【3R】ドイツ浪漫派と周辺マイナー作曲家2【3L】
1 :
名無しの笛の踊り :
2005/10/25(火) 22:47:34 ID:APcNSZnk
2 :
名無しの笛の踊り :2005/10/25(火) 22:50:02 ID:APcNSZnk
出生年 マイナー/メジャー 1770年代 ライヒャ(レイハ) ウィリアム・ウィルム フンメル ヴァイゼ /ベートーベン 1780年代 シュポーア、クーラウ、オンスロウ アリアーガ クロイツァー /ウェーバー パガニーニ 1790年代 レーヴェ マルシュナー ベルワルド(ベールヴァルド) /ロッシーニ シューベルト 1800年代 フランツ・ラハナー ロルツィング J.P.E.ハートマン /ベルリオーズ メンデルスゾーン 1810年代 フォルクマン ゲーゼ(ガーデ、ガーゼ) ウィリアム・ベネット /シューマン リスト ショパン ワーグナー オッフェンバック グノー 1820年代 キール ラフ ライネッケ アントン・ルビンシテイン /ブルックナー ラロ スメタナ フランク 1830年代 ゴルトマルク ドレーゼケ ブルッフ ラインベルガー ゲルンシュハイム /ブラームス サン=サーンス ビゼー ムソルグスキー ボロディン 1840年代 ゲーツ フックス スヴェンセン ハメリック パリー /チャイコフスキー ドヴォルザーク リムスキー=コルサコフ マスネ フォーレ 1850年代 スタンフォード マルトゥッチ チャドウィック フィビヒ フーバー シンディング /ロット エルガー ダンディ ヤナーチェク ショーソン 1860年代 マクダウェル ワインガルトナー プフィッツナー /マーラー リヒャルト・シュトラウス シベリウス グラズノフ ドビュッシー サティ 1870年代 ヒル、ツェムリンスキー ヴォルフ=フェラーリ フランツ・シュミット シュレーカー /レーガー ラフマニノフ シェーンベルク ホルスト ラヴェル レスピーギ アイヴズ
3 :
名無しの笛の踊り :2005/10/25(火) 22:52:44 ID:cW//CH7s
(追加) 1780年代 ベールマン (訂正) 1800年代 J.P.E.ハートマン→J.P.E.ハルトマン
4 :
名無しの笛の踊り :2005/10/25(火) 22:54:07 ID:APcNSZnk
>>3 失礼、その後修正入ってるのにそのままコピペしちゃいました...
5 :
名無しの笛の踊り :2005/10/25(火) 23:13:00 ID:cW//CH7s
ドイツ・ロマン派周辺ということなら、 エルネー(エルンスト・フォン)・ドホナーニ(1877〜1960)もこれに加えて良いだろう。 ハンガリー人作曲家・ピアニストで、出身は現スロヴァキア首都ブラチスラヴァ。 ドイツとハンガリーで活躍、戦後アメリカに定住。クリストフ・フォン・ドホナーニの祖父。 後輩作曲家のバルトークやコダーイと比べると、作風はドイツ・ロマン派的と言える。
6 :
名無しの笛の踊り :2005/10/25(火) 23:19:52 ID:0atyvwov
7 :
名無しの笛の踊り :2005/10/26(水) 00:07:21 ID:J6UGVM2w
前スレを読んでいない人のために解説:【3R】【3L】とは? 3Rとはラインベルガー、ラフ、ライネッケの3人で、 3Lとはラハナー、レーヴェ、ロルツィングの3人のこと。前スレ1が名付けた。 前スレはこの6人を語るところから始まったが、次第に現スレタイのように範囲が広がった。
8 :
前スレ1 :2005/10/26(水) 08:11:21 ID:/UQhqEFO
9 :
坂本9 :2005/10/26(水) 16:55:38 ID:sQOTEz+j
みなさま、新スレ乙です!また、充実したスレになるといいですね。 ドホナーニは確かにブラームスの影響が濃いですね。
10 :
坂本9 :2005/10/26(水) 16:56:59 ID:sQOTEz+j
あ、また最初のカキコミが「9」になってしまった・・・
11 :
仲間入れてね :2005/10/26(水) 20:37:43 ID:uN9PfVHu
リヒャルト、エドュアルト・フランク親子を忘れていました。AUDITE のジャケットが渋いのですが、一聴してもらいたい作曲家です。
12 :
名無しの笛の踊り :2005/10/27(木) 00:52:09 ID:IKlnYcsq
13 :
仲間入れてね :2005/10/27(木) 09:44:23 ID:4pIvIYau
>>12さん 室内楽となると、エドュアルト(父)に弦楽四重奏曲です。 というかほとんど初録音という状態です。
14 :
名無しの笛の踊り :2005/10/27(木) 18:08:15 ID:wzsZtF3A
そうでしたか。 初録音の中で父の弦楽四重奏曲ですね。
おまいら、Ferdinand Thieriot について語ってくれ。
16 :
名無しの笛の踊り :2005/10/30(日) 00:31:37 ID:2QwNgoPk
シャルヴェンカは?
17 :
名無しの笛の踊り :2005/10/30(日) 00:35:42 ID:2QwNgoPk
ズガンバーティも。 これはワーグナーの影響を受けているから、ドイツロマン派 周辺と言っても良い。
減る増減ベルクはどうした?
19 :
名無しの笛の踊り :2005/10/30(日) 09:12:12 ID:nbht6IlE
>>17さん 最近、ソロ・ピアノ曲の全集がセットで出ましたよね、ARTSから。 交響曲第1番とピアノ協奏曲も出ていますね。あの頃の時代なら、ほぼ ワーグナーやリストに影響を受けるのは自然なことで、それをいかに自分 流に消化できるかが、作曲家の命題ではないでしょうか。 私も先日ソロ・ピアノの全集を聴いて、面白いなと感じました。では影 響を与えたリストはどうかと言うと結構有名な曲しか聴いていないですね。 今から、ハワードのリスト全曲を1から聴いてみる?という発想も出てくる のが、このスレッドの恐いところですね。
20 :
os :2005/10/30(日) 12:21:26 ID:qfCKzPyx
21 :
名無しの笛の踊り :2005/10/30(日) 20:43:52 ID:ejZqi1rg
>>19さん ハワードのリストピアノ曲全集は50巻ほどになりますが、半分ほど所有しています。 殆ど編曲集ばかりですが。それ以上は集める気にもなれませんでした。 私にとってリストの大半の自作ピアノ曲は、聴き通すのに苦痛を覚えるものでしかありません。 そこにはただ筋肉の露骨な動きがあるばかりで、なんら共感を覚えることがなく、 粗雑でこれ見よがしで空虚な響きだけの拙劣な印象を受けます。ピアノソナタにおいてすら同様で、 私にはあの曲を高く評価する人の考えがさっぱり理解できません。 私はピアノ・トランスクリプションの愛好家ですが、彼の他作曲家のオペラトランスクリプションを 聴いても同様の印象を受けます。旋律とそれにからむ装飾音を美しく響かせることにかけては、 彼の最大のライバルであったタールベルクに躊躇なく軍配を上げます。 リストのおどろおどろしさ、旋律のつまらなさは私にとって殆ど呪いの対象ですらあります。 尤も、「ノルマの回想」と「ドン・ジョバンニ幻想曲」はスケール、曲想が大きく豊かな 幻想性に満ち溢れた佳作とは思いますが。 リスト嫌いの繰言になりましたね、失礼しました。 ズカンバーティには室内楽やミサ曲のCDもあります。 私の所有しいてるのは、 Piano Quintet No 1 op 4/Two Pieces for Violin and Piano op 24/Gondoliera op 29/Romanza op 23# とPiano Quintet No 2 op 5/String Quartet op 17の2枚の室内楽と Messa da Requiem の合計3枚ですが、ドイツロマン派ゆずりの堅固な構成と様式を 自家薬籠中のものとしながら、イタリアらしい流麗さを失わない愛すべき作品です。
23 :
19 :2005/10/31(月) 13:52:33 ID:7lYmiQhx
リストの曲、確かに晩年の曲は22さんの意見が正しいと思います。先日 亡くなったピアニスト ミシェル・ブロックが弾いたリストの晩年の作やバ ッハのオルガン曲の編曲集はリストのイメージが変わります。 ズカンバーティは少し聴いてみることにします。ありがとうございます。
24 :
22 :2005/10/31(月) 22:43:02 ID:fd3rohoX
>>19さん リストのバッハ編曲のうち私が大変素晴らしいと思うのは前奏曲とフーガ イ短調 BWV543です。 この絢爛豪華なピアノ編曲が颯爽と演奏されるのを聴くのは、私にとって この上ない喜びです。 ツボにはまった演奏はスリリングでファンタスティック、編曲を聴く楽しみ を堪能できます。 ただしハワードの演奏はもたもたしていて興醒め、しまりがありません。 私的にはワイセンベルクのスピーディで豪快、音を均等に隅々まで鳴らす あの強いタッチの演奏がベストです。 マイヤーベアのオペラ「預言者」に取材したコラール「アド・ノス・アド・サルタレム ・ウンダムの主題による幻想曲とフーガ」はスケールの大きさ、静と動の対比の見事さ、 ロマンティックな情念の強さで一頭地を抜きます。 これはLP時代にエフゲニー・モギレフスキーの鬼気迫る演奏でひどく惹き付けられた 記憶があります。 特にフーガ部分でのクロマティックな打鍵の凄まじさには圧倒されました。 リスト晩年のピアノ曲は若い頃の作風から一転し、無調に近づいたり枯れた境地を示す傾向 がありますが、どうも違和感が拭えません。
25 :
名無しの笛の踊り :2005/11/01(火) 09:12:40 ID:PK7VDe2e
今度cpoからアイブラーの交響曲2曲(SACD)、トゥイレの交響曲とピアノ協奏曲が 出る模様です。またapexからはランパル、ラスキーヌらによる、ライネッケの フルート協奏曲およびハープ協奏曲の入った1枚が廉価で出ました。
ご挨拶が遅れました。 突然乱入して勝手なことを口走った16、17、22、24でございます。 ご無礼の段平にご容赦下さい。 以前よりこのスレには大変関心があり、密かにROMさせていただいておりました。 私も20年以上前にマイナー音楽に目覚め、マイナー音楽の蒐集をライフワークとしている者です。 某BBSでは感想とも言えないような拙劣な駄文を書き散らかしております。 なかなか同好の士が見つからず、無聊を囲っておりましたが、偶然見つけた当スレでマイナー音楽 について熱く語っておられる皆様の楽しげな様子を拝見し、いつしか話題に加わりたいと機会を 覗っておりました。 とうとう我慢出来ず、そろそろ潮時かと思い初めて書き込みをいたしました。 当スレでの皆様方の博識には感服しております。 私も同じ趣向を持つ仲間として是非とも末席を汚させていただきたく思います。 よろしくお願いいたします。
27 :
前1 :2005/11/02(水) 17:16:21 ID:ycxvT/9F
タルルートさん、こんにちは。こちらこそよろしくお願いいたします。 私のあまり聴かないピアノ曲にお詳しいようですので、是非いろいろ情報提供を お願いします。リストの編曲ものはたしか膨大な量がありますね。Brilliantあたりから 出ませんかねぇって、甘いですよね。交響詩のいくつかのピアノ版は聴いたことがありますが。 スガンバーティの室内楽は以前まとめて聴きましたが、ピアノ曲とミサはまだ聴いたことが ありません。特にミサ曲は面白そうですね。交響曲なんかけっこうサビが効いたイタリア演歌 の無言歌みたいな感じですので、そんな感じを期待してしまいますが。
28 :
坂本9 :2005/11/03(木) 14:56:23 ID:e1u9Ivw/
タルルートさん、こちらこそよろしくおねがいします。 私もピアノ曲中心で、マイナー作曲家の探訪が大好きで このスレに長らく居候させていただいているものです。 19世紀イタリアの器楽作曲家というと、現時点ではマルトゥッチの方が 有名な感じですね。
29 :
os :2005/11/04(金) 11:18:31 ID:gsEWgujt
タルルートさん、よろしく。 スレは固定が最低3名いれば保てると聞いたことがあります。 これまでここは4名ほどでしたが、各自の事情で常に4名でもなかったので、 マイナーを語れる新メンバー参入でこの場が充実するでしょう。 マルトゥッチを最近聴いてましたが、 大規模作品はブラームスを中心にドイツロマン派の影響があからさますぎて、 繰り返し聴きたくはならないですが、ピアノ小品編曲による管弦楽曲は魅力的です。 耽美的だったり、グロテスクなものもあり、マーラーに接近してます。
30 :
前1 :2005/11/04(金) 17:28:50 ID:3q7WYYYy
すっかり見落としていましたが、8月にウィリアム・スターンデイル・ベネット (1816-1875)の 交響曲ト短調(1867)とシプリアーニ・ポッター (1792-1871)の交響曲第7番ヘ長調(1826)、 チェコ室内管弦楽団 ダグラス・ボストック指揮のClassicoイギリス管弦楽シリーズVol.14 が出ていたようです。聴かれた方はいませんか。 スターンデイル・ベネットはこの時代に珍しいイギリスの作曲家で、メンデルスゾーン風の 流麗甘美な作品が多いように思います。この交響曲はClassicoのHPでは世界初録音となっている ようですが、実はUnicorn盤(併集はピアノ協奏曲第4番)があったと思います。ともあれ ピアノ協奏曲(1-3,5番)をまとめて出していたLylitaがなくなって、この作曲家のまとまった 現役CDはMarco Poloのピアノ曲や室内楽だけでしたから、新録音はうれしいところです。 またポッターという人は全く知りませんが、どんな曲なのか興味深いものがあります。 なおポッターの交響曲はおそらく世界初録音で正しいと思いますし、他のポッターの曲の CDを探すのさえも困難なようです。どなたか情報ありましたらお願いします。
31 :
仲間入れてね :2005/11/04(金) 20:19:55 ID:4q6DF71U
今月、レコ芸のCPOの広告に出ていたモニークとエルドマンについて ご存知ならお知らせください。
32 :
タルルート :2005/11/05(土) 01:04:47 ID:Z/4ydmtb
>>皆様 私は元々熱狂的なブラームスフリークなので、所謂ブラームス臭さは些かも 苦になるどころか、進んで身を投じてしまいます。 ブラームス臭い音楽は誰の作品であれ、ひたすら愉悦なのです。 ガイリンガー言うところのヘル・ドゥンケル(黄昏様式)−幽冥定かならぬ 時刻の曖昧模糊とした色彩感−ほど彼の音楽性を語ってくれるものはない と考えております。一種の魔術ですね。 ロマン派のマイナー作曲家でブラームスの影響を受けた人物は数多いですが、 これらを聴くのは私の喜びとするところです。 ところで皆様がマイナー作曲家を聴くようになったきっかけ、その遍歴、お持ちの CD枚数などはいかがなものでしょうか。 私自身なぞは臍曲がりの性格と、生来のゲテモノ好きが昂じた結果だと思っていますが かれこれ20年ほどのこの世界のお付き合いになります。 しかしその割には所有するマイナー曲のCDは少なく300枚程度です。 ピアノ曲・室内楽曲が多く、小学生の頃合唱隊に所属していた関係で合唱曲にも興味 がありますが、交響曲・管弦楽曲はそれほどではありません。 このスレを拝見する限り、比較的室内楽の話題が多いように感じますが 皆様何か弦楽器の演奏をなさいますか。 どうも唯の素人とは思えず、プロの方が居られるような気がいたします。
33 :
os :2005/11/05(土) 13:01:45 ID:K+wuxl3S
34 :
坂本9 :2005/11/06(日) 19:37:13 ID:LPNFbdcX
osさん なかなか興味深いページですね。 タルルートさん 私の場合は単なるあまのじゃくですかね、マイナーな 作曲家の作品の中にも、素晴らしい作品があるのでは?という。 CDはあまり持ってませんね、せいぜい数十枚でしょう。 結構、バロック・ルネサンスのものもあります。 ちなみに楽器は弾けません。
35 :
仲間入れてね :2005/11/06(日) 21:54:05 ID:/4eXSo9z
お恥ずかしい話ですが、小学校2年でピアノ教室を破門になり、野球ばかり やってました。音楽は中学のときの教師が結構熱心な方で、聴くという興味を 与えていただきました。聴き始めた頃、まだブルックナーでさえマイナーな方 であったようです。LPからCDになる時期はジャズばかり聴いていました。 再び、こちらに戻ったのは、本屋のBGMでブラームスが流れていて、それ 無性に聴きたくなったからです。マイナーな作曲家はクロンマーやライヒャあ たりではないでしょうか。
36 :
前1 :2005/11/06(日) 21:54:31 ID:vgvuGKIK
前にも書いたことがありますが、私はチェロの教則本の第1巻で挫折しました、 単なる素人の音楽好きです。CDは数えたことがないのですが、たぶんマイナー だけなら500枚くらいです。友人にクラシック全部で5000枚くらい持っているのがいまして、 入手困難盤はしばしば彼から借りて聴いています。 仲間入れてねさん、モニークの弦楽四重奏曲、cpo盤は全部で12-13曲あるという このシュポアの弟子の弦楽四重奏曲を全集録音するつもりなのか、何とタイトルに Vol.1と書いてあるのが驚きです。注文してありますが、あいにくまだ届きません。 この作曲家はこれまでオーボエ小協奏曲やフルート協奏曲が比較的知られていて、 CDもあったようです。聴かれた方はいませんか。 そうそうDynamicから出ていたヴィオッティのヴァイオリン協奏曲が全集BOXになり、 かなり安くなりましたね。全29曲CD10枚で6000円前後はお得です。この勢いで パガニーニのギター四重奏曲全集もディスカウントしてほしいものです。
37 :
仲間入れてね :2005/11/09(水) 20:46:31 ID:Yda/l3fb
DYNAMICは結構、初録音というものがあっておもしろいですね。 リースのチェロ・ソナタから始まって、BAZZINI(1818〜 1897)ヴァイオリン・ソナタと弦楽四重奏曲などを手に入れました。 私もヴィオッティのヴァイオリン協奏曲の全集も注文しました。
38 :
前1 :2005/11/10(木) 08:54:10 ID:JiWhX5ix
>>36 モニークではなくモリークでした。
Dynamicはパガニーニ・エディションに取り組んでいることで有名ですが、私にとってこのレーベルは
カセッラ、カステルヌオーヴォ=テデスコ、ドラゴネッティ、マルトゥッチ、ピツェッティ、レオンカヴァルロ、
ヴォルフ=フェラーリ、マリピエロ、ブゾーニ、ボッテシーニ、レスピーギ、ロータといったイタリア近代の
作曲家の貴重なレパートリーの宝庫で、一時は財布と相談して買ったりしていました。最近はここらあたりの
作曲家の新録音がなくて寂しいところです。Series 2000というミッドプライスのシリーズもあるのですが、
フル・プライス盤をもっと積極的にこっちに移行してほしいものです。
osさん、Duttonから先日ジャーマン(Edward German, 1862-1936)の交響曲第1番他を収録したCDが出ました
が、その中に交響詩「ハムレット」がありました。20分以上かかる大曲で、規模の点ではチャイコに匹敵します。
ジャーマンはMarco Poloにいくつか録音がある、(ドイツ生まれの)イギリスの作曲家で、ライトミュージックの
作曲家とされてしまうことが多いようですが、本格的な作品も結構あります。同時代のパリーやスタンフォードに
隠れてしまっていますが、ブラームス、ドヴォルザーク、エルガーに通じる、ノーブルさと親しみやすさが魅力的な
作風と思います。できればこのCDのJohn Wilson/BBC Concerto Orch.に第2交響曲も新録音してほしいものです。
39 :
名無しの笛の踊り :2005/11/11(金) 00:09:04 ID:SqM9JiAZ
プフィッツナーのピアノ五重奏曲を聴きました。 CDは録音古いし演奏も下手というかオールドスタイルだけど、 いい曲です。 これ前スレに書いたかな?
40 :
タルルート :2005/11/12(土) 16:20:50 ID:wVGzgrQd
つかぬことをお伺い致しますが、ここはメジャー作曲家の超マイナー曲の話題は スレ違いでご法度なんでしょうか?
