ネットにつなげないうちに落ちってしまっていたようです。
ハイドンの交響曲全集を聴いてゆくスレです。
元スレは現在html化されるのを待ってるそうです。
今週は
9/2(mon)-9/3 交響曲第10番ニ長調
9/4(wed)-9/5 交響曲第97番ハ長調
9/6(fri)-9/7 交響曲第20番ハ長調
です。
>>1 は〜い、待ってたよ〜。別のスレに書いたらどつかれたので、転載↓
第98番は、第1楽章序奏→提示部のテーマというか
モティーフ(3音)が共通しているし、展開部に入ってもこのモティーフが
使い続けられる。ハイドンらしい。全体として、堂々たる、充実感のある
作品だと思う。緩徐楽章(イギリス国歌と似てる)はモーツァルトへの
追悼がこめられているらしいが、ハイドンには珍しく真情ある第2楽章。
これは、アバド・ヨーロッパ室内管の溌剌とした演奏で聴いた。
ロンドンセット、次は97番か? ロビンス・ランドンの研究書を拾い読み
してたら、第97番ハ長調をとても褒めていた。99番以降への移行的作品だと。
3 :
名無しの笛の踊り:02/09/02 00:22 ID:KE5aoeeA
>>2 お〜、さっそくありがとう!
本拠地に戻ってきたので、これからはしばらくまめに書き込めます。
ところが、CDを入れていた荷物がまだ届かない罠…
10番は資料もなくて、聴くまで書くことがありません。
明日に期待。
6 :
2:02/09/02 22:00 ID:???
ボクもねえ、しばらくロンドンに行ってたんだけど、
デイヴィス盤のロンドン・セット2枚組×2を持っていってた。
結局忙しくって、95,96,97,98ぐらいしか聴かなかったけど・・・
スリムケースだったので、楽に持ち運びできた。97番聴くネ。
7 :
10:02/09/03 22:07 ID:???
いきおいのよい1・3楽章にマターリ2楽章の聴きやすい曲です。
いきおいと言えば、ドラティの1・3楽章が、モダン楽器を活かした、
切れ味の良すぎる名演です。フィッシャーより好きです。
しかし問題は2楽章がなんだか“one of them”な感じがすること。
私にはなんとなくマイナー曲の、よくありがちでやや退屈なアダージョ
のようにきこえます。(ただし出だしはヨイ!)
フィッシャーは室内楽的でマターリ・フレッシュな演奏です。
2楽章ちょっと長くて冗長な気もしますが、一聴の価値あり。
1・3楽章もドラティとは全く別のベクトルで良いです。
けっこう楽しいです。
通りすがりの人も、ぜひ出して聴いてみてください。
って、上の曲は第10番です。ゆえに名前のところに10としています。
>>6さんのところにある2は
>>6=2ということです。
文脈で判断してね!
今日は97番です、みなさんの感想待ってますです。
>>1は忙しいので今日のよるおそくに聴く予定です。
第97番ハ長調。これも、98番に並んで、自信にみちた堂々たる作品だと思う。
第1楽章の提示部、第1主題からのブリッジのパッセージがちょっとユニーク。
第2主題は、第1主題の緊張感というか生気(ブリオ)あふれた性格の後で、
リラックスした感じに聴こえる。この対照に、調性は違うが、モツ39番第1楽章
を連想した。展開部は、木管のハーモニーを主体として、そこに断片化された
主題が弦でからむ箇所が面白い。これもモツの何かを思い出しそう・・・
メヌエットも、堂々とした感じでいいですねえ。トリオの末尾にはザロモン用の
ヴァイオリン・ソロが出てきますね(‘Salomon Solo, ma piano’)。
交響曲の番号を示す時は「#97」とか「☆97」とかにされたほうが混乱が
少なくてすむかもしれませんな。
昨晩聴いたのですが、とても疲れていてその後書き込みに行くのを
断念した
>>1です。(聴くところとネットするところが離れているのです。)
実はロンドンセットはあまり聴いてこなかった
>>1なのですが
何かのカップリングか何かだったのか、“おお!この曲か!!”という感じでした。
1楽章(特に第1主題)大好きです!! が、今回聴きなおしてみて
2楽章の変奏曲に惹かれました。いつも彼がやってるような変奏曲と言えば
そうなんですが、とっても、きれい。ひとりでアンコールしてました…(汗
それから、4楽章。これも典型的な彼のフィナーレですが、たとえば
94番なんかと比べて、安定感があるような気がして好きです。
12 :
ラウドン元帥:02/09/05 23:36 ID:n3t4JieD
>11
ロンドンセットは全てすばらしいです。全曲聞き込んで、血肉の一部にしてくださいな。
98,97番すばらしい! 第1次ロンドン旅行の最後を飾るにふさわしい作品。
ニックネームがなくてもすばらしいものはすばらしいのだ。
ドラティ指揮の97番第2楽章変奏曲のヴァイオリンの音色。ハンガリーだ。
97番名残惜しいですが、今日は20番。4楽章編成です。
1楽章、なかなか爽快で、聴きごたえのある曲だったと思います。
フィッシャーもよかったですけど。特にドラティ。
ところが、残りの楽章、なんだかつまらなかったです。
ディヴェルティメント風なんですが、なんだか、しまっていなくて、
退屈でした。単独で聴けば悪くはないのでしょうが、
何度も聴いたことのあるような雰囲気で、かつ、これといって耳をひくものが
なかったようです。
でもドラティの4楽章は活きがよいので結構面白く聴けました。
明日は日曜日ですね。マターリ聴きましょう。
15 :
よてい:02/09/08 14:41 ID:???
この週末はすこしのんびりしている
>>1でした。
今週は
9/9(mon)-9/10 交響曲第99番変ホ長調
9/11(wed)-9/12 交響曲第17番ヘ長調
9/13(fri)-9/14 交響曲第100番ト長調
です。
いよいよ、ロンドンセットも佳境に入りますね。99・100聴きます。
また、最近ピノックの“Sturm und Drang”6枚組を買ったので、あれに
含まれている曲はその時参加します。
ところで、ここの方々はどういう風に聴いていらっしゃるのか。
私は、大体3〜4回聴きます。まず1回目は流して耳に馴染ませる。
2回目で構造・主題の変形etc.、形式的なことをチェック。
3回目でもう一度形式を確認しつつ、楽曲としても楽しむ。
4回目に、別の演奏があればそれを聴いてみる。もちろん、気に入った楽章の
アンコールなどもやりますが・・・時間・根気でこのあたりが限界ですね。
私は、各演奏1回勝負を基本としつつ(初期もの*2、ロンドンセット*3+α)
念のため、最初に聴いた人の演奏は最後にもう一度聴くようにしてますので
やはり大体3〜4回ですか。
でも
>>16さんのように気合を入れて分析的には聴いていないので、
(1〜3回目をまぜあわせて一度にという感じです。当然精度下がります。)
聴いたときの気分が曲の印象に直接影響してきますが、
ある程度は仕方ないとあきらめています。
99番はいまのところドラティを1回だけ聴きました。
1,2楽章は内容たっぷりでよかった。でもその後がちょっとねぇ、
というのが初聴の感想でした。
第99番変ホ長調。1794年2月10日初演だそうで、約2年ぶり。ここからロンドン
セットは後半に入るわけですね。
序奏のゆっくりした和音が鳴ると、ああ、古典派の変ホ長調だな、と思う。
この序奏は結構長い。主部は、これまた堂々たる感じ(こればっかり言ってる)
だが、第1主題提示部がどことなくベートーヴェン(第1・2交響曲)を思わせる。
展開部は第2主題を中心としていますね。これはロンドンセットではめずらしい?
第2楽章は、98番に続いて、割に内容のある楽章と思う。木管(クラ含む)の
聴かせどころ満載。ソナタ形式ですね。展開部がなかなかドラマチック。
第4楽章は、ロンド=ソナタ形式だが、最初の主題からして、対位法的に処理
することが予想できる。ここでも全体を通して木管が活躍する。
演奏は、デイヴィス/コンセルトヘボウを主として聴いたが、いい深い音で
やっている。特に、ティンパニがふゎっと出てくるところが、(・∀・)イイ!
なるほど、後半第1曲目ですね。
まず書きたいのは、第2楽章。このヴォリューム満点のソナタ楽章は見事。
演奏はフィッシャーのが素晴らしかったです!!
出だしのころですので、古楽派の正反対路線。ブラームスやブルックナーに
さえも通じる森羅万象感がこの上なく心地よいです。フルートの合いの手もヨイ。
そういう意味ではオックスフォードの2も楽しみです。
(注:
>>1はどちらかというと古楽派で、ブラヲタ、ブルヲタではありません)
今回はブリュッヘンも聴けました。
ブリュッヘンは2楽章、なんとなく過ぎ去ってゆくようでちょっといまいち。
でも呈示部第2主題?のところの木管の掛け合いがすごくよく録れてる。
ところがブリュッヘンは、3,4が見事で、これらの楽章の印象を一新しました。
特に3楽章の際どい速さと、楽器間の掛け合い、重なり合い、パラレルな進行に
なるほど!!こういう音楽なのか!と、とってもうれしく聴きました。
第1楽章は結局初聴のときが、もっとも面白く聴けました。
実にうまい作曲ですが、第2主題の個性と発展に対して、案外第1主題が
弱いような気がします。つい変ホ長調→ベト3を連想してしまいますが、
ハイドンの変ホ長調はまた別物でいいですよね。
明日からはフラットが2つ減って、ヘ長調。第17番です。
もちろん99番の話題もまだまだ大歓迎です。
なんだか
>>19は長文スマソです。
その次は、100番です。でも今週末は、でかけているかも…。
保守sage
さあさあ、みなさん!!17番は隠れた名曲ですよ!
とってもよくできていて、室内楽風で聴きやすい曲です。
こういうのが好きな人には、初聴でキタ坊になると思います。
通りがかりの人もちょっと全集開いて聴いてみてくださいな。
今まで聴いてきた、初期交響曲の中でもかなりよい曲のうちに
入ると思いますた。 というか多分、今までの曲と想定された
演奏者・演奏機会が違うように感じられます。
フィッシャーよりドラティのほうが、切れ味がよく、隅々まで
しっかり鳴っているのでよいと思いました。
でもフィッシャーを聴いたときもかなり萌えでした。
今日は100番“軍隊”でそた。
私は、今現在、2楽章嫌いです。弱音にヴォリュームをあわせたとき
トゥッティの音が大きすぎて、いちいち絞らなければならないからです。
(近所が気になる…。)場合によっては94番より“驚愕”です。
それを除けば好きです、(というか、気にせず出せる環境に住みたい…)
今週末は時間がないので、フィッシャーとドラティしか聴けませんでしたが、
ドラティが引き締まっていて“秀逸”でした。
特に1楽章の古典彫刻を思わせるようなキリリとした演奏が見事。
この曲、どの楽章も魅力的な旋律と展開にあふれていて
4つの楽章のバランスもよくとれていて、すばらしいですね。
理想的な出来、というか、良い意味での“お手本”というか、
“おい、お前ら、こんなの書けますか、”と。
後世の人たちに“古典”派なんていう本来勘違いなネーミングを
させるだけのものはあるなぁ、と感じました。
今日はちょっと疲れてます。。駄文ですが、この辺で。
またゆっくり聴きます。明日、明後日はいません。
第100番ト長調。交響曲第100番、というのはインパクトありますねえ。もうこんな
数のシンフォニーを作曲できる人は出てこないでしょう。99(1794年2月10日初演)
→101(3月3日)→100(3月31日)ですから、まさに「月刊ハイドン」の勢い。
ザロモン:「なあ、ハイドンさんよ、アンタの最近の曲、どえりゃー難解でかんわ。
こないだも客に苦情言われたでよ。『おたくの演奏会の後半でやる曲、あれ一体何よ。
こっちはクラレットでローストビーフ流しこんできて、折角マターリしようと思うと、
むつかしい曲ばっかじゃない。消化不良起こすってば。演奏会の後は同伴のねーちゃん
としけこむつもりなのに、これじゃ立つものも立たないよ。』ここは一丁、誰でもわかる
ようなのを頼むわ。」
ハイドン:「らじゃー。」
というような会話があったかどうかは不明だが、97・98・99と重量級の音楽が続いて
きた後で、この曲、どの楽章も平易で明るい楽想ばかりですね。あと、「軍隊」という
イロモノ。第1楽章第1主題がまず木管のみで奏されますが、これがすでに鼓笛隊風。
第2・4楽章では打楽器が派手にガシャガシャ鳴る。アイディア勝負は、ロンドンセット
後半に多くなるのかな? 第4楽章はソナタ形式(単一主題)だが、ちょっとすっきり
しない。展開部で弦のみのフガートになりかけるが、すぐに散漫な感じの進行に戻る。
これはわざと? それとも深読みしすぎか? 第2楽章はブリュッヘンがうるさくていいです。
25 :
今週は、:02/09/15 22:44 ID:???
週末は大変でした。ふぅぅ、、、。
今週は
9/16(mon)-9/17 交響曲第19番ニ長調
9/18(wed)-9/19 交響曲第101番ニ長調
9/20(fri)-9/21 交響曲第107番変ロ長調
です。
virgin/クイケンの、初中期少々、パリ〜オックスフォードまでのboxが
店頭に並びはじめました(地方で)。2千円少々とお買い得です。
いいですねー、このスレの閑散とした雰囲気(笑
ところで、
>9/20(fri)-9/21 交響曲第107番変ロ長調
は、ひょっとして「第102番」のことですか?
