1 :
名無しの笛の踊り :
2006/10/23(月) 22:45:20 ID:SxfLBpj8 正規のハイドン・スレが落ちてしまったようなので立てました。 モーツァルトと同時代人作曲家の作品について語りましょう。
2 :
名無しの笛の踊り :2006/10/23(月) 22:46:27 ID:LmyeIytR
クラウスの扱いのひどさは異常
3 :
名無しの笛の踊り :2006/10/23(月) 22:56:47 ID:P2pvPf4P
ハイドンスレ残ってるよ。
4 :
名無しの笛の踊り :2006/10/24(火) 00:07:30 ID:qXqVemJ9
ボッケリーニはここでいいの?
5 :
名無しの笛の踊り :2006/10/24(火) 10:30:16 ID:7vew8pnU
クラウスの交響曲はかっこいいな。 クレメンティの交響曲も意外にいいぞ。
6 :
名無しの笛の踊り :2006/10/25(水) 00:26:53 ID:XBXwI0xQ
塔では、なぜかボッケリーニがバロックのジャンルに扱われている。
7 :
名無しの笛の踊り :2006/10/25(水) 01:10:57 ID:vPJSO6Sy
ボッケリーニはどこかバロック的だもの。 弦楽5重奏とかバロックにはあり得ないけど。
8 :
名無しの笛の踊り :2006/10/25(水) 19:09:59 ID:sjQ4LRlt
CPEバッハは?
9 :
名無しの笛の踊り :2006/10/25(水) 22:43:17 ID:XBXwI0xQ
ボッケリーニは交響曲作曲家でもあるのだが。 やはり代表的なジャンルは室内楽だろうね。 鰤の古楽器による弦楽五重奏曲全集の企画など、一昔前には考えられなかった。 よい時代になったものだ。
10 :
名無しの笛の踊り :2006/10/26(木) 10:43:13 ID:FcS2/AD6
>>8 前古典派かな。古典派に含めて良いんじゃない?
ベートーヴェンは古典派で、ベトが死ぬ前に死んだウェーバーなんかでも ロマン派になっちゃうわけ?
12 :
名無しの笛の踊り :2006/10/26(木) 21:02:34 ID:pLYIoh87
シューベルトもロマン派だよね。ベートーヴェンとかぶってるけど。 年代じゃなくて、構成とかのもんだいなのかな。よくわからんけど。 シューベルトは歌曲中心だからロマン派、ウェーバーはロッシーニと同じく、オペラ中心だからかな?
生年月日では? ベートーヴェンの影響を受けたものはロマン派。
何故かこの時代はボヘミア出身の作曲家が目立つね ベンダ一族、レイハ、ヴァンハル、シュターミツ、ドゥシーク、 ギロヴェッツ、コジェルフ、ヴラニツキー… 古典派ではないけれど確かシューベルトの両親もボヘミア移民だったはず
クロンマーとミスリヴェチェクを忘れていたorz
ロゼッティ、トマーシェク、ダンツィ、ピフル、フィアラ、クルムフォルツら も忘れないで。 ヨーロッパ中を旅したモーツァルトが晩年に到達した音楽は、完成された古典 派ボヘミア様式の集大成だったと思う。プラハの街で受けたのも分かる。
そういえばディッタースドルフも晩年はボヘミア住まいだったね。
19 :
名無しの笛の踊り :2006/10/27(金) 00:43:55 ID:ebvbofEI
,'⌒,ー、 _ ,,.. X 〈∨⌒ /\__,,.. -‐ '' " _,,. ‐''´ 〈\ _,,r'" 〉 // // . ‐''" ,ゝ `</ / 〉 / ∧_,. r ''" - - - -_,,.. ‐''" _,.〉 / / . {'⌒) ∠二二> - - - - - - - _,.. ‐''" _,,,.. -{(⌒)、 r'`ー''‐‐^‐'ヾ{} + '-‐ '' " _,,. ‐''"`ー‐ヘj^‐' ;; ‐ -‐ _- ちょっくらボヘミア行ってくる - ‐_+ ;'" ,;'' ,'' ,;゙ ‐- ー_- ‐ ______,''___,;;"_;;__,,___________ ///////////////////////
20 :
名無しの笛の踊り :2006/10/27(金) 13:43:33 ID:XczK2DTU
サン=ジョルジュのことも、ほんの時々でいいので思い出してあげてください。
21 :
名無しの笛の踊り :2006/10/27(金) 20:58:09 ID:TueVORZy
ベーメン(ボヘミア)、メーレン(モラヴィア)出身のスラヴ系 らしき古典派作曲家には、他にも マンハイム楽派のリヒター(リフテル)とか ブリクシ、コチュヴァラ、クハーシュ、リバ、ヴィッタセク、プント ・・・・無茶苦茶たくさんいるね。ロマン派にもかかるがヴォジシェク (1791〜1825)もそうだな。 クロンマー、ギロヴェッツ、リバあたりは、なかなかいい弦楽四重奏曲を 書いてる。個人的にはモーツァルトよりいい。
こういう作曲家の録音はCPOを待つしかないのかな… スプラフォンなんかに音源がありそうだけれど。 とりあえずクリスチャン・ベンダさん、ご先祖様の曲だけでも録音おながいします
ボヘミア・モラヴィア出身の古典派作曲家と言えばコホウト、ミチャ、 ステファン、シュペルガーらを忘れてた。 CPOはマイナーロマン派だけでなく、マイナー古典派も充実してるね。 チェコの古典派はさすがにスプラフォンがかなり押さえているけど、 ギロヴェッツの弦楽四重奏曲を出してるHyperionや クロンマー弦楽四重奏曲を出してるTUDORとかもなかなか。 NAXOSや鰤でのマイナー古典派の充実も侮れない。 あと、フンガロトンはマイナー古典派の宝庫。ミヒャエル・ハイドン の初期作品とかは朝飯前で、ベングラフ、グリル、シュペヒ、リックル 等々レアな古典派作曲家がめじろ押し。
良スレの予感保守
パガニーニを古典派に入れた教科書もありました。
パガニーニの室内楽曲(ギター四重奏曲、ギター(チターラ)とヴァイオリン の二重奏曲など)を聴くと、メロディアスでほとんど古典派に近い作風だよ。 DYNAMICから録音が多数出ている。このレーベルには、ヴィオッティのヴァイ オリン協奏曲全集などという感涙企画もあるしね。
>>20 サン・ジョルジュの作品は、交響曲、協奏交響曲、ヴァイオリン協奏曲を全曲
聴いたけど、ボヘミアの人たちと張り合えるほど質が高いと思う。
最近は弦楽四重奏曲の録音も増えてきているし、NAXOSのシリーズも含めて、
今後再評価が進む古典派マイナー作曲家の筆頭に位置しているんじゃないかな。
28 :
名無しの笛の踊り :2006/10/28(土) 03:33:23 ID:fhichKxD
このあたりの時代の人だとヴァンハルとロセッティとM.ハイドンが好き CHANDOSでバーメルトがモーツァルトと同時代の作曲家の交響曲シリーズを 録音してるけどもっとがんがん録音してほしい
サン・ジョルジュの弦楽四重奏曲もたしかピリオド楽器の録音が出てるね。 フランス古典派の大物ではゴセック(1734〜1829)の録音も比較的恵まれて るほうかもしれない。レクイエムや、コンチェルト・ケルンによる 交響曲集、Alphaから出てるOp.15の弦楽四重奏曲集、 Chandosからはオペラ『共和制の勝利』なんて珍品も出てる。 聴いてみるとオペラというより革命賛美のカンタータのような曲だった。
モーツァルトが貶したせいで評価が低いシュターミッツ兄弟だけど、兄のカ ールが残した協奏的作品はかなり好きだな。 ヴィオラ、フルート、ファゴットのための協奏曲や各種楽器の組み合わせに よる多数の協奏交響曲は、モーツァルトの作品と同じくらいもっと聴かれて もよい。
ゴセックの作品の録音には、シュテファン・ザンデルリンクが指揮した交響曲 集(ASV 現在2巻)や「テ・デウム」(ADDA)、「Derniere Messe des Viants (1813)」(koch schwann)などもあるね。
きのうの俺のIDまるでボヘミア人の姓みたいだww
>>31 さん情報どうも。
シュターミッツ好みです自分も!父ヨハンとカール&アントンの兄弟
どれもいい。昔は三流の演奏によって紹介されたため退屈な曲と誤解
されがちだったけど、昨今の古楽器演奏で真価を現してきてますね。
カールはチェロ協奏曲第4番とかが好き。
モーツァルトがマンハイムの宮廷副楽長フォーグラーを貶した話は知ってた
けど、シュターミッツまで貶してたとは。はっきり言ってモーツァルト
自身、パリで人気作曲家だったカールの影響をかなり受けてる筈で、
作風の点では恩人と言ってもいいぐらいの存在なのにな。
現代人が「モーツァルトらしい」と勝手に思い込んでる特徴のうち、
カールに由来してる部分は、クリスティアン・バッハやハイドン、
ヴァンハルからの影響より大きい気がするんだが。特に協奏曲で。
あ、あとフォーグラーは合唱付き交響曲の最初期の作曲者で、
ウェーバーの師でもあったんじゃないかな。
33 :
31 :2006/10/28(土) 11:16:05 ID:QOzXPwUL
モーツァルトは、手紙の中でライバルをたびたび貶しているけど、中には僻み ともとれる場合があるので要注意。 カールはチェロ協奏曲を6曲残したらしいのだが、最近まで3曲しか録音がな く、第4番はコンチェルト・ケルンの音盤が初出ではないだろうか。残る2曲 は音符が散逸しているのかも。 あと、フォーグラーには「レクイエム」の録音があるね。
34 :
31 :2006/10/28(土) 11:33:22 ID:QOzXPwUL
書き忘れました。 カールの作品と言えば、あまり知られてないけど「ヴァイオリンとチェロのた めの協奏交響曲」ニ短調をぜひ聴いてほしい。たしか、当時、短調の協奏交響 曲はたったの2曲(!)しか作曲されなかったらしいけど、これは貴重な一曲。 かつて、PILZというレーベルから出た「East German Revolution」という音盤 に、キルンベルガーやクレプスらの作品と一緒に入っていた。
>>34 レアな情報に感謝!!。バッハの弟子達とのカップリングというのは
何か意味があるのかな。
協奏交響曲はカンビーニとかも得意分野だけど、イマイチこのジャンル
全体の録音が低調ですね。
カールの完備した作品目録が欲しいな〜。オペラ・宗教曲・ソナタあたりに
興味津々です。まあ録音はされないだろうけど。
36 :
31 :2006/10/28(土) 12:16:50 ID:QOzXPwUL
>>35 参考までに、カールは少なくとも以下の管弦楽作品が録音されています。
交響曲5曲、ヴァイオリン協奏曲1曲、ヴィオラ協奏曲1曲、ヴィオラ・ダモ
ーレ協奏曲2曲、フルート協奏曲3曲、ファゴット協奏曲1曲、バセットホル
ン協奏曲1曲、ホルン協奏曲1曲、チェロ協奏曲4曲、各種楽器の協奏交響曲
8曲(2つのクラリネット、クラリネットとファゴット、ヴァイオリンとヴィ
オラ、ヴァイオリンとヴィオラとチェロ、フルートとオーボエ、ヴァイオリン
とクラリネット、2つのヴァイオリン、ヴァイオリンとチェロ)。
37 :
31 :2006/10/28(土) 12:38:27 ID:QOzXPwUL
↑ 上記リストの中でクラリネット協奏曲11曲が抜け落ちていました。 父ヨハンの作と言われている1曲もカール作曲の可能性があるので、もしかし たら12曲かも。 ついでに、弟アントンの録音には、オーボエ協奏曲、ヴィオラ協奏曲、2つの フルートのための協奏交響曲などがあります。特に、最後の協奏交響曲は傑作 で、本当の作曲者はカールではないかと個人的に疑っています(アントンの作 品には、カールのフルートとオーボエのための協奏交響曲とほぼ同じ曲が含ま れていたりするので)。
>>36 またも情報ありがとうございます。
自分の記憶はあやふやなんですが、カールの作品の氷山の一角
しか録音されてない感じではありますね。
個人的には室内楽やソナタに興味あるんですが、
CPOの室内楽作品集(CPO999 732-2)ほか僅かしか録音が
ないようで残念です。ヴァイオリンソナタが聴きたい。名手なんだから
作品自体はあるはず。
そういうと、ETAホフマンの小説『クレスペル顧問官』で
「故シュターミッツ氏が引退興行の際に用いた弦」というくだりが
あるけど、これはヨハンでもアントンでもなくカールのこと
なんでしょうかね。晩年は錬金術に凝って散財し、貧窮のうちに没した
とかいうカールだけど、没後もしばらくは有名だったのかな。
錬金術といえばホフマイスター(1754〜1812)作曲のジングシュピールに
ずばり『錬金術師』(1790)というのがあるね。
39 :
31 :2006/10/28(土) 13:26:00 ID:QOzXPwUL
>>38 室内楽だと、目ぼしいところで、以下の音盤があります。
・ヴァイオリンとヴィオラの二重奏曲集op.1(6曲)(supraphon 3645-2)
・フルート、ヴァイオリン、通奏低音の三重奏曲ト長調、・ヴァイオリンと
ヴィオラの二重奏曲op.18-5、・ヴァイオリンとクラヴィーアの二重奏曲変ロ
長調、クラリネット四重奏曲変ホ長調(RBM CD463169)
・クラリネット四重奏曲op.19 1-3 3曲(koch schwann)
・オーボエ、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロの四重奏曲 op.8-4、ファゴッ
ト、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロの四重奏曲 op.19-5,6(ARTA Fl 0016-
2111)
あと比較的有名(?)な曲では、オーケストラ・カルテットなどもありますね。
>>39 いやいやホント丁寧にありがとうございます!!
前時代のトリオ・ソナタのような曲も書いてるんですね。
Op.1は持ってた気がするが最近聴いてないな〜
スプラフォンからはヨハンのヴァイオリンソナタが出てたように思い
ますが、演奏にあまり期待できなそうで入手してないんですよね。
ボッケリーニのOp.5のヴァイオリンソナタ集(1769パリで出版)が
GLOSSAから出てるけど、これの同種の曲をカールの作品で聴いてみたいな。
ハイドン・シンフォニエッタ・トウキョウという団体がヴァンハルの交響曲を 全曲演奏するという企画を進行させているのは知っていたが、とうとうCDが 出たね。なぜか「疾風怒濤期交響曲集Vol.2」となっているけど、Vol.1もある のだろうか? いずれにしても、このような企画が日本で行われていることに 感激している。機会があれば、実際の演奏を聴きたいものだ。
>>42 のリンク先を見るとヴァンハルは宗教曲もたくさん書いているね。
田園ミサが綺麗だったので他の作品も聴いてみたい。
その前に器楽曲を先に取り上げるべきなのだろうけれど…
シュペルガーの弦楽三重奏曲集が繊細な曲想で良かったので保守
>>43 ヴァンハルのミサ曲はNAXOSで出てますね。勿論、氷山の一角に過ぎない
けど。「ミサ・パストラーリス」とはキリストが羊飼いをしていた伝説
にちなみ、クリスマスのミサ曲のことかと理解していたんですが、
ライナー読むと文字通り田園的な意味で使われてるんですね。
シュペルガーの弦楽トリオって、もしやベートーヴェンが対位法を
学んだアルブレヒツベルガー(1736〜1809)の同種作品とのカップリング
のHUNGAROTON盤でしょうかね。もしそれなら私も聴きました。
この作曲家は他にはNAXOSの弦楽交響曲しか聴いてないですが、
自分はスラヴ系の古典派マイナー作曲家が好きなので今後も音盤を集めたい
作曲家の1人ですね。
このレーベルでは、最近聴いたミヒャエル・ハイドンの初期ミサ曲も
良かったです。
シュペルガーの音盤には、三重奏曲集(TREC4-0002)やホルン協奏曲などがある けど、この人はコントラバスの名手で協奏曲を18曲も書いているのに録音がな いんだよね(以前にCAMERATAから出た「コントラバス作品集」(32CM-64)に入っ ていた「フルート、ヴィオラとコントラバスのための小協奏曲」くらい)。 ちなみに、ヴァンハル、ツィンマーマン、ホフマイスターのコントラバス協奏 曲の楽譜は、シュペルガーの遺品に残っていたために現代に伝えられたらしい。
ツィンマーマンはピリオド演奏で弦楽四重奏曲があったと思うんだけど、 しまい込んでCDが見つからないや。 シュペルガーのホルン協奏曲興味あるな〜。ロゼッティとの聴き比べも 楽しそう。 意外というべきか、古典派時代のほうが、珍しいソロ楽器の協奏曲多いね。 アルブレヒツベルガーもそうだけど、ドルシェツキーのティンパニ協奏曲 は面白かった。この作曲家ではゼフィーロが演奏してる音盤も良かった。
>>42 確かに、貴重な情報満載ですね。
個人的には、コジェルフのピアノ協奏曲集のニュースに興味があります。
ヴィオッティのヴァイオリン協奏曲全集が聴ける現在では、古典派協奏作品に
残された最大の謎ともいえるコジェルフのピアノ協奏曲をまとまった形で耳に
できるのは正に福音です。
>>46 ロゼッティのホルン協奏曲には、かなり関心があります。最近は様々な楽曲の
録音が増えましたが、もともと私の印象ではロゼッティは「ホルン協奏曲」の
作曲家だからです。その作品のいくつかは、間違いなくモーツァルトの作品に
匹敵する完成度を持っていると思います。
ああ、レオポルト・コジェルフ!! 好きな作曲家のひとり。彼ぐらいになると、レアだから貴重という次元 じゃなくて純粋に作品が優秀ですね。と言いつつ、ピアノソナタの一部 と若干の室内楽+交響曲ぐらいしか持ってないんですが。 ああLPで昔、2台のピアノの協奏曲とかもあったな。 彼の交響曲集聴くとモーツァルトあたりは霞んでしまうというか。 自分にとって凄く楽しめる音楽。ピアノ協奏曲のソロはシュタイアー とかがいいんだけど、その盤はどうなんだろ。確認してみよっと。
50 :
43 :2006/10/30(月) 00:25:40 ID:xqKSLakN
>>44 亀レスですがおっしゃる通りフンガロトン盤です。
即レス&詳細凄杉w
このスレを見ていると本当に勉強になります…
コジェルフって、伝記などのエピソードで、ハイドンの悪口を言ってモーツ ァルトにたしなめられてしまう人というイメージだったけど、作品はすぐれ ものだね。唯一の録音であるピアノ協奏曲ニ長調を愛聴しているので、新録 音盤が楽しみ。
CD棚を見ていたら、シュペルガーのコントラバス協奏曲ニ長調とホルン協奏 曲(2曲)の音盤がありました。忘れていたけど、どちらもフンガロトンから 出ていたんだね。前者はヴァンハルの曲とカップリング(HCD 32341)後者はシ ュペルガーのホルン作品集(HCD 32145)。
最近、コッホ・シュヴァンの新譜を見かけないと思っていたら、やはり倒産 していたんだね。このレーベルは、マイナー古典派の宝庫だったのだが。 未CD化の音源も多数残されていると思われるので、どこかで再発してくれ ないだろうか。
54 :
名無しの笛の踊り :2006/11/01(水) 23:39:07 ID:FbctAM3o
うーん、チマローザ、パイジェロ、ピッチンニのオペラが大好きなんだけど、 単体でスレ立てはきついだろうな。
56 :
名無しの笛の踊り :2006/11/02(木) 20:55:36 ID:9+BJRdj+
サリエリも20年前では知名度は、 チマローザやパイジェロぐらいだったんだけど、 映画アマデウスのおかげでいまじゃ、 名前だけは、有名になっていたね。 名前が有名になると、多少なりと サリエリオペラも上演されたりしてるもんね。 それにモーツァルト暗殺説のおかげで モツ生誕&没後にはサリエリの作品が出る。 しかもモーツァルトファンが興味本意で、 サリエリの2chスレを立てるとか、 それだけ騒がれればサリエリもあの世で喜んでるよね。
チマローザ(1749〜1801)のオペラでは最近OEHMSから発売された 音楽悲劇『ホラティウス家とクリアティウス家』(1796) がなかなか良かった。所謂セリアで、この作曲家の得意分野がブッファ だけでは決してないことを実感させる。どのアリアも美しく、退屈しない し、劇音楽のツボを心得ていて、メリハリや盛り上げ方が上手い。演奏も 優雅で秀逸。 サリエリ(1750〜1825)の宗教劇『イエス・キリストの受難』 (1776ヴィーンにて初演)もかなり良かった。この作品だけでも、 作曲者のかなりの実力が窺がわれる。合唱も多用されたドラマティック な作品で、モーツァルトのオペラと聴き比べると、当時の評価 (つまりサリエリのほうが上)に納得できるのではなかろうか。 ついでにナポリ派の大物の1人、サッキーニ(1730〜1786)の晩年の 代表作、トラジェディ・リリク『コロヌスのエディプ』(1786) も聴いたが、これは微妙。ロンドンに渡った後パリに移り、王妃マリー・ アントワネットお気に入りの作曲家となった経緯からして、 もっとフランス趣味がブレンドされてるのかと予想していたが、 そうではなかった。ただ、古典派時代のオペラの一例として貴重。
ナポリ派では、近年サルティの作品が多く録音されている。なぜか「鳶に油揚 げ」の録音はないようだが。マルティン・イ・ソレルの「ウナ・コザ・ラーラ」 には、サヴァールの名演がある。 モーツァルトからみでは、ガッツァニーカの「ドン・ジョヴァンニ」が3種類 ほど。 マイナーオペラは、ライブ録音で演奏に問題があるものが多いので、その真価 が伝わり難いと思う。 チマローザの「パリの画家」、「宮廷楽士長」(フンガロトン)などはスタジ オ録音で歌手も演奏も素晴らしい。
ジュゼッペ・サルティ(1729〜1802)は『リナルドとアルミーダ』 しか持ってないんだよな。でもロシアの宮廷にも招聘された大物で、 その全貌の一端が分かってきたのは嬉しい。 ロシアと言えばCARO MITISから出てるボルトニャンスキー(1751〜1825) の音盤はどれも楽しめた。教会音楽やオペラのアリアから、種々の 器楽作品までがうまくチョイスされてる。サリエリとほぼ完全な同時代人 で、その音楽は西欧に劣らない、というより、完全に西欧の流儀の 洗練された宮廷音楽。ロシアの土着性など皆無で、当時の帝都ペテルベルク に相応しい浮世離れした贅沢な雰囲気。 ナポリ派のオペラではニコロ・ヨメッリ(1714〜1774)の 『見捨てられたアルミーダ』が作品・演奏ともにかなり良かった (AMB9983)。ピリオド楽器の演奏。高音域を多用する典型的なナポリ派の アリアが聴ける。
60 :
59 :2006/11/03(金) 12:30:08 ID:EG7xqleq
ペテルベルクって…ペテルブルクだわな。 そういうとボルトニャンスキーの音盤もピリオド楽器演奏。 最近はマイナー作品がいきなりピリオドで聴けるケースが多くて嬉しい。
ボルトニャンスキーは、シャンドスの宗教的コンチェルト全集の他、管弦楽や 室内楽の録音はそこそこ出ているね。オペラの音盤もある(ALCIDE)。 ロシアの宮廷に招かれた作曲家では、パイジェロの楽譜がポーランドに残って いて、現代に蘇演されるケースがある。国内でも発売されて話題になったオラ トリオ「イエス・キリストの受難」や最近ポーランドのレーベルから出た「テ・ デウム」など。
イタリア人芸術家は、宮廷建築家のラストレッリやロッシなど、 音楽家に限らず18世紀ロシアの宮廷では重用されてるね。 ペテルブルクが西欧以上に西欧らしいのは当然というべきか。 それにしても18・19世紀のロシアの宮廷・貴族階級の建築の豪華さ・壮麗さ には度肝を抜かれる。巨大なスケール、大理石もいっぱい。 ハプスブルク圏の田舎にある、やや鄙びた バロックの城館・教会とかのほうが落ち着くな〜 パイジェッロ(1740〜1816)は『プロセルピーネ』(1803) を最近聴いたが、演奏がイマイチだったせいかあまり印象に残ってないん だよな〜
パイジェロやチマローザはオペラ作曲家として有名だが、実は宗教曲もたくさ ん書いている。2人のレクイエムは1曲ずつ録音があるけど、ミサ曲関係はほ とんど手付かずで埋もれたまま。ケルビーニの初期宗教作品と並んで、もっと も発掘が遅れている分野ではないだろうか。イタリアのレーベルに録音を期待 したい。
宗教曲の録音は遅れてるね。SYMPHONIAとかに頑張ってほしい。 チマローザやツィンガレッリと同じ音楽院 で学んだナポリ出身のジュゼッペ・ジョルダーニ(1751〜1798)とかの 宗教曲を聴くと、教会音楽らしい厳粛さも維持されているが、 同時期の世俗声楽曲と共通する甘美な旋律が豊富。 つまりはよくある古典派様式で、特にイタリアらしいという訳じゃなく、 ドイツ人が書いたとしても不思議じゃない。 個人的な好みだが、これがもっと後のロッシーニあたりになると ややアレルギーが出てくる。ヴェルディになると完全に拒絶反応。 そういやツィンガレッリやマイヤーの宗教曲の音盤もあったが最近聴いて ないや。
オペラを鑑賞するのであれば、やはり映像付が好ましいと思われるので、DV Dをちょっと紹介します。 チマローザでは、バルトリが演じた「ニーナ」が有名ですが、最近出てレコ芸 でも紹介された「マレッキアーレの居酒屋」(L'OSTERIA DI MARECHIARO)は、 大変楽しめます。この作品はかつてボンジョバンニから音盤が出ていて関心を 持っていた曲で、まさか映像・日本語字幕付で観られる時代が来るとは夢にも 思いませんでした。ストーリーは例によって滑稽ですが、個人的には、パイジ ェロの代表作と言われる「セヴィリアの理髪師」よりも数倍好きな作品です。 チマローザの代表作は「秘密の結婚」ですが、こちらにはドロットニングホル ムの素晴らしい映像・演奏があります。ビデオ、LD、DVDとメディアが変 わるたびにソフトを買いましたが、残念なことにDVDには日本語字幕があり ません。それでも、十分に楽しめることは保証付です。スタンダールが絶賛し た冒頭の二重唱の素晴らしさだけでも、ぜひ味わっていただければと思います。
66 :
65 :2006/11/03(金) 14:16:56 ID:Ep0rFaTI
間違えました。 「ニーナ」や「マレッキアーロの居酒屋」はパイジェロの作品です。 その他のDVDとしては、グレトリーのオペレッタ「ピョートル大帝」や サリエリの作品がありますが、こちらは詳しい方に紹介をお願いします。
>>64 確かに、古典派の時代は、後の民族色を強めたローカル性があまり感じられず、
共通の音楽語で書かれているので、極端に言えば同時期に書かれた作品であれ
ば、どの国の作曲家の曲でも楽しめますね。これは、古典派音楽の最大の強み
だと思います。口の悪い人は、それを「同工異曲」とか言いますが・・・
シャイーが指揮した初期宗教作品集(UCCD 1020)を聴くと、ヴェルディに対す
るイメージが変わるかも知れませんよ。ほとんど、古典派の曲に聴こえる部分
があります。
マイールは、オペラ・ラーラの「イタリア・オペラ100年」シリーズや「コリン
トのメディア」などで有名ですが、最近はミサ曲、ヴェスペレなどに加えてピ
アノ協奏曲の音盤なども出現しているので、あなどれません。
ヴェルディですか。いやあ初期のオペラ『伯爵オベルト』 あたりでも5分と耐えられないんですよね、これがww。すいません。 まあ19世紀に入っても宗教曲に関しては作風がかなり保守的な傾向 が一般的ですね。ブルックナーの初期の宗教曲とかもそう。 しかもセシリア運動やらでルネサンスのパレストリーナに回帰する 傾向もあったりするので、器楽曲とはだいぶ路線が違いますね。 19世紀初期までは全然おkだけどそれ以降のオペラは苦手なんだよな〜 台本もその理由の1つかも。音楽ともども格調高い抒情的・詩的な性格が どんどん失われてしまってしまってるように感じるんですよね。 やはりオペラの題材は、神話、偉大なる古代世界、あるいは魔法などの 幻想的なお話でないと・・・と思ってしまいます。 マイヤーはドニゼッティの師なので、自分の好みでは危うい境界線上 にいる作曲家なんですよね。宗教曲は興味ありますが。
>>68 上記のシャイーの音盤をあらためて聴いてみたのですが、この音楽だけを聴い
てヴェルディ作曲と分かる人は10人中一人もいないでしょう。それどころか、
モーツァルトが作曲したと言っても通じるかもしれません。少なくとも、古典
派の曲であることを疑う人はいないでしょう。それほど、我々の印象とは異な
る作品群が集められています。「百読は一聴にしかず」だまされたと思って、
一度聴いてみてください。きっと驚かれると思います。
マイルの「コリントのメデア」には、「魔笛」の夜の女王のアリアを思わせる
ような曲が入っていて興味深いものがあります(曲の終わり方などは、まんま)。
また、同時期のスポンティーニやマイアヴェーアの初期のオペラは、ほとんど
古典派様式で書かれているので要注意ですね。
おお、スポンティーニ! 彼のオペラは録音があるにはあるんだけど、古いのばかりで萎えちゃうん だよね。『オランピア』『ヴェスタの巫女』とかは聴いたけど。 プロイセンの宮廷建築家・舞台装飾家シンケルが舞台画を手がけた トラジェディ・リリク『エルナン・コルテス』(1809) の比較的新しい音盤ってあるんだろうか。 グランドオペラで一世を風靡したマイアベーアの初期のオペラもあまり 音盤ないよね。抜粋はあったかもしれないけど。全曲盤が欲しい。 初期作品で意外と言えばワグナーの『妖精』(だったか?)。 魔法オペラの延長線上を思わせるが、聴いたことないな〜 マルコポーロあたりから音盤が出てたはず。 ヴェルディの初期宗教曲、機会があれば聴いてみます。
魔法オペラと言えば、モーツァルトが部分的に作曲に参加した作品として近年 話題になった「賢者の石」とか、クーラウの「ルル」、アンフォッシの「魔女 チルチェ」、A.T.ホフマンの「ウンディーネ」くらいが思いつくけど、ジュー スマイヤーのオペラ作品が録音される日がくるのかどうか。唯一の劇的作品の 録音と思われるカンタータ「聖名祝日」がなかなか聴かせるだけに。
ジングシュピール『賢者の石(魅惑の島)』はあのシカネーダーも作曲 してるみたいね。音盤も出てるけど、店頭では見つかんないんだよな。 魔法オペラは伊仏ともにバロックでも多くある(リュリのアルミードとか) けど、18世紀後期〜19世紀前期のジングシュピールもその宝庫だね。 愛好家や研究者すらまだ知らない作品が多く埋もれていそう。 マルシュナーの『吸血鬼』とかもその系譜に連なるんだろうね。作風は かなり革新的だけど。 ジュスマイヤー(1766〜1803)は、1794年ヴィーンの宮廷劇場のドイツ語 オペラ楽長に就任しており、ジングシュピール史ではモーツァルトより ずっと重要人物なはずなんだけど、音盤は寂しい限り。ジングシュピール それも魔法系の器楽編曲の音盤はあったと思うが。パウル・ヴラニツキー (1756〜1808)の『妖精の王オベロン』(1789)ともども録音して欲しい。
ツムシュテーク(1760-1802)の「タルタルの法」、「幽霊島」、「孔雀の巣」 なども聴いてみたい。 フルートやファゴットの名手だったフランソワ・ドヴィエンヌは12曲のオペラ とジングシュピールを残していて、当時はかなりヒットしたらしいのだが、こ れまた録音なし。 グレトリのオペラ作品が比較的たくさん録音されているのと比較すると、フラ ンス圏作曲家のオペラ作品は以外なほど音盤が少ない。他に録音があるのは、 ゴセックとメユールくらいだろうか。ジルーストもあったかな。
74 :
名無しの笛の踊り :2006/11/04(土) 16:19:18 ID:PzMdXXIH
古典派からロマン派にかけてのドイツの大物作曲家シュポアも魔法オペラ の系譜上重要だろうね。最も有名な『ファウスト』(CPOの音盤あり) 以外に『Zemire und Azor』(1819) 『山の精霊』(1825) 『錬金術師』(1830)など興味をそそる作品がある。 彼の、半音階を多用したデリケートでときに陰鬱な音楽(特に器楽曲)は、 彼と同じく北ドイツ出身の風景画家フリードリヒ(1774〜1840)による、 同じく陰鬱で神秘主義的でもある風景画群と同種の雰囲気が漂う。 幻想的でときに陰鬱と言えば幻想小説家・作曲家でもあるETAホフマン (1776〜1822)も絶対外せない。正直なとこ『ウンディーネ』(1816) は魅力的な旋律に乏しく、聴いててまだ終わんないの?という気に ならなくもないが、ピアノソナタの数曲(CPOの音盤あり)は、彼の文芸 上の嗜好がよく反映されてる傑作と言ってよいように思う。 あと個人的に感動したのがメロドラマ『ディルナ』(1809)。 これはぶっちゃけオペラじゃない。大半がレチタティーヴォですらない、 全く通常の台詞の連続で、音としてはある意味ラジオドラマと一緒。 このジャンルは古典派時代のゲオルク・ベンダ(1722〜1795)らが端緒のよ うだが、フランスのオペラ・コミークよりも徹底した劇中心志向のジャンル で、それが醸し出す文学的・幻想的雰囲気が絶品!ゲーテ時代のドイツ文学 とかに興味ある人には超おすすめ。
シュポアの作品は、もはや古典派ではなく初期ロマン派に含められるだ ろうね。器楽曲の他に「ファウスト」、オラトリオ「最後の審判」とか 何曲か声楽曲を聴いたけど、枯淡の境地というかブラームスの雰囲気に 近いものを感じる。当時としては、先鋭的(異質)な音楽だったんじゃ ないかな。 ETA・ホフマンの音盤では、最近聴いてないが「ミゼレーレ」や室内楽曲 集なんかもあった記憶が。 ベンダのメロドラマは、モーツァルトも評価しているし、聴けばどれも 面白いと思う。マンハイムの作曲家では、ホルツバウアーの「ギュンタ ー・フォン・シュバルツブルク」の音盤があるね。
ジルーストは宗教曲の音盤がエラートから出てたような。10回ぐらい聴いた 記憶が。なかなか佳作だった。 フランスでは、表面的でスカスカwとか酷評されそうなル・シュウール (1760〜1837)の宗教曲も好みだな〜 シュトゥットガルト生まれのツムシュテークの音盤て殆んど無くて、 酷評以前の無視の状態な感じ。自分は歌曲しか聴いたことない。 そういうと、デンマークで活躍したクーラウ(1786〜1832)も、 『魔法の竪琴』とか『妖精の丘』など魔法・妖精オペラっぽい作品書いて るね。クーラウと言えば、クラーウに関する知識・薀蓄が満載のサイト (日本語)あるのに驚く。ふつうのクラオタがベートーヴェンについて 持つ以上の情報量をこのサイトは持ってる。URLは失念したが、 そのマニアぶりにただただ驚嘆。
エラート盤のジルーストは、私も一時期よく聴きました。確か、なにかの賞の 候補作が2曲あって、作曲者の名前を伏せて審査員が選んだら、両方ともジル ーストの作品だったとか解説に書いてあった。この人の音盤には、フランス革 命に関係した歌曲やフリーメイソンの音楽などがありますね。 ル・シュールも好きですね。同じ派手でも、パイジェロがフランス革命時に書 いた一連の宗教作品より断然いいと思います。 クーラウは、デンマークのレーベルから大量に録音が出ているような気が・・ 「ルル」は聴きました。 グレトリの代表作「ゼミールとアゾール」には、複数の録音がありますね。 そういえば、ボワエルドゥーの「白衣の貴婦人」(だったかな)なんてオペラ も複数の音盤がありました。
シュポアのオラトリオ『最後の審判』はフィリップスからの音盤が あったけど、埋もれて所在不明。いいかげんピリオド演奏の新録音出して 欲しい。 マンハイム楽派の最古参組イグナツ・ホルツバウアーの『ギュンター (以下略)』はCPOの音盤があるね。自分は未聴だけど。 CPOで出したジングシュピールではゲーテの台本に付曲した ライヒャルト(1752〜1814)の『エルヴィーンとエルミーレ』 を最近買ったが、さわりあたりしか聴いてないな。 ボワエルデューの『白衣の貴婦人』って、当時の中世趣味の小説家 ウォルター・スコットの小説を台本のネタにしてたような気がする。 スコットランドにあるスコットの自邸は、19世紀初期のゴシック趣味 の極致のような屋敷で、まさに当時流行のゴシック小説がお似合い。 そういうとボワエルデューはコミークがメインの作曲家だよね、たしか。
ウォルター・スコット(1771〜1832)の『湖上の美人』を翻案したのが そのオペラだった気がしてならない。 余談だけどスコットは生年が、オペラ作曲家パエール(1771〜1839)と、 没年が、大文豪ゲーテ(1749〜1832)、作曲家クーラウ(1786〜1832) と同じだね。毎度ながらこの時代の芸術家の密度の濃さに驚く。
ボワエルデューといえばハープ協奏曲だけど、何年か前に「オリジナル版」と 銘打った新録音が出ていた。あと「バクダッドのカリフ」なんてコミック・オ ペラの音盤もある。 CPOは、ヘルマン・マックスが進めている古典派オラトリオ・シリーズに興 味がある。ミスリヴェチェクの「アブラハムとイサク」なんかも、そろそろ新 録音がほしい。もちろん、ハイドンの「トビアの帰還」もね。 だけど、クリスチャン・バッハの代表作である「ルーチョ・シッラ」や一連の ブッファ作品の新録音がいまだにないのは、ちょっと寂し過ぎる。CPOあた りに期待しているんだが。この分野も、発掘が遅れてるな。 意外と、最近はナクソスがいい仕事している。ドゥシークやオルドニュスの交 響曲なんてようやく耳にできたからね。
シュポーアの作品でピリオド演奏の音盤ってあるのだろうか? 宗教曲では、シャンドスのフンメル・ミサ曲全集が完成したら、次は誰の作品 を録音するのかとても気になる。個人的には、ミヒャエル・ハイドンのミサ曲 全集を期待しているのだが。ヴァンハル、レオポルト・モーツァルト、エーベ ルリン、ナウマン、カルヴァーリョはないだろうな・・・
シュポアのピリオド演奏は、ミスリヴェチェクやヴィオッティの VL協奏曲と一緒に入ってるHyperion盤(グッドマン指揮)他、数枚 あった気がする。今は廉価盤になって出てるかも。 エーベルリンはザルツブルクの教会音楽家だっけ?紛らわしいけど、 モーツァルトの弟子エーベルル(1765〜1807)の、クラリネットを伴う 室内楽はピリオド演奏の音盤(RAM0601)があるね。確かに師と酷似した 作風だわ。 ドレスデンの音楽家ナウマンはCPOで出してるオラトリオ(ピリオド演奏) がけっこう良かった。彼の音盤はHUNGAROTONにもあったと思う。
エーベルルの音盤は、コンチェルト・ケルンの交響曲集とピアノ三重奏曲集 op.3(CHR77237)くらいしか思い出せない。 ナウマンは、ARS MUSICIからミサ曲集とPSALM集の2枚が出ているね。
おっと、ナウマンには、オペラGustaf Wasaの全曲盤(Virgin Classics 7243) もあるね。 それから、モーツァルトの「賢者の石」には、同じ演奏家による続編の録音も 出たのだが(Der wohltatige Derwisch)、まったく話題に上らないね。
エーベルルの交響曲って音盤あるの知らなかった。 どんな作風なんだろ? ザルツブルク出身の古典派作曲家の交響曲では、 ヴェルフルの交響曲Op.40と41が個人的に凄く好み。 緩徐楽章の叙情が絶品。Op.40はメヌエット楽章も秀逸。 この作曲家はモーツァルト親子と子弟やらの 関係があるけど、エーベルルとは違って、モーツァルトにあまり似てない のが自分としては良かった。この人のピアノソナタも名作が多い。 そういうとアムステルダムで活躍したヨーゼフ・シュミット(1734〜1791) の初期交響曲と室内楽を収録したPentaTone classics5186 039は かなり良かった。ト長調の終楽章は、ちょっとだけモーツァルトの ジュピター終楽章を想起させるが、シュミットのほうが迫力で圧勝。 低地地方で活躍した交響曲作家にはピエール・ファン・マルデール (マルデレ)もいるが、彼の作品もピリオド演奏の録音があったはず。
86 :
85 :2006/11/04(土) 19:40:14 ID:PzMdXXIH
>モーツァルト親子と子弟←× 師弟←○ ああそう、アンドレア・ルッケージの鍵盤作品を聴かれた人いるかな? クレメンティ以前で、なおかつ古典派時代のドイツで活躍したイタリア人 のクラヴィーア作品にちょっと興味あるんで。 この人のレクイエムはけっこう良かった。対位法的部分も重厚ではなく、 軽快で爽やか。洗練された書法だった。
ヴェルフルは、一時期コラダンが集中的に音盤を出していて、ピアノ協奏曲の 録音を期待していたんだけど、いまだに実現されていないみたい。先に交響曲 の録音が出ちゃったね。なんでもコラダンは、ヴェルフルの自筆楽譜を自分で 校訂して演奏していたらしい。
88 :
85 :2006/11/04(土) 19:52:18 ID:PzMdXXIH
コラダンの録音いまは入手困難なんだよね。悲しい。 これで失敗してるので、入手を怠った音盤を少しずつチェックしてる 最中です。
>>86 ルケージの鍵盤作品って、オルガン曲以外であるの?
コラダンの音盤は、ヴェルフル以外では、
・Mozart(ACCORD 465 895-2)
・Boely(1785-1858)(ACCORD 205142)
・Boely(1785-1858)(ACCORD TEM316021)
・Dussek(1760-1812)(ACCORD 461 647-2)
がある。
90 :
名無しの笛の踊り :2006/11/04(土) 22:23:46 ID:2T1H+rQs
>>89 音盤があるのはオルガン作品だけなのかもしれないですね。
あとACCORDは倒産しちゃったのかな。それらの音盤も入手困難なんで
しょうね。ヴェルフルがいちばん欲しいのだけど。持ってる人羨ましいよ〜
そういうとドルドニェス(オルドネツ)(1734〜1786)はやっと音盤
が出たね。だけどオルドネツと表記されると、誰????って感じで
当初ルーマニアあたりの現代作曲家だと思ってしまった。
今の自分の好みだと、交響曲よりこの人のセリアやジングンシュピール
を録音して欲しい。
>>90 ああ、冒頭って意味じゃないって事ね。
序曲と数曲のアリアなどを拾い聴きしたのでそれは「さわり」
でいいんでは。ライヒャルトのこの曲もホフマンのウンディーネと同様
いきなり全曲聴くのはちょっとしんどい。
鍵盤作品では、コジェルフのソナタに興味があるな。いまのところ録音は3枚 くらいしかないが(ただしすべてフォルテ・ピアノ!)、ブラウティハムあた りが全曲録音してくれないだろうか。
ハイドンのソナタ全集出してる人ですね。>ブラウティハム ベートーヴェンもありますね。 無茶はやらないという条件付きでシュタイアーも録音してくれないかな〜 コジェルフのソナタ全作品はヴェルフルと同程度に欲しい。
ブラウティハムには、モーツァルト全集もある。あの年齢でこれだけ良質の演 奏録音を量産しているのがすごい。最新のものでは、クラウスのクラヴィア作 品全集が出たばかり。ベートーヴェンの次は、クレメンティかコジェルフを願 っているのだが、商業主義に押されてシューベルトとかに行きそうで怖いよ。 あっ、ドゥシークの作品全集もいいな。
後期の7曲その他は持ってるけど、 クラーマー(1771〜1858)のソナタ全集もピリオド&当時の調律法 でやって欲しい。この作曲家かなり魅力的なのに不当に無視されてる 気がする。
ある意味では、チマローザのソナタ全集が4組も聴けるという現在の状況はす ごいことだ(厳密に言えば、全集とは呼べないセットが大半だが)。ナクソス で進行中のソレルのソナタ全集も早晩完結するだろうし。 クラーマーの録音は、比較的最近になってから出現した気がするのけど、真の 作品評価はこれからというところか? クレメンティの場合には、モダンピアノではあるが一応ソロ作品の全集録音が あるので、やはりコジェルフの録音が急務(?)ではないだろうか。 あとは、エーデルマンやタプレイなどのソナタの録音も期待したい。
ドイツ出身でロンドンで活躍したクラーマーは、ピアノ弾きの間では 現代でもそこそこ知名度あるけど、音盤は少ないね。クレメンティとは 別な良さがある。すごく感覚的に言うと、クレメンティの硬質な音楽に 対してクラーマーはより軟らかいサロン的要素があるかな。 ドイツなどよりもっと繁栄を極めたこの時代の英国の諸相は大変興味深く、 そういう視点から眺めても面白い作曲家。サッカレーの『虚栄の市』が 書かれた頃もまだ存命なんだよね。その頃は作曲からは引退してたよう だけど。 そういうとイグナツ・プレイエル(1757〜1831)のピアノ作品集 (STEREO90583)は普通に良かったが、世代の割りにロマン派的要素が 少ないと思った。多作家なので、これだけでは当然全貌は掴めないけど。 この音盤は、未出版で手稿譜で残った作品も録音されてて、 プレイエルマニア(楽器のほうはともかく、作品のマニアが現代に どれだけいるかは疑問だが)には貴重だと思う。
ちょっと訂正。そのプレイエルの音盤いま聴いてて、あれっ!!! と思った。その未出版の作品かなりロマンティックじゃん!!! このソナタにはイタリア語でタイトルがついてて、意訳で 「愛人の絶望」「愛人の哀しみ」とでも訳せばいいのか。この曲だけが、 この音盤のなかで浮いたようにロマン派的。個人的にはクレメンティの 後期作品に近い気がしなくもない。
プレイエルは、交響曲を中心にかなり録音が増えてきたけど、「これぞプレイ エル!」という曲にはまだ巡り合っていないかな。何というか、当時の音楽語 を寄せ集めた表層的な作風で印象に残らないんだよね。言葉は悪いけど。同業 者のホフマイスターの作品にも同じことが言えるのだが。 プレイエルでは、むしろ弦楽四重奏曲なんかいいと思う。声楽曲は今のところ 「レクイエム」くらいしか録音がないので、今後に期待したいな。
ドイツ人でイギリスに渡って活躍した人では、シュレイターを忘れちゃいけな い(この人の奥さんは、ハイドンの恋人とか言われたシュレイター夫人だっけ?)。 モーツァルトがカデンツァを残したことで有名だけど、ピアノ協奏曲も何曲か 録音されている。管弦楽伴奏は割りとあっさりしていて、同時期のアーベルや クリスチャン・バッハの作風に接近している。耳に心地よい。
その表面的なとこがまた魅力に感じるんですよね。>プレイエル 彼の交響曲では、作品番号とかも全く忘れてしまったけど、ある変ロ長調 の曲が凄く良かった。昔、ラプティットバンドがどこかの音楽祭 で演奏してたやつ。彼の場合、楽想自体はかなり豊富で、決して単調 ではないんですよね。 作品のある種の「軽佻さ」は彼個人の個性というより、パリで活躍 してたことが大いに関係してるように思う。同じ形式・同じ語法でも、 パリの作品は「軽い」雰囲気のものが多いね。当時はヴィーンでも 地方都市に毛の生えた程度だから、最先端の大都会の音楽とは、 どうしても落差があるんだろうね。タプレイその他、フランスの古典派 もどんどん復活して欲しい。
プレイエルの曲想が豊富なのは確かだけど、なんだかどこかで聴いたようなメ ロディや経過句ばかり(つまるところ、古典派の音楽はみんなそうだが)とい う印象なんですよね。 初めて聴いたプレイエルの作品が「クラリネット協奏曲」で、やたらと冒頭の リトルネッロが長くてソロが始まらないのにやきもきしたトラウマかも。
ハイドンの恋人が何人いたかは知らないけど、ルイジアって人いるよね。 その人の息子アントニオ・ポルツェリ(1783〜1855)はのちに エステルハージ家の楽長になったらしいけど、この人の曲の音盤って あるんだろうか。
プレイエルのクラリネット協奏曲で思い出したが、イタリア人作曲家のサヴェ リオ・メルカダンテ(1795-1870)が若い頃に書いた協奏曲作品は、古典派様式 なので安心して聴けます。この人のオペラは何曲か聴いたけど、難しい。
クラリネット協奏曲で古典派様式というと、フィンランド出身の クルーセルとかもそうだね。たしか1775年生まれなので、もっとロマン派 的でもいいはずなんだけど、辺境の国の作品や習作というのは 1830年ぐらいでもまだだいぶ古典派的だね。 クルーセルはBISの音盤があったが、いまはピリオド演奏の音盤もあるね。
>>106 その反対に、同時期に新大陸や中国などで書かれた音楽はバロック様式だった
りするので、要注意ですね。
だけど、当時の北欧諸国は、「辺境の国」として片付けられるのだろうか?
少なくとも、スウェーデンではグスタフ王朝のドイツ人作曲家が独自に活躍し
ていたし、「古典派時代のフィンランド」(ONDINE ODE9712)などという音盤
を聴くと、それほど遅れていたとも思えないのだが。
>>107 ボリビアのバロックとか面白いよね。むこうの宗教曲で驚くのは、
土俗性があまりない点。
何をもって辺境かは、価値観にもよるけど、現代の印象とはかなり異なり
当時の北欧は経済的にもかなり貧しく疲弊していたのは事実。
『なぜスウェーデンは貧しいのか?』みたいな論文が19世紀に入って
からも書かれている。美術教育機関にしても、コペンハーゲン以外には
19世紀初期頃には存在せず、学生はフランスやドイツに留学するのが常
だった。つまりは影響を「受ける」側の国で、建築なんかにしても大陸
の亜流以下で非常に退屈。ま、好みにもよるけど。
で、音楽で大陸とさほど違わないのは、ロシアと全く同様の事情だと思う。
自国の音楽家が独自の路線を開拓したのではなく、
大陸の流行を一握りの特権層が直輸入しただけ。
18世紀ペテルブルクの音楽にしても、音楽だけ聴いてたら
ヴィーンよりも洗練されてるように感じる。ここはパリ??みたいな感じ。
その音盤最近私が注文したのと同一かな?スウェーデン系の作曲家の
曲を集めたものだったが。こう言っても個人的には北欧好きなんですよ。
ある種の後進性が魅力なんです。
うーん、確かにそうかも知れないだけど、それを言ったら音楽事情ではイギリ スも限りなく「辺境国」に近いような。「貧しい」の定義も難しい。音楽先進 国(?)のフランスやハプスブルクでも身分の違いによる貧富の差は激しかっ たわけで、ましてやイタリア(ドイツと同様に当時はまだないが)など・・・ この時代の英国人作曲家で目ぼしい人って、トーマス・アーンとかジョン・ス タンリーくらいしか思いつかないんだけど。トーマス・リンリーとかも入れる? そういえばトルストイの「戦争と平和」の中に、貴族の令嬢がフィールドのピ アノ作品を演奏している記述があるんだよね。この時期にロシアでフィールド かと思った記憶がある。
ソ連が崩壊したためか、ここ数年で18世紀ペテルブルクの音楽はずいぶん音盤 が増えたね。殊に、ロシアのレーベルが自国出身作曲家の録音に力をいれてい るのがうれしい。 18-19世紀のロシア3大作曲家(Dmitri Bortnyansky、Sergei Davydov、Stepan Degtyarev)の中では、Bortnyanskyの作品が圧倒的に録音数で勝るも、Degtyarev のオラトリオなども音盤が出てきた。
音楽だけ見ると、18世紀の英国はイマイチな感じだけど、 他分野に関して言えば、18世紀こそ英国の大躍進期だよね。 産業革命だけでなく、建築・美術・文学の分野で、英国が大陸に対して 影響力をもつまでに力をつけたのがこの時代。 中世趣味、建築でのゴシック・リヴァイヴァルの先頭を切り、大陸に センセーショナルな影響を与えたのも英国だし、怪奇趣味のゴシック小説 も英国が発端。フランス式宮廷衣装に替わる革命期モードの発信地も英国。 さらに伝統的なフランス式庭園にとって変わる 英国式風景庭園を大陸各地にも出現させた。 欧州の文化先進国を自任するイタリア、 欧州の中心・大国を自任する フランス の宮廷にさえ、英国式庭園が造営されたことも、この時代の 英国の力を象徴している。このような英国の大陸への影響力は前世紀 までには無かった現象。ヴォルテールは、庶民層すら 小説を読むことが珍しくないロンドンの状況に、自国フランスと比較して 驚いている。 総体としてみるならば、18世紀の英国はもはや辺境ではあり得ない。 むしろ世界中の富を集め、世界の中心として君臨したヴィクトリア朝時代 に向かって昇り坂にあった時期。北欧とは全くと言っていいほど状況が 異なる。18世紀当時でも既に、英国は最も富んだ国というイメージが 大陸でも出来上がっており、ゲーテの発言などにもそれが窺がわれる。 ちなみにゲーテが大臣となったヴァイマール公国の年間国家予算が、 英国の公爵が一日にギャンブルで賭けた金額に等しいというのはけっこう 知られた話。 ドイツよりもさらに貧しい当時の北欧と、英国とでは、経済力だけでなく、 文化状況も大違い。19世紀でも、英国の基準ではスラム街にあたる水準の 住居地区に、コペンハーゲンでは、貧民でもない一般の市民が住んでいた、 ということからしても、英国と北欧を同列に論じることはとても出来ない。
歴史にお詳しいようですね。 英国が音楽的に見て「辺境国」だったというのは、「たとえ」ということで了 解ください。
エゲレスは音楽的に辺境どころか一大消費地だとものの本には書いてあったが・・・
話の流れでは、経済とは切り離して、作曲家や音楽そのものを主に輸入に頼っ た当時の国々=北欧・ロシア・英国などを、(仮にここでは)「辺境の国」と 呼ぶという解釈でいいかな。 確かに英国は音楽の大消費地だったけど(ハイドンも移住を考えた)、なぜか 英国人で重要な古典派作曲家は出なかったからね。
115 :
106 :2006/11/06(月) 20:46:48 ID:ilnQKH9H
経済を別にして、文化のみ語るにしても、当時の英国を「辺境」扱い するのは決して一般的な理解ではないと思う。それは111で書いた とおり。むしろ辺境の正反対といっていい。初めてロンドンを訪れた メンデルスゾーンも、「かの地と比べたらベルリンなどただの田舎」との 感想を書いてる 当時の北欧が、文化の面でも辺境だというのは、文化史上の常識 と言っていいように思う。絵画史でも文学史でも、北欧については 「辺境」「後進性」がしつこい程語られる。 ロシアは元来、ビザンツ文化圏に属し、ピョートル大帝以来の西欧化後も 欧州の辺境といえるだろうが、皇帝ロマノフ家や諸侯に由来する大貴族 たちの財力・権力は絶大で、その点が北欧とはかなり異なる。 北欧には、パリやロンドンすら凌ぐ豪華さを誇る、ペテルブルクのような 新都市を建設する財力は、王家にもなかった。ロシア帝国は、貴族か農奴 の2種類の人間しか存在しないかのごとき、歴史上希に見る二極分化の国 だったので、貴族文化についてだけ見ると、18世紀以降のロシアは 必ずしも辺境とは言いにくい。
最近、ポーランドのレーベルが活発化している。 以前、英国のOLYMPIAからポーランド古楽シリーズというのが出ていて、 ポーランドの音楽をまとまった形で録音していたが、最近PRO MUSICAから出た ポーランド交響曲集のヤン・ヴァンスキ(1762-)の録音は久しぶりだ。収録さ れたニ長調の曲は、多分世界初録音。
Vincenzo Righini(1756-1812)のIl Convitato di Pietra(石の客)を聴いた。 この時代に書かれた、いくつかの「ドン・ジョヴァンニ」のひとつ。
118 :
名無しの笛の踊り :2006/11/09(木) 20:30:57 ID:B+18nCPO
古典派のティンパニ協奏曲はとてもよかった。
「フランスのモーツァルト」フランソア・ドゥヴィエンヌ(1759-1803)のフ ルート協奏曲全曲を古楽器の演奏で聴いてみたい。この人、管楽器を含む室内 楽曲の録音は増えてきたものの、オペラを含む声楽曲系の録音はまだないよう だ。サン・ジョルジュとともに、もっとも発掘が期待される作曲家のひとり。
ホーランドの古典派交響曲か。OLYMPIAでヤン・エンゲルとかの交響曲 があったね。
ドヴィエンヌもけっこうオペラ・コミーク書いてるね。 というか、18世紀後半から19世紀前期のフランスのオペラ・コミーク等は、 夥しい数の作品があって、日本では極めて知名度が低い作曲家 も数十人といるのに、録音が最も少ない分野。 メユール(1763〜1817)やそれに続くボワエルデュー(1775〜1834) にしてもオペラ・コミークの大家で、彼らの本領はこの分野なのに、 録音は大抵器楽曲ばかり。比較的音盤があるのはグレトリーぐらいか。 ゴセックすらあまり録音ないね。 フランスのオペラ・コミークは必ずしも滑稽な内容という訳じゃなくて、 ヒロイックだったりシリアスだったりもするので、日本で言う「漫画」 やコミック本と似たような用語法というべきか。
そういうと、ゴセック作曲のオペラ『共和制の勝利』(1792) を再度聴いたところ、雑多な要素のある興味深い作品だと気付いた。 革命賛美のテーマに相応しい、力強い部分も勿論あるが、革命前までの コミークと同様のフランス特有の軽快優美さや、もっと雅な宮廷のラモー 風を思わせる部分もあった。 面白いのは終わりのほうで登場するミュゼットのソロ。 ミュゼットは、18世紀中期にほぼフランスの貴族社会限定で流行した楽器 で、華麗さに飽きて田園趣味を求めたフランスの貴族達が愛奏した。 鄙びた音色が魅力。コレットやシェドヴィーユらもこの楽器のための曲 を書いてる。アンシャン・レジームの遺物のような楽器が、革命賛美の オペラに登場することに驚いた。 ゴセックあたりの世代のフランスの作曲家では、もはや、ラモーや フランソワ・フランクール、モンドンヴィユあたりが保持していたフランス 独特の様式はかなり希薄化していて、フランスらしさというのが あまり感じられないのが通常(特に器楽曲で顕著)だが、この作品では フランスらしい様式がはっきり見られ、嬉しい発見だった。 正確には、ゴセックはグレトリーらと同様、ベルギーのフランス語圏 ワロン地方出身で、イール・ド・フランスとかの出身ではないが、 画家のヴァトーのように、この一帯はフランスの芸術家の一大産地に なってるね。
まあ、一昔前まではテレマンやゼレンカも器楽曲の録音しかなかった状況を思 えば、今後はナクソスやブリリアントのような良心的な廉価盤レーベルに期待 というところか。 これらのレーベルは、ある程度有名曲の録音を終えて周辺マイナー作曲家の録 音に取り組み始めているので、いずれは(何十年か先?)耳にできるようにな るかもしれない。 しかし、フランスの作曲家は、やはり自国のレーベルが本気にならないとね。 せっかくの文化遺産を眠らせたままにしておくのは、なんとももったいない話 だ。少なくとも、ゴセックの作品全集は出版・録音を考えてしかるべきでは。 グレトリーの作品は一時期ずいぶん音盤が出たけど、ここ数年はオペラの新録 音を見ないな。
エリザベス朝時代の百花繚乱ぶりと比べ、自国内の音楽家が冴えない印象 のある18世紀英国だけど、ボイスやアーン、第7代ケリー伯爵らのほか、 ボンド(1730〜1790) サミュエル・アーノルド(1740〜1802) チャールズ・ディブディン(1745〜1814) トーマス・ショー(1755頃〜1830) トーマス・リンリー(子。1756〜1778) ジェイムズ・ブルックス(1760〜1809) サミュエル・ウェスレイ(1766〜1837) など音盤がある人だけでも満更少なくはないね。まあ、大陸への影響力 は皆無に近いのかもしれないが。 ボンド作曲の「7声のコンチェルト集」(1766)を聴くと、ヘンデルや ボイスと殆んど変わらない、非常に保守的な作風。 ところが、ディブディンのコミカルな声楽作品あたりになると、 1769年の作品でも大陸と差のない古典派様式であるだけでなく、 のちのサリヴァンを思わせるような英国らしい雰囲気も感じられる。 ショー以下の4人のヴァイオリン協奏曲の質の高さには驚く人も いるのでは?と思う。個人的にはウェスレイの協奏曲が好みだが、 作曲の腕で驚かされるのが、モーツァルトと同年生まれで夭折した リンリーの協奏曲(ヘ長調)。技巧的なソロ・パート、劇的な転調など、 表現力の点で、モーツァルトの協奏曲群の先を行っているとの印象が強い。
18世紀英国の音楽は、一時期ハイぺリオンから大量に音盤が出ていた。 トーマス・リンリーのオラトリオ、オード、アンセムなどを集めた声楽曲集が 少なくとも3枚。 「ハイドンと英国の友達」(CDA67150)には、ジョン・スタフォード・スミス、 チャールズ・バーニイ、サミュエル・ウェッブ、ウィリアム・シールドなどの 作品が収められている。 その他に、「18世紀英国のヴァイオリン・ソナタ集」や「1740-1830年の英国の クリスマス音楽集」などもあった。
チャールズ・バーニーとは欧州各地を旅し、1772年当時のヴィーンには まだ楽譜出版社がなかったを特筆したことでも有名な、音楽評論家 バーニー卿と同一人物かな?
