ファンタジーリレー小説「Windy Dream 20 〜朝霧の方舟〜」

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1名無しちゃん…電波届いた?
マウル神殿では週に2度、子供達への性教育を行うことが当代の神官長によって決められました。
「正しい性教育を行ってこそ健全な若者になれるはずじゃ」
「そうでしょうか?あまり小さい子に教えることはないと思います」
巫女の一人、リシュラはそう反論しました。
「教育はお前にしてもらうつもりじゃったのだが」
「困ります!」
リシュラは憤怒しましたが、もう決まったものは動かせませんでした。
リシュラの苦悩の日々が始まります。
2名無しちゃん…電波届いた?:2011/12/17(土) 14:36:47.24
【前スレ】
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3蛎崎慶広 ◆bTZdXd7v72 :2011/12/17(土) 16:24:22.09
「ワギナ、これがクリトリス・・・」
「はい!」
「はい毛沢東君なんでしょう?」
「実技がしたいです!」
4名無しちゃん…電波届いた?:2011/12/17(土) 21:39:28.87
どう見ても女教師モノのアレに出てくる男優にしか見えない老け顔の子供たちは、
毛沢東の一声を合図に一斉に机を部屋の隅に押しやって広い空間を作りました。
5蛎崎慶広 ◆bTZdXd7v72 :2011/12/18(日) 02:22:23.69
「国民党は胸を!共産党は股間を攻めるぞ!」

すっかりその気の毛沢東の股間はリャオトン半島みたいに膨れてました。
6 ◆MICHY/qrJk :2011/12/18(日) 08:20:53.71
ふるいな
7名無しちゃん…電波届いた?:2011/12/18(日) 18:20:28.08
ヴァギナ王国にて

ヴァギナ姫「毛沢東よ!クリスタルチンポを集めるのだ!」

そして旅が始まる
8名無しちゃん…電波届いた?:2011/12/19(月) 13:47:08.06
しかしリシュラの前には丈夫な防弾ガラスがはってあったのです。
「これが備えあれば憂いなしということですよ」
しかしリシュラは尿意で困っていたのでした。
この防弾ガラスをどけなければトイレに行けません。
9名無しちゃん…電波届いた?:2011/12/20(火) 16:14:38.21
「ここに便所を作ればいいではないか」
金正日の亡霊がささやきました。
10名無しちゃん…電波届いた?:2011/12/20(火) 17:14:42.56
「私は先生のためだったら人間便所にだってなりますよ」
ガラスの向こうからケ小平君が純粋無垢な瞳で語り掛けてきました。
「さあ何もしないから、そこのスイッチを押してこの防弾ガラスをどけてください」
11名無しちゃん…電波届いた?:2011/12/23(金) 12:49:52.25
(くっ…このままじゃ開始わずか10レスちょいで初失禁さらしちゃう…)
(でも、この子達はまったくといっていいほど信用できない)
(ガラスをどけたとたんに襲われて結局はしっこ垂れ流すことになるんじゃないかしら)
(だったら…このままここでもらす方がまだ被害は少ないわ)
(でも、万一この子達がほんとに純粋だったら…信じてみたい気もする)
(ああ、どうすればいいの…?)
リシュラは尿息に苦しみながら三日間近く迷い続けました。
12名無しちゃん…電波届いた?:2011/12/24(土) 14:07:52.06
結局、教壇に便器を隣接することにしました。
「早く工事を終わらせて!」
リシュラは3日間耐えに耐えた尿意が決壊しそうでした。
13名無しちゃん…電波届いた?:2011/12/24(土) 15:45:26.78
決壊しました。
14名無しちゃん…電波届いた?:2011/12/24(土) 22:38:49.83
防弾ガラスの中は3日分の尿で水槽状態になってしまいました。
溺れそうになったリシュラはたまらずガラスを開けようとしましたが、
尿で壊れたらしくボタンを押してもガラスは動きませんでした。
「ごぼごぼごぼごぼ(たーすーけーてー)」
はたして、リシュラはこのままヒロイン最速失禁記録に続いて最速死亡記録まで樹立してしまうのでしょうか…。
15名無しちゃん…電波届いた?:2011/12/26(月) 16:16:58.00
あまりの水圧に、教室の窓が割れてしまいました。
大量の尿と一緒にリシュラは教室から放り出されてしまいました。
16蛎崎慶広 ◆bTZdXd7v72 :2011/12/26(月) 22:46:06.06
「大変だ!犯す前に逃がしたら授業にならない!」

しかし毛沢東くん達をアンモニア臭が襲いました。
17名無しちゃん…電波届いた?:2011/12/27(火) 02:05:50.27
「くんかくんか」
「……」
「……フォオオオオオオ!」
聖水の香気で毛沢東くん達の心は浄化されるかと思われましたが、
逆に性欲を奮い起こされてしまいました。
彼らは箸が転がっても欲情する年頃なのです。
「先生〜今行くよ〜」
毛沢東くん達は先生を追って窓から次々に飛び出しました。
18名無しちゃん…電波届いた?:2011/12/27(火) 16:13:10.32
リシュラは尿の河に流され、気が付いたときは黄金色の湖に浮かんでいました。
湖の乙女が現れ、リシュラを手招きしました。
「湖を聖水で満たしてくださってありがとうございました。リシュラよ、あなたを待っていたのです」
19名無しちゃん…電波届いた?:2011/12/29(木) 15:06:25.91
そして聖水でできた剣をリシュラに渡し、乙女は言いました。
「世界中の湖を聖水で満たす旅に出るのです。満たすたびにその聖剣はレベルアップしていきます」
「剣は何に使うんですか?わたしは剣を持ったことさえないのです」
「……」
「……」
乙女は微笑んで消えました。
「質問に答えろよゴラァ!」
リシュラは叫びましたが、乙女は現れませんでした。
20名無しちゃん…電波届いた?:2011/12/29(木) 17:51:27.09
その時、背後から生徒達が迫ってきました。
「先生ぇー!早く実習をやりましょー!」
彼らは言葉こそまだ丁寧でしたが目はもはや飢えたモンスターでした。

「まさか…こいつらをこの剣で斬れってこと?」
21名無しちゃん…電波届いた?:2011/12/29(木) 21:07:26.15
「巫女の私に人殺しをしろなんて…」
リシュラは聖剣をよく見ました。しょせんは液体製、殺傷能力がありそうには見えません。
「あ、分かった。この剣で斬ると傷付かずに浄化されるとかそういう感じなのね」
納得しているところに、毛沢東君が飛び掛ってきました。
「えーい、浄化されなさい!」
リシュラは覚束ない手つきで聖剣を振りました。
すぱっ。ぷっしゃああああ……
毛沢東君の体はあっさり袈裟懸けに切断され、切断面から鮮血が噴き出しました。
リシュラの考えすぎで、普通に殺傷能力のある聖剣だったようです。
「い…いやあああぁぁぁ!」
じょばっ。ぷっしゃああああ……
リシュラは人を斬った恐怖で震え出し、股間から聖水が噴き出しました。
22蛎崎慶広 ◆bTZdXd7v72 :2011/12/30(金) 03:11:05.06
毛沢東について来た生徒達は驚きもせず
誰が毛沢東の跡をつぐか争いを始めました。

「そうだ、この聖水と聖剣で面白いことしたやつが跡継ぎだ」
23名無しちゃん…電波届いた?:2011/12/30(金) 07:35:29.80
どんぶらこっこ、どんぶらこっこ。
リシュラは恐怖で聖剣を握り締めたまま自分の尿の河にまた流されました。
川が途中で途切れていると思ったら、前方には聖水の大瀑布がありました。
「……!」
リシュラは悲鳴もあげられず、固まったままはるか滝の下に落ちていきました。
24名無しちゃん…電波届いた?:2011/12/30(金) 11:24:28.21
落下の恐怖でリシュラの尿道はまた緩みましたが、膀胱はさすがに空でした。
したがって尿で逆噴射をかけることもできません。
「ああ、わたし今度こそ死ぬんだわ…」
リシュラは気が遠くなっていきました。

ところが、リシュラはほとんど衝撃無しに滝の下の水面に着水しました。
リシュラの周りには黄金色の液体の膜がバリアのように張られていました。
「とりあえず助かったみたいだけど…これ、どういうこと?」

そこへ、湖の乙女の声が聞こえました。
「ごめんなさい、言い忘れました。あなたは聖剣の他に聖鎧も装備しています。
 大ダメージを受けそうになると、周りの聖水が自動的に集まって鎧というかバリアになるのです。
 10000mぐらいまでの落下ならほぼノーダメージにできます。
 ただ周りに聖水がないと発動しないので聖水は常に確保してくださいね」
25名無しちゃん…電波届いた?:2011/12/31(土) 13:54:23.25
無事に水辺にたどり着いたリシュラは水分を出しすぎて喉の渇きを覚えました。
しかしさすがに聖水を飲む気にならなかったので、水辺に生えていた黄金色の果実を口にしました。
聖剣が右手から離れないので少し不自由しましたが、喉の渇きは癒せました。
26名無しちゃん…電波届いた?:2011/12/31(土) 18:12:07.94
そこへ馬に乗った騎士がやってきました。
「お嬢さん、服が汚れているね。城下町にある私の屋敷においで。
もてなしてあげよう」
二人は城下町に向かうことになりました。
27名無しちゃん…電波届いた?:2012/01/01(日) 00:53:03.36
リシュラは騎士の後ろに乗せてもらいました。
「城下町まではどのくらいですか?」
「30分程度だよ」
(よかった…30分ならさすがに尿意の心配はないでしょう)
「そうそう、この馬は聖水を浴びると喜んで手がつけられなくなってしまう。
だからもし催したら黙って漏らしたりしないで必ず言ってほしい。
途中にトイレはないからその辺で済ませてもらうことになるが」
「やだなぁ、大丈夫ですよ」
リシュラは笑って言いました。
しかし、さっき食べた黄金色の果実には魔力を50%回復する他に利尿作用を50%上昇させる効果がありました。
(効果は排尿して膀胱が空になるまで続きます)
城下町までの半分と行かないうちに、リシュラの膀胱は半分ぐらい満ちていました…。
28名無しちゃん…電波届いた?:2012/01/02(月) 12:56:19.71
しかも、リシュラは黄金色の果実を2つも食べていたのでした。
(あと15分耐えるのよ、わたし…)
リシュラは気合いを入れて自分を励ましました。
29名無しちゃん…電波届いた?:2012/01/03(火) 02:45:45.86
(わたしは1秒おしっこをガマンできる…)
(わたしは何秒かおしっこをガマンしたとき、あと1秒ぐらいガマンできる…)
(つまりn=1が成り立って…)
(n=kが成り立ち、n=k+1も成り立つ…)
(だからnは全ての自然数で成り立つ…)
(つまりわたしは何秒でもおしっこガマンできるのよ…!)

マウル神殿の巫女に伝わる尿意制御術の一つ「数学的帰尿法」です。
要は怪しい理論で自らを騙して尿意を抑え込むだけなのですが、
単純な…もとい純真なリシュラにはこれが結構効くのでした。
以前、尿意に苦しみながら三日間耐えたのもこの術のおかげです。
もっとも今は黄金色の果実の効果があるため、この術がどれだけ効くかは分かりません。
30名無しちゃん…電波届いた?:2012/01/03(火) 15:01:07.94
騎士が乗っている馬が突如として走り出しました。
近くで雌馬が尿をしているのを見たのでした。
いきなりの振動でリシュラの数学的帰尿法を実践していた思考が切断されました。
「おしっこおお!」
思わずリシュラは叫んでしまいました。
31名無しちゃん…電波届いた?:2012/01/04(水) 14:22:53.64
「今は馬が暴走しているから後にするか、飛び降りて用を足すといい」
騎士は淡白でした。
32名無しちゃん…電波届いた?:2012/01/05(木) 00:09:26.59
雌馬は騎士の馬に気付いて、尿を止める余裕も無く猛スピードで逃げていました。
あまりの高速のため、雌馬の後ろには黄金色のダイアモンドダストが発生していました。
騎士の馬はそれ以上の高速で、みるみるうちに追い上げていきます。
(何なのこのスピード!『あの時』より速い!)
実はリシュラは去年、マウル遊園地で新型の高速ジェットコースターの体験リポートをさせられ、
怖くてオシッコを漏らした姿をノーカットでマウル全土に放送された暗い過去を持っていました。
そして、今の騎士の馬はあのジェットコースターよりさらに高速だったのです。
(これ以上我慢するのは無理!でも飛び降りるったってこの速度じゃ…)
その時、馬が雌馬めがけてジャンプしました。
油断していたリシュラは、そのまま凄まじい勢いで馬の背から投げ出されてしまいました…。
33名無しちゃん…電波届いた?:2012/01/05(木) 05:11:55.95
その瞬間リシュラは尿を噴出し、バリアに変え、無事に着地しました。
34名無しちゃん…電波届いた?:2012/01/05(木) 12:03:36.36
馬がジャンプしたせいで、騎士もまた落馬してしまいました。
足を引きずる騎士を見もせず、馬は雌馬をレイプしています。
リシュラは騎士に近づき、
35名無しちゃん…電波届いた?:2012/01/06(金) 01:50:01.43
引きずられている足を診てあげました。
「大変!折れているわ!」
応急処置をしようにも、辺りに添え木になるようなものはありませんでした。
また、リシュラのおしっこ発言を聞いた時の淡白な態度からして
この騎士は聖水属性をあまり持っていないようです。
言うまでもなく聖水には回復の効果がありますが、
対象の聖水属性が弱いと効果は薄くなってしまうのです。
かすり傷程度ならともかく、骨折となると治すのは厳しいでしょう。
「ああ、どうしたらいいの…?」
36蛎崎慶広 ◆bTZdXd7v72 :2012/01/06(金) 02:23:06.52
ダースベイダーとジェイソンとフレディとエイリアンと
プレデターとギレン・ザビとスクルージとターミネーターと
ヒトラーとブッシュとフセインとモラン大佐とムスカ大佐と
宮崎勤と麻原彰晃と大川隆法が通りかかりました。

「あっ、怪我人がいる」
「助けてあげよう」
「そうだ、包帯がある」
「ぼくはテープ持ってる」
「消毒液をあげよう」
「処置してあげよう」
「飲み物はいるかな」
「お金は要らないからね」
「みんなで助けてあげようね」

みんなみんな、良い人でした。
37名無しちゃん…電波届いた?:2012/01/06(金) 03:43:35.00
とりあえず騎士は助かりそうです。
リシュラはレイプされ終わった雌馬にまたがり、城下町を目指すことにしました。
雌馬はショックから覚めず、ふらふらと道を歩き出しました。
38名無しちゃん…電波届いた?:2012/01/07(土) 14:00:02.90
城下町では黄金色の果実を使ったお菓子がたくさん売られていました。
ここの人たちはみんな耐性がついているので、リシュラほど尿意に困ることもありません。
「お嬢さん、甘いタルトはいかがかね?」
カスタードクリームと果実の甘煮がたっぷり詰まったさくさくのタルトを試食にもらったリシュラはしばらく迷いましたが、空腹には勝てなかったのでタルトを食べました。
果実は甘煮にすることで、
39名無しちゃん…電波届いた?:2012/01/08(日) 14:30:22.45
便通も非常に良くなるという効能が現れるのです。
腸がきゅるきゅる鳴り出したリシュラはトイレを貸してもらおうと、民家をノックしました。
40名無しちゃん…電波届いた?:2012/01/10(火) 15:02:40.51
運よく民家でトイレを貸してもらえたので、リシュラは安心して腰を下ろしました。
「黄金をくれ!その黄金を!!」
便座の蓋がいきなりそう声を上げ、リシュラをがっしりホールドしたのでした。
41名無しちゃん…電波届いた?:2012/01/10(火) 15:39:02.14
「黄金虫だよ!おらに幸福を持ってくる黄金虫を出すだよ!このアマ!」
民家の住人のジュピター氏(黒人)は鍵が掛かっているはずの扉を開けてトイレの中に入ってきました。
先ほどリシュラが訪問した時とは別人のような剣幕です。
42名無しちゃん…電波届いた?:2012/01/12(木) 23:11:09.50
リシュラは大変驚きましたが、もう聖水と黄金が出ている途中でした。
(この男、なぜわたしが子宮で飼っている幸福の黄金虫の事を知っているの!?)
リシュラは、じょーぶりぶりと用を足しながらどうするか考えました。
出した結論は、
43名無しちゃん…電波届いた?:2012/01/13(金) 17:49:46.33
黄金虫にお出まし願おう
44名無しちゃん…電波届いた?:2012/01/14(土) 10:57:07.27
リシュラの膣から黄金虫がぞろぞろぞろぞろと際限なく出てきてトイレの床を埋め尽くし、ジュピター氏の脚に上り始めました。
リシュラは用を足し終えたので、便器の蓋にホールドをやめるよう説得しようとしたのです。
45名無しちゃん…電波届いた?:2012/01/16(月) 16:26:21.16
「あんたぁあ!また若い女に手を出してるだね!?まとめて滅多刺しにしてやるだよ!覚悟しなこの野郎!」
ジュピター氏の妻マーズさんが手に出刃包丁を持って乱入してきました。
狭いトイレはぎゅうぎゅう。オーバーキャパシティになってしまいました。
46名無しちゃん…電波届いた?:2012/01/16(月) 20:55:04.38
べこん!
大きな音を立ててトイレの床が抜けました。
リシュラとジュピター氏とマーズさんと黄金虫達は
まとめて数メートル下の黄金の沼へと落ちました。
どぼ!どぼ!どぼ!
三つの体が黄金の沼に頭から突っ込みました。
ジュピター氏とマーズさんはそのまま沈んで二度と浮かんできませんでしたが、
リシュラ(と素早く持ち場に戻った黄金虫達)は聖水バリアのおかげですぐ浮上できました。
「沈まないのはいいけど、どうやって脱出したものかしら…」
47名無しちゃん…電波届いた?:2012/01/17(火) 14:30:36.44
ずっと右手に握っていた聖剣でなんとかならないでしょうか。
そう言って神様に土下座したい気分になったとき、ふいに馬のいななきがリシュラの耳に届きました。
48名無しちゃん…電波届いた?:2012/01/18(水) 14:04:56.42
先ほどリシュラを城下町(の道の途中)まで送ってくれた騎士と馬でした。
リシュラは安堵のため息をつきましたが、直後、騎士から残酷な言葉が返ってきました。
「残念だよ、せっかく聖水属性のある変態貴族にキミを売り飛ばそうと思ったのに。
 彼に黄金属性はないんだ。だからここでお別れさ」

「そんなひどい!私の聖水は百八式まであるわ!だからお願いここから助けて!」
売り飛ばされる気などさらさらありませんでしたが、
今はとにかくこの絶望的な状況から逃れようとリシュラは必死でした。

「聖水と黄金――いや尿と糞は相容れない。
 健全な心身を併せ持つ貴族のボクと、異常者の巣窟マウル神殿から這い出てきたキミが別の世界の住人なようにね。
 さあロシナンテ!お別れのあいさつをしてやれ!」
ロシナンテとは騎士の馬の名前でしょう。
その馬はリシュラの頭上に向けて大量の尿をバーストしました。

獣の尿では聖鎧の力は何一つ発動しません。残されたリシュラは屈辱に打ち震えました。
49名無しちゃん…電波届いた?:2012/01/18(水) 20:28:01.17
騎士が屋敷に帰ってくつろいでいると、
近所に住んでいる黄金大好き貴族のゴールドル氏が訪ねてきました。
「いい黄金の取れる娘は入荷していないかね?聖水機能込みでかまわん」
ゴールドル氏が提示した額を見るなり、騎士はロシナンテを引っ張り出して来て跨りました。
「女性を助けるのは健全な騎士の定め!さっきの娘を救出しに行くぞ!」
「ぶるるるる…」
休んでいたロシナンテは不服そうにいななきました。
50名無しちゃん…電波届いた?:2012/01/19(木) 10:12:34.35
しかしロシナンテは途中の道でまた雌馬が放尿しているのを発見し暴走してしまいました。
騎士はまた振り落とされて今度は首の骨を折ってしまいました。
51名無しちゃん…電波届いた?:2012/01/19(木) 10:53:46.84
騎士は地面に「犯人はロシ」まで指で文字を書きましたが、そこで力尽きてしまいました。
騎士の家で待っているゴールドル氏は、いつのまにか馬だけが屋敷に帰ってきたのを見て、不審に思いました。
52名無しちゃん…電波届いた?:2012/01/20(金) 01:15:07.52
しかも馬は全身に蹄の跡を刻み込まれ瀕死でした。
襲った雌馬がやたら強かったのです。
53名無しちゃん…電波届いた?:2012/01/21(土) 13:34:39.95
ロシナンテはばたりと倒れ、力尽きました。
それを見たゴールドル氏はひらめきました!
「こんなことをした犯人は、
54名無しちゃん…電波届いた?:2012/01/22(日) 12:05:58.97
あいつだ!あいつに違いない!おお、神よ!」
そう叫んで、ゴールドル氏は強いと評判の雌馬を飼っている貴族ワイアット氏の邸宅に突進しました。
55名無しちゃん…電波届いた?:2012/01/26(木) 13:50:51.65
ワイアット氏の邸宅には大きな門があります。
その門は全て馬肉で出来ていました。
馬の体液がぽたぽた落ちてくる門をゴールドル氏はくぐりました。
56名無しちゃん…電波届いた?:2012/01/28(土) 21:49:02.93
ワイアット氏は庭で優雅に馬刺しで午後の紅茶を楽しんでいました。
「やあゴールドル殿、何か御用ですか?」
「貴公の馬が、私の知り合いの騎士を襲った疑いがあります」
ゴールドル氏は単刀直入に切り出しました。
「詳しく話を聞きましょう。セバスチャン、彼にも馬刺しをお出ししなさい」
使用人のセバスチャンが門から馬肉を少し削ぎ落としてきました。馬刺しの正体はこれだったようです。
馬刺しをご相伴しながら、ゴールドル氏は騎士が自分の屋敷から出て行ってからの事を説明しました。
57名無しちゃん…電波届いた?:2012/02/03(金) 20:43:02.84
「ひんにょうはすてーたすだ、きしょうかちだひひん」
庭に呼び出された雌馬は言いました。
「道端で尿をしてたら変態馬が襲ってきたからボコボコにしたけど、人は乗ってなかったって?」
ゴールドル氏は不思議に思いました。
ボコボコにされた変態馬というのはおそらくロシナンテでしょう。
しかし、乗っていたはずの騎士は一体どこに行ったのでしょうか。
58名無しちゃん…電波届いた?:2012/02/10(金) 17:26:34.18
ゴールドル氏は早速、町のいたるところに騎士バンデロの似せ絵を貼り出し、行方を捜すための掲示板も設けました。
バンデロを通さなければ、ゴールドル氏は黄金属性のある自分を満足させられる娘とも出会えません。必死です。
見つけ出した者には、1日ワイアット氏の邸宅で優雅に馬肉を食べられる特典をつけました。
ゴールドル氏の懐はまったく痛みません。
59名無しちゃん…電波届いた?:2012/02/11(土) 12:34:49.34
暇だったので、ワイアット氏もバンデロを探してみることにしました。
ワイアット氏は、ロシナンテが愛馬パトリシアを襲ったという場所に目をつけました。
パトリシアに案内してもらい、尿の残り香が漂う現場にやってきました。
「騎手は振り落とされてこの辺りに転がっているのかもしれない」
ワイアット氏は辺りを捜索し始めました。
60名無しちゃん…電波届いた?:2012/02/11(土) 23:05:13.27
「だんなさま、寄っていらしてー」
傍の遊郭からワイアット氏に美しい遊女の誘いがかけられました。
ワイアット氏は悩みます。
61名無しちゃん…電波届いた?:2012/02/12(日) 14:21:51.25
助言を授けるべく現れたペニス一郎は
62名無しちゃん…電波届いた?:2012/02/12(日) 18:38:57.31
パトリシアを犯そうとして蹴っ飛ばされマウルの丘の方に飛んでいきました。
63名無しちゃん…電波届いた?:2012/02/14(火) 15:32:42.69
ワイアット氏は決断の時を迫られていました。
「うっふん、あたいと遊ばない?」
不細工な遊女もそう声をかけてきました。モテモテ気分を味わったワイアット氏なのでした。
64名無しちゃん…電波届いた?:2012/02/15(水) 15:48:35.80
ワイアット氏に遊女達からチョコレートが手渡されました。
「ハッピーバレンタイン」
モテモテのワイアット氏は遊女達の中に知った顔を見つけました。
65名無しちゃん…電波届いた?:2012/02/19(日) 12:43:22.29
女装をした、元使用人の美少年ゴルディアスでした。
「おお、ゴルディアスよ、なぜ私の元から去ったのだ」
ワイアット氏は落涙しました。
66名無しちゃん…電波届いた?:2012/02/25(土) 20:41:57.57
そしてゴルディアスの乳首をくりくりしてみました。
67名無しちゃん…電波届いた?:2012/02/26(日) 17:06:10.40
「あなたは誰ですか?」
ゴルディアスは言いました。
ゴルディアスはNTMLS(乳首接触性記憶欠損症:乳首を触られると記憶が失われる病気)だったのです。
そういえば、ゴルディアスが彼の屋敷から行方不明になったのは乳首を愛してやった翌日のことでした。
68名無しちゃん…電波届いた?:2012/02/26(日) 19:23:09.68
「私がわからないのか、なんという事なんだ」
ワイアット氏は涙をこぼしながらゴルディアスの金玉をモミモミしました。
遊女たちが生唾を飲んで成り行きを見守ります。
69名無しちゃん…電波届いた?:2012/02/27(月) 09:33:31.70
いいはなしだなー
70名無しちゃん…電波届いた?:2012/02/27(月) 09:39:42.50
いいはなしだなー
71名無しちゃん…電波届いた?:2012/02/27(月) 17:20:20.88
そう言ってブスな遊女が泣き出しました。
72名無しちゃん…電波届いた?:2012/02/28(火) 12:44:08.13
そこに遊郭の主人がやってきてワイアット氏に水平チョップを入れました。
「金も払わずに商品に触るなこの野郎!」
73蛎崎慶広 ◆bTZdXd7v72 :2012/02/29(水) 02:28:54.41
そこにゲシュタポがやってきて、不衛生と言う事で遊郭を閉鎖させました。
みんなもう自由です。
74名無しちゃん…電波届いた?:2012/03/03(土) 10:47:33.41
しかたなく遊郭の元主人はバキュームカーを買って汲み取り屋を始めました。
「はぁ、タンクから美少女でもわいてこないかな」
遊郭の元主人がそんな愚痴を吐きながら仕事をしていると、ぐぼっと変な音がして、何か大きな物がタンクに吸い上げられてきました。
何事かと思う間もなく、タンクの中から美少女が這い出してきました。
「やっと出られたわ」
リシュラでした。
75名無しちゃん…電波届いた?:2012/03/03(土) 16:03:31.83
その黄金と聖水にまみれた姿に、遊郭の元主人ルドルフは一目ぼれをしました。
76名無しちゃん…電波届いた?:2012/03/05(月) 15:40:10.60
ルドルフ氏は急いで愛のポエムを書きました。
その内容とは、
77名無しちゃん…電波届いた?:2012/03/09(金) 21:12:36.37
犯らせろよ
ああ犯らせろよ
犯らせろよ
78名無しちゃん…電波届いた?:2012/03/10(土) 14:14:17.83
もはやポエムでさえありませんでした。
「うるせーばーか!」
リシュラはそう叫んで、うんこ爆弾をルドルフにあびせ、素早く立ち去りました。
飲まず食わずだったので、リシュラはとにかく何か飲み食いしようと思い、近くの洋食屋さんに入りました。
79名無しちゃん…電波届いた?:2012/03/11(日) 00:16:38.85
「風呂に入ってからおいでください」
洋食屋さんは聖水と黄金まみれで入ってきたリシュラを見るなり塩をまいて丁重に追い出しました。
近くの飲食店をあちこちあたってみましたが、どこも同じ扱いでした。
「先に入浴できる所を探した方がよさそうね」
銭湯でもないかと町をうろついていると…
80名無しちゃん…電波届いた?:2012/03/11(日) 10:05:29.72
カレーパンマンが現れた。
「おなか空いてるんでしょ。僕を食べなよ」
カレーパンマンは自分の頬をむしり取ってリシュラに差し出したが
その断面には…OH…慧眼をお持ちの読者なら洞察済みのことだろうが
カレー色の軟便がみっちりと詰まっていた
81名無しちゃん…電波届いた?:2012/03/11(日) 20:57:45.80
「どこがカレーパンマンよ!」
リシュラは差し出されたパンの欠片をカレーパンマン(?)の口に押し込みました。
「うわー臭いーまずいーぐふっ」
カレーパンマン(?)は悶絶してしまいました。
82名無しちゃん…電波届いた?:2012/03/12(月) 13:29:43.97
とりあえず銭湯を探しましたが、高級温泉宿しかありませんでした。
「まあいいや」
リシュラは強引に温泉宿に押しかけました。
宿の女将は丁寧にお辞儀をしながら、
83名無しちゃん…電波届いた?:2012/03/12(月) 20:20:27.91
リシュラが纏っている聖水と黄金の強烈な芳香をもろにかいでしまい
そのまま前のめりに倒れてしまいました。
幸い、気絶しただけで命に別状はなさそうです。
「後でお詫びするとして、とりあえず温泉に入らせてもらいましょう」
リシュラは宿の中の案内板に従って浴場の入り口まで辿り着きました。
入り口には『名物 黄金の湯』と書かれていました。
リシュラは少し嫌な予感がしました。
84名無しちゃん…電波届いた?:2012/03/13(火) 15:11:18.71
嫌な予感は当たりました。
黄金色のお湯は、そこはかとなく聖水の芳香がしました。
「もうなんでもいいわ…」
とりあえず身体についていた黄金と聖水を洗い場のシャワーで落としました。
お湯に入るかどうか、リシュラは逡巡しました。
85名無しちゃん…電波届いた?:2012/03/14(水) 01:26:57.42
「聖水風呂は気持ちいいわねー」
よく見ると、一人の女性が気持ちよさそうに湯に浸かっていました。
しかも、浸かりながらじょぼじょぼ自らの聖水も放出していました。
「あなたは?」
リシュラは女性に尋ねました。
「菖蒲沢ひろみといいます」
86名無しちゃん…電波届いた?:2012/03/14(水) 15:28:13.26
ひろみは言いました。
「あなたもこっち来て浸かりなさい、気持ちいいわよ」
「でもあなたの聖水がじょぼじょぼ出てますし」
「それがこの温泉の決まりごとなのよ」
リシュラはどうしようか、一生懸命考えました。
87名無しちゃん…電波届いた?:2012/03/17(土) 08:38:43.77
よく見ると、奥の方にもう一つ湯がありました。
そちらには誰も入っていません。
「あっちはまともなお風呂かも…」
そう思って少し近付いてみると、何やら固形物がたくさん浮いていました。
88名無しちゃん…電波届いた?:2012/03/18(日) 16:04:12.42
それはウンチでした。
89名無しちゃん…電波届いた?:2012/03/18(日) 20:26:06.01
「誰がこんな風呂入るのよ…」
リシュラは呆れましたが、よく見ると人が入っています。
「お嬢さん、いい湯ですよ。一緒にいかがかな?」
紳士的に声をかけてきたのは、黄金大好き貴族のゴールドル氏でした。
90名無しちゃん…電波届いた?:2012/03/20(火) 19:14:23.35
「もういいわ!湯船に浸からなくても!」
そう言ってリシュラは脱衣所に戻りました。
そこには仲居さんたちが数人、怖い顔で立ちはだかっていました。
「お湯に浸かってください」
91名無しちゃん…電波届いた?:2012/03/20(火) 23:16:09.89
「聖水や黄金が入ってないお湯はないんですか?」
リシュラがどうせ期待してませんけど、という表情で尋ねると、
「ございますよ」
仲居さんは拍子抜けするほどあっさりと言いました。
「こちらです」
仲居さんはその湯に案内してくれました。
お湯は綺麗でしたが、黄金色の果実がいっぱい浮かんでいました。
「乏尿(尿が少なすぎる病気)によく効くお湯です」
92名無しちゃん…電波届いた?:2012/03/21(水) 14:31:46.14
(お湯に浸かって短時間したらトイレに駆け込めばいいんだわ)
そう思ってリシュラは果実の湯に入ることに決めました。
93名無しちゃん…電波届いた?:2012/03/21(水) 18:09:22.25
              /.:: :         : : ':,         知   こ
              ,'.:: :             : :: ',       ら   の
               |::: :             : :: L.       な  温
             ⌒ヾ: :  ,.、       ,..、 : :: レ 〉     い  泉
            ヽ〉|:: :: 、_\   /,.、_ : :: |/      の    `
              〈_」:: ::  ┴'`;  f;└'´ .:: :: |__       か  ウ
          , : :´ハ:: :. `¨´,.:  l、`¨´.:: :: 仄`ヽ、    ?   イ
         , : :´   ∧::._,.::イヽ.__,.へ::,._:: .:,:'_;'    丶      ル
      /         ヽ:: .へ:.‐--‐;.イ .:,:イ=/        \   ス
      /          、ヽ:: . .`¨¨´.: ::∠ニ,:'               だ
    /           ヽニ≧=--=≦三,:′            よ
   ′             \=三三三/                 °
94名無しちゃん…電波届いた?:2012/03/24(土) 13:04:15.28
と、覗きが言いました。
「きゃー!」
リシュラと仲居さんたちは悲鳴を上げました。
仲居さんは脱衣所の籠を持って覗きに攻撃を加えます。
リシュラはその間に、まんまと自分の部屋にチェックインしたのでした。
95名無しちゃん…電波届いた?:2012/03/28(水) 21:00:28.92
部屋でくつろいでいると、天井から水が滴ってきました。
「何これ?雨漏り?」
しかし、案内図によればこの部屋は最上階ではなく、真上にも客室がありました。
「上の部屋でシャワー出しっぱなしにでもしてるのかしら…」
リシュラは上の部屋の人に会いに行ってみることにしました。
96名無しちゃん…電波届いた?:2012/04/01(日) 15:57:24.80
上の部屋は海になっていました。
ここから旅館に出す海の幸が評判だそうです。
中を覗くと、黄金色の魚が泳いでいました。
97名無しちゃん…電波届いた?:2012/04/02(月) 15:01:34.74
「どうせこれを食べたら尿が出てくるとかそんなのでしょ。食べないからね」
そう言いながらも、リシュラの目は魚に釘付けでした。
98名無しちゃん…電波届いた?:2012/04/02(月) 20:43:22.99
よく見ると、近くに黄金色じゃない魚も泳いでいました。
その色は、
99名無しちゃん…電波届いた?:2012/04/04(水) 19:07:04.45
銀色でした。
白にも見えました。
立て札があって、
『銀色魚の効果…先っちょから白いものがよく出るようになります。
 (男性客のみに提供しております。
 女性が勝手に取って食べた場合の責任は負いかねます)』
と書いてありました。
100名無しちゃん…電波届いた?:2012/04/05(木) 18:03:47.56
その横にも立て札があって、
「取るなよ!絶対に取るなよ!」
と書いてありました。
101名無しちゃん…電波届いた?:2012/04/05(木) 19:41:29.67
「そんな手には乗らないってば。取ろうにも道具がないし…」
と思ったらそのまた横に立て札がありました。
「ここにある道具をどれでも自由に使うなよ!絶対に使うなよ!」
と立て札には書いてあり、釣り竿と投網と銛が引っかけてありました。
102名無しちゃん…電波届いた?:2012/04/07(土) 02:06:33.85
気が付くとリシュラは銛を手にして海にダイブしていました。
「あ、あれ?おかしいな?」
103名無しちゃん…電波届いた?:2012/04/07(土) 23:12:05.85
(あわび発見!プシシw)リシュラの背後からスナドリ猫が迫る!
けだものの視線がリシュラの両脚の付け根の秘貝に銛のように突き刺さる!
104名無しちゃん…電波届いた?:2012/04/08(日) 14:09:09.78
はずでしたが、自分の肛門に太い何かが突き刺さっている事に気づいたスナドリ猫でした。
「アッー!」
痛みと快感がスナドリ猫を襲いました。
105名無しちゃん…電波届いた?:2012/04/08(日) 23:46:39.47
スナドリ猫が「アッー!」と叫んで口を開けたところにタイミング良く不運な銀色の魚が飛び込みました。
「ごっくん」
呑み込んでしまいました。
「ウッ!」
スナドリ猫の先っちょから白いものがどぼどぼ出て、海が白く濁り始めました。
106名無しちゃん…電波届いた?:2012/04/14(土) 11:51:10.15
リシュラは大きな大きな黄金色の魚につかまり、白濁から逃れました。
黄金色の魚はすごいスピードで海中を泳ぎ、海面へとジャンプしました。
旅館の天井に、激しく頭部をぶつけてしまったリシュラでした。
107名無しちゃん…電波届いた?:2012/04/15(日) 17:36:07.49
そのままリシュラと魚は旅館の廊下に飛び出てしまいました。
他の湯治客が呆然とその光景を眺めていました。
108名無しちゃん…電波届いた?:2012/04/16(月) 12:36:40.38
黄金魚は煙となってリシュラの身体に巻きつき、やがて誰もが羨むドレスに変わった。花びらのように薄く、それでいて鎧のように強靭なそのドレスに、リシュラは
109名無しちゃん…電波届いた?:2012/04/16(月) 13:44:14.51
狂おしいほどに魂を奪われました。
110名無しちゃん…電波届いた?:2012/04/20(金) 01:11:30.00
それは、黄金聖衣を纏おうとする者への試練でした。
試練に耐えて魂を取り戻せば、黄金聖衣は最強の防具となって所有者を護りますが、
耐えられなかった者は魂を失い、意思も無く黄金水を垂れ流すだけの存在と化すのです。
果たしてリシュラは試練に耐えられるのでしょうか…。
111名無しちゃん…電波届いた?:2012/04/20(金) 09:20:02.96
リシュラは頑張って耐えようとしましたが、とりあえずのどが渇きました。
112名無しちゃん…電波届いた?:2012/04/20(金) 12:11:39.74
肋骨部分の甲殻を思わせる部分が鋭く伸び、リシュラのふくよかな胸に巻きつく。
「ひゃん!!」
金色に光る触手となり、執拗に弄るそれにリシュラは色気を帯びた声で喘いだ。
113名無しちゃん…電波届いた?:2012/04/23(月) 00:53:30.86
「あっー」
ぷっしゃああああ・・・・
しょせんは生娘、10秒で絶頂に達し聖水を吹き出して失神してしまいました。
湯治客らはそれを漏らしたての聖水のような生温かい目で見ていました。
114名無しちゃん…電波届いた?:2012/04/26(木) 06:16:23.46
リシュラは女将からこっぴどく叱られました。
賠償金の代わりにしばらくここでタダ働きすることになりました。
115名無しちゃん…電波届いた?:2012/04/26(木) 21:25:41.07
しかし、リシュラは黄金聖衣に弄られて聖水だだ漏れ状態だったので
接客や掃除などの一般的な仕事は不可能でした。
ここは(多少変なお風呂はありますが)女性客も多い健全な温泉宿として営業しているので
客引きに聖水ショーをさせるというわけにもいきません。
「いったい、何の仕事をさせたものかしら…」
女将は困ってしまいました。
116名無しちゃん…電波届いた?:2012/04/28(土) 07:18:47.60
「黄金の湯」の源泉がやや枯れかけなので、聖水を補充する役目を与えることにしました。
とりあえず、山盛りの黄金色の果実をリシュラに食べさせました。
「これがあなたの食事です。しっかり働きなさい」
117名無しちゃん…電波届いた?:2012/04/29(日) 12:42:37.11
「わたしは女将さんの仕事をやってみたかったのに」
118名無しちゃん…電波届いた?:2012/04/29(日) 18:22:05.75
「ぶべら!」
突然の暴力にリシュラは体勢を崩し、冷たい木製の廊下に薙ぎ倒されました
「高級温泉なめんな雌餓鬼」

