ネギまバトルロワイヤル11 〜NBR]T〜

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1マロン名無しさん
このスレは、『魔法先生ネギま!』キャラを用いたバトロワスレです。

<特徴>
他の多くのバトロワスレはリレー小説の形式を取っていますが、このスレでは異なります。
単独の作者による、長編SSスレとなっています。
現在、第12部まで完了。第13部連載中。各長編SSはそれぞれ独立したお話となっています。

たまに、既に完結したお話のサイドストーリー、アナザーストーリーなどの短編が書かれることもあります。

<作者志望の方へ>
このスレでは、原則オープニングからエンディングまで全て書き終えた者が連載を開始できます。
見切り発車厳禁。頑張って書き上げましょう。
完成したら宣言の上、皆の了承を得て投下を開始して下さい。

<注意事項>
作品に対して内容にケチをつけたり、一方的な批判をするのはやめましょう。
こういう人が居ても、他の人は荒らしとみなしてスルーしましょう。
作者の都合もありますので、早くしろなどの催促はできるだけしないように。
次スレは原則>>950を踏んだの人が立てること。
容量オーバーになりそうなときは、気づいた人が宣言して立てましょう。
基本的にsage進行。


過去スレ等は>>2-5くらいに
2マロン名無しさん:2006/09/19(火) 22:35:40 ID:???

過去スレ
ネギまバトルロワイヤル  ttp://comic6.2ch.net/test/read.cgi/csaloon/1107856778/
ネギまバトルロワイヤル2 ttp://comic6.2ch.net/test/read.cgi/csaloon/1128095637/
ネギまバトルロワイヤル3 〜BRV〜 ttp://comic6.2ch.net/test/read.cgi/csaloon/1129557828/
ネギまバトルロワイヤル4 〜NBRW〜 http://comic6.2ch.net/test/read.cgi/csaloon/1132910518/
ネギまバトルロワイヤル5 〜NBRX〜 http://comic6.2ch.net/test/read.cgi/csaloon/1135869915/
ネギまバトルロワイヤル6 〜NBRY〜 http://comic6.2ch.net/test/read.cgi/csaloon/1139151600/
ネギまバトルロワイヤル7 〜NBRZ〜 http://comic6.2ch.net/test/read.cgi/csaloon/1142342541/
ネギまバトルロワイヤル8 〜NBR[〜 http://comic6.2ch.net/test/read.cgi/csaloon/1145711038/
ネギまバトルロワイヤル9 〜NBR\〜 http://comic6.2ch.net/test/read.cgi/csaloon/1151827124/
ネギまバトルロワイヤル10 〜NBR]〜 http://comic6.2ch.net/test/read.cgi/csaloon/1156684255/

ネギまバトルロワイヤル まとめサイト
ttp://www.geocities.jp/br_of_negima/

ttp://www.bbhp.net/~v1p9zzyls2/index.html
ttp://www.geocities.jp/negima_br/

銃器疎い作者さんへ
ttp://mgdb.main.jp/pukiwiki/pukiwiki.php

現在連載中の作品
作者13 ◆K05j0rAv6k 第13部
作者W ◆NVSerf1nB2 第4部アキラルート
第二部作者 ◆bnonwp0Sh. 第二部BADエンド
3マロン名無しさん:2006/09/19(火) 22:38:00 ID:???
____       ______             _______
|書き込む| 名前: |         | E-mail(省略可): |sage          |
 ̄ ̄ ̄ ̄        ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄              ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                                 ∩
                               , ─|l| ,/ノ
                               ! ,'´  ̄ ヾ
                               ! | .||_|_|_|_〉
                               ! トd*゚ -゚||  ここにsageって入力するんだ
                               ノノ⊂ハハつ    基本的にsage進行…
                              ((, c(ヾyイ      なんで私だけバニー…
                                  しソ

4マロン名無しさん:2006/09/19(火) 22:44:13 ID:S3EO/j13
                             .,‐・)
           .     _               、I           ゙i  .  、l
       .-、_     .  `: _       .      .i           ゙_  .  、’...._
         .`・。_      ’、_            }           .}   .ー・~´
   .   .  .  .`‐、_    .  `・、   .  .  .  .}           ゙|      ’
      .     ._.~       .`r        、{           ゙}      ゙)
        ._、‐1´        _.´         j      .     .’   ,?・。/
   .   、・゛      .   _、ゝ^        、 ̄^^T1              `〜・゙`x_
                .´                                  .`・
                                   .                  `
       ,    ゙)、
   .   ./  .  . .’
     .  ,      、’_.-                 ., . . . ._、、_
   .  .ノ        ゙’_        .        、|  ___、、...’、_...`,
  . . ./`       .   ’_     ’ .._ . . .、   、¨ ̄`     `・゙’
    ノ’     .     、’、    ’_ .’. 、ソ`     !       .      .__、___
                 ゙’、   ゙’  、ン′     `、           . ̄ ̄    . ̄`¨¨¨¨
                  ゙’、    、ン^      .   `‐-^
                   .`、
5マロン名無しさん:2006/09/19(火) 23:19:54 ID:???
>>1
スレ立て乙

>>3
バニー乙
6マロン名無しさん:2006/09/19(火) 23:48:46 ID:kNiFTzvf
エロ姉御get
7マロン名無しさん:2006/09/20(水) 00:23:02 ID:???
特太
8マロン名無しさん:2006/09/20(水) 07:55:27 ID:???
>>6
6番はアキラだ、柿崎美砂女王様なら7番だぞー

明日菜げと。
9作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/20(水) 08:06:51 ID:???
>>1
スレ立てお疲れ様です。続き投下します。
10作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/20(水) 08:08:46 ID:???
37 《 魔の群れ (1) 》

遺跡群地帯。乱立する石造りの建物の間を、十数人の人影が駆けていた。
半袖セーラー服にネコ耳姿の、『長谷川千雨』(出席番号25番)。
タートルネックでノースリーブなワンピースの、『宮崎のどか』(出席番号27番)。
そんな2人と寸分違わぬ姿をし、寸分違わぬ顔を持つ人々が、大量に走り回っている。
何かタチの悪いコントを見せられているような、そんな光景。まるで楓の分身の術のような状態。

と――駆ける彼女たちの前方、路地の陰から、のっそりと姿を現すモノが1つ。
黒い身体。見上げるような体格。仮面のように白い顔。突き出した角。
『……見つけたッス』
「や、やべぇッ!」
出くわしてしまった怪物の姿に、揃って一気に足を止める『長谷川千雨』と『宮崎のどか』の集団。
慌てて周囲を見回して、散り散りに逃げ出す。てんでバラバラに、横道に飛び込んだり回れ右したり。
そのうち1組の『長谷川千雨』と『宮崎のどか』は、意を決して怪物の脇を走ってすり抜けようとしたが……
無造作に振るわれた怪物の腕が、2人の身体を捕らえる。
「ぐッ……!」
「きゃぁッ!」
11作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/20(水) 08:09:22 ID:???
2人はまとめて手近な建物の壁に叩きつけられて。
ポンッ! と上がった煙と共に、2人の姿が掻き消える。
後に残されたのは、風に舞う2枚の紙。『長谷川千雨』と『宮崎のどか』と書かれた、人型に切られた紙。
攻撃されて元の姿に戻ってしまった、『身代わりの札』……!

「ちッ! やっぱこの分身バカばっかだッ、2体『喰われ』たッ! あんなとこ通れるわけねぇだろ!」
「な、何人いるんでしょう、あの『お仲間』とかって……!?」
バラバラに逃げる『長谷川千雨』と『宮崎のどか』のうちの1組が、走りながら言葉を交わす。
その『千雨』の手には、壊れたノートPC。『のどか』の手には、『いどのえにっき』。
この2人が、『オリジナル』。『身代わりの札』に片っ端から名前を書き込んだ張本人。
逃げ切れる気が全然しない。敵の数も把握できない。同じ姿形のモノも何体か居る様子。
ただ誰の意思か、は分かっている。さっき別の化け物と遭遇した際、路地の向こうに、確かに見た。
浅黒い肌。表情の欠落した顔。道化師のような、奇怪なメイク。
間違いない。無口で考えの読めないクラスメイト、ザジ・レイニーデイ(出席番号31番)――!
12作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/20(水) 08:10:23 ID:???

2人が、首輪解除作戦の失敗から立ち直り、荷物をチェックし終えて――
のどかがネギに一方通行の『念話』を放ち、居場所と持ち物を知らせ、来れるなら来るように伝えて――
ちょっと一服しようと、コッペパンと水だけの粗末な食事を始めた、その時。

『……ゴハン?』

……いつの間にか、部屋の中に『変な生きもの』が入ってきていた。気配を消して、侵入していた。
子供ほどの……いや、普通の子供よりも小さな体格。身体の輪郭を覆い隠す黒いローブ。
歩いているにしては姿勢が低く、這っているにしては動きはスムーズ。
仮面のような顔だけが真っ白で……その虚ろに開いた口には、涎が垂れたようなライン。
怖いというより、キモ可愛い容貌の、小さな怪物。
千雨ものどかも、その唐突な出現にギョッとしつつ……どこかで見たその姿に、思い至る。
「コイツは……超の『お別れ会』の時に居た、あのピエロの『ナカマ』とかいう……!?」
「あッ……! そ、そう言えばー」
『……ゴハン? ネエ、ゴハン?』
学祭2日目の夜中、「故郷に帰る超のためのお別れ会」に同席していた、「ザジの仲間たち」。
なんでもクラスのホラーハウスを手伝ってくれたのだという、怪人たち。
コイツはその中に何人?も居た、小さい方の1人?だ。

その小さな怪物が、仮面のように変わらぬ表情のまま……ニヤリと笑う。
いや、実際に顔は動いていないが、しかし千雨やのどかにもはっきりと分かる、そんな雰囲気。
明るい笑いではない。向けられた側がゾクりとするような、歪んだ笑い。
その虚ろな目で、小さな怪物は千雨とのどかを見上げて……

『……ゴハン、タベル。オンナノコ、2人、タベル』
13作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/20(水) 08:19:48 ID:???

――恐怖を感じて逃げ出してみれば、街のように建物の並ぶ遺跡の中、他にも同種の怪物たちの姿。
あの小さな怪物だけではない。より大きな、見るからに危険そうな怪物も加わって。
あたかも誰か隠れている者を探しているかのように、歩き回っていた。
アレに捕まってしまったら、一体どうなるのか。とてもではないが、考えたくはない。
真正面から駆け抜けても、逃げ切れまい。戦ったところで、勝てるとも思えない。

そこで咄嗟に千雨が考えたのが――大量の『コピー人間』を作って、向こうの目を眩ますことだった。
空から降ってきた絡繰茶々丸の身体、その茶々丸に支給され荷物に入っていた数十枚の『身代わりの札』。
物陰に飛び込んで隠れ、その全てに一気に名前を書き上げて――遺跡群の街並みに、一斉に放つ。
命令は1つ、「怪物たちに捕まらないよう頑張って逃げ回れ」。
混乱を作り出し、その隙に「オリジナル」の2人も逃げる道を探そうと言うのだ。

ある意味、ハッカーである千雨ならではの発想と作戦である。
単独ならつまらない攻撃でも、同じ攻撃を大量に重ねることで高度なシステムもダウンさせることができる。
2人だけなら確実に捕まるような状況でも、同じ「人間」が大量にいれば隙間をすり抜けることもできよう。
こちら側の人数を増やすことで、怪物たちの「処理能力」をパンクさせてしまおうというのだ。
……相手方のスペックが分からない以上、かなり危険な賭けではあったが。

「しかしピエロめ、いったいどっからあのバケモンども連れてきたんだ!?」
「さ、さっきから、心読もうとしてるんですけどー、たったこれだけしか……」
走って逃げながら、毒づく千雨。本を広げるのどか。
ヒトの心を完全に見通せるはずの『いどのえにっき』、そのザジの名が書かれたページには、たった一言。

  『殺す。全員、殺す』

……真っ黒に塗りつぶされた「絵を描く欄」を見るまでもなく、話し合いの余地がないのは明らかだった。
楓の巨大手裏剣同様、『企業秘密』な方法で魔法先生たちを出し抜き、呼び寄せた魔物たち。
せめて、怪物たちをどう配置してるかだけでも分かれば、全然逃げ方が違ってくるのだが……。
14作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/20(水) 08:20:17 ID:???
「まあ――ピエロが何を考えていようとも、だ。
 時間さえ経てば、ネギ先生が来てくれるかもしれねぇんだ。
 先生が間に合わなくても、何か思いもかけねぇことが起きるかもしれないんだ。
 最後の最後まで、抵抗を続けるぜ。見苦しくもカッコ悪く、時間稼ぎをさせてもらうぞ……!」


ザジ・レイニーデイ(出席番号31番)は、獲物たちのしぶとさに舌を巻いていた。
砂浜で高音を倒し、それから地図を見て、この遺跡群になら誰かが潜んでいそうだと読んだ彼女。
多少の抵抗は覚悟していたし、仲間の怪物が何体か倒される危険も計算に入れてはいたが。
まさか、こんな派手な方法で突破を図られるとは思ってもなかった。
怪物たちの低い知性では、コピーとオリジナルの見分けはつくまい。完全に、してやられた。

けれどもザジには焦りはない。もう、長期戦も覚悟の上だ。
既に怪物たちには、新たな指示を出してある。
手当たり次第建物を調べるやり方から、ゆるりと遺跡群全体を囲んで、ゆっくり包囲を縮める構えに。
無理に突破を図れば、怪物たちが攻撃を加える。さっきの2体の身代わりのように、潰して動きを止める。
地上の麻帆良学園都市にも似た、街並みの中。
屋根の上から、ザジは全てを俯瞰する。部下の魔物たちが、2人を追い詰めていくのを見守る。
ザジは、勝利を確信していた。


……1人の少年が、島を走っていた。
遠くに見えるのは、遺跡群。この距離からでもその異常が垣間見える。
建物の隙間、うごめく怪物たち。その怪物たちに追われ逃げ回る、同じ姿形の少女の群れ。
少年は走る。途中、寄り道し休憩し、食事などを取っていた自分を後悔しながら、今は走る。
ザジと魔物たち。千雨とのどか、プラス式神の群れ。
2組の戦いに介入せんと、彼は駆ける――!

【残り 18名】
15作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/20(水) 08:21:18 ID:???
38 《 魔の群れ (2) 》

宮崎のどか(出席番号27番)と長谷川千雨(出席番号25番)は、建物の1つに逃げ込んでいた。
外ではまだコピーたちが逃げ回っているようで、騒がしい声や音が聞こえてくる。
「はぁ、はぁ……とりあえず、ここで暫く様子を見るか……」
「そ、そうですね……はぁ、はぁ……」
走り続けた「生身の」2人は、いい加減体力の限界で。コピーたちが時間を稼ぐ合間に、少しだけ休憩だ。

改めて室内を見回す。だだっぴろい空間。何も置かれていない広間。
その作りや構造は、古い石造りの教会に近い。けれど室内の装飾には、特定の宗教の匂いはなくて。
正面奥に、祭壇らしきものがあるっきりの空間。天井近くまで、抽象的デザインのステンドグラスが伸びる。

広い室内、壁に寄りかかってしばし休息を取る2人。
喉の渇きを覚えるが、ペットボトルや荷物は打ち捨ててきた隠れ家の中。
千雨は手にしたノートPCを見て、思わず舌打ちする。
反射的に掴んで持ってきてしまったが、こんな壊れたPCよりも水や食料を持ってくるべきだった。
何か無いかな、と部屋の中を見回す2人の背後で……

『……ミツケタ』

突如――広い空間に響く、小さな呟き。人間とは異質な声。
千雨とのどかはハッとしてそちらの方を向く。
……最初に遭遇した時と同じように、小さな怪物が建物内に入り込み、彼女たちを見つめていた。
あの時と同じ個体だろうか? 外見はほとんど一緒だが、断言しがたい。

先ほどの場合は……茶々丸を運び込み色々とやっていたあの隠れ家は、裏口があった。
千雨の先見の明で、出口が2つある部屋を選び、緊急時には逃げられるルートを確保していた。
しかし、今のこの建物は。咄嗟に飛び込んだに過ぎない、大聖堂では。
逃げ道を、確保していない。
今、小さな化け物が入ってきた正面の入り口以外には、パッと見たところ出入り口がない。
袋小路に追い詰められた格好の2人に、ゆっくりと、近づいてくる化け物。
16作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/20(水) 08:22:10 ID:???
「クッ……どうすればいい!?」
「……あの子を、なんとかすればいいんですよね? なら……」
脂汗を浮かべる千雨に対し、一歩前に踏み出したのは、なんとのどかだった。
恐怖と緊張に膝をガクガク震わせながらも、仮契約カードを片手に、千雨を庇うように立つ。
驚いたのは千雨の方だ。
「お、おいッ、のどかッ! お前、どうする気だよッ!」
「や……やってみます!」

千雨がのどかを止める間もなく、飛び掛かってくる小さな影。
マントのような布で隠された身体の下、何か鉤爪のようなモノがチラリと覗く。
迫り来る仮面のような顔、コミカルながらも恐ろしいその表情。
跳躍して襲い掛からんとする小さな影に対し、無力なはずののどかは……

「え、えーっと……『シム・トゥア・パルス(我は汝が一部なり)』!」

異国の古き言葉を声に出した直後、のどかの身体が、淡い光に包まれて――
小さな怪物の繰り出した攻撃は、その光の障壁に阻まれて――
素人丸出しな、目をつぶったまま突き出されたのどかの両手が、しかししっかり怪物の身体を捉え――
直後怪物は、まるでトラックにでもはねられたかのような勢いで、思いっきり吹き飛ばされる。
一瞬遅れ、小柄な怪物は壁に叩きつけられ。
石造りの頑丈な壁にヒビが入り、ドサリと落ちた怪物は変な形に歪んだまま、ピクリとも動かない。

「な、なっ、なななな……!」
「あ……! で、できた……! 上手く行きました〜!」
信じられない光景に、口を開けたまま言葉もない千雨。
一方ののどかは、自分の攻撃の成功に純粋に喜ぶ。自分自身でも、少しびっくりしている様子。
17作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/20(水) 08:23:02 ID:???

学園祭初日の夕方、ネギの「キス魔騒動」の時――
明日菜がのどかを抱えて使った、「従者の側から魔力を借り受ける」ための呪文。間近で聞いた呪文。
のどかはそれを、ぶつけ本番ながらも自分で使ってみたのだ。
強化された腕力。強化されたスピード。身を包む防御障壁。
これらがあれば、たとえ全くの素人でも、下級の魔物相手なら十分に戦える。
アーティファクトのみではない、「魔法使いの従者」としての力を、のどかは十二分に引き出したのだ。

元々のどかは、意外かもしれないが、女の子としては標準を上回る腕力がある。体力もある。
図書委員の仕事で、大量の重い本を、遠く図書館島から運んで歩くだけの腕力と持久力。
図書館探検部の活動も、実は下手な体育会系サークルよりも遥かにハードなもの。
分類上は文化系サークルだが、その内実はほとんど山岳部。体力なしにはやっていけない。
運動センスこそないものの、実は宮崎のどかの持つ潜在的な身体能力はかなり高いのだ。
それらに加えて、見かけよりもずっと強い彼女の精神。
1度聞いただけの呪文を、正確に唱え直すことのできる記憶力。
自分の持っているはずの能力を、適切に理解し使いこなせる判断力。
何より、敵を恐れず、必要とあらば危険に身を投じることのできる勇気。
これらが上手く噛み合えば――今のような芸当も、可能になる。
修学旅行の時の対小太郎戦のように、初めて使う自分の力を、100%発揮することも……!

「や……やるじゃねぇか、のどか!」
「あ、明日菜さんの戦いとか、色々見てきましたから……」
いつもの皮肉屋ぶりも棚上げし、純粋に素直に歓声を上げる千雨。
対するのどかは、いつも通りの少しはにかんだような笑顔。
千雨は素早く考えを巡らす。
のどかがこうして「戦える」となれば、今までの前提が色々と変わってくる。
今までは逃げることだけで精一杯だったが、これならどこかの包囲を破って脱出することも可能だろう。
あるいは、上手くやれば一気に反撃に打って出ることも……!?
18作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/20(水) 08:26:11 ID:???
と――突然。
大聖堂のような建物の外に、新たな気配。
のっそり入ってきたのは――「大きい方の」化け物。見上げるような体躯に、鬼のような角と顔。
さっきでくわした個体だ。身代わりの札2体を、腕の一振りでお札に戻してしまった個体だ。
あきらかにさっきの「小さい方」の化け物よりも格上の敵を前に、震える声で千雨は問う。
「お……おい、こ、コイツも、なんとかできたりしないか……?」
「む、無理ですッ! これはちょっと、流石に……!」
青い顔をして後退りする少女2人。
さらに――大きい怪物に続いて、続々と入ってくる怪物たち。
鬼のような個体が、もう一匹。さっき倒したチビにそっくりな小さな怪物が、さらに5体もいる。
そして――怪物たちの後からゆっくりと姿を現したのは、化け物たちの主。
仮面のように無表情な、ザジ・レイニーデイ(出席番号31番)。

「ニセモノ、全部倒した……。これで、終わり……」

今さっき、のどかが倒した小さな怪物が、他の仲間と主人を「呼び寄せて」いたのだ。
壁際においつめられる2人。ジリジリと輪を狭める怪物の群れ。
そして、絶体絶命の千雨たちの頭上で。
何の前触れもなく、ステンドグラスが、粉々に砕け散って――

「へへッ、悪いが……乱入させてもらうでッ!」

それは、期待していた少年の声ではなかったが、間違いなく、この場においては救いの声だった。
ここまでの時間稼ぎがあればこそ間に合った、想像もしてなかった事態の好転――!

