各々の心に潜む闇、それは今夜、誰を標的にするのだろう…
そして、狂乱は周囲を巻き込んでいく……
前スレ
【最狂の寝取られとは? 第2夜】
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1036595603/ 注意事項
☆このスレはsage推奨です 【E-mail(省略可):にsageを入れる】
☆荒らしは徹底的に無視&放置
☆ここは21禁の板です。21歳未満の人はいないので、いたとしてもそれは過去の話だと思われます
☆長文をupする場合は、メモ帳などで全部書いてからコピー&ペーストで投下
☆連載する場合は、固定ハンドル+トリップ(名前欄に#好きな文字列)付きで
>1乙です
寝取られは大嫌いですが、
鬱になりながらもティンコビンビンになるのは何故だろう?
NET・Rally?
>1乙。
7
1さん乙です。
スマソ
こいつを忘れていました。
前スレ作品一覧(敬称略)
作者その1(継続中)
11―45、80、81、105、112、127、169、171―174、215、218、242、260、261、328、381−384
407、430、431、548、549、589−592
坂本 夢 作者(継続中)
235、237―239、268、270−275、284、286、288、291−296、299、300、333、334
寝取られ初心者(継続中)
447−461、463−466、471―481、500―504、
603(継続中)
606−608、614、615、619−621、632−633、647−649、652−655、660−663、673−675、689−694
702−705、715−717、727−733、741―747、774−779、813―822、828―840、915−927
949(堂々連載開始)
950、951、962−964
>5
それは、あなたがもうNTRに魅入られている証拠。
さあ、あなたも うち芋をプレイして、悶々としてくだちい。
>>1さん
お疲れ様です。
このスレも良スレになりますように…ナムナム。
>>前スレ952さん
>>前スレ953さん
>>前スレ955さん
>>前スレ966さん
暖かいお言葉ありがとうございます。
風俗=広域寝取られシチュとに限りなくハァハァな自分の
妄想SS、しばしお付き合いください。
>>前スレ603◆fzpLpgOYbkさん
楽しく読ませてもらってます!
主人公博昭が香織の濡れ場に遭遇する日を心待ちにしております(w
(1/4)
翌日、智樹はいつもより早くに家を出た。
例の呪い(まじない)の真偽を、真二達以外の視点から確認するためである。
早朝の学校。この時間にいる生徒の殆どは、部活動に従事している者たちだ。
智樹が目指すは校舎の東側にあるテニスコート。そこには…
ぱっこん、ぱこーん…
うすら乾いた、力無く響くラケットの音。テニス部長の立脇志信がの姿があったた。
死んだ魚のような目で、壁ラリーを壊れた玩具のように繰り返す。
ぱっこん、ぱこーん…
在りし日の精悍な人物像は見る影無く、憐憫からか畏怖からか、他の部員は近寄ろうともしない。
「…御美奈祐子にフラれたのは本当みたいだな」
立脇の姿を確認した智樹は、足早にテニスコートを去った。
その日からの真二と御美奈祐子のラブラブっぷりは正に異常なもので。
朝は腕を組んでの登校。御美奈は豊満な胸を、これでもかとばかりに真二の腕に擦りつける。
休み時間、2つ隣りのクラスから、御美奈は毎時間飽きもせずに真二に会いに来た。
昼は御美奈の手作り弁当。中身はこれまた恥かしくなるようなケチャップの文字が。
ちなみに今日の文字は『真クンだ〜い好き(はぁと)』だったりする。「はい、あ〜ん」もお約束。
放課後は当然の如く二人一緒に下校。下校途中の短いデートを、御美奈は凄く楽しみにしているらしい(真二談)
そんな真二達を見ているうちに、智樹の中で「呪いを試したい」と言う気持ちが段々と膨らんでいった。
そしてその日の夜の真二の電話。
「智樹。お、俺、御美奈と…寝た…寝たぁ!」
親友に先を越された悔しさもあってか、遂にその気持ちは臨界点を突破した。
智樹は行動を開始する。愛しいあの娘と、両思いになるために…
(2/4)
香坂由香里。学園陸上部の紅一点マネージャー。そして智樹のクラスメイト。
身長142cmの、とても小さく、一見地味で目立たない印象の彼女だが、
その人気は密かに絶大で、あの御美奈祐子と双璧をなすとすら一部関係者間では囁かれている。
明朗快活、いつも前向きでひたむきな彼女。その声援を受けてか今年の陸上部は強かった。
彼女が入学するまでは、万年二回戦敗退だったにも関わらず、今年はインターハイにも迫る勢いだ。
陸上部の、いや学園の皆に愛される、そんな彼女こそが…智樹の片思いの相手だった。
その日の放課後、学園前の坂道をとぼとぼと帰る智樹の前から、陸上部の一団が駆け上がって来る。
ランニングの途中だったのだろう。帰宅部の智樹とは、ちょうどすれ違う形となった。
智樹の脇を通り抜け、校庭に向かう陸上部の一団。その後ろに続いて、彼女は自転車でやって来た。
「ファイトっ、ファイト〜っ!」
聞く者全てを元気づけるその声援。さらさらのショートヘアーが風に乗せて運ぶ、花のようないい匂い。
智樹とすれ違う瞬間、
「永沢君、また明日ね!」
と挨拶し、香坂由香里は一団と共に去っていった。
それは智樹にとって「永沢君、おはよう!」に続く、本日二回目の会話(?)だった。
そんな関係も、今日で終わる。
(3/4)
午前1時30分。仕掛けておいた携帯電話のバイブレーションで智樹は目覚めた。
コートを羽織り、こっそり家を出る。目指すは…裏山の古井戸。
人通りの無い通学路を智樹は駆ける。歩いても十分間に合う距離だが、焦燥感が歩くのを許さない。
「…誰かに先を越されてないだろうな」
何だかんだで呪い実行までに都合一週間も悩んだことを、智樹はすっかり忘れていた。
校門をよじ登り、体育館横を抜け、裏山へ。
真二に貰った地図を頼りに、遂に智樹は件の古井戸に辿り着いた。
「これか…何だか不気味だな…」
雑草に包まれた、全く手入れの成されていない石造りの古井戸。苔生した板で疎らに蓋がされており、
いつ貞○とかが出てきてもおかしくないシチュエーションだった。
「呪われたり…しないよな?」
智樹は小心者だった。場の恐ろしげな雰囲気にも半分呑まれているご様子。
だが智樹は意を決して、ポケットからメモ用紙を取り出した。
『この井戸は、叶わぬ恋に世を儚んだ夜鷹が身を投げたといわれている。
その夜鷹の霊魂が、自分の代わりに幸せになってほしいと、恋の橋渡しをしてくれるんだ』
(ビビるな。今は真二の言葉を信じるしかない)
・永沢智樹
・香坂由香里
二人の名前が書かれたメモ用紙。契約の証。智樹はそれを井戸の蓋の隙間にそっと差し入れた。
メモ用紙はあっという間に井戸の底目掛けて消えていく。
「これで…明日から…全てが変わる…のか?」
淡い期待を胸に、智樹は裏山を後にした。
(4/4)
今日は香坂由香里が自分のものになる、運命の日。
朝から永沢智樹は落ち着かないでいた。
(もう呪いは効いているのか?既に香坂由香里は俺の彼女なのか?)
このことで頭が一杯なのである。
しかし、当の香坂由香里はいつもと変わらなく、女子の友達と談笑したりしている。
次の休憩時間も、その次も、昼休みも、全く智樹の方にはやってこない。見向きもしない。
そして最後のホームルームが始まる。あっさりと終了。何事も無く放課後とあいなった。
皆がだらだらと帰り出す中、智樹は席を立とうとしない。
全員帰った後に香坂が現れるのを期待しての行動だったが、それも徒労に終わる。
「結局…ガセかよ…」
力なく、智樹は帰り支度を始めた…
とぼとぼと家路を行く智樹。真二はいつの間にか御美奈と帰ってしまっていたようだ。
「明日、真二の奴をシメてやる… 結局あいつは恋人を自慢したかっただけなんだ!」
とりあえず真二への怒りで、今日は何とか鬱にならないで済みそうだ。
そんな事を考えながら、家の前まで来た智樹は、そこに信じられない光景を見た。
香坂由香里が
俺の家の前にいる。
あ、目が合った。
顔を真っ赤にしながらも微笑む。可愛い。
駆けてきた。どこへ?俺に向かって!?
目の前15cm
香坂由香里がいる。可愛い。
初めての距離。初めての瞳。そして…
「あなたの事が、ずっと好きでした」
初めての告白。智樹の人生の春が、今始まった。
>>1乙です。
前スレ949さんも乙で御座います。
前スレ603さんも待ってますよーw
>1乙です
>【最凶の寝取られとは?】
なぜこれだけ「狂」でなく「凶」?俺も以前間違えたが・・・。
最驚とか最恐とか最胸でもよいんだがな・・・きっと。
そういえば603の話の中での外見の一般的な評価?は
景子>>>>香織ということになっていたはずだが、
中川は景子に手をつけてないの??
>15
それは眩暈がするほど起こってほしくない=Σ(゚д゚ll)劇症的だから最凶なんだろう。
(1/4)
走る。走る。走る。
女子生徒が走る。
教室から。
廊下から。
女子トイレから。
その好奇心を満たすために。
走る。走る。走る。
男子生徒が走る。
教室から。
廊下から。
自販機前から。
この現実を直視するために。
皆が目指すはグラウンド。そこが約束の地であった。
いつもの朝の登校風景。生徒たちが行き交い、挨拶を交わし、そして自分の教室へと消えていく。
しかしこの日は違っていた。グラウンド中心には、全学年から集まった夥しい数の生徒達。
その全員が、ある一点を凝視している。
校門前。
モーゼの十戒さながらに、人並みが二つに割れる。
全ての原因、元凶が、そこにいた。
(2/4)
高田真二が、御美奈裕子と一緒に登校してきている。
始めの頃のベタベタとは違い、御美奈は真二の腕に軽くよりそう感じで、余裕すら漂わせている。
これには皆流石に慣れてきていた。問題はその隣である。
永沢智樹が、香坂由香里と一緒に登校してきている。
緊張の余りロボットのような歩みの智樹。その腕を、香坂が両腕でガッチリとホールドしている。
平凡極まりない野郎二人が、校内人気を二分する美少女二人を従えて登校しているのだ。
女子生徒は呆然とし、ひそひそと何か言い合っている。
男子生徒は悲痛の涙を流し、野郎二人に呪詛の言葉を投擲している。
サッカー部員は、何故か順番にゴールポストに頭を叩きつけて、酩酊の後保健室へ。
野球部員は、皆一列に並び一糸乱れぬ素振りを泣きながらリフレイン。
水泳部員は、うなだれて死期を悟ったレミングスの動きで順番にプールに入水している。
そして陸上部員に至っては、皆ショックの余り塩の柱となっていた(誇張表現)
「そろそろみんな騒がなくなったと思ってたのに、今日は前にも増して酷くない?」
御美奈が鬱陶しそうに群集を一瞥し、溜息まじりに呟く。
「今日は俺達だけじゃないからな」
そう言って真二は隣の智樹達を見やる。
「…お前等、見てるこっちが恥ずかしいんだけど」
「んな事言われても…」
しどろもどろの智樹。香坂が密着するその感触に、全身を支配されてしまっているのだ。
「あ、あのさ香坂さん。もう少し離れて歩いてくれると嬉しいんだけど、なー…」
遠慮がちな智樹の申し出に、香坂由香里は涙目になってさらに体をすり寄せる。
「ち、ちょっとあのっ…」
「…嫌」
「え?」
「やだ… やっと…やっと捕まえたんだもん。離したくないっ」
学園のアイドルが放った強烈な一撃。その甘美な衝撃に、智樹はよろめいた。
群集が、更なる音量で吼えた。
(3/4)
昼休み。智樹達は互いに席を並べて昼食を開始した。
女の子二人は、愛しい彼氏の為に作ってきた弁当を手渡しご満悦の様子。
「はい、あ〜ん」
「あぁ〜〜んむ」
緒美奈が慣れた手つきで弁当を真二の口へと運ぶ。
そしてその度に真二は料理の味を褒めちぎる。
見ていてジタバタしたくなるような光景だが、当の本人たちはお構いなしだ。
一方、香坂が智樹の為に用意した弁当は巨大な手作りクラブサンド。
流石にこれでは自らかぶりつくしかない。
ないはずなのだが…
「な、永沢クン。…あ〜ん」
大きなクラブサンドを鷲掴みし、智樹の口にあてがう香坂。
思いがけない香坂の強引さに、智樹はたじろいだ。
「…ちょっとこれは無理があるんじゃ…」
もっともな意見なのだが、お隣りさんに触発されている香坂は届かなかった。
「あ〜ん、して欲しいな…」
うるうる顔の香坂。よほどあれがやってみたいらしい。
智樹は観念してクラブサンドにかぶりついた。
ブレッドを軽くいなす。
マスタード如きで我が軍の進撃を止められると思うな。
チーズ第一防衛線、一瞬にして突破。
五枚のレタス特殊防壁も愛の前では紙屑同然。
だが敵の総本部たるハンバーグ前を守護するのは、無敗を誇る親衛部隊だ。
智樹は真正面から組み挑む。
だが噛み切れず、あえなく敗退。
輪切りのトマトが、ぼととっ、と机に垂れ落ちた。
(4/4)
「……」
「……」
気まずい沈黙。
しかしめげない香坂は、次なる手を打ってきた。
クラブサンドを手ごろな大きさに千切り、一つをつまむ。そしてそれを智樹の口へと運んだ。
「はい永沢クン、あ〜ん♪」
これなら…と、安心したのがいけなかった。
「あ〜ん」
大きく口を開けた智樹は、
「「あっ…」」
勢い余って香坂の指ごと咥えてしまった。
いきなりの出来事にお互い硬直する。
千切ったとはいえ、口の中では結構な大きさのクラブサンド。
このままでは埒が明かないと思った智樹は、仕方なく口の中身を咀嚼し始した。
その度に、香坂の指は智樹の唇で舐られてしまう。
「や、くすぐった…ひゃんっ!」
声を殺して耐える香坂だったが、その声は次第に艶がかったものに変わって行く。
「んん…はぁっ…ふぅ…んっ…」
クラブサンド攻略に夢中になっていた智樹も、香坂の嬌声で流石に今の惨状を理解しらしく、
「うわぁっ!ご、ごめん!!」
慌てて口を離した。
だが、時既に遅し。
4人の席の周りでは、政府の重圧に耐えかねたクラスメイト達が革命を起こしていた。
「あーもー、いいかげんにしてよねぇ!! …学食にしましょ」
「終わった。俺の青春は今終わったぁぁーっ! …学食行くか」
一人、また一人と消えていくクラスメイト達。
「これで静かに飯が食えるな」
「そうね。食事中は静かにしないとね」
真二と緒美奈はマイペースだ。
一方の智樹と香坂は、お互い真っ赤で一向に箸が進んでない。
かくして教室は、バカップル二組に占拠されてしまったのだった。
ねとられというより、まほろまてぃっくだなこりゃ
いやいや、アレよ、とことんラブラブにした後でどんでん返し、となるんだろう――なんか違う気もするけど
いいよいいよー,螺旋回廊パターンですね!!
寝取られの王道じゃないですかー.ラブラブ→寝取られ
これ最狂!!
ラブラヴとの落差こそが
寝取られの味を引き出す最大のスパイス。
大いにやってほしいところ。
ただし、それで本番の寝取られまで行かないと
読者にとっては大きなストレスとなってしまう。
寝取られという初心を忘れずに。
ま、何はともあれ、頑張ってね作者さん。
このまま寝取られなかったら、裏切りに心が引き裂かれる気分だw
(1/5)
智樹と由香里が付き合いだしてから、1ヶ月が過ぎた。
さしもの二人も慣れ始め、今ではお互い名前で呼び合う仲になっていた。
初めてのデートは喫茶店。趣味や家族のこと、昔のこと、お互い色々教えあった。
この時に智樹は、由香里が男と付き合うのが始めてであることをしっかり聞き出している。
2度目のデートは映画。以前は見向きもしなかった映画情報誌を買い込み、
智樹は由香里が好きそうな作品を必死に選んだ。
「わぁっ!丁度これ見たかったんだ!」
電話越しの由香里の言葉に、智樹は密かにガッツポーズをとったものだった。
3度目のデートは水族館。由香里はマンボウが好きらしく、いつまでも水槽から離れなかった。
しかしその日の昼食、魚のフライを注文してしまったのは明らかに智樹のミスなのだが。
そして今日は4度目のデートの日。
由香里の提案で、今日はウィンドウショッピングということになっている。
待ち合わせ場所には15分前に到着した。しかしそこには既に由香里の姿が。
デートの時、由香里は必ず智樹より先に来ている。一体何時から待っているのだろうか。
「待った?」
「ううん。そんなことないよ」
お決まりの台詞。でも今では恥ずかしげもなく言える二人。
今日の由香里は白のワンピースだ。胸元と腰に小さなリボンが着いていて、動く度ふるると揺れるのが可愛い。
智樹も少しは格好には気を使っているのだが、いざ由香里を前すると、つい気後れしてしまう。
「今日は、いっぱい買い物するからね」
「おいおい、ウィンドウショッピングって見るだけじゃなかったっけ?」
「そんなことないよ。今日買うのはお洋服。智樹クン、見立ててね」
「じゃあ、俺の服は由香里に選んでもらおうかな」
「智樹クンだったら、何を着ても似合うよ」
「由香里だって以下同文」
雲ひとつ無い晴天の日曜日。意志の疎通もバッチリな二人は、今日も幸せ一杯だった。
(2/5)
デートの帰り道、不意に由香里が話しかけてきた。
「最近うちの陸上部、調子いいんだ」
「何か一時期成績がガタ落ちしたって言ってなかったけ?」
「うん。理由は未だに謎なんだけどね」
智樹は苦笑した。理由なんて判り切っていたからだ。
「でね、来週大会があるんだけど、いい成績が残せそうなんだ」
「へぇ…」
「智樹クンも知ってるでしょ? 同じ2年の藤沢君。彼、うちのホープなんだー」
藤沢のことは智樹も聞きかじったことがあった。
1年D組の、藤沢圭。智樹達にとっては、1年後輩にあたる。
1学期に静岡から転校してきた男で、やはり向こうでも陸上をしていたとか。
なかなかの美男子で、女子の間では隠れファンも隠れないファンもかなりいるらしい。
「元々早いのに、普段の練習量も凄くてね。他の部員が帰っても、最低1時間は練習を続けるの」
「そ、そうなんだ」
この時、智樹は微かに不快感を感じ始めていた。
部活の話。陸上部マネージャーなら出て当たり前の話題だ。
しかし、どうも今日の由香里の口から出るのは、藤沢圭の話ばかり…な気がする。
「この前なんか、いきなり倒れるから皆であせっちゃったよ」
「……」
「大会前の大事な体なんだから、もう少し気をつ…」
「あのさっ…!」
つい強めの口調になってしまった。あからさまにビクッとする由香里。
言ってから後悔した。自分は何て心が狭いのかと。
(3/5)
「あ、あの… 私、何か気に障ること…言った…?」
由香里には全然悪気はないのは、この言葉を聞いても明らかだ。
「……」
しかし、俯いたまま、智樹は言葉を紡ぐことが出来ない。一言、たった一言謝れば…!
「…ごめんなさい」
はっとなって顔を上げる。そこには涙をぽろぽろと流す由香里の姿があった。
「私…鈍感だから…智樹クンが嫌なこと…知らずに言っちゃってたんだよね…」
由香里の言葉に嗚咽が混ざりだす。
「ごめんなさい…ひっく…ごめんなさい…」
急に由香里は智樹に抱きついてきた。
そして背伸びをして、智樹の唇を自らの唇で塞ぐ。
時間にしてほんの1秒。由香里はすぐに唇を離し、
「嫌いにならないでっ…私のこと、嫌いにならないで…」
智樹の胸にしがみつく。深奥から搾り出す、心からの懺悔。
「ゆか…り…」
気付けば、智樹も泣いていた。
自分の愚かさ。
泣かしてしまったことへの後悔。
自分の何気ない一言がどれだけ彼女に響くのかを知った驚き。
そして彼女の、深い愛情に対する感動。
色々な感情がない混ぜになって流れた涙。
智樹は、今度は自ら腰をかがめ、嗚咽を漏らす由香里の唇にキスをした。
(4/5)
初めてのすれ違いを乗り越え、智樹と由香里はさらに仲睦まじくなっていた。
付き合いだして最初の頃は色々影口を言っていた他の生徒達も、今では二人の仲を認めた(諦めた)のか、
今では当然のようにスルーしている。二人の前途は明るかった。
その日の放課後、智樹はちょっとした用事で職員室に呼ばれていた。
「やれやれまいったな。あの先生、話すと長いんだよな」
時間はもう6時をまわっていた。他の生徒は皆帰ってしまっている時間だ。
(由香里、待たせちゃったなぁ…)
そんな事を考えながら、職員室を出た時、智樹は思わぬ人物と出会った。
日に焼けた長身の体。
少し茶色がかった短髪。
真っ直ぐな瞳。
藤沢圭。
陸上部のエース。
一瞬、苦い思い出が智樹の脳裏に蘇る。
しかし、あれは誤解だ。それも自分の一方的な。
そう気持ちをねじ伏せ、智樹は藤沢とすれ違おうとした。
が…
「永沢…智樹さんですよね?」
意外なことに藤沢圭が話しかけてきた。
(5/5)
智樹の心臓が跳ね上がる。
「そうだけど…何か?」
平静を装い、智樹は振り返った。射るような藤沢圭の視線が智樹を貫く。
「……」
「……」
沈黙が続く。
長い。
先にしびれを切らしたのは智樹だった。
「用が無いなら帰る。彼女を…香坂由香里を待たせてるんでね」
言わなくてもよかった事かもしれない。しかし、智樹はあえてそれを口にした。
「マネージャーなら、もう帰りました」
「!?」
繰り出される藤沢圭の言の葉の刃。
智樹の背中に、一瞬で冷たい汗が迸る。
「どういう…ことだ」
「……」
「何とか言えよ!」
苛立ちを抑えきれず、藤沢圭に食って掛かる
「……」
少しの間の後、藤沢圭はやっと口を開いた。
「俺、マネージャーに… 由香里先輩にに告白したんです」
智樹の思考が一時停止する。しかしすぐに持ち直す。
「そうか。…でも駄目だったんだろ。そんな事をわざわざ言いにきたのかよ?」
余裕をみせる智樹。
今まで培ってきた実績が、交し合った想いが、智樹の自身を後押ししていた。
しかし、藤沢圭は、変わらないその真っ直ぐな瞳で、
「条件付で…OKもらいました」
あっさりと、智樹の自身の鎧を砕いて見せた。
>31
来たよ、来たよ、来ましたよ。
早くも寝取られの予兆が、
しかも、この作品の場合、
相手:熱血スポ根、真面目、さわやか
自分:(ある意味)不正な手段で彼女を手に入れた、(言ってみれば)卑怯者
主人公、かなり部が悪いです。
呪いで手に入れた恋は、呪い返しで失う とばっかり思っていたんで、この展開は以外です。
今後どんな寝取られとなっていくのか、そして、当初のアルバイトのシーンとどのように繋が
るのか、興味深い所です。
期待してまつ。
P.S
ちょいと夏休みのデートのシーンを改訂していまつ。
(萌えの度合いをちょいとアップさせてます。)
後日UPします。すいませんが、差し替え宜しく。
あっしはむしろ
>「何か一時期成績がガタ落ちしたって言ってなかったけ?」
という部分で勘ぐってしまいましたが(w
マネージャーが知らぬ所で記憶を弄られてストレス発散相手になってるとか、こう。
>33
勘ぐれる貴方の感性に乾杯w
いいよいいよー
ラブラブなのに不安っと.相手は陸上部エースっと.くーっいいねー
しかも後輩ってのがイイ。
年下に取られるのって、より屈辱的だし。
なんかちょっと寝取られとは違うような・・
そもそも主人公がヒロインの心寝取ってるわけだし
でも、投稿ペースは非常に快適
いいよ
(1/7)
「何ぃ! 香坂に振られただって!?」
「まだ、そう決まったわけじゃないけど…」
電話の向こうで叫ぶ真二。対する智樹は完全に脱力しきっており、声には全く覇気が無い。
「とにかく何があったのか話してみろよ」
「ああ… 聞いてくれ…」
『香坂由香里が藤沢圭と付き合うのを「条件付き」でOKした』
揺るぎない眼差し。藤沢圭の、それは逆転の手札。
「由香里先輩に惚れたのは、陸上部に入って間も無くでした。
いつか告白しようって、ずっと思っていた。けど由香里先輩、かなりモテてたから気後れして…
そんなある日、先輩に彼氏が出来たってニュースを耳にしました」
藤沢圭は語り続ける。智樹は、聞き逃さないよう黙ってそれを聞いていた。
「…ショックでした。いつも応援してくれる先輩の為に、ずっと頑張ってきたのに…」
(応援…? 由香里が応援していたのはお前個人じゃない。陸上部全体だ。自惚れるな!)
智樹は心の中で毒づいた。藤沢圭の言葉、その全てが癇に障る…
「今日部活が終わった後、下駄箱で、あなたを待っている由香里先輩を見かけました。
30分経っても、1時間経っても、先輩は帰ろうとしない。それどころか待つのを楽しんでいるかのようだ。
…その姿を見て…待たせているのが俺だったらな、って考えたら…抑えられなくなって…」
「由香里に告白したのか」
はっきりと頷く藤沢圭。それを確認すると、智樹は一気に核心に迫った。
由香里が提示した、藤沢圭の告白を受ける…その「条件」。
「…由香里は何と?」
「…明日の午後、大会があります」
「?」
「そこで俺は自己新をたたき出します」
戸惑う智樹に自身たっぷりの笑顔を向け、藤沢圭は踵を返す。
「そしたら先輩は俺の物だ」
(2/7)
「成る程…そんなことが…なぁ…」
智樹の説明が聞き終え、溜息混じりに真二は呻いた。
「で、香坂に連絡は?」
「携帯の電源、切ってた」
「……」
長い沈黙。お互い何も喋らない。
こういう時の気が利いた言葉を、どちらも持ち合わせていないのだ。
「…待てよ…」
不意に真二が口を開く。何かに気が付いたらしい。
「智樹。お前…香坂との付き合い、手を抜いていなかったろうな?」
「…っ! 当たり前だ! 俺が由香里を蔑ろになんかするかよ!!」
いきなりの真二の言葉に激昂する智樹。それを受け、真二はある結論を導き出した。
「藤沢圭も…使ったのか?」
「…何をだよ」
「古井戸の呪い(まじない)を…!」
その言葉。久々に思い出す。かつて自分も使った、想いを捻じ曲げる、暴力的なまでの恋の捕縛。
あまりにも順調だった由香里との交際に、智樹は自分が犯した罪をすっかり忘れてしまっていたのだ。
「そんな… 藤沢の奴も…知っていたのか!?」
「それ以外は考えにくい。藤沢は、どこかで呪いの噂を聞きつけ、あの古井戸を見つけたんだ!」
(あんな出所の判らない胡散臭い噂を、果たしてあの藤沢圭が信じたりするだろうか?)
浮かび続ける疑問。勿論全てはifの話だ。だが、贔屓目に見なくても今日の展開は急すぎる。
「呪いの上書きか。やっかいだが、まだ手はある」
「え…何だよそれ。まだ俺に勝ち目が?」
「ああ。…ところで今何時だ?」
言われて智樹は廊下の壁掛け時計を仰ぎ見た。
「2時…40分か。随分話し込んじまったな」
「やっべえ!!!」
突如、電話の向こうの真二が叫んだ。
「智樹お前今すぐ走れ! 今すぐにだぞ!!」
(3/7)
授業が午前中で終わる土曜日、必然的に部活動の時間が長くなるのはよくある話。
智樹達が通う学園も例外では無く、長い時間を有効利用する部は多い。
特に陸上部は、近隣の学園と合同で毎週ちょっとした記録大会を催していた。
この日、永沢智樹の姿は大会を見学しようと学園に向かう一団の中に見られた。
内心今すぐにでも逃げ出したかった。が、それでも彼はやってきたのだ。
事の顛末を見届ける為に。
グラウンドでは、既に陸上部の面々はウォーミングアップを始めている。
到着後、すぐに智樹は由香里を探し始めた。陸上部マネージャーなら部員の近くにいるはずだから。
程なくして体操服姿の由香里が確認された。見ると藤沢の柔軟のサポートをしている様子だ。
足をハの時に開き、上半身を前に倒す藤沢圭の背中をぐいぐいと押す由香里。
「いって、いててて! 由香里先輩もうちっと優しく…」
「昨日も頑張りすぎたから… 全く、言っても聞かないんだから」
「え…いつもどうりだったでしょ? 大事な大会前にそんな…」
「はいはい誤魔化さない。筋肉・ガチガチに・なっ・てる・わ・よっ!」
ぐいぐいぐい!
「のぉ〜〜! ギブギブ!!」
(…あの二人、いつもあんな調子なのか…?)
言い様の無い不安に襲われるも、智樹は黙って観客の中に混じった。そしてその時を待つ…
大会は順調に進んでいく。100M走が済み、400M走も何事もなく終了。
そしていよいよ、藤沢圭が走る800M走となった。
「藤沢〜! 行けー!!」
「藤沢ク〜ン! ガ・ン・バ! キャア〜ッ!!」
あちこちから声援が飛び交う中、由香里は黙したままだった。
手を胸の前で握り、祈るかのように瞳をぎゅっと閉じている。
その胸中にはどんな想いが、願いがあるのだろうか?
スタートの合図の空砲が鳴った。
(4/7)
歓声に沸くゴール前。
藤沢圭はやってのけたのだ。
自己新どころか大会新記録。
へとへとになって帰ってきた藤沢圭を、部員たちがもみくちゃにする。
その中には無論マネージャーの由香里の姿が。
汗だくになった藤沢圭を、抱きしめて称える由香里。
その姿を見た瞬間、智樹は己の敗北を悟った。
「おめでとう!やったね!!」
「ありがとう由香里先輩! これでやっと…ん?」
後ろに視線を感じ、藤沢圭は振り向いた。
そこには、神妙な顔をした智樹の姿があった。
「と、智樹クン…」
智樹がこの場にいたことに驚く由香里。しかし智樹は由香里に構わず、藤沢圭と向かい合った。
「おめでとう。君には感服した」
せめて最後ぐらいはカッコつけよう。そう考えての行動だった。スッと利き腕を差し出す。
「はぁ、ありがとうございます…」
怪訝な表情で、藤沢圭は握手を返した。
「これで念願成就だな、藤沢」
きょとんとしつつも、智樹の言葉を理解したのか、一気に真っ赤になる。藤沢圭は純情な男だった。
(由香里にはこんな男がふさわしいのかもな)
そんな事を考えながら、智樹は踵を返す。これが今生の別れ…
だが、奇跡は起きた。
(5/7)
「…由香里先輩。もしかして喋っちゃったんですか!?」
ギロリと由香里を睨む藤沢圭。あたふたと由香里はそれを否定する。
「そ、そんな事無いよ!? ね、智樹クン、私言ってないよ…ね?」
「え…?」
意外な展開に思わず振り向く。何が何だかさっぱりだった。
「彼氏に隠し事はしないっつっても、後輩の色恋沙汰まで喋るのは…行き過ぎだと思うんですがねぇ」
智樹の頭に?マークが行き交う。あせりまくる由香里が智樹に同意を求めてきた。
「私、言ってないよね? 藤沢君が好きなコの為に頑張ったこと、ばらしてないよね?」
「はああ?」
由香里の話はこうだった。
藤沢圭には、かねてより片思いしている相手がいた。思い悩んで先輩である由香里に相談した所、
由香里は、「この大会でいい記録を出して、それを告白するきっかけにすればいいよ」とアドバイスしたとのこと。
(ちなみに昨日由香里が電話に出れなかったのは、充電器を教室に忘れたかららしい)
話を聞くにつれて、智樹の顔に笑みが浮かぶ。そして藤沢に耳打ちする。
「なぁ藤沢、その好きな相手って…俺のクラスの後藤沙希?」
藤沢圭の想い人。その名前を、智樹は何故かあっさり看破した。
「ぐわぁぁぁっ!! そこまでバラしてたなんて、見損ないましたよ由香里先輩!!」
「あ〜ん! 知らない。知らないよぉ!!」
とうとう二人は追いかけっこを開始した。それを見て部員達がどっと笑う。智樹も同時に笑いだす。
だが皆とは違う理由で…彼は笑っていた。
それは、前日の作戦が功を奏したことに対する、黒い歓喜の笑い。
この日以降、智樹の行動は逸脱を開始する。
(6/7)
大会前夜、智樹は深夜の街を全力疾走していた。
一発逆転の鍵。その在り処へと向かう為に。
おもむろに電話横に備え付けのホワイトボードを引っぺがし、小脇に抱える。マジックも忘れない。
そしてそのまま着替えもせず、寝間着のまま家を飛び出したのだ。
『智樹。ペースを乱さすなよ。休み無く走れば間に合う』
「はぁっ、はぁっ、オッ、ケェー…」
それだけ言って智樹は携帯電話を切った。
深夜の、一人きりでの滑稽なマラソン。少し冷たくなった空気が幾分か疲れを軽くしてくれる。
それでも帰宅部の智樹にとってはかなりのハードワークだった。
深夜2時55分。智樹は目的地に辿り着いた。
その場所とは…裏山の、あの古井戸。
「ハッ… ハッ… 間に、合った…!」
『よく頑張ったな。じゃあさっそくかかれ!』
「よ、よし… …………え?」
行動を開始しようとした智樹は愕然とした。
古井戸の前に…誰かがいる!
月明かりに照らされたその顔は…見紛うはずもない、あの藤沢圭だった!
「俺がこんなもんに頼ったなんて…ナンセンスだよなぁ。でもあの時は藁にもすがる思いだったし」
古井戸の前で独りごちる。それは、他力にすがった己を無理矢理納得させているかのように見えた。
(くそ、やはりアイツも知ってやがったのか…)
智樹は歯噛みした。リミットまで、あと僅かしか無いのに…!
『おい智樹、どうした?』
携帯から心配そうな真二の声が聞こえる。
「いやがんだよ…あいつが!」
『マ、マジかよ』
そんなことを話している間にも、時間は刻一刻と過ぎていく。
(7/7)
「でも今日は、もの凄いチャンスが手に入った。神様のご利益も…少しはあったのかもな」
パンパンと井戸に拍手を打つ藤沢圭。彼の中で古井戸はそんな程度のものらしい。
だが今の智樹にはそのことに安堵している余裕は無い。
(帰れ!早く帰りやがれ!!)
このことで頭がいっぱいだった。
その後、ひとしきり明日への意気込みやら本番での走り方やらを確認した後、藤沢圭は裏山を降りていった。
瞬間、智樹が飛び出す。残る時間はあと僅か!
転びそうになりながらもホワイトボードを構え、マジックの蓋を口でねじり飛ばす。
『書け!誰でもいいから!』
焦り気味の真二の声。だが智樹も同じだ。急いで藤沢圭の名を書き殴る。
・藤沢圭
・
『あと10秒!』
「くそっ!!」
(誰でもいい。とにかく書くんだ!)
智樹は由香里以外の女子生徒を思い浮かべる。
真っ先に浮かんだのは、同じクラスの後藤沙希。クラスで一番の不細工。記憶に鮮明だったのもその所為か。
一瞬躊躇する。が、藤沢圭が由香里を狙っているという事実を瞬間的に再認識。怒りに任せて後藤の名を刻む。
・藤沢圭
・後藤沙希
(構うもんか。地獄に堕ちろ、藤沢圭っ!!)
書き終えるや否や、智樹は一足飛びで井戸に噛み付き、両手でホワイトボードをその奥底へ叩き込んだ。
『恋敵を他の相手とくっつける』
真二が提案した作戦。それは悪魔の采配。
間に合ったかどうかは神のみぞ知る。そんなタイミングで作戦は完了したのであった。
話は面白いけど、寝取られとしてはどうかな
いやいやきっとこれから
ものすごい勢いで寝取られてくれるに違いない。
作者も「フフフ、思った通りの反応だ。これから驚くぞ(プッ」
と思ってると予想する。
ジャブだよジャブ.
これからすんごいカウンター食らうことになるよ.
次はカウンター来るかな
それとも、守りの姿勢かな。
テンション高いスレッドだなあ(w
すいません。
今晩、この後プールデートの差し替えをUPします。
よろしいでしょうか。
いっちょ来い!
(10/12)→(10/23)
当日、俺はあいつの瑞々しいばかりの水着姿に見とれていた。
赤、黄、青、緑の鮮やかな原色の模様のビキニ、その体の端から生えている長くて細い手足、
小さな顔に一杯に浮かんだ笑顔。
すれ違う男たちは、みんな振り返っていく。
すげぇ、こいつこんなに綺麗だったんだ。
「どう、惚れ直した?」
「ばかやろ。」
それしか言えなかった。
俺がお前に惚れてるのは、先刻承知だろ。
今更、なんでそんな事を訊く?
全く、嫌がらせでしかないぞ。
確かにあいつは綺麗だ。
可愛い。
自分の事でもないのに自慢したくなってしまう。
でも、
今のあいつはすぐ目の前にいるのに、なぜか手が届かない、酷く遠くにいるように感じる。
なあ、香織、お前随分遠くにいっちまったなぁ。
そんな事をつぶやきながら、遠くの空を眺めていたら、
「どおしたの?」
(11/23)
耳元であいつの囁く声がした。
ドキ!
お前、こんなにすぐ近くにいたのかよ。
今の、聞こえてないかな?
ドギマギしていると、
「もぉ、こんないい天気なのに、そんなことしてると、あっという間に夕方になっちゃうよ。」
そう言うがはやいか、あいつは俺の腕を抱えて、プールサイドを走り出した。
「おい、ちょっと、どこ………行くんだよ。」
ピピーッ、笛が鳴っている。
やべ、俺たちの事だよな。
「そーれ」
ドボーン!
あいつに引っ張られて、プールに飛び込んだ。
ガハッ…ゲボッ…ゴホッ……
不意に飛び込んだものだから、鼻から口から水が入り込んで、息ができない。
苦しい
「プハー!」
ようやく顔が水から出せた。
(12/23)
「お前、何しやがる!」
と、その時
「プールサイドで駆けたり、飛び込んだりしないで下さい!!!」
監視員の人が俺たちを注意しに来た。
「「すいません、」「はーい、ごめんなさーい。」」
「見ろ、叱られちまった。」
「フフッ 御免御免、でも、目 醒めたでしょ?」
あいつは、にっこり笑っている。
此処しばらく見たことも無いような、飛び切りの笑顔だ。
「ああ……うん。」
「そ、……じゃあ、行こうか。」
好きな娘にあんな笑顔されたら、男だったら手も足も出なくなるじゃないか。
笑顔にすっかり丸め込まれてしまった。
(13/23)
「プールにきたら、まずは、ウォータースライダーだよね。」
快活なあいつらしい。
まず最初は、大きなタンデム型の浮き輪にお尻をいれてすべるやつだ。
「ひゃっほー」
あいつが、歓声を上げている。
浮き輪は、グルグルと回りながら、スライダーを比較的ゆっくりと降りていく。
目が回りそうだ。
それよりも問題なのは………
あの、……香織さん、私の足が、あなたの脇のあたりに当たっているんですけど。
というより、あなた様は、私の足を腕で抱え込んでいるのはお解りですか?
私の足の指先が、あなたの胸もとに触れて、勃ってきちゃったんですけど………
と、ゴール地点に着水、この状態から開放された。
「うーん、楽しいけれど、ちょっとスリルにかけるな。」
「よーし、次はあれだ!」
あいつが指差したのは、今まで滑っていた奴より、もう一段高いところにスタート地点がある
スライダーだった。
「私が先に行くね。」
かなり急に見える斜面を、平気で滑り降りていく。
続いて、俺も滑る。
(14/23)
滑り出して、カーブを一つ二つ曲がった時、誰かが止まっている。
ちょっと待て、ぶつかるー。
必死で手で制動を掛け、なんとかギリギリでそれにぶつかることは回避できた。
あいつだった。
「お前、何やってるんだよ。」
「一緒に行こ。」
言うが早いか、俺の太腿を両腕で抱える。
訳がわからず、手をついてもたついていると、
「手を離して。」
「早くしないと、後ろの人来ちゃうよ。」
つられて手を離すと、あいつはスライダーの床を手ではたいてスタートさせた。
「キャー!」
歓声を上げながら、滑っていく二人。
あいつは、俺の太腿をがっしりと抱えて離さないようにしている。
あの、香織さん、あなたのお尻のあたりに、私の股間が触れているんですけど。
ちょっと硬いような、変なものが当たっているはずなんですけど、気色悪くないんですか?
………と思うまもなく、着水。
ドッボーーーーーーーン。
仰向けに寝転んで着水したのか、上の方に水面が見える。
(15/23)
すぐに起き上がろうと思ったのに体が動かない。おなかの上に何か乗っている。
え?……びっくりしていると、鼻から水が入ってきた。
痛っ…………思わず口をあけた瞬間、大量の水が流れ込んできた。
いかん、溺れる!
必死でもがきながら、水面に顔を上げた。
「プハーーーーーーーーーー!」
「キャハハハハハハハ…」
あいつが笑っている、とびっきりの笑顔で。
「って笑う事かよ!危うく死にかけたぞ。」
「ひろクンが、しっかりつかまっていなかったからじゃない。人のせいにしないでよ。」
「じゃあ、どうすればいいんだ?」
「じゃ、ちょっとつかまってみて。」
と言って、俺に背中を向ける。
「こ、こうか?」
後ろから、あいつの臍の上あたりに手を伸ばして、組む。
「もっと上。」
(16/23)
「このあたり?」
「もっと。」
「ここか?」
「もうちょっと上。」
「ここ?」
「うん、そこらへん。」
あの、このあたりって、あなたが今つけているブラのすぐ下なんですけど。
何かで手がずれたら、すぐにあなたの おっぱい に触れてしまうのですけど。
「さ、行こ。」
あいつは、そんな事は微塵も気にしない様子で俺の手を取って階段を走り気味に登って行く。
自分たちの順番がきた。
さっきと同じように、あいつが先で、俺が後から滑り出した。
2つほどカーブを曲がると、あいつがいた。
真後ろにぴったりくっつくと、さっきあいつに言われた通り、あいつの胸のすぐ下に腕を伸ばして、
しがみつく。
「いくよ。」
そう言うと、あいつは手で勢いをつけて滑り出した。
(17/23)
俺の手は 腕は、今直接あいつの体に触れている。
その感覚は、何とも言えず心地よく、また 悩ましい。
今度は、密着していたせいか、パニックにならずに着水した。
同じようなことをして何度か滑ったと思う。
「今度は、ひろクンが先に行って。」
「さっきのところで待っててね。」
言われた通り、先ほどのところで止まって待っていると、すぐにあいつが追いついて来た。
あいつは、俺の後ろにつくと、すぐに手を伸ばして背中にしがみつく。
「レッツ ゴー。」
耳の側で、そっと囁いた。
あの、そんな耳元でそっと囁かれると、感じちゃうんですけど。
背中のあたりに、何か丸くて柔らかいものが当たっているんですけど。
股間のあたりのものが大きくならないよう、必死で理性で抑えていると、すぐに着水。
どぼーーーーーん。
いかん、香織の奴、着水前に手を放しちまったらしい。
仰向けに着水して、パニックになると危ない。
すぐに体を反転させ、あいつを抱きかかえると、すぐに上に引き上げた。
あいつは、すぐには状況が把握できなかったみたいだが、
「あ……助けてくれたの。ありがと。」
(18/23)
胸のあたりに、柔らかいものが二つ、俺の両脚の間に太腿らしきものが触れているのを感じる。
このまま、ずっとこうして抱きしめていたい。
「恥ずかしいよ。」
その言葉にハッとして両腕を離す。
そうだ。ここは公衆の面前だった。
しかし、場所もわきまえずに、抱きしめていたいなんて思ったのは、初めてだった。
やっぱり、あの日の事が俺の心の中を動かしているのだろうか。
「何ボーっとしてるの、行くよ。」
気が付くと、あいつはスライダーの階段に駆け出していた。
なあ、香織、今日のお前、すごく綺麗だ。
何でこんなに綺麗になっちまったんだ。
午前中は、殆どスライダーで遊んだ。
俺が前になったり、あいつが前になったり、
その間、あいつの素肌に触れる感触を喜んでいた。
こんな事でもなければ、触れる事のできない感覚。
いや、今までもこんなにあいつの肌に直に触れる事など無かった。
元々、抱きつき癖があって、他人に触ることに頓着しない方だが、こんなにベタベタ触れてくるの
は初めてだ。
今、気が付いた。
(19/23)
あいつは、まだ続けるつもりらしい。
「ちょっと待った。」
「さすがに、やばいぞ。」
どことなく監視員の視線がきつくなっている。
「なーに、そんなの関係ないじゃない。」
いや、関係あると思うぞ。
「いや、もう1時過ぎだろ、さすがに腹が減ってきた。」
「え!もうそんな時間?」
「あ……そう思ったら、私もお腹すいてきちゃった。」
「そうだね、昼ご飯にしよ。」
荷物の置いてある場所に戻った。
朝一で来た甲斐あって、そこは大きな屋根の下にビーチチェアが並んでいる、最高の場所だった。
「はい、お弁当。」
「え?そんなものまで作ってきたのか。」
「そうだよ。今日のために、気合入れて作ってきたんだから。」
中身は、おにぎり(かなり大きい)が数個、おかずに鳥のから揚げ、卵焼き、ハムサラダ、デザー
トに梨がついていた。
メニューは、なんて事の無いものばかりだけれど、普段 弁当を作り慣れていないあいつにとって
はなかなかの力作といえよう。
(20/23)
……と、ここでも思い出した。
俺は、あいつにお弁当を作ってもらったのは、これが始めてだという事を。
優しくしてくれるのは、嬉しい。ベタベタと甘えてくるのも可愛らしい。
だけど、
「なあ お前、先輩と何かあったのか?」
「へ? なんで?」
「いや、ここんとこ、俺に優しいから、先輩となにかあったのかな、と思って。」
「べ、べつに何も。……あれから何も進展してないし。」
「そっか。何だか急に優しくなったみたいで、何かあったのかと思ったけど、俺の勘繰り過ぎか。」
「そ、そうだよ。だって、夏休みの間、ずっと ひろクン、会ってもくれなくて、さみしかったん
だから、その反動がでただけだよ。」
その口調に、なにか引っ掛かりを感じたものの、納得させた。
俺の思い過ごしなんだ。
午後は、一転して流れるプールでマットにつかまってのんびりと流れに身を任せていた。
あいつは、自分の腕を枕にうつ伏せに寝そべるような格好で顔だけこちらに向けてのんびりとして
いる。
目は閉じられている。起きているのだか寝ているのだか判らない。
ただ、にっこりと笑みを浮かべてこっちにむいている。
それを見ると、何とも言えずほのぼのとした気分になってしまう。
(21/24)
今日一日、恋人気分を味わえたし、これはこれでいいのかもしれないな。
一日日に照らされて、赤くなった顔
小柄で、細く引き締まった肢体
その上を少しばかり被う、白い水着。
そんな、あいつの様子をボケーっして観ていた時だった。
「隙あり。」
言うが早いか、俺の唇に何か柔らかいものが触れた。
「?!?!」
「へっへっへー、ひろクンの唇、頂きー。」
「な、何する。」
「だって、いかにも『唇、奪って下さい。』なんて顔して寝そべっているんだもん。」
「そんな無防備な顔してると、もっとやっちゃうぞ。」
「それとも、その方が嬉しい?」
「べ、別にこんな事されても嬉しかーない!」
「あー、言ったな? それじゃ、嫌でも嬉しいと言うような事やってやる。」
そういうと、あいつはマットの上に膝立ちし、ブラのストラップをはずすと、胸をはだけさせた。
「お、お前、何やってんだよ!周りに人 いっぱいいるんだぞ!」
(22/24)
「関係ないよ。」
あいつは、俺の頭を抱えると、自分の胸に押し付けてきた。
一方の胸の先端が俺のほっぺたにあたり、もう一方が俺の目の前に鎮座ましまししている。
「どう、これでも嬉しくない?」
「あうあうあう………………
あまりに強烈過ぎて、声が出せない。
「そう じゃ、沈めー。」
ドボン。
水の中、直に鼻に口に、水が流れ込んでくる。
必死でもがきながら、何とかして水面に顔を出した。
「ハー、ハー、ハー、」
「大丈夫?」
後ろからあいつの声がした。
「大丈夫って、お前なにしやが………あれ、お前水着、着替えた?」
「何寝ぼけた事言ってるの。私、朝からこのままだよ。」
だって、さっきは白い水着で………、てあれは夢だったのか。
みると、午前中着ていた原色模様のカラフルな水着のままだった。
(23/24)
「もー、恥ずかしかったんだから。」
「居眠りこいて、いびきかいて、終いには『嬉しくない』だとか『あうあうあ』だとか言って、自
分でマットから転げ落ちるんだもの。」
「お昼、私に『何かあったのか』なんて訊いたけど、ひろクンこそ何かあったんじゃない?何か変
だよ。」
その途端、何か急に現実に引き戻された感じがした。
今までの、バカップルと呼ばれそうなほどの、いちゃいちゃぶりも、全て夢の中の出来事だったの
だろうか。
又だ。すぐそばに居るのに、何かあいつが酷く遠い所にいる。
或いは、何て言うんだろう、あいつの体の周りには薄いヴェールが掛けられている。
それ故に、俺はあいつに直接触れる事はできない。
ヴェールを剥がそうにも、それは肌にぴったりくっついて剥がす事はできない。
それどころか、そのヴェールはどんどん厚くなって、終いには俺の目の前からあいつの全てを覆い
隠そうとしている。
そんな不安感が俺の顔に出たのだろう、あいつは俺の顔を覗き込んで、訊いてきた。
「どうしたの?ぼーっとして。」
「つまらない?」
「いや、そんな事ない。」
「ただ、病み上がりなんでちょっと疲れたんだと思う。」
「そう、ならいいけど。」
「けど、………なんだよ?」
(24/24)
「いや、前はさ、具合が悪くても無理矢理平気な顔して、その後でぶっ倒れて大騒ぎになってたじ
ゃない。」
「ひろクンの、こんな顔見たこと無いから、どうしたのかな……て思って。」
「それだけ、この間の風邪が堪えたって事だろ。」
「そう、じゃ、今日はそろそろ上がろっか?」
全く、付き合いが長いと、ちょっとした心境の変化でも、すぐに感づかれてしまう。
簡単に嘘をつくことも、表面だけ取り繕う事もままならない。
しかし、顔に出していればそれはやがてあいつへの不信感を増やす事になる。
此方が相手に不信感を募らせていれば、相手方だって、此方を不信の目で見るようになる。
結果的には、二人の間の溝を、さらに広げることになってしまう。
だから、二人の間をさらに広げる事は、不安を顔に出すことは、極力避けなけれがいけないのかも
しれない。
少なくとも、あいつが、香織がこれ以上遠くに行ってしまわないようにするためには、この現状を
進んで受け入れなければいけないのだろう。
今は、こうやって、一緒に遊んで、にっこり微笑んでくれる。
時には手を繋いだり、腕を組んだり、膝枕をしたり、恋人同士に見えるようなこともしてくれる。
病気になったら、心配して看病したりもしてくれる。
確かに、他の人と付き合っているけど、エッチしているけど、俺とはしたくないと言っているけど、
俺がそれさえ我慢すれば、こういう関係は続いていくかもしれない。
少なくとも、単なる知り合いであるよりは、ずっとましじゃないか。
そう自分に言い聞かせておけば万事うまく行くのかも知れないと思った。
帰り道、あいつはすっかり疲れたのか、俺の手を握ったまま肩に頭をもたれ掛けさせて、眠ってい
た。
すんまそん。
分母数間違っとりました。
誤:23
正:24
です。
『寝取られ遭遇の前に、萌えるシーンを』と思って書いてたら、こんなになっちまい
ました。
>前スレ949さん、
乙です。
ウーーーーーーーーン。
展開が読めない。
何か、主人公、暴走の挙句、自爆しそうに見えるんですが、
何か、
「なるほど、こういう方法もあるのか。それなら、ハーレムじゃぁ!!!!」
などと、イヤンな妄想を繰り広げとります。
ではでは、おやすみなさい。
あーもう,もう,もうーーーーー!!!!
いいじゃないか!!(;´Д`)ハァハァ・・・
>>603◆fzpLpgOYbkさん
ちくしょう。
何だか無性にちくしょう。
こんな萌え娘が他の野郎にやられ済みで
果ては寝取られるなんて、世の中間違ってる。・゚・(ノД`)・゚・。
(;゚∀゚)=3寝取られ和姦フェラ描写を激しくキボンキボン
きたね・・・そりゃものすごく・・・(萌)だね・・・
新手の人もいいけど俺はやっぱり603さんの方が好きかも
寝取られ遭遇の前に萌えるシーンですか・・・次回は荒れることを期待してますよ〜
前スレ949さんも603さんもどっちもイイさ!!!
世界は寝取られ満ち溢れているッ!!!!!
やっとこさ一番初めに書いた(w エッチシーンに着陸できそうです。
あと3〜4章の投稿で完結しますので、よろしくお付き合いくださいませ。
(1/6)
「ねぇねぇ知ってる? この間智ちゃんがね…」
「…へぇ、そうなんだ」
「古文の小テスト、問二の答えがわかんなかったよ」
「うん…あれ、難しかったよな」
放課後、いきつけのハンバーガーショップでの何気ない会話。
話題を振る由香里だったが、肝心の智樹はただ適当に相槌を打つだけだった。
(最近の智樹クンは何か変だ)
漠然とした不安が由香里を包む。しかし、由香里はめげない女の子だった。
「E組の松坂君って知ってる?」
ぴくっ!
智樹が過敏に反応した。おもむろに懐からメモ帳を取り出す。何かを書き、すぐ仕舞う。
「その人、麻衣子の彼氏なんだけ、ど……………ごめん、何でもない」
「そう…」
…そしてまた、心ここにあらず状態に戻る…
ここのところ、ずっとこんな調子なのである。
「……智樹クン。私といっしょじゃ…つまんない?」
「そんな訳ないじゃないか。楽しいよ」
「…ならいいんだけど」
弾まない会話。重苦しい時間。どちらとなく席を立った。
(2/6)
その夜、裏山へと向かうコート姿の智樹の姿が見受けられた。
夏真っ盛りに怪しさ大爆発のいでたちなのだが、当の智樹は意にも介していない。
道中、例のメモ帳を取り出す。今日の標的は…
・体育教師の郷田太郎
・隣のアパートに住む兼弘猛
・お笑いコンビ「ねっかちーふ」の小さい方
・「ヴァーミリオンサンズ」のヴォーカル、R=アーカイザー
・同級生の保坂年次
・同級生の石塚俊男
・同級生の松阪勇気
これらは全て、本日由香里からの話題に上った男性の名前である。
「さぁて、こいつ等は誰とくっつけてやろうか…」
一人の女を取り合わせるとか? 野郎同士ってのも笑えるかも。
今日も智樹は古井戸に向かう。由香里に纏わり付く男の影を払拭する為に。
気分は、姫君を守る騎士ようだった(やってることは悪の魔法使いそのものだが)。
(3/6)
そんな過剰なまでの防衛の日々を送っていたある日、事件は起きた。
学校から帰った智樹は、家に鍵がかかっていることに気付く。
「あれ…今日はかあさん留守なのか」
ポストから合鍵を取り出し、家の中へ。
台所には、書置きとラップで包んだ夕食がある。
「この前撮ったビデオでも見ながら食うか」
智樹はレンジでそれを暖め、いそいそとテレビのある居間へ運び込んだ。
テレビ台の下をごそごそと漁り、目当てのビデオテープを探し出す。
ちゃぶ台の特等席に陣取り、智樹は再生ボタンを押した。
『特捜リザーブXXX。これは、世の中に蔓延する不可思議な現象を科学の瞳で暴き出す、真実の記録である』
目当ての番組は野球で延長になっていたらしい。テープには一つ前の番組が入っていた。
(まだやってたんだな、この番組)
そんなことを考えながら、智樹は夕食の焼きそばをすすり出した。
『今回のテーマは学校の怪談についてである。ITの波がおしよせる現代社会において、オカルトが我が物顔で
闊歩するスポット、学校。若者達が出会いと別れを繰り返すこの場所には、一体どんな怪異が息づいてるのだろう』
5年も続くこの番組。流石にネタギレなのか、突飛な内容が多くなってきている。
食事に夢中になり内容を軽く流していた智樹だったが、番組がある話題に移った時、その箸がぴたりと止まった。
『ケース2:Y県T市にある私立○○学園。不思議な井戸の伝説の正体を暴け!』
「なにいいっ!?」
立ち上がった弾みで、ちゃぶ台から焼きそばの皿が滑り落ちた。
『秘めたる想いを叶えてくれるという井戸の幽霊は、本当にいるのだろうか? 早速取材班は現地に足を運んだ』
テレビにかじりつき食い入るように見入る。
モザイクが掛かっていたが、そこは間違いなく智樹が通う学園だった。
(4/6)
リポートを続ける取材班が、一人の学生を捕まえ、インタビューを試みる。
『ええ、知ってますよ。井戸に身を投げた夜鷹の霊が両想いにしてくれるんです。現に俺もそのおかげで…』
突然の取材に舞い上がってペラペラと喋りまくる学生。
「こいつ…どこかで見たことがある………ま、まさか!」
目元にモザイクが掛けられてはいるものの、その程度で国民のプライバシーが守れるはずもない。
テレビに映し出されたその男は、
智樹の悪友…
この呪いを智樹に紹介した男…
高田真二、その人であった…
「あいつっ!!」
檄昂する智樹。しかしすぐにハッ、となり、すぐさま頭出しをし、番組の放送日時を確認する。
「よ、4日前…」
愕然とした。
4日間。
その間に、
どれだけの人間がテレビを見たのだろう。
どれだけの人間があの古井戸を利用したのだろう。
そして、
どれだけの人間が、
――隣に香坂由香里の名前を書いたのだろう――
目の前が真っ暗になり、智樹はその場に崩れ落ちた。
番組は、既に一本足で歩くワンちゃんの話題に変わっていた…
(5/6)
「この馬鹿野郎が!!」
ガシャァァン!!
