>>119 の続き
But how strange, on entering the
Park, the silence; the mist; the hum; the slow-swimming happy
ducks; the pouched birds waddling; and who should be coming along
with his back against the Government buildings, most appropriately,
carrying a despatch box stamped with the Royal Arms, who but Hugh
Whitbread; her old friend Hugh--the admirable Hugh!
http://gutenberg.net.au/ebooks02/0200991.txt
やはり、こんなたわいのない、何の変哲もないことを書き連ねていても、Virginia Woolf の
文章は、そのまま静謐(せいひつ)な詩になっている。
彼女はロンドンを主な住まいとしていたけど、
南イングランドの静かな田舎町に別荘も持っていて、その別荘にある庭の中に立てた小さな
書斎用の小屋にこもって小説を書き、その一方で、外の野原を毎日、かなりの長距離を
散歩しながら、自分の書いている小説をいつも朗読していたそうだ。朗読することによって、
自分が書いている文章が本当にこなれた自然な美しい文章になっているかどうかを常に
確かめていたそうだ。小説家なら誰でもそのくらいの努力はするだろうと言ってしまえば
おしまいだけど、彼女の場合、その努力が本物であったということが、文面をたどっていくと
強く感じられる。
>>120 (1) But how strange, on entering the Park, the silence;
でも、ほんと不思議。公園に入ると、この静けさ。
(2) the mist; the hum; the slow-swimming happy ducks;
霧、ざわざわした音、ゆっくり泳ぐ幸せそうなカモ、
(3) the pouched birds waddling;
袋を持った鳥たちがよたよた歩いている様子。
★ "pouched" という言葉の意味がわからない。有袋類の袋のことかなと思っても、ここでは
birds のことを言っている。もしかして、喉のあたりにある袋のような大きな空間のことを言っているのかな?
(4) and who should be coming along with his back against the Government buildings,
そして、お役所の建物を背にして、
★ (4) の should の使い方に注意したい。偶然にもこの時間帯にこんなところで、幼馴染の
Hugh が歩いてくるので、うれしくも驚いている Clarissa の感情を表しているのだろう。
(5) most appropriately,
ほんと、ちょうどいい時に、
(6) carrying a despatch box stamped with the Royal Arms,
王室の紋章のついた公文書送達箱を携えて歩いてくる人がいるけど、
★ "the Royal Arms" って「王室の武器」かなと馬鹿みたいなことを考えたが、
「王室の紋章」のことだそうな。イギリスのことについて知らなさすぎるので、
まだまだ勉強が必要だ。"The Royal Arms" については、下記のイメージ検索結果を参照。
https://www.google.co.jp/search?q=%22royal+arms%22&newwindow=1&espv=2&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ei=JpGsU8LBPIfmkAWkvYHIDQ&ved=0CAcQ_AUoAg&biw=1093&bih=515 (7) who but Hugh Whitbread; her old friend Hugh--the admirable Hugh!
ヒュー・ホイットブレッドじゃないの! 昔からの友達のヒュー。立派なヒュー。
>>122 の続き
今回のこの一節は、パッと見た感じでは、問題なさそうで、ざっと流し読みできそうだ。
"Good-morning to you, Clarissa!" said Hugh, rather extravagantly,
for they had known each other as children. "Where are you off to?"
"I love walking in London," said Mrs. Dalloway. "Really it's
better than walking in the country."
They had just come up--unfortunately--to see doctors. Other people
came to see pictures; go to the opera; take their daughters out;
the Whitbreads came "to see doctors."
>>123 (1) "Good-morning to you, Clarissa!"
「おっはよう、クラリッサ!」
(2) said Hugh, rather extravagantly,
とヒューが、やや大げさに言ったが、
(3) for they had known each other as children.
それは、二人が幼馴染だったからだ。
(4) "Where are you off to?"
「どこへ行くんだい?」
(5) "I love walking in London," said Mrs. Dalloway.
「ロンドンを歩くのが好きなの」とダロウェイ夫人は言った。
(6) "Really it's better than walking in the country."
「ほんと、田舎を歩くよりも楽しいもの」
(7) They had just come up--unfortunately--to see doctors.
ヒューたちの方は、残念ながら、医者にかかるためにロンドンまでやってきたのだった。
(8) Other people came to see pictures;
他の人たちは、絵を見に来たり、
(9) go to the opera; take their daughters out;
オペラ観劇や、娘を外に連れ出したりしに来ていたのに、
(10) the Whitbreads came "to see doctors."
ホイットブレッド夫妻の方は、「医者にかかる」ために来ていたのだ。
>>124 の続き
そしてこのあと、幼馴染の Hugh Whitbread の妻がしょっちゅう病気にかかっており、
そのためロンドンでたびたび医者にかかっていること、そしてその妻のお見舞いに
主人公クラリッサがしょっちゅう出かけていっていたという話が続く。
Times without number
Clarissa had visited Evelyn Whitbread in a nursing home. Was
Evelyn ill again? Evelyn was a good deal out of sorts, said Hugh,
intimating by a kind of pout or swell of his very well-covered,
manly, extremely handsome, perfectly upholstered body (he was
almost too well dressed always, but presumably had to be, with his
little job at Court) that his wife had some internal ailment,
nothing serious, which, as an old friend, Clarissa Dalloway would
quite understand without requiring him to specify.
http://gutenberg.net.au/ebooks02/0200991.txt
>>125 (1) Times without number
数えきれないくらい何度も、
(2) Clarissa had visited Evelyn Whitbread in a nursing home.