…女将さんが去った後もリシュラはしばらく動けませんでしたが、
下腹部に尿意を感じようやく我に返りました
119名無しちゃん…電波届いた?:2012/04/29(日) 19:13:06.11
「そうだわ…目の前の仕事から逃げて、夢を見てるようではいつまで立っても女将にはなれないんだわ…!!」
リシュラは決意し、いざ決戦の舞台である黄金の湯に向かいました。
120名無しちゃん…電波届いた?:2012/04/30(月) 00:14:08.12
わずか四秒で黄金の湯は満タンになりました。
さらに溢れかえって他の湯に流れ込み全部黄金の湯になってしまいました。
というか浴場いっぱいに溜まって浴場そのものが黄金の水槽になってしまいました。
「果実を食わせすぎたわ!」
女将は頭を抱えてしまいました。
121名無しちゃん…電波届いた?:2012/05/01(火) 01:01:06.04
浴場は浴場で大変でしたが、客室の方も大惨事になっていました。
スナドリ猫が銀色魚の効果で放出した白いものが廊下までどろどろ流れ出していたのです。
すでに気味悪がって逃げ出す客も出始めていました…。
122名無しちゃん…電波届いた?:2012/05/01(火) 16:37:32.37
「これでは宿が経営できない…!」
女将は若い者を数人呼び、リシュラとスナドリ猫を人目につかないように抹殺させました。
死体は反対側の公衆便所に放り込み、若い者は組事務所へ帰っていきました。
123名無しちゃん…電波届いた?:2012/05/02(水) 13:39:58.29
「おお リシュラよ しんでしまうとは なにごとだ」
124名無しちゃん…電波届いた?:2012/05/02(水) 16:54:57.66
このスレ、電波なネタでぶっ潰してくれ
http://engawa.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1331924818/
125名無しちゃん…電波届いた?:2012/05/02(水) 17:03:11.43
リシュラは見たこともないお城の玉座の間にいました。
足は付いていましたし利尿作用も止まってないので、ここは天国や冥界の類ではなさそうです。
誰かに蘇生されてここまで運ばれたのでしょう。
「ここはどこですか?」
王様に尋ねました。
「ここはラダトームの城じゃ」
126名無しちゃん…電波届いた?:2012/05/03(木) 14:40:25.35
リシュラと王様のやり取りの間、スナドリ猫はリシュラの肛門をいじっていました。
「リシュラ、何としてもおまえのこのつぼみを花開かせてやるぞ」
スナドリ猫は、作物のおしべとめしべをいじくる農民のごとき熱心さで
リシュラの肛門をほじくり続けました。
127名無しちゃん…電波届いた?:2012/05/03(木) 21:30:16.68
持てる限りの指技と舌技までも駆使してもつぼみはいっこうに開きませんでした。
「尿道はゆるゆるのくせになぜこっち側はこんなにきついのだ…!」
スナドリ猫はいつしか血の涙を流していました。
128名無しちゃん…電波届いた?:2012/05/04(金) 07:35:01.58
スナドリ猫の視界が曇ったのを見計らったように、リシュラのつぼみがほころびました。
そして破裂するような音とともに大量のガスを噴き出しました。
スナドリ猫は空高く吹き飛ばされ、天井にぶつかって跳ね返り、
玉座の王様の膝の上に落下しました。「にゃう〜ん・・・」
129名無しちゃん…電波届いた?:2012/05/04(金) 12:27:38.03
王様とスナドリ猫の視線が交錯しました。
「ウホッいい男」
130名無しちゃん…電波届いた?:2012/05/04(金) 19:04:42.23
「リシュラよ、心して聞くがよい。
 お前は今まで、自分がマウルの丘の正式な巫女だと思っていたようだが、
 実はあの丘周辺は、有色人種たちがマウルの名を不等に名乗り占拠したスラム地帯に過ぎん」
「そんなこといきなり言われても知らんがな」
「そうじゃのう…」
王様は膝の上でスナドリ猫の肛門を弄びながら押し黙ってしまいました
広い玉座にはスナドリ猫の歓喜の嗚咽だけが延々と響いています
やがてスナドリ猫が三度目の絶頂を迎えた頃、王様はリシュラに重々しく問いかけました
「聖水とマン屁の巫女よ、本当のマウルの丘を復活させる旅に出てはくれぬか」
131名無しちゃん…電波届いた?:2012/05/05(土) 17:10:47.61
(まずい!リシュラがまたやっかいごとに巻き込まれようとしている!)
スナドリ猫は肛門に渾身の力を込めて王様の指を締めつけました。
「ウホッ!スナドリ猫よ、こはいかに!?」
「ハァハァ、王様、お忘れですか?本日は、5月5日はタンゴセックスの日ですぞ!」
「!!」
132名無しちゃん…電波届いた?:2012/05/05(土) 20:33:51.71
王様は急に険しい表情になると、
スナドリ猫を床にかなぐり捨てて玉座の横の隠し扉に急ぎ消えていきました
と思ったら脇にドードー鳥の卵を抱えすぐ戻ってきました
「た〜〜ま〜ご〜〜〜SFXゥゥゥゥ!!!」
スナドリ猫は後ろ首をむんずとつかまれ、ぶち込まれました
133名無しちゃん…電波届いた?:2012/05/06(日) 12:28:13.64
卵から尻を出した格好のスナドリ猫の尻穴に王様のちんこがぶち込まれました。
それをリシュラは黙って撮影していました。
「これは高く売れるかもしれないわね」
134名無しちゃん…電波届いた?:2012/05/06(日) 19:33:32.67
王様は卵で視界を奪ったままのスナドリ猫を抱きかかえると
何やら童謡なものを口ずさみつつ隠し扉の中に消えていきました
続きを撮影しようと王様の後を追ったリシュラでしたが
隠し扉はリシュラの目の前で音もなく閉まり、ただの壁と化してしまいました
一人残されたリシュラは
135名無しちゃん…電波届いた?:2012/05/06(日) 21:03:37.40
スウェーデンポップが聴きたくなりました。
136名無しちゃん…電波届いた?:2012/05/06(日) 21:59:51.19
「ぼく勉三さん」
ラダトームの城門がブチ破られました
サイボーグ毛沢東です!
137名無しちゃん…電波届いた?:2012/05/07(月) 15:01:45.71
そして城門の前にある落とし穴に落ちてしまいました。
トランプの兵隊達が嬉々として穴を埋めている間、リシュラは淡々とスウェーデンポップをMP3に落としていました。
138名無しちゃん…電波届いた?:2012/05/07(月) 16:55:23.24
「もそもそスウェーデンポップとはなんぞ?」
王様は隠し扉からひょっこり顔を出して訊ねました
「ggrks」
「   」
王様は黙って引っ込みました
139名無しちゃん…電波届いた?:2012/05/07(月) 17:21:59.04
そして、スウェーデンっぽい民族衣装を身に付けた男女が出てきて
ハッテンディン♪ハッテンディン♪
などと歌っている動画に辿り着きました。
「おそらくこれがスウェーデンポップじゃな」
140名無しちゃん…電波届いた?:2012/05/08(火) 08:49:10.71
ほっぺたの赤い男の子と女の子が楽しくハッティンディンハッティンディンと歌いながら黄金水を掛け合う動画に、王様は欲情してしまいました。
141名無しちゃん…電波届いた?:2012/05/08(火) 12:01:58.34
王様は自分自身を微分することで、
2次元の存在へと変化し、画面の中へと入っていきました。
142名無しちゃん…電波届いた?:2012/05/08(火) 17:22:30.97
王様は知る由もありませんでした。
その動画が釣り動画で、後半にはガチムチパンツレスリングが無修正ノーカットで収録されていたことを…
143名無しちゃん…電波届いた?:2012/05/08(火) 23:25:12.88
動画は利用規約に違反したために、削除された
では王様も消えてしまったのか?
スナドリ猫は何だか涙が止まらなかった

リシュラの冒険は続く
144名無しちゃん…電波届いた?:2012/05/09(水) 03:48:59.19
「お前が王になればよいではないか」
スナドリ猫の耳元でおっさん悪魔がささやきました。
145名無しちゃん…電波届いた?:2012/05/09(水) 16:58:06.25
幸い、大臣がその動画を削除される前に自分のPCにダウンロードしてあったので、
王様はそこから再積分を行い帰還できました。
「そなたの機転のおかげで助かったぞ」
王様に厚く感謝されて、自分も前半部分に釣られてダウンロードしただけだとは今さら言えない大臣でした。
146名無しちゃん…電波届いた?:2012/05/09(水) 18:54:24.07
王様はふと思いました
そろそろ娘のティアラ姫が帰ってくるころじゃが…
今日は遅いのう
147名無しちゃん…電波届いた?:2012/05/09(水) 19:19:18.89
「おとーさまー!てぃあらは今帰りましたのー!あたっ!!」
そう言って玉座にヘッドスライディングして来たのは、
サイボーグ毛沢東二式でした
「てへぺろ☆」
148名無しちゃん…電波届いた?:2012/05/09(水) 19:56:12.73
ティアラは「サイボーグを念力で操る魔法」
を学校で習得してきたのでした。
149名無しちゃん…電波届いた?:2012/05/10(木) 08:32:46.32
ティアラの使うサイボーグ毛沢東二式はスナドリ猫に目をつけました。
「こんなところにねこさんー!」
150名無しちゃん…電波届いた?:2012/05/11(金) 10:17:40.80
自分も操られるのではないか?
と不安に思ったスナドリ猫は、自分を微分して
PCの中に逃げようとしましたが、できなくて
頭を画面にぶつけました。オロオロ・・・
151名無しちゃん…電波届いた?:2012/05/11(金) 11:27:17.09
サイボーグ毛沢東二式の指がスナドリ猫の肛門に深く深く深く挿さりました。
152名無しちゃん…電波届いた?:2012/05/11(金) 16:38:26.47
そのショックでうっかり積分を行ってしまい、
釣り動画の中からパンツレスラーが三次元に出てきてしまいました。
「米倉でーす」
パンツレスラーは米倉と名乗りました。
153名無しちゃん…電波届いた?:2012/05/12(土) 11:50:15.17
米倉はあたりを見回して、サイボーグ毛沢東二式にギラギラした目を向けました。
「パンツレスリングしようぜ!」
154名無しちゃん…電波届いた?:2012/05/12(土) 15:40:22.13
「待ていッ!」
王様の怒号が聞こえました。
「王室を汚すでない。一週間後に天下一格闘大会を開く。
そこで決着をつけること。ここにいる者全員参加じゃ」
155名無しちゃん…電波届いた?:2012/05/12(土) 16:23:34.73
「ここにいる全員ってことは王様も?」
スナドリ猫が尋ねました。
「もちろんじゃ」
王様は服を脱ぎ捨てパンツ一丁になりました。
その肉体は米倉さえ驚嘆したほどのガチムチでした。
「わしもかつてはパンツレスラーだった。負けたことは一度もない…」
156名無しちゃん…電波届いた?:2012/05/13(日) 13:41:29.37
スナドリ猫は自分がパンツをはいていないことに劣等感を感じました。
劣等感が強いあまりうんこをしたくなりました。
「猫の砂トイレはどこですか?」
157名無しちゃん…電波届いた?:2012/05/14(月) 13:24:14.21
「ここです」
サイボーグ毛沢東二式が口を開けると、猫の砂が詰まっていました。
「黄金をください」
「わしを無視するな!」
王様は怒りました。
158名無しちゃん…電波届いた?:2012/05/20(日) 16:21:51.68
その怒声は城全体をびりびりと振動させました。
159名無しちゃん…電波届いた?:2012/05/20(日) 18:47:38.86
びっくりしてスナドリ猫は黄金が引っ込んでしまいました。
サイボーグ毛沢東二式は残念そうに口を閉じました。
「びっくりして引っ込むなんて、羨ましい体質だわ…」
同じくびっくりして逆に聖水を3ccほど解放してしまったリシュラが呟きました。
160名無しちゃん…電波届いた?:2012/05/21(月) 20:33:27.77
ティアラ姫がスナドリ猫に駆け寄ってきました。
「わたしのねこさんー」
161名無しちゃん…電波届いた?:2012/05/21(月) 22:32:17.48
するとスナドリ猫はビワの実になってしまいました
162名無しちゃん…電波届いた?:2012/05/22(火) 11:53:05.81
そのビワの実をぺろりと平らげたのが、さっきからいたお妃様のオデットでした。
「わたしのねこさんがー!」
ティアラ姫は火がついたように泣き出しました。
163名無しちゃん…電波届いた?:2012/05/22(火) 16:56:42.04
数秒後、オデット妃の頭にねこみみが生えてきました。
164名無しちゃん…電波届いた?:2012/05/25(金) 09:23:02.60
「耳が4枚あるなんて気持ち悪い」
オデット王妃は微塵もためらわずネコ耳をむしりとりました。
「ほら、ねこさんよ」
そう言ってティアラ姫にネコ耳を投げてよこしました。
ティアラ姫はふと泣き止み、
165名無しちゃん…電波届いた?:2012/05/25(金) 12:31:21.33
オデット妃が頭部から血を噴き出して苦しみだしたのを見てびっくりしました。
耳をむしったら血が出て痛くて当然です。
「誰かお医者さん呼んでぇー!!」
166蛎崎慶広 ◆bTZdXd7v72 :2012/05/27(日) 00:09:23.75
ダースベイダーとジェイソンとフレディとエイリアンと
プレデターとギレン・ザビとスクルージとターミネーターと
ヒトラーとブッシュとフセインとモラン大佐とムスカ大佐と
宮崎勤と麻原彰晃と大川隆法が再び通りかかりました。

「あっ、怪我人がいる」
「助けてあげよう」
「そうだ、包帯がある」
「ぼくはテープ持ってる」
「消毒液をあげよう」
「処置してあげよう」
「飲み物はいるかな」
「お金は要らないからね」
「みんなで助けてあげようね」

みんなみんな、良い人でした。
167名無しちゃん…電波届いた?:2012/05/27(日) 07:40:37.90
「そんな事よりパンツレスリングじゃ!」
王様は無視されまいと喚きたてました。
あまりの大音量に、そこにいた全員がびっくりして動きを止めました。
オデット王妃の流血さえも止まりました。
168名無しちゃん…電波届いた?:2012/05/27(日) 19:18:42.48
どばばばばばばば!
王妃は血こそ止まりましたが、びびったせいで代わりに尿道が決壊してしまいました。
リシュラにも引けをとらない尿圧です。
「くぅ、このパンツにお小水をぶちまける感覚…マウルの丘の巫女時代を思い出すわ…」
王妃は恥辱に震えながら意外な事実を口走りました。
169名無しちゃん…電波届いた?:2012/05/28(月) 14:52:15.84
王様は王妃のそんな姿を見て柔らかく微笑みました。
「思い出すのう…ほんにお前は尿ばかり漏らす、愛い奴じゃったのう…」
「いやですわあなたったら。そんな昔のことなどお忘れになって」
壁の向こうのリシュラは衝撃を受けました。
「じゃあもしかして、そのうちわたしも素敵な王子様と出会ったりなんかして結婚できないかしら…いやんいやん!」
そう独り言を言うとリシュラは赤くなってくねくねしました。
170名無しちゃん…電波届いた?:2012/05/28(月) 23:54:17.20
ぼくはくま
171名無しちゃん…電波届いた?:2012/05/29(火) 18:21:03.93
のぬいぐるみ
ひとつうでがちぎれそう
172名無しちゃん…電波届いた?:2012/05/30(水) 10:01:06.31
と王妃は歌いだしました。
「あなたと出会ったときにわたくしが歌っていた歌ですわ」
「そういえばあの時もお前は尿をしておった…」
王様は遠い目をしました。
173蛎崎慶広 ◆bTZdXd7v72 :2012/05/31(木) 22:08:22.17
遠い目をしたので視力がガタ落ちしました。
眼科医が悲鳴を上げて中庭でけいれんを起こしています。
174名無しちゃん…電波届いた?:2012/06/02(土) 09:52:39.31
他の眼科医を呼んで、すぐに王様の目の治療が行われました。
王様は、見えすぎて困るほどに回復しました。
報酬に王女と王妃の聖水と黄金を眼科医は要求しました。
175名無しちゃん…電波届いた?:2012/06/04(月) 09:01:44.39
王様はパンツを脱ぎました。
176名無しちゃん…電波届いた?:2012/06/06(水) 16:20:06.87
「わしとフルチンレスリングしたらその報酬は考えてやろう」
王様は眼科医の尻を掴みました。
177名無しちゃん…電波届いた?:2012/06/06(水) 23:33:38.31
「いいでしょう」
眼科医は潔く衣服を脱ぎ捨てフルチンになりました。
王様に比べると小振りで細めの感は否めませんが、無駄なく筋肉がついたなかなかの体です。
「フルチンレスラー時代を思い出します…」
眼科医は遠い目をして言いました。
「ここはレスラー経験者の多い国ですね」
リシュラは言いました。
178名無しちゃん…電波届いた?:2012/06/07(木) 16:11:37.72
「もしかして、その、リシュラさんはレスリング経験が御有りではないので…?」
そう言った王妃の硬直した表情を一目見て、勘の良い者ならば
次の自分に課せられる試練を予測し脱兎の如くその場から逃げ去るであろう。
しかしリシュラは違いました。
179名無しちゃん…電波届いた?:2012/06/09(土) 14:39:31.12
「ではお姫様とレスリングをさせてください」
王妃は思わぬ百合的展開に目を輝かせました。
「いいでしょう、ただし聖水コースか黄金コースか選びなさい」
180名無しちゃん…電波届いた?:2012/06/09(土) 20:51:35.52
「聖水コースの方がまだましです」
リシュラと姫は言いました。
「では2人ともこの杯を飲みなさい。飲み終えたら試合開始です」
杯の中身は黄金色の果実の果汁100%ジュースでした。
ちなみに、黄金コースの場合は黄金色の果実の甘煮を食わされます。
それはともかく、二人はジュースを飲み終えました。
いよいよ試合開始です。
181名無しちゃん…電波届いた?:2012/06/10(日) 16:12:28.38
姫とリシュラが組み合おうとした瞬間、2人を運命のように強い尿意が襲いました。
182名無しちゃん…電波届いた?:2012/06/13(水) 01:53:17.25
2人はパンツを脱ぎました。
183名無しちゃん…電波届いた?:2012/06/13(水) 15:22:03.67
サイボーグ毛沢東二式の目が光りました。
なんと彼の襟のボタンには中国共産党マウル丘支局に情報を送る
マイクロカメラが仕込まれていたのです。
しかし、次の瞬間サイボーグ毛沢東二式は戦慄します。
「前張り…だと…?」
184名無しちゃん…電波届いた?:2012/06/14(木) 16:14:22.00
前張りのせいで、微妙なところは隠されて見えません。
中国共産党マウル丘支局の人間は一人残らず絶望でショック死しました。
サイボーグ毛沢東二式も声にならない悪態をつき、絶望のうちに崩れ落ちました。
王宮の中の誰も、それに気づかず、王様と眼科医のフルチンレスリングに見入っていました。
185名無しちゃん…電波届いた?:2012/06/16(土) 16:33:13.40
なにせちんこがぶるんぶるん揺れているのです。
リシュラと姫君以外はその光景に目を奪われました。
衛兵も集まってきて、興奮した面持ちで事態を見守っていました。
186名無しちゃん…電波届いた?:2012/06/18(月) 17:14:43.44
「そうか」
Kはため息をつくとツタヤのアニメコーナーの一角に仁王立ちした
そうして映画版プリキュアDVDとやらを手に取り
通り掛る常人の侮蔑の眼差しを待っていた
小一時間そうしていたかったが持病の痛風も痛んだため
その日はKの羞恥心を満たす収穫の日とはならなかった
187名無しちゃん…電波届いた?:2012/06/19(火) 09:29:10.69
「あらあら小鳥のさえずきが煩わしいわね」
王妃様は窓をぴしゃりと閉めました。
これで神聖な儀式に集中できます。
188名無しちゃん…電波届いた?:2012/06/20(水) 18:00:44.63
ところが、問題が起きました。
窓を閉めるのに目を離していたわずかの間に
リシュラも姫もすでに漏らし始めてしまっていたのです。
正式ルールでは先に漏らし始めた方にFLP(First Leak Point:先漏らしポイント)4ポイントを加算しなければいけません。
「困ったわ、どちらにポイントを加算したらいいのかしら」
189名無しちゃん…電波届いた?:2012/06/21(木) 16:41:42.90
「もめるようなら、聖水あみだくじで決めればよいではないか」
王様の母君が出てきてそう言いました。
「なんですかそれは?」
王妃様は義母に聞きました。
母君は重々しく口を開き、そのルールを語ったのでした。
190名無し:2012/06/21(木) 17:56:27.11
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191名無しちゃん…電波届いた?:2012/06/23(土) 14:48:45.03
母君はストローを組み合わせ、立体あみだくじの形を作り上げました。
このどれかの管に聖水を吸わせ、当たりのところまで聖水が行けばそれが勝者となります。
「さあ、ここに尿をするのじゃ」
王太后はリシュラと姫君に管を渡すべく近づいて、
192名無しちゃん…電波届いた?:2012/06/24(日) 13:55:46.50
まちがって王様の尿道にストローを刺してしまいました。
193名無しちゃん…電波届いた?:2012/06/26(火) 12:22:11.27
王様は悶えました。眼科医の優勢です。
観衆はリシュラと姫君に目もくれず、漢2人のレスリングの行方を見守ります。
194名無しちゃん…電波届いた?:2012/06/26(火) 18:11:57.15
「先に男性器を破壊してしまえば、私が負けても掘られる心配はありませんね」
なんてCooL!!!!な男でしょう、この眼科医は。
眼科医はストローとコールドスプレーの口を結合させると、にんまりと笑いました。
王様は状況を打破しようにもバックから第三者にロックされナニに手を伸ばすことさえかないません。
「大臣!貴様…」
195名無しちゃん…電波届いた?:2012/06/26(火) 21:04:18.50
無情にコールドスプレーが発射されました。
しかし、王様のブツは破壊されるどころか縮みすらしませんでした。
「わしの怒張を冷ましたければ液体窒素でも持ってくるがよい!」
「くっ、性器の熱だけで冷気を押し返しているというのか…何という熱い漢よ!」
196名無しちゃん…電波届いた?:2012/06/28(木) 09:57:26.55
Coolな眼科医の心も熱くあつくアツク燃え盛りました。
197名無しちゃん…電波届いた?:2012/06/30(土) 14:22:53.30
ハートが熱くなりすぎて眼科医の心臓は物理的に燃え上がりました。
「人体自然発火だ!」
観衆はどよめきました。
198名無しちゃん…電波届いた?:2012/07/01(日) 23:39:03.95
王様のチンコも発火していました。
それも普通の炎ではなくコロナのようにまばゆい光を放っており
股間の映像処理すら不要になるほどでした。
199名無しちゃん…電波届いた?:2012/07/04(水) 17:20:26.94
などと意味不明な供述をして
おり
200名無しちゃん…電波届いた?:2012/07/04(水) 22:45:26.65
一方聖水レスリングも佳境に入っていて、すでに城内は膝下あたりまで水没していました。
それでも観客は王様と眼科医のフルチンレスリングに夢中で何だか足元が温かいなぁとしか感じていませんでした。
201名無しちゃん…電波届いた?:2012/07/08(日) 16:04:08.02
ついにフルチンレスリングに勝敗がつきました。
最後まで立っていたのは
202名無しちゃん…電波届いた?:2012/07/08(日) 16:09:03.31
僕だ!!
203名無しちゃん…電波届いた?:2012/07/15(日) 19:00:02.28
違う違う。
そこに立っておったのは、かわいい妖精さんじゃったんじゃ。
スナドリ猫の転生した姿なんじゃ。
204名無しちゃん…電波届いた?:2012/07/15(日) 20:35:26.63
かわいい妖精さんはフルチンでした。
205名無しちゃん…電波届いた?:2012/07/17(火) 17:43:01.79
観衆は一斉にその姿を携帯のカメラで撮りました。
206名無しちゃん…電波届いた?:2012/07/18(水) 19:18:08.25
観客達の狂宴はしだいにエスカレートし、
スナドリ猫を神の卵としその中に順番に排泄していく領域までイってしまいました。
スナドリ猫はもう痛みも何も感じなくなってイキました。
207名無しちゃん…電波届いた?:2012/07/19(木) 10:04:05.83
観衆の一人が、その中に紙で包んだガンギエイの切り身を入れました。
王様は倒れたまま、それをぼんやりとした目で見ていました。
その王様を抱え起こしたのが、
208名無しちゃん…電波届いた?:2012/07/19(木) 15:23:12.60
「アンニョンハシムニカ?」
王様は顔も見ずにその相手をブッ飛ばすと、
キチガイ祭りと化した神聖な儀から娘らを救い出すべく奔走しました。
209名無しちゃん…電波届いた?:2012/07/19(木) 17:24:20.03
ガンギエイは既に発酵して恐ろしい臭気を放っており、倒れる者も出始めていました。
聖水レスリングで発生した香気がそれを和らげていなかったら、
とっくに場内の者は王様を含めて全員卒倒していたでしょう。
「救出を急がねば!」
王様は懸命に探しました。
しかし、王妃はすぐに見つかったものの王女とリシュラは見当たりませんでした。
「どこかに流されてしまったのか…?」
210名無しちゃん…電波届いた?:2012/07/20(金) 10:11:44.17
「リシュラとティアラなら、寝室で2回戦を始めていますわ」
オデット王妃はガスマスクを装着しつつ答えました。
211名無しちゃん…電波届いた?:2012/07/20(金) 17:04:44.98
そのガスマスクを奪ったのが、ツカマーロ・キムラでした。
ツカマーロは臭気にむせる王妃を鉢巻きと粘着テープで縛り上げました。
212名無しちゃん…電波届いた?:2012/07/21(土) 03:10:09.81
「何者かは存じませんが、貴方は私の体で一箇所だけ自由な部分が残っているのを忘れていた…」
王妃は体をよじって発射口をツカマーロに向けると聖水を発射しました。
ツカマーロは尿圧で吹っ飛びスナドリ猫の中に顔面から突っ込んで二度と動きませんでした。
「さすがオデットじゃ」
王様は王妃の緊縛を解きながら感嘆するのでした。
213名無しちゃん…電波届いた?:2012/07/21(土) 10:47:05.86
その頭上から大量の尿を降らせたのが民間軍事会社ハート・セキュリティーの面々でした。
214名無しちゃん…電波届いた?:2012/07/22(日) 14:19:52.41
「戦争を起こすぞ!戦争の拡大が市場の拡大だ!」
ツカマーロの恩師、通名ススム・モリヤマを筆頭としたハート・セキュリティは、
鼻歌を歌いながら雄の臭いのする尿をまき続けました。
「お前らやりすぎんなよw」
ススムはへらへらと笑いました。
215名無しちゃん…電波届いた?:2012/07/22(日) 16:14:38.58
「アイゴー!ホンタクが流れるニダ!まくなら黄金をまくニダ!」
地上から怒号と共に数百発の9センチ砲が放たれモリヤマを蜂の巣にしました。
それを皮切りにハート・セキュリティvs謎の軍団の戦闘が始まったのです。
216名無しちゃん…電波届いた?:2012/07/23(月) 11:37:51.53
しかしモリヤマはZainichi特有のしぶとさで生きていました。
蜂の巣になりながらも、ホンタクを独り占めしようとスナドリ猫ににじり寄ったのです。
9センチ砲と男の尿をかいくぐり、モリヤマは進みました。
217名無しちゃん…電波届いた?:2012/07/23(月) 18:49:31.20
モリヤマは死んだ

おしまい
218名無しちゃん…電波届いた?:2012/07/24(火) 11:51:16.79
と、王様はつぶやいてみました。
219名無しちゃん…電波届いた?:2012/07/25(水) 11:02:52.44
twitterに。すると
220名無しちゃん…電波届いた?:2012/07/25(水) 14:15:10.12
フォロワーもフォローしている人も0人でありました。
これはいけない、王様はそう思い、面白そうな人を探すことに。
王様は検索にキーボードをかたかた打ち
221名無しちゃん…電波届いた?:2012/07/25(水) 17:35:31.37
モニターから貞子が出てくるのに気づきませんでした。
222名無しちゃん…電波届いた?:2012/07/26(木) 01:50:54.82
貞子はワクチンソフトに半分ぐらい食われており所々骨が露出した悲惨な姿でした。
「コンピューターなんかに乗り移るんじゃなかった。テレビぐらいにしとくんだった」
貞子はぼやきながら完全に食われて消えてしまいました。
223名無しちゃん…電波届いた?:2012/07/26(木) 08:41:28.56
王様は「美乳 霊能者」で検索しました。
「面白い人はいないかのう」
224名無しちゃん…電波届いた?:2012/07/26(木) 12:51:13.74
ズッキーニ?
225名無しちゃん…電波届いた?:2012/07/27(金) 11:41:07.76
ズッキーニはきゅうりっぽいのかナスっぽいのかどっちかにしてほしい。
そう思いながら王様はエロサイトを開きました。
226名無しちゃん…電波届いた?:2012/07/27(金) 19:59:56.78
お気に入りのサイトはすでにスカルファック特集で満載になっていました
227名無しちゃん…電波届いた?:2012/07/28(土) 12:46:51.41
王様のちんこはビンビンでした。
そしてお妃を呼びました。
「オデットや、こっちにおいで」
228名無しちゃん…電波届いた?:2012/07/28(土) 15:03:11.37
王妃様はヨッツンバイの体勢でもぞもぞと部屋に入ってきました。
ケツには大臣が連結されています。
229名無しちゃん…電波届いた?:2012/07/28(土) 18:59:53.65
王妃は「ホモォ…」と言いました。
230名無しちゃん…電波届いた?:2012/07/29(日) 16:28:43.76
「またそのプレイを所望か、まあよい」
王様は慣れた動作で大臣のケツに連結しました。
「あー」
そのまま激しく動くとその動作は大臣を通して王妃に伝わり、王妃は快楽に悶えます。
「あー」
これぞ最近王妃がはまっているホモ間接挿入プレイなのでした。
231名無しちゃん…電波届いた?:2012/07/29(日) 21:22:12.82
大臣の尻穴はとても具合がよくて、王様は
232名無しちゃん…電波届いた?:2012/07/30(月) 15:53:39.98
王「ふぇえ大臣の*キツキツだよぉ…っ!」
233名無しちゃん…電波届いた?:2012/07/31(火) 07:14:21.80
王様は早すぎる射精をしました。
白い液は大臣の内臓をどくどくとさかのぼっていき、
234名無しちゃん…電波届いた?:2012/07/31(火) 18:52:21.81
口の端から溢れ出て来ました。
全て町内で済ます気でいた大臣は王室の床を汚すまいと窓に駆け寄り外にバースト
したところを運悪く飛んできた「ラダトームは反省しる!」のプラカードを脳天に食らい、
そのまま窓から転落して死んでしまいました。あまりに唐突だったため、
その死は王様のココロのいちページにさえ残りませんでしたとさ。
235名無しちゃん…電波届いた?:2012/07/31(火) 23:16:36.86
しかし半ページぐらいには残りました。
目の前に運ばれてきた無惨な死体を見て、王様は呟きました。
「何とかよみがえらせる方法はないものか」
「聖水はいかがでしょう」
オデット王妃は言いました。
「残念ながら、こやつに聖水属性はないのじゃ…」

「世界樹の葉があれば蘇生できるやもしれません」
宮廷魔術師のアメジストが言いました。
236名無しちゃん…電波届いた?:2012/08/02(木) 16:05:46.66
「そんなもん聞いたこともない」
王様が首を振ると、農民の一人が進み出て言いました」
「おらあ知ってるだよ!お山を5つほど超えた所に乙女が育てた聖なる木があるっちゅう話だあ」
王様はその農民に名を尋ねました。
237名無しちゃん…電波届いた?:2012/08/03(金) 11:09:24.34
「おらの名前は金正日って言うだよ」
農民は一人でマンセー!と叫びました。
王妃は
238名無しちゃん…電波届いた?:2012/08/03(金) 16:57:15.76
「お父さんの名前は?」と尋ねました。
農民は「金日成って言うだよ」と答えました。
王妃は「息子さんはいますか?」と尋ねました。
239名無しちゃん…電波届いた?:2012/08/05(日) 11:43:46.73
農民は急に不機嫌になりました。
「使えねえ息子だよ。敵にミサイルもろくに撃ちこめねえだあ」
王様は話を元にもどそうとしました。
「その聖なる木とやら、本物なのだろうな」
農民はさらに不機嫌になりました。
「おらが嘘言ってると思ってるだか!?」
240名無しちゃん…電波届いた?:2012/08/05(日) 22:18:51.52
「ファックユー(体で証明するだよ)」
金正日はレスラー同士でしか分からない特殊な言語と共に服を脱ぎ捨てました。
「ア?ファックユーダト、テメェ!(余は誰の挑戦でも受ける)」
王様も同じ言語で答えながら服を脱ぎ捨てました。
「いけない、このままではまたレスリング開始で収拾がつかなくなってしまうわ」
王妃はあわててこの場を収める手を考えました。
241名無しちゃん…電波届いた?:2012/08/07(火) 21:50:23.58
王妃は自分も服を脱ぎ捨てることにしたのです。
242名無しちゃん…電波届いた?:2012/08/11(土) 21:26:21.97
一児の母とは思えない見事なプロポーションに、男達は目を奪われました。
特に金正日は誰よりも王妃の身体を凝視していました。
243名無しちゃん…電波届いた?:2012/08/16(木) 12:49:55.33
                 __,,,,、 .,、
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        .|-゙ノ/   : ゝ .、 ` .`''←┬゛
          l゙ /.r   ゛ .゙ヒ, .ヽ,   ゙̄|
       . | ./ l      ”'、 .゙ゝ........ん
       l  /     ヽ .`' `、、  .,i゛
       .l|  !    ''''v,    ゙''ー .l、
       |l゙ .il、  .l  .ヽ  .¬---イ
      .ll゙, ./    !            ,!
      .!!...!!   ,,゙''''ー       .|
      l.",!    .リ         |
      l":|    .〜'''      ,. │
      l; :!    .|'"    ...ノ,゙./ │
      l: l「    !    . ゙゙̄ /  !
      .| .|    !     ,i│  |
      :! .l.    }    ,i'./    |
      :! .|    :|    . /     .|
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      :! !    │        │
      :!:|               ,! i ,!
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244名無しちゃん…電波届いた?:2012/08/20(月) 18:10:52.64
そのブツは2階の寝室の床を突き破り、
中でで聖水プレイに興じていたリシュラとティアラの顎を直撃しました。
245名無しちゃん…電波届いた?:2012/08/30(木) 22:02:10.23
どばばばばば!
寝室に溜まっていた尿が穴からこぼれてきてブツに降り注ぎました。
ブツはますます伸びて城の最上階をも突き抜け天まで伸びていきました。
「なんらあのれっかいモノ…(何だあのでっかいモノ…)」
あごを骨折したリシュラとティアラはまともに喋ることもできず驚くだけでした。
数分後、遥か上空に浮かぶ天空城で大騒ぎが起きました。
突然地上から謎の長いブツが伸びてきて、竜の神マスタードラゴンのケツにブスリと刺さったのです…。
246名無しちゃん…電波届いた?:2012/09/01(土) 14:41:14.19
マスタードラゴンは絶叫しました。
その叫びは全世界を震撼させました。
247名無しちゃん…電波届いた?:2012/09/03(月) 00:00:15.79
ブツはノンケだったらしく、ケツに入ったショックで萎えて消滅してしまいました。
もっとも、マスタードラゴンは今の感覚が忘れられず人間に化けて地上に降り
各地のハッテン場を巡る旅に出るのですが、それはまた別のお話。
248名無しちゃん…電波届いた?:2012/09/04(火) 12:32:27.74
このシリーズって終わり方とかも結構練られてるよな。
249名無しちゃん…電波届いた?:2012/09/05(水) 23:10:45.91
アゴを骨折したリシュラとティアラは救急病院にかつぎこまれました。
城内で起こった様々な不幸の後処理で人手が足りず、首切り役人のニダモニが付き添いました。
250名無しちゃん…電波届いた?:2012/09/09(日) 14:29:25.32
ニダモニは親に売られ、つらい戦時中を過ごしたハルモニでした。
ニダモニは薄笑いを浮かべて斧を磨きました。
インタビューによると、安穏と過ごしている若い女性が許せないそうです。
リシュラとティアラは震え上がりましたが、
251名無しちゃん…電波届いた?:2012/09/09(日) 18:37:40.38
安穏と過ごす担保として、
二人は2ちゃんねる電波板へ書き込むレスに
ある方針を立てることにしました。
リシュラは書き込むレスに普遍性をもたせること
ティアラは書き込むレスに蓋然性を持たせること
でした。
こうすることによって、電波版のスレッドに書き込んだ内容が、
たとえ100年後に誰かに読まれた場合でも、
その書き込み内容が確からしく、広い用途からの再利用に堪えうる
有用性をもたせることで、安穏生活の後に苦難に対応しようと
考えたのです。
252名無しちゃん…電波届いた?:2012/09/09(日) 20:34:29.91
しかし条約は破られるためにあると、かのレーニンも言うとおり
神に仕える身を装ったマウルの丘仕込みの俗物概念の塊であるリシュラは
ソッコーで交番に駆け込み訴えました。
253名無しちゃん…電波届いた?:2012/09/10(月) 13:40:52.89
「落ち着きなさい」
若い警官は言いました。
リシュラは落ち着こうと、素数を数えることにしました。
254名無しちゃん…電波届いた?:2012/09/10(月) 21:10:02.27
1は素数に含まれるんだっけ?
含まれないんだっけ?
リシュラの頭はますます混乱してしまいました。
255名無しちゃん…電波届いた?:2012/09/12(水) 12:23:15.76
混乱しすぎて、リシュラはその場で高速回転をし始めました。
犬のおまわりさんは困ってしまって
256名無しちゃん…電波届いた?:2012/09/12(水) 16:00:30.14
黒やぎさんに相談の手紙を出しました。
黒やぎさんは
257名無しちゃん…電波届いた?:2012/09/12(水) 18:24:02.01
巷に住む野蛮なユダヤ人たちの密会で
自分が生け贄に選ばれたことを知っていました。
故に、犬のおまわりさんにもユダヤの魔手が降りかからないよう、
手紙をくしゃくしゃにして口に含んだのです。
258名無しちゃん…電波届いた?:2012/09/12(水) 23:46:37.29
くしゃくしゃにして一旦口に含んだものの
内容をもう一度読み返したくなって
リシュラはのどに指を突っ込んで
ゲロと一緒に手紙を吐き出しました。
しかし、そばに居たダンカンと大森うたえもん
はそれを見てもらいゲロをはいてしまいました。
リシュラは3人のゲロの中から手紙を取り出して
ゲロを吐きながら手紙を読みました。
手紙の大事な部分にダンカンが昨日食べた
はりがねの博多ラーメンがくっついていて
読めませんでした。
リシュラはダンカンに今度から
博多ラーメンを食べるときは
バリ固未満で注文してくれと
怒鳴って、逆えび固めをかけました。
259名無しちゃん…電波届いた?:2012/09/14(金) 01:51:37.44
少し待つとメンが柔らかくなって取れて手紙が読めるようになりました。手紙には
『2 3 5 7 11 13 17 19 23 29 31 37 41 43 47 53 59 61 67 71 73 79 83 89 97
 101 103 107 109 113 127 131 137 139 149 151 157 163 167 173 179 181 191 193 197 199 211 223 227 229
 233 239 241 251 257 263 269 271 277 281 283 293 307 311 313 317 331 337 347 349 353 359 367 373 379
 383 389 397 401 409 419 421 431 433 439 443 449 457 461 463 467 479 487 491 499 503 509 521 523 541
 547 557 563 569 571 577 587 593 599 601 607 613 617 619 631 641 643 647 653 659 661 673 677 683 691
 701 709 719 727 733 739 743 751 757 761 769 773 787 797 809 811 821 823 827 829 839 853 857 859 863
 877 881 883 887 907 911 919 929 937 941 947 953 967 971 977 983 991 997 1009 1013 1019 1021 1031 1033 1039
 1049 1051 1061 1063 1069 1087 1091 1093 1097 1103 1109 1117 1123 1129 1151 1153 1163 1171 1181 1187 1193 1201 1213 1217 1223
 1229 1231 1237 1249 1259 1277 1279 1283 1289 1291 1297 1301 1303 1307 1319 1321 1327 1361 1367 1373 1381 1399 1409 1423 1427
 1429 1433 1439 1447 1451 1453 1459 1471 1481 1483 1487 1489 1493 1499 1511 1523 1531 1543 1549 1553 1559 1567 1571 1579 1583
 1597 1601 1607 1609 1613 1619 1621 1627 1637 1657 1663 1667 1669 1693 1697 1699 1709 1721 1723 1733 1741 1747 1753 1759 1777
 1783 1787 1789 1801 1811 1823 1831 1847 1861 1867 1871 1873 1877 1879 1889 1901 1907 1913 1931 1933 1949 1951 1973 1979 1987
 1993 1997 1999 2003 2011 2017 2027 2029 2039 2053 2063 2069 2081 2083 2087 2089 2099 2111 2113 2129 2131 2137 2141 2143 2153
 2161 2179 2203 2207 2213 2221 2237 2239 2243 2251 2267 2269 2273 2281 2287 2293 2297 2309 2311 2333 2339 2341 2347 2351 2357
 2371 2377 2381 2383 2389 2393 2399 2411 2417 2423 2437 2441 2447 2459 2467 2473 2477 2503 2521 2531 2539 2543 2549 2551 2557
 2579 2591 2593 2609 2617 2621 2633 2647 2657 2659 2663 2671 2677 2683 2687 2689 2693 2699 2707 2711 2713 2719 2729 2731 2741
 2749 2753 2767 2777 2789 2791 2797 2801 2803 2819 2833 2837 2843 2851 2857 2861 2879 2887 2897 2903 2909 2917 2927 2939 2953
 2957 2963 2969 2971 2999 3001 3011 3019 3023 3037 3041 3049 3061 3067 3079 3083 3089 3109 3119 3121 3137 3163 3167 3169 3181
 3187 3191 3203 3209 3217 3221 3229 3251 3253 3257 3259 3271 3299 3301 3307 3313 3319 3323 3329 3331 3343 3347 3359 3361 3371
 3373 3389 3391 3407 3413 3433 3449 3457 3461 3463 3467 3469 3491 3499 3511 3517 3527 3529 3533 3539 3541 3547 3557 3559 3571
 3581 3583 3593 3607 3613 3617 3623 3631 3637 3643 3659 3671 3673 3677 3691 3697 3701 3709 3719 3727 3733 3739 3761 3767 3769
 3779 3793 3797 3803 3821 3823 3833 3847 3851 3853 3863 3877 3881 3889 3907 3911 3917 3919 3923 3929 3931 3943 3947 3967 3989』
と書いてありました。
260名無しちゃん…電波届いた?:2012/09/14(金) 14:18:36.02
「誰?誰がわたしに素数を教えてくれたの?」
リシュラは感激で涙が出ましたが、
それより怒鳴ったり噛んだりして折れた顎の痛みが増してきました。
261名無しちゃん…電波届いた?:2012/09/17(月) 10:30:45.47
      \       ノ´⌒ヽ    /
           γ⌒´     \
          /          )     / _/\/\/\/|_
  \    ノ//,. i;/ ⌒   ⌒  i ),ミヽ   /  \          /
   \ / く  i  (・ )` ´( ・) i,/ ゝ \   <  ばーーか!!  >
   / /⌒  l   (_人__).  | ' ⌒\ \  /          \
   (   ̄ ̄⌒ \  `ー'  _/ ⌒ ̄ _)   ̄|/\/\/\/ ̄
    ` ̄ ̄`ヽ           /´
262名無しちゃん…電波届いた?:2012/09/19(水) 02:32:44.19
友愛のハトヤマに馬鹿にされ、リシュラの心にふつふつと暗い感情が煮えたぎったのでした。
263名無しちゃん…電波届いた?:2012/09/19(水) 11:12:32.64
「どこか痛いの?いい病院知ってるよ。知り合いのアベちゃんがお腹痛い痛いになった時にお世話になった病院だよ」
意外と親切なハトヤマはリシュラを病院に連れて行ってくれました。
264名無しちゃん…電波届いた?:2012/09/19(水) 14:06:11.15
         ∧_∧
         <丶`∀´>
         /   /⌒ヽ
      _/⌒/⌒/ / |__
     / (つ /_/ /\ |  /\
   /  (_____/  ヽ/   \
  /| ̄ ̄         ̄ ̄|\   /
/  |   かまって     |  \/
    |   ください     |/