転落防止用のフェンスが激しく軋む。
夜の校舎屋上に呼び出された高田真二は、永沢智樹に激しく糾弾されていた。
「何であんな事言いやがったんだよ!」
「お、落ち着けよ智樹。別にたいしたことじゃないだろ?」
「何だと!」
真二は思いのほか平然としていた。智樹はそれが無性に腹が立つ。
「俺は呪いの方法までは喋ってなかったろ?大丈夫だって」
「ふざけるな!もし偶然「あの方法」を発見する奴がいたら? もしそれが広まったりしたら?
一体どうするつもりなんだっ!!」
ありえない話ではない。可能性は0ではない。しかし真二は平然としたままだ。それどころか…
「…俺は構わんけどな」
しれっと、そうのたまった。
意外な真二の言葉に勢いを失う智樹。真二は立ち上がり、尻の埃を軽く払った。
「緒美奈裕子のことは実験だっつったろ。本気で好きなわけじゃない。ま、練習台ってとこか」
「そんな… だってお前、あんなに仲良く…」
「俺、他に好きな奴いるし… その時色々と失敗しないように経験を積んどきたかったんだよ」
「し、真二…」
「いいじゃん。あの井戸がある限り、女なんてどうにでもなるんだ。お前も香坂だけに
こだわってると人生損だぜ。じゃーなー…」
そういい残し、真二はひらひらと手を振りながら去っていった。
あまりの出来事に言葉も出ない。
しばらく呆けていた智樹だったが、あることに気が付き、戦慄した。
(…誰かの妨害を受けたのか?)
真二の、自殺行為にも等しいあの番組での言動。そして今の会話。すべてが一本の線で繋がる。
(緒美奈を好いてる誰かが、あの井戸を使って真二と他の女とを恋仲にしたんだ!)
誰とも分からぬ恋敵の介入。もしかしたら不特定多数。
それは、いつ由香里と智樹を狙うやもしれない。
智樹の、行き過ぎの感があったここ数日の杞憂が俄然現実味を帯び始めた。
噂は事実を伴って拡散していく。事態は極めて深刻であった。
(6/6)
夜は嫌い。
勉強していても、本を読んでいても、気は紛れない。
夜は、あの人が傍にいない時間だから。
そんな時、私は決まって机の引き出しの、その一番奥に隠してある日記をそっと開いてみる。
そこに眠るのは、
ずっと綴ってきた、あの人への想い。
無理は承知で挑んだ入学試験。
ドジな私は鉛筆を全て忘れてきてしまっていた。
気付いたのは開始直前。
もう後の祭り。途方に暮れる私。そんな時、あなたはそっと手を差し伸べてくれた。
『一本しか貸せなくて悪いんだけど』
あなたが持ってきていた鉛筆はたった二本。
大事な試験だというのに、あなたはそのうち一本を私に貸してくれるという。
その半身を分けるかのような行為に私は感動した。涙が出るほど嬉しかった。
私達はお互い一本の鉛筆で試験に臨んだ。
私の一つ前の席で折れた鉛筆を必死に削るあなた。その後ろの私も同じことをしている。
何て滑稽な二人なんだろう。周りからクスクスという笑い声が聞こえる。
何だよぅ。笑うなよう。
こっちはいっぱいいっぱいなんだぞ。
…でも平気。二人だから恥ずかしくない。
そんな、そんな些細なきっかけで、私はあの人を好きになった。
一緒に合格できるといいな… 同じクラスになりたいな… そして、いつかあの人の隣で可愛く笑えたらな…
「待たせたなっ」
声をかけられ、我に返った。
喧騒。行き交う車の波。夜の街。そこは待ち合わせ場所。気が付けば、約束の時間だった。
顔を上げ、声の主を見上げる。
嫌いな夜が始まった。付け慣れないイヤリングが、やけに重たかった。
盆と大晦日が一緒にキタ━━━━━━!ような日だ。
乙です。
漏れ的には、香織作者<真二作者だね
文章がまとまっていて読みやすい。
今回のプールデート、初めて飛ばし読みした。
あ、でも香織作者も何か(足りないもの?)を補えばおお化けするヨカン・・
うおお神々一挙降臨――――!
それはさておき香織作者神さんの(6/6)
これは、アレですか、実は井戸を使うまでもなく好きと思っていてくれたのに、
井戸に関わったせいで(挙げ句新たなアレンジ方を発見した誰か)によって
夜の街に連れ出されてしまうってえ流れですかっ!
って神の名前を間違えたー!
腹カッ捌いて逝ってきます……介錯は無用につき御免(ズシュ)
他人の女だという事実を忘れさせる萌え展開ハァハァ。頼んますぜ603氏!
86 :
山崎 渉:03/05/28 13:23 ID:84NJr9+u
∧_∧
ピュ.ー ( ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。
=〔~∪ ̄ ̄〕
= ◎――◎ 山崎渉
オルタ
>エッチしているけど、俺とはしたくないと言っているけど
主人公としてもいいって言ってなかったっけ?
何か長編化で解らなくなってきた。
母さん、寒いよ・・・ここだけ冬が来たよ・・・
母さん、寒いよ・・・、ここだけ冬が来たよ・・・
よしよし、うち芋あげるから我慢おし
「お兄ちゃん・・アイリスがよしよししてあげるね。」
よちよち
>89-91
すまん。
ひもじいのは、判る。
がしかし、無いものは無いのだ。
明日は、芋の発売日。
しばらくは、それで我慢してくれい。
きっと、悪いようにはせん。
>>93 (・∀・)カエレ!!
>明日は、芋の発売日。
>しばらくは、それで我慢してくれい。
まるで自分のSSがうち芋より上であるかのような表現ですね( ´,_ゝ`)プッ
前スレ終盤あたりから少々勘違いなされているのでは?
あ「先生しつもーん!クレセンからの発送確認メールがきません。」
せ「あ…あとでね」
自分は事前情報完全遮断でのうち芋でつ…楽しみ(;´Д`)ハァハァ
とりあえず今のうちに続きアップします。
(1/7)
早朝。人気の無い住宅街を、由香里は一人歩いていた。
生気が抜け落ちたかのような、静謐な街並み。
それは、由香里にとってはいつもの朝の風景だった。
「今日も暑くなりそうだな」
汗ばんだ肌に、容赦なく夏の太陽が照りつける。
(とりあえず、シャワー浴びたい…)
まだ家の者は寝ているだろう。今のうちに…と由香里は歩みを速めた。
TRRRRRRRR…
不意に鳴り出す由香里の携帯。その液晶画面には…
「来た―――」
由香里の心臓が跳ね上がる。
そのまま携帯を鞄の奥に仕舞い込み、駆け足。
一刻も早く、昨日の名残りを洗い流さなきゃ。
その気持ちが、由香里を駆り立てた。今日も一日が始まる――
やべッw、考えてみればココ、作者も読者もみんな寝取られスキー
ばかりじゃねーか!
しばらくうち芋に寝取られちまうじゃんよ!
(`・ω・)=○)Д`)
>>94
(2/7)
「由香里に、頼みがあるんだ」
その日の昼食のこと。智樹が不意に切り出してきた。
智樹からの頼み。
何だろう。
由香里はちょっとどきどきしていた。
「…何?」
由香里は動揺を悟られぬよう、出来るだけ平静を装う。
「前もって言っておくけで、理由は聞かないで欲しい」
もったいぶる智樹。少し焦れたのか、由香里は続きを急かす。
「そんなんじゃわからないよ。私はどうすればいいの?」
「……」
少しの逡巡の後、智樹は口を開いた。
「今日と明日、学校から帰った後は一歩も外に出ないでくれ」
突然で、突拍子も無い、要求。
よほどの理由があるのだろう。だが…
「そ、そんな無理だよ。私…」
言いかけるも、由香里は口をつむぐ。
真剣そのものの智樹の顔。
断ることなど出来ようもない。
「…うん、わかった…」
由香里は黙ってその要求を呑んだ。
(3/7)
放課後、由香里を見送った後、智樹は家に飛んで帰った。
玄関に靴を投げ捨て、まっすぐに自分の部屋へ。
勉強机の上のは、巨大な小包が届いていた。まさに予定通りのタイミング。
「明日の夜までにケリをつけてやる…」
そう呟き、梱包を乱暴に破り捨てる智樹。中からは数冊の分厚い書類が姿を現した。
それは、この近辺にある学園の学生名簿であった。
これらを入手するため、智樹は数日前からありとあらゆる知り合いに電話をし、
頭を下げ、しつこく根回しをしていたのだ。
『由香里に接触も持ったことのある男全てを駆逐する』
その為のデータがこの中に眠っている。
「俺達の年代から前後5年。これだけの範囲を網羅すれば、いくらなんでも…」
智樹は自分に言い聞かせる。
確かに、香坂由香里が生きてきた中で、最も多く人と接してきた場所と言えば学校だろう。
名簿に記された男性(生徒、教師、父兄)の数は軽く7000人を超える。
それは、
『香坂由香里に傾倒している可能性のある人間』
その殆どを網羅しているのかもしれない。
だが、それで完璧といえるのだろうか?
箱の中の見えない猫を観測する行為。確率可能性のお話。
「だがそれでも、限りなく0に近づく」
根拠の無い自信であった。
智樹は既におかしくなっていたのかもしれない。
(4/7)
食事もせず、眠りもせず、取り憑かれたように、智樹は作業をこなし続ける。
日が変わった。
でも学校なんかには行ってられない。作業が最優先。
ただひたすらに、ただ愛しい由香里の為に。
その甲斐あってか、深夜0時近く、全ての作業は完了した。
途中何度か意識を失ったものの、遂に智樹は7000組近くのカップリングを作り上げたのだ。
達成感が、心地よい疲労とともに智樹を休息へと誘う。
「だ、駄目だ!」
パーン、と両頬を叩き、己の肉体に覚醒を強要する。
「まだ終わったわけじゃない」
そう、最後の仕上げが残っているのだ。
智樹は出来たばかりのメモ帳の束を鞄に積め、さらにもう一つ別の鞄を携える。
あいにく外はどしゃぶりの雨。だが智樹は意にも介さない。
極限まで体を酷使した為だろうか、妙な高揚感が智樹を包む。
「待ってろよ由香里、これでもう安心だからな」
疲れをものともせず、智樹は雨の中を駆けて行った。
(5/7)
程なくして、智樹は例の古井戸の元へと辿り着いた。
先日のTVの効果で、一時期人でごったがえしたという話もあったが
流石にこの天気では誰もいないようである。
智樹にとって、これから行う作業のことを考えると好都合であった。
雨の中、智樹は静かに時間を待つ。
古井戸が呪い(まじない)受付け始める時間を。
「あと3分…2分…1分…」
デジタル式の腕時計が時を刻む。
そして、魔の時間は訪れた。
「消えろ! お前等、由香里の目の前から消えてしまえ!!」
智樹が吼えた。
まずはメモ帳の束を井戸にぶちまける。
おびただしい量の紙片が井戸の闇に消えていく。それでも井戸の底は見えない。
普段ならこれで作業終了なのだが、今日は違っていた。
智樹は家から持ってきたスコップを取り出し、構える。
そして、辺りの土を掻き出し、井戸へと流し込み始めた!
「この井戸が…口を開けているのがいけないんだ…!」
狂気の形相で、井戸に土を投げ入れ続ける。
「これで、誰も俺達を邪魔することはできない!させやしない!!」
そう、永沢智樹は、古井戸を封印するつもりなのだ。
(6/7)
ひたすらに土を掻き、井戸の口に注ぐ。
30分くらい続けた時点で、ようやく底が見えてくる。
それを確認した智樹は、今度は井戸に石を投げ入れ始めた。
「…っだらあぁ!」
大小様々な石で重く井戸を塞ぎ続ける。
そして、遂に井戸の底は、口近くまでせり上げられた。
最後の仕上げにと、智樹は鞄から日曜大工用のモルタルを取り出した。
井戸の口ぎりぎりまでモルタルを注ぎ込み、雨で流れないようにシートを掛ける。
『この井戸は、叶わぬ恋に世を儚んだ夜鷹が身を投げたといわれている。
その夜鷹の霊魂が、自分の代わりに幸せになってほしいと、恋の橋渡しをしてくれるんだ』
呪い(まじない)の元は絶たれた。
これ以降、奇跡は起こらないのだ。
井戸の封印を完了させた瞬間、智樹はその場に崩れ落ちた。
精魂尽き果てたのだろう、ぴくりとも動かない。
「やったぜ…由香里…」
愛する姫を守り通した騎士。
果たして祝福のキスはあるのだろうか。
(7/7)
ぴっぴろりろっぴぴり〜ん!!
「!?」
不意に鳴り出す智樹の携帯。疲弊し切った体に鞭打ち、胸ポケットをまさぐる。
その液晶画面には…
−メール着信 ユカりん−
見知らぬ相手だ。だがこの漠然とした不安は一体?
智樹は恐る恐るボタンをクリックする。メールの封が解かれ、内容が展開された。
―――――――――――――――――――――――
ながピー、元気してた?(⌒∇⌒)
メール☆(*^-゜)v ThankS!!
何かさ〜、最近皆彼女が出来たって遊んでくんないの。
ユカりんの事より好きなんだって(;_;)
だから今日はながピーに慰めて欲しいな…
いつもの公園にて貴君の到着を待つ( ̄▽ ̄)ゞビシィ!
P.S〜
この前の賭けは、ながピーの勝ちだったから
約束通りのコトしてあげる〜(≧∀≦)/
byゆかリン
―――――――――――――――――――――――
智樹のの心臓が跳ね上がった。
そのまま携帯を鞄の奥に仕舞い込み、駆け足。
一刻も早く、この不安を払拭したい。
その気持ちが、智樹を駆り立てる。夜はまだ終わらない――
ながピー、ユカりん、誰ですかそれ?敏樹と由香里のことじゃないの?
話がわからなくなってきました!
106 :
名無しさん@初回限定:03/05/30 01:21 ID:cEMryG80
エロのない寝取られストーリー。
ある意味新しい....
107 :
名無しさん@初回限定:03/05/30 02:43 ID:ajCkmziU
http://voo.to/ero-net/ モロ見えワッショイ!!
\\ モロ見えワッショイ!! //
+ + \\ モロ見えワッショイ!!/+
+
. + /■\ /■\ /■\ +
( ´∀`∩(´∀`∩)( ´ー`)
+ (( (つ ノ(つ 丿(つ つ )) +
ヽ ( ノ ( ノ ) ) )
(_)し' し(_) (_)_)
うち芋
楽 し ん で ま す か ?
うち芋のために夜勤明けだというのに祖父開店までウロウロしてたさ。
思ったより入荷してたけど本当に入手しにくいんだろうか?
10時開店だったが11時までにうち芋を手に取ったのは俺だけだった気が・・・。
それはそうと・・・SS作者諸氏乙です。
うち芋その他で精力使い果たさないようにお気をつけて。
うち芋
昨日、夕方秋葉に行ったら、全滅だった。
秋葉で発売日初日に(ほぼ)全店売り切れ、なんての初めて見たょ。
まあ、今日か明日、追加分が入荷するみたいだけどね。
追加分入荷前に・・・
さぁ書け、今書け、すぐに書け。
うち芋でカカズにSSを書け
うち芋積んどいて・・・603氏、949氏のSSを一気読み。
あんまり意味はないけど現時点での比較も合わせた感想・・・
配役ごとに分けてみたが物語の全体的な印象にすぎないかも
壱:「主人公」…ひろクンと敏樹だと前者が受験や試験を香織との交際と
同レベルに重視してるのに対し、後者は由香里のために狂ってる点で
寝取られに対する恐怖心が実感できる…現時点では。
弐:「ヒロイン」…香織と由香里では圧倒的に前者の方が描写されている。
これは付き合うまでの過程の描写を必要とするかしないかの差と、
香織が自我を持ったキャラとして描かれ、それゆえに好悪が分かれるのに対し
由香里は「主人公が愛する女性」という記号的存在であるように感じた。
ちなみに私は後者の方が好きである。
参:「敵」…中川先輩という固有の敵がいる603SSにとって一番大切で難しいのは
彼を描写することではなかろうか?彼のキャラが曖昧であると同じ現象でも
只の浮気ないし単なる主人公のフラレ話に成り下がる。
寝取られと捉えられるためには「盗られた!!」という実感が必要で今のところ
「手に入らなかった」という気分に終始している気が。
949SSでは敵が不特定多数(?)なところに恐怖がある。
この手の話は一気呵成に終わってほしいので完結まであと数章というのはいいペースかと。
>>112 自分の作った話を分析されるのは結構恥ずかしいもんですな。
でも、自分では気付かなかった点が分かったりするので有難いです。
ではラスト手前までをカキコ。うち芋やりたいけど頑張りますぅ〜
(1/14)
「ハァッ、ハアアッ!」
転がり落ちるように山を駆け下りる。
途中で幾度も体をぶつけたが、そんなことにかまっていられない。
深夜の公園。そこに答えがあるのならば。
速度を緩めるわけにはいかなかった。
「ううおおっ!」
智樹の住む街にある小さな市民公園。
昼間以上に人気の無いそこで、事は展開していた。
降りしきる雨の中、
向かい合う男と女。
恫喝するは女。
受け止めるは男。
修羅場がそこにあった。
(まずい!)
いきなりな場面に遭遇した智樹は、とっさに近くにあったベンチに身を隠す。
ここならば、向こうからは自分の姿を窺うことは出来ない。
智樹は座る位置を調整し、ことの成り行きを見守った。
(2/14)
「ながピーどうしてっ…! どうして私じゃ駄目なの・・・?」
ピンク色の傘の柄を握り締め、激しく男を攻め立てる女。
派手な原色の赤の服が、その体のラインを大胆に際立たせる。
髪型も化粧も違っていたが、女は紛れも無く香坂由香里だった。
「駄目っていうか…」
ばつが悪そうにぼりぼりと頭を掻く男。
冴えない無精髭に、七三にぴっちりと分けられた髪。
男は智樹のクラス担任、名賀健一だった。
(そんな馬鹿な!)
智樹は愕然とした。それもその筈、
「由香里も知っているだろう? 俺、婚約したんだ」
そうだ。
確か名賀健一は、少し前に副担の小阪尚美とくっつけて「駆逐」した筈だ。
なのに何故…
「でも… 好きなの。忘れることなんて…出来ない」
そう呟き、由香里は名賀健一の方へとに近づく。
そして背伸び。至近距離。
これから何をするのかを、一瞬で悟らせる配置だ。
智樹専用の筈の、その領域が侵食されていく。
「御願い…」
由香里が、その涙で濡れた瞳をそっと閉じた。
(3/14)
(好き?キス?俺以外の男と!?)
ぶちぶちと智樹は足元の雑草を引き千切る。
投げつけるのに手ごろな石は無いかと探すも徒労に終わった。
やれやれ、と苦笑する名賀健一。
そして、由香里の肩に手をかける。
一瞬ビクッとなるも、すぐにトロンとした目で由香里は見つめ返す。
(やめ、やめろおおおお!!)
がりがりとベンチの背もたれを掻き毟る。
射る位に名賀健一を凝視。でも目からは弾丸も光線も出るわけも無く。
そして二人の距離は0になった。
「えっ…」
驚く由香里。
名賀健一は、由香里のおでこにそっと口付け、すぐに離れた。
「…ごめんな。もう口にはしてやれない…」
このキスを以って、二人の関係は終わったのだった。
「もう遅い。タクシーを呼ぶから、それで帰りなさい」
そう言って、名賀健一は携帯でタクシーを呼んだ。
「……」
由香里は、俯いたままさめざめと泣いている。
黙って名賀健一が差し出したハンカチも、由香里は受け取らなかった。
「いいよ。涙もながピーを忘れたいって言ってるし」
「そう… じゃ、俺は帰るからな」
あっさりと引き下がり、名賀健一は公園を去っていった。
(4/14)
独りになった由香里が、とぼとぼと智樹の方へとやってきた。
そして智樹が隠れているベンチに腰掛ける。
瞬間、仄かに香る香水と女の汗とが混ざり合った芳香。
無意識のうちに智樹の鼻がそれを逃さず嗅ぎ捕らえる。
こんな時にどうして俺は…と智樹は歯噛みした。
「どうして…こうなっちゃうんだろう」
一人呟く由香里。智樹は黙って聴き耳をたてる。
「何人…好きになれば終わるの? 何人に振られたら私は気が済むの?」
何人。
複数の男…
呪い(まじない)の正しい方法に辿り着いた複数の男と…
由香里は「このような」関係を持っていた。
鈍器で殴られたような衝撃が智樹を襲う。
が、すぐにある疑問が浮かび上がった。
(呪いの上書きに失敗したのか?)
このことであった。
由香里に呪いをかけた男達を、古井戸の力で他の女と恋仲にする「呪いの上書」。
藤沢圭にも、今の名賀健一にも確かに効果はあったはず。
一体どこに問題があったというのか。
「智樹クン…ごめんなさい、ごめんなさい…」
(由香里…っ!)
自分の名を呟く由香里。今すぐに出て行って抱きしめてやりたい。
そして一言、
『俺が一番、お前のこと好きなんだぜ』
そう言えたら…
(5/14)
「私、もう駄目… いくら振られても、好きな気持ちが消えないの。
こんなんじゃ、いずれ智樹クンも私のこと、嫌いになっちゃうよね…」
自嘲気味に笑う由香里のその言葉を聞き、智樹はハッとなった。
『井戸に身を投げた夜鷹の霊魂が、両思いにしてくれるんです』
インタビューでの真二の言葉。
『両思い』
すなわち相思相愛のこと。
恋人同士になれた男と女。
だが男は他の女とともに立ち去ってしまう。
残されるは…想い半ばで打ち捨てられた女だけ。
そうなのだ。
智樹が行った「上書き」は、あくまで「男」に対してだけだったのだ。
他の男の呪いで由香里は幾つもの恋をし、そして智樹の上書きで由香里は幾つもの失恋を味わった。
それは呪いによって演出される、強制的な出会いと一方的な破局。
そして夜鷹の霊魂は由香里にその想いを忘れることを決して許さない。
何故なら、呪いは古井戸の底でまだ続いているのだから。
幾つもの『片思い』を抱えた由香里の心は、もはや壊れる寸前であった。
(6/14)
露に額を穿たれ、智樹は目覚めた。
朝の公園。ベンチ裏。どうやらあのまま気絶してしまったらしい。
「うぅ…」
よろよろと体を起こし、辺りを見回す。。
由香里の姿は既になかった。あの後タクシーが迎えに来たのだろう。
「すまない…由香里…すまない」
ここにはいない由香里に智樹は謝罪する。自分がしでかした事の何と愚かしいことか。
「誰かに心奪われていたとしてもいい。仮に抱かれていたとしてもいい。
俺だけは、俺だけはお前のこと、振ったりはしないからな…」
智樹の決意。呪い(まじない)に魅入られた愚かな男の愚かな誠意。
だがそれももう由香里には届かないことに智樹は気付いていない。
智樹が倒れていた場所の真上。そこには、昨日由香里が携えていたピンク色の傘が開かれていた…
その日以降、由香里は学校に来なくなった。
家の方にも行ってはみたが、既に由香里の家は売家になっていた。
恋人を失い、半分死人の様相で智樹は日々を過ごす。
朝起きては由香里と待ち合わせをしたいつもの場所を確認し、落胆する。
昼は由香里の弁当が到着するのを待って何も食べない。
そして夜は、見知らぬ男と由香里の情事を想像し、それを自分に置き換え自慰に耽る。
そんな生活を2ヶ月位続けただろうある日、智樹宛てに一通の手紙が送られてきた。
差出人不明。消印も無い。どうやら智樹の家のポストに直接投函されたものらしい。
「…なんだろう」
怪訝に思いながらも、智樹は手紙の封を解いた。
『Menber’s Club 甘露檸檬(れもねぃど) 特別無料招待券』
見知らぬ店。チケットからは何の店かは窺うことはできない。
が、智樹は気晴らしになればと、その店に足を運ぶことにした。
チケットの日付は今日。いまから行けば時間も十分だ。
智樹はさっそく身支度を始めた。
(7/14)
智樹の家から私鉄で30分。その駅前繁華街。
スナックやキャバクラやらの派手なネオンの店舗が立ち並ぶ狭間にその店はあった。
『Menber’s Club 甘露檸檬(れもねぃど)』
ともすれば周りの極彩色に埋れてしまいそうな地味な外観だったが、
看板のささやかに光るネオンが、そこが夜の店であることを物語っていた。
「こんな店、知らないぞ」
智樹は改めて招待状を見直す。
「送る家を間違えたんじゃないのか?」
そう考えるも、チケット裏にはしっかりと智樹の名が記されている。
店の前で入るか否か悩む智樹。
その横を、この店の『商品』であろう女がすれ違い、軽く肩が当たった。
「あ、失礼」
「いえ」
反射的に謝る智樹。女のほうも軽く会釈し、そのまま店の扉を開けた。
そして女が店に入る瞬間、智樹はその顔を見てしまったのだ。
(お、緒美奈裕子!?)
一瞬の邂逅で確証は無い。だが、智樹にはその女の顔があの緒美奈裕子に見えた。
その真偽を確かめる。智樹は店に入る口実を得たのだった。
「いらっしゃいませ」
スーツ姿の店員が慇懃に礼をする。
店の中は意外と簡素な造りであった。
物珍しげにきょろきょろと見回す智樹を店員が促す。
「今日はご指名ですか?」
いきなりの店員の攻撃にあたふたとする智樹。
その懐から、礼の招待券が落ちた。
「予約番号0171…承っております。どうぞこちらに…」
チケットを拾い上げた店員が、智樹を店の奥へと誘う。
宜しければ、と店員に差し出されたマルボロを、智樹は言われるまま受け取った。
(何だ?何がどうなっているんだ?)
半ば自動的に事が進む中、智樹は店に入った当初の目的を忘れてしまっていた。
(8/14)
個室は思いのほか広かった。
真ん中にベッドが置かれ、部屋の隅には小物入れが見える。
ベッドの下には脱衣籠が置いてあり、壁には電話が設置されていた。
(マッサージとかカイロプラティックとか、そんな感じの部屋だな)
とりあえず、智樹はベッドに腰掛け、受付で買ったマルボロに火をつけた。
「げほ、げっほっ!!」
咳き込む。吸ったこと無い智樹には当然の結果だった。
「慣れないことはしちゃ駄目だな…」
ひとしきり咳き込み、落ち着いたと思った瞬間、個室のドアが開いた。
「いらっしゃいませ!」
智樹は顔を上げた。
お辞儀をする、その女の方を見やる。
「初めまして」
へそが丸見えになる位の短いセーラー服のブラウス。
綺麗な足を惜しげも無く晒す、超ミニスカート。
ほんのり化粧をしているものの、それを露骨に感じさせない。
「ユカリです。今日は指名してくれてありがとう!」
ショートヘアがさらりと揺らし、女が顔を上げる。
そこに、笑顔の由香里が、いた。
(9/14)
「ゆ、由香里…」
智樹は思わず涙が出そうになった。最早会えないと思っていた由香里が、
今、自分に向かって微笑んでいる。その事実にただ感動していた。
そして今二人がどこにいるのかも、その瞬間智樹は忘れてしまっていた。
だが、ユカリの一言で時間が動き出す。智樹以外の時間が。
「先に、シャワーを浴びましょう」
ユカリはしずしずと歩み寄り、智樹の服に手をかける。
「もう外は寒いですよねー。 あ、服はここに掛けときますね」
何が起きている?彫像のように立ち尽くす智樹。脳がまだ、正常に機能していない。
「ユカリが全部脱がせちゃいますからね」
固まったままの智樹の服を、テキパキと脱がせるユカリ。ブリーフ一枚になった時点で一気に智樹は覚醒した。
「あぁ、あのえっと!」
智樹の動揺に構わず、ユカリは一気にブリーフをずり下げる。
晒された智樹のモノは少し皮が被っていた。
「クスッ、気にしなくてもいいのに。これ位、普通ですよ?」
(なにについて普通?大きさ?形?長さか?それとも包茎具合か?)
混乱。智樹を混乱が支配する。羞恥も自尊も愛情も絶望も、ないまぜにしての混乱…だった。
「さ、行きましょ」
智樹の腰にタオルを巻いた後、ユカリが左腕を智樹の腕に絡めた。そして右手で慣れた手つきで電話を掛ける。
「お客さん、シャワー入ります」
『お客さん』
この一言で智樹は遅すぎる理解をした。
決して満たされぬ由香里を癒す、彼女自身が見つけた方法。
ああそうか
彼女はここで
『自分を選んでくれる男』を愛しているのだ。
10/14)
ユカリに促され、曲がりくねった廊下の先にあるシャワー室に入る。
ユカリはセーラー服のままだ。
「はいうがい薬。お口をゆすいでくださいね」
言われた通りに口をゆすぐ智樹。その間にユカリは智樹をスポンジで洗い始める。
人に体を洗われる感覚にしばし酔う。そこで智樹はやっと口を開いた。
「ユカリ…ちゃんはここ長いの?」
お決まりの台詞だ。しかもあまりよろしくない切り出し。
「えーとぉ、2ヶ月くらいかな。まだまだ新人ですよ?」
さらりと答えるユカリ。客のあしらいも慣れたものだ。
「へ、へぇ…そうだね。まだまだ新人うっ…」
いきなりユカリの泡塗れの手に股間を擦られ、智樹は思わずうめいた。
「あん、駄目っ、暴れないで。ここでイッらもったいないですよ」
正直果てそうだったが、何とか智樹は耐えた。シャワーで泡を流され、体を拭かれる。
「じゃ、お部屋にもどりましょ」
個室へ戻る時も、ユカリは腕を絡めてきた。
再び個室に戻った智樹とユカリ。智樹はどうしていいか分からずにいた。
「そろそろ始めましょうか」
「あ、あの、俺…こんな店初めてで、そのどうしていいか…」
情けなくもあったが事実は事実。智樹は正直にそれを告白した。
するとユカリは優しく微笑み、プレイの説明をし出した。
「お客さんのコースだとぉ…『萌え萌えイメージプレイ』からです。
これは私に感情移入してもらう為のお芝居のこと。あ、ここでのお触りは無しですからね」
智樹には理解不能だった。が、構わずユカリは続けた。聞けば分かる、ということらしい。
「ありがちな所でお客さんは学生。ユカリはそのクラスメイト兼恋人ってとこでどうかな?」
奇しくも由香里の指定したシチュエーションは恋人だった時の二人と同じものだった。
これならさほど苦労せずに演じれるだろう。
智樹は狂い始めた思考でそう判断し、提案に了解した。
(11/14)
〜萌え萌えイメージプレイ進行中〜
「永沢クン…やっと二人きりになれたね」
よりそう由香里。
「二人っきりの時は名前で呼ぶ。そう言ったろ」
すかさず智樹が注意する。いつかあった風景かもしれない。
「ごめん。まだ慣れなくって。癖かな」
「そうだな。由香里の悪い癖だ」
自分を軽く小突き、はにかむ由香里。これもいつかあった風景か…?
「ね、私達、ずっとこのままでいられる?」
「どうかな…みんなお前のこと、好きみたいだからな…」
由香里の髪を撫でながら、智樹の心は遥か彼方に飛んでいた。
「でも…」
そして、あの時言えなかった言葉を紡ぐ。万感の想いを込めて…
「俺が一番、お前のこと好きなんだぜ」
どちらともなく抱き合う。由香里の柔らかさを堪能し、髪の毛のいい匂いで深呼吸する。
「いいかい…?」
「…うん」
智樹はこの瞬間酔っていた。酔って、酔って、『ここがどこなのか』をまたもや忘れていた。
〜萌え萌えイメージプレイ終了〜
「お客さん演技上手すぎ〜。結構グッっときたよ」
するりと、ユカリが体をかわす。智樹の腕が空を切り、よろめきかかった。
「じゃ、ローション作ってきますので、仰向けに寝ていてくださいね」
智樹は呆然としつつも、素直にベッドに体を預けた。
智樹の股間にタオルをかけたユカリは、部屋を薄明かりにし、そそくさと個室を出ていった。
(12/14)
待つこと数分。智樹は不安と奇妙な期待を抱きつつ、その時を待った。
「お・ま・た・せ」
ユカリが洗面器を持って帰ってきた。洗面器からは湯気がたっている。
「じゃ、そのまま楽にしていてくださいね」
洗面器を小物入れの上に置き、ユカリは智樹の股間のタオルを外す。久々の外気に股間が縮こまる。
ベッド横に移動したユカリは、ゆっくりした動きで智樹の腰をまたぎ、その上で中腰になった。
異常に短いスカートの裾からパンティが…見え隠れしている。
「クスッ」
智樹の視線に気付いたのか、微笑むユカリ。そして、おもむろにスカートをするり、と脱いだ。
続けてブラウスを脱ぎ去る。最後のブラジャーは…焦らすように外した。
仰向けの姿勢から見るユカリのトップレス…シンプルなリボンをあしらった純白のパンティから上へと
奥まり、そしてその形良いバストの辺りでこちらに迫る、その線…
迫力だった。小さくて可愛い由香里の体とは、とても思えなかった。
「じゃ、まずはご挨拶から」
そう言って中腰の姿勢から前かがみになるユカリ。丁度智樹の目の前に、二つのバストが晒される格好だ。
「さ、どうぞ」
ユカリに促され、恐る恐るその魅惑の膨らみに手を伸ばす智樹。
触れる。揉む。埋める… 何て、感触…!
「…柔らかい…」
「えへへ、ありがと。…吸ったり、舐めたりとかも、いいんだよ…」
許可がおり、智樹はすかさず乳首にむしゃぶりついた。許可がないと何もできない。してはいけない。
風俗初心者の智樹は、そんな男に成り下がっていた。
(13/15)
「ん…ふぅ…あぁん」
智樹は夢中で顔面に押し付けられるユカリのバストを弄ぶ。
時折漏れる、ユカリの切なげな声が行為に拍車をかける。
永遠に続いて欲しいと思った時間…でも終わりはすぐに訪れた。
「んんっ…時間…無くなっちゃうから、ご挨拶はここまで…ね」
ユカリの胸が智樹の顔から離れていく。乳首と智樹の舌を繋ぐ唾液の線がつぅ、と垂れる。
智樹の顔はべとべとだった。
再び中腰になったユカリ。そして今度は例の洗面器から何かをすくい出す。
「あ…それ何?」
「ん…ローションですよ。これをこうして…」
ローションを手に取り、智樹の胸に、腹にぬりたくる。それは少し暖かかった。
「じゃ…行きますよぉ」
ユカリはクルッと180度向きを変える。そして腰を滑らせ、自分の股間を智樹の顔面の方へとずらした。
いわゆる69の体勢だ。ユカリのローションに濡れたあそこが、パンティごしに智樹の目前に配される。
「な、何を…うううっ!」
智樹の股間…既にギンギンにそそり立っていたそれが、とてつもなく柔らかいモノにつつまれた。
それは、さっきまで智樹が弄んでいたユカリのバストだった。
ぐにぐにと刺激される。思わず智樹は呻いた。8の時を描く動き、迫っては引いていくユカリの股間と
そこから匂い立つ芳香は、智樹に異次元の快楽を与え続ける。
「う…ぐぁ…」
「いいの…? 気持ちいい? でもまだイッちゃ駄目…」
さらにユカリは体を180度移動させ、元の中腰の位置に戻る。
その直後、上半身を智樹の胸にぴったりと密着させた。
ちょうど騎乗位の体勢から体を前に倒した感じだ。
そして、素早く手にローションを絡ませ、うまい具合に彼女の足の間に位置した智樹の逸物を包む。
いわゆる手コキである。
しかし密着したこの体勢では、ユカリの膣に包まれているかのようだった。
それ程ユカリの動きは巧みで、隙を見せない。
(14/15)
ユカリは手を少し強めに握り、智樹の逸物を1/3位の部分までを包む。
「お客さんに…ユカリの初めてをあげる。このまま…真っ直ぐ突いて…!」
耳元で囁くユカリ。擬似バージン。初めての客へのサービスのつもりらしい。
しかし、その一言で智樹の理性は完全に焼き切れた。
智樹はぐい、と腰を突き出す。その圧力に合わせて、ユカリは少しずつ手の力を緩め、処女喪失を演出する。
「痛っ…入ってくるぅ…お客さんのおチンチン、ユカリの中に入ってくるよぉ…」
切なげに喘ぐユカリに、うんうん、とうわ言のように頷く智樹。その目は歓喜の涙が溢れていた。
やがて、ユカリの手に智樹のものがすっぽり収まった。しばし息を整えるフリをするユカリ。
「もう…大丈夫。…動いて、いいよ」
その言葉を合図に、智樹は腰を降り始めた。ユカリの手コキ目掛けて…
ユカリはクス、と微笑み、智樹の腰の動きに合わせて、手コキを微調整する。
「あっ…はぁ…っ…いい、いいよ、おチンチン気持ちいいよぉ…」
嬌声を上げるユカリ。勿論演技だ。しかし智樹は気付かない。
「ああ、ユカリ… 由香里…」
智樹はずんずんと腰を振り、夢中でユカリの感触を堪能する。
反対にユカリの方は冷静で、喘ぐ演技をしつつも、手の位置、握力、角度に変化をつけ、執拗に擦リ上げる。
「あん… あん… もっとぉ…もっと突いて! もっとユカリを感じてっ!」
端から見れば、さぞかし滑稽極まりない絵図なのだろう。
だが、これはSEXだ。
智樹と「ユカリ」との間に、限られた時間の中でのみ許される最大級の愛の交換。
たとえ偽りの契りだとしても…今、智樹は至福の中にいるのだ。
(15/15)
「あぅっ…はんっ…ひうっ… んん?」
智樹の逸物がびくびくと震え出したことにユカリは気付いた。
「…お客さん…もう…イキそう?」
慈愛の表情で智樹に質問し、射精のタイミングをうかがう。
「も…もう限界…イく…イク!」
智樹はそれだけ言うと、狂ったように腰を動かし出した。
「イっていい、イっていいよ、イきたい時にイっていいから。ユカリの中で気持ちよくイってっ!」
手の動きを早めるユカリ。
手コキに叩きつける智樹の腰がユカリの体をぐいぐいと持ち上げる。
そして…
ドピュ、ドォピュゥゥゥッッッ!!
弾丸のように飛び出す智樹の精液。そしてそれは、ユカリのお腹やへそにと幾つもの線を描いた。
射精に合わせて、由香里は手の速度を落とす。そして最後の一滴までもを念入りに搾り出だした。
「ユカリの…中に…いーっぱい出せたね…」
ユカリは優しく智樹の頬に口付けをし、その汗だくの体をぎゅっ…と抱きしめる。
最高の快楽の果てに射精した智樹の顔は安らかだった。
最後までユカリを演じきった由香里。
一仕事終えた清々しさに満ちたその笑顔は、紛れも無いプロの風格を湛えていた。
129 :
112:03/06/01 07:46 ID:Cprc7ayo
949氏乙です。ラストも期待してます。
どうせならラストまで分析待つべきだったかと反省してます。
今回の分に関しても書きたくて、うずうず…。
603氏のSSに対してはかなり舌足らずな感想になっていたと思い反省。
片想い>両想い?>寝取られ>片想い?という感じで巻き戻りが起きてるようなので、
長編化するのか、急展開から一気に真・寝取られに行き着くのかヤキモキ…。
連載にかかる苦労を慮ると長編化には中断の不安がつきまといますからね。
また我々の要望に応えたシチュの挿入などもあるようで有難いのですが、
絶対的な経由地と終着地は定めておかれるよう老婆心ながら忠告いたします。
最後に…スレ住人諸氏へ
長文スマソ
(1/5)
由香里。
大好きな由香里。
ちっちゃくて、可愛い由香里。
でも、あんなにエッチが好きとは、思わなかったな。
俺も負けていられない。
いつか由香里を最高に気持ちよくさせてやれるよう、頑張らねば。
<10月14日>
また俺は仕事中の由香里を覗きにいった。
もちろん客としてだ。
そうしないと、仕事場の方々に気を遣わせてしまうからな。
それに少しでも売り上げに貢献すれば、由香里も喜ぶだろうし。
…ところで由香里の勤めている店って何の店なんだ?
<10月17日>
今日は由香里と色々な話をした。
聞けば緒美奈裕子も由香里と同じ理由でこの店で働いているとか。
あまり興味の無い話だったが、由香里は仲間がいて嬉しいらしい。
今日も由香里は仕事中にも関わらず、俺の股間を触ってくる。
ばれたらどうする気なんだ。
でもこの気持ち良さには逆らえない。
俺達って変態なのだろうか?
(2/5)
<10月30日>
由香里がマッサージをしてくれると言ってきた。
2時間も待たせたお詫びとのこと。
断る理由など無いので、素直にお願いすることにした。
ぐりぐりと俺のこっている所をピンポイント攻撃。
あまりの気持ち良さに思わず寝てしまったが、由香里は怒らなかった。
で、最後はやはりエッチに移行。
由香里のあそこを初めて舐めさせてもらった。
その後は由香里の可愛い手の中でフィニッシュ。
やはり由香里は仕事中にエッチをするのが好きみたいだ。
<11月8日>
俺はこの日を生涯忘れないだろう。
いつも恒例の仕事中エッチ。
今日も手でされるのかと思いきや、由香里はいきなり俺の逸物を口に含んできた。
フェラチオ…あのがフェラチオをしている!
(どこでこんな事を憶えたんだろう?)
聞いても由香里は教えてくれなかった。
ねぶねぶと卑猥な音。あっさりと俺は陥落してしまう。
でも由香里はすぐに精液をティッシュの中に吐き出した。
できれば飲んで欲しかったが、初フェラチオでそれを要求するもの酷な話だ。
こういうことは少しずつ慣れていけばいいんだからな。
(3/5)
<11月19日>
3時間も待たされた苛立ちにまかせ、俺は日頃の疑問を由香里にぶつけてみた。
どうして仕事中にしかエッチをしてくれないのか?
それ以前に仕事中にしか由香里に会えないのは何故?
由香里はきょとんとしたが、すぐに笑顔に。
「だって、そういうルールだし」
それだけ言って、、由香里は俺にのしかかってきた。
股間をしゃぶって誤魔化す由香里。
どうやら言えない理由があるらしい。
それを聞いてしまうなんて、彼氏失格だな。
それ以前にルールだ。
ルールなら仕方が無い。
反則は退場だそれだけは避けねば。
この話はここまで。
今は由香里の舌技を楽しむことにしよう。
<12月14日>
由香里が転職すると言い出した。
どうやらここでは満足のできる仕事ができないらしい。
高みを目指すのはいいことだ。
自分の彼女ながら誇りに思う。
その日は由香里の転職先を聞き出しただけで帰った。
たまにはエッチをしない日があってもいい。
がっついてると思われたくないし。
店を出た後、貰った名刺を確認する。
「…何故に風呂屋?」
答えは由香里の胸の中だった。
(4/5)
<12月20日>
今日は由香里の新しい職場に行ってみた。
ルールに則って、やはり客として顔を出す。
甘露檸檬の倍近くの金を取られたが、これも由香里に会うためだ。
ここでは由香里専用の部屋があるらしく、早速見せてもらうことに。
その部屋は全体の3/2が風呂場になっていた。
湿気でインテリアが痛まないかな?
ちょっと心配だったが由香里は平気そうだった。
で、やはりここでも由香里とエッチ。
あのマットを使った奴は最高に気持ちよかったな…
由香里は会うたびにどんどんエッチがうまくなる。
きっと愛する俺の為に、なんだろうな。
<12月24日>
今日はクリスマスイブ。
恋人達の日。
だが俺は由香里に会うことができない。
何故なら貯金が底を尽いてしまったからだ。
一人ですごす夜は寂しい。
由香里もこんな気持ちを味わっているのだと思うと激しく胸が痛んだ。
早く割りのいいバイトを探して金を作り、由香里に会いに行かねば。
(5/5)
「ふう…」
やっと本日二つ目の穴を塞ぎ終わった。一息つき、ホールを見回す。
「随分と作業が進んだな…」
既に何十枚も掘り返されたタイルを見て、俺は感慨深げに呟いた。
偶然見つけたこの仕事。
もう使わなくなったホール(元は映画館か何かか?)の床タイルを剥がし、深く穴を掘る。
そこへ、訳の分からない何かが入ったドラム缶を入れ、また穴を塞ぐ。その繰り返しだ。
ドラム缶からは時折強烈な刺激臭がしたが、俺は気にしないことにしていた。
「クビにはなりたくないからな」
現にそれを尋ねた何人かは、次の日から現場に顔を見せていない。
キツくて臭い仕事だからこそ割りがいい。当然の話だ。
「よぉ、休憩か?」
同僚のおっさんが声をかけてきた。初日からのつきあいなので気心は知れている仲だ。
「あれ?また剥げたんじゃないですか?」
「うるせぇ。若い者にゃわからねぇ悩みだ」
「そんなことないですよ。俺も最近抜け毛が多くて」
「そうなのか?気をつけろよー。若剥げはモテないぞー」
「大きなお世話ですって」
どちらとも無く笑い合う。職場が楽しいのはいいことだ。
「それにしても、お前よく頑張るよな。何か欲しいものでもあるのか?」
不意におっさんが話しかけてきた。
「……」
昔の俺なら照れてこんなこと言えなかっただろう。でも、今なら胸を張って言える。
人は成長する。かけがえの無い何かを手に入れ、人は強くなるのだ。
少しの間の後、俺はおっさんにはっきりと答えた。
「惚れた女を食わせる為ですよ」
これにて完結です。
永らくのお付き合いありがとうございました。
オワタ
なんつーか、狂気ですね。
やはり井戸を塞いだ事による呪い?
寝取られとは違う気もしましたが楽しめました。
風俗嬢=不特定多数ネトラレてことか。しかし智樹は幸せなんだろな…
とにかく乙でした。
次回作はやっぱり江戸時代を舞台にした寝取られ?
ヒロインが最後は夜鷹に堕ちるという・・・。
>>135 おつかれです
一文一文はとても上手いと思うのだけど、段落ごとのつながりが弱い気が。
最後まで真実には気付かない主人公、哀れ。
ところでこのスレではいつから寝取られた後、主人公が気絶するのがデフォ
になったのでツカ?
寝取られ元気だなー
やっぱり人間の本能には寝取られに興奮するものがあるのか
>前スレ949 ◆021eGb4wgI
お疲れ様でした。
楽しく読ませていただきました。
特に終盤の展開は、連続して意表を突かれました。
自分には真似の出来ないストーリーの組み立て、
うらやましいです。
とはいえ、
主人公とヒロイン、壊れちゃったのね。
まあ、主人公は反則技を使って手に入れた愛情なんで、そのしっぺ返しを
喰らうのは仕方がないとして、ちとヒロインが浮かばれないのが、( TД⊂ヽ
結局由香里は、自分の想いを対象者全員に送ったんでしょうなぁ。
そして、それに答えてやってきた男に対し、『風俗店のプレイ』という形で等しく
その想いを解き放っていたと・・・・・・・。
何か、悲しい結末ですた。
うち芋を終えたら、戻ってきて、また新作を書いてください。
おながいします。
P.S
私めも、うち芋やりながらなので、進行が遅れていますが、
毎日少しずつでも書いておりまする。
必ず、UPします故、気長にお待ちくださいませ。
>137
他の男との絡みが描かれなかった為に寝取られ感がないんですな。
主人公も自分のことさえ見てくれれば他の男は眼中にないみたいだし。
ところで呪いの解釈に疑問あり
『智樹が行った「上書き」は、あくまで「男」に対してだけだった』かもしれないけど
他の男たちが行った呪いの先行者に対する上書き効果が無視されてますね?
そう考えると結末はやっぱり>137が言うように井戸を塞いだ事による呪いなのか・・・。
一応、記念すべき初ED到達作品として949SSの殿堂入りを申請いたします。
色々感想ありがとうございます。
後から読み直すと誤字脱字構成不備の嵐でとても('A`)ハズイ…
>>137 実は書いてて頭がこんがらがってました(w
で、いちおうの解釈をば。
・他の由香里マンセー連中はあくまで「古井戸の儀式=恋愛成就のまじない」という認識しかなかった。
故に呪いの上書きは、由香里にのみふりかかったのです。
智樹が行った恋敵排除の為の使い方は誰も思いつかなかった訳ですね。
あと蛇足ですが、
・真二が緒美奈と別れたのは、智樹の予想に反して真二を好きな他の女が自分と真二をくっつけたのが原因。
で、突然の破局に激しくショックを受けた緒美奈はあれよあれよと転落街道まっしぐら…
このくだりは作中ではぼかしてしまいました。スミマセン…
この話は、昔好きだった娘とばったり風俗店で出会ってしまった時のショックとハァハァから思いついたものです。
作中エロシーンは殆どノンフィクション(つД`)
いまだその時の傷痕と興奮は癒えず。
……「癒してあげる」(アクアリウム)でも久々にやるか…
皆さんがうち芋に血眼になっている間に、ひっそりと続きをうpします。
(1/7)
9月。
2学期
始業式が行われ、授業が再開された。
何事も無く。
あいつは、1学期当初のように、ちょくちょく俺の教室に来るようになった。
時には、一緒に昼ご飯を食べようと言って来る。
口の悪い連中は、すぐに『よりを戻したのか?』などと言って来た。
真相を知らなければ、そういう風に見えるとは思うが、とはいえ、本当の事を話す気にもなれない。
まあ、完全な間違いではないので、放っておく事にした。
何か、あの時あいつに言われたことが夢幻のように思えてしょうがない。
それはそれで、楽しい学園生活が送れるというものだろう。
授業が再開されたという事は、放課後のピアノも再開されたという事だ。
俺がピアノを演奏し、遠野景子が傍らで演奏を聴く、こちらも1学期と全く変わっていない。
演奏を聴いている時、彼女は大体 俺の右斜め後ろに座っている。
俺の目に入らないように、彼女の視線を感じないように、さりとて、存在は感じられるように、
俺が言わなくても、雰囲気を察知して最適と思われる場所に座る、その気配りの細やかさに何とも
言えない奥ゆかしさ、気品を感じていた。
演奏の間、彼女のしている事は、その日によって違う。
本を読んだり、勉強をしたり、時には何もせずただじっと俺の演奏を見つめている事もあった。
その日は、楽譜を眺めていた。
演奏の合間にちょこちょこと彼女の表情を観てみたが、譜面を読み解くのに夢中なのか、真面目な顔をして、譜面から目を離さない様だった。
(2/7)
今日の演奏が終わった。
「はい、楽譜。どうもありがとう。」
「ああ、持ってきてくれたの、ありがとう。」
と楽譜を受け取って、鞄にしまおうとした時、それを見た。
………な、何で…これが……………。
「あの………これ………。」
「ごめんなさい。楽譜の中にそれが挟んであったんですけど、何処の頁に挟んであったか忘れてし
まって。」
「ああ、いいよいいよ。別に栞替わりに使っていたわけじゃないから。」
どうやら、その紙の中身までは見てないようだ。
ホッとして、楽譜と一緒にその紙をしまおうとした。
「あ、あの……恵比寿ガーデンプレイスのスタインウェイって……何ですか…もしかして、そこで
リサイタル…」
「………………見ちゃったの。」
「ごめんなさい!…………………………見るつもりは無かったんですけど、ついつい………
見られたからには、仕方がない。彼女に事の次第を説明する事にした。
(3/7)
恵比寿ガーデンプレイス。
かつて、サッポロビール(もっと古くはヱビスビール)の工場があった所。
今は、お洒落なビルが立ち並ぶ、ちょっとしたデートスポット。
その一角に、野外ホール(屋内だが)のような場所があり、そこに外国産のグランドピアノが置いてある。
実は、そのピアノ、申し込んで抽選に当たれば、誰でも演奏出来るのだ。
外国産のピアノの名前は、スタインウェイ。
内外のトップアーチストが、コンサートで使用するピアノ。
それが、申し込むだけで演奏できるなんて、どうしてもついつい心が揺らいでしまう。
本当に、申し込んだのは魔が差したと言う他無い。
でも、申し込んだ日にちは、秋分の日。秋の連休の真っ最中。
まさか、当たるとは思っていなかった。
それが、まさか当たってしまったのだ。
当たった以上は、やる以外にない。しかし、恥ずかしい。
だから、当たった時は、家族には「来るな。」と釘を刺した。
(と言うか、両親も姉貴も日頃の俺の演奏に「ヘタクソ、近所迷惑(←姉貴はもう少し酷い言い方
をしていた)」などと言っていたから、来るはずも無いが。)
あいつ 香織にもこの事は言っていない。
「そうなんですか。何か、楽しみですね。」
「へ?」
「いや、だって田川君の演奏をそんな所で、しかも一流ブランドのピアノで聴けるなんて、ちょっ
とわくわくするから………」
(4/7)
「やっぱり………来るの?」
「行っちゃ…だめなんですか?」
さすがに、「来るな」という事は出来ない。
「いや…別に、そういう事は無いけれど……。」
「そうですか。じゃあ、楽しみにしてますね。」
口から、「ホッ」という息使いが聞こえた後、彼女は、雲一つ無い晴天のような、笑顔を俺に見せていた。
そんな、笑顔を見せられたら、とても「恥ずかしいから、来ないでくれ。」なんて言えないじゃな
いか。
なし崩し的に来てもらう事が決まってしまった。
女の子の笑顔に弱い俺。
男だったら、そんなもんなんだろうか。
(5/7)
「演奏する曲目は何なんですか?」
彼女は話題を変えてくる。
「今考えているのは、ショパンのバラード1番から4番まで。それに舟歌、幻想曲かな?」
「あの…………あれ はやらないんですか?」
あれ。
彼女が最初に聴いた俺の演奏。
リスト「詩的で宗教的な調べ第3番、孤独の中の神の祝福」。
彼女の殊のほかのお気に入りで、時々俺に「あの曲をやってくださいませんか?」とリクエスト
してきては、俺もそれに答えてたびたび演奏していた 曲。
「あれかい?」
「でも、あれはちょっと公衆の目の前で演奏するのは恥ずかしいな。」
「えー、そんな事ないです。私、田川君の演奏の中では、一番だと思います。」
「一番って、どういう事?」
「何て言うのかな、この曲だけは上手下手を通り越しているって言うか、………そう、この曲を聴
くと、何だか心が優しくなる感じがするんです。」
そこまで思い込まれると、演奏者冥利に尽きると言うものだが、他の曲が一応先生の指導を受けているのに対し、如何せんこの曲は完全な自己流。観る人が観れば、稚拙な自己満足のかたまりで、
聴いているほうが恥ずかしくなるのは間違いない。
どうしても躊躇してしまう。
(6/7)
「でもなー、やっぱり恥ずかしいし…」
「…やっぱり、駄目ですか。残念だな……」
悲しそうな目で、そっと呟く。
「わかった、やるよ。」
全く、女の子のああいった表情には弱い。どうしても『NO』とはいえなくなってしまう。
「本当ですか?」
「本当だよ。だから、ちゃんと聴いてね。」
「はい。」
にっこりと笑う彼女。
結局、押し切られてしまった。まあ 喜んでもらえるなら、いいか。
…とここで、重大な事に気が付いた。
これって、デートになるんじゃ無かろうか。
あいつ以外の女の子とのデート、そう思った途端、あいつの顔が浮かんでくる。
(7/7)
ちょっと待て、これはデートじゃ無いだろ。それに、香織は先輩とデートしたり、エッチしたりしてるじゃないか。
仮におれが彼女とデートしたところで、非難される謂れは何も無いはず。
そう言い聞かせて、自分を奮い立たせる。
曲の演奏は終わり、彼女は帰ったが、俺は残って運指のトレーニングをしてから帰ることにした。
全てが終わったのは6時近く、かなり薄暗くなっていた。
校門まで歩いてきたところに、見慣れた人の姿があった。
「おーい、香………
おれの言葉は、半分も発せられない内に……・・
あいつが振り返った先には俺ではない、別人が居た。
その別人にいそいそと駆け寄り、側に寄り添う香織。
二人はぴたりと寄り添いながら、校門を出、帰路へと歩いていた。
何だか、胸が痛い。
でも、割り切るしかない。
所詮、あいつの正式な恋人は、いま一緒に出て行った人影、俺は裏の恋人ですらない存在。
自分の姿が二人の視界に入らない様、俺は30分程学校の近くをうろうろして、帰る事にした。
歯車は回り出した。
本日は、ここまで。
>112、>129
ご忠告、痛み入ります。
一応、結末までの筋は殆ど固まっております。
後は、皆さんの意見を参考にしながら、骨格は崩さぬよう、書いていきたい
と思います。
皆様、まだまだ続きますが、これからもどうか宜しくお願い申し上げます。
603タンキタ━━━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━━━!!!!!
遠野タンの雰囲気好きです。
こんな子が寝取られるなんて。ハァハァ。
いや、決まってないけど、やってくれると信じてまつ。
しかし最後に寝取られを置いていくあたりがニクイね。
>949氏
>この話は、昔好きだった娘とばったり風俗店で出会ってしまった時の
>ショックとハァハァから思いついたものです。
>作中エロシーンは殆どノンフィクション(つД`)
>いまだその時の傷痕と興奮は癒えず。
なんかこれが非常に気になるのですが。
是非ともレポキボン。スレ違い?
しかし同級生とってのは聞いた事あるけど
好きだった子というのはもの凄くダメージありそう。
正直、色んな意味で凄く羨ましいですw
堕ちていく香織とのギャップを楽しみたいので、景子寝取られは
望みたくないなぁ、俺的にはね。
それにしても、
焦 ら し や が る ゼ 前 ス レ 603 氏
603タンキタ━━━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━━━2!!!!!
先輩が悪か否かが判明しない今が一番もどかしいぃ。
でもやはりヒロインダブル狩りに期待してしまう。
寝取られスキーの悲しいサガですな。
以後、名無しに戻って続きを待ちます。
>>153氏
>>121-128 が、ほぼレポ代わりになるかと。
ええ、ダメージを軽く上回るハァハァですた。
603タン乙!