【残り 18名】
19作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/20(水) 08:27:41 ID:???
今朝はここまで。また夜来ます。
20マロン名無しさん:2006/09/20(水) 09:47:00 ID:???
犬コロ奴、憎い登場しやがって…
21マロン名無しさん:2006/09/20(水) 11:11:23 ID:???
千雨かのどかのどっちかラスト付近に死にそうだ………
22マロン名無しさん:2006/09/20(水) 12:01:41 ID:???
のどか、パワーあるのか。いっつも重い本にフラフラしてたが
23マロン名無しさん:2006/09/20(水) 15:52:55 ID:???
小太郎カッコヨス
24マロン名無しさん:2006/09/20(水) 17:54:32 ID:???
しかし小太郎は瞬殺されます
25マロン名無しさん:2006/09/20(水) 18:32:32 ID:???
ヤムチャかよ
26マロン名無しさん:2006/09/20(水) 19:12:19 ID:???
助けといてピンチになりネギに助けられるヘタレっぷりを見せてくれるさ
27マロン名無しさん:2006/09/20(水) 19:14:28 ID:???
女には手も足も出ないんですよ
28マロン名無しさん:2006/09/20(水) 20:28:33 ID:???
風圧で倒すのは流石に無理くさいしな
29マロン名無しさん:2006/09/20(水) 20:34:28 ID:???
ていうかそんなことになったら風圧>>>高音ってことに
30マロン名無しさん:2006/09/20(水) 20:48:20 ID:???
みんな何のかんの言いながら犬のこと好きなんだなw
31マロン名無しさん:2006/09/20(水) 21:09:36 ID:???
~~~ヾ(^∇^)おはよー♪
32作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/20(水) 21:16:01 ID:???
39 《 魔の群れ (3) 》

大聖堂のような、遺跡群の中の建物で。
ザジ・レイニーデイ(出席番号31番)に率いられた怪物たちに、追い詰められた2人。
絶体絶命のタイミングで、ステンドグラスを破って現れたのは……

「……狗神ッ!」
少年の手元から、黒い影が飛び出す。夜の闇よりなお暗い、漆黒の獣たち。
それらが長谷川千雨(出席番号25番)と宮崎のどか(出席番号27番)を囲む怪物たちを弾き飛ばし……
呆然とする2人と僅かに眉を寄せたザジの前に、少年は颯爽と着地する。
「て、てめぇ……!」
「コタロー君!?」
「ヘヘッ、姉ちゃんたち、無事か? で――なんなんやコイツら?」

犬上小太郎(出席番号35番)。まき絵に襲われてから、「話の通じる相手」を探して彷徨っていた彼。
ザジが「人が居るだろう」と思って遺跡群に来たのと同様、彼も人を求めてこのエリアにやって来て。
そして目撃したのは、無数の『長谷川千雨』と『宮崎のどか』が怪物たちに追われている姿。
それが『式神』による身代わりだ、というのはすぐに分かった。では、『オリジナル』の2人はどこに?
「ま、俺が見つけるより先に、このバケモンどもが見つけてくれたんやけどな。
 にしても……コイツ、あの時のピエロかい。姉ちゃんも、マトモな人間と違うんか」
集結する怪物たちを見つけ、このような形で乱入してきた小太郎。
具現化した狗神と怪物たちが乱戦を開始する中、千雨とのどかを庇うようにザジの前に立つ。
無表情のまま、身構えるザジ。その手にはいつの間にか、鉤爪のように伸びた爪。

「どうみても、話通じんわな、コイツは……」
「…………」
「女は殴る趣味、ないんやけどな……ヒトでないなら、しゃーないわ!」
33作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/20(水) 21:16:43 ID:???
叫びと共に、小太郎が跳躍する。跳躍すると同時に、6体の分身が出現する。
敵はザジだけではない。大型の怪物は、どうやら小太郎の狗神たちよりは強いようで。
小太郎の分身が、そこに加勢する。
半分ほどはザジ本人に襲い掛かりながら、残りは大きめの怪物に突進する。

「お、おい、これって……」
「コタロー君……!」
唐突に出現した小太郎に守られる形となった千雨とのどかは、呆然とその背中を見守るしかない。
そんな彼女たちの耳元に、小さく囁く影。
「……姉ちゃんたちに頼みがある」
「うわッ!?」
見れば、分身の中の1体なのか、『小太郎』が1人、千雨たちのすぐ傍に立っていた。
驚く千雨をよそに、手にした『何か』をのどかの手の中に押し込む。掌に収まるほどの球状の物体。
「正直、向こうのバケモンども、そう長く押さえられそうにないわ。数多すぎや。
 コレ……覚えてるやろ? 使ってや」

狗神が黒い怪物に噛み付く。怪物が狗神を叩き潰す。小太郎の分身が怪物を蹴り飛ばす。
小太郎の影分身は持続時間がそう長くはないが、それでも次々と、消える端から新たに出現させる。
誰と誰が戦っているのかも傍目には良く分からぬ混戦の中、ザジと小太郎は激しく拳を交わす。
「速くて、鋭いッ……! やっぱタダ者やないで、コイツ……ッ!」
「…………ッ!」
目にも留まらぬ速度で、ザジの手刀と小太郎の掌底が何発も交差する。
互いに直撃はないが、しかし服を切り裂き、頬を掠って。
小太郎の表情から、余裕の笑みが消える。
そんな攻防の中で、ついに小太郎の蹴りがザジの腹を捕らえる。大きく弾かれるザジの身体。
ほぼ同時に、数を減らした狗神と小太郎の分身が、それぞれに決死の攻撃を化け物たちに加える。
いつのまにか包囲するように配置されていた狗神に飛ばされ、一箇所に固められる化け物とザジ――
34作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/20(水) 21:17:24 ID:???
「……今やッ!」
「は、はいッ!」
小太郎の叫びに、のどかが応える。
左手に『いどのえにっき』を広げ、小太郎の作戦を「読んで」いたのどかが、右手を突き出す。
そこに握られていたのは――五芳星が描かれた、丸底フラスコのような形の瓶。
犬上小太郎の支給品、『封魔の瓶』。
のどかにも小太郎にも馴染みの一品。小太郎側の数の不利を、一瞬でひっくり返せる魔法のアイテム。

「え、えーっと、『封魔の(ラゲーナ)』――!」
全てが、一瞬のことだった。
小太郎と狗神が、体勢を崩しつつもザジとその仲間たちを『封魔の瓶』の射程圏内に「まとめ」て――
瓶を手にしたのどかが、ヘルマン卿の事件の際にも使ったことのある『力ある言葉』を唱え始めて――
危険を察知したザジが、咄嗟に効果範囲外に跳躍しつつ、残り少ない飛び道具のクナイを何本も投げ――
瓶を構えたまま動けぬのどか目掛けて飛来する刃、その前に素早く千雨が飛び出して――
ドスッドスドスッ、と何かが刺さる音と同時に、のどかの呪文が完成する。
膝をつく千雨の肩越しに、瓶の口が化け物たちに向けられる。
「――『瓶(シグナートーリア)』!」

『ま……まずいッス!』
『スイコマレル!?』
小さな瓶の中に、吸い込まれていくザジの仲間たち。間一髪、真上に跳んで難を逃れたザジ本人。
だが広い大聖堂の空中、無防備な姿を晒し動揺する彼女に、真下から黒い流星が迫る。
この機を逃さず一気に跳躍してきた、小太郎本人。
「これで――終わりやッ!」
「!!」
向かい合わせた両手の間に『気』と『狗神』を凝縮し、ゼロ距離で敵に叩き付ける小太郎の必殺技。
『我流・犬上流 狼牙双掌打』。
彼の持ち技でも威力の高いこの攻撃、ザジの細い身体を、ついに真正面から捕らえて――!
35作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/20(水) 21:18:27 ID:???

――大聖堂のような、大きな建物の中。
それまでの激闘が嘘のように、静寂が戻る。
怪物たちの姿はない。狗神たちの姿もない。
ただ、倒れている少女が2人。立っている少女が1人に、少年が1人。
コロコロと、怪物たちをまとめて封印した小さな瓶が、床に転がる。

「……案外、脆かったんやな。全く、胸糞悪い……」
小太郎は難敵の屍を前に、苦々しい表情で吐き捨てる。
ザジ・レイニーデイ。小太郎と同様、人外の存在であったと思われる、かなりの強敵。
とてもではないが、手加減できる相手ではなかった。
少しでも手を抜いていたら、小太郎は確実に殺されていただろう。あの鉤爪に引き裂かれていただろう。
それゆえ「女は殴らない」という信念を棚上げし、しかしせめてKOで終わらせたいと思ったのだが……。
だが、素早さが身上で、敵の攻撃を「防ぐ」より「避ける」ことに主眼を置いていたザジは。
小太郎の渾身の奥義の前に、一撃で絶命していた。
『気』か『魔力』かはわからぬが、ともかく「使い手」にしては意外にもあっけなく、死んでいた。
ザジの胸から腹にかけて、巨大な鉄球でも叩き付けられたかのように凹み、潰れている。
心臓から肝臓から何から、全て潰れて破裂しての、即死である。
一体何を考え、彼女は『ゲーム』に乗ったのか。これでもう、その謎は永遠に分からない。

「千雨さん! ちょッ、ちさめッ……!」
そんな小太郎の背後で、あうあうと泣いていたのは宮崎のどか。
小太郎もザジの死体から離れ、重い足取りで千雨の所に歩み寄る。
……千雨の喉元に、1本のクナイが突き刺さっていた。ヒューヒューと、傷口から息が漏れる。
『封魔の瓶』を使うため、無防備な姿を晒したのどか。それを狙ったザジのクナイ。
それまで見ているしかなかった千雨は、咄嗟に壊れたノートPCを掲げ、のどかの盾となって……
一瞬のうちに投げられた3本のクナイのうち、2本はノートPCで受け止めていたが。
残る1本が、千雨自身の身体を捕らえていた。その首元に、突き刺さっていた。
36作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/20(水) 21:19:08 ID:???
あるいは、あの頑丈な金属製の『首輪』が残っていれば。
『刻印』を隠すためだけの『フェイクの首輪』が残っていれば、それが弾いていたのかもしれないが。
皮肉なことに、千雨のハッキングによって、千雨の命を守っていたかもしれない「防具」は失われていた。
首を一周する黒い痣を断ち切るかのように、黒いクナイが、深々と突き刺さっていて。
見るからに、致命傷だった。

「ゴフッ……のど……か……。ほ……ん……」

血を吐きながら、千雨は蒼ざめた顔で、しかしニヤリと笑う。
声も出せぬ状況で、震える手でのどかの手にした本を指差す。
光に包まれた『いどのえにっき』。千雨の名が書かれたページが、自動的に開く。

 『 ……やっぱ他人を庇ったりするのって、私のガラじゃないんだろうなぁ。
   ま、こうなっちまった以上、仕方ねぇか。既に1回死んでるようなもんだしな。
   コタロー、のどかのこと、頼むぜ。守ってやってくれ。
   のどか、先生によろしくな。お前らは、最後まで生き残れよ……! 』

やがて意識の混濁を反映してか、『いどのえにっき』の文面が乱れてゆく。判別不能になる。
動かぬ千雨の身体にすがり付き、泣き出すのどか。
自分の「弱さ」に、拳を握り締め視線を逸らす小太郎。
手の施しようのない傷を負った千雨の呼吸は、次第に弱々しくなっていって……

数分後。長谷川千雨は、苦しみの果てに、息を引き取った。

【出席番号31番 ザジ・レイニーデイ 多臓器破裂により 死亡】
【出席番号25番 長谷川千雨 首元にクナイが突き刺さり 死亡】
【残り 16名】
37作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/20(水) 21:20:07 ID:???
40  《 墓を掘る日 》 

……神楽坂明日菜(出席番号08番)は、数時間かけてようやくその陰鬱な作業を終えた。
仕上げに、木の枝2本を蔓で縛って作った十字架を、粗末な土饅頭の上に立てる。
中身の入ってない、それより一回り小さな土饅頭の上にも、もう1つ。

「ふぅ…………」
土に汚れた顔で、明日菜は大剣に寄りかかる。
一撃で魔を払い召喚物を送り返すアーティファクト『ハマノツルギ』。
けれどもスコップやシャベルの代わりに使うにはいささか無理がある代物で。
ゴロゴロした岩の多い地面のせいもあって、予想以上に時間と体力を消耗してしまった。

「ごめんね、ハカセ。本当はもっと深く掘ってあげたかったんだけど。
 桜子は……もっとゴメン。流石にそこまでは、降りていけないや」
大きい方の土饅頭は、葉加瀬聡美(出席番号24番)の墓。
小さい方は、椎名桜子(出席番号17番)の墓……と言っても、桜子の遺体は未だ谷の底。
地形の関係もあって、この斜面を桜子の場所まで下りるのは自殺行為に近い。
明日菜には、斜面の上に主の居ない、形式的な墓を立ててやるのが精一杯だった。

「頭、痛いな……ズキズキする……」
封じられた記憶が、明日菜の脳内で痛む。
助けられなかった命。目の前で誰かが死ぬ光景。
墓掘りの途中で流れた放送によれば、他にも何人も死んでいるという。
ほとんどが彼女のクラスメイト。沢山の思い出を共に紡いできた仲間。
唯一のクラス外の人間である高音にしたって、明日菜には親しい(と一方的に思っている)相手だ。
思い出せない・思い出すことを禁じられた記憶との合致に、明日菜は訳も分からぬまま頭痛を覚える。
「……ふぅ。なんか、疲れちゃった、私……」
38作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/20(水) 21:20:55 ID:???

……いつの間に歩き出していたのか、明日菜はよく覚えていない。
自分がどこを目指して歩いているのかも、分からなかった。
喉の渇きを覚えて、鞄から取り出したペットボトルの水をガブ飲みする。
ペットボトルが空になって初めて、自分が聡美や桜子の荷物を持ってこなかったことに気が付く。
水や食料だけでも失敬してくるんだった。ぼんやりとそう考えるが、それだけだ。
もやのかかったような頭のまま、彼女は空のペットボトルを投げ捨て、さらに歩き続ける。

いつしか明日菜は、広い草原を見下ろす、丘の上に立っていた。

周囲を見回した明日菜は、そして眼下に見つける。
草原の中を走る道の脇、何やら一心不乱に作業をする人影。
明日菜はフラフラとそちらの方に降りていく。
……丘を降りてくる時、もう少し注意深ければ和美の死体を見つけていたかもしれない。
けれど明日菜の思考力は疲労と精神的ショックで麻痺していて。岩陰のソレを、完全に見落としていた。

「……くーふぇ? 何してるの?」
「……アスナアルか」

明日菜と同様、土と血に汚れた姿で土を弄っていたのは、古菲(出席番号12番)だった。
彼女の前には、やはり土饅頭が2つ。草原の中では十字架の材料もないのか、何も飾りはない。
スコップ代わりに使っていたのは、途中で折れた、五月に支給されていたデッキブラシの柄……
これまた明日菜の『ハマノツルギ』以上に使えない道具だ。いくら『気』を込めても、穴掘りには向かない。
向かないが、これが彼女の精一杯の道具だった。
動かぬ左手はそのままに、右手一本で、一生懸命墓を作っていた。

「……サツキと、亜子アルよ。どっちも朝倉にやられたネ」
「朝倉が……!?」
「ライフルで、撃ってきたアル。
 亜子は、私たちが来た時には既に。サツキは……私と一緒に歩いていて……」
39作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/20(水) 21:21:26 ID:???
「くーふぇ……」
しょぼんとしおれる古菲に、明日菜は慰めようと、一歩踏み出す。
しかし古菲は、片手を上げて明日菜の動きを制する。慰めの言葉を、拒絶する。
「……近づいたら、駄目アル。私はもう、人殺しアル……」
「…………」
「朝倉を……殺してしまった、アル……」

古菲の、力ない笑み。涙を溜めて、泣き笑うかのような表情。
彼女は自分が許せなかった。自分の弱さが、許せなかった。
和美を「救えなかった」ことも。その和美を殺してなお五月も「救えなかった」ことも、許せなかった。
けれども、そんな古菲に、明日菜は優しくて。
古菲の罪の告白に、なお変わらぬ様子で、さらに一歩距離を詰める。

「……だから、どうしたって言うの?」
「ダメよ、アスナ……。近づかれたらワタシ、アスナも殺してしまうかもしれない……!」

古菲の手が震える。自分自身への恐怖が、胸の内に蘇る。
身体が、覚えている。あの瞬間のあの感触が、今でも肘に残っている。
至近距離で向けられたライフルへの恐怖から、ほんの半歩、強く踏み込んでしまった一撃。
KOで終らせるつもりが、骨を砕き内臓を破り、命を奪ってしまうことになった一撃。
それは、古菲にとって大きな恐怖だった。
理屈よりも体感と直感を重視してきた彼女だからこそ、逃れられない呪縛だった。

また、同じことをしてしまうかもしれない。
誰かに触られたりしたら、反射的に訓練された拳を突き出してしまうかもしれない。
そしてまた、和美の時と同じように、殺してしまうかもしれない――!
40作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/20(水) 21:21:58 ID:???
けれど、明日菜は全く顔色を変えず。むしろ、呆れたように溜息1つついて。
古菲の悩みも恐れも一切合切許すかのように、ポンッとその肩に手を乗せる。

「……バカね、くーふぇ。他人を殺そうってヒトは、そんな風に悩んだりしないわよ。
 そんな風に、自分を責めたりもしないわ」

明日菜はそして、古菲を抱きしめた。
ビクッと震え、咄嗟に逃げようとする古菲を、優しく抱きしめた。
抱きしめたまま、呟くように囁く。

「……私も、そうなんだ」
「……!?」
「私も、ハカセを守れなくて、ハカセを殺されちゃって、桜子に逃げられて……
 桜子、死んじゃった。崖から落ちて、死んじゃった」
「アスナ……!」
「私も、くーふぇと同じ。
 私も、もう立派な、人殺し……」

古菲を抱きしめたまま、明日菜の目から熱い涙が毀れる。古菲の頬を濡らす。
それは、明日菜がようやく流した涙。
聡美と桜子、2人のために、ようやく流すことのできた涙。
やがて古菲の目にも、ゆっくりと涙が浮かんで……

『人殺し』の罪、『守りきれなかった』罪を背負う2人は。
しばし草原の真ん中で、抱き合ったまま泣き続けた。
涙が枯れるまで、静かに泣き続けた。

【残り 16名】
41作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/20(水) 21:22:49 ID:???
少ないかもしれませんが、今夜はここまで。
途中トラブルなければ、日曜夜に全編の投下を終了する予定で進めるつもりです。
では。
42マロン名無しさん:2006/09/20(水) 21:26:54 ID:???
いい人パターンだとかばって死ぬこと多いな千雨…
予想はしてたが、苦しんで死なれると何か悲しいなぁ

GJでした
43マロン名無しさん:2006/09/20(水) 22:44:45 ID:???
ザジちう揃って死亡したのはやはり……
44マロン名無しさん:2006/09/20(水) 22:52:32 ID:???
狙った……よな…?
小太郎はヘタレフラグを折ったか?
45マロン名無しさん:2006/09/21(木) 00:40:18 ID:???
小太郎絶対死ぬと思ってたから意外だw
46作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/21(木) 09:01:34 ID:???
41 《 招かれざる客 》

『――これより、第2回目の定期放送を始める。
 第1回目の放送からの6時間で、11名死亡だ。
 では、死亡者の発表だ。

 出席番号01番、相坂さよ。出席番号03番、朝倉和美。出席番号04番、綾瀬夕映。 
 出席番号06番、大河内アキラ。出席番号13番、近衛木乃香。出席番号23番、鳴滝史伽。
 出席番号25番、長谷川千雨。出席番号28番、村上夏美。出席番号30番、四葉五月。
 出席番号31番、ザジ・レイニーデイ。出席番号34番、佐倉愛衣。
 第一回目の放送までに死んだ8人を加え、合計19名死亡。
 まだ生き残っているのは、16人。ようやく半分以下まで絞り込まれたな。

 続いて、禁止区域の発表だ。2時間後の20時に、E−4。 22時に、Hー6。
 次の定期放送が予定されている24時にC−2が、それぞれ立ち入り禁止区域となる。

 それからこの地底空間は、夜になるとかなり暗くなる。
 完全な暗闇になることは無いんだが……そうだな、街灯に照らされた夜の街程度の明るさと思えばいい。
 暗くなると、どうしても大事なモノを見落としがちになるだろう。敵の接近だとか、足元だとか。
 くれぐれも、注意して欲しい。そろそろ疲労も蓄積して、集中力が失われる頃合だろうしね。
 朝になれば、また昼間の明るさに戻るが――このペースでは朝までには決着がついているかもしれないな。

 では、諸君のさらなる健闘を祈る』

――島の中に、定期放送が響き渡る。
放送の中で触れられていた通りに、少しずつ暗くなっていく島。
淡い光を放っていた天井が、徐々にその発光量を減らしているのだ。
地上の明るさに連動しているのか、それとも全く違う仕組みによるものか、判別し難いが……
ともかく、徐々に暗くなっていく。
47作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/21(木) 09:02:42 ID:???

――薄闇に覆われてゆく地底空間。薄闇に覆われてゆく巨大地底湖。薄闇に覆われてゆく島。
そんな中、しかし『大事なモノを見落とし』ていたのは、魔法先生たちの方だったかもしれない。

島の北岸。池が点在し部分的に湖と繋がっているような、水はけの悪い地形。
そこに泳ぎ着いた、一匹の小動物が居た。
小動物に引っ張られ彼と共に辿り着いた、小さな影があった。
「ふい〜、到着〜。あー疲れたぜー」
「ケケケッ。御苦労ダッタナ。助カッタゼ」
「にしても広いよなァ。やたら深いし、ここまでの道も入り組んでるし……。
 京都から持ってきた地図にもでっかい空洞が描かれてたが、あの一部なのかねェ」

白くスラリとした姿の小動物。3頭身ほどの小さな操り人形。
どちらも陸地に上がり、身体を振って水を飛ばす。
オコジョ妖精のアルベール・カモミールと、生き人形のチャチャゼロだった。
魔法先生たちの監視の目を掻い潜り、地底空間に通じる通路を見つけ出し……
物語1つ書けるほどのちょっとした冒険の末、こうして、潜入に成功したというわけだ。

「あー、しかし参ったなー。もうだいぶ殺られてるじゃねーか。
 ゆえっちも、ちうっちも、このか姉さんも、朝倉の姉さんも……。
 兄貴大丈夫かなー。落ち込んでねーかなー?」
「ケケケッ。ナカナカ派手ニ殺シ合ッテルミテーダナ」

水に浮かぶゼロを、カモが泳いで引っ張って渡ったこの地底湖。その途中で聞いた定期放送。
今回の放送で確認できただけでも、状況打開の助けになりそうな人間が何人も犠牲になっている。
急がねばなるまい。
「俺っちの鼻だと、どうも兄貴は島の反対の方に居るみたいだなァ。かーなり遠いぜ」
「ケケケッ。ナラ、御主人ト合流スルカ? コッチハ結構近イゼ。ソッチノ煙出テル森ノ方ダ」
使い魔2人には、漠然とではあるがそれぞれの主人の居場所を把握する能力が備わっている。
離れていても、感じられる力。2人はそれを頼りに、動き出す。
48作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/21(木) 09:03:30 ID:???

3日前。ネギとその一行が捕まった、その時に――
アルベール・カモミールは、またしても1人上手く逃げ出していたのだった。
今度は残念ながら、カシオペアなどを持ち出す余裕は無かったが。
それでも単身逃げ出して、必死で考えた。
誰か他に仲間は居ないだろうかと。打てる手は無いだろうかと。

そうして探すうちに見つけたのが、エヴァの従者の1人であるチャチャゼロだった。
こちらもまた、エヴァと茶々丸が魔法先生たちに捕まる際に、1人だけ難を逃れていた。
エヴァの家に大量にある人形の中に紛れ込み、完全に気配を消し、『ただの人形』に扮して。
エヴァの魔力が封じられ、ヨチヨチ歩ける程度の身体能力しかなかったゼロには、それが精一杯だった。

『魔法使い』の使い魔同士、協力して事態の打開を図ろうとした2人。
しかし2人の位置からは、今一体何が起きているのか、さえも把握できず。
3−Aの面々が全て神隠しのように消えたのはすぐに分かったが、しかし一体どこにいるのか。
魔法先生たちが学園都市の地下で何やら企んでいるようだが、一体何をしているのか。
無力な従者2人は、それでも必死で情報を集め、状況を分析し――

――そんな中、カモの携帯に届いた、千雨からのメール。
茶々丸の残骸を通じて回線を接続した千雨が、ハッキングの合間に送ったSOS。
そこにはバトルロワイヤルの概要や彼女たちの現況などが、簡潔に手短に纏められていて。
もっとも、この時点では、『首輪』の真相は分かっていなかったわけだが……。
早速、カモとゼロは動き出した。やれることはほとんど無かったけれど、動き出した。

今チャチャゼロは、サンタクロースのように自分の身体とほぼ同じ大きさの袋を担いでいる。
この中には、エヴァが必要とするかもしれないアイテムが沢山詰まっている。
大量の触媒薬に飛行用のマント、予備の鉄扇、人形繰りの糸、儀式魔法の道具類、etc、etc……。
これが届けば、エヴァの能力は100%発揮できる。
完全装備のエヴァなら、この状況を打破しうる……かもしれない。
いやはや、何とも頼りない話ではあったが。
49作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/21(木) 09:04:26 ID:???
「問題ハ、御主人ガ ソウイウ気分ニナルカ、ダヨナ」
「おいおい、どういう意味だよ、ゼロっちよぉ。
 ここまで来て不安になるようなこと言うんじゃねぇってばよ」

歩き出したチャチャゼロの頭の上に飛び乗りながら、カモはボヤく。
外部からの助っ人がとうとう見つからなかった今、希望と言えばエヴァの高い魔法能力だけなのだ。
だが、ゼロは。
「ヒョットシタラ、御主人ハ コノ『ゲーム』ニ乗ッチマッタカモシレネェゼ。ケケケッ!」
「な――!?」
「御主人ノ魔力、結構上昇シテンダヨ。コリャ、誰カ魔法使エル奴ノ血ヲ吸ッタナ。
 普段、ぼーやガサレテイル、献血レベルの『吸血』ジャネェ。犠牲者ヲ殺ス勢イノ『吸血』ダ。
 吸ワレタ奴ハ、ミイラ化シテ クタバッテルンジャネーカ?」

そういうチャチャゼロの足取りは、つい先ほど地上に居た時よりもしっかりしている。
自動人形のチャチャゼロは、その主人であるエヴァが扱える魔力量に従い、身体能力が変化する。
指一本動かすのにもエヴァの魔力に依存するその身体は、敏感に主人の魔力量の差異を感じ取れる。
この地底空間自体に、高い魔力が満ちていることを差し引いても……
どうやら主人のエヴァは、かなりの量の魔力の底上げに成功した模様。
2つの呪いが解けておらず、月齢も変えられない以上、その方法は1つしかない。
――血を吸ったのだ。魔力ある者の血を、命が確実に失われるほどの量、吸ったのだ。
誰かを殺してしまったエヴァンジェリン。『ゲーム』に乗ったかもしれないエヴァンジェリン。
その事実を前に、使い魔の2人は。

「俺ハ、モシ ソウダトシテモ 御主人ノ所ニ応援ニ行クケドヨ……。
 アルベール。オマエハ、ドウスルヨ? ケケケッ!」

不気味な笑い声を上げるチャチャゼロ。実に楽しそうな殺人人形の笑い。
それに対し、オコジョ妖精アルベール・カモミールは……!

【侵入者 アルベール・カモミール および チャチャゼロ 『島』に侵入成功】
【残り 16名】
50作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/21(木) 09:04:55 ID:???
42 《 告白 (1) 》

――その定期放送を聞き、死亡者の数と名前にショックを受けた者は数多く居たが。
その中でも最も強い衝撃を受けていたのは、おそらく彼女だっただろう。

「このちゃんが……!」

闇に包まれた、山の中。
小猿の式神の『気』の気配を追い、辿り着いた鳴滝史伽(出席番号23番)の亡骸の前。
桜咲刹那(出席番号15番)は、死亡者リストにある1つの名前に、がっくりと膝をついた。

近衛木乃香(出席番号13番)。
深い恩のある近衛詠春の一人娘であり、幼い頃より親しくしてきた大事な友達であり……
刹那にとって、誇張でも何でもなく、この世で最も大事な存在。
木乃香を守ることが刹那の生きる理由であり、目標であり、存在意義であり。
木乃香のためなら、いつでも刹那は喜んで自分の命を投げ出しただろう。どんなことでもしただろう。

この『バトルロワイヤル』に投入されてからも、刹那は木乃香を探し続けた。
無闇やたらと歩き回ることの限界を察知し、式神使いの協力を仰ごうと、この山の中まで分け入って。
……既にその頃には、木乃香も史伽も命を落としていたわけだが。

守ることのできなかった木乃香。
間に合わなかった自分。
運命の悪戯で、互いにかなり近い位置にまで近づいたこともあったのだが。
すんでのところで、遭遇することもできずに……

とうとう、最悪の事態になってしまった。

頭の中が、真っ白になる。放送が嘘であって欲しいと願う。聞き間違いであって欲しいと願う。
しかしいくら考えても、木乃香は死んだのだ。
魔法先生たちが、この手のことについて嘘をつく理由がないのだ。
51作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/21(木) 09:06:31 ID:???

……どれだけの時間、彼女はそうしていたのだろう。
魂の抜けたような姿で座り込んでいた彼女は、やがて武器を手にする。
ネギとの仮契約で得たアーティファクト、『匕首・十六串呂(シーカ・シシクロ)』。
愛刀『夕凪』よりは遥かに小振りだが、それでもヒトの命を奪うのには十分な凶器。
刹那は立ち上がる気力もないまま、両手で握り締めた短刀をしばし眺める。

――死のう。このちゃんの後を追って、自ら命を絶とう。

それが、桜咲刹那の出した結論だった。
木乃香を殺した「誰か」を探し出し、復讐を果たすという選択肢もあった。
あるいはこの『ゲーム』に参加を強要した魔法先生たちに復讐するという選択肢もあった。
またはもっと建設的に、せめてネギや明日菜たちだけでも生き残れるよう、助ける選択肢もあった。
けれど、そんなことをしたところで――近衛木乃香は、戻らない。
彼女が死んだという事実は、戻らない。それらを果たしたところで、彼女は生き返らない。

刹那は、烏族の袴姿のまま、地べたに正座をすると。
大きく深呼吸1つして、自分の腹をかっさばくべく、短刀を――

「――それは実に勿体無い選択ネ、せつなサン」

短刀を突きたてようとして――突如かけられた言葉に、はッと動きを止める。
顔を上げればそこには、いつの間に近づいてきていたのか。
1人の人物が、ニヤニヤと嫌らしい笑みを浮かべ、刹那のことを見下ろしていた。

超鈴音(出席番号19番)、だった。
52作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/21(木) 09:09:43 ID:???
「愛しのお嬢様に死なれて、ハラキリとはネ……。
 せつなサンらしいと言えばらしいけど、それは少し気が早すぎると思うネ」
「貴様ッ……!」

からかうように笑う超の姿に、刹那は片膝を立て、顔を歪ませる。
復讐など無意味、と心に決めたはずなのに、何故だろう、コイツを殴りたくて仕方ない。
本気で、八つ裂きにしてやりたい。コイツだけは殺してやりたい。
……そんな不穏な気配を滲ませ身構える刹那に対し、しかし超は全く態度を変えることなく。

「本気で死にたいのなら、止めないけどネ。
 あるいは、私を殺したいのなら、そうすればいいけどネ。
 もし良かったら――どちらをするにせよ、私の話を全部聞いてからにして欲しいのヨ」
「話……だと?」
「そ。今度こそ嘘も隠し事もない、長い長いお話。
 私が麻帆良に来る前の、『過去』の話ヨ。
 絶望に絶望を重ねたその向こうに、僅かな希望の光が見える『かも』しれない……そんな話ヨ」

超は両手を広げ、いささか芝居がかった口調で語る。
全くの無防備な姿。何かあっても、咄嗟に対応などできないであろう姿。
表情こそいつも通りの笑顔だが……その体勢自体が、彼女の「本気」を語る。
決して冗談「だけ」ではないことを伝える。
「…………」
「その沈黙は、了承と受け取って良いのかナ?
 さて、それではどこから話すべきかナ……なにぶん、長い話になるからネ」
超は微笑む。邪気のない笑顔を浮かべ、しばし思案する。

「せつなサンは、『蠱毒(こどく)』という呪法を知っているカナ?
 日本の陰陽術を修めたせつなサンなら、名前くらい聞いたことがあるかもネ」
53作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/21(木) 09:10:38 ID:???

『蠱毒』――。古代中国で行われていた、『呪い』の術の一種である。

無数の虫が皿の上に盛られた形を表した字と、『毒』の1文字を組み合わせ、「こどく」と読む。
虫とはこの場合、近代生物学で言う昆虫のみならず、蜘蛛や百足、蜥蜴や蛇などをも含めた広い概念。
皿とはこの場合、それらを盛る場所のこと。
古代の原型は皿の上だったようだが、壺などの密閉容器を利用する方法の方がよく知られている。

数十匹の毒虫を壺のような狭い所に閉じ込め、自力では出られないようにして放置する。
時が経過し、閉鎖空間で飢えに苦しむ彼らは、やがて自分だけでも生き残らんと共食いを開始する。
凄惨な同族同士の殺し合いの果てに、最後まで生き残るのはたった1匹。
その1匹の身には、壺の中で殺され貪り喰われた数十匹分の毒と、怨念と、力が宿る。
恐るべき、呪力が篭る。

その、毒と怨念と呪力を凝縮した1匹を、魔法的手続きを踏んで『利用』するのが、『蠱毒』の法である。
その1匹を磨り潰し、文字通りの『毒薬』として使うケースもあるが、この術の真価はそこにはない。
凄まじい怨念を宿したその個体を、魔法的に縛り服従させ、いわば『使い魔』として使役するのだ。
敵に憑かせて呪わせて、不幸な目に合わせたり。主の身を守り、富をもたらしたり。
コントロールの難しい呪法ではあるが、しかし極めて完成度の高い術式だったのだ。

「魔法とは過去の遺物に非ず。常に新技術が研究され、進化していくものヨ。
 特に『最近』は、異なる体系の魔術を組み合わせて限界の突破を図る『ハイブリッド魔術』が盛んネ。
 これは『蠱毒』のように、一旦『完成』してしまった魔術を、さらに拡張するのに向いてる技法でネ」

そして超は笑う。長い説明の最も肝要な部分に差し掛かり、ニヤリと笑う。

「そして、『蠱毒』の最後のバリエーションとして。
 『これから先』の『未来』、西洋魔術のエッセンスと古代中国呪術を合成し、完成するのが――
 人間を使った、究極の『蠱毒』。『人蠱(じんこ)の術』。
 かつて私を天才の完璧超人にしてくれた、懐かしくも恨めしい、この『バトルロワイヤル』なのヨ」

【残り 16名】
54作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/21(木) 09:11:13 ID:???
今朝はここまで。
55マロン名無しさん:2006/09/21(木) 09:29:37 ID:Uj6t2+iM
なんてこったい/(^o^)\
56マロン名無しさん:2006/09/21(木) 10:48:59 ID:???
またチャチャゼロか?
57作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/21(木) 21:01:56 ID:???
43 《 告白 (2) 》

「……少林拳の達人だった友達は、ちょうど古菲に良く似た子でネ。
 格闘技のことならスゴイのに、勉強はまるでダメだたヨ。でも、バカなのに憎めなくてネ」

超鈴音(出席番号19番)は、懐かしそうに語る。
呆然と見上げる桜咲刹那(出席番号15番)の前で、嬉しそうに過去の『クラスメイト』の思い出を語る。
「料理が得意な子は、これは五月とは逆に、やせっぽちでネ。
 他人に料理食べさせることばかり考えてて、本人に栄養足りてなかたヨ。
 漢方や鍼灸に詳しい子は、ちょと体調崩すと親切に面倒見てくれたっけ。
 ハカセに似た、メカに強い子も居たネ。自称・科学に魂を売った悪魔。色々教わたヨ。
 他にも、商才に長けた商売人。量子力学の天才に生物工学の天才。
 十数ヶ国の言葉をペラペラ話せる、語学の天才も居たナ。
 今の3−Aに負けず劣らず、個性的で優れた才能に溢れたクラスだたネ」
超の目の前には、ありありと古い友人たちの姿が浮かんでいるのだろうか。
皮肉屋の彼女には珍しい、何かを惜しむような表情。

「当時の私は、学校の勉強だけしか取り得のない、実につまらない『秀才』だたネ。
 ――そりゃ、軽く5年ほど飛び級して、世間では既に『天才少女』なんて騒がれてたケド。
 その飛び級して入たクラスが、こんな本物の天才揃いだったからネ。
 幼心に、思い知らされたヨ。テストの点が取れるだけじゃ、何の意味もないとネ。
 でもそんな私に、みんな優しくしてくれたヨ。可愛がてくれたヨ。みんな、大事な私の友達だたネ」

そして超は、自分の胸を抱くようにして呟く。
静かに目を閉じて、謳うように呟く。
「その友達を――火星の学校の大切な友達を、私は皆殺しにしたネ。
 『蠱毒の壺』の中で、みんな殺して、最後まで生き残って――そしてみんなは今、私の中に居るヨ。
 天才・超鈴音の一部として、今も『ここ』で、生きているネ」
58作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/21(木) 21:02:34 ID:???

超鈴音の生きてきた『過去』、超鈴音が生きた世界の歴史において――
魔法界と人間界のバランスが崩れたきっかけは、1つの小説の出現だった。

『バトルロワイアル』。中学校のクラスメイトたちが殺し合いを強いられるという、過激な内容。
極東の島国で発刊され、しかしその一国でちょっとしたブームを起こしただけで、忘れられた小説。
これが、一部の『魔法使い』たちに、あるアイデアを与えた。
『蠱毒の法』を拡張し発展させるための、きっかけを与えた。

元々『蠱毒』は、閉じ込めた動物や虫たちに殺し合いをさせるところに本質がある。
飢えによって生じる怨念も重要なパワーの源ではあるが、しかしそれは必須ではない。
それ以上に、「同族をも殺さなければ生き残れない」という状況こそが大事だったのだ。
原始的な動物でも備えている、同族殺しのタブー。そのタブーを越えた所にある生きる意志。
それを引き出し、『最後の1匹』の身に濃縮することこそが、重要だった。

『蠱毒』の法は、広義の虫だけでなく、狐や猫で行われる例もあり、狐蠱や猫鬼などと称される。
霊格の高い存在で行えば、それだけ強力な『蠱毒』が作れる理屈ではあったが。
当然、相手が強くなればなるほど、術者にとってもその扱いは難しくなり、暴走の危険が上がる。
人間を使って行う『人蠱』も、倫理的な問題はさておき、実現すれば凄まじいパワーが予測されたが……
現実問題、その実行は非常に困難だった。
何より、人間を狭い所に閉じ込め、飢えさせたところで共食いなど始まらない。
もし始まったとしても、最後の1人が選ばれるまでどれだけの時間がかかることか。

そこで導入されたのが、小説『バトルロワイアル』の方法。
教室で見せしめとして殺される者。命を縛る『首輪』。島という形の閉鎖空間。
与えられる武器。時間を追って増えていく『禁止区域』。
『殺さなければ殺される』、その極限状態に追い込む具体的手法を、小説の設定から借りてきて――
その一部は、機械的なテクノロジーでなく、『魔法』的技術で代用することになったが。

ともかくこうして21世紀の初期、魔法界において『人蠱の法』は技術的に完成したのだ。
59作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/21(木) 21:03:17 ID:???

「犠牲になった数十人分の怨念と力を一身に宿した『人間蠱毒』は、強かたネ。
 誰も勝てない。誰も敵わない。魔法界の統一も、すぐに完了してしまたヨ。
 魔法界が人間界全体を征服し屈服させるのにも、時間はかからなかたネ」

『人蠱』の法を完成させたのは、魔法界でも過激な派閥の面々だった。
『現在』の魔法界には、人間界への態度で分ければ、およそ3つの派閥があると言える。

まず、愛すべき『非・魔法使い』たちを守るため、積極的に人間界に力を貸すべしとする友愛主義。
次に、魔法界は魔法界で独自の道を進むべきとして、人間界との距離を置こうとする孤立主義。
最後に――魔法使いはその力をもって全世界を支配し君臨すべき、とする覇権主義。

これら3つの意見は、時に対立し時に協調し、時に『大戦』と呼ばれるほどの戦争を起こし。
争いの果てに一定の均衡に達した2003年『現在』では、第一と第二の意見が多数派で勢力を2分。
僅かに、孤立主義の方が優勢か。第三の過激な意見は根強いものはあるが、今は少数派。
人間界の魔法使いたちの「魔法を隠しつつ善行を積む」という態度は、二大派閥の妥協の産物だ。

ただし――魔法界の世論も人間界のソレと同様、非常に脆く、揺らぎ易いもの。
だから、ちょっとしたきっかけでこの勢力バランスは大きく崩れる可能性がある。
一気に、『力による人間界の支配』という方向に傾いてしまうこともありうる。

……少し話は逸れるが、実はここに加えるべき『第四の意見』も存在する。
それは「魔法界単独で方針を決めようとすること自体が間違っている」とする、人間界重視論。
上の3つ、そのどれもが実は、『魔法使いの非・魔法使いに対する優位性』を前提にした論。
『魔法使い』は強い。『魔法使い』は偉い。『魔法使い』は『非・魔法使い』よりも優れた存在だ。
だから『魔法使い』は『守ってやらねばならない』『単独でもやっていける』『支配する権利がある』……。
結論は異なれど、いずれも『魔法使い』側の傲慢な考え方が垣間見える。
そして、かつてこれらに異を唱えたのが、『大戦の英雄』ナギ・スプリングフィールド……。
10年前の彼の『死』にも、彼の『第四の意見』を疎んじた魔法界の大物が関わっていた、という噂すらある。
真相は、今や闇の中なのだが。
60作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/21(木) 21:04:24 ID:???
閑話休題。
そして、『超の過ごしてきた歴史』において。
『バトルロワイアル』を参考に『人蠱の法』を完成させた過激派は、その力を使って全てをひっくり返した。
それほどまでに、『人蠱』の力は、凄まじかった。

現代社会において、真正面から侵攻してくる軍隊は、実は何とか抵抗できる。
大部隊を動かそうとすればその準備の様子などは容易にキャッチできるし、対策も立てやすい。
長距離ミサイルを撃つにしても、偵察衛星などの発達した現在、完全な不意打ちはなかなか困難。

しかし、他国の軍の侵攻を食い止めることのできる、強力な近代国家であっても。
『人間1人』が国内に侵入することは、食い止めがたい。
テロ対策を強化する大国がなおテロリストに翻弄されているように、人間の侵入は、止めにくいものだ。
そしてそのたった1人の人間の中に、数十人分もの能力とパワーが凝縮されていれば……
敵国の首都に侵入し、要人を暗殺してもよし。基地に侵入し、兵士たちを皆殺しにしてもよし。
本気で、何でもできる。

その力を縦横無尽に使いこなし、『魔法使い』たちは、世界を屈服させることに成功した。
魔法界の勢力地図を塗り替え、人間界に直接進出し、人間界の国家を支配していった。
彼らは征服し屈服させた地域で、さらなる『人蠱』を作りだし、それを新たな尖兵に仕立て上げ。
文字通りの、世界征服に成功した。魔法界による一極支配の構図が、完成した。

「せつなサン、私はね――『仮面ライダー』なのヨ」
超は唐突に呟く。文脈をぶった斬るようにして口にされた、往年の変身ヒーローの名前。
それが、超鈴音という超人を、最も分かり易く説明する言葉だった。

「悪の組織に改造されて、しかし洗脳される前に難を逃れた仮面ライダーのように。
 私は、『人間蠱毒』になりながらも、魔法使いたちの支配を逃れることのできた、貴重な1人なのヨ。
 難を逃れて――そして、私を『作った』魔法界との戦いを続けてきたのヨ。
 『この時代』に来たのも、その戦いの一環に過ぎない」

【残り 16名】
61作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/21(木) 21:06:19 ID:???
44 《 告白 (3) 》

――火星。
21世紀初頭において人類未踏の惑星も、この時代には人の住む土地となっていた。
魔法界による世界の統一。『人蠱』という暴力による、問答無用の新秩序構築。
それは世界に少なからぬ不幸を生み出し、また地下で抵抗を続けるレジスタンスを生み出していたが。
一方で、戦争や国家間対立を消滅させ、全てを統一し、外へと広がる膨大な力を生み出していた。
そして科学と魔法の技術の粋を集め、人類の新たなるフロンティアとして用意されたのが、火星だった。

どんな異郷でも、暮らす者にはそこが故郷である。
幼かった『鈴音(すずね)』には、火星が特別な場所だという認識はなく。
ごく普通に育ち、ごく普通に暮らし。『人蠱』による恐怖政治も、それが当たり前だと思っていた。
レジスタンスなどに参加するのは、愚か者のやることだと思っていた。
抵抗したところで、『人蠱』にかなう者など居ないというのに。

いや――歴史上、『人蠱』たちと正面から戦い、人間界を守ろうとした『英雄』が1人いた。
21世紀前半。魔法界による暴虐の歴史が始まる、その最初期。
『ネギ・スプリングフィールド』。
かの『サウザンドマスター』の血を引く『偉大なる魔法使い(マギステル・マギ)』。
十数人とも数十人とも言われるケタ外れな数の従者を引き連れた、変幻自在の魔法戦士。
魔法界の方針が一変し、人間界の魔法使いたちも唯々諾々と従う中……
彼とその仲間たちだけは、その巨悪に対して立ち向かった。「それは間違っている」と声を上げた。
そして彼らは、誰もかなわぬはずの人間魔法兵器・『人蠱』に知恵と勇気で立ち向かって。
何体もの『人蠱』を返り討ちにしたが――最終的には、力及ばずして倒された。
ネギの名はレジスタンスたちにとっての希望であり、反抗の可能性を示すものだ。
彼は倒される直前、愛する人との間に子を成していたとの噂もあったが……
その妻や子の名は、一般には知られてはいなかった。魔法界の側も、把握できていなかった。

幼い日の鈴音は、しかしそんな英雄の名など、知りはしなかった。
自分には関係ないことだと思っていた。『人蠱』もその製法も、自分とは無縁の話だと思っていた。
――その日、鈴音たちが『バトルロワイヤル』の対象クラスに選ばれるまでは。
62作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/21(木) 21:06:58 ID:???

「君たちには、これから『殺し合い』をしてもらいます」

――火星の学校の、現代日本で言えば中学3年生に相当する学年の、クラス丸ごと1つ分。
小説『バトルロワイアル』の描写そのままに誘拐された彼女たちは、見知らぬ男にそう告げられた。
当時10歳、飛び級を重ねてきた秀才少女・鈴音は、しかし教室の片隅で震える無力な存在でしかなく。

世界を一手に支配した魔法界が、定期的に開いていた『人蠱』作成イベント・『バトルロワイヤル』。
『人蠱』がいくら強いと言っても、不死身ではない。年も取れば怪我もする。戦死する者もある。
そんな『人蠱』を補給し数を維持するため、魔法界は恐るべき制度を構築していた。
数年に1度、火星を含めた全世界から中学生のクラスを1つだけ選ぶ。
1つだけ選び出し、彼らに『殺し合い』をさせる。生き残った者を『人蠱』とし、魔法界に仕える存在にする。
……なんとも非人道的なシステムだったが、誰も逆らえない。
それに世界で1つの不幸なクラスに選ばれる確率は、極めて低く。交通事故で死ぬ確率よりもなお低い。
誰もがどこかで他人事のように思い込み、自分たちだけは大丈夫、と思い込んでいた。
一般市民がそう思い込むよう、『強制認識魔法』も含めた、あらゆる手が尽くされていた。

しかし――鈴音たちのクラスは、こうして現実に『バトルロワイヤル』の対象として選ばれてしまって。
10歳の鈴音は、周囲を見回す。
彼女にとって、周囲の『クラスメイト』は全て5歳ほども年上。体格も体力も段違い。
武道の達人や東洋医学のプロ。駆け引きに長けた人間や、鈴音より頭のいい正真正銘の天才もいる。
とてもとても、テストの点を取ることしか取り得のない、幼い鈴音に勝てるわけがない――

――勝てるわけがない、と思ったのだが。

『バトルロワイヤル』というものは、えてして予想外のことが起こるものである。
優勝候補が次々と潰しあい、また同級生たちが幼い鈴音に銃を向けるのを躊躇った結果。
最後まで生き残ってしまったのは、鈴音だった。
その小さな両手を、優しかったクラスメイトたちの血で染め上げた、鈴音だった。
63作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/21(木) 21:08:34 ID:???
……ここで終っていれば、鈴音は新たな『人蠱』として世界を維持する歯車の1つになっていただろう。
しかし運命はここでもう1つ予想外の展開を見せる。
『バトルロワイヤル』に反対し、魔法界の支配に抵抗するレジスタンスが、会場に乱入してきたのである。
結局、彼らは多くの犠牲を出しつつも、鈴音1人だけしか救い出すことができなかった。
だがこのたった1人の生存者が、レジスタンス側としては最高の結果となったのである。

まず、少女の素性であるが……救出後初めて、彼女が『英雄ネギ』の子孫であることが明らかになった。
彼女自身、それまで全く知らなかったこと。
彼女の親や祖父母、そしてその支援者たちが巧妙な隠蔽工作をしていたのだ。
この事実はレジスタンスを勇気づけ、鈴音は一気にレジスタンスのシンボル的存在となった。

また鈴音が救出されたのは、『人蠱の法』が完成する直前のステップ。
殺し尽くされたクラスメイトたちの、怨念と力が全て鈴音1人の身体に「宿った」直後で――
――そして術者たちが、鈴音を魔法的に「縛る」直前だった。
『人蠱』としての鈴音は事実上完成していて、しかしまだ魔法使いたちの奴隷にはなっていない。
まさに、改造手術の直後、洗脳の直前に脱出した、仮面ライダーさながらの境遇。

自分の中に、死んだクラスメイトたちの存在が蘇ってくるのを実感しながら、鈴音は誓った。
この世界を正そうと。自分を『作った』魔法使いたちと戦おうと。
逆に世界を自分たちの想いで染め上げるくらいの勢いで、戦おうと。
気弱だった幼い少女は、しかしクラスの誰のものなのか、不敵な笑みをその童顔に浮かべ。
好きなものは『世界征服』。嫌いなものは『憎悪の連鎖』と、『大国による世界一極支配』。
――今に繋がる『スーパー鈴音(すずね)』、『超 鈴音(チャオ・リンシェン)』の誕生である。

それから2年。
超鈴音はレジスタンスに身を置き、魔法界から刺客として送られてくる『人蠱』と戦いながら、反抗を続けた。
自分の中に宿る何人もの天才たちの才能を結集し、そして彼女は完成させる。
『カシオペア』。奇跡的に出来上がった、世界初の、懐中時計型航時機。
12歳になっていた彼女は、全てをやり直すべく、大きく時間を跳躍し。そして、到達したのは――!
64作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/21(木) 21:09:07 ID:???

「そん、な……」
「私も本当は、『魔法バレ』だけで世界が変わってくれることを望んでいたネ。
 2年半ほどの分析で、その可能性は十分ある、と踏んだのだけど」

あまりに壮大な超鈴音(出席番号19番)の話に、桜咲刹那(出席番号15番)は呆然とするしかない。
作り話なら、あまりに突飛がなさ過ぎる。真実なら、背負ったものがあまりに重過ぎる。
そんな刹那に、超は淡々と語り続ける。

「魔法の存在が世に明かされれば、魔法界の世論の動きもまた大きく変化する。
 この時期、『力による人間界支配』を訴える一派は、まだ『人蠱の法』を完成させる前。
 上手く行けば、魔法界自身の力で、この私が見てきたような歴史は避けられたネ。
 それに賭けてみたのだけれど……賭けは、失敗だったヨ」

人間界についての態度で、大きく3つに分かれていた魔法界。
それは当然、人間界への魔法の暴露によって、大きな影響を受ける。
それがどのような結果を生むかは、不確定要素が大きすぎて予想し難かったが……
それでも、『力による支配』を求める派閥が大きく力を落とす展開は、十分にありえた。
ありえたの、だが……。

学園祭終了後、1週間。
世界樹の魔力と増幅しあい励起された、世界に12ヶ所ある『聖地』。麻帆良と同等の霊的な土地。
『聖地』の魔力でカシオペア2号機を動かし、時間と空間を飛びまわり、魔法界の様子を探っていた超。
思惑通りに進んでいれば、その途中で適当な『聖地』の魔力を利用し、未来に帰るつもりだったのだが。

事態は、最悪の方向に進んでしまっていた。
『人蠱の法』もまだ完成していないというのに、『力による支配』を求める派閥が、魔法界で急激に躍進。
ほんの1週間もしないうちに、魔法界の主流の意見となってしまったのだ。
彼らは、魔法界本国に出頭してきた麻帆良学園の責任者・近衛近右衛門を、問答無用でその場で処刑。
他の麻帆良の魔法使いたちについても、「オコジョの刑」を課すとの名目で呼び出し、処刑することを画策。
同時に、混乱続く人間界に一気に急襲をかけるべく、大規模戦争の準備を始めていた。
65作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/21(木) 21:13:22 ID:???
「――彼らはそして、いずれ『人蠱の法』を完成させるネ。そうしたら、もう対抗できる者は居ないヨ」
「し、しかし、今の話だと、貴様自身も、その『人蠱』では――」
「時間跳躍の前、2年間に渡る激しい戦いの中で、私の能力はかなり失われてしまったネ。
 相手は同じ『人蠱』の群れ。残念ながら無傷では済まなかったネ。
 あんまり目立たないけど、服を脱いだら古い傷痕、結構あるのヨ?
 今でも軍用強化服を使えばそれなりに戦えるけれど……私の全盛期に比べれば、全然ネ」

明日にでも人間界に侵攻をかけるであろう魔法界。来年にでも完成するであろう『人蠱の法』。
それらに対抗しうる手段は、ただ1つ。
こちらもまた、『人蠱』でもって抗するのだ。麻帆良で新たな『人蠱』を作って、彼らにぶつけるのだ。
――それが、超の辿り着いた結論だった。

「レジスタンスのみんなが多大な犠牲を出しながらも盗みだした、『人蠱の法』のやり方。
 でも、強い『人蠱』を作るには、やはり素材が一番大事なのヨ。
 このクラスは、実に優秀な人材が揃ってる――全世界でも最高だろうネ。
 これを『材料』に『人蠱の法』を執り行えば、最強最高の『人蠱』が作れるはずネ」
超は笑う。不気味に笑う。
「何よりメンバーの中に、かつて『人蠱』に立ち向かった『英雄』ネギ・スプリングフィールドがいる。
 彼の能力を『人蠱』に加えることができれば、本当に最強になるはずヨ。
 ネギ坊主が優勝しても、殺されても……その能力は、無駄にならないネ」
「だが、ネギ先生はお前の先祖でもあるんだろうッ!? だとしたらッ!?」
刹那は吼える。思わず叫ぶ。
どんな犠牲を出してでも最強の『人蠱』を作るのだと言う超、しかし、それでは……!

「その通り。もしネギ坊主が勝ち残っても、今度はその妻になるはずの人が死んでるだろうしネ。
 そして、どちらかの血筋の消滅が確定すれば……
 私という『個人』は、タイムパラドクスによって『消滅』する可能性が高い……改変した歴史は残るが。
 だから私は、優勝することはありえない。2回連続の優勝は、ありえない。
 『バトルロワイヤル』が上手く行くよう、内部から誘導して――折を見て、誰かに倒されるべき役目ネ。
 未練が無いと言えば嘘になるが……全ては、覚悟の上の計画ヨ」
66作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/21(木) 21:13:53 ID:???
己の破滅を大前提として組み込んだこの策。
魔法先生たちを取り込み、彼らに『未来』から持ち込んだ術を託し、そして、ここで終わるつもりの彼女。
殺されるのが早いか、タイムパラドクスの狭間に消えるのが早いか、それは彼女にも分からぬが……。
超は、唖然とする刹那の顔を覗きこんで、本題に入る。

「さて――せつなサン。それらを踏まえた上で、貴女には3つの選択肢があるネ」
「……3つ?」
「1つは、先程やりかけていたように、ハラキリでもして自殺することネ。
 どんな死に方しても、首に『刻印』を刻まれし者は、フィールド内で死ぬだけで『人蠱』の一部になるネ。
 すなわち、貴女の力は誰かに受け継がれることになる。私にとっては、まあ悪くない結末カナ。
 神鳴流の技も、退魔術も、陰陽術も、人間離れした『気』の力も……。
 流石に肉体的特徴までは引き継がれないから、『翼』は失われるけれど、ネ」
「…………」
「2つめは、今の話を聞いてなお、私とその計画を邪魔しようとすること。
 これは――正直、オススメできない。愛しのお嬢様の死も、全部無駄になりかねないしネ」
「…………」
「そして、3つめは――頑張ってクラスのみんなを殺して、せつなサン自身が優勝してしまうことネ。
 そうすれば、みんなの持つ『力』は、せつなサンのものになる。
 木乃香サンの魔力も、想いも、何もかも、全部せつなサンの一部になる。
 せつなサンの中で、生き続けることになる。
 『経験者』の体験を語らせてもらえば――これ、結構悪くないヨ。
 文字通り、一心同体になれる。セックスするより何するよりも、深い仲になれる。
 これを選ぶなら、さっき言った通り私は優勝『できない』からネ。横から助けてあげることもできるヨ」

己の胸を抱いて語る超の心の中には、「かつてのクラスメイト」たちが「生きて」いるのだろうか。
刹那は、そして大いに心揺さぶられる。目の前の悪魔の誘惑に、揺さぶられる。

「さァ――それでせつなサンは、何を選ぶのカナ?」

超のどこか楽しげな問いかけに対し。悩みぬいた刹那は――!

【残り 16名】
67作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/21(木) 21:14:43 ID:???
今夜はここまで。

超の計画、結構ツッコミ所ありますが……ムニャムニャ。
68マロン名無しさん:2006/09/21(木) 21:28:37 ID:???
GJ いい話じゃあないか。スーパーすずねを応援しよう。
69マロン名無しさん:2006/09/21(木) 21:44:18 ID:???
飛び級で10歳って、ちよちゃん!?
70マロン名無しさん:2006/09/21(木) 22:07:21 ID:???
実にGJです! ホントに超展開になってきたww
71マロン名無しさん:2006/09/21(木) 22:48:07 ID:???
GJなんだけどさ、超のセックル発言はいいのか!?
72マロン名無しさん:2006/09/21(木) 23:31:36 ID:???
刹那はこのかとそれなりの関係だからと
踏んでの発言とみたw
73マロン名無しさん:2006/09/21(木) 23:39:17 ID:???
洋画によくある小粋なエロリアンジョークだ、つっこんでやるな
74マロン名無しさん:2006/09/21(木) 23:59:00 ID:???
チャオリンカワウソス
75マロン名無しさん:2006/09/22(金) 00:14:27 ID:???
刹那、このちゃんセックル以上な関係…
な感じで心が揺れてるんじゃあるまいなw
76マロン名無しさん:2006/09/22(金) 00:23:10 ID:???
>>75
台無しww
77マロン名無しさん:2006/09/22(金) 01:08:47 ID:???
この後刹那は明日菜と会って刹那vs明日菜、古vs超的な展開を予想する。楽しみだぁ〜
78マロン名無しさん:2006/09/22(金) 03:37:12 ID:???
スーパー鈴音が素直にうまいと思った。
79マロン名無しさん:2006/09/22(金) 07:36:35 ID:???
俺もスーパー鈴音はうまいと思った
スズネは浮かんでもスーパーの方はなかなか浮かばない
80マロン名無しさん:2006/09/22(金) 07:52:49 ID:???
実はこの告白も嘘っていうどんでん返しが




ねーな
81マロン名無しさん:2006/09/22(金) 07:58:55 ID:???
あるんじゃね?
82作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/22(金) 08:11:34 ID:???
45 《 強く儚い者たち (1) 》

暗くなった林の中を、奇妙な3人組が歩いていた。
銃を手に先行する、幼い少女。その後を追う、落ち着いた雰囲気の女性。
そして、裸の身体をバスタオルに巻かれ、女性の胸に抱かれた赤ん坊。
マナ・アルカナ(出席番号なし)、那波千鶴(出席番号21番)、そして鳴滝風香(出席番号22番)。
3人の……いや、風香は喋れないから、実質2人の間に、会話はない。
ただ黙々と、歩き続ける。

エヴァンジェリンを探し、会い、首輪に関する魔法を解除する可能性を探る――
それが、マナの提案した方針だった。
他の参加者と異なり、身体に合っていないマナの首輪。同じく身体のサイズと合わなくなった風香の首輪。
その下には、首を一周する、痣のような黒い文字列が覗いている。
マナの見立てでは、これは魔法的な処置によるものだと言う。
そして――これだけ高度な儀式魔法に対抗しうる可能性を持つのは、参加者の中ではエヴァだけだ、とも。

千鶴は、それ以上詳しいことを尋ねようとはしなかった。
何故マナがエヴァのことを知っているのか、とか、何故そんなことが分かるのか、とか。
問われれば、『偉大なる魔法使い(マギステル・マギ)』の従者だった過去くらいは話したはずなのだが。
……ただ問題となったのは、どうやってエヴァを探し、どうやって協力を頼むのか、ということだった。
とりあえずは出会わねば仕方が無い。しかしどうやってこの広い島の中で探すのか。
これにはマナも千鶴も良案はなく。
ひとまず、誰かと出会いそうな所に移動しよう、ということになった。
エヴァとは全く無関係な、好戦的な者と遭遇する危険はあったが、しかしじっと隠れていても仕方ない。

そうして、彼女たちは島の東の林の中から、南に向かって動いていた。
目印は立ち上る煙。そう、夕映の魔法で火がついた、本棚地帯の火災である。
何があったかマナたちには分からぬが、あの目立つ場所には誰かしら集まってくるだろう。
ひょっとしたらその中に、エヴァの居場所を知る者や、エヴァ本人も居るかもしれない……。
83作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/22(金) 08:12:23 ID:???
暗い林の中を、黙って歩き続ける。
周囲の木々の間に、時折本棚が混じるようになってきた。地図の上では、既に本棚地帯に入ったらしい。
一時は泣いたり騒いだり漏らしたり、大変だった『赤ん坊の』風香も、今は千鶴の胸で寝息を立てている。

「……ねぇ、マナちゃん」
「何だ?」
「さっきの放送……本当なのかしら……」
「真実か否か、ということなら、連中の側に嘘をつく理由がないな」
2人の話題に挙がったのは、ほんの数分前、歩きながら聞いた先の定期放送。
一挙11人もの死者、その中でも特に気になったのは……
出席番号23番、鳴滝史伽。出席番号28番、村上夏美。

史伽は言うまでもなく、泣き疲れて千鶴の胸で寝ている風香の妹だ。
風香自身は『年齢詐称薬』の効果で赤ん坊と化し、放送も理解してないのかもしれないが……
しかし、その事実を知った時、どんなショックを受けるのか。