閑散としてます。ジサクジエーンでないのが
せめてものすくいです。thanks>>もうひとりの人
スマソ、第107番は一般的な呼称じゃないですね
交響曲“A”Hob.I:107です。
いちおう、ロンドンセットと初期交響曲を交互に進めているです。
ここのところ、着実に腕をあげている若き日のハイドン氏です。
はじめのころと比べて、かなり手が込んできて、
聴きごたえがありますです。中期の充実を予感させる感があります。
とても楽しい曲ですが、少々特徴に欠けるようです。
聴いているときはとても楽しめますが、107曲+αを聴いた後で
ぜひとも19番を聴きたい、となるかは不明です。
17番と同様、ドラティの演奏の冴え、メリハリがすばらしいです。
曲の価値をモダンな形で(モダン楽器スタイルの意味ではなく本来的な意味での)
再構成し曲の魅力を引き出します。力と静かな情熱のある表現だと思います。
一方、フィッシャーの方は、なんとなく、なーなーな演奏で、
特徴も薄いように感じます。とは言っても、ドラティのわかりやすいメリハリに
つられているだけかも(w
いま101番「時計」聴いてます。明日書きまする。
しかし、このスレ、開かないとタイトルだけでは何のことやらわからないね。
私は「以下略」で検索してます(笑
>>29 そうです。立ててしばらくして“しまった〜”と思いましたが、(以下略
第101番ニ長調。第1楽章の序奏に耳を奪われる。ロンドンセットの序奏は
短調による秀逸なものが多い(その後の主部とのコントラストを狙って
いるのだろう)が、これはとりわけ素晴らしい。半音階的な旋律がまず
上行し、それから鏡に映したように下行する。これも何かを思い出すが・・・。
第1楽章主部は、弦主導でたっぷり楽しませてくれる。ハイドンを聴く時は、
どう展開部を料理してくれるかが楽しみだが、この曲などハイドンの技量の
好例だと思う。いつものようにデイヴィス/コンセルトヘボウを主として
聴いたが、弦を素晴らしい音で聴かせてくれる。聴きこむにつれてこの盤の
良さがわかってきた。その後の3つの楽章ももちろんいいです。第4楽章は
104番と並んで円熟の極み。
昨晩は、爆睡。今朝は大忙しで、これから急いで何を書こう?と。
私は
>>24さんの主張をこの曲で大いに感じました。
なんと、聞き手にやさしい、というか、見事な技法を、これほど
わかりやすく、楽しく、作曲できたのはすごいですね。
本来、前衛実験家であるハイドン氏のことですから、
こんな曲の場合は、聴衆のニーズにこたえつつ、彼自身も“カワユーイ”と
楽しみながら作曲していたのではないでしょうか?
特に第1、第2楽章。
ただ、メヌエットがちょっと平板冗長に感じられました(疲れていたからか…
演奏は、ドラティに感心しました。全集ものであり、かつロンドンセットも
きっちりと押さえています。20年も前に短期間にこれほどのクオリティで
全集完成、というのは、尊敬すべき偉業です。
フィッシャーももちろんヨイです。ところで、これって、例のやつなんですかね
時間がなくて、全曲聴きなおしはしていないですが、ちょっと実験で逆相補正
してみると、ずいぶんきれいにきこえました。
(ことによると、補正した101番の音質>>>>他のCDの音質)
結局、あってもなくてもいいような、内容薄のレヴューになりました。スマソ
まあ、出席記録ということで。
交響曲“A”と名がついています。作品1の弦楽4重奏曲集に混入していたらしいです。
某サイトには(ヴァーゲンザイル作?)とも書いてあります。ヴァーゲンザイルはこの前
シンフォニアからオルガン協奏曲集が出てましたが良かったです。(特に最初の曲)
たぶん、ハイドンの真作でしょう。この曲、全集のどこに置くか、というのも問題で、
フィッシャーは38番39番“B”とカップリングで、ドラティは101番102番と。
いつもの通り、フィッシャーとドラティを聴きました。傑作ではないですがかなりの名曲。
今日は、フィッシャーの定位がぴしゃりと決まって、心地よく聴けました。
フィッシャーはいつもよりさらに室内楽色が色濃く出ています。2000年の録音ですし、
オケの反応が自然でいいです。1楽章の音色に花がないのが残念ですが、特に2楽章
冗長にもならず、楽しませてくれます。3楽章も良い演奏。ちょとビクーリさせてくれるパウゼが
見事です。パチパチ。
ドラティは、1楽章が凄い!天才的。同じ曲なのかと唖然とします。小さな庭園に咲き乱れる
花のような演奏。細部までこだわり、ハイクオリティです。
しかし、2楽章以降が、なんだか、平板冗長。残念残念。
34 :
予定表:02/09/22 13:27 ID:???
うにゃ、自己レスがつづくと淋しいですねぇ。
明日からは名曲の誉れ高い102番です。
今週は
9/23(mon)-9/24 交響曲第102番変ロ長調
9/25(wed)-9/26 交響曲第25番ハ長調
9/27(fri)-9/28 交響曲第103番変ホ長調
です。
>うにゃ、自己レスがつづくと淋しいですねぇ。
ごめんなさい! 「もうひとりの人」です。せめてもの罪滅ぼしに
即レスしちゃいます。102・103聴きます。また、ピノック箱が26番から
入っているらしいので、もう一方の端もじきに参加できるはず。
しかし、2日に1曲でもちゃんと聴くのはむつかしいですねえ。
>>1さんには敬意を表します。
先週の100・101番には軽さがあってこれはこれでよかったのですが、
やはり97・98・99番が傑作だと思いました。特に99番第2楽章に注目。
これ、ずっとティンパニが鳴りますね。緩徐楽章ではめずらしい
でしょう。ちょっと葬送行進曲のような感じです。長調ですが。
あと、参加できなかった第95番ハ短調もよい曲ですね。第4楽章の
澄明さ・ポリフォニーは感動的。最近はハイドン漬けです(笑
36 :
35:02/09/22 14:03 ID:???
>99番第2楽章に注目。これ、ずっとティンパニが鳴りますね。
ちょっと誤解を招く表現でした。展開部・再現部のみです。
37 :
35:02/09/22 14:20 ID:???
すいません、いま99番聴いているので、もう少し書かせてください。
これは全4楽章とも充実しきった真の傑作だと思いますが、
特に第4楽章は、オーケストレーションの複雑さ・対位法的処理の見事さ
では、ずば抜けています。まだ私の耳ではついていけないくらいです。
ほとんどマラ9の第1楽章に匹敵するかも? (ちょっと大袈裟ですかね。)
>>1さんのお気には召さなかったようですが、もう一度聴いてみてください!
おお、レスありがとうです。
でも今晩は忙しいので102番は明日の晩聴きます。
なるほど、99番もう一度聴いてみましょう。
> しかし、2日に1曲でもちゃんと聴くのはむつかしいですねえ。
むずかしいです。わたしは、スレ立てなので
とにかくペースを崩さないことがどうしても優先になり、
忙しいときには、ちょっと聴き方が荒いのも事実です。
皆さんも
>>1の勘違いレヴューに惑わされないように!(w
理不尽としかいえないような不幸が立て続けに起こる日でした。(涙
泣くにも泣けない、みじめな1日の終わりにはしかし奇跡が待っていました!(w
102番すばらしかったです。
はじめに聴いたフィッシャーの1楽章が何より見事。曲のすばらしさが
前面に出てきます。曲の構造、和声の進行と1聴のうちに深く知覚されます。
序奏の霊感と繊細さ、青空のカンヴァスに水彩が走っていくような色彩。
主部の切れ味と弾力感。そして引き締まった芯のある不協和音と、つやのある
幅広い協和音の壮絶な対比。展開部のこの上ない技術とアイディア。フガート。
旋律が軽やかに流れるとき、バックに光る伴奏楽想・合いの手・対位楽想。
録音も、うちので聴けば、見事に定位し、すばらしい質感と広がり。
ただし、2楽章は額縁に入った名曲といった感じで、3楽章の主部は何かしてやろう
と力んでよくないです。
残りの楽章はドラティが曲の魅力を見事に解説してくれます。
2楽章の色と空間がすばらしい曲です。魔法の世界に入ったようです。
優雅の中にメリハリの利いた3楽章。これはドラティが見事に押さえてますね。
流麗なコンサート・メヌエットとそれを締めるリズムがすばらしいです。
トリオは両者ともよいです。こういう作曲法はすごく好きです。特に弦。
4楽章が、また傑作。ドラティの展開のほうがスマートで、曲のフォームがよいです。
この曲、流線型のようでありながら、実に聴き応えのある展開をしてくれて
頼もしいです。モーツァルトでもベートーヴェンでもこういう見事なフィナーレは
書けないだろうな、と感じました(こういうのにはツッコマないのがお約束です)。
終わりもいい締めですね。心地よく聴き終わりました。
まことにもって長文スマソです。
>>39 ブリュッヘンも聴きたかったけど、
99番も聴きたかったけど、時間がなかったです。
また聴きます。
第102番変ロ長調。相変わらず第1楽章の序奏には聴き惚れる。ハイドンにとって、
序奏は重要な表現の場だったようだ。第1主題は、
>>1さん言うところの「カーワイイ」
系メロディ。100・101・102と、こういうキャッチーな旋律を使ってますね。
展開部は、第1主題部後半の動機が真ん中あたりで重要な役割を果たす。提示部での
登場時にすでにその気配があるが、この動機が展開部では(3声または4声の)フーガの
ストレットのように緊迫して重なり合う。とてもスリリングなパッセージだ。
再現部の冒頭ではティンパニの湧き上がるような連打! このへんを聴いていると
ハイドンマンセーになりますね。一体に、ハイドンの展開部は凄い。一度いろいろな
作曲家の展開の仕方とじっくり比較してみたいが、「古典派」の作曲家と比べてみると、
モーツァルトはよく言われるとおり展開ができない。ベートーヴェンは鈍重で野暮ったい。
ハイドンの集中力・洗練に今回ロンドンセットを聴きこんでみて打たれています。
第4楽章は第1楽章によくマッチしている。1795年2月2日初演だそうです。
デイヴィス/コンセルトヘボウは第1楽章を快速にやっていて言うことなし。
アバド/ヨーロッパ室内管も聴いたが、あらゆる意味で「若い」演奏。細かいところで
いろんなことをやろうとしているのに、今回気づいた。
(今日は
>>1=
>>39さんに先を越されました! 内容がなんか似てますね(笑
ハイドン聴いて元気出しましょう!)
>>39ですが、
聴いたとき非常に感動して、しかも、それからしばらく時間がたって、
(記憶がうすくなって)しかも興奮を残しつつ書いたので、
“をいをい、本当かよ”という記述があるかもしれませんが、
ちょっと今CDが手元にないので確認できません。
DQNな記述も2chの華!あまり厳密に読まないでね!
43 :
41:02/09/24 21:21 ID:???
私は突っ込まれるのがヤなたちなので、書く時バックにその曲を流してます(笑
技法的にも実に安定してきました。どうしようもない傑作というほどでは
ないでしょうが、自由闊達、初期と言うには失礼なほどの見事な作曲です。
聴き込むほど発見があるくらいの風味があります。そろそろモルツィン伯爵の
楽団も解散のころでしょうから、こんな曲を聴いて、“今フリーです”なんて
言われれば、そりゃ、取りに行きますよね。>エステルハージ公爵
(いちおう、推薦という形ですけど、内約くらいないと行けないでしょうから。)
第1楽章(アダージョ-アレグロ・アッサイ)は2部構成といって良いほどの
長大な序奏部を持つソナタです。序奏部はマターリ・フィッシャー、かっちり・ドラティ
双方良い味を出しています。ただ何度も聴く場合、フィッシャーは“無人島”の序曲のように、ちょっとじれったい感じもあります。
主部はハ長調の爽快感に乗って、主題が積まれていきます。かなりの技なのに
技術よりは楽想の羽ばたきを感じさせます。展開部良いです。
(ドラティの曲目テーブルではアレグロ・アッサイの記述が落ちていたので、
最初聴いたときは何が始まったのかと、びっくりしました。)
2楽章は流麗なメヌエット、芸術的なメヌエットも好きですが、こういう優雅な
メヌエットは大好きです。そして、トリオが素晴らしい!ピツィカート、ホルン、
オーボエが、見事なトリオを繰り広げます。機知と霊感に満ちています。
3楽章はこの曲の中で、最も感銘を受けました。簡潔ながら実に良くできた
楽章だと思います。長くなりそうなのでカット。聴いて確かめてくださいな。
(私が好きなだけかもしれませんけどネ。)
99番、フィッシャーのをちょっと聴いてみました。
4楽章、いいじゃないですか。(マジレス!)私の好みにもぴったりです。
これはブリュッヘン聴いたときの、あの感じです。つまり、ブリュッヘンの演奏も
効果的なのですが、曲は曲でとっても良かったと。
では、なぜ、前聴いたときは良くないと思ったのでしょう?
私の好みとの相性から考えると、3楽章の主部にはどうやら催眠効果
があるようです。99番聴いた日のあたりは、ずいぶん疲れていたはずなので、
“眠りながら聴いた”と。ヴァイオリンとオーボエがひっくり返っていたんですね(w
(すいません、一日早い掟破りですが、印象が新鮮なうちに書かせてください。)
第103番変ホ長調「太鼓連打」。1795年3月2日初演。
第1楽章序奏は例によって個性的な旋律。ティンパニの連打は一体何が始まるのか、
という感じ。第1主題・第2主題とも明るくて親しみやすい3拍子の旋律です。
展開部がやはり凄いんです・・・。第1主題の省略形(タタタ・タタタ)だけで
前半部は作られている。ひとしきり終わったところ(中程)で、序奏の旋律が
音価を短くした形態で奏される。98番に似ているが、あっと驚く箇所です。
後半部は、(タタタ・タタタ)のリズムを保ちつつ、やや自由に用いられる。
第4楽章も第1楽章に似て、主題のモティーフをオブセッションのように繰り返す。
省略形では、((ン)タタタ・ターター)。この音型を、声部を変えたりストレットの
ようにして重ね合わせながら、楽章全体を生成している。こちらも展開部が執念のように
しつこい。でも、全体を通じて音量は小さく、センスよく構成されている。聞き流せば
そんなことを気にせず楽しめる。しかしこの音型を耳で拾いながら聴いていくと
頭がクラクラし始めます。前衛作曲家ハイドン、恐るべし。
デイヴィス盤がやはりよい。アバド盤もこの曲については悪くないと思った。
47 :
46:02/09/27 07:53 ID:???