自問自答になるが、音楽評論家のバーニーもチャールズなので、 同一人物の可能性大。 というかそのCDも持ってる気がする。ちなみに楽譜出版に関しては 当時は明らかに、パリ、ロンドン、アムステルダムあたりが先進地で、 それらの地での出版作品数は、音楽需要の大きさにまさに正比例 していると言えるんだろうね。
129 :
名無しの笛の踊り :2006/11/18(土) 16:42:08 ID:/sZDip+1
いまは廃盤だと思うけど、かつてフィリップスから出てた 「18世紀オランダの室内楽」とかいう音盤あったよね。 コープマンらが演奏してたやつ。 この音盤持ってるのだが収納場所を失念して、どんな曲が収録されてたのか 気になる。知ってる人いたら教えてください。 何人かは有名作曲家もいたが、あとはローカルな作曲家ばかりだったような 気がする。
Musuk in de Nederlanden「オランダの古い音楽」ERASMUS(MNCD-15) W.de.フェッシュ(1687-1761)フルート、ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ OP7-4 C.F.ルッペ(1753-1826)フルートとチェンバロのためのソナタ OP-12 P.ヘレンダール(1721-1799)ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ OP4-3 B.ルロフス(1741-1801)ヴァイオリン・チェロとチェンバロのためのソナタ OP1-1 H.フォッキング(?-1796)フルート・ソナタ OP1-5
131 :
名無しの笛の踊り :2006/11/19(日) 09:46:08 ID:VlrER+jo
>>130 丁寧なご教示感謝です!!
なるほどフェッシュとヘレンダール以外は超マイナーですね。
ただ、驚くのはそのような作曲家の作品でもちゃんと出版されている点。
17世紀の栄光は過去のものとは言え、18世紀ネーデルラント(オランダ)
の音楽環境はドイツや東欧より進んでいたのかも。
ようやく、コジェルフのピアノ協奏曲集 第1、4、5番(OEHMS OC588)を聴いた。 これで全23曲中の5曲を耳にしたが、OEHMSには全集録音を強く望みたい。
コラダンが弾くヴェルフルのソナタ集Op.15を何とか入手できた。 しかし、このジャケのセンスは如何なものか。古楽は勿論、 およそクラシックには見えないんだが・・・ ハルモニアムンディ盤は作曲者の肖像画使ってるのにな。 RICERCARから出してる、グレトリのエールとバレが収録されてる盤を 聴いたんだけど、けっこうイタリア風な音楽に少し失望。 18世紀後半にはフランス趣味の正統的継承者はドーヴェルニュとかに 限られてくるのか。そもそもフランス古典派の音盤は 独墺・ボヘミア系に比べると少ないな〜 それにしても今聴いてるゴセックの「死者のためのミサ曲」 (K617−152)は作品・演奏ともに素晴らしいっ!!! 他の盤とは別の曲 みたいに聴こえる。1780年改訂稿によっているせいもあるかもしれないが。 それに音響が理想的。ヴェルサイユの王室礼拝堂ってこんな音響がいい とは!! この建物は鏡の間とかよりは遅れて1710年頃完成したが、数多く のグラン・モテもここで演奏されたはず。イタリア・バロック建築では 常套の、遠近法による騙し絵の技法を駆使した天井画も見物で、 建築としても超一流。
新録音の「オラーツィ兄弟とクリアーツィ兄弟」(OEHMS OC910)を聴いている けど、残響が多くて熱い演奏のボンジョバンニ盤と比較してずいぶんおとな しい雰囲気だな。後期チマローザの新境地を開いた作品にしては、やや物足 りない演奏&録音のような気が・・・だけど、こういう曲を採り上げて録音 してくれるだけでも感謝しないといけないね。
>>134 その盤私も聴きました。いやはや、こういう作品録音してくれるの
ホント嬉しいです。演奏はやや雑かな、って気もしますね。
でもでも、ライブ録音でも、133で書いたゴセックのライブ録音、鳥肌もの
で背筋がゾクゾクしちゃいました。モツレクなんて問題にならない、
超傑作&名演。ゴセックはこの1作品だけでも名を残す大作曲家だとマジ
で思います。
あとイタリアオペラでは、ピッチンニ、サッキーニあたりがもっと
復活して欲しい。ルセ指揮のヨメッリとサリエリのオペラが感激物だった
ので彼に期待したいな。あとケルビーニ、パエール、スポンティーニ
・・・・・・・夢にはキリがない。
>>135 ゴセックのレクイエムには少なくとも4種類の録音があるけど、ミヒャエル・
ハイドンの作品とともに「モーツァルトのレクイエムに影響を与えた」という
レベルを脱して、ようやく作品そのものを鑑賞する時代になってきたようで喜
ばしいですね。
K617というレーベルは、珍しい作品を録音してくれるので目が離せない。最近
耳にしたグレトリ、ゴセック、ジルーストのグラン・モテ集(K617181)も興味
深いものがありました。
ピッチンニは「チェキーナ」があまりにも有名だが、個人的には「漁師の娘」
というブッファが一番好きだな。
だけど、古典派のオペラは、クリスチャン・バッハの録音が急務では
そうそう、そのグラン・モテの音盤、最近注文しようと思ったら、自分が ふだん利用してる店ではなぜか扱ってなかった。もっとレアな音盤 扱ってるのに。K617はなぜか南米好きだよね。インディオ系作曲家達が 1790年当時のスペイン王妃のために作曲したオード?みたいなのの音盤 も思わず注文してしまった。 ピッチンニはリュリと同じ台本に付曲した『ロラン』の音盤も出てた よね。まだ入手してないけど。ロンドンのバッハも興味深いけど、 個人的には、まだオペラものの音盤が皆無のダレイラック (ダレラックとも。1753〜1809)のコミーク群の録音を希望。 フランス人とはいえ、この人の経歴からみて、かなりイタリア風の音楽 であることが予想されるのだが。
フランス圏の作曲家では、ブレヴァール Jean-Baptiste BREVAL(1753-1825)と いう人がいる。作風はドヴィエンヌと酷似しており、両者の曲がカップリング された音盤もいくつかある。この人もコミック・オペラを残しているらしいの だが音盤はない。今のところ、協奏交響曲や室内楽曲で我慢するしかない。
139 :
名無しの笛の踊り :2006/11/21(火) 21:37:56 ID:eZWKhfFf
ブレヴァルもコミークを書いてるね。数は少ないようだが。 18世紀後半のオペラ・コミーク界は大盛況で、実に多くの作曲家がいて 興味が尽きない。比較的有名なとこではフィリドール一族の フランソワ・アンドレ・ダニカン(1726〜1795)や モンシニー(1729〜1817)らもいるが、氷山の一角に過ぎないね。 ゴセックと同様、革命賛美の音楽を書いたデゾジエ(1772〜1827)も コミークを書いてるし、コミークに全く手を染めない当時のフランスの 作曲家はいないのでは、というぐらい。
140 :
名無しの笛の踊り :2006/11/21(火) 22:01:29 ID:eZWKhfFf
レコ芸12月号でフランス古典派ものの音盤が3枚紹介されてるね。 メユールの『怒りっぽい伯父』は自分としては絶対買いだな。 あと、マリー・アントワネットの愛した音楽 として、ゴセック とグレトリの作品を収録した音盤があるらしい。とりあえずは歓迎 するが、しかし欲を言うと選曲に問題ありと思う。何もこの2人 の作品だけが好まれた訳じゃないから。フランス古典派というと この2人を挙げれば充分みたいな安直な姿勢がなきにしもあらずの 観がする。それに声楽曲が僅かで交響曲メインというのも、 当時の趣味を全然反映してなくて残念。この王妃はバルバトルや サッキーニらの作品も好んだというから,どうせなら網羅的にやって 欲しい。あと楽器ではハープも好みだったはず。そういや ハープ奏者クルムフォルツ(1742〜1790)がパリでOp.8を献呈 したランバル公妃は、アントワネットの親しい友人で、あの革命の際 王妃を見捨てず救出しようとして群衆に惨殺されてしまった人 (だと思う)。 マリー・アントワネット自身が作曲したという歌曲は、 コケティッシュな艶美な曲でなかなか良かった。
メユールのオペラでは、過去にクリスティがStratoniceをEratoに録音してい るが、久しぶりの音盤ではないだろうか。かつて、EMIはグレトリやオーベ ールなどのオペラ作品をいくつか録音していたけど、最近はさっぱりだね。 いずれにしても、フランス革命とそれに続くナポレオン時代は古典派音楽の絶 頂期(衰退期?)とも重なり、非常に興味深い時代だ。
オペラ・ラーラという英国のレーベルから「イタリア・オペラ100年史」シリー ズというのが、1巻10年単位で現在まで3巻ほど出ている(1800-1830)。 このレーベルは、美しく豪華な装丁、優れた演奏&スタジオ録音、丁寧で分厚い 解説書、レアな作曲家の選曲と、どれをとっても文句のつけようがないのだが、 1800年以前の古典派作品の録音が少ないんだよね。マイールやドニゼッティの よさを教えてもらったので、なんとか年代の幅を18世紀に広げてほしい。
143 :
名無しの笛の踊り :2006/11/23(木) 16:12:43 ID:TFjTE7Wg
マリー・アントワネットと言えば、来春公開の映画が楽しみ。 90年代の映画で、ヒラリー・スワンク主演(役はラ・モット伯爵夫人) の『マリー・アントワネットの首飾り』では、冒頭で、 この王妃が、マルティーニ作曲の歌曲『愛の喜び』(通称)を 歌うシーンがあるね。この曲、個人的には もっぱら書店・丸善(本店)の美術書コーナー で流れてる曲のイメージが強い。 このマルティーニ(1741〜1816)は勿論 ボローニャの神父とは別人で、本名シュヴァルツェンドルフという ドイツ人(フランスに帰化)。ルイ16世に仕えた宮廷音楽家のひとり だから、彼もアントワネットに近い音楽家なことは間違いない。 それにしても、化学者として知られるラボワジエ、詩人シェニェ、 幻想小説の先駆カゾットらもギロチンにかけられているというのに、 音楽家は、バルバトルやこのマルティーニも含め、首尾よく革命の嵐の 中を生延びた人が多いね。
ハイドン・シンフォニエッタ・トウキョウのコンサートに行ってきました。 ヴァンハルの曲を生演奏で聴けたので感激。プログラムの密度が濃いので、練 習が大変だろうなと思いました。ただ、聴衆よりも演奏者の数が多いような気 が……
145 :
名無しの笛の踊り :2006/11/25(土) 11:54:14 ID:rk/rBJVR
その団体のHP見ると、ドルドニェスの生涯とかも紹介されてて
参考になるな〜
『アルチェステ』が人形オペラだとは知らなかった。
ニーダー・エステルライヒ(低地エステルライヒ)
=低地オーストリア の宮廷とは、要するにヴィーンの宮廷
のことだろうね。宮廷の支所があるリンツは、オーバー・エステルライヒ
(高地エステルライヒ)の中心地だし、やはり田舎だし。
>>144 さん、この団体は古楽器使用なんですか?
146 :
訂正 :2006/11/25(土) 23:30:57 ID:el5c1f41
何世迷言言ってんだ自分。 リンツは確かにオーバー・エステルライヒ地方の中心地だけど、 宮廷の支所があるわけじゃないね。 それがあるのはチロル地方の中心都市インスブルック。どちらも田舎 だけど景色は素晴らしく美しい。
>>132 羨ましいな〜。コジェルフのピアノ協奏曲。自分も早速取寄せたい。
ところでモーツァルト愛好家のなかには、コジェルフは
「二流音楽家」で作品は「退屈」とHPで公言してる人がいたりして、
うへっマジで???という気分。
自分の場合モーツァルトの交響曲の大半は同時代人と比べ退屈だと昔から
感じてて、それを確信させた音盤のひとつがコンチェルト・ケルン盤の
コジェルフ交響曲集(といっても収録は4曲のみ)だったんだけどな〜
この盤も退屈らしい。
正反対の評価にカルチャーショックを感じてしまった。
現代では有名でないと言っても、当時は高給取り&人気の宮廷作曲家。
作曲の腕も、例えばシュペルガーとかと比べたらもう雲泥の差だと思う
(別にシュペルガ−嫌いな訳じゃないけど)。
上記の盤の交響曲にしても随所に飽きさせない工夫がありサービス満点。
例えばモーツァルト36番や39番の終楽章の退屈さ・凡庸さとは大違い。
個人的にはモーツァルトよりもかなり力量に勝る作曲家というのが正直
な感想なんだけどな〜
コジェルフのピアノ協奏曲集を聴いた限りでは、良くも悪くも当時の典型的な 様式で書かれているというのが感想。たとえば、モーツァルトがウィーンで書 いた10番台のピアノ協奏曲が類型的と言われるのと同じように、コジェルフの 作品も同工異曲と呼ばれても仕方ないけれど安心して聴ける。むしろ様々な作 曲家がほぼ同一の趣味嗜好に沿って書いた作品の中から、微妙な差異を見出し て楽しむことが古典派音楽を聴く醍醐味の一つではないだろうか。 コジェルフの作品を一部しか耳にすることができない現時点では、モーツァル トとの単純比較は難しい(特に声楽曲)。だが、晩年に進むにつれて一般聴衆 から「難解」とみなされるようになったモーツァルトの作品に対して、コジェ ルフの様式が当時広く受け入れられていたのはよく分かるような気がする。
>>148 さんのお話に同意!!!
>様々な作曲家がほぼ同一の趣味嗜好に沿って書いた作品の中から、
微妙な差異を見出して楽しむことが古典派音楽を聴く醍醐味
まさにこれですね!!! だからやめられない。安田和信氏の言う中毒症状
だよぉ〜(笑)。近代以前の芸術は、建築・美術・文学・音楽どの分野でも
これが当てはまりますね。個性の表現がアプリオリな至上命題ではなかった
芸術の幸福な時代。
こういう楽しみ方って贅沢というか趣味人の王道というか、
博物学や生物学でもそうですね。同じ属の、種レベルでの違い
を楽しむとか。ミリタリーオタの世界でも52型初期量産型と中期量産型
との違い、52乙型と52丙型との違い とかを大真面目に語るのが
真のマニア。
でも、クラオタでは、ごく少数のカリスマを祭上げて崇拝し他を貶する
信者のようなタイプの人が多いので
昔からそういうスタンス・嗜好に凄く違和感を感じてた。
おおっと、個人的な妄言で失礼しました。
「同工異曲」という言葉は否定的に使われることが多いけど、古典派音楽を楽 しむ上でのキーワードですね。一度この世界にはまると、同時代のどんな音楽 でも楽しめるし聴きたくなる。また、たとえ同じ趣味嗜好で書かれていると言 っても、作曲家の癖とか頻繁に出てくるフレーズに個性が感じられることはよ くありますね。 ところで、30曲近いヴィオッティのヴァイオリン協奏曲などは、1曲ごとの違い や個性を聞き分けられるレベルにはまだ達していません。もう少し聞き込みが 必要なのかも知れません(ダイナミックの全集は演奏がいま一つのためか、 「同工異曲」という言葉を聞くと、すぐにヴィオッティを思い出してしまう)。
>>147 モーツァルトの交響曲については、終楽章が劣るケースがあるという指摘は見
かけますね。逆にフィナーレがもっとも優れていたりするハイドンの交響曲と
は対照的です。
ちなみに、私は古典派音楽の世界にはモーツァルトから入りましたが、現在よ
く聴いている作曲家はハイドン>ボヘミア人作曲家>ナポリ派オペラ作曲家>
その他同時代人作曲家>モーツァルトといった感じです。
もっとも、久しぶりに聴くと「やっぱりモーツァルトは天才だなあ」と改めて
感じることもよくありますが。
あまり話題にならないが、コジェルフの「トランペット、マンドリン、クラヴィ ーア、コントラバスのための協奏交響曲変ホ長調」は、面白い曲だと思う。 数ある協奏交響曲の中でも、楽器の組み合わせがユニークで他に例を見ない。 録音は2種類くらいしか知らないけど、以前EMIから出ていたアイオナ・ブ ラウンとアカデミーの演奏は、cpoの3枚組「協奏交響曲集」に収録されている。
>>151 ハイドンは多作なのも魅力の1つですね。彼の作品を相互比較するも
よし、他の同時代人の曲と比較するもよし、という感じで。1人なのに
5人分ぐらい楽しめる作曲家という感じだな〜
彼にしては比較的不発だったオペラの分野でも、相当数の作品を書いて
くれているのも嬉しい。古楽器演奏によるハイドン・オペラ全集とか
あるといいんだが。
ハイドンでひとつ気になるのは、ヴァイオリン・ソナタを書いてるのか
どうか、という点。ランドン校訂の目録にはなかったように記憶してるが
HUNGAROTONに音盤があったような。どういう訳なんだろう。
154 :
153 :2006/11/27(月) 22:48:46 ID:0jSnlkWv
自分もいまはモーツァルトはまず殆んど聴いてないな。 遠目で見るとどれも似た感じの古典派音楽だけど、どうもモーツァルト とは相性が悪いのかも。大嫌いでもないが、周りが言うほど好きでも ないというのが正直な気持。弟子のなかでも、師に最も近い (というか酷似?)エーベルルの曲もやはりイマイチに感じた。客観的には 出来はいいのかもしれないけど。 初期・中期あたりはまあイケるんだが、後期作品はいまひとつ乗れない。 後期で好きなのって魔笛だけかな。
>>153 オペラは、ハイドン自身が述べているように、エステルハーザで演奏されては
じめて真価が分かるようなローカル色が強い作品が多いと思う。おそらく、内
輪受け、楽屋落ちみたいな演出もなされただろうし、万人向けとは言いがたい。
もっとも、現代では、よい演奏に恵まれていないというのもあるかも。例えば、
クイケンの「裏切られたまこと」とネーメトの「歌姫」は、どちらも古楽器演
奏だが、これらは本当に素晴らしい。
私はハイドンの声楽曲を高く評価しており(特にシュトルム・ウント・ドラン
ク期)、オラトリオ「トビアの帰還」、カンタータ「アプラウスス」、スター
バト・マーテル、聖チェチリア・ミサなどを好んで聴いている(もちろん、後
期のミサ曲やオラトリオも好きだけど)。
ハイドンにはヴァイオリンとピアノのソナタはないが、フンガロトンから出て
いるのは、ヴァイオリンとヴィオラのためのソナタHob.VI-1〜6ではないだろう
か。
156 :
名無しの笛の踊り :2006/11/28(火) 22:22:09 ID:FjqZN1M6
フンガロトンの謎の音盤はHCD-31474です。入手はしてないので詳細は 不明なんだけど、「ヴァイオリンと通奏低音のための6つのソナタOp.23」 となってる。ホーボーケン番号はないが、 ミヒャエルでもなく単に「ハイドン」と書いてある。 このレーベルでは弟の曲の音盤も多く、弟の作品ならちゃんと 「ミヒャエル・ハイドン」と表記する筈なので、ますます不思議。 通奏低音を伴うから、1760年代又はそれ以前あたりの曲なのかも しれないが、もしかするとよくある「伝ハイドン作」なのかな。
157 :
名無しの笛の踊り :2006/11/28(火) 22:29:57 ID:FjqZN1M6
>>152 その協奏交響曲、昔エラートで録音してたようなしてない
ような。LPだったので、そりゃもう長いこと聴いてないけど、
面白い曲だった記憶がかすかにある。
>>156 フンガロトンのHCD31474は、ヴァイオリンとチェロのためのソナタ集です。
ホーボーケン番号は、Hob.VI1-6。Violion Solo with Bass Accompanimentと
いうことなので、低音にヴィオラもしくはチェロを用いた演奏の違いのようで
す。
159 :
名無しの笛の踊り :2006/11/29(水) 21:14:48 ID:uNPnP4vL
>>158 どうもありがとうございます。
Basso Continuoではないのに通奏低音と訳してる代理店の表記
は疑問ですね。Hob.VI1-6はふつうヴァイオリンとヴィオラのソナタ
と呼ばれてる曲ですね。1769年頃の作品と言われるが、
Op.23として出版されたというのは如何なるソース基づくのか不明
な感じ。出版時のタイトルページを見てないのでよく分からないけど、
低音楽器の伴奏付きVL独奏ソナタということであれば、
通常のヴァイオリンソナタにかなり近いタイプの曲なのかな。
>>159 ライナーノーツによると、原曲は疑いなくヴァイオリンとチェロの組み合わせ
だそうで、2つのヴァイオリン、ヴァイオリンとヴィオラの組み合わせによる
楽譜は、後に出版されているとのこと。後年になって作品カタログを作る際に、
ハイドンやエルスラーは、勘違いしたらしい。
いつの間にか、ハイドン・スレになっている・・・
楽しいハイドン、愉快なハイドン、ハイドン、ハイドン。
ハイドンはともかく、助手のエルスラー(1769〜1843)
は耄碌する歳でもないだろうにねえ。
>>160 さん、情報ありがとうございます。
コジェルフに続き、カール・シュターミッツのピアノ協奏曲の音盤が出るよう で楽しみ。古典派でピアノ協奏曲を書いた代表的な作曲家を挙げるとしたら、 モーツァルト、コジェルフ、クリスチャン・バッハ、ドゥシーク、シュレイタ ーなどの名前が浮かぶが、そろそろヴェルフルやミューテルの曲を聴いてみた いものだ。
164 :
名無しの笛の踊り :2006/12/03(日) 13:29:36 ID:QpaK1p3e
バッハの弟子のなかではミューテルやクレブス、シャイベとかの作品が もっと復活して欲しいね。この世代では次男エマヌエルばかりが目立ち すぎな感じ。個人的にはクレブスのパルティータとか結構好みだな。 カール・シュターミッツはPH03001のヴィオラ・ダモーレ協奏曲がかなり 良かったけど、この音盤、作曲者の生年を思いっきり間違えてるよぉ〜 モーツァルトと混同しちゃダメだってw この作曲家では少数だが 『ダルダヌス』などのオペラがあり、それらも復活して欲しい。 そういうと、スイスのローザンヌ近郊で生まれパリで活動した ルフェーヴル(1763〜1829)のクラリネット協奏曲を聴いたが、 良くも悪くも、イタリア=ドイツの古典派様式を踏襲した音楽だった。 フランス趣味は希薄。協奏曲というジャンルからして当然かもしれないが。 この人、革命期に『農業の賛歌』みたいな曲も書いていたような気がする。 ところで、日本の団体がヴァンハルの最後の弦楽四重奏曲集Op.33 を弾いた音盤が出るね。全曲世界初録音らしい。いちおう注文しておいた。 作曲者が精神病になった後の作品で、その面でも興味深い。
クレッカーのおかげかもしれないが、古典派協奏曲の中でもクラリネット協奏 曲の録音はかなり優遇(?)されているような気がする。でも、こればかりは、 モーツァルトの作品に匹敵する曲は、いまのところないというのが正直な感想。 スイスのレコード店で「ルフェーブルの音盤はないか」と尋ねたら、主人に不 思議そうな顔をされた覚えがある。 ヴァンハルの四重奏曲は、ハイドン・シンフォニエッタ・トウキョウのメンバ ーが演奏したものかな?
>>165 おっしゃる通り、ヴァンハルのカルテットはその団体の人達の演奏のよう
ですね。
クラリネット協奏曲はあまり好きなジャンルでもないんだけど、
マンハイム楽派出身で、のちミュンヘンの宮廷楽長になった
ペーター・フォン・ヴィンター(1754〜1825)の変ホ長調は結構良かった
な。交響曲第3番の緩徐楽章もかなり良かった。
自分はかなり前からモーツァルト不感症なんで何を聴いても心を動かされ
ないんだよな〜 でも、レヴィンが弾くK.279ではこの作曲家を少しだけ
見直した。あれこんないい曲だったっけK.279って??と思いました。
ルフェーブルという名前はフランス語圏では多くて、音楽家でも数人いるし
19世紀後半のアカデミー派(官学派)の画家の大物にもいるので、
区別しづらいのかも。
>>166 もう少し詳しく説明すると、「モーツァルトと同時代人のスイス人作曲家の音
盤を探している」と言ったら、「たとえば誰だ?」と主人が聞くので「ルフェ
ーブル」の名を挙げたのだが、そんな名は聞いたことがないという感じだった。
クラリネット協奏曲は、モーツァルトの器楽曲の分野では最高傑作だと思う。
世間では第2楽章を評価する声が高いけど、第1楽章がすごい。ホグウットと
アントニー・ペイの演奏でこの曲に目覚めたよ。
>>167 そうだったのですか。
今のオランダ人に「フェアフルストって偉大な音楽家ですね」と言っても
「ハァ?」みたいな感じだろうし、
日本でも、フランス人に「近代で好きな日本画家は山元春挙とかですね」
なんていわれても「えっ!…(絶句)横山大観じゃないの?
つうかそれ誰??」みたいになってしまいそうだね(笑)。
ホグウッド盤のモツのクラコン自分も発売当時よく聴きました。あれ名演
ですね。ややスレ違いだけど、ベートーヴェン交響曲8番のホグウッド盤
も自分としては名演だと思ってます。
>>168 モーツァルトと他作曲家のクラ協の違いは、バセットクラリネットを使用して
いるかどうかは別にしても、シャリュモー領域の使い方というか、低音部の魅
力なんだよね。吉田秀和氏も述べているように、この曲は当時の常識どころか、
モーツァルトさえも超えてしまっている。
他の管楽器のための協奏曲に関しては、モーツァルトに匹敵する曲が何人もの
同時代人によって書かれていると思うけど、この曲は自分にとって唯一至高の
作品だな。まあ、シュターミッツやタウシュの一連の作品も好きだけど。
>>168 ホグウッドは、実はモーツァルトよりもベートーヴェンやハイドンに名演が多
い気がする。ハイドン交響曲全集は言わずもがなとしても、ベートーヴェンの
交響曲とピアノ協奏曲の全集は、私にとってのスタンダードです。「田園」と
かはちょっと物足らないけど、「英雄」や4番はホグウッドの演奏でファンに
なりました。5番の最終楽章の盛り上がりも見事。ハイドンのチェロ協奏曲を
初めて耳にしたのもホグウッド/コワン盤。なぜこれらの演奏がもっと話題に
ならないのか不思議なくらい。
新たに発売されたコジェルフのクラリネット協奏曲集(C193061A)を聴いてい る。コジェルフの名を冠したクラ協は4曲残されているが、一曲はいとこのア ントニン・コジェルフ作曲なので、残りの3曲が収録されている。第2番は、 カール・シュターミッツの有名な第3番がベースになっているのだが、どちら がオリジナルなのかは分からないらしい。
プラ兄弟のオーボエのためのトリオ・ソナタ集を聴いた。 この人たちの作品には、まずハズレがないね。
173 :
名無しの笛の踊り :2006/12/09(土) 10:11:44 ID:8x5NaDcJ
フランスで活動したドイツ人音楽家の1人、アンリ・ジョゼフ・リゲル (1741〜1799)の弦楽四重奏曲を聴いたが、全く楽想を思い出せない。 この人、名前はすっかりフランス読みにしてるけど、音楽自体はあまり フランス風ではなかった。18世紀後半にはありふれた現象ではあるが。 ここ数年で聴いた古典派の弦楽四重奏曲では、ドレスデンで活躍した ヨーゼフ・シュースター(1748〜1812)のそれが自分としてはベスト だな。たしかに古典派様式の範疇だが、やや独特な作風に感じられた。 その意味ではちょっとした「発見」で嬉しかった。この作曲家の本領 はオペラなのでそちらも復活してほしい。
>>173 シュースターのオペラでは、DEMOFOONTE(74321 98282 2)の音盤がある。
むしろ、マンハイムでモーツァルトに刺激を与えた、ヴァイオリンとクラヴィ
ーアのための二重奏曲の録音を先に望みたいな。
>>174 情報どうも〜
彼のオペラのタイトルを見るかぎり、当時の通例どおりのイタリア様式
のオペラだろうと予想されるのですが、どんな作風なんでしょうね?
幻のオペラというか、オペラ史上の珍品のひとつに、
ル・シュウールの『オシアン』(1804)があるけど、さすがにこれの録音
は無いんだろうな〜。
オシアンの題材自体、ナポレオン時代にフランスでも大流行して、
ダヴィッドやその弟子達もさかんに絵画化するなど、文学・美術上すごく
興味深いんだけど、その熱気は音楽にも波及。
で、このオペラは何と調性が無いらしい。
つまりそこまで徹底した古典主義・古代復興を目指した訳で、
キワモノっぽくもあるが是非いちど聴きたい。フランスでは18世紀半ばにも
「古代ギリシア旋法によるサンフォニー(交響曲)」なんて作品
(作曲者はマルタンだったか?)もあり、趣味的な凝り様が尋常じゃない。
やはり18世紀フランスからは目が離せないな。
弦楽四重奏曲の分野で言えば、スペイン人作曲家マニュエル・カナーリス (1747-1786)の一連の作品(op.1、op.3)が良かった。 記憶に残る旋律こそないが、時間が柔らかく流れていくようなボッケリーニと の近親性を感じさせる作風で、古典派ではこういう音楽もありという気がする。 サン・ジョルジュやヴラニツキィの作品もいいね。
他スレの話で恐縮なんだが… フルックナーなる架空のマイナー古典派作曲家のネタスレ凄いね。 院生とかが書いてるのかな。 でもフルックナーだとドイツ系っぽいので、 ヤン・ヴァーツラフ・フルチェネクとかにするほうが よりボヘミア人らしくてもっとリアリティあるかな、 なんて言うのは野暮か。
>>177 いや、52型乙と丙の違いを語るのと大差ない。
むしろ、一式戦三型と四型の違いとか、陸海軍の機銃と機関砲の呼び名の違い
についての話題の方が興味深いが・・・
ところで、フンメルが室内楽曲に編曲したモーツァルトのクラヴィーア協奏曲
なかなかいいね。フンメルの作品は、後期のクラヴィーア協奏曲などを除き、
完全に古典派の範疇に含めてよいのではないだろうか。
>>177 モーツァルトがイタリア風にヴォルフガンゴと署名したり、ボヘミア人のレス
レル(レスラー)がロゼッティと名乗ったように、きっとフルックナーも本名
はフルチェネクとかに違いない。
180 :
名無しの笛の踊り :2006/12/10(日) 19:20:20 ID:EClnW189
>>178 キ43の4型は計画のみで実大模型はおろか図面すら作製されてないのかも
しれない。試製3型乙のカウリングのふくらみがソソるよ〜
…って何の話してんだ俺orz
フンメルですね。15cm榴弾砲搭載自走砲でツィタデル作戦時初めて
東部戦線に投入〜
おっと違いますね。フンメルは、シューベルトなんかよりもっと
「古典的ロマン派」と呼ぶに相応しい人ですね。
ベートーヴェンとは別なタイプですが、やはり天才。ちょっとダメな曲
に深い愛情を感じてしまう自分としては、フンメルは格好良すぎるというか
美形すぎるというか。洗練という点では師たちを軽く超越してますね。
181 :
名無しの笛の踊り :2006/12/10(日) 20:29:38 ID:eZllQJPi
>>180 確かに、4型は設計段階で終戦を迎えていますね。因みに、クルスク戦で初登
場した車両はフンメル以外にもパンターAなどいくつかあるようですが、ヴェ
スペが大量に実戦投入されたのもこのときですね。
自分としては、フンメルはピアノ曲の作曲家というイメージが強くあったけど、
最近録音が続いている一連のミサ曲を聴いていると、宗教曲における「ハイド
ンの後継者」という称号こそ相応しい気がしてきました。
彼のピアノ作品は、同時期のライヴァルたちのそれと比較すると、むしろ平凡
に聴こえてしまいます。
182 :
名無しの笛の踊り :2006/12/10(日) 20:39:47 ID:eZllQJPi
>>181 おっと、クルスク戦に参加したパンターは、A型ではなくD型ですね。
183 :
名無しの笛の踊り :2006/12/10(日) 21:08:03 ID:EClnW189
>>182 そうですね。不具合続出で役立たずのシロモノ。ツィタデルで初登場
というと駆逐戦車フェルディナントもそうですね。逆に駆逐されちゃってる
けど。ヴェスペは結構好きな車輌です。
しかし凄いスレですね。Me163に乗った8分間みたいに振幅激しすぎ。
P-51はもちろん、誰もこの流れについてこれないんでわ(笑)
今日から、このスレは「マイナー古典派作曲家+マイナーWWUの話題」とな
りました(嘘)。
>>183 フェルディナントは、車両の不具合というよりも戦術の失敗でしたね。近接火
器を装備していないのに、歩兵との戦闘に巻き込まれてやられるとは間抜けで
す。乗員が主砲の砲身を通してMGを射撃したなどという笑えない話もありま
すね。ところで、この当時Sマイン投射器は搭載していたのかな?
ベートーヴェンの弟子として有名なフェルディナンド・リースは、古典派の作 曲家として扱うには無理があるかな。 この人も、最近録音が増えてきたようだね。交響曲全集に続き、ピアノ協奏曲、 ピアノソナタ、室内楽曲など新録音が目白押し。
186 :
名無しの笛の踊り :2006/12/13(水) 17:16:56 ID:DqsCFnVS
フンメルという兵器があったのか。 作曲家のフンメルからネーミングしたのかなぁ。 だったら、「ベートーヴェン」とかのほうが強そうだけど(w
フンメルはマルハナバチの意味なんだとか(兵器のフンメルはこれに因むらしい)。 作曲家のフンメルのご先祖は養蜂関連の人だったのかもね。 モーツァルト次男のロンドホ短調で保守
188 :
名無しの笛の踊り :2006/12/15(金) 21:34:14 ID:M6bCDq+t
ツムシュテークとシューベルトの「憩いなき恋」の曲想が似ていて面白かったのでage ハイペリオン全集に入れたジョンソンGJ
189 :
名無しの笛の踊り :2006/12/16(土) 12:26:54 ID:7J4NIbjg
なぜか、サッキーニ最後のオペラ「Oedipe a Colione」の録音が続けて登場。 作曲家の死後に上演されて、パリで大ヒットしたという。この人の作品は、 La Contadina in Corte(GB 2145/46)以来、久しぶりに聴いたけど、影が薄い ね。
190 :
名無しの笛の踊り :2006/12/16(土) 13:18:21 ID:/kW5CjLh
コロヌスのエディプはDYNAMIC盤がイマイチなので俺は新盤に期待 してる。ヨメッリらの作品は満足だったので、ナポリ派の大物の1人が あんなショボく終わるはずないっ!!と思ってます。
191 :
名無しの笛の踊り :2006/12/16(土) 14:13:43 ID:7J4NIbjg
マルティン・イ・ソレル、ガッツァニーカなど、比較的有名な割りに録音が少 ない人が気になりますね。アンフォシ、サッキーニ、フィオラヴァンティなど はまだ恵まれている。ヨンメリも録音が矢継ぎ早に出た時期がありました。 映画「カストラート」に出てくるトエスキ(ファリネッリの兄?)の曲がなか なかよかったので、サントラ盤で聴ける曲の一部だけではなく全曲盤の登場を 望んでいます。
192 :
名無しの笛の踊り :2006/12/16(土) 14:39:01 ID:/kW5CjLh
ファリネッリ自身が作曲のアリアって、ガルッピの器楽曲とかと 一緒に録音された盤を持ってたような気がする。 歌手はもちろんカストラートじゃなかったし、 特殊な処理もしてなかったような。ああ、全曲盤をお望みですね。 自分も欲しい。 イ・ソレール(1754〜1806)のオペラは最近ではK617から 『オーリードのイフィジェニー』が発売されてるね。 これはセリアだからかなり楽しみ。この物語にはグルックその他 の同時代の作曲家も付曲してるので聴き比べも面白そう。 個人的にはこの時代のフランスのオペラに興味津々。 ラモーの最後のトラジェディ・リリク『レ・ボレアード』(1763) のDVDは演出が現代的なので購入を躊躇していたんだが、 やはり買って良かった。冒頭しか見てないが、古典派時代に入って からでもラモーがフランス趣味を保存しているのにまず感動する。
>>192 情報どうも。
イ・ソレルのオペラ作品の録音は、おそらくこれで4作目ですね。
この題材は、ピッチンニの作品も音盤があったような(タウリスだったか?)。
ラモーはいいですね。古典派とは見なせませんが、早くもグルックの改革オペ
ラを先取りしている刺激的な作品が多いと思います。
フンメルの話題が多く出ているようだが、作品について語る人はあまりいない ね。初期のピアノ協奏曲には、明らかにモーツァルトの影響を受けた作品も見 受けられるようだが、ミサ曲などはハイドン晩年の円熟したスタイルを連想さ せる。室内楽曲もさまざまな種類の作品を残しているようだけど、ピアノソナ タは6曲と意外に少ないね。「軍隊」のあだ名を持つセレナードなんかも面白 い。あとは、オペラやオラトリオなどの声楽曲の大作を聴いてみたいな。
195 :
名無しの笛の踊り :2006/12/19(火) 22:41:42 ID:mMPcv855
フンメルの声楽曲はニ長調のテ・デウムが凄く好き!!!
フンメルスレ立てますか?
Pan Classicからモーツァルト、クロンマー、トリーベンゼーの管楽作品集が 一挙発売。うれしいことに、オリジナル楽器による演奏。クロンマーの管楽曲 ってかなり好きだな。ボヘミアンには、管楽器を得意とした人が多いね。
198 :
名無しの笛の踊り :2006/12/23(土) 23:18:30 ID:ZfPSpFEm
ハルモニア・ムンディから発売されてるヨーゼフ・ハイドンのピアノトリオ第43〜45番 (パトリック・コーエンがフォルテピアノを弾いてるやつです。)がとても良かったん ですが、これと同じような、チェロがしっかり音を鳴らしている演奏でのモーツァルト のピアノトリオの録音って知ってる人います? できれば教えて欲しいです。
199 :
名無しの笛の踊り :2006/12/24(日) 09:14:56 ID:OVH8fRCT
197さんがご紹介の音盤、モーツァルト以外は自分も持ってます。でも まだゆっくり聴く時間がないんだよな。 この流れだとドルシェツキーとかも録音してくれるのかな。 ゼフィーロの音盤もあるけど、あれで網羅されてるわけでもないし。 久々に聴いたグルックのアルミードに感動。同時期に作曲の ラセペード(1756〜1825)のアルミード(1777)も復活して欲しい。
グルックといえば「オルフェオとエウリディーチェ」ばかりが有名だけど、個 人的には2つの「イフィジェニー」や「アルチェステ」の方が好みだな。 グルックが好きな人は、サリエリの作品も同様に楽しめると思うのだが。もっ とも、サリエリの場合にはブッファ系も面白いけれどね。 いま、Cristiano Giuseppe Lidarti(1730-1793)のオラトリオ「エステル」を 聴いているところ。ディッタースドルフやヘンデルの同名作品との比較も楽し い。
201 :
名無しの笛の踊り :2006/12/24(日) 15:59:36 ID:hXldn55/
グルック晩年の大作『トーリードのイフィジェニー』 は自分も好き。激しく重厚でモニュメンタルな作品だね。 でもフランスオペラらしい軽快優美さも持つ『アルミード』のほうがより 好きかな。 サリエリはグルックだかレオポルト・ガスマンあたりに師事したことが あったような。ガスマンはヴィーンの宮廷楽長にまでなった大物なのに あまり音盤がないのが残念。 そういうとルフェーヴルで思い出したが、ナポレオン時代におもに肖像画 で名を馳せた画家にロベール・ルフェーヴル(1755〜1830)がいるね。 19世紀後期の官学派にも同姓の画家がいたと思うが。
ガスマンのオペラは、残念ながら一作くらいしか耳にしたことがないの でなんとも言えないが、グルックはおそらく10作以上の録音があるの で恵まれているね。上記作品以外では、「パリスとエレナ」などの音楽 も官能的で魅力たっぷり。 マルティン・イ・ソレールのオペラは、意外にも5作品の録音があった。 いまやナクソスからサッキーニのオペラが発売される時世であることを 考えると、確実にカタログの空白が埋められつつあるね。
203 :
名無しの笛の踊り :2006/12/24(日) 17:02:30 ID:hXldn55/
ガスマンのオペラはオペラ自体よりも、交響曲の歴史とかで 「泥棒かささぎ」の序曲か何かが譜例つきで出てくるのがせいぜい で酷い扱いですねぇ。自分はひとつも聴いたことないな。 18世紀のオペラで最も復活して欲しいのはやはりフランスものかな。 フランクールやラモーらの様式が、どのように生延び、いつ絶滅したのか、 が個人的には凄く興味あるテーマなんだけど、それを音盤で辿ることは 現段階ではかなり難しい。 ちなみにフランソワ・フランクール(1698〜1787)が1770年代に作曲した 「アルトワ伯の王室祝典に寄せるサンフォニー」を聴くと、1730年作でも 充分通じる保守的作風で痛快だった。この人の息子のオペラも早く復活 して欲しい。
ガスマンのオペラの音盤は、La Contessina(BR 100 252/3)。器楽曲集も 1枚あって、Jecklinというレーベルから出ていました。 フランスものでは、モンドンヴィル(1711-72)の「パフォスの祭典」やフ ィリドール(1726-95)の Le Sorcier(ARION ARN263608)などのオペラ作品 が録音されていますね。「パフォスの祭典」はルセの指揮で国内発売もさ れました。モンドンヴィルは、他にもグラン・モテなど複数の録音があっ たと記憶します。
205 :
名無しの笛の踊り :2006/12/24(日) 17:57:36 ID:hXldn55/
どうも〜 モンドンヴィユは凄く好きな作曲家。 パストラル・エロイク『ティトンとオーロラ』(1753)が特に好み。 もっとも、惜しくも1772年に没してしまったので、ラモー様式のその後 を観察するには彼だとやや資料不足な観が。 それに対してアントワーヌ・ドーヴェルニュ(1713〜1797)のほうは 長命で革命も生延びているので、この人の作品は興味深いです。 ただこの人は『交換結婚』みたいな作品もあったりイタリア様式に浮気 したりして、純血フランス様式の代表者といえるのかは疑問もありますね。 でもコンセール・ド・サンフォニー集は、完全なフランス様式で かなり良かった。
>>198 モーツァルトのピアノ三重奏曲は比較的録音が少なく、しかも古楽器の演奏に
なるとかなり限定されてきますが、いくつか紹介します。
・The Mozartian Playersの全集(HMU907033.34)
・シフがフォルテピアノで演奏した1枚(TELDEC 4509-99205-2) K.502,498,542の3曲を収録。
・クリストファー・カイトがフォルテピアノで演奏した1枚(Meridian CDE84136) K.498,548を収録。
・Abegg Trioの全集(TACET)
207 :
名無しの笛の踊り :2006/12/25(月) 01:18:10 ID:mpZRK43k
≫206 どうもありがとうございます。 やっぱりモーツァルトのピアノトリオの古楽器での録音はどうしても少なくなりますね。 彼の曲としてはいまいちパッとしない作品が多いジャンルなので、仕方ないのかもしれません。 とりあえず紹介してくださった録音、調べてみます。
コレギウム・アウレウムのメンバー(?)が演奏した音盤もあったな。
ようやくモーツァルト・フィーバーの年も終わるね。 個人的には、没後200年(1991年)のときのほうが盛り上がった気がするけ ど、当時は聴けなかった多くの作品が発掘されたことは確かだし、モーツァル ト・ブームの副産物として、同時代人作曲家の音楽にも光が当てられるように なれば、それはそれで良かったと思う。 年末なので、「レクイエム」の話題を少々 コジェルフのレクイエムが発売されたようだね。年明けには入手できそう。 モーツァルトを追悼するために演奏されたと言われるロゼッティの作品は、ま だ音盤にならないのだろうか? ミヒャエル・ハイドンの未完成作品を補筆完成させたレクイエムを録音するく らいならば、ロゼッティの作品を聴いてみたいのだが。
210 :
名無しの笛の踊り :2006/12/31(日) 02:36:53 ID:jJH7ozns
個人的にはミヒャエル・ハイドンの2番目のレクイエムMH559をもっと録音して欲しい。
コンチェルト・ケルンが演奏したミスリヴェチェクの交響曲集を聴いた。 以前の同団体の演奏と比較すると、ゴリゴリ感がなくなったというか、角が取 れて聴きやすくなった気がする。それをもって個性がなくなったと思うのは、 個人の好みの問題だけど。少なくとも、ミスリヴェチェクの作品をとても新鮮 な響きで聴けて満足した。 ただし、あのジャケットの絵はいただけないな。アルヒーフというレーベルが どこに向かっていくのか知らないが、店頭では見落としてしまう人がいるに違 いない。
212 :
名無しの笛の踊り :2007/01/01(月) 19:35:12 ID:rM/1a6vR
>165さんへ クロンマーの変ホ長調のコンチェルトはモーツァルトのと比べても遜色ないと 思います。
コジェルフの新譜は、よく見たらミサ曲のようだね。「レクイエム」はツァッ ハの作品だ。 カール・シュターミッツのオーケストラ四重奏曲と唯一現存するピアノ協奏曲 ヘ長調を聴いた。結構いい感じ。
ボストン・バロックのグルック「トリドのイフィジェニー」は、同曲の古楽器 初演奏録音らしい。これまではガーディナー盤を愛聴していたけど、この演奏 は「オルフェオ」のベルニウス盤と並ぶすばらしい演奏だ。 やはり、グルックも古楽器演奏によって真価が発見できる作曲家の一人なのか も。
215 :
名無しの笛の踊り :2007/01/06(土) 17:36:41 ID:Rz0Pl6Hz
>>212 クロンマーのクラリネット協奏曲は、意外に録音が少ないですね。クラーヴェ
ス盤を耳にした覚えがあります。
この人は交響曲も残しているけど、いまのところ3曲くらいしか録音されてい
ないようだし。声楽曲の録音にいたっては皆無か?
216 :
名無しの笛の踊り :2007/01/06(土) 19:16:43 ID:L63tdkUD
215さん クロンマーのクラリネット協奏曲はクラーヴェス盤以外にナクソスからも 出ていますね。こちらは2本のクラリネットのための協奏曲2曲とカップ リングだったと思います。それから変ホ長調のだけなら、ブリリアントの クラリネット協奏曲集(3枚組)に、モーツァルト、クルーセル、コジュ ルフ、シュポーア、ウェーバーらの作品とともに収録されていたと思いま す。 ナクソスからはクラリネット四重奏曲集も出ていたと思います。 あとはたしかクラーヴェスだったと思うのですが、オーボエ協奏曲集(3 曲)と、あと、レーベルは忘れてしまいましたが協奏交響曲が収録された 盤があったと思います。
217 :
名無しの笛の踊り :2007/01/06(土) 19:41:20 ID:Rz0Pl6Hz
>>216 ナクソスやブリリアントからも出ていましたか。216さんが特にお勧めなのは
変ホ長調の曲ですか?
ナクソスの管楽器のパルティータ集(3枚)は所有しています。このジャンル
はモーツァルトをはじめアントン・ライヒャやダンツィその他の作品が多数録
音されていますが、個人的にはクロンマーの作品がもっとも好きです。
クロンマーでは、クラーヴェスにフルート協奏曲の録音もあったと記憶します。
最近、Pan Classicsのフルート、クラリネット、ヴァイオリンのための協奏交
響曲ニ長調と2本のクラリネットのための協奏曲をカップリングした音盤を聴
きました。
また、TUDORというレーベルからも、クロンマーの作品集が何枚か出ていますね。
218 :
名無しの笛の踊り :2007/01/07(日) 22:04:41 ID:G3Q04HHE
>>216 さん
そうでした。TUDORというレーベルからオーボエ協奏曲2曲と2本のオーボエの
ための協奏曲が収録されている盤が出ていますね。
Pan Classicsレーベルから出ているフルート、クラリネット、ヴァイオリンのた
めの協奏交響曲ニ長調と2本のクラリネットのための協奏曲をカップリングした
盤は、私も持っていますよ。
クラリネット協奏曲では、私は個人的には第一番と通称されている変ホ長調の曲
が非常にブリリアントな感じで好きですね(2本のクラリネットのための協奏曲
にも変ホ長調の曲がありますが)。あたかもフンメルのトランペット協奏曲を思
わせるような感じの雄大な曲想が気に入っています。
>>218 クロンマーの作品では、交響曲第1番ヘ長調作品12と協奏交響曲をカップリン
グした音盤(NESL0003-2 031)もありますね。
ボヘミア系作曲家の協奏曲には、雄大な曲想で開始される作品が多いと感じま
すが、ヨーゼフ・フィアラのオーボエ協奏曲変ロ長調など、ほとんど無名に近
い曲ながらすばらしい作品なので、もしまだであればぜひ聴いていただきたい
ものです。以前に国内で発売された「ムジカ・アンティカ・ボヘミカ・シリー
ズ」の1枚「ボヘミアのオーボエ協奏曲集」に含まれていました。他にはクロ
ンマーやツァッハの作品をカップリングしています。
220 :
名無しの笛の踊り :2007/01/07(日) 22:36:53 ID:G3Q04HHE
211さんが前に書かれているコンチェルト・ケルン演奏のミスリヴェチェク 交響曲集を今日買ってきました。確かに211さんが仰っているとおり、以前 のような「ゴリゴリ感がなくなった」ですね。ミスリヴェチェクの交響曲をは じめて聴きましたが、とてもすばらしい作品でした。今後も少しミスリヴェチ ェクの作品を集めてみようと思います。このアルヒーフ盤は、以前にシャンド スから出ていたバーメルト指揮ロンドンモーツァルト・プレイヤーズによるも のやCPOから出ている交響曲・序曲集とは収録曲は重複しているのでしょう かね?。もし、そうならそうで聞き比べが出来そうだと思ったもので。 しかし、211さんが仰るとおり、あのジャケットデザインにはびっくりです ね。アルヒーフから前に出たモーツァルト管弦楽作品集のジャケットデザインもな かなか「斬新」ではありましたが。
221 :
名無しの笛の踊り :2007/01/07(日) 22:45:41 ID:G3Q04HHE
>>219さん 貴重なご教示有り難うございます。 ヨーゼフ・フィアラのオーボエ協奏曲変ロ長調ですね。今度、捜してみます。 私は実は、ブリリアントの「ロマッティック・クラリネット協奏曲集」 という三枚組の廉価盤ではじめてクロンマーの協奏曲第1番を聴いて それ以来、クロンマーの作品を買い集めました。この盤を買ったのは、 クルーセルのクラリネット協奏曲が三曲収録されていたからで、それが 目当てだったのですが、コジェルフとクロンマーの曲は思わぬ収穫でし た。
>>220 ミスリヴェチェクの作品でしたら、石川静さんが独奏のヴァイオリン協奏曲集
をお勧めします。以前に国内盤では3枚で発売されましたが、現在では2枚に
まとめた輸入盤が比較的安価で入手できます(スプラフォン・レーベル)。
この人の作品では、チェロ協奏曲なども楽しいですね。
デンオンの「クレスト・シリーズ」が新たに発売されましたが、今回のライン ナップの中で「古典派時代のオーボエ四重奏曲集」(No.325)は、古典派ファ ン必聴の隠れた名盤です。選曲、演奏、録音とどれをとっても文句のつけよう がありません。これが1000円なんて・・・(私はデンオンの社員ではありませ ん。念のため)
224 :
名無しの笛の踊り :2007/01/07(日) 23:49:17 ID:G3Q04HHE
>>222 さん
またまたご教示誠に有り難うございます。ミスリヴェチェクのヴァイオリン協奏曲
集ですね。これも探してみます。
ヨーゼフ・フィアラの作品は、ハインツ・ホイリガーが入れていたフィリップス盤
の変ホ長調のイングリッシュ・ホルン協奏曲は持っていますが、変ロ長調のオーボ
エ協奏曲はまだ聴いたことがないので、是非、聴いてみます。ホリガーの盤は、ク
リスティアン・バッハのオーボエ協奏曲とフンメルの変奏曲とカップリングされた
廉価盤です。
>>224 ホリガー盤は私も所有しています。クリスチャン・バッハの協奏曲も捨てがた
い魅力がありますね。
管楽器のための協奏曲でしたら、ドヴィエンヌやヴァンハルのフルート協奏曲
(ミスリヴェチェクも1曲録音あり)、ブレヴァールの協奏交響曲、ロゼッテ
ィのホルン協奏曲、カール・シュターミッツの各種協奏曲&協奏交響曲、メル
カダンテのフルート協奏曲などなど魅力的な作品がたくさんありますよ。モー
ツァルトと同時代にこんな素敵な音楽が書かれていたなんて、と聴いていて嬉
しくなります。
このスレ盛況ですね。楽しい〜 クロンマーのクラコンや交響曲ってモダン楽器の録音ばかりなのが残念。 クロンマーの変ホ長調のクラコンは昔聴いてかなり感動。時代のせいも あるけどモーツァルトのよりロマンティックですね。 ミスリヴェチェクのVLコンチェルトは石川盤とHyperionで録音してた 4番変ロ長調しか聴いたことないが、この4番の中間楽章が個人的に 凄く好き!。聴いてて切なくなるw VLコンチェルトでは最近聴いたパスカル・ピエルタン(1754〜1833)の 変ロ長調もけっこう良かった。
俄かにクロンマー・ブームですね。TUDORの弦楽四重奏曲集は一聴の価値 がありますよ。 ところで、クロンマーはフィアラの作品とカップリングされるケースが多いの ですが、もう一人忘れてならない作曲家にフランツ・ダンツィがいます。 ダンツィはモーツァルトに傾倒していたことで知られ、事実彼の作品を聴いて いるとそれがよくわかります。珍しい編成のピアノと管楽器のための五重奏曲 は3曲も残しているし、フルート協奏曲二短調の開始部分はどこかで聴いた曲 そっくりだったりします。 もっとも、私はバウマンが演奏したホルン協奏曲でファンになったのですが、 この人の交響曲は存在を知りません。声楽曲も録音がなさそうですね。
ダンツィはイタリア系ドイツ人でマンハイム楽派の1人ですね。 この人の曲は管楽器ものしか聴いたことないな。 イタリア系でマンハイム楽派というとトデスキ兄弟とかもいたと思う けど、古いLP以外では音盤は持ってないな〜 マンハイム楽派の声楽曲の録音は少ない感じですね。 でも初期の大物ヨハン・シュターミッツのミサ曲とかはかなり良かった。 構成がしっかりしてて、あまりダレない。器楽曲だけじゃない才人 だと思った。
ちょっと前に出たアリアーガ(1806-1826)の声楽曲集が良かったので、久し ぶりに弦楽四重奏曲を聴いてみたら、これもすばらしい。本当に若死にが惜 しまれます。ちなみに、弦楽四重奏曲集は、ラズモフスキィSQ(1st vnは サイモン・スタンテージ)の演奏。
>>228 マンハイムでは、ドイツ語のジングシュピールやミサ曲が盛んに演奏されてい
たらしいのに、録音は少ないですね。ホルツバウアーの声楽曲などは、録音が
あるのでしょうか? 確か、カール・シュターミッツもミサ曲を作曲していた
気がしますが。
このスレで既出だと思うけど、ジングシュピールの最初期の作品で イグナツ・ホルツバウアーが作曲したものの録音がCPOから出てるよね。 マンハイム楽派のオペラ・宗教曲って凄く興味深いですね。 18世紀のオペラはイタリア一辺倒みたいな言い方がよくされるけど、 実は230さんが仰るように18世紀にはドイツ語オペラもかなり盛ん なんですよね。
CD棚を探してみたら、いくつかありました。 ホルツバウアーのオペラ録音は「ギュンター・フォン・シュヴァルツブルク」 ですね。その他には、アントン・シュヴァイツァーの「アルチェステ」の録音 もあります(マルコポーロ)。 ホルツバウアーのミサ曲ハ長調は、「モーツァルトとマンハイム」(Carus83.141) に入っていました。 ニコロ・ヨンメリやフォーグラーの作品も含めるのであれば、まだいくつか 音盤がありそうですね。
そういうとサリエリはイタリア語だけじゃなくて ドイツ語やフランス語の歌曲も書いてるね。 マンハイム楽派のフォーグラーによる「バイエルン愛国交響曲」(1806) の音盤ってさすがに無いのかな? 声楽つき交響曲としては最初期の 作例なのに。
>フォーグラーによる「バイエルン愛国交響曲」(1806) そんな曲があるとは初耳です。イエナの戦いと関係あるのかな? フォーグラーは、レクイエムくらいしか知らないけど、モーツァルトが滅茶苦 茶に貶した人だったような気が・・・
ジュリアーニとホフマンが作曲したヴァイオリン、ヴィオラ、マンドリン、リ ュートのための四重奏曲集という珍しい楽器の組み合わせを録音した音盤 (PAVANE ADW 7224)を聴いています。 古典派の作曲家は、あまりマンドリンの曲は残していないようだけど、しっと りした音色に心が安らぐね。
236 :
233 :2007/01/09(火) 22:25:03 ID:RKNlHNID
>>234 1806年のイエナとアウエルシュタットの戦いは、フランス軍と
プロイセン軍との戦いなので、この曲とは直接には関係ないようにも見える
んですが、詳しいことは私も知りません。
バイエルン選帝侯領(のち王国)は1778年に、あのマンハイム楽派の
雇い主プファルツ選帝侯が継承したので、マンハイム楽派の末期の
活動拠点はミュンヘンに移っているんですよね。フォーグラーの弟子の
1人ヴィンターはミュンヘンの宮廷楽長になってるし。
北ドイツの新教のプロイセンと、南ドイツの旧教のバイエルンでは、
さほど接点はないかもしれないけど、フランス革命やナポレオン戦争
がドイツ人の民族意識を刺激したことは事実でしょうね。
イエナで思い出したけど、通称「イエナ交響曲」の作曲者フリードリヒ・
ヴィット(1770〜1836)の「トルコ交響曲」イ短調(第6番)は面白い
音楽だった。
>>236 ひょっとしたら、ヴァヴァリア出身の部隊がフランス軍(!)の一員としてイ
エナ=アウエルシュタットの戦いに参加していた可能性もありますが、作曲年
から考えるとそれ以前の出来事(たとえば前年のアウステルリッツの戦い)が
関係しているかも知れませんね。
238 :
233 :2007/01/09(火) 23:27:09 ID:RKNlHNID
バイエルン出身のフランス軍兵士ですか。ババロワ部隊なんて呼ばれて たのかな。 ちなみに、フォーグラーに師事したヴィンターも 声楽付き交響曲(1814年頃)を作曲してて、こちらのほうは戦争と関係 あったような記憶があります。
>>238 1814年だとフランス国内戦役ですね。この頃だと、バイエルンの人たちは
プロシア軍(あるいはオーストリア軍?)の一員だったかも知れません。
当時はまだ、今日的な国家の概念が曖昧でしたから。
ヴィンターの曲は、あまり耳にした記憶がありません。管楽器の協奏曲ぐら
いかなあ。ヴィットと混同してしまいそうだ。
240 :
名無しの笛の踊り :2007/01/11(木) 17:49:35 ID:rO2YC8Gs
>ダンツィはモーツァルトに傾倒していたことで知られ、事実彼の作品を聴いて >いるとそれがよくわかります。 >フルート協奏曲二短調の開始部分はどこかで聴いた曲そっくりだったりします。 仰るとおりですね。 私は、ブリリンアントレーベルから出ている「フルートコンチェルト」という 5枚組のアルバムで初めてこの人の作品を知りましたが、ニ短調のフルート協 奏曲(第二番)にはびっくりしました。ほんとモーツァルトの超有名なニ短調 ピアノコンチェルトに曲想がそっくりなんですから。 このブリリアントの5枚組アルバムは、他にも古典派の作品が目白押しでうれ しいアルバムでした。ダンツィはあとナクソスから出ているファゴット協奏曲 集のアルバムを聴いたことがあります。 あとアルティ・ノーヴァレーベルから出ている「マンハイム楽派」という五枚 組のアルバムにもシュターミッツはもとよりダンツィやフィアラなどの作品が 収録されていて、コストパフォーマンスのよいアルバムですね。
241 :
名無しの笛の踊り :2007/01/11(木) 18:59:34 ID:rO2YC8Gs
古典派の作品を探していると、案外、ブリリアントとかアルティノーヴァ とか廉価盤のメージャー処レーベルの盤が充実していることに改めて気づ かされます。ナクソスはもう言うまでもありませんね。 ブリリアントにはジュリアーニのギター協奏曲全集とか、最近出たプリク シのオルガン協奏曲全集とか、バロック後期まで上がるのかも知れません がモルターのトランペット協奏曲全集とか、結構、食指を動かされる企画 が少なくないような気がします。 アルティノーヴァレーベルも、ロゼッティの交響曲集やホルン協奏曲集、 レオポルド・モーツァルトの交響曲集、マンハイム楽派の組物など、 安い価格でマニアックな曲が聴くことが出来てありがたい限りです。
仰るとおり、近年のナクソス、ブリリアント、アルテ・ノヴァといった廉価盤 レーベル(?)のマイナー古典派アイテムの充実ぶりには、目を見張るものが ありますね。演奏の質もメジャーと比べて遜色がなくなってきていると思いま す。元々、マイナーな曲を聴く場合、演奏は二の次で実際の音として聴けるだ けで満足していた部分もありましたが、最近は驚くほどすばらしい演奏に驚か されることしきりです。ブリリアントで進行中のボッケリーニ弦楽五重奏曲全 集など、これらのレーベルでなければまず不可能な企画だったでしょう。 ダンツィは、フルート協奏曲第1番もモーツァルトを連想させる、哀感に満ち た隠れた名曲だと思います。
243 :
名無しの笛の踊り :2007/01/11(木) 21:19:47 ID:rO2YC8Gs
ダンツィ、いいですね。 ほんとうにモーツァルトを思わせる流麗ななかにも悲哀を感じさせる曲想。 あと、最近聴いた中では、エーベルの交響曲ハ長調が、モーツァルトのハフナ ー交響曲そっくりの曲想で驚きました。コンチェルト・ケルンが入れたテルデ ック盤で聴きました。 最近のナクソス盤では、ヴァンハルのヴァイオリン協奏曲集とC.シュターミッツ のオーケストラ四重奏曲集が出色であったように思います。
ゲーベルのM.ハイドンの「アンドロメダとペルセウス」のCD聴いた人いる?