夏美は……他ならぬ、千鶴のルームメイトの1人にして、千鶴の妹分だ。
ある意味、1人でも自分の身を守れそうなあやかに対し、夏美は「守ってやらねば」と思わせる相手。
開始直後から、ずっと彼女のことを気にかけていたのだが……とうとう、その名が読み上げられてしまった。
出会うことすらできなかった夏美のことを思い、千鶴の表情は沈みこむ。

一方のマナとしても、この短い間に、これほど多くの人間が死んでいくとは思ってもいなかった。
この調子では――魔力が抑えられているであろう今のエヴァも、果たしてどこまで生きていられるものか。
いや、そのエヴァもまた、この『ゲーム』に『乗って』しまった可能性もある。
この状況下であのエヴァがどういう判断を下すのか。気にはなるが、しかし想像もつかない。
84作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/22(金) 08:13:11 ID:???
気になると言えば、『年齢詐称薬』の持続時間も、マナには気になるところだった。
既に8時間以上は経過していたが、しかしまだ元に戻る気配はない。
いやこの薬、ひょっとしたら「元に戻る気配」を、本人でも感じ取れないモノなのか。
外見年齢を変える魔法の薬、『年齢詐称薬』。
幻術の一種とはいえ、手触りから体格から何から全て変えてしまう、事実上の変身魔法。
支給された説明書によれば、持続時間はおよそ6時間、ただし周囲の魔力量によって変動……。
学祭期の麻帆良と同様、この地底空間は通常より魔力の多い空間だが、しかし一体、どの程度なのか。
一体どの程度、この魔法薬の効果は延びるのだろうか。
追加で飲むわけにはいかない。まだ効果があるうちに追加投与すれば、時間が延びずに「さらに若返る」。
千鶴の胸で寝ている風香のような姿になってしまうはずだ。
さりとて、このまま放置すれば……。

……まあ、マナが素直にその正体を明かしてしまえば、全てはそれで済む話ではある。
だが今さら名乗るのは気恥ずかしいというか、何というか。
戦いに生き残ることだけを考えれば、体格的に恵まれた「本来の姿」の方が有利なハズではあるのだが。
マナは彼女らしくもなく、答えの出ない問いを悩み続ける。

――と。
千鶴たちより数歩先を行っていたマナの足が、急に止まる。
「何? どうしたの?」
「しッ。静かに」
思わず問いかけた千鶴に、マナは片手を上げて短く沈黙を求める。
見れば視線の先。木々が途切れ、本棚ばかりが並び始めるエリアに、2人の人影。
その片方が、しかしマナの制止も間に合わず、耳ざとく千鶴の声を聞きつけて、振り返る。
残る一方も、その相棒の動きで気付いてこちらを向く。

長瀬楓(出席番号20番)と、柿崎美砂(出席番号07番)だった。
85作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/22(金) 08:13:55 ID:???
「……美砂殿の予想通りでござったな」
「でしょ?」
「あれは、千鶴殿と……残る2人は誰でござるかな。赤子と、子供?
 あの子供の方は、年に見合わずかなりのやり手と見たが……」
美砂を庇うように巨大手裏剣を構えながら、楓は素早く相手を値踏みする。
庇われた美砂の方は、やる気なさそうに小型のリボルバーを弄びながらも、にんまり笑う。

そう、美砂たちもまた、本棚地帯の火災の煙を見つけ、島中央の山中から降りてきていたのだ。
史伽が隠れていた洞窟のあたりからは、本棚地帯は直接見ることができないが……しかし煙は見える。
楓が美砂を背負い、山を駆け谷を越え、本棚の立ち並ぶ中で夕映とアキラの死体を発見し。
そして美砂が提案したのだ。ここで他の参加者が来るのを、しばらく待とう、と。
近くにあった本を消えかけていた火の中に放り込み、近くの本棚も壊して放り込み、火勢を維持。
煙が絶えないようにして、人々が集まる「目印」を用意したのだ。

「さて――申し訳ないでござるが、千鶴殿とそのお仲間たちには、ここで死んでもらうでござる」
「……どういうことだ、楓?」
唐突な楓の宣言に、マナは眉を寄せる。
楓の表情は、いつも通りの掴み所のない微笑。しかし、その発言は聞き逃せるものではなく。

「そのまんまの――意味でござるよ」

瞬。
マナがハッと気付いた時には、既に遅し。
美砂を庇うように立つ楓はそのままに、『もう1人』の楓が、いつの間にかマナのすぐ傍に立っていて――
「――縮地!? 影分身!?」
「御名答、でござる」
マナが銃を向けるよりなお早く――銃を握ったままの片腕が、千切れて宙に舞った。

【残り 16名】
86作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/22(金) 08:14:43 ID:???
46 《 強く儚い者たち (2) 》

マナ・アルカナ(出席番号なし)は――その瞬間、思い知らされた。
自分の「弱さ」を。自分の「脆さ」を。
金と依頼のため「だけ」に働き、戦うという建前。思えばそれはマスターを失ってからのこと。
ずっと一緒に連れ添うのだ、と思い込んでいたマスターの死後のこと。
仕事でしか、依頼でしか銃を取らないというのは、あの時の涙の反動だ。
能天気ながらも包容力あるクラスメイトから一歩距離を置いてきたのも、その時の痛みからだ。

 もう、二度と大事な人を失いたくはない。あの苦しみを、二度と味わいたくはない。
 ならば――大事な人を、二度と作らなければいい。誰にも、心開かなければいい。

クールに見える仕事人。「仕事以外のことは知らないね」と断言してしまう強烈な職業意識。
しかしその割り切った線引きは、彼女の「弱さ」から来たものだった。
情のために銃を取れば、再びあの時のような思いを味わうかもしれないから。
それでも、硝煙の匂いの向こうに彼の幻を追い、戦場に身を置き続けたいと願って……

こんなに「弱い」自分が、その過去を思い出すような「幼い頃の姿」になってはいけなかったのだ。
こんなに「弱い」自分が、千鶴たちとこんなに親しくしていてはいけなかったのだ。
赤い飴玉を使って変身を打ち消そうとしなかったのも、年齢詐称薬の持続時間を気にしてたのも。
気恥ずかしさとか、嘘をついた後ろめたさとかではなく、ただ甘えていたかったから。
千鶴の優しさに、普段の頑なな防御も何もかも脱ぎ捨てて、甘え続けていたかったから。
そんな状態で、「弱い」マナが普段通りの戦いなどできるはずもなかったのに。
風香のような素人相手ならともかく、楓のような達人相手に敵うはずもなかったのに……!

目の前に、刃が迫る。
巨大な手裏剣が回転ノコギリのように迫ってくるのが、スローモーションのように「見える」。
「見える」が……魔眼で視認はできたが、しかし最初の一撃は身体が「間に合わない」。
右前腕に、刃がゆっくり食い込む。愛銃を握ったままの手が、切り飛ばされて宙に舞う。
続いて――回転しながら迫る、次の刃。それはマナの胸元に、ゆっくりと、迫ってきて、……、……。
87作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/22(金) 08:17:41 ID:???
――それはあまりにもあっさりとした決着だった。
柿崎美砂(出席番号07番)と共に現れた、長瀬楓(出席番号20番)。
マナ・アルカナ(出席番号なし)は、那波千鶴(出席番号21番)と鳴滝風香(出席番号22番)を守ろうとしたが。
影分身。気配の一切しない縮地。巨大手裏剣を回転させての連続攻撃。
楓の一瞬の猛攻の前に、マナは片腕を切り落とされ、その小さな身体は吹き飛ばされて……
血を撒き散らしながら遠くの本棚まで弾き飛ばされ、叩きつけられる。
その小さな身体は崩れ落ちてきた大量の本に埋まり、見えなくなって。
本の雪崩が一段落した時、そこには動くモノはなかった。
思い出したように、1冊の本が少し遅れてパサリと落ちて……それっきり。

「ま……マナちゃん!」
「はて……今、手応えが……。気のせいでござるかな?」
千鶴の悲鳴のような声をよそに、分身を消した楓は、手裏剣を片手に首を捻る。
細い目をさらに細め、マナの埋まった本の山を眺める。
「それに今の子供、拙者のことを知っていたようでござったが……? 一体、何者……?」
「首輪もしてたし、どうせ『3−A以外の参加者』でしょ。それよりさっさと、あっちの2人も始末しなさい」
何か引っ掛かるモノを感じている楓の背に、美砂は乱暴に声をかける。
美砂にとって、奴隷以外の生徒は単なる邪魔者。
楓が苦戦するような相手なら『ホレ薬』を用いて下僕に加える価値もあるが、そうでなければ殺すに限る。

「うむ……しかし……」
「――楓さん」
ぱあんッ。
なおもマナが埋もれる本の山を気にする楓が、はッと振り向く間もあればこそ。
その頬が、盛大な音を立てる。思わずよろけてその場に膝をつく。呆然と頬を押さえ、楓は見上げる。
……気配すら感じられなかったのに。いつの間に距離を詰めていたのか。
赤ん坊を片腕で抱いた千鶴が、平手打ちを放ったままの姿勢で、楓のことを睨みつけていた。
88作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/22(金) 08:18:37 ID:???
「な――」
「柿崎さんと何があったかは知りませんが――見損ないましたよ」

千鶴の凛とした声が、暗い本棚の林の中に響く。
いつもの穏やかな千鶴からは想像もできない、厳しい表情。
その迫力に、美砂以外の何物にも興味を無くしたはずの楓が、「呑まれる」。
千鶴の腕の中、赤ん坊がむずがり、大声で泣き出すが、しかし千鶴の視線は楓を射竦めたままで。

「貴女は、こんなことをする人ではなかったはずよ。
 ……この子が誰か、分かる? 魔法のお薬で赤ちゃんになってはいるけど……風香ちゃんよ」
「!!」
「私の知っている『長瀬楓』は、面倒見のいい、優しくて強い人だったはずよ。
 誰にでも親切で、気配りができて、けれどもお節介過ぎない距離を保って……。
 貴女のような人が、こんな『ゲーム』に乗ってはいけません」

クラスの中でもあまり接点のない2人であったが、なかなかどうして、千鶴はよく見ていた。
楓の「強さ」、楓の優しさを知っているから、千鶴は余計に今の楓の態度が許せない。
だが……手厳しい言葉をかけられた楓の方は、千鶴の言葉を、途中からほとんど聞いておらず。
「ふ……フフフ……。そうでござるか……。その赤子は、風香でござるか……!」
「……? 楓さん?」
「拙者にまた手を下せと申すか! 史伽に続いて、拙者の手で殺せと! ふふふ、ハハハッ……!」
「!? 史伽ちゃんを!?」

楓の不気味な笑いに、千鶴は目を丸くする。
赤ん坊の風香の泣き声が、さらに大きくなる。
耳を覆わんばかりの泣き声の中、楓はそれに負けぬしっかりした声で、狂気を滲ませながら断言した。

「その通り。出席番号23番、鳴滝史伽を殺したのは、他ならぬこの拙者、長瀬楓でござる!
 何か文句でもあるでござるかな!? 文句があるなら、さてどうするでござる!?」
89作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/22(金) 08:19:31 ID:???
ヤケクソのように開き直る楓、息を飲む千鶴。泣き続ける風香の声が、BGMのように響き続ける。
そんな緊張を、破ったのは。

「……いい加減にしなよ」
カチャッ。
唐突に、撃鉄の上がる音が響く。
気だるそうな、うんざりしたようなその声に、楓も千鶴もハッとして振り返る。

すっかり蚊帳の外だった美砂が、小型のリボルバーを手に、近づいてきていた。
その銃口は、しっかりと千鶴、そしてその胸に抱かれた風香に向けられている。

「いつまで無駄口叩いてんのさ。
 風香でも史伽でもいいけどさ、いい加減ウルサイんだよね、ギャーギャー泣いてさ。
 楓が殺れないなら、私が殺ってもいいんだよ? ピストルもあるし。
 その場合、役立たずで使い物にならない子には、『ご褒美』も何も無しだけど」
「ちょ、ちょっと待つでござる、美砂殿……!」
「…………!」
殺しのできない奴は要らない、と言わんばかりの美砂の態度に、楓は慌てて。
千鶴はキッと、美砂を厳しく睨みつける。
その千鶴の視線を真正面から受け、なお美砂はニヤニヤ笑いを消さない。
ただ、ニヤニヤ笑うその顔の、額から一筋の汗が伝うだけ。

……美砂とて、必死ではある。意識して「見せている」表情とは裏腹に、必死である。
せっかくここまで支配し操縦してきた無敵の忍者・楓、それに今さら仏心を取り戻されても困るのだ。
直接自分の手を下すことになってでも、彼女の心を「こちら」に引き戻さねばならない。
震えだしそうになる手を反対側の手で押さえ、両手でリボルバーを構える格好になって、そして……!

銃声が、響いた。

【残り  名】
90作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/22(金) 08:21:30 ID:???
今朝はここまでです。また夜に。
91マロン名無しさん:2006/09/22(金) 08:38:24 ID:???
マナはやっぱり生きてたか
92マロン名無しさん:2006/09/22(金) 13:56:42 ID:???
Coccoktkr
93作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/22(金) 21:27:13 ID:???
47 《 強く儚い者たち (3) 》

銃声が、響いた――
「ッ!?」
柿崎美砂(出席番号07番)の手から、小型リボルバーが飛ぶ。僅かに血が散る。
銃声に驚いたか、赤ん坊の鳴滝風香(出席番号22番)が目をぱちくりさせて泣き止む。
はッと長瀬楓(出席番号20番)が振り返った、そこには……。

「……やらせは、しないぞ」

左手に握られた、デザートイーグル。を模したエアガン。
本の山を崩しながら立ち上がる、中学生離れした長身。浅黒い肌。鋭い眼光。動き易い仕事着。
途中から断ち切られた右腕は、片方の髪留めを解いたものか、ヒモで縛られ止血され。
――マナ・アルカナ(出席番号なし)改め、龍宮真名(出席番号18番)。
胸元に迫った刃は、左手の銃のグリップエンドで咄嗟にガード。それでも幼く軽い身体は吹き飛ばされて。
どういう偶然か、まさにこの絶妙のタイミングで効力の切れた『年齢詐称薬』。
クラスでも指折りの実力者である彼女が、銃を片手にふらりと立ち上がる。
「……ッ。いかんな、少し血を流し過ぎたか……」
「ま……真名殿ッ!?」
唐突に『出現』した見知った顔の存在に、楓は一瞬驚きの声をかける。
絶たれた片腕、持っていた銃、肌の色・風貌・雰囲気、千鶴が呼んでいた「マナちゃん」という名。
思えば全てのヒントはひとつの事実を示していたが、何故この瞬間まで思い至らなかったのか。
……簡単である。「あの」龍宮真名が、姿形を変えたとて、他人と馴れ合うなど想像の枠外だったのだ。

そして、その一瞬の思索こそ、真名にとっては十分な攻撃のチャンス。
右腕の断端から血を撒き散らしながら、左手一本、楓と美砂目掛けて乱射する。
咄嗟に巨大手裏剣を回転させて巨大な丸盾とし、美砂の前に飛び出す楓。
3発ほどの銃弾が弾かれ、甲高い音を立てるが――しかし、真名の狙いは冷酷にして正確無比。
手裏剣の中央に小さな窓のように開いた握り手部分を、そして丸い盾からはみ出した片足を。
正確な射撃が確実に打ち抜く。楓は手裏剣を取り落とし、その場に崩れ落ちる。
さらにその崩れゆく身体に、トドメとばかりに撃ち込まれる2発の弾丸。
94作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/22(金) 21:28:07 ID:???
「……まだ、やるかい?」
「いや……ゴホッ……これは、敵わぬでござるな……。拙者の、負けでござるよ」

弾切れになった左手の銃を放り捨て、まだ右手がぶら下がったままのもう一丁を拾う真名。
自分の手を引き剥がしながら発せられた問いに、倒れた楓は口元から血を溢れさせつつ答える。
あの一瞬で、手裏剣を握っていた右手に一発。左膝に一発。これでもう右手は使えない、歩けない。
さらに追い討ちの弾が腹に1発、胸に1発。僅かに急所をズラして即死は免れたが、それでも致命傷。
魔眼持つ拳銃使い・真名との戦いは、生か死か、一瞬で全てが決まる。
あるいは美砂を庇おうとさえしなければ、楓のスピードなら全て避けきれたのかもしれないが。

「……美砂殿は? 無事で、ござるか?」
「逃げた。全く逃げ足が速い。まだ『やる気』なら、奴も撃ってやるつもりだったんだが」
倒れてなお想い人のことを心配する楓に、真名は呆れたような声で応える。
そう……こうまでして美砂のことを守った楓を尻目に、美砂はさっさと逃げ出してしまっていた。
迷うことなく、回れ右して全速力。本棚の陰をジグザグに逃げられれば、真名もすぐには撃てない。
そんな薄情な主人に、しかし楓はホッとした様子を滲ませて。

「良かった……。美砂殿だけでも、生き延びてくれれば……」
「らしくないな、楓。何もかも全くお前らしくないよ」
「真名殿に言われたくは、ないでござるな。可愛らしい『マナちゃん』には、言われたくないでござる」
「…………」
「西洋魔術による偽りの感情と、分かってはいても……恋心とは、いかんともし難いものでござるな。
 そちらとて、似たようなものでござろう?」
「……まあ、な」
殺し合いを演じておきながら、互いに微笑み合う2人。語らずとも、何となく分かる。分かってしまう。

そこまでの経緯はともあれ、「強い」からこそ、2人がそれぞれに抱えていた「弱さ」。抱えていた孤独。
そこにストンと嵌ってしまった、ホレ薬の効果や「マナ・アルカナ」という立場。
2人の違いは、ただ、この『ゲーム』において一緒に歩むことにしたパートナーの性格の違いでしかない。
95作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/22(金) 21:28:54 ID:???
「撃たれたのは、肺と肝臓か。いい加減苦しいハズだ。楽にしてやろうか?」
「……お願いするでござる。あと、美砂殿は……」
「ああ、分かっている。わざわざ追いかけたりはしないよ。この場は見逃してやる。
 彼女がなお懲りずに仕掛けてきたなら、そこまで面倒は見れんがな」
「かたじけない……」
ドンッ。
抵抗を止めた楓の額に、押し当てられた介錯の銃が火を噴いて――
長瀬楓は、ようやく恋の地獄から、永遠の解放を得た。

「…………」
「……あら……マナちゃん……。終った、の?」
「……ああ」
楓にトドメを刺し、千鶴の所に歩み寄った真名は、静かに千鶴を見下ろした。
地面に仰向けに倒れた千鶴。その胸にすがりつくようにして泣いている赤ん坊の風香。

千鶴もまた、美砂の放った銃弾を背中に受け、致命傷を負っていた。

真名が美砂のリボルバーを撃ち飛ばした、その一瞬前。銃声が重なって聞こえるほどの間。
既に美砂の銃は弾丸を発射しており……千鶴は咄嗟に、身体を張って風香を守った。
風香を狙った小口径の銃は、庇おうとした千鶴の身体を貫通するだけの威力はなく。
赤ん坊の風香は、無傷で。
しかし、千鶴に緩慢な死をもたらすには、十分なダメージを与えていて。

「……千鶴……私は……」
「いいのよ、マナちゃん……。何も、言わないで……」
正体を偽っていたこと。正体を明かすのを躊躇ったせいで、戦闘力の低下を招き、この結果を招いたこと。
懺悔の言葉を探す真名を、しかし千鶴は優しい微笑で赦す。真名をマナと認識して、その上で許す。
真名の「弱さ」を、慈母の寛大さで全て包み込む。
あるいは――マナ・アルカナの正体が龍宮真名であることなど、最初っからお見通しだったのだろうか?
96作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/22(金) 21:29:28 ID:???
「風香ちゃんを、お願い……。守って、あげて……」
「ああ……」
「フフッ……。なんか、疲れちゃった……。夏美ちゃん、『向こう』で待ちくたびれてるわね、きっと……」
「…………」
千鶴はそして、血の気のない顔で穏やかに微笑むと、ゆっくりと目を閉じた。それきり、動かなくなった。
真名はとうとう、謝罪の言葉さえ、口にすることができなかった。
泣き続ける風香を1本だけ残された左腕で抱き上げて、真名はしばし、途方に暮れる。
これから一体、どうしよう。どうすれば、いいのだろう……?


――本棚の林の暗がりの中を、美砂は駆ける。
撃たれた手を押さえながら、時折後ろを気にしつつ、駆け続ける。
「くそッ! 偉そうなこと言ってた割に、あっけないッ!」
美砂は毒づく。
美砂を守って銃弾に倒れた楓、その楓に感謝するどころか、彼女の不手際を呪ってなじる。

楓という、最高に忠実で最高に強い手駒を失ってしまった美砂。ピストルも取り落としてきてしまった。
だが幸い、支給品の『ホレ薬』はあと2本残っている。
いくら『ホレ薬』が強力でも、こうしてあからさまに敵対してしまった真名たちには、効果はあるまいが……
それでも、誰か新しい相手に遭遇することができれば、また奴隷にできる。
相手がグループで行動していれば、ハーレム形成型の『ホレ薬』だ、そのグループごと虜にできる。
この際、楓の挙げた別格の5名でなくていい、当面の『人間の盾』として、誰でもいいから……!

と……。駆ける美砂の前方。本棚の陰から、ゆっくり姿を現す者があった。
思わず美砂は足を止め、片手を懐に入れて『ホレ薬』を手にする。
目を細め、相手の正体を見極める。
「美砂サン、そんなに急いで、どこに行くネ?」
「あ、あんた……!?」
……超鈴音(出席番号19番)。既に麻帆良に居ないはずの、天才少女。
97作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/22(金) 21:30:06 ID:???
「いやはや、せつなサンにフられて、危うく殺されるところだたヨ。
 なかなか上手く行かないものネ。いや、アレはアレでアリかもしれないが……」
「超……あんたも参加者だったの!?」
お別れ会からこっち、超がまだ麻帆良に残っているとは思わなかった美砂。
普段通りの笑顔を浮かべ、なにやら訳の分からないことを呟いているが。
超の方の事情など、美砂の知ったことではない。
「まあ、いいや。丁度いい……。私を見なさい、超!」
「ああ……美砂サンに渡ていたか、そのクスリ。にしても、困たネ」
美砂は試験管を取り出し、毒々しい紫色の液体を、一気に飲み干そう……
として、その身に衝撃を覚える。
「ごッ……ぐ、ぐげッ……!?」
一瞬で間合いを詰めてきた超、その笑顔に、美砂は血と胃液交じりの吐瀉物を盛大に噴き掛ける。
喉を通り、胃に入った魔法薬が効力を発揮するよりも先に……美砂の腹に、超の拳がめり込んでいた。
高電圧の電撃をまとった鉄拳が、深々と叩き込まれていた。

「参加意欲の高さは、有り難いけれどネ……。
 アナタみたいに他力本願なヒトに、間違っても優勝して欲しくないのヨ。
 我々が欲しいのは、自分で戦い、自分で道を切り開く覚悟持つ『人蠱』だからネ」

ホレ薬の紫と、胃酸の黄色と、鮮血の赤で斑に染まった壮絶な顔で、しかし屈託のない笑みを浮かべる超。
対する美砂は、これは笑うどころではない。痺れた身体で、腹部を押さえて崩れ落ちる。
声も出ない。目を見開き口を大きく開け、プルプルと震える。無音の絶叫。
……超の強烈なボディブローにより、胃袋が大きく破け、胃酸が己の内臓を焼き始めていた。
電撃で身体が麻痺してなければ、大声を上げてのたうちまわっている所である。
外見こそ綺麗だが、ヒトの死に方としては最大級に残酷で、最大級の激痛が延々と続く死に方だ。
そのまま超は、小さく震え続ける美砂をその場に残し、立ち去って……後にはただ、沈黙だけが残った。

【出席番号20番 長瀬楓 頭部に銃弾を受け 死亡】
【出席番号21番 那波千鶴 背部に銃弾を受け 死亡】
【出席番号07番 柿崎美砂 胃破裂により多臓器不全を起こし 死亡】
【残り 13名】
98作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/22(金) 21:30:52 ID:???
48 《 禍ツ風 (まがつかぜ) (1) 》

草原の中を、2人が歩く。暗い中を、それでも歩く。
「裕奈さんのお父様は、確かに『草原に明日菜さんと古さんがいる』とおっしゃったんですね?」
「う、うん……。でも、あれから時間経ってるし、あれからお父さんの『声』聞こえてこないし……」
「分かってますわ」

雪広あやか(出席番号29番)と明石裕奈(出席番号02番)。
暗く俯いた裕奈と、厳しい表情で先行するあやか。2人の足取りは、重い。

唐突に途絶えた、裕奈の父・明石教授からの『念話』――。
取り乱した裕奈をなんとかなだめ落ち着かせたあやかは、そして彼女の懺悔を聞いた。
父が魔法先生たちの中に居るらしいこと。開始直後からたびたび『テレパシー』で情報を送ってくれたこと。
あやかとの出会いも、あやかと出会ってからの行動も、全て父の指示に従ってのものだったこと。
あやかの本心を知りつつ、あえて他の参加者との遭遇を避け、死者の装備を漁り歩いていたこと……。

その長い告白の最中、あやかは驚いたり怒ったりと、表情をクルクルと変えていたが……
裕奈が全てを語り終えた時、あやかは大きな溜息と共に、裕奈を抱きしめた。
全てを許すように抱きしめて、こう言った。
「……よく、話してくれましたわね。過ぎたことは仕方ありませんが……これからのことを、考えましょう」

そうして2人は、『念話』が途絶えた島の北の沼沢地帯から、東の方向に向けて歩き出した。
教授から最後に送られた情報の中で、島北東部の草原地帯に明日菜たちが居る、と言っていたのが1つ。
同じく最後の念話で、途中で途切れてしまったが、西の方から『何か』が近づいているというのが1つ。
……その『何か』とは、おそらく好戦的な参加者だろう。それが一体誰なのか、気にはなるところだが。

ともかく、あやかが前から言っていた通り、生き残っているクラスメイトを集める。好戦的でない者を集める。
そのために、裕奈は今度こそあやかに協力する。父からの情報も全て開示する。
それが、2人の今の行動方針だった。
99作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/22(金) 21:31:25 ID:???
「明日菜さんなら、バカで暴力者で無法者でトンでもないお人ですが、信頼はできますわ。
 古菲さんも、おそらくは大丈夫でしょう。
 裕奈さんのお父様からの連絡からそう時間も経ってませんし、あまり遠くに行ってないハズですが……」
「…………」

あやかは草原の真ん中で周囲を見回す。
一方の裕奈には、普段の元気がない。
あやかを欺いていたこと、そしてあっさり許されてしまったことが、心の奥に棘のように刺さっていた。
せめて、怒鳴り散らされ罵られ、罪をなじって貰った方が、よっぽど気が楽だった。
なにしろ、裕奈は……あやかを裏切り、利用し、最後には自分1人生き残るつもりでいたのだから。

2人は歩く。草原を歩く。
途中、何やら草が乱れ土が掘り返され、こんもりした土饅頭が作られた場所を通ったが。
2人は周囲に動く者がないことを確認しただけで、そこを通り過ぎる。
明日菜や古が、数時間前までそこに居たとは、気付かない。
その粗末な墓の下に、亜子と五月が眠っていることに気付かない。
教授が「草原」とだけしか言ってなかったために、とりあえずは草原の中央目指し、草を掻き分け進む。
暗闇に包まれた草原を、当ても無く周囲を見回しながら、草原の中を進んでいく。


――風が、疾走っていた。
森を抜け沼地の上を駆け、湿地帯を覆う木々の間を抜け、風が走る。
目にも止まらぬスピード。足場の悪い地形ながら、自動車よりもなお速い。
風が駆け抜けた後には、ゆっくりと、思い出したように倒れはじめる木々。
すっぱりと太い幹が断ち切られ、木々が倒れていく。鏡のように美しい断面が覗く。
鋭い切れ味。つまりコレは、風が刃物でも持っているというのか。
まるでソレは――カマイタチ。
刃持つ疾風は、そしてまるであやかたちを追いかけるように、島の北東部に広がる草原に向かって――!
100作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/22(金) 21:32:42 ID:???

……突然、ぞわり、と背筋が震えた。
名状し難い悪寒を覚え、あやかと裕奈はそろって素早く振り返る。
2人の他は、誰もいない草原。腰を少し超えるくらいの高さの草が、見渡す限り生えている広い草原。
夜の島を駆け抜ける風が、2人の髪を、周囲の草をふわりと揺らす。

「何……でしょう? 今、何か、嫌な気配が……」
「う、うん……。今、何か……。いや、何かが、近づいてる……?」

西の方。今まさに、あやかたちがやってきた方角。
教授が予言していた、『何か』が来るという方角。
そして、先ほどとは比べ物にならぬほど大きな突風が、草をなぎ倒しながら迫ってきて……
2人の前10メートルほどの所で、急停止した。

「お、誰かと思ったら、いいんちょとゆーなじゃん。
 元気? 生きてる? まだ怪我してない? 2人だけ?」

身長ほどもある巨大な日本刀らしきものを肩に担ぎ、装飾の無い鞘を左手に提げ。
身につけているのは、野太刀の他には下着だけ。
ガーターベルト付きの派手なレースの下着の上下は、しかし所々焦げ、穴が開き、そして……
黒くなった乾いた血に、汚れている。湖の水で洗っても落ちぬ汚れに、染まっている。
履いているスニーカーだけが不自然なまでに綺麗で、汚れ1つない。

春日美空(出席番号09番)。
その、普段と変わらぬ悪戯っぽい笑顔が――あやかと裕奈には、逆にこの上なく恐ろしく感じられて。
そして美空は、普段通りの悪戯っぽい口調で、実に晴れやかに死刑の宣告を口にした。

「まぁ、怪我してようとしてまいと……私がこれからブッ殺しちゃうんだけどね」
101作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/22(金) 21:33:12 ID:???

……もう1つの風が、島を舞っていた。
それはそして、風に乗って届いた気配を察知する。
島の北東部、遮蔽物のない広い平原。理屈でも何でもなく、直感で「何か」を察知する。
何か、懐かしいような親しいような、そんな気配。それと共に感じる、戦いの緊迫感。
風はそしてそちらに進路を取る。
丘の上から、和美の亡骸の真上を通り過ぎつつ、一気に吹き降ろすように、そちらの方角へ……。


「み……美空さん……!」
「あんま痛くすんのも悪いし、スッパリ終らせてあげよっかな。
 さっきそこら辺に生えてる木で試し切りした感じだと、い〜感じに逝けると思うんだ♪
 じっとしててね〜、いいんちょ、ゆーな。 抵抗すると苦しいッスよ、きっと」

巨大な刀を両手で構え、長い鞘をその場に放り捨て。美空はトン、トン、とその場で軽いジャンプを始める。
その刀の持ち方は、どう見ても剣術の構えではない。そんな持ち方では、刀は振れない。
左手で柄を握り、右手を刀の峰に沿え、刀全体を斜めに身体の前に構え……
野球におけるバントの構えに近い、と表現すれば分かりやすいだろうか。
ただしバットよりも遥かに長い刀身の分、峰に添えた右手の先に、なお長く刃が突き出している。
ボールを狙うバントのバットのように、その刀身の角度がユラユラと揺れる。刃の高さが自在に変化する。

「じゃ、最初はいいんちょからね。いっくよ〜☆」
そして美空は、大地を蹴る。
魔法使い・春日美空に授けられたアーティファクト。超人的な脚力と速力を与える魔法のスニーカー。
一蹴りでトップギアに入ったそのスピードは、比喩でも何でもなく、ヒトの目には「見えない」。
走る一歩一歩が、全て『瞬動』にも匹敵する速度。レーシングカーなどより遥かに速い。
まさに美空は風になって……そして、その手には、名刀『夕凪』が構えられている。
死をもたらす突風は、そしてあやかのすぐ傍を駆け抜けて――

薄暗い草原に、鮮血が飛び散った。

【残り  名】
102作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/22(金) 21:34:16 ID:???
今夜はここまでです。
103マロン名無しさん:2006/09/22(金) 22:08:35 ID:JyRlMk64
/(^o^)\なんてこったい
104マロン名無しさん:2006/09/22(金) 22:25:09 ID:???
もう一つの風は…言うまでもないか
105マロン名無しさん:2006/09/22(金) 22:29:55 ID:???
正体は見えるがスタンスが分からん
てか超とタッグ組んでないんか
106マロン名無しさん:2006/09/22(金) 22:35:23 ID:???
(Ψ▽Ψ*)イヤン♪
107マロン名無しさん:2006/09/22(金) 23:40:25 ID:???
ネギか
108作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/23(土) 10:05:48 ID:???
49 《 禍ツ風 (まがつかぜ) (2) 》

「……ッ!」

死の風と化した春日美空(出席番号09番)の突進に……雪広あやか(出席番号29番)は、動けなかった。
合気柔術を修め武道の心得があったがゆえに、咄嗟に美空の動きを「読もう」としてしまって……
人間の動体視力を超えた神速の動きの前に、逆に動けなくなって。
そんな、固まってしまったあやかの身体を突き飛ばしたのが。
「ゆ……裕奈さんッ!?」
「……ッ!」
あやかと行動を共にしていた、明石裕奈(出席番号02番)だった。
考えての行動ではない。美空の動きを見ての反応でもない。
ただ、美空の「いいんちょを狙う」との宣言に、反射的に、あやかを守ろうと。
直後、疾風が駆け抜ける。見えない美空の影だけが通り過ぎる。
ドサリと草むらに倒れこんだ2人。あやかの身体の上に、熱い鮮血が降りかかる。

「へへへッ……! い、いいんちょ……ケガ、ない?」
「ゆ、裕奈さんッ!? 貴女ッ!?」
「あー、私も避けたつもりだったんだけどなァ……。上手くいかないもんだねェ……!」

草むらの中に、尻餅をついたあやか。その上に覆い被さるように重なる裕奈の身体。
ニヤリと笑った彼女には……しかし下半身が、ない。
腰から下は、あやかを突き飛ばした姿勢のまま、綺麗過ぎる断面を残してそこに立っていて。
少しの間を置いて、ドサリと倒れる。断面から、腸がこぼれる。
ほぼ同時に、あやかに重なる上半身は口からゴプリと血を吐き、がっくりと首を垂れ。
それっきり、動かなくなった。

裕奈が何を思ってあやかを庇ったのか。それはもはや誰にも分からない。
明石裕奈は、美空の手にした『夕凪』によって、ヘソのあたりから一刀両断に断ち切られて……
絶命していた。喋りだしてから自分の死に気づいたような、そんな死に方だった。
109作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/23(土) 10:10:18 ID:???
「……ありゃー、ゆーなの方かー。ちょっと予想外だなー。
 あたしも動く相手をコレで切るの、初めてだったからさー。いやはや失敗失敗☆」
「美空さん……ッ! 貴女という方はッ……!」
遠くまで通り過ぎ、土と草を蹴立てて急ブレーキをかけた美空。
その、茶目っ気たっぷりに舌を出して謝る表情に、あやかは怒りに震える。
裕奈の上半身をその場に横たえ、その目を閉じさせてやってから、あやかは血を浴びた体で立ち上がる。
……大丈夫。裕奈が庇ってくれたお陰で、ケガはない。自分の血ではない。
裕奈のサバイバルナイフを拾い、電磁グローブをはめた手をギュッと握る。
鋭い表情で、あやかは美空を睨みつける。

今の一撃で、美空の手口は分かった。タネの全ては分からないが、仕掛けは見えた。
美空の手にした長大な野太刀は、切れ味抜群の業物。
履いているスニーカーは、信じられないほどのスピードをもたらす。恐らくは魔法の品物。
2つを組み合わせ、バントの構えで刀を身体に「固定」し、美空は対象のすぐ傍を「通り抜けて」いるのだ。
剣を「振る」のではなく、身体ごと「当たりに行って」いるのだ。
刀の長さ分はみ出した刃が、標的の傍を通り過ぎた際に相手を切り裂く。
まっとうな剣術ではないが、その威力たるや、大木の幹を断ち切り、人間の胴体を輪切りにするほど。
視認すらできず、斬られた者もすぐにはそうと気付けない、恐るべき攻撃。まさに、カマイタチ。

「ですが、手の内が分かった以上、対策の取り様もあるというものですわ……!」
あやかは身構える。左手のナイフを逆手に握り、その手を前に半身の構え。
美空の攻撃は恐るべきものだが、しかし一旦飛び出せば方向修正が効かないのが欠点。
飛び出した瞬間の動きで美空の進路を予想し、相手の刀をナイフで流しつつ捕まえ、電撃を喰らわす……
それが、あやかの立てた策だった。
勝算は決して高くはなかったが、しかし勝機が無いわけではない。
相手のパワーと勢いを利用し、相手に返してしまうというのが合気柔術の思想。
いかに相手が速かろうと、真正面から一直線に突進してくる相手なら……!
「裕奈さんの犠牲、無駄には致しませんわ。泣くも嘆くも、今すべきことではありません……
 わたくしがすべきは、今ここで美空さんを止めることッ……!!」
110作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/23(土) 10:10:53 ID:???
だが……あやかの構えを見て、美空は。

「ふうん……。抵抗する気なんだー。可愛くないなー。
 てかね、真正面から突進するだけが能じゃないッスから。猪じゃねーんだからさー。
 あんまし、バカにしないで欲しいなー」

再び、トン、トンとその場でジャンプを始め、リズムを刻む美空。
次の瞬間――その姿が掻き消える。いや、大地を蹴り、例の神速で駆け始める。
ただしその進路は、あやかに向けての一直線、ではない。あやかの回りに、風が渦巻く。
「なッ……!?」
あやかは驚いて周囲を見回す。血の気の失せた顔で、左右を何度も見返す。
……あやかを中心に、旋風が巻き起こっていた。
断ち切られた草が、美空が起こす空気の流れに乗って舞い上がる。小さな竜巻になる。
草が斬り飛ばされることで、ようやくそこを美空が「通った」のだと分かる。
美空自身の姿は、速過ぎて視認できない。影だけが疾走って見える。
その竜巻の中心にいるあやかは、構えも取れずに左右にオロオロ首を振るばかり。

美空は今度は、あやかの周囲をグルグルと回り始めたのだ。
刀を構えた姿勢は同じ。その速度も同じ。ただ走る方向が違う。
直線の動きから、円の動きへ。単発の一撃から、無限の連撃の体勢へ。
グルグルとあやかの周囲を走りながら、少しずつその輪を縮めていく。
刃に触れた草が切られ、あやかの周りにドーナツ状に刈り取られて。
ドーナツの中心が、どんどん小さくなっていく。

あやかはそして、絶望と共に理解する。
これは……こうされてしまっては、対処不能だ。
慌てて竜巻の外側に脱出しようとしても、神速で駆ける美空に必ず捕捉される。必ず斬られる。
さりとて、受けようとしても……どちらから来るか分からなければ、あやかの技術では止めきれない。
このまま、包囲の輪を縮められ、成す術もなく切り刻まれるしかない……!
111作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/23(土) 10:11:24 ID:???

……風が、空を舞っていた。
薄闇に包まれた草原、その中心に起こる時ならぬ竜巻を見つけ、もう1つの風は小さく笑う。
確かにそれは、美空の速度と手に入れた武器を最大限に生かす戦術ではあったが……
あれでは、刀が可哀想だ。あんな使い方されては、立場がない。
彼女はそして、翼を広げて急行する。袴の裾をたなびかせ、自分の得物を召喚する。
「『アデアット』、ろ・は2刀……!」


包囲が、確実に狭まっていく。己の死を直感しつつも、あやかには打つ手がない。
足元に転がる裕奈の無惨な身体と同様の姿になるのは、もはや時間の問題。
「だ……誰かッ! 誰か、ネギ先生ッ、助けッ……!」
旋風に服の裾を切られ、思わず悲鳴を挙げたあやか。その瞬間――

突風が、直上から吹き降りた。完全に意識の外にあった、頭上に開いていた竜巻の空隙。
同時に、耳をつんざくような金属音。掻き消すように消え失せる旋風。
思わず目を閉じてしまったあやかが、恐る恐る目を開けると、その眼前には……

 白い翼持つ和装の天使が、狂気の笑みを見せる半裸のシスターの前に、立ち塞がっていた。

鳥のような翼。巨大な白い翼。そうとしか呼びようのないものを背中から直に生やした、黒髪の少女。
それが両手に短刀を握り締め、2本を交差させて美空の刃を受け止めている。
誰にも止められないはずの美空の突進は、袴姿の天使にがっちりと止められて。
突進の前傾姿勢のまま、美空は凍りつくように動きを止めている。翼持つ少女の、信じられないパワー。
周囲にゆっくりと、白い羽毛が舞う。

 「美空さん――あなたの『自由』を、私のものに」

そして囁くような声が聞こえた、次の瞬間――翼持つ少女は、素早く美空の剣を、片手で跳ね飛ばし。
もう一方の短刀を、美空の胸に突き立てていた。
武道の心得あるあやかも惚れ惚れするような、一分の無駄もない、踊るような滑らかな動き。
胸に匕首を刺したまま、美空は一言も発する余裕なく、その場にゆっくりと崩れ落ちた。
112作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/23(土) 10:12:26 ID:???
翼ある少女は、構えを解く。広げていた翼を畳み、手にした2本の匕首が煙のように消えうせる。
あやかはそして、ようやく少女の顔を確認する。翼と髪に隠れて見えなかった、その横顔。
「さ……桜咲さん?! ど、どうやってここに?! なんですの、その格好!?」
「『夕凪』は無事か。刃こぼれも無い様だな。無茶な使い方をしてくれていたようで、心配だったが」
救われた礼を言うことすら忘れ、相手の正体に驚くあやか。
そんなあやかを無視し、桜咲刹那(出席番号15番)は野太刀を拾う。
畳んでなおボリュームある翼を背負い、背中の大きく開いた奇妙な装束をまとい、太刀を提げた刹那。
どれもあやかには初めて見るものなのに、何故だろう、実に刹那にしっくりと似合う。
背に生えた翼のことなど、聞きたいことは山ほどあったが、しかしそれを問うより先に刹那が口を開く。
「いいんちょ……雪広さんと、そちらに倒れているのは……明石さんか」
「ええ……。わたくしを庇おうとして、それで……」
あやかは口篭る。無惨に真っ二つになった裕奈の身体を見下ろし、暗くなる。
何故、裕奈が死ななければならなかったのか。何故、あの裕奈が自分を庇ってくれたのか。
そんなあやかの心中を読んだかのように、刹那は呟く。

「それは雪広さん、あなたがそれだけの『華(はな)』を持っているからですよ」
「『華』……?」
「人を惹き付ける、華やかさ。『いいんちょさえ居ればなんとかなる』と皆に思わせる、カリスマ。
 私にはない、実に羨ましい資質です。他にも理由はあったのでしょうが……」

そして刹那は、刀を構える。長大な愛刀を上段に構えて、謳うように呟く。

 「あやかさん――そんなあなたの『華』をも、私のものに」

白い翼の告死天使は、決してあやかを助けようと乱入したのではない。
むしろあやかを、自らの手で討ちに来たのだ――
裕奈とは逆に、脳天から真っ二つに断ち切られながら、あやかは最期に理解した。

【出席番号02番 明石裕奈 胴から2つに絶ち斬られて 死亡】
【出席番号09番 春日美空 胸に匕首を突き立てられ 死亡】
【出席番号29番 雪広あやか 脳天から唐竹割りに斬られ 死亡】
【残り 10名】
113作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/23(土) 10:13:12 ID:???
50 《 薄闇の中の再会 》

ネギ・スプリングフィールド(出席番号32番・便宜上与えられた番号)は、飛んでいた。

島の南海岸に沿って飛び続ける。杖に跨って飛び続ける。その指には、魔法の発動体ともなる指輪。
砂浜に放置されていた、高音・D・グッドマン(出席番号33番)の遺体から回収したものだ。
彼は白骨化した死体を見つけ、誰が犠牲になったのか調べようとして……
そして、その場で定期放送を聞いた。
アキラと夕映を除く、9名の死者の名を確認した。
どの名前も、ネギにとっては大事な生徒や知り合い。精神的なショックは、大きい。
特に、その中にのどかと一緒に居るはずの千雨の名を聞き、彼は驚き、嘆き……しかしそれ以上に焦って。
今後の助けになる指輪だけを死体から頂戴し、彼は再び杖に跨った。

のどかたちを襲った危機が、今どうなっているのかは分からない。
定期放送よりはるか以前に終ってしまって、もうのどかは安全を確保しているのかもしれない。
定期放送直前に敵と出くわし、まだ危機が続いているのかもしれない。
あるいはのどかも千雨と一緒に致命傷を受けて、定期放送後に息を引き取ったのかもしれない……
考えれば考えるほど、嫌な可能性ばかりが頭をよぎる。
ネギは急ぐ。どちらにせよ急ぐことしかできないから、彼は休憩もロクに取らずに急ぐ。
やがて砂浜の向こう、建物が立ち並ぶ遺跡群が見えてきて……

「!? あれは……!」
そして彼は、街並みの屋根の上に佇む人影を見つける。相手もまた、宙を飛ぶネギを見つけ、振り返る。
少女、ではない。学生服にその小さな身体を包んだ、少年の姿。
会話の続かない『男性が苦手な』少女をひとまず隠れさせ、ネギを探しに出ていた少年。

「遅かったやないか、ネギ!」
「こ……コタロー君!?」
114作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/23(土) 10:15:07 ID:???

闇に包まれた遺跡群。
その街並みの中にぽっかり開いた広場で、ネギと宮崎のどか(出席番号27番)は再会した。
広場の片隅、土の露出した所に建てられた2本の粗末な十字架は、千雨とザジの墓。

枯れた大噴水の跡の前で、のどかはおずおずと、数枚のカードを差し出す。
「これが……私の支給品。ネギ先生の、『仮契約カード・マスター版』です」
「…………」
明日菜。のどか。刹那。木乃香。夕映。ハルナ。
6人の名前と姿形が描かれた、魔法のカード。主人側が所持することになっているマスターカード。
しかしそのうち半分は既に命を落とし、このマスターカードもその魔力を失っている。
木乃香たちのカードは、もはや単なる記念品だ。彼女たちを偲ぶための、遺品でしかない。
これらがもっと早くネギの手元に戻っていれば、そのうち何人かは救えたのだろうか。

けれども、これでようやくネギの持ち物は全て揃ったことになる。
父の形見の杖。エヴァから貰った魔法の指輪。そして、仮契約カード。
これで、持てる全ての力が使える。

「なんやらそっちも大変だったみたいやな。その……チビゆえのこととか……」
「コタロー君も……ありがとね。みんなを、守ってくれて」
「礼を言われる程のことやあらへん。それに結局……千雨の姉ちゃんは、守りきれんかった……」
「……」
「こ、小太郎くんは、頑張ってくれたと、思います……。
 先生も……ゆえやアキラさんのこと、あんまり気に病まないで下さい……」

互いに情報交換しても、しかし得られるのは憂鬱な事実ばかり。
お互いに語り合う、夕映と千雨の最期。倒さざるを得なかったアキラとザジ。
千雨たちが見つけた『首の刻印』にしても、魔法技術的にはネギの手に負えるレベルではなく。

「まあ、グダグダ考えててもしゃーないわ。やれることからやっていくしかないやろ。なあ?」
「……うん、そうだね。こうしてカードが手に入ったわけだし、まずは……」
115作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/23(土) 10:17:11 ID:???

『明日菜さん、聞こえますか? 明日菜さーん……!』
「おわッ!? び、びっくりしたー!」

島の東に広がる、林の中。
ウトウトしていた神楽坂明日菜(出席番号08番)は、はッとして辺りを見回す。
静かな夜のざわめきだけが響く、林の中のちょっとした広場。腰掛けるのは、一本の倒木。

北東の草原地帯から島を時計回りに、ゆっくりと歩き出していた明日菜と古菲。
もう少しのんびりしていれば、あやかや裕奈に追いつかれていただろう。
もう少し急いでいれば、本棚地帯の真名たちに追いついていただろう。
どちらの場合でも、恐らく明日菜たちも戦闘に巻き込まれていたハズだ。
当事者たちには知る由もないことであったが、運命はかなり際どい所で大きく分岐していた。

ともかく、死者たちを葬り歩き出した2人は、この林でしばし休憩することに決めて。
明日菜の足元では古菲(出席番号12番)が、身体を丸めて寝息を立てている。
2人とも心身の疲労のために、ちょっとの休息のつもりがすっかり眠り込んでしまっていたようだ。
明日菜は自分のうたた寝に頭を掻きながら、古菲を起こさぬように仮契約カードを取り出す。

「……はいはいはいはい、そんな叫ばずとも聞こえてますよ」
『あ、良かった、明日菜さん……! 時間がかかってしまいましたが、ようやくカードを手に入れましたよ』
「まあ、こうして声が聞こえてるってのは、そういうことなんだろうけどさ」
素っ気無い返事を返しつつ、しかし明日菜はホッとした表情を浮かべる。
明日菜とて、ネギのことは気になっていたのだ。
次々と死んでいく生徒たちに、もっと落ち込んでいるかとも思ったが……思ったよりも元気な声。
いや、ネギの方でも、虚勢を張っているだろうというのは容易に想像ついたが。
『今、のどかさんと、コタロー君と一緒に居ます。明日菜さんも、今、喚びますね』
「あ、ちょっと待って! ソレまずいから!」
ネギの声に、明日菜は慌てる。
古菲1人残して、この場から『召喚』されてしまうのはマズい。
明日菜は慌ててネギを制止する。自分たちの状況を、自分たちの持つ情報を、手短に説明し始める……。
116作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/23(土) 10:17:56 ID:???

「あ……はい、分かりました。……えッ!? そうですか、五月さんとハカセさんが、そんなことを……!
 分かりました。また何かあったら連絡します。では……」
「せ、先生〜、明日菜さんは、何て……!?」
「明日菜さんは古菲さんと一緒に、この遺跡群を目指して歩いて来るそうです。
 今、林の辺りだって言うから、僕が最初に『転送』されたあたりですね。
 休憩を挟みながらだそうですから、まだまだ時間がかかると思いますが……」

長電話、ならぬ長念話を終え、ネギはのどかたちに説明する。
双方の位置は、かなり離れている。しかし明日菜は古菲を置いて行きたくはない。
そこで明日菜は、時間はかかるだろうが、島をグルリと一周歩いて合流を図るとのこと。
途中で他の参加者に出会えれば、説得して一緒に連れてくるつもりでもある。
ネギたちは、とりあえずはこちの遺跡群で夜を越す予定。
互いに行動方針の変更などが必要になったら、その都度念話で連絡を取る……。

「超さんについての話も、色々聞けました。でも、話すと長くなりますし、今すぐ必要な話でもなさそうですし。
 次は……刹那さんに連絡してみましょう」
「刹那ゆうたら、あの神鳴流剣士か。真面目そうやし、アレは戦力になるやろな」
「うん、僕もそう思う。ただ、このかさんのことで落ち込んでなければいいんだけど……」
そしてネギは刹那のカードを手に取り、額に当てる。島のどこかに居るはずの刹那に、念話を送る。

「もしもし、刹那さん? ネギです。ええ、マスターカードが手に入って……え? 今すぐ『召喚』ですか?
 刹那さん、1人なんですか? ……分かりました、じゃあ、『召喚』しますね」
「ん? ちょい待ちネギ、何か嫌な予感が……」
明日菜の時とは対照的に、あっさり『召喚』に応じた刹那。その様子に、小太郎は違和感を覚えるが。
彼の制止も待たず、ネギは刹那の言葉に素直に従い、カードをかざす。
「召喚(エウォケム・ウォース)! ネギの従者 桜咲刹那!!」

そして、彼らの前で、魔方陣が光る。まばゆい光に包まれて、翼持つ剣士が、ネギたちの目の前に……!

【残り 10名】
117作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/23(土) 10:18:34 ID:???
51 《 禁断の翼 (1) 》

夜の闇を駆ける影が、あった。
マントを翻し、低空を舞う影が1つ。その隣を少し遅れて飛ぶ、小さ過ぎる影が1つ。
エヴァンジェリン・A・K・マクダウェル(出席番号26番)と、その使い魔チャチャゼロ(出席番号なし)。
チャチャゼロの頭の上には、オコジョ妖精のアルベール・カモミール(出席番号なし)の姿もある。
燃える森を後に、彼女たちは岩場の上を飛んでいく。島の南西部、遺跡群地帯を目指して飛んでいく。

「……やはり処女の血はいい。魔力の馴染み方が違うな」
「グルメダヨナー、御主人。俺ニハ分カラネー味覚ダガ」
「人間の生き血は処女か童貞に限るな。魔力持つ者なら尚更だ。
 汚れた大人の血は、臭くてな。とても飲めたものじゃない。
 だがなんと言っても最高に美味いのは……ぼーやの血さ」
「おいおいエヴァさんよ、ロクでもねーこと考えてんじゃねーだろーな?」

不穏な会話に、ゼロの頭上に乗ったカモが冷や汗を滲ませる。
ゼロの第六感的な感覚に従い、エヴァとの合流に成功した使い魔2人組。
持ってきた荷物を受け取ったエヴァは、マントをまとい道具を揃え。
萎れきったミイラのようになった愛衣の遺体を、山火事の炎の中に片手で無造作に放り込み、火葬した。
エヴァ曰く、「こんな奴、間違っても我が血族に加えたくはない。蘇られても困る」とのこと。
そうして完全な処分を終えたエヴァたちは、カモの嗅覚を頼りに、ネギを探して飛び立った。
一連のエヴァの、まさに『悪の魔法使い』に相応しい振る舞いに、流石のカモにも不安が募る。

「ロクでもないこと、か……。まあそうかもしれんな、貴様らから見れば」
「!?」
「しかし、マトモなコトを考えていれば、マトモな結果になるとも限らん。
 己を善人と信じ疑わぬ者こそ、道を踏み外した時に歯止めが利かなくなるものだ……違うか?」 
118作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/23(土) 10:19:19 ID:???

遺跡群地帯、既に枯れた大噴水のある広場――
ネギ・スプリングフィールド(出席番号32番)の前に、光と共に『召喚』されたのは……。

「ネギ先生……。それに小太郎さんに、宮崎さんですか……」
「せ、刹那さん!? な……なんで羽根出しちゃってるんですか!? それに、その格好……!」
翼を背に背負い、烏族の装束に身を包んだ桜咲刹那(出席番号15番)。
彼女は驚くネギに構わず、悠々と周囲を見回す。
犬上小太郎(出席番号35番)も、初めて間近で見る翼ある刹那の姿、その迫力に声もなく。
1人、宮崎のどか(出席番号27番)が、『いどのえにっき』を片手に、悲鳴を上げる。

「ね、ネギ先生! ダメです、離れて下さ……!」
「宮崎さん、あなたのその『本』は、ちょっと厄介ですね……仕方ない」
フォンッ。
慌てるのどか。刹那の姿が、一瞬にして掻き消える。抜け落ちた白い羽毛だけがその場に舞う。
瞬動術。気がつけば彼女は、のどかの背後に回っていて。

 「のどかさん――あなたの『勇気』を、わたしのものに」

ネギや小太郎が、指1本動かす間もなかった。
音もなくのどかの胸を貫いた『夕凪』の刀身。背後から心臓を一突き。
素人に過ぎぬのどかには、逃げる余裕も避けるヒマもない。
刹那の心をリアルタイムで読んでいてなお、反応すらできずに。

「ねぎ……せん、せ……。気を、つけ、て……。この、ひと……やる、気で……」
ごぶっ。
『夕凪』が引き抜かれると同時に、のどかは大量の血を吐きながら、その場に崩れ落ちて。
それっきり、ピクリとも動かなかった。
119作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/23(土) 10:20:48 ID:???
「せ、刹那、さん……?」
「ネギッ! こん馬鹿ッ!」
あまりに唐突な惨劇に、呆然としてしまったネギ。
夕映に頼まれたのどかを、あっさりと殺されてしまった衝撃。
そんな彼目掛けて刹那は太刀を振るうが、横から飛び出した小太郎がネギの身体を掻っ攫う。
タックルするようにしてネギもろとも野太刀の射程圏内から脱した小太郎は、転がるようにして立ち上がる。

「見りゃ分かるやろっ! アイツは『乗った』んやッ!」
「そ、そんなッ……!」
「烏族の力も丸出しやっ! 殺らな殺られるっ! やるしかないでっ!」
未だ事態の急変を認めたくないネギに比べ、小太郎の割り切りは速かった。
死に行く千雨に「守ってくれ」と頼まれたのどか、そののどかを守りきれなかった自分への怒り。
彼は掌に『気』の力を集め、怒りも露わに踊りかかる。「女性は殴らない」という信念も、ひとまず棚上げだ。
空中で学生服を着た小太郎の姿が、何人にも増える。影分身。高位の悪魔・ヘルマン卿をも翻弄した技。
上下左右隙間ない、全方位からの猛攻。達人でも捌ききれないであろう、回避不能な同時攻撃。
だが……

 「小太郎さん……あなたの『闘志』を、わたしのものに」

ゆらり。
嵐のように激しい小太郎の攻撃に対し、刹那は静かな空気を纏ったまま、太刀を一振りして。
次の瞬間、彼女の周囲に巻き起こった旋風が、無数の斬撃を生む。
たった一振りから生まれた無数の斬撃が小太郎の激しい攻撃を相殺し、なお余りある刃が彼を切り刻む。
『神鳴流奥義・百烈桜華斬』。
数々の神鳴流奥義の中でも、対多数戦闘における基本技に近いものではあったが。
普段の刹那の剣とは、鋭さが違う。『気』の量が違う。何より、殺気が違う。
全身ズタズタに切り裂かれた小太郎の身体は、そのまま遠くに吹き飛ばされて……
広場に面した建物の1つに叩きつけられ、ズルズルと力なく、地面にズリ落ちた。
120作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/23(土) 10:21:36 ID:???
ネギは、そして……動けなかった。
あの刹那が、この馬鹿げた『ゲーム』に乗ったということも驚きながら。
目の前の、翼持つ剣士の迫力に、一歩も動けなかった。

烏族とのハーフであり、また呪われた白い翼を持つ彼女。
彼女がその翼を解き放った時、飛行能力のみならず、高い霊力もが解放されることは知ってはいたが。
その力の全てが、『誰かを守ること』でなく『誰かを倒すこと』に向けられた時、これほどの恐怖を生むとは。
研ぎ澄まされた日本刀のような鋭さに、魂も凍るような冷たさ。
迷いも躊躇いもない彼女の剣は、どう考えても普段の太刀筋より数段鋭い。

実のところ、桜咲刹那が持っていた潜在能力は、3−Aの生徒の中でも別格と言える程だったのだ。
ただし……彼女の性質が、その発現を大幅に押さえ込んでいた。
しばしば足元をすくわれがちな生真面目な性格と、攻めより守りを重視する態度、そして能力の封印。
逆に言えば、これらの制約から解き放たれた今の刹那は……誰よりも強い。

「な……なんでなんですかッ!? なんで、のどかさんやコタロー君をッ……!」
「何故?」
杖を両手で握り締め、震えながらもネギは問わずにはいられない。
悠然と振り向いた刹那は、実に穏やかな、清々しい表情で。照れも恥じらいもなく、はっきりと言い切る。
「好きだから、ですよ。美空さんも、あやかさんも、のどかさんも、小太郎さんも、『すずね』さんも……。
 みんな、殺したいほど好きだったからです。
 ……ああ、『すずね』さんには、すんでのところで逃げられてしまいましたが」
「す……すずねさん!? だ、誰のことです!?」
「スーパー鈴音、彼女が教えてくれました。皆を殺せば、その力や想いが私のものになるのだ、と。
 優勝すれば、お嬢様が私の中で蘇るのだ、と。みんなと一体になれるのだ、と」
そして刹那は刀を構え、晴れやかな笑顔で愛の言葉を口にする。狂気と表裏一体の、純粋過ぎる愛。

 「ネギ先生、好きです。大好きです。愛してます……あなたの全てを、わたしのものに」

斬。

【残り  名】
121作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/23(土) 10:24:33 ID:???
とりあえずここまで。続きは夜に。
122マロン名無しさん:2006/09/23(土) 15:18:35 ID:???
風香を除けば残ったのは実力者ぞろい。どうなるか期待して待ってます。
123マロン名無しさん:2006/09/23(土) 19:59:33 ID:???
刹那オワタ
124261:2006/09/23(土) 20:40:01 ID:???
まさに刹那主義
125マロン名無しさん:2006/09/23(土) 20:52:16 ID:???
>>261に期待
126マロン名無しさん:2006/09/23(土) 21:02:34 ID:???
伝説の告白剣!?
127マロン名無しさん:2006/09/23(土) 21:11:19 ID:???
刹那の告白拳ハァハァ
128マロン名無しさん:2006/09/23(土) 21:16:58 ID:???
ダイスキアタック
 告白剣!!
129作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/23(土) 21:36:23 ID:???
52 《 禁断の翼 (2) 》

桜咲刹那(出席番号15番)は、愛を知らない。
……否、愛を知らないというより、愛され方を知らない、と言った方がいいか。

烏族と人間との間に、どちらにも属さぬ者として生まれ。
親もなく、友もなく、烏族の里ではその生来の白い翼のために大いに疎まれ。
近衛詠春に保護され、神鳴流の人間に身柄を預けられたが、彼女は周囲に甘えることができなかった。
そして、近衛木乃香との出会い。
恩を返さなければならない。近衛木乃香を守らなければならない。
それが、幼い彼女の生きる目的になった。人生の責務となった。
周囲の人間は……木乃香や詠春を含めた誰もが、そんな生き方など望んでいなかったのに。
ごく普通の子供として、健やかに育ってくれれば、それで良かったのに。

桜咲刹那は、自分が誰かに愛される価値ある存在だとは、思っていない。とてもでないが、思えない。
必要とされることがあったとしても、それはせいぜい、神鳴流剣士としての力だけだと思っている。
だからその分、彼女は他者を愛する。愛を捧げる。見返りを求めることなく全てを捧げる。
彼女にとって愛情とは、常に他者に向けるものだ。好意とは、他者へ向ける感情だ。
だから逆に、誰かから好意を向けられると、戸惑い慌てることになる。頬を染め逃げだすことになる。
最愛の木乃香からの好意さえ、彼女はどう受け止めればいいのか分からないのだ。
高いプライドの割に、自己評価はおそろしく低い。

そんな彼女が、生まれて初めて、誰かを「欲しい」と望んだ。心の底から望んだ。
手に入れたいと望んだ。自分のモノにしたいと望んだ。愛し合いたいと望んだ。
魂の奥底から、結びつきたいと望んだ。
彼女の想いはどこまでも純粋で――それゆえ、歯止めが無い。初めてゆえに、節操を知らない。

愛の言葉と共に剣を振るうのも、何の矛盾もない行為なのだ。
今の、桜咲刹那にとっては。
130作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/23(土) 21:37:26 ID:???

刹那の剣が、迫る。咄嗟に突き出されるネギの掌、そこに生まれる不可視の壁。
『風花・風障壁』。10トントラックの衝突すら防ぎきる、最強の対物理防御魔法。
考えての行動ではない、訓練によって身についた、反射的な反応。だが……

スローモーションのように、信じられない一瞬の動きをネギは目撃する。
上段から斬り込んできた刹那の刀、それは確かに一瞬、空気の壁に速度を弱めたが。
翼を広げた刹那の剣は、なおも障壁を切り裂き、ネギの身に迫る。
速度を減じ威力を失いながらも、なおネギの身体を捕らえる。
「う……うわぁぁぁぁッ!」
衝撃。
破壊音と共に、ネギの小さな身体が吹き飛ぶ。スーツの胸元が大きく切り裂かれ、血が飛び散る。
タカミチの豪殺居合い拳さえも真正面から受け止めた『風障壁』。
しかし、確かにソレは、どちらかと言えば鈍的な攻撃に適した防御法なのだった。
それでも並大抵の剣撃は止められようが、今の刹那の剣は「並大抵」なんて代物ではない。
特に奥義を使ってもいないにも関わらず、半妖の怪力は分厚い障壁を切り裂いて、ネギの身体を捉え……