ハトヤマのお友達が病院の外に落ちていました。
265名無しちゃん…電波届いた?:2012/09/19(水) 18:07:17.73
お友達は勃起していた。
266名無しちゃん…電波届いた?:2012/09/19(水) 18:26:31.86
それに感激したハトヤマがリシュラをその箱に捨ててお友達とどこかへ飛んで行った
去り際「やっぱ君じゃ駄目だわリシュラ」と鼻で笑った
267名無しちゃん…電波届いた?:2012/09/20(木) 12:31:55.86
リシュラはハトヤマに対する暗い感情をもてあましつつ、病院の扉をノックしました。
268名無しちゃん…電波届いた?:2012/09/20(木) 22:58:22.12
扉はすぐに開かれました。
中に入って見たところ、まともな病院のようです。
リシュラは受付に行きました。
「こんにちは。今日はどうしました?」
「あおあおええいあっえ」
「顎の骨折ですね。口腔外科へどうぞ」
リシュラは診察室に通されました。
269名無しちゃん…電波届いた?:2012/09/21(金) 10:39:18.36
診察室の医師は裸にネクタイ、靴下、帽子という紳士の格好をしていました。
270名無しちゃん…電波届いた?:2012/09/22(土) 02:13:58.85
(ネクタイと帽子は派手すぎず地味すぎず、まさに紳士にふさわしいわ。でも……)
リシュラは、医師の膝まである長い靴下が
片方ピンクで片方黒なのがどうしても気になるのでした。
271名無しちゃん…電波届いた?:2012/09/22(土) 12:41:09.74
「これは大変だ。すぐに骨をくっつけるからね」
医師は長い靴下を脱ぎ、顎の下から頭に巻きつけ、顎を支えると、
ちちんぷいぷいと唱えました。
(靴下の事は顎が治ったら聞いてみましょう)
そうリシュラは思いました。
272名無しちゃん…電波届いた?:2012/09/22(土) 21:01:40.55
次の瞬間。脱ぎたて靴下の強烈な臭気がリシュラの鼻を襲いました。
「心配ありません。ただの麻酔です」
医師の紳士的な言葉に安心しながら、リシュラは気が遠くなっていきました。
273名無しちゃん…電波届いた?:2012/09/28(金) 15:07:23.07
麻酔で寝ながら、リシュラは夢を見ました。
夢の中で、リシュラは蝶々になっていました。
楽しくなってしまったリシュラは、
274名無しちゃん…電波届いた?:2012/10/01(月) 14:34:40.80
ノダのお尻を直視しました。
             rrr、                 _/\/\/\/\/\_
             | |.l ト            /つ))) \              /
    , r '" ⌒ヽ- 、⊂.ヽ |__ ☆ .  __  ._/ 巛   < 国民のバーーーカ!>
   //⌒`´⌒ \`ヽー  \| |l ./ \  .|l___つ /              \
   { / ⌒  ⌒   l )/|||. , \|||/  、 \|||   ☆   ̄|/\/\/\/\/ ̄
   レ゙ ==・' '=・=  .i /  __从,  ー、_从__   \  /  
   .|.  ー'  'ー    ./ /  /   | 、  |  | ヽ  
   l   (_人__)  .(/ )  `| | | |ノゝ☆ t| | |l ヽ 
  .{    `ー'   /   `// `U ' // | //`U' // l  -☆   
   ヽ、___/   /   W W∴ | ∵W  .ノ  パンッ!
        /    ☆   ____人___ノ \  パンッ!


       
275名無しちゃん…電波届いた?:2012/10/02(火) 01:26:40.00
「こんなところに菊の花が。いい蜜が取れるかしら」
リシュラはノダの尻に極太ストローをぶっ挿しました。
276名無しちゃん…電波届いた?:2012/10/02(火) 14:42:59.07
ぷすー。
蜜の代わりに臭いガスが漏れてきました。
リシュラはぽとりとノダの足元に落ちました。
277名無しちゃん…電波届いた?:2012/10/06(土) 16:05:55.54
目が覚めるのかと思ったら、リシュラは蝶々から蠅にチェンジしていました。
すると不思議な事に、さっきまで臭いガスだった物が今では美味しそうな食べ物の香りに感じるのでした。
278名無しちゃん…電波届いた?:2012/10/07(日) 15:33:38.01
リシュラはノダのお尻に刺さったままのストローの中に飛び込んでみました。
279名無しちゃん…電波届いた?:2012/10/10(水) 23:21:53.39
尻の中は宇宙でした。
280名無しちゃん…電波届いた?:2012/10/11(木) 01:37:32.13
リシュラは小宇宙(コスモ)を感じました。
281名無しちゃん…電波届いた?:2012/10/12(金) 11:12:51.32
心のコスモを抱きしめました。
282名無しちゃん…電波届いた?:2012/10/14(日) 08:29:42.75
リシュラは新しい必殺技
・ペガサス小水拳(一秒間に百発の聖水を発射する)
・ペガサス聖水拳(小水拳を一点に集中させ威力を高めた物)
・ペガサスピーイングクラッシュ(相手を掴んで放尿の勢いで天高く舞い上がり地面に叩きつける)
を会得しました。
283名無しちゃん…電波届いた?:2012/10/14(日) 12:47:24.36
早速技を試したくなったリシュラは、犠牲者を探し求めました。
284名無しちゃん…電波届いた?:2012/10/16(火) 17:34:46.77
そこへ黄金聖闘衣をまとったサナダ虫が現れました。
そう言えばここは尻の中でした。
サナダ虫はリシュラを餌と思って襲ってきました。
285名無しちゃん…電波届いた?:2012/10/17(水) 12:54:55.25
リシュラはすばやく尿を出してバリアーにしました。
サナダ虫はバリアーにはじかれ、もんどりうって転がりました。
サナダ虫は自分も必殺技を作り出そうと、頑張って小さな頭で考えました。
286名無しちゃん…電波届いた?:2012/10/23(火) 14:37:25.98
そこでリシュラは目を覚ましました。
病院らしい清潔な匂いのするベッドの横には、黄金色の果物のジュースがコップに入って置いてありました。
天上には張り紙がありました。
「顎はボルトでつないでおきました。施術代として聖水をよこしなさい」
と書いてありました。
287名無しちゃん…電波届いた?:2012/10/24(水) 00:02:33.82
「聖水で払うのはいいけど…どこに出せばいいの?」
そこは個人用の病室でしたが、容器になる物はジュースの入っているコップぐらいです。
「飲んだ後このコップに入れるのかしら」
しかし、そのコップはせいぜい300cc入るかどうかです。
リシュラの感覚からすれば少しちびったレベルの量です。それだけの量でいいのでしょうか。
考え込んでいると、誰かがこの病室に向かって歩いてくる足音がしました。
288名無しちゃん…電波届いた?:2012/10/26(金) 13:16:32.52
ノックもなしで扉を開けたのは年配の看護師でした。
看護師が無言で部屋のスイッチを押すと、床が開いてその下にある光景が見えました。
広大な聖水プールが床の下には広がっていました。
オニイトマキエイのような魚が、悠々と中を泳いでいました。
289名無しちゃん…電波届いた?:2012/10/27(土) 20:17:25.20
オニイトマキエイは紳士的に言いました。
「おマンタせ致しました」
290名無しちゃん…電波届いた?:2012/10/28(日) 13:27:59.65
「聖水はそっちにしてね」
年配の看護師は顎でプールを指し示しました。
床がなくなると、中に立っている柱1本で、リシュラの寝ているベッドは支えられているのが分かりました。
291名無しちゃん…電波届いた?:2012/10/28(日) 18:48:04.70
ジュースを飲んで、さて出しましょうかとベッドの端に移動した途端、
柱がぽきっと折れてリシュラはベッドごとプールに落ちていきました。
292名無しちゃん…電波届いた?:2012/10/28(日) 21:08:29.51
そして大地は割れ
293名無しちゃん…電波届いた?:2012/10/29(月) 15:04:46.44
乙女の聖水で満たされました。
全てを見ていたオニイトマキエイは、
294名無しちゃん…電波届いた?:2012/10/31(水) 12:40:17.77
(ノ)・ω・(ヾ)ムニムニ o< ´・ω・` >oビローン
と、カメラに向かって顔芸をしました。
295名無しちゃん…電波届いた?:2012/11/04(日) 20:50:14.00
リシュラはベッドに乗ったまま聖水の海の上を漂いました。
40日後、カラスとハトを放ってみましたが、カラスもハトもとまる所がなくて戻ってきました。
まだ地上から聖水が引いていないのでしょう。
さらに7日後、ハトを放ってみると、黄金の果実をくわえて戻ってきました。
さらに7日後、またハトを放ってみると、もう戻ってきませんでした。
296名無しちゃん…電波届いた?:2012/11/06(火) 15:43:33.91
ハトが飛んでいった方に歩いていってみると、天に届くほどに高い黄金色の木が生えていました。
根元には澄んだ目をした美少年が座っていたので、
「あなたはどなたですか?」
とリシュラは話しかけました。
美少年は幼児のように笑い、あうあうあーと言いつつリシュラの胸に手を伸ばしてきました。
297名無しちゃん…電波届いた?:2012/11/06(火) 17:07:56.56
もう少しで触れる、というところで美少年は石につまずいて前のめりに倒れました。
その拍子に伸ばした手がリシュラのお腹の利尿のツボを直撃したからさあ大変。
「あっー」
ぶっしゃあああああ!
吹き出した聖水は美少年の顔面を直撃し、美少年は吹き飛んで黄金色の木に頭からぶち当たったのです…。
298名無しちゃん…電波届いた?:2012/11/09(金) 11:09:11.12
空からぼたぼたと黄金色の果物が降ってきました。
目を回した美少年を盾にして、リシュラは果物の直撃を防ぎます。
しばらくして、美少年は目を覚ましました。
再びリシュラが名前を聞くと、おぼつかない口調でジルベールと名乗ったのでした。
299名無しちゃん…電波届いた?:2012/11/11(日) 11:13:38.27
ジルベールと名乗った美少年は聖水を浴びた上に黄金色の果実の果汁も浴びたので
体中が黄金色に神々しく光っていました。
ついでに頭を打ったショックによるものか、さっきはあうあうあーだった言葉にも
今は少し知性が感じられ、ある程度まともな会話が可能になったようでした。
そこでリシュラも名乗り、ジルベールにどこから来たのか尋ねてみると…

彼は真上、黄金色の木のてっぺんの方を指さしたのです。
300名無しちゃん…電波届いた?:2012/11/11(日) 16:33:08.40
「上には何があるの?」
「んとねー、ぶりぶりしてるのがありゅ」
「それって何?」
「ぶり〜ぶりしてりゅ」
だめだこりゃ。
リシュラはジルベールがさした黄金色の木を、てっぺんまで上ってみることにしました。
下ではジルベールが無邪気に笑いながら手を振って見上げています。
301名無しちゃん…電波届いた?:2012/11/13(火) 18:45:10.83
リシュラは頑張って木を登りました。
木の上には都市があり、人がたくさん暮らしています。
物珍しく町を見て歩くと、途方もなく大きな婦人用トイレがありました。
そこからぶりぶりと音が聞こえているので、疑問に思ったリシュラはトイレの中を見てみることにしました。
302名無しちゃん…電波届いた?:2012/11/16(金) 17:14:19.81
トイレの奥から澄んだ目の美青年が出てきて、あうあうあーと言いつつリシュラの尻を掴んでキャッキャと笑いました。
一番奥の個室からは、まだぶりぶりと音が聞こえます。
303名無しちゃん…電波届いた?:2012/11/16(金) 18:47:55.35
リシュラはお尻の方は鈍感だったので直接穴をほじくられでもしない限り平気でした。
リシュラは美青年をお尻にくっつけたまま奥の個室の前まで行きました。
リシュラはふと思いました。
トイレからぶりぶりという音が聞こえるのって、別に疑問を持つような事でも何でもないんじゃないかしら?
と、その時、不意に中からのぶりぶりという音が止まったのです。
304名無しちゃん…電波届いた?:2012/11/17(土) 12:27:18.56
黄金を流す音がじょばばばと聞こえ、ドアが少しずつ開きました。
中からは次々とあうあうあー状態の美少年や美青年がよろめき出てきました。
そして最後に、途方もなく巨大な女が黄金の残り香を振りまきながら出てきたのです。
女はぎょろりとリシュラを睨みました。
305名無しちゃん…電波届いた?:2012/11/17(土) 20:58:00.25
巨大女はリシュラの尻にくっついてる美青年を見ると表情を和らげました。
「この都市の人ではないけど、その子が懐いたということは怪しい人ではないわね」
くっついてる美青年は若い女体なら誰にでも懐きそうに見えましたが、リシュラは何も言いませんでした。
女子トイレに美少年や美青年がいる事への疑問も、彼らのあうあうあー状態を見たらなんとなく解けました。
そして、彼らがみんなどことなくジルベールに似ていることにも気付いたのです。
306名無しちゃん…電波届いた?:2012/11/18(日) 15:09:52.32
「その子の名前はルルベールよ。よくしてやって頂戴」
そう言い残して、巨大女はゆっさゆっさと街へ出て行きました。
彼女の黄金から生まれたらしい、純粋な瞳をもつ美青年や美少年もあうあうあーと言いながら女体を求めて出て行きました。
リシュラの尻を掴んだままのルルベールはにこにこと笑ってご機嫌です。
307名無しちゃん…電波届いた?:2012/11/18(日) 18:55:10.00
とりあえずリシュラはトイレから出ました。
「私はリシュラ。よろしくねルルベール」
「あうあうあー」
ルルベールは笑顔で答えました。
この先、お尻を掴む以上のいけない事を覚えてしまったり、
トイレに行きたいのに離れてくれなかったり等の欝展開がたくさん予想できましたが、
今は素直にこの笑顔に癒されることにするリシュラでした。
「さて、この都市をもうちょっと回ってみましょう」
308名無しちゃん…電波届いた?:2012/11/19(月) 13:04:29.54
都市には屋台がたくさん出ていて、どうやらお祭りの期間のようでした。
くじの屋台が出ていたので、リシュラはのぞいてみようと思いました。
「あぶぅ」
しかしルルベールが他の屋台を見ていて動けなかったので、
「ほら行くわよ」
とルルベールの尻を軽く蹴りました。
その途端、後ろで子連れの中年女が喚きたてたのです。
「純粋な天使チャンを蹴るなんて!差別よ差別!みなさーんここに差別女がいまーす!ぎゃああ!」
リシュラはうんざりしました。
(ちょっとだまってくれないかなー)
309名無しちゃん…電波届いた?:2012/11/19(月) 16:57:07.26
「うふふ、あはは…」
ルルベールは笑顔でカンチョーの構えを取り、中年女のケツに二本の指をぶち込みました。
「…ほら、こんなに可愛らしい天使じゃないの!」
中年女は引きつった顔で言いました。
「…あっはぁ!」
ルルベールは高く笑うとそのままぎゅりりりりりと高速回転を始めました。
「ぐぎゃーーーーーーーーーー!!!」
中年女の絶叫が響き渡ります…。
310名無しちゃん…電波届いた?:2012/11/19(月) 17:57:23.77
ようやくカンチョーから解放された中年女はリシュラを睨むと、
「その子は知障なんだからあんたが慰謝料払え!あんたの責任!」
と喚きました。
「あーうぅキャッキャ」
ルルベールは二本の指を嗅いでいます。
中年女の子供は無表情にそれを見ていました。
311名無しちゃん…電波届いた?:2012/11/19(月) 19:56:54.47
「うー?」
中年女がなぜか怒っているというのは、ルルベールにも分かりました。
「うー!」
そこで、ルルベールは香ばしくなった指を中年女の鼻の穴にブスリと突っ込んであげました。
穴に何か棒を突っ込むと気持ちいいというのを、ルルベールは本能で知っていたのです。
「わーい」
怒り狂う母親を見て心を凍らせていた中年女の子供も、嬉しがって笑い出しました。
母親が父親の体についてる棒を突っ込まれてすごく悦んでいるのを何度も見たことがあったからです。
これで母親の怒りも静まるに違いありません。
312名無しちゃん…電波届いた?:2012/11/20(火) 12:29:27.62
ルルベールは子供が喜んでいるのが分かり、とても嬉しくなりました。
「あうあー」
もっと喜んで欲しくなったルルベールは、子供の鼻の穴にも指を突っ込んだのです。
リシュラはその光景にしばし和みました。
313名無しちゃん…電波届いた?:2012/11/20(火) 18:53:37.86
喜んで子供もルルベールの鼻の穴に指を突っ込みました。
「ふんがー」
二人に友情が芽生えたようです。
314名無しちゃん…電波届いた?:2012/11/21(水) 12:52:45.99
そこに割って入ったのが母親でした。
「ちょっと!うちの王子に何やってんの!変なこと教えないでちょうだい!」
中年女はルルベールと子供を引き離しました。
「ぎゃあああー!」
子供は母親そっくりの奇声をあげて暴れました。
人だかりができたので、リシュラはちょっと恥ずかしくなりました。
315名無しちゃん…電波届いた?:2012/11/21(水) 13:01:46.40
子供は騒ぎながら考えました。
(ママは穴に突っ込んでもらったのにまだ怒ってる…鼻の穴じゃだめで、いつもパパが使ってる『あの穴』に指を突っ込まなきゃだめなのかな…?)
316名無しちゃん…電波届いた?:2012/11/21(水) 16:24:05.49
子供は母親の手を振りほどいて、母親のレギンスを引きずりおろしました。
ルルベールは中年女が中に穿いていたベージュ色のパンツを引きずりおろしました。
317名無しちゃん…電波届いた?:2012/11/21(水) 17:24:58.78
「やめろ!」
どこからともなく中年男が現れて子供とルルベールを押しのけました。
「あんたぁ…」
中年女の旦那のようです。助けに来たと思って中年女は喜びました。しかし、
「ここに入れていいのはパパだけなんだぞ!」
そう言って、中年男は指をうねうねさせつつ「あの穴」に挿入したのでした。
318名無しちゃん…電波届いた?:2012/11/23(金) 11:52:43.17
ヒートアップした中年夫婦は他の棒も使ってアヘアヘと楽しみ始めました。
当然もっと多くの人が集まってきたのでリシュラはそそくさとその場を離れました。
ルルベールは付いて来るなら来るでしょうし、来ないなら来ないで誰かがお持ち帰りして可愛がってくれることでしょう。
319名無しちゃん…電波届いた?:2012/11/23(金) 15:58:20.69
リシュラが場を離れると、捨てられた子犬のような瞳をしたルルベールがリシュラの尻をぎゅっと掴み、付いてきました。
「きゃーおー」
リシュラはさっきから気になっていたクジの屋台に向かいました。
320名無しちゃん…電波届いた?:2012/11/24(土) 14:16:08.04
屋台では、箱に入ったクジの紙を取り、その紙に書いてある景品がもらえるというスタンダードなものです。
さっそく高額景品のPS3を勝ち取るべく、リシュラはクジを一枚引きました。
クジを開いてみると、
321名無しちゃん…電波届いた?:2012/11/25(日) 10:01:47.23
セガサターンが当たりました。
322名無しちゃん…電波届いた?:2012/11/25(日) 12:11:34.08
「チクショウ!チィックショウー!!土星めー!!!」
リシュラが怒りに悶えている間に、ルルベールが箱にその繊細な手を突っ込み、クジをつまみだしました。
「うー?」
ルルベールは不思議そうにクジを眺めました。
リシュラの手が横から伸びてきて、クジを開きました。
当たった景品は、
323名無しちゃん…電波届いた?:2012/11/25(日) 13:50:19.12
Atari2600(ゲームソフト『E.T』付)でした。
324名無しちゃん…電波届いた?:2012/11/25(日) 16:44:22.19
「ファビョーン!」
リシュラは怒り転がりました。
「次だ!次こそは!」
325名無しちゃん…電波届いた?:2012/11/25(日) 20:01:09.94
ちなみに高額商品のPS3とはメガドライブ版のファンタシースター3(Phantasy Star 3)でした。
「ここはレトロゲーが好きなクジ屋ですね」
リシュラは言いました。
326名無しちゃん…電波届いた?:2012/11/26(月) 12:08:00.44
「引いたクジの分払いな。お代は黄金だよ」
リシュラの話を無視して、屋台のおっさんは無愛想に言いました。
327名無しちゃん…電波届いた?:2012/11/26(月) 17:21:12.38
「うんうん」
ルルベールがリシュラの腕をつついて言いました。
「この子の黄金じゃだめかしら?」
リシュラは一応おっさんに持ちかけてみました。
「ガビーン!断然俺好みの美青…いやいかんいかん。おなごの黄金でないと市場価値がないからな」
脈ありにも見えますが、おとなしくリシュラので払う方が無難でしょうか…。
328名無しちゃん…電波届いた?:2012/11/27(火) 14:27:43.92
おっさんは白鳥型のおまるをリシュラに渡しました。
しかし、おっさんの目はルルベールを見ていました。
329名無しちゃん…電波届いた?:2012/11/28(水) 01:42:14.44
おっさんは自分の持ち物らしきテントを示しました。
「黄金はあの中で生成するがいい。その美青年も連れて行ってな」
これは珍しい申し出でした。
このように女の子に黄金や聖水を支払わせるケースでは不正を避けるため目の前で生成しろと要求するのが一般的なのです。
それでリシュラは、おっさんが暗に要求している事が何か、なんとなく分かったのでした。
330名無しちゃん…電波届いた?:2012/11/29(木) 14:40:30.32
テントの中で、ルルベールはぶりぶりと黄金をひりだしました。
「あぶぅう」
すっきりしたようで、ルルベールはご機嫌そうににこにこしています。
しかし、その匂いでリシュラは急に尿意が高まってきました。
331名無しちゃん…電波届いた?:2012/12/02(日) 11:14:36.44
このおまるにはもう入りそうもありません。
困っていると、おっさんがテントの外から新しいおまるを4台ほど入れてよこしました。
「1台で足りなかったらこれも使いな」

「無愛想だけど親切な人ね」
リシュラは新しいおまるに悠々と聖水を満たしながら言いました。
「きゃっきゃ」
ルルベールはリシュラもおまるにまたがるのを見てお揃いだと大喜びです。
332名無しちゃん…電波届いた?:2012/12/02(日) 13:15:30.27
用を終えてテントを出たリシュラとルルベールは他の屋台も見て回ることにしました。
「うーぃー」
ルルベールは金魚すくいの屋台を見てはしゃぎました。
素手を水に突っ込もうとして、
333名無しちゃん…電波届いた?:2012/12/02(日) 17:10:41.28
しばし考えた後に頭ごと水に浸かりました。
屋台の兄ちゃんに睨まれたのはリシュラでした。
334名無しちゃん…電波届いた?:2012/12/02(日) 17:43:34.64
「ここピラニアも入ってるから早く上げてやった方がいいぞ」
屋台の兄ちゃんは言いました。
しかし、その警告は遅すぎたのです。
335名無しちゃん…電波届いた?:2012/12/03(月) 15:11:18.75
ピラニアに頭をかじられたルルベールは頭から血を流しながら
「ぎゃーん!」
と泣き出しました。
リシュラは医者が近くにないか聞いてみることにしました。
336名無しちゃん…電波届いた?:2012/12/04(火) 18:06:27.08
幸い、近くに診療所があったので、そこで治してもらう事にしました。
「あたしだって今日ぐらい着飾ってお祭りに行きたいんだよ」
そう言って、派手な女医は舌打ち交じりにルルベールの頭の怪我を診ました。
337名無しちゃん…電波届いた?:2012/12/04(火) 23:43:00.92
「ペロ…これは!猛毒ピラニアの傷!」
女医は言いました。
「猛毒ピラニア?」
そんな生物、リシュラは初めて聞きました。
まあ名前からするに猛毒を持ったピラニアなのでしょう。
「この辺にしか生息してない猛毒を持ったピラニアよ。早く解毒しないと命に関わるわ」
338名無しちゃん…電波届いた?:2012/12/05(水) 01:30:22.29
「解毒するにはどうしたらいいんですか?」
リシュラが女医にすがりつくと、女医は難しい顔で言いました。
「美中年のスペルマが必要だわ」
「」
339名無しちゃん…電波届いた?:2012/12/05(水) 23:04:22.26
「そう。星の輝きを持った精液を統べる者、スペルマスターのスペルマよ」
女医の瞳は少し熱っぽく潤んでいました。
「スペル…マスター…?」
「違う!そこで切ってはダメ!スペルマ・スターよッッ!」
細かいところにこだわるタイプのようです。

(美しい中年じゃないとダメなのかなぁ…)
普通の中年であれば、一人心当たりがあります。
さっきのくじ屋台のおっさんです。
340名無しちゃん…電波届いた?:2012/12/06(木) 13:11:27.41
「スペルマスターはこの街の一番高く、星見台にいつもいるわ。星の運行を見るのが仕事よ」
「はあ」
「階段が少し多いけど頑張りなさい」
「え?」
「あんたが行くのよ!この子の毒はできるだけ吸い出しておくから」
奥からマッチョな看護士が出てきて、ルルベールの美しい金髪に口を付けました。
341名無しちゃん…電波届いた?:2012/12/06(木) 20:00:18.52
リシュラは星見台に向かいました。
「階段が多いってどのくらいかしら。せいぜい数百段だといいけど…」
心配しながら星見台の下に着くと、そこには108本の階段があり、
『星見台に通じているのは1本だけで他は行き止まりです。
どれが通じているかは上ってみなきゃ分かりません』
という立て札がありました。
「多いってそういう意味か」
342名無しちゃん…電波届いた?:2012/12/07(金) 11:22:54.00
「そうだ!イカ臭い階段の所にいるんじゃないかしら。ちょっと嗅いでみましょう」
343名無しちゃん…電波届いた?:2012/12/08(土) 12:38:20.83
焼きイカの匂いしかしませんでした。
しかしおいしそうな匂いだったので、ちょっと階段の上を見てみることにしました。
344名無しちゃん…電波届いた?:2012/12/10(月) 14:03:46.16
ダンディかつセクシーな美中年がいました。
そのちんこからあふれ出るスペルマはたしかに星の輝きを宿していました。
でも匂いは焼きイカでした。
345名無しちゃん…電波届いた?:2012/12/13(木) 18:19:34.33
「そのスペルマくれませんか?」
リシュラは交渉に出ました。
346名無しちゃん…電波届いた?:2012/12/15(土) 11:37:15.64
「いいともお嬢さん。どちらの穴に注いでほしいのかな?下の場合は安全日である事を確認してからにしてくれたまえよ」
スペルマスターと思われる美中年はジェントルに微笑みながら近付いてきました。
「私じゃなくて、猛毒ピラニアに噛まれた仲間を助けるのに必要なの」
「テイクアウトだね。では容器に入れてあげよう」
リシュラは一升瓶に満タンのスペルマをもらいました。
347名無しちゃん…電波届いた?:2012/12/16(日) 14:33:21.87
ルシュラが一升瓶を抱えて帰ると、派手な女医はV字開脚して喚きました。
「注いでぇん!あたしのいやらしいまんこに焼きイカの匂いのスペルマ注いでぇん!」
大声にびっくりして、ルルベールもマッチョな看護師もポカーンとなりました。
恥も何もない台詞に、リシュラはかなり恥ずかしくなりました。
348名無しちゃん…電波届いた?:2012/12/16(日) 22:38:07.47
「この子を助ける分はどのくらい必要なんですか?」
リシュラはマッチョな看護士に聞きました。
「毒はあらかた吸い出したので3ccもあれば十分です」
看護士は答えました。
「残りは注いであげても問題ないわけね」
「そうよ!早くぅん!」
しかし、どうやって注ぎましょう。この一升瓶をそのままぶち込めばいいのでしょうか…。
349名無しちゃん…電波届いた?:2012/12/17(月) 14:05:09.42
マッチョな看護士は3ccほどのスペルマをルルベールの傷口に擦り込みました。
「これで大丈夫です」
あとは必要ないので、リシュラは望みどおり一升瓶をまんこにぶち込みました。
「産むのぉ!スペルマスターの子供産むのぉ!あああん!」
女医は大喜びでした。
あっという間に女医のお腹が大きくなってきたのですが、リシュラはもう疑問を抱くのも疲れました。
「生まれる…!!」
女医は陣痛に苦しみだしました。
350名無しちゃん…電波届いた?:2012/12/17(月) 18:04:19.42
ぷっすうぅぅぅ〜〜〜…。
女医の尻から超濃度のガスが吹き出して腹が元に戻りました。
ガスが溜まって膨らんでいただけのようです。
「いくらスペルマスターのスペルマでも卵子が私みたいな常人のじゃ奇跡は起きないってことね…」
女医は寂しそうに笑いました。
351あぼーん:あぼーん
あぼーん
352名無しちゃん…電波届いた?:2012/12/18(火) 12:34:21.86
「まだ妊娠の可能性はあるわ。あんたたち、あたしにカルシウム多めの食事を用意してちょうだい」
ガスの臭いに悶絶していたリシュラにお駄賃を渡して、女医はそう言いました。
ぴかぴか光る硬貨を見て、ルルベールはキャッキャとはしゃいでいます。
353名無しちゃん…電波届いた?:2012/12/18(火) 16:44:43.37
ハンドルネーム「東京kitty」
http://art55.photozou.jp/pub/832/2239832/photo/112119700_org.v1323170154.jpg
http://livedoor.blogimg.jp/maru2channel/imgs/9/4/94657e88.jpg
・本名 遠ыP寿(えんしゅう つねとし)
・男 45歳 独身(詐称:高校生他)
・無職(社会経験なし・昭和から無職) 実家住まいの高卒ニート(詐称:東大卒・自営業・翻訳家他)
・ショタ&ロリコン 「恋愛対象は13〜18歳の処女のみ」と公言。男色家でもある。
・脳内JKJCと会話する妄想癖あり。アスペルガー症候群及び統合失調症の可能性大。
・未成年者への性犯罪で前科一犯。裁判記録番号10381-4543
・松戸市のPTAから危険人物指定。
・ネットを用いたストーカー行為の常習者。警察から厳重注意。
・千葉県松戸市松戸新田4◯8在住(詐称:東京都千代田区在住)