訂正(4行目)。第1楽章は6/8拍子でしたね。失礼。
48 :
47:02/09/28 07:29 ID:???
ジギスヴァルト・クイケン/ラ・プティット・バンド+啓蒙の時代オケ箱
を買うことにしました。26, 52, 53, 82-92番が入っているらしい。
これで、後ろの端をもう少し続けて書けます。しかし、5枚組で新盤1枚分
の値段。価格破壊は有難いが、こんなんでいいんでしょうか・・・
実を言うと、古楽器オケはあまり好きじゃないんですけどね。ブリュッヘン
のも、それだけならいいが、現代オケの直後に聴くとピッチのせいで
間が抜けて聞こえる。デイヴィス盤のような、練達のオケの中庸な演奏が
よい。とはいえ、カラヤンのパリセットのようなコテコテのもイヤイヤ。
私の好みでは、ハイティンク/ドレスデンあたりに中期ものを録音きぼん。
すみません。遅れました。103番、素晴らしいですね。
1、4楽章、もうひとりの方のリズムについてのコメントが大きなヒントになりました。
1楽章は、序奏のシンコペーションと第2主題がカナーリお気に入りです。
そしてやはり、展開部がいいですね。これがベートーヴェンだと、“では、オレはここから
主題を展開する。よく聴け。”という感じなのですが、ハイドンの展開部は
“いい主題でしょう。この主題はこんな風になります。こんな風にも。そしてこんな風にも。
じゃあ、主題に戻りましょう。”といった感じですネ。これこそ展開部。
特に感心したのは2、3、4の楽章。
第2楽章の変奏曲は見事。変奏曲というと、どこか一段格下の形式のように
思われていますが、
変奏曲が芸術的に極めて高度に展開された時代があって、
それを代表するのがハイドンだと思います。主題の性格を曲げずに、様々な側面を
取り出し、色とりどりの展開可能性を見せてくれます。まさに“変奏の妙技”。
主題は何となく、ハンガリーを連想させます。
3楽章、こんな1輪のスミレのようなメヌエット&トリオを聴けるなんて実に幸せです!
実にニュアンスに富み、まるで緩徐楽章のような繊細さ。これはイイ!!
4楽章、凄いですね。ロンドンセットと言えば、存分に技術をちりばめながらも、どことなく
“いやいや、こんなもんでしょうかね。”なんていう余裕が感じられるものですが、
この曲は本気になって書いているような気迫を感じます。
(って単にそういう曲想だからなんでしょうかね?)
演奏の方は、最初に聴いたドラティのインパクトがちょっと強すぎて、他の(フィッシャーと
クイケンを聴きました!)がなんだかいまひとつ、つまらなかったです。フィッシャーは
なんか変な感じの録音で、逆相につなぐと、少し改善しますが、それはそれでまた変です。
演奏はよさそうなのに残念。クイケンは古楽にしてはおとなしめ(?)。3連投目だったから
なのか、感想はいまひとつ
>>49 だんだん長文化。次は短くするかスプリットします。。。
昨晩は不慮の事態で、カキコできませんでした。
今週は
9/30(mon)-10/1 交響曲第11番変ホ長調
10/2(wed)-10/3 交響曲第104番ニ長調
10/4(fri)-10/5 交響曲第5番イ長調
です。
ついにロンドンセット最後の傑作104番です。
初期ものはどちらも、緩徐楽章からはじまります。
>>50 がむばりませう!(他の人も入ってきてくれぇえ!)
私も長文化傾向にあり、やや反省してます。なるべく16行以内に収めるよう
努力していますが。
104番をどう書くかが難しいですね・・・ま、展開部と同じであまり力を
入れすぎると面白くなくなるので、出たとこ勝負で。
クイケン箱に加えて、クイケンの101+102、ラトル/バーミンガムの2枚
(初期〜後期を取り混ぜた6曲)も注文しちゃいました。
52 :
51:02/09/30 00:24 ID:???
ハイドンage
54 :
1:02/09/30 09:43 ID:???
>>52 おお!ありがとうございますです。Thank you!
新規参入者を求めてageてみます。
こんにちの“作品鑑賞”という点ではかなりの駄作だと思いました。
最初期のディヴェルティメント風。ハイドン研の作曲順推定のあやまりか、もしくは、
先ほどの初期の傑作群を書く演奏機会を与えられた後、再び最初期の演奏機会のために
新作を書いたものだと思われます。
そういう意味では傑作群を書いた後、その技術とアイディアをもって
やさしく書いた、という感じがしないでもありません。特にフィッシャーの
2楽章など、楽想をさっと裁く腕と、展開の意欲を見せながら、何かの制約の中に
抑えようとしていて、エネルギーの片鱗がちらついている、という感じがよく出ています。
演奏は全体的にフィッシャーがよかったです。ドラティも悪くないですが、
“ど初期”という先入観が、演奏の可能性をせばめているように思います。
曲は長大なアダージョ・カンタービレと3楽章交響曲をくっつけたような感じです。
フィッシャーはアダージョをモワモワしたサウンドで、10分かけて、ゆっくり柔らかく
演奏するので、最初聴いたときはさすがに爆睡しました。初演の時も、儀式か何かの
伴奏ではなかったか、とさえ思います。ちゃんと聴くと、繊細でよいアダージョです。
保全
第104番ニ長調「ロンドン」。1795年5月4日初演だそうです。
さすがにハイドン音痴といえども、この曲は耳に馴染みがある。名曲ですね。
で、ロンドンセットを11曲聴いてきて12曲目に聴くと、どう聞こえるか?
やはり旋律がどの楽章も魅力的。ハイドンも締めくくりの曲だということで、
とりわけ暖かいメロディを書くように腐心したのではないか。聴衆も
(18世紀の)、あれこれの旋律を口ずさみながら、演奏会場を後にしたはず。
第4楽章の主題などあからさまに民謡風ですね。第1楽章序奏の、弱音で奏される
方の動機(ヴァイオリン、また主部直前では哀しげなオーボエソロ)は、
とても「感情的」で、これまでの抽象的な序奏とは対照的に感じました。
ロンドンセット最初の93番も同じニ長調で、第1楽章第1主題の最初の3音が
104番とまったく同一です。しかし、主題全体の印象深さが違う。
なぜでしょうね? 104番では、第3〜4小節の(タタタタ・ターター)という
モティーフが展開部で大活躍する。これは102・103番から受け継いでいる特徴。
とはいえ、全体としてこの曲はロンドンセットの中でかなり異色だと思う。
(日曜日に、書くことがあれば、まとめてもう少し書きたいと思います。)
保守
こちらは一転、第1楽章の評価低かったです。今日聴いた限りでは、もっと魅力的な
1楽章は他にあったような気がします。(ドラティ&フィッシャー)ただし序奏は見事。
同じ1楽章でも、クイケン&ブリュッヘンの古楽組はとても面白かったです。
(クイケンは、どバロックなチェンバロなのがほんの少しだけ違和感あり。)
素晴らしいと感じたのは、むしろ2楽章以降でした。
例えば、恐れ入ったのは、フィッシャー。2楽章後半から4楽章の終わりまで、盛期ロマン派
そのもののような雄大・幽玄な演奏。2楽章のフルートソロ断片の余韻にはメロメロですた。
3楽章は誰がやってもいいですね。103番のも傑作だったのですが、これはそれ以上。
私の意見としてはロンドンセット最良のメヌエットでないかと思います。
特筆すべきは4楽章!!これは凄い。特にその凄さを感じたのがフィッシャーとブリュッヘン。
フィッシャーのスケールと勢い、ブリュッヘンの各部分の性格の鮮やかな対比。
そして楽章全体にみなぎる“クライマックス”。ここで104番が、ロンドンセットが、フィナーレを
迎えます、という感じにまさにぴったりです。(おそらくハイドン自身も12曲というのには
区切りを感じていたでしょう。)それが楽章に求進力を与えていると思います。
1楽章が気になるので、もう少しいろいろ聴いてみようかと思います。
第5番は名作でした。ホルンが大活躍です!
まずは実に暖かくやわらかな緩徐楽章。何度聴いても飽きさせない技術と
才気が実に素晴らしかったです。(これは名作!)
それに対峙して、見事なさわやかさと、展開の充実を見せてくれる第2楽章。
この楽章は細部から構成まで実にinterestingに書けていますね。すでに、
まぎれもないハイドン。同じ様式でもこんな風に書ける人は他にいないと思います。
メヌエットと、そしてトリオが、また大変好印象。こちらでもホルンが活躍しますが、
ホルンとオーボエの扱い方の見事なトリオが実に美しかったです。
4楽章は短いながらも、小気味よくまとまった傑曲。ちょっと気合が入りつつ、
さっと終わる、よい“フィナーレ”
演奏はフィッシャーが断然良かったです。特に1楽章の美しさは見事。
ドラティは何度聴いてもちょっとさえないですね。ただし4楽章はよろし。
>>57さん。(そして他にご覧になっている方がいらっしゃれば、皆さん。)
突然の提案で、予定が狂ってしまうと申し訳ないですが、
来週は、ロンドンセットを復習・概観しませんか?
(私だけかもしれませんが)93番と言われても、なんだか遠い昔のような感じがして、
このままスタスタ通り過ぎていくのは、なんだかもったいないような気がします。
62 :
もう一人:02/10/05 13:43 ID:???
>>61 賛成ですね。確かにもったいない。始めたのが2ヶ月前のことですからね。
ロンドンセットには、各曲のファン、いろんな演奏のファンがいるはず。
そういう人たちの感想・意見も伺ってみたいです。
私ももういっぺんざっと聴いてみたいと思います。(聴くべきところは
尽きませんが・・・)
具体的な復習・概観のやり方を提案していただけるとありがたいです。
それから、他の方々を引き入れる戦略なども・・・(w
すみません。私はage保全しつつマターリ聴く、というのを考えていましたので、
積極的な具体的戦略は何も考えていませんでした。
聴く人によって興味の方向や、つぎ込める時間が違うので
私自身は、(いつもスケジュールに沿ってきいているので、たまには)
ゆっくり興味の赴くままに聴くのもいいのではないかと、思っています。
(私が聴くとすれば、1曲1枚セレクトして初演順。ありきたりですけど。)
他の方を引き入れる戦略としては…
自分でもハァ〜(鬱。というくらいの案しか浮かばないですね(w
例えば、
・この曲の誰々の演奏持っている人、感想キボンと逆指名かけてみるとか
(ただし反応がないと、とっても淋しい、という諸刃の剣。)
・ロンドンセットの中で、評価ランキングでも立ててみるとか
・あだ名のない交響曲にもあだ名をつけてみるとか、
(こういうのは私はあまり好きではないのですが、
一言物申したく思う人はいそうな予感…)
新しい他の意見や、その案はあんまり良くないYo!という意見など、遠慮せず
言ってください。遅くとも明日の夜までには、どうするか決めて
月曜日には聴き始められるようにしましょう。
早くまとまれば、明日からでもいいですし。
ちなみに、復習・まとめは
ロンドンセットに限らず、
トスト&ドーニ5大交響曲や、パリ交響曲集、その他の作曲時代区分
にそって、いろいろやってみようと思っています。
エステルハージ以前については、私ひとりのようなので、
特に時間は取らず、私の空き時間にやってみようと思っています。
65 :
名無曲:02/10/05 14:54 ID:???
>>64 ,.、,、,..,、、.,、,、、..,_ /i
;'`;、、:、. .:、:, :,.: ::`゙:.:゙:`''':,'.´ -‐i
'、;: ...: ,:. :.、.∩.. .:: _;.;;.∩‐'゙  ̄  ̄
`"゙' ''`゙ //゙`´´ | |
//∧_∧ | |
| |( ´Д`)// <エビフライはいかがですか?
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66 :
62:02/10/05 14:58 ID:???
>>63 諾です。つれづれなるままに感想をつづっていくのがいいですね。
人が入ってこないとすれば、それはそれでしょうがないでしょう。
いつもよりも幾分煽り気味にカキコしてみましょうか・・・
(収拾つかないほどに荒れる危険もあるという諸刃の剣。)
>住人の皆様
楽しくROMらせてもらってます。
自分はハイドンのCDを持ってないので参加出来ませんが
応援してますので頑張ってゴールインしてください。
68 :
63:02/10/05 17:03 ID:???
>>67 ROMさんがいるとなると、こちらも元気が出てきます。応援ありがとう!
>>66 私も、幾分煽り気味にカキコ、というのは考えてみたんですが、(結構好きです。)
でも、私も
>>66さんもあんまり煽り調似合わなそうなので、やめにしました。
なんだか最近、以前のような鮮やかな煽りがなくなって、いかにも演じたような
煽りが多いのでなんだか(゚д゚)マズー
…と、これはネタにマジレスですか?
内容・論点が刺激的・戦闘的という意味では、望むところですね
69 :
66:02/10/05 17:24 ID:???