彼の小さな身体は、遺跡群地帯の噴水広場、その古い石畳の上を転がる。
ズザザザッ、と何メートルも滑っていった果てに、動きを止める。
カラン、と音を立てて転がるのは、2つに断ち切られた例の木の杖。
そう……刹那の剣は、ナギの形見であるあの杖を、半ばから真っ二つに断ち切ってしまっていた。
ガクガクと身を震わせ、立ち上がることのできないネギを眺めながら、刹那は再び剣を構える。

「……浅かったか。あまり苦しめたくはなかったが……仕方ない。神鳴流奥義、雷光……」
「……させるかッ!」
すぐには動けぬネギ相手に大技を放とうと身構えた刹那は、横から飛び出した黒い影に体勢を崩される。
弧を描いて襲い来る黒い流星は、1つ1つが狗(いぬ)の形。
――『狗神』。無数の狗神をホーミング性能持つミサイルのように放つ小太郎の技、『疾空黒狼牙』。
ダメージは最初から期待していない。時間さえ、稼ぐことができれば。
131作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/23(土) 21:38:28 ID:???
「ネギ……! 生きとるか?」
「な、なんとか……。コタロー君は……?」
「正直、かなり、キツイけどな。こんなところで、終るわけにはいかんで」

噴水の枯れた噴水広場、それに面した建物の瓦礫の中から、立ち上がった小太郎。
全身に無数の傷を負った彼は、片手で腹部を押さえながらも、学生服の上着を脱ぎ捨てる。
一方、父の杖に庇ってもらった格好のネギも、震える膝を押さえながらヨロヨロと立ち上がる。
胸元に大きく斜めに刀傷が走っていたが、大丈夫、風障壁と杖のお陰で、皮一枚斬られただけ。
むしろ地面に叩き付けられた時のダメージの方が大きい。
傷ついた2人の少年は、何匹もの狗神の直撃を受けても軽くよろめいただけの刹那の前に、並び立つ。

「俺と同じハーフとは聞いとったが、なんやアイツ、めっちゃ強いやんけ」
「し……白い翼は、烏族の中でも別格なんだって。それで相当苦労したって聞いたけど……。
 でも、やるしかないよ。あれは普段の刹那さんじゃない。話が……通じない」
「フン。ようやくお前もやる気になったようやな」
それぞれ浅からぬダメージに脂汗を流しながら、彼らは短く言葉を交わす。
並んで拳を構えつつ、小太郎がネギに囁く。

「正味な話、真正面からやってもキツいやろ。そやから、…………、…………」
「ええッ!? そ、そんなことしたら……!」
「大丈夫や。こっちは上手くやる。だから……」
「作戦会議ですか? 時間はあげませんよ。
 神鳴流奥義・変法……二刀連撃・『雷鳴剣』!」
132作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/23(土) 21:39:40 ID:???
小太郎の提案に、ネギは驚きの声を上げるが、2人の話がまとまるよりも早く、刹那が一歩踏み出す。
落雷の如き凄まじい轟音が、2つ連続で響く。
大小2つの閃光が、小太郎とネギの居た場所を急襲する。慌ててその場を跳び、逃げる少年たち。
雷鳴が石畳を砕き割り、弾き飛ばされた岩塊がバラバラと舞う中。
左手で腹を押さえたまま、小太郎の身体がゴキリ、メキリ、と不気味な音を立てる。
骨格が変わり体毛が伸び、筋肉が盛り上がり毛の色が変わり。全身から凄まじい密度の『気』が噴き出し。
『獣化』。犬上小太郎の最後の切り札であり、刹那の翼と同様、秘められた潜在能力を解放する秘策。
同時にネギが、呪文の詠唱を開始する。

「ラス・テル マ・スキル マギステル …………、…………、
 光の精霊45柱 集い来たりて敵を撃て……」
「魔法の矢ですか……ならば。
 『匕首・十六串(シーカ・シシクロ)』、『稲交尾籠(いなつるびのかたま)』」

高音の死体から回収した魔法の指輪を発動体に、ネギは呪文を唱える。
ラテン語は分からないながらも、何度も聞いた呪文の定型句に、刹那も『魔法の射手』を察知して。
その左手から、他ならぬネギの魔力で召喚されたアーティファクトが、無数に分裂しながら飛び出していく。
『稲交尾籠』という技、本来は匕首が結界を形成し、電撃でスタンさせつつ敵を捕らえる『捕縛術』……
なのだが、今の刹那のパワーで放たれれば、それは感電死を免れ得ない死の檻と化す。
ネギは慌てて『瞬動術』で大地を蹴り、難を逃れる。無数の匕首は虚しく地面に突き刺さり、電光を発する。
以前、超との戦いでこの技を使ったのを見ていなければ、反応もできずに終っていたかもしれない。

「外したか……しかし、どうやら詠唱は中断せざるを得なかったか」
「戦いの最中に、どっち見とんのやッ!」
133作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/23(土) 21:40:36 ID:???
小太郎のことなど眼中にない様子の刹那に、獣化した少年は怒りの声と共に突進し、鉤爪を振るう。
切れ味鋭い瞬動術で距離を詰めながらの、目にも止まらぬ強烈な斬撃。
しかし彼の左手は相変わらず腹を押さえたまま。いかに速かろうと、不自然な体勢から放たれた攻撃では。
刹那は悠々と拳をかわすと、野太刀の間合いより内側に踏み込んだ少年を、柄頭で殴りつける。
額を割られ、血を吹きながら吹っ飛ぶ小太郎。その間に、ネギは改めて次の呪文の詠唱を始めている。

「ラス・テル マ・スキル マギステル 来たれ雷精 風の精……!」
「『雷の暴風』……流石にソレは受けたくないですね」

これもまた何度も聞いた、ネギ最強の呪文。刹那は眉を寄せる。
だが、そこは剣士と西洋魔術師の違い。今から大技を撃っても、刹那の方が数段早い。
刹那は両手で『夕凪』を構える。刀身に小さな雷光が走る。

「神鳴流奥義、極大雷鳴……」
「……待てや、コラ」

フォンッ。影が疾走る。何体も走る。瞬動術。影分身。超人的な速度。
獣化した小太郎が何体も、剣を振り上げた体勢の刹那の肩を、腕を、足をがっしと掴む。
額から血を流しながら、刹那に組み付き技を妨害した6人の『小太郎』は、一斉にニヤリと笑う。

「あんま、ヒトのこと無視すんなや。一緒に地獄に付きおうてもらうで?」
「!!」
「……雷を纏いて吹きすさべ南洋の嵐 『雷の暴風(ヨウィス・テンペスタース・フルグリエンス)』!」

轟。
ネギの手元から放たれる、旋風と雷。それが小太郎の分身もろとも、刹那を捕らえ、飲み込む。
小太郎の策、「分身で押さえたところをもろともに撃て」との指示。それに従った最大最強の攻撃。
光は夜の闇に包まれた噴水前広場を貫き、その勢いで広場の向こうの建物を次々と吹き飛ばして。
もうもうと上がる粉塵。目も眩むような閃光が消え去った時、そこには……
134作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/23(土) 21:41:47 ID:???
「やりますね、ネギ先生……!」
翼の一方を黒焦げにした刹那が、しかし、なおも立っていた。
咄嗟に逃げようとして、小太郎に動きを封じられて叶わず、左半身を大魔法に焼かれながら……
それでもなお、立っていた。『夕凪』を手に、炭化しかけた肌を晒しながら、なお立っていた。
恐るべきはヒトならざる者のタフネス。あるいは、刹那の執念。
「どこですか、先生!? この程度では私は止められませんよ!?」
粉塵の中、刹那は狂気に満ちた笑みを浮かべてネギを探す。白黒反転したかのような凶眼。
そんな彼女の背に、ゆっくりと、小さな手が押し当てられる。静かな呟き。

「……『解放(エーミッタム)』」

ボッ。ボボッ。ボボボボボ……ッ!
振り返ればそこに、顔を伏せたネギの姿。短い『力ある言葉』に応じ周囲に浮かぶ、数十個もの光球。
最初に放とうとした『魔法の射手』は、回避でキャンセルされたわけではない。遅延呪文で封印されただけ。
慌てて飛び退こうとした刹那は、しかし何者かに足首をガッシリ掴まれ、動けない。
見下ろせばそこには、プスプスと電撃に焼かれた体から煙を上げる、小太郎の姿。
影分身だけでなく、小太郎本人も巻き添え覚悟で『雷の暴風』の中に身を置いて。
獣化の解けた姿で、地面に倒れ伏し、動きたくても動けず、それでもなお、刹那をしっかりと捕まえていた。

「……だから、『地獄に付きおうてもらう』て、言うたやろ?」
「『魔法の射手・集束・光の45矢』……『極大・桜華崩拳』!」

動けぬ身体でなおニヤリと笑う小太郎。顔を伏せたまま、しかし渾身の力を込めた拳を突き出すネギ。
武道会1回戦の最後、タカミチを打った時の数倍する光が拳に宿る。
詠唱呪文と無詠唱呪文の差。『魔法拳士』ネギの『真の力』。文字通りの『必殺』の拳。『必ず殺す』拳。
あの時タカミチをも倒した最強コンボの、完成形。
大地に叩き伏せられるその瞬間、刹那は柔かな、どこかホッとしたような表情を浮かべ、呟いた。

 「ネギ先生……優勝、して下さい。わたしと このちゃんの全てを、あなたのものに」

閃光。
135作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/23(土) 21:42:34 ID:???

「まあ……気にすんなや。俺、もともと死んどったようなモンやし」
「…………」
戦い終わった噴水前広場。立っているのは、ネギ1人。
胸郭が大きく陥没した刹那。最初に刺し貫かれたのどか。
そして獣化も解け、上半身裸で焦げた身体を晒す小太郎。
彼の腹部、戦いの間もずっと押さえていた腹にはスッパリと大きな傷口が口を開け、腸がはみ出している。
一番最初、刹那が放った『百烈桜華斬』の斬撃の1つが、既に腹腔に達する傷をつけていたのだ。
即死するほどヤワではないが、適切な治療も望めぬこの環境では、おそらく死は免れ得ない傷……。
小太郎は最初から死ぬ気だったのだ。己の死を覚悟の上で、作戦を組み立てたのだ。
「ほな……あと、頼むな。ムカツク魔法先生たちに、一発ガツンと、かましてや……」
それっきり、小太郎は疲れたように目を閉じて。静かに、息を引き取った。

たった1人、残されたネギ。呆然と、立ち尽くす彼。
そんな彼の後ろに、いつの間に近づいていたのだろう。2つの小さな影を連れた1人の少女が、立っていた。
彼女は力なくうな垂れる少年の背中に、静かに声をかける。
「……後悔しているのか?」
「いえ……。他に方法はなかったんだ、とは分かってます。でも……」
「自分が許せんか。自分の弱さが、彼らを守れなかった自分が、許せんか」
「はい……」
エヴァンジェリン・A・K・マクダウェル(出席番号26番)。
ネギを探しに来て、しかしこの戦いには間に合わなかった彼女。最後の激突だけを目撃した彼女。
彼女はそして、悪意に満ちた笑いを浮かべる。

「ならばいっそ、私が殺してやろうか? そもそも私も、お前の命を奪いに来たのだからな」

【出席番号27番 宮崎のどか 背後から胸を貫かれ 死亡】
【出席番号15番 桜咲刹那 打撃により胸部陥没し 死亡】
【出席番号32番 犬上小太郎 電撃と斬撃により 死亡】
【残り 7名】
136作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/23(土) 21:43:54 ID:???
53 《 のこされしもの 》

パチパチと、焚き火が爆ぜる。
本棚立ち並ぶ林の中、龍宮真名(出席番号18番)は、左手で枯れ枝を放る。
彼女の足元には、泣き疲れて眠ってしまった赤ん坊の風香。
風香の『年齢詐称薬』も、そろそろ解けてもおかしくない……
時計など見ていなかったし個人差もあるようだから、正確な所は分からないが。

地底空間でも日が暮れて明るさが失われ、少し肌寒くなってきたようだった。
真名は別にいいが、裸にバスタオルだけの赤ん坊の風香には堪えるかもしれない。
そう思っての、焚き火だった。

このバスタオルも、風香の身体を拭いた何枚もの清潔なタオルも、全部那波千鶴(出席番号21番)の私物。
なんでも保育園の手伝いのボランティアなどで便利なので、持ち歩いていたのだと言うが……。
真名にはとても、彼女のようには手際よくできなかった。赤ん坊の抱き方さえも良く分からない。
失って初めて、真名は千鶴の存在の大きさを思い知る。
この『バトルロワイヤル』で出会うまでは、同じクラスとはいえほとんど話したことすら無かったのに。
この調子では、他にも真価を知ることなく終ってしまった級友は他にも何人も居たのではないか。
実に勿体無いことをしたものだ、と真名は他人事のように思う。

その千鶴であるが、埋葬することもできず、その場に寝かせてくるしかなかった。楓も同様である。
道具もなかったし、何より真名には腕が1本しか残っていない。
銃をベルトに差し、荷物を選んで肩に担ぎ、風香を抱いてその場を立ち去るしかなかった。
歩き出したはいいが、しかしすっかり疲れ果てて……大して歩けていなかったが、このキャンプである。
真名自身、かなりの血を流していたから、その影響もあるのかもしれない。

疲れていても、真名が寝るわけにはいかない。
風香を守るためにも、起きていなければ。
寝息を立てる風香(そういえば彼女は寝てばかりだ)を眺め寂しげに笑うと、再び1本、枯れ枝を放った。
137作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/23(土) 21:44:53 ID:???

と――
何かの気配を察し、真名の眉が急に寄せられる。
足元の風香の上にふわりと上着をかけ、その姿を隠すと、銃を片手に立ち上がる。

「……出て来い。そこに居るのは分かっている」
「フフフ。らしくない様子に少し心配してたけど、流石は真名サンだネ。いいセンスだヨ」
真名の声に応じ、本棚の陰から出てきたのは、超鈴音(出席番号19番)。

「しかし相手が楓サンとはいえ、真名さんがそんな深手を負うとはネ。
 監視役からの報告は聞いていたけど……信じたくなかたヨ」
「……やはり貴様は、魔法先生たちと……!」
「優勝者は、できれば深刻なケガしてて欲しくないのヨ。
 腕一本失った真名サンは、不適格ネ。悪いケド、ここで脱落してもらおうカ」
「…………!」

満面の笑みで、恐るべき言葉を吐く超。
刹那への「手伝い」の申し出を断られた彼女は、こうして1人で「不適格者」の「除去」に当たっていたのだ。
そんな超に対する真名は、厳しい表情で睨みつける。

「やめておけ。『学祭期限定の裏技』使えぬお前に、勝機はないぞ?」
「確かに、普段のフル装備の真名サンが相手ならネ。
 だが、片腕というハンデに加え、残弾数5発、貧血と疲労でフラフラの状態なら……」
「……一体どこまで『見て』いるんだ? お前の新たな駒は?」
「駒とは酷いネ。『同志』と言って欲しいネ」

学園祭の戦いにおいては、超の側に立っていた真名。
報酬もさることながら、あの時点では超の側に理を覚えていたのだ。
何しろ、2年前に失った真名の『マスター』も……人間界重視の『第四の立場』に立つ者だったから。
友愛・孤立・覇権、いずれも『魔法使い』の優位性を疑いもしない立場からは、大きく距離を置いていたから。
思惑の全貌は見えずとも、超の語った目的の片鱗だけでも、味方するには十分な理由になったのだ。
138作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/23(土) 21:45:55 ID:???
けれども、学園祭終了後、超は何も語らずに姿を消し……。
報酬は正当に振り込まれていたものの、真名は超が「大事な何か」を語らなかったことに気付いた。
あるいは、自由な立場を貫くための「傭兵」という立場が、雇い主の超との間に一線を引いていたのか。
半ば真名自身も覚悟の上だったとはいえ……超一味において、真名は『駒』でしかなかった。
葉加瀬聡美や四葉五月に語ったような、本音の断片は真名の耳には入っていなかった。
そんな、超の思惑を見通そうといわんばかりの視線に、超はニヤリと笑って拳を構え。

「これ以上語るのは、野暮というものネ。――行くヨ」
「……来い」

超が監視役の魔法先生たちから仕入れた情報の通り、真名の愛銃の残弾は残り僅か。
超とて、達人である。その体術の鋭さは真名も良く知っている。
さらに、薄い素材ながらも防弾防刃性能を備え、身体能力を底上げしてくれる軍用強化服。
手の動きを妨げない、強力なスタンガンの機能を持つ電磁ナックル。
手持ちの弾数が十分にあればともかく、容易な相手ではない……それゆえの、真名の待ちの体勢。

そんな真名の思惑を知ってか知らずか、超は一気に大地を蹴って接近する。
一気に飛びかかりつつ、手刀を真名に叩き込もうと――
「!?」
――叩き込もうとしたその瞬間、眼前に飛び出す黒い塊。
超は反射的に打ち払う。打ち払ったところで、その正体に気がつく。
黒いがっしりした銃身、片手で取り回すにはいささか重すぎる質量……真名の愛銃、デザートイーグル。
真名の左手から投擲され、空中で衝撃を受けた銃は、その場で暴発。
弾丸はあさっての方角に飛んで行ったが、至近距離での閃光と轟音が、超の目と耳を襲う。
そしてせっかくの武器を撃たずに投げた真名の左手の中には、ほぼ同時に抜き放ったもう一本の銃。
柿崎美砂(出席番号07番)が取り落とし捨てていった、小口径のリボルバー。
遠距離では威力も命中精度も望めぬその小型銃を、真名は至近距離から超に叩き込む。
残った弾丸を全て、容赦なく遠慮なく、視力と聴力を奪われた超の身体に叩き込む――!
139作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/23(土) 21:46:32 ID:???
誰もが撃つと思うであろう愛銃を、投げつける。相手の意識の外にあった別の武器を、本命にする。
……それが、拳銃使いとしての真名の、今、精一杯の策であり、技であった。
これがもう一本腕が残っていれば、二挺拳銃の構えで相手を幻惑する手もあった。
『羅漢銭』とは行かないが、『指弾』を使う手もあった。マーシャルアーツで格闘戦を挑む手もあった。
けれど、今のコレが……1本の銃を投げてもう1本を抜きざまに撃つのが、今の真名には精一杯で。

「……結構キクね。骨、ヒビくらい入ったかナ」
「……やはり、頭は撃たせてもらえんか」

タイツ状のパーツも合わせ、超の全身を包んでいだ軍用強化服。唯一素肌の露出した、首から上の部分。
真名はもちろん、その防具がなく、人体の急所でもある頭を狙ったわけだが……
超が咄嗟に掲げた両腕に、全て防がれてしまっていた。
至近距離の銃撃には防弾服も衝撃を殺しきれず、全くの無傷というわけには行かなかったが。
ともかく超は、そこになおも立っていた。
カラン、と全弾撃ちつくしたリボルバーがその場に落ち、それと同時に……叩き込まれる超の鉄拳。
腹部に受けた打撃と強烈な電撃に、真名は超にもたれるように崩れ落ちる。
もう、武器はない。痺れて動くこともできない。完敗だった。

「真名サンなら私を『殺してくれる』かも、とも思たガ……残念だたネ」
「ま、待て……それは、どういう……」
バシュッ。
真名の問いは最後まで発せられることはなく。超は寂しげに微笑みながら、それでも手刀を振るう。
麻痺した真名には回避できない。達人の手刀は、ちょっとしたナイフほどの切れ味を持つ。
スパッと切り裂かれたのは、左腕の付け根。腋の下にある太い動脈が断ち切られ、鮮血がほとばしる。
あまり知られていないが、ここは人体に何箇所か存在する、出血によって確実に死に至る急所の1つ。
右腕の残っていない真名には、自分で押さえて止血することもできない。
正確な医学知識に基づき致命傷を与えた超は、今度も最期まで見届けることなく、その場を立ち去る。
「次は、林の方か……明日菜サンと、古菲……これもまた、気が重い相手ネ……!」
140作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/23(土) 21:48:28 ID:???

焚き火が、消えかけていた。
本棚の林の中にグスグスと、少女の泣き声が響く。
身体の上に重さを感じて、死にかけた真名は億劫そうに目を開ける。
……全裸の少女が、真名に覆い被さり、涙を流していた。
必死に真名の傷口にタオルを押し当てているが、止血しきれていない。じわじわと、命が漏れ出していく。

「た……たつみー! たつみーってばぁ……!」
「……風香か」

鳴滝風香(出席番号22番)。超が立ち去るとほぼ同時に解けた、『年齢詐称薬』の効果。
最後まで風香の存在を隠し、超の意識がそちらに向かないようにしていた真名。
命の恩人が死に瀕しているのは分かったが、しかし風香には手の打ちようがない。応急処置もできない。
ただ、泣くことしかできない。

風香は……赤ん坊の姿ながら、全てを聞き、理解していたのだ。
『年齢詐称薬』は色んな意味で完全な幻術であるが、それでも幻術は幻術。本質を変えるものではない。
身体的には赤ん坊そのままに、喋ることも自分の世話をすることもできぬ状態ではあったが。
千鶴の言葉を聞き、マナの言葉を聞き、楓や美砂、超の言葉も聞き。
全ての状況を、彼女はしっかり理解していた。マナが真名であることも何もかも、理解していた。

一度は銃を手に、真名たちの前に立ち塞がった風香。真名たちを殺そうとした風香。
その風香が、死に行く真名に縋り付いて泣いている……。
真名は静かに微笑むと、最期に言い遺す。

 「生き残れ、風香。お前は……何としても、生き伸びるんだ。私と、千鶴の分までも」

そして真名は、最後に風香の知らない、異国の男性の名を呟くと。
血の気の失せた顔に小さな笑みを浮かべ、そのまま息を引き取った。

【出席番号18番 龍宮真名 失血により 死亡】
【残り 6名】
141作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/23(土) 21:49:12 ID:???
54 《 最後の手段 》

遺跡群地帯、大聖堂。
以前ザジとの死闘が行われた血の跡残る巨大な空間に、2人の声が響く。
エヴァンジェリン・A・K・マクダウェル(出席番号26番)と、ネギ・スプリングフィールド(出席番号32番)。

「『スーパーすずね』か……。それは恐らく、超鈴音(チャオ・リンシェン)のことだろうな」
「ちゃ、超さんですか?」
「ぼーやは中国語は修めていないのか? もし学んでいれば、分かったはずだ。
 『チャオ・リンシェン』というのは、実は中国人としてはいささか不自然な名でな。
 偽名、それもおそらく、別の漢字文化圏の名を無理やりに中国語読みしたものだろうさ。
 『すずね』と読むなら、日本人女性の名前としてかなり自然なものだろう?」
「超さんが……日本人!?」
「日本語文化圏で生まれ名付けられたのだろう、というだけで、血統までは分からんがな。
 大体、奴の発言が全て事実なら、お前の血、つまり英国人の血も引いているわけだ。
 他に何が混じっていても……それこそ、ヒト以外の血が混じっていても、驚かんよ」

千雨が知っていた、小説『バトルロワイアル』の筋書き。
同じく千雨が見抜き、明らかにした『フェイクの首輪』、及び首に刻まれし『刻印』。
夕映が『世界図絵』で調べ疑いを抱いた、『蠱毒の呪法に近い』『記録にない儀式魔法』。
明日菜から念話で又聞きした、葉加瀬聡美と四葉五月の断片的な証言。
そして、倒された刹那が口走っていた、『すずね』なる人物から聞いたという話。
これらの全てが、エヴァの推測を補強する。

「こいつは、人間を使った『蠱毒』だよ。極めて悪質な、巨大な儀式魔法だ。
 島全体にも、パッと見には見えないが、島丸ごと1つ分の巨大な魔方陣が描かれている。
 未来人『鈴音』が、来る未来に開発されるはずの魔法をこの時代に持ち込んだのだろう。
 西洋魔術と古代中国呪術のハイブリッド魔術……なかなか良く出来ている」
「で、師匠、この呪い、なんとかなるんでしょうか? さっき僕も調べてみましたが、かなり複雑で……」
142作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/23(土) 21:50:19 ID:???
エヴァの分析に納得しつつも、ネギは不安そうな声を上げる。
ネギとて素人ではない。天才少年と謳われた素質ある魔法使いである。
魔法先生たちの仕掛けが分かったところで、そう簡単に魔法を解くことはできそうにもない。
解呪というのはかなり高度な魔法だ。複雑な儀式も必要だし大量の魔力も要する。
道具類はチャチャゼロの持込みによってある程度揃ってはいるが、それ以外は……。

だが、エヴァはそんなネギに自信に満ちた笑みを浮かべる。
ニヤリと笑って、虚空を見上げる。

「まあ、急くな。考えはある。
 だが、その前に……出歯亀どもが五月蝿いな。ちょっと、『カーテン』を閉めておこうか?」


「…………!!」
水晶球を覗き込み監視をしていたガンドルフィーニは、息を飲む。
不意に虚空を見上げたエヴァ。水晶球越しに、その目が監視役のガンドルフィーニと合う。
目を合わせて、ニヤリと笑う。
「……気付かれてるっ!?」
次の瞬間、エヴァはパチン! と指を鳴らして……
水晶球の画像が乱れる。アンテナの調子の悪いTVのように、乱れる。
慌ててガンドルフィーニが魔力を微調整するが、映像は回復しない。
それまで自在に覗くことができた島の光景、それが大聖堂内部に限り、全く見通すことができない。

「これは……対感知系魔法結界!?」
「首の『刻印』も応答ありません。感知系のみならず、遠隔攻撃魔法も妨害されています!」
教授に代わり席についたシスター・シャークティも悲鳴のような声を上げる。
生徒の動向を感知するための、水晶球による遠隔視。
首の『刻印』から常時送られてくるはずの、各種生命データ。
そして首の『刻印』を標的に、遠隔地からピンポイントで撃つことができる爆破の魔法。
そのいずれもが、魔法的な防御結界により、妨害を受けていた。
エヴァとネギの2名だけ、『バトルロワイヤル』を管理する魔法先生たちの支配から逃れていた。
143作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/23(土) 21:51:14 ID:???
「……だから、侵入してきた使い魔と接触した時点で、『爆破処分』しておくべきだったんですッ!」
「過ぎたことを言い立てても仕方ないだろう。問題はこれからどうするべきか、だ」

数分後。
未だ牢に監禁されている教授を除いたほぼ全ての魔法先生が、部屋には集まっていた。
どうやらエヴァンジェリンは、島に侵入したチャチャゼロから受け取った道具を使い、結界を張ったらしい。
結界の内外で、全ての遠隔魔法の行き来を遮断する結界だ。
かなり高度な技術のはずだが、流石はエヴァといったところか。
これが天井の開いた解放空間なら、何をやっているのか覗き見する余地はあったのだが……
いや、だからこそ、彼女たちは大聖堂に場を移したと見るべきだろう。

あれから色々試してみたが、この結界、この場所からはどうすることもできないようだ。
ただし――誰かが現地に向かい、直接結界を壊せば、簡単に崩すことができるはずである。
結界さえ崩すことができれば、エヴァたちの様子を探ることができる。
結界さえ崩してしまえば、なんとなれば、彼女たちを爆破することもできる。

「超君はどうしている? こういう時のための彼女だろう!?」
「今の場所は……本棚地帯。遠いですね。
 向かわせてもいいのですが、時間がかかり過ぎます」
「では、どうする? 誰が行く? 誰が現地に向かって事態に対応する?」

髭にサングラスの先生の言葉に、誰もが顔を見合わせる。
元・600万ドルの賞金首、『闇の福音』。最強最悪の悪の魔法使い。
いくら魔力が大幅に封じられたとはいえ、彼女と正面から戦わなければならないであろうの任務。
誰だってやりたいものでは……

「では……僕が行きましょう。開始時に使った『転送魔法』なら、島のどこにでも一瞬で行けますよね?
 瀬流彦先生、お疲れのところ申し訳ないが、また転送の魔方陣の準備を……」
「せ、先生!?」

誰もが黙り込んだ中、そして1人の男が名乗りを上げる。彼はタバコの火を揉み消し、立ち上がって――
144作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/23(土) 21:51:46 ID:???
「さて――これで、邪魔は入らん」
「師匠……!?」
結界を張り、魔法先生たちからの干渉を排したエヴァ。
大聖堂の唯一の入り口は、チャチャゼロとカモが見張っている。
全ての準備を整え、そしてエヴァはネギに語る。

「この魔法……この首に刻まれた『刻印』、私の技術なら、『解呪』できないことはない」
「ほ、本当ですか!?」
「『登校地獄』の呪いをかけられ15年。『サウザンドマスター』の死のニュースを聞いて10年。
 以来私はずっと、『呪いを解く技術』については研究を重ねてきたのだ。
 時間は少しかかるが、『人間を使った蠱毒』という狙いが分かれば、この『刻印』を解くことはできる。
 『刻印』を解いて、自由を取り戻させることができる。
 ただし……それも私の魔力量が十分にあれば、の話だ」
「魔力……」
「例外もあるが、基本的に『解呪』は、技術と魔力、その双方が術者を上回らねばならん。
 私が未だに『登校地獄』の呪いを解けずにいるのも、奴のバカげた魔力量のせいだしな。
 ざっと見た所、この首の『刻印』、技術レベルとしては大したことはない。
 だが魔力が問題だ。二重の封印によって魔力を制限された今の私は、残念ながらパワー不足だ」

エヴァの魔力を縛る『登校地獄』と『学園結界』の二重の封印。
吸血鬼騒動の時がそうであったように、せめてこの片方だけでも解ければ、相当な力が使えるのだが。
そしてエヴァはニヤリと笑う。悪の本性を剥き出しに、ニヤリと笑う。

「だがな。ぼーやが居れば、話は簡単なんだよ。ぼーやが抵抗しなければ、全ては簡単に済むんだよ。
 『学園結界』は今この場からはどうにもならないとして……
 『登校地獄』の簡単な解き方、例外的な解き方。ぼーやは覚えているかな?」
「あ……!」

【残り 6名】
145作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/23(土) 21:52:37 ID:???
今夜はここまで。

明日、朝に1回、夜に2回投下して、全ての投下を終える予定でいます。
あと少しだけ、お付き合い下さい。
146マロン名無しさん:2006/09/23(土) 22:20:46 ID:???
>>261 wktkして待ってますねぇ
147マロン名無しさん:2006/09/23(土) 22:44:02 ID:???
タカミチは敵と思わせといてエヴァ達を助けてくれる!多分……。
148マロン名無しさん:2006/09/23(土) 23:11:51 ID:???
風香、いけるか…!?
149マロン名無しさん:2006/09/23(土) 23:21:22 ID:???
そういえば風香も生き残り経験無いんだよな
ガンガレ超ガンガレ
150マロン名無しさん:2006/09/23(土) 23:26:51 ID:???
これは風香は生き残るしかないな
151261:2006/09/23(土) 23:32:16 ID:???
>>146
申し訳ありません。自分のミスで名前に261と入ってしまいました。名乗り出たつもりは全くありませんでした。
自分は単なるROMにすぎません。名乗ろうと予定していた作者様及びこのスレの方々にご迷惑をかけた事を謝罪します。
152マロン名無しさん:2006/09/23(土) 23:37:20 ID:???
風香ガンガレ生き残れ!
153マロン名無しさん:2006/09/23(土) 23:40:49 ID:???
桜子やザジに比べれば生き残れそうな風香、今度こそいけるか!?
154実名攻撃大好きKITTY:2006/09/24(日) 00:04:48 ID:???
もう風香さえ生き残ってくれればいい
風香頑張れ、超頑張れ
155マロン名無しさん:2006/09/24(日) 00:36:32 ID:???
しかし、桜子はいままで2回生き残れると思った展開があったが。
最終的にリタイヤで終わっているだよね、一応両方ともメインヒロイン扱いだったが。

レースにたとえるとファイナルラップで突然トラブルで止まってしまった感じだ。
156マロン名無しさん:2006/09/24(日) 00:41:40 ID:???
風香人気に嫉妬




生き残れ風香
157マロン名無しさん:2006/09/24(日) 00:43:36 ID:???
むしろ死んだからこそ両作品で良キャラだった
なんにもしないで生き残るよりも遥かに良いよ



と桜子を目立たせて生き残らせる展開が一切浮かばなかった俺が言ってみる
158マロン名無しさん:2006/09/24(日) 01:14:05 ID:???
まとめサイト4を作ろうと思ってアドレス取得まではやったんだが、
前のまとめサイトをそのまま写すのってどこまでやっていいんだ?
さすがにソース全部丸写しはまずいよな?
159マロン名無しさん:2006/09/24(日) 01:31:47 ID:???
しかし、あと一日兼あと三話分でホントにケリつくんカチラ。
また、自戒も含めて念のため言っとくと、この一日二回投下の超ハイペースは
あくまでも異例なことと確認しておく必要があると思う。
第14部以降の投下がまたほぼ一日一回ペースに戻っても、遅いなどと
不当に贅沢な文句をつけることがないように心得ておかなくては。
160作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/24(日) 08:58:01 ID:???
55 《 善悪の彼岸 》

超鈴音(出席番号19番)は、自問自答を続ける。
自分は果たして、「正しい」のだろうか、と。自分がやっていることは、「正義」なのだろうか、と。

それはもちろん、超にも言い分があるし主張がある。目的もあるし根拠もある。
しかしそれは、超が相手にする者たちも同じ。超が犠牲にする者たちも同じ。
世に正義も悪もなく、ただ百の正義があるのみ……とまでは言わないが。
超自身以外にも、いくらでも「正義」がありうることは、百も承知である。

超は自問自答を続ける。これでいいのだろうか、と。こんなことをしても良いのだろうか、と。
そんな彼女は、そして『バトルロワイヤル』の中で見つけた真理にすがる。
5年前、10歳の幼さで経験した地獄の中で見つけ出した真理に、全てを託す。

 思いを通すは、いつも力ある者のみ。
 逆に言えば――力を示した者は、思いを通す資格がある。

超の計画は、実はかなり綱渡りだ。
綿密な計算に基づく大胆な策を打ちながらも、何度も「必要のない危険」に身を晒している。
彼女の知性と持ち札があれば回避することもできたはずの危険に、あえて身を投げ出している。

前夜祭の直前、魔法先生たちの会合を盗聴し、ネギたちもろとも魔法先生に追われた時も。
まほら武道会の最中、地下道でタカミチを取り押さえようとした時も。
武道会終了後、魔法先生たちに取り囲まれた時も。
学園祭2日目夜、ネギ先生たちと対峙した、お別れ会直前の戦いの時も。
学園祭最終日、ロボット軍団を繰り出し儀式魔法を決行し、あわやタカミチに倒されかけた時も。
ネギのカシオペアに仕掛けた罠を、「ギリギリ学園祭に戻ってこれるかもしれない」時間に設定した時も。

超鈴音は、試していたのだ。
自分の「正しさ」を。自分が「思いを通す資格ある者かどうか」を。
もし、自分が「間違っている」ならば――誰かが、彼女を打ち倒すだろう。彼女を、止めてくれるだろう。
161作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/24(日) 08:58:41 ID:???
だが……誰も、超を止めなかった。誰も、超を止められなかった。
必要以上に余裕を見せ、隙を晒し「遊んで見せた」いくつかの戦闘でも。
本気でこれまでかとも思った、学祭最終日の対タカミチ戦でも。
半ば「戻ってきてくれる」ことを期待し、「また会おう」と告げたネギ一味も結局「戻って」来れず。
この『バトルロワイヤル』にしても、これまた綱渡りの連続。
作戦が失敗する可能性、破滅に至るかもしれぬ綻びは、あちこちにあった。
大体にして、超自身がタイムパラドクスに巻き込まれるのは仕方ないにしても……
こうして1参加者として『バトルロワイヤル』に加わる必要は、実はなかった。
いくら装備が充実し情報をリークされていても、他の参加者に惨殺される危険はかなりある。
必要以上に苦しんで死ぬ可能性は、かなりある。
それでも……超はあえて、この方法を選んだ。

  世に正義も悪もなく。思いを通すは、いつも力ある者のみ。

幼く、気弱で、火星の学校のクラスでも常に誰かの顔色を窺っていた童顔の少女、鈴音(すずね)。
彼女は強くなる必要があった。走り続ける必要があった。立ち止まることは、許されなかった。
一連の事件におけるネギがそうであったように、常に自分の「正しさ」を疑い、迷い続けていたが。
その一方で、鈴音は動き続けなければならなかった。
全ての迷いと弱さを「超・鈴音」の仮面の下に押し隠し、計画を続けなければならなかった。


……暗い林の中、1本の川が流れていた。
流れの速い川である。中央の山岳地帯に端を発し、島の外まで流れ出る川。
地図の上では、島東部の林と島南東部の本棚地帯の境目あたり。
川の何箇所かには古い石造りの橋がかかっていて……超が立っているのも、その1つ。
彼女はやってきた2人に、ニヤリと笑いかける。

神楽坂明日菜(出席番号08番)と、古菲(出席番号12番)、だった。
162作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/24(日) 08:59:42 ID:???
「……気をつけた方がいいヨ。この辺、ちょっと東に行ったら『立ち入り禁止区域』だからネ。
 そこの川に落ちて流されたら、首が爆発して死ぬヨ」
「あ、あんた……超!?」

短い仮眠を取り、ネギからの『念話』の内容を古菲にも伝えて。
疲労はまだ残っていたが、ネギたちと合流すべく夜の林を歩き出した明日菜と古菲。
ネギからの追加の連絡はなく、彼女たちはのどかや小太郎が既に倒れたことを未だ知らない。
ただひたすら、ネギたちとの合流を図ろうと、道を急いでいたところで……
出会ってしまったのは、最悪の相手。諸悪の根源。

「あんた……! アンタは『第2の策』を仕掛ける側じゃなかったの!?
 なんで首輪つけてこんなトコに居んのよ!」
「ちゃ、超!? 本当に、超アルか!?」
それぞれに驚く2人に対し、超は拳を握って身構える。
その両腕も、実は至近距離からの真名の銃弾で骨にヒビが入っている。
特に、被弾にも関わらず真名に叩き込んだ右腕は、完全に折れてしまっている。
が、構わず構える。

「言葉は無用。お2人とも、お疲れのところ申し訳ないガ……。
 特に古は、ケガしているところ、申し訳ないが。
 これは、殺し合いの『ゲーム』ヨ。
 戦おうネ。正々堂々真正面から、戦おうネ」
「超……!」
「……いい度胸だわ。
 もともとこの馬鹿げた『ゲーム』抜け出して、アンタをブン殴りに行こうと思ってたのよ。
 お尻ペンペン程度じゃ、許さないんだから……!」
163作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/24(日) 09:00:27 ID:???
戸惑う古菲をよそに、明日菜は戦意十分。その手に巨大な剣を構え、身構える。
ここまで苛立たしくも無力感ばかりを味合わされてきた明日菜。空回りさせられてきた明日菜。
その不満が、超という格好の標的を見つけ、今まさに爆発寸前であった。
――左手に『魔力』。右手に『気』。明日菜の全身を包む、『咸卦法』の光。
気持ちの整理のつかぬ古菲をその場に残し、彼女はハマノツルギを構えて突進し――

「……まあ、この辺が潮時だろうネ」
ドスッ。
古い橋の上。大剣を手にした明日菜の突進は――嘘のようにあっさりと、超の身体を捕らえていた。
真正面から易々と、超の身体を刺し貫き、そのグリップ近くまで彼女の腹部に埋まり。
刺した明日菜自身、信じられないといった表情。
全く回避する素振りもなかった超は、そして大剣ごと明日菜を抱くように腕を伸ばす。明日菜の肩を握る。

「フフフ……。私はネ、間違っても『優勝』するわけにはいかない身なのヨ。
 そろそろ生存者も少なくなてきたことだしネ」
「な、何を言って……!?」
「ただ自分を『殺した』相手を優勝させるのは、少し腹立たしいしネ。明日菜サンには、一緒に来てもらうヨ」

電撃。思わず振りほどくことすら忘れた明日菜の身体を、激しい電撃が襲う。
刺された超。麻痺した明日菜。そのどちらも、その場に立ってはいられない。
そのまま2人の身体は、フラリと橋の下に転落する。咄嗟に古菲が右手を伸ばすが、間に合わない。
橋の下、激しい流れの中に2人の身体は飲み込まれる。
川の下流、首の爆破が行われる『立ち入り禁止区域』に向け、2人は絡み合いながら流されていく――


超は、そしてようやく心の底からホッとした表情を浮かべる。溺れながら、それでも安らかな溜息をつく。
ようやく鈴音は、その小さな肩に背負うには重過ぎる荷から解放される。待ち望んだ裁きを得る。

そう。超鈴音は、本心では『敗北』をこそ望んでいたのだ。
暴走していく計画。止まることのできない状況。
誰かに止めて欲しい。もう終りにしたい。無意識のうちにそう叫ぶ彼女は、あえて計画に危険を織り込んだ。
誰かが「超鈴音」を止めるチャンスを、数多く用意した。
164作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/24(日) 09:01:04 ID:???
考えてみれば……
この『麻帆良バトルロワイヤル』という計画自体、不自然なところは数多くあった。
「魔法界はいずれ『人蠱』を作って暴虐の限りを尽くす」、その前提はいい。
だが何故それへの対策が麻帆良側での『人蠱』作成なのか。他に方法は無かったのか。
『人蠱』の作成が必須だとしても、何故3−Aなのか。他のクラスでは本当にダメだったのか。
超の知性があれば、もっと安全な方法がいくらでも考えつけたはずである。
先祖殺しのタイムパラドクスの危険を回避する方法も、いくらでもあったはずである。

火星の『バトルロワイヤル』で、当時のクラスメイトを皆殺しにして。
タイムマシンを作り過去に飛ぶまでの間に、レジスタンスの仲間を数多く「盾」にして。
今回の大会で、またもクラスメイトのほとんどを死に追いやって。
優しい鈴音の心は、とうの昔に張り裂けて。涙を堪え封印し、ようやく辿り着いたゴール近く。
疲れ果てた彼女は、ようやく待ち望んだ解放の時を迎える。
身体を刺し貫かれ、川に流され、薄れ行く意識の中、鈴音は最期にふと思い出す。

「そう言えば……私のご先祖サマ、結局誰だったのかナ。ネギ坊主と結ばれるのは、誰なのかナ。
 これだけ死んでいるのに、未だタイムパラドクスは起きてないようだしネ。
 まあ、私の仮説が間違っていただけかもしれないガ……」


2人は川を流される。すぐに迫る見えない線。地図の上に引かれた線。立ち入り禁止区域。
……そして、爆音が、響いた。

【出席番号19番 超鈴音 胸をハマノツルギに刺し貫かれ 死亡】
【出席番号08番 神楽坂明日菜 立ち入り禁止区域侵入により 爆破処分】
【残り 4名】
165作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/24(日) 09:04:52 ID:???
56 《 悔恨の拳 (1) 》

暗い大聖堂に、蝋燭の明かりが揺れる。血の跡がべっとり残る空間が、怪しく照らされる。
何を祀っていたのか、そもそも宗教施設だったのかどうかも分からない、巨大なホール。
そこに今は、燭台が並び魔法陣が描かれ、香が焚かれ。
魔方陣の中心で延々と呪文を唱えているのは、エヴァンジェリン・A・Kマクダウェル(出席番号26番)。
ラテン語のみならずギリシャ語や古代中国語も混じる、極めて複雑高度な術式だ。
魔力が渦巻き、一般人にも見えるであろう燐光を発する。
エヴァの額に汗が浮く。彼女の表情は真剣そのもの。周囲を顧みる余裕は一切ない。
そして、その様子を見ているのは、オコジョが1匹のみ。
言葉もなく、儀式の行方を見守っている。
彼が仕えるべき主人、ネギ・スプリングフィールド(出席番号32番)は……
大聖堂の壁際に、完全に干からびて、倒れていた。
誰がどう見ても、生きてはいない。ミイラである。
その首に嵌る首輪はエヴァの手によって破壊され、首を一周する『刻印』のすぐ傍には、2本の牙の跡。

「頼むぜ、エヴァっちよォ……。兄貴の『漢気』を、無駄にしないでやってくれ……!」

アルベール・カモミールは、目の端に涙を浮かべて儀式の行方を見守る。
彼は見届けなければならない。どんなに辛くても、エヴァのこの先を見届けなければならない。
それが、ネギの遺志だった。
166作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/24(日) 09:05:39 ID:???

参加者の命を縛る『真の首輪』、首の『刻印』を『解呪』するに足る技術を持っているエヴァ。
ただし二重に魔力を封じられた彼女では、『解呪』に必要な魔力がない。
愛衣を襲い魔力を底上げしてなお、魔力が足りない。
しかし、エヴァの魔力を封じる『登校地獄』の呪いには、簡単な解き方がある。一瞬で解ける方法がある。
術者の血縁の血を大量に吸い、吸血鬼の真祖の力をもって『解呪』するのだ。
つまり――ナギ・スプリングフィールドの息子、ネギ・スプリングフィールドの生き血。

「『登校地獄』の呪いを解いても、まだ『学園結界』は残るから、私の全盛期のようには行かん。
 修学旅行の時ほどにはならんが、ほれ、ぼーやと力比べした停電の中の戦い、あれくらいの力は出る。
 そしておそらく、それで十分だと思う」
「僕が生き血を捧げれば、師匠が首の『刻印』を解いて、自由になれる、ということですか!?」
「そうだ。そうすれば、あの魔法先生たちと戦うこともできる。『蠱毒』の法を妨害することもできる」
「…………」

ネギも他の生徒たちも、多くの者が考えてきた魔法先生への反抗。
エヴァが示したのは、彼らに残された、ほぼ唯一の方法だろう。たった1つの細い道だろう。
しかし、その代償が己の命、ということになれば、流石にネギも躊躇ってしまう。
167作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/24(日) 09:06:23 ID:???
「生き血を吸われたら、僕はどうなるんですか……?」
「分からん。この私にも、いくつかの可能性を示せるだけで、どうなるかは分からん」

ネギの必死の問いに、エヴァは腕を組んで目を閉じる。
そもそも、吸血鬼の吸血にも、いくつか種類がある。同じように見えて、違いがある。
同族を増やすための儀礼的な吸血行為。血だけを貰いつつ、相手を吸血鬼にしない吸い方。
そして――相手がどうなるかも考えず、ひたすら貪り喰うような吸い方。
エヴァが愛衣に行い、またこれからネギに行おうとしているのは、最後のやり方だった。

「この場合、お前自身の魂が持つ『闇への親和性』のようなものが大きく結果を左右する。
 まず、ヒトとしての命が尽きるのは、確実だ。『人間としてのネギ・スプリングフィールド』はここで終る。
 そこから先は――ざっと3通りの可能性が考えられる。
 まず、ミイラ化して、それっきり『死亡』する可能性。『闇への親和性』が低ければ、こうなるだろう。
 次に、『死に損ない(アンデット)』として『蘇生』したはいいが、知性のない食屍鬼(グール)となる可能性。
 最後に、僅かな確率だが、知性持つ闇の貴族、真祖直系の吸血鬼として蘇る可能性。
 ……まあ、万が一にも食屍鬼なんぞに堕ちたら私が直々にブチ殺してやるから、2つに1つだな」
「…………」

エヴァの言葉に、ネギは悩む。
反抗の可能性に命を賭け、志半ばに倒れた千雨とのどか。ネギの優勝を望んで死んでいった刹那。
命を捨てて反抗の可能性を取るか、それともエヴァの提案を蹴って『ゲーム』に乗るか。
悩んだ末――彼は決断する。

「……お願いします。僕の命で、まだ生き残っているみんなが助かる可能性があるのなら……!」
168作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/24(日) 09:07:27 ID:???

――かくしてネギはミイラのような姿となって打ち捨てられ、儀式魔法は始まった。
ネギは最期まで、明日菜たちと連絡を取ろうとはしなかった。相談しようともしなかった。
代わりに、ネギはエヴァに頼んだ。
自分の代わりに、明日菜たちを助けてくれと。明日菜たちの『刻印』も、『解呪』してやってくれと。
彼の最後の願いに、エヴァは黙って頷いた。
まずは術者たるエヴァ自身。続いて、もし蘇ったならば吸血鬼となったネギ。
さらにこちらに向かっているはずの明日菜たち、と順番に『刻印』を『解呪』していく計画。
『刻印』さえ消え去れば、爆破を恐れることなく魔法先生たちと戦える。みんなの仇を討てる。
表から呼び入れられたカモは、その計画を聞いて考え直すよう迫ったが、ネギの意志は固かった。
カモにできること、それはこの後の成り行きを全て見守ること。ネギの代わりに、全てを見届けること。

「それにしても、大変な儀式みてぇだな……!
 あのエヴァンジェリンが、こんなにてこずるなんてよ……」
カモは溜息をつく。
元々、『呪い』と『解呪』との関係は、『暗号文』と『暗号解読』との関係に近いものがある。
かけるのは簡単。かけた本人が解くのも簡単。しかし当事者以外の者が解こうとすると、これは大変だ。
技術と魔力が十分にあっても、時間がかかる。長い魔法儀式の間、無防備な姿を晒さねばならない。

「……まあ、そのためのゼロか。奴もエヴァの魔力受けて、自由に動けるみてぇだし」
チャチャゼロ。エヴァンジェリンの従者である自動人形(オートマタ)。
その身体能力はエヴァの魔力に依存し、それがゆえに長年不遇な立場にあった存在。
エヴァ以上に魔力封印の影響を受け、軽口を叩くしかできなくなっていた人形。
しかしエヴァが『登校地獄』の呪いから解き放たれたのを受け、その力は戻っているはずだ。
全盛期ほどとは行かずとも、並大抵の達人など、簡単に切り刻めるだけの力が……

――ドンッ!
それは、唐突に。
大聖堂を揺るがす大きな音が、響き渡る。
まるで近くで大型トラックが交通事故でも起こしたような衝撃。隕石でも落ちてきたかのような振動。
169作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/24(日) 09:08:35 ID:???
「な――!?」
「…………ッ!」

思わぬ音に、カモは驚きの声を上げ、エヴァも儀式を続けながら脂汗を滲ませる。
たった1発。異常があれば連絡を送ってくれるはずのチャチャゼロは、何も言っては来ず。
大聖堂の入り口の扉が、ゆっくりと押し開けられる。戸口に立った人物が、「何か」を投げる。
音を立てて床を滑り、蝋燭の光の中に姿を現したのは――変わり果てた殺人人形の姿。
いつもの笑みを貼り付けたまま、巨大な鉄球で叩き潰されたかのように壊された、ゼロの姿。
辛うじて頭部は原型を留めているが、首から下は酷いことになっている。
「ぜ、ゼロっち!? うぉおいッ!」
「ケケケッ。参ッタゼ。ソコソコノ時間ハ稼ゲルト思ッタンダガ、一撃カヨ。我ナガラ不甲斐ナイナ」
「……済まないね、ゼロ君。僕らの方にも、あまり時間も余裕も残ってないんだ」

ゆっくりと、男が大聖堂に踏み込んでくる。ゼロを叩き潰した男が入ってくる。
蝋燭の光に照らされたその顔に、カモは息を飲み、エヴァは顔を歪める。
儀式を中断するわけには行かないエヴァに、彼はポケットハンドのまま、微笑みかける。

「本当は、こんな終盤に教師サイドがこういう直接干渉をしたくはなかったんだが……
 エヴァ、君がそういうつもりなら、仕方ない。僕も、これが仕事なものでね」

タカミチ・T・高畑。
学園最強の広域指導員にして、魔法界ではAA+の戦闘力評価を受ける実力者。
学園長亡き今、麻帆良の『魔法使い』の中では文句なしに最強の男。
チャチャゼロを一撃の下に叩き伏せた彼は、そして呪文を唱え続けるエヴァに一歩近づいて。

轟。
『咸卦の気』に身を包んだ彼の豪拳が、動けぬエヴァに向け、放たれた。

【出席番号32番 ネギ・スプリングフィールド エヴァに血を吸い尽くされ 死亡】
【出席番号なし チャチャゼロ 豪殺居合い拳の直撃により 機能停止】
【出席番号                     】
【残り  名】
170作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/24(日) 09:10:30 ID:???
今朝はここまで。

>>159
全くですねw 自分のペースを基準にしないようにして貰わないと。
……それ以前に、14部の準備できてる人は居るんでしょうか。
171マロン名無しさん:2006/09/24(日) 09:26:42 ID:???
生き残りそうなやつがどんどん死んでいく意外
172マロン名無しさん:2006/09/24(日) 09:28:46 ID:???
乙かれさま作者13s夜も頑張ってください♪
173作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/24(日) 20:18:51 ID:???
57 《 悔恨の拳 (2) 》

幼い日に夢見たものを、1つずつ忘れ諦めていくのが「大人になる」という事ならば。
タカミチ・T・高畑は、間違いなく大人だった。彼が憧れた人々以上に、大人だった。

『サウザンドマスター』ナギ・スプリングフィールド率いる『紅き翼』に参加し、共に戦場を駆けながら。
少年だったタカミチは、純粋に、彼らに憧れた。彼らのようになりたいと望んだ。
メンバーの1人ガトウを師と仰ぎ、彼の特異な格闘術をあえて身に付け。
彼らは本当に、タカミチにとって人生の目標だったのだ。

しかし……どこで道を間違えたのだろう。
明日菜と出会った時か。メンバーが散り散りになった時か。それとも、ガトウが死んだ時か。
ともかく『紅き翼』は、完膚なきまで解体された。一般にはその経緯は知られてないが――完敗だった。
幼い少女を連れたタカミチは、そして日本に渡り、麻帆良学園という組織の一員になった。
組織に組み込まれ、その枠の中でのみ、拳を振るうようになった。

彼の心には、敗北感しかない。どこまで行っても、苦い想いしかない。
家族同然の存在となった明日菜にも他人行儀な言葉遣いを崩せず、どこか距離を置いた関係を続け。
『悠久の風』の命じるままにあちこちに出かけ、命ぜられるままに戦って。
とても物分りの良い、優秀な組織人。かつて憧れたナギとは、対極的な生き方。

魂の奥底に空漠としたものを抱えながら、タカミチは組織を裏切れない。
ネギを助けたいと思っても、「立場上」手助けすることができない。
明日菜たちに共感を持っていても、「仕事として」彼女たちの前に立ち塞がる。
組織というものを裏切れない。かつて「そういうモノ」に反発し、抗い、そして潰された『紅き翼』のトラウマ。
魔法界という「巨大な組織」が麻帆良ごと彼を裏切った今、彼は「麻帆良という組織」を裏切れない。

彼はそして、自嘲する。
自分には、誰かに愛されるような資格はない。誰かに好意を持たれる資格なんてない。
何しろ、ガトウに託された明日菜でさえも、「仕事」となればこうして『ゲーム』に放り込んでしまうのだから。

ああ、あの日憧れたナギが、こんな時居てくれれば――思いっきり殴り飛ばしてくれたに、違いないのに。
174作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/24(日) 20:19:57 ID:???

完成しつつある、エヴァンジェリン・A・K・マクダウェル(出席番号26番)の解呪魔法――
儀式魔法の最中で動けない彼女に、タカミチ・T・高畑は容赦なく拳を叩き込む。
『咸卦法』を使い『居合い拳』を強化した、一撃必殺の『豪殺・居合い拳』。
戦闘のプロであるチャチャゼロをも破壊した拳が、エヴァの身体を捉える。

「…………ッ!!」
「……好きだったよ、エヴァ。僕は本当に君のことが、好きだったんだ」

かつて同級生であったこともある2人。一時は本当に、彼女に淡い恋心を抱いていた時期がある。
彼女がナギを慕っていたことを知った上で、なお横恋慕のように想っていたことがある。
けれどもタカミチの拳は容赦なく彼女を打つ。それが仕事だから、彼女を殴る。
エヴァンジェリンは悲鳴すら上げる余裕なく、吹き飛ばされ……壁に叩き付けられた。
石造りの壁にクレーターのようにヒビが入り、熟したトマトのように、小さな身体が潰れ、血が撒き散らされる。
最期の言葉を遺すことすら、許されなかった。

「ちょッ……おい、タカミチさんよ! 本気かよッ!」
「……本気も本気さ。エヴァの身体でも、コレは耐えられないはずだ」
思わず声を上げるカモに、タカミチは静かに答える。
彼の左中指に光るのは、銀の指輪。魔法の発動体にして、対魔物用の武器。
先ほどの『豪殺居合い拳』も、拳圧を飛ばす飛び道具としてではなく、直接打撃を当てている。
叩き込まれた銀の指輪の拳は、真祖の『再生』をも阻害する。致命傷になりうる。
そして狙ったのは彼女の心臓の真上。銀の武器を打ち込むことで吸血鬼を滅ぼせる急所の1つ。
壁からズルズルと崩れ落ちるエヴァ。その身体はピクリとも動かず、絶命しているのは明らかだった。
あまりにあっさりと滅ぼされた、『不死の魔法使い』。
彼女の『死』を確認した彼は、視線をカモに向ける。

「さて、オコジョ君……不法侵入者である君にも、この辺で退場して頂こうか」
「ちょッ、待ッ……!」
パン。パパパン。
カモの制止も間に合わず、大聖堂に乾いた打撃音が何発も響き……
目にも止まらぬ『居合い拳』を打ち込まれたアルベール・カモミールは、成す術もなく一個の肉塊と化した。
175作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/24(日) 20:21:08 ID:???

……全てが動きを止めた、大聖堂の中。
タカミチはそして、タバコを咥え、火をつける。
溜息をつくように、大きく煙を吐く。

「……明日菜君たちの方はどうなったのかな。
 せめてネギ君か明日菜君、どちらかには生き残って欲しかったんだが……」

小さく呟いた彼は、エヴァたちの死体に背を向ける。
自らの意思に拠らずして拳を振るうタカミチ・T・高畑にとって、勝利は常に憂鬱なものだ。
任務は終えた。この場に残る理由はもうない。
あとは『人蠱の法』の妨げにならないよう、早くこの場を立ち去るのみ。
彼は身を翻し、大聖堂の外に向かって歩き出す……。

【出席番号26番 エヴァンジェリン・A・K・マクダウェル 豪殺居合い拳により 死亡】
【出席番号なし アルベール・カモミール 居合い拳の連打により 死亡】
【残り 2名】














176作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/24(日) 20:22:26 ID:???




――大聖堂を出ようとして、タカミチはふと足を止める。

……ピチャピチャと、水音が響いていた。
子犬がミルクを舐めるような、肉食獣が咀嚼をするような……背筋が凍りつくような音。
彼はハッとして振り返る。

叩き潰された、エヴァンジェリンの小さな身体。その身体から飛び散った膨大な血液。
その血溜まりの前に獣のように四つん這いになり、美味そうに舌を伸ばすモノが居た。
ピチャピチャと彼女の血を味わう『ソレ』は――既に干からびたミイラなどではない。
パタタ、とミイラの上に降りかかった数滴のエヴァの血が彼を『蘇生』させ、彼はさらなる血を求めて。
ちょっとした池ほどもあった血が、見る見るうちに飲まれ吸われて消えていく。
息を飲むタカミチの前で、ソレは顔を上げ、小さな眼鏡越しに凶眼を光らせ、そして笑う。
その唇の間から覗くのは、白く鋭い2本の牙。

「これが――血の味。確かに師匠の言っていた通り、この世のものとは思えぬほど、美味しいね。
 数百年モノの、ビンテージ処女の血。真祖の魔力に満ちた血。
 『生まれて初めて』味わう血がこんな贅沢品で、僕は運が良いのかな。それとも悪いのかな。
 こんな味を知ってしまったら――他の人の血など、吸う気にもならない」
「き……君は……ッ!」
目の前で膨れ上がる、常識外れに膨大な魔力。ゆっくりと立ち上がる、小さな身体。
その迫力に、百戦錬磨のタカミチが、呑まれる。
頭の片隅で「逃げなければ」と思いながらも、金縛りにあったように動けない。

吸血鬼が吸うのは、血だけではない。血と共に「相手の存在そのもの」を、喰らうのだ。
『人蠱の法』が目指したように、他者の存在を『喰らい』『我が物にする』方法。それが『吸血』という食餌。
真祖ならざる吸血鬼でも、自らを生んだ真祖の血を吸えば、真祖の力を我が物とできる。
177作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/24(日) 20:23:43 ID:???
立ち上がった彼の首には――そして『刻印』が無い。
死亡した時にはその力を集めて『人蠱』のモノとし、またいざという時には爆破することもできる『刻印』。
それが、綺麗に消えうせている。
……タカミチに殴られながらも、最後の最後にギリギリでエヴァが完成させた『解呪』。
その対象は、しかしエヴァ本人ではなかったのだ。
壁際でミイラと化し、『蘇生』の気配すら感じられなかった、ネギ・スプリングフィールドを対象とした――
どこか遠くで、今は亡きエヴァンジェリンの笑い声が、聞こえたような気がした。
してやったり、と言わんばかりの、エヴァの満足そうな哄笑の幻を、2人はしかし、はっきりと聞いた。
数百年の時代を超えてきた少女はその存在の全てを愛した男の息子に託し、納得と共にこの世を去る。

少年は手を広げる。エヴァの亡骸から無数のコウモリがバサバサと飛びあがり、少年の身体に巻きつく。
夜の闇よりなお冥いマントを身に纏い、彼は真正面からタカミチを見据える。
強烈な吸血鬼の邪眼の前に、魔法抵抗力が高いはずのタカミチが、一歩も動けない。

「――タカミチたちは、間違っていると思う。この『バトルロワイヤル』は、間違っていると思う」
「う……うあッ……!」
「だから、僕は、許さない。ここまでに倒れたみんなの分も合わせて――戦わせて、もらいます」

生来の高い魔力の上に、真祖の力。在りし日のナギを思い出させる、圧倒的かつ絶対的な迫力。
タカミチすら絶望するしかないほどの膨大な魔力を、その手に集め。
吸血鬼ネギ・スプリングフィールドは、悔恨と共に、彼が憧れたタカミチに向け、その拳を――!


【出席番号32番 ネギ・スプリングフィールド(死亡済み) アンデットとして 蘇生】
【教師サイド タカミチ・T・高畑 ネギの魔力の暴走(オーバードライブ)に叩き伏せられ 死亡】

【出席番号32番 ネギ・スプリングフィールド 『ゲーム』外に脱出】

【残り 2名】
178作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/24(日) 20:24:39 ID:???
58 《 決着 〜そしてもう1つの終り〜 》

……林の中。
川にかかる橋の上、古菲(出席番号12番)は、未だに座り込んでいた。
明日菜と超が落ちてから、立ち上がる気力さえ湧かず。自由にならない左腕をダラリと垂らして。
呆然と、川の流れを眺めていた。

どれほどの時間、そうしていたのだろう。
既に流されていてしかるべき、深夜12時の3回目の定期放送も流れない。
彼女はふと、人の気配を感じて顔を上げる。
南からフラリと姿を見せたのは、肩にバスタオルをかけただけの全裸の少女。
鳴滝風香(出席番号22番)。
古菲と同様、空虚な表情の彼女の手には、不釣合いに巨大な拳銃。
真名の遺品、デザートイーグル。その中に残された弾は、ほんのわずか。
夢遊病者のような足取りで、風香は古菲に歩み寄る。古菲は立ち上がりもせずに見上げる。

「……くーふぇい」
「……風香アルか。これはまた、ヒドい格好アルね」
古菲の力ない笑みに、風香は泣きそうな表情を浮かべたまま。
黙って、右手の銃を持ち上げる。至近距離から、古菲の額に狙いをつける。

真名の最期の言葉。真名と千鶴の分まで、何としても生き延びろと言ったあの言葉。
その言葉に応えて銃を手にした風香の手が、しかし震える。
一度はマナや千鶴を殺そうともした彼女が、無防備な古菲を前に、躊躇する。

「ああ、そうアルか……。それも、いいかもしれないアルね……」
「……!」
「撃つアル。そして、私を楽にするアル。もう……疲れたアルよ」

ホッとしたような、古菲の呟き。
風香はそして、目を閉じて、引き金にかけた指に力を――