特徴:
身長:約175cm 体重:90kg
目は瞳孔が開き気味で、時折目線をおどらせる
顔が大きく、また肥えており、肌は脂症。アゴが長く、ヒゲ跡が非常に青い
髪は額が禿げ上がっており、それを隠すためか、奇妙に前髪を垂らした異様な髪型
小声でぼそぼそと話す
(@w荒 (@wぷ (‘w‘)/ といった奇怪な顔文字を好んで使う
354名無しちゃん…電波届いた?:2012/12/18(火) 18:45:47.00
リシュラがにおいを嗅ぐと、階段はどれも悶絶するほどのイカ臭さでした。
「だめだ!においでは判断できないわ。いったいどうすれば…」
リシュラが途方に暮れて階段の上を見上げると、意外な光景が目に飛び込んできました。
355名無しちゃん…電波届いた?:2012/12/19(水) 01:13:27.50
タコ焼き屋でした。
「うちのタコ焼きはカルシウムたっぷりだよ」
356名無しちゃん…電波届いた?:2012/12/19(水) 15:16:24.22
リシュラはお駄賃を全て使い、カルシウムたっぷりのたこ焼を1パック買いました。
と、思ったら後ろからガキがそれを奪い取り、母親らしき中年女の後ろに隠れました。
「王子がごめんなさぁ〜い」
と中年女は唖然としているリシュラに言いました。
「子供のしたことだからぁ」
中年女はクネクネしながら軽い調子で言いました。
「ごめんねぇ?でもたこ焼きくらいいいわよねえ、子供がいると食費がかかってぇ」
リシュラは自分の感情と尿意がふつふつと沸き立つのを感じていました。
「ほら、奏者(たくと)くんもありがとう言いなさい?」
「ヤダー!(ニヤニヤ)」
「もういっつもこうなんだからぁー(クネクネ)」
感情と尿意が沸点に達したリシュラは静かに行動に出ることにしました。
357名無しちゃん…電波届いた?:2012/12/19(水) 16:35:12.45
「あっー」「あーっ」
リシュラが聖水を発射すると同時に中年女も聖水を発射しました。
クネクネしていたのはこいつも尿意を我慢していたからだったようです。
二つの水流が激突し凄まじいエネルギーが飛び散りました。
「オバサンやるじゃないの」
「ホホホ、あんたも若いのになかなかだわ」
その時、奏者(たくと)くんは跳ね返ったエネルギーで吹っ飛ばされ
たこ焼き器の中に落ちて上手に焼かれながら絶叫していましたが、
壮絶な戦いを繰り広げる二人はまったく気付きませんでした。
358名無しちゃん…電波届いた?:2012/12/19(水) 17:55:37.70
二つの水流は互いを押し返しながら、すさまじいエネルギーを生み出していました。
これを電力にできないだろうかと、たこ焼き屋の主人は奏者(たくと)くんを上手に焼きながら考えていました。
ちょうど、屋台の明かりが切れかけていたのです。
359名無しちゃん…電波届いた?:2012/12/23(日) 10:21:37.77
すると、燃え尽きる寸前のタクトの命がキンタマに宿り、ひときわまばゆい光を発したのだ。
駅のホームからの飛び込み自殺を予防する青色LED照明めいた心安らぐともしび…
リシュラと中年女は互いの尿道口を手でふさぎ、タクトのキンタマの輝きにしばし見入った。
360名無しちゃん…電波届いた?:2012/12/24(月) 07:43:54.96
(青色の光だと、たこ焼きがおいしそうに見えないからやめて欲しいなー)
屋台の主人はそう思い、光る金玉をえぐり潰しました。
「うちの王子になにすんのよ!」
中年女は放尿を再開しながら吠えましたが、後の祭りでした。
361名無しちゃん…電波届いた?:2012/12/25(火) 15:53:29.57
中年女は泣きました。
362名無しちゃん…電波届いた?:2012/12/25(火) 23:14:56.86
と思ったら、泣いてなかった。
363名無しちゃん…電波届いた?:2012/12/27(木) 00:46:34.61
これ、読んでるひといるの?
364名無しちゃん…電波届いた?:2012/12/27(木) 18:16:57.83
たこ焼き屋の主人は中年の尿も涙も興味がなかったので無視しました。
そんな事より、明かりが切れそうだったので、リシュラに電気屋さんにお使いに行ってくるように頼みました。
「その代わり、たこ焼きのカルシウムを倍にして焼いてあげよう」
リシュラは主人からお駄賃をもらいました。
365名無しちゃん…電波届いた?:2012/12/28(金) 20:07:36.16
リシュラは街に出て、言われたとおり電気屋さんで発電機と電球を買い求めました。
電球はなぜか金玉の形をしていたので、不思議に思ったリシュラは店員に説明を聞くことにしました。
「ああ、それは全てスペルマスターによるデザインとなっております」
366名無しちゃん…電波届いた?:2012/12/28(金) 20:44:12.92
「さらに、停電時にはこするだけで発光させることができます」
店員がシュッ!シュッ!シュッ!と電球をこすると、確かに電源が繋がっていないのに発光しました。
「便利だなー」
リシュラは棒読みで言いました
367名無しちゃん…電波届いた?:2012/12/29(土) 11:22:37.97
「じゃあなんでもいいからそれください」
面倒くさくなったリシュラですが、お使いはしっかり果たしました。
「ああお帰り。じゃあカルシウムが倍のたこ焼きを焼いてあげよう」
主人は傍にいた美少年の巨乳を掴むと、たこ焼きの生地の中に乳を搾り出しました。
「この子の乳はカルシウムたっぷりなんだ」
368名無しちゃん…電波届いた?:2012/12/29(土) 21:45:01.44
「倍って、どのくらいカルシウムが含まれるんですか?」
リシュラは聞きました。
「たこ焼き一個50グラムに対して10キログラムぐらいだよ」
たこ焼き屋は言いました。
物理的に無理がある気がしましたし、いくらカルシウムとはいえそんなに採って大丈夫なのかどうかも分かりませんでしたが、
もう考えるのも疲れたのでさっさと女医のところに持って行くことにしました。
369名無しちゃん…電波届いた?:2012/12/30(日) 12:43:15.63
女医のところに戻ると、まずルルベールが喜んでリシュラに飛びつき、尻を掴みました。
「あうあー」
女医は幸せそうにお腹をさすりながら待っていました。
「カルシウムたっぷりのたこ焼きですよ」
リシュラがたこ焼きを差し出すと、女医はさっそくガツガツアフアフと食べました。
「なんだか酸っぱいものも欲しいわ。酸っぱいものちょうだい」
リシュラは女医の台所を漁ることにしました。
370名無しちゃん…電波届いた?:2012/12/30(日) 17:54:19.66
冷蔵庫から賞味期限を二週間ほど過ぎた豆腐が見つかりました。
「すっぱそう」
リシュラはその豆腐で冷奴を作りました。
戻ってみると女医はカルシウム過剰による尿路結石で苦しんでいました。
「いけない、大量の聖水を出させて石を流しださなければ」
マッチョな看護士は言いました。
371名無しちゃん…電波届いた?:2012/12/31(月) 11:58:54.60
「飲み物…利尿性のある飲み物はないんですか?」
リシュラが聞くと、女医が苦しみながら
「スペルマスターのスペルマ入り聖水が飲みたいわ…」
とうめきました。
(こいつおかしいだろ)
リシュラは思いましたが、人助けのためです。
「じゃあこの一升瓶持って行ってきますね」
夕暮れにさしかかった街へとリシュラは出かけるのでした。
372名無しちゃん…電波届いた?:2013/01/01(火) 12:49:07.10
「そーらひえーーん!」
スペルマスターの星見台には一度行ってるので、ひえんの術ですぐ着けました。
「さっきのお嬢さんじゃないか。今度は君自身が欲しくなったのかね?いいとも。どちらの口でも好きな方を選びたまえ」
スペルマスターは新鮮な白いものを滴らせながら紳士的に近付いてきました。
「いいえ。知り合いの女医さんが欲しがってるんです。というかまだまだ欲しがりそうで心配です」
リシュラは一升瓶を差し出しました。
「では一升瓶では足りないかも知れないな。任せなさい」
スペルマスターは灯油用のポリタンク一杯にスペルマを詰めてくれました。
373名無しちゃん…電波届いた?:2013/01/01(火) 16:10:15.28
星見台を下りると、お祭りの熱気で街は浮き立っていました。
「ちょっと見ていきましょう」
街の中心部へとリシュラは歩いていき、通行人に何の祭りなのか尋ねました。
「今年も星が正常に運行したことへの感謝の祭りさ。じきに主役の登場だよ」
派手に飾りつけられた牛車の上にスペルマスターがダンディに着飾って乗っていました。
周りを露出度の高い衣装の女達が踊っています。
街の女たちは黄色い悲鳴をあげました。
「スペルマスター素敵ー!子供産ませてぇー!」
スペルマスターは手を振り、周囲を星の輝きで満たしたのでした。
374名無しちゃん…電波届いた?:2013/01/04(金) 13:12:03.66
そこに、誰にも相手にされない中年男のガスが現れて、
「わーいみんな死んじゃえ」
と言いながら、肛門から黄金色の霧を噴出させたのでした。
375名無しちゃん…電波届いた?:2013/01/04(金) 21:11:43.24
そうして時は来た
376名無しちゃん…電波届いた?:2013/01/05(土) 13:35:42.00
ガスがこの街の権力者におさまるときが来たのです。
今までずっと憎んでいたスペルマスターを牛車から引きずりおろし、その尻を叩き始めました。
周囲では、霧のせいで老若男女が悲鳴を上げながらお漏らしをしていました。
377名無しちゃん…電波届いた?:2013/01/06(日) 12:53:07.18
しかし霧の届かない室内では美男美女が愛を語らっていました。
「アイラブユー今だけは悲しい歌聴きたくないよ」
378名無しちゃん…電波届いた?:2013/01/07(月) 13:24:30.14
二人はきしむベッドの上で優しさ持ち寄り、きつく身体抱きしめあいました。
ガスが最も憎む、美しさと幸せを約束された赤ちゃんが宿ったのでした。
379名無しちゃん…電波届いた?:2013/01/11(金) 17:11:14.25
一方リシュラは聖水が出るのはいつもの事なので、なんとも思いませんでした。
平然とスペルマ入りの灯油タンクと無人販売所で買った黄金の果物のジュースを持って、女医のところへと歩いて戻ったのです。
380名無しちゃん…電波届いた?:2013/01/14(月) 08:00:39.81
聖水を出しながらドアを開け、女医に灯油タンクを渡そうとしたそのときでした。
リシュラの後ろからやってきたガスがリシュラを突き飛ばし、女医の家に入ってきました。
ルルベールを見たガスはその美しさに対して怒り狂い、また肛門から黄金色の霧を噴射したのです。
「イケメンも不細工も等しくお漏らししちゃえー」
その霧を吸い込んだ女医は凄まじい勢いで放尿し、中の結石が飛び出して
381名無しちゃん…電波届いた?:2013/01/16(水) 17:24:22.33
ガスの額を直撃しました。
結石は額に完全にめり込んでいました。
「わー、ホークムーンみたいでかっこいー」
ガスが喜んだのも束の間、
382名無しちゃん…電波届いた?:2013/01/16(水) 17:37:11.11
ここでやってることは、このHPにアップして記録に残そう。
http://ramify-story.com/
2ちゃんねるより保存がきくし、長く楽しめる。
383名無しちゃん…電波届いた?:2013/01/16(水) 17:38:07.30
ドアの外に跳んでいってガスの年老いた母親の胸に突き刺さりました。
母親は町中に立ち込める霧を一嗅ぎで息子の所業だと知り、
ガスを諭すために臭いの元を辿ってここまでやって来たのです。
384名無しちゃん…電波届いた?:2013/01/16(水) 18:07:54.11
結石はNATO-M198実包の如く発射と同時に二つに別れ、
幸運にも二体の標的に命中したのでした。
385名無しちゃん…電波届いた?:2013/01/16(水) 22:19:20.23
実は三つに分かれていました。そして残りの一つは窓から飛び出し、
叩かれて腫れた尻の治療にたまたた訪れたスペルマスターのスペルマ増幅のツボを直撃したのです。
「ウッ」
どぷどぷどぷどぷどぷどぷ!
制御を失ったスペルマがリシュラの聖水ばりに噴き出しました。
386名無しちゃん…電波届いた?:2013/01/17(木) 16:12:13.05
ガスとその母親はしばらくスペルマの上で無様にのたうち回り、
やがて糸の切れた操り人形のように白濁の底へ横たわりました。
「誰でもいい…俺のことを構ってくれよぉ…」
「あんたなんか産まなきゃ良かった…本当に…」

その光景に、慈悲深いスペルマスターは赤玉を放出し、
三途の川の渡し賃の如く二人のまぶたの上に置きました。
どうやったら、人は彼のような人間愛溢れる聖人君主になれるのか、
そしてガス母子のような人の皮を被った醜い俗物に堕ちぶれるのか。
387名無しちゃん…電波届いた?:2013/01/17(木) 23:24:14.77
「赤玉が出たってことは…もう貴方のスペルマは打ち止めなの?」
まだ黄金色の霧の後遺症が残っていた女医は放尿しながら震え声で言いました。
スペルマスターのスペルマが無くなったら、彼女は生きていけないでしょう。
「いいえ、私は月に2〜3日ほど赤玉が出る日があってそれが始まっただけです」
スペルマスターは女医を安心させるように言いました。
現に彼のスペルマは元の勢いに落ち着いて元気に出続けていました。
388名無しちゃん…電波届いた?:2013/01/18(金) 14:19:05.98
ふと、ガスは目を開けました。
なんだか身体が軽いです。
「俺…生きてるのか?誰か俺を愛してくれるのか?」
ガスの目の前に、赤ん坊を抱えた美男美女が立ちました。
赤ん坊はガスに手を伸ばし、
389名無しちゃん…電波届いた?:2013/01/21(月) 23:27:21.76
すべすべした頬を撫でようとした。ガスの目からひと滴の涙が零れる。
しかし、赤ん坊は露骨に怖がるような顔をし、ギャーッと泣き叫び始めた。

(ボケーッ!そこはニッコリ笑うとこだろう!空気読めや!!!)
美男美女は狼狽し、
390名無しちゃん…電波届いた?:2013/01/22(火) 00:36:32.57
赤ん坊を笑わせようと渾身のダジャレを言いました。
「トンボとトビウオ」
391名無しちゃん…電波届いた?:2013/01/22(火) 09:43:16.20
( ゚∀゚)アハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \/ \
392名無しちゃん…電波届いた?:2013/01/22(火) 10:07:27.80
ガスは空気読まずに涎と鼻水を垂らしながら大爆笑しました。
「きも…」
そう思わず呟いたのは
393名無しちゃん…電波届いた?:2013/01/22(火) 18:45:25.73
美女でした。
「あっしまった」
美女はテヘペロでごまかそうとしました。
394名無しちゃん…電波届いた?:2013/01/23(水) 16:29:58.11
儂じゃ。この死に損ないの老いぼれじゃ。
395名無しちゃん…電波届いた?:2013/01/23(水) 17:51:52.34
美女を庇うこの老人は、小汚い身なりながら研ぎ澄まされた眼光を持っていました。
はたして何者なのか?

とりあえずその眼光に一瞥されたガスは、思わず目を背け挙動不審に陥りました。
396名無しちゃん…電波届いた?:2013/01/24(木) 15:13:45.62
一方女医は美女と赤ん坊をベッドに座らせ、とりあえず泣き止ませようとしました。
美女がベッドに赤ん坊を抱いて座ると、美男がすぐに隣に座り、愛をささやきました。
「アイラブユー今だけは悲しい歌聴きたくないよ」
そして二人はきしむベッドの上で優しさ持ち寄り、きつく身体抱きしめあいました。
一同は新しい命が美女のお腹に宿るのを、黙って見る羽目になりました。
この歳で童貞のガスにはつらい光景でした。
397名無しちゃん…電波届いた?:2013/01/24(木) 19:49:42.55
30分ほど経ちましたが、美女と美男は抱き合ってディープキスを続けるだけで
他の部分を結合させようとしませんでした。
「子作りするんじゃなかったの?早くしたら?」
焦れた女医が尋ねました。
「キスしたら子供ができるんじゃないんですか?」
美男と美女は素でそう答えました。
その真剣な目からして、カマトトぶってる(死語)ようにも見えませんでした。
「じゃあ何か?今あんたが抱いている赤ん坊はキスしたらできたっていうの?」
女医が尋ねると、美女は
398名無しちゃん…電波届いた?:2013/01/25(金) 16:50:20.44
「他にどうやってできるって言うんですか!何カマトトぶってるんですか?ねえあなたもそう思うわよね?」
とリシュラに話を振りました。
リシュラはちょっと困りました。
399名無しちゃん…電波届いた?:2013/01/25(金) 17:05:59.22
リシュラがコメントできないでいると、
「ほら、生まれるわ…んごっ!」
美女の喉が膨れ上がったかと思うと、
「ゲボオォォォッ」
美女の口から緑色の液のこびりついたでかい卵が吐き出されました。
そして卵が割れて、中から玉のように美しい赤ちゃんが生まれたのでした。
400名無しちゃん…電波届いた?:2013/01/25(金) 23:02:21.05
衝撃のシーンを余所に、ガスは結石の毒が脳に回り、静かに人生からフェードアウトしてゆきました。
まあこの世界では比較的マシな死に方でしょう。生涯童貞であったことは別にして。
401名無しちゃん…電波届いた?:2013/01/26(土) 17:38:24.28
「赤ん坊ってこんな風に生まれるんだったの?じゃああたしが保健体育の授業や医学部で習ってきた事は一体…」
女医はショックのあまりまた尿路結石ができてしまいました。
「いや待って。あの二人が普通の人間と違うだけかもしれない。他の人の出産を見てみましょう」
女医は結石の痛みをこらえながら、出産現場を見せてもらうために都合よく診療所の隣にあった産婦人科に行きました。
402名無しちゃん…電波届いた?:2013/01/28(月) 11:32:56.61
ちょうど陣痛で運び込まれた妊婦がいました。
女医の知識の通りに、お腹が膨れ上がっています。
「ほら、あたしの知識は正しいじゃない!」
そう言って、妊婦が運ばれた分娩室に無理やり入りました。
403名無しちゃん…電波届いた?:2013/01/29(火) 07:21:55.92
キチガイストーリー募集中

http://engawa.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1358782632/
404名無しちゃん…電波届いた?:2013/01/30(水) 15:52:34.03
無理に入ろうとして、女医は顔見知りの看護師に邪魔をされました。
「部外者は入らないでくださいねー^^」
405名無しちゃん…電波届いた?:2013/02/01(金) 18:32:37.46
分娩室の扉は女医を締め出して堅く閉ざされてしまいました。
女医は分娩室の隣の部屋に潜り込みました。
どこのマニアが開けたのかは謎でしたが、その部屋の壁には覗き穴があって
分娩室を覗けるようになっていたのを女医は知っていたのです。
部屋の壁には、コウノトリがキャベツ畑で交尾している絵のカレンダーが貼ってありました。
「このカレンダーの裏のはず…」
女医はカレンダーをめくってみました。
406名無しちゃん…電波届いた?:2013/02/02(土) 10:06:31.18
「んほおおぉぉお出るうう赤ちゃんお尻からぶりぶり出るのおおぉ」
肛門から赤ん坊の頭を覗かせた産婦が苦しんでいました。
女医は自分の知識が正しくないかもしれない事にパニックになりました。
しかし、女医は自分がスペルマスターの子供を妊娠していることに気づく事になったのでした。
「あたしどんなお産するの!?」
407名無しちゃん…電波届いた?:2013/02/02(土) 23:22:30.49
女医の頭に一つの仮説が浮かびました。
「さっきの美女は口で結合して赤ちゃんができて、口から出てきた。
 今の妊婦はアナルセッ○スでできたから肛門から出てきたんじゃないかしら?」
その仮説が正しければ、女医は普通に下のお口から出産できることでしょう。
「今の妊婦か旦那さんに、どうやって作ったか聞いてみましょう」
廊下に出ると、ちょうど旦那さんらしい男性が心配そうに分娩室の前をうろうろしていました。
408名無しちゃん…電波届いた?:2013/02/06(水) 20:29:06.10
「すいません、子作りした時どうやって繋がったか教えてくれませんか?」
女医は男性に聞きました。
「どうやってって、普通のやり方ですが…」
男性は答えました。
「その普通のやり方を詳しく聞きたいんです」
女医が切実に言うと、変わった人だなぁと言いたげな様子で男性は一枚の写真を取り出しました。
「これ、その時の写真です。見たければどうぞ」
女医はどきどきしながらその写真を見ました。
409名無しちゃん…電波届いた?:2013/02/06(水) 21:20:35.93
(´)3(`)
410名無しちゃん…電波届いた?:2013/02/07(木) 12:49:05.71
夫婦が尻と尻でくっついている写真でした。
「虫の交尾か!」
女医は写真を投げ捨てました。
411名無しちゃん…電波届いた?:2013/02/07(木) 13:41:59.25
「ああ、そうだよ。ムシで何が悪い」
男性は自身の表皮をバリバリと掻き毟り、
甲殻類のごとき姿を露わにしました。
412名無しちゃん…電波届いた?:2013/02/08(金) 18:59:41.63
ロブスターのごときその姿に、女医は食欲を抑えきれませんでした。
何故かそこにあった鍋に湯を沸かし、男性を捕まえました。
「おいしそう」
413名無しちゃん…電波届いた?:2013/02/12(火) 15:20:02.72
男性は激しく暴れ、壁に身体を打ち付けて壁にヒビを入れました。
414名無しちゃん…電波届いた?:2013/02/12(火) 16:40:26.34
ヒビが入った壁がぼろぼろと崩れました。
「暴れんなよ暴れんなよお前の事が好きだったんだよ!」
女医は構わず男性を押さえつけようとしましたが、ふと崩れた壁を見て仰天しました。
崩れた壁の中に人骨がのぞいていたのです。
415名無しちゃん…電波届いた?:2013/02/12(火) 22:14:01.85
い、院長…
416名無しちゃん…電波届いた?:2013/02/12(火) 22:51:31.71
「なんてことをしてくれたんだ!俺は妻と子の命を病院に握られてるも同然なのに!」
ロブスター男がわめきましたが女医はそそくさとその場から逃れました。
後ろから電ノコの駆動音と男女の絶叫が聞こえたような気がしましたが多分気のせいです。
なんといってもスペルマスターの子を宿したこの体が一番大事なのですから。
417名無しちゃん…電波届いた?:2013/02/13(水) 00:16:01.30
「とりあえず、男性と繋がった箇所から赤ちゃんが生まれるということは分かったわ」
安心したいところでしたが、女医の場合は直接繋がったわけでなく
一升瓶経由で間接的にスペルマを注入したので、また話が違ってくるかもしれません。
「他に同じやり方で妊娠した人っていないのかしら」
女医は本屋に行ってた○ごクラブを立ち読みしてみました。
418名無しちゃん…電波届いた?:2013/02/13(水) 05:35:48.05
横でハァハァしながら「ブ○カ」を勃ち読みするキモヲタの烈しく盛り上がる股関が気になって仕方がなかった…。
419名無しちゃん…電波届いた?:2013/02/13(水) 12:41:51.29
「すすすみません、ままんがタイムき○らの新刊てててどこ置いてありますん?…フシュー…」
……どうやら時間帯が悪かったようです
420名無しちゃん…電波届いた?:2013/02/15(金) 18:19:47.73
キモオタは女医を見ると、
「ご同胞でござるか?小生漫画とアニメをこよなく愛するスペルマボーイでござるフシュー」
と、意味の分からない挨拶をしました。
「精神科に行きなさい」
女医は冷たく突き放しました。
421名無しちゃん…電波届いた?:2013/02/15(金) 19:06:28.19
そして女医は雑音に構わずた○ごクラブを隅から隅まで立ち読みしました。
しかし自分と同じような事例は見つかりませんでした。
女医ががっかりしていると、一人の老婆が近づいてきて女医に一冊の雑誌を渡しました。
「ヒーッヒッヒッ、そなたが探している情報はこれに載っておるぞ」
422名無しちゃん…電波届いた?:2013/02/16(土) 13:19:12.06
老婆が渡したのは「ゼク●イ」でした。
「なになに、できちゃった結婚特集?そんな、恥ずかしい///」
女医は激しく鋭くページをめくりました。
423名無しちゃん…電波届いた?:2013/02/18(月) 13:42:40.59
ページをめくりながら、女医の頭はスペルマスターとのできちゃった婚のことで一杯でした。
白いドレスを着て微笑む自分。
そして素敵な笑顔でエスコートしてくれるスペルマスター…
424名無しちゃん…電波届いた?:2013/02/18(月) 19:58:30.22
「そして私のブーケをキャッチするのは、リシュラ!あなたよ!んほおおおおお!!」

ちょうど商店街を歩いていたリシュラは
隣の書店から自分を呼ぶ声が聞こえたような気がしましたが、
声質からしてロクなことではありません。

寒空とイルミネーションの下、リシュラはあても無くさ迷っていました。
「お家に帰りたいな」
しかし神官長の言いつけを守らなかった自分にも非があるような気がします。
帰ることが神の試練か、はたまた今帰れぬことがそれに値するのか。
とりあえずリシュラは神官長への誠意と、生活費のためにATMを襲いました。
425名無しちゃん…電波届いた?:2013/02/18(月) 22:03:45.63
対戦車ミサイル(ATM)が3本手に入りました。
1本売って当面の生活費は確保できました。
それで考える余裕ができると、リシュラはふと気付きました。
「私、世界のどの辺にいるのか全然把握してなかったわ!」
もっとも、聖水の海を漂流したり見た事もない城にデスルーラしたりの日々では把握しようもなかったのでしょう。
「何とかして帰るにしろ、新しい安住の地を見つけるにしろ、今がどこなのか分からなきゃね」
リシュラは本屋で世界地図を買うことにしました。
426名無しちゃん…電波届いた?:2013/02/19(火) 15:56:19.82
リシュラのお尻をぎゅっと掴みながら、ルルベールが寒さの為に半ベソをかいていました。
「ついでに編み物の本も買いましょう」
とりあえず住むところも必要です。
「住宅情報も買いましょう」
アルバイトも探したほうが良さそうです。
「アルバイトニュースも買いましょう」
ボーイズラブの雑誌を見つけました。
「これは…どうしようかしら」
427名無しちゃん…電波届いた?:2013/02/19(火) 21:09:16.34
「買うがよい」
一人の老婆が近づいてきてリシュラにそう言いました。
428名無しちゃん…電波届いた?:2013/02/20(水) 21:13:49.66
読んでみると、ルルベールとジルベールがあうあう言いながら交わっている作品が載っていました。
「きゃっきゃ」
ルルベールは自分が雑誌に載っているので無邪気に大喜びしていました。
「ほれ、喜んでおるじゃろ」
老婆は言いました。
「喜んでくれるのはいいけど…大丈夫かしら、この子にこういうの読ませても…」
リシュラは思いました。
この雑誌にあるような行為を覚えられて、自分やその辺の人に真似されたりしては困ります。
429名無しちゃん…電波届いた?:2013/02/20(水) 21:54:02.11
430名無しちゃん…電波届いた?:2013/02/21(木) 02:26:23.06
安住の地を探し求めていた筈のに、そこはガソリンプールだった。愕然とするリシュラに男が近づいて言い放った「そなたの求める物はグーグルアースか何か見れば分かります」振り返って見ると、男の目の焦点はうつろであった。
431名無しちゃん…電波届いた?:2013/02/22(金) 12:54:18.25
リシュラは後悔した。
「Assでイメググれば、そりゃあグロ注意にもなるだろう」
男はきゃっきゃと笑って言った。
だがそれより腹立たしいのは、男の顔が神官長その人だったことである。
だがその目の焦点はうつろであった。
432名無しちゃん…電波届いた?:2013/02/22(金) 22:59:25.73
「神官長、こんな所で何をしてるんですか?神殿はどうしたんですか?」
リシュラは冗談のつもりでかまをかけてみました。すると。
ぴくっ。
男はその言葉に露骨に反応を示しました。
433名無しちゃん…電波届いた?:2013/02/23(土) 15:54:02.69
そして駅の方へ向かって全速力で走っていってしまいました。
リシュラが追いかける暇もなく、すぐに汽車が駅から出て行きました。
今夜一晩は駅で過ごすことにしたリシュラは袋から雑誌ム○を取り出しました。
「下界には昔文明があった!」
そんな見出しです。
「そういえばここは樹上の世界だったわ」
ルルベールはリシュラの横ですやすやと眠っています。
毛布をかけ直してあげながら、明日は住む部屋を探そうとリシュラは思いました。
434名無しちゃん…電波届いた?:2013/02/25(月) 12:00:24.77
「お嬢さん、わしらの宴会に来ないかね、その子も連れて」
駅で暮らすホームレスの男が、酒瓶を手に持ってリシュラにそう言ってきました。
435名無しちゃん…電波届いた?:2013/02/27(水) 11:33:52.51
それを怪訝そうに見つめるペニス一郎は、
436名無しちゃん…電波届いた?:2013/02/27(水) 13:26:22.57
「歌おう、踊ろう、楽しく騒ごう!」
と、ホームレスの宴会に飛び込み参加しました。
437名無しちゃん…電波届いた?:2013/02/27(水) 16:25:30.93
「さあ みんなでランランルー」
438名無しちゃん…電波届いた?:2013/02/28(木) 16:41:07.81
リシュラ、ホームレスの団体、ペニス一郎は手をつないでWAになって踊りました。
見回りに来た駅員は沈黙して見ていましたが、
439名無しちゃん…電波届いた?:2013/03/02(土) 13:56:13.81
すぐにきびすを返して駅長室へと急ぎました。
「あいつら今日こそ追い出す」
440名無しちゃん…電波届いた?:2013/03/04(月) 13:05:19.31
駅長室では、年老いた駅長が尿意の高まりを我慢しながらどう○つの森をプレイしていました。
441名無しちゃん…電波届いた?:2013/03/07(木) 22:01:31.58
ペニス一郎「マリオやれマリオ」
442名無しちゃん…電波届いた?:2013/03/10(日) 11:38:22.48
駅員に報告を受けた駅長は、尿意を我慢しながらホームレスの団体のところまで急ぎました。
ゴミを散らかしながら騒ぐホームレス、リシュラ、ペニス一郎の姿を見て、駅長は行動に出ることにしました。
443名無しちゃん…電波届いた?:2013/03/14(木) 23:27:32.62
駅長の高圧放水のごとき尿がホームレスの集団をなぎ払いました。
しかし、それに負けずに立っていたのは
444名無しちゃん…電波届いた?:2013/03/22(金) 10:52:56.56
ホームレスを率いる年配の女スミダでした。
スミダは今までも駅長に負けない高圧の尿流で駅長に対抗してきたのです。
「今日こそは白黒つけたるでぇ」
スミダはやる気です。
445名無しちゃん…電波届いた?:2013/03/22(金) 12:58:14.49
スミダの体がモコッと膨らんだかと思うと、着衣がビリビリと
破れ、中からムキムキの肉体が現れた。

「ふんッ」

ドンッ、と弾けるようにスミダが突進する。その移動は風を
巻き起こし、ある者は新聞が顔に巻き付き、ある者はヅラが
飛び、またある者はスカートがめくれ上がった。
にらみ合いの後に、シャーシャーと放水があって、さっさと
決着が着くのだろう、と半ば無関心だった一同は、呆気に
とられてしまった。中でもことさらに驚いたのはリシュラだった。
押さえるのに必死だったスカートを直しながら、ようやく
駅長とスミダのその後を目で追った。
446名無しちゃん…電波届いた?:2013/03/23(土) 11:05:21.55
駅長はちんこが異様に膨れ上がり、弾丸のような尿をドッ、ドッ、と連射しました。
風をまとったスミダは素早くそれを避けながら駅長に肉薄しました。
駅長のちんこが回りだしました。
447名無しちゃん…電波届いた?:2013/03/27(水) 13:11:38.05
回転するちんこはすさまじい風を生み出し、風をまとったスミダと激しくぶつかり合いました。
ごうごうと空気がうなり、駅舎が悲鳴をあげました。
448名無しちゃん…電波届いた?:2013/04/01(月) 17:52:56.71
駅にいる神様は困りました。
449名無しちゃん…電波届いた?:2013/04/07(日) 17:43:33.47
神様はここを見捨てることにした。
神様が離れた駅舎は暴風のせいで崩れ始めたのだ。
悲鳴が聞こえた気がしたが、神様は知ったことではなかった。
450名無しちゃん…電波届いた?:2013/04/08(月) 13:30:09.40
駅舎は廃れ一世紀という時が流れまして
神様はイデプラを借り組みしておりました。
451名無しちゃん…電波届いた?:2013/04/09(火) 20:17:31.86
失敗してはイデプラを下に捨てていたので、かつての駅舎はイデプラに埋もれていました。
その一角がガラガラ崩れたと思うと、リシュラが利修羅と化して這い出てくるのが見えたのでした。
その左尻にはルルベールの顔があったので、神様は興味を持って眺め始めました。
左尻の美青年の顔はきゃっきゃと笑っています。
452名無しちゃん…電波届いた?:2013/04/16(火) 18:15:54.61
利修羅は百年分溜まった黄金をひりだしはじめました。
黄金の臭いで、それをもろに嗅いだルルベールの顔は半べそでした。
453名無しちゃん…電波届いた?:2013/04/21(日) 17:50:34.29
黄金を出し終えた利修羅は、放置してあった電車に乗り込みました
やがて、ゆっくりと崩れた駅を出た電車を神様は一瞥し、イデプラの製作に戻ったのでした
454名無しちゃん…電波届いた?:2013/05/06(月) 12:43:46.90
線路は続くよどこまでも♪
利修羅は汽車の一番前の席で歌いました。
455名無しちゃん…電波届いた?:2013/05/06(月) 16:58:27.44
その向かう先は、かの因縁の始まりし地マウルの丘でした
果たして利修羅はそこで何をする気なのでしょうか
そして100年前のリシュラの人格は跡形もなく霧消してしまったのでしょうか
456名無しちゃん…電波届いた?:2013/05/07(火) 13:41:20.05
樹上の世界から見たマウルの丘は本当にちっぽけでした。
もはや、人の住んでいた形跡さえ残っていないマウルの丘を利修羅は車窓から見下ろしました。
そして鼻をほじり、百年分溜まった鼻糞を下に投げ捨てました。
457名無しちゃん…電波届いた?:2013/05/15(水) 04:10:45.52
どっかーーーん!!!
鼻糞の衝突により、かつてマウルの丘と言われていた場所に巨大なクレーターができました
その衝撃波が利修羅の乗っている汽車を揺らしました
458名無しちゃん…電波届いた?:2013/05/18(土) 13:09:14.16
 三/⌒ヽ
三(  ゚ω。)  うっほっほ
  三ノ ゝ
459名無しちゃん…電波届いた?:2013/05/24(金) 17:43:43.85
遥か下の地面からうっほっほが飛び出してきて利修羅に体当たりした。
460名無しちゃん…電波届いた?:2013/05/31(金) 16:58:54.68
そのままうっほっほは利修羅の隣に座り、汽車は何事も無く彼方へと走っていきました。
朝霧に消える方舟のようでした。

Windy Dream 20 〜朝霧の方舟〜 END
461名無しちゃん…電波届いた?:2013/06/27(木) 11:01:22.11
ちん ちん !
462名無しちゃん…電波届いた?:2013/07/01(月) NY:AN:NY.AN
イ クッ

_
タヒんぢゃう 〜
463名無しちゃん…電波届いた?:2013/07/04(木) NY:AN:NY.AN
利修羅が汽車で去ってからさらに一世紀が過ぎていました。
かつてマウルの丘だったクレーターの中心には、小さな教会が建っていました。
教会の中からは「ちんちん! イクッ 死んじゃう〜」と喘ぎ声がリシュラの尿のように漏れ出ていました。
当代の神官長がリシュラの写真を見ながらシコっているのです。
いつもの事なので巫女のラシュリーは気にせず仕事をしていました。
464名無しちゃん…電波届いた?:2013/07/06(土) NY:AN:NY.AN
しかし、涼しい顔をして実のところ、座って仕事をしているように見せかけているラシュリーの腰は、テーブルの下に見えないように縛り付けて配置した小間使いの少年の下腹部とガップリ結合しているのである。

腰を小刻みに前後左右させながら、頭の中では、(あぁ〜やっぱり若いおち○ち○はイイわあ〜)などと不潔な思考にふけっているのだ。
465名無しちゃん…電波届いた?:2013/07/07(日) NY:AN:NY.AN
「ラシュリー、ウッ!」
神官長はそう叫んで絶頂に達しました。
神官長はリシュラの写真でラシュリーを思い浮かべてオナっていたのです。
どういうわけかラシュリーはリシュラに生き写しでした。
リシュラ(利修羅)はマウルに鼻糞を投下していったのを最後に消息を絶っており、
その後どこかで子孫をもうけたという記録もありません。
なので、似てるのはただの偶然と考えられていましたし、本人もそう思っていました。

「あっー」
ぶっしゃあああああ!
時を同じくしてラシュリーも絶頂に達し、聖水を小間使いの少年に噴射するのでした。
466名無しちゃん…電波届いた?:2013/07/11(木) NY:AN:NY.AN
ブッ
467名無しちゃん…電波届いた?:2013/07/14(日) NY:AN:NY.AN
小間使いの少年は快感のあまり肛門からガスを噴出しました。
神官長のザーメンの香り、ラシュリーの聖水の香り、小間使いの少年のガスの香り、
これらが合わさることで教会の周りにはいつも素敵な芳香が漂っており、

・施しを求めに行ったホームレス(一ヶ月入浴してなかった)が教会まで100mの地点で嘔吐して逃げた
・保健所の職員が臭気を測定しようとしたら測定器が爆発した
・某国のテロリストがVXガスの代わりに教会付近の空気を集めて持ってった

という都市伝説まで生まれていました。
ちなみに、ホームレスが100m地点で逃げたのと、臭気測定器が爆発したのと、
テロリストが空気を集めていったのだけは事実でした。
要は全部事実だったのです。
468名無しちゃん…電波届いた?:2013/07/22(月) NY:AN:NY.AN
その光景を見たカンフーマスターは思わず重力無視した蹴りを放ち
その衝撃波は千の風になって草木を揺らし
ちなみにカンフーマスター選挙日に投票所へ行きませんでしたが
「どうせ共和党圧勝だろ」とハムスターをしごいていましたが
それは光の早さ
それは心の渇き
469名無しちゃん…電波届いた?:2013/07/23(火) NY:AN:NY.AN
「お、おじちゃん、そのしごいてるの、おち○ち○じゃなくて、ハムスターだよ」
470名無しちゃん…電波届いた?:2013/08/05(月) NY:AN:NY.AN
ハムスターは怒り狂った。
光の速さで
471名無しちゃん…電波届いた?:2013/08/06(火) NY:AN:NY.AN
おじちゃんのちんこを噛みちぎると、ほお袋がぱんぱんになるほど
そいつを頬張って去っていった。

おじちゃんはモノを取り返さんとして手を伸ばしたが、
ハムスターは狭い隙間に入って逃げてしまったので、ちんこの行方は分からず終いになってしまった。
472名無しちゃん…電波届いた?:2013/08/06(火) NY:AN:NY.AN
おじちゃんはハムスターと失われたちんこを求めて旅に出ることにした。
一切れのパンをまずかばんに詰めた。
473名無しちゃん…電波届いた?:2013/08/08(木) NY:AN:NY.AN
いや、よく見るんだ。それはひと布(きれ)のパンツじゃないか。
カンフーマスター(通称、おじちゃん)は、それを覆面として用いるつもりなのだろう。

そして次に、ナイフとランプをカバンに(無造作に)詰め込もうとしたが、
474名無しちゃん…電波届いた?:2013/08/09(金) NY:AN:NY.AN
40秒で支度ができなかった。
おじちゃんのカバンは金玉袋だったので容積に限界があったのだお。
475名無しちゃん…電波届いた?:2013/08/14(水) NY:AN:NY.AN
なので、シワをよーく伸ばしてやる必要があった。
まずはローションを適量つけ、皮全体に馴染ませる所からである。
476名無しちゃん…電波届いた?:2013/08/28(水) NY:AN:NY.AN
しかし、ローションと間違えてハッカ油を塗ってしまいました。
皮は縮み上がって二度と伸びなくなってしまいました。
477名無しちゃん…電波届いた?:2013/08/29(木) NY:AN:NY.AN
しかしよくよく観察してみると、縮み上がった上に竿の無いその部分は、思った以上に若い女のオマソマソにそっくりになっていた。

これは売れる!

おじちゃんはこの部分だけを接写した写真集を売り出し、旅費とちょっとした資金を手に入れることに成功した。

まさにどん底からの逆転ホームランであった。
478名無しちゃん…電波届いた?:2013/08/30(金) NY:AN:NY.AN
ちょうどその時カムチャツカの若者は涙をこぼしながら林檎を齧っていた。というのも、彼が齧る林檎は、かつて彼の妹であったアルジャーノンであったからだ。
およそ非現実的な話だ。
しかしその林檎は間違いなくアルジャーノンであった。
そしてその若者は、アルジャーノンであった林檎を、齧っていた。
なぜなら彼は妹を愛していたからだ。
479名無しちゃん…電波届いた?:2013/08/31(土) NY:AN:NY.AN
林檎がしゃべった。
「兄貴キモ過ぎ氏ね」
480名無しちゃん…電波届いた?:2013/09/05(木) 22:04:07.17
絶望した若者は仏門に入ろうと寺を探しましたが見つからず、
代わりに教会を見つけたのでここでいいやと扉を叩きました。
ちなみに、その教会からはザーメンと尿と屁の強烈な臭いが漂っていましたが
若者は鼻が鈍かったので気付きませんでした。
481名無しちゃん…電波届いた?:2013/09/10(火) 11:19:33.97
小間使いの少年が扉を開けました。
若者はすばやく入り込み、少年を
482名無しちゃん…電波届いた?:2013/09/15(日) 22:22:08.36
四ッん這いにさせると、後孔に手を手首までズブッと差し込んだ。
そして尻コ玉を引き抜くと、ごくんと飲み込んだ。

少年はゾンビのように精気を奪われ、ただの傀儡と化してしまった。
483名無しちゃん…電波届いた?:2013/09/16(月) 13:27:11.15
「さあ少年、この神殿から女を追い出すのだ」
妹に嫌われた若者は女性嫌悪に陥っていました。
「あうあー」
少年はふらふらと神殿の中に消えていきました。
484名無しちゃん…電波届いた?:2013/09/17(火) 18:26:58.26
ちなみに、若者が神殿と思ったのは教会の離れに作られた公衆便所でした。
若者は鼻こそ鈍いですが目はドン・キホーテのように鋭敏でした。
この公衆便所は教会からくる芳香のせいで利用者もおらず、中にいる女といえば雌の蝿ぐらいでした。
なので少年は律儀に雌の蝿を選んで公衆便所から追い出しました。
「そうだ!女は蝿だ!蝿はベルゼブブだ!ベルゼブブは悪魔だ!よって女は悪魔!QED!」
若者はわめきながら出てきた蝿に向かって空しく拳を振り回しました。
「あうあうー」
若者が只者じゃないと悟って怖くなった少年は教会に逃げ込みました。
485名無しちゃん…電波届いた?:2013/09/18(水) 06:19:53.26
「ララベール、どうしたの?」
聖水を出し終えたラシュリーがひょっこり出てきました。
「あうあうあー」
少年は必死に、招かれざる客の恐怖について話しました。
486名無しちゃん…電波届いた?:2013/09/18(水) 23:38:32.13
「ぶるるっ…あ、やばっ、ちょっと待ってて」
話を聞いたラシュリーは恐怖でまた聖水が出たくなったらしくトイレに走っていってしまいました。
ラシュリーがトイレのドアを閉めた直後、若者はとうとう教会に入ってきました。
「今、女の声がしなかったか…?」
若者はララベールに聞きました。
487名無しちゃん…電波届いた?:2013/09/21(土) 15:50:07.47
「あうー?」
ララベールはとぼけました。
「とぼけても無駄だ。俺には分かる、このフェニックスの一輝にはな!」
488名無しちゃん…電波届いた?:2013/09/22(日) 10:29:54.40
一輝にはな!