クラリッサは養護施設にいるイヴリン・ホィットブレッドを見舞いに行ったことがあった。
(3) Was Evelyn ill again?
イヴリンは、また病気になったの?
(4) Evelyn was a good deal out of sorts,
イヴリンはまるで元気がない
(5) said Hugh,
とヒューは言ったが、
(6) intimating by a kind of pout or swell of his very well-covered,
manly, extremely handsome, perfectly upholstered body
きれいな、男らしい、きわめて格好のよい、完璧に美しいいでたちをした体で口をとがらせながら
★ (6) の最初の intimating は、(9) の that 節につながる。
>>125 (7) (he was almost too well dressed always,
(ヒューはいつも、きれいすぎるくらいの服装をしていたが、
(8) but presumably had to be, with his little job at Court)
そうする必要があったのかもしれない。宮殿でちょっとした仕事をしていたから)
(9) that his wife had some internal ailment, nothing serious,
奥さんは内臓が少しおかしいけど、大したことはないんだとほのめかしたが、
(10) which, as an old friend, Clarissa Dalloway would
その事情は、旧友のクラリッサ・ダロウェイなら
(11) quite understand without requiring him to specify.
詳しく尋ねなくてもちゃんとわかることだった。
>>125 の続き
次の一節は、3つの文からなっているけど、3つ目の文がすごく長い。
Ah yes, she did
of course; what a nuisance; and felt very sisterly and oddly
conscious at the same time of her hat. Not the right hat for the
early morning, was that it? For Hugh always made her feel, as he
bustled on, raising his hat rather extravagantly and assuring her
that she might be a girl of eighteen, and of course he was coming
to her party to-night, Evelyn absolutely insisted, only a little
late he might be after the party at the Palace to which he had to
take one of Jim's boys,--she always felt a little skimpy beside
Hugh; schoolgirlish; but attached to him, partly from having known
him always, but she did think him a good sort in his own way,
though Richard was nearly driven mad by him, and as for Peter
Walsh, he had never to this day forgiven her for liking him.
http://gutenberg.net.au/ebooks02/0200991.txt
>>128 (1) Ah yes, she did of course;
あ、そうそう、もちろんわかったわ。
★
>>127 の (10), (11) からの続きだけど、Hugh がきちんと言わなくても、
幼馴染なので仕草だけで言いたいことが「わかった」という意味で "she did" と言っている。
(2) what a nuisance;
ほんと、大変だわね。
★ Hugh の奥さんが病気がちで、以前もよくロンドンの医者に診てもらうためにわざわざ郊外から
ロンドンに来ていたけど、今回もまた具合が悪くて、ロンドンで医者にばかり通っていて、
心配事が絶えない Hugh のことを案じて "What a nuisance!" と言っているのだと思う。
(3) and felt very sisterly and oddly conscious at the same time of her hat.
クラリッサは、ヒューの妹のような気分になり、同時に自分のかぶっている帽子のことが妙に気になった。
(4) Not the right hat for the early morning, was that it?
早朝にはふさわしくない帽子よね?
(5) For Hugh always made her feel,
というのも、ヒューはいつもクラリッサに感じさせるのだったが、
★ 具体的に Hugh は Clarissa に何を感じさせるかは、この数行あとの
she always felt a little skimpy beside Hugh
を読まないとわからない。途中でいろいろと修飾語がつくので、わけがわかりにくくなるけど、
このような回りくどく曖昧な言い方こそ、話し言葉の特徴だし、そもそも意識の中に
流れている考えや感情は、こんなふうに流れているのだろう。これこそ、
stream of consciousness の発露なのだろうと思う。
>>128 (6) as he bustled on,
ヒューはせわしなく体を動かし
(7) raising his hat rather extravagantly
帽子を少し大げさに持ち上げたり
(8) and assuring her that she might be a girl of eighteen,
クラリッサに対して「18歳の女の子みたいだよ」と言ったりしながら
(9) and of course he was coming to her party to-night,
そしてもちろん、クラリッサが今夜催すパーティーには参加するよと言ったが、
(10) Evelyn absolutely insisted,
(奥さんの)イヴリンがぜひ行きなさいよと言うもんだから、とも言い、
(11) only a little late he might be
ただ、少し遅れるかもしれない、とも付け加えたが、
(12) after the party at the Palace to which he had to take one of Jim's boys,
ジムの息子の一人を連れて宮殿でのパーティに参加したあとだから遅れるんだと言った。
>>128 あたりの一節を、読み流さないでじっくりと一語一語の意味を丁寧に読み解いていくと、
Virginia Woolf の文章は面白くないどころか、実に味わい深く、読んでいて気持ちのいいもんだ
と感じられてくる。教養あるネイティブだったら、さぞかし Woolf の文章を楽しく読み味わっている
だろうなあ、と想像する。僕も早く、彼女の文章を、辞書なしで、しかも一語一語をすべて
理解して読破できるようになりたいもんだ。
>>130 (12) after the party at the Palace to which he had to take one of 【Jim's】 boys,
この小説ではまだ出てきたことのない Jim という名前がいきなり出てきている。通常の小説なら、
Jim がどこの誰だという文言をひとこと添えるだろう。それをあえて添えないで、
あくまで Clarissa の意識の流れのままに、読者を無視しているかのように書くという手法を
採用しているのだろうと僕は思う。
どうやら、Hugh Witbread の息子のことらしい。だから "one of Jim's boys" は、彼の孫だと
いうことになる。自分が宮殿で働いているから、宮殿のきらびやかな様子や、祖父としての
自分の凛々しい姿を孫に見せたいのだろう。
>>128 (1) --she always felt a little skimpy beside Hugh; schoolgirlish;
クラリッサはいつも、ヒューの脇にいると自分が少し貧弱だと感じた。学校に通う女の子みたいな気分。
(2) but attached to him, partly from having known him always,
でもヒューのことはいい友達だと思っていた。一つには幼馴染だということもあるが。
(3) but she did think him a good sort in his own way,
でもクラリッサは、ヒューのことを彼なりにいい人だと思っていた。
★ (3) の but は、厳密に考えれば、というか、きちんとした書き言葉の中でなら
おかしな使い方かもしれない。しかしあくまで Clarissa の意識の中での口語としての
言葉づかいなので、はっきりとした意味を持つ but ではないのだろう。
>>128 (4) though Richard was nearly driven mad by him,
ただ、リチャードはヒューのせいで頭がおかしくなりかけたけど。
(5) and as for Peter Walsh,
ピーター・ウォルシュに至っては、
(6) he had never to this day forgiven her for liking him.