>>68 >私も
>>66さんもあんまり煽り調似合わなそうなので、やめにしました
そう仰るだろうと思ったんですが・・・このスレでは、私は自分で口に
猿ぐつわをかませ、両手をロープで縛り、片足を椅子にくくりつけたような
状態でカキコしてます。スレの雰囲気に合わせてるつもりです。
>>68さんのことは存じませんが、私は他のスレでは( ̄ー ̄)ニヤリッ(以下略
まあ、ハイドンですし、ネタ本位になるのは望みません。地味でいいのでわ。
70 :
68:02/10/06 15:58 ID:???
>>69 はっはっは!そうでしたか。
これは失礼いたしました。
ではでは、明日からマターリ聴いていきましょう!
ということで
今週は
10/7(mon)-10/12 ロンドン交響曲集(第1期・2期)
です。
聴き方・カキコはそれぞれマイペースで。
新規参入さん、通りすがりさん、抜粋でも単発でもOKですので、
気軽にカキコして下さい。
それから、その次の週からは、後期交響曲シリーズでは
ドーニ3大交響曲→トスト交響曲→パリセットと聴いていきます。
ちょっと参加してみたいなという人は、クイケン箱をgetoo!しましょう。
\2,500くらいだと思います。
それから、初期交響曲シリーズも、だんだんとハイレヴェルな内容になって
きているようです。ご興味のある方はこちらもどうぞ♪
順当に最初の1791年のシーズンに初演された96番と95番を聴きました。
まずは96番は“My first Haydn”であるセルの演奏で聴きました。92、94、96
Sony/ESSENCIAL CL.の外盤です。いや、懐かしい&ほんとうにいい演奏ですね。
全曲、すみずみまでくまなく聴きました。気持ちの良いほど引き締まったフォルテ、
2楽章の明瞭でバランスのよい木管、堂々としたメヌエット、縮こまらないフィナーレ
この曲の立体的な音の重なりがよくきこえる演奏でした。あえて一言申せば、
せっかく両翼配置なのにVn.Iがバランス的にかなり強いのはちょっと残念。
続いて、ブリュッヘンで同じく96番を聴きました。これも良いです。彼のロンドン
セットの中でもかなり秀逸な録音だと思いました。見事な迫力と鮮やかなコントラスト。
そして音像のバランスの良さ。それから、各楽器、とそれらの組み合わせ1つ1つに
色、色彩がありますね。実にカラフルな名演。
セルとは全く別の方向なので、比べるというよりは、双方楽しんだといった感じでした。
こちらもあえて申せば、音像(?)の大きな録音のようで、わが家では周囲を気にして
100%の音が出せない罠。これはセット全体について言えることですが。
96番、傑作ですね。実に見事です。私は実を言うと、こういったロンドン色交響曲以前
の後期交響曲が大好きなんです。88、92、95、96のあたり。なんだかスマートで、
意欲的に手が込んでますよね。まだまだ若さのある円熟といった感じでしょうか。
ここで気分転換に何か別のジャンルを聴こうと思い、1791年のザロモンコンサートでは
他にどんな曲が演奏されたのかを見てみました。実は正確にはよく分かっていないらしい
のですがある本によると、だいたい
作品64の弦楽四重奏曲、交響曲第90番、ナクソスのアリアンナ、リラ・オルガニザータ・
ノットゥルノ(ザロモンコンサート用の編曲版)、ロンドンでは初演の弦楽四重奏曲2曲、
ロンドンでは初演の交響曲4曲、十字架上の7つの言葉(オラトリオ版)
くらいということでした。おお、ナクソスのアリアンナ!を聴こう、と思って探すも、
どうやら他のところにおいてきたようで、見つかりませんでした。(涙。
まあまあ、ということで、ノットゥルノ(ラルキブデッリ、モッツァフィラート/sony)
(ザロモンコンサート用の編曲版)、そして、ちょっとトピずれですけれど、
"6つのオリジナル・カンツォネッタ" 第1集第1曲“人魚の歌”(1794)を聴きました。
アリアンナは次のシーズンでも演奏されているので、買ってこよっと!
ん?次のシーズンには“嵐”っていうのもあるなぁ、なんだか気になる…
さてさて、気分も改めて、95番を聴きました。クイケンでした。ラ・プティット・
バンドは、103、104が少しはずし気味だったのですが、こちらはかなりの名演だった
とおもいます。何より、曲のおもしろさが手に取るように分かりました。これは全曲に
わたって萌えです。特にフィナーレ、気合の入った華やかなフーガがイイ!
ひとまずは犬さんの\990セールに感謝。
この感触では、パリセットも悪くないのでは!?本家ハイドンスレではあんましよくない
という評もあがっていますが。(私はまだ聴いていないので何とも言えないです。)
今日は時間があったので(しかもかなりの名演ばかりを引き当ててしまったよう
です。)馬鹿みたいに長めでした。読むの疲れたでしょう!
明日から数日忙しいので、私の方はage保全になりそうです。 残りは週末に
かたよるかもしれません。今はHob.XVI:49のピアノソナタ(1791)を聴いてます♪
77 :
も一人:02/10/08 11:25 ID:???
>>74-76 感想面白かったですよ。
私の方は、最初からもう一度聴き始めて、93−97までデイヴィス盤で
再聴しました。つい昨日102番がクイケン盤・ラトル盤で届いたので、
この曲の5種類聴き比べ(デイヴィス・ブリュッヘン・アバド)なぞ
やってみようかな、と思っています。特にラトルには期待。
78 :
77:02/10/08 20:38 ID:???
ちょっと聴き直しの中間報告を。私の個人的な印象に従って12曲を分類してみます。
93・94・95・96・・・ハイドンのロンドンへの名刺代わり。「どうです、わたしは
こんなに多彩な曲を、こんなに見事な技法を駆使して作れるんですよ。参った?」
なかでも93番を再聴してみて感心しました。第1楽章がスバラシイ!
97・98・99・・・技法の誇示よりも緊密さを。「後世の人々のことも考えないとね。
若造のモーツァルトとかベートーヴェンとかに負けてられないでしょ。」
99番、スゴイ! この曲からクラリネットが入ったことで色彩感が増してる。
100・101・102・103・・・親しみやすさ・軽さの陰でマニアック。
「シロートさん、いらっしゃーい! ヲタクさんも、いらっしゃーい!」
102・103番の凝った作りにゃ、あんた、涙が出ますぜ・・・聴いてみなせぇ。
104・・・集大成。
「凄ぇだろ、凄ぇだろ、何べん聴いても飽きないだろ!」
はい。飽きません。
age
80 :
78:02/10/09 12:05 ID:???
昨日の夜、クイケン箱の88番をつい聴いてしまったら、第1楽章の旋律が
耳について離れなくなってしまいますた(泣
しかしこの箱、いまどき珍しい、(紙袋ではない)ボックスタイプですね。
かさばるが、CDには優しくて大変よろしい。ちなみに、ペンギンガイド
の評価では、パリセット(啓蒙オケ)は花丸つきの最高点***、
トスト+ドーニの5曲(プティット)は**でやや厳し目、です。
今晩はきけそな予感…。age
今日の書き込みは、青臭くてDQNな内容です。をいをい、それはちょっと違うんでない?
とか、そんなことだったら当たり前だろう、知らなかったの?など色々ご意見は
あるかと思いますが、まあ
>>1は若くて、もともとDQN (w。ということでご容赦ください。
昨晩は、なんだか、いままでハイドンをちょっと勘違いな聴き方で聴いてきたのでは
ないかという気がした1晩でした。
とっても疲れていた私は“カキコの内容?そんなのどーでもいいよ。後から考えれば”と
メインスピーカを前にして、どんな曲なのかということを気にもとめずに、のんべんだらり、
なにも考えず、あたかもBGMが目の前で流れていてそれに沈み込むかのように
ぼーっと聴き始めました。すると、麻薬のような恍惚と(もちろん、実物をヤッたことは
ないので何とも言えませんが。)実にカラフルな興奮が私を襲ってきました。
さらに、なにも考えていない(どんな音が鳴っているかも考えていない)はずなのに、
音が向こうから頭の中に入ってきて、音楽の構造や、形式などが、すくすくと頭の中に
入ってきました。 まさにハイドンの魔術に翻弄され、実に驚きでした。
どんな感じで、聴いたのかというと、本当に疲れる骨の折れる仕事の後、イスに腰をおろし、
“ハァ〜”と息をつくときのあのリラックスと、まったく頭の中でなにも考えていない状態
で、日向ぼっこをしているような感じで、スピーカーの前に座ったのでした。
(そして座り疲れたら少しのびをしてみたり、立ち上がって休んでみたりもしました。)
この現象に理屈をつけてみました。
つまり、どのくらい気を抜いて聴くか、ということについて、なのですが、
ズバリ“所有の前古典派の曲の中でも、かなり単純な書法で書かれていて、『鑑賞』
するにはあまりにも退屈な曲が、十分楽しめるくらいに何も考えず、気を抜く”わけです 。
よく考えると、演奏者の比較や、構成や技法の分析をしつつ、音楽に真っ当に向かい合って
鑑賞するというのは、かなり近・現代的な感覚ですよね。ハイドンの時代の聴衆が
その前の時代のオペラ劇場の観客のように、音楽をそっちのけで、ということは、
考えにくいことですが、だからといって今日のコンサート会場のように何度も聴いた曲を
(時には事前予習までして)ガッチリ鑑賞、というふうに考えるわけにもいかないのでは
ないかと思ったのです。
この聴き方なら(といってもなんの根拠もありませんが。当時の人たちがどんな風に
聴いていたかなんて誰にも分かりらないですネ。)、当時のコンサート・プロにあるような、
かなりのヴォリュームたっぷりのプログラムでも疲れずに聴け、しかも、初聴のたった1回
の演奏で、十二分に楽しめるのではないでしょうか?
BGM的というよりは(というのは今日のBGMは何か別のことをしているバックに流れるもの
だからなのですが)、“何もしないこと”のBGMといった感じでしょうか。
そんな感じで聴いていると、前古典派に見られる単純な音楽構成も
エステルハージ侯爵や、ヨーゼフ2世といった人たちの、手の込んだ複雑な音楽への警戒
(この聴き方で、手の込んだこてこてロマン派ものを聴くと実にウザイYO!)も
それなりに(自分で勝手に)納得してしまうのでした。
まあ、結論としては、力こぶ入れすぎて鑑賞しても、案外音楽は身に入りませんね、
ということですか…。次からもっとリラックスして聴こっと。。
ちなみに昨晩聴いたのは、93番、98番、“オルフェオとエウリディーチェ”から1幕
終わりの2重唱、協奏交響曲、でした。(2重唱ヘタだったぞゴルァ!(゚ー゚*)
93番、協奏交響曲はクイケン、98番はブリュッヘン、オルフェオはボニッジでした。
93番98番は恍惚でした。協奏交響曲の3楽章のレチタティーヴォがあんなに自然に
聞こえたのは初めてでした。ただ問題は、何も考えて聴いていないので、音楽の中だけで
すべてが完結してしまって、言葉で書くことがあんまりない罠。
このスレはバカばかり
とはいえ、何か書きますか。93番、1楽章の第2主題がかなり萌えでした。
それと、98番にも言えることですが、4つの楽章が大大小小と聞こえていたのが
案外、各楽章平均的なバランスをとっている(重みを持っている)んだなぁと
素直に感じました。
98番のフィナーレですが、クラヴィーア(チェンバロ?)入りということに
注目が行ってしまっていましたが、素でいい楽章ですね。クラヴィーアは見世物的な
挿入ではなく、ちゃんと楽章の中の展開のコンテクストに沿った、登場なのだと。
ちなみに、チェンバロよりフォルテピアノのほうが断然イイですね。
協奏交響曲って名曲ですよね。1楽章、ソロに対するトゥッティの合いの手が
萌えです。それから第2楽章がヨイ。
>>86
バ、バカにするな!
90 :
78:02/10/12 14:42 ID:???
>>1さん、達人の域に達したのでしょう。
私はまだそこまで行っていないので、毎回かなり注意して聴いています。
それでも聴き逃しているものが毎回出てきます。ハイドンは多分頭の回転が
とても速かった人なので、くどくどものを言うことをしない。あれよあれよ
という間に先に進む。交響曲に限って言うと、モーツァルトはちょっともう
聴けませんね・・ダルでね。弦楽四重奏はまた別なんですがね。
当時の聴衆について言うと、おそらく知っている音楽形式の幅がとても
狭かったので(バッハもあまり知らなかったはず)、ソナタ形式の細かな
違いにも敏感だったのではないか。ハイドンはソナタ形式の発展とともに
仕事をした人で、「俺が展開部だ」ぐらいに思っていたでしょう。自由自在。
102番を3つ聴き比べしてみました。ラトルですが、案外フツーのおとなしい
演奏で拍子抜け。しかし、第1楽章展開部末尾のティンパニ連打は盛り上がって
いい。よくわかってらっしゃる。クイケンはブリュッヘンと違い、バロック的
明解さが身上か? すっきり鮮明でよろしい。また聴こう。アバドは前にも
書いたとおり、表情づけが細かくてわずらわしいかも。しかしオケの音の
鮮烈さもあり、ラトルに比べて味わいが濃い。19世紀の方に傾斜してるか?
91 :
87:02/10/12 18:14 ID:???