バーンと格好良くきめたシーンだったが、字幕の表示は輝のところが‘褌’になっていた。
489名無しちゃん…電波届いた?:2013/09/22(日) 11:40:35.81
「あひゃははは」
ララベールは大笑いしました。
フェニックスの一輝はふんどしを締めていて、「一褌」と書いてあったのです。
一輝は赤面して
490名無しちゃん…電波届いた?:2013/09/22(日) 22:39:42.90
トイレに逃げ込もうとしました。
ララベールが止める暇もなく、一輝はさっきラシュリーが入っていったトイレのドアを開けてしまいました。
491名無しちゃん…電波届いた?:2013/09/23(月) 13:58:16.26
一輝はとりあえずラシュリーを鳳翼天翔でさっくり殺し、ぽっとん便所に沈めてしまいました。
余波でトイレが壊れましたが、知ったこっちゃありませんでした。
492名無しちゃん…電波届いた?:2013/09/23(月) 16:56:07.03
「あうあうあー」
どん!どぼっ!
ララベールはラシュリーの仇とばかりに一輝もぽっとん便所に突き落としました。
「おおおおお体中が黄金にこれが黄金聖衣かごぼぼぼぼぼ」
一輝が黄金の中に沈んで消えたのを見届け、ララベールはラシュリーの死体を引き上げ神官長の所に運びました。
493名無しちゃん…電波届いた?:2013/09/23(月) 19:10:29.84
「しょうがないんじゃないの、死んでも」
神官長は冷たく言いました。
「あー」
ララベールはちょっと泣きました。
494名無しちゃん…電波届いた?:2013/09/23(月) 22:08:28.55
「私にはどうにもならんが、隣の村に死体を蘇生させられる科学者がいるという。
ドクター・メンチだかピンチだかチンチンだか、とにかくそんな感じの名前だ。
その男の所にこの子を連れて行ってみなさい」
神官長は言いました。
495名無しちゃん…電波届いた?:2013/09/24(火) 11:02:15.39
隣の村は遠いので、数日分の食料が必要です。
「自分で調達してみなさい」
ララベールははじめてのおつかいを申し渡されました。
496名無しちゃん…電波届いた?:2013/09/25(水) 16:25:06.49
ララベールはラシュリーを入れた棺を引いて出発しました。
棺は冷凍保存カプセルになっており死体が腐るのを防げる優れものです。
件の科学者は死体が腐っていようが損壊していようが元通りに再生できるという話ですが、
できるだけ良い保存状態で持っていくに越した事はありません。
それはさておき、ララベールが歩いていると道の所々に隠しカメラを持った人がいました。
ララベールの行動を録画しているようです。
なかなか本格的なはじめてのおつかいです。
497名無しちゃん…電波届いた?:2013/09/25(水) 23:00:13.73
だーれにもーなーいしょでー♪おーでーかーけーなーのよー♪
音楽がかかり始めました。
「あうあうあー」
ララベールは2つに分かれた道まで来て、メモに書いた地図をとりだしました。
早速迷ったようです。
498名無しちゃん…電波届いた?:2013/09/27(金) 22:37:11.94
地図を見るとどちらの道も隣の村に通じていて、距離も大して変わらないようでした。
そして、地図にはヒントらしいイラストが描き加えてありました。
右の道の方には、お花畑で楽しそうにお花摘みをしている少女が描かれていました。
左の道の方には、得体の知れない化け物に食われている少女が描かれていました。
さて、このイラストをどう解釈するべきなのでしょうか。ララベールは考え込みました。
499名無しちゃん…電波届いた?:2013/09/28(土) 14:03:15.42
「あうあー」
結局、イラストの意味がよくわからなかったララベールは考え込むのをやめて右の道へ行きました。
単純にお花畑が楽しそうだと思ったのです。
そこなら少女に頼んで食料がもらえるかもしれません。
500名無しちゃん…電波届いた?:2013/10/01(火) 18:40:10.41
神官長は邪魔くさそうにテーブルに向きなおると、また股間をしごき始めました。

しかし五分ほどもすると、ワーッ、という奇声を発して椅子から転げ落ちてしまいました。

何事かと神官長の方に駆け寄ると、M字開脚になった神官長の股間から、何ともの凄い湯気が出ているのです!!

いいえ、さらによく見ると、それは湯気ではなくて、どうやら神官長のおペニスの先から、煙がシューッ、と吹き出ているのでした。

凄い勢いて煙が吹き出ているその間、神官長はワーッと叫び声を上げたままでしたが、やがてその声もア、ア、と小さくなってゆきました。

そして最後に、先っぽからコロリと玉が転がり落ちました。赤玉です!ララベルは赤玉を
501名無しちゃん…電波届いた?:2013/10/02(水) 00:13:45.69
「戻してあげるわ」
そう言って神官長の尿道口にセットすると魔法のまち針でブスリと突き込みました。
「アッーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
神官長は泡を吹いて気絶してしまいましたが、赤玉はおペニスの中に戻ってもう出てくる様子はありません。。
「これでしばらく赤玉は出てこないわ。じゃあそういうことで」
通りすがりの魔法少女ララベルは去っていきました。
さて、話をおつかい中のララベールに戻しましょう。
502名無しちゃん…電波届いた?:2013/10/02(水) 14:04:23.92
ララベールはお花畑までやってきて、おつかいを忘れて寝転がりました。
「うー♪」
ご機嫌な顔を写そうとカメラが近寄ってきます。
そのカメラマンに噛み付いたのは、狼ほどもありそうな大きなアリさんでした。
503名無しちゃん…電波届いた?:2013/10/05(土) 16:06:08.53
アリさんはじっと見つめます
504名無しちゃん…電波届いた?:2013/10/07(月) 11:20:59.58
カメラマソのきんたまを。

そしてかみ切りました。
505名無しちゃん…電波届いた?:2013/10/08(火) 00:47:38.18
カメラマンの断末魔がお花畑に響きましたが、すでに眠り込んでいたララベールは目を覚ましませんでした。
そして、不運にもそこへ一人の少女(イラストはこの少女を示していたのでしょう)がお花摘みに現れ、
アリさんにロックオンされてしまいました。
506名無しちゃん…電波届いた?:2013/10/08(火) 12:15:49.93
アリさんは赤いずきんを被った少女に話しかけました。
「おじょうちゃん、どこへ行くんだい?」
「病気のおばあさまの所へ、ワインとお菓子を届けに行くのよ」
507名無しちゃん…電波届いた?:2013/10/08(火) 20:23:09.84
「おばあさまの家はどこだい?」
「この道をまっすぐ行ったところよ。ちょっとお花摘みをしてから行こうと思って」
「そうかいそうかい。じゃあゆっくりしてから行くといいよ」
「あ、そうそう。おばあさまは象ぐらいに大きいアリクイを飼ってるから家に近付かない方がいいわよ」
「………」
508名無しちゃん…電波届いた?:2013/10/09(水) 01:03:20.90
「ところでアリさん、どうしてそんなに大きいの?」
「お前を食べるためだよ!」
計画が崩れたアリさんは本性を現しじりじり少女に近付きます。
ララベールは少女が助けを求めて叫ぶのも気付かずにすやすや寝息を立てています。
しょせんはあうあうあーなのでしょうか。ララベールは何の役にも立たず、このまま少女は食われてしまうのでしょうか。
509名無しちゃん…電波届いた?:2013/10/09(水) 17:09:58.15
すやすや眠っているララベールの口の中に前進するアリさんの脚がたまたま入りました。
「あー?」
ララベールは気持ち悪くて口を閉じました。
アリさんは虎バサミにかかった狼のようにじたばたしました。
510名無しちゃん…電波届いた?:2013/10/09(水) 22:51:38.91
「今どんな気持ち?ねえどんな気持ち?」
アリさんが動けないのを見て、赤ずきんの少女はアリさんの前でトントン跳ねながら煽りました。ところが。
「おえー」
調理もしてないアリさんの脚がおいしいわけもなく、ララベールはあっさり吐き出してしまったのです。
少女が「えっ」と思った時にはすでに両手両足を掴まれ身動き取れず、血と肉片がこびりついたアリさんの牙が目前に迫っていました。
しょわわわわわわ…びちゃびちゃびちゃ…
少女は絶望と恐怖で漏れた聖水でパンツとスカートを黄金色に染めながら、煽ってないで少しでも遠くへ逃げるべきだったと後悔するのでした…。
511名無しちゃん…電波届いた?:2013/10/10(木) 07:53:12.73
噛みつかれたときにできたアリの足の傷口から、アンモニアが浸透しました。

アリは
「届く!」
と意味不明な叫び声をあげると、バッタリと倒れ気絶してしまいました。
512名無しちゃん…電波届いた?:2013/10/10(木) 22:27:07.34
「助けてくれてありがとう。私、赤ずきんちゃん。あなたの名前は?」
少女はそうララベールに話しかけました。
「あうあうあー」
513名無しちゃん…電波届いた?:2013/10/10(木) 23:21:29.25
ララベールは困惑していました。
この赤ずきんちゃんを助けた記憶なんてなかったからです。

ララベールの感覚では、お花畑で眠っていたら
何か口に入ってきて噛んでまずくて吐き出した夢を見て
目を覚ましたら初対面の赤ずきんちゃんにいきなりお礼を言われていたのです。

赤ずきんちゃんはよほど怖い目に遭ったらしくオシッコを漏らした跡まであります。
スカートまでビショビショの派手な濡れ方からして、ちびったどころではなくだだ漏れだったのでしょう。
完全に尿道の制御を失うほどの凄まじい恐怖に襲われていたことがうかがえます。

そのように恐ろしい物から自分がこの赤ずきんちゃんを救ったとは、
にわかに信じられなかったのも無理はないでしょう。
514名無しちゃん…電波届いた?:2013/10/11(金) 14:00:07.25
「そうだ、一緒におばあさまの家まで行きましょう。ワインとお菓子を分けてあげるわ」
赤ずきんちゃんは提案しました。
「あうあー」
ちょうどお腹の減っていたララベールは、食料を分けてもらえそうだと本能で察知しました。
引きずっていた棺のことをすっかり忘れて赤ずきんちゃんについて歩きました。
隠しカメラを持ったカメラマン達がそれを追いかけます。
515名無しちゃん…電波届いた?:2013/10/11(金) 16:20:46.71
おばあさまの家に向かう途中の道に、狼の足跡がついていました。
足跡はおばあさまの家の方に向かっています。
ぶるっ。
足跡を見た赤ずきんちゃんは不意に悪寒に襲われました。
それは、濡れたパンツとスカートをそのまま装備していたせいでもあるでしょう。
(着替えは持っていませんでしたし、下半身スッポンポンで歩くわけにも行きませんから)
ただ、どうもそれだけではなく、この足跡が何か恐ろしい事を意味しているような気がしたのです。
それから少し行くと、おばあさまの家が見えてきました。
516名無しちゃん…電波届いた?:2013/10/12(土) 09:34:14.73
赤ずきんちゃんは扉をノックしました。
「おばあさま、赤ずきんちゃんよ。ワインとお菓子を持ってきたわ」
中からはどすんばたんと何かが暴れている音がしました。
「おばあさま!?」
赤ずきんちゃんは扉を開けて仰天しました。
517名無しちゃん…電波届いた?:2013/10/12(土) 23:17:16.98
家の中では大きな狼とおばあさんのアリクイが血みどろの死闘を繰り広げていました。
おばあさんは家の奥の隅でおろおろしながら戦いを見ています。
おそらく、狼がおばあさんを食べに侵入してきて、アリクイはおばあさんを守るために戦っているのでしょう…。
518名無しちゃん…電波届いた?:2013/10/13(日) 10:20:32.34
「あうあうー」
ララベールがさっそく巨大アリクイをモフモフするために家の中に走っていきました。
519名無しちゃん…電波届いた?:2013/10/14(月) 00:08:51.46
ぺろ、ごくん。
アリクイは無意識のうちに舌を伸ばしてララベールを捕まえ呑み込んでしまいました。
先程アリさんの脚を口に入れたせいでアリさんの臭いが付いていたせいでしょう。
「まあ、どうしましょう!」
赤ずきんちゃんは大慌てです。
520名無しちゃん…電波届いた?:2013/10/14(月) 15:19:14.75
「ほっとこう」
おばあさまは無慈悲にもそう言い放ちました。
521名無しちゃん…電波届いた?:2013/10/14(月) 15:36:27.25
栄養をつけたアリクイは狼を見事追い払いました。
「あの少年が来てくれなければ負けていました」
アリクイは言いました。
赤ずきんちゃんが悲しそうなのを見て、アリクイはさらに続けました。
「大丈夫、少年はすぐお返ししますよ」
そしてアリクイがうぬっ!と力むと、アリクイのお尻から
全身に黄金をまとってすっかり神々しくなったララベールがぽん!と元気に飛び出してきました。
522名無しちゃん…電波届いた?:2013/10/15(火) 13:02:57.31
ララベールは汚いので即刻おばあさまに追い出されてしまいました。
「あうー?」
ララベールはわけも分からず、閉められた木の扉にすがりつきました。
哀れに思った扉はアドバイスをしてやりました。
523名無しちゃん…電波届いた?:2013/10/15(火) 16:45:47.94
「この森の奥にお菓子の家があるんだ。誰が住んでるかは知らないけど、そこに行けばお菓子食べ放題だよ」
扉は言いました。
「おー」
ララベールがお菓子の家に行ってみようと歩き出すと、赤ずきんちゃんも家から追い出されてきました。
アリさんの一件で聖水を漏らしてそのままだったので、同じように汚いとおばあさまに認識されたようです。
持っていったワインとお菓子はきっちり取り上げられていました。
「せっかくだから一緒にお菓子の家に行きましょう」
「あうあうあー」
二人はお菓子の家を目指して出発しました。
524名無しちゃん…電波届いた?:2013/10/15(火) 18:24:24.49
黄金と黄金水にまみれた二人…正にゴールデンコンビである。

CM後、後半に続く(やなせたかし氏に敬礼)
525名無しちゃん…電波届いた?:2013/10/15(火) 22:02:04.88
森の奥を目指して歩いていると、赤と白のりんごを篭に入れた老女が歩いてきました。
「さあさありんご売りのばあさんだよ、そこの汚いお二人さんひとつ買っとくれ」
老女の目は笑っていませんでした。
526名無しちゃん…電波届いた?:2013/10/16(水) 13:09:18.77
「私、お金持ってないわ」
赤ずきんちゃんは言いました。ララベールもお金を持ってる様子はありません。
「ほっほっほ、初めての客にはタダで試食させておる」
老女は顔の筋肉だけで笑いながらりんごを一個取り出しました。
そのりんごは、半分は赤くておいしそうでしたが、残り半分は白くておいしくなさそうでした。
老女はりんごを切り分けると、赤い方を二つに分けで赤ずきんちゃんとララベールに差し出し、
白い方は自分でおいしそうに食べ始めました。
タダで試食させると言われて、赤ずきんちゃんはちょっと怪しいと思わないでもなかったのですが、
老女が自分でも食べたのを見てすっかり安心しました。
「いただきまーす」
527名無しちゃん…電波届いた?:2013/10/16(水) 17:58:18.88
そこにさっきアリクイに追い出された狼がやってきました。
ひもじそうな狼を見て、赤ずきんちゃんはりんごを食べさせてやろうとしました。
ですが狼の目は、りんごを食べたララベールがひっくり返るのを見ていました。
「ほっほっほ、美しい者も汚い者も等しく死ぬがよい」
老女はひとしきり笑いました。
528名無しちゃん…電波届いた?:2013/10/17(木) 00:57:14.65
「どうしたの?のどに詰まったの?」
わけが分からずララベールの背中をぽんぽん叩いてみる赤ずきんちゃん。
ララベールはまったく反応しません。
「ほっほっほ、無駄じゃ無駄じゃ。その子はもう目覚めん」
老女は笑いながらどこかに去っていきました。
529名無しちゃん…電波届いた?:2013/10/17(木) 03:01:23.24
そのとき狼がいいこと言った!
530名無しちゃん…電波届いた?:2013/10/17(木) 08:27:24.83
「アンモニアを嗅がせれば目覚めるんじゃないかな」
531名無しちゃん…電波届いた?:2013/10/18(金) 01:02:51.57
「ちょうどアンモニア水が付いた布があるわ。やってみましょう」
赤ずきんちゃんはララベールの傍らに座り込んで、
アンモニア水で濡れたスカートの裾をララベールの顔にびちゃっとかぶせました。
「………」
男子の本懐と言っても過言ではないこの処置ですら、ララベールは目覚めませんでした…。
532名無しちゃん…電波届いた?:2013/10/18(金) 16:15:21.34
老女が去っていった反対側の道から、今度は魔法使いのおばあさんが歩いてきました。
おばあさんがビビデバビデブー♪と杖をふるうと、赤ずきんちゃんの汚れた服は素敵なドレスになりました。
「あの、私は別になにもしていらないから、この子を助けていただけませんか?」
赤ずきんちゃんは頼んでみました。
533名無しちゃん…電波届いた?:2013/10/18(金) 18:39:51.21
「この子ね…どれどれ」
おばあさんはララベールの体を調べました。
「やっかいな魔法がかかってるわね。この場では処置できないわ。私の家に来てちょうだい」
おばあさんはそう言うとララベールを頭陀袋に詰めてひょいと担ぎ、森の奥に向かって歩き出しました。
赤ずきんちゃんはすぐ後に続き、狼もなんとなく付いていきました。

ちなみに、おばあさんは赤ずきんちゃんの服にしか気が回らなかったらしく、ドレスの中はお漏らしパンツのままでした。
でもパンツも変えてくださいとは今さら言い出しにくく、赤ずきんちゃんは冷たいのを我慢して歩き続けるのでした。
534名無しちゃん…電波届いた?:2013/10/19(土) 12:46:48.08
森の奥へしばらく歩くと、お菓子で出来た家が建っていました。
「ここがおばあさんの家ですか?」
赤ずきんちゃんは聞きました。
「いいえ、ここは悪い魔女が住んでいる家よ。私の家はその隣よ」
魔法使いのおばあさんは、うまい棒2000本で出来た家に住んでいました。
狼は率直な感想を言いました。
535名無しちゃん…電波届いた?:2013/10/19(土) 20:46:23.62
「ちっちゃい家だな」
「家というか…小屋?」
赤ずきんちゃんも思わず率直な感想を漏らしました。なお、漏らしたのは感想だけです。
うまい棒の家は外から見たところ、広さは畳一枚分あるかどうか、
高さは赤ずきんちゃんの身長よりちょっと高いかどうかというところです。
もっとも、2000本ではこの大きさの家が限界でしょう。

「さあ、お入り」
おばあさんは家に入って行きました。
「入り切れるのかしら…」
赤ずきんちゃんと狼は心配しながら身を縮めるようにして家に入りました。
すると。
なんと、家の中はちょっとしたお屋敷と見紛うほど広々としていました。
使われているうまい棒は数百万本、いえ、数千万本に上るでしょうか。
外観からしたらまったくありえないことです。
「お菓子の家の魔女は嫉妬深くて、大きい家を見ると嫌がらせしてくるの。
 だから、魔法で外見は小屋みたいに見せてるのよ」
驚いて声も出ない一人と一匹に、おばあさんは言いました。
536名無しちゃん…電波届いた?:2013/10/20(日) 13:45:34.88
「さて、ではこの子の処置をしようかねぇ」
頭陀袋からララベールを取り出したおばあさんは、ララベールの頭を掴むと、
「ぶちゅううぅ〜」
とキスをしました。
537名無しちゃん…電波届いた?:2013/10/24(木) 16:51:46.77
「うー」
ララベールはかすかに身じろぎしました。
ひっくり返って以来初めて反応を示したのですからよい兆候なのは確かですが、
おばあさんの表情は曇りました。
「なんて強力な毒なの。完全に目覚めさせるには…愛する女の子のキスが必要だわ」
おばあさんは問うように赤ずきんちゃんを見ましたが、
赤ずきんちゃんの困惑した表情で、二人がそこまでの関係ではない事を悟りました。
ララベールとはついさっき出会ったばかりなのですから、無理もありません。
「この子には愛する女の子がいるはず。その子を連れてくる必要があるわね」
その女の子が棺ごとお花畑に放置された状態だとは、さすがのおばあさんも想像だにしませんでした。
538名無しちゃん…電波届いた?:2013/10/25(金) 12:46:25.14
「小鳥達に探してもらいましょう」
噂好きな小鳥達に事の次第を話し、協力してもらうようおばあさんは頼みました。
小鳥達がさっそく飛び立つと、今度は悪いカラスが舞い降りてきました。
「協力してやってもいいぜ」
カラスは赤ずきんちゃんを値踏みするように見ていました。
539名無しちゃん…電波届いた?:2013/10/25(金) 20:34:40.84
「小鳥さん達と一緒に探してくれるの?」
赤ずきんちゃんは聞きました。
「それどころじゃない。探してる女の子を知ってるんだ。すぐ近くにいる。連れて行ってやるよ」
カラスはそう言い出しました。
「…本当に?」
さすがの赤ずきんちゃんも、今回ははっきり疑いを示しました。
540名無しちゃん…電波届いた?:2013/10/26(土) 12:03:40.09
「本当だとも。お前、俺を疑うのかよ」
カラスは滝のような涙を流して赤ずきんちゃんの気を引こうとしました。
空気になっていた狼がいいことを言いました。
541名無しちゃん…電波届いた?:2013/10/26(土) 12:54:48.50
「カラス君がその女の子をここに連れてきてくれればいい」
542名無しちゃん…電波届いた?:2013/10/27(日) 12:03:53.96
「先にブツだろうが」
カラスは狼を見もせずに言いました。
543名無しちゃん…電波届いた?:2013/10/27(日) 16:18:42.22
「ブツって言われても…」
赤ずきんちゃんは食べ物も金品も持っていません。
「もしかして、このドレスが欲しいの?」
「そんなのオレがもらってどうするんだ。着ろっていうのか?」
さっきまで泣いていたカラスが嘲笑いました。
「じゃあ、あなたが欲しがるような物なんて…」
「あるだろ。とぼけるなよ」
カラスはひっぱたきたくなるほどのゲス顔で言いました。
わけが分かりません。一体カラスは何を求めているのでしょう。
544名無しちゃん…電波届いた?:2013/10/28(月) 13:11:19.51
「分からないのか?まんこに入れてるブツを、まんこごとくれってんだよ」
「あなた、なんで私があれを入れてるって知ってるの?」
赤ずきんちゃんの困り顔が、舌打ちでもしそうな顔に変わりました。
545名無しちゃん…電波届いた?:2013/10/28(月) 15:27:47.04
魔法アイテム「頻尿防ぎタンポン」
赤ずきんちゃんはデフォルトで黄金色の果実を食べたリシュラ並の頻尿でした。
このアイテムのおかげでちょっとトイレが近い女の子レベルに何とか抑えていたのでした。
546名無しちゃん…電波届いた?:2013/10/28(月) 20:12:34.82
魔法使いのおばあさんがビビデバビデブー♪と杖をふるうと、赤ずきんちゃんの頻尿は治りました。
「これでもう頻尿防ぎなんとかはなくても大丈夫よ」
547名無しちゃん…電波届いた?:2013/10/29(火) 12:42:26.20
そして、伝説が始まる。
548名無しちゃん…電波届いた?:2013/10/29(火) 16:09:13.94
「じゃあこれカラスさんにあげるわ」
赤ずきんちゃんは使用済みのタンポンをまんこごと掴むと、
カラスに差し出しました。
これで使用済みタンポンと人肉オナホをエラ張り民族に高く売れるので、カラスは満足げでした。
549名無しちゃん…電波届いた?:2013/10/29(火) 20:00:17.91
「ひっひっひ、じゃあ女の子を連れて来てやるよ」
カラスは満足げに笑いながら飛び去っていきました。
それから一時間ほど経っても、カラスは戻ってきませんでした。
「やっぱり騙されたのかしら?」
赤ずきんちゃんは別に不愉快な様子もなくつぶやきました。
あの後、おばあさんが魔法でまんこを再生してくれましたし、
あんなタンポンにはおしっこして拭いた紙ほどの愛着もありませんから、
カラスがあのまま逃げ去ったのだとしても特に損をしたとも感じなかったのです。
と、そこへ小鳥達が戻ってきました。何か情報を仕入れてきたようです。
550名無しちゃん…電波届いた?:2013/10/31(木) 00:34:43.79
「眠らされてる男の子は教会のララベールって子らしいよ」
「ララベールはそこの巫女のラシュリーとできてたみたい」
「AもBもCもとっくに済んでたみたい」
「仕事中にも繋がってたっていう噂まであります」
「主にラシュリーの方がリードしてたようで、フィニッシュの際には聖水を…」

「と、とにかく、そのラシュリーって子を呼んでくればいいのね?」
赤裸々な情報に赤ずきんちゃんはずきんどころか顔まで真っ赤になりました。
「それが…」
小鳥達は困った様子で続けました。
「教会に変質者が押し入る事件があって、ラシュリーはその変質者に殺されてしまったらしいの」
551名無しちゃん…電波届いた?:2013/10/31(木) 13:03:01.62
ナ・ナンダッテー!
赤ずきんちゃんは驚愕しました。
「隣の村までラシュリーを生き返らせるおつかいの途中だったみたい」
ナ・ナンダッテー!
「死体はさっきのお花畑に放置してあるよ」
「早くしないと死体が腐っちゃうよ」
赤ずきんちゃんはおばあさんを見ましたが、おばあさんは首を横に振りました。
「私でも死人を生き返らせるのは無理だわ。ラシュリーの死体を見つけて、とにかく隣の村まで運ばなきゃ」
「で、でも誰がそれをするんですか?」
「赤ずきんちゃん、あんたに決まってるでしょうが」
ナ・ナンダッテー!
552名無しちゃん…電波届いた?:2013/10/31(木) 23:00:58.05
一方その頃、お花畑では。
「うーん…」
気絶させられたアリさんが目を覚ましていました。
アリさんは赤ずきんの女の子や寝ていた男の子がまだいないかと辺りを見回しましたが、もちろんいるわけがありません。
残っているのは赤ずきんの女の子が漏らしたオシッコの水たまりだけです。
「ちゅるちゅる」
とりあえず水たまりをすすって空腹は少し紛れました。
「ん、あれは…」
アリさんは近くに放置された棺に気付きました。
553名無しちゃん…電波届いた?:2013/11/01(金) 23:04:39.10
話は赤ずきんちゃんの方に戻ります。
ナ・ナンダッテー!と驚きはしたものの、心優しくノリも良い赤ずきんちゃん、
ラシュリーの死体を隣町まで届けるおつかいを快く引き受けました。
「これを持ってお行き」
おばあさんは赤ずきんちゃんに弓矢と短剣と盾を渡しました。
どれも鳥をモチーフにした装飾が付いた美しい品でした。
「伝説のプリンセスが使っていたと言われる武具よ。きっと役に立つわ」
こうして装備も整った赤ずきんちゃんは、まずラシュリーの棺を取りにお花畑に向かうのでした。
554名無しちゃん…電波届いた?:2013/11/01(金) 23:08:51.47
アリさんの触角には、すでに肉の腐り始めた時の、あの独特の甘いような何とも言えぬ香りが感じられていましたが、それでも棺を開けずにはおれませんでした。
どうなるか、解っているのに。
「臭ぅううううううっっっっっっっっっっっっッさ!!!!!」

棺を開けた途端、漏れ出た匂いとは比べものにならないほどの腐敗臭が漂いでました。アリさんは顔を背けましたが、端から見ると、顔を背けたというより、顔を叩(はた)かれて横向きに弾かれたかのようでした。
555名無しちゃん…電波届いた?:2013/11/02(土) 00:20:26.14
「こりゃ、私の死体に何をしとるか!」
一人の老女が現れました。アリさんは知りませんでしたが、
それはさっきララベールに怪しいりんごを食わせた老女でした。
「こいつ婆さんの身内なのか?」
アリさんが聞きました。
「いや、薬を作るのに必要でな。近所の墓場から適当に盗んできたのじゃ」
老女は言いました。出所からするにこれはラシュリーとは別の死体のようです。
この花畑は死体置き場にされる宿命でも背負っているのでしょうか。
「薬?どんな薬だい?」
アリさんは尋ねました。
ミイラなら分かりますが、腐乱死体からどんな薬を作ると言うのでしょう。
556名無しちゃん…電波届いた?:2013/11/02(土) 11:49:09.78
「若返りの薬じゃよ」
老女はにんまりと笑って言いました。
「これを飲めば血の繋がらぬわが娘白雪にも器量で勝るじゃろうて」
557名無しちゃん…電波届いた?:2013/11/03(日) 12:16:51.64
「しかし、まだ必要な材料があってな。それの入手がちと面倒なのじゃ」
「どんな材料だ?面白そうだから手伝ってもいいぞ」
「コッシオリ・ビビノコ・ノナンオという小難しい名で呼ばれておる物なのじゃが、
 平たく言うと若い娘が恐怖で漏らした聖水を誰かに飲ませて体内でしばし熟成させた物じゃ。
 もしどこかに最近若い娘を恐怖で失禁させその聖水を飲んだ者がおったら
 腹を切り裂いてでも手に入れたいところじゃな。お前さん、そんな奴を知らんかね?」
「………」
558名無しちゃん…電波届いた?:2013/11/03(日) 13:03:28.43
「ししし知らないお」
アリさんはそそくさとその場を去りました。
559名無しちゃん…電波届いた?:2013/11/03(日) 22:39:43.72
「ちょっと待てぇ〜ぃ」
560名無しちゃん…電波届いた?:2013/11/03(日) 22:41:35.59
アリさんと入れ替わるように、さっきのカラスが上空を通りかかりました。
老女が呼ぶと、カラスは素直に降りてきました。
「おばば様、何の御用で?」
老女とカラスは知り合いのようです。カラスの態度からすると主従の関係なのでしょう。
「実はの」
老女は事情を説明しました。

「ふむふむ、薬を作るのに女の子のびびりオシッコが必要なのですか」
「コッシオリ・ビビノコ・ノナンオじゃ!下品な逆さ読みをするでない」
老女は窘めました。
「体内で熟成させるのはどうにでもなる。さしあたり必要なのは恐怖ですぐ漏らしそうな若い娘じゃ」
「それなら心当たりがありますよ」
実は、カラスは赤ずきんちゃんとアリさんの一件を空から目撃していました。
老女は心当たりがあると聞いて喜びましたが、その女の子の特徴を聞くと難しい表情になりました。
「さっき会った赤ずきんか。さすがにもう容易くは騙せんじゃろうし、ちと工夫が必要じゃな」
561名無しちゃん…電波届いた?:2013/11/04(月) 14:40:52.25
「それじゃあ、赤ずきんが怖がりそうな生き物に頼んでみるかの」
おばあさんは人の倍くらいありそうなムカデを呼び寄せました。
562名無しちゃん…電波届いた?:2013/11/06(水) 18:22:02.81
一方、赤ずきんちゃんはラシュリーの棺を取りにお花畑の近くまで来ていました。
「さっきのアリさんがまだいたらどうしよう…」
赤ずきんちゃんはふと心配になりました。
さっきと違って立派な武具を持っていますが、扱えるかどうかは別問題です。
弓矢も、短剣も、盾も、自分で手にしたのは今日が初めてなのです。
「アリさんに会いませんように…」
赤ずきんちゃんは祈りました。すると。
「え…」
まるで祈りに応えたかのように、さっきのアリさんがお花畑の方から歩いてきたのでした…。
563名無しちゃん…電波届いた?:2013/11/06(水) 21:20:46.21
アリさんは
「まあ頑張れ」
と謎の言葉を残して逃げるように去って行きました。
564名無しちゃん…電波届いた?:2013/11/08(金) 00:39:25.10
安心して、再びお花畑に向かって歩き出したその時。
赤ずきんちゃんは不意に誰かに背後から手を掴まれました。
振り向くと、去っていったと思ったアリさんの顔がドアップで目の前に迫っていました。
「あうあうあうあう」
完全に不意を突かれた赤ずきんちゃん。武器を取るどころではなく驚きと恐怖でがくがく震えるだけ。
しゅー…ぽたぽた。
せっかく乾きかけたパンツもまた聖水で濡れてしまいました。
前回漏らしてからあまり時間が経っておらず量が少なかったため、ドレスは無事でした。
でも、食べられたらドレスが濡れなくたって何の意味もありません。
そして、アリさんはゆっくりと口を開き…。
565名無しちゃん…電波届いた?:2013/11/08(金) 07:46:04.03
「りんごを持った婆に気をつけろ」
と警告しました。
566名無しちゃん…電波届いた?:2013/11/08(金) 13:08:26.75
「え?なんのこと?」
赤ずきんちゃんはそう聞きましたが、アリさんはそそくさと去って行きました。
そんな赤ずきんちゃんの後ろには、いつのまにか老女が忍び寄ってきていました。
567名無しちゃん…電波届いた?:2013/11/08(金) 18:13:33.71
赤ずきんちゃんは忍び寄る気配を感じて振り向き、老女に気付きました。
「あなたはさっきの…!」
身構える赤ずきんちゃんでしたが、老女は平然として言いました。
「初めまして。お嬢ちゃん」
「初めまして?さっき会ったじゃないの!」
「はて、何のことじゃ?…ああ、分かった。私の姉に嫌がらせされたんじゃな」
よく見ると、その老女はりんごではなく梨を持っていました。
「私そっくりな姉がおってな。人に毒りんごを食わせて嫌がらせするのじゃ。困った姉じゃよ」
「なあんだ、違う人だったのね」
言うまでもなく大嘘で、同じ老女がりんごを梨に持ち替えて別人の振りをしてるだけでしたが、
赤ずきんちゃんはあっさりと信じたのでした…。
568名無しちゃん…電波届いた?:2013/11/09(土) 12:24:50.54
赤ずきんちゃんは花畑に棺桶が二つ置いてあるのに気付きました。
「あの棺桶はおばあさんの?」
569名無しちゃん…電波届いた?:2013/11/09(土) 18:45:01.14
老女は棺の一つに手を置いて言いました
「こちらは私のじゃがもう一つは別の誰かが置いたものじゃ」
「じゃあ、もう一つの方が私の探してる棺ね」
「違っておったら困るぞ。この型の棺には中の人の名前が書いてあるはずじゃから調べてみい」
老女の言葉に従い、赤ずきんちゃんは調べようと棺に近付きました。
570名無しちゃん…電波届いた?:2013/11/10(日) 14:26:36.57
棺に手をかけた瞬間、ばこん!と蓋が開き、中から凄まじい腐臭とともに巨大なムカデが飛び出してきました。
「ひいいー」
赤ずきんちゃんは失禁して泡を吹いて倒れました。
「おばあさん、これでよかったかい」
ムカデが老女にそう言うと、老女は
「よいよい。これこれ、これを待っておったのじゃよ」
と頷き、素早く聖水を採取しました。
571名無しちゃん…電波届いた?:2013/11/10(日) 22:28:19.13
「む?少ないな」
赤ずきんちゃんが直前のアリさんとの会話で漏らしていた事が
意外な形で吉(老女にとっては凶ですが)と出ました。
濡れたパンツを脱がせて絞ったとしても必要な量には全然足りません。
「これでは全然足りん。どうしたものか」
572名無しちゃん…電波届いた?:2013/11/11(月) 15:29:16.34
「そうじゃ、憎い憎い白雪姫と一緒に監禁しようではないか」
老女は腐乱死体の入った棺に赤ずきんちゃんを入れ、お城のほうへずるずるひきずって行きました。
ムカデとカラスも同行したようです。
573名無しちゃん…電波届いた?:2013/11/12(火) 17:31:27.81
「お妃様お帰りなさいませ」
美青年の付き人が恭しく老女を出迎えました。
574名無しちゃん…電波届いた?:2013/11/13(水) 23:24:54.27
老女は棺から気絶したままの赤ずきんちゃんを引っ張り出して付き人に渡しました。
「よいか、………というわけじゃ。だから………しておけ」
老女は事情を話して付き人に何か指示を与えました。
「分かりました」
付き人は赤ずきんちゃんをどこかへ運んでいきました。

やがて、赤ずきんちゃんはベッドの上で目覚めました。
「そうだわ、棺からいきなり大きなムカデが出てきて…。ここはどこかしら」
特に拘束などはされていませんし、身に着けていたものは衣類から武器まで全てそのまま残っていました。
後付け設定ですが、魔法使いのおばあさんからもらった三つの武具は
使用時以外ただのアクセサリーにしか見えないメダリオンの中に収納してあるので
老女も気付かず取り上げなかったのです。

「やあ、気が付いたかい」
赤ずきんちゃんが声の方を見ると、一人の美青年が微笑んでいました。
575名無しちゃん…電波届いた?:2013/11/14(木) 17:22:47.04
赤ずきんちゃんは美青年に一目ぼれしました。
「あの…あなたのお名前は?」
「ソルベールだよ、お嬢さん」
576名無しちゃん…電波届いた?:2013/11/16(土) 13:04:34.38
「君の名前は?」
ソルベールは調子を合わせて尋ねました。
「分からないの。パパもママもおばあさまもみんな赤ずきんちゃんってしか呼ばないから」
「じゃあ、僕も赤ずきんちゃんと呼ぶことにするよ」
名前を聞き出せという指示はなかったのでソルベールは軽く流しましたが、
もしかすると彼女には何か複雑な背景があるのかもしれません。
「ここはどこ?」
赤ずきんちゃんは質問を続けました。
577名無しちゃん…電波届いた?:2013/11/16(土) 14:06:19.07
「ベール王国のお城だよ。君の新しいおうちだ。これから僕と一緒に暮らすんだよ」
ナ・ナンダッテー!
578名無しちゃん…電波届いた?:2013/11/18(月) 00:20:06.00
「ま、待ってよ。急に言われても困るわ」
赤ずきんちゃんはあわてて言いました。いくら相手が美青年だからといって
『はい、しっこ漏らしですがよろしくお願いします』と即答できる話ではありません。
「すぐには返事できないのも当然だ。まあ考えてみてくれ。ところで喉が渇かないかい?」
ソルベールは話題を変えました。
「そういえば、少し…」
赤ずきんちゃんは控えめに答えましたが、実際は水分を出しまくっている関係で喉はカラカラでした。
「じゃあ飲み物を持ってくるよ」
ソルベールは部屋を出て行きました。
579名無しちゃん…電波届いた?:2013/11/18(月) 12:03:11.96
ソルベールを待っている間、赤ずきんちゃんの心臓は高鳴りっぱなしでした。
(やだ…プロポーズされたのなんて初めて…!)
580名無しちゃん…電波届いた?:2013/11/18(月) 23:58:00.30
やがて部屋の外からサッー!という謎の音が聞こえて、
その直後にソルベールが飲み物の入ったグラスを持って戻ってきました。
「お待たせ。アイスティーしかなかったけどいいかな?」
581名無しちゃん…電波届いた?:2013/11/19(火) 13:38:25.56
「あ、ありがとう…」
赤ずきんちゃんはできるだけ上品に見えるようにアイスティーを飲みました。
「飲んだかい?じゃあセクロスしよう」
582名無しちゃん…電波届いた?:2013/11/19(火) 17:43:04.16
「セクロスって?」
「知らないのかい?これだよ」
ソルベールはジェットスキーのような乗り物が描かれたゲームソフトを見せました。
よく見ると部屋にはファミコンの本体とテレビも備えてありました。
「私、ゲームは得意じゃないわ。『た○しの挑戦状』や『星を○るひと』ぐらいしかクリアしたことないのよ」
赤ずきんちゃんは言いました。
583名無しちゃん…電波届いた?:2013/11/19(火) 22:54:08.66
「なるほど。『たわしの挑戦状』に『星をヤる人』か。これはまたどぎつい卑猥ゲームだ」
とソルベール。