クラリッサがヒューのことをいい人だと思ったことを今日まで一度も許しはしなかった。
http://gutenberg.net.au/ebooks02/0200991.txt ● というわけで、ものすごく長い文だった。ピリオドを使っていくつもの文に分けることができそうな
ところでも、コンマをつけるだけで、そこに、通常の書き言葉では省略されるような and や but
などを大いに使って、いかにも話し言葉らしい気楽さを醸し出している。このような長ったらしい文章が、
慣れない時には気持ちが悪かった。克服すべき難関でしかなかった。しかし今では、このような
タラタラと続くように見える意識の流れ的な文章が、心地よい。
>>128 の続き 【Virginia Woolf, "Mrs. Dalloway"】
50代の主人公 Mrs. Clarissa Dalloway は、大統領を含めた名士たちを招待した
自分のパーティーの準備として、ロンドン市内の花屋さんに行って花を買いに行く道すがら、
ロンドンの街並みを見ながら、過去のことを思い起こしている。つい今さっき、幼馴染の
Hugh Whitbread に出会ったばかり。Hugh は Buckingham Palace で働いている。
奥さんの具合が悪いから、郊外からわざわざロンドンまで来て、複数の医者にかかっている。
というわけで、次のような思い出が続く。Hugh Whitbread はいつもきれいな服を着て、
とても優しい男で、お母さん思いだ。自分を曲げてでも、他人を(そしてお母さんを)
喜ばそうとする人だ。
そんな Hugh のことが、Peter Walsh は大嫌い。「あんな奴は、いい服を着てるだけで、
見掛け倒しで、ノータリンだ」というようなことを言い続け、そんな Hugh をいい人だと考える
Clarissa を批判し続ける。Peter Walsh は、Clarissa を深く愛している。
She could remember scene after scene at Bourton--Peter furious;
Hugh not, of course, his match in any way, but still not a positive
imbecile as Peter made out; not a mere barber's block. When his
old mother wanted him to give up shooting or to take her to Bath he
did it, without a word; he was really unselfish, and as for saying,
as Peter did, that he had no heart, no brain, nothing but the
manners and breeding of an English gentleman, that was only her
dear Peter at his worst; and he could be intolerable; he could be
impossible; but adorable to walk with on a morning like this.
http://gutenberg.net.au/ebooks02/0200991.txt
>>134 --- (1) She could remember scene after scene at Bourton
クラリッサは、バートンでの場面を次から次へと思い出すことができた。
★ Bourton は、Bourton-on-the-Water という村のことであるらしい。
http://en.wikipedia.org/wiki/Bourton-on-the-Water そして発音をネットで調べると、イギリス式の発音では [ˈbəːtən] と発音している。
(2) --Peter furious;
ピーターはかんかんに怒っていて、
(3) Hugh not, of course, his match in any way,
ヒューはもちろん、ピーターにとって手ごわい相手でも何でもないのだが、
(4) but still not a positive imbecile as Peter made out;
そうは言っても、ピーターが言うほど大馬鹿というわけでもない。
(5) not a mere barber's block.