>>3 Hartmannはドイツ語読みすればハルトマンだが、
デンマーク語ならハートマン。
42 :
os :2005/11/13(日) 11:34:48 ID:AA8nQivu
プフィッツナーは初期のクワルテットが薄味のシューベルト風のようでしたが、 ピアノ五重奏曲は未聴です。 前スレでもメジャーのマイナー曲はたまに話題に挙がってました。 ドイツロマン派周辺なら問題ないのでは。 1さん、ジャーマンの情報ありがとうございます。 ジャーマンはmarcopoloで「四季」を聴いてますが、ライトなラフをもっとライトにした感じで、 交響曲や「ハムレット」にシリアスさがどの程度聴けるか期待します。 ベネットの交響曲も注文してます。
43 :
前1 :2005/11/14(月) 11:04:45 ID:fCO44idg
プフィッツナーのピアノ五重奏曲ハ短調作品23、Orfeo盤もあるようですが、Monoの
Preiser Record盤しか聴いたことがありません。ひょっとして
>>39 さんも古い録音で
オールドスタイルの演奏とかかれてますから、同じ演奏かもしれません。確かに
ポルタメントばりばりですし、音程がちょっと怪しいところがあるし、ピアノも
ひょっとしてミスタッチかと思わせるところが…。とはいえ曲は聴くほどに味わい深い
素晴らしいもので、中でも第3楽章のアダージョはとかく協奏曲風になる普通のピアノ五重奏
らしくなくて、結構各楽器がソロになり、とつとつと叙情的な雰囲気をかもし出していくのが、
いかにも今の晩秋にふさわしいと思わせてくれます。ところでcpoはこの曲と六重奏曲作品55は
録音しないのでしょうかね。
44 :
os :2005/11/16(水) 16:37:14 ID:qTTXa07K
Classicoイギリス管弦楽シリーズVol.14を聴きました。 ウィリアム・スターンデイル・ベネットの交響曲(1867)は両端楽章がメンデルスゾーン風、 中間楽章がシューマン風です。晩年作ですが上品さが清々しいです。 ラフがメンデルスゾーンの亜流と言われるならば、ベネットはさらに類似が明白な 2次創作ですが、本家が好きなら悪くないです。 サン・サーンスの初期、ゲーゼの交響曲とも似た雰囲気となってます。 シプリアーニ・ポッターはベートーベンにも会って影響を受けたようですが、 彼の交響曲第7番(1826)は、「英雄」以前のベートーベン、ヴェーバー、シュポア、 時にモーツアルト風の混成にきこえました。若々しいですが、旋律の魅力が今ひとつでした。 しかしベネットだけでもお薦めです。
45 :
前1 :2005/11/17(木) 10:28:48 ID:a4611G6U
osさん、感想ありがとうございます。このCDは取り寄せ中でまもなく届くはずです。 とても楽しみです。 ドイツでもロマン派でもないのですが、セルゲイ・タネーエフの弦楽四重奏曲第8番、第9番 は、番号こそ大きいものの第1番より前の作品番号のない習作的な作品で、これがまったく シューベルト風のロマン派作品で、結構聴かせてくれます。ロシアの作品にはとても 思えませんし、後年のブラームス風の重たさもありませんが、とてもよい曲で、最近の お気に入りです。残念ながらCDはOLYMPIAのため廃盤ですので、お薦めするのが心苦しい のですが、中古や尼のMarket Placeとかでありましたら是非お試しあれ。
46 :
タミーノ :2005/11/17(木) 14:34:02 ID:T7QLQebT
ブラームスと言えば、弟子のイェンナーのヴァイオリン・ソナタ集 が良かったです。弟子とは言え、師ほど濃厚な情緒はなく、 ライネッケあたりに近い感じ。上品さ・洗練という点では師に勝って いるかも。同じくブラームスつながりのキルヒナーのピアノ曲も、 重厚さはあまりなく、シューマン風の詩情ある音楽で楽しめました。 ロマン派ではないけど、最近個人的にちょっと驚いたのが ヨーゼフ・シュースター(1748〜1812)の弦楽四重奏曲集 (SYMPHONIAから発売)。古典派の枠内ではあるものの独特な音楽。 ハイドン、モーツァルトに飽き飽きしてる古典派マニアには お薦めだと思います。
47 :
仲間入れてね :2005/11/18(金) 19:35:00 ID:AMIU1u60
>>46さん(タミーノさん) ロマン派以上に古典派ってまだまだ発掘されてない作曲家が多いですよ。 HUNGAROTONが結構、力を入れてます。オーストリア・ハンガリー 帝国って事でしょうか。おすすめはグルックの室内楽です。
48 :
タミーノ :2005/11/18(金) 20:44:11 ID:zDZa8bjX
47さん、どうもありがとうございます。フンガロトンいいですよね!! このレーベルではシュペヒやらトマジーニの弦楽四重奏曲を持ってます。 こういう作品がピリオド楽器演奏で普通に聴ける時代になった事に感慨 深いものがあります。シュペヒはマジャール語のオペラも書いているらしく、 是非録音して欲しいところ。 ハプスブルクの支配領域内だけでも(と言っても結構広いけど) その気になって掘り起こせば、忘れ去られた古典派作曲家なんて幾らでも いそうですね。 グルックの室内楽というと、ムジカ・アンティクヮ・ケルンの演奏による トリオ・ソナタ集のCDを持っております。グルックが好きというより ラインハルト・ゲーベルの過激なヴァイオリン演奏のファンだから、 という理由ではありますが。確かに曲自体も良かったです。師匠だった? サンマルティーニの室内楽とかもガンガン録音して欲しいですね。
49 :
前1 :2005/11/18(金) 21:48:21 ID:F9VyhU+C
osさん、スタンデイール・ベネット/ポッターのCD届きました。何と驚いたことに
交響曲は
>>30 に書いたUnicorn盤のものとは別の曲でした。Unicorn盤のは1835年作曲の
若い時代に4-5曲書いたという交響曲の最後のもので、Classico盤は1867年の晩年に
1曲だけ思い出したかのように作られた曲でした。どちらもたまたまト短調で、てっきり
同じ曲と勘違いしていました。世界初録音というのも正しいと思います。
Unicorn盤の曲はほとんどモーツァルトや初期ベートーヴェンで、スタンデイール・
ベネットがポッター経由でこれらの作曲家の手法を学んだ様子を知ることができます。
Classico盤の方は、メンデルスゾーンのコピーかと思わせる作品で、これはいかにも
この作曲家らしいと思いました。
タミーノさん、47さん、興味深い情報ありがとうございます。シュースターの名前は
初耳でした。試聴してみたわずかな部分でも、ちょっと風変わりで面白そうに感じました。
個人的にはHungarotonには埋もれたハンガリーのロマン派作曲家を発掘してほしいと思って
います。根拠はないですけど、ドホナーニの同時代人に良さそうな人が隠れてそうな気が
してるのですが。
50 :
os :2005/11/19(土) 11:45:34 ID:8jIcb/AI
51 :
タミーノ :2005/11/19(土) 14:24:42 ID:r9tWSwZQ
>>前1さん アジア起源の民族(異説もあるが)なのに、爛熟期の ハプスブルク文化圏の一翼を担った不思議な国ハンガリー って何かありそうな気がしますね。ワグナーと同世代の ミハーイ・モショニのミサ曲なんかは良かったです。 でもこの人もドイツ語が母国語で生粋のマジャール人 ではないのかも。蒙古斑なんて調べようがないし。 >>osさん そのCD面白そうですね(私は未聴です)。 ヘルマン・ゲッツはCPOから交響曲や協奏曲が出ていた けど、この人もブラームスよりは表現が直截的で分かりやすく 、ピアノ曲だと甘美さ・軽さ が勝っているんでしょうね。 メンデルスゾーンとシューマンに師事したキルヒナーは、 私はop17、22、35を聴いただけなんですけど、 「シューマンの未発表作品」と偽っても、普通の人は そのまま信じてしまうような作品でした。個人的には好きです。 ライネッケは、交響曲やピアノ協奏曲は好みが分かれると思う けれど、室内楽やピアノ曲には文句無しの傑作が多いと感じて ます。ブラームスをもっともっと甘くした、ブルッフあたりに 近い作風なので、仰る通り「サロン風の軽め」ですよね。 19世紀後期のアカデミックな芸術の特徴だった、ブルジョワ趣味 の「上品なセンチメンタリズム」の音楽版の見本という感じ。
52 :
通りすがり :2005/11/19(土) 14:32:13 ID:L4bQrM2p
>>51 生粋のハンガリー人≠モンゴロイド
蒙古班なんてないでしょう。
53 :
タミーノ :2005/11/19(土) 15:08:22 ID:r9tWSwZQ
>>52さん あ、ど〜も。確かにハンガリー人は無理に分類に当てはめれば コーカソイドですね。別にモンゴロイドだと主張してる訳では ないですよ。あと、これはあくまで書物からの伝聞で、私が 自分で検証した訳でもなく、科学的厳密さには甚だ欠けるもの ではありますが、ハンガリー人には前世紀前半頃まで蒙古斑 を持つ人が一定の割合存在した、なんて話をよく聞きますよね。 勿論その確証となるソースは私は知りません。スレ違いで失礼 しました。
54 :
名無しの笛の踊り :2005/11/19(土) 21:00:04 ID:KkFek9Ue
ハンガリー語だけが日本語とか同じ「苗字・名前」という形なんですね。 極端にいえば、ショルティ・ゲオルクとかニキシュ・アルトールとか なるのです。ハンガリー輸入盤にまったく読めないハンガリー語でそう 書いてあったと中学時代、「へ〜」と思いましたっけ。
55 :
os :2005/11/20(日) 11:51:02 ID:WqB9qnRc
タミーノさん他学識ある方も加わり、スレのレベルがアップしているようです。 ライネッケの管弦楽では交響曲1番とピアノ協奏曲3番、 フルート、ハープ協奏曲が好きですが、 他はラフの11曲の交響曲と比べて不足感がありました。 しかし考えてみると多様な協奏曲が合計10曲もあり、これはロマン派では偉業です。 ピアノ協奏曲が4,チェロが2,フルート、クラリネット、ハープ、ヴァイオリンが各1曲です。 (チェロ、クラリネット、バイオリン協奏曲いつか聴きたいです) ラフも多作でしたが、ライネッケは3Rで最も長命だったこともあり、それを上回る 作品番号288まで書き続けた偉大さは驚嘆すべきです。 室内楽もあらゆる組み合わせで作品を残していると言われ、 サン=サーンスに近いところがあるようです。
56 :
前1 :2005/11/21(月) 16:28:59 ID:0KgcEXem
osさんの注文したEtcetraの2枚組み、選曲が渋くて面白そうですね。ヘラー(Heller)は 鰤で練習曲が出たりしてますが、現在のところリリースはピアノ曲に限られています。 ピアノ曲のエキスパートでしょうかね。 タミーノさんの書き込みを見てイェンナーのヴァイオリンソナタを聴きなおしてみました。 前にも書きましたが個人的にはチェロソナタとクラリネットソナタの方に軍配を上げたい気持ちに 変わりはありませんが、前に聴いたときにはわからなかった良さも見えてきました。特に第2番が ご指摘どおりブラームスを少しだけ薄味にした感じで良いと思いました。そうそうMD+Gから 待望のクラリネットソナタの新録音が出たはずです。聴かれた方はいませんか。 あとキルヒナーについては、ピアノ曲やトリオのためのサロン風の作品ばかりではなく、 異様に暗くて重たい弦楽四重奏曲のような曲もあるようです。 ライネッケのチェロ協奏曲は2曲あることは初耳でした。RBM盤にはOp.82が入っていますが、 併録のラフには第1番とありますものの、ライネッケの方には番号はつけられていませんので、 てっきりこの作曲家のチェロ協奏曲は1曲のみと考えていました。
57 :
39 :2005/11/23(水) 23:54:05 ID:QgvjGjJL
>>43 返事がおそくなりましたが、Preiser盤です。
何度も聴きたい曲です。
58 :
os :2005/11/24(木) 00:32:03 ID:99EiUdpS
59 :
名無しの笛の踊り :2005/11/24(木) 00:37:08 ID:KVUWzcRq
キルヒナーの弦楽四重奏曲かなり良いです。 1番、2番はヴィラ=ロボスみたいな濃ーい音楽。 そして3番聴いて、.....腰抜かしました。 シュトックハウゼンのヘリコプター四重奏曲みたいな衝撃。
60 :
59 :2005/11/24(木) 01:19:20 ID:KVUWzcRq
すいません。間違えたようです。
>>58 のキルヘナーという人とは別人のようです。
同じつづりですが、私が聴いた人はカーシュナーと発音するようです。
61 :
名無しの笛の踊り :2005/11/24(木) 01:26:54 ID:Pyjl0zN6
62 :
タミーノ :2005/11/24(木) 21:49:23 ID:SOEhJcdP
MD+Gで出してるライネッケではMDG304 0478-2に収録の ピアノ五重奏曲op83なんか傑作だと思いますね。 甘ったるいかもしれないけど。でも同じレーベルで フックスの作品とのカップリングの弦楽三重奏曲は、 シリアスで陰鬱な雰囲気の曲だったような気が。 クラリネット・ソナタの録音については、 前1さんのお話で初めて知りました。 このジャンルではブラームスでさえ、感傷的・甘美 な作風となっている(特に2番)ので、ライネッケなら その路線なんだろう、と想像してしまうんですが、 どうなんでしょうね。 その手の作風の室内楽というと、ヘルツォーゲンベルク なんかも同類ですね。欧州が最も繁栄を極めた、 ヴィクトリア朝・エドワード朝の時代への郷愁を掻き立てる ような音楽。そういうと、この人のミサ曲がCPOから出てた けど、もし聴かれた方がおられたら感想を伺いたいです。 自分は未聴なので。
63 :
名無しの笛の踊り :2005/11/26(土) 16:45:29 ID:BNNDPgtw
あげ
64 :
os :2005/11/27(日) 20:08:18 ID:AwcYLD55
>>61 有り難うございます。オルガン版録音は少なくとも3つはあるようです。
久しぶりにシューマンのノヴェレッテンや色とりどりの小品など聴きましたが、
躍動的な部分でも、メンデルスゾーンの軽快な妖精風に対して無骨な筋肉質の踊りというか、
少女が急に鬼に化けるような急変ぶりは刺激的です。
軽やかさの中にも不吉や空虚が感じられます。
初期ロマン派の旗手2人の影響を受けたライネッケやラフですが、
メンデルスゾーン風の流麗さや端正さの洗練がベースです。
ライネッケなどシューマンからピアノ曲を献呈されていますが、
シューマンの繊細さの影響はあっても、
大胆なリズムや気分の急変、燃焼性、不吉さ、渋さはなかなか見いだせません。
例外的に最晩年のフルートとオケのためのバラードには有ります。
空虚さや倦怠はライネッケからもきこえることがあります。
ラフの森の化け物の描写などでは少し不気味さがあっても、
頬笑ましいメルヘンの世界に止まっています。
シューマンの強烈過ぎる個性はブラームスが消化し抑制してから、
ライネッケは模倣出来るようになったのではないかと思います。
シューマン独特の表現には、
ロマン派マイナー系が敬遠した壁があったのでしょう。
65 :
タミーノ :2005/11/27(日) 22:08:40 ID:10GZ+TG9
キルヒナーやロベルト・フランツのように「シューマンの信奉者・追従者」 といえるような作曲家も当時は結構存在したようですが、19世紀の保守派 のクラシック音楽界では、それ以上にメンデルスゾーンの影響力が絶大 ですね。ゲーゼやリンドブラードらがいる北欧もそうですが、 前にお話が出ていたベネットらの英国もその拠点の1つで、ヴィクトリア朝 時代の上流紳士同士の会話では、メンデルスゾーンの音楽を賛美する事が 一種の日常習慣となっていたのだとか。しかも当時の英国には 「メンデルスゾーン賞」なる賞まであり、オペレッタで有名なアーサー・ サリヴァンがその最初の受賞者だそう。 サリヴァンと言えば、自分は交響曲『アイリッシュ』(CPOから発売) しか持ってないですが、これはオチャラケた音楽ではなく正統派の シンフォニーで、緩徐楽章がそれなりに美しかったです。
66 :
タミーノ :2005/11/27(日) 22:25:55 ID:10GZ+TG9
19世紀中葉の多くの器楽作曲家にとって、メンデルスゾーン、 シューマンというのは、目標とすべき模範だったようで、 最近ホットなラフの初期もそうですが、 ブルックナーのような作曲家でも、習作のヘ短調の交響曲 (所謂00番)の終楽章はリズムの扱い等がシューマン風に 思えるし、同じく習作の弦楽四重奏曲(ラルキブデッリ演奏 のCDが出ていた)は、後年のブルックナーなど想像もつかない 、あからさまなメンデルスゾーン風で、その冒頭楽章第1主題 は個人的には0P44-2ホ短調の弦楽四重奏曲を想起させられます。 あ、連続カキコで失礼でした。
67 :
仲間入れてね :2005/11/28(月) 10:25:39 ID:B37EY/qU
メユールとベートーヴェンの交響曲第1番がカップリングのCDを聴きま した。ライヴ録音で、ベートーヴェンが終了するとタイミングよく拍手され ましたが、メユールは少しずれてました。聴衆も「これで終わりかな?」戸 惑いがあったのかもしれません。曲のできは第1番に関してはメユールに軍 配が挙がると思います。
68 :
os :2005/11/28(月) 14:23:09 ID:u1pgZCWa
>>65 ,66
禁欲的で勤勉なビクトリア朝時代の精神には、
芸術も感情抑制的なメンデルスゾーンが好まれたということですね。
これはハイドンの流行にも言えるのでしょう。
前スレでメンデルスゾーンの音楽を水に、シューマンをアルコールにたとえましたが、
感情の起伏を大きくして、二日酔いや中毒などの副作用を起こすこともある酒よりも、
健康的で害のない水を、当時のイギリスの聴衆が好んだ理由もあるというものです。
シューマンの影響もストレートでは強烈なので、メンデルスゾーンで水割りされたでしょう。
後期ロマン派になると、酒以上に作用の大きい薬物を含んだワーグナー、チャイコ、マーラーらの登場ですが、
3Rほかマイナー系ロマン派は、水割り止まりで薬物には手を出せなかったようです。
69 :
タルルート :2005/11/29(火) 20:56:10 ID:Hmc28MtT
>>68 マイナー系ロマン派作曲家は水割りレベルが一番居心地が良いような気が
いたします。
激烈な薬物はなんとなく似合わない。
水割りだからこそ、現代において再評価が進む。
突然変異はあってはならない、というかあって欲しくないというのは私の勝手
な願望なのでしょうか。
70 :
タミーノ :2005/11/29(火) 22:12:35 ID:xonxEjZ+
タルルートさんの仰る内容に激しく同意です。 あくまで私個人の好みに過ぎませんが、作曲者の主張・感情 などが優先され、音楽としての心地よさが犠牲にされ後退している 作品というのはどうも苦手です。私は19世紀前半ならメンデルスゾーン とその亜流の作品群が最も好きですね。もっとも、シューマンは、 私の印象では、決してメンデルスゾーンらと著しく乖離した作風・様式 とは感じません。ワグナー一派の革新・前衛的グループと対比すれば、 やはり同じ楽派内での個性の違いに過ぎないように思われます。 絵画で言うなら江戸狩野と京狩野、19世紀フランスのカバネルと ブーグロー、のようなものかと。
71 :
仲間入れてね :2005/11/30(水) 20:30:35 ID:bAKyXsff
シュポーアの存在は皆さんどうお考えなのでしょうか?室内楽はともかく 交響曲はかなり異質なものになっているように自分は思うのです。結局、中 途半端な傾向になってしまったような気がします。
72 :
タミーノ :2005/11/30(水) 21:11:38 ID:z4m9B05W
おっ、シュポアの話ですね!!自分大好きです。 この作曲家は、存命時には宮廷にポストを持ち、ドイツ語圏 内外で大物視されていたにも拘らず、20世紀の価値観では不当 にマイナー扱いされてる作曲家の典型例ですね。 この人の作風は、当時の保守派に一応属しつつも独特で風変わり ですよね。徹底した半音階的進行の多用、18世紀以来の交響曲 では常套だった強弱の明確なコントラスト、舞曲由来のリズム感 がおそらく意識的に極限まで希薄化されていて、通常想像する 交響曲の型とはだいぶ異なりますね。自分はこの作風が好きで 、ETAホフマンの幻想小説を読んでるような、迷宮に入り込んだ ような気分になるのですが、確かに好みは分かれるでしょうね。 この人、すでに1810年代からこんな作品を書いており、聴いて いて思わず苦笑してしまいます。ベートーヴェンの第9を堂々と 批判した気骨ある人物で、そういう面でも大変興味深い作曲家です。
73 :
名無しの笛の踊り :2005/11/30(水) 21:53:25 ID:U2dKuk5g
折角E.T.A.ホフマンの名前が出てきたのに、作曲家としての彼に言及がないことに 抗議の意を表すためミゼレーレ 変ロ短調を聴きます!
74 :
名無しの笛の踊り :2005/11/30(水) 22:01:22 ID:6zVPevKA
>>73 ホフマンの音楽は結構魅力的な作品も少なくないのですが(ハープ五重奏や歌劇「ウンディーネ」などはヴェーバーまではいかずとも、初期のシュポアと並べてもそん色ないと思います。
しかし何より不幸なのは、音楽作品に比べて彼の文学作品があまりにも独創的で素晴らしすぎるということでしょう。
75 :
名無しの笛の踊り :2005/11/30(水) 22:33:20 ID:jf1D7548
フンメル大好きです。もう聞き始めて20数年かな。 ピアノ協奏曲はともかく、ミサ曲全部が聞ける時代が来るとは思いもしませんなんだ。
76 :
タミーノ :2005/11/30(水) 23:06:13 ID:z4m9B05W
何かこのスレ、従来ならあり得ない活況を呈しておりますね。 楽しいな〜 『ウンディーネ』は、作品自体は興味深いんですが、数年前のCDの演奏 がもうダメダメで萎えました(笑)。ピアノソナタは、彼の文学作品の 雰囲気が見事に反映された、禍々しく奇矯な音楽って印象がしました。 そうそう、シュポアの歌曲集Op103が収録されてるので、ATMAのACD2-2320 を入手したんですけど、メンデルスゾーンの付曲であまりに有名な、 ハイネ作の詞『歌の翼に』にフランツ・ラハナーが付曲したものも 収録されていて、得した気分になりました。 75さん、自分もフンメル大好きです。ヒコックス指揮のミサ曲全集 は、聴いていて背筋がゾクゾクしてしまいました。
>>75 ヒコックスのあのCDは全集なんですか?全部で何枚出てます?
....えらいこっちゃ。
78 :
仲間入れてね :2005/12/01(木) 08:14:50 ID:C3gsGG/s
ATMAのショパンのピアノ協奏曲の室内楽版を聴きました。ピアノが 結構早く出てくる。一押しかな。朝から聴くには少し軽めでいいかもしれ ません。 それ以上に注目は同じATMAからブラームスのクラリネット・ソナタ が出るのですが、Jennerのソナタも併録されているようです。
79 :
名無しの笛の踊り :2005/12/01(木) 12:50:54 ID:JMFwU3Ck
>>77 今のところ3枚でているけど、最低もう一枚はでるよ、たぶん。
フンメルのミサ曲は、5曲あって、Chandosのヒコックス版は既に4曲をリリースしたことになります。
Op.77 ミサ 変ロ長調
Op.80 ミサ 変ホ長調
Op.111 ミサ ニ長調
WoO.13(S.67) ミサ ニ短調
残すは、Naxosでは発売されているWoO.12(S.74) 荘厳ミサ ハ長調だけ。
その他の宗教作品をどれだけリリースするかですね。
81 :
名無しの笛の踊り :2005/12/02(金) 12:38:16 ID:QD9mqrik
どのシュトラウス? どちらにしてもメジャーだね。
82 :
名無しの笛の踊り :2005/12/02(金) 18:28:02 ID:QD9mqrik
それなりにクラシック聞いているやつとかだと知ってるからメジャーだかマイナーだかの境界があいまいだが 一般的にリヒャルト シュトラウスはマイナーなんじゃ?
83 :
名無しの笛の踊り :2005/12/02(金) 19:00:21 ID:D1NTqEfM
そんなこと言ったらシューマンやブラームスさえマイナーだ
84 :
名無しの笛の踊り :2005/12/02(金) 19:14:55 ID:Bmjgm0PE
>>82 >>2 に一応の目安が書かれている。
にしても、見事な流れのぶった切りようですな。
85 :
名無しの笛の踊り :2005/12/02(金) 19:32:50 ID:BsFCnUby
スレ違いです。
87 :
80 :2005/12/02(金) 23:23:01 ID:Dq13q+VZ
すいません。(^^; もちろんRです。 浪漫派の末席にいるんじゃないかと。 いつもロムらせて貰ってるんですが フンメルのトラッペット協奏曲のことが頭にあって 管楽器つながりで ついつい,アルプスを持ち出しました。
88 :
名無しの笛の踊り :2005/12/03(土) 06:48:30 ID:hCz07tV+
>>87 後期ロマン派を代表する大作曲家リヒャルト・シュトラウスを
末席呼ばわりとは……
ヨハン・シュトラウス1世、ヨハン・シュトラウス2世、ヨーゼフ・シュトラウス、エドゥアルト・シュトラウス、 リヒャルト・シュトラウス、オスカー・シュトラウス 以外の知られざるシュトラウスの話が始まるかと期待してたのに。
>>88 かさねがさね,お詫びします。(汗
>>89 私のほうが,お訊きしたいですよ。
91 :
名無しの笛の踊り :2005/12/03(土) 23:06:04 ID:EUPnJ4Ua
リヒャルトの父親ならマイナーかも。
>>91 ミュンヘンの宮廷歌劇場のホルン奏者だったフランツ・シュトラウスですね。
どんな曲があるのか、ホルン曲以外に聴けるのかは知りませんが。
あと、フランスのユダヤ系作曲家でイザーク・シュトラウスという人がいるそうです。
フランツ・ラハナーのハイネ歌曲集は買いですか?
94 :
os :2005/12/05(月) 16:36:44 ID:e90O/ej5
>>93 ご存じかも知れませんが、
レコ芸今月号海外視聴盤コーナーに、ラハナー略歴と共に推薦ありました。
当時は親交のあったシューベルトの歌曲と同等に評価されていたとか。
95 :
タミーノ :2005/12/05(月) 17:38:59 ID:AifuEcoK
>>93 レコ芸で紹介のCDと収録曲が一部重複しますが、別の盤で
TELDEC 3984-21473-2なんかお薦めだと思います。
フランツ・ラハナーはシューベルトと同様に通作形式の
リート(歌曲)に意欲的なようですね。この盤では、
シューベルトよりも早く通作形式のリートを作曲した、
ヴィーンのクルフト男爵(1779〜1818)の作品、
ハイネ作の詞『吟遊詩人の旅』にラハナーが付曲したOp33、
それにベートーヴェンのリートが収録されてます。
個人的には、より素朴な味わいの有節形式のリートを多数作曲
したメンデルスゾーンのリートが好きです。師のツェルターの
リートも収録されたEUFODA1286なんかお薦め。
最近スウェーデンの作曲家リンドブラード(1801〜1878)の歌曲等
(PROPRIUSのPRCD-9116)がリリースされたので、メンデルスゾーン
のリートや北欧が好きな人はまさに買い!でしょう。
昔CDが出てたこの人の交響曲ハ長調(1831)は、古典派様式に
初期ロマンを加味した様式で、スウェーデンの新緑の季節を想起
させるような、すこぶる爽やかな音楽でした。
96 :
坂本9 :2005/12/05(月) 20:22:12 ID:o5YYmTnJ
お久しぶりです。かなり伸びてますね!!!
>>92 イザーク・シュトラウスはワルツなど、舞踏曲の作曲家だったようで、
シュトラウスの名に恥じない?作曲家だったようです。
(1806〜1888)
昨日書こうと思ったらアク禁だった・・・
97 :
93 :2005/12/05(月) 20:25:32 ID:UxCSoVT3
>>95 つまり「レコ芸で紹介のCDは聴いてないから分からないよ〜」ということでつね?
98 :
タミーノ :2005/12/05(月) 21:05:48 ID:AifuEcoK
>>97 そうでつ。買う気はあるけどね。
それよりもっと欲しいCDが山のようにある
ので困ってまつ。
93さんはそのCD聴いてみたの?
自分が聴いた範囲では、ラハナーのリートは、
当然というかシューベルトに近い作風でした。
99 :
93 :2005/12/05(月) 23:02:32 ID:UxCSoVT3
>>98 >自分が聴いた範囲では、ラハナーのリートは、
>当然というかシューベルトに近い作風でした。
了解でつ。それなら買ってみようかな
100get
101 :
名無しの笛の踊り :2005/12/07(水) 21:36:11 ID:04urXgr/
ヘルムート・バーガーはどうですか?
102 :
名無しの笛の踊り :2005/12/10(土) 18:17:35 ID:vciLoemZ
ブラッハーがパガニーニの主題で作った曲がありました。 よい曲ですが、曲名も演奏者も忘れてしまいました。 既出かもしれません。
>>102 そのまんま
パガニーニの主題によるオーケストラ変奏曲
パガニーニのカプリース第24番「主題と変奏」の「主題」は、パガニーニ本人以外にも
数多くの作曲家がこぞって変奏曲主題にしたが、ブラッハーもその1人。
インバル&フランクフルト放送交響楽団の
チャイコフスキー交響曲第5番のCDに収録してあるのが
今ならまだ手に入りやすいか。
104 :
名無しの笛の踊り :2005/12/10(土) 21:46:57 ID:e+k40zQ8
いろんなスレ廻ってみたんですが、どなたのレスもいただけないのでここへのカキコご容赦下さい。 どなたか、ヨハン・ネポームク・ダーヴィドのことをご存知の方いらっしゃらないでしょうか? ヒンデミットと同い年の作曲家で主に合唱曲やオルガン曲を作曲した人のようですが、 当方、CD1枚(オルガン曲集)とむか〜しエアチェックした15分程度の管弦楽曲しか持っていません。 この作曲家に非常に興味があるので、どなたか教えていただけないでしょうか?
105 :
102 :2005/12/10(土) 22:00:33 ID:vciLoemZ
>>103 サンクス。
思い出しました。
聴いた演奏はそのインバル指揮、よい演奏です。
106 :
名無しの笛の踊り :2005/12/10(土) 22:57:44 ID:ZzUJj8ks
107 :
名無しの笛の踊り :2005/12/11(日) 22:05:27 ID:TQLbRjYI
ベルガーはMDGからピアノ五重奏曲が出ていました。ブラームスを 聴いているみたいな感じ曲という評判でしたよ、確か。 2回ぐらい聴いたことがありますが、私もそう思いました。
108 :
坂本9 :2005/12/12(月) 19:10:08 ID:BM2tOiMH
あれ、ウジェーヌ(オイゲン/ユージン)・ダルベールは未出?
110 :
坂本9 :2005/12/14(水) 18:12:52 ID:ncxzOdHo
あ、まだかも。 バックハウスの師匠でしたよね、確か。
112 :
名無しの笛の踊り :2005/12/14(水) 20:34:29 ID:v+sjZaYV
113 :
名無しの笛の踊り :2005/12/15(木) 22:48:58 ID:ktoG9l23
★ 佐藤しのぶのクリスマスコンサートがあります。 ★ 12月15日、16日にオーチャード・ホール 午後6時30分から 豪華な夜のひととき、世紀の歌姫が最高の贈り物です。 「歌はあたし、あたしは歌よ。歌に出会い、歌に小石、人生は浴衣に!」 みなさん誘い合って来てちょうだい! 土逸浪漫歯の皆さん S席 9000円です!A席7500円です! 安い!