179作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/24(日) 20:25:28 ID:???

【出席番号12番 古菲 額を銃で撃ちぬかれ 死亡】
【残り 1名】







……暗い地底空間が、少しずつ明るくなる。
夜明け。地上の夜明けに連動した、地底湖の薄明。
うっすらと光が差す、穏やかな湖の湖面に。

1人の人影が、静かに浮かんでいた。

麻帆良学園の制服ではない、活動的な印象の私服。
右手に力なく握られた、1本のハリセン。
そして髪を2つにまとめる、鈴のついた髪飾り。
首にあるはずの首輪は、どこかで岩にでもぶつけた際に壊れたのか、既に失われていて。
拘束から解かれた首には、黒い魔法の『刻印』が一周、首の周りを取り巻いている。
未だ消えることなく、『刻印』が残されている。

「なんで私、生きてるんだろ……」

湖面に静かに浮かびながら、神楽坂明日菜(出席番号08番)は、呆然と呟く。
一緒に川に落ちた超鈴音(出席番号19番)の身体は、流される途中で首が爆発していたのに。
明日菜だけはこうして、延々と川を島の外まで流され、島を取り巻く巨大な地底湖に浮かんでいる。

――マジックキャンセル。魔法無効化能力。
その極めてレアな生来の能力は、全ての魔法を無効化する……とまでは行かないものの。
少なくとも、放出型の攻撃魔法に対しては、完全な防御力を発揮する。
180作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/24(日) 20:26:11 ID:???
明日菜も実は、首の『刻印』を刻まれる所までは、抵抗できなかった。
彼女も、巨大な魔方陣であるあの島の中で死んでいれば、『人蠱』に取り込まれていただろう。
だが――『刻印』のもう1つの機能。『首を爆破する』機能については。
首元でピンポイントで炸裂させられる、というだけで、その本質はごく普通の『爆発の魔法』だ。
攻撃呪文の一種だ。放出型の攻撃魔法だ。
障壁も無視する完全なゼロ距離で炸裂するため、達人にも魔法使いにも抵抗できない攻撃だったが。
明日菜にだけは、元々通用しない。発動することなく、掻き消されてしまう。

彼女はそして静かに湖面を漂う。朝霧の出てきた湖面に、静かに浮かぶ。
何をどうすればいいのか全く分からないまま、流されるままに漂う。


……ふと、明日菜は気付く。
鏡のような静かな湖面。霧に包まれた、幻想的な雰囲気の中。
いつの間に居たのか、1人の少年が、明日菜の顔を覗きこんでいた。
魔法のように――いや、おそらく魔法そのものの力で、湖面に立って明日菜を覗き込んでいた。
血の気のない顔で、闇のように黒いマントを纏い、そこに立っていた。

「…………」
「……なんて顔してんのよ、アンタ……!」

明日菜はそして、クスリと笑う。彼女自身も泣きたい気分だったが、それでも頑張って、彼のために笑う。
優しく微笑みながら、頭上に佇む、幻のような少年に手を伸ばす。

「大丈夫よ。私は、一緒に居るから。アンタを置いて、勝手に死んだりしないから。
 だから泣かないで、ね、ネギってば……!」


【出席番号08番 神楽坂明日菜 『ゲーム』外に脱出】
181作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/24(日) 20:27:13 ID:???
……ラス前、夜1回目の投下はここまで。

日付が変わる頃に、エンディング的な1話を投下して終了とする予定です。
では。
182マロン名無しさん:2006/09/24(日) 21:32:20 ID:???
古……。
183マロン名無しさん:2006/09/24(日) 21:35:18 ID:???
古は生き残ると思ってた
184マロン名無しさん:2006/09/24(日) 22:04:30 ID:???
結局戦闘は最後まで('A`)だったな
185マロン名無しさん:2006/09/24(日) 22:06:44 ID:???
古・・・・ヽ(`□´)ノうわぁぁぁぁぁん
186マロン名無しさん:2006/09/24(日) 22:07:14 ID:???
風香はこの場合どうなるんだ?
187マロン名無しさん:2006/09/24(日) 23:07:18 ID:T3JTIUL3
風香は生き残りじゃね?
188マロン名無しさん:2006/09/24(日) 23:13:39 ID:???
吸血ネギは11巻のホラーハウス呼び込みスタイルを更にリアルに
オドロオドロしくしたような感じだろうか。
189マロン名無しさん:2006/09/24(日) 23:48:41 ID:T3JTIUL3
エンディングwktk
190作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/25(月) 00:13:07 ID:???
59 《 結果報告 》

――第1回 麻帆良バトルロワイヤル、終了。

参加者総数、35名。
参加者中の死亡者、33名(うち1名は死亡後アンデット化)。
参加者中の逃亡者、2名(うち1名は『死に損ない(アンデット)』)。

管理側教師の不祥事による処分、1名。
管理側教師の殉職、1名。
侵入者、2名(その双方共に、死亡及び機能停止を確認)。

最終生存者、1名。

洗脳処置、魔法的支配処置、共に滞りなく完了。
イレギュラーな要素数多くあれども、『人蠱の法』、無事、完成。
『バトルロワイヤル』、終了。





【出席番号22番 鳴滝風香 優勝】


191作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/25(月) 00:14:19 ID:???
60 《 それは、いつか見た未来 》



――あれから3年。
世界は、その様相をガラリと変えていた。

覇権主義の派閥が主導権を握り、人間界に対してあからさまに牙を剥いた魔法界本国。
当初、人間界の側はまるで歯が立たなかった。
人間界側の近代兵器も何もかも、魔法界の側はその性質を熟知している。
対する人間界側は、魔法について知識がない。『魔法』の実在は理解しても、対魔法戦闘のノウハウがない。
異界から溢れ出した魔物たち、そして『魔法使い』たちの前に、先進諸国の軍隊も敗北を重ねた。
圧倒的な強さで、その版図を広げていく魔法界陣営。
――その前に立ち塞がったのが、麻帆良学園を中心とする『人間界の』魔法使いたちだった。

戦いは激しいものとなった。多くの命が、魔法界と麻帆良陣営との間の戦いで失われた。
数においても装備においても圧倒的に不利な麻帆良陣営。
その麻帆良で最強の戦士となり、数の不利を1人で覆してしまったのは。
最終人間魔法兵器。万能戦士。ワンマンパーティ。麻帆良の切り札。『人蠱』。3−A最後の生き残り。

数々の異名を背負うことになった、鳴滝風香、だった。
192マロン名無しさん:2006/09/25(月) 00:15:01 ID:???
片手に拳銃。片手に『夕凪』。どこからともなく取り出すは、巨大手裏剣。
ザジの仲間の魔物たちと、高音が使役していた影法師、そして狗神の群れを引き連れ、大部隊を成して。
その手に宿るは、世界でも指折りな膨大な魔力。得意とするのは火炎系攻撃魔法と治癒魔法。
中国拳法と合気柔術と神鳴流と忍術を修め、たとえ素手でも誰にも負けない。『気』の力も膨大だ。
影分身も駆使すれば、前衛後衛、彼女1人でも全て同時にこなせる。
メカの扱いとコンピューターの扱いにも長け、潜入任務にも大活躍。
任務に使う当てはないが、料理もイラストも写真もスポーツも勉強も、何でもござれの完璧超人でもある。

……いくつか、術者たちにとっての計算違いはあった。
例えば、エヴァンジェリンやさよ、茶々丸の能力は、結局風香には引き継がれなかった。
いずれも『蠱毒』の対象となる『生き物』ではなかった、ということらしい。
どこへともなく姿を消した、ネギと明日菜の2人についても同様である。
超の当初の計画からすれば、ネギの能力を『人蠱』に取り込むことこそ肝要だったはずなのに。
あるいはまた、明日菜のマジックキャンセル能力が加われば、さらに強力な存在となったはずなのに。
この2名の逃亡者は、図書館島の地下方面へと脱出した後、一切の足取りが途絶えている。
図書館島の司書の関与が疑われているが、真相は闇の中だ。

けれども、それらの予定外の問題があってなお、風香は強かった。圧倒的に強かった。
魔法界の誰も敵わない。何を繰り出しても誰を繰り出しても倒される。
戦いは、やがて麻帆良学園側が押すようになってきた。
その強さゆえに、人間界に存在した『魔法使い』の組織の多くが、麻帆良を盟主と仰いで集まって。
『魔法使い』のみでなく、世界の影に居た者たちも続々と姿を露わにし、麻帆良の側についた。
京都神鳴流、甲賀忍群、烏族の里、狗族の群れ……。
当初は風香だけが頼りだった戦力も、こうして集まった組織の分、膨大なものとなっていき。
麻帆良は、魔法界本国にも匹敵する巨大勢力の頂点に立ったのだ。
193マロン名無しさん:2006/09/25(月) 00:16:10 ID:???
『バトルロワイヤル』も、あれからさらに2回行われている。おそらく今後も行われるだろう。
麻帆良学園都市に抱かれたいくつもの学校、その中からランダムに選ばれた1クラス。
その非人道的な行為に反対の声も出ないではなかったが、しかしそれらの声は封殺された。
人間界で唯一の希望である麻帆良。魔法界をも凌ぐ力を持つに至った麻帆良の教師陣。
そしてその目的は、麻帆良陣営の強さの拠り所である『人蠱』の作成。
彼らに逆らえる者は、誰も居なかった。

第2回大会は、聖ウルスラ女子高等学校の3年D組。
ドッジ部で苦楽を共にした仲間同士の、激しい戦い。最後まで生き残ったのは、リーダー格の英子。
第3回大会は、なんと麻帆良学園初等部の生徒たちが集められ。
幼い恋と涙の果てに、はる樹に庇われ最後まで生き残ったのは、早々に脱落すると思われていた雪。
どちらも『人蠱』となって強大な力を手に入れ、麻帆良学園の強さの一角を成す存在となった。
……同じ『人蠱』とはいえ、後から作られた2人は、風香よりは格段に劣る存在であったのだが。


世界は……そして、麻帆良をトップとして、統一されつつあった。
魔法界の側につく国家や勢力もある一方で、やはり『人蠱』を擁する麻帆良の方が遥かに強く。
『人蠱』の術を研究していた魔法界側の研究者は、早い時期に風香の手によって暗殺されていた。
魔法界陣営の『人蠱の法』の完成は、数十年単位で遅れることになり。
当初の流れはすっかり逆転し、今や世界は一色に染まりつつあった。
『人蠱』を力の源とした恐怖政治。反論も許さぬ一極支配。延々と続く魔法界との戦争。
20年前の『大戦(おおいくさ)』を上回るこの戦いは、しかし既に決着が見えていた。
その後に待つであろう大暗黒時代も含めて、既に結末が見えてしまっていた。
194マロン名無しさん:2006/09/25(月) 00:17:09 ID:???
……それは、いつからなのだろう。
そんな麻帆良に反抗するレジスタンス組織が、出没するようになっていた。
「魔法界のやり方もおかしいが麻帆良のやり方もおかしい」、そう声を上げる者たちが。
彼らの力はごくごく弱く、抵抗も微々たるものではあったが。
その中にたった1組、麻帆良にも無視できない存在があった。

正確な確認の未だ取れない、レジスタンスのまとめ役。一説によれば創設者でもあるという若者2人。
偵察と討伐に向かった麻帆良の手の者たちを、ことごとく返り討ちにした強敵。
レジスタンスの『英雄』、『黒衣の魔法使い』と、『刻印の戦士』……。


――鳴滝風香は、そして今、そのレジスタンスの討伐に向かっている。
先に麻帆良陣営のナンバー2、同じく『人蠱』である英子が調査に向かい、そして連絡を絶った場所。
彼女の最後の報告によれば、山の中に彼らの拠点があるらしい。
罠かもしれない。レジスタンス側が流した虚偽の情報かもしれない。
それでも風香は、単身その場所に向かう。
小柄な身体には大きすぎる野太刀を担ぎ、小さな手には大きすぎる拳銃を腰に挿して、現地に向かう。
当時とほとんど変わらぬ体格、変わらぬ髪形。ただ少しだけ大人びた顔つきで。
クラスの誰のものなのか、あの頃よりも少しだけ皮肉っぽい笑みを浮かべて……。


山の中、満月に照らされる、静かな湖があった。
夜の静けさの中、風香は1人、しばし湖を眺める。3年前を思い出すような光景。
あの巨大な地底の湖も、こんな感じだったっけ。
そんな風香の背に、静かな声がかけられる。
195マロン名無しさん:2006/09/25(月) 00:18:08 ID:???
「……3年ぶりになりますか。懐かしい光景だとは思いませんか、風香さん?」
「…………やっぱり、先生だったんだ」

音もなく、風香の背後に立っていた2人。
想像通りの相手の登場に、風香はゆっくりと振り返る。

エヴァンジェリンの遺品のマントに小さな身を包む、10歳の時点で時の止まった少年。
その脇に控える、首に『刻印』残されたままの、18歳の女戦士。
『黒衣の魔法使い』ネギ・スプリングフィールドと、『刻印の戦士』神楽坂明日菜。
明日菜が首根っこを掴んで引きずっていたのは、無敵であるはずの『人蠱』の1人、英子。
白目を剥いて泡を吹き、生死までは分からぬが完全KOされているのは間違いない。
最強の人間魔法兵器『人蠱』を倒した2人は、そして『人蠱』の中でも最強の風香の前で、身構える。

「久しぶりね、『みんな』。そろそろ……終わらせてあげる」
「担任だった僕が、僕たちが、『みんな』を止めてあげます。全て、終わりにしましょう」
「……そうだね。3年前のボクたちの戦い、決着を、つけようか」

倒すべき敵となった2人。『取り込み損ねた』2人。
風香の周りに、影法師と怪物と狗神たちが、湧き出すように出現して。
静かな夜の湖のほとり、全てを終らせるために、彼女たちは――。


【残り  名】




   ネギま! バトルロワイヤル 第13部          完
196作者13 ◆K05j0rAv6k :2006/09/25(月) 00:18:44 ID:???



……以上をもちまして、第13部を終幕とさせて頂きます。
最後の戦いの結末については、語らない方がいいでしょう。
それぞれの読者の想像に、お任せします。
貴方が思い描いた結末が、貴方だけの真実です。

とにもかくにも、ここまで私の駄文にお付き合い頂き、ありがとうございました。

この先、この第13部の続編・番外編・アナザー編などを書く予定は、とりあえずありません。
2作目の構想も無いわけではないのですが、本編の展開を待ちたい部分があるので、先が見えない状況です。
再びお目にかかる機会があるかどうか、いささか怪しいものですが……
ひとまずこれをもって、名無しの1読者に戻らせて頂こうと思います。
誰かは分かりませんが、14部を担当することになる次の方も、頑張って下さい。期待しています。
197マロン名無しさん:2006/09/25(月) 00:39:11 ID:???
投下スピードだけは御立派でした
戦闘はつまらないわ利口ぶった文体だわで、設定を見せたかっただけのオナニー臭漂う作品をありがとう
198マロン名無しさん:2006/09/25(月) 00:39:49 ID:???
gjでしたぁぁぁ
打ち切り最終回みたいな終わり方だけど素直に風香カコイイとおもた
199マロン名無しさん:2006/09/25(月) 00:43:49 ID:???
>>197

              死 ね

200マロン名無しさん:2006/09/25(月) 00:44:53 ID:???
おつかれさん
201マロン名無しさん:2006/09/25(月) 00:45:27 ID:???
実にGJでした!風香おめでとうww
202マロン名無しさん:2006/09/25(月) 00:45:34 ID:???
以下、何事も無かったように乙コールと風香様ご生還祝賀会
203マロン名無しさん:2006/09/25(月) 00:45:51 ID:???
>>199
死ねというなら否定してやれ
204マロン名無しさん:2006/09/25(月) 00:54:31 ID:???
最終兵器風香ktkr
205マロン名無しさん:2006/09/25(月) 00:57:34 ID:???
GJでした。個人的には好きな作品でした。戦闘描写どうこう言われましたが
今までにない設定でとても楽しめました。投下お疲れでした。
206158:2006/09/25(月) 01:05:37 ID:???
13部目にしてついに風香初生存か。





ところで、まとめサイト4なんだが、とりあえずは11部以降、でいいのか?

専ブラ使ってるから文章の保管はできるんだが、12部の絵の補完が出来そうにない。
あと、htmlファイルも保存していなかったんで誰か補完してくれると助かります。
それと、まとめサイト3のトップのロゴ、あれも流用していいんですかね?
207マロン名無しさん:2006/09/25(月) 01:26:35 ID:???
戦闘がつまらなかったってのは同意
後出しじゃんけん感が強いというかなんというか…結局は番狂わせもなく予定調和ばかり
銃火器の偉大さを思い知ることになった

そこらへんごまかそうとしてか風香優勝させてるけど、たいしてスポットが当たることもなかったから「ハァ?」ってのが正直な感想
208マロン名無しさん:2006/09/25(月) 01:56:08 ID:???
>>206
まとめサイトのことはよくわからん……
3の管理人からのコメントがあればいいんだけど……
209マロン名無しさん:2006/09/25(月) 02:15:18 ID:???
中盤あたりから展開を端折り過ぎたと思うな。感情移入する間もなくバタバタ死なれた印象が強い
しかし斬新な設定に文章自体は楽しめた。なので俺はGJ!と言いたい
210マロン名無しさん:2006/09/25(月) 07:46:41 ID:???
GJGJGJGJGJGJ!
とりあえず文句言うやつは話を書け。文句言うのはそれからだ。
211マロン名無しさん:2006/09/25(月) 07:55:42 ID:???
>>210
「ここが〜だった」とかの文句は別にいいだろ。それで作者の悪い所が分かってレベルアップにつながるんだし。
「つまらない」とか「駄作」とか言う奴が一番問題あり。
212マロン名無しさん:2006/09/25(月) 10:56:59 ID:???
例え批判的でも具体的に感想を言われた方が作者としては嬉しい。
しっかり読んでくれて、今後に期待してくれてる。と判るからな。
ただGJとだけ言われ続けると、だんだん空しくなる。
213マロン名無しさん:2006/09/25(月) 13:42:24 ID:???
いじめスレに戻るから打ち切ったんだよ
あんなスレのどこがいいのか
214マロン名無しさん:2006/09/25(月) 13:54:43 ID:???
>>213
あそこならマンセーしてもらえるからだろ?
何書いてもどんなに矛盾してもあそこならGJ!!連発だしな
215マロン名無しさん:2006/09/25(月) 14:04:05 ID:???
ちょっと誰か古菲マン呼んできて
スレの流れが暗黒期突入前みたいになってる
216マロン名無しさん:2006/09/25(月) 17:18:07 ID:???
>>213-214
このスレのルール知っててそういう言い方するのかな
打ち切りも何も、作者は書き上げたらそれで全部だろうに
217マロン名無しさん:2006/09/25(月) 18:37:00 ID:???
つ荒らしはスルー
218マロン名無しさん:2006/09/25(月) 18:39:49 ID:???
職人側にはキツいスレだよな
問題点指摘されても、投下中に今さら直せないし
で、叩く側が調子に乗る
219マロン名無しさん:2006/09/25(月) 19:12:05 ID:???
展開はともかく、文章力に関しての指摘なら俺は嬉しいけどなぁ
そこなら時間ある時は修正けくし
220マロン名無しさん:2006/09/25(月) 19:32:09 ID:???
展開に関してはただ単に個人の感想と受け取ればいい。
その読み手にとっては納得行かない展開でも、別の読み手がどう受け取るかはわからんし。
結局、話をどう処理するかは作者が決める事。

ただ「〜と思った」という感想があるだけであり。
その感想をどう受け止めるかも、どう今後に活かすかも作者の自由。
221マロン名無しさん:2006/09/25(月) 20:15:41 ID:???
具体的な意見言って貰える方が良いと思う。
GJと言われるのも嬉しいけど次の作品を書く為にも率直な感想が欲しい
222マロン名無しさん:2006/09/25(月) 20:41:51 ID:???
>>212,221
刹那の「○○をください」って言いながら斬っていくのはかっこよかった。
ちゃんとそれで数人倒したし。
飛び過ぎる設定もそんなに悪くなかったと思う。

感想ってこんな感じ?全然具体的ではないけど。
いや、勿論本心だけども。
223158:2006/09/25(月) 23:39:02 ID:???
ネギまバトルロワイヤルまとめサイト4
http://www.geocities.jp/negimabr/index.html

とりあえず、11部のまとめだけ完成したんでアドレスを載せときます。
まだ手をつけていない部分が多いですが、これからやっていくので。
とりあえず、12部と13部のまとめを優先的にがんばります。

あと、ミスがあったら修正するのですみませんが報告お願いします。
224マロン名無しさん:2006/09/25(月) 23:51:08 ID:???
>>223
うおおお待ってました!激しく乙です!
225マロン名無しさん:2006/09/26(火) 00:01:37 ID:???
今携帯だから中身みてないんだが、ありったけの想いを込めて乙と言わせてもらう
226マロン名無しさん:2006/09/26(火) 07:41:41 ID:???
実際13氏の作品はマンネリを打破する良い作品であったと思います。
とりあえず文章がうまいです。

一つ一つの表現が綺麗にできてて自分は好きでした。
GJです。
227マロン名無しさん:2006/09/26(火) 09:11:50 ID:???
>>222
刹那が自発的キラーになるのは珍しい展開だよな。
このか人質に取られて嫌々、とかはあったけど。
228マロン名無しさん:2006/09/27(水) 10:07:14 ID:???
14部書いてる人いる〜? この空気じゃ投下しづらいかもしれねーけどさw
229マロン名無しさん:2006/09/27(水) 10:39:47 ID:???
11部始まる頃から書いてるのにまだ書き上がらない駄目な奴ならここにノシ


おおざっぱな地図やら作ってみると作品に矛盾が出てくる出てくる……終わらねぇぜ畜生orz
230マロン名無しさん:2006/09/27(水) 18:42:16 ID:???
短編作者の時間がやってまいりましたよー
231司書 ◆diEk0iTtGI :2006/09/27(水) 20:38:18 ID:???
補完の投下をしてもよろしいでしょうか?
232マロン名無しさん:2006/09/27(水) 20:45:16 ID:???
>>231
どうぞお願いします!
233司書 ◆diEk0iTtGI :2006/09/27(水) 20:57:32 ID:???
すいません
急遽出かけることになったので帰ってきたらすぐに投下します
234司書 ◆diEk0iTtGI :2006/09/28(木) 07:48:00 ID:???
朝になっちったよ
つーわけでヒソーリ投下開始
235司書 ◆diEk0iTtGI :2006/09/28(木) 07:49:26 ID:???
<side真名:仕事内容>

開催三日前にて、
「……またお前か、まだ何か用があるのか?」
真名が神社の掃除を行っている時に思わぬ、いやそんなに驚くべきことでもない。
来訪者は超鈴音だ。
「私が依頼以外でここを訪ねるとでも?」
悪役気取りの笑い方は真名に暗雲を予期させる。
「で、仕事内容は?」
「事を上手く運ぶためのクラス誘導」
「それだけで理解できると思っているのか?言葉不足だ」
「確かに」
わざと遠まわしの言い方をしているのだろう、真名は直感した。
言いにくい、依頼しづらい内容か?
考えている間に超は本題を語り始めた。
「三日後、3−Aはある島に集団で拉致され、そこで殺し合いを強要される」

………………

口を挟む余裕がないほど気が動転していた。
顔色変えず、楽しそうに語る超は人間以外の生物に見えるほどだ。
「――――さて、分かってくれたかな?」
分からない。分かりたくない。
目の前にいるこいつは黒幕であり、真名を主催者側に引き摺り込もうとしている。
「驚くのも無理はない。でもこれは事実、プロジェクトは動き出している。
真名の参加拒否は許されない。拒否されるくらいなら誘ったりしないネ」
「私にも仕事を選ぶ権利はある。強要などできない」
真名は超がここまで見境のない人間だと思っていなかった。
236司書 ◆diEk0iTtGI :2006/09/28(木) 07:52:27 ID:???
だから次に口にされる言葉を予想することができなかった。

「真名……文化祭の時にも言ったネ?
あなたは3−Aにいられる人間ではない。こちら側の人間だと」

全身が震え、鳥肌が立った。
「どういう……意味だ……」
「真名が一番良く知っているんじゃないカ?傭兵時代に行なってきた……」
「くっ!」
常時所持している拳銃を向けられても超の態度に変化はない。
逆にこの死と隣り合わせの状況を楽しんでいる。
狂っている。そうでなければクラスメイトの殺人ゲームなど思いつかない。
(お前だって同じさ)
「違う!私は生きるために……」
「……生きるために……ネ?嘘はよくない」
喋る言葉は全て裏目だ。
「嘘など……」
「**才の時、ある島に乗り込み、住んでいた人々を…………。
××才の時、某宗教組織の壊滅に加担。その場にいた信者…………」
脳が勝手に思い出そうとする。
血の臭い、悲鳴、赤い炎、恐れの目。それを見て笑みを浮かべる自分。
「龍宮真名には仕事を選ぶ権利はある。やってくれるネ?」
真名に拒否は許されなかった。
首を縦に振る。堕ちることで楽になった気がした。

237司書 ◆diEk0iTtGI :2006/09/28(木) 07:54:13 ID:???

「ところでお前は参加するのか?」
依頼者、超もクラスメイトの一員であるので、参加を余儀なくされる。
「……んー、難しい質問ネ」
「答えは二つしかないだろ?」
「そうでもないヨ、これが」
超が素人にも分かり易く説明した内容はこうだ。
時を跳躍すると歴史にある程度の矛盾が残ることがある。ゲームに参加している超はその一人であり、殺しても差し支えない。
そして、こう付け加えた。
「あいつは殺していい。いや、必ず仕留めてネ」
特上の営業スマイルを浮かべ、毒々しい言葉を締め括った。



(これで準備はおしまい)
真名が裏切ることは稀だ。今までの統計からして、一桁ほど。
(あとは来るべき時を待つだけ)
今回も新しくゲームに手を加えてみた。不確定要素を増やすために。
(侮ると足元すくわれるヨ)



【開始前、余興】
238司書 ◆diEk0iTtGI :2006/09/28(木) 07:56:21 ID:???
<side和美:闇の世界>

背後を付けて来た4人はすでに校舎の中に入った。
私のターゲットである柿崎美砂は、今は単独で動いている。
待ちに待ったチャンスが来たのだ。
「私も行くかな……」
これから行おうとしていることは本人との入れ替わり、変装だ。
自分の荷物を回収したことにより、この選択肢が増えた。
最初は体系の似ている人物に絞ったが、最終的に武器を所有していないことが判明している美砂に決めた。
この作戦は目撃人物が0である必要がある。
私がこの場に存在していてはならない。
ゆえに、
「朝……」
声出される前に撃った。
的は今の私に話しかけようとした運の無い人。
宮崎は自分の身に何が起こったのか、私がどのような立場の人間なのか知ることなく撃ち抜かれた。勿論即死だ。
作戦の確率を下げるものは排除する。私の心の中で決まっていた。
「……ま、仕方ないか。イレギュラーはどこにでもあることだし」
どうせなので死体とリュックを調べてみることにした。
(なんだろ、これ?)
目に付いた散弾銃のようなものを拾い上げる。
ずっしりとくる重みは威力の高さを予感させる。
(でも、弾が……ない?)
リュックの中を調べてみても見つからない。
レプリカか?
(使えんな)
239司書 ◆diEk0iTtGI :2006/09/28(木) 07:57:45 ID:???
必要ない物と見切りをつけて、死体をロッカーの中に詰め込んだ。

超と美砂の会話を盗み聞きしていたときに、彼女は上から見回りすると言っていた。
冷静かつ迅速に3階へ駆け上がる。
(さてと、何処かな?)
明かりが漏れている場所はない。
相手の場所を特定するのは困難を極めるだろう。
大体、相手だって単独行動と暗い校舎内ということで警戒している筈だ。


わざと足音を立てながら廊下を歩き、誘ってみる。
銃は懐に忍ばせておく。
最後に相手が確実に食いつく餌を。
「美砂〜、どこー?」

   ガラッ

3つ先の教室のドアが開いた。
「あれ、桜子?どうしたの?」
「えっと……、超りんに居場所聞いてきたの」
美砂の元に駆けつける。
遠距離、中距離……。
考えさせる前に!
「桜子?」
近距離、取った!!
「鎌は?」


教室内に血が飛び散った。
240司書 ◆diEk0iTtGI :2006/09/28(木) 08:00:01 ID:???
美砂に悲鳴を上げさせないこと、制服を汚さないこと。
この二つを考慮して頭を撃つことで達成した。
さて、首尾よく事を終わらせたわけだけど、
「死体、どうしよっか?」
またロッカーに隠せば問題ないけど……。
「んっ?」
さっきから気になっていた隣の部屋からの音。誰かいるのかもしれない。
桜子の格好のままドアを開けて隣の教室へ、
「な、なにこれ?」
この教室には机も椅子もない。
変わりに床には獰猛な爬虫類が……。

何かが飛び掛ってきたのですぐさまドアを閉めた。
ここまでうまく立ち回っていたのに爬虫類に殺されるとか……笑えない。
いや、待てよ?
死体は隠して成りすますだけだったが、もっといいことを思いついた。
これは朝倉和美の存在を島から抹消するチャンスだ。
「私は……本当にツイている!」
美砂の死体の部屋へと戻る。
「さあーて、と」
桜子のパーツを仕舞ってからサッサと着替えるとしますか。

241司書 ◆diEk0iTtGI :2006/09/28(木) 08:02:58 ID:???

数分後に超が現場にやってきた。
「朝倉……」
彼女に入ってくるのは虚偽の情報だけ。
超を殺すのも策案の一つだが、私の一時的死亡情報をより真にするためにも生きていたほうがよいと見た。

「あまりに、危険……」
「大丈夫。深追いはしない。もしかしたらここで起こったことが分かるかもしれないし」

桜子、ザジは拳銃を持っていなかった。新手か?
殺してもいいが、美砂自身は乗っていないんだよな。
なら、あまり派手な行動には出ないほうが良さそうだ。
超は行った。邪魔者は消えた。
「様子だけでも見てきますか」


柿崎美砂としてのバトルロワイアルが始まったのだった。



【入れ替わり、成功。この後、適当な情報を流した相手、長谷川と交戦】
242司書 ◆diEk0iTtGI :2006/09/28(木) 08:05:38 ID:???
<宴の連鎖 〜後日談〜>
(ネギま世界観を大事にする人は見ないことを勧めます)

3年後……。

「銃が当たらねえぞ!!」
「何者なんだ!あいつ」
軽い、軽いよ。
着弾点を予測し、先に避けておけば銃器などあたるわけがない。
「クソ!これなら」
相手が取り出したのは只のマシンガン。
私も所詮人間なので、当たれば死ぬ。
だから当たらないように細工をしておくのだ。
懐から取り出された写真。
“Reflect wall”
火の出るような音と共に私に飛んできた銃弾はある場所で全て止まった。
「つーかさ、一般人が魔法使いに敵うわけないでしょ?」
反射、迫る弾丸、血の雨。
「ったく」
動く者が自分一人になったところで、歩いて惨劇の場を通過した。


「やっぱ、堂々と入るのは良くないし、慣れないな」
いつも人目につかないように振舞っているから仕方のないことだけれど。
さて、目の前にあるのは大きな門。無論扉は閉ざされている。
この門の先へ行かないと“用”を済ますことができない。
243司書 ◆diEk0iTtGI :2006/09/28(木) 08:10:23 ID:???
この門自体に魔法的な細工がされているみたいでそう簡単に開きそうもない。
というわけで困った。
嘘。まったく困っていない。
「アレでも使うか」
燃え盛る火炎が写された写真を手に取る。

“Prairie fire”



「お久しぶり、関西呪術協会代表さん」
溶けた扉から中に入る。
忘れもしない顔が一人、見たことない顔が5人ほどいた。
1対1で話しがしたい、私の思いが通じたのか5人が一斉に襲い掛かってきた。
「邪魔くさいなぁ」

“Centigrade −273”
“Cyclone”

5人全員氷漬けにしてから暴風で粉々にしてやった。
「中枢部の護衛がこれじゃあねえ……」
眼鏡を掛けた女、天々崎千草はバラバラになった人の欠片を虚ろな目で見ていた。
「……警備についていた者は」
まだ、人の身を心配する余裕があるんだ。
「なんか邪魔だったからさ。眠ってもらったり、気絶させたり、殺したりした」
こいつと会話して直に分かった。
この女は今の私の足元にも及ばないほどの強さしか持っていない。
あれから常に強さを求めてきた私と、地位と名誉を得て満足したこいつが同じわけがない。
「くっ!!」
身の危険を感じ取ったのか、千草は戦闘態勢に入る。
手に札が二枚。それを前に投げつけると、凶暴そうな熊と猿が姿を現した。
244司書 ◆diEk0iTtGI :2006/09/28(木) 08:14:52 ID:???
「おおー、やる気だねぇ」
「なめるな、糞ガキ!!」
ショボイ使い魔くらい簡単に倒せる。でも、それでは嗜好がよろしくないので遊んであげることにした。
奇声を上げながら向かってくる敵は私にとって恐れるものには成り得ない。
パワーが上であってもスピードと判断能力は私の1割にも満たないだろう。
同時攻撃を軽くかわしながら愛用のポラロイドカメラを取り出す。

“Copied imitation(写された模造品)”

パシャ、という撮影音と共にカメラから写真が生成される。
「面白いもの見せてあげるよ」
写り方など関係ない。その魔法が写真内に収められているかどうか、必要情報はそれだけである。
「このカメラは魔法のレプリカを生成することができるの。
ほら、こんな感じ」
写真を手から離すと、青白い光が灯り始めた。
宙を舞いながら床へ落ちた写真が光を強める。
出てきたのは千草とまったく同じ前鬼と後鬼である。
「なっ……」
「私にとって盗むことは簡単なこと」
使い魔同士の戦いはまったくの互角だ。
当たり前。写真に手を加えない限り、写したものをそのままトレースするから。
「この写真の便利なところ。写真は能力と共に保存可能ってわけ」
“Ground frost”
突如コンクリートから生えた霜の柱、その数多数。
千草の足元が地面から突き出した霜によって固定される。
足を動かすこと、逃げることはできない。
「写真を少し弄れば改良も可能。長くなるので割愛」
245司書 ◆diEk0iTtGI :2006/09/28(木) 08:18:11 ID:???
胸を少しだけ押す。
足元は凍っているために固定、体は後ろに倒れる。つまりどうなったかと言うと、
「ぎゃあああ!!」
凍った部分は砕け、体から足首が離れた、ってわけだ。

私は地べたに這い蹲る千草を見下ろした。
「こんな奴が私の人生を転機させたとはね。泣けてくるわ」
一枚の写真から取り出された妖剣。
どっかの賞金稼ぎが私を狙っているときに撮ったものだ。
私風にアレンジしたら軽く扱いやすくなった。
「所詮はあんたも実行犯っていう駒にしかすぎなかった」
紫の炎を纏った剣を振りかぶる。



血は出ない。
この剣は噴出する血を吸うから。
背中から胸を貫かれた千草はもう生きていない。
「あんたが黒幕でないことくらい予習済み」
大きな剣を小さい写真の中に仕舞う風景は誰が見ても怪奇としか思えない。
「見てるんでしょ?黒幕」
前座は終わり。そろそろ本題に入りたい。
これだけ派手にやったんだ。少しくらい見返りを求めてもいいだろう。

「はは、バレていたカ」

惜しむことなく彼女、超鈴音が現れた。

246司書 ◆diEk0iTtGI :2006/09/28(木) 08:22:11 ID:???

「へえ、さすがに驚いた。まさか超、あんただった。とわねぇ」
「もっと金持ち、自分に関係ない人を期待していたのカ?」
「まあ、考えてみれば未来人だしね」
ピリピリした雰囲気もなく、自然体のまま超は口を動かしている。
私も肩の力を抜いてみることにした。
「どういう手品を使ったか知らないけど、あれは演技だったってこと?」
「アレは別人。私という名を纏った過去の産物」
言葉が足りない。
「頭の悪い私には言ってる意味が良く分からない」
「簡単に言えば、時間をトリップした時にできたイレギュラー」
「ふ〜ん。あんたが偽者っていうオチはないの?」
少しの間を空けてから、
「全て本物とも言えるし、全て偽者とも言えるネ。
私の存在の真偽を検討すること、それは無意味」
時の流れとは複雑なものである。
「バトルロワイアルの時の超が本物のように見えたけど」
「他人のために死ぬような偽善者の下にされるのは心外ネ」
私も超も含み笑いもままである。
まるで手の内を見せずに探り合うように。
「朝倉は何のために黒幕に会いに来た?」
「ん〜、暇つぶし半分。あとは私の人生を変える出来事が何故起こったかという興味」
超が揺さぶりをかけてくる。
「……桜子サンのことを引き摺っているんじゃないか?」
「あいつは私に解決を望まなかった。まあ、島のことを忘れるなって約束したから引き摺っているとも言えるかな」
私の心に揺らぎはない。
「……ポーカーフェイスは嫌われるヨ」
「あんたもね」
247司書 ◆diEk0iTtGI :2006/09/28(木) 08:24:16 ID:???

「さて?黒幕を知った貴方はこれからどうする?」
そんなの決まっている。
「騙して殺して生き残った私だけど、これでもさ、3−Aのこと好きだったんだ。
あんたには責任を取ってもらう」
「クラスを破壊してぬけぬけと生きている人がよく偉そうなこと言えるヨ」
「当然でしょ?私は被害者であり、悪人なんだから」
「なるほど」
相手の実力は未知数。
手始めに雷が写された写真を使う。
“Employment:Lightning soul”
眩い三つの球体が私の前に浮遊する。
私が腕を上げ合図を送ると、三つのエネルギー球はそれぞれ別の経路で超に飛んでいく。
(触れれば黒こげ。さあ、どうする?)
動かない。超は動じない。
「話にならないね」
こんな言葉を言い残して超のいた場所は爆発に包まれた。


(かわした?それとも防いだ?)
煙が引くとつまらなそうな顔でこちらを見る超がいた。
「これじゃあ私に触れることもできないヨ」
確かに弾は超のいる場所へ飛んで爆発した。
エネルギー干渉も無かったし、奴が動いたとも思えない。
……タネはわかった。
「かわしたわけでも、防いだわけでもない。
爆発が起こった時にこの時間軸にいなかった、ってことか」
「なかなか鋭い洞察力を持っているネ」
「そいつはどうも」
248司書 ◆diEk0iTtGI :2006/09/28(木) 08:30:26 ID:???
本当に困ったぞ。
いくら攻撃をしても対象が(一時的ながら)この世にいなければダメージを与えることができない。
魔力的干渉が見られないということは奴の使っているのは魔法ではなく、科学だ。
撮影したところで何の意味も無い。


「もう終わりカ?」
すぐに答えてやった。
「ああ、“引き分け”だな」
「引き分け……、私はこれでいいヨ。
朝倉に何かしたところで私に利益はない。
私にとって引き分けは勝ちに等しい」
「今回は引き分けだ」
「今回?もう貴方の前に私は姿を現さない。飽きたヨ」
お前は私に会う理由が無いもんな。
「だから、今度は私が会いに行ってやる。何年後、何十年後、何百年後かは知らんけど」
「…………ふふ、楽しみにしてるヨ」
左手をポケットの中へと忍ばせると空間が歪みだした。
そして奴は言葉通り“消えた”。まるでこの世に存在しない者のように。

「くっくっく……」
超に会って分かったことがある。
私は嬉しくてたまらないんだ。
最高の刺激を手に入れれば、それより上のモノが尻尾を見せる。
私の娯楽に終わりはない。
更なる高みを目指し堕ちていく。
「ははは、あははははは!!!」
きっと未来には超を殺すのも通過点でしかなかったと思う自分がいるのだろう。
「……とりあえず、帰るかな」
ひと眠りしたら時を操る方法でも探しに行きますか。

【補完:終】
249司書 ◆diEk0iTtGI :2006/09/28(木) 08:31:21 ID:???
   作者の独り言


これで12部完結、ってことにしてください。
朝倉のその後は脳内補完ってことで……便利な言葉だなぁ〜脳内補完……orz

きっと司書という名の人がこのスレに書き込むことはありません。
私はマロン名無しさんへと戻り、一読者として皆様の作品を待つほうになりたいと思います。
というわけで呼んでくれた方に感謝しつつ消えたいと思います。




別の場所で会ったりするかも……ボソッ
250マロン名無しさん:2006/09/28(木) 08:45:59 ID:???
乙でした!なんか朝倉がカコイイ!
251マロン名無しさん:2006/09/28(木) 14:21:14 ID:???
乙ー

ていうか超…w
252マロン名無しさん:2006/09/28(木) 16:20:50 ID:???
乙でした
やっぱり超は黒いのが運命なのか…
253マロン名無しさん:2006/09/29(金) 16:17:47 ID:???
せっかくの白超がー
254マロン名無しさん:2006/09/29(金) 22:41:40 ID:???
T-ウィルスに汚染された学園都市から脱出!!…というのはどうだろう。
255マロン名無しさん:2006/09/29(金) 22:49:52 ID:???
また待ちの体勢かー

>>254
あんまやり過ぎてもバトロワじゃなくなっちまうからなー
ただキャラがバンバン死ぬ極限モノを書けるスレは、他にないか……
256マロン名無しさん:2006/09/29(金) 23:11:37 ID:???
>>255
昔それを企画していたこのスレの名無しさんがいた希ガス。
その人は途中で断念したっぽい事をいっていたが。
257マロン名無しさん:2006/09/29(金) 23:25:34 ID:???
>>254
http://comic6.2ch.net/test/read.cgi/csaloon/1153909477/
こっちで書けば?ある意味何でも有りっぽいし…。
258マロン名無しさん:2006/09/30(土) 13:29:50 ID:???
>>254はネギま新婚スレにも出没している、ようはバイオとネギまのコラボが書きたいんだろう
259マロン名無しさん:2006/09/30(土) 20:31:29 ID:???
大量のゾンビに犯されるシーンでも書けば、エロパロで十分にやっていける。
260マロン名無しさん:2006/10/02(月) 01:24:31 ID:VgZVG6u6
保守
261158:2006/10/02(月) 02:50:33 ID:???
ここ数日残りの分が更新できていません。すみません。
今週中にはなんとかするつもりなので、お待ちいただけると幸いです。
262マロン名無しさん:2006/10/02(月) 02:53:25 ID:???
もう来なくていいよ
263マロン名無しさん:2006/10/02(月) 03:20:24 ID:???
>>261
お待ちしております!!GJ!
264マロン名無しさん:2006/10/02(月) 08:34:25 ID:???
>>261
急がず慌てずガンガレ!
265マロン名無しさん:2006/10/02(月) 09:48:31 ID:???
>>261
更新されるって希望があるだけありがたい
がんばれ!
266マロン名無しさん:2006/10/02(月) 13:38:01 ID:???
>>261
焦らずゆっくりと更新してください。頑張って下さい。
267マロン名無しさん:2006/10/02(月) 15:45:29 ID:???
>>261
何ヶ月かかってもかまわないのであなたの最高傑作を見せてください
268マロン名無しさん:2006/10/02(月) 17:54:06 ID:???
>>261
待ってたよ〜
行間とか話数の間違いとかに気をつけてね
269マロン名無しさん:2006/10/03(火) 07:57:13 ID:???
これはひどい
270マロン名無しさん:2006/10/03(火) 19:20:23 ID:???
14部マダー? 短編でも可
271マロン名無しさん:2006/10/03(火) 19:53:04 ID:???
完成してなくてもまだ執筆をしてる人は名乗りあげない?
予約した人の何人が残ってるか知りたいし
272マロン名無しさん:2006/10/03(火) 20:40:04 ID:???

完成の『か』の字も見えてこないです
無駄に時間ばっかり掛かってる感じ……
273マロン名無しさん:2006/10/03(火) 20:44:46 ID:???


推敲の度に修正しがたいミスを発見して組み直したりでまだ完成してない
鳥は晒した方がいいのかな
274マロン名無しさん:2006/10/03(火) 22:50:00 ID:???
まずは完成させろ
話はそれからだ
275マロン名無しさん:2006/10/03(火) 23:13:04 ID:VbXutyoL
何この自演祭
276マロン名無しさん:2006/10/03(火) 23:17:00 ID:???
>>275
どこらへんが自演なのか素でわからん
点呼か?
277マロン名無しさん:2006/10/03(火) 23:28:04 ID:gkY9ykiC
>>275
自演乙
278マロン名無しさん:2006/10/04(水) 12:35:41 ID:???
こういう態度だけでも、職人には酷なスレだよなァ
279マロン名無しさん:2006/10/04(水) 12:57:17 ID:???
他ロワ掛け持ちしてる身としては継続期間のわりに比較的優しいスレだと思うよ
280マロン名無しさん:2006/10/04(水) 17:36:52 ID:???
どこのSSスレにも1行で文句だけ垂れるバカはいるよ
いちいち気にするだけ無駄だし、そんな奴に構うぐらいなら
職人にレスしてあげるほうが良い。
281マロン名無しさん:2006/10/06(金) 18:45:48 ID:???
てか13部が一番好きかも
そん次が8部真END
戦闘描写うんぬんよりもストーリー重視じゃね?超が黒幕なんがやっぱおもろいな。

あっ
保守ね
282マロン名無しさん:2006/10/06(金) 23:23:46 ID:???
8部真ENDはいいね。あの展開は神がかってたわ。
ちょうどいい機会だから今まで出たネギロワ振り返ってみるか。
1部から13部まであるし、それぞれのロワについての感想とか考察とか。
作者ごとに分けてもいい。
283マロン名無しさん:2006/10/06(金) 23:43:09 ID:???
首輪設定にこったロワも結構あったよな
星集めたり、ターゲットが決まってたり、2の映画よろしくペア連動だったり

個人的には荷物選択(星・食糧・武器から3つ)のアイデアはキャラの性格も出てて良かったと思う
284マロン名無しさん:2006/10/06(金) 23:46:28 ID:???
確かにあの荷物選択は上手い。
さっちゃんがただの食いしん坊だったのはガッカリだったが、それも込みでw
285マロン名無しさん:2006/10/07(土) 07:29:17 ID:???
千雨は完全にジェノサイダー嗜好だったな。
三つ全部武器とかw
286マロン名無しさん:2006/10/07(土) 23:13:42 ID:???
原作のグループ分けを大事にする人と、それに捕らわれない人とがいるよね。
どっちが好みなんだろ
287マロン名無しさん:2006/10/08(日) 01:20:28 ID:???
書く分には原作グループは書きやすく展開を考えるのが楽しくて、捕らわれないグループはつくること自体が楽しい
288マロン名無しさん:2006/10/08(日) 01:23:50 ID:???
原作グループは、どうしても互いに無条件に信頼しあう関係になりがちだから
289マロン名無しさん:2006/10/08(日) 21:02:37 ID:???
原作グループなら、壊れた本屋に夕映が仲間入りパターンがなかなか良かった。パル&夕映 対 美空 の図書館の戦いも良かったなって思う俺は夕映スキーだったのかorz
あとこのスレのおかげで桜子がうるせー女から元気を分ける癒やしの女性に昇格した。
290マロン名無しさん:2006/10/09(月) 21:46:35 ID:66H01bQf
誰か即死組(まき絵やら夏美やら)を最後まで生かす作品を書く奴はおらんのか…
291マロン名無しさん:2006/10/09(月) 22:24:20 ID:???
一般人は活躍すること自体が死亡フラグだからな……
最萌えキャラの桜子を生かす話を考えようとしたが、空気にして脱出ENDにするぐらいしか案が浮かばなかったぐらいだ
292マロン名無しさん:2006/10/11(水) 01:26:52 ID:cjbq4kIr
かつて志半ばで放棄したのを短編として投下しようかと考えているけど
長編用のをそのままで出すか短編用に前後の修正施すかどうか
293マロン名無しさん:2006/10/11(水) 01:31:04 ID:???
俺は投下歓迎
294マロン名無しさん:2006/10/11(水) 01:36:28 ID:???
短編用にいじくってるとだんだん長編書きたくなってくるよ
295マロン名無しさん:2006/10/11(水) 12:26:52 ID:???
むしろセンスある短編書ける人に憧れる 補完用とかでなく短編単独で読める奴
296マロン名無しさん:2006/10/11(水) 12:30:56 ID:???
短編ってなにげにむずいんだよな
長ったらしいシチュエーション説明みたいなのが文に入るとテンポ悪くなるから、会話と最低限の補足で状況を伝えなくちゃいけないし……
297マロン名無しさん:2006/10/12(木) 12:38:06 ID:???
どうしても31人(さよ抜くなら30人、ネギとか加えるならそれ以上)いるから長くなるしな。
298マロン名無しさん:2006/10/12(木) 12:38:41 ID:???
多いようでやりたいこと全部やるには少ないしなぁ
299マロン名無しさん:2006/10/12(木) 23:01:43 ID:ZZ0t/kJL
ネギまバトルロワイヤル支援flash

http://www.youtube.com/watch?v=J6lt8yetNM8
300マロン名無しさん:2006/10/12(木) 23:16:01 ID:???
ブラクラじゃん
301マロン名無しさん:2006/10/12(木) 23:20:35 ID:???
>>299
ブラクラことブラックラグーンのオープニングやん
でもこのスレ向きだな、神!
302マロン名無しさん:2006/10/12(木) 23:23:22 ID:???
自演?w
FLASHとMADの区別もつかないの?
303マロン名無しさん:2006/10/12(木) 23:27:16 ID:???
一瞬ようつべにブラクラ仕込まれたのかとびびったじゃねーか
304マロン名無しさん:2006/10/15(日) 00:08:47 ID:???
保守保守
305マロン名無しさん:2006/10/15(日) 18:38:13 ID:???
書いてる人がんばれー
306マロン名無しさん:2006/10/15(日) 20:30:59 ID:???
色んなロワスレ見たけど
ダントツでここが一番おもすれーな
今までもそこそこにネギま好きだったけど
ここ見てからキャラも好きになれたよ

だから職人ガンガレ
俺あんたらまじで尊敬するわ



はいはいマジレスキモいキモい
307マロン名無しさん:2006/10/15(日) 21:40:13 ID:???
書いてて疑問が出てきたから質問させて

包丁で脇腹刺されたらどのくらいヤバイ?
即死?動くのも無理?頑張ればなんとかなる?
推理漫画とかだとキャラの重要度によって腹グサリでも死亡までの期間がまちまちだからよくわかんなくて…
詳しいエロい人、教えてーっ
308マロン名無しさん:2006/10/16(月) 00:20:33 ID:HrbCrr7H
常人なら痛みで動けないor気絶じゃねーの?
ただあっち側の世界の人は恐らく唾でもつけとけば耐えられるかと
309マロン名無しさん:2006/10/16(月) 01:10:38 ID:???
ヤバさは位置が数センチずれただけでも違う。
痛さも個人差あるから明らかに矛盾してなきゃ好きなように作って平気と思うけど。
ナイフが頭に刺さってんのに気づかないで歩いてた人がリアルにいるくらいだからな。
310マロン名無しさん:2006/10/16(月) 03:51:42 ID:???
今初めてこのスレに来たが昔見た携帯サイトでネギまバトロワ小説があったな。最初にまき絵が死亡→美空蘇生呪文とか偽ネギ現る→魔王ザジが滅殺→そのまま乗っ取りとかのどかが英雄ギルガメッシュの子孫とか…今思うとかなりハチャメチャで笑ったなw全然人が死なないが…
311マロン名無しさん:2006/10/16(月) 10:09:49 ID:???
>>307
分かっててその辺は大嘘ついたことあります。もっと凄い怪我で大嘘つきました。
お話の都合でいいかと。

リアル話をすると、単純に「脇腹」と言っても右と左、前後の位置、微妙な刃先のズレで大きく差異が。
ぶっちゃけどの臓器に刺さってどこの動脈切るかで全然違う。個人差も大きい。
まあ、腹腔まで達してたら、医療機関で適切な治療受けなきゃ、遅かれ早かれ死ぬけどね。
即死させたいなら、説得力として腹部の傷はイマイチかもしれない。
312307:2006/10/16(月) 10:14:36 ID:???
おぉ、みなさまレストンクス

>>308
精神力だけならあっち側な奴もいるから困るw

>>309
>ナイフが頭に刺さってんのに気づかないで歩いてた人がリアルにいるくらいだからな。
すげ柄ええええええええええええええええええええ

>>310
ネタがないから自殺しとく、というハチャメチャなのがこっちにもあるけどなw

>>311
そっか、トンクス
むしろぶっ刺されて動けないまま半日とか生き続けるってのを考えてるもんで…
腹部刺されたときの応急処置とかあるんだろうか…
313マロン名無しさん:2006/10/16(月) 10:40:03 ID:???
>>312
肝臓や脾臓、腹腔内の大動脈を傷つけてなければ(刺さったのがほぼ腸だけなら)、半日くらいは普通に持つかと。
相当苦しそうだし、半日放置後に治療受け始めて助かるかどうか、けっこう厳しそうだけど。
応急処置……あの超人中学生どもでも、できることあんまないだろうなぁ。
医療系のスキル持ちいないし。東洋医学と保健委員程度だしな。せいぜい消毒くらいか。
314マロン名無しさん:2006/10/16(月) 15:47:11 ID:???
そういや切腹の時に介錯が付くのは『腹を切るのは相当苦しいからせめてもの情け』
みたいな話を聞いたな
315マロン名無しさん:2006/10/16(月) 19:15:53 ID:???
あー俺も聞いたことある
316マロン名無しさん:2006/10/16(月) 22:27:46 ID:???
ひぐらし思い出した
317マロン名無しさん:2006/10/16(月) 22:47:37 ID:???
介錯って一瞬漫画家のあれかと思った
318マロン名無しさん:2006/10/17(火) 01:41:16 ID:???
あれ、俺は切腹は絶対に死ねない(途中で絶対気絶する)から必要って聞いた気がするが。

まぁ、真剣に調べたことがないから俺が間違ってるかもな。
319マロン名無しさん:2006/10/17(火) 01:42:35 ID:???
どっちにしろお前ら気絶はしそうな痛みなんだな
d

ていうか予想以上に住人いるっぽいなw
320マロン名無しさん:2006/10/17(火) 01:43:10 ID:???
>どっちにしろお前ら気絶はしそうな痛みなんだな
『お前ら』不要だったわw
321マロン名無しさん:2006/10/17(火) 18:38:32 ID:???
確かにスレ住人が実際に受けたら気絶しそうだw
322マロン名無しさん:2006/10/18(水) 00:44:13 ID:LQQC9WRM
切腹って馬鹿じゃねぇ?
323マロン名無しさん:2006/10/18(水) 19:06:49 ID:???

324マロン名無しさん:2006/10/18(水) 21:51:08 ID:???
せっちゃん、切腹未遂あったな
てかネギまキャラの中で刹那くらいしか切腹しそうにない
325マロン名無しさん:2006/10/18(水) 22:01:02 ID:???
切腹は文字通り死んで償うだからなぁ
326マロン名無しさん:2006/10/18(水) 22:18:50 ID:???
とりあえず切腹が>>325の言うように
文字通りじゃない件について
327マロン名無しさん:2006/10/18(水) 22:22:54 ID:???
思わず吹いた
328マロン名無しさん:2006/10/18(水) 22:27:42 ID:???
プチワロタw

つかいつの間にか切腹談義にww
329マロン名無しさん:2006/10/19(木) 06:55:48 ID:???
せっちゃんの切腹未遂って?
330マロン名無しさん:2006/10/19(木) 14:03:38 ID:???
流れぶった切って質問するけど、二人称がよくわからないキャラってどうしたらいいんだろ……
ザジなんかよくわからねぇよorz
331マロン名無しさん:2006/10/19(木) 14:10:51 ID:???
違和感なければ何でもいいんでね?さすがにザジが「おいら」とか「おまえさん」とか言わないだろうけど
332マロン名無しさん:2006/10/19(木) 14:16:48 ID:???
想像して吹いたw
そうか、ありがとん
333マロン名無しさん:2006/10/19(木) 15:22:58 ID:???
二人称というか、相互にどう呼び合うか分からないクラスメイトは結構いる

原作でも、途中で呼び方変わったキャラいるし、状況で使い分けてるっぽいキャラもいるし。
そういう所こそ微妙な関係の表現に使えるオイシイ場所だと思う
334マロン名無しさん:2006/10/19(木) 15:48:17 ID:???
アスナは原作ではまき絵のことまきちゃんって呼んでんのにアニメではまき絵って呼んでたり
335マロン名無しさん:2006/10/19(木) 22:29:12 ID:2X07AlPy
ネギま!対好きな作品・小説スレ2時間目
http://comic6.2ch.net/test/read.cgi/csaloon/1160840287/l50
こっちも楽しいから来てね。
336マロン名無しさん:2006/10/20(金) 09:46:04 ID:???
危ない
保守
337マロン名無しさん:2006/10/20(金) 11:05:36 ID:???
そういや、統計の人マダー?
338マロン名無しさん:2006/10/20(金) 11:39:03 ID:???
バトルロワイヤル形式でなくトーナメント形式でやれないかと考えてみた

全く違う話になりそうだ orz
バキの地下トーナメントだこれ……。
ネギ加えてちょうど32人……。
339マロン名無しさん:2006/10/21(土) 00:23:27 ID:???
春まで残ってればまた書き始めよう
340マロン名無しさん:2006/10/21(土) 18:04:28 ID:???
春まで生き残れるかな・・・。
341マロン名無しさん:2006/10/21(土) 18:53:03 ID:???
データ吹き飛んだ……orz
12月頃までこのスレ持ってくれよ……
342マロン名無しさん:2006/10/21(土) 20:36:30 ID:???
本編展開、もったいぶりすぎだ。早く知りたい事実1つあるのに。
343マロン名無しさん:2006/10/21(土) 20:37:22 ID:???
このスレでのデータ飛びの多さは異常
344マロン名無しさん:2006/10/21(土) 20:40:55 ID:???
上書き先間違えたりはするな
345マロン名無しさん:2006/10/21(土) 20:46:29 ID:???
ちゃおりんとたつみーが悪役になりやすくて、刹那は木乃香の防衛
千雨は敵味方の差が大きく、双子の死亡率の差はでかい
エヴァも不死の割りに意外と死にやすい。

大体のパターンはこんなもんかな?
346マロン名無しさん:2006/10/21(土) 21:04:29 ID:???
IIみたいな戦争ロワ誰か書いた?
347マロン名無しさん:2006/10/21(土) 21:45:13 ID:???
>>345
古は武道四天王の割に噛ませが高く、五月に到ってはインパクト最弱
348マロン名無しさん:2006/10/22(日) 23:54:48 ID:???
定期age
349マロン名無しさん:2006/10/23(月) 22:21:47 ID:???
五月が生き残った話ってあったっけ?
今更全部見返すのも気が重いんで誰か教えて下さいな
350マロン名無しさん:2006/10/23(月) 22:44:06 ID:???
あった
生存経験無いのはザジと桜子タンの二人だけ

ただ、生存時に活躍してた印象はぶっちゃけ無い
351マロン名無しさん:2006/10/23(月) 22:52:02 ID:???
こーゆー時こそ統計が……
統計のひとドコー?
352マロン名無しさん:2006/10/24(火) 09:04:10 ID:w3WT2Zrf
新まとめ氏の所に生存率があったり
353マロン名無しさん:2006/10/25(水) 19:58:31 ID:???
規制やっと解除されたようなので、改めて…

12部と、生存率、遭遇率の集計をUPしました。
特に本編まとめの方は更新が遅くてすみません…

あと、今までスレに張ってた生存率集計ですが、長くなってきているのでhtmlでまとめています。
このあたりの技術あまりないんで、見やすくする案があればすみませんが教えてください。
354マロン名無しさん:2006/10/26(木) 09:48:36 ID:???
>>353
言い忘れてたよ、乙!

htmlは俺にはさっぱりだからなんとも言えんけど
355マロン名無しさん:2006/10/27(金) 10:07:46 ID:???
保守
356マロン名無しさん:2006/10/27(金) 18:51:32 ID:???
保守。
ついでに今まででこのやられ方、演出はえぐいなーと思ったのがあったら教えて。
357マロン名無しさん:2006/10/27(金) 20:04:13 ID:???
1部、7部、10部の千雨の死に様
358マロン名無しさん:2006/10/27(金) 20:08:34 ID:???
ある意味6部の千雨の死様はエグかった
あんだけ自己中なマーダーなのにかっこよすぎなんだよ……大好きな桜子や葉加瀬が殺されたのに不覚にも千雨を応援しちゃったじゃないか!
359マロン名無しさん:2006/10/28(土) 06:40:33 ID:???
そういう意味では7部の桜子も演出はえぐいかなぁ。
ここまできて?!って思ったし。
360マロン名無しさん:2006/10/29(日) 11:45:17 ID:???
保守。
361マロン名無しさん:2006/10/29(日) 14:54:06 ID:???
第1部の助けてくれた人達って誰?
「ばーてん?かーてん?さーてんやったっけ?」
てのもよく分かりません。
362マロン名無しさん:2006/10/29(日) 16:15:43 ID:???