949タソ殿堂入りおめ!
女子高生寝取られSSスレになりかけてるが誰か別のシチュで新作書かん?
いや別に女子高生好きだし構わんのだが。
>>154 おれも景子はこのままでいてほしいな。
うち芋のBADのせいで、寝取られ女(香織)がヘコむところが見たくなった(ワラ
小学生寝取られSS大キボン
>>157 漏れも見てみたい。その時の香織の心境が気になる。
機動戦士ガンダム
頭の中で結構細かなところまでストーリー考えたんだけど、
如何せん書くに至れないなあ。
書く気があるんだけど、ストーリーに悩んでる人いる?
本日の分、短いけれどUPです。
(1/3)
秋分の日、例のピアノの日の当日。
俺の演奏開始は 午後1時、それまでには後30分程ある。
会場では、俺の前の演奏者が熱心に演奏していた。
会場の入りは、パラパラ…というところ。
ピアノの前に置かれている椅子には、演奏者の身内の人間だろう、何人かが一塊になって、これま
た熱心に演奏に見入っていた。
彼女、遠野景子はまだ来ていない。本当に来るのかな?
まあ、来なかったとしても、それは仕方の無い事と諦めよう。
前の人の演奏が終わった。
時刻は、1時5分前、俺の番がくるまで後僅かだ。
緊張感が高まっていく。
不特定多数(というほどではないが)を前にして演奏するなど、本当に久し振りだ。
口の中が、乾く。手がかすかに震えている。
1時になった。
いよいよ、俺の出番だ。
簡単な紹介の後、ピアノの前に立って一礼する。
彼女は………来てない。
やっぱり、来ないか。
全身から力が抜けた。
演奏を開始。まずはショパンのバラード第1番。
その前に力が抜けたせいか、出だしがスムーズに行く。
何だか調子が良い。リズムもテンポも快調だ。つっかえたりギクシャクしたりする事が少しも無い。
あっという間に最初の一曲が終わった。
(2/3)
続いて、第2番。そして第3番。
これも快調に進んでいく。こんなのは初めてだ。
彼女は………やっぱり来ていない。
そして、バラードでは最難関の第4番。
多少難儀する所も遭ったが、大きな破綻も無く無難に仕上げる事が出来た。
一旦椅子から降りて、一礼する。
顔を上げつつ、客席を眺めると……………いた!
前から2番目の列、こちらから見て、正面ちょい左側に座っていた。
水色のワンピースに、クリーム色の薄手のカーディガンを着ている。
なんて可愛いんだ。彼女の所だけ、一段明かりが強くなっているみたいだ。
回りに居る若い男性たちもちらちらと彼女の方を観ている。全く、アベックできているというのに。
俄然、元気が出てきた。
彼女が来たので、後半はリストの曲に変更だ。
まずは、メフィストワルツ第1番。
これは、よくコンクールの課題曲にもなる曲なので、先生の指導をみっちりと受けている。その指
導の通りに弾けば良いだけだ。
すんなりと、無難に弾き終えた。
続いて、エステ荘の噴水。
こちらとしてみれば、相当の難曲だ。しかも完全な自己流。
ええい、ままよ!
今日の好調さをバックに勢いで弾ききってしまえ。
とりあえず終わらせることは出来た。さすがにこんな曲を殆ど練習もなしにするのは暴挙だった。
彼女の方をみると、こちらの演奏を真剣な眼差しで聴いている。
いよいよ、最後の曲、彼女がリクエストした曲だ。
(3/3)
リスト作曲、詩的で宗教的な調べ第3番「孤独の中の神の祝福」
ラマルティーヌの詩を題材に創られた、標題音楽。
文字通り、詩的で(ピアノを歌わせて)、宗教的に(厳かに(荘厳にではなく))演奏する必要があ
る。
この曲だけは、今日の日のために練習した。
色々なプロの演奏も聴いた。そのために何枚もCDを買った。かなりの散財だったと思う。
だから、この曲に対する自分のイメージはきっちり出来ていると思う。
この曲は、ピアノを歌わせなければいけない。しかし、歌わせすぎてもいけない。
やりすぎると、下品になる。こぶしの利いた演歌になってしまう。
やり足りないと、物足りない スカスカの演奏になってしまう。
ゆっくりと、ロマンチックに歌い上げて、でもやり過ぎないように抑えて。
そんな相反する事を心の中で呟きながら、この難曲と格闘する。
一音たりとも疎かにはできない。
こんなに緊張した事は、コンクルールでもない。
でも、こんなに集中したことも、生まれてこの方無い。本当に今日は絶好調だ。
最後の一音を響かせて、この曲が終了した。
と同時に思いっきり溜息をついた。客席から、拍手が沸く。
成功だ。ピアノをはじめて以来の最高の演奏だった。
彼女を見る。満面の笑顔で拍手をしている。どうやら今日の演奏に満足したようだ。
聴衆に一例をし、全てのプログラムが終了してから、もう一度彼女の方を向く。
それに気付いたのか、彼女がこちらに向かって来た。
一歩、二歩と俺との距離を縮めてくる。
「もー、水臭いんだから。」
え?
聞き覚えのある声に、思わずその声の方を向く。
そこには、香織がいた。
>161
たいていみんなそうなんだよな・・・。
しかし絶対自分で書くことはないというなら誰かに託せればいいな。
カーッ、焦らしやがるぜコンチクショーめ
まぁ出し惜しみしてないで、シノプシスをここで書いてみたら?
面白ければ誰か膨らましてくれるかも。
168 :
161:03/06/05 17:31 ID:fcQOnya5
女子高生もので悪いんだが簡単に書くと、
小学生までマンションの部屋が隣同士だった幼馴染。
ヒロインの親の事業が成功して大金持ちに。一軒家に引っ越してしまう。
(基本的に仲良い間柄で、思春期の頃に距離を置いたため近親的な感情にならずに恋愛に発展)
高校に入ってから正式に付き合うようになったが、しばらくしてヒロインの兄が事故でなくなってしまう。
↓
通夜に寝取り男(大学生)登場。ヒロインの親の事業の関連会社の社長の息子。
ヒロインの兄は主人公にとっても兄貴分(むしろ男のいろんな悩みを話せたのでヒロインより仲がよかったかも)。
落ち込む主人公に代わって寝取り男が、同様に落ち込んでいるヒロインを慰める。
その現場を偶然見てしまう主人公。
↓
ヒロインの親の事業が危機に陥って、取引を成功させるために関連会社の社長の息子(寝取り男)とヒロインが政略結婚するハメに。
ヒロインの親は「お前がどうしても嫌なら、それでもいい」と言ってくれたが、
通夜で慰めてもらったことが脳裏をよぎって即答できず、しばらく猶予をもらう。
主人公は寝取り男の悪い噂を聞きつけて探りを入れる。
↓
しばらくして、寝取り男が偶然を装ってヒロインの前にちょくちょく現れるようになる。
ヒロインは、年上で包容力があり兄に似た雰囲気の寝取り男に、徐々に心動かされていく。
ヒロインは主人公に相談を持ちかけようとしたが、主人公は寝取り男の悪い噂を調べるため、つい冷たくあしらってしまう。
しかも寝取り男のことを悪く言いヒロインとケンカになってしまう。(主人公は政略結婚のことを知らない)
この時点で、寝取りフラグ完了。
↓
主人公は寝取り男のことを調べて、兄の事故と事業の危機は寝取り男が画策したものだと知る。
が、時すでに遅し。ヒロインは寝取り男と結婚すると本人の口から聞いて主人公( ゚д゚)ポカーン。
ヒロインを取り戻すために寝取り男の陰謀の証拠を公開しようとしたが、
すべては寝取り男が主人公をヒロインから引き離すための罠だったと知り、主人公ショック。結局、事態の真偽はなぞのまま。
↓
エンディング
長くなってしまったな。どうよ?
169 :
名無しさん@初回限定:03/06/05 20:05 ID:xZ3lciFd
晒しage
 ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∧_∧
(・∀・∩)
(つ 丿
( ヽノ
し(_)
170 :
:03/06/05 20:11 ID:LTaGRcpx
>168
うーん…文章化する人次第だね。
全編通して兄の死の影響を感じさせる文章が書けるかどうか。
初めは人身御供気分だったのが次第に…ていうパターンか
彼女の心の傷を癒しちゃうわけね寝取り男が。
その辺の変化も重要だし主人公視点では難しいかもね。
一つの物語としてSS化するよりも御自由にお使いください的にして、
この話の中の1シーンですって言ってみんなで妄想を書くかんじかなあ?
172 :
ももえ:03/06/05 22:16 ID:tQAbXIdz
>168
この辺にこういうシーンを入れようとかもっと細かいことも考えてある?
エロはどの辺に入りますかね?寸止めも含めて。
できれば本人に書いて欲しいと思うけどね。
漏れはそうだったんだけど、自分の頭の中で、あらすじ書いた時って、
実はSS書くのに一番良いときなんだよね。
なんと言っても、モチベーションが高いから、その時は。
それに此処は、寝取られの話が入っていれば、内容がヘタレでも
暖かく迎え入れてくれる人が多いから、SS初心者でも安心して書き込める
と思うよ(実際、漏れがそう。)
それとも、俺の面の皮が人一倍厚いだけなのか?(W
正直のこのこきた香織に対して
「おめー今更何しに来やがった」
という言葉が真っ先に浮かんだ。
>>158 んじゃ自分小学生寝取られSS書きますー
小学生って娘寝取られ?
女子高生と幼馴染と萌えのコンボには飽きたが…炉痢は属性ないなぁ
小学生「が」寝取られる
小学生「に」寝取られる
まぁ前者なんだろうけど、後者も屈辱的でハァハァ
179 :
161:03/06/06 06:39 ID:RLfDeo3p
>168の案は凍結しますか。
ネタに使いたいという人がいるなら遠慮なく使ってくれて構わないが。
>168
それでオープニングしんどいだろうがそこからネチネチ書いてほしい
悪意も陰謀も無く、ただ主人公より彼が好きだからという理由で離れていく小学生幼馴染みキボン
蓮胸寝虎れキボン
待つ女
幼稚園ねとられはどお?
小学生に寝取られるネタならあるけど
どうしよう・・・
書けるなら書いてね
スマソageてしまった
188 :
名無しさん@初回限定:03/06/07 16:01 ID:dERWY07q
寝取られが好きな人って寝取られのどういう所がいいんですか?
代えようのナイものを失う喪失感、胸を締め付けられるような焦燥感、
愛し合ってたハズの人が違う男の下で喘いでいる怒り、嫉妬、興奮、
全てが五感をびしびしと刺激する。
みたいな?
プレイしたり読んだりしても感受できない人間は聞いても同じ
だと思うけどね
最近のエロゲーマーにとっては、寝取られ≠ニして分野が確立
して敷居が出来ちゃったのはある意味不幸なのかもね。
>>190 確かにそうのとうり、それに怒りと悲しみを感じながら胸を締め付けられる感じがなんとも・・・
しかし、結局寝取られた後に残る気持ちはいいもんじゃない、いくらそれが仮想の世界の物としてもね
だから最後には・・・・になって欲しいって気持ちがあるな俺は。
まだまだヌルイ寝取られが好き。俺には少し「最狂」はきついかな
ひもじいぃ〜
小学生寝取られSS話が出来たので書けた分からうPしてもいいですか?
じゃんじゃんうpしちゃって(;´Д`)
自分の寝取られ属性に最近気づいて鬱になった時期もあったが
ここを見てやーと自分に正直になれそう。
SS継続中の方、休止中の方、構想中の方みなさまガンガッテェー
夏大根欲しいがとっくのむかしに通販終了でまた鬱だyp
最近のベストヒッツ寝取られゲーってなにかございますかね。
寝取られ作品の構図って、ヒロインは貞操観念強くて、主人公とは
強い信頼と愛情結ばれてて、寝取りキャラはやたら性格悪くて、
ヒロインと主人公の中を引き裂くことに執着した悪人で……
ってのが多いと思うんだが、もっとライトなノリなのはダメなんだろーか?
例えば、ヒロインはもちろん恋人である主人公のことが好きなんだが、
主人公以外とのエッチにもちょっとは興味のある普通の女の子で(かといって
淫乱だとか尻軽というわけでもない)、偶然出会ったナンパ男とヤってしまう。
主人公とちょっとしたケンカ(別れるほどのものではない)をしたヒロインが
いつもはナンパされたりしないんだけど、あてつけのつもりでナンパ男と
デートして、愚痴を言って慰められたりしてしているうちに心を許してしまい、
好奇心に酔いも手伝って(ぐでんぐでんに酔っ払ったり、薬使われたりするんではなく、
普通にちょっと酔って開放的な気分に)ホテルへGO。
ナンパ男のHの上手さが忘れられず、その後も主人公に罪悪感を感じつつもずるずると
関係を続けてしまう。
ナンパ男も、女癖は悪いけど別に悪人ってわけじゃなくて、ヒロインと主人公を
別れさせようとするわけでもない。
ってな感じの話しは寝取られとしてどーですか?
ただの浮気話かなこれじゃ……
んではとりあえず導入部だけカキコ。
なお、この話は
>>181さんのネタをお借りして進めて逝こうと思っとります。
SS初心者ですけどいじめないでくださいね。
大きなもみの木がある、万里子の家の庭。
そこが僕達のいつもの遊び場だ。
「健ちゃん、亮くん、アイスクリーム食べよう」
「おわっ、英語だよ。英語のアイスクリームだよ!凄ぇよな健二!」
「おちつけよ亮。英語でもアイスはアイスだぞ?」
万里子の親父さんは外交官をしている。
なもんで万里子はいつも色々珍しいもの僕たちに見せてくれるのだ。
「親父さんにお礼言っておいてね、万里子ちゃん」
「うん、わかったよ」
礼を言う僕にむけられる向日葵のような万里子の笑顔。
振り返りざまにおさげ髪がふわりと揺れた。
(可愛いな…)
僕は思わず見とれてしまう。
「おーい、早く食おうぜ、アイス溶けちまうよ」
せっかくのいい気分に亮が水をさす。ったく、食い気しかないのかお前は。
とはいえ当の僕もこの珍しいアイスに興味津々だったりした。
「じゃ、いつものように木の上で食べようか」
「うん、行こう行こう」
「おーし、いつもの席まで競争しようぜー!」
三人同時にもみの木に向かって駆け出す。
お日さまはまだまだ頭の上。楽しい時間はこれからなのだ。
万里子と亮とこの僕、健二。
いつまでも親友だと思っていた。
そう思っていたのは…僕だけだったのかもしれない…
えっと、
>176 ◆fYgKvgAV2kさん
本日のUPは此処まででしょうか。
ここまででしたら、続きをUPしたいのですが、
一応、あと10分くらい待ってみます。
と思ったけど、新規にSSをUPした人に失礼なので、
本日予定していたssのupは、明日に延期します。
皆様、あしからず。
スマソ、風呂入ってました。
>>603氏
いえいえ、失礼だなんてとんでもない。
気にせずどんどん貼っちゃってください。
こっちの続きはカナーリ先になりそうなので。
つうか早く遠野タンと香織タンで(;´Д`)ヤキモキさせて・・・
なんで失礼になるか、訳わからん。
>197
スゲーいい 寝取られは実はストーリーにリアリティーを求めている
と思えば、純愛より現実的でまともだと思うが
コソーリ…
お久しぶりです、皆さん。
ここに書くことじゃないんですが、私のHP閉鎖決定したのでお知らせにきました。
多分、ほとんどの住人の方には関係ないんですが…。
ではでは、皆さんお元気で…。
>>205 え、どこのサイトの人?
まさかNTRゲー作ってたトコじゃないよね?
毎日見に行ってるんだよ〜(゚ロ゚;
それって、このジャンルの古典(笑)のひとつ、「Liliputian Bravely」が
かなり近いんじゃないか?
昨日から延期した分をUPします。
(1/12)
「何で、お前がここに………
「あんたのお母さんに聞いたの。」
お袋か…………っっったく、余計な事しやがって、
頭が痛くなる。
「もぉ、別に隠さなくたって良いじゃない。」
「別に、隠したわけじゃないけど、お前の方の予定は無いのかよ。先輩はどうしたんだ。」
「前にも言ったけど、先輩はひろクンには関係ないでしょ。」
「暇だったの。だから ひろクン誘ってどこか行こうかなと思って携帯にかけたのに、ずっと電源切りっぱなしだったでしょ。」
「仕方ないから家のほうへかけたんだよ。」
「そしたら、おばさん『え?今日は博昭と一緒じゃなかったの?』て言うし、こっちは訳判らないし、大恥かいちゃったよ。」
「大体、こんな事隠してたってしょうがないじゃじゃい。」
いや、だから隠したわけじゃないんだって
「どうせ、演奏聴きに来てくれるようなガールフレンドいるわけじゃないんでしょ。だったら…
「あのー……………
一方的にまくし立てているあいつの科白に突然割り込みが入った。
不意を突かれたのか、あいつは鳩が豆鉄砲食らったように、まん丸の目で口を半開きにして凍りついている。
(2/12)
声の方を向くと、遠野景子が不安そうに立っていた。
この状態にいても立ってもいられなくなったのだろう。
「ちょ、ちょっと待っててくれる?すぐに終わらせるから。」
彼女にそう言い、再びあいつに顔を向けた。
その間にあいつの表情は一変していた。
視線を落とし、こちらに顔を向けようとしない。
全身からオーラのようなものが溢れ出している。
気まずい沈黙が流れた。
「……………………………」
「……………………………」
「……………………………」
「その人…遠野さん?」
意を決して放たれたあいつの言葉は、意外にも弱弱しく小さな声だった。
両手には拳が握られ、肩のあたりが少し震えている
まずい、これはまずい。
何とかしないと。
「うん…………、そう。」
とりあえず、質問に答える。が、その後が続かない。
あいつも黙ったまま。その右手の拳がキュッ握り直される。
またもや、沈黙。
(3/12)
実際の時間は短いのだろう。しかし、こちらには酷く長く感じられる。
「な……わたし………ない……………とお……………なの。」
あいつは下を向いたままぶつぶつと何か言っている。が、小さすぎて殆ど聞き取れない。
「おい、何を言っているんだよ。そんな小さな声じゃ何も聞こえないだろ。」
答がえない。
だめだ、修羅場だ。
どうした良いんだ。
俺が何をしたっていうんだよ。
「あははははははー、ごめんごめん。」
?!
さっきまでの表情は一瞬で消え去り、あいつは晴れやかな笑顔で話し出した。
「何だ、そういうことだったの。早とちりしちゃった。」
「もぉ、こういう事なら前もって言って置いてくれれば、こんな事しなかったのに。」
「まあ、ひろクンにもこういう可愛いガールフレンドがいたなんて、知らなかったからちょっと
びっくりしたけれど、お姉さん嬉しいよ。」
堰を切ったようにまくし立てて来る。
俺は、訳が解らず ただぽかんとしているだけだった。
(4/12)
「それじゃ お邪魔な様なので、お姉さん消えますから。」
言うだけ言うと、くるりとこちらに背を向けて、足早に歩き出した。
「おい、ちょっと!」
呼び止めようとして 2、3歩 歩き出し、ふと後ろを振り向いた。
遠野景子が不安そうな顔でこちらを見つめている。
やっぱり、彼女を置いてけぼりにはしておけないよな。そう思い、彼女の方へ駆け寄った。
「いいんですか?」
彼女に言われて、周りを見渡すも、あいつの姿は既に雑踏にまぎれて 発見できなかった。
「しょうがないさ。それよりちょっとお茶でもしよう。」
「はい…」
今さっきの騒動で人垣が出来ている。
周りの人たちの視線が痛い。
とにかく、この場から離れたかった。
(5/12)
「今日の演奏、どうだった?」
「最高でした。どの曲も素晴らしかったです。」
「お世辞でも そう言ってもらえると、嬉しいな。」
「お世辞じゃないですよ。特に最後の曲は…えーと、……なんて言うか………、
「とにかく、言葉じゃ上手くいえないけれど、最高でした。」
「あ、そういう風に言われると、何か嬉しいな。あの曲は、特に気合を入れて練習したからね。」
「………私も……嬉しい。」
なんていう会話を期待していた。
そうなるはずだった。
が、
「……………………………………。」
「……………………………………。」
「……………………………………。」
「……………………………………。」
(6/12)
喫茶店に入ってから、かれこれ30分はたつというのに、全く言葉が出てこない。
ただ、いたずらにコーヒーを口から胃に流し込んでいるだけだった。
彼女に至っては、カフェオレを口にもせず、ただ ずっとかき混ぜているだけだった。
気まずい。何とかして会話を切り出さなければ。
そう思うものの、どうやって会話を始めてよいか解らない。
ただ、焦るばかりだった。
そんな中、最初に沈黙を破ったのは、彼女の方だった。
「あの…………さっきの人、……伊藤さんですか?」
結局、この話にならざるを得ないのか。
「そう…だけど。」
「後を追わなくて良かったんですか?」
「今日はあい……伊藤さんは呼んでなかったし、…君のこと、置いてけぼりにはできなかったから
……」
「そう…でも、今日の事 ちゃんと説明しておいた方がいいと思います。でないと振られちゃいま
すよ。」
「そんな、振られるような事にはならないよ。」
(7/12)
「そうですか?今日の事、彼女きっと誤解しています。」
「伊藤さんて、田川君の恋人ですよね。こういう誤解って、恋人関係には一番危ないと思うんです
けど。」
「いや、だから お…僕は伊藤さんの彼氏じゃないって。だから振られる事も無いよ。」
「え? だって、合格発表の時の事なんて……てっきり、恋人同士だと思ってましたけど、」
「いや、僕もそう思っていたんだけどね、つい2ヶ月ほど前、『付き合ってる人がいる』って言わ
れて、振られてしまいました。」
「え?本当に?」
「本当だよ。」
「……相手は…
「相手?……サッカー部の中川先輩だけど」。
『中川』の二文字を聞いた時、彼女の肩がピクッと跳ねた様に見えた。
「そう……………ご、御免なさい! こんな事訊いちゃって。」
「無神経でしたよね。」
「いや、いいよ。もう慣れたから。」
嘘だ。この話が出る度に、心臓に何かグサグサ刺さるような痛みを感じているのだから。
(8/12)
「やっぱり、ショックでした?」
「そりゃあね、自分では恋人だと思っていたから、他の人と付き合っているなんて言われた時は、目の前が真っ暗になったよ。」
「そう…なんですか。」
彼女は、黙ってしまった。
くそ、何の話をすりゃいいんだ!
「やっぱり 男の人でも、こういうときは慰めて欲しいものですか?」
又しても沈黙を破ったのは、彼女の方だった。
「あ…ごめんなさい こんな事訊いて。」
「悪気があった訳じゃなかったんですけど、『どうなんだろうな』と思ったら、つい口に出ちゃっ
て。」
「別にいいよ、気にしてないから。 だから、君もあんまり気にしないで。」
「ごめんなさい。」
「まあ 一般論で言えば、男であれ女であれ、こういう時は誰かに慰めてもらいたいものじゃない
かな。」
(9/12)
「やっぱり…そうですか。」
「でも、どうやって………
「『どうやって』て……どういうこと?」
「あ…いえ…別に………
彼女は曖昧な事をしたきり、口をつぐんでしまった。
「慰めてあげたい人でもいるの?」
答えは返って来ない。
一分くらいはたっただろうか。
「………はい。」
ただ、その一言が返ってきた。
何だ、そうだったのか。
俺の事 慰めてくれるのかと、ちょっと期待したけれど、甘かったか。
そうだよな。彼女だって女の子、好きな人が居てもおかしくないし、その人が落ち込んでいたら、
慰めてあげたいと思うのは当然だよな。
って言うか、こんな可愛い娘ほったらかしておいて、他の娘に熱を上げた上振られるたぁ、どうい
う奴だ。全く顔が見てみたい。
俺だったら、そんな女捨てて彼女の方に走るぞ。
と、一人合点して、勝手に腹を立てているとことに気が付いて、慌てて彼女の方に目をやると、何や
ら悲しそうな、すがるような目で俺の方を見ている。
(10/12)
いかん、彼女のこんな顔見たくない。
何とかしなきゃ。
「…と、慰め方だよね。」
「うーん、こればっかりは、人それぞれなんで何とも言えないけれど、僕だったら、何にも言わな
いで黙ってずっとそばに座っていて欲しいな。」
「まあ、これは慰めてくれる人が女の娘だったらに限るけれど、その胸にそっと抱きしめてくれた
ら、言うことはないけどね。」
「胸…ですか。」
「あ…これは、あくまで僕の個人的な意見だから。その人がそういうことを望んでるとは限らない
し、解っていると思うけど、大体そんな事をしなければいけない事は何も無いのだからね。」
「…ええ。」
返事も、心なしか元気が無い。
くそ、こんな辛気臭い話ばっかりじゃだめだ。とにかく話題を変えなよう。
「それよりさ、今日の演奏 どうだった?」
「ええ?」
聞こえてなかったのか、びっくりした様子だ。
「今日の演奏。」
「どうだった?この日のために気合を入れて練習してきたから、自分じゃ結構自身があったんだ
けど。」
(11/12)
「あ……ああ、良かったです。最高でした。」
何か、心此処に在らず という感じで、俺の訊いたこともよく解っていないような気がする。
「本当に?」
「本当ですよ。」
「じゃ、何処らへんが良かったの?」
「そう…全部、全部良かったです。」
「本当?お世辞じゃなくて?」
「本当です。あ、疑ってますね?ちゃんと聴いてましたよ。どれも素晴らしかったです。」
「そう、じゃ その中で特にどれが良かったかな。」
「やっぱり、私は最後の曲が良かったと思います。今まで聴いていたのとは違って…ああ、今までのも凄く良かったんですよ、でも、今日のは全然雰囲気が違っていて、…何か、こう…高貴な感じがして…
「すみません、自分の気持ちが上手く伝わらなくてもどかしいんですけど、とにかく素晴らしい演奏でした。」
「そう言ってもらえると、一応今日の為に練習してきた身にとっては嬉しいな。」
「あ、でも…最後の曲、私にはいつも聴いている方のが好き かな?」
(12/12)
「どういうこと?」
「ごめんなさい。今日のは本当に良すぎて、…何か、こう…神様が出てきちゃって、ちょっと気後
れしたみたいな感じで。」
「いつものは、もっとこう…普通な感じの優しさで、自分も優しくなれるような気がするんです。」
「そう、何だか難しいね。」
「ああ…でも、演奏そのものは今日の方が断然良かったと思います。」
「うん、でも 聴きに来てくれた人には、喜んでもらいたいし、全てを満足させる事はできないと
解っているのだけれど、難しいな と思ってね。」
「とはいえ、今日の演奏は成功だったと思っていいかな?」
「はい、勿論。」
にっこりと微笑む彼女。
良かった。ようやく笑ってくれた。
あいつと鉢合わせした後、ずっと暗そうな顔をしていたので、どうしたらよいか解らなくて不安だ
ったけれども、笑顔が出てきてくれたようで ほっとした。
やっぱり 可愛い娘には、笑顔が一番良く似合う。
この後、輸入雑貨の店や何かをウィンドウショッピングしたところ、彼女は陶器製の猫の置物にかなり興味を示していた。
今日来てくれた御礼に買おうかと思ったけれど、値段を見て速攻で断念した。(ゼロが一つ余計だった。)
プレゼントは又の機会にして、二人でアイスを食べながら家路に付くことにした。
ということで、本日はここまで。
いま、うち芋やってまつ。
ヤヴァイでつ。
妹がいなかったり、帰ってくるのが遅いたびに、どきどきはらはらしてまつ。
胃に良くない罠。
こんなんで、BADなんか見れるんかいな。
222 :
鳴海歩:03/06/11 00:10 ID:DIzy7PNI
このSSの主人公美形なん?
>222
そこいらへんは、皆さんにおまかせします。
‖
('A`) ついに景子タソに中川先輩が絡んでくる予兆…
( ) 鬱でもありハァハァでもあり、どうすれバインダー
| | |
|
/ ̄
>>前スレ603氏
胃がキリキリする感覚…自分的には大好物です(w
その辺の演出は家族計画が良かったなぁ
あ れ で 寝 取 ら れ て れ ば 神 ソ フ ト だ っ た の に よ ぉ…
>>206 >205は前スレで途中までSS書いてた人
でもまー自分から突き放しといて「なんで?」も何もないもんだとオモタ>香織
なんかこう、景子はすでに先輩の奴隷で
先輩に二人ともかっさわれていくED妄想してハァハァしちまったい
主人公に恋人っぽい存在ができてヒロインが主人公をあきらめるパターンの場合、
いかにしてその恋人っぽいキャラを主人公の目の前からかっさらうかが鍵だよな
主人公に対してはとことん残酷におあずけさせるのがスタンダードなだけに
これ、香織視点で、主人公が景子に寝取られていくシーンがあったら痛快だなぁ。
期待age……したいけど、sageで我慢w 作者タンがんがれ〜。
それはそうと、「〜。」ってのは一般的な小説作法に反するので、止めた方がいいかもと思った。
余計なお世話だったらスマソ。
>〜。」
作法っつうか、慣例な。
別にしたらいけないって訳じゃないけど、今やよほど古い物書きでないと使わないやり方で。
大抵は〜」が一般的だと。
文頭一段空けっていうのは、横書きに適用するのはどうかな?
という奴だけど、こっちに関しては適用した方が見やすいしな。
俺は香織考えてることの方が分かりやすいかな…主人公視点からは不可解な人だろうが
景子視点から見れば、主人公も自分勝手に感じる…前の女ひきずりながらも
景子といい雰囲気作ろうとしてるのって女にしたらイヤだろな…
最後に香織視点で回想きたら切なくなっちゃうような心理描写があったり…(香織寝取られメインver.)
最後に景子視点で回想きたらハアハアしちゃうような過去寝取られ描写があったり…(最後にくる必要ないか)
たしかに未練がましく感じる所はあるかも。
しょうがないとか流されてじゃなく、主人公自らの意思で香織と
距離を置くべきだと思う。
>197
「ナンパ男のHの上手さが忘れられず」
「ナンパ男のHの上手さが忘れられず」
「ナンパ男のHの上手さが忘れられず」
…めっちゃ悔しい(w
イイッ!
235 :
197:03/06/11 23:10 ID:q+byPeNk
>204
言われてみればある程度のリアリティは重要かもしれませんね。
ある意味ドラマチックというかファンタジックな作品が、わりと
多いような気がします。それはそれで良いですが。
>207
「Liliputian Bravely」は個人的に最高の作品です。
ただ、主人公とヒロインの馴れ初めの理由(紹介)や、付き合い始めてからの
時間が短いため、お互いの絆というか繋がりがいまいち薄く感じられたり、
ヒロインが理由もなくあっさり浮気している(後に語られますが)ように
見えるところが不満かな、と。
限られた話数での作品の流れとしての結果なのはわかりますが。
>197
気に入っていただけたようで(w
236 :
197:03/06/11 23:17 ID:q+byPeNk
自己レスしてどーするよ、俺……
>気に入っていただけたようで(w
は234さんへのレス……
間違いついでにダイジェストで書き込んでみる。
休日のデートを主人公にドタキャンされるヒロイン。
腹が立つやら悲しいやらで街中で立ち尽くしているところで、
ナンパ男に声をかけられる。
「彼女今一人?もし暇なら俺と映画でもどうかな?」
「なんで私なんですか?」
「気合いの入った可愛い格好してるわりには浮かない顔してるし、
デートって雰囲気じゃないしね、一人だし。すっぽかされた?」
「だとしてもあなたには関係ないと思いますけど」
「そうれはそうだけど。俺もすっぽかされてね、君に勝手に親近感を
感じたから声かけたんだけど……ダメかな?」
ナンパ男が誘った映画が本当なら主人公と見る筈のものだったこともあり、
あてつけのつもりで「映画だけなら」とナンパ男にOKを出す。
映画を見ているうちに気分が収まり、純粋に映画を楽しんで、見終わった後の
感想などでナンパ男と盛り上がり、「映画だけ」のつもりがそのまま食事、
ショッピングと気付けばデートしてしまっていた。
夜になり、バーで軽くアルコールを飲むヒロインとナンパ男。
237 :
197:03/06/11 23:20 ID:q+byPeNk
「結局デートしちゃいましたね……そんなつもりじゃなかったのに」
「俺は楽しかったけどね、君はつまらなかった?」
「そんなことないですけど……うう、それもこれもみんな彼(主人公)が
悪いんです……」
ヒロインが愚痴り出し、慰めながらも調子に良いことばかり言わずに、
自分の経験談やら何やらまともな意見をするナンパ男。
「それはそうかもしれませんけどぉ……(グビグビ)」
「こらこらあんまり飲むなって。アルコールはもうお終い」
「こーゆーときって、普通酔わそうとするんじゃないんですか?」
「そういうのは趣味じゃないんでね」
「ふーん……案外まともな人だったんですね」
「おいおい」
やがて話しはナンパ男自身の話しからのエッチな方向へ。
ナンパ男の豊富な性経験を興味津々で聞くヒロイン。
ナンパ男も上手い具合にヒロインの(主人公との)少ない体験談を聞き出し、
アドバイスしたりとヒロインの好奇心を刺激する。
「私ってイったことないんです……どんな感じなんでしょうね」
「男の俺にはわからんなぁ。イかせるのは得意だけど」
「…………」
「試してみる?」
「……………………」
「別に最後までやらなくてもいいからさ。今後の為の勉強ってことで」
「…………………………………………(コクリ)」
そのままホテルへ消えるヒロインとナンパ男。
続きは皆様の脳内で……
>「ナンパ男のHの上手さが忘れられず」
これがリアルかどうかはちと疑問だがな…
浮気の背徳的快楽と「結婚」の2大要素が女の浮気が継続する条件では?
でもこれって凄く勝手だよな……俺はこれでハアハアしつつ女に怒りを覚える。
>>197 今のところ603SSの香織タンはそんな感じじゃないのかな?
彼女は尻軽でもないし、実は主人公を愛してると思う。自分で気付いてないが。
で、そんな状態のまま先輩と「ステキな恋愛」へのあこがれから行動してしまった。
まあ中川先輩の本性も香織タソの今後も分からんが。
もうちょい歳がいってくると197のシチュになるんだろね。
彼女との将来の為に一生懸命働く男と、自分より仕事を優先する彼氏に不満をもち浮気する女。
このパターンがある意味一番リアル?つうか、ごく身近にいるな…。
ただの浮気話で寝取られ感じるのもありなんだなと思う。
女はエロテクよりも会話を求めてる…かもね。
>239
これも凄くいい NTRゲーは異常設定が多い覗き見とか親族とかいらん。
複雑な設定じゃなく、一事の気の迷いがズルズルと後で少し後悔・・
これぐらいがいい
それって「最凶」なの?
何か言葉足らずだったかな
Liliputian、ぷつっんが聖典なら今の寝取られは何か勘違いされてると
思う、そう言うことを言いたかったので。
>241
リアリティーが有れば有るほど最凶になってくと
>242
それは正統派なので最強
最凶(最狂)ではないと思う
リアリティー追求しすぎて、単なるプチ浮気話スレになったりして(ワラ
245 :
239:03/06/12 19:18 ID:bHsoMcaa
どっちにしても、こんな話でエロゲは作れないよ…残念ながら。
ただ普通に身近にある上に男と女の普遍的脅威にもとづく話だったりするから最凶かも。
だいたい将来性とかを男選ぶ際に重視する女に限って…ぶつぶつ
女は基本的に利己的。
萌えとか女に夢見られる内が花。
247 :
197:03/06/12 21:15 ID:LWImRrpl
うーん、リアリティという言葉一つを取っても、個々人で受け取る
ニュアンスが違うから難しい……
個人的に言いたかったのは、あんまり捻ったり凝ったりしない設定での
ライトな寝取られについてなんですよね。
本命はあくまで恋人なんだけど、寝取り男も嫌いじゃない(友達感覚の延長)
とか……
例えば、主人公はぱっとしない奴で、主人公の親友は女の子にもてる奴。
そんな主人公にも恋人が出来て、女の子との付き合いに慣れない主人公を、
女の子の扱いに慣れた親友がサポートする形で、三人で遊んだりしているうちに
親友と恋人も仲良くなり(あくまで友達として)、相談役のようなポジションに
おさまる。
恋人同士とその両者の親友という、それぞれの立場を固めてしばらくしたのちに
ふとしたはずみで親友と恋人がエッチしてしまう。
二人に恋愛感情はなくて、親友は主人公から恋人寝取ろうという気はないし、
恋人も主人公は別れる気は無くて、結果的には裏切ってるんだけど、
二人にとって主人公は大切な人で、ある意味行き過ぎた友情としての
セックスなわけで……やっぱりお約束で親友はHが上手いと。
わけのわからん妄想垂れ流しスマソ。
最狂を求む
私の方も続き書かせていただきます。
今回は7/7です。
(1/7)
アイスを3人で平らげた後、もみの木の上で僕たちはまったりとしていた。
「はぁ〜、食った食った…」
「どう?お口に合ったかな?」
「イタリアンジェラートだね。やはり本場の味は一味違ったよ」
本当はよく分かってなかったが、万里子の前なのでついつい僕はインテリぶってしまう。
「さっすが健二くん。色々物知りだねぇ〜」
「いや、それほどでもないって」
尊敬の眼差しの万理子に、僕はポーカーフェイスで微笑み返す。
でも心の中で僕は大げさに小躍りしていたりした。
「ところで亮、お前3個も食ったんだろ?腹の調子は大丈夫か?」
そんな気持ちを悟られたくないので、僕は亮に話題を振ってみた。
「心配無いって。遊んでるうちに消化されちまうよ」
「それよりも亮君は虫歯の心配をしないとね」
「や、それは…だ、大丈夫なんじゃないか…な、………多分」
やれやれ…と、僕と万理子は苦笑した。
「あれ?」
もみの木の「いつもの場所」。
そこからは万里子の部屋がよく見える。
その万里子の部屋に、懐かしいある物があったのだ。
「万里子ちゃん、あれって…」
「ん?ああ、あれ。たまに干したりするんだよ」
懐かしそうに目を細める万里子。
「もう1年なんだね…」
そうか、もう1年も経っってたんだな。
万里子の部屋に掛けられた、一着の制服。
初めて万里子に出会った日、彼女はこの制服を着ていたんだっけ…
(2/7)
「おい健二、昨日の777見たかよ!?」
その日、予鈴ぎりぎりで教室に飛び込んできた亮の開口一番がこれだった。
ま、予想通りの展開だ。
「見たよ。まさかキングオブカリブがあんなに早く死ぬとは思わなかったよ」
「そうじゃなくて予告だよ予告!何か777が赤くなってただろ?」
「ああ、あれね…」
これも予想通りの展開。
ではそろそろ亮を驚かせてやるか。
僕は鞄から「あるもの」を取り出した。
ちなみに亮の言う777とは、今全国の男の子の心を鷲掴みにしている日曜朝の特撮番組
「仮免ドライバー777(フィーヴァ)」のことだ。免許を持たないイケメン主人公が
国際ライセンス持ちのヒーローに変身して悪の怪人と戦う…という筋書き。
亮は777と怪人との戦闘シーンが好きなようだが、僕はあの先の読めない展開が好きだった。
(3/7)
「じゃ〜ん!」
さんざんもったいぶって僕が鞄から取り出した「あるもの」、
それは来週登場するであろう777の新しい変身フォームの写真だった。
「うぉー!これ、これだよ! 何でお前こんなの持ってんだよー!」
「昨日テレビ麻比のホームページで拾ってきたんだよ」
「凄ぇ、まじかよ!」
「ちなみに名前は『ストックフォーム』。このフォームだと777は
変身前に蓄積したエネルギーを一気に出せるようになるんだってさ」
ホームページに書いてあったそのままをさも自慢げに教える。
それでも亮はしきりに「へーっ!」とか「凄ぇー!」を連発してくれた。
「ちなみにさらに上のフォームもあるんだってさ、えーと確か『AT…』…」
「ちょっと待ったぁ!」
「えっ、何?」
「楽しみが無くなっちまうからその先はいいや」
「そうか。じゃ、やめとくよ」
さらなる777の秘密を亮は拒んだ。
亮はケーキの苺を最後に残しておける奴なのだ。
とても僕には真似出来ないや。
(4/7)
「おい江之本、いい加減に席に着け!」
いきなり誰かに怒鳴られ、慌てて周りを見まわす。
「げ…」
…みんな既に着席してるし。
どうやら僕らは話に夢中で本鈴に気付いてなかったらしい。
担任のハゲ山が凄い形相で睨んでいた。
「しまった!罠か!」
亮がさも悔しげに叫んだ。
瞬間、周りからどっと笑いが起きる。
「さ っ さ と 席 に 戻 ら ん か !」
「マ〜トリ〜クス〜」
ハゲ山のチョーク攻撃をキモい動きで避ける亮。
そしてそのまま自分の席へ。
沸き起こる拍手喝采。
流石だ亮。
ゲーセンで鍛えた反射神経は伊達ではないな。
「ぐっ…」
うな垂れるハゲ山。あーあ、また毛が退行するんだろうな。
「そ、それよりだ!」
あ、立ち直った。
案外ハゲ山は打たれ強んだな。
メモしておこう。
「転校生の紹介を続けるぞ!」
(紹介の続き…これもメモメモ…)
…
…って。
「「転校生?」」
僕と亮の声が綺麗にハモった。
(5/7)
どうやら僕らは話に夢中で本鈴に気付いてなかったらしい。
だって、ハゲ沢の横に佇むおさげ髪の少女の姿に、今の今まで気が付かなかったのだから。
制服を着た少女。あれは名門、昂聖小学校の制服じゃないか。
その少し俯き加減で恥ずかしそうにしている姿から目が離せない。
「は、初めまして、仲村万里子です…よろしくお願いします」
彼女の姿。
彼女の名前。
彼女の仕草。
彼女の声。
目から耳から入って頭の中、僕の「お気に入り」項目に全て登録。
ああ、友達になりたいな。
素直に僕は思った。
(6/7)
HRが終わるやいなや、万理子の席に人だかりが出来る。
「ねぇ、趣味は何?」
「それって昂聖の制服でしょ?」
「お父さん、外交官なんだって?」
「海外は行ったことある?」
「習い事は何かやってたの?」
矢のような質問攻め。
「あ、あの、あのっ…」
対する仲村さんはしどろもどろで満足に答えることすら出来ないでいた。
そんな一気に答えられる訳ないだろ。
僕は何故かイライラしていた。
「……」
「……」
「……」
やがて止んでいく質問の嵐。
場が…白け始めている?
彼女が悪いわけではないのに…
勝手に盛り上がって盛り下がったのは周りの連中なのに…!
僕は歯噛みした。が、すぐにはっとなる。
彼女を、助けなくちゃ…!
(7/7)
「おいおい、みんなちょっと待ってやれよ」
僕が仲村さんをフォローしようとしたまさにその時、誰かが人だかりに割って入った。
「彼女、困ってんじゃん」
それは…亮だった。
亮も僕と同じくイラついていたんだな。
「えっと、仲村サンだっけ」
きょとんとしている仲村さんに、亮は声をかける。
「俺の名は江之本亮。 人呼んで、力の1号!!」
そして、びしい!とポーズを決めた。
・(…何だありゃ)
「そして…おーーい!健二ーー!ちょっとこっち来いよーーー!!」
「え?僕?」
炉ばれるままに僕は亮の所に走り寄る。すると、亮は僕の隣で再びポーズを決めた。
「そしてこいつが人呼んで、技の2号!!」
(………仮免ドライバー?)
そういうことかよ。でもどんな自己紹介だそれは。
「おい健二、お前も決めポーズしろ」
「しろって言ったって…」
はっきりいってかなり恥ずかしい。しかし、彼女の為に僕は恥を棄てた。
「技の二号、藤井健二です!」
友情のツープラトンが完成した。もちろん周りから笑いなんて起きるわけも無く。
でも…
「ぷっ…」
仲村さんは笑ってくれた。
その日から、僕ら3人は友達になった。
>176氏乙っす。
個人的にとっても面白いんだけど…これってこの先もエロなしだよね?
>255
ハゲ山>ハゲ沢になってますな。副担任?
エロ濃いの誰か書きませんかっ?
実は限りなく理想に近い設定は亜美アゲインだったりする
観た人いる?ここは良作多い
続きをうpします。今回は少しはご堪能いただける方と自負しておりまする。
(1/9)
連休明けの月曜日、俺は上機嫌だった。
コンクールの予選以来 トラウマとなっていた、『人前であがらずにピアノを演奏する』ということが、すんな
りとできた事、さらに、聴いて欲しい人に聴いてもらい、喜んでもらえた事、この二つの事が 今まで苦痛で
あった人前での演奏を、一気に快感に変えてしまっていた。
こうなると現金なもので、又やりたいと思ってしまう。
今度は何がいいだろうか。
やっぱり、定番のショパンでいくか、
それとも、ベートーベンにして、3大ソナタでも弾こうか。
いっそのこと、全曲リストにしてみようか、『巡礼の年第1年、第2年』一挙演奏なんて………ちょっとそれ
は無謀すぎるか。
などと妄想にふけりながら調子に乗っていたら、すっかり暗くなっていた。
彼女は、今日用事があるとかで、とうの昔に帰ってしまっている。
そういや、あの日は香織と遠野さんが鉢合わせして、あわや修羅場になるところだったんだよな。
あいつが、あっさりと引き下がってくれたから良かったけれど。
そういや あいつ、何かぶつくさいっていたよな、きっと俺への文句だったんだろう。
よし、今度やるときには、香織を呼んでやろう。………と待て、今何時だ?
時計をみると、7時を過ぎ、8時近くなっていた。
やばい、早く帰らなきゃ
職員室はすでに鍵か掛けられていた。
正面玄関に周り、事務の人にお願いして鍵を開けてもらい音楽室の鍵を渡して(散々文句をいわれた。)外に出
ると、真っ暗な中に星がきらきらと輝いている。
「とにかく、急がなきゃ」
通常だと、正面にある正門から出るのだが、一刻も早く帰りたい。
グラウンドの向こうにある通用門から出る事にしたのだが、このためには明かりのついていないグラウンドを
斜めにショートカットしなければならない。
足元が見えない真っ暗な中を歩くというのは、なれた場所でも結構怖いものがある。
おぼつかない足取りで、グラウンドの向側にある部室棟までたどり着いた。
(2/9)
既にみんな帰ってしまっているのだろう、しんと静まり返って物音一つ立たない。
通用門まではあと十数メートル、不気味なので足早に通りすぎようとした時、1箇所だけ部室に明かりが灯って
いるのに気付いた。
「何だ、俺以外にも物好きがいたのか」
そうつぶやきながらその部室に部室棟のそばを通りすぎようとした時、声が聞こえた。
「あぁ……はぁ、はぁ、はぁ……」
男の喘ぎ声、それに合わせて「じゅる、じゅる」という汁物でもすする音がする。
その音に思わず足を止めてしまった。
エロ漫画では、こういった部室で秘め事をするシーンは良くあるのだが、まさか我が校で現実におこっている
のを目にするとは、夢にも思わなかった。
こんな事本当にやるやつ、いるんだな。バレたら退学だぞ、一体誰だ?
ちょっと覗いてみるか、………………それじゃ出歯亀じゃん、帰ろ帰ろ。
興味もあり、後ろ髪引かれる思いもしたが、時間も時間だし、覗きという破廉恥な行為に対する自制心もあっ
て、その場を通り過ぎようとしたときだった。
「はぁ、はぁ、はぁ………気持ちいいよ、香織ちゃん」
香織?!
その言葉に血が逆流する。
足が先へと動かない。
そういえばこの声聞き覚えがある。
まさか、そんな…まさか…
(3/9)
おそるおそる声のする部室に歩み寄り、ドアに取り付けられているプレートを見た。
そこには、「 サ ッ カ ー 部 」という文字が薄暗い月明かりに照らされ、浮かんでいた。
嘘だろ、そんなの嘘だろ。
心臓は早鐘のように鳴り響いている。
まだだ、これだけじゃあいつだって決まったわけじゃない。
とにかく、もっとよく確かめなくちゃ。
ドアの側まで近寄る。
聞こえてくる音は、男の喘ぎ声と何かをすするような音、それにさっきより近寄ったからか、「ん……ん……ん
ん…」という女のくぐもったような声がリズミカルに聞こえてくる。
一体、中で何をやっているんだ。
中を覗けるような穴や隙間がないかドアの周辺をくまなく探してみる。
ドアと壁の隙間に目をやったものの、中は全く見えない。
だめか。とにかくもう一度良く探そう。
再度良く見てみると、ドアノブの下に鍵穴らしきものを発見、調べて見る。
かつては使われていたと思われるその穴は、現在はその役目をドアノブについた錠に譲り、単なる穴となって
いるようだ。
これに望みをかけて、その穴にそっと目を近づける。
部室の中が………見えた。
(4/9)
中では、男がこちらに背を向け、ちょうど肩幅程度に足を開いて立っていた。
その足の間から女の様子が見える。
跪いて男に正対しているのだろう、ちょうど男の膝のあたりの高さで女のスカートがゆらゆらとゆれていた。
女の片一方の手は男の腰に、もう一方の手は男の影で見えない。
一方、男の手は片方は女の肩に置かれている。
もう片方は顔に触れているのだろうか、肩から肘までしか見えない。
女の顔は、ちょうど男の股間の位置にあって、全く見えない。ただ、ちょうどそのあたりで何かが仕切りと動
いている様子が伺える。
おそらく、というか 多分間違いなく 男のペニスを女が口に入れている構図だ。
さっきから聞こえている音がそれを証明している。
「あ…あぁ……っあ…はぁ…くっ」…男の喘ぎ声
「じゅる、じゅる、じゅぽ、ちゅ、」……何かをすする音
「ん……ん……んん……」………何かで口を塞がれたと思われる女の声。
「ん…う…ぷはっ」
苦しくなったのか、えづいたのか、女が口の中のものを出したようだ。
「苦しかった?無理しないで、自分のペースでやってね」
「はい」
「それにしても、ずい分上手になったよね。ものすごく気持ちいいよ」
「……何回もやって、慣れてきたから……恥ずかしい…こんな事言わせないで下さい、やめちゃいますよ?」
「ああ、ごめんごめん。謝る。だからやめないで」
(5/9)
女の声はよく知った人の声だった。
いや、もう10年以上の付き合いのある人間の声だ。聞き間違えるはずも無い。
あいつの 香織の声だ。
香織が男のものを口に入れている。
しかも、もう何回もやって慣れている……
何故だ、何故なんだよ。どうしてなんだよ!何でこんな事やっているんだよ!
俺は、混乱していた。
冷静に考えれば なんていうことも無い。
あいつと中川先輩は恋人同士、しかも既にエッチ経験済みだ。
こういうことをしていても、別段おかしい事はない。
しかし、今の俺にはそんな事も解らなかった。
解りたくなかった。
目の前で行われている事が信じられなかった。
夢なら、覚めてくれと無言で叫んでいた。
いや、まだ まだだ。たまたま同じ名前で、声がそっくりという事もある。
だから、顔を見るまで、せめて背格好や髪型が解るまでは断言できない。
往生際が悪いとはこの事だ。しかし、何と言われようと『今 目の前にいる女=香織』という事を否定した
かった。殆ど間違いないのに、……ありもしない奇跡に 一縷の望みを掛けていた。
(6/9)
「じゅる、じゅる、じゅる、じゅる」
「ん、ん、ん、ん、ん」
音の間隔が短くなってきていた。
男の股間の影も、その動きは激しさを加えている。
フィニッシュが近づいているようだ。
「あ……あ……いく…でる…出る!!!」
「じゅるっ、じゅるっ、じゅるっ………」
「ん、ん、ん、ん、んんーーー、………げほっ、げほっ」
「大丈夫?気管にはいった?」
「…大丈夫…けほ…けほ…むせた…だけだから…けほけほ」
「ごめんなさい。………これだけは、まだ慣れなくて………」
「いいよいいよ、気にしないで。凄い気持ちよかったから」
「飲んでくれなかったのは残念だけど、慣れてきたらやってくれれば良いから」
「はい」
「じゃ交代。はい、立って」
その言葉に促されて、女が立ち上がり、男が女の前に跪いた。
ようやく女の姿が確認できる。
(7/9)
小柄で、スリムな体型。
細く長い手足。
小さな顔、、ショートでストレートなの髪。
大きな二重まぶたの目に、これまた大きく黒い瞳。
ちょっと低めの鼻、小ぶりな唇。
他に間違え様も無い。…………香織だった。
胸が苦しい。心臓がつぶれそうだ。
腹の中が熱い。内臓が焼け焦げそうだ。
地面が揺れる。天地がひっくり返りそうだ。
香織が、……俺の大好きな香織が、
……他の誰にも渡したくないのに、
………自分だけの彼女でいて欲しいのに………
今、他の男の目前でスカートをたくし上げている。
丸見えになったパンツを、男がゆっくりとずり下げていく。
完全に足元まで下ろすと、片方の足だけ抜き、そのまま反対の脚の足首に絡ませている。
足首に絡まった白い布切れが男の興奮をそそる。
香織は、スカートをたくし上げたまま、先ほどより脚を少し開いて立っている。
男は、剥き出しになった香織の股間に顔を押し付けると、ゆっくりと頭を動かしだした。
(8/9)
ピチャ、ピチャ、といやらしい音が聞こえてくる。
と同時に、香織の眉間に縦皺がより、口が半開きになる。
声が漏れた。
「あ………ん………はぁ…」
せつないような、甘ったるいような、なんともいえない淫靡な声だった。
いつのまにか香織の手は掴んでいたスカートを手放し、男の頭を掴んでいる。
まるで、自ら男の顔に自分の股間を押し付けているようだった。
やめろ、やめてくれ、もうやめてくれ!!!
心の中でいくら叫んでも、声は出ない。
こんなもの、もう見たくないんだよ!!!。
そう思っても、足は何かに縫い付けられたかのように動かない。
俺は、ドアの前に釘付けとなり、否が応でも、香織と男の情事を見せられる格好になっていた。
ドアを開けて乗り込む事も、ここから逃げ出す事もできない。
「ぁん……あ…んふ……はぁ……あ…」
香織の声は次第に強さを増していく。
「ちょっと香織ちゃん、声が大きい。聞こえちゃうよ」
男に言われて、香織は右手の人差し指を噛んで必至に声が漏れるのを堪えている。
もう片方の手は、相変わらず男の頭を抑えて自分の股間に押し付けている。
「ん……く……はぁ……んん……は…ぁあ……んぁ…
ちょっと前まで、つったったままだった香織の腰が、男の頭に合わせてうねうねと動きだしていた。
(9/9)
だめだ。
もうだめだ。
これ以上耐えられない。
気が狂いそうだ!
途端、呪いでも解けたかのように、今まで動かなかった脚が動き出した。
俺は…
俺は……
俺は…………へたれだ。
俺は……………意気地なしだ。
俺は…………………その場から逃げ出していた。
ということで、本日は此処まで。
もう遅いので今夜は寝まつ。
内芋が全然進まないよー(⊃д`)
otu!!
抜いてスッキリー
もうさすがに香織を見限る気になっただろ主人公。
何回も…これ重要
逃げんなヘタレっ!と叱りつつ、よく頑張ったな…と呟いてみる。
さて、わしも書くか。
流石に主人公も香織切るだろ。
問題は香織だな。なんか変なとこで主人公に対して執着心持ってる気がする。
それが歪んで・・・ってパターンもありかも。
このスレの住人はドアから覗くのがエロシーンのデフォかよ。歪んでるなオイ
歪んでなかったらここにはいないが(w
香織切るかな?
彼にしてみれば香織は何も悪いことはしてない。ただ自分がヘタレなだけという認識だろ。
香織が自分や他人を裏切ってひどいことしたなら切るかもしれんが…
>>274 他にどうしろっていうんだよ!
そりゃ窓から覗くのとかベッドの下から覗くのも風情があっていいけどさ、
ドアから覗くのが礼儀だろ!
>274
じゃあ、障子に穴あけてそこから覗くかい?
・・・良いかも
278 :
274:03/06/14 10:42 ID:/F0jkICr
ビデオレターもいいな。それで口に溜った精液を見せつけたりされたら最高だ
香織
いいとこどりジャン(⊃д`)
とても良い展開でした。
ただ逃げるのはストーリーとしては良いけどエロだと残念。
香織視点で最後までエッチして欲しい。
いいよかおりちゃん!!もっと腰振って。
この尻軽女めが!
>>274 ていうか今更メル欄に気付いた
同志かよw
603さんの更新もまだみたいなので、
今のうちに前回の続きをうpさせていただきます。
ちなみに今回は6/6。
1/6)
放課後、僕と亮と仲村さんは三人一緒に帰っていた。
「わははは!お前にしては中々の変身っぷりだったぞ健二」
亮が僕の肩をばんばんと叩きながらそんなことを言ってくる。
あの騒ぎの後、何だかんだで仲村さんはクラスの連中と打ち解けることができた。
僕のキャラな行為ではなかったが、まぁ、結果オーライってことにするか。
「あのなぁ…」
とはいえ恥ずかしかったのは事実。僕は憮然とした表情で亮を見返した。
「あの…ごめんなさい。私のために」
「へ?」
突然、仲村さんが申し訳なさそうに頭を下げてきた。
あちゃ…態度に出したのはまずかったか…
「あ、いやその…」
「気にすんなって。健二も最近までこのポーズができなかったんだから」
と言って亮は仮免ドライバーの決めポーズを再現する。
おいおい、こんな町中ですんなよ。
「ほら、ほら!この左手の位置がムズいんだぜ?」
「へぇ〜、そうなんだ。男の子の番組って見ないからよくわからないけど、
結構奥が深いんだね」
お、話がそれた。ナイスだ亮。
僕もこれに便乗させてもらおう。
2/6)
「そうそう。素人さんにはお勧めできない高度な技なんだよ」
「そうなんだ〜」
よし、完全に流れたな。
「あ、でも女の子の番組にもそういうのあるんだよ?」
「へぇ」
「おっ、どんなんだよ?」
「えへへ…これこれ」
僕たちが尋ねると、仲村さんはランドセルから一冊のノートを取り出した。
ノートには見覚えのあるアニメキャラが描かれている。
「ああ、それか。そういえば姉さんがよく見てるなそれ」
「あ、藤井くんってお姉さんがいるんだ」
「うん、一つ上なんだけどね」
いい感じに弾む会話。
何かむず痒い感じがする。
「それよりどんなポーズなんだ?」
そんな雰囲気を読み取るでもなく亮はわが道を行くだった。
「やってみせてくれよ!」
「うん、見てみたいな」
ま、僕も興味が無いわけではないのだが。
3/6)
「うん…ちょっと恥ずかしいけど、見ててね」
そう言って仲村さんは僕たちから少し離れて立ち、腕をクロスさせる。
「私の拳が光って唸る!敵を倒せと轟き叫ぶ!」
おいおい、これ少女向けか?