245 :
233 :2007/01/13(土) 22:23:59 ID:3sup4N6j
アルテ・ノヴァ盤の「マンハイム楽派」(5枚組)は、
貴重な曲を収録してるよね。収録曲中、
@ゲオルク・フリードリヒ・フックス(1752〜1821)作曲の
協奏交響曲 変ホ長調
Aフランツ・アントン・ディムラー(1753〜1827)作曲の
クラリネット協奏曲 変ロ長調
Bペーター・フォン・ヴィンター(1754〜1825)作曲の
協奏交響曲 変ロ長調
Cフランツ・タウシュ(1762〜1817)作曲の
クラリネット協奏曲 変ホ長調
Dマテウス・ブラシウス(1758〜1829)作曲の
クラリネット協奏曲 ハ長調(第1番)
Eヨーゼフ・フィアラ(1748〜1816)作曲の
クラリネット、イングリッシュホルンの協奏曲 変ロ長調
Fヨハン・セバスティアン・デマル(1763〜1832)作曲の
クラリネット協奏曲 変ホ長調
の7曲が世界初録音だね。19世紀後期〜20世紀初期のヴィーンの
保守派作曲家と同じ姓のフックス(バロック時代のフックスとは別人)
の曲は初めて聴くけど、冒頭楽章ではマンハイム風クレッシェンドも
あるしなかなか楽しい曲。
そういうとダンツィもフォーグラーに師事してるんだね。ダンツィはその後
やり手のヴィンターのもとでは居心地が悪く、事実上追い出されて
しまったらしい。
>>244 あの音盤、元MAKのゲーベルが指揮してるの?
本当に、最近は存在すら知らなかったマイナー作曲家のマイナー作品を実際の 音で聴けて嬉しい限り。 クラリネットは木管楽器の中では出現が遅かったらしいけど、クラリネット協 奏曲は当時の作曲家なら誰でも手がけたくなる(あるいは注文がくる)ような メジャーな分野の1つだったのだろうか? かつては、モーツァルトの協奏曲が耳にできるほとんど唯一の存在だった時代 もあったが、近年に録音されている木管楽器の協奏曲では、もっとも曲数が多 い気がする。 それとも、クレッカーなど現代のクラリネット奏者がマイナー曲の掘り起こし に積極的だからなのか?
247 :
名無しの笛の踊り :2007/01/14(日) 14:54:39 ID:8iX0HORY
オーボエ協奏曲が有名なオーボエ奏者・作曲家のルブランも マンハイム楽派だっけ!? マンハイム楽派の人材の充実ぶりは異常なぐらいだな。 同時期のヴェルサイユよりも凄いかも。 マンハイムはモーツァルトが賞賛した話ばかりが取上げられがちだが、 当時の基準でモーツァルトなんかより遥かに大物の文化人と言っていい 詩人・文学者のクロプシュトック(1724〜1803)や ヴィーラント(1733〜1813)も絶賛してるんだよね。ちなみにヴィーラント は、ゲーテがヴァイマールの宮廷に招かれる前にそこの宮廷でも活動したこ とのある人。18世紀ドイツ文学史では必ず出てくる大物。クロプシュトック も、ゲーテの『若きヴェルテルの苦悩』(1774)にその詩が登場する。 1720年頃から造営されたマンハイムの選帝侯宮殿は、ドイツでは(ドイツ語 圏じゃなくて)最大級の規模の宮殿建築であって、その財力の凄さが偲ばれ る。それに対し、ヴィーンのホーフブルクやシェーンブルン宮殿は、 神聖ローマ皇帝=ドイツ王 の宮殿にしてはこじんまりしている印象。 ヴェルサイユに劣後するのは仕方ないが。
アルヒーフから、ずばり「マンハイム楽派」というタイトルの2枚組が出てい た。リヒター、シュターミッツ父、カンナビヒ、フィルツ、ホルツバウアーの シンフォニアと協奏曲を集めたもの。国内ではLPが発売されていたが、CD は輸入盤のみ。同シリーズに、「初期ウィーン古典派」(モン、シュタルツァ ー、デイッタースドルフ、アルブレヒツベルガー、ヴァーゲンザイル、サリエ リ、ツィンマーマン、ヴァンハルの作品を収録)やルブランのオーボエ協奏曲 集(6曲)もあった。
古典派が最も優れているから クラシックがクラシックと 呼ばれているんだよね
250 :
名無しの笛の踊り :2007/01/20(土) 22:23:52 ID:aAB8aTje
ワーグナーの初期作品「彷徨えるオランダ人」を古楽器演奏で 世界初録音したヴァイル指揮カペラ・コロニエンシスは、 クリスティアン・バッハのカンタータ『エンデュミオン』も録音してるん だね。未聴なんだが。 ダヴィッドの弟子の1人アンヌ・ルイ・ジロデ(1767〜1824)の作画 による官能的で妖美な雰囲気の『エンデュミオンの眠り』(1793年サロン に出品。現ルーヴル所蔵)をジャケに使ってるのがソソる。 シロデは当時の定番と言っていい古代神話が題材の絵画のほか、 同時代のロマン主義の文学者シャトーブリアン(1768〜1848。ブルターニュ の貴族の家系の出)の小説の場面の絵画化もしたりしてて、 クラシックのジャケにもよく作品が使われているね。
251 :
名無しの笛の踊り :2007/01/21(日) 11:41:04 ID:kUYIjDby
>>248 その音盤もしやカメラータ・ベルンとかいうモダン楽器の団体の録音
でしたっけ?だとしらLPで持ってる。懐かしい〜
でも、肝心の演奏の質が、現在からみると余りにも?????で、作品
の魅力を殺いでましたね。あのシリーズ、当時としては貴重な選曲
だったのは評価するけど、ピリオド奏法を一顧だにしないデリカシーの
無い駄演のせいで、「マンハイムや前古典派は退屈」という誤解・偏見を
定着させた諸刃の剣だったような気がする。事実、自分も当時は資料的価値
だけで聴いてたな〜w
252 :
名無しの笛の踊り :2007/01/21(日) 15:55:22 ID:s1Ftui8l
フンガロトンから出ているプレイエルの弦楽協奏曲集から、チェロ協奏曲全集 (2枚組)とヴァイオリン協奏曲集を買ってきて聴いていますが、これがとて もイイ!。サン・ジョルジュのヴァイオリン協奏曲ばりに旋律が良く歌ってお り、古典派ヴァイオリン協奏曲のなかでも出色だと思いました。 チェロ協奏曲の方は、まじでハイドンの第2番やボッケリーニの一連の作品と 比べても遜色ないと思いました。 もっともっと知られていて良い曲と感じました。
253 :
名無しの笛の踊り :2007/01/21(日) 16:00:35 ID:s1Ftui8l
247さん>> マーラーが復活交響曲でクロプシュトックの詩を使用していますね。
254 :
名無しの笛の踊り :2007/01/21(日) 16:32:26 ID:s1Ftui8l
245さん>> CPOから出ているディーター・クレッカー・エディションVol.10協 奏交響曲集もいいですよ。 クルーセル、シュナイダー、ダンツィ、ホフマイスター、リッター、ヴ ィンター、プレイエル、ホフマイスター、コジェルフらの作品が収録さ れています。 演奏はアイオナ・ブラウン指揮のコンソルティウム・クラ シクム。クラリネットはディーター・クレッカーです。もともとEMI の音源だったようです。
昨日マリー・アントワネットの映画を観た。 実物のヴェルサイユ宮殿を使用した映像は見応えがある。 K617レーベルがゴセックの「死者のためのミサ」を録音した 王室礼拝堂も出てきた。 細かい事言うなら、ヴィーンのウンテレス・ベルヴェデーレ宮殿 (宮廷建築家ヒルデブラントがオイゲン公のために設計)の外観 の映像が出た直後の室内の映像は、この宮殿の内部ではなく、 パリのオテル・ド・トゥールーズのギャルリーだと思う。 ブルボン王家の一族トゥールーズ伯の邸宅でレジャンス様式 (初期ロココ様式)のインテリアの代表作として、これも建築史 ではおなじみの建物。 そういうと、アントワネットに近侍する女官長のような役で ノアイユ伯爵夫人という人が出てきたが、 パリであのカール・シュターミッツが仕えたルイ・ド・ノアイユ公爵 の縁者なのか。ハープ奏者・作曲家のクルムフォルツがソナタ集を 献呈したランバル公爵夫人も当然出てきてた。 この映画、アントワネット自身が作曲した歌曲や、劇場ではラモー らしき聴き覚えのあるオペラのエールが出てきたりして、一定の拘り はあるようなのだが、非クラシックの音楽もガンガン流して音楽的 に支離滅裂なため、綺麗な映像とは対照的に、非常に格調に欠ける。 映画としては全然感動できなかった一因はそれかも。特に朝の儀式 のシーンでヴィヴァルディの協奏曲「アッラ・ルスティカ」 (よく田舎風と訳されているが「粗野な」とでも訳すほうが適訳?) をモダン楽器の演奏でしつこく流すのには辟易する。 全然ヴェルサイユに似合ってない。
音楽に拘った映画っていろいろあると思うけど、
アマデウスや最近のベートーヴェンの映画でも、音楽が重要なアイテム
の筈なのに、何の迷いもなくモダン楽器使ってるのには失望させられる。
リュリが主役の「王は踊る」はその点、ゲーベルを起用してピリオド楽器
でやってくれていて良かった。
音楽とは直接関係ない映画なのに、じつにさり気無くピリオド楽器を
使ってるこだわり映画に『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』
があるね。トムクルーズとブラピの競演キャ〜!! 的なミーハーな鑑賞
も充分おkだけど、貴族の夜会の音楽やピアノフォルテがしっかり
ピリオド物で泣かせる。この映画は音楽だけじゃなくて、
インテリア・美術やファッションの時代考証が実に正確かつ凝っていて、
芸術通が観ても凄く楽しめる。冒頭で流れてる音楽なんかも、
古楽のテイストを取り入れた現代の曲だとは思うが、ヴィオールらしき楽器
の音色が聴こえてくるのに感動してしまう。
そうそう、この映画でクローディアの役で出てる少女の女優が、まさに
今公開中のマリーアントワネットの映画のアントワネット役なんじゃ
ないかな??いずれにせよ、実物にあまり似てない女優の起用は疑問では
ある。
>>254 さん、情報どうもです。シュナイダーはフリードリヒ・シュナイダー
(1786〜1853)ですか?
映画アマデウスの中で、モーツァルトが自分の家から運び出したピアノを使用 して屋外演奏会を行っているシーンがあるけど、このときのピアノの音は現代 ピアノの吹き替えなのだろうか? サントラ盤の演奏はブレンデルになってい るが・・・
>>251 カメラータ・ベルンの演奏です。
あの当時は、ピリオド楽器による演奏はどちらかといえば珍しく、実験的な試
みとしての要素が強かったようですね。
こんなことを書くと怒る人がいそうですが、同じアルヒーフ・レーベルでは、
ロマン派の作品と錯覚しそうなカール・リヒターによるバッハやヘンデルの重
厚な演奏が名演と呼ばれる時代でした。
良スレほしゅ
260 :
名無しの笛の踊り :2007/01/28(日) 18:02:24 ID:IbvAMv8r
ギター奏者・作曲家のフランチェスコ・モリーノ(1768〜1847) の三重奏曲を集めた音盤を聴いたが、カルッリらと同様、 明快な古典派風音楽だった。 あとインディオ系作曲家たちが1790年当時のスペイン王妃に捧げた声楽曲を 集めた音盤を聴いた。これはビックリ!!! バロックはおろか… もっと古い、ルネサンス時代ふうの音楽。つまりスペイン黄金時代の 16世紀の音楽と偽っても充分通用しそうだ。 大体、ビャランシーコってルネサンス期のスペインでよくあるジャンル で、フランスで言うシャンソンのようなものの筈。それが何で・・・ 1790年と言えば、フランス革命勃発直後、音楽も古典派様式が欧州中に 浸透し、ロマン主義的な傾向も強まっていた時代だというのに。 でもルネサンス期の音楽も好きなので、個人的には楽しめた。
261 :
名無しの笛の踊り :2007/01/28(日) 20:25:31 ID:IbvAMv8r
あ、そうそう、れいのマリー・アントワネットの映画に、 「黒い騎士」と呼ばれて厚遇されたというサン・ジョルジュとも解釈できる 人物が登場してた。話の本筋に全然関係ないワンシーンだったけど。 ホントにサン・ジョルジュとして登場させたのかどうかは不明だが、 ピアノを弾いてたので、その可能性もゼロではなさそう。
皆さんに質問します. 前古典派の作曲家 Matthias Georg Monn (1717-1750)は,現存で 世界最古のメヌエットつき4楽章交響曲(ニ長調, 1740)を作曲された そうですが,録音はされているのでしょうか?
>>262 cpoのモン交響曲集には二長調の曲が1曲含まれているけど、これは3楽章だね。
264 :
262 :2007/02/03(土) 13:21:05 ID:1blBhIE2
>>263 Monnは,この時代の器楽音楽の発展に重要な役割を果たしたことで,
気になっている作曲家です.
MonnのCDは4枚「veritas(EMI) 7243-5-45403-2-5, CPO 999 273-2, CPO 999 391-2,
Erato WPCS-5887 (これには変ホ長調 メヌエットつき4楽章が入っていますが,
様式が新しいので多分,弟のJohann Christoph Monn(1726-1782)の間違いかと?)」
ほど持っているんですが,いずれも該当の曲が入っていませんでした.
歴史的に重要な曲ですので,録音があれば一度聞いてみたいと思っています.
話が変わりますが,Monnはチェロ(ハープシコード)協奏曲 ト短調(CPO 999 391-2)
が名曲ですね.
265 :
名無しの笛の踊り :2007/02/03(土) 14:39:16 ID:xSsXW0BG
モン(兄)は、宮廷建築家フィッシャー・フォン・エルラッハが設計した バロック様式の教会カールスキルヒェでオルガン奏者してた人だね。 たしかマンハイム楽派初期の大物ヨハン・シュターミッツと同世代で、 若くして没したのも共通してるけど、シュターミッツと比べると作風は だいぶ保守的に感じる れいのカメラータ・ベルン(ケルンじゃないよ)が昔録音してた ヴァイオリン協奏曲は、CPOで古楽器の録音もあるね。この曲は結構好き。 チェンバロ協奏曲もなかなかいい。個人的にはヴァイオリン・ソナタと チェンバロ・ソナタあたりを録音して欲しい。 「シンフォニア ニ長調」(1740)は交響曲の歴史とかでよく言及されて いるけど、録音がないせいで伝説?の曲という感じだよね。 私見だけど、マンハイム楽派ほど斬新な作風じゃなくて、例えばボイスの シンフォニアとかに近い作風なんでは、という気がする。 モン(弟)作曲のシンフォニア(メヌエット楽章を含む)の録音もあった と思うけど、こちらはより古典派的な、1760年代又はそれ以降のような 作風だった記憶がある。
266 :
262 :2007/02/04(日) 12:25:16 ID:LogXGxil
>>265 うーん,例のメヌエットつき交響曲ニ長調(1740)は,録音されていない
ようですね.せめて,最近のMozarteumのようにPDFで楽譜が出回って
いれば,雰囲気をつかむことができたのに残念ですね.
cpo 999 273-2によると,1749年頃の作曲群(ト長調,ニ長調,イ長調)よりも
早い時期の作曲群(2つの変ロ長調,変ホ長調)は,だいぶ保守的な感
(同年生まれのJohann Stamitz (1717-1757)と比べて)がありますので,
1740年のメヌエットつき交響曲ニ長調もその傾向がありそうですね.
ところで,マイナーな作曲家になりますと録音曲が少ないために,どうしても
その作曲家の固定観念がついてまわります.例えば,Johann Stamitzの声楽曲,
Johann Baptist Vanhal (1739-1813)の長調交響曲を初めて聴いたときは,
”この作曲家はこんな曲も作れるんだな”と驚いてしまいました.
cpoから出たフンメルのオラトリオを聴いた。 「天地創造」ばりの大曲を期待していたのだが、演奏時間50分と意外に短い。 曲の出来については、もう少し聴きこむまでコメントを控えたいが、資料的価 値の高さ故、レコ芸の外盤紹介で安田氏あたりがべた褒めするんだろうな。
268 :
名無しの笛の踊り :2007/02/10(土) 15:22:03 ID:iCPz0p2k
モーツァルトの周辺にいたボヘミアのドゥシークのピアノ協奏曲、クズだった。
ヨハン・シュターミッツについては、1750年代という早い時期から既に もろ古典派チックな音楽を量産してた人ってイメージで、 昔は自分は資料的価値がメインで聴いてました。 それでもギャラントなオーボエ協奏曲や「春」と題されるイ長調の シンフォニアなんかは、質の低いモダン楽器演奏でも充分堪能できる傑作 だと感じた。 比較的新しい音盤で、この作曲家のイメージをいい方向に塗り替える 「目からウロコ」の音盤と言えば PentaTone5186 028が挙げられると思う。もちピリオド演奏。 リヒターのシンフォニアとのカップリングで、ヨハンの作品は @4声のシンフォニア イ長調(1750年以前) A4声のシンフォニア ニ長調(1750年以前) B交響曲ニ長調Op.11-1より緩徐楽章 を収録。リヒターのシンフォニアは以前にも録音があるが、 ヨハンの収録曲中@Aは世界初録音ではなかろうか。
270 :
名無しの笛の踊り :2007/02/11(日) 12:13:44 ID:6wS6m7oM
クラウスの交響曲ってなんか惜しいね。 よく作り込まれてるのは分かるんだけど、その所為かどうもワンフレーズ余分な印象がある。 聴いた後ちょっと疲れる。かなりイイのになあ。
271 :
名無しの笛の踊り :2007/02/12(月) 00:48:18 ID:xzxasxpz
クラウスの短調交響曲はかなりイイと思う。 モーツァルトが作っていればなぁ、と思うこともあるが(w
知人の知人が書かれた本『フリーメイソンと大音楽家たち』が 国書刊行会から出版された。まだ入手してないが。 フリーメイソンと言えば、フランス革命とも浅からぬ関係がある。 革命期に登場した、数々の寓意と標章、例えばコンパス、三角定規、 太陽、月、理性の眼、三角形の祭壇など、メイソンのそれとの驚くべき 類似性が指摘されているね。 ちなみにジョニー・デップ主演で、ヴィクトリア朝時代の連続猟奇殺人事件 として名高い「切り裂きジャック」事件を描いた映画『フロム・ヘル』 では、メイソンが事件に関わってるという脚本(もちろん史実とは 認められていない)になってるね。 メイソンで音楽家と言えば、アントワーヌ・ファーブル・ドリヴェ (1767〜1825)も絶対外せない。この人は音楽をピタゴラスの原理を援用 して理論化したり、南仏語ラング・ドックの研究をしたり、小説書いたり、 カバラ(ユダヤ教神秘思想)の研究をしたりと、その驚異的な活動範囲 はドイツのETAホフマンをも凌駕する。 幻想・神秘はドイツの独壇場というイメージが強く、理性の国フランス では希少な印象が強いが実際はそんなことないね。「書痴の国」とも言われる だけあって、奇妙な研究、珍説、珍本の類はフランスでも事欠かない。 この人は革命期にオペラを作曲しているが、その録音は今後に期待したい。
噂のイエナ交響曲を聴いた。演奏が古いためか内容は?だった。
作風が似てるということで、ベートーヴェンの初期作品だと勘違い されてた曲だよね>イエナ交響曲
ハイドン・シンフォニエッタ トウキョウの「ヴァンハル・疾風怒涛交響曲第 3巻」を聴いた。「世界初録音」と銘打っているが、どの曲も面白いし選曲が よい。特に、チェロ協奏曲イ長調はヴァンハル・ファン必聴かも。
277 :
名無しの笛の踊り :2007/02/14(水) 23:22:50 ID:/QLA+z8o
サン=ジョルジュやドヴィエンヌなどのフランス系古典派作曲家の曲は、優美 でエレガントな響きだな。むしろ、後期のモーツァルトの音楽などは、勇壮で 男らしいというか、ボヘミア的な泥臭さを帯びているように感じてしまう。
278 :
名無しの笛の踊り :2007/02/17(土) 16:33:06 ID:4IocJ+WV
ヴァンハルのチェロ協奏曲興味あるな〜 もう聴いた人羨ましい。 フランス古典派で思い出したけど、ゴセックの協奏交響曲ニ長調 (2台のハープのための)でピリオド楽器演奏の音盤ってあるんだろうか? ゴセックの協奏交響曲はVnとVcのためのニ長調しか聴いたことないな。 協奏交響曲(サンフォニー・コンセルタンテ)ってどうもパリが本場の ようだね。このジャンルではカンビーニ(1746〜1825)が有名だけど、 音盤はあまり多くはない気がする。でもこの人、奴隷にされてた仰天の 経歴や、ハイドンも真っ青の協奏交響曲82曲、弦楽四重奏曲114曲 という作品数が凄いな。未完や散失も合わせたら何曲になるのか。
279 :
名無しの笛の踊り :2007/02/17(土) 17:30:16 ID:6D9tWYPa
カンビーニが82曲も協奏交響曲を作曲していたとは知りませんでした。確か このジャンルは流行の期間が短くて800曲ほどしか作曲されていないはずだ から、一人で82曲はすごい。2番はカール・シュターミッツかクリスチャン ・バッハだろうか。余談だけど、モーツァルトが未完で残した2曲の協奏交響 曲は、完成していたら大傑作になっていただろうに、本当に惜しい・・・ カンビーニの協奏交響曲の録音は10曲にも満たないと思うけど、ピアノ協奏 曲なども結構よかったりするんだよね。モーツァルトが手紙にカンビーニ陰謀 説を書いたために印象悪そうだが、音楽自体はとても美しいのでもっと見直さ れてほしい。
協奏交響曲ってホント短命なジャンルだよね。 記憶が曖昧で自信ないけど、1770年頃から登場し始め、 1800年代の一桁(つまり1810年以前)で消滅したような。 ボッケリーニやハイドン(兄)も僅かながら作曲してるね。 このジャンルでは、アルザス地方ストラスブール出身の ヴィデルケール(1759〜1823)という作曲家・チェロ奏者も 当時有名でパリで活動し多作してたらしいけど、この作曲家の音盤は 室内楽ものしか見たことがない。 それはともかく、ハープを編成に含む協奏交響曲ってフランス らしくて妙にソソってしまう。 ロシアの宮廷作曲家ボルトニャンスキーによる、 Pfとハープのための変ロ長調(1790)も洗練されたパリの雰囲気 漂う優美な音楽だった。
>>280 そのハイドン(兄)へのオマージュとして,ヤナーチェクが同じ編成で書いてますね
曲名に含むだけなら,マルタン,ロージャ,ニーストレム,ウォルトンなど
近現代に復活した感があります.
そういえば,マルタンのはハープを編成に含むんじゃなかったっけ
>>281 マルタンという作曲家は18世紀フランスにもいて、珍奇な曲も書き
短命で没しているけど、そのマルタンは近代のほうですよね。
フランスと言えば、シモン・シモン(1735〜1787)なる妙な名前の
作曲家の「クラヴサン曲集第1巻」(1761)を聴いた。
世代的には古典派の人だが、音楽はクープランらの伝統を継承している。
このあたりにフランスの独自性があるようで、同時期のイタリアやドイツ
の鍵盤音楽とはだいぶ異なる印象。
それに、このシモンの曲はフランスらしさだけでは説明のつかない風変わり
さがあり、この時代の曲にしてはあまり優雅ではなく、けっこう激しい。
と言っても、この時期のフランス鍵盤音楽の音盤は極端に少ないため、
これが平均的なスタイルなのかそうでないのかは謎な感じ。
283 :
名無しの笛の踊り :2007/02/18(日) 21:19:29 ID:4rJfwzxR
モーツァルトのフルートとハープのための協奏曲も協奏交響曲といってよいで しょう。ドヴィエンヌ、ブレヴァール、ヴィオッティ、プレイエルなども美し い作品を残している。楽器の組み合わせのユニークさでは、コジェルフのトラ ンペット、マンドリン、クラヴィーア、コントラバスのための協奏交響曲だろ うね。
フランスのチェロ奏者・作曲家ブレヴァル(1753〜1823)も全部で何曲 かは知らないけど、協奏交響曲を作曲してるね。 1790年頃(と言えば革命の動乱のさなか)パリで出版された彼の オーボエとファゴットのためのヘ長調Op.31は、あのドヴィエンヌが フルートとファゴット用に編曲しているらしいね。 まあドヴィエンヌはフルート・ファゴット奏者だから当然かもしれないけど。 この人のファゴット・ソナタ集Op.24の音盤ってあったと思うが最近聴いて ないな。 ヴィオッティといい、プレイエルといい、パリで活躍したことのある作曲家 はこのジャンルに手を染めているケースが多いね。 そんな中でコジェルフが協奏交響曲、しかもかなり珍しい編成の曲(1798) を書いてるのはちょっと意外だが、傑作(個人的には)交響曲第10番 「フランス風」を書いたり、カール・シュターミッツのクラ協をパクった 可能性もあるなど、フランスでの流行には敏感だったのかも。
ブレヴァールは、7曲のチェロ協奏曲と10曲の協奏交響曲を残しています。 その中の何曲かは消失したようですが、ドヴィエンヌが編曲したフルートとフ ファゴット(原曲はオーボエとフレンチホルン)のための協奏交響曲ヘ長調op. 31と、クラリネット、ファゴット、フレンチホルンのための協奏交響曲ヘ長調 op.38の録音はあります(BNL112762)。この音盤にはドヴィエンヌのフルート、 オーボエ、ファゴット、フレンチホルンのための協奏交響曲ヘ長調がカップリ ングされています。
286 :
名無しの笛の踊り :2007/02/24(土) 09:39:40 ID:VFgKE1ii
ハイドン・シンフォニエッタのHPに年間の録音&発売計画が出ている。以前 に出した音盤も容易に入手できるようにしてほしいものだ。 ヴァンハルの交響曲全集を目指しているようだが、録音、選曲の意図や曲の背 景に関する情報が乏しい(というかライナーもない)ので、せっかくの学術研 究が生かされていない気がする。 応援しているので、頑張ってほしいな。
物知り博士君! 君はこのスレに住み着いていたんだね。 あっちのスレはどうしたの?
288 :
名無しの笛の踊り :2007/03/03(土) 13:40:57 ID:MdH+jFFJ
ナクソスのピフル交響曲集を聴きました。 ギリシャ神話に出てくる神の名前をつけた4曲が収録されているが、二長調の 「ディアナ」以外は初録音か? 他の音盤には「マルス」や「アポロ」という 曲もある。当時これだけ体系的にあだ名を付けた作曲家も珍しいのでは。
おおっ!自分もほんの30分ほど前、ヴェンツェル・ピフルの交響曲集 買ってきたばかり。ロカテッリのOp.3聴いてるのでまだ聴いてない。 ギリシア神話にちなんだ交響曲というとディッタースドルフにもあったと 思うけど、ハプスブルクよりもなんかフランス宮廷趣味っぽくてそそられる な〜
290 :
名無しの笛の踊り :2007/03/03(土) 21:57:58 ID:MdH+jFFJ
ヴェンツェル・ピフル(1741-1805)は、交響曲89曲、ソロ協奏曲30曲、弦楽 四重奏曲172曲、宗教作品、オペラなどを作曲したらしい。 かなり多作家だけど、録音は数えるほどしかないね。
291 :
名無しの笛の踊り :2007/03/04(日) 11:35:49 ID:bJ/snAKa
自分もシャンドスから出ているモーツァルトと同時代の作曲家シリーズのバーメルト 盤とともにナクソスのマロン盤買ってきました。躍動感あふれる曲想ですね。 C.シュターミッツやディッダースドルフなんかよりもダイナミックな感じを持ちまし た。こんなマイナーな佳品が、廉価盤で買えてしまうのがナクソスのありがたいとこ ろですね。
いまそのピフルの交響曲聴いてるんだけど、 一瞬、あれっこれはピリオド楽器演奏?と思ってしまいました。 ピリオド奏法を取り入れたモダン楽器演奏がここまで進化してるとは!! 作品自体もいいですね。非常に整理された流麗な作品という感じ。 トラック6の緩徐楽章もいいな〜 純然たるピリオド演奏でも聴いてみたい。
物知り博士君! 一週間ぶりだね。 あっちのスレで暴れないでよ。君が来ると荒れるんだよね。
>>293 物知り博士とかマジ止めてくれ。このスレにきてる人は
たいてい物知り博士と言っていいレベルの人ばかりだから俺ごときをそう
呼ぶのは思いっきり嫌味だ(そのつもりで書いてるだろ)。
ところで、このスレに相応しい話をしようよ。モーツァルトが好きなのなら
作風が酷似した作曲家の曲をひろく聴いてみるといいよ。
現代のネームバリューとか捨てて、曲本位で選ぶともっともっと楽しめる
はず。だって、曲を楽しむうえでは作曲者が誰かという事だって二の次
でしょ。
協奏曲の分野ならカール・シュターミッツ、ロゼッティ、ドヴィエンヌ
とかがお勧め。モーツァルトの曲が好きな人なら自然に親しめると思うよ。
モーツァルトしか聴かないなんてホント勿体無いよ。
その際、演奏は古楽器演奏を強く勧める。モーツァルトでもそうだけど、
モダン楽器演奏は大雑把でダルい演奏である確率が高い(全部がそうとは
言わないけど)。
あと、コンチェルト・ケルンという古楽器オケの録音を片っ端から聴いて
みると古典派観が変わってくると思うよ。
もっと知りたかったらここの人達に聞いてみるといいよ。親切な人ばかり
だから。
>>294 このスレでは紳士的なんだね。
古楽器演奏を強く勧めるあたりは、残念ながら?私と好みが同じようなので
あなたの意見を参考にします。
正直言うと、今まではマイナー作曲家は避けていましたが、これからは少し
意識していきたいと思います。
アドバイスありがとうございます。
>>295 いえいえ、こちらこそ丁寧なレスありがとう。
297 :
名無しの笛の踊り :2007/03/04(日) 23:04:07 ID:6YXUF43t
>>294 「モーツァルトしか聴かないなんて勿体無い」という意見に激しく同意します。
コアなモーツァルト・ファン(と思い込んでいる人)ほど、他の作曲家など聴
くに値しないなどと公言する人が多いのは困ったもんだ。
モーツァルトの良さが分かる耳を持った人であれば、同時代にどれだけ優れた
音楽が書かれていたのか気づくはずなのだが・・・
「モーツァルトに似てる曲」を聴くくらいなら、モーツァルトを聴いてたほうがいいな。 できれば、ハイドンみたいに別な個性(魅力)を持った同時代の曲を聴きたい。
まあ「モーツァルトに似てる」というより、たとえば「シュターミッツに
モーツァルトが似てる」というほうが時系列や事実関係上正確かもね。
確かにハイドン(兄)とモーツァルトは同時代の、同じハプスブルク圏で
活動した割りには作風が似てないね。
個人的な見解だけど、ハイドン(兄)のほうが個性が強烈な印象を受ける。
モーツァルトのほうが当時ありがちな作風。
あと
>>297 さんのご意見に同意。ただ、自分みたいな中毒症状は、
金かかるわ、家族に煙たがられるわ、他人にはお勧めしかねるw
300 :
名無しの笛の踊り :2007/03/05(月) 22:45:17 ID:yLAJGB81
モーツァルトの作風は、晩年になるに連れて泥臭くなっていく気がするな。そ れが作品の深みに繋がっている。中期以降のピアノ協奏曲やホルン協奏曲など は、もうボヘミア風の響き。それがクラ協で頂点に達する。 ハイドンとは一味違う高みの世界。「モーツァルトに真の継承者はいない」と 言われるのも分かる。 だが、それでもヴァンハルやチマローザの音楽を好んで聴く俺がいる・・・
時代が少し離れるし同意されないかもしれないがモーツァルトの 真の継承者はロッシーニだと思う まあドイツ的な泥臭さとは無縁ですが
302 :
名無しの笛の踊り :2007/03/05(月) 23:18:02 ID:yLAJGB81
うーん、ロッシーニは好きだけど、どちらかと言えばナポリ派作曲家(パイジ ェロ、チマローザ、ピッチンニなど)の後継者というイメージが強いかなあ。 同じナポリ派でも、ペルゴレージの「奥様女中」などは、「フィガロの結婚」 にまで繋がる精神を感じさせる。有名な「スターバト・マーテル」よりも好き。 また、ロッシーニとほぼ同時期に活躍したモルラッキや初期のスポンティーニ は、よりモーツァルトの作風に近いと思う。
>>298 同意。
モーツァルトで満足してるのに時間の無駄だよね。
304 :
名無しの笛の踊り :2007/03/07(水) 00:20:27 ID:j4efOwqa
あら可哀そう
そんなに一つの時代だけを掘り下げて聴く趣味ないしー。
306 :
名無しの笛の踊り :2007/03/09(金) 01:43:20 ID:RjBbXLXD
レコ芸の海外盤紹介で出てたコジェルフのピアノ協奏曲を 買ってみたが、脳内でイメージしてたモーツァルトレベル とはあまりにかけ離れた駄作ぶりにがっかりした。これ じゃ今まで録音がないのもしょうがない、といったところ。 (レコ芸にはたしか13番あたりに近い作風なんて書いて あったのだが・・・) やはりどうしてもモーツァルトレベルのものを期待して 聴いてしまうと古典派の他の作曲家のものは落胆させられ ることになるのでいっそ別ジャンルとして割り切って聴いた ほうがいいのかも知れぬ。
マイナー作曲家の選び抜かれた数少ない曲のCD聴いて、たまたま良かっただけで 「モーツァルトだけを評価するのはおかしい」 なんて通ぶってるやつもいるし。 そのCD以外の曲は、モーツァルトと比べれば駄作だらけということに気付けよ。
308 :
名無しの笛の踊り :2007/03/09(金) 22:51:10 ID:rMfUjg++
2005年製作の映画「カサノバ」をDVDで観た。 この映画は実物のヴェネツィアを舞台に撮影されており、 時代考証にも凝っている。音楽好きにとって特筆すべきなのは、 全篇にわたって18世紀の音楽が流れている点。演奏は、やはり一瞬 古楽器かとも思ったが、昨今の流行のピリオド奏法を取り入れたモダン 楽器の演奏のようだ。 とは言え、ラモーのトラジェディ・リリク『ダルダニュス』からの 舞曲タンブランをはじめ、パイジェッロの曲なども使われており、 曲名を当てながら観るのもひとつの楽しみ方かもしれない。 ストーリー自体もなかなか面白く、18世紀の文化全体に興味ある人には お勧め。 カサノヴァについては多言する迄もないが、作曲家との関係で言えば トリノ出身でパリで活躍した作曲家アメデオ・ラゼッティ(1759〜1799)の 母親が一時期カサノヴァと交際していたことが知られているね。 まあ200人以上の女性と懇ろになった色男ゆえ、交際と言っても 同時進行だった可能性が高いが。 この人は晩年はベーメン(ボヘミア)の某貴族のもとで食客のようにして 暮らしたらしい。れいの回想録もここで書かれたとか。
喪前ら安田和信先生のツメの垢を煎じてのみ もっと謙虚に聞けよ
310 :
名無しの笛の踊り :2007/03/10(土) 08:04:39 ID:8CA0Gvkp
俺はモーツァルトとコジェルフのどちらも普通に楽しめるのでまったく問題なし。 ヴィヴァルディの四季の例を挙げるまでもなく、埋もれていた作品が近年にな って再評価されることはままある。 まあ、何十種類も録音があるモーツァルトと唯一の演奏を比較して駄作と一刀 両断されてもな。 「マイナー作曲家の選び抜かれた数少ない曲のCD聴いて、たまたま良かっただ け」と勝手に決め付けられるのも迷惑な話。
>>310 同意。所詮モーツァルトの一部の曲程度しかよく知らないド素人が
古典派について知ったような妄言吐いても説得力無いね。
アホでも名前だけ知ってるような作曲家だけが偉い、みたいな風潮
は、日本のゆる〜いクラ初心者だけに通用する話。
俗物にありがちなブランド信仰ってやつね。そのブランドってのも
たかだか20世紀に創られた儚いものに過ぎないのにね。まあ、無教養な
人達には理解できないだろうけどね。
欧米のインテリや、日本でも専門家であるほど、モーツァルト礼賛一辺倒
なんて人は少ない。むしろ20世紀の価値観による「大作曲家」が、研究の
進化により急速に相対視されてきているというのが新しい潮流。
これは古典派に限らずバロックでもロマン派でもそうだし、音楽だけでなく
美術や建築、文学などの分野でもそうだ。
前世紀的な「有名人崇拝」こそ幼稚で旧弊な芸術観に過ぎない、というの
がインテリの間では常識。2chではそんな最低限の常識すらない、
知識も経験・感性も乏しい人が、全てを知り尽くしたような顔をして書いてる
ケースが本当に多いね。まあそれが2chクオリティなんだけど。
ヴィヴァルディの四季って埋もれてたの? 古典期のフランスで大流行したと聞いたが・・・
>>312 18世紀半ばのフランスではかなりの人気を博し、一部をパクった
フランス人作曲家の作品もあったほどだが、その後は忘れ去られていた。
再び日の目を見たのは比較的最近のこと。
>>313 他分野だけど博士号持ち。仕事にはあまり役立っていない。
インテリや専門家なんて結局は、ほんの一握りしかいない。
私も含めて、世の中の大部分は無教養な人間だから、マイナー作曲家なんて
永久にマイナーということだね。
せいぜいインテリの
>>314 らはマイナーを楽しんでくれよ。
>>315 数の論理でいくならクラシック音楽なんて昔からマイナー。
文学にしても美術にしてもそうだよ。
日本の場合でも「能」がいかに将軍家や諸侯の式楽として権威ある芸術
だったにしても、単純に数から見たらマイナー。庶民の大多数にとっては
無縁なもの。
一般人の間ではバッハもモーツァルトもベートーヴェンもひっくるめてマイナー。
マイナーかメジャーかなんて事にこだわってもあまり意味ないと思う。
ブランド信仰の人は別かもしれないけど。メジャーだろうがマイナーだろうが
自分自身が興味を持ち気に入ったものを楽しめばいいだけ。
>>314 そういう意味でしたか。
>18世紀半ばのフランスではかなりの人気を博し、一部をパクった
一部じゃなくてまるまるパクったのもありますね。
ミシェル・コレットの詩編148番とか・・・・実はこれしか知らないんですが。
>>317 コレットの作品も一部パクリじゃなかった?
100%だとパクリじゃなくてコピーになっちゃうんじゃ。
あるいは編曲ものだったっけ。編曲ではシェドヴィル兄弟のどっちかも
やってたと思う。
319 :
名無しの笛の踊り :2007/03/11(日) 00:23:44 ID:1HUgb0cd
>>316 一般人の間ではバッハもモーツァルトもベートーヴェンも
ひっくるめてマイナー。
自称「インテリ」のお方にしてはずいぶんと大雑把な発言ですね。
ここではそういうことを言ってるのではなく、「古典派」という
枠組みをある程度認識している人たちの中でメジャーかマイナー
かということを言っているだけ。
およそこのような自称インテリは寛容なところを見せておきながら
所詮は持論の押し付けに終始するから見ているほうは辟易する。
>>311 でも「所詮モーツァルトの一部の曲しか知らないド素人」呼ば
わりしてさも自分は大家気取りだが所詮は2ch見てるレベルの人
でしょ?それとも誰もお説に耳をかさないからここまで堕ちてきた
わけですか?
>>318 序奏っぽいものが付いたり、間に(たぶん)書き足したものが挟まってたりしますが、ほぼ100%ですよ。編曲物ですが。
4曲組みで2〜4曲に春の1〜3楽章がまんま使われてます。
第1曲もバッハのカンタータかなにかのような気が・・・。聞き覚えがある。
>>319 ID:mzJgdvHxは以前から自分の都合の良いように、持論を展開する人なので
大目に見てやってください。
ぶっちゃけ、変な人なんですよ。
彼は土日は休みで2ちゃんばかりやってるので昼までにはリアクションあると思います。
322 :
316 :2007/03/11(日) 09:50:31 ID:TJU7HwYm
>>319 >メジャーかマイナー かということを言っているだけ。
私はメジャーかマイナーかにこだわってもあまり意味が無いのでは、
という事を言いたい訳。あなたがこだわるのは勿論自由ですけどね。
>所詮は持論の押し付けに終始するから
どんな持論の押し付けに終始したと?あなた307の書き込みした人?
もしそうなら「気付けよ。」など余計なお世話ですよ。私がどんな音楽
聴こうが自由でしょ。あなたこそ「押し付け」は止めてください。
全体的にあなたが仰りたいことの趣旨や理屈がいまひとつ明瞭ではないように
思います。単にムカついてるてるから感情的に書き殴ったというだけの文章に
見えます。あと、あまり音楽自体から離れた書き込みはスレ違いになりますよ。
>>321 あなたの文章自体が無根拠で自分勝手な論に終始しているように思いますがね。
あなた土日どころか毎日が休みで平日昼間から2chやってる人のようですね。
粘着して他人の行動まで詮索するなんてことも常人離れしてますね。
「変な人」ですか。なるほど名言ですね。
>>322 あなたは、もしかして理数系というか物理系が専門ですか?
実は私の知り合いで、あなたみたいな感じの人いるんですよ。
その知り合いと、あなたを結びつけるのは強引かもしれませんが、
なんとなく物の考え方とか発言が似てるので・・・
>>323 ちょ、特定はイクナイよw。まあその人物とは別だと思うよ。知り合いだったら
笑うしかないが。
良心的に解釈するなら、所謂「マイナー」に怪訝な見方をする人の
気持ちも分からないでもない。ことさらに大勢に反抗して奇を衒っている
ように(もしかすると)思うのかもしれない。
でも、現代音楽とかとは違って、バロックとか古典派あたりの時代では、
一般での知名度とは関係なく、普通に楽しめる曲が殆んどなんだよ。
聴いてて苦痛・不快感を感じる曲ってまずない。だから別に奇を衒うのと
は全然違うんだよね。よく使われてるバロック音楽のBGMとかでもね、
クラヲタでも知らない作曲家の曲がかなりの割合で含まれていたりする。
君たちだって知らずに自然とマイナーを聴いていたりしてるんだよ。
それにマイナーと言っても、@生存時は大物だったが、その後の好みの変化
等により現代ではマイナー扱い、という作曲家と、
A生存時も現代もマイナーな作曲家 という2タイプに大別できる。
前者(@)は、年季の入った愛好家ならマイナーじゃなくて「メジャー」
なんだよ。マイナーかどうかの区別が無意味と言ったのはこういう背景も
ある。
325 :
名無しの笛の踊り :2007/03/11(日) 11:38:43 ID:ox8vj3Wb
280さんの「ハープを編成に含む協奏交響曲」という発言に刺激されて、クロムホル ツの交響曲・協奏曲集を買ってきて聴いています。チェコのClartonというレーベル から出ているもので、協奏曲が2巻と協奏交響曲・交響曲が1巻。以前、ブリリアント の古典派ハープ協奏曲集の2枚組廉価盤に協奏曲が1曲だけ収録されていて、聴いてい ましたが、まとめて聴いていますが、これがまたとてもいいですね。似たような雰囲 気ですが、それぞれ個性的なところが多くて飽きが来ない。協奏交響曲ではピアノと ハープというめずらしい取り合わせがあって、これが面白かったです。 クロムホルツに関しては、ほかに何かCDで聴ける作品ってありますか?。
なにも私の知り合いと、あなたが同一人物なんて思っちゃいないから安心しな。 ただ、似たタイプの人間だと感じただけよ。 >>バロックとか古典派あたりの時代では、 >>一般での知名度とは関係なく、普通に楽しめる曲が殆んどなんだよ。 >>聴いてて苦痛・不快感を感じる曲ってまずない。 その点は同意です。私の趣味はその時代なんでね。 でも私は、それぞれの時代の代表的な曲を聴くだけで、満足なんです。 例えば、モーツァルトだけでも沢山あるのに。 そしてモーツァルトだけ聴いてるわけでもなく、音楽鑑賞だけが趣味でもないので。 そんな、色んな曲を聴くほど暇人じゃないんで。
327 :
324 :2007/03/11(日) 11:54:02 ID:TJU7HwYm
続き それでね、日常的な感覚で言うと、特にAのタイプの作曲家なんて、ろくな曲 書いてない、現代で言えば、客のいない裏町の汚い個人医院で怪しい治療 を受ける、みたいな「不安感」を感じるのかもしれない。でも、聴いて みれば分かるけど、それは誤解・偏見。 バロック・古典派に限らないけど、 作曲者の一般での知名度と作品の出来とは比例関係にはないことが多い。 近代以前は王侯貴族や教会のお偉方、つまりは作曲家に何ら遠慮せずに注文を つけることが出来る立場の人たちがスポンサーだった為、自然と一定の 水準が保たれるような仕組みになっていたんだよね。これは美術でもそう。 5曲ぐらいしか作品が残ってないし生没年すら不明の作曲家でも、作品の 出来の良さに驚く、なんてことはままあるよ。 あと、現代における有名・無名というのも、20世紀の価値観で形成された ものに過ぎず、特別な深い理由があって決まっている訳ではないんだよ。 偶然の事情で忘れられた作曲家・作品というも多い。そしてそのような 価値観が形成された時点では、まだまだ研究が未熟なレベルだったので、 現代ではそれがおおいに反省されているわけ。これも美術界でも同様。 ただ、学界での評価の高低なんて関係なしに、要するに各人が自分好みの 音楽を楽しめばいいだけ、と俺は思うけどね。 最近の研究に追従する必要もないし、20世紀の気まぐれ的な価値観に 捉われる必要もない。
>>326 >それぞれの時代の代表的な曲を聴くだけで、満足なんです。
俺も他の人も、そのことに何ら異論を唱えてはいないよ。
まさに各人の自由。何が「代表的」かは学問的に追求しだしたら厄介
だろうけどね。どうも誤解があるようだけど、無名の曲を聴く人間が
偉くて、そうでない人は劣る、みたいな事はこのスレでは誰も言ってない
よ。良くも悪くも、趣味が違う人のことは最初から無関心なんだよ。
>モーツァルトだけ聴いてるわけでもなく、
音楽鑑賞だけが趣味でもないので。
それは私も同様。ただ、逆説的なようだが、他に趣味がたくさんあるから
こそ、音楽の趣味も広がる、という相乗効果もあるように思う。
ゲーテ時代の詩などの文学作品に興味があるので、
ゲーテの存命時にゲーテ作の台本に付曲したライヒャルトのジングシュピール
を聴いてみたくなる、とか
18世紀末の新古典主義様式や復興ゴシック様式の建築に興味があるので、
プロイセンの宮廷建築家・舞台装飾家・画家のシンケルが舞台装置デザイン
を手がけたオペラを聴いてみたい、とかね。
ああ、もうレスは要らないからね。
329 :
O.F.ゲミンゲン :2007/03/11(日) 14:41:52 ID:1HUgb0cd
>>328 先生に教えていただきたいことがあります。
私はいわゆるモーツァルティアン(ここ2chではモツヲタと称するらしい)
を自認しておりまして、偽作だろうが疑作だろうが一度はモーツァルトの
作品と認定あるいは推測されたものについてはかたっぱしから聴かないと
気がすまないタチであります。
つきましては現在ジャンル別に整理をしているところですがまずは交響曲
としてK.16b(Anh C11.01), 序曲K311a(Anh C11.05)などの音盤をご存知
でしたらご教示をいただけると幸甚に存じます。
さすがにここまでの作品になってくると先生レベルの博学、広範囲な趣味
をお持ちの方でないとご教示いただけないかと思い、思い切ってお伺い
させていただく所存です。
よろしくお願いいたします。
>>329 いやいや、あなた誤解してますよ。私は音楽が専門ではないし、
ましてや328で書いたように、音楽が最大の趣味ではないんですよ。
やはり自然科学系の分野や、人文系なら美術や建築、文学などが好み。
音楽のなかではどちらかと言うと古典派以前の古楽が好みです。
それらの曲ですが、マイナーレーベルを調べてみたらどうですか?
あるいはこのスレでは自分などよりもっと詳しい方がいますので、
その方に教えを請うとか。交響曲で真作性が疑問とされるものでは
K.75やK.84などもありますね。正直自分としては交響曲というジャンルに
少々飽きているのが本音なので、それらの曲を今すぐ聴きたいという気分
じゃないんですよね。K.44とかのほうが聴きたいですね。
引きこもり趣味しか持ってないじゃん。 スポーツで汗流すとかしないのかね。 この人だげじゃなく、クラヲタはこういう人間が多いのかね?
>>331 ご心配なく。マジレスすると剣道有段者なので今でもたまにやってるよ。
それ以外にも体を使って熱く汗流す活動も欠かさずやっているよ。
これも健康の秘訣だ。カサノヴァ先生には及ばないけどね。
>>331 そうそう、君は2chに張り付くこと以外にどんな趣味持ってるの?
334 :
名無しの笛の踊り :2007/03/11(日) 23:43:31 ID:cD3JSswO
>>325 クルムフォルツのハープ協奏曲といえば最後の第6番が比較的有名ですが、20
年ほど前にスプラフォン盤で第5番を耳にして以来、個人的には古典派協奏曲
で10本の指に入るくらい気に入ってます。
クルムフォルツの音盤は、何枚かのハープ・ソナタが現在でも入手できると思
います。
335 :
名無しの笛の踊り :2007/03/14(水) 16:19:28 ID:KuAJCdbS
>>334 さん
ありがとうございます。ハープソナタですか?、今度探してみます。
クルムフォルツのハープ協奏曲・ハープ付き協奏交響曲、ほんとにいいですね。
曲想が凄く豊かでメロディーは流麗で綺麗だし。すっかりファンになってしまい
ました。交響曲にもハープ独奏が付くのが彼らしくてまた良いですね。
ハイドンやモーツァルトにハープそのものの協奏曲が無い分、この人が頑張って
くれたという感じです。
悲劇的な最期を遂げた人のようですが、そんな作曲者の人生の暗さを感じさせ
ないところは、ある意味モーツァルトに似ていなくもないですね。
336 :
名無しの笛の踊り :2007/03/14(水) 23:03:38 ID:L6Ec+r83
クルムフォルツは本当にいいですね。 パリで活躍しただけあって曲想が流麗で、ボヘミアの哀感と融合して独特の雰 囲気を湛えています。 その美しく清澄な響きからは、セーヌ川に飛び込んで自殺したことなどとても 想像できません。 エステルハーザの楽団でハイドンから作曲を学んだらしいのですが、なぜかハ イドンはクルムフォルツのためには作曲していないようです。
クルムフォルツで盛り上がってますね。 彼の自殺は、奥さんが作曲家・ピアニストのドゥセック (DusseK 1760〜1812)と愛人関係になってロンドンに駆け落ちしちゃった ことが原因になってるようだけど、ほんと純粋な人だったみたいで気の毒。 カサノヴァよろしく気儘にパリ女をたらしこむなんて真似は出来なかった んだろうね。革命勃発の大騒動のさなか、ギロチン行きだって充分現実味 のあった時世、何もこんな理由で死ぬことないのに、とは思うけど。 ドゥセックのほうはクレメンティと張り合えるほどの腕のヴィルトゥオーソ で、作品のほうもなかなか素晴らしいけど、ちょっと薄情な気がしなくも ない。この人、「マリー・アントワネットのタブロー(フランス王妃の受難)」 Op.23(1793)や Op.61のクラヴィーア・ソナタ 『プロイセンの王子ルートヴィヒ・フェルディナントの死に寄せる悲歌』 (1807) など貴人の死を悼む曲は結構書いてるのに、自殺したクルムフォルツを 悼む曲を作ったなんて話は聞かない。
MABシリーズの音盤では、クルムフォルツのハープ協奏曲第5番とドゥシー クのハープ協奏曲作品15(原曲はピアノ協か?)がカップリングされていた。 嫌味な企画だ。
フルートとハープのための協奏曲って、モーツァルト以外にもありますか?
シャンドスの「モーツァルトと同世代の作曲家シリーズ」の最新巻リヒター の交響曲を聴いた。5曲中3曲が短調で、全て世界初録音とのこと。 不吉な雰囲気で開始するト短調には、思わず耳をそばだてた。 これまで聴いたリヒターの曲にピンとこなかった人も、この録音は選曲も面白 いので一聴の価値あり。
341 :
名無しの笛の踊り :2007/03/21(水) 17:41:44 ID:cKINJ5D9
>>340 さん
そのシリーズってホフマイスターの交響曲とかもあったよね。
でも、一度聴いただけで全然記憶に残ってないんだよな。
18世紀にマンハイムで活躍した作曲家では最年長組のリヒターは
結構音盤が出ているほうだと思ってたけど、まだまだ初録音ものが
あるって嬉しいですね。この人の作品は世代的なものもあってか
ポリフォニックで教会風の荘重なものが目立つものの、
CPOから出てる、フルートとオブリガートの鍵盤楽器のためのソナタ群
(古楽器演奏)は素晴らしく優雅・風流なギャラントな音楽で感動した
記憶がある。
晩年のストラスブールの大聖堂楽長時代の宗教曲とかももっと音盤が
増えて欲しい。
近頃は、珍しい古典派オペラがDVDで観られるようになってきて嬉しいのだ が・・・ ガッツァニーカの「ドン・ジョヴァンニ」(ボンジョヴァンニ)などは、演奏 はともかく、妙な効果を使ったり演出がセンス悪いのでちょっとがっかりした。 演奏が始まる前に、字幕なしで延々10分間も観客席の前での寸劇が入るのも 逆効果に感じる(次に観るときからは、飛ばせばいいのだが)。 ディッタースドルフの「ロッカの男爵」(フンガロトン)は、古楽器演奏&映 像が良いので、これはお勧め。 どちらも日本語の字幕ないが、音楽を楽しむ分にはそれほど気にならない。 最近の当りは、パイジェッロの「マレッキアーロの居酒屋」かな。こちらは、 日本語字幕付き。
343 :
名無しの笛の踊り :2007/03/25(日) 11:08:45 ID:Gek7X99X
342さん貴重な情報ありがとうございます。 オペラDVDはバロックとロマン派は持ってるけど、自分の場合古典派は すっぽり抜けているのでお話とても参考になります。 それはそうと、4月の輸入盤新譜見てたら中毒症状を加速させそうな アイテム目白押しで嬉しい(というか困ったw)。 古典派世代に限っても、CPOからパイジェッロのオラトリオ「イエス・キリスト の受難」、MUSIC VARSからクラフト親子のチェロ協奏曲など、 AMBRONAYからハッセのオラトリオ、 カプリッチョから次男エマヌエル・バッハの最後のマルコ受難曲(1786) とパイジェッロのヨハネ受難曲(1785) CARUSからホミリウス(1714〜1785)のヨハネ受難曲と受難カンタータ あたりが注目盤。 個人的にはバッハの弟子の1人で、次男エマヌエルと同世代のホミリウスの の宗教曲が最も興味深い。同じレーベルから出てるこの作曲家の 教会カンタータ集とモテット集を聴くと、古典派的な変容や師より淡白な味わい がありながらも、師の作風をよく保存しており、 18世紀のルーテル派の教会音楽にありがちな、敬虔な清楚さ、 ロマン派顔負けの感傷趣味、秘教的甘美さ が混合して溶け合っているような 音楽になってる。これは同じくルーテル派だったテレマンの宗教曲でも 感じることなんだけど。テレマンはバッハ次男つまりカール・フィーリプ・ エマヌエルの名付け親でもあり、実際にはバッハとの共通点も多い作曲家 だと感じる。
>>343 確かに、来月は宗教曲の注目盤が目白押しですね。
パイジェロの「イエス・キリストの受難」は、久しぶりの新録音で期待大です。
古楽器演奏ならなお結構。
ホミリウスはあまり良い印象ないけど、エマニュエル・バッハの「マルコ受難
曲」は国内でも発売されていて、先日聴きました。
個人的には、ベルニウスの「十字架上の七つの言葉」に期待。彼には、もっと
ゼレンカをたくさん録音してほしいのだが・・・
エマヌエルのマルコ受難曲もう聴かれたんですか。羨ましいですっ! 自分はこの人の受難曲は1769年作のマタイ(コープマンの盤)しか持って なくて。このマタイはごく断片的とは言え、親父のマタイからの借用が あって聴いててギクッとしてしまう。 ゼレンカいいですねぇ。自分が最初に聴いたゼレンカの宗教曲も ベルニウス指揮だったな〜。器楽曲ではフランスでも評価の高かった ゼフィーロ盤のソナタ集に感激してしまいました。 この人はヤン・ディスマスという珍しい名前で、何でキリストの左隣で 磔になった罪人の名前をつけているのか不思議に思ってたのですが、 どうも若い頃、とんでもなく非道徳的な過ちをやらかしたから、 なんて説もあるそうですね。 彼の活躍したドレスデンの宮廷には、ハイニヒェン、ピゼンデル、 テッサリーニ、ハッセ らの作曲家もいて非常に興味深いですね。 おっとバロック音楽のスレになってる。失礼orz
>>345 ハッセはやはりバロックの範疇ですかね?
