる。
「いきなりな質問だな、姫」
「だってなごみんって、いっつもおすまししてて、誰に対してもつれない態度じゃない?
それに、この私がいる生徒会に入っておきながら、対馬クンは敢えてなごみんを選んだわけだし…
理由が知りたいわ」
このお姫様…相変わらずすごい自信家だ。この性格で人望があるなんてちょっと信じられない。
いや、この性格と容姿だからこそなのだろうか。あたしには理解できないけど。
「そーだよねー。こんなブアイソーな奴のどこがいいんだか。
口を開けば『潰すぞ』とか『キモい』とかばっか。ボキャブラリーも貧しいしさ。レオってもしかしてマゾ?変態?」
このカニは相変わらず…。あたしのことを罵るのもウザいが、
それ以上にセンパイを馬鹿にするのは、いくらセンパイの幼馴染とはいえ許せない。
あたしは立ち上がり、カニに向き直る。次にセンパイを馬鹿にした言葉を発したら、強制的にマーベラス蟹沢してやる。
「お前は罵倒の語彙だけ広すぎるんだ、この甲殻類」
「んだとゴラァ!」
「ハッ、そんなヒヨコみたいな声でピーピー怒鳴っても怖くない」
「テメーはドスが効き過ぎてるんだよ!悔しかったらボクみたいに可愛い声で鳴いてみろっての!」
「お前相手に鳴いてやる趣味はない」
「じゃあ誰にならあるんだよ!レオか!?レオがいいんか?!
ま、オメーみてーな色気も愛嬌もねえ声でうめかれたら、男はチビるかビビるかのどっちかだろーけどな!」
カニの言葉に反応して、センパイが何故かクスリと笑う。そして立ち上がり、あたしとカニの間に割って入った。
「はいはい、二人とももうその辺でやめにしとけー。スバル、カニの方頼む」
「あいよ」
カニに色々言い返したかったけど、センパイの言葉なら仕方がない。あたしはもといたイスに掛けなおした。
カニも伊達先輩に引きずられ、席に戻る。
「で、どうなのよ対馬クン」
「あのなぁ姫…ここでそういうこと聞かなくてもさあ」
「早く答えなさいな」
お姫様はセンパイの言葉など聞こえていない、といった感じで急かす。いや、本当に聞こえていないのかもしれない。
私はお姫様を睨みつけるが、これも意に介してない、それどころか、余裕しゃくしゃくで微笑み返してきた。なんて尊大な人だ。
仕方がない。質問されているのはセンパイだし、ここはセンパイの返答を待とう。
でもセンパイ、あたしのことをどう評価されても、あたしは大丈夫ですから。
もしあたしに不満があるなら、これからセンパイが気に入る女になるよう頑張ります。
どうぞ安心して思ったことを仰ってください。 心の中でそうつぶやいた。
そして少し間をおいて、センパイは私の顔を見たあと、なんだか照れた顔をした。
あ…今のセンパイの顔、可愛い。
「だから……まぁ、可愛いからさ…なごみが」
――――――! ああっ…センパイ!大好きです!
「ダーメ、もっと具体的に!それに、なごみんが可愛いってなんかイメージ違くない?
私がなごみんに言うならともかく、対馬クンが〜?どうもわかんないなあ。」
このワガママ姫は…!
「レオ、おめー目は大丈夫か?ココナッツの腐臭でおかしくなったか?」
カニ…後で潰す!
「確かに、椰子さんはどちらかというとクールビューティ系だよね」
佐藤先輩、感想を言ってないで止めてください。
「ま、いいんじゃねーの?惚れた女は可愛く見えるもんだろ。フツーだフツー」
何気に恥ずかしいことをさらりと言いますね、伊達先輩…。
「おい、いい加減やめにしないか、皆。人のプライバシーに踏み込みすぎだ」
鉄先輩が話を止めに入る。こういうときお姫様に逆らえる常識人がいて、良かったと思う。鉄先輩にちょっと感謝。
「あ、乙女センパイはどう思います?なごみんって、センパイと対馬クンの家に来たりもするんでしょ?
家の中だと様子が違ったりするのかしら?」
「ん?ああ、椰子は私が土日にいない間にも、よく家事をこなしていてくれるな。
私の植木にも水をやっておいてくれるし、各部屋も丁寧に掃除してくれている。
それに料理の腕前は皆も知っているとおりだしな。家庭的で、良き妻になれると思うぞ。
ただ、レオを甘やかしている節があるのは感心しないがな」
…前言撤回。鉄先輩のせいでプライバシーを余計に侵害された。
「うーん、甘やかすってことは、やっぱり家の中だと豹変するのかな」
「佐藤…豹変という言い方はどうかと思うが」
「え、そうですか?」
「てゆーかそんなのありえないよ。もし家庭的に見えても表面上だけだよ。
ココナッツはぜってー影で悪いことやってるね!」
好き勝手言って…。やっぱりこの人達とは付き合いきれない。
センパイはよくこんな人たちとうまくやっていけるなあ…。改めて尊敬してしまう。
そう思いセンパイを見ようとしたとき、ふと別方向からの視線を感じた。
視線の元をたどるとお姫様に行き当たった。あたしの顔を見てニヤニヤ笑っている。
というか、このお姫様、さっきからセンパイよりもあたしの方をずっと見ている気がする。
…もしかして、最初からあたしをからかうつもりでこんな話題をふったのか。
いや、センパイとあたしを二人まとめてからかうつもりだったのかもしれない。
どっちにしろ、今は視線があたしの方に向いている。センパイよりもあたしの方に興味が行ったようだ。
センパイが言っていたようにあたしはやっぱり顔に出やすいのだろうか。
それにしても、全くこの人は…!
「センパイの返答も済みましたし、あたしたちは帰ります。行きましょうセンパイ」
席を立ち、右手にカバンを、左手にセンパイの手をとって出口に向かう。
これ以上ここにいると深みにハマる。絶対ハマる。こういうときは帰った方がいい。
「お、おい、なごみ。俺まだカバン持ってないし、荷物も入れてないんだけど」
「あっ、すいません!」
思わずセンパイの手を離す。
早くこの場を抜け出したい。その気持ちだけで頭がいっぱいで、
あたしはセンパイよりも先に駆け出し、カバンに荷物を入れ、センパイに渡していた。
「はいっ、センパイ」
「あ、あぁ、ありがとな、なごみ」
しかし、そのせいで周りが見えていなかった。そして、周りは見ていた。
「へ〜ぇ…熱いねぇ」
「うっがああーーーーーーーーーーーーーッ!!」
「ふふ、確かに可愛いかもねぇ、なーごみん♪」
「あはっ、今のはちょっと言えてるかも」
「まさに、仲良きことは美しきかな、だな」
さっき以上に楽しげなお姫様、及びその他大勢。
あたしは墓穴を掘り、回避不可能な好奇の視線があたしとセンパイに突き刺さった。
うぅ…ごめんなさい、センパイ。
翌日、執行部内で『なごみんの可愛いところを皆で見ようの会』などという
とんでもない会がが発足したらしい。
当然、あたしとセンパイはそれを知る由もなく、さらなる受難が待っていたのだった。
おわりです
>>417 最近は特殊シチュ多かったけど、こういう日常シーンの作品が一番好きだなぁ。
激しくGJ!!
>>417 展開的にはギャグっぽいんだけど
ギャグならヲチにもう一ひねり欲しいなぁ
やや中途半端
>>417 GJ!
ただタイトルと内容が微妙にずれてる気が。
レオ視点ぽい題だと思った。
「なごみんの可愛いところを皆で見ようの会」だと?
面白そうなので入会希望
GJ!
俺も入会するぜ!gj
>>417 GJ
むしろギャグはもっとあっさり抑え
二人っきりでまったりさせる展開でもよかったかもね
>>417 GJ
乙女さんが既になごみんを妻呼ばわりしているのはなんか、
アナザーストーリーなごみん編を思い出したw
まぁ、アレの乙女さんはなごみんをレオの嫁呼ばわりだけならともかく、
勝手に妹にして子供が出来たら頼れだの、娘だったら名前を「乙女」にしろだの、
かなり話題を飛躍させまくっていたけどなw
「いらっしゃいませ、ご注文をうかがってもよろしいでしょうか?」
「おにーちゃん、ボク生ビールジョッキ大で!あと枝豆と砂肝とつくねと皮とネギマ!
つくねと皮は塩とタレで一本ずつね!あ、それからコロッケも2つ!」
「あたしはウーロン茶と、海鮮サラダとお刺身盛り合わせで」
「お、なんだココナッツ、やけに食う量少ねーなー。ダイエットか?それに呑めなかったっけ?」
「飲めないこともないけど今日はパス。あと、そっちの焼き鳥少し貰うから。
そんな量全部食べられないだろ?」
「んだと?案外意地汚ねー奴だなオメーも。まーいいけど。その代わり食った分金払えよ」
「あたしは残すのがもったいないからそう言ってるだけだ。それに言われなくてもちゃんと割り勘にする。
わざわざ小食の後輩が大食いのガキンチョと同じだけ払ってやると言ってるんだ。
感謝こそすれ意地汚いと言われる覚えはない」
「ああ?!ガキンチョ言うな!やんのかゴルァ!?」
「上等。久々にいじめたくなってきた」
「あのー、お客様…」
「あー何?注文は一応それだけだから。下がっていいよ」
「いえ、そういうことではなくて、あの、当店では未成年者の飲酒は禁止させていただいておりますので、
申し訳ありませんがビールではなくてソフトドリンクをご注文いただきたいのですが…」
「…」
「…くくっ」
「てめーココナッツ!わーらーうーなー!
そもそもオメーがガキンチョとか言うから誤解を招いたんだろーが!」
「あ、あの、お客様…?」
「あのねー、おにーちゃん、まぁボクが若々しくてピチピチしてるから
女子高生に見えても仕方ないんだけどね?
ボクこれでも大人なの!未成年じゃないんよ。ハイこれ免許証!生年月日のとこよく見てよね?」
「あ…スイマセンでした。
えーと、それではご注文の確認をさせていただきます。
ビール大一つ、ウーロン一つ、枝豆1、砂肝1、つくねタレ1、つくね塩1、皮タレ1、皮塩1、ネギマ1、コロッケ2つ
海鮮サラダ1、刺身盛り合わせ1つですね」
「…くっくっく」
「だーかーら笑うなって!」
「もしかして、行く先々の居酒屋で、ああやって免許証見せて回ってるのか?」
「んなかっこ悪いことするわけねーだろ。常連になった店しか行かねーって。
ここだって店長とは知り合いなんだけどさー…。多分あのバイトのにーちゃん、新入りだ」
「そっか」
「しっかしまー、こうして女二人で飲む日が来るなんて、あの頃は思ってもみなかったぜ。
しかもオメーなんかとな」
「フ…あたしは今でもちょっと信じられない」
「ボクの方だって似たようなもんだよ」
「今日はあたしと二人だけど、こういう居酒屋っていつも一人で来てるのか?」
「んなわけねーだろ。いつもはスバルと二人で飲みに行ってる。
スバル、今は遠征っつーか強化合宿?みたいなので長野の山ん中行ってるからな。
だから今日はオメーを誘ってやったの。感謝しろよ?」
「はいはい、ありがとうございます“伊達きぬ先輩”」
「オメーに丁寧に言われるとなんか逆に薄ら寒いなー…。それに、まだ結婚してねーよ!
つーかココナッツ、お前さ、なんか言い方がレオに似てきてね?」
「…そう?」
「あ、そういやレオは今何やってんの?最近全然顔合わせないけどさ」
「センパイは、今テスト期間中だから。朝登校してから夕飯時まで大学の図書館でずっと勉強してる」
「夜は?」
「普通に6時ごろには帰ってきてるけど?夕飯はあたしが作ってる」
「あーハイハイ。なるほどね、新妻の手料理で一日のHP回復をはかるわけかー。
だけど夜の営みで骨の髄まで精力を吸い尽くされる、と。
翌日は干からびて勉強にも集中できない。いやーカワイソウな奴だねレオも」
「……」
「あんだよ、突っ込むとこだぜここは。『おい、カニ。はしたない妄想すな…潰すぞ』ってな。
ほれ、言ってみ?そしたらボクが年上の威厳を見せつつもクールに切り返してやるからさ」
「…カニ、お前少し変わったな」
「な、なんだよいきなり」
「ん、なんだか普通に大人びてきたというか――」
「え…そ、そっかな?」
「――落ち着いてきたというか――」
「お、おぉ……いんやー、まさかココナッツからそんなこと言われるとは思わなかったぜ。
まーねぇ、ボクもゆくゆくはスバルと家庭を築いて母親になるであろう女だからね!
いつまでも純粋可憐な少女のままじゃいられないわけですよ!ヤハハ」
「――言動がオヤジ臭くなった」
「ああんだとを!?ジューンブライド控えた乙女になんてこと言いやがる!!ブッコロス!」
「誉めてやった直後に野獣化するな。これを嫁に貰う伊達先輩の気苦労が偲ばれる…」
「うるっせー!!よーしココナッツ表出ろ。久しぶりに叩きのめしてやらぁ!」
「面白い。昔みたいに吠え面かかせてやるよ」
「あ、あの〜お客様…ビールとウーロン茶、海鮮サラダお持ちしたんですけど…き、聞こえてます?」
竜鳴館を卒業後、ほどなくしてカニと伊達先輩は付き合いだした。
カニが実はレオセンパイのことを好きだったと知ったのは、それより少し前。
あたしは、ずっとレオセンパイしか見えてなくて、
他の女がセンパイをどう思ってるかなんてほとんど考えなかった。
もちろん、カニの気持ちも。レオセンパイとカニはただの幼馴染。それだけとしか思ってなかった。
でも、そうじゃなかった。カニはレオセンパイが好きで。
結果的にあたしが先にレオセンパイを取ってしまった形になって。
なのに、そんな想いを密かに抱えていたカニと、こうして今二人だけで向き合って
昔と変わらず話ができるなんて、すごく不思議な感じがする。
…カニは、正直言って優しい。それに、素直だ。
あたしが逆の立場だったら、さっきみたいにレオセンパイとの仲を冷やかすなんて、きっと無理。
伊達先輩といっしょになって吹っ切れた面もあるのかもしれないけど、
この人の、元からの性格が影響してる面も多分にあるんだと思う。
レオセンパイや伊達先輩、鮫永先輩が、今も仲の良い、変わらない関係でいられるのも
きっとカニの真っ直ぐな性格のおかげなんだろう。
そして、あたしはこうやって女二人で食事ができることを、すごく感謝している。
口には出さないけど、そういう点は尊敬もしている。
もうすぐカニと伊達先輩の結婚式。
二人の披露宴では腕によりをかけて、美味しい料理を出してあげよう。そう思った。
「なー、ココナッツってば、おめーも少しは飲めよなー?
酒飲みってのは一人だけ飲んでも楽しさ半減なんだよ。
あ、そうだ!こーやってウーロン茶と混ぜれば、飲みやすくならね?
あは、ボクって天才かも!」
「あ、待て、言いながら勝手にビール入れるな!」
ウーロン茶がビールで水増しされて泡が立つ。
素直とバカは紙一重…あたしはカニを潰さずに結婚式まで持たせられるのか…ちょっと自信がなくなった。
おわりです。
年月が経っていろいろと状況が変化している…という話のつもりで書きましたので
「カニはこんなこといわねえ」「なごみはこんなこといわねえ」
という面もあるかと思いますが、一応ご容赦を。
あくまでこんな可能性もあるのでは、という話です。
てゆーか書いてて思いましたが女が二人で居酒屋に飲みに行くって
ちょっとありえませんかね。カニならなんとなくあるような気もするのですが。
>>429 GJ
女二人で居酒屋はありあり
でもカニとなごみんは……
っていうか、どっちが誘ったんだw
むしろ状況が変わっても、この二人は永遠にケンカしてそう(内心はともかく)w
>>429 GJ
>>417と同じ人かな?
カニとなごみんじゃマターリは無理としても(w
もうちょっとメリハリ欲しいかも
ああ、カニが誘ったんだね、スマソ
ところで鮫永先輩ってw
>>431 はい、一応、417も書きました。
>>432 すいません、これは完全に自分のミスです。
サメスガって打って変換しても「鮫簾が」と出てくるだけなので
適当にうろ覚えで書き込みました。
今公式見に行ったら…あああ。穴掘って入りたいです。
>>429GJ!
子供に間違えられるカニ
ありえるねえ
俺的には二人のやりとりがいちいち笑えて良かったと思ってる
ケンカしなくなった(?)理由はなごみっちが大人になったから
GJ
なごみんは結構飲みそうな気がするなぁ
飲めなさそうなのは姫かな?
>>437姫は開国祭後、親父のようにビールを飲んでた。確か
むしろ乙女さんが弱そう
>>429 GJ! カニ&なごみんいいなぁ。
>>438 乙女さんコップ一杯で潰れてたSSが確かあった気がする。
>>439知ってるよ
てか過去作の話になるからタイトル及び感想は言わないけどね
乙女さんは普段飲まなそうだから弱そう
実際は分かんねえなあ
実は無茶苦茶強かったり?鉄一族の血次第ですなあ
乙女さんは平気な顔をして飲み続けて
ある時点でバッタリ倒れそうな気がする
なんとなくw
ドラマCDで酒飲んでたyp強いのは祈ちゃん
とりあえず酔っぱらった乙女さんネタ思い付いたのをふってみる
1、料理をして酒の分量を間違えて酔っぱらう
2、レオに挑発され飲み比べになったあげくに酔っぱらう
3、正月のおとそで酔っぱらう
4、酒まんじゅうの食べ過ぎで酔っぱらう
5、居酒屋のバイトをして、酒の匂いだけで酔っぱらう
SSにまとめる能力無いんでどなたかお願いしますm(_ _)m
6. 奈良漬けの匂い嗅いだだけで酔っぱらう
7.そのあとベッドの上の運動で酔いを醒ます
8.竜宮で姫に水を頼んだが焼酎を出されてべろんべろん
9.そして今度は竜宮のソファーの上での運動で酔いを醒ます
2-Cのメンバーでバトルロワイアルしたら
誰が勝つかな?
乙女さんが酔っ払ったあとは、どうなるのさ?
A スケベになる → 18禁
B すぐ寝てしまう → レオが襲う
C 凶暴になる → 大破壊
D ねちっこく絡んでくる → 大迷惑
E 泣き上戸 → ちょっと可愛いかも
yp
ドラマCDでは絡み上戸だった気がする。
F ネガティブキャンペーンスタート
→レオあまりの変化に戸惑うが優しく介抱(雷のときみたいな感じ)
G キス魔化→レオ全身キスマークだらけ
H 子犬モードに
ゲロゲロに吐きまくる。『こ、こらレオ、年上になんて口を…うぷ………気持ち…………………悪い。』
J 変なスイッチが入る→「13歳少女メイド!」<バチーン!>
その前に
なごみんって何組だ・・・??
1−B
AAに挑戦〜
_
'´, `ヽ
Σ |ニfノ从从リ
ル(リ゚ o゚ノリ <あぁ、ちょっと待……
r '_____`ヽ ___
|(=====) | | |
| )_ ( | |
/ Y ヽ| '´ ヽ |
/ / ノ Σ(ハヽ从 lリ |
{ / / i、0゚ |i) |<乙女さーん、入るよ?
| / / /i `i´lヽ|
|/ / U| 个.|J |
// . |__|_,j |
扉がずれた……orz
461 :
名無しさん@初回限定:2006/03/26(日) 00:51:13 ID:9bjHrUIZ0
有力なのは、D、E?
私的には、Aダケド
1年B組 椰子 なごみ
古典 7
数学 8
英語 8
世界史 7
日本史 8
生物 6
体育 5
選択教科
家庭科 9
美術 6
●所属しているクラブ又は委員会
生徒会執行部
担任から一言 椰子さんはとてもいい笑顔の持ち主って事は先生知ってます
いつの日かその笑顔が見れる日が来ると信じてます。 鉢巻
今日は成績表が戻ってきた。
別に一生懸命何かをやったワケでもないのでこのくらいの成績が
妥当であろう。
担任のコメント・・・別に気にはなってないが担任は妙に暑苦しくてウザい。
まあ、話をする機会はほとんどないのであまり関わらないようにはしてる。
今、あたしは屋上に来ている。
今日は天王寺が家に来てる日だった。だからなるべく遅くまで
学校で時間をつぶそうと思ってここに来たのだ。
今日は午前中で授業が終わる日なのでまだ日は高い。
空を見上げる。雲ひとつない。いい天気だった。
このまま話をつなげます!!タイトルは変わります。
続きは明日の夕方過ぎくらい。。。ごめんなさい明日早いからもう寝ます
なごみんもっと体育の成績いいんじゃね?
館長
γ´⌒`γヾ
iミ‡゙゙"_,i
ノ(!i†∀゚ノ
,r^ヽ从ハ
ヽ,,;とスノ
/ Å |
"""~""""""~"""~"
>>465 今までのもツッコミどころ満載なんだから
気にしない方がいい
ボケだけじゃバランス悪いから突っ込んだ方がいい
10 :名無しさん@ピンキー:2006/03/26(日) 02:04:23 ID:O3/eDrzA0
.:::;;;;;;;;:.
⌒`.、 l:i _ _i∩
,r´^⌒ヽ '6´∪`!ノ .,.-ー-、
《ノ从リリ゙ハ ⊂ Θ / {ミi゙゙゙゙)"i!
(,r`^ ^(~ ) (゙(゚∀゚ ∩' (つ ノ ∩ ゚∀゚)') ヘ'´ i"ヾ
/〈,ノ人))ハ ヽ 〈 (ノ 〉 / く((从"リ}
('(゚∀゚∩ヘ ヽヽ_) (_ノ ノ ノ,∩゚∀゚ノ')
O,_ 〈 〉 _,O
`ヽ_) (_/ ´
>>1乙っすきっス
酔っぱらった乙女さんSSマダー?
酔っ払いの乙女さんネタを描いていたら
いつのまにかにゃも先生になってしまった俺はどうみても精子です。本当にありがとうございました
人いないな…。みんなFFやってるのだろうか。
たった今1作完成したが夜勤なんで明日の夕方投下する。
じゃあ俺は厚着して待ってるよ
アニメ化おめ
478 :
名無しさん@初回限定:2006/03/29(水) 11:58:05 ID:UaD+ptIk0
480 :
>>471:2006/03/29(水) 15:34:04 ID:RQXA8yKb0
「ん……レオ、このキャンディもらうぞ」
ひょいぱく
「あ……」
夕食後。止める間もなく乙女さんは俺の机においてあった
ウィスキーボンボンを口に放り込んでしまう。
フカヒレのヤツがめずらしく差し入れとか言って持ってきたのだが
しまい込むより早く乙女さんに見つかってしまったわけだ。
食べ物を見つければ食べてしまうのが乙女さん。
だけど……コレ、けっこうアルコールきついんだよな。
「なんだ……中にジュースが入ってるのか?
ちょっと変わった味だな」
ひょいぱくひょいぱくひょいぱく
「あ、あ、あ、あああああ」
「なんだ、キャンディぐらいで大げさだな……
しかし、変な味らと思ったが、食べていゆと
不思議と次が食べたう……ひっく」
なんだかろれつが回っていませんが。
しかし、乙女さんはキャンディを食べ続ける。
「なんだか……ぃっく……熱くなってきたじょ?」
「じゃ……俺ランニングしてくるからっ!」
「……待て」
ガッシ!
俺の肩を背後から乙女さんが鷲掴み。
見れば、なんだか目がトローンとしている。
……ウィスキーボンボン数個で酔ったのか、この人。
しかし、酔っぱらった乙女さんって初めて見るな。
「まあ、いいからもう少しつき合え?」
「いや、俺ランニングに……」
「 も う 少 し つ き あ え ? 」
ひぃ。顔は笑っているのに
乙女さんの与えてくるプレッシャーは凄まじい。
「……あい」
「ん。じゃ、キャンディおかありー」
「いや、袋にまだ入ってますが?」
「レオが食べさせてー」
「……は?」
「たまには私らって甘えてみたいー。
ていうか、甘えさせろー」
なにこの強制甘えん坊モード。
まあ、普段『自分が上』という立場に固執してるからなぁ。
たまには、こういうのもいいか……?
新作キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
支援
「あーん」
仕方なく、開いた乙女さんの口にキャンディを放り込む。
ぽい
「んー……愛情がこもってないー」
いや、どうすれば?
「口移しでなきゃ、ヤダ」
拗ねるように、乙女さんがイヤイヤをする。
……ああ、もう!可愛いじゃねえか!
急いでキャンディを口に含むと
乙女さんに覆い被さるようにして、キス。
「んっ……あは……あまーい……」
ころころと、二人の口の中でキャンディが転がる。
甘く溶けたものがくちゅくちゅと音を立てて二人の間を行き来する。
ちょっと……たまんなくなって、きた。
「んっ……乙女、さん……続きは部屋で……ね?」
「まだ……ダメー……」
「え」
「今度は、お風呂……たまには、レオが洗って♪」
……酔っぱらった乙女さん、いいかも。
こうして、甘えん坊モード全開の乙女さんに吸い尽くされてしまった。
翌朝には当然のように乙女さんは『何も覚えていない』とか言うし。
そんなこんなでヨレヨレになって学校へ。
たまたま一緒になった村田が茶々を入れてくる。
「なんだ対馬……朝から気合いが入ってないな」
「お前ら拳法部と違って、朝から気合いなんか入らないよ。
そもそも、俺の気合いは君たちの先輩が吸い取ったっつーの」
「……なんのことだかサッパリだな」
「やれやれだぜ。ま、お前らは
乙女さんに酒を飲ませるようなことはしないだろうしな」
「酒?いや、全国大会で鉄先輩が優勝したときは
館長もお許しになられたので、祝杯をあげていたぞ?」
「な……よく無事だったなお前ら!?」
「無事って……鉄先輩は、アルコールにも耐性があるのか
一升まるまる入った杯をあけて、ケロッとしていたぞ」
「な……なんですと!?」
じゃ……あれは演技!?ただ甘えてただけ!?
釈然としないまま授業を終え、家に帰ると
テーブルの上に例のウィスキーボンボンが山盛りに。
乙女さんがすました顔で、その前に座っている……
「おかえり。あのキャンディな、美味しかったから
探して買っておいたぞ……ときどき、食べような♪」
>>485 GJ!
やっぱり
乙女さんは
エロ可愛い
な
謝々&GJ!
乙女さん策士だな。いや役者か?
「エリカ、次どこ行く?」
「んー、小腹が空いたわね、なんか食べよっか。どこかいいお店知ってる?」
「この辺なら美味いうどん屋があるよ」
「じゃ、そこ行きましょう」
俺、対馬レオ。隣を歩く誰もが振り向く金髪美人は霧夜エリカ。俺の彼女だ。
にしても1学期の頃はエリカが俺の隣を歩くなんて想像もしなかったぜ。
頑張ったかいがあったなあ……。ま、今でも頑張ってんだけどね。
っと、あれは……?
「ん? どうしたの、レオ」
「いや、あれ、館長じゃない?」
「え? あ、ホントだ」
「ジュラルミンケースを持ってるけど、似合わないね」
「そうねー。銀行に行った帰りかしら……なんか落ち込んでるみたいよ、館長」
「……肩落としてるね。なんか猫背だし、あ、溜息つい、た……!?」
ビュオオオオオオ!!
「あ……ありのまま今起こったことを話すぜ! 『館長が溜息をついたら竜巻が発生した』」
「私も何が起こったのかわからなかった……。館長の人外さの片鱗を垣間見たわ……。
って、言ってる場合じゃないわよ! 館長!」
「ん? おお、霧夜に対馬か。フウ……」
「だあー! こっち向かんでください!」
…………………………………………
「教え子が会社の金5000万を持ち逃げした!?」
「それでなんで館長が弁償しないといけないんですか」
「ウム……儂はそやつの身元保証人なのだ」
「身元保証人?」
「被用者が雇用者に損害を与えた場合、連帯して責任を取る者の事よ。
つまりこの場合、被用者がその教え子さん、雇用者は会社社長、保証人は館長になるわね。
だから館長は教え子さんが与えた損害の責任を取らないといけないわ」
そんなんあるのか。知らんかった。
「なんで教え子とはいえ保証人なんかに……」
「うむ……、素行が少々悪くてな……。親ですら見捨てておった。
就職探しも難攻してな……。儂も頼み込んで保証人になって、ようやく就職が決まったのだ。
確かに奴は悪だったが、根はいい奴なのだ。だから儂は……」
「根がいい奴が会社の金持ち逃げするわけ無いでしょう」
「う、ぬう……」
また肩を落とす館長。こりゃ、相当こたえてるな……。
「それでどうするんですか?」
「なんであれ、奴が持ち逃げしたのは事実。ならば、儂は責任を取らねばなるまいて」
ジュラルミンケースが音を立てて開いた。中にあったのはぎっしり詰まった札、札、札。
「こ、この金、どうしたんですか!?」
「どらごん号を担保に借りたのだ」
「あれをですか!?」
「それで、返すあては?」
「……」
「マジですか……?」
「まあ、これぐらいで済むなら安いものよ……。
そろそろ時間だな。では儂は行こう。お前達、今日のことは忘れてくれ」
そう言って歩き出す館長。心なしか、その大きい背中が、一回りも二回りも小さくなったように見える。
「館長……」
なんとか力になってあげたいけど、どうすることもできない。歯痒い……!
「レオ、行くわよ」
「え、あ、うん。うどん、食べに行くんだったね」
「何言ってるの。館長を助けるのよ!」
「え?」
「ホラ! グズグズしない!」
…………………………………………
「ABC建設……。ここがその会社ですね」
俺、エリカ、館長。3人が問題の会社の前で最後の打ち合わせに入る。
俺もエリカもスーツを着込んでいる。館長とその秘書、そして鞄持ちに見えないことも無い。
「いいですか? 全てを私に任せて、館長はどーんと構えていてください」
「う、うむ……」
「レオも準備はいいわね?」
「うん」
「よし、じゃ、行くわよ!」
先頭きって階段を上がっていくエリカ。その時。
「ん……?」
今何か視線を感じたような……?
「気のせいか」
…………………………………………
「まったく! どないしてくれますんや!!!」
応接間に怒鳴り声が響き渡った。
社長さんはすごい剣幕で怒鳴りたてている。
もう10月だってのに、顔全体に暑苦しい汗がだらだらと出ている。
館長は申し訳無さそうに、エリカは涼しそうに社長さんの怒りを受け止めている。
「で……、金は持ってきてくれはったんやろな?」
「ハイ、もちろん、5000万用意してきました」
エリカが答え、俺に目配せした。俺はテーブルにジュラルミンケースを置き、パチンと開いた。
「おお……」
社長さんが金に手を伸ばそうとする。が。
「その前に」
エリカが社長さんの手が届く前にケースを閉めて、言った。
「な、なんですかいな」
「保証契約書を見せてもらえますか?」
「な、なんでそんなものを?」
「念のため、です」
社長さんは少し考えたあと、了承した。金庫から出されてくる1枚の紙。
「お確かめくだはれ」
「では、確認します」
エリカは保証書の1字1字を確かめるようにじっと見ている。
俺もちょっと気になったので後ろから覗いてみる。
紫煙
『上記の者が採用されるにあたり、私は、身元保証人として、
会社の就業規則及び諸規定を遵守して勤務することを保証します。
万一、本人がこれに違反し、故意もしくは重大な過失によって貴社に損害を与えた場合は、
私は本人と連帯して、賠償の責任を負い、貴社に迷惑をおかけしないことを保証……』
そして、保証書の最後に館長のサインと判が見える。日付は今から2年前だ。
「ありがとうございました」
「気が済みましたかいな」
「ハイ。ついでですが、質問してよろしいですか?」
「なんでしょか?」
「被用者が横領する兆候とかそういうものはありましたでしょうか」
淡々とした口調で問いかけるエリカ。社長さんは、少しの間を空けて答えた。
「そ、そーでんなー。当初は真面目に働いとったけど失敗も多かったでんな。
いろいろやらせては見ましたけれどどれも上手くできなかったんで、最近は荒れておりましたな」
「いろいろやらせてみた?」
「へ、へえ。現場に営業、事務とかですわ。それでも上手くいかず、んで経理に回したとたんこれですわ。
重い仕事をやらせればまた真面目にやってくれると思っとったんですが……」
「そうなんですか……。館長、ご存知でしたか?」
突然話を振られた館長は、少し戸惑いながら答える。
「い、いや、知らなんだ」
「あんま館長さんに心配掛けたくなかったんでなあ……。それに社会にでれば1人前や。
子供じゃ無いし、いちいち知らせることもないでっしゃろ」
「そうですか……、ありがとうございました」
「もうよろしいでっか? では、金を引き渡してもらいましょか」
再度金を要求する社長さん。エリカはよく通る声で、言った。
「いえ……、お断りします!」
「な、なんやてーーーーーーー!!!!!!」
シャッチョさん、目が飛び出るほどの絶叫。つーか俺も、そして館長も驚いた。
「な、なんでや! 何を言うてまんのや!?」
「落ち着いてください。別に支払わないわけではありません」
「ど……どういうこっちゃ?」
「『身元保証ニ関スル法律』では、保証人の責任には限度があると規定されています」
堂々たる態度、口調。ビッ、と社長さんを見据えて、主張を叩きつける。
「保証人に賠償請求するときには一切の事情を考慮し、合理的な額を決定すべき、とされています。
この場合だと……。雇用者が保証人に被用者の就業態度および任務の変更を通知していなかったこと、
そして雇用者の監督責任! それらを考慮して……」
エリカはどこからともなく計算機を取り出し、弾き出した金額を社長さんに見せつけた。
「このぐらいですね」
「ご、550万!? 1割弱じゃないでっか! これはちょっとあんまりじゃ……」
「それ以上は出せませんわね」
「い、いや、せめて……これぐらいは貰えるはずや! それ以上はまけへんで!」
「なんと言われましても最初に提示した金額以上は出せません」
エリカはあくまで強気の態度。これが駆け引きってヤツか……。
「裁判所に訴えてもよろしいんでっせ!!」
裁判! 俺は思わずその単語にビクっとなった。がしかし。
「よろしいですよ。そちらがお困りにならないのなら」
「え……」
「私どもは一向にかまいません。司法の場で決着をつけましょう」
エリカは裁判という言葉(カード)にもまったく動じていなかった。
ホントに訴えられたらどうするんだろう……。いや、何か考えがあるのだろうな。
「い、いや、裁判は……」
「どうなさいました? そちらから言い出したことでしょう?」
「えっと……。か、館長さんが裁判沙汰になったら学校のイメージダウンにつながることにもなりますがな。
そしたら入学希望者は激減や! そんなんなったら困りますやろ?」
「いいえ。学校だからこそこういうことはハッキリさせておかなければ。
……それともなんですか? 裁判になったら困るようなことでも?」
「えと……、いや、その……」
社長さんはなんだかしどろもどろになっている。
……ここまでくれば俺にもわかりだしてきた。多分、この一件は……。
「霧夜よ」
いきなり館長が口を開いた。
小さな声だったが、その声は、全員の五臓六腑にまで響き渡るほど、ずっしりとして、重かった。
「な、なんですか、館長」
「少し黙れ」
「は、はい……」
その場の全員を圧倒する迫力が館長から発せられている。
これが、今さっきまで小さくなっていた人と同一人物だと……!?