114 :
仲間入れてね :2005/12/16(金) 19:04:40 ID:iTCBhSjH
MDGのツェムリンスキーのピアノ・トリオが出ていましたので買っちゃ いました。フンメル編曲のモーツアルトのピアノ協奏曲22、26番(BIS) もついでに・・・。また買いすぎた。
115 :
タミーノ :2005/12/18(日) 13:42:38 ID:Eimv7/kS
>>67 ,114さん
遅レスになってしまうけど、久し振りにメユールの交響曲
聴きました(ミンコフスキ指揮の盤)。1番の冒頭楽章第1主題
は、ハイドン(兄)の83番の交響曲のそれを想起しちゃいます。
展開部もドイツ系の作曲家に劣らず白熱してますね。
1番はハイドンの様式との共通点が多い気がするけど、第2楽章
の変奏や第3楽章での管楽器の扱いが、革命前の時代のラモー
とかと同様にフランス的というか色彩的で、ハイドンより魅力的
に感じます。
2番も素晴らしい音楽ですね。18世紀以来のリズミカルな交響曲で、
旋律的にはモーツァルトあたりよりずっと少ない素材なのに
全然退屈しない。メユールに限らず、レオポルト・コジェルフ
の交響曲などを聴いてもいつも思うのは、モーツァルトの交響曲
は過大評価されすぎなのでは?という事ですね。
116 :
名無しの笛の踊り :2005/12/22(木) 21:58:29 ID:Q11ktodD
バッハ・ファミリーやシュトラウス・ファミリー、それとHenryk & Josefのヴィエニャフスキなど 兄弟で知られた作曲家はいろいろいるが、デンマークのJorgen & OttoのMalling(マリング?)も なかなか良い。弟のOttoの方はピアノ協奏曲やヴァイオリンと管弦楽の幻想曲、ピアノ三重奏曲や オルガン曲など、Dacapoからすでにいくつかリリースされていたが、Classicoから出た兄のJorgenの ピアノ三重奏曲と歌曲はこの作曲家の初めてのまとまったディスクだ。ゲーゼの弟子というのもうなずける メンデルスゾーンの流れを汲んだ素晴らしいピアノ三重奏曲は掘り出し物だった。
117 :
名無しの笛の踊り :2005/12/25(日) 13:50:25 ID:StT48OiQ
マターリ
118 :
名無しの笛の踊り :2005/12/26(月) 23:10:46 ID:noRlE2E5
テレフセンのピアノ協奏曲2曲の初CDがSimaxから出た。この前の室内楽曲集が 圧倒的に素晴らしかったからすこぶる期待大。思わずノルウェーに発注してしまった。 もうすぐ届くはず。当然もろにショパン風の仕上がりが予想できるが、果たして本家に どれだけ迫れるか。
119 :
名無しの笛の踊り :2005/12/26(月) 23:27:26 ID:lCvrGvIo
今度、cpoからルードヴィヒ・テュイレの交響曲その他のディスクが発売されます。この作曲家の曲は、1曲だけ知っています。 ピアノと木管五重奏のための六重奏曲ですが、このスレの皆さんなら既にご存知のことと思います。 とてもブラームスチックな素敵な曲です。この曲のガヴォット(スケルツォの代わり)は少々有名ですよね。 この曲とても好きなので、交響曲も是非聴いてみたいと思っています。
120 :
名無しの笛の踊り :2005/12/29(木) 21:44:12 ID:817yVRh3
だいぶ前、マルシュナーのオペラ『吸血鬼』を聴いたが、 なんか疲れた。ワーグナーに近い作風だったような気がする。
121 :
名無しの笛の踊り :2005/12/29(木) 21:49:37 ID:wHJB04/D
テュイレの交響曲聴きました。 思った通り、六重奏曲に似た感じの聴きやすい曲でした。
122 :
os :2005/12/29(木) 22:22:52 ID:bjw9hzcQ
未知のマイナー系の名前が続々と挙がって来てますね。 50で紹介したEtcetraの2枚組、ゲーツ、ライネッケ、Heller 、Kirchnerらのソナチネ集を聴きました。 メンデルスゾーンとシューマンの幸福なブレンドがベースで、ショパン風味が微かに感じられます。 さらにモーツアルトまたはシューベルト初期風の、軽快さや適度な叙情性も共通しています。 歯切れ良さや爽快感は、体の毒が抜け血液がサラサラになった気分にさえなりましたが、 その後に脂分が多い後期ロマン派成分が欲しくもなります。 HellerとKirchnerの個性の違いは材料不足にて聴き取れませんでした。 2人のピアノ曲集を注文しており、正月に鑑賞予定です。 ラインベルガー3曲のソナタ集[centaur盤]も初めて聴きましたが、 こちらはメンデルスゾーンとシューマンよりも、ベートーベンとシューベルトの影響が濃く、 人肌の暖かみや陰影ある表現で、当然ながらソナチネ集よりも深みはありました。 晩年のソナタなど充実を感じますが、偉大な先人らのダイナミックさにはもう一歩です。
123 :
タミーノ :2005/12/31(土) 12:06:34 ID:s9TZwxoH
ラインベルガーはヴァイオリンソナタとCAPRICCIOで出てるカンタータを 昔聴きましたが、どうも印象が薄く、CDも奥にしまい込んでしまった。 作風としては保守派に属するんでしょうね。オルガン曲の大家だし、 たしか貴族に列せられているので当時の評価は高かったのかも。 でも正直いま一つそそられません。 そうそうCAPRICCIOで出てるキール(1821〜1885)のミサ・ソレムニスOp40 は良かった。この人もやはりアカデミックなポストに就いており、 当時は大物だったはず。このミサ曲はとびきり保守的で、シュポアのような 半音階的冒険もあまりなく、明快な古典派的音楽でした。 作曲年代1820年と偽られても信じてしまいそう。保守派内部でも傾向・作風 にかなり幅がありますね。
124 :
os :2006/01/03(火) 15:14:11 ID:I3RyIL3j
ドイツロマン派マイナー作曲家の保守と革新の位置づけを、 近いうち検討して並べてみたいと思ってます。 ヘラーをCLAVES盤にて森をタイトルとする2つ組曲など聴きました。 一つは「魔弾の射手」のシーンから、もう一つはシューマンの「森の情景」に触発されたものです。 後者が悪くなく、森と言えば定番の狩人・花・伝説などのタイトルを含みます。 独創的なのは「リス」のタイトルで、かわいく動き回る様は短いながら良いアクセントを添えてます。 しかし「予言の鳥」のような凄い曲は含まれていません。 アイデアはシューマンでも、音楽自体はメンデルスゾーンに近いと感じます。 キルヒナーはARION盤で「新ダヴィッド同盟舞曲集」など聴きました。 タイトルからも彼がシューマンのエピゴーネンか忠実な継承者か問われる作品です。 音楽としてシューマンに極めて近く、よくここまで作風を模倣できたと感心するほどです。 12曲の中には面白いものもありますが、本家のユニークさは爆発的であったと再認識する結果ともなります。キルヒナーはシューマン独特の妙なリズムより、流麗さを選んだようです。 シューマンやブラームスの編曲もあるキルヒナーは、エピゴーネンで済ますにはレベルは低くはなく、 彼らの良質の継承者としてもう少し聴きたくなりました。
125 :
タミーノ :2006/01/07(土) 11:16:59 ID:KDaqmlkw
ブラームスとほぼ同世代の作曲家ユリウス・ロイプケ(1834〜1858) のピアノソナタ(MDG312 0344-2)を久しぶりに聴いたら、 あらためて力作だと実感しました。この人は24歳という若さで亡くなり、 その死の真相も不明な点が多いそうですが、その年齢でこのレベルの作品 を書いたというのはちょっと驚き。 リストのお気に入りの弟子というだけあって、メンデルスゾーンや シューマンの流派とは一線を画する、当時の前衛と言ってよい作風に 感じます。このピアノソナタはやたら技巧的そうな難曲という印象。 温和な叙情性や感傷よりも、ドラマティックな表現が勝っていて、 ピアノ曲である事を忘れてしまいそう。サロン的音楽とは対照的。 自分としてはブラームスのOp3のピアノソナタとかが好きなのですが、 完成度という視点では、ロイプケのソナタのほうが上のように感じます。
126 :
坂本9 :2006/01/10(火) 19:12:43 ID:Y9PS7aBv
ロイプケはオルガンソナタも有名ですよね、たしか。
127 :
名無しの笛の踊り :2006/01/12(木) 08:52:48 ID:utZQPo12
>>5 ドホナーニのピアノ四重奏曲は10代の若書きで作品番号もないが、ロマン派の教科書をなぞっただけと
切り捨ててしまうには惜しい佳作。特に第1楽章はラフのチェロ協奏曲第1番の冒頭とそっくりの旋律
なのだが、ほの暗い情熱がブラームス風だ。この曲と例えば後年のバルトークみたいな弦楽四重奏曲第3番
とかと比べてみると、保守的作風と一般にくくられてしまうこの人も、随分変転したことがわかる気がする。
128 :
名無しの笛の踊り :2006/01/14(土) 22:34:06 ID:Pvk3wR6l
>>124 今朝の朝日新聞土曜版beに、シューマン没後クララが愛人関係になったのが
キルヒナーで、シューマン愛用の遺品の金のペンをプレゼントしたことが
紹介してあった。しかしキルヒナーは金遣いが荒いから、クララの熱は冷めた
のだそうだ。
クララって、思いの外尻軽女だったのね。
そういえばキルヒナーって伊達男風情のいけすかない顔してやがったなあ
131 :
坂本9 :2006/01/15(日) 17:24:16 ID:62hYDFgK
>>124 そっちのbeはあまり見ないので(青い方は毎週欠かさず読んでるけど)
もう少しで見逃すトコでした、大サンクスです。
>>129 まあ没後だからとやかく言うような話でもないかも。
133 :
タミーノ :2006/01/19(木) 22:47:54 ID:NebkMtlR
>>126 そうですね。上記のCDにもハ短調のオルガンソナタが収録されて
るけど、なかなか良かったです。自分はオルガン曲全般があまり好きでは
なく、殆んど聴かないんですが、この曲は教会で演奏するにはやや場違い
と思えるロマンティックな音楽で、ちょっと感動しました。
134 :
名無しの笛の踊り :2006/01/21(土) 23:02:57 ID:dQlnixYh
135 :
os :2006/01/22(日) 00:10:46 ID:eIxFBBuh
クララとキルヒナーのペンの件は、結果は幻滅だったにしても、 一時はクララがキルヒナーをシューマンの継承者として認めたがゆえのことと 考えてもいいかもしれません。 クララはマーラーの妻アルマと似て旦那の死後も男にもてて、 旦那は2人とも心が病みがちだったところが共通してますね。 マイナーを聴くにはどうしても同時代のメジャーとの関連を無視できません。 ドイツ・オーストリア系中心で3Rなどマイナー系の位置づけを考えてみました。 一人の作曲家でも初期と晩年で作風は異なることもあって単純ではありませんが、 半ば強引に整理してみました。 範囲を拡げるなり入れ替えるなり、気になる方はご自由にコメント下さい。 ロマン派前半(1820年代生まれまで) ←保守 (古典派志向) 革新系 → シュポア ラハナー メンデルスゾーン シューマン ラフ リスト キール フォルクマン ガーデ ライネッケ ワーグナー 後期ロマン派(1830年代生まれ以降 ブルックナーは晩成ゆえに例外でこちら) ←保守(古典及び初期ロマン派志向) 革新→ ラインベルガー ゲーツ ブラームス ブルックナー ロット マーラー ブルッフ フックス プフィッツナー ワインガルトナー ドレーゼケ Rシュトラウス
136 :
名無しの笛の踊り :2006/01/22(日) 05:01:18 ID:zXdACot/
後期ロマン派で ゲルンスハイムとレズニチェックとテュイレも入れておいてください。 それから、ドレーゼケとプフィッツナーは入れ替えた方が良いのでは?
137 :
名無しの笛の踊り :2006/01/22(日) 15:02:14 ID:+TDESiua
>>135 GJ 乙。
>>114 亀レス・スレ違いだが、醜悪としかいえないジャケは何とかならんもんか。
26番1楽章11分あたりでかなりえぐいミスタッチがあるなど、演奏も×だが。
138 :
タミーノ :2006/01/22(日) 16:31:53 ID:g6yZKS6K
CDもどこかにしまい込み、もう何年も聴いてないので記憶が不鮮明だけど、 自分が聴いた交響曲のなかで、その保守的作風っぷりにぶっ飛んだ2作品。 ベルギーのフランス語圏モンス出身のフランソワ・ジョゼフ・フェティ (1784〜1871。シュポアと同世代)と スウェーデンのオーランデル(1824〜1886。ブルックナーと同世代)の作品。 前者は多分1860頃の作曲だったと思うが、1805年作曲でも充分通用する、 拍子抜けする程、古典派的な音楽。曲自体は良かったです。 後者は1868(=明治元年)頃の作品なのに・・・どうにも時代錯誤的 というか、場違いというか。18世紀の作品として充分通用しそうな古さ。 曲自体は普通に楽しめるんですが。 この手の作品を聴くと、メンデルスゾーンを保守派と呼ぶのが憚られます。 ベルギーにしろスウェーデンにしろ、音楽潮流の発信地ではなく(中世 のフランドル楽派を別にして)、フランス、ドイツの流行を後追いで追い かける、影響を「受ける」側の地域だからこうなるんでしょうね。これらの 曲では、今だメンデルスゾーンからの影響すら現れてない感じです。
139 :
坂本9 :2006/01/23(月) 17:07:04 ID:HUoXsvib
140 :
坂本9 :2006/01/23(月) 17:07:46 ID:HUoXsvib
あ、ここじゃなかったかな・・・
141 :
os :2006/01/23(月) 23:00:13 ID:NBWDutvw
>>136 ゲルンスハイムはブラームスに近い保守よりと思われます。
レズニチェックとテュイレは未聴にて、位置づけが分かる方はよろしく。
ドレーゼケとプフィッツナーですが、
交響詩または交響詩的な管弦楽曲がある場合は革新よりにしました。
プフィッツナーのピアノ協奏曲などかなりブラームス色があり、
交響曲も薄味ながら形式的には保守的と思われ、上のような並びにしました。
ワインガルトナーは交響曲と交響詩両方ありますが、
交響曲はドレーゼケより伝統的でした。
なおメンデルスゾーンはドイツ初期ロマン派では保守的というよりも、
模倣者が大量に出たスタンダード、当時の規範と考えたいです。
対する後期ロマン派のスタンダードがブラームスと位置づけ、
両者を保守と革新のほぼ中央としました。
はじめて、お邪魔します。 皆さんのご意見、大変参考になっています。素晴らしい良スレですね。 ちょっとスレ違いな質問になりますがお許しください。 皆さんは、どうやってマイナー作曲家のCDを購入されてますか? このスレで取り上げられる作曲家の場合、 CDショップで探すのは限界がありますよね。 ネット通販が基本になると思いますが、 よい購入方法(サイト)もしくはCD店があったらご教授ください。
143 :
名無しの笛の踊り :2006/01/24(火) 14:14:19 ID:VTkCLddw
>>138 フェティ(Fetis)の交響曲第1番、CD(KOCH)には1861年に初演とある。作曲年代はライナーからは不明。
確かに非常に保守的だけれど、わかりやすくて良い曲。それにしてもMusique en Wallonieはパクやユイブレシュト
の弦楽四重奏曲やロジステルのヴァイオリン協奏曲など、貴重なマイナーをリリースしてくれた、ありがたい
組織だった。最近はCypresから細々リリースしているようだが、初期はKOCHからのリリースが多く、このフェティ
を含めてすべて廃盤なのは哀しい。
>>142 jpcは送料定額のため、鰤も含めてまとめ買いするときに。
amazonのマケプレは廃盤漁りに。そして安く買うと言う点ではもちろん爆社。
国内だとア○アCDが面白いものを見つけてくる。北欧ものなら広島の聖地に在庫が眠ってたりする。
取って置きなのが、alapageのoccasion。これはalapage版のマケプレ。
通常alapageの送料はバカ高いのだけど、occasionはリーズナブル。
私はここでミゴのピアノ三重奏曲やJ.ヴィエニャフスキのピアノ協奏曲を最近格安でゲットした。
144 :
名無しの笛の踊り :2006/01/24(火) 23:09:06 ID:83KIgJTI
ラフのシンフォニーは全て◎。
145 :
142 :2006/01/25(水) 08:06:51 ID:eHfd88BX
>>143 さん
ご丁寧なお返事、ありがとうございました!
海外サイトで注文する自信がないので、
アリアやアイヴィーのサイトを使おうかなって思っています。
ヨハン・フンメルって結構知られているんですか? 最近何気に買ったピアノ三重奏、すごく良いんですが...
>>146 七重奏曲(戦争じゃない方)なんて、そのテの室内楽の定番ですが。
148 :
名無しの笛の踊り :2006/01/27(金) 23:12:23 ID:otrGgBZk
>>147 それ、副題は「軍隊的」じゃなかったっけ
149 :
タミーノ :2006/01/28(土) 11:08:02 ID:v8N4NJRs
ヨハン・ネポムク・フンメル(1778〜1837)は自分も好き! ピアノ曲や室内楽、それに近年ミサ曲が録音されて、復活しつつあるのは 嬉しいです。今後ジングシュピールやオペラの録音も是非期待したい。 存命当時フンメルは間違いなく大物作曲家の1人で、ベートーヴェンの ライバルと目されてたというのは有名ですね。メンデルスゾーンにも影響 を与えているし。フンメル自身はハイドン(兄)、モーツァルト、 ベートーヴェンの3人全員と師弟関係や交流があるので、作風の比較という 点でも興味深い。 後世の評論では、彼の作風は、否定的意味を込めて 「美辞麗句に飾られたモーツァルト」などと言われることもあるようです が、器用で洗練された作風という点で抜群ですね。19世紀末又は20世紀初頭 からの価値観というのは、サロン風ブルジョワ趣味、ヴィクトリア朝ふう、 に対して批判的・攻撃的である場合が多く、フンメルにしてもその犠牲者 の1人という気がします。
150 :
坂本9 :2006/01/28(土) 17:11:51 ID:L9Z6sB32
そういえば、ショパンの協奏曲1番は、フンメルの何番だったかの 協奏曲そっくりだった! ベートーベンよりも、かなりロマン派に踏み込んでる作曲家だと思う。
151 :
名無しの笛の踊り :2006/01/29(日) 02:20:40 ID:ZCJ8HTTo
フンメルのピアノ入り室内楽ではピアノがこれ見よがしに出しゃばってくるのが笑える、もとい微笑ましい。
152 :
仲間入れてね :2006/01/29(日) 21:11:18 ID:x97Rkzgi
ライヒャのピアノトリオって結構好きなんです。
153 :
名無しの笛の踊り :2006/01/29(日) 21:14:09 ID:k6yGRRIq
フンメルのピアノ5重奏聴いてます。op.74と87です。 シューマンの同編成の曲を先取りしたような感じで面白いですね。
154 :
名無しの笛の踊り :2006/01/30(月) 13:56:02 ID:lvHW9nqy
フンメルで盛り上がっていますが、俺的にはメジャーなんだけどね。 ミサ曲なんかはベトよりも好きなんだけど、出来もいい気がする。 個人的には17曲ほどあるオペラやジングシュピールを聞いてみたいとおもてる。
メジャーだから盛り上がることができるんだわな
156 :
名無しの笛の踊り :2006/02/02(木) 19:10:50 ID:cJcz2g5h
ラフのピアノ小品「モーツァルトのドン・ジョヴァンニの回想」Op.45がPetronel Malanの ピアノでHansslerからリリースされるそうです。「モーツァルト作品の変容」と題した オムニバスで、アルカン、フリードマン、タールベルク、グリンカ、フンメル、レーガーら の作品とともに、この10分程度のラフの作品も収められています。これはCDで聴けるラフの 作品中最も初期のものとなるとのこと。
157 :
名無しの笛の踊り :2006/02/03(金) 01:23:23 ID:0lS4TLCs
ゲルンスハイムの交響曲全集買って全部聴いたよ ドイツロマン派の一サンプルって感じだね。 和声進行なんかはブラームスより冴える瞬間もあるんだけど 曲の見通しがはっきりしないというか、つぎはぎっぽい。 結局メロディをひとつも思い出せない。でも嫌いじゃないよ。
158 :
タミーノ :2006/02/04(土) 13:02:25 ID:RctMJa1f
マイナーかどうかは、近現代の価値基準で勝手に決められている場合 が多いね。マイナー作曲家は、@生存時も現代もマイナー と、 A生存時は大物だったが、その後の価値観の変化でマイナー扱い の2タイプに大別出来ると思う。 フンメルはAのタイプの典型例だろうね。それに対しベルワルドなんかは 当時はマイナーで、現代はスウェーデン限定ではメジャーといったところ か。ベルワルドはメンデルスゾーンを基盤にしつつの突然変異という感じ で自分は好みだけど。
159 :
名無しの笛の踊り :2006/02/08(水) 11:50:15 ID:cq10Ub+I
ワーグナーと同年生まれのユダヤ系ピアニスト、アルカンの室内楽や ピアノ曲は幾つか聴いたが、メンデルスゾーン、シューマン流の叙情・詩情 はあまり感じられなかった。 ヴィルトゥオーソなのでリスト、ロイプケに近いのかというとそうでもない。 ときに曲芸的、ときにサロン的でフランスらしいというべきか。 だが、決して低評価でおさまるような退屈な音楽ではない。
160 :
名無しの笛の踊り :2006/02/11(土) 08:31:59 ID:WFQTFbyz
161 :
名無しの笛の踊り :2006/02/12(日) 15:22:17 ID:Op6Zs1h0
ドイツじゃないけど、ダンディのピアノ四重奏曲作品7なんかは、若い頃の作品のため もろにドイツロマン派の影響が現れていて、しかもなかなか聴かせてくれる。 特に第2楽章の中間部が素晴らしい。この人は弦楽四重奏曲はどれもベートーヴェンとかを 意識しすぎていて生真面目で面白みがないのだが、チェロソナタやピアノ三重奏曲第2番のような ピアノの入った室内楽や、管楽合奏曲はフランス風に垢抜けていて面白い。
162 :
名無しの笛の踊り :2006/02/12(日) 15:46:50 ID:37imQA6y
初期のヴィラ=ロボスのピアノトリオを聴いた ブラームスやらフォレやら、ぐちゃぐちゃに混ぜて固めたような曲
163 :
名無しの笛の踊り :2006/02/15(水) 23:21:17 ID:TwaXXAwN
>>161 ダンディならOp.29のクラリネット三重奏曲も良い。緩徐楽章が泣ける。
164 :
名無しの笛の踊り :2006/02/15(水) 23:51:19 ID:guwRYZS4
165 :
名無しの笛の踊り :2006/02/16(木) 17:39:40 ID:+uuiwa06
cpoの2006年版カタログを入手した。 ドレーゼケ:歌曲集 ヘルツォーゲンベルク:交響曲第1番、第2番 ヴェッツ:レクイエム などの発売が予告されている。特にヘルツォーゲンベルクは待望の録音だ。
166 :
名無しの笛の踊り :2006/02/16(木) 18:20:06 ID:ywKlrtTd
>>166 は、
164のリンク先を確実に見ているのに、
半スロットがいつ死んだか知らない
てかHMV、 1958年生まれのやつがなんでブルックナーにオルガンを教わったり マーラーと知り合いなんだよw
170 :
名無しの笛の踊り :2006/02/17(金) 00:26:01 ID:EgxZAOaS
私もブルックナー教授に師事したい
171 :
名無しの笛の踊り :2006/02/18(土) 11:11:29 ID:OprBfPmy
オイラと同い年か?原タツノリも同い年。
1858〜1884年じゃなかったっけ・・・とマジレスしてはダメですか?
173 :
タミーノ :2006/02/19(日) 17:35:08 ID:prcxA6p0
ロットの交響曲は良い出来だと思うんだけど・・・ 何かゲームの音楽みたいなメロディ。特に第1楽章が。 この人、ブラームスに対する被害妄想が強くて、自殺したとかいうよね。 マーラーが絶賛するような前衛?だから、保守派との相性は最悪だろうね。 この人の声楽作品ってあるのかな?あるなら聴いてみたい。
174 :
名無しの笛の踊り :2006/02/19(日) 18:44:26 ID:ESIKbcOx
175 :
名無しの笛の踊り :2006/02/20(月) 21:40:10 ID:opll+xR/
ヘルベック(Johann von Herbeck, 1831-1877)の交響曲第4番「オルガン交響曲」と 交響的変奏曲の入った注目すべきCDが出ました(New Classical Adventure, SACD)。ヘルベックは シューベルトの未完成交響曲を初演した指揮者として知られています。また早くからブルックナーの 音楽に理解を示し、第2交響曲の改訂版の初演を行い、さらに第3交響曲の初演をするはずでしたが、 その直前に死んでしまったために、ブルックナー自身が指揮をして大失敗となってしまった ことなどもエピソードとして残っています。 実はこの人は作曲もしていたそうで、男声合唱のためのおよそ60曲もの作品や、7曲のミサ曲、 4曲の交響曲などを残したそうですが、完全にそれらは忘れられてきました。 交響曲第4番はサン・サーンスの第3交響曲に9年も先立つ、史上初のオルガンを 取り入れた交響曲です。作風はバッハ、ベートーヴェン、メンデルスゾーン、ブルックナー が混在した、あるときは擬似バロック、あるときはロマン派を感じさせる保守的・折衷的なものです。 しかし全体としては宗教的ともいえる弦楽とオルガンの響きが美しい、まとまりのいい曲に 不思議と仕上がっています。ただしオルガンの使われ方はやや消極的で、十分効果的とは 言えないと思います。
176 :
坂本9 :2006/02/22(水) 19:39:17 ID:K24ww0Ut
タミーノさん 確かロットは「ブラームスを呪い殺してやる」とか言ったらしいですね。 ブラームスは若い作曲家には厳しかったようで、ヴォルフに恨まれていたのは有名ですね。
177 :
名無しの笛の踊り :2006/02/24(金) 21:50:40 ID:I3SPWreU
Hungarotonからドホナーニの弦楽六重奏曲が出る。
>>127 でも書かれていたが、
このレーベルはまだまだ知られていないドホナーニ作品を発掘してくれるので、
目が離せない。
ラインベルガーはドイツではなく、リヒテンシュタインの方だったんですね。
179 :
タミーノ :2006/02/25(土) 12:03:05 ID:uOYbQxmw
>>174 情報ありがとうございます。
>>176 ヴォルフもロットも、リスト、ワグナーの流派を受継ぐ革新的作風
なんで、目の敵にされてたのかも。ヴォルフなんかは逆ギレというか、
ブラームスにも評論で噛み付いてますね。
ところでChandosから出てるヨハネス・フェアフュルスト(1816〜1891)
のミサ曲Op20(1843)を聴いたんですけど、なかなか良かったです。
メンデルスゾーンが好きな人にはお薦め。実際、オランダのデン・ハーフ
(ハーグ)出身のこの作曲家はメンデルスゾーンに師事し、シューマンと
親交があったとか。以後オランダ音楽界の大御所として君臨したらしい。
小協奏曲みたいのを昔聴いた記憶があるけど、声楽曲の大作は初めて。
この人、メンデルスゾーンに師事、自国の音楽界の大御所として君臨、
という経歴がゲーゼ(1817〜1890)にそっくり。実はフェアフュルストと
ゲーゼとは親友でもあったらしい。メンデルスゾーンを基点とする影響が、
特に新教国を中心に絶大だった事を示す一例だと思います。
ついでにスウェーデンの作曲家ヤコプ・アクセル・ヨセフソン(1818〜1880)
の「6曲の4声の歌」Op12を聴いたらこれがまた良かった。ゲーゼも似た
ような作品書いてるけど、メンデルスゾーンの影響が濃い、清々しく叙情的
な音楽でした。
180 :
名無しの笛の踊り :2006/02/25(土) 14:14:04 ID:a5eLmnoM
181 :
坂本9 :2006/02/25(土) 16:47:02 ID:7PBQJOj+
タミーノさん また面白そうな作曲家ですねえ、名前は聞いた事あったんですが・・・
>>180 レーガーは1873年生まれ、シェーンベルクより1つ年上です。
182 :
坂本9 :2006/02/25(土) 16:49:16 ID:7PBQJOj+
勘違いしてました。 レーガーはかなり微妙ですね。基本的にはブラームスの延長線上ですが、和声法なんかは結構ワーグナー風 なところがあったり・・・
183 :
タミーノ :2006/02/25(土) 18:22:22 ID:uOYbQxmw
オランダ語の読み方がイマイチよく分からないんですけど、 Verhulstは日本語表記では「フェアフルスト」と書いてあるのが多いので こちらに訂正しておきます。 それはともかく、プロテスタントの国で、ラテン語のテキストの古風な ミサ曲が何故作曲されてるんだ?と少し不思議な感じがします。 シューマンのミサ曲の場合はカトリック教会から依頼されたという事情 があったようだが。解説読まないと。
184 :
名無しの笛の踊り :2006/02/27(月) 10:06:51 ID:oMKLP+YY
フェアフルストの交響曲ならCHANDOS盤とOLYMPIA盤を聴いたことがあり、ベートーヴェンと メンデルスゾーンの影響が顕著だが、なかなかの名品だった。 BAYERから出ているアベールト(Johann Joseph Abert, 1832-1915)の交響曲「コロンブス 海の音画」 を聴いた。これも同じように海をテーマにした表題作品を書いた、メンデルスゾーンやA.ルービンシュタイン を思わせる佳作。全4楽章はベルリオーズのようにそれぞれプログラムを持っていて、(「出航の印象」、 「船乗りの生活」、「海辺のたそがれ」、「良い兆し、反乱、嵐、陸地だ!」)いる。
185 :
名無しの笛の踊り :2006/02/28(火) 10:41:32 ID:BvP8WoZp
Naxos(米) 4月新譜。ブルッフの弦楽八重奏曲、ブレイクなるか? MENDELSSOHN / BRUCH: String Octets String Octet in B flat major, Op. Posth. • String Octet in E flat major, Op. 20 Zsolt Fejervari, double bass / Auer Quartet / Kodaly Quartet
186 :
坂本9 :2006/02/28(火) 17:08:57 ID:qIyj9/pn
タミーノさん 確かバッハのミサ曲ロ短調でも、そんなような疑問がありますよね。
187 :
タミーノ :2006/03/01(水) 23:44:47 ID:Yqs2kPyd
>>186 バッハのミサ曲ロ短調は、ザクセン選帝侯の宮廷のために作曲された作品
だったように記憶してます。ドレスデンに宮廷を置くザクセン選帝侯の領土
は、宗教改革後、ルター派に属したものの、18世紀初めのアウグストT世
が、派手な儀式を好み、宮廷だけカトリックに復帰したようです。
そのせいで、ドレスデンではフラウエンキルヒェなどの教会はルター派だが
、宮廷附属の教会はカトリックという具合のようです。カトリックの
ベーメン地方出身のゼレンカなども、ドレスデンの宮廷に仕えて、
カトリックの教会音楽を作曲してますね。 フェアフルストについては
まだ謎です。ライナーを読む時間もなくて・・・
188 :
名無しの笛の踊り :2006/03/01(水) 23:59:21 ID:dLP61gm8
>>187 ザクセン選帝侯のカトリック改宗は、単なるバロック的派手好みだけではなく、
カトリック国であるポーランドの王を兼ねることになったという、
政治的事情も絡んでいます。
189 :
タミーノ :2006/03/02(木) 00:16:25 ID:vptrg9IC
アウグストT世は強健王とかいうあだ名があり、政治的にも 拡大路線というか、領土を大幅に拡げてますよね。 同君連合という形にせよ、広さから言うと従来の選帝侯領より ポーランドのほうが広大なので大飛躍といえる。 ドレスデンのツヴィンガー宮殿とかも派手だし。ルイ14世の真似か、 とも思える。でも、この家系によるポーランド支配は長続きしなかっ たですね。
190 :
はじめまして :2006/03/02(木) 01:34:01 ID:H5PzzAfD
ブラームスop53ト短調のピアノ演奏を、midiかmp3で聴けるサイトをご存知であれば、お教えください。
191 :
坂本9 :2006/03/02(木) 19:37:23 ID:zquMOcJ7
192 :
はじめまして :2006/03/02(木) 22:50:21 ID:H5PzzAfD
>>191 多分、アルトラプソディという曲だと思うのですが、詳しくないので、よくわかりません。
ブラームスのピアノ曲集に載っているものです。
ピアノ版でなくても、公開されているサイトをご存知でしたら、お願いします。
193 :
老子を読んでね。 :2006/03/02(木) 22:57:30 ID:HQaCRSSc
194 :
名無しの笛の踊り :2006/03/03(金) 18:10:59 ID:maaEizzb
>>192 アルトラプソディはピアノ曲集にはないでしょう。
声楽曲です。
196 :
タルルート :2006/03/05(日) 00:56:35 ID:yK9d4KQ8
>>192 ナクソスでブラームスの声楽曲(合唱曲)のピアノ版がリリースされていますが
今のところドイツ・レクィエム、愛の歌・ワルツ集、勝利の歌ぐらいだし、
新たにリリースされると言う噂も聞かない。
サイトでもあるのかな?