かつて、4枚組のオペラ「クリオフィーデ」を容易に聴き通せず、以来バロッ
ク・オペラはトラウマになりました。ヘンデルもオラトリオは素晴らしいのに、
オペラは退屈してしまうのはどうしてだろう。しかし、バロックの声楽曲とい
えば、ゼレンカとテレマンが好みですね。
はじめまして。こんなスレがあるとは驚きです。 自分はαレーベルのベートーヴェンP協の室内楽的な構成や ブリリアントレーベルのハイドンのピアノ3重奏全集などから 古典派の面白さにはまってしまいました。 ときおり感想文めいたことを書くかもしれませんがよろしくです。
モーツァルト本人が「アレは良い!」って言った曲は聴いてみたいキガス 「モーツァルトが褒めた曲集」が出たら買う。
ID:HhMLThb0は書き込みしなくていいよ。
351 :
名無しの笛の踊り :2007/04/01(日) 14:10:27 ID:nFZfSNoN
>>347 ハッセ(1699〜1783)はバロックから古典派にまたがってますよね。
自分はこの作曲家についてはオラトリオ1曲と若干の協奏曲、ソナタぐらい
しか持ってないため、347さんのほうが良くご存知でしょうが、
フルート協奏曲なんかは普通に古典派風だったような記憶があります。
この人は、最新のイタリア様式のオペラを習得した期待の新人として、
鳴り物入りでドレスデンの宮廷に迎えられ、以前からこの宮廷にいた
ゼレンカらは強烈な危機感を持ったらしいですね。
「クレオフィーデ」(1731初演)は作曲年代からいうとまだバロックだろう
けど、自分は持ってないのでとても興味ありますね。無駄に?長い曲って
ある種の贅沢さが感じられてそそります。当時のオペラ劇場は一種の社交場
で、純粋にオペラだけを鑑賞する訳じゃなく、オペラそっちのけでオペラ
グラスでお気に入りの令嬢を観察してたりする世界なんで、散漫な曲のほうが
かえって合っていたのかもしれないですね。
でもヘンデルのオペラには同意。専門家筋もそういう指摘をしてますね。
その点、ヴィーンの宮廷作曲家ヨハン・ヨーゼフ・フックスのオペラなんかは
同じイタリア系バロック・オペラにしてはタイトで緊密な構成だとか言われて
ますね。フックスのオペラは、昔どこかの古楽の音楽祭で上演された「プルケリア」
(1708)が凄く良かった。
テレマンもいいですね〜 個人的な話ばかりで恐縮なんですが、最近テレマンの魅力を再発見。 伸びやかで優雅だけど当り障りのない音楽を量産した人ってイメージだったけれど、 最近は、まさに百科全書的な、博識でなおかつ情熱を秘めたマニアックな質の作曲家 だという気がしてならい。 ライハルト・ゲーベルがVnソロの「Vnとトランペットのための協奏曲ニ長調」 を10数年ぶりに聴いてみると、その凝り様に驚く。 終楽章でのVnの長大なソロは、同時代のVnの名手で作曲家の、ヴィヴァルディ、 ジェミニアーニ、ロカテッリ、タルティーニ、ピゼンデル らの協奏曲でのソロ よりも、もっと刺激的で圧倒される。 教会カンタータTWV1:999は最近聴いたが、これもルーテル派の教会音楽に 相応しい清澄さと感傷趣味が入り混じった音楽で装飾的音型のアリアも印象的。
テレマンでさらに驚くのは、1680年代生まれにもかかわらず、ゲーテにつながる 新傾向の、シュトゥルム・ウント・ドランクの詩人クロプシュトック (1724〜1803)の詞に付曲してること。この世代の作曲家による付曲はかなり 異例のことだと思う。バロックから一気にフランス革命期の思潮につながる 文学作品までカヴァーしていたことに驚嘆を禁じえない。 テレマンは、ラモーらのフランス音楽にも理解を示し、イタリア音楽を賞賛して ラモーのオペラを槍玉にあげたベルリン楽派のグラウン(弟)(1704〜1759) と芸術論争をしたりもしてますね。グラウンのほうは、譜例を挙げて具体的 に論じているものの、ときにはまるで2chでの論争みたいに過激なw発言も あったりするのですが、テレマンのほうは、「まあまあ、落ち着いてください」 という感じで物腰柔らかなのに感心してしまう。 教会カンタータだけでも1000曲以上も作曲したテレマンの作品の全容が 明らかになるのはいつの日だろう。これを超える作曲家は音楽史上 フルックナーただ1人だろうね。
354 :
名無しの笛の踊り :2007/04/01(日) 21:07:42 ID:VTvv5Max
テレマンは神。
ザスロー博士編の「啓蒙時代の都市と音楽」を掻い摘んで読んでますが ウィーンでの弦楽四重奏の演奏会は非常に少人数の音楽通だけのものだとか。 1stVn.ハイドン、2ndVn.ディッタースドルフ、Va.モーツァルト、Vn.ヴァンハル それを招待されたパイジェッロが聞き入ってたとか ときおり代り番こでパートを変わっては聴き手に回るということもあったそうな。 公衆を前提にしたコンサートや機会音楽とは違う側面があったのだと つくづく思いました。多分、18世紀末の情景でしょうけど。
もうひとつの面白い話題はロンドンでの2つの音楽協会の競合で ハノーヴァー・スクエア・ルームズでのバッハ・アーベル演奏会と コンサート・オヴ・エンシェント・ミュージックが主催した演奏会の対比です。 何か現在の古楽オーケストラについて言っているのか?というと 実は18世紀末のロンドンの音楽シーンを彩っています。 バッハ・アーベル演奏会は当時最新のドイツ器楽曲やイタリア・オペラを CAMはコレッリやヘンデルといったバロック後期の演目を披露しました。 バッハ・アーベル演奏会は1782年のJ.C,バッハの死で一度頓挫しますが 跡を継いだザロモン氏が招いたハイドンの渡英により コンサートの中心はオペラ・アリアから次第に交響曲へとシフトします。 一方のCAMは20年以上前の作品を古典(エンシェント)と定義し 1784年にはウェスミンスター大聖堂で大々的に行われたヘンデル記念祭では この大成功を機に後のオラトリオ演奏の拡大路線が決まったともされます。 このような音楽会の在り方は市民社会のなかで熟成された反面 貴族の懐古趣味も反映された不思議な味わいがあったといえます。 現在のクラシックのレパートリーに強く反映している点も見逃せません。
教会での合奏コンチェルトとシンフォニーの演奏について 「モーツァルトのシンフォニー」(ザスロー著)は面白い指摘をしています。 1690年以降からイタリアから南ドイツにおいてミサ典礼中に器楽演奏する習慣で オルガンの教会ソナタからオーケストラ作品へと転換したと言われます。 一般的にはシンフォニアの起源はオペラ序曲というのがよく知られていますが 合奏コンチェルト(ときにシンフォニーともいわれた)も重要な器だったとのこと。 教会ソナタからの転用は3楽章の交響曲にみられ スペインで演奏されたハイドンの交響曲の例では 奉献唱(序奏とアレグロ)、聖体拝領(アンダンテ)、福音朗読(アレグロ) という配分で、必ずしも3楽章連続では演奏されなかったということです。 あるいはこれらに独立したオペラ序曲、パストラーレが使用されたとも。 J.ハイドンの他には、ホフマイスター、ミスリヴェチェクがあげられる他 M.ハイドンのフーガ付交響曲は典礼改革に対し交響曲演奏を保護する 目的があったともされています。 この実状が19世紀における劇場用管弦楽への崇敬と類似している他 モーツァルトが最も多作であったザルツブルグ時代の交響曲の 鍵を握るものだと思いもするのです。 初期のモーツァルトが願ったコンサートでの名声もありますが 一般に開かれた楽曲発表と実践の場が交響曲には常にあったのです。 そして多くのイタリアの合奏コンチェルトも同様の価値観のなかで マルティーニ神父によって擁護されていることも付け加えられます。 ロンドンにおける公開コンサートの価値基準にも広がりをもつかもしれません。
358 :
名無しの笛の踊り :2007/04/04(水) 00:57:38 ID:5te1OQ8k
クラリネット協奏曲K.C14.06って誰の作曲? どう聴いてもモーツァルトじゃないね。
359 :
名無しの笛の踊り :2007/04/04(水) 02:43:57 ID:h9wCgDs1
>>358 18世紀の作曲家の混乱は写譜の流布にあるらしいね。
作曲家同士でするものもあれば、貴族のコレクションとして所有される
場合もあり、その際に有名作曲家の銘記があれば売りやすい。
それで疑わしいものでも約30%にのぼるらしいし
ときには複数以上の作曲家の作とされる場合も。
K.297bの演奏が想定されてたコセール・スピリチュアルのメンバーが
フルートのヴェンドリング、オーボエのラム、
ファゴットのリッター、ホルンのヨハン・シュティヒということで
当時のパリにはドイツ語圏の音楽家が押し寄せていたんだな。
さしずめモーツァルトは出身地が3流の田舎楽士という程度か。
361 :
名無しの笛の踊り :2007/04/05(木) 01:33:33 ID:wV1Un9Z8
>>360 レスありがとうございます。
たしかにKC.14.06はドイツ語の田舎なまりのような
泥臭さが感じられます。同じクラリネットの音色が
K622とこれほど違って聞こえるとは。
でもこれが本来の古典派の味なのか?モーツァルトは
そうなると別ジャンルと言っていいかもしれない。
362 :
360 :2007/04/05(木) 06:42:24 ID:+WsXpGbe
>>361 実はボヘミア〜ドイツ出身の楽士がK.297bのモデルになったというのは
K.297b真作説に基づいたもっともらしい説明の一端です。
楽士がドイツ語圏出身だったことと、K.297bの作曲上の特長は
点と点では結ぶ付かない、もっと複雑な情況と見るべきでしょう。
パリ交響曲にみられるマンハイム的な特長も含め
モーツァルトがその時点で最強と思っていた内容を含んでいます。
初期のロンドンで作曲された交響曲に対し円熟していると思われるのは
そのままマンハイム楽派の円熟に結び付いてるものです。
その意味ではマンハイム楽派の作品を見直す入り口となると思います。
モーツァルトを造り出したバックグラウンドのほうが豊穣で多様なのです。
363 :
名無しの笛の踊り :2007/04/08(日) 12:32:49 ID:0g0q93Pj
Hungrotonレーベルから出ているデッタースドルフのオーボエ協奏曲全集を買った。 以前、ナクソスから出ていたシンフォニア集を聴いたときには、正直言って余り感 心しなかったが、オーボエ協奏曲集はとても良かった。
364 :
名無しの笛の踊り :2007/04/08(日) 12:47:47 ID:dO2owi3O
コレッリの話題が出てましたが、18世紀前半のVnの高名なヴィルトゥオーソは、大抵このコレッリ かトレッリの弟子ってケースが多いですね。でも個人的にはコレッリの作品はイマイチだな。 教会風のくそ真面目すぎる作風はこの人の個性というよりは要は時代趣味なんだろうけど。 アレッサンドロ・ストラデッラのような色気が無いんだよな。コレッリはヴィヴァルディ以上に 同工異曲と感じる。後者のほうが楽器編成が多様な分、飽きない。オペラもなかなかいいし。 ナイーヴから出てる「狂えるオルランド」RV.728(1727初演)は、イタリア系バロック・オペラ にしては珍しく一気に聴き通せた。 コレッリの弟子と言えば、同門のジェミニアーニらと同様ロンドンに渡って活動 したカルボネッリ(1690頃〜1772)の通奏低音付きVnソナタ集(1720頃出版)が 凄く良かった。アルファから出てる盤を聴くと、師コレッリの堅物ぶりはもはや遠く、 妖艶・官能的とすら言っていい音楽で驚く。ジャケに使われてるセバスティアーノ・リッチの 絵画がよく似合っており、背徳的で耽美派な映画のBGMにも相応しい。 おっとバロックの話ばかりで失礼。
ザンクト・ペテルスブルクの室内楽作曲家、というサブタイトル付きの Iwan Pratsch(1750頃〜1818)の作品を集めた音盤を聴いた(古楽器演奏)。 この人はプロイセンがハプスブルク家から奪ったシュレジエン(シレジア)地方 出身で、若くしてロシアの帝都ザンクト・ペテルスブルクに移って活動したらしい。 一聴して分かる通り、極めて洗練された流麗な古典派音楽。 冒頭のハ長調のクラヴィーア・ソナタなどは、モーツァルトを想起させるが、 個人的にはモーツァルトよりもっと洗練されている印象を受ける。 当時の、金の有り余った浮世離れしたロシア貴族達の趣味には合っているのかも。 この作曲家の経歴は不明な点が多いが、シュレジエン(現ポーランド領)という 田舎出身の作曲家が、どこでこのような書法を習得したのか気になるところではある。 モーツァルト関連でよく出てきて、毒キノコ食べて中毒死したことで知られる ショーベルトもシュレジエン地方出身だったような。
>>364 18世紀でもイギリスの場合はエンシェント・ミュージックという枠組みで
ヘンデルやコレッリの音楽が長く好まれたというのがあります。
本家のイタリアでは1850年頃には教会合奏曲のジャンルは廃れ
代わりにオペラ序曲が広く好まれていたにも関わらずです。
これはコンサートがコンテンポラリー音楽で埋め尽くされるのではなく
普遍的な価値をもつ古典の概念が生まれたという点で面白い感じがします。
>>367 英国は18世紀後半の器楽曲でもなぜかバロック風だったりする例がありますね。
ボイスなんか1770年頃!でも合奏協奏曲(大合奏曲のほうが適訳だと思うが)
出版してるみたいだし。同じ頃のボンドなる作曲家によるコンチェルト集
(Hyperion盤)を聴くと18世紀前半、それも1720年代の作と偽っても、全然違和感ない、
という作風でした。政治・経済では当時既に欧州の最先進国だったこの国の
音楽趣味(の一部)が保守的なのはちょっと不思議な感じがしました。
370 :
名無しの笛の踊り :2007/04/13(金) 19:52:28 ID:ISh2HV9b
カメラータ・トウキョウから去年8月に発売されたマンハイム楽派のルートヴィ ヒ・アウグスト・ルブラン(1752〜1790)のオーボエ協奏曲集(2枚組)を買っ て聴いていますが、とてもドラマテックな曲想で、いいですね。ちょっとモーツ ァルトの短調作品に通じるようなダイナミックさもあっていっぺんで気に入って しまいました。
371 :
名無しの笛の踊り :2007/04/13(金) 20:01:34 ID:N6lJIZbA
最近個人的に気になっているのが交響曲の室内楽編曲版です。 フルオーケストラで聴くのが常套だろう? そういう意見はもっともです。 しかしピアノ協奏曲や弦楽四重奏に対する当時の最高の聴き方とは? と問われると全く反対の意見があります。 ツェルニーはピアノ協奏曲を大会場でなく、邸宅の大広間程度を 理想的な演奏会場と考えているようでした。ピアノの音量が十分でない時代です。 また弦楽四重奏は慎重に作品を吟味できる3〜4名の観客が 演奏者の息遣いまで分かるまで静かに鑑賞するというのが理想だったそうです。 こうしたふたつの意見を総合すると 室内楽編曲版の別な側面がみえてくるという感じがします。 それは安上がりで簡便な機会音楽のようなものとしてではなく より真剣な観客のためにという全く別なニーズです。 よく邸宅での少人数の演奏会は初演ではなく試演という表現をしますが 実は作品を最も真剣に吟味する場であったことが判ります。 パイロット演奏はまさに新作を披露するのに最も都合の良い環境だったのです。 そのための編曲版ということを考えると非常に面白いと思います。
374 :
名無しの笛の踊り :2007/04/15(日) 10:14:20 ID:wT0iWG0f
「大きなホールこそ、ピアノフォルテにとって最も不実な場所なのです!」(1824)byカール・ツェルニー というやつですね。ベートーヴェンの曲などでこのような極小編成の音盤が出てますね。 Alphaから出てるピアコン4&5番、NEOSから出てるエロイカ(PR90658)は聴きましたが、 両盤ともかなり良かった。ただ、既に古楽器・小編成に慣れていると、その衝撃はさほどではないかも しれないが。 別の曲(ヴェルフルの交響曲)の古楽器演奏で、それらよりは弦が多いのに、 「弦が薄く、管楽器が露出しすぎ」なんていまだにレコ芸の評論家が書いていて、 ちょっと可笑しかった。 ベートーヴェンのP協4番が初演されたロプコヴィッツ侯爵邸は、プラハにあるほう ではなくヴィーンにあるほうだけど、どちらも後期バロックの市中宮殿で、広さはたいした もんじゃないね。市中宮殿という制約のせいもあるが、欧州で、古代の帝政期ローマの 公共建築に匹敵する規模の巨大な建築が豊富に造られるようになったのは、漸く19世紀も後半に なってから。ヴェルサイユなんて例外中の例外で、貴族の屋敷と言えども市中にあるものは 狭小で、敷地規模では日本の大名屋敷とかのほうが遥かに巨大。 都市邸宅としての敷地規模の巨大さという点では日本の大名屋敷は世界最大級なので 当然かもしれないけど。 ツェルニーが発言した1820年代当時の欧州では、現在あるような大ホールはむしろ希だった から、これはこの人の個人的嗜好というより、もっと一般的な見方だろうね。 と同時に、19世紀後半からの欧州の公共建築の巨大化と、オケ編成の膨張とは 比例・相関関係にあるように思う。
評論家なんて、だいたい年寄りだからね。 年寄りというのは頭固いから、自分が若い頃に聴いた物がスタンダードであり その後の新しい解釈(こちらが本物なんだが)は受け入れられる起用さや度量はないのさ。 またたとえ分かっていても、今まで支持してきた演奏や演奏家との癒着みたいのも あるだろうし。
>>演奏や演奏家との癒着 あとレコード、CDメーカーともだね。
小編成の管弦楽だと、弦と管のバランスがそれだけ違ってくる点が重要なんだけどね。
ピアノ協奏曲の室内楽版というのも増えてきてるけど ほとんどがモダン楽器の奏者によるもの。 喰わず嫌いかもしれないけど、少し待つのが吉と一考する。 面白いのはモダン奏者が室内的な親密感を懐古するのに 古楽器奏者はフルオケとの対決姿勢を見せること。 時代のベクトルが中和する方向に向いているのだろうけど AlphaのベートーヴェンP協はそういう見栄を見事に打破した感じで とても楽しく聴けたCDだった。 フンメル編のモーツァルト後期交響曲は ピアノ協奏曲として聴けばそれなりのもの。 もう少し真面目(?)なものは、ザロモン編のハイドン ザロモン交響曲 エバース編のベートーヴェン交響曲辺りだろうか。 ザロモンの編曲は自身がバッハ・アーベル演奏会のヴァイオリン奏者だった 見識の高さ加減が面白いものだし プラハで見つかったエバースなる作曲家の弦楽五重奏版は ボヘミアでの受容形態がなんとなく興味深い。 古典派音楽好きなら、この両都市が果たした歴史的な重みが理解され 色々と想像してみたくなるものです。
379 :
名無しの笛の踊り :2007/04/22(日) 08:51:41 ID:c8OIikFP
18世紀ロンドンの演奏会で面白い習慣はコンサートのはしごです。 いつくかのホールを聞き回ることで、そのため一夜に2プログラム分用意したり オペラには中休み後の半割制度があったりと様々です。 音楽家と知古を得たり歓談したりというサロン風の催しもありましたが 音楽鑑賞に観劇とか遊園という大衆性を取り込んだところに新しさがあります。 ちなみにより大衆性の大きい遊園で催された音楽には アーン、J.C.バッハがコンサート・アリアを作曲したり ハイドンの交響曲が演奏されたりと、意外に本格派であったようです。 飲食や娯楽を提供する遊園での音楽趣味の発展は テレマンの食卓の音楽というジャンルとの繋がりを想起させます。 交響曲についてはドイツでのミサ使用とは反対に イギリスでは遊園という両極端なコンセプトが与えられていて コンサートという場所の中間的な位置が感じられます。
380 :
名無しの笛の踊り :2007/04/22(日) 13:37:39 ID:Ve+oXUQ2
パイジェッロのトラジェディ・リリク『プロセルピーヌ』 (1803パリで初演)を久しぶりに聴いたが、これはなかなか良い! 特に第2幕第6場の合唱「悔いに満ち幾多の涙を流そうとも…」は単体でも鑑賞価値 の高い名曲だと思う。このオペラはフランス趣味を採り入れ、合唱が比較的多用 されていて、フランス・オペラ好きも楽しめる。 そううや343で書いたホミリウス(1714〜1785)のモテット集 (Carus83.210)は、 あらためて聴いてみるとさほど師(バッハ)を感じさせないな。 かと言って当時流行の古典派風(つまるところ明朗快活なナポリ派風) とも距離のある別系統の作風。むしろ古典派時代を飛び越えて、 ロマン派時代のバッハ復興運動の旗手メンデルスゾーン やハウプトマン(1792〜1868)らの合唱曲のほうにより近い印象。 いずれにしても作品自体は大変良い出来で、隠れた傑作とは こういう曲を言うのか、と思わせる作品群。合唱曲好きな人にはお薦め音盤。
パイジェロはナポリ派オペラの代表的作曲家のように言われてるが、どうして 宗教曲にも注目されるべき作品が多い。レクイエムは隠れた名作だし、テ・デ ウム、久々に新録音が出たオラトリオ「イエス・キリストの受難」なども見逃 せない。これらは、むしろ有名な「セヴィリアの理髪師」などよりも聴き応え があるように思われる。 あと、最近新録音が出た「奥様女中」も好きな作品の一つで、ペルゴレージの 同作品との比較も楽しいね。
382 :
名無しの笛の踊り :2007/04/22(日) 16:36:18 ID:ZDSy3Xrs
>>1 モツ生誕と、のだめブームで入った初心者だが、初心者的概念には、
古典派、ロマン派は、モーツァルトとベートーヴェンだけでいい。
ハイドンとかグルックとかサリエリなんてイラネー!!
383 :
名無しの笛の踊り :2007/04/22(日) 18:07:19 ID:ZE6BXMoS
NaxosさんNaxosさん クラウスとベンダ一族の全集マダー?
384 :
名無しの笛の踊り :2007/04/22(日) 20:05:26 ID:c8OIikFP
>>383 個人的にはCPOから出して欲しい(理由:古楽器オケの力量)
385 :
名無しの笛の踊り :2007/04/22(日) 22:31:38 ID:aO0FTZOc
ヴィオッティ(1752-1824)が全然出ないようですが、 この作曲家は ヴァイオリン協奏曲22番と23番が優れていることで知られています。
386 :
名無しの笛の踊り :2007/04/22(日) 22:56:07 ID:hjbUTYDi
彼のヴァイオリン協奏曲は ブラームスが好きだったことでも知られています。
>>382 もしモーツァルトが好きなら,ぜひ彼に影響を与えた作曲家達の
作品を聞いてみてくれ.その当時,モーツァルトが何を知り,
どのように成長していったのか? また,モーツァルト存命当時
のライバルを知ることで,さらに音楽の深みを知ることができる.
例えば,Johann Christian Bach (あのバッハの息子)や
Leopold Mozart (親父)の作品群は,モーツァルト初期の作品
に影響を与えた作曲家なので,聞きやすいかも知れない.
>>387 そういった聞き比べをするような音楽鑑賞の仕方はヲタだな。
モーツァルトへの影響や同時代の音楽という観点で聴くだけのことでしかないね。
だから、それに興味がある人なら良いけど、そうでない人には無理に聴く必要なし。
>>388 このスレの流れだと既にヲタ以上の内容になっているので
一般論で諭すなら心配ご無用ってとこだね。
モーツァルトに固執した聴き比べが無意味と思うならストレートにそう書くべき。
でも18世紀の古典派に限っていえば、作曲家の個性にこだわらずに
作品的な創意工夫の面白さを優先したほうが楽しめる。
390 :
名無しの笛の踊り :2007/04/24(火) 20:49:17 ID:ClAY2WUy
フンメルはいいとおもう。トランペット協奏曲やファゴット協奏曲とか。 なんで交響曲を書いてくれなかったかとあの世に言ったら問いつめてやりたいぜ・
392 :
名無しの笛の踊り :2007/04/24(火) 21:42:15 ID:ClAY2WUy
モルターのクラリネット協奏曲ってどうなんだろ?鰤から発売されるみたいだけど
鰤から出るフンメルの室内楽が少し発売延期。でも楽しみ。
395 :
名無しの笛の踊り :2007/04/28(土) 21:58:11 ID:E5hCLawQ
392さん>> 前に鰤から出ていたトランペット協奏曲全集はなかなか良かったですよ。 私は今度出たクラリネット協奏曲集も買うつもりです。 モルターは、アルテ・ノヴァからも管弦楽曲集と室内楽集が一枚ずつ出て いますね。管弦楽曲集の方にクラリネット協奏曲のうちの一曲が入っていま す。 話は変わりますが、ヴラニッキー(1756〜1808) スプラフォン(3875-2) を今聴いていますが、なかなかダイナミックで充実した作風の人なんですね。 あまりCD化されてはいないようですがとても気に入りました。当時のウィ ーンでは大変な巨匠で、なんでもベートーヴェンの第一交響曲の初演を指揮 した人とのこと。
>>395 ヴラニツキー兄弟の作品は、兄パヴェルの交響曲4曲、弟アントンのアフロデ
ィーテ交響曲がムジカ・アンティカ・ボヘミカ・シリーズとして、かつて国内
発売されていた。
現在では、シャンドスとcpoからパヴェルの交響曲集が1枚ずつ、スプラフォン
から兄弟の六重奏曲を集めた1枚、チェコのMATOUSからアントンの弦楽四重奏曲
集2枚が出ているようだ。
パヴェルは51曲の交響曲、70曲の弦楽四重奏曲、ジングシュピール、オペラ、
21曲のバレエなどを残しているようなので、ぜひとも録音が進んでほしい作曲
家の一人。弟のアントンは、15曲の交響曲が現存しているようだが、おそらく
録音は上記の1曲のみ。
397 :
名無しの笛の踊り :2007/04/29(日) 14:58:22 ID:S2LIaQ3+
>>396 さん
色々と貴重な情報を有り難うございました。
ヴラニッキーって兄弟で音楽家だったんですね。
私が買ってきたのは兄のパヴェルの方の交響曲集でした(スプラフォンSU-3875-2、2枚組)。
兄パヴェルに関しては、シャンドスのM.バーメルト指揮ロンドンモーツァルトプレイヤーズの
盤がでているのは知っていました。そちらには、CPO盤に入っているのと同じ、「フランス共
和国との和平のための交響曲」が収録されていますね。何かすごい題名の交響曲ですが、革命後
のヨーロッパ情勢を反映しているのでしょうか?。
それから、通常の古典派交響曲ならメヌエットになるところがお国もののポロネーズになってい
たりと、豪快な部分とともに楽しい作風も感じます。
仰るように、もう少し録音が増えてほしい作曲家だと感じました。
>>397 CD棚を探したら、他にもパヴェルの弦楽四重奏曲作品23の4-6(ARTA)やフ
ルート四重奏曲作品28が2種類(ADDAとACCORD)ありました。
ヴラニツキー兄弟で盛り上がるあたり、このスレらしいですね。 兄パベル(ドイツ語だとパウルか)の作品では、ジングシュピール 『妖精の王オベロン』(1789)を録音して欲しいな。 弟アントンの管楽器のためのトリオはNaxosに音盤があるね(古楽器演奏) 。ベートーヴェンの有力なパトロンの1人ロプコヴィッツ侯爵のために、 このアントンが作曲した交響曲ハ長調「アフロディーテ」は、かつて スプラフォンから出てた音盤を聴いたがどんな曲だったか思い出せない。 あのシリーズではコジェルフやクロンマー、マシェクの交響曲とかも あったよね。それらの音盤も長年聴いてないな〜。古楽器演奏の新盤を希望。 そいうやHungarotonから出てるマシェク(1755〜1831) パルティータ、すこぶるギャラントな音楽でかなり良かった。 マシェクはP協の音盤が最近出たような気もするが入手してないな。
400 :
399 :2007/04/29(日) 17:40:45 ID:noCfKpLy
そいうやHungaroton←× そういや(そう言えば)←○ ところで 366で書いたIwan Pratsch(1750?〜1818)なる、ロシアの帝都ペテルブルク で活躍した作曲家による、「ピアノフォルテとチェロのためのソナタ イ短調Op.6」は、ちょっと驚いた。ベートーヴェンのチェロ・ソナタ より進歩的?と思わせるような作風。18世紀の間に書かれたとは思えない。 この世代の作曲家の作品というより、モシェレスやメンデルスゾーンが 若い頃書いた、というほうがしっくりくるような作風。 作風が進歩的な事と、楽しめる曲かどうかとは、全く別問題の話であるのは 当然だが、この曲に関して言えば結構良い出来。
401 :
名無しの笛の踊り :2007/04/29(日) 22:15:38 ID:S2LIaQ3+
>>398 さん
度々有り難うございます。弦楽四重奏曲は今度是非聴いてみたいですね。
>>399 さん
ヴラニッキーの『妖精の王オベロン』(1789)って、モーツァルトが「魔笛」を
作曲するに当たってイメージ的に刺激を与えたとか言う言い伝えがのこっている
やつですね。パイジェッロの「セビリアの理髪師」とか、モーツァルトのオペラ
に影響やインスピレーションを与えた同時代作品が案外多いのと、当時は逆にモ
ーツァルトのものよりも刺激を与えた方の作品の方が受けていたというのも、考
えてみるとなかなか面白いですね。
ところでシャンドスからフンメルのバレエ音楽'Sappho von Mitilene', Op. 68ほ
かを収録したCDが発売されましたね。ピアノ協奏曲集をずっと録音しているハワ
ード・シェリーとロンドンモーツァルトプレイヤーズの演奏。
390さんが仰っておられるように、トランペット協奏曲やファゴット協奏曲の優雅か
つ雄大華麗な曲想を聴いていると、本当にこの人がシンフォニーを残してくれなかっ
たのが残念ですね。6月に読売日響がトランペット協奏曲を演るので、聴きに行こう
と思っています。CDでは兄ハイドンの作品とならぶ有名曲ながら、日本での実演の
機会は少ないですからね。
>>400 ロシア宮廷の作曲家といえば、ボルトニャンスキーがよく取り上げられたので
すが、最近はさまざまな人の作品に光が当てられるようになって、音盤も増え
ましたね。アレクサンドル・アリャビエフ(1787-1851)やイワン・ハンドキシ
ン(1747-1804)の作品などは、ナクソスをはじめ複数の録音が入手できるよう
になりました。
また、ロシア宮廷に招かれたイタリア人作曲家たち(パイジェロ、チマローザ、
サルティ、ロッリ、ダロリオ、ガルッピなど)の作品も、宮廷との絡みで録音
が増えれば喜ばしいですね。
ダロリオってOLYMPIAから出てたソナタだかの室内楽の音盤持ってたな。 ジャケにペテルブルク郊外ツァルスコエ・セロのエカテリーナ宮殿の 写真が使われていたと記憶してる。音楽のほうは忘れてしまったが。 ヴェネツィアで活躍した後ロシアに招かれたガルッピはいいですね。 この作曲家は当時の喜劇作家ゴルドーニの台本に付曲したブッファが専ら 有名だけど、この人に関しては自分は器楽曲が好き。 DYNAMICから出てるコンチェルト集は、明らかにまだバロックの作風 だけど、第4番ハ短調なんか感傷的で美しい。
>>403 DYNAMIACの協奏曲集に入っている冒頭の二長調の曲は、ハイドンのオルガン協
奏曲Hob.XVIIIと同じなんだが、解説にもまったく触れていないのが不思議だ。
おそらくガルッピが最後に書いた協奏曲なんて書いてある。イタリアでは、こ
の曲はガルッピの作曲ということが常識なんだろうか?
405 :
404 :2007/04/30(月) 01:16:38 ID:Xpzhyd7I
>>403 失礼、四声のための協奏曲でしたか。ハープシコード協奏曲全集(CDS215)と
勘違いしました。
この曲集は、長らくアンゲラー指揮の弦楽合奏版しか聴けなかったけど、古楽
器の小編成による演奏で素晴らしさを実感しました。個人的には1番のト短調
が好きです。ガルッピは鍵盤作品にも魅力的なものが多いので、チェンバロと
フォルテ・ピアノによる本格的な全集録音を期待したいですね。
>>404 えッそうなの?この盤(CDS519)でニ長調は第3番だけ(トラック6)
なんだけど、緩ー急ー3拍子の舞曲風 のコレッリ風教会ソナタの楽章構成で、
声部処理もいまだポリフォニックでもあり、時代様式的にも
20年以上後の世代のハイドンが書きそうなタイプの曲ではない気もするが。
それともDYNAMICの別の盤なのかな?
オルガン協奏曲といえばSYMPHONIAから出てるクリストフ・ヴァーゲンザイル
の作品を最近聴いたが、これはあまり印象に残ってないな。
>>405 そうでしたか。自分は知りませんでした。
当時のドイツ人はヴィンケルマンや画家のラファエル・メングスに限らず
音楽家も含め古代地中海文化・イタリア万歳!!な人が多いのが余りにも
一般的な傾向なので、やはり原作はガルッピという気がするな〜
ハイドンが筆写してそのままハイドン作として伝わって
しまったんでしょうかね。
ガルッピのほうがパクった可能性というのは個人的にはかなり低い気が
する。Hob.][の1〜11のうち、初期の曲なら作品番号もなくて当時は
未出版だったようだし。
408 :
406 :2007/04/30(月) 02:10:34 ID:L5wWbitT
どうでもいいことかもしれんが406でちょっと訂正。 フーガのような本格的なポリフォニックな楽章のかわりに 舞曲(風)の楽章が含まれるって事は、教会ソナタではなくて フランスの組曲に近似したソナタ・ダ・カメラ (室内ソナタ=宮廷ソナタ)の形式ということになるはず。 失礼しました。どっちにしてもコレッリ風ではあるが。
409 :
404 :2007/04/30(月) 08:45:26 ID:Xpzhyd7I
>>407 補足すると、いわゆるハイドンのオルガン協奏曲第2番ニ長調Hob.VIII-2と言
われる曲の筆写譜がベルリンに残っていて、それにはガルッピ作曲とあるのだ
が、ハイドンの真正を疑わせる素材はこれが唯一のものらしい。したがって、
一般的にはハイドンが作曲したということになっている。
様式的に見れば(これは実は危険だけど)、この曲はハイドンの実筆譜が残っ
ている第1番ハ長調Hob.VIII-1と双子のように似ており、ガルッピの作風とは
かけ離れているので(DYNAMICの解説でも、様式的にかなり発展しているので、
ガルッピ晩年の作品に違いないとこじつけている(?))、ハイドンの作品と
考えてよいのではないだろうか。
410 :
407 :2007/04/30(月) 10:27:25 ID:L5wWbitT
>>409 丁寧な解説ありがとうございます。
Hob.VIII-2は漠然と1767年以前の作と推定されているものですね。
この曲にそういう事情が存在したことは知りませんでした。
そうすると元々ハイドンの作品が、その時期としてはより高名な
ガルッピの名で流布しただけなのでしょうかね。
まあ、あくまで一般論だけどガルッピあたりの世代の作曲家は
時期によって作風の変遷があり、初期はバロックで、後期になるにつれて
すっかり古典派様式 というケースが多いですね。
休日は2ちゃんばかりしていて奥さんと上手くいってるの?
「…男にとって、愛は生活の一部分に過ぎない。 しかし、女にとって、愛は生活の全てなのだ。」 by 第6代バイロン卿(1788-1824) 詩人で有名なバイロン卿はベートーヴェンの第9が初演された年に 若くして没しているんだよね。 ダロリオ(1700-1764)の「Vnと通奏低音のためのソナタ」が収録されてる 音盤やはり奥のほうに埋もれてた。お馴染のボルトニャンスキー の他、ベレゾフスキー(1745-1777)のソナタも収録されてるね。 この人の作品もボルトニャンスキーと同様、CARO MITISから古楽器演奏 の音盤が出てるはず。
413 :
名無しの笛の踊り :2007/05/02(水) 11:56:31 ID:DTKnezzb
ハイドンのリラ・オルガニザータの作品集が ついにリラ・オルガニザータ演奏で出るらしいYO!
>>413 2年後のハイドン没後200年に向けて、様々な企画が進行しているようですね。
詳しい情報を教えてください。
415 :
名無しの笛の踊り :2007/05/05(土) 21:49:50 ID:BcEnnPga
ラヴェンナの大聖堂などで活動したアレッサンドロ・サルヴォリーニ (1700頃〜1770頃)という人の宗教曲を聴いたが…… ん〜〜ホントにこの人18世紀の人なんだろか?と激しく疑問に思うほど 古風な作風だ。バロック初期のモンテヴェルディ(1567〜1643) と同時代の作品と偽っても、専門家ですら騙されかねない。 生没年を100年間違って表記してるのでは?と疑ったが、 正直なところモンテヴェルディより更に20〜30年古い世代でも通用しそうな 様式なので、100年間違えたということではなさそう。 同じ北イタリアのミラノではサンマルティーニ(弟)(1700頃〜1775) のように古典派様式(とくに器楽の分野で)の開祖みたいな斬新な音楽 を書いていた人もいるのに、その落差に驚く。 と言っても、サルヴォリーニの曲は18世紀の曲だと思って聴くと確かに面食らう が、音楽自体はルネサンス時代そのままの印象の清涼感溢れるポリフォニック な作品で、出来は良くそれなりに楽しめる。
パイジェロの「ヨハネ受難曲」と「イエス・キリストの受難」を聴いた。 ヨハネはレコ藝5月号の外盤紹介コーナーでも触れられているが、どちらも演 奏がおとなしくて地味な印象。曲が曲だけに、パイジェロのオペラ・ブッファ で聴ける溌剌としたものはない。後者は、チェピエル指揮ワルシャワ・シンフ ォニエッタの荒削りながら熱のこもったFREQUENZ盤に軍配か? 明日は、今月発売のもう一つの「ヨハネ受難曲」、ホミリウスの音盤(カンタ ータ集第3巻も同時発売)を聴いてみよう。
>専門家ですら騙されかねない。 専門家って随分曖昧な言い方だな。 誰のこと言ってるの?
>>416 周辺作曲家のCDは、演奏が手ぬるいのが多くてイクナイ。
名作っぽいんだけど煮え切らない感じって、スッキリしなくて苦手だなぁ。。
>>418 まあ、唯一の録音で勝負しなければならないケースが多いわけで・・・
実際の音として聴けるだけでも満足しているよ。
422 :
名無しの笛の踊り :2007/05/13(日) 10:26:27 ID:3/Uo7es5
フンメルの「バレエ音楽集」を聴いている。 まさか、こんな曲まで録音するとは、シャンドスはフンメルに相当力を入れて いるね。ミサ曲全集の完結が待ち遠しい。 この人は、ピアノの名手として有名だけど、こういった曲やミサ曲のように、 ピアノが入らない作品にも味わいがある。いや、むしろ好みかも。 交響曲を残していないのが本当に残念だ。
423 :
名無しの笛の踊り :2007/05/13(日) 12:09:55 ID:UtrX8tYh
何を置いても、誰よりもヴァンハルでしょ。すげぇ良いよ。
424 :
名無しの笛の踊り :2007/05/13(日) 14:57:16 ID:yQz6gue5
SUPRAPHONから最近出た「Concertos for 2horns」(SU3902-2)を入手しました がなかなか良いアルバムでした。たぶん既発売盤から2つのホルンのための協奏 曲ばかりをあつめてきたものだと思うのですが、ヨーゼフ・ライヒャ、アントニ オ・ロゼッティ、フランチェスク・クサーヴァー・ポコルニー、ヨーゼフ・フィ アラ、兄ハイドン、ヨーゼフ?・ハニッシュ(18C生没年不詳)らの作品が2枚組 に収録されています。ベートーヴェンの六重奏曲op.81bまで収録されているのは ご愛敬でしょうか。古楽器オケではないですが、オリジナルの音盤を入手できな い現在では結構有り難い企画かと思いました。 兄ハイドンの二つのホルンのための協奏曲というのは初めて聴いたし知ったので すが、ジャケットや解説書にもホーボーケン番号が付いていないので、どの曲が オリジナルなのかご存じの方いらっしゃいますでしょうか?。
>>424 「ハイドン」(大宮真琴著)によると、ハイドンの「2つのホルンのための協
奏曲変ホ長調」Hob.VIId:2は、1954年にカール・ド・ニースによってハールブ
ルクのエッティンゲン=ワラーシュタインの蔵書から発見され、消失したとさ
れる第2番と主題が似ているところからハイドン作曲の発見と主張したが、容
認されなかった。ハイドン研究家のランドンは、おそらくロゼッティか、エッ
ティンゲン=ワラーシュタイン家の音楽家の一人が作曲したと推定している。
録音は、パイヤール盤が世界初で、その他にバウマンがアカデミー・オブ・サ
ン・マーティン・イン・ザ・フィールズと演奏したものなどがある。
作曲時期はハイドンの成熟期にあたるとされるが、誰が作曲したにせよ魅力的
な作品であることは確か。
426 :
名無しの笛の踊り :2007/05/19(土) 09:19:00 ID:G4Br1wZ1
>>425 さん
ご懇切なご教示ありがとうございます。
やはり真作ではないんですね。
鰤のピアノ五重奏曲集(Nepomuk Fortepiano Quintet)を聴いている。 以前のRiesとLimmerも良かったが、今度出たHummel、Dussek、Onslowの作品集 は、それぞれがこれまでの同曲のベスト録音ではないだろうか。
おいらもフンメルを聴くことにした。 このスレのおかげです。
429 :
名無しの笛の踊り :2007/05/23(水) 23:46:35 ID:RpRmCKsG
フンメルはトランペット協奏曲しか知らなかったけど、ピアノ協奏曲もカコイイぞ。 なぜ交響曲や歌劇をかいてくれなかったんだろうね。
431 :
名無しの笛の踊り :2007/05/24(木) 07:33:39 ID:gBDDQlEP
>>429 歌劇、とくにジングシュピールに関しては当時の人気作曲家。
フランス歌劇の伝統から独立した舞台音楽のバレエ曲も6曲あって人気作曲家。
ピアノ三重奏中心とした室内楽の楽譜売上げでも人気作曲家。
ミサ曲もベートーヴェンよりはるかに高い評価を受けていた。
ウィーンの舞踏会用音楽の依頼も多く、この分野でも人気作曲家。
432 :
名無しの笛の踊り :2007/05/24(木) 14:25:47 ID:7k2aVyF5
ミサ曲もかいてるのかあ。ベトベンよりすげーって考えられないぞ・・・。 ミサソレ以上ってことじゃろ??
433 :
名無しの笛の踊り :2007/05/24(木) 15:23:11 ID:9VNptPZY
>>432 OP.80だっけ? もうひとつのミサ。
あれよりは各界のミサ曲の評価はフンメルのほうが高かったようですね。ミサソレ時代はベートーヴェンはカリスマの頂点に立っていたけど、当時のフンメルは作曲家としてよりピアニストとして絶頂にあった。
フンメルは少年〜青年期にピアニストとして人気を得て、成人してからはハイドンの後継者としてエステルハージ家の楽長。一方でウィーンの依頼で沢山の音楽を提供して人気を得ていたから、エステルちゃんには業務不履行で首にされかけたほど。
434 :
433 :2007/05/24(木) 15:25:31 ID:9VNptPZY
補足すると、エステルちゃん家をやめてから、再びピアニストとして脚光を浴びていった。 もちろん、有名なピアノ協奏曲も生まれたのもこの時期以降。
435 :
名無しの笛の踊り :2007/05/24(木) 17:57:36 ID:7k2aVyF5
ハ長調のほうか・・・。アレだったらわかる。ミサソレを越える作品だったとしたら今でも演奏されてるだろうしな。
436 :
名無しの笛の踊り :2007/05/26(土) 20:03:00 ID:v64TB7D8
ハワード・シェリー&ロンドン・モーツァルト・プレイヤーズのおかげでフンメ ルの知られざる管弦楽作品がたくさん聴けるようになったのは本当に有り難いで すね。先日もCDを購入してはじめて知ったのですが、ト長調のピアノコンチェル ティーノって、マンドリン協奏曲の編曲?(どちらが先?)だったんですね。 ピアノ版はピアノ版で典雅な趣で良かったです。 ピアノコンチェルトも有名な2・3番以外にも、案外に魅力作が多いですね。 有名なトランペット協奏曲ばりの典雅ななかにもブリリアントで雄大な楽想 にあふれていて。 初期ロマン派の香りが高い2・3番の方が一般には受けがよいのかも知れない けれど、古典派好きの自分としては、師モーツァルトの譲りの古典派風作風の 作品の方が好ましく思えます。 まだミサは聴いていないので、こんど聴いてみます。
437 :
名無しの笛の踊り :2007/05/27(日) 02:12:01 ID:SRaFDcBK
>>435 一個人的趣向としてのべますと、
ベトのミサソレは大変な名曲だと思います。が
良く聴き、自分の好みでもあるし、自分の中ではミサソレより高い評価をしているのは
フンメルの変ホ長調とニ短調のミサです。
まあ、ベートーヴェンのミサソレは傑作であり、凄いことは分かるが、凄すぎて訳分からん、と感じる人もいるかもしれない。ということと推察されるような気がする。
フンメルのミサ曲は、ハイドン晩年の6大ミサ曲を受け継ぐ作品だよね。 ベートーヴェンの声楽曲はちょっと・・・
440 :
名無しの笛の踊り :2007/05/27(日) 23:09:29 ID:iLX/8JKJ
モーツァルトのミサ曲よりも上か。
441 :
名無しの笛の踊り :2007/05/27(日) 23:38:33 ID:SRaFDcBK
>>440 モーツァルトの大ミサc-mollとレクイエム意外とならば、結構上に思える曲もある...と俺は感じる
実際、初期のモツのミサより聞いていて楽しい。
>>439 確かにハイドンとシューベルトのミサ足して2で割った感じ
442 :
名無しの笛の踊り :2007/05/28(月) 00:00:45 ID:FOhzJRSI
そんなに素晴らしいのに、ハイモツベトよりも軽視されてるのは何故だ・・・。 なんだか悔しくなってきたぞ。
少しぐらい交響曲書いてれば違ったんじゃね?
234 名前:名無しの笛の踊り 投稿日:2007/05/27(日) 19:13:21 ID:r2qO5IYC (;´Д`)/先生!絶対売れるクラシックCDの企画書です! モーツァルト&ベートーヴェン:カノン集 ・ベートーヴェン:カノン「お願いです、変ホ長調の音階を書いてください」WoO.172 ・ベートーヴェン:カノン「それはまっぴら、ごめんこうむる」(「死んでもいい、断じて違う」)WoO.173 ・ベートーヴェン:カノン「親愛なる市参事会員殿、あなたは寒がる」WoO.177 ・ベートーヴェン:カノン「作品が出来上がった、金を調達しろ」(「これがその作品だ」)WoO.197 ・モーツァルト:カノン「俺の尻をなめろ」K.231(382c) ・モーツァルト:カノン「俺の尻をなめろ、きれいにきれいにね」K.233(382d) ・モーツァルト:カノン「いや、それはあなたにはできない」K.419 ・モーツァルト:カノン「さあ支度しろ」K.556 ・モーツァルト:カノン「おおお前、愚かなマルティンよ」K.560 他 (以下略) これに同時代の他の作曲家のカノンを加えたらすごい傑作CDが出来上がる、わけないか
サン=ジョルジュの生涯を扱ったドキュメンタリーDVDを観た。 この人の作品は、とても洗練されていて優雅だ。モーツァルトと並べ称される のも分かる気がする。少なくとも、ヴァイオリン協奏曲の分野では、古典派を 代表する作曲家といっても過言ではないのでは。
446 :
名無しの笛の踊り :2007/05/28(月) 22:19:20 ID:FOhzJRSI
元々は軍人だった香具師だっけ?カリブ出身だよね。
447 :
名無しの笛の踊り :2007/05/29(火) 18:09:36 ID:/4pOJNOh
ピアノ協奏曲21番は神だな。ピリス&アバドの演奏でハマった。
「魂のないモーツァルト」なんて言葉が独り歩きしたためだろうか。 クリスチャン・バッハの評価低いねえ。 代表作とされるオペラ「ルーチョ・シッラ」や「アルバのアスカーニョ」等の まともな録音が入手できないせいかな。 「グローリア」なんか美しい曲なんだけどな。
449 :
名無しの笛の踊り :2007/05/29(火) 22:32:29 ID:54qVAoS/
バッハだったらCPEバッハが好きだな。
450 :
名無しの笛の踊り :2007/05/30(水) 00:37:47 ID:4gF01O4D
>>448 単純に、「音楽の見方」として、イタリア風な音楽を評価する素養が受け継がれていない
ということではないかと思う。
クリスティアンBよりエマヌエルB、マルティーニよりゼバスティアンB、
ハッセよりゼレンカ、ジェミニアーニよりクヴァンツに「自然と」関心が向きやすい。
俺的にはバッハ家ではクリスティアンが一番いい。
たまに才気を聴きたいならエマヌエルで、
作曲技巧でニヤニヤしたいならゼバスティアン。
ハッセはドイツ人じゃなかった? クリスチャン・バッハは短調のクラヴィーア協奏曲をいくつも残していて、 カール・フィリップ・エマニエルの曲と区別がつかない作品もあるらしい。
452 :
名無しの笛の踊り :2007/05/31(木) 12:21:38 ID:3rR1v155
>>451 ハッセはナポリで修行してほぼ完璧にイタリア風の音楽を身に付けた人だからね。
ドレスデンで大活躍したのに後のドイツ人研究家にsageられてしまった。
個人的には、ハッセとヨメッリの作品の更なる復活を期待している。
453 :
名無しの笛の踊り :2007/05/31(木) 13:16:16 ID:siVxJM0v
フリデマンだっけ?長男バッハ。彼のフルート協奏曲なども地味に(・∀・)イイ!! バロック風味だけどね。
454 :
名無しの笛の踊り :2007/05/31(木) 15:03:34 ID:lapWqCYi
>>448 クリスチャン・バッハ に対して「魂のないモーツァルト」という言い方は
広くされているのかい?
>>448 ある意味,JCバッハに対して酷い言い方だよな〜
せめて,「モーツァルトの師匠の一人」という言い方であれば,
もう少し評価が上がるのに...
いつ頃から「魂のないモーツァルト」と呼ぶようになったんだろう?
>>451 JCバッハの短調系クラヴィーア協奏曲は,確か少年期の
ベルリン時代に,アニキの指導によるものだったね.
>>455 19世紀になって、いわゆる「バッハ神話」が確立されてからじゃないの?
大バッハの評価があがる一方、息子達の評価が下がっていったらしい。
シューマンなんかも、息子達を大バッハと比較して貶したらしい。
HUNGAROTON CLASSICから出たカール・シュターミッツのヴァイオリンとヴィオ ラのための二重奏曲集Vol.2を聴いた。 モーツァルトやハイドンの同種作品とは性格が異なるけど、耳に心地ちよく響 くカールの作品は休日の寛いだBGMにふさわしい。最近の掘り出し物だ。
460 :
名無しの笛の踊り :2007/06/09(土) 19:18:21 ID:219xEBLW
カールの曲いいですね。一地方都市のマンハイムを飛び出して、 流行の先端を行くパリで活躍しただけあって、非常に洗練された作風。 カールに限らず、サン・ジョルジュにしてもゴセックにしても フランス人やパリで長く活動した作曲家達の作品というのは、 同時期の他国と様式・語法で共通する部分も多いとは言え、洗練度では 群を抜いていて、心地良いですね。 だからという訳でもないけどフランス革命期の音楽を集めた20年近く前の音盤を 引っぱりだして聴いてみた。NI5175ではラ・マルセイエーズ(自由の讃歌) のような超有名曲の他に、ケルビーニの「勝利の讃歌」や ルフェーヴルの「農業の讃歌」も収録されてて今でも貴重だと思う。 それにしても革命期には「〜の讃歌」っていう曲がやたら多い。 ゴセックもカンビーニも、要するに革命期にパリで生き長らえた作曲家 の殆んどが書いている(書かされた)ようだ。 このスレでもお馴染みの古楽器団体コンチェルト・ケルンには 「バスティーユ襲撃」と題する音盤があるね。 これに収録の、ダヴォー(1742〜1822)作曲の協奏交響曲ト長調(1794刊) は名曲だと思う。何しろのっけから聴き覚えのあるあの旋律… つまりラ・マルセイエーズのそれが出てくるから。「愛国の歌」を 取り入れたと題されており、作曲の背景は革命期にありがちな愛国心の 鼓舞なんだろうが、純粋に協奏交響曲の一作例として聴いても充分楽しめる。 同時収録の、ディッタースドルフの大管弦楽による標題つき交響曲 その名もズバリ「バスティーユ襲撃」も劇的でなかなか良い曲。 しかしこの人、自分も貴族に列せられ、ガチガチの旧体制のヴィーンが 本拠なのに、こんな曲書いていいんだろうか、とは思う。
フランス革命200周年のときに様々な企画物が出ましたが、どれも懐かしい 音盤ですね。この後ナポレオンが登場し、ベートーヴェンやパイジェロなどが 彼の偉業を称える様々な楽曲を残したものの、例の「英雄」交響曲以外はあま り評価がぱっとしないようです。 「フランスのモーツァルト」の異名を持つ作曲家と言えばフランソワ・ドヴィ エンヌやサン・ジョルジュが有名ですが、シモン・ル・デュク(1742-1777) もそのように呼ばれているようです。 最近cpoから出たル・デュクの交響的作品全集は、意外に聴き応えがありました。 彼の交響曲全集はこれまでにも録音がありましたが、古楽器での演奏はおそら く初めてでしょう。
英雄交響曲と言えば、DVD『フィルム「英雄」…永遠に音楽が変わった日』 (OA0908D)を観た。 ヴィーンのロプコヴィッツ侯爵邸で行われた、この交響曲のリハーサル (1804年)の様子を再現映像化したもの。 再現と言ってもフィクションもあちこちで適度に混ぜられている。 侯爵の従兄弟という設定の伯爵から「君は大土地所有者(の家系)なのかね?」 と尋ねられた作曲家が「いえ、閣下、わたくしは頭脳所有者でございます」 と答えるシーンなんかは、ルートヴィヒが仲の悪い弟ヨハン宛の手紙で書いた 文句からの借用だろう。解説でも言及があるように、 この伯爵自体も架空の人のようだ。同姓のディートリヒシュタインという リートの作曲などで知られるシューベルトの同時代人・作曲家がいるが、 彼は爵位は無かったはず。 そんな事よりこのスレ的に注目なのは、映像初登場かもしれない、 弟子フェルディナント・リースと、侯爵に仕えたヴラニツキー(弟)の二人。 でも、もっと注目は大御所の老ハイドンだろう。彼の登場シーンではちょっと 感動した。ハイドンあたりだと映像初登場という事はないかもしれないが、 ハイドンがこんなに喋る映像が今まであっただろうか? 残念なのは実物にあまり似てないこと。似せようとした努力は窺がえるが。 英国の俳優で、もっとハイドン似の人がいるのにな。 ハイドン・ファンは必見!? 余談ながら、ブルンスヴィック伯爵家の姉妹がこの映像でも登場 (これもフィクション)。妹ヨゼフィーネはかつて「不滅の恋人」候補の1人 とされ有名だが、この映像では、彼女より姉テレーゼ役の女優が凄く美人 なのに感動してしまった。 そうそう、このDVDでの演奏は全部古楽器演奏なので モダン楽器アレルギーの人も安心して楽しめる。
Naxos板で聞くべきかどうか悩んだが,こちらで質問してみることにする.
Naxosに収録している
- Haydn: Piano Concertos No. 7 in F major, H. XVIII: 7 (8.550713)
- Franz Ignaz Beck: Symphonies in G major, in B-flat major (8.553790)
は本当に合っているのか? 変な質問しているみたいだが,Haydnの別のCD
(Haydn: Piano Concertos, TELDEC, Ultima 2CDシリーズ 8573-85192-2)では
曲が明らかに違う,一方,Artaria社のWebsite (Beckの項目)
ttp://www.artaria.com/SystemLink_FullRecordingsList には,Gossecの作曲になっているんだが...
マイナーな曲になると,収録曲が本当に正しいのかどうか判断しにくいので,
もし知っている人がいたら教えて欲しい.
464 :
名無しの笛の踊り :2007/06/10(日) 14:32:01 ID:QDtONsQY
>>462 さん
私もそのDVD買って持っています。私はHMVのネット・ショップで結構簡
単に取り寄せることが出来ました。仰るとおり、とても面白かったですね。
ジョン・エリオット・ガーディナー指揮のオルケストル・レヴォリューショネ
ル・エ・ロマンティークの演奏で、映像内の侯爵家オーケストラの楽員役の一
部も、楽団員が演じていたと言うことでしたよね。演奏シーンと映像内の古楽器
にやたらリアリティがあったのもそのためなんでしょう。
ただ、ベートーヴェン役が、すこしばかりイメージが違うような気がするのと、
若いリースがやたら頼りなくて、ヘマやらかすたびにベートーヴェンに怒鳴りつ
けられたり、どつかれたりするのがご愛敬でしょうか。ハイドンが英雄交響曲を
聴いたことがあったかどうかは史実としては全く確認できないそうですが、すで
にロプコヴィッツ侯爵夫妻を含めて、19世紀風のスタイルであるにもかかわら
ず、老ハイドンはかつらをかぶり、18世紀のままのスタイルの衣装に身を包ん
で、いかにも斬新性・革新性の対極にある旧世代の老大家という感じが良く出
ていたと思います。演技の中で、いかにも老大家然とした頑迷固陋さを見せない
点でも、本質を見極めることができる非凡な作曲家としての資質が良く表現され
ていたような気がします。
同時代性はなくても、細かな部分にベートーヴェンの生涯を彩った史実のエピ
ソードや本人の語録がちりばめられていて、ベートーヴェンのファンには思わ
ずニヤリとさせられる部分が沢山あったのも魅力的でした。
日本語字幕入り版があれば、もっと見やすいのですが、やはり、そこまで日
本では売れませんかね。
465 :
名無しの笛の踊り :2007/06/10(日) 14:39:52 ID:QDtONsQY
>>462 さん
ハイドンが出演する映像では、15年前のモーツァルト没後200周年を記念して
(確か)フランスだったかのテレビ局が製作した数時間に及ぶ大長編ドラマ
「モーツァルト」があったかと思います。
あのドラマ、DVD化されて発売されませんかね。
没後200年を記念して、どこかの国でハイドンの生涯を描いた映画を製作して くれないものですかねえ。活躍の舞台となるエステルハーザも現存しているし、 様々なエピソードにも事欠かないので、うまく作れば絶対に面白い作品になる と思うのだが。モーツァルトとの交流とか晩年の英国旅行などを織り交ぜれば、 時代物としても興味深い。
>>463 Naxos盤は未所有ですが、Hob.VIII:7は両端楽章がクラヴィーア三重奏曲第40
番からの編曲で、ハイドンの真作かどうか疑問符がついているようです。
因みに、コープマンや最近のARS MUSICIの全集盤では、オルガン協奏曲扱いに
なっています。
>>465 レスありがとうございます。仰る映像、記憶にあります。
自分はヴォルフガングがナンネルと連弾でクラヴサン弾きまくってた
シーンばかりが印象に残ってますね。アマデウスよりずっと良かった。
DVD化されたら是非欲しいですね。あの当時は見落としてた発見も多い
だろうし。
ハイドンのカツラですが、カツラ無しのハイドンというのはちょっと
イメージ湧かないですよね。実際カツラを着けた肖像画が殆んどだし。
でも、ハイドン没後に出版された、キューニッケなる人によるリトグラフ
では、カツラが無い!! で、悪い想像通り、前頭部が砂漠です(笑)。
件のDVD映像ではご指摘のように新旧の対比という意図が感じられますね。
カツラを本来の用途で使用しただけかもしれないけど(笑)。
フランスとは違い、ハプスブルク支配圏では19世紀初頭でも宮廷風衣裳が
槍玉に挙げられた訳ではないので、あのハイドンのファッションも有得なく
もないのかも。この時期は新旧のファッションが混在していた
ようで、作曲家アダルベルト・ギロヴェッツ(1763〜1850)の若い頃の
肖像画なんかを見ても、服装は19世紀初頭の標準スタイルなのに、
カツラだけは18世紀中期頃のような、バカでかいカツラを着けてますね。
469 :
462 :2007/06/10(日) 18:39:26 ID:yVt5nbu4
462でちょっと訂正。作曲家のディートリヒシュタインも伯爵だった。
いい加減なこと書いてごめんなさい。
ところでマンハイム楽派のフランツ・イグナツ・ベック(1734-1809)
の交響曲で
>>463 さんご指摘のそんな事が起きていたとは知りませんでした。
ベックの交響曲はCPOから出てるOp.3しか持ってないや。
>>468 >>469 ( )
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>>468
472 :
名無しの笛の踊り :2007/06/17(日) 20:10:35 ID:5oEVnUxN
ヴァンハルは借金返済で追い詰められ遂に発狂 精神病になったとか でもHSTの交響曲はよかったYO!