「政治献金なんて許しません!」
ていうか午後10時放送?
「愛国正義の、迷彩服美少女兵士!」
そこでくるりと一回転。
ふわり…
(…!)
その瞬間、僕は見てしまった。
ひらめいた仲村さんのスカート、その中を…
…ピンク色だった。
…小さなリボンも付いていた。
「…あ…」
やってから気が付いたのだろう。
仲村さんの顔がみるみる真っ赤になる。
「そ、ソルジャー…ムーン…」
それでも、消え入りそうな声で彼女はポーズを決めた。
4/6)
「何か…いまいち勢いがない決めポーズだったな」
…どうやら亮の位置からは見えなかったみたいだ。
いや、仮に見えていても気付いたかどうか。
「い、いや、なかなか格好良かったよ」
「え?」
「うん、女の子の番組でもそんなのがあるんだね」
僕は下着を見てしまったことを悟られないように彼女を褒めまくる。
「ホントに…格好よかった?」
「勿論。今度姉さんと一緒に見てみるよ!」
「う、うん!面白いからきっと見てね!」
にぱっと笑顔。
どうやら僕に見られたことには気が付いていないようだった。
「あ、僕の家ここだから」
10分ほど歩いた後、僕の自宅に着いた。
亮の家はここから更に5分ほど歩いた所にある。
「しゃべってたらあっという間だったな」
「そうだね〜」
「じゃあ、僕はここで…ってそうだ」
家に入ろうとした時、僕はあることを思い当たった。
5/6)
「そういえば仲村さんの家ってどこなの?」
「え、私の家?」
「うん。この町に引っ越してきたんでしょ?」
仲村さんの自宅。仲良くなれば遊びに行くこともあるだろう。
…うちの近所だったらいいな。
「あの、ここから少し歩いた所にもみの木がある家…知らない?」
「もみの木?」
「悪い。もみの木ってどんなだっけ?」
「えーとほら、クリスマスツリーと同じ木だよ」
もみの木…
もみの木?
…ってまさか。
「ああーっ!」
亮も気付いたらしい。
その事実に。
「それって俺んちの隣じゃんか!」
6/6)
「え、ホント!?じゃあ亮くんお隣さんなんだ!」
確かに亮の家の隣には空き家があった。
その家にはおおきなもみの木もあった。
まさか…そこが仲村さんの越してきた家だったとは…
「これからよろしくね!」
「ああ、いっぱい遊ぼうぜ!」
お互い握手を交わすお隣さん同士。
その時僕は、なんとも言えない疎外感を感じていた。
「な、健二!」
いきなり亮が話しをこっちに振ってきた。
亮には僕達3人で遊ぶ、という認識しかないらしい。
「あ、ああもちろんだよ」
乾いた声で、それでも笑顔で僕は返事をした。
「うん!3人一緒でね!」
どうやら仲村さんも亮と同じ考えらしい。
(距離なんて些細な問題なのかもしれないな…)
彼女の笑顔を見て、僕はそう思うようにした。
だって、これからはずっとずっと僕達3人は友達なんだから…
>176氏おつです〜。
なんか和んでますが…難しい言葉使う小学生だな…とか突っ込みながら読んでますよ。
まあ今時の若者の語彙ではSS書けませんからな。
一昨日暇に任せて、寝取られシーンからSS書き始めたら、そのシーン(99%エロ描写)だけで
30×40×4字くらいに…長すぎるよね〜。改行多めだけど。遅漏の俺に合わせてるからか?
またSSあげる人いなくなったらあげようと思ってのんびりシコシコ書いてます。
なので、作者の皆さん長期連載で頑張ってください。
なんかアブノーマルに進んでいく宿命なのか
ノーマルな寝取られって…
浮気?
じゃあアブノーマルな寝取られって…
呪詛による略奪愛!?
それって前スレ949SS?
困った…176氏のSSにコメント付けてるの俺だけだ…。
炉痢属性ないとか言っておきながら…。
いや、ないんだけど。
香織タンはどうなりますたか?
>>298 俺炉属性なので決行楽しみ。ほのぼのマターリ寝取られて欲しい
燃料が切れてきますた
オワタ
オワタ オワタ オワタ オワタ オワタ オワタ オワタ オワタ
オワタ オワタオワタ オワタ オワタ ょぅι゙ょ オワタ オワタ
オワタワタ オワタ オワタオワタ オワタクワガタ オワタ オワタ オワタ
母さん・・・、幻聴が聞こえるんだ・・・、聞こえてくるんだ・・・
ポカーン ポカーン ポカーン ポカーン ポカーン ポカーン ポカーン ポカーン
ポカーン ポカーンカポーン ポカーン カポーン セントウ? カポーン ポカーン
ポンカーン ポカーン ポカーンポカーン ぃょカーン ポカーン ポカーン ポカーン
騙されてはなりません…303よ・・・。それは…
やはり寝取られは週末にダネ!!
ニダ!?
え・・・?ニダ?(w
( ゚д゚)ポカーン
ちくしょう……
こんなところで燃料切れなのか……?
tudukimada?
すんまそん。
現在、気力萎え萎え中で、続きが遅遅として進みませぬ。
もうしばらくのご猶予を。・・・・・・・・・
312 :
名無しさん@初回限定:03/06/20 22:59 ID:flAo14QO
乳として進みませぬ・・・・・・・・・・・・・・・プッ
ナ ン だ っ て ぇ !?
ところで、
「螺旋回廊2」は寝取られゲーに入るんだろうか?
>>313 バリバリの寝取られゲーです。
当時妹キャラ(;´Д`)ハァハァだったのでそうとう凹みましたよ、ええ。
こんな時間ですが続きうpします。
今回は(11/11)です。
改行って難しいですね…
1/11)
その夜、僕は自分の部屋で一人悶々としていた。
「何なんだろう。この感じ…」
僕の家と仲村さんの家との距離。…約5分。
亮の家と仲村さんの家との距離。…約5秒。
この差が意味するものは何なんだろう。
「うぅ〜ん」
ごろごろとベッドをのた打ち回る。
勿論答えなんて出るはずも無く、それは徒労に終わった。
「やめやめっ」
がばっと起き上がり、僕はパソコンのスイッチを入れた。
そしてサーチエンジンにアクセス。
続いて関連サイトを根こそぎピックアップ。
その後何回かの絞り込み検索の結果、欲しい情報が浮かび上がってきた。
2/11)
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
…もみの木…
マツ科常緑針葉高木。
樹齢は100年から150年程度。
雌雄同株。
初夏に開花し、短円柱形の球果をつける。
成熟後、球果は軸を残して種子が散っていく。
花言葉は「向上・高くそびえる」
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
「ま、こんなところかな」
テキストをコピーし、フォルダに保存…これでOK。
内容は後で憶えておこう。
「さてさて、それじゃ行きますか」
調べ物を早々に終えた僕は、お気に入りサイトの巡回を開始した。
父親が機械好きな為、僕の家のネット環境は昔から充実していた。
皆がテレビゲームで遊んでいた頃、僕はパソコンをそれ代わりにして遊んでいたのだ。
そのためか無駄に知識を溜め込む癖がついてしまったが。
…可愛げのない小学生だな、と自分のことながら思う。
それでも学校では物知り博士で通っているからよしとしよう。
「おっと…」
何気に初めてのサイトにアクセスした瞬間、ポップアップ広告が起動した。
3/11)
―――――――――――――――――――――――――×
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――――――――――――――――――――――――――
あからさまに胡散臭い謳い文句。
こんなのに釣られる人なんているんだろうか?
僕は露骨に嫌な顔をした。
ネット巡回中、たまにこんなエッチ関係なものを目にすることがある。
が、僕はそんなものに興味は無い。
どうせこんなの、スケベな中年のおっさんとかが見るものに決まっている。
これは不潔なものなんだ。
そんな事を考えながら、僕はその広告ウインドウを閉じた。
4/11)
「おーーーーっす!!健二、学校行こうぜーーーーーっ!!」
いつものように、亮が僕を迎えに来た。
今日も朝から元気一杯だな、お前…
こっちは寝不足だというのに(自業自得)。
「おはよう藤井くん。今日もいい天気だね!」
そして亮の隣には仲村さんが。
どうやらここまで亮と一緒に来たらしい。
「おはよう二人とも。すぐ準備するからちょっと待ってて」
複雑な気持ちを振り払い、僕は登校の支度にかかった。
5/11)
「ね、明日うちに遊びに来ない?」
学校に向かう途中、仲村さんがそんな提案をしてきた。
明日は土曜日。学校も午前で終了する。
誘いを断る理由などある筈も無い。
「おー、行く行く!絶対行くぜ!」
「うん、お邪魔させてもらおうかな」
僕も亮も二つ返事で了解した。
「お父さんがあのもみの木にハシゴと展望台を作ってくれたんだ」
「おおっ、何か秘密基地って感じだな」
「そうだな。そんな感じかも」
初めて遊びに行く仲村さんの家。
もみの木の秘密基地。
どんどんと広がっていく放課後のお楽しみに、僕のテンションは上がる一方だった。
が、それは不意に起こった。
6/11)
「ところで亮君。昨日のアレ、美味しかった?」
「ん?ああ、あれ?」
「初めて作ったから、ちょっと自身無くて…」
「美味かったぜ。うちのかあちゃんの作るやつと張れるかもな」
「ホント?よかったぁ…」
おすそわけ。
お隣同士ならよくありそうなシチュエーション。
何てったっていわゆる
「スープの冷めない距離」
なんだから…
「おーい、健二?」
気が付くと目の前に怪訝そうな顔をした亮がいた。
「どうしたんだ?難しい顔して」
「あ、いや、何でも無い…」
どうやら、不機嫌が顔に出てしまっていたようだ。
慌てて取り繕うも、どこか白々しかった。
「藤井くん、気分でも悪いの?」
「いや、大丈夫だよ」
「そう、ならいいんだけど…」
くそ、仲村さんにも心配させてしまうなんて…
そう思い直すも、心の中のモヤモヤは一向に晴れなかった。
7/11)
「はぁ…………」
その日の夜、またもやベッドの上で僕は悶々としていた。
だけど、昨日のそれとは決定的に違っていた。
思い悩むは、わからない何かではなく、突きつけられた現実に対して。
僕と仲村さん。
亮と仲村さん。
その距離の差は、すなわち一緒にいる時間の差だ。
より近にいたほうが、いいに決まっている。
「ふぅ…………」
この時点で、鬱な未来が確定したような気がした。
早いけど今日はもう寝よう…
ピンポーン。
何の前触れも無く玄関のチャイムが鳴った。
いや、チャイムに前触れも何もあったもんじゃないが。
ま、僕には関係ないや。
「健二ー! 友達が来てるよー!!」
1階から姉さんの声がした。
僕に…?
友達…亮かな?
とりあえず僕は下に向かうことにした。
8/11)
1階に向かう途中、階段で姉さんとすれ違う。
「姉さん、ちょっと端によって…」
お互いに肩が当たるほどでニアミスする。
流石にこの階段も狭くなってきたな…
などと考えていると、
「この、このっ」
「おわっ!」
いきなりの姉さんの肘鉄攻撃に僕は危うく転びそうになる。
「何するんだよっ」
「いや〜、健二もスミに置けないね〜」
「…?」
意味不明の捨て台詞を残して、姉さんは自分の部屋に消えていった。
「こんばんは、藤井くん」
「あっ…」
玄関には予想だにしなかった人がいた。
両側で結ったおさげ髪をおろしてはいたが、
それは仲村さんだった。
9/11)
「ど、どうしたのこんな遅くに」
「遅くって、まだ7時だよ?」
いきなりの事態に会話が変だ。
落ち着け、落ち着け…
「僕に、何か用?」
「うん、これを届けにきたの」
そう言って、仲村さんは布巾に包まれたあるものを差し出した。
透明のタッパーの中に、何か液体が入っている。
「これは?」
「フランス料理のスープで、えーと、ヴィシソワーズっていうんだ」
「スープ…もしかして仲村さんが?」
「うん」
驚いた。
まさか、おすそわけをわざわざ僕に届けてくれるなんて。
こんな夜に。
五分も歩かなくちゃならないのに。
お隣さんでも…ないのに…
「あ、これは冷たくするスープだからそのままで食べてね」
しかも冷めても大丈夫な料理を選んでくれている。
僕は感激のあまり胸が一杯になってしまった。
「……そ、そうなんだ。ありがとう、そうするよ」
「うん、じゃあ明日感想よろしくね」
10/11)
なんだ。距離なんて全然関係無いじゃないか。
彼女のその心遣いを受け、一人悩んだいたことが急に馬鹿馬鹿しくなった。
「じゃ、私帰るね」
「あ、あのさっ」
帰ろうとする仲村さんを、僕は思わず呼び止めた。
「…?」
「ちょっと提案なんだけど」
「何?」
少し躊躇したが、僕は思い切ってそれを告げた。
「仲村さんのこと…これから名前で呼んでもいい?」
「えっ……」
(――そうさ。
もしこの先、僕と亮とで彼女といる時間に差が出るというのなら)
「いや、友達なのに『仲村さん』『藤井くん』じゃ何かよそよそしいかなーって」
(自分からその差を埋めにかかればいいんじゃないか――)
「……」
「……」
沈黙が続く。それでも僕は彼女の返事を待った。
11/11)
「…いいよ」
「ホント?」
「う、うん」
「じゃあさっそく……………………万理子ちゃん」
「わ…何か照れる」
「僕のこと呼んでよ」
「え…でも…」
「ほらほら早く」
「うー、うーっ」
「唸っても駄目」
「うー……………………………………健二くん」
「………(照っ)」
「こ、こそばゆいでしょ?」
「た、確かに… でもすぐに慣れるよきっと」
「…そ、そうだね、慣れるよね!」
恥ずかしいやりとりを終え、僕らはお互い笑いあった。
それから僕は当然の如く彼女を家まで送っていった。
初めての出会いは亮が先だったけど、
名前で呼び合ったのは僕の方が先だ。
これでおあいこだ。
…何がおあいこだ?
この競争心がいったい何なのかは、当時の僕はまだわかっていなかったと思う。
けど多分、
いや確実に、
この時、既に僕は彼女のことが好きになっていた。
176氏キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!!
けど日本負けた━━━━━━_| ̄|○━━━━━━!!!!!
新作キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
フランス二軍に負けるとはね・・・。
前スレ603氏はうち芋で鬱になったのか、アノ日なのか…
待ってるよ〜〜〜
来る、来ない、来る、来ない、来る…、来ない…、来る・・・、
来ない・・・プチ
オワタ
亮はハナっから名前呼びか…負けてる…まだ負けてるよ健二…
オワレ
オワルナ
176氏うpから3日、603氏から10日?まだまだ最近のことじゃないか。
まあ、間があいてくると不安になるけどさ…
603氏にだってリアルの生活があって多分そこでも作品に反映すべく素晴らしい寝取られを経験してるのだね。
しかし間がもたんのも確かなのでみんなで妄想のネタを持ち寄ろう。
皆様、すまんです。
SSが進まないのは、うち芋で鬱になっているわけでもなく、(いまだに汎用エンドのみ)
まして あの日(♂にアノ日はあるのか?)でもありませぬ。
ちょっと実生活での気力がかなり低下してまして、(でも寝取られてはいません)
それプラス↓
自分の彼女が自分以外にさえたH13発目
http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/hneta/1055668000/ 最近此処で名作が連発されておりまして、その内容に打ちひしがれておるのですよ。
自分には到底こんなもの書けやしないと。
ま、興味ある人は行って見て下され。
私的には、紙一重氏の作品?はまさに名作です。ちょっとブンガクはいってます。
一応、SSもちょっとずつ書いてますので、平にご容赦を・・・・・・・・・
漏れも読んでまつ↑
確かに(・∀・)イイ!!
負けずにガンバレ!
マケタ
>335
漏れも読んで名作だと思うが、あれはSSとは趣が異なるわけで…
感情のままに言葉をつむげば済むあの形式は勢いとか引き込む力は強くなるけど
SSはある程度、感情抑えなきゃいけないしね…神の様に「現実性」を「創る」わけだから。
つうわけで自分のと比べる必要ないと思われます。
というか巧い人は本当にゴロゴロしてるから…でも香織タソの続き書けるのは603氏しかいないんだからね
文章は書いてれば巧くなるよ。
小学生まだ〜?
香織ン☆まだ〜ン?
お〜い、誰か作者その1たんの行方を知らんか?
知らん
じゃあ、夢作者は?
>343
課長に掘らr(ry
寝取られ初心者タソは……
書かないか?
うほっ、いい作家。
は?
そろそろ我々は根本的な対策を立てねばなるまい。
そう、さえたスレから作者をスカウトしてくるのだ。
実体験小説風に書くならば、是非こっちのスレでどうぞと。
すいません。
まだ途中なんですけれども、明日(途中のままでも)うpします。
どうでもいい
(゚Д゚)≡゚д゚)、カァー ペッ!!
>>352
技の掛け手と技の受け手を逆にする順逆自在の術だ
クルッ
(゚Д゚)≡゚д゚)、カァー ペッ!!(;´Д`)
>>353
603氏スマソ…よろしく頼んます。
みんな気短すぎ…176氏も頑張って。
香織タン・・・
357 :
名無しさん@初回限定:03/06/28 00:53 ID:dVGM7Raf
358 :
名無しさん@初回限定:03/06/28 00:54 ID:Q8Nfw60C
603氏を待って一日が過ぎた・・・
>前スレ603 ◆fzpLpgOYbk :03/06/27 00:01 ID:ri24Ei0F
>すいません。
>まだ途中なんですけれども、明日(途中のままでも)うpします。
(´-`).。oO6/27 00:01…?
明日って28日のことかよっ!Σ(´Д`ズガーン
360 :
名無しさん@初回限定:03/06/28 01:04 ID:1EbbTFO9
とりあえず、出来た分だけうp
(1/5)
気が付いたときには、家のベッドの上だった。
制服も脱がず、布団もかぶらずにベッドに横になっていたらしい。
どうやって帰ってきたか、全く思い出せない。
ただ 一つだけ、家に帰ってきたとき 出てきた両親が怒ろうとしてそのまま黙り込んでしまった事、その
時のお袋の顔が まるで生き返った死人を見たかのような形相だったのはよく覚えている。
時計を見ると午前5時、外では新聞配達のバイクの音が聞こえていた。
眠ったという実感は殆ど、いや全く無い。疲労は全くといっていいほど抜けていなかった。
頭の中では、昨日のあのシーンが壊れたDVDデッキのようにエンドレスで再生されている。今も、ちょっと
気を抜くとそのシーンが目に浮かんできてしまう。
こういう事は、いつかは有ると思っていた。
でも、仕方の無い事と割り切ったはずだった。
実際、あいつから「先輩とエッチした」と言われた時も、(その時は酷くショックを受けたが)割り切る事で何
とか乗り切ってきた。
しかし、
しかし、実際にその場面に遭遇した時、そんなチンケ覚悟なんぞ、いっぺんに吹き飛んでしまった。
人(たとえ本人であれ)から聞かされるのと、実際に自分の目で見るのとでは、そのインパクトは天と地ほどの開きがあった。
もう、看病されても、デートでべたべたと甘えられても、前のように「これはこれでいいのかも」なんて考え
は絶対におきないだろう。
香織、俺 お前のこと、今までの様には見られないよ。
(2/5)
翌日、学校を休んだ。
無理も無い。自分自身でさえ、鏡に映った自分の姿にギョッとしたほどだ。学校に行ったら、みんなから化け物呼ばわりされかねない。
まして、あいつが見たら………
お袋からは、夕べ何があったのか、しつこく訊かれたが、到底答えられるようなことではない。結局、お袋の方が諦めたのか、答えず終いで何とか押し切る形となった。
いつのまにか眠っていたらしい。
夢の中で俺は『あの』場所にいた。
忌々しい場所、その中では既に「事」が行われていた。
中の人の声が聞こえる。
「今度こそ、やめさせてやる!」 そう意気込んで中に入った。
案の定、中では香織が男のペニスを咥えて、恍惚の表情を見せていた。
だが、その相手は……………
俺?
俺なのか?
だって、俺はいま此処に踏み込んで………
香織は、俺のペニスを口に含み、恍惚の表情で顔をグライドさせている。
どういう事だ?!あれは、俺なのか? 俺は、香織とやっているのか?
香織? 本当に香織なのか?
よく見ると、その顔は香織じゃなかった。
その顔は………
(3/5)
遠野景子だった。
何で? 何で景子が?
何でだ? どうしてだ? どうしてなんだ?!!
夢はそこで終わった。
目を覚ましてみると、あたりは真っ暗、時計の針は午前2時を、日付の表示は水曜日を指していた。
寝巻きが汗でぐっしょり濡れて気持ちが悪い。
着ている者全て着替え、シーツを取り替えて床に潜ったものの、眠れそうにもない。
何であんな夢を見たのだろう。
あの夢は、俺の願望を表しているのだろうか。
とすれば、俺は 香織と同時に景子にまで、ああいう事をしたいと思っているのか。
好きな娘が他人とエッチして傷ついているというのに、好きな娘に同じ思いをさせたいというのか。
自分の気持ちがわからない。
俺は、誰が好きなんだろう。
誰に好きになってもらいたいのだろう。
水曜日、顔色の状態もかなり回復したようなので、学校に行く事にした。
「お前、その顔どうした?」
「もしかしたら、伊藤に完全に振られたか?」
教室に入った途端、級友たちは口々に勝手なことをいい始めた。
「うるせー、振られたのはとっくの昔だよ」
そう心の中で呟きながらやつらの言葉を聞き流していたが、その中で気になったことが1つ有った。
そいつらの言っている言葉の中に、昨日香織がどうこうした という事が一つも入っていなかった事だ。
(4/5)
もし、昨日この教室に来ていたのなら、「伊藤が来ていたけど、『田川は休みだ』と言った」といった類の話は
あるはず。
なのに、そういう話は一つも出てこない。まして昨日のあいつの様子などはこれっぽっちも出て来ない。
朝来て、あいつと顔を合わせたら、どうなるだろう と色々気に病んでいた俺の は全くの徒労に終わっ
た。何だかホッとした反面、寂しさが付きまとう。
自分から、香織のことを避けようとしているのに、あいつがこちらに来ないと物足りなく感じる心理。
自分を理解できず、嫌悪してしまう。
一体、俺は香織との間をどうしたいのか。今度ばかりはどうしてもわからなかった。
2時間目の授業の後、香織は来た。
「あ、ひろクン、今日は来てたんだ……どうしたの、その顔?」
同時に体中の血管が縮こまり、血の気が引くのを感じた。
あいつの手が俺の顔に伸びてくる。
その手を払いのけろ。
そして言ってやれ。
「もう来るな、!」
しかし、頭の中で鳴り響いている言葉とは裏腹に、口は 手は 全く動かなかった。
頬に、あいつの指先がそっと触れ、ゆっくりと唇の端に移動していく。
「大丈夫?無理してない?」
そんな優しい言葉を吐く香織に、級友の見ている手前邪険に扱う事も出来ない。
「別に、ゲームのやりすぎで疲れた所に、布団掛けないで寝たら風邪引いちまっただけだよ」
ようやく出てきた言葉は、あいつと決別するのとは正反対の言葉だった。
(5/5)
「どれ、熱は………ないようだね」
頬に触れていた手を額に動かし、自分の額と頻繁に移動させている。
手のひらの、指先の柔らかい感覚が伝わってくる。
それはとても心地よい感覚のはずだった。
しかし、今の自分はそんな感覚に浸ることは出来なかった。
心臓の方は外に聞こえるかと思うほど鳴り響き、あとちょっとすれば破裂するんじゃないかと思うほどだった。
結局、それを防いだのは、3時間目開始のチャイムだった。
「今日は、早く帰って休んだほうがいいよ。」
そう言って香織は自分の教室に戻っていった。
たすかった
アドレナリン噴出しまくりの状況が去って、ほっとする。
と同時に激しい嫌悪が自分を襲う。
あいつに対して、何もいえなかった。
昼休みは鐘が鳴り出すと同時に弁当を持って外へ駆け出していた。
勿論、昼休みに香織が来るとは限らない。
しかし、来れば午前中の二の舞、より自己嫌悪を深める事になってしまう。
これ以上自分の精神状態をおかしくさせないようにするためには、逃げるしかなかった。
あいつに対してきつい事を何もいえない自分の、悲しい自己防衛手段だった。
本日は此処まで。
なんか中途半端ですみません。
さえたスレ、ちょっとネタでは済まされないような展開になってます。
それでは
おやすみなさいませ。
603氏キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
最近自分の中で香織萌えが進行していまつ
前回の得ろシーンがトリガーになったみたい…
自分も何とか明日にはうpできるようがんがります
>>366 乙カレー。
っつーかさえたスレ、やばいなあれ。
寝取られ?というと違う気がするが、第三者でもすげーショック受けた。
エロゲでやったら最悪のBADENDクラスですな。
この時の男の心情を四十字以内で述べよ(十五点
370 :
名無しさん@初回限定:03/06/28 20:53 ID:cOLjrJFU
_,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,___
./=--- 、ヾい| | | / / -─ 、三、
l三!  ̄ ̄ ̄ ヾE|
!彡 -- 、 ─── ,─ lミ!
.F!/\ ̄\三三三/ ̄_, ヘ ',ミ! 他の名無し共が
F!´ `'-ニ、 、__ , -' - '"`'.ハ! 本当のことを言わないなら
, -l=! 二二、ノ L二二_ F/、
| f=E! ニ‐-゚- 7 f ‐゚--‐ニ |;f_!l 俺が言ってやるっ・・・!
| |ソ!! __二ニ,' .! ニ二__ |kヒl!
ヾ 、!;! -___/! !\_- .!ノノ
 ̄| / __ L_ _!___ \ |''"
>>371は微妙に面白い
/!. / -──────--! .|、 だが2度目は笑えないっ・・・!!
/::::!. ヽ二二二ニニニ二ソ /:ヽ
/:::::::::ヽ、 ─ /:::::::|-、
_,、-‐ '''"|::::::::::::| ヽ、 , ' .!::::::::::|:::::::`"''- 、
_,,、-‐ '":::::::::::::::::::::|::::::::::::|\ ` ─── '" /|::::::::::|::::::::::::::::::::::`"'''-
母「今日は、もう寝なさい」
少年「やだ…」
母「寝なさいっ!」
少年「やだっ!176が、176が来るって言ったんだ!」
母「・・・・・」
ごめんなさい。
日が変わってしまいました…
今更ながらですがうpします。
今回は(7/7)です。
1/7)
「どうしたの? ぼーっとしちゃって」
もみの木をカットして出来たスペースに据え付けられた展望台。
昔の思い出に浸っていた僕に、上から話しかける誰かがいた。
「あ…」
いつの間に上の枝に登ったのだろう。
枝の隙間から差し込む光が、彼女の身体をスクリーンに幾重もの模様を描く。
―仲村万理子。
いつも呼ぶ時は万里子ちゃん。
でも心の中では万理子と呼び捨てだったりする―
夏休みの穏やかな昼下がり。
彼女が、僕のすぐ傍で微笑んでいた。
「おおおー!バッタ発見ー!!」
突如、木の下で何やらごそごそしていた亮が声を張り上げた。
2/7)
「健二ぃー!仲村ぁー!バッタいたぞーー!!」
下から亮ががなりたてる。
どうやら僕らにそれを見せたくてしょうがないらしい。
…そんなにバッタが珍しいのか。
「相変わらずだよね」
僕はやれやれ、という表情で万理子に話しかけた。
が、彼女は、
「えっ、バッタ?見る見るー」
ハシゴをギシギシと揺らし、さっさと降りていってしまった。
落ち着いてそうに見えて、万理子は案外子供っぽい。
独り取り残された僕は、展望台に敷かれた毛布の上にごろりとなった。
「…僕が子供っぽくないだけか」
そうだよな。
年相応なら、こんなことよりも遊びに一生懸命なはずなのに。
だけど僕は今、別な考えに囚われているのだ。
3/7)
「わーっ、凄いねー可愛いねー」
「可愛いか?どっちかっていうとかっこいいだろー」
「うんうん、可愛くてかっこいいよー」
しばらくして僕が木から降りた時でも、二人はまだバッタに夢中だった。
亮が手にしているバッタって…おや?
「これバッタじゃないよ。小翔稲子(コバネイナゴ)だ」
以前昆虫関係のサイトで見たバッタとは少し形が違う。足が長く、羽がかなり短い。
「田んぼとかにいる種類なんだけど、こんな所にいるのは珍しいな」
「へーっ、これイナゴっていうのか」
「さすが健二くん。何でも知ってるねっ」
二人の尊敬の眼差しに気を良くした僕は、更なる受け売り知識を披露することに。
「よく大群になって稲を根こそぎ食べ尽くすんだ」
「……!」
「佃煮にして食べたりする地方もあるらしいよ」
「……!!」
「で……あれ?」
ふと見ると、亮はイナゴを指先で恐々とつまんでいた。
隣には怯えた表情の万理子が。
「仲村はこれ…食う気あるか?」
「…やだ…怖い…」
「……ごめん」
どうやら、少しやりすぎみたいだった。
4/7)
イナゴを逃がした後、僕らは万理子の部屋に移動した。
夏休みの友という名の宿敵を、三人がかりで片付けるためである。
「って、いきなりそれかよ?」
部屋に入るや否や、亮は鞄からクラスタ2を取り出した
そして、慣れた手つきで万理子の部屋のTVに接続していく。
鞄に課題は…入ってなかった。
「いや、算数は俺の専門外だし、今日のところは健二隊員と仲村隊員に任せるわ」
そう言い残し、亮は石版集めの冒険に旅立ってしまった。
「…いい加減慣れたけどね」
ま、亮には自由研究でその腕前を発揮してもらうとするか。
そう納得し、僕は算数の課題にかかりだした。
「…ねえ」
その時、万理子が不意に口を開いた。
それはすごく、寂しげな口調で。
「どうして亮くんは、私のこと名前で呼んでくれないの?」
5/7)
一気に場が静かになった…気がした。
万理子はスカートの端を握り締め、俯いている。
対する亮はきょとんとしていた。
聞こえるのは、TVから流れる某RPGの戦闘シーンの音楽のみ。
そうなのだ。
僕ら三人が友達になってから、もうそろそろ1年。
だが亮は万理子のことを「仲村」と呼び続けている。
気にはなってはいたが、僕はあえてそれを万理子の前では追求しないでいた。
「私、初めて会ってからずっと亮くんのこと名前で呼んでるのに」
…だって、もし…
「もっと仲良くなれるようにって、頑張ってるのに」
…彼女がそれを知ってしまったらと思うと…
6/7)
「ね、どうして?」
「どうしてって…」
万理子が亮を追及する。
だが、亮は答えない。
て言うか、答えにくそうな感じだ。
そりゃあそうだろう。
―以前、親友の僕にだけに教えてくれた、その理由―
あんなこと、言えないよな。
僕だったら絶対言えっこない。
「俺、決めてるんだよね」
「えっ?」
「女の子を名前で呼ぶのは、将来、お嫁さんにだけだって」
が、亮はいとも簡単に言ってのけた。
あっさりと。
こともなげに。
「そ、そうなんだ…」
この言葉を万理子がどう受け止めたのか。
彼女の表情からは、終ぞ読み取れなかった。
7・7)
「そうだ!海に行こう!!」
僕は唐突にそれを提案した。
唐突なのは亮の専売特許なのだが、そんなこと構っていられない。
「け、健二くんどうしたのいきなり?」
「ね、二人とも来週海に遊びに行かない? 穴場があるんだ」
そんなものがどこにあるのかは知らないが、僕は言葉を続けた。
「人が少なくて、海が綺麗で、魚がいっぱいいるんだ!」
「ホントかよ!」
ああ、言ってしまった。
言ってしまったからには後には引けないぞ。
だけど、僕には必要なんだ。
挽回のチャンスが……!
二人と別れた後、僕は全速力で家に向かった。
さぁ今日から徹夜だ。
ブロードバンドの神様よ。
哀れな僕に、
『人が少なくて、海が綺麗で、魚がいっぱいいる』
そんな海をどうかどうか与えてください。
潮の匂いは寝取られの香織。
うち芋の寝取られって妹だけ?
>383
みんな
>176氏おつかれ〜
同窓会で寝取られネタ集めてきたから何かに使おっと。
過去ログ読み返してみるとやっぱ夢タンが一番萌え。
夢作者〜、いつになったら再開でつか?
オワタ
うん…オワタ
388 :
名無しさん@初回限定:03/06/30 20:35 ID:L6FCEP15
北斗百列挙
( ゚д゚)ポカーン
一回にひとHは欲しいな〜 作者さん
俺は無理に入れるくらいだったら要らないと思う。
貯めも必要かと。
>391
そういう作品もほしいけどね…21禁だし。
一応、少しはエロ濃いのを企画中。
エロ挿入できないとこに無理に入れないけど、入れられるならできる限り入れるて姿勢で。
まあ既存の作品は自分のペースで続けてください。
夢作者降臨を求む
一番良いとこで切られたせいだろうか、夢は未だに人気だな。
・・・で、課長との一夜を孝文キュンに知られて悶える夢タンはいつ読めるのだね?
ジエンクサイ
急にヒマができたので第1夜からのSSをまとめたサイト作ってます。
SS以外の発言を適当に(めんどくさがりなので)削除しただけですが…。
最近来た人が読みやすいように、昔書いてた人が戻ってきやすいように。
こういうサイトって作者の許可とんなきゃダメかな?許可ください。
スレ住人的には必要と思いますか?過去ログあるからいらないかなあ?
…第1夜の初期と603タソの第2期開始前でほぼ同様の議論がされててワラタ
俺も加わってたが…
素晴ラスィ
399 :
397:03/07/03 02:04 ID:+TVpX7OD
ほぼ出来上がったんですが…皆さんの反応を見て立ち上げるかどうか決めます。
どうか御意見をお聞かせくださいませ。
>399
おながいします。
ブクマする準備完了です。
外野の意見としてはそういうのが
あると有り難い。
402 :
397:03/07/03 23:47 ID:6j9q/7ui
>399
私のSSを掲載するのは、以下の事を守っていただければ、OKです。
・作者を明示すること。
・SSの頒布の対価として、経済価値の給付を受けない事。(←要はSSを売ってお金を受け取らない事)
・他の誌面、サイトに転載しない事
・内容を改変しない事(誤字脱字は除く)
こんなヘタレなss↑のような事をする奴はいないとは思いますが、一応お約束ですので。
※読む立場からすれば、大変有り難いです。
是非お願いします。
P.S
SSは、明晩upの予定です。
404 :
397:03/07/04 00:10 ID:ccMmT5nY
>前スレ603さん
許可いただき、ありがとうございます。
条件についてはもちろん守らせていただきます。
こちらのミスなどで内容の改変に近い事態が起きた場合も
指摘していただければ即座に修正いたします。
おい、>397よ。
あえて言おう、GoodJobであると!
●再度思ったこと。
中断が多い・・・
●言いたい事。
頑張れ603氏・176氏!(;つД`)
ナイスだ397氏!
明晩を楽しみに明日を過そう・・・
(1/10)
放課後、この日のピアノは最悪の状態だった。
つまらない所でミスタッチを頻繁に起すし、メロディーラインもアクセントもテンポも感情をそのままに写す
のか、荒っぽく、まるでやけを起しているかのようだった。
何かに没頭できれば、香織の事を忘れられるかも と思った。
しかし、現実は甘くない。
演奏に集中しようとすればするほど 一昨日みた光景が頭の中で渦巻き、集中力をかき乱していた。
どうにもならない怒り、悲しみ、焦り、喪失感。
思わず、鍵盤に拳を叩きつけようとして、後ろに一人ギャラリーがいるのを思い出し、手を引っ込めた。
「はー、今日は全然気が乗らないや。止め止め」
彼女に気を使わせないように、なるべく明るい口調で言ったつもりだった。
しかし、返ってくる彼女の口調は重たいものだった。
「どうしたの?」
「え?どうしたのって?なにか顔に着いている?」
「ううん、そうじゃない。今日の田川君、何か変だから」
「何か変て、何が変なのかな?」
「だって、田川君の演奏、こんな酷いの聴いたことが無いから」
「何か、怒ってて、悲しくて、やけをおこしているようで、とても聴いていられるような演奏じゃないから」
「そ…か」
女の感、とういうものは、男には誤魔化せないものらしい。
(2/10)
「ね、何があったの?」
「伊藤さんの事?…やっぱり、日曜日のことが………」
「それは、関係ないよ」
これは、俺と香織の問題、彼女は無関係だ。彼女を巻き込むわけにはいかない。
「一昨日、ちょっとテレビゲームのやりすぎで、風邪引いて、体調崩しただけだから」
「嘘」
「そんなの信じられない」
「今日のは体調が悪いとか、そういう状態の演奏にはとても感じられなかった」
「もっと、精神的な、何か焦っているような、そんな感じがした」
「ねえ、教えて。何があったの? 私に出来る事は何かないの?」
「だから、そんな事じゃないよ。ただちょっと風邪を………」
「やっぱり、私じゃダメなの?私じゃ力になれないの?」
「私、田川君の…あなたの 暖かくて、優しい演奏が好き」
「あなたには、笑顔でいて欲しい」
「だから、私………田川君のそんな顔みるの…つらい」
なぜ、そんな気になったのか解らない。
彼女に慰めてもらいたいなどとは、これっぽっちも思っていなかった。
むしろ、彼女を巻き込にたくなかった。彼女に責任など感じて欲しくなかった。
だけど、まるで何かに魅入られたかのように、自然と、本当に自然と、俺の口は言葉を吐き出し始めていた。
(3/10)
「あいつを……香織を……見たんだ」
「見たって、何を?」
「月曜日の日、帰るのが遅くなって、夜部室棟の前を通り過ぎようとしたら、サッカー部の部室で何か音がし
て」
「何かなって思って 近づいてみたら、声がして」
「覗いて見たら、香織がいて………………してた」
「何を………してたの?」
彼女の声も震えていた。
「………………エッチ…………してた」
「嘘!」
「こんな時に嘘なんか言えるもんか」
「本当にエッチしてたんだよ」
「誰かの…身間違えじゃないの?」
「しっかりとこの目であいつの姿を見て、この耳であいつの声を聴いたんだ、間違えるはずが無いよ」
「そう………」
(4/10)
「割り切った…はずだったんだ」
「あいつの…恋人は、中川先輩だって」
「それを受け入れて、今まで通りにあいつに接していれば、今までと変わりの無い関係でいられるって」
「だけど、………駄目だった」
「実際にそういうのを見たら、心臓が張り裂けそうで、はらわたが煮えくりかえそうで、目の前がグラグラき
て、耐えられなかった」
「だから、もう終わりにしようと思った」
「あいつとは、会っても話しないようにしようと思った。『もう、顔を見せるな』って言ってやろうと思った」
「なのに…なのに……」
「あいつの顔を見たら、なにも言えないんだよ」
「あいつさ、『大丈夫?』なんて言ってさ、俺のほっぺたをなでるんだ」
「だから『そんなことやめろ!』って手を払いのけようとしたのに、自分の手が動かないんだよ!」
「情けなくて、悔しくて、自分が嫌になっちまう!」
ちょっと待て、俺は彼女に何を期待しているんだ!
他の女に振られたのを、彼女に癒してもらおうっていうのか?
自分の弱い所を見せて、彼女の母性本能をくすぐって、あわよくば恋人になってもらおうっていうのかよ?!
結局、彼女の事を自分に都合の良い女としか見ていないんじゃないか!
反吐が出る!!
駄目だ!彼女をこの件に巻き込むんじゃない!!!
あわてて 出そうになった彼女に甘えたい気持ちを強引にひっこめた。
今日はもう帰らなきゃ。
「ははは、何 語っているんだろうね」
「ごめんね、変な事言って。こんな話、君に聴いてもらえるような事じゃないのに」
「さあ、もう今日は終わりにして帰ろう」
そう言って鍵盤の蓋を閉め、立ち上がろうとした目の前に、白い布のようなものが現れた。
(5/10)
と同時に 頭が押され、その白い布に頭が押し付けられるような格好になった。
その瞬間は何が起きたのか解らなかった。
ただ それは柔らく、良い匂いがして、何かとても安心するような感じがした。
俺は、彼女の胸に抱きしめられていた。
「な…何で」
「だって、田川君言ったじゃない。慰めるときは、こうして欲しいって」
確かに言った。
しかし、それは一般論のなかで『もし自分だったら』ということを語ったまでに過ぎない。
こういう事をして欲しくて言ったわけじゃない。
こんな事になるなって思ってもみなかった。
不意打ちだ。
卑怯だ。
こんな事をされたら、………今まで必死に堪えてきた、君に甘えたくなるきもちが……抑えられなくなっちゃ
うじゃないか。
「田川君………伊藤さんの事、本当に好きだったんだね」
「だから………余計に辛いよね」
「涙でない?もしかして我慢してる?」
「我慢しない方がいいよ」
「辛いとき、悲しいときは泣いた方がいいんだよ」
「知ってる?涙にはね、辛い事・悲しい事を包んで洗い流してくれる力があるんだって」
「だからね………辛いんだったら、私の胸の中で泣いて その辛いのを洗い流して」
「私はかまわないから。私は………田川君にそんな顔される方が………もっと辛いから…」
(6/10)
頭に回された彼女の腕の力がほんの少し強くなった。
僅かに、より強く頭が胸に押し付けられる。
もう抵抗する力は残っていない。
彼女の匂いが鼻孔を擽ると、鼻の奥がツンと痛くなって、涙がこぼれた。
ずっと我慢していた涙だった。
それだけに、一度こぼれだしたら止まらなかった。
あとからあとから流れ出し、とどまる所を知らない。
いつのまにか、俺は彼女の背中に腕を回し、胸にしがみついていた。
俺は……彼女の胸に顔を埋め………泣いた。
(7/10)
どれくらい泣いていたのだろう。
気が付いたら、かなり薄暗くなっていた。
「……あ………ご、ごめん!」
ばね仕掛けのおもちゃのように、彼女の胸から顔を離してあやまった。
見ると彼女のシャツの胸のあたりに、涙でできた染みが拡がっていた。
「ごめん、……シャツ、汚しちゃったね」
「いいよ。私からやったことだもの。それに、もう暗いからそんなに目立たないから平気」
「それより、すっきりした?」
「うん……完全にとは言い切れないけど、かなり落ち着いたよ。ありがとう」
「そう…良かった。………いけない、こんなに暗くなってる。早くかえりましょ」
そう言うと、彼女は楽譜をまとめて俺の鞄に入れ、俺の手を取って引っ張った。
俺は彼女に半ば引きずられるようにして、音楽室を後にした。
帰り道、俺も彼女もずっと黙ったままだった。
何か喋らなきゃ、何か話題は無いか?と思うものの、頭だけが空回りして言葉が口から出て行かない。
ふと横を向くと、丁度彼女と視線が合った。
彼女は俺の視線を確認すると、黙って恥ずかしそうににっこり笑い、すぐに視線を前へ向ける。
何か、お互いに初めて人を好きになった同士のカップルみたいだ。
ふと、香織に告白した頃の事を思い出した。
あの時も、丁度OKを受けて(と自分勝手に思っていただけだったんだが)うれし恥ずかしくて、あいつの方
にちらちら視線をむけて目が合う度に視線をそらしてたっけ………
(8/10)
「あの…私、こっちの道なんだけれど、」
「ひゃ!」
「ど、どうしたの?」
「いや、ちょっと考え事をしてたものだから…」
全く、遠野さんと一緒に帰っている時に香織の事を思い出すなんてどうかしている。失礼だぞ、俺。
「…で、私はこっちの道なんだけれど、田川君はどっち?」
「あ、ああ。僕はこっち。」
指差す方向はそれぞれ違っている。どうやら、一緒はここまでのようだ。
「じゃ、今日はこれで、又明日ね。」
「うん、ありがとう」
「どういたしまして」
「あ、あの………」
「何、どうしたの?」
「いや、なんでもない。さよなら、お休み」
「うん、さよなら」
彼女に言おうとして、怖くて、言えずに口をつぐんでしまった。
(9/10)
彼女に言いたかったこと…
君を好きになっていいですか?
僕の事、好きになってくれますか?
君の事、好きになってしまいそうな自分がいます。
君に好きになって欲しい自分がいます。
でも、好きになるのが怖いんです。
好きと言われるのが怖いんです。
好きになったら、その人に好きと言って欲しいのです。
僕の事を好きになったのなら、僕の事をずっと見ていて欲しいのです。
僕の側にずっといて欲しいのです。
だから、君の事を好きになって、君が僕の側からいなくなるのが怖いのです。
君の事、好きになるのが怖いのです。
でも、この気持ちがずっと続くのなら、いつかは言いたいです。
君に「好きです」と
だから、君を好きになっていいですか?
僕の事、好きになってくれますか?
(10/10)
家に着いて食事を摂り、自分の部屋に戻ってベッドに横になった。
眠るとも眠らないともいえないような状況で、時間が過ぎていく。
10時を過ぎたあたりだろうか、携帯が鳴った。
香織からのメールだった。
『ハローひろクン、ちゃんと寝てますか?
でも、驚いたよ。あんな顔色見たこと無かったから。
ちゃぁんと休んで、しっかり直すんだゾ。いいネ?
もし、今週中に直して元気になったら、日曜日にデート
してあげるのだ。
だから、気合をいれて直すように。
でも、無理しちゃだめだよ。
熱が出たりして酷くなるようだったら、連絡してね。
看病しに行ってあげるから(はぁと)』
何なんだろうか、まるで誤送信されたメールを見ているようだった。
俺は メールを一読すると、削除した。
という事で、本日は此処まで。
すみません。
エロは、しばらく無いです。
此処はエロゲの葱板なんで、できるだけ入れたいんですけどね。
なかなか入れられなくて・・・・・・
すいません、文才無くて。
P.S
397さん
お疲れ様です。
今後、寝部屋にリンクされる様にサイトを充実すべく、努力していきましょう。
私めも極力頻度を上げてうpいたしまするる。
エロ?なくても全然オッケー!!
今回のSS読み終わってなんか気分がいいぞ〜♪
「まるで誤送信されたメールを見ているようだった。」←ワラタ
>603さん
おつかれさまです。
>>415のあたりがいい感じです。
主人公が前向きになって確かに気分がいいです。
このあととっても鬱に持っていかれるのか〜と思うと…期待してます(w
>>397 神が降臨なされた…
お疲れ様です。
励みになりますね〜
間があいてしまいましたがうpです。
今回は(8/8)
1/8)
「今度は…これでどうだ!」
『無人』
『非汚染』
『大漁』
………
『キーワードに一致するサイトは見つかりませんでした』
「そりゃ駄目だわなー…」
僕はがっくりと項垂れ、さらに机に突っ伏した。
あの日からもう3日だぞ?
亮や万理子とも遊ばず、朝から晩までわき目も振らずサイトを巡回しているのに。
キーワードを変えても、リンクを辿り辿っても、全て空振りとは(涙)。
「あと、4日か…」
カレンダーに付けられた大きな赤丸。
8月5日。
この日、僕はあの二人を『人が少なくて、綺麗で、魚のいっぱいいる海』に
招待しなくてはならない。
ああ、あんな約束しなきゃよかった…
いまさらながらに自分の馬鹿さ加減に泣きたくなる。
泣きたくなるも、手はマウスをクリックし続けていたりして。
我ながら諦めが悪いなぁ…
2/8)
「あれ?」
もう駄目だ、と思った時、
ふと、とあるリンクが目に止まった。
『〜SECRET BEACH〜』
シー…クレット…ビーチ…秘密の海?
どうやら海外のサイトのようだ。
そんな遠くに行けるはずもなかったが、何かの参考になればと
藁にもすがる思いで、僕はそのサイトにジャンプした。
しばしの間。
画像読み込み。
ページが表示された。
「え………?」
―――そこには、見たことも無い世界が展開していた―――
3/8)
どこまでも青くひろがる空。
白いまでに澄んだ海。
風景からもこの場所が日本でないことがわかる。
だがそのホームページは妙だった。
「…入り口が無い」
そうなのだ。
TOPページにはタイトルと、来訪者の数を示すカウンター、
そして…目の覚めるような美しい海岸…の写真。
あるのはそれだけであった。
普通ホームページのTOPなら、入り口のリンクがあるはずだ。
なのに、この奇妙なホームページにはそれが無い。
単純に綺麗な海の写真を見せるだけのページ?
にしては…
『Today:0000106/Total:0033896』
来訪者の数があまりに多すぎる。
何かあると思った僕は、とりあえずソースを確認することにした。
4/8)
「何も無いな…」
テキストが立ち上がり、ページ情報が表示された。
英語で書かれたそれを、英和辞書片手に調べていくも、特に怪しいところは無さそうだった。
15分ほどたっただろうか?
ガセかよ…と、そのページを消そうとした瞬間、それは起こった。
自動的に新たなブラウザが現れたのだ。
それも沢山。
勝手にジャンプを繰り返し、モニターが窓でいっぱいになっていく。
まずい。
どうやらブラクラ(ブラウザクラッシャー)を踏んでしまったらしい。
悪意を持って設置されたそれにアクセスすると、際限なくブラウザが開いていくのだ。
このままではパソコンがフリーズしてしまう!
僕は慌てて次々と窓を閉じていく。だが、それに負けない速度で新たな窓が開いていく。
「くそ、止まれ、止まれ!」
しばらくの格闘の果て、遂に窓の増加は収まった。
そして最後に残ったページ…そこには…
〜SECRET BEACH〜
それの真のTOPページが表示されていた。
今度はちゃんと『ENTER』が付いている。
5/8)
正直、一瞬躊躇した。
またさっきのブラクラが仕込まれているんじゃないかと思ったからだ。
だが背に腹は変えられない。
僕は思い切ってENTERをクリック…した!
「え……!?」
予想だにしなかった展開に、僕は言葉を失ってしまう。
どこまでも青くひろがる空。
白いまでに澄んだ海。
風景からもこの場所が日本でないことがわかる。
だがそのホームページは妙だった。
画面の中で波に戯れる人々。
その全てが…全裸だったのだ。
しかも、そこには女性しかいない。
『ネット巡回中、たまにこんなエッチ関係なものを目にすることがある』
『どうせこんなの、スケベな中年のおっさんとかが見るものに決まっている』
『これは不潔なものなんだ』
自分が忌み嫌っているいやらしいホームページ。
その真っ只中に僕は飛び込んでしまったのだ。
6/8)
そのページからは、不思議とかつて見たポップアップ広告のような
いやらしさ、親父臭さは微塵も感じなかった。
裸で水遊びを楽しむ人々からは、楽しそうな雰囲気しか伝わってこない。
僕は何かに取り憑くかれたかのようにページの閲覧を開始した…
裸でビーチバレー…
裸で甲羅干し…
裸でトロピカルドリンク…
現実ではありえない光景が次々と映し出される。
誰もが皆、幸せそうな笑顔を浮かべていた。
それは、まさに楽園の風景そのもの。
「こんな世界があったなんて…」
僕は恍惚の表情でそれらに見入った。
ギャラリーコーナーの画像を閲覧。
表示された画像をHDDに保存する。
僕はそれを飽きずに繰り返していく。
そんな中、ある一枚の画像が表示された瞬間、
僕は自分の血液が沸騰する音を確かに聞いた。
7/8)
波打ち際で水に浸る女性の画像。
見た目から、恐らくアジア系の女性だろう。
だが違っていたのは、それが僕と同じくらいの少女のものだということだ。
大人よりもなだらかで、起伏に欠ける体のライン。
ほんの少しだけ、慎ましやかに膨らんだ胸。
そして股間には、覆うものは薄くすらも無く…
初めて見る、同い年くらいの少女の、あられもない肢体。
もし、もしもだよ?
もし、この一糸纏わず微笑む少女が仲村万理子だったら……?
そしてそんな光景が、
4日後、僕の目の前で展開されたりしたら………?
8/8)
「うっ!」
そんな妄想が頭をよぎった瞬間、僕は自分の股間に異変を感じた。
膨張間。圧迫感。
それに伴う、尿意に似た…何か。
まずい!漏れる!?
慌ててトイレに駆け込もうとするも、到底間に合うはずも無く…
「うっ…ああああああーー……!」
にわかに信じがたい快楽の波。
涙が溢れる。
股間がじんわりと湿っていく。
腰が、砕けて無くなる感覚。
僕は椅子から転げ落ち、そのまま床に突っ伏してしまった。
全開放。
まさにそんな感じ。
その後色々なサイトを調べ、僕は今しがたの異変が何であるのかを知った。
異変の起こし方も知った。
その日は、明け方まで、全裸の万理子を想像しながら、僕は異変を起こし続けた…
オナニーマスター健二!
>176さん
おつかれさまです。
わたしの作った保存サイトの方に勝手に転載してしまいましたが、
お許しをいただけるでしょうか?
うち芋やってても思ったんですけど、自慰とか射精ってどうやって覚えたかなあ?
431 :
名無しさん@初回限定:03/07/06 20:38 ID:JyYDibd1
中断してるSSの作者ももしまだここ見てるなら397にメールでもしてやったら?
再開してくれればそれにこしたことはないけどよ。
健二くん…海は?
435 :
名無しさん@初回限定:03/07/07 20:36 ID:r4UtJ70z
176氏のSSの後に貼られた広告が2件ともロリなのは、ちゃんと読んでるって事か??
おぴタソ、幼馴染いるんだね…ウラヤマスィ…
昔シチュ妄想はこっちでされてたと思うが今は本スレなんだな
437 :
名無しさん@初回限定:03/07/08 14:32 ID:CrUGC8Vn
_∧_∧_∧_∧_∧_∧_∧_∧_∧
|  ̄|
マチクタビレタ〜 < 作者その1タンまだぁ〜!? >
☆ |_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ |
ヽ ☆ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ̄
=≡= ∧_∧ ☆。:.+: ∧_∧ マチクタビレタ〜
/ 〃(・∀・ #) シャンシャン ( ・∀・) ♪.:。゚*
〆 ┌\と\と.ヾ∈≡∋ゞ / ̄ヽ/,― 、\ o。。。 マチクタビレタ〜
|| γ ⌒ヽヽコ ノ || | ||三∪●)三mΕ∃.
ドコドコ || ΣΣ .|:::|∪〓 || \_.へ--イ\ ゚ ゚ ゚
. /|\人 _.ノノ _||_. /|\ ∧_∧ (_)(_) ☆:.°+
( ・∀・ )っτ 。::.☆ο
マチクタビレタ〜 ♪〜 ( つ‡ / | マチクタビレタ〜
| (⌒) | ☆1 マチクタビレタ〜
マチクタビレタ〜 彡 し'⌒^ミ A 〃
/ ̄ ̄  ̄ /.| マチクタビレタ〜
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| .|
| 寝取られ | .|
| .|/
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
>>438 ―――――――――――――‐┬┘ =≡=
| __ 〆
____.____ | ─── \
| | ∧_∧ | | ドコドコうっせーんだよ ゴルァ! \_ =二 ∧_∧
| |. (#´Д`)| | _ |ヽ \ (; ・∀・)/
| |⌒ て) 人 _ ―――‐ γ ⌒ヽヽ ⊂ つ ∈≡∋
| |( ___三ワ < > ――― ―― ―二 | |:::| 三ノ ノ ノ ≡ //
| | ) ) | ∨  ̄ ̄ ̄ ―――‐ 人 _ノノ (_ノ、_ノ _//
 ̄ ̄ ̄ ̄' ̄ ̄ ̄ ̄ |  ̄ ̄ /'|
社長〜平日うpできる新人さん募集だしときますか?
_∧_∧_∧_∧_∧_∧_∧_∧_∧
|  ̄|
オワタ < え・・・?オワタ?(w >
☆ |_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ |
ヽ ☆ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ̄
(;゚д゚)エ? =≡= ∧_∧ ☆。:.+: ∧_∧ オワタ
/ 〃(・∀・ #) シャンシャン ( ・∀・) ♪.:。゚*
〆 ┌\と\と.ヾ∈≡∋ゞ / ̄ヽ/,― 、\ o。。。 ( ゚д゚)ポカーン
|| γ ⌒ヽヽコ ノ || | ||三∪●)三mΕ∃.
ドコドコ || ΣΣ .|:::|∪〓 || \_.へ--イ\ ゚ ゚ ゚
. /|\人 _.ノノ _||_. /|\ ∧_∧ (_)(_) ☆:.°+
( ・∀・ )っτ 。::.☆ο
( ゚д゚)ポカーン ♪〜 ( つ‡ / | オワタ
| (⌒) | ☆1 (;゚д゚)エ?
オワタ 彡 し'⌒^ミ A 〃
/ ̄ ̄  ̄ /.| え・・・?オワタ?(w
オワタ .| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| .|
| オワタ | .|
| .|/
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
442 :
名無しさん@初回限定:03/07/10 22:03 ID:88k/cMSe
今更だけど、うち芋やっとBAD全部見たよ…。
なんていうか屈辱感・寝取られ感を感じる“間”が欲しかったかな。
しかしBADだと主人公ヘタレ過ぎて…取られても仕方ないと思っちゃった。
444 :
名無しさん@初回限定:03/07/12 03:58 ID:VvYBuN+F
―――――――――――――‐┬┘ =≡=
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____.____ | ─── / | / |
| | ∧_∧ | | オワタオワタうっせーんだよ ゴルァ!/,_ ┴─/ ヽ , 、 ,、
| |. (#´Д`)| | _ (・_.,》.'(・_,》)ミ ヽ . / L--/ l、
| |⌒ て) 人 _ ―――‐ / ,,__,ニ、、 ノ( | (・;;》 (・;;》 | /L--/l、
| |( ___三ワ < > ――― ―― ―二 | Y~~/~y} `, ~ | |y-,‐vi`ノl | (・.》 (・.》 l /L--/l、
| | ) ) | ∨  ̄ ̄ ̄ ―――‐ | .,k.,.,!,.,.,r| ,! く |, kl r| i ^< | 'fT~ヲ x | (・〕_(・〕x| /L/l
 ̄ ̄ ̄ ̄' ̄ ̄ ̄ ̄ |  ̄ ̄/ <ニニニ'ノ \ / (二二‐ ' \ / l==_」 < ,l fmヨ ! L 〔゚fヲ゚.〕 、.。., .