ただの「散髪屋のスランプ」というわけでもない。
★ "a barber's block" というのはもちろん、"a writer's block" をもじったものだと思う。
"a writer's block" は、作家がスランプに陥って、何も書けなくなる時期を言う。だから
"a barber's block" も、同じような意味を与えて、ジョークとして Peter が使っているのだ。
Hugh Whitbread はいつも身なりがよかったとどこかで書いてあったはずなので、
ヘアスタイルだけが悪かったということは考えにくいので、おそらくは Peter が Hugh の
身なりを嫉妬し、その一方では、Peter から見れば Hugh には深い精神性がないので、
ヘアスタイルを思い切りからかっているのだろう。
(6) When his old mother wanted him to give up shooting
年老いた母親がヒューに狩りをやめてくれとか
(7) or to take her to Bath he did it, without a word;
バースに連れてってくれと頼んできたときは、一言も文句を言わずに連れていっていた。
>>134 (8) he was really unselfish,
ヒューはわがままなところが本当になくって、
(9) and as for saying, as Peter did, that he had no heart, no brain,
nothing but the manners and breeding of an English gentleman,
ピーターが言うような、ヒューに思いやりがなくて、頭が悪くって、イングランドの紳士にふさわしい
マナーを備えてそういう育ち方をしているだけだっていう言葉については、
(10) that was only her dear Peter at his worst;
ピーターは本当はいい人なんだけど、そういうふうに最悪の性格を見せることもあるというだけのこと。
(11) and he could be intolerable;
それから、ピーターは本当に癪(しゃく)に触るときもあるわ。
(12) he could be impossible;
無茶苦茶な言動を取ることもある。
(13) but adorable to walk with on a morning like this.
でも、こんな朝には、一緒に歩くと素敵な相手。
>>134 の続き 【Virginia Woolf, "Mrs. Dalloway"】
>>134 にて、主人公 Mrs. Clarissa Dalloway がロンドンを歩きながら、35年ほど
前の自分や幼馴染の男女たちのことを思い出している。そしてそのあと、次のような
括弧 ( ) で括られたパラグラフが続く。さっきまでとは違ったことを書くために
括弧をつけているのだ。この一節では、ロンドンの街の様子が描かれている。
(June had drawn out every leaf on the trees. The mothers of
Pimlico gave suck to their young. Messages were passing from the
Fleet to the Admiralty. Arlington Street and Piccadilly seemed to
chafe the very air in the Park and lift its leaves hotly,
brilliantly, on waves of that divine vitality which Clarissa loved.
To dance, to ride, she had adored all that.)
http://gutenberg.net.au/ebooks02/0200991.txt
>>137 (1) (June had drawn out every leaf on the trees.
(6月は、木の葉をすべて引き出していた。
★ June を無生物主語としたこの文章が詩的で素晴らしいと感じる。
(2) The mothers of Pimlico gave suck to their young.
ピムリコに住む女性たちが、赤ん坊に乳房を吸わせていた。
(3) Messages were passing from the Fleet to the Admiralty.
電報が、艦隊から海軍本部へと打電されていた。
(4) Arlington Street and Piccadilly
アーリントンとピカデリーは
(5) seemed to chafe the very air in the Park
ハイドパーク (Hyde Park) の空気そのものをこすって温め、
(6) and lift its leaves hotly, brilliantly,
木の葉を熱く、明るく持ち上げ、
(7) on waves of that divine vitality which Clarissa loved.
クラリッサが大好きな神々しい活力を持つ波の上に載せているように思えた。
(8) To dance, to ride, she had adored all that.)
踊ること、波に乗ること、クラリッサはそういうものすべてが好きでたまらなかった。)
>>138 なんという素晴らしい描写。詩そのものではないか。ああ、やっぱり Virginia Woolf は
すごい。
著者は、本当は実に明快で読みやすい文章の書ける人だ。彼女の書いたエッセイを読むとわかる。たくさん
読んだわけではないけど、ともかく、彼女のエッセイ(少なくともその一部)は、実にわかりやすい
流れるような文体で書いてある。馬鹿でも理解できる文章だろうと思う。
そういう明快でわかりやすい文章の書き手が、わざと、すぐには理解できないような曲がりくねった、凝った
文体を駆使して、独自の世界を作り上げている。明快な文章の書けない文章の下手な人が
深遠であるかのように見せかけた文章を書くのとはまるで違う。
>>137 の続き
For they might be parted for hundreds of years, she and Peter; she
never wrote a letter and his were dry sticks; but suddenly it would
come over her, If he were with me now what would he say?--some
days, some sights bringing him back to her calmly, without the old
bitterness; which perhaps was the reward of having cared for
people; they came back in the middle of St. James's Park on a fine
morning--indeed they did.
http://gutenberg.net.au/ebooks02/0200991.txt
141 :
名無しさん@英語勉強中:2014/07/03(木) 14:15:29.11 ID:qPn1Tf+2!
素晴らしいスレですね。
残念ながら個人的には文学作品にはあまり興味がなく、貢献できる語学力もないから、
ROMに徹して勉強させていただきます。
>>141 ああ、びっくりした。そんなふうに言ってくださる方もおられるんですね。しかも、おそらくは
海外からアクセスしてくださってるのですね。文学に興味がないのに、それでも読んでくださり、
「素晴らしい」とまで言ってくださって、ああ、なんというか、ぎりぎりまで自分を追いつめて
孤軍奮闘して疲れ切って、それでもがんばり続けなければならないと思っていた僕も、
ほんの少し、疲れが癒えたような気がします。
【William Shakespeare, "Hamlet"】
Virginia Woolf の精読と解説も続けたいけど、同時に Shakespeare も読み進めたくて
たまらない。ただ、Shakespeare を原文で読んだり YouTube で聴いたりし始めてから
間がないので、まだまだ難しく、このスレで精読するのはまだ無理かな?