473 :
名無しの笛の踊り :2007/06/24(日) 17:22:07 ID:2Vec4Z1c
HSTの「ヴァンハル・疾風怒涛交響曲集」は第3巻まで聴いた。 疾風怒涛度では、同じ作曲家によるコンチェルト・ケルン盤の収録曲のほうが 上だと思うが、HSTの収録曲には緩徐楽章が妙に癒し系なやや独特な作風の 曲が多いと思った。作曲者自身は病んでいた(後年)というのが皮肉だ。 古典派交響曲でほのぼの系というと、個人的には ともに第1楽章第2主題が印象的なロゼッティの変ロ長調(MurrayA45)と ミヒャエル・ハイドンのハ長調P35が大好きなんだけど、確かにヴァンハル もいいね。これは全集に発展してほしい。
ヴァンハルの交響曲全集録音は夢だけど、いつの日か鰤あたりで実現させてほ しい。 疾風怒濤期の交響曲としては、ディッタースドルフの一連の作品が素晴らしい と思うのだが、オリンピアのシリーズは現在入手し難いようだ。 cpoで録音が進められているミヒャエル・ハイドンの交響曲シリーズも、最近は 新リリースがなくて寂しい限り。
モーツァルトのテレビドラマ。 冒頭、夜、ようやくその日の宿にたどり着いた馬車から、眠っている モーツァルトが誰かに抱きかかえられて降りてくる。つづいてクラブサン が運び出される。指図するレオポルト。クラブサンをどこかにぶつけて 怒られる従者・・・ 流れていた音楽は、P協23番の第2楽章。映画「アマデウス」よりも、 こっちのほうが全然良かった。 ナンネルと連弾して、なにか悪戯して怒られてた。
The Symphony in Europe,1785(hyperion CDA66156)という音盤を久しぶりに聴 いてみたら、フリードリヒ・シュヴィンドルやサミュエル・ウェズレイの交響 曲が懐かしく響いた。これらの作曲家は、いまだに録音が少ないままだな。 前者はフルート協奏曲くらいしか知らないし、後者も他に一部の交響曲と声楽 曲が録音されただけじゃないだろうか。
477 :
名無しの笛の踊り :2007/07/01(日) 16:31:51 ID:gOAvGwFd
シモン・ル・デュク(1742〜1777)の交響曲などを収録したCPOの音盤 で、まず冒頭のニ長調の曲だけ聴いてみた。フォルテの和音での開始 など、当時の交響曲の常套のスタイルだが、同時期の ハプスブルク支配圏の交響曲とは趣きが異なり、やはりマンハイム楽派ふう な音楽だと感じる。 それにしても18世紀後半のフランスでは、リュリ以来の伝統が絶滅に近づき、 イタリア及びその影響下のドイツの音楽に席捲された観がある。 もっとも、イタリア音楽の影響力が欧州中に及んだ最後の時代がこの古典派 時代でもある訳だが。 他国への文化的影響という点で、18世紀後半から伸長著しい新手がやはり ドイツだろう。欧州の大国フランスで活躍する外国人芸術家と言えば、 どの分野であれ、イタリア人というのがそれまでの通例だったが、 18世紀後半になって、突如としてドイツ人(ドイツ人支配下のスラヴ系 も含む)が増殖してくる。音楽家は勿論、例えば宮廷や貴族階級相手 の高級家具製作家にしても、18世紀後半から、地元のフランス人に代わり、 ウーバン、リーズネル、ベンネマンらのドイツ人がパリで幅を利かす。 文芸でもゲーテら超大物が活躍し始める18世紀後半=音楽で言う古典派時代は、 ドイツの文化的影響力という視点からも非常に興味深い。
マンハイム宮廷がヨーロッパ中の新しい模範となったのと そこに重用された音楽家にボヘミア人が多かったということかな。 ボヘミアはコメニウス以来の教育改革が実って 街の至るところで公教育で音楽を学ぶ機会があったらしい。
網羅は不可能だが、HUNGAROTONの音盤では18世紀後期パリのサロン音楽の 流れの一端が概観できるね。 アルマン・ルイ・クープラン(1727-1789)のOp.2(1768)、Op.3(1770) ホナウアー(1730頃-1790頃)のクラヴサン・ソナタ集(1764) エッカルト(1735-1809)のクラヴサン・ソナタ集Op.1(1763) エーデルマン(1749-1794)の四重奏曲集Op.9(1781) をかいつまんで聴いてみると、どの曲も広義のイタリア趣味の影響は もう否定し難いが、作曲家・作品ごとの特色・傾向の差があって面白い。 有名なクープランの孫の作品は、楽章構成などは全くイタリア式だが、 楽想自体は祖父の時代のフランス趣味の名残があって嬉しい発見。 他の3人のうちホナウアーとエーデルマンはアルザス地方出身だから、 純粋にドイツ人と言えるかは微妙だが、エッカルトはアルグスブルク出身 のドイツ人で現在は専ら初期のモーツァルトへの影響という文脈でのみ 紹介されがちな人。その先入観からするとギャラント(雅び)な作風を 想像しがちだが、実際の作風は多感で激しいベルリン楽派ふう。 次男エマヌエル・バッハの同種作品に似ている。 流麗でとにかく心地良いという点ではホナウアーの作品が最も楽しめた。 次いでエーデルマンの曲。エーデルマンは革命期にギロチンにかけられて しまっている。この人のオペラにはジャンルやタイトルから察するに 如何にもフランス宮廷趣味っぽい作品があり、それが一因にでもなった のか?
ケルビーニは古典派もかぶっているはずだが、初期作品の録音が少ないからま だ評価が定まらない作曲家の一人。後期のミサ曲やレクイエムなどは、比較的 有名だね。ケルビーニがエステルハーツィ候のために書いた荘厳ミサ曲を聴い たけど、重厚でハイドンの宗教作品と比べると気軽には聴けないところがある ね。
481 :
名無しの笛の踊り :2007/07/07(土) 15:26:12 ID:obECVA98
最近、CD店でたまたま目に付いただけなのかも知れませんが、サン・ジョルジュ のヴァイオリン協奏曲の全集がリニューアルされて発売されていたり、TUDOR からドヴィエンヌのフルート協奏曲集(Vol.1〜4)が出ていたり、ナクソスでは ヴァンハルのフルート四重奏曲集がリリースされたりと、古典派ファンにとっては うれしい限りですね。 サン・ジョルジュの協奏曲集、今までナクソス盤でしか知りませんでしたが、全集 を購入して通して聞いてみましたが、いやはや、これは古典派のなかでも飛び抜け た秀作だと言うことを認識させられました。ドヴィエンヌの協奏曲集も良いですね。 あらためて古典派という時代の豊潤さと、ビックネームがいたばかりにただ単にメ ジャーじゃないという作曲家がいかに多いかと言うことを痛感したような次第です。 まだまだ古典派ビギナーなので、この程度のありきたりなことしか言えなくて申し 訳ない。
サン=ジョルジュのヴァイオリン協奏曲全集は、私にとって宝物です。 作品の完成度は、古典派ヴァイオリン協奏曲の一つの頂点を形成しているのでは ないでしょうか。
484 :
名無しの笛の踊り :2007/07/14(土) 11:51:26 ID:8zUpXW0M
サン=ジョルジュのヴァイオリン協奏曲(全集) ピリオド楽器演奏の盤はないのでしょうか? あれば欲しいのですが。
サン=ジョルジュのヴァイオリン協奏曲はどんな曲なの? 似てる作曲家はいないの?
>>484 ターフェルムジーク・バロック・オーケストラは、Le Mozart Noirと題された
音盤(SMCD 5225)の中で作品3の1と2曲の交響曲を録音している。
>>485 「黒いモーツァルト」なんて言われるくらいだから、少なからずモーツァルト
に似た作風。この人の作品は、ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲や
室内楽なども洗練された音楽でたいへん響きが美しい。間違いなく、同時代の
トップクラスだと思う。
487 :
名無しの笛の踊り :2007/07/19(木) 11:02:39 ID:AONr9K6R
クロンマーのオーボエ協奏曲にしてティンバニ入りで嬉しかった。 オーボエとフルートの2重協奏曲は、室内楽版の方が歯切れ良かった。 ジュピター交響曲のような出だしです。
488 :
名無しの笛の踊り :2007/07/22(日) 01:33:57 ID:xeAtP02n
文豪ゲーテと同年生まれの作曲家フォーグラー(1749-1814)による 「レクイエム 変ホ長調」(1809完成)を初めて聴いた(アルテノヴァ盤)。 ん〜〜これは仰天の音楽!! この曲を未聴で、新鮮な印象を楽しみたい人はネタバレに注意してね。 冒頭から驚かされる。あれれっ、これがマンハイム楽派の一員だった人の 宗教曲??? ルネサンス期の様式を回顧した1840年代の曲みたいに 聴こえる。そう、この曲には古典派時代に欧州中を席捲したナポリ派らしき 要素が殆んど感じられない。 古典派の作品というのが信じられない破格の音楽。 敢えて言えばドイツロマン派な響き。だが、それだけでは全然捉えきれない 独創性が随所に溢れ、声楽と器楽の掛け合いの大胆さも全く古典派離れしている。 どこかで、フォーグラーのレクイエムは冗長で退屈という素人愛好家の評を 見た記憶があり、ああ、よくある甘く散漫な古典派風ね、と予想していたが、 見事に予想を裏切られた。この作品は冗長どころか、むしろ その対極にあるような音楽。 近い時代なら、ケルビーニやベートーヴェンのある種の作品 に感じられる異様なまでの集中力・緊密さがこの作品にもある。 加えてこの曲にはロマン派的美学による中世懐古趣味的な妖しい美しさ もあるかな。 現代では有名な某作曲家が、この作曲家を酷評したことは 結構知られているが、その某作曲家の鑑識眼の程を心底疑わせるに足りる 衝撃の傑作だった。「バイエルン愛国交響曲」(1806)の復活録音も是非期待したい。
489 :
名無しの笛の踊り :2007/07/22(日) 05:51:59 ID:OHh2BNsS
ウィーンの人なら、有名な対位法の教科書を書いた ヨハン・ヨゼフ・フックス博士も懐古的だな。 なんたって教科書のなかで教える先生がパレストリーナ。 ハイドンもモーツァルトもこの教科書で「古典」対位法を学んだよ。
490 :
名無しの笛の踊り :2007/07/22(日) 11:13:12 ID:n6+A+RJW
>>488 いや、あえて反論しよう。さすがに、それはない。
針小棒大な前古典派ファンの視点で妄想を膨らませすぎてるだけ。
まずは「実際に」どこかの演奏団体が、
その指摘を説得力ある形で提示できてからだろうね。
>>490 >それはない
とは何が無いの? 無いと言えば。。。
この作品では、古典派時代の定型的なフレーズとかが殆んど無いんだよね。
それ故なのか、英文解説でも「個性的」な作品と書かれているね。
また、カトリックなのにプロテスタントのコラールを使用してる!!のも
異例で型破り。
もっとも自分は、古典派時代の定型的なフレーズを繋ぎ合わせた、散漫で、
当時のカトリック圏のもっと「標準的な」作りの作品群も大好き。
例えば、HUNGAROTONから出てるドルシェツキー(1745-1819)の荘厳ミサ曲
やヨーゼフ・ベングラフ(1745-1791)の宗教曲なんかを聴くと、まさに
後者のタイプ。それはそれでとても楽しい。
余談ながら、「前」古典派という区分は無意味だな〜と昔から感じているんだが、
どっちにしてもフォーグラーは世代的に前古典派ではないんじゃない?
あと、自分はフランス・バロック音楽のファンなので前古典派が最も好き
というつもりはないですね。
まーた古楽厨の長文か。
まあ、彼はこのスレに前からいる常連さんだから。 いったいCD何万枚持ってるんだろ。
>針小棒大な前古典派ファン
言いたいこと何となく分かるよ。確かにそんな雰囲気を感じる事は
俺自身もあるな。以前、安田和信氏がゲオルク・リックル(1769-1843)の
弦楽四重奏曲について、「この作曲家はただ者ではない」と評していたが、
自分が聴いた限りでは、普通にヴィーン古典派風の音楽だった。
悪くもないが、そんな大仰な形容が相応しいとも思えなかった。
こういうのはモーツァルトでもよくある。いきなりマイナー作品で恐縮
だが、K.141(66b)なんかは、ハイドン(弟)の作品の可能性が高い
と思われていた頃はモーツァルト愛好家は誰も誉めていなかったのに、
ヴォルフガングの真作と確定してからは、「対位法的部分は少年の作とは
思えない既に天才的な音楽」など、モーツァルト愛好家お得意の、誇大で
はじめに結論ありきなフレーズが登場して「おいおい〜!w」と思った。
弦楽四重奏曲で「ただ者ではない」と俺が個人的に思ったのはケルビーニ。
>>480 氏が鋭くも指摘されているように、ケルビーニの作品のある種のもの
は、シリアスかつ隙のない音楽で、ベートーヴェンの後期を好む嗜好の
人なら高く評価するであろう音楽。だが、自分はそれが好みかというと、
必ずしもそうじゃない。凄い!と思った反面、聴いてて疲れてしまい、
それ以来というものケルビーニの弦楽四重奏曲(CPOから古楽器演奏の全集が出ている)
は、いまだに全部は入手していない。
出ましたねえ。安田さん、やってくれました。 レコ藝8月号の外盤紹介コーナーで、1頁ぶち抜きのサン=ジョルジュ紹介記 事。ヴァイオリン協奏曲全集の演奏自体には必ずしも満足していない様子なが ら、好意的な記事内容。 しかし、この曲集、なぜ6曲のヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲を 収録しなかったのだろう? むしろ、こちらの方が聴き応えがあるのだが。別 途発売されるのだろうか?
496 :
名無しの笛の踊り :2007/07/23(月) 00:57:41 ID:5xQlXTJM
モーツァルトがフォーグラーを酷評したのには作品以外の点で理由がある。 フォーグラーはモーツァルトのクラヴィア協奏曲をやたらめったら速いテンポで弾き飛ばしてしまった。 周知の通り、モーツァルトはテクニックだけの演奏は嫌っていたので、まずはこの点で悪印象。 さらに、フォーグラーはクリスティアン・バッハのアリアをモーツァルトの目の前で貶しまくった。 敬愛するロンドンのバッハを馬鹿にされて、モーツァルトは 「前髪を掴んで引きずり倒してやろうかと思いました。」(父への手紙) というほど激怒している様子なので、フォーグラーの作品を公平に見れなかったとしても ある程度は無理ない事だと思われる。 まあ、それは置いておくとしても、初めて聴く曲は余程の駄作でない限り 実際よりも良く聴こえがちなので、なんとも言えないですね。 何度も聴くうちに粗が目立ってくることも…。
497 :
名無しの笛の踊り :2007/07/23(月) 08:14:20 ID:lt4XDxAs
演奏が微妙だと、妙に曲自体に可能性があるような気にさせられるってのもあるような。 フォーグラーもそうだけど、artenovaってそんなのが多い気がする。 で、もう少し評判の良い演奏家による期待の演奏がでてみると、 自分自身には本命盤と思わせようとしつつ、 微妙にこんなはずじゃなかった感が漂うとか。 あと、確かに「前古典派」という作曲区分はもう不要だけど、 「前古典派ファン」は他に言葉が見つからないので使ってる。 針小棒大と言われやすいのは、音楽史的伏線というか、意味合いと言うか、可能性というか、 単純にCDから実際に聴こえてくるもの以外の要素 (もちろん色々聴いて経緯を把握している人には言っていることが分からなくもない)を、 ディスクの評価に追加してしまいがちだからじゃないかと思う。 で、そういう付加要素の割合が大きいまま、勢いで「こいつは凄い」と持ち上げると、 おいおい、それはちょっと待て、というか、そういう反応が出てくる。
>初めて聴く曲は余程の駄作でない限り >実際よりも良く聴こえがちなので、なんとも言えないですね。 >何度も聴くうちに粗が目立ってくることも…。 これを、あいつに読ませたいな。 おまえにだよ。お前。
499 :
名無しの笛の踊り :2007/07/23(月) 19:45:43 ID:TvAZxn8W
正直、バッハはいろんな弾き方・解釈が あって楽しい。でもコンクールうけする バッハはどう弾けばいいか 疑問だ。とくに芸大出身が審査員してる 中高生のコンクール。みんななら どう弾く?個人的にあまり表情を だしたら、嫌がる芸大出身の審査員が 多いと思うが・・。芸大出身生、是非 教えてほしい。今はもう、聞く専門になってしまったが 弾く専門のときの疑問を解決しておきたい
500
>>497 >「付加要素の割合が大きいまま、勢いで「こいつは凄い」と持ち上げると、
(中略)反応が出てくる。」
つまり、497さんは、例えば、特定の作曲家・演奏家を崇拝して その人
の曲・演奏だから優秀だとか、或いは、誰々が誉めたから傑作だとか、
当該作品自体の検討・分析を等閑視して外的事情で短絡的に評価するような評価方法
が疑問だ、と言いたいの?
そのような知的でも音楽本位でもない、情動的で、音楽を出汁にした単なる宗教に過ぎない
ようなアプローチが疑問だと?
もしそう仰るつもりなら私も同感ですよ。
で、そうすると、あなたは、488で言及されているフォーグラーの作品に
ついて、如何なる感想なり見解をお持ちなのですか?その肝心の部分が
あなたの所論とはうらはらに欠落しているようなので、是非お伺いしたいですね。
いかなる理由・考察から、488での評価に「ちょっと待て」と言いたいのでしょうか?
488に対して、単に「それは違う!」と結論だけ言うのなら、あなたが疑問視する
悪しき評価方法と大差ないことになってしまいますよね。作品への具体的言及が全く
無いんですから。
>>496 >初めて聴く曲は余程の駄作でない限り 実際よりも良く聴こえがち
珍しい意見ですね。要するにケースバイケースだと私は思いますけどね。
初演は不評だが再演時からは好評というケースも結構多いと思いますが。
あなたにも伺いたいのですが、フォーグラーの件の作品についてはどのような
感想をお持ちなのですか?
あと、モーツァルトの酷評の理由の真相なんて本人じゃないと分からない
んじゃないの?
シュタイアーのサリエリとシュテファンのピアノ協奏曲は買いでしょうか?
頑迷なヴァカ信者共は乏しい知識、能力で思い上がりシッタカだってよ 未知の曲を空想で批評する愚かさ ハゲワロス
ヲタもアレかも知れんがマイナー古典派をムキになって貶してる奴も大変キモい。
505 :
名無しの笛の踊り :2007/07/24(火) 06:40:59 ID:fHAB+jaQ
>>501 あんた「さすがに、それはない」を大きく考え過ぎだわ。
「まえ聴いて確かに風変わりな作風ではあったが、
そんなに大騒ぎして持ち上げるほどじゃないように思った。
>>488 はさすがに言い過ぎなんじゃないか。」
という程度の意味だと思ってくれたまえ。
いま読み返しても
>>488 の文章は、あまりにも無駄に膨らませて
持ち上げている表現が多いように思う。
ヲタ的知識ではあれ、知識を持っているんなら、もう少しwktk・ホルホル感を抑えた
冷静な叙述ができないものかと。
俺的には即売却レベルだったので、実は、もう手元にはなくて今は聴き返せない。
まあこの後、
>>488 以外の人が聴いて、冷静に申し述べても、
やはりこれは素晴らしい、という流れになったら、買い直してもいいかもしれんね。
>>501 は精神が病んでるから、構わないほうがいいですよ。
この人は2,3ヶ月に1回くらいのペースで、モーツァルト関連スレで似たような感じで
数日間暴れる習性があるんですよ。
土日に必ずといっていいほどHUNGAROTONやCPOなどの中から、やたら古楽器演奏に限って
長文で紹介してるのこいつだし。
ちなみに平日書き込むとしたら、21時半以降みたいだ。
あと、こいつの口癖は「仰るとおり」。
>>505 作品についての君の感想・見解というのは本当にその程度のもの
なのか??? たったの2行?批判されてる側の文章より遥かに少ないよね。
俺は488だけでなく491でも触れたのに。
残念ながら503さんの言うように、実際には聴いてないと激しく疑わざるを
得ない。通常、反論・批判をする側の文章というのは批判対象の倍以上
を要するんだよ。なぜ誤っているのか、なぜおかしいのか、を具体的理由
を挙げて説得的に論証しなければならないから。だから大学院修士の
論文なんて、むやみに他説の批判はせず手軽に済ます、というのがひとつの
テクニックになってるぐらいなんだよ。
君は本当に件の作品を聴いたのか?誓って聴いたと言えるの?
もしそうなら「正真正銘、絶対にフォーグラーのレクイエム 変ホ長調
(1809)を聴いた」と言ってくれよ。そうしたら、聴いた人にしか分からない
事を質問してあげるよ。楽しみにね。
仮に聴いたとしても、何回聴いたの?概数でいいから答えてみてよ。
2、3回に過ぎないのだとすれば、他人の見方を「それは違う」とか
「ちょっと待て!」等とのたもう資格があるのか?逆に、50回聴いたの
だとしたら、その感想はお粗末過ぎ。他人にどうこう言うレベルじゃない。
批判対象より遥かに貧弱・空疎な内容なんだから。まあ、聴いてないのなら
それも止むを得んのだろうが。
当然の話ながら、聴いてみて、「つまんない」と思うのは勝手。
それどころか「史上最悪につまらん曲だった」と感じるのも当然自由。
俺が問題にしてるのは、俺の書込みに反論があって、「その見方は違う」
と言いたいのなら、その理由は何なの?という事。話は単純なことだよ。
>あまりにも無駄に膨らませて 持ち上げている表現が多い
そう思うのは結構だが、どの部分について、如何なる根拠からそう考えるわけ?
それを聞いているんだよ。で、その根拠・理由を示せないのなら、君の文章自体
が、君が批判するところの単なる妄想・ぼやき に過ぎないことになるよね。
508 :
507の続き :2007/07/24(火) 23:50:28 ID:MOBAf477
>>505 君は他人の見方を、限定も付さずに「それは違う」と全否定するような事を
言うかと思えば、「確かに風変わりな作風ではあった」と、ちゃっかり
批判対象に便乗してるよね。しかも君の楽曲の分析といったら、殆んどこれが
全てだよね。まあ、分析という程ご立派なものじゃないけど。
パニくってるの?ホントは聴いてないから、あろうことか批判対象の文章にすら
頼らなければならない窮状なの?他の古典派の曲と比べて、具体的にどう
「風変わり」なのか説明して欲しいな。
それでね、俺への反論なんだが、例えば、実際には楽曲中、半音階なんて殆んど
使われてないのに、「半音階が多用され、この時代にあって既にロマン派を
先取りした独創的で天才的な作品」とでも言ってるのであれば、
「それは違うだろ」という指摘に理があるだろう。また、「この曲の素晴らしさ
を理解できないのは、芸術的センスが無いからだ、と断言できる」とでも言ってる
のであれば批判ももっともだ。
君も子どもっぽく単に他人にケチつけるんじゃなくて、
もっと具体的に論じてみなよ。
あと、絶好なタイミングのCD売却の話は凄くウソ臭いよ。
フォーグラーの声楽曲の音盤買うような人はマニアだから、仮に
つまんなくても資料価値を考慮して売却なんてまずしない。なかなか売れない
しね。どうせウソつくなら「むか〜しアバトの第9が話題だったんで買った
けどカラヤンのが良かったからすぐ売っちゃった〜」のがずっとリアル。
曲目や購買層のタイプをよ〜〜く考えてみてね。
まあ、もし仮に、聴かずに曲の批評をし、尚且つ、実際に聴いた人の聴き方
にまで反論して説教垂れてるのだとしたら、
それこそが「妄想の無駄な膨らませ」の最たるものだし、
あまりの身勝手さに慄然とせざるを得ないよね。新手のコントかもしれないけど。
509 :
名無しの笛の踊り :2007/07/24(火) 23:54:03 ID:9OEf/zBI
でも聖チェシーリア運動以前のウィーンでのルネサンス技法復興や イギリスでのエイシェント・ミュージック協会の存在は知らないようだ。 ちなみに18cのAAM初期の活動はモンテヴェルディ以前の声楽曲の演奏。 基本的な音楽史の知識は中学生並なのに、CDで聴いた数は博士並。 ついでにゲーテに結び付かないものは全くと言って良いほど関心がない。 限界を知ったうえで感想を述べてるんだ、という程度なのに 粘着されたので議論しようなんてやめて欲しいな。
511 :
名無しの笛の踊り :2007/07/25(水) 08:13:16 ID:6zra5E2a
いちおう
>>505 だけど、特に(音楽やその議論に関して)コメントはない。
>>507-508 を前提にして読むなら、
>>488 みたくなるのも理解できる、という感じかな。
そもそも社会的な意味での他者というのをよく理解していないみたいだね。
俺は世渡りが下手で貧乏なので、仕方なくパッとしないCDから売った時期もあったし、
「また古楽かい」といいつつ、そこそこの値段で引き取る店もあるよ。
どうして冷静じゃない相手と議論せねばならないのか、
何故
>>488 程度の文章に反論するのに、その倍もの論証を考えてやらねばならないのか。
このあたりをいつか考えてくれたらと思う。いやホント、博士号が泣くぞい。。
あと他の人に、いちおう言っておくけど、別にこのフォーグラーのCD自体については、
悪盤とかそういうものではなく、そこそこのちゃんとしたCDであるとは思うよ。
「他分野の博士号」っていうのは何分野の博士号なの?
>>507-508 は2007/3/11のID:mzJgdvHxと翌日12日のID:TJU7HwYmと同一人物です。
彼の性格は変わってないし、今後も直りそうもないことが分かる。
>>511 >特に(音楽やその議論に関して)コメントはない。
なぜ作品への言及だけは避けるのですか?最も肝心な部分でしょうよ。
結局、実際にはフォーグラーのあの作品を聴いていない、
という事でOKなんですよね。呆れるというか何と言うか…
世渡りが下手というより、自己中で傲慢な性格ですか?
>>510 聖チェシーリアって変な読み方じゃないか?この音楽の守護聖人は
イタリア風の読みならチェチーリア、英語風の読みならセシリアだろうよ。
「エイシェント」って。意味分かってるのかね?
ホグウッド指揮のあの団体の音盤を20年以上前から聴いてた人がみな
知ってる話を今更なぜここで?
>ゲーテに結び付かないものは全くと言って良いほど関心がない
誰だそれ?
リュリやラモーのトラジェディ・リリク、ヨメッリのオペラがそんなにゲーテと
深い関係があるのか?初耳だな。その豊富な知識で説明してくれや
>「聖チェシーリア運動以前のウィーンでのルネサンス技法復興」
何それ??? 聞きかじった知識みたいで微妙に変な感じだな。
オーヴァーベック、カロルスフェルトらに代表されるナザレ派のこと
言ってんのか?
もう尻を何とかでいいよ
>>515 何を勘違いしてるか判らないが、ウィーンのルネサンス技法というのは
絵画の様式のことではない。だから音楽史は中学生並というのだ。
J.J.フックス(1660〜1741)はバロック時代のウィーンの宮廷楽長だが
前古典派の作曲家(クヴァンツ、ゼレンカなど)が楽員として活動してた時代と
重なっている。1725年に「Gradus ad Parnassum」という対位法教本を著した。
この教本はパレストリーナが弟子に対位法の基礎を伝授するというもの。
バッハが弟子にドイツ語訳を作らせた(原本はラテン語)とか、
モーツァルト、ハイドン、ベートーヴェン等がこの教本を通じて
ルネサンス期のポリフォニー技法を学んでおり
いわゆるウィーン古典派への橋渡しをしたといっても過言ではない。
>>488 はフォーグラーの宗教作品を
>冒頭から驚かされる。あれれっ、これがマンハイム楽派の一員だった人の
>宗教曲??? ルネサンス期の様式を回顧した1840年代の曲みたいに
>聴こえる。そう、この曲には古典派時代に欧州中を席捲したナポリ派らしき
>要素が殆んど感じられない。
といっているが、国民オペラを創出したウェーバーの師匠として見た流れよりも
ウィーンの音楽史のなかで読み解くほうが自然な流れだと思う。
古典派という流儀からいうと、独創性というものを期待するのも可笑しい。
こいつの長文にはウンザリ。
>>517 「カルボナーラを食べ過ぎると太るぞ」まで読んだ。
>>517 うわぁ、517さんってすんごい物知り博士なんだね。凄いな〜〜〜
あとでいっぱい教えてくれるに違いない。
そんな凄い先生が、このスレの常連なら中学生の頃から知ってるような
陳腐な常識を、わざわざ書いてくれるのは冗談好きだからですか?
まず気になったんですが、クヴァンツが宮廷楽団の楽員だったのは
ドレスデン=ワルシャワや、ベルリン。ヴィーンじゃないですよね。
ゼレンカはドレスデンの宮廷音楽家。フックス(1660-1741)と同時代の
ヴィーンの宮廷音楽家なら、アントニオ・カルダーラ(1670-1736)や
ゲオルク・ロイター(1656−1738)を挙げるのが常識なのに、
一体どうしちゃったんですか?
ヴィーンの対位法のどこが「復興」なんだよ?ルネサンスの古様式は
ヴィーン固有のものでもなければ、18世紀に「復興」したものでもないよ。
オペラをはじめとする世俗音楽の分野では様式の変遷が急速だったけど、
教会音楽では変遷が緩慢で、古様式が保存されやすかったんだよ。
フックスと同世代のポーランドの教会音楽作曲家ゴルチツキ(1665-1734)
もほんの一例だが、時代の先端の様式を採用するよりも、
ルネサンス期の様式を保存する例は決して少なくない。このスレでも紹介
されているサルヴォリーニ(1700頃生)の宗教曲などもその一例だよ。
521 :
520の続き :2007/07/26(木) 23:09:54 ID:IivgLs0c
>>517 J.S.バッハより前の生年からも、活動期間から言っても、
ゼレンカ(1679-1745)を前古典派に含めるのは、はっきり言えば誤り。
音楽史勉強してこの結果なの?
それと、517は、見当外れな書込みしてた
>>489 と同じ人?
これらの文章見ただけですぐに、音楽以外の文化状況に酷く疎い事、しかも
フォーグラーの件の曲を一聴もしていない事がよく分かる。
俺の書込みをちゃっかり参考にして、しかも無知故にそれを誤解したまま
書き込んだことがよく分かるよ。図星だろ。
中世とルネサンスは近くてもあくまで別の時代だからね。
聴かずに勝手な想像だけで「偉そうに」説教する困ったオヤジが
何で最近多いんだろうね?幼児化現象か?
522 :
520の続き :2007/07/26(木) 23:22:21 ID:IivgLs0c
>ウィーンの音楽史のなかで読み解くほうが自然な流れ
いやいや、全然自然じゃないって!! 何でそう開き直るの?
517がハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンぐらいしか知らないから?
独墺中心音楽史観の反省という、これ自体既に陳腐な潮流すら知らないの?
安田和信氏もそうだが、いい加減聞き飽きた、というぐらい言われてる事
だよ。517って化石みたいな人だね。
大体、18世紀当時のヴィーンなんて、アルプス以北のなかでも
パリ、ロンドン、アムステルダムという先進地に比べるとたかが知れた
地方都市だったんだよ。ヴィーンに楽譜出版社が無いことを驚きをもって
報告したバーニー卿の話は有名だろ。
19世紀に入ってからも、例えばヴィーンでは広まった通作リートは、
ベルリンなどの新教地域では広まらず有節リートが主流だったとか、
ヴィーンの影響力なんてドイツ語圏に限ったとしても何ら絶対的ではない。
また、19世紀の英国や北欧など新教地域の音楽家は、ヴィーンよりも新教地域の
ライプツィヒに留学してるケースが多いよ。
>>517 はフォーグラーの件の曲をどう「読み解いた」のか、
それを詳しく教えてくれ。これ、絶対忘れずにね!!
「エイシェント」wなんて、中学生以下の英語力を窺がわせる冗談は止めて、
もっと知ることがあると思うよ。「自分が知っていることが世界の全てだ」
みたいに思い上がるのは517自身にとっても損なことだよ。
俺は毎週・毎月、新たに知ることが多くて、自分の無知をいつも感じるよ。
このスレの常連の方から教わることも多い。
523 :
名無しの笛の踊り :2007/07/27(金) 06:42:27 ID:+RfhlBNh
>>520 いや単純に
>>488 で>1840年以降でもないのに
という一文を見てヴァカだなと思った程度。
フックスのことを知らなかったらしいし。
でクヴァンツとゼレンカで引っ掛けてみたワケ。
当時のフックスはハプスブルクが主催する祝祭オペラの頭取で
その余興にこれらの音楽家が集められることがあった。
結果はこのとおり。スイッチ入れるのがほんと簡単。
だいたいルネサンス様式がローマ様式と呼ばれたことも知らないらしいし。
A.スカルラッッティもローマ様式のモテットを献上しているが
誰がどう言おうとナポリ派だ。古様式が保存されたというよりも
ローマ教皇への帰依を表わす隠喩に用いられていた。
ポーランドの場合も対ロシアの意味合いが強く保守的になってる。
しかしフックスの教本は最初の意図がトレント会議の時代への回帰だったが
読む人がポリフォニー技法一般の習得に役立てたのがミソ。
最初にフォーグラーを先端的と言った
>>488 とがヴァカなだけ。
仰々しいことこのうえないし、他の誰かから指摘受けても逆ギレして手に負えない。
>>523 他人の感想をバカだと言いながら、なぜ523は、あの曲について自身の見解
を示せないの?「読み解く」とか仰々しいこと言ってたのはどうしたの?
そんだけ他人をバカにする優秀な523なら簡単な事でしょうよ。
その優秀さを実際に示してみたらどうよ?
このままじゃ、523は傲慢だが決して優秀「ではない」人、という印象
のまま終わっちゃうよ。
あと、517の文章は故意に間違えたわけ?何ヶ所も。そうですか。
他人を中学生並というあなたが、このような小学生並の、失笑もののウソ
をつく理由は何ですか?
523の文章もところどころ意味の通じない奇妙な文章だよね。
動揺してるの? ネタ切れだから誹謗中傷で誤魔化すの?
本当はフォーグラーのあの曲も聴いてないから?
前と同じパターンだよね。511と同じ人?もう飽きたよ。
何か文句あるなら、フォーグラーの曲を523が実際に聴くなりスコア見るなり
しないと!話はそれからだよ。
だからもう尻を何とかでいいだろお前ら
土日はまた>524が暴れるのか・・・
たかだか500円キャンペーンのCDを持ってるの盛ってないのでウザイ
正面きって議論できない臆病・無能な荒らしは
お子様レベルの誹謗中傷しか書けないのさ
そのDQNな内容が
何より己自身のキモさを証明してるのに
>>526 もそう思うでしょ。
>>506 とかキモすぎるよね。この人は無職で、
平日昼間から粘着して誹謗中傷を繰り返すのが唯一の趣味なんでしょ?
音楽の話しないし内容ワンパターンだし。
本当に心を病んでいそうな様子だよね。容姿や能力などに
何か強烈な劣等感でもあるのかな?社会で相手にされてないようだし。
そういう人特有のキモさを醸しだしているね。本人は気づかないのかな?
>>506 は法律を知らないんだろうね。告訴されたら警察に取調べられ
ちゃうようなこと書いてるけど。逮捕されたらますます社会復帰が困難
になるのにねえ。
529 :
名無しの笛の踊り :2007/07/28(土) 14:05:43 ID:VcKkXJ46
だからもう尻を何とかでいいよ
530 :
名無しの笛の踊り :2007/08/02(木) 01:07:35 ID:dbPwkjCs
なんでこんなに無駄に荒れてんだ?もういいじゃん。 そのフォーグラーのレクイエムって、結局どうなの? いい曲なのか、それとも珍しいだけなのか。
531 :
名無しの笛の踊り :2007/08/02(木) 08:43:38 ID:A0aNQH/t
このスレでさえCDを聞いたことある人は1名のみ。 犬で500円なんだから買って聞くかは自由。 ただ古典派として楽しめるかは全くの疑問。
その1名がこのスレの中心人物であり、精神が破綻してるから厄介である。
>>530 The Requiem however shows that his part does not end with
the role of "stimulator"but that a number of his own compositions
are highly original contributions to early 19th century music
and clearly of more than purely historical interest.
Dr.Joachim Veit
>>533 しかしながら、Requiemは、彼の部分が「刺激者」の役割で終わりませんが、彼自身の多くの構成が音楽の、そして、十二分に純粋に歴史的に明確に関心の19世紀前半への非常にオリジナルの貢献であることを示します。
ヨアヒムVeit博士
その翻訳さすがに…エイシェントですわ
18世紀じゃねぇだろが。スレ違い。
Veit博士曰くhighly original=高度に独創的な orz マジなのか
本スレでは,楽譜に詳しい方が多いと見込んで 教えてほしいことがあります. ハイドンの Piano Concerto in F major, Hob. XVIII: 7 の構成は,以下のどちらが正しいでしょうか? (1) Moderato-Adagio-Allegro (2) Allegro moderato-Andante-Presto
>>538 自分が所有するCDは、全て(1)Moderato-Adagio-Allegroと表記されている。
ちなみに、Hob.VV:7の独奏楽器は、オルガンの場合が多い。
>>539 ありがとうございます.スレ違いだったかなと思って,
後日,ハイドンスレで質問してしまいました.
ちなみに,(2)はNAXOSに収録されているバージョン
ttp://ml.naxos.jp/?a=8.550713 なんですが,曲が違うのでどちらかが間違っている可能性がありました
((1)はTeldec (Ultima)です).今回(1)が正しいということですので,
NAXOSの収録曲は間違っていることになりますね.
この曲は,一体何者なんでしょう??
541 :
名無しの笛の踊り :2007/08/05(日) 23:20:38 ID:5UbZH9IQ
アンサンブル・ゼフィロの「モーツァルト、ディベルティメント集」 こりゃ、凄いわ。ナチュラル・ホルン最高! ちなみに曲目はK131、K205とK251の三曲。
ハイドン・シンフォニエッタ・トウキョウのヴァンハル交響曲集第5巻を聴い た。珍しい曲(イ短調、ヘ短調)を録音してくれるのはありがたいが、演奏が やや雑なのが気になる。
現存するヴァンハルの交響曲は全部で77曲。その中で短調の曲は12曲というこ とらしいが、自分のCD棚を見たら、11曲(イ短調2曲、ハ短調2曲、二短調 2曲、ホ短調2曲、ヘ短調1曲、ト短調2曲)の存在は確認できた。残るは、 ホ短調1曲(Bryan e2)のみ。この曲も録音はあるようだから、いつかは手に 入るかも。よい時代になったものだ。
HSTのヴァンハル交響曲集はけっこうハイペースなリリースですね。 第5巻自分も聴きました。既存のコンチェルト・ケルン盤と重複しない 選曲で嬉しいけど、確かに演奏は(シリーズ共通で)?? な感じではありますね。 でも懲りずにシリーズの「カッサシオン集」も注文してしまった。 それ以上に個人的に興味あるのが9月発売の「ヴァイオリンソナタ集」。 昔だったらスプラフォンとかしか出さなそうな貴重な盤で楽しみ。
ヴァンハルといえばNAXOS盤フルート四重奏曲集や ホフマイスターやピフルの曲と一緒に録音されたコントラバス協奏曲 を最近聴いたがどんな曲だったか思い出せない。 最近聴いた古典派の協奏曲で印象的だったのはCAPRICCIO盤収録の、 ヴァイマールの宮廷音楽家エルンスト・ヴィルヘルム・ヴォルフ(1735-1792) のピアノ協奏曲Nr.1(1781刊)。この作曲家の交響曲はNAXOSの音盤があり、 こちらは資料的価値はともかくイマイチな作品と思っていたが、 協奏曲のほうは別人の作のように凝ったつくりで楽しめた。 ベルリン楽派のエマヌエル・バッハやベンダの協奏曲にかなりよく似た作風。 カップリングされてるロゼッティとナウマン(1741-1801) のピアノ協奏曲も良かった。こちらの2曲はより一般的な古典派的作風。 ロゼッティのそれ(1783頃刊)はボッケリーニを思わせる流麗・爽快な曲。 ナウマンの協奏曲(1793頃刊)はオラトリオやオペラだけ聴いてると ちょっと想像つかないが、器楽曲もなかなか上手い作曲家だと感じた。
HSTのHPにミヒャエル・ハイドンの作品目録が出ているけど、交響曲は疑 わしい作品も含めて60曲あるんだね。 ちなみに、交響曲の項目でPerger12ハ長調の録音が空欄になっている。ローラ /リスト室内管の音盤(TELDEC8.43188)に収録されているのだが。
547 :
543 :2007/08/19(日) 12:17:18 ID:lDG8OU/j
なんと、オーケストラ・リベラ・クラシカ(OLC)がヴァンハルのホ短調交 響曲(Bryan e2)を録音していた。めでたく、12曲の短調交響曲をコンプリー ト。
548 :
名無しの笛の踊り :2007/08/19(日) 16:47:53 ID:nbdax6yB
ナクソスからレオポルド・ホフマンの作品が結構CD化されていますが、この人の 作品はどんなもんなんでしょう? ライブラリーで聴いてみた限りでは、あまり感心しませんでしたが。 自分の未熟な耳で聴いた限りの無責任な感想で恐縮ですが、ここにいらっしゃって おられる事情通の方々のご意見を拝聴できればと思いましたので。
質問するときだけ低姿勢かよ。
ナクソスのホフマンは一応全部聴いたけど、どれも何度も聴くような作品では ないなというのが個人的な感想。人気があったらしいが、当時の平均的な音楽 語法の組み合わせに終始していて、同時代に活躍していたロゼッティやヴァン ハルたちの作品と比較してもあまり個性が感じられない気がする。 ハイドンのフルート協奏曲と呼ばれる作品は、実はホフマンが作曲したんだよ ね。
レオポルト・ホフマン(1738-1793)はザンクト・シュテファン大聖堂 (ヴィーンで一番目立つゴシック様式の教会堂)の楽長してた人だね。 ヴィーンの宮廷楽長になったロイター(1708-1772)や、 ベートーヴェンに対位法を教授したアルブレヒツベルガー(1736-1809)ら もこの地位に就いていて、ヴィーン限定なら大物なんだろうけど。 550さんにほぼ同意かな。 NAXOS盤の交響曲集は資料価値はともかく、 余程の古典派マニアでない限りどうなの??って曲だと思った。 もっとも、NAXOSでよくあるモダン楽器での冴えない演奏のせいかも。 NAXOSはこれが難点だな〜。 でも、個人的にはオーボエ協奏曲集はかなり楽しめて良かった。 伝ハイドン作のフルート協奏曲は古楽器で聴いたが、これはマンハイムや ヴィーンでよくある作風というより、不意の転調などの不穏さが ベルリン楽派ふうだと思った。 この人は教会音楽も沢山作曲してる筈だから個人的にはそっちに興味あるな。 世代も活躍地域も近いミヒャエル・ハイドン(1737-1806)や ヴァンハル(1739-1813)、ディッタースドルフ(1739-1799)ら との比較という楽しみ方もできると思う。
>>551 残念ながら、ホフマンの声楽曲は耳にしたことがありません。確かに、彼の協
奏曲などを聴いていると、ウィーン古典派というよりもエマニュエル・バッハ
などの作品に似た響きを感じます。
ホフマンの交響曲は、バーメルトが「モーツァルトと同時代作曲家」シリーズ
で取り上げる可能性があるので、そちらに期待したいですね。最近のリヒター
の作品集などを聴いても、バーメルトはよい仕事をしていると思うので。
553 :
名無しの笛の踊り :2007/08/19(日) 22:15:46 ID:lqEgAIRa
ロセッティの交響曲ってどんな感じだろう。 ハープソナタはお気に入りだけど
554 :
名無しの笛の踊り :2007/08/20(月) 00:03:15 ID:6TzrZZvn
ロセッティの交響曲はこの時代の交響曲の中でもトップクラスだと思う。 基本的にはハイドン(兄)路線だけど、旋律がハイドンより良く歌っているし、かすかに民族音楽的な要素もある。 なにより、曲の構成に間然とするところがほとんど無く、とってもいい感じですよ。 個人的にはハイドンより好きです。 録音はコンチェルト・ケルンがファーストチョイスですね。 今では廉価盤2枚組が千円以下で買えます。
555 :
名無しの笛の踊り :2007/08/20(月) 00:19:43 ID:c78uyBrn
>>554 評判いいんだな。ロセッティのホルン協奏曲も気になってるけど、交響曲から買ってみます。
やはり、ロゼッティに限ってはホルン協奏曲も聴いてほしいな。 モーツァルトの同種作品に匹敵する曲がいくつもあるよ。 個人的には、モーツァルトやシュティヒ・プントを抜いて、ロゼッティは古典 派ホルン協奏曲作曲家のナンバー1に位置すると思う。
557 :
名無しの笛の踊り :2007/08/22(水) 11:59:34 ID:u0Aq2v7T
ホルン協奏曲に関してはモーツァルトは幾分気軽に作曲してますもんね。 彼が同時期のクラヴィーア協奏曲やクラリネット協奏曲のようなスタンスでホルン協奏曲を 作曲してたらどうなってたんだろう、と考えたりします。 ところで、ここの皆さんの中にヘープリチ/ブリュッヘンのモーツァルトのクラリネット協奏曲の 再録音を聴いた人はいますか?
聴いたよ
559 :
名無しの笛の踊り :2007/08/24(金) 22:21:53 ID:o7mQOIUP
578です。 550・551・552さん各位、貴重なご意見を有り難うございました。 やはり、自分が感じていたのと、みなさんほぼ同じようなご感想をお持ちであることがわかり まして、なんかほっとしました。 あくまでも自分の好みによるだけなのですが、ヴァンハルとかロゼッティとかサン・ジョルジ ュらの作品って、とても洗練されていて曲想が豊かでもっともっと、有名になっていい作曲家 だと思っているのに対して、ナクソスから出ているレオポルド・ホフマンの作品群には、何か 面白味に欠けるというのが正直な感想でした。 ロゼッティの作品は、上であがっていたコンチェルト・ケルンの二枚組の他に、クラヴィーア 協奏曲やCPOから出ている管楽器協奏曲集、同じくCPOから出ているヴァイオリン協奏曲 なども聴きましたが、本当にハイドンやモーツァルトの作品と比べても遜色のない、洗練され 、曲想豊かな作品ですね。個人的には大好きな作曲家の一人です。 555さん、ホルン協奏曲集は、アルティ・ノヴァから格安で発売されていますから、入手し やすいと思いますよ。
確かにARTE NOVA盤は安価だけど、ロゼッティの作品としては必ずしも最良の ものを含んでいないのが難点。 現在では入手が難しいものもあるが、タックウェル盤(CDM7620312)、MAB シリーズのラングヴァイル盤、最近SACDで復活したPeter Francomb盤(Pan Classics)などを勧める。
ヴァンハルのカッサシオン集を聴いた。 曲の良さもあるが、愉悦感溢れる演奏で楽しませてもらった。 HSTは、肩の凝らない曲は伸び伸びと演奏しているね。
☆
563 :
名無しの笛の踊り :2007/09/02(日) 10:07:54 ID:Mrg7NV1Y
>561さん 私もその盤聴きました。作品も良いけど、HSTの演奏がこれまでより だいぶ良くなった気がしました。 アルテノヴァ盤のロゼッティはハープソナタ集があるよね。 一度しか聴いてなくて曲想を思い出せないが、ピアノフォルテでも演奏可能 との表示があるところが当時のパリらしくて興味深い。貴族の子女ら、 アマチュアの演奏者を想定したものなのかな。
最近は古典派のオペラ録音も充実してきて嬉しい。 フェッランディーニ(1710-1791)の『ウティカのカトーネ』(1753初演・ミュンヘン) ヨメッリ(1714-1774)の『見捨てられたアルミーダ』(1770初演・ナポリ) ロンドンのバッハの『シピオーネの寛容』(1778初演・ロンドン) イ・ソレール(1754-1806)『イフィゲニア』(1779初演・ナポリ) ピッチンニ(1728-1800)の『ディドン』(1783初演・フォンテーヌブロー) サリエリ(1750-1825)の『ダイナード』(1784初演・パリ) チマローザ(1749-1801)の『クレオパトラ』(1789初演・ペテルブルク) サルティ(1729-1802)の『ラッツィオのエネア』(1799初演・ペテルブルク) これらだけでも18世紀後半のセリア系オペラの流れが概観できて楽しい。 一口にナポリ派とかイタリア・オペラと言っても時代様式の範囲内では、 作曲者や作品ごとに多様性があるのが実感できるね。 アリアの技巧や気品の高さで際立ってるのがヨメッリのオペラ。 序曲の出来は?だが、オペラ本体の出来が抜群に素晴らしく、音楽だけ で充分完結しており妖しい魅力を持つ。傾向としてはこのなかで最も耽美的で貴族趣味。 末子バッハは、決して悪くはないが予想通りの作風。 ソレールは、1780年代ヴィーンで、1位パイジェッロ、2位の宮廷楽長サリエリ に次いで上演回数第3位というだけあって、かなり出来の良いオペラ。 コロラトゥーラ・アリアも単体ではヨメッリ以上かも。 ピッチンニとサリエリの上記オペラはともにフランスで上演されたトラジェディ・リリク でフランス趣味の導入の差が面白い。ピッチンニのほうは、アコンパニャート の劇的なレチタティーヴォやバレエの挿入、合唱の多用にも拘らず、アリアになると 途端にナポリ派的で不思議な感じがする面白い作品だった。彼のパリでの宿敵グルックに師事した サリエリのほうは、グルック後期作品ばりの、非常に重厚な作品でよりフランス風。 サルティはこの時代まで現役で活躍していることに驚くが、1799年作にしては ちょっと古いスタイルだと思った。
仰るとおりwwww
566 :
564の訂正 :2007/09/02(日) 21:29:21 ID:acdxtHYQ
「ダイナード」って・・・確かにこれはまずい。 ダイハードのパクリ作品みたいな間違い失礼。 サリエリの仏語オペラは正しくはLes Danaides(ダナイード)。 間違いと言えば、564で書いたチマローザのオペラ「クレオパトラ」 のBONGIOVANNI盤に驚き。 何でだか知らないが、この盤ではチマローザの生没年が (1797−1848)と堂々と書かれている。 ひぇっ、ドニゼッティのオペラを買ってしまったか!?と冷や汗をかいた。 中身は確かにチマローザだが。 単純入力ミスではなさそうで、なぜこんな誤りが生じるのか激しく謎。
単純に「校正漏れ」と考えればよいのでは。 J.C.BACHをJ.S.BACHと誤記してあるケースや巻数を間違えたりと、国内盤でも 間違えは結構あるよ。 かつて「珍品オペラシリーズ」と銘打って、ANFコーポレーションがボンジョヴ ァンニ盤に和訳を付けて国内発売していた時期が懐かしい。 ピッチンニ「トリドのイフィジェニー」、チマローザ「オラーツィ家とクリア ーツィ家」、アンフォッシ「魔女チルチェ」、パイジェロ「ニーナ」などが出 ていた。
568 :
名無しの笛の踊り :2007/09/03(月) 12:05:43 ID:Bmeno7Db
>>566 それ自分もドキッとした。同姓同名のチマローザがいるのかもしやと思ってw
BONGIOVANNIだからしょうがないか、と許してしまう自分が居る。
あのレーベルは日本向けの製品に日本語の翻訳解説をいれたりと
手作り感有有で憎めないところがあるね。
演奏や録音が多少劣っていても、メジャーレーベルが絶対に録音しそうもない オペラ作品を次々に実際の音として聴かせてくれたBONGIOVANNIには、古典派フ ァンとして感謝しきれない。美しいマイナー古典派オペラの宝庫。
玉石混交なためボンジョヴァンニ盤の購入を躊躇している人のために、お勧め 盤を紹介する。 1.「漁師の娘」LA PESCATRICE ピッチンニ(GB 2073/4-2) ピッチンニの作品では「チェキーナ」が有名で録音も多いが、これまで耳にし た最高作と思うのはこのオペラ・ブッファ。次から次へと美しい旋律が現れて 飽きさせない。 2.「マレッキアーロの居酒屋」L'OSTERIA DI MARECHIARO パイジェロ(GB2107/8-2) この作品は、最近になって日本語字幕付きDVDで鑑賞できるようになり、そ の素晴らしさが一層明瞭になった。パイジェロ・ファンは必聴(見)。 3.「オラーツィ家とクリアーツィ家」GLI ORAZII E I CURIAZII チマローザ(GB2021/22-2) この曲は、最近他レーベルから新録音が出たが、このBG盤の演奏から伝わっ てくる演奏者たちの熱い思いはあまり感じられない。残響がやや多いのが難点。 4.「石の客」IL CONVITATO DI PIETRA リギーニ[1756-1812](GB2384/85-2) 当時数多く作曲された「ドン・ファン」物のひとつ。ガッツァニーガ作曲の 「ドン・ジョヴァンニ」との比較も一興。ついでにモーツァルトの同作品も。 5.「セヴィリアの理髪師」IL BARBIERE DI SIVIGLIA モルラッキ[1784-1841] (GB2085/86-2) パイジェロの同名作品とともに、ロッシーニによって歴史から消された幻の オペラ。
572 :
名無しの笛の踊り :2007/09/19(水) 22:23:12 ID:k3T7onSJ
MUSICA ANTIQUA CITOLIBENSIS[SUPRAPHON SU3908-2](4枚組)を聴いている。 録音はやや古いものの、珍しい作曲家の曲ばかり集めていて嬉しい。 18世紀チェコの音楽集。
ピッチンニ(1728-1800)作曲のブッファ『ラ・チェッキーナ』(1760初演)
はNUOVA ERA盤を持っているが、この時期に既にロッシーニまでに至るブッファの
要素がかなり出揃っていて感心する。高音域を多用するコロラトゥーラ・
アリアもあって耳に心地良い。
このブッファの台本作者カルロ・ゴルドーニ(1709-1793)は
ヴェネツィアで活動し、ガルッピ(1706-1785)作曲のブッファにも台本を
提供しているが、純粋にイタリア文学史の分野でも大物の喜劇作家として
有名な人だね。1762年パリに本拠を移して活動したが、フランスでは
あまり成功せず、失意のまま客死。
>>567 さんご紹介のアンフォッシ(1727-1797)は、
モーツァルトより先に同じ台本でブッファ『偽の女庭師』(1774初演・ローマ)
を作曲した、ということでのみ記憶されがちな感じだね。
でも彼も当時の大物オペラ作曲家の1人で、ぎょっとする程多作なのに
録音されているオペラがごく僅かなのが残念。
同じく多作の大物オペラ作曲家ながら録音皆無?な
フランチェスコ・ビアンキ(1752-1810)は、BONGIOVANNIあたりから音盤
出して欲しい。彼の名も現代では、ハイドンがエステルハーザで
ビアンキ作曲のブッファに追加するアリアを作曲したことによって
知られるぐらいか。
そうそう、18世紀後期のドン・ジョヴァンニもののブッファ(喜歌劇)
では
>>570 さんご紹介のように
★ヴィンチェンツォ・リギーニ(1756-1812)作曲の『石の客』(1776初演)
★ジュゼッペ・ガッツァニーガ(1743-1818)作曲の『ドン・ジョヴァンニ』(1787初演)
★モーツァルト作曲の『ドン・ジョヴァンニ』(1787初演)
の3作が入手可能だけど、リギーニの作品だけ映像つきのものがないのかな?
BONGIOVANNI盤(ライヴ録音)で聴く限り、この3作品の中で自分は
リギーニの作品の音楽が一番魅力的で好きだな。
ガッツァニーガのはDVDで持ってるけど、いつも観てる途中で寝てしまう(笑)。
リギーニはあのロッシーニが修業したボローニャ出身で、没したのも同地という
のが興味深い。しかし現在では、
その名がベートーヴェン作曲の変奏曲Wo0.65で知られるぐらいか。
575 :
名無しの笛の踊り :2007/09/23(日) 22:38:39 ID:EfQirL3t
>>573 ハイドンがエステルハーザでビアンキのオペラ「インドのアレクサンドロス大
王」を上演するために追加作曲したアリアは、「テレサ・ベルガンサ、ハイド
ンを歌う」[ERATO RECD-1013]に収録されていますが、残念ながらビアンキが作
曲した作品の録音はないようですね。因みに、上記CDには、チマローザ「ジャ
ンニーナとベルナドーネ」、「困り果てた劇場支配人」、ガッザニーガ「ぶど
う摘み」などのためにハイドンが作曲、改作したアリアが含まれている。
BONGIOVANNIのお勧め(その2) 1.「チェキーナ=良い娘」LA CECCHINA(GB 2293/94-2) ニコロ・ピッチンニ 数あるこの曲の録音の中で、おそらく唯一の古楽器演奏によるもの。 2.レクイエム ト短調(GB2088-2) ドメニコ・チマローザ ネグり盤をはじめいくつか録音があるが、もっとも感銘を受けた演奏はこれ。 3.Teseo riconosciuto(GB2193/94-2) ガスパーレ・スポンティーニ スポンティーニがピッチンニなどの影響下に1798年に書いた初期オペラ作品。 ほとんどナポリ派の作風に驚かされる。 4.Vespri per il Corpus Domini 1802(GB2371-2) ジョヴァンニ・シモーネ・マイル 近年再評価が進むマイルの宗教作品。 5.カンビーニ協奏交響曲集(GB5576-2) ジュゼッペ・カンビーニ[1746-1825] カンビーニが作曲した3曲のフルートとオーボエのための協奏交響曲(第1、 3、4番)を収録。若きスポンティーニが作曲したノットゥルノ・コンチェ ルタートもカップリングされている。カンビーニ・ファンは必聴。
スポンティーニ(1774-1851)はナポリ派としては最末期の世代ですね。
パリやプロイセンの宮廷などで活動した大物作曲家だけど、
録音のある作品が少ないのと、あっても大抵録音が古いんだよね。
自分にとっては、最初に買ったオペラの音盤がこのスポンティーニの
Olimpie(1819初演・パリ)のORFEO盤だったので懐かしい。
DYNAMICから出てる歌曲集は美しい旋律の宝庫で楽しめた。
メンデルスゾーンのパリでの活動を妨害したのはこの人だったような。
で、パリに来たロッシーニの邪魔をしたのがパエール(1771-1839)
だったか。この人もナポレオンT世に宮廷楽長に任命されるなど大物だが
音盤は少ないね。子ども時代のリストの師でもあり、リスト作曲として
知られるも実質パエール作曲のオペラ『ドン・サンシュ』(1825初演・パリ)
は、古典派の生き残りのような美しい音楽でなかなか良かった。
ドニゼッティの師でもあるマイヤー(1763-1845)は
『スコットランドのジネヴラ』やケルビーニの有名作と同じ題材の『メデア』、
Naxosから出てる声楽曲などを聴く限り、
イタリア人の作曲家達と比べて旋律の美しさに欠け、イマイチな感が
あったけど、
>>576 さんご紹介の宗教曲の音盤は別人の作みたいで
自分も結構良かったです。
ジャケに使われてるのはこの作曲家の肖像画かな?