「社長さん」
「ハ、ハイ!?」
「5000万、全額支払いましょう」
全員が耳を疑ったであろう、館長の言葉。
「な、何を言い出すんですか館長! 今回の一件は……」
「霧夜、黙れと言った筈だぞ……」
館長の声が、ただひたすら、重い。エリカですら黙らしてしまうほどに。
「儂は奴を信頼して保証人になった。そして奴を雇ってくれた社長さんも同じように信頼しておる。
社長さんも同様であろう。儂を信じたからこそ、奴を雇ってくれたのだからな。
ならば、その信義には最大限応えねばならない責任と義務がある」
1つ1つの言葉が腹に響く。
「たとえ、騙されようともそれはそれで構わん、本望よ。それが、この橘平蔵の保証だ……。よいな、霧夜」
「館長……」
漢だ……。そうだ。これが竜鳴館館長、橘平蔵だ。
「わかりました。館長がそう言うなら私はもう何も言いません」
エリカもおとなしく引き下がった。そいて館長は社長さんを見据えて。
「聞いての通りです。5000万、お受け取りください」
「か、館長さん……。その……」
「どうなされた? これが必要なのでしょう。ならばお受け取り……」
突然大きな音を開けてドアが開いた。
「待ってください!!」
叫びながら入ってきたのは、あ、あの人、ここに入る前に……。
「お前は……」
「お、お前、来ちゃあかんてゆうとったやないか!」
支援
……ってことはこの人が、館長が保証人になった人か?
「社長、もうやめましょう。俺は、館長を……」
…………………………………………
その後、今回の一件は、社長さんがあの人と共謀して館長から金を騙し取ろうとしたものだと、自白した。
ABC建設は、かなり経営が苦しくなっており、もう不渡りを出す寸前だったらしい。
そこで思いついたのが今回の詐欺だった、というわけだ。
「しっかし館長もお人好しよねー。詐欺として訴えることもできたのに」
「まあ、それが館長の館長たる由縁ってヤツだよ」
館長は彼らを許した。そればかりではなく、仕事も発注して、当面の資金まで融資してあげたのだ。
「でも、館長、金は大丈夫なのかな」
「心配無いんじゃない? 仕事の発注なら学校の経営資金を使えるからね。ちょうど道場にガタが来てたし。
あー、お腹すいた。レオ、うどん食べに行きましょう」
「あ、うん。そだね。俺も腹減った」
2人並んで歩き出す。そういえば、少し疑問に思っていたことがあった。
「ねえ、エリカはさ、いつ気づいたの?」
「ん、何が?」
「今回のことが詐欺だ、ってこと」
「んーとね、もしレオがお金に困ったとして、で、館長を裏切ってでも手に入れたいと思う?」
「……絶対思わない」
それは自殺志願みたいなものだ。
「でしょ? 館長のことをよく知ってる人間ならそう思うのが普通よ。だから単独犯ではない。
なら他に共謀者がいる。で、ためしに社長さんにカマかけてみたら……、ってわけ」
「なるほどね。でも、もし他の人が共謀者だったり、単独犯だったりしたら?」
「それはそれでちゃんと考えてたわよ。結局はあんな風になったけど」
「ま、なんにせよ丸く収まってよかったよ」
俺は館長を裏切ろうとは思わない。命に係わると思うから。
……あの人はどうだったんだろうか。怖いから、自白したのだろうか。それとも……。
「にしてもエリカは法律にも強いんだね」
「まあね。法律ってのは諸刃の剣だから。
熟知してればこっちを守ってくれるけど、知らなければ身をばっさり切られることもありえるからね」
うーん、俺も勉強しとこうかな……。
「ねえ、レオ」
「なに、エリカ」
「レオは、私を裏切らないわよね?」
囁くような、小さな声。
「俺がエリカを裏切るなんて、太陽が無くなろうがありえないね」
「ん、よかった。それが聞きたかったの。……なんか不安になっちゃって」
まだ、不安なのか、声が小さい。よし、ここは俺の愛で不安を溶かしてくれよう。
「俺はエリカの騎士だ、って言ったろ? 大丈夫。俺のエリカへの愛は尽きることは無いよ」
「レオならそう言ってくれると思ってた。……でもね?」
エリカは俺の鼻をツン、と押して。
「道端なんだから、もう少し声を小さくしてね」
周りの人の視線が刺さってることに気づき、俺は思いっきり赤面した。
いるか「いるかと!」
摩周「摩周の!」
2人『よくわかる? 解説!!』
いるか「はい、そういうわけでここではこのSSで使われた法律を解説していきますよー」
摩周「今回は『身元保証ニ関スル法律』、略して身元保証法ですね」
いるか「摩周さん、これは一体全体どういう法律なんですか?」
摩周「就職する際に身元保証人を立てるように言われた人もいるんじゃないでしょうか?
身元保証人とは、労働者がもし会社に損害を与えた時にその賠償責任を労働者とともに負う者です。
またその人物自体の身元を確認する目的もあります。
しかし身元保証人は、通常の保証人と比べ担保する範囲が広く、また将来の損害について担保するため、
その責任を契約のみに委ねると身元保証人の責任が非常に重くなるおそれがあります。
そのため、『身元保証法』によって、その責任の範囲が限定されています。
つまりこの法律は保証人の責任が重くなりすぎないように保証人を守る法律、だと思ってください」
いるか「なるほどー。では今度は具体的に解説していってください!」
摩周「まず、身元保証契約の期間から。身元保証契約は、期間を定めていない場合、通常成立の日より3年間有効です。
期間を定める場合、最長でも5年が限度です。これを過ぎると無効になります。
更新することもできます。しかし、自動更新はされません。更新の際は、保証人と再度契約する必要があります」
いるか「これは第1条、第2条に記載されてますね。ではどんどんいってください!」
摩周「会社側は次の場合には遅滞なく身元保証人に通知しなければなりません。
・労働者が業務上不適任または不誠実な事跡があって、このために身元保証人の責任の問題を引き起こすおそれがあることを知ったとき
・被用者の任務又は任地を変更し、このために身元保証人の責任を加重し、又はその監督を困難ならしめたとき」
いるか「うーんよくわかりませんねー。もっと簡単に言ってくださいよ〜」
摩周「そうですね……、例えば労働者の業務内容や勤務地が変更になったり、
不適当な仕事を与えられて普段の仕事でミスを犯しかねない、なんて時には保証人に知らせる義務があるのです。
そして、この通知を受けた、もしくは何らかの方法でこの事実を知った場合、保証人は一方的に契約を切ることができます」
いるか「これは第3条、第4条ですね。ところでこの通知が来ないのに賠償を請求されたらどうなるんです?」
摩周「それは次の第5条とも関連してきます。第5条では身元保証人の責任の有無および範囲の定め方を規定しています。
身元保証人の責任及びその金額は裁判所が決定することになっており、裁判所は、使用者の監督責任、
身元保証をするにいたった事由、労働者の任務、身上の変化、その他いっさいの事情を考慮して決定する、
となっているんです。通知の有無は、この一切の事情に含まれるのです」
いるか「ということは、通知が無かったから、といっても責任は取らなくてはいけないのですね?」
摩周「保証人の責任の重さを判断したり、損害賠償の金額を算定する上で考慮される、という程度でしょう」
いるか「なんか釈然としませんね〜。では次が最後の第6条ですね」
摩周「身元保証人に不利になる特約は、すべてこれを無効とする、です。例えば、契約書に『損害は全額
賠償する』と書いてあっても、法律に反しているため無効になります」
いるか「はい、ありがとうございました〜。摩周さん、他に注意すべきこととかありますか?」
摩周「身元保証人を立てることは法的には義務ではありません。よって、立てることを拒否することもできます。
しかし、雇用者側が保証人を立てなかったことを理由として、予告無く解雇することは有効、
と判例で認められたケースもあります。これは会社側の自由です。
身元保証法によって責任は限定されているといっても、重大であることには違いありません。
頼む人には責任の重大性と精神的負担を十分に理解し、誠意を持ってお願いしましょう。
そしてなにより、保証人に迷惑を掛けないよう真面目に一生懸命に働くことが1番大切ですね」
いるか「はい、キレイにまとまったところでさよならです〜。またお会いしましょう〜」
就職シーズンだしそれに関連したことを書こうと思った。今は反省している。
SS自体にはツッコミどころが結構ありますですが、解説は大丈夫……、だと信じたい。
身元保証人は以前は慣例のようなものでしかなかったんですけど、
最近ではきちんと立てさせるようになってきてるみたいです。
あと悪質な企業だと「身元」保証でなく「連帯」保証契約を結ばせることもあるらしいです。
契約書はよく読みましょうね。
次は笑えるものを書きたいな……。
>>485 GJ!
甘える乙女さん (*゚∀゚)=3ハァハァ
>>500 素行悪いやつは烏賊島送っちゃえw
>>485 乙女さんも少女なのね
>>500 うわーん法律は漢字が多いよー
でもGJ!!面白かったです
>>485 GJ
ラスト、追加を買ってきてる乙女さんテラモエスw
>>500 俺の理解力がいるかちゃん並なのがよくわかった…orz
>>500 GJ!
ビビって入社関係の書類見直したよ
身元保証でホッとした
>>500 GJ
クライマックスは館長の漢っぷりだと思うが
ラストでもそこを生かしてほしかった
>>485 GJ ひねりがきいてますね
>>500 GJ いい試みだと思う。館長の男気で泣かすところまでいけたらよかったけど
あと、エリカの詐欺を見破る点は丁寧に書くとよかったが推理小説ではないのでそこまでこだわらなくてもいいかな
文句っぽく言ってしまって申し訳ないがgjの気持ちにウソはないので、かんべん
フカヒレ「学校側に入院費の請求を要求する!」
祈「体育武道祭のときのことですか? 学校側は責任を取らないとの契約ですわ」
フカヒレ「いいや、あの契約は無効だ!」
祈「それはなぜですか?」
フカヒレ「ヘヘヘ、未成年者は法的には無能力者なんだぜ。だから保護者、
つまり俺の親の同意が無い法的行為は無効になるのだ!」
祈「そうですか。ではあの契約は無効ですわね」
フカヒレ「わかってくれましたか。(ヘヘヘ、これでこづかいたんまりだぜ)では入院費を……」
祈「支払いませんわよ」
フカヒレ「エェェ! な、なんでですか!?」
祈「未成年は無能力者なんでしょう? だったらこの請求も法律行為ですから
フカヒレさん単独ではお支払いできませんわ。親の同意を得てきなさいな」
結局フカヒレの手元には1円も残りませんでしたとさ。
未成年者が法律行為(契約など)を行うには法定代理人(親、保護者)の同意がいります。
しかし法定代理人が自由に処分することを許した財産については同意がいりません。
この自由に処分することを許した財産というのは、ぶっちゃけるとこづかいのことです。
同意の無い法律行為はあとから取り消すことができます。
面白いSSが読みたいんであって
別に法律の勉強したいわけではないのでな
>>485 >「今度は、お風呂……たまには、レオが洗って♪」
Σ( ̄□ ̄;)!!グハッ←萌悶絶死
GJ!
>>500 >>509 ためになるSS法律教室〜
でも誰かの保証人とかなりそうにない〜w
>>500 「ミナミの帝王」でも見たことあるな
オレは一時期公務員を目指して勉強してたんだが、
法律の授業、特に民法は講師が優秀な人だったせいもあって楽しかったが、
ひたすら覚えることが多くてどうしようもなかったw
俺は面白くて勉強にもなったがな
法律SSがどうのこうのでなくて法律雑談がつまらないんだろ
>>514 「ククク・・・SSで語るんだろ? このスレは」ってことか。
「え〜〜、というわけで、第一回つよきすアニメ化会議を始めたいと思いまっす!
司会はこの俺、ギャルゲー続けて十数年!ギャルゲーマスターシャークこと鮫氷新一と」
「どーも、伊達スバルです」
「この会議は、つよきすがアニメ化した場合、どんなアニメになるか
また、どんなアニメにすべきか、について話し合う会議です。
声優さんの変更や、ゲーム版のようなパロディができるのか、など
話題は多々あるだろうけど、とりあえず今回は『誰がメインヒロインになるか』について話し合いたいと思います」
「それでは、各ヒロインの方々、自己アピールなどあればどーぞ」
「ハイハイハイ!」
「はい、じゃあ真っ先に手を上げたカニ、言ってみ」
「当然といえば当然なんだけどー、メインヒロインはボクじゃないとダメっしょー、やっぱり!
あんねー、ボクのシナリオってつよきすで一番評価高いじゃん?
やっぱりさ、ユーザーが望むシナリオを展開するべきだと思うんだよねー」
「一番評価高いって…そんな統計とってねーぞ」
「そうだけどさー、評価高いのは間違いないっしょ?
他の人達はなんつーの?特に大した展開もなく終わるけど、
ボクの場合、レオとスバルがボクをめぐって殴りあったり、
ラストでスバルがTV越しに感動しちゃうセリフを言ったりで号泣モノですよ?
やっぱりアニメにするんだったら、そういう感動シーンは外せないよね!だからボク!」
「異議あり」
「はい椰子。どーぞ」
「感動感動言ってるけど、それってカニが良いんじゃなくて、
伊達センパイの潔さがあるから感動的な話になってるんじゃないですか。
現にカニは、後半ではバカみたいにセンパイといちゃついてるだけだし。
カニシナリオでアニメを作ったら、視聴者の人は「つよきすって男同士の友情ストーリーなのか」って勘違いすると思います。
だからカニシナリオでは駄目です。却下すべきです」
「んだとぉ!ココナッツテメェェ〜〜!!」
「僭越ながら、あたしがメインヒロインでシナリオを作るべきだと思います。
公式の人気投票でも、あたしは2回1位になってますし、
ノベルでもあたしが主役になってるものが3冊(うち1冊はオムニバスだけど表紙を飾ってる)出てます。
こういうのは、視聴者の要望に応えて人気のある人をメインに据えるべきだと思うんです。
それに、あたしがセンパイと結ばれない場合、後半のセンパイを好きになってからのシーンが全部カットされることになります。
これだとあたしが『ただの態度の悪い後輩』になってしまうので、ファンの人はきっと嫌がると思います」
「いーじゃんかよ別に。ココナッツは『ただの態度の悪い後輩』以外の何者でもないんだから」
「黙れカニ。お前は全編通して『バカなチビ』だろうが」
「てんめぇぇ!」
「人が喋ってるのにギャーギャーうるさい。いい加減黙れ、潰すぞ」
「ぶっ飛ばす!テメー絶対ぶっ飛ばす!」
「はいはい、二人ともひとまず落ち着け。他に意見のある人は?」
支援
「それじゃあ、私からもいいか」
「どうぞ乙女さん」
「やはり、レオと結ばれるのは私しかいないと思う。
自分で言うのもなんだが、私はそれなりに人気がある方だと思うし、加えて、私は序盤からレオの家で暮らすことになるからだ。
視聴者も、うら若き乙女が主人公の家で暮らしはじめたのに、何事も無く終わるというのでは肩透かしだろう?
それに私のシナリオでなければ、レオが村田と対戦し、打ち負かすという燃えるシーンがなくなってしまう。
話の内容から見ても、私の場合は安定しているから、他の者の出番が極端に少なくなるという心配もない。
というわけで、メインは私で行かせて貰いたい」
「却下」
「な…姫、ぶしつけだな」
「乙女センパイはキャラとしては面白いけど、シナリオは平凡でしょう?
なごみんみたいに途中でキャラが変わることもなく、最初から最後まで『良きお姉ちゃん』って感じですし。
脇にいても充分目立つんだから、別にメインを張る必要ないと思いまーす」
「しかしだな」
「それに、乙女センパイを前面に出しすぎると、「バ●キリースカートはいつ出てくるんですかー」とか
「せっかくのエンディングなのに、B●ACHの●魄刀もどきを出すなんて萎えー」とか言われるわよ、きっと。
せっかくのアニメ化なのにケチつけられたくないでしょう?」
「う…」
「やっぱりメインのシナリオはこの私にすべきよ。
よっぴーとの友情!対馬クンが私に近づこうと努力する姿!そして薔薇も咲き誇る完璧なビジュアル!
これだけの要素が揃っていて私が脇役なんてありえないもの。
それに、私のシナリオだとバッドエンドもありうるから、視聴者も「もしかしたらバッドに行くかも」ってドキドキよ?
ちょっぴりバッド行きの前振りをしておいて、どんでん返しのグッドエンド!これは絶対受けるわね。
よってメインヒロインは当然私。それ以外は考えられないわ」
4円
「ふーん…そうなんだ…」
「え、よっぴー?」
「エリーってば、バッドエンドに行くのがいいんだ…?人形ズタズタに引き裂いて欲しいんだ…?」
「ちょ、ちょっと、よっぴー、そんなこと言ってないでしょ」
「あぁ、そうだよね…やっぱり物語はハッピーエンドじゃないといけないよねぇ。
エリーのハッピーエンドは、エリーが対馬君を振って、私が対馬君に告白したのに
結局対馬君はエリーのもとに行っちゃって…。
私は当て馬の身分なんだから、普通より少し多めに出番がもらえただけでも充分なんだよね…
私が対馬君と結ばれるなんておこがましいよねぇ」
「う…」
「どうせ私なんか、この体質のせいでPS2版でも出番削られちゃうから、アニメの見せ場なんて夢のまた夢だよ。
仮に見せ場があっても「よっぴーって意外とキツイこと言うんだ」みたいな、
ちょっと黒い部分が出てくるだけの扱いなんだよね…。もういいよ、それでいいんだ…
私は空のお鍋でもかき混ぜてるよ…ウフフフ…」
「…佐藤さん」
「なんですか…祈先生?」
「あなたはまだいい方ですわ。私なんてPC版本編ですらあの短いシナリオなんですのよ?
アニメになった場合、たとえサブシナリオでも私のエピソードに時間が割かれると思いまして?
おそらく良くて『お色気要員』、最悪『背景』ですわ。
それを思えばあなたは恵まれていますわ。コアなファンも多くいるでしょうし」
「…『コアな』って言わないで下さい。」
特徴つかんでますな支援
「なーんか皆自己主張激しくて譲らねーな。ギャルゲー歴十数年のフカヒレさんよ、何かいい案はねーか?」
俺としてはいっそのこと、レオと俺の青春友情ストーリーでもいいと思うんだけど、どうよ?」
「「「「「却下」」」」」
「冗談だって」
「あら?私は、伊達クンと対馬クンの禁断ラブストーリーなら許可するけど?」
「伊達君、エリーに餌を与えないで」
「あちゃ。ごめん、よっぴー。
で、フカヒレ。どう思う?」
「えー、ゴホン、非常に言いにくいことだけど、それぞれが批判した内容はかなり的確と思うんだよね。
カニシナリオの場合、カニよりスバルが目立っちゃうと感じる人がいるのは確かだし、
乙女さんの場合は話の起伏が他に比べて平坦だから、
乙女さんのルートでいくより他でやった方が良いという考えも妥当だと思う。
よっぴーのシナリオは性質上、アニメでは難しいだろうし、
祈先生のシナリオは短すぎる。ていうか普通にメインはありえない。
ついでに言うと、姫のシナリオも、レオが股間踏んづけられたり、69で逃げ出したりするけど
あれってアニメだと絶対無理だよね。それに個人的には、姫は自分がうろたえるよりも
椰子ルートで椰子をからかったようなシーンの方が似合うと思う。
かといって、人気の高い椰子をメインに据えても、なごみさんとか再婚相手の人の出番が増えて
他の執行部員の描写が減るだろうしねぇ。大体、椰子のデレ期ってさ、別にレオと結ばれなくても
レオが椰子を説得した時点で椰子が惚れて、レオはそのままニュートラルってシナリオに改変すれば問題ないだろうし。
まぁ正直、どれか一つに絞るのは無理なんじゃないかな。各キャラのファンの要望も考慮に入れるとなるとさ」
フカヒレがまともな事を言っている・・・この世の終わりか?支援
のどかさんの間違いだよな?w
支援
規制くらっちゃったのかな?
一旦CMってことか。
「じゃ、どうすんだよ」
「某ぱに●にみたいに、パロディギャグアニメに特化するとか、どうよ?
つよきすの売りの一つはパロディネタなんだし、ラブコメ要素は少なめにして、笑いを取る!みたいな」
「うーん、でもそれって普段ギャグを言わない椰子やよっぴーみたいなメンバーのキャラが薄くならないか?」
「まあ、そこはある程度加減して、ラブコメ要素もそれなりにすればいいじゃん?
あ、あと、もう数個良い案があるんだけど」
「何だよ」
「俺が主役の、凌辱ルートってのは――」
「「「「「「却下」」」」」」
「じゃ、じゃあ、俺が主役の、純愛ルート――」
「「「「「「却下」」」」」」
「じゃあ、俺が主役の…」
「「「「「「却下」」」」」」
「…」
「「「「「「…」」」」」」
「…」
「「「「「「…」」」」」」
「う、うわぁーん!いいんだいいんだ!俺にはギャルゲーがある!ギャルゲーはいつも俺を慰めてくれる!
もう帰る!帰ってギャルゲーでこの傷を癒すもん!ギャルゲーではいつも俺が主人公なんだ!
お前ら聞いて驚くなよ!今週新発売の『つよきす』はなぁ……あれ?」
うやむやのままEND
終わりです。
えー、ラスト遅かったのは結末をどうするか少し迷ったからです。
採用しなかったオチだと少し弱いかなと思って。
採用した方も結構中途半端ですけど。難しいですね。
>>525 かぁああああ!!
間違えました…なごみファン失格です。
>>529 面白い!
今日は気持ちよく寝られそうだあ
>>529 GJ!見事にオチてるから気にすることはないって
なごみさんで見事におちてるから気にすんなw
うそうそ、GJやんよ
実際の所、ベースのシナリオは乙女かカニのどっちかだろうな。
でもなあ、正直いってアニメは見る気しないんだよな。ヴィジュアルノベルとか小説とか、活字を使った媒体なら大歓迎なんだけどなあ。
そして当然のように忘れられてるPS2版追加ヒロインの誰かさん。
・・・いや、まぁ、出れるのかは知らんが
とりあえずGJ
7月アニメ化かぁー。いや、マジで嬉しい。動き回るレオ達が見れるよ・・・
でも放送話数短いんだろうな・・・
メインのシナリオは本当誰になるんだろう。やっぱり乙女さんか?
個人的にカニはスバルが途中退場しちゃうから嫌だな。いや、シナリオ自体は凄く良いんだけど。
ALLGJ!!
>>500熱いぜ館長!まさに漢やね
>>529姫の乙女ルートに対するツッコミ笑った
まあ全部笑ったけどね
しかしアニメ化か……
前も言ったがレオの声優誰がすんだろ
シナリオよりそっちが気になる……
そしてもう一つ気になるのは、テンチョー全身写んのかな?
俺個人としては見たくない
けどそんなの無理だろうなあ…………orz
特定の相手とはくっ付かず、各キャラのエピソードをつまみ食いしてそこそこ仲良くなって
生徒会活動や合宿、体育祭とみんなで騒ぐイベント中心でやっていくのがいいかな
538 :
名無しさん@初回限定:2006/03/30(木) 07:52:46 ID:IXohk0rsO
やっとつよきす買って今やり始めてるんだけど、どんな順番で攻略していいかな?
兄メカ!?
18禁ネタは使えないんだから(全年齢だよな?)、
PS2版のシナリオが使われるのが普通でしょ。
素奈緒は多分出るような気がする。
放送回数にもよるが、混合シナリオか、放送回数の半数を個別に焦点をあてて、
後半シリアス気味な三角四角関係のゴタゴタに持ち込むとか。
デレ期は正直見たいところ。
大丈夫、ここはSSAAスレだよ
542 :
れみゅう:2006/03/30(木) 16:38:43 ID:GPZRjTE50
>>529 GJ!
アニメ化か……。なごみんルート中心が作りやすそうかなぁ。
なごみんはデレないと本当にただの態度悪い後輩ですからね。
普段アニメはそんなに見ない(見られない)けどこれは見たいなあ。出来は置いといて。
どうせウチの地域は見らんないからDVD待ちですけどね。orz
ところでバカップル第三弾、できたのでちょっと投下させてくださいね。
「と、言うわけで今度の花見の幹事は対馬クンに決定〜」
俺ときぬが竜宮に入るなり、唐突に姫に言われた。
佐藤さんと椰子、フカヒレがまばらな拍手で応じる。
「おーい幹事、何ハトが豆鉄砲食らったような顔してるのよ」
「……まず、どういうわけなのか説明してもらえるとありがたいんですが」
「桜の季節到来。以上」
「簡潔な説明をどうも。でもそれと俺が幹事になることの関連性が分からないんだけど?」
「私が決めたの。それ以上の理由が必要?」
「……ナルホド」これは諦めた方がよさそうだ。
「姫オーボーだぜー」
「聞く耳もちませーん」きぬの文句にも姫はどこ吹く風。
「ごめんね、対馬君。無理矢理押し付けちゃって」
佐藤さんが申し訳なさそうに謝る。
「いいっていいって」
「じゃ、当日は場所取りお願いね。あと対馬クンのセンスで何か趣向を凝らしてくれるんでしょ?
今まで体験したことの無いような、斬新な花見を期待しているわよ」
姫はにっこりと笑ってプレッシャーをかけてくる。
うーん。斬新な花見、ねぇ。
「どーすんだレオ?」
帰り道できぬが訊いてきた。
「そうだなぁ、どうしよ。とりあえず場所決めて、料理の手配か」
「ボクも手伝うよ」
そう言って腕を絡めてくる。ああ、きぬの体あったけー。
「サンキューきぬ」
「ボクとレオの仲じゃんか。エンリョは無用だぜ!」
「うーん。にしても斬新、斬新かぁ……」
「ありきたりじゃ姫はマンゾクしそうに無いもんね」
きぬも眉間にシワ寄せて考え込む。
「!」俺はその愛らしい横顔を眺めていて、閃いた。
よし、これでみんなの度肝を抜きつつ満足させてやるぜ!
そしてお花見当日。
「どうして学校に集合なのよ。準備はできてるの?」姫が不審げに訊ねる。
「それはもう、抜かりなく、ね」
卒業してしまった乙女さんと祈先生以外の執行部の面々がほどなく集合した。
「祈先生はー?」
フカヒレの問いに佐藤さんが答える。
「誘ったけど、土永さんが『酒もでねーガキの宴会に付き合えるか、ぶるぁ〜!』とか言っちゃったんで不参加だよ。
あ、あくまでも土永さんの発言ということにしておいてね」
「……あの人、本当に教育者ですか?」
「いうな、椰子」
「あれ、カニっちもいないねぇ」
「ああ、きぬはちょっと準備中」
「場所取り? もうこんな時間だし、どこも混んでるんじゃない?」
「大丈夫。超穴場だから」
「へぇー。一体どこ?」
「竜宮」
俺の答えに全員が疑問の声を上げる。この反応も想定内だぜ。
「はぁ!? あんなトコでどうやって花見すんだよレオ」
「行ってみてのお楽しみってことで」
俺の先導で、竜宮に移動する。
竜宮には昨夜のうちに様々なセッティングをしておいた。
テーブルを並べ、発注しておいた料理も運び込んである。準備は万端だ。
扉を開けると、誰ともなく感心したようなため息が漏れた。
「わ、料理に飲み物にカラオケセットまで……」佐藤さんも驚いている。
「レオいつの間に」
「ふーん。料理とかはいいとして、肝心なモノが無いじゃない。花見に桜が無いなんて有り得ないわよ?」
姫が腰に手を当て、挑むように言った。
「もちろん、最上級の花を用意してますとも。――きぬ、いいぞ!」
「カニっち?」
『じゃーん! って、あ、あれ!? 開かねぇ!』
ガチャガチャ音を立てるロッカーに視線が集まる。
支援
うへぇ、やっと開いたぁ」
ロッカーから現れたのは雅やかな十二単に身を包んだきぬ。
「真打は〜遅れて現れるのがアブダビ式〜♪」
あぁ、めちゃ似合うめちゃ可愛いめちゃキレイ! つーか、いますぐハグして抱擁して抱きしめてぇ。
「なんだ、アブダビ式って……」
「カニっち、その格好……」
「あ、よっぴー似合う? 何枚も着てるからちょっと体重いけど、こんなのもたまにはイイな」
「はぁ〜、きぬは流石に何着てもかわいすぎるな」
「いや、惚気は結構ですから」
「肝心の桜は? 花見はどうなるのよ?」
「よっしゃきぬ、ここに座ってくれ」
「らじゃー♪」
きぬを真ん中に用意した特別席に座らせる。
「さぁ、準備完了!」
「なにこれ?」
「ふふっ、これぞ姫ご要望の、今までに無い斬新な花見! 名づけて『きぬ見』!
何しろ蟹沢きぬといえば、そこらのソメイヨシノも裸足で逃げ出すほどの可憐さ!
ただ桜を見るより心が和む。おまけに滋養強壮、頭痛腰痛冷え性etcに抜群の効果あり! ガン細胞も消えますよ。
きぬ>>>越えられない壁>>>桜! つーか例え越えられるとしても俺が全力で阻止するけど。
皆様、360°お好きな角度からきぬを愛でつつ、飲めや歌えのドンチャン騒ぎを心ゆくまでご堪能ください!」
俺は花瓶に生けた桜の枝をきぬの隣に置く。
「一応桜も用意してあるけど。ま、こんなのハッキリ言ってきぬの引き立て役にすぎないね」
「さーすがレオ! こんなこと考え付くなんて、天才だな。ノーベル花見賞もんだぜ」
「いやぁ〜、そんなに褒めるなよ。お前の美貌なくしてこの企画は成り立たないんだからさ」
「……バカップル」
「バカップルだ」
「バカップルだね」
バカップル支援
「では僭越ながら私が乾杯の音頭をとらせて頂きます。――乾杯!」
「カンパーイ!!」
「あと、今期もヨロシクってことで」
姫の発声でいよいよ宴が始まった。無論酒など出せないのでジュースやお茶での乾杯だけど。
早速フカヒレが似合わない福山を歌い始める。勿論女性陣からは大ブーイング。上手いのに不憫な奴だ。
「対馬クン、この料理は?」
「とりあえず予算はあったんで老舗仕出し屋に発注を」
「へー。中々美味しいじゃない」
「そうですね。上品な味わいです」
姫も椰子も料理には満足な模様。よかったよかった。
「おーい、次、『神田川』入れたの誰だー? てかシブすぎだろこれ。いきなり盛り下がるっつーの」
椰子が立ち上がり、
「こうせつさんをバカにすると潰しますよフカヒレ先輩」
「ひぃっ! 生まれてすいません!」
「さっさとマイク、貸してください」
椰子の迫力に慄きつつ、マイクを渡すフカヒレ。
「なごみんがフォーク……ギャップ萌えね」
「あ、エリーまたなんか変なこと考えてる……」
外野に構わず椰子熱唱。意外だ。
「結構上手いな」
「そうねぇ。なかなか聴かせるわね」
「け。本人の内面にぴったりの暗い歌だな、ココナッツ」
椰子はきっちり歌いきってから、
「黙れカニレーザー。潰すぞ」
「あぁ!? てめー先輩様をドクトルG呼ばわりたぁ、いい度胸じゃねえか!」
またケンカを始めようとする二人に、佐藤さんが冷たい声を投げかける。
「……ちょっと二人とも、今は私が歌ってるの。……静かにしてくれないかな」
「サ、サー! イエス、サー!」
椎名林檎をバックにエコーが掛かったその声は、あのきぬと椰子が直立不動になるほどの迫力だった。
……マイクは人を変えるぜ。
よっぴー「そしたらベンジー・・・♪」支援
マイクも一巡した頃合いを見て、俺は手を叩いた。
「はい、ではここできぬは衣装チェンジのため一旦退席しまーす」
「衣装チェンジ?」
「うん。お色直し。同じ格好ばっかりでみんなを飽きさせないようにね」
「んじゃ、ちょっくら行ってくるぜー」十二単を引きずりながら、きぬが部屋を出て行く。
「いろいろ考えてるんだね」と、佐藤さん。
「これも幹事の役目だから」
「ところで、あんな衣装どこで調達してきたんだ?」フカヒレが訊ねる。
「演劇部」
「マジかよ」
「無論こっそりとだ。出来るだけ顔合わせたくねぇからな」
「だよなぁ。でもバレたらまたウルサイぜ?」
「だからお前返しに行ってくれ」と、フカヒレの肩に手を置く。
「やだよ俺」即答かよ。でも俺だってまた危険を冒すのはいやだ。
それから十分ほど経って、きぬが戻ってきた。
「はーい。お待たせ皆の衆〜」
「わーカニっちかわいいねー」
「へぇ、似合うじゃない。これでもっと胸があればハアハアできるんだけどなぁ」
「馬子にも衣装……」
皆にも中々好評のようだ。
新しい衣装はチャイナ。それも裾に大胆なスリットが入っている。
やべぇ。超やべぇ。つーかこのまま連れ去りてぇ。お姫様だっこで連れ去りてー。
「へへぇ。さっきのは動きづらかったけど、こっちは身軽だーね。どーよレオ」
と、きぬは裾をヒラヒラと捲る。白い太ももがちらりと見えた。
「すっげぇ似合ってる。今すぐ厨房裏に行きたいくらいだ」
「んもー。レオエロエロだぜ〜。――コレが終わったらな♪」
「……キモ」
「ちょっと幹事ー。飲み物無くなったわよ」
「こっちは料理が心許ないぜ」
「了解了解。すぐ追加持って来る」
そんな調子で、和やかなムードの中「きぬ見」は滞りなく進んでいった。
「さて、宴もたけなわではございますが。……みんな、そろそろいいかしら?」
飲んで食って歌って盛り上がったあと、不意に姫が立ち上がった。
「わ、ようやく? エリー、随分ガマンしたねぇ」
「正〜直、待ちくたびれました」
「律儀に付き合う俺らもどうかとは思うけどね」
ん、みんな何の話してるんだ?
「んじゃとにかく、代表して私が」
「どうぞ、姫」
「コホン。――コ・レ・の・どッこが花見じゃゴルァ〜〜〜ッ!!!!!!!!!」
突如姫が星一徹ばりにテーブルをひっくり返して怒鳴る。つーかキレてる!?