それらのゲームはアンダーグラウンドではいまだに人気の高い、
陰毛表現や結合表現もあからさまかつ無修正な、ドエロゲームであったのである。
584名無しちゃん…電波届いた?:2013/11/19(火) 23:13:36.85
そして、通常クリアしただけでエロゲ雑誌のやり込み大賞にノミネートされるほどの難ゲーでもありました。
それらをクリアしたと言いながらゲームは得意じゃないと言う赤ずきんちゃん。
謙遜している様子でも遠回しに自慢している様子でもありませんでした。
(面白い女だな…)
ソルベールは赤ずきんちゃんに個人的な興味を持ち始めていました。
585名無しちゃん…電波届いた?:2013/11/20(水) 00:28:32.78
と思ったところでいきなり天井から人の身長ほどもありそうなカミキリムシがぼとっと落ちてきて赤ずきんちゃんに貼りつきました。
「きゃああー!」
じゃーぽたぽた。
赤ずきんちゃんがさっきからガマンしていた聖水をびびって漏らしてしまいました。
(しまった!こんな素敵な人の前で漏らしちゃった…)
と思考の片隅で思いましたが、もう遅かったのです。
「今じゃあー!」
派手なドレスに身を包んだ老女が扉を開けて乱入してきたので、
「きゃあー!」
またびびってしまう赤ずきんちゃんなのでした。
586名無しちゃん…電波届いた?:2013/11/20(水) 18:23:30.41
赤ずきんちゃんはまた気絶してしまいました。
老女はそれをよそに聖水を集めました。
「まだ足りん。この娘、出しっぷりは良いがあまり頻尿ではないようじゃな」
「例のアイスティーは飲ませました」
「よし。それならすぐにまた溜まるじゃろう」
老女は部屋を出て行きました。

やがて、赤ずきんちゃんはベッドの上で目覚めました。
「はっ!カミキリムシは?ドレスを着た化け物は?」
錯乱してわめく赤ずきんちゃんをソルベールは優しく落ち着かせました。
「怖い夢を見たんだね。もう大丈夫だよ」
587名無しちゃん…電波届いた?:2013/11/22(金) 11:41:32.72
下着も濡れていないので、赤ずきんちゃんは怖い夢だったのだと思うことにしました。
(でもどこからが夢だったんだろう…)
「赤ずきんちゃん、お腹がすいただろう、僕と一緒におやつの時間にしないか?」
「ありがとう」
ソルベールの優しさに幸せを感じてしまう乙女な赤ずきんちゃんなのでした。
588名無しちゃん…電波届いた?:2013/11/23(土) 10:52:13.83
ソルベールはおやつを取りに出て行きました。
赤ずきんちゃんはその間に何気なく部屋の中を見ていました。
すると、床にある物が落ちていました。
「これは…カミキリムシの足の毛だわ!」
毛の長さからすると、本体の大きさは人間と同じぐらいもあるでしょう。
「もしかして、こっちも…」
赤ずきんちゃんはスカートをめくって中を見てみました。
「やっぱり…家からはいてきたパンツじゃないわ!」
その時、ソルベールが戻ってきたのかドアが外からノックされました。
赤ずきんちゃんはあわててスカートを戻して返事をしました。
589名無しちゃん…電波届いた?:2013/11/23(土) 17:18:14.35
(一体だれが私の下着を替えたんだろう…まさかソルベール?)
ソルベールとお茶しながらも赤ずきんちゃんの頭の中はそればかりでした。
(こんな素敵な人にお大事を見られてしまったの…!?ううう恥ずかしすぎる…)
590名無しちゃん…電波届いた?:2013/11/26(火) 22:17:36.19
「ソルベールさん。私が寝てる間に…その…着替えさせたりしましたか?」
聞くは一時の恥、と赤ずきんちゃんは尋ねました。
「僕は心当たりがないよ。誰かがそうしたとしたらお妃様だと思う。君を連れてきたのもお妃様だからね」
ひとまず安心してよさそうです。
591名無しちゃん…電波届いた?:2013/11/27(水) 14:37:25.72
安心したとたんに、赤ずきんちゃんを尿意が襲いました。
(な、なんでこんなに尿をしたくなるんだろう…「トイレ行きたい」とか言えないし…)
赤ずきんちゃんはガマンすることにしました。
592名無しちゃん…電波届いた?:2013/11/27(水) 16:42:08.59
しかし、いつまでもガマンできるものではありません。
(そうだわ、別の理由をつけて行けばいいのよ)
赤ずきんちゃんはおやつのクリームをわざと手にべったり付けて言いました。
「お手洗いはどこですか?手が汚れちゃったから洗ってこないと…」
593名無しちゃん…電波届いた?:2013/11/28(木) 17:05:25.78
「ドアを出て左にまっすぐ行くといいよ。僕は待ってるから」
赤ずきんちゃんが走ってその通りに行くと広い個室トイレがありました。
あわててドアを開けると、そこには人面蜘蛛が2万匹ほどうじゃうじゃとからみあっていました。
人面蜘蛛は一斉に赤ずきんちゃんを見ました。
「きゃああああー!」
ぷしゃあああー。じょろじょろ。
594名無しちゃん…電波届いた?:2013/11/28(木) 22:52:21.80
ぼとぼとぼと。
さらに天井から百匹ほど人面蜘蛛が赤ずきんちゃんの頭や肩に落ちてきました。
がくっ。
赤ずきんちゃんはあえなくまた気絶してしまいました。

「これで足りるわい」
老女は聖水を集めた容器を満足げに振りながら言いました。
「この娘はどうしましょう?」
ソルベールが気絶している赤ずきんちゃんを見ながら尋ねました。
「そうさのう」
老女とて『用済みだから殺してしまえ』と言うほど残虐ではありませんでしたが、
かと言って『役に立ってくれたから丁重に家までお送りしなさい』と言うほど律儀なわけもありません。
「そうじゃ、いい事を思いついた」
595名無しちゃん…電波届いた?:2013/11/28(木) 23:42:46.46
「ソルベールや、お前の嫁兼肉便器にしようぞ」
「はい、お妃様」
ソルベールは自分の寝室に赤ずきんちゃんを運んで行きました。
596名無しちゃん…電波届いた?:2013/11/29(金) 14:54:36.00
「条件があります」
寝室で目覚めた赤ずきんちゃんは言いました。
「ラシュリーという女の子の死体を探してくださいお花畑にあるかもしれないから」
597名無しちゃん…電波届いた?:2013/11/29(金) 16:07:42.47
「何を言ってるんだい?君は条件を出せる立場じゃないよ」
今や、ソルベールはそう言い放って強引に契りを結ぶ事だって可能でした。
老女もそうするのを期待してソルベールに下げ渡したのでしょう。

しかし、ソルベールはそうはせず、こう言ったのです。
「深い事情がありそうだね。詳しく聞かせてくれないか」
598名無しちゃん…電波届いた?:2013/11/29(金) 23:42:36.15
聞かせたいのはやまやまでしたが、長いこと気絶していた赤ずきんちゃんは
目覚めた時からまた尿意に襲われていました。
なので話はトイレに行ってからにしたいのですが、
ソルベールはすぐに聞きたい様子で言い出しづらい赤ずきんちゃん。
まさしく、
  都会が寝静まるころ 男はさそり座に変る
  女は水瓶座になる もらせ Pissing Pissing night
  もう一度 あなたから トイレ行っていいよ なんて言ってよ
  こんな時 誰だって 本当に尿がしたいの
  すぐ限界がくる 下着濡れてゆく すぐ洪水になる ただそれが怖いの
と申すところ。
果たして赤ずきんちゃんはどうするのでしょうか。
599名無しちゃん…電波届いた?:2013/11/30(土) 11:58:55.10
「出会った池沼を生き返らせるために必要なんですゥー!」
赤ずきんちゃんは10秒でソルベールに事と次第を話しました。
切羽つまったら人間なんでもできるもんです。
「2分40秒時間をください。お花を摘みに行ってきますので」
赤ずきんちゃんはトイレに駆け出しました。もう限界が来ます。
600名無しちゃん…電波届いた?:2013/11/30(土) 14:08:43.56
途中で邪魔も入らず、人面蜘蛛ももう撤収されていたので、
赤ずきんちゃんは無事にトイレで聖水を排出する事ができました。
「はぁ………」
赤ずきんちゃんは解放感とともに感慨にふけりました。
トイレでしたのがずいぶん久しぶりに感じます。
自分はただの村娘なのに、なんとハードな時間を過ごしていることでしょう。
「…はっ!」
余韻に浸りすぎたのか、気がつくとすでに2分20秒ほど過ぎていました。
「急いで戻らなきゃ!」
601名無しちゃん…電波届いた?:2013/12/01(日) 15:54:51.68
その時人類の限界を超えるスピードが出ました。
赤ずきんちゃんの装備の副効果なのかもしれません。
4秒で駆け戻った赤ずきんちゃんは、花畑でララベールに会ってからの事を全てソルベールに打ち明けました。
なんだか辛くなって涙が出そうです。
602名無しちゃん…電波届いた?:2013/12/01(日) 21:28:27.72
「僕もそのおつかいを手伝うよ。まずはお花畑に行ってみよう」
ソルベールは言いました。
その言葉に辛さが一瞬で吹き飛んだ赤ずきんちゃん。
トイレに行ったばかりじゃなかったら嬉ションしていたかもしれません。
「お妃様に外出の許可をもらってくる。少し待ってて」
ソルベールは老女の部屋に行きました。
老女はうきうきしながら若返りの薬を作っていました。
「お妃様、あの娘を連れて少し外出して来てもいいですか?」
「ホホーウ!野外でか。楽しんで来るがよい、フヒヒ」
心はすでに若返っているらしく、老女は何やら生々しい想像をしているようです。
理由を詳しく聞かれなかったのは幸いでした。
老女が眠らせたララベールを目覚めさせるために行動しようというのですから、
それを老女本人が知って面白いはずがありません。
ともあれ、ソルベールは部屋に戻って外出の許可が出たことを赤ずきんちゃんに伝えました。
これで出発できます。
603名無しちゃん…電波届いた?:2013/12/03(火) 15:41:43.34
馬に二人乗りして花畑へとやってきた赤ずきんちゃんとソルベールでしたが、花畑には棺は置かれておらず、
そのかわり踏み荒らしたような跡があり、近くの大きな穴へと何かが引きずられていった跡もありました。
「あそこは人面アリの巣よ。パパもママもあそこへは近づくなって行ってるの」
赤ずきんちゃんはそう言ってさりげなくソルベールにしがみつきました。
604名無しちゃん…電波届いた?:2013/12/03(火) 20:04:13.83
「ああ、人面アリね」
ソルベールは友達の家にでも来たかのように巣穴にすたすた近付いていきました。
しがみついている赤ずきんちゃんもしかたなく付いていきます。
二人は巣穴のそばに立って中を見下ろしました。
中は暗くて見えませんが、音がするので残念ながら留守ではないようです。
605名無しちゃん…電波届いた?:2013/12/03(火) 23:13:49.34
「おまえら誰だ?」
人面アリの兵隊アリが巣穴から出て二人をじろじろ睨みました。
606名無しちゃん…電波届いた?:2013/12/03(火) 23:45:42.33
人面兵隊アリはぞくぞくと巣穴から出てきて、どれもヤクザの兵隊のような強面揃いでした。
赤ずきんちゃんはもうガクブルです。
ソルベールが平然としていなかったら、とっくに一人で逃げ出すか
またオシッコ漏らして気絶するかしていたことでしょう。
「アリアンヌ女王と話をさせてくれ」
ソルベールがそう言うと、
「なぜ人間が女王陛下の名前を?」
兵隊アリの一匹が驚いた様子で尋ねました。そして、
「女王と知り合いだからだよ」
ソルベールはさらりとそう答えたのです。
607名無しちゃん…電波届いた?:2013/12/05(木) 06:25:55.74
「ちょっと待ってろ、女王陛下に話を通してくる」
兵隊アリが1匹そう言って穴の奥に姿を消しました。
「お前らは待っている間百人一首につきあえや」
兵隊アリたちは札をシャッフルしました。
608名無しちゃん…電波届いた?:2013/12/06(金) 23:25:29.29
一方、報告に行った兵隊アリは女王の間に行きました。
女王の間ではせっかくの美しい顔を半分以上バタフライマスクで隠したアリアンヌ女王が
床に這いつくばる側近アリ達を踏み踏みして可愛がっていました。
「女王陛下、陛下のお知り合いだという人間が外に来ておりますが」
兵隊アリは女王の間に入り、そう報告しました。
「人間?ソルベールかしら」
女王様は言いました。
どうやら、一番に名前が浮かぶほど親しい仲のようです。
609名無しちゃん…電波届いた?:2013/12/07(土) 13:04:53.51
しばらくして百人一首をしていた赤ずきんちゃんたちの元へ兵隊アリが戻ってきました。
「奥へどうぞ」
いきなり言葉遣いが丁寧になった兵隊アリを見て、ソルベールは満足そうに頷き、赤ずきんちゃんの手を握りました。
「じゃあ行こうか」
610名無しちゃん…電波届いた?:2013/12/08(日) 22:50:18.79
ソルベールと赤ずきんちゃんは巣穴に入っていき、謁見の間に通されました。
「女王陛下はすぐおいでになります。蜜でもお飲みになってお待ちください」
お腹が蜜でぱんぱんに膨らんだ蜜アリが現れ、二つのカップに蜜をゴボッゴボッと吐き出して
ソルベールと赤ずきんちゃんに差し出しました。
ソルベールは慣れているらしくお礼を言っておいしそうに飲み始めましたが、
赤ずきんちゃんは遠慮することにしました。
(女王様ってどんな人…じゃなくてアリなのかしら)
女王様に会うのなんて初めてです。赤ずきんちゃんはどきどきしながら待つのでした。
611名無しちゃん…電波届いた?:2013/12/09(月) 11:15:02.22
「ソルベール、待っていたわ!」
兵隊アリより大きい女王アリが輿で運ばれて謁見の間にやってきました。
バタフライマスクの奥の目はソルベールだけを見ていました。
「ああソルベール、どんなにあなたの子供を産みたかったことか!」
612名無しちゃん…電波届いた?:2013/12/13(金) 22:03:36.66
女王の言ったことは決して荒唐無稽ではありませんでした。
人面アリと人間が交わって子供を作った事例は数多く報告されています。
そもそも人面アリも人間とアリが交わって生まれた生物と言われています。
古の冥王が悪しき魔術で作り出したという説もありますが、
あまりにファンタジーじみていると学会では相手にされていません。
「ファンタジー小説なんだよなぁ…」
輿を運んでいる兵隊アリの一匹がひとりごちましたが、誰の耳にも届きませんでした。
そして女王は輿から羽で華麗にソルベールの前に舞い降りました。
「さあソルベール、愛の飛行に飛び立ちましょう!」
613名無しちゃん…電波届いた?:2013/12/14(土) 13:21:35.50
そう言うと、素早く脚でソルベールを抱えて巣穴から飛び立ってしまいました。
後に残された赤ずきんちゃんと兵隊アリ達の間を気まずい沈黙が支配しました。
614名無しちゃん…電波届いた?:2013/12/14(土) 14:51:56.89
「…あの、もしかして、残った私はこのまま兵隊アリさん達のお相手とか?」
しばらくして、赤ずきんちゃんは棒読みで尋ねました。
「我々兵隊アリはそのような機能を備えておりませんからご安心を。
 女王陛下とソルベール様がお戻りになるまでお寛ぎください」
隊長らしき兵隊アリが言いました。
安心したところで、赤ずきんちゃんは棺の事を思い出しました。
「お花畑にあった棺がここに運び込まれてると思うんだけど、知らない?」
615名無しちゃん…電波届いた?:2013/12/16(月) 10:02:42.16
「し、知らないお」
丸テーブルで食事をしていた一匹の兵隊蟻がおもむろにそう答えましたが
机の皿の上には人の手足らしきものがチラッとかいま見えました
616名無しちゃん…電波届いた?:2013/12/16(月) 13:53:22.11
「それよく見せて?」
赤ずきんちゃんはテーブルに近づきました。
皿の上の物をくっきりと視界に入れた赤ずきんちゃんは
617名無しちゃん…電波届いた?:2013/12/16(月) 20:53:44.36
それが人の手足ほどもあるムカデの幼虫だったことに気付きました。
しかもまだ生きていて、一匹が赤ずきんちゃんの方にぴょーんと飛んできて
顔面にぺたんと貼りつきました。
「ふぁっ!?」
…ぽてっ。
意地で尿漏れは免れたものの、赤ずきんちゃんはまた気を失って倒れてしまいました。
「大変だ!医務室へお運びしろ!」
赤ずきんちゃんは兵隊アリのそんな言葉を聞いた気がしました。
618名無しちゃん…電波届いた?:2013/12/17(火) 15:38:58.52
次に気がついたとき、赤ずきんちゃんは医務室のベッドの上でした。
妙にすっきりしたような顔のソルベールと女王アリが赤ずきんちゃんを覗き込んでいました。
619名無しちゃん…電波届いた?:2013/12/20(金) 17:43:52.58
女王アリをよく見ると羽がなくなっていて、お腹は何かでぱんぱんになっていました。
赤ずきんちゃんは、それが何を意味するかは考えないことにしました。
「貴方達がここに来た理由はソルベールから聞いたわ」
女王アリが言いました。
「それで悪い知らせなのだけど、お花畑にあった棺は運び込む途中でカラスに盗まれてしまったのよ」
「ナ、ナンダッテー!」
620名無しちゃん…電波届いた?:2013/12/21(土) 13:31:02.42
「カラスはお城の方へ飛んでいったらしいけど、私達はそこへは行けないから自分で探してみてちょうだい」
またお城に戻るのか…めんどくせーな…。
赤ずきんちゃんはそう思いましたが乗りかかった船です。
「そうだ、いいものをあげるわ。迷宮から脱出できるお札よ」
女王アリがそう言って、一枚のお札を赤ずきんちゃんに握らせました。
621名無しちゃん…電波届いた?:2013/12/21(土) 21:37:40.70
お札「キリストは必ず来る」
622名無しちゃん…電波届いた?:2013/12/22(日) 12:20:58.60
「たまに失敗して石の中に出たりするから気をつけてね」
女王は言いました。
よほど追い詰められた状況でない限り、使わない方がよさそうです。
「それからソルベール、あなたにも」
女王は三枚のお札をソルベールに渡しました。お札にはそれぞれ、
『私は真理です キリスト』
『世をただしく裁く キリスト』
『永遠はないから今はそばにいてほしいの キリスト』
と書いてありました。
「曾々々お祖母様の代から倉庫に放置されてた物で、効果は私にも分からないの。
 でもあなたならきっと使いこなせるわ」
623名無しちゃん…電波届いた?:2013/12/24(火) 15:10:12.59
なんでそんなよくわからないものくれたんだろう…
赤ずきんちゃんは高まってくる尿意と戦いながらそう思いました。
「ぜひ、また来て頂戴ね」
女王アリに見送られて巣穴を出た二人はお城へ戻ってきました。
「おや、ソルベール。もう帰ってきたのかい?」
派手なドレスを着た、若く美しい女がそう言って出迎えました。
「ただいま戻りました、王妃様」
624名無しちゃん…電波届いた?:2013/12/24(火) 18:12:07.44
「ほっほっほ。すっきりした顔をしおって。ずいぶん楽しんだようじゃな。
 嫁の方はあまり満足しとらん様子じゃが」
王妃様は嫌らしい笑みを浮かべながら小声でソルベールだけに言いました。
ソルベールは苦笑いしてごまかしました。

「ところで、カラスは来てますか?」
ソルベールは尋ねました。
「おお。さっき何か大きな物をぶら下げて中庭の巣の方に飛んで行ったところじゃ」
鈴の転がるような声で言葉遣いは老婆なので違和感がすごいです。
(この王妃様はロリババァ的キャラに憧れてるのかしら?)
赤ずきんちゃんは思いました。
「巣に行ってみよう」
ソルベールと赤ずきんちゃんは中庭に向かいました。
中庭には優に数十メートルに達する高い木が何本も立っていました。
カラスの巣はこの上の方にあるようです。
625名無しちゃん…電波届いた?:2013/12/25(水) 21:17:44.61
ひときわ高い木の傍で、空を見上げている美幼女がいました。
「こんにちは、あなたはだあれ?」
こちらを振り向いた幼女が尋ねてきたので、赤ずきんちゃんは尿意と戦いながら笑いかけ、
「私、赤ずきんちゃんよ。このあたりでカラスの巣を探してるの」
と答えました。
「わたし、しらゆきよ。あなたがさがしてるからすはこのきのうえじゃないかしら」
「姫はここで何をしていらしたのですか?」
ソルベールが聞くと、白雪姫は
「うんこ」
と答えました。
626名無しちゃん…電波届いた?:2013/12/26(木) 00:45:10.95
地面に何か黄金色の物が落ちていましたが、赤ずきんちゃんは見なかったことにしました。
「この高い木に登らなきゃいけないの…?」
赤ずきんちゃんは木を見上げました。木登りなんてしたことがありません。
「だいじょうぶよ。かんたんにのぼれるほうほうがあって…」
白雪姫が言いかけたその時。
ぶわわっ!
突然上昇気流が発生し、赤ずきんちゃんの体が宙に舞い上がりました。
「このじょうしょうきりゅうにのればかなりショートカットできるの…っておそかったね」
赤ずきんちゃんはそのまま20メートルほど上の枝に引っかかってしまいました。
「………」
恐怖のあまり、動くどころか助けを求める声すら出せない赤ずきんちゃん。
じょじょーーー……きらきらきら……
そんな状態で尿意をこらえ続けられるはずもなく、ソルベールと白雪姫に黄金色に輝く雨が降り注ぎます。
「わぁ、きれいなあめ…」
白雪姫はのんきに喜んでいます。
「待ってて、今行く!」
ソルベールは大急ぎで木に登り始めました。
まさしく、
  赤ずきんちゃん 風に飛ばされ 高い木の枝の上
  だれか とってよ 赤ずきんちゃん
  赤ずきんちゃん 尿にぬれても 高い木の枝の上
  おいで おいでよ 赤ずきんちゃん
と申すところ。
果たして救助は間に合うのでしょうか。
627名無しちゃん…電波届いた?:2013/12/27(金) 15:06:42.54
赤ずきんちゃんは、
(ああ、ついにソルベールさんの前で漏らしてしまった…)
絶望にうなだれていました。すると
「よう、お前何やってんだ?」
「ここは便所じゃないぞ」
「うんこうんこうんこ」
リスたちが木の洞から出てきて口々に喋りました。
628名無しちゃん…電波届いた?:2013/12/27(金) 20:59:09.85
「あうあうあー」
「『上昇気流で飛ばされて引っかかっちゃったの』だって?それは大変だったな」
赤ずきんちゃんは恐怖でまともに喋れませんでしたが、リスたちにはなぜか通じました。
「あうあうあー」
「『お家の前でオシッコしちゃってごめんなさい』だって?なーに、そういう事情ならしょうがないさ」
優しいリスたちのようです。
「うんこうんこうんこ」
このリスは『ソルベールが着くまで洞に入って待ってたらどう?』と言っているようです。
ソルベールはこのリスたちとも知り合いのようです。彼はどれだけ顔が広いのでしょう。
629名無しちゃん…電波届いた?:2013/12/28(土) 13:46:54.60
赤ずきんちゃんはリスたちに促されて木の洞に入りました。
「うんこうんこうんこ」
さっきのリスがどんぐりを煮出したお茶を持ってきてくれて、赤ずきんちゃんも少し落ち着きました。
「もし知っていたら教えて欲しいのだけど、この木に住んでいるカラスが何か変わったものを持ってきたとかないかしら?」
「カラスはぴかぴか光るものならなんでも持ってくるよ。さっきは人間用の棺を持って帰ってたよ」
「それ、カラスに貰えないかしら?」
630名無しちゃん…電波届いた?:2013/12/28(土) 21:56:14.56
「カラスはへそ曲がりだから、他人からくれって言われると絶対に手放さないよ」
「いっそカラスが留守の間にこっそり持ち出す方が手っ取り早いかもね。カラスだって大抵はこっそり盗んでくるんだし」
どんぐり茶を飲みながらいろいろ参考になる意見を聞いていると、ソルベールが到着しました。
「うんこうんこうんこ(ソルベール、あなたもどんぐり茶いかが?利尿作用があって美容にいいよ)」
赤ずきんちゃんは飲んだ分をブーーーッと噴き出したい思いでしたが、もう手遅れでした。
631名無しちゃん…電波届いた?:2013/12/29(日) 16:07:55.29
「カラスが留守にする時間帯はあるかな?」
ソルベールもどんぐり茶を飲みつつリスたちの話の輪に入りました。
「今日はもうあとは日が暮れるだけだから、留守にしないんじゃないかなあ」
「うんこうんこうんこ(泊まっていったらいかが?)」
「そうだな、せっかくここまで登ったんだから」
ソルベールはうなずいて、
「じゃあお言葉に甘えて、そうすることにしよう」
と言いました。
「じゃあ今日は木の実のフルコースだな、支度してくれ」
「うんこうんこうんこ(はいはい)」
赤ずきんちゃんもリスたちが忙しくしだしたのを見て、
「あの、私も手伝いましょうか?」
と申し出ました。
632名無しちゃん…電波届いた?:2013/12/29(日) 22:26:42.51
「いえいえ、すぐにできますから」
リスたちが言う通り、みるみるうちにテーブルにおいしそうな木の実が並んでいきます。
その件は楽しみだったのですが、赤ずきんちゃんには気になる事がありました。
一晩泊まるとなると、トイレはどうするのかということです。
さっきリスの誰かが「ここは便所じゃないぞ」と言っていましたし、
この洞の中を見てもその辺におしっこやうんこが落ちてる様子はないので
彼らもちゃんとトイレを使っているのは確かです。
でも、それが人間の女の子でも抵抗なく使えるような物かどうかは別の話です。
(誰かにトイレの事を聞いてみたいけど、食べ物を前にしてトイレの話をするのも…)
633名無しちゃん…電波届いた?:2013/12/30(月) 17:01:37.63
(食べ終わってからトイレのことを聞いてみよう)
赤ずきんちゃんはそう決意して料理に向き直りました。
「うんこうんこうんこ(じゃあ、いただきますしよう)」
634名無しちゃん…電波届いた?:2013/12/30(月) 22:38:08.50
「いただきます」
さっきのどんぐり茶の効果が早くも出てきているので、あまり悠長に食べていられません。
幸い、リスたちは食べるのが早かったので料理はわずか数分でなくなりました。
そのかわり、赤ずきんちゃんが食べられたのは最初に手に取ったどんぐり一個だけだでした。
(後でお腹がすくことになりそうね…)
ふとソルベールを見ると、手早く袋に二食分ほど確保していました。
(リスたちは食べるのが早いからね。後でゆっくり食べよう)
ソルベールは目配せしました。頼りになる男の子です。
食べたばかりでトイレの話もやはり憚られたので、
どんぐり茶の効果でどんどん高まる尿意の中を30分ほど我慢して
赤ずきんちゃんはようやく切り出しました。
「あの、お手洗いはどこですか?」
635名無しちゃん…電波届いた?:2013/12/31(火) 19:49:10.48
「うんこうんこうんこ(この部屋を出たらすぐだよ)」
リスが指をさす方向に行った赤ずきんちゃんは、洞の入り口とは反対側に開いている穴を発見しました。
どうやらここからお尻を出して外に排泄するようです。
(そりゃあ洞の中がきれいなはずよね)
狭い穴にようやく下半身を突っ込んだ赤ずきんちゃんは外に尿を出しながらそう思いました。
636名無しちゃん…電波届いた?:2014/01/01(水) 20:58:03.93
意外なことにトイレットペーパーは用意されていました。
もっとも、パンツはすでに聖水で浸したレベルの状態なので拭く意味はあまりなかったのですが。
トイレが済んで戻ると、リスたちはもう寝る支度をしていました。
全員分の寝床が整うと、リスたちはランプを用意してくれました。
「うちは暗くなるとすぐ寝てしまうけど、人間が寝るにはまだ早いだろうから」
「みんな寝つきがいいからおしゃべりとかも普通にしてもらって大丈夫だよ」
「うんこうんこうんこ(じゃあごゆっくり)」
リスたちはそう言って寝床に入っていき、三秒後には寝息を立て始めました。
赤ずきんちゃんとソルベールは、とりあえずさっき確保した木の実を食べながら
棺を取り戻す作戦を考えることにしました。
637名無しちゃん…電波届いた?:2014/01/01(水) 21:17:51.01
638名無しちゃん…電波届いた?:2014/01/02(木) 12:43:19.75
「あのカラスがいなくなる時間が分かればいいんだけれど」
赤ずきんちゃんが洞から頭を出して上のほうを見ました。
「棺を取り戻せても、どうやって木から下ろすかだね」
ソルベールも頷きました。
「だいじょうぶよ。7にんのこびとたちにたのんであげるから」
いきなり洞の外から声がしました。
639名無しちゃん…電波届いた?:2014/01/03(金) 22:35:07.00
外を見ると、白雪姫が洞の外の空中に浮かんでいました。
片手に持ったこうもり傘で上昇気流を巧みにつかまえて浮かんでいるようです。
スカートも気流でめくれまくって中が見え放題でしたが本人は全く気にしていないようです。
「7人の小人って、あなたのお友達?」
赤ずきんちゃんは尋ねました。
「うん。ドワーフっていうしゅぞくでとってもきようなの。かえってきたらたのんであげる」
「それは頼りになるわ。小人さんたちはどこかに出かけてるの?」
「うん。なんだか『すまうぐ』にとられたざいほうをとりもどしにいく、ってけさでていったの」
帰ってくるのはかなり先のように思われます。
「他の仲間はいた?魔法使いとか、他の種族の小人さんとか」
「ううん。7にんのこびとだけでいったよ」
もう帰ってこない可能性すら浮上してきました…。
640名無しちゃん…電波届いた?:2014/01/06(月) 13:29:50.71
「お姫様は棺を下ろす手段としては何か考え付く?」
赤ずきんちゃんが尋ねました。
「ろーぷでくくって、すこしずつしたにおろせるんじゃないかな」
641名無しちゃん…電波届いた?:2014/01/06(月) 17:37:41.77
ちょうどロープはソルベールが赤ずきんちゃんの救出用に用意してきた物がありました。
計算してみると、カラスの巣からこの洞、この洞から地上と二回に分ければ
長さは十分足りることが分かりました。
「ひつぎってじょうぶだから、そのままどっしーんっておとしてもだいじょうぶかもよ」
かもでは不安なので、ロープを使う方がよさそうです。
642名無しちゃん…電波届いた?:2014/01/07(火) 14:33:29.49
そして70年の月日が流れました。
赤ずきんちゃんは老人介護施設で静かに余生を過ごしています。
アセンションはもうすぐです。
643名無しちゃん…電波届いた?:2014/01/07(火) 16:10:12.38
赤ずきんちゃんがテーブルで書き物をしていると、
70年連れ添っていまだラブラブな旦那のソルベールが入って来ました。
「あの時の冒険の事を書いているのかい?」
「ええ。今はリスさんの洞で棺の降ろし方が決まったところよ」

そして時間は70年前へと戻っていきます。
644名無しちゃん…電波届いた?:2014/01/07(火) 19:11:24.41
「じゃあわたしはかえってねるから。がんばってね」
白雪姫はこうもり傘を畳んで地上に降りて、というか落ちていきました。
下の方からどすんとかなり大きい音が聞こえましたが、彼女の事なので大丈夫でしょう。
645名無しちゃん…電波届いた?:2014/01/08(水) 22:39:01.78
明日のことの相談も終わったのでそろそろ寝ようかと思ったところ、お約束の事態が起きました。
用意されていた寝床は一つで、一緒に寝てくださいとばかりに枕が二つセットしてあったのです。
646名無しちゃん…電波届いた?:2014/01/09(木) 03:51:26.50
赤ずきんちゃんは恥ずかしさのあまり耳から蒸気が噴き出そうでした。
笛吹きケトルになった気分でした。
647名無しちゃん…電波届いた?:2014/01/09(木) 17:46:00.40
ウ嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼あああああ嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼亜嗚呼嗚呼嗚呼ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ひとしきり発狂し終わって気付いたことがある

――枕は三つあるのだ
648名無しちゃん…電波届いた?:2014/01/09(木) 18:22:37.74
(ま、まさか、ここにはもう一人私に見えない誰かがいるの?)
この洞は夜中に白雪姫が気まぐれに忍び込んできてそのまま寝ていくことがあるので
枕を一つ多く用意するのがリスたちの習慣になっていただけでした。
そうとは知らない赤ずきんちゃん、そばに幽霊でもいるような気がして寒気がするのでした。
649名無しちゃん…電波届いた?:2014/01/10(金) 15:12:25.15
「どうしたの?明日に備えて寝たほうがいいよ」
ソルベールが布団をかぶって赤ずきんちゃんに呼びかけました。
650名無しちゃん…電波届いた?:2014/01/10(金) 23:12:15.92
赤ずきんちゃんはランプを消してドキドキしながら同じ布団に入りました。
ソルベールは女王アリとのフライトで消耗していたのですぐ眠ってしまい
赤ずきんちゃんが恐れて(少しだけ期待して)いた事は起きませんでした。
起きたとしても、赤ずきんちゃんもかなり消耗していたので相手はできなかったでしょうが。
程なく赤ずきんちゃんも眠りにつこうとした瞬間、
「うんこうんこうんこ(なんだ、まだプラトニックか)」
と誰かがつぶやく声が聞こえた気がしましたが、たぶん気のせいでしょう。
651名無しちゃん…電波届いた?:2014/01/11(土) 10:55:52.59
赤ずきんちゃんは聖水を漏らす悪夢を見ました。
652名無しちゃん…電波届いた? 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:5) :2014/01/11(土) 13:54:35.11
あああ
653名無しちゃん…電波届いた?:2014/01/12(日) 17:41:12.69
「あああ」
声を上げながら悪夢から覚めるとまだ夜中でした。
明かりがなくて何も見えませんが、ソルベールもリス達もみんなぐっすり眠っているようです。
赤ずきんちゃんは恐る恐る手で布団の中を確認しました。
元々濡れたままだった下着以外は何も濡れていませんでした。
「よかった、ただの夢だったのね…」
と、そのとき。洞の中で何かが動く音がしました。
654名無しちゃん…電波届いた?:2014/01/12(日) 22:46:06.54
それは怪物メデューサでした。
それを見た赤ずきんちゃんはたちまち石になってしまいました。
655名無しちゃん…電波届いた?:2014/01/13(月) 01:32:18.26
翌朝目覚めたソルベールとリス達は石になった赤ずきんちゃんを見てびっくり。
「メデューサのしわざよ」
またタイミングよく現れた白雪姫が言いました。
「治すにはメデューサを倒すか、エスナとかキュアオールとかペトラディとかの魔法を使うか、金の針とかパナシーアボトルとかペトラノンとかのアイテムを使う必要があるわ」
ずいぶんと色々な方法があるようです。
656名無しちゃん…電波届いた?:2014/01/13(月) 09:33:40.45
「さくひんによってはせんとうがおわるとじどうてきにかいふくするんだけどね」
白雪姫はときどき訳の分からないことを言います。
657名無しちゃん…電波届いた?:2014/01/13(月) 13:12:36.48
「きんのはりなら、おかあさまのおへやからぬすみだせばあるわ」
「うんこうんこうんこ(誰が王妃の部屋から盗み出すんだ?」
「そこで、くじをつくってきました」
658名無しちゃん…電波届いた?:2014/01/13(月) 16:07:48.47
白雪姫も含めて全員がくじを引きました。
ソルベールのには『○』と書いてありました。
リスたちのにはそれぞれ『+』『<<<』『□』と書いてありました。
白雪姫のには『☆』と書いてありました。
「どれが当たり?」
ソルベールが尋ねると、白雪姫はこう答えました。
「わかんない」
659名無しちゃん…電波届いた?:2014/01/14(火) 13:41:49.63
ソルベールたちに無言で睨まれた白雪姫はあわてて、
「でもほら、こんどのくじはちゃんとあたりがあるのよ。じんめんねずみさんのぶんもあるし」
人面ネズミはリス達の冬の貯蔵を盗んでいく生まれ付いてのこそ泥でした。
白雪姫のスカートの裾から顔を出した人面ネズミは居心地悪そうでした。
660名無しちゃん…電波届いた?:2014/01/14(火) 23:01:19.35
なぜ居心地が悪かったかというと、人面ネズミはすでに金の針を持っていたのです。
昨日、王妃が薬を作っている隙に部屋に忍び込んで適当に盗んだ物の中に金の針があったのです。
くじまで作ってきてノリノリな白雪姫の手前、気の小さい人面ネズミはすでに盗んであると言い出しにくいのでした…。
661名無しちゃん…電波届いた?:2014/01/16(木) 01:09:26.46
改めて全員くじを引きました。
ソルベールとリス達と白雪姫が引いたくじには何も書いてありませんでした。
そして人面ネズミが引いたくじには「死」と書いてありました。
「じんめんねずみさん、あたり」
662名無しちゃん…電波届いた?:2014/01/18(土) 13:11:31.22
「じゃ、じゃあ行ってくるよ。金の針だろ?」
人面ネズミはそそくさと王妃の部屋の壁の裏にある自分の巣へと向かいました。
「お父ちゃん、おいらお腹減ったよー」
「何か食べるものおくれよぅ」
ひもじがる子供達が出迎えましたが、人面ネズミは金の針を抱えて巣を出ました。
しかし、その面前に立ったのは人面ネズミの妻でした。
「あんた!それをあたいと子供達のご飯に代えてくるんだろうねえ!?」
663名無しちゃん…電波届いた?:2014/01/18(土) 22:09:44.79
「そういえば金の針って作品によっては2500ギルもするんだよな…逆に50ギルとかの作品もあるけど」
人面ネズミもときどき訳の分からないことを言います。
「とりあえずあいつの店に持っていってみるよ」
人面ネズミはそう言い置いて白雪姫たちの所でなく『店』の方に向かいました。
(二束三文なようなら白雪姫様に届けてご褒美として食い物を要求する。
 高く売れるなら売り飛ばして食い物に換えて白雪姫様には見つからなかったと報告すればいいんだ)
実にネズミらしい考えです。
664名無しちゃん…電波届いた?:2014/01/19(日) 14:47:50.00
人面ネズミは急に妻と子供達を養うのが苦痛になってきました。
665名無しちゃん…電波届いた?:2014/01/19(日) 23:16:58.74
「このまま帰らないってのもありかな・・・・」
人面ネズミはあらぬ考えを弄びながら庭に出て地面の穴に入って行きました。
ここが彼の行きつけのショッピングモールです。
お店は小さな雑貨店が一つあるだけなのですが、
店主がモグラなのでショッピングモールと呼ばれています。
小さいけど掘り出し物があると評判のお店です。
「いらっしゃい、ネズミの旦那。今日はどんなご用で?」
666名無しちゃん…電波届いた?:2014/01/20(月) 15:26:11.88
モグラは金の針を一目見るなり、
「帰ってくれ」
と背を向けました。
667名無しちゃん…電波届いた?:2014/01/20(月) 19:18:23.92
「どうして?価値0のゴミってわけでもないだろ?買値ぐらい教えてくれても…」
人面ネズミが食い下がると、モグラは一枚の手紙を見せてきました。