578 :
名無しの笛の踊り :2007/09/25(火) 14:37:30 ID:IzTEQbv5
HUNGAROTONレーベルから出た Maddalena Laura Lombardini Sirmen (1745〜1818)という女流作曲家のヴァイオリン協奏曲集(HCD32499 -500)いい。
ポルトガルの作曲家ボンテンポ(1775-1842)の宗教作品(KYRIEとGLORIA)が 入った音盤(Portugal Som PS5001)を入手した。指揮者はミッシェル・コル ボ。この人は、ボンテンポのレクイエムやカルヴァルホのテ・デウムなども 指揮していることから、ポルトガルの音楽に相当思い入れがあるようだ。 ボンテンポのレクイエム(ハインツ・レーグナー指揮!)の音盤も同時発売 (Portugal Som PS5002)
ボンテンプ(1775-1842)作曲のレクイエムは複数あるのかもしれないけど、 その音盤はポルトガルの詩人カモンイシュを偲ぶレクイエムなんだろうか? 彼のレクイエムはそれが最も有名なようだが・・・・ 自分は聴いたことないな〜 この作曲家はポルトガルの国立音楽院創始者で、当時、地元ポルトガルでは 大物音楽家といって良さそう。オペラも作曲してるからそっちも復活して欲しい。 イベリア半島のこの時代のオペラと言えば、専らギターで名高い ソル(1778-1839)作曲のイタリア語オペラ(1797初演)を最近聴いた が、なかなか良かった。あと、マヌエル・ガルシア(1775-1832)作曲 のオペラも最近音盤が登場したね。早速注文しといた。 セビーリャ出身のこの人は、ロッシーニ作曲の『セビーリャの理髪師』 の初演(1816)に伯爵役で出演したり、遠く新大陸のニューヨークで オペラ劇団を率いて活動するなど、歌手や興行者としての活動がメインだが、 そういう人の作品を聴けるのは貴重で興味深い。 蛇足だが、Bomtempoの読み方はイマイチはっきりしない。日本語文献 では辞典類でも「ボンテンプ」になってるが、それで正しいのか怪しい。 フランス人のオペラ・コミークの作曲家ボワエルデュー(1775-1834) に至っては、フランス人でも読み方がはっきりしないらしく、 最近の日本語表記では「ボイエルデュー」が主流になってるね。 そういうと、自分は英国の作曲家Samuel Wesley(1766-1837)の 姓を「ウェスレイ」なんて書いてたが、これは変!、というか誤り。 どう考えても「ウェズリー」が正しい。この姓の人は英国人には けっこういるね。
Bontempoは、日本では一般的に「ボンテンポ」と表記されているようですね。 「ボンテンプ」にお目にかかったのは初めてです。 この人の作品は、ポルトガルのPORTUGALSOMというレーベルが多数の録音を残し ており、交響曲2曲(近年NAXOSがライセンス)、ピアノ協奏曲4曲(5曲作曲 したらしいが、第5番は未見)、五重奏曲op.16、セレナータ ヘ長調、ピアノ ソナタ11曲、多数のピアノ小品、レクイエムop.23、宗教曲小品などを聴くこと ができます。最近発売されたCDは、以前に出た「レクイエムop.23」と「キリ エ&グローリア」の再販です。 因みに、3種類の録音があるレクイエムは、いずれも作品23の「カモンイシュ を偲ぶレクイエム」です。
>>581 詳しい情報どうもです。
ん〜イベリア半島の言語は読み方が難しいですね。
自分も当然ボンテンポだと思ってたので、「ボンテンプ」には目が点に。
音楽之友社の事典ではこうなってるのですが、単なる誤植でしょうか。
響きが可愛いな〜〜(笑)。
家系はイタリア系らしいですね。17世紀イタリアの作曲家に、
ブランデンブルク選帝侯の婚礼のために祝祭オペラ『イル・パリーデ』
(1662)を作曲したボンテンピという人がいるけど、その縁者だろうか。
「ジョルジョ」(伊)「ジョルジュ」(仏)「ジョージ」(英)
「ゲオルク」(独)が「ホルヘ」(西)になるあたりで読みの特殊さ
を感じますね。もっとも欧州の「悪魔の言語」とすら言われる
デンマーク語に比べるとだいぶマシか。変な文字や
ドイツ語の「ブルク」に対応する語が「ボゥクゥ」だったりと訳分かんない。
>>582 現地語の発音表記は本当に難しいですね。ネイティブに言わせると、英語のword
の発音は「ワード」、「ウォード」のどちらも原音とは違うなどと指摘された
りします。
ボンテンポのレクイエムop.23の録音は、コルボが指揮したハイドンの「聖チ
ェチリーア・ミサ」とカップリングされた2枚組(Virgin CLASSICS 7243 5
62328 2)が容易に入手できると思われます。
Manuel Garciaの音盤は入手して聴きました。2枚組のCDに3作品(スペイ
ン風に書かれた短いミュージカル・コメディが2曲とスペイン風とヨーロッ
パ風を融合させた1幕もののモノローグ・オペラが1曲)が収められていま
す。
>>583 もうガルシアの音盤聴かれたんですね。羨ましい!!
自分の場合、だいぶ前に注文したのにまだ届かないな〜
イベリア半島と言えば、ヴァレンシア地方の古典派音楽のシリーズ(?)
の音盤(937-CD)がかなり良かった。
ラファエル・アンヘレスRafael Angles(1730-1816)の、
ドメニコ・スカルラッティを想起させる単一楽章のピアノ・ソナタ群は、
風変わりで面白い音楽だった。
シューベルトあたりに似た雰囲気もあるが、類例を挙げにくい
かなり独特な音楽。かと言ってスペイン固有の民族舞曲などの
土着要素を大幅に導入しているという感じでもない。
いずれにせよ、この世代らしくない作風。
カップリングされてるホセ・フェレア(フェレール??)Jose Ferrer
(18世紀)のピアノ・ソナタ ハ長調のほうは3楽章で、内容も
もっと一般的な古典派らしい曲。スペインらしさは全く感じられず、
汎ヨーロッパ的な癖のない音楽だが、古典派ファンにはこっちのほうが断然
親しみ易いかも。
ポルトガルの作曲家といえば、最近になってセイシャス(1704-1742)の作品が 注目されているようで、様々なレーベルからちょこちょこ音盤が出ていますね。 オペラ作曲家では、Marcos Portugal(1762-1830)のオペラ作品が2作「奥様 女中」[MARCOPOLO8.225154)や「煙突掃除人」[DYNAMIC CDS385/1-2]聴けます。 もう一人、Joao de Sousa Carvalho(1745-1798)のオペラTestoride Argonauta [NUOVA ERA 6928/29]、Vesperas de Nossa Senhora[ASTREE E8610]、2種類の 「テ・デウム」[ARCHV453 182-2]、[CASCAVELLE VEL1016]も落とせません。
カルロス・セイシャスは昔チェンバロ協奏曲の音盤が出てましたよね。 LPで持ってた気がするがもう長いこと聴いてないな〜 18世紀中期のまさにロココな雰囲気の音楽で、まだ古典派以前の様式 だった記憶があるな。 どうでもいいけど、ボンテンプって 16世紀に日本に布教に来たポルトガルの宣教師だったら 「梵天夫??」「いいから仏教徒になりなさい!」 と逆布教されそうな名前ではある。
ダンツィの嫁のヴァイオリンソナタのCDが出てた
>>578 Maddalena Laura Lombardini(1745-1818)の作品は、以前に6曲の弦楽四重奏
曲集がTACTUSから出ている。そちらでは生年代を1735-1799と表記されているの
で、てっきり別人かと思ったのだが、結婚してからはSirmenと改名していたよう
だし、同名の女流作曲家が複数いるとは思えないので、同一人物らしい。
前者のブックレットではヴェネツィアで1818年3月15日に死んだとあり、後者で
は1792年の夫に続き1799年に死んだとある。
この人の名前は、レオポールト・モーツァルトが旅先の妻と息子に宛てた1778
年4月12日付の手紙の中に記述されていることでも知られるように、当時は作曲
家としてだけではなくヴァイオリニスト、歌手としても人気があったらしい。
最近伝記も出版されたらしいが、詳しい方はご教授ください。
590 :
名無しの笛の踊り :2007/10/06(土) 21:47:26 ID:b2zMR63Z
588さんへ 578です。 ありがとうございました。 レオポルド・モーツァルトが言及している人物なのですね。 サン・ジョルジュのヴァイオリン協奏曲集に曲想が似た、大変流麗な作風で 気に入りました。 HUNGAROTONレーベルは、プレイエルのヴァイオリン協奏曲集やチェロ協奏 曲集、珍しい古典派のティンパニー協奏曲集を出したりと、目が離せません ね。
フンガロトンはボヘミア人の作曲家だけでなく、ドイツ、イタリア、フランス 圏などにまで手を広げて録音してくれるのが良いですね。ハンガリーやチェコ など東欧のレーベルは、国策として自国作曲家の作品を積極的に取り上げて録 音しているようなので頼もしい限りです。
hosyu
593 :
名無しの笛の踊り :2007/10/21(日) 03:31:24 ID:44y3QgWU
594 :
名無しの笛の踊り :2007/10/21(日) 07:09:06 ID:rSny/feh
下げても書き込みがあれば保守できます。
595 :
名無しの笛の踊り :2007/10/21(日) 13:03:36 ID:j9tKQxmS
ロセッティの交響曲ってどう? ホルン協奏曲は非常によかったけど
596 :
名無しの笛の踊り :2007/10/21(日) 13:37:52 ID:mqobbMem
マヌエル・ガルシア(1775-1832)のオペラ3作品を聴いたついでに 同じくスペインの作曲家ラモン・カルニセル(1789-1855)の オペラ『罰された放蕩者、または女たらしのドン・ジョヴァンニ』(1822) を聴いた。 これも18世紀以来のドン・ジョヴァンニものの一連の喜歌劇ひとつ。 18世紀後期の、宮廷的優美さを帯びたブッファとは異なり、 これは野性味や卑俗さも混じった音楽で序曲での金管楽器の咆哮などにも それが感じられるが、映像つきだともっと楽しめそう。ジャケでは 官能的な?舞台写真が使われ、そっちのほうで興味を惹かれる人もいるかも。 この作曲家のオペラは、当時よくある傾向としてロッシーニに近い、 などと言われるようだが、実際聴いてみると、ロッシーニのほうが 遥かに洗練された軽快優美さに溢れ、あまり似ているとは思えなかった。 上記のガルシアのほうがむしろロッシーニに近いと思う。 一般には、世代的にみてチマローザ(1749-1801)の後期作品あたりから ロッシーニにかなり近い様式が準備されると言われるが、 自分としてはチマローザの曲ではさほどそれを感じないな。 そう言えばリギーニ(1756-1812)作曲の『石の客』(1776初演) でも、ロッシーニの『チェネレントラ』(1817初演)で王子が歌うアリアと そっくりなアリアがあった。
だいぶ前のレスですが
>>254 さん推薦の
<ディーター・クレッカー・エディション10>協奏交響曲集を試聴してみました。
自分はモツ好きの周辺作曲家ビギナーなのですが、モツの代用(というと叱られるかも?)
として聴けるかんじでとても良かったです。
モツの協奏交響曲は管ではひとつだけですからねぇ。
あとでモツのfl協1番も持ってるCDで聴いてしまいました。
何年か前に古典作曲家(作曲者は忘れました)のCl協を聴いたのですが、モツの管楽器協奏曲に
引けをとらないんじゃないか!と思ったことがありました。
そのときはそこから周辺作曲家を掘り起こそうとは思わずにそのままにしていましたが…。
>>597 私もモツに飽き足らなくなって周辺作曲家に手を伸ばした口です。
ほとんど無名でありながら、モツの作品に匹敵する優れた作品が山のように眠
っているので、一生楽しめそうです。
599 :
名無しの笛の踊り :2007/10/22(月) 02:48:37 ID:qofGDxEi
クラヴィーア協奏曲とクラリネット協奏曲以外の協奏曲ではモツに匹敵する曲が あってもおかしくないですよね。
600 :
名無しの笛の踊り :2007/10/22(月) 09:56:15 ID:n2evtIrg
K600
597です。 このスレを参考にしながら気になった管楽器系の曲を検索してみました。 Brilliantの『Romantic Clarinet Concertos』 同じくBrilliantの『Flute Concertos 』(グラーフに惹かれました) Alte Nova?の『マンハイム楽派の音楽』あたりが気になりました。 cpoのロセッティ/5つの管楽のパルティータ/コンソルティウム・クラシカルも 良かったです。モツの管楽セレナード/ディヴェルティメントが好きなのになんで 周辺作曲家にいかなかったのだろうと思ってしまいます。 昨日、コジェルフのピアノ曲(短調)を日本人の女性ピアニスト(ぴあのぴあに 出てたらしい)で試聴しましたが、ベートーヴェンの初期のソナタのような焦燥・ 疾走感がある曲で少し求めているものとは違いました。 これは聴いてみて!という音源がありましたらご教示よろしくです。 なお、モツの初期交響曲はあまり聴きません。
私は今のところモーツァルトが一番なのですが、同じくcpoの管楽のパルティータで ロセッティに興味を持ち、とりあえずcpoから出ているものを一通り聴いてみましたが、 いい曲もあるけど、退屈な曲もあり、大勢いる作曲家のうちの一人といった印象です。 古楽器演奏で聴けば、また印象も変わるかもしれませんが・・・
>>602 レスどうもです。
古楽器演奏(管楽コンチェルト等)で推薦盤があったら教えてください。
cpoというレーベルはこのスレに来てから知ったのですが商業主義から距離を置いた
良心的なレーベルのようですね。
604 :
名無しの笛の踊り :2007/10/22(月) 22:58:44 ID:n2evtIrg
18世紀後半〜19世紀前期のいろいろな曲を録音してくれてる「コンチェルト・ケルン」は神。 ピリオドだし、演奏も(。・∀・。)イイ!!ただ値段が・・・
>>601 クロンマーの「管楽合奏のためのパルティータ」やダンツィの「管楽五重奏曲」
がお勧めです。前者は、ナクソスから出ている廉価盤3枚でも十分楽しめます。
管楽器のための協奏曲では、ヴァンハルのフルート協奏曲、ファゴット協奏曲、
カール・シュターミッツの一連の独奏協奏曲(クラリネット、フルート、ファ
ゴット)と協奏交響曲、ドヴィエンヌのフルート協奏曲、クリスチャン・バッ
ハのフルート協奏曲、ロゼッティのフルート協奏曲、ルブランのオーボエ協奏
曲などがあります。
>>605 情報ありがとうございます。大方試聴しました。ドヴィエンヌのフルート協奏曲が
良かったです(ゴールウェイが良かったのかも)。
ダンツィのホルン協奏曲、メルカダンテのフルート協奏曲、シュペルガー、ロ ゼッティ、ヨーゼフ・ライヒャの2つのホルンのための協奏曲などもお勧め。 前古典派だが、クヴァンツのフルート協奏曲にも捨てがたい魅力がある。
鰤5枚組フルート協奏曲集を注文しました。メルカダンテ・クヴァンツは入っているようです。 鰤3枚組クラリネット協奏曲も。クルーセル・コジェルフ・クロンマー等楽しみです。 エマ・ジョンソンははじめて知りましたが。
609 :
名無しの笛の踊り :2007/10/24(水) 23:24:49 ID:LDo7uIM0
ロセッティのホルン協奏曲は(。・∀・。)イイ!! モーツァルトよりも上品な感じ。まあ遊びというか、おもしろみは欠けるけど、 聴いてて心地良い。・
610 :
名無しの笛の踊り :2007/10/25(木) 20:44:07 ID:eAaMT1uz
クヴァンツのフルート協奏曲は 俺はHyperion盤が愛聴盤だな。 そういやヴァンハルのVnソナタ集Op.43(1810頃)、けっこう良かった。 もはや古典派というより、シューベルトらの世代に近い響き。 だが、作曲年代から言えば当然か。
>>609 ロセッティのホルン協奏曲はいくつかあるけど、どれのことだろう?
モーツァルトに比べると、割と技巧的な曲が多いような印象があったのだが・・・
612 :
名無しの笛の踊り :2007/10/25(木) 23:34:05 ID:UNeenFWa
>>611 アルテ・ノヴァから出てる音盤です。安かったので買ってみたのですが、予想外に嵌りました。
4曲ほど収録されていたのですが、それ以上ホルン協奏曲を書いてるのかな?
ロセッティってコントラバスの名手なのに、コントラバスやチェロの曲は散見しませんね。
>>612 その同じ指揮者と楽団で、cpoからも別のホルン協奏曲が出てますね。
個人的にはちょっと眠くなってしまう曲ばかりなのですが、悪くはないと思います。
ロゼッティのホルン協奏曲は、ソロホルンのための作品が14曲、2つのホルン のための作品は6曲現存している。 現在までに録音があるのは、ソロが11曲、2つのホルンは6曲。
クヴァンツのフルート協奏曲聴きました。中間楽章に短調を置いているのが良いですね。 モーツァルトのフルート四重奏曲1番のように。 コジェルフのクラリネット協奏曲は典雅で音楽が自然に流れていくのが印象的でした。 ベートーヴェン以前のアンシャンレジーム期の音楽はドカンドカンこなくて 平和な気分に浸れるのが心地良いです。
616 :
名無しの笛の踊り :2007/10/28(日) 12:37:35 ID:EzXxpM5H
サルディーニャ島のサッサーリ大聖堂の楽長だった ドメニコ・シジスモンディ(1770-1820)作曲の、ミサ曲イ長調 フランチェスコ・ヴェーニ(1771-1845)作曲の、カンタータ を聴いた。 サルディーニャ島は、のちの統一イタリア王国の王家となるサヴォイア家 の領土だが、サヴォイア家の本拠はピエモンテ地方のトリノの宮廷であり、 同島はやはり辺境地との感を否定し難い。 作風はイタリア本土からの影響が顕著で、ナポリ派オペラをそのまま 宗教曲に仕立てたような甘ったるい音楽。 彼らは楽長クラスだから無名作曲家ではないはずだが、 両者ともニュー・グローヴ音楽事典にも記載がない。 パイジェッロやチマローザは、当時はハイドン、モーツァルトらを 余裕で遥かに凌ぐ超有名作曲家だが、このシジスモンディらは正真正銘の 「マイナー」に属すると言えそうだ。 ついでに聴いたアントニオ・カルテリエッリ(1772-1807)作曲の クリマス・オラトリオ(1806初演・プラハ)はロマン派を予感させる 重厚な音楽だった。この人はイタリア系ではあるが 専らアルプス以北のドイツ語圏で活躍したせいか、ナポリ派的要素は 濃厚ではない。アリアにはそれらしさがあるが。 ほぼ同時期の、ベートーヴェン作曲のオラトリオ『オリーヴ山上のキリスト』 Op.85(1803)と比べると、 カルテリエッリのほうが迫力や陰影に富み、出来が良いと感じた。
世界最若のオーケストラが伴奏しているというのが売り(?)でARTENOVAから 出ているGiovanni Mane Giornovichi(1735-1804)のヴァイオリン協奏曲集を久 しぶりに聴いてみたら、古典派盛期の作風で聴き応えがあった。話題のサン= ジョルジュの作品とはまた違った味わいなので、聴き比べも楽しい。
618 :
名無しの笛の踊り :2007/11/01(木) 15:03:57 ID:dvzCf1iR
最近、国内廉価盤で発売された「18世紀序曲集」(phikips UCCP-3510) よかったです。60年代後半録音なので、モダンオケ全盛時代のものです が。
619 :
名無しの笛の踊り :2007/11/01(木) 15:48:47 ID:ULPSG4Ru
こんなスレあったのか。 おれは最近、ヴァンハルとロゼッティの交響曲を コンチェルト・ケルンのCDでよく聴いている。 (ちょっと前は、ヴァンハル、ディッタースドルフ、クラウスの交響曲をnaxosで) コンチェルト・ケルン、演奏がいいよな。値段も手頃だし。 ヴァンハルは1枚997円、ロゼッティは2枚組997円だったっけ
私もコンチェルト・ケルンのヴァンハルとロゼッティを持ってるけど、 演奏が一本調子で、途中で飽きて来るんだよなぁ。
622 :
名無しの笛の踊り :2007/11/03(土) 00:49:24 ID:/oh28iJI
クロンマーのクラリネット協奏曲が(。・∀・。)イイ!!
623 :
名無しの笛の踊り :2007/11/03(土) 01:30:43 ID:tUlrXEVv
Naxosからまたフンメルが出るね。 ピアノとオーケストラの作品集 オベロン幻想曲と変奏曲とロンド
交響曲 ヨーゼフ・ハイドン セレナード モーツァルト 協奏交響曲 カール・シュターミッツ ヴァイオリン協奏曲 サン=ジョルジュ ヴィオラ協奏曲 カール・シュターミッツ チェロ協奏曲 ボッケリーニ コントラバス協奏曲 シュペルガー マンドリン協奏曲 フンメル ハープ協奏曲 クルムフォルツ ギター協奏曲 ジュリアーニ クラヴィーア協奏曲 モーツァルト オルガン協奏曲 ヨーゼフ・ハイドン フルート協奏曲 ドヴィエンヌ オーボエ協奏曲 ルブラン ファゴット協奏曲 ダンツィ クラリネット協奏曲 モーツァルト ホルン協奏曲 ロゼッティ トロンボーン協奏曲 レオポルト・モーツァルト トランペット協奏曲 フンメル
フランツ・ダンツィの妻マルガレーテが作曲したヴァイオリンとクラヴィーア のためのソナタ集(Vaughan Schlepp,fortepiano/Antoinette Lohmann,violin) [FINELINE CLASSICAL FL72405]を聴きました。個性的な音楽で、とても良かっ たです。これは買いでしょう。
626 :
名無しの笛の踊り :2007/11/17(土) 19:52:43 ID:4zCsalMW
敢えてここで質問… コンチェルト・ケルンの「ハフナー」がどえらい演奏な気がするのは俺だけ?
627 :
名無しの笛の踊り :2007/11/17(土) 20:06:05 ID:ihppUWtc
喪前田家w
Opera Raraの「イタリア・オペラの100年」シリーズ 1800-1810年を聴いた。 モスカ、チマローザ、ニコリーニ、マイヤー(マイール)、 パエール、ヴァイグル、リギーニ、ニェッコ、ツィンガレッリ、 ゲネラッリ、ヴィンター、ポルトガッロ、ラヴィーナ、パイジェッロ、 フィオラヴァンティ、プチッタ、パヴェージ らの作品を収録(3枚組)。 古典派好き且つ声楽曲好きなら持ってて損のない貴重な盤だと思う。 現代では殆ど無名ながらニェッコ(1769−1811頃)作曲の重唱は ロッシーニのブッファ並に楽しい音楽で印象に残った。 後年ナポリ王立音楽学校校長となり、若いロッシーニの成功に不快感を 示したり、メユールやシュポアに酷評されたためすっかり悪役となった 感のあるツィンガレッリ(1752-1837)も音楽自体はなかなか良い出来。 イタリア・オペラだからイタリア人作曲家が中心なのは当然だが、 マイヤー(1763-1845)、マンハイム楽派最終世代のヴィンター(1754-1825)、 ベートーヴェンの没年(1827)にヴィーンの宮廷副楽長になったヴァイグル (1766-1846)ら、ドイツ人作曲家のイタリア語オペラも収録されているのが 嬉しい。 マイヤーはこのスレでも何度か登場しているが、 所謂ロッシーニ・クレッシェンドの直接の原型を多用した作曲家の1人であり また、フランス革命期の世相を反映した、金管や打楽器による「騒音効果」 を頻用したことでも知られ、音楽史的に大変興味深い。 ヴァイグルは、当時はヴィーンのジングシュピールの大家だが、 現在では、ベートーヴェンがOp.11(通称「街の歌」「俗歌」)で、 ヴァイグル作曲のイタリア語オペラ『イル・コルサロ(海賊)』から 主題を借用したことで知られるぐらいだろう。
>>629 「イタリアオペラの100年」シリーズは、現在3巻(1800-1810、1810-1820、
1820-1830)で止まっているようですね。Opera Raraは解説が大変充実している
ので目が離せないレーベルの一つです。
最近は、毎月のように新譜が出るハイドン・シンフォニエッタ・トウキョウの
録音が楽しみです。ヴァンハルやオルドニュスなどの周辺作曲家の未知の作品
を、これだけ精力的に紹介している団体は世界でも珍しいのでは。関係者の方
々には、本当に頭が下がります。演奏も良くなってきているので、ぜひともヴ
ァンハルの一大集成を築いていただきたいものです。
631 :
名無しの笛の踊り :2007/11/25(日) 01:20:22 ID:5wN25vWj
過疎ってるので、ちょいと話題を。 モーツァルトの交響曲ってそんなにつまらないですかね? このスレでは微妙な言われようですけど…。ちょっと聞いてみたいです。 なんだか演奏の違いがかなり大きく影響するような気がするんですけど。 例えばホグウッドのモーツァルトと、コンチェルト・ケルンのコジェルフだったら、 余程のモツ狂信者でない限り、多くの人が後者に軍配を挙げると思う。 まあ、優劣を比べたいわけではないのですが。 フライブルク・バロック・オケの31番「パリ」を聴いていると、そんなことを考えてしまう。 上の方で147さんが「36番『リンツ』や39番の終楽章がつまらない」と書いてるけど、 もしFBOがあのテンションで例えば「リンツ」をやったとしたらどう評価が変わるかということも気になります。 とりとめのない駄文ですいませんm(__)m
>>631 私はアーノンクール/コンツェントゥス・ムジクスの演奏を聴いて、
モーツァルトの初期交響曲が好きになりました。
やはり演奏によって、曲そのものの印象も変わりますよね。
>>630 Opera Raraの分厚い解説いいですね〜
そのオペラの初演に出演した歌手達の肖像画とかも掲載されてて、
資料価値が高いですね。BONGIOVANNIやDYNAMICとかと比べて
圧倒的にリッチな雰囲気。
解説の充実という点では、HSTによる一連の音盤は対極的ですね。
採算を考えると仕方ないのかもしれないけど。
でも他でやらない曲を取り上げてくれるのが何より嬉しい。
個人的には早くヴァンハルの教会音楽やクラヴィーア曲も取り上げてほしい。
635 :
名無しの笛の踊り :2007/11/25(日) 18:45:26 ID:5wN25vWj
≫633 なんで? このスレ、モーツァルトも有りでしょ。 っていうかモーツァルトだけの話がしたいわけじゃないんですけど…。
ここ最近、同時代作曲家の新盤リリースが少なくて、ちょっと寂しいね。過疎
っているのはそのためかな?
Antonio Mazzoni(1717-85)のオペラ・セリアAminta[K617201/2]を聴いたけど、
なかなか興味深い音楽だ。このレーベルも目が離せないな。
>>635 スレタイは「モーツァルト&周辺作曲家」だから、モーツァルトやハイドンの
話題はもちろんOK。むしろ、彼らも古典派作曲家の一人と考えるところに新
たな面白さを発見できるのでは?
637 :
名無しの笛の踊り :2007/11/25(日) 22:08:47 ID:5xI/qXyZ
コンチェルトケルンにはベートーヴェンやシューベルト初期の交響曲も録音して欲しいな。
クラリネット入りの交響曲はモーツァルトの39、40番が初めてなんでしょうか? どうなんでしょう?
639 :
名無しの笛の踊り :2007/11/26(月) 21:15:45 ID:jvQekCf/
≫636 モーツァルトも古典派作曲家の一人と考えた上で、 彼の交響曲ってそんなにつまらないの?ってなことを聞きたかっただけなんですよ。
641 :
名無しの笛の踊り :2007/11/27(火) 21:27:49 ID:JVwsueCH
>>636 そのオペラ私も聴きました。ジャケに、装飾画家として名高い
ティエポロ(父)(1696-1770)制作の天井画(これは多分
ヴュルツブルクの司教宮殿のもの)が使われていますね。
1756年マドリッドで初演らしいが、作曲年代が近いだけあって、
フェッランディーニ(1710-1791)作曲のオペラ『ウティカのカトーネ』
(1753初演・ミュンヘン)と作風が似てた。
こっちのオペラはミュンヘンの宮廷劇場である通称キュヴィリエ劇場
(1753完成)の杮落とし作品。この劇場内部の装飾を担当した
フランソワ・ド・キュヴィリエ(1695-1768)は所謂ロココ様式の
装飾デザインの大家で、アマリエンブルク離宮(1738頃完成)をはじめ
ミュンヘンにその作品が多く残ることで知られてるね。
ちょうど同じ頃初演のオペラで、あのジャン・ジャック・ルソー
(1712-1778)作曲のインテルメッツォ『村の占い師』(1752初演・
フォンテーヌブロー)の音盤が登場したね。全曲録音盤は世界初かも。
自分にとってはこの時代ならラモーのトラジェディ・リリクのほうが
圧倒的に好みだが、書簡体小説の先駆者であるなど、文学の分野でも
見過ごせない作曲者のオペラとして、資料価値は高いと思う。
れいのブフォン論争でイタリア派を支持したルソーだから、
フランス派の代表と目されたラモーとは音楽の趣味が違うのは当然だが、
ルソーは自分のオペラをラモーに小馬鹿にされたことがあったらしく、
ラモーには私的な恨みも持っていたとか。
>>641 「むーすーんーでーひーらーいーて」というやつですな。
12月号のレコ藝で、オットー・ビーバが記事の中で自作品目録を作ったハイド
ンを「史上初の音楽家」と呼んで称えている。
確かに、もしもこれが存在しなかったら、ただでさえ混迷を極めているハイド
ン音楽の研究ははるかに遅れたに違いない。
その反面、ハイドンの名を冠した数十曲の交響曲やミサ曲などの偽作を実際の
音として耳にできていたかもしれないと思うと複雑な気分だ。
643 :
名無しの笛の踊り :2007/12/01(土) 12:50:37 ID:mXkzHMbv
ファルスタッフって サリエリのほうだぜ ヴェルディじゃねえよ。
サリエリの「はじめは音楽、お次は言葉」は面白い曲だと思うのだが、だいぶ 前に出たアーノンクール盤(抜粋)しか存在を知らない。全曲録音はあるのだ ろうか?
645 :
名無しの笛の踊り :2007/12/08(土) 17:22:53 ID:ROsMItpY
>637:コンチェルトケルンにはベートーヴェンやシューベルト初期の交響曲も録音して欲しいな。 同感です。 05年のラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンで、コンチェルトケルンの実演でベートーヴェン の第二番のシンフォニーを聴きましたが、颯爽としたリズム感あふれる演奏で良かったです。 是非、録音して欲しいものですね。
646 :
名無しの笛の踊り :2007/12/08(土) 23:59:45 ID:ckg4WeO+
コンチェルト・ケルンはヴィルムス(1772-1847)の交響曲第6、7番や メンデルスゾーン(1809-1847)の初期の弦楽合奏のための交響曲群、 初期のコンチェルトも録音してて、この実績からすると 1820年代の作品までは充分に対象範囲内のようだね。 楽器や演奏様式の変遷の点もさることながら、 1820年代までの交響曲は、例えば第3楽章がメヌエット(スケルツォではなく) である場合が多いなど、古典派様式の延長といえる面も多いので、 必然的にこの年代が区切りになるんだろうね。 ヘレヴェッヘみたいに、いきなりシューマンやブルックナー演りだしたら 驚くけど。 メンデルスゾーンのVn・Pfと弦合奏のための協奏曲ニ短調は、 コンチェルト・ケルン盤がベストだと思う。個人的に。 18世紀後期のシュトゥルム・ウント・ドランクの一連の器楽曲群の 遺伝子を継承したようなタイプの音楽。ハイドンの44、45、49番の 交響曲あたりが好きな人には、超お薦めな曲。 若い頃、文芸上の思潮シュトゥルム・ウント・ドランクの中心人物だった ゲーテが、この時期のメンデルスゾーンと親密な交流を持っていた事実 も考え合わせると非常に興味深い。この盤のジャケでは、 幼さの残るメンデルスゾーンがクラヴィーアを弾き、それに老ゲーテが 聴き入っている情景を描いた銅版画が使われている。
仰るとおり。
そうそう、注目されないけど、メンデルスゾーンの初期の協奏曲は、古典派音 楽を髣髴させる響きが魅力だよね。ロマン派の作曲家では、メルカダンテの管 楽器のための協奏曲などになると、まんまだけど。パガニーニの室内楽曲も、 古典派音楽ファンの耳を楽しませてくれる。イタリアのレーベルからまとめて 再発されるみたい。
649 :
名無しの笛の踊り :2007/12/09(日) 23:17:04 ID:gD5W/wBC
>637:コンチェルトケルンにはベートーヴェンやシューベルト初期の交響曲も録音して欲しいな。 ベートーヴェンやる前にハイドン兄とモーツァルトをもうちょい録音して欲しい。 ハイドンの102番やらモーツァルトの「プラハ」なんかはこの楽団にぴったりだと思うので。
650 :
名無しの笛の踊り :2007/12/10(月) 21:03:59 ID:32i1U7pX
F・X・リヒターの弦楽四重奏曲ハ長調Op.5-1が好きでよく聴いています。 他の曲も聴いてみたいので、どなたか詳しい方がいらっしゃいましたら、 オススメの曲、演奏などをご紹介いただけないでしょうか。
リヒターの作品は、最近になって交響曲の音盤が相次いで出たね。 ナクソス盤も悪くないが、パーメルト指揮の「モーツァルトと同時代作曲家」 シリーズの1枚[Chandos 10386]は、同シリーズの中でも出色の演奏だと思う。 特に短調の曲にしびれた。
652 :
名無しの笛の踊り :2007/12/12(水) 21:14:46 ID:v9ymTRg5
ナクソスから出た、クラウスのバレエ音楽集、早速購入して聞いてみましたが、 クラウス特有の典雅で洗練された作風が満喫できて、とても良かったです。 数多い古典派作曲家の中でも、この人の作品は、サン・ジョルジュ、ロゼッティ などと並んで、典雅で流麗な作風が際だっているように思います。ある意味、 モーツァルトと非常に近いとも言えるような気がします。 クラウスの協奏曲作品を聞いたことがないのですが、どんな作品があるのか、 あるいは無いのか?、ご存じの方がおられましたらお教え下さい。 実は、この人の協奏曲作品、あるものなら、是非、聞いてみたいと思っている ところです。
クラウスの協奏曲は、ヴァイオリン協奏曲ハ長調が唯一の作品と思われます。 この曲はクラウスが若い頃に書いた作品で、1783年にリヴァイスした版を録音 した音盤があります(ORFEO C254921A)。 ナクソスでも録音は完了しているようなので、いずれ音盤が出るでしょう。
654 :
名無しの笛の踊り :2007/12/20(木) 23:36:30 ID:ICtCxhaH
楽しみに待ちます。
655 :
名無しの笛の踊り :2007/12/23(日) 00:04:22 ID:zEEnf4cI
ポーランド人作曲家Franciszek Lessel(1780-1838)のピアノ協奏曲ハ長調を聴 きました。冒頭の雄大な曲想から、思わず惹きこまれました。古楽器による演 奏という点でもポイント高いです。[PRO MUSICA PMC056]
そのレッセルはハイドン(兄)に師事したことがあったような。
その音盤、古楽器演奏とは知りませんでした。
>>655 さん、情報ありがとうございます。
ポーランドといえば、もっぱらワルシャワ時代のショパンの師の1人
という文脈でのみ紹介されるElsner
(ドイツ読みだとヨーゼフ・エルスネル。1769-1854)作曲の
ミサ曲Op.81とヴェスペレOp.36を聴いた。
が、Op.81は冒頭のキリエから重厚でかなりロマン派っぽい曲だな〜
と思ったことと、結構出来が良いと思ったこと以外あまり記憶にない。
ジャケに14世紀末か15世紀前期あたりの
ミニアチュール(細密画)が使われているが、時代がズレてる。
それにケースのプラの材質が軟らかくて割れやすそうなのが気になった。
ついでにDankowskiダンコフスキ(1760頃-1836以後)という、
上記のエルスネルとは違って本国でもあまり有名でない作曲家の
荘厳ミサ曲やリタニアを聴いた。こっちもあまり記憶に残ってないが、
世代の割りに、まだロマン派的要素は希薄な感じがした。
657 :
名無しの笛の踊り :2007/12/24(月) 21:32:24 ID:TGL7TE3P
Lesselのピアノ協奏曲には、複数の録音がありますね。[Acte Prealable AP055] こちらは、Karol Kurpinski(1785-1857)のクラリネット協奏曲とのカップリング。 また、Josef Elsner(1769-1854)の交響曲ハ長調Op.11を聴きました。[DUX0586] 4曲のオペラ序曲も入っています。
658 :
名無しの笛の踊り :2007/12/26(水) 02:44:26 ID:U7M6EKon
キュフナーの序奏、主題の変奏曲聞いたんだけど モーツァルトが作ったと思うぐらいモツモツしてた。
ヴァンハルの交響曲ってモーツァルトがパクりまくってるよね メロディーの似方とか「ジュピター・グリッサンド」なんかもそうだけど、 緩徐楽章が退屈なところとか特にそう思う
660 :
名無しの笛の踊り :2007/12/27(木) 02:39:25 ID:RoSqt2Bw
パクリというなら、 JCバッハを少年モーツァルトはパクリ、ハイドン兄弟やマンハイム学派を成年モーツァルトがパクリ、 晩年のモーツァルトとハイドンを若きベートーヴェン、シューベルトがパクリ、 そのベートーヴェンをシューマンやブラームスがパクリ・・・・・ って永遠に続いてそうな悪寒。 で、根源的には大バッハに繋がってるみたいな。
661 :
名無しの笛の踊り :2007/12/27(木) 02:52:26 ID:ifiQkz1l
いや、大バッハもパクリやってるから、遡るとさらにエグいことに…。 ≫659 「ジュピター・グリッサンド」は特定の誰かに由来するものではないのでは? まあ、たしかにメロディの作り方は似ている。 緩徐楽章ってそんなに退屈かなあ。
コレッリが大先生と言う事で終結しましょーや(・・;)
663 :
名無しの笛の踊り :2007/12/27(木) 05:15:20 ID:RoSqt2Bw
いや、結局はグレゴリオ聖歌に収斂される
ソレダ!
665 :
名無しの笛の踊り :2008/01/01(火) 10:33:51 ID:b+Mw2Lgn
ミヒャエル・ハイドンのニ長調セレナード[ORFEO C029071A]を聴きました。 1764年に作曲されて世界初録音とのことですが、モーツァルトの同種曲のお手 本になったことをうかがわせる充実した内容です。アレグロ楽章の軍隊風の旋 律は言うに及ばず、クラリネットをはじめとする管楽器の独奏を含む楽章がた いへん美しい。このような音楽が長らく埋もれていたこと自体が信じられませ ん。
666 :
名無しの笛の踊り :2008/01/01(火) 20:35:42 ID:ApmBen9X
HYPERIONのheliosシリーズのフランツ・タウシュ(1762〜1817)とフランツ・クサヴァー・ジュスマイヤー (1766〜1803)のクラリネット協奏曲集(CHD55188)を聴きましたが、これ、 すごく良いですね。シア・キングとニコラウス・バックナールのクラリネット、レオポルド・ハーガー指揮 のイギリス室内管弦楽団の演奏。タウシュなんて作曲家、初耳でしたが、この人の二本のクラリネットのた めの協奏曲、特に最初に入っている変ロ長調の第一番はモーツァルトに似た作風の出色の作品だと思いまし た。ジュスマイヤーのコンチェルトは第一楽章のみの断章ですが、モーツァルトのレクイエムの補筆では散 々に言われている彼ですが、豊かな楽想を感じます。有る意味、モーツァルトのレクイエムをあそこまで聴 けるまでに補筆できた才能は並大抵のものではないと感じ入った次第です。 に
667 :
名無しの笛の踊り :2008/01/01(火) 21:50:20 ID:YD0XjtT6
ミヒャエル・ハイドンかぁ。 変ロ長調レクイエムの未完成は惜しい。 あと二つ目のハ短調のレクイエムももっと録音して欲しいです…。
ARTE NOVAの「マンハイム楽派」シリーズ第4巻[74321 37298 2]にタウシュの クラリネット協奏曲変ホ長調が収録されています。これも良い曲です。
HYPERIONのheliosでは英国古典派のクラコンを収録した音盤もあるね (CDH55261)(古楽器演奏)。 その中の、ジョン・マフーン(1748頃-1834)作曲の第2番ヘ長調(1775?) と、ジェイムズ・フック(1746-1827)作曲の変ホ長調(1812) は結構良かった。聴かれた方は、古典派時代の作曲水準の全般的な高さを 再認識されるのではなかろうか。 このシリーズでは同時期の英国のVn協奏曲を集めた音盤もかなり良かった。 これらで感じるのは、当時の欧州経済・文化の中心地たるパリやロンドン では、音楽のレベルも同様に侮りがたいほど高く、近代以降に形成された、 ドイツ語圏中心の音楽史観が相当に偏向しているという点。 古典派時代イタリア・オペラの大物アンフォッシ(1727-1797)や グリエルミ(1728-1804)らもこぞってロンドンで活動しているし。
ジュースマイヤーといえば、以前HUNGAROTONから録音が出ていたカンタータ 「聖名祝日」がいいね。ジュースマイヤーが単独で作曲した声楽曲の録音とし て貴重だが、何よりも曲そのものが良い。晩年のモーツァルトの雰囲気も漂う 佳作。
672 :
名無しの笛の踊り :2008/01/06(日) 15:44:00 ID:Wc3H/Iw2
ドイツシャルプラッテンの国内盤で出ているペーター・ヨハン・フィック(? 〜1743)、ヨーゼフ・ライヒャ(1752〜1795)、ヨハン・マティアス・シュッ ペルガー(1750〜1812)のホルン協奏曲集(KICC9478)いいですね。 ホルンはペーター・ダム、ジークフリート・クルツ指揮のシュターツカペレ・ ドレスデンの演奏。さして期待もしないで購入したのですが、思いがけず、古 典派の豊饒を改めて感じさせる一枚でした。 特に、シュッペルガーの協奏曲の第一楽章が、12分以上にもわたって豊かな楽 想を繰り広げる典型的な古典派スタイルの堂々たる音楽で気に入りました。 ライヒャの協奏曲の第三楽章は、どことなくベートーヴェンのヴァイオリン協 奏曲の第三楽章をによく似た曲想で、ボン時代にあるいは影響を受けたかな? とニヤリとさせられました。 再発売?の廉価盤でもこういうのが国内盤でも手に入る時代なんですね。
シュペルガーは、コントラバスの奏者として有名ですね。残念ながら、18曲に 上るコントラバス協奏曲の録音はないようです(フルート、ヴィオラとコント ラバスのためのコンチェルティーノは録音あり)。 ホルン作品では、SPERGER HORN MUSIC [HUNGAROTON HCD32145]という音盤が出 ています。これには、ホルン協奏曲変ホ長調の他にホルン協奏曲ニ長調(以下 すべて初録音)、ホルン五重奏曲変ホ長調、狩の音楽−12曲のホルン二重奏曲 がカップリングされています。
ちょっとスレ違いだけど、SIMONE KERMES,SOPRANO VENICE BAROQUE ORCHESTRA/ ANDREA MARCON[ARCHIV 477 6618]がレコード店でかかっているのを偶然耳にした。 てっきりナポリ派のオペラかと思ったら、ヴィヴァルディのアリア集だったので 驚いてさっそく購入した。この演奏は美しく溌剌としており、古典派音楽ファン の耳も十分に楽しませてくれる優れものだ。ヴィヴァルディ再発見
675 :
名無しの笛の踊り :2008/01/09(水) 20:39:04 ID:HxxbAaFo
ガツァニーガ作曲のドンジョヴァンニが好きだったりする。
海外盤2月新譜を見ると、このスレ的にはハイドン(兄)の 比較的初期のオラトリオ『トビアの帰還』が注目だね。 この曲の台本作者はボッケリーニという人だけど、あの作曲家の 親戚なんだろうか? 個人的にはシュポーアのオラトリオ『四終』の登場が嬉しい。 しかも古楽器演奏。この作曲家のオラトリオは『最後の審判』 の音盤があったが、この際『バビロンの崩壊』も録音して欲しいな。 そう言えば、GUILDから出てるマイヤー(マイール)(1763-1845) のオラトリオ『シサラ』(1793)は個人的にかなり良かった。 これも古楽器演奏。この作曲家は、オペラより教会音楽のほうが甘美 な気がする。 ついでに、ヴュルツブルク近郊の生まれで、主にパリで活動した アンリ・ジョゼフ・リゲル(1741-1799)のオラトリオ 『出エジプト』(1774)『エリコの破壊』(1778)『エフテ』(1783) を聴いた。これらのオラトリオはあのコンセール・スピリチュエル で演奏され、大好評だったという。確かに弦楽四重奏曲の音盤で 持った印象とはかなり異なる作曲家。ジルーやゴセックとの聴き比べ も面白そう。 ボンの宮廷楽長だったアンドレア・ルッケージ(1741-1801)の オラトリオ『イエス・キリストの受難』(1776・ボンで初演)は、 同じ作曲家による軽快優美なレクイエムとは異なり、 やや古い作風に感じた。
ガッツァニーガ(1743-1818)で思い出した。この作曲家はマイヤーと 親交があったらしい。マイヤーと交わした手紙が残っていて、 それによると、この作曲家は、たいした教育は受けていないが、 過去の音楽の巨匠たちに関心を持ち、 自宅にかなりの蔵書を持っていたのだとか。
「トビアの帰還」の台本作者ジョヴァンニ・ガストーネ・ボッケリーニは、ル イジの実兄。
679 :
名無しの笛の踊り :2008/01/13(日) 20:33:20 ID:Sxp9iIuf
アントン・クラフト(1749〜1820)のチェロ協奏曲集(VA0159)を購入して 聴いてみました。 世界初録音というふれこみでしたが、古典派のチェロ協奏曲の中でも屈指の 名作だと感じました。少なくともハイドン、ボッケリーニの一連の作品に充 分匹敵できる名品だと思います。かってハイドンの第一番の協奏曲がこの人 の作品と伝えられていたことからも力量の程が伺えるでしょう。 こんな作品がほとんど知られていないとは、本当に勿体ないですね。 息子のニクラウス・クラフトのチェロとオーケストラの作品集も、同 じレーベルから併せて発売されているようなので、いずれそちらも聴 いてみたいと思っています。
680 :
名無しの笛の踊り :2008/01/13(日) 20:34:42 ID:Sxp9iIuf
>>679 さん
ナクソスの2月新譜では、クラウスのヴァイオリン協奏曲も発売されますね。
そちらも楽しみです。
681 :
名無しの笛の踊り :2008/01/13(日) 20:37:04 ID:Sxp9iIuf
上のレス676さんへのものでした。間違えました。申し訳ありません。 これでは自作自演ですね(苦笑)。
VA0159のアントン・クラフト(1749-1820)のチェロ協奏曲、 ハ長調Op.4と、ハ長調「ザイデル協奏曲」の2曲、私も聴きました。 エステルハージ侯の宮廷チェロ奏者として知られる作曲家ですが、 自身がチェロ奏者だけあって、他の同時代のチェロ協奏曲と比べ、 ソロパートがより技巧的ですね。 同じくチェロ奏者の息子ニコラウス・クラフト (1778年生。フンメルと同年生まれ) のチェロ協奏曲その他を収録した姉妹盤のほうはまだ聴いてないけど、 そっちも楽しみ。エステルハージ家に仕えたチェロ奏者といえば、 ジングシュピールの作曲家として成功したヨーゼフ・ヴァイグル (1766-1846)の父親ヨーゼフ・フランツ・ヴァイグル(1740-1820)も そうだった筈。彼のチェロ作品も聴いてみたい。
683 :
名無しの笛の踊り :2008/01/13(日) 22:01:13 ID:Sxp9iIuf
682さんもお聞きになられましたか。ソロ・パートは技巧的だし、オケのパート はなかなか雄大な曲想がいいですね。 当たり前のことかも知れませんが、各楽器の名手たちが、それぞれ自分の楽器 のために、自分の腕前を披露できるような華やかなコンチェルトを書いていた のが古典派の一つの特色なんでしょうね。 サン・ジョルジュのヴァイオリン協奏曲とかクロムホルツのハープ協奏曲とか ドヴィエンヌのフルート協奏曲とかカルティエッリのクラリネット協奏曲とか。 モーツァルトのピアノ協奏曲もその流れの一つとして捉えることができそうで すね。
>>683 そうですね。
その一例で、スイス出身のフランスのクラリネット奏者・作曲家、
ジャン・クサヴィエ・ルフェーヴル(1763-1829)のクラリネット・ソナタ集が、
古楽器演奏では初録音として登場しますね。
この作曲家の作品は、クラ協(3、4、6番)や、革命期らしい『農業の賛歌』
ぐらいしか聴いたことないですが、いよいよ本領の作品登場で楽しみです。
クラリネットも原型楽器シャリュモーがフランスの楽器であることから
すればやはりフランスが本場なのかな。
アントワーヌ・フレデリク・グレニク(1755-1799)の
クラリネット・ファゴットの協奏交響曲など、18世紀後期-19世紀初期の
フランスのクラリネット作品というのも興味深くて集めたい気になります。
と書いてるうちに、フランスではないけど憂愁を帯びたクロンマーのクラ協
を無性に聴きたくなってきた。
イクナイよ。
クラ協だと、カール・シュターミッツやメルカダンテの作品にも捨てがたい魅 力を感じる。 カール・シュターミッツは、モーツァルトに「書き飛ばし屋」などと呼ばれた ために評判がいま一つの感があるものの、もっと評価されてしかるべき作曲家 の一人ではないだろうか。 彼の代表作であるヴィオラ協奏曲ニ長調は、古典派協奏曲全体を通して見ても 十指に入る傑作だと思われるし、一連の協奏交響曲、管楽器のための協奏曲、 チェロ協奏曲などは、どれも聴き応えがあって同じ多作家のレオポルト・ホフ マンなどと比べても水準以上の作品を残している。ニ短調のヴァイオリンとチ ェロのための協奏交響曲は、同ジャンルの非常に稀な短調作品で貴重。
687 :
名無しの笛の踊り :2008/01/14(月) 13:07:36 ID:g4+7ze5w
古典派のヴィオラ協奏曲だとホフマイスターの作品も良いですね。 シュターミッツは最近スプラフォンから父と弟のヴィオラ協奏曲とともに入った 盤が出たのを聴きました。マンハイム楽派特有の華やかなクレシェンドが効い たダイナミックな曲想が良いですね。
>>639 さん
私は636さんとは別人ですが、
>>639 さんのお話への反応が少ないようなので。
@ RicercarのRIC242(計4曲収録)
A HyperionのCDA66840(計4曲収録)
B HyperionのCDA66865(計4曲収録)
交響曲ではないですが、上記音盤(全てピリオド楽器演奏)だけで
12人(重複なし)の古典・初期ロマン時代の作曲家の作品を聴けて、
モーツァルトのVN協と聴き比べると面白いです。
@収録のピエルタン(1754-1833)の第3番と、フランス趣味とも言われる
モーツァルトの第2番。しかし、パリ好みの洗練度やソロの技巧性で、違いは
明瞭です。@収録作は極僅かなサンプルに過ぎませんが、この時期のパリの
楽壇では、ハイドン一派が追求したような、曲の展開の工夫よりも、装飾的で
心地良い洒落た楽句を繋げていくのが最大の関心事のように見えます。
Bのウェズリー(1766-1837)の第2番(1781)との比較も面白いです。この英国
の協奏曲は、各部分が洗練されているとともに、曲の展開という点でも非常に
巧妙に設計された、スマートな音楽(特に第1楽章)。この作曲者が、大陸各地で成功し
「総仕上げ」としてドル箱ロンドンに稼ぎにきたイタリア人の老練な名手ではなく、
地元英国の代々音楽家一族の出の若い作曲家だということに驚くはず。
こうした協奏曲群と比べると、モーツァルトを含む、ハプスブルク支配圏のVN協は、
転調ひとつとっても、ぎこちなく野暮ったい印象を受けます。それは、ベルリンの
エマヌエル・バッハ一派がする転調のような、不意打ち効果や不吉さの表現という
計算された演出でもなく、より素朴な、愛すべき稚気というべきでしょうか。
このスレでどなたかが、ハプスブルク支配下のベーメン(ボヘミア)の古典派音楽の魅力
について言及されていたように、確かに宮廷の音楽ですが、しかしパリやロンドンの粋とは
異なる、「田舎風味の」可愛げのある宮廷音楽という感じです。
同タイプの作例として、A収録のミスリヴェチェクの第4番(1772orそれ以前)や
Naxos盤で聴けるヴァンハル、Hungaroton盤で聴けるハイドン(弟)が挙げられると
思います。
689 :
688の続き :2008/01/14(月) 13:29:56 ID:AoZfzlKk
A収録のヴィオッティ(1755-1824)もモーツァルトと同世代ですが、 既にベートーヴェン世代に近い作風として知られてますね。ここで収録の 第22番(1792-1797頃)の、長大化した楽章、息の長いフレーズ、編成の 膨張と金管の役割の増大、上声部優位に終始しない管弦楽の分厚い響き、 などなど、でそれがはっきりしてますね。 以上、音盤の英文解説と一致する感想もありますが、私個人の感想ですので、 これが唯一正しい感想とかいう訳では全然ありません。念のため。 こうしていろいろ聴き比べると、新しい発見が数多くあり、楽しみは尽きません。 音楽以外にも趣味が多くあって、全てこの調子でやってるとお金のほうが大変・・・ 個人的な話で失礼でした。
すみません、質問したいのですが。 古典派の作曲家にボヘミア出身の人たちが多いのが、このスレを見てわかりました。 ボヘミア地方といえば、ジプシーたちに代表されるような民俗音楽が大変豊かな土地だと思います。 上流社会の芸術音楽に対する、そういう土着の民俗音楽からの影響は、19世紀のシューベルト以降によく表われているわけですが、 それ以前の、18世紀のボヘミア出身の作曲家の古典派音楽にも表われているものなのでしょうか? 民俗音楽を取り入れた芸術音楽というのは、19世紀ロマン派の特徴だと私は考えていたのですが、このスレを見ていたら、それ以前はどうだったのかという疑問が出たものなので。 どうぞお願いします。
>>690 ジプシー、民俗音楽というとハンガリーのバルトークとかコダーイとかも
連想されるな〜
民俗音楽の部分的採用・導入は、いわゆる国民楽派の以前にもそう珍しい
ことではないと思う。それにボヘミアに限らないのでは。
フランスの宮廷舞曲だったメヌエットも、もとは農民舞曲だったようだし。
ドイツの民謡の収集と編曲で有名なジルヒャー(1789-1860)らの活動も
19世紀のひとつの大流行だし。
ボヘミアの古典派と民俗音楽の導入については、自分は研究者じゃないので
全体像は分からないけど、個々の事例としてはシュータミッツ(父)の曲
とかリバの宗教曲とか、その他でけっこうあると思う。
論文をググるとか、ニューグローヴ見るとか、もいいけど、
この際、スプラフォンのカタログ見て、ご当地古典派作曲家の音盤を片っ端
から買込み、解説読むのが手っ取り早いかも。パリにもベルリンにも、
ヴィーンにもマンハイムにも出て行かず、
ブリクシらのように、一生ボヘミアに居たような人だと好サンプルかも。
692 :
691 :2008/01/14(月) 14:38:29 ID:AoZfzlKk
そうそう、忘れてた。ボヘミアの民俗音楽を採り入れた古典派時代の ボヘミアの作曲家としては、例えばMasek マシェク(1755-1831)なんかも そう。ただ、マシェクのどの作品がそうなのかは、自分は知らない。
>>691 ご丁寧にお答えいただき有難うございました。
私はヨーロッパのクラシック音楽と民俗音楽の接点に興味がありまして、お伺いしました。
南米にいるので、CDの入手は難しいと思いますが、挙げていただいた作曲家については調べてみたいと思います。
694 :
名無しの笛の踊り :2008/01/15(火) 16:39:52 ID:DR/QwIzX
ハイドン(兄)なんかも東欧の民俗音楽からかなり色々と取り入れてるらしいですね。 彼が当時『独創的』と評された理由のひとつには、こういう側面もあったのかも。
久しぶりに、カール・シュターミッツの協奏曲作品を聴きこんでしまいました。 どの作品も第一楽章重視で書かれているが、カデンツァに入る直前に緊張感を 持った音形が用意されているんだよね。至福の瞬間というか、「来たーっ」と いう感じ。うまいなあ。
>>694 そうそう。交響曲第28番・第29番の第3楽章トリオの悲しさは
ハンガリー音楽・ジプシー音楽から来ているらしい。
(個人的に、28番のトリオは、ナウシカのアレを連想させる)
母親がハンガリー人だからその辺の影響もあるともいわれる
697 :
名無しの笛の踊り :2008/01/16(水) 21:41:44 ID:NiOexSRO
上で話題に出ていたニコラウス・クラフト(1778〜1853)のチェロ協奏曲第一番 ホ短調を聴きました(VA0160)。第一楽章が肥大化した典型的な後期古典派の 作風。世代的には初期ロマン派にかかる人ですが、作風は古典派ですね。 確かに同年のフンメルの初期作品やメルカダンテのコンチェルトによく似た雰 囲気です。哀調帯びた甘い旋律と古典派ならではの抑制の取れたダイナミック さ、雄渾な曲想、知られざる名曲という表現がぴったりの曲ですね。おもわぬ 掘り出し物でした。 後期古典派らしい雄大さは、ハイドンやボッケリーニの同種曲とは隔絶した雰 囲気で、どことなく「古典派テイストのドヴォ・コン」とでも表現したくなる ような佳曲でした。
クラフトのチェロ協奏曲集はpantonレーベルのもの(PANTON 81 1024-2 031) を所有しているのですが、同じ音源でしょうか? ちなみにチェロはJiri Hosek、プラハ・シンフォニー・オーケストラ、指揮者 はJosef Hrncirで収録曲は、アントンの協奏曲作品4とザイデル協奏曲、ミコ ラウスのチェロと管弦楽のためのポロネーズ作品2です。
699 :
名無しの笛の踊り :2008/01/17(木) 20:42:04 ID:RnAeOFbI
レーベルは違いますが同じ音源ですね。私が聴いたのが再発売なんだと思います。
ルブラン!ルブラン!
701 :
名無しの笛の踊り :2008/01/19(土) 17:08:46 ID:yQLh7zky
700さん>> ルブランのオーボエ協奏曲ですが、先月、芸大オケが演るというので聴きに 行ってきました。マイナー古典派のなかでは必ずしもマイナーというわけで はないですが、まさか実演で聴けるとは思わなかったです。 演奏もとても良かったですよ。さすがに腕も良いし、真摯な演奏ぶりがまた 良かったです。
自分はヒーリング・ミュージックとして、チマローザの鍵盤ソナタを聴いてい る。スカラッティと同様に一楽章構成の小品ながら、どの曲も宝石のような輝 きに満ちいて飽きさせない。このような作品は、個々に聴くというよりも全集 版の形で楽しむべきだろう。ある程度数がまとまった録音としては、モダン演 奏が2種類(関孝弘[TKCC-15005]とMarcella Crudeli[AAOC-93672])、フォル テ・ピアノではAndrea Coen[STR33414-6]とLuciano Sgrizzi[WPCC-3303-4]が あるが、前者では関盤を後者ではスグリッツィ盤がお勧め。
703 :
名無しの笛の踊り :2008/01/25(金) 16:52:28 ID:YlnE4RrJ
Antoine de Lhoyer(1768〜1852)のギター協奏曲とギター二重奏曲集を聴きました (naive op30396)。有名なジュリアーニより少し年長の人。典型的な後期古典派 スタイルの協奏曲で、18世紀中葉のイタリアのマンドリン協奏曲とはやや異なる 雰囲気です。しかしながら典雅な雰囲気のあふれる優雅な曲想の佳品でした。 今回も思わぬ掘り出し物でした。
704 :
名無しの笛の踊り :2008/01/25(金) 19:20:12 ID:YlnE4RrJ
>>655 さん
>ポーランド人作曲家Franciszek Lessel(1780-1838)のピアノ協奏曲ハ長調を聴
>きました。冒頭の雄大な曲想から、思わず惹きこまれました。古楽器による演
>奏という点でもポイント高いです。[PRO MUSICA PMC056]
ようやく購入して聴いてみましたが、本当に良い曲ですね。
さすがに年代的にロマン派ティスト入っていますが。
曲想的にはフンメルとかフランツ・クサヴァー・モーツァルトあたりのピアノ
協奏曲に近く、あたかもショパンのピアノ協奏曲第0番的な雰囲気もあります
ね。とくにソロが活躍する部分なんか。
クラウスのロマンティックな曲風が好き。 特に交響曲ハ短調「葬送交響曲」vb148がいい。
>>703 Antoine de Lhoyerの音盤は私も耳にしましたが、当時としてはユニークな曲
作りという印象を受けました。アントニオ・マリア・ジュリアーニ(有名なマ
ウロとは別人らしいが詳細不詳)の2つのマンドリンとヴィオラのための協奏
交響曲などは、洗練された古典派成熟期の音楽なので一聴をお勧めします。も
う20年以上も前に国内発売されたシモーネ/イ・ソリスティ・ヴェネティ盤
[ERATO R32E-1023]に収録されています。
アントワーヌ・ド・ロイエの作品は小品しか聴いたことないけど、この世代って
ギター奏者兼作曲家が目白押しで驚くね。
フランチェスコ・モリーノ(1768-1847)イタリア出身。
フェルディナンド・カルッリ(1770-1841)イタリア出身。
ヴェネスラウス・トマス・マティーカ(1773-1830)ボヘミア出身。
フェルナンド・ソル(1778-1839)スペイン出身。
マウロ・ジュリアーニ(1781-1829)イタリア出身。
アントン・ディアベッリ(1781-1858)イタリア系ドイツ人。
他に、この世代のドイツ人で、ジュリアーニと張り合えるほどの腕の
有名なギター奏者・作曲家がいた筈だが、名前を思い出せない。
ソルやフンメルと生年が近かったような。
ジュリアーニは鰤で出てる協奏曲全集に感激。古楽器演奏の冴えも
特筆すべき見事さだが、各曲で作曲年を慎重に考慮し使用ギターを
替えるほどのこだわり様なのに、価格が1000円以下ってのが何より信じ難い。
鰤でも、これほどお買い得感のある音盤は珍しいと思う。
>>706 さん
その音盤私も高校生の頃聴きました。LPなんで長いこと聴いてないですが
そこに収録のドメニコ・カウディオーゾとかいう作曲家のマンドリン協が
個人的に好きだったな〜。
解説では実はチマローザの作品かも、みたいな事
書いてあったと思うけど、これはかなり疑問。1750年代か、
遅くても1760年代前半あたりの作風だと思ったので。トゥッティで提示
した主題をソロが反復するのは確かに古典派的なんだけど。
あとギターのロイエは18世紀初期のルイエ一族と関係あるのかな?姓の綴り
はだいぶ違うが。
708 :
名無しの笛の踊り :2008/01/27(日) 10:34:52 ID:vFBLHNHN
>>706 さん
>>707 さん
ご教示有り難うございます。
そのシモーネ/イ・ソリスティ・ヴェネティ盤[ERATO R32E-1023]、私も持って
います。
アントニオ・マリア・ジュリアーニの2つのマンドリンとヴィオラのための協奏
交響曲もドメニコ・カウディオーゾのマンドリン協奏曲も個人的には大好きな曲
です
このアルバムには4曲収録されていますが、バロックから前古典派風の作品が多
かったように感じましたので、古典派後期スタイルのAntoine de Lhoyerの協奏曲
が却って新鮮に感じました。
ブリリアント・レーベルから出ているジュリアーニの協奏曲集は、本当に凄い企画
ですね。そのアルバムを含めて、私もブリリアントから出ている古典派のフルート
協奏曲集(5枚組)やハープ協奏曲集(2枚組)、古典派クラリネット協奏曲集
(3枚組)などのアルバムをとっかかりに古典派のディープな世界に足を踏み入れ
たようなものです。
ブリリアントやナクソス、アルテ・ノヴァなどの激安レーベルに古典派の秘曲が沢
山ラインアップされているのは有り難い限りでした。
>>707 さん
>>708 さん
私が所有している音盤は、「シモーネ来日記念盤」と銘打たれたもので、1986
年に国内発売されました。収録曲は、パイジェッロのマンドリン協奏曲2曲
(変ホ長調、ハ長調)、フランシスコ・レッチェ(生没年不詳)のマンドリン
協奏曲ト長調、アントニオ・マリア・ジュリアーニの2つのマンドリン、ヴィ
オラと管弦楽のための協奏曲ホ長調の4曲ですので、ドメニコ・カウディオー
ゾの曲は入っていません(聴きたいです!)。
アントニオ・マリア・ジュリアーニの作品は、前3曲と比較して明らかに様式
が後代の美学に基づくもので、協奏交響曲の形態で書かれていると解説にあり
ました。
発売当時愛聴していましたが、最近ではシモーネの演奏自体が「一昔前の中途
半端な解釈」と酷評されているようで、このような優美な曲が顧みられること
が少ないこともあって紹介してみました。
>>707 同時期のギター奏者兼作曲家としては、スペイン人のDionisio Aguado(1784-
1849)、Francois de Fossa(1775-1849)、イタリア人のFilippo Gragnani(1767
-1812?)、ドイツ人のLeonhard von Call(1779-1815)などの音盤もありますね。
711 :
707 :2008/01/27(日) 11:26:31 ID:seeaoi5w
ちょっと訂正。 マティーカ(1773-1830)の名前は、ヴェンツェスラウスWenzeslausですね。 でも、そうするとドイツ語でヴェンツェル、チェコ語だとヴァーツラフ になると思うけど。 以前に「ボヘミア・古典派・民俗音楽」という視点で興味を持つ方 がおられたが、このマティーカあたりも、その面で好サンプルかもしれない。 クラシコから出てる音盤に収録の、 大トリオOp.15、ノットゥルノOp.21、セレナーデOp.26 では 地方色豊かな要素があり、ジプシー風やドイツの民俗舞踏に起源のある レントラー、それにポロネーズなどが取入れられてる。 ロマ族(ジプシー)の1つの拠点ハンガリー(ドイツ語でウンガルン) は、近世に神聖ローマ皇帝を世襲したハプスブルク家が国王を兼ねていた ので、ボヘミアの民俗音楽とは違うけど、やはりハプスブルク支配圏内の 地方色といえるだろうね。兼任により、近世ではハンガリー国王も ボヘミア国王もハプスブルク家になってしまったけど、ハンガリーでは、 あのエステルハージ家が副国王の地位を持っていたと記憶している。 ジプシー風で思い出したが、ハイドン(兄)にも「8つのジプシー舞曲」Hob.\-28 なんて作品があるね。しかし、ハンガリーのイメージとしては、専らこの ジプシー風が有名で、ハンガリーの多数派民族マジャール人(ハンガリーを建国した アルパート王朝もこの民族。アジア系で、人種的にも本来は黄色人種だったとの説も) の固有のイメージというか民族色があまり前面に出てこないのが不思議ではある。 そうそう、マティーカのOp.21は、シューベルトがチェロのパートを書き足して シューベルトの(編曲)作品、カルテットD.96(1814)になってることでも知られてるね。
>>710 どうもです。
デ・フォッサは軍人でアマチュア作曲家だった人でしたっけ?