ネギまの作者の過去の作品、ラブひなとAIが止まらないのキャラだな。

ちなみに、作品内のつながりで言えば

ラブひなで神鳴流が出ていること
AI止まとネギまの新田先生が同一人物っぽいこと
ネギま9巻で、AI止ま関連のセリフが多少でていることか。

ちなみにそのセリフはAI止まの「サーティ」ってキャラな。
363マロン名無しさん:2006/10/29(日) 23:08:53 ID:???
一応全ての部を見たつもりなんだけど、
しっかり内容覚えてないって人も結構いるんじゃないかな。

だから分かりやすいよう、部ごとに別称当ててみないか?

12部なら「前ちう後みさロワ」、
13部なら「スーパー鈴音ロワ」とか。
364マロン名無しさん:2006/10/29(日) 23:16:48 ID:???
第0部→ネタがないなら自殺しろわ
365マロン名無しさん:2006/10/30(月) 02:45:42 ID:???
書いてるひと何人くらいいる?
俺も書いてるが難しい…伏線が未消化だったりロワから外れて仮想戦記になったり…
ところで俺コミック派なんだが千雨のアーティファクトの能力ってどんなの?もうわかった?
366マロン名無しさん:2006/10/30(月) 03:19:52 ID:???
>>365
電人TIUが…嘘。精神だけ電子空間に入る。服が自由に変更可能(ビブリオンなど)
367マロン名無しさん:2006/10/30(月) 09:45:00 ID:???
>>365
筆の遅い俺が忠告しといてやる
のんびり執筆してたら新設定出たり原作の人間関係変わったりで矛盾点がポコポコ出だすから早めに書き上げた方がいい
魔法バレ生徒とか学祭入ってから凄いいきおいで増えてるし……
368マロン名無しさん:2006/10/30(月) 12:20:55 ID:???
今、2作目のプロット段階です。
現時点だと例によってw双子や夏美に役割が何も無くなってしまうので頭を悩ませているところ。
……さっさと殺せばいい? いや、それは……。(ゴニョゴニョ)

>>365>>367
そーゆー場合、「○○話の段階までをベースにしてます」と断っておいてもいいと思います。
あるいはどーしても知りたいなら展開を待つ。この2択かと。
369マロン名無しさん:2006/10/31(火) 00:32:12 ID:???
期待保守
370マロン名無しさん:2006/10/31(火) 12:26:58 ID:???
>>362
サンクス!ちょっとぶくおふ、行てくるう
371マロン名無しさん:2006/11/01(水) 00:18:09 ID:???
参加者が死んだら首輪って外れるんだろうか?
原作読んでないんでその辺の設定がよく分からない……
372マロン名無しさん:2006/11/01(水) 00:52:14 ID:???
その辺は書き手次第じゃね?
つーか俺は死体から首輪を回収させてるから禁止だと困る
373365:2006/11/01(水) 08:00:52 ID:???
>>366
ネオや長門の逆って感じ?電子空間を好きに改変できるってこと?
スタンドアロン機もハックできるのかな?
能力は?エシュロンやペンタゴン、イージスシステム、秘匿回線の軍事衛星とかもハック可能かな?
>>367
>>368氏の言うとおりX巻時点のおはなし、って感じに時間設定を固定すればいいと思う。
新展開でいままでの設定が破産ってのは嫌だし。万一それがあってもパラレルワールドってことで。
374マロン名無しさん:2006/11/01(水) 14:13:26 ID:???
ネオも長門もわかんね
本編じゃほとんどまだ描写が無いからどの程度かは不明
375マロン名無しさん:2006/11/01(水) 14:38:34 ID:???
>>373
自由自在ってほど無敵じゃない
先週号の時点ではオンラインでしか活動してないし防戦中
自分以外の人間も引き込んで変身させることができる
376マロン名無しさん:2006/11/01(水) 16:56:42 ID:???
あと、精神だけ送り込んでるっぽいから、下手したら廃人になるんじゃないか、って説もある。
377マロン名無しさん:2006/11/01(水) 18:35:21 ID:???
ちうの能力は、書き手本人が読んで妄想広げるしかないと思うけどね。
できることの限界とか、人によって判断違うだろうし。てか相当意見分かれる種類のモノだと思うぞアレは。
で、その中のどれを採用するかは書き手次第かと。書き手本人が分かった上で決めたならどんな意見採用しても、あんま破綻しないと思う。
だが正直、他人の伝聞を元に妄想を広げるのは危険過ぎるかと……。

>>371-372
バトロワの原作なら、自動的には外れないはず。
そこに注目した作中人物は居なかったから断言しづらいけど、既に死んだ人物の描写を見る限り、首輪はそこにある。
ついでに言えば、死者の首輪が自動的に爆発することもなかった。
死人の首輪も、無理に外そうとしたら爆発したのかな。生きてる人の首輪は「無理に外そうとすると爆発」と言われてるしね。

ただ、その辺はいくらでも作者ごとに作っていいと思う。後からでもいいから説明欲しいけどね
378マロン名無しさん:2006/11/02(木) 04:59:25 ID:???
千雨のAFあれ一回使って出番なしになりそうだなあ
379マロン名無しさん:2006/11/02(木) 09:44:27 ID:???
戦闘外で使うか、使う前に退場か……
のどかもあんまり使わないからなぁ
まぁ、逆に考えるんだ
描写が少ないから都合よく設定いじれて夢がひろがりんぐと考えるんだ
380マロン名無しさん:2006/11/02(木) 12:39:07 ID:???
ノートPCおいてあるのを見ると、細くてもいいから回線は必要っぽいな。
そうなると回線手に入れるのが大変そう……。
381マロン名無しさん:2006/11/02(木) 18:12:05 ID:???
定期age
382マロン名無しさん:2006/11/02(木) 21:51:22 ID:???
使用中に回線切れたらどうなるんだ……w
383マロン名無しさん:2006/11/03(金) 02:22:13 ID:???
セーラームーンSあたりの敵幹部にそんな末路のがいたような…
384マロン名無しさん:2006/11/03(金) 07:12:19 ID:???
>>382
マトリクスみたいに精神だけネットに置いてけぼり→あぼーん

ってか車とかヘリとかの乗り物操縦できそうな奴いたっけ?
385マロン名無しさん:2006/11/03(金) 08:33:13 ID:???
案外、隊長とか出来そう
386マロン名無しさん:2006/11/03(金) 08:36:41 ID:???
AFって今までそういうリスキーなとこ無かったから
せいぜい強制帰還程度じゃね?



しかしお前らは本当にちうが好きだな
387マロン名無しさん:2006/11/03(金) 08:42:53 ID:???
ロワでの自己中マーダー時のちうを見て一気に好きになりますた
388マロン名無しさん:2006/11/03(金) 09:33:25 ID:???
>>385
隊長だけじゃな…
今敵の戦車奪って敵と戦うってとこ書いてるんだがどうもな…
弾薬やら燃料やら偵察やら考えると…
フツーの車でもいいから運転できそうな奴いねえかな?
もう強制的に運転させるかw
389マロン名無しさん:2006/11/03(金) 09:41:22 ID:???
超や葉加瀬辺りも運転できそう
何故か朝倉あたりもできそうなイメージがあるな
あ、それに千鶴。もう免許取れる年れ……ん?こんな真っ昼間から誰か来たみたいだ
390マロン名無しさん:2006/11/03(金) 13:10:37 ID:???
>>388
こち亀の両津は戦車に車のハンドルつけてた
391マロン名無しさん:2006/11/03(金) 13:24:01 ID:???
>>383
いたいたw
392マロン名無しさん:2006/11/03(金) 21:00:35 ID:???
>>391
そいつの作る怪人は、いつもキスでエネルギーを吸う奴等で、幼稚園児の俺は毎週大興奮だった。
393マロン名無しさん:2006/11/03(金) 21:08:40 ID:???
>>388
「車を運転した経験は?」「ゲーセンのレーシングゲームなら相当やりこんだ!」的な会話でGO!
戦車の運転も、ハルナあたりなら知識だけならあってもおかしくないw

ハルナ「ふっふっふ。マンガに出そうとして、資料調べたことあんのよ」
一同 「…………?」(ボーイズラブのどこに戦車が出てくる展開がありえるんだろ……?)

みたいな感じでw
394マロン名無しさん:2006/11/03(金) 22:01:43 ID:???
駄文ですが短編投下してよろしいでしょうか?

以前書いた短編の続編兼戦闘シーンの練習という感じのものですが。
395マロン名無しさん:2006/11/03(金) 22:03:45 ID:???
いいよん
396マロン名無しさん:2006/11/03(金) 22:13:59 ID:???
歓迎しまっせ
397マロン名無しさん:2006/11/03(金) 22:20:04 ID:???
>395,396
ありがとうございます、期待に応えられるかどうか分かりませんが2分後投下です。
398マロン名無しさん:2006/11/03(金) 22:26:43 ID:???
「さて、みなさん、お久しぶりネ。あの後あの終わり方はないのではないかという意見があったので
続編が『外の世界』の人間がお話の続きを流してみたいと行ってきたネ」
「フフっ、私? 私は別に構わないネ、暇していたところにちょうどいい実験材料が転がってきたからヨ」
「では、前回のあらすじを私が語るネ」
「第1部正規ルートより8年後の世界、臨時教員となった裕奈サンは再びバトルロワイヤルに参加することになる。
はたして裕奈サンはこのゲームから生き残ることができるのか?」
「が以前のお話ネ、詳しく知りたい人はまとめサイト3の短編集を参考にして欲しいネ
その後の展開は裕奈サンはクラス委員長の雪と合流し、生徒を説得し、
時には自分の常人離れした力をみせての説得も行ったネ。その結果30人中18人の生徒が裕奈サンと共に行動することになったネ、
残りの生徒は殺されたかゲームにのり裕奈サン達に殺された生徒ネ、そして定時放送が流れる寸前の所から物語は再び始まるネ」

もうすぐ流れる定時放送。もしこちらの状況把握が正しければ生徒で残っているのはここにいる18人のみとなる。
現在、裕奈達は首謀者趙錫祢(ちょうすずね)が作った休憩所と見られるロッジに集まっていた。
なにもないと思われたこの空間だったが趙は参加者に配慮との理由でこういう施設をいくつか作っていた。
そして定時放送の時刻が訪れ趙の声で実況が流れた。
「……以上が死亡者です、それとロッジにいる方は、いや全員でしたね、なかにあるTVをつけてください。」
趙から奇妙な指示が飛ぶ、この世界は異空間、TVがあっても放送が流れているわけではないからだ。だが指示に従いTVをつけることにした。
399マロン名無しさん:2006/11/03(金) 22:30:02 ID:???
すると、そこには趙錫祢が写っていた。
「さて、みなさん。今回TVを付けてもらったのは、場所移動のお願いです。これから貴方達はその地図にないレーダーのある場所に移動してもらいます。
これはゲームに参加する意志のない貴方達のためのルール変更です。
では場所と行き方を説明しますからしっかり聞くようにその他の地域は時間をおって禁止区域にします、いいですね!? 
その場所でバトルロワイヤルにつきものの決戦をやりましょう。」
そして趙のレクチャーが始まる。クラスの頭脳派たちは地図に場所を記し、行き方をメモにとる。そして地図の表示は5分続き放送が切れた。

「みんな、怖いかもしれないけど。私が守るから、一緒に行こう。」
裕奈は生徒に告げる。生徒達も選択肢がないことを承知で何も言わなかった。罠かもしれない、
だが主催者のアジトかもしれない場所に行くことは倒す機会もあることと、
なにより裕奈の強さをみて、何とかしてくれるという思いも生徒達にはあった。

そして移動が始まった。道を抜け、林の中を通り、演出なのかいかにも危ない吊り橋を渡る。おそらくここで戦いを演出されるために作ったのだろう。
一人ずつわたる。「揺らすなよ!」という言葉がどこからか飛ぶが吊り橋は揺れる物である。
そして何事もなく無事わたりきった。そして歩くこと2時間をまわったところ、目的地のレーダーが見えた。

「大きい!」
誰となく、そういう声が聞かれた。まるで空軍基地にあるようなレーダーである。これも演出なのか? そしてレーダーの前は大きな平地になっていた。
「まって、ここには地雷が仕掛けられているかもしれないわ!」
武闘派の一人が言う。確かに地雷を仕掛けるにはもってこいの場所だった。
油断させておいて地雷で殺すつもりだったのだろうか?
400マロン名無しさん:2006/11/03(金) 22:32:57 ID:???
「そのようなことはしませんよ、いまそちらにいきますから」
スピーカーから趙の声が聞こえる。
しばらくして趙がレーダー基地から出てきた。趙は制服ではなく白衣の衣装を着て裕奈達の前に現れた。
「本当に困った人たちです、これではなんの為にゲームを始めたか分かりません。けどやる気のないのなら仕方ありません。
ルールを変更します。明石先生!貴方が今からの戦いに勝てばこのゲームは終わりにしましょう。ただしクラスの皆さんは手を出さないでくださいね。」

「いいよ、その条件のったわ!」
「裕奈先生!」
「明石先生!」
「大丈夫、私は勝つよ。生徒を守るのが先生の役目だから」
つくづく生徒達は思う、不幸中の幸いとは裕奈先生がいたことだと。もし自分たちだけならバトルロワイヤルを続けていたのだろう。
裕奈先生がいたから半数以上がこうして協力しゲームを終わらそうとしているのだから。
「黒々介(くろくろすけ)、出番よ」
趙が呼ぶとレーダー基地の中から一人の少女が出てきた、平均的な中学生より高い身長、長い黒髪、そして両耳からヘッドホンのようなセンサーをもつ少女だった。
『茶々丸さん!?』
裕奈はかってのバトルロワイヤルで死んでいったクラスメイトを思い浮かべる、
彼女は絡繰茶々丸と呼ばれた生徒にそっくりだった。違うところはその髪の色ぐらいだろう。
「驚きましたか? 明石先生。黒々介はかって貴方と同じクラスにいた絡繰茶々丸にそっくりなのですからね、
そして彼女を造った超鈴音、葉加瀬聡美も同じクラスでしたね。私はその二人が残した資料を基に彼女を造ったのですよ。
目的は私の用心棒としてと明石先生、貴方を倒すために造ったのです。」
「彼女が私の相手と言う訳ね」
「では明石先生早く始めましょう、準備ができたら言ってくださいね」
401マロン名無しさん:2006/11/03(金) 22:35:13 ID:???
「雪ちゃん、貴方の小太刀を私に貸して」
裕奈は黒々介と闘う準備を始める、生徒より使える武器を選定していた。
相手は茶々丸がベースのアンドロイド、簡単に勝てる相手ではないが勝ち目が全くないわけではない、いまの裕奈は誰にも負けない自信がある。
裕奈の選定した装備は自分に支給されたいた得意武器の薙刀、雪の小太刀、
他の生徒からの38口径の自動拳銃2つだった。それを自分の着ているジャージの上からベルトを使って使えるようにした。

「いいわ、始めましょう」
裕奈はすでに平地に降りていた黒々介に向かい合う。
「もう始めてもいいですよ」
趙のその言葉を聞くと裕奈は黒々介に向かって飛びかかる。
そして持っている薙刀を振りかざす、黒々介は裕奈の薙刀をかわして後ろに下がるが裕奈は攻撃の手をゆるめない。何度も何度も襲いかかる。
だか黒々介は見切っているように紙一重で裕奈の攻撃をかわしていく。
黒々介も持っているマシンガンを裕奈に向けて撃つ、アンドロイドの黒々介は普通の人間なら感じる銃を撃つときの反動をもろともしないのでぶれない射撃をしてくる。
裕奈も黒々介の動きと弾の軌道読みながら時には薙刀で弾を払いつつ距離をとる。

『ここは一旦間をおきたい。』
裕奈は距離をとり一呼吸置く

『私を倒す為って言うのは本当ね、私の動きを見切っているようね。けど過去にも何度も経験しているし、なにより生徒と守るために負けられない』
402マロン名無しさん:2006/11/03(金) 22:38:55 ID:???
「魔法の射手 火の二十一矢(サギタ・マギカ セリエス・イグニス)」
裕奈は唱えると同時に黒々介に再び飛びかかる、魔法と神鳴流の相乗攻撃をねらう。黒々介は軌道を読みつつ、裕奈の動きも読む。火の二十一矢をかわす
「奥義・斬岩剣」
裕奈は火の二十一矢をかわした黒々介に斬岩剣をみまう、だが黒々介に寸前のところでかわされる。
「奥義・斬空閃」
かわした黒々介にさらに攻撃を仕掛けるがこれもかわされてしまう。

「裕奈先生……」
「裕奈先生、しっかり!!」
生徒達も裕奈の攻撃がかわされていることに不安を感じ始めている。

「………」
二人の戦いを見ていた趙は両腕をクロスさせて自分の両肩においた、そして白衣を掴むと下へ思いっきり引き裂いた。
白衣の下からは未来のSF映画に出てくるような白いバトルスーツに身を包んでいた。そして両手からオートマチック式の拳銃を裕奈に向けて放つ。

「!!」
裕奈は趙の弾にあたってしまうが魔法障壁の影響でダメージは微々たる物だったが趙に気をとられた隙に黒々介の背中に持っていたロケットランチャーを喰らってしまう。
そして目の前に来た趙の電磁ナックルをつけた拳が顔面にヒットする、後ろによろめくが背後にきた黒々介に受け止められる。
そして黒々介は裕奈を羽交い締めにし趙に攻撃させやすいようにする、趙は顔面に向けて電磁ナックルを付けた拳で裕奈を何度も殴り、
バトルスーツを着た膝で裕奈の腹部を打ち付ける。
黒々介から裕奈を引きはがし地面に投げつけ地面に四つんばいになった裕奈に黒々介とともに足蹴の嵐をみまう。
403マロン名無しさん:2006/11/03(金) 22:42:11 ID:???
「卑怯よ!!」
「突然乱入するなんて聞いてないわ!!」
生徒達は趙に対して声を荒げる。

「私は『今からの戦いに勝てば』と言ったはずですよ『黒々介との戦いに勝てば』とは言っていませんよ、だから非難される覚えはないですよ」
確かに趙の言うとおりである。思い出してもそういうことは言っていなかったのである。
「それとよく見てなさい、人間を痛めつけて殺すのはこうするのですよ、貴方方には明石先生が死んだ後、
バトルロワイヤルを続けてもらいますから。主催者の私からのレクチャーありがたく思いなさい。」
そう言うと趙と黒々介は裕奈に対しての責めを続ける。
趙と黒々介は裕奈の髪の毛を掴み、裕奈の顔面を地面に何度も打ち付ける。
次に趙は両手で裕奈の顔面を地面に付けて動かない用にする。そして黒々介は裕奈の体を思いっきり引きずり始める。
「くがぁぁぁぁぁ!!」
裕奈の絶叫が聞こえる。地面との摩擦が顔面に来ているのだ。
次に趙は裕奈の首に右腕を巻き付け締め上げそのまま裕奈の体を振り回す。
「くっぐぐぐ…………」
首への締め付けが体を振り回されることによって窒息の効果を上げているのだ。
腕を放し裕奈の右腕をとり脇固めをかける、黒々介も反対から左腕をとり両方で脇固めをかける、そして裕奈の両方の腕を痛めつける。

「もうやめて!!」
「このままじゃ裕奈先生が死んじゃう!」
生徒達の叫びも聞こえる。
「もう限界です」
カシャン、カチャ
武闘派の何人かは機関銃などの飛び道具を用意する。
404マロン名無しさん:2006/11/03(金) 22:47:42 ID:???
「みんな、駄目!!」
雪が両手を広げて武闘派を制する。
「委員長、このままだとみんな死んじゃうよ」
「そうよ、ダメ元でも私たちも闘わないと」
武闘派達は雪をまくし立てる。
「落ち着いて、みんな。私達には首輪が付いているのよ、その気になれば趙さんは私達の首輪を爆破することだって可能なのよ」
「けど、このままだと趙の思う通りよ」
「そうよ、たとえ首輪を爆破されても裕奈先生が趙達を倒すことをサポートするのが犠牲は出るけど何人かは助かる道だよ」
「いいえ、駄目。明石先生の話を忘れたの? どれだけクラスメイト達に先立たれるのが辛いのかを」
雪はさっき裕奈が8年前のバトルロワイヤルでの話を思い出させるように言う。
死んでいく友を助けられなかった自分、友の大けがの治療もできなかった自分。そして生き残ってしまった自分。
裕奈はロッジで以前参加したバトルロワイヤルを生徒達に語っていた。
「だから明石先生はこの勝負に乗ったの。私達をこれ以上傷つけないために。まだ明石先生は負けていない、私は明石先生を信じる!!」

「立派な心がけですね、さすが学級委員長ですね。そうです貴方達の首輪はいつでも爆破できるのですよ、こんなところで爆破はさせたくないですよ。
けど委員長さん、明石先生を信じるのは無駄だと思いますがね、皆さんも次のバトルロワイヤルの対策を考えていた方がいいのではないのですかね。」
趙は勝ち誇ったように言うが雪は裕奈の目を見る。アイコンタクトで『注意を引きつけろ』と言っているように思えた
「私は明石先生を信じます。必ず明石先生は勝ちます。」
「無駄だと思いま……、なっ!」
会話に気をとられていた趙の隙をつき、裕奈は右腕をするりと趙の拘束から解いた。すぐさま体を入れ替え黒々介を両足で蹴り飛ばす、そして地面の砂を掴み趙の目めがけて投げつける。
「ぐっ、目が!」
裕奈は薙刀をとり急いで趙と黒々介から距離をとる、そして着ていた上下のジャージを脱ぎ始める、そして下着姿になった。23歳というだけあって大人用の色っぽい下着だ。
右手には薙刀、左手には脱いだジャージを裕奈はもって二人を待ちかまえる。
405マロン名無しさん:2006/11/03(金) 22:51:24 ID:???
「ふざけた真似をしてくれましたね」
いままで怒りをあらわにしたことがない趙が初めて怒りの表情を見せた、それでも普通の人よりかは押さえた怒りだ。
「なんの真似かはしりませんが行くぞ黒々介」
趙は言うと黒々介と共に裕奈に襲いかかってくる。

裕奈は不思議と落ち着いていた。過去何度か死闘で追いつめられる展開もあったがいまのような気持ちになったときには絶対に負けなかった。
なにかはいまも分からない不思議な感覚だ。
『いくぞ!!』
裕奈は二人に対して今までと違う動きをする。闘う者のの動きではなく踊っているような動きを見せる。
「なっ!」
趙が驚いた瞬間をねらい、左手のジャージを右脇に挟み。左手で隠していた拳銃を趙に向けて発射する。
趙がひるんだ隙をねらい右脇に挟んだ上ジャージを左腕で趙の顔面に投げつける、投げた上ジャージは趙の顔面に巻き付く。
「な、これはまさか布槍術の変形応用化か?」
趙の推測は正解だが見事に趙の頭部に巻き付いてしまい、視界と呼吸を奪っていた。

黒々介は裕奈の動きを止めるべく機関銃を撃つが動きが全く読めなくなっていた、
裕奈は銃弾をかわしつつ下のジャージと薙刀を結びつけた。結びつけた下のジャージを黒々介のマシンガンに向けて投げる。
ジャージはマシンガンをはじく。帰ってきたジャージをもう一度黒々介の首筋に投げる。
406マロン名無しさん:2006/11/03(金) 22:53:29 ID:???
しゅるるる。
ジャージは黒々介の首に巻き付いた。確認すると裕奈は薙刀を引っ張り黒々介を寄せ付ける、そして持っていた小太刀で黒々介の首に切りつける。
バチバチバチ
黒々介の首筋から火花が立つ、裕奈は小太刀を深く斬りつけるが無理と判断すると薙刀を回転させ黒々介の首筋に向かわせた。
「だぁああああ」
薙刀は黒々介の頭部と胴体を切り離した。胴体の切断された部分からはさらに火花が立ち上る、裕奈はその切断された胴体に部分に薙刀を押し込める。
そして呪文の詠唱を始める
「来たれ雷精、風の精。雷を纏いて吹きすさべ南洋の風
(ウェニアント・スピーリトゥス・アエリアーレス・フルグリエンテース・クム・フルグラティオーニ・フレット・テンペスタース・アウストリーナ)」
雷の暴風を唱え、黒々介の胴体に攻撃する。
チュドーン!!
呪文の直撃を受けた黒々介の胴体は爆破し粉々になった。

「ぐう゛う゛」
趙はようやく巻き付けられたジャージを解けつつあったが裕奈の接近が少し早かった、
裕奈は趙を地面に押し倒しマウントポジションになり両足で腕を押さえ趙のジャージが巻き付いたままの頭部を抱きかかえ、そのまま締め付けていく。
「ぐががぁぁ」
ゴキッ!!
鈍い音が鳴った、趙の頭の骨が砕けた音だった。その音と同時に趙の体の動きが止まった。もう生きてはいない。


………。
裕奈は頸動脈から趙が死んでいるのを確認すると趙の死体から離れた。
「終わった……。」
裕奈のその言葉を聞いて生徒達がかけてくる
「裕奈先生!!」
「よかった……、よかったよ。」
喜ぶ者、涙ぐむ者、かみしめる者。表情はそれぞれだ。

「もう殺し合いはしなくていいよ、みんな!!」
裕奈は疲れつつも笑顔で言った。
407マロン名無しさん:2006/11/03(金) 22:56:01 ID:???
………。
皆さん、おつきあいありがとうございましたネ。
裕奈サンもこれで一応元あるべき1部の世界に修正して帰ってこれるネ。
バトルロワイヤルに参加したままの裕奈サンにやきもきした方にはホッとして欲しいネ。

まだ異空間からでていないと言う意見もあるけど。
それも1部世界からずれてしまう話になるネ、そのための修正も行わないといけないからお話は長くなるネ。
またこの世界がエアポケットになる機会があればまたお会いできるかもしれないネ。

では、皆さん、サイナラネ
408マロン名無しさん:2006/11/03(金) 23:01:08 ID:???
スレ汚しすみませんでした。
戦闘シーンは難しいです。
裕奈強すぎ、敵はもどきとはいえオリキャラ、雪はこうなるとは限らないという架空のお話でした。

アイデアだけはあっても文章力が問題ですね。
ではこれで失礼します。
409マロン名無しさん:2006/11/03(金) 23:03:58 ID:???
GJー

俺の方が遥かに戦闘描写ヘタクソだから大丈夫だよ
ていうか他人の作品読むと書く意欲出るなぁ
410マロン名無しさん:2006/11/03(金) 23:04:39 ID:???
GJでした

なんか新鮮な感じで楽しめた

チュドーンw
411マロン名無しさん:2006/11/04(土) 16:01:18 ID:???
チュドーンw
効果音とかどうしたらいいんだろう?
俺は某軍事劇画家氏の真似でPAM!とかBAKOOOM!!とか効果音は全部ローマ字にしてるw
412マロン名無しさん:2006/11/04(土) 16:19:15 ID:???
やべwwおまえらがチュドーンチュドーン言ってるからツボに入ったwww
413マロン名無しさん:2006/11/04(土) 17:10:11 ID:???
効果音に素人が手を出すと、作品が薄くなるから注意汁
使いどころが上手ければ、いろんな意味で面白いものになる
414マロン名無しさん:2006/11/04(土) 20:48:15 ID:???
>>413
効果音なしか。
銃撃砲撃シーンはどうしたらいいんだ?

ってか中学生に銃扱えるかどうかとか軍事描写とかどう考えてる?
あとゆーなはガン=カタできるって設定でもいいよな?
415マロン名無しさん:2006/11/04(土) 20:56:29 ID:???
なにかいろいろ問題定義ができたみたいなので昨日投下して良かったと思います。

脱出編とエピローグができました。

長いですが、どうしましょうか?
416マロン名無しさん:2006/11/04(土) 21:20:49 ID:???
是非お願いします!
417マロン名無しさん:2006/11/04(土) 21:22:08 ID:???
>>414
いいと思うよ
むしろ銃のど素人扱いにしちゃったことに困ってる奴だっているんだ、俺とかさ

>>415
カモンベイビー
418マロン名無しさん:2006/11/04(土) 21:25:53 ID:???
では、お言葉に甘えちゃっていいのでしょか?

本日は脱出編を明日エピローグを投下します。

2分後投下です。
419マロン名無しさん:2006/11/04(土) 21:28:53 ID:???
「けど、ここからどうやったらでることができるのでしょうか? 」
雪が歓喜の渦の中に現実に戻る言葉を問いかける。
その瞬間、空間が開き空間から強烈な風が吹き出してくる。
強力なファンから風が出ているというたとえとか、ホワイトホールという表現があう感じだ。
「ぐっ……」
「なに、いったい」
「どうなっているの」

その風に乗って、一人の少女、いや女の子がこの場に現れた。と同時に風はやみ空間は閉じてしまった。

「……、今度はいったいどこにとばされたのか? 誰かいるな、
!? あの服は麻帆良学園の制服!! 
あの下着姿の女、あいつは!? ここも過去の世界なのか?」

裕奈と生徒達はその女の子を見る。年は10歳くらいだろうか、金髪碧眼のお人形さんのような女の子だが、
着ている衣装はアラビアンナイトにでてくるようなアラブの民族衣装だった。

「誰!?」
「かわいい!!」
「ねえ、君、どうしたの!?」
何人かはその女の子に近寄ろうとする。
「まって、その子も趙の仲間かもしれないわ!!」
近寄ろうとする生徒達を止める生徒達もいた。
「エヴァちゃん……。」
裕奈は口に出してその名を言う。
420マロン名無しさん:2006/11/04(土) 21:32:55 ID:???
エヴァンジェリン・A・K・マクダウェル、8年前のバトルロワイヤル、次元の狭間に消えたクラスメイト。その彼女が今、こうして目の前にいる。
「明石先生、あの子知っているの!?」
雪が裕奈の言葉を聞き問いかける。その言葉で裕奈は現実に戻ってくる。
「みんな、安心して、その子は敵じゃないわ」
そして生徒達の前へ出てエヴァに近づく。
「お久しぶりです、エヴァンジェリンさん。私を覚えていますか? 私、明石裕奈です。」
エヴァは裕奈の言葉を聞き、自分が思っていた人物と違っていたことに驚く。
「明石裕奈!? おまえ、明石裕奈なのか明石教授の娘の?」
「はい、そうです。エヴァンジェリンさん」
『そうか……、しかしあいつに似てる、その魔力も……。 !!』
「おまえ、その力は!?」
「私はあの事件の後、力を付けたのですよ。」
「そうか、でここはどこで、いま何をしているのだ?」

裕奈はエヴァを生徒に紹介し、エヴァにいままで起きたことを全て話した。
「……、そうか、そんなことが。」
「エヴァンジェリンさんはいままでどこでいったい何をしていたのですか?」
裕奈はエヴァに問いかける。純粋に8年もの間なにをしていたか知りたいのだった。
「私はあの後、過去未来の次元をさまよう存在になってしまった。ある時代に流れ着いて暫くすればさっきのように違う次元に飛ばされてしまう、
最初に飛ばされたのは江戸時代の遊郭だった。そこで日本文化を見ながら男どもの相手をした。意外と異人だが人気はあったんだぞ、私は。」
エヴァは少し自慢して言ってみる。
「その後は19世紀末のアメリカ、モンゴル帝国の拡大期のオルドの中、遙か未来の惑星移動の宇宙船の中、
オスマン帝国後宮、最後にイスラム教の創世のころにいた。そしていまここにいる、まさか現代に帰ってこれるとは思っていなかったがな」
「そうですね、8年という時間はエヴァンジェリンさんにはないに等しいですね」
裕奈と生徒達はエヴァの話に聞き入っていた。
421マロン名無しさん:2006/11/04(土) 21:34:25 ID:???
「それとこの空間、そんなに難しい魔法ではないな、私の力なら脱出は可能だ」
「本当ですか!?」
「ああ、少し時間がかかるが、それより首輪はどうするのだ」
「私も外し方は知っていますが、変わっているかもしれません、レーダー基地を調べてみます。」
「そうか、その方が良いな。では早速そうするか」
裕奈は何人かの武闘派と頭脳派を選んで基地を探索するといった。
残りの者はエヴァとともに待機することになったのだが……。

「えーーっ、エヴァちゃんの護衛は駄目なの!?」
「貴方は私と共に来るの」
「ねえ、いいでしょう、裕奈先生、私はエヴァちゃんの護衛をしたいの!!」
もうすでに生徒の中にはエヴァをクラスメイトとして扱う者が何人か出てきた。
「帰ったらたっぷり護衛をすればいいじゃないか、学園長に帰ってからエヴァンジェリンさんをクラスに転入させるようにするから。」
「本当、先生!! じゃあ、早く行きましょう」
裕奈も苦笑いする。
そして基地の中を探索し、首輪の外し方を入手した。基地の中には誰もおらず、罠も仕掛けられてはいなかった。
首輪の外し方も少し違うぐらいで難解なものではなかった。
裕奈と頭脳派達によって生徒達の首輪は無事外されていった。
一方、エヴァの方も空間を繋げて元の世界に戻る準備ができていた。
422マロン名無しさん:2006/11/04(土) 21:37:00 ID:???
「では、いくぞ」
エヴァは魔法陣の中で詠唱を始める、そして空間が開き始めた。
「教室の中だ!!」
生徒達が叫ぶ。そう自分達の教室が空間の狭間から見えた。
「じゃあ、みんな順番に一人ずつ落ち着いて」
裕奈が生徒達に指示を出す。生徒達は裕奈の言うとおりに一人ずつ空間の狭間に飛び込んでいく、そして生徒達は全員空間から脱出した。
「あとは裕奈先生とエヴァちゃんだけだよ!!」
生徒が教室から叫ぶ。
「さあ、エヴァンジェリンさん。私達も行きましょう!」
「いや、明石裕奈、おまえ一人だけで行け」
「なぜですか、エヴァンジェリンさん!?」
「この術は難しくないが欠点があってな、術者は常に空間を繋げる魔力を供給していなければならない、
よって私が出ると言うことは魔力を供給できなくなるので空間は閉じてしまう」
「そんな……。」
ここまで来て……、裕奈はそんな思いだった。折角エヴァンジェリンも一緒に帰ることができるのにネギ達も喜ぶ顔が見られると思ったからだ。
「いけ、明石裕奈、生徒達が待っているぞ」
「エヴァンジェリンさんも待っています」
裕奈は反論する。
「私の事は気にするな、いずれまたどこか別の次元に飛ばされるから、どうやら私がここに飛ばされたのはお前達を送るためにだろうな。
それにお前まで死んだら、明石教授が悲しむぞ、ただでさえあいつに死なれて寂しい思いをしているのだからな。」
「エヴァンジェリン!! これ以上私に対しての口答えは許しません。貴方は私の生徒です、慎みなさい」
「なっ……」
エヴァは突然裕奈の口調が変わったのに驚く。再会してからは目上の人として接していた裕奈が自分より上の立場として接していることに。
「教師は生徒の守るのが仕事です、そんなに魔力を供給したいのなら私の魔力も与えます。」
というと裕奈は自分の魔力もエヴァの魔法陣に流し込んだ。その瞬間空間の穴が巨大になる。
423マロン名無しさん:2006/11/04(土) 21:39:03 ID:???
『よし!!』
裕奈は素早い動きでエヴァを抱きかかえ、穴に向かう。穴は術者を失った影響で閉じ始める、裕奈は急ぐ、そして穴に飛び込んだ。
「穴から離れて!」
裕奈は叫ぶ、それを聞いて生徒達は穴から離れる。するとすぐにエヴァを抱いた裕奈が穴から飛び出してきた。
裕奈は教室に着地すると穴を見る。穴は小さくなっていき消滅した。
「まったく無茶をしよって」
『本当、あいつにそっくりだな』
裕奈の胸に抱かれたエヴァがあきれながら言う。
「先生、よかった……。」
「本当、無事で」
生徒達も喜ぶ
「先生ずるい、私もエヴァちゃんをお姫様だっこしたい」
生徒に言われて気づくと裕奈はそういうふうにエヴァを抱いていた。
「こ、こら明石裕奈放せ、いつまでも抱いているな」
「明石先生」
裕奈は笑みを浮かべてエヴァに言う。
424マロン名無しさん:2006/11/04(土) 21:41:08 ID:???
「明石先生と言ってくれないと放さないよ。」
「先生、次、私」
「ずるい、私も私も」
「そうねえ、それじゃあね」
裕奈も緊張感が解けて、かってのお祭り好きの顔がでてきた。
「わかった、言う、言うから、明石先生、明石先生」
「よくできました、じゃあ、はい」
言うと裕奈は生徒にエヴァを抱きかかえたまま渡す。
「こら、約束が違うぞ。」
「私は放しましたよ、あとは生徒達に言ってね。」
「エヴァちゃんオメガかわいい」
抱いた生徒はご満悦だ。

「ゆーな!!」
ドアから声がする、くーふぇ、美砂、刀子さん、二ノ宮先生、お父さん。みんな駆けつけてくれた。
「裕奈、無事ね」
私は複雑な表情で返事をする。
「はい」
425マロン名無しさん:2006/11/04(土) 21:42:14 ID:???
「ふふっ、脱出編終了ネ。」
ここは閉じられた異空間。趙の死体と黒々介の首を見て黒い影は語りかける。
「甘すぎるね、趙サン。貴方も私をベースに造ったけど所詮余興を楽しむ程度の知恵しか与えなかったからネ。
本当に裕奈サンを殺すのならあの程度では物足りないヨ。もっと追いつめて苦しませてから戦いを挑ませないとネ。」

さてとこの後はエピローグネ。
居てはいけない人がいるのでそれを修正しないと元の世界の流れに戻せないからネ。
ではもう少しお付き合いをお願いしたいネ。
426マロン名無しさん:2006/11/04(土) 21:49:39 ID:???
かなり、いっちゃってる展開になっていますが。

明日もお付き合い願えたら幸いです。

>「車を運転した経験は?」「ゲーセンのレーシングゲームなら相当やりこんだ!」
この台詞使わしてみたいな。裕奈、朝倉の2人がいいそう。
後この二人は、脳内設定は2輪免許もっています。

では本日は失礼します。
427マロン名無しさん:2006/11/04(土) 22:54:29 ID:???
GJ!姫子がいるww

銃弾を魔法障壁で弾くとかアリなのか。俺も使おうw
超人化とか武器もなんでもアリみたいだし…

よーし、パパ空母機動部隊やらSLBM出しちゃうぞー!
428マロン名無しさん:2006/11/04(土) 22:57:01 ID:???
GJ!
8年で古菲は立ち直ったんだな・・

明日もwktkして待ってます
429マロン名無しさん:2006/11/05(日) 12:33:50 ID:???
本日最後の投下。
エピローグです。

ゆっくり文章打てた3連休も終わりか。
430マロン名無しさん:2006/11/05(日) 12:35:39 ID:???
あの事件の後、裕奈達はカウンセリングという名の取り調べを受けた。
裕奈は自分に対しては厳しい罰があると覚悟していたが、実際は逆だった。
6割の生徒を救ったことが高評価を得ていたのだ。
バトルロワイヤルでは過去生き残った生徒は多くても数人だったので18名という人数は飛び抜けて多く上出来な数字だった。

だが、裕奈は12人の生徒を救えなかった責任というものも感じていた。
裕奈はお咎めなし、だが裕奈の希望により2年の臨時教員契約を1年に短縮。要するに今の生徒の中等部卒業までは責任を持つと言うことだった。
生徒達には魔法世界の事を話さないようカウンセリング。
エヴァについては裕奈のクラスへ編入し復学が認められた。
そして3週間の月日が流れた。

週末の夕方、裕奈はバスケ部の顧問が終わりエヴァの家に向かっていた。エヴァから話があるということだった。
裕奈はエヴァの家の呼び鈴を鳴らすと古が出てきた。
「くーふぇ、その格好……。」
古はメイド服を着ていた、おそらくこの家の主エヴァが着せたのだろう。
この家はエヴァが消滅してからいつ帰ってもいいように手入れをしていたが、あの事件のこともありここを裕奈、美砂、古、のどかの寮として使うことになった。
その後、中学卒業後留学することになったのどかと高校卒業後裕奈と美砂が出て行って以来、
古一人でこの家を管理していた。がいまエヴァが帰ってきたためエヴァと古が共同ですんでいた。

「エヴァンジェリンさんに無理矢理着せられたの? まったくエヴァンジェリンさんのわがままにも困ったものだ」
裕奈はダイニングに向かう、そこにはエヴァが待っていた。
「エヴァンジェリンさん、くーふぇにメイド服を着させるのはやめてください」
「なぜだ、この家の主は私だ。主の言うことを聞くのは当然だろう」
「くーふぇはこの家を一人で守っていたのですよ、それなのに」
「ではなぜ、ぼーやや宮崎のどかや柿崎美沙がここをラブホテル代わりに使っているのを止めなかったのだ?」
431マロン名無しさん:2006/11/05(日) 12:39:52 ID:???
ネギ、のどか、美砂はこの家で愛を確かめ合っていた事が多かった。このことはチャチャゼロによってエヴァに知らされエヴァが大激怒することになった。
エヴァが帰ってきたことを喜び、はるばる会いに来たスプリングフィールド夫妻はエヴァも喜ぶだろうと思ってきたが、
実際は怒りを静めることに必死になった。ネギ、のどか、美砂はもうひたすら平謝りを繰り返すだけだった。
「けどあの色ボケ3人がいまのくーふぇの言うこと聞くと思いますか?」
「まあ、そうだが、明日からは好きな服を着ても良い。 ……明日には居ないのだからな。」
「やっぱり、その話でしたか」
エヴァは次元の狭間に巻き込まれてから過去未来をさまよう存在になっていた。
いつ違う世界に飛ばされるかエヴァも分からないが予兆は感じることができるようになっていた。

「なあ、明石先生。お主は感じないか、私達が何者かが書いたシナリオ通りに動いていることを」
エヴァはこの世界に戻ってきてからの疑問を裕奈に投げかける。
あまりにも都合が良くこの世界に帰ってきて裕奈達を助ける、そして暫くしてこの世界から違う世界に飛ばされる。
そして趙錫祢と絡繰黒々介という存在。まるでなにかを試すようにいた2人。エヴァは何者かの意志を感じずにはいられなかった。
「エヴァンジェリンさんもですか、私もなにかの意志の力を感じています」
裕奈も自分の周りに起こったことを話す、ウェールズの教会で感じた妙な気配、趙錫祢の存在、そして何者かに時々見られているような感じを話す。
「そうか、真実はわからないが何者かの嘲笑を受けていることは間違いないな」
裕奈は雰囲気が暗くなったのを察し話題を変える。
「いまの私達には分からないことですし、それより最後の夜です、楽しみましょう、彼女達も来るでしょうし」
「彼女達? 呼んだのかあいつらを!?」
「ええ、エヴァンジェリンさんのことだから呼ばないだろうと思いまして。」
すると呼び鈴が鳴る
432マロン名無しさん:2006/11/05(日) 12:43:50 ID:???
古が開けると裕奈の生徒達18人が来ていた。
「エヴァンジェリンさんのお別れ会に来ました」
「エヴァンジェリンさんにはお世話になりました」
「エヴァちゃん、どうしていっちゃうの!? 私のことが嫌いなの!?」
「こら、抜け駆けはずるい、私はどうなの!?」
「みんな、入って今日はみんなでエヴァンジェリンさんを送りだそう」
裕奈が生徒達を制し、場を仕切る。
こうして送る会が始まった。

「こんなに可愛いエヴァちゃんが次はどんなに過酷な目にあうかお姉さんは心配なの」
「エヴァちゃん、私もついて行っちゃあ駄目!?」
などエヴァを囲むのはエヴァが好きでたまらない連中が集っていた。
裕奈はエヴァが嫌な顔をしつつも本心では嫌じゃないのを分かっていた。
その他の生徒も久々のお祭り気分に酔っている感じだった。
そして深夜になろうとしていた。
433マロン名無しさん:2006/11/05(日) 12:47:06 ID:???
「みんな、そろそろお開きだよ」
裕奈が生徒達に言う。
「えー!? 明日は休みだよ。」
「みんな、私達はまだ未成年だよ、夜更かしは駄目だよ」
「雪ちゃん、堅い」
「じゃあ、お子様な私はエヴァちゃんと寝る」
「ずるい、私もエヴァちゃんと寝る」
「あー、みんな静かに」
裕奈は生徒を鎮める。
「エヴァンジェリンさん、最後の挨拶を」
「私がか?」
「はい」
エヴァはこういうのも悪くないと思い挨拶をする。
「私は明日にはいないが、お主達はあの地獄を生き延びた人間だ、強く生きて欲しい。生きることは辛いことだけど、私はお主達は大丈夫だと思っている
でいいか、明石先生!?」
「はい、よくできました。では今日はここにみんなで泊まりましょう」
「どういうことだ、明石先生!?」
「見送りをみんなしたいのですから、いつでも送れるようにここに泊まるのです。」
「やったあ、私、エヴァちゃんの隣」
「ずるい、私も」
そして夜は更けていく。
434マロン名無しさん:2006/11/05(日) 12:50:33 ID:???
そして明け方、東の空が明るくなりつつある。
エヴァは家からでて庭でそのときを待っている。他の生徒達はまだ寝ている。
エヴァは長年生きてきたら別れというものが辛いのでこうして人知れず時を待っていた。
「エヴァンジェリンさんらしいですね」
「明石先生か」
「まだ私のことを明石先生と呼んでくれるのですね。」
「約束だからな」
「じゃあ、もう一つ約束してください、また会えるって」
「できないな、だが生きろ、明石先生、そうすればまた会えるかもな」
「そうですね」
「にしても、お前は成長したな全ての面で、8年前はただのうるさいガキで明石教授やあいつに全く似てなかったのに、いまはあいつよりも分別のある人間になっている。」
「けどあのまま成長したかったと思っていることも確かなのですよ、けどあのまま成長するのはいまの私に言わせると『おいおい』だけどね」
二人で会話を続けるうちに生徒達が起きてくる。
「エヴァちゃん!? エヴァちゃん!?」
「庭にいるよ、あそこに!」
エヴァは裕奈に問いかける。
「明石先生、まさか」
「ええ、ちょっと目覚ましの魔法をね。」
裕奈はエヴァに微笑んだ瞬間。空間が裂けた。
435マロン名無しさん:2006/11/05(日) 12:54:30 ID:???
ブラックホールの風はエヴァを包み込む。
「エヴァちゃん」
「行っちゃあ駄目だよ」
裕奈は生徒達がエヴァに近づかないように魔法で見えない壁を造る。
生徒達は見えない壁に当たってエヴァに近づけない。
「また会おうぞ」
それがエヴァの最後の言葉だった、エヴァは後ろを振り向かずブラックホールに吸い込まれていった。ブラックホールはエヴァを吸い込むと消滅した。

「ううっ…、エヴァちゃん。」
「絶対だよ!」
生徒達、特にエヴァが好きな生徒達はショックだった。自分たちを救った恩人でもあるから。裕奈は生徒達に声をかける。
「何時までも泣かないの、エヴァンジェリンさんがいつ帰ってきてもいいように、エヴァンジェリンさんの家を掃除するよ」
「えーっ!」
一部の生徒からブーイングが起こる。
「エヴァンジェリンさんが好きなんでしょう、先生もここに住んでいて掃除していたのだからね」
「みんな、先生の言う通りよ、エヴァンジェリンさんのために掃除をすることがエヴァンジェリンさんも喜ぶよ」
雪がすかさずフォローを入れる。

裕奈は雪を見て、彼女が居なかったらバトルロワイヤルから帰ってこられなかったなと改めて思う。自分と生徒達を大事につないでくれた雪。
雪の言葉に生徒達もエヴァの家に戻り掃除を始める、裕奈は雪に近づき礼を言う。
「ありがとう、これからもよろしくね、雪ちゃん委員長。」
「明石先生こそ卒業までよろしくね。」
「ああ、よろしく。」
裕奈と雪は一緒にエヴァの家に駆けていった。
436マロン名無しさん:2006/11/05(日) 12:56:34 ID:???
……。
「これにてこの世界の修正はおしまいネ。」
林の中から見ていた黒い影がでてくる。
「いろいろ実験ができて、外の世界の人間も有意義だったネ。
では私はまた次の世界で外の世界の皆さんに会うのを楽しみにしているネ。
また、お会いしましょう。」
言うと黒い影の姿はもうどこにもなかった
437マロン名無しさん:2006/11/05(日) 13:14:15 ID:???
スレ汚しすみませんでした。
スレ停滞の中、他の作家さんへの問題点定義としては投下して良かったと思います。

もともとは最初に見た、記念すべき1部が終わった後でのちにもう一度参加したらどうなるのだろうからできた物です。
最初は裕奈がもう一度参加したところで終わりの話だったのですが、可哀想で続きを考えてみたらここまでふくらんでしまいました。
あと長編も書いていないのにアイデアをいろいろ詰め込んだ形になりました。
長編の方もいろいろアイデア合戦になってきているますね。

それから1部の世界観は私の願望の世界です。
1部を作った方と私は何も関係ありません。

若干解説を
裕奈の生徒達、8年後3-Aは全員一般人です。
確かに飛び抜けて運動神経がいい、頭がいいのはかなりの数いますが。

雪の年齢も推測です。
原作に彼女が居なかったら話は作らなかっただろうな。

雪の設定も架空の設定です。

黒い影はこのスレ世界を自由に動き回り、外の世界の人間達とコンタクトがとることができる存在です。
438マロン名無しさん:2006/11/05(日) 13:27:47 ID:???
自分が長編を書く自信はありません。

のくせに長編の伏線をこの話で作っていました。

考えているバトルロワイヤルはテーマが違った物になり、
この世界の続きの話でもちろん3-Aの正規の生徒達のバトルロワイヤルになります。

根本的な趣旨が全く違い、参加しない生徒が何人かいて、ルール自体がかなり変更なバトルロワイヤルですが。

この3連休スレを貸していただきありがとうございました。
後勝手にその後を作ってしまいまして1部作者さんには失礼にあたったかもしれませんが
お許しいただけたら幸いです。

では私はこれで失礼いたします。
439マロン名無しさん:2006/11/05(日) 19:14:04 ID:???
GJ!
ナイスなエロだったぜw

長編の方も書くなら期待してる
440マロン名無しさん:2006/11/07(火) 08:18:38 ID:???
保守
441マロン名無しさん:2006/11/07(火) 15:43:00 ID:???
もういい加減飽きたパターンって何かある?
超黒幕とか
442マロン名無しさん:2006/11/07(火) 16:47:23 ID:???
このせつ
会うにしろ会わないにしろ、もはや飽きた
せっちゃんは好きだが、このかがな・・・・
明らかに足を引っ張ります。

ざじちうは、接触するとwktkする


・・・・orz
443マロン名無しさん:2006/11/07(火) 16:56:25 ID:???
桜子即死にはもう飽きたorz
活躍したこと数えるほどしかねぇよ……
444マロン名無しさん:2006/11/07(火) 18:36:13 ID:???
>>442
秋田か…
このかはMedicとして活躍できそうだが…
445マロン名無しさん:2006/11/07(火) 19:33:49 ID:???
>>442
ただ、このせつは好き嫌い抜きに逃げられないっぽ。
生死の掛かった場では、このかの存在は刹那のキャラの中心に来てしまう。そうでないと原作から外れすぎてしまう。
せめてその現れ方の違いを頑張るくらいしか、書き手的には手のうちようがないんだが……

序盤に刹那殺すか。あるいはこのかの方を殺しておくか。それこそ教室の見せしめで。
なんかもうそれくらいしか手ェないよ


飽きたと言えば、悪い龍宮隊長かな。雇われてキラー役とか
446マロン名無しさん:2006/11/07(火) 19:37:55 ID:???
>>441は黒幕超飽きたの?
447マロン名無しさん:2006/11/07(火) 20:13:20 ID:???
悪超とか、最近主流なのをやらずに初期みたいに変化球無しの話になりそうだが、それはそれで「普通すぎて飽きた」とかなりそうだからなぁ
そろそろ新しい変化球を考えろってことか
448マロン名無しさん:2006/11/07(火) 20:58:40 ID:???
超が味方に付くと脱出ENDしか思いつかない俺…orz
449マロン名無しさん:2006/11/07(火) 21:27:10 ID:???
千雨スーパーハカー
450マロン名無しさん:2006/11/07(火) 21:34:31 ID:???
ここは黒幕で意表をつくべきだな。

…そうだ!桜子を黒幕にしよう!
451マロン名無しさん:2006/11/07(火) 21:38:36 ID:???
>>448
俺は完璧すぎて相撃ちアボン担当くらいしか浮かばない

>>450
それで自然な話を書いたら神認定
452マロン名無しさん:2006/11/07(火) 22:34:26 ID:???
ここはさっちゃんが黒幕で
453マロン名無しさん:2006/11/07(火) 22:44:15 ID:???
脱出ENDってダメカナ?
もはや脱出までに襲い掛かる敵を薙ぎ倒す話を書いてる俺って…w
454マロン名無しさん:2006/11/07(火) 22:48:38 ID:???
ありだよ勿論
むしろ最初の方は脱出ENDが当たり前って感じだったし
455マロン名無しさん:2006/11/07(火) 22:58:12 ID:???
>>454
そうか。
でも脱出の方がメインで生徒同士の打ち合いというより大群vs生徒って感じになって、
収拾がつかなくなったw
ラストじゃ核とか出そうな勢いwww
456マロン名無しさん:2006/11/07(火) 23:01:19 ID:???
もしこのかが狂ったらせっちゃんどうするんだろ?
457マロン名無しさん:2006/11/07(火) 23:02:19 ID:???
一緒に狂いそうな悪寒
458マロン名無しさん:2006/11/07(火) 23:04:59 ID:???
のどかに引きづられて狂った夕映みたいになりそう
そこは書き手の腕次第って感じだけど
459マロン名無しさん:2006/11/07(火) 23:14:37 ID:???
親友が狂った時にどういう行為をとるかで人となりがわかるな。
460マロン名無しさん:2006/11/08(水) 00:43:00 ID:???
難しい用語とかテンプレにない銃が出たときとかどう注釈付けたらいいだろう?
「ググレ」でいいのかな?
461マロン名無しさん:2006/11/08(水) 01:03:03 ID:???
>>456せつな「お嬢様に殺されるなら本望です」
このか「・・・・・」パーン
みたいな流れか?
>>460出来るだけムズイ用語は入れないようにでおkと思う。
止む終えない場合はkwtkでおkだろ

いやなんというかこの際黒幕はネギとアスナでw
462マロン名無しさん:2006/11/08(水) 01:10:29 ID:???
もういっそ主催はK米田かM山N太郎で
463マロン名無しさん:2006/11/08(水) 16:31:07 ID:???
>>442だけど、
書いてる人の事
全く無視した意見だったので
深く反省してます。
すみませんでした・・・・
464マロン名無しさん:2006/11/08(水) 20:09:18 ID:???
考えたけど話を書く時間が無いのでネタだけ投下。

明日菜が序盤で刹那を不意打ちで殺す。
その後は何食わぬ顔で自分より弱い仲間を集める。
チアの3人は円が明日菜に殺されそれを見た桜子が美砂を呼びに行くが
美砂はBRにのっており桜子は大怪我をする。しかしなんとか生き残る。
また夕映は双子に殺され、ハルナはエヴァと行動しのどかは明日菜と行動。
運動部は亜子が明日菜と行動。アキラは誰とも出会わない。
まき絵はいいんちょとネギ探し。
裕奈は美空と組んでいて途中で間違えていいんちょを殺す。美空は狂って自殺。
五月とザジと古菲は一緒に行動するが葉加瀬と茶々丸によりザジ以外死ぬ。
しかしその後乱入した千雨により葉加瀬をかばった茶々丸が死ぬ。
葉加瀬は逃げきる。ザジと千雨は行動を共にする。
465マロン名無しさん:2006/11/08(水) 20:10:02 ID:???
夏美は千鶴を殺してしまい、それを見た超鈴音が夏美を殺す。しかし超鈴音も双子に殺される。
しかし双子の風香は致命傷を負い死ぬ。さよは楓にとりつき龍宮を殺す。
まき絵はいいんちょが死んだ後自殺しようとするが近くにアキラがいたので一緒に死ぬ。
木乃香は桜子に出会い助けを呼びに行き明日菜に出会う。
明日菜はのどか、亜子、木乃香と桜子の所へいくが途中で美砂に出会い明日菜は亜子を壁にして美砂を殺す。
そのころさよは楓から離れてエヴァに取り付く。しかしエヴァの抵抗にあいエヴァ自爆。2人とも死ぬ。
ハルナは心に傷がつき洞窟に閉じこもる。そこで朝倉に出会う。
木乃香とのどか、明日菜から逃げる。しかし木乃香が足を撃たれる。
そこに桜子が来て明日菜と「かっこよく」相撃ちになる。
史伽は楓にお前が人を殺したと教える。楓は困惑し史伽まで殺してしまう。
史伽は予想外すぎて狂いながら死ぬ。

裕奈の元に歩み寄るネギ・・・
朝倉に元気をもらい生き残る約束をするハルナ・・・
呆然としながらのどかへと近づく楓・・・
ザジと千雨は静かに戦いに備える・・・
木乃香はなにもかも信じられなくなり・・・(狂ってはいない)

誰が生き残るのか?誰が何のために行っているのか?
そんなのまだ考えてないです。はい。
466マロン名無しさん:2006/11/08(水) 22:03:30 ID:???
>>464-465がんがれ〜
kwtk書いてると超長編になりそうか?

…なんか乗る奴多いな。と思ったが好きなように進めるがヨロシ。

467460:2006/11/08(水) 22:47:00 ID:???
>>461
そうか…
DARPA SOCOM CIWS ECM 電磁パルス 戦術核 亜音速弾
イージスシステム シールズ フォネスティックコード UAV ホローポイント
偵察衛星 FCS ステルス性 強襲揚陸艦
このへんでわかる用語ある?かなり軍事盛り込んじゃったんだが…

あとキャラの過去とか勝手に作ってもいいかな?エヴァがWWIIに参加したとか
龍宮が地域紛争で戦果あげたとか
他作品のパロ・元ネタもおk?

もう戻れないくらい書いたんだが。
468マロン名無しさん:2006/11/08(水) 22:54:28 ID:???
まぁあまり世界観を壊さない程度ならいいんじゃない?
こっちも龍宮の過去を一部いじったりしてるけど
469マロン名無しさん:2006/11/08(水) 22:59:47 ID:???
俺なんかハナから開き直ってかなりのキャラ(チアとか)の過去を捏造してるぜ
超の学祭イベントが起こる前の魔法バレ状況なのに時期が冬な時点でパラレルワールドだし
470マロン名無しさん:2006/11/08(水) 23:55:17 ID:???
案としてあったけど、今は考えていないのはタッグ制かな。

最初の時点でパートナーを選べるルールを頭の中で考えたが
それだけで凄い量のシナリオになってしまったので考えるのをやめた。

超「サツキ、いっしょに行こうネ」

主催者「さすがの究極超人も恐怖でおかしくなったか?」

超「私は正常ネ、貴方が必要ね、五月」

なんて妄想してみた。
471マロン名無しさん:2006/11/09(木) 00:00:07 ID:???
何故かキン肉マンのタッグの話とダブッて見えたw
472マロン名無しさん:2006/11/09(木) 00:08:25 ID:???
なんか短編ぽいの出来たんだけど……
投下してもいいですかね?
473マロン名無しさん:2006/11/09(木) 00:38:20 ID:???
こい!

俺も没ネタ今度投下しようかな
474マロン名無しさん:2006/11/09(木) 01:16:35 ID:???
「やっと二人きりになれたなあ、せっちゃん……」
「お嬢様……」
足元に転がっているのは神楽坂明日菜と早乙女ハルナ。
共についさっきまでは生きていた。一緒に生還を約束した友達。
それが今では動かずに虚ろな目でただ転がっているだけ。
目の前には最愛のお嬢様。この二日間で最も望んだお嬢様。
ざくざくと落ち葉を踏みしめて歩いてくるその手には、夕凪が握られている。
美しかったその刀身も今や血糊で汚れてしまっていた。
「うち、もう後戻りできひんのや……」
夕凪がゆっくりと沈み込んでいく。
不思議と痛みは無かった。
「なあせっちゃん……なんでうちのこと止めてくれなかったん?」
口からは血が溢れ、答えることも出来ずにただ木乃香の泣き顔を見ていることしか出来ない。
「お…嬢さ……ま……強く…生きて……」
「いやや!せっちゃん!」

475マロン名無しさん:2006/11/09(木) 01:17:46 ID:???
あのー…」
「15番桜咲刹那死亡で優勝は13番近衛木乃香ですね。迎えのヘリを送りましょう」
「しかし一次はどうなる事かと思ったけど、無事に終わって何よりですね」
迷彩服の男たちが忙しく動き回る中、その場に一人の少女がいた。
僅かに透けて見えるその少女は部屋の中央でふわふわと浮かんでいる。
「あのー……」
再び呼びかけてみるが男たちは聞こえていないかのように動き回っている。
少女の名前は相坂さよ。3−A出席番号1番。
諦めたさよは辺りを見回すと、高級そうなソファにもたれて眠っている男にそっと手を触れて力を込める。
次の瞬間、男は勢い良く立ち上がって口をぱくぱくさせ始める。
「相坂です。これで今回のバトルロワイヤルは終了です。自衛隊の皆さん、ご協力ありがとうございました。」
男はそれだけ言うと、またソファに崩れ落ちた。
数回目となるこの奇妙な現象にも、男たちには既に免疫が出来始めているようで驚く様子はあまり見られない。
自分たちには見ることの出来ない主催者に対して敬礼をする者も何人かはいたが、ほとんどは話が終わると作業に戻っていた。
モニターの向こうにヘリが降り立つ中で、ソファの男だけがうなされていた。

後日、麻帆良に戻った木乃香を待っていたのは政府からの口止めと取調べだった。
しかし、この計画に反対していた一部の自衛隊員が密告、事件は明るみに出る事となった。
木乃香は麻帆良学園を退学して、京都の実家で静かに暮らす事を選択した。
後の調査で、この計画は総理大臣がうわごとの様にいきなり発案したものだったというのが判明したが
総理本人は「言った覚えは無い、何かの間違いだ」と否定し続け、結局うやむやのうちに事件は風化していくこととなる。
476マロン名無しさん:2006/11/09(木) 01:18:50 ID:???
ある晴れた日の昼下がり、麻帆良学園上空にて
「一気に31人もお友達が増えましたー。嬉しいなあ」
「え…さよちゃんそれってどういう……?」
「ヒ、ミ、ツ、ですよw」

(終)
477マロン名無しさん:2006/11/09(木) 01:27:25 ID:???
なんか思いついたのを書きなぐっただけの駄作ですね
このせつに特に意味は無いです
木乃香マーダー的な話が出てたみたいなので

とりあえずゴメンナサイorz
478マロン名無しさん:2006/11/09(木) 08:36:52 ID:???
ちょwwwさよwww
479マロン名無しさん:2006/11/09(木) 14:23:55 ID:MfPsPFds
ワロスwwwwwwwwwww
480マロン名無しさん:2006/11/09(木) 14:28:42 ID:???
つーか31って、ネギも殺したのかwww
481マロン名無しさん:2006/11/09(木) 17:04:32 ID:???
>>466
すいませんその話はかけないです。
書く時間が無いんですよね・・・
仕事きつすぎだ!もうやめたいよ・・・
482466:2006/11/09(木) 23:10:56 ID:???
>>481残念アルネ

実は俺も書こうと思っているんですが、時間が無くて書けていないです。
しかも単行本買う金無くて8と14巻からさきは持ってないし(おい
とりあえずがんがって金貯めて8と14〜を買って、ゆっくりでもストーリー書いて行こうと思っています。
(実はもう生き残り者・優勝者は決まっていてあとはストーリーと死に方を考えないと。)
483マロン名無しさん:2006/11/10(金) 00:57:31 ID:???
アーティファクト使いにくい…
木乃香のは3分以内しか全快できないし、
本屋のは効果範囲狭い…
設定変えよ。
484マロン名無しさん:2006/11/10(金) 01:50:30 ID:???
逆に考えるんだ。
「体育館程度の広さの会場にしちゃってもいいさ」と考えるんだ。
485マロン名無しさん:2006/11/10(金) 07:19:19 ID:???
じゃあさ生徒の女子寮を会場にしちゃえばいいんじゃね?
486マロン名無しさん:2006/11/10(金) 11:25:07 ID:???
>>484
むりぽ。
もう会場島にしちゃったし。
相手も自衛隊一個中隊+護衛艦隊+αだし。
知識も軍板に聞きにいくほどやったし。
487 ◆.6f7tSHWj6 :2006/11/10(金) 22:17:28 ID:???
488マロン名無しさん:2006/11/10(金) 23:21:44 ID:???
>>486
またすごい設定だなw

ガンガレ、超ガンガレ
489マロン名無しさん:2006/11/11(土) 00:51:29 ID:???
いやいや島といっても沖ノ鳥島みたいな超狭い島だってあるぞw