『もぐらさん
もし、じんめんねずみさんがきんのはりをうりにきたら
あとでわたしにおしえてね
                 しらゆきひめ』

「書いてあったのはこれだけだが、事情は大体察しがつく」
モグラは手紙を読んで固まっている人面ネズミに言いました。
「ここに来た事は黙っておくから、さっさと姫様の所に届けてきな」
668名無しちゃん…電波届いた?:2014/01/21(火) 23:46:53.46
しかし人面ネズミが立ち去ったあと、モグラはLINEでこの事を拡散しまくったのでした。
669名無しちゃん…電波届いた?:2014/01/23(木) 16:07:30.64
アモルは激怒した。
670名無しちゃん…電波届いた?:2014/01/23(木) 16:39:14.46
だって食べようとしていたブラジャーが消失してたんだ
671名無しちゃん…電波届いた?:2014/01/23(木) 19:00:31.94
白雪姫たちの所に向かう人面ネズミの荷物に、手に入れたばかりのブラジャーが入っていました。
庭の隅っこにある祠の中の祭壇に置いてあった物です。
たまたま祠が目に入って、中を見たら高そうなブラジャーが置いてあったので盗んでしまったのです。

祠に祭られていたのは神となったアモルでした。
神となったことでその力と変態性はますますパワーアップしていました。
王妃すらも彼を恐れ、鎮めておく為に下着の捧げ物を欠かさないほどです。
人面ネズミが盗んだのは、まさにその捧げ物でした。
672名無しちゃん…電波届いた?:2014/01/24(金) 15:34:08.57
人面ネズミは白雪姫のところに辿り着きましたが、神の怒りにより下半身が消失していました。
しかし白雪姫は眉一つ動かさずに人面ネズミから荷物を取りました。
673名無しちゃん…電波届いた?:2014/01/24(金) 18:22:38.67
「これ、あかずきんちゃんのしたにしいて」
どこに持っていたのか白雪姫はビニールシートを取り出し、赤ずきんちゃんの下に敷かせました。
「よし、なおすわ」
白雪姫は金の針を使いました。
ぴろりん。
赤ずきんちゃんの石化が解けました。
「はっ、私…」
しゃ―――ちょろろろろろろ―――……
「きゃー!なんでなんでー!?」
意識が戻るや否や、赤ずきんちゃんのスカートの中から聖水がビニールシートの上に流れ出したではありませんか。
「せきかをといたちょくごはこういしょうでゆるくなっちゃうの。すぐになおるわ」
ビニールシートを敷かせたのは、床が濡れないようにとの配慮だったのです。
674名無しちゃん…電波届いた?:2014/01/25(土) 01:35:32.49
ぷ〜ん  その甘いにおいにつられて、人面バエがたかってきた
675名無しちゃん…電波届いた?:2014/01/25(土) 13:29:36.05
白雪姫がビニールシートごと聖水を下に放ると、人面バエは舌打ちをしながら下に降りていきました。
676名無しちゃん…電波届いた?:2014/01/25(土) 13:52:13.53
白雪姫はこれまたどこに持っていたのか大きなチーズの塊を取り出し人面ネズミに渡しました。
「ごくろうさま。これはおれいよ」
人面ネズミは食べ物を手に入って大喜びです。
「それと、にわのほこらからなにかとったのなら、はやくもどしてきたほうがいいわよ」
人面ネズミの体は上半身まで消え始めていました。
677名無しちゃん…電波届いた?:2014/01/26(日) 13:49:04.66
人面ネズミの妻のところまでこれを持って行くか、自分ひとりで食べるか。
それが問題だ。
678名無しちゃん…電波届いた?:2014/01/27(月) 12:32:45.85
「これは牛乳からできてるんだったな… なら自分の手で同じ物を作るのはどうだろう」
679名無しちゃん…電波届いた?:2014/01/27(月) 13:46:15.77
人面ネズミは牧場に向かうことにしました。
牧場にはいつも機嫌の悪い雌牛たちが点々と散らばっています。
680名無しちゃん…電波届いた?:2014/01/27(月) 15:40:06.13
その群れのなかに見慣れぬ人影(巨乳)があった 
681名無しちゃん…電波届いた?:2014/01/27(月) 18:03:30.74
雌牛の着ぐるみで変装したレスターおじさんでした。
レスターおじさんはムラムラする度に牧場に忍び込んで雌牛を犯していく困った人です。
雌牛たちの機嫌が悪いのも彼の存在によるストレスが原因でした。
682名無しちゃん…電波届いた?:2014/01/28(火) 01:22:50.89
雌牛たちは人面ネズミをじろりと睨みました。
「なんか用?用があるならあのレスターを何とかしてからにして」
683名無しちゃん…電波届いた?:2014/01/28(火) 15:19:01.97
「レスターさん、初めまして。ぼくの名前は人面ネズミでお腹の辺りから下がないけど気にしないで」
腹痛を堪えながら彼は言いました。
684名無しちゃん…電波届いた?:2014/01/28(火) 18:19:21.29
「ん?」
人面ネズミの下半身がみるみるうちに復活していきます。
やがてすっかり元通りになり、痛みもなくなりました。

その頃、アモルは赤ずきんちゃんの聖水付きビニールシートを手に入れご満悦でした。
白雪姫が投げ捨てた後、風で飛ばされて偶然祠の中に飛び込んだようです。
「クンカクンカ、この至宝に免じてあの人面ネズミは赦してやろう」

元に戻れた人面ネズミは理由も分からず大喜び。
それを見ていたレスターおじさんがふとつぶやきました。
「ネズミにも穴はあるんだよな……」
685名無しちゃん…電波届いた?:2014/01/28(火) 23:42:05.64
肛門にバルーン突っ込んでガスでふくらませてやろう。
686名無しちゃん…電波届いた?:2014/01/28(火) 23:55:15.58
687名無しちゃん…電波届いた?:2014/01/29(水) 02:28:46.53
「なんで雌牛を犯すの?俺の女房犯していいから雌牛はやめたげて」
688名無しちゃん…電波届いた?:2014/01/30(木) 22:37:46.13
「女房ってどこにいるんだ?」
「あの城の王妃様の部屋の壁の裏だよ」
「よし、行くぞ」
レスターおじさんは人面ネズミに場所を教わるとノリノリで去っていきました。
人面ネズミは女房が心配でなくもありませんでしたが、あんな怪しいおじさんが城に忍び込めば
家に辿り着く前に捕まってつまみ出されることでしょう。
万一辿り着いても、牛とやれるほどのブツではネズミに入れるのは到底不可能ですし…。
首尾よくレスターおじさんを追い払った人面ネズミは雌牛たちの所に戻りました。
雌牛たちは打って変わって上機嫌です。
「よくやってくれたわ。で、用はなに?」
689名無しちゃん…電波届いた?:2014/01/31(金) 15:28:32.62
「チーズ作りたいんだ。材料の牛乳ちょうだい」
「チーズを作りたいならこの村のチーズ職人アルベールに弟子入りするといいわよ。牛乳ならいくらでもあげる」
690名無しちゃん…電波届いた?:2014/02/01(土) 03:19:16.18
チーズおにぎり
691名無しちゃん…電波届いた?:2014/02/01(土) 23:08:45.12
人面ネズミがアルベールを探していると、チーズおにぎりを食べている職人風の男がいました。
「弟子にしてください」
人面ネズミは頼みました。
「いいぞ。牛乳は持っているか?」
「どうぞ」
人面ネズミは牛からもらってきた牛乳を差し出しました。
「では作り方を実演してやろう」
職人は牛乳を袋に入れて思いっ切り振り始めました。
何分か振り続けた後、職人は袋から脂肪分が固まったものを取り出しました。。
「これでできあがりだ」
何か違うような気がします。
「あなたはチーズ職人のアルベールじゃないんですか?」
人面ネズミは尋ねました。
「私はバター職人のアノレベールだ」
人違いだったようです。牛乳は全部使われてしまったのでまたもらいに行かなきゃいけません。
692名無しちゃん…電波届いた?:2014/02/02(日) 14:19:59.89
「しょうがないわね、また搾らなきゃ」
雌牛たちは牧場主を呼びました。
「搾りなさい」
「はい、お嬢様がた」
693名無しちゃん…電波届いた?:2014/02/02(日) 17:48:37.96
もみ もみ
694名無しちゃん…電波届いた?:2014/02/03(月) 13:50:31.28
「ちゃんと拭いてから揉まずに搾りなさい!」
雌牛は牧場主の脚を蹴りました。
「申し訳ありません、お嬢様方」
どうやら牧場主より雌牛のほうが偉いようです。
695名無しちゃん…電波届いた?:2014/02/03(月) 16:30:39.79
新しい牛乳が採れました。
「いくらでもあげるとは言ったけど、ラシュリーの聖水みたいにいつでもじゃーじゃー出せるわけじゃないからあまり無駄にしないでね」
雌牛は言いました。
「はい、気をつけます」
人面ネズミは牛乳を持って村に戻りました。
696名無しちゃん…電波届いた?:2014/02/04(火) 02:45:13.03
村に戻ると、頭の弱そうな美青年が小屋の前でうろうろしていました。
「ちょっとちょっと、チーズ職人のアルベールさんを知らないか?」
人面ネズミが聞くと、
「うっうー」
と笑いながら自分を指差しました。
「あんたがアルベールか。チーズ作りたいんだ、弟子にしてくれよ」
アルベールは急に表情が引き締まり、人面ネズミの持ってきた牛乳を受け取りました。
「じゃあまず簡単なフレッシュチーズから作ろうか。牛乳にレモン汁を入れてかき回すんだ」
と作業を開始しました。
「ぽろぽろしてきたら布で漉して一晩おく。それで出来上がりだ」
人面ねずみはアルベールの態度が急変したのでしばらく驚いていましたが、
「…ところでアルベールは職人やって長いの?」
と当たり障りのないことを聞きました。アルベールはほにゃっと微笑むと
「あうあうあー」
と喋りました。
チーズに関することにだけ知能がはたらくようです。
697名無しちゃん…電波届いた?:2014/02/07(金) 20:48:46.33
「今仕込んだのができるのは明日の朝か。それまで何かやることは?」
「うー」
ないそうです。
暇だなぁと思っているとアルベールがまた引き締まった表情になりました。
「倉庫を見学してみるかい?」
698名無しちゃん…電波届いた?:2014/02/08(土) 13:53:42.16
二人は倉庫に向かいました。
倉庫には熟成させている途中のチーズや出荷直前のチーズなどが並んでおり、人面ネズミは食欲を刺激されました。
(これ全部食べれたらなー)
699名無しちゃん…電波届いた?:2014/02/09(日) 15:30:25.62
「おいしそうだな。ここのチーズって試食できない?」
今のアルベールには隙がなく、盗み食いするのはちょっと無理そうなので
人面ネズミは率直に聞いてみました。
「この辺にあるのはだめだけど、こっちの方に食べてもいいのがあるよ」
アルベールはそう答えて一番奥の棚の方に人面ネズミを導いていきました。
一番奥の棚には、普通のチーズとは違う様々な色のチーズが並んでいました。
「実験で色々な物を混ぜて作ったチーズなんだ。ちょうど味見しようと思ってたところだよ」
700名無しちゃん…電波届いた?:2014/02/10(月) 14:53:57.13
「じゃあ俺試食するわ」
オレンジ色をしたチーズをつまみあげ、人面ネズミはそれにかぶりついてみました。
そして感激しました。
「旨過ぎる!チーズって言うよりオレンジチーズケーキみたいだな」
次は黒っぽい色をしたチーズをつまみあげました。
701名無しちゃん…電波届いた?:2014/02/12(水) 20:28:45.15
黒っぽいチーズも感激の旨さでした。イカスミを使ったようです。
人面ネズミは次に小豆色をしたチーズを味見しました。
「生地がしっとりしていて、それでいてベタつかないスッキリした甘さだ。ココアはバンホーテンの物を使用したのかな?」
正解だったので、アルベールは人面ネズミの優れた味覚に驚くのと同時に、
その味覚を十分満足させているらしいことに喜びを感じました。
702名無しちゃん…電波届いた?:2014/02/14(金) 13:32:46.68
ひとしきりチーズの試食をして満足した人面ネズミは、ここにはふさわしくない尿の匂いがしていることに気が付きました。
倉庫の隅を見てみると、ネズミの美少女が向こうを向いて尿をしているようです。
「ぶー」
アルベールは大切な倉庫でネズミを見てお怒りのようです。
703名無しちゃん…電波届いた?:2014/02/14(金) 23:14:08.70
「にゃー」
アルベールは情けで尿が済むまで待ってあげた後、
猫のような動きでたちまち美少女ネズミを捕らえました。
「いやぁぁぁー!」
泣き叫ぶ美少女ネズミ。
(どうしようかな)
すれている人面ネズミは美少女だからといって即寝返ったりはしませんでしたが、
うまく立ち回って最悪でも彼女の命だけは助けてあげたいという思いもありました。
「その子はどうするんだい?」
人面ネズミはアルベールに聞いてみました。
704名無しちゃん…電波届いた?:2014/02/16(日) 13:18:35.65
「あぶうう」
アルベールは親指を立て、それを下に向けました。
かなりお怒りのようです。
「殺っちゃうのかー」
人面ネズミはちらりと美少女ネズミを見ました。
705名無しちゃん…電波届いた?:2014/02/16(日) 23:05:24.96
美少女ネズミと目が合うと、人面ネズミはゲス顔をして言いました。
「師匠の手を煩わすまでもない。俺が始末しといてやるよ」
「おー」
アルベールが引き渡すと、人面ネズミは美少女ネズミの手足を縛り
口も丈夫なテープで塞いで何も齧れない状態にして外に運んでいきました。
運ばれる間に美少女ネズミは人面ネズミの表情をよく見ましたが、彼の真意は読み取れませんでした。
706名無しちゃん…電波届いた?:2014/02/17(月) 16:30:01.77
「もっかい聖水出して。チーズに混ぜるから」
707名無しちゃん…電波届いた?:2014/02/18(火) 22:34:34.36
「ラ、ラシュリーじゃあるまいし、さっきしたばっかりで出るわけありません…」
美少女ネズミは恥ずかしそうに言いました。
「さっき牛も言ってたけど、そのラシュリーってのは何者だ?」
「教会に住んでる人間の巫女です。聖水を好きなときにいくらでも出せるそうです。
 今は死んでいて生き返らせるプロジェクトが進行中ですが難航してるみたいですね」
言葉遣いや物腰は箱入り娘風ですが、この美少女ネズミは意外と情報通のようです。
708名無しちゃん…電波届いた?:2014/02/19(水) 13:46:52.91
そこに鳩が飛んできて美少女ネズミを見つけ、舞い降りてきました。
「くるっぽー。何やってるんだ?お城での出来事を話してやろうと思って来たのに」
美少女ネズミの情報源はこの鳩のようです。
709名無しちゃん…電波届いた?:2014/02/21(金) 18:14:49.05
鳩は美少女ネズミが手足を縛られているのに気付きました。
「くるるる…。これやったのこいつか?」
鳩は人面ネズミに冷たい視線を向けました。
「はい。でも、人間に捕まって殺されそうだったのを連れ出してくれたんです」
美少女ネズミはフォローを入れました。
「ほろっほー」
鳩の見る目が変わりました。人面ネズミの印象はだいぶよくなったようです。
710名無しちゃん…電波届いた?:2014/02/22(土) 13:25:08.70
美少女ネズミの縄を解くと、美少女ネズミは鳩に
「で、お城で何か動きがありましたか?」
と尋ねました。
「ぽっぽ。カラスの巣から棺を下ろす作業が完了したぞ。白雪姫様のお力添えだ」
「あの方はとても慈愛深い方ですから信頼できますね」
711名無しちゃん…電波届いた?:2014/02/24(月) 19:24:11.82
「くっくるー。ちなみに作業中に赤ずきんちゃんが木から落ちそうになってまた聖水を漏らしたぞ。
 枝に逆さまに引っかかった状態で漏らしたからもう全身聖水まみれだ」
「かわいそうに…」
712名無しちゃん…電波届いた?:2014/02/25(火) 12:29:19.20
「あー、それ俺の知ってる人かもしれん」
人面ネズミは話に割り込みました。
「ところで、お城にレスターって男が来てないか?」
「くるくる。そいつカラスに捕まってたぞ。見た目が怪しいから」
713名無しちゃん…電波届いた?:2014/02/26(水) 01:14:04.47
「くるるる。で、その後『カラスにも穴はあるんだよな…』ってつぶやいて逆にカラスを捕らえてどこか行っちゃったんだ」
「うわ…」
人面ネズミにとってカラスは泥棒の商売敵でしたし「力を認め合うライバル」的な絆も特にありませんでしたが、
カラスに降りかかった運命を思うとさすがに心が痛むのでした。
714名無しちゃん…電波届いた?:2014/02/26(水) 11:34:35.93
(明日フレッシュチーズが出来たら一回子供の顔見に帰ってみるか)
人面ネズミは、妻はともかく子供が急に心配になりました。
715名無しちゃん…電波届いた?:2014/03/04(火) 22:52:44.39
「いつまでも戻らなかったら怪しまれるな」
人面ネズミはそろそろ戻ることにしました。
「ほとぼりがさめるまで師匠に見つかるなよ。逃がしたことがばれたら俺もやばいんでな」
「はい。ありがとうございました」
「ぽっぽろぽー。またな」
人面ネズミは美少女ネズミと鳩と別れてアルベールの所に戻りました。
「ばっちり始末してきたぜ」
「うー」
アルベールは人面ネズミを労いました。まったく疑われてないようです。
716名無しちゃん…電波届いた?:2014/03/09(日) 15:41:05.91
アルベールは足りない頭で考えていました。
「あーぅ?」
倉庫に置いていたネズミサイズのベッドがありません。
人面ネズミにどこに泊まってもらうべきか考えているのです。
717名無しちゃん…電波届いた?:2014/03/13(木) 23:45:11.85
「いいこと思いついたぜ。俺は倉庫で寝てさっきみたいにネズミがうろつかないように番をするよ」
人面ネズミは言いました。
もちろん、夜中につまみ食いする気満々でした。
「んー…」
アルベールは気が進まないようでした。
単にそこまでしてもらうのは心苦しいと思っているようにも見えましたが、
チーズに関わる事なので頭が働いて人面ネズミの魂胆を見抜いたのかもしれません。
718名無しちゃん…電波届いた?:2014/03/21(金) 11:54:47.41
「あー♪」
アルベールは人面ネズミに「一緒のベッドで寝よう」と伝えてみました。
719名無しちゃん…電波届いた?:2014/03/22(土) 02:18:43.67
「うー♪」
アルベールは人面ネズミを寝室に案内しました。
一人と一匹でも余裕で寝られそうな大きいベッドは、なんとチーズでできていました。
枕もチーズで、布団はスライスチーズでした。
さすがはチーズ職人です。
「いいベッドだ…」
人面ネズミはよだれをこらえながら言いました。
720名無しちゃん…電波届いた?:2014/03/26(水) 13:48:52.24
夜中、アルベールがすやすや眠っている間に布団と枕はかじられてしまいました。
人面ネズミは満腹で眠ることができました。
721名無しちゃん…電波届いた?:2014/03/26(水) 19:38:55.30
「あれ?」
朝になって目覚めると布団と枕は歯形一つ残さず元通りになっていました。
寝ている間にアルベールが新しいものに取り替えたのでしょうか。
しかし、まだ寝ているアルベールはあれから起きた様子がまったくありません。
「んん?食べたのは夢か?いろいろあって疲れてたしベッドに入ったとたんに眠っちゃったのか…?」
そうつぶやきながら人面ネズミは枕のチーズを一口分ちぎり取って食べました。
「もぐもぐ、この味は覚えがある。絶対夜中に食べたぞ…。ん?」
枕を見ると、ちぎり取った部分がむくむくと盛り上がって元の形に再生していくではありませんか。
722名無しちゃん…電波届いた?:2014/03/27(木) 16:59:49.24
「なにそれこわい」
723名無しちゃん…電波届いた?:2014/03/28(金) 13:27:15.55
724名無しちゃん…電波届いた?:2014/03/28(金) 13:35:00.28
??
725名無しちゃん…電波届いた?:2014/03/29(土) 00:25:21.51
「ふあー」
驚きと共に枕を見つめていると、アルベールが目を覚ましました。
「起きたばかりで悪いけど、一つ聞いていいかな」
「んー?」
いいようです。
「この枕とかに使われてるのって、どんなチーズなの?」
「ああ、これはね…」
チーズの話なのでアルベールは知的モードに入りました。
「…欠けた部分が盛り上がって元の形に再生するチーズなんだ。
 白雪姫さんが怪しい薬を持ってきて『これいれてチーズつくってみて』って言うからやってみたらできたんだ」
「食べた後も再生しようとして腹がパーン…なんて事はないよな、まさか」
人面ネズミは最も気になった点を聞いてみました。
「僕もそれが気になって白雪姫さんに聞いてみたんだけど、
 『そのかのうせいはじゅうぶんあるから、あまりいちどにたくさんたべないでね』って言ってたよ」
夜中に一度にたくさん食べた人面ネズミは思いっきり不安になってきました…。
726名無しちゃん…電波届いた?:2014/03/29(土) 14:05:11.30
気のせいかお腹が痛くなってきたような…
727名無しちゃん…電波届いた?:2014/04/02(水) 23:34:16.29
捕手
728名無しちゃん…電波届いた?:2014/04/03(木) 21:00:16.66
続きを
729名無しちゃん…電波届いた?:2014/04/03(木) 23:06:27.06
「うー?」
アルベールは人面ネズミの様子が変なのに気付きました。
「じ、実は…」
人面ネズミは夜中に枕と布団をいっぱい食べたことと、お腹が痛くなってきたことを話しました。
「うー…」
アルベールは何か思いついたようで、何かを取りに倉庫に向かいました。
730名無しちゃん…電波届いた?:2014/04/05(土) 15:47:22.81
「うっうー」
アルベールが倉庫から持ってきたのはバキュームカーでした。
731名無しちゃん…電波届いた?:2014/04/06(日) 01:02:54.55
ワロス
732名無しちゃん…電波届いた?:2014/04/07(月) 22:17:45.03
アルベールはバキュームカーの吸い込み口を人面ネズミの口にはめ込むと、バキュームカーを操作し、最大の出力で人面ネズミの腹の中にあるチーズを吸い出しました。
「あー♪」
アルベールのドヤ顔といったら!
733名無しちゃん…電波届いた?:2014/04/11(金) 00:31:14.74
吸い込みが終わりました。
「たすかったぜ」
人面ネズミはチーズばかりか宿便まで残らず吸い出されてすっきりです。
アルベールがバキュームカーの吸い込み口を前回汲み取りに使用したまま洗浄し忘れていたという事実を
人面ネズミが知らなかったのは実に幸いでした。
734名無しちゃん…電波届いた?:2014/04/12(土) 17:13:24.64
「作業場に行こうか。フレッシュチーズが出来てる頃だよ」
アルベールが言いました。
「おう、すっかり忘れてたぜ」
735名無しちゃん…電波届いた?:2014/04/14(月) 18:24:24.41
作業場に行くとおいしそうなフレッシュチーズができていました。
一口ずつ味見してみると、ちゃんと見た目通りのおいしいチーズになっていました。
「家族に食わせてやりたいんだ。これ持って一旦帰宅してきていいか?」
「おー」
アルベールは手際よくフレッシュチーズをお土産用に包装してくれました。
「うー」
途中でお腹が空いてお土産を食べてしまわないように、アルベールはお弁当用のチーズも別に持たせてくれました。
「ありがとな。じゃあ行ってくる」
人面ネズミは家に向かって出発しました。
736名無しちゃん…電波届いた?:2014/04/15(火) 20:41:50.37
続きを
737名無しちゃん…電波届いた?:2014/04/16(水) 03:09:43.04
家では女房がご機嫌斜めでした。
「あんたちょっとはあたしらのおまんまのためになる事しなよ?子供達が飢えてんのに朝帰りかい、いいご身分だこと」
738名無しちゃん…電波届いた?:2014/04/16(水) 18:13:32.79
「ほれ」
人面ネズミはフレッシュチーズの塊をでんとテーブルに置きました。
出発時より少しだけ小さくなっていましたが、妻と子供たちをびっくりさせるのには十分な大きさでした。
「わーでっかいチーズだぁ」
子ネズミ達が大喜びでかじりつきます。
「これどうしたんだい?こんな新鮮なチーズはお城の台所にも置いてないはずだよ」
「俺が作ったんだ。アルベールっていうすごいチーズ職人に弟子入りしたんだよ」
「これからもこんな風にチーズを持って帰れるのかい?」
「ああ。修行を積めばもっと本格的なチーズだって作れるようになるぞ」
「へぇー、そいつはなかなか楽しみじゃないか」
「父ちゃんすげー」
人面ネズミは大いに面目を施したようです。
739名無しちゃん…電波届いた?:2014/04/18(金) 23:50:16.63
「じゃ、修行に行ってくる」
人面ネズミは家族に見送られてアルベールの所に戻りました。
「ただいま。次の修行は何だい?」
人面ネズミはやる気満々です。
「んー」
アルベールは一つ仕事を頼みたいそうです。
仕事というのはチーズの配達でした。
配達先は村外れの研究所でした。
そこには、死体を復活させる研究をしている科学者が住んでいました。
740名無しちゃん…電波届いた?:2014/04/19(土) 12:27:42.20
「配達に来たぜ」
人面ネズミは扉をノックせずに開けました。
中には科学者が一人カップ麺をすすっていました。
「ずるずる…何だ君は?もぐもぐ」
行儀悪く食べながら話すタイプのようです。
741名無しちゃん…電波届いた?:2014/04/19(土) 19:58:02.01
「ああチーズの配達か。ご苦労さん」
科学者はチーズを受け取ると少しちぎってカップ麺に入れてまた食べ始めました。
「ずるずる…これがよく合うのだよ。はふはふ…アルベールのチーズは特にな」
周りを見ると、研究用の死体が入っているらしい棺があちこちに置いてありました。
蓋はしっかり閉まっていて死臭も洩れていませんでしたが、かなり異様な雰囲気を醸し出しています。
「よくここで食事できるなぁ」
人面ネズミは感心しました。
「じゅるる…これから一つ死体復活の仕事があるのでな。ずずず…たんと食って精をつけておかねば」
742名無しちゃん…電波届いた?:2014/04/20(日) 14:44:11.47
科学者が4つめのカップ麺にお湯を入れたところで、扉がノックされました。
「ずるる…どうもタイミングが悪いな。そこの君、はふはふ、すまないが4分計ってくれたまえ、むぐむぐ」
科学者は人面ネズミに頼むと扉の方に向き直りました。
「ずずずー…どうぞ入ってくれ。むぐむぐ」
743名無しちゃん…電波届いた?:2014/04/21(月) 20:14:20.16
ドアが開いて、死体をつなぎ合わせて作られたかのような容姿の大男がのそっと入ってきました。
「ガオー」
大男は科学者に向かって吠えました。それは凄まじい咆哮でした。
赤ずきんちゃんがここにいたらひとたまりもなくまた水たまりを作ってしまったことでしょう。
人面ネズミもびびって逃げかけましたが、科学者は平然として言いました。
「ずぞぞぞ…死体と依頼人をこちらへ通しなさい」
どうやらこの大男は科学者の助手のようです。
「ガオー」
大男はドアの向こうに向かって呼びかけるように吠えました。
744名無しちゃん…電波届いた?:2014/04/22(火) 13:15:12.63
外には大男の咆哮にびっくりしたのか、水溜りを作っている赤ずきんちゃんがいました。
赤ずきんちゃんの後ろには棺を引いているソルベールと魔法使いのおばあさんがいました。
「ずずずー…どうぞ入りなさい。もぐもぐ」
745名無しちゃん…電波届いた?:2014/04/23(水) 22:53:23.32
「復活させてほしいのはこの死体です」
中に入るとソルベールは棺を科学者に差し出しました。
「ちゅるる…そこのお嬢さんには刺激が強いだろうから外で待っていたらどうかね?」
科学者はスープを飲み干しながら赤ずきんちゃんに向かって言いました。
「大丈夫です。彼と一緒なら…」
赤ずきんちゃんはソルベールに寄り添って言いました。
「よろしい。では始めるとしようか」
科学者は空になったカップをゴミ箱に放り込むと、
棺を開けて鳳翼天翔で無惨に焼け焦げたラシュリーの死体を取り出しました。
じょーーーーーーびちゃびちゃびちゃ………
無惨な死体を見てあえなく赤ずきんちゃんはまた水たまりを作ってしまいました。
「やはり君は外で待ちたまえ」
「はい」
赤ずきんちゃんはソルベールに連れられて素直に部屋の外に出て行きました。
「復活できますかしら?」
残った魔法使いのおばあさんは水たまりを魔法で掃除しながら尋ねました。
「ずるずる…私にかかれば白骨死体からでも復活できるぞ。はふはふ…この程度など綺麗な死体の部類だよ」
科学者は4分経って人面ネズミから受け取った4つ目のカップ麺を食べながら豪語しました。
746名無しちゃん…電波届いた?:2014/04/25(金) 18:44:46.91
「ちなみに助手の大男も死体からよみがえったのかしら」
魔法使いのおばあさんは一応聞いてみました。
「ずるずる、ああそうとも。もぐもぐ、あいつは私の最高傑作だ。ごっくん」
「ああそうなの」
おばあさんは今からラシュリーの未来が不安になりましたが、だまっていました。
747名無しちゃん…電波届いた?:2014/04/27(日) 18:27:58.63
「ずるずる、はふはふ、じゅるる…さて」
4つ目のカップ麺を食べ終わると、科学者は5つ目のカップ麺にお湯を入れました。
「こいつができあがるまでに第一段階は終わるだろう」
科学者はでかい棒型スタンガンを両方の手に取りました。
「さあ蘇るのだ!この電撃で!」
科学者は二本の棒型スタンガンをいきなりラシュリーの死体にあてました。
バチバチバチバチバチバチバチバチ!
凄まじい音と共に死体がまばゆい電光に包まれました。
748名無しちゃん…電波届いた?:2014/04/28(月) 17:50:33.33
電撃でラシュリーのSTAP細胞が爆発的に増え、身体のあちこちがぶくぶくと膨れ上がりました。
赤ずきんちゃんが見たら、また水たまりを作っていたであろう不気味な肉塊ができあがりました。
「これで第一段階は終わりだ。さて」
科学者はカップ麺の蓋を開け、液体スープを中に入れました。
「しばらく生命が戻ってくるのを待とう」
そしてカップ麺をすすりはじめました。
749名無しちゃん…電波届いた?:2014/04/29(火) 00:05:12.63
「第一段階とおっしゃいましたけど、あといくつの段階があるのですか?」
魔法使いのおばあさんは尋ねました。
「ずるずる、肉体に生命を戻すのが第二段階。ずずずず、肉体を生前の形に復元するのが第三段階、
 じゅるる、魂を戻して完全に復活させるのが第四段階だ。
 ずーーー、なお、死と復活のショックで錯乱する事があるから、第五段階として精神を安定させる作業が必要な場合もある。
 はふはふ、最も時間と手間がかかるのは第三段階だな。ごくり、若い娘だし特に丁寧な作業が必要になる」
どうやら、今の肉塊の状態で復活するわけではないようです。
魔法使いのおばあさんはとりあえず安心しましたが、一つ気になりました。
「助手の大男さんは生前の形に戻してあげないのですか?」
魔法使いのおばあさんがそう言うと、
「がおー」
助手の大男はなぜか不機嫌そうに咆哮しました。
「ずびずば、これは彼が一度死ぬ前の写真だ。見てみなさい」
科学者は一枚の写真を取り出して魔法使いのおばあさんに見せました。
その写真には、今とまったく変わらない姿の大男が写っていました。
どうやら、助手の大男は元からこういう容姿だったようです。
750名無しちゃん…電波届いた?:2014/04/29(火) 16:10:57.08
しばらくして肉塊の周りをぼんやりと光るものが飛び回りはじめました。
「ずるずる、生命が戻ってきたようだな。むぐむぐ、では第二段階だ」
科学者は光るものをむんずと掴むと、肉塊になすりつけました。
「はふはふ、さあ生命よ、肉体に戻るのだ!ごくん」
751名無しちゃん…電波届いた?:2014/04/30(水) 18:35:05.21
どくん……どくん……ぷしゅー……ぷしゅー……
やがて肉塊が蠢き、所々に穴があいて呼吸のように空気を吹き出し始めました。
ごぼっ……ごぼっ……
さらに空気の穴からは時々固まりかけた血のような赤黒い液体がこぼれ出てきます。
「ちゅるる、順調じゃ。ずずずず、死んだ血が排出され代わりに中では新たな血が作られ始めている」
(私も外で待たせてもらおうかしら…)
魔法使いのおばあさんはそう思い始めました。
「ずーーー、人面ネズミ君、もう一つカップ麺にお湯を入れておいてくれたまえ…ん?」
人面ネズミは目の前の光景に耐えられなかったらしくとっくに逃げ帰っていました。
752名無しちゃん…電波届いた?:2014/05/01(木) 15:04:31.63
「もぐもぐ、仕方がないなあ」
科学者は自分でカップ麺にお湯を入れると、タイマーで4分計って椅子に戻りました。
「ずずずー、死んだ血が排出され終わったら、むぐむぐ、STAP細胞の出番だ。はふはふ、内臓から皮膚まで再生してくれる。ごくん」
753名無しちゃん…電波届いた?:2014/05/01(木) 22:27:25.10
「STAP細胞ならさっき出てきてませんでしたか?」
魔法使いのおばあさんは疑問に思いました。
「つるつる、さっきのSTAPとは『刺激惹起性多能性獲得』を意味して、
 つるるる、細胞に刺激を与えることによって無理矢理に復元機能を与えた代物だ。
 ずるずる、さっき電撃でやって見せた通り、並の細胞なら死んでもおかしくない程の刺激を与える。
 ずずずず、だから形質上の異常を起こす細胞も多い。はふはふ、この肉塊を見ればお分かりいただけるだろう」
 じゅるり、それゆえに、こちらのSTAP細胞は肉体にとりあえず生命を戻すという段階でしか使えないのだ」
科学者はそのような説明をしました。
「これから出てくるSTAP細胞というのは別物なんですね?」
「じゅるっ、そう、これから使うSTAP細胞とは別のソフトな方法で細胞に復元性を与えた物だ。
 ずずずっ、それなら形質異常の発生率を最低限に抑えつつ復元することができる」
「そのソフトな方法と言うのは…?」
「ごくりっ、こちらのSTAPとは『聖水惹起性多能性獲得』を意味する。その字面通りだ」
やっぱりね、と魔法使いのおばあさんは思いました。
754名無しちゃん…電波届いた?:2014/05/02(金) 22:37:32.12
「ずるずる、しかもその辺の娘の物ではだめで、加護を得た巫女の聖水でなければならん」
科学者はそう言いながら「聖水」と書かれたポリタンクを手にしました。
「はふはふ、当代の巫女のラシュリーは聖水をよく出すからストックには困ら…ん?」
ポリタンクは空でした。
「ごくごく、切らしておったか」
「えっ!?」
魔法使いのおばあさんに衝撃が走りました。
「じゅるる、少し作業が遅れるだけさ。聖水は教会に行けばいくらでもラシュリーに出してもらえる」
「そういえば教えていませんでしたね…今復活させようとしてるのがそのラシュリーなのですよ」
「ぶっ!?」
科学者は鼻と口から麺を吹き出しました。
「げほげほ、なんということだ!巫女の聖水がなければこの先の作業には進めない!」
755名無しちゃん…電波届いた?:2014/05/03(土) 13:43:56.00
「おばあさん、げほげほ、あんた神殿に行って巫女にならんかね」
科学者の目は本気でした。
756名無しちゃん…電波届いた?:2014/05/03(土) 16:52:24.29
(いくらなんでも誰得すぎるわ…別の方法はないものかしら)
ふと思いつき、魔法使いのおばあさんは懐から黄金色の液体が入った瓶を取り出しました。
さっき赤ずきんちゃんが助手や死体にびびって出した聖水を集めておいたものです。
「この聖水で何とかならないかしら」
おばあさんが言うと、科学者は厳しい表情をして鼻から出た麺を吸い込み始めました。
「ずずっ、すでに言った通りその辺の娘の聖水では無理なのだ。見てもらわんと納得せんかな」
科学者は聖水の瓶を受け取ると、肉塊の頭部(だったと思われる箇所)に乱暴にぶちまけました。
「ずずー、これが加護を受けた巫女の聖水なら頭部は元の形に戻る。しかしこんな普通の聖水では何の効果も…」
科学者は麺を吸い込みながらおばあさんに向かって言い続けましたが、おばあさんの驚いた表情に気付いて肉塊に視線を戻しました。
「ぶぼぼっ」
科学者はせっかく吸い込んだ麺をまた鼻から吹き出してしまいました。
なんと、肉塊の頭部は生前のラシュリーそのままの形にちゃんと戻っていたのです。
「これは、げほげほっ、一体、ごほごほっ、どういうことだ?」
757名無しちゃん…電波届いた?:2014/05/04(日) 14:46:43.31
ですが頭部の外見だけは生前の形でも、中身は肉塊のままでした。
中途半端に女神の加護があったようです。
それをしらない科学者は残りの聖水を肉塊全体にふりかけました。
「げほげほ、どういう現象なのか興味がある。ごっほごっほ」
758名無しちゃん…電波届いた?:2014/05/04(日) 18:40:20.37
ぼこっ、ぼこっ、ぼこっ、ぼこっ、ぼこっ。
肉塊からラシュリーの頭部がいっぱい生えてきました。
残念ながら頭部を復活させる効果しかないようです。
「ずずずず、あの娘も不完全ながら加護を得ているとしか考えられん」
科学者は鼻から出た麺を口で吸い込みながら言いました。
「ごっくん、巫女でない者が加護を得ているとは、実に興味深い…」
「そんなことより、このいっぱい頭ができた状態はどうするんですか」
魔法使いのおばあさんは心配して言いました。
759名無しちゃん…電波届いた?:2014/05/05(月) 13:46:29.68
「この頭はひとつ研究用に確保しておこう」
科学者は6つめのカップ麺にお湯を注ぎながら言いました。
すると控えめなノックの音がして、
「すいません、まだですか?」
扉が細く開いてソルベールの声がしました。
760名無しちゃん…電波届いた?:2014/05/05(月) 16:10:48.23
「まだまだ時間がかかりそうだ。今日中にはちと無理だな」
科学者はカップ麺の蓋を閉めながら言いました。
「なるほど」
扉の隙間から頭がいくつも生えた肉塊がちらっと見えたことで、ソルベールは何となく事態を察しました。
「今日はここで泊まっても構わんよ」
科学者はラーメンタイマーをセットしながら言いました。
ソルベールの横で聞いていた赤ずきんちゃんはびっくり。
「泊まる!?この死体がいっぱいの…」
赤ずきんちゃんは思わずそう言いながらドアを思いっきり開け、肉塊をもろに見てしまいました…。
761名無しちゃん…電波届いた?:2014/05/07(水) 00:21:30.80
しーーーーちょろちょろーーーー……ぱたっ。
赤ずきんちゃんは新しい水たまりを作りながら気絶してしまいました。
水分の出しすぎで脱水症状も起こしていてしばらく目を覚ましそうにありません。
「客用の寝室があるからそこに運びなさい」
科学者は治療用の食塩とブドウ糖をお湯に溶かしながら言いました。
762名無しちゃん…電波届いた?:2014/05/07(水) 02:14:40.28
赤ずきんちゃんを寝室に運び、ブドウ糖の点滴の用意をしている間にカップ麺のタイマーが鳴りました。
『ノビルヨーイマスグタベナイトノビチャウヨー』
763名無しちゃん…電波届いた?:2014/05/08(木) 22:30:51.18
「ずるずる、では点滴を始めよう」
科学者はカップ麺を食べながら開いてる指で点滴針を入れようとしています。
どう見ても意識の九割以上は食べる方に向いています。
「食べ終わってから集中してやった方がいいのでは…」
ソルベールと魔法使いのおばあさんは言いました。
間違えて動脈を傷付けられでもしたら困ります。
「ずずずず、大丈夫さ、この程度のことはいつも食べながらやっておる」
764名無しちゃん…電波届いた?:2014/05/09(金) 20:37:50.67
点滴がセットされて液が注入され始めました。
「もぐもぐ、これで大丈夫だ」
しかし、しばらくすると赤ずきんちゃんのスカートの下からベッドにじわじわ液体が染み出し始めました。
765名無しちゃん…電波届いた?:2014/05/10(土) 17:35:34.74
「ずずずー、弁償ものだな。もぐもぐごくん」
766名無しちゃん…電波届いた?:2014/05/10(土) 18:14:22.33
そう言いつつ科学者はベッドに広がった液体を指につけてなめてみました。
「ペロ…これは!」
767名無しちゃん…電波届いた?:2014/05/11(日) 14:15:55.59
「カップ麺に意外と合わない!」
科学者は聖水属性はなかったようです。
768名無しちゃん…電波届いた?:2014/05/11(日) 18:24:16.46
「ずるずる、まあそれより重要な問題はあの死体をどうやって復活させるかだ」
科学者は話を切り替えました。
「ずずずず、ラシュリーの死体を復活させるためにラシュリーの聖水がいる。
 じゅるる、ハサミを買ってきたらパッケージを開けるのにハサミが要るようなものだな」
「彼女の聖水は豊富に出回っていますから、誰かから分けてもらえるでしょう」
「はふはふ、少なくともポリタンク一個分は必要なのだ。
 ずーーっ、それほどの量をストックしているマニアがいるかどうか。
 ごっくん、いたとしてもそれほどのマニアが他人に分けてくれるかどうか…」
769名無しちゃん…電波届いた?:2014/05/12(月) 14:50:06.98
「神殿に行ってみては?神官長さまなら分けてくれるかもしれない」
とソルベールが言いました。
770名無しちゃん…電波届いた?:2014/05/12(月) 17:52:54.46
「ずるずる、神殿に問い合わせてみよう」
科学者は神殿に電話をかけました。
「ずるずる、神官長さんかね?」
科学者は通話が始まってもまだ食べ続けていました。
「ごくごく、そうだ。ぐびぐび、私が神官長だ」
神官長は神官長で何か飲みながら電話しているようです。
「ずずずず、リシュラの聖水のストックはあるかね?」
「んぐんぐ…ぷはー、ちょうど今なくなった」
771名無しちゃん…電波届いた?:2014/05/12(月) 19:27:53.82
「ずるずる、リシュラじゃなくてラシュリーの聖水だった」
「ごっくん、ごっくん、ふぅ、それも今なくなった」
772名無しちゃん…電波届いた?:2014/05/12(月) 23:09:51.91
科学者は電話を切りました。
「ずずずず、神殿にはないようだ」
「残る心当たりは白雪姫様ですね…」
今から出発しても城に着くのは真夜中になってしまうので、今日は研究所で泊まることになりました。