"Hamlet" の原文を Everyman's Library で読み進める傍ら、YouTube 上にある
Librivox というボランティア団体による "Hamlet" の朗読
https://www.youtube.com/watch?v=CNlB5XXHP8w を何度も何度も聴いている。精読したり一語一語を理解しながらの聴き取りはまだまだだけど、
ざあっと読み流したり聞き流したりするだけでも、十分に面白い。これはすごいことだ。
400年も前の作品を、僕のような英語のろくにわからない日本人が、たとえ大雑把な形ではあれ、
楽しめるということはすごいことだ。それだけ Shakespeare が万人向けであり、偉大だという
ことだろう。僕はもともと、Shakespeare を原文で読むなんてまだまだ無理だとずっと
思ってきた。いずれはきちんと読もうと思いながらも、ダメだった。ときどき日本語訳や
Charles Lamb による Shakespeare の荒筋の解説を読んでみたり、あるいは
"Romeo and Juliet" や "Hamlet" を注釈つきで紹介した Arden Shakespeare
のシリーズをいくらか読んではいたけど、まだ無理だと感じ、途中で投げ出していた。
そしてここに至り、12歳のときから還暦近くなるまで約50年近くも半ば命がけで英語に取り組んできて、
やっと今、少しは Shakespeare が楽しめるようになった。
【"Get thee to a nunnery" (尼寺へ行け) --- Hamlet の台詞】
Hamlet の "To be or not to be, that is the question." はもちろん有名だが、
"Get thee to a nunnery."(尼寺へ行け)というセリフも有名だ。この台詞を聴くたびに、
僕はいつも、路上を歩きながら笑ってしまう。今朝も、朝、路上を散歩しながらこの台詞を
YouTube で聴きながら、笑ってしまった。30秒ほど笑いが止まらなかった。もちろん、
楽しい笑いではなく、ブラックユーモア的な意味での笑いだ。
★ 原文
【Get thee to a nunnery】, go. Farewell.
Or, if thou wilt needs marry, marry a fool,
for wise men know well enough what monsters you make of them.
To a nunnery, go, and quickly too. Farewell.
■ 現代英語訳
Get yourself to a convent, at once. Good-bye.
Or if you have to get married, marry a fool,
since wise men know far too well that you’ll cheat on them. Good-bye.
http://nfs.sparknotes.com/hamlet/page_144.html (Shakespeare, "Hamlet," Act 3, Scene 1)
【Shakespeare の "Hamlet" に出てくる下ネタ】
"Romeo and Juliet" では下ネタのオンパレードだそうだし、僕自身もその一部はよく
理解できていて、笑っちゃう。しかし、"Hamlet" はちょっと深刻なドラマだから、下ネタなんて
出てこないかと思いきや、どっこい。僕が気づいただけでも、3回、立て続けに出てくる。美しき恋人の
Ophelia に対して Hamlet は、次のような下ネタをかます。
["Hamlet," Act 3, Scene 2]
(1) HAMLET: Lady, shall I lie in your lap?
現代語訳 -- HAMLET: My lady, should I lie in your lap?
★ この (1) は、「君の膝を枕にして寝ようか」という意味と「君の股間の中に入ろうか?」
という意味との両方に解釈できるのだろうと思う。Ophelia は後者の意味に解釈し、
「ダメでございます」と言ったのだ。
(2) OPHELIA: No, my lord.
(3) HAMLET: I mean, my head upon your lap?
現代語訳:HAMLET: I mean, with my head in your lap?
>>145 の続き
(4) OPHELIA: Ay, my lord.
(5) HAMLET: Do you think I meant country matters?
★ country を cunt にかけている。
(6) OPHELIA: I think nothing, my lord.
このサイトにある英文での注釈:
In Shakespeare’s time, “nothing” (or “0”) was slang for the vagina.
■確かに、注釈にある通り nothing は 0 を意味して、その 0 という文字が vagina
に似ているからそういう意味のスラングとして使われたというのも本当だろう。しかし僕は同時に、
nothing が "nut + thing" つまり「豆の物」という意味にも聞こえ、nut は
clitoris を連想させていたのではないかと勝手ながら推測している。
(7) HAMLET: That’s a fair thought to lie between maids' legs.
http://nfs.sparknotes.com/hamlet/page_158.html
【Shakespeare, "Sigh No More"】
Shakespeare の "Much Ado About Nothing" を映画化した作品をかなり昔に見たことが
あった。Emma Thompson も出演する映画だった。そのころはイギリス英語にも慣れていなかったし、
少しばかり古典的な作品に出てくる英語もあまり聴き取れず、さらには Shakespeare の
作品だったから、余計のこと聴き取れず、わけがわからなかったけど、ぼんやり覚えている。
そこに出てくる Nonny, nonny という歌の台詞を思い出した。というのも、いま読んでいる
Hamlet にも出てきたのだ。調べてみると、この歌は Renaissance の時代に流行っていた
ナンセンスな歌だそうだ。
この歌を、今さっき、例のごとく辞書も引かずに滑り読みしただけだけど、
途中で声を挙げて笑ってしまった。男は浮気者だから、諦めなさいよ、
女性たちよ、というような歌だ。
"Much Ado About Nothing" の映画
http://www.imdb.com/title/tt0107616/
>>147 の続き
その作品に出てくる Renaissance 時代の歌の台詞
Sigh no more, ladies, sigh no more,
Men were deceivers ever,
One foot in sea and one on shore,
To one thing constant never.
Then sigh not so, but let them go,
And be you blithe and bonny,
Converting all your sounds of woe
Into Hey, nonny nonny.