「うわ、姫! なんでそんなにご立腹!?」
「これが怒らずに居られますかっての! なによコレ。まあ確かに、斬新は斬新よね。ニューウェーヴ。それは認めてあげる。
でも桜は!? 花見といえば桜でしょうが! さ・く・ら! 何が悲しゅうて見慣れたカニっち包囲して宴会せにゃならんのよ!」
気づけば全員がそれぞれ怒りのオーラを発してこちらを睨みつけている。
マズイ。これは……もしかして俺、失敗した!?
なんで? どこが悪かった!? きぬを観賞しながら宴会なんて天国じゃん! 文字通り竜宮城じゃん!
「対馬クン。私の信頼を裏切った罪は重いわよ♪」
語尾の♪がめちゃめちゃ怖いんですが。
「いやあのちょっと姫。俺の言い分も」
「黙れよ」
「ひいっ!」
恐怖のあまり後ずさる。だが既に佐藤さんに背後を取られていた。
「対馬君。残念だけど、サヨナラだね……」
漆黒の闇のような冷たい瞳で俺を見つめる佐藤さん。
「さ、佐藤さんまで」
「だって、裏切ったんだもん。お花見、楽しみにしてたのに……裏切ったんだもん」
佐藤さんがいつもと違う……!
「黙って聞いていれば桜に対する暴言の数々。許しがたいです」
「今回ばかりは姫に同意だぜ」フカヒレ、お前もか!
h
と、そこへきぬがみんなの前に立ちはだかり、俺を庇うように両手を広げる。
「みんなレオを責めるのはやめちくり! ボクも同罪だからさ」
おお、きぬ! ありがとう。愛のなせる業だぜ……!
だがそんな感動的な光景にも椰子は眉一つ動かさず、冷徹に言う。
「当たり前だ。お咎め無しだとでも思ってたのか? おめでたいなカニミソ」
「うお、なんだコイツ。ココナッツのクセに凄え迫力だぜ」
「さ、二人とも、覚悟はいーい?」
にっこり微笑みながら姫が言う。怖い。
俺ときぬは身を寄せ合ってブルブル震えるしかなかった。
みんな剣呑な空気を漂わせながら俺たちに詰め寄ってくる。
「ひっ捕らえなさい!」
あっという間に俺ときぬは纏めてふん縛られてしまった。
「これが文明人のやることですか!? 我々の人権はどこへ行ったというのだ!」
「ふん、バカップルに人権など無いわ!」
フカヒレはどこから持ち出したのか金属バットを手にしている。こいつ、姫たちの尻馬に乗って調子こいてやがるな。
「思い知れ、わが心の痛み! 市中引き回しの上打ち首獄門だぁ! うはははははははははぶぁっ!」
「ハイ、フカヒレ君そこまで」
姫は華麗な回し蹴りでフカヒレを制する。
飛ばされたフカヒレは壁に顔面から突っ込んでいった。なんか痙攣してるが、まあいいだろう。
「フカヒレ君は私情入りすぎ。男の嫉妬は醜いわよ。って、そこ! よっぴーも、包丁砥がない! 流石に刃傷沙汰はナシよ」
「残念」
「手ぬるいです」
佐藤さんと椰子が不満を表明する。
……こわ。
「とにかく、ミッション失敗の責任はきっちりとってもらうわ」
「どうするんです?」
「ふふん、二人の望み通りにしてあげるの。さ、このバカップル共を校庭に連れていくわよ」
校庭に連行された俺ときぬは縛られたまま、桜の木に逆さ吊りにされてしまった。
「酷いよ姫。みんなだってしっかり楽しんでたじゃん」
「っさい! それはそれ、これはこれよ。戦犯は黙って刑に服しなさい」
「そんなぁ……」
「姫、オーボーだぜ〜」
「聞く耳持ちませ〜ん」
「これからどうするの? みんなでバッティング練習?」
さらっと恐ろしいことを口にする佐藤さん。
「いや、よっぴーそこまでは」
「なんだー」
「いいざまだな、カニ」
くつくつと笑う椰子にきぬが噛み付く。
「るせー、黙りやがれココナッツ!」
「嬉しいでしょ? これならもっと沢山の人に『きぬ見』をして貰えるじゃない」
姫はサディスティックに笑ってる。
佐藤さんも氷のような笑みを浮かべている。
椰子も満足げに嘲笑ってる。
るーるるるーるー、今日もいい天気ー。
「おぉ〜、頭に血が昇るぜ〜」
「すまん、きぬ。俺が不甲斐ないばかりにお前までこのような目に……」
俺の言葉に、きぬはバチッとウインクして見せて、
「何言ってやがる。ボクらは一心同体だもんね。レオ、オメーと一緒に死ねるなら本望だぜっ」
うぅ。至近距離にきぬがいるのに、縛られているせいで抱きしめることすら叶わんとは……。
もどかしすぎるぜ。
「ああ、逆さ吊りになっていてもきぬの可愛らしさは微塵も損なわれることは無いな」
「簀巻きのレオも、イケてるぜ」
「……きぬ!」
「レオ!」
桜舞い散る中、俺たちは逆さまで見つめあう……。嗚呼、愛って偉大。
「オイコラ、バカップル! 反省が無いわよ!!」
555 :
あとがき:2006/03/30(木) 17:08:57 ID:GPZRjTE50
すみません、3の一番頭に「 足しといてください。なんか毎回やらかしてるなぁ……。
お花見シーズンですね。こっちは雪降るくらい寒いんですけど。
文章でノリツッコミを表現するのって難しいです。ちょっと上手くいってないなぁ。
傍観者たち逆襲編……のつもりで書き始めたんですが、引き分けにすら持ち込めていません。
ときに、タイトルつけるのがえらいニガテです。毎度毎度本編並みに苦労してます。
結局無難なタイトルに落ち着くんですが、もっとセンス欲しいなぁ……。
「ちぇりーげいる・きぬ」にしなかったのは果たして成功だったのか……。
最後に支援ありがとうございました。
>>555 GJ!なごみんが神田川歌うとは・・・
よっぴーの椎名林檎も衝撃でした
ヲチのないコメディってのはどうもな
GJ
吹いた
密かに素奈緒ネタが入っているのに感心
GJ
個人的には「きぬ見」より「なご見」のほうがよかったなぁ〜
563 :
名無しさん@初回限定:2006/03/30(木) 22:10:59 ID:IXohk0rsO
つよきすにOPムービーなんてあるの?
>>563 とりあえずsageろや
あとスレタイ見ろ
る
>>564 すいませんでした。
あと…ありがとう。
30 :名無しさん@ピンキー:2006/03/30(木) 20:17:00 ID:hb0yifnc0
γ´⌒`γヾ
iミ‡゙゙"_,∩
,.-ー-、 ノ(!i†∀゚ノノ γ"`´゙ゞ,
li゙゙(""!ミ} ⊂ヽ从ノ {シ从从リ}
(゙(゚∀゚ ∩ (つ ノ メ∩゚∀゚リ') ,r´,⌒ヽ.
_⌒_ ,, ヽ 〈 (ノ ノ 〉 / !,ソノリ从リ
ヾ(゚∈゚/ノ ヽ.ヽ_) (_ノノ ∩リ゚∀゚ノ')
Y;_ ノ 〉 ,_O _,,
.:;;;;;;;;;;::..`ゞ,、 (_/ ´ γ´ ヾ
i_ _ i:!
>>1乙!
>>1乙! ル从リ从)〉
⊂l´∪`⊂⌒`⊃ ⊂´⌒⊃[゚]∀ノi⊃
>>555 お話は平凡だけど、随所に入ってる小ネタが凝ってる。
面白かったよ。
桜の場所を取ってカニのコスプレパーティーにすればよかったのに
バンド・オブ・つよきーす
すみませんorz
>>564 きさまツンデレ気取りか!?
もうしわけないorz
>>555 この裏でスバルが血の滲むような練習をしてるかと思うと
涙がとまらねえ...
>>555 バカップル万歳!
うらやましいぜレオ!
家を出る前に、改めてカレンダーを見る。
そう、今日は4月1日、エイプリルフール……
入学式準備で忙しい生徒会メンバーも
今日は純真な俺を騙そうと待っていることだろう。
だが……そう簡単には、騙されないぞ!
竜宮で、さっそく姫に声をかけられる。
「対馬くーん、この書類片づけておいてくれたら
デートしてあげてもいいわよー?」
……嘘だ。嘘に決まってる。
あの姫が、そんな簡単にデートしてくれるはずがない。
「ははは、そんなご褒美がなくても仕事はするよ。これだね?」
「あら……そう?じゃ、お願いね」
「……センパイ、よかったら手伝いましょうか?」
これも嘘だ。うっかり『じゃあお願い』なんて答えたら
『嘘に決まってるじゃないですか』とか言われるんだ。
「大丈夫、俺一人でできるよ。椰子は自分の仕事もあるだろ?」
「対馬さん、熱心ですわねー。
……何かご褒美でもあげたいくらいですわー」
祈先生が寄ってきて、なぜか胸元を強調して耳元でささやく。
……いやいやいや騙されるな対馬レオ!
「……当然のことをしてるだけですから」
「レオー、終わったら何か食いに行こうぜー?
ボク、バイト代入ってちょっとリッチだから何か奢ってやんよ」
ありえねえ。絶対ありえねえ。嘘でもありえねえ。
「いいよ、せっかくのバイト代だろ?大事にしろって」
なかなか誘惑が多いが、騙されないぞ。
そうだ、今は目の前の書類に集中しよう!
ガシガシと書類整理を片づけていく。
「ふう……はい、書類整理終わったよ、姫。
どこにしまえば……あれ?」
「あ、エリーなら会議があるから出てったよ。
その書類はね……えっと、こっちかな?」
佐藤さんについて奥の部屋へ。
中で二人きりになると佐藤さんがつぶやく。
「今日の対馬くんって、なんか大人っぽくて
……す、すごく素敵だね……」
うわあ。こういう嘘はツライなぁ。
それにしても、佐藤さん顔を赤くまでして芸が細かい。
「いや、そんなこともないでしょ?
はい、じゃ書類もしまったから帰るね」
「あ……うん」
……ふう。何とか騙されずに一日を乗り切ったぜ。
「ただいまー」
「ああ、お帰りレオ……
どうだ、明日は久しぶりに息抜きでどこか出かけないか?」
……やれやれ、乙女さんまでもか。
「遠慮します。だいたい、明日は乙女さん大学の入学式でしょ?」
「?いや、入学式は明後日だぞ?」
「またまたぁ。騙されませんよ?カレンダー見てごらんよ。
乙女さんの入学式は4月2日、明日じゃない」
「ん?あ……すまん。今朝、うっかり二枚一度にめくってしまってな。
だから、今日は3月31日だぞ」
「……へっ?」
「お前……今まで今日を何日だと思っていたんだ?」
じゃ……今日はエイプリルフールじゃない?あの発言は……みんな本当!?
「……だっ……騙されたぁ!!!」
「し、失礼なことを言うな!私は騙してなどいない!」
ズドーン!!
「ギャー!?」
「まったく……せっかく、思い切って誘ったのに……馬鹿」
「騙された!」
まあ、よくある落ちですがw
ちなみに4月1日は摩周クンや翔の誕生日でもあるわけですが
この二人じゃ誕生日SSは期待できないかなーw
最後のセリフは姫かな?
GJ!
あんた、プロになれるよ・・・たぶん
>>578 GJ!
乙女さん無意識に騙してレオを囲い込んでね?w
もういい。
レオ携帯のカレンダー見ろよ……
しかしGJ
次の日どんな目にあうのか見た……いや、なんでもないです
>>578 よくあるオチ、と言われても最後までわからなかったわけだがw
GJ!
585 :
579:2006/03/32(土) 00:28:22 ID:IiDbAAoU0
文脈からすると、最後のセリフはやっぱ普通に乙女さんか・・・
セリフだけ読むと姫っぽいと思ったんだがな・・・
あのお
日付が3月32日なのって俺の携帯だけ?
>>585 最後の台詞はヒロイン全員の気持ちを表してもいるんだよ(たぶん)!
というわけで
>>578 ナイスヲチ GJ!
>>586 俺もなってるぜー
これが今年の2ちゃんエイプリルフールネタなんじゃね?
>>578 GJ!!!
久しぶりに来たけど、やっぱりすごいですね
〜エリカの場合〜
やばい! エリカとデートなのに寝坊しちまった!!
待ち合わせ場所にいるよな?
俺は不安になりながら必死に走った。
そして到着。
「遅い!!」
「エリカ、ゴメン!」
エリカのこめかみには怒りジワが。
「ホントにゴメン!!」
俺は地面に頭をつけるような勢いで頭を下げた。
「もう知らない! 私を待たせた罪は重いわよ! 今日のデートはコレでお終い!」
ズカズカと歩き始めたエリカを追った。
「そんな! 何でもするから!」
ピタっとエリカの足が止まった。
「本当?」
「ホント」
「嘘つかない?」
「つかない」
するとエリカは俺に向かって手を差し向けた。
「じゃあ手をつないで」
「へ?」
拍子抜けした俺。迷わずつないだわけだが…
「だけど、待たせた事は許さないわよ?」
「そんな!?」
「プッ」
「エリカ?」
「……ウ・ソ・よ♪」
そして脱力。
「今日はエイプリル・フール♪」
やれやれ。今日もこの悪戯好きなお嬢様に振り回される訳か。
〜なごみの場合〜
夜。対馬家にて。
「別れるって……。どういうことですか?」
「そのまんまの意味だよ」
「……うわあああん!!!」
なごみは突然泣き出してしまった。マジでやばいなコレ。
「なごみ、今日はエイプリル・フールだって! ウソだよ! ウソ!」
「ふえええぇぇぇん!!!」
俺はなごみの頭を撫でてなだめた。
「えぐっ! うぐっ! わああぁぁん!」
「よしよし、俺が悪かったからさ」
そして泣き声はピタッと止んだ。
「えへへ。センパイ引っかかった♪」
「なごみ、まさか……」
「センパイがそんな事言うわけないです。それに今日がエイプリル・フールだって知ってましたし」
「……このぉ。可愛い奴め!」
俺はぎゅーっとなごみを抱きしめる。
「そんな子にはおしおきだからなぁ?」
「センパイったら…」
夜は男を狼にする。俺は獲物(なごみ)に飛びかかった。
〜良美の場合〜
「今日がエイプリル・フールだからってあまり人をからかわないないで欲しいよね?」
4月1日。俺は佐藤さんと一緒に竜宮を後にした。
「佐藤さんは反応が可愛いからね」
「え? 可愛い???」
佐藤さん。顔真っ赤。
(まさか、ウソなのかな???)
「対馬君ったら。からかわないでよぅ」
「ウソじゃないよ。佐藤さんは可愛いと思うけど」
「ホント?」
「うん。付き合いたいくらいにね」
そして佐藤さんはうつむいてしまった。ちょっとマズイかな。
「ウソだよ。佐藤さん」
「ウソ……?」
そして俺は佐藤さんの前を歩いた。
「裏切……から、……して……すから」
「ん? どうしたの? 佐藤さん?」
サクッ
「うわああぁぁ!!??」
教訓:ウソの内容によっては人を傷つけます
〜乙女の場合〜
今日はエイプリル・フールだからちょっと乙女さんをからかってみるか。
「乙女さーん」
「なんだレオ。昼食はまだだぞ」
「いや、そうじゃなくて。友達から電話で聞いたんだけど、駅前にSABU.ちゃん(演歌歌手)
が来ているらしいよ?」
「本当か!? よし、行ってくる!!」
ロケットダッシュで駆けて行く乙女さんだった。成功!!
2時間後―――
「レオ! いないではないか! 誰に聞いてもそんな話は無かったぞ!?」
かなり怒ってるなこりゃ。制裁を加える気満々でいらっしゃる。
「お、乙女さん! 今日はエイプリル・フールだって。だから怒らないで」
「エイプリル・フール? そうか。ならば私はお前を怒らない」
ホッ、勝った。
「と言うのはウソだ(怒怒怒怒怒)!!!!」
「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!?????」
俺は「ファイヤークラッカーローリングダンススペシャル乙女Ver.(168HIT)」を喰らって絶命した。
〜きぬの場合〜
「今日のお前、なんかカワイクないよな」
「何言うのさ!? レオ!?」
「なーんて、ウソ! 今日はエイプリル・フールだぜ? きぬはいつも俺のかわいい太陽だぜ?」
「レオ〜! 愛しのマイ・ダーリン。地味でイケてないけどな〜」
「なんだと〜?」
「ウソだよ。レオ〜。レオはいっつもカッコいいぜ?」
「なんだと? この〜?」
「レオ! くすぐったいって!」
「……ウザいんで潰していいですか?」
「いいわよ、なごみん」
「どうせならマリアナ海溝に沈めたいですわ〜」
〜おわり〜
595 :
TAC:2006/03/32(土) 01:25:47 ID:kWXDrEqG0
どうも。TACです。
寝て忘れる前に一気に書ききったSSです。
そのせいか作りが粗いのでゴメンナサイ
明日SS投下予定しております。
GJなんですけれども・・・・ヒロインが約1名欠けてる気が・・・
いや、このスレのいつものパターンだと、これから続々と補完されていくんだな、たぶん
>>596 「ええ、それはもちろん素奈緒さんのことですわー」
>>597 「気づいてください。あなたのことですわー」
「ちゃーす」
春休みだっていうのに、生徒会業務で学校へ。
竜宮にはすでに俺以外の全員が集まっていた。
なぜか、卒業した乙女さんまで来ている。
「遅いわよ、対馬クン。
言ってみれば今日のメインなんだから
もっと早く来てくれなくちゃ」
「ああ、ごめん……乙女さんはどうして?」
「昨日、急に電話で呼び出されてな。
まあ、手伝いがいるなら仕方がないが
いつまでも私に頼るのはどうかと思うぞ、姫?」
「別に頼って呼んだんじゃありませんー。
今日はちょっと面白い趣向があってね。
どうせなら人数も多いほうがいいと思って」
「趣向?」
「そ、エイプリルフールのね。まあコレを見て」
あ、そういえば今日4月1日だっけ。
姫がゴソゴソと引っぱり出したのは……
「えーと……なんだっけ、コレ?
地震の震度を計るヤツ?」
「何で私がそんなもの持ってくるのよ。
ブッブー、残念でしたー。これは、嘘発見器でーす」
……嘘発見器?
「あ、ボク知ってるもんね!
よくパーティーグッズとかで売ってるヤツっしょ?」
「甘いわよカニっち。
これはアメリカFBIが犯人取り調べにも使っている本格派!
わずかな心の動揺も、この指針の振れでバッチリわかっちゃうわけ」
「……嘘発見器はいいけど、何に使うの?」
「んー、そうね……使い方の説明もかねて
ちょっと実演してみましょうか。
よっぴー、ちょっとここを持ってみて」
姫が機械から伸びているコードの先端の
ちょっと膨らんだ部分を佐藤さんに渡す。
おずおずと受け取り、握りしめる佐藤さん。
「……こ、こう?」
「そそ。で、私が何か質問しても
全部『いいえ』で答えるの。OK?じゃ、いくわよ……
あなたの好きな人を教えてください」
「!」
な、なんちゅう危ない企画を……
「対馬クンですか?」
「は、はい!」ガクガクガクガク(←針の動き)
針はガクガクに振れていた。振れまくっていた。
でも佐藤さん『はい』って言って反応したわけで……あれ?
俺、実は佐藤さんに嫌われてる……!?
「ちょっとよっぴー、『はい』じゃなくて『いいえ』でしょ」
「うう、もうやめようよ……」
「ダーメ。じゃ、相手を変えてみるわね……
伊達クンですか?」
「……いいえ」シーン
「鮫氷クンですか?」
「いいえ!」シーン
「……なんか今やたら強調してたな」
「……対馬クンですか?」
「う……い、いいえ……」ガクガクブルブルガクガクブルブル!
「おやぁ?おやおやおやぁ〜?」
「ひ……ひどいよエリー……」
佐藤さんは顔を真っ赤にしてうつむいてしまった。
でも『はい』って言っちゃったときも反応してたしな。
単に動揺しちゃっただけか?それにしても……
「姫……これはちょっと、あんまりじゃない?」
「いいじゃない、エイプリルフールなんだし。
誰が上手に嘘をつけるか、ってことよ」
それにしたって、これじゃ公開告白大会みたいだ。
乙女さんがずい、と身を乗り出して姫に詰め寄る。
「こういうことはまず
言い出した姫がやらないとな?」
「あら、私は男子になんか興味ないもん」
「……だったらやったっていいじゃん。
それとも、嘘をつくのに自信がないとか?」
フカヒレ、ナイス突っ込み。
後半のセリフなんて俺だったら怖くて言えない。
案の定、姫の負けん気に火がついた。
「む、そんなわけないでしょう!
はい、握ったわよ?誰が質問するの?」
「待て。姫、ゆっくり手を開いてみろ」
「う……」
「……やはりな。透明な絆創膏が貼ってある」
「うわ、ズッケェ姫!」
……油断も隙もないな。絆創膏は乙女さんにはがされた。
「これでよし……さあ、誰が質問するんだ?」
「はいはーい、俺やりまーす!」
「フカヒレが?」
変なところで勇気あるな、コイツ。
「ま、面白そうだからな。
じゃ、いくぜ姫!まずは小手調べだ。
あなたが好きなのは……オッパイ!」
「……いいえ」ガクブルガクブル!
「……正確だな」「正確じゃん」「正確ですね」「正確ですわー」
そりゃ正確かもしんないけど……どうなの、これって。
「テスト結果はよくわかったから本番いくぜ!
あなたが好きなのは……鮫氷新一!」
「いいえ」シーン
「鮫氷新一!」
「いいえ!」シーン
「鮫氷新……」
「いや、お前のはもういいから」
「くっそぅ……夢も見れないこんな世の中じゃ!」
「泣くなよ」
「じゃ、続きな……伊達スバル!」
「いいえ」シーン
「対馬レオ!」
「いいえ」ピクピク
「い、今ちょっと針振れてね?」
「気のせいよ。私が対馬クンごときに……」
「……レオとスバル」
「……いいえ」ガクガクブルブルブルーン!
「なんで!?なんで二人だと針振れるの!?振り切れるの!?」
スバルが俺の肩をポンと叩く。
「いやあ、照れるなぁ、レオ?」
「照れるなよ!っていうかそこ照れるところじゃないよ!」
「ほら、私のはもういいでしょ!
カニっちとかなごみんとか、やってみなさいよ」
だが、ここで意外な人物が名乗りを上げた。
「……いや、姫。私がやろう」
「乙女センパイが?」
乙女さんは余裕の表情でコードの先端を握る。
でも、乙女さんって表情とかわかりやすい人なんだけど……
「こんなものは平常心を保てば何でもない」
「それじゃいきますよー。
乙女センパイの好きな人を教えてください!
……フカヒレクンですか?」
「いいえ」シーン
「……ねえねえ、機械壊れてね?
この俺に対してありえないでしょこんな反応!
ちょっとぐらいピクリとかムクリとか……」
「そこ、うるさい!」
「ひぃっ、ゴメンナサイゴメンナサイ!」
姫に睨まれトラウマ発動。哀れなヤツ。
「さ、続けるわよ……スバルくんですか?」
「いいえ」シーン
「対馬クンですか?」
「いいえ」シーン
「あれ?……対馬レオくんですか?」
「い・い・え!」シーン
「あれ……図星だと思ってたのにな」
「あ、レオ凹んでやんの」
「いや、そりゃ……
姫だってピクッときてくれたのに、俺フカヒレと同じ?」
「俺と同じで何で凹むんだよ!」
「……質問を変えます。
好きな人はいますか?」
「いいえ」シーン
「……誰も好きな人はいないですか?」
「いいえ」シーン
逆の質問に同じ答えをしたのに両方とも何も反応しない……
なるほど、これが平常心ってヤツか。
「んー?おっかしーなー」
「ふ……これでわかっただろう、姫。
このような機械で、人の心などわかりはしない!」
「ちぇ……せっかく対馬クンをからかう
いい道具が手に入ったと思ったのになー」
……それだけのためにここまでしたんかい。
「さ、仕事もないようだし帰るぞ、レオ!」
帰り道。なんだか釈然としないまま乙女さんと歩く。
「……どうしたレオ。何を拗ねている」
「いや、別に……」
口ではそう言ったものの、確かにちょっと俺拗ねてるかも。
「……あの機械、いくらぐらいするものだったんだろうな」
「さあねー。けっこう高いんじゃない?
けど、なんでさ?」
「いやな、あのテストを受けていて、レオの名前が出たとき
つい力が入って先端の部品を握りつぶしてしまったらしい。
手の中で『グシャ』ってなったからな」
「力技だったのか……ズルイよ、乙女さん」
「何がズルイものか。それに、言ったことは間違っていないぞ?
あんな機械で乙女心が計れるものか」
なるほど。乙女さんのときめきを計るには
嘘発見器より握力計のほうが……いや、もっといいのがあった。
そっと手を差し出して、乙女さんと手を繋いでみる。
乙女さんは……握ったままでいてくれる。
「じゃ、質問。乙女さんが好きなのは、俺かな?」
「い・い・え♪」
キュッ。繋いだ手に、ちょっと力が加わりましたとさ。
「乙女心測定器」
エイプリルフール本番ですw
「いいえ」の後の効果音は( )で囲めば良かったなと今更気づきました orz
>>614 あーもう!ラスト可愛いな乙女さん!
GJ!
…思いっきり手を握られたら大変だけどw
>>614 ワロタ GJ!
姫ヒドスよっぴーカワイソスw
>>614 上手くまとめるなぁ GJ
乙女さん美味しいとこもってくねw
>フカヒレ
つ[ポイズン]
>>614 「オッパイ」とか「レオとスバル」で反応する姫にワロタ
ラスト乙女さんテラモエス
GJ!
<レオside>
「じゃあ乙女さん俺は先に行ってるよ。」
「ああ、解った。でも随分と早いな。集合時間までにはまだ2時間以上もあるだろう。」
「仕事結構たまってたから。」
「まあ頑張るのは良い事だ。私も後でおにぎりを持って手伝いに行く、レオ行ってらっしゃいのキス
だ。んっ」
「んっ、じゃあ行ってきます。」
唇を交わした後、俺は生徒会の仕事の為に家を出た。恋人関係になったこともあり、乙女さんは大学
に進学後も、俺を鍛える為と称して対馬邸に滞在を続けている。
俺としてはありがたいが今では毎日3個の生卵が欠かせなくなってしまった・・・まあ色々と大変だ。
<良美side>
竜鳴館の生徒会室、通称竜宮に1人悩める少女ー佐藤良美の姿が会った。
(はあレオ君最近ますます格好良くなってきたなあ。)
彼女はまだ自分以外誰も居ない竜宮で溜め息をついた。レオは最近乙女さんの鍛錬もあり成績も上昇、
腕の方も随分とたつようになってきており顔立ちも随分と精悍になってきた。今年度は風紀委員も務
めることになる。
「最近、レオ君のこと好きって言う子も増えてきたし、鉄先輩と付き合いだして一度は諦めたんだけ
どな・・・やっぱり諦められないよ。振られても良いから告白してみようかな」
ガチャッ
その時、扉が開き一人の男が入って来た。まさしく対馬レオであった
<レオside>
(・・・何だ、この雰囲気は)
集合時間より早く竜宮に着くとそこには既に良美の姿が会った。今は良美に入れてもらったお茶を2
人で飲んでいるのだが雰囲気が妙だ。良美は何も話さずチラチラとこちらを見てくるし、どうも頬が
紅潮している様に見える。
(そう言えば昔佐藤さんの俺に対する扱いが他とは違うって言われたことあったけど・・・まさかな)
自分のくだらない想像を打ち消しレオは良美に声を掛けた
「あの、佐藤さんどうかした?何か悩みでもあるなら俺でよければ相談に乗るけど」
良美は更に頬を紅潮させ、何か吹っ切ったような表情をすると椅子から勢いよく立ち上がるとレオの
側に寄った。
「・・・あのっ!」
「佐藤さん大丈夫だから落ち着いて」
「・・・うん、あのね私レオ君のことずっと好きだったの。レオ君に鉄先輩が居るって解ってるんだ
けどやっぱり諦められなくて。」
上目遣いで自分を見つめる目の前の少女は、途轍もなく可愛かった。それはもう理性が飛ぶくらいに。
1年前のレオなら狼狽しただろうが、今のレオはこの1年で培った経験がある。
(今日は4月1日か、まあ姫がその辺に隠れて俺の反応を見て楽しんでるんだろう)
それならあえて乗ってみるのも一興。その内出てくるだろう
・
・
(自粛)
・
・
「ねえ、レオ君私幸せだよ〜」
え〜何でこうなっているのだろう。目の前には自分の胸で幸せそうに微笑む少女が1人。と言うか凄か
った。間違いなく彼女は初めてだったのにそれは獣だった。
(何か大事なことを忘れている気もするが気のせいだろう)
ドアの外で誰かの声が聞こえる気もするがそれも気のせいだろう。しばらくは2人でこうしていよう。
「最近レオも頑張っているし私も安心して地獄蝶々を譲れた。」
「相変わらず仲がいいわね、まあ私とよっぴーには叶わないけど。それにしても鉄先輩がおにぎり持参で
来るのは解るけど、何でなごみんまでお弁当2つ持ってるのかな?おや〜おやおやおやおや〜」
「変な邪推はしないで下さい。ただのトライアル2です。」
「へんっ、レオがココナッツなんか相手にするわけないだろ。よしそれなら今度はボクがレオに作って来
てやるもんね」
ガチャ
今、運命の扉が開かれる(終われ)
ほかのゲームならgjなんだが…
こんなに切なくなったのは久しぶりだw
GJ
もうすぐ4月1日が終るわけだが
摩周、翔の誕生日SS無かったな
哀れなり
627 :
れみゅう:2006/04/02(日) 00:35:02 ID:zDojkosf0
>>627 ショウ書いてたんですけど、間に合にあわなかった……orz。
なにしろ気づいたのが昨日だったので。
>>627昨日って当日じゃん……
筆遅いって言ってるぐらいだから間に合わんわなそりゃ
でも俺は読んでみたい!
というわけで時期ずれてても投下して欲しいに一票
「乙女さんも卒業して、とうとう俺達も3年生か」
感慨深そうにスバルが言った。
いつもの4人組でいつもの部屋、いつも通りのまったりとした時間。
少々うるさかった乙女さんもこの家を出て行き、この部屋も乙女さんが来る前の場所へと戻っていった。
…いや、少しだけ違うところがある。
それは、俺が良美と付き合っていることだった。
明日は4月2日、良美の誕生日。
もちろん、明日の予定は誕生祝をすると決定している。
「ということだから、明日は家に来ても誰もいないからな?」
「んだよ、付き合いワリーなー」
「レオも大人になっちまった…俺に残された選択肢は魔法使いになるだけなのか…
げっ、抜かれた! トップだったのに!」
「ぎゃーっはっはっは! オメーはボクの後ろをドンガメのように走ってな!」
今、俺達が遊んでいるのはある有名なキャラが登場しているレースゲーム。
さっきの過程でカニがフカヒレを追い抜き、その後を俺とスバルが続いていく。
「ちくしょう、奥の手をくらえ! 赤甲羅発射だ!」
「あー! ボクの独走状態だったのにー! 逆転負けだー!」
見事にクリーンヒットしてカニは全員に抜かれてしまい、結局はドンケツでのフィニッシュとなった。
「うう〜…ダメ野郎のくせしやがって!」
「よし、罰ゲームだ。 九九を斉唱しろ」
「は? そんなもんが罰ゲームでいいの?」
「いいから早くやれよ」
「いんいちがいち、いんにがに、いんさんがさん…」
良美にはプレゼントを何にするかはもう決まっている。
後は渡すだけ。
彼女がどんな顔をするか楽しみだ。
「…くくななじゅうに、くくはちじゅうはち!」
カニは最後の段を気合を入れて叫んだ。
「お前、本当に進歩ねーな…」
「うん、お父さんありがとう。 うん、うん…」
今日は私の誕生日。 部屋の掃除をしていると、お父さんから電話がかかってきた。
私にお祝いの言葉を言ってくれたが、お母さんからは何もなかった。
お父さんは照れてるんだろうと笑っていたが、本当のところはどうなのだろう。
レオ君のおかげで人を信頼できるようになったけど、それでもちょっとお母さんは怖い。
怖いというか、何だかよくわからないけどそんな感じ。
自分でも直さなきゃって思ってはいるけれど、なかなかどうにも難しいんだなぁ…
「うん、それじゃあね」
電話を切って、私は掃除に戻った。
今日はレオ君が来るんだから、しっかりとお掃除してお出迎えしないと。
ピンポーン
あれ? 誰だろう。 宅配便かな?
「はーい」
『ハッピーバースディ、よっぴー! ということで、入れてくんない?』
「あ、エリー。 どうぞ」
ドアのチェーンを外し、エリーを部屋の中に入れた。
本当は今日はあまり来てほしくなかったんだけど、レオ君が来るまではいいよね。
「あ、掃除してたんだ。 うーん、いいお嫁さんになるわよ、よっぴー」
「もう、ひやかさないでよう」
「対馬クンと甘い一時を過ごしたいだろうから、今日はさっさと帰るわね。
はい、プレゼント! ほら、空けてみてよ!」
そう言って、エリーは小さな包み紙を私に手渡した。
「ありがとう、エリー。 何かな?」
中身を取り出してみると、なんと出てきたのは『YOPPY』と彫られた首輪。
「あ、あのー…エリー…」
「うんうん、今日はそれを対馬クンと有効活用しなさいな。 私ってなんて友達思いなんでしょ!