Naxosから音盤が出てましたよね。しばらく聴いてないけど、別に
アマチュアと書いてないければ気付かないぐらいの作品の出来だった記憶
があるな〜。
グラニャーニ(グラナーニ?)はパガニーニか何かとカップリングされた音盤
を持ってたような気もするがどんな曲か思い出せない。
そうそう、ドイツ人のカルですね。自分はこの人の曲は一度も聴いたことないな〜
クラシック・ギター愛好家には有名で、国内でも楽譜もよく出回ってるようですが。
アグアードもジュリオ・レゴンティも、カルカッシも もっと後のカスパル・メルツもナポレオン・コストも音盤は ありますね。ギターの分野っていつも思うけど、 普通なら埋もれそうな作品がなぜか結構日の目を見てるんですよね。 素人愛好家のうちの親もカルッリやカルカッシの楽譜持ってたし。 おっと連投失礼でした。
714 :
名無しの笛の踊り :2008/01/27(日) 12:26:17 ID:vFBLHNHN
>>708 さん
誤解を招く書き方をしてしまいまして本当に申し訳ありませんでした。
ドメニコ・カウディオーソの協奏曲は、もう一枚のアルバムR32E1037に収録
されています。同じくクラウディオ・シモーネ/イソリステウィ・ネェネテ
イの演奏による「18世紀ナポリのマンドリン協奏曲」という盤です。
金沢正剛さんと仰る方がお書きになっている同アルバムの解説に依りますと、
カウディオーソという作曲家の経歴や生没年は全く不明で、18世紀半ばにナ
ポリで活躍していたとしか分からないのだそうです。
このアルバムには、そのほかにジュセッペ・ジュリアーノ(生没年不詳)、
エテラルディ(名、生没年不詳)、ガスパーレ・ガッペローネ(1727〜1796)
という4人の作曲家によるそれぞれのマンドリン協奏曲が収録されています。
いずれも前古典派の作風です。
>>713 ギター関連の曲としては、パガニーニが作曲した一連の作品も良いですね。
ギター四重奏曲やヴァイオリンとギターの二重奏曲など本当に耳を楽しませて
くれます。パガニーニは単にヴァイオリンのヴィルトゥオーゾというだけでな
く、もっと見直されていい作曲家だと思います。
>>714 「18世紀ナポリのマンドリン協奏曲集」は、エラート・アニヴァーサリーシリ
ーズという企画でワーナーから再発されたようですね。
716 :
713 :2008/01/27(日) 16:34:09 ID:UfPFFHdX
>>715 そうですね。
ジュリアーニと同世代のパガニーニの初期は
まだ古典派後期〜末期の時代でもあるし。
ただ、この人の場合あまりにもVnのイメージが強烈すぎですね。
ベートーヴェンがヴィオラ奏者もしてたとか、
ジュリアーニ(マウロのほう)がチェロ奏者もしてた、ってのも同様に
イメージ湧きにくいかも。一般的には。
大家ジュリアーニですらギター専業じゃないんだから、
マティーカやディアベッリが無難なピアノ奏者でもあったことは、
生活面から考えると当然なのかも。
昼はネカフェで書き込んできたの?
cpoの新譜に、チマローザのDixit Dominusとジュゼッペ・フェルレンデスのオ ーボエ協奏曲第1−3番が含まれていますね。チマローザの宗教曲録音は、レ クイエム以外では初かも知れません。フェルレンデスといえば、モーツァルト が協奏曲を書いてあげたオーボエ奏者として有名ですが、彼の作品はこれまで ヘ長調の1曲のみ聴けただけなので楽しみです。 なんか、アドデナリンが出てきました。
719 :
名無しの笛の踊り :2008/01/27(日) 22:10:36 ID:LrKKS8p2
BISのC.P.E.バッハの鍵盤協奏曲全集を順番に聴きなおしている。購入した当 時は「多感様式」とかなんかゴツゴツして野暮ったい音楽という印象だったの だが、改めて聴いてみると意外に面白い。一瞬だけクリスチャン・バッハの音 楽か?と勘違いしそうな美しいフレーズが出てきたり、諧謔的で妙にハイドン ぽかったり(ハイドンが影響を受けているためだろうが)と飽きさせない。 いずれにしても、彼の作品には膨大な録音があるので、これから楽しみが増え て得をした気分だ。
今年も未知なるレパートリーにより多く接することができるよう願っている。 読者諸氏も、がんばってください!! by安田和信inレコ藝2月号
諧謔 かいぎゃく=ユーモア
HSTのヴァンハル交響曲集第6巻を聴きました。 モーツァルトともハイドンとも違うヴァンハルの世界を満喫しました。 世界初録音の表記があり、どの曲も響きの美しさが際立っています。今後、ま すますこの団体から目が離せなくなってきました。 それにしても、1ヶ月に1枚のニューリリースとは驚異のペースです。
精神科医?
インテリDQNはここにいるのか。
ここ参考にしてコンチェルトケルンのクラウス短調交響曲集聴きました。 切れ味鋭い傑作ですね! モーツァルトよりずっとよく出来た曲だとおもいます。 コンチェルトケルンでもっと知らない曲を聴きたいです。
知ってる曲がわからないと知らない曲もわからない
コンチェルトケルンのマイナー曲のCDはあらかた聴いたから マイナー曲の新CDに期待するという意味か
クラウスは、最近では室内楽曲の録音も増えつつありますね。 MUSICA SVECIAEのシリーズから出ていたピアノ三重奏曲ニ長調(1787)など、 ウィーン古典派を思わせる作風に唸らせられました。 声楽曲では「グスタフ三世葬送音楽」やオラトリオ「イエスの死」、数曲のオ ペラなどは聴けますが、中々全体像が見えてこないですね。
バロックの森でアーベルの交響曲をきいた モーツァルトの交響曲だと思われていたが、 モーツァルトがアーベルの交響曲を書き写しただけだったやつですよ。
732 :
名無しの笛の踊り :2008/02/08(金) 21:37:08 ID:kCBThb8f
>>731 さん
バロックの森はよく通勤時間に聴いているのですが、あの回は聞き逃してしまいま
した。私はシャンドスから出ているのとCPOのと2枚アルバムを持っています。
放送で流されたのはどんなアルバムだったんでしょう?
ところで、話は変わりますが、ナクソスから出た新譜の、クラウスのヴァイオリン
協奏曲を聴きました。これはすばらしい佳曲ですね。すっかり気に入りました。
モーツァルトの作品よりも規模が大きな、第一楽章だけで15分以上もあるなかなか
の大曲です。モダン・オケの演奏ですが、伸びやかな良い演奏をしており、違和感
は感じません。しかし、ナクソスはクラウス作品の録音・発売にずいぶんと力を入
れていますね。
>>732 「シンフォニア 変ホ長調 作品7 第6」 アーベル作曲
(12分29秒)
(管弦楽)ノーザン室内管弦楽団
(指揮)ニコラス・ウォード
734 :
名無しの笛の踊り :2008/02/09(土) 16:58:02 ID:9zkMqSXY
>>733 さん
732です。ご丁寧に恐縮に存じます。
シャンドスから出ているアルバムですね。
最近剣道やってんの?
ケンドーコバヤシ
このスレに書くのは躊躇われるが、最近ルイ・シュポーアがブームのようだね。 ながらく録音がなかった交響曲や代表作とも言われるオラトリオ「四終」のお そらく初録音など、ちょっとしたラッシュが続いている。シュポーアはモーツ ァルトに傾倒していた作曲家として知られるも、お世辞にもメロディメイカー とは言えず、むしろ少ない題材を用いて展開していく手法が得意だったようだ。 もしもモーツァルトが長生きしていたら、シュポーアのような作曲家になって いたのではないかと推測した人もいる。確かにモーツァルト晩年の様式を突き 詰めていけば、シュポーアの音楽にたどり着くのかもしれない。
738 :
名無しの笛の踊り :2008/02/10(日) 02:37:15 ID:CsW/Zily
>>737 モーツァルトはあんな風にはならんだろ、才能的に。
シュポアは比較的に好きな作曲家だが、「おっ、何か良い雰囲気で始まったなぁ〜」と思っていると
その雰囲気のまま、盛り上がることも聞かせ場も無く終わってしまう曲が多い。
739 :
名無しの笛の踊り :2008/02/10(日) 10:20:05 ID:u89FAtdw
シュポア(1784-1859)のあの作風は、才能云々ではなく時代の趣味を 先鋭に反映したものではないか。 半音階の多用によるどっちつかずの薄曇りの天気のような音楽、 19世紀初期までの音楽が当然のように持っていた舞曲的要素の徹底した 希薄化、強烈なデュナーミクを避けレガートを偏愛する傾向、 つまり19世紀後半に一般化する特徴が早くも極端に現れているよね。 モーツァルトと共通点がもしあるとすれば、器楽曲に声楽的要素≒非舞踏的要素 を多用することか。 でも、初めてシュポアを聴く人はモーツァルトに似てるとは絶対思わないはず。 シュポアは良くも悪くも新時代の人なんだろうね。 現在おなじみの古楽奏法とは対極的な音楽を書いた人なので、 古楽器演奏で古典派音楽に親しんだ人はアレルギーを起こす可能性が大。 個人的には、あの物憂げで気だるい音楽は好き。 この人は作曲よりもオケ指揮やVn演奏の分野で大物だった人。 ベートーヴェンの第9交響曲、特に終楽章を、美学的に欠陥があるとか言って 公然と批判したのがこの人。第9批判の先駆者というべきか。 でも、ベートーヴェン生誕75年?の記念祭で、ドイツ楽壇の大御所として、 第9を含むベートーヴェン作品をちゃっかり指揮したのもこの人。 いちおう保守派に属しつつ、ワーグナーの斬新さに理解を示したのもこの人。
またしゃしゃり出てきたw
741 :
名無しの笛の踊り :2008/02/10(日) 11:10:24 ID:HqX6r4SE
ベートヴェンの第7交響曲とウェリントンの勝利の初演した、ウィーン大学講堂 での慈善演奏会にも、オーケストラの一員として加わっていますね。シュポーア。 そのコンサート、打楽器はサリエリ、コントラバスはドラゴネッティ、ほかに多士 済々。考えてみたら、19世紀初頭のスーパードリームオーケストラのようなものだ ったんでしょうね。
シュポアの作品を「薄曇りの天気のような音楽」とは言いえて妙。 自分もこの人の音楽を聴くたびに秋の寂寥感に似た気持ちを抱き続けてきた。 短調を偏愛しながら、強烈な自己主張もなく淡々とした境地で進んでいく不思 議な音楽世界ではある。まだまだ古典派の様式感覚が残っていた当時、こうい う音楽を残した人は興味深い。初めて耳にした曲はクラリネット協奏曲だった が、生年代から想像していた作風とは別世界の響きに軽い失望を感じたものの、 現在に至るまで録音されたシュポアの作品をほとんど聴いている自分自身に戸 惑うのだ。 しかし、シュポアのファンって意外にいるんだね。
シュポアのオペラ「美女と野獣」を聴いた。 このテーマのオペラでは、グレトリー(1741-1813)の作品が代表作として有名 だが、シュポアの曲はやはり「シュポア風」の抑制が効いた(?)渋い音楽だ った。
744 :
名無しの笛の踊り :2008/02/13(水) 22:58:01 ID:EnEo06Qg
来週までにプレイエルを聴く。 ヴァイオリン協奏曲か弦楽四重奏曲。
基本的な質問で悪いッス。 この時代のピアノ曲ってなぜ変イ長調とか嬰ハ短調とか変ロ短調とか 弾きやすい調で作曲しなかったのかな?ロ長調なんかイイ感じなのになw 言い換えると白鍵を多く使う調が主調になっている曲が多いって言う意味です。
当時の調律の問題で和音にヴォルフ(うねり)が出やすいとかなかったっけ
じゃあノクターン変ロ短調とかショパンぐらいから現代的な調律が普及したんだ。
>>747 ショパンはコンサートに調律違いのピアノを3台くらい用意してたとか言うね。
ショパンはミーントーンの信奉者だったらしいから。 ウェルテンペラメントをあえて使わずミーントーンにこだわったので 何台ものピアノを用意することになった。 ハ長調に調律したミーントーンの鍵盤楽器は、 #3つ、b2つまでしか、使えなかったから。 と、聞きかじりでいって見る。
モーツァルトはミーントーンだったのだろうか?
ベートーヴェンのVnソナタもミーントーンらしい。 シンフォニーはキルンベルガーなのにな。
ピタゴラス音律が最強
>>751 それは面白い!ミーントーンとキルンベルガーは両方とも弦の調弦は同じ
狭い5度になるね。指板の音程を奏者がどう取るかの違いだけだね。
ところでオリジナル楽器の演奏の場合、ベートーヴェンのシンフォニーって全9曲
通奏低音のパートにハープシコード&バスーン(もしくはオルガン&アーチ
リュート)が加わるのだろうか?オリジナル楽器を使うオケってバルブがない
喇叭を使うはずだから音程が不安定で和声充填の必要ありかなと思って...。
バイオリンの解放弦を、ピタゴラス以外で調弦することがあるんだ。
音階はミーントーンで有りえるでしょ?
>>754 モーツァルトの親父が書いた「ヴァイオリン教程」に調弦は
狭い5度と書いてあったからね。
>>755 ヴァイオリンって常に音を純正にとらないかい?ルネサンスからずっと
ヴァイオリン教師は少年に向かって「音程が悪い!音程!音程!」
って常に譜面通りの音を正確に出させようとしてたと思うケド。
ミーントーンって鍵盤の為の妥協的音律だと思うが...。
フィドルのチューンは明らかにミーントーンの系譜をもってるね。 譜面上はペンタトニックな節でも聴いてみればメロウな節で音程をとる。
当時の平均律と現代の平均律って具体的にどう違うんだろか? 純正律との折衷っぽい? あとベト後期の頃のホルンには弁ついててとりあえず半音階はこなせるんジャマイカ 和音増強の為にオケに撥弦楽器とか入れるのってナチュラルホルンの時代のこと って理解は間違い?詳しい人おしえて。
>>758 バロック音楽総合スレでまさにその話題やってるよ!
それにしても、J・Sバッハやその周辺のジルバーマン、次男エマヌエル、 弟子キルンベルガーのようにかなり狭い人的範囲でも、 人ごと、場合ごとで調律が異なるから、現代の古楽奏者は大変そうだな〜 ベートーヴェンの頃、中全音律(ミーントーン)って一般的なのかな? 「ヤングの第2調律法」は使わなかったのか。 ところで、このスレ的には、最近の新譜でまた古典派ものが増えてきて嬉しい。 ロマン派にもかかるがフェルディナント・リースとシュポアのオラトリオ、 あと、ガスマンのブッファ。アルブレヒツベルガーの弦楽四重奏曲… 出費が心配。 シュポアの『ゼミールとアゾール』は台詞の部分を英語でやってる変な盤持ってる けど、高音域を多用する18世紀イタリア・オペラに慣れた状態で久しぶりに 聴くと、なんか信じられない程地味〜〜に感じる。
シュポーアのオラトリオ「四終」は、「最後の審判」と同一曲なのかな? 犬の解説では、別の作品のような書き方なのだが。
グノーはここでよいの?
764 :
名無しの笛の踊り :2008/02/23(土) 19:47:38 ID:ONuVJqeU
19世紀フランス音楽スレの方がいい気がする。
ボルトニャンスキーという作曲家は古典派の時代の人なのに何故ガンバとか使ったのれすか?
766 :
名無しの笛の踊り :2008/03/01(土) 18:56:46 ID:dZdMiEdC
ふと思ったんだけど、ジェスマイヤーの曲って残ってるの? 録音とかある?
>>766 MOZART SCHULER[CHR77136]とFreunde des Hauses Mozart[KKM3011-2]の中にも
2曲のディヴェルティメント(ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロのための三重
奏曲C-Dur,B-Dur)が収録されている。
769 :
766 :2008/03/02(日) 12:34:55 ID:ii6Hwx+9
>>767-768 有難うございます。
レクイエム聴いていて、言うほど悪くないし、
むしろ素晴らしいし、他の曲も聴いてみたくなった。
770 :
名無しの笛の踊り :2008/03/02(日) 15:43:55 ID:dKOBjovF
クラリネット協奏曲断章はなかなかの佳曲だと思います。
>>761 ミーントーンはシンフォニーのような純正な音程で演奏する
事が常識的な現場で19世紀末まで普通に用いられていた。
ハ長調から遠い調の曲では調律替えを原則とした。
ウェルテンパードはオペラやオラトリオのような一つの章の中で
様々な調が出るような現場でやむを得ず採用された他、
独奏鍵盤曲のように調によって異なる響きを良き趣味と見なす
現場で用いられた。
773 :
名無しの笛の踊り :2008/03/09(日) 21:42:35 ID:s0W00mR7
クラ板にくるの久しぶりだなぁ。 最近ロンベルクの交響曲集(ピリオド演奏)や ルフェーヴルのクラリネット・ソナタ集、パイジェッロのオペラ『アグリジェントの競技会』 カルデラーラ(1729-1803)のオペラ『リチメッロ』などを聴いたが、 寝ぼけながら聴いたのでどんな音楽だったか思い出せないな。 スレ違いだが、ベルリオーズのオペラ「トロイア人」のDVDを久しぶりに 観て感動した。ヴェルディ風でもワーグナー風でもなく音楽自体は かなり良いのに、現代的な衣装・演出が唯一難点ではある。これはモーツァルト の初期オペラのDVDについても言えるんだけど。
774 :
名無しの笛の踊り :2008/03/15(土) 09:34:52 ID:sw6lHgKh
>>773 ゆっくりしていってください。
∧_∧
( ´・ω・) お茶でもどうぞ。
( つ旦O 旦
と_)_)  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
駄曲を聴いても人生の無駄だよ。
モーツァルトの初期オペラってやっぱ駄曲ですか?
モーツァルトの初期の作品というのは作品それ自体の価値で残っているのではなくて モーツァルトの作品であったから残っているのでしょう。
今月は、フェルディナンド・リース(1784-1837)の録音が目白押しだな。 最近耳にした音盤では、Aemilian Rosengart(1757-1810)のTe Deum laudamus [Carus83.427]が良かった。
779 :
名無しの笛の踊り :2008/03/18(火) 11:26:33 ID:4tQ/1u9o
リースってモーツァルト周辺というよりベートーヴェン周辺では?
保守
頭の中に突然もの悲しいメロディが流れたので、久しぶりにパイジェロの「レ クイエム」を聴いてみた。 これは、チマローザの同種作品と並ぶ隠れた名曲だ。 この二人の宗教曲をもっと聴いてみたい。
782 :
名無しの笛の踊り :2008/03/22(土) 17:27:46 ID:sFyWQZ08
発売時あまり興味なくて入手してなかった フリードリヒ・エルンスト・フェスカ(1789-1826)作曲 交響曲第2番(1809-1813頃?)と第3番(1816)を初めて聴いてみた。 これ自分には凄く良かった!! 1800年頃までの交響曲と比べて、明らかにデュナーミクが強烈で、 その点まさにベートーヴェン的。ベートーヴェン好きも満足すると思われる音楽。 ただし、よりお気楽な陽気さや爽やかさがあり、 構成も、英雄交響曲の作曲者程凝っている訳ではない。そこがまたいい。 1800-1820年代の同タイプの交響曲としては他に、クレメンティ(1752-1832)、 エーベルル(1765-1807)、ヴィット(1770-1836)、リース(1784-1838)、 ヴォルジシェク(1791-1825)らの交響曲がまず思い浮かぶが、 古い世代のクレメンティの重厚で力強い交響曲が、 既にベートーヴェン風なのにはいつも驚く。
(1789-1826)でモーツァルトと同時代人と言えるのかよ?
>>783 モーツァルトが死んだのは1791年ですよ。ギリギリ同時代を生きてますよ。
それとね、モーツァルトは比較的早死にだけど、
マシェク(1755-1831)のように、モーツァルトより早く生まれ、
ベートーヴェンより遅く死んだ作曲家も数多くいます。
古典派の範疇で論じると、1750〜1820年代ぐらいに活躍した作曲家
がどうしても対象になってきます。
モーツァルトだけを基準にして、モーツァルトの人生と完全に重なる
作曲家にすると、トーマス・リンリー(1756-1778)らのように
ごく限られた作曲家に狭まってしまい、不都合だと思います。
同時代というのは、普通は音楽活動したのが同時代という意味だろうが。
すると、はいどんの晩年はもーつあるとと同時代ではないのですね
>>786 そういうのは良いんじゃないの?
少なくとも音楽活動の時期が被ってない人は、同時代として語るのは不自然だと思います。
>>786 さんが指摘されるように、
モーツァルトの音楽活動と完全に同時代に限るとすれば狭すぎるな。
ヨハン・シュターミッツ(1757没)やマティアス・モン(1750没)の作品も、
1792年以降の18世紀も、19世紀初期も除外されてしまう。
だが、それでは古典派としては欠落がでてくる。
>>1 がそのような趣旨でスレを立てたと解釈するほうが不自然だろう。
スレタイには「古典派」という言葉が入っているので、
古典派に属するものならOKということでいいのではないかな。
よって、ロッシーニ(1792-1868)の初期作品、例えば1805年作曲の二重奏曲や
1808年作曲のニ長調のシンフォニアなどはスレの対象範囲に含めてよいと思う。
それらはベートーヴェンの第7交響曲(1812完成)より古い作品だ。
>>788 君の解釈だと、ヘンデルやラモーなんかもこのスレでO.Kということかね?
>>789 ラモーの晩年のトラジェディ・リリク「レ・ボレアード」は
1764年に作曲されている。その全く同じ年にW.A.モーツァルトはラモーが居たパリに
滞在し、作曲もしている。あなたの定義でも、ラモーのこの作品は
スレの範囲内になるよ。
ところで、あなたの考えでは、F.X.モーツァルト(1791-1844)作曲の
ピアノ・ソナタOp.10(1808刊)もスレ対象外になるんだよね?
791 :
1 :2008/03/22(土) 22:08:35 ID:CczdzdH6
>>788 そのような趣旨で立てました。
過去レスを読んでいくと、スポンティーニ(1774-1851)、メルカダンテ(1795
-1870)、シュポーア(1784-1859)などなど、生年代はともかく活躍時期が19
世紀の作曲家の名前も登場しているので、あまり固く考えなくても良いのでは。
因みに、私自身はバロックからロマン派まで楽しんでいます。
792 :
1 :2008/03/22(土) 22:12:33 ID:CczdzdH6
上記は、誤解を招く書き方でした。 788さんの解釈が自分の考えと一致するという意味です。
どおせ、このスレは5人くらいで回してるんだろうから勝手にやってくれや。
>>794 あなたもその一人。
残りは、私を除く3人だ。
796 :
名無しの笛の踊り :2008/03/24(月) 01:32:26 ID:n6AF5s+o
すると、おれも除けばあと二人しかいないのか?
797 :
名無しの笛の踊り :2008/03/29(土) 15:00:18 ID:op3axFY9
最近この板のスレでバロック・古典期の音律が盛んに話題になってるね。 フランスの博物学者にして小説家・作曲家でもあるアントワーヌ・ファーヴル・ドリヴェ (1768-1825)なんかは、ピタゴラスの原理つまり数学的原理から音楽を説明しよう とした人の1人だが、音律に関してピタゴラス主義者なのだろうか? この時期、ル・シュウール(1760-1837)が西洋近代調性に依拠しない ‘古代趣味の’オペラを作曲(1804)したりと、古代志向が顕著なのは、 やはり当時の建築・美術界を席巻した新古典主義の趣味の表れ でもあるんだろうね。ニューグローヴ見ると、サルティ(1729-1802)も ロシア宮廷時代に作曲したオペラ「オレーグ公の初期の統治」(1790)で 古代ギリシア音楽の復興を試みたらしい。 古代ギリシア趣味は18世紀後期~19世紀初期のフランス宮廷が本場だが、 この時期には同時に、英国で起こったゴシック建築・美術の復興に代表される 中世趣味の影響が音楽にも出てくるね。ゲルベルトの「中世教会音楽理論大成」が 1784年に刊行されているのもその流れかもしれない。 中世趣味はしばしばロマン派と結び付けられて論じられるけど、 実際には新古典主義の時代の真っ最中に同時並行的に発生展開してるんだよね。 古代エジプト趣味やインド趣味も同様。 音楽理論家・作曲家のダールベルク(1760-1812。フンメルの弟子の ピアニスト・作曲家とは全くの別人)が、ジョーンズによる「インドの旋法」 を独語訳して発表したのが1799年。ベートーヴェンなんかは、この分野にも かなり関心が高かったらしいね。
バーメルト/ロンドン・モーツァルト・プレイヤーズが進めている、「モーツ ァルトと同時代作曲家」シリーズの最新巻、ジョン・マーシュ(1752-1828)の 交響曲集を聴きました。収録された5曲中、3曲は世界初録音とのこと。 各曲の作曲年代は1778年から1796年までにわたっており、古典派最盛期に英国 で書かれた作品として興味深いものがあります。どの作品にも冒頭に短い序奏 がついていますが、大陸からの影響なのでしょうか。はたまた合奏協奏曲の流 れからきているものなのでしょうか? ウェズリー、アーン、アーベルなど、 同時代に英国で活躍した作曲家たちとの比較も面白いところです。
hosyu
800 :
名無しの笛の踊り :2008/04/06(日) 10:24:51 ID:jLKpYkZT
798さん>> バーメルト/ロンドン・モーツァルト・プレイヤーズの「モーツァルトと同時 代作曲家」シリーズのジョン・マーシュ(1752-1828)の交響曲集わたくしも聴き ました。とても良かったですね。典型的な古典派の作風で、なかなかダイナミ ックな作風も感じられました。ちょっとクリスティアン・バッハにも似ている ように感じたのですが、影響を受けているのでしょうか?。
801 :
798 :2008/04/06(日) 11:04:13 ID:rXU9EZMF
>>800 「モーツァルトと同時代作曲家」シリーズも総数が20枚を越えて、ますます内
容が充実してきたようですね(ちなみに、私はクリスチャン・バッハだけは持
っていません)。
ところで、ジョン・マーシュの曲集で序奏がついている作品は、1796年作曲の
第6番ニ長調のみですね。第3楽章がメヌエットだったり、ハイドンのロンド
ン演奏会以降に作曲されているので、その影響を受けていることが窺われます。
バルダッサーレ・ガルッピ(1706-1785)のドラマ・ジョコーソ IL RE ALLA CACCIA(BONGIOVANNI AB20005)を聴いた。 DVD1枚とCD2枚の3枚組で、CDとDVDの音源は異なる年に録音されたもの(一 部キャストが入れ替えられている)。 アイテム的には希少価値があると思われるが、演奏、録音、映像(DVD)の全て がBONGIOVANNIクォリティなので、ガルッピ・ファンのコレクター以外の方には 薦められない。特に、DVDは画像、音質ともにビデオテープ以下。日本語字幕が ついているのが救いになっている。
803 :
名無しの笛の踊り :2008/04/18(金) 22:24:19 ID:yekzQRhv
このスレに書き込んでる人間いつも大体同じっぽい。
804 :
名無しの笛の踊り :2008/04/19(土) 17:59:46 ID:deeNk69Y
今日、中古CD屋でNicolas Scherrer(1747-1821)の交響曲第五番とGaspard Fritz (1716-1783)のヴァイオリン協奏曲ホ長調と交響曲第一番がカップリングされた CD(Novalis 150 099-2)を買ってきて聴いています。両方とも知らない作曲家。 Scherrerの交響曲は典型的な古典派の作風。Fritzのヴァイオリン協奏曲と交響曲 はバロックの雰囲気を多分に色濃く残す典雅な曲。なかなかの掘り出し物でした。
806 :
名無しの笛の踊り :2008/04/22(火) 23:06:36 ID:hxcTkE85
ピタゴラスが音階を考えたらしいから、そこらへんの話なんじゃないか?
ピタゴラスの原理って確かあれだよな。 風呂から裸で飛び出して街中でストリーキングをすると、 すごい発見ができる、ってやつだろ。
808 :
名無しの笛の踊り :2008/04/22(火) 23:20:26 ID:hxcTkE85
そうか。 アルキメデスの原理とピタゴラスの定理がごっちゃになってるな・・・・・・
アルキメデスは風呂に入ってて浮力の原理を発見した直後、 風呂から飛び出して"Eureka!!"(エウレカ、ユリイカ)」(発見したぞ)と連呼しながら街中をストリーキングしたんだよな
811 :
名無しの笛の踊り :2008/04/23(水) 12:38:44 ID:5LD0+90d
>>805 それは「ピタゴラス主義」とも呼ばれる考え方のことです。
科学史の分野でよく登場する言葉です。
「ピタゴラスの定理」とは別物なので混同に注意。
手短に言うと、「万物は、数学によって説明される、数学によって解明できる」
という考え方のことです。科学史上、しばしば登場する立場で、
現在でも、理論物理系の人はこのような発想に立脚していることが多いです。
お気づきの方もおられるでしょうが、
「万物は、ロゴス(言葉)によって説明される、ロゴスによって解明できる」
とする形而上学の立場に類似しています。
この考え方は、科学におけるもう1つの主要な考え方である、実証主義的な
立場とは対極をなす考え方です。
科学史を見れば、主導的な役割を担ったのは実証主義のほうですが、
観測や、実験における再現が困難な分野では、このピタゴラス主義的な
手法が中心にならざるを得ません。それ故、科学を装った「神話の創造」
に他ならないと揶揄されることもあります。宇宙論などがその良い例です。
ピタゴラスの原理で検索しても、ピタゴラスの定理しか出てこない件
814 :
名無しの笛の踊り :2008/04/29(火) 10:00:16 ID:eaEC4t6W
激安ブリリアントの新譜、クルーセルのクラリネット四重奏曲全集(93682) を購入しました。とても良かった!。三曲のクラリネット協奏曲に遜色ない 深みのある多彩な曲想。後期古典派の特有のダイナミックなところも存分に 伺えました。これは本当に楽しめる名曲ですね。このような曲を、容易に入 手させてくれた関係各位に感謝。
ドメニコ・チマローザのDixit Dominus[cpo 999 988-2]を聴きました。 彼の宗教作品の多くは若い時期に書かれましたが、この曲は1796年の円熟期に 作曲されており、充実した音楽構成とチマローザならではの美しいメロディを 堪能できます。有名なト短調の「レクイエム」に近い響きも感じられます。 まだまだ素晴らしい作品が埋もれていることを痛感しました。
■DHM箱をみんなで一緒に聴くスレ Disc.1■ というスレでゼレンカの「神の御子のミサ曲」が大絶賛されている。 これはゼレンカに目を開かせてくれた思い入れのある音盤なので、ようやく多 くの人がゼレンカの良さに気がついてくれて率直にうれしい。 最近、「レクイエム」ハ短調の全曲録音盤も出たね。
817 :
名無しの笛の踊り :2008/05/06(火) 14:57:17 ID:pM5L+VgH
ゼレンカで自分が直近に聴いたのは聖ヴェンツェスラオの音楽劇 (1723)でなかなか良かった。この作曲家はやはり教会音楽が本領だけど、 仏アストレから出てるゼフィーロ演奏によるトリオ・ソナタ集も 呆然とするほど良いですね。 ドレスデンつながりのハッセのオラトリオ「荒野に燃立つ蛇」(1739頃?)も 凄く良かった。ゼレンカの世代よりイタリア風がより進行してる。 同じくドレスデンにもいたホミリウス(1714-1785)のカンタータ集第2集も 楽しめた。その作風は、師のJ.S.バッハがもっと長生きしてたら、例えば こんな風では?と思わせる興味深いもの。師のテイストを基盤にしつつも、 よりホモフォニックで、ルーテル派の教会音楽でここまでやっていいの? というぐらいのナポリ派オペラ的な箇所もある。そこが古典派世代らしい。 ホミリウスは、完全同世代の次男バッハのような奇矯さや陰鬱さがなく、 J.S.バッハの古典派化ヴァージョンを気楽に楽しみたい人にはうってつけの 作曲家だと思う。同じく弟子の1人アルトニコル(1719-1759)のミサ曲 やモテットも聴いたが、やはり似たような傾向で楽しい。特にニ短調のミサ曲 (世界初録音)は素晴らしかった。
お前らゼレンカもこのスレで語るのか・・・ ここのスレ主は寛大だからな。 というか、スレタイの「モーツァルト」というのは、なにも意味を持たないってことだね。
819 :
817の続き :2008/05/06(火) 15:32:57 ID:pM5L+VgH
ドレスデンつながりの続き。 イタリア留学、グラスハーモニカ奏者、オペラ作曲家、 ドレスデンの宮廷楽長という異色な経歴のナウマン(1741-1801)の グラスハーモニカ作品を、NaxosじゃなくてK617の音盤で初めて聴いた。 この楽器は短期間流行したあと、聴くと死ぬよ!(笑)みないな噂が広まり 19世紀初期には早くも廃れた楽器だけど、確かに不思議な魅力があるね。 ドレスデン宮廷のオペラ作曲家といえば、イタリアでも活躍し好評だった ヨーゼフ・シュースター(1748-1812)も外せない。 この人のオペラはセリアの『デモフォーンテ』(1776)を聴いただけだが、 これが実に楽しい!! アリアも優れて詩的な雰囲気を湛えたものから、 声楽技巧を駆使した、まさにナポリ派の典型のような華麗なものまで多彩。 古典派のイタリア式オペラのお手本のような素晴らしいオペラだった。
このスレで対象をどこまで扱うのかという疑問が度々提起されているようだが、 バロック、古典派、ロマン派などという区別は学術上の用語であって、その境 目は曖昧で相互に重複し、地域、年代によっても相当のばらつきがあることは 事実だよね。 そもそも、モーツァルトの音楽自体が当時にあっては異色で、真の後継者は生 み出さなかったか、あるいはいたとしても近年に至るまで忘れ去られてしまっ ていた。「モーツァルト」は古典派と呼ばれる音楽が最も美しかった半世紀ほ どの時期を象徴するキーワードの一つぐらいだと考えればよいのでは。 ところで、モーツァルトの書簡にはゼレンカの名前は出てこないので、おそら く彼はゼレンカの音楽は耳にしなかっただろうね。
モーツァルトに近い話題がお好みな人もいるようなので、 モーツァルト「周辺」な話題を少々。 ORF SACD470はモーツァルト近くにいた人で、 これまであまり知られてなかった作曲家の教会音楽が楽しめて貴重。 冒頭のアントン・トイバーTeyber(1756-1822)作曲のミサ曲ニ長調(1793以降)は 36分の大作で抜群の聴きごたえ。快活、華麗で、対位法も巧み。 大雑把に言うと、地味な印象のモーツァルトのミサ曲よりも ハイドン(兄)の後期ミサ曲に近い作風。 このトイバーはヴィーン生まれ。ボローニャであのマルティーニ神父に 師事したあとイタリア各地やマドリード、リスボンでも活躍した国際派な人。 モーツァルトの手紙でも「イタリアから来た若いトイバー」という言及があり、 ドレスデン宮廷礼拝堂(ここはカトリック)の首席オルガン奏者だった。 1793年にはヴィーンの宮廷作曲家に任命された。 このミサ曲のグローリアには、K623aの一部に類似する主題があるそうなのだが、 自分は聴いてても気づかなかった。 それはともかく、かなり良く出来たミサ曲で聴いてて楽しくなった。
Anton Teyberは、タイバーと表記される場合が多いね。 この人の作品では、変ホ長調のホルン協奏曲も聴くことができる[TP042]。 第一楽章にモーツァルトのホルン五重奏曲と同じフレーズが出てくる。作曲時 期から考えて、おそらくタイバーが拝借したものと思われるが、逆の可能性も 否定仕切れないという興味深い作品。曲自体は、モーツァルトの同種作品と比 較しても遜色なし。ロイトゲープのために作曲されたらしい。
>>822 そうですね。トイバーという表記も見かけますが
ドイツ語の読みとしてはタイベルないしタイバーのほうが正しそうですね。
モーツァルトの弟子の1人Anton Eberl も日本語表記ではエーベルル
だったりエバールだったりとまちまちですが、ドイツ語的に読むなら
エーベルルのほうが近そうですね。
うーん、そう言い出したら、ロイトゲープも正確にはライトゲープと発音する のかもしれない。それと、ドイツ語で語尾のrを「ル」と発音するのは昔風ら しいですね。 ドイツの戦車=昔「ティーゲル」「パンテル」、今「ティーガー」「パンター」。 ベートーヴェンは、自分の名をベートーフェンと発音していたという説もあるし。 久しぶりにタイバーのミサ曲を聴きました。カップリングされているカール・ カンナビヒ(クリスチャンの長男)の曲も面白いですね。 最近の音盤では、ミヒャエル・ハイドンとドルジェツキー(1745-1819)のミサ 曲をカップリングした1枚[AMBRONAY AMY011]もなかなかです。
ディッタースドルフの良い録音ってどのあたりになります? 標題シンフォニーとかちょっと気になります。
ディッタースドルフは、良い演奏に恵まれていない気がするなあ。 OLYMPIAの3枚がお勧めなのだが、いかんせん入手が困難だと思われる。 これらに含まれるイ短調やホ短調のシンフォニーは、ヴァンハルの短調交響曲 に匹敵する名曲、ていうかほとんど区別がつかない。 入手し易いものだと、ナクソス盤が良いのでは。「転身物語」はあまり好きじ ゃないけど。 声楽曲では、オラトリオ「エステル」[HCD 11745-2]だろうね。
827 :
名無しの笛の踊り :2008/05/11(日) 09:34:30 ID:bae28HiK
Beethovenは今のドイツ語読みを日本語表記すると
ベートホーフェン又はベートーフェンになるね。
当時はどうだったんだろ。-hovenてのがいかにも低地諸国系。
実際、祖父はメヘレン(現在ベルギーのオランダ語圏)出身だから
本人自身がどう読んでいたのか興味深い。
>>824 さん
>ドイツ語で語尾のrを「ル」と発音するのは昔風
そうですね。大学の最初の授業が思い出されて懐かしい。
今のドイツ人がWagnerをヴァグネルと読む現場に遭遇したことは自分はないな〜
この人学歴は高そうだけど性格悪そうだな
>>827 「クラシック音楽意外史」(石井 宏著/東京書籍)によると、van Beethoven
はドイツ語でもオランダ語でも「ファン・ベートーフェン」あるいは「ファン
・ベートホーフェン」と発音するそうです。vanはオランダ語の「の」という意
味で、ドイツ語で貴族の称号に使うvonとは違うそうな。
>>829 オランダ語もゲルマン系で、ドイツ語と英語の中間みたいな言語ですよね。
ドイツ語でいうキルヒェ=教会が、ケルクになったり。
ドイツ語のvonも元々前置詞で、「〜の」という意味での用法もありますが、
オランダ語のvanは人名でもやたら多いですね。
ルネサンス期の大画家ファン・エイクvan Eyck、
ファン・デル・ウェイデンvan der Weyden、
リューベンスの弟子で17世紀の大物画家ファン・ダイクvan Dyck、
19世紀末のファン・ゴッホvan Gogh が好例ですね。
古典派時代の作曲家でも、新大陸でも作品が演奏されるなど人気作曲家だった
ピエール・ファン・マルデレ(マルデール)(1729-1768)など。
そういえば、ヴァンハルも、Vanhalという綴りもあったことから、
かつてはオランダ系だとみる説もあったとか。
ようやくANTONIO LOLLI(1725-1802)のヴァイオリン協奏曲全集[CDS5271-3]を 聴いた。3枚組に10曲のヴァイオリン協奏曲が収められている(もっとも番号 なしの1曲は疑わしい作品とされている)。最初期の曲は1740年に出版されて おり、ほとんどバロック音楽に聴こえる。どの曲も、名人芸を発揮する独奏ヴ ァイオリンと比較して、伴奏のオーケストレーションは地味で完全な脇役であ る。これは、後期の曲にいたっても変わらない。タルティーニやヴィオッティ の作品との聞き比べも興味深い。
832 :
名無しの笛の踊り :2008/05/24(土) 01:45:48 ID:T11YK/HY
>オランダ語のvanは人名でもやたら多いですね。 歴史上の人物晒して自慢しなくても、オランダ人演奏家にいぱーいいるだろよw w w w w w
>>832 モーツァルトに対位法と短調曲の素晴らしさを結果的に
目覚めさせたヴァン・スヴィーテン男爵とかもね。
彼はドイツ系だけどね。
フランス革命前後の作品を研究しています。
サン=ジョルジュの作品はナクソスで聴けますが、
イヤサント・ジャダンの作品は犬・尼・塔の三種の神器
では見つかりませんでした。ジャダンのピアノソナタって
海外レーベルならば扱ってるでしょうか?
>>831 ロッリのコンチェルトは名人芸的ソロを際立たせて聴かせる
ために伴奏オケをスピッカートやオブリガート奏法などと
いった単純化に徹したのでしょうね。典型的なコンチェルト
ソナタ形式で聴きやすいと思います。
ジャダンって一族に音楽家が多いよね。 ピアノソナタは、私は古い音盤でハルモニアムンディ盤と それよりは新しい音盤を持ってたが最近聴いてないなあ。 どっちも時代楽器使用だったと思う。
>>ハルモニアムンディ盤 サンクスです! ピリオドならオッケーです。
>>834 目に付いたところで、
パトリック・コーエンが演奏した2枚
フォルテピアノのためのソナタ集 作品4、5[AUVIDIS VALOIS V4689]
フォルテピアノのためのソナタ集 作品3の1、2 作品6の2、3[AUVIDIS VALOIS V4777]
弦楽三重奏曲集 作品2 ENSEMBLE Les Adieux [NCA 9912846-215]
弦楽四重奏曲集 作品2の1 作品3の1 Quatuor Mosaiques[naive V4903]
>>837 サンクス!
エデルマンとならんで革命前後のフランス音楽の語法
を解き明かせそうだ。
エーデルマン(1749-1794)のソナタってCALLIOPEから結構出てたのに 今は廃盤みたいだね。買っとけばよかった。 このレーベルではタプレイTaprayの抜粋したソナタ7曲(出版1770-1798) を収録した盤を持っているが、なぜどの曲も1829年エラール製ピアノで弾く のか理解できない。ならばカルクブレンナーでも弾きなさいという感じ。 そういえばエーデルマンは革命期のギロチンの犠牲者でもあるね。 ラモーの弟子で、王妃マリー・アントワネットのクラヴサンの先生だった バルバトルが生き延びたのとは対照的。後者のほうが旧体制的なのに皮肉。 彼はピアノ嫌いだったのか?
841 :
839 :2008/05/25(日) 16:05:57 ID:wgdlUL2C
>>840 たぶんあなた誤解してます。
後者とはバルバトルのことなんですが。
エーデルマンはチェンバロも弾きましたが、フランスでのピアノの普及に
貢献した1人で、ピアノ奏者として有名になった人ですから。
エーデルマンのその音盤、私持っております。
なかなか楽しいですよ。
モーツァルトがオーボエ協奏曲を作曲したことで有名な、ジュゼッペ・フェル レンディス(1755-1810)のオーボエ協奏曲集[cpo777 368-2]を聴きました。 第2番と第3番(共にハ長調)は、どちらも世界初録音とのこと(本当は4曲 作曲したらしい)。どれもイタリア人らしい清々しい作風で好感が持てます。 第1番ヘ長調は、一時期モーツァルトの失われた作品ではないかと疑われた曲 じゃなかったかな?
モーツァルトの未発見曲か=修道院に3作品
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080524-00000027-jij-int だそうですね。でもその学者さんは、まるでランバッハ交響曲でお騒がせの
昔のアーベルト女史のような危険な香りのするコメントしてますねえ。
修道院といえば同じくカトリック圏ポーランドのヤスナ・グラ修道院の音楽
第22巻を聴いた。18世紀中期の生まれで、1784-1798年にここの合唱指揮者
だったルドヴィク・マーデル作曲のミサ曲など。
随分と素朴な書法に感じたが、
それは単にフランスやイタリアからは勿論、
ドイツ語圏の大都市からも遠い辺境地ゆえの結果なのか、
あるいはボヘミアの田舎で地味な活動をしてたリバ(1765-1815)らと
同類というべきなのか、当時のドイツ語圏で勃興した
フォルクステュームリヒェス・リートのように、華美で技巧的なイタリアの
声楽様式への反動という積極的意味のあるものなのか、よく分からない。
このマーデルは、ヤン・エンゲルやミカエル・オルロフスキらの地元作曲家
の曲の他に、アンフォッシやピッチンニらのナポリ派の大物たち、
それにハイドン(兄)の曲の写譜を集めていたそうなので、
イタリアやヴィーンの音楽を知らない訳ではない筈なのだが。
というか、そのモーツァルトの?曲が見つかったのは、 まさにこのヤスナ・グラ修道院かもしれない。 この修道院があるのはCzestochowaチェストコヴァだから。
>>844 ウィーン時代の作品だなんて、本当だとすればたいへんな発見だ。
ちょっと期待。
ヤスナ修道院の音楽シリーズは、どれも貴重な作品ばかりだと思うのだが、確
かにどれも地味というか、様式的に少し前の時代に属しているよね。
ポーランドには、パイジェロのオラトリオ「イエスキリストの受難」の筆写譜
がいくつも残されていて、録音されていることから分かるように、古典派の様
式が知れ渡っていたはずなんだけど。倒産したOLYMPIAレーベルには「ポーラ
ンド古楽シリーズ」というのがあって、ポーランド人作曲家による古典派作品
をいくつも紹介していた。
847 :
844 :2008/05/26(月) 22:38:36 ID:SFOdc+dP
>>846 844で意味の不明瞭な駄文を書いてしまいすみません。
マーデル(活躍期1784-1798)の曲に関して言えば、
個人的には古い様式とは思いませんでした。
むしろバロック期とは一線を画すホモフォニックな音楽で、
おそらくこのスレの方なら誰でも「古典派」の時代の音楽と
思うであろう音楽なのですが、
ナポリ派的な派手な声楽技巧も、教会音楽作曲家の「腕の見せ所」
たる見事な対位法もないので、素朴でほのぼの系だな〜と思った次第です。
あえて似た作風を挙げるとRybaリバ作曲のミサ曲などかな。
このシリーズにはショパンの師エルスネル(1769-1854)のミサ曲とかも
ありますが、そっちは時代の最先端を行く既にロマン派的な音楽で
素朴とは正反対、ちょっとケルビーニにも似た感じでした。
でも確かにご指摘の通り、マーデルとカップリングされてる
Jan Ruthaの曲なんかはもろに16世紀ルネサンス風!!で驚きですね。
ところで、新発見かもしれないモーツァルトの曲のジャンルが話題に
なってるね。自分は、教会音楽でしかも独語の曲ではなく
ラテン語の曲、それでもって比較的短めのモテットとか
オッフェルトリウム(奉献唱)とかの類ではないかという気がするな。
オルガン曲や世俗器楽曲である可能性もあるとは思うけど。
>>847 確かに、新発見の作品が交響曲とかだったら、第一声が「モーツァルトの未知
の交響曲発見か?」になりそうですね。ジャンル名が出ていないのは、比較的
地味な分野の曲だからとも考えられます。
ところで、自分はヤスナ・グラ修道院のシリーズは1巻から13巻までと21巻しか
聴いたことがないのですが、中間の番号の巻も発売されたのでしょうか?
ヨハン・ゴットリープ・ナウマン(1741-1801)のオラトリオ「イエス・キリス トの受難」[cpo777 365-2]を聴きました。 ナウマンの声楽曲はcpoから何枚か出ていますが、この演奏はたいへん気に入り ました。まるでオペラを聴いているかのように、次から次へと繰り出される美 しい旋律が耳を楽しませてくれます。オケはモダン楽器のようですが、これは 買いでしょう。
>>848 ヤスナ・グラ修道院のシリーズはリリースが断続的なので番号を
意識せず収録曲だけ見て自分は漫然と購入してますが、
某店ではシリーズがズラっと並んでました。でも今までこのシリーズで
20枚以上も購入した記憶はないのでやはり欠落番号があるのかも。
>>849 同じCPOでもナウマンのカンタータや詩篇曲を収録した盤はピリオド演奏ですね。
ピリオド演奏で統一してくれると有難いんですが。
この人はイタリアでタルティーニやボローニャのマルティーニ神父に師事し、
ドレスデンで作曲したオペラ群はシュースターらと同様に典型的なナポリ派
のスタイルらしいけど、スウェーデンやデンマークでは国民オペラの先駆的
作品群を作曲したり、古典派時代とは思えない先進的なロマン派的作品群
も作曲し「ドイツ・ロマン派の重要な先駆者」という見方もあるなど、
多面的で全貌が掴みにくい作曲家という感じ。
ナウマンで思い出したが、生没年が全く一緒のアンドレア・ルッケージ
(1741-1801。ボンの宮廷楽長)のレクイエム(1771)、これが個人的に
凄くいい。古い聖歌と当世風の様式が混合されており(その点、ゴセックの
レクイエムと同様)、それが絶妙な効果を発揮。この人はオルガン演奏の
名手として有名だったが、このレクイエムを聴くと作曲の腕の凄さに驚く。
特にLiber scriptusのフーガは見事。ドイツ人が書きがちな、
重厚で厳粛だが野暮ったいフーガとは別次元の音楽で、呆然とする程良かった。
>>850 おっしゃるとおり、ナウマンの作品は、「受難曲」という重い題材にもかかわ
らず、ナポリ・オペラ風の軽妙な雰囲気が感じられます。録音がある2曲のオ
ペラ(Gustaf Wasa、Aci e Galatea)はスウェーデン、デンマーク時代のもの
なので初期ロマン派風というべきでしょうか。
ルッケージの作品は、レクイエムの他にオラトリオ「イエス・キリストの受難」
の録音もありますね。このテーマでは、パイジェッロ、サリエリ、ミスリヴェ
チェクなどの諸作品を聴き比べることができます。サリエリの曲など、なんと
3種類の録音があります。
ナウマンの「アチーデとガラテア(エーシスとガラテア)」は彼の最後のオペラ ですね。ギリシア神話の題材なのにセリアじゃなくてジョコーソなんですね。 ジャケの古代ギリシア風彫像に惹かれて買ったオルフェオ盤を聴いたけど、 居眠りしてどんな音楽だったか思い出せないな〜 ルッケージのオラトリオ(1776・ボン)は宗教曲というより 18世紀前半のオペラ・セリアみたいですね。合唱曲はかなり少ないし。 個人的にはかなり楽しめましたが、下記のサリエリやミスリヴェチェクのオラトリオ と比べると地味と感じる人もいるかも。 サリエリとミスリヴェチェクの受難オラトリオのカプリッチョ盤はどっちも ピリオド演奏で作品自体も良いですね。CPOのパイジェッロの同曲もそう。 パイジェッロのその曲は他人の作品である可能性もあるらしいけど、 派手な技巧は抑え気味の内省的な音楽で、これはこれで楽しめた。
パイジェロの「イエス・キリストの受難」は、20年ほど前にFrequenzというレ ーベルから世界初録音盤が出ました。驚くべきことに、国内でもANFコーポレー ション(同社には「珍品オペラ・シリーズ」という奇特な企画があった)を通 じて発売され、レコ芸ではカラー1ページに「19世紀のマタイ受難曲に続く20 世紀の大発見!!」という大げさな広告がうたれました。 解説書によると、この曲はパイジェッロがペテルブルクで手がけた最後の作品 で、1782年9月の「セヴィリアの理髪師」初演後数ヶ月の間に完成され、翌年3 月にペテルブルクのカトリック大聖堂で初演されたそうです。 1784年にワルシャワの宮廷礼拝堂で演奏された記録が残されており、パイジェ ッロがペテルブルクからウィーンに向かう途中にワルシャワに立ち寄って演奏 した可能性があるとのこと。 ワルシャワ・シンフォニエッタ/ヴォイチェフ・チェピエルの演奏はやや荒い ものの、最近出たcpo盤と比べても迫力のある仕上がりです。
ところで、ハーゲンのリュートソナタ(バート盤)いいね。
ロカテッリ変奏曲は確かに名曲。でも13コースリュートは あまり好きじゃない。
856 :
名無しの笛の踊り :2008/06/04(水) 22:54:46 ID:3P0sq8n7
ハーゲンより更に若い世代のリュート奏者・作曲家カール・コホウト(1726-1784) もいいね。彼のリュート協奏曲5曲とディヴェルティメントを収録した Profilから出てるPH05018はピリオド演奏でかなり楽しめた。 リュートの音楽ってこの世代辺りが打ち止めなのかな? 低音ヴィオールも似たようなものか。
>>この世代辺りが打ち止めなのかな? 確かにこれ以降は見つからないよね... ところでリュートって同主調転調が容易なのかな? フランスの曲は18世紀後期になっても緩徐楽章では 同主調転調ばかり。だから変ロ長調の曲が殆ど見つからない。 フランス音楽の根底は17世紀初期のリュート音楽 にあると思っている。同主調転調とリュートの奏法、 何か関係あるかなと思って。
>>コホウト 聴いたよ。リュートを使ったディヴェルティメント なんて不思議な感じだったよ。どこの宮廷で仕えていたのだろうね。
>>850 モーツァルトの新発見と言われている作品の出所は、やはりヤスナ・グラ修道
院のようです。ヤスナ・グラ修道院のシリーズは、複数のレーベルに分かれて
録音されているようで、現時点では欠番のものがあります。先日、第22巻と
23巻を入手しました。しかし、企画が始まってから何年も経っているはずな
のに、今頃モーツァルトの曲が発掘されるなんて・・・
ハ長調→ハ短調のような同名調転調はフランスの緩徐楽章に多い特に多い、 そうなのですか。参考になります。意識して聴いてみよう。
コホウトはヴィーンの宮廷の官僚だったが、 ヴィーンの宮廷音楽家ではなかったようだね。 その点でミチャとかオルドネツとかと境遇が似てるね。 彼の同僚にはヴァン・スヴィーテン男爵がいて、 この男爵家での私的音楽会ではコホウトはヴァイオリンを弾いていたらしい。 ということは専業のリュート奏者ではない訳だね。 リュートが廃れてきた時代だからという気もするが、 でも考えてみるとルイ14世時代のロベール・ド・ヴィゼもギター・リュート奏者 兼歌手だし。エリザベス朝のダウランド辺りならともかく 18世紀でリュート専業って有名どころではヴァイスぐらいなのかな?
>>861 18世紀も30年代になるとリュート専業ではメシ食ってけ
ない時代だからね...ギターとか鍵盤ものがブレイクしてたし。
ヴァイスみたいに専業でしかもギャラの高さ全欧一ってのは
稀なケースじゃね?っていうかドレスデンの宮廷が時代遅れ
だったのかな?