うう…遅筆で申し訳ありません。
明日の昼頃には何とかうpいたします。
え・・・・と、
現在、煮詰まっています(誤訳の意味で・・・(w
ssにおいても、実際の生活においても・・・・・・・・・
流石に、誘っても乗ってくれない 人生のパートナー相手だと・・・辛いでス((泣
まぁ、優先事項が他にあるのは、構わないけれど・・・悲しいよね・・・・
※決して、寝取られた訳じゃないので、そっちの方面で期待しないように
願います。
449 :
名無しさん@初回限定:03/07/13 10:23 ID:NXW0wQNw
450 :
直リン:03/07/13 10:24 ID:Bw4d/Wza
176さ〜ん、進んでますか〜〜?
期待して待ってますよぉ。
>603さん
なにがあったのか……いや聞くまい聞くまい。
早めに乗り越えてくださいね?応援してますよ。
ああああああごめんなさい。
仕事の合間に執筆して、今しがた出来上がりました。
それでは、しばしのお目汚しを…
1/8)
「うう…」
夏の昼の日差しが容赦なく照りつける。
まるで、僕をとがめるかのようだ。
そんな罰を受けながら、僕は歩き続けている。
昨晩は何だかんだで12回オナニーをした。
最後の1回はもはや何も出なかったが、
僕の脳内では、万理子の滑らかな肌にちゃんと白い筋を描けていた。
「あぁ…悔しいな…」
男はみんなもこんな風に悩むのだろうか?
好きな娘を妄想の中で汚す、この行為をした後に。
でも、妄想の中の万理子は、真っ白に汚されて嬉しそうだったな。
少なくとも、僕にはそう思えた。
2/2)
昨日は調べ物が全く進まなかった。
なもんで今日はアプローチ方法を変えようと、僕は学校にやってきたのだ。
グラウンドから、体育館から、掛け声が聞こえてくる。
夏休みとはいえ、クラブ部員達は練習するため学校に来ている。
僕の目的地も、そんなクラブ活動をやっている一角だった。
「さぁ、メドレー3セット開始!」
「はいっ、先輩!!」
夏のカンカン照りの中でも、ここは涼しそうだった。
しかし、練習する部員達は熱血そのもの。
そんな中、部員の一人が僕の姿を見て、近づいてきた。
「ちょっと、ここは部員意外立ち入り禁止よ!」
スクール水着に身を包んだ、ちょっと性格キツそうな女の子だ。
僕をじろじろと見て、怪訝そうな顔をしている。
「あ、あのさ」
不意に彼女が帽子を取り去った。
セミロングの髪に纏わりつく雫を払うその仕草は、まるで猫のようだ。
「とくに覗き魔は立ち入り厳禁っ!! 出てけーっ!!!」
つり目がちな瞳をさらにつり上げさせ、彼女は僕の顔面に帽子を叩き付けた。
3/8)
「冷たっ…」
いきなりの仕打ちだったが、僕は気にしないことにした。
すぐに解ける誤解に目くじら立てても仕方がない。
「…あのさ、幕ノ家と仙道、いる?」
「あ? あんたあの二人の知り合い?」
「うん、クラスメート」
「ホントにー? とか言って実は覗き魔なんじゃないのぉ?」
「違うって。二人に聞いてもらえばわかるよ」
幕ノ家と仙道は僕の級友で、水泳部員だ。
あまり親しいわけではないが、たまに一緒に遊んだりもしている。
あの二人なら、ネットでは知りえないローカルな情報を知ってるかもしれない。
そう踏んでの今日の登校だったのだ。
「今男子部員はランニングに行ってて全員いないから、確かめようがないよ」
そう言って彼女はプールの方を見やった。
つられて僕もそっちの方向に目をやる。
すると…
水飛沫を上げ、一生懸命に練習する女子部員達。
だけどその表情は、皆楽しげだ。
―それは、すなわち楽園の縮図だ―
4/8)
(うううっ!!)
瞬間、股間に激痛が走った。
くそっ、おちんちんが勃ってる…!
どうやら僕の中の「エッチなスイッチ」が入ってしまったらしい。
だって、彼女達は裸じゃない。
ちゃんと水着着てるじゃないか。
何で僕は反応する?
プールで嬌声を上げる女の子達の、水着のその中身を想像しているのか?
「ちょっと、あんたどうしたの?」
彼女が不思議そうに僕の顔を覗き込む。
「い、いや何でもないよ」
「お腹でもいたい?」
「ホント何でもないって」
やめて。そんなに近づいたら…
「保健室行けば? …って、きゃっ!」
近づこうとした彼女が、不意に足を滑らせた。
咄嗟に僕は反応し、彼女の方に手を伸ばす。
彼女が地面に激突する寸前、僕の手が彼女の身体を捉えた。
5/8)
どささっ!
二人して、かなりの勢いでプールサイドにすべり込んでしまった。
いてて…膝、擦り剥いたかも。
…ん?
僕が彼女を捉えた、その構図。
僕の腕の中に彼女がいる。
それはいい。
でも、何故か僕の右手は彼女の胸に。
でも、何故か僕の左手は彼女のお尻に。
でも、何故か彼女の右手は僕の背中に。
そして、彼女の左手は僕の股間に…触れていた。
6/8)
「おわあっ!ご、ごめん!!」
慌てて飛びのくも、時既に遅し。
真っ赤な顔で自分の身体を抱きしめ、うずくまる彼女。
あああ…
自己嫌悪だ。
彼女の言うとおりだ。
ほんとこれじゃ唯の変態だ。
覗き魔で痴漢で変質者だ。
頭の中がピンク色で染まっているんじゃないのか僕は?
「た…」
ようやく我に返ったのか、彼女が口を開く。
どんな罵声が僕に降りかかるのか、想像するだに恐ろしい。
いや、もしかしたら物理攻撃かもしれない。
でも…
「助けてくれて、ありがと…」
初めの剣幕はどこへやら、妙にしおらしくなった彼女が、僕にお礼を言った。
7/8)
「さっきはごめん。ひどいこといっちゃって。 …怒ってる?」
「い、いや別に怒ってないけど」
「…そ、そう」
何なんだこれは。
さっきの痴漢行為はスルーなのか?
僕はほっと胸を撫で下ろした。
「私、6年の渡部沙希。 あんたは?」
「あ、僕は藤井健二。 いちおう同級生かな」
「えっ…藤井…?」
僕が名前を言った途端、彼女の表情が変わった。
「そっか! あんた…じゃなくて、君があの有名な藤井健二君なんだー!」
「え、僕のこと知ってるの?」
「うん。物知り博士の藤井君でしょ?」
どうやら僕の噂は意外と学校に広まっているらしい。
受け売り知識を披露する癖は、程々にしとかないとな…
8/8)
「大人っぽい子って聞いてたけど、ホントなんだね。
あんなことされても怒らないし、私のこと鮮やかに助けてくれたし…」
何なんだこれは。
渡部さんの目がキラキラしている。
尊敬…?
いや、悪い気はしないけど、何か違和感が。
一体何なんだろうかこれは…
その後、渡部さんと色々話をした。
そして僕は、彼女からとっておきの情報をに仕入れることに成功したのだ。
これで3日後、僕は亮と万理子に予告したことを9割がた実行できる。
本日の目的はほぼ計算どおりに達成されたと言っていい。
だが誤算もあった。
いや、予想だにしなかったことだから計算外か。
――帰り際に渡部さんが言ったお願い。
「私も一緒に行ってもいい?」
それを、OKしてしまったことだった――
僕は彼女に何かを期待しているのか?
わからない。
でも、それでも、
僕は結果として、僕と亮と万理子との関係を変えることを選んだのだった。
176さん乙です!
せかしてすいません…。
そして…
新キャラキタ━━(゚∀゚)━━━!!!!!
462 :
山崎 渉:03/07/15 08:55 ID:OiNyViYe
__∧_∧_
|( ^^ )| <寝るぽ(^^)
|\⌒⌒⌒\
\ |⌒⌒⌒~| 山崎渉
~ ̄ ̄ ̄ ̄
このスレの主人公の台詞が、脳内で全て白鳥哲ボイスに変換されます。
464 :
名無しさん@初回限定:03/07/15 22:12 ID:gw37eM0Z
465 :
ペニス成長薬:03/07/15 22:13 ID:IPEH3Sx5
今年の大ヒット商品はご存知NUBRA(シリコンブラ)とEXTEND(ペニス成長薬)でしょう。
私も業界最安値、唯一のコンビニ後払いができるEXTEND Japan
http://www.extend-jp.com/ で試してみました。初めは嘘かと思いましたが噂どおり(いや、それ以上)の成長(13センチ→16センチ)
を遂げることができました。更に仮性だった包茎も成長のおかげで剥けてきました。
誰か他にも成果が上がった人がいれば教えてください。☆☆☆
はぁ?
ここの住人はペニスの大きな寝取り男に恋人寝取られるのが趣味なんだよ?
自分のが大きくなってどうすんのさ?
と広告にマジレスしてみる
はぁーようやっとでけた。
ちょっとモチベーション下がりまくりで申し訳ないです
>>ALL
ともかく、次のレスからSSをUPします。
(1/13)
その日を境に俺の心境は一変…する事はなかった。
翌日、顔を合わせた香織に、俺は今までと変わらない態度で接するだけだった。
「おはよー…あれ、すっかり良くなってるじゃん」
「だから言ったろう?ゲームのやり過ぎで寝不足だっただけだって」
「どれどれ?」
そう言ってあいつは俺の額へ手のひらを押し付ける。
俺はそれを払いのける事もしない。
「うん、熱は無いか……。顔色も良いし、すっかり良くなったようだね。感心感心」
そう言って俺の頭をなでてくる。
結局、あいつのやりたいようにさせているだけだった。
「ヘタレ!」とお叱りを受けるかもしれないが、一度固まった人の心境はそう簡単に崩れ去るものではないの
だろう。(勿論、何かをきっかけにして一瞬の内に変わってしまうことも有りうるが)
一つ言えるのは、この日香織と接していても、心臓がバクバクいうようなことは無かったという事だ。
恐らく、昨日の彼女の行為が俺の支えとなってくれているのだろう。
彼女にはどんなに感謝してもし切れない。
ともかく、今までと何ら変わりが無い日常が続いていくはずだった。
(2/13)
機転は、意外に早く訪れた。
翌日 金曜日、この日はピアノのレッスンの他は特に用事も無く、レッスンもかなり遅い時間帯のため、大体は級友たちと一緒に帰るのを日課としていた。
放課後、帰り支度をしていたところに香織が顔を出した。
部活のある香織は、放課後俺の所に来る事は滅多にない。
はやしたてる級友たちを後にして、香織の側に近寄ると、何だかばつが悪そうな顔をしている。
何か有ったんだろうか。
「あ、あの…ね」
何だかとてもいい辛そうな様子だ。
「何だよ、人を待たせているから、早くして欲しいんだけど」
「あの…ね、日曜日…の事……なんだけど」
「日曜日がどうかした?」
「その…、急用が…できちゃって、…だめに…」
言っていることが理解できない。
日曜日に一体 何があるのだろうか。
「あのさ、言ってることがよく解んないんだけど、日曜日って、一体何かあるの?」
「え?日曜日、一緒にデートする事になってたじゃない」
今度は香織の方が訳がわからない様子だ。
「デート…なんだそりゃ?いつの間にそんな約束したんだ?」
(3/13)
「約束…ていうか、ついこの間メール送ったじゃん。その後 ダメとも言ってなかったから手っきりOKだと
思ってたのに」
メール?全然覚えが無い。
「おい、そのメールって、一体いつ送ったやつだよ」
「やだ、一昨日送ったばかりじゃない。『良くなったら、デートしよう』って」
「一昨日………ああ、そういえばお前からメールあったな。でも、そんなこと書いてあったっけ?」
「『書いてあったっけ』……て、中身読んでないの?」
「いや、読んだ筈だったんだけど…わりぃ、覚えてないんだ」
その途端、いままで申し訳なさそうな顔をしていた香織の顔が急に冷たい顔に変わった。
「そう、あんたには私のあのメールはその程度でしかなかったんだ。…はぁ何か今日一日中どうやってあやま
ろうかって考えていた私が馬鹿だったわ」
その顔を見て、急に怒りの感情が湧き出す。
「おい、その言い方はないだろう。確かに、忘れていたのは申し訳ない事かも知れんけど、そっちだって予定
していたデートを直前でキャンセルしてきたんだぜ」
「ま、せいぜい『向こうは忘れていたわラッキー』程度じゃないか?」
「少なくとも、一方的に非難される謂れはないぞ」
「だって、ひろクン、私からのメールの中身を忘れる異なって事なかったじゃない」
「なのに、今日はどうしたの。私の事、嫌いになった?」
(4/13)
「別に、嫌いになったわけじゃ…」
「…って 何でそこまで話を飛躍させる?それに、俺はメールの内容を忘れていただけで、別の予定をいれた
わけじゃないぞ」
「何ならその『デートのキャンセル』をキャンセルしてもらって、デートしても良いんだがな、そうするか?」
「う…それは、できない」
「だったら、お前から非難されるのはお門違いだよな」
「まあ、いいじゃねぇか、お互い自分の都合を優先させるって事で。お前も気にしないでそっちの方、楽しん
でこいよ」
「ひろクンは…気にならないの?私が日曜日何するか、だれと遊ぶのか」
「だから、気にした所でどうにもならないんだろ?それとも『気になる』て言えば、明後日のその予定はキャ
ンセルするのかよ?」
「……できない……」
「じゃあ、そういう挑発めいた事は言うなよな。腹立つぞ」
「ごめん」
「おっと、あんまり待たせたら置いてきぼり食らっちまう。じゃあな」
あいつの返事を聞かずに、クラスメイトの方へ踵を返す。
背中からは何の言葉も降りかかってこなかった。
割り込んでやるからな!
 ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∧_∧
( ・∀・) シカモスレチガイ ナンテアクナンダ!!
( )
| | |
(__)_)
(5/13)
おい、伊藤と週末のデートの打ち合わせか?」
「違う。あいつはあいつで別の用があるんだと」
「お?何だお前、振られたかー」
「ばーか、そんくらいで『振られた』っていうんかよ」
級友たちと軽口を叩きながら帰り道を歩く。
そんな中で俺はさっきのあいつの言葉を反芻していた。
『気にならないの?』
気にならないわけではない。
しかし、かつてのあいつと先輩の初デートの時のような、いてもたってもいられないような焦燥感は無かった。
なんと言うのだろう、『まあ、そうなったらそうなったで仕方ないかも』というような感じだった。
開き直りというのだろうか、或いは諦めなのか。
やはり、俺の中で何かがほんの少しではあるが、変わりつつあるようだった。
翌々日 日曜日、午後6時頃。
そろそろあいつの予定も終わると思われる頃、俺は電話を掛けた。
『はい、もしもし?』
『もしもし、僕です』
『あ…田川君? どうしたの?』
『いや、別に何の用も無いんだけどね、ちょっと君の声がききたくなっちゃって』
(6/13)
『あー、もしかして口説いてるつもり?だめよ、伊藤さんがいるじゃない』
『香織は今日、他の人とデート中です』
『あ……ごめんなさい』
『あやまらなくていいよ。だれも君に知らせたわけじゃないんだから』
『それに、君の声聞いたら、少し落ち着いたから。ありがとう』
『もう、そんな事いうと、本気にしちゃいますよ』
『ははは、……………考えておくよ』
何なんだろうか、無償に景子の声が聞きたくて、電話して声を聞いて安心して。
かつて、俺が香織に求めていた事を、今は景子に求めている。
俺は、景子の事を好きになったのだろうか。
俺は、香織の事をどうでも良くなったのだろうか。
その日、俺は景子と夜更けまで喋りつづけた。
(7/13)
週の始まりは、何事も無く明けた。
その日、香織は俺のもとには来なかった。
俺もそれには(表面上かもしれない)気にもせず、過ごした。
いつもの通りに放課後ピアノを弾いて、薄暗い中を帰ろうとしたところ、丁度 香織と出くわした。
「よぅ」
「……あ…ひろクン…」
ちょっと様子がおかしい。
何だかぼーっとしたような表情で、視線が定まっていない。
眼の周りがうっすらと赤く染まっている。
足取りも、不安でまるで地に足が着いていないようで、ちょっとした事ですぐ転びそうになっている。
「どうしたんだよ?」
「……ん?……別に……ちょっと疲れただけ。……………ひろクンも帰るの?…一緒にかえろ」
「あ、ああ」
何とは無しに、一緒に帰る事になった。そういえば、こいつと一緒に帰るのは、1学期のあの時以来だ。
一緒に帰ることになったものの、全くといって会話が始まらない。お互いに黙ったままだ。
必死で話題を探そうとしたが、どうにも思い浮かべることができなかった。まさか、一昨日のことを訊くわけ
にもいかない。
それよりも、香織の足取りがおぼつかなくてしょっちゅう転びそうになるものだから、転ばないように支えた
り引っ張ったりに忙しくて、話をする暇もない。
そうこうするうちにあいつと俺の家の分かれ道がすぐ目の前に近づいていた。
この交差点からは俺と香織はそれぞれ別々に家に帰ることになる。
(8/13)
そこから先は、香織と別れて一人で帰るのか
ふと、そんな思いが俺の頭の中をよぎった。
その瞬間、俺の中で「香織と別れて」、「一人で」のフレーズが渦を巻きながら急速に増大していった。
そして、無意識に……本当に魔が差したとしか言い様がない……俺は香織の手を掴むと、後ろから羽交い絞め
にするかのように抱きついていた。
もしかしたら、どこか心の隅に期待するものがあったのかもしれない。
最初は抵抗しても、やがて俺の思いに気付いて、力を抜き、そして抱きしめ返してくれると。
確かに、香織は抵抗した。
だが、その抵抗が弱まる事は無かった。
香織は本気で俺の腕から逃れようとしていた。
「や……やめ……やめて」
意外な反応に驚き、香織を抱きとめている腕の力を強める。
しかし、抵抗は弱まるはずも無く…却って強くなるばかりだった。
「やめ…て……やめてよ……やめてってば!」
最初小さかった声も次第に大きくなり、最後は殆ど怒鳴らんばかりの大きさとなっていた。
その声に はっと我に返り、咄嗟に腕の力が弱まる。
その瞬間、香織は俺の腕からすりぬけ、三、四歩こちらから離れると、思いっきり大きな声で罵声を浴びせた。
「何するのよ、この痴漢!」
痴漢…痴漢なのか?
俺は、香織に痴漢をしたのか?
(9/13)
頭は混乱の極みに達していて、正常な判断をするべくも無い。
「ごめん」
この一言が精一杯だった。
俺は、香織に背を向けると、家に向けて一目散に走り出していた。
「あ、ちょっとまっ…
背中でそんな声が聞こえたような気がしたが、それに振り向く余裕は 今の俺には無かった。
家に帰って 食事もそこそこに自分の部屋のベッドでごろごろしていると、下からお袋の声が響いた。
「博昭、香織ちゃんから電話だよ」
やはり来た。
携帯の電源を切っていたので、家の電話に掛かってくるのは当然予想していた事だったが、改めて呼ばれてみると全身に緊張が走り、体中が強張る。
一体何を話せばよいのか。
一体何を言われるのか。
「もしもし、電話かわりました」
「あ、ひろクン……」
速射砲のような罵声が浴びせられるのを覚悟していたのに、その後の言葉が受話器から流れてこない。
といって、俺からもあいつに声を掛けることができない。
どのくらいだろうか、かなりの時間 沈黙が流れた。
(10/13)
「あ…あの」
居たたまれなくなって、先に声を出したのは、香織のほうだった。
「さっきの……ことだけど………
「ごめん、本当にごめん」
間髪をおかず、返事を返す。
「…なんで……」
俺の答えに、当惑しているのだろうか。
「ごめん、魔が差したとしかいえないんだ」
「だから、ごめん、もう二度としないから。 もう、お前には近寄らないから」
「え?ち、ちょっと…」
言い終わると同時に電話を切った。
「母さん、ちょっと俺 出掛けるから」
言い終わらないうちに家を飛び出した。
何処に行くという目的など、ある筈も無い。
ただ香織と言葉を交わしたくなかった。声すら聞きたくなかった。
さっき、香織の声を聴いた瞬間、激しく感情が昂ぶるのを感じた。
帰宅時のの行為に関しては、100%こっちが悪いのに…
怒り、怖れ、興奮、嫉妬、悲しみ、焦り…
幾多のマイナスの感情が渦巻き、あふれんばかりになっていた。
かろうじて理性でそれらを押さえ込んだものの、どれだけ持つか自信が無かった。
だから、冷静になりたくて外に飛び出した。
(11/13)
歩いている最中、頭を冷やしながら ずっと考えていた。
今日の事、これまでの俺と香織の関係、俺のあいつへの気持ち、そしてこれからの事…
ない頭をフル回転させて導き出したその答え(ともいえないような内容だが一応は答えだ)は…
自分たちは 今…巣分かれの時期に来ているんじゃないか、という事だった。
幼い頃からずっと一緒に過ごしてきた。
だから、他の人間より親しいのはあたりまえだ。
けど、お互いに異性として認識することはあったのか
ひょっとして、その認識が不完全なまま 告白、回答、あの日の事に繋がったのではないか。
だから 共に一人になって、自分自身と相手を冷静に見つめてみて、人生のパートナーとなり得べき存在なの
かを考える時ではないかと、思う。
俺は、香織が……好きだ。
たとえ、景子とどんな仲になろうとも、その感情に変わりはない。
けど、その『好き』という感情の内容が、お互いに異なる場合…どちらかが修正をしなければいけない。
香織の気持が俺のそれとは異なる以上、自分の感情を調整しなければならない。そして新しい恋を見つけない
限り、それは周期的に自分を、自分の周りの人間を襲っては、その心を蝕んでゆく。
だから…自分の気持に整理がつくまで、顔を、言葉を交わすべきではない………それが結論だった。
時刻は既に11時を大きく回っていた。
玄関の扉には、鍵が掛かっていなかった。(父さん、母さん、俺を信用してくれて、有難う。)
部屋へ戻ると、机の上に
『香織ちゃんから電話。折り返し電話するように!』
お袋のメモがあった。
そのメモを見た上で、ベッドに入り、目を閉じた。
(12/13)
翌朝、いつもの様に携帯の電源を入れる。メールが何通か入っていた。
広告を削除し、クラスメイトのメールを読む。
他愛のないメールは、今の荒んだ俺の感情には一服の清涼剤のような気がした。(洒落にならないのもあったが
…
残ったのは、香織からのメールだった。
5通ほどある。
最初から、一つ一つあけてみることにした。
1通目(11:20)
『私です。電話でもメールでも良いから、返事下さい』
2通目(12:35)
『私です。ひょっとして、前のメール、まだ読んでないのかな?
とにかく、折り返しお返事下さい』
3通目(1:12)
『何でもいいから、返事して…お願い』
4通目(2:05)
『返事待っています』
5通目(3:43)
『ごめんなさい』
(13/13)
あいつは…俺からの連絡を ずっと起きて待っていたのか。
何故、
あいつは、俺に何を言いたかったんだろう。
俺に何て言って欲しかったんだろう。
だけど…今の俺にできる何も無い。
そう、『あいつに、何もしない事』が唯一してやれる事だった。
という処で、今回は此処まで。
やっぱ、日常の情景と会話の中で二人のすれ違いを書くのは難しいです。
本当は早く香織に引導渡したいんですけど・・・
でも、本当にこんな娘がそばにいたら、自分からは縁をきる事ができなくて
でも、他の人にエッチな事されていることに悶々として・・・どうにかなっちゃうでしょう。
はぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
603さんキタ━━(゚∀゚)━━━!!!!!
ヒロくんたらネトラレ卒業しちゃったのね……おめ。
香織タソ……実は何かされてたんですかね?触られたらヤバイこと。
景子タソもどっちも萌えだ〜〜〜
---------------------------------------------------------
校正(保存サイト移行用)
(2/13)上一行目:「機転」>>「転機」
(3/13)下二行目:「異なって事」>>「ことなんて事」
て、感じすかね?
縁を切ったりしたらハァハァできなくなる罠
縁を切ってもハァハァしてしまう罠
主人公の感性に着いて行けなくなって来た・・・(´・ω・`)
今は全体のストーリーの、どこまで来てるのかだけ教えて欲しい。
このスレでも終わりそうにないの?
>485
漏れはむしろ、ようやく主人公の感性に追いついてきた…
景子寝取られの際はヘタレず最後まで見とどけてほしい。
夏休み中に仕込まれた香織
憧れの先輩とのつきあいは想像とちがい性臭ただようただれた関係だった
そんな香織は幼馴染である主人公こそ
やはり自分の理想のつきあいのできる相手なのでは?
と思いはじめる(おせーよ!!)
というわけでデートに誘ったり、メールしたりと一生懸命つながりを維持
だが主人公には景子という新しい彼女候補ができ、
主人公は次第に自分に冷たくなる(部室でやってるとこ覗いた以降)
そして景子と主人公はつきあいはじめる(誤情報ないしは誤解)
「これでいいの……」と香織は自分を納得させる
放課後の部室の片隅
「愛してるよ」言葉だけの愛情に必死にすがりつき
獣のような姿勢で憧れた先輩と交わりつつ
腕を組んで歩く二人を見送りながら
ごめんなさい妄想爆発しました
早く主人公と景子タンのカプールが成立しないかな〜。
で、主人公とヤる前に他の奴にヤられて堕ちていく展開キボンヌ。
景子は寝取られないで、落ちた香織との対比になって欲しいぜ。
これから寝取られても、香織の焼き直しになりそうだから。
しかし、いつ完結なんだ?この話・・・。
>>215の
>>『中川』の二文字を聞いた時、彼女の肩がピクッと跳ねた様に見えた。
この部分がとにかく気になるな・・・
香織は初めから博昭の方を向いてなかったから
景子タンには博昭とラブラブになってから寝取られに向かってほしい。
寝取られないなら過去に中川と何かあったとかを語ってくれるだけでも…
いや、俺的にはこっちの方がくるな…。
とにかく鬱な展開を待ち望んでるよ
493 :
名無しさん@初回限定:03/07/16 22:58 ID:13MDp+Ha
保存サイトのアクセスが倍増してるので感想用掲示板を設置しました。
他から来た人や、最近更新されてない作品の感想を書きたい人用です。
一行レス形式なので気軽に書き込んで下さい。(長い感想はスレに書いてほしいです)
基本的に私は只の管理人のつもりなので(管理人のページは無視してください)、
サイトの運営に関しても住人の皆さんに意見を出してもらえればと思います。
176氏、603氏のSSも更新しておきました。
続き期待してます。
>SS保存サイト
ttp://www2u.biglobe.ne.jp/~ochiko/most/index.html
ageてしまった〜〜〜
吊ってきます…
今回は反響がけっこうあるな・・・
とても、嬉しいです。
さて、皆さんのご期待に沿えるかどうか・・・
>>482 (2/13)上一行目:「機転」>>「転機」
その通りです
(3/13)下二行目:「異なって事」>>「ことなんて(事)」
( )内の「事」は削ってください。
追加です。
(10/13)下五行目:「帰宅時のの行為」>>「帰宅時の行為」
です。
お手数をお掛けしますが、宜しくお願い申し上げます。
物語について
一応、頭の中では物語は中盤の前盤の終わりに差し掛かったくらいの
感じです。
しかし、如何せん頭の中にあるプロットに沿って書いちゃあ うpしの連続
なんで、あとどれくらいかかるかは、本人にも全く検討が着きません(w
今後はもうちょっと展開を速くしたいと考えてますが・・・
いずれにせよ、現在のレス数の伸びから考えると、このスレ内で完了
するとは思えません。
すみません、だらだら読ませてしまって。
…タッチの差だった…
管理人さん、すみません。
上記レスの通りです。
次のメンテナンスの時にでも、修正してくださいな。
吊りつつ、修正しました(w
>>495 ちゃんと完結させてもらえるなら、長くなってもOKだと思う。
おこがましい批評だが最初のころよりかなりうまくなってると思うし。
クライマックスのはずの寝取られ後にここまでハアハアさせてもらえる
とは思わなかったし。
がんがってー。
寝取られスレってここでいいのかな
喪失郷に自分の名前があった+絵が好みなので購入を考えているのですが、
当方寝取られ嫌いなので今のところ手を出していません。
うち芋のように、Trueルートで一度も寝取られないのなら買おうと思っているのですが
そこの所いかがでしょうか?
どうしよう…寝不足の頭で妄想してたら、最低のエンディング書けちゃった。
>>168の話を元にしたstoryなんですけど…。
エンディング以外は普通にヘタレた文章のヘタレた話なんですけど…。
今、寝取られる前の部分とエンディングだけ書けてます。
うpし始めてもいいですか?
寝不足解消してから落ち着いて考えた方がいいかな?
また夜きまーす。
503 :
502:03/07/18 23:43 ID:uz8DbbXy
寝て、落ち着いたら上のカキコミ恥ずかしくなたよ…。
続き書きつつエンディングも手直ししてます。
読んでくれる方いるようなら、時期を見てうpしますね。
>502
マターリ待ってる
なんだこの反響の無さは・・・(ワラ
笑っていられるのも今のうちかもな…
507 :
名無しさん@初回限定:03/07/19 08:24 ID:LRZhHSc3
この徐々に登っていくジェトコスターみたいな感覚がいい。みんながんがれ!
508 :
名無しさん@初回限定:03/07/19 09:13 ID:iOq8xQqB
さげていこー
次の更新はいつ頃かな〜?
603さんまだ〜?期待してるよ!
512 :
名無しさん@初回限定:03/07/21 21:27 ID:HSTAhP2X
176さんが先かな?
海で泊まりで一気に急展開ですか?
とりあえず、広告ウザイね…。
最新50の頭が「ペニス成長薬」になってるから回させてね。
IDが69…
万理子タソまだ?
景子タン+香織タンまだー?
香織タン、(;´д`)/ヽァ/ヽァ…
週末には何とかうPいたしますです。
173タソ乙です〜〜って、あれ?>173って漏れじゃん。
176タソキタ━━━(゚∀゚)━━━デスナ
520 :
名無しさん@初回限定:03/07/25 22:43 ID:iJYYjzoM
マタオワタ
マダオワテナイ…ハズ
今日これからか、明晩か…
=≡= ∧_∧
/ 〃(・∀・ #)
〆 ┌\と\と.ヾ∈≡∋ゞ
☆。:.+: ∧_∧
( ・∀・) ♪.:。゚*
/ ̄ヽ/,― 、\ o。。。
∧_∧
( ・∀・ )っτ
.♪〜 ( つ‡ / |
_∧_∧_∧_∧_∧_∧_∧_∧_∧
|  ̄|
オワタ < え・・・?オワタ?(w >
☆ |_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ |
ヽ ☆ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ̄
(;゚д゚)エ? =≡= ∧_∧ ☆。:.+: ∧_∧ オワタ
/ 〃(・∀・ #) シャンシャン ( ・∀・) ♪.:。゚*
〆 ┌\と\と.ヾ∈≡∋ゞ / ̄ヽ/,― 、\ o。。。 ( ゚д゚)ポカーン
|| γ ⌒ヽヽコ ノ || | ||三∪●)三mΕ∃.
ドコドコ || ΣΣ .|:::|∪〓 || \_.へ--イ\ ゚ ゚ ゚
. /|\人 _.ノノ _||_. /|\ ∧_∧ (_)(_) ☆:.°+
( ・∀・ )っτ 。::.☆ο
( ゚д゚)ポカーン ♪〜 ( つ‡ / | オワタ
| (⌒) | ☆1 (;゚д゚)エ?
オワタ 彡 し'⌒^ミ A 〃
/ ̄ ̄  ̄ /.| え・・・?オワタ?(w
オワタ .| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| .|
| オワタ | .|
| .|/
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∧_∧ ナ、ナカニダスカラナッ
( ;`∀´) +
( つ ∧ ∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
) ,ィ⌒( ノД`)・゚・ < い、いやあああ!それだけは!それだけはだめえええ!
(_(__人__,つ 、つ \_______________________
パンパンパン
遅れてスマソです。
それではしばしお付き合いお願いします。
ちなみに今回は10/10。
1/10)
8月5日 (晴れ)
今日は亮くんと万理子ちゃんと渡部さんと4人で
遊びに行きました。
みんなで泳ぎました。
魚を取って、焼いて食べました。
とてもおいしかったです。
「はい、終了」
僕は夏休みの宿題の一つである絵日記を書き終え、
大きく伸びをした。
出発まであと1時間。
遊び疲れた状態で宿題なんてやる気が起きるわけが無い。
だから前もってやっつけたのだ。
「さて、そろそろ支度するかな」
僕は昨晩用意したナップサックを押入れから引っ張り出した。
この中には、今日を楽しむ為の小道具が色々入っているのだ。
これら駆使して万理子と急接近を果たす。
ぶっちゃけそれが今日の僕の主たる目的なのだが。
2/10)
約束の時間のきっかり10分前に僕は万理子の家に到着した。
既に亮と万理子はもみの木前に集合している。
久しぶりに見る万理子の姿に僕の胸は高鳴った。
「おーい、亮、万理子ちゃーん!」
「おー健二ー!久しぶりだなー」
「健二くん、一週間ぶりだね。遊びにこなかったから心配したよ」
「ごめんごめん。ちょっと用事でね」
今日の為に奔走したこの1週間、僕は二人と全く顔を合わせていない。
その間、色々な変化が二人にはあったようだ。
亮はいつもに増して日焼けの度合いがアップしていた。
ま、休み明け3日前まで毎日遊びまわるって二学期に行ってたしな。
万里子は少し髪を切ったらしく、両のおさげが少し小さくなっていた。
そんなおさげがちょっと横にはねているのが何とも可愛らしい。
そして…あれ?
何故か、二人とも同じ柄のTシャツを、着ている…?
何だ、これは……?
3/10)
「あれ、そのシャツカッコいいね。どうしたの?」
僕はさりげなく(?)そのことを亮に尋ねてみた。
「これか? 昨日ウニバーシャルシティに遊びに行ってさ。そん時に買ったんだ」
「万理子ちゃんも?」
「私は亮くんにおみやげでもらったの」
「そうなんだ」
「心配すんな。健二の分もちゃーんとあるぞ」
そう言って亮は自分の鞄から同じ柄のシャツを取り出し、僕に渡した。
「これで分身の術ゴッコができるな!」
などと喜ぶ亮だったが、僕はとりあえずは着ずに貰っておくだけにした。
(3人同じ柄のシャツで行ったら、渡部さんが仲間はずれになっちゃうな…)
そんなことを考えての行動だ。
僕は何で彼女に気をつかっているんだろう。
水泳部の渡部沙希さん。
3日前に知り合いになったばかりだ。
僕にとっては今日のセッティングを引き受けてくれた恩人。
だが、「僕ら」にとっては今回かぎりのゲストにすぎないのに。
どうして僕は…
4/10)
電車、バス、徒歩と重ねること2時間半。
僕らは目的の場所に辿り着いた。
「見ろよ亮! 水が透明だぞ!!」
恐ろしく透明度の高い水。かなり深い所でも底まで見えている。
「…そうだな」
「ほらほら万理子ちゃん! 魚がいっぱいいるよ!」
じっと水面を凝らして見ると、魚の群れがあちこちに。手ですくいとれそうな位だ。
「そ、そうだね」
「そして、周りには誰もいないぞ!」
「……」
「……」
あまりのイメージどおりの風景にはしゃぐ僕に対して、二人は何故か冷めているご様子。
「あれ、みんなどったの?」
そんなところに、別行動の渡部さんが遅れてやってきた。
「凄いでしょ。 こんな水が綺麗で、魚がいっぱいで、人がいない川なんて滅多に無いよ」
……
そうなのだ。
渡部さんが紹介してくれた穴場、そこはとある山中を流れる川だった……
5/10)
「わははは、冷ーめーてー!」
「きゃあっ、水飲んじゃった!」
大いにはしゃぐ亮と、その横で水と戯れる万理子。
ピンクのフリルのワンピース型の水着が良く似合っていた。
彼女は(ピンク+フリル)の組み合わせが好きなようだ。
そんな様子を、僕はその様子を少し小高い岩場から眺めていた。
そして僕の隣には、何故か渡部さんが。
「やれやれ…何とか納得してくれたな」
「説明するの、大変だったよねぇー」
「ごめんね渡部さん。世話かけちゃって」
「アッハハハ、藤井くんの言ってたような海なんて、今時ある訳無いじゃない」
さもおかしそうに笑う渡部さん。
彼女には、僕が口から出まかせを言って困っていることを話していた。
何も説明しないままで協力を求めるのは難しいと思ったからだ。
そんな僕に呆れもせず、渡部さんは他人には秘密にしていたこの川を紹介してくれた。
「海」でないこと意外、全て僕の要望に合致しているこの川を。
本当ならいくら感謝してもし足りない位だ。
なのに僕は、横にいるのが彼女であることに不満を持っていた。
6/10)
「でもゴメンね。海じゃなくって」
「そ、そんなこと! 十分すぎるくらいだよ!」
「アタシがたまに練習にいくのって、この川くらいしかなくてね」
そう言って渡部さんはぺろっと舌をだしてはにかんだ。
「……」
「あ、あのね…」
「え?」
「アタシの水着姿…どうかな?」
しばしの間を感じ取ったのか、渡部さんは強引に話題を変えてきた。
くいっ、と頭に手を当て、胸元を見せつけるかのように、ポーズを作る。
が、お世辞にも胸があるとはいえない彼女に、今日着ている白のビキニは少し無理があった。
「ああ、似合ってるよ」
「ホント?」
「うん。セクシーだよ」
心にもないことを言う。
が、
「う、嬉しいな… 藤井くんにそう言ってもらえるなんて…」
彼女は顔をこれ以上無い位ほころばせた。
そんな彼女から漂ってくる香り。
出来立てのチーズのような万理子のそれとは違い、何と言うか…日なたの香りがした。
7/10)
「おーい、二人とも泳ごうぜー!」
向こうから亮が僕らを呼ぶ。
丁度いい。これをきっかけに河岸を変えよう。
「行こっ、藤井くん!」
と思っていた僕の手を渡部さんが取る。
ぎゅっ、と握られた手の感触を、僕はその時いいな、って思ってしまった。
(万理子の手もこんなに柔らかいのかな…)
同時にそんなことも考えていたりした。
「すごいすごい! こんなにいっぱい!」
籠の中には計5匹のイワナ(だろう)。
それを見た万理子が感嘆の声をあげた。
この日のために研究を重ねた仕掛けは大成功。
その後、みんなが満足するくらいの魚を捉えることができのだった。
ふふふ、ここまでは作戦通り。本番はこれからだ。
8/10)
「で、これからどーする?」
食事を終えた亮がそんなことを切り出してきた。
「ちょっとふやけてきたしね」
万理子も泳ぎにはそろそろ飽きてきている様子だ。
「じゃあさ、少し山の中を探検に行かない?」
そこで僕はそんなことを切り出した。
先に渡部さんから聞きだしている山の中の色々なスポット。
そこへみんなを案内するつもりなのだ。
「さんせーい!」
真っ先に手を上げたのは渡部さんだった。
「お、いいな。そうするか」
「う、うん。 ちょっと怖いけど」
みんなも概ね賛成らしい。
ならばここで作戦開始だ!
「じゃあさ、こういうのはどう?
くじ引きでペアを作って、目的地まで競争するってのは」
「あ、それ面白そう」
意外にも万理子がのって来てくれた。
「いいぜ。負けないからな」
「アタシだって」
亮を渡部さんもやる気まんまんだ。
そこで僕はかねてより用意していたモノをサックから取り出した。
それは、ティッシュをこよって作った、4本の紐。
実はこれにはちょっとした仕掛けがしてあり、
どう引いても僕と万理子がペアになるようになっているのだ。
9/10)
「じゃあ、このくじで…」
「最初はーーーーグーーーーー!」
唐突な亮の掛け声。
え?
じゃんけん?
「じゃんけん、ほいっ!」
みんなが同時に手を出す。
僕:チョキ
亮:グー
万理子:パー
渡部さん:グー
あ、あれ?
「おい健二。組を作るときはグーとパーだろ」
「そうだよ健二くん」
「ゴ、ゴメン」
思わず僕は謝ってしまった。
って、違う!僕はこのクジを…
「よーし、も一回いくぞ。じゃんけん、ほいっ!」
10/10)
みんなが同時に手を出す。
僕:グー
亮:パー
万理子:パー
渡部さん:グー
「よーし、んじゃ行くか!」
「渡部さん、目的地はあの山のてっぺんでいいんだよね?」
「うん。そうそう」
あれよあれよと言う間にことが進み、
気が付けば、亮と万理子はさっさと出発してしまっていた。
で、僕と渡部さんは取り残されてしまう。
あ、あれ?あれれ?
「さ、私達も早く行こ」
そう言ってまたもや渡部さんは僕の手を取ってきた。
「この山はアタシの庭みたいなものだから、絶対勝てるからね!」
頼もしい渡部さんの言葉。だが、それも僕の耳には届かない。
何が間違っていたんだろう?
こんなはずじゃなかったのに。
僕はこの後、そのことを嫌という程思い知るのだった。
9、10が時間かかってスマソ。
AIRーH”の調子が(;´Д`)
ブロードバンドに変えるかな…
次回はもう少し早くうpいたしますです。
176さん乙ですた。
次回うpもお待ちしてます。
健二くん典型的な策士策に溺れるタイプ主人公ですな。
しかし山に行って…泊まるつもりでしょうか?
ちなみに日本海側行ければ綺麗で人のいない海はあります。
今年は寒くてそれどころじゃないですがなー。
538 :
葉鍵信者:03/07/28 00:16 ID:SiGq3V2H
と言う訳で、いい加減、板違いだと思いますので
これ以上は、エロパロ板でおやりください。
あなたがたがいるとエロシスプリスレやエロ天使のしっぽスレの立場がなくなります。
誤爆であげんなよ↑
540 :
葉鍵信者:03/07/28 00:58 ID:SiGq3V2H
>538
誤爆じゃなくて誘導です。
541 :
葉鍵信者:03/07/28 00:58 ID:SiGq3V2H
>539な。
>176たん
まあ、そろそろHを入れて欲しいところ・・・。
この最狂スレ的にはちょっとあわないというのもわかるかも。
H一回入れると反応もかわるかもよ。
寝取られさえ入ってれば、スレ違いにすらならないよ。
大体603タンのSSだって、第一部にHないし。
まだ容量的にそれの3/5くらいだし、話の流れ的にこれからでしょ?
この段階でHあったのって作者その1タンくらいなもの。
…Hが入れば反応変わるかもっていうのは、そうだと思うけど。
>538のように言われたら、また中断作品増えるだけじゃん。
住人はそれを一番恐れてるってのに…。
どうせうちらは待ってるだけなんだからマターリ待つよろし。
544 :
葉鍵信者:03/07/28 01:47 ID:SiGq3V2H
>543
馬鹿発見。
中断作品が増えると言うのは、居座る理由にはなりません。
自分達の責任の板違いなんだから移動して下さい。
よく分からないけど葉鍵信者を名乗って荒らすのは悪質だと思う。
546 :
葉鍵信者:03/07/28 01:56 ID:SiGq3V2H
>545
正論を言うのと荒らすのは別物です。
まぁ、誘導はしたんで、誘導されてなかったら
後は、削除依頼出すだけです。
目安は、一週間くらい。
547 :
直リン:03/07/28 02:01 ID:GUX3NLB7
603氏はまだか?
まだかな〜?
550 :
葉鍵信者:03/07/28 02:41 ID:SiGq3V2H
>548-549
お前ら、ちゃんと移住も話し合っとけよ。
いつものペースからするともうすぐかな?
176さん乙〜。
次回なにを思い知らされるのかに期待。
さて603タンうpまでいつものように消えますか。
香織たんと景子たんマダー?
なるほど きみ達の言わんとする意味がだいたい見当がつきました
きみ達はこう言いたいのでしょう
「作者その1タンまだぁ〜?」 と。
>>554 おまえはアホか?普通なら
「夢たん作者まだぁ〜?」だろ!!
>>555 夢タンはこの世の終わりに降臨なされるのだよ…
今はまだその時ではない…(´-`).。oO
一応、報告。
最近ペースが落ちてきてます。
でも、最後まで書き上げるつもりです。需要があるうちは、
とりあえず、あと2,3日して先にすすまん様だったら、今書いている分を
うpします。
では、みなさん、本日はおやすみなさい。
夢タン作者降臨を願いながら、香織タンと景子タンまだ〜?
他スレで荒らしと間違われたので、こちらに載せさせていただきます。
それでは、以下に開始します。
それはまだ私が大学2年の夏のことでした。
当時私は、学内の同じ学部で学年も一緒だった由美という女の子と付き合っていました。
彼女とは1年の10月頃に知り合い、アパートが近かったこともあり、
すぐに仲良くなり、翌年の頭には付き合い始めていました。
私にとっても彼女にとっても、初めての異性との交際でした。
由美は肩までかかる艶のある綺麗な黒髪と、十九歳にしては幼い顔が特徴的な、
いかにも清楚といった印象の娘でした。
彼女は大人しく控えめな性格で、また特別美人というわけではなかったので、
どちらかといえば目立たないタイプの娘でした。
しかし、私にとっては誰よりも愛らしく、いとしい存在でした。
由美は、その当時テニスサークルに所属しており、
夏休みに入るとすぐに3泊4日の合宿に出かけて行きました。
彼女がサークルに入ったのは前年の秋だったので、
夏の合宿に参加するのは初めてのことでした。
一方の私は、サークルや部活動の類は一切していなかったので、
その夏は彼女とアルバイトに時間を費やすことに決めていました。
ですから、彼女を合宿に送り出す際も、
しばらく会えなくなるなと、少し寂しさを感じたものの、
バイトの忙しさにそれもすぐに忘れさせられました。
まさかその合宿で、
以降現在にいたるまで私を苦しめ続ける悪夢のような出来事が起きるとは、
夢にも思っていなかったのです。
合宿の間にも、由美とは電話で連絡を取っていました。
午後の9時頃に、彼女の方から電話をかけてくる約束でした。
その約束通り、一日目と二日目の晩には時間通り、
彼女からのコールがありました。
そこで私たちは他愛のない話をして、
合宿が終わった後の予定などについて計画を立てたりしました。
しかし、三日目の夜九時を20分ほど過ぎても彼女からの電話はありませんでした。
少し心配になった私は、自分から彼女の携帯に電話をかけてみました。
しかし、一分ほどコールし続けても、彼女の出る気配はありません。
しばらく時間をおいてもう一度かけてみましたが、結果は同じでした。
ひょっとして怪我でもしたのではないか、と不安になったものの、
アルバイトで疲れていたせいもあり、
おそらく由美も練習に疲れてもう寝てしまったか、
友達とのおしゃべりに夢中になって気付かないのだろうと考えて、
その日はそのまま眠りにつきました。
そのころ彼女の身に、いやらしい男たちの魔の手が迫っているとは露とも知らず。
合宿の最終日、私は駅まで由美を迎えに行きました。
改札から出てきた彼女は少しやつれた感じで、
肩にかけたボストンバッグの重みのせいか、足元がややふらついていました。
「楽しかった?」
私がバッグを受け取りながら訊ねると、
「うん・・まぁ・・・」
と由美は曖昧な返事をしたきり、彼女のアパートまでの帰り道に
私がいくつか話をふっても、ほとんど口を開きませんでした。
友達とケンカでもして落ち込んでるのだろうか、などと、
私は的外れな推測をして、彼女をそっとしておいてやろうと思い、
彼女の部屋まで送ると、すぐに別れました。
結局その日は、
昨晩彼女が電話をかけてこなかった理由を聞けずじまいでした。
それから数日後、同じゼミを受講していた私と由美は、
夏休み中に出された課題の資料集めのために、
学内にある図書館に来ていました。
私たちが本棚の間を、あれこれ言いながら行ったり来たりしていると、
通路の向かいから三人連れの男たちがやって来ました。
知り合いではありませんが、私と同じ学部の者達でした。
(こいつら、たしか由美と同じサークルの連中じゃなかったっけ)
私がそう思っていると、先頭の男が口の端に笑みを浮かべながら、
由美の方に軽く手を上げて挨拶をしました。
すれ違い様、男たちの顔を見ると、
彼らは一様にニタニタと卑猥な笑みを貼り付かせていました。
胸騒ぎに駆られた私が由美の方を振り返ると、
彼女は顔を真っ赤にしてうつむいたまま、小さな肩を震わせていました。
図書館を出て彼女と別れてから、自分のアパートに帰って来た時、
私はひどい汗をかいていました。
原因は暑さのせいだけではありません。
あの由美と同じサークルの男たちのいやらしい笑み、
そして彼女の尋常ではない様子。明らかにおかしい。
男たちが通り過ぎて行った後、私は由美にどうかしたのかと聞きましたが、
彼女は、「な、何でもないの・・・」と目を合わせずに言っただけでした。
何にもないはずがないだろう、と私は問い質したかったのですが、
それをしてしまうと由美との関係が壊れてしまいそうで、できませんでした。
しかし、そのままじっとしてはいられません。
よくよく考えてみると、合宿から帰ってきた時から由美の様子はおかしかった。
それに、最終日の夜、彼女からの電話はかかってこなかった。
やはりあの日、由美の身に何かが起きたのだ。
そう思ったとき、わたしは無意識のうちに携帯電話を握っていました。
真紀だ!
由美の親友で、一緒に合宿に行ったはずのあいつなら何か知ってるかもしれない。
私はすぐに電話帳から真紀の番号を捜し当てました。
そして私は、その番号へとダイヤルを、
いや、あの悪夢のような夜の真実への扉をノックしたのでした。
これはまた・・・(;´Д`)・・
リアル体験でつか。
はやく続きおねがします。
>>569 そうでつか。残念です。
なんかこのスレも最近かっきがないれすね。
木野子さん、つづき待って待つ・・・・・(;´Д`)
祭、自作自演失敗の図↓
428 :木野子 博士 :03/07/31 01:40 ID:1iW/zjHF
どうもすいません。
私がageてしまったのが、いけなかったようで。
私のは、祭のつもりじゃないので、
できましたら感想などお聞かせください。
431 :えっちな21禁さん :03/07/31 03:18 ID:1iW/zjHF
>>430 木野子氏とa氏は違うだろう。
漏れは木野子氏の続き読みたいんだが。。。
>>557 603氏おつかれさまです。
無理せずに続けてください。
マターリ待ってます。
>>木野子 博士
文章の書き方へたくそ。ぜんぜん感情移入できない。
エロパロに逝ってよし。
お願い…スルーして……と言いつつ
だいたいこのスレでSS書き始める時のパターンを考えれば荒らしの判別つくよね?
ハンドルその他は変えながら来るから、その雰囲気で判断してくれ。
詳しくは「さえたスレ」を荒らしまわってるヤツの行動で学んでください。
http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/hneta/1059179380/ と、いうことで…以後、
1:夏厨と思われるカキコミに対してはスルー。
2:スルーしなかったヤツ(自作自演もあるから)に対してもスルーで。
3:作者タソは頑張って何もないかのごとく継続してください。
お前もスルーしろよって批判は分かってるから書かないでね。
では、以後普段どおりの過疎スレ状態でヨロシク。
>>574 なんでお前が仕切ってるの?
ここはあんたのスレか?
香織&景子キタ━━━━━━(゚∀・・・・( ゚д゚)、 ペッ!!
なんでぇ、人違いか・・・。夏厨じゃないだけよしとするか。
578 :
山崎 渉:03/08/02 00:49 ID:xxCMtoam
(^^)
603タンが少しかかりそうなヨカンなので、
今のうちにうp、失礼いたしまつ。
1/16)
ぎらぎらと照りつける夏の日差しを、山道に多い繁る木々の枝葉が優しく散らしてくれる。
「ほらほら藤井君、あの花すっごく綺麗だよ!」
目に映る全てを堪能しながら渡部さんが歩く。
渡部さんは水着の上から濡れるのも気にせず、Tシャツとジーンズを羽織っていた。
彼女曰く、
「すぐ乾くしね」
とのことである。
そんな彼女の少し後ろを、僕は死んだ魚の目をしてついていっていた。
(何で、僕はこうなのだろう)
(僕が仲良くしたいのは、渡部さんじゃなくて万里子なのに)
僕を慕ってくれている渡部さんには悪いけど、僕の気持ちは揺るがない。
だって、気付いてしまったから。
2/16)
初めての出会いで、亮に先に助け舟を出された時、
万里子と亮がお隣同士だと知った時、
二人お揃いのTシャツを着ているのを見た時、
亮が万里子と連れ立って先に山道に入っていった時、
僕は、亮に嫉妬していた。
それは言うまでもなく、僕が万里子を好いているからに他ならない。
その証拠に、万里子の裸を想像するだけで、おちんちんが一瞬で大きくなる。
そして、出しても出してもそれは収まらない。
…僕が、力尽きるまで…
現にほら、今だって、
(ああ…万理子…)
僕は歩きながら、万里子の裸を想像した。
3/16)
「あ、危ない、藤井君!」
「え、ごふっ!!」
渡部さんの叫び声が聞こえた瞬間、目の前が真っ暗になった。
と同時に煌めくお星様。
前方不注意。
僕は真正面から木に激突してしまった。
「…ゃあっ!…井君、藤…君!!」
渡部さんが僕呼んでる気がするけど、意識が急速に遠のいているので、わからな、い…
「あ、気が付いた?」
瞳を開けると、目の前には何故か渡部さんの顔があった。
「あれ、一体どうして…って、あいたた・・・」
「駄目だよ。まだ横になってないと」
起き上がろうとした僕を、渡部さんが制する。
仕方なく僕は再び横になった。
「…あれ?」
僕の後頭部が、ふよん、とした柔らかな何かに当っている。
4/16)
何だろう、と思った僕は、くるりと頭の向きをを180°変えた。
「きゃっ!」
急に飛び込んでくる、甘やかな香り。
「あ、いい匂い……え……足?」
「わぁん、やだやだっ、お願い上向いてて上!」
あ、そうか、僕は渡部さんに膝枕されていたのか。
そうとわかった途端、僕の鼻から鮮血が迸った。
て言うか鼻血だ。
「わっ、わっ、大丈夫?」
「あ、ごめん。ちゃんと上向いてなかったからかな」
「えっ…?」
「さっきぶつけた時、切っちゃったんだろうね」
「………そうなんだ」
僕の言葉に何とも複雑な表情を渡部さんは浮かべた。
はて… どうしてなんだ?
5/16)
僕と渡部さんとの間にまったりとした空気が流れている。
僕が勝手にそう思っているだけかも知れないが、そんな気がした。
彼女の膝の上で、鼻血の回復を待つ僕。
そんな僕を、お母さんのような表情で見つめる渡部さん。
時折吹くそよ風が、その空気を乱さない強さで流れていく…
「ねえ、藤井君」
うとうとと、夢見心地な僕に、渡部さんが話し掛けてきた。
「あのね、お願いがあるんだけど」
「え、何?」
「目…つむってもらっていいかな?」
それは、いきなりのお願い。
何で?
寝なさいってこと?
「何か、渡部さんってお母さんみたいだ」
「えっ、どうして?」
「早く寝ろ、早く寝ろってせかすし」
「クスクス… そうじゃないよ。 目をつむるだけ」
どうやら寝なくていいらしい。
まぁ、目をつむる位なら…
僕はすっ、と目を閉じた。
でも、このままじゃ、
この心地良さじゃ、
すぐにでも、眠って、しまいそうだ…
6/16)
「ん…」
その時、夢の世界に堕ちかけた僕を、確かな感触が現実に繋ぎ止めた。
急激な覚醒。同時に勝手に瞳が開く。
すると、さっきとは比べ物にならない位の至近距離で、渡部さんの顔があった。
繋がれた回路は、
僕の唇と渡部さんの唇。
手と手。
髪の毛が僅かに絡まりあう。
いきなりの渡部さんのキス。
僕は頭が真っ白になってしまった。
時間にして、10秒くらいしただろうか。
急に渡部さんは、僕から飛びのいた。
「わわっ!」
膝がいきなり離され、危うく頭を地面に打ち付けそうになったが、何とかセーフ。
「あ、あの、渡部さん?」
何が何だかわからず、僕は彼女の言葉を待つしかなかった。
が、彼女は真っ赤な顔をして、
「こ、こっちの方に綺麗な川があるの。 そこで水汲んでくるから、だから、待っててっ!」
そうまくし立てるや否や、物凄いスピードで走り去ってしまった。
あとには、一人取り残される僕が。
7/16)
「あー……と」
混乱していた脳が、しだいに冷静さを取り戻していく。
「キス…だよな・・・やっぱり」
いわゆるファーストキス。
だが、不思議と感慨は無かった。
当然といえば当然。
だって相手が、好きな女の子じゃないんだから。
(この場合、奪われてしまったってことになるか)
別に初めてのキスに価値を見出すつもりはないが、嬉しいような、悔しいような、
妙な気持ちだけが心に残った。
「とりあえず、待つしかないか」
恐らく彼女は今も混乱しているだろう。
けどまぁ、戻ってきたら「アメリカ式の挨拶だったね」
とか何とか言ってお茶をにごしておくとするか。
気持ちは嬉しいけど、こういうことは、お互いの気持ちが通じ合ってこそのものだし。
そう考えることにした僕は、手近の座れそうな切り株か岩が無いか見やった。
「あれでいいや」
さっき僕が正面衝突した木、その下に手ごろな岩があった。
とりあえず、鼻血は止まったみたいだし、渡部さんの水を待つとしよう。
「あ、痛ぁっ!」
僕が二人の存在に気がついたのは、
丁度岩に腰掛けようとした、その時だった。
8/16)
「中村、大丈夫か!?」
「りょ、亮君、助けてぇっ!」
突然の叫び声。
僕が背にしているちょうどその反対側。
背の高い草に阻まれて、互いの姿は見つけられない。
が、そこに、亮と、万里子は確実にいる。
「どうした! 怪我したか!?」
「うわぁぁん…い、痛い。痛いよぅ…」
さめざめと涙を流す万里子。
くそ、ここからじゃ様子がわからないじゃないか。
こんなこともあろうかと、簡単な応急処置なら事前に調べてある。
偶然を装って出て行けば…
今度こそ、僕が…亮じゃなくて、僕が万理子を助ける番だ!!