夜中、ソルベールがふと目を覚ますと、赤ずきんちゃんはベッドにいませんでした。
部屋の中を見回すと、ベランダに続くドアが開いていました。
ベランダを覗いてみると、赤ずきんちゃんが一人物憂げにたたずんでいました。
優しい月明かりに映える赤ずきんちゃんは、まるで小さな女神のようでした。
ソルベールが声もかけられずに見守っていると、やがて赤ずきんちゃんは一つの歌を歌い始めました。

『水のノクターン』
おなかの中から 脚を伝って
出る水はね やさしく足の 真下にたまる
ねえ 教えて欲しいの 人は誰もが
とまどう尿意を 胸に 生きているの
おしっこ間に合うことや おしっこ近くないこと
どんな気持ちかしら 遠く感じる
生まれるばかりの尿意 今もおしっこがしたい
運命はいたずらに 下着を 濡らす
水だけど
773名無しちゃん…電波届いた?:2014/05/13(火) 14:01:33.08
ソルベールは聞かなかったことにしてベッドに戻りました。
774名無しちゃん…電波届いた?:2014/05/13(火) 19:40:29.16
その頃、科学者はまだ起きていて、研究室で夜食のカップ麺を食べながら考え込んでいました。
「ずるずる、もし白雪姫の所にも巫女の聖水がなかったらどうするかだ」
科学者の目の前には普通の聖水が入ったポリタンクと、聖水学の書物が置かれていました。
「ずーーー、この普通の聖水に加護を与えることができたらよいのだが」
「はふはふ、書物によると『聖水の女神モレテナは歌声で普通の聖水にも加護を与えることができた』」
「つるつる、『しかしモレテナは遥か昔に人間に転生することを選び消息を絶った』」
「ずずずず、『その後も転生を繰り返しながら人間としてこの世に生きているのは確かなのだが』」
「じゅるる、『もはや女神としての記憶は失われており探し出すことはまず不可能』…か」
その時、赤ずきんちゃんの歌声が研究室にも聞こえてきました。
「ごっくん、ほう、歌詞は変だが歌声は実に素晴らしいではないか…おや?」
ポリタンクの聖水が、歌声に反応するかのようにほのかに黄金色の光を放ち始めました…。
775名無しちゃん…電波届いた?:2014/05/15(木) 01:07:53.00
科学者は光を放ち始めた聖水を指につけてなめてみました。
「ペロ…これは!」
776名無しちゃん…電波届いた?:2014/05/15(木) 12:51:52.13
「カップ麺に合わない!」
科学者はぺっぺと聖水を吐き出しました。
「しかしこの聖水、何かが違う気がする。ずるずる」
もう少し赤ずきんちゃんの歌声に近くなるようにポリタンクを移動させてみました。
黄金色の光が強くなったようです。
777名無しちゃん…電波届いた?:2014/05/16(金) 23:02:42.90
科学者は聖水の加護の強さ、すなわち聖水力を測定するスカウターを装着しました。
「ずずずず、聖水力1020……30……まだ上がっている!!」
死体復活に使用するには最低でも聖水力1307、万全を期するなら1500は必要ですが、
このペースで上がっていけば1307に、あるいは1500にだって届くかもしれません。
778名無しちゃん…電波届いた?:2014/05/17(土) 13:30:41.18
しかし無情にも赤ずきんちゃんの歌はぴたりと止みました。
779名無しちゃん…電波届いた?:2014/05/17(土) 23:12:36.04
歌の終わりとともに聖水力の上昇も止まりました。
聖水力の上昇は赤ずきんちゃんの歌によるものと見て間違いないようです。
「ずるずる、実に面白い現象だ。はふはふ、もう少し歌い続けてくれないものか」
780名無しちゃん…電波届いた?:2014/05/18(日) 22:10:46.37
思いが通じたのか、赤ずきんちゃんがまた歌い始めて聖水力も再び上昇し始めました。
さっきの曲の別言語バージョンのようです。

Wishing on a dream that seems far off
Hoping it will come today
(おもらししない子になる願い、今日こそ叶えたくて)

Into the starlit night
Water holders turn their gaze
Waiting on a shooting star
(星空の下、おしっこを我慢しながら流れ星を待ってる)

But, what if that star is not to come
Will their pee pass to wetting
(だけど、星が降らなかったらまたおもらししちゃうの?)

When the desire rises most
We all need to believe there is hope
(もらしそうになっても信じたい。希望はあるって)

Is an angel watching closely over me
Can there be a holding power I've yet to have
(天使は見守ってくれてるの?おしっこを我慢する力をくれるの?)

I know my will should hold it, but,
There's a leak within my soul
(意志で我慢しようとしたって、魂はもらすことを受け入れちゃってる)

What will empty this fullness inside of me
Am I to be released without wetting
(今たまってるおしっこはどうなるの?下着を濡らさないですむの?)

I wish, then, for a chance to see
Now all I need (desperately)
Is my star to come...
(お願いを聞いてほしいの。降ってきて、私の流れ星…)
781名無しちゃん…電波届いた?:2014/05/19(月) 00:02:27.01
「聖水力17000…19000…21000…!!」
ボンッ!
スカウターが爆発してしまいました。
「何てことだ…」
科学者はスカウターの破片が入ってしまったカップ麺を呆然と見つめました。
782名無しちゃん…電波届いた?:2014/05/19(月) 12:08:56.73
スカウターの破片を丁寧に取り除き、少々のびたカップ麺をすすりながら科学者は考えました。
「あの赤ずきんちゃんが女神モレテナの生まれ変わりだというのか…?」
しかしチャンスです。今この時この聖水をラシュリーの死体にかければ肉体は元通りになるのではないでしょうか。
783名無しちゃん…電波届いた?:2014/05/19(月) 23:28:15.59
どぼどぼどぼどぼ…
科学者はラシュリーの肉塊に聖水をかけました。
ごぼごぼごぼごぼ…
みるみるうちに余分な頭部が溶け去り、肉塊全体が正常な人間の女の子の形に変形していきます。
数秒の後、そこには生きていた頃と変わらないラシュリーの姿がありました。
念のためスキャンしてみましたが、骨格も内臓も筋肉も全て正常に配置されていました。
「ずるずる、成功と見て問題なかろう。いよいよ魂だな」
しかし、もう夜も遅くさすがの科学者も眠くなってきました。
「この段階まで来たら焦る必要もないし先に一眠りするか。ごっくん」
カップ麺の残りを飲み干し、死体に毛布をかけておいて科学者は寝室に引っ込みました。
784名無しちゃん…電波届いた?:2014/05/21(水) 22:00:51.36
魂のないラシュリーの指先がぴくりと痙攣し、口からはあうあうあーとうめき声が漏れ出しました。
785名無しちゃん…電波届いた?:2014/05/21(水) 23:06:40.03
そして翌朝。
朝食のカップ麺を食べながら科学者が研究室にやってきました。
「ずるずる、おや、鍵が開いている。寝る前に確かにかけたはずだが…」
入ってみると…作業台からラシュリーの体が無くなっていました。
「ずずずず、どういうことだ!泥棒か?」
元の美少女の形に戻っていたのですから、泥棒の目に入ったらお持ち帰りされる可能性はないこともありません。
「つるつる、しかし他の物はまったく無くなっておらん。泥棒とも考えにくい…」
中からなら鍵を開けて自由に出られますが、魂がない体が歩いて外に出るというのは科学的にありえないことです。
「ちゅるる、とにかく探さなければ…」
786名無しちゃん…電波届いた?:2014/05/23(金) 13:55:33.94
「あ゙ー」
掃除道具が入っているロッカーががたがたと揺れ、中から白目を剥いたラシュリーが飛び出し、科学者に襲い掛かりました。
「ずるずる、何だ!?何が起こっている!?」
787名無しちゃん…電波届いた?:2014/05/23(金) 23:54:07.07
「ガオー」
駆けつけた助手がラシュリーを取り押さえました。
「ずるずる、よくやった」
科学者はラシュリーの手足を縛って動けなくしてから作業台に戻しました。
「あーうー」
ラシュリーはもがいています。
「ずるるる、別の魂が入り込んだのだろうか?」
788名無しちゃん…電波届いた?:2014/05/25(日) 13:20:36.43
「はふはふ、ちょっともう一回死んでもらうか。ごくん、聖水もまだあることだし」
789名無しちゃん…電波届いた?:2014/05/25(日) 22:59:34.86
「いやー」
ラシュリー(?)はその言葉でおびえ始めて作業台の上で聖水をちょろちょろ漏らしました。
「ずちゅるる、言葉は理解できるようだな。ずうずるっ、その辺の虫や獣の霊が入ったわけではないらしい」
夜中のうちにラシュリーの魂が自ら戻っていて、復活のショックで錯乱しているだけという可能性も一応出てきました。
「じゅるるる、ひとつ鑑定してみるか」
790名無しちゃん…電波届いた?:2014/05/26(月) 14:01:18.20
「うううああああ利修羅あばばば」
791名無しちゃん…電波届いた?:2014/05/27(火) 21:57:48.51
「ずずずず、今、利修羅と言ったようだが…あの一世紀前に失踪したリシュラの魂だというのか?いや、まさかな…」
科学者は今出てきた聖水のサンプルを取り、据置型の聖水力測定器にかけました。
機能的にはスカウターと同じですが、携帯機であるスカウターと違って聖水力百万まで測定できます。
また、測定限界を突破しても爆発せず測定不能とメッセージを返して安全に測定を終了する優れ物です。
「ずるずる、仮にリシュラかラシュリーの魂が入っているのなら、今の錯乱状態でも少なくとも聖水力一万には達するはずだ」
科学者は測定ボタンを押しました。
792名無しちゃん…電波届いた?:2014/05/28(水) 12:52:53.57
0120444444
測定器は意味不明の数字を出して測定を終了しました。
「ずるずる、どこかの電話番号か?」
「あうあうあーどもほるんりんくるうおおおあー」
ラシュリーの肉体はがくがくと痙攣をはじめました。
793名無しちゃん…電波届いた?:2014/05/28(水) 22:39:33.74
科学者はとりあえずその番号に電話をかけてみました。
「ずずずず、もしもし…」
「ルルベール?いや、違うわね。あなたは誰?どうしてこの番号を知ってるの?」
相手は少女のようです。
「ずるずる、説明が難しいのだが、ある人から聞いた…という事になるかな。ずるるる、失礼だがそちらはどなたかな」
「私はリシュラよ」
794名無しちゃん…電波届いた?:2014/05/29(木) 01:05:02.99
そう、利修羅に人格がシフトしたあのリシュラでした。
「はふはふ、利修羅は遠い昔に失踪したはず。じゅるる、一説では死んだということになっておるぞ。ごくん」
795名無しちゃん…電波届いた?:2014/05/30(金) 00:04:14.15
「まあ、もう人間界には住んでないから死んだようなものね」
「ずずずず、というとそこは人間界ではないのか?」
「ここは聖水神界。役目を終えたマウルの巫女がパートナーと共に安息を得る場所」
「ちゅるる、そのような世界があるのか…」
「この世界の電話番号は基本的に巫女かそのパートナーしか知らないし、
 他人が知っていたとしてもどちらかが電話の横にいなきゃ繋がらないはずよ」
「ずーーー、確か君のパートナーはルルベールという少年だな。彼はそこにいるのかね?」
「いるけど、魂が行方不明なのよ。人間界にさまよい出てるのかもしれない…」
それを聞いて、科学者はラシュリーの体に視線を向けました。
「ずるずる、もしや…」
796名無しちゃん…電波届いた?:2014/05/30(金) 16:42:33.26
科学者は受話器をラシュリーの身体のほうへ向けました。
「はふはふ、ほれ、なにかしゃべってみろ。もぐもぐ」
797名無しちゃん…電波届いた?:2014/06/01(日) 21:14:44.96
「りしゅらーりしゅらー」
ラシュリーの体は言いました。
「ルルベール…ルルベールなのね?なんか声が違うけど…」
科学者は受話器を自分の方に戻しました。
「つるるる、別人の身体に入ってしまったのだ」
798名無しちゃん…電波届いた?:2014/06/02(月) 15:04:14.27
「返してくれない?ルルベールの魂」
「ずずずー、しかしどうやって返したものか…むぐむぐ」
科学者は次のカップ麺にお湯を入れながら困惑しました。
799名無しちゃん…電波届いた?:2014/06/02(月) 18:35:59.57
「その身体から出られるか?ごくり」
科学者はルルベールの魂に聞いてみました。
「うー、やー、たー」
ルルベールの魂は次のカップ麺ができるまで身体でもがいていましたが、無理なようでした。
入り込むのは簡単でも、自分の意志で出るのは熟練した魂でないと難しいのです。
「ずるずる、身体ごと持っていかれるわけにはいかん。やはり…」
もう一度死んでもらうしかないか、と言おうとしたその時。
「私なら魂だけ抜き取れる。仕方ないからちょっとそっちに行くとするわ」
電話の向こうでリシュラがそう言ったのです。
800名無しちゃん…電波届いた?:2014/06/03(火) 14:28:22.91
「ん?…ええ?(ひそひそ)…やっぱ行けなくなったわ、聖水神界までその肉体持ってきてよ」
「するるる、どうした?何があった」
「ちょっと聖水神界に危機が迫ってるのよ」
リシュラはあわてた口調でそう言いました。
「そう言われてもだな…もぐもぐ」
「この世界に1本だけ生えてる黄金の木、そこを登ってくるといいわ。ただし聖水の豊富な乙女がいないとこの世界の扉は開かない。頼んだわね」
そうして電話は切れてしまいました。
「ずるずる、どうしよう、めんどくさい事になったな、はふはふ」
801名無しちゃん…電波届いた?:2014/06/03(火) 16:18:40.77
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802名無しちゃん…電波届いた?:2014/06/03(火) 18:34:09.99
「ずるるっ、広告バナーが邪魔でかなわんな」
科学者は黄金の木の場所をネットで調べていました。
まもなく情報が載ったページが見つかりました。
「ちゅるっ、どれ、場所は……」
読み進むうちにある記述を見つけ、科学者は口から麺をぶら下げたまま固まってしまいました。

『黄金の木は昨年の強風で上部が折れてしまい、聖水神界への扉の位置まで辿り着くことは不可能になっている』
803名無しちゃん…電波届いた?:2014/06/04(水) 00:43:13.87
科学者はリシュラにどうしたものか聞こうとさっきの番号にかけてみましたが、
忙しいらしく出ませんでした。
「ずるずる、次から次に問題が発生するな…」
次のカップ麺にお湯を入れていると、赤ずきんちゃんたちが起きてきました。
「うあー」
「ラシュリーの体が…!復活できたんですね?」
「つるるる、いや、実はこういうわけで…」
科学者は事情を説明しました。
804名無しちゃん…電波届いた?:2014/06/05(木) 14:02:24.21
「じゃあ私が行ってきます、そのラシュリーの身体と一緒に行けばいいんですよね」
「むぐむぐ、いやいや、その木は折れているぞ」
「魔法でなんとかならないかな」
ソルベールの言葉で、みんなの目は魔法使いのおばあさんに集まりました。
805名無しちゃん…電波届いた?:2014/06/05(木) 19:02:29.69
「枝ぐらいなら魔法でポンと再生できるけど、幹が折れてるとなるとあるアイテムの助けが必要だわ」
魔法使いのおばあさんがそう言うと、
「聖水ですか?」
「聖水?」
「聖水かな?ずるる」
ソルベールと赤ずきんちゃんと科学者が同時に言いました。
もうみんなパターンが見えているようです。
806名無しちゃん…電波届いた?:2014/06/05(木) 22:57:48.86
「美青年の聖水が必要ね」
807名無しちゃん…電波届いた?:2014/06/05(木) 23:49:28.38
「それも、女体と交わったことのない清い体の美青年でなければいけないの。
 女体と言うのは人間以外も含まれるし、自分の意志で交わったどうかも関係ない…。
 たとえアリの女王に強引に迫られて…とかでもだめになってしまうの」
どうやら、ソルベールの聖水ではいけないようです。
808名無しちゃん…電波届いた?:2014/06/06(金) 22:52:48.32
「ずるずる、チーズ職人のアルベールなら大丈夫かもしれない」
科学者が言いました。
809名無しちゃん…電波届いた?:2014/06/07(土) 12:50:59.85
アルベール「あうあうあー」
810名無しちゃん…電波届いた?:2014/06/07(土) 23:00:02.15
「な、何だぁっ!?」
作業場で人面ネズミに白かびチーズ作りの指導をしてくれていたアルベールが
いきなりあうあうあーモードになったので人面ネズミはびっくりです。
「うー」
「誰かが噂してるって?」
人面ネズミはあうあうあーモードでもアルベールの言葉がある程度分かるようになっていました。
「んー」
アルベールは白かびを溶かした水を霧吹きでチーズに吹きかけるところでしたが、
霧吹きを置いて台所に行くとお茶をいっぱい飲み始めました。
「準備?お茶を飲むのが?一体どういうこと?」
811名無しちゃん…電波届いた?:2014/06/08(日) 15:33:34.32
「あぶう」
アルベールはたぽんたぽんになったお腹をさすりながらドアを開けました。
812名無しちゃん…電波届いた?:2014/06/09(月) 22:12:36.90
ドアの向こうは倉庫でした。
アルベールは中に入っていって、しばらくすると中身がいっぱいになったポリタンクを持って出てきました。
「ふー」
アルベールはポリタンクを玄関の前に置いて手を洗うと作業場に戻ってきました。
「あうー」
「あのポリタンクの中の物を取りに誰か来るって?どうしてそんなことが分か…」
人面ネズミがそういう間もなく、玄関のチャイムが鳴りました。
813名無しちゃん…電波届いた?:2014/06/10(火) 14:30:55.35
人面ネズミがドアの穴から外を見てみると、科学者とソルベールが立っていました。
科学者はカップ麺をすすりながら、ポリタンクよこせ音頭を踊り始めました。
814名無しちゃん…電波届いた?:2014/06/11(水) 00:43:05.92
それは独特の異様な踊りで、他の踊りに例えて説明することはできません。
それはただ、ポリタンクよこせ音頭でした。
ソルベールは演奏担当で、科学者の横で踊りに合わせてオカリナを演奏していました。
演奏自体はとても上手なのですが、メロディは異様な踊りとマッチした異様な物でした。
他の曲に例えて説明することはできません。それはただ、ポリタンクよこせ音頭でした。
815名無しちゃん…電波届いた?:2014/06/11(水) 17:39:48.89
人面ネズミはそれを見て頭がおかしくなりそうでした。
816名無しちゃん…電波届いた?:2014/06/11(水) 18:40:03.78
人面ネズミはドアを開けてアルベールが用意したポリタンクを差し出しました。
「ずるずる、これは例の物かね?」
「例の物かは知らないけど、師匠が多分あんたらのために用意した物だよ」
科学者はポリタンクを開けて中をのぞきました。
「ずずずず、これで間違いないようだ」
「確かに渡したよ。じゃあそういうことで」
人面ネズミはさっさとドアを閉めました。
しかし、ドアの向こうではポリタンクありがとう音頭が始まったようです。
817名無しちゃん…電波届いた?:2014/06/13(金) 13:42:29.41
人面ネズミは泣きたくなりました。
818名無しちゃん…電波届いた?:2014/06/13(金) 23:06:20.31
「うー☆」
アルベールがいつの間にか設置してあったドラムセットでどういたしまして音頭を演奏しました。
科学者とソルベールは気がすんだようで帰っていきました。
819名無しちゃん…電波届いた?:2014/06/14(土) 13:38:08.99
科学者とソルベールが帰ってくると、赤ずきんちゃんが旅の支度を整えていました。
「日持ちする食料があればいいんだけど…」
と言いながらカップ麺の山をチラッチラッと見ていました。
820名無しちゃん…電波届いた?:2014/06/14(土) 19:51:02.59
「つるつる、持っていくのは構わんがそれは大人向けのカップ麺で子供には副作用が出るかもしれん」
科学者は言いました。
「副作用?」
「ずずずず、代謝の盛んな子供が食べると水分の代謝を過剰に促進する可能性があるのだ」
「要するにまた頻尿になるかもってことね」
「ごっくん、しかし塩分は控えめで必須アミノ酸8種とビタミン12種とミネラル9種が含まれている。優良な食料だぞ」
821名無しちゃん…電波届いた?:2014/06/16(月) 12:41:31.04
「脱水症状おこしそうだから別のものにするわ。何かない?」
「はふはふ、あるぞ」
822名無しちゃん…電波届いた?:2014/06/19(木) 19:15:36.83
科学者は小さめのカップ麺をいくつか持ってきました。
緑色の物と赤い物と青い物と黄色の物の四種類ありました。
「いろんな色があるけど、味の違いかしら?」
赤ずきんちゃんの問いに、科学者は首を横に振りました。
「ずるずる、緑は普通のカップ麺だが、他は特殊な効果があるのだ。
 ずずずず、赤を食べると火を吐くことができる。
 はふはふ、青を食べると少しの間空を飛ぶことができる。
 じゅるり、黄を食べてジャンプすると着地時に砂煙を起こせる」
823名無しちゃん…電波届いた?:2014/06/21(土) 11:57:05.04
赤ずきんちゃん「どれどれ、ちょっと赤食べてみるは」
824名無しちゃん…電波届いた?:2014/06/21(土) 22:47:41.78
「つるつる、真っ先に赤を試したがる子は珍しいな。青が人気なのだが」
科学者は赤のカップ麺にお湯を入れながら言いました。
「濡れちゃった時に乾かすのに便利そうだから…」
赤ずきんちゃんは遠い目をして言いました。
825名無しちゃん…電波届いた?:2014/06/22(日) 15:46:41.43
赤ずきんちゃんはさっそく赤のカップ麺を食べてみました。
「ずるずる」
その美味しさといったら!
程よく辛さのあるスープにまるで生めんのような麺のコシ、素晴らしいと赤ずきんちゃんは思いました。
826名無しちゃん…電波届いた?:2014/06/22(日) 19:58:31.57
「ずるずる、マリオ4からもう二十数年か…。
早いもんだみのもんた、くちゃくちゃ」
科学者はひとりごちました。

(こんな大人にはなりたくないわね)
赤ずきんちゃんは思いました。
827名無しちゃん…電波届いた?:2014/06/23(月) 18:38:43.78
「ごっくん、ふぅ」
赤ずきんちゃんは赤のカップ麺を食べ終わりました。
「食べ終わったけど、どうやって火を吐けばいいの?」
「ずずずず、すまない、説明が悪かったな。飲み込んではいかんのだ」
「えっ」
「ずぞぞぞ、口に含んだ状態から吐き出すと火の玉になって飛んでいくのだ」
今さら聞いてももう吐き出せません。
「ずずいっ、青と黄色も同じで、口に含んでいる間しか飛んだり砂煙を起こしたりできないから注意だ」
科学者はそう言いながらなぜかおもむろに消火器を準備し始めました。
828名無しちゃん…電波届いた?:2014/06/24(火) 13:52:10.29
「ずぞぞ、さあ、今度こそ練習だ。もぐもぐ、口に含んでから吐き出してみたまえ。ごくん」
科学者は消火器をかまえました。
829名無しちゃん…電波届いた?:2014/06/24(火) 19:44:26.45
「カップ麺はもう空よ」
「ずずー、じゃあ新しいのにお湯を入れよう」
「お腹いっぱいだから後にするわ。それより飲み込んだ分が心配なんだけど…」
体の中で発火したり、お尻から火の玉になって出てきたりするのでは困ります。
830名無しちゃん…電波届いた?:2014/06/25(水) 17:35:27.53
「もぐもぐ、さっき言ったろう。口に含んだ状態じゃないと効果はない。はふはふ、すぐに黄金として出てくるよ」
831名無しちゃん…電波届いた?:2014/06/27(金) 18:37:53.11
「ごっくん、ちょう今食べてた分が終わったし、私が実演してみせよう」
科学者は赤のカップ麺にお湯を入れました。そして三分後。
「よく見ていたまえ、ずずずず」
科学者は麺を口に含みました。赤ずきんちゃんはわくわくしながら見守ります。
832名無しちゃん…電波届いた?:2014/06/28(土) 13:29:48.07
「もぐもぐ、ぺっ」
ぼきゅうむ!
科学者が麺を吐き出すと、高温の火の玉になり、実験室をを焼き焦がしていきました。
「ぎゃー火事ー」
「もぐもぐ、これは大変だ。消火器を使いなさい」
こうかはばつぐんだ!
833名無しちゃん…電波届いた?:2014/06/28(土) 16:29:07.55
(早く消さないと私のびびりおしっこで火が消えましたっていうオチになるのが見えてる…!)
赤ずきんちゃんは燃え盛る火の恐怖で緩みそうな尿道を締めながら消火器を手にしました。
(失敗は許されない…!)
「えーいっ」
しかし使い方をよく知らなかった赤ずきんちゃんは消火器を丸ごと火に投げ込んでしまいました。
834名無しちゃん…電波届いた?:2014/06/29(日) 17:57:27.93
どっかーん!
火は消えましたが実験室は大きく破損しました。
穴の開いた天井を見て、赤ずきんちゃんは現実逃避をしたくなりました。
835名無しちゃん…電波届いた?:2014/06/29(日) 23:26:48.54
どさどさどさ!ぐちゃぐちゃぐちゃ!
上の部屋は実験用の死体置き場だったらしく天井の穴から死体がいっぱい降ってきました。
死体にはかなり腐乱していて落下の衝撃で飛び散るものもありました。
べたっ。
たまたま一本の手が赤ずきんちゃんの顔面に飛んできてアイアンクロー状態になりました。
「もうやだ」
ぷしゃーちょろろろろ…ばたん。
赤ずきんちゃんはいつものように聖水をぶちまけながら気絶の世界へと逃避したのでした。
836名無しちゃん…電波届いた?:2014/06/30(月) 14:36:17.15
赤ずきんちゃんが次に目を覚ますとラクダの背に乗っかっていました。
「ああ、目が覚めた?あれから食料を分けてもらって出発したところよ」
目の前には魔法使いのおばあさんの背中がありました。
ソルベールは荷物をくくりつけたラクダに乗っていて、その表情は見えませんでした。
837名無しちゃん…電波届いた?:2014/06/30(月) 18:34:21.73
「科学者さん、怒ってなかったかしら…」
研究所では何度も床に聖水をまき散らしたあげく実験室まで破壊して何のおわびもせずに出てきたのですから、
赤ずきんちゃんがそう心配したのも無理はありません。
「怒ってなんかいなかったよ」
ソルベールは答えました。荷物で表情は見えませんでしたが、声からすると特に変わった様子はありません。
「君の歌が気に入ったみたいで、戻ってきたらまた聞かせてほしいって言ってた」
その言葉に赤ずきんちゃんは顔まで真っ赤になりました。
「あの歌、聞かれてたの!?」
あれだけ熱唱しておいて、誰も聞いてなかったと思っていたようです。
838名無しちゃん…電波届いた?:2014/07/01(火) 01:12:54.43
「あうあうあー」
ルルベールの魂入りラシュリーの肉体も荷物と一緒にくくりつけられていました。
ご機嫌なようです。
839名無しちゃん…電波届いた?:2014/07/03(木) 22:29:46.01
「黄金の木まではどのぐらいかかるの?」
赤ずきんちゃんは歌の事から話を変えようと質問しました。
「一週間ぐらいね」
魔法使いのおばあさんが答えました。
「危険な場所はあるの?」
「黄金の木から一日ぐらいのところまでは特にないわ。ただその先が分からないの」

黄金の木の周りには、黄金の木を守るようにたくさんの木が生えて森ができていました。
その森には魔力が宿っていて、マウルの巫女とその仲間以外が黄金の木に近付こうとすると害を与えると言われています。
ルルベールは巫女の相方ですし、ラシュリーは巫女ですから、それぞれ単体では資格を備えていますが、
その魂と肉体がごちゃ混ぜになった存在を果たして森は認めてくれるのでしょうか…。
840名無しちゃん…電波届いた?:2014/07/05(土) 00:30:42.55
もっとも赤ずきんちゃんは目を覚ました時から高まり続ける尿意のせいでそんな未来のことを心配する余裕などありませんでした
841名無しちゃん…電波届いた?:2014/07/05(土) 12:53:15.04
ついでに黄金もしたくなりました。
842名無しちゃん…電波届いた?:2014/07/05(土) 22:59:00.09
ちょうど道の駅があったのでらくだを休ませるついでにトイレ休憩を取ることになりました。
赤ずきんちゃんがトイレから出てくると、魔法使いのおばあさんが
道の駅名物のまんじゅうとお茶を人数分買ってくれていました。
843名無しちゃん…電波届いた?:2014/07/06(日) 01:40:12.94
まんじゅうは二種類で、巫女の頭部を模したものと魔法少女の頭部を模したものがありました。
844名無しちゃん…電波届いた?:2014/07/06(日) 12:58:41.48
「これ、味は違うの?」
845名無しちゃん…電波届いた?:2014/07/06(日) 16:56:57.62
「霊…ゲフンゲフン、巫女の方は普通の餡だよ」
売店の人が教えてくれました。
「魔法少女の方は?」
赤ずきんちゃんが聞くと、
「魔理…ゲフンゲフン。魔法少女の方は黄金色の果実で作った餡だよ」
とのことでした。
(この人、のどの調子でも悪いのかしら?)
846名無しちゃん…電波届いた?:2014/07/08(火) 16:15:10.86
「じゃあおばあさんが魔法少女の方ね。なんかスペシャルな感じがするし」
もぐもぐ…
魔法使いのおばあさんの尿意レベルは一気に高まりました。
847名無しちゃん…電波届いた?:2014/07/08(火) 16:15:31.15
後ろからピザとガリの気持ちの悪い二人組がやってきて言いました。
「いまどき東方とかないわwwもう艦これの時代だろww」
「きっと流れに乗り遅れたのでござろうww情弱哀れにござるww」
むせ返る程のヲタオーラに赤ずきんちゃんは一瞬眩暈がしましたが、
売店の人がキッと睨むと二人組みは早足で消え去り、
あたりには洗っていない犬のような臭いだけが残りました。
848名無しちゃん…電波届いた?:2014/07/08(火) 18:11:43.47
「魔法少女の方は危険よ」
魔法使いのおばあさんはそう言い残してトイレに行きました。
「じゃあ巫女の方にしましょう」
赤ずきんちゃんは巫女顔のまんじゅうを取って食べました。味は悪くありません。
「あら?」
半分ぐらい食べてふと中を見てみると、中には黄金色の餡が詰まっていました。
普通の餡にしては変わってるわね…と思ったところに売店の人が言いました。
「当たったね。巫女のやつも百個に一個だけ当たりで黄金色の果実の餡が使われてるんだ」
赤ずきんちゃんの尿意レベルが一気に高まりました。
849名無しちゃん…電波届いた?:2014/07/10(木) 02:47:06.14
トイレにはまだおばあさんが入っています。
850名無しちゃん…電波届いた?:2014/07/10(木) 19:58:08.52
「早くそのお茶を飲むんだ」
尿意でがくがく震えだした赤ずきんちゃんに向かって売店の人が言いました。
まんじゅうとセットで買ったお茶のことを言っているようです。
『何言ってんだこいつ』という目で見つめる赤ずきんちゃんに、売店の人はこう続けました。
「そのお茶には黄金色の果実の効果を消す力がある。だからまんじゅうとセットで売ってるのさ」
851名無しちゃん…電波届いた?:2014/07/11(金) 12:31:14.64
お茶はうんこの色をしていました。
852名無しちゃん…電波届いた?:2014/07/12(土) 01:11:49.27
「くんくん」
香りは普通の焙じ茶のようです。考えてみればこういう色の茶は特に珍しくもありません。
「がくがく、飲んだら尿意の代わりに…もじもじ、便意に襲われるんじゃないでしょうね…?」
赤ずきんちゃんは売店の人に確認しました。
「それはない。作用するのは尿意だけだよ」
安心した赤ずきんちゃんはお茶を飲もうとしました。しかし売店の人はこう続けました。
「ただ、お茶も百本に一本だけ当たりで黄金色の果実の葉で淹れたお茶が入ってるんだ。焙じてあるから茶色に近いけど効果は果実と代わらない」
853名無しちゃん…電波届いた?:2014/07/13(日) 23:01:49.02
「もうなんでもいいわ」
赤ずきんちゃんはお茶を飲みました。
854名無しちゃん…電波届いた?:2014/07/14(月) 23:49:14.63
赤ずきんちゃんの尿意が引いていきました。
赤ずきんちゃんの尿運をもってしても二連続で当たりを引くことはなかったようです。
そのうちおばあさんが出てきて、赤ずきんちゃんはトイレに行けました。

「かつて女神モレテナがここでまんじゅうとお茶の二連続で当たりを引いて漏らしたという伝説があるんだ」
出てきた赤ずきんちゃんに売店の人はそう語りました。
「それ以来、同じ奇跡が起きたら記念品にまんじゅうとお茶を一年分プレゼントすることになっている。
 まんじゅうもお茶も全部当たりのやつをね。君は惜しいところではずれたな」
「それは残念だわー(棒)」
855名無しちゃん…電波届いた?:2014/07/16(水) 15:46:33.66
「ところで私達これから黄金の木に向かうんだけど、なにか危ない目にあうとかあるらしいわね。対策することとかないの?」
お店の人は表情を変えませんでした。
856名無しちゃん…電波届いた?:2014/07/16(水) 18:06:25.66
「この先の道の駅にある、ら…げふんげふん、きつね耳少女の顔と、ちぇ…げふんげふん、ねこ耳少女の顔のまんじゅうを売っている店の人に聞くといい」
857名無しちゃん…電波届いた?:2014/07/17(木) 23:42:26.94
「藍と橙のまんじゅうを売ってる店で聞けばいいのね。ありがとう」
一行は店員の配慮をぶち壊しにしつつ出発しました。
858名無しちゃん…電波届いた?:2014/07/18(金) 18:54:29.32
ラクダをしばらく歩かせていると、森の入り口に茶店があるのを発見しました。
ラクダは言いました。
「なんか食べさせてくれや」
859名無しちゃん…電波届いた?:2014/07/19(土) 11:44:38.45
一行は茶店に入りました。
「ラクダの餌ならこれが一番人気だよ」
茶店の人はなにやら見覚えのある草を桶に山盛りにして出してきました。
860名無しちゃん…電波届いた?:2014/07/19(土) 17:19:53.11
「こんな豚の餌が食えるか。ラクダ様の飯を出せっつってんだよ」
w←こんな草はお口に合わないようです。
861名無しちゃん…電波届いた?:2014/07/19(土) 22:34:23.43
「ああ、ラクダ飯ね。少々お待ちを」
店員は肉のいっぱい入ったおいしそうな炊き込みご飯を持ってきました。
「はい、ラクダ飯お待ち」
ラクダはいい匂いにつられてさっそく食べ始めました。
「ぱくぱく、これは、もぐもぐ、なかなか、がつがつ、うまいぞ」
「気に入ってもらえてよかった」
「むぐむぐ、この肉は、あふあふ、変わった味だな。あぐあぐ、何の肉だ?」
「何言ってんの。ラクダの肉に決まってるだろ。『ラクダ飯』なんだから」
ラクダはラクダ飯を口いっぱいほおばったまま固まりました。
862名無しちゃん…電波届いた?:2014/07/21(月) 14:09:41.69
「まあいいや美味いし」
ラクダは食事を再開しました。
863名無しちゃん…電波届いた?:2014/07/22(火) 00:30:05.46
ラクダには好きに食べさせておくことにして、赤ずきんちゃん一行も茶店のテーブルにつきました。
「ラクダ飯とお茶とデザートのまんじゅうが付いたセットがおすすめだよ」
茶店の人は言いました。
864名無しちゃん…電波届いた?:2014/07/22(火) 01:51:42.81
「そのセットください。あと私達このあとこの森に入る予定なんだけどなにか危険の対策ありませんか?」
赤ずきんちゃんが言うと、茶店の人はほんわりと微笑みました。
865名無しちゃん…電波届いた?:2014/07/22(火) 18:32:52.86
「森の中にトイレはないから入る前に済ませておいたほうがいいぞ」
今さら聞くまでもない情報でした。
866名無しちゃん…電波届いた?:2014/07/23(水) 13:53:28.02
ちなみに茶店のトイレは有料でした。
867名無しちゃん…電波届いた?:2014/07/24(木) 22:02:50.05
「森を抜けるのはどのぐらいかかるの?」
「伝説によるとリシュラとルルベールは朝早く入って翌朝抜け出せたらしい。
 途中でどのぐらい休んだり迷ったりしたかは不明だが、少なくとも彼女らはまる一日かかったことになる」
赤ずきんちゃんの体質的に、ここで済ませたところでトイレなしで森を抜けるのは無理そうです。
868名無しちゃん…電波届いた?
「携帯トイレを買いなさい」
茶店の奥から謎の商人が現れました。