Sing no more ditties, sing no mo
Of dumps so dull and heavy.
The fraud of men was ever so,
Since summer first was leavy.
Then sigh not so, but let them go
And be you blithe and bonny,
Converting all your sounds of woe
Into Hey, nonny nonny.
http://nfs.sparknotes.com/muchado/page_80.html
【YouTube 上にある "Hamlet" の朗読 -- 豪華キャスト版】
ちょっとびっくりした。YouTube 上には "Hamlet" を何人もの役者が朗読して無料で聴かせてくれる
ビデオが数種類もあるということはわかっていた。でも、その中には、なんと豪華キャスト版もある
ではないか。
(A) "Hamlet"
https://www.youtube.com/watch?v=YfDCcJSW7yQ このビデオの中で
(B)
https://www.youtube.com/watch?v=YfDCcJSW7yQ&t=40s これをクリックすると、キャストを紹介している。その役者の名前を聴き取って
書き出してみるけど、綴りが間違っているかもしれないから、ご注意を。
なお、僕がよく知っている役者には、【 】をつけてある。
(1) 【Kenneth Branagh】 - Hamlet
(2) Derek Jattleby - Claudius
(3) 【Judy Dench】 - Gertrude
(4) Richard Briars - Polonius
(5) Michael Williams - Horatio
(6) Sophie Thompson - Ophelia
(7) James Willby - Laertes
(8) Michael Elthic -- First gravedigger
(9) Michael Holden - Player king
(10) 【Emma Thompson】 - Player queen
(11) John Guilhood - The Ghost
>>149 の続き 【Kenneth Branagh 版の "Hamlet"】
この録音では、みんなが実にリアルに台詞を言っており、効果音も抜群で、
ドラマチックであることこの上ない。しかし、それだからこそ聴き取りが難しい部分も
大いにある。
(C) Librivox というボランティア団体による "Hamlet"
https://www.youtube.com/watch?v=CNlB5XXHP8w 僕は、上記の (C) ならばよく知っていて、何度も聴いたことがあった。朗読もきちんとしているし、
役者も素晴らしいと思っていた。でも、(A) の Kenneth Branagh 版はそれよりもはるかに
素晴らしい。ただ、(C) の方が、初心者である僕にとってはわかりやすい。効果音もなく、
声だけであり、そんなにまで激しく怒鳴ったり泣いたりはしておらず、声の大きさや朗読の
速さも一定しているため、台詞を聴き取るという点だけから見れば、聴き取りやすいのだ。
【Hamlet が「あなたが母親でなかったらよかったんだが」と言うとき】
"Robinson Crusoe" だったかどこだったか忘れたが、無人島に行こうとする男が
Shakespeare 全集と聖書だけはカバンに詰め込んだという一節を読んだことがある。
それくらいに Shakespeare は、400年もの長きにわたり、全世界で愛されてきた。
とは言いながら、僕は還暦近くなる今まで、Shakespeare の面白さがよくわからなかった。
そもそも、日本語版で読み始めても、すぐに嫌になる。じゃあ、原文で読もうとすると、つい
15年ほど前でも、膨大な注釈を少しずつ読み解いていくと確かに面白そうではあると
思ったけど、注釈と原文とを合わせて数十ページも読むと、やはり別の本に移りたくなってしまっていた。
朗読や映画版を聴くと、ますますわからない。確かに映画ならば映像を見ていればそれなりには
楽しめる。でも、Shakespeare のみならず、そもそも文学作品というものは、台詞や文章そのもの
が楽しめなかったら、本当の面白みはつかめない。だから、Shakespeare は僕にとって、
憧れの対象ではあったけど、実に遠い存在だった。(ということを、すでに何度も書いている。
同じことを繰り返して書きたくなるくらいに、やはり僕はこのことにこだわっているということだ。)
やはり、Shakespeare を初めとする、文章の美しさで勝負をしている作品は、
やはり原文の美しさがわかるようにならないと、その面白さはわからないのではないだろうか?
少なくとも、僕は Shakespeare の日本語版を読んでも、ちっとも面白くなかった。
【Hamlet による母親への台詞】
本当は、気に言った一節を片っ端から和訳していきたいところだけど、今はその気力がないので、
原文だけを紹介する。Claudius は、Hamlet の父親である王様を殺してデンマークの王様の
座を奪い取って、女王(Hamlet の母、そして殺された王様の妻)と結婚した。そんな不届きな
Claudius と結婚していながら平気でいられる母親(女王)である Gertrude に対して、
Hamlet はいろいろと意地悪いことを言うが、次の一節の最後で、(【 】で囲んだように)
「あなたが私の母親でなかったらよかったんだが」と言っている。
実の父親を殺したいとさえ思うくらいに憎む息子は多い。しかし、母親をさえ憎む息子は少ない。
母親をさえ憎まざるを得ないくらいの逆境を体験せねばならなかった Hamlet の悲劇。そして
そこまで純粋に生れてきてしまい、他の大多数の人間と同じく適度に鈍感で幸せな豚として
生れてこなかった Hamlet の人生の皮肉。母親に対してこのように言わないではいられなかった
Hamlet の不幸。そして実の息子からそれを聞くという運命を背負った女王 Gertrude の悲劇。
Shakespeare の作品のごく一部しか知らない僕だけど、それでも、Shakespeare には
人生のすべてが詰まっていると感じている。
(このあと、その原文を引用する。)
【Hamlet -- 「あなたが私の母親でなかったらよかったのだが」】
Ham. Now, mother, what’s the matter?
Queen. Hamlet, thou hast thy father mush offended.
Ham. Mother, you have my father much offended.
Queen. Come, come, you answer with an idle tongue.
Ham. Go, go, you question with a wicked tongue.
Queen. Why, how now, Hamlet!
Ham. What’s the matter now?
Queen. Have you forgot me?
Ham. No, by the rood, not so.
You are the Queen, your husband’s brother’s wife;
But 【would you were not so! You are my mother.】
(William Shakespeare, "Hamlet," Act 3, Scene 4)
http://www.bartleby.com/46/2/34.html
【Hamlet -- 私はそれなりに善良な人間だが、それでも「生まれてこなければよかった」と
思うくらいに罪悪感を感じることがある】
HAMLET
Get thee to a nunnery. Why wouldst thou be a breeder of sinners?
【I am myself indifferent honest, but yet I could accuse me of
such things that it were better my mother had not borne me.】
★現代英語訳
HAMLET
Get yourself to a convent (“Nunnery” could mean either convent or brothel)
at once. Why would you want to give birth to more sinners?
【I’m fairly good myself, but even so I could accuse myself of such
horrible crimes that it would’ve been better if my mother had never given birth to me.】
http://nfs.sparknotes.com/hamlet/page_142.html それにしても、たったいま気づいたが、上記の英語による注釈にある通り、「尼寺」と
日本語で訳される nunnery がなんと、convent という意味と brothel という
意味とがある。ますますもって意味深長だ。本当に Shakespeare は深い。
とてもじゃないけど、こんなものを「尼寺」とか「女子修道院」という一重の意味でしか
訳せない日本語訳なんかでは読んでいられない。やはり英語、しかも現代英語ではなく
あくまで400年前の原文で読まないといけない。
いや、もちろん、日本語で読んで楽しんでいる人たちを否定するつもりはない。
ただ、僕は英語にこだわり、古典文学や哲学が英語ですいすいと深く読めるように
なることを目標として何十年も頑張ってきた人間なので、Shakespeare をも
日本語なんかで読んではいられないのだ。僕にとって、英語は闘いなのだ。
>>154 【nunnery(女子修道院)を brothel という意味で使っていた理由】
>>154 で紹介した Hamlet による、美しき恋人 Ophelia に対する有名な台詞
"Get thee to a nunnery"(尼寺へ行け)の nunnery には「売春宿」(brothel)
という意味もあるということだが、なぜそんな意味が派生したのか、と考えてみた。
もしかして、女子修道院の中の、女性ばかりのいる雰囲気が売春宿そっくりだからか、と
思ったら、実はもっと深い背景があったようだ。それについては、OED の nunnery を含む
最後の例文を読めばわかる。【 】をつけておいたから、読んでほしい。
★ nunnery
b. slang. A brothel. Now hist.
■1593 T. Nashe Christs Teares 79 b,
[To] some one Gentleman generally acquainted, they giue..free priuiledge thenceforward in theyr ★Nunnery★, to procure them frequentance.
■1594 Gesta Grayorum (1914) 12
Lucy Negro, Abbess de Clerkenwell, holdeth the ★Nunnery★ of Clerkenwell.
■a1625 J. Fletcher Mad Lover iv. ii, in F. Beaumont & J. Fletcher Comedies & Trag. (1647) sig. C4v/1,
Chi. Ther's an old ★Nunnerie★ at hand.
Clo. What's that.
Chi. A bawdie House.
■1781 Compl. Mod. London Spy (title-page),
The characters of many well-known Persons who are now frequenters at Gaming-Houses, Bagnios, and other ★Nunneries★, Night-Houses,..Taverns, [etc.].
■1785 F. Grose Classical Dict. Vulgar Tongue,
★Nunnery★, a bawdy house.
■1846 ‘Lord Chief Baron’ Swell's Night Guide (new ed.) 126/2
★Nunnery★, a brothel.
■1977 J. T. Shipley In Praise of Eng. 194
【To the antipapist Tudors ★nunnery★ was a slang term for a brothel.】
上記(1977年)の例文の和訳:ローマカトリックに反抗するチューダー朝時代の人々にとっては、
nunnery(女子修道院)が売春宿を意味するスラングだった。
(OED Online)
【Hamlet: "The time is out of joint."】
これも有名な台詞。僕自身、Hamlet の台詞を意識していたわけではないが、20代前半に
頻繁に口にしていた言葉がある。
「宇宙の基盤が歪んでいる」
Hamlet の言っていることと共通すると感じて、今ごろになってその奇妙な共通点に驚く
★ 原文
HAMLET
Rest, rest, perturbèd spirit!―So, gentlemen,
With all my love I do commend me to you,
And what so poor a man as Hamlet is
May do, to express his love and friending to you,
God willing, shall not lack. Let us go in together,
And still your fingers on your lips, I pray.
【The time is out of joint.】 O cursèd spite,
That ever I was born to set it right!
Nay, come, let’s go together.
★ 現代英語訳
HAMLET
Okay, then, unhappy ghost, you can rest now. So, gentlemen,
I thank you heartily and with all my love, and I’ll repay you
however I can some day. Let’s go back to court together, but shhh,
please. No talking about this. 【There is so much out of whack in
these times.】 And damn the fact that I’m supposed to fix it!
http://nfs.sparknotes.com/hamlet/page_74.html
このスレでは英文解釈に限定した話題を提供しようと思ったけど、それだけに限るとなると
苦しくなってくる。やはり一つ一つの単語を語源学や歴史言語学あるいは印欧語比較言語学
あるいは方言学の観点から考察してみたり、あるいは文学としての味わいを追究したり
したくなる。「英文解釈」というと、やはり表面上の英文の語彙や文法や構造や語法だけを
追及することになる。だから、これからはもうあまりこのスレには物を書かないかもしれない。
やはり元の通り、下記のスレにて物を書き続けることになると思う。それにしても、他の人を引き付ける
ような話題を提供することは難しい。やはり自分の好きなこと、自分がこだわっていることを
書き続ける以外にはなさそうだ。
【隔離・孤立スレ】専門的すぎる書き込みを歓迎
http://awabi.2ch.net/test/read.cgi/english/1389234352/l50
【This thread is open to anyone who might want to communicate with me
or Random Gaijin or anyone either in Japanese or English.】
Random Gaijin, or anyone else who might want to communicate with me
or anyone else, you will always be welcome here.
160 :
Random Gaijin:2014/08/07(木) 12:07:27.44 ID:OHph7g0v!
Test
161 :
Random Gaijin:2014/08/07(木) 12:13:43.22 ID:OHph7g0v!
So, OED
Which Arabic-speaking country did you visit?
>>161 I was in Iraq. I worked there for two and a half years.
I wish I could tell you much more in detail, but I'm afraid anyone
ill-intentioned may collect all such information about me and
do something nasty to me. So I'm being careful.
By the way, Random Gaijin, I thank you for calling me a bigger person
than you are when I was saying I think I have to accept the fact that
I am a Japanese and that I have live in Japan, and so on.
Actually, I used to loathe everything about me when I was younger.
I loathed, just as if I hated earthworms trying to creep onto my
back or something, the fact that I was a Japanese, that I was from
Osaka, that I was a native speaker of Japanese, that I was Asian,
that I was a child of my parents, both of whom didn't -- and couldn't --
go to school after age 14 or so.
I used to hate everything about me. Yes, I tried to love it. I tried
day and night all my life to love my parents, my country, and everything
about me. But actually, at the bottom of my heart, in the deepest
recesses of my being, I hated and loathed my being, my life, my parents.
Now that I'm almost sixty (here again, I'm telling you only a ballpark
age of mine, I don't want to give my exact information
that might be used by ill-intentioned people on the Internet),
I'm becoming a bit mellow. I think that, although I hate my life
and my parents and myself and everything, I have to accept all that.
164 :
Random Gaijin:2014/08/07(木) 13:38:51.35 ID:OHph7g0v!
>>163 Whoa, that's deep man. I'm only 20, so I still get to blame everything
on my parents and circumstance. haha
Hopefully my plans to go to college and change my life will work out.
Hope to one day find myself in a Japanese school teaching English.
I say "hope", but I know that it "will" happen and "will only" happen
if and when I make it happen.
Is Iraq as frightening as it's made out to be? Did you ever feel
as if your life was in danger?
>>164 I really hope you'll some day get to come over to Japan to teach.
Actually I've always loved to teach and I've taught on various
occasions. As a student, I used to teach lots of students to
earn my way through college. After graduating from college,
I taught English at high school for two years.
I'm not the kind of guy that encourage lazy students to work hard.
But I really am a good teacher for students, whether very young
or rather old. For the past year I've been teaching my best friend
English. We read the British magazine "The Economist" together.
He, in his turn, has been teaching me all about what's going on
in the world, especially in on an economic level.
Iraq was rather frightening when I was there. I was working there
when the country was at war with its neighbor. All the time
I was there, the country was at war. We were having a hard time
procuring our goods, both for our daily lives and for our industrial
operations.
There was once a time when I was rudely awakened at five o'clock in the morning
while I was in the capital of the country. A bomb had hit the ground
only a couple of kilometers (a little more than a mile) from
our residence. (to be continued)
>>164 (continued from
>>165)
I was rather lucky, though, having luckily stayed away from bombings
and arrests. One of our colleagues was arrested there and stayed in
jail for two weeks or so. He didn't commit any serious crime.
Another colleague made a narrow escape. A piece of a bomb came
toward him while he was in a town close to the neighbor country.
That piece of bomb came and hit the wall, only ten centimeters
(about four inches) from his head. The piece of bomb
made a big hole in the wall.
Ah, yes, several years after I returned home from my work in that
country, "the" notorious president of the country arrested a lot
of foreigners, including Japanese, to detain them for a long time.
Everyone in Japan made a big fuss over that. So much so that one
famous politician went over to the country to talk to the president
of the country.
I'm sorry if I'm not writing in clear language. If so, that is
intentional. I am being ambiguous on purpose in an attempt to
evade the malicious attempts of some people on the Internet
to do something bad to me.
>>165 CORRIGENDA
I'm not the kind of guy that 【can inspire】 lazy students to work hard.
But I really am a good teacher for 【highly motivated】 students, whether very young
or rather old.
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