>>90 > 毎回かなり注意して聴いています。それでも聴き逃しているものが毎回出てきます。
いや多分、私はゴッソリ聴き逃しながら、それをあえて気にしない気分になっただけ
だと思います。達人に達したのなら、もう少し内容あるカキコができそうなもので…(w
今日近くの塔でラトルのセールをしていて、102番を\990でゲトーしました。
(でも、もう1枚のほうは\1,590でした。ズルイ。でもそれでも安いので買いました。)
まだ聴いていませんが、案外フツーということでも、それはそれで気になるところです。
102番は楽しみです。私のほうは100番台は明日になるでしょうか。
今晩も曲については何も考えずに、でも何を書こうかは少し考えながら聴きました。
ブリュッヘン1本勝負になりました。聴いたのは、まずは94番です。
素晴らしかったのは2楽章。例の“驚愕”に囚われすぎないところから、曲の構成と
音色の色彩!!が見えてきます。ぼーっと聴いていると、どうやら、空間(広がり)
と色彩についての感覚が鋭くなるようです。
空間については、前から着目してきたので特に3、4楽章の、音(声部)が所狭しと、
交互にまた平行して走っていく有り様はまさに壮観です。
色彩は、上記2楽章のほか、今回は3楽章の色彩にビクーリしました。
管弦楽法、というと、ラヴェルとかリムスキー=コルサコフを連想し、それらに対して
古典は単純なもの、という感じをいだいてしまいます。実際、音楽の考え方の違いから
ロマン派以前はやはり、声部主義、原色主義の楽器起用が目立ちます。しかし、この
ブリュッヘンに聴く94番の楽器の重ね合わせによる見事な色彩は、まさに近代管弦
楽法と同列に並べるべきものを感じました。
それからフィナーレ、ぼ〜っと聴いていると、次にどんな部分がくるかということに
心の準備がまわらないことになるわけで、行き当たりばったり、ものすごい音の展開を
見せつけられて、ジェットコースターに乗っているようでした。
97番、激的に感動しました。私の意見では第1期の頂点ですね。
ここでも、どうやら、やはり、ボ〜っと聴くことは、色彩を聴くということのようです。
恥ずかしながら、ようやくロンドンセットの目指さんとするところが(…というよりは
単に私に合った聴き方が、と言うべきか。)理解できたような気がします。
色彩を聴いていると、曲の構造がとても良く理解できました。むしろ、作曲の形式
のほうが、音楽の色彩をいかに効果的に配置するかということについての、経験則の
結晶だということではないでしょうか。
第1楽章では、まず、明白に示された形の第1主題が実に見事に、いい位置に置かれ
ていると思いました。これが、色彩に骨組みを与え、推進力を生み出しているように
思います。
第1主題の長い音符(特にはじめの付点2分音符と、Iの和音を上昇する4分音符)と
第2主題の小さな音符(もちろん8分音符。スタッカートとスラーが実に妙。)が
生み出す、美しい色の移り変わりが見事でした。
第2楽章は、浮き立つような主題と、リズミックな変奏伴奏が素晴らしいです。
メヌエット&トリオが実にくっきりと聞こえるようになりました。
フィナーレが圧巻ですね。楽想が実に活きがよく、突っ込んでくるというか、
ハイドン軍と戦争をしているとして、ある合戦で、何度も何度も、こちらの内陣深く
まで、鋭く攻め込まれるような感じです(笑。
やはり、4つの楽章とも、ほとんど同じような大きさに聞こえました。
99番、薄きいろの光のさす純白、という、変ホ長調の色(の中の代表的1例)に
うまく統一された曲です。その規模にもかかわらず、今日聴いた感じでは、むしろ、
美しくこぢんまりとまとまった傑曲、という風に感じました。
第2楽章が、唯一ト長調で、かつふくらみを持ち、大きなヴォリュームを備えています。
“ハイドンの音楽の中で、もっとも清純で平和なひととき”といった感じの言葉が実に
よく似合います(本当に“もっとも”かどうかはまた別の話です)。
この前、私にとっては評判がよくなかった3楽章ですが、今回はちゃんとどんな音楽か
把握しつつ、楽しんで聴けました。おもしろかったのはメヌエットでは(特に出だしの
数楽節。)あえて音楽の色彩をなくす、という効果を狙っているように感じられたこと
です。(もちろんメヌエット後半は色々な色が付きます)それに対して、確固とした
色彩をもつトリオが、よい対照を示していたように思います。
フィナーレは
>>37さんが正解。まったく素晴らしいですね。空間の中に、めいいっぱい
楽想が広がり、しかも、広がった個々の楽想がそれぞれ実にめまぐるしく変化しながら、
音楽として1つにまとめられています。素晴らしく複雑な神の機械。
100番は小秘蔵盤のシュワルツ(Delos)、101番はブリュッヘンを聴きました。
100番の1楽章のみずみずしさはまったく素晴らしいですね。主題提示の対旋律を
受け持つオーボエがイイ!構成と色彩の交代が見事でした。聴いていて本当にうきうき
しました。それから、ロンドンセットでは良くでてくる、第2主題の提示の前の
空伴奏、大好きです!
ところが、その後の楽章と101番は、やはり味の薄い曲のような気がします。
例えば双方の2楽章。なんだか平板なんですね。平板なら平板でゆっくりマターリ
気を抜いて聴けばいいんですが、その一方で、いろんなところで効果(特殊効果や
トゥッティ)を狙ってきているので、なんだこりゃ。という感じがしました。
色々な仕掛けがでてきて、のんびり聴けない割には、完成度は高くないような気が
します。101番の1楽章も、なんだか単色の感じがしますし、4楽章も騒いでいる
割には完成度が低いような。それとも聴いている私の調子が良くなかったのでしょ
うか?(とってもいい曲でいい演奏で大好きなのに、今一つ乗れないときってのも
ありますよね!)
ラトルの102番聴きました!私の感想では、最強のヘンタイ演奏でした!
(
>>90さん期待かけすぎです…。私は彼をちゃんと聴くの初めてなもので。)
ガラス張りの天井から近未来の大都会の夜景を眺めつつ、人間性のある芸術に
思いを馳せる、アーバン・リラックス。といった感じでしょうか。
“古楽的モダン”の手垢にまみれた(w, サイバーな演奏で、非現実的・非ハイドン的。
それでいて、この曲の持てる魅力の新たな側面を、実に鋭く切り出しています。
(いままでで最も感心した102番の演奏です。)
1楽章の過剰なでのフレッシュ感。2楽章の製品化されたリラクゼーション、
ほのかにライトアップされた観光地的な美しさ、その陰に鳴るおぞましいホルン。
1、2楽章には、現在にあって架空の古典様式美を夢想する、という点で、なんだか
チャイコに通じるところがあるような気がします。
続くメヌエットはCGの中で機械仕掛け人形が踊るのにぴったりですし、4楽章には
洗練されたモダン・オケのサウンドの精緻があります。
なんだか揶揄しているような書き方になりましたが、これらの特性が、聴いてて
とっても(・∀・)イイ!!
ただ、非常に彼のハイドンの中で自己完結していて、他のハイドンを聴くときに
彼が提示してくれた新しいハイドンの側面が、役に立つのかどうかは大きな謎。
演奏史の1つの枝分かれといった感じでしょうか(未来の演奏史の主幹になるかも
しれませんが。)これはこれで楽しめ、と。
現代ヨーロッパ人は彼のような演奏とっても好きそうなイメージ…。
日本人の私は“現代的な演奏スタイル”というところでは、古楽のほうが
好きなんですけど。
今週は
10/14(mon)-10/15 交響曲第32番ハ長調
10/16(wed)-10-17 交響曲第88番ト長調
10/18(fri)-10/19 交響曲第15番ニ長調
にしましょう♪
トストとドーニは、いちおう一つにまとめてみました。
復習は、トスト&ドーニと、パリセットでそれぞれやるか
トスト&ドーニ&パリセットと全部まとめてやるか迷っています。
ロンドンセットとの対応からすれば、全部まとめて11曲のほうが
良いかもしれませんね。
私のほうは、正確には、
10/14(mon) 第103番、第104番
10/15(tue) 交響曲第32番ハ長調
となりそうです。
98 :
もう一人:02/10/13 20:16 ID:???
>>97 らじゃ。88番をクイケンで聴きます。(これしか持ってない。)フルトヴェングラー/
ベルリンフィルのを注文中で、手に入ったら感想を書く予定。
>>92-96 怒濤のカキコ、お疲れさまです。確かに、ハイドンのオーケストレーション
の「音色」の問題は重要ですね。特に木管と弦のブレンド。私はすべて
捨象して書いてしまいました。(第2・3楽章も意識的に切り捨ててきました。)
ただ、モダンオケで聴くか、古楽器オケで聴くか、でかなり変わってくる。
演奏スタイル(指揮者の考え方)でも変わります。しかし、無視できない。
今後の自分の課題にしたいと思います。前から勝手に考えていることとして、
ストラヴィンスキーは多分ハイドンを手本にしただろうと思う。他にも「弟子」
はいるかも・・・。ラトルの102番、仰るとおり変態なんですが(笑
ベト5を聴いてしまうと、やはりこれはかなりおとなしい方。でも、序奏の
ホルンの音からしてやっぱり変ですよね。モダンオケでは、是非デイヴィス/
コンセルトヘボウを聴いてください。フィリップスのDuoでいまも入手できるはず。
99 :
97:02/10/13 23:39 ID:???
> フルトヴェングラー/ベルリンフィルのを注文中で、
おお、そう言えば、このスレではヒストリカルが
あまり出てきていませんでしたねぇ。
残念なことに、やはりあの時代はロンドンセットが主体なので
スケジュール的にはちょうど過ぎ去ってしまったところですね。
88番が恐らく最後の砦(?)。なるべく早く
>>98さんのところに
届きますように…。
そう言えば、ヒストリカルものはこの1、2年ほとんど買っていないですね…。
その前は、逆に基本はヒスト路線だったんですが。
フルヴェンはうちではORIGINALSの保管ボックスに埋まっていたような気も…
そのほか、わたくし所有のヒストリカル・ハイドンでは
クナの94番(これは逝きそうになりました。第1楽章の音の暗躍に。)
クレンペラー100番(LP。彼こそ古楽のモーゼ!
アーベントロート88番、97番(宇野激強力推薦盤(w。だからと言って悪くはない。
ワルター100番(東芝国内盤(w。蔵買えよと。
ワルター96番(外盤SONY、メジャーなコロンビア響とは見違える良いオケ。
クリップス94番、99番(宇野推薦盤で、なおかつ良くない。
クラウス88番(あったかな…)
どうしても普通は指揮者のコンテクストで聴く趣向が強いので
今回のようにハイドンというコンテクストで聴くと面白そうですね。
クナのオックスフォードを買いたく思いつつも、
毎回なぜか踏み切れない罠。
スマソ、
クレンペラ、ワルター96、クリップスあたりは
普通のモダンに分類したほうがよさそうですね。
それから、トスカニーニがあったような(101、協奏あたりか?)。
(彼曰く“ハイドンはごまかせないから、正直、取り上げるのに勇気がいる”
102 :
98:02/10/14 00:17 ID:???
>>100 ぅぉ〜〜、なんか魑魅魍魎が・・・(w 本領発揮ですか?
私は最近「20世紀の指揮者」で出た、戦前のワルター/パリ・コンセルヴァトワール
の92番しか持ってません。フルヴェンの88番は「グレート」とのカップリング
の‘Originals’ですが、この曲、第2楽章がシューベルト風なので、
うまい組み合わせ方だと思う。
クイケンの101番、よかったですよ・・ブリュッヘンよりはるかに。
なんどもスマソです、デイヴィスですね。
いままでカタカナ誤読のディヴィスと
英語のDAVISとを別人と勘違いしておりました。
(どうりで同じフィリップスに似たような録音があるはずだわな…
関係ないのでsage
どうだかな
105 :
100:02/10/14 00:41 ID:???
> 本領発揮ですか?
いやいや、むしろ、昔取った杵柄ですか。どれも数年前に買ったやつです。
ヒストリカル聴いてたころはまだまだ若かった…。
最近はう〜んちょっとね、ということで、じぇんじぇん聴いてないです。
クイケン良かったのか…ってこれ最近安く出ましたよねぇ!
106 :
100:02/10/14 01:02 ID:???
ただ、ヒストリカル・ハイドンについて誤解してほしくないのは、
クラオタとして持っていること自体をひけらかしたいという本能が働いた
だけで、おすすめではないということです。“ハイドンを聴く”という
点での水準はかなり低いとおもいます。
50年代くらいにモダンでラモーをやった古楽先史的なマズーなLPを持って
いますが、それに似て、ヒストのハイドンは“それちょっと違うだろ(w。”と
いう感じを受けます。
ハイドンの交響曲演奏で、ハイドンの音楽について、まとまった議論ができる
ようになるのは、早くてもクレンペラー以降だと思います。
その後、モダン楽器&ランドンでひと花、古楽器&ランドン&研究所でもう一花
といった感じではないでしょうか。
107 :
100:02/10/14 01:20 ID:???
何度もすみません。
書いたの読んでると変な風にも取れるので、注をつけると
ヒストリカル … ヒストリカル全般のこと(ベトやヴァーグナー、ブルも含めて)
ヒストリカル・ハイドン … ヒストリカル時代のハイドン演奏のこと
です。
なんだか聴く前に否定しちゃってスマソです。でも、良い点もありますよ。
ヒスト聴いてたころは、何にもわかっていないDQNでしたから、
なんだか、この話題出てくると意味もなく動揺しちゃうんですね。
103番は、シュワルツ。実はちゃんと聴いたの初めてでした。私の意見では、
これは、私が聴いてきた全てのロンドンセットのCDの中でも、疑いなく、
最高の演奏です。(最高というか、最も私の好みに合います。)古楽をあまり
意識せずに、モダン直球勝負なのですが、曲に非常に素直に迫った結果、自然に
古楽的要素が盛り込まれています。いままで103番というと、102番と
104番の間に挟まれ、しかも“太鼓連打”なんて名前が付いてるものですから
あまり好きでなかったのですが、この演奏で、102番、104番を越える
魅力に目覚めさせられました。これ以上は語りますまい。
104番はブリュッヘンでした。1、4楽章は実によい演奏でした。
ブリュッヘンは1部の人たちの間では、決定盤的扱いをされているような気がし
ますが、まさに決定盤である思わせる演奏をしています。
ところが、今回色々聴いてみて、逆に感じたのは、ぜんぜんそれほどでもない
ナンバーがかなり含まれているということです。104番でも2、3楽章は悪くは
ないですが、さほど良かったとも思えませんでした。さほど良くないのは概して
オランダ臭くて、退屈なんですよね。私には。
とはいえ、前も書きましたが、このフィナーレはいいですよね。楽章まるごとが
ロンドンセット全体に対する、壮大なコーダのような感じがします。
109 :
108:02/10/14 15:26 ID:???