それじゃ、シーユー!」
もう…恥ずかしいよう…
家を出て、俺は良美のマンションを目指した。
ケーキ屋でケーキを買い、ワクワクした気分で道を歩く。
途中で気づいたカニの尾行をなんとかクリア。
というより、カニはいつの間にかいなくなってたんだけど。
少し遅れて到着したワケだし、良美は怒ってないだろうかな。
ピンポーン
『はーい』
「俺だよ」
『あ、レオ君! ちょっと待っててね!』
ドタバタと足音が聞こえ、それから勢いよくドアが開けられた。
「ごめん、遅くなっちゃって」
「ううん、いいよいいよ。 さ、入って入って」
中に入ってみると、やたらと飾り付けされた部屋が俺を迎えてくれた。
色紙を切って作られたチェーンや星が、色んなところにつけられていた。
「ちょ、ちょっと子供っぽいかな…」
照れくさそうに良美が言った。
「いや、そんなことないよ。 俺、結構こういうの好きなんだ」
「そ、そうなの? よかったぁ…」
俺はケーキが入った箱を料理が並べられた机の上に置いた。
料理のほうは良美が用意していてくれたらしく、そのまま座って待つことにした。
まだ作っている途中のもあるらしい。
せっかくスバルに教えてもらったんだけど…ま、そんなに自信があるわけじゃないからいいか。
「はい、お待ちどう様。 これで全部だよ」
「よし、じゃあ食べる前に…」
良美の唇に軽くキスをする。 一瞬にして良美の顔が真っ赤になった。
「ん…レオ君……」
「誕生日おめでとう、良美」
「うん!」
良美は一切の澱みのない、満面の笑顔をしてくれた。
「これ、誕生日プレゼント」
「わぁ、ありがとう! 何かな…」
(ガサゴソ)
「こ、これって……え、えーっと…」
「ん?」
「実はね…エリーにももらったんだよ。 ほら」
「げっ! 全く同じ首輪! 彫ってある文字が違うだけじゃん!」
「いや、うん、その……で、でも、嬉しいよ。 今日はこれ使おっか」
「…そだね」
「その…レオ君もつけてみる? これの名前を変えて」
「はい!?」
「んだよ、邪魔するんじゃねーよココナッツ! スバルもボクに味方しろよ!」
「そう言われてもなぁ」
「無理矢理にでも押さえつけないと、あのままずっとつけ回す気だっただろうが」
「ま、子蟹ちゃんもこれに懲りて尾行なんて真似すんなよな」
「あーあ、ボクの盛大な尾行プランを台無しにしてくれたんだ。 だからボクにカレーを奢れココナッツ」
「後輩にたかるなんて最低な先輩だな。 見習いたくない先輩の見本だ」
「あーん、誰に向かって言ってやがんだ? 上等だ、今日という今日はブチ殺してやる!」
「やめとけって。 俺がかわりに奢ってやるから」
「コイツから奢ってもらわないと意味ねーんだよ! スバルは引っ込んでろ!」
「フン、お前なんかに奢るぐらいなら、裸で町内一周するほうがまだマシだ。
ま、お前のその貧相な体格じゃ、そんな真似なんてとてもできないだろうがな」
「よし、殺す!」
「やってみろよ!」
「はぁ…新学年になっても進歩しないね、お前ら」
633 :
シンイチ:2006/04/02(日) 06:26:50 ID:auFX5ef40
あえて誰もいないであろうこの時間に投下しました。
だって、今日は忙しくて朝しか時間ないんだもん…
よっぴー、誕生日おめでとう。
黒くない状態のよっぴーにしておきました。
GJ!
プレゼントに首輪とは・・・さすが姫、よく判っていらっしゃるw
しかしカニ、九九ぐらい覚えろや。まぁ、何はともあれよっぴー誕生日おめでとう!!
>>633 GJ!流石、蟹だな。9×9が2通り答えがあるとはw
思わず、吹き出したぞw
>>633 GJ
2で姫のプレゼントが首輪だってばらさないほうが
おまけが笑えると思うよ
>くくはちじゅうはち
カニは男塾を愛読しているのか!? と思った俺がいる
一つの首輪は、レオを統べ、
一つの首輪は、レオを見つけ、
一つの首輪は、レオを捕らえて、
くらやみのなかにつなぎとめる。
よっぴー横たわるモルドールの国に。
首輪物語 〜海老の仲間〜
首輪物語 〜二つの人形〜
首輪物語 〜レオの帰還〜
首輪物語DVD−BOX
(全3巻・スペシャルエディション特典:メイキング・オブ・首輪物語DVD)
好評発売中!
>>633と昨日のTVで思いついた
反省はしない
>>633GJ
カニの馬鹿さ加減を数値化すると53万ぐらいだろうか?
>>638俺は海老の仲間が見たいかな
もちろん書いてくれるんだよな?
〜海老の仲間〜 フイタ
641 :
名無しさん@初回限定:2006/04/02(日) 14:26:21 ID:ovTVR5+O0
つよきすスレに行きなさい
>>622 >>633 GJ
>「…くくななじゅうに、くくはちじゅうはち!」
半分はカニの馬鹿さゆえに、もう半分は作者の・・・w
さすがに週末は投下が多いね
>>614 姫の反応する対象が笑えるw
オチの乙女さんは可愛いすぎて反則w
>>622 自粛部分、さわりだけでも……w
>>633 レオもプレゼントに首輪を用意してたのかな?
……なんのためだw
ALL GJ!
気がついたら暗闇の中に彼女はいた。
見えるのは自分の手足だけ。
地面に立っているのは確かのなのだが、何処にいるのかは検討もつかない。
彼女は冷静になって考えた。自分の身に何があったのか記憶をたどってみる。
そして彼女は気がついた。
「そっか……。私、死んだんだ」
〜果てしない闇の中で〜
彼女はこのままここにいてもどうにもならないと思い、歩いてみた。
真っ直ぐ歩いても、蛇行して歩いても別に何にぶつかる事もなく、つまづく事はなかった。
ただ、足元が全く見えないため、彼女の中には恐怖心が沸き始めたのだが。
自分が死んでいる事がわかっているにもかかわらず、恐怖という感情が出てきている事を
彼女は不思議に思った。
死んでいるのなら三途の川が出てきてもいいんじゃないかと彼女は思ったが、そんなものは
全く目の前には現れない。目の前にあるのは暗闇ばかり。何も見えないのだ。
『お前は何処に向かおうというのだ』
「!?」
誰もいない闇の中から声が聞こえた。いや、闇の中からではなく、自分の脳に直接語りかけ
てくるような感覚だった。
「誰なの?」
『誰と言われても、名前のようなものは私にはない。まあ、私はこの世界にいるモノとでも
言おうか』
彼女は辺りを見回してみたが、視認できるものは何もない。
『見ようとしても今は何も見えはしまい。道が開けるまではこの闇の中を永久に
彷徨い続ける事になるがな』
「私は死んじゃったんでしょ!?」
『お前はまだ死んでなどいない』
彼女はただ驚くばかりだった。あの状況では死んでもおかしくなかったのだ。
ただ「生きている」のではなく「まだ」と言っていることが気になった。
『今は生と死の境目を彷徨っている状態だ。元の世に帰るのも、あの世に逝くのもお前次第だがな』
彼女は「声」の言葉を聞いてわずかな希望を見始めた。
「それじゃあ……」
『良美、お前は本当に帰りたいと思っているのか?』
……
病院の待合室で、レオはコーヒーの入っていた紙コップを握り締めながらベンチに座っていた。
隣には金髪の少女が付き添っていた。時計はすでに0時をまわっていた。
(俺の、俺のせいだ…)
「対馬クン、そろそろ家に帰りなさい。昨日も帰ってないんでしょ?」
「……いや、今日もいるよ。目を覚ますかもしれないし」
「そばには親もいるし、今夜は私が残るから何かあったら連絡するわよ。だから今夜は帰っ
て休んで」
「でも……」
「デモもストライキもないわよ。3日間ほとんど寝てないでしょ? あなたも入院するわよ?
よっぴーに心配かけるような真似はしないこと!」
「わかったよ……。姫」
レオはやっと諦めてベンチから腰を上げた。
「それじゃあ、良美が目を覚ましたら連絡いれてくれ」
「わかったわ」
エリカは笑顔で答えた。
レオはフラフラしながら、病院から出た。そして、疲れが頂点に達したのか意識が遠くなった。
レオはそのまま前に倒れた。―――と思ったが、レオは地面につく寸前で受け止められた。
「バイトが終わって様子を見にきたら、しょうがねえなこの坊主は」
いざというときに頼りになるこの男。この男はレオをおんぶすると、家路についた。
……
>>638 よっぴーなら腕輪物語だろぉと思った!けど面白い!
『良美、お前は本当に帰りたいと思っているのか?』
「え? もちろん帰り……」
その時、闇を切り裂くように良美の目の前には明るい景色が点々と現れてきた。
それは走馬灯だった。幼少の頃からの記憶が鮮明によみがえってくる。
白詰草の記憶、父親に可愛がられていた記憶、そして嫉妬の眼差しをむける母親の記憶―――
「いやあぁぁ!!」
記憶が視覚化され目の良美の前に次々と現れる。
「あの光景」も目の前に現れる。その光景を見た母親の叱責。
そして、客観的に見るとなんとも汚らわしい自分の行為。
自分の姿までもが次々と目の前に現れた。
「もうやめて! 出てこないで!」
『この光景はお前自身が見せているんだ。お前は逃げたいと心のどこかで思っているんだ。
信じる事が出来ない世界にお前はとどまりたいのか?』
「声」は良美を諭す様に語りかける。良美はすでに我を失いつつあった。
映し出された記憶は、段々と現在に近づいてくる。初めてエリカに会った頃の記憶、生徒会
の記憶、2−Cの記憶、レオとの思い出、レオに雨の中抱きしめられた時の記憶……
「レオ…君」
良美は涙を流し、苦しみながらその光景を見続けていた。楽しい思い出の中に混じって、自
分自身の醜悪な姿が見えていた。
そして、「最後」の1ページが開かれた。
……
街を歩いていると、パトカーのサイレンが聞こえてきた。最近は取締りが厳しいらしく、違
反が多いのでこんなのは別に何とも思うことはなく、単なる日常の一部にしか過ぎなかった。
良美は夕飯の買い物をするために買い物をしていた。
この日、良美の部屋にレオが来ることになっていたので、ずっとご機嫌でいた。
今は春休みなので良美はずっとレオのそばにいたかったが、生憎、レオの同居人の乙女がい
るために、好き勝手にできないのが現実だった。多少それを不満に思っておいたが、贅沢は
言えないので我慢していた。
乙女は来週からレオの家を出るらしいのだが、どうせならもっと早く出て行って欲しかった
のが良美の本音だった。
「さーて、これぐらいかな♪」
大体の買い物を終えて、良美は買物袋を両手にさげて今夜の妄想に胸を膨らませていた。
そして自然と体が熱くなる。良美はブンブンと首を振って心を落ち着かせた。
(いけないいけない)
そして現実へと戻る。
「お――い! 良美〜」
するとどこからかレオの呼ぶ声が。良美は周りを探すと、向かい側の歩道にレオの姿が見えた。
交差点の横断歩道の信号が青になっているのを確認して、レオがいる向かい側の歩道に向かった。
レオに夢中なるあまり、良美は気付いていなかった。パトカーのサイレンに。そして、その
パトカーに追われている自動車に。その自動車が交差点を曲がり―――
良美は宙に舞い、道路の植え込みに落下した。道路には散らばった野菜や果物が転がっていた。
最後に良美が聞いた声はレオが何かを叫ぶ声だった。
……
「――! 嫌! 私はレオ君がいる所に帰るの!」
『帰ったところで新たな苦しみが襲うことになるぞ。信じる事ができない世界に身を置くのか?
そのレオという者がいる世界に』
良美の苦しみは全て消えきったわけではなかった。
彼女の歪な心はレオによって少しずつではあるが癒されてきている。
人を信じることが出来るようになってはきている。
それでも良美は心のどこかで裏切られることを恐れていた。
今も裏切られることに対する恐怖と闘っていたのだ。
良美は「声」の言う通りだと思った。新しい苦しみがこの先待っている事はわかっていた。
だが―――
「私は帰っても後悔しない。私はその苦しみと向き合って乗り越えていく。
信じる事ができない世界でもレオ君を信じる! 私が帰るところは……
レオ君のところなんだから!」
彼女は逃げたくなかった。
『……そうか。新たな苦しみがこの先に待っていようともお前は未来に進むというのだな?
ならば帰るがいい』
良美には、スッと自分の中から何かが消えていくような感覚がした。
『もっとも、帰れたらの話だが……』
良美の目の前に広がっていた過去の記憶は消えてなくなった。
そして、暗闇の世界に一筋の光が差し込んだ。まばゆい光が見える方向、この世界の出口へ良美
は歩き出した。だが、いっこうに出口には差し掛からなかった。歩いても走っても着かない。
すると、出口との距離が遠のき始めた。まるで逃げ出すように。
良美は必死で走ったが、追いつかない。距離が遠のくばかり。
(なんで、なんで帰れないの? 追いつけないよぅ……)
そして良美は闇の中に落ちた。今まで何の障害物も無かったこの暗闇の世界で予想もつかなかった
事だった。
そう、この暗闇の中で諦めた時、本当に死を迎える。
人は意志があるからこそ歩み、諦めたときに足が止まる。
この闇の世界は本当に生と死の狭間だった。この闇の中で足を止めることは死を意味していた。
良美のわずかな諦めが闇の中に引きずり込まれる結果となった。
良美は落ちる瞬間、必死に手を上に伸ばした。何かにつかまる事ができればと思ったというより、
反射的な行動だった。
そして、良美は何かをつかまえる事ができた。正確に言えば何かに手をつかまれたのだが。
それはとても暖かく、痛くなく優しい。そして、良美は上を見上げた瞬間、
光が目の前に大きく広がった。
……
良美は目を開けると、眩しい光とともに白い天井が見えた。
頬には暖かい風がやさしく撫でる様に吹いていた。風と一緒に桜の花びらが一枚入ってきた。
良美は状況が飲み込めなかった。今まであの暗闇の中にいたはずだったのだが……
体が異常に重く、動く事ができなかった。今のところ動くのは首だけのようだった。
少し時間が経つと良美には体の感覚が戻り始めた。すると、手には何か暖かく優しい感覚が。
それはあの時感じた感覚そのものだった。
横を向くと、自分の手を握り、ベッドに突っ伏して眠っているレオがいた。
(そっか、あれはレオ君の……)
良美は再び目を閉じて、レオの手の暖かさを感じていた。
……
〜Epilogue〜
病院の中庭には桜が七分咲きとなっていた。その中を良美は車椅子をレオに押してもらって
散歩を楽しんでいた。少し風が強いようで、桜の花びらが散っていた。
彼女が目を覚まして3日が経つ。月が替わり、新年度となった。
良美は両足に怪我を負って、片方は骨折、もう片方は捻挫していたので数日は安静と診断され、
今は車椅子生活である。
脳の検査もあり、足の怪我もあって退院予定日は未定で新学期には間に合うかどうかはわからない。
1週間も意識不明だったことを聞かされ、良美は驚いた。
コンクリートではなく、道路の植え込みに落下したことにより衝撃が多少ながら和らいだ
ために死を免れたと医者は言う。
2分の間隔をあけるんだよぉ
っと支援
良美の両親は今も松笠に留まり、良美の退院を待っている。良美の父親は仕事を投げ出して
こっちに来ているらしい。母親は良美が目を覚ましてから顔を出していない。
目を覚ましてから大勢の人が良美の見舞いにやってきている。竜鳴館の人間がほとんどだ。
エリカに関しては、見舞いの量が半端ではなく、花ならともかく果物やお菓子を大量に買っ
てくるので、良美はきぬや乙女に処理を頼んでいる。
エリカの行動は良美が目を覚ました事に対する喜びなのは明白だった。
良美は桜の花びらを手の平の上に乗せて、桜の木を見上げた。
「桜、もう散っちゃうのかな」
「ああ。お花見、してなかったな」
今日、本来なら生徒会のメンバーで新年度の親睦会と称してお花見をする予定だったが、
良美の事故で中止となったのは言うまでも無い。
「してるよ? お花見…」
良美はニッコリしてレオの方へ振り向いた。強い風が吹き、編んでいない良美の髪がなびいた。
「そうだな」
レオも笑顔で答えた。そして、レオは良美の肩を後ろから抱いた。
「レオ…くん?」
「良かった。良美がいて」
その言葉を聞けたことは今の良美にとっては極上の幸せだった。
「私もだよ。レオ君」
良美は目を閉じてレオの暖かさを肌で感じ、いつまでもこんな時間が続けばいいと願った。
レオと2人なら苦しいことも乗り越えていける。この先、苦しくてもみんながいるこの世界
で生きていきたいと良美は思った。自分とその周り、全ての事を受け入れて強くなりたいと
思った。
「あ、そうだ。良美に渡したいものがあるんだ」
レオはポケットから小さな紙袋を取り出し、良美の正面にまわった。
「え? なあに」
レオはそれを良美の手の平に乗せた。
「誕生日、おめでとう。良美」
〜おわり〜
>>658 GJ
正直、ちょっと表現とかくどい気もするけど
>レオと2人なら苦しいことも乗り越えていける。この先、苦しくてもみんながいるこの世界
で生きていきたいと良美は思った。自分とその周り、全ての事を受け入れて強くなりたいと
思った。
こことか、具体的に言葉にするとかえってくどい
661 :
TAC:2006/04/02(日) 17:08:24 ID:Nos4jLFu0
良美誕生日SSです
このSSの案は1ヶ月前から出来上がってたのですが、
いざ文章にすると自分でも意味がわからないようなモノになってしまいました
自分の中ではこの出来事を通して良美は本当に救われた…のかもしれません
「声」についてなんですが、わからないかもしれませんが、
あれはもう一人の良美だと自分は思っています。
良美は自分自身と戦っていたわけです
最後に、あの紙袋の中身は首輪ではありません(笑
次回作、「マツカサ物語〜レオとマゾ〜」(ウソ)
>>661GJ
内容は……出だしがちょっとキツイかな
全体的には好きではないが嫌いでもないといったところ
雰囲気重たいのより軽い方が好き
ところで結構投下してますよね?
なぜ規制されるようなやり方を?
>>661 >あれはもう一人の良美だと自分は思っています。
? ごめんどういうことかわからん。書いた本人でもわかってない、としか読めん。
665 :
TAC:2006/04/02(日) 20:29:19 ID:Nos4jLFu0
>>663 あら、間違ってましたね
断定してないですね
(訂正)あれは暗黒部分を持ったもう一人の良美です
多分その文の後に何かを買こうとしてごっちゃになったのだと思います
ちゃんと確認せねば…
>>662 性格からなのか堅い話になりがちです。
連続投下しすぎですね。迷惑にならないよう気をつけます
m(_ _)m
>>661 レオが良美の手を握っているシーンと、スバルに背負われて帰るシーンがつながってない。後はGJ。
確かに雰囲気重いけど、マジメ物はマジメ物であり。
好き・嫌いで言うなら重いものより軽いものが好きという読者が圧倒的に多いだろうけど、
作品として成立してるかどうかという点からみれば、十分、成立していると思う。
>>661 >もう一人の良美
しゃべり方で館長だと思った俺は……orz
つよきすでメタルギアを(ry
いやマジメ物も好きですよ?
ただ笑いをこらえられないような物が大好きですよってこと
はやい話が笑いをこらえられないマジメ物が一番好きってこと
>>668主役はよっぴー?
670 :
TAC:2006/04/03(月) 00:28:48 ID:ToD7gJ+30
>>666 補完シナリオのプロットは出来ているけど、
書く時間があるかどうかが問題かな
確かに回りくどい表現とかはあるけど、作品としては好き。
>>670 頑張れ。補充シナリオ求む。
「スバル、昨日はありがとう」
レオは昨日、病院から自宅まで運んでくれたことをスバルに感謝した。正確には今日0時過ぎに運ばれ
たのだが。現在、時刻は正午を過ぎていた。
倒れたことが恥ずかしかったのか、頬をポリポリと掻くレオ。
「いいってことよ。愛するレオのためならいつでも運んでやる」
「ちっと気持ち悪いからやめれ」
レオの部屋にはスバルの他に2名、きぬと新一がいた。この2人はいつものように自分の思うがままの
行動をしていた。
レオはこの3人にとても感謝していた。良美が入院して落ち込んでいたレオを元気づけてくれたのは、
昔からの友人であるこの3人だった。
いつもと変わらないところに、どこかよそよそしさがあったために気を遣わしている事をレオは察した
ので申し訳なく思った。
「んで、今日も見舞い行くんだろ?」
新一がギターを弾きながら言った。
「ああ、もう少ししたら行こうと思う」
「オメー無理しすぎてぶっ倒れんなよ?」
きぬは心配そうにレオを見て言った。
「わかってる。今度からは夜には帰って休むようにするよ」
……
3日後。
良美が入院して一週間が経った。レオは乙女と共に朝から病院に向かい、良美の病室に入った。
乙女は明日にはレオの家を出て行く。実家の方が大学に近いためだった。忙しいなかでの見舞いにレオ
は感謝した。
2人が病室に入ると、そこには良美の両親がいた。良美が入院したばかりの頃、駆けつけた中年の
男女と顔を合わせた。その時に良美の両親だと知った。
佐藤夫妻はレオたちが入って来たのを見て、疲れた顔で立ち上がった。
この時、レオはとても険しい表情になっていた。怒りだった。
良美が苦しむきっかけを与えた張本人が目の前にいたのだから。
良美の過去を知っている人間として、この2人は許せなかった。
娘の苦しみを知らずに勝手な事をしていたのだから。
良美の両親はレオの顔を見て何か察したのか、バツが悪そうに
軽く会釈してそそくさと出て行った。
事情を知らない乙女はレオの顔を見て不思議に思った。
レオは立ち去っていく2人の背中を睨むことしか出来なかった。
自分があの2人に食って掛かっても何の解決にもならない。
解決するのは良美自身であり、あくまでも良美を助けるのが
自分の役割だとレオは思った。
……
乙女が花瓶の水を換え、花を挿していた。
レオはベッドの脇にあった椅子に腰掛け、未だ目覚めない良美の顔を見ていた。
少し痩せたような顔つきになっていた。口に呼吸器、頭には包帯、
足にはギブスがつけてあった。
「昼寝にしては、ちょっと寝すぎなんじゃないのか……?」
レオは知らずにそんな事を口に出していた。
乙女はそんなレオの様子を見て、自分たちの無力さをわずかながら感じていた。
そして30分後―――
「じゃあ、レオ、私は用事があるからこれで失礼する。途中まで一緒に帰ろうか?」
乙女は椅子から立ち上がった。
「俺は残るよ。晩ゴハンまでには帰るから」
「そうか。帰りは気をつけてな」
乙女は病室を出て行った。すると、入れ替わり大人の女性が入ってきた。
「祈先生!?」
「あら、対馬さん。私が見舞いに来るのはおかしいのですか?」
「いえいえ!」
祈は少し顔を出しに来たとだけ言って、花を置き、椅子に腰をかけた。
「王子様のキスがあれば目覚めるかもしれませんわよ?」
突拍子に祈はそんな事を口走った。
そんなんで目覚めるんなら最初からやってるとレオは思ったが、
口には出さなかった。
`
「冗談ですわ。これから少しおまじないをさせて下さい」
「おまじない?」
「対馬さん、手を貸してくださいな」
祈はレオの手をつかみ、それをもう片方の手で良美の手をつかみ、合わせたのであった。
「な……? 先生!?」
「ハイ、おしまいですわ〜」
なんだったのかとレオは思った。一瞬だけ何か違和感を感じたが特に気にしてはいなかった。
「さて、私は仕事があるのでこれで失礼しますわ。対馬さん、しっかり手を握ってあげてくださいね」
祈はゆっくりと歩いて出て行った。レオの頭には?マークが浮かび上がった。
……
レオは自分の意志で良美の手を両手で包み込んだ。そしてただひたすらに祈るように目をつむった。
すると目を開けると、視界は闇に染まっていた。
何も見えない中で、レオは人の気配を感じた。
「……良美?」
それは良美の気配だった。そしてレオは良美を探すために気配がする方へ向かった。
しばらく探すと、レオの視界に見覚えのある人の姿が映った。やはり良美だった。
レオは良美のいる方へ走った。だが、距離が縮まらない。
叫んでも良美には聞こえないようだった。レオは必死に手を伸ばした。
『お前は何故あの娘を助ける?』
レオの耳に聞きなれない声が入った。レオはその「声」に構っている暇は無かった。
だが、しつこく問いかけてくる。
『あの娘はどうせこれから新しい苦しみを味わって生きていく運命だろう。
無理に生かせてはただ苦しめるだけではないのか?』
「クソ! しつこい!」
『何故助ける?』
レオのイライラは募るばかりだった。見えない誰かの声にいい加減頭にきていた。
「うるせえ! 大切な人だからに決まってんだろうが!
良美が苦しむんだったら俺も一緒にそれを背負ってやるさ!
良美とはまだ、これからなんだよぉぉ!!」
レオは良美が何かに落ちていくのが見えた。
そしてレオは、良美に向かって飛び込み、必死に手を伸ばした。
……
「うぅ〜ん。……ん?」
レオは目を覚ました。
良美のベッドに突っ伏して、良美の手を握りながら寝ていた事に気がついた。
レオは夢を見ていた気がしたが、何も憶えていなかった。
レオはふと良美の方を見ると、彼女と目が合った。
良美は弱々しくも、レオに笑顔を見せた。
「……良美!」
レオはすぐに担当医を呼んだ。
すぐに両親が呼ばれ、レオは生徒会、2−Cの仲間を呼んだ。
レオの眼には涙がたまっていたが、それを知っていたのは良美だけだった。
〜Epilogue〜
『今日は忘れられない日にしてやるよ』
そんなレオの一言で良美はずっとドキドキしていた。
霧夜カンパニーに就職して4年ほど経った春の日、久しぶりに休暇をもらい2人はデートをしていた。
竜鳴館在学中、良美は既にエリカの秘書として就職が決まっていたが、レオは進路未定のままだった。
そこでエリカは自分の秘書の仕事をレオに持ちかけたのだ。
レオは「社長第二秘書」という肩書きだった。入社後1年はパシリ同然の扱いで、
嘆く事も多かったが、良美の支援とレオ自身の持ち前の粘り強さもあってか、
エリカはレオを認め、最近は仕事を任せてくれるようになった。
姫は自分に良美のパートナーの資格があるかどうか試していたのだろうとレオは思った。
食事を終え、2人は松笠公園に来ていた。
良美は何も変哲もないデートじゃないかと思いながら歩いていた。
桜は満開で月明かりと共に桜吹雪が舞っていた。
風が若干吹いていて、昔は編んでいた良美の長い髪がなびいていた。
気温は4月にしては低く、2人ともコートを着ていた。
「キレイだね」
「うん。そうだな」
2人並んでその光景を眺めていたが、やはり特に変わった事はなかった。
すると突然、レオは良美の正面に回り、正面から見据えた。
良美はドキリと心臓が鳴った。
「良美に渡したいものがあるんだ」
レオはポケットからごそごそと何かを取り出そうとしていた。
(忘れられない日って、誕生日? それはプレゼントだよね)
良美は若干拗ねた様子。自分の誕生日ぐらい憶えていた。
今回のデートは何か凝った演出でもあるのかと思ったが違うようだった。
「良美、誕生日おめでとう」
(やっぱり)
良美の予想は的中――
「俺と結婚してくれ」
しなかった。レオのフェイントに良美は引っかかってしまった。
レオが取り出したのは小さな箱だった。
「安物だけどさ……。結婚指輪はもっと上等なの作るよ」
レオは指輪を取り出し、良美の指に通した。
「ありがとう……、嬉しい」
そして、良美はレオの手をつかみ、自分の頬にあてて、寒さを紛らわした。
レオの手はあの時と同じ優しく、暖かい。
レオは良美の頬にあてられた自分の手に何かがつたる感触がした。
>>670 余裕があるときでいいんで読みたいッス!!
「良美……?」
「ううん、なんでもない。レオ君、私、今日のことを忘れないよ」
「そうか、喜んでくれて俺はうれしいよ」
「……くしゅん!!」
良美は小さなくしゃみをした。
「寒いなら、ホラ」
レオは良美を強引に引っ張り、抱きしめた。良美の頬に自分の頬をくっつけた。
「暖かいね……」
そうして時は過ぎていく――
「あの、レオ君。誕生日プレゼントは?」
すでに泣き止んだ良美はレオの顔を下から覗き込むように訪ねた。
レオはポカンとした表情。
「欲張りだなぁ。お前は」
「むー。まさかまとめて済まそうって思ってたの?」
「はあ、しょうがねえなあ……」
レオは良美の唇にキス。良美の目はトロンとしていく。そして離れた。
「いつも、キスはしてるじゃない!」
「夜は長いぜ? 0時までたっぷりプレゼントしてやるよ」
良美は顔を真っ赤にした。
「もう、レオ君ったらエッチなんだから!!」
「お互い様だろ? 良美」
そして2人は腕を組んで公園を後にした。
幸せに満ちた笑顔で……
休み明け、2人は腰痛に悩まされる事になるが、それは少し後の話―――
〜おわり〜
gj
685 :
TAC:2006/04/03(月) 22:20:19 ID:sdNf0FDU0
>>666さんの指摘でシーンがつながっていないことを指摘された事が
きっかけで作ったSSです。
待合室にいた時点で事故から3日が経っていて、その後良美が目覚めたとき
にレオが何故手をつないでいたのかを説明しなければなりませんでした
(結局今回の話では3日目から七日目に飛びましたが)
レオは祈先生の術(まじない)で良美の世界へダイブしたわけですが、
まあ突っ込まないでください(笑
都合主義な展開ですね
なんとかつじつまがあうように設定できてよかったです
もし矛盾してたらゴメソ
以前投下された「デレデレ姫」、あんな感じのSS誰かまた書いてくれないだろか…
個人的には、ファンブックの「ツンデレな名ゼリフ大賞」のなごみの項に書いてあった
「俺はお前の父親じゃない!」で誰か書いてくれんだろうか・・・
ある意味、なごみシナリオのアフターだと避けては通れないネタだと思うんだよな。
>>687 「これ予想以上にはずかしいんだって!
生徒会室でやってたときと全然違う」
690 :
名無しさん@初回限定:2006/04/04(火) 00:09:34 ID:LSIEUznqO
>>689 「デレデレ姫」でなく「テレテレ姫」だった...orz
ありあり
姫は多いよねそんなの
ところで690sage忘れていた可能性が……
すいませんでしたorz
リクしていいの?
だったらスバルとの友情モノを書いてくれないだろうか。出来れば長編で・・・駄目?
>>693 保管庫にはアンタが満足するようなのは無かったのか?
>>688 さり気無くノベル版なごみん編でも言及されてるんだよな。
「父親と重ねられるのはいい気分がしない」と。
そう言えば、皆が遠慮して黙ってたなごみんのファザコンを最初に断じたのも
ノベルス版なごみん編だったw
あのノベル版はレオが何もしなくても
なごみの口から「レオ≠なごみパパ」としたのに加え
ソフトSMプレイ、新婚さんプレイ、お姉さまプレイをして
さらにラストでキレイにまとめてあることから
自分的にかなり評価してる。
姉しよシリーズのノベルがクソだったから検閲入ったんじゃないの?w
701 :
時給255円:2006/04/05(水) 01:24:34 ID:hAmX27QSO
《エンディミオン1交戦!投下!投下!》
思いつきで書いたネタです、グダグタになりました、後ほど追加パッチ(インタビュー五名追加)予定です。
脳内でフラメンコを再生しながら読むと少しながらより楽しく読めます。
ちなみにソルジャーエンド(普通のルート)です。
かつて一人の少年を中心とした物語があった、今、思い返すと彼の不思議な魅力は男女問わず話題にはことかかない、良い意味でも悪い意味でも世話のかかるヤツだった。
今回の仕事はそんな少年について、十年たった今、当時を振り返りつつ映像に残そうと思う。
2015年7月
東京、キリヤカンパニー本社
霧夜エリカ
2006年度卒業、元生徒会執行部会長、通称『姫』
現在は世界有数の企業の代表だ、繊細かつ大胆で多少の強引さのある手腕とは裏腹に、誰もが振り返る美貌を合わせ持つ女性だ。
「もう10年か・・・。このごろ会うなんて事もなくなっちゃったから何してるんだか。
ん〜、そうね、確かに後で考えたら勿体無かったかな、自分でも無意識に意地悪しちゃってたからね、
だってからかうといつも期待通りの反応してくれたから可愛くて、
でも、今はそんなからかう相手って一人しかいないから少し寂しいかな、
今、たまに私の傍に居たらって時々思う事も有るけどもう叶わない事
だから、其よりも大きい相手がいないとつまらなくなっちゃった
あ、これ彼もみるの?ひとことだけ言うけど次にあったときつまらない男になっていたら蹴り倒すわよ(笑)」
2015年8月
中立国家ノースポイント
鉄乙女
2005年度卒業、元生徒会執行部員、風紀委員兼務、拳法部部長
繊細な大和撫子の中に込められたパワー、一騎当千という言葉はこの人物の為の言葉だろう。
現在、教師の傍ら休暇を利用し海外で修行旅行をしている。
「悪いヤツじゃないがな、なんとも言えないがそういう事に関しては鈍い上に慎重になりすぎな感じだった。
蟹沢の言葉を借りると『ヘタレ』だったな。
でも、私はそんな中に熱いものを持っていると知っていたからな。
今だから言うが、そう、昔からアイツには惚れていた、
うん、でもお前も知っていると思うが世話焼きが性分な私にとってはどうしても我慢が出来ない事柄が多くてな、つい説教を為てしまう、
自分でも損な性格だとおもう。
アイツ、今、なにしてるんだろうな」
2015年8月
松笠市内
佐藤良美
2006年度卒業、生徒会執行部書記、旧3C学級委員長
生徒会執行部の少ない良識派、時々する鋭い指摘は周りの人物を凍らす事もあった。
現在、キリヤカンパニーにて秘書課課長兼務で代表霧夜エリカの専属秘書で共に世界を駆けている。
「あんまり実感わかないな、もう10年、
ふぅ、あんまりあの人事は思い出したくないな、私にとって終わったと思っても忘れられ無い人だからね。
多分今でも好きだと思う。まだまだ私も子供だね、伊達くんはどうやってふっきったのかな〜、やだな、私ってまだ未練があるみたい」
2015年7月
ユージア連合ウエストエルジア、ファーバンティ市内
椰子なごみ
2007年度卒業、元生徒会執行部会長、
クールビューティ、彼女を形容する言葉。
近寄りがたい風格は今は幾分マシになったと本人は話すが過去、現在を問わずその鋭い指摘は健在だ。
現在、料理の修行の修了段階で一月後に松笠市内で料理店を開く予定だ。
「最初は本当にうざいだけでしたね、でも、しばらく経つと不思議とそんなに気にならなくなりました。
今を思うとセンパイのおかげで生徒会にいましたし、色々きっかけを作ってくれた人とも出会えました、私は感謝しています。
少しだけ宣伝良いですか?今度松笠市内でお店始めます、
カニも連れてきてください、アイツ味には敏感だから試すにはちょうど良いですから」
2015年7月
松笠市内
対馬きぬ
2006年度卒業、元生徒会執行部員
彼の幼馴染みと同時に人生のパートナーとして生きる、この溢れる元気は時として起爆剤となり様々なネタを提供し続けた。
現在、二人の子持ちながらもゲームクリエイターという二足の草鞋を履き家計を助ける日々を送る。
「何でおめぇがくんだよぉ。え?そりゃもちろん今でもアイツに一筋だもんね。
ん?そう、みんなには悪いけど一緒にいる年期違ったしね、でもあの時まさか、ねぇー、アイツのあんときの顔痛そうだったけど、カッコ良かった。
ん?今?多分もうそろそろチビ達連れて帰ってくるよ
うがぁ!ボクをチビって言うなぁー!」
2015年10月
オーシア合衆国オーレッド、ブライトヒル
伊達スバル
2006年度由比浜高校卒業、元竜鳴館生徒会執行部員、
かつて学びやを共にした仲間、かけがえのない幼馴染みメンバーの一人だ。そして彼の恋敵でもあった男だ。
現在、前回のオリンピック銅メダリストとして期待を背負い、一年後に迫るオリンピックに向け練習をする毎日を送っている。
「インタビューアーはお前かよ、あんときの事か、俺達って若かったなって思える思い出だ。
ドライって訳じゃねぇけど、若かった割にゃうまくふっきったなって思えるな。
オイオイ、ヤケにツッコミ入れてくるな、確かに俺は彼女には惚れていたが今だから言うが、俺はアイツにも惚れていた人間的にな。
姫の様な勘違いすんなよ。
ところで、これアイツも見るのか?じゃあアイツにあったら伝えてくれ、
Yeah (ヨウ)buddy(相棒)、Safe living?(生きてるか)?thanks friend(ありがとう戦友)。See you again!(じゃあ、またな)」
人生の転機、其れはある日突然やってくる、ただ彼は青春のただ中に来ただけ、
しかし、彼はほかの人間の人生も少し左右してしまった様だ、でも、みんな彼の事を話すとき、少し嬉しそうに話す、
多分其れは、彼に対しての想いだったのかもしれない。
ナレーション
さめすがしんいち(海外版はシャーク)
経済雑誌DAME付録
TUYOKISU VER.KINU's ENDING
10 years later
「どうだ、ちょっとまだ五人ほどのメッセージあるんだがな、締切に間に合わないから二本目に収録しようかなって思ってるんだ」
「たく、ヒトをネタにしやがって、これ一般人にマジで売る気か?」
「嗚呼、売るさ、今をときめく著名人がかなりいるからな、お前も知らぬ間に、経済界の時のヒトだからな、
話題にはなるぜ、誰宛かは伏せておいたから大丈夫だ」
「お前もその著名人になったのに小遣い稼ぎとは、相変わらずだな」
「いいだろ、節目だからな、同窓会がわりで良かったろ?」
「分かったよ、ホント、お前は色んな意味で最高なヤツだぜ」
おわり
709 :
時給255円:2006/04/05(水) 01:54:25 ID:hAmX27QSO
補足記事
きぬエンドです、個人的にはこのエンドが一番登場人物のその後が明確で何しろかきやすめだからで、気に入ってます。
フカヒレについて、
ミュージシャンで出させる時、自分がプロデューサーだったらという観点で本名を平仮名にしました。
すぎやまこういちの例も有るんで有りかと。
レオのその後?
なごみ編エリカ編で経済を勉強するくだりから少し拝借しました。何によって有名になったかは未定です。
GJ!
ACか
>>709 GJ!
なんだけど、個人的にカニルートは堕落エンドだと思っているので
レオ、カニ、フカヒレに違和感あり
野暮なことだけど
>>697はパラダイム、
>>698はKTCで別物だな
複数あるときは出版社書こうよ
>>皆が遠慮して黙ってたなごみんのファザコンを最初に断じたのも
ノベルス版なごみん編だったw
いや、黙ってないから
最初の頃によく話題に出てたし、レオが怒るイベントが欲しかったという話も出てた
本スレでだけど
GJ!!
と、言いたいところだが。
なごみんってカニエンドだと花屋継いだんじゃなかったっけ?
勘違いなら、 ス マ ン !!!!!
GJ エリカやスバルをめぐるインタビューもあっていいな
>>701の5名追加ってのはそういう意味だよな?
エースコンバット(ゼロか?)丸出しやね
でもGJ
188 :名無しさん@ピンキー:2006/04/05(水) 11:25:49 ID:7PV5prjD0
_
_,.-‐'´ ̄ー'´⌒ヽ、
, -' "´ 、 ヽ、
/ ヽ、 ヽ、 ヽ、
/ / { }! ヽ ', ヽ ハミ、
! { ! , ト、 ,}ト、 } ,レ} ', lキ}、
{, { ヽト从ト弋 {リ`フf'从リ! } }ヌノ、
,}ソ、 { ト|/ ● ● ノレ)Y-(
}rトヒヾ ヽ ノヽ====, /ト'(´_,ど
"Y、_)ノ ハ ((.|_|_|_|_|) ソ リソリ,.ナ゙
{、/ヽ、ヽ、 ( 。A゚ ) /ィ/' モフモフ
ヽ{゙` し J '
| |>186|
/ 〃し ⌒J\
( ( ) )
/ ) ( \
(_/ \_)
191 :名無しさん@ピンキー:2006/04/05(水) 11:53:20 ID:a5hCJeeAO
γ´⌒`γヾ
iミ‡゙゙"_,i
ノ(!i†Д゚ノ 力こそパゥワァァア
,r^ヽ从ハ
ヽ,,;とスノ
/ Å |
"""~""""""~"""~"
233 :名無しさん@ピンキー:2006/04/05(水) 15:54:41 ID:7PV5prjD0
, ― 、 お嬢様デッドエンド!
,'_ '´  ̄ ヽ _
[》ミ〈((^)))〉 '´ `ヽ
-=≡ iヾ(リ゚Д゚ノリ i ソノリ从リ
-=≡ノノ⊂)个i> `(リ ゚∴゚ノ
-=≡ γく/_|j〉__( ヽ /\
-=≡ ./⌒ヽ, / > > \\ ヽ/⌒ヽ,
-=≡ / |_/__i.ノ ,へ _/ \\/ | /ii
-=≡ ノ⌒二__ノ__ノ  ̄ ̄ \ヽ |./ |i
-=≡ ()二二)― ||二) ()二 し二) ― ||二)
-=≡ し| | \.|| .| .|\ ||
-=≡ i .| ii i | .ii
-=≡ ゙、_ ノ .゙、 _ノ
, ― =
_ ,'_ '´ ≡ ヽ _
γ´ `ヽ [》ミ〈((=))〉 '´ `ヽ
リ从リノソ、i iヾ(リ゚≡゚ノリ i ソノリ从リ
(゚∴゚ リ)' ノノ⊂)=i> `(リ ゚∴゚ノ
/ヽ/ )__く/≡|j〉__( ヽ /\
-=≡ γ⌒ \ヽ // >=> \\ ヽ/⌒ヽ,
-=≡ i.ヽ | ヽ// \_ ≡=≡ _/ \\/ | /ii
-=≡ i| ヽ.| ヽ/ ≡=≡≡=≡≡=≡=\ヽ |./ |i
-=≡ (二|| ― (二し ≡=≡≡=≡≡=≡≡=() し二) ― ||二)
-=≡ || /|. |. ≡=≡≡=≡≡=≡≡=≡≡.| .|\ ||
-=≡ ii. | i ≡=≡≡=≡≡=≡≡=≡ i | .ii
-=≡ ヽ _ 、゙. ' ") ≡=≡ ( " ''' " .゙、 _ノ
( " ''' " ( " ''' " ' ")
; ;⌒`) \\
うざい
ここはSSAAスレのはずだが
デレデレ姫マダー
「オレはね、乙女さん。 せいぎのみかたになど、ならなければ良かったんだ」
「朝から何を訳の分からん事言っているんだ。ほら、髪がはねてるぞ」
「え、ちょ、聞い…」
「ん、何だその服は、まるで今から戦場に向かうみたいじゃないか」
「だから、人の話を…」
「どうした、鉄。む、対馬、その出で立ち…。そうか、戦場に己を見い出すか」
「いや、ちが…」
「よかろう、儂が直々に鍛えてやる。まずは烏賊島で特訓じゃあっ」
「って、人の話を聞いてぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
「うお、突風!? って館長か。相変わらず、人間辞めてるよなー」
「なあ、フカヒレ。今、館長が抱えてた奴、レオに似てなかったか?」
「そうかぁ? つーか、今の見えたのかよ、すげえな」
「ああ、センサーが反応してな」
「何に反応するセンサーだ? BL系? レオ系?」
好き嫌いが激しいネタ投下してスマソ
…吊ってくるOTL
>>724 好き嫌いも何も
元ネタがなんだかわかりません
カニ「おいレオ!ひとつ頼まれてくれるか!」
レオ「・・・・なんだちくしょう 今どうするか考えてんだ黙ってろ!」
カニ「聞けーっ そこの壁に眼鏡が置いてあるだろう
それをボクの顔に つ け ろ!」
レオ「な・・・なにィ〜 ま・・・まさかてめーッ」
カニ「ボクの属性を眼鏡にしろ!そうすればあのパンストに順位が届く!」
レオ「お・・・おめ〜ッ この・・・俺にそんな露骨なことやれってのかーッ」
カニ「はやくしろー 椰子の票が伸びていくぞ!」
レオ「うるせーッ原画でもねえ俺にそんなこと頼むなッ!」
カニ「ボクはこれでも誇り高き強気ヒロイン!
その程度の覚悟はできてこのゲームに出ておるのだーッ!
お前ら男キャラとは根性が違うのだこのヘタレめがッ!
人気のためなら眼鏡のひとつやふたつ簡単にかけてやるわーッ!」
カニ「はやくしろーッ レオーッ!」
レオ「やかましいッ そんなにかけてほしけりゃかけてやるぜーッ!
この貧乳ーッ!!」
カニ「(ひとこと余計だが)ああかけてほしいのだーッ!」
レオ(くっそーッ馬鹿キャラかと思っていたが こいつ ドタン場では底力のある女だぜ!
性別は違えど敬意を表すぜ きぬロハイム!)
レオ「ウオオオオオ」
息を止める
清めの一撃を叩き込む
→ ぶっかける
858 :名無しさん@ピンキー:2006/04/06(木) 22:03:07 ID:iNkjTG6/0
_
'´, `ヽ
!爪リリ从)ゞ
ノwリ(゚)ヮノル
⊂)个iつ
. く/_|j〉
し'ノ
_
'´, `ヽ
!爪リリ从)ゞ
ノwリ@ヮ@レ
⊂)个iつ
. く/_|j〉
し'ノ
改行多すぎエラーが出たのでタイトルは削らねばならなかったが、GJ
634 :名無しさん@ピンキー:2006/04/06(木) 09:18:56 ID:0vPjm6Y30
, ― 、 __
,'_ '´  ̄ ヽ '´, `ヽ
[》ミ〈((^)))〉 《ミi(从从))
iヾ(リ ゚Д゚ノリ _<メ(リ ゚ ∀゚ノ)> _ それって裏切りだよね
_ノ/ ̄二二)-、 /  ̄  ̄ ヽ、
| ――(_ノ / ヽ、
| ――〈 / λ `´ λ ヽ
ヽ_▽▽_ノ\ / / ヽ ハ, .ノ \ ヽ
 ̄\ Y / `★'´ `★'´ \ ヽ
\ / > 〈 \, ヽ
\_ノ / , ヽ 〈 ヽ
| _ ヽ γ´ `ヽ
! ▼ 彡ヽ`――┴ ,リ从リノソ、i
`と_,-‐ー┬(´Д`;リ)' `ヽ
/ ´ ̄〉 __、 ヽ
ヽ-┬' 〈__/ / ←
>>633 | 〈___/ /〉
/⌒\〉 〈_(Ξ_ノ_〉
(⌒V /\ (__ノ
\_/ \_、 \ ,--、
\ `ー' |
\__/し
25 :名無しさん@ピンキー:2006/04/07(金) 02:56:49 ID:+bND/3840
: ..,,-・'゚″ .゙゚'゙巛゙゙゙゙゙゙゙゙゙`“゚'冖'=、,,,,、
,ィ'″ `= `゙゙'=r,,:
,,=″ ,_: `゚''=,,
: .,r″ `^゙゙ヘx,,,、 .゙ヘ
.:,if″ ~''=,, .゚'ッ、
>>1乙
: _r° `'=,, `'!i、
,,i" `''i、 .'゙l, 蟹作ってみたよぉぉぉ!!
、,,i´ ゙ヽ .゙│
,i° ゙ヒ .'ト
,テ ト .゙l、
..,l,rl! ,. ,F | y
.,,l「.ト ,/】 .,、:i、 ,l° :L 'l:
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│,l"; .,i: .,l゙.l:,″ l|,l゙l| lll ,,″ ,i: : ,l゚l、 ,l: .ll
甘 《 .{| ,l,,,lllliiii,,,l,":l: l:| .,さ ,l゚l: ,".ト .i、 :| ll
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.,r" ,i"衫り.|.'l、.゙l,i´.レ ° ゙こ .ダ゙` ,l「`゙゙゙゙!lllli,,r,.y .゙l, ,″ ,| .l、 'l
.,,,,llll,: .,/゜ .:l,| ゙"'l,.゙i、 ,,,l° ゙" .,j°,,llll,,_,゙!!lli,゙lllt,、 ゙i、 ..,″ .,″.:ll, `|
,l″ `'ヽi,,i´ ″ .゙'゙''ll只 i「 il″llli,,,゙llllli、゙'.゙'i,, 'ト ,l° │ |'い ヤ
.,゜ .,l″ 'l: ,,.‐ :, 'l, ,l″`,l!l| .,l゙ ゙ヘ,ト .,.,l″ ,l, | ゙ョ .゙f,、
..,,%_ ,,l゙,i、 .] ナ :,》 ゙゙!゙°.,,「``..,″ ゙゙″.,il|"`シ.Zレ .li、.゙l, `゙
.,t″ ゙从.illl!゚l「 ,r .ト ° :゙=t,,,,,,.,..,,イ .,,i´ .,r'l゙° ,l∫.:l: .'| ゚く ゙=,
.,|ii、、r″ ,ll’ |: ,i° .], `~゚“゛ ,l″ .,″ ,`l′:l .li、 .゙''y、 ,iヤ・i、
´.゙z″ ″ .|: ,ll: .,l゙゙'t, わ,,,、 ,r° .F .,,r",l: .] ゙、y |`゙lil° │
:|.,l゙l:lL ..√: ゙ぇ ゙ト`゚'''←rx=@ .,i″.,、 .,F ..,,r'" .l゙ .レ |: 'l,、| .'!,,: |
l,".゙作.,F .゙'i、 l, ,ト .,,!″,r″ ,lト'''“ll,vv,,,,l: .エ..,,,,レ,i"`l! .゙''mノ
’ `li° .゚!i、 :l, ..,r° ,r″.,i″ ,/ ..,l″ `゚゙l,,: : ..,广 .゙'!i、
'!,、 ゙"ー''“` .,r″.,/′ ,,r'" : .l" .》 .:l .l、
゙h, : ,,,,,,,ィlll゙′.,,,vl'": : .:l, ,ナ .,レ,_ ,,,,..,,i´
└‐丶:ー┴'ザ ̄.,,l,!,ィ・"`: : `゚w'''“'u〃 : `゙'″″
でかっ!カニでかっ!
でもGJだ。きぬ可愛いよきぬ。
放課後、いつものように竜宮へと向かって行った。
佐藤さんは他団体と話があるらしく、今は竜宮には姫しかいないらしい。
「ちわーっす」
扉を開けると、姫が椅子にうずくまっていた。
体も小刻みに震えている。
そういえば、今日の姫はどこかおかしかった。
インフルエンザにかかってずっと休んでおり、ようやく治って学校に来たんだけど、
なんだか一日中上の空というかなんというか…
「どうしたんだよ、姫…っておわぁ!」
近くに置いてあったホワイトボード一面に『乳』とびっしり書かれたのを見て、思わず声を上げてしまった。
「あ、対馬クンか…よっぴーじゃないんだ…」
「何かあったのか?」
「うん、私ね…」
ここで『対馬クンのことが好きなの』とか言い出したら、それこそ病院へ連れて行ったほうがいいかもしれない。
もちろん、俺はがっかりすることこの上ないだろうけどね…
「今、無性におっぱいが見たいの。 そして揉みたいの」
「はい?」
「ということで、至急私におっぱい1セットをよろしく。
ちなみに言っとくけど、対馬クンのこきたない乳を見せたらぶっとばすわよ」
「なんでやねん」
思わず訛ってしまったぜ。
それはともかく、なんで今日は様子がおかしいんだ?
「頼むから持ってきてよー。 今日の私はいつもの100倍以上は見たくなってるの!
偉い人が昔こう言ったわ。 『バストの1センチ差とは、オリンピックの順位の差と等しいと言われている』と。
つまり、90の祈先生は金メダルを獲得して国歌が流れるけど、87のなごみんはメダルすらもらえないということよ!」
「どういう理屈なんだよ。 言ってることがバラバラだぞ。 ちょっと落ち着こうよ、姫」
「つべこべ言わずにさっさと行く! でないと思いっきり踏んづけるわよ!」
「は、はいっ!」
姫に怒鳴られ、俺は竜宮を飛び出した。
バキッ! ドカッ! グシャッ!
「ぎゃぁぁぁぁぁぁ…」
…10分後…
俺は乙女さんにボコボコにされた挙句に、そのままズルズルと引きずられて竜宮に戻ってきた。
「た、ただいま…」
「おい、姫! お前、レオに何を命令したんだ!
いきなり私のところにやってきて『胸を見せて』とか言うものだから、つい思いっきりやってしまったじゃないか!」
当たり前だが、乙女さんは怒り心頭だ。
それより、乙女さんに頼んだ俺を誰か勇者と呼んでくれ。
「対馬クン…」
ゆらりと姫が立ち上がった。 何だか禍々しいオーラのようなものが立ち込めている気がする。
「乙女先輩じゃないでしょ! こういうときはよっぴークラスか、それ以上の娘を連れてきなさいよ!」
「そんなこと言ってなかったじゃないか!」
「ああ、もう! 対馬クンに頼むんじゃなかった…」
「姫、私のことを馬鹿にしているだろう?」
「しましたよー。 乙女先輩の胸は私の求める胸じゃありませんー」
何で俺はこんなことで評価を下げられてるんだ!? ムチャクチャ横暴じゃないか!
そこへ誰かが竜宮にやってきたようだ。
「誰かいますか〜? あらあら、まだこれだけしかいなかったのですか」
来たのは祈先生だった。 途端に、姫の目が凄まじい光を放つ。
「祈先生、覚悟ー!」
「させん!」
声と共に姫が凄まじい跳躍で先生に飛び掛ったが、空中で乙女さんに捕まってしまった。
そしてそのまま、乙女さんは姫の首に右のスネを押し当てて床に落下した。
「必殺・乙女の断頭台!」
「げふぁ!」
さすがにこれは効いたのか、そのまま気絶してしまった。
「霧夜さんはどうかなさったのですか? 説明していただけないでしょうか」
「ああ、それはですね…」
「なるほど、そういうことだったのですか」
かなり呆れた顔で祈先生は答えた。
乙女さんは乙女さんで、気絶した姫を椅子に縛り付けていた。
「どうだ、これなら目を覚ましても襲い掛かったりはしないだろう?」
すると、どうやら姫は気がついたらしい。
「う〜ん……あ、あら? どうして私縛られてるの?
ていうか、先生の胸を見せなさい! そして揉ませなさい!」
「こうでもしないと、お前はまた先生に襲い掛かるだろうが。 見境なしか、お前は」
ガルルルルと唸り声を姫は、縛られているにも関わらず無理矢理動こうとするばかりである。
「ああ〜! おっぱいが見たい! おっぱいを揉みたい!」
「だったらさ、佐藤さんを連れてくればいいのか?」
「それでもいいけど、今は目の前によっぴーよりも大きい人がいるでしょ! 先生おねがーい!」
「嫌ですわ。 どうしてもと言うなら、高級マンションの一部屋をくださいな。
もちろん、引越し代込みでお願いします」
「あげる! あげるからお願い!」
「あら、そうですか。 それでは…」
「祈先生、脱ごうとしないでください!」
姫も姫だけど、先生も先生だ…でも、俺もちょっと残念。
さて、この状態をほったらかしていくわけにもいかないなぁ。
後で事件でも起こされたらメチャクチャ困る。
「とりあえず、乙女さん」
「うむ。 当て身」
「かふっ」
姫が暴れるおかげで話も全く進まないので、とりあえず姫には気絶してもらった。
姫のセクハラは珍しい事ではないが、今回はハッキリ言って異常だ。
まるで禁断症状にでもかかっているかのような…
「それで、どうするのですか」
「とりあえず佐藤さんを呼んできます。 乙女さん、姫がまた暴れないように見張っててよ」
「ああ、任せろ」
佐藤さんを見つけた俺は、そのまま竜宮まで急いで戻った。
「…というワケなんだ」
「あぁ…まったくもう……」
「佐藤、何かわかるか?」
少し考えてから、佐藤さんは口を開いた。
「昨日までエリーがインフルエンザで休んでたじゃないですか」
「そういえばそうでしたわね」
「その間、私に移ったら悪いから、屋敷の人が看病していたんです。
エリーったら『その人の胸があまりにも貧相だから不満だ』って何度もメールを送ってきたんです。
部屋はエリーの部屋から別の部屋だったおかげで、その……エッチな本も読めないし、ビデオも見れないし、
トイレ以外は部屋から出れないし、あの…えっと…『おっぱい離れ』が続いたのが原因だと思います。
今日は何とか騒ぎを起こさないように、私が押さえつけてたんですけど…」
話を聞いてから、全員が大きなため息を出した。
「…呆れて物も言えんな」
「バカバカしいですわねー」
「…そのエッチな本とビデオの内容が知りたいな」
「レオ!?」
「あぁぁぁぁ、ゴメンゴメン! それよりも、姫のこの状態を治す方法はないの?」
「うーん、こうなったらやっぱり正攻法しか…」
「誰が犠牲になるのですか?」
「……え、えっと…」
完全に黙ってしまった。 やはり祈先生でないと無理なんだろうかなぁ。
いや、それならいっそのこと椰子で手をうってみようか…
「うぉぉ…」
「どうした、レオ?」
「いや、別に」
頼んだ瞬間に俺が血達磨にされるのが想像できてしまったぜ。 ブルッときた。
あーあ、誰か救世主が出てきてはくれないもんかなぁ。
「ウィース! 消防署のほうから来たぜー!」
そんなところへやってきたのは、相変わらず悩みのなさそうなバカ面をしているカニだった。
全員が同時にカニのほうをじっと見つめる。
「ど、どうしたんだよ、みんなしてよー。 ボクが可愛すぎるからか? 照れるぜ」
「無理…だろうなぁ」
「蟹沢には悪いが…」
「無理ですわね」
「ということだ。 今日はお前の出る幕はねぇ」
「んだと、このヘタレオ!」
「略すんじゃねぇ!」
「ったく、そういやなんで姫が縛られてんの?」
とりあえず、俺達は事の顛末をカニに話した。
全部を聞いたカニはやはり呆れ顔だったが、このままにしとくわけにもいかないというのは理解したらしい。
「ふーん、そういや元気がなかったけど、そういうことだったのか」
「なんとかしないと、また暴れだすことにもなりかねん。 一般の学生にも危害が及ぶかもしれないからな」
「じゃ、ボクに任せてよ!」
全員の目が点になってしまった。
何を言ってるんだ、コイツは。 カニの洗濯板で何とかなるようなもんじゃないんだぞ。
その場の空気もお構いなしに、カニは鞄からあるものを取り出した。
「コレを使えばいいんだよ!」
「何だ、それは?」
「ふっふーん、まぁ見てなさいって。 乙女さん、姫にタオルで目隠しをしてよ」
「よし」
「レオは女子サッカー部まで行って、マナにこれを借りて来いや。 同じの持ってるから」
「浦賀さんだな。 そんじゃ、行ってこよう」
アイタタタ…そっか、乙女先輩に攻撃されたんだっけ。
ホント、容赦ないんだから。
そういえば、なんで私は目隠しされているのかしら?
ムニュッ
「あ、あら?」
ムニュムニュッ
「こ、これわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
両の頬から伝わるこの感触!
布ごしだけど、紛れもなくこの何とも言えない感触はおっぱい!
しかもこれはかなりの大きさときたわね!
そしてこの体勢はまさしく…
「かの有名な仙人がこよなく愛した、伝説の究極奥義『パフパフ』!?」
「アンッ。 お姫様、動かないでくださいよう」
「この目隠し取って! そして服も脱ぎなさい! 縄を解きなさい! 直に触らせなさい!」
「だって、恥ずかしいんですもん…これでガマンしてください……もう一人いますから」
その言葉の後、今度は顔面に胸を押し当ててくる娘が出てきたわ!
ああ、もうこの世はパラダイス…
でも、ちょっと息苦しいかも。
「どうですかぁ、お姫様?」
「いい! すごくいい! 今までの鬱憤がどんどん消えていくわ! ハァハァ…」
この大きさはどれぐらいかしら?
ひょっとして100オーバー!? そんな逸材がこの学校にいようとは…!
も、もう…気持ちよすぎて……
「お姫様? お姫様〜〜?」
「また気絶しちまったみてーだな。 レオ、もういいぞー」
浦賀さんからカニの言っていたものを受け取って戻ってくると、今度はいきなり締め出されてしまった。
中で姫の嬉しそうな叫び声が聞こえてから数分後、ようやく中に入れてもらえたのだ。
すでに目隠しも縄も解かれていたが、姫はまたも気絶していた。
「どうよ、効果バツグンだったでしょ?」
「それにしても本当に気持ちいいですわ〜。 私も欲しくなってきましたわ」
「祈ちゃんもよっぴーも裏声バッチリだったけど、ちょっと感情入ってたんじゃねーの?」
「そ、そんなことないよう!」
祈先生のお気に入りになっていたのは、2つの丸いクッション。
浦賀さんから借りてきたのは薄いブルー、カニが持っているのはオレンジだった。
そういえば、授業中に片方を枕にして寝ていたな。
確かフカヒレもグリーンのやつを持っていたような気がする。
「こいつがさー、スゲー気持ちいいんだよ!
新素材のよくわかんねぇ横文字のやつ使ってるんだけど、コレがたまんねーんだよねー。
目隠しすりゃ大丈夫かなーって思ったけど、うまくいってよかったよ」
「で、佐藤。 姫はもう大丈夫なのか?」
「はい、多分」
そんな話をしていると、姫が気がついたようだ。
「う〜ん…ハッ! ちょっと、よっぴー!」
「ど、どうしたの?」
「あの娘達どこ行ったの!? 教えなさい!」
「え? そ、その…」
「あれほどの逸材、放っておくわけにはいかないわ! 生徒会長の権限を存分に使って、あの娘達を生徒会に引き入れるわよ!」
「あ、あのね、えっと…」
「あーもう、まどろっこしいわね! 私が捕まえに行ってくるわ!」
そう言うとすぐに、姫は部屋からものすごいスピードで出て行ってしまった。
「ちょ、ちょっとまってよぅ!」
その後を佐藤さんが追いかけて行ってしまった。
結局、禁断症状は解決する事ができたものの、今度はどうやって姫を言いくるめようか悩むことになる。
しかし、それはまた別のお話…
744 :
シンイチ:2006/04/07(金) 20:46:45 ID:kCCvIsRc0
姫ってどうやってもお笑い担当になってしまうんですよね。
いや、僕の中ではですが。
続きを書くことは…ないですね。
>>744 己を縛るものではないぜ!
続きを書きたくなったら書いてくれ。待ってるぜ・・・
おっと、こいつを忘れてたぜ
GJ
>>744 GJ!
ところでもしかして「新素材のよくわかんねぇ横文字のやつ」ってテンピ○ュールか?
違うよな…なんだろ
笑った!ていうか自宅じゃなければ不審者と間違えられるだろうと思った。
GJ!!
>>744 むしょうにFカップがもみたくなるSSだな
俺って姫にそっくりかも(性癖だけ)
GJ
パウダーなんとかってやつ?
GJ
北海道牛子を駆り出したわけじゃないんじゃあっ...
155 :名無しさん@ピンキー:2006/04/07(金) 18:22:32 ID:acV4Udq00
>>154 同じフカヒレを差別するんはいけないと牛子が言っております
∩,,∩
(Y;;;;;;;;;ヽノ)
i;;;;;;;゚;;;;゚ヽ
ヽ;;\;'⌒)
⊂)个)つ
く/_|j〉
し'ノ
190 :名無しさん@ピンキー:2006/04/07(金) 20:28:50 ID:6JJQ+kvn0
,. -─- 、
,ィ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:::ヽ.
/.;.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:::::::ヽ
/.://.:.:/.:/!.:.:.l.:.i.:.:.ヽ:::r-ハ
1::ir!:l.:il::_Ll_::i:li-i‐‐-::ヽゞi:i <……しょうがない奴だな…。
|i::::VlィN:VヽNヽ、 _ヽミri| …今日だけだぞ……。
Vヽハ x==ミ ヽ '´ ̄` !j:!ハ
ト〉∧ /// , /// ':l::|:lj _
( ヽ {i::i|::lヽ r‐┐ /:/:ル′ /./
ヽ ヽ. Y:::::l:::l>、 ー' ィ/〃j:| / /
_,ノ ヽ. ,. -Vトハ从 ィl`¨´ .ト 从Hぅ- 、_ _/ . ヽ._
⊂二_ ,ト、___, < ヽヽ ヽ_ _/ / //`ゝ_>, -‐' ´ , / ノ `二⊃
, -─ '_ . ヽ ヽ `ぃ iiヽ.ヽ、_ヽ ´/ / /! // / ゝ..__ 、 \
ー ¨/, _,..ノ、 i i リ ` -ニ.∨ =イン′! i !、 _/ \ ヽ. ヽ-’
ー' / / ヽー----| i リ [r] ̄ i l | `r一 i´ ヽ_}ヽ_〉
‐' ト、 〃 { | | }、ぃ〃 /
ヽ.ヽ/ ィ^i ! ! j\ヽ._/
`´ ', l i /  ̄
l l l /
| ト /| |
l ト、 /| |
/ |ヽ / | ヽ.
/\__ \_/____>.
/:::::::/`ー┬─┬‐┬ T´:::ハ
改変は転載しないようにしてるんだが、これだけは許してくれ・・・
754 :
名無しさん@初回限定:2006/04/08(土) 08:55:45 ID:p2WIVk2+0
ていうか、なんでAAだとこんなに
改行規制が激しいのかな?
AAだとというか、一行に文字数が少ないからだろ
756 :
名無しさん@初回限定:2006/04/08(土) 14:51:24 ID:8XHv4f2l0
レオとヒョードルが戦ったら…
「朝〜朝だよ〜、おにぎり食べて、学校行くよ〜」
カチッ
レオ「こんなもの仕込むのはフカヒレか、乙女さんに聞かれたらどうするんだよ…」
いつもの時間、違うのは目覚ましの音だけ
いまいち爽やかさに欠けるものの、制裁を受ける前に下へ降りる
トントントン
レオ「なんか静かだな、乙女さんまだ寝てるのか?」
いつも通り朝食の前に顔を洗いに行く
乙女さんが来てからそろそろ半年が経つ
おにぎりのみの食事も飽きるという言葉が懐かしいほどになじんだ
家の中にも乙女さんが揃えた小物が増え
以前からここの住人だったような錯覚さえ覚える
レオ「乙女さ〜ん、今日の具は何〜?」
あまりに静かなので呼びかけてみる、が反応が無い
乙女さんの朝は早い
この時間に起きていないということはありえないのだが
レオ「乙女さん?」
ダイニングを覗く
おにぎりを作った形跡すらない
急いで乙女さんの部屋へと急ぐ
レオ「乙女さん、入るよ?」
一言断って部屋の襖を開ける
と、そこに正座をしている乙女さんがいた
レオ「起きてるなら返事くらいしてよ、心配したじゃないか」
話しかけながら近づくと乙女さんの様子がおかしい事に気が付いた。
レオ「乙女さん?」
乙女「・・・」
レオ「?」
反応のない乙女さんを尻目に部屋に入ろうとしたその時
俺の目に映ったのは、
首のないスバルだった
俺が慌てて振り返ろうとすると頭部に強い衝撃を受けた。
薄れ行く意識の中で俺は全てを理解した。
(ああ、あんただったのか)
スバルゥゥゥゥ!紫煙
ちょwwwwかのそwwwww
「今から来月の修学旅行の部屋決めをしたいと思います。では皆さん行き先事に1部屋各3名づつに別れて下さいな。」
「お前ら、祈がわざわざ貴重な時間をお前らの為に裂いてるんだ。さっさと決めろ。」
「と土永さんも言ってますわ。」
祈先生と土永さんの毎度の掛け合いが終わり、クラスメイトはそれぞれ部屋割りのメンバー決めに動き出した。
まあ普通に考えれば俺はスバル、フカヒレと同室だろう。
俺とエリカが結ばれた夏から季節は徐々に移り変わり、今ではすっかり秋の気配が感じられる様になってきた。
結局、生徒会のメンバーは皆揃ってスウェーデンを選ぶ事にした・・・エリカは最後までアパラチア山脈捨てがたしと言っていたが。
そうこうしている内にスバルとフカヒレがこちらへと寄って来た。
「まあ今回もこの3人で決まりかな。」
「まあな、レオ俺と一緒の部屋で嬉しいだろ?へへへ」
フカヒレは兎も角、スバルよ俺が本気にしたらどうするつもりだ?兄貴と呼ぶぞ。
「冗談でもキモイからやめれ」
そんな事言っても喜ぶのはエリカくらいだろう、そう言えばエリカと同室って誰だろう?
佐藤さんは決定としてもう1人はカニか、それともカニは浦賀さんや豆花さんと一緒か?
そう思って横目に見ると、こちらを見ていたエリカと目が合った。
その彼女はにやにやした笑いを浮かべている。
エリカがあの顔をしている時は十中八九碌でもない事を考えているのだ。
「ねえレオ」
そう声をこちらに掛けて向かってくるエリカ、その笑顔が恐ろしいよ。エリカの後を付いて来る良美も当然何かあるのだろうと
苦笑いを浮かべている。
(佐藤さんも毎回大変だな。)
「・・・ん、何エリカ?」
「ねえレオ、私と同じ部屋でいいでしょ?あとはよっぴーね。」
し〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん
教室が一瞬の静寂に包まれる、当然だ修学旅行でそんな事が認められるわけは無い。
静寂を破ったのは、意外にも祈先生だった。
「霧夜さん、いくら何でもそんな事認められません。」
まさか祈先生の口からそんな教師染みた台詞を聞けるとは。
「そうだよエリー、いくらエリーでもそんな我が儘は駄目だよう。」
「そうだそうだ、レオばっかりずるいぞ。姫と付き合ってるってだけでも羨ましいのに、同じ部屋しかもよっぴーまで同じ部屋だと。
そんな羨ましい事認められるか!!レオ俺と変わってくれ!!」
「そうだそうだ対馬ばっかりずるいべ」
佐藤さんは兎も角、フカヒレとグリてめえらは逝ってこい。とは言え流石にそれは拙い。
「いやエリカそれは「レオは私の騎士でしょ、ちゃんと守ってくれなきゃ。」・・・ぐっ」
「と言う訳でレオ決定ね。」
「・・・はい」
あ〜俺ってなんて弱いんだ、まあこれも惚れた弱みという奴だろう。
「(・・・でも俺は良くても先生と佐藤さんの説得は無理だろう)」
「(いいから私に任せなさい)」
俺だけに聞こえる小さな声でそう言ったエリカは一瞬不敵な笑みを浮かべ、次の瞬間には真面目な表情を作り先生に向かい合っ
「祈先生」
「何ですか、霧夜さん?幾ら頼まれても駄目なものは駄目です」
「実は奈良の○○屋の蕨餅が手に入りまして、先生確か大好物でしたよね?今日の生徒会のお茶の時間にでも出そうかと」
「な!?」
エリカの一言で先生に明らかに動揺が走ったのが手にとる様に見える。
「おいおい、祈ちゃん弱すぎるぜ。たかが蕨餅だろ?」
「たかが?良いですか伊達さん、○○屋の蕨餅と言えば1日10箱限定、開店から10分後には売り切れと言う幻の一品です。
京都に住んでた頃ならいざしも松笠に居る今では手に入れる事がどれ程大変か、今までそれを私が手に入れる為に何度仮病を
使って学校を何度休んだと思ってるんですか?」
「お〜祈ちゃん熱いぜ〜」
おいカニ食いつくポイントが違うだろ、サボったことを咎めろよ
「・・・確かに魅力的な提案で「それとは別に帰りに3箱お土産に如何ですか?」勿論許可しますわ。」
「ふっ、ウィナー」
「弱っ!!祈ちゃん弱っ!!」
満面の笑みを浮かべ許可した駄目教師に、勝ち名乗りを挙げるエリカ先生、そして既にただの突っ込み要員と化しているスバル、
残されたのは、最後の砦にして最高のストッパーである良美である。
「よっぴーちょっと来て。」
「駄目だよ、エリー。先生が認めても私は認めないよ。」
「いいからこっち来て。」
そう言うとエリカはこれからの話を誰にも聞かれない様に良美を連れて教室の隅へと移動した。
「(何、エリー?)」
「(よっぴー、今でもレオの事好きでしょ?それ位よっぴーを見てれば解るわよ。)」
「(だから何?それとこれとは・・・)」
「(旅行中、私を含めて3人一緒って条件なら・・・いいわよ。)」
「(え!?・・・いいって?)」
「(解ってるくせに、よっぴーが私に最後までさせてくれないのってそういうことでしょ。同じ部屋なら旅行中ずっとレオとよ。)」
「(エリー(涙)ありがとう)」
よっぴー陥落。2人の会話が終わったのか、良美は満面の笑みでレオの元へと戻って来た。
「レオ君!!・・・あの不束者ですけどお願いします(照)。」
顔を紅潮させ、次第に声が尻すぼみになって小さくなっていく良美。テラカワイス
(不束者って何がさ?何故佐藤さんそんなに照れてる。)
「じゃあよろしくね。レオ、よっぴー。」
「こちらこそレオ君、エリーよろしくね。」
(これでレオだけじゃなくて無くてよっぴーとも出来るわ。でもレオとさせてあげるのは当然旅行中だけよ。)
(あ〜レオ君とついに結ばれるんだ、嬉しいよお。エリーは旅行中だけのつもりらしいけどその後もレオ君と。)
恋する乙女達が表面では優雅に振舞いながらも、水面下では既に激しい戦いを始じめようとしているのはまた別の話
767 :
赤猫:2006/04/09(日) 21:16:20 ID:S3YUzuGu0
<あとがき>
え〜今回は珍しく2週連続で投下させていただきました。構想から執筆を終えるまで2時間と言うアホみたいに
短い時間で書き上げた駄作ですがお目汚しにどうぞ。
これまで名無しでやっていましたが此れを機に赤猫と名乗らせていただきたいと思います。
また機会があれば宜しくお願いします。
<おまけ>
「って事でスバルすまん。同じ部屋無理みたい。」
「グリでも誘うから気にすんな。まあ自由行動で一緒に回ればいいさ。それにしても姫によっぴー両手に花だね。」
「いや、違うから。」
恵まれている男が居ればそうでない人間もいる、その代表格が1人教室から逃亡した。
「うわ〜ん、こうなったら俺はケイコちゃんに慰めてもらうからいいんだ。二次元は絶対に俺を裏切らないんだ〜!!」
フカヒレよそれはただのプログ・・・ゲフンゲフン。
(1ヵ月後)
修学旅行2日目朝
「よしレオ行くか。」
「ああ行くか、おいフカヒレ行くぞ。」
修学旅行3日目朝
「お前大丈夫か?」
「大丈夫だ、気にするな。」
修学旅行4日目朝
「おいしっかりしろレオ!!」
「・・・悪いなスバル、ちょっと休ませてくれ。」
修学旅行最終日朝
「おい姫レオは?」
「今日はパスだって、ねえよっぴー。」
「ええと・・・うぅ。」
920 :名無しさん@ピンキー:2006/04/09(日) 17:15:17 ID:0XjE6kWa0
夏休みが明けて、もうすっかりなごみの線の内側の人になったレオ。
ところがどっこいそれをおとなしく黙って見ているよっぴーではなかった。
レオは巧妙に計算され尽くされた肉欲の罠にはまり
よっぴーとの合体シーンをなごみに目撃されてしまう。
「くっくく… やっぱり… 先輩も、線の外のヒト… うっぅぅ…」
なごみBAD 「線の外」ED
922 :名無しさん@ピンキー:2006/04/09(日) 17:16:44 ID:uqMo3K6/0
夏休みが明けて、もうすっかりなごみの線の内側の人になったレオ。
ところがどっこいそれをおとなしく黙って見ているよっぴーではなかった。
レオは巧妙に計算され尽くされた罠により線路から突き落とされる。
なごみBAD 「白線の外」
926 :名無しさん@ピンキー:2006/04/09(日) 17:26:24 ID:fhaiT0iN0
夏休みが明けて、もうすっかりなごみの線の内側の人になったレオ。
ところがどっこいそれをおとなしく黙って見ているよっぴーではなかった。
レオは巧妙に計算され尽くされた罠により線路から突き落とされる。
しかし姉である鉄ちゃんにによって救われ元の生活に戻るのであった
なごみBAD 「白線の内側へお下がりください」
>>767 さ、最近の若いのは…
淫よ!! インモラルよ!! でもGJ!!
いんいつ!いんいつ!
策士霧夜に大江山敗北。
GJ!
どうでもいいことだけど、よっぴールートのBADエンドって、
片手に白百合、片手に薔薇。だっけか?
>>767 GJ!
でも会話の部分を重ねない方が(俺が)読みやすいとオモタ
会話の部分を重ねないというのは会話が連続するときに
1行空けてくれということかい?
セリフが途中で途切れる時のことではないかと
前にもそんなこと言われてた作品有ったなぁ。
もう一度過去作全部読んでこよっと
777 :
赤猫:2006/04/10(月) 21:11:21 ID:G/0sIrYC0
「いやエリカそれは「レオは私の騎士でしょ、ちゃんと守ってくれなきゃ。」・・・ぐっ」
「・・・確かに魅力的な提案で「それとは別に帰りに3箱お土産に如何ですか?」勿論許可しますわ。」
↑
たぶん此処じゃないかと、本人としても言われてみればって感じですw
修正)
>>764のラスト 向い合っ→向かい合った
>>765エリカ先生→エリカ、祈の台詞中の「何度」の重複
あとは文字詰め過ぎて変な所で改行されてました、以後気をつけます。御免なさい
778 :
今更な風物詩:2006/04/12(水) 01:28:16 ID:RrsfG+zu0
「乙女先輩は、功夫が足りないネ」
「くんふー…」
「そヨ、功夫ヨ。押さば引け、引かば押け、明鏡止水の心境ネ」
「それが私には足りていない、ということか」
「乙女先輩は強い人ネ。でも強さを御しきれてないと思ウネ。それが炎に表れてるヨ」
ぐっ、と奥歯を噛みしめて、己の未熟さを指摘された屈辱に耐える乙女。
乙女の傍らに悠然と立つ豆花が、言葉を続ける。
「炎を御ス、それ唯一の道ネ。今の乙女先輩は炎に立ち向かテルネ」
「炎を…御する…立ち向かわない…」
乙女はゆっくり瞠目すると、目の前の炎に向き合い、両手を伸ばしていく。
「その調子ヨ、ユクリ、ゆくり」
豆花は乙女の呼吸を静めるように、密やかな声で空気を作っていく。やがて乙女の右手がゆったりとした
円を描き始めた。
「立ち向かわない…立ち向かわない…私が頑張らねばレオは…レオ…!」
その刹那。
炎がごう、という音を立てて乙女に抗わんと立ち上る。
「くっ!」
咄嗟に突き出される乙女の左の拳。
がらんがらんがしゃぁぁぁぁぁん!!
「あいヤー!」」
「あぁぁぁぁ!又してもか…」
乙女の拳は正確に、突然火柱を上げたコンロにかかっていた鍋を叩き落していた。当然、鍋に張られた湯と
その上に浮かべられていたボウルが、宙に舞う。
ボウルから飛び散った溶けかけのチョコレートが、甘ったるい香りを上げてそこかしこにこびりついている。
「チョコの湯煎にここまで振り回される人も始めてネ」
「うううう、バレンタインとはかくも艱難辛苦を私に与えるものなのか!!」
「ままま、そう悲観しないネ乙女先輩、私出来るまで付き合うヨ。今も途中まで上出来だたヨ」
そう言いながら豆花は、ちょっとだけ心の中では別のことを考えていた
(対馬クンのかこいいお姉ちゃん、の乙女先輩…今はなんダカ、私がお姉ちゃんみたいネ)
先週からつよきす始めて、何となくウズウズして書いてみました
乙女エンド後の出来事だと思ってください
最後に立ったぽいフラグは豆花→乙女なのか豆花→レオなのか
気が向いたらもうちょい書きたいと思います
GJ
乙女さんルートならレオとトンファーはくっつけないでくれw
あねねたは もはや あまり かんげいされませんか?
きゃんでぃそふとネタで面白ければ何でもOK
258 :名無しさん@ピンキー:2006/04/13(木) 21:07:09 ID:wdupv7sl0
なぁ、、、乙女ちゃん(幼女態)が時空を超えてレオの世話焼きにきたら面白くね?
266 :名無しさん@ピンキー:2006/04/13(木) 21:44:10 ID:k3+tcETLO
>>259 そして、各ヒロインルートに入ると蟹以上に嫉妬する乙女(小)
268 :名無しさん@ピンキー:2006/04/13(木) 21:59:47 ID:5+kJ/10P0
>>266 意外に姫には可愛がられそうだな、
今のうちに可愛がって洗脳しておけみたいなw
でもあっさり見破られてポニテ手綱に馬にされそうだが。
347 :名無しさん@ピンキー:2006/04/14(金) 01:50:49 ID:VKrpuic+0
_
'´, `ヽ
|ニfノ从从リ 介錯!
ル(リ|#ヮノリl|| l | i
ヽ(ヽノ) l| ! | i|
.く/_`(r 、!l| ! | i|
. (_ノ \|i!| |;
ヽ;.”*!>345 ザシュ!
中の人乙!!!!
中の人乙だよ〜(・ε・)
SS投下しますね。
「ともねぇの膝枕きもちいいなぁ」
「あは。ほんと空也は甘えん坊だな」
巴が空也の頭を優しく撫でる。やわらかい日差しが二人を照らす。
「そろそろ花見の季節だね」
「うん。今年はお隣さんといっしょにいこう」
「お重用意しないとね」
「うん。腕がなるな」
「作るときはねーたんも一緒だよね」
「うん。歩笑ちゃん料理上手だしね」
「場所とりも」
「うん。瀬芦里姉さんに頼めば大丈夫だ」
「ともねぇ」
「なに?」
「たまにはともねぇから話題振ってよ」
「あう。ごめん」
「あはは。冗談だよ、冗談」
申し訳なさそうな顔をする巴を横目に空也は巴の手を握り仰向けに寝返りを打った。する
と巴の顔がだんだん赤くなっていく。
「みんな休みとれるかな」「うん。たぶん」
「親父もくるかな」
「うん」
「正直こなくていいと思うよ」
「うん」
「? 明日は雨らしいですよ」
「うん」
「俺の話聞いてる?」
「うん」
「ともねぇ!」
「あう!」
空也が声を張り上げると巴はかわいい声で反応した。どうやら話が耳を通り抜けていただ
けらしかった。うつむく巴と空也の視線が交錯する。空也は巴の顔が耳までりんごのよう
に赤いことに気づいた。
「どうしたの?ともねぇ。風邪、花粉症?」
「ううん、何でもないんだ。ほんと何でもないんだ」巴は首を横に振りながら、股の上から
空也の頭をどかして立ち上がった。
「お昼の準備そろそろしなくちゃ」
「じゃあ俺も」
「あ、いいよ空也。必要な時に呼ぶから」
「ほんとにいいの?」
「うん」
巴は急ぎ足で台所に向かった。空也は巴の態度に若干違和感を感じながらもテレビのリモ
コンをいじり始めた。
巴は台所にはいると水をコップについで胃に流し込んだ。さっきから止まらない鼓動に戸
惑いさえ覚えた。空也が握っていた手をまじまじと見る。手相に沿って汗がにじみ出てい
る。これが空也の汗でないことは巴が一番理解していた。体全体が熱く、なんとなくだる
い。ただ首筋にあたる空気だけはひんやり冷たく、少しだけ巴の思考に余裕を持たせてい
た。最近空也といると胸が苦しい。胸が張り詰めたみたいになる。海や高嶺と仲良くして
いるとなぜか気になってしまう。もしかしたら……
「いい躯しとるのお、姐ちゃん」
「あう!」
巴が下をみるとわきの下から伸びた手が自分の胸をもみこんでいた。
「ぼうっとしてるモエがいけないんだよ」
「やっ、やめてよ。瀬芦里姉さん」
瀬芦里はさっと両手をひっこめた。
「妹の成長を見守るのは姉の仕事だよ。恥ずかしがっちゃだめだって」
「ただのセクハラな気がするけど……」
「女の子同士だからセクハラじゃないよ。それとも空也がよかったかにぁ?」
「ううん。それはだめだよ。絶対にだめだ」
巴の顔を真っ赤にして首を横に振る様子がおもしろくて、瀬芦里はまたいじわるな質問をした。
「じゃあ、もし空也がしてきたらどうする?モエ」
「そのときはほかの人にそんなことしちゃだめだよってちゃんと言わないと」
「それ、ちゃんとしてるのかしてないのか微妙なんだけど……」
「え。なんで」
「いいよいいよ。わかった。それよりモエもそろそろ認めたほうがいいよ、胸の内をさ」
「え?なにが?」
「ああ。わかった。わかった、もういいよ。気遣いとか慣れないことはするなってことだね」
瀬芦里はため息をついて肩を落とした。巴はまだ訳のわからないので心配になった。
「瀬芦里姉さん。私なんか変なこと言った?」
「ううん。全然、やっぱりモエはモエらしくあるべきだね」
「なんだかよくわからないけどありがとう、瀬芦里姉さん」
巴に笑顔が戻って安心した瀬芦里は冷蔵庫の中の牛乳をラッパ飲みした。よく見ると奥の
方に大事そうにしまわれた高級っぽいチョコレートがあった。
「モエ〜。このチョコ誰の〜」
「それは高嶺のだから食べない方が……」
「いただきま〜す」
「あっ、だから……」
チョコは空中で弧を描き、瀬芦里の口の中に収まった。
「消せる事実、消せる事実」
「それをいうなら既成事実だよ。瀬芦里姉さん」
「にゃ、そんなことどうでもいいの。まあタカには悪いけど。でも最近なんだかタカは
チョコレートを買い込んでるみたいだね」
「今の流行なんだって言ってたよ」
「う〜ん。私が思うにそれだけじゃないね」
「え?」
「多分バレンタインのとき、自分の誕生日をすっかり忘れられた恨みをチョコに晴らして
るんじゃないの、タカのことだから」
「多分違うと思うけど妙に説得力があるような気がする」
「でしょう。だからあとで私たちにも復讐してくるかもよ」
「それなら安心だ」
「まあね。最初大それた復讐を企てて最後にことごとく大失敗するのがタカだからね」
「うん。そこが高嶺のいいところ」
「ただいま〜」
玄関の方から声がした。
「あっ。噂をすれば帰ってきた」
「イカ。暇ならあたしの足をマッサージしなさい。駅から歩いて疲れてるから」「やだ
よ。そんなの」
空也はテレビの方を向いて即答した。
「あたしの足を直接触れるんだからありがたく思いなさい。さあ早くする」
「いつかやるよ」
「じゃあ三秒待ってあげる。これ以上の慈悲はないわ」
「はあっ!」
「さーーん!」
高嶺はツインテールをいじりながらカウントを始めた。
「にーーい!」
「ちょっと待てよ。俺は絶対にやらないぞ」
「だってあんたいま暇じゃない」
「暇じゃないよ」
「なに?やることがあるなら言ってみなさいよ」
「テレビ見る」
「それを世間一般では暇というのよっ!このイカ。聞いたあたしがバカだったわ。覚悟な
さい」
「いーーっ、ぎゃーー〜っ」
そのとき空也の目の前で信じられないことがおきた。それは高嶺に雷が落ちたのだ。
確かに家の中に雷が落ちるはずないが、一瞬高嶺に電撃がはしりレントゲンみたいに骨が丸見えになった。
「姉貴、大丈夫?」
「だい……じょうぶ……なわけない……でしょ……」空也が揺すっても高嶺はうつぶせの
まま動けそうになかった。
「にゃはははは」
「なにやってるの、ねぇねぇ?」
「いや〜。タカがね。どうしてもマッサージを受けたいっていうから、最近私が製品化し
ようとしてる電撃マッサージを特別に一足先にためしてもらったんだよ」
空也が揺すっても高嶺はうつぶせのままピクリとも動かなかった。よく見ると縄で縛られ
たマルが高嶺の下敷きになっていて、瀬芦里の腕にはゴム手袋がはめられていた。
「おっ!さすがタカ。回復早いね〜って。プハハハハハッ!」
「姉貴、大プッ!」
高嶺は突然笑い出した二人を不思議そうに見た。
「なに?、あたしの顔になんかついてるの?」
高嶺は細い指で自分の顔を円を描くようにこすった。顔のすすが広がり、空也と瀬芦里に
はまるでパンダのように見えた。
「ハハハハハハッ。 タカ、タカ、カガミ、カガミ」
「ぷっ。姉貴、ヤバい、ヤバい、マジでヤバい」
空也と瀬芦里が腹を抱えて笑っている。恥ずかしさにどうしてもその場にいられなくなっ
た高嶺は
「覚えてなさい」
と捨てゼリフを置いて、一目散に洗面所にかけ込んだ。
「はあー。ちょっとやりすぎたかな」
「大丈夫だよ。姉貴は回復が早いから」
「そだね」
瀬芦里は廊下に散らかった道具を片づけ始めた。縄を解かれたマルは涙目で去っていっ
た。難儀な奴だなと空也は心のなかで思った。空也が居間の時計を見るとそろそろお昼を作る時間だった。
「そろそろお昼にしようとおもうんだけど、何がいい?」
「うーん。あ、そうだ。桜も咲いてるし今日は屋根でお花見しようよ」
「うん、わかった。すぐ用意するよ」
そっけない返事だった。瀬芦里は違和感を感じた。空也が自分の発案に家事として事務的
に対処していることに。空也の顔にめんどくさいと書かれてるようだった。瀬芦里はそん
な空也に自分を重ねた。いやな物がいやと言えるところが自分と一緒だった。そんな空也
を見る度に空也が自分世界の中心にどんどん近づいていった。いつか要芽姉ではなく自分
が空也に頼られる存在になりたいと願っていた。ずっとずっと昔から……。
「どうしたの?ねぇねぇ」空也に話かけられてはっとした。
「あ、なんでもない。少し昔話を思い出しただけ」
「昔話?花見のときに、おいしかった出店とかあったの?よかったら俺にも聞かして」
「ちがうよ。ほら、余計なこと言ってないで料理係りは台所へ行った。行った」
「は〜い」
空也不機嫌そうに頬を膨らました。態度では嫌がっているが、それが瀬芦里の母性をわし
づかみにした。しかしいまここで抱きしめてやろうと思ってももう一歩踏み入ることができない。
「いいじゃん。ちょっとくらい」
「だ〜め」
瀬芦里はわざと口を押さえて眠そうにあくびをした。
「私屋根で昼寝してるからできたら呼んでね」
「わかった」
空也がやっと台所に行った。
「要芽姉にはまだ負けるけど、大好きだよクーヤ」
瀬芦里はそうつぶやいて天井裏に姿を消した。
洗面所で悪戦苦闘するチリチリアフロの高嶺を確認した後、空也は台所に入った。
「まだ始めたばかりだからやることはたくさんあるよ」
「おやすいご用」
「あっ。ねぇねぇがさっきお昼は屋根でお花見するから準備してくれって言ってたよ」
「じゃあ、お隣さんも……」
「そうだね。ねーたんと一緒に作ろうよ」
「楽しみだな」
「電話してくるよ」
「うん」
巴の笑顔を見て、空也は和んだ。
いまどき珍しい黒電話は玄関を入ったすぐのところにあった。年季のせいで0の数字が消えかかっていた。
空也が黒電話の前に立つといきなりベルが鳴った。空也は慌てて受話器を上げた。
「はい。もしもし柊ですけど……」
「あら、空也。奇遇ね。頼みたいことがあるんだけどいいかしら」
甘く上品な声が受話器から聞こえた。
「いいですよ。姉様」
「空也。いま一人で外に出れるかしら。たまたまこっちに仕事があって。お昼まで時間が
あるわ。二人で海でも見に行きましょ」
「えっ!」
空也は驚いた。これはデートの誘いだ。間違いない。でもお花見の準備があるので泣く泣
く断ることに。もしかしたら姉様も来るかもしれないし。
「ごめんなさい。実はお花見で(説明中)」
「そう、残念ね。ならまた今度にしましょう」
「いつにします?」
「気が早いわね。フフ。別に焦らなくてもいいのよ。見に行く機会なんてたくさんあるわ。それよりしっかり家事をやりなさい」
要芽の声が優しく空也を諭した。
「ところで瀬芦里いるかしら」
「いま屋根で昼寝してるけど」
「そう、ならいいわ。空也。瀬芦里はああ見えて寂しがり屋だからまめに話しかけてね。あと夕飯までには帰るわ」
「わかりました」
要芽は携帯を切った。
「あなたはいつも空也のそばにいてとても楽しそうね。羨ましいわ。でも時間はまだまだ
ある。ゆっくり楽しみましょう。そうでしょ。瀬芦里」
要芽の視線の先には真ん中にルビーをあしらった桜の形のシルバーネックレスがゆらゆらと海風に揺れていた。
おにぎりの大皿を持って、空也ははしごを登った。
「ごくろうさん。これで最後だね」
瀬芦里は大皿をひょいと持ち上げて真ん中に置いた。
「クーヤ。ここ、ここ」
「空也ちゃん。お隣どうぞ」
消費者サイドはすでに酒盛りを始めていた。というか出来上がっていた。
「クーヤはかわいいねぇ。チュ……チュ……」
「ちょっと……ねぇねぇ」
「空也ちゃん。私の酒がのめないなんて言わないわよネ〜」
「いや。……滅相もない」
穂波が空也の太ももの内側をさすっている。
「くーくん。はい、おしぼり」
「ありがとう。ねーたん」
「あら、歩笑ちゃん。今日は空也ちゃんに優しいわね。私を差し置いてポイント稼ぎかしら?」
「ごめんね。姉さん」
ただの絡み上戸だった。
「ほら、ほら、巴ちゃんも飲みなさい」
「あう、いただきます」
コップになみなみとビールが注がれた。
10分後
「空也。こっちにおいで」
巴は空也を自分のあぐらの上に座らせて、頭を撫で回した。
「空也はほんとお人形さんみたいにかわいいな」
「ともねぇ?」
こちらは甘えさせ上戸だった。
「モエは飲むと大胆だよね」
「巴ちゃんもなかなかやるわね」
「巴さん、私も、私も」
みんな口々にいっている。そんな中、下からいきなり声が聞こえた。
「ねえ〜、屋根の上に誰かいないの〜」
「あ、アフロの人だ。ってもう治ってるよ。つまんない」
「お〜い。ドラ猫〜」
「いまみんなで花見してるよ〜」
瀬芦里はめんどくさそうに下に叫んだ。
「午後から出かけるから食料を分けて欲しいのよ。分けてくれたらさっきのこと水に流し
てあげなくもないわ。それとイカ。あなたは私の言うことに素直に従いなさい」
「どうする?」
瀬芦里が周りの顔を順番にみる。
「どうしようか」
「とりあえずわけてあげようよ」
「それなら連れてきて一緒に飲みましょうよ」
「この際無視すれば……」
なかなか決めかねる瀬芦里はビール缶を紐のついたザルに乗せて上からたらした。
「何考えてるのよ〜。出かける前にお酒なんか飲めるわけないでしょ」
「捨てといて」
「あたしは動くゴミ箱かー!」
あははははっ。
屋根の上で談笑する4人を背に反対側で一人たたずむひとがいた。
「ほれ、マル。見よ。桜があんなにきれいに咲いてるでわないか」
「ギュ〜」
白くか細い腕を精一杯伸ばして桜を指差した。
「やはり春といえば桜であるな。咲くも桜。散るも桜。散る桜のなんとはかなく美しいものか」
雛乃は早くも胸を熱くした。肩に乗るマルの頭を撫で、ゆっくり息をはいた。
「もしかしたらわれの命も桜の花ように短いのかもしれぬな」
「ギュギュ」
マルが首を横に振る。
「そうであるな。一人になると、なにかと不安になるものよ。長女としてもっとしっかりせねば……」
「ギュギュ」
マルが雛乃のほっぺたを舐めた。
「おぉ、くすぐったいではないか」
「ギュ」
マルがなめるのを一向にやめないので、雛乃は話題を変えることにした。
「マルよ。われは一つ気になることがあるのだが……」
「ギュ?」
「空也の未来の花嫁よ」
「ギュギュ」
「われは空也がどんな女性を連れて来ても文句はいわぬ。しかし状況を見るとわれら姉妹
の誰かだとわれは思うておる」
「ギュギュ?」
「要芽か瀬芦里か高嶺か海かそれとも……」
「ギュ?」
「そうであろう。そうであろう。われという線もアリよな。大アリであるな」
雛乃は扇子でバンバンマルの頭を叩き、その場で小躍りをした。
「ふふ。妬いておるのか」
「ギュ〜」
「残念だが、われは空也にぞっこんであるぞ」
雛乃のほっぺたが紅色に染まる。
「われは空也が苦しい時嬉しい時一番近くでそれを分かちあいたい。たとえそれが今のわ
れにとって遠い遠い未来であっても、今を生き抜いて空也に沿い遂げようと思う」
雛乃はまた遠くに見える桜を指差した。
「その時見る桜は今よりももっと綺麗であろうな」
終わり。
書き始めが遅かったので、時期はずれになってすいませんでした。
今回は姉しよを久々に書いたのでまず一つ目はいろんなキャラを書いて、感触を思い出すことにしました。
テーマはねぇねぇ&姉様とひなのんの未来に対する意識の違いです。一人一人突っ込むことはできませんでしたが、
おおまかなものは伝わったと思います。できれば次はともねぇを書きたいなと思います。
P’S保管庫の中の方、姉別はひなのんでお願いします。
gj
中の人もgj
姉、ちゃんと改行しようよ!
ごめんなさい。
今度は見やすくなるようにがんばります。
GJ!
と言いたいところだか、
超GJ!!!
ヒュルリ〜ラ♪
GJ
最初の流れから、ともねえと空也に期待してしまった、、、
実はオールスターズだったのね。
穂波じゃなくて帆波ですよ
と突っ込みいれておく。
92 :名無しさん@ピンキー:2006/04/16(日) 06:37:42 ID:ipEFfXOV0
r-‐ 、
\ l _ =  ̄ ̄ ̄ニ- 、
. ┌――> レ一 ヽ
. | r ̄/. . ト、、ヽ :. 丶
'´ .l /: .: .: ト l |_H-ト、 :. 、
,. ―-弋|:: .:: .:::_-升 リ /| l ヽハ |、::: l|
.〈 ⊂ ll::.::: :::: //レ^lノ リ === | l从ノ
\ ヽ::::.::/=== ⊂⊃イノ
 ̄ \ !ヽ|t⊂⊃ ・ _ ハ 「 おまえら おきろ
| \ ヾゝ、 「 ̄ | .ノノl |
|〔| |ヘヽ∨ 、 _ ヽ-一 イ\ リ
|い! l、>ヘヽ l  ̄'‐' ̄ ./ | /ヽ
ヽ ヾY \∧ ノ凡ヽン l/ \
〈 / <_从_ノ .l \
ー‐/ |_||_| l f
/ └r┬-イヽ
/ | l i
Σ(゚Д゚;≡;゚д゚)
誰もいないの?
>>811 いるじゃんw
しかし過疎ったなぁ…。
昔はあんなに盛り上がってたのにね。
あぁ諸行無常
SS投下されなきゃネタ無いし、まあ2、3週間以内には投下するかも
最近忙しいのですよ。まあ、4月あたまはこんなものかと。
PS2つよきすが出たらまた盛り上がるさ。
明日は休みとれたし一本書き上げちゃいたいなあ。
雑談はつよきすスレで出来るんだから
こっちのスレはSSAA投下時のみ動くという今の状態でベスト
それじゃ、投下しまつ
5月25日、地球に彗星が激突しようとしていた。
時にはフカヒレのように最後の思い出作りと称して女性に襲い掛かる者もいたが、
誰の心底にも諦観の念があり、ただその時を待っていた。
非常事態につき休校であるにも拘らず、
風紀委員長である乙女は学校に来ていた。
幾度となく通り抜けた校門を見つめて、乙女は自嘲気味のため息をついた。
「はは、私はどうしてこんな所にいるのだろうな?」
一人呟く乙女の背中に、聞きなれた声がかけられた。
「あれ?乙女さん?」
振り向くと、そこにいたのはレオだった。
「レオか。どうした、まだ非難していなかったのか?」
街の住人は、避難命令に従って生活空間から離れていた。
レオや乙女もその例外ではない。
「乙女さんこそ……どうして竜鳴館にいるのさ」
尋ねてくるレオに、乙女は困ったような微笑を返した。
そして、詠うように言う。
「もしも、このまま世界が滅びるのだとしたら……」
「………」
「最後に、ここにいるのもいいなと思ったんだ」
乙女にとって竜鳴館は代え難い思い出を作ってくれた場所であった。
最後と宣告されているのなら、ここで終わるのも悪くないと思っていたのだ。
「そっか……」
レオは校門に背中を預け、空を見上げる。
「俺も、似たようなものだよ」
他にいるべき場所が、見つからなかった。
両親は遠く離れた土地にいるし、
無駄だと判っていながら隠れるというのも何故かしっくりこなかった。
カニもレオについてきたがっていたが、スバルがそれを押しとどめた。
あんなに本気な表情をしたスバルを見たのは、随分と久しぶりかもしれない。
「でも、実感わかないよね。人類がこれにてお終いなんてさ」
乙女が小さく笑みを漏らす。
「ああ、そうだな」
明日になれば、またカニを叩き起こして、スバルやフカヒレと学校で馬鹿やって、
姫を眺めてため息をついて……。
そんないつもの日常が、繰り返されるような気がまだしていた。
「私も……そうだ。また明日が来ると、子供のように思っている。
ふふ……自分がこんなに幼いとは思いもしなかったな」
乙女は空を見上げ、手に持った刀を固く握り締めた。
もうすぐ空からやって繰る滅びの使者に、
堂々と相対しようとしているようにも見えた。
レオも乙女の視線を追おうとする。
と、視界の隅に何かを捉えた。
「……ん?」
レオはその正体を確認するために視線を巡らせる。
竜鳴館の屋上に、誰かが立っているのが見えた。
「アレは………館長?」
もう一度目を凝らしてよく見る。
そこにいたのは、確かに竜鳴館館長橘平蔵だった。
?
「館長……なぜあんな所に?」
乙女も訝しそうに言う。
屋上に立つ橘は、空気を震わせて一吼えした。
「勝ったぞグレース!!」
離れた場所に立つレオや乙女の髪の毛が、
揺れてしまうほどの大音量であった。
そして橘は、膝を曲げてバネを矯めると、空に向かって飛んだ。
「館長(石井)!!」
「館長(イチジク)!!」
レオと乙女が見守る中、橘は第一宇宙速度を超えて飛翔し、
あっという間に見えなくなった。
そして数秒後、空に激しい閃光が広がった。
「お、乙女さん、アレはまさか……」
「ああ、竜鳴館館長は伊達じゃない!」
5月26日。世界はいつものように回っていた。
完
?
なんだか書き込めなくなったので途中でID変わっちゃいました。
最後のオチの部分をさっと投稿して
スピードワゴンはクールに去りたかったのに……。
でなおしてきやす
>>822 時事ネタgj
最後がちょっと外してて惜しい!
>「館長(石井)!!」
>「館長(イチジク)!!」
すまん、このへんのネタがわからんのだが・・・
>>824 館長(石井)はフルコンタクト空手正道会館の石井館長。
いろいろよくない噂もある人。
館長(イチジク)はイチジク浣腸。
形がイチジクそっくりのそういう名称の浣腸がある。
どっちにしてもいらないギャグだったとは思うけど。
確かに、そこのカンチョーネタは無いほうがいいかもね。
他のキャラがどんな感じになるのかも書いてほしかった。
GJを贈呈します。
オチが館長だったか。まぁ名前が出てきた瞬間予想はついていたがw
GJ!
最初ちょっと読んで、終末の過ごし方 ってゲームを思い出した。
という事で、眼鏡ネタ希望w
「ねぇ、対馬クン。乙女センパイって春からもこっちなんでしょ?」
本日竜宮は開店休業。三学期は三年送別会までこれといったイベント仕事もなく、おかげで出席率は夥しく悪い。
そうなると、暇を持て余した姫の矛先は自ずとこちらに向くわけで。
できればなるべく触れたくなかった話題だが、姫相手にお茶を濁しても無駄だ。
「あー。それがそうもいきそうにないんだよなー」
「なになに、もう愛想つかされた?」
「嬉しそうに言うなって。親が帰ってくるみたいだからさ。そうなりゃ姉としての役割は御役御免でしょ」
「ふぅ〜ん…」
姫の表情がとってもわかり易いいじめっ娘の微笑みに変わる。
「そっかぁ。春は別れと出会いの季節だもんねぇ〜。乙女センパイも新入生、大学には素敵な頼れるセンパイも
いっぱいよねぇ〜。M大って武道強いもんねぇ〜」
「エリー、そういうこと言っちゃ駄ー目。対馬君可哀想だよぅ」
佐藤さんがすかさず口を挟む。ホンマええ子やこの子は。
「そうよね〜、チキンの対馬クンには厳しすぎる話題よね〜。よっぴーもそれを充分判って、あえて手加減してあげて、って
言ってるのよね?」
「えーと……あぅぅ、違うよぅ」
前言撤回、その間は何だ佐藤さん。でも言い返せない自分も情けないわけで。
「大学の場所も、こっちより柴又の実家のほうが近いからさ。こっちにいる理由も無くなるし」
動揺をなんとか隠しながら答えてみる。
「やっぱり、強い男は頼れるもんねぇ〜。強い男に守られる乙女センパイってのも、アリだと思うなぁ〜。大和撫子って
本来男を立てる性分だって聞くし、強い人との方が相性いいかも?おしとやかな乙女センパイ……うんうん、アリアリ!」
普段なら受け流せる妄想なんだけどなぁ。なんか調子が出ない。
「……買い物してくんで、仕事ないなら帰るわ」
あー、ほんとチキンだ俺。鞄を掴み、扉へと向かう。
「うっわ、わっかり易いいじけ方」
「もーぅ、ダメだってばエリー。対馬君ごめんねぇ」
「なーに言ってるのよ。渡りに船じゃないよっぴー的には」
「え?え?そんなことないよぅ?」
後ろ手に閉めた扉の奥の声に耳を傾ける余裕もなく、俺はとぼとぼと廊下を外へと向かう。
年始の挨拶、と慌しくかけてきた電話の中で、親父は春には仕事が一段落する、と言っていた。
何だかんだでそれきり連絡はない。それでも冷静に状況を考えれば、この甘い生活が続けられるとは思えない。
離れて暮らすことは嫌だ。それもある。でもそれよりも、離れて暮らして新しい生活に慣れ、また昔のようにこの感情も
忘れてしまうんじゃないか、と怯えている。
顔に出てたんだろうなぁ。目聡い姫がそれを見逃すわけがない。
「ただいまー」
乙女さんは玄関口を掃除してるところだった。拳法部の部長も風紀委員長も跡目を譲り、短縮授業で時間もあるから、と、
最近は乙女さんに家事を頼りっきりになっている。
「おお、お帰りレオ、早かったな。ちょうどよかった、今…」
真っ直ぐに向けられる笑顔。うだうだ悩んでるせいか何だか切なくて、言葉を遮るように抱きしめる。
乙女さんは一瞬だけびっくりした様子を見せる。が、すぐさま俺の背中に掌を差し伸べてくる。
「どうしたレオ、何があった?どこか痛むのか?悲しいことでもあったのか?」
自分がすごく情けない顔をしてる気がして、乙女さんの肩に顔を埋めたまま、無言で首を横に振る。
「こ、こら、くすぐったいぞレオ……全く、男の子がそんな弱腰でどうする」
背中のあったかい掌が、優しく俺を撫でる。
無骨な掌だと乙女さんは言うけど、俺はこの掌が大好きだ。
「お前がそんなだと、はかどる仕事もはかどらんではないか。本当に世話の焼ける…この甘えん坊め」
困ったような、嬉しいような、そんな声。俺の我侭でしかないのに。。
「玄関は閉まってるな。手も洗った。掃除道具の片付けは…まあ後でもよいか」
ぶつくさと何やらつぶやくと、乙女さんの掌の片方は俺の背中から腰へと滑り降りた。
「よっ」という掛け声と共に宙に浮く俺の下半身。反射的に俺は乙女さんの首にすがりつく。
気が付くと、お姫様だっこの体勢になっていた。
「何があったか知らんが…お姉ちゃんが、慰めてやるから、な」
自然と俺を見下ろす形になった乙女さんが、少しだけ俺の耳元に唇を寄せて、甘く囁いた。
この優しさを、手放したくない。
それこそ小さな子供が甘えるように、俺は両手にぐっと力を込める。
「馬鹿、暴れるな」
そう口では言いながら、乙女さんの目は相変わらず優しく笑っていた。
翌朝。色々と身体を酷使したせいか、目覚めた頃にはずいぶん日が高くなっていた。
今日は祝日にもかかわらず、乙女さんは早々に出かけているらしい。居間に下りると、テーブルの上にはお握りの山と
達筆な筆書きのメモが残されていた。
『よく寝ているので起こさずに行く。今日は遅くなるので、夕食は間に合わなければ済ませてくれ。 乙女』
どこに行くかは無し。ちょっと気になる。
大学の部活にでも顔出しするのかな?スポーツ推薦で諸手を上げて迎えられたみたいだし。
「で、晴れて俺は通い妻復活ってわけだ。最後の最後で俺のフラグが立つなんて、なぁ?」
「キモい話はいいから。せっかくの飯が不味くなる」
そういう話になればこの男に頼むのが一番、というわけで、久々にスバルにご登場願った。
「お前のフラグはどうでもいいけど、この味の染みた唐揚げのフラグは今後とも是非」
「だろ?お呼びが掛かるまで新しい老酒の封切るの我慢してたんだぜ?」
軽口を叩き合いながらの気楽な食事。いつ以来だっけ?後片付けが一段落した後、スバルにもそんな話を振ってみた。
「夏休み前だな。お姉様が来てからこっち、俺は冷遇されっぱなし。女に走りたくもなるさ」
「もともと女専門だろうが。それでカニと?」
「そうだな、レオの空けた心の隙間を」
「キリがないからそろそろ話進めてくれ」
スバルと二人で面と向かうのも久しぶりだったから、この話をゆっくり聞く機会もなかった。
クリスマスの日に、スバルはカニに告白した。何だかんだはあったものの、今は二人は無事付き合っている。
それを機会にスバルは夜のバイトを辞めた。というか転職し、ガテン系のバイトで何とか収入を得ているらしい。
「もう四、五ヶ月も前かなぁ。あいつ、実は失恋したんだ」
「マジ?そんな話全然聞いてねえぞ?」
スバルは何とも微妙な笑顔を浮かべると、話を続ける。
「あの頃はお前、乙女さんの事で身も心もいっぱいいっぱいだったじゃねーか。話持ちかけ辛かったんだぜ」
「んー、あー、言われてみればそうだな…すまん」
「まあいいさ。で、俺はそれより随分前からカニの事が好きだったわけなんだが」
「はいぃぃぃぃ?」
「騒ぐな騒ぐな。ま、そんときに話してもよかったんだが、こちとら振られたばっかの女を口説くほど性悪じゃない」
「それでクリスマスまで?」
「いちいちカッコつけるのが好きな動物なもんでね」
カッコつけ、って一言で片付けるが、それで我慢することができるスバルは俺なんかよりずっと大人だ。
「クリスマスまで、三ヶ月くらいかぁ。俺たぶんダメだな。言っちゃダメだと思っても態度で出ちまうだろうし。気付かれる」
「お、テンションコントロールはレオの得意分野じゃねーの?」
「乙女さんと付き合って、それもつまんないって思い始めた」
「善哉善哉。まあ、あいつが場慣れしてりゃ俺だって気付かれたかもな。でもそういうのを気付かないのが、カニのカニたる所以だ」
「確かに」
にやり。釣られてスバルもにやり。
「まあ人の気持ちってのは面白く出来てるもんだ。長いこと一緒にいたって、肝心なことがいつまで経っても伝わらない
ときもある。見ただけで伝わる気持ちもある。思ったより簡単で、思ったより難しいもんだ。特に女心はな」
「深いこと言いやがってよー」
「深いと感じるのはお前が青臭いからだぜ、少年」
「そうかー。……伝わったと思って安心してもいけないんだろーなぁー」
「まーたウジウジやってんのか、進歩のない奴だ」
これは伝わったんだろうな。さすがフラグ成立を自負するだけある。
「いや、それが」「今帰ったぞレオ…ん、伊達、来てるのか。済まんな手を煩わせて」
強制終了。スバルはにやにや笑いながら肩をすくめる。
「とりあえず自分でがっつり悩め。どうにもなんなきゃ頼らせてやる」
そう言ってスバルは席を立つと、玄関に足を運ぶ。ちょうど靴を脱ぎかけの乙女さんが伊達に笑いかけた。
「乙女さんお邪魔してます。つっても俺そろそろバイトなんで行きますんで…唐揚げまだ残ってるんで
良かったら食ってください」
「大方そうだと思ってたんだ、済まんな、レオのために。ところでだな…」
ん、珍しいな。乙女さんの話し声のトーンが聞き取りづらい。
「…しい頼みで…いや、それは…だな、済まんが…む」
なんだ?スバルはそのまま帰ったみたいだけど。
「お帰り乙女さん、今日は大学?」
「あー、えーとだな…とりあえず手洗いうがい、だ」
そそくさと洗面所に消える。相変わらず几帳面なことで。
しばしの水音のあと、乙女さんは何だかバツの悪そうな顔で居間に戻ってきた。
「レオ、済まんが明日も朝から行くところがある。夜も何時になるかわからないから先に休むといい」
「え、大学の部活ってそんなにハードなの?」
「大学?あー、う、うん、そうだ。だから、私がいなくてもちゃんと歯を磨くんだぞ。お風呂も入るんだぞ」
何だろう。ずいぶん歯切れが悪い。
「なーんかいつもの乙女さんらしくないなぁ」
「そ、そんな事はない!……ほ、ほら、あれだ。私はお姉ちゃんなんだ。大人の女なんだからな。レオみたいな
子供っぽい奴には、ちょっとぐらい謎めいて見えるもんなんだ」
「そっかー。俺には話せないことなんだ」
スバル相手と勝手が違うのは当たり前だけど、何こんなとこでイライラしてるんだ俺。
「い、いや、そういうわけでは……ええい、もういい。私は風呂に入る!今日は来ても入れてやらないからな!」
売り言葉に買い言葉。乙女さんはぷりぷりと洗面所の方へと戻ってしまった。
(思ったより簡単で、思ったより難しいもんだ。特に女心はな)
スバルの言葉が心の中でちくちくする。そうだよな。半年以上も一緒に暮らしててこれなんだもんなぁ。
乙女さんは思いのほか怒っていたらしい。結局昨日の夜はそのまま客間に篭ってしまった。
ってゆーか、何か俺そんなにマズいこと言ったかなぁ。
今朝朝食のときにでも謝ろうと思ってたのに、乙女さんは早々に出かけてしまったらしい。
朝と昼のお握りがきっちり準備されてたのがせめてもの救いだが。
「で、せっかくの日曜を無為に過ごしたわけだ。いい若いもんが二日続けて引きこもりってのは、どうかと思うぜ」
「無為って言うな。肝心の乙女さんがいなきゃどうにもなんねー」
煮物の甘辛い匂いを纏ったスバルにきっちりツッコまれた。まあ、結局どこへ出かけるでもなく、家でゴロゴロして
怠惰に二日過ごせばそうも言われる。
今日はブリ大根に油揚げの味噌汁に胡麻和え。明日は早い時間からバイトがあるらしく、作りに来れないからと
鍋いっぱいに作ってくれた。つくづくいい奥さんになる男だ。
「とっても有難いんだが、カニはいいのか?放置プレイで」
「ああ、今日と明日は夕方から、浦賀やなんかとあちこち買い物だと。本命相手じゃ仕方ないってとこだろ」
「無印でいいから。むしろ勘弁してくれ」
スバルはいつものクールな笑いで言葉を流す。無言に甘えて事情を話させてもらうことにする。
「親父たち帰ってくるみたいだから、乙女さんも実家に帰るんだろうな、と思って。そうなると、なーんか
実際そうなるまでどう接していいか判んなくなっちゃって」
スバルはまだ口を開かず、目で続きを促す。
「で、こないだっから乙女さんも、優しいかなーと思ったら逆ギレっぽく怒ったり…で今は怒られた後ちゃんと
話出来てないんでどうしようか、と思ってるとこ」
「なるほど。ま、お互い初物同士じゃややこしくもなるわな」
「人を旬の物みたく言うなよな」
「それが自然の摂理ってやつだ。で?レオとしては何か思い当たるとこは?」
「うーん。姫じゃないけど、愛想尽かされたんじゃなければいいなあ、とだけ」
「とことんヘタレモードだなー」
スバルは呆れ顔でため息をつく。が、すぐに真顔になって。
「なまじ一緒に暮らすと残像も強烈だからな。自分がいない環境に少しでも慣れさせようとしてんじゃねーの?」
「うーん、だといいんだけど」
「愛想尽かされるような真似、してないんだろ?」
「甘えてるなあ、とは思うんだ。鍛錬とか勉強とか、乙女さんに言われたことはちゃんとやってる。でも、
身の回りのこともそうだし、休みにどっか行くにしても、乙女さんにリードされっぱなしだし」
「んー……ま、うだうだ考えてっと瓢箪から駒が出ちまうぜ。シャキっとして迎えてみな」
シャキっと、か。頑張ってみよう。
バイトに向かうスバルを送り出し、そのまま居間で何となく乙女さんを待つことにした。
……遅いな。もう22時過ぎだ。大学の部活に行って、そのまま飲み会……ないよなあ。
でも体育会系だし……お酒強いんだっけ?……弱くて酔っ払って、なんて……
「……ロードワーク行くか」
チキンな心はこういうときロクなこと考えない。動け動け。
1時間程走って気が済んで、家に戻ると、風呂場から水音が聞こえてくる。
とりあえず一安心。だが、問題はまだ怒ってるのかどうか。シャキっとしようシャキっと。
「乙女さん、お帰り」
「レオか?ん、ただいま。何だかんだで遅くなって、ついでに走ってきたから先に汗流させてもらってるぞ」
ん?えーと。ロードワークには俺もたった今まで出てたわけで。乙女さんに習ったコースだから道も決まってるわけで。
「俺も今走ってきたんだけど?」
「そ、そうか?ちょ、ちょっと思う所あって違うコースを走ってみてたからな」
変だよ。絶対変だ。
「俺なんかしたか?何でごまかしたりすんのさ?」
思わず風呂場のドアを開こうとする。その気配を察してか、乙女さんの裸体が摺りガラスの向こうで動いた。
「く!覗くなスケベ!!」
ほんの一瞬でドアは閉じられてしまった。そして。
「あ、れ?」
一瞬俺の鼻をくすぐったのは、いつものシャンプーとは違う匂い。ずっと甘ったるい感じの匂い。
「言い忘れた。私は調べ物があるので、しばらく下で寝る。……聞いてるのかレオ!」
「あ、う、うん」
突き放すように乙女さんは言うと、それきり何も言わなくなる。曖昧に返事を返して、気勢を削がれた俺は
そのまま二階へ上がるとベッドに倒れこむ。。
一緒に暮らしてる彼女がシャンプー変えたのに、気が付かない。そんな所にも気付かないくらい、余裕なくなって
るんだなぁ、と思うと、なんだかすごく悔しくなってきた。なんでこうなっちゃったんだかなぁ。
ネガティブな感情がぐるぐると渦を巻いて、止まらなくなってきている。
そんな精神状態でも朝は来る。
倒れこむようにそのまま寝ちゃったから、布団なんかかぶってなかったはず。でも俺はきっちり布団の中で
目を覚ましていた。
こういうとこの優しさは変わらないんだな。案の定学校には先に行っちゃってるけど。
謝るきっかけを考えながら玄関を出ると、程なくバカをぶら下げたスバルの背中に追いついた。
「おいーすスバル、とそのオマケ」
「おーレオおはよー…ってオマケゆーなゴラァ!食玩はオマケが主役だろがー!」
「オマケであることは否定しないんだな」
「おはよう坊主、よく寝られたか?」
スバルが華麗にスルーしつつ挨拶を返す。つーか男ができてもカニは相変わらず騒々しいな。
「正直あんまり寝れてません」
「なになにー?レオまーたヘタれてんの?」
「うるさい黙れ甲殻類。おにーさんには君なんぞに理解できないデリケートな部分があるんです」
「へっ!なーにがデリケートだよこのシスコン野郎が!大方お姉ちゃんに怒られてしょんぼりなんだろー?」
む。微妙に痛いところを。悔しいので久々に君の表情筋を弄ばせてもらおう。
「いふぁいいふぁい、ふぁいふんぁぉー!」(イタイイタイ、ナニスンダヨー)
「デリケートな男心を踏みにじる悪い子はこうだ」
「うぇおいいふぁえふぁふぁふぇー!」(レオニイワレタカネー)
「OKOK、カニのほっぺた引っ張る元気があればよろしい」
スバル、彼氏的にいいのかこの光景は。
「おめーが変な遠慮していじらねーからカニも調子でねーんだってよ」
そういうものか。まあ確かにやり辛かったからな。
「そうか、じゃあ遠慮なく」
ぐいいぃぃぃぃーっ……ん?
「カニ、シャンプー変えたか?」
思わず手を離してしまう。夏ごろまでの俺によくちょっかいを出して来た頃と、はっきり違う香りが髪から漂う。
本当はこれくらいに分かりやすいものな筈だった、のに。
「ったいなぁー……そーだよ、いい女は男に合わせて香りを変えるんだよ!」
……って、そういうこと?
「あ、レオがフリーズした」
「今の発言で何か地雷踏んだくせぇな」
まずい。これは今こいつらに振っていい話題じゃない。
「匂いつき消しゴムってあったよな。メロンとかイチゴのやつはまだいいけど、カレーの匂いはどうかと思った」
「対象年齢12歳未満と一緒にすんじゃねーーーっ!」
気力を振り絞ってボケてみる。幸いカニは引っ掛かってくれたようだが。
「おいおい、じゃれんのはむしろ好ましいけど時間見ろ時間」
「うわ、やっべ!」
「レオのせいだかんね!遅刻したらボクとスバルに学食のカツカレーで許してやる!」
大慌てで駆け出しながら、変わらないことを喜ぶ俺がいる。
校門に乙女さん……は、やっぱりいなかった。そうだった。風紀委員長も引退したんだった。
何とか遅刻はせずに済んだものの。早いとこ乙女さんと話してスッキリしたい。
幸い祈ちゃんの授業がなかったので、体力温存とばかりに本日オール爆睡デーとさせていただいた。
姫と佐藤さんも買い物があるとかで、今日は竜宮そのものが鍵もかかって休業状態。むしろ好都合だ。
帰って一眠りして、夕方から早めのロードワークに出る。今日は準備万端で乙女さんを待とう。
市街の外周をまわり、いつものコースを一通り走り終えた頃に、携帯が鳴った。着信者は……佐藤さんだ、珍しい。
「うーす。何、生徒会の連絡?」
早歩きにスピードダウンして電話に出る。
「はい、テレフォンショッキングよっぴーさんからのご紹介です、明日来てくれるかな?」
「悪い、姫のベタネタに付き合ってる余裕ないから」
「あっそー。ふーん。せーっかく大事なこと教えてあげようと思ったのになー」
「切るぞ」
「あーもうノリ悪いなぁ。分かったこっから本気。今よっぴーと駅前来てるんだけど、乙女センパイが男の人と
歩いてるの見たんだけど?」
「……姫、さすがにタチ悪い冗談言うと怒るぞ」
「さすがの私もこんなこと、事実しか言うわけないじゃない。よっぴーも見てるから、代わるわよ」
「え、え、私?……もしもし対馬君?」
心臓が早鐘を打つ。一呼吸して、聞いてみる。
「佐藤さんも、見たんだ?」
「えっと、うーんと……うん。見たのは事実」
その後は何も言葉にできなかった。電話の向こうから佐藤さんの「やだなぁ、こんなこと言うの」と呟きが聞こえる。
「……対馬君?大丈夫?」
「あ、あー。うん」
「声、疲れてるよ?」
「だろうな……」
また沈黙。何を話せばいいんだ、これ以上。
「無理してるなぁもう。……えっと、これから私家帰るけど、よ、よかったら愚痴くらい聞いてあげるから……」
「はいはい、余計な口出ししなーいの。で、対馬クンどうする?見に来る?」
佐藤さんから携帯を取り上げたのだろう。姫の声が問答無用で割り込んで来る。
佐藤さんの言葉は有難いし、確かめたい気もなくはない。でも、姫も一緒だとなると公開処刑に近いな。
「大学の人かもしれないし。今夜にでも聞いてみるさ。じゃあな」
内心の動揺を気取られないように、電話を切る。
考えがまとまらない。ていうか、何を考えていいのかわからない。そのまま、足取りは自然と駅前へと向かっていた。
帰宅ラッシュが始まっている時間のせいか、駅前は相当な人ごみだった。女の子たちの騒ぎ声、駅ビルのセールを告げるBGM、
どっかの市民団体の街宣車から響く金切り声なんかが絡まりあって、耳障りなことこの上ない。
その喧騒の中を、視線だけはふらふらと彷徨わせながら、足取り重く歩く。
「在日米軍への抗議の署名をお願いしまーす」
「っさい。急いでんだこっちは」
いきなり視界を遮るように署名用紙を突き出してきた市民団体のおっさんに、睨みを利かせて振り払う。
探したい。見たくない。その繰り返し。ダメだ、イライラが募るのがはっきり分かる。
今うろつくのも危ないだけか。
耳障りな騒音さえも、だんだん聞こえてるんだかどうだか分からなくなってくる。
どこをどうやって帰ってきたか、よく覚えていない。気付いたら自分の部屋で、明かりもつけずにベッドに潜り込んでいた。
何でだろう。何でこうなっちゃったんだろう。考えようとしても頭が上手く働かない。
ただ、この生活が終わりを告げるであろうことだけは、妙にはっきりと認識できた。
……どれだけ時間が過ぎたか、よくわからなくなった頃、玄関で物音がした。
起き上がる元気はない。顔をあわせる勇気もない。
物音は階段を静かに上がり、そして、俺の部屋のドアを静かに開ける。
「レオ……寝てる、か」
衣擦れの音よりひそやかな声。それきり沈黙が部屋を支配する。
「……不実者の私を……許してくれ」
……!!!
喉元に刀を突きつけられたような気がした。
乙女さんの声は、泣いているように途切れ途切れだった。でも俺は顔を上げることはできなくて。
それきり、ドアは閉じられ、物音は遠ざかっていった。
世の中は理不尽だ。ちょっとしたボタンの掛け違いが、どこまで広がれば気が済むんだ。
そんなことを嘆くしか、その夜の俺には出来なかった。情けないことに。
眠っていたのか、起きていたのか。その狭間を彷徨ううちに窓の外は明るくなってきていた。
学校に行く気力は正直ない。何を考えるでも何をするでもなく、ベッドの上でうだうだしている間に時間は過ぎていった。
乙女さんが出かける物音は、ずいぶん前に聞いたような気がする。降りていけばお握りがあるかもしれないが、空腹を感じる
ような前触れも何もない。
お握り、か。今となっては贅沢な生活だったと思う。今もしこの生活が乙女さんにとって負担でしかないなら、
きちんと話して、終わらせるべきなんだろう。ぼんやりと考える。
携帯の着メロが鳴る。1回、2回…7回目で切れた。
もう一度鳴る。今度は11回で切れた。
もう一度……今度はメールだった。手を伸ばして着信名を覗く。期待した相手とは違った。
時計表示は12時37分。もう昼休み時間か。
『俺だ。坊主風邪か?ヘタレか?まあどっちにしても学校終わり次第そっち行くわ。飯ちゃんと食えよ』
飯ねえ。気力は無いけど、ゆっくり食うことにしますか。
「やー、ひでえ顔してんなヘタレ坊主」
日が傾きだす前に現れたスバルの表情は、俺に空元気をくれようとしてるのか、ちょっと明るい。
「おら、出かけるぞ。さっさとシャワー浴びてシャキっとしてこい」
「いや、今日は乙女さんを待つから、外は行きたくない」
「そのお姉様から頼まれてんだよ、お前を呼んで来いって」
「……え?」
スバルの顔には作り物ではない、本当の微笑みがあった。
「お前が学校休みなんで、昼休みに乙女さんとこに事情聞きにいったら、乙女さんもお前が休んでること知らなくて、
話したら、頭抱えて唸ってたぜ。んで、学校終わったらお前を連れてきてくれって」
「何でまた?」
「そりゃお前……まあいいや、行きゃわかる。ま、さっさと身支度してこい!」
どういうことだ?とにかく急いで支度しよう。
スバルは俺の前を歩いていく。足取りはどうやら駅前へと向かうようだ。
「で、どうよ、人の気持ちってのは。面白く出来てるだろ?」
「面白いかどうかはさておき、やっぱり難しいな。これだけ近くにいても、何かあるととんでもなく厚い壁に
塞がれた感じがして、全然伝わりゃしない」
「だな。半年前にお前がそれに気付いてりゃ……」
「ん?」
「や、何でもねえ」
そんな話をしながら、俺たちは駅前の大型テナントビルに入っていく。
スバルは俺を促してエレベーターに乗ると、屋上のすぐ下の階のボタンを押した。
「市民プラザ?なんでまた?」
「俺はそこに連れてくるよう頼まれただけだ。あとは行ってのお楽しみ」
このテナントビルは公民複合施設になっていて、最上階の2フロアは市民プラザとして公会堂や会議室なんかが
入っている。……にしても何だってこんなところに。
エレベーターの扉が開く。スバルは先導するように廊下を先に進み、やがてひとつの扉の前で立ち止まる。
「俺だ、弟さんを無事保護してきたぜ」
「伊達か?待て、まだ少し早い!」
「まあまあ、そろそろ種明かししないと対馬クン寂しさで死んじゃうかもよ?」
乙女さんの動揺した声……はいいとして、何で姫が?
スバルは構わず、『調理室』と書かれたドアを押す。途端に廊下まで洩れ出てくる、甘い甘い匂い。
その匂いの正体を悟り、俺は全ての謎が氷解した事を知る。思わずその場にへたり込みそうになった。
全く、そんな事まで忘れるくらいテンパってたわけか。
今日は2月14日。聖バレンタインデー。
部屋の真ん中の作業台の前に、割烹着姿の乙女さんを真ん中に、豆花と、二十代後半くらいの端正な顔立ちの男性。
少し離れた長机に姫と佐藤さんが陣取って、のんびりお茶しながら三人の様子を眺めていた。
乙女さんは片手に持ちなれないケーキナイフを構え、今出来上がったばかりと思しき黒光りするケーキと相対していた。
「レオ、その、あの……」
「目の前に集中するネ、乙女先輩」
「く……ま、待っててくれレオ!こいつらを蹴散らしてすぐに!」
乙女さんはそう言って、ケーキナイフをゆっくりと構える。相変わらずな肩に力の入りっぷりで。
「もう少し落ち着いたほうがいい。呼吸を整えて。仕上げを一番慎重に行くんだ」
「そそ、功夫の呼吸ネ。ゆくり吸う、ゆくり吐くよ」
豆花と男性に促され、乙女さんは目を閉じると、ゆっくり呼吸を続ける。おお、肩の力が目に見えて減ってきた。
と、そんな視界に姫が仁王立ちで立ち塞がる。
「はいはい、仕上げはデリケートらしいから、私たちはお茶にしましょー」
「そうだな、姫にはいろいろ聞きたいことがあるからな、い・ろ・い・ろ・と」
「なぁに?対馬クン怒った?」
怒ったっつーか脱力したっつーか……はぁ。
改めて見回すと、調理室のそこかしこに開封された段ボールが転がり、あちこちの机に作りかけか途中放棄か
わからないチョコレートが並べられていた。
佐藤さんが入れた紅茶に一口つけると、おもむろに姫が口火を切る。
「言っとくけど、私とよっぴーは事実しか言ってないから」
勝ち誇ったように胸を張られても。
「事実かもしれんが、周辺情報を歪めまくったつーか。あの人だろ?乙女さんと一緒にいたのって」
「そ。昨日は乙女さんが自分で迎えに行ってたから。いちいちゴチャゴチャ細かいことにこだわらないの」
「いや、俺ほんとにどうかなっちまうかと思った」
「んー、ま、いいわ。対馬クンが魂の抜け殻みたいになって、駅前を彷徨うとこは昨日ばっちり撮れたし」
「イクナイ!盗撮イクナイ!」
何を恐ろしいことを平然と言いますかこのお嬢様は。
「そのためだけに電話してきたのか。佐藤さんまで使って……」
「ううう、ごめんねぇ。エリーがどうしてもって」
「っさいわねー。だから、かわりにこの私が、親切にも一切合財教えてあげるって言ってるでしょ?」
盛大にため息をひとつ、つかせて頂いた。
「事の発端は、土曜にここで開かれた、手作りスイーツ講座だったわけ。うちの矢口、そこで乙女さんの面倒見てるお抱え
パティシエね。彼が講師で、豆花が助手のバイトしてるとこに、乙女センパイが参加してきたの」
「で、特訓モードに入ったってわけ?」
俺の代わりにスバルが口を挟む。
「まあそんな感じなんだけどねー。定時連絡のときに『割烹着の子がまな板まで切断して困る』って言われたもんだから
慌てて見に来て、話聞いて、そこからは私の計画通り」
「乙女さん目立つからなー。って、その定時連絡って何さ?」
「決まってるでしょ?女の子しか集まらないとこに、わざわざ従業員派遣してるのよ?新戦力発掘のスカウティングよ」
「主におっぱいのねー……」
佐藤さんが姫のカップに二杯目を注ぎながら、ため息混じりのツッコミ。
「よっぴーの牙城を脅かす逸材はいなかったから、安心しなさいな。で、まあとにかく対馬クンには内緒でやりたかった
みたいだから、いろいろ都合してあげたの。今日までのここの、夜間を含めた優先使用許可と、練習用の材料と器材。
あと、矢口は日曜と今日はこっちに出向って扱いにしてる」
「40キロ以上はチョコ運び込んだもんねー」
指折り数える姫に、佐藤さんも頷く。
「まさかそれ全部使ったの?」
俺もようやく言葉を挟む元気が出る。
「豆花が『料理は数こなすことネ、拳法の型を作るのと一緒ネ』とか言うから、乙女センパイ気合入っちゃってねー。
半分近くはダメにしちゃったけど、残りは女子にこっそり配給。それとなごみんに、執行部のおやつ兼先生方への義理として
大量に加工してもらったわ。今頃カニっちと一緒に配ってもらってる頃」
「あの二人で、ってのは危険極まりないな」
「仕方ないじゃない。仕上げの段階でここを騒がしくはできないでしょ?」
確かに。あの二人がいたら大騒ぎで、今の乙女さんの逆鱗に触れかねない。
「姫にしちゃ、えらく至れり尽くせりですこと」
スバルも事の全貌は知らなかったらしい。ちょっとは感心してるみたいだ。
「そりゃそうよ。仮にも多大な貢献をしてくれたセンパイですもの。卒業前に御恩返しよ」
「で、本音は?」
「こんなからかい甲斐のあるシチュエーション、手間かけないなんてもったいなーい♪」
「やっぱりそこかよ」
肩をすくめて、俺に目配せを送る。心配してもこんなもんだぜ、と笑っているように見える。
「ま、おかげでカニもいい材料使わせてもらったからな。今年はちっとはマシなもんが食えそうだ」
「でもエリーやりすぎだよぅ。ここ使うために米軍司令部から市に圧力かけたんでしょ?」
「はぁぁぁぁ???」
佐藤さんからのとんでもないツッコミに、スバルも俺も耳を疑った。
「だーって、使い慣れたとこで練習しなきゃ身にならないじゃない。それなのに使用規約がどーとかうだうだ言うから、
じゃあ管理してるとこに問答無用で捻じ込むしかないでしょ?」
「だからってバレンタインの準備で国際問題はまずいよぅ」
「んー、ドサクサ紛れにテイクアウト計画に走るよっぴーには言われたくないんだけど?」
「話のすり替えはダメだよエリー、めっ!」
おお、佐藤さんが強気だ。話の流れはよくわからないけど。
「できた!!」
晴れやかな声に全員の視線が集まる。
皿に盛り付け終わったケーキは、上の層が漆黒、下の層が乳白色。アクセントは六分立ての生クリームだけ。
飾り気の無さがいかにも乙女さんらしい。
ほんの少しだけ完成の満足感に浸ると、乙女さんは視線を上げた。目が合う。
「はぁ……済まなかったレオ、お前を謀にかけて。不実者の私を許してくれ」
事の顛末を知った俺は、逆に自分が恥ずかしくなって、そこから逃げ出したい気分だった。
「お前を驚かしてやろうと思って、内緒にしてたのは確かだ。でも私は、ずっとお前を謀ることで心が苦しくて」
この人は、こんなにも真っ直ぐで。
「チョコの湯煎も満足に出来ず、練習を重ねて帰る頃には匂いが身体に染み付いていてな。謀がそれで露見するのが
怖くて、お前を遠ざけてしまっていた」
俺のことにこんなに真剣で。
「だのに私は、自ら招いたことだというのに、お前が愛想を尽かしてしまうのではないか、私がいない間に他の女に
寝取られてしまうのではないか、などと浅ましい考えをして……」
自分のことも包み隠すことをしないで。
「レオ、私は……」
「俺は、馬鹿だな。とびっきりの」
「よくわかってるじゃない対馬クン」
「や、そこで姫にツッコまれると正直調子が狂うんだが」
そのやりとりに、やっと乙女さんが笑ってくれた。
「……ふふ、そうだな、私も馬鹿だが、レオも馬鹿だ。私がレオのために動くのは当たり前だ、何を動揺しておる」
「乙女さんだって」
「お前ほどじゃない」
ああ、いつものやりとりだ。
「だってさ。春には乙女さんがいなくなる、って思うと、何考えていいかわからなくなってさ」
「いなくなる?私が?何故?」
乙女さんはきょとんとした顔で聞き返す。
「だって、親父たちが春には帰ってくるから……」
「何だと?ついこの間、正式に南米赴任になって二年は戻らぬと連絡があったばかりであろう?」
ナンデスカソレハ。
「……ああ、そうか。あの日はお前が帰ってくるなり甘えてきて、なし崩しに一緒に寝所に上がってしまったから、
私が話しそびれていたのか。済まん済まん」
にこにこと笑う乙女さん。自分が落とした爆弾に全く気付いてない御様子です。
姫とスバルは二人してニヤニヤ笑い。豆花は顔を真っ赤にして俯いている。矢口さんも困ったような笑顔だ。ただ一人
佐藤さんだけは、能面のような感情のない視線を俺に投げてくる。さっきより百倍逃げ出したい気にさせられる。
「あ」
やっと気付いた模様。
「いや、その、し、寝所に連れて行ったのは、レオは甘えん坊でな、わ、私がいないと眠りにつくのもままならなくて」
墓穴しか掘ってないよ乙女さん。うわー、穴があったら入りてー!