9/16)
「亮君、あそこ、ひっく、さっきの、蛇!」
「くそ、この野郎っ!!」
どたばたと亮が暴れる音が聞こえる。
にもかかわらず蛇は難を逃れたらしく、草むらを掻き分け反対側にいる僕の横を通り過ぎていった。
(へ、蛇?)
悠々と去っていく蛇の後ろ姿は、毒を持たないシマヘビのようにも見えた。
(万里子は蛇に噛まれたのか!?)
が、一瞬の邂逅だったので、僕とて確信があるわけじゃない。
て言うか毒蛇に噛まれた時の対処法なんて調べていないぞ?
吸い出せばいいのか?
傷口を洗えばいいのか?
もっと適切な処置があるのではないのか?
駄目だ。 思考がまとまらない。
だが、そうこうしている間にも、万里子が…!
10/16)
「中村、傷口見せろ!」
「うぇえん、えぇん…えっ!?」
「いいから早く! 毒が回ってもいいのかよ!!」
「ど、どうするの…?」
「そんなの、見てみないとわかんないって!」
真剣な亮の声。
亮はただただ、出きる限りのことをしようというのだ。
(バカな! 付け焼刃で治療なんかしたら逆効果だぞ!)
昔見た医療漫画で、そんなことが書いてあったっけ。
だから、うかつに素人が何かしちゃ、駄目なんだ…!
だがそれは…
「うん…わかった」
そんな考えは…
「 私は亮君のこと、信じてるから…」
他人がくれた免罪符を片手に、万里子の運命を亮に託しただけのことにすぎなかった…
11/16)
万里子の前に、亮が位置する。
「さ、早く。 恥ずかしがって手下ろすなよ」
「う、うん」
促す亮に、意を決した万里子は恐る恐るスカートをたくし上げた。
ぴっちりと足は閉じているものの、そこには…
「馬鹿っ……はいてないのかよ…」
「だって… 来る時は服の下に水着着てたし… 服、濡れるの嫌だったんだもん…」
叱られた子犬のような表情の万里子。
羞恥に染まってはいるものの、スカートをたくし上げる手は、亮の言いつけ通り1ミリも下げはしない。
「ど、何処だよ。噛まれたの」
亮の方も真っ赤だ。
無理も無い。
初めて生で見る女の子の恥かしい部分だ。
こうして、草むらの影から遠目に、見ている僕でさえたまらないのだ。
(くそ、僕なんか、亮の頭が邪魔でちゃんと見えやしないというのにっ…!)
「あの、ここ…だと思う」
おずおずと、本当におずおずと、万里子がその固く閉じられた足を開いていく。
「うっ」
あまりの光景に亮がうめいた。
遂に亮の眼前に、万里子の最も深い部分が晒されたのだ。
12/16)
(くそ、どけ、どけよ!)
僕は、万里子のその部分がよく見えないことに苛立っていた。
僕の盗み見ている位置からは、亮の頭が丁度ヌード写真の墨のように万里子の部分を隠しているのだ。
「ここだな… 確かに、何かが噛んだような傷痕がある」
「……お願い亮君…… ……吸い出して……」
消え入りそうな声での、万里子の懇願。
取り乱し、泣きはらした後の、脱力した表情。
乱れ、ほどけかけのおさげ髪。
そして、男の前でスカートをたくし上げる、その仕草。
その姿を見て、僕はこれ以上ない位混乱し、また興奮していた。
だが、亮にはそんな恍惚は無いようだ。
万里子のお願いに強く頷くと、秘密の場所に極めて近い、その患部に口を付け出した。
13/16)
吸い付いては吐き出し、また吸い付く。そして出す。
亮は何度も何度もそれを繰り返す。
「うっ… ひんっ… きゃうっ…!」
その度に、万里子の口からため息にも似た声が漏れる。
まるでスイッチで喋る人形のように。
「ま、まだか? まだ楽にならないか?」
疲れてきたのか、亮が万里子に尋ねる。
が、しかし、息を荒げる万里子は答えない。
ただ、首を横に振るだけだった。
「…わかった。 もうちっと我慢しろよ」
それだけ言って、亮はまた治療を開始した。
…そしてまた、万里子の声が響き出した。
その光景を、少し離れた草むらから僕は見入る。
情けなさで心をいっぱいにしながら。
14/16)
違う。
あれは違う。
万里子は、亮の愛撫(あえてこう言おう)に感じているんだ。
きっと、噛んだのはただのシマヘビか何かなんだろう。
毒蛇だったら、こうして30分近くもあんなことしていられるわけが無い。
万里子は今、アソコのすぐ近くで蠢く亮の口撃に、目いっぱいじらされながら…高ぶっているんだ。
「りょ、亮くん… お願い…ここ…」
「は、話…かけ…な…」
「え…」
「お、俺も何か、変…なんだ…」
「へ、変って…」
「ち、ちんこ…うっ!」
当然亮が体を震わせ、万里子の方に倒れ込んだ。
そしてその口は遂に、万里子の秘所へ…
「う、うああああああああっんっっっ!!」
「く、あああああああっ!!」
ひときわ大きな声で泣く万里子。
そして、聞いたこともないような声を張り上げる亮。
びくんびくんと震え…
二人して腰が砕けたように、へたりこんでしまった。
15/16)
「あ・・・ああ・・・りょう・・・くん・・・?」
「な、なんか俺・・・いい年こいて・・・もらしちまった・・・」
「おもらし・・・したの?」
「・・・・・・」
「・・・したんだ・・・おもらし」
「た、頼む中村・・・このこと・・・健二には・・・秘密にして・・・」
朦朧としながら亮が懇願する。
亮はおしっこを漏らしたとでも思っているらしい。
――だけど、万里子は知っているだろう。
女の子なら、この年齢の女の子なら、道徳の時間に教わっているはずだから。
亮に、何が起きたのかを――
「…いいよ…」
少し回復したのだろうか。
万里子の口調は前よりもちゃんとしていた。
「私のこと、万里子って…名前で呼んでくれるなら…内緒にしておいてあげるよ」
16/16)
万里子には、そんなつもりは無かったのだろう。
だが今、万里子は亮に告白と同時にプロポーズもしたのだ。
亮は… 亮なら、自分の言ったことを違えることなんてしない。
『俺、決めてるんだよね』
『女の子を名前で呼ぶのは、将来、お嫁さんにだけだって』
だから…万里子のその言葉は、愛の告白なのだ…
「OK・・・」
僅かな力を振り絞り、亮は万里子に返事をした。
OKだってさ。万理子
亮の奴、付き合うっていってるよ?
しかも、結婚を前提に。
(万里子を噛んだのが、毒蛇じゃなくてよかったなー…)
いらぬ心配、本当にいらぬ心配を、本当に余計心配をしながら、僕はその場を後にした。
とりあえず爆発寸前の股間を開放するために。
泣くのは、それからでいいや。
176さんキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
でもさ、今回の話って寝取られっていうのか?
景子タン&香織タンマダー?
夢タン作者マダー?
スレが伸びてるから覗いてみたら、何じゃこりゃって感じ。
景子タン&香織タンマダ━━━━━━(゚Д゚)━━━━━━ !!
176さん乙!
引き続きガンガレ!
600 :
名無しさん@初回限定:03/08/04 05:35 ID:B0GSHoMr
うーん、だめだ。面白くならない。
という事で、見切り発車します。
次のスレからうpです。
(1/12)
季節は秋、暦は10月半ばに達していた。
本日の天気は晴れ。気温は暑くもなく寒くもなく、秋らしくさわやかな空気だ。
空は何処までも青く、その中にぽっかりと雲が3つ4つ浮かんでいる。
時刻は12時を少し回ったところだ。
こんなに良い天気の日は、外で昼御飯を食うに限る。
という事で、俺達はちょうど、青空の下昼食を採ろうとしたところだった。
「はい、今日のお弁当」
ここ数日、昼休みは彼女が作った弁当を食べる日が続いている。
きっかけは、俺が香織を避けて学校の奥の図書館前の藤棚の下でパンを食べている時に 彼女と鉢合せした事
だった。
此処は彼女のお気に入りの場所だったらしい。
一著に昼御飯を食べよう という事になって 俺の食べているものを見た彼女が『体に悪いから』と言って、次の日から弁当を作ってくるようになったという訳だ。
実は、別に弁当を作ってもらっていないわけではない。しかし、育ち盛りの上 季節は秋、いくら食べても満
杯になるという事はない。
家の弁当は午前中の授業が終了する前にすっかり無くなり、それでも足りないので購買でパンを買ってきて食
べていたのだ。
三日目からは、流石に(彼女にもお袋にも)申し訳なくて、きちんと事情を話した。それでも「栄養の偏ったパンを食べるよりずっと良いから」と変わらずに作り続けてくれていた。
「いつもありがとう。でも、何か悪いよな」
「そんな事ないよ。私が好きでやっているんだもの、気にしないで」
「それより、早く空けてみて。今日のも結構自信あるんだから」
(2/12)
蓋を開けると………アスパラの肉巻き、ほうれん草・にんじんの炒め物、ゆで卵(ちゃんと花模様の刻みが入
っていた)、マカロニサラダ……結構豪華だ。
彼女の料理は上手い。
味は全体として薄めで素材本来の旨みを引き出している上に、しっかりと下ごしらえしてあるのだろう、ほんのりと、しかし確実に隠し味がその素材の美味さをいっそう際立たせている。
まあ、「プロの料理人に匹敵する」などと持ち上げるつもりは無いが、普段食っている物と比較すると、かなり
上を行っている(お袋、ごめん)と言えよう。
こんなに美味いお弁当を、こんなに可愛い娘と一緒に食べられるなんて、まさに幸せの極地といえるのではないか。
そんな幸せ気分に浸ってゆっくりと(いくら美味しいからって、がっつくのはもったいない。しっかり味わ
わなくては)食べている俺の横を彼女…遠野景子はにっこりと眺めながら、これまたゆっくりとおそろいの
弁当を食べている。
俺、こういうの一度はやってみたかったんだよな。
そのとき思っていた相手は彼女とは違うが…
ここ数日、昼食の時間は至福の時だった。
辛いときには慰めてくれて、そして今度は俺のためにお弁当を作ってくれて、一緒に食べてくれる。
だから、お礼がしたかった。
いや、本音はお礼なんか二の次、ただ彼女と休日も一緒に過ごしたかった。
何とかして誘いたい。お弁当やこの間の事のお礼は自分にとっては彼女と一緒に居られるための口実でしかな
かったのかもしれない。
誘いの言葉は、素直に口から出された。
(3/12)
「ねえ、今度の日曜日、空いてる?」
「え、日曜日?何で?」
「いや、日曜日君が空いていたら、弁当とこの間の事のお礼がしたいんで、何処か一緒に遊びにでもいこうか
なと思っているんだけど」
「ええ?いいよ、別に。お礼なんて」
「これは、私がしたいからしたんで、お礼をしてもらおう何てこれっぽっちも思ってないから」
「でも、それじゃ、してもらいっぱなしで、僕の気持がすまないよ」
「だからってこういうのは『お礼で』されても嬉しくないんだけど」
そうなのか…お礼にかこつけて誘うのは駄目か…じゃあ、一体どうしたらいいんだよ。
がっかりしてうなだれている俺の耳に、「でも、本当はして欲しいんだよね」という声が微かに聞こえてきた。
幻聴か?それとも彼女が何かヒントでも出したのか?
とにかく、ぶつかってみるのみ。俺は彼女に本音をぶつけてみる事にした。
「あ…お…僕は、日曜日、君と一緒に何処か遊びに行きたいんだけど、来てくれますか?」
「はい、喜んで」
拍子抜けするほどあっさりとOKの返事がきた。
何だ?よくわからない。
「お礼」がNGで「自分が行きたいから」はOKなのか?
兎にも角にも成功だ。俺は心の中で躍り上がって喜んだ。
(4/12)
こんなに嬉しかった事は久しく覚えていない。もしかしたら、香織からOKもらった時より嬉しいかもしれな
かった。
次の関門は、『何処で』『何をする』か、だ。
これで失敗しては元も子もない。
とはいえ、こちらは女性経験は無いに等しい上、彼女とのつきあいも無い。彼女の好みをその言動から推察す
る事など、不可能だ。
ここは、素直に訊いた方がよかろう。
「それじゃあ、どこに行きたいかな?」
「田川君の選んだ所なら、どこでもいいけど」
何処でも……一番難しい答えだ。
「じゃあ、遊園地なんかどう?」
「うーん、私心臓が弱いから、ジェットコースターとかそういったのは乗れなくて、ちょっと楽しめないかも」
「映画で、見たいものはある?」
「今、あんまり面白そうなのはないなぁ」
「水族館とか…」
「そういう、のんびりできるものの方が良いかもね。……でも、当日何処につれてってもらえるかどきどきす
るのが、楽しみなんだけど」
(5/12)
「うーーーーー、そう言われるとプレッシャーかかっちゃうな。あんまり、というか殆どそういう経験ないか
ら」
「ごめんなさい、別に圧力掛けたつもりはないんだけど……自由に選んで。文句は絶対いわないから」
「解った。考えておくよ」
「うん、期待してるね」
こうして本日の昼食会はお開きとなったが、俺には重要な課題が課される事となった。
それはそれで、楽しいのだが。
教室近くの流し場に行って、彼女からもらった弁当箱を洗っていると、背中に重々しい視線が通り過ぎた。
ふと見ると、香織が怒ったような泣いたような目つきでこちらをにらんでいる。
「その弁当……遠野さんに作ってもらったの?」
「ん?そうだけど、何?」
「言ってくれたら、私が作ったのに。」
「そんなもん、こっちから『作ってくれ』ってお願いするものじゃないだろ。」
「じゃあ、何であの人の作ったものがあるわけ?」
「別に、彼女が『お弁当作ります』っていうから、その好意に甘えているだけだ。」
「それなら、私が作ったら、ひろクン 食べてくれるんだ。」
(6/12)
「それは、無理。さすがに二つは入らない。」
「何 それ、あの女のは良くて、私のはダメって事?」
「彼女の方が先約だからな。」
「それにお前、作る相手が違うだろ。」
「何でそういう事言うの?」
「ひろクンがそんな態度なら、私、本当に先輩のものになっちゃうよ」
当初はそんなやりとりもあったが、何を言われても取り合わないでいるうちに あいつからは何も言ってこなくなっていた。今では重苦しい視線をこちらに送ってくるだけだ。
その視線も、俺と眼が合った途端、どこか別の方へと外れ、香織の姿も何処かへ消えてなくなっていく、そん
な事が此処数日の日課となっていた。
正直、今の俺には香織の視線はどうでもいい。
それよりも、今度の週末彼女を何処に連れて行こうか、そちらの方が気になってしかたがなかった。
苦しんで、考え抜いた挙句、彼女との初デートの場所に選んだのは、港だった。
まあ、アメさんの言葉に置き換えればベイエリアとなって、ちっとはオサレな呼び名になるのだが。
とはいえ、港に行って何をするというわけでもなく、ただその辺りをぐるぐると歩き回るだけだった。
もっと気の利いた処に連れて行ければ良いのに、
もっと気の利いたおしゃべりができれば良いのに、
彼女と一緒に歩いている間、ずっとそんな事が頭の中でグルグルと駆け巡っていた。
(7/12)
最初に行ったのは、赤レンガの倉庫だった。
この倉庫、現在では内部を改装して、一階部分がお洒落なレストランになっている。
ちょうど、お昼時だったため、そこに入って彼女と昼食を採ることにした。
デートスポットなのだろうか、中は同じような男女のカップルでほぼ埋め尽くされている。
こういう所にいると、自分もデートをしているのだという実感が湧いてくる。
しかし、こちら…というか彼女に刺さってくる男どもの視線が痛痒い。
お前ら、デートの最中だろうが。他の女に視線送りやがって!振られても知らんぞ。
食事を終えて外に出た俺たちの目の前に巨大な客船の姿が眼に飛び込んできた。
どうやらその先の桟橋に停泊しているらしい。
「すごいね」
「…うん…」
「行ってみようか」
「そうだね。行ってみよう」
彼女の手を取って、客船のある桟橋の方へと向かう。
心が急くのか、どうしても足早になってしまう。引っ張っている手の平にちょっと抵抗を感じ、彼女の方を向くと、ちょっと辛そうな顔をしていた。
「ごめん!、大丈夫?気持ち悪い?」
「大丈夫…ちょっと息苦しくなっただけだから…ごめんなさい、もうちょっとゆっくり歩いてくれる?」
(8/12)
「ごめんね、気付かなかった。少し休もうか?」
「ううん、平気。ゆっくり歩けば大丈夫だから。」
「それよりも、あの大きな船、もっと間近でみてみたいから……行こう」
「う、うん」
まずった。彼女、あまり丈夫じゃなかったんだ。
彼氏失格だよな?嫌われちまったかな?
ふと、彼女の方を見ると、顔色は蒼いのにうっすらと微笑を浮かべている。
彼女は、今日のデートに満足しているのだろうか?無理して俺に合わせてくれているのではないか?
表情からは伺う事はできない。
女の子のあしらい方に自信が持てない自分が情けなかった。
もし、今自分の隣に居るのが、香織だったらどうだったろうか。
あいつとは、小さい頃からの付き合いだったせいか、お互いに自分の思っている事を腹蔵なくぶつけ合うのが
普通だった。
どっかに行って 何かをするにしても、あいつは 好き嫌い、面白いつまらないを平然と言ってくるし、こち
らも言いたい事があれば、相手にお構いなしにあいつにぶつける、それが普通で、そんな事では喧嘩も起きな
い、そんな間柄だった。
女の子とデートする、というのはこんなにも気を使うものなのか。初めて思い知らされた。
(9/12)
桟橋では、お目当ての客船がより一層その巨大さを見せ付けていた。
「すごいね」
「うん」
俺達は言葉も無く、巨大な塊に見とれていた。
船のテラスには客がこちらに向かってニコニコ笑いながら手を振っている。
思わずこっちもつられて手を振り返す。
ガラス越しに見える船室の様子は、ちょっと浮世離れしている。自分が培ってきた『世間一般の常識』が通用
しない様な豪華さだ。
見るもの全てに圧倒されてしまい、俺は呆けていた。
「ねぇ、この船、なんていうのかな?」
隣から聞こえる声にはっとなる。そういえば彼女とデートの最中だった。
「さぁ、僕も船の事は詳しくないから、判らないや。そうだ、もしかしたらターミナルの中なら判るかもしれ
ない」
見物客でごった返すターミナルを色々と探し回り、入り口の近くで入港する船の一覧を掲示してあるホワイト
ボードを見つけた。
今日の欄を見ると………
「『ダイアモンドプリンセス』ていうんだ」
何だか名前まで浮世離れしている。
(10/12)
「うわ、11万3千トンもあるんだ。でっかいはずだよな」
「それって、どのくらい大きいのかな?何か大きすぎてちょっとピンと来ない…」
「うーん、どの位って言われても、詳しくないから判らないけど、こんなに大きいのは世界でもちょっと無い
んじゃないかな?」
「そうなんだ」
改めて目の前一杯に広がる船の巨大さに、豪華さに見とれて言葉を失う。
しばらくして、小さな声で彼女が呟くのが聞こえた。
「こんな船で、一緒に旅に行けたらいいのになぁ」
その相手は誰?…その言葉を発する勇気は、俺には無かった。
桟橋を出て、海沿いの公園の中をゆっくりと歩いていく。彼女の様子に変わりは無い。相変わらず微笑を浮かべている。
俺は、さっき彼女の科白を繰り返しながら考えていた。
彼女と一緒に船旅をするのは誰か。
俺なのか。
俺は彼女にふさわしい存在なのか。
自問自答していた。一人では決して答えは出てこないのに。
途中、ベンチに座ってアイスクリームを食べながら休息を取った。
彼女の顔色は元に戻っている。
(11/12)
最後に訪れたのは、小高い丘の上にある公園だった。
別に何がある、という訳ではないのだが、公園から港が一望にできる見晴らしの良さが人気で、ガイドブック
にもデートスポットとして必ず載っているという定番中の定番だ。
案の定、公園の中はカップルが殆どを占めている。本当に、港が見渡せる以外取り立てて何もないというのに。
とはいえ、傾きかけた金色の光の中に染まる海の上を、さっきまで桟橋に止まっていたあの大きな船が進む様
は美しく、こういうシチュエーションとなればデートの場所としては最高の場所になるのも頷ける。
恐らく、俺たちだけでなく、公園にいるカップルの大半は、この光景に見とれていただろう。
実は、この公園は俺にとって思い出の地でもある。
香織と初めてデートした場所が此処だった。
当時は中学生、『金の掛からない場所』を探していた俺は、その名前に釣られて行ってがっかりした覚えがある。
そのときは香織の「まあ、日なが一日こういう所でボーッとしているのもいいかもね」
の一言で 半日ほどボケッと海を見ながら時間をつぶしたのだが。
そんな場所を景子とのデートに選んだのは何故か?
たまたまだ。
本当か?
景子の姿に香織の影を重ねていたのではないか?
香織の代償に景子とデートしていたのではないか?
ふと、景子に眼をやる。
海から反射した光に髪の毛が金色に輝き、僅かに憂いを帯びたような瞳は、じっと海の方を見つめていた。
綺麗だった。周りにある何よりも。
手放したくない。
そうだ、香織の代替などでは断じて無い!
一瞬でも香織の事を思い浮かべた自分を恥じた。
夕暮れの迫る中、俺達は家路についた。
(12/12)
「有り難う。今日はとても楽しかったよ」
「私も、楽しかった」
「本当に?退屈じゃなかった?」
「本当だよ」
「本当ならいいんだけど……」
「本当なんだから。ね?信じて」
「わかった、信じる。ごめん、変な事言って」
「あやまらないで。もっと自信もってよ。田川君、あなたは自分が思っているより魅力があるんだから」
「うん、わかった。じゃ、今日はこれで」
「うん、さよなら」
彼女と別れて家路を辿る。
結局最後は彼女に励まされてしまった。なんとなく、自分が情けない。
本当に今日彼女は楽しかったのだろうか。
本当に俺は彼女にふさわしいんだろうか。
俺は…彼女の側にいたいと思う。今日は、一日中彼女と一緒に居られて、幸せだった。
だから、彼女に相応しい彼氏になりたいと今心底思っている。
一体どうすればなれるんだろう。
そんな事をずっと頭の中で考えながら家に着いた俺に、意外な人物が待ち受けていた。
本日は此処まで。
何かこれぽっちの文章かくのにえらい苦労しました。
それでは、ごきげんよう。
景子タンキタ―――――(゚∀゚)―――――!!
うpされたばっかりなのに、早くも次が気になって仕方が無いです。
期待age……したいけど、sage進行っぽいので期待sage
176さん&603氏来てた━━━━━( ゚∀゚∩)━━━━━━━!!!!!
だからなんで香織は、自分から先輩と付き合ったくせに抜け抜けと
ああいう事を言うんだ!!!????(゚ロ゚;
そこがいいんじゃないか
景子タンキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
香織タンウゼ━━━━━━(゚д゚)━━━━━━ !!
景子に萌えたけど、香織に腹が立ったZO!いいから先輩のティムポでもしゃぶってRO!
もうね、香織の発言は本当に意味不明すぎなんですよ。
>「ひろクンがそんな態度なら、私、本当に先輩のものになっちゃうよ」
(゚д゚)ハァ? いままで先輩となにやってたのかと小一時間(ry
>>620 本人見られてないと思ってるからなぁ・・・
っつても今までの行動からすりゃ、十分(゚д゚)ハァ?なんだけど。
香織からDQN臭がして参りました。
「ひろ君をそんな風(恋人)に見れない」って言ったのはこのアマじゃ・・・。
なんで今更こんな発言が出るの?
(?Д?)
汚れがいて(香織)初めてヒロインが輝く(景子)
>603タン
何気に今スレでも603Getおめ!!
あぼーん
あぼーん
あてつけで先輩と付き合い始めたものの、ヒロくんの反応薄い+セクースイイ!で身動きが取れない香織萌え
あてつけで付き合い始めたなら萌えるんだけどね・・・。
ヒロくんは恋人として見れなくて、先輩とは純粋に憧れからの好意で
付き合い始めたんじゃなかったっけ?
にも関わらず、あてつけで付き合い始めたような発言を香織がするので、
どうも不自然感があって素直に萌えれない俺。
その辺も含めて、作者の思惑通りなんだろうね。
香織はヒロくんは「自分のもの」っていう意識があるんだよね。
だから何しても離れるわけがないって思ってたから恋愛にならなかった。
ヒロくんが自分の下を去るという選択肢の存在に気付いて初めて「恋」が始まっちゃった。
でもまだ所有意識が抜けてないから、自分の中で変なStoryができてると…。
幼馴染モノを謳った只の学園恋愛モノが多い中で、
幼馴染ゆえのエゴみたいなのをきっちり描いてる良作かと。
ま、私は香織の出番が最後にあったりしないと思ってますが。
寝取られヒロイン=景子、癒し=香織 っていう逆転した構図ね。
漏れには毎回話を思いついた度にレスしてるから、ちょっとづつ齟齬が
出てるだけだと思ってたけど。
628みたいな事もちらっと思ったりしてたけど、それが作者の思惑通り
ってのはいくらなんでも誉めすぎだろ・・・。
というか、「不自然感があって萌えれない」事が、作者タンの思惑通りという
意味自体がわからない・・・。
まあ、香織に萌えれない人は景子に萌えればいい。
作者タンも香織に引導渡すって言ってるし、後半のヒロインは景子だろ。
しかし俺は香織も景子も萌えるのだ…あと万里子タンも(;´Д`) ハァハァ
あぼーん
まあ、作者様の
>>495の発言と伏線から見て、大体の展開は予想できそうだけど、
(あくまでだいたい。間違ってるかもしれんが)
最後は主人公には、と言うか景子には幸せになって欲しいと思う。
香織には徹底的に不幸せになって欲しいと思う。
だけどまあ、このお話がどう転んだって文句は言わない様にしよう。
>>631 サラダデイズの某電波女とかちさぽんとかに比べれば香織はずっとまともだよ。
あぼーん
あぼーん
あぼーん
630タンの補完に萌えますた。
あぼーん
最近このスレも広告に寝取られ気味だな
あぼーん
オワタ
owataka?
あぼーん
あぼーん
広告の中に恋人の写真があればハァハァできそうでつな
>>649 ソレ、イイ!(・∀・)
でも、それよりも続きをお願いしますぅ…。
| \
|Д`) ダレモイナイ・・・
|⊂ ウPスルナラ イマノウチ
|
1/10)
あれからどう過ごしたのか、というと。
競争は結局僕と渡部さんが勝った。
亮と仲村さんはあまり悔しそうじゃなかったな。
確かスイカも食った。
渡部さんが家からかついできたらしい。
味は…どうだったっけ。
しばらく談笑して3時ごろに片付け、帰途に着いた。
何故か僕と渡部さん、亮と仲村さんの組み合わせで4人座席に座った。
…偶然か?
で、僕は今、自宅のベッドで呆けていたりする訳だが。
「はぁ……」
寝返りをうち、溜息。
じっと壁を見る。
そしていつもの謎かけを繰り返す。
僕の家と万理子の家との距離。…約5分。
亮の家と万理子の家との距離。…約5秒。
この差が意味するものは何なんだろう。
「勝ち目無し…ってことか」
万理子との仲を大逆転させるべく計画した今日この日、僕は謎かけの答えを知った…
2/10)
「だいたいあまりにも違いすぎるじゃないか!」
ばふん、と枕を殴る。
「亮はあったか料理で、僕は冷めたスープかよ!」
(そんなのはいいがかりだ)
ばふんっっ!
「おそろいのTシャツだって? 見せびらかすんじゃねぇ!」
(亮は僕の分も買ってきてくれただろ?)
ばふんんっっ!!
「今日の為に、どれだけ僕が苦労したか、わかってんのか!」
(結局は全部渡部さんのお膳立て。僕は何か貢献したか?)
「初めての射精が、僕がエロ画像で、亮が万理子の股間に顔を埋めてかよ!!!!!」
ぽ…
…ふ
「……ちくしょう……」
悲しくて泣きたい。
でも情けないので泣けない。
だから寝よう。
眠って眠って、あまりといえばあまりな形で終わった初恋を忘れることにしよう。
3/10)
8月8日…母の日。
嘘だ。
つまりあれから3日が過ぎていたりする。
「おーーーーっす健二、遊坊主ぅーーーーーー!!」
極寒ギャグにのせて亮が僕を遊びに誘いに来る…そんないつもの光景。
もう平気か?自然に笑えるか?
…自信が無い。
無いから居留守だ…
そんなけっきょく積極的逃避行動を、僕は取ろうとした。
「ちょっと健二。亮君と万理子ちゃん、遊びに来てるわよ」
と思っていたところに姉さんがやってきてそれも叶わず。
そっか、今日は部活休みなんだっけ。
仕方なく僕は重い腰を上げた。
「どうしたんだよ。遅かったじゃん」
「悪い。ちょっと昼寝をね」
「えーっ、健二くん夜更かしでもしたの?」
「ちょっとね。でももう平気だよ」
僕の嘘を見抜くでもなく、二人は心配してくれる。
二人は優しい。
それは疑うまでもなく…優しい。
4/10)
「へっへー、俺なんか9時には寝てるぜ?」
「亮、それ早すぎ」
「亮くん、それはちょっと早すぎなんじゃ…」
僕と万理子が、揃って亮にツッコミ。
これも、いつもの光景…
「な、何だよ何だよ健二も万理子も! 夜更かしは美容に悪いんだぜっ!」
来た。
ついに聞いてしまった。
亮の寒いギャグのことではない。
『万理子』
確かに今、亮は万理子のことを名前で呼んだ。
それはつまり、
『女の子を名前で呼ぶのは、将来、お嫁さんにだけだって』
この公約が、実行されているということだ。
万理子のほうを見ると、それを聞いて、特に反応は無い。
そこからは、心情を読み取ることはできなかった。
(もう、呼ばれ慣れてしまったのかよ…)
絶望的な気分。
もう…この場にいるのは……嫌だ。
5/10)
「悪い。今日は僕、パス」
にべもなく言い放つ。
「えっ、何でだよ健二?」
「け、健二くん、どうしたの?」
二人しての攻撃なんて…
もう、
勘弁してよ!
バァン!!
僕は二人の顔も見ず、ドアを叩きつけるように閉めた。
…閉めてしまった…
しばらくドアを叩く音が聞こえたが、やがてそれも聞こえなくなった。
僕は後悔しているのだろうか?
それすらわからなかった。
6/10)
「ちょっと何よ健二! あんな乱暴にドア閉めて!」
「……」
「健二…?」
怒鳴りにきた姉さんだったが、僕を見て、心配そうに覗きこんできた。
そして…
「…どうしたの?」
ぽふ、と姉さんが僕を優しく抱きしめてくれる。
「二人とケンカでもした?」
優しい言葉。
優しい仕草。
いつもの姉さんじゃないみたいだ。
「…姉さん…」
「ん?」
「う、うわぁぁぁ…姉さぁぁぁん…うわぁぁぁぁぁ……」
情けないと言わないで欲しい。
この悲しさは、本人でないとわからないんだから。
僕は姉さんの胸で、堰が切れたかのように泣き続けた。
7/10)
ひとしきり泣いた後…
僕は姉さんに今までのことを吐露していた。
亮と万理子がお隣通しになったこと。
万理子と仲良くなろうと色々画策したこと。
山での亮と万理子の情事のことは…転んだ拍子にキスしてしまった…に変更はしたが。
そして、亮が万理子のことを、未来の結婚相手にしか使わない呼び方をしていること。
洗いざらい、告白した。
「…いろいろあったんだね」
姉さんは膝の上の僕の頭を撫でながら呟く。
「私もねー、去年失恋したんだ」
「え?」
「しかも親友のコにね、姉さん負けちゃった…」
「ホントに…?」
はっきりと頷き、そして姉さんは静かに語り出した。
姉さんの初恋…その始まりから終わりまでの昔話を。
8/10)
「陸上部の先輩でさ、すっごくカッコいい人がいてね。
親友の智子と、二人してもう夢中だったなー。
でも二人とも告白する勇気なんてなくって…
そこで、二人して約束事をし作ったの。
おきまりの『抜け駆け無し』ってやつ。
ただ、見ているだけにしようねって、二人で決めたんだ」
「でもある日の部活後に、見ちゃったの。
先輩と智子がキスしているところ…
あはっ、ここなんか健二のと同じだね。
悲しかったよ。
失恋したことも勿論だけど、
律儀に約束を守った自分が馬鹿みたいで…悲しかった」
「次の日、智子に問い詰めたわ。
健二風に言えば、小一時間ってやつね。
その時言われたの。
面と向かって。
…泣きながら。
『負けるのが嫌だったから』…って、ね…」
9/10)
「聞けばその先輩ってさ、実は私のことが好きだったんだって。
それを偶然智子は知ってしまった。
だから約束を破って、智子は先輩にアタックしたの。
そりゃあ物凄い猛アタックだったらしいわ。
そりゃそうよね。
告白前から絶壁だったら誰でもそうするよね。
それを聞いたらさー、何か怒りが収まっちゃった。
形はどうあれ、私は自分から勝負を放棄していたことに気付いたから。
だって、抜け駆けする機会は私にもあったんだもんね」
昔話のあと、姉さんは僕を抱きしめ、強く言った。
「ねえ、健二。
恋は早いもの勝ちじゃないから」
「…そうなのかな」
「それと、決定的な負けは意外と先なの」
「…そうなのかな」
「智子だって、もう好きな人がいる相手なのに諦めなかった。
そして今の恋を手に入れたんだから」
「でも…」
姉さんの話を聞いたものの、僕は納得できずにいた。
だって亮は万理子を将来のお嫁さんにしようと考えていて、万理子もそれを…
……
…
あれ…?
(万理子の気持ちを、僕はまだ確かめていない…?)
10/10)
そうだよ。
僕は雰囲気や状況証拠だけで悪い方に思い込んでいただけじゃないか。
山での出来事も、事故といえば事故だ。
(それに…僕はまだ万理子に自分の気持ちを伝えていない!)
自分の中で決着がつくのは、どんなに劣勢でも、誰がなんと言おうと、その後でしかないんだ!!
「…姉さん…!」
「私の二の舞にならないようにね」
「僕、もう少し頑張ってみるよ!」
二人して笑い合う。
僕の中に、希望が生まれた瞬間だった。
勝手に踊るのは、もう沢山だ。
勝手に納得するのは、今日で最後。
そう決意した。
だって、僕の初恋はまだ終わっていないんはずなんだから。
>176氏
乙ッす!
てか、本当に誰もいなかったんか…お見事…。
663 :
名無しさん@初回限定:03/08/13 20:03 ID:YudIq53d
獅子は我が子を戦塵の谷に突き落とし、這い上がってきた所を
また落とす・・・、鬼や・・・w
>663
あんたはタイガージョーか!?
いや、わかってます。
SS、今書いてます。
すいません!
先週は旅行に行ってました。
だから、昨日までは何も手がついてません。
という訳で、次のうpは、多分(というかまず間違いなく)コミケの後です。
では、では。
皆さん盆休み中(*´∀`)旦
666 :
山崎 渉:03/08/15 11:09 ID:dcQcOgab
(⌒V⌒)
│ ^ ^ │<これからも僕を応援して下さいね(^^)。
⊂| |つ
(_)(_) 山崎パン
妹ネトラレ…イイ?
669 :
667 ◆mcTZZ5CV.Y :03/08/15 14:56 ID:FGsQoG3k
(1/8)
この日、この時間帯、あそこのコンビニはガードが甘い。
わかってて手薄なのか?
んな事はどうでもいい。
つまりは、だ。
今日の食い物が手に入ればそれでいい…!
ダッシュをかける。
プラスチックの箱の中に詰まっている弁当、その中身をチェック。
助六寿司…パス。
焼肉弁当…パス。
たらこスパゲッティ…パス。
栄養バランスがいいアレは…どこだ…
あった!
3段に重なった箱を可能な限り丁寧かつ迅速に下ろし、
その一番下にある目的のブツ…『五穀ご飯弁当』を2個奪取。
その間、約30秒。
我ながら流れるような手つきだ。天晴れだ。
そして後ろを振り向くことなくまた走る。
これでまた妹と二人、1日生き延びられる。
明日は…父さんと母さん、帰ってくるかな…?
(2/5)
「ただいま〜」
「あ、お兄ちゃんお帰り〜」
努めて明るい口調でアパートの扉を開ける。
と、同時に明るい笑顔と声が、俺を迎えてくれる。
恋人なんかじゃない。
智恵理…この世でたった一人の俺の大切な妹だ。
「あれ、何で制服なんだ?」
見ると智恵理は夜の9時にも関わらず、制服を着たままだった。
ていうか、学校にはもう行っていないはずなのに。
一体どうして…って、さてはまた…!
「…売ったのか、あの服」
「う、うん… 私にはちょっと派手だと思うし」
どこかの昔話のような台詞。
でも、今の俺達はそれほど生活に困っていた。
ある日、父さんと母さんが揃っていなくなった。
そして同じ日に、今まで住んでいた家は他人のものになった。
テレビに、冷蔵庫に、家具に、いままで当たり前にあった色んな物に赤い紙が張られていく。
(ホントにこんな紙ってあるんだな)
などと思う暇もなく、俺達兄妹は家から追い出された。
残された蓄えは30万円。
二人で今まで小遣いやお年玉を貯め込んだ金だ。
生きてきた証…と言うのは言い過ぎだが、とにかくこの金が全ての生命線。
俺達は1.5畳一間の格安アパートに転がり込み、体勢を立て直すため、動き出した。
(3/9)
「オー、ケイタロー君、チエリチャン、コンバンハー」
玄関から突然の呼びかけ。
しまった、ドアを閉めてなかった…!
「あ、アニファさん。こんばんはっ」
智恵理が明るく応対するその相手は…一つ上の階に住んでいる不法滞在連中の一人だ。
何やら怪しげなバーで働いているらしいが、俺の…俺達の知ったこっちゃない。
「ドア、閉メトカナイト駄目ネ、コノ辺、無用心」
「そうですね。全くその通りだ」
それだけ言い放ち、俺はドアをそそくさと閉めた。
鍵も忘れない。
「お兄ちゃん、そんな言い方ひどいよ!」
背中から妹の不満そうな声。
だが、俺達はなるべく他人との接触を避けなければならない。
いつ、俺達の家を持っていった連中がやってくるやも知れないんだから。
「悪かったよ」
「ホントに悪いと思ってる? 明日、ちゃんとアニファさんに謝るんだよ」
「分かってるって。それよりも早く飯にしよう」
「うん…」
智恵理は釈然としていない様子だが、これでいい。
今日を明日につなげて行くには、これくらい過剰な方がいいんだ。
(4/9)
「ごちそうさま」
「ごちそうさま」
今日の食事が終了して、やっと俺は落ち着くことができた。
ああ、これでしばらくは生き延びることができる…
あのコンビニを見つけるまでの2週間は、食事のたびに蓄えが減っていったからなー。
貯金箱から金が減っていく、この恐怖。
黙っていても食事が出てくると思っていた昔が嘘のようだった。
なるべく金がかからないものを選んで食べていたんだが…一瞬で二人とも体調を崩したっけ。
だから、今の食事情は俺達にとってはまさに天の助けだった。
あのコンビニ、潰れないといいな…
「ねぇお兄ちゃん、お風呂行こうよ」
などと考えていると、智恵理が声をかけていた。
「うし、行くか!」
そう言って俺は使い古した手ぬぐいと、パチンコ屋から盗んできた石鹸を取り出した。
風呂…と言っても、公園にある水道のことだが。
(5/9)
「うひゃん、冷たい、冷たいって!」
「馬鹿、静かにしろって」
深夜、誰もいない公園に妹の押し殺した声が響きわたる。
冷水を浴びせられ、全裸の妹の肌に、鳥肌が立つのが見てわかった。
…見てるからだ。
それも至近距離で。
つまり俺が公園の水道から水をを汲んできて、妹に浴びせかけているのだ。
「全く…すこしは恥じらいとゆうモノをだなー」
「だって兄妹じゃない。今更照れるも何もないでしょ」
「んな事言ってもだなぁ…」
智恵理の裸…
シミ一つないその肌は、いつの間にか年相応の膨らみをたたえ始めている。
昔は意識もしなかったが、こうして間近に見ると、そのことに思い知らされる。
あぼーん
(6/9)
「ったく!」
そんな感情を振り払うかのように、妹の背中を手ぬぐいでごしごし擦る。
「いたたい、痛い痛い! 私そんなに汚れてないよ」
「嘘付け。 くっさいぞーお前ー」
「う、嘘!? ホントに臭う?」
くんくんと自分自身を嗅ぐ智恵理。
そして勝ち誇ったようににんまりと笑う。
「うっそだ〜うっそだ〜臭わないよ〜」
「んな事無いぞ〜」
「嘘じゃないもん。だってほら」
不意に、智恵理が体を返し、僕の鼻先に胸元を晒してきた。
途端、鼻腔を襲う、女の子の肌の香り…
少し、眩暈がした。
(7/9)
思わず体を引かせる。
ごちん。
ぐっ・・・ くそぅ、後ろ木があったんだっけ。
「ば、バカモノ! そんなのが恥じらいが足りんと言うのだ!」
「あ、お兄ちゃんあせってる♪ 妹相手にあせってる〜」
兄を惑わせて悦に入る智恵理。
そんな妹には…
「てい」
「うひゃあうっ!」
智恵理がじたばたと暴れる。
そう、そんな妹には冷水攻めの計が相応しいのだ。
(8/9)
風呂から帰った俺達は、すぐに寝る支度に入る。
他にすることもないし、電気代がもったいないからだ。
電気は、ほとんど使わない。
「ほら、もっとくっつけ」
「うん」
1.5畳の対角線に沿って無理矢理布団を敷く。
押入れも開けて、ようやく二人が寝れるスペースが得られるのだが、
それでも密着しないと寝ることができない。
「ねえ、お兄ちゃん…」
胸元で智恵理が呟く。
「明日、お母さんお父さん、帰って来るよね?」
「……」
「来るよね?」
いつも繰り返される問いかけ。
これに答えないと、智恵理は眠ることができないのだ。
だから…
(9/9)
「智恵理がちゃんといい子でいればな」
などと、子供をあやすように言う。
もう子供という年でもないのだが…
だけど、それでも智恵理は、
「うん。 智恵理、いい子にしてるよ…」
そう言って、微笑むのだ。
力無く微笑む、その仕草に俺は胸が締め付けられるような思いにかられる。
「おやすみ、智恵理」
「おやすみ、お兄ちゃん」
そう言って、二人して抱き合いながら眠った。
(明日こそは…)
そんな淡すぎる期待を、心の隅っこに置きながら。
色々初歩的なミスをかましてしまって
∧||∧
ゴメンなさい…
以後気をつけます。
うpって難しい…
>>667 貧乏ものか+妹か・・・・このやろう!ドツボじゃねーかよ!末(ry
| \
|Д`) ダレモイナイ・・・ ミナサンコミケ?
|⊂ ウPスルナラ イマノウチ カモ
|
(1/5)
「じゃあ、いってくるよ智恵理」
「うん。 お兄ちゃん、早く帰ってきてね」
妹の智恵理に見送られ、また俺の一日が始まった。
朝からはいつものバイト探し。
何とかして定職を得なければ、俺達の未来は無い。
でも…
住民票や保険証などの身元を証明するものを何も持っていない俺には、
それはかなりの難儀だ…
「未成年? ご両親の許可はとってあるの?」
「えとね、この履歴書。 これに何か年齢を証明できるものをね、添えて…」
「手前みたいなガキが、現場で役に立つかよ!!」
都合20軒、全て断られた。
ま、予想はしていたけど、凹むなぁ…
時間を見ると、午後8時45分。
今から行けば、ちょうど頃合だ。
仕方なく、俺はいつものコンビニに向かった。
(2/5)
「ただいま…」
「あ、お兄ちゃんお帰りー」
幕ノ内弁当を2個ゲットした俺を、智恵理がいつもの笑顔で迎えてくれる。
報告できることは、何もないって言うのに…
それでも智恵理は僕を優しく迎えてくれた。
「お兄ちゃんが無事に帰ってきてくれたから」
そう智恵理は微笑んで言ってくれるのだが、兄としては全く情けないばかりだ。
何とかして、仕事にありつかなくっちゃな…
「なぁ、智恵理」
「ん、何? お兄ちゃん」
二人きりの食事の時間、俺はとあることを知恵里にたずねることにした。
「お前、俺が外に行っている時、何してんだ?」
「んー… 掃除したり、洗濯したり、あとは…読書かな」
「…読書?」
「う、うん…」
おかしいな。
僕と智恵理が家を追い出された時、かろうじて持ち出せたのは、貯金箱のみだ。
本なんて…
(3/5)
(まさか、俺に内緒で貯金箱の金を使ったのか?)
貯金箱(500円で30万円貯めれる缶型のやつだ)の金は、
二人で話し合ってから使おうと決めている。
たとえ、それが一円だったとしてもだ。
「で、どんなの読んでるんだ?」
それとなく探りを入れてみる。
いっぱいいっぱいの生活の俺達に、無駄遣いは許されない。
ここは兄として、きっちりと戒めておかねば。
「こ、これなんだけど」
「ん……」
押入れの隅から智恵理が出してきた本…
それは、一冊の少女漫画雑誌。
2002年5月号。
1年以上も前の…古雑誌だ。
「ご、ごめんなさい!」
そう言って智恵理は俺に頭を下げた。
「下のゴミ捨て場に括ってあったのを、ほどいて持ってきちゃったの!
あ、あの、ちゃんと括り直したんだけど、これってやっぱ…泥棒だよ、ね…」
しゅん、とうな垂れる智恵理。
勝手にゴミを漁ったことを叱られると思っているのだ。
(4/5)
俺は…大馬鹿野郎だ…
妹に、雑誌一つ満足に買ってやれないなんて。
智恵理を疑う前に……自分の不甲斐なさを…恥じやがれってんだ!
「よし!」
「うわ、急にどうしたの?」
ぱーん、と自分の両頬を打つ。
俺は覚悟を決めた。
(真っ当な仕事が駄目なら、少しくらいヤバい仕事でも構わない)
このことだ。
智恵理にたずねるまでも無い。
俺は…この笑顔を、絶やしたくない!
「智恵理。 言うのが遅くなったけど、吉報だ」
「え?」
「どうやら仕事が何とかなりそうなんだ」
「え、ホ、ホントに!?」
「馬鹿。 お兄ちゃんのこと疑ってんのか?」
「そ、そんなことないよ。 で、どんな仕事?」
「ふっふっふ。 特技を生かした高収入の仕事とだけ、言っておこう」
「ずるいよー。 そんなんじゃ分からないよー」
ま、腕っぷしには、多少の自身がある。
本っっ当に多少だけど…
(4/5)
俺は…大馬鹿野郎だ…
妹に、雑誌一つ満足に買ってやれないなんて。
智恵理を疑う前に……自分の不甲斐なさを…恥じやがれってんだ!
「よし!」
「うわ、急にどうしたの?」
ぱーん、と自分の両頬を打つ。
俺は覚悟を決めた。
(真っ当な仕事が駄目なら、少しくらいヤバい仕事でも構わない)
このことだ。
智恵理にたずねるまでも無い。
俺は…この笑顔を、絶やしたくない!
「智恵理。 言うのが遅くなったけど、吉報だ」
「え?」
「どうやら仕事が何とかなりそうなんだ」
「え、ホ、ホントに!?」
「馬鹿。 お兄ちゃんのこと疑ってんのか?」
「そ、そんなことないよ。 で、どんな仕事?」
「ふっふっふ。 特技を生かした高収入の仕事とだけ、言っておこう」
「ずるいよー。 そんなんじゃ分からないよー」
ま、腕っぷしには、多少の自身がある。
本っっ当に多少だけど…
(5/5)
「これでもう、貧乏しなくてすむぞ」
「ご飯もちゃんと食べられるかな?」
「自炊なら3食いけるだろう」
「お風呂もあったかいの大丈夫?」
「そうか。 まずはガスと水道だよな」
「あの…………本もちょっとだけ買っても……いい?」
「そうだな。 智恵理には小遣いをあげなきゃな。
…でも無駄遣しちゃ駄目だぞ?」
「う、うん! ありがとうお兄ちゃん!」
よっぽど嬉しいのだろう。
そう言って智恵理は俺に抱きついてきた。
俺も負けじと智恵理を抱きしめる。
この温もりが…
両腕にすっぽり収まる位小さいこの命が…俺の守るべきもの。
その為なら俺は…何だってできそうな気がした。
あぼーん
あぼーん
あぼーん
667氏乙。 このまま怖い人捕まってにやられる展開か?
あぼーん
693は偽中華?
あぼーん
オワタ?
あぼーん
あぼーん
あぼーん
広告ウザいよ
ミナ酸続きマダー?
コミケからはや一週間、意外なほど難産でした。
お待たせしました。次レスからうpします。
とはいえ、あまり出来がよくないと思いますが。
とにかく、こんなんでもいいから、もまいら楽しんでください。
おながいします。
(1/12)
家では香織が待ち受けていた。
一瞬、帰る家を間違えたのかと思った。
しかし、香織のそばに居るのは、俺の親父、お袋、姉貴、やはり帰ってきたのは自分の家に間違いなかった。
一体、何があったのか、何がこれから起こるのか、背筋に寒気が走った。
「香織、お前何で…
「ひろクン、話があるの。ちょっと来て!」
「おじさん、おばさん、それじゃ ひろクンちょっとお借りしますね」
「はーい、行っておいで」
お袋の声が聞こえる。どうやら俺に『拒否する』選択はないらしい。
俺は、否応なく香織に外に連れ出された。
「ね、今日は遠野さんとデート?」
「うん」
ここで隠し立てする意味はない。
「何処、行ったの?」
「港のあたり」
「…楽しかった?」
2/12)
お前、俺に話したい事って、こんな事かよ?
香織とのやり取りに少し苛ついて つっけんどんに「あぁ」と答えると、間髪を置かず香織の言葉がこちらに
向かって突き刺さってきた。
「私じゃなくて……ね」
踏ん切りをつけたつもりでも、やはりこういう事を言われると、胸が痛い。
「ね…ひろクン、最近冷いよね?」
「弁当の事か?」
「それもあるけど…」
「あるけど、何?」
「だってさ、最近は朝も昼休みも私が行くと席にいないじゃない。たまに席にいても、私の顔を見るとすぐど
こかに行っちゃうし」
「他の場所で会っても、目が合った途端に顔を背けるし、こっちが言葉を掛けても返事にならないような返事
しか返ってこないし」
「ね もしかして、あの日の事 まだ怒っているの?」
「あの日って、いつの日のこと?」
「だから、私がひろクンに『痴漢!』て言っちゃった日の事」
「もしそうなら、メールにも書いたけど、ごめんなさい。あの日は疲れててボーっとしてた所に、いきなり後
から抱きつかれたから………
「あれは俺のほうが悪かったんだから、謝る必要は無いよ!」
(3/12)
つい カッとなって、あいつが喋っているのを遮った。
違うんだよ。そうじゃないんだよ!
「別に、あの日のことに怒って、こんな事している訳じゃないんだよ」
「じゃあ、何故?」
香織の表情が、顔色が変わる。あいつも最悪の状況を想定し始めたらしい。
「…………………私の事、……嫌いになったの?………………」
「そんな事はないよ」
「じゃあ、どうでもよくなった、とか……………」
「どうでもいい訳ないだろ」
「じゃあ、どうしてなの?何でこんな事するの?辛いよ。私、こんなの耐えられないよ!!」
その言葉にすぐには返事をせず、暫く間を置く。
その間に返答の言葉を慎重に選んでいった。できる限り傷付けないように、傷つかないように。
それから、ゆっくりと 間違えないように 言葉を出す紡ぎ出す事にした。
(4/12)
「なあ、……俺たちって、どういう関係なんだろう?」
「何よ、はぐらかさないで!ちゃんと答えてよ!」
「はぐらかしてなんか、ないよ。ちゃんと答えるつもりだ」
「だって、私が訊いている事と全然違うこと言ってるじゃない」
「回りくどいかもしれんけど、これがお前の問いかけに対して俺が考えていることの全てなんだよ」
「でも……」
「いいから、最後まで聞いてくれよ、頼むから」
「…………」
解ってくれたのだか、解らないのだか、香織の表情から判断する事はできない。
香織は黙ったままだ。一言も喋るような気配を見せていない。
ともかく、この状況に乗じて 自分の考えを相手にぶつけていくしかなかった。
「あのさ、俺 お前から『痴漢!』て言われた後…あの電話の後…何でこ
んな事になっちまったのか考えてみたんだ」
「そしたら、ふと思った。俺たちの関係って、もしかしたら、お互いの考えがずれていて、それですれ違って
いるんじゃないか?てね」
「だから、今二人の関係を、お互いの相手のことをどう思っているか、はっきり解らせなきゃいけないんだと
思う」
「でないと…今はっきりさせておかないと、両方とももっと傷つく事になると思うんだ」
「で、俺たちの関係だけど、幼馴染だ。幼稚園の頃からずっと一緒だったから、お互いが何を考えているかも
大体判るし、普通の友達なんかよりずっと親しい関係だと思う」
(5/12)
「うん、それは間違いないと思う」
「それじゃあ、俺達は恋人同士だろうか?」
「確かに俺はお前に『好きだ』て言った。それに対してお前も『好き』て言ってくれた」
「でも、こうも言ったよな。『俺とはキスしたり、ましてエッチするなんて考えてなかった』って」
「じゃあ、これってどういう関係なんだろうな。少なくとも恋仲にあるとは、到底言えないよな?」
「ひろクンは……そう思うの?」
「私は……確かに恋人同士、とはいえないよね。でもひろクンは私にとって大切な人なんだよ?」
「だから私はひろクンから大切にされたいと思ってる。少なくとも、単なる幼馴染や友達なんかじゃない。
それよりかはずっと恋人に近いと思ってる」
「ひろクンは違うの?」
「ひろクンは私の事、大切じゃないの?」
「そんな事……大切に決まって…
「じゃあ、どうして…
「私はひろクンの事、大好きだし、ずっと側にいて欲しいと思っている」
「だから、今のこの状況は嫌。寂しくて、胸が痛くてたまらないよ!」
「でも、中川先輩と付き合っている。しかも、エッチもしている」
「ぅ………」
「俺さ、自分では『俺達は恋人同士だ』と思っていた。だから、お前が中川先輩とエッチしたって聞かされた
時はすごいショックだった」
「でも……それでもお前の事好きだったから、受け入れようと思った」
(6/12)
「だから、看病してくれたのがすごく嬉しくて、その後行ったプールでのデートは夢見ているみたいで、『これ
で良いんだ。これならやっていける』と一度は思ったよ」
「だけど……やっぱり駄目だった」
「そんなの、まやかしだった。自分に嘘をついているだけだったのが解ったんだよ」
「何が……あったの?」
「見ちまったんだよ」
「何を?」
「お前と…先輩が…………エッチしている処を…」
「そんな…嘘……」
「嘘じゃない。この目でしっかり見たし、この耳でしっかり聞いたよ」
「いつの……こと?」
「九月の…彼岸の連休明けの月曜日」
「……ぁ……」
香織の顔から血の気が引いていくのが、こちらからでもはっきりとわかる。
(7/12)
「やっぱりさ、ああいうこと…好きな娘が他の男とエッチしてる所を見せられると、きついわ」
「『しかたない』とか『受け入れるんだ』なんて考えが全部吹っ飛んじまった」
「次の日はショックで寝込んじまったよ……解るか?」
「………」
返事はない。微かに苦しそうな吐息が聞こえてくる。
「だから、駄目なんだよ」
「お前の事…好きなんだけど………駄目なんだよ」
「あの日からさ、お前の顔を見ると その日のことが目の前に浮かんでさ…首から上が寒くなって…心臓がバ
クバク鳴って」
「もう、お前の顔まともに見れないないんだよ。お前と話したりすることは出来ないんだよ。そんな事したら、
こっちがおかしくなっちまうんだよ!」
「だからさ、お前とは会わないようにするよ。もし、たまに顔を合わしても、声 掛けないでくれ」
「俺のこと大切だって言ったよな?だったら解ってくれよ、な?」
「俺の話はこれで全部終わりだよ。何か話したい事、ある?」
香織の返事を待った。無言で、あいつの方をじっと見つめて。
一分、二分、時が過ぎていく。香織からの返事は無い。
顔は下に向いている。正確な表情は解らないが、何やら思いつめているようにも見えた。
5分が過ぎ、10分が過ぎようとしていた。
香織からは何かを言おうとする気配は見えない。
これ以上は時間の無駄だろう。あいつには可哀相だが、ここですっぱりと終わりにするのが一番だ。
(8/12)
「じゃあ」
そう言って香織に背を向け、帰ろうとした俺の体に二本の腕が伸びてきた。
腕は、ベルトの上の辺りを抱え込み、前でしっかりと手が組み合わされている。
背中全面に 柔らかく、暖かいものが触れる感触が拡がる。肩甲骨の間に周りより少しばかり強い温かみを感じた。
「何で?」
その言葉に返事は無い。ただ、前で組まれた手は一層強く絡みつき、必死で引き剥がされまいとしている様だ
った。
「これじゃ、帰れないよ。な、離してくれ」
「やだ!」
迫力のある声が勢い良く飛び込んできた。どうやらすんなりと帰してはくれないらしい。
「聞き分けの無い事を言わないでくれよ」
「やだったらやだ!」
「この手を離したら、さよならなんでしょ?もう、口もきいてくれなくなるんでしょ?」
「そんなの嫌だもん。絶対離さないよ!!!」
こんなことを言われると嬉しく感じるのは、まだ香織の事好きだという証拠なのだろう。だけどな 香織、そ
れだけに、俺だって辛いんだよ。
「なぁ、頼む。もう俺の身が持たないんだ。このままじゃぁ 俺、どうにかなっちまうよ」
「解るか?俺の心臓が破裂しそうなの」
「冷や汗がでてきて、手先が痺れてきているよ。本当に、このままじゃ、壊れちまうよ!」
(9/12)
「解ってる!」
「解ってるけど…やっぱり、嫌だよ。ひろクンが側にいないなんて事考えられないよ!」
「ごめん。ごめんね。こんなに ひろクンの事傷つけてるのに、自分勝手なことばかり言って…ごめんなさい。
謝る……」
「あのな、もう 謝ったからってどうこうなるような問題じゃあ…
「解ってる!謝ってすむような事じゃない事は解ってるよ……」
「でも……どうしたら良いか解らないんだよ。ね、どうしたら良いの?」
「どうすれば良いか言って。お願い、何でもするから。どんな事でもするから」
「だから…さよならなんて言わないで……」
『どうしたらいいの?』香織のその呼びかけに答えを言う事は出来なかった。いや、答えなど無かった。
歯車は動き出し、二人の見ている方向は既にばらばらの方をむいているのだから。
「もう、遅いんだよ」
その一言を口に出すことはどうしても出来なかった。
結局、自分が一番可愛いいのだろうか。自分の手から香織に引導を渡す事ができない。香織が自分から気付いて自ら身を引く様、願っている。
そんな自分が嫌になる。
俺に香織を責める資格があるのだろうか?