スマソ、Schwarzはシュウォーツって読むのね。
ほっしゅ
華やかでスリムなフォームの交響曲です。さわやかで、あとあじ爽快、という感じ。
“鑑賞”していると、なんだかつまらない曲。集中しすぎずに聴くのが吉。この曲の
この世ならぬ典雅さが見えてきます。現代人の私としては“聴き込めば聴き込むほど”
というのを感じたのですが、当時も何度か演奏されているといいなぁ。なんだか
知らないですけど、本当にくどいほど聴き込んじゃったんです。この曲。
フィッシャーが絶対にいいです。かなりいいです。
イタリア風オペラ序曲を思わせる、爽快な第1主題、シンプルで渋い第2主題。渋い。
ひらひら舞いながら、要所を押さえる金管がイイ!その金管はフィッシャーが断然イイ。
実に要領を得た展開部では、頭の回転の速いハイドンが、若気みなぎる若い頃ですから
もう、ステージ所狭しと楽想が駆け回ります。
本当に味のあるメヌエットとトリオ。特にトリオ、これは凄いです。でも凄いと言わ
れても集中しすぎずに。このメヌエットの軽快さと、引き際の良さも素敵。
ぼ〜っと聴いていると彼岸が見えてくる極上のアダージョ。ふわふわ、していて、
じつに繊細で、さわったら壊れそうな感じですか。旋律の運びが、じつに心地よいです。
太陽弦楽四重奏曲の緩徐楽章の趣があります。でも、そんなだからといって、強引に隅々
まで聴いてやろうとすると、なんだ退屈だ、と思うでしょう。繊細な音楽は、やはり
すこしリラックスして距離をおいて、繊細に眺めなきゃ。
4楽章はすこし物足りない感があります。良い感じなのですが、もうひと工夫あっても
よかったなぁ、と強く感じます。でも、当時としては、安定したフィナーレで心の調和
のとれた状態にもどるというくらいの方が喜ばれたのでしょうか。
とはいえ、細部はとってもきれい。味わいも初期のプレストよりずっと格上です。
112 :
111:02/10/16 10:21 ID:???
どうも最近は、予定日に聴いて、カキコはその翌朝、みたいになっています。
ご了承ください。
間違えて、選択したトラックを5秒くらい聴いたのですが、凄く良かった罠。
ちょっとつまみ食いはもったいなかった。
88番聴いています。明日書きます。
114 :
67:02/10/17 11:08 ID:???
このスレは楽しくて勉強になるので(・∀・)イイ!!
頑張って続けてください。
第88番ト長調。1787年、ヴァイオリン奏者ヨーハン・トストのために作曲されたそうです。
第1楽章。序奏はロンドンセットの諸曲に比べて、楚々として、単純な感じ。
Vnの第1楽章第1主題(タタ・タタタタ・ター)に呼応して、低音弦・コンティヌオが
リズミカルな対旋律を奏でる。実にいい感じです。この対旋律が展開部では活躍
する(最初ヴィオラで)。再現部冒頭にはフルートソロがあって、カワユイ。
とにかく、全体として素朴な調子ですが、この第1楽章は耳について困る。
第2楽章は、前にも書きましたが、シューベルト(第5交響曲など)を思わせる、やや
ロマンティックな旋律。第3楽章は野趣あふれる音色・メロディ。トリオ部は、何でしょう?
中・東欧風かケルト=スコットランド風と言うんでしょうか? 民謡のようで、
ドローンバスとかハーディガーディが入ってる感じ。(よくわかりませんが・・・)
第4楽章も、第1楽章に似て、溌剌としています。この作品、全体を通して単純かつロマン
主義的な印象なので、ブラームス(セレナーデ第1番)やシューベルトを連想しました。
(というか、ブラ・セレの場合、あちらがハイドンを模倣してるんでしょうが・・)
クイケン/ラ・プティット・バンド盤で聴きましたが、コンティヌオにハープシコード
を使っていることもあり、バロック調がちょい入っています。別の演奏でも聴いてみます。
ふむふむ。
聴いてまず思ったのは“これこそハイドンだ!”ということでした。
ロンドンセットはなんだかよそ行き用の服みたいなところがあるのですが、この
トスト〜ドーニには、常に前進し続ける血気盛んな前衛・実験作曲家ハイドン、
栄光あるエステルハージの楽長ハイドン、本来の色と勢い、フォームが聴かれます。
序奏はクイケンが素晴らしいです。というよりも、彼が唯一、序奏と真面目に
取り組もうとしている気がします。モダンに慣れていると、あのサウンドには
本当に驚嘆させられます。
第1楽章は主題は段落のところがうまいですね。それからバスの伴奏主題が見事で
“回して、下ろして、あげる”の“あげる”の部分に尽きせぬ魅力を感じます。
呈示部コデッタの軽快なリズムを持つ部分の魅力にとりつかれています。
展開部は何も書かないことにしましょう。前にもあがった、バスの伴奏主題の怒濤の
展開は実に見事で、圧倒されます。全体を通して、感嘆する他ない緻密な構成です。
ロンドンセットを含めた上でも最も優秀な第1楽章の1つに数えられるでしょう。
2楽章の実に手の込んだ変奏曲です。主題の見事な風味は言うまでもなく、変奏は
表情の変化に富み、アイディアが惜しげもなく盛り込まれています。その深い
広がりはオックスフォードの第2楽章と求めるところ同じくしています。
実にリアルなメヌエット表現と、トリオの低弦のドローン、その上に展開される
写実的な和声。メヌエットは演奏者によってずいぶん印象が違います。
クイケンは、やはり野性的おもむき。フィッシャーは、メヌエットのお手本たる
優雅さと厳格さをもち、ドラティは極遅農村風メヌエット。トリオは実に奥深い。
4楽章、主題がイイ。ここでも特に段落のところ。リタルダンドしてるみたい。
音色がすごくおもしろいです。はじめは“しかしながら、ちょっと響かない楽章。
そういうねらいですか?かつコーダがちょっと唐突なのは少し萎え。”と書こうと
していたのですが、クイケンで印象がまったく変わってしまいました。もともとモダン
だとテンポ設定がやたら難しいんでしょうね。遅いともたれて不自然、早いとなんだか
かけっこ競争みたい。
古楽器だと遅めでも実に自然で、クイケンのテンポ設定はなかなかイイような気が。
全体通しても、クイケンがいいですね。もたれないすっきりとした編成。何より
弦のさわやかさと、充実した管。大編成モダンだと、管弦楽法の“木管によって
和声を充足する”という記述を読んでも、う、うそだあ、そんなの。と思って
しまいますが、このクイケンなら、その意味が実に重みを持って理解できます。
本当に舞っている弦を、しっかりと和声で支え、色づけしています。3楽章は
ちょっと異論ありですけど。
長文化傾向スマソ(爆。読み手にあいそをつかされそう。ダイエットします!
119 :
118:02/10/18 10:30 ID:???
>>96 >ストラヴィンスキーは多分ハイドンを手本にしただろうと思う。他にも「弟子」
>はいるかも・・・。
私は、ハイドンの隠れた弟子がいるというよりも、次のように感じています。つまり
後世のたくさんの作曲家が一生懸命考え出して、作品の中で大々的に発表していった
アイディアを、ハイドンはすでにいとも簡単に考え出していて、それを実に些細なところ
にでも何の惜しげもなく盛り込んでいる、というわけです。
ハイドンの実に多彩な曲つくりと、素早く次のアイディアへと進んでゆく目まぐるしい
展開を聴くと、それに対して他の作曲家は、1つか2つ考え出したことで喜んで、それを
曲のあちこちにべったりと貼り付け、引き延ばしてしまっているようにさえ感じます。
この88番でも
1楽章のスマートで内容多彩なフォームはエロイカ交響曲の第1楽章を思わせますし、
2楽章には、ロマン派の森羅万象感、モーツァルトの風味(例えば40番第2楽章)、
ヨハン・シュトラウス2世の甘味なヴィーン描写(静かなマタリ感、鳥の描写。もちろん
フィッシャーのが一番うまい(w。)、若きベートーヴェンの2楽章に出てくるような
アパッショナートな激しさがすでに扱われています。3楽章のトリオでは、ビゼーが
アルルの女でやってのけた、農村の“けだるさ”のリアルな表出。これはヴィヴァルディ
なんかももやっているような気もしますけど。
120 :
118:02/10/18 10:35 ID:???
なんだか読み直してみると
>>117-118 はいちいち細かく述べているのが
ウザくて嫌ですねぇ。うんうん。
121 :
67:02/10/18 10:47 ID:???
ちっともウザくありません。
照れずに頑張ってください。
ハイドンスレは落ちちゃったんでしょうか?
こちらはいつも楽しみにしていますので頑張ってください。
うぜえ
このスレは、うぜえ。
せめてsage進行にしてくれ。
二度と浮上させるな。
実に興味深い曲です。
1楽章は創意あふれる変わり種、アダージョ・プレスト・アダージョ。別にフランス風序曲な
わけでもなく、長い序奏のようなマターリとしたアダージョに、スタバトの快速バス・アリア風
のプレストが続き、またマターリとしたアダージョで締めくくります。フィッシャーのほんとに
マターリとした雰囲気と、プレストのかわいい明るさが実にイイのですが、軍配はというと
ドラティの凄まじい感動的名演に上げなくてはならないでしょう。ドラティの1楽章、とんでも
なく凄いです。
2楽章メヌエットは、まあ、普通に聴いてください。問題は、トリオ。はっきり言って、この
トリオは凄いとおもいました。後期になってさえも、めったにお目にかかることのできない
くらい(少し大げさですか?)の完成度を誇る長大なトリオです。渋い。これは、エステル
ハージの楽団のための作曲ですね、きっと。波打つような単純な音型が、実に多彩に、
風味豊かにじっくりと展開されていきます。これは、フィッシャーの演奏が、実に素晴らしい。
“楽興のとき”ですか。(それと、低弦にバリトンが似合いそうな音楽です。)
3楽章のアンダンテは、一転、初期のディヴェルティメント風で、だるいです。だるいわりに、
技術は上がってますので、聴けますが、やっぱりだるい気がします。
4楽章は、プレスト。ドラティで聴くと、確かにプレストですが、3楽章と同じで、最初期の
退屈さが出てしまっています。ところが、フィッシャーは、プレストという指定を無視して、
メヌエット&トリオのテンポ設定をとっています。音楽を聴く限りこちらが正解。主部は実に
自然で、おもしろみがあり、中間部(トリオ)の実に豊かな楽想を聴いていると(この風味は
2楽章のトリオ同様、本当に素晴らしい。)、ドラティの味も素っ気もない演奏が実に
もったいなく感じます。
>>127 ガーン、スマソ、第15番のレヴューです。
名前入れ忘れますた。
いつもアドレス入れて直接来るんですが、
今日は久しぶりにsubback.htmlを覗いてみました。
なんだか、異色の存在ですねこのスレ。
ま、皆さんお手柔らかにね。「地味な」ハイドンの交響曲104+αを
地味に聴いていこうというスレですから。ROM専の人もたまには書いて
ください。スレ立て人でない私が言うのも何だけど、こういう
愚直なスレがあってもいいんじゃないですか。
うんうん、そうですね、地味にマターリ聴いていきましょう♪
今週は
10/21(mon)-10/22 交響曲第89番ヘ長調
10/23(wed)-10/24 交響曲第3番ト長調
10/25(fri)-10/26 交響曲第90番ハ長調
です。
アプラウススのスコア(henle)がとどーいた!やった〜。
何気にマニアックだったりする
>>1でした。
でもね、sym.は分量多いから手が出ないです。(涙。
>>131 そうやってチョっと自慢するの好きですね、あなた。
…と自分で突っ込みを入れてみる。
それから、
・この曲のどこがええんやゴルァ! とか
・この名曲・名演をけなしおって。。 とか
・それ、厳密に言えば、違いますね。正しくは… など
書いてくださると、
スレが一面的にならなくていいですね。単発でもOKです。
じゃあ、次の89番は貶してみましょうか?
ここまでちょっと褒めすぎたような気もしてるんで。
100番を微妙に貶したくらいで。
134 :
アントンくん:02/10/20 14:41 ID:h8J53pcb
135 :
133:02/10/20 14:43 ID:???
アントンくんキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
>>136 アントン公がいらしゃった、と書いてほしいのね、(w
138 :
135:02/10/20 17:40 ID:???
>>136 侯爵様のお名前は、パウル・アントン・エステルハージだったのか・・・
ガ━━━(゚Д゚;)━( ゚Д)━( ゚)━(; )━(゚; )━(Д゚; )━(゚Д゚;)━━━ン!
>>138 これは先代のほうね。ハイドンを副楽長として採用した人ですか。
次の代はニコラウス公。
その次も、アントン。楽団解散しちゃった人でしたか。この人は
アントンのほかに名前ついてないの?