「あら〜、レオちゃんは甘えんぼさんでちゅか〜」
姫、頼むから勘弁してくれ。
「お姉ちゃんといっちょに寝んねちまちょうね〜」
佐藤さんまで……。
「対馬クン、日本のシスコンはレベル高いネ」
豆花、この事だけはカニなんかに言ってくれるな。
「まあまあ、お嬢様方。その位にして試食して頂こうじゃないですか」
矢口さんがその場を何とか取り成してくれた。その声に乙女さんが表情を引き締める。
カットされたケーキにフォークが添えられる。その皿を両手で大事そうに抱え、乙女さんが俺の前に進み出てきた。
「矢口先生と豆花先生の教えが、私をここまで高めてくれた。さあ、食すがよいレオ!」
「う、うん」
刀鍛冶から刀を受け取るような心持で、皿を受け取る。フォークを取り、食べやすい大きさにカットして、一口。
視線が俺の口に集まる。乙女さんの射るような視線以外はリラックスした顔だが。
「……うまい」
「そうか!……よかった……」
乙女さんは、両手で自分を抱きしめるようにして息をふーっと吐く。よっぽど緊張してたんだな。
「や、本気でうまいってこれ。単純に甘いだけじゃなくて、なんか深みがある。チョコレートと……チーズケーキ?」
矢口さんがそれに答えてくれた。
「そうだね。彼女はとにかく火加減に弱い。だから影響を最小限に留めるために、クリームチーズのレアチーズケーキを
ベースにして、初心者向けのレシピを組んでみたんだ。濃厚な味と抑え目の甘さがコントラストをつけてくれる。
彼女みたいに体力のある人は元来お菓子作りに向いてるから、数をこなせばどんどん伸びるよ」
豆花も嬉しそうに、その言葉に続いた。
「最初は湯煎だけで大童だたネ。でも乙女先輩にとてハ、料理も拳法も一緒ト考えるのが一番ネ。太極拳の呼吸を使て練習
したら、だんだん形になてきたネ。あとは実践あるのみネ」
説明を聞きながらも、どんどんフォークが進む。乙女さんはにこにこしながら得意顔だ。
「どうだ、私の手作りは?美味いだろう?」
「うん、すっげーうまい。よっぽど矢口さんと豆花の教え方がよかったんだね」
「痛いところを突くなお前は。だが、それが事実ではあるがな」
「って、乙女さん豆花に習うのはOKなわけ?年下に物を習うのは、って言ってたけど」
「ん?あ、ああ。豆花先生はいいんだ。先生は」「そ、それは委細問題なしネ」
豆花が珍しく人の会話に割り込む。
「私が引張り込んダネ。だから私責任取る、これ当たり前ネ」
「豆花が?」
「努力するお姉ちゃん、放ておけないネ」
まあ確かに、豆花の面倒見のよさはカニからもよく聞いてるし。
「うむ、先生にはすっかり頭が上がらなくなってしまったな」
乙女さんは再び、拳を握り締めて自分に気合を入れる。
「私はまだまだだ。もっともっと精進しなければ!」
「なーんだ、もう乙女な時間おしまい?つまーんなーい」
様子を見ていた姫が飽きてきたのか、ぶっきらぼうに言う。乙女さんも苦笑する。
「姫、思惑はこの際脇に置いておこう。いろいろ世話を焼いてくれたな。礼を言う」
「いえいえどーいたしましてー。お礼なんていいから、今日こそ乙女センパイの胸」「こ・と・わ・る!」
「ちぇー。つまーんなーいつまーんなーい。よっぴー帰ろー。あとの片付けはおねがーい」
「あ、あ、エリー待ってよぅー。じゃ、じゃあまたね」
嵐のように、姫と佐藤さんが撤収する。
後に残された俺たち。そして、片付けの終わってない机。作業台。器材。廃棄物。etc,etc…
「あいや、上手く逃げられたネ。元通りに片付けるのが、公共施設のマナーネ」
豆花がそう言って、力なく笑う。
「「「やられた!」」」
結局俺たちが市民プラザを出たのは、夜の21時過ぎ。
もちろん、受付でしっかり嫌味を言われたことは言うまでも無い。
そして、俺と乙女さんはみんなと別れ、寒空の下を家路についている。
二人の手はしっかりと繋がれ、俺の外套のポケットの中に納まっている。この手が離れる心配は、今のところ無い。
それだけで無性に嬉しかった。
「なあ、レオ。……私のこと、嫌いになったか?」
真っ直ぐ前を見たまま、乙女さんが聞いてきた。
「そんなわけないでしょ?」
ぎゅっと手を強く握る。乙女さんも強く握り返してくる。
「私は、もうひとつ、お前に伝えてなかったことがある」
こちらに向き直ることもなく、乙女さんは続ける。
「あの日、お前の父上が連絡してきたとき、私は父上に、お前と好き合っていることを告白した。父上は、それは私がお前を
自分に見合う男に育ててくれた結果だから、と、私に礼を言ってくれた」
俺は言葉を差し挟むことも忘れて、乙女さんの言葉に耳を傾ける。
「去年私がここへ来ることを頼まれたときに、父上は私の爺にこう伝えていたそうだ。『もし息子と乙女が男女の仲になるような
事があれば、首に縄をつけてでも責任を取らせる』とな。爺も笑って聞いていたそうだ」
そうか。親父も分かってたのか。
「だが、そこまでの信頼に、私はとても応えているとは言えなかった」
「何でさ?俺はずいぶん鍛えられたつもりだよ」
「通り一遍のことはな。だが、ここ最近の私はそれで満足し、自分の立場に納得していた。それ以上変わろうとしていなかった。
そればかりか、お前を甘やかして甘い快楽を貪っていた」
「甘えた俺の責任だろ?」
「それは違う。甘えさせることも、甘えることなんだ。……だから、私自身変わってみせるために、自分の力でバレンタインの
贈り物を仕上げてみせようと思った。だが、終わってみれば人の手に甘え、お前の心を乱すに任せ、結果このざまだ」
「乙女さんは、やっぱり強いよ」
「お前、人の話を聞いているか?」
「聞いてる。自分の弱さを認めるってのは、すごく強いことだと思う」
それに引き換え俺はどうだ。勝手に怯えて、勝手に疑って、勝手に落ち込んで、結局乙女さんに心配かけて。
それを事が終わって初めて自分で気付いてるんだからな。
「俺なんかさ。土曜からこっち、乙女さんに突き放されたって思って、すっげー落ち込んでただけだったからさ。前の晩が
前の晩だったから、余計にさ」
「前の晩?ああ。よくあるだろ?勉強の前とか特訓の前とか、しっかり食べておいたりぐっすり寝ておいたり、っていうのが」
何ですか、つまり食い溜めとか寝溜めと一緒の、ヤり溜め、ですか。
「それはいいとして。だからさ、乙女さんが変わろうとするなら、俺も変わろうとしなきゃ、って思った。そう思わせて
くれる乙女さんは、やっぱり強い」
「そうか……ふふ、そうだな、私はレオのお姉ちゃんだからな。強いのは当たり前だ」
得意そうな笑顔。そう。やっぱり俺の姉は、乙女さんは、こうでなくっちゃ。
「だからといって、レオを落ち込ませるのは、これっきりにせねばな」
「そのためにも、俺も強くなる努力をするから」
乙女さんに言われて変わるんじゃない。俺が乙女さんのために変わってみせる。
「俺、M大目指すよ」
乙女さんは相当びっくりしたらしい。立ち止まり、きょとんとした顔でこちらに向きなおる。
「レオ……今のお前の学力では到底届かないぞ?私が言うのも何だが、相当な研鑽をせねば……」
「だから言ったでしょ?強くなる努力をするって。乙女さんのために変わってみせる」
「そうか。……レオ、お前はそんなにも私を……!」
ぎゅっ、と強く抱きしめられる。
変わる、とか、強くなる、とか。簡単に決めて出来ることじゃないと思う。
だから、何か目に見える目標を、この人のために成し遂げてみせよう。それが成し遂げられれば、またその次。
そうやって、少しずつ強くなれれば、乙女さんとの未来はきっと後からついてくる。
「じゃあ、私もしっかり料理を覚えねばな。受験生に迂闊なものは食べさせられん」
「いい師匠も見つかったし?」
「そうだな」
そうしてそのまま、どちらからともなく、ゆっくりと唇を塞ぐ。
それは初めてのキスのように、甘いだけじゃなく。濃厚で、それでいて甘い、大人のキスの味だった。
(おまけ)
「そういやフカヒレ来てねーのな?」
「あのバカ、昼休みで早退しやがった。宅急便でチョコが届くんだとさ」
「へえ。遠距離ってことはメル友とかそんなん?」
「ちげーよ。二次元だ」
冗長な文章にお付き合い下さった方、支援入れて下さった方、ありがとうございました
>>778でバレンタインネタを今更書いたバカヤローです
乙女さんendアフターのバレンタイン、とゆーのと、他ルートに比べてレオ自身に
明確な変化が無かったなー、と思ったことの脳内補完を兼ねて、だーっと書いてみました
愛情の偏りで乙女さん&スバルが異常に前面に出てるのはご容赦を
(なごみん&祈先生に出番がないのも……)
豆花が師になった理由、スバルとカニの「何だかんだ」など、書くネタを残してはいますので
また気が向いたらお目汚しさせていただきます
sofa
>>860 GJ!
早く先が読みたくて、リロードしまくってたYO
乙女さんらしい筋の通し方が気持ちいい
いやぁ・・・凄く良かったと思うよ。
てかここまでまともに読んだのも久々だw
豆花さんが呼び捨てになってるのが気になるが。GJ
>>860 確かにちょっと長いがGJ
たーっと書けるだけ書いて、その後、削る楽しさってのもあるよな
7 :名無しさん@初回限定 :2006/03/10(金) 12:33:39 ID:DALtveDBO
乙と言うのに気をとられて書き忘れてた
2分以上開けないといけないって事は書いとかないの?
8 :名無しさん@初回限定 :2006/03/10(金) 12:39:29 ID:U8zsmGp+0
>>7 それも訂正しようと思ってたが連投規制でできなかった
ごめんなさい
>>867 それを入れるとすると4の投稿ガイドラインのところか。こんな感じでどうだろ。
【投稿ガイドライン】
1.テキストエディタ等でSSを書く。
2.書いたSSを30行程度で何分割かしてひとつずつsageで書き込む。
投下の際は2分以上間隔をあけないと連投規制にあって書き込めなくなるので注意。
名前の欄にタイトルを入れておくとスマート。
なお、一回の投稿の最大行数は32行、最大バイト数2048バイトです。
3.SSの書き込みが終わったら、名前の欄に作者名を書きタイトルを記入して、
自分がアップしたところをリダイレクトする。
>>1-3みたいな感じ。
4.基本的にsage進行でお願いします。また、長文uzeeeeeeと言われる
恐れがあるため、ageる場合はなるべく長文を回した後お願いします。
5.スレッド容量が470KBを超えた時点で、
ただちに書き込みを中止し、次スレに移行して下さい。
6.書き手の方々へ。
心構えとして「叩かれても反応が無くても泣かない」位の気概で。
何を書こうが作者の自由。どんな反応を返そうが読者の自由。
的確な感想・アドバイスレスをしてくれた人の意見を取り入れ、更なる作品を目指しましょう。
それよりお前ら
タカヒロ+白猫コンビがきゃんでぃそふとやめるわけだが
このスレどうするんだ?
MAZIDESUKA?
【タカヒロ】姉つよSSAAスレ【白猫】
ダメだな
むーん……
タカヒロ+白猫の新会社の作品はまだ当分先だろうし
とりあえずこのままのスレタイで次スレ立てておくしかなかろう
「よーしわかったレオ。ボクがおまじないしてやる」
呪い殺す気満々だなおい。
「言っとくが、俺に黒魔術は通用しねーぞ」
「ちげーよ!そんなにボクが女の子っぽくないって言うなら、いっちょ華麗なアクションを見せてやるってことだよ!」
「はぁ?」からかい過ぎたか?ワケわかんないこと言い出しやがって。
「こないだフカヒレんち襲撃したら、こいつボクにお茶も出さないでギャルゲーやっててさあ」
「俺の5時間半を返せー!つまんないからって電源ひっこ抜きやがって!」
フカヒレ。セーブはこまめに、1時間ごとに15分の休憩。お兄さんとの約束だ。
「でも懲りずに最初から始めたんだぜ、こいつ。んで、あんまりヒマだったから横で見てたら、なーんかボクそっくりの髪型で、
ボクほどじゃないけど、まあ可憐?な女の子が出ててさあ」
「謝れ!遙たんに謝れ!」
「泣いて抗議するとこなのか?それ」
「なわけで、これからその子のおまじないを真似して、キミたちを萌え殺してあげよー、ってわけよ。……はいレオ」
「なんだこの手は」
「向かい合って両手をつなぐんだよ。欲情したらぶっ殺すからな」
「サー、ごめんこうむるサー」
「ナメてんじゃねーぞオラァ!あんまり萌えるんで写真とってメイド喫茶の募集案内に応募すんじゃねーぞぉ!」
「そんなバイオレンスなメイドはどうかと思う。で?どうすんだこれ?」
「ボクが言うセリフをレオが繰り返す。まー、メルヘンの中にしか生きられないフカヒレの好きそうな趣味だね。いくよー!」
カニは咳払いを一つすると、妙にしおらしい顔で俺を見上げる。
じーっと見つめること数秒。……くっそ、案外綺麗な目をしてるよな、こいつ。
「夜空に星が瞬くように」
「夜空に星が瞬くように」
「溶けた心は離れない」
「溶けた心は離れない」
ちょっとは女の子らしい、って認めてやるか。
「星から星に泣く人の」
「星から星に泣く人の」
「涙背負って宇宙の始末」
「涙背負って…宇宙の…始末?」
「銀河旋風ブ○イガー、お呼びとあらば即参じょお!!」
すいません、前言撤回させてください。
876 :
860:2006/04/20(木) 00:24:58 ID:Ws+4rdmc0
思いつきで小ネタですみません。しかも元ネタ古くてすみません
やっぱ長いですよねorz
初めて書いてみたSSだったので、削る頭がまだありませんでした。精進します
878 :
860:2006/04/20(木) 00:39:35 ID:Snqz3uII0
>>877 めっさ適当にオープニングの頃の関係で書いてます
投稿一回分に収めるためにスバルはバイト中扱いです
適量で説明全部盛り込みって難しいもんですねorz
フカヒレ「イェイ!」
カニ「お前が乗ってきてどーすんだ!!」
880 :
7:2006/04/20(木) 05:18:07 ID:bbDjIEe9O
>>868 まとめてくれてサーンクス!
>>860長いとか関係無いぜー!
GJ!
さあて、今から読むか
881 :
>>829:2006/04/20(木) 15:36:27 ID:0JgOXdCc0
彗星が地球に衝突するなど、誰もそれを信じなかった。
海が自分なりに計算をしてみたのも気まぐれにすぎない。
だが、パラメーターの見落としに気づき
再計算を始めたとき、海は全身に冷や汗をかいていた。
(……大変だ。この人の言ってること、当たってるよ〜)
海はモニターを睨み、コンピューターと対話を始める。
(Q.正しい計算が各国首脳に認知されるまでの所要時間は?)
(A.推定所要時間は現在より338時間17分後です)
約14日。計算では彗星の衝突までは後約1ヶ月。
人類は貴重な残り時間のおよそ半分を
何の対策もせずに無駄に過ごしてしまう計算になる。
震える指で、海はコンピューターに次の質問を入力する。
(Q.各国首脳が状況を認知してからの残り時間で
人類が実現可能な生存策を全てあげよ)
モニターに映し出された結果は、無情なものだった。
(A.検索結果:0件。該当するデータはありませんでした)
どっと汗が噴き出す。さらに海は質問を繰り返す。
(Q.今から準備を始めて人類が実現可能な生存策を全てあげよ)
コンピューターは少し沈黙し、やがてモニターに結果を示した。
(A.検索結果:1件)
コンピューターがはじき出した計画は、膨大な資産を必要とした。
経済的にも、人的にも。物資、そして何より時間。
海は全ての資産と人脈を駆使し計画を進めた。
そして、各国首脳が正しい計算結果を知らされ
ただ愕然としていたときにも計画は着々と進んでいた。
5月24日。
(なんとか、ギリギリで間に合ったよ〜)
一般人は、何も知らされていない。
ほとんどの人が何も知らずに静かに滅びの時を待つ、その日に。
(ポチッとな〜)
計画を実行するボタンを押すと
海は大きく息をついて自分の部屋を出る。
何の皮肉か、彗星の予想落下地点は日本だった。
だから、計画が成功すれば何事もなく明日を迎えられるが
失敗すれば、眠っている間に、全てが終わる。
ならば、部屋を出て向かう場所は一つだった。
「くうや〜、一緒に寝よう〜♪」
「あれ……なんか久しぶりだね、海お姉ちゃんと寝るの」
「うう、このところ、ちょっと忙しかったんだよ〜。
でも……お姉ちゃん、くうやのために頑張ったよ……」
愛しい弟をその胸に、守るように抱きしめて眠る。
世界なんて知らない。ただ、愛しい人が守れればいい。
海は久しぶりに深い眠りについた。明日二人で目覚めるために……
このスレを見ている全てのみんなに God breath U !!
神のくさい息がオマエらとともにありますように!!
それではみんな、よい終末を……
gj タイトルは God breath U !!
でいいのかな?
>>884 タイトル考えてなかったけどそれもいいですね〜。
ちなみに
>>883の頭2行は
ゲーム「終末の過ごし方」で最後まで放送を続けるラジオDJの台詞をもじったものです。
好きだったなぁ、「終末の過ごし方」。
>>883 GJ!海お姉ちゃんの愛の深さが伝わってくるよ〜
しかし、このスレも…終末なのかなぁ…
>>883 リク本人です。 まさかホントに書いてくれるとは・・
ありったけの感謝を込めてありがとうぅぅぅ
終末、短かったけどいいゲームでしたよねぇ・・ ふいんき(ryが好きだった・・・
ところで、そろそろ480kbだぜー
俺はホスト規制で立てられなかったorz
>>885ああ、「終末の過ごし方」か。
そうか、そっちのほうがタイトルとしていいかも。
ま、作者さん決めて。
では「終末の過ごし方」で〜。
>>883 キレイにまとめますねぇ
GJです
さて、次スレか・・・あるのか?
>>875 カニは覚えられないんでは?w
ともあれGJ
隕石ネタに触発されて書こうと思ったら終わり?
>>893 終わってない、終わってないもんね!
ただ、もう480kbだから次スレに投下してもらったほうがいいかも。
俺にはもう…SSは書けねぇ…
ず〜っと前に…書くって皆に言ったのに…
あの時は書く気マンマンで張り切ってたのに…
何も思いつかないんだ(´・ω・`)
仕事も忙しいし、なにかもう疲れたよ…
逆に考えるんだ
どうする?飴玉崩壊?俎上に載せる?これからどうします、中の人?
タカヒロにつく?
まだ信じきれてないんだけど、おそらく事実。Seenaさんはこの意味で
よい終末をっていったのかな?あ〜誰か俺が釣られてるって言ってくれ
とりあえず、ここはあくまで姉しよつよきすSSAAスレだし、ここはこのままで行くってのに1票。
願わくばずっとスレが続く事を祈って・・・
タカヒロがNewブランド立ち上げるなら、そのとき適切な時期にSSAAスレ立ち上げるのが一番いいと思う。
と、スレ埋めだし雑談くらいかまわんよね?
本音を言わせてもらえば、姉しよつよきすSSが読めなくなるのは嫌だ・・・
タカヒロやきゃんでぃそふとが次にどんな作品を打ち出してくるのかしらんが
いずれにせよ、出てから考えたらいいやん
その作品のテイストが姉しよ・つよきすに近いものだったら、
その作品の二次創作もこのスレに受け入れられるだろうし
そうでなかったら別スレ立てればいいだけだし
とりあえず次スレはこのまま立てればいいんじゃないですかね。
>>893みたいに投下しようとしてる人がいるわけだし。
今後は続報がないとなんとも言えないというのが正直なところだけど、
今のところ出ている話と個人的な思いを合わせると、
姉しよ+つよきす+新タカヒロブランドの保管庫になる可能性が
一番高いのかな、という気はしてます。
bestな判断だぜ ま、当然か ここの保管庫は宝庫だしな〜
でもスレタイ変わるとなると残念かな いや雑談始めて みんなゴメンな
956 名前: 名無したちの午後 [sage] 投稿日: 2006/04/20(木) 16:09:16 ID:6/c7iRcrO
つよきすスレに内容が書いてあったわ。
926: 2006/04/19 02:24:11 npcMPm1A0 [sage]
メールの残り部分貼り。ドラマCDの内容。
・「それはツンツンしながら続ける悲しいマラソンですよ」
竜鳴館1月恒例のマラソン大会。松笠市内を走るこのレース、素奈緒はがんばっ
て走るが足をくじいてしまう。そこに対馬レオが通りかかり……。
・「決戦バレンタイン、レオ対新一」
新一はいつもと違う髪形と眼鏡だった。そう今日はバレンタイン。彼は友人であ
る対馬レオよりもチョコを多くもらいたい。そう意気込んでいた。だが残酷無残
な“現実”が彼に襲い掛かってくる。逃げられない!
・「西崎さんと会話してみよう」
どうして2−Aのみんなは西崎さんと会話できるのか?
彼女の言葉はどうしたら理解できるのか? 生徒会執行部のみんなが接触を試みる。
・「ヤシガニファイト」
蟹沢きぬと椰子なごみがひたすら喧嘩しているサービストラック
ほか、「いつもの夜の集い」「荒ぶる獅子のハーレム」など短編集を数点収録。
つよきすという作品は好きだが、そのメーカーやライターのことは正直どうでもいい俺がいる。
メーカーはともかくライターがいないと作品自体ないからそこは重要
906 :
名無しさん@初回限定:2006/04/20(木) 23:32:15 ID:B6QspsFd0
>>902 お役に立てて光栄ですわw
本スレ誰も立てないので
無視されることを覚悟しても立ててよかった
しかし、つらいなー、この現実
タカヒロは企画もやってたから、もう飴は・・・
>>904 同じく。ちなみに声優の拘りとかもどうでもいいかも
<<904、907
だから「つよきす」のような作品自体がきゃんでぃからは
でなくなるんだよ、シナリオ&企画っていったら作品の根幹じゃん
タカヒロの功績は少なすぎるということはない。
それでも買う人がいるならとめんけど。
白猫もいっしょに引き抜いたから、完璧に独立したと思われるので
まあすぐに新ブランド立ち上げると思うから静観します。
タカヒロショックの話題はきゃんでぃそふとスレかつよきすスレへ
こっちはSSAAについて議論しながら埋めるとするか
今回のお題は
>>883 GJ!
海お姉ちゃんなら、海お姉ちゃんなら何とかしてくれる!
今回のお題を
最近お決まりになりつつあるこの”スレ埋め 兼 議論”を確定化し
テンプレ化しようという提案 はどうでしょう?
正直スレ途中で途中で議論っぽいのがSSAAスレとしてNGな気がする
900以降は議論とか スレ番号偶数で時間決めて多数決とか(いろいろ問題はあるが)
確定するのは反対多そうだけど、たまにスレ途中に湧いてくるし どうせなら
>>909 それは今現在、未出の作品の話でしょ? 姉しよやつよきすには一切関係ないよね?
別にメーカーの人事が変化するとはいっても、既出作品である姉しよ、つよきすの内容が勝手に変わってしまうわけでもあるまいし。
その日の朝、8時30分を過ぎて2-Cの教室に窓から飛び込んできたのは、いつもの緑色のオウムではなくて赤紫を基調にしたあでやかなコンゴウインコだった。
「大江山は寝坊して遅刻しているぅ。我輩だけ先に飛んできたぁ」
鎮まりかえる教室。聞きなれたセリフによく似ているが、祈先生を苗字で呼び捨てにしている。
「ってゆーか、おまい誰よ。土永さんはクビになったの?」
こうゆう時、真っ先に沈黙を破るのが蟹沢きぬ。
無遠慮にジロジロとインコを眺め回して、ちょっと口をとがらせ、眉根を軽く寄せて小首をかしげる。
このポーズが可愛いという他クラスの男子がけっこういるらしい。
「土永は急病でなぁ。我輩は彼に頼まれて代役をやっている松永といぅ。よろしくなぁジャリ坊ども」
「なんか土永さんとあんまりキャラ変わんないね? 交替しなくてもよかったんじゃね?」
カニは相変わらず遠慮というものをしらない。
「だからぁ、我輩は土永に頼まれたからここにいるのであってぇ、決して好きで交替しているわけではないのだぞぉ、このバカガニがぁ」
「あー、バカガニって言った! この……」
コンゴウインコに決闘を挑みかけるカニを、ひょいとスバルが横から抱きかかえてインコから遠ざける。
「あー、スバルてめー、裏切り者! 幼馴染みよりインコの肩を持つのかぁ!」
わめくカニの声がだんだん遠ざかっていく。
「それで?」姫がシャープペンの尻で机をトントンと叩きながらインコに話し掛ける。
「土永さんの急病って何?」
「えーっと、それは急病でなぁ、グリーン・メタモルフォセス・パラノイアと言ったかなぁ? 我輩も初めて聞く病気だったぞぉ。セキがひどくて時々うわごとを言いながら眠りっぱなしだぁ」
「へぇ? 重い病気だったらお見舞いにいってあげなきゃダメだよねぇ」
「よっぴーは、けっこうお見舞いに行くのが好きよねぇ?」
「えー、そんなことないよぅ」
「なぁなぁウチらも土永さんのお見舞い行ってもええ? 祈先生の家っていっぺん見てみたいなあ。なんかお化けが出そうな家に住んでるイメージがあるねんけど」
すでに土永さんのお見舞いが既成事実になている口ぶりで浦賀マナが口を出す。
良美が口に出さない本音の部分を、マナはすべてしゃべってしまうので、良美とマナは密かにそりが合わない。
「アタシも興味あるネ」と、豆花も乗ってくる。
良識派だが、好奇心も旺盛でなのでマナに便乗することにしたらしい」
>>912 あ、議論するところだったのか。レオ、すまねー。
もちろん、SS優先。議論することはまだ決まりではないし
919 :
917:2006/04/22(土) 21:12:16 ID:vJjfdni+0
いや、スレ埋めSSは文章化がまだまだなので議論すべき点があるなら先やっちまおうや
スレが長いこと重複状態なのはよくない
んで、
>>912の提案だが
議論すべき課題ってほかに何かあったかな?
470kbすぎて次スレが立った場合、500kbまでの埋めは
スレをふりかえって反省すべき点を議論する場としようというのは、
すごいいい提案だね。テンプレ化してもOKだが
没ネタ的なものを投下しておきたいSSAA作者も随時受け入れてもらえると嬉しい
自分では没ネタは投下しないから没ネタなんだが、他人の没ネタはけっこう楽しみだったりする
ところで
>>158ってシャナのAAじゃね?
保管庫に保存されてるけど
>>920 ありゃ、別作品のでしたか。
ていうかよく見なくてもつよきすのAAとは違うな…
適当に消しておきます。
このスレ梅が起きていない状態は非常にまずいのではないだろうか
そこで提言
議論がスレ途中で始まった(始まりそうな)ときは2レスくらいで問題点をまとめて
スレ梅時に議論 途中そういったことがなかったら普通にスレ埋め。
但し 優先度は スレ梅SSAA(没ネタ等)>>議論
議論によってSSAA投下し辛い雰囲気がある恐れがある。
よって議論レスに10分以上レスがついていなかったらその議論は一時停止したものとする
議論は極端な主張でないと始まりにくい
また議論する必要性そのものも疑わしいと思う人もいる
議論を確定化するとスレ進行が遅くなる(SSが次スレに移るから)。確定化には反対
ここの住人の総意を汲み取ったルール作りは不可能に近い
昔みたいにカニがうめるぜ〜!とかやってるほうがいいのかもしれない
没ネタ投下案には大賛成。自信が無いAAとかも良いとおもわれ
つーか議論始まらないなら さっさと埋めようぜ 長文ゴメンよ
梅ついでに昔本スレに投下した歌AAでも貼るか。多分容量持たないけどw
ごめ、冷静に考えたら多分どころか絶対に容量もたねぇや。
次の機会にします
|埋めていいですか?|
ヽ____ ___ノ
/‖ミV
/::‖____
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|:::::‖| / ‖
|:::::‖ ̄\ ガチャッ
|:::::‖゚∀゚)―‖
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さいたまー!! ド
\ | / ド
/ ̄\ ド
―(゚∀゚ )―(⌒ド
\_/ (⌒;ド(⌒;
/ | \(⌒ド//(⌒
∩∧∧∩//(;
∩∧∧∩|(゚∀゚)|(⌒;
|(゚∀゚)ノ| ノ/(⌒
| 〈 | |//(⌒
/ /\」 / /\」(⌒ド
 ̄ </ (⌒;;ド
ド
___
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R:::pq:リ
リ}::ii/ コツン
/イ二ソハ
//ー //リ [)
{ハ__イf |__/ ☆
/ r| |⊥〆 _,、
仁二ニイ_| j ∩`Д)
>>926 |ヽヽ厂二iヽ ノ ⊂ノ
クi^ト、二_ノ } (_ ̄))
 ̄|_ノ――-´ しし"
姫カモン
スレ梅時に投下したSSはGJ以外受け付けない方向で行こうぜ
読み直してみると誤解を招く 発言してた
スレ梅時のSSには批評はなしの方向で の意
てか3連続カキコ_rp
誓いはここに残すから、離れていても。
スバルのおはなしの次の日のおはなし 〜Isolation〜
再会と帰郷を祝うささやかな宴会から一夜明けた早朝のこと。スバルは冷たい静かな空気の中、まだ眠ったままの街を散歩する。
特にこれといったおもいでなんてそうはないと思っていたのだけれど、こうしてみると意外や意外。路を巡る中で、昔を思いださないことの方がむしろ少ない。
「なんか歳とった気分だねえ」
ぼやいた声にはずいぶんと感慨がにじみでていた。
記憶にない新しい景色があれば、記憶にあるそのままの変わらない景色がある。その混在がよけいに月日の流れを実感させる。
てくてくと足を進めて。また、見覚えのある風景につきあたる。
公園。どこにでもあるような、目新しいものなどなにひとつない広場でスバルは足を止めた。
そこはスバルにとっての特別な場所。彼が彼女とはじめて出会った場所。―――おもいでの原石(ほうせき)が、眠る場所。
顔をしかめた。せき立てるような、それでいて押しとどめるような気持ちが沸きたってくる。
懐かしさやあたたかさ、冷たさ、やさしさ、厳しさ、胸の奥で、いろんなものがない交ぜになる。
「ん――……」
原石の眠る場所で、そこに一つの想いを抱く。
郷愁。
それは、おもいでに浸る、などといったやさしいイメージとはかけ離れた、わき出るような痛みだった。
「お、いたいた。スバルー」
ふいに背中に投げかけられる声に振り返る。
「きぬ? どうしたんだオマエ」
「特にどうもしねーけど、なんか珍しく早く目が覚めてさ。んで起きてみたらオメーが居ねえじゃん。荷物は置きっぱなしだったから、散歩かなんかかと思ったワケさ」
「それでわざわざオレを捜しにきたのかよ? 散歩じゃなくてジョキングだったら見つからなかったとこだ」
「うんにゃ、別に見つかるとは思ってなかったさ。ほらボクいつも朝弱いじゃん、いい機会だと思ってボクも家を出てみたのさ。実は朝の散歩するのってこれがはじめてなんだよねー」
「そしたらたまたまオレが居たってか」
「ん、そういうことさね」
うなずいて、きぬはスバルの隣に立ち、公園を見る。
「で、なにボケッと突っ立ってたん? ここになんかあんの?」
「懐かしくてな」
「ふーん、ま、久しぶりの地元だもんな」
軽い納得。そのきぬの仕草にスバルは言葉を返さず、そのまま公園の中に足を踏み入れる。
「スバル?」
どうも神妙な雰囲気の彼の様子を訝しみながら、きぬもその後を追う。
まっすぐにふたりは歩く。広場を横切って公園の端。そこにはとある一本の樹。
「この樹だな。……もっとでっかいイメージあったんだけどなあ」
見上げて、つぶやいた。
少し、さびしい。自分は、自分たちはもう大きくなってしまったから。あの時登って遊んだこの樹を小さいと感じてしまうほどに。
幹はともかく枝が細すぎるような気がする。いまの自分が乗ったらすぐに折れてしまいそう。
「なんかあんのか? コレ」
同じく見上げて、尋ねるきぬ。彼女に、心当たりはなにも無い。
「なんにも」
だからそう答えた。なんにも。なにも無い。ただ、個人的な感慨に浸っているだけだ。
「オマエこれ登れる?」
気分を切り替えるように軽い問いを投げかけると、すぐに答えが返ってくる。
「いや無理、怖えーよ。登ったらポッキリいっちまうじゃん」
「だよなあ」
「そりゃガキの頃とは違うじゃんよ」
少年と少女は、もう、この樹には登れない。
「そのガキの頃に、オレと木登りしたこと、覚えてる?」
「そりゃ覚えてんよ。何回も登ったじゃんか。……ああ、これあの時の樹か! 懐かしいね」
「ほんとガキだったなあ、あの時は」
「あーなんかだんだん思い出してきたぜ。なんかオメーガキの頃と全然変わってなくね?」
「……なにを思い出して言ってんだそれは」
とりとめもなく、掘り返した記憶の出来事を語り合う。
きぬにとっては、それは本当にただ、懐かしいだけの記憶だった。細かいことなど思い出せるはずもない。
だから、それが嬉しかった。おもいでの原石(ほうせき)を、再び見ることができた。
自分にとってこの樹は本当に特別で、そして彼女にとっては全然特別でもなんでもない、この場所が。
かけがえない、宝石だったから。
子供の頃と変わっていないときぬは言ったけれど。でもそれはお互いの根幹をわかりあってるからそう感じただけ。
あの日の少女はもういない。妻として母として、家族への責任と義務を背負った大人として、愛する人と愛する子の帰る場所を守り続ける。
あの日の少年はもういない。決めた道を、前だけをみつめて。ひとり、ただひとり、遙か高みをめざしてゆく。
それは進めば進む分だけ、他人と交わる機会を失っていく孤高の道。だけどそれゆえに、崇高な孤独の道。
そう、誓いはここに残すから、離れていても。
離れていても、ぼくたちのおもいでは輝きを失わないから。
だから、幼い日との邂逅の終わりも、当然のように受け入れよう。
「そろそろ帰るか。レオもフカヒレももう起きてっかな」
「んにゃ、まだ寝てんだろ。それより朝飯どーすっかなー。夜にオメーらにさんざん喰わせてやったから、もう冷蔵庫の中ろくなもの無かった気がすんだよな」
「じゃあどっか外に食いに行くか? 新しく美味い店とか出来てねーの?」
「んー、オアシスよりうめー店はねーな」
「朝っぱらからカレーとか言わないでくれよ」
「甘口頼めばいいじゃんよ」
「ああ? もうカレーは決定事項かよ」
なんでもないじゃれ合いと共に、ふたつの人影が立ち去る。
遠ざかる足音の跡には朝もやはすっかり晴れて、射しこむ陽光。
やがて、鳥の声や木々のざわめきが公園にひろがってゆく。
樹の上にはもう、だれもいない。
いつまでも埋まらないのが気になってしまったので、
「書いてみたはいいが、なんか中身の無いダラダラ話だ」という理由で没にしたものを投下してみるテスト。
2分以上空けて投下すれば連投規制に引っかからないのはホントか? という実験も兼ねていたのですが。
2分間隔空けても、3連投規制に引っかかることには変わりないんだなあ。