軍板まで聞き行くなんて気合入ってるな。がんがれ
490マロン名無しさん:2006/11/11(土) 01:36:49 ID:???
>>489
けっこう広めって設定です。
イージス艦や揚陸艦を出したかったので…
軍板に聞きに行ったのは戦術や少人数による兵器の運用が可能か?などです。
仮想戦記書きたかったんで。(細かいところツッコまれたくないってのもあるw)

ちょっと予告
超の計画が失敗に終わった後の話…
教師陣は魔法に関する情報封鎖の為学園都市で武装蜂起。
それに乗じ自衛隊は新兵器の実験、市街戦のデータ収集のため教師を買収。
バトルロワイヤルが開始される…精神が耐えられず狂った一部の者は傷つけあう。
しかし生き残った者たちは復讐を決意。自衛隊を攻撃し脱出を計画する。
だがそれすらも計画された「演習」の一部であった…
魔法、未来技術と近代兵器が衝突する!
彼女等は龍宮の指導の下近代兵器を駆使し、生き延びることができるのか!?
そして「演習」の本来の目的とは…?
491マロン名無しさん:2006/11/11(土) 01:55:04 ID:???
なかなか面白そうだな。がんがれ。

正直言うとMGSを思い出した。「すべては愛国者達の演出」
つかなにげプレイ中だし。
492マロン名無しさん:2006/11/11(土) 01:59:21 ID:???
見てみたいなぁ。いずれはお目にかかれる事を期待。ガンガレ。
493マロン名無しさん:2006/11/11(土) 02:12:19 ID:???
>>491
MGSネタもありますw
ステルス迷彩とか、無人探査機とか。

そういえば軍ヲタになったのは消防のときやったMGSが起源だったかなw
494マロン名無しさん:2006/11/11(土) 02:20:26 ID:???
島が会場だと脳内テーマBGMが自動的に
ドビュッシーの「喜びの島」になってしまう
495マロン名無しさん:2006/11/11(土) 02:22:02 ID:???
サカモチョキンパチ と カモンベイベ と ビートたけし
どれがいい?
マロン板だから カモンベイベ?
496マロン名無しさん:2006/11/11(土) 20:08:35 ID:???
そういや会場って大体島だよな
後は13部の学園地下くらいしか無かったような…見落としてたらスマソ
497マロン名無しさん:2006/11/11(土) 21:02:17 ID:???
市街戦を書こうとしたらどいつもこいつも建物に引き込もっちゃって話にならなかった
やっぱり建物の数がある程度少なく、遮蔽物の多い森や見晴らしのいいところを都合よく存在させられる島が一番やりやすかった
498マロン名無しさん:2006/11/11(土) 21:10:27 ID:???
>>497
俺は島の中に市街地がある、って展開にしたが。
パレスティナみたいに歩兵戦闘車とか狙撃銃、手榴弾とか使ったらいい市街戦になると思うお
499マロン名無しさん:2006/11/11(土) 21:23:43 ID:???
舞台を真帆良学園都市にしたら面白いかもなー、と思ったこともある
今書いてるのは、別の事情からそれを採用できなかったけど

>>497
引きこもり対策には禁止区域指定。あとは同じ建物の中で偶然鉢合わせをさせるとか
あと、水道・電気止めておくと、最低限必要な物資を集めるために動き回らせやすくなる
スーパーマーケットみたいな物資の手に入れやすい場所で鉢合わせを起こしやすい
500マロン名無しさん:2006/11/11(土) 21:38:34 ID:???
島の中の町とかならともかく、エリア全部だと禁止エリア駆使しても大変だよ
コンビニやらデパートやらあるせいで物資調達楽にされちゃうし、市街戦オンリーのを書くにはかなりの力量がいると思いしらされたよ…
501マロン名無しさん:2006/11/11(土) 22:14:18 ID:???
2度と日常へは戻れなかった…。
学生と殺人者の中間の人間となり
永遠にこの世界をさまようのだ。
そして死にたいと思っても死ねないので
―そのうち桜子は考えるのをやめた。

こんな風にするにはどうすればいいか。
考えて見た。
502マロン名無しさん:2006/11/11(土) 22:17:51 ID:???
桜子スキーの俺にも空気化させる以外に桜子生存方法が浮かばなかった
桜子を活躍させようとすると笑顔で死んでいくシーンしか浮かばないのは何故なんだぜ?
503マロン名無しさん:2006/11/11(土) 23:16:24 ID:???
目の前の親友に向かって引き金を引く。
ためらいはない。これであの人と一緒に・・・

――――――――――――――――――――――

桜子はわけが分からなかった。
一週間前から彼に連絡がつかないのだ。
ずいぶん前に付き合い始めて親密な関係をすでに持っている。
つい一週間前に修学旅行に行ったきりなんの連絡もしてくれないのだ。
こちらから電話やメールをしてもうんともすんとも言わない。
彼の家に行ってもまるで話をさせてもらえなかった。
なぜだか分からなかった。なぜ急に?なぜ私が?
何回も彼の家に行くと相手方が折れてある場所に案内してもらった。
そこに行くとき何度も、後悔はしないかと、聞かれたが彼の事で頭がいっぱいでたいして聞いていなかった。
504マロン名無しさん:2006/11/11(土) 23:17:05 ID:???
案内してもらった場所はなにやら重苦しい雰囲気だった。
「君は○○くんの彼女かね?」
「は、はい。いちおう・・・」
「そうか」
はぁ、と目の前の男性がため息をついたのが分かった。
そしてこちらに向き直り、はっきりした口調で言った。
「彼にはもう会えない。一生だ」
目の前が真っ白になっていくのを感じた。
なぜ?いきなり?彼は、私はあの、その、あああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!
「どうしてですか?説明してください!!!!」
誰が見ても分かるほど桜子は混乱していた。
「これを聞いたら君はもう、元の暮らしには戻れないよ?」
その言葉に一瞬だけ戸惑った。しかし彼の事が気になって次の瞬間に答えていた。
「はい!お願いします。」
はぁ、とまたため息をついた。そしてゆっくりと分かりやすく説明してくれた。
505491:2006/11/11(土) 23:17:16 ID:???
>>493俺あの書き込みから2のタンカー編2周してステルス迷彩取った。(2は買ったの最近だからな…
>>500コタローが使った結界みたいなのを使って撹乱させるのもいいかもしれない。
>>502うーん美砂と円と手を組ませて殺しまくってくれれば中々の活躍になりそうな悪寒。
つかいっそ支給品はステルス迷彩とかaks74-uサプレッサー付きのmgsの使える武器とかw

とりあえず俺は本編で活躍するキャラはあんまり活躍させないようにがんがっているが、
どうしてもアスナや刹那が活躍してしまう。
ゆーなスキーの俺としてはどうしても帰還さてたいんだけどね(´・ω・)
506マロン名無しさん:2006/11/11(土) 23:18:43 ID:???
>>504
「BR法」

これが彼の事件のすべての問題らしい。
彼のいるクラスはBRに選ばれそして、彼は生き残った。
彼は今、戦士としての訓練を受けているらしい。
それを聞いて桜子は少し安心した。彼はまだ生きているのだ。
「では、なぜ彼に会えないのですか?」
この質問に対しても目の前の男性は分かりやすく話してくれた。
男性曰く彼の遺伝子は非常に優秀らしい。
それに見合うような女を見つけ子供を作る。そしてさらに強い戦士ができる。

なんかもっと難しい話だったが大体こんな感じだった。
桜子はこの話を聞いて自分の心の悪魔が目覚めたのに気づいた。
507マロン名無しさん:2006/11/11(土) 23:19:21 ID:???
「では・・・もし私のクラスでBRを行い、それに勝てば・・・」
「なに!?」
「私は彼と一緒にいられるんですか!?」
それは悪魔の考えだった。
桜子は自分のクラスをBRに提供する代わりにもし勝ったら彼と一緒にいさせろ
と言い出した。
相手はそれを受け入れなおかつ桜子に多少の有利を与える事を約束した。
そして・・・・

――――――――――――――――――――――

「さ、桜子ぉ・・・?なんで・・・」
驚愕しつつ死ぬ親友は桜子を見ている。しかし桜子の顔には喜びしか感じられなかった。

これで私はあの人といっショニいられルンダ・・・
ズットイッショニイラレルンダ
タノシミダナアアアア・・・
アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ


これはひどいwwww
でもこれくらいしか桜子優勝は考えらんないよ・・・
508マロン名無しさん:2006/11/11(土) 23:30:00 ID:???
>>505
でもマーダー優勝シナリオってかなり大変じゃね?
しかもグループでやらかす場合いつかは仲間割れしなくちゃならないわけだし……

俺は好きなキャラ贔屓をしないよう、思い入れのないキャラの描写に力を入れてみた
そしたら好きなキャラが揃って汚れ役になってかるくへこんだ

>>507
うん、ごめん無理があるわww
しかも彼氏イベントなら美砂の方が適任なのが涙を誘うww

いいんだい!自分は生き残れなくても生き残るみんなのために笑顔をつくれる桜子タンが大好きなんだい!
……いや、できることなら空気以外の手段で生き残ってほしいけどねw
509マロン名無しさん:2006/11/12(日) 00:33:07 ID:???
>>505
ゆーなスキーかww
ネギま!?のほうの設定盛り込んでミリヲタにしちゃえば?
俺はそれ+16巻のガンカタで活躍させるぞww
510マロン名無しさん:2006/11/12(日) 00:38:17 ID:???
なんか執筆途中の作者さんはずいぶんいっぱいいるんだなw
いやまぁ、みんな応援してるけどね
511マロン名無しさん:2006/11/12(日) 00:47:39 ID:???
俺はまだ構想段階で執筆まで逝ってない。いやこれを機に執筆してしまうか?
執筆段階の人がんがれ。
てかさよはどうしよう。朝倉に憑かせるか、単独か、まほら外に出て無視か?
512マロン名無しさん:2006/11/12(日) 00:49:04 ID:???
・さよをどうするか
・エヴァをどうするか
・ネギをどうするか

この3点は設定上のキモ。
513マロン名無しさん:2006/11/12(日) 01:11:59 ID:???
>>510
執筆はしてるけど、パソが家族兼用で使える時間が少ないから全然進まん
携帯のメールボックスにチクタク溜めてはいるが……
構想からもうすぐ一年とか寝かしすぎだろ俺

>>512
さよとネギは使ったが、エヴァが調理しにくいんだよなぁ
エヴァ様スキーとしては華々しく散らせたいし
514マロン名無しさん:2006/11/12(日) 02:06:58 ID:???
3−Aに戦争させたらたつみーばっか活躍してしまった…
ネギ先生指導できてないしw
515マロン名無しさん:2006/11/12(日) 02:13:29 ID:???
>>508そこで映画BR1の戦法を使えばいいんじゃね?Aが首輪解除技術をハッキングもしくは研究所(?)で入手→A以外首輪外す
→主催者殺害→脱出→指名手配→BR2へ

てゆーかさよを殺せるのはクラスの中でも限られるよな。たつみーとか刹那とかの戦闘要員くらいしか…
516マロン名無しさん:2006/11/12(日) 03:21:50 ID:???
>>514
それ、最初っから簡単に想像つかないか?w
たつみーが行動制限される理由とか他キャラが活躍できる状況とか考えとけよ、としかw
517マロン名無しさん:2006/11/12(日) 04:36:24 ID:???
現在進行形で名簿とにらめっこしながら武器支給考えているんだが、武器をどうするか迷ってる。エアガンのガイドでもあればいいんだが、
ちなみに現在23番まで支給品決定済み(だいぶmgs2から流用した。)
やふおくでも漁ってみるか。
518マロン名無しさん:2006/11/12(日) 08:09:36 ID:???
銃機は全部映画のバトロワから持ってきたw
映画のガイド本みたいなのに弾数が書いてあるから便利だ
519マロン名無しさん:2006/11/12(日) 12:50:40 ID:???
小型のマシンガンって言ったら大体装填数はどのくらいなんだろ?
幾分か弾切れを早く書いてしまった気がする
520マロン名無しさん:2006/11/12(日) 14:42:25 ID:???
>>513
二話目でエヴァズガンした俺を許してくれorz
521マロン名無しさん:2006/11/12(日) 22:59:37 ID:???
>>519
基本的にアサルトライフル含めてマシンガンの装弾数は20〜30発くらいだったはず。
トリガー引ききってたら数秒かからずマガジンは空になります。
とはいえ、個人的な意見だが銃を使った戦闘シーンなんかを書くときは、
あまり弾切れ→マガジン交換の描写を書く必要はないと思う。そこら辺は読み手がそれぞれ脳内補完してくれると思うし。
522マロン名無しさん:2006/11/13(月) 01:14:30 ID:???
麻帆良のスカートってポケットあったっけ?
銃しまう場所で困ってんだけど…いちいちデイパックに入れるのもアレだし……
523マロン名無しさん:2006/11/13(月) 01:23:38 ID:???
俺はベルトに挿させた……って、冷静に考えたら挿さんねぇよなぁorz
524マロン名無しさん:2006/11/13(月) 01:49:18 ID:???
>>522
バキューン
千雨「ぐわーやられたー」
ザジ「ちうー!!」
千雨「殿!こんなこともあろうかと懐に(制服の内ポケット)に銃を」
ザジ「ええいこのうつけ者めがー!!」
525マロン名無しさん:2006/11/13(月) 06:10:58 ID:???
ガムテープでおk
526マロン名無しさん:2006/11/13(月) 09:41:27 ID:???
あのスカート面積じゃ、ポケットあったとしてもデリンジャーくらいしか収められないと思ふ
ブレザーの内ポケットあたりで手を打とう
527マロン名無しさん:2006/11/13(月) 19:25:43 ID:???
あー、そうか。相当小型な銃以外は、隠し持てないのか。
無理やり突っ込んでも目立つだろうし。
……それはそれでオイシイな。
528マロン名無しさん:2006/11/13(月) 22:48:06 ID:???
手榴弾って水に濡れたら駄目になる?
529マロン名無しさん:2006/11/14(火) 00:35:36 ID:???
>>527つマカロフ、キスオブデス(全部mgs知識)
>>528そんな事は無いと思う。
530マロン名無しさん:2006/11/14(火) 00:38:11 ID:???
つか執筆入ってて、このスレの内に投下できそうな人はどのくらい居る?
俺はまだ支給品とオープニング考えてて、最低でも1ヶ月半以上は掛かるのだが。
531マロン名無しさん:2006/11/14(火) 00:59:00 ID:???
>>529
よかった、トン

>>530
流れは考えてるし、ある程度小ネタも考えてあるんだけど、戦闘描写が苦手なせいでバトルが怒るたびに筆が止まってしまう……
532マロン名無しさん:2006/11/14(火) 11:57:43 ID:???
前回の反省活かそうと書き始めてますが、要するに前回は「書き易さ」を重視してあんな感じになったわけで……
難産が予想されます。
533マロン名無しさん:2006/11/14(火) 12:14:10 ID:???
>>532
前回の反省ということは作者何番でしょうか?
534マロン名無しさん:2006/11/14(火) 16:20:21 ID:???
>>530
話の流れも大体出来てて、書き始めてもいる

後は俺のやる気しだいorz
535マロン名無しさん:2006/11/14(火) 21:41:46 ID:???
>>522
ホルスターか負い紐持たせればおk
俺の場合RPGとかプレデターSRAWとかあるからその辺省いたw

>>528
そんなんだったら使い物にならない。雨天とかどうすんだ?あと水中から潜入する部隊とか。
大体の手榴弾は防水加工してある。旧日本軍のセトモノ手榴弾とかはわからんが。
536マロン名無しさん:2006/11/14(火) 23:15:52 ID:???
手榴弾ってピン抜いて衝撃を与えないと爆発しないんだよな?
537マロン名無しさん:2006/11/14(火) 23:32:27 ID:???
公開リンチとか公開処刑は展開的にどうでしょうか?
ロワでもそれだけは駄目でしょうか?

テストで短編を投下してみましたけど話の展開上
後でよく読んでみると公開リンチになっていませんでした……。

話を作るのって難しいですね。
538マロン名無しさん:2006/11/14(火) 23:47:16 ID:???
>>536
そりゃ日本軍とかの。
現代の破片型手榴弾は安全ピンを抜く→レバーを抜く→撃針が内部で叩かれる→遅延爆発
って感じ。
539マロン名無しさん:2006/11/15(水) 01:03:56 ID:???
>>538
回答ありがとう

しかしレバーは初めて聞いた
540マロン名無しさん:2006/11/15(水) 01:08:54 ID:???
>>537
誤爆だったらスマン
俺は極端なものを投下する前に“グロ注意”と書いとけば問題ないと思うよ
むしろ暗に多人数同時に動かせるぜと言われたみたいで嫉妬しちゃうわw

>>538
知らなかった……
おまい物知りだな
541マロン名無しさん:2006/11/15(水) 02:24:31 ID:???
>>537
みんなの前で一人を虐め殺すの?いいんじゃね?

つーかグロっぽい死に方とかだめなのか?
俺書いてるの腸ぶちまけたり12.7mmで脳吹っ飛ばされたりとかあるけど…

>>539
へ?アレだよ。パイナップルっぽいやつの横についてるやつ。

>>540
単なる軍ヲタですよw

にしてもホント多人数同時に動かすのはムズイな…
俺が書いてるのはウン十人〜ウン千人単位だし…
「XXは言った」とか多用しなきゃいけないし。
あとグループ同士の戦いのときってどんな切り替え方したらいいかな?
改行か「――」で区切る、でいいのかな?
542530:2006/11/15(水) 02:35:51 ID:???
支給品、マップ作成完了。支給品受け取る前に死ぬ奴もいるだろうが、一応3A-さよ(未参加)は決定
ネギ・エヴァの魔力は制御装置が生物兵器工場に配置決定→いつもの10分の1にも満たない魔力に制御。
ステルス迷彩、首輪探知機など通常無い兵器も1部登場
と一応書く事無いんで進行報告

>>540その前にBR自体グロじゃないの?
流石に極端にグロイのは注意書きしといた方がいいと思うけど。

俺含めいつにならんが投下出来そうor執筆開始済みは約5人以上でFA?
543マロン名無しさん:2006/11/15(水) 05:18:34 ID:???
政治背景とか入れると難しい…
原作BRみたいに異世界の日本にするのもどうかと思うし。
544マロン名無しさん:2006/11/15(水) 09:16:48 ID:???
>>541
わかるわかる
なんか冗長になる気がして大変だよな

>>542
たぶんそれでFA
俄然やる気出て来たわ

>>543
俺異世界の日本w
おかげでちょっとにするはずの日常描写がやや長めに……
545マロン名無しさん:2006/11/15(水) 17:07:15 ID:???
みんなー、ここで語って満足しちゃうなよーw
単純な知識の確認程度ならともかく。

俺も心配で確認したいこと山ほどあるけど、でもかなり我慢してるw
その分、そこについては嫌がる人出ても仕方ないな、叩かれるかもな、と腹くくってる。
546マロン名無しさん:2006/11/15(水) 22:03:41 ID:???
>>544がんがれ
おれもがんがる。
547マロン名無しさん:2006/11/15(水) 22:14:45 ID:???
みんながんがろうぜ!でFA
548マロン名無しさん:2006/11/15(水) 22:19:34 ID:???
>540
誤爆ではありません、つい最近の話です、2対1では公開リンチになってませんでしたね。
>541
詳しくは言いませんが、「虐め殺す」とは意味合いが違います。

とりあえず出たしだけ書いてみようと思います。
549マロン名無しさん:2006/11/15(水) 22:53:15 ID:???
20話ちょっと書いてて今気付いたんだけど…
ザジの名前表記って書き手の人によって『レニーデイ』と『レイニーデイ』ってあるんだけどどっちなんだろう?
サイトとかだとほとんど英語表記だし…
550マロン名無しさん:2006/11/15(水) 22:55:01 ID:???
俺、レニーディ……

もうバラッバラでおkでよくね?
551マロン名無しさん:2006/11/16(木) 02:54:36 ID:???
支給品の7割をチェーンソーにしてみた
552マロン名無しさん:2006/11/16(木) 07:19:48 ID:???
>>551
ワロスwwwwww
でもかみがいないから効果ねえww
553マロン名無しさん:2006/11/16(木) 09:02:56 ID:???
>>551
吹いたwww
残りの三割は何だwww
554マロン名無しさん:2006/11/16(木) 09:47:23 ID:???
アニメの影響で裕奈が使いやすくなったw
ツィメリット装甲は描かれてなかったがマズルブレーキの形状とか「フォイヤー!」とかwww
ティーガーかパンツァーファウスト使わせるかw
555マロン名無しさん:2006/11/16(木) 22:24:44 ID:???
>>554>パンツ
そういえば裕奈がパンツ見せた事が少ないな。(いやないか?)
>>549
アニメかコミックで「ザジ・レイニーデイ」と言っていた気がするのだが気のせいか?
>>551残りの3割は全員ロケットランチャーかww
556マロン名無しさん:2006/11/16(木) 22:29:58 ID:???
裕奈、パンツ
の二文字だけに意識がいったのは俺だけじゃなかったかw
557マロン名無しさん:2006/11/17(金) 13:19:03 ID:???
>>556
ノシ
558マロン名無しさん:2006/11/17(金) 16:53:44 ID:???
あんま言う機会無いから今の内言っとくな
新しいまとめの人、今更ですが更新乙です

過去に投下された作品読むと俄然筆が進む不思議
559マロン名無しさん:2006/11/17(金) 22:40:49 ID:???
>>558
全面的に同意w
てかまとめサイトの更新気付かなかったorz
560マロン名無しさん:2006/11/18(土) 00:23:33 ID:???
俺の場合スレごと読み直すなぁ
リアルで読んだ時の感動が蘇るし、リアルで読んだことない部は「こんな感じだったんだ」と楽しめる
561マロン名無しさん:2006/11/18(土) 09:45:02 ID:???
>>560
スレごと11部読み直した
すげぇ感動したが、自分が「八月中に書き上がりそうな奴」に挙手したのを見付けて違う意味で悲しくなった
八月どころか今年中にも終わらんわッ

orz
562マロン名無しさん:2006/11/18(土) 17:34:26 ID:???
まとめサイトの第十三部押しても十二部に飛んじゃうな…俺だけ?

563マロン名無しさん:2006/11/18(土) 18:22:15 ID:???
俺も俺も
多分更新中は見れないようにしてあるだけかと思う
564マロン名無しさん:2006/11/18(土) 21:29:23 ID:???
正直、ああでもないこうでもない、と書いてる最中が一番楽しい
565マロン名無しさん:2006/11/18(土) 21:32:09 ID:???
骨組み考えるのが一番楽しい
チクタク打つのが苦痛
アルツクとかと同じさ
566マロン名無しさん:2006/11/18(土) 23:59:57 ID:???
6割完成したところで重大なミス発覚orz
この後の構想も練り直しだ……
567マロン名無しさん:2006/11/19(日) 15:19:59 ID:???
3日間構想に進展が無い俺orz
568マロン名無しさん:2006/11/19(日) 15:38:00 ID:???
「いきなり登場して死亡、じゃ可哀想だなぁ」という気持ちと、リレーの見てるせいでその癖なのか序盤に戦闘がないキャラにまで出番を与えてしまった
何か全体的にテンポ悪いかなぁって気がしてきた……

一歩進んで二歩下がるだよ畜生orz
569マロン名無しさん:2006/11/19(日) 16:40:46 ID:???
双子とか戦力にならなさそうなキャラは即死してしまう…
しかし中学生が兵士をバッサバッサと殺すのは変かねぇ?
570マロン名無しさん:2006/11/19(日) 16:54:00 ID:???
BR2ではバッサバッサ殺してるし、麻帆良の生徒はどいつもこいつも中学生以上の身体能力だから別にいいんじゃない?
裕奈やまき絵みたいな普通の運動部生徒であの能力なんだし
571マロン名無しさん:2006/11/20(月) 00:28:05 ID:???
50%くらい書き上げたけど読み返してみると表現がおかしかったりして先に進まねえ
骨組みは出来てるんだけど肉付けが難しいな
登場人物の心情の描写がやっつけ仕事になってしまうorz
572マロン名無しさん:2006/11/20(月) 00:52:58 ID:???
>>571
ナカーマ
みんな同じなんだな
俺の場合はバトル描写がどうにも稚拙でorz
573マロン名無しさん:2006/11/20(月) 01:17:48 ID:???
>>570
中学生以上の身体能力者
→アスナ、刹那、龍宮、楓、クー、茶々丸、ザジ

いろいろ
以下
双子、図書館2人、エヴァ(魔力無し)このか
こんなもんか?
574マロン名無しさん:2006/11/20(月) 01:31:03 ID:???
ランク付けはスレ違いな気がするからあまり深くはつっこまんが、超は十分超人だ
あとガンマン状態の裕奈は豪徳寺以上だし、リボンありのまき絵も並ではない
575マロン名無しさん:2006/11/20(月) 03:25:40 ID:???
さっきまとめサイトで第2部読んできた。これから数日〜1・2週間かけて全部読む。
やっぱ投下人の凄さにGJだった。俺はこんないいの書けないかも試練。
>>574
dクス
書く時の参考にさせてもらうよ。

とか言っている割りに進行率が1割位な俺
576マロン名無しさん:2006/11/20(月) 08:08:41 ID:???
美空も超人クラスの身体能力だろうな
577マロン名無しさん:2006/11/20(月) 08:34:11 ID:???
戦闘がBF2みたいになってきたw
つーか舞台を島にしたら場所とか気候とか方位角とかややこしくなった。

それから本屋のアーティファクト使えねえええええ!!!
尋問くらいにしか使えねえじゃないか。効果範囲狭すぎ。改変してもいいかな?
578マロン名無しさん:2006/11/20(月) 08:55:42 ID:???
改変くらいいいいと思うよ
やったもん勝ちだw

島で悲鳴とか上げたらどのくらいの範囲に響くものなんだろう……?
579マロン名無しさん:2006/11/20(月) 11:55:38 ID:???
えーいこの忙しい時期に誕生日ラッシュとは、ネギま!の設定はSS書きを殺す気か

この2週間ほどバトロワの方が全然進まない……orz

>>577
アーティファクトは使い手の技量に合わせて進化していくのでは? という説がある。
能力固定だと価値が低下するアーティファクトも多いんで。
その辺の説を拡張していけば良いかと。

>>578
島の地形とか樹の生え方とか気象条件とかで、「聞こえて欲しい範囲」に届くんですよw
やたら遠くの線路を走る電車の音が、冬の夜中だけ聞こえる、みたいな体験は誰にでもあるはず。
580マロン名無しさん:2006/11/20(月) 18:24:49 ID:???
>>578-579
そうか…アニメ一期みたいに長距離偵察に使おうw
>>578
>>579氏の言うとおり地形や天候で変わる。
話を書くにあたっては好きにすればいいとおもう。
ちなみにこもったりで音は変わる。銃声でいうと「パン!」が「トッ!」になる感じ。
581578:2006/11/20(月) 23:49:39 ID:???
レスありがとうおまいら
そっか……やっぱ条件で変わるか……
爆竹の音とかあんま響かないんだろうなぁ……
ま、まぁそこらへんは多少ご都合主義でいいよね?
582マロン名無しさん:2006/11/21(火) 00:57:58 ID:???
まとめサイトのリンクがしっかり修正されとるな
GJ

やっぱまとめが更新してあるとやる気出るね
583マロン名無しさん:2006/11/22(水) 00:19:52 ID:???
>>579音の進むところに遮断物が無いと聞こえやすいんだっけ?
高空とかで音鳴らすと結構遠くまで聞こえるんだっけ?

まぁSS書く上では>>579氏の通り聞こえて欲しい範囲に聞こえるようになりますが。
584作者1 ◆0Z3l12M4xM :2006/11/22(水) 01:25:10 ID:???
お久しぶりです、三作目を作ると意気込んでリアル忙しさ&規制と戦いながらマターリぺースで作成しています。
まだ完成は未定ですがたぶん年内では終わらないかもしれませんorz

1部からの古株なので最近のレスをみていると作成や構成の意見交換が盛んですね。
こちらが投下していた頃は作者側が一人歩きしてることが多かったので是非時間があれば参加させてください。


>>581
爆竹の音は意外と響きますよ。量次第では家の外でもドア越しに派手な音がパンパンと。
8部で使った爆竹のネタは、実はホームアローンのワンシーンをヒントにしたので…

>>583
高空の場合は遠くまで音が拡散しやすいので広範囲に広がります。
当然ある程度離れれば空耳程度に聞こえることもありますが。
585581:2006/11/22(水) 01:32:05 ID:???
>>584
お久しぶりです

構想練り始めて半年以上あるのに早くも年内の完成諦めてる俺はもうダメかもわかr(ry

>爆竹
あ、そうなんですか
じゃぁブラフや合図などに使っても問題無さそうですね
586583:2006/11/22(水) 05:47:32 ID:???
>>584
dクス
そしてがんがれ〜
俺はまだ全然進んでないから、来年(満足のいく作品になったら)投下しますけど。
とはいってもちょっと考えたら矛盾点ばかり(激しくorz
587マロン名無しさん:2006/11/22(水) 18:06:08 ID:???
今1部読み終わったんだがおもしろい。時間を忘れてしまうときもある。
588マロン名無しさん:2006/11/22(水) 18:44:52 ID:???
俺もこの機に今までのロワ全部読み返してみようかな
589マロン名無しさん:2006/11/22(水) 18:48:30 ID:???
読めば読むほど作者1すげーと思うわ。
590マロン名無しさん:2006/11/22(水) 19:30:05 ID:???
俺がネギまを知ったのはこのスレだった。
多分このスレに出会わなかったらネギまはただの萌漫画としか思わなかっただろうな。
俺、ここの作品見て泣いちゃった…。
591マロン名無しさん:2006/11/22(水) 19:31:30 ID:???
読めば読むほど零部の異質さがツボにはまるわ
592マロン名無しさん:2006/11/22(水) 19:32:02 ID:???
>>590
俺はこのスレがきっかけでクラスメート全員覚えたw
593マロン名無しさん:2006/11/23(木) 08:33:07 ID:???
一回全部読み返すのも良いかもな。
俺もやっぱり1部がすげぇと思う。リアルで見れなかったのが残念な。

>>590
俺はこのスレがきっかけでちうが好きになった。
594マロン名無しさん:2006/11/23(木) 11:30:05 ID:???
>>590
このスレのおかげで裕奈が好きになった

>>593
元から好きだった千雨がこのスレでさらに好きになった
おっとこまえな8部千雨とかもいいけど、俺的に6部みたく妙な人間臭さを持った自己中マーダーな千雨が好きだ
それだけにスレでの自己中マーダー千雨の評価が悪くて悲しいw
595マロン名無しさん:2006/11/23(木) 12:41:27 ID:CyLXtvkO
596マロン名無しさん:2006/11/23(木) 19:26:32 ID:???
俺もともと裕奈好きだったが、このスレでさらに好きになった。
つか裕奈生存率が高いのね。クラスでもかなり上位にいるんだよ。

>>593
俺も1部は凄いと思う
597マロン名無しさん:2006/11/23(木) 19:36:40 ID:???
裕奈って。

このクラスの中で一番現実にいそうな女子中学生でその視点からバトルロワイヤルを見ることができる。
運動神経も普通の女子中学生よりはるかに良い。
ポティシブな考え方の持ち主。

ってところが使いやすいと思う。

最近は原作でのリーダーシップやアニメのミリオタぶりでさらに活躍が期待できるようになっている。

と書くと目を付けられるのかな。
598マロン名無しさん:2006/11/23(木) 19:55:21 ID:???
これに戦車や火器搭載車輌類登場ってありか?
599マロン名無しさん:2006/11/23(木) 20:01:40 ID:???
>>597
裕奈スキーなのにうまく扱えず裕奈をわりとあっさり殺した俺は逆に噛みつかれた気分だorz
銃器詳しくないからミリオタ設定やガンマン設定は逆に扱いづらいんだよ……orz
600マロン名無しさん:2006/11/23(木) 20:04:55 ID:???
ゆーないいとこどりばっかでうんざりしてる人もいるから。
601マロン名無しさん:2006/11/23(木) 21:36:09 ID:???
だろうな。
602マロン名無しさん:2006/11/23(木) 22:01:41 ID:???
おまいらサイレンサーつき銃器の効果音どうしてる?
「ピュピュピュ」とか「プププ」じゃ間抜けだし…
自営業氏は「SH-COCOCOM!!!」とかしてるけど。

>>598
俺は出したw
更に巨大な兵器も…何とは言わぬが。
しかしミリヲタの俺でも扱い難しい…
自衛隊の装備は特に。装甲厚とか操作装置の情報開示してないし。
基地祭とか見に行くのも…
603マロン名無しさん:2006/11/23(木) 22:01:45 ID:???
俺の裕奈は一言も喋らずに死んでるぜ
さて続き書きますかね
604マロン名無しさん:2006/11/23(木) 22:10:38 ID:???
最近の投下がないのにこのスレ速度はすごいよな。
605マロン名無しさん:2006/11/23(木) 22:19:33 ID:???
サイレンサーは「パスパス」とか「ピスピス」ってイメージかな?
606作者1 ◆0Z3l12M4xM :2006/11/23(木) 22:57:17 ID:???
懐かしき1部を評価していただき光栄です。
あの頃は勢いだけで描いていたので『ネギまでなくてもいいのでは』と疑問に思う所とかありました。

裕奈のことですが、実は当初は死ぬ予定でした。
楓とまき絵が相打ちになったとき、裕奈が助けようとしたのはまき絵ではと考える→裕奈が現れる
→まき絵を利用して楓を消そうとしたと思い込む→「裏切り者!」と言って裕奈の首を絞め殺す→
裕奈の死体を目の当たりにいして発狂→千雨に出くわして射殺される。
的な感じでしたが急な路線変更で二人とも生き残ることになりました。

裕奈はキャラクター的に動かしやすいし、魔法を知らない一般人代表な感じがしますね。
まき絵のようなキャラは逆に落ち込む可能性が高いし、亜子は途中であっけなく死んだり
アキラは誰かを庇って死ぬパターンが思いついたので1部の展開はそうなりました。

>>605
サイレンサーは初めの頃は「パスパス」と表現してましたが
調べた結果、鋭い勢いで「プシュッ」っという音が一番近いかと。
607マロン名無しさん:2006/11/23(木) 23:54:12 ID:???
>>605
セミオート(拳銃とか)はそれでいいんだけどな…
支給武器にMP5SD6・スチェッキンAPBとかフルオートあるから…
もう自営業氏の流用しようかな?

>>606
確かに。「パァアアアン!!!」が「パッ!」とか「コッ!」になったくらいかな?
どうやら素の電動ガンくらいの音はするみたい。内部の動作音・着弾音は消せないし。
でもP90(龍宮が使ってた銃)にサイレンサー+亜音速弾とかだと結構消えるみたい。
608マロン名無しさん:2006/11/24(金) 09:40:16 ID:???
作者1氏の裏ネタバラシ。何か作者対談みたいでちょっと興奮するわ!
あなた俺ん中じゃネ申だから!
609マロン名無しさん:2006/11/24(金) 17:33:18 ID:???
俺はサイレンサー付きマシンガンは
「パラララララ…」で
拳銃サイレンサーは
「パスッ」
サイレンサー無しマシンガンは
「ドドドドドド」
サイレンサー無し拳銃は
「バァン」
なんだけど、どうかな?まだ戦闘少ないから修正効くし、出来ればご指摘願います。
610マロン名無しさん:2006/11/24(金) 17:37:38 ID:???
爆竹ってどんな音がするんだかいまいちよくわからねぇ……
一気に使えばマシンガンの音みたいになる?
611マロン名無しさん:2006/11/24(金) 17:38:52 ID:???
リロってなかった

>>609
よくわかんないけど、問題は無いかと
原作オタとしてはパララララって言われると多分サイレンサー付いてない原作のイングラム連想しちゃうけどw
612マロン名無しさん:2006/11/24(金) 18:50:16 ID:???
漫画版ではボスの命台詞だしな
613マロン名無しさん:2006/11/24(金) 20:05:12 ID:???
もしや効果音入れてない俺ってダメ?
銃声とか「乾いた破裂音が〜」とか「耳を劈く様な銃声が〜」とかにしてるけど
614マロン名無しさん:2006/11/24(金) 20:08:26 ID:???
俺なんか銃声の区別つかないからぼかしまくりだぜ
615マロン名無しさん:2006/11/24(金) 23:44:49 ID:???
>>609
thx。俺は口径とかで使い分けてるから難しい…
>>613
静かな場所で鳴り響くならそれでいいけど大人数の戦闘シーンじゃ使いにくい…

しいて言えば重機関銃(BrowningM2.cal50とか)がDoDoDoDo!!!で
小口径拳銃がPAM!
大口径拳銃がBLAM!
SMGがPAPAPAM!!
アサルトライフルがTATATATATAM!!
RPGとかPzF-3みたいなロケランがShiii....BAHUM!!!
M61とかバルカンがZAAAAAAA…!!!! 
って感じ。もう自営業氏みたいになってるw

ようつべで聞いてるんだがバルカン・ミサイル等大型兵器は難しいんで誰か意見を…
あとレーザーとか音どうしよう?茶々丸とかについてるけど…
616マロン名無しさん:2006/11/25(土) 03:25:01 ID:???
「     」
俺のプラスチック爆弾の効果音
617609:2006/11/25(土) 08:33:57 ID:???
>>610爆竹はモノによるけど、市販品1発だと拳銃より少し軽い音だと思う
>>611thx
>>613ダメって訳じゃないだろう。ただ>>615氏の通り大人数だと難しくなって来る。
>>615参考までに。MGSにでるRPG-7(ロケットランチャー)は「ズキューン」…「ドカーン」だった。
618マロン名無しさん:2006/11/25(土) 11:00:50 ID:RmNTqaK+
619マロン名無しさん:2006/11/25(土) 11:48:10 ID:RmNTqaK+
携帯ユーザーもいるみたいだから、携帯用まとめでも作ろうかと思うんだが…どうかな?(´・ω・`)

あと、まとめ4が文字化けするのは漏れだけ?
620マロン名無しさん:2006/11/25(土) 11:54:24 ID:???
>>619
是非お願いします!
621マロン名無しさん:2006/11/25(土) 14:15:41 ID:???
>>619
お願い
まとめ3は携帯から行ってたんだが、4はファイルシーク使わないと携帯からじゃ見れないんだよなぁ
622マロン名無しさん:2006/11/25(土) 16:00:16 ID:???
>>619に期待
俺はPCだが文字化けしなかったな。たぶん
623マロン名無しさん:2006/11/26(日) 11:51:24 ID:???
>>619
もし、できたら神と呼ばせてくれ
624マロン名無しさん:2006/11/27(月) 17:34:26 ID:???
1部から8部まで読み返してみた。
やっぱ作者によって個性って出るよな。描写の違いだったりキャラへの思い入れだったり。
ここの連中はみんな作者1氏がすごいって言うが、ふつうに他の作者もすごいと思うぞ。
文章力なら他の作者も引けをとっちゃいないし、新ルールやオリキャラとかよく考え付くと思うよ本当。
俺は作品書く能力無いからもっぱら読者側なんだが、執筆中の作者さんたちも一回過去のネギロワ読み返してみるのいいと思う。
展開とか戦闘描写とか参考になる部分は多いと思うよ。

>>619
頑張れ、超頑張れ。
625マロン名無しさん:2006/11/27(月) 17:55:47 ID:O1Z4GvqE
619です。

11部と12部の保管完了…と思ったらフォントを小さくした携帯からでないと見れないことが判明…orz

急遽修理中ですのでお待ちを。

あと携帯から短編などを投稿できる掲示板をサイト内に立ち上げるつもりなのだが、よいかな(´・ω・`)?
626マロン名無しさん:2006/11/27(月) 18:42:30 ID:???
乙!

携帯からの短編用、いいと思いますよ
携帯からここに短編落としたりもできるけど
627マロン名無しさん:2006/11/29(水) 00:56:06 ID:???
>>624
作者みんな凄い中で作者1が凄いと言っているのではなくて?
俺は最近来た住人だからあんまよくワカランが。
ちなみに俺は本編を読み返し中。一応執筆作業も進めているがな。

>>625
乙カレー。
短編投下用掲示板もいいと思う。
628マロン名無しさん:2006/11/29(水) 01:14:49 ID:???
「キャラ殺しが機械作業的にならないよう一話を短すぎないようにしよう!」と意気込んだら冗長極まりない文章になっちまったorz
一話あたり何レスくらいが読み易いんだろう?
629マロン名無しさん:2006/11/29(水) 01:20:36 ID:ncCjghRd
細かいことは気にせず書くぜ!
というテンションで書いたら一話一話の長さがすげえまばらになった
長いのは長いが短いのは四行
630マロン名無しさん:2006/11/29(水) 01:24:49 ID:???
>>629
ナカーマ
さすがに四行はないけどさw


心掛けてるのに、どうしても好きなキャラが出ると長くなるなぁ
631マロン名無しさん:2006/11/29(水) 01:52:58 ID:???
>>628
長さか…やばいな。やっぱレスごとに題付ける、みたいにした方がいいのかな?

それ以上に俺の場合読者が登場兵器を理解できるかが問題だ…
開発中や開発中止の兵器入れたし…
632マロン名無しさん:2006/11/29(水) 02:00:18 ID:???
お前らに先人の偉大な言葉を教えてやる

つ 赤信号 みんなで渡れば 怖くない

たぶんこのスレでそんな細かいとこにつっかかる奴なんざ居ても一人だ
633作者1 ◆0Z3l12M4xM :2006/11/29(水) 02:04:54 ID:???
>>628
自分のやり方では3レス4レスで5レス以上は結構少ないです。
多少少なくてもそこはボリュームや伝えたい描写などをしっかり描いて補えばいいでしょう。

みなさん伏線やネタに詰まりやすいと言ってますので簡単なアドバイスを残しておきます。
ただこちらのやり方が一部入っているので参考程度に見積もってください。

・二人以上の組み合わせ
親友などを使えば簡単でしょうが、それでは組む相手が事前に決まって単調になりやすいので仕方ない形で
面識がない同士を組み合わせるのもありでしょう。それはそれなりに理由や描写が必要ですが。
逆にそれを逆手にとって親友同士の仲を裂いてしまうという、原作派に叩かれる覚悟の内容も可能です。
また、あまり戦闘やストーリーに絡めずあぶれたキャラは序盤にすぐ即死させると言った潔さも必要です。

・戦闘
誰だって殺しなんかしたくない―というため省ける戦闘はなるべく省きます。
それなりに伏線を残す戦闘や、避けられない戦闘をしっかりと描くことが必要でしょう。
若干の心理状態を含めた最近の特撮などがいい参考になると思われます。
こちらはたまにGTOやサイコメトラーEIJIなども参考にしてます。

・伏線
下手に消化出来ずに投げっぱなしになるくらいなら初めから書かないほうがいい。
初めにオチや伏線の結果を考えてから描けばいいと思われます。(8部の葉加瀬と千雨の立ち位置は『ルパン三世 ワルサーP38』のオマージュ)
8部はオチから描いてオープニングは一番最後でした。

・盛り上げ所
当然ラストが盛り上げ所でしょうが、出来るのなら中盤から終盤にかけてを重点的にするべきだと思われます。
読み側の経験が長いこちらとしては中盤をしっかり盛り上げ『この先どうなるの?』『その前が気になる』などの心理状況に
持って行きやすいので、序盤やラストが若干弱くても全体的から見れば『よかった』と評価されるのです。

こちらのやり方と考えで役に立つかどうか分からない文を長々と残して申し訳ないです。
634マロン名無しさん:2006/11/29(水) 02:14:14 ID:???
うわ、俺尊敬する作者一氏と全然違うww
7〜8レスはやはり多かったか……orz
チーム結成やらのイベントで書きたいこと全部書くから駄目なのかなぁ
いっそ半分くらい削って二周分書こうかな

あと、当たり前だけど伏線未消化は駄目かw
いつのまにかフラグは基本的に折られるものって認識が染み込んでた……

俺\(^o^)/オワタ
635マロン名無しさん:2006/11/29(水) 03:52:15 ID:???
戦闘減らせ…か。
戦闘メインでBRに乗じて兵士相手の戦争モノにしちゃった俺はどうすれば…
クラスの殆どが発砲してるし殺しもしてる…
茶々丸なんて高出力化学レーザーやレールガン、イージス以上の電子戦システム入れちゃったよ…
636マロン名無しさん:2006/11/29(水) 09:01:35 ID:???
作者1すげえなw
みごとにはまってたよ。第一部が投下されてるときwktkがとまらなかったもんw
40話付近からラストまでは毎日バイト中にも携帯でスレチェックしてたw
637マロン名無しさん:2006/11/29(水) 11:23:03 ID:???
折角神のお告げがあったっていうのに、何を削るべきなのかさっぱぷー

オレダメすぎ\(^o^)/オワタ
638マロン名無しさん:2006/11/29(水) 16:45:34 ID:???
あんま気にしすぎもイクナイよ
とりあえず書き上げる、それが先。
639マロン名無しさん:2006/11/29(水) 17:06:39 ID:???
>>638
同意。書き上げないとただのレス消化だもんな。俺もがんがろ
作者1は経験上のアドバイスをしてくれたと俺は思うので。
冒険してみるのも1つの手だと思う。
640マロン名無しさん:2006/11/30(木) 00:02:56 ID:???
そういえばまとめサイト更新してたよ。
16話までだそうだ
ヤル気うp。これから書いてくる。
641マロン名無しさん:2006/12/02(土) 13:12:36 ID:???
携帯まとめ期待
保守
642マロン名無しさん:2006/12/02(土) 20:46:47 ID:???
ここ最近レス止まってるな。
というわけで14部と携帯まとめに期待。
643マロン名無しさん:2006/12/02(土) 23:25:11 ID:6NZEKiYG
川のほとりとか書いてて思ったけど
小さな島って川流れてるのかどうか気になった
644マロン名無しさん:2006/12/02(土) 23:28:17 ID:???
さげ忘れスマソ
645マロン名無しさん:2006/12/02(土) 23:51:52 ID:???
まぁ原作くらいの規模の島ならあるんじゃない?
それこそ歩いてわたれるような小川くらいなら。
646マロン名無しさん:2006/12/02(土) 23:58:03 ID:???
>>645
原作よりでかかったら車が沈むくらいの川とかあるかな?
あと島の外洋に大型艦とか停泊したりLCACやLAV-25みたいな兵器が上陸ってできるかな?
647マロン名無しさん:2006/12/03(日) 00:00:13 ID:???
湧き水のない島には、人は住めない。
いや雨水溜めるとか海水濾過とか色々方法はあるけどさ。
歴史的にヒトが集落作ってて本土と断絶してる島なら、湧き水くらいないとキツい。
で、昔っからヒトが住んでなかった島に、今になってヒトが住むなんてのは軍事的に意味ある島くらいしかないわけで……

普通に集落ができてるような島なら、小川くらい無いのはおかしい。
648マロン名無しさん:2006/12/03(日) 00:03:25 ID:???
>>645>>647
トン
参考になりました
649保守代わりに駄文投下:2006/12/03(日) 04:30:51 ID:???
民家の屋根の上、そこにはショートカットの少女が寝転がっていた。
「めんどくせっス…」
彼女は春日美空(出席番号9番)既に殺し合いが始まっているというのに唯何をする訳でもなくボーっとしていた。
「そりゃあ私だって生き残りたいけどさ…」
彼女は良くも悪くも快楽主義者だ。楽しい事優先で嫌な事、面倒事が嫌い。だからイタズラもするし任務もサボったりする。
自由気ままな彼女にとってこの状況はまさに不快で面倒な事だった。
「生き残っても皆居ないし…社会からは変な目で見られるだろうしねぇ…」
空を見上げる。雲一つない真っ青な空。美しい空。
「美空…か。今考えるといい名前だよね」
自分があの空だったらどれだけ楽か。悩みもなく世界のすべてを眺め、偶に雨や雪を降らせてみたり。
「天へ召されると私も空になれるのかな…」
両手を枕代わりにし足を組む、これが彼女の何時もの昼寝スタイルだ。
「人殺しも面倒事もゴメンっス。私はこのゲームを“サボる”よ…」
そのまま目を瞑ると昼寝を始めた。
(てか痛いのも嫌だなぁ。殺るなら寝てる間にしてほしいっス…)


それから彼女は昼寝から覚めることはなかった。腕に刺さった注射器によって二度と。
彼女が最後に見た夢、それは…青。彼女の名に相応しい美しい空の夢だった…。

おわり
650マロン名無しさん:2006/12/03(日) 15:01:52 ID:???
とりあえずGj
誰に頃されたんだろう。
651マロン名無しさん:2006/12/03(日) 15:21:19 ID:???
俺は亜子と勝手に脳内変換。
652マロン名無しさん:2006/12/03(日) 19:54:07 ID:???
GJ!

俺が今書いてた美空の話と結構被っててびびったw
もういっそ結婚しようぜ>>649
653649:2006/12/03(日) 20:51:05 ID:???
>>652
や ら な い か?

そっか被っちゃったか。書きにくくしちゃったらごめんね。
長編書こうかしら。短編しか書いたことないけど( ´・ω・`)
654マロン名無しさん:2006/12/03(日) 21:40:24 ID:???
>>652-653
俺が書いている美空は精神逝かれて、狂って殺って殺られる。
という報告
655マロン名無しさん:2006/12/03(日) 21:42:28 ID:???
美空は扱いに困ってたけどギャグ担当にしたらいっきに書くのが楽しくなったなw
656作者1 ◆0Z3l12M4xM :2006/12/03(日) 22:03:37 ID:???
>>653
何事も挑戦なので、してみてはどうでしょうか?
その上で修正点などを発見できてプラスになることもあるでしょう。

>>654-655
美空は本編でも立ち位置が微妙なのでどうしてもそっち方向に行ってしまいがちですね。
無理やり活躍させても誰かを庇って死ぬのが王道パターンでしょう。
アーティファクトも早く走るだけですし、せいぜい役に立つのは壁走りくらい?
一度美空はクロックアップ級の速度が出せる設定を考えたのですが、使い当てがないので没にしました。

おそらく今まで描いたネギまネタを含めて没ネタ回数が多いのはたぶん美空です。
別に嫌いって訳ではないのにどうしてもそういう流れに…
657マロン名無しさん:2006/12/03(日) 22:08:18 ID:???
むしろ好きなキャラの方が没出易いなぁ俺は
思い入れないキャラは「ま、いっか」で適当に無難な出番だけで終わらせたくなっちゃうし
658マロン名無しさん:2006/12/03(日) 22:16:31 ID:???
俺の場合
・どうでもいいキャラは即死対象。
・主役キャラは死亡率高め
・好きな影薄キャラは序盤空気化→中後半割と活躍
ってな感じなんだけど、文章力無いし駄作に終わる(=書き上げても投下無し)な悪寒
659マロン名無しさん:2006/12/03(日) 22:21:46 ID:???
>>653
ドドンマイw
むしろ投下あったてだけで執筆意欲わいてきたから結果オーライさ
むしろチミも書いちまいなYO!

>>658
お前は俺かw
俺は
・キャラ贔屓が露骨にならぬようどうでもいいキャラほど頑張って出番を作る→好きなキャラほどろくでもない役回りに
って感じになっちまった(´・ω・)
660マロン名無しさん:2006/12/04(月) 00:34:49 ID:???
美空は俺の場合キチガイシスターになって神の名において成敗するあひゃひゃひゃぐぎゃぎゃぎゃwww
って感じになった。ひぐらしに影響されてしまった…

みんな戦闘シーンは何を参考にしてる?戦闘は難しい…
661マロン名無しさん:2006/12/04(月) 00:53:39 ID:???
戦闘……ほとんど一発KOの先に気付いたもん勝ちのバトルになってる……orz
そのくせ生前の描写無駄にやらかすから全体は長い長い
戦闘:それ以外の描写の配分はどのくらいにしてる?
662マロン名無しさん:2006/12/04(月) 02:04:02 ID:???
武道会から読み始めて1巻と修学旅行しか呼んだ事無い俺がネギバトに挑戦ですよ
663マロン名無しさん:2006/12/04(月) 02:07:50 ID:???
>>662
あるあ……ねーよww
満喫行こうぜ!
664662:2006/12/04(月) 02:10:24 ID:???
自分ブックオフ派なんで…てか満喫入り辛い。てか入った事無い。てかお金いくらかかんの?
665マロン名無しさん:2006/12/04(月) 02:20:59 ID:???
書いてる途中でパソコンがフリーズ。データが全部…もう諦めようか。根気が足りない俺は長編向いてないorz
666マロン名無しさん:2006/12/04(月) 02:51:04 ID:???
…そうか
データが飛んだ位でお前は諦めるのか…
667マロン名無しさん:2006/12/04(月) 05:47:26 ID:???
>>660
映画BRとかじゃないか?
>>664
激しく同意。bookoffなら安く手に入るし、まとめて買うとサービス券もらえる(家の近くのところだと[どこでも貰えるのか?])
しかも漫喫だといろいろちょこっと確認しずらいが(と思うが)買うとこれがやりやすいのね
>>665
紙に書けばデータ飛んでもでもやり直せる。
668マロン名無しさん:2006/12/04(月) 06:55:07 ID:???
>>661
前半が生徒同士の戦いで戦闘三割くらい、後半が対兵士だから戦闘八割、作戦、陣地構築、戦闘指導に残り、って感じ。
俺は一発KOじゃなくてミサイルきたら迎撃とか砲撃・空爆来たら退避って感じで決着つかねえw
>>665
飛んでやりなおしたらもっとよくなった、なんてこともあるから頑張れ。
>>667
映画ね。俺は他の戦争映画やアニメ参考にしたらパロがいっぱいになったw

兵士が敵で今はコールネームだけ(ブラボー2とかそんな感じ)だが名前入れてオリキャラ化してもいいかな?
669マロン名無しさん:2006/12/04(月) 12:47:39 ID:???
>>665
細かい保存は長文書く時の基本だよ
次から気をつけよう

むしろお前は、それまで積み上げた脳内ストーリーをドブに捨てて誰にも見せないつもりか、と。
頑張れ。
670マロン名無しさん:2006/12/04(月) 12:49:31 ID:???
>>665
無料レンタルのサイト借りて、非公開のままそこに書き上げるとか
それならPCぶっ壊れてもデータは残る
671マロン名無しさん:2006/12/04(月) 16:56:51 ID:???
眠い中書いてたら超がジャンプの角で人殺す話を書いてた俺orz

672マロン名無しさん:2006/12/04(月) 17:00:09 ID:???
馬鹿www
まぁ、フォークで殺す話考えてた俺は人のこと言えないけどさ
673マロン名無しさん:2006/12/04(月) 17:05:02 ID:???
フォークでも首刺せば殺せるんじゃない?原作も鉛筆刺して殺したし
674マロン名無しさん:2006/12/04(月) 17:07:12 ID:???
うん、頑張ればフォークでも殺せる
問題はフォークを首に突き刺すまでの過程だけどなw
675マロン名無しさん:2006/12/04(月) 22:04:35 ID:???
ボールペンでも頚動脈正しく刺せば殺せるもんな。(確か

676マロン名無しさん:2006/12/04(月) 23:55:38 ID:???
Dr.テンマですか
677マロン名無しさん:2006/12/05(火) 01:10:34 ID:???
極端なほうを言えば素手でも人は殺せる
まあネタには使えないな
678マロン名無しさん:2006/12/05(火) 01:31:08 ID:???
>>676
正解者に拍手。よく出来ました、よく出来ました。お見事ぉ〜
(平成教育委員会風に)

679マロン名無しさん:2006/12/05(火) 14:00:56 ID:???
今がんばってみてるが、
一番困るのがネギのシーン

ゲームに参加してない側だからどう動かそうか困る
すぐに殺したほうがいいかね・・・
680マロン名無しさん:2006/12/05(火) 15:25:51 ID:???
息抜きのつもりで始めたフリーセルにはまってしまった。全然進まない…
681マロン名無しさん:2006/12/05(火) 16:10:21 ID:???
ネギも島で殺しあいをさせる(参加)
ネギは序盤で死ぬ(面倒だから死ね)
ネギは敵(黒幕)
ネギは学園に取り残されるor敵に捕まる(部外者)

ちなみに俺は部外者になった
682マロン名無しさん:2006/12/05(火) 16:12:03 ID:???
俺は人質に使ったから部外者だな
683マロン名無しさん:2006/12/05(火) 20:57:47 ID:???
今までネギが敵だったのは一回くらいしかなかったと思う
他は大抵参加してるか、部外者
684マロン名無しさん:2006/12/07(木) 08:24:37 ID:???
保守
685マロン名無しさん:2006/12/07(木) 12:45:56 ID:???
ネギ・エヴァ・さよの3名は扱いに迷う
686マロン名無しさん:2006/12/07(木) 13:03:56 ID:???
逆にザジや茶々丸なんかは都合いいように改編できて使いやすい
687マロン名無しさん:2006/12/07(木) 15:58:05 ID:???
実際一番扱いに困ったのは
運動部四人とチア三人だ
688マロン名無しさん:2006/12/07(木) 16:00:26 ID:???
桜子が好きだから目立たせてあげようとしたけどイマイチ浮かばなかった
双子もだが、セット感覚のキャラは扱いづらい……
689マロン名無しさん:2006/12/07(木) 20:01:25 ID:???
強い奴は強い奴と戦わせて均衡保ってるな…
690マロン名無しさん:2006/12/07(木) 20:07:52 ID:???
なんかキャラによって登場間隔が違う…
千雨なんか5話ごとくらいに出てくるのに桜子なんて20話くらい放置orz
691マロン名無しさん:2006/12/08(金) 11:33:20 ID:???
ごめん、別の漫画のSSにかまけてて、ネギまバトロワが全然進んでない orz
692マロン名無しさん:2006/12/08(金) 19:59:37 ID:???
アニメロワでネギま出そうとしたけど無理だたw

最近また行き詰まってきた……
書く内容は決めてあるのに、どうも文章や言い回しが浮かばない……

みんなはどう息抜きしてる?
693マロン名無しさん:2006/12/08(金) 21:12:36 ID:???
他のSS書く。人の死なないやつ。
694マロン名無しさん:2006/12/09(土) 08:51:31 ID:???
ゆうつべでネギまやら他のやら見る。
695マロン名無しさん:2006/12/09(土) 10:29:34 ID:???
漫画や小説読む
696マロン名無しさん:2006/12/09(土) 10:59:43 ID:???
寝る
697マロン名無しさん:2006/12/09(土) 18:22:38 ID:???
全部改めて取るまでもなく日常生活に組み込まれた行動だorz
698マロン名無しさん:2006/12/10(日) 01:40:01 ID:???
>>697
カラオケ行くは?
もしくはボーリング
俺的にはかなり息抜ける
699マロン名無しさん:2006/12/10(日) 02:00:15 ID:???
光る風を追い越してSPARKINGすればいいと思うよ
700マロン名無しさん:2006/12/10(日) 22:22:54 ID:???
>>699が素晴らしい事を言った!






ペッ
701マロン名無しさん:2006/12/11(月) 03:22:56 ID:???
今週の本誌の超の「夢のような…」のくだりで超を味方役につけようと思ったのは俺だけじゃないはず
702マロン名無しさん:2006/12/11(月) 03:47:29 ID:???
>>701
俺単行本派なのでkwsk
703マロン名無しさん:2006/12/11(月) 09:44:49 ID:???
>>201
最初は悪人超ばかりだから味方サイドにつくてたけど、今週の読んで“友達のため自ら汚れ役をやるダーティヒーロー”にしようと思った
あの顔はヤバい
704マロン名無しさん:2006/12/12(火) 01:21:44 ID:???
>>703
なるほど。買って来ようかな?

てかそろそろ誰か投下しないとdat落ちの悪感。
がんがんないとな(`・ω・´)
705マロン名無しさん:2006/12/12(火) 01:22:50 ID:???
没ネタでも投下しようかな
どうにも面白く繋げれなそうになったorz
706マロン名無しさん:2006/12/12(火) 01:24:26 ID:???
>>705
いっちょ派手に投下してくれい
707マロン名無しさん:2006/12/12(火) 01:56:21 ID:???
>>705
さぁとうかしてくれぃ。
708マロン名無しさん:2006/12/12(火) 02:24:33 ID:???
クソ短い上に一番メインに据えるはずの戦闘直前で詰まったやつだけど、戦闘描写の練習も兼ねてちょこっと書き直したからせっかくだし投下してみる

>>706
“派手に”とか言えるクオリティや分量じゃなくてすまん
709マロン名無しさん:2006/12/12(火) 02:27:40 ID:???
一体、どうしてこんなことになったのだろう?
「逃げ、て……」
悲しみで埋め尽くされたこの島から、もう出られるって思ったのに。
いったい、どうして――

“絶対一緒に生きて帰ろう”

今まで二人を支えてきた約束を、目の前の親友は破ろうとしている。
私を押し退けてまでその場所に立ち、あまつさえ自分を置いて逃げろと言うのだ。