香織を諦めて 景子を好きになる資格があるのだろうか?
香織の問いかけに答えずに じっとしていると、焦れたのだろうか 香織の方からポツリと話しだして来た。
(10/12).
「ねぇ、確か 私が先輩とエッチした事がショックで、それがきっかけだったんだよね」
「そしたら…さ、私とひろクンがエッチしたら、あいこ にならない?」
おい、何を言ってるんだよ。
「あいこ にはならなくても、少しは気持が晴れるでしょ?」
「ね、エッチしよう。それで少しでもひろクンの気が晴れるのなら、私は構わないから」
「何回やったっていいから。どんな事したって構わないから。それでひろクンが私の側にいてくれるなら、どんな事でもするから、何回でもするから。ね、しよう」
な…何て事言うんだよ。
何でそんな悲しくなる事、言うんだよ。
確かに、お前と先輩がエッチしてるのは嫌だよ。そんなところ、二度と見たくない。
だからって、別れたくないからって……そんな簡単に体を差し出すものなのかよ。
駄目だよ、そんなの。そんな事言われてもちっとも嬉しくないよ。
駄目だ!言わなきゃ駄目だ!そんな事じゃ解決にならないって、動き出した歯車を止める事はできないんだっ
て事を。
「なあ 香織、俺 そういうのって違うんじゃないかって思う」
「最近はよく『エッチ』って気軽に呼んでるけど、そんなに軽々しいもんじゃないと思うんだ」
「やっぱり、そういうのは お互いに好きあって、好きで 好きで もう身も心も一つになりたいと両方が思
ったとき、初めてするもんだと思ってる」
「古臭い考え方かもしれないけど……でも、俺の気持は そうなんだよ」
「だからさ……たとえ好きな人でも、その人を繋ぎ止めておくために体を差し出すなんて事は考えられないよ」
「俺……さ、お前の事 好きだけど、でも 今のお前とそういう事したいとは思わない」
お願いだ、わかってくれ。……頼む!
(11/12)
「ひろクンは…いいの?」
「ひろクンは……私と顔を合わせなくても、口をきかなくても……平気なの?」
「今言っただろう?『お前のことが好きだ』って。本当は嫌だよ。でも、もう…そうしないと心が押し潰され
ちまうんだよ。これしか道はないんだよ」
「そう……でも、大丈夫なの?途中で我慢できなくなったら、ぐずぐずだよ?それこそ、ひろクン おかしく
なっちゃうよ?」
「本当に我慢できるの?」
「しょうがないだろ?それしか道が無いんだから」
「それとも お前、先輩との付き合い 止める事できるのかよ?」
「……………」
返事は無かった。
また一本、心臓に針が突き刺さったようだ。
歯車を止める事は出来ない。まして元に巻き戻す事など到底不可能だ。
「な?だからどんなになっても、我慢するしかないんだよ」
「遠野さんがいるから?」
「遠野さんが支えてくれるから…………頑張れるの?」
「そうかもしれない」
その瞬間、香織の腕から力が抜けるのを感じた。
ふりほどくまでもなく、俺の体に巻きついていた二本の腕は、自ら解けて 視界から消えていた。
(12/12)
2、3歩はなれ、振り向いて香織の表情を観る。
その顔は、何とも形容し難かった。悲しみ 諦め 嫉妬 愛しみ 憎悪 その他様々な感情が同居しているの
だろう。今まで生きていてこんな表情の香織を見た事はなかった。
でも、ここまで来たからにはもう後戻りはできない。
「あのさ、何も今生の別れ、なんて言うつもりはないんだよ」
「お前の顔見ても、胸が苦しくなったりしなくなるまででの間会わないようにする、って言っているんだ」
「そのうちさ、いつもの様に気軽に話し合えるようになる時がくるさ」
「そしたら、又言いたい事言って、元通り仲良くやろうぜ」
「買い物とか、お茶くらいは付き合ってやるから、な?」
「………うん………」
微かに返事が聞こえたような気がした。
「じゃあ、俺 帰るわ」
香織に背を向け、家に向かって歩き出した。
終わった。
これで香織との事は終わったんだ。
辛いけど、苦しいけど。
こうするしかなかったんだ。お互いのために。
それに
自惚れかもしれないけれど、景子を悲しませたくなかった。
だから、この判断は正しいんだと自分に言い聞かせていた。
断罪キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!
謝罪しないから報いキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!
これはいよいよ景子寝取られフラグが立ったという事か!?ワクワク♪
案外、景子が香織に寝取られたりしてw
漏れは終始一貫して香織視点でこの物語を見てるのだが…
ついに寝取られクライマックスが来てしまったよ…痛い…鬱だ…。
香織暴走の悪寒。
遂に遂にカタルシスのヨカーン!
登場人物全員が不幸に陥り
絶望の果てにすべてあぼーんEND希望。
センパイトハワカレナイ、ヒロクンモホシイ、ソンナワガママナカオリヲ、ヒロクン
キリステタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!
アァ、スッキリシタ…
寝取られなくてもこの盛り上がり。さすが603氏デツ
会社で嫌なことあったけど、いまは心に一陣の清風が…いやー久しぶりにスカッときた。
でもその先に見えるであろう景子タン寝取られの予兆を密かに感じてちょいと鬱にもなったりするw
前スレ603氏…アンタ神だよ!w
もはや寝取られより
この自己中クソ女を滅茶苦茶にしてもらいてぇ(ワラ
景子まで寝取られちゃったら、ひろクン、先輩を撲殺しかねないんじゃあ…
元ヒロインと思えぬ嫌われぶり(ワラ
>>728 同意
にしても603氏乙でした。
ヒロクン良く頑張ったよくぞ言ってくれたその一言!!
香織はこう言うキャラって認識してるんで、おれは香織スキだなぁ。
どっちかって言うとひろクンの言動に今まで違和感があった
んだが、今回も言うには言ったがナンか微妙だなっす。
>>732 概ね同意。
ただこういう状況にある男の行動や心理に違和感を感じるのは正常。
前スレ603氏、乙彼様でした。
こんなになってんのに、何故かまだ香織にハァハァしている自分は
どこかおかしいのでしょうか?
ではこちらも続きいきまする。
(1/12)
「じゃあ、いってくるよ」
「うん、いってらっしゃい。お兄ちゃん」
次の日の朝。
俺はいつものように智恵理の見送りを背にアパートを出た。
しかし、今日の俺はいつもと違う。
腹が決まったって言うのだろうか。
とにかくそんな気持ちだ。
これが普段なら近くのコンビニでアルバイト情報誌を立ち読みしたり、
バイト募集の張り紙がある店に片っ端から飛び込んでいったりするのだが…
二つ駅を隔てた歓楽街。
そこが俺の今日の目的地だった。
(2/12)
阿紫花町はこの辺りでは一番胡散臭いスポットだ。
夜になると派手なネオンがあちこちに灯り、夜の街の様相を呈し始める。
そして当然のように柄の悪い連中も集まってきたりするのだが…
この日の俺は、昼間ディスカウントショップで買った派手目のシャツに
サングラス、胸元にはマルボロといった装備で身を固めていた。
「ちょっとは迫力が出ているかな?」
通りのショーウィンドウの前で下から睨みあげる視線を練習してみる。
ぎろっ!
…
…いまいちかも。
「なれる奴しかなれないんだろうか。不良って…」
などと阿呆なことを考えながら、俺は夜が更けるのを待った。
(3/12)
夜の帳がおり、阿紫花町に怪しい光が灯り出す。
時が来た。
今日の目的…
つまりはヤバい仕事にありつくこと。
それを実行に移す時が遂に来たのだ。
ヤクザの下っ端?
クスリの売人?
AVのスカウト?
今までグレたことのなかった俺にはその位しか思いつかないが、
(大物の目に止まれば、何とかなるかもしれない)
つまりはこれを狙っているのだ。
下手をすれば、いや十中八九無事では済まないだろう。
だが、何の保障も身の証も無い俺には、他にそんな連中と接触する手段は無い。
智恵理のために、俺は悪になってやる!
そんな決意を胸に、この俺、伊藤啓太郎の裏街道デビューは始まった。
(4/12)
意気揚々と夜の街に飛び込んで、数分。
「畜生…」
俺のデビューは早くも頓挫しかかっていた。
ネオンひしめく通りにたむろする面々…
半端じゃなく柄が悪い。
金髪、ピアスは当たり前。
あのおっさんのシャツに隙間から見えるのは…刺青か?
歩いている連中全てが極悪人に見えてしまう、そんな空気に俺は気後れしてしまっていた。
気ばかりが焦る。
こんな情けない様でどうして智恵理を幸せにできようか。
「とにかく…行くしかないよな…」
無理矢理気持ちを鼓舞させ、顔を上げたその瞬間だった。
俺の視界に飛び込んできた、その人物は…
(5/12)
190cmはあろうかという巨躯。
金の豹柄のジャケット。
竹内力もかくやなオールバックの髪型に、
その刃のような鋭さの眼光を隠しているであろうグラサン。
まごうかたなき、どこから見ても、見紛うはずも無い…ヤクザ。
(こいつだ。取り入るならこいつしかいない)
どうやって?などという疑問は脳内で無かったことにする。
どうせ俺には、智恵理以外には、命しか残っていないんだ…!
「武丸サン、チャッス!」
「オウ…」
「武丸サン、この間はありがとうございました!」
「オウ…」
すれ違う強面が次々と挨拶をするのを、武丸はうざったそうにかわす。
物凄い貫禄だ。
俺なんか相手にされるのだろうか?
そんなことを思いつつも、俺の足は武丸に向かって歩を進めた。
6/12)
「…何だ、オメー…」
向かい合う、その距離は約1m。
遂に俺は武丸の前に立ってしまった。
「あの…お、俺っ…」
「……」
勇気を振り絞って、言葉を紡ぎだす。
武丸は黙したままだ。
「俺、アンタの舎弟に…!」
「……」
言いかけたその時だった。
「武丸ゥゥゥゥゥゥ−−−−ッ!!」
武丸の背後の路地から、突如誰かが飛び出した。
ボサボサの長い髪、伸びっぱなしの髭、汚れきった服。
武丸の名を叫び、突進してくる男、それは浮浪者だった。
そしてその手には…
(ほ、包丁!!)
ならば導き出される答えは一つ。
すなわち、こいつは武丸を狙っているんだ!
(7/12)
「あ、危ないっ!!」
周りの取り巻きよりも、武丸本人よりも、俺は素早く行動した。
武丸の脇をすり抜け、今まさに彼に襲いかかろうとする浮浪者を体当たりを食らわす!
「ギャウッ…!」
浮浪者は無様に吹っ飛び、ゴミ溜めに顔から突っ込んだ。
(いける)
そう確信した俺は、続けざまにもう一撃を…
一撃を…
…あれ?
体に力が入らない。
どうして?
それもあるが、
倒れる浮浪者の手には何故か包丁が無い。
どうして?
ならば導き出される答えは一つ。
すなわち、包丁は、その包丁は、
俺の胸に深々と突き刺さっていたり…した。
(8/12)
「このジジイ! 武丸さん狙いやがったな!!」
「ブチ殺したらぁぁぁ!!」
やっと状況に気付いた取り巻きが、一斉に浮浪者に飛び掛った。
…ように見えた。
だって、目が霞んでいたから、よくわからなかった、のかも、知れない…
暗い。
ここは、どこだろう。
重力と、浮力がせめぎ合う、不思議な空間。
どうやらここはそんな所らしい。
俺が意識を集中すれば上へ、気を抜けば下へ。
(何か、面白いなー…)
しばらく俺は浮いたり沈んだりを楽しんだ。
(9/12)
「…で、どーよ?」
ふと、空間の遥か上方から、声が聞こえてきた。
誰だ?
それを知りたくて、俺は意識を上に向けた。
上昇開始…
「何とかなりそうか?」
「武丸サンの持ってくる患者は、皆ボロボロ君ばっかね。
このワタシでさえ、治すのに苦労するよ」
俺は上昇を続ける。それにつれて、声もはっきりと聞こえ出してきた。
「傷は塞いだけど、これからリハビリ大変ね。このコ入院させるか?」
「馬鹿野郎。オメーんとこに入院させたら金が幾らあっても足りやしねぇよ」
「クホホ、世の中不景気だからね…」
駄目だ。
いくら意識を集中しても、これ以上浮き上がれない。
なら仕方ないや。しばらくこの辺で漂っていよう…
(10/12)
どの位まったりしていただろうか?
何の前触れも無く、急激な浮上が始まった。
その時俺は理解した。
ああ、この不思議空間とも、もうお別れなんだな…と。
「お兄ちゃんを、お兄ちゃんを返しなさいよっ、このヤクザッ!!」
「……」
意識を取り戻した俺の眼前に飛び込んできた光景は…
いつものボロアパート。
そして、今まで見たことの無いような剣幕で誰かを叱責する智恵理だった。
「何とか…何とか言えーっ!」
ボグッ!
バキッ!
おいおい…智恵理が人を殴ったぞ? それもグーで二回。
「智恵理…今のはちょっと…はしたなくないか…?」
思わず俺はツッコんでしまた。
智恵理にはもっとおしとやかでいて欲しい、と思うのは兄のエゴだろうか。
(11/12)
「え…あ…」
「お…兄ちゃん…?」
声にならない声。信じられないようなモノを見るような瞳。
そして、頬をつたう、涙。
「お、お兄ちゃぁぁぁぁん!!」
物凄い勢いで智恵理が俺に抱きついてきた。
(ぐ、お…)
瞬間、胸に凄まじい激痛が走る。
でも智恵理を突き飛ばすことなど出来ない俺は、あえてそれを受け入れた。
「う、うわああああ…うわああぁぁぁぁん…」
胸の中で泣きじゃくる智恵理。
俺はそんな妹の頭をそっと撫で…
(あれ…)
撫でられない。
脳からの指令に体全体が逆らっている。
体が…ピクリとも動かない…?
(12/12)
「まだ傷は癒えていない。無理はしないこった」
突然横から野太い声が飛び込んだ来る。
目だけをそちらに向けると、そこには…さっきのヤクザ、武丸がいた。
何でこいつが家にいるんだ…?
「すまねぇ…っ!」
武丸が急に深々と土下座をした。
…誰に?
…俺に?
「アンタは…俺の命の恩人だ…!」
そして俺に礼を述べる武丸。
ああ、そうか。
あの時…
結果的に俺は、この男の命を救ったことになるんだな…
「俺の名は武丸宗次。
しがない…借金取りだ」
武丸の生業を聞いた瞬間、俺は一連の自分の行動に後悔した。
もしかして、俺はとんでもない奴と関わってしまったんじゃないのか?
だがもう逃げられない。
だって、体が言うことをきかないのだから…
>667さん
おつかれさまです。
あの…保存サイトに転載してもよろしいですか?
>>おぴ@397氏
返事遅れて申し訳ありません。
転載どぞです。
ただ、以前のうpで段落数が間違っているところがあるので、
669〜678は(9/9)
683〜688は(6/6)
に訂正お願いできますでしょうか?
…誤字脱字は自分への戒めも込めてそのままでおながいします。
>>667さん
了承いただき、ありがとうございます。
訂正も了解いたしました。
続き期待しております。
現在保存作業中。更新は明日になるかと。
>667さん
度々すいません。
683〜688は
>>686と
>>687が重複で(5/5)が正しいのでは?
一応、そこだけ直させてもらってうpいたします。
問題があるようでしたらレスください。
>>おぴ@397氏
あ、その通りです。
吊ってきます…
たぁ〜いぃ〜へぇ〜ん〜だぁ〜!!
6 6 7 氏 が 盛 り 上 が っ て き ま し た 。
ご無沙汰です。
物凄く遅くなりましたが自分も続き行きます。
最近は作者さんも増えていい感じになってきましたねー
今回は9/9です。
1/9)
8月31日。
夏休み最後の日。
今日は運命の日だ。
と言っても、僕が勝手に決めているだけなんだけど…
「準備は万端。
あとは、行動するのみ」
今日の午前11時。
僕は万理子と会う約束をしていた。
その目的はただ一つ、
(万理子に僕の気持ちを伝える)
この日のために、僕は周到な準備をしてきた。
それは、今までのような姑息な手段ではない。
2/9)
夏休み前に、万理子が欲しいと言っていた駅前の店に飾ってあった銀のオルゴール。
天使がキスをしている様をかたどった結構大きな奴だ。
(\8,000−)
この前万理子が見たいと言っていた映画『マトリークス・ロリーデッド』
そのペアチケット(子供2枚)
(\2,000ー)
これを買うための費用一万円を、僕は自分で稼いだ。
親に頼み込んで、新聞配達のアルバイトの許可をもらったのだ。
仕事はきつかったけど、充実感があった。
金を稼ぐのが、こんなにも苦しいことだというのが骨身に染みた。
この品々は、僕の誠意だ。
真っ当な方法で手に入れた、僕の誠意。
それを万理子に届けたい。
そして、もし叶うなら…僕の気持ちを受け入れて欲しい。
だから僕は行くんだ。
真正面からぶつかっていくんだ…!
3/9)
午前10時40分。
僕は約束の公園で万理子の到着を待っていた。
まばらに人がいるが、そんなのは気にもならない。
(万理子が来たら、どんな風に声をかけよう?)
(どうやってプレゼントを渡そう?)
(そして、どうやって告白しよう?)
頭の中をぐるぐると回る、答えの無い問いかけ。
一つ台詞が浮かぶと、顔が真っ赤になり、台詞は消し飛んでしまう。
そして、思考はハッピーな展開へと逃避する。
(万理子との初デートはやっぱ今日なんだろうな)
(『マトリークス』の前作は飽きるほど見た。話のネタには困らないだろう)
(帰りに、キ、キ、キスなんてまだ早いって…)
妄想でじたばたする僕。
周りはどんな目で見ていたのだろうか?
4/9)
「けーんじっくんっ」
「や、駄目だってそんな…」
「健二くんってば」
「わ、はいいいっーーー!?」
「来たよー」
突然いきなりの非常事態宣言。
誰?
誰?
「ど、どうしたの健二くん…?」
「や、な、なんでも無い!無い!」
いかん。
いつものクールな自分はどこへいったんだ。
こうも取り乱す男だったのか僕は。
ええと、
まずは、
そう、挨拶だ。
5/9)
「あ、あああのさ、こ、これあげるよっ!」
ずい、と。
いきなりオルゴールを進呈。
ななな何やってんだ僕の馬鹿ーーーーーー!!
「え、これって…」
包みを見て、万理子は中身が何かを悟ったらしい。
そりゃそうだ。包みには商品名が入っているんだし。
「休み前に、これ欲しいって言ってたろ?
だから僕、買ったんだよ。うん」
「こ、こんな高いもの、私貰えないよ…」
どうやら万理子は戸惑っている(バラクエ3風。ちなみにバラモンクエストの略)。
あああ、何を混乱しているんだ僕は。
順序も段取りもあったもんじゃない。
日々想像していたよりも、告白って難しいよ。
でも、
それでも僕は、
嘘偽りない気持ちを真っ直ぐに、この子に伝える。
その為に、今日まで頑張ってきたんじゃないのか?
だから…僕は…!
6/9)
「受け取って欲しいんだ。
それ、僕の気持ちだから」
「えっ………?」
言った…
…遂に…言えた。
告白の台詞としては申し分無い。
何か、壁を突破したような気分だ。
この世界の全てが、ひっくり返って裏返ったような感覚。
言葉一つで、世界が変わる。
そんな高揚感が僕に溢れてくるのがわかる。
「………」
「………」
沈黙が続く。
恥ずかしくて万理子の顔が見れない。
が、彼女が返事に窮しているのが見なくても分かる。
だから僕は、これだけは決めておいた台詞を繰り出した。
「返事は急がないから。
じっくり考えてからで、いいからさ」
今ここで返事を求めるのはよくない。
いきなり告白されて、まともな思考が出来る人なんていないだろう。
ありがちな台詞かもしれないが、きっと間違ってはいないはずだ。
7/9)
「じゃ、じゃあ、僕はこれで帰るよ…」
さっと僕は踵を返す。
映画のチケットはまた今度にしよう。
今は、これだけで十分…
「待って!」
予想外の展開。
万理子が、僕を呼び止めた。
僕は万理子に背を向けたままでで硬直。
何?
何が始まるの…?
「…私、健二くんのこと、好きだよ」
8/9)
え。
う。
あ。
イマ、ナンテイッタノ?
好き…だって?
う、そ。
万理子が僕のこと、好きだって!?
背中に羽が生えたかのような、この開放感!
今まで重く圧し掛かっていたものが、空に消えていく。
また、世界が変わった。
僕が変え、万理子が変えたこの世界は歓喜に満ち溢れ…
たまらず僕は振り返った。
そして見た。
…万理子の涙を。
9/9)
「でも私…」
まりこのこうげき。
「今、亮君とお付き合いしているから…」
つうこんのいちげき。
「ごめんなさい。もう約束の時間だから…」
ザラキ、
デス、
ムド、
マカニト、
ばどうぇーぶ…
あらゆる絶望が僕に降り注いだような気がした。
泣きながら走り去る万理子の背中。
それを呆然と見届ける僕。
世界は何にも変わっちゃいなかった。
ただ、僕だけが目を回していただけらしい…
「お付き合いしているから」駄目ってのがいいやね。
176氏乙━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
それにしても健二のヘタレっぷりはまるで自分を見てるようだ…
こっからどう展開するのだろう?
ひたすら見せつけられEDか?
急転直下寝取り>再寝取られか?
それともやっぱり主人公は亮だったのかー?
176氏。これはまたねぇ・・・(;´Д`)ハァハァ (*´Д`)/lァ/lァ (*` Д´)//ア//ア!!
にしてもな・・・こいつらの年齢を再度確認したい気分です。
規制直った…
ので続きうpでございまつ。
今回は(11/11)。
1/11)
夕焼けに染まった道を僕はトボトボと歩いていた。
でも、絶望しているわけじゃない。
万理子が言った言葉…
『…私、健二くんのこと、好きだよ』
『でも私…』
『今、亮君とお付き合いしているから…』
これが意味することがわからない。
万理子は僕が好きだといった。
でも亮と付き合っている。
これが今の状況。
ここから考えられる可能性は3つ。
2/11)
@…万理子は僕も好きだが、亮のほうが好き。
だから亮と付き合っている。
A…万理子は僕が好きだが、今は亮と付き合っているから
僕の気持ちは受け入れられない。
(@なら、かなり劣勢だが望みはある。
僕が今よりも万理子の心をつかむことができれば、あるいは…)
(Aもまだ可能性はある。
『…私、健二くんのこと、好きだよ』 の台詞が
亮との付き合いを告白する前だったことを考えると…)
そして最後の可能性。
つまり…
B万理子の気持ちが…
僕に対しては友達として好き。
亮に対しては…男として…好き。
(Bなら絶望… 僕の失恋が確定する…)
3/11)
曖昧な返事が欲しかったわけじゃないのに。
好きか、嫌いか。
シンプルな話じゃないか。
なのに何故、万理子はあんなことを言ったんだろう?
パッパァァァーーーーーーーー!!
「バッキャロウ、前見てあるきやがれ!」
トラックの運ちゃんに怒鳴られてしまった。
どうやら歩道をはみ出していたらしい。
(こんな気持ちのままじゃ、とても新学期を向かえられない。
だから僕は、真実を確かめなくちゃいけないんだ)
そんな結論に至った僕は、自宅へと足を速めた。
4/11)
自宅に帰った僕は、父親の部屋からあるものを拝借した。
恐らく一般家庭には無いものだと思うが、
機械マニアの父親を持つ僕の家には「それ」があるのだ。
準備を固め、僕は目的地へと向かった。
(僕の初恋は、まだ続いているのか、それとも終わっているのか)
それを確かめるために、僕は行く。
目的の場所…すなわち万理子の家へ。
相変わらず万理子の家のもみの木は大きい。
いつものように木の幹に架けられたハシゴを上り、
てっぺん近くに備え付けの展望台を目指す。
ギシギシと音を立てながら…
5/11)
丸太で組んだ展望台には座布団が3つ。
左から僕、万理子、亮の席だ。
(もう、ここに座ることも無くなるかもな)
僕の初恋の終わりは、そのまま亮達との友情の終わりだ。
いつか大きくなって、
いつか結婚して、
いつか子供ができて、
それでもなお、笑顔で二人と話せる自信が無い。
だから…
(もしも…もしも既に終わっているなら、僕を諦めさせて。
木っ端微塵になるくらいの止めを刺してよ)
この時、僕は半ば諦めかけていたのかもしれない。
6/11)
展望台の指定席から万理子の部屋を見やる。
ここからなら一足飛びで万理子の部屋に入ることが出来る。
幸いカーテンは閉められてはいない。
誰もいないのを確信した後、僕は万理子の部屋に忍び込んだ。
久しぶりに入る万理子の部屋…
そこに充満する、女の子特有の甘い匂い。
だが、それに浸っている余裕は無い。
僕は目的のものを仕掛けるポイントを探し出した。
「ここは…目立つな」
「ここも…いまいち」
綺麗に並べられたぬいぐるみの影、本棚の隙間。
集音にはどれも向かない場所だ。
「どこか…いい場所はないかな…」
部屋をしばらくグルグルした後、僕はこれ以上無い隠し場所を発見した。
部屋の隅っこに、申し訳無さそうに置かれたオルゴール。
…今朝、僕が送ったオルゴールだ。
「そりゃ…デートには持っていけないよな…」
こみ上げてくるやるせなさを振り払い、僕はオルゴールの中の空洞部に「それ」を取り付けた。
これで完了。
あとは待つばかりだ。
僕はそそくさと万理子の部屋を後にした。
7/11)
展望台に戻った僕は、用意していた毛布を被りヘッドホンを両耳にセット。
ほどなくして来るであろうその時を待った。
亮と万理子はただ今デート中。
万理子の親父さんは今週はパリにいるらしい。
だから
亮は
万理子の部屋に
寄るはず
だ
どこか遠くで犬が吼えている。
時間はもう午後八時。
(そろそろ帰ってくるかな…?)
僕は、静かにその瞬間を待った…
『ガチャッ』
心臓が跳ね上がる。
ヘッドホンにドアが開く音が響き渡ったからだ。
(帰ってきた…!)
僕は耳に全神経を集中させ、カーテンで見えない万理子の部屋の状況把握を開始した。
8/11)
『は〜、今日は疲れたよ〜』
万理子の声だ。
親父さんはいないのに、開口一番こんなことを言うはずは無い。
ということはつまり…
『ホント、くたくただぜー』
亮が、いた。
予想通りの展開だ。
それが分かった途端、キリキリと軋み出す僕の心臓。
(おいおい、こんな展開があるかもって予想していたんだろう?)
自分自身に言い聞かせる。
落ち着くために、僕は深呼吸した。
『亮くん、ロビーで弾丸避けの真似なんかするから』
『へへ、似てただろ』
『すっごく恥ずかしかったんだから!』
『悪い悪い。でも似てただろ?』
『もう………うん』
どうやら今日のデートは映画だったようだ。
しかもその映画は…
はは… 笑いすらこみ上げてくる。
どうやら神様は、よっぽど@とAの可能性を潰したいらしい。
だけど、まだ真実は神様だってわからないんだ…
9/11)
『あれ、万理子。そのオルゴールって…』
(やばい!)
亮が目ざとく僕が送ったオルゴールを見つけてしまったらしい。
このままじゃ…集音器が見つかってしまう!
『えと…それ…今日、健二くんが私にって…』
『あちゃー健二に先越されちゃったか。今までの貯金が無駄になっちまったな〜』
『ごめんなさい… 亮くん、くれるって約束していたのに…』
『な、何だよ。謝ることないじゃん。
せっかく健二がくれたんだしさ』
『…うん』
そうだったのか。
それで今朝、万理子はあんなに困った態度だったんだな。
妙に納得がいってしまった。
そりゃそうか。
好きな人に貰うのと好きでもない奴から貰うのとでは、天地の差があるよな…
神様の望みどおりに穿たれる僕の心のデリケートな部分。
その底は、まだ見えそうにない…
10/11)
『ところで亮くん、お風呂どうする?』
『シャワーでいいんじゃん?』
『じゃあ、沸かさないでおくね』
『オッケー』
どうやら亮は万理子の家で風呂をよばれるようだ。
万理子がいつも入っている風呂…
どんな造りなんだろう。
そこには、万理子のあのいい匂いのもとになってる石鹸やシャンプーが、あるんだろうな…
『今日はお湯張らないから100まで数えなくて済むなー』
『あー、シャワーにしようってのって、もしかしてそれが目的?』
『わはは、ばーれーたーかー』
楽しそうに談笑しながら、部屋を出て行く亮と万理子。
その瞬間、僕はとんでもない台詞を聞いてしまった。
『ちゃんと体も洗わなきゃ駄目だよ?』
『わかってるって。んじゃ背中はヘチマで頼むな』
『私の背中も流してね』
11)
ヘチマ。
珍しい。
って、そんなのはどうでもいい!
(背中を流し合いっこ…
つまり、二人一緒に入るってことか!?)
まさか
二人の仲がここまでだなんて。
いや、待てよ?
僕は知識ばかりの頭でっかちだから、穿った見方をしているだけで…
あの二人は案外まだ子供なんじゃないか?
だって、
子供ならさ、
異性を意識する度合いが、
大人に比べて羞恥心とかが…
当の二人は既に階下だ。
そこでのやり取りはもう想像するしかない。
こらえきれなくなった僕は、二人がいない隙に部屋のカーテンを少し開けた。
次に起こることが何なのか、この目で見届けたくなったからだ。
二人が風呂から上がってくるまでの時間。
二人のいない時間。
この時間だけが僕が心落ち着けられる時間のはずだ。
なのに僕は、心のどこかで二人の帰りを待ち望んでいた。
ついに…キタ━━(゚∀゚)━━( ゚∀)━━( ゚)━━( )━━( )━━(゚ )━━(∀゚ )━━(゚∀゚)━━━!!
176神様、できる限り続きを早めに、早めにお下げ渡しくださいませ。
∧||∧
( ⌒ ヽ 続きに備えて、あらかじめ、吊っとく。
∪ ノ
∪∪
あぁ、小学生だから、えちぃのはないと思ってたから、たかをくくってたら、
来てしまったじゃないですか。
胸が痛い。
続きが気になって筆が進まんじゃないですか。
なので、なるべく早く続きをうpしてください。
おながいします。
ちょっとちょっと、こんなところで終わるなんて何考えてんだよ。
悶々して眠れねーよ。どうしてくれるんだ。
つーわけで早く続きおながいします。
>>780 そういう時には、夢タンSS読むといいよ。
すっきりして熟睡まちがいなし。
>>781 藁田
こいつら小学生だったのか!?随分とまたマセタガキですねぇ・・・。
どさくさに紛れてコソーリうp
(1/4)
家に帰ると、明かりは消えていた。
びっくりして時計を見ると11時15分、確かに予想外に時間は過ぎていたけれど、家族全員が寝入るような
時間ではない。恐らく俺に気を使っての事だろうが、何だか気味が悪かった。
家のドアの鍵を掛け、自分の部屋に行く。ベッドに横になって目を瞑ったものの、眠れるはずも無い。
−こりゃ、明日の授業は地獄だな。−
と、そのとき、コンコン ドアをノックする音が聞こえた。
ガラガラ――――――。こちらの返事などお構いなしの勢いでドアが開く。こんな事をするのは家ではたった
一人しかいない。
案の定 姉貴だった。
恐ろしい形相でつかつかとこちらに歩み寄ると、ベッドの端に座った。
相変わらず視線は此方の目にビタッと合って微動だにしない。
「お前…香織に何をしたの?」
低い、押し殺した声がこちらにのしかかる。決して大きい声ではないものの、その声の重さと視線の迫力に
圧倒される。視線をはずす事もできなかった。、
香織は姉貴にとっても可愛い妹……大切な存在だった。だから、今日香織が(想像だが)俺の家に思いつめた
顔で乗り込んだ時、香織が俺に何かされたと思っても不思議ではない。
「な……なにも……何もしてないよ」
「じゃあ、何で香織が家にまできて『ひろクンと話がしたい』なんて言う?」
「お前、その時の香織の顔、想像つく?もう 悲壮感バリバリで、お母さんなんて『博昭に何かされたの?』
なんて訊いたくらいだったんだよ?」
そうか……香織も相当覚悟を決めての事だったんだ……
「あいつは 俺の事、何か言ってた?」
「いや、その後は何訊いてもダンマリだったし、あの子の顔見たらとても訊けるような状況じゃなかった」
(2/4)
……やっぱり、何があったか あいつからは言ってないのか……無理もないか。お袋になんて到底話せるよう
な事じゃないしな。
でも、姉貴には話さなくちゃ。あいつの事、実の妹のように可愛がっていた姉貴には本当のこと、全て話さな
くちゃ。
俺は、姉貴に今までの事を全て話した。
あいつから、別の男と付き合っていると、そいつとエッチまでしたと言われた事。後日その様子を見てしまった事。その後、その事がショックで寝込んでしまった事。そして、その時優しく慰めてくれた人の事を。
苦しかった。胸が張り裂けそうだった。一言一言喋るたびに、神経がずたずたになる思いがした。
でも言わなければ。姉貴にだけは本当の事を言わなくては いけないような気がした。
いや、姉貴にだけは、本当の事を知って、俺の気持を解って欲しかった。
俺が言い終えた後、暫くしてこう訊いてきた。
「それで、お前諦めたわけ?」
「取返そうと思わなかったの?」
カチンと来た。こっちは今、神経ズタボロになりながらも、何とかわかってもらいたいと思って、何とか自分
を奮い立たせながら話したと言うのに。
「さっきも言ったろ?あの時、今はこれでもいいって思ったのは、こうやってればまたあいつの気持がこっち
に向くんじゃないかって思ったからだって」
「もういいよ!姉貴にすれば 積極的に取返しに行かない俺が意気地なしなんだろ?部室で覗き見した時、乱
入しなかった俺がヘタレなんだろ?わかったよ。それならそれでいいよ!もう返ってくれよ!!!」
思わず声が大きくなってしまう。
「シーッ声がでかい」
そう言われて、声を潜めた。
幸い、親が此方に来る気配はない。
(3/4)
「ごめん、お前をなじるつもりはないよ。ただ、一度好きになった人をそう簡単に諦めきれるのかな、て思った
だけだから。一番傷ついてるのお前なのに、ちょっと配慮がたりなかったね」
「そんな感単に諦めきれるわけないよ。ただ………
「ただ?」
「ただ、あいつに抱きついた時、『痴漢!』て言われた時は、へこんだよ」
「俺がやっているって言うのが解ってるのに、『痴漢』だものなぁ………あれが、とどめだったと思う」
「それは……辛いね。確かに、そんな事いわれたら、踏ん切りついちゃうな……」
「あーあ、残念残念。私としちゃあ、お前と香織がくっついて、香織が正真正銘私の妹になってくれるのを、
期待してたんだけどな」
「期待に添えなくて、ごめん」
「いいよ、そんな事、お前が謝ることじゃない」
「しかし、まぁお前が香織以外の女の子と仲良くなるなんてねぇ。この朴念仁にそんな甲斐性があるなんて、
思いもよらなかった。見直したよ」
「変な褒めかたしないでくれよ」
「ごめんごめん。別に皮肉でも何でもなくて、感心してるんだよ。お前も男の子なんだなーってね」
「その娘の事、好きなんだろ?」
「………よく解らないけど、……悲しませたくはないって思う」
(4/4)
「あのな、そういうのを世間一般じゃあ『好き』って言うんだよ」
「そう……なんだ」
「そう。だから自分の気持に自信持ちなよ。『自分はその娘が好きだ』って事にね」
「うん………わかった」
「……あっと、もうこんな時間。寝ないと……」
いつの間にか1時を過ぎていた。たったこれだけの会話でこんなにも時間が過ぎていたのか。
「邪魔しちゃったね」
「いいよ。姉貴には知っておいて欲しかったし、こっちの気持も整理がついたし。ありがと」
「そう。それじゃ、おやすみ」
そう言って姉貴は部屋を出た。
部屋を出る際、「今日デートした彼女、大切にしてあげなよ」そう言った姉貴の顔は、いつになく優しいものだった。
何か中途半端な感じですけど、ここまで。
次回以降、ちょっと『寄り道』します。
長いよ・・・。
そして姉貴も先輩にNTRされるんでしょ?
>789
純愛なんぞに気を許しやがって、
こ の ッ、 売 女 が ッ!
>>前スレ603 ◆fzpLpgOYbk 氏
イージーオー…
‖
('A`) 不意打ちを期待しつつ、今は吊ろう
( )
| | |
|
/ ̄
鬱な気持ちでうpします。
あと少しで完結できそうでつ。
今回は(12/12)…
1/12)
15分ほど経っただろうか?
ヘッドホンが階段からの二人の話声を捉え始めた。
そして、ドアが開く…
『うおー、クーラー涼しー』
まず入ってきたのは亮だ。
髪もろくに拭かないまま、ブリーフとランニングという格好だ。
そして両手には、何だかよく分からないジュースを持っている。
見た感じ、乳酸菌飲料の類だろう。
2/12)
『もう、ちゃんと拭かないと駄目だよ!』
続いて万理子。
その姿は…
僕らと出会った日に履いていたピンクのリボンのパンティに、
淡いブルーのブラウスのインナー。
それを透かして薄っすらと見えるのは…ブラジャーか?
(万理子、もうブラジャーしてるんだ…)
初めて見る大好きな子のインナー姿に胸が高鳴る。
でもそんな僕の気持ちには全く気付く素振りも無く、
万理子は、自分の髪を拭いていたタオルで亮の髪をわしゃわしゃと拭いていた…
3/12)
『さてと、今日こそ万理子にはエンディングを見てもらわないとな』
『えー、でもまだみんなLv38だよ?』
『大丈夫だって。 こないだ賢者がバイキルゾ覚えただろ? いけるって』
そう言って亮は、テレビにクラスタ2を繋ぎ始めた。
画面に映し出されたのは…「バラモンクエスト3」のタイトル画面。
(あれ…?)
僕が想像していた展開とは違う。
『さ、万理子。 ここで集めた108枚の石版を掲げるんだ』
『こう?』
『そうそう、そしたら…ほれ』
『あれ、ここって地上でしょ?』
『そう、ラスボスは核戦争で滅びた地上世界にいるんだ』
『そうだったんだー。 じゃあ、今まで地上だと思っていたのは地下世界だったんだー』
ヘッドホンにバラクエ3のラストダンジョンのBGMが流れ始めた。
おいおい、この二人ホントにゲーム始めちゃったよ。
僕が勝手に考えていたことは…もしかして杞憂?
4/12)
つまり、
この二人はホントに子供なんだ。
付き合うっていっても、子供のゴッコ遊びみたいなもので、
オトナの付き合いのレベルには…ほど遠いんだ。
『亮くん、敵強いよー』
『心配すんなって。 ボスん所に着くまでに5つはLvアップするから』
見た感じ、1つの戦闘シーンが終わるまで軽く3分はかかっている。
(ということは…「永遠鋼の聖剣」を手に入れてないんだな…)
「永遠鋼の聖剣」というは、ラストダンジョンのモンスター「悪魔の奴隷」が
ごく稀に落とす超レアで超強力な隠しアイテムだ。
もし僕だったら、最低2本は拾わせてから最終戦に臨むだろう。
できることなら、このことを万理子に教えてあげたいのに…
だが、今の僕にはもみの木の上から応援することしかできない。
5/12)
一時間後、ついに万理子のパーティーは魔王の玉座まで辿りついた。
『で、出たよ亮くん。 バラモン出た!』
『よし、じゃあまずここは踊り子と鍛冶屋、それに木こりの3人で攻めよう』
『え、そんなメンバーでいいの?』
『いいからいいから。 早く馬車から出してみ』
そして魔王バラモンとの戦闘が始まった。
万理子は戦力不足を心配しているが、ここでの亮の指示は間違ってはいない。
なぜなら魔王は3回変身する。
主力メンバーの聖戦士、賢者、勇者は変身3段階目から使ったほうがいいのだ。
『や、やったよ亮くん。 何とか勝てたよ!』
『まだだ。ボスが変身するぞ』
『えー… さっきも変身したのに…』
『これで最後。 よし、ここで聖戦士、賢者、勇者にチェンジだ』
『あ、それで初めは弱いメンバーだったんだ。 さっすが亮くん』
心底感心したような万理子の口ぶり。
でも…
(…亮にその攻略法教えたの、僕なんだけどな…)
6/12)
魔王最終形態との戦闘は、圧倒的に不利な展開になっていた。
体力の回復に追われて、魔王に効果的なダメージを与えられないのだ。
『亮くん、もう駄目かも…』
『いけるって。 俺もこのレベルでクリアーしたんだから』
『無理〜。 絶対無理〜』
『大丈夫だって』
『あぁん、また魔王が回復呪文使った!』
『おかしいな。 こいつごくたまにしか回復呪文使わないのに』
『亮くんに騙されたー…』
『そ、そんなこと無いぞ!』
『亮くんの嘘つき嘘つき嘘つきー』
『な、なにおー!』
おいおい、何だか険悪なムードになってないか?
たかがゲームでムキるなよ二人とも…
7/12)
『よーし、じゃあ、賭けだ!』
『賭け?』
『もし魔王に負けたら、明日俺が昼飯おごってやる』
『魔王に勝てたら?』
『ムーン・トルネード・アタックをここでやってもらう』
『えー… このカッコでするの〜』
『だから賭けになるんじゃん。 あとワザと全滅するの無しな』
『うー、わかった…』
正直、このLv+永遠鋼の聖剣無しで魔王を倒すのはかなり厳しいはず。
賢者の攻撃力2倍化呪文「バイキルゾ」がうまく続かないと駄目だろうな。
(にしても亮、ムーン・トルネード・アタックって…)
ムーン・トルネード・アタックは万理子が好きなアニメ、ソルジャームーンの必殺技だ。
作中では、ムーンが激しい回転の後にステッキで敵を貫くような描写がなされている。
今の格好の万理子がその真似をすれば、ブラウスがめくれて、パンティが丸見えになるだろう。
(ホントに小学生レベルの罰ゲームだな…)
安心したよ、亮。
こんなアホなことしか思いつけないお前に、ちゃんとした付き合いなんてできる訳が無い。
万理子が愛想つかすのも時間の問題だな。
8/12)
『あ、こら、駄目だって、ちゃんとバイキルゾ唱えてよ!』
『AIへの命令は(サポートに徹しろ)なのにおかしいな…』
『もう、パニクリばっか使わないでよ、魔王が混乱するわけないのにっ』
『回復すらしてくんないぞ』
『あ、あ、あーー、死んじゃった…』
『役立たずだな…』
『もーーーーーーーー健二の馬鹿ぁーーーーーーーっ!』
突然の万理子の罵倒。
体がビクンと跳ねた。
の、覗きがばれたのか?
…って。
…賢者に僕の名前が付けてある…
9/12)
そうこうしているうちにも、万理子のパーティーは
魔王に確実に追い詰めれられいく。
『こ、今度全体攻撃されたらお終いだよぉ…』
『こりゃ、昼飯確定かな…』
『亮くんに騙された』
『まだそうと決まったわけでは』
『騙された』
『いや、だから』
『騙さ〜れた〜♪』
『歌にすんなって』
(あ〜あ、終わったな…)
ここにいる3人(僕は外だが)全てが既に全滅を覚悟していた。
しかし、
奇跡は起きたのだ。
10/12)
りょうのこうげき!
ズガガッ!
かいしんのいちげき!
まりこのこうげき!
ズガガッ!
かいしんのいちげき!
がったいわざがはつどうした!
ドガガガガッ!!
いっとうりょうだんのきれあじ!
バラモンに4699ダメージのダメージを与えた!
聖戦士・亮と、勇者・万理子の合体技。
発動確率2パーセントのそれが魔王に炸裂したのだ…
11/12)
『やった! 魔王死んだよ!』
『俺と万理子の、二人で勝ち取った勝利だ!』
『うん! ありがとう亮くん!』
(…ちょっと待ってよ!)
確かに賢者健二は死んだけど、
途中まではちゃんと仕事してはずでしょ?
くそぅ、何か納得できない…
いかんいかん。
僕がゲーム如きにムキになってどうするんだ。
こんなことじゃ亮と同レベルじゃないか。
12/12)
『さ、万理子。約束だったよなー』
『うー、ホントにやんなきゃ駄目?』
『駄目』
『もう… 亮くんのエッチ』
バラクエのエンディングが終わり、万理子の罰ゲームの時間になった。
(あのカッコでソルジャームーンのものまねか…)
よし、この目にしっかりと焼付けておこう。
今晩のオカズはこれで決まりだ。
(ちょっと距離が離れているのが不満だけど)
ま、いいさ。
いつか亮から万理子を奪ったら、もっと凄いことをしてもらうから。
それまでは、我慢我慢。
今は、このお子様同士の恋愛ごっこを見守るとしよう。
おもむろに、万理子が立ち上がった。
さぁ、いよいよ…
……………えっ……………
>>803 ま、まさか…ここで終わり…?
夢タン読んで寝るか…。
この寸止めは・・・
(`・ω・)=○)Д`)
なんてトコで止めやがるッ!
176氏のクライマックスがうpされる前に、ちょこまかとUP。
香織の日記(なのか?)堂々(w 公開(その1)。
(1/6)
「期末テストの勉強、一人でやらせてくれないか」
次の日の放課後、アイツの家へ行く途中、言われた。
試験期間に入っているから放課後の部活が無いのはアイツも知っているはずなのに……なのに教室に行ってみ
ると、もう居なかった。
クラスの人に訊くと『終業と同時に猛ダッシュで帰った』との事。
何か腑に落ちないものを感じながら家に帰っていた処、いきなり携帯が鳴ってこう言われた。
何なの?訳わかんないよ。
一緒に勉強するって約束だったじゃない。
何で?………嘘つき!
私が赤点とって追試になっても、補修になってもいいの?
そうなったら、あんただって 一緒に緒に遊べなくなるんだよ?
馬鹿!!!
もういい!知らない!夏休みになっても遊んであげないから!
解ってる。
アイツがいきなりこんな事言い出したのは、昨日のことが原因。
やっぱり、あんな事言うんじゃなかった。
嘘でも「そんな事やってないよ」って、にっこり笑って言えば良かった。
何で本当のこと言っちゃったんだろう。
あの時の自分の気持がわからない。
それに…
アイツに、「やってもいい」後、急に震えが止まらなくなった。
あの時、アイツが私を押し倒していたら………、
結局、アイツが帰った後、暫く私の震えは収まらなかった。.
今も、思い出した途端手足に震えが来る。
何で?何で震えるの?
その事でまた一段、落ち込んだ。
(2/6)
先輩とはできる事が、アイツとはできないの?
10年以上一緒だったのに、今になってようやく気付いたの?
アイツから『好きだ』と言われて、素直に『好き』と答えた。
お互い相思相愛なら、そういう事になってもおかしくないのに、いざそうなるかもしれないと思ったら、体中
に鳥肌が立った。
ナンデ?
ドウシテ?
アイツノコト、ヤッパリ スキジャナカッタノ?
私の中で、悪魔が囁く。
違う!絶対違う!!!
気が狂ったように 頭を振った。眩暈がする。気持が悪い。
ひろクン………私、あなたの事、好きなのかな?
ねぇ、『好き』て言わせて。
側に居てよ。声を聞かせてよ。私の事、"ギュッ"てしてよ。
でないと、私、……自分の気持がわからなくなる……
(3/6)
試験が終わっても、アイツの態度は変わらなかった。
行っても席に居ない。居ても顔を合わそうとしない。喋りかけても曖昧な返事しか返って来ない。
何で?、どうしてそういう事するの?酷いよ!
悪いのは私。
好きな人がいるのに、他の人としてしまった。
アイツに対して『酷い』なんて事言う資格、私にはない。
でも、でもね、聞いて。
私、今でもひろクンのことが好きなんだよ。
確かに先輩とはああいう事しちゃったけど、心はあなたに向いているんだよ。
だから、私の話を聞いて。私の目をみて…お願い。
終業式、部活に入る前に あいつの席に行って夏休みの予定を訊いた。
「えーと な、夏休み入って直にバイト。7月中はバイトで一杯」
「8月は2日から空手の強化練習にはいって、8日から15日までは合宿だわ」
「ちょ、ちょっと待ってよ。それじゃ夏休中遊ぶ時間無しって事?」
「うん、そうなるな」
「そんなぁ、夏休みになったら海に行こうって約束してたじゃない。忘れたの?」
「ん?……あ、あぁ……すまん」
(4/6)
そんな…ひろクンと一緒に海に行って、一緒に泳いで、一緒にカキ氷食べて、一緒に花火して、一緒に日焼けしようって…そのために期末のテストも一所懸命にやったのに。
水着だって新調したんだよ。高校生になったんだもん、ビキニで悩殺してやろうって…………
…………バカ……………………………ぶゎっっっっっかーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!
もう、いいよ。夏休みは先輩と遊ぶから!!!
先輩の携帯に電話………………なかなか繋がらない。切ろうと思った時にようやく繋がった。
「はい、もしもし」
「先輩、私…あの」
「あ、香織ちゃんか…悪い、これから練習なんだ。終わったら電話するよ」
直に切れてしまった。
そうだった。先輩、アイツなんかよりずっと忙しい人だった。
何だか、一人取り残されたみたいで寂しい。
先輩の彼女だった人たちも、やっぱりこういう寂しい思いしてきたのかな?
だから、長続きしなかったのかな?
何か、先輩が可哀相に思えた。
……とはいえ、夏休みの予定、どうしよう。……私もバイトしようかな?
嫌だよ、こんなの。
遊びたいのを我慢して、一所懸命に勉強して、やっと高校に入って、さぁ青春を謳歌しようと思ったのに、
こんな夏休みになるなんて…
誰でもいい。何とかして。お願い!!!
夕方、ぶつくさ言いながら家でアルバイト情報誌を眺めていたら、携帯に着信が入った。
誰だろう?もしかして、アイツかな?………怖れ半分、期待半分で携帯を取った。
(5/6)
「はい、もしもし」
「あ、香織ちゃん?僕だよ」
先輩だった。何かがっかりしたような、嬉しいような複雑な気持だ。(先輩、ごめんなさい)
「あ 先輩、どうしたんですか?」
「『どうしたんですか?』て、今日電話くれたじゃない。その時、相手する事できなくて、用件も聞かずに切っ
ちゃったから、今その用件訊こうと思って。ごめんね、あの時はなにも聞かずに切っちゃって」
「いいんです。先輩 忙しいのに、都合も考えないで勝手に電話したわたしが悪いんだから」
「あ……今の言い方、可愛い。……ところで、昼間の電話の用件て、何?」
「………へ?…あ、あぁぁぁ」
『可愛い』なんて言われて、ボーっとしちゃった。気をつけなきゃ。
「あ…いや、夏休み…できれば、前半に……一緒に遊べる日はあるかなー……って思って電話したんですけど
……ごめんなさい。忙しくてそんな暇ないですよね?」
「うーん、8月の後半なら、空いている日はあるかもしれないけれど、ちょっと前半はないなあ…………っと
ちょっとまって」
ゴソゴソと音がしたかと思うと、ダダダダッ、と階段を降りる音が聞こえる。一体何してるんだろう。
モゴモゴという会話の音がした後、先輩が戻ってきた。
「ごめん、勝手に電話離れて。えーとね、7月の28日か、29日なら空いているよ」
「え!大丈夫なんですか?」
「うん、その日は家族で何処かに行く事にしてたんだけどね、やめにしてもらった」
(6/6)
「えぇ?!そんな事していいんですか?ご家族と約束してたんでしょう?」
「いいんだよ。だって、考えてもみなよ。僕ら高校生だよ?もう、家族で何かするなんて歳じゃないでしょ」
「でも……」
「それにね、両親にもそろそろ子離れしてもらって、夫婦水入らずで時間を過ごしてもらう事、覚えてもらわ
なきゃ、こっちの息がつまっちゃうよ」
「僕も、家族で何処か行くより香織ちゃんと何かしたいと思ってたんだ。渡りに船だよ」
何か、嬉しいような申し訳ないような……
「どう?香織ちゃんはその日大丈夫? 大丈夫だと嬉しいんだけど………」
「わかりました。じゃあ、29日、どこか行きましょう」
「わかった。29日。何処に行くかは、又電話するから、その時決めよう」
「はい」
予想を覆して、先輩とのデートが決まってしまった。
そう思ったとき、アイツの悲しそうな顔が浮かんだ。
フン!約束すっぽかすあんたなんかより、無理にでも私のために日程を空けてくれる先輩の方がずっと素敵な
んだら。
約束破った事、うんと後悔するといいわ。
スマソ、一部訂正でつ。
>807
下から6行目。
誤:アイツに、「やってもいい」後、急に震えが止まらなくなった。
正:アイツに、「やってもいい」て言った後、急に震えが止まらなくなった。
前スレ603 ◆fzpLpgOYbk
香織絵日記(エロ日記?)降臨(゚∀゚)オメ!
やはりヒロイン視点はかかませんな〜
こっちはラスト手前です。
今回は少し長めの(18/18)。
1/18)
『ソルジャームーン、ごめん… 捕まっちゃった…』
『マーシナリーマーズ!』
ムーンの一番の親友、マーシナリーマーズこと火野連雀。
しかし今は宿敵アパタイトの仕掛けた断首台に捉えられてしまっている。
『仲間が死ぬ様を、その目に焼きつけるがいいわ! ソルジャームーン!』
アパタイトが手を上げた瞬間、ギロチンの刃が支えを失い、マーズに襲い掛かる!
『駄目ーっ!』
とっさにぼろぼろになったステッキを構えるムーン。
無意味な行動。しかし、戦士としての本能が、ムーンに行動をとらせたのだ。
『ムーーーーーーン・トルネーーード・アターーーーーーーーークッ!!』
『何いいいいいいいいっ! そんな馬鹿なぁぁぁぁぁっぁっ!!』
プツン。
不意に色を無くすブラウン管。
「あ、あれ?」
がんがんと斜め45°を殴るも、テレビは何も返してこない。
「お母さーーーん、テレビ壊れたーーーー」
この日、10年もの間、藤井家の団欒を支えてきたテレビが永眠した。
2/18)
仲村万理子の自宅。
その庭にあるもみの木の上で、僕はその瞬間を待っていた。
下着姿で恥ずかしいポーズを取ろうとしている万理子。
それは、賭けの代償だ。
万理子は亮との賭けに負けたから、
今からそれをしなくてはならない。
(アニメじゃ見えそうで見えなかったけど、今の万理子だったら…)
異様な興奮が僕を包む。
小さな恋人同士の、小さな秘め事。
それを、今は見る資格の無い僕が見ている…
(カメラ持ってくりゃよかったな)
親父の部屋にはデジカメもあったのに。
今更ながらに悔やまれる。
この時、僕の心には結構余裕が生まれていた。
幼すぎる亮と万理子の関係など、簡単に覆せるという自身があったからだろう。
3/19)
お、万理子に動きが。
ベッドに腰掛けた亮の前に立ち、身構える。
(始まった!)
一瞬たりとも見逃すまいと、僕は展望台から身を乗り出させた。
『んじゃ亮くん、準備して』
『オッケー』
準備?
何だそりゃ?
ものまねに、そんなものがいるのか…
(って…
えええええっ!?)
唖然。
とした。
信じがたいことが、起きた。
4/19)
『よっと…』
何と、おもむろに亮がブリーフを脱いだのだ。
しかも何の躊躇も無く。
そして万理子の眼前にさらされる、亮のおちんちん…
それは、固く固く充血し、反りくり返っていた。
『あ、亮くん、もうおっきい』
『前に一回食らってるからな』
『憶えてるんだ』
『へへ』
亮の股間を見て嬉しそうな万理子。
何で?
照れるとか、恥ずかしいとかは、無いの!?