何かの間違いでは?
197 :
坂本9 :2006/03/05(日) 16:51:29 ID:oJsl04gN
ひょっとしたら2つのラプソディーと勘違いしてるのかな? にしては作品番号の問題が・・・
198 :
はじめまして :2006/03/06(月) 19:25:16 ID:j5+xOb0F
ピアノの教師から、次に習う曲の候補として言われたものを書き取ったものです。 書き取るとき、作品番号を間違えたかもしれません。 ただ、ブラームスのピアノ曲集から、何種類か弾いてもらったものの一つでした。 レスくださった方、どうもありがとうございました。
199 :
名無しの笛の踊り :2006/03/06(月) 21:44:49 ID:AQGMlbwa
__ /三ミミ、y;)ヽ、 /三 ミミ、ソノノ、ヾ、} ,':,' __ `´ __ `Y:} /  ̄  ̄ \ }::! { : :`、 ,´: : j !:! /、 ヽ はぁ?黙ってろ。伊東友香 {:| -=・=i ! =・=-'|:} |・ |―-、 | 「( / しヘ、 )j q -´ 二 ヽ | g ! ` !-=‐!´ ,ノg ノ_ ー | | \._ヽ _´_ノ ソ \. ̄` | / __,/ ヽー ,/\___ O===== | |.:::::.《 ヽー/ 》.::.〈 / | ズバリ言うわよ。 程塚繁樹は、強姦・恐喝の前科者よ。 何度も刑務所を出たり入ったりしているのよ。 ほんとうは、斉藤裕美もグルなのよ。
200 :
タルルート :2006/03/07(火) 22:18:58 ID:qsiKlDrP
>>198 >ただ、ブラームスのピアノ曲集から、何種類か弾いてもらったものの一つでした。
これでアルトラプソディではないこと決定。
それ絶対、OP79のラプソディ第2番ト短調です。
超有名曲ですよ。
201 :
名無しの笛の踊り :2006/03/10(金) 19:22:39 ID:lnQwQrgt
Hungarotonよりハンス・ケスラーのピアノ五重奏曲、Vn,Va,Pfの三重奏組曲と、エマヌエル・モールの チェロソナタ第2番の入ったCDが出る。どちらも聞いたことがない作曲家だが、前者はレーガーの 従兄弟で、バルトークやコダーイの師匠とのことだ。また後者はカザルスと親交が深かった人で、 おそらくこの曲もカザルスに献呈されたのではないだろうか。後期ロマン派の作風ということなので、 とても楽しみだ。
202 :
名無しの笛の踊り :2006/03/11(土) 00:00:52 ID:NQAgIg9e
フンガトロンじゃなくてフンガロトンだったのか。 orz
203 :
名無しの笛の踊り :2006/03/11(土) 14:50:34 ID:rKt/vyUM
>>201 ユリウス・レントゲンの3つのチェロソナタを収録したArs盤のライナーノートの
ちょうど真ん中のページに、カザルスが1907年の4/18と4/22にやったリサイタルの
プログラムが複写して掲載してある。18日がレーガー(Op.5)、ドホナーニ、
レントゲン(g-moll 1905)、カセッラのソナタ、そして22日はモール、ユレ(F-dur)、
エネスコ(Op.26-1)、レントゲン(c-moll 1906)のソナタだ。モールのソナタ以外はすでに
CDがあったが、今回のフンガロトン盤に収録されたのがまさしくカザルスがこの時取り上げた
曲なら、めでたく全8曲を耳にすることができるので、演奏順や選曲などカザルスの意図を
推測しながらの鑑賞もできる。その意味でもユレと並んで最も無名だったモールの録音は朗報だ。
204 :
坂本9 :2006/03/11(土) 16:17:43 ID:H4l3JZAU
>>198 僕も先日タルルートさんと同じような事を書こうとして、忘れてました。
op79-2は学習用によく使われる曲です。
205 :
名無しの笛の踊り :2006/03/12(日) 21:23:55 ID:6/Fjs8h2
カリヴォダの交響曲第3番ほかがMD+Gから出る。これまでCentaurからの第5番と第6番の 交響曲しかなかったようなので楽しみだ。一挙に全集へと発展するか?
前スレで少し話題になったツヴェールスの交響曲だが、今度Sterlingで第1番が リリースされるようだ。第2番(Sterling),第3番(OLYMPIA)はあったので、これで 全3曲(?)が揃う。併録は同じオランダの作曲家ダニエル・デ・ランゲの交響曲第1番。 この人の作品はNM Classicsからレクイエムが出ていたくらいで、きわめて珍しい。
207 :
名無しの笛の踊り :2006/03/14(火) 22:01:41 ID:jfljkSap
ハイペリオンの新譜もなかなか強力。エルツのピアノ協奏曲集第2弾と、モシェレス& フンメルのチェロソナタと来たもんだ。
208 :
名無しの笛の踊り :2006/03/18(土) 17:54:15 ID:QjfkPdNA
cpoがオンスロウの弦楽四重奏曲Op.19とOp.51をリリースする。演奏はディオゲネスQ で、ミッドプライスなのがうれしい。これでオンスロウの弦楽五重奏曲はMD+GのOp.33, 34, 35, 74、SonyのOp.38, 39, 40、Pierre VeranyのOp.23, 24に加えることで、計11曲も 聴けるようになって、めでたいことだ。
209 :
名無しの笛の踊り :2006/03/20(月) 09:05:37 ID:XwaW0ilL
>>207 でエルツのピアノ協奏曲を出すH.シェリー/タスマニアsoだが、hyperionの
Newsによると、今度はカルクブレンナーのピアノ協奏曲第1番および第4番を録音したらしい。
MD+Gからの室内楽集はあったが、カルクブレンナーの協奏曲の紹介はCDでは初では
ないだろうか。この際だから全曲録音をお願いしたい。
210 :
名無しの笛の踊り :2006/03/20(月) 23:32:42 ID:ZrhZmLef
MDGのカルクブレンナーってVol.3となってたけど1と2というのは でていたのでしょうか?
211 :
名無しの笛の踊り :2006/03/21(火) 02:45:59 ID:w8sIdQgU
>>210 あれは、演奏グループのシリーズで
1がCzerny 2がなんちゃら、で3がそれだったと思うが
212 :
名無しの笛の踊り :2006/03/21(火) 16:44:41 ID:nlUFVcAe
フンメル、カルクブレンナー、モシェレス、タールベルク フィールド・・・このあたりの作品をピリオド楽器でやって欲しいんだが。 そういやシューマンがペダルピアノのために作曲したオリジナル作品は けっこう楽しめた。
213 :
坂本9 :2006/03/22(水) 16:59:29 ID:y50buopP
この辺の作曲家って気になるんだよなあ・・・
214 :
名無しの笛の踊り :2006/03/22(水) 19:12:16 ID:VENJIVtX
>>210 211の言うとおりConsortium Classicumによるil virtuosoシリーズで、
Vol.1がツェルニーの九重奏曲と大協奏的セレナーデ
Vol.2がモシェレスの七重奏曲、六重奏曲ほか
Vol.3がカルクブレンナーの七重奏曲と五重奏曲
215 :
209 :2006/03/22(水) 21:37:00 ID:VENJIVtX
訂正。カルクブレンナーの協奏曲、第1番はVOX盤やPreiser盤があった。 第4番は初録音かもしれない。
216 :
名無しくん :2006/03/23(木) 01:57:50 ID:74sGAb96
突然すみません。ジャン・フランチェスコ・マリピエロのバイオリン協奏曲(第1番) ってCDまだ出てるんでしょうか?ご存知の方、教えてください。この作曲家の作品は 日本ではあまり受けないようですが、私は非常に叙情的ですばらしい曲だと思います。
217 :
名無しの笛の踊り :2006/03/23(木) 10:54:48 ID:1KYiGdqf
>>216 スプラフォンからLP時代にミヨーの協奏曲と表裏で確か出ていたと思いますが、
CD化されたのかはわかりません。少なくとも現役盤はないようですよ。
218 :
名無しくん :2006/03/23(木) 20:45:16 ID:qMfkywFV
>>217 ありがとうございます。
実はそのLPは聞いた事があります。というか東京文化会館の音楽資料室に
あったので、10年ほど前から出張のたびに閉館間際に飛び込んで聞きに行
っております。チェコフィル&ゲルトレルのバイオリンだったかと思います。
最近、マリピエロは交響曲がマルコポーロからバンバン出てますがなぜか、
この名曲「バイオリン協奏曲」がCD化されず残念に思っております。また
情報ありましたら教えてください。
219 :
名無しの笛の踊り :2006/03/24(金) 08:32:47 ID:Ey3zcwLG
突然ですが、博識の皆様に教えていただきたいことがあります。 ラフの最後の作品、交響曲第11番「冬」イ短調op.214は、 ラフが亡くなったために未完成作品ということですが、 聴いてみるに完結されている印象を受けました。 未完成というのは、この後の楽章も構想されていたんでしょうか? それとも誰かの補筆が入っているでしょうか? ご存知の方がいらっしゃいましたら、何卒、ご教示ください。
>>219 途中で絶筆になってしまった場合、他人によって補筆完成されていることが多い。
221 :
名無しの笛の踊り :2006/03/24(金) 10:33:22 ID:JxPQAbxw
>>219 ラフの没後に遺された曲を演奏できる形にするため、Max Erdmannsdorferという人が補筆を
しているようです。それがどの程度のものなのかはよくわかりません。
222 :
219 :2006/03/24(金) 14:15:06 ID:DEssL8Ee
>>220 さん
>>221 さん
ありがとうございます。やはり補筆が入っているのですね。
四季交響曲の統一感を乱すことのない、よい仕事をしてくれました。
Max Erdmannsdorferはラフのお弟子さんなのでしょうかね。
223 :
坂本9 :2006/03/24(金) 16:53:03 ID:BW6AXQo3
>>216 遅レスでスマンが、マリピエロとかピツェッティあたりって、あまり話題にならないよね・・・
224 :
名無しの笛の踊り :2006/03/24(金) 18:51:33 ID:JxPQAbxw
>>223 このスレに関して言えば、ドイツロマン派周辺とはいえない人たちだから。
ただしイタリアの作曲家総合スレでもあまり話題になっていないようだけど。
225 :
名無しの笛の踊り :2006/03/25(土) 12:47:38 ID:kcP4RC9E
>>11 すっごい亀レスだが、お薦めにしたがってエドゥアルド・フランクの弦楽四重奏曲を
聴いた。全部で3曲(Op.45, 54, 55)あって、特にハ短調Op.55の第1楽章がドラマチックで
ものすごい。冒頭に出てくるチェロのゴリゴリにはぶっ飛んだ。このスレの住人全員
必ず聴くべき名品と思う。
226 :
坂本9 :2006/03/25(土) 16:50:50 ID:tEjbC97H
>>224 スマン、このスレでじゃなくて、一般的な話としてです。
確かにスレ違いでした、重ねてスミマセン。
227 :
タミーノ :2006/03/25(土) 17:11:45 ID:71QkzqVw
MDGで出てるツェルニーのノネット(九重奏曲)は、1850年の作品のようだ けど、それにしちゃあまるで古典派的な作品だな〜 1810年作でも違和感 なさそう。ピアノソナタはロマンティックなのに。 ベートーヴェンの弟子では、CPOその他で最近リースがホットですね。 でも、こないだ聴いたピアノ協奏曲(NAXOSの全集 第1集)は全然印象に 残ってない。それより、ALPHAで出してる「アムステルダムの眺望」に収録 のフォードル(1768〜1846)のピアノ協奏曲Op12のほうが良かった。 1802年作にしてはロマンティックな音楽でした。 このCDにはヴィルムス(1772〜1847)のピアノ協奏曲も収録されてて、 これもなかなか良いです。ヴィルムスというとコンチェルト・ケルンの演奏 による交響曲第6・第7番が作品・演奏ともに優れてて印象深いですね。
228 :
名無しの笛の踊り :2006/03/26(日) 22:30:02 ID:zTJOfczH
>>227 リースは今度カメラータ・トウキョウからピアノ四重奏曲/五重奏曲の入った
1枚が出るね。ピアノ四重奏曲はOp.129で世界初録音とのことで、cpoの2曲とは
違う曲。しかし国内盤税込み2940円というのはしんどいな。
ヴィルムスはつい最近交響曲を4曲集めたCDが出た(Challenge)。Op.14,23,52,58で、
このうちOp.58(第6番)はタミーノさんが言ってるようにコンチェルトケルン盤
(ARCHIV)がある。またOp.23(第4番)にはハーグレジデンシイOのOLYMPIA盤があった。
しかしOp.14とOp.52は初録音と思われ。
229 :
名無しの笛の踊り :2006/03/27(月) 10:06:36 ID:dpTkF1Xh
フェルディナント・ダヴィッド(Ferdinand David, 1810-73)のトロンボーン協奏曲OP.4を 聴いた。この人はメンデルスゾーンによってゲバントハウスOのコンマスに任命された ヴァイオリニストで、メンデルスゾーンの有名なヴァイオリン協奏曲の初演者でもある。 ライプチヒの音楽院ができたときにはヴァイオリンのクラスも担当した。ヴァイオリンの 教則本も著し、もちろん作曲もした。しかし皮肉なことに当時は人気も高かった肝心な ヴァイオリン曲はすべて忘れられ、唯一知られているのがマイナーな独奏楽器をいち早く 取り上げた、貴重なロマン派トロンボーン協奏曲のこの初期作品だけだ。 曲は全部で15分程度と短く、第2楽章の葬送行進曲がなかなか聴かせてくれる。ただし、 トロンボーンは技巧的とは言えず、ソロ楽器としてはやや苦しい。BIS盤もあるが、 新しいArte Nova盤が安くて良い。
230 :
名無しくん :2006/03/28(火) 00:20:27 ID:CwrvOCEC
>>223 そうなんです。遅レスですみません。派手さはないし、ドイツの楽曲形式を
嫌っていたので何というか、思いついた旋律をつなぎ合わせたような感じも
しますね。でも彼の協奏曲群は、特にその緩除楽章は、それだけ聞いても、
感動的ですよ!
231 :
名無しの笛の踊り :2006/03/28(火) 18:51:27 ID:mzHVQbAs
MD+Gでオンスロウの弦楽五重奏曲Op.38とOp.67が出る。Op.67は初録音と思われる。 これでCDで聴けるのは12曲となった。しかし全部で35曲もあるそうなので、まだ 1/3ではあるのだが。
ダンツィのチェロ協奏曲は第3楽章がモツ「ドンジョバンニ」の主題を使った 変奏曲になっている。独立した変奏曲作品で他人の主題を用いることはある だろうけど、交響曲とか協奏曲でこんなのはわりと珍しいのでは。
233 :
タミーノ :2006/04/02(日) 11:09:39 ID:bKgaMEaO
ヴァンハルやコジェルフと同様ボヘミア出身で、ヴィーンで活躍するも 夭折したヴォジシェク(1791〜1825)の作品って質が高いと思う。 ソナタなどのピアノ作品はOPUS111から出てる盤を聴いたが、古典派様式 を残しつつもビーダーマイアー風で、ときに感傷的。ツェルニーのソナタ にも近い感じ。同年生まれだし。 この人の交響曲ニ長調(1823年作)は傑作だと思うんだけど、何故無名 なんだろう?ベートーヴェンと同様、強弱の対比が明確な系統の交響曲 だけど、メロディはかなりロマンティック。夕暮れ時を思わせる哀調を 帯びた冒頭楽章第2主題は印象に残る。緩徐楽章の楽想も濃厚な情緒・詩情 が漂う。ただし録音が古いのが難点か。よく対比されるシューベルトの 大半の交響曲より質的には上だろう。
234 :
名無しの笛の踊り :2006/04/02(日) 11:36:56 ID:ZUegsuP7
>>212 シューマンのペダルピアノのための作品って,Op.56のことでっか。
外出かもしれんけど,これにはキルヒナーによるピアノトリオ編曲版が
ありますね。Naxosの全集二枚目の余白のものを聴いてるけど,良いス。
235 :
坂本9 :2006/04/02(日) 16:28:32 ID:XbGnsmEJ
ちなみにシューベルトの即興曲は、ヴォジーシェックの即興曲にインスパイアされたらしいです。
236 :
坂本9 :2006/04/04(火) 19:44:49 ID:KD7eREl5
>>229 超遅レスでスマンが、ダヴィッドにトロンボーン協奏曲なんてあるのは知らなかった・・・
237 :
名無しの笛の踊り :2006/04/06(木) 21:58:53 ID:DGUDBbZ8
>>234 Op.56, Op.58, Op.60, Op124-2
を収録してるCDを聴いた。
独語でペダルフリューゲルのための作品全集と銘打っている
(ARS38 011)。
238 :
タミーノ :2006/04/09(日) 15:04:16 ID:pfV0pN6s
シュポア作曲のジングシュピール『Zemire und Azor(美女と野獣)』 (1819)は、E・T・Aホフマンの『ウンディーネ』(1816)や ウェーバーの『魔弾の射手』(1821)と同様、当時流行した魔法オペラ の一種のようだ。彼が理想としたモーツァルトを思わせるアリアもある が、高音域を多用するイタリア様式の影響は薄くなっていて、華やかな 高揚感というのはあまりない。でも個人的には『ウンディーネ』よりは 良い出来だと思う。 ドイツ的という意味ではフリードリヒ・シルヒャー(1789〜1860)作曲 の『ドイツ民謡集』なんかも当然そういう方向性。リートや アイヒェンドルフの詩の世界とかが好きな人にはお薦め。
フリードリヒと言えば、ARTENOVAのゲルンシュハイムの交響曲集は、 なかなか良い買い物だった。
240 :
名無しの笛の踊り :2006/04/14(金) 20:44:10 ID:71zavFEi
モシェレスのピアノ・トリオ、最近気に入ってます。次はピアノ協奏曲に 挑戦ってところかな。
241 :
名無しの笛の踊り :2006/04/16(日) 11:27:57 ID:twBCC3ZV
フンメルによる「ジュピター」他モーツアルトの交響曲室内楽編曲を聴きました。 ハイドン交響曲のザロモンによる室内楽版よりもピアノが活躍する点でも、 よりスケール大の編曲で、原曲の陰影も良く表現されていたと感じました。
242 :
タミーノ :2006/04/16(日) 17:23:16 ID:agmevKEd
NAXOSで出してるフンメルの室内楽曲集、凄くイイっ! どうせモダン楽器の演奏なんだろ、とナメていた自分が甘かった。 ピリオド楽器の良質な演奏じゃんこれ。スタンデイジも弾いてるし。 でも、いちばん驚いたのはフンメルの作品の出来の良さ。同時代の 同ジャンルの作品中最高の出来だと思う。Hyperionでは昔からOp.30の 3曲の弦楽四重奏曲が出てるけど、これも早くピリオド楽器での盤を聴き たくなる。 ところでマンハイム楽派の最後のほうの世代の作曲家、 ペーター・フォン・ヴィンター(1754〜1825)の メロドラマ『マホメットU世』(1817)のマルコポーロ盤を注文した んだけど、これ聴かれた人ってこのスレにいますか? ヴィンターは師のフォーグラーと同様、ベートーヴェンに先駆けて 声楽付きの交響曲を作曲したことで有名だが、この人の創作の中心はオペラ だったようですね。でも、どんな作品かちょっと想像がつかない。
243 :
名無しの笛の踊り :2006/04/16(日) 21:51:27 ID:BHqH4+JH
>>241 モーツァルトの6大交響曲のピアノ,フルート,ヴァイオリン,チェロの四重奏への
編曲は,フンメル版とクレメンティ版と2種存在するようだ。クレメンティが
1815-20年ごろに編曲し,フンメルは1823年頃らしいから,フンメルのほうが後になる。
楽器編成も同じで,アレンジもあまり違わないから,フンメルはクレメンティ版を
参考にしたのではないかと思う。現在クレメンティ版全6曲(Agora)が入手困難なのが
残念だ。
244 :
名無しの笛の踊り :2006/04/17(月) 20:00:51 ID:zihdeSwx
Chandosの新譜のOp.116の幻想曲とフンメル最後の作品番号のOp.127のロンドは、曲調が対極にあるけど、 彼の頂点といえるのでは。 Op116はウェーバーのオペロンからテーマをとった派手なパフォーマンスの作品で、Op.127は小編成ながら もろロマン派的、というかショパン的な作品で、これもピアノは難しそう。 Op127の方が好みですが、すばらしいですよ。ほんとに。 フンメルの話題が増えてきて、ちょっと嬉しいかも。
245 :
名無しの笛の踊り :2006/04/20(木) 20:33:42 ID:sTzlk9+a
フンメルを最初に聴いたのはハイペリオンのピアノ・セプテット1,2番。 小型ピアノ協奏曲って感じでした。最近、聴いてないの探してみますか。
246 :
坂本9 :2006/04/23(日) 14:38:48 ID:bHPRruDp
フンメルの解説サイトってないのかな?結構、多様で興味深い、この人。
247 :
名無しの笛の踊り :2006/04/23(日) 22:18:22 ID:ha6tFcNx
>>245さん 鰤のセット物の「ロマンティック・アンサンブル」6枚組に収録されてます。 シュポア、ベルワルドもあり。
248 :
名無しの笛の踊り :2006/04/25(火) 22:18:37 ID:acRbRVZ1
岩田隆『ロマン派音楽の多彩な世界』朱鳥社をざっと拾い読みした。 フェリシアン・ダヴィードやレイエルのオリエンタリズム音楽の章や ロージャヴォルジ,エルケル,モショニ,ヨアヒム,フバイなどの ジプシー音楽を素材にした作曲家の章が興味深かった。 なかなか面白かったが,残念ながらドイツロマン派の話はほとんどなかった。
249 :
名無しの笛の踊り :2006/04/29(土) 15:51:51 ID:UXh0QlIe
フランツ・クサヴァー・シャルヴェンカの室内楽がなかなかよろしい。 有名ではないが、名作クラス。
250 :
タミーノ :2006/04/29(土) 18:14:26 ID:BS1CwTnt
シャルヴェンカとバルギールを混同してた。全然名前似てないのに。 昔オリンピアかどこかでポーランドの耳慣れない名前の作曲家 (1850年代生まれだったと思う)のピアノ四重奏曲を聴いて、 あまりの旋律の美しさに仰天した記憶がある。比喩的に言うと ブラームスを超美男子にしたような作風。そのCD埋もれて見つからない んだけど、もしかしてそれがシャルヴェンカか? 名前はともかく姓はスラブ系っぽいし。
251 :
名無しの笛の踊り :2006/04/29(土) 18:53:52 ID:Wq/OOUU+
私はお兄さんのフィリップ・シャルヴェンカの方が好き
252 :
249 :2006/04/29(土) 19:36:03 ID:UXh0QlIe
>>250 その可能性あります。
ブラームスよりメンデルスゾーンに近いかもしれない。
紛れもなく超一流の室内楽作曲家。
ピアノ協奏曲がいいと言うやつがいたけど、おれは知らない。
>>251 お兄さんとは知らなかった。
253 :
名無しの笛の踊り :2006/04/29(土) 21:26:33 ID:1iaCExXK
>>250 ひょっとしたら,ノスコフスキ(1846-1909)のピアノ四重奏曲かもしれませんね。
この人はシマノフスキの師匠で,交響詩「草原地帯」Op.66とピアノ四重奏曲p.8
あたりが比較的知られています。ピアノ四重奏曲はまさしくブラームス風の
作品で,特に第2楽章の美しさは筆舌に尽くしがたいものがあります。CDはOLYMPIA
(OCD381)だし,この曲の可能性が高いと思います。なお,F.X.シャルヴェンカの
ピアノ四重奏曲だと,Collinsからかつて出ていましたが,OLYMPIA盤はなかったのでは
ないでしょうか。
なお1850年代生まれということが引っかかるのですが,ピアノ五重奏曲ならばやはり
ポーランドのザレンブスキ(1854-1885)の名品がありましたから(OCD383),そちらかも
知れませんね。
254 :
249 :2006/04/29(土) 21:51:33 ID:UXh0QlIe
フランツ・クサヴァー・シャルヴェンカなら1850年ポーランド生まれで OLYMPIA盤は知りませんが、 ピアノ四重奏曲の入ったCDが現在Hyperionから出てます。
255 :
253 :2006/04/29(土) 22:54:19 ID:1iaCExXK
>>254 Hyperion盤はかつてのCollins盤の再発で,演奏は同じものです。
250が昔聴いたと書いていたので,可能性としては旧版のことだろうと
思ったもので,あえて旧レーベルを書きました。
256 :
タミーノ :2006/04/29(土) 23:09:50 ID:BS1CwTnt
思い出したっ!たぶんノスコフスキ 皆さん教えてくれてありがとう!! 第2楽章がびっくりするほど美しかった。 ヴィーンで音楽の勉強をしたと書いてあった気がする。 シャルヴェンカのほうもこんど聴いてみます。
257 :
os :2006/04/30(日) 10:14:46 ID:pbX6gSp/
昨日の速いペースの書き込みに驚いています。 ブリリアント盤のヘラー練習曲集、キルヒナーのaulos盤ピアノ曲「夜の情景」と ピアノトリオ「ノベレッテン」など聴きました。 ヘラーはメンデルスゾーンの無言歌とシューベルトのレントラーなどを思わせるもので、 1,2分程度の曲が40トラック2枚組です。 速めの曲が続き、歯切れがあり清々しい気分に浸れます。 キルヒナーは明白にシューマン風ですが、「夜」の冒頭など不思議なうごめきが表現され、 当時としてはインパクトあったと予想されます。緩急のバランスも良いです。 ノベレッテンはバッハの賛美歌の引用に近い部分などあり、格調高くかつリズミックです。 ANTES盤で聴ける「色とりどりの作品」と共に、トリオによる小品集として気持ちの良いものです。 革新部分は期待できないですが、シューマンの亜流劣化と片づけるには惜しい、 洗練と言いたい部分ありです。
258 :
坂本9 :2006/04/30(日) 10:21:14 ID:WZZvo1wP
タミーノさん シャルヴェンカは、一時どこかのレーベルから、ピアノ曲のCDが何枚か出てましたよ。
シャルヴェンカのピアノ曲なら、Hyperionの廉価レーベルHeliosですね。
260 :
坂本9 :2006/05/01(月) 09:52:57 ID:0tmior6d
>>259 今アレ?っと思って調べてみたら、前COLLINSから出てたのが、レーベル変わって再発したんですね、情報ありがとうございます。
261 :
タミーノ :2006/05/02(火) 15:12:43 ID:WATa5Cm7
>>257 ヘラーってメンデルスゾーンの友人でピアニストの
フェルディナント・ヒラーと同一人物ですか?もしそうなら買わねば。
鰤はメンデルスゾーンの合唱作品全集(と言っても教会音楽のみ)と
シューマンの世俗合唱曲全集が貴重で演奏も悪くなかったな。
最近聴いた浪漫派時代のピアノ曲は、アルカンの
ピアノソロのためのサンフォニーOp39を含むHyperion盤と
アドルフ・フォン・ヘンゼルト(1814〜1889)の練習曲を含む、
これまたHyperion盤ぐらい。特に後者は印象が薄かった。
>>261 鰤はシューマンの世俗合唱曲集も出してたのか。同じ合唱団かな?