ヴァンハルさんの管楽器のための協奏曲(Fgx2,Fg,ob,cl)をCDで聞いたお。 フランス式の演奏だったが、なかなかいいお。
ヴァンハルは人気あるね。 20年ほど前までは考えられなかったけど、HSTのおかげで毎月のように未聴 の作品が聴けるなんて嘘のよう。この人は宗教作品も多数残しているので、早 くレクイエムを録音してほしい。 NAXOSから出た交響曲集第4巻もなかなかよかった。
>>862 ドレスデンの宮廷にとって18世紀は黄金時代なので、時代遅れって事はないと
思う。18世紀前半の選帝侯アウグストT世はポーランドの王も兼ね、
祝祭用のツヴィンガー宮殿をはじめとする諸宮殿(その中には「日本宮殿」なる
異国趣味の宮殿もある)を造営させるなど建築道楽に巨費を投じた。
この王は200人も子どもをつくったとか、この宮廷の宰相だった伯爵は2000着の
衣装を持つ伊達男だったとか、
とにかく豪勢で派手な話題が多いのが18世紀ドレスデンの宮廷。音楽に関しても
「音楽狂」な宮廷といっていいほど大物を集めているよね。
ヴァイスに高給出せたのも、音楽趣味の多彩さと財力の豊かさが背景にあると思う。
ドイツの北部や中部の宮廷は、プロイセン王国のベルリンの宮廷を除けば
小規模なものが多く、しかもカトリックではなく華美を戒めるプロテスタントで、
オペラの上演を禁止し、教会音楽と世俗器楽曲だけ作らせたような宮廷も多い
(シュヴェリンの宮廷とか)。
その中で18世紀のドレスデンの宮廷はドイツ語圏の諸芸術の一大中心地
と見て間違いないと思う。総合的に見ると南西部のマンハイムの宮廷より
ドレスデンの宮廷のほうが重要度では上だろう。
ほしゅ
ドゥヴィエンヌさんの6つのファゴットソナタが届いたお。 上で言及されたものより後の、1802年に作曲されたもの。 世界発録音が銘うってある。
868 :
名無しの笛の踊り :2008/06/14(土) 10:29:49 ID:Q9tWLyMj
ドレスデンの宮廷で思い出したが フランツ・アントン・シューベルト(1768-1827)もこの宮廷の音楽家だったはず。 ドレスデンの音楽家一族の出で、1808年イタリア語オペラの指揮者、 1814年、宮廷礼拝堂の作曲家になったらしい。 『魔王』の手稿がライプツィヒの出版社からこのシューベルトに返送されてきた のが1817年(ロッシーニの『チェネレントラ』初演の年)。 彼が出版社に宛てた返信では、 「このカンタータは決して私の作品ではないと明言致します」とした上で、 ヴィーンの無名の無頼音楽家にして後の歌曲王が 「失礼なやり方で貴社にこのようなクズを送りつけた人間」 「こんな風に私の名を悪用した奴」とボロクソに書かれていて、とても興味深い。
よかったね
1817年と言えばロッシーニが若くしてオペラの大家の地位を確立していた時期 だが、イタリア北部のロンバルディア地方やヴェネト地方では この年に既にカストラートが劇場から法的に追放されているんだね。 この規制は有名無実だったともいうが、時代の趣味の急変には驚く。 ロッシーニが生まれた1792年にパイジェッロのI GIUOCHI D’AGRIGENTO でこけら落しをした当時のヴェネツィア、フェニーチェ劇場ではカストラートが ソプラノを歌っていたというのに。 フランスはカストラート全盛期でもカストラートに冷淡な国として知られる が、ナポレオンT世が去勢を徹底禁止するに至って、おそらく欧州で最も早く カストラートが絶滅してしまった模様。しかしナポレオンは、パイジェッロ をパリに招聘してオペラ書かせたり、パエールを宮廷楽長に任命したり、 フランスの支配に抵抗し逮捕されパリに護送されたツィンガレッリを、 その音楽を熱愛する故に釈放し年金まで与えるなど、 明らかにイタリア・オペラ好きなのに、一方ではカストラートを禁圧する というのが非常に矛盾していて面白い。
先進的なナポレオンのことだから、倫理上の問題意識があったのでは? ちょっと前までは、パイジェロと言えばロッシーニの代表作と同じ「セビリア の理髪師」を残した作曲家くらいの知名度だったのだが、再評価が行われつつ あるようで喜ばしい。ナポリ派のオペラに慣れてくると、たまに聴くモーツァ ルトのオペラがワグナーばりの重厚な音楽に聴こえてくるんだよな。
>>871 >たまに聴くモーツァルトのオペラがワグナーばりの重厚な音楽に聴こえてくる
同感です。
でも、ワグナーそのものならば、それなりの美学があり納得もいきますが、
モーツァルトの場合は、この時代にしてはアリアが甘美で洗練されている訳でもなく、
オケのみが場違いな雄弁さで空虚に鳴り響くだけのオペラ
という感想を持ってしまいます。
オケの雄弁さがグルックのような劇的表現に結びついている訳でもないし。
方法論が未確立で「模索中」な中途半端な印象をいつも受ける。
同じドイツ人でも、例えばシュースターのオペラと比べると違いが歴然。
ナポリ派全盛時代の美学からすれば、モーツァルトは
亜流で出来損ないとすら感じてしまう。
これは、モーツァルトがナポリ派的書法=当時のオペラの王道
に習熟しきっていないことが原因なのか、
それとも、単に想定した聴衆の好みに合わせた結果なだけなのか、
不明だが、個人的には両方あると思う。
ハイドン(兄)の幾つかのオペラも、ナポリ派的洗練や優美さという点では
かなり疑問符がつくと思うが、
しかし、まるで彼の交響曲そのもののような凝った序曲や、荒れ狂う
疾風怒濤なアリアなど、迫真の劇的表現という点では、ナポリ派にない独自性があり
モーツァルトより成功していると感じますね。特に『アルミーダ』(1783)などで。
ハイドンはオペラが苦手という俗説があるが、実際にはエステルハーザで
多数の海外物オペラを改作・上演してきた実績があり、その手際の良さは
『アルミーダ』でも感じられる。
ハイドンは、エステルハーザで他人のオペラを上演する際に、当地の趣味や歌 手にあわせて、かなり自由に手を入れていたらしい。ベルガンサが歌ったハイ ドンのアリア集には、こうした改作アリアが収録されていてとても興味深い。 ただし、モーツァルトの作品だけは1音も手を入れることなく上演したそうだ。 自分もハイドンは好きだが、オペラだけはなかなか聴かない。クイケンが演奏 した「裏切られたまこと」は、今のところ最上の録音だと思う。
874 :
名無しの笛の踊り :2008/06/22(日) 10:15:49 ID:OmtQLj1Q
BONGIOVANNIから出てるリギーニ作曲のブッファIL CONVITATO DI PIETRA もハイドンがエステルハーザで上演した際の版を使用してるようですね。 序曲の直後のイントロダツィオーネからして、おバカな雰囲気が炸裂し始め ているこのブッファは個人的にかなり好き。
875 :
名無しの笛の踊り :2008/06/22(日) 11:11:06 ID:4r9kRw2F
ハイドンのオペラは面白いです。 毎年秋に、東京のはずれの北区王子のホールで 古楽の音楽祭が あって、過去に「月の世界」を上演。今年は「騎士オルランド」を予定。 歌手も演奏団体も一流です。
>>872 別にモーツァルト狂ではないが、
モーツァルトは自身の美的観点を崩す事は絶対しないから
甘美で洗練され過ぎたものは好まなかっただろうしね。
良いか悪いかは別にして
聴衆の好みにあわせつつ、彼の思う、良い趣味を出した結果と思う。
877 :
名無しの笛の踊り :2008/07/01(火) 23:19:04 ID:TaDLvoYS
ハイドンのドラマ・ジョコーソ「月の世界」(初演1777)は 台本が喜劇作家として有名なゴルドーニの作ですね。 同じ台本をガルッピが先にオペラ化しているはず(初演1750)。
878 :
名無しの笛の踊り :2008/07/03(木) 01:29:21 ID:opnPpc3M
モーツァルトは自分自身で 「詩は音楽の忠実な娘でなければなりません。」 という有名な言葉で語っているとおり、 音楽が全てを支配する、交響曲のようなオペラが書きたかったんでしょうね。 そうすると、グルックやナポリ派のオペラと 根本的に違うものが出来上がるのはある意味、当然かもしれない。 というか、モーツァルト自身は正統的なオペラを書くつもりは無かったのかも。
>>878 >モーツァルト自身は正統的なオペラを書くつもりは無かった
モーツァルトのほとんどのオペラは、基本的には当時のイタリアのオペラか
ドイツのジングシュピールの形式・流儀を踏襲するものですよね?
ドイツ人のオペラのオケの騒々しさというのは、あくまでその枠内での
一傾向だと思います。つまりモーツァルトのイタリア語オペラと、
同時期の他のナポリ派オペラとの違いは、後の時代のワグナーとヴェルディとの
違いほど顕著なものではない。むしろモーツァルトもナポリ派の圧倒的な影響下で
作曲し、ナポリ派の正統中の正統とは言えないまでも、ナポリ派の亜流・傍流ないし
一変種と位置づけられる、というのが、音楽史での通説的理解だと思います。
それと、
「まずは音楽、その次に言葉」という、音楽の優位を宣言するかのような
タイトルの1幕のオペラを作曲したのは、かのサリエリで、
モーツァルト自身はメロドラマの形式に興味を持ち高く評価したことが知られており、
個人レベルで常に音楽優位と考えていたかはかなり疑問のあるところだと思います。
>>879 モーツァルトのテーマでもある
「素人にも玄人にも・・・」
モーツァルトのオペラの作曲法は必然であり、
またその中に自分の趣味のよさを入れるのも必然。
それを音楽優位で作曲をしたと取るかはどうでもよく
それは結果として、出ている筈だよ。
882 :
名無しの笛の踊り :2008/07/04(金) 08:34:04 ID:f1XHr/i/
モーツァルトは、少なくとも手紙が残ってる範囲に限っても、 イドメネオや後宮からの誘拐の作曲時にはアリアの歌詞など ずいぶんと台本の書き直しを台本作者に求めているようだ。 有名な「詩は音楽の忠実な娘でなければならない」という言葉は たしか後宮作曲時の手紙に見られるが、同じ時期の手紙では台本作者の シュテファニーのことを、何かと評判の悪い男だが自分の要求に したがって台本をどんどん書き直してくれるのでありがたい存在だ という意味のことを書いてる。 台本に合わせて音楽を替えるのでなく、音楽の要求に合うように 台本の方を書き換えるというのが「詩は音楽の忠実な娘」という 言葉の本当の意味なのではないかと思う。少なくとも言葉と音楽が 緊密に連携してるコシ・ファン・トゥッテなどを聴く限り、 モーツァルトが言葉を軽視していたなどとはとても思えない。 ルイゾッティの話を読んで、疑問に思っていたこのあたりのことが すべて納得できた気がする。
すみません。サリエリのオペラって何派なのでしょう?
サリエリはグルックの弟子だから、敢えて言えば「改革オペラ派」か? 喜歌劇はナポリ派。
コシ・ファン・トゥッテの「風は穏やかに」って 10年前のチマローザ作曲IL ritorno di Don Calandrino のカルテットFuggir vorreiによく似ている。 チマローザは全ヨーロッパで著名なオペラ作曲家だから作風の模倣者・模倣曲 が多いのは当然だが、18世紀には音楽が先にあって後で歌詞をつけるという 作業も、実際の作曲現場では普通に行われたようだ。主義の問題ではなく、 必要に迫られてということだろうが。 18世紀前半のヘンデルやバッハも同一曲に別の歌詞をつけて転用、 合唱曲を器楽曲に編曲して転用 ってことをやってる。ロッシーニのオペラ でも同一曲の別オペラへの転用はよくあるな。
887 :
名無しの笛の踊り :2008/07/05(土) 11:21:58 ID:p9PX/V6Z
>>886 「モーツァルトはナポリ派オペラの模倣者・追随者」
という一側面は否定できませんよね。
18世紀に繁栄を極めたナポリ派の研究も、一昔前は、
「モーツァルトの作風のルーツ探し」という視点からのものが多かった。
しかしイタリア音楽の模倣・踏襲は、なにもモーツァルトに限った事例
では全くなく、同時代のドイツ人作曲家一般にとってごくごく普通のこと。
ヴィーンやミュンヘンなどのドイツ語圏南部はカトリック圏で、しかも
イタリアに近いので、昔からイタリアからの影響が濃厚なのは
ある意味当然ではあるけれども、北方のプロテスタント圏の作曲家でも
イタリア留学の経歴など、直接・間接にイタリアから影響を受けているね。
劇音楽としては殆どジングシュピールしか作曲していない作曲家
(そういう作曲家も実は結構いるのだが)、
例えばデッサウの宮廷楽長ルストも次男バッハに師事するだけでは
終わらせずイタリアに留学している。
ヴィーンでは珍しくないが、ヴァンハルも、そして、これまた劇音楽の
大半をジングシュピールが占めるディッタースドルフも、やはり
イタリアに留学。
当時、他分野の芸術でもイタリアに留学するのは珍しくなく、
むしろ一種の流行でさえあった。イタリアに一度も行かなかったハイドンや、
シュトゥトガルトの宮廷楽長に昇進しながらも一生をほぼドイツ語圏
でのみ暮らしたクネヒトのような作曲家は、18世紀後半には珍しい存在。
こうしたイタリア優位という常識が、音楽史教育であまり言及されないのは
独墺中心音楽史観の結果なのだろうか。
このイタリア優位の背景があってこそ、18世紀フランス・オペラ界での
ブフォン論争やグルック=ピッチンニ論争も生起してくる。
当時の一部のフランス人にとっては、全欧州を支配したイタリア音楽にも
屈しない、高貴な国フランス独自の音楽を維持保存することは、古代文化の
正統な継承者を自任するフランス人としてのプライドそのものだったのだろう。
このように、ちょっと詳しく見れば、18世紀に関する限り、
独墺中心〜はガラガラと崩れ去ってしまうような眉つばものなのだが。
888 :
名無しの笛の踊り :2008/07/05(土) 11:50:35 ID:SrK0NS+T
フランス・オペラの代表はリュリ、ラモーですね。 18世紀の西洋音楽は、イタリアとフランスが主導権争いをしていた観がある と言うことはできそうです。ドイツ人のグルックのいわゆるオペラ改革 にしても、グルックの嗜好がフランス音楽だったため、改革と言うよりも 多分にイタリア派に対するフランス派の「逆襲」的なところがその本質だ という話もあるぐらいです。 19世紀になると音楽の中心はパリに移りますが、いずれにしてもオペラが 中心的ジャンルであったことは変わっていません。完全に立ち後れていた ドイツが必死で追いかけ、一方では器楽中心の自国の音楽を「クラシック」 と呼んで看板とした。日本はそのころドイツから西洋音楽を取り入れ始めたので、 3Bなどのドイツ中心主義、オペラは実演の機会がほとんどなかったことも あって今ひとつ、という伝統ができ、いまだに尾を引いている観があります。
>>886-888 さんのお話は研究者レベルから見たら常識的でもっともなお話。
ですがドイツ中心音楽史観に慣らされた上
モーツァルト1人の聞きかじりの知識で古典派全体を語ろうとする人
の無意味な反発がありそうな悪寒(笑)
891 :
名無しの笛の踊り :2008/07/06(日) 10:17:05 ID:kzz4D62w
おろっ、私は888だけど886、887とは別人ですよ。
実際、当時のイタリアではモーツァルトのオペラはあまり上演されなかったら しい。もっとも、モーツァルトの音楽は、演奏が難しすぎて手に負えなかった という説もある。
オペラの上演がイタリアで盛んになるのは1810年頃かららしいね。 スタンダールのロッシーニ伝に書いてある。
「ミトリダーテ」と「ルーチョ・シッラ」は評判がよくて、何度か上演されたのではなかったっけ?
895 :
名無しの笛の踊り :2008/07/08(火) 00:33:57 ID:Sx4B6AhI
っていってもモツ初期のオペラだからなあ。 評判良かったっていってもロングランしたわけじゃないし…。 まあ、割といい曲ではあるけど。 >モーツァルトの音楽は、演奏が難しすぎて手に負えなかったという説もある。 オペラに限らず、器楽曲も敬遠されてたらしいですね、イタリアでは。 確かドイツ圏でも「後宮」のウィーンの名手たちを想定した管楽器パートが 難しいって批判されてたんですよね。
896 :
名無しの笛の踊り :2008/07/08(火) 13:24:24 ID:QigUxoAA
>確かドイツ圏でも「後宮」の そうですね。 後宮の初演時に「頻繁な一時的転調と幾多の異名同音的転換により 歌手もオーケストラもそれを正確無比に演奏することなど絶対に無く、 よほど熟達した耳でなければ和声進行を追跡できない。多数の半音階的な 作法ゆえに歌手は歌うのが困難に、聴衆には理解が困難になる」という クニッゲの批評が残されています。コンスタンツェの第2幕の最初の アリアなどはその典型かもしれません。 モーツァルトの特徴は、イタリア的なカンタービレとドイツ的な 音楽の重層性を合わせ持ってたということかもしれませんね。 モーツァルトのオペラがヴェルディなどからは器楽的と言われ、 一方で器楽曲はオペラ的と言われることがあるのもそのためかも しれないと思います。当時としてはそのあたりの「難しさ」を 感じる人が多かったのかもしれません。
演奏が難しくて上演が敬遠されたり躊躇されたりしたのは モーツァルト固有の問題では全然ないけどね。 生存時あれほど喝采を博したロッシーニのオペラが19世紀後半や20世紀に下火 になった理由の1つとしてよく挙げられるのが、 全編にわたり高度な声楽技巧が要求されること。 21世紀の現在では多くの作品が蘇演されているとは言え 例えば主役3人がテノールの『オテロ』では、アジリタの技法が完璧でないと こなせないため、いま現在でも非常に上演が難しいとされる演目。 もちろん、その困難さはモーツァルトのオペラとの比ではない。 18世紀のオペラは、超絶技巧を誇るカストラートの為に書かれたものが 多く、それが蘇演や復活録音を困難にしているね。 例えばハイドンはエステルハーザで、他人が作曲したオペラに挿入(代替)するアリアを作曲する 仕事もよくしているが、それは歌手の技術に曲を合わせる必要があったことが一因。 原曲どおりだと上演できない場合があったということだね。 当時のオペラの超絶技巧の完全な再現は、訓練されたカストラート歌手がいない現在では あまり期待できない状況だが、それでも 例えばクリストフ・ルセ指揮の音盤(AMB9983)の ヨメッリ作曲『見捨てられたアルミーダ』(初演1770) などはその技巧の快楽に耽るのに格好の音盤だと思う。 この作曲家は、声楽だけでなく器楽の扱いも非常に精緻・繊細で、 シュトゥットガルトの宮廷楽長時代にマンハイム楽派に影響を与えたことが しばしば指摘されているね。
>>895 当時のイタリアでロングランした作品としては、どのようなものがあったのでしょう?
>>896 >歌手もオーケストラもそれを正確無比に演奏することなど絶対に無く
といっても、改良された=半音階を奏しやすい 管楽器をもち、
トリスタン和音のワグナーすら難なくこなす現代オケならば
特に問題なく演奏できるんじゃないの?
その特徴はピアノ曲を作る発想と同じとも言えるね。頻繁な転調だの半音階だの、
ピアノでは簡単に出来ることも、合奏や合唱で再現することは困難。
器楽曲を作る流儀でそのまま声楽(を含む)曲を書くのはドイツ人に比較的よく見られる癖
かもね。ベートーヴェンもいい例だね。このことを理由に、ベートーヴェンの
一部の声楽曲を駄作と言う人もいるね。これは、演奏が難しい曲を書くのだから
立派なのだというよりも、端的に、ドイツ人がイタリア流の声楽様式に不慣れなことを
示す証拠とも言えるのではないか。イタリア人はここを上手く使い分けて
書く人が多いように見える。声楽も器楽も本来イタリアが先進国だから当然かも
しれないが。
>>899 難なくこなされると、今度はつまらなくなる気がする…
ペルゴレージはバロックの作曲家と見なされるが、初めて「奥様女中」を聴い たときには、これぞナポリ派オペラの原点だと思ったな。 ヨンメリやガルッピなどのオペラ作品が当たり前のように複数手に入る現代で は、ペルゴレージの影は随分と薄くなったような気がする。
902 :
名無しの笛の踊り :2008/07/09(水) 08:47:01 ID:T58kkwEC
>>899 >トリスタン和音のワグナーすら難なくこなす現代オケならば
>特に問題なく演奏できるんじゃないの?
後宮の初演時、の批評の話だぜ。
その後の意見には同意するが。
>>902 >後宮の初演時、の批評の話
もちろん分かってるけど?
俺は現代オケならば、と言ってるのですが。
声楽曲向きに修正・洗練を加えることなく、器楽的な書法のまま作曲された曲
(…それを非洗練、横着と見るか、作曲家の創意と見るかは別にして…)
の演奏が難しいのはよくあることだけど、
その面で演奏家側からは悪評高いあの第4楽章を含むベートーヴェンの第9ですら
これだけ頻繁に演奏・録音されまくっていることからしても、
現代で演奏する分にはたいした問題じゃないのでは?という話ですよ。
転調、半音階や和声進行の複雑さで、演奏困難になったり、聴衆がついて来れない、
というのなら、バッハの一部の鍵盤曲やロマン派の音楽なんて、そもそも
成り立たなくなってしまうしね。でも一般にはクラシック界では
ロマン派の曲が人気がある訳だし。
古典派時代は、半音階主義の点では
バロック期やロマン派時代と違って消極的な時代なので、その多用は
違和感をもって反応されやすいのでしょうね。
これは演奏技術の問題もあるけど、美学的な理由がある可能性が大きい。
そうでないと、なぜ鍵盤曲でも比較的頻度が少ないのかの説明がつかない。
むしろ、演奏の困難さで、現代でも解決不可能なのはカストラートだろうね。
特にソプラノの場合。今は女性歌手での代用で逃げてるけど、
高音域で声量が細くなるなど、生物学的な壁が指摘されているね。
904 :
名無しの笛の踊り :2008/07/09(水) 13:33:24 ID:T58kkwEC
>>903 了解です。
ただ「モーツァルト生存当時の批評」について
語られていた流れだったので、いきなり改良された楽器があり
ワーグナーをすでに知っている現代からの視点に飛んでしまって
いるので戸惑っただけです。
クニッゲの批評は1780年代のものですから。
ヨメッリの『見棄てられたアルミーダ』について、モーツァルトは 「よく出来てはいるけど、時代遅れ」との感想を述べているね。 やはり当時のイタリアの主流とは、必ずしも趣味が合わなかったのかも。
>>905 「当地(ナポリ)のオペラはヨメッリのもので、綺麗ですが
余りにも如才がなさすぎ、劇場には流行遅れです」(1770年6月5日付)
という文ですね。原語では読んでませんが、
日本語訳で見る限り、いかなる点を時代遅れと思ったのかは、不明ですね。
個人的な推測ですが、「劇場には…」との記述から、ブッファ(喜歌劇)が、
上演されるオペラ全体の半数以上を占めるようになった、18世紀後半という時代背景
では時代遅れ、と言いたいのかと思えます。しかし、モーツァルトが死んだ後でも
このジャンルが消滅したわけでは全くなく、こう書いてる本人自身の死の年のオペラもまた
セリアで、「ドイツ風のお粗末」という酷評まで頂戴したと伝えられるのは
じつに皮肉ですね。
しかし、題材=台本が古いというのだとすれば、モーツァルトの無知かと思えます。
この物語はルネサンス期の叙事詩人タッソ作の『解放されたイエルサレム』
に基づくもので、ルイ14世時代のリュリをはじめ、18世紀のグルックのみならず
古典派時代に多くのオペラ作曲家が付曲しており、ロッシーニ作曲の『アルミーダ』
(初演1817)にまで及ぶ人気の物語なので。
音楽が古いかどうかは、多言を要するより、聴いてみるのが一番ですね。
個人的感想ですが、モーツァルトのセリアはどれをとっても、このヨメッリの1作
に遠く及ばないと思います。上記の彼の発言も、彼にはよくある強がりなのかも
しれない。
ちなみにこのオペラは、純粋なナポリ派の作風ではなく、
管弦楽が声楽を圧倒しかねないほど活躍する折衷的なスタイルで、
それが「余りにもドイツ風」と受取られて、地元ナポリの初演は必ずしも大成功
ではなかった、と言われてますね。彼はドイツ語圏の宮廷でも活躍しており、
ドイツの趣味にも通じていたのは当然ですが、それをナポリでも披露したのは
ある意味、冒険的試みだったのかも。
都内のレコード店で偶然発見したGAETANO VALERI(1760/64-1822)のオルガン協 奏曲とシンフォニア集を聴いた。どの曲も18世紀末から19世紀にかけて書かれ た作品だが、編成や曲調が素朴で耳に心地よく、古典派時代の雰囲気を残す佳 作といったところか[TACTUS TC762201]。
パドヴァの大聖堂の音楽家ヴァレッリのその曲集、私も聴きました (いちおう古楽器演奏)。 同じイタリア人の同世代人、クレメンティやヴィオッティ、ケルビーニら の先端的作風と比べると、また随分と違った、古典派的簡潔さを保持した曲ですね。 シンフォニアにメヌエットがない点のみならず、旋律その他も モーツァルトの初期作品群にかなり似た雰囲気。あの手の曲が好きな人は 楽しめそう。 TACTUSはオペラももっと録音して欲しい。
909 :
名無しの笛の踊り :2008/07/19(土) 09:04:03 ID:jHW7Ushu
>>876 遅レスだがこれはどうよ?
>モーツァルトは自身の美的観点を崩す事は絶対しない
「美的観点を崩す」の定義がなされてないから876が言いたいことは
ハッキリしないが、
歌手や注文主の意向・趣味・技術に合わせ、彼らからの要求で曲を
書きかえる等は当時の作曲上の常識としてモーツァルトにもあることでしょ。
この点でモーツァルトが特別だったわけではないと思うけど?
例えばK.87では、歌手がなかなか曲を気に入らず、4種類もの草案が現存する
アリアもあったり、歌手の要求を容れて他人作曲のアリアを採用したりしている。
そして歌手が歌う際には、楽譜にはない装飾や小改変が加えられる。
K.297では注文主の意向に従って緩徐楽章を新たに作曲している。
作曲者が自分自身の理念を押し通そうとしたり
作曲者の意図が絶対的に尊重されるのは19世紀に入ってしばらく経ってからの
話だろうと思う。自分が書いた楽譜通りに演奏しないと不機嫌になったという
メンデルスゾーンの話は有名だけど、1830年代でもそんな作曲家は
まだ珍しかったのかもしれない。オペラは19世紀でも上演地の違いで
複数の異なる版が存在するし、観客の反応を見て、部分的に台本も音楽も
書きかえてしまう例はあるね。
910 :
名無しの笛の踊り :2008/07/21(月) 13:47:56 ID:+5YH2o5w
ヴェネト地方の古都パドヴァはロマネスク建築やルネサンス美術の関連で よく登場する町だが、古典派音楽やカストラートとも意外な縁があるね。 スカラ座のこけら落し作品、サリエリ作曲『見出されたエウロパ』(1778)、 ヴェネツィアのフェニーチェ劇場のこけら落し作品、 パイジェッロ作曲『アグリジェントの競技会』(1792)でも歌い、 「ファリネッリ以来のどの歌手よりも優れている」と大好評だった ソプラノ・カストラート、パッキエロッティ(1740-1821)が引退後生活したのが この古都パドヴァ。彼は当時の大物音楽家の多くがそうしたように、 やはりロンドンにも行って興行し、かの地でも大成功しているね。 「どの歌手よりも〜」の記事はロンドン公演でのもの。 音楽とは直接関係ないが、スカラ座(1778完成)、フェニーチェ劇場(1792完成) ともに、それぞれピエルマリーニ(1734-1808)、セルヴァ(1754-1819)という イタリアにおける新古典主義様式を代表する建築家が設計しているのは興味深い。
911 :
名無しの笛の踊り :2008/07/21(月) 14:16:28 ID:d7jj3AcH
僕は876ではないですが、 >歌手や注文主の意向・趣味・技術に合わせ、彼らからの要求で曲を書きかえる等は〜 こういうのは話をする上で前提だと思うので(少なくともこのスレでは)、 876は当時の作曲上の常識を踏まえた上で発言したと捉えてもいいのでは。 まあ、それはさておき…。 他者の注文で作品を改変することが即、「美的観点を崩す」ことにはならないと思いますよ。 オペラのアリアなんかは初めから交換、改変、短縮などの可能性が前提としてあったわけで。 例えば、モーツァルトがアントン・ラーフのために書いたアリア(K295だったかな?)では、 最初から短縮可能なように設計されていて、短縮しても音楽として破綻が無いように配慮されていたりします。 それにアリアを弄ったとしてもオペラそのものはそう簡単には破綻しないでしょうし。 K.297も話にしても、何も不釣合いな音楽を書いたわけではないですよね。 ちょっと気になってきたのですが、あの時代、オペラでのアンサンブルに関してはどうだったのでしょう? モーツァルトが「イドメネオ」作曲中の手紙には、 第三幕のあの有名な四重奏に文句をつけてきたアントン・ラーフに対して 「アリアでは譲歩するが、アンサンブルでは作曲家の自由意志が尊重されるべき」 みたいな事を言った、とあるようですが、こういう事って当時はよくあったんでしょうかね。
912 :
910 :2008/07/21(月) 14:30:48 ID:+5YH2o5w
パドヴァつながりの続き パドヴァに関係ある大物カストラート歌手で絶対外せないのが ジロラモ・クレシェンティーニ(1762-1846)だろうね。 サルティ作曲『見捨てられたディドーネ』で歌いパドヴァでデビューを飾った。 スカラ座ではツィンガレッリ作曲のオペラの歌唱で名声を高め、 チマローザの『オラーツィ家とクリアーツィ家』は彼が歌う為に作曲されたとか。 彼のパトロンで最大の有名人はやはりナポレオンだろう。 カストラートを禁圧する一方で、クレシェンティーニを雇い寵愛するという矛盾 はナポレオンらしいところだが、カストラート全体の確実な衰退期に入った時代 に、あのフランスでクレシェンティーニが活躍できたのは非常に意外な感じがする。 クレシェンティーニは自身で作曲もしており、音盤も複数あるね。 うちにも2枚ほど。どちらもギター伴奏付のイタリア語による独唱曲で オペラ・セリアのアリアのような超絶技巧の連続はなく、 「天の声」とか「気高い技巧」と言われた人にしては比較的地味な印象 (おそらく劇場用ではなくサロン用音楽というジャンルのせいと思われる) だが、特にPN-040は聴いててうっとりする。
913 :
909 :2008/07/21(月) 15:09:37 ID:+5YH2o5w
>>911 私は909を書いた者です。
「美的観点を崩す」という、非常に漠然とした
曖昧模糊な言葉の具体的内容・定義を876が示さないことには、
話は始まらないのでは?
>踏まえた上で発言したと捉えてもいいのでは
いいとか悪いとかの問題ではなく、876がどのような趣旨で発言したか
という個人的・主観的問題が、なぜ他人の911氏に分かるのか不思議なのですが。
それと全く同様に、モーツァルトという、昔の外国のあかの他人の主観の詳細が、
なぜ876に分かるのか不思議なんですよ。「絶対」と断言していますから。
勿論、手紙などの発言から分かることもあります。しかし、それは断片的なものに
過ぎず、しかも、ご存知のように証拠としての信用度は、他の物証と比べると
低いとみるのが学問上も常識です。
人は、しばしば発言内容と矛盾する行動をするからです。
その好例が、ちょうどうまい具合に912で書いたナポレオンの話に現れています。
加えて、発言者の勘違い・無知という問題もありますからね。
モーツァルトの研究においても、手紙での発言内容を無批判に真実と捉えて
最重要視する研究というのは現在ではほとんどないと思います。
何をそんなに怒っているの?
915 :
909 :2008/07/21(月) 17:39:46 ID:+5YH2o5w
>>911 >第三幕のあの有名な四重奏
『ひとり流離いに行きます』は四重唱ですよね。
>他者の注文で作品を改変することが即、「美的観点を崩す」ことにはならない
「美的観点を崩す」の定義次第ですね。876がそれを明示していないので、
厳密には何とも言えないと思いますよ。例えば「美的観点」=「他人に一切干渉されない
作曲者の当初の楽想」と定義するならば、注文主の改変要求後の改作は、
美的観点を崩したことになり得るしね。
それと、911氏の話には極めて根本的な疑問があります。876は
「モーツァルトは自身の美的観点を崩す事は絶対しない 」と言っています。
つまり、モーツァルト個人の主観について言っています。
>破綻が無いように配慮
>そう簡単には破綻しない
>不釣合いな音楽を書いたわけではない
このように、あなた個人が「美的観点を崩していない」と判断した
としても、あなたとは明らかに別人格の
モーツァルト自身が18世紀に内心でどう思っていたか、感じていたかは、
余りにも当然すぎることながら、全然別々のお話ですよね。
ここに根本的、致命的な矛盾があると思います。
あなた個人の感想は、そもそも
「モーツァルトが自身の美的観点を崩した」か否かを判断する際の
証拠になる性質のものではないですよね。
私個人の見方ですが、モーツァルトも勿論、当時の職人的立場で
あまり気乗りしない仕事・作曲も相当数こなしていると思いますね。
「作品が、常に作者の美意識や思想を忠実に反映している」という芸術観は
19世紀ですら一般的ではなく、
1910年代あたりから広まった比較的歴史の浅い「常識」ではないか。
弦楽器の間断ないヴィブラートと同じで。
またこいつ暴れだしたか・・・
917 :
876 :2008/07/21(月) 19:59:37 ID:ETWmw7Yq
なんだか変に盛り上がってるな。 --モーツァルトの美的観点定義-- 俺が感じる彼の美的観点とは 美しすぎない事 しすぎない事 崩した後の修正する能力 その辺の絶妙なバランス感覚 最上級の冗談 素人にも玄人にもウケル音楽 これを具体的に言えって言われると、 作曲講義になるからめんどくせーよ。 ------------------------------ >つまり、モーツァルト個人の主観について言っています。 これは間違いだね。 「モーツァルトの主観」じゃなくて「結果」だよね。 理路整然と書いてるのはいいんだけどさ 「音楽は結果がすべてで、その結果は一人一人にしか作用しない」 つー事前提で話してくれない?
モーツァルトの名曲の一つとされているレクイエムも、あまり気乗りしない 職人的立場で作った曲だったんだろうなぁ・・・
>>917 >これは間違いだね。
>「モーツァルトの主観」じゃなくて「結果」だよね。
なるほど。
でもそれは歴史的な「結果」と言えるほど見解の一致のある内容ではなく、
言わば、あなた一個人の感想・想いだよね。
それが悪いという意味じゃないよ。全然。
だけど、だとすればなぜ「絶対しない」などと作曲者本人自身のような事
が断定的に言えるのか不思議なんですよ。
>「音楽は結果がすべてで、その結果は一人一人にしか作用しない」
>つー事前提で話してくれない?
面倒でない限度で話すのは構わないよ。でも、
あなたが前提とする「音楽は結果が・・・・作用しない」 の意味が
非常に分かりづらい。それをまず具体的に説明してくれないか?
話したいのならば。
自分の発言だから説明できるでしょ?
>>919 そこなんだよね。
音楽に見解の一致なんて有り得ないつー事。
これこそ絶対に。
100人聞いて99人、駄曲、駄演だったとしても
1人が名曲、名演と思えば、その人にとってそうだって意味。
主観でしか語れないのだから音楽を語る時はすべて主観前提で話してる事を理解すべき。
絶対しないというのはモーツァルトの大部分の曲をアナリーゼした判断。
俺が感じる上記のモーツァルトらしさは必ず出してるという俺なりの結果だよ。
まあどう考えてもスレ違いだからそろそろ止めよう。
>>920 つまり君は真意とは一致しない文章を876で書いたわけだね。
>「モーツァルトは自身の美的観点を崩す事は絶対しない 」
主語がモーツァルト、述語が「崩すことはしない」。
これはモーツァルト自身の話になっているよね。
この文章を書いておきながら、917・920の内容を読み取れと要求する
ほうが、甚だ筋違いの責任転嫁だと思うよ。
顔も見ずに他人どうしが対話するネット掲示板で、文章に表れない個人の
主観や特殊事情まで察しろ、と要求するほうが見当外れで身勝手ではないの?
むしろ、君に、主観的感想を述べているとの自覚があり、且つ
誤解されたくないのであれば、尚更のこと、
君自身が個人の感想である旨明記すれば済む話。
>音楽に見解の一致なんて有り得ないつー事。 これこそ絶対に。
話を一般論化しすぎ。一致しないものとするものがあるだろ?
個人の主観次第で、モーツァルトが日本人になったり、レガートの指示が
スタッカートになったり、ハ長調の曲がト長調になったりするのか?
以上
>>920 へのレス。以下は全然別の話。
912で書いたカストラート歌手クレシェンティーニの話。
彼もやはりロンドンにも行って歌ったそうだ(1785年)が、
どういうわけかロンドンでは成功しなかったという。
18世紀に既にロンドンは、大物音楽家が訪問する都市の定番
となっている観があるね。
922 :
名無しの笛の踊り :2008/07/24(木) 20:26:12 ID:7Xg1+a7r
何でこの人、いっつもこうなっちゃうんだろうね。 理路整然としてはいるけど、なんつーか、理性的ではないっつーか…。
そうですね。 こいつ、いや、この人が暴れるモーツァルト関連のネタスレが今は無い為、 とうとうこのスレで暴れ始めたのでしょう。
>>922 >>923 荒らしは他所行ってくれませんか?マナー守りましょうよ。
音楽の話題をしないで暴れているのはあなたたち。分かっていますか?
論理的な対話が出来ないで感情的な煽りだけ。
全部読んでいれば誰だって分かりますよ。みっともないですよ。
負け惜しみは他所でしてください。
925 :
名無しの笛の踊り :2008/07/25(金) 21:54:27 ID:Qm0wny2G
荒らしじゃないですよ。 だいたい、毎回出てくるたびにうんざりされてるの分かってるんですかね。 あなたは論理的なんじゃなくて、ただ単に揚げ足を取ってるだけ。 みっともないのは、むしろあなたの方です。 お分かりですか? 「勝った」つもりになっているのなら、それは勘違いですよ。
926 :
名無しの笛の踊り :2008/07/26(土) 01:10:55 ID:S1d0ATLL
自分と違う意見や自分を否定する人は荒らしと呼ぶのだよ、この手のは
彼にとってクラ板では唯一の居心地の良いスレだったのに、とうとうここでも 色々な人から嫌われ初めちゃいましたねw
頭のおかしな人には気をつけましょう 利用者が増えるに従って、頭のおかしな人も それなりに出没するようになって来ています。 頭のおかしな人に関わるとなにかと面倒なことが起こる可能性があるので、 注意しましょう。 頭のおかしな人の判定基準 ・「みんなの意見」「他の人もそう思ってる」など、自分の意見なのに他人もそう思ってると力説する人 他人が自分とは違うという事実が受け入れられない人です。自分の意見が通らないとコピペや荒らしなど 無茶をし始めるので見かけたら放置してください。 ・根拠もなく、他人を見下したり、差別したりする人、自分で自分を褒める人 他人を見下すことで自分を慰めようとする人です。実生活で他人に褒めてもらう機会がないが プライドだけは高いとか、匿名の掲示板しか話し相手のいない人です。可哀想なので放置してください。 ・自分の感情だけ書く人 「〜〜がムカツク」とか自分の感情を掲示板に書くことに意味があると思っている人です。 何がどのようにムカツクのか論理的に書いてあれば、他人が読んでも意味のある文章になりますが、 そういった論理的思考の出来ない人です。もうちょっと賢くなるまでは放置してあげてください。
929 :
名無しの笛の踊り :2008/07/26(土) 21:40:55 ID:Tne0Kii5
どっちもどっちだが、いちいちそんなこと書くなよ
オーストリアにあるプレイエル・ミュージアムのCDを購入した。 収録曲は、プレイエルの協奏交響曲ヘ長調(Ben 113)、交響曲イ短調(Ben 155) とヴァンハルの交響曲ハ長調(Bryan C17)の3曲。 第一巻と標記されているので、今後シリーズ化されるのだろう。 因みに、同博物館のHPには、他にもプレイエルの作品を中心に多くの音盤が 紹介されている。
HSTの「ガスマン・交響曲集 第一巻」期待して聴いたんだけど、ヴァンハルな どと比べるといまひとつかなあ。だけど、こういう曲を耳にできただけで感謝。 すこしずつアルバムの空白が埋められていく感じ。 一つ気になったのは、なぜか2曲目の終わりだけに拍手の音が入ること。ただ の編集ミスだろうか?
933 :
名無しの笛の踊り :2008/08/02(土) 08:00:36 ID:2a+//CTE
AVENIRAから出たサン=ジョルジュの「ヴァイオリン協奏曲全集」全5 巻と「協奏交響曲全集」全2巻は、忘れられていた巨匠の全容の一端を垣間見 せてくれる素晴らしい企画だ。 演奏自体は万全とは言えないものの、この全集の登場は古典派音楽愛好家にと って本年最大の福音ではないだろうか。
サン=ジョルジュの「ヴァイオリン協奏曲の大半の真の作者はカール シュターミッツと思われます。Op8の1のニ長調のものは昔スプラフォンでMABシリーズの1枚として出ていました。他の作品もシュターミッツ的語り口に満ち満ちています。 シュターミッツ好きの人ならすぐ気づくと思いますがなぜシュターミッツの作品がサン=ジョルジュ名で出版されたのかはシュターミッツも当時人気作家だっただけに不思議です。
935 :
名無しの笛の踊り :2008/08/06(水) 02:47:32 ID:QqUdTo94
ミヒャエル・ハイドンの交響曲って爽やかですねえ。
>>934 ちゃんとしたソースを示してくれないとねえ。
耳で聴いただけの感覚で似ていると言われても・・・
MABからは、ロゼッティのホルン協奏曲と言われる曲もカール・シュターミ
ッツの名前で出ていた。当時の写譜にシュターミッツの名前があったらしいの
だが、こういったケースは全然珍しくない。
>>935 そうですよね!
古典派の交響曲分野では、ヨーゼフ・ハイドンとモーツァルトの次に位置する
作曲家は間違いなくミヒャエル・ハイドンだと思います。なによりも、モーツ
ァルトが相当影響を受けていることが窺える。だけど、作曲した短調の交響曲
は1曲のみというのがちょっと寂しい。
938 :
名無しの笛の踊り :2008/08/06(水) 23:39:55 ID:QqUdTo94
>>937 短調といえば、ボッケリーニの「悪魔の家」という交響曲もよかったなあ。
939 :
名無しの笛の踊り :2008/08/07(木) 22:56:42 ID:sSNPhkzr
ヴァンハル交響曲校訂日記のホームページが見えなくなってしまったのですが、閉鎖なら残念です。
>>939 本当にどうしてしまったのでしょうね。
海外で発売された古典派の新譜をいち早く紹介してくれるので、貴重な情報源
として重宝していたのですが。このままでは、HSTの活動そのものも心配で
す。まもなくヴァンハル交響曲集の第7巻も出るというのに。
941 :
名無しの笛の踊り :2008/08/08(金) 01:14:48 ID:9EtKUITY
古典派シムフォニー=ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンのみ っていう教育どうにかならないのかねえ。音大や専門学校で専攻しない限り、 または古典派ファンでない限り、ヴァンハルやコゼルフ、シュターミッツ、サリエーリ、カンナビヒ、ハイドン弟、メユール などのシムフォニーは知ることが出来ない。フンメルは交響曲書いてないけど、協奏曲などはもっと知られてもよい。 高校の音楽教育だって古典=ウィーン三大巨匠でストップだもんなあ。 バロック=モンテヴェルディ、リュリ、クープラン、ペルレゴージ、アルビノーニ、コレッリ、パーセル、バッハ、ヘンデル、ヴィヴァルディ、テレマン・・・など紹介される作曲家は多かったし、ロマン派〜国民楽派はもっと多かった。 古典派だけが三人だけ・・・。まぁその三人が突出してるのは認めるけど、マンハイム学派やボヘミアの作曲家を 無視するのは勿体ない希ガス。
マイナーオタクのお前らも、古典派はハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンを 基準に聴いてないかい? 例えば、「この曲はモーツァルトに似てるなあ。」「似てないなあ」 (実際の曲の成立はどっちが先かは別にして。) なんて感じでね。
シュポアの「ゼミーレとアゾール(美女と野獣)」とか「ファウスト」とか作ってるけどどうよ? よい音源とか映像ある?
古典派の代表=ハイドン、モツ、ベトってか。 これが通用するのは、高校までか、よほどやる気のない大学の 一般教養科目だけじゃまいか? 何より史実に合致しない。 18世紀に最も重要視された最高ランクの音楽ジャンルはオペラ。 特にセリア。そして音楽の本場は、古代エトルリア、ローマ以来の歴史を誇り ルネサンス以降も欧州をリードし続けたイタリア。後進国ドイツなどではない。 19世紀に欧州の文化的中心地はパリに移るが、そこでも最も重要なジャンルはオペラ。 確かにフランスでも、ベートーヴェンはその3人の中で最も偉大視されたが、 だからといって、1830-1840年代のパリの社交界で、マイアベーア(マイエルベール) のオペラよりもベートーヴェンの交響曲が注目され、関心の的となるような事は、 おそらくはなかったと思われる。
>古典派の代表=ハイドン、モツ、ベト いまだに小学校で「楽器が弾けなかった」とか教えられるシューベルトもこの被害者・・・
>>944 そういう話って、どんな本読むと載ってるんですか?
古典派の代表=ハイドン、モツ、ベト 通用も何も、これが事実。 これに文句言う奴はお前ら古典派オタクだけw
>>947 音楽に興味のない人も含めた現代人が知っている古典派の代表
=ハイドン、モツ、ベト
これは本当にその通りだろう。日本の教科書にも名前が載っているわけだし。
ヴィヴァルディ、バッハ、ヘンデル…ときて、次に出てくるのが彼らだよね。
大抵は(グルックが入る場合もあるが)。
その意味で「代表」という言葉を使う前提ならば、
それに文句をつけるほうがおかしいよね。
だけど、ここではそういう文脈で語られているのではないと思うが?
古典派時代に欧州で繁栄し、支配的な強い影響力を持ち、
大宮廷や大都市で高い地位にあった楽派又は作曲家は、
ハイドン、モツ、ベト とは違うよね、という話だと思うんだよね。
これはこれで何を今更な「常識」であって、これに反発するほうが無知の謗りを免れない
と思うよ。よほど説得的な客観的証拠を基に反発するのならともかく。
このスレが、この音楽史の常識を大前提にして進行してきていることは、
最初から読んでいればほぼ明らかだと思うのだが。
てな訳で【ハイ・モツ・ベト除外】古典派作曲家を語るスレU【ナポリ楽派・マンハイム楽派】
次スレのスレタイはこんなのでどうかな? 時代範囲としては後期バロックから
1830年代辺りまでも含むってことで。
別に、ハイドン、モツ、ベトをことさらに排除する必要はないだろう。 いわゆる「古典派」の音楽世界は、時代感を共有した彼らと周辺作曲家との相 互作用によって発展し確立されたものであると考えれば、むしろこの部分を探 り出していくことこそが古典派音楽を楽しむ醍醐味のひとつであると思うのだ が。
950 :
948 :2008/08/09(土) 12:06:47 ID:8RtuYdZQ
>>949 さん
除外というのは単にスレ重複を避けるという趣旨で考えました。
彼らについては既存のスレがあるので。
ベートーヴェンの話題も実際OKだけど決してそれがメインではないという意味ですね。
あと、これは
>>949 さんに対するものではなくて一般論ですが、
周辺作曲家という言い方は音楽史的にはやや誤解を与えかねない表現だと思う
んですよね。あたかもドイツ語圏や、特にウィーンがこの時代の音楽全体の中心、先進地
だったかのような誤解を与えかねないと。
当時の実態に即すならばドイツ語圏のほうが「周辺」地域なので。
それに、ドイツ語圏だけに限った話でも、この3人が当時の圧倒的大物だとか、
彼ら3人を中心に音楽界が回っていたとかいうわけでは全然ないので。
そうした、入門者・大衆向けに流布したお決まりのお子様ランチ的音楽史観
では見えてこない部分に興味を持っていくのがこのスレの存在意義だったかな、
と思います。
じゃあ、教育でハイドン、モツ、ベト以外にも紹介すれば、彼らに肩を並べるか、
またはそれ以上の作曲家が出てくるわけ?
そんな訳ないでしょう。
学校で習えば名前だけは頭に入るだろうが、その3人同様の代表としての
認識なんて誰もしないよ。
マイナーの知名度が上がるほど、3人よりは格下の評価が定着するだろうね。
>>950 さん以外は。
曲の出来とか格下とか関係なくありきたりのレパートリー以外の珍しい曲を 聴いて楽しみたいと思うのはいい事だと思うよ。 いつまでもモーツァルトばっかりじゃ飽きるだろ。
不等号でしかものを考えられないのは悲しいことですね ドイツ偏重主義者の性ですね
954 :
950 :2008/08/09(土) 15:36:25 ID:8RtuYdZQ
>>951 のだめで入って最近クラシック聴き始めた人?
誰にレスしてるのか不明だが、一応レスおくよ。
まず、「肩を並べる」とか上下とかは、まさに個々人の好みや主観から決まってくるもの。
だからその質問には客観的な唯一の答えは出ないよ。
ちなみに、当時の評価として、彼らより遥かに高く評価され知名度も高かった作曲家
というのは確実にいる。このスレでも登場しているのでここではいちいち挙げない。
更に、個人の感想で言えば、その3人の作品より遥かに好きだ!
と感じる作品に本当に数多く出会ったよ。大いに満足している。
そもそも、この3人の作品しか好きになれない、というほうが極めて不自然で奇妙
な現象だと思うが。
それと、紹介云々の件だが、「すれば」ではなく昔から紹介されている。
音楽事典などの事典類、専門文献や海外サイト、
輸入音盤情報を見ればいくらでも紹介されているよ。
網羅しきれない膨大な情報量だよ。
というか、まさかそれを知らない訳ではないでしょ?
アクセスしたこともないの?
955 :
954の続き :2008/08/09(土) 15:40:10 ID:8RtuYdZQ
>>951 >>その3人同様の代表としての 認識なんて誰もしないよ。
それは、あなたが情報に疎いだけの話であって、
あなたの極めて狭い知識に基づく全くの「想像」ではないの?
「誰もしない」どころか、古典派時代を扱う研究者やコアな愛好家にとっては
950で書いたような内容こそが普通の常識なんですけどね。勿論モーツァルト学者
にとっても常識だよ。
だから、感情的に反発されたり、私個人の好みで勝手に言ってるだけだと誤解されるのは
正直困るね。歴史にイチャモンつけてもしょうがないと思うが。
以前にもあったが、揉める原因はそこなんだよ。
前提知識の量が全然違う人間同士が話すから、無用な誤解・摩擦が生じる。
好き嫌いの次元の問題と混同してないか?
君がこの3人だけを好んで、他を全部毛嫌いしても当然それは全く自由だよ。
その好みを否定しているのではなくて、あくまで歴史、音楽史の話。
君は自分が好きならば自動的に当時の「代表」「大物」にしてしまうのか?
当たり前だが、好き嫌いと、当時の大物度とは、全然別の話だよ。そうだろ?
現時点で知名度がある作曲家だけをアイドル的に崇めたい人は、
このスレにはホント合わないと思うんだよね。方向が、ものの見事に正反対だから。
思考や好みのベクトルが全然合っていないことが今迄でも明らかだと思う。
3人以外は嫌いならば、このスレには来ないというのも選択肢の1つだと思う。
ちっとも「古典派の代表=ハイドン、モツ、ベト」 の反論になってないじゃん。 自分がマイナー大好きだからなんて理由にならんでしょ。 それに代表じゃないから、マイナーだから面白くない曲ばかりなんて言ってないし。 マイナーの中にも素晴らしい曲はある。 それで良いんじゃないの。 なにも、古典派の代表=ハイドン、モツ、ベトを否定する必要ないじゃん。
>>956 その3人がなぜ古典派の代表的作曲家と言いうるのか
あなたにとっての古典派とはいかに定義されうるのか
教科書の丸写しではなく、自分の言葉で語ってみてくれない?
悪いけど、反論しようにもあなたの前提がメチャクチャだから答えようがないのよ
歴史にイチャモンつけてどうしたいのだろうか?
ここにいる現代人に噛み付いても歴史自体は変わらないのだが。
>>951 =956さんは、申し訳ない言い方だが、
あまりにも音楽史に無知すぎると思う。
ハイドン、モツ、ベトだけが好きだとしても、彼らの全作品表や
彼らに関する詳しい学術的な書籍・論文等を見れば容易に気づくことだと思うのだが。
何だかある種のカルト信者と対話するような空しさを感じる。
暇つぶしの荒らし目的でやってる、というほうが知的レベルとしてはまともかも。
本気で書いているのだろうか?
>>956 さん、この調子だと君との話は平行線のままだから、
君の主張に賛同してもらえるスレを探して、そっちで活躍するほうが君のため
でもあると思うよ。マジで。
研究者 コアな愛好家 学者 歴史 それが君にとってのブランドかいな。
>>959 ん〜全く意味不明。
そうやって音楽から逸れた話題が中心になると、
明らかにスレ違いになるよ。バロック音楽の話をする以上に。
って事でベト君の話題を少々。
インマゼールの第9新盤が他の音盤13枚と共にさっき届いた。
嫁の冷たい視線も気にならない喜び。まだ聴いてないが
「後半若干アンサンブルに乱れが生じます」
と帯に正直に書いてあるのが笑える。
961 :
960の訂正 :2008/08/09(土) 17:13:54 ID:8RtuYdZQ
どうでもいい訂正だが、インマゼールじゃなくてシュペリングね。 インマゼールは全集だったわ。
962 :
名無しの笛の踊り :2008/08/10(日) 13:27:57 ID:O4feQCIr
昨日のID:8RtuYdZQって、7月21日頃このスレで暴れていた人と同一人物でしょ。
963 :
名無しの笛の踊り :2008/08/10(日) 19:19:55 ID:57QLZExq
どうでもいいけど、次スレは「モーツァルトと周辺作曲家」って表現はなしで、 古典派総合スレってことでいいのね? 単独スレのある作曲家をわざわざ排除することはないと思うよ。 ロシアスレがチャイコ、ラフマニノフ、ショスタコetcを除外してなかったり、 19世紀フランススレはベルリオーズ、サン=サーンスetcを除外してなかったりするし。 スレッドなんて立てるだけならいくらでもできるからね。
飲み屋でおねえちゃん相手に「○○の代表は…」って薀蓄たれる場合と、 ここみたいな専門スレで言う「代表」とは、意味合いが違うんじゃないか。
965 :
名無しの笛の踊り :2008/08/10(日) 22:42:05 ID:pohn4OAf
日本の音楽教育がことさらドイツを中心にしたがるのは、明治の「音楽取り調べ係」に独墺の 雇われ外国人教師が多かったからなのかなあ。それとも、その当時のトレンドだっただけ?
シュポアの「ゼミーレとアゾール」「ファウスト」でいい音源あります?
シュポアの『ゼミールとアゾール』は、同じ物語にグレトリ(1741-1813) も付曲してるね。俺が持ってるシュポアの音盤は アメリカの団体が録音した3年ぐらい前の新譜。 しまいこんで見つからないのでレーベルや品番が書けず申訳ないが、 演奏は微妙。ジングシュピールにつきものの台詞の部分だけが独語 ではなく英語(シュポアの原作は当然独語)なので、かなり興ざめ。 あと、音楽自体、18世紀イタリア物オペラを聴き慣れた耳には、 信じ難いほど地味。その意味でかなりドイツ風の音楽。 『ファウスト』は普通にCPO盤持ってるだけ。最近の演奏でいいものが あれば俺も教えて欲しいな。 ところで、次スレのスレタイだが 【パリ、ヴェネツィア】知られざる古典派をメインに語ろう【ナポリ、マンハイム】 こんなとこでどうかな。
>>967 だからマイナー中心であることを強調する必要がどこにある
>>967 Beauty and the Beast(Zemire und Azor) [TROY 787-788]
Manhattan School of Music Opera Theater
Christopher Larkin conductor
>>968 このスレのスレタイ見て。
このスレの次スレの話だから。
それが嫌なら別スレ立てるほうがいいのでは?
>>970 こいつ前から、他人に厳しくて自分には甘い奴だよな。
972 :
名無しの笛の踊り :2008/08/12(火) 18:45:19 ID:rDiyJpuw
もともとモーツァルトが好きで、モーツァルトの周辺の作曲家のことも知りたくて ここを覗いてたけど、次スレは何だか敷居が高いなぁ・・・
まあ、これまでこのテーマのスレは、あまり長続きしなかったからね。 次スレに移行できるだけでも前進だと思う。 次スレを立てた人は、本スレの内容を熟知した上で考えたのだから応援してい こうよ。
ID:WGzrDJByのあまりの無知にワロタ
>>974 応援するよ。するんだけど、
ガチガチのルールが最初に掲げられてると
それだけで寂れてく悪寒が… 考えすぎ?
なんだかなぁ… あれだけ細かいと、何書いたって次の瞬間に「テンプレ嫁」って言われそうな気が。 あんまり文句言うとまた「別スレ立てろ」って言われるから言わないけど。
他分野芸術の話題もOKってスレ立てた人の個人的な趣味だろ。 あなた以外(あなたがその話をしなければ)そんな話題しないよ。 誹謗中傷って、今までにこの人がだいぶされてた人みたいだねw
ここでネチネチ不満漏らす人は何がしたいのだろうか? 問題点があれば具体的・論理的に指摘して提案すればいいのに。 それでも我慢できない不満があるならば、 わざわざこのスレに来て愚痴ってないで、 さっさと自分が別スレを立てればいいのに。 しかも、このスレに来ても一向に音楽の話はしない。 駄々っ子のようで潔くないし自己矛盾だらけで全く訳が分からない人だ。
マジで別スレ立てたほうが良くない?
なんだか、にわかに古典派スレが乱立する気配。 HSTのヴァンハル交響曲集第7巻を聴いた。 収録曲の2曲(Bryan A5、A3)はいずれもイ長調で世界初録音とのこと。 A5はエステルハージ家に写譜が所蔵されていた。A3は20世紀初頭までハイドン 作曲として伝承されていたとのことで、なるほどハイドン風の響きを持ってい る。 どちらも歌うような旋律と仄かな短調への傾斜が美しい佳曲だ。
982 :
名無しの笛の踊り :2008/08/14(木) 00:38:26 ID:MfsCnYmz
次々立てて、うまく棲み分けできるんかな それはさておき、残暑の朝、 ドゥシェクのソナタ集(シュタイアー)を聴いてます
「ロシア時代のチマローザ」[BONGIOVANNNI 2428-2]という珍しいタイトルのカ ンタータ集を聴いた。演奏&録音は相変わらずだけど、こういう企画からは目 が離せないんだよな。チマローザの声楽曲は、主要なオペラこそ録音されてい るものの、まだまだ発掘を待っている作品がたくさん埋もれていそう。
>>984 おっ、それ欲しい! 情報どうもです。
BONGIOVANNNIの演奏は仕方ないけど
それでもチマローザの『クレオパトラ』は凄く良かった。
チマローザやパイジェロのオペラも、優れた演奏のスタジオ録音を聴けば、音 楽的にも巧みに作られていることに気がつくよ。 「パリの画家」[HUNGAROTON HCD12972-73]は、ほとんど知られていないチマロ ーザの初期作品だが、パール指揮サリエリ室内管の素晴らしい演奏と録音は、 ナポリ派オペラブッファの楽しさや美しさを満喫させてくれる。
>>986 情報ありがとうございます。
個人的にその2人の音楽はかなり好み。
でも、彼らの復活も現在のところブッファ系作品が中心で、
セリアがまだ少ないのが残念です。
パイジェッロのトラジェディ・リリク『プロゼルピーヌ』(初演1803・パリ)、
自分としては凄く良かった。これDYNAMICのDVDで観たいなぁ。
フンガロトンのDVDはちょっとアレですね。
グルックの有名作『オルフェオと〜』のHDVD32440
舞台演出もオーセンティックとの宣伝に釣られて買いましたが…画質がどうも。
このスレの投稿回数ナンバーワンの君が、とうとう次スレのスレ主になったわけだね。 そこまでマイナー古典派が好きだとは恐れ入るわい。
>>988 ナンバーワンって事はないでしょ?
別にマイナー古典派が特に好きってわけでもないよ。
他の時代も好きだし、第9やブル4の新盤も買うぐらいだからね。
余談だけど、ある程度正確に当時の音楽状況を知ろうとすると、
現在ではマイナーと認識されている当時の大物作曲家が登場するし、
現在有名な人でも当時はマイナーだったことが分かる場合もある。
でも、当時も現在もマイナーな作曲家ってのもいて、
それは本当に「マイナー」なんだろうね。
このスレの他の人も同様かもしれないが、
マイナーであることに特に意味を見出しているわけじゃないと思うよ。
当初は現在での有名どころを聴いていたが、それだけじゃ飽きるとか、
同種の感動を多種類のヴァリエーションで味わいたいとかで、
自然とこうなってきたんだと思う。
俺が中学生の頃、既に古楽器演奏がそれなりあって、プレイエルとかも演奏
されてたし、クラ入門の頃に見てた本に、当たり前のようにクヴァンツだ、
マンハイム楽派だ、チマローザだ、ケルビーニだ、マイアベーアだのが
ご丁寧に肖像画つきで出てきていたから、全然違和感なかったね。
まあ彼らは当時の超大物の部類だから肖像画つきで紹介されるのは当然かも、
だけどね。
バロック音楽スレのほうでも頑張っていらっしゃいますねw
次の問いに答えなさい。 このスレで名前の出た作曲家の人数と ベートーヴェンの最後の作品番号を合計し、 それをJ.S.バッハの息子の人数で割った数は幾つか。
お断りだ。
994 :
名無しの笛の踊り :
2008/08/19(火) 23:47:46 ID:cnL7l1fN 死産の子とかどうするんだ?