『準備できたぞー』
見ると、亮はベッドに仰向けになり、自ら大きく両足開いて己の股の間にある全てを
前に立つ万理子に晒していた。
ちょうどそれは、赤ちゃんのおむつを替える時の格好に見えた。
5/19)
『じゃ、始めるね』
ちゅぷ、と。
万理子が自分の左手人差し指を舐めしゃぶり始めた。
それは、ソルジャームーンが技の前に指を唇につける仕草に見えなくも無い。
でも一体これは…
『おーい、まだかよぉー』
『ん…ん…もうちょっと』
ひとしきり自分の指を舐り終えた後、万理子は口を離した。
その指は、唾液に濡れそぼって、てらてら輝いていた。
『おまたせ。じゃするよー』
そう言うと、万理子は亮の前に跪き…
(な!!!)
右手で亮の固く勃起したおちんちんを、手に取った。
『ぉおう』
『わはー、カチンコチン』
『だろ? だから早く早く』
『りょーかい』
そして万理子は…
亮の固く勃起したおちんちんを…その可憐な口に含み始めた。
6/19)
二人の声が重なり始める。
しかしその動きは反対の挙動。
『おはぁ…』
亮の口からは吐き出される吐息が。
『ちうぅ…』
そして万理子の口には、
吸い込まれる、亮のおちんちんが…
長く続く吸引。
断続的な喘ぎ。
そしてそれと重なるように、、
(かっ…、はぁ…っ!)
僕の肺からは不完全燃焼の酸素が吐き出され、
「…ぁぁぁ…ぉぉぉ…ぁぁぁ…」
それに伴い、声にならない声が漏れ出ていた。
7/19)
部屋の外と中で、僕ら三人の呼吸がシンクロする。
『ぅん、ん、ぅん、うん、ぅん』
『あっ、おうっ、あ、は、あ、』
「…ぁぁ…ぁぁ…ぁぁ…ぁぁ…」
さも楽しそうに亮のおちんちんをしゃぶる万理子。
万理子から与えられる快楽に喘ぐ亮。
そして、おもちゃ屋で先を越された子供のようにうめく僕。
『えろっ、えろっ、えろんっ』
万理子が亮の亀頭の部分を円を描くように舐り続けている。
しかし、一番敏感な裏筋には決して舌をつけようとはしない。
『あっ、万理子っ。 もう駄目もう、許して』
『んふ…』
じわじわと寄せては引く快感にじらされ続けられた亮に泣きが入った。
それを聞いた万理子は、先ほど舐めしゃぶっていた左手の人差し指を構える。
8/19)
『むーん、ほるれーど…』
亮のおちんちんを咥えながら、もごもごと何かを呟く万理子。
そして…
『あはっく!』
『はおあ!!』
いきなり万理子は、構えた指を亮のおしりの穴に突っ込んだ!
そして舌は舌で、亮の裏筋の集中攻撃を開始する!
『んんんんん、んんっ、っんっん!』
『ああん、いあん、おおん、んあん!!』
女の子のような声で泣く亮。
その足が、これ以上ないくらいにピンと伸ばされている。
おちんちんは…万理子の口の奥深くに埋まって…見えない。
『あ、も、もう、ンもう!』
『ん、んん、んっ』
亮がじたんばたんとのたうち、
万理子の頭が激しく前後し、
そして両方の動きが、止まった。
9/19)
『あ…っ!』
『んっ』
『ああ…っ!』
『…ん』
『あ…っはっ…』
『…んう…』
亮のおちんちんだけが、万理子の口の中で、ピストンのような激しい動き。
(射精だ……
亮が、万理子の、口の中で、射精……してる……)
あまりの出来事。
僕の存在とは無縁のところで起きている出来事。
近づくことも、触れることも、できない。
自分の手足が、在るという実感を無くしてしまった。
ただ股間だけは、冷静に反応して勃起状態だったりする。
この時僕は…頭とおちんちんだけの存在になってしまっていた。
10/19)
『出たねー』
『あー、気持ちよかったー…』
事を終え、ぐったりとする二人。
万理子に、亮の精液を吐き出した素振りは無かった。
『ね、亮くん。 もっとしよう』
『うん、しようしよう』
そう言って飛び起き、もどかしげに服を脱ぎ散らかす二人。
(まだ?
まだするのかよ?)
『『お互いに気持ちいいモノが目の前にあったら、我慢できる?』』
全裸で相手に組みかかる二人は、行動で僕にそう言っているように、感じた。
11/19)
『お、万理子も固いなー。 何で?』
『気持ちいいとおっきくなるっぽいの』
『いい匂い。万理子いい匂い』
『亮くんのここも私の好きな匂いするよ』
『あ、ここはどうよ?』
『わ、そこ気持ちいい。そこもっと』
互いの体をこねくり回しながら、無邪気に気持ちいいポイントを教えあう。
その言葉は、行動は、ストレートで遠慮が無かった。
それは、ネットで見たようなお決まりのパターンの男女の絡みとは違い、
その…すごくリアルで、欲求に直結していた。
亮が万理子の髪に顔を埋めて深呼吸。
万理子は亮の脇に鼻をつけて深呼吸。
アソコを啜る亮の頭を、万理子の太ももがガッチリと押さえつける。
亮の指は万理子のお尻を思う様にと撫で回していた。
万理子のおっぱいにおちんちんをなすり付ける亮。
そしてそのおちんちんを執拗に手で擦る万理子。
12/19)
二人で気持ちよくなる方法を、嬉々として探究する二人。
それを眺めながら、僕は途方も無い敗北感に打ちひしがれていた。
(万理子が僕なんかには決して見せようとはしない姿を、亮にだけ晒している。
しかも僕を振った、その日の夜に…)
(あの時の涙は一体何だったんだよ!
何であんなこと言ったんだよ!)
僕は、亮の胸に股間を押し付け、激しく腰をグラインドさせる万理子に向かって問いかけた。
『あん、あはっ、もっと、もっとズズって、してよう…』
『こんな…んぷ…感じかぁ……?』
(…亮に会えば忘れる位のものってことかよ)
万理子の背中が、そう答えていた。
(そうかよ。 だったらこっちにも考えがある)
僕の中で、黒い思考むくむくと湧き上がってきた…
13/19)
(もし、この光景をビデオに撮ってあるって万理子に言ったら…?)
万理子、泣くかな。
どんなことでもするから、誰にも言わないで、って言うかな。
(誰にも言わない。
その代わり、万理子のバ−ジンを僕に渡すんだ…
…なんて言ったら…?)
見た限り、二人はちゃんとしたSEXには至っていないようだ。
だったら僕が、初めての男になってやる。
僕がイニシアチブを取るには、これしかない。
――黒い計画、今ここに完成――
僕はすぐさま木を降り、自分の家に向かって走っていった。
13/19)
(もし、この光景をビデオに撮ってあるって万理子に言ったら…?)
万理子、泣くかな。
どんなことでもするから、誰にも言わないで、って言うかな。
(誰にも言わない。
その代わり、万理子のバ−ジンを僕に渡すんだ…
…なんて言ったら…?)
見た限り、二人はちゃんとしたSEXには至っていないようだ。
だったら僕が、初めての男になってやる。
僕がイニシアチブを取るには、これしかない。
――黒い計画、今ここに完成――
僕はすぐさま木を降り、自分の家に向かって走っていった。
14/19)
自宅に飛んで帰った僕は、すぐさま親父の部屋に侵入し目的のハンディカムを手に取った。
(これが、僕の切り札になる!)
黒い計画に心を支配された僕は、すぐに万理子の家に向かって駆け出した。
「はぁ、はぁ… 待ってろよ、万理子ぉ…!」
万理子の家に到着。
凄まじい勢いでもみの木を駆け上る。
展望台に置いてあるヘッドホンからは僅かに聞こえる二人の嬌声。
(よしよし、まだやってるな)
勝利を確信した僕は、すぐさまカメラを鞄から取り出し、窓の向こうの二人に向かって照準を合わせた。
しかし…
『ああっ! 亮くんやっぱりこれが一番気持ちいいよう!!』
『だろ? 俺もそう思う!!』
飛び込んできたその光景。
仰向けに組み伏された万理子。
そのアソコには…
しっかりと亮のおちんちんが食い込んでいた…
15/19)
「…何だよ。
しっかりやることやってたのかよ…」
へなへなと脱力する。
黒い計画は、ものの10分で頓挫した。
『くっおう、くっおう!』
『あっは、あはぁっ!』
腕立て伏せのような動きで亮は万理子の膣内を堪能している。
万理子も、その攻めを受けるたび、びくんびくんと体を震わせていた。
コンドームとかは…していないんだろうなぁ…
子供同士のSEXは、大人のそれとは違い、それはただ貪るだけの行為。
子供なだけに罪の意識は無く、
子供なだけに罪深い。
「ちくしょう…」
全ての希望は潰え、僕の初恋はこれ以上無いくらいの完璧さで砕け散ってしまった。
16/19)
『ああん、ああんあああん!』
『うお、うおっ、おおっ!』
「ちくしょう…!」
思えば、あの公園の時点で諦めておけばよかった。
そうすれば、せめて自分で告白して決着を付けたことになってたはずなのに。
僅かな希望を残して、ここに来てしまったから、こんなにつらい思いを…
(くそおおおっ!)
いきなり僕はズボンとトランクスを脱ぎ捨てた。
そしていきり勃った自分のおちんちんを、二人が交わっている部屋に向かって構える。
(亮、万理子、競争だ!)
そう心の中で二人に宣言し、僕は自らのおちんちんをしごき出した。
(一番先にイった奴がMVPだからな!)
何がMVPかは、我ながら全く持って意味不明だ。
ただ、せめて何かで勝っておかないとこの先自分が保てない。
そんな想いでのこの奇行だった…んだと思う。。
17/19)
『あん、っあん、亮くん、亮くぅん!!』
『よし、今度は万理子が上な』
亮と万理子の位置が入れ替わる。
いわゆる騎上位の体勢だ。
万理子は亮のおちんちんを挿入し直し、また腰を降り始めた。
『おー凄ぇー… いいー…』
『あ、ほ、ホント? 嬉しいよお…!」
(馬っ鹿だな… 自分の右手に敵う恋人が…いるかよ!)
僕の気持ちいいツボを知り尽くし、ピンポイントで攻めてくる僕の右手さん。
く、気持ちいい…
気持ちいいよ、右手…
あまりの気持ちよさに、涙が出た。
18/19)
見ると、亮の腰の動きが激しくなってきていた。
『あ、もう駄目。もう出そう』
『出そうなの? わんっ、待って、待って』
どうやら亮のほうが先に果てそうな様子だ。
焦った万理子は一緒に果てようと、自分のおっぱいを揉みしだき始めた。
『エロいー、エロい万理子』
『あん、もう、変なこと、はん、ゆわないでよぉ!』
「…くそ、負けないぞ!」
僕は泣きながらおちんちんを擦る。
攻めるのは裏筋を重点的に。
どんどんとこみ上げてくる射精感。
勝てる、勝てるぞ!
『もう駄目、あ、もう出る。あ、やば、やば!』
『ああっ、もっ、あたしも、来そう、かも、やっ…!』
競争だ、
競争だ!
亮と万理子が僕に追いつきそう。
でも、僕にはこれがある!
19/19)
ずぶ!!
僕はいきなり自分の左手の指を、自らのおしりの穴に突っ込んだ!
「ムーーーン・トルネーーード・アターーーーーーああああああああああああん!!」
さっき見た万理子の性技。
見よう見まねでそれを使い、僕は思い切り射精した。
…空に向かって。
『あおおおっ! あ、出た、出たああ!!』
『あっ、きひぃっ!! くっ、くぅうううううううん!!』
僕よりホンの僅かな時間差で、二人が果てた。
僕は展望台の上に崩れ落ち、
万理子は亮の胸の中に崩れ落ちた。
万理子の屋根の上まで飛んで言った、誰とも出会うことの無い僕の精子達は、
その命と引き換えに、
ほんの僅かな、本当に僅かな優越感を、僕に与えてくれた…
∩
( ⌒) ∩_ _
/,. ノ i .,,NETOられGoodJob!!!
./ /" / /" .
./ / _、_ / ノ'
/ / ,_ノ` )/ /
( /
ヽ |
\ \
スマソ、19/19
しかもダブり…
鬱で吊ります…
>>176氏
いや、もう…。ほんとに。
とりあえずグッジョブ。
なんかちょっと主人公がおかしくなっちゃったね。
緊迫感が無くてダメー(´Д`;)
続編に期待!
俺はめっちゃ楽しんだ。
なんつーの? 鬱勃起笑い?
寝取られ主人公にしてはアクティブ(チョットずれてるけど)な
所が健二は良かった。
たまにはこんなライトな感じの寝取られも良い。
ん?けど、これで終わりかな?渡部さんはドーシタ?
>840
ラスト手前って書いてあるな。
健二は精子たちに救われちゃった分、悲壮感がなかった(w
でも、俺もいいと思ったよ。
これまでにない読後感だ。
603氏も乙!
エロ期待してまっせ。
朝、会社に行って、このスレ見てみたら176氏の投稿と重なってしまって、鬱。
そいで、会社から書こうとしら、串規制中とかで、書き込めなくて 鬱。
さらに、176氏の本日分を読んで、その内容で鬱。
鬱のきゅーぶなんで、も一度吊っときます。
∧||∧
( ⌒ ヽ
∪ ノ
∪∪
因みに、(わかっていると思うけど)1番目の鬱について、176氏には何の責任もありません。
って言うか、スレの流れを無視して自分のSS突っ込んだ自分に責任があります。
・・・というわけではないけれど、176氏のSSがフィナーレを迎えるまでは、暫くSSのうp
を控えます。
つーか、まだ何にも書けてないんだよね。
>>842 気にするな。
ていうか時間が重なったらアレだが、別に日が重なっても構わんだろ?
折角の香織視点だから感想もらいやすいように時期をずらすのはいいかもな。
マターリ待っとるよ。
>>842 だいじょぶ。みんな待っとりますがな。
お仕事のほうが疎かにならないように、じっくりゆっくりうpし続けてくださいませ。
…しかし香織視点の続きが気になるのもまた事実。
とにかく身悶えしつつ鬱になりつつ待ってます。
176がフィナーレ迎えるまでうpしないとかレスしたら、プレッシャーかかるんでないの。
素直に「まだ書けてない」だけでいいじゃん。
俺もそう思う。
つか176氏にはもうちょっと続けて欲しい。
寝取られて終わりはダメなんよ。
ガキどもが高校生あたりになり、まだ付き合ってる二人+あきらめきれない健二
って話がちょっとでもあれば最強。
いや香織面白いよ、かなり。603氏も、がんがれ。
香織の言動思考のむちゃくちゃっぷりが面白くて目が離せん。
っつーか、これ(多分)初の女視点からの男寝取られ作品かもと思い出した。
>>846 漏れ的には176氏には好きなように描ききった後にでいいので、
2ndシーズンとして亮視点での中高生バージョンを描いてほしい。
彼らが幼馴染カップルとして熟成してマターリラブラブな様子キボン。
んで、寝取り男健二君に活躍してもらいたい。
部活に熱中しいつまでたっても少年な亮と過去の苦い経験から更に大人びた健二。
進路や家庭の悩みを抱えた万里子は次第に…ってな感じで。
てかそれは二次創作の分野でしょうか?
849 :
846:03/09/05 00:06 ID:LOiSzeVM
>>848 そんなのダメ。
視点変更はありえない。
健二はずっと覗いていればよい。
どうせなら二人が別れて今こそ健二が!
ってところで別の寝取り男が出てきたほうが良い。
>>846 いや、「ありえない」てあんた・・・
一部の学校って夏休みまだ終わってねーの?
851 :
848:03/09/05 20:53 ID:N8U2zERW
>>849 そこまでキッパリ言われると妙に納得してしまう。
漏れは諦めてバラモンを倒す旅に出るよ…バラモンどこだ〜?
ちなみに漏れの大学は9/14〜秋休みですな。
852 :
846:03/09/06 00:48 ID:ywS9OEP7
嫌、諦めることもないでしょ。
漏れは176氏じゃないからね。
とりあえず一緒に176氏を応援しましょや。
どんな形であってもきちんと完結させてくれれば漏れは嬉しい。
ヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノ
やっとこさ完結です。
では最後のうp、よろしくお願いいたします。
1/15)
ふと、目が覚めた。
「ここは…」
枝葉の隙間から星が見える。
地上から見上げるそれよりも近くに。
そんな場所は、僕の知っている限りでは一つしかない。
「あいて…」
妙な格好で寝ていたせいで、体の節々が軋んだ。
体を返し、万里子の部屋を見やる。
電気は消え、人が蠢く気配は見えなかった。
もう亮は帰ったのだろうか。
それとも、二人して寝ているんだろうか。
「…どちらにしても、僕にはもう…」
口に出したら、むしょうに悲しくなってきた。
でも、いつまでもここにいるわけにはいかない。
僕は散らかった展望台の中を片付け、もみの木を降りた。
お気に入りのこの座布団は、勿体無いけど道すがら捨ててしまおう。
2/15)
腕時計を見ると、午前4時。
いつもの帰り道には人っ子一人いない。
「帰ったら絶対に起こられるだろうな。
でも、もうそんなことどうでもいいや」
明日から、僕は一人だ。
通学路も変えなくっちゃ。
あの二人は戸惑うかも知らないけれど、
少なくとも僕は…二人の幸せそうな姿を見ていられない。
「あんなの、見なきゃ良かった」
何を今更だが、そんなことを考える。
もしただ単純に振られただけだったら、
潔く身を引いて二人を祝福できたかもしれない。
でも僕は現実を見てしまった。
普段なら、お日様の光で影に隠されてる真実を。
何も知らずに友達のままでいたほうが幸せなのか?
それとも隠された真実を暴いて、希望を潰えさせたほうが幸せなのか?
後者を選んでしまった僕には、もはや確かめようも無いけれど。
3/15)
「藤井、くん?」
不意に後ろから声をかけられた。
振り返って見ると、そこには
「渡部…さん?」
体操服姿の渡部さんがいた。
首に巻いたタオルと少し息が上がっているところを見ると、
どうやら自主トレの途中のようだ。
「藤井くん、久し…ハッ…ぶりだねっ…ハァッ…」
「うん、久しぶり」
「ちょ、ちょっと待ってて…」
渡部さんは乱れた呼吸を正す為に、電柱に寄りかかって大きく息をする。
「ハァ…ハァー… …ふう」
「落ち着いた?」
「う、うん」
久しぶりに見る渡部さんの顔。
あの川でのこと以来だ。
「あのさ藤井くん。…ちょっと歩かない?」
唐突に渡部さんがそんなことを提案してきた。
別に断る理由もない。
僕は彼女の提案にのることにした。
4/15)
早朝の町を僕らは歩く。
その間、何の会話も無かった。
渡部さんは、あのキスのことでも気にして黙っているのだろうか
僕は…別に彼女に話すことが無かったので黙ったままでいた。
気まずいままで辿り着いたのは、万理子に告白したあの公園。
着くや否や、彼女は入り口に備え付けの自販機に向かって走っていった。
(ふう…)
やっと一息つける。
とりあえずブランコに腰掛けることにするか。
(一体何の用なんだか…)
昨日の出来事で僕は相当まいっているらしい。
どうも考え方がやさぐれてしまっている。
5/15)
しばらくして、渡部さんが缶ジュースを二つ抱えてこちらに駆けてきた。
「おまたせ。オレンジでいい?」
「いいよ」
「よかった。何買おうかって迷ってたんだ」
「そうなんだ」
「ごめんね」
そう言って渡部さんは僕の隣のブランコに腰掛けた。
こっちのほうに顔を向けずに。
でも…来るだろう。
あの時の話題が。
「藤井くん。…あのね」
「うん」
「怒らない?」
「内容が分からないし、答えようが無いよ」
「う、うん。そうだよね」
どうやらビンゴのようだ。
渡部さんはあの山でのキスのことを言っているのだろう。
勝手にキスして、僕が怒ってると思っているんだ。
6/15)
(渡部さんと付き合うってのも、悪くないかもな)
いつまでも万理子を思い続けることは何も生み出さない。
だったら万理子のことは忘れて新しい恋に生きるのも、人生の選択肢の一つだ。
渡部さんは僕を好いていてくれている。
後は、僕が彼女を好きになればそれでいい。
ちらっ。
渡部さんの方を見やる。
じっと、目を見る。
「やっ…」
すぐに真っ赤になって、目を逸らす彼女。
(かわいいかも…)
振られた直後なのにとも思うが、そう思ってしまったんだから仕方が無い。
亮も万理子も、僕に彼女がいれば気兼ね無く付き合えるはずだ。
僕の失恋の傷も、明るい渡部さんと一緒にいることでいつか癒されるだろう。
だったら、新しい恋を始めよう。
僕から始める恋を始めよう。
そう決心した僕は彼女に向かって言葉を紡ぐことにした。
7/15)
「怒ってないよ」
「え?」
「ちょっとびっくりしたけどね」
「あ…」
さも意外というような渡部さんの顔。
そりゃそうだろう。
あんなことがあって以来、何の音沙汰も無かった相手が、
こんな反応をするとは思っていないだろう。
「でも、藤井くんって、仲村さんが好きなんじゃ」
これまでの態度でバレバレだったみたいだが、
でも、僕はもう過去は振り返らない。
そう決めたんだから。
「違うよ」
嘘だった。
でもここでは必要な嘘。
そう、思えた。
8/15)
「…っう」
そう言った瞬間、渡部さんがぽろぽろと涙を流し始めた。
え?
何?
まさか…嬉し涙?
「わ、渡部さん? 何も泣かなくても…」
「でも…」
「泣いてる渡部さんは見たくないよ」
うわ、恥ずい。
でもそれはすんなりと口から出た言葉だった。
「私…」
「うん」
「私っ…」
「うんうん」
そう言いながら、僕の手は彼女の方へと伸びていく。
抱きしめて、涙をぬぐってあげよう。
そう思ったのだが、
「私、藤井くんに非道いことしたから…!」
渡部さんが体を引き、僕の手は空を切る。
だったらこうだ。
変わりに僕は正面から彼女を見据えた。
9/15)
「藤井くんのことは、学校のプールで会った日、好きになってた。
だから、山に行くのに私、ついていくって言ったの。
藤井くんと仲良くなりたかったから…
山で競争で藤井くんが倒れちゃった時、気絶している藤井くんに膝枕していたら、
何か好きって気持ちがどんどん溢れていって……思わず、キスしちゃった。
すぐに後悔したよ。相手の気持ちも考えず、あんなことをしちゃった自分に」
彼女の激しいまでの告白。
気持ちがどんどん伝わってくる。
人を想うのって、こんなに強い気持ちなんだ。
誰かを好きになったことのある僕には、痛いほどにそれが分かる。
だから僕は嘘を続けることにした。
いつか、それを本当にするために。
「僕は…」
「…」
「嬉しかったんだと思う」
「…」
「あの時は分からなかったけど、こうして渡部さんとまた会って、確信したよ」
「…」
「だからあの時のこと、非道いことしたなんて、言わないで…」
10/15)
優しく、優しく僕は嘘を紡いでいく。
彼女の悲しみを癒す嘘を。
僕の嘘には、その力がある。
だから君は、
安心していいんだよ。
でも、
「違うの!」
渡部さんの心には、
「私、今彼氏がいるからっ!!」
僕の言葉は届いてはいなかった。
11/15)
「一週間前…
私、水泳部の幕ノ内くんから告白された」
「昔から好きだったって」
「幕ノ内くんのことは嫌いじゃなかったけど」
「私、藤井くんのことが好きだから付き合えないって、言ったの」
「でも彼、それでも好きだって…」
「ずっと悩んだ」
「だから、決めたの」
「もし、夏休みの間に藤井くんに会えたら、きっぱりと断ろうと」
「でも、藤井くんは仲村さんのこと好きだって思ってたから」
「…新しい恋を、始めなくっちゃって気持ちに…なったの…」
「だから…だから私…今日の昼間…彼にOKしちゃった…」
「藤井くんが…私のこと…想っていてくれてるなんて…知らなかったから…!」
12/15)
渡部さんは、僕と同じ結論に至っていたのだ。
叶わぬ恋を棄てて、新しい恋に生きよう、と。
(待たせた僕がいけなかったのだろうか?)
違う。
嘘をついた僕が悪いんだ。
彼女の気持ちを利用して、失恋の傷をいやそうとした僕が。
「いいんだ。待たせた僕が悪いんだから」
「藤井くん…」
「諦めるよ。君の事」
「藤井くんって、やっぱり大人だ…」
「そうかな」
「私だったら、絶対泣くと、思う」
彼女の本音の告白を、また嘘で返す僕。
だったら最後の言葉も嘘で締めくくろう。
「応援してるから」
それだけ言い残し、僕は渡部さんを残したまま、公園を後にした。
どうやら神様は本気で僕の幸せを阻止しにかかっているらしい。
そうでも思わないと僕は心が潰れてしまいそうだ。
もう、
僕は、
誰も好きになっちゃいけないのかもしれない。
13/15)
「あの日の告白、あれ無かったことにして欲しいんだ」
新学期が始まった。
僕は万理子の姿を確認すると、すぐに彼女を連れて屋上へ向かった。
万理子は気まずそうにしていたな…
そして到着するや否や、僕は考えていた台詞を口にした。
「昔さ、近所に…女の子がいたんだ。
とっても仲良しだった。妹のように思ってて凄く可愛がっていた。
でもその子、僕が小学校に入ってからすぐに…」
ここで遠い目をしながら、
「…ずっと遠いところに行ってしまったんだ…」
ちらりと万理子の方を横目で見る。
あ、少し涙ぐんでいる?
どうやら言外の意味を悟ったらしい。
「その子に似ているんだ」
「えっ」
「万理子ちゃんが、さ」
「私が…?」
「僕のところに帰ってきてくれたんだと思った」
「……」
流れるように口から飛び出す予定通りの嘘。
でもこれは、自分一人の力で万理子のことを諦めるための嘘…
14/15)
「だから、ついあんなことを言ってしまったんだ」
「そ、そうなんだ」
「ごめんね。誤解させちゃって」
「い、いいよ。私は気にして無いから」
気にして無いといわれた。
性懲りも無く痛み出す、僕の心。
だから僕は最後の嘘を紡いだ。
「僕は君のこと、妹のように思ってる」
「えっ」
「だから、困ったことがあったら、相談したりしてよ」
「亮とのことも、応援する」
「藤井くん…」
「何たって、兄貴なんだからねっ」
苦しい嘘かもしれない。
でも、それはこれからの行動でカバーしていけばいいんだ。
妹だから…僕は万理子を守り、助けよう。
妹だから…他の誰かと結ばれてもいい。
妹だから…僕は妹の恋を祝福できるだろう。
妹だから…僕は兄としてなら、万理子を愛してもいい。
それは、とてもとても悲しい決断。
でも、それでも。
僕は万理子に笑っていて欲しかった。
こんな愛だったら、神様は許してくれるだろうか?
万理子は、許してくれるだろうか…
15/15)
「くすくす…
同い年なのにお兄ちゃんってのは、変だよ〜」
久しぶりに見る万理子の笑顔。
ああ、可愛いな
素直にそう思った。
そしてプロローグの1年後へ…
という展開でENDです。
お付き合いくださってありがとうございました。
万理子がプロローグでに健二のことを「健ちゃん」って呼んでるのは…
∧||∧
( ⌒ ヽ
∪ ノ
∪∪
脳内あぼ〜んして欲しいでつ…
オワタ
え・・・?オワタ?(w
176氏乙〜。泣けたね。
まぁ、その救われなさがマゾ的な快感なんだけど。
とうとう、176氏も終わりましたか・・・・。
最後の最後でエピローグなんかも欲しかったり・・・
夢作者はもう二度と現れないのでは?って思い始めてきたんですが。
176氏乙&今までありがとう。
次回作があるものと信じてまつ。
でも、最後に「そしてプロローグの1年後へ… 」て書くくらいなら、
プロローグの
>初めて万里子に出会った日、彼女はこの制服を着ていたんだっけ…
に続く描写をエピローグとして本文に付け加えた方が…。
176サン、アリガトウ。オツデシタ。エガッタエガッタ。ジカイサク、カッテニキタイシテマス。
ちょっと聞いてくださいよ。
この間理科の実験してたんですよ。
人間の細胞を見るとかで、ほおの裏側を綿棒でとってプレパラートでこすりつけて、
顕微鏡で見てたんですよ。
で、うちのクラスの女子が、「あ〜、私の細胞になにかうごいてるのがある〜。」
とかいってて、みてみると、細胞の間をなにか細長い物体がくねくね動いてるんですよ。
もうクラス全体がちょっとした騒ぎになってたんだけど、先生が、
「これは精子ですね。」
とかなんとか言っちゃったんですよ。
その瞬間教室内が静まり返って、午前中でその女子は早退しますた。
なんかショックを受けました。
それを出汁にクラスの男子に林間される万里子タソハァハァ
>875
精子の寿命から考えるとその女は授業の直前にフェラしてたって事になるな。
| ´(エ)`)603氏の次の更新は、かなりの長編で来ると見た・・・
あーーーー、やってもやっても上手く纏まらない。
自分の文章を後から見直すと、何だか”どこのナルちゃんがかいてんだ?”
てな感じで、萎え萎えになってしまいます。
とはいえ、これ以上良くなる見込みもないので、見切り発車で次レスからうpします。
おませな小学生の文章を笑ってやってくださいませい。
>878
というわけで、申し訳ありませんが長編ではございません。
(1/7)
「ね、行く所 何処がいい?」
そう訊かれて返した答えは、『海』。
やっぱり、夏は海がいい。
灼熱の太陽、打ち寄せる波の音、よしず張りの海の家、潮の香り、焼きとうもろこしの匂い。
家の近くの海水浴場では、特に水がきれいな所もないし、人が少ない穴場もないけれど、それでも海に行きたく
て、我侭を言わせてもらった。
水着は、今年新調したやつ。原色模様のビキニだ。
ちょっと恥ずかしいけれど、思い切って先輩の前にさらしてみる。
似合ってるかな?
お子様じゃないかな?
「うぉ!大胆だね。でも可愛いよ」
取り合えず、先輩から出てきた言葉から推測すると、合格点か……ほっとした。
「だけど、その姿は できれば僕だけのものにしておきたいけれどね」
ぼそっと言われた言葉。
たとえ誰であれ、(きもい奴は別だけれど)言われれば嬉しい。まして、憎からず思っている相手なら……
身体の心が、じわっと熱くなるのを感じる。
だけど、アイツはこういうような事は言わない。
こういう事を言われた経験がないからなのかしれないけれど、先輩に気持が傾いていく感じがする。もっと言
って欲しい。
単純?アーパー?
かもしれない。
(2/7)
でも、言葉にしてくれると嬉しい。逆に、どんなに思っていてくれても、それが外に出てこなけりゃ、わから
ないもの。
こういう処、アイツとは違うな…。
海は、普通に泳いで、遊んで、焼きとうもろこしを食べて、昼前に上がって、駅前でお昼御飯を食べて(先輩
に奢ってもらった)、帰ることにした。
焼けすぎないように、早めに上がったのに、首筋から肩にかけて結構ヒリヒリする。
「体に砂や塩がついて気持ち悪くない?家に寄って、シャワー浴びて行ったら?」
ドキッとした。
一応、大義名分はあるとはいえ、『先輩の家に寄っていく』という事は、この間の事を連想させる。
なのに、二つ返事で素直にいう事に従ったのは、それを期待しているのだろうか。
なんだろうな。……………ちがう、って言えない自分が歯痒い。
「お先にどうぞ」
そういわれて、シャワーを浴びた。
ベタベタしたのが取れて、すっきりする。
先輩と交代して(ちゃんと着終わってから更衣室を出たよ)先輩の部屋へ行く。
先輩の部屋は、この間と変わりない。相変わらずサッカー関連で埋め尽くされていた。
先輩がアイスティーを持ってきてくれた。二人で飲みながら雑談。
「今日は、付き合ってくれて有り難う」
「そんな、今日は私が無理矢理さそったのに」
(3/7)
「いいんだよ。今年の夏はサッカー尽くしで、お楽しみは無いと諦めてた所のお誘いだったからね……ってい
うか、好きな娘から誘われたら、すごく嬉しいもの。だから、僕からはお礼を言いたかったんだよ」
さりげなく『好き』という言葉を会話の端々に入れてくる。私、こういうのに弱いのかな、聴いてるだけでボーっとしてきちゃう。
先輩ってこういうのは上手だよね。
気が付くと、先輩の手が私の肩に掛かっていた。
「そんな事されても、今日はするつもりありません」
そう言おうとしたのに、口が動かない。
肩を抱いている腕の力がだんだんと強くなり、私の体は先輩の方へと引き寄せられてく。
え?ちょっと、今日はそんな事するつもりはないんですけれど…
でも、力が入らない。断ろうにも口すら満足に動かない。
まるで、自分で自分の気持を否定されているようだ。
ソンナコトイッテ、ホントウハキタイシテタンジャナイ?
いつのまにか、私は先輩に抱きしめられていた。
日に焼けた所を優しく唇で撫でていく先輩、
「ぁ……」
思わず声が漏れる。
と同時に下腹が熱くなって、股間のあたりが、ジュンとしてくる。
先輩の愛撫は続く。
肩口から首筋、耳たぶを経て唇へ。
唇から舌が伸びてきてお互いに絡み付き合う。
お互いに吸って吸われて、その間に先輩の手は私の胸をなで回す。
最初はシャツを間に挟んで、触れるか触れないかくらい微かに…やがて直に大胆に全体を揉みしだいていく。
下腹部の疼きはどんどん激しくなり、パンツに染みができちゃうくらい濡れていた。
(4/7)
「ね、しようよ?」
そんな……こんなになってから言われたら、『嫌』て言えないじゃない………ずるいよ、先輩。
ホラ、ヤッパリコウナルコトキタイシテタンジャナイ。
違う!違う違う違う!!!……………違わ…ない。
「香織ちゃんと一日でも会えないと寂しくて、苦しくて、だから今日一日一緒にいられるのが嬉しくて、こう
したくなっちゃった。………いいだろ?」
先輩の馬鹿。卑怯者。
自分から先輩の首にしがみつき、キスをする。
それは、OKの印。
(5/7)
「は、はぁ、はぁ、くぅ、あ、あぁ、あ、あ、あ、あ、あ、あぁぁぁぁぁ」
今日何度目かの絶頂を迎えた。
激しく求められ、激しく求め、貪りあった。
流石に先輩も私の横に突っ伏して肩で息をしている。
二人とも汗びっしょり。おまけに股間は別のもので一杯になってヌルヌル。ちょっと気持が悪い。
「もう一度シャワー浴びようか?」
「うん」
先輩と二人で一緒に風呂場へ降りていった。
「お互いに洗いっこしよう」
て言われたけれど、そんな気になれなかった。急速に醒めていくのが自分でも解る。
シャワーは一人で浴びた。
全身の汗をくまなく洗い流した後、股間のぬめりを入念に流していく。
今日はGパン、それも白だから、後でたれてきて染みになったら、一発でばれちゃう。それに染みになんか
なったら、みっともなくて穿けないよ(これはお気に入りなんだから)
そんな事を口実にして、執拗に洗っていく 最後の一滴まで掻きだすように。
そこまでしなくてもいいのは解っている。しかし、そうせずにはいられなかった。
まるで何か有毒なものでも入っているかのような気がして、気持ち悪かった。
何でこんな気持になるんだろう。
先輩…ごめんなさい。
(6/7)
「それじゃ、さようなら」。
「うん、気をつけてね」
玄関で別れを告げて、家路を急ぐ。あたりはそろそろ薄暗くなってきたころ。時計を見ると7時ちょっと前、
ちょっと遅くなっちゃったかな。
帰り道の最中、ずっと胃のあたりに違和感を感じていた。ちょっと気を抜くと吐きそうなほどだ。
その吐き気と一緒に激しい罪悪感が私の心臓を鷲掴みにしている。息が苦しい。
何かとてつもない裏切りをしているんじゃないだろうか。
アイツの悲しそうな顔が浮かぶ。
「ひろクン…あなたのせいなんだからね……」
この期に及んでも他人のせいにする。私って最低の女だ。
なのに、こんな嫌な女なのに、なんでこんな私のこと『好き』って言うの?教えてよ…ひろクン、……先輩
自分の部屋に戻ってすぐにアイツのところにメールを打った。
『バイトどうですか?やっぱり大変?無理しすぎないようにね。1時間でも2時間でも空いているひがあった
ら、連絡ください。一緒に遊ぼうヨ』
どうせまともな返事なんか返って来ないだろうけど、話がしたかった。会って顔が見たかった。
どうか通じて。
送ってまもなく、メールが届いた。
やった。アイツからの返事かな?
肩に力が入る。
でも、それは先輩からだった。
(7/7)
全身から力が抜ける。今日の疲れがドッとあふれ出てきた。
とはいえ、読まないのは失礼だ。
取り合えず、メールを読む。
「今日はどうもお疲れ様でした。楽しかったよ。又時間が合えば遊ぼうね。
愛してるよ」
さっきまで醒めていたのに、急に胸が高鳴る。
『愛してるよ』
その言葉は麻薬。
とてつもなく甘美なその響きは、私の心を溶かして混沌の世界へ引きずりこんでしまう。
アイツは決してこんな事言ってくれない。
私は、もう逃れられないのかな?
結局、アイツからメールが来たのは、次の日の朝になってからだった。
「昨日は疲れてたので、帰ってすぐ寝てしまいました。空いている日は今の所ありません。確かに1時間くらいなら時間はありますが、疲れてとても相手できそうにないです。悪しからず」
これがアイツからのメール。
もう、知らない!!
相変わらず切ないですねぇ。
喉の奥がキュッっと絞まる感覚を覚えましたよ・・・
俺的には香織は、香織視点に入る前の突っ走ったw性格のままのが
好きだったかも。
・・・香織視点でちょっとフォロー入れちゃおうかな〜、て意図を
感じたりw
ひろ君が「好きだ」って言った時、あんた断わったじゃ(略
603タン乙ですー。
香織視点入るところが違ったら凄くハァハァしそう…
主人公とヒロインの想いがすれ違っちゃって系寝取られで。
でも、主人公はこの時点では違うけど、読者的には寝取られ対象が
景子に移っちゃってるから香織が何かされててもイマイチ。
Hもアッサリだったし…これからか?
あと最低2箇所くらいH描写予定地あったかな〜(;´Д`)ハァハァ
>889
香織を笑うのは一種のパターン化してる気もするがマジレスすると、
俺は
>>630な感じだと思う。
603タンはさらに一ひねり加えてくれそうだけど。
すご〜くイイ!イガッタ!
だけど贅沢を言わせてもらえば
(4/7)から(5/7)の間の内容を書いて欲しかった。
第2夜がHTML化された模様
-------------------------------------------------
【最狂スレSS保存サイトについての連絡】
管理人の個人的な都合で下記に移転とあいなりました。
http://www2.be-cat.net/kapapa/opi/index.html 皆様にはご迷惑をおかけしますが、お気に入りの変更などよろしくお願いします。
-------------------------------------------------
マジデオワタ
マダ オワテナイ ハズ
ペースが遅くなってすみません。
明日か、明後日うpできると思います。
ナノデ、マダオワテマセン。>all
取り合えず、保守も兼ねて。書き込んどきます。
どうでもいい
オセロ…といえば2人の女
>>901 このスレの伸びからすると(作者タン連投あるにしても)
950が立てるってことでよいかと。
そろそろテンプレ考えろってことかな?
>1に適当な煽り文と前スレと保存サイトのリンクでOKでしょ。
今まで通りシンプルに。
取り合えず、出来た処まで、次のレスからうpします。
ところで、
>でも、主人公はこの時点では違うけど、読者的には寝取られ対象が
>景子に移っちゃってるから香織が何かされててもイマイチ。
大半の人の感覚は↑の通りだと思います。
そこで、以下の香織日記でハァハァするため、過去の↓の書き込みを見ながら
気持をリフレッシュさせて、(現在の記憶を何処かに退避させて)香織の寝取られ様
を堪能してみてください。
以下過去うp抜粋(一部改変)
>香織に会いたくなかった。
>会えば、どうしてもあの日の事を訊きたくなるから。
>ただ、そうしている間、香織の事を考えずに済むから。
>しかし、どうやっても空きの日はできるもので。
>そんな日には香織からの連絡を待っている自分がいた。
>バイトの最中、香織と先輩が仲良く腕を組んで歩いているのを何度か見た。
>香織は、俺に見せた事の無いような笑顔を先輩に向けていた。(と思う。)
>それを見るたびに、俺の胸に何かがチクリと刺さっていくのを感じた。
どうしようもない程の焦燥感、
>何で俺は香織の側に居ないんだ。
>何で俺はこんな所でバイトしてなきゃいけないんだ。
>自分で望んでそうしたのに、
>それなのに
>あいつ、伊藤香織を待ち焦がれている自分がいる。
(1/7)
8月某日、部活の終わりに先輩と一緒になった。
ゲーセンに行った後、先輩の家によって、エッチ。
するつもりなんてなかったのに、『ね?』って言い寄られると、嫌って言えなくなる。
深みにはまっちゃったのかな?
「ね、僕ら、付き合ってるんだよね?」
先輩からいきなりこんなことを訊かれた。
「どうしたんですか?いきなり」
その問いかけに先輩は答えない。
「僕は 香織ちゃん、君が好きだ。君は 僕の事、好き?」
そう言われて、気が付いた。私、先輩から『好き』って言われた事はあるけれど、先輩に『好き』って言った
事がない。
私、先輩の事好きなんだろうか?
最初の時は、先輩から『好き』って言われて、キスされて、舞い上がっているうちに半ば勢いでやっちゃった。
だからその時は取り立てて『好き』って訳でもなかったことは事実。まあ、格好良くて気さくで、憧れの存在
だったから、あの時も満更ではなかった事も確かだけど。
けれど、その後何日もあったのに、先輩と何度も会っているのに、自分の気持を伝えてないどころか、考えて
もいなかった。
今更こんな事考えてるなんて、何か間抜けな話。
でも、やっぱりちゃんと考えて、つたえなくちゃいけないよね。
でも……実際どうなんだろう。
(2/7)
少なくとも、嫌いな人やどうでもいい人とエッチする事なんてありえない。
それじゃあ、好きなの?
そもそも、『好き』って言うのはどういう事なの?人を好きになると、どんな気持になるの?
エッチしたくなる?だとしたら、好きなんだよね。
でも……もしそうだとしたら……今までアイツに『好き』と言っていたことは一体……
「どうしたの?」
「え?……は、い、いや…」
すっかり、先輩を置き去りにして自分の世界に入り込んでいた。
「やっぱり、幼馴染の彼氏の事、考えちゃう?」
「え?べ、別にアイツの事は……
図星を突かれた。焦って言葉が思いつかない。
「やっぱり、君の心の中には、あの一年坊主がいるのか……ま、しょうがないよね、小さいときからずっと一
緒に居たんだから」
「でも、本心を言うとね、好きな娘には自分の方だけを見ていて欲しい、自分の事だけを想って欲しいんだよ」「だから、もし僕の事、好きなのだったら、彼のことは忘れて、僕の方だけを見て欲しい」
「どうかな、僕のこと『好き』って言ってくれるかな?」
どうして……どうしてそんな事…
(3/7)
先輩の事、嫌いじゃない。
多分、好きだと思う。
でも、今ここで『好き』って答える事は……私の心からアイツを否定して、消し去ってしまう事は……
できない。
「ごめんなさい」
返した言葉は、この5文字だけ。
何の答えにもなっていない。
//自分からは考えを出さないで、相手に下駄を預ける。そのくせ、後で都合が悪くなると『それはそういう意味
で言ったんじゃない』とか言って、自分を正当化できる、最低の返事。
何でこんな嫌な女になっちゃったんだろう。
でも、これが本心。
アイツを消し去る事はできない。けれども、下手に答えて先輩との仲をこれっきりにもしたくない。
自分勝手だけれど、素直な気持だった。
「………ハハハ、そうか………」
先輩の乾いた笑い声が耳に響く。
「振られちゃったかな…」
そんな、誤解しないで。
私、先輩のこと振ったつもりはないんだから。今までのお付き合いは止めるつもりはないんだから。
「ま、仕方ないよね。君の気持ちがそっちにあるのに、無理矢理僕の方だけを向かせるわけにはいかないもの」
そんな……先輩、私の話を聞いて。
(4/7)
「それでも、好きだもの。これくらいで香織ちゃんの事、諦めるつもりはないよ」
「君の心が、その一年生に向いていても、構わない。今まで通りの付き合いをさせてくれないかな?」
え!!本当?…………よかった……
「そ、それは……勿論」
「本当?よかった。このまま さよなら されちゃったら、どうしようかと思ってた。何かホっとしちゃった」
そう言ってしなだれかかってきた。
重い。
でも、ホっとしたのは私も一緒。その重さが、先輩の温もりが心地よく感じる。
どちらからと言うわけでなく(恐らく両方から)唇を求め、寄せ合って…………キスをした。
(5/7)
「ん…んん………ふぅ」
長いキスを終えて一息つく。
お互いの唇の間には、銀色の糸が一本かけられ、すぐに何処かへと消えていった。
「それでさ、香織ちゃんにお願いがあるんだけれど」
「何ですか?」
「君の気持ちが彼にあるのは受け入れるから……だから、こういう事は僕だけにして欲しいんだ」
「こういう事って……」
「だから……エッチ………僕以外とは、セックスしないで欲しいんだ」
「何で……何でですか?」
「そうでもないと、僕の優位性がなくなってしまうからね」
「ゆう……い…せい?………………何故…………ですか?」
「だって、香織ちゃんの気持は、彼氏にあるんだろう?」
「それに対して、僕との繋がりは、体だけ。彼とはしていないから、この面での優位性は今の所あるけれど、
もし、君が彼氏とセックスしたら、僕の有利な所は何もなくなっちゃうからね」
「そんな…有利不利だなんて……」
「あのね、僕は君のこと、僕だけのものになって欲しいと思ってるんだよ?」
「君の体だけじゃない、心も全て僕の方を向いて欲しいんだ」
(6/7)
「だから、君の気持ちを独占している彼は、僕にとっては最大のライバルなんだよ」
「そのライバルから君を奪うためだ、そいつから一歩でも二歩でも優位に立ちたいと思うのは、当然じゃない
かな?」
「僕はね 欲張りな人間だ。好きな人を独占するためなら、多少卑怯だって構わない。どんな事だってするよ」
何か、先輩の違う一面を見せられた。
こんなギラギラした、激しい面があるなんて………。
「そう……なんですか」
「で…どう? 約束してくれるかな?」
アイツとのセックス……想像できない。
でも、ずっとその気持でいるられるって事も言えない。
もし、いい雰囲気になって、迫られたれら……先輩との約束だからという理由で、拒否できるのだろうか?
駄目。考えが纏まらない。
ていうか、アイツとセックスする事が想像できないから、そうなったらどうするか?という事も、全然考えられない。
でも…yesを言う事は、危険。
どうしたらいいの?
「ごめんなさい」
やっぱり、卑怯な返事しかできなかった。
「そう……だめか……」
さっきと違って、心底悲しそうな顔をする。そんな顔をされるのは、嫌だ。
(7/7)
「ああ……でも…、今のところ、アイツとする気は……セックスするつもりは全然ないですから。この気持が
変わるっていうことは、全然考えられないですから……アイツとはそういうことするのは当分ありえないと思
います」
「と、言う事は、『当分の間』て条件はあるけれど、約束してくれるってことだよね…良かった」
心底ホっとした表情を浮かべる先輩、その顔を見たらyes、noどちらの返答もできなかった。
先輩の悲しい顔を見るのが嫌で、咄嗟に勢いで言ってしまった言葉。
何であんな事言っちゃったんだろう。
でも、あれは私の本音。嘘偽りのない言葉。
アイツとの距離がまた一つ開いた気がして、何だかちょっと肌寒い気がした。
図らずも先輩としてしまった約束。
又一つ、アイツに秘密を作ってしまった。
嫌な女だよね、私。
実際、もし私が男なら、こんな女張り倒して振ってるよ。
本当、自分の事、嫌いになりそう。
張り倒されはしてないけど振られてるだろ(ワラ
正直、香織はもうどうでもいい
ってか先輩がいい人過ぎて焦燥感とかないなぁ。
これで先輩が実は体だけ求めてるとか他にも女いっぱいいるとかで香織が捨てられたりしたら少しは違うんだが・・・。
>>912 いや、先輩はそういう設定だったと思うがw
>>603 乙ー。いつも堪能してます。
ところで、一つだけ突っ込みいれていいですか?
「ごめんなさい」は6文字だと思うのですがw
先輩は極まともな精神の持ち主だな。
女を見る目は置いといて。
景子たんは誰に寝取られるんだろ?
あと、かなり前の会話だが先輩の名前を聞いたときの反応が気になる。
915 :
:03/09/19 08:58 ID:vrzChF75
香織いらんとか書いてる人もいますが、今の話も私は楽しみに読んでますので、
自分の納得のいくようにかいてください。>603氏
というかいらんとかバカ女とか書かれるのは
NTR的に上手く書かれてるってことだろうな
漏れもSSのキャラクターにこんなにムカつかされるとは思わなかった(藁
>>913 あ、そうだったっけ?最近先輩の行動にぜんぜん毒がないから単にいい人なのかと思ったよw
>>916 でも欝勃起はしないんだよなぁ・・・。漏れ的には香織に幼馴染って以上の魅力が見出せない。
普通寝取られたらくそーーー!って思いつつもハァハァするんだけど香織では駄目だった。
たぶん好みの問題なんだろうね。逆に景子が寝取られたらたぶん欝勃起するよw 想像してもハァハァするしww
>>917 SS保管サイトよりコピペ
そいつの言うには、
異常に手が早く、目をつけた娘をあっと言う間に堕としてしまう。
実際に堕とされた娘は、校内・校外含めて両手では足りないらしい。
飽きると、他の仲間に「玩具」として与え、輪姦させる。
その割に被害が明るみに出ないのは、
・被害者である筈の女の子が先輩を庇って訴えようとしない。
・凄腕の弁護士がいて、(先輩はかなり良いところのお坊ちゃんらしい)多額の
慰謝料でもって強引に示談にさせてしまう。
というものだった。
「だからね、あんたも4組の遠野景子になんかうつつを抜かしていると、本当に
足元すくわれちゃうんだからね。」
香織は先輩に徹底的に堕とされちゃって欲しい。
その代わり、景子たんはラブラブキボンヌ
(´-`).。oO(実は景子たんが先輩の手先で、香織と主人公を引き裂くためにry)
(´-`).。oO(だったとしたら、鬱で首釣っちゃうかも)
(´-`).。oOと同時に、603氏を神と崇めることにもなるけどw)
景子タンは、すでに先輩に(ryだったりするのでは、と言ってみる
ところで667氏は?>751以降消えた?
921 :
:03/09/20 00:39 ID:B3xMmf6O
>>918 > (´-`).。oO(実は景子たんが先輩の手先で、香織と主人公を引き裂くためにry)
Σ( ̄□ ̄;ソレダ!
>>921 そんなことになったら、もう凄ノ王の出番ですよ
むしろ、
先 輩 の 方 が 香 織 に 寝 取 ら れ て い る
(´-`).。oO(実は景子たんが先輩の手先で、香織と主人公を引き裂くためにry)
これだけは避けたい。いくらNTR信者としても痛すぎる、また一週間鬱になるかも
という遠まわしなリクエスト。
やばい、ここまでむかついたのは『バハムートラグーン』以来だ。
むしろ景子たんが先輩の手下ぐらいの展開じゃないと矛先が変わらん。
>>926 アレはたしかに寝取られゲーですな.。それも伝説レベルw
>>927 いや、あれは俺にとっては『むかつきゲー』です(w
あそこまであつかましいヒロインは初めてでした。
そんでもって香織たんで2人目(w
あつかましいヒロイン d(゚∀゚)bイイッ
ソレに惚れる主人公サイコー!
アクセス帰省で携帯でしか書き込めない(ノД`)
931 :
名無しさん@初回限定:03/09/21 14:10 ID:mT0DPjci
うるせーよ
ヘ(´∀`ヘ)ヘ(´∀`ヘ)ヨイヨイ(ノ´∀`)ノ(ノ´∀`)ノヨイヨイ♪
667氏
書き込めないなら、その間書き溜めて大量放出されるんだろうなぁ
とか期待したりして。
933 :
:03/09/21 16:27 ID:Wxe7TF2Y
香織は、ヨヨと同格デスか? (TДT)
香織ってそんなに人気ないんっすかね?
何だか、作者として香織が可哀相になってきた・・・・・・・・・
かといって、『香織タンは』俺様が頂いた!!!
等と言われるのも、非常に腹が立つわけで・・・・・・・・・
(ムスメヲオモウオヤノキモチトイウノハコウイウコトナノカ・・・・・・・・・)
誤字訂正
×かといって、『香織タンは』俺様が頂いた!!!
○かといって、『香織タンは俺様が頂いた!!!』
』位置を間違えて打ってしまった。
漏れは・・・・・・・漏れは動揺してるのか?
>>934 いやいや、ヨヨレベルに達するには香織と先輩で
主人公の家に押しかけてそこでヤッちまうぐらいはしないと(w
香織に萌えてる人はまだいるはずですよ(俺は笑わしてもらってますが)
これからも自分の思うように書いていってください
私も含めて香織(・∀・)イイ!!と言ってる人間居ます…よw
私も含めてヨヨ(・∀・)イイ!と言ってる人間居ますよね?
>>938 ムニムニたん(;´Д`)ハァハァならいますが。
香織?誰だそれ?んな女より今の時代は景子タンなんだよ!!
そんなことな現役大学生100人に聞いたら100人が
香 織 タ ン は 俺 様 が 頂 い た !!!
っていうに決まってるだろ!!
長編ともなると、多少最初の頃と辻褄が合わないことを喋ったりする事もあるでしょう。
そこで脳内整合出来る人は萌えられるだろうし、「何言ってんじゃこのアマは?」と思う人は
萌えられないのでは。・・・と、感想レスを読んでいると思う。
まあ、特に香織は極めて特殊な考え方するので・・・(w
↑キモイ
>>933 すげえな。
これ以前ちょっとプレイしたら面倒臭そうだったんですぐに辞めちゃったゲームだ。
小学生とかがこんなのやったらどんなんなっちゃうんだろ。
発狂するんじゃないのか?
>>943 そ し て 寝 取 ら れ ハァハァ に 辿 り 着 く
明後日、いよいよ寝取られ必至
タナトスの発売日だな…
次スレいかないと作者貼れないぞ?
947 :
テンプレ:03/09/25 01:55 ID:H4R5Sk8M
948 :
テンプレ:03/09/25 02:16 ID:GIVD0+w3
949 :
テンプレ:03/09/25 02:21 ID:GIVD0+w3
>>947-949 こんな感じで立ててよい?
テンプレ修正なければ明朝起きたらすぐ立てます。
SFと寝取られは相性が悪いかもしれんけど…
書いてもいい?
SFと寝取られは相性が悪いかもしれんけど…
書いてもいい?
∧∧ ミ _ ドスッ
( ,,)┌─┴┴─┐
/ つ おわり │
〜′ /´ └─┬┬─┘
∪ ∪ ││ _
゛゛'゛'゛
このスレは
>>951に移行しました。
埋立てを開始してください(w
コソーリと予想(たわごと)を書きこんでみる。
先輩はどうして景子のことを知っていたのだろう?
(なんで音楽室に入り浸っている事まで知ってるんだろう)
わざわざ「香織は俺の物だ」なんていいに行くのも変。
思うに真相は
>>921に近いのではないかと思う。
先輩と景子は実は兄妹か幼馴染で、
内気な妹分の景子とひろくんと付き合わせる為に香織に近づいた,とか。
そう考えると先輩の行動とか結構説明付く事が多い。
景子もなんで先輩と香織が付き合い出したかを薄々は気付いてて
少し罪悪感を感じてるけど、ひろくんに嫌われたくなくて言い出せない。
結局先輩の思惑通りに親密になったわけだし。
んで、この先は
景子とひろくんが付き合い始めて
もう無理してDQN女と付き合う必要の無くなった先輩が
本格的に香織を堕としていくんだよ。きっと。
よく考えたらひろくんはまだ香織の本番シーンを見てないし。
香織にはもっと不幸になって欲しい。
コソーリと偉そうなレスを返してみる。
>>955 >918は前スレから言われてて、「何を今更…」な予想だったが、
今回のは内容まで突っ込んでて、しかも新しい発想だ。
あくまで寝取られヒロインは香織なところも個人的にツボ。
でも最悪、香織の支持率変わらずに、景子もDQN呼ばわりされる危険も…
603氏は心情書くのは巧いから、あとはそれを読者に見せる順番なんだよなー。
景子に悪い感情をもたれる前に切ない心情とネタバラシ語らせちゃえば…。
読者に媚びる必要もないとは思うけど…。
でも多分ちがうんだろうな〜(w
603氏はそろそろ香織の呪縛から離れたいんじゃないかな?
このままだと何書いても「香織DQN」で終わっちゃうから。
だからわざわざ苦労してヒロくんに香織を思い切らせたんだろうし。
ここは埋め立てるんですか?
産め
スレ埋立中。。。
スレ埋立中。。。
スレ埋立中。。。
スレ埋立中。。。
スレ埋立中。。。
スレ埋立中。。。
スレ埋立中。。。
スレ埋立中。。。
スレ埋立中。。。
スレ埋立中。。。
スレ埋立中。。。
スレ埋立中。。。
スレ埋立中。。。
スレ埋立中。。。
(・∀・)ニヤニヤ
スレ埋立中。。。
(・∀・)ニヤニヤ
スレ埋立中。。。
(・∀・)ニヤニヤ
スレ埋立中。。。
(・∀・)ニヤニヤ
スレ埋立中。。。
(・∀・)ニヤニヤ
スレ埋立中。。。
(・∀・)ニヤニヤ
スレ埋立中。。。
(・∀・)ニヤニヤ
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スレ埋立中。。。
(・∀・)ニヤニヤ
スレ埋立中。。。
(・∀・)ニヤニヤ
(・∀・)ニヤニヤ
(・∀・)ニヤニヤ
スレ埋立中。。。
(・∀・)ニヤニヤ
(・∀・)ニヤニヤ
スレ埋立中。。。
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名無しさん@初回限定:03/09/30 16:58 ID:2fhXv2RP
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もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。