ニコラウス公の肖像がなんだか好き。
今晩聴く予定です。
できれば今晩の内に書いときたいですが、どうなりますことやら。
第89番ヘ長調。ちょっと薄味ですね。モーツァルトの20番台〜30番台前半の、
霊感に欠けた交響曲を思わせる。「微笑みに満ちていて」明るいが、
強い印象がない。セレナーデかディヴェルティメントから4つの楽章を抽出した
ようでもある。クイケン盤では木管のソロが「立った」音で演奏されていて、
協奏交響曲風の感じもする。好きなのは、第1楽章第2主題部の後半のメロディです。
同展開部はそれまでの時代の作品の性格が続いているのかな、と思いました。
つまり、勢いはあるがロンドンセットのような巧緻がないと感じました。
クイケンの101番に夢中になっています。これはDHM盤ですが、こちらのほうが
ヴァージンよりも録音の仕方がいいです。チェンバロの音が気にならない。
フルトヴェングラー/ベルリンの1951年の88番を聴きました。当たり前ですが、
クイケンとは別世界。独墺系古典交響曲の系譜にぴったり納まる演奏。
その限りで案外素直な演奏ですが、第1楽章展開部の終わりにかけて微妙に
アッチェレランドをかけているように聞こえ、フルヴェン印が刻銘されています。
142 :
140:02/10/22 22:53 ID:???
>>141 確かに、クイケンの89番、面白くなかったですねぇ。
(ネタ振りでなく、ほんとに冴えないと思います。)
わたしは、今のところどうもこの曲の評価が安定していないので
これからもう少し聴いてから、明日カキコしようかなと思ってます。
なるほど、クイケンの101、私もひとまず買ってみよ〜っと。
フルヴェンとどきましたね。う〜ん、なかなか慎重なコメント。
私は、復習の週にお蔵出しする予定です。
今日は
>>1の20回目の誕生日でした♪
(まだまだ、カワユさの残るうら若き
>>1。)
誰もお祝いしてくれないので、一人でコソーリお祝いです。
…とこれは関係ないのでsage
143 :
141:02/10/22 23:09 ID:???
>>142 >今日は
>>1の20回目の誕生日でした♪
ガ━━━(゚Д゚;)━( ゚Д)━( ゚)━(; )━(゚; )━(Д゚; )━(゚Д゚;)━━━ン!
そんなにお歳だったんですか・・・私は、数ヶ月前に16回目の誕生日を一人で
祝いました♪♪(・∀・)
(協奏的)交響室内楽です。この曲。(実際に2・4はリラのための室内協奏曲の編曲)
とってもやさしい性格の曲です。
最初にドラティでこの曲を聴いたとき、正直に言って、心の底から感動し、これこそ、
全交響曲中のベストだと確信しました。ところが、つづけて聴いた、フィッシャーと
クイケンのつまらないことといったら!なんと書けばよいのか、分からなかったので、
もう一度聴きました。やはり、ドラティ、素晴らしいです。ところが、クイケンも、
実はかなりイイのですね。(フィッシャーは時間の関係で聴けませんでした。)
おそらく、もともと地味な曲ですから、そこを意気込んで何か凄いところを探し出して
やろうとしたので、とたんに、つまらない曲にきこえたのではないかと思っています。
まず、この曲、“鳴らない”曲です。他の曲のヴォリューム目盛りで鳴らしても、ぜん
ぜん、ちっちゃな音しか出ません。でも、そこでヴォリュームをあげるのは厳禁!
この曲の何よりの特徴は“静けさ”です。2楽章の天上的な静けさ、3楽章の優雅な
静けさ、1・4楽章のヴィヴァーチェの中にひそむ静けさ、この静けさの中に、木管が
浮き沈みしたり、色とりどりの和声が花開いたり、情熱的な展開が現れたりするのです。
この曲の色彩は、青空の草原を、印象派風にカンバスに描いたように、実に豊かです。
“平和な”“牧歌的な”“けなげな”“色彩豊かな”シンフォニエッタ。
交響曲の中では、モーツァルト、ベートーヴェンを含めても、古典派最高の一作です。
各楽章の詳細については、復習の週間にアップしようかなと思っています。
マンセー・スレにするのはやめようと言っておきながらですので、
ちょっとずるいですが、非難覚悟で“あえて”書きました。私淑的カキコでした。
たぶん、書き過ぎだと思います。
(もしかして、
>>141さんは“あえて”低い評価ですか?)
146 :
145:02/10/23 10:22 ID:???
>>143 精神年齢です!ニヤリ。
> 16回目の誕生日を一人で
16回目を一人でっていうのはちょっと淋しすぎる気が…
大丈夫?
147 :
141:02/10/23 13:53 ID:???
>>144 >交響曲の中では、モーツァルト、ベートーヴェンを含めても、古典派最高の一作です。
それはちょっと褒めすぎでは・・・。まあ、これも古典派のスタイルの一つだと
いうことはわかります。その枠内で評価すべきなのでしょうが。第1・4楽章など
そう悪くはない。おそらくいわゆる「マンハイム楽派」風のスタイルなんでしょう。
モーツァルトにも一時期このスタイルの作品がありますね。FlとHpの協奏曲とか。
>>146 >16回目を一人でっていうのはちょっと淋しすぎる気が…大丈夫?
ほっとけ!(笑
148 :
144:02/10/23 16:32 ID:???
う〜ん。やっぱり誉めすぎですね!
今日明日は、3番です。
全集お持ちの方は、ぜひカキコどうぞ!
何の変哲もないエステルハージ風シンフォニアです。かなりおとなしめで、存在感は全く
薄いですが、エステルハージ風の基礎を確立しているような、安定した音楽です。
前古典派ファンにはおもしろい曲ですが、ロマン派ファンにはずいぶんと退屈にきこえる
かもしれません。一般には、たいしたことのない交響曲と言った方がよいでしょう。
ドラティは良くないと思いますです。最初期のディヴェルティメント風で実にさえません。
フィッシャーはかなり妥当な演奏をしていて、ひとまずどういう音楽かを、しっかり再現
しているように思います。室内楽的です。定位もよろしかったです。
1楽章は主題がやや印象的です。実に小規模で、地味なこときわまりないですが、
フィッシャーで聴くと、ちゃんと仕掛けがよく見えて、なかなか聴いていておもしろい
楽章です。第1主題を朗々と吹き鳴らすホルンに萌え。
2楽章はなんてことのない曲ですが、エステルハージの室内楽の魅力を知っていれば、
マターリ楽しめる曲です。単純ですが、味わい深い単純さです。
3楽章も少しだけおもしろいことを試みようとしているようですが、基本的には安定した
作曲を目指しているようです。案外飽きないメヌエットとトリオです。
4楽章は、他の楽章とつり合いのとれた、素朴で単純な曲です。余力を残しつつ作曲
という感じもします。
平均年齢 18才+α+β (α:
>>1のサバよみ分、β:ROMの人)の若々しいスレですが、
まあ、ちょっと書き込んでやろうかという方お待ちしています!
(αとβってちゃんと表示されるのかしら。)
ちょっとついでに聴いていたんですけど
やっぱり5番は名曲。それに比べて、3番は遜色の度が結構大きいと思います。
いつも見てます! ハイドンまったく興味の範疇に
なかったんですが、熱のこもったレヴューに
目醒めさせられつつある感じです。
こんな、つまらない反応でも励みにしていただければ。
>>1ですが、つまらぬことで、入院の可能性もあり?
ぜんぜん無事なんですが。
もし、カキコできない状況になったらごめんなさいね。
とは言っても、最悪の場合でも数日で帰ってきますので、
カキコor保全をよろしくお願いしますです。
たぶん、85%以上の確率で普通どおり書き込めるとは思いますけれども。
なはは、ぜんぜん大丈夫でした♪すみませn。
今晩は第90番ハ長調です。
ハイドン総合スレもたったみたいだし、みんなハイドンを聴こう!
器楽曲もいいけど、声楽曲がまたいいですよ!
総合スレ過去ログから見つけました。
>ニンバスは独自の方式で録音していて、自社で開発したデコーダをつけた4チャンネルでの再生すねと最適なんですが、何しろそんなデコーダを
>持っている人はほとんどいないから、風呂場サウンドになっちゃうんですよね。
>技術者がホールに慣れたせいか、最近の録音はあまり気にならなくなりました。
そうだたーのね。謎のデコーダ。しかもニンバス倒産しちゃってるし。
第90番ハ長調。1788年。90〜92番はドーニ(d'Ogny)伯爵の依頼で作曲された
ために、「ドーニ交響曲」と呼ばれるそうです。パリで初演。
やはりハ長調のせいか、とてもストレートな感じの曲調。また、パリの嗜好に
合わせたのか、技法的にあまり凝ってはいません。モーツァルトの「パリ」とか
「ハフナー」を連想しました。第1楽章。序奏と第1主題はテンポと強弱が違う
だけで、同じテーマによっています。堂々とした序奏に続き、ヴァイオリンが
pianoでこっそりと第1主題の細かい音型を刻み始める。このへんがいかにも
ハイドンですね。続いてオーボエが別の旋律を3度でハモる。いいなあ。
第4楽章は、(リズムは割に複雑だけれど)景気よく客を送り出す、という感じの、
これもモーツァルトによくあるパターン。途中、休止で面白いことをやってます。
やはり、ロンドンセットとこのあたりの曲とでは、曲調・作りがまったく違う。
どちらがよい、とかではなく。このへんの曲のほうが旋律的には魅力があるのかも
しれません。それにしても、88番は、この文脈においてもかなり特異な曲です。
すみません、私のほうは、昨日聴いた分は今日の晩アップします。
だんだん遅め遅めになっていますが、
来週はなるべく早め早めにします。
いまラトル盤の90番を聴いていますが、これは凄い! 快演・怪演!
持っている方は必聴! クレシェンド・デクレシェンドの嵐、轟音を上げる
バス、木管ソロはアドリブやり放題! ウィーンとのベト5の感じに近いが、
もっとみずみずしい感性があふれている。基本は古楽オケ真似っ子路線
ですが、このオケ(バーミンガム)こんなに上手かったっけ?
90年録音で、場所がいつもと違うウォリックという町。EMIにしては鮮明。
ラトルも若かった。こういうのを聴かされたら、どのオケでも呼びたくなるだろう。
とにかく、いままでラトルはどうもよくわからなかったけれど、これは凄い。
102番の比ではないです。
ああ、ラトル忘れていました。今日帰って聴きます。
90番、今のところは、ぱっとしない曲でした。1楽章の音量調整がうまくいかない
のが最大の原因。聴くべきと思ったのは、第2楽章。やわらかなマッジョーレと、
彫刻みたいに風格があり、しかもノリノリなミノーレ。とくに後半の変奏が圧巻。
昔このミノーレを聴いて本当にはまってしまい、しばらく抜けなかったのですが、
今聴くと、まあそこそこですね。
3楽章は結構好きです。ちょっとだるい気もしますが、よいメロディーのメヌエット
だと思います。不思議なのはトリオ。都会っぽくてモダンな雰囲気のある曲です。
なんだかとってもカコイイ。ハイドンのトリオはいつも斬新な実験場と化してますよね。
4楽章のノリノリも大好きです。でも、主題の頭ばかり耳につき、なんだかじれったい
のがやや難。田舎の地方公演で壮大に客をだます演奏が聴いてみたいです。
演奏はフィッシャーがよろし。ちょっと記憶を頼りに書いているので、詳細は書けませんが。
クイケン、あんまりよくなかったように思います。ドラティもあんまりよくない。
問題のフィッシャーのプチプチは結構硬質な音でした。本当にスピーカから出た音かと
びっくりしました。いずれにせよ、ラトルがまだなので、印象は薄め。
私のほうのラトルはまだですが、今週の予定をageときます。
今週は
10/28(mon)-10/29 交響曲第6番ニ長調
10/30(wed)-10/31 交響曲第91番変ホ長調
11/1(fri)-11/2 交響曲第7番ハ長調
です。
ついに朝・昼・晩ですね。こんなに後の作品なんです!
単品でお持ちの方も多いのでは?
すいません、90番について引き続き書かせてください。
これはいい曲ですよ! どうして
>>1さんお気に召さないのかわかりませんね。
第1・4楽章が特にいいけど、第1楽章の(タタタタタタ)のリズム核。
展開部に入ってすぐの軽い不協和音、再現部第1主題部でのヴィオラ・チェロ
の半音階的伴奏。全部この核が使われていて、要所要所でピタリと決まっている。
私はブルヲタではないけれど、こういうのを聴いていると思わず指揮真似してしまう。
クイケン盤、88番からこっち、ちょっと箱庭的で冴えないか?
啓蒙時代オケとのパリセットに期待というところでしょうか。
ラトルの90番聴きました。うまいっ!って、あれこれいじってもいるんですけど
なにより、素でうまいですね。こう、実に細部までニュアンスがしっかりつけられていて
“1音符たりとも無意味には鳴らさせない”という気合いを感じます。(しかもそれが
パート全体に実になじんでいてきっちりとそろっています。)それからパートのバランス。
他の演奏だとやかましいのと、きこえないのとで、悩まされましたが、ラトルは全体を
聴きやすく保ちながら、それでいてしっかりと強弱をたきこんでいます。それから音色が
豊かですね。ほんとうに。ぜんぜん硬直していません。
とにかくこの演奏で、この曲がどんな曲なのかがようやく理解できた感じです。彼の録音
としては102番よりもずっと自然でまったくハイドンという感じです。
この演奏でなら、1楽章の良さは、よくわかります。その後の楽章はもともとよかったと
思ってます。
こうして聴くと、パリセットよりも限りなく第1期ロンドンセットに近い作品だと感じら
れました。
ただ、どうなんでしょう?ラトルはうまいのですけど、なんというか、やっぱり曲自体には
ほんの少しだけ限界があるかな、というのはここでも感じました。
162 :
161:02/10/29 16:15 ID:???