「嫌ッ……円を置いてなんかッ………」
「お願い……早……く……」
釘宮円(出席番号11番)の胸から生えた黒く鋭利なソレは、親友のために投げ出された円の体を難無く横に切り裂いた。
右胸から左肩までをバッサリと切り裂かれた円だった物は、椎名桜子(出席番号17番)の目の前でドサリと崩れ落ちる。

『桜子、私達、生きて帰れるんだよ!』

二十分ほど前には笑っていた円が再び笑顔を見せてくれることは、もう二度とない。
警戒を怠って、一人で勝手に突っ走った私なんかをかばったせいで。

ごめんね――明日菜の声でさ、本部を制圧したって放送があったじゃん?だから、もうみんな戦う気なんて無いと思い込んじゃってた。
ごめんね――本当なら、私が死ぬべきだったのにね……
ごめんね――謝って許してもらえることじゃないけど、本当にごめんね。
ごめんね――やっぱり私、一人で逃げれそうもないよ。円から離れたくない。
あの時円が私に声をかけてくれなかったら、きっとあのまま飛び下りてたもん。
あの時円が明日菜に銃をあげてなかったら、きっと明日菜は本部を制圧できなかったもん。
全部、円のおかげなんだよ?
なのにおかしいよ、円が犠牲になるなんて。
絶対におかしいよ、私だけが明日菜達の元に行くなんて。
710マロン名無しさん:2006/12/12(火) 02:30:35 ID:???
「………逃げなくてもいいんですか?」
首元に、円の命を奪ったザジ・レイニーデイ(出席番号31番)の長く鋭利な爪が突きつけられている。
それでも桜子は顔を上げず、円の亡骸を抱き締めていた。
やれやれと言った風に、ザジがふぅっと溜息を付く。
「……さようなら、椎名さん」
つまらなそうにザジが宣告するのとほぼ同時に、パン、という乾いた音が響いた。
「………」
脇腹に銃弾を受けたザジは、弾の飛んできた方向を見つめ左手の爪もスルスルと伸ばすと、狙撃してきた者が潜んでると思われる茂みに向かい駆け出した。
迫り来るザジを見て、柿崎美砂(出席番号7番)は姿を隠すことを放棄して立ち上がると再びザジに向けて支給武器であるコルトガバメントの引き金を引く。
三人ものクラスメートの血を吸った銃から吐き出された弾丸は、確かにザジの体に侵入したはずだった。
なのに、ザジは止まらない。
少なからず動揺した美砂の眼前に迫るザジが、僅かに口元を歪めたように見えた。
「なんっ……」
これが日の昇っている時間で、なおかつ二人の距離が近かったなら、美砂は不自然に盛り上がったザジの制服に気付けたかもしれない。
制服の下に防弾チョッキを着込んだザジにダメージはなく、その鋭い爪で美砂の右肘から先を本体から切り放した。
「ッあ゙ぁア゙アァアぁァあぁ」
奇声に近い叫び声を上げ、断面を押さえうずくまる美砂。
その顔面に衝撃が走り、ギャグ漫画のように鼻血を吹き出しながら仰向けに倒れた。
続いて腹の辺りに激痛が走り、何をされたか理解できたころには右耳を切り取られていた。



即死しない程度に腹を刺し、耳を削ぎ、そして、美砂に背を向ける。
とどめは、まだ刺さない。
ザジにとっては、死を逃れられない状況に陥った美砂を観察することが何よりも大事だった。
711マロン名無しさん:2006/12/12(火) 02:34:59 ID:???
爪を伸ばせることからもわかるように、ザジはニンゲンではない。
それでも彼女はニンゲンを愛し、ニンゲンとして生きることを決めた。
本来は躊躇なく顔面を蹴りあげるなんてこととてもできない心優しい彼女は、最初は“愛しい存在であるニンゲンが醜く殺し合うのは見るに耐えない”という理由でゲームに乗った者を殺して回った。
最初に遭遇し殺害した長谷川千雨(出席番号25番)は、腹を貫かれた際微かに笑みを浮かべていた。
イカレた状況の中で狂ってしまいザジに発砲した彼女は、殺人鬼にならずに済んだことにほっとしてるようにも見えた。
次に殺した鳴滝風香(出席番号22番)は、「最後まで守れなくてごめん」と呟きながら死んでいった。
妹である鳴滝史伽(出席番号23番)を生かすために己の手を染めたのだろう。
その史伽を恐怖のあまり殺害してしまった佐々木まき絵(出席番号16番)は後悔の中、意識を失うまでひたすら史伽に謝り続けていた。

そしてザジは思った。
ニンゲンは脆く、儚く、そして弱い。
だが、死を受け入れ、自身の中の純粋な部分に――正直な気持ちに気付く姿は何よりも美しいと。
儚いからこそ、最後の瞬間の輝きは他の追随を許さない生物なのだと。

それからは出会った者は皆殺しにしてきた。何かを思う時間を与え、結果的に楽には殺さないというもっとも残忍な殺し方で。
最期までザジを信じてくれた者や、ゲームに乗ったザジを悲しそうに見つめる者もいた。
そんな者を見ても、ザジは“あぁ、なんて清らかな心。やはりニンゲンは死ぬ瞬間こそ美しい”としか感じなかった。
死を覚悟してまで親友の身代わりとなり、最期の瞬間まで親友を逃がそうとした円を、やはりザジは美しいと感じた。
今度は美砂に美しさを見い出すために、美砂を楽には殺さなかったのだ。
大好きな人間を“助ける”はずであった少女の目的は、いつしか大好きな人間を“鑑賞”することになってしまっていた。
712マロン名無しさん:2006/12/12(火) 02:40:03 ID:???
「…………」
悲鳴を上げながら蹲る美砂を、ザジは冷たい目で見下ろす。
せっかく与えた時間をただ苦しむためだけに使われても美しくない。
美砂に興味を無くしたザジは、今度は桜子を殺そうと美砂に背を向け、そして油断したまま地面に額をこすりつけた。
美砂に押し倒されたのだと理解出来たのは、首に圧迫感を感じてからだ。
「………がッ……」
片腕を失っているのに、油断した隙をついて首を絞めてきた美砂。
どうせ出血多量で死ぬのに、痛い思いをしてまで敵を道連れにしようとするその姿に、やはりザジは美を見い出した。
「や……はり……ニンゲンはイイ………」
恍惚の笑みを浮かべると、美砂を背負うようにして立ち上がる。
美しく最期を飾らせてやりたいが、死ぬつもりは毛頭無い。
もうそろそろ楽にしてやろうと美砂を地面に叩きつけた。
「くぁ……ッ」
肺の中身全てと血反吐と吐き出し、顔を歪めて美砂は呻いた。
伸ばしたその先端を、弓なりに撓る彼女の体に突きつける。
「う、動かないで!」
あぁ、彼女もまた、友のために己の手を汚そうというのか。
あの震えようからすると、今までただの一発も撃ったことなどないだろうに。


桜子は震える手でザジに銃を向けている。
「美砂から……美砂から離れて!」
「さ……くらこ…………」
「美砂、逃げて!腕が痛くてもいいから逃げて!彼氏に会うまで死ねないんでしょ!?」
一度、桜子は美砂に会っていた。そして、仲間に引き込もうとして断られた。
愛する者の元に帰るため、自分は手を染めると言い残し自分の前から消えた美砂が死ぬなんて嫌だ。
自分と違い生へ執着していた美砂が死ぬなんておかしい。

桜子は知らない。今手にしている銃に、もう弾は入っていないことを。

(全てを読むにはワッフルワッフルと書き込んでください)
713マロン名無しさん:2006/12/12(火) 02:41:07 ID:???
何かもう正直すまんかった
バトル描写とかすっきり収めるとか難しいわ……orz
714マロン名無しさん:2006/12/12(火) 10:28:13 ID:???
ワッフルワッフル
715マロン名無しさん:2006/12/12(火) 11:27:35 ID:???
ワッフルワッフル
716マロン名無しさん:2006/12/12(火) 12:16:25 ID:???
ワッフルワッフル
717マロン名無しさん:2006/12/12(火) 12:16:53 ID:???
ワッフルワッフル
718マロン名無しさん:2006/12/12(火) 12:52:31 ID:???
いい刺激になったありがとう。自分は早ければ一月中に完成かな?
719マロン名無しさん:2006/12/12(火) 13:03:36 ID:???
ワッフルワッフルの使い方違うがな(´・ω・`)
720マロン名無しさん:2006/12/12(火) 13:05:01 ID:???
エロくないのにワッフルかよw
つーか一瞬スレ間違えたかと思ったわ
721マロン名無しさん:2006/12/12(火) 13:24:41 ID:???
>>712
つワッフルワッフル

俺は速くても2月ごろかな?駄作になったら投下しないと思うけど
722マロン名無しさん:2006/12/12(火) 14:41:30 ID:???
ワッフルワッフル

これって桜子生存フラグか?
もう終盤っぽいし
723マロン名無しさん:2006/12/12(火) 16:41:37 ID:???
最近行き詰まってきたから俺も短編書いてみようかな
724マロン名無しさん:2006/12/12(火) 19:24:19 ID:???
書きこみ見てたらワッフル食いたくなってきた

>>722
カッコよく桜子生存させたくて書いたのにどう足掻いてもこっからザジを倒す方法が浮かばなかったw
戦闘書く前に決着の仕方は当たり前だが決めておくべきだった……

>>723
書いちゃえ書いちゃえ
前後気にせずに好きなもの書けるから楽しいよ
725マロン名無しさん:2006/12/12(火) 19:25:38 ID:???
俺は書きあがるの三月くらいになるかもなぁ
ネタ練り始めた時はまだトーナメントとかしてたっていうのに、気付けば学祭終わるのか……
726マロン名無しさん:2006/12/12(火) 22:29:35 ID:???
実は誰も書いてないだろ
書いた振りして雰囲気盛り上げようとしても無駄だってw
727マロン名無しさん:2006/12/12(火) 22:36:20 ID:???
書いてる書いてるw
暇見付けて書くって感じで優先度は昔に比べて低くなったけど
728マロン名無しさん:2006/12/12(火) 22:55:14 ID:???
ごめんよそのバトロワに手ェ取られて2作目全然進んでない
729作者1 ◆0Z3l12M4xM :2006/12/12(火) 23:12:40 ID:???
完成はおそらく来年の2月頃の予定と思われます。
この3作目を作って投下し終えたと同時に引退を考えているため、原作の(学園祭編)ストーリと
入れたいネタをすべて入れているので150話近いストーリーになっているのでなかなか終わりが見えてこないのです。

物語の流れと超の立場などを入れると原作の流れがとても重要になるので、原作を見つつ並行でやってます。
正直「休載多すぎ、早く終われ」が本音なのですが…
730マロン名無しさん:2006/12/12(火) 23:49:41 ID:???
>>729 wktkwwww僕いい子にして待ってるよ
731マロン名無しさん:2006/12/13(水) 00:26:06 ID:???
>>729
wktk
かってにライバル意識燃やして打倒神を目標に俺も頑張らせていただきます
なんかトーナメントの準々決勝辺りでボスキャラに負けるキャラみたいなセリフでなんだけどさ
やっぱ目標となる人がいると俄然やる気が
732マロン名無しさん:2006/12/13(水) 01:01:58 ID:???
流れ見てると、2〜3月に投下ラッシュになる悪寒。スピード上げて1月にでも書き上げちゃおうかな。


>>729
kwtk
まぁあれだ神降臨を待ってるよ。でもなんか16巻読み返してたらアニメの後なんか企画あるみたいなんだけど何だろう。
733マロン名無しさん:2006/12/13(水) 01:03:51 ID:???
バトロワを漫画化に決まってんじゃん
ついに作者1の迷作が赤松の絵で読めるのか
734マロン名無しさん:2006/12/13(水) 01:31:23 ID:???
>>732
俺みたいにまったりと四月をめどにするのもありだと思うぜ

>>733
正直あの絵じゃ緊張感に欠けるんだぜ!
735マロン名無しさん:2006/12/13(水) 01:51:15 ID:???
じゃあカイジの絵のひとは?
736マロン名無しさん:2006/12/13(水) 02:27:06 ID:???
神・荒木に描いてほしいw
737マロン名無しさん:2006/12/13(水) 08:01:44 ID:???
萌とグロ両方書ける作者はおらんかのぉ
738マロン名無しさん:2006/12/13(水) 12:15:11 ID:???
エルフェンリートの人とか?
739マロン名無しさん:2006/12/13(水) 16:35:56 ID:???
Y太……

ごめん、忘れてくれ
740マロン名無しさん:2006/12/14(木) 05:17:01 ID:???
自営業氏にw
741マロン名無しさん:2006/12/14(木) 10:23:47 ID:???
13部の美砂様は甘詰留太(字うろ覚え)の絵で脳内変換してハァハァしてます
742マロン名無しさん:2006/12/14(木) 23:30:44 ID:???
女王ミサ様かw アレはエロいw
743マロン名無しさん:2006/12/15(金) 00:08:44 ID:???
流れぶったぎってまとめの人に要望を言ってみる。

生存率ランキングと遭遇率ランキングですが、過去の分も見られるようになると嬉しい
個人的には遭遇率ランキングにおまけみたいな感じでついてる『遭遇率の高いペア』もほしいです
744マロン名無しさん:2006/12/15(金) 01:20:32 ID:???
まとめ4管理人です。最近忙しくて、更新遅くてすみません。
なんとか年内には13部まで完成させたいところですが…


>>733
遭遇率の高いペアはできますが、過去の分ってどういう意味でしょうか?
ちょっと意味がよくわからなかったので、詳しくお願いします。
745マロン名無しさん:2006/12/15(金) 01:35:37 ID:???
一部終了時のランキング二部終了時のランキング…って感じの途中経過を見たいんじゃないか?
個人的にはいらんけど
746マロン名無しさん:2006/12/15(金) 01:57:47 ID:???
あ、うん>>745みたいなのを……
まぁ、個人的にそういうデータを見てると楽しいってだけなんで、多忙でしたら無理してつくる必要は無いですよ
747マロン名無しさん:2006/12/15(金) 02:49:20 ID:???
まとめ4管理人がんがれ。
年内といっても後半月しかないから、1月半ば〜終盤くらいでもいいんじゃない?
まぁマターリやればいいと思うよ
748マロン名無しさん:2006/12/15(金) 07:58:49 ID:???
むうぅ
息抜きに短編書こうとしたら今度はパソコンが不調を訴えやがった
負けねぇぞ…
749マロン名無しさん:2006/12/15(金) 10:16:31 ID:???
各話のタイトルが決まらない。文書考えるより難しいっス
750マロン名無しさん:2006/12/15(金) 12:16:21 ID:???
音楽の曲名とかから持ってきたりも出来るかも知れないッスよ。頑張って下さいッス
751マロン名無しさん:2006/12/15(金) 14:59:10 ID:???
>>749->>750
美空乙
752マロン名無しさん:2006/12/16(土) 01:37:23 ID:dWG2CK/a
保守
753駄文書いてみた1/3:2006/12/16(土) 18:06:03 ID:???
ここはとある小さな島です。
私は生まれてからずっとこの島で暮らしています。
昔、母に聞いた話によると私が生まれる少し前には人間という生き物がいたそうです。
島の一部分に密集している、今では鼠の巣と化した建物に彼らは住んで、そして突然居なくなったと聞いています。
よく食べ物を分けてもらい恩を感じていたのに何処へ行ってしまったのか、と両親はよく嘆いていました。
私も一度会ってみたいと思っていましたが、まさか本当に会えるとは思ってもみませんでした。


木漏れ日が照らす森の中、木の枝にとまってぼんやりしているとそれは草木を分けて現れました。
初めて見る生き物、しばらく見てそれは人間であると分かりました。
二本の足で立って移動し体に布を纏っている、母に聞いた通りです。
その人間は私を見ると荷物を下ろして木にもたれる様に座りました。
そして手を胸の前まで上げてこちらを見ながら口笛を吹きました。
人間には不思議な力があるのでしょうか、その姿にはとても安心感があります。
私は飛んで木と同じようにその褐色の指にとまりました。
754駄文書いてみた2/3:2006/12/16(土) 18:06:49 ID:???
「きれいな森…。」
人間は静かに言いました。
「あなたはいつもここで遊んでるの?」
人間の言葉は私には分かりません。
でも、なんとなくですが悲しんでいるように感じられました。
「私は…無理矢理この島に連れてこられたの。ある男と兵士達によって。」
私は手の甲を突いてみました。
しかし気付かなかったようです。
「あの男は…殺し合いをしろと言った。そして私達を逃げられないようにしてこの島に放したの。」
少し強く突いてみましたが、又しても反応はありませんでした。
いつの間にかその人間の目からは水が溢れて頬を伝っていました。
「怖かった…今も怖い…もう私は二人も殺した。クラスメイトを二人も…。」
私は肩まで行きその頬を突きました。
今度は気付いたようです。
手を私の前まで上げてきたのでもう一度その指にとまりました。
「驚かせてごめんなさい、小鳥さん。」
もう片方の手で人間は顔の水を拭いました。
私はもう一度手の甲を突きました。
「…ありがとう。」
人間はそう言って上を見上げました。
「本当にきれいな森だね。」
755駄文書いてみた3/3:2006/12/16(土) 18:07:35 ID:???
しばらくして私は地面に降りて遊びました。
「…。」
人間は荷物の中から何かを取り出し、千切りながら私に向かって投げてきました。
食べてみるとふわふわしていて、とてもおいしかったです。
「…。」
ふと人間はその食べ物を千切る手を止め、何かを思ったのか荷物を持って立ち上がりました。
私は何かあるのかと思い飛んで肩にとまりました。
「ついて来ちゃだめ。すぐ戻ってくるからここに居て。」
そう言って人間はさっきの食べ物を千切らずに横へ投げました。
私はそれを見て降りていって啄みました。
気が付くと、人間は茂みの向こうへ去っていました。

それからその人間とは会っていません。
756マロン名無しさん:2006/12/16(土) 18:29:36 ID:???
その人間は誰だぁ〜〜
757マロン名無しさん:2006/12/16(土) 19:07:52 ID:???
ザジたんですよ
758マロン名無しさん:2006/12/16(土) 22:23:50 ID:???
そうです
ちょっと視点を変えてザジの話を書いてみました
ちょっと分かりにくかったかな
人物の描写は褐色だけだしな
759マロン名無しさん:2006/12/16(土) 23:39:10 ID:???
>>757-758
あっナルホド。
よく考えたらそうだな。
760マロン名無しさん:2006/12/17(日) 23:35:39 ID:???
Hosu
761マロン名無しさん:2006/12/17(日) 23:47:57 ID:???
保守したついでにまとめサイト4の管理人に一言言いたいんだが、
生存率の所に、ネギを入れてみてはいかがかな?
まぁまとめ4管理人が忙しいということらしいから無理してまでやらなくていいけど。

762マロン名無しさん:2006/12/19(火) 17:47:30 ID:???
hoshu
763マロン名無しさん:2006/12/20(水) 19:32:33 ID:???
保守
764マロン名無しさん:2006/12/22(金) 10:29:20 ID:???
捕手
765マロン名無しさん:2006/12/22(金) 14:46:27 ID:???
定期age
766マロン名無しさん:2006/12/23(土) 12:47:36 ID:???
保守保守。
ところで、ふと気になったんだがまとめ4管理人=以前の集計人でいいのか?
767マロン名無しさん:2006/12/23(土) 23:57:09 ID:???





768マロン名無しさん:2006/12/24(日) 00:05:12 ID:???
楓「アスナ殿 拙者は御主を殺す」

アスナ「あんまり強い言葉を遣うなよ。弱く見えるぞ」
769マロン名無しさん:2006/12/24(日) 00:11:05 ID:???
まとめ4更新したな。26話までだって。
管理人がんがれ
770マロン名無しさん:2006/12/24(日) 00:13:06 ID:u4w5WxiN
770get!!!
来る!来るぜ!
771マロン名無しさん:2006/12/24(日) 01:43:14 ID:???
>>768
このちゃんは長い髪を前に中尾巻きか?
772マロン名無しさん:2006/12/24(日) 02:08:38 ID:???
誤爆なのかよく分からんのだが……

誤爆で無いならどの辺からその情報読み取ったんだよw
773マロン名無しさん:2006/12/24(日) 02:54:19 ID:???
楓のバンカイは巨大手裏剣かな
774マロン名無しさん:2006/12/24(日) 02:55:54 ID:???
桜子「経験者は100人ぐらいかな。でも好きな人には感染させたくないから恋人は作らない。
 その代わり不特定多数にうつしてるw」
美砂「わかるわかるw エイズになるとうつしたくなるよね。
 皆がエイズになればエイズが叩かれなくて済むようになるし、国も研究にチカラ入れるだろうし。
 自分は彼氏含めて350人ぐらいかな。エイズだけど隠してナマでやりまくってるよw」
円「やっぱ遷したくなるよねぇ〜。自分と同じ思いを他の人にさせたくないなんて嘘だし偽善。
 ”もういいから中にちょうだい〜生でいいから!”って計画性を隠して叫んで
 ”中出し!!”って喜んでる馬鹿なやつに、自分と同じ恐怖をあげてる」
775マロン名無しさん:2006/12/24(日) 10:12:29 ID:???
一体何がどうなってんだ
776マロン名無しさん:2006/12/24(日) 13:31:30 ID:???
カオスってのはこういうのを言うんだなorz
777マロン名無しさん:2006/12/24(日) 17:54:59 ID:???
落ち着けお前ら、これはコーメイの罠
778マロン名無しさん:2006/12/25(月) 02:42:30 ID:???
まぁ、お前ら
なんだ・・・・その・・・








メリークリスマス




早くネギPON届かねかなwktk
779マロン名無しさん:2006/12/25(月) 02:47:06 ID:???
ただいまやっと4話目執筆中。遅いな…間に合うか?プロットを読み返したが放送の事すっかり忘れてた。どうするか…。
780マロン名無しさん:2006/12/25(月) 16:49:01 ID:???
>>772
つブリチ 卯の花

回復能力持ってるやつで髪型がおもろい女

わかりにくかったな・・・・

781マロン名無しさん:2006/12/26(火) 01:56:06 ID:???
ところで17巻発売はいつだろうか?
それによって方向性が若干変わりそうなんだが
782マロン名無しさん:2006/12/26(火) 09:48:18 ID:???
来月中には出るよ
783マロン名無しさん:2006/12/26(火) 12:55:41 ID:???
>>782
了解しますた
バトル中心ぽいから関係薄い所は書いとくか
784作者1 ◆0Z3l12M4xM :2006/12/26(火) 17:56:54 ID:???
こちらは今年最後の投下になりそうです。
リアルの忙しさと知り合いの大晦日の手伝いもあってここには来年まで来れないでしょう。
3作品目は順調ですがまだまだ作りこみが足りなくてあれこれ設定をいじっています。
他の職人さんも頑張ってください、この手の作品に重要なのはネタや構想よりも根気です。

あと絵にも挑戦しようと思い、第8部復讐鬼アキラを書いてみました。

ttp://kasamatusan.sakura.ne.jp/cgi-bin2/src/ichi66804.jpg.html

パルみたいな知り合いの手伝いなどで覚えた腕程度なのと初描きなので結構荒いです。
下手と思えば言って下さい、受け入れられないのであれば書くのを止め作品の煮詰めに集中します。

それでは皆様よいお年を
785マロン名無しさん:2006/12/26(火) 19:41:15 ID:???
見れない…orz

786マロン名無しさん:2006/12/26(火) 21:50:07 ID:???
見れるよ?
787マロン名無しさん:2006/12/26(火) 22:31:35 ID:???
まさに外道が出て来たorz
788マロン名無しさん:2006/12/27(水) 00:54:17 ID:???
>>784
そちらこそ良いお年を。
789マロン名無しさん:2006/12/27(水) 04:28:24 ID:???
この大河内アキラ容赦せんせんせんせんせんせんせん………
790マロン名無しさん:2006/12/27(水) 12:09:33 ID:???
どうせやってるやつがいるんだろうな、と思って検索してみたら、もう11スレ目かよw
791マロン名無しさん:2006/12/27(水) 13:33:13 ID:???
書いてたけど自分がとてつもなくアホな文章を書いているのではないかと思って鬱になってきた…

それとキャラのパワーバランスが偏りすぎたり、
女子中学生には明らかにムリなことやらせたりとめちゃくちゃになった…どうしよう。
792マロン名無しさん:2006/12/27(水) 14:47:04 ID:???
大丈夫、本当の女子中学生なんか数人しかいない。ほとんどが運動能力高すぎだから。

一つの話ってどれくらいだ?2レス分じゃ少ない?
793マロン名無しさん:2006/12/27(水) 15:32:16 ID:???
6レス分の俺は多いのだろうか……
794マロン名無しさん:2006/12/27(水) 16:02:05 ID:???
>>792
運動能力はまあいいとして銃を短期間で完璧に扱わせたり重火器、特殊車輌、大型船を操縦させたり…
ちょっとムリがあるorz
795マロン名無しさん:2006/12/27(水) 16:13:17 ID:???
んなもん全ての小説、漫画、アニメでそうだろ
796マロン名無しさん:2006/12/27(水) 16:46:00 ID:???
>>795
確かに。その辺考えれば女子中学生がイージス艦とか乗ってても変じゃないか。

ただ戦闘や兵器ばっかり目立ってキャラが埋もれた…俺はどうすればいいんだあああああ!!!!1
797マロン名無しさん:2006/12/28(木) 01:09:07 ID:???
17巻出ても設定とか全部変える必要なんて無いよな?
798マロン名無しさん:2006/12/28(木) 01:25:32 ID:???
>>797
〜巻〜話までを参考に作っています。
と断わりを入れておけばおk
799マロン名無しさん:2006/12/29(金) 06:40:12 ID:???
停季帆主
800マロン名無しさん:2006/12/30(土) 03:02:37 ID:???
保守
801パル:2006/12/30(土) 03:10:58 ID:???
801げっと〜

筆進まないねぇ…。完成はいつやら…。
802マロン名無しさん:2006/12/30(土) 20:13:51 ID:???
ほしゅしゅ
803マロン名無しさん:2006/12/31(日) 15:10:44 ID:???
470書いた物だけど、保守がてら短編投下します。
471の通りのパロディだけど。

なにもないので暇つぶしにどうぞ。
804マロン名無しさん:2006/12/31(日) 15:12:18 ID:???
主催者よりルールが読まれる、基本的なルールは通常のバトルロワイヤルと変わらない。だか一番の違いはタッグマッチルールだ。
「ではパートナー選びのルールについて説明します。
まず皆さんには組みたい生徒を決めたのなら手を挙げてもらいます、そして一番早く手を挙げた生徒は他の生徒の名前を呼びます。
もちろん呼ばれた生徒にも選択権はあります。もしその生徒と組みたいのなら晴れてパートナー決定。
もし断れれば、また同じく皆さんに手を挙げてもらい同じように決めていきたいと思います。
ようするに一度の挙手で選択できるのは一人だけです。あと言えるのは早ければ早いほど選択肢はあると言うことですね。
では早速ですが始めましょう。」
主催者の女性がいう。
とすぐに手を挙げた生徒がいた。

「ハイ」
皆、その生徒を見る。
手を挙げたのは「究極超人」、「麻帆良の最強頭脳」と異名をとる、超鈴音だった。

「みんな、悪いネ。どうしても組みたい人がいるので上げさしてもらったネ。」
「これは楽しみですね、究極超人といわれる貴方が誰を指名するのか。」
女性主催者はこれから始まることに楽しみを隠しきれない。
「超さん、遠慮なさらず始めてください」
主催者は超をせかす。

「私のパートナーだがこの学園生活の中、考え方、判断力、行動等など… つぶさに観察した上で決めさせてもらったヨ。」
超は人差し指を立てた右腕をあげ、クラスメイト達に向ける。
超はクラスメイト達を指しながら右腕を動かす、そしてある場所で動きが止まった。


「一緒に行こうネ、五月。」
805マロン名無しさん:2006/12/31(日) 15:13:46 ID:???
「究極超人」
「麻帆良の最強頭脳」
「マッドサイエンティスト」
「と呼ばれた超鈴音のパートナーが……」
「四葉さん!?」
クラスメイト達は驚く。そして指名された五月も驚く。
「ちゃ、超さん。私は。」

「超さん、それはひょっとしてギャグで言っているのか? それとも恐怖で狂ってしまったの?
超さん貴方は貴重な選択権を台無しにしたのよ。貴方ならある程度の生徒と組んでも優勝候補の一角なのにわざわざ四葉さんを選択するなんて、
主催者としては貴方には活躍して欲しいのよ。」
女性主催者は超に説得を試みる。
「間違いなら、今回は特別に今のはなかったことにして仕切り直しをするわ。」
だが超は笑みを浮かべて言う。
「私はギャグで言っているのでも恐怖で狂っているのでもないネ。五月こそ私の唯一無二のパートナーヨ。」
「超さん、貴方自分がなにを言っているのか分かっているの、このゲームは命がかかっているのよ、なのに五月さんと組んでみすみす死ぬことを選択するなんて」
主催者はさらに超に説得する。
その言葉を聞いた五月の表情が変わったのを超は見た。
『そうネ、その目ネ、貴方の潜在能力は一目見たときから見抜いていたヨ、けど私が惚れたのはそんなもんじゃないネ。』
超はあるできごとを思い出す。
806マロン名無しさん:2006/12/31(日) 15:14:23 ID:???
あれは超包子に名古屋コーチンを仕入れたときだった。
「待つね!」
古が逃げ出した名古屋コーチンを追いかけていた。生きのいい食材を使うために今回は生きたまま仕入れたのだった。
「お待ちください」
「待てっ」
葉加瀬と茶々丸も追いかけるが名古屋コーチンは素早く3人の手をすり抜けて行く。
そんななか突然出てきて素早い動きで名古屋コーチンを捕まえたのが五月だった。
そしてすぐに素早い動きで手に持っていたワイヤーで名古屋コーチンの首を絞めて絞殺する。
「さ、五月……。」
五月の行動に3人は驚いた。
「可哀想ですが、また逃げ出さないため、そして超包子に来る皆さんに食べてもらうためです。さあ皆さん戻りましょう。」
一部始終を見ていた超がニヤリと笑ったのを誰も気づかなかった。

エヴァ、楓、龍宮は超の真意を考えていた。
「いったい何を考えている、超鈴音。」
「四葉殿を選んだということは『私は参加しない』という意思表示なのか?」
「四葉に潜在能力があるということなのか? わからん。」

「超、いいがけんにするアル。」
古は超に語りかける。クラスメイト達も無言の圧力を超にかける、が超はそれを逆手にとりクラス全体に言う。
「おおかた、私と組めば生き残ることができる。だから私と五月が組むことに反対なんだろう。」
その言葉を聞いて夏美、美空、風香はドキっとした。彼女達はなぜ五月なのか、五月とくめるのなら自分達とも組めると考えていたからだ。
「私の相棒は五月以外にないネ。五月、私は断言するネ! 貴方はこのクラスの誰よりも素晴らしい人間ネ。
ただ今はその刀を体の奥深くの鞘にしまい込んでいるだけネ!
私と組めばそのよく斬れる刀を鞘から出す術を教えてやるヨ! 貴方、このまま夢を叶えられずこんな所で死んでいいのか!!」
超の言葉を聞いて五月は震える。
どうするべきかの大きな決断を迫られていると感じていた。
「いい加減にしてください」
「五月が困っているのに」
あやかと裕奈が超に向かって叫ぶ。
そして少しの沈黙が場を包む。
807マロン名無しさん:2006/12/31(日) 15:15:50 ID:???
「……、わかったネ。もしパートナーが見つからなければどうなるね」
超は主催者に聞く。
それを聞いてクラスメイト達も耳を立てる。彼女達もどうなるかを聞いていないからだ。
「偶数だから誰も余らないようになっているけど。決まらなければ強制的に決め指していただくわ。」
「では、それを拒否したらどうなるネ」
「ゲーム不参加として首輪を爆破して死んでもらいます。」
沈痛な空気が場を包む、積極的に手を挙げてパートナー選びをするか、しかしそれでは参加する意思表示に見えてしまう、
かといって何もしないと強制的にパートナーは決まってしまう。

「そうか、わかったね。では私の首輪を爆破して欲しいね。」
「!!」
超以外のクラスメイト達そして主催者、バトルロワイヤルを管理するスタッフにも衝撃が走る。
「超さん、貴方は他の生徒達に比べて生き残る確率が高い生徒なのよ。なのにあきらめてしまうなんて。」
主催者は超を説得する。
「私は五月と組めないのなら参加しないね、今のこの場所で交われないのなら、
同じ世界で生きていても金輪際、超鈴音と四葉五月のイチバンタッグは結成はないだろうぜ… 、さようならネ。」
超はそういうと目を瞑る。
「超さん! 私の… 私の奥底に眠る刀を!鞘から出してください!!」
五月が叫ぶ。
クラスメイト達は驚くが誰も何も言えなかった。超があそこまでしたのだからもう止めることはできなかった。
「出すだけじゃないヨ。ピッカピカに研いてやるネ!」
超はそういうと五月を肩をたたく。
「では晴れて最初のチーム結成ですね」
主催者もここまでくればこのチームを認めざるを得なかった。
「けどいい名ですね、イチバンタッグ。一番目に決まったこともあっていいですね」
「その名前だがネ、今の私達にはふさわしくないネ、いまは天に向かって膨張したいということで「ヘブン・イクスパンションズ」というチーム名にするネ」
「そう、残念ね、けどそれもいい名前ね「ヘブン・イクスパンションズ」こちらでも貴方達のチームをそう呼ばしてもらうわ」

こうしてこのバトルロワイヤルの最初のタッグチームが決まった。
808マロン名無しさん:2006/12/31(日) 15:17:38 ID:???
この後の展開は
元ネタ通り、クラスメイトの顔の皮を剥ぎまくっていく。
参加しない意思表示でゲームを壊そうとする。

どちらが面白いだろうか?
このスレ的には前者ですね。

駄文投下でした。
809マロン名無しさん:2006/12/31(日) 15:24:23 ID:???
セイウチンwwwww

チアであぶれた桜子が同じくあぶれたザジと組めばある意味最強だな
100%の死亡率と100%の死亡率で200%アボンズだ!
810マロン名無しさん:2006/12/31(日) 17:37:24 ID:???
完璧超人とセイウチンwwwwwwwwwwww
811司書  ◆diEk0iTtGI :2006/12/31(日) 23:13:55 ID:???

終わりなき連鎖を辿る。
出席番号17番、椎名桜子。
戦いの輪廻から外れられない少女。
幾たびの困難に立ち向かい、時には挫折して、時には気が狂いそうになり、時には勇敢に戦った。
けれど彼女が報われることはない。一度たりとも無い。
彼女の進む道の先は全て闇。
白き光が見えたこともあった。
それを自ら手放した、自己を犠牲とし闇へ飛びこんだ。
後悔などしない。
その選択が一番良いことであると彼女が判断したから。


彼女が少しでも不遇であると思うのならば……
無数なる選択肢の果てにあなたを待つ。

                  −司書−
812司書  ◆diEk0iTtGI :2006/12/31(日) 23:19:51 ID:???
大晦日にこんばんわ、司書です

別の場所にSSを投下してたりしています
そんな中で没になったネタをツギハギしてみると、三作目ができそうな気がしてきました
ということで、制作を開始したいと思います
完成はまったくもって未定、暇なときに少しずつ書いていきたいと思っています
813マロン名無しさん:2006/12/31(日) 23:27:00 ID:???
へへ……不遇だけど桜子たんラブな俺はアンタに期待しないわけにはいかないぜ
814マロン名無しさん:2007/01/01(月) 18:56:10 ID:???
>>803-808
乙。
>>812
期待して待ってるよ。

俺もさっさと書かなきゃ。17巻で新設定でてこなさそうな奴の所をさっさと仕上げるか。
815マロン名無しさん:2007/01/01(月) 19:38:40 ID:???
勝手に“真名は戦場での人殺し経験有り”と思い込んでいたぜ……
真名の恋人も所属してた“五音階の組鈴(名前うろ覚え)”って戦場でドンパチはやらない、なんてことはないといいなぁ……
816 【大吉】 【1906円】 :2007/01/01(月) 23:29:24 ID:???
明けましておめでとうございます。
今年も良作、楽しみにしてます
817マロン名無しさん:2007/01/03(水) 18:17:12 ID:mRTFL+mD
保守
818マロン名無しさん:2007/01/04(木) 02:25:00 ID:???
暇潰しにちょっと書いてたら桜子がひどいことになってきたwww
819マロン名無しさん:2007/01/04(木) 10:18:32 ID:???
桜子は好きだけど死ぬ時以外なかなか輝いてくれないんだよなw
まき絵あたりにも言えることだけどさっ

やはりロワで明るい脳天気キャラは不利なのか……っ
820マロン名無しさん:2007/01/05(金) 02:28:39 ID:???
桜子が生きのこるには「幸運」属性を最大限発揮しないと厳しいな…
821マロン名無しさん:2007/01/06(土) 02:00:02 ID:???
すまん、今更なんだが教えて欲しいことがあるんだ。
第十部で、千雨を最後に殺すのは誰なんだ?
正月休みGETで見直してたんだが、そこの疑問が再燃してきてしまった。
すでに過去ログで明らかになってる?
822マロン名無しさん:2007/01/06(土) 08:13:41 ID:???
俺は髪型を変えた史伽だと思ったけど確信はない
823マロン名無しさん:2007/01/06(土) 15:53:52 ID:???
俺も史伽だと思ってたけど…
良く考えてみれば史伽が千雨を殺す理由も無いような気がするな
824マロン名無しさん:2007/01/06(土) 17:09:32 ID:???
アスナかと思ってた。それなら千雨の「なんでおまえが」ってセリフも納得できる。
825821:2007/01/06(土) 20:23:41 ID:???
>>822-823
やっぱ確定してはいないっぽいですね。
俺も最初、史伽かと思ったけど、殺す動機が分からず、
あと、その後の史伽エピソードでは高畑に復讐してたんで
聞いてみた次第でした。
>>824
ナルホド、アスナ説は、言われてみれば確かに、です。

情報くれた方、どうもありがとうございました!
826マロン名無しさん:2007/01/06(土) 21:19:01 ID:???
明日菜って発想は無かったわ……
なるほど、賢いわ


千雨を殺す理由、木乃香の仇じゃない?
髪型変えてたから「風香と史伽を間違えたっけ?」みいなことを言った時に殺してた気がする、ちとうろ覚えだけど。


なんか違う意見目にできると楽しいなw
827マロン名無しさん:2007/01/06(土) 21:39:03 ID:???
アスナは、藁人形で地獄送りらしいって話もあったような。

あの藁人形は、アニメ「地獄少女」のモノだと言われていて、
人形の赤い紐を解いた人は、対象一人を地獄に送ることが出来るらしい。
地獄に送られた人は行方不明扱い?とのこと。
で、解いた人も、後に地獄に行くそうだ。
このアニメ見てるわけじゃないんで、詳しくはないけどね。
なんか、本屋の中の人が主役で、他にもネギま声優が多数でてるらしいよ。
828作者1 ◆0Z3l12M4xM :2007/01/06(土) 23:41:09 ID:???
>>821
同じ作者の視点から見ても結構難しい問題でした。
生存者の史伽は高畑への復讐のためにいろいろ準備(高畑宛に爆弾を送りつける)をしているらしいですし
千雨との接点も薄いので個人的に除外。
明日菜の場合、地獄少女の藁人形で地獄に逝ったのなら戻ることは不可能、
個人の結論として、最後の生存者の夕映が自暴自棄になって殺したと勝手に想像で補ってます。(他に意見のある方スミマセン)


そろそろ第3作目が完成に近づいているのですが、読者側から見てひたすらブラックな作品をどう見てるでしょうか。
最近のネギまは『ご都合主義』とか『バトル物に移行して価値が下がった』とか意見を聞きます。
過去に二つ作った作品も若干のご都合主義がありましたが、そんなものを一切除外した作品はどうでしょうか?
3作品目は『ネギまる』に『エルフェンリート』を足してパンチとスパイスを入れすぎた、全てのキャラに救いがない作品になってしまいました。
流石に極端にし過ぎたので少し修正を加えようと思っています。その際完成は2月の中後半あたりと見られます。
今更ながらこんなことを長々と書いて申し訳ないです。

829マロン名無しさん:2007/01/07(日) 00:05:01 ID:???
ひたすらなブラックもありじゃないか?
というかせっかく1部1部が独立してるんだから、極端な部があってもいいと思う。
830マロン名無しさん:2007/01/07(日) 08:08:34 ID:???
むしろ大好物なんだぜ!

コンセプトがやや被ってて焦ったのは俺だけじゃないはずだしw
831マロン名無しさん:2007/01/07(日) 16:18:24 ID:???
ここまで待った俺たちなら後一ヶ月強くらい…(俺だけ?)
832マロン名無しさん:2007/01/07(日) 19:39:44 ID:???
他過疎ロワ在住の俺に言わせれば一月なんか全然短いぜ!

まぁ、とうとうネギまもクロスオーバーロワに参加できるみたいだし、それまで我慢できない奴は他ロワ回ってみるのオススメ
書きたい時に参考になるし
833マロン名無しさん:2007/01/07(日) 20:27:43 ID:???
>とうとうネギまもクロスオーバーロワに参加できるみたいだし

サブカルの某ロワの事?
違ってたらスマソ
834マロン名無しさん:2007/01/07(日) 20:42:51 ID:???
>>833
おそらくそれ。
ネギ、エヴァ、小太郎の参加が仮投票で決定。
835マロン名無しさん:2007/01/07(日) 23:54:25 ID:???
遅レスだが、巻き添え規制食らってたので。
長谷川を殺したのは史伽意見で、こんなのがあったぞ。

理由とかは826氏のとおりで、史伽が長谷川に殺されるところを、身代わりに
なって(というか囮?)殺された、このかの敵討ち。
「なんでおまえが」というのは、本文にあるとおり、長谷川は双子の見分け
がつかず、髪型でのみ判断しているため、島では取り違えていた為の勘違い。

だが、アスナやユエも面白そうだな…。
836マロン名無しさん:2007/01/08(月) 10:25:17 ID:???
夕映が笑っているシーンを思い浮べたらぞっとした俺がいる。
あまり顔に表情がでないキャラはロワで映えるなあ。
837マロン名無しさん:2007/01/08(月) 12:34:44 ID:???
俺、地獄少女って知らんかったから普通にアスナだと思ってた。
でも首輪の効力も無効化してたし、アスナにならその呪いも無効化って出来たんじゃね?
って事でまだアスナ説濃厚(俺ん中で)
838マロン名無しさん:2007/01/08(月) 12:36:40 ID:???
いろんな説があっておもろいな
839マロン名無しさん:2007/01/08(月) 20:58:07 ID:???
最初に読んだとき某綿流し編のラスト連想したよ。
840マロン名無しさん:2007/01/10(水) 17:14:30 ID:???
予定より10日遅れで13部完成させました。
遅れてすみません
841マロン名無しさん:2007/01/10(水) 17:44:12 ID:???
いや、あんたはよくやったさ
心のそこからお疲れさま
842マロン名無しさん:2007/01/11(木) 01:20:28 ID:???
乙!

そういやまとめ短編の更新はどこから止まってるんだっけ?
843マロン名無しさん:2007/01/12(金) 21:34:25 ID:???
2ch停止したらどうしよう?
今描いてる作者さんもいるわけだしどっかで続きやりたいものだが
844マロン名無しさん:2007/01/12(金) 21:56:26 ID:???
止まってから考えても遅くないと思うよ。
845まとめ4”管理”人:2007/01/13(土) 00:17:19 ID:???
もしも万が一停止したときは私のメルアド公開して、どなたかの板作成待ち、ということでいいでしょうか。
というかそれぐらいしか停止した後にどうこうする手段思いつきませんが。
846マロン名無しさん:2007/01/13(土) 01:23:44 ID:???
止まりそうなら、4管理人氏ないしは有志に、何かしらの避難所を作って
いただいて、そこで…とか虫が良すぎるかな?
847マロン名無しさん:2007/01/13(土) 01:31:01 ID:???
実際やってるところとかあるぞ
848マロン名無しさん:2007/01/13(土) 04:09:50 ID:???
したらばに避難所立てたら?
849マロン名無しさん:2007/01/14(日) 22:45:11 ID:???
ほしゅ
850マロン名無しさん:2007/01/15(月) 03:05:22 ID:???
ネタバレだから詳しくは控えるがこのロワに少なからず影響が生じる可能性が出てきたな……
851マロン名無しさん:2007/01/16(火) 00:18:52 ID:???
age
852マロン名無しさん:2007/01/18(木) 01:23:48 ID:???
ほしゅ
853マロン名無しさん:2007/01/20(土) 07:30:15 ID:???
人がいないなぁ。
854マロン名無しさん:2007/01/20(土) 08:44:01 ID:???
とりあえず二、三時間に一回くらいのペースで覗いてる俺がいるわけだが
855マロン名無しさん:2007/01/20(土) 08:46:07 ID:???
>>854
お前は俺かw
856マロン名無しさん:2007/01/20(土) 11:38:55 ID:???
久々にまとめサイトのぞいてきたがやはり作者1が神すぎる
857マロン名無しさん:2007/01/21(日) 14:50:57 ID:???
まとめ管理人氏乙です
最近覗いてなかったんで亀だったら申し訳ない
858マロン名無しさん:2007/01/23(火) 00:52:16 ID:???
859マロン名無しさん:2007/01/24(水) 00:15:02 ID:???
保守がてら超駄作コラボ投下


彼女はとある建物の中このゲームが開始された時に支給されディバッグを調べていた。
「何この支給品は…何々『デスノート』?…死のノートってことか。こんなノート使えるわけないよ…」
暫くの沈黙
「待てよ…魔法使いが居るならこういうも物があってもおかしくないかも…」
1人呟く。そしてそのノートを開き書いてある文に目を通していく…
「ふ〜ん。なんかめんどくさいけど、試してみよう」
そして持っていたペンで自分以外のクラスメートの名前を書いていく。
暫くして放送のチャイム音が聞こえてきて自分が優勝だということが伝わってきた。
「デスノート…本物だよ」
そして本部に戻る途中声が聞こえてきて…
「くくくっ…なかなか気に入っているみたいだな。大概の奴はビビッて使わないんだが」
明らかに人間離れした体をしたそいつは話しかけてきた。
「だっ…誰?」
「俺はリューク。死神だ」
死神リュークと出会った彼女は裏の世界で最強と恐れられる者となるのであった。


以上デスノとの駄作コラボでした。スレ汚し激しくスマソ
もうすぐデスノアニメが始まるか…とりあえず見ておこう。
860マロン名無しさん:2007/01/24(水) 20:20:20 ID:???
すんげえ面白いロワ考えたんだが
SSさえ書いた事の無い人間が完成させるのは可能なのか?
誰が生き残るかさえまだ考えてないのだが、超が白いのは決定!
最近の原作の影響だと思われ・・・・・
ちなみに黒幕は3Aの生徒の1人!
てか原案書くから誰かに完成させて欲しいorz
もしくは物語書くコツ教えてエロい人!
当方、小中高通して国語科目は3以下・・・・・
861マロン名無しさん:2007/01/24(水) 20:21:48 ID:???
>>860
白超は逆に一気に増加しそうだけどなー
とりあえずパロロワ@wiki見て他ロワの雰囲気見てみると参考になったりする
862マロン名無しさん:2007/01/24(水) 21:02:50 ID:???
今までの作品では
何回くらい白超があったっけ?
863マロン名無しさん:2007/01/25(木) 00:41:09 ID:???
http://id40.fm-p.jp/14/anatomicaly/
ネギのバトロワ小説さいと
864マロン名無しさん:2007/01/25(木) 00:53:07 ID:???
晒しいくない
865マロン名無しさん:2007/01/25(木) 01:14:39 ID:???
まとめ1消えた?
866マロン名無しさん:2007/01/25(木) 01:31:54 ID:???
書きかけのが20話くらいまでメモ帳にあるんだけど
サブカルの某ロワで書いてるのと私用とでこっちが書けない…
一応プロットは出来てるのにorz
867マロン名無しさん:2007/01/25(木) 01:37:41 ID:???
>>866
お前は俺か

20話書いたのに全然死なない/(^o^)\
リレーみたいに繋ぎ多目で死ぬ時一気にアッサリってのはやっぱうざいかしらん?
868マロン名無しさん:2007/01/26(金) 00:02:53 ID:???
別にうざいって事は無いと思うけど…
大量に死んで、繋ぎで10話→大量にしんd(ry
流石にそんなことは無いだろうからとりあえずガンガレ
869マロン名無しさん:2007/01/27(土) 14:24:33 ID:???
さて久々に続き書こうかな…。










まだ4話だよ…。どんどん本編の設定が…_ノ乙(、ン、)_
870マロン名無しさん:2007/01/27(土) 14:28:51 ID:???
>>869
あるあるwwww
久々に続き書きてぇけど来週入試だしなぁ……


ていうか1月に投下できそうって人が複数人居なかったっけ?
871マロン名無しさん:2007/01/27(土) 14:44:50 ID:???
どんどん筆が進んでこれなら一月に投下できる!と思ったら突然書けなくなった。
今年中には投下でk…
872マロン名無しさん:2007/01/28(日) 03:02:15 ID:???
さて2月目前・・・
以前お伺いしていた作者1様の投下をwktkさせて頂いてよろしいでしょうか?


決して急かしてるわけじゃないです!
ネギロワ分が不足してるんです!
873マロン名無しさん:2007/01/28(日) 22:07:53 ID:???
やっぱ小説書くのはキツいな・・・。自分の頭の悪さが露呈する・・・。表現
の使い方とかわからんことだらけだ・・・。まだ4話しか書いてないのに頓挫して
マス・・・。
874マロン名無しさん:2007/01/28(日) 22:12:04 ID:???
>>873
お前は俺か。俺も四話しか書いてない。正直根気が足りなくて長続きしない
875マロン名無しさん:2007/01/28(日) 22:37:08 ID:???
正直好きなキャラパートが長くなりすぎて困ってる
贔屓しないようにするのが大変だぜ
876マロン名無しさん:2007/01/29(月) 00:36:37 ID:???
>>875
お前は俺k(ry
2,3話ごとに某キャラのつなぎが入ってるorz
877マロン名無しさん:2007/01/29(月) 13:10:50 ID:???
やっとこさ後半突入
が、微妙なキャラばっか残ってしまった
美空とか夏美とかパルとか

誰かむしろそういうキャラをメインにしてる人いたりするんかね
878マロン名無しさん:2007/01/29(月) 13:13:57 ID:???
好きなキャラは贔屓しないよう頑張ったら好きなキャラがみんなろくでもないポジションになってしまった……
愛ゆえに、発狂キャラw
879マロン名無しさん:2007/01/29(月) 15:44:09 ID:???
ダメだ…どうしても桜子に死亡フラグが立っちまう……!
880マロン名無しさん:2007/01/29(月) 18:29:18 ID:???
>>879
お前はおr(ry
881マロン名無しさん:2007/01/29(月) 19:11:24 ID:???
まあ、生き残るキャラってどこか微妙に原作と人格が違ったりするんだよね
桜子を生き残らせるにはもう別人にしないと
882作者1 ◆0Z3l12M4xM :2007/01/29(月) 20:19:54 ID:???
>>872
二月中後半の予定ですのでそれまでしばらくお待ちください。

>>877
こちらの考え方として、本編で待遇されているキャラクター(明日菜、刹那等)は意図的にメインで使うことを避けて汚れ役を与えたりしてます。
SSでは本編での2番手、3番手のポジションを使ってたりします。
そうすれば本編で性格描写等が薄いキャラクターをSSでの設定で生かせたりすることが出来るからです(ある種の挑戦でしょうか)。

>>881
最大の要因としてまき絵とキャラが被っていることでしょうか。
そのせいでどちらかを発狂キャラにしないと、同じ場所に居て同じ意見を出すとどっちがどっちか分からなくなったりしますから…

投下は2月中後半の予定ですが、少し見直しや追加が出来ましたので間に合わせます。
ただ狂ったり、厳しい心理ネタなどには、SAWシリーズやシャイニング、Cubeなどを参考にしてますので
結構エグかったりします…。ただのこぎりで鎖に繋がれた足を切ったり体が溶けたりとかはないのでご安心を。
883マロン名無しさん:2007/01/30(火) 22:26:22 ID:???
>>882 ktkr!
楽しみにしてまっしゃ!!
884マロン名無しさん:2007/01/31(水) 00:33:03 ID:???
定期age
885マロン名無しさん:2007/02/01(木) 16:47:45 ID:y6pHoLDt
ほす
886マロン名無しさん:2007/02/03(土) 12:06:23 ID:???
そういや携帯用まとめサイトはどうなった?
887マロン名無しさん:2007/02/03(土) 12:23:09 ID:+HS/8Ews
おおっ!書き込みすくないな!
888マロン名無しさん:2007/02/04(日) 01:45:19 ID:???
保守

改めて第1弾改訂版読んでみた。
パロロワっていいもんだぁねぇぃ
889マロン名無しさん:2007/02/04(日) 02:01:17 ID:???
>>888
過疎ると必ずその話題にループするな。面白いのはわかるが他に話題はないのかと。
890マロン名無しさん:2007/02/04(日) 03:30:45 ID:???
誰もが忘れてた設定!







悪戯っ娘・美空
891マロン名無しさん:2007/02/04(日) 07:00:24 ID:???
龍宮に人殺し経験あるのかが微妙すぎてわからん
892マロン名無しさん:2007/02/04(日) 08:09:24 ID:???
>>891
先週でほぼ確定したぞ。
893マロン名無しさん:2007/02/04(日) 08:20:21 ID:???
マジで?
単行本派だからしらんかった……
四音階の組鈴だかのメンバーじゃなかったんかい……
894マロン名無しさん:2007/02/04(日) 11:57:02 ID:???
>>890
設定どころかキャラも忘れられっ娘・美空
895マロン名無しさん:2007/02/04(日) 12:35:38 ID:???
いたずらっ子なのか姉のストッパーなのかすら曖昧な史伽のこと、ときどk(ry
896マロン名無しさん:2007/02/04(日) 19:07:36 ID:???
>>893
ネタバレだが「今」の仕事の一つだそうだ。
897マロン名無しさん:2007/02/05(月) 00:42:35 ID:???
>>895
ワロタ

確かにw
898マロン名無しさん:2007/02/05(月) 05:20:22 ID:???
すでに存在すら忘れかけられているちず姉と夏実
899マロン名無しさん:2007/02/05(月) 07:04:36 ID:???
>>898に漢字を忘れられるくらい地味な夏美のこと、ときどきは思いd
900マロン名無しさん:2007/02/05(月) 11:51:28 ID:???
ガチで忘れやすいのはピンにした時のチアだな
運動部連中の陰に隠れるもんだから殺し損ねてずるずると長生きしてしまう

それはそれで困るからまとめてズガン、がポピュラーっぽいし
901マロン名無しさん:2007/02/05(月) 11:56:33 ID:???
うーん、リレーでなく一人が長文で落とす場合だとやっぱりメインキャラ以外の繋ぎ話は無い方がいいのかな?
902マロン名無しさん:2007/02/05(月) 12:12:33 ID:???
>>898
ちず姉( ゚д゚ )
903マロン名無しさん:2007/02/05(月) 19:17:14 ID:???
お前ら酷いぞww
904マロン名無しさん:2007/02/05(月) 22:33:57 ID:???
>>899
あれ?字違った?

>>900
確かにwww
905マロン名無しさん:2007/02/05(月) 23:09:19 ID:???
ちょっと捻ったら、今度はこのかの扱いに困った……。
刹那と絡ませるのが定番だが、刹那忙しいし、お嬢様の安全は心配ないからなぁ。
てか、安全地帯に置いた途端に空気化した
906マロン名無しさん:2007/02/05(月) 23:22:18 ID:???
>安全地帯に置いた途端に空気化
パロロワではよくあること
907マロン名無しさん:2007/02/05(月) 23:43:49 ID:???
他のネギまスレの影響で美砂がどうしてもエロくなる俺orz
908マロン名無しさん:2007/02/06(火) 00:25:17 ID:???
他スレの影響もあってかキャラにオリジナル個性や設定を付加しちゃうな(特にザジ)
どこまで許容されるんだろ?
909マロン名無しさん:2007/02/06(火) 01:02:41 ID:???
ある程度は仕方ない。
ただ「他スレを知らず、原作しか知らない人にも理解できる」レベルを心がけるべし。
その上で「知ってる人はさらに楽しめる」となお良し。
910マロン名無しさん:2007/02/06(火) 01:21:14 ID:???
原作Onlyの人でも自然な感じで読めれば大丈夫じゃない?
亜子が「たゆりたい」アキラが「人間食べたい」龍宮が「おぽぽ」とか明らかに某住人しかわからないネタは無理だろ。

まあ危ない橋は渡らないに越したことはない。
911マロン名無しさん:2007/02/06(火) 01:37:34 ID:???
>亜子が「たゆりたい」アキラが「人間食べたい」龍宮が「おぽぽ」
知らない人間が見たらどう思うかw
912マロン名無しさん:2007/02/06(火) 02:03:30 ID:???
>>911
逆に見てみたいなwwwwネギまスレバトロワ
913マロン名無しさん:2007/02/06(火) 02:15:20 ID:???
美空最強説
914マロン名無しさん:2007/02/06(火) 12:20:15 ID:???
ステルスどころか下手したら参加もしないぞ
915マロン名無しさん:2007/02/06(火) 14:25:29 ID:???
>>914
誰かその設定でよろw
916マロン名無しさん:2007/02/06(火) 16:21:43 ID:???
「では番号順に…2番明石裕奈!」
(マジで殺し合いッスか……まだ死にたくねぇッスよ)



「次!8番神楽坂明日菜!」
(うわぁ…もう次じゃん!)
「よし!次は10番絡繰茶々丸!」

(……あれ?飛ばされた?)


「はい、最後31番ザジ・レイニーディ!……ふぅ、これで全部か。全員モニター室に移動!」


「よろこんでいいのか複雑ッス……てかなめんな!」
917マロン名無しさん:2007/02/06(火) 16:28:41 ID:???
>>916
「まてよ?これはみんなを助けるチャンスじゃん!」
美空は教室を出るとモニター室を探した。途中何度も兵士とすれ違ったが誰一人気付かなかった。
「あったモニター室!あのコンピューターをブッ壊せばゲーム終了!」
美空はくる途中に拝借したモップの柄を握り締めた。
「よし!うおぉぉ……」

「10分たちました。学校を禁止エリアにします」

――バーン!

おわりんこ
918マロン名無しさん:2007/02/06(火) 18:51:27 ID:???
>>917
ワロタ
919マロン名無しさん:2007/02/06(火) 19:13:15 ID:???
そのオチは思い付かんかったわwww
920マロン名無しさん:2007/02/06(火) 23:20:09 ID:???
>>910に「木乃香が真っ黒」と「腹パン明日菜」を加えたいと思ふ
921マロン名無しさん:2007/02/06(火) 23:22:07 ID:???
まぁ、他スレネタは知らなくてもさらりと流せるように導入してるけどなw
ただ遅筆だから書きあがったころには全部賞味期限切れてそうだw


ちなみにネギロワを代表するネタ個性は断然「私、ネタないし自殺でもしとくか」だと思う
922マロン名無しさん:2007/02/06(火) 23:29:25 ID:???
第0部はカオスすぎたからなW
923マロン名無しさん:2007/02/06(火) 23:32:56 ID:???
非リレーだから他ロワでめったに話題に上がらないネギまロワで唯一パロディまでされたぐらいだからなw
924マロン名無しさん:2007/02/06(火) 23:34:47 ID:???
>>917
>途中何度も兵士とすれ違ったが誰一人気付かなかった。

美空カワイソス(´・ω・`)
925マロン名無しさん:2007/02/07(水) 01:57:11 ID:???
>>916-917
超GJ
926マロン名無しさん:2007/02/07(水) 03:53:01 ID:???
ネギ「それでは首輪を付けてください」
五月「あの首輪が小さくて入りません……」
ネギ「めんどくさいなぁ…少しは痩せたらどうですか?」
五月「す、すいません……」
ネギ「ほら!こんなものは無理矢理付けようと思えば付けれるんですよ!」
五月「せ、せんせ…うぎぎぎぎぎが…かはっ!」
ネギ「この!この!」
五月「ぷぎーぷぎー!!」
ネギ「よし入った」
兵士「先生窒息死してます」
ネギ「あらほんとだ。30番四葉五月死亡……っと」


おわりんこ
927マロン名無しさん:2007/02/07(水) 10:09:30 ID:???
>>926
ちょww

改めて第一章(改)を読んでみたが、秀逸だな
928マロン名無しさん:2007/02/07(水) 13:27:51 ID:???
あげんな粕
929マロン名無しさん:2007/02/09(金) 11:16:00 ID:???
ほしゅ
930マロン名無しさん
まあ、ちづ姉が優勝して主催も全員始末するエンドで終わりだろうけどね。

「支給品が、長ネギ……ッ!?」