263 :
名無しの笛の踊り :2006/05/02(火) 15:22:41 ID:+5U+S3eo
シャルヴェンカはずっと昔LPでピアノ協奏曲を聴いたことがある。 確か、モーツアルトの20番に似ていたような記憶が。オーケストラ はハンブルグ交響楽団だったと思う。
264 :
坂本9 :2006/05/02(火) 17:34:40 ID:8RHPXuRP
タミーノさん 紛らわしいですが、ヒラーとへラーは別人です。
265 :
坂本9 :2006/05/02(火) 17:40:21 ID:8RHPXuRP
266 :
タミーノ :2006/05/02(火) 18:30:37 ID:WATa5Cm7
>>264 ,265 情報ありがとうございます。どっちにしても興味深い
作曲家ですね。
>>262 メンデルスゾーンの合唱曲集とは別の団体のようです。
メンデルスゾーンの合唱曲というと、無伴奏の世俗合唱曲を収録した
TACET142が良かった。類似盤がなく貴重だとおもう。
Op41は、似た旋律をアドルフ・フレドリク・リンドブラード(1801〜1878)
の同種作品でも聴くことができ、ちょっと驚いた。
267 :
名無しの笛の踊り :2006/05/06(土) 17:44:20 ID:dL4oivoM
最近ユリウス・レントゲン(レントヘン)の新譜が怒涛のように出だして,買うのが 追いつかない。ヴィオラソナタ集(Etcetra),チェロソナタ集(Ars,これはVol.2), 弦楽四重奏曲集,交響曲集,ピアノ四重奏曲他など(いずれもCobra)。グリーグと ヨハンセンの弦楽四重奏曲の余白にも珍しい小弦楽四重奏曲(Quartettino)が入って いたりするのも出た(Challenge)。それにしてもこの人は多作の上に作品番号のない曲も多く, どこかにきちんとした作品表はないものか。
268 :
タミーノ :2006/05/06(土) 19:07:49 ID:pAbmHi46
ユリウス・レントヘン(1855〜1932)って満州事変の頃まで 生きてるんだよね。この人の経歴からいって、アカデミックで保守的な 作風、つまりフックスやイェンナーと同様、ブラームスらの路線の継承 という感じなのかな。何かのソナタを聴いた記憶はあるけど、 楽想が思い出せない。1920年頃とかでもそういう作風だったんだろうか。 ブルッフやライネッケが20世紀初頭に書いた作品だと、前衛とは無縁な、 相変わらずの浪漫派そのものの作風で、ちょっと安心してしまう。 レントヘンはライプツィヒでライネッケにも師事してるしどうなんだろ。
>>268 その通り、ライプツィヒ楽派保守本流ど真ん中。
270 :
タミーノ :2006/05/06(土) 21:40:46 ID:pAbmHi46
>>269 ありがとうございます。なら自分も好み。
そういやこの人の奥さんも女流演奏家・作曲家だったような。
記憶違いかもしれないけど。
>>270 奥さんは知らないけど母親がピアノ弾きで父親がゲヴァントハウス管のコンマス。
272 :
名無しの笛の踊り :2006/05/08(月) 13:47:24 ID:qb9bmvWw
273 :
267 :2006/05/09(火) 16:43:24 ID:RPihyiwx
272さん,情報ありがとうございます。 すばらしい公式サイトがあったのですね。 作品数は予想以上に膨大で,こりゃ全体像を知るほどに聴くのは大変だ。 ピアノ五重奏曲のCDが気になりましたが,どうやら演奏団体に問い合わ せてみるしか入手方法はなさそう。ドレーゼケの室内楽のときのように, また小切手とかの郵送だと高価なものになってしまうかな…。
274 :
名無しの笛の踊り :2006/05/11(木) 09:01:42 ID:h8ngnu0U
>>207 モシェレス&フンメルのチェロソナタ集聴いた。モシェレスはこれが初CD化(と思う)
とは信じられないメンデルスゾーン風の旋律がチャーミングな佳作。特にバラード
と題された第3楽章のドヴォルザークを思わせるメロディは一度聴けば忘れがたい。
このソナタは第2番だそうだが,第1番も是非聴きたいものだ。
フンメルのほうはよく知られた名曲だが,競合盤に比べてこの演奏を一押しする気には
何となくならない。
275 :
名無しの笛の踊り :2006/05/11(木) 23:13:20 ID:YzD2HptC
今日の朝日新聞の夕刊にラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンの記事が載っていた。
276 :
タミーノ :2006/05/14(日) 11:55:47 ID:pO9soXHC
ユリウス・レントヘンの父、エンゲルベルトはオランダ出身で 271さんも書かれているように、あのダーフィトの後任者として、 ゲヴァントハウスの首席奏者になってるね。 で、ユリウスの奥さんアマンダ・マイエル・レントヘン (1853〜1894)はスウェーデンの人で、やはりVL奏者・作曲家だった らしい。自国のほかライプツィヒ音楽院で学び、そのヴァイオリン協奏曲 はライネッケの指揮で初演されたそうな。 ヴァイオリン・ソナタの音盤があり、作風はライプツィヒ楽派 らしい美しい音楽だとか。 イグナツ・モシェレスはChandosでピアノコンチェルトの全集 があると思うが自分は聴いてない。古い録音で3番だけ聴いたこと がある。この人もメンデルスゾーンに近い人だから興味深いのだが、 最近古典派の世界初録音ものを漁っていて、そっちまで買う余裕ないな〜 274さんお薦めの音盤やEUFODAで出してるピアノ作品集は聴いてみたい。
277 :
名無しの笛の踊り :2006/05/14(日) 15:17:48 ID:wSh3LLR3
モシェレスのピアノ協奏曲はまだコンプリートな全集はないですが、Hyperionで全集計画が進行中です。
278 :
タミーノ :2006/05/14(日) 20:27:17 ID:pO9soXHC
>>277 失礼でした。Hyperionですね。
ライネッケの交響曲No2、3が手元にあったので、うっかり
しました。Hyperionで最近聴いたのはアンリ・エルツのピアノ協奏曲
だけど、個人的にはショパンやリストよりずっと良いと思う。
279 :
名無しの笛の踊り :2006/05/14(日) 23:22:16 ID:wSh3LLR3
「ヘキサメロン」の作曲者でピクシスのピアノ協奏曲だけがまだCD化されていないのではないか?
280 :
名無しの笛の踊り :2006/05/15(月) 09:47:16 ID:4JdnZHXn
>>279 ベルリーニの「清教徒」の行進曲にリスト、タールベルク、ピクシス、エルツ、チェルニー、ショパン
が変奏曲を提供して作った合作変奏曲「ヘキサメロン」にかかわった6人のうち,フンメルの弟子
ピクシス(Pixis)はまだほとんど録音がないですね。「ヘキサメロン」が2種ほどあるほかは,
CDはオルガンの小品とオーボエソナタが2種くらいでしょうか。あと,この人はディアベリのワルツの
変奏曲にも確か顔を出していましたね。
エルツの協奏曲もHyperionでリバイバルしたから,いつかはピクシスのピアノとヴァイオリンと弦楽の
ための二重協奏曲なんかも録音されるかも知れません。
>>277 モシェレスはHyperionの3枚で1-7番までの協奏曲が出ましたが,このシリーズまだ未完なのでしょうか。
281 :
名無しの笛の踊り :2006/05/15(月) 23:06:36 ID:qPfzF6IN
クラリネット五重奏曲を聴いて興味を持ったのですが、フックスのおすすめCDってありますか?
282 :
名無しの笛の踊り :2006/05/16(火) 08:57:15 ID:awt6EOju
>>281 室内楽はどれもいいよ。チェロソナタ(Marco Polo)とヴァイオリンソナタ(Thorofone)
は特に素晴らしい。クラリネット五重奏曲が気に入ったなら,弦楽四重奏曲(MD+G)や
ピアノ四重奏曲(Thorofon)も良いかも,
283 :
267 :2006/05/17(水) 21:23:47 ID:1U6eOyRb
レントヘンのピアノ五重奏曲,問い合わせのメールを演奏団体のアマルディ・ ピアノ五重奏団に送ったがなしのつぶてだったので,こりゃ黙殺されたと 思っていたら,何と突然CDが届けられた。 1枚はマルティヌーの第1番とレントヘンのイ短調作品100の組み合わせで, これはCD-Rだった。収録時間も40分を切っているので,なんだか物足りない。 もう1枚はドヴォルザークの第2番とレントヘンの"Sentendo Nuova Forza"と 題されたト長調の曲の組み合わせで,こちらはCDだが,英語のライナーがない。 2枚で代金30ユーロを銀行口座に送金しろと言っているので,その手数料が 結構かかりそうだ。いま作品100の方を聴いているが,シューマン風のほの暗さ が漂う,ロマン派本流の流れを汲んだなかなかの名品だ。いずれCobraあたりから リリースされるかも知れないが,今はこの曲の音盤はこれが唯一なので貴重だ。
284 :
名無しの笛の踊り :2006/05/19(金) 15:58:34 ID:5xOuuRP+
>>208 >>231 オンスロウの弦楽五重奏曲はそれ以外にも
作品18がオックスフォードQの演奏でカールトン・クラシックから
作品78-1が演奏者は忘れたがCHARLINからリリースされているはず.
285 :
名無しの笛の踊り :2006/05/19(金) 22:47:51 ID:rj58SqUQ
ゴルドマルクのピアノ作品全集のVOL.1を聴いた。どれも世界初録音だ。どれもチャーミングな小品だ。もっと聞かれるべき作品。
286 :
タミーノ :2006/05/20(土) 11:11:44 ID:DrIWfNZ6
ヨアヒムと同世代のカール・ゴルトマルク(1830〜1915) の器楽作品は、今までヴァイオリン協奏曲や交響曲の録音が あり、この人自身はVL奏者だったような気がするけど、 ピアノ作品の音盤って貴重ですね。 ピアノ曲というと、久しぶりに、オリンピアで出てた 『ロシア貴族のサロン音楽』とOPUS111で出てた『ペテルスブルクの 宮廷音楽〜ピアノ曲篇』を聴いた。似たような趣向の音盤で、 ロシア人作曲家を含め、その作風は極めて洗練されている。 英国人が腰を抜かし、西欧以上に西欧らしいと言われた壮麗な都市 ペテルスブルクの栄華の片鱗が感じられるかも。 この両盤に作品が入っているヨハン・ヴィルヘルム・ヘスラー (1747〜1822)は19世紀初頭のロシア宮廷のピアノ音楽では大物だった らしいけど、のちのベートーヴェンのソナタに似た楽想が出てきて ちょっと驚く。OPUS111の音盤にはフィールド、 グリンカなど知名度の高い作曲家も入っている。だが、 今は両盤とも入手困難か。
287 :
名無しの笛の踊り :2006/05/20(土) 15:05:13 ID:KyiqUE5H
GLINKA,FIELD,LIZOGUB,LASKOVSKY,HASSLERといった珍しい作曲家の作品が出てきますね。
288 :
タミーノ :2006/05/21(日) 12:29:15 ID:/L78+g+7
ペーター・フォン・ヴィンター(1754〜1825)作曲の 悲劇的メロドラマ『マホメット』(1817初演) を聴いたが、いい意味で予想と異なり大収穫だった。 ジーモン・マイヤー(1763〜1845)のように完全にイタリア化 したわけではなく、マンハイムやミュンヘンで活躍してたヴィンター がスカラ座から作曲依頼されたというのがまず興味深い。 台本はイタリア語だが、ありがちなセリアとは異なって合唱が多用されて いて、フランスのトラジェディ・リリクっぽい要素があり、そこが特に 面白い作品だった。1817年中45回上演されたらしいから、成功作といって よいと思う。ロッシーニも1820年に『マホメット2世』を初演してるが、 この種のテーマはエジプト物と同様、当時の異国趣味の一環か。 あの『魔笛』の続編としてシカネーダーが1798年に上演した ジングシュピールに『迷宮』という作品があるが、その作曲者が、 他ならぬこのヴィンター。マンハイム楽派出身でサリエリにも師事 したことがあるという経歴や、合唱付き交響曲の最初期の作曲者の1人 であるなど、興味の尽きない作曲家といえる。
289 :
名無しの笛の踊り :2006/05/22(月) 09:19:06 ID:cIFtB3+C
Naxosから興味深い新譜案内が2つ。延期になっていたライネッケの協奏曲集と ブラームスの4手ピアノ作品集Vol.16。後者はまだ作品が残っていたことに驚くが、 今回は他人の作品のデュオ編曲で、シューマンのピアノ四重奏曲、ヨアヒムの 「ハムレット」序曲、そしてシューベルトのD.366,814の計20曲の舞曲。 アメリカが7月の新譜なので、日本は8月か。なおヨアヒムの序曲の編曲はあと2曲 あるようだから、Vol.17も期待できる。
290 :
名無しの笛の踊り :2006/05/22(月) 16:48:10 ID:liBa+sFx
あと2曲とは、 ヨアヒム/「デーメトリウス」序曲の2台ピアノ用編曲(1856年) ヨアヒム/「ヘンリー四世」序曲の2台ピアノ用編曲(1855年) ですね。
291 :
名無しの笛の踊り :2006/05/23(火) 21:45:52 ID:l6uEmz+p
>>289 ブラームスの四手ピアノ作品集Vol.16。
面白そうですね。
あのシリーズは楽しみにしています。
ヨアヒムの曲も(四手版は)おそらく世界初録音でしょうね。
ドイツレクィエムとセレナードのピアノ版は良かったです。
こんなマニアックな企画、Naxosでしか出来ないでしょうね。頭が下がります。
292 :
名無しの笛の踊り :2006/05/23(火) 21:48:01 ID:l6uEmz+p
293 :
名無しの笛の踊り :2006/05/23(火) 22:35:38 ID:ExPWUoD5
数あるマニアックな企画の中で、NAXOSに採用されたら、その企画はほぼ成功ですね。
294 :
名無しの笛の踊り :2006/05/24(水) 21:44:28 ID:So/PaIdi
>>290 ヨアヒムの序曲は、「ヘンリー4世」作品7と「ハムレット」作品4のCDはあるようですが、
グリム原作の「デーメトリウス」作品6の音源は見かけないですね。この際Naxosは原曲も
セットで録音してくれませんかね。
295 :
名無しの笛の踊り :2006/05/24(水) 21:57:02 ID:scYhP2rw
それってどこのレーベルのCDですか?いまでも入手できますか?
296 :
294 :2006/05/24(水) 22:03:19 ID:So/PaIdi
「ハムレット」は普通にNaxos盤があるけど、「ヘンリー4世」はCarlton Classics盤だから、 残念ながら入手困難ではと思う。
297 :
名無しの笛の踊り :2006/05/24(水) 22:11:45 ID:scYhP2rw
では、NAXOSにこうご期待ということで。 ちなみにNAXOSのブラームスピアノ連弾曲全集を出すと発表になったのが、確か1996か1997年だと思う。 いまでは廃刊になってしまったIN-TUNEという雑誌で読んだ記憶がある。 今NAXOSで注目の全集企画といえば、やはりフェルディナンド・リースのピアノ協奏曲全集シリーズか?
298 :
名無しの笛の踊り :2006/05/25(木) 09:00:46 ID:BP4ZuEob
なるほど、ブラームスのピアノ連弾曲シリーズは企画発表からでも10年ですか。 良くぞここまでやってくれました。リースのピアノ協奏曲やシリーズとは 銘打っていないけどフンメルの一連の作品のリリース継続を願ってやみません。 Marco Poloのシュポアの弦楽四重奏曲はあと一歩なのだから、なんとかがんばって欲しい。 第32回木曽音楽祭の案内が届いた。今年も素晴らしいプログラムに思わず行きたくなる。 特に最終日(日曜のマチネ)のコンサートはライネッケの八重奏曲に、バルギールの弦楽八重奏曲!!!、 そして何とクルークハートのピアノ三重奏曲!!!!。バルギールは前スレでも話題となったが、滅多に 聴けないメンデルスゾーン風の名品。そしてアウグスト・クルークハート(August Klughardt 1847-1902)にいたっては、Sterlingの管弦楽曲集以外には一部の室内楽曲がちらほら出ているだけの ドイツ19世紀末のどマイナー作曲家で、ピアノ三重奏曲変ロ長調作品47はCDもないと思われる (CHANDOSから出ている曲はたぶん別の曲)。ここは演奏会のライブCDを製作しているので、是非とも この日のものはお願いしたい。
299 :
名無しの笛の踊り :2006/05/25(木) 22:29:42 ID:gYocgoKk
いやー、実にレアな情報ですね。つい「木曽音楽祭」で検索しちゃいましたよ。だれかほかにレアな情報ありませんか? シュポアはたぶん最後までいくでしょう。フンメルはシャンドス&ハワード・シェリーががんばっていますよ。
300 :
名無しの笛の踊り :2006/05/25(木) 22:37:38 ID:gYocgoKk
そのCDはどうやって手に入れるのですか?
301 :
298 :2006/05/25(木) 23:06:53 ID:K24tzjWU
302 :
名無しの笛の踊り :2006/05/25(木) 23:27:08 ID:gYocgoKk
収録曲目をみましたが、それほどレアではないように思えるのは私だけ?
303 :
名無しの笛の踊り :2006/05/26(金) 23:07:06 ID:WiSqPgvt
いや、すごいレアモノですよ。
304 :
名無しの笛の踊り :2006/06/01(木) 17:49:47 ID:VKvtXfyZ
Tudorからラフのヴァイオリンソナタ第2番と第5番の入った1枚が出るようだ。第5番は 初CDと思われ,これでcpoの録音と併せて全5曲が聴ける。 Auris Subtilisからはキルヒナーのピアノ四重奏曲Op.84そのほかの入ったCDが出る。 これもきわめて貴重なレパートリー。 HungarotonからはF.E.フェスカ(父のほう)の弦楽四重奏曲集が出る。スレ違いだが, 同じくリリースされるグリエールの弦楽四重奏曲第1番,第2番もうれしい。
305 :
タミーノ :2006/06/01(木) 22:10:20 ID:hrMwy4AS
プロイセンの宮廷建築家シンケル(1781〜1841)は、 ギリシア様式からゴシック様式までの建築を自在にこなしたほか、 多くの舞台画も手がけ、特に『魔笛』の1815年ベルリン上演時の舞台画 が有名ではある。で、彼は1820年頃『アルミード』の舞台画も制作し、 これがまた魅力的なんだが、音楽の作曲者がよく分かんない。 まさかこの時代にリュリの同名作を上演するとも思えず、グルックも 可能性は低そう。この時代にアルミードを作曲しベルリンで上演しそうな パエールやスポンティーニの作品を調べても、アルミードは無いもよう。 ロッシーニが1817年に初演した『アルミーダ』のフランス語版があるなら その可能性が高そうだが、イマイチ謎。御存じの方いたらご教示願いたい。 ちなみにシンケルはメンデルスゾーン家にも出入りしており、 メンデルスゾーンお得意の水彩画に影響を与えているようだ。
306 :
名無しの笛の踊り :2006/06/02(金) 18:36:45 ID:yfe6QTKg
グリーグの編曲、モーツアルトのピアノソナタ。これは珍盤です。 連弾や編曲ものに興味ある方は聴いたらよいと思います。ここまで 出すのっていう感じかな。
307 :
名無しの笛の踊り :2006/06/02(金) 20:32:14 ID:9lQGj/7h
それはレーベルはMD+Gですか?
リヒテル&レオンスカヤもあったよね
309 :
タミーノ :2006/06/03(土) 16:21:48 ID:o+FkJhd9
声楽の分野で有名なヨハン・ヴェンツェル・カリヴォダ (1801〜1866)の交響曲No.3をMDGの音盤で聴いた。緩徐楽章が まあ良いかなとは思ったが、全く記憶に残ってない。 あと、ヨーゼフ・ヴェルフル(1773〜1812)のOp.40(ケルビーニに献呈) とOp.41(ザロモンに献呈)の交響曲をCARO MITISの音盤で聴いた。 こちらは古典派マニアなら楽しめるはず。古典派交響曲の緩徐楽章って 意外に詩情あふれるロマンティックなものが多い。 でも文学史の時代区分なら既にロマン主義の時代だし、美術・建築でも 18世紀後半からロマン主義的傾向が強まってくるから、当然なのかも。 音楽史で定着してる雑な時代区分はおおいに再考の余地ありだとおもう。
310 :
名無しの笛の踊り :2006/06/04(日) 18:43:14 ID:KhBj+wVg
>>307さん。はいMD+Gです。 ゲルト・アルブレヒトがブンデスユンゲルO.とのARS盤にシュレーカー とルディ・シュテファンの曲が各1曲入ってるCDを発見。メインはドヴォ8。
311 :
タミーノ :2006/06/10(土) 12:54:56 ID:JMSAdErG
辺境国フィンランドの音楽界では主導的な地位にあった フレドリク・パシウス(1809〜1891)作曲のオペラ『ローレライ』 (1887)を聴いた(たぶん世界初録音)。 この作曲家はメンデルスゾーンと同じ年に、同じハンブルクで生まれた ドイツ人で、あのシュポアの弟子。マニアにとってはこの経歴だけでも 大いに興味をそそられる。しかも台本のオリジナルは、メンデルスゾーン がオペラ化を試みたが未完に終わったもの。 作風は、自分のようにワグナーふう、ヴェルディふう のオペラの両方 とも大嫌いな人間でも楽しめる、第3のタイプのオペラという感じ。 マイアベーア流のグランド・オペラとも違う。 和声は半音階的だが、ワグナーとその追従者たちのように斬新(不快?) ではなく安心して聴ける。合唱曲の幾つかは、古風な教会音楽のような 清々しさで、これがオペラなのか?と驚いてしまう。 ただ、1887年という時期にこの作風は、主流ではないことは確か。 マニアにのみお薦め。
312 :
名無しの笛の踊り :2006/06/10(土) 20:45:29 ID:247zl+Et
レーベルは?詳細を!
313 :
タミーノ :2006/06/11(日) 10:19:15 ID:wAKCMTMn
>>312 パシウスのオペラの話?
もしそうならスウェーデンのBISで出してる
BIS-CD-1393/1394 です。
BISもバッハ・コレギウム・ジャパンの録音などで今は
日本でも馴染みのレーベルですね。スレ違いだけど、
あのカンタータ全曲シリーズ(未完結)はマジでお薦めだと思う。
314 :
坂本9 :2006/06/11(日) 10:27:18 ID:zIqkkirR
ヴェルフルは以前、ピアノソナタを聴いた事があったが、なかなかよかった。 手がやたら大きく、生前はピアニストとしてベートーベンのライバル的存在だったらしい。
316 :
タミーノ :2006/06/16(金) 22:13:20 ID:l+OeE7ci
クラヴィーアの演奏でベートーヴェンの好敵手というと、 バッハの弟子のキルンベルガーに師事したシュタイベルト (1765〜1823)もいるね。ソナタの録音があるはずだが 、まだ聴いたことない。 この時期のピアノ曲も豊富な作品数が揃っているのに、 録音はまだまだ未開拓な感じ。ドゥシェク、ジャダン、 クレメンティ、フィールド、ツェルニー、フンメル、ピント、ヴォジシェク あたりはまとまった音盤があるが、この分野では大物といっていい ヨハン・バティスト・クラーマー(1771〜1858)の音盤は少ない ように思う。個人的にはOp.27のソナタあたり好みなんだけど。
317 :
タミーノ :2006/06/16(金) 22:40:38 ID:l+OeE7ci
と思ったら、練習曲以外にもソナタを集めた音盤 があるらしい。でもレーベル不明。 連投失礼でした。
318 :
os :2006/06/16(金) 22:53:52 ID:6lsrN5Cz
マイナーロマン派ピアノ曲の世界はまだまだ広大ですね。 何度目かですが、ヘラーピアノ曲感想で、cpoからの晩年作品集です。 同時期のキルヒナーが殆どシューマン成分で占められているのに対して、 ヘラーはショパンの影響も見られ、その点ではライネッケに近いです。 晩年作では緩急のバランスもよく、洗練されてます。 シューマン初期の幻想小曲集の主題による変奏曲は、 他のシューマンからの引用もあり、 シューマンの森の迷路を楽しむ時間を体験できます。
319 :
名無しの笛の踊り :2006/06/18(日) 17:19:29 ID:VnMyoYU8
最近、無名名曲を求めて、ネットで紹介されたマイナー作曲家の 作品をいろいろ聴いてきましたが、どれもいまひとつで、 やはり歴史の評価のフィルターというものは否定しがたいものが あるのだなとあきらめかけていましたが、今日このスレッドのおかげで とうとう本物の無名名曲作曲家に出会うことができました。 それはヨハン・ネポムーク・フンメルです。 この感激を伝えたくて、おもわず書き込みしてしまいました。 クラシック音楽聴き始めて35年以上になりますが、 わたしにとってこんな大発見はクラシック聴き初めのころの ブルックナー以来です。
320 :
坂本9 :2006/06/18(日) 17:41:12 ID:fCEBTkw5
フンメルは確かに不当に忘れ去られた作曲家の筆頭でしょう!
ライネッケってリンカーンに少し似てるね。
漏れもそう思ったよw
323 :
名無しの笛の踊り :2006/06/21(水) 18:12:59 ID:yRBXraZa
最近リリースされた、もしくはリリースされるCDでお勧めはなんですか?
324 :
os :2006/06/22(木) 12:36:59 ID:wHzcmLrB
325 :
名無しの笛の踊り :2006/06/22(木) 21:24:39 ID:VvAy6Uhb
cpoの新譜予告によると,オンスロウの弦楽五重奏曲Op.44がリリースされる。
これで
>>284 の情報を加えると15曲がCDで聴けるようになる。もう少しで半分だ。
おなじくカリヴォダの交響曲第5番と第7番も出る。第7番は初CDと思われる。
これで第3番と第6番を併せて,カリヴォダの交響曲は4曲が聴ける。
フランツ・クサヴァー・ネルーダ(1843-1915)という知らない作曲家のチェロ協奏曲が
全5曲,2枚組で出る。チェロ音楽好きには見逃せない企画だ。
最後にポーランドの夭折した作曲家ザレンブスキのピアノ曲集も出る。
次はぜひこの人の絶品ピアノ五重奏曲をお願いしたい。
326 :
坂本9 :2006/06/23(金) 17:48:11 ID:nxb2hBbX
>>324 wikiは私もよく利用させてもらってますが、内容濃いですよね!
>>325 ザレンプスキのピアノ五重奏曲って、以前レコード芸術で取り上げられてましたね。
>>321 ライネッケとリンカーンか・・・
どっちかって言うとフランクの劣化版のようなご面相>ライネッケ
328 :
名無しの笛の踊り :2006/06/24(土) 12:27:34 ID:wyOPiSFY
誰か知られざるロマンティックピアノコンチェルトのCDをご存知な方いらっしゃいますか?
hyperionのシリーズじゃダメなのか
330 :
名無しの笛の踊り :2006/06/24(土) 22:19:15 ID:wyOPiSFY
もっとレアなCDを知っている方おりませんか?
331 :
名無しの笛の踊り :2006/06/24(土) 23:57:45 ID:hSRC1Xux
すべて前スレで既出だが, ボンテンポ(Portugalsom),スタンダール=ベネット(Lyrita), レンバ(FINLANDIA),レーヴェ(KOCH),O.マリング(dacapo) あたりは?
332 :
名無しの笛の踊り :2006/06/25(日) 08:48:28 ID:SbpfdZYG
そのCDは、今でも入手できますか?
333 :
坂本9 :2006/06/25(日) 11:03:47 ID:APLlKevL
>>330 以前、「VOX」というレーベルから色々出てたけど、もう手に入らないかな・・・
334 :
タミーノ :2006/06/25(日) 11:18:58 ID:xVzauFqy
ネルーダって作曲家は前古典派時代にもいたような。
>>328 ライネッケ、ヘルマン・ゲッツ、スタンフォード(1852〜1924)
とかのピアノ協奏曲じゃあスレ的にはレア物ではないよね。
多分他スレで既出だろうし。
北欧の、BISみたいなメジャーでなくて、自国の作曲家の曲ばかり
リリースしてるマイナーレーベルあるよね。PropriusとかDanacord
とか。他にもあるけど。この手のレーベルの、世界中で100枚以下しか
売れなさそうなCDから探すと結構レアなんでは?
ヴァイセ、ゲーゼ、ハートマン等国内ではメジャーな人だけでなく、
自国でも忘却の彼方な人たちの曲が録音されてるよね。
古典派だと最近は世界初録音ものも多いのでレア物が豊富。
既出だが、ヴィルムス(1772〜1847)とフォードル(1768〜1846)
のピアノ協奏曲(たぶん世界初録音)を収録したAlpha052なんかもある。
リリースは最近だが早めに買わないと廃盤になりそう。
335 :
名無しの笛の踊り :2006/06/29(木) 21:02:28 ID:bw+sKX0v
ほかにはありませんか?
336 :
名無しの笛の踊り :2006/06/29(木) 21:44:55 ID:v1S+p5wb
ハンス・フーバーのピアノ協奏曲はかつてosさんが聴いたと、書かれていません でしたっけ?
337 :
タミーノ :2006/06/29(木) 22:52:31 ID:h1dAmPgq
マイナーではないけど、 ロシアのアカデミックな作曲家ルービンシュタインのピアノ協奏曲も 4曲ほどあるよね。CD持ってるけど今すぐには見つからずレーベルも 忘れてしまった。でも3番か4番かは、ライプツィヒ楽派に近い作風 で質的にも佳作だと思う。 あとジョン・フィールドの5曲のうちいくつかはNAXOS盤や オケがコンチェルト・ケルンの盤があったはず。コンチェルト・ケルン はサリエリやステファンやドゥシェクのピアノ協奏曲も録音してた。 今は入手可能かどうか不明。サリエリ+ステファンはTeldecから、 ドゥシェクはCAPRICCIOから。
338 :
名無しの笛の踊り :2006/06/30(金) 08:18:05 ID:0DxZiQ+n
若干の訂正を。 ルビンシテインは番号付が5曲で,それ以外にピアノと管弦楽のための曲が コンツェルトシュトゥック,ロシア奇想曲,幻想曲とありますね。 フィールドは7曲で,全曲がCHANDOSから,1-6番はNAXOSからも出ています。
339 :
タミーノ :2006/06/30(金) 22:14:43 ID:09BjFP9c
>>337 ご指摘ありがとうございます。うろ覚えのいい加減な話で失礼でした。
ということは、自分が佳作だと思ったのは4番かも。
そういうとNAXOSではベルワルドやタールベルクのピアノ協奏曲も
ありますよね。あとスプラフォンかどこかでライヒャ(レイハ)の
ピアノ協奏曲ってあった気がするが・・・
メジャーで恐縮ですが、個人的にかなりお薦めなのが、メンデルスゾーンが
10代で作曲したイ短調と、VLとPがソロ楽器のニ短調。
特に後者はまさに隠れた超傑作だと思う。18世紀後期の疾風怒濤の
直系子孫のような音楽で、妖美さすら感じさせる。19世紀初期に
流行した耽美的ゴシックホラー小説のBGMにぴったりな雰囲気の曲。
うつくし過ぎるっ!!
NAXOS盤もあるかもだが、演奏は断然TELDEC盤(0630-13152-2)。
上記2曲のカップリング。国内盤は発売後すぐ廃盤になったような気がする
が、輸入盤なら今でも入手可能かも。
曲・演奏ともに絶品なのにあまり話題にならなかったのが凄く不思議。
340 :
名無しの笛の踊り :2006/07/01(土) 17:59:20 ID:4ymVROtp
>>311 ローレライはブルッフも同じ台本でオペラを作っている
341 :
タミーノ :2006/07/02(日) 12:11:12 ID:qjU8ULeC
ブルッフの『ローレライ』は改訂版がちょうど1887年頃の完成 だったような。器楽曲ではライプツィヒ楽派に近い作風のブルッフが、 どんなオペラを書いたのか興味深いけど、聴いたことないな〜 ライネッケの『マンフレート王』なんかと似た作風なのかな。
ブルッフスレ落ちました…
343 :
os :2006/07/04(火) 00:10:49 ID:SA2PDMRc
ブルッフの『ローレライ』は序曲のみebs盤で聴きましたが、 ライネッケの『マンフレート王』序曲に、冒頭の朝靄から目覚めるような部分や、 次第に豊かな歌謡性が盛り上がるところなど雰囲気が似てます。 師弟ですので似て当然かもしれませんが、作曲は弟子のブルッフが先のようです。 違いは、ブルッフのほうが大らかでゴージャスで暖色系の響きがあり、 ライネッケには疾走感があり、クールで幽玄な感じがあることでしょうか。 二つの序曲では時間的にも2倍あるライネッケの方が充実してます。
344 :
タミーノ :2006/07/04(火) 21:11:32 ID:fDyQK+I5
>>343 貴重なお話ありがとうございます!!私はブルッフのほうは
未聴です。
ちなみに全曲盤は両者ともないのかな?
ライネッケといいブルッフといい浪漫派の理解に不可欠な重要人物
のオペラぐらいは是非復活して欲しいです。
345 :
os :2006/07/04(火) 23:32:26 ID:SA2PDMRc
ゲーツには「じゃじゃ馬ならし」の全曲盤があるのに、 3Rやブルッフにはオペラが全曲がないですね。 ブルッフにはオラトリオは幾つか録音あるようです。 ライネッケとブルッフの師弟は、交響曲3曲、多くの協奏曲、保守的作風、 多産傾向など、共通点は多いですね。強いて言えば、 ライネッケはシューマンに、ブルッフはメンデルスゾーンに近い響きを感じる瞬間が多いです。
346 :
名無しの笛の踊り :2006/07/11(火) 08:51:09 ID:fPjE1obX
マルトゥー(Henri Marteau, 1874-1934)を聴いたことがある人いませんか。 弦楽三重奏曲やチェロ協奏曲が出ているみたいですが。
347 :
坂本9 :2006/07/11(火) 17:06:56 ID:HlduZTei
マルトーって作曲もしてたんだ・・・
348 :
名無しの笛の踊り :2006/07/11(火) 18:49:19 ID:jrDQRMaR
ぜひ、聴いてみたいですねえ。CDの詳細を教えてください。
349 :
346 :2006/07/11(火) 22:31:45 ID:fPjE1obX
350 :
名無しの笛の踊り :2006/07/13(木) 21:50:10 ID:SLbANVrh
>>345 ライネッケもブルッフもバイオリン協奏曲をヨアヒムに献呈している
ブルッフのバイオリン協奏曲1番は
なかなか演奏してくれないので別人が初演を担当、
サラサーテが演奏することにより有名になった
そういえばメンデルスゾーン・シューマン・ブルッフ1番・
ドボルザーク・シベリウスのバイオリン協奏曲は
短調の1楽章、下属調の2楽章、同名長調の3楽章という構成で
アタッカで繋がれ、終楽章に民族音楽を使用している点が似ている
シューマン・ドボルザーク・ブルッフの協奏曲をヨアヒムが
演奏しなかった点はここにあると思う
351 :
名無しの笛の踊り :2006/07/14(金) 19:49:55 ID:EkK9Ny12
352 :
タミーノ :2006/07/17(月) 23:02:05 ID:4aZqabO6
Hyperionのシューベルト・エディション、 シューベルトの友人と同時代人の歌曲を集めた盤を入手した。 ドイツ初期浪漫派大集合の観のある楽しいCD。 ハイドン、サリエリ、ベートーヴェン、フンメル、ウェーバー、 シュポア、マイアベーア、ロッシーニ、ラハナー(長兄)、 メンデルスゾーン、シューマン、リスト、とった音楽史でお馴染みの人 だけでなく、 ライヒャルト(兄と妹)、ツムシュテーク、ツェルター、ギロヴェッツ、 ヴァイグル、同姓別人のシューベルト、フォーグル、ウンガー、 トマシェク、エヴェルヴァイン、ディートリヒシュタイン、ベルガー、 ノイコム、クロイツァー、ヴァイラウフ、クルフト男爵、フランツ、 セヒター、ヒュッテンブレンナー、レーヴェ、ヴュルデ、 ラントハルティンガー、サバティーア、ピュットリンゲン、ヒラー、 バンク らの作品を収録。解説書も面白く、当時のピアノの名手のひとり トマシェク(1774〜1850)の顔がホリエモン似なことが分かったりする。 同姓別人のシューベルトはドレスデンの宮廷音楽家で、『魔王』の楽譜を 誤って送りつけられて「誰だ?俺の名を騙ってこんな愚作を書いた奴は!」 と憤慨した逸話で知られてるが、彼の作品は世界初録音かも。
353 :
名無しの笛の踊り :2006/07/23(日) 03:21:17 ID:hzeEg8jB
タミーノさん、サンクス
354 :
坂本9 :2006/07/23(日) 10:37:42 ID:ik0YqebV
トマーシェクとホリエモンか、なんとなく・・・ 僕はどっちかというと、グッチ裕造に似てるかなとも・・・
355 :
タミーノ :2006/07/23(日) 16:14:53 ID:WIqrxwLv
>>353 いえいえ。
>>354 ああグッチにも似てるね〜。
ジーモン・セヒター(1788〜1867)は指揮者のガーディナーに
似てる。メンデルスゾーンの友人のヒラー(1811〜1885)は、
当時ありがちな身だしなみとは言え、ワシントンDC行きの
飛行機に乗ったら確実にマークされそうな容貌だな。
あと、少年リストの肖像画は後の写真とは全然別人のようだし、
宝塚の人みたいでちょっと気持悪い。
356 :
坂本9 :2006/07/23(日) 16:38:26 ID:ik0YqebV
確かに若い頃のヒラーはアルカイダ系ですね失礼 そういえばブラームスも、若い頃はなかなかの美少年だったみたいですよ、テニスのセレスみたいな顔です。
357 :
タミーノ :2006/07/24(月) 22:47:12 ID:Yt55c5Oj
ヒラーって後年の肖像画だと学者風のインテリチックな雰囲気だと 思ったんだけどね。 ブラームスの変貌ぶり有名とは言え、年々性格悪そうな顔つきになって きてるのが気になるね。 そういうと『ブラームス回想録集』は買ったはいいが ほとんど読んでないな〜。 ヨアヒムは幾つかの写真のうち角度によっては オスカー・ワイルドに似てる気がしなくもない。
358 :
名無しの笛の踊り :2006/07/25(火) 00:03:09 ID:CAyzhPcD
>>357 回想録集、全三巻のですよね。
読んでないのは勿体無い!面白いですよ。
個人的には若き日のブラームスはそんなに美青年でもない。
繊細、初々しい雰囲気込みでよく見えたんじゃないかな。
晩年の人間臭い顔も好き。
359 :
坂本9 :2006/07/25(火) 09:36:39 ID:YVEDX/x9
美少年というほどではないかな・・・いや晩年のゴッツイ顔に比べると・・・ というか、あの20歳前後のよく見る写真じゃなくて、もっと子供?の頃の写真を 見た事あるんですよ、なかなかかわいい顔でしたよ。 タミーノさん 確かにヒラーは晩年の方がいい顔ですよね。
360 :
os :2006/07/29(土) 15:30:48 ID:byIVHfeO
肖像画関係の話題が続いているのでついでに。 ラフは当時の芸術家とは思えないほど、役人風の謹厳実直な風貌に見える。 しかし彼の序曲「テンペスト」、数曲の組曲などに見られるユーモアや遊戯的な雰囲気は、 肖像のイメージから距離があって、面白く思う。
361 :
タミーノ :2006/07/31(月) 21:35:37 ID:i4kPQmsf
>>358 >>359 どうも〜。そういうと最近ファニーの伝記のような本で
『もう一人のメンデルスゾーン』という本も出てますね。これも買った
だけで読んでないや。
あと、ブラームス回想録集第1巻で出てくる「R教授」って誰なんだろう。
「お育ちは良いが、箸にも棒にもにもかからない作曲家。当時ベルリンの
音楽学校で立派な地位にあった。」という笑える内容の脚注がついて
ますね。
Rと言えば、ライネッケ、ラフ、ラインベルガーあたりがすぐ思い浮かぶ
ものの、ベルリンや育ちの点で該当せず、ベルリンでアカデミックな大物
というとキールもそうだけどイニシャル違うし。キールはユンカー出身
だったかな。記憶違いかもしれないけど。
362 :
坂本9 :2006/08/01(火) 10:51:24 ID:oDkXs+5c
アレ!?昨日見たら「dat落ち」の表示が出たんで立て直そうかと思ったんだけど、よかった・・・ 小まめに保守した方がいいのかな・・・
363 :
タミーノ :2006/08/01(火) 22:51:24 ID:AVN2uXN3
HyperionのCDでちょっと訂正。 セヒターって誰?何か変!!と自分で突っ込んでしまった。 ジーモン・ゼヒター(1788〜1867)が正しいですね。 1823年にディアベッリが出版したピアノのための変奏曲集では、 ツェルニー、フンメル、カルクブレンナー、モシェレス、トマシェク をはじめ50人の作曲家が作曲してるが、そのなかにもゼヒター がいますね。コジェルフの弟子、ヴュータンやブルックナーの師 で、ブルックナーの伝記では必ず出てくる人ですね。
364 :
坂本9 :2006/08/02(水) 11:00:03 ID:2NCEjmcH
365 :
タミーノ :2006/08/05(土) 14:07:42 ID:v/nXhXfI
ディアベッリ(1781〜1858)の作品だけ集めた音盤もあるね。 ギターやフルートが入った曲で、Op.67、101、104、105を収録した盤 (ODE 876-2)を聴くと、当時のギター音楽の分野では大物だった フェルディナンド・カルッリ(1770〜1841)の家庭音楽的な室内楽と 同傾向の作風って感じ。 ギターの大物と言えば、ソル(1778〜1839) もいるけど、ソルがピアノのために作曲したピアノ曲の音盤は楽しめたな。 そういやディアベッリは、これまたギター界の大物ジュリアーニと同年 生まれだね。
366 :
坂本9 :2006/08/05(土) 14:39:02 ID:tex9wKcH
ディアベルリはギター曲もたくさん作ってました、そういえば。 この時代のギター作曲家というのも面白いですね。 興味深いところだと、パガニーニなんかもギター関係の曲作ってるし。 ソルのピアノ曲って興味深々ですね・・・
368 :
名無しの笛の踊り :2006/08/05(土) 21:19:22 ID:DqSoCUSS
ディアベルリの田園風ミサ曲(Pastoral Mass)ヘ長調Op.147のKOCH盤は長らく廃盤。 復活が待たれる。
369 :
名無しの笛の踊り :2006/08/07(月) 14:13:31 ID:qz8jDrym
ディアベッリが一番得意だったジャンルは何だったのでしょう? もちろん「作曲家」としての話なので「出版」というのは無しで。
370 :
坂本9 :2006/08/07(月) 20:15:54 ID:Ptnh0H+l
ギターじゃないですかね?
371 :
タミーノ :2006/08/11(金) 10:33:21 ID:qZr1g+E4
ディアベッリはピアノとギターの教師もしてたらしいから、 ギターは得意分野だろうね。一番かどうかは分かんないけど。 楽譜商で作曲もしてた人ってよくいるよね。ハイドンと同世代でオランダ で活躍したシュミット(1734〜1791)、ヴィーンのホフマイスター (1754〜1812)、ベートーヴェンの友人ハスリンガー(1787〜1842) とか、他にもいるんだろうけど。 ディアベッリはジングシュピールも作曲してるみたいね。ソルも少数ながら オペラ作曲してるし、やはりこの当時はまだミサ曲やオラトリオ、 オペラetc声楽曲の大作を手がけるのが大物作曲家の必須条件という雰囲気 は残ってたのかも。にもかかわらず、この分野の録音が最も遅れてるのが 残念。フンメルのジングシュピールとかが当然のように聴けるようになる のはまだ先なのかな。
372 :
タミーノ :2006/08/14(月) 15:30:40 ID:+FY58jtl
楽譜商もしてた作曲家と言えばプレイエル(1757〜1831)を忘れてた。 ピアノ製造会社のほうが有名だけど。 フンメルと同年にザルツブルクに生まれ、ミヒャエル・ハイドン に師事したジギスムント・ノイコム(1778〜1858)の 「ルイ16世逝去のためのレクイエム」(世界初録音)を最近聴いた が、なかなかの出来だと思った。日本の団体がこんな秘曲を録音してた とは。ノイコムはこのレクイエム(1815)によりレジオン・ドヌール 勲章を授与されたとか。 ノイコムはポルトガル王に招かれ南米大陸に渡ったり、 英国でも評価が高かったり、没したのはプレイエルと同じくパリだったり と活動範囲も広い大物で、その声楽曲の復活は素直に嬉しい。 そういうと同郷のヴェルフル(1773〜1812)もハプスブルク圏を飛び出して パリ、ロンドンでも活動してるね。
373 :
坂本9 :2006/08/15(火) 09:56:02 ID:eFlVnoHs
そういえばヴェルフルは生前はベートーベンのライバルで、指が相当長かったらしいです。 それにしても、そんな秘曲を日本の団体が録音していた、というのは凄いですね。
渋谷HMVに行ったら、ラフのVnソナタの紹介文の中で "裸婦"と誤変換してましたぜ
375 :
坂本9 :2006/08/17(木) 10:03:02 ID:ZEJnjisZ
さすが「H」MVですね違
裸婦マニの夫
377 :
名無しの笛の踊り :2006/08/20(日) 12:05:59 ID:ipMDIL7a
5楽章で70分近いラフの交響曲第1番、 marco盤では分からなかった各楽章のプログラムが、 tudor盤のライナーで解説がある。 以前はまとまりに疑問があった曲が、後半のドラマが理解できた。 ブルックナーが同規模のものを書く以前であり、 当時は最長の純器楽交響曲だったのではないか。 若きラフはなかなか野心家だったかもしれない。
378 :
名無しの笛の踊り :2006/08/22(火) 19:34:59 ID:NXeIetuG
ラフの交響曲第5番はLeonore(某作品名辞典より)ではなく、Lenoreが正解らしい。
379 :
タミーノ :2006/08/27(日) 11:30:25 ID:0G61uwaK
ラフの5番レノーレは10年以上前にコッホ・シュヴァンあたりで出てた 盤を聴いたが、どんな曲だったか全く思い出せない。1番は メンデルスゾーンやシューマンからの影響が濃厚とかいう評価がされてる らしいけど、これも全くといってよいほど記憶にないな〜 最近CDを整理中、ヴィルムスのOp.23やフェアフルストのOp.46の 交響曲が収録されたOLYMPIA盤を発見したが、存在自体を忘れてた。 あと、リンドブラードの交響曲で自分が持ってたのは2番二長調 (1855)のほうだった。あまりにも爽やかで温和な音楽で、1820年代 が相応の作風だった為誤解してました。
380 :
名無しの笛の踊り :2006/09/03(日) 09:41:54 ID:VVUmzXSr
裸婦もそうだが、今だと変な青春もの映画と混同されて困るよ〜 主演男優の名前も奇妙で男だとは思えない。
381 :
名無しの笛の踊り :2006/09/08(金) 21:17:04 ID:lBEVl03E
クルシェネク(クシェネック、クジェネク)の弦四全を再発売して欲しい。
382 :
名無しの笛の踊り :2006/09/08(金) 23:47:53 ID:nlADxsQA
>>381 MD+Gのを持ってた気がするけどどこにいったかな・・・
383 :
381 :2006/09/08(金) 23:55:01 ID:lBEVl03E
欲しいよー!
384 :
坂本9 :2006/09/10(日) 16:37:42 ID:QjEd6Uk2
385 :
タミーノ :2006/09/10(日) 21:32:50 ID:v9ZcO8wM
流れに合わなくて失礼。 ベートーヴェンの皇帝協奏曲を初演したピアニスト・作曲家の フリードリヒ・シュナイダー(1786〜1853)の交響曲第17番ハ短調 (1822年デッサウで作曲)を聴いた(CPO999 932-2)。 自分の聴き方が間違ってるのかもしれないが、 この交響曲は魅力的であると同時にちょっと奇妙。 第1楽章第2主題が素晴らしく美しく、これだけのために何度も聴きたく なるんだけど、展開部もほとんどこの第2主題を素材としていて、 第1主題はどうなったのよ?という気がしなくもない。 メンデルスゾーンの第1交響曲+ニ短調のVL協奏曲とのカップリング で、レコ芸の海外盤批評では、メンデルスゾーンより出来は劣るみたいな 論調だったが、そうとは思えない。第1楽章だけでなく、終楽章の第2主題 や対位法的展開もなかなかよい出来。この作曲家はオラトリオetcの声楽曲 が本領だったらしく、そちらの復活にも期待したい。そういやデッサウは フェリックスの祖父モーゼス・メンデルスゾーンの出身地だね。
386 :
名無しの笛の踊り :2006/09/15(金) 06:47:32 ID:2sWUDGBT
オンスロウのピアノ三重奏曲第7番Op.20と第8番Op.26が入った1枚が出た。 トリオ・バンベルク盤(Musicaphone)。どちらも短調の作品。
387 :
坂本9 :2006/09/22(金) 19:31:17 ID:/FCkBlqj
hosu
388 :
タミーノ :2006/09/24(日) 09:40:09 ID:ias54zhZ
オンスロウの作品は室内楽の音盤が多く出ているけど、 そのなかでピリオド楽器の演奏のものってあるんでしょうか? ご存じの方教えてください。 ハイドンの遠縁にあたり、サリエリの後任としてヴィーンの宮廷楽長 になったヨーゼフ・アイブラー(1765〜1846)のオラトリオ『4つの終り』 (1810初演)を最近聴いた。その作風は意外なほど進歩的で ロマン派、それもメンデルスゾーンあたりと同世代の作曲家だと偽っても 全然違和感ない音楽だった。ベートーヴェンの『オリーヴ山上のキリスト』 (1803初演)と較べても、年数以上の隔たりを感じた。
389 :
坂本9 :2006/09/27(水) 20:11:07 ID:VfDebmZq
390 :
名無しの笛の踊り :2006/10/01(日) 23:31:37 ID:Gx6C5Um/
>>388 ベートーヴェンの『オリーヴ山上のキリスト』
それ知らなかったです。
勉強になりました。
391 :
名無しの笛の踊り :2006/10/02(月) 22:19:40 ID:+hvByr+4
NAXOS新譜予告(アメリカは11月,日本は12月か?) REINECKE: Music for Clarinet 8.570181 Clarinet Sonata, Op. 167bis, "Undine" Fantasiestucke, Op. 22 Introduction and Allegro appassionato in C minor, Op. 256 Trio in A major, Op. 264 Dartevelle, Olivier | Schils, Jean | Xuereb, Pierre Henri 「ウンディーネ」のクラリネット版がうれしい。
392 :
os :2006/10/03(火) 13:20:20 ID:P0cX/3mT
ライネッケ新譜楽しみですね。 ebsからライネッケ、gurlitt(1820-1901)、romberg、L mozartの 子供の交響曲集を聴きました。 ライネッケがもっとも面白く、シンフォニエッタとも言える完成度です。 claves盤が弦楽合奏としての演奏に対して、ebs盤はピアノ中心の室内楽で、 全く異なる響きで聴き比べできます。
393 :
坂本9 :2006/10/05(木) 17:10:22 ID:l++mXFYL
グルリットはピアノ音楽で有名な人ですよね。
394 :
タミーノ :2006/10/08(日) 10:30:52 ID:zOiza9EF
NAXOSはライネッケの音盤をよく出してくれて嬉しい。できればピアノ曲 も希望。 そういうとメンデルスゾーンの推薦でライプツィヒの聖トマス教会の 合唱指揮者となったモーリツ・ハウプトマン(1792〜1868)の合唱曲集 (FCD368 353)は楽しめた。殆んどが教会音楽で、一部の作品のみ ラテン語だが他は全て独語。 作風はやはりメンデルスゾーンの同種作品に近い。この時期の一種の流行 というべきか、無伴奏の、古風さも感じさせる非常に清楚な雰囲気の 合唱曲で、同時期のカトリックにおけるセシリア運動と同様の嗜好が、 プロテスタントにもあったといえるのかもしれない。 メンデルスゾーンも無伴奏の合唱曲を多く書いてる (相当数が鰤で聴ける)し、 シュポアも無伴奏のミサ曲(CPOから音盤が出てる)を書いてる。 シュポアの場合は、ロシア旅行の際、東方正教会の礼拝音楽を聴き、 ビザンツ世界の神秘性に触発されたという事情もあったようだ。 ドイツのセシリア運動といえば低地バイエルン地方やレーゲンスブルク で活躍した合唱指揮者・作曲家のヨーゼフ・レンナー(1832〜1895)らが いるが、児童文学の隆盛ともつながりを持つ彼らの作品ももっと復活して 欲しい。
395 :
坂本9 :2006/10/08(日) 17:04:44 ID:dMpyu1k2
ハウプトマンって、結構有名ですよね?合唱曲だったかな、代表曲は・・・
396 :
名無しの笛の踊り :2006/10/13(金) 02:14:56 ID:ed+mvgcl
397 :
名無しの笛の踊り :2006/10/18(水) 18:01:45 ID:pXJc/CBX
jpcでAK COBURGのドレーゼケの室内楽集5タイトルと,ヴィオロッタ(Violotta)のための 作品集(ドレーゼケの作品含む)が買えるようになった。これまではメーカー直販か,CLASSIC RECORDS くらいしか買う方法がなく,前者はカード利用不可だったし,後者は入荷状況のチェックも途中キャンセルも できないので,今回の取り扱い開始は快挙だ。自分としては全部買って持っているが,チェロソナタ, ヴィオラソナタ,ヴァイオリンソナタ,クラリネットソナタ,いずれもとても良い曲だ。交響曲だと どうにももたついた感じがする人だが,室内楽の腕は確かと思う。
398 :
名無しの笛の踊り :2006/10/20(金) 05:47:20 ID:OYgJFw4A
399 :
坂本9 :2006/10/20(金) 16:56:32 ID:yM6G1yVM
パユがライネッケか・・・
400 :
名無しの笛の踊り :2006/10/21(土) 01:41:52 ID:N8yYxBkZ
400げっと
401 :
タミーノ :2006/10/22(日) 13:50:33 ID:4W1xoR0S
>>395 坂本9さん
合唱やってる人たちには有名かもしれないですね。>ハウプトマン
一般的にはマイナーっぽいけど、ある特定の楽器・分野では現代でも
有名って作曲家はけっこういるね。例えばクラシックギターやってる人とか
だと、ソル、カルッリ、ジュリアーニの古典御三家?だけじゃなくて、
ディアベッリやアグアード、レゴンティ、モリーノ、メルツ、コスト
とかでもメジャーな存在みたい。教本に当たり前のように出てる。
ヴィーンの宮廷ギター奏者になったカスパル・メルツ(1806〜1856)は、
時代のせいもあるけど、イタリア人ギター作曲家たちとはだいぶ作風が
異なり、まさにメンデルスゾーンの無言歌のギター版という感じ。
小春日和で郷愁を感じさせるようなビーダーマイアーな音楽。
同じぐらいの世代でデンマークにルング?(だったかな)とかいう
ギター作曲家がおり、その作風が、ギターのイメージとはおよそ不釣合いな
「北欧的」ギター音楽らしいのですが、ここまでマイナーになると
さすがに聴いたことないな〜(デンマークのレーベルによる音盤がある筈)
402 :
坂本9 :2006/10/22(日) 17:35:32 ID:JIS4to+z
タミーノさん、お詳しいですね! そうそう、メルツはドイツロマン派風の人で、確かリートの編曲も多く作曲しているはずですよ。 コストは名前が「ナポレオン」、確かナポレオン治世の頃に産まれた人です。 教本と言えば、カルカッシという人も有名です。
403 :
タミーノ :2006/10/22(日) 18:36:06 ID:4W1xoR0S
カルカッシはロッシーニと同年生まれでしたかね。 世代的にはまさにロマン派ですね。ナポレオン・コストはNAXOSからも 音盤出てますね。 あとレニャーニとかいうギター作曲家もいたかな。 ルネサンス期の黄金時代スペインのビウエラもそうだけど、ギターって 南欧の楽器ってイメージが強いですね。 そういうとギターとチェロのいいとこ取りを目指した?19世紀前半の 珍楽器アルペジョーネを復元して録音した音盤(FCD368 392)を 聴いたんだけど、ヴィオール属やヴィオラ・ダモーレに少し似たような 音色だった。この音盤では、この楽器のための唯一の教則本(1825年) を書いたヴィンツェンツ・シュースター(生没年不明みたい)の編曲作品 が収録されてるのが貴重。他にはディアベッリの曲やシューベルトのれいの ソナタも収録。 シュースターって姓はドイツ語圏では多いのかもしれないけど、 作曲家でも古典派時代のドレスデンのオペラ作曲家ヨーゼフ・シュースター (1748〜1812)やヴィーンのオペラ作曲家イグナツ・シュースター (1779〜1835)とかがいるね。アルペジョーネのシュースターは、 厳密には編曲作品ばかりでオリジナル曲は見つかってないらしい。 ちょっと残念。 ギターつながりだけど、ギターとチェロを
404 :
タミーノ :2006/10/22(日) 19:23:56 ID:4W1xoR0S
あっ、書きかけになっちゃった。ギターとチェロを得意とした作曲家に 古典派のボッケリーニとかもいるけど、意外にこの2者は相性いいのかも 、という話でした。連投で失礼しました。
405 :
坂本9 :2006/10/24(火) 17:28:58 ID:0a9qiPMB
レニャーニも確かCD出てたよなあ・・・ アルペジオーネは聴いた事無いなあ、大体チェロで弾いちゃうからw それから、ギターといえば、パガニーニがヴァイオリンとギターのための作品をたくさん書いてますよね!
406 :
ドイツこわい :2006/10/25(水) 20:26:21 ID:XLDsp/4m
408 :
タミーノ :2006/10/28(土) 13:34:10 ID:9wJlJNav
気付いたら古典派でもマイナー作曲家のスレが出来てて嬉しい〜 そういうとギターのマウロ・ジュリアーニ(1781〜1829)はチェロも 得意だったんだね。今月のレコ芸の海外盤試聴のコーナーで初めて知った。 退屈なレコ芸もこのコーナーとCPOとかの広告だけは使えるんだよな。 ジュリアーニは、鰤でたったの809円で、協奏曲3曲全部+αが聴けるの に驚愕!! こんなに安くていいんだろうか・・・・ しかも好みのピリオド演奏。第2番の協奏曲はこの盤で初めて聴いた。 超おすすめ音盤。
ジュリアーニと言えば、シモーネがAntonio Maria Giulianiが作曲したという 「2つのマンドリンとヴィオラのための協奏交響曲」を録音している。この人、 マウロとは別人だと思うけど、素性がよくわからないらしい。作品自体は古典 派様式で書かれた非常に完成度の高い曲なので、ライナーノートには「ひょっ としたら、作曲者はマウロではないか」と書かれていた。確かに、旋律の美し さは、マウロの一連の協奏曲に匹敵する。
410 :
タミーノ :2006/10/29(日) 20:33:46 ID:IMX15UKx
クラウディオ・シモーネはLP時代に結構秘曲といえるような貴重 な作品を録音してたよね。その音盤と同一の可能性があるが、 自分はドメニコ・カウディオーゾとかいう作曲家のマンドリン協奏曲が 楽しめたのが印象に残ってる。1750〜60年代ぐらいの作風だった。 解説ではチマローザとかパイジェッロの作品かも、 みたいなことが書いてあった気がするが、ちょっとだけ時代が違う感じが した。チマローザならかなり若い頃の曲でないとちょっと変かなと。 マンドリン関係で、個人的に謎な作曲家がホフマンという人。 勿論ETAとも、ハイドンのライバルとも別人。 むか〜し三省堂のクラシック辞典か何かで生没年不明、マンドリン奏者で、 1800年前後ヴィーンで活躍 と書いてあったように記憶してるが、 他の書物でこの作曲家の記述を見たことがない。ニューグローヴ音楽事典 には載ってるかもしれないが、なかなか時間もとれず現在に。 まあ、ホフマンなんて姓は独語圏ではありふれ過ぎているので、 高名な作曲家が偽名を使っただけかもしれないが。 マンドリンと言えば、フンメルがマンドリン協奏曲書いてたような気が。 でもそのCDもどこにしまったやら。
411 :
タミーノ :2006/10/29(日) 21:46:35 ID:IMX15UKx
ちょっと補足。鰤で出してるジュリアーニの音盤は、 今月のレコ芸海外盤試聴のコーナーで紹介されてる音盤とは別物。 レコ芸のほうはArtsD47810-2で、こちらもピリオド楽器演奏らしい。 しかも協奏曲3曲は重複しており録音年もほぼ同じ。 値段抜きだとどっちを買うか真剣に悩みそう。いい時代になったな〜 それはともかく、ジュリアーニのギター協奏曲は第1番が一般では最も 有名(ときたま本屋でBGMになってて驚く)だけど、 2番も絶品だね。あくまで個人的感想だけど、第1楽章あたり、才能が 炸裂してる感じがする。それに非常に洗練された作風。ギター以外の 協奏曲も作曲して欲しかった。
>>410 Johann Hoffmann(um1800)のことですね。
マンドリン協奏曲ニ長調とマンドリン、ヴァイオリン、ヴィオラ、リュートの
ための四重奏曲ヘ長調の録音があります。(TURNABOUT LC3199)
フンメルのマンドリン協奏曲には、少なくとも3種類の音盤があります。
また、Ludwig Hofmann(1738-1793)という作曲家もいて、フルート協奏曲(3曲)
の録音があります。(Bongiovanni 5575-2)
413 :
タミーノ :2006/10/30(月) 00:41:58 ID:4ciQHM64
>>412 情報ありがとうございます!! やはり生没年は分からないんですね。
こういう作曲家興味湧くな〜。録音まであるとは。
古典派のホフマン(1738〜1793)はNAXOSとかでも音盤のある
ハイドンのライバル、レオポルトと同一人物??
それともルートヴィヒ・レオポルトという洗礼名なのかな。
バッハの弟子シャイベやマンハイムのシュターミッツの
フルート協奏曲とよくカップリングされてる人ですよね。
>>413 紛らわしいのですが、LeopoldとLudwigは同一人物のようです(どちらのライ
ナーノートにも片方しか表記されていない)。現存する、ハイドンの名を冠し
たフルート協奏曲を作曲したのではないかと言われているホフマン氏です。
415 :
タミーノ :2006/10/30(月) 01:07:34 ID:4ciQHM64
今気付いたけど、ヨハン・ホフマンって ジョン・ブロウ(確かに17世紀英国に実在の作曲家がいるが) とかと一緒で、日本で言うと鈴木太郎みたいな感じですよね。 高位の貴族とかが趣味で作曲して、普通すぎて逆に真実味のない偽名 を使って作品発表してたんじゃなか、という気がしなくもないような。 妄想失礼しました。
ところで、古典派のギター協奏曲は、ジュリアーニ以外ではカルッリやモリーノ が美しい曲を残していますね。このジャンルは、イタリア人が強いみたい。
417 :
坂本9 :2006/10/31(火) 20:57:20 ID:2YX4pERB
そういえば、ソルのギター協奏曲って、聞きませんね・・・
神田の三省堂では、なぜか店内に古典派の作品がよく流されている。 ロゼッティやクロンマーのフルート協奏曲が突然耳に飛び込んできて驚いた りしたことがある。
うちの近所でもモーツァルトとか古典派の室内楽ばかり流してる本屋があるよ。
古典派音楽は、世界の共通語ですね。 3年後のハイドン没後200年には、ハイドン・フィーバーが起きることでしょう。
421 :
タミーノ :2006/11/02(木) 22:15:03 ID:HZz5Qozc
>>420 だといいね〜。ハイドン兄弟のマイナー作品、ハイドン作とされてた
偽作集とかが大量に音盤化されるといいな。
キリが悪いけどゲーテ(1749〜1832)生誕260年でもあるね。
ゲーテはロココ時代の音楽からメンデルスゾーンまでをリアルタイム
で聴いてるっていうのが凄いな。
来年はメンデルスゾーン没後160年かぁ。
小学館の「ハイドン全集」の刊行は当然としても、ブリリアント・クラシックス あたりは、本気で3年後を睨んでいるのかもしれない。 ついでに、ホグウッドの交響曲全集も完結していたりして・・・
423 :
タミーノ :2006/11/03(金) 01:21:06 ID:EG7xqleq
>>418 書店や病院とかのBGMで凄く通な選曲に驚くことって自分もよくあります。
ロゼッティやクロンマーって凄いな〜。贅沢すぎるBGM。
まあ一般の人はモーツァルトと区別出来ない、というより、
クラシックかなあ?ぐらいの認識しかないんだろうけど。
バロックでもヴィヴァルディやバッハ、ヘンデルでお茶を濁さず、
ゲオルク・ベームの鍵盤作品、ジョン・スタンリーやゼレンカ、
それにルクレールとかを流してるお店(クラシックと無関係)
があったりして、その凝りように感服。ラトル指揮のオケ音楽を大音響で
流すようなクラCD店はセンスを見習ってほしい。
>>423 おそらく、店の選択というよりも、有線放送に「店内BGM向け」のチャンネ
ルがあるのだと思う。
自分は会社ビルの地下で、ゴセックの2つのハープのための協奏交響曲が流れ
ているのを聴いたことがある。
425 :
タミーノ :2006/11/03(金) 11:24:00 ID:EG7xqleq
>>424 そうだったんですか!知らなかった。つい最近もライネッケ
の室内楽が流れててヘェ〜っておもってたんだけど。
426 :
坂本9 :2006/11/03(金) 12:15:48 ID:9OtRtbBB
>>418 ロゼッティやクロンマーと分かるあなたも素晴らしい!
シュポーアは交響曲を10曲書いたという説をどこかで読んだけど、第10番の 録音ってあるの? あるいは、未完に終わった作品だろうか。
428 :
タミーノ :2006/11/04(土) 20:32:46 ID:PzMdXXIH
そうなんですか。あるとしても当然生存時は未出版だろうね。 シュポアの幻の作品と言えば作曲者本人が気に入らず破棄しちゃった 最初期のジングシュピール『試験』(だったか?)が気になる。 それにしても彼の9番の交響曲『四季』のあの気だるさ、不気味さ、 陰鬱さは何なんだろう。好みは分かれるだろうけど、シュポアの作品群 って文学的雰囲気を濃厚に漂わせるユニークな存在だと思えてならない。 いちおう保守派なんだけど異端的要素も併せ持つところが興味深い。
ソースを見つけました: 手元にあるオルフェオ盤の解説(ヘルムート・ベッカー)によると、シュポア は10曲の交響曲を書いているのだが、第1番変ホ長調(作品20 1811年)は書き 上げてすぐに破棄され(とあるが、実際には録音が存在する)、交響曲第10番 変ホ長調(WoO8 1857年)は未出版とある。この人の解説は、第6番と第9番に関 するものだが、「この作品(第6番)にはほとんど新しい工夫はない」、「交響 曲第9番はむしろ非常にありきたりの変わりばえがしない曲で、古臭い云々」と 貶しまくっているのが面白い。
430 :
タミーノ :2006/11/04(土) 22:51:28 ID:PzMdXXIH
なるほど。9番は確かに陰気だけど、古臭いんだろうか? 少なくとも古典派様式からはかなり距離があると思うんだけど。 あるいは、1850年代には文学・絵画等では 19世紀初期のロマン主義や30、40年代のビーダーマイヤー風は 既にかなり古臭いものとなっていたので、その事を指してるんだろうか。
シュポアは、演奏で損している部分もあると思う。 交響曲はいまだに複数の録音がないものが大半だし、マルコポーロから出てい る弦楽四重奏曲集は退屈に感じてしまう。cpoのヴァイオリン協奏曲全集は、 そう何度も聴こうという気にはならない。声楽曲の録音もどちらかと言えば、 最後まで聴き通すのが辛い作品ばかり。弦楽五重奏曲、ハープとヴァイオリ ンのドュオ、2本のヴァイオリンのドュオ、木管曲などは結構聴かせるかな。
久しぶりにシュポアの交響曲を引っ張り出して聴いているけど、なかなかい いね。同時期のリースやオンスロウなどの作品と比べても、強烈な個性のよ うなものを感じる。 ところで、マルコポーロ盤の第2番とカップリングされているフランツ・ラ ハナーの交響曲第1番が気に入ったんだが、他に交響曲の録音はないのかな。 室内楽曲は何枚か持っているんだけど。
F.ラハナーの交響曲は同じMarco Poloの第5番と第8番があるはずだが,ほかは知らない。
>>433 ありがとう!
最近、マルコポーロは入手し難いよね。
ナクソスで再販してくれないかなあ。
435 :
坂本9 :2006/11/07(火) 16:09:27 ID:VlPw8jQd
シュポーアのヴァイオリン協奏曲、ヒラリー・ハーンのがいいですね!ヘルシャーのとは比べ物になりません。
436 :
タミーノ :2006/11/12(日) 14:22:25 ID:c5SuNZof
2chの音楽関係の板は今どれも人大杉になってんのかな。 理由がよく分かんない。 それはさて置き、夭折したスペインの作曲家アリアーガ(1806〜1826)の 声楽作品を集めた音盤(FUG515)は楽しめた。 この作曲家の音盤では自分は交響曲を聴いただけで、 室内楽の音盤とかは未聴だが、声楽曲の復活はホントに貴重で嬉しい。 スターバト・マーテルなんかは、メンデルスゾーンのある種の宗教曲にも 近い雰囲気を感じる。 数曲収録されてるアリアは、テキストがフランス語で、音楽自体は 古典派ふう。スペインは18世紀前半のフェリペ5世のときから王家が ブルボン家なので、サルスエラのようなスペイン独自のオペラも ありつつ、フランス・オペラからの影響もけっこうあったのかもしれない。
437 :
タミーノ :2006/11/19(日) 23:16:25 ID:oahwshZY
今は日本で知名度の低い作曲家の音盤を集めるにはホントいい時代に なってありがたいことこの上ないのだが・・・・聴く暇がないよ〜 ドイツ浪漫派関係では、次兄?イグナツ・ラハナー(1807〜1895) 弦楽四重奏曲や、ラントハルティンガー(1802〜1893)のリート集 を買ったものの、聴くまでは手が回らない。 それにしてもシューベルトの友人は文化人の大物が多いな。 画家のシュヴィントやカロルスフェルトは、シューベルトを全く抜きに しても、ドイツ美術史のこの時代の主役級としてふつうに登場するし、 劇作家・詩人のグリルパルツァーに至っては、ゲーテに迫る大物として ドイツ文学史では必ず登場する人。この人は、ベートーヴェンや シューベルトの悼辞を書いているし、この人の台本『海の精メルジーネ』 のためにベートーヴェンがオペラを作曲しようとしたのも有名。 その台本にはのちにクロイツァーが付曲したが、メンデルスゾーンが その上演を聴いて、出来の悪さに呆れ、自らOp.32の序曲を作曲したの だとか。 グリルパルツァー(1791〜1872)には、『ベートーヴェンの思い出』 という著作もあり、クラシック音楽好きは必読!?かもしれない。
438 :
名無しの笛の踊り :2006/11/20(月) 02:46:47 ID:YBbAzBQG
シューベルト関連なら『ウィーンの辻音楽師』のことも思い出してあげてください。 友人ではないけれど、大人物と言えばまずはヴィルヘルムの息子のマックス・ミュラー。
439 :
タミーノ :2006/11/20(月) 19:38:21 ID:c1M9ChiS
『ヴィーンの辻音楽師』はグリルパルツァーの作品だよね。 昔から持ってるんだが、通読したことがない。情けないけど。 凄く薄い本なのにねぇ。
440 :
タミーノ :2006/11/23(木) 17:36:14 ID:TFjTE7Wg
来月公開の映画『敬愛なるベートーヴェン』のあらすじを ちょっと見てみたが・・・・(ネタバレ注意) ベートーヴェンがらみでホルツと言えば、ふつうはアントン・シントラー と同年生まれのカール・ホルツ(1798〜1858)のはずなんだが。この映画 のストーリーはどこまで史実に基づいているのやら。 そういうとベートーヴェンを美化し捏造家との悪評もあるシントラー (1798〜1864)は、僅かだが作曲もしてるみたいね。 ベートーヴェンの映画というと『不滅の恋・ベートーヴェン』も史実を 無視してて、研究者やクラオタには不評だったようだが、あの映画の場合、 ディティールで史実を上手く継ぎはぎしてるのが良かった。 「かくあるべきか」との書込みがある手稿譜はOp.135(1826)のもの だけど、これを上手くストーリーに嵌め込んだり、 ギリシア喜劇にちなんだ「喝采せよ、喜劇は終わった」をあのシーンで 使ってみたり、貴族の娘のピアノレッスンのシーンでは、 フェルディナント・リースの回想から借用してたり。
441 :
440のつづき :2006/11/23(木) 17:54:35 ID:TFjTE7Wg
第9初演時の有名な逸話、「もはや作曲家は聴覚をほぼ完全に 失っており、演奏が終わって聴衆の熱狂的な拍手が始まっても それに気付かず、指揮者に促されてようやく気付き、 まるで熊のようにぎこちなく聴衆にお辞儀をした」というのは、 VL奏者ヨーゼフ・ベーム(1795〜1876。ヨアヒムの師の1人) だったかシントラーだったか、誰が伝えた話かは忘れたけど、 あの映画ではそのとおり再現されてるのも良かった。 ホルツだかが伝えるところによると、ベートーヴェンが最後に作曲 していたのは、弦楽五重奏曲の断片(当然、未完成)ということ で、これが定説だったような気がするが、最新の学説ではどう なっているんだろう?
442 :
名無しの笛の踊り :2006/11/25(土) 23:02:28 ID:JbBhTMtH
CPOからJ.N.フンメルのオラトリオ『紅海の航行』WoO.11(S.33)がリリースされますね。 フンメルの唯一のオラトリオだよ。
443 :
タミーノ :2006/11/25(土) 23:21:25 ID:el5c1f41
ええっ、そりゃ買わないと!!! 情報どうも〜 初期の作品なのかな。旧約聖書とかに基づく古代の物語か 宗教的な題材なのか、あるいはもっと世俗的な題材なのか、 よく知らないけど、どっちにしても楽しみ♪ オラトリオといえばCPOから出てる、ラインターラー のオラトリオはけっこう良かった。ジャンルはやや違うけど、 ブラームスのドイツレクイエムよりまとまりがいい。 CPOではヘルツォーゲンベルクのクリスマス・オラトリオも 欲しいよ〜
フンメルは多くのジャンルを手がけているのに、あの時代に交響曲を書いてい ないとしたら不思議だな。楽譜が残っていれば、とっくに録音されていそうな ものだが。いずれにしても、オラトリオはかなり楽しみ。
>>444 それはね、親友でもあり、ライヴァルでもあるベートーヴェンの交響曲には勝てない、と身の程を知っていたからです。
それでもピアノ曲、オペラ、宗教曲、協奏曲では対抗できるほどの自身はあったのかも。実際、ピアノ三重奏など多くのジャンルでの出版ではベートーヴェンをはるかに上回っていたし、
実際当時の人気と尊敬を2分するほどだったのだから。
フンメルいい!初期のショパンはもろにフンメルの影響を受けている!
447 :
名無しの笛の踊り :2006/11/28(火) 21:53:43 ID:FjqZN1M6
あがり症のピアニスト、アドルフ・フォン・ヘンゼルトは フンメルの弟子の1人だね。作風はさほど似てる気はしないが。
448 :
坂本9 :2006/12/01(金) 19:14:19 ID:JpZNz5tv
作品2のエチュード集を聴いた感じでは、ピアニスティックなメンデルスゾーンと言った印象でした。
>>444 その当時、フンメルに作曲の意欲を失わせるほどベートーヴェンの交響曲はす
でに神格化されていたのだろうか?
450 :
タミーノ :2006/12/03(日) 15:39:33 ID:QpaK1p3e
>>449 さんと同じ疑問を自分も感じるな。交響曲は1820年代でも「最高」
の音楽ジャンルとは言い難いから、それを書かなくても作曲家として
致命傷にはなりにくい。むしろオペラやミサ曲を書かないことのほうが
当時の作曲家にとってコンプレックスになった筈。
ベートーヴェンはミサ曲で、エステルハージ侯にフンメルのミサ曲より
低く評価されたことが気になってたみたいだし、
ベートーヴェンにしてもシューベルトにしても、晩年までオペラへの
執着を捨て切れなかったわけだし。ベートーヴェンの場合、
『ヴェスタの火』も『海の精メルジーネ』も結局断念してるね。
ところでドイツ浪漫派の大物フランツ・ラハナー(1803〜1890)の
レクイエム ヘ短調Op.146の音盤が出るね。世界初録音。
すでに注文済みだが、近い世代のドイツの大物メンデルスゾーンの
宗教曲群との比較など大変興味深く、かなり楽しみ♪
トランペット協奏曲と一部のピアノ協奏曲の録音くらいしかなかった昔を思う と、現在のフンメル録音ラッシュは隔世の感がある。間もなく、主要な作品は 出揃いそうな勢いだな。
452 :
名無しの笛の踊り :2006/12/04(月) 00:30:25 ID:9z7Zhlny
>>449 さん、& >>タミーノさん
>その当時、フンメルに作曲の意欲を失わせるほどベートーヴェンの交響曲はす
>でに神格化されていたのだろうか?
いやいや、おそらく二人はモーツァルトの家で出会っていると思います。
ベートーヴェンが16歳で上京したときです。その時、弟子も手一杯だし、忙しいしというのがモーツァルトの状態だったらしいですが
その当時、モーツァルトの家に住み込みでピアノを習っていたのがフンメルです。記録はないけど二人は会っていたはずです。(と思いたいだけかも)
その後もウイーンで二人は学んだ先生も同じ、ピアニストとして活躍、話題に上ったのも同時期ですが、その頃から二人は互いにその作曲家としての才能を認め合っていました。
だからこそベートーヴェンは、温和で従順なフンメルに対していつも怒りを覚えていました。
特にフンメルが宮廷の就職して、自分の才能を無駄にする時間を費やしたり、貴族や君主に従順な態度をとっていることが特に気に入らなかったようです。
その度にベートーヴェンは絶交状を送りつけ、時間が経ってお詫びと愛の手紙を出しています。
453 :
名無しの笛の踊り :2006/12/04(月) 00:31:24 ID:9z7Zhlny
つづき 一方のフンメルはピアノの奏法と作曲の技法と目的が違う道を進んでいることを理解していたので、ベートーヴェンが活躍してもそれほどプレッシャーには思っていなかったようです。 ただし、初期、ベートーヴェンが本格的にウイーンに出てきた直後は一時的に自信喪失になりかけたという文献もどっかでみましたが... それでもミサ、劇作品、室内楽では圧倒的にフンメルの方が人気も評価も高かったようですので... ピアノ奏法に関しては、習っている弟子たちやそれぞれの支持者たちが勝手に対抗心を燃やして、「どっちが優れているか」という論争を繰り返していたようですが、 当のベートーヴェンのフンメルもそれを気にしていた様子はありません。 よく伝記本などでは、ベートーヴェンの死期ぎりぎりに二人は和解したとか書いているものもありますが、うそです。 文通は続いていたし、ベートーヴェンは自分の作品へのフンメルの評価をいつも聞きたがっていました。 結局ちゃんと説明していなかったのですが、フンメルはベートーヴェンま交響曲1、2、3番を知った時点で、交響曲は書けなくなった。 フンメルはベートーヴェンを尊敬しつつも自分の才能との差を感じ、だからこそ、ウィーンを離れたのではないでしょうか?
454 :
タミーノ :2006/12/04(月) 22:12:36 ID:mzyeIui+
>>452 ベートーヴェンが1787年に初めてヴィーンにやって来たときは、
母親が亡くなったのですぐにボンに帰ってしまってるんだよね。
フンメルとベートーヴェンが会ってたとしても、フンメルは子どもだよね。
ベートーヴェンはフンメルに限らず、ゲーテについても
宮廷風に染まり切ってるとか言って否定的な評価をしてますね。パトロンの
リヒノフスキー侯爵とも大喧嘩して絶交しちゃうような人だからな〜
フンメルの交響曲の件だけど、逆に言うと、フンメルより作曲の腕に劣る
作曲家でも平然と交響曲を書いていたりもするので、果たしてそんな
ナイーヴな理由で交響曲を書かないなんて事があるのか、ちょっと気に
なるんですよね。
ベートーヴェン周辺でも例えばシュナイダー(1786〜1853)なんかは20曲
前後(もしかするともっと多いかも)も交響曲書いてるし。
>>454 きっとみんな身の程知らずだったんですよw
456 :
454 :2006/12/04(月) 22:27:57 ID:mzyeIui+
やや話はそれるんだけど、フンメルほどの作曲家が、なぜヴィーン の宮廷に奉職せず、シュトゥットガルトやヴァイマール あるいはエステルハージ家などの小宮廷にしか仕えなかったのか、 やや不思議に感じる。 ヴァイマールの場合はゲーテ、シラーのおかげで俄かに脚光を 浴びていたとは言え、当時は田舎すぎ。 もしかするとフンメルも格式ばった大宮廷の生活が嫌いで、 自由に演奏旅行できる環境を好んだのかも。 何しろヴァイマールの宮廷は、あのゲーテのイタリア旅行も許し てしまった程甘いからな〜
当時ある程度名が売れていた作曲家の中で、交響曲を作曲していない人を探す ほうが難しそう。クレメンティ、ドゥシーク、ヴェルフルのようなピアノの大 家と呼ばれた人でも作曲しているしね。ひょっとしたら、フランソワ・ドゥヴ ィエンヌは作曲していないかも。
458 :
名無しの笛の踊り :2006/12/05(火) 17:26:09 ID:dp5QFCQA
>>456 >フンメルも格式ばった大宮廷の生活が嫌いで、 自由に演奏旅行できる環境を好んだのかも。
後半部分は正解。文献読むと書いてます。
エステルハージ宮殿の職を辞したあとは、ショトゥットガルトへ就職しますが、やはりピアノ演奏旅行などをする休暇が取れないとかで
すぐにやめています。
ゲーテがフンメルを高く評価していたらしく、ワイマールに呼んだようです。当時のワイマールの君主は、芸術に理解を示し、ヨーロッパ一の芸術家の集まる町をゲーテとともに目指していたらしい。
フンメルへの宮廷楽長としての実務は沢山課したらしいですが(資料整理、オケの運営管理、演奏会、オペラ、音楽家の招聘などなど)、充分な有給での休暇(1年の内の三ヶ月)を取れたらしいので
フンメルは終生ここで活動していますね。
演奏旅行は毎年のように出ていましたが...
今日思いっきりテレビの「今日は何の日」のコーナーガモーツァルトの亡くなった日という事で、 モーツァルトの生涯みたいなのを手短に放送していたけど、解説で安田和伸氏が出演していた。 氏には、いずれフンメルの解説もしていただきたい・・・
460 :
タミーノ :2006/12/05(火) 22:01:08 ID:vrqRHGNb
ケルビーニは交響曲を作曲してるけど、 マイヤー、パエール、スポンティーニ、ロッシーニらのオペラの大家は 交響曲を作曲してたのかな? 作曲してても極少数な気がするんだが。 フランスでもメインはオペラで、メユールは交響曲も作曲してるけど、 ル・シュウール(1760〜1837)のような大物でも交響曲は作曲してない ような気が。ニュー・グローヴで調べたら交響曲も載ってるかもしれない んだけど。 18世紀の間(といっても1760年代あたりから) はどこの国でも交響曲が量産されているが、フランス革命から 約10年後の1800年あたりを境に、ドイツ語圏以外では交響曲は下火に なってる感じがするんだよね。もちろん皆無では決してないけど。
とは言え、フンメルはドイツ語圏に本拠を置いていたから、 交響曲を全く書いてないとすればやや不思議。 ヴァイマール公国自体は貧乏な小領邦に過ぎなかったので、需要は 少なかったかもしれないが、他から作曲依頼があっても 良さそうなもの。 ところで、この公国もゲーテもプロテスタントなのに、 ハプスブルク圏出身のフンメルは多分カトリックだから、 本当はフンメルにとってはミュンヘンの宮廷とかのほうが相性 が良かったのでは?という気がしなくもない。
462 :
名無しの笛の踊り :2006/12/06(水) 13:28:41 ID:kQSn87Yz
>>461 いろんな想像と意見が聞けて楽しス。
ふつうにクラシックかじっているやつともフンメルでこれだけ話題は膨らまない。
いいね、ここ。
ありがと、タミーノさん
463 :
タミーノ :2006/12/07(木) 21:24:46 ID:hdGT/bqh
>>462 こちらこそどうも〜
ところで、フンメルについてはプレスブルク(現プラチスラヴァ)出身
ということで、出自がドイツ系、マジャール系、スラヴ系 のいずれなのか
自分にとっては謎。
プレスブルクは、神聖ローマ皇帝を世襲したハプスブルク家が
王を兼ねていた、ウンガルン(ハンガリー)王国の王都だったので
ややこしい。いずれにせよ、ハプスブルク圏では出自が何であれ
支配層や知識人層はドイツ語を話したから、フンメルにとってもドイツ語
が最も身近な言語だったことは確かだろうね。
ちなみにシューベルトはいちおうドイツ人だが、父がメーレン
(モラビア)地方出身、母がシュレジエン(シレジア)地方出身、
つまりはどちらもドイツ化が進んだスラヴ人居住地域出身ということで、
本来はスラヴ系だろうと言われてるね。
ラハナーのレクイエム聴いたよ。
465 :
タミーノ :2006/12/09(土) 20:00:03 ID:8x5NaDcJ
最近公開されたベートーヴェンの映画観てみたが…… トンデモな映画だった。 史実の無視、作曲家の人間像のデタラメな捏造・歪曲は勿論のこと、 ではそれだけフィクションに徹することで娯楽作として成功しているかと いえば、それも極めて怪しい。マニアも一般客も楽しめない映画を作る ことで何を実験したかったのか? 脚本のセンスのなさ以外でも、第9初演のシーンでは、オケのうしろで おねえちゃんがタコ踊りするなど失笑を誘う映像が少なくない。 同じベートーヴェンの映画でも、『不滅の恋』では、 フィクションがありながらも事実を巧みに継ぎはぎしたり、風俗描写に 凝ったりして、19世紀初期という時代の文芸的雰囲気を見事に再現していて 楽しめたのだが。アントニア・ブレンターノに宛てたと推定されている 手紙の一部を使っているのも良かった。実物のベートーヴェンは読書家・ インテリで、詩人気取りの文章をよく書いたりしたので。 今回見たほうの映画は、たまたまベートーヴェンを扱っただけの 三流現代劇という感じだった。 おおっとスレ違いで失礼。
466 :
名無しの笛の踊り :2006/12/15(金) 14:10:19 ID:0vtiBpT/
>>391 日本国内リリースがなかなかないので,amazon.comでライネッケのクラリネット
作品集(NAXOS)取り寄せた。「ウンディーネ」オリジナルのフルート版より深みが
あって素晴らしい。
wikiのロッシーニの項目、「ロッシーニは交響曲を1曲残しているが、作曲年代は不明である」 なんて書いてあるけど、大丈夫かこれwww
468 :
坂本9 :2006/12/16(土) 11:30:11 ID:/FVpoPeX
ここ数日アク禁で書けなった、困ったもんだな・・・ ちょっと遅れ気味だけど、欧米は日本ほど交響曲を重視していない、というのを読んだ事があります。 「交響曲」というジャンルを独立させているのは日本だけ(欧米は管弦楽曲のジャンルでまとめているとか) フンメルが交響曲を書かなかったのも、ただ単に重視していなかっただけなのかも・・・
469 :
タミーノ :2006/12/16(土) 13:08:42 ID:/kW5CjLh
18世紀でも19世紀でも オペラ(+宗教曲)>>>交響曲を含む器楽曲 という傾向はあるよね。 ハイドン(兄)も、自己の代表作として、交響曲ではなく、 ミサ曲、オラトリオなどの声楽曲の大作を挙げていたような。 ベートーヴェンが、第9の楽譜よりもミサ・ソレムニス ニ長調Op.123 (1823)の楽譜に高値(第9の約1.6倍か)をつけて売込もうとしたのも よく知られた話だよね。 なぜ日本で交響曲が特別視されるのかは自分も不思議だけど、 異文化の輸入に起きがちな誤解とか、声楽曲は言葉の問題があるとか、 いろんな事情があるのかもしれない。 でも、クラシック=オケ=交響曲=オケ指揮者論 みたいな、レコ芸の老人達が好むような日本特有のローカルなクラシック観 はもう止めてほしい気はする。
470 :
名無しの笛の踊り :2006/12/16(土) 13:43:03 ID:7J4NIbjg
>>468 フンメル自身が交響曲を重視していなかったにしても、需要(注文)はあった
んじゃないかな。ピアノ協奏曲を多く残しているから、自身が主催するコンサ
ートも開いていたに違いない。そんなときに序曲(交響曲)が他人の曲ばかり
というのは寂しいし、なによりもこの時代は交響曲を作曲すること自体が一流
作曲家の条件になりつつあった頃だと思う。そういった意味でも、十分な実力
をもちながら交響曲を残していないのが不思議なのだが。
471 :
名無しの笛の踊り :2006/12/18(月) 00:49:24 ID:+9Nnzr7b
>>470 まぁ、モーツァルト、ハイドン、ベートーヴェンと直接交流を持ち、その真価も知っていただけに書きにくかったのかも。
編曲はしているね。
モーツァルトの35,36,38,39,40,41
ベートーヴェンの1〜7番まで
ハイドンのは不明だが7曲編曲しているらしい
>>471 フンメルによるハイドンの交響曲の編曲はDa Capoカタログでは第44番と第100番
の2曲(S185,S183)だけだが、7曲も編曲していたとは初耳。
ちなみにロンベルクの交響曲第1番も編曲しているようだ(S174)。
たしかフンメル編曲版モーツァルトは今度BISから第40番も出て、第39番以外は
CDがあると思うが、ベートーヴェンの編曲はCDがなかったように記憶している。
473 :
タミーノ :2006/12/20(水) 23:14:33 ID:V7QYXLCT
フランツ・ラハナーのレクイエム ヘ短調Op.146を いまコンフタティスまで聴いたけどなかなかいい雰囲気。 宗教曲ではメンデルスゾーンに匹敵する実力者だと感じる。 たしかミュンヘンの宮廷でも活動し、ドイツの保守本流に属すると 言っていいラハナーのことだから、ライプツィヒ楽派にも近い作風 なのかも。友人シューベルトの影響はあまり感じない。 たまに不吉な感じの不協和音があって印象的。
宗教曲では、シューベルトの兄フェルディナントの「レクイエム」などの作品もなかなか美しいと思 うのだが、実は弟フランツの作品ではないかという説もあるようだ。
475 :
タミーノ :2006/12/24(日) 14:54:37 ID:hXldn55/
あっ、その音盤もしかしてエラートから出てたものかな? どこかにしまい込んじゃったけど、無伴奏のモテットがすごく美しかった 記憶があるな〜。 正直なとこ他の曲はフツーだった。 シューベルトの兄は画家としても活動してるんだよね。 妖気漂う中世の古城の廃墟の絵とかも残ってて、まさに当時流行の 怪奇趣味、中世趣味、ゴシック趣味を地で行く感じだ。 フランツもそういう趣向のジングシュピール(たいてい未完) を作曲してて、文化史的に非常に興味深い。
フェルディナントのレクイエムは、少なくとも2種類の録音があったと記憶す る。 ところで、ラハナーのレクは、地味だねえ。ラインベルガーの宗教作品にもい えるけど、ドイツ・ロマン派の宗教曲は、古典派時代の華やかしさが減退して いるような気がする。「チェチリア主義」のためか?
477 :
タミーノ :2006/12/24(日) 16:41:29 ID:hXldn55/
セシリア運動はパレストリーナ等のルネサンス期の様式を理想とした ようだが、ひとつの傾向としては大袈裟な器楽の伴奏を排除して、 無伴奏のものが多いよね。自分としては嫌いじゃないんだけど。 ラハナーのレクイエムがセシリア運動の影響下にあるか、は音楽自体 からするとかなり疑問だが、ミュンヘン等の場所からいうと 確かにこの運動の本場に近い面もあるから、微妙だね。 でも、カトリック以外でもこの時期はその種の宗教曲が少なくないので、 アルプス以北のドイツ語圏や北欧では一般的傾向といえるのかもしれない。 オペラと宗教曲のアリアが互換可能な様式だった古典派時代 がある意味異常だったのかも。19世紀初期の段階で既に、イタリアのアリア とドイツのリートの様式的相違は明らかになっていたりするので、 世俗音楽と宗教音楽の区別が本来どおりの関係に戻るとともに、当世風 イタリアオペラからの影響が急速に退潮したのがこの時代なんだろうね。 それを「ドイツ風」と呼ぶかどうかは別として。
実際に、古典派時代の宗教曲は、地域による作風の違いはそれほど顕著に現れ なかったようだが(というよりも、イタリアの音楽が優勢だった?)、ロマン 派の時代になるとナショナリズムの高揚があって、音楽にローカル色が強くな ったと言われているからね。 ドニゼッティのレクイエムやミゼレーレなどの宗教作品は、非常にオペラティ ックに書かれていて、ドイツロマン派の宗教作品とは明らかに異なる。
自分は、ハイドンの天地創造の序奏で聴ける音楽程度がロマン派の限界かな。 音楽は楽しめるものでなければならないとしたら、ラハナーのレクイエムは明 らかに退屈。
480 :
坂本9 :2006/12/26(火) 16:55:38 ID:tKJGSIH6
クープランのクラブサン曲全集を衝動買いしてしまい、そればっか聴いております。 正直、時間がいくらあっても足りませんね・・・
フンメルとR.シュトラウスのチェロソナタをホルンで演奏した音盤をゲットした。 ホルンはチェロほど機敏さがないのではと聴く前は心配だったが,それなりに 楽しめた。
482 :
名無しの笛の踊り :2007/01/01(月) 20:44:42 ID:cnONjB5s
ツェルニー没後150年おめ
ツェルニーもアニバーサリーか・・・
484 :
名無しの笛の踊り :2007/01/03(水) 20:57:21 ID:3Bc7eExo
ツェルニーのピアノ曲大全集出ないかな。
シュレーカーはここでいいのかな? 今年、読響がシュレーカーの「王女の誕生日」をやる予定だ。 自分は聴きにいけないが、ぜひとも良い演奏をしてシュレーカーとこの曲が 広まるきっかけになって欲しいと思う。 (ラヴェルの「マ・メール・ロア」より「王女の誕生日」のほうが優れていると思うんだけど・・・)
487 :
タミーノ :2007/01/06(土) 20:06:41 ID:8RD/+nRo
>>480 クープランのクラヴサン曲集ってもしかして鰤の?
個人的にはこの曲集は仏アストレ盤が懐かしい。
アストレではゲオルク・ベームの組曲やパルティータとかも良かった。
最近発売の、コープマンが弾いたブクステフーデのチェンバロ曲集
も作品自体がかなり楽しめた。全集を予定してるらしく期待できそう。
チェンバロの音楽に関しては17世紀〜18世紀前半のドイツはかなり
フランスの影響が強いね。
激しくスレ違いで失礼。
488 :
坂本9 :2007/01/07(日) 11:20:51 ID:EVebZ4LS
一瞬分からなかった、鰤ですw 本当はルセかボーモン欲しかったんですけど、安かったので衝動買いしました。 タミーノさんは、全般にお詳しそうですね、コレからもよろしくお願いします。 こちらこそスレ違いでスミマセンでした。
490 :
タミーノ :2007/01/09(火) 21:46:24 ID:RKNlHNID
>>488 坂本9さん、レスありがとうございます。
自分はその盤買おうか迷ってる最中です。
特に詳しくはないんですが、もともとはバロック好きだったもんで。
ルセと言えば若い頃の録音で、ロワイエ(1705〜1755)の
クラヴサン曲集(1746)がかなり印象に残ってます。
最近は専らオペラの録音を楽しませてもらってますが。
坂本9さんは鍵盤楽器の音楽にひろく造詣が深いように思いました。
こちらこそ宜しくお願いします。
491 :
坂本9 :2007/01/12(金) 16:29:02 ID:jdWkAGTO
またアク禁に巻き込まれてしまった・・・
スレ違いついでに・・・
タミーノさん
ttp://www.michaelborgstede.com/index.html ココで視聴ができます!かなり音が悪いですが、実物はそんな事はありません(ただし録音がややオンかな?)使用楽器は前半〜中盤がリュッカース、終盤はヘムシュ(ヒムシュ?)です。
さすがに続けて聴いているとあきますが、かの大バッハが研究しただけあり、聴き所は多いですよ。
調べてみましたが、今フランソワ・クープランの全集は入手困難なので(スコット・ロスのがありましたが、高いです。少し前にボーモンが中古で10000円ほどで出てましたが)値段的に見ても買って損はないと思います。
ロワイエは、私はルセの親分?クリスティで聴いた事があります。クープランに比べると、ダイナミックで劇的な曲が多く、さすがオペラ作曲家だな、という印象が強いです(ラモーの方が近いかな?)
492 :
坂本9 :2007/01/12(金) 16:29:39 ID:jdWkAGTO
さて、本題に戻りますが、実は私はロマン派の知られざるピアノ曲に興味があり、前の「3L3R」の序盤からこのスレに定住しております(とい うか、ネット始めた直後にそのスレを見つけて大ラッキーでした)やはりピアノ曲のCDというのは数が少ないですね。どうしても、ショパン、シューマン、リストといった少数の作曲家に限られてしまいます。 しかし、このスレで、次から次へと色々な作曲家(知らない作曲家が多いです!)の、色々なCDを紹介してもらい、大変うれしく思っています。
493 :
タミーノ :2007/01/14(日) 11:37:31 ID:8iX0HORY
>>491 >>492 坂本9さん、情報どうもです!!
フランソワ・クープランは父も子(それとも甥?)もクラヴサン奏者
ですね、たしか。「王宮のコンセール」集とか昔よく聴いたな〜
父は17世紀のダングルベールとかと近い世代だったような。リュート音楽
雅びをクラヴサン曲に導入したダングルベールのクラヴサン曲も
良いですね。ルセも録音してますね。
ドイツ浪漫派に戻らなくちゃ。モシェレスのOp.41、49、94 を収録した
Eufoda1267 は貴重だと思った。楽器は、ゴットリープ・ハフナー製
(1830頃)及び、ベートーヴェンも好んだというジョン・ブロードウッド製
(1827)を使用。まだ聴きこんでないけど、いい感じ。
494 :
名無しの笛の踊り :2007/01/20(土) 09:54:47 ID:LUM2r/gC
ツェルニーの交響曲聴いたけど旋律全然思い出せない。 フェルディナント・リースほどには師匠に似てない作風。
前のスレで一度名前が出た,Wilhelm Hillの室内楽,musicaphoneのものに続いて 今度はMELISMAという聞いた事のないレーベルから,2曲のピアノ三重奏曲(Op.12&43) が入ったものがリリースされた。やや切れ味を欠くものの前作同様にロマン派の 王道を行く作品と思う。
496 :
名無しの笛の踊り :2007/01/25(木) 23:42:53 ID:I6h0OYCe
そうですか
497 :
タミーノ :2007/01/28(日) 16:10:21 ID:IbvAMv8r
フェルディナント・リースの作品は、自分は協奏曲・室内楽やピアノソナタ を聴いただけで交響曲(CPOで録音があった)は聴いてないけど、確かに 弦楽四重奏曲のある曲なんか師匠に酷似した作風だったな〜 ベートーヴェンのこのジャンルが好きな人は聴いて損はないかもね。 それはそうと『メルジーネ』(1833)でメンデルスゾーンに呆れられて しまった逸話のあるコンラディン・クロイツァー(1780〜1849)作曲の 「ゲーテのファウストからの歌曲」を聴いたが、なかなか良かった。 この作曲家はジングシュピールの分野ではそれなりの大家だし、 今まで聴いた室内楽やリートでも、決して凡庸とは思えないんだけどな。 この作品は、もはや古典派時代の様式からは脱した、 爽やかなロンマンティシズムの薫るビーダーマイヤー風の音楽で、 趣味的にはメンデルスゾーンに近い。文学好きやビーダーマイヤー時代 の芸術が好きな人にはお薦めだと思う。
498 :
名無しの笛の踊り :2007/02/04(日) 00:21:26 ID:o6nORjcT
フックス生誕150年 多分
499 :
名無しの笛の踊り :2007/02/04(日) 12:14:16 ID:o6nORjcT
500 :
名無しの笛の踊り :2007/02/04(日) 14:32:55 ID:YUJjOvQa
フックスってどのフックス? フックスのOp160ってある?
502 :
名無しの笛の踊り :2007/02/10(土) 21:33:35 ID:iCPz0p2k
ドホナーニのOp.1は凄いです。 メンデルスゾーンの大傑作と言われたら信用してしまいそう。 Op.1からあのレベルで作曲できた人は、他に思いつきません。
503 :
名無しの笛の踊り :2007/02/11(日) 07:47:14 ID:W1cUO02i
どちらのドホナーニ?
504 :
名無しの笛の踊り :2007/02/11(日) 07:48:56 ID:W1cUO02i
ってマルチかよ こんなんマルチして何が楽しいんだか┐(´д`)┌
505 :
名無しの笛の踊り :2007/02/13(火) 06:16:24 ID:fEsUwSLY
朗報! 先月はフンメルの唯一のオラトリオが聴けましたが、4月には 例のChandosのからシェリーの指揮で ◇バレエ音楽『ミュティレネのサッフォー』Op.68 ◇バレエ音楽『魔法の城』WoO.32(S.88) ◇12のワルツとコーダ *おそらく S.104 という舞曲集がでます。 オーケストラ用バレエ音楽は6曲作っているフンメルですが、これで以前出た『魔法の鐘』とあわせて 3曲が手に入ることになります。 舞曲は多数あるので全部とはできませんけど、バレエ音楽は是非全集化していただきたいですね。
cpoからライネッケのヴァイオリン協奏曲が出ます。
507 :
タミーノ :2007/02/18(日) 14:39:47 ID:XCs7aylt
ライネッケは19世紀の作曲家にしてはかなり多作だけど、 音盤が増えているのは嬉しい。ETAホフマン作の童話『胡桃割り人形』 のための音楽Op.46とか録音されないかな〜 童話と言えば、ドイツでも英米でも児童文学の黄金時代 が19世紀中期から20世紀初期まで続き、「美しい子ども」観が生成された この時代、音楽にもそういう嗜好が表れているね。 クラシックの世界ではシューマンの、ピアノ曲をはじめとする一連の作品が 有名だが、オラトリオ『薔薇の巡礼』のメルヘン趣味なんかも シューマン一個人の趣味というより、この時代の風潮を色濃く反映している と見るべきだと思う。ライネッケも「子どもの交響曲」Op.239 を作曲してるし、 ラハナー(弟。イグナツ)もやはり「子どもの交響曲」を作曲、 アンデルセンを生んだデンマークの大物ゲーゼも、北欧神話などをもと にしたメルヘン趣味溢れる題材で音楽を書いてるね。スウェーデンの ハルストレームのオペラ群などもそう。
509 :
タミーノ :2007/02/18(日) 15:58:34 ID:XCs7aylt
>>508 ご教示ありがとうございます!!
ライネッケってこの人だけの曲を集めた音盤がまだ少ないですね。
510 :
タミーノ :2007/02/18(日) 17:55:01 ID:XCs7aylt
そういうとラハナー(兄)つまりフランツ・パウルも 「子どものリート集」Op.83(1846)なんて曲を作曲してるね。 あと、ラインベルガーがこのラハナーの弟子だったのを最近知った。 でも当時の大物度の割りにこの人もまだ音盤少ないなぁ。 連投失礼でした。
511 :
名無しの笛の踊り :2007/02/18(日) 18:12:21 ID:4A11rwYu
ヘルツォーゲンベルクの交響曲 第1番/第2番 聴いた方感想よろしく
《CPO》 777105-2 761203710522 ■ライネッケ( 1 8 2 4 - 1 9 1 0 ):交響曲第1番/ヴァイオリン協奏曲/ヴァイオリンと管弦楽のためのロマンスO p . 1 5 5/ヴァイオリンと管弦楽のためのロマンスOp.93 ●演奏/インゴルフ・トゥルバン(ヴァイオリン)、ヨハネス・モエズス(指揮)ベルン交響楽団
513 :
名無しの笛の踊り :2007/02/23(金) 21:33:01 ID:DsVsA1Wv
どなたか、マルシュナーのDer Vampyrの全曲録音でお薦めを教えて下さいませんか? お薦めスレに行くと、オペラはそっち系スレに行けと言われそうなので、 この作曲家ならこのスレで良いかと思って来たんですが・・・ 手持ちのはノイホールト指揮、ニムスゲルンが主役歌ってる盤です。
514 :
タミーノ :2007/02/23(金) 22:29:51 ID:Yhbrxh1V
マルシュナーの『吸血鬼』はマルコポーロから出てた盤を持ってたが このオペラってお薦め盤が挙げられるほど豊富に録音されてるのかな? 最近全く聴いてないけど、作風はワグナーに通じる前衛的なものだった ような気がする。 全然役立たない話でごめんなさい。
515 :
513 :2007/02/25(日) 13:17:34 ID:WP4m6oZc
タミーノさん、回答ありがとうございます。 確かにそれほど録音はないと思います・・・ 演奏自体はそれなりに気に入っているんですけど、 自分の持ってるのはダイアログがほぼ全部カットされてます。 セリフも入れてこの曲の完全な状態を聴いてみたいんですが、 マルコポーロのやつはセリフ入ってますか?
ヨハネス・モエズス 市販あればいいけども・・・・・
517 :
os :2007/03/03(土) 00:32:06 ID:vZzK5ml9
ヘルツォーゲンベルクの交響曲は、ブラームスの亜流と言われて仕方ない部分はあるにしても、 ブルッフやドレーゼケの響きもあり、低弦もブラームスほど分厚くなく、 後期ロマン派にしては爽やかさが感じられました。 同じくブラームスの影響下の交響曲を書いたフックスと同じ世代の音です。 シューマンに対するライネッケと同様、 ヘルツォーゲンベルクはブラームスから灰汁を抜いて口当たりを良くしたので、 インパクトないのですが、心地よく聴けました。 細かいところで、2番のスケルツォのトリオからの移行部が、 マーラー6番のスケルツォの同様の部分に似ているのが新しいです。
518 :
タミーノ :
2007/03/03(土) 10:34:44 ID:vcfrfZZm >>515 さん
レス遅くてすいません。あの盤は自分の記憶ではセリフがカットされてた
と思います。そのせいで、ジングシュピールらしくなく、
余計にワーグナー風に感じられたのかも。セリフ入りでやって欲しいですね。