>>160 そうね、じゃ、もう少し注意して聴いてみます!
それから、デイヴィスのロンドンセット、犬で入荷しました。
数日で届くかと思われます。(今年は、やらなかったですね>>犬)
“朝”。
ハイドンがエステルハージ侯爵家の副楽長に就任した年、パウル・アントン候の命により
1日の時間を題材に作曲された3部作の第1曲目です。全集の中でも“2枚目”な曲たち
です(収録が)。交響曲に取り組み始めて4年、見事な作曲です。(とは言っても、この曲は
協奏ディヴェルティメント/コンチェルトーネ風で、“交響曲”とは微妙に異なります。)
個人的にはこの3部作、なんだかごつごつしていて、あまり好きではないのですが、
聴いてみると、やはりその素晴らしさには、感服せざるを得ないですね。ドラティの演奏が
実に優れていて、フィッシャーは比べるべくもありません。
1楽章は、いやはや豪勢な曲ですね。初期的な雰囲気を漂わせながら、はっとさせられる
工夫が仕込まれています。それから、題材が、本当に豊か。主題だけでなく、魅力的な
エピソードが山のように出てきます。
2楽章はドラティの演奏が、本当に自然な音楽で、魅力的です。序奏での緩やかさと
引き締まった質感、アンダンテの充実。飽きない曲であり演奏です。
3楽章は、トリオの個性には度肝を抜かれますが、その奇抜さだけでなく、メヌエットが
自然で、実に魅力的。このメヌエットがあって、その対比としてトリオが引き立つわけです。
4楽章は、第1主題をフルートが吹く部分が少しベンダ風??で萎えですが、そんな細かな
ところを挙げなくてはならないくらい、見事な曲です。とにかくソロが舞って、低音はゴリゴリ
押し上げてきて、って、なんだかこのレヴューって駄作ですね。すみません。出直してきます。
しばらく忙しくてこれなくて、なくなっちゃっていたかと思ったら
あったのね。
タイトルにハイドンと入っていなかったので気づきませんでした(涙)
前スレからROMっていました。
前から話題になっているのですが、
ハイドンの名前が入っていないのは、確かに痛いです。
スレ立て後に気付きました。スマソです
>>164。
166 :
終了:02/10/30 12:41 ID:???
m ドッカン
━━━━━) )= ☆ゴガギーン
∧_∧ | | / / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
( )| |_____ ∧_∧ < おらっ!出てこい、
>>1。自作自演用スレ立てるな、ヴォケ!
「 ⌒ ̄ | | || (`∀´ ) \___________
| / | |/ / \
| | | | || | | /\\
| | | | | へ//| | | |
| | | ロ|ロ |/,へ \| | | |
| ∧ | | | |/ \ / ( )
| | | | > | | | |
/ / / / | | 〈| | |
/ / / / | | || | |
/ / / / └──┴──┘ | |
おお、知名度があがって、ついにあらしが来るように!!
っていうか、
>>166なんかカワユーイ。
第91番変ホ長調。全体として抒情的な曲。第1楽章が面白い。主部は、90番と
同じようにpで始まる。第1主題が、半音ずつ上昇していく3音からなる音型を
3回重ねたVnのモティーフを中心としている。こういう半音階的な主題は、
ここまでの後半の交響曲にはめずらしい。もう少し音程の広い、大胆な主題が
通例だったように思う。第1主題部の終わり近くにはシンコペーションを用いた
はっきりした部分があるが、その後、もう一度最初のモティーフが、今度は
低弦にffで現われる。ここ、(・∀・)イイ! 第2主題は、打って変わって
華奢な感じ。しかしこちらも(名目的には変ロ長調だろうが)Durとmollの間を
たゆたうように揺れ動く。この第1楽章は(明確な箇所も多いのだが)曖昧さが
基調になっていて面白い。
第4楽章は、90番に似て、景気よく締めるタイプの終楽章。主題そのものが前の
作品の終楽章に酷似している。とはいえ、やはり総じてどこか優しげ。
(というか、クイケン盤がそう演ってるだけか? ヴィヴァーチェに聴こえない。)
91番、これは傑作なのでしょうね、きっと。そう感じました。しかも大作です。規模もかなり
大きめの交響曲。ところが、私はと言えば、よく理解していません。いつものメンバーで1回
ずつ聞いたのですが、聴く側の調子の悪いのもあって、なんだか金太郎飴のような印象。
今のところよくない点を述べるとすれば、少ない素材だけで、大きく展開しすぎたことと、
各部分のカラフルさにかけて、淡色気味(楽章内でも楽章間でも)、ということでしょうか?
しかも、結局昨晩は聴けなかったので、その前の晩を思い出しつつカキコ。うん、これは
復習期間に期待ですね!やっぱり。
1楽章、おおこれは凄い、と思いつつも、途中で曲を見失い、結局なんだか曖昧な印象。
2楽章、これは本当に凄い。出だしから、その通な旋律運びと、掛け合いが見事。
ただし、その後の詳細はというと、う〜ん、よく思い出せない。だめだあ、こんなレヴュー。
このメヌエットはイイ!。本当に優雅で、繊細で、萌え萌え。でもね、ちょっとトリオが
普通過ぎるのね。別にそれで悪くはないんですけど。
4楽章は、少ない素材で、がんばりすぎの感じ。もう少し、いろいろあってもよかったの
では?と、その少ない素材の徹底的な展開をよく検討もせずに、適当にコメント(汗。
でした。どうもこのところ、忙しい上に、調子が悪いです。ごめんなさいね!
それから、演奏のほうは、それぞれ、名演ぞろいだったと思います。クイケンはやや落ち?
あげておきます。
“昼”
3部作の中でも最大規模のコンチェルトーネ。しっかりした技術と才気で聴かせてくれます。
しかし、やっぱり、朝昼晩、って、有名なわりに、なんだか出来は今ひとつのような気がします。
それはそれは、とっても凄い、作品なんですけど、どうも私には合わない、というかなんだか
ハイドンの交響曲っぽくないように思えてしまうのですね。ハイドンならもっと色々できそうな
気がしてくるのです。
第1楽章は序奏良し、主部良し、ボリューム満点のコンチェルト・グロッソです。大規模で
バロック風味もふんだんに取り入れつつ、実に豊かに楽想が取り扱われます。あんまり好きでは
ないのですが、すごさは認めざるを得ないという、そういう楽章。
でもなんだかバロック風味が入っているのはいいのだけれども、ややかびくさい感じ。
2楽章はレチタティーヴォの部分と、アダージョの部分からなっています。レチタティーヴォの
実に濃い雰囲気(しかも器楽レチタティーヴォにしてはかなり自然な感じで良い、)もさること
ながら、やはり圧巻は、アダージョのみずみずしい音色でしょうか。合いの手の弦、木管、共に
実に洗練されていて、たおやか、さわやか。この楽章はイイ!
3楽章は要所をまとめたメヌエット。かなりおとなしいが、とても良くまとまった出来。トリオが
ちょっと弱いのが残念。
4楽章も比較的コンパクトなソナタ。しかしその中で、コンチェルティーノが暴れまくるという、
結構凄い楽章。主題の恰幅の良さが萌え。1楽章に対峙して、きっちり全曲をしめる役割に足る
見事な楽章でだと思います。最後の方で、金管が主題を吹くところにかなり萌え。
172 :
予定表:02/11/03 20:46 ID:???
今週は
10/28(mon)-10/29 交響曲第92番ト長調
10/30(wed)-10/31 交響曲第8番ト長調
11/1(fri)-11/2 交響曲第87番イ長調
です。
おお、“オックスフォード”です!
“晩”です。
それから“パリセット”もはじまります。
豪華な1週間。
おっとぉ!ついに来ましたね!って何が来たのかわかりませんが(w
それにしても他の人が参入しませんなあ。どうして?
やっぱりいっぺん落として、スレタイをわかりやすくしたほうがいいかも?
174 :
予定表:02/11/03 21:01 ID:???
まあ、
>>1さんがこのままでいいんなら、いいんですけどね。
一つの考え方としては、パリセットが終了した時点でこのスレも終了して
新スレを立てる。で、このスレのミラーサイトを即時作ってもらい、
新スレにリンクを貼り付ける。新スレの最初は、そこまでの復習総集編
みたいにして、新規参入を募る、とか?
でも、
>>1さんにお任せします。
176 :
予定表:02/11/03 21:25 ID:???
パリセット終了はひとつの区切りですね。
私の考えたところによると、パリセットを1,2曲残して、新スレに移行し、
そのパリセットのレヴューを参考に、パリセットの復習、ないし
ロンドンセットまで含めた復習期間、にしてはどうかな?というところです。
それから、通常の聴き進めを1週間はさんで、今度は初期ものを復習しようかな
と思っています。
178 :
1:02/11/04 16:57 ID:???
でも、なんとなく善は急げ、という気もしてきました…。
ひとまず、パリセットから入ってもらって、その後、
全体的に復習というのもいいかもしれませんね。
もしくは、思い切って、パリセット以降は聴き込みが肝心、ということで
後半の交響曲はもう1周くらいしましょうか?
ネタ尽きの危険性もありますが、うまくいけば、いろいろな角度から
ハイドンの作品に迫れてイイかも…。
ちなみに新スレ名は何が良いのでしょうか?
最初の
“2日に1曲、ハイドン交響曲全集を聴いてゆくスレ”?
もしくは単に
“ハイドン交響曲全集を聴いてゆくスレ”??
もしくはまったく新しいのでもいいかもしれませんね。
ご意見お待ちしてますです。
第92番ト長調。「オックスフォード」。1791年、標題の街で初演とか。
これは名曲です。感じはロンドンセットに近いかな? 全4楽章とも充実
している。第2楽章の息の長い旋律。第3楽章トリオ部の実験的な響き。
第4楽章プレストの常動曲のような勢い。第1楽章も二つの主題ともすばらしい。
展開部の対位法も最高。随所に木管楽器の絡み合いがあって楽しめる。
クイケン盤は、この曲はなかなかよい。特に第4楽章にはブリオがあって
よろしい。ただ、録音があまりよくないのかもしれない。ところどころ
隙間風が吹くような。ホルンがうるさかったりもする。ヴァージン盤では、
録音のせいで損しているのかも、と思った。演奏も、少し硬い感じが残る。
木管アンサンブルなど、アバドにやらせたら綺麗なレガートになったろうに・・・
>>178 なるほど、もう一回後期の曲を復習というのもいいかもしれませんね。
スレタイは、わかりやすければいいんじゃないですか? スレ主の
>>1さんにお任せ!
180 :
名無しの笛の踊り:02/11/04 22:34 ID:Pgj0Aryq
↑だめですね。若い子に変なこと吹き込んじゃ…。
オックスフォードです。個人的には、この曲、大好きです。たぶん、全曲の中で一番好きです。
実にスマートで洗練されていて、その洗練度の高さは、作曲技法が前面に出てこないほどです。
優雅な旋律を連ねた、ドキドキするような見事な進行が聴きものです。1箇所たりとも、今ひ
とつというところがありません。全曲にわたってまさに名曲で、エステルハージ時代の最後を
飾るにふさわしい曲です。
第1楽章の序奏の雰囲気は見事。第1主題の旋律法の見事な切り返し。続くトゥッティでの、
颯爽たる伴奏、つづくオーボエのそそるような対旋律。素晴らしい滑り出しです。その後も
欠けるところなく進み、圧巻は展開部。対位法的で実に凝った作りの見事な展開の連続です。
しかもまったく技巧臭くなく、流麗に、お洒落に曲は進んでいきます。少しも冗長でない引き
締まったシェイプがポイント。
2楽章の冒頭のこの雰囲気はいかがでしょう?悠然とした幅広い空間が現出してそれにゆったり
沈み込んでゆくような、雰囲気。そして、音楽にしのび寄る静寂。なんと静かな音楽でしょう。
そして、それに明確に対比して、静かに燃えるトゥッティが続きますが、それはそれまでの
雰囲気を少しも壊しはしません。そして主題が戻ってきたときのホルン!!この再現部は本当に
音楽の粋をあつめたと言って差し支えないと思います。
そして軽妙で魅力的なメヌエット。流麗で軽妙でつかみどころがないくらいです。そして妙なる
和声。これほど内容のあるメヌエットも少ないのではないでしょうか?トリオは決してどぎつく
なく、それでいて、深いホルンの音色、木管の音色により、個性と存在感を出しています。
4楽章は駆け出すような、機動力のある楽章ですが、内容の豊富さと、堂々たる響きにより、
全曲をうまくまとめると同時に、前3楽章の内容に対峙し、みごとに曲を締めくくっています。
何よりも音楽自体、音素材自体の自然な進行に逆らわない、本当にすわりの良い音楽です。
まず、フィッシャー。雰囲気抜群の序奏と第2楽章の幽玄な広がりが素晴らしいです。それから
このフィッシャーは、他の快速楽章が実にイイです。めずらしく、すっきりしたキレのある音で
テクスチュアを美しく再現しています。1楽章のオーボエの対旋律にはカナーリ萌え。
ドラティはキリリと引き締まった名演だったのですが、彼について書く気が失せるほど、クイ
ケンが、素晴らしかったです。素晴らしすぎました。1楽章の序奏から1フレーズ1フレーズに
気合いが入りまくっています。編成の大きさも私の好みにぴったりで、音色もバランスも良く、
申し分もありません。
184 :
1: