吸血大殲 第13楽章 〜血華の夜想曲〜

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このスレは、吸血鬼や狩人、あるいはそれに類する者が闘争を繰り広げる場である。
無論、闘争だけではなく、名無しの諸君の質問も随時受け付けておる。
気軽に質問をして欲しい。
なお、ルール・闘争への参加方法に関しては>>2-20あたりを参照してもらいたい。
関連リンクもその中にある。
ルールはスレごとに改定が進んでいるので、常連の者も目は通しておくがよい。
2以上、自作自演でした。:02/02/16 22:47
ちんぽ
3以上、自作自演でした。:02/02/16 22:47
セックスしたいYO!ハァハァ…
まずは、自分の所属する勢力を決めてもらう。
カテゴリA(狩人:人間)
カテゴリB(狩人:吸血殲鬼……吸血鬼でありながら、吸血鬼を狩る者の総称)
カテゴリC(吸血鬼、妖魔)
カテゴリD(その他、傍観者)
 
原則、自勢力と他勢力とで争うことになる。
ただし、相手方の了解があれば、他勢力とでも共闘は可能であるし、
同勢力の相手とも対戦可能だ。
初めて参加する者はこのスレでテンプレ(>>7)による自己紹介と戦闘スタイルの紹介をしてほしい。
出典を知らぬ者もおるのでな。
なお、これらの紹介文は左手が参加者データサイトに転載してくれるであろう。
紹介が終わったあとは、JBBSの雑談スレにも顔を出しておくがよかろう。
 
闘争相手の募集はJBBS・吸血大殲板の雑談スレ、
あるいは闘争打ち合わせ専用スレにて行うがよい。
雑談はJBBSの雑談・舞台裏スレで行うのが基本であるが、羽目を外さぬ限り、このスレでも多少のことは認める。
観戦しながらの応援・野次・結果予想・解説はキャラハン・名無し問わず歓迎しよう。
ただし、キャラハンは常に己のカテゴリー・立場を念頭において行動すること。
 
本スレは基本は吸血鬼と狩人の戦いであるが、
要は月夜の退廃、血塗れの狂気、そういうものに理解があるなら吸血鬼に縁が無くても歓迎する。
ただし、闘争のバランスを保つ為、あまりに雰囲気・桁の違うキャラクターの参加は遠慮してもらう。
(例、ドラゴンボールの孫悟空、孔雀王の後期の孔雀、ゴッドサイダーなど)
一応、強さの上限としては我やアルクェイド、アーカード、姫あたりを基準に、
常識的に考えて他キャラと闘争を保てるレベルを、参戦出来るキャラの強さの上限としよう。
又、本スレはあくまでも闘争という形を取ったクロスオーバーのやり取りを楽しむスレである。
勝ちに執着した戦い方は、好ましくない。
どう魅せる戦いをするかが、本義である。
5以上、自作自演でした。:02/02/16 22:47
シャッシャッッシャホゥ
新スレおめ
ああんっ!んっ!・・・ああっ
・戦う前に自分の自己紹介のレスをハイパーリンクなどで明示しておくと相手も作戦もたてやすかろう。
・又、戦う前に参加者データサイトも参照すること。
・リアルタイムでやるか、じっくり数日に分けてやるかは自由である。
 最初にそのことを明示しておくと、相手に親切であるな。
 自分が何時まで闘争できるか、最初に明示すること、
・質問の回答はなるべくすること。ただし、答える時期は各人の裁量に任せる。
・メール欄に出展作品と所属する勢力を記入すること。闘争中の裏合わせ等もメール欄で行う。
 闘争中のものは、対戦相手のメール欄を常にチェックして置くようにせよ。
 必要に応じて、JBBSの会議室スレッドも使用するがよい。
・戦いの舞台を最初に設定すると、地形を生かしたトリッキーな戦いができよう。
・最初に通常の闘争か、選択肢を使うか、トリップを使って闘争(>>4参照)するかを決めよ。
・名無し諸君の飛び入り参加の為に『マリオネット』『ドッペルゲンガー』(>>4参照)がある。
 好きなキャラに化けさせ、ステハンとして参加するが良い。ただし、ルールは厳守のこと。
・自キャラだけでは勝てそうにない相手と対戦する場合、
 共闘者を募集・指名してバランス をとるのもありであろう。
・1対複数、複数対複数の戦闘では、タイミングを合わせるため、
 同じ相手と闘争している他キャラが全員レスを返してから自分のレスを書き込むようにせよ。
・自キャラが死んでも、蘇生能力を持ったキャラが復活させてくれる。遠慮は不要である。
・昼間にしか来られないキャラであっても、幾日かに分けてレスを返しながら闘争を進めていくことは可能。
 ただし、あらかじめ対戦者にそれを伝えておけ。
・闘争中はテンションを保つため、質問への回答が後回しになることもある。
 機を見て答えていくようにするので、質問者は了解してほしい。
・名無しの介入(野次・応援・解説・アドバイス・感想等)も推奨する。
 富樫・虎丸のような名無し歓迎しよう。
・参加者は常時募集しておる。気軽に参加するがよい。
・ルール討議・闘争の簡単な裏合わせは雑談スレで行うようにせよ。
・参加者・ROM共、効率よくログを追うため、かちゅ〜しゃの導入を推奨する。
・かちゅ〜しゃによる閲覧を容易にするため、闘争者は戦いが終わった後、レス番をまとめておくがよい。
  (例.>1>3>5>7>9>11>13>15>17>19>21
     >23>25>27>29>31>33>35>37>39>41>43)
・レス数が1000に近付く、もしくは容量が限界に近くなった時は一旦闘争を中止。 
 そのスレッドで行われた闘争をまとめるレスを書き込むこと
9以上、自作自演でした。:02/02/16 22:48
こりゃ駄目だ…
10以上、自作自演でした。:02/02/16 22:49
空も飛べるはずだね!
11以上、自作自演でした。:02/02/16 22:49
どんどこどん
マリオネット及びドッペルゲンガーについて説明しよう。

 ・マリオネット
   任意のキャラ(大殲に参加・不参加を問わず)に変化する能力を持った人形である。
   変化したマリオネットの戦闘能力は元となったキャラをほぼ完璧に再現したもので、
   元のキャラが持っている能力は基本的に全て使用可能である。
   大殲未登録のキャラを一回限りで操作してみたい者のための人形であるが、知性・言動も
   コピーできるため、既に大殲登録済みのキャラを自分でも操作してみたい場合などにも使用
   は可能である。なお、大殲登録済みのキャラに変身させ、元キャラと戦わせるつもりなら、
   後述のドッペルゲンガーを使用せよ。

 ・ドッペルゲンガー
   大殲に参加している任意のキャラの一人に化ける能力を持った魔物である。
   闘争舞台のどこかにある鏡から出現し、元となったキャラを襲う。
   戦闘で倒すか、鏡を破壊すれば消滅する。
   なお、ドッペルゲンガーの能力はレベルに応じて異なる。

<LV1>力や能力は本人の一回り下の能力を有する。
       知能は極めて単純で、無口・無表情である。
   
<LV40>本人の能力を完全に出し切っている。
       知能はある程度有していて戦略性もあるが、完全ではない。
       無口・無表情。

<LV60>LV40の能力に加え、本人の知性・言動も完全に再現できる。
       能力的には、元となったキャラと完全に互角である。

ドッペルゲンガー、マリオネット共に名無しがステハンとして飛び入り参加するために用意
されているキャラである。これらのキャラを使いたいものは、まず雑スレにてどちらを使うか、
何に変身させるかを告知せよ(マリオネットの場合は出典も)。問題ないようであれば、打ち
合わせスレにて対戦相手を見つけて都合を合わせるがよい。マリオネットを大殲未参加のキャラ
に変化させる場合は、変身後のキャラの能力等の紹介を本スレに書き込むことを義務とする。

マリオネット・ドッペルゲンガーの使用は、名無しに限定されるものではない。
大殲スレのキャラハン、他スレのキャラハンでこれらを操作したいものがあれば、名無し同様に
名乗り出るがよかろう。 なお、いかなる場合であれ>>2のルールは厳守せよ。
マリオネットを使う場合、ルールに反するキャラへの変身は不可である。
祭りか!?皆頑張れ!
〜トリップ戦闘ルール〜 ※『トリップ戦闘』とは自分の名前欄の名前の後に半角で『#12345678(適当な8文字以内)』
  等と入力し、それによって出来たトリップの値で勝敗を
  決定しようというものである。 ・戦闘の例 GM(ゲームマスター):状況描写
 ↓
 ハンターA:トリップをランダム入力&行動描写
 ↓
 ハンターB:トリップをランダム入力&行動描写
 ↓
 GM:トリップの値を元に勝敗判定。
    勝利者にポイント追加。
    引き分けなら相打ちか相殺。
 ↓
 GM:状況描写
 ↓
 ・
 ・
 ・
 これを繰り返す者と思ってくれればよい。
 規定のポイントに達するか、ターン数を超えることで戦闘終了である。
 トリップは始めの桁で値が大きい方を勝ちとする。
(アルファベット大文字>アルファベット小文字>数字>記号) ・アルファベットはA、数字は1が最強
・記号は全部互角
・GMを入れるか入れないか、ターン制・ポイント制を採用するか特定の場面
 (トラップ・術の成功判定等)だけの採用にするか、は自由
15以上、自作自演でした。:02/02/16 22:50
(・∀・)イイッ!

16以上、自作自演でした。:02/02/16 22:50
マニアっくまんせー
17少佐:02/02/16 22:50
闘争とは、血の香りが漂うべきだ。
恍惚と屈辱に塗れるべきだ。互いの全存在をかけ、相手を粉砕する。
腕を引き千切り、足を圧し折り、はらわたを潰し、首をもぎ取る!!
そうあるべきだろう? 深く暗く美しい、
闇の奥底にて、血を浴びて輝く夜族(ミディアン)というものは。
 
さて、ここで僭越ながら、具体的に「闘争を演出する方法」について語りたい。
別に「こうしなさい」という命令ではない。あくまで「こうすると、いいかも」という程度の助言だ。
 
1)「闘争する理由」「闘争する場所の表現」に凝る。
   血と硝煙の匂いが薫る、そんなイメージを喚起する文章表現を加えてみる。
   これだけでも、相当雰囲気が出ると思うのだが、いかがかね?
2)「化物は化物らしく」する。まあ、要はただ「攻撃の応酬」をするのではなく、
   負った傷の描写や、内面的な昂ぶりを表現しつつ、
   闘争してはどうかという提案だ。例えば、我が憎き戦友アーカード君なら、
  「引き千切った相手の腕、その傷口に口づけをし、 真紅の鮮血を飲み干した」など、
   攻撃表現以外にもキャラ的な演出描写をいれてはどうだろう?
3)冗長にならないよう、気をつける。ただ闘争するのではなく、
 「このキャラならば、こうした方がらしい」という考えを意識して、
  クロスオーバーならではの「ドラマ」を展開しようではないか。
  読んでいるだけの者も楽しめる、世界にはまれるスレッド育成を心がけよう。
 
 くくく、私らしくないね。しかし、あえて提言しておきたいのだよ。  ここは、吸血鬼の闘争の場としてスタートした。
 畑外の闘争者も多くいるようだが、だからこそ、
「吸血鬼ならではの空気」を表現するよう努力しようじゃないか、ええ?
 血!
 肉!
 骨!
 殺戮!
 蹂躙!
 そして闘争!
 
 狂え狂え、狂って戦え! 血みどろでない闘争に、存在意義はない!
 狂気を! より狂おしい狂気を!
 諸君、私は期待しているよ。
 今夜が麗しき闘争の夜となることを・・・。
18以上、自作自演でした。:02/02/16 22:50
これが有名なヲタスレですか?
19以上、自作自演でした。:02/02/16 22:50
愛ですね
■関連リンク
■参加者データサイト『吸血大殲 Blood Lust』(左手作成・過去ログも全てこちらにあり)
http://members.tripod.co.jp/humituki5272/taisen/index.html
 
『闘争記録保管所』(緑川淳司作成・各闘争ごとに整理された記録)
http://members.tripod.co.jp/tajuunin/taisen.html
 
 
■吸血大殲本家サイト
 
From dusk till dawn
http://www.uranus.dti.ne.jp/~beaker/
  
『戦場には熱い風が吹く』
http://ha7.seikyou.ne.jp/home/hagane/index.html
  
  
■過去スレ
 
吸血大殲―もの凄い勢いで吸血鬼が闘争するスレ―
ttp://salad.2ch.net/test/read.cgi/charaneta/1006254260/
 
続・吸血大殲〜新たなる吸血鬼達の闘争の舞台〜
ttp://salad.2ch.net/test/read.cgi/charaneta/1007397067/
 
吸血大殲3〜血と肉と硝煙の円舞曲
ttp://salad.2ch.net/test/read.cgi/charaneta/1007821285/
 
吸血大殲 episode4〜ノスフェラトゥのゲーム
ttp://salad.2ch.net/test/read.cgi/charaneta/1008007040/
 
吸血大殲 第五章 闇に住まうモノ達の饗宴
ttp://salad.2ch.net/test/read.cgi/charaneta/1008445608/
 
吸血大殲 第六章 闘争者たちの饗宴
ttp://salad.2ch.net/test/read.cgi/charaneta/1008955227/
 
吸血大殲 第七章 大殲争・Vampirkrieg
ttp://salad.2ch.net/test/read.cgi/charaneta/1009488808/
 
吸血大殲 第8章 月赤の狂騒曲
ttp://salad.2ch.net/test/read.cgi/charaneta/1010428850/
 
吸血大殲 第9章 貴族達のサーカス
ttp://salad.2ch.net/test/read.cgi/charaneta/1011453047/
 
吸血大殲第10章 戦鬼ヲ憐レム歌
ttp://salad.2ch.net/test/read.cgi/charaneta/1012347069/

吸血大殲第11章 組曲・血闘
ttp://salad.2ch.net/test/read.cgi/charaneta/1012840569/
 
 
■太陽板の質問・雑談スレ
 
吸血大殲/陰 其の14〜神羅屋敷地下室 餌の時間〜
http://www.alfheim.jp/~narikiri/narikiri/test/read.cgi?bbs=TheSun&key=009742840
 
■専用JBBS(打ち合わせ・舞台裏などはこちら)
ttp://jbbs.shitaraba.com/game/163/vampirkrieg.html
21以上、自作自演でした。:02/02/16 22:51
20ゲット!
自己紹介用テンプレートである。
 
出典 :
名前 :
年齢 :
性別 :
職業 :
趣味 :
恋人の有無 :
好きな異性のタイプ :
好きな食べ物 :
最近気になること :
一番苦手なもの :
得意な技 :
一番の決めゼリフ :
将来の夢 :
ここの住人として一言 :
ここの仲間たちに一言 :
ここの名無しに一言 :
すんげえダルそうなルールだね
(シティウォーズ参戦中) 
 
 ――転移が終了した。 
 ――ここは? 
 
 辺りを見渡す。それほど離れては居ないようだ、破壊の跡が生々しく残っている。 
 逃げ回る人間、がなりたてる人間、混乱に乗じる人間、それで命を落とす人間…… 
 
「くだらん」 
 
 魔法で炎を呼び出す。 
 逃げ惑う人間に火を放ち、私は再び走り始めた。
25カメラマン ◆H8x6todQ :02/02/16 23:17
>前スレ536
トリップ判定用です。
(シティウォーズ参戦中)
>24

「―――そう、下らない。だ・か・ら・・・」
(ふわりと宙に浮き上がり)

「アンタが楽しくしてみなよ!!!」
(死人を片っ端からゾンビにして差し向ける)
27ハックルボーン神父:02/02/16 23:18
(市街地における伝道)  
>24  
神は全てを見通されている。  
どうして主から逃げおおせる事ができようか。  
  
バンパイアロードの眼前に巨体が出現し、絶大な膂力と信仰を以って  
巨大なクロスが振り下ろされた。  
  
「そう、あれかし」
28幽祢 ◆L2IcXJf6 :02/02/16 23:18
>VS アルトルージュ

「きゃん♪」
 
流石にここまで早く回復するとは考えていなかった私は、
彼女の一撃を受けて吹き飛ばされる。
 
「やったな♪」
 
もっとも、この程度の攻撃は子ネコにひっかかれた程度なのだが。
私は呪を口にする。
次の瞬間、彼女の足下に捕縛結界が展開する。
 
「よけちゃだめだよ♪」
 
私は口の薄紅を指で軽く拭い振り下ろす。
これは左人差し指から魔力衝撃波を生み出す技。
私がつけている薄紅は言霊に対する魔力増幅の役目がある。
そしてこの魔力衝撃波は腕を振り下ろすのとほぼ同時に目標へ到達する。
 
 
衝撃波が彼女を直撃する。
 
 
これで、おしまい。
彼女は大きく吹き飛ばされると、地面に倒れ込む。
 
生きてはいる。
あえて威力は押さえたし、急所も外した。
私は倒れ込んだ彼女の元に近づくと、口を開いた。

「私にあるもの。それがこの力。
 そして、貴女にはないもの。」
 
大きく息を吸う。
 
「そして、貴女が持っているもの。
 ・・・・・・それは、私が持っていないもの。」
 
 
しばしの沈黙。
 
 
「あなた、幸せ?」


29久遠美貴(M):02/02/16 23:20
>24>26>27
「許さない許さない許さない許さない!」
敵とまとめてあたりごと、ホークの豪腕が叩き潰す!
(知っているか!世界で最も偉大な都知事は、黒岩省吾だと歴史に刻まれるだろう)
>24
「待ちたまえ」
我が東京で暴れ回る有象無象とは違い、どことなく気品のあるその男を呼び止める
「この混乱を巻き起こしたのは君か?」
こいつは強い。俺の本能はそう告げていた。
そして、強いからこそ戦う意義がある。
>29
GUUUUううおおぉぉUOああああIIII!!
 
(叩き潰される。が、血塗れになりながらも
立ち上がり、女に向けて右足を振り下ろす)
(シティウォーズ参戦中)
>29

「何をどう許さないっての!?」
(空中を飛び回りながら回避)

「出来もしないことは口にしな〜い♪」
(近くのビルに向かって不可視の衝撃波、倒壊させて下敷きを狙う)
33復活の花魔族:02/02/16 23:24
(移動完了)
「はな♪はなぁ♪は〜ななのぉ♪」
「こっちでもおはないっぱいぃぃぃぃぃ!!」
(触手でその辺の車を持ち上げて>30に投げつける)
34須藤竜也<JOKER>(M):02/02/16 23:25
(前スレ557の続きで>27ハックルボーンを撃ち続けている)
35カメラマン:02/02/16 23:25
>536
「!?」

気の触れている男が何かを俺にかけてきた。目の前の景色が歪んで良く分からなくなる。
コレイジョウハヤバイ・・・・
カメラを持って外の方へ駆け出した。

>537
良く分からない化物が花を植える。とか言って近づいて来た。
ヤラレル訳にはいかない。朦朧とする意識の中カメラのフラッシュで目潰しを試みる。
(トリップ判定お願いします。自分が勝ったら逃走成功。)
(シティウォーズ参戦中)
「ヒャアッハッハッハァ!サイコーだぜ!!
こんなイカれたパーティは初めてだ!!!」
(重力操作で辺りの瓦礫を集め、>35に放つ)
37名無しオバちゃん:02/02/16 23:26
(シティウォーズ参戦中)
>27

「なにすんの〜!!!!?」
(神父に向かって飛んでいく)
>26 
 不意に、死者が動き始めた。
 見上げれば少女が宙に浮かび、何か叫んでいる。 

 ――ふん、無念でも感じているのか? 

 再び魔法で炎を呼ぶと、死人の群れを焼き払う。 
 まだまだ、この程度では足りない。 
 もっと、血を、破壊を、絶望を! 
 
>27 
 切望する私の前に、巨大な十字が振り下ろされた。 
 唐突な力の前に、私の体は引き裂かれ、両断される。 

 ――この世界の信仰か、面白い。
 
 二つに割れた体が別々に印を結ぶ。 
 一つは冷気の嵐を呼ぶ魔法。 
 一つは神経を麻痺させる魔法。 
 
 異界の僧侶目がけ、私は呪を叩き込んだ。 
 
>29 
 ――許さない、か。願ってもない言葉。
 
>30 
 ――混乱など、勝手に人が大きくしただけだ。 
 ――私は種を蒔いただけ。 
 
 四方八方から敵が迫る。 
 私は音もなく浮かび上がると、上空で体を繋げた。 
39久遠美貴(M):02/02/16 23:27
>31>32
巨人が踏み潰そうとしてくる。
でも、それよりホークが速い。その足を千切ってもぎ取り、さらに>32に投げつける。
 
そこに、さらに雷光角法術。稲妻が>32を打ち据える。
瓦礫がどうしようもなくふりそそぎ、辺りが暗くなった。
(・・・生死不明)
>33
「のわっ!」
決まった・・・一瞬の自己陶酔は、目の前に突如現れた車によってぶちこわされた。
車が俺に突っ込み、俺は瓦礫の中に埋もれる・・・

「貴様ぁ!」
自己陶酔を破壊した「花」に怒りのまなざしを向け、斬りかかる。
「知っているか!世界で最も巨大な花は、ラフレシアだということを!」
41ハックルボーン神父:02/02/16 23:27
(市街地における伝道)  
>29 久遠美貴    
(バンパイアロードに十字架を振り下ろし、すぐさま振り向く)  
  
『敵を愛し、あなたがたを憎む者に親切にしなさい』【ルカによる福音書】 
  
憎しみからは何も始りません。悔い改め、神の道を歩むのです。  
豪腕とやらも神の前では赤子に等しい。  
神父は二本の腕を十字にくみ、>29に打ち下ろした。  
  
神の国は、近い。  

>35
「おはなおはながふえるふえるううう」
(トリップ判定)
(シティーウォーズ参戦中)
ビルから脱出。
僅かにフレームの歪んだホイール・マニアだが、問題なく走行。
周囲を索敵―――
>28
 
「くうっ!?」
 
少女の放った衝撃波で私は吹き飛ばされる。
立たないと……
こんな奴になんか負ける訳にはいかない!
 
そういう思いとは裏腹に私の身体はもう動いてくれなかった。
地脈吸収での回復では追いつかない程、ダメージが蓄積していたようだ。
 
少女が私に近寄ってきた。
トドメを刺すつもりか……
私は覚悟を決めた。
どうせ、やられるならジタバタしても始まらない。
せめて、黒の吸血姫の名に恥じないようにしよう。
 
しかし、少女は私にトドメを刺さなかった。
ただ、私に問い掛けてきた。

『私にあるもの。それがこの力。 そして、貴女にはないもの。』
 
『そして、貴女が持っているもの。 ・・・・・・それは、私が持っていないもの。』
   
『あなた、幸せ?』
 
少女の意図が掴めなかった。
しかし、私は反射的にこう答えていた。
 
「幸せに決まっているじゃない! 確かに私は、あなたのいう通り『未完成品』よ!!
でも、こんな私でも慕ってくれる部下が大勢いる。『未完成品』の私には勿体ないくらいよ!」
 
この時、ようやく目の前の少女が誰なのか、思い出した。
かつて、部下の黒騎士から聞いた事がある。
『数千年に渡り、自分の孤独を埋める為に、伴侶の欠片を殺しつづけている少女、幽祢』のことを……
 
私は、そのことに思い当たったとき、更に少女に激情に任せて、言葉を投げつけていた。
 
「あなたみたいに孤独を癒す為に、他者を傷つけ、それでも孤独を埋められないあなたと私は違うのよ、幽祢!」
>39
GYYAAAAAああいおあおぉぉあおOOあAAO!!
 
(右足をもぎ取られ、転倒。
だが、両腕を使って這い上がる)
 
GUUAあああおおぉぉぉあOAAIOOAA!
 
(片腕を構え、>41の背後からミサイル発射)
前スレ>442 ナイトノッカーvsエンハウス 
 
男は、無言だ。無表情だ。だが、コルゴンとは違う。その心の奥には、灼熱の炎が渦巻いている。  
憎しみという炎、感情という名の炎が男を動かすエネルギーなのだろう。 
 
――――――――――――俺と似ている。だが、けっして同じにはなれない。 
 
感動すら持たないと俺と、憎しみの炎を燃やす男。 
表情が無い二人だが、その根本は違う。 
コルゴンは、自分が余計なことを考えているのに気付いた。 
 
「苦しいか、化け物」 
 
表情の下に隠れる苦悶の姿。コルゴンはそれを見出した。 
感情を殺し、憎しみに身を委ねてまでも、成さなければいけないこと。 
コルゴンには理解できない。 
 
相手が銃を構える。同時に……自分も、懐から、黒い銃を取り出す。 
相手の銃弾を横っ飛びに避けながら、コルゴンは、銃を二、三発撃ちだした。 
 
パンパンパン、と乾いた銃声が、森に響いた―――――――――――― 
(シティウォーズ参戦中)
>38

「落ちろよオッサン!!」
(高速で飛行しながら『ブレード』で斬りかかる)

>39

「邪魔だっての!!」
(飛来する足を蹴り飛ばす)

「・・・・・・何のマネだ!? オイ」
(雷の直撃を受けても涼しい顔)
48カメラマン ◆IWdhRmqk :02/02/16 23:34
>42
判定
「ええい、ヤツと戦うのはこの俺だ!」
花のバケモノを切り捨てると俺は気品のある男のほうへ向かう。
ヤツと戦っている連中全てに剣を振り下ろしていく。
50導入:02/02/16 23:37
ローゼリット・グィノーVS素晴らしきヒィッツカラルド 
  
 闇色の空は大きくうねっていた。 
 雨はまだ降り出していないが、渦を巻いて乱れる雲は嵐の到来を確実に告げている。
 不夜城都市として名高いここ香港では、夏ごとに強烈な台風がやって来る。
 十段階の警報シグナルの内、台風の接近を知らせるレベル3がそろそろ発令されるだろう。
 それを予期してか、人っ子一人見当たらない裏通りを年代物のパッカードが走っている。
 人気は無いとは言え、狭い街路を無視した狂ったような暴走を、一つの音が断ち切った。 

 渇いた美しい音――指先を打ち鳴らす音(フィンガースナップ)が。 

 同時に車は前後に両断された。
 火花を上げて道路を滑って行く前部が電柱に衝突する。ショックで開いた運転席のドアから中年男が転がり出た。地面に叩き付けられた身体の節々を押さえ、呻く。
 はっとしたように上がったその顔は、二十メートル程前に立つ一人の男を見た。走行中には人影一つとてなかったのに。
 辛子色のスーツに黒いシャツ、白いネクタイの男は酷く冷たい笑みをこぼした。

「フフフフ、三年前に貴様を同志に迎えた時から素性は察していたんだよ、国際警察機構の犬君」
 
 スーツの男は右手を前方に突き出しながら歩を進める。一歩、二歩、三歩。 
 
「泳がせておけば調子に乗ってあちこち嗅ぎ回り、あまつさえ次のドミノ作戦についてまで知ってしまうとはな」
 
 五歩、六歩、七歩。相手は身に寸鉄も帯びていないと見えるのに、尻餅を付いた中年男は歯の根を震わすばかりだ。
 
「ま、我らBF団の内幕、その一端を覗いた事を土産に地獄へ行きたまえ。――真っ二つになってな」
 
 八歩目。スーツの男の右親指と中指が擦り合わされたその時。
 中年男の周囲を一陣の風が吹き去った。一瞬だったが、台風が局地的に来たかのような勢いであった。
 別段何の異常も見られぬ中年男が起こした現象ではないようだ。その顔が呆然としたものである事でそれは知れる。
 スーツの男――秘密結社BF団大幹部『十傑集』の一角・素晴らしきヒィッツカラルドは訝しげに呟いた。
 
「何だ、これは? 風、か?」
51復活の花魔族:02/02/16 23:38
>40 
「しってるぅぅぅぅぅっぅ!!」
「きなばるさんににさいてるおともだちぃぃぃぃぃ!!!」
(大ジャンプで回避、そのまま蔓を伸ばして絡みつける)
 
「せいめいりょくきゅうしゅううううう!!! できないけどぉぉぉ」
52ハックルボーン神父:02/02/16 23:38
(前スレッド、花に投擲された婦人は無事に罪が償われた)  
>38  
(彼の心は常に神の前にある。どうして彼が麻痺をする事がありえようか) 
凄まじい冷気。彼の全身に氷が纏わり付く。  
しかし、氷は1秒で浄化された。彼の信仰心は闇の力による氷よりもとぎす 
まされている。    
  
『わたしはあなたの行いをしっている。見よ、わたしはあなたの前に 
もんを開いておいた。誰もこれを閉める事はできない』【ヨハネの黙示録】 
  
神に約束された彼を止める事は天にまします神、その方のみ。  
黙々と彼は十字を振るいつづける。全身の皮膚が凍傷で剥がれ落ちようとも。
  
(シティウォーズ参戦中) 
 群がる狩人、夜族。 
 私はそこ目がけ、知識にある最大の魔法を唱え始めた。 

「神により地の奥底に封印されし闇の国に――」 
 
>47 
 そこへ、妨害が入った。 
 大太刀を振るいながら、少女が挑みかかってくる。 
 その一撃を、私は爪で受け止めた。 
 
「古より絶えたることなき浄めの炎よ――」
54カメラマン ◆IWdhRmqk :02/02/16 23:39
(相手G>俺I、お花さんの勝ち)
フラッシュは、結局通じなかった。
俺の意識は遠のいていった。

「フィルムが、折角の、特・・ダネが・・・・
 畜生・・・・・!!」

情熱のカメラマンお花になる。  end
(シティウォーズ参戦)
 
(瓦礫の山を内側より吹き飛ばし出現)
…よくも私の研究所を…許さん!
 
(いきなりプラズマッシャー。>58-60 の傍で大爆発)
>51
「ぬおっ!」
>38に向けて走り出した俺は、再び花のバケモノの触手による妨害で、顔面から転倒した。
「そうか・・・貴様を甘く見ていたようだ。いいだろう、一個の敵として貴様を倒してくれる!」
触手に絡まれ、地面にキスしながら俺はそう言ってみせた。
57須藤竜也<JOKER>(M):02/02/16 23:44
ひゃははははは!もっと燃えろぉ!!!
(>43レイオット
>47ミア
>51花
>52ハックルボーン
>55オオツキ
>56ガウザー(黒岩)
全員に炎魔法)
(シティウォーズ参戦中) 
>53

「やるね!! じゃ、これならどう!?」
(斬りかかる)
(引き金を引いて通常弾をぶちまける)
(回し蹴りを放つ)
59アルカート:02/02/16 23:44
その自称ダンピィルはマントをはためかせ、高層ビルから戦場を見下ろした。
彼の名はアルカー『ト』
自称、魔王ドラキュラの息子である。
最強(のはず)の装備に身を包み、今、彼の剣技が冴え渡る(ような気がする)
 
>まずは、彼の装備について、説明しよう!
・アルカートソード―母の形見の剣に似ている!
・アルカートシールド―全ての攻撃に強いような気がする。
・アルカートメイル―火炎、氷結、雷撃に強いかもしれない。
 
「とうっ!」
  
彼は目下の戦場を目指し、ビルから飛び降りた!



『グシャ!』
 
鈍い音ともにコンクリートに彼の身体はたたきつけられた。
即死であった。 
 
(アルカート死亡、リタイア)
60日向玄乃丈:02/02/16 23:46
>シティウォーズ
 
「まいったね。……一体、何が起きてるんだか」
 騒ぎを聞きつけ、自分の探偵事務所から出てくるなり、俺は呟いた。
 バケモノ同士の大乱闘。悪い冗談だ。
 とりあえず状況把握に努めることにするか。
(シティウォーズ、参戦)
(シティウォーズ参戦中)
>55

BUMMMMMM!!!

「チィィィッ!!」
(地上へ落下)

>57
「ウザイ!!」
(衝撃波で相殺)
(シティウォーズ参戦中)
 
>57
(頭部をガード)
ぬわ! おのれ貴様ぁ!
(大口径ショットガンを向け、2連射)
 
>59
(死体が瓦礫に埋もれてしまう)
63復活の花魔族:02/02/16 23:48
>56 
「はなのいのちはみぢかいのぉぉぉぉ」
「だからなかまをふやすのよぉぉぉぉ!!」
(種子を埋め込もうとして>57に気づく)
 
>57 
「あついのいやぁぁああぁぁぁあぁ!!」
「くろっぽいのばりあああぁぁぁぁっぁぁ!!」
(黒っぽいガウザーを盾にする)
>57
自分わいのこと忘れとるやろ!
ドアホが、死にくされ!
パニッシャーを連射連射連射!
>57
いきなり、眼前に炎が顕現。
「――――!」
 スタッフを操作。
「――イグジスト!」 
 <ジャミング>発動。瞬間、魔法によって生み出された炎は消失。
 >57に向かい銃撃!
>50 ローゼリット・グィノーVS素晴らしきヒィッツカラルド 

「ご明察よ、どこかの誰かさん」
 男――ヒィッツカラルドの振り向いた先には、一人の少女がいた。
 淡い金髪を後ろでまとめたローティーンの少女――否、少女の姿をした魔女。
 ローゼリット・グィノーは、それが当然の事であるように宙空に浮かんだまま声をかけた。

 PKか、あるいは他の能力か、真空刃を発生させる男。
 強烈な大気の断層。それがもうひとりの男を両断する寸前、
 ローゼリットはほとんど反射的に気圧を制御――風を起こし、その方向を逸らしていた。

(妙なところに居合わせちゃったわね・・・)
 これから大事な用があるのだけれど・・・ローゼリットは思う。
 これを見過ごすのは、彼女の矜持が許さない。

「こんばんは。今夜は嵐ね・・・」
 少女の姿をした魔女は、風を操って宙空に浮いたまま、言葉を続けた。

「こういうことはあんまり首を突っ込みたくないけど、
 見ちゃったからには仕方ないわね」
 小首をかしげ、吐息を一つ。

「事情は知らないけれど、ここは引いてくれないかしら?」
 ローゼリットの周りに風が逆巻き、男――ヒィッツカラルドに吹き付ける。
 微笑んだままの、それは恫喝だ。
>63
GUおおあOOOOAAAAああ!!
(片腕を振り上げて、握った拳を花に叩き付ける)
>57
狂気の炎が俺を、触手とともに焼き尽くす。
俺は炎に包まれながらも立ち上がる。
「ふ、触手から救ってくれた礼を言わねばな」
暗黒騎士の鎧は炎にも対して傷ついてはいない。
炎に包まれたまま、剣で狂気の男の肩口を狙った。
69ハックルボーン神父:02/02/16 23:49
(市街地における伝道)  
  
彼に降り注ぐミサイル。  
体は焼け付き、足が折れ、バランスが取れない。  
ならば。  
彼は折れた足に杭を穿ち、立位を保った。  
  
神父が猛る。  
  
>45を聖光波がとりかこむ。  
神に逆らう者は全身が汚物にまみれ、黴が生え大地をのた打ち回るという。 
眼前にその光景が見られるとは誰が思ったであろうか。  
恐らくそれはハックルボーン神父、その人のみであろう。
(シティーウォーズ参戦中)

空中から見下ろしながら獲物を探す―――
「まず、テメェだッ!てめェのその面ァナマスみてェに切り刻んでやるッ!!」
(瓦礫を纏って>60に向かって突進)
(シティウォーズ参戦中) 
>58 
 跳躍が頂点に達し、落下が始まる。 
 少女はそれに合わせ、下に降りながら攻撃を繰り出してきた。 
 斬撃を爪で受け流し、銃弾を腹に受けるが即座に再生し、回し蹴りで地に叩き落とされる。 

 だが、私の詠唱は止まらない。
「――ッ!」
 呪文が完成する。 
72日向玄乃丈:02/02/16 23:52
>55
 外に出るなり。
「……って、うお――――!?」
 大爆発に巻き込まれかけた。
 ビルから落ちてきた>59――たぶん人だとは思うが――など影も形もない。
 だが俺は違う。間一髪だったが、飛びのいて避けられた。
「誰だ――あんた」
 そう言って、俺は瓦礫の中から出てきた男を睨みつけた。
>63
「バカめ!貴様が盾にしてくれたおかげで助かったわ!」
未だ炎に包まれたまま、後ろ蹴りを花に見舞う。
「燃えてしまえ」
74ハックルボーン神父:02/02/16 23:53
>57  
焔など今更なんの役に立とうか。(聖別された土砂が襲う)
(シティウォーズ参戦中)

「アーッハッハッハッハッハッ!!」
(空中を飛び回りながら、>80-83あたりに『悪意ある天女』を特攻させる)
(触れると同時に内部から弾け飛ぶ)
>69
GYYAAOOOAあおあおおおあああおああ!?
(全身を汚物と黴が侵食し、地面を転がる)
 
・・・・・GUUおおおああああああああAAおおあ!!
 
(苦しみに任せ、両腕に仕込んだミサイルを
周囲に乱射。>84-86に)
77ハックルボーン神父:02/02/16 23:57
・・・ミサの時間か。(一度撤退)
78復活の花魔族:02/02/16 23:58
>73 
「おはなをもやしてへいきなのおおおぉぉ????」
「やだあああぁぁ!!!もえるのやだぁぁぁぁ!!!!」
 
 
「・・・わすれてたぁぁああ。こういうのもできるのよおぉぉぉ」
(魔力圏展開。巨大な水の固まりを叩きつける)
79幽祢 ◆L2IcXJf6 :02/02/16 23:59
>>44
エピローグ:
 
「あなたみたいに孤独を癒す為に、他者を傷つけ、それでも孤独を埋められないあなたと私は違うのよ、幽祢!」
 
彼女が叫ぶ。
 
「判らないでしょうね。貴女には。
 貴女は愛されたことがなかった。
 私は、愛していた人に拒絶された。
 同じ求めているもの同士だけど。
 知る者と、知らない者。
 ・・・・・・この間には、どれほどの開きがあるのかしらね?」
 
はふ・・・・・・
 
ため息。
私は彼女に背を向ける。
 
「いいわ。やっぱり殺さないであげる。
 アリ一匹殺すも殺さないも、大きな差じゃないもの♪」
 
私は別の世界に飛ぶために力を込める。
 
「さよなら。
 もし、次顔を合わせることがあれば・・・その時は殺してあげる。」
  
 
 
 
 
ちり〜〜〜ん・・・・・・
 
 
 
 
鈴の音を残して、彼女は虚空へと消えた。
後に残るは、静寂−−−−−−

======終劇======
(シティウォーズ参戦中)
 
>72
(誰何する男を睨み付け)
私の研究を妨害したのは貴様か!?
(ハンマーパンチ。超重量級の拳で殴りかかる)
81トレス・イクス(M):02/02/17 00:00
常駐戦術思考を索敵仕様(サーチモード)から殲滅戦仕様(ジェノサイドモード)に書き換え。(リライト)
――戦闘開始。(コンバットオープン)
 
(>75>78に拳銃乱射)
82久遠美貴(M):02/02/17 00:00
>53
瓦礫を跳ね除けてホークが現れる。
私は・・・生きてる。生きてる。
「うあああああああああああああああああああああああああああ!」
>53を殴って殴って殴って殴って殴りつけるホーク。
さらに炎光角法術を放つホーク。辺りは煉獄の釜と化した。。
83須藤竜也<JOKER>(M):02/02/17 00:00
(>62大口径ショットガンを二発食らい
マジで忘れてた>64ウルフウッドにパニッシャー連射され
>65銃撃を食らい
>74聖別された土砂を浴びて)
がああああああああああああああああ!!!!!!
・・・畜生・・・俺の邪魔をすんじゃねぇ!!
 
ヒ・・・イヒ・・・ヒャハ!
電波が命令してきやがるぜぇ・・・てめえを殺せってなぁ!!
電波電波電波電波電波電波電波電波電波電波!!!!!!!!!
(>91〜93あたりに特攻)
84獣神官ゼロス(M):02/02/17 00:01
(シティウォーズ観戦中)  
>75 ミア  
やれやれ。あんまり無意味に人間たちを刺激されるのは困るんですけどね・・・ 
  
(バーストフレア。灼熱する無数の火球がミアを襲う)
(シティウォーズ彷徨い中)
ここは一体何処なんだ・・・?
なぜ僕がこんな所に・・・?
86片倉優樹 ◆YUUKIsi6 :02/02/17 00:04
「まるで戦場だね・・・」
委員会からの要請を受けて現場に到着した片倉優樹巡査部長は呆れたように呟いた。
「これは、捕縛は難しいね。殺したくはないけど・・・」
神銀鋼製ナイフを抜き放ち、>76に向かって切りかかる。
>75
何ぃ?!
(咄嗟にガードした左腕が吹き飛ぶ)
貴様も私の邪魔をするのかぁぁぁぁぁ!
(プラズマッシャー。空中を飛び回るミアにむけ球電を連発)
>80へ駆けつけ、刀でハンマーパンチを受け止める。
「一応彼は都民のようだ・・・探偵というのは気にくわないが、傷つけてもらっては困る」
(シティウォーズ参戦中)
>81

「遅い遅い遅い遅い!!!」
(空中を回転しながら、身につけてるマントを振り回して弾き飛ばす)

>84
「その程度で燃えるかアホウ!!」
(『悪意ある天女』を召喚、腕を一振りさせると炎が掻き消える)

>87
「甘い。却下」
(手近な死体をぶつけて盾に)
(シティウォーズ参戦中) 
 人間を経たが故に、身に付けた魔力。それを今、解放する。 
 ――爆炎、ティルトウェイト。 
 本来ならば、扱いきれない魔法。放てばこの街など、壊滅する。  
 
>82 
 再び、あの黒い悪魔が姿を現す。
 拳が雨のように降り注ぎ、私の体を砕く。さらに、炎が巻き起こる。
 既に魔力も尽きかけ、再生も限界に近い。何より聖光で焼かれた傷が癒えなかった。 
 ――このままでは、滅びる。
 組み上げた魔法を捨て、私はその地から逃げた。
91トレス・イクス(M):02/02/17 00:08
>89
(背中に担いでいたレールガンを取り出して狙撃)
>86
(ナイフが大きく肉体を切り裂く)
GYYUUううおぉぉぉぉOOOUouUUUおおああ!!
 
(だが、それでも活動を止めず、拳を振り上げ、叩き付ける)
93アルカート:02/02/17 00:09
(ゲームオーバー>(1ギミルコイン使用)コンティニュー)
 
その男は立ち上がった。
そうあらゆる間の眷属を根絶やしにするまで、彼は倒れる訳にいかないのだ。
 
100メートル先に何やら、物騒な気配を漂わせた男がいる。
彼は、その男めがけて、駆けて行った。
 
50メートル程走ったところで、彼は持病の喘息発作に見舞われた。
咳き込んでいるところに、ダンプカーが走ってきて、彼は轢かれた。
そう、ここは車道のど真ん中であったのだ。
 
みなさん、交通ルールは守りましょうね♪
 
(アルカート死亡、再度リタイア)
(シティウォーズ放浪中)
何故みんな闘っているんだ!?
僕にはわからない・・・わからないな・・・
>66 ローゼリット・グィノーVS素晴らしきヒィッツカラルド 
 
 一拍置いて、ヒィッツカラルドはゲラゲラと笑い始めた。 
 
「フハハハハハ、いやいや失礼。これは面白い事を言うお嬢ちゃんだな」 
 
 まだ軽く笑いながらヒィッツカラルドは両手を前に出した。 
 
「愚問だが一応答えておこうか。断じて否、だ」
 
 指が、万物を切り裂く真空波を打ち出す両の指が構えを取る。
 フィンガースナップの構えを。 
 
「私としてはこういう型にはまった台詞は好まんのだがね……『見られたからには死んで貰う』」 
  
 小気味良いリズムに乗って死のスナップが鳴る、鳴る、鳴る。不可視の刃は少女目掛けて疾った。
96復活の花魔族:02/02/17 00:12
>81 
(当たるだけ当たる)
「こんなのいらなあぁあぁぁぁい」
(当たった弾がぽろぽろと落ちる)
 
>94 
「あなたもおはなになるうううぅぅぅぅぅううう!!!?」
(アシュレーに向かってルパン風ダイブ)
(シティウォーズ)
もうなにがなんやらわからんな・・・
とりあえず
>92なんで貴様が生きとるんや!
ロケットランチャーが火を噴く。
(シティウォーズ参戦中)
>91
「・・・・・・・・・ニヤリ」
(体に大穴を開けながら、荷電粒子砲で応射)
99獣神官ゼロス(M):02/02/17 00:13
シティウォーズ仕方なく参戦中  
>89  ミア  
  
・・・あそこでいきなり防ぐんですか!!はー。たいしたものですね。  
それじゃ僕は、日和見といきますか。(東京タワーの上で緑茶をすする)
  
(シティウォーズ参戦中)
 
>89 ミア
却下だと!?
貴様如きにその様な事を言われる科学的根拠は無い!
(更にプラズマッシャー連発)
101久遠美貴(M):02/02/17 00:16
>98>99
 
 
   ――――ホーク、ホーク、ホーク!
 
 
黒い魔神は唸りをあげる。
東京タワーの脚を掴み――へし折る!
その333メートルの凶器を、一直線に>98めがけて振り下ろした
(シティウォーズ参戦中)
>100 オオツキ

「科学的根拠のあるゾンビなんているか!!」
(瓦礫を浮き上がらせて防御、ついでに死体で攻撃)
103トレス・イクス(M):02/02/17 00:18
>96
(シュツルム・ピストルを取り出して銃撃)
 
>98
0.21秒遅い。
(回避しながらパンツァーファウスト発射)
>102
「知らないのか!?科学という物はいかなるものでも、存在する限りは探求するというものなのだ。
相手がオカルトであれ科学にはなりうるのだ!」
(ウンチクを垂れつつとりあえず斬りかかっていく)
(シティウォーズ参戦中)
>102 ミア
(投げ付けられた死体を右腕ではたき落とす)
だから無いと言っているだろうが!
(大口径ショットガン3連射)
>96
何だ!?
(バイアネットを構え【ファントムファング】)
(高圧エネルギー弾が発射される)
(シティウォーズ参戦中)
>105 訂正

>102 ミア
(飛来する死体を右腕ではたき落とす)
だから無いと言っているだろうが!
(大口径ショットガン3連射)
108片倉優樹 ◆YUUKIsi6 :02/02/17 00:23
>92
「くっ!」
筋力増幅(ブースト)した左腕で拳を受け止める。
骨が砕ける嫌な音がしたが、どうにか受け流す。
(仕方ない、腕を切り落として無力化しよう・・・)
「悪いね・・・」
振り下ろされた腕に向けてナイフを突き立てる。
109獣神官ゼロス(M):02/02/17 00:24
(シティウォーズしがないお役所仕事でなんとなく参戦中)  
>101 久遠  
あ。  
折角リナさんに奇跡的に奢って貰ったセイルーン産の紅茶が毀れちゃった 
じゃないですか。  
  
・・・そろそろヘルマスター様もご立腹のようですし。潮時、ってヤツ 
みたいですね。やりますか。  
  
>101の体がアストラルサイドから膾に切り刻まれる。  
  
(にこにこ)これで、おあいこですよ、久遠さん。ちょっと、聞いて 
らっしゃいますか?
110須藤竜也<JOKER>(M):02/02/17 00:24
(特攻失敗・・・ということにしてくれ)
 
(崩れ落ちるように倒れる)
 
ヒャハ・・・俺が死んでも・・・JOKERはまた現れるぜぇ・・・
ヒャハ・・・ハハハハ・・・
 
(須藤竜也、死亡)
>97
GYYYYAAAAAAAOおあおあおあお!!
(ロケットランチャーが直撃。左腕が根元から千切れる)
バランスの悪くなった巨体は、既に起き上がれない)
 
>108
(腕にナイフを突き立てられ、引き裂かれる。
残った右腕も結局、左腕と同じ運命を辿った)
 
GUUUOOOOOOあおぉあおおあおぉあおAAAAおおOoAA!!
 
(左足しか残っていない肉体が、のた打ち回る)
(シティウォーズ参戦中)
>101 久遠美貴
「大雑把過ぎだ! んなのでやられるか!!」
(タワーの中ほどに力を集中、へし折った後回避)

>103 トレス・イクス
「遅かろうが関係ない!」
(爆風に乗って近づき、ブレード一閃)


>104 黒岩省吾
「だあぁぁぁ!! 御託は死んでから言え!!」
(かわしつつ裏拳を放つ)

>107 オオツキ
「うるさい、返す!!」
(銃弾を操って相手の方へ)
113久遠美貴(M):02/02/17 00:28
>109
精神面からの攻撃――
身体を裏から切り刻もうとするそれを、陰影角法術を使って陰極の結界で押し返し、
さらに氷影角法術で>109を氷付けにする。
固まったそれを、ホークがおもむろに握ってつぶした。
>112
「ええい!せっかく知識を与えてやったというのに、その態度は何だ!?」
裏拳を剣のミネで受け流すと、喉元に剣先を突きつける。
115血風連(M):02/02/17 00:29
(シティウォーズ参戦) 
 
ビルの屋上に影が一つ。蝙蝠羽織にたっつけ袴、草鞋履きの精悍そうな男。 
左眼だけがカッと開いた瞬間、ビルの一階付近で爆発とともに幾つもの男たちが飛び出て来る。
矢張り蝙蝠羽織姿で六尺の棍を持っているが全員深網笠。右腿には「血」の紅文字。 
 
「兄貴は月の光日の光、正しき血筋の名の元に、我ら名前を血風連!!」 
「直系の怒鬼様、まずは我らにお任せを!!」 
 
全員棍を旋回させつつ、>112に突撃!! 
116復活の花魔族:02/02/17 00:30
>103 
(命中)
「あきゃぁぁっぁああぁ!!!」
「ひどいひどいひどい!!はなをいぢめたらめ〜なのにいいぃい!!」
(トレスに向かって衝撃波を乱射)
 
>106 
(>103の攻撃が当たって吹っ飛んだので結果的に回避)
「くすんくすん・・・みんなおはながきらいなのおおぉぉぉぉ!!!?」
(ついでにアシュレーにも衝撃波)
ホイール・マニアが市街を疾走。
>112に対し――
「――イグジストッ!」
 <ディスポーズ>発動。網目状の不可視の刃が襲いかかる。
118獣神官ゼロス(M):02/02/17 00:33
>113 久遠  
・・・ふっ 彼の姿は氷の中にはなかった。  
  
精神世界から現実への具現部位の尻尾きり。  
それが見破れないようでは・・・もうふた息、ってところでしょうか。  
  
ゼロスが指をはじくと共にホークの全身が瓦解する。 
降魔戦争。あの時以来、ですか。この力をつかうのは。
119トレス・イクス(M):02/02/17 00:33
>112
(近づいてくるのに委細構わず、ステアーAUG乱射)
(ブレードを喰らって吹っ飛ぶが、すぐに何事もなかったかのように立ち上がる)
俺は人間ではない、機械だ。
(デザートイーグルで頭部を狙撃)
 
>116
(両手でガードする)
(服と皮膚はズダボロになるが、本体は大きなダメージなし)
否定(ネガティヴ)、化物に遠慮する必要などない。
(SPAS12で狙撃)
(シティウォーズ参戦中)
>112 ミア
何という非科学的な女だ!
(頭部を右腕で庇う。ダメージ軽微)
ならばコレでどうだ!
(プラズマッシャー。 ミアの右手方向で辛うじて形を留めていたビルの下層部に命中。
大爆発を起こし、ビルがミアに向けて崩れ落ちる)
(シティーウォーズ参戦?)
>116
げぇ・・・
動く花なんて気持ち悪くて好きになれるかーーー!!
(衝撃波には衝撃波!【ブラスターギルティ】)
(衝撃波の広域拡散攻撃)
>95 ローゼリット・グィノーVS素晴らしきヒィッツカラルド

(やっぱりこうなったわね。アナクロな台詞が似合いそうな顔だと思ったわ)
 どうでもいい思考とは別に、ローゼリットは皮膚感覚と、何より精霊の囁きをもって真空刃の軌道を読んだ。
 一発、二発、三発・・・多い。

 場所が悪かった。普段風の入り込まぬ裏路地では、強大な精霊の力を借りられない。
 契約していた風霊(シルフ)に囁く。ヘブライ語のルーン。

(上、右、斜め左・・・)
 冷静に軌道を読み、風霊の力を持って真空刃の軌道を逸らす。
 同時にヒィッツカラルドのほうを向いたまま後退、路地の出口へ。

 それた真空刃がビルの壁にささくれた傷痕を作り、街灯を両断し、車両に直撃して爆発を起こした。
 ローゼリットは無事に路地の入り口まで後退し、言った。

「お返しよ・・・」
 下から上に撫で上げるように細い腕を振るう。
 彼女の命に応じ、風圧の塊が横合いからヒィッツカラルドを襲った。
(シティウォーズ参戦中)
>114 黒岩省吾
(首がコロン、と落ちる)
「・・・ニヤリ」

>115 血風連
(身体がボロボロに爆ぜ割れる)

>117 レイオット
(不可視の刃に切り刻まれる)

>118 トレス・イクス
(転がった頭部が粉砕される)

>120 オオツキ
(そして、瓦礫の下に姿が消えた)


「アーッハッハッハッハッハッハッハッハッ!!!!!!!!!」

(哄笑を残し、ミア・フォーテーリタイア)
124久遠美貴(M):02/02/17 00:40
>118
一撃であっさりと破壊されたホーク。
 
        けれど、私は知っている。私の中のロックは知っている。
 
黒い魔神の肉体がみるみるうちに復元されていく。
電機甲冑がさらに禍々しく、巨大に展開。
さらに強靭で破滅的な力を行使し、ホークが陰極陽極両面に干渉する呪腕で
>118を光速で殴りつける。
>123
「仕留めたか・・・一対多というのは後味が悪いな」
126片倉優樹 ◆YUUKIsi6 :02/02/17 00:44
>111
「取り敢えず、無力化には成功したみたいだね・・・ん!?」
(>97の爆風に吹き飛ばされて>131の辺りへ)
127トレス・イクス(M):02/02/17 00:44
>125
否定(ネガティヴ)、敵に遠慮など無用。
もちろん卿が相手でもそれは同じ事だ。
(両手でアーマライトAR18を構えて一斉射)
(シティウォーズ参戦中)
 
(>123 を確認し、改めて周囲を見回す)
貴様等も私の邪魔をするのか?
ならば排除するのみ!
(>132 >133 に大口径ショットガン発砲)
(シティウォーズ参戦中) 
 聖光の効果も消え、ようやく傷が塞がり始めた。 
 失われた魔力も徐々に戻りつつある。 
「行くか」
 小さく呟くと、ビルを駆け下りた。 

 滑り降りながら、>130-135 へ「ラダルト」の零下の吹雪を襲わせる。
130血風連(M):02/02/17 00:48
>125 
いくさ場にて気を抜くは笑止千万! 大人しく斬られい!! 
(空を飛び地を駆け、棍を振り回して再度突撃) 
>123の撃破を確認。
市街を高速移動中――
>127
「ほう、いきなり銃撃かね。面白い!」
剣を一閃させ、高速回転する弾丸を次々とはじき返していく。
「だが、戦いというものはやはり正々堂々としてこそ面白いと思わぬかね」
弾丸を切り裂いたの刃を、そのまま頭頂部めがけて振り下ろす。
>126
グ・・・グググググ。
(巨体が揺れ動き、胸の部分が爆ぜ割れる)
 
キキキキキキキィッ!!
(数人の小人が出現、>125,>127へ向けて1匹が小型マシンガン
連射、2匹がナイフを構えて飛びかかる)
 
134マイルズ(M):02/02/17 00:51
(シティーウォーズ参戦?)
 
・・・ここか、火竜王の神官としての試練の場所は・・・
(今、一人の僧侶が現れた・・・その姿はどう見ても大男の山賊の親分としか見えない)
・・・とりあえず戦闘が始まっているな・・・まず、戦の踊りをしなければ・・・
(彼は顔にメークを施して約5分ほど奇妙な踊りを踊っていていた)
・・・戦の踊りも終わったし、試練を終了させるか・・・
(彼はそう言うとククリだけを持って戦いの中にとけ込んでいった)
>129
「何!?」
零下の吹雪に覆われ、俺は一時動きを止める。
振り下ろした剣が一瞬止まり、無数の弾丸と血風連の棍が俺の四方から襲いかかる
136獣神官ゼロス(M):02/02/17 00:53
(黙って帰ったら冥王さまにどやされる市街バトル)  
>124 久遠美貴  
  
「くっ・・・」  
彼の顔に苦悶の表情が浮かんだように見えた。  
  
「なんて。そうカンタンに行けば僕も楽だったんですけどねぇ」  
  
呪法を用い大気中において光速で殴りかかるホークの腕が通り過ぎた 
所には最早なにもなかった。既にゼロス本体は空間転移をしている。  
  
高速という速度は余りに早く、正確すぎた。彼にダメージがない訳では 
ない。しかし、彼は本体が精神体の為、その具現化する割合を調節し、 
且つ空間転移する事でダメージを回避したのだ。  
久遠の体の内部に再度黒い錐が潜り込む。  
  
「どうにもこうにも。困った方たちです」
137復活の花魔族:02/02/17 00:53
>119 
「それちくちくするからいやああぁ!!」
(瓦礫を持ち上げて盾にする)
 
>121 
(相殺された衝撃波に煽られて花びらが一枚落ちる)
「ああああああぁあっぁぁぁあ!おちたおちたおちたあぁあぁ!!!」
「はなのいのちはみぢかいのにいいい!」 
「さいごのいちまいがおちたらしんじゃうのにいいい!!!」
(その辺の瓦礫や車を拾って投げつける)
>133
まだ生きとんかい!
パニッシャーを小人に狙いをつけて撃つ。
>131
(136からなにかが吹っ飛んでくる)
……なんだ?
(>129で小人が凍り付き、>128のショットガンで
一匹が吹き飛ばされる。
だが、身体の中から更に2匹の小人が出現、
小型マシンガンを引き続き>125、>127に発砲)
キキキキィィィ!!
(>139を修正)
>131
(>126からなにかが吹っ飛んでくる)
……なんだ?
>137
(瓦礫に当たって吹っ飛ぶ)
魔族が・・・魔・・・ゾクガァァァァ!!!!
ウオオオオオオオオオオオオオオ!!
『 ア ク セ ス 』 !!!!!
 
(アシュレーが暴走黒騎士ナイト・ブレイザーに変身)
143トレス・イクス(M):02/02/17 00:57
>132
(剣を頭部で受ける、皮膚が僅かに破けて体液が滲む)
(そのまま腹部にワルサーPPKを撃ち込む)
 
>133
(小人をウージーで斉射)
(ナイフは肉体を貫けない)
 
>137
(パンツァーシュレッケを取り出し、事もあろうに一人で発射)
144久遠美貴(M):02/02/17 00:59
>136
あああっ・・・!
私の、私の中に、黒い、ワタシノ、イタイ、アア――――――
 
 
「美貴ちゃん!」
胸から血を流す私の前に誰かが――花華留、ちゃん。
「もう・・・・・・だめだよ。いこう」
私の体が抱きとめられる。
そのまま、空間を渡って移動する感覚が身を襲った。
 
(久遠美貴 離脱)
145片倉優樹 ◆YUUKIsi6 :02/02/17 01:00
>131
(>126から)
「一体どうなってるんだか・・・」
吹き飛ばされた優樹は頭を振りながら立ち上がる。
と、こちらに向かって高速で突っ込んでくる西洋の甲冑のようなものがみえた。
咄嗟に神経融合(ブレイク)して回避。すれ違いざまにフレームを蹴りつける。
146マイルズ(M):02/02/17 01:01
(シティウォーズ参戦中)
>136
・・・この気配は・・・貴様!!魔族だな!?魔族ならば火竜王の敵!!討ち取ってやる!!!
(シティウォーズ参戦中)
 
>140
この科学的根拠が無さそうな生物は何なのだ?
(取り敢えずもう一度ショットガン発砲)
>138>143
(パニッシャーとウージーの弾丸が4匹の
小人を蜂の巣に)
 
キキィッ!! 殺す、殺すキ!!
 
(残り4匹の小人が一斉に出てきて、>143に
組み付く。3匹が動きを封じ、一匹が首筋に登り、
ナイフを煌めかせる)

その首、もらったキ!!
>145
「――――!」
 いきなりフレームに打撃。瞬間、走行バランスが崩れ蛇行状態に。
「く―――!」
 全力で車体を制御。バランス復帰。
「この――!」
 >145に対し牽制の銃撃。
150黒岩省吾:02/02/17 01:05
>143
「なんだ・・・何だこれは!?」
銃の至近射撃のダメージに、俺の変身は解けてしまう。
腹部からは赤いモノがしたたっている。指についたそれを見て、俺は声をあげる。
「俺は・・・皇帝になる男だぞ・・・こんなところで死ねるか・・・」
よたよたと無様に歩きながら、闘争の場から身を退こうとする。
しかし、ガンスリンガーの銃弾は止まることを知らず、俺の身を灼く。
「知って・・・知っているか・・・世界で初めての皇帝は・・・皇帝はッ!」
 
その言葉とともに、俺の意識は遠ざかっていった。
(黒岩省吾・死亡)
151獣神官ゼロス(M):02/02/17 01:05
(これでやっと帰っていいかな?と思い始めた市街地バトル)  
>144  
確実にやっかいな存在でしたね。  
異界黙示録の技術とは異なる異能が存在するとは・・・   
  
もう少々人間達の闘争を見守る必要あり、ですか。(苦笑)
 
152復活の花魔族:02/02/17 01:06
>142 
「ああああぁぁぁぁああAAAaaa!!!」
「こわくてくろいのがでたあぁぁあのおおおぉ!!」
「やだやだあぁ!あっちいぇえぇぇ!!!・・・まぐな・・・なんだっけえぇえ?」
(>142にマグナ・ブラストらしきモノが炸裂)
153トレス・イクス(M):02/02/17 01:09
>148
(空いている手にグロックを取って、一匹ずつ射殺していく)
(首へのナイフは刃こぼれするだけだった)
(最後に首筋に張り付いている一匹を掴んで放り投げ、空中にいる間に撃ち抜く)
>152
喰らうかそんなもの!
【ナイトフェンサー】
(どんな物でも一刀両断)
ついでだ!
【ガンブレイズ】
(拡散する炎の塊発射)
(そして身体が金色に輝き出す)
ウオオオオオオオオォォォォ!!!!
155マイルズ(M):02/02/17 01:12
>151
お〜ぬ〜し〜か〜!!!我が試練のターゲットとは!!!!しかも魔族!!!!
相手に不足は無い!!!
食らえ!!我が拳の一撃!!!!
156闘争記憶の回想:02/02/17 01:12
(御神苗優VSナルバレック)
 
それは、数日前のことだった。
私の所に軍産複合体の『トライデント』から、コンタクトがあった。
中身は平たく言うと、協力要請。
 
最近、ピレネー山脈で発見された遺跡が実は吸血種のライカンスロープの量産施設で、
遺跡を守る吸血種により発掘作業が出来ないので、埋葬機関の手を借りたいという。
 
話を聞いた時、私は一笑にふした。
だが、少し、冷静になって考えてみる。
おそらく、遺跡封印を行う偽善者のアーカムもしゃしゃり出てくるだろう。
久々に虐殺を行うチャンスかもしれない。
ここ最近、マクスウェルが私を失脚させようとしていることの対応に苦慮していて、
正直、ストレスがたまっていたところだ。
私、自ら出向くのもいいかもしれない。



結果、『トライデント』の要請を受け入れた私は今、例のピレネー山脈の遺跡にいる。
今の所、吸血種とは遭遇していない。
だが既に、私の持つ概念武装・ペテロの福音書―外見は赤い刃をした大鎌―がポタリ、ポタリと血をたらしていた。
ここに来る途中に遭遇したアーカムのA級工作員たちの血によるものだが……
まあ、それなりに楽しめた。数だけは、それなりにいたのだ、まあ、数だけは……。
 
ふと、無数の異質な気配を感じる。
どうやら、メインデイッシュのお出ましのようだ。
ようやく本業開始という訳だ。
私は、そのまま大鎌を手にして、遺跡の奥へと突き進んでいった。



吸血種の殲滅はものの30分もかからなかった。
当然だろう、私にとっては只の吸血種の殲滅など赤子の手を捻るようなものだ。
 
殺し足りない……、まだまだ……
どうせ、しばらく待てば、アーカムの増援が来るだろう。
彼らを虐殺して、溜飲を下げることにするか。
私はそのまま近くの石段に腰掛け、獲物を待つことにした。
(シティウォーズ)
くそっ・・・なんやっちゅーねん。あっちこっちでドンパチやりおって。
くそったれが、こうなったらヤケや。全員しばいたる!
とりあえず>160にロケットランチャーや! 死にさらせ!
158闘争記憶の回想:02/02/17 01:12
御神苗優VSナルバレック
導入2
>709
「Hey, this is "Fairy"! Red company! Answer me! Repeat. Red company! Answer me!
ちっ、やっぱり駄目か・・・・・・仲間はみんな、トライデントのアタッカーズにやられちまったか・・・・・・
結局、また俺一人かよ・・・・・・」
 
俺は何度目になるかわからない送信を送った後、一人愚痴った。
ここはフランスとスペインの国境に位置するピレネー山脈。
ほんの数日前、ここで古代遺跡が発掘された。
それは吸血種のライカンスロープの製造工場であったようだ。
が、そこで問題になったのは、遺跡内に護衛の吸血ライカンスロープが居たことだった。
本来ならA級工作員だけで済む仕事なのだが、やはりというべきなのかなんなのか、
トライデントが絡んできた。そんなわけで、スプリガンの出動と相成ったわけだ。
本来ならヨーロッパ周辺はティアやジャンの受け持ちなんだが、
生憎ティアもジャンも出動中。ドクターも朧もソーマの後始末で手が離せないとあって、
俺のお鉢が回ってきたというわけだ。
しかし、なんちゅうタイミングで来るンだよ、まったく。
期末試験まであと3日しかねぇってのに・・・・・・
これ落としたら留年になっちまう。
試験開始まで、あと60時間。それまでにトライデントのアタッカーズの防衛線を突破して、
遺跡内の吸血ライカンスロ−プ退治して、遺跡を封印しなきゃなんねぇのかよ・・・・・・
 
「こりゃあ、思ってたよりシビアだぜ・・・・・・」
 
俺は用心しながら集合場所である地点に着いた。
そこはまさに血の池と呼ぶに相応しい惨状が広がっていた。
アーカムのA級工作員の一個中隊をここまでボロ雑巾のようにする奴らたぁ一体・・・・・・
 
「うぅ・・・・・・ス、スプリガンか・・・・・・?」
木の幹にもたれかかる様にして倒れていた一人が、意識を取り戻したようだ。
「す、すまない・・・・・・何も援護できなくて・・・・・・」
「もういい、何も話すな!」
俺は男の状態を確認した。すでに四肢を失ってる。出血も酷い。
もって後10分てところか・・・・・・
「い、遺跡を頼むぞ・・・・・・」
「あぁ、まかせとけ・・・・・」
そして俺は一瞬ためらったが、こう言った。
「・・・・・・とどめが欲しいか・・・・・・?」
男はにっこりと微笑んでだ。頷く力も、もはや彼には残っていなかった。
俺はSIG SAUER P226を抜くと、引き金をひいた。
銃声。
「・・・・・・誰がやったかしらねぇが、この落とし前はつけてもらうぜ!」
 
俺は遺跡へと急いだ。やがて、あたりに血臭が漂ってきた。
かなり近い・・・・・・?俺はそこへ向かって走った。
やがて石段にぶつかった。上を見ると、そこには一人の女が座っていた。
こんな場所に似合わない、シスターの服を着た女は、
俺の姿を見ると凄惨な笑みを浮かべて立ち上がった。
こいつが・・・・・トライデントのアタッカーなのか?
「お前が、やったのか!」
俺の問いにも奴は笑みを浮かべるのみで、ゆっくりと石段を降りてくる。
「・・・・・・問答無用ってわけか・・・・・・面白ぇじゃねぇか。
見せてやるぜ、スプリガンの力って奴をな!」
俺はA.M.スーツを展開させた。

殲闘開始!
159闘争記憶の回想:02/02/17 01:13
御神苗優VSナルバレック
>710
「まさか、S級工作員(スプリガン)のお出ましとはね……」
 
私は、ニヤリと笑って立ち上がる。
獲物としては、上々だろう。
さあ、どの程度、私を楽しませてくれるかしら?
そのようなことを考えつつ、石段から一気にスプリガンに向かって跳躍。
そのまま、大鎌を振り下ろした! 
160闘争記憶の回想:02/02/17 01:14
御神苗優VSナルバレック
>712
奴はニヤリと笑うと石段から跳躍した。
血に塗れた大鎌を俺に向かって振り下ろしてくる!
俺はそれをスウェーでかわす。
何だ、この違和感は?
今まで対峙してきた奴らと、どこか違う・・・・・
それにこの女の顔、何処かで見たような・・・・・・
!!
そして俺はある事を思い出した。
俺が対峙する相手の名前を。
たしか、こいつの名前はナルバレック。
ヴァチカン第十三課の埋葬機関の局長だったか?
そいつがなんでトライデントに?
「おい、埋葬機関の局長のあんたがなんでこんなとこに居るんだ!
十三課もトライデントを支持してるってのか?」
俺は奴に向かって怒鳴りつけた。
>153
(ナイフすらも弾き返され、最後の一匹が頭をわし、と掴まれる。
投げ捨てられる)
 
キキィィィィィィィィィィイッ!?
 
(断末魔の悲鳴すら打ち消して、弾丸が小人の頭部を吹き飛ばす)
 
グレイ・ザ・ナインライブス 全滅
(シティウォーズ参戦中)
 
ええい、どいつもこいつも!
(>161-163 にプラズマッシャー。適当に放ったので直撃は避けられる)
163闘争記憶の回想:02/02/17 01:14
御神苗優VSナルバレック
>714
スプリガンは私の一撃をかわすとそのまま、私に何やら問い詰めて来た。
それに対する答えは…… 
 
「さあ? ここに本来、私達が狩る吸血鬼がいたから、只、狩っただけよ」
 
話しつつ、右手に魔力を集中する。
 
「ただ、ついでに『ほんの少し人間を30人ばかり』、殺っちゃったけれど……」
 
一瞬、スプリガンが私の言葉に硬直する。
もちろん、私はその隙を見逃さない。
右手から作り出した黒鍵をスプリガンに投擲。
そのまま、投擲した黒鍵を追うようにスプリガンに接近、大鎌を横に薙ぐ!
164片倉優樹 ◆YUUKIsi6 :02/02/17 01:14
>149
西洋甲冑が銃弾を放つ。
神経融合中の優樹はそれを回避。
しかし、神経融合の連続使用は身体に負担が掛かる。
これ以上銃撃を受けるわけにはいかない。
接近戦に持ち込むべく、手に残っていた神銀鋼製ナイフを構えて、西洋甲冑に向けて走る。
165闘争記憶の回想:02/02/17 01:15
御神苗優VSナルバレック
>719
俺の問いに、奴はにやりと凄惨ながらも艶やかな笑みを浮かべ、こう言った。
 
「さあ? ここに本来、私達が狩る吸血鬼がいたから、只、狩っただけよ」
そこで一息いれ、さらにこう続けた。
「ただ、ついでに『ほんの少し人間を30人ばかり』、殺っちゃったけれど……」
 
俺はそれを聞いて一瞬硬直した。ほんの30人ばかり、だと?
・・・・・・人の命をなんだと思ったやがる!
だが、奴は俺が一瞬見せた隙を見逃さなかった。
右手に剣のような物を出現させ俺に投擲してきた。
俺はその間隙を縫うように避ける。
が、奴はその剣の後を追うように間合いを一気に詰めると、
その大鎌を横薙ぎに振り払った!
俺は手にしたライフルを鎌を受ける。
女性の腕が振るったとは思えない衝撃が腕にかかる。
俺は鎌をはじきかえすとライフルを撃ちながら石段横に飛び込む。
鬱蒼と茂る森の中なら、鎌は振るえねぇ!
俺は木々の間を縫うように走りながら、遺跡を目指す。
畜生、しかし、俺の相手はどうしてこう、
精神回路が逝っちまってる奴ばっかなんだよ!
166闘争記憶の回想:02/02/17 01:16
御神苗優VSナルバレック
>(前)722
「逃げる? いや、そういう訳でもなさそうね」
 
私がスプリガンを追おうとした時、
 
『そこまでだ、ナルバレック。後は俺たちに任せてもらおうか?』
 
……私に追いついたらしいトライデントの後続部隊が私を静止した。
 
「どういうことかしら?」
 
『言葉通りよ、あんたの役目は終わり。スプリガンは俺たちが殺る』
 
「……………」
 
『スプリガンを殺せば、俺たち、機械化小隊の株もあが……』
 
最後の言葉まで喋ることなく、兵士の首は私の大鎌に落とされていた。
そのまま、無言で鎌を振るい、黒鍵を投擲する。



1分足らずで私の周りに死体の山が出来上がった。
 
「レディ―ファーストって言葉を知らないのかしらね? さて……」
 
私はスプリガンの追跡を始める。
森の中、銃声が響き渡る。
 
「なるほど、考えたわね」
 
この森の中では木々が邪魔して、鎌が振るえない。
さて、どうしたものかしら?
……なとと考えているうちに巡りめぐって、最初の石段の所に出た。
スプリガンが遺跡の中に駆け込むのが遠目に見える。
 
「やれやれね」
 
私もスプリガンを追って、遺跡内部に飛び込んだ。
>122 少女魔法士VSポ○ル牧の継嗣 
 
「な、何ィッ!!」 
 
 風の塊をもろに受けたヒィッツカラルドは、盛大に背後に飛ばされた。 
 後ろは五階建てのビル。この速度では直撃は免れない。
 
「舐めるなァッ!!」 
 
 空中で一回転したヒィッツカラルドは連続して指を打ち鳴らす。直後、まるで見えない巨人が大剣を振るったかのように、ビルに斜めの亀裂が走った。
 幾条ものそれに沿ってビルは轟音とともに崩れていく。ヒィッツカラルドは立ち上る煙と土砂の中に飛び込んだ。
 少女は眉をひそめ、呆れたようにそれを見やる。
 と、声が聞こえてきた。
 
「十常寺から聞いた事がある。古臭い占いを後生大事に守って生きている一族がある、とな」 
 
 ガスにでも引火したか、ビルの残骸で早くも火が立ち上る。強まってきた追い風と轟音の中で、その声は不思議とよく通った。
 
「その中に最高位の風使い(アエロマンサー)とかいう能力者がいるそうだな。名は忘れたが君、いや貴様がそうか!!」 
 
 煙の中でまたスナップ音が閃いた。しかし少女――ローゼリットに当たる寸前、巻き起こった突風がそれを無した。
 煙と火を巻きながら、悠然とヒィッツカラルドが姿を現す。 

「フハハハハハ、では私も名乗ろう。私の名はBF団十傑集、素晴らしきヒィッツカラルド。憶えんでいいぞ、どうせすぐ真っ二つだ」
 
 雷瞬――。
 ヒィッツカラルドは消えた。いや、そう錯覚させる程のスピードで跳躍したのだ。
 ビルの谷間を流星と化して駆け、一直線にローゼリットへ迫る。
168獣神官ゼロス(M):02/02/17 01:16
(市街地バトル)  
  
>155  
うっ・・・あんまりにやっかいなのが来ましたね(鳥肌)  
これでどうです?  
(魔力により全身のペイントが剥がれ落ちる)
(シティウォーズ参戦中)
 
>162
何だとぉぉぉぉ!?
(球電の一つが放たれる前に暴発、辛うじて直撃は免れる)
>157
・・・あかん、なんや外れおった。
せやけど、なんや変なおっさんおるな。
>162向けてマシンガン乱射や!
>164
――速い。
 接近戦は不利だと判断する。
 即座にスタッフを操作。無音詠唱。
「――イグジストッ!」
 <ブラスト>発動。少女としか思えない妖に向かい、爆炎が襲いかかる。
172復活の花魔族:02/02/17 01:18
>154 
「くぎょおぉぉっぉ!きれたきれたああぁあああ」
「あぁぁぁああ!ついでにもえてるうぅぅぅぅう!!!」
「わたしのこどもおぉぉぉ(>54)りっぱなびおらんてになるのよおおぉぉぉぉ・・・」
(花魔族、ナイトブレイザーに燃やされて死亡)
173闘争記憶の回想:02/02/17 01:18
御神苗優VSナルバレック
>9
俺が森の中へ駆け込んでも、追いかけてくる気配がなかった。
いぶかしく思った俺は、一時木の陰に見を潜め、
周囲に気を配る。
何やら話し声が聞こえた。
と思った瞬間、怒号と銃声、そして悲鳴が聞こえた。
どうやら、仲違いしてるようだ。
これを利用して、遺跡に遺跡にもぐりこむとするか。
俺は遺跡に向かい駆け出した。

1分少々で、銃声や悲鳴は止んでしまった。
たった一人で、トライデントのアタッカーズを沈黙させるとは、
怖い姉ちゃんだ。

俺は時折、森の中から狙撃を繰り返し、奴の足を止めながら森の中を駆け抜けた。
やがて俺の前の視界が開け、遺跡全貌が姿を表した。
俺は、石段のほうを確認する。
奴はまだ石段を登りきっていない。
とりあえず、遺跡の中に入っておくべきか。
俺は奴に向かってマガジンの中の残弾を全て吐き出すと、
マガジン交換をしながら遺跡の中へと駆け込んだ。
(残り時間、59時間51分)
174トレス・イクス(M):02/02/17 01:20
>162
0.04秒遅い。
(かする程度で回避してモーゼルで射撃)
175ジャッジ・デス:02/02/17 01:20
(シティ・ウォーズ参戦)
「すゥゥべての罪はッ生者がァ犯す!よって生存こそォォォォ罪にして悪ゥ!」
革のジャンパーとヘルメットを纏った怪人物が叫んだ。
「お前らァ全員、罪人だァァ!裁いてェェやるゥゥ
!」
(>157に鈎爪の一撃)
(シティウォーズ参戦中)
 
(>161 の残骸を吹き飛ばし、>163 は不発)
>170
(頭部を庇う。右腕小破)
貴様もか!
(大口径ショットガン発砲)
>シティーウォーズ参戦中のall
ウガアァァァァァァァァァァァ!!!!
【ファイナルバースト】
(生体エネルギーのオーバーバースト
その場にいる全体に衝撃波が放たれる)
 
 







僕は一体・・・何をしていたんだ・・・・
(力尽きその場で倒れ気絶・・・)
 
【退場】
178マイルズ(M):02/02/17 01:22
(シティウォーズ参戦中)
>168
なっなに!!我が地方特有のペイントが落ちるとは・・・貴様!!ただ者ではないな!!!
(なぜか不気味な笑みを浮かべて)
・・・ふっ、相手には不足はないわ!!!神の御名に、この私が、地獄に叩き落としてくれる!!!
(そう言うとククリで殴りかかっていった)
>175>176
くそったれが!
>175の攻撃を銃身で受け止め、そのまま力任せに旋回して吹っ飛ばす。
そのまま>176に向けて散弾のダメージも気にせずロケットランチャー発射や!
(シティウォーズ参戦中)
 
>174 トレス・イクス
(右肘の間接部を破壊)
貴様も邪魔をするか!?
(接近し、超重量級の蹴りを放つ)
181血風連(M):02/02/17 01:26
(シティウォーズ参戦中) 
 
>176 
おのれ怪ロボット風情が! 各々、一気に揉み潰せい!! 
(しつこく棍を回転させて総員突撃突撃突撃) 
(>172の焼け跡に、巨大な花が咲く、そして・・・・・)
 
「ごんのぉ花はぁ、わだすだす〜〜〜〜〜〜〜!!」
 
(ハナゴドバ  ズゴク   
「花言葉はぁ、地獄にィ落ずろ〜〜〜〜〜〜〜!!」
 
独特の訛りで奇声をあげながら、下半身が花となった悪魔は
>180に跳びかかった。
 
「喰らう喰らう喰らう喰らうゥゥぅぅぅぅ!!!!」
183獣神官ゼロス(M):02/02/17 01:28
(市街戦。そろそろ大詰めですね)  
  
>178 マイルズ  
・・・意外と執着しないんですね。いいんですか?火龍王の神官ともあろう 
お方が。あれほど儀式に拘泥されていたのに。  
(とネチネチ言って空間転移、脱出)  
(シティウォーズ参戦中) 
>177 
 異質なエネルギーが体を打ち抜く。 
 熱量が抗壁を突き破って体を焼いた。 
 近場にいたら、それこそ蒸発していただろう。 
 
 私は、その爆心地目がけて走り出した。
 今なら、逆に好機になりうる。 
 
>182 
 その途中、見つけた化け物に炎を放ちながら。
185ジャッジ・デス:02/02/17 01:30
>179
「執行ォォォへの抵抗はァ重罪なァァりィ!判決ゥゥ、死刑ィィィィ!」
(素早く起き上がると、>179にマンホールの蓋を投げつけ、突進)
186トレス・イクス(M):02/02/17 01:32
>177
何?
(まともに喰らって吹っ飛び)
 
>180
(蹴りを喰らって更に吹っ飛ぶ)
損害軽微、戦闘続行する。
(スコーピオン乱射)
(シティーウォーズ乱入) 
 
イイ、イイぜェ、最高だねェ。 
マズはァ、アンタァ、死になァァァ。 
(>185の背後から斬撃) 
>185
うざったいわ。自分!
マンホールの蓋をパニッシャーで叩き落すと、自ら接近して銃口を密着。
これならどないや!
無数の弾丸が胸から腹部を粉々に吹き飛ばす。
189マイルズ(M):02/02/17 01:34
>183
逃げるな〜!!!貴様!!!それでも魔族か!!!!
・・・逃げてしまっては仕方ない・・・他の相手でも探すか・・・

>184
貴行、我の試練のために手合わせ願いたい、いかがかな?
(シティウォーズ参戦中)
 
>179 ニコラス・D・ウルフウッド
ぬう!
(防御した右腕が大破)
 
>181 血風連
何だと!?
(脚部に食らい、機動力低下)
 
>182 フラワーデーモン
何故私ばかり!?
(後ろへ倒れ込みながら辛うじて回避)
 
私がこの様な目に遭う科学的根拠は無いのだぁぁぁぁ!
(全方位にプラズマッシャー乱射)
191片倉優樹 ◆YUUKIsi6 :02/02/17 01:35
>171
「――イグジストッ!」
西洋甲冑が叫ぶと同時に、爆炎が身体を包む。
全身を貫く痛みに声にならない叫びをあげながら、優樹は足を止めない。
銀髪を焦がし、肌を焼けただれさせながら西洋甲冑に取り付き、筋力増幅して首を締め上げる。
(これで気絶してくれればいいけど・・・)
御神苗優VSナルバレック
>173
 
遺跡内部はまだ、吸血鬼生産関係のプラントが稼動しているのだろうか。
灯りが灯っていた。
 
暗闇の方が戦いやすいわね。
さし当たって、私は近くにある灯りを黒鍵を投擲して破壊した。 
たちまち、私のいる周囲は暗闇に包まれた。 
 
スプリガンは銃を持っている。
雑魚ならともかく、流石に遠距離戦は不利ね。
そう、判断した私は死角からの一撃でスプリガンを仕留めることにした。
壁を蹴って、三角飛びで天井へと張り付く。
わずかの凹凸があれば、この程度の芸当は容易い。
 
あとは私の奇襲でスプリガンを仕留めるか、それとも……
完全に気配の探りあいだ。
肌でじかに空気の揺れる感覚を感じる。
獲物の呼吸を感じ取る。
 
近いわね。
私は鎌を構えて、獲物の接近を待つ。



来たわね……
私はそのまま、天井を蹴り、下方の獲物に向かって、鎌を振り下ろした!
(シティウォーズ参戦中) 
>189 
「試練?」
 思わず聞き返していた。この期に及んで、試練とはな。 
「ああ、かまわない」 
 言いつつ、首筋目がけて爪を伸ばす。 
 斬首と麻痺毒と吸精の力がこもった爪を。 
>184 バンパイア・ロード
「わだすのォ、魔力はァ、悪魔一ィィィィ!!!」
(炎に包まれながらも特攻を続ける)
 
>190 オオツキ
「にんげんん?科学者ぁ?食べる食べる食べるズラぁぁぁ!!」
(プラズマを受ける、が、幾重にも張り巡らされた防御結界が阻む)
 
げるげるげるげるげるげるげるげるげる!!!!!
(全方位に下半身の花を回転させながら種をばら撒く。機関銃並)
>191
「ぐ、う――――!?」
 ぎりぎりと、音を立てて首が締め上げられる。
声が出せない。これでは、魔法が発動出来ない。
「―――――」
 右手の拳銃を、首を絞めている彼女へ向ける。引き金を引く。が――
 かきん、と乾いた音を立ててハンマーが落ちる。銃弾は発射されない。
(――弾切れ――!)
 愕然と――だが、次の行動を思いつけないまま。
 意識が、急速に沈んでいった――
(気絶)
196ジャッジ・デス:02/02/17 01:40
>187
(銃弾はすべて突き抜ける)
「なァァxにものだァァァ!貴様もォ執行を妨害するゥゥゥかッ!」
(とりあえず目の前の牧師に集中)
>188
「バァァァカめェ!死人を二度殺せるゥものかァァ!」
(蜂の巣になるが平気な顔。心臓めがけて突きをいれる)
197血風連(M):02/02/17 01:42
(シティウォーズ参戦中) 
 
>190 改造教師 オオツキ
ぬおおおお!! 散れ散れ散れ!! 
(間に合わず。プラズマッシャーで殲滅される)
BF団に栄光あれえええええ!! 
(その様子を見届けたビルの上の直系の怒鬼、深く頷いて飛び去る) 
 
血風連:死亡
>196
ぐはっ・・・心臓に、手が・・・突きたっとる・・・
あ、あかん、まさか、こんなとこで・・・
くそったれ・・・視界が・・・暗い・・・
 
 
(ニコラス・D・ウルフウッド GAME OVER)
199マイルズ(M):02/02/17 01:43
>193
・・・感謝する、そう言い終わる前にククリにて爪を防いだ。
・・・なかなか味なことをするではないか・・・手加減はせんぞ・・・
貴様は、神の御名に、この私が、地獄に叩き落としてくれる!
(そう言い終わるとククリにてボディーに向かって一撃!!)
(シティウォーズ参戦中)
 
>186 トレス
ぐはっ!
(倒れた直後で回避出来ずまともに食らう)
 
>194 フラワーデーモン
(更に種を全身に食らう。身体のあちこちで火花が)
な…何故だ…
私が敗れる科学的根拠など無いのに…
(大爆発)
 
(改造教師オオツキ、爆散。リタイア)
>194 
 ――なんだ、悪魔か。 
 素性が知れてしまえば、どうと言うこともない。 
 私は知識にある、送還の魔法を使った。
 
 ――モガト! 悪魔を強制的に元の世界へ押し返す。 
 
>199 
 避けた? 
 理解する前に腹を切り裂かれる。血が噴き出し、臓物が零れた。
「やってくれる……」
 呻くように言葉を吐き出すと、斬撃に伸びきった腕を掴んだ。 
 吸精、エナジードレインが男の力を奪い取る。
>196 
いいからァ、死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ィィィねェェェェェ! 
(アルベルツス・魔刃シャハルで滅多突き)
203ジャッジ・デス:02/02/17 01:47
>198
「こォォれでェェお前の罪はァさァァばかれたァァ!」
>187
「次ィィはァ貴様のォォォ罪滅ぼォォしィィィだ!」
204マイルズ(M):02/02/17 01:51
>201
なっなに!!ちっちからが抜けていく!?怪しげな術を使ったな!!!
我が名において地獄に堕ちろ!!!
(顔面に右ストレート)
>200 オオツキ
「何も、わだすは殺すつもりじゃなかったんだす―――」

 ニグ
「肉をぎゅるるるると食べられればぁ―――ほげげェ!!

>201 バンパイア・ロード
「ヤッダ〜〜〜〜〜〜バ〜〜〜〜〜〜〜〜!!
 マホヴ マホヴ
 魔法?魔法?魔法に負げるズラぁ〜〜〜〜〜〜??!!」
 
 ハイボグ
「敗北を、で知りでいぃぃぃぃ!!」
 
(ずるずると下半身の花に上半身が喰われて行き、
 最期には何も残らず地獄へと送り返されて逝った)
 
フラワーデーモソ@小暮 再起不能
206ジャッジ・デス:02/02/17 01:51
>202
(全身ズタズタになりながら)
「お前はァァァ有罪ィ!罪状はァ生存!判決ゥゥ死刑!」
(胴体を貫かれながら、剣を持った腕に爪の一撃)
207トレス・イクス(M):02/02/17 01:52
常駐戦術思考を殲滅戦仕様(ジェノサイドモード)から索敵攻撃(サーチアンドデストロイモード)へ書き換え。(リライト)
戦闘を続行する。
(索敵開始)
(シティウォーズ参戦中) 
>204 
 脳を揺さぶる衝撃に、足が乱れる。拳は二度、三度と私の体を打った。 
 だが、それも長くは続かない。力を失った「誤差」が出始める。 
 その隙をつき、男の体に爪を突き刺す。 
 たっぷりの麻痺毒と一緒に。
>167 ローゼリット・グィノーVS素晴らしきヒィッツカラルド

 速い――
 香港特有の雑多な、漢字混じりの看板の乱立する空間。
 ヒィッツカラルドはビルの壁を蹴り、看板を足場に方向を変え、跳ね飛ぶ弾丸のようにローゼリットに迫る。

 風を起こす――収束が間に合わない。ヒィッツカラルドは向かい風をつき、ローゼリットの至近に達した。
 魔音とともに真空刃が連続して襲う。
 逸らすだけの間合いを持てず、ローゼリットは大きく回避。
 至近を真空刃が通過する際の副次的なかまいたちに、上衣の袖が破れ、血が吹き出す。
 髪留めが引き千切られ、ばさりとローゼリットの髪がなびく。
 一体の風霊が、彼女の盾となってその存在を失った。

 直後、両者の間に高圧の空気の塊が生じ、再度二人の距離を大きく空けた。

(無粋ね。名乗れというのなら、それぐらいの間は空けたらどうかしら?)

 ローゼリットは背中を向けた。舞うようにビルの狭間を飛ぶ。
 ヒィッツカラルドは、風に逆巻かれ、足場を壊され、横風でバランスを崩されてもなお、超人的な身のこなしで追いすがる。

(風よ・・・)
 ヘブライ語のルーン、精霊への呼びかけ。

(我は天なり汝の源なり、汝を揺らす腕なり)
 徐々に距離を詰めてくるヒィッツカラルドを見据えながら、ローゼリットは呟き続ける。

(我は天空を統べる至上の軍隊の主に代わりて汝に命ず)
(風よ 青き馬の蹄もつつむじとなりていざ我が前に馳せ汝の力を示せ)
(誓約を果たし我が戦陣の刃となれ――)

 呼びかけに応じて活性化し、力を得て荒れ狂う風の精霊。
 それはローゼリットの呼びかけのままに彼女に集い・・・

「かの敵を破却せよ!」
 命。荒れ狂う轟風、猛烈な乱気流。
 真空の刃を内包したそれが、ヒィッツカラルドに叩き付けられた。
210マイルズ(M):02/02/17 02:00
>208
(しばらく肉弾戦を行っていて)
・・・なに・・・体の自由が利かない・・・なぜだ?・・・しばらくすると片膝を付いて座ってしまう。
211片倉優樹 ◆YUUKIsi6 :02/02/17 02:01
>195
がくん、と西洋甲冑から力が抜けた。
(ふぅ、殺さずにすんだみたいだね・・・)
思った瞬間、筋力増幅と神経融合の反動で全身の力が抜ける。痛覚遮断も上手くいかない。
(これじゃあ、戦闘続行は無理かな・・・)
動けるようになったら、どこかに隠れて様子を見よう。
もっとも、それまで無事でいられたら、の話だが。
(乱入)
(BRDM−3(装甲車(誘導ミサイル装備))の中から)
ハッハッハッ、そろそろ、終幕のようだな。
では、残りのものを片付けるとするか。
 
『漁夫の利を得る』……
基本中の基本の策よ。
ハッハッハッ……
 
いけ、キメラヴァンプたちよ!
213御神苗優:02/02/17 02:06
御神苗優VSナルバレック
 
>192
遺跡内部は血臭で満ちていた。
壁や床には肉片が飛び散り、床には血溜まりがあちこちに出来ている。
悠久の時を生きてきたライカンスロープ達はその時間を完全に止め、床に転がっている。
しかし、これだけ派手にやらかしていながら、まだ吸血鬼生成プラントは生きていたみたいだ。
天井にはまだ灯りりが灯っている。
俺は用心をしながら中へと進む。壁に身を隠し、
生成用チューブを隠れ蓑にしながら。
やがて、入り口のほうからかすかに足音が聞こえる。
来たな・・・・・・
俺は銃のロックを確認した。マガジンの残量は問題ない。 
  
突然、周囲は暗闇に包まれた。
どうやら、暗闇での戦闘をご希望のようだ。
「出来れば、ダンス踊るならもっと色っぽい場所がいいんだけどな」
俺は呟くと、周囲に気を張り巡らす。
俺は銃を持ってるのに対して、奴は剣を投げるだけだ。
速度、威力共に俺のほうが圧倒的に有利だ。
とすれば、考えられるのは一つ。接近戦に持ち込むつもりだろう。
こう暗くちゃ目は役に立たない。
もはや自分の勘だけが頼りだ。
  
気が遠くなるほどの静寂。
俺はその中で耳をすませ、気をとがらせる。
何処だ、何処から来る?
俺はゆっくりと歩を進める。

突然、俺の頭上から異様なまでの殺気を感じた。
天井に張り付いてたってのか、こいつ!?
俺は驚き間もなく前方に身を投げ出すと、床を転がる。
今さっき、俺のいた所で、甲高い衝撃音と共に火花が飛び散る。
 
俺は床を転がりながら手にしたライフルで反撃する。
今ので完全にこっちの場所は丸分かりだ。
俺は5発ほど撃ちこんだ後、すぐさま起き上がる。
再び静寂があたりを支配する。
(このまんまじゃ、こっちが受身になっちまうな)
暗闇の中で吸血鬼も人も殺しまわってきた殺戮者の名は伊達じゃない、ってとこか。
さぁ、どうする?このままじゃジリ貧だ、なんとかしなきゃ・・・・・・なんとか・・・・・・
 
(シティーウォーズ参戦) 
>206 
 
ハァァ?無ゥ駄ァァ! 
死んでるンならァ、もう一度ォ、死になァ。 
(防御後、両断) 
215獣神官ゼロス(M):02/02/17 02:08
>212(全略)  
  
おやおや。ゴミがついてますね。  
ほろっておかないと冥王さまにしかられます。(黒い錐)
216アザりん(M):02/02/17 02:08
(天人の遺産で転移。乱入)
>212 ナ(略)
光よ!
(キメラヴァンプを光熱波で薙ぎ払う)
>211
(巨大な赤いアリの化け物が片倉優樹に襲い掛かる)
キシャアアアアアアアアアアア!
(サブマシンガン4丁による集中砲火!)
(シティウォーズ参戦中) 
>210 
 男の動きが止まる。毒が回りきったらしい。 
 言葉もなく一瞥すると、私は男の首を刎ねた。 
 
>212 
 何やら、突然騒々しくなった。 
 私は何気なく、そちらに足を向ける。 
 魔法を一つ、準備しながら。
219トレス・イクス(M):02/02/17 02:10
>212
常駐戦術思考を索敵攻撃仕様から殲滅戦仕様へ書き換え。
――戦闘開始。
(キメラヴァンプ達へベレッタM12Sの二挺拳銃で一斉射)
220黒眼鏡タコヴァンプ:02/02/17 02:12
>218 ヴァンパイア・ロード
(彼の行く手を阻む黒い影)
 
 「貴方の相手は、このわたし」
 
低めのバリトンが夜気を震わせる。
 
 「シュゴォォォォ!!」
Exグレードのキメラヴァンプは、
力強く地を蹴り彼に跳びかかった。
221ユージン ◆STigmaWw :02/02/17 02:13
>212
ヴァンパイア三銃士ナハツェーラー、貴様には抹殺命令が出ている。
(背後から忍び寄り首に手刀を刺そうとする)
>215 >216 >218 >219
馬鹿が!
私が戦うわけなかろう!!
(煙幕弾を撃ち、姿をくらます)
223ザビタン(M):02/02/17 02:13
>217
義によって助太刀する!うなれジャンケル!
(アリ怪人の四本の腕を横から切り落とす)
224マイルズ(M):02/02/17 02:13
>218
・・・目の前のバンパイヤ・ロードが首をはねる・・・また私は試練を達成できなかったか・・・
  敵ながら見事だった・・・そう言うと跡形もなく消えていった。
225ザビタン(M):02/02/17 02:15
>222
おのれ!逃がさん!ザビタン・ノヴァ!!
(両肩から発射するミサイル弾で逃走方向を焼き払う)
(シティウォーズ参戦中) 
>220 
 溜めていた魔法を放つ。 
 ――ジルワン。対不死者用の切り札。
 不死の要素を持っていた以上、キメラヴァンプも耐え切れまい。 
 
>222 
 ――ティルト―― 
 真なる言葉で風を起こす。 
 煙幕など、意味を成さない。
(シティウォーズ参戦中)
 
>222
…波紋よ!
(アザリーから目標へ向かう全ての障害物が爆発を起こしながら崩壊。
煙幕は一瞬で吹き払われる)
228ジャッジ・デス:02/02/17 02:18
>214
「うゥゥおォォのれェェェ!」
(両断された死体からガス状の霊魂が立ち昇る)
「おまえをォ支配ィィィするッ!」
(霊魂が頭に流れ込み精神を支配しようとすう)
229トレス・イクス(M):02/02/17 02:18
>222
無駄だ(ネガティヴ)、逃しなどしない。
(装甲車ごとシュツルム・ピストルで吹っ飛ばす)
>ナ(略
・・・風の噂で聞きつけたのだが・・・最弱の座をかけて我と戦え!!!
・・・食らえ我が必殺の奥義!!!フレア・アロー!!!
 (ナ(略に向かって人参アローが十数本向かっていく)
>226 バンパイア・ロード
 
彼の手から放たれた光は、わたしの身体を覆い尽くした。
 
――――――何て、綺麗なの?
 
 「いやあァァァァァ!死にたくないわん!!」
 
>222にすがりつく
 
 「ナハ(以下略)サマァ!!おたすけぇ!!!」
 
全力でナ(以下略を抱きしめ、捻り潰すと、
彼、すなわち人工の不死者は灰に帰っていった。
>225>226>227>229>230>231
待てええええええ!
本スレ初闘争がこの結果か!?
ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああ!
(大爆発)
>228 
「フフフ・・・あなたではこの『器』を乗っ取ることは出来ませんよ」 
(霊魂に何者かが語りかける) 
「だから・・・おとなしく食われて下さい」 
(ジャッジ・デスの霊魂は、魔刃シャハルの柄頭、『黒体』に 
吸い込まれていく) 
234ユージン ◆STigmaWw :02/02/17 02:25
>232
目標の消滅を確認。帰投します。
(ヘリから降りてきた縄梯子につかまり、上空へ)
>232
                           __,,:::========:::,,__
                        ...‐''゙ .  ` ´ ´、 ゝ   ''‐...
                      ..‐´      ゙          `‐..
                    /                    \
        .................;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::´                        ヽ.:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.................
   .......;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙       .'                             ヽ      ゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;......
  ;;;;;;゙゙゙゙゙            /                           ゙:                ゙゙゙゙゙;;;;;;
  ゙゙゙゙゙;;;;;;;;............        ;゙                              ゙;       .............;;;;;;;;゙゙゙゙゙
      ゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;;;;;;;;.......;.............................              ................................;.......;;;;;;;;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙
                ゙゙゙゙i;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;l゙゙゙゙゙
              ノi|lli; i . .;, 、    .,,            ` ; 、  .; ´ ;,il||iγ
                 /゙||lii|li||,;,.il|i;, ; . ., ,li   ' ;   .` .;    il,.;;.:||i .i| :;il|l||;(゙
                `;;i|l|li||lll|||il;i:ii,..,.i||l´i,,.;,.. .il `,  ,i|;.,l;;:`ii||iil||il||il||l||i|lii゙ゝ
                 ゙゙´`´゙-;il||||il|||li||i||iiii;ilii;lili;||i;;;,,|i;,:,i|liil||ill|||ilill|||ii||lli゙/`゙
                    ´゙`゙⌒ゞ;iill|||lli|llii:;゙|lii|||||l||ilil||i|llii;|;_゙ι
236アザリー(M):02/02/17 02:28
(シティウォーズ参戦中)
 
>232
悪は滅びたわね。
じゃ、後は適当に頑張ってちょうだい。
 
(天人の遺産で転移。退場)
>232
・・・これは勝った事になるのだろうか?・・・相手が消滅したことだし・・・帰るか・・・(いつの間にか姿が消えていた)
御神苗優VSナルバレック
>213
 
私の大鎌は獲物を捕らえ損ねたようだ。
ふう、思ったより、ずっと反応いいわね。 
 
そう考えた時、銃声が数発。
うち一発は私の腹部に被弾した。
熱く鈍い痛みだ。
 
クククク、面白い、そう、来ないとね!
今ので何処に獲物がいるか、分かった。
さてと、こういうのはどうかしらねっ!
 
私は獲物に跳躍すると大鎌を振り下ろす。
鈍い金属音がして、鎌が弾かれる。
だけど、私はそのまま獲物の脇を走り抜ける。
 
次は壁を蹴って天井から!
その次は、地を這うようにして獲物の背後から!
 
縦横無尽に室内を駆け回り、獲物に大鎌を振り下ろす。
だが、私の真の狙いは別の所にある。
239ジャッジ・デス:02/02/17 02:30
>233
「そォォんな!俺がァ!法がァ!正義がァ!負ァけるはずがァァ!ばかなァァァァ・・・・・・・・・・・・」
(ジャッジ・デス消滅)
240獣神官ゼロス(M):02/02/17 02:33
(市街闘争だったはずの場所)  
  
さて、おおかた皆さんも帰ったようですし・・・  
これで冥王さまも赦してくれる筈ですよね。  
・・・どういう命令か、ですって?  
   
それは、秘密です。    
  
それじゃ、人間の皆さん、せいぜい楽しいひと時を----
241ラインドウェル・レインリクス  ◆LIE3HBYE :02/02/17 02:36
シティ(?)ウォーズ参戦 
>239 
・・・さァてェ・・・獲物はァ、何処だァァ・・・ 
(爆発のあった辺りへ移動開始) 
242ザビタン(M):02/02/17 02:37
行くぞ!ギャリバー!
(闘いの場から離脱)
243トレス・イクス(M):02/02/17 02:38
>241
(発見と同時にジャイロジェットで狙撃)
244御神苗優:02/02/17 02:41
御神苗優VSナルバレック
 
>238
血の臭いがする。どうやら、さっき撃った何発かが、奴に当たったみたいだ。
にも拘らず、奴の攻撃は壮絶なまでに凄まじかった。
 
奴は跳躍してきては大鎌を振り下ろすと、すぐさま脇を走りぬけ、
壁を蹴って天井から、地を這うようにして俺の背後から、
ありとあらゆる角度から俺の首を狙ってくる。
 
しかし、妙だ。何故、こんな単純な攻撃しか仕掛けてこない?
奴の攻撃を避けながら、俺の疑惑はドンドン膨れていった。
しかし、何か行動を起こそうにも、
縦横無尽に仕掛けられる攻撃を受け流すのが精一杯だ。
もう、こうなったらとことんあんたとのダンスに付き合ってやる!!
 
(シティウォーズ参戦中) 
>235 
 どうやら、何者かは知らんが滅んだようだ。 
 戦況も変わりきり、もはや立つ者も少ない。 
 潮時、かもしれん。
 人の世に我らを示す、良い機会にはなっただろう。 

 再び、呪文を唱える。 
 私の体は風にまみれ、消えた。 
 
(バンパイア・ロード、退却)
御神苗優VSナルバレック
 
>244
さてと、仕掛けは完了した。
 
今、獲物の周りには無数の銀糸が張り巡らせている。
聖別済みだが、人間に対しては効果がない。
しかし、人間の身体を切断するくらいは容易い。
あとはいぶりだすだけ……。
 
間合いを取り獲物に向かって黒鍵を連続して投擲する。
避ければ、銀糸に切断される。
しかし、何もしなければ黒鍵の餌食。
さあ、いい断末魔の声を聞かせて頂戴!
シティウォーズ 
>243 
(不意をつかれ、被弾) 
なァ!? そこかァ! 
(ジグザグに疾走しながら接近)
248片倉優樹 ◆YUUKIsi6 :02/02/17 02:50
>217 >223
!?
突然の銃撃。神経融合しても、回避する余裕はない。
相打ち覚悟で突っ込もうか、と思った瞬間・・・
蟻の姿をしたアヤカシは、やけに目つきの悪い上半身裸の青年に切り伏せられていた。
「えっと・・・」
優樹が礼を言うべきか悩んでいる間に、青年は姿を消していた。
「もう、何が何だか・・・」
嘆息して周囲を見渡す。既に明らかに人でない者達は活動を停止している。
「ここから先は警察か自衛隊、ともかく人間の領分だね・・・」
自分を納得させるように呟き、優樹は六課の方に向けて歩き出した。

片倉優樹 退場
ふ、ふははははは!
馬鹿め、脱出装置ぐらい用意していないと思ったか!!
つくづく愚かな奴等よな。
はははははは!
>209 ローゼリット・グィノーVS素晴らしきヒィッツカラルド 
 
 吹き荒ぶ突風烈風疾風。そのどれもが異能力者にとっては霊的鼓膜をシンバルのごとく打ち鳴らす響きを持っている。
 即ちこれは魔風。少女が使役する風の精霊の轟き。
 舌打ちしたヒィッツカラルドは目の前で両の掌を重ねる。生じた防御フィールドは、しかしそんなものは最初から存在していなかったかのように砕け散った。
 愕然とする間もなくヒィッツカラルドは絶叫する。魔風が真紅に染まっていく。
 切り裂かれるヒィッツカラルドの血で。
 朱の霧の中に、ヒィッツカラルドの姿が消えた時。 

 渇いて済んだ音が四回。それは赤いベールを全て霧散させた。
 
 ローゼリットの両脇のビルが傾いでいく。あのフィンガースナップはローゼリットを狙ったものではなかったのだ。
 中央部辺りで二つにされたビルの上部が落ちて来る。その間隙を縫って宙を飛ぶローゼリットの肩口が裂けた。
 続くスナップ音は、飛び去るローゼリットの代わりに落ちて来るビルの一部を切り刻んだ。
 血の霧がなくなった後に、ヒィッツカラルドは立っていた。
 満身創痍というのも愚かなほど全身はズタズタに裂かれて。それでも膝は付かない。 

「……これほどとは……。我ら十傑集に対抗出来るものは国際警察機構でも梁山泊九大天王のみと思っていたが……」
 
 ヒィッツカラルドの瞳のない白い眼が、この時ばかりは赤く光った。
 
「認めん、認めんぞ。このヒィッツカラルドがあのような小娘にいいようにされたなどと――」
 
 突如、恐ろしい速さでヒィッツカラルドは駆け出した。上体をほとんど動かさず、下半身のみを霞んで見える程動かす。
 
「断じて認めん!!」
 
 崩れるビルを難なく飛び越し、身体中から赤色の煙を噴きつつヒィッツカラルドはビルからビルへとましらのごとく飛び移る。
 先にあるはただ一人。中空を舞うように翔ける美少女のみ。
 連続するスナップはもう数えられない。疾る刃はビル街を縦に、或いは横に切り刻んでいく。
 別に少女に当たらなくても良いのだろう。この時ヒィッツカラルドの眼は、確かに憎悪に猛り狂っていた。
251ルーク ◆ROOKcjD6 :02/02/17 02:55
>249 人形使いナハツェーラー
(ターゲットを確認)
(怨むなら、依頼人を怨んでね)
 
(五対十本の単分子フィラメントがナハツェーラーを囲むようにして迫る)
>249
(上空に巨大空中戦艦出現)
こちらはヴァチカンAx所属空中戦艦"アイアンメイデンII"。
あたくしは本艦の艦長シスター・ケイトです。
 
地上の人形使いに警告します。
いますぐ死になさい。
(ナ(略のいる場所一帯に主砲発射)
253トレス・イクス(M):02/02/17 02:58
>247
(両手にシグを構えて掃射)
0.31秒遅い。
>251 >252
ぐわああああああああああ!
まだ、伏兵がいたとは……
やりおるわい……
ガクーリ……
(死亡)
255ルーク ◆ROOKcjD6 :02/02/17 03:05
>254 人形使いナハツェーラー
(ターゲットの死亡を確認)
(……さて用が済んだらとっとと帰るか)
 
(ルークの巨体が夜の闇の中に消える)
【退場】
>254
さて、後はお願いしますね、トレス神父。
(アイアンメイデンII、退場)
もはやシティウォーズだか 
>253 
(全身に銃弾を浴びる) 
ぐゥゥゥ、へっへっへェェェ・・・ 
やるなァァ、アンタァ、・・・だがァ! 
(レメゲドン・地獄の陰火がトレス・イクス神父に向かい疾る)
258御神苗優:02/02/17 03:15
御神苗優VSナルバレック
 
>246
俺が奴の大鎌を避けきった。
奴は俺の脇を走り抜けていく。
 
さぁ、今度はなんだ?
そう思った時、空気を裂く音と共に剣が飛来してきた。
俺はすぐさま横に逃げようと体を動かした。
しかし、頬に違和感を感じた。
やられた。奴は高速で動きながらこいつを俺の周りに張り巡らせたやがったのか!
動けば死、動かなくとも死。
しかし、奴は一つミスを犯した。それは、俺がA・Mスーツを着てるのを忘れたことだ。
俺は腕を顔の前で交差させると、その剣を受けた。
受けた瞬間、その剣は爆発した。閃光と共に爆風が俺を襲う。
さすがに爆風までは俺のスーツでも防ぎきれねぇ。
俺は勢いよく壁に叩きつけられた。
「ぐはぁ!!」
温かい血の味が口の中一杯にに広がる。
だが、そのおかげで俺の周りに張り巡らされた糸も同時に切れたようだ。
さぁ、今度はこっちの番だ。
さっきの爆発でおしゃかになったライフルを放り投げ、腰に挿したオリハルコンナイフを抜く。
俺は奴のいるほうへ向かって跳躍する。
「予想通りにいかないのが世の常って奴でね!!今度はこっちから行くぜ!!」
 
259トレス・イクス(M):02/02/17 03:17
>257
(両手を交差して炎から身を守る)
(人工皮膚と人造筋肉が焼かれてあちこちから煙を上げている)
問題ない。(ノー・プロブレム)
(両手にM12を構えて乱射)
>258
御神苗優VSナルバレック
 
やれやれ、頑丈な服ね。

ため息をつきつつ、私は大鎌で巧みにナイフの刺突を捌く。
が、いかんせん、ナイフの方が小回りが効く。
否応に私は何箇所に裂傷を負う事になった。
 
さて、どうしたものかしらね?
もう誰もシティーウォーズと書いてない闘争 
>259 
(高く跳躍して弾を避け、 
トレス・イクス神父の背後に着地) 
殺ったァァァァァ!
(背後から斬撃) 
262トレス・イクス(M):02/02/17 03:33
>261
(咄嗟に振り向く)
0.02秒遅い!
(肩に斬撃を受けながら乱射)
(刃は十数p切り裂いたところで人造筋肉に噛まれて止まる)
シティウォーズ祭 
>262 
(至近距離からの銃撃を受ける) 
ぐうゥゥゥ・・・ 
それがァ・・・アンタのォォ・・・「終油の秘蹟」かァ・・・? 
イイねェ・・・最高だァァ・・・ 
この手応えェェ・・・最期にィ・・・ 
坊主を切り刻めるなんてなァァァ・・・ 
(そのまま地に崩れ落ちる) 
 
ラインドウェル・レインリクス 死亡 
>261>263
(ビルの屋上) 
 
直接火砲攻撃 弾種爆裂鉄鋼弾 ――――――――Fire!! 
(ハルコンネル砲が火を噴く) 
 

>250 ローゼリット・グィノーVS素晴らしきヒィッツカラルド

 ヒィッツカラルドは満身創痍になりながらもあの"風"を凌ぎきった。
 ローゼリットは思う。持てる力をすべて出しきらなければ彼は倒せないかもしれない。
 既に退く機会は失っている。あの男はいまや荒れ狂う手負いの獣だ。
 倒さねば、殺さねば、香港が致命的な大打撃を受けかねない。

 覚悟を、決めた。

(精霊よ・・・嵐をつかさどる、偉大なる精霊よ・・・)
 嵐の気配が強まる。
 制御された風ではない、荒々しいそれが巻き起こる。
 霊視のできる人間ならば、龍の姿をしたそれが、うねりながらローゼリットに向かって舞い下りる様を見る事ができたろう。

 さらに風霊を使役し、前方3つの高層ビルの壁面に、向かい合うように秘文字を彫り込ませる。
 狙いの甘くなった真空刃への防御を風霊に任せ、ローゼリットはそれに集中した。
 強大な嵐の精霊を呼び込みながらの結界形成。制御を失うわけにはいかない。

 やがて・・・ローゼリットとヒィッツカラルドは3面をビルに囲まれた、その空間に達した。
 ほとんど同時に、精霊が逸らし損ねた真空刃がローゼリットをかすめ、顕わになった白い肩口から血飛沫が吹き上がった。空中でぐらりとよろめく。
 だが、勢いづくように続けて放たれた4筋の真空刃はローゼリットの目前で方向を捻じ曲げられ、消滅した。

「ようこそ、私の庭へ――」
 風霊が最大の力を得、ローゼリットに従う風結界。
 闇雲に放たれる真空刃は荒れ狂う轟風の前にすべて方向を逸らされ、散らされ、消滅してしまう。
 猛烈な勢いで渦を形成し始めている轟風の中で、ローゼリットは何事も無いかのように宙空に静止し続け、言った。

「そういえば名乗りがまだだったわね。私の名はローゼリット・グィノー。風使いの魔女」
 自らの血に染まった顔を、冷徹に凍らせたまま、魔女は言い放った。

「さよなら――」
 転瞬、嵐の龍が解放された。
 龍はヒィッツカラルドに絡み付き、竜巻を形成し、猛烈な勢いで彼をもみくちゃにしながら、はるか天に昇っていく。
266御神苗優:02/02/17 03:57
御神苗優VSナルバレック
 
>260
俺がまだ生きていることに気づくと、
奴のほうからため息が聞こえた。
これぐらいで音をあげてたら、とっくの昔に死んでるさ!
 
俺は一気に間合いを詰めると、奴に向かってナイフの連打を浴びせる。
奴も大鎌で連打を捌くが、獲物が大きい分、完全には捌ききれない。
俺のナイフは奴の体を何度かえぐる。
それでもなお、奴の闘志は萎えるどころかむしろ盛り上がっていく感じすらした。
なんて野郎だ。殺人快楽主義者っていう噂は、どうやら嘘じゃあなさそうだ。
 
俺の連打にさすがに大鎌の動きが一瞬鈍った。
俺はナイフを両手で握ると、一気に勝負を決めるべく振りぬく!
奴も大鎌で防ごうとしたが、一瞬の差が明暗を分けた。
俺のナイフは奴の右腕を鎌の柄ごと切り裂いた。
鮮血が俺の顔に飛び散る。
 
俺は奴の背後にすばやく回りこむと、奴の首筋にナイフを突きつける。
「ナルバレック・・・・・・、もう、剣をひけ!!」
オレは叫んだ。
「もう、勝負は見えた!!これ以上闘えば・・・・・・オレはお前さんを殺しちまう!!」
 
267片倉優樹 ◆YUUKIsi6 :02/02/17 04:28
・・・・・・浦さんにいわれて来たけど、凄い所だね。
改めて、こんばんは。
日本国内閣総理大臣公認甲種指定生物、公認番号010018、
警視庁刑事部捜査第六課所属、片倉優樹巡査部長です。
しばらくこちらに出向することになりました。よろしくお願いします。
カテゴリーはDになるのかな?
現在確認されている唯一の・・・ダブルブリッド(人間と怪のハーフ)。
戦闘は、怪(アヤカシ)の卓越した身体能力に頼った格闘。
主な特殊能力は身体制御。筋力増強や痛覚遮断、発汗の調整や心臓の停止まで。
時間は掛かるけど再生能力も高いかな。心臓や眼球をえぐり出されてもそのうち再生するよ。
外見の特徴は真っ白な髪。今は右目に包帯を巻いてる・・・怪我ってわけじゃないんだけどね。
それから、ここのあたしと、もう一人のあたしは関係ないよ。・・・・・・分からないならそれでいいけど。 
268片倉優樹 ◆YUUKIsi6 :02/02/17 04:29
出典 :「ダブルブリッド」(中村恵理加・電撃文庫)
名前 :片倉優樹(かたくら ゆうき)
年齢 :25歳
性別 :女
職業 :警視庁刑事部捜査第六課・巡査部長
趣味 :酒、散歩、日光浴
恋人の有無 :いないね。
好きな異性のタイプ :さあ・・・考えたこともないね。
好きな食べ物 :お酒。よく飲むのは焼酎とビール。
最近気になること :いろいろありすぎて、よく分からないな。悪いね。
一番苦手なもの :他人に触れられること。自分の姿を見ること。
得意な技 :身体制御(神経融合(ブレイク)、筋力増幅(ブースト)、痛覚遮断、血管・血流の操作…など )
一番の決めゼリフ :「君とあたしの間にあったかもしれない信頼と友情は、今、ここで死ぬ」
将来の夢 :平穏な日々がずっと続けばいいと思うけど・・・望み薄だね。
ここの住人として一言 :勝手が分からないから迷惑かけるかも知れないけど、よろしく。
ここの仲間たちに一言 :ここにはアヤカシも多いみたいだし、上手くやっていけるといいね。
ここの名無しに一言 :雰囲気を壊さないようにやっていくつもりだから、長い目で見てくれると嬉しいな。
>264 
はるか遠方、弾着点を確認。 
爆発時に、大量の煙が発生したため、目標の生存確認は、現在位置からでは不可能。 
接近しての確認は、危険度がレベルCを越えるため、回避。 
ヘルシング機関員ごみ処理屋セラス・ヴィクトリア、これより帰投しマス。 
 
「うぅ……テッポウ一発撃って終わりデスか……」 
 
 
――――――――――――――――終了 
>265 ローゼリット・グィノーVS素晴らしきヒィッツカラルド 
 
 身体中の肉が残らず骨から引き剥がされそうな衝撃。思わず数秒意識を失ったヒィッツカラルドは眼を開ける。
 遥か眼下には香港が、その全てが見渡せた。
 荒れ狂う風の龍はヒィッツカラルドを高度数千メートルの高みへと押し上げたのだ。
 『東洋の蛍駕籠』の美称を持つ街の眺めも、ヒィッツカラルドの心中に何ら思いを湧かせる事はなかった。
 如何な超絶の力を振るう十傑集といえど、この高々度から落下すれば待っている結果は只一つ。死だ。
 
 負けたのだ。世界に対し牙を剥くBF団、その栄えある最高幹部たる自分が。
 
 鼓膜を吹き千切るような風の中、ヒィッツカラルドは大地へと堕ちて行く。
 
「フフフフフ……」 
 
 落ちていく先にあの少女がいる。ここからでは見えはしないが確かにいる。
 負けたのは事実。だがまだ相手が勝った訳ではない。最後の手段が残っているのだ。 

「十傑集を……なめるなあああああああッッッ!!!」 
 
 己が持てる全サイキックパワーを右の指先に集中する。全てではない。それを凌駕する程の、だ。
 肉が骨が血が、『ヒィッツカラルド』そのものがエネルギーとなって親指と人差し指に集まる。
 それとともに大気が、崩れていくヒィッツカラルドの周りで渦となった。
 最大最強の真空刃を放つために。
 これを撃てばヒィッツカラルドは確実に死ぬ。だがどの道このままで死ぬなら相手を、全てを道連れに死ぬ。
 それがBF団十傑集としての最期の本懐。
 下半身がズボンごと消し飛んだ。顔面の半分が失せた。胴体が塵となった。
 だが、素晴らしきヒィッツカラルドは高らかに笑う。
 
「ハハハハハハハハハ!! 香港ごと真っ二つだぞ、老いたる少女(オールドガール)よ!!!」
 
 最後に残った指先が消える瞬間――。 
 この上なく美しく、この上なく澄んだ音が一つ、香港の夜空に響き渡った。
271以上、自作自演でした。:02/02/17 05:10
sage
272幽祢 ◆L2IcXJf6 :02/02/17 08:51
>44
〜夢幻歳華・外伝 『あなた、しあわせ?』:エピローグ〜
 
「あなたみたいに孤独を癒す為に、他者を傷つけ、それでも孤独を埋められないあなたと私は違うのよ、幽祢!」

彼女が激昂する。
 
「・・・・・・判らないよね多分。」
 
ほぅ・・・・・・
私はため息をつく。
 
「貴女は愛されたことがないから愛されたいと思った。
 私は愛していた彼女(リア)に拒絶された。
 知らざる者と、知る者。
 同じ求める者同士だけれど、ここにはどれだけの差があるのかな?」
 
私はそう言うと、彼女の首筋に再び口を付ける。
先程よりも優しく。
流れ出る血が、私の喉を通り過ぎていく。
同時に、彼女の体から命を吸い出す。
 
彼女の瞳がゆっくりと虚ろになっていく。
彼女は何とか耐えようとしていたが、もはや耐えられない域まで達したのだろう。
ゆっくりと、彼女の瞳は閉じられた。
私は首筋から口を離し、彼女を横たえる。
 
 
“グルルル・・・・・・”
 
 
いつのまにか、私の背後にガイアの怪物が立っていた。
 
「思ったより早かったね。
 でも、勝負はもうついたよ♪」
 
ガイアの怪物は彼女の傍に立つ。
 
「・・・・・・生きてるよ、一応。
 彼女を連れて早くお帰り。
 みんな心配してるでしょう?」
 
彼は私をちらりと見やると、彼女をその背に乗せてゆっくりと立ち去る。
彼を見送り私は再び噴水の縁に腰をかけるた。
そして、空の月を見上げる。
 
 
・・・・・・ちり〜〜〜ん・・・・・・
 
 
鈴の音が響く。
先程まで彼女が座っていた場所には影一つ残っていない。
後に残るは、月明かりと静寂−−−−−−
 
=======夢幻歳華・外伝 終劇 =======
シティウォーズ・レス番  
 
前スレ分 
発端:>473 

>474>475>476>477>478>479>480>481>482>483>484>485>486>487>488>489>490>491>492>493>464>495>497  
>498>499>500>501>502>503>504>505>506>507>508>509>510>511>512>513>514>515>516>517>518>519>520 
>521>522>523>524>525>526>527>528>529>530>531>532>533>534>535>536>537>538>540>541>542>543>544 
>545>546>547>548>549>550(>551)>552>553>554>555>556>557>558>559  
 
今スレ分  
>24>25>26>27>29>30>31>32>33>34>35>36>37>38>39>40>41>42>43>45>47>48>49>51>52>53>54>55>56>57>58 
>59>60>61>62>63>64>65>67>68>69>70>71>72>73>74>75>76>77>78>80>81>82>83>84>85>86>87>88>89>90>91 
>92>93>94>96>97>98>99>100>101>102>103>104>105>106>107>108>109>110>111>112>113>114>115>116>117 
>118>119>120>121>123>124>125>126>127>128>129>130>131>132>133>134>135>136>137>138>139>140>141 
>142>143>144>145>146>147>148>149>150>151>152>153>154>155>157>161>162>164>168>169>170>171>172 
>174>175>176>177>178>179>180>181>182>183>184>185>186>187>188>189>190>191>193>194>195>196>197 
>198>199>200>201>202>203>204>205>206>207>208>210>211>212>214>215>216>217>218>219>220>221>222 
>223>224>225>226>227>228>229>230>231>232>233>234>235>236>237>239>240>241>242>243>245>247>248 
>249>251>252>253>254>255>256>257>259>261>262>263>264 
 
終焉:>269  

予想以上の大きな祭りとなったな。 
参加者すべてに感謝と労いを。
Bloody carnival and ... Destroy! Destroy! Destroy! 〜久遠美貴(M)vsミア・フォーテー


Prologue



「・・・・・・下らない」

ちっぽけな悲劇など気にもとめずに加速し続ける都市を見下ろして、
『それ』は一言吐き捨てた。

「こんなものは必要ない。だから・・・」

虚空に浮かぶ少女の姿をした『それ』が不機嫌そうに腕を振るうと、


バガン!!!!


唐突に目の前のビルが爆発した。


絶叫。そして狂乱。


街路に倒れる信号機。下敷きになる自動車。炎上するガソリンスタンド。
『それ』が腕を一振りするたびに、阿鼻叫喚の地獄絵図が再現されていく。

「いらないものは壊してしまえば良い。―――さあ、行こう」

街の外から進入してきたのは死者達の群れ。
髑髏を模した仮面でその顔を隠す不死兵士『ガロゾイ』を中心としたゾンビたちの軍隊である。

それらは逃げ惑う市民を虐殺して仲間増やしながら、さらに奥へと行進していく。
一緒に泣き喚いていた隣人が、次の瞬間には自分を引き裂く化け物へと変化した。
老若男女の区別なく、虐殺し、惨殺し、圧殺し、鏖殺し―――




「・・・何か、用か?」

殺戮の庭からこちらを見上げる少女に気付き、『それ』は地上に足をつける。

「黙っていたら分からない。死にたいのか? 殺されたいのか?」

うつむいたままの少女にそう、言葉を投げかける。


「―――どちらにしろ、絶望するにはもう遅い」

風が、奔った。
275久遠美喜(M):02/02/17 15:00
>274

  ――――――起きてほしい。そう思う。

 花留羅さんも、花留菓さんも、オジさんも――花華留ちゃんも、みんないない。
 なんだか慌しげに、どこかに行っちゃったんだ。
 ここには誰も、私以外誰もいないの。
 ねえ、起きてよ、お母さん――――――
 
                 ――――――そんな寝たままじゃなくて。
                           ねえ、動いてよ…………
 
 
 お母さんはぴくりとも動かない。
 
 
 さっき襲ってきた衝撃で家が倒壊して、もうここがどこなのかもわからない。
 見慣れたはずの掛け時計がごろりと床に転がっていて、それが居間だと教えてくれる。
 ちろちろと燃える炎がお気に入りの絨毯を舐めとってじわりと広がっていく。
 せっかくお母さんと柄を選んだのに、ああ――――――
 
 
 殴られて、吹き飛ばされた。
 
 気絶していたのなんて、そんなに長い間じゃなかったんだろう。
 だから、骸骨みたいなお面をした人がそこにはまだいた。


も何人も何人も何人も何人も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何人も何回も何人も
突いて切って突いて突いて突いて撃って撃って切って切って切って切って撃って突いて撃
く黒く黒く赤く赤く赤く赤く赤く黒く赤く黒く黒く黒く赤く赤く黒く赤く赤く黒く赤く黒
臓が腸が胃が血が血が眼球が脳漿が血が涎が鼻水が腕が筋肉が皮膚が血が骨が心臓が血が
 
 
                       ――――――――なに、してるの?
 
 それは黒と赤の塊。ピンク色の蠕動。白い破片。青緑の流動。
 
      ――――――もとはお母さんだったモノ。
 
 
 誰かが何か言って、空から降りてきた。けど、知らない。
 
「優しかったのよ……」
 勝手に喉が震える。
「お父さんが死んでからずっと二人で頑張ってきたのよ……」
 勝手に音が出て行く。
「いままで数え切れないくらいケンカしても……」
 勝手に言葉が漏れる。
「いつも最後には優しくしてくれたの……」
 勝手に――オカアサンが目に入る。
「大好きだったのよ――――……」
 
 
「みんな――あっちにいってよ――――――――――――――――――――――!!!」

 誰かが放った風すら吹き飛ばす破壊力で、空から雷の柱が降り立った。
Bloody carnival and ... Destroy! Destroy! Destroy! 〜久遠美喜(M)vsミア・フォーテー
>275

「アンタのママが、ずっとアンタの傍にいてくれると思ってたんだ・・・」

悪意を具現化したような表情で『それ』は嗤った。
肉塊を詰め込んだままのシティバスが宙を走り、雷にぶち当たる。

噴き上がる炎。
咆哮を上げる烈風。
そして、

嵐の中心には、傷一つない悪夢の先導者が立っていた。

「甘いよ。私がやらなくても、悲劇のタネは転がってる。それに―――」

いまだ燃え続けるバスの残骸に視線を向けた後、相手の後ろに回りこみ、

「アンタはいま、誰かのママをぶっ潰した」

耳元でそう、囁いた。
277久遠美喜(M):02/02/17 15:49
>275

「…………頭が、どうにかなっちゃいそう………………」
 
 
 雷撃が世界を包んでも、目の前に降りてきた女は傷一つ無い。
 バスを盾にして、雷を防いでしまった。
 
 辺りの炎が乗り移ったように背中が熱い。
 実際に火がついている。背中から少しだけ離れて。
 その炎から生える、赤く黒い、羽――悪魔の羽。
 
 ぱちぱちと、人が燃える。なんて嫌なニオイ。
 
 
「アンタはいま、誰かのママをぶっ潰した」
 
 
 耳元で、いきなりそんな声が聞こえた。
 バスが燃え、黒く染まる車内。
 奥で人型のナニカが燃えて燃えて燃えて焼けて焼けて焼けて――
 
 ぱちぱちと、人が燃える。なんて嫌なニオイ。
 

「う…………」
 
 
 
 
「 う あ あ あ あ あ あ あ 」

 叫びが――爆炎に混じる。
 それを喰らい、切り裂き、押し流し、踏破し、破壊し、生まれる赤黒い魔神(人)。
 沙丹……いや、もうひとりの私、ロックの聖霊。ヴァーザーク・ホーク!
 それは誕生と同時に大地を揺るがす大爆発――炎光角法術をもって一帯を吹き飛ばす。
 骸骨の仮面たちが飴のように溶けて消えるのが見えた。
Bloody carnival and ... Destroy! Destroy! Destroy! 〜久遠美喜(M)vsミア・フォーテー
>277

「やっぱりアンタもバケモノか。うん、ステキだね」

不死者の群れを喰らい尽くす朱い奔流を前にして、惨劇の主は嬉しそうに笑う。
爆風が吹き荒れる嵐の中、優雅に腕を一振りすると、
燃え残った残骸が起き上がり、再び少女に向かって行進を始めた。

瓦礫を、鉄屑を、棒切れを構えた亡者の軍隊。

昨日まで笑いあった友がいる。自分を傷つけたアイツがいる。
優しかったあのヒトがいる。全然知らないナニカがいる。

ヒトも、ケモノも、トリも・・・・・・

無言で少女に殺到する。

「ダ・イ・ジ・ョ・ウ・ブ、みぃんなアンタが大好きだよ♪」
279久遠美喜(M):02/02/17 16:31
>278

(許さない……)
 
 ホークがお隣のおばさんを地面に叩きつける。
 血塊がびしゃりと瓦礫に散らばり、臓腑が歪に散乱した
 
(私が何をしたの……?)
 
 ホークが同い年くらいの女の子――確かクラスメイト――を爪で引き裂く。
 切り裂かれた上半身が壁に激突し、赤く広がる花になる。
 
(私があなたを傷つけた?)
 
 ホークが咆哮とともに風光角法術を発動させる。
 昔好きだった男の子が、風の白刃に全身を切断されてバラバラに千切れる。
 
(許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない!!)
 
 
 
ドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンド
クンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドク
ンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクン
ドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンド
クンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドク
ンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクン
 
 
 
『古に契約せし 我 聖霊よ
 今こそ 我 剣となりて その命を果たせ』
 
 
 私の言葉に打ち震えるようにホークが吼える。
 純粋なただの大声。大気を恐怖させ、炎すら震撼させる。
 
 
(…………殺せ!!)

 私の脳波動を受け、ホークは歓喜の表情すら浮かべて女に掴みかかる。
 道程で幾人もの不死者を踏み潰し、蹴散らし、圧し砕き、捻じ伏せるて。
 
(殺せ! 殺せ!! 殺せ!!!)
 
 ホークの拳が、女を捕らえた。
Bloody carnival and ... Destroy! Destroy! Destroy! 〜久遠美喜(M)vsミア・フォーテー
>279


ド――――――――――ン!!!!!!!!!


巨大な悪魔の一撃が、憎むべき魔女を弾き飛ばした。
しかし、魔神の拳に残る手応えは余りに軽すぎる―――――

「あれ、気に入らなかったか? ・・・仕方ないな・・・・・・」

空中を逆さになったまま遊泳し、厄災の女神が不思議そうに首をかしげた。

「コレならどうだ? 気に入らないか?」

微笑を浮かべてくるりと回転、ひしゃげた鉄塔の上に降り立つと、
染み一つないその腕を、ゆったりと前に差し伸べた。

指先に倒れていた電柱が何本も浮かび上がると、魔物に向かって飛んでいく。

「面白いだろ? 串刺しだ」
>272
プライミッツマーダ―は、気絶している主のアルトルージュを背に乗せ、千年城から立ち去った。
 
プライミッツマーダ―は思った。
確かにあの少女―幽祢という通り、アルトルージュはあまりに不安定で持たざる者だ。
だが、そんな主だからこそ、プライミッツマーダ―はアルトルージュに従っている。
 
『ううん……』
 
背中の主が気づいたようだ。
さて、これから、荒れるな……
プライミッツマーダ―は苦笑しつつ、アルトルージュの居城へと颯爽と駆けていった。
 

レス番まとめね。
前スレ(http://salad.2ch.net/test/read.cgi/charaneta/1013403883/)の分。
>458>460>461>462>464>465>467>470>472>496
 
本スレの分。
>28>44>272
282久遠美喜(M):02/02/17 19:29
>280
 
 ホークの身体に電柱が突き刺さった。ずぶずぶと筋肉にのめりこみ、裂き荒らして
 血を流させ、黒い液体と瘴気、負の念を散らし、それが破壊の炎となって周りを巡る。
 
 
  ――――――カアアアァァァァァッ!
 

 ホークは吼える。吼える。吼える。
 突き立った電柱を掴み、一息に引き抜くと、すべてを女めがけて投擲する。
 だが、それはすべてひらひらとかわされて当たらない。
 電機甲冑(ガル=レギオン)が震える。
 大木のような太さの脚が切れそうなほどたわめられ、次の瞬間弾かれたようにホークが飛ぶ。
 疾風のような速度……だが、女にはかわすことなど造作も無いだろう。
 
 
(……殺せッ!!)
 
 
 私は雷光角法術を使った。雷光が曇天を貫く剣になって地に降るが、女には当たらない。
 
 当然だった。最初から女を狙ってないのだから。
 
 女の周りにまだ滞空している電柱。それに雷が降り注ぐ。
 莫大な電流を蓄えた六本の電柱を媒介に、雷封印を発動。
 ただの電流ではない――念を存分に込めた電撃が、強力な法術的縛鎖となって
 蜘蛛の巣のように女を拘束する。
 本来ならこのまま力が足りない法術――だが、動きを止める程度には使える。
 
 
(……殺せッッ!!!)
 
 
 私の念波動に応えるように、ホークが両腕を組んで構え、
 身動きできない女を叩き潰した。
遠野志貴は日本に来ていた。
その事に、特に理由はない。
『真祖の姫の片腕』として世界中を転々としている志貴にとって、
ただ単にここが次の目的地への中継点だというだけの事だった。
そのまま次の目的地へ飛ぶつもりだったのだが、
『せっかく日本に来たんだから、少し故郷の空気でも吸ってきたら?』
というアルクェイドの言葉に従い、その好意に甘えて散歩に出ている最中だった。

―――――その男に遭ったのは。

ところで普段は術的処置を施した包帯で『直死の魔眼』を封印している志貴であったが、
アルクェイドが傍に居ない時は別の方法で日常生活を営んでいた。
不透過性のサングラス、そして『使い魔』レン。
夢魔であるレンは精神に干渉する。
思考をなるべく空白に近い状態に保てば、容易くレンからの情報を受け取れる。
…まあつまりはそういうワケだ、レンに俺の『眼』の代りになって貰っていた。

   ……ドクン

奇妙な気配がした。
死徒、というワケでもないが、それに近い『魔』の感触。
肩の上に乗せている黒猫――レン、ではない。
明らかに周囲の何処か。

   …ドクン

集中する。
…車道を挟んで向う側に居るヤツ………アイツだ!

   ドクン!

―――――目が、合った。

………吸血鬼。
何故か理解できた。
ヤツが『そう』だという事が。
なりたてなのか混じってるのか知らないが『薄い』、けれど『魔』には違いない。
アルクェイドの目的―――死徒狩り。
こんなヤツでも放って置けば、いずれ『力』を付けるかも知れない。
「…レン、アルクェイドに伝えてくれるか、ヤボ用が出来たって。心配するな、すぐ帰るよ」
不安げな眼をするレンに言って、志貴はサングラスを外し、車道を横切る。

行き交う車をモノともせず―――――
284緑川淳司 ◆CRSxoxJM :02/02/17 21:05
>283
 
(…今日は疲れたな)
淳司はため息をついた。
今日は昼から雅香の買い物に付き合っていてあちこちに振り回されたのだ。
その後彼女を家まで送り、今こうして『コーヒーブレイク』という喫茶店でのんびりしていたのだった。
 
チラッと時計を見る。アナログ式の時計は9時を少し回っていることを示していた。
(そろそろ帰るか。)
支払いを済ませ、淳司は店から外に出た。
 
お釣りの小銭をズボンの後ろポケットに突っ込み、さて帰ろうと思った瞬間にその寒気はやってきた。
急いで周りを見渡す。と、車道を挟んで向い側に居る肩に黒猫を乗せた男と目が合った。
しかし、それを気のせいだと思い歩き出そうとする。
 
車の激しいクラクションが鳴った。思わず足を止めその音のほうに目を向ける。
そこで見た光景ははっきり行って非常識だった。
先ほどの男が淳司の方を蒼い眼を輝かせ、まっすぐ睨みながら車道を横切ってきたのである。
 
淳司は男の狙いが自分であることが分かると走り始めた。
目立つことはしたくなかったし、何より男の雰囲気があまりにも近寄りがたいこともある。
大通りから路地に入る。まだその男は追いかけてきているようだった。
と、取り壊し予定の廃ビルが目に入った。
立ち入り禁止の看板を無視し、ビルの中に入っていく。
 
(何にしても、とりあえずは彼の目的を知ってからだ。)
そう思った淳司はとりあえず追跡者を待つことにした。
285導入:02/02/17 21:24
ダイ・アモンvs量産型セリオ 通称『リオ』 導入
 
今、一人の女性が夜道を急いでいる。 
……いや、この表現は正確ではない。 
一人の『女性型メイドロボ』。これが正しい。  
 
セリオシリーズ。 
 
来栖川が誇る傑作機である。 
その汎用性は多岐に渡り、個人の世話をする本来のメイドロボとしての機能の他に、 
サテライトサービスによる技能ダウンロードで殆どあらゆる職種に対応可能という面を持つ。 
当然ながら軍事的にも利用方法されている。 
人的資源の代用という面のほかにも、機動歩兵として運用した場合 
(専用カスタム機であればという条件はつくが) 
装備と戦闘法次第ではMBTの集団をも撃破し得るという、嘘臭いまでに高いスペックを持つのだ。 
 
そして、彼女は最新型の戦闘特化タイプ。 
現在は殆ど非武装だが、それでも内蔵されたスタンロッド等の基本装備のみで特殊部隊とも渡り合える能力を持つ。 
「夜道の女性の一人歩きは危険」 
とは言うものの、彼女にかかれば痴漢の集団など、片手で捻られて警察に突き出されてしまうだろう。 
 
だが、しかし、それでも、世の中には常に例外が存在する。 
 
『愛は全てを可能にする』 
『馬鹿はどんなことでも、やってみるまでわからない』 
 
……そう。例外は常に存在する。
286『殺人貴』 ◆hKILL/T. :02/02/17 21:30
>284
…逃げたか。
まあ構わない、こんな街中で殺り合う訳にも行かなかっただろうから、
人気の無い場所へ勝手に逃げてくれると有り難い。
………どうせ『点』に一撃入れれば灰になって消えてしまうだろうけど。

離れないように男を追う。
やがて廃ビルらしき建物が見えてきて、男はその中に入っていった。

――何処かに隠れて、隙を突いて反撃するつもりか?
十分に有り得る線だ、と警戒しつつ志貴もビルの中へ向かう

―――――さあ、何処から来る?

身構えつつ侵入した志貴は呆気に取られた。
その男が目の前に居たからだ。
男に殺気は全く無い。
自分に『狩られる対象の吸血鬼』という自覚が無いのだろうか?
あまつさえ、何か聞きたい事があるのか口を開く。

…問答無用。

遠野志貴は一直線に男に向かって駆け寄り、その鳩尾の少し下辺りの
『死点』に向かって、愛用のナイフ『七つ夜』を突き出す。
この滅すべき吸血鬼が自分に何が起こったのかを気付かせる前に、
歪んだ生命の元を絶つ為に―――――
>285 リオvsダイ・アモン 
 
公園の中でも一際高い樹の頂上付近が、ざわと枝を揺らせた。 
続いて、『何か』がその樹の枝をブチ折りながら落下してきた。 
 
異常を察してセリオ……個体名『リオ』がその樹に視線を向けた時、落下してきたモノは 
地面にもっとも近い枝に足を引っ掛け、逆さになって彼女の視界に現れた。 
 
男は体についた葉をザッと払うと、逆さになったまま、満面の笑顔でこう言った。 
 
 
「前世からの約束をやっと果たせそうですね、我が妻、リオ」  
 
 
彼の名は、吸血紳士ダイ・アモン。 
愛に生き、愛の為に死ねる男。
リオvsダイ・アモン
>287
 
機械らしく謎の人物の登場に戸惑いを見せない朱い瞳をそのままに
ポニーテールにまとめた朱い髪を風になびかせる。

尖ったアンテナ状の耳をピクリと動かし、彼女はその、枝にぶら下った人物を無視して歩き出す。
来栖川重工、同エレクトロニクスの最新鋭メイドロボ、HM−13シリーズ警備用戦闘特化型
HM-13S機体識別個体名称リオ。
とても彼女らしい対応だと言える。
289緑川淳司 ◆CRSxoxJM :02/02/17 22:01
>286
 
(どこかで見た顔だったな…)
チラッと見ただけだったが淳司はあの男を知っているような気がしていた。
自分の記憶をたどっていく…
 
(……『遠野志貴』か!)
思い出した。彼の名前はあの『真祖の姫の護衛者』としてCRSの資料の中にあった。
そしてその能力も。
(…今日は本当に厄日だ。)
多分、彼は自分を殺す気で来るだろう。しかし、こちらはそうもいかない。
下手なことをしては、あの『アルクェイド・ブリュンスタッド』をも敵に回してしまうからだ。
何とかこちらに敵意がないことを示し、戦いを止めさせなくてはいけない…。 
 
…彼がやってきた。
多分、こちらに殺気がないことに気がついたのだろう。入り口で立ち尽くしていた。
…が、それも一瞬のこと。
話し合おうとして淳司が口を開こうとした瞬間、彼はナイフを片手にこちらに突進してくる。
(話し合う余地はなしか!)
その攻撃をサイドステップで避け、床に転がった鉄パイプを広い距離を取る。
 
(死ぬのは嫌だが、殺すのも無理か…)
自嘲気味に呟き、志貴に向かって鉄パイプを構えた。
 
『殺人貴』VS緑川淳司
【戦闘開始】
290『殺人貴』 ◆mKowUakM :02/02/17 22:14
>289
…チッ、初撃は外したか…。

どうやら反射神経は悪くないらしい。
ならば、こちらも本気を出さないとダメだろう。

距離をとった男が鉄パイプを拾い構える。

やる気になったか。
出来れば油断していた時に仕留めたかったんだがな…。
まあ良い、どうせ結果は同じ―――――



   ダン!

予備動作無しに真横に飛ぶ。
ちょっと動体視力が良いくらいでは、追いきれない筈。
更に跳躍を続け男の死角から攻撃!

『点』よりも、まずは『線』を狙い反撃を防いでいこう。
291緑川淳司 ◆HOuZDF46 :02/02/17 22:34
『殺人貴』VS緑川淳司  >290

目の前で志貴の姿が消えた。
「!?」
次の瞬間、自分の死角から殺気を感じる。
その勘を信じて、鉄パイプを振るった。
 
金属がぶつかり合った音がする。なんとか防げたようだ。
牽制に蹴りを繰り出し、距離を離そうと画策する。
正直なところ、淳司は話し合いで済ませたかった。
>288 リオvsダイ・アモン

―――――リオ、貴女は美しい…。

何故私がこんなに貴女の事を愛しているのに、この愛を受け入れてくれないのでしょう。
…分っています。
私は、この世に君臨すべき吸血鬼の中の吸血鬼、その名も高き『ダイ・アモン』。
貴女は下賎な人間ごときに扱き使われる事を宿命付けられたアンドロイド…。

だが。
だが!!
それが何だというのですか、私のこの愛に不可能などありません!

リオタン、( ´Д`) ハァハァ

…それでも貴女がこの愛を受け入れる事は無い…。
何故なら、それは『プログランクされていない』から…。

フフハハハ、よろしい。

ならば私は、貴女を飾る全てを手に入れましょう。
その身に付けている、あらゆる物…。
『ココロ』が手に入らないのならば。

   その美しき髪を!

   眼を!
   
   人に似せられた身体の全てを!

…ついでに耳のアンテナもですね。

さあ、さあ、さあ、さあさあさあさあさあ、早く早く早く早く早く!

その『ココロ』以外を私に渡しなさい、リオおおぉぉぉぉ!!

ハッハー!!
ダイ・アモン、愛の闘争 
 
>288>292 
ふ、相変わらず恥かしがり屋の様ですね。 
ですがそこがまたいとおしい。 
 
伝説の木の下で行われた、貴女のあの熱い告白。 
片時たりとも忘れた事はありませんよ! 
 
私は彼女を背中から抱きしめるべく、思い切り奪取……もといダッシュしました!

リオvsダイ・アモン
>292
 
喚くように騒ぐ謎のフェイスペインティング男の声が
冬でも葉を付けた公園の木をビリビリとゆらす・・・
だが・・・
 
「・・・・・・・」
リオはまったく聞く耳を持たず、スタスタと歩いてゆく
その歩みは早く、既に男の木々を揺らす程の豪声が小さくなっている程だった。
>270 ローゼリット・グィノーVS素晴らしきヒィッツカラルド

 結界を解こうとしていたローゼリットの全身を戦慄が襲った。
 上空に、強大な、あまりに巨大な力が生じ・・・次の瞬間炸裂した。
 指向性を与えられた、巨大な大気の断層。香港を南北に両断する長大な真空の刃。

 ローゼリットの力では――少なくともこのわずかな時間では到底抗しうるものでは無く・・・

 と、彼女の心に呼びかける声があった。
(絶望するには早すぎようぞ、ローゼリット)

 藍(ラム)!――
(香港の風水師の元締めが力を貸してくれる。龍脈の力を用いれば、我と彼らとそなたで香港を結界できよう・・・)

 考えている時間はなかった。
 ローゼリットは藍と、その背後にいる幾人もの風水師と意識を同調させ、神の断罪の剣のごときそれの情報を伝えた。
 龍脈の巨大な精が、香港という都市自体が本来持つ結界機能に導かれ、風水師たちの力とローゼリットのもたらす情報によって巨大な結界を形作る。
 龍脈の莫大な力を解放され、大地が鳴動した。

 直後、結界と真空の刃が接触し――
 神の鉄槌のごとき強大なパワーが、香港の上空で荒れ狂った。





 体が揺れる感覚に、ローゼリットはゆっくりと目を開いた。ぼやけた光景が、徐々に焦点を結んでいく。

「――――――――――藍・・・」
 乱れた白い蓬髪に眼球の無い顔。見慣れた友の顔――アーネスト・藍・グィノー。
 間近から覗き込むその盲いた目を見、ローゼリットは自分が抱き上げられている事に気づいた。

「――降ろしてくれないかしら、藍」
「相変わらずよの。そなたは力の使い過ぎで意識を失っていたのだ、今しばらく休んでいてもよかろうに」
 苦笑の調子を声に響かせながらも、アーネスト・藍はローゼリットを地面に降ろした。
 多少、ふらつきながらも自力で立ち上がる。

 夜が明けたらしい。嵐の後の、やわらかな日の光が射し込んでいる。
 だが――

 溜息が漏れる。倒壊したビル、冗談のように10階の高さの窓に突っ込んだタンクローリー。隕石が落ちたかのように抉り取られた地面。
 そこかしこに怪我人がおり、瓦礫の下にどれだけの死者がいるかは考えたくも無かった。
 結界と衝突して砕け散った真空の刃は、それでもそのポテンシャルを香港各地に撒き散らしていた。これが、その結果だ。

(ベストを尽くしたと信じたいけれど・・・)
 他に道はなかったと思いつつも、責任を感じずにいられない。
 ついでに、頭の固い連中相手の責任の押し付け合いを想像してしまい、ローゼリットはもう一度溜息を漏らした。

「――藍、寝室を借りられるかしら。残ってれば、だけど」
 今はただ、何もかも忘れて眠りたいと、ローゼリットは思った。

香港 風刃狂騒曲  E n d
296ダイ・アモン(似):02/02/17 22:51
>293  リオvsダイ・アモン 
 
公園の噴水。水は途切れること無く、噴き出している。 
 
――――――――否、途切れた。  
 
いや、相変わらず水は噴き出ている。だが、水の層が真っ二つに割れた。 
噴水の水はぱっくりと割れ、水しぶきをまき散らす。 
 
そして、その割れ目の奧には――――――――――――  
 
 
 ダ イ ・ ア モ ン 
 
 
「リオ、迎えに来ましたよ」 
 
月の輝きと共に、愛の戦士ダイ・アモン、ここに推参せり。 
297『殺人貴』 ◆XmdD3zkE :02/02/17 22:54
>291 『殺人貴』VS緑川淳司

   ギィン!

七つ夜が弾かれる。
…読まれた?
いや、違う。コイツは意識して鉄パイプを振るってはいない。
どうやら、完全な偶然らしい。

ふん、そんな偶然は何度も続かない!
鉄パイプの『線』を切ろうと再びナイフを振り上げた瞬間、男の蹴りが志貴の腹部を狙う。

ちっ!

その足に狙いを変えようと思ったが一手遅かった。
喰らう。
ヒットのその瞬間地を蹴り、衝撃を逃がす。

…距離が開いてしまった。
少し様子を見るか…。
素晴らしきヒィッツカラルド VS ローゼリット・グィノー
(ジャイアントロボOVA)    (少年魔法士)
闘争のまとめよ。

>50>66>95>122>167>209>250>265>270>295

私が最初にちょっかいをかけなければ、香港は平和だったわね・・・
受難の都市よね、香港・・・
299ダイ・アモン(似):02/02/17 23:07
>294 ダイ・アモンvsリオ 
 
「リオ、どちらに行くのですか?」 
 
シュタリと前に回り来む。  
――――――――リオ……無鹿よっ!! 
 
「リィォォォォォォォォォォ!! わたしの名前を言って見ろっ!!!」 
 
ダイ・アモン ダイ・アモン ダイ・アモン。―――そのとおり、私の名はダイ・アモン。 
だが、リオは無視する、その理由は? 
 
リオ――――――――――――お尻触っちゃえ (ソフトタッチ) 
300緑川淳司 ◆AOEY1pWs :02/02/17 23:08
>297 『殺人貴』VS緑川淳司
 
淳司の放った蹴りは見事に志貴の腹部に当たった。
もともと牽制のつもりで放ったのでかなり威力は弱いのだが、
それでも吸血鬼の蹴りを喰らっても平然としているのは流石だと思う。
 
両者の距離が開く。しかし、志貴は再度の攻撃を仕掛けてこなかった。
おそらくこちらの様子を探っているのだろう。
(今なら、やめれるか?)
そう思った淳司は無謀だと思いつつも、鉄パイプを捨てた。
…無論、志貴に対して警戒はしているが。
とにかく自分に敵意は無い事を志貴に示した。
>292 >296 リオvsダイ・アモン?
 
無粋な声です。 
……私と彼女との絆を引き裂こうというつもりでしょうか? 
 
くだらない。  
 
彼女との逢瀬を邪魔するのが  
誰だろうが、 
何人だろうが、 
何十人だろうが、 
何百人だろうが、 
何千人だろうが、 
何万人だろうが、 
何億人だろうが、知ったことではありません。 
私と彼女の間に立つ者には、ただ死あるのみです。  
 
   誰 に も 渡 さ ん !! 
  
(いきなり必殺、超大回転吸血破壊光線乱射!)
302『殺人貴』 ◆c5RtOkp6 :02/02/17 23:19
>300『殺人貴』VS緑川淳司

   …カラン…

男が鉄パイプを静かに手放し、それが床に落ちる音が響く。

――ー?
何かの冗談だろうか、と思う。
それとも何か策が有るのか?

「―――何がしたい、吸血鬼。俺の油断を誘おうって言うのか? ならばムダだ…」

男に相対して、初めて声を出す。
一呼吸置いて、男の返答を待たずに再びダッシュする!
303カノン ◆z80mprms :02/02/17 23:26
カノンvsアセルス
 
前スレ
http://salad.2ch.net/test/read.cgi/charaneta/1013403883/560
>前スレ407
 
『フラッシュ』・・・眩い光が私のソナーに一瞬の隙を見せる
その瞬間アセルスが分身攻撃を仕掛けてきた 
 
「何!?・・・分身・・・!?」
 
強烈な光でソナーの機能が鈍っている・・・
 
「前方、左右、上空・・・どれが本物だ・・・・・・・!?」
 
剣を構え4体のアセルスの攻撃を反撃
(トリップ判定)
大文字なら前方に
小文字なら上空に
数字なら右に
記号なら左に
【スパイラルエッジ】(エネルギーの弧を描く回転斬り)
>299
ちょっと、そこの私!
私のリオに何をしているんですか!

リオに触っていいのは私、ダイ・アモンだけですよ!?

(言いつつリオの耳カバーをサワサワする)

>301
何をしてるんですか、『私』は?
危ないでしょう!!

(ダイ・アモン(似)を盾にして吸血破壊光線を防ぐ)
305アセルス ◆W8akDXQ6 :02/02/17 23:38
(トリップ判定用書き込み。
このレスのトリップの最初の文字が・・・
大文字A〜Mならカノンの正面
大文字N〜Zならカノンから向かって左
小文字a〜mならカノンから向かって右
小文字n〜zなら上空
・・・のアセルスが「本物」。他はダミー。
なお、数字&記号ならカノンの攻撃方向にいるアセルスが「本物」
よって100%命中)
306緑川淳司 ◆HeN6nzhA :02/02/17 23:40
>302 『殺人貴』VS緑川淳司
 
『―――何がしたい、吸血鬼。俺の油断を誘おうって言うのか? ならばムダだ…』
志貴からの反応はやはり攻撃の意思だった。
 
(やっぱり、駄目か…)
淳司は彼を説得する事を諦めた。
…まあ、淳司はまだ1回も言葉を発していないし、その前に志貴が攻撃をしてくるのだから諦めたというのもどうかと思うが。
 
(何とか気絶なり殺意を削ぐなりしてこの不毛な争いを何とかしよう。)
そう思うとズボンの後ろのポケットからコインを取り出し、
志貴に向かって指でいくつか弾いた。
指弾のようなものだ。…金が掛かるが。
307サウジーネ:02/02/17 23:46
今夜の闘争アナウンスです。
 
まずはセクハラ腐れ貴族ダイ・アモン×何人かVS量産型セリオさんです。
こんなセクハラ筋肉達磨に人権もとい吸血鬼権はありませんので、好き勝手絶頂に殺ってきださいね。
ダイ・アモンは色々増殖しているみたいですが、何人しても所詮はダイ・アモンです。
プチッと潰しても誰も文句は言いません。 
 
続きまして、緑川淳司さんVS殺人貴(遠野志貴)さんです。
あはは、勘違いで殺されそうになっている緑川さんが気の毒ですね〜。
遠野志貴さん、いくら一刻も早く、アルクェイドさんといちゃつきたいからって、
誰彼かまわず、特に今回のような善良な吸血鬼相手にキレるのは問題ありですね。
あとで、お薬(精神安定剤(琥珀印))を処方しますので私の所に来てください。
ダイ・アモンvsリオ 
>299

リオはまったく表情も変えずアモン殴り倒す。
もちろんリミッタ-すら外した最大出力で
 
ぼこ

嫌な音がしてアモンの頭部が拳の形にへこむ。
 
>301
超大回転吸血破壊光線の乱射を屈んで避け、そのまま足払いをかける

ズザゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ・・・

倒れたコマのように、アモンがすっ飛んでいく

>304
起き上がると同時にアモンを蹴り上げる

ぐるん

アモンが空中で一回転し

どご

後頭部から地面につッこんだ。
 
「チカンは犯罪です。悔い改めなさい」
そんな中でも、未だリオは冷静さを保っているのだった。
309サウジーネ ◆DiEAMOnc :02/02/17 23:53
あ、>307は偽物ですから、気にしないでくださーい。(>307を締め落とす)  
 
「吸血紳士ダイ・アモンvs機械の王女リオ」 
この闘争は、リオちゃんとダイ・アモン様の長年の因縁を描いた、 
スペクタルウルトララブロマンスです。 
 
リオちゃんとアモン様の蜜月の日々を、どうぞお楽しみください♪
310『殺人貴』 ◆oKwL2aS2 :02/02/17 23:54
>306『殺人貴』 vs 緑川淳司

ようやく男の攻撃が始まる。
にやり、と自分の口許が吊り上がったのを感じる。
そう、相手に攻撃意志が無ければ、どうにもこちらの攻撃意欲が削がれるのだ。

男が志貴に向かって『何か』を指で弾く。

―――――遅い!

七つ夜で弾き返すまでも無い、軌道は丸分り、タンタン、と軽いサイドステップで躱しつつ
男に肉薄する。

まずは腕!

男の腕の『線』を狙い七つ夜を振るう。
311導入:02/02/17 23:54
【ナチス大殲】
 
1944.9.
ビルケナウ絶滅収容所、併設吸血鬼研究所
 
吸血鬼という荒唐無稽を、兵器にしようとした気狂いどもがいた。
彼らはその狂った頭でもって、様々な実験を繰り返していた。
 
『人工吸血鬼製造計画』
そんな巫山戯た計画は、何故か承認され、数多くの犠牲者と、ちっぽけな成果を残していた。
ここ、ビルケナウの研究所もその一つだった。
 
しかし、そこには今、別の狂気が渦巻いていた。
すなわち『死』が。
 
 
絶叫。銃声。斬音。悲鳴。そして、血煙。
軽やかなステップとともに、少年が舞う。
そのたびに、絶叫。銃声。斬音。悲鳴。そして、血煙。
皮肉めいた笑みを浮かべながら、少年は舞い続ける。
そしてその背後には、赤黒く佇む影。
 
「あはははっ、つまらないね、コレは。抵抗らしい抵抗もなく、ただ斃れていくだけの木偶ばかりじゃないか。ねぇ、アーカード?」
 
「・・・」
 
少年はとてもとても楽しそうにつまらなさそうに、しかし華麗に舞い続ける。
 
その少年の前に、二つの人影。
少年よりも三回りは大きい、巌のような男。
長身ではあるが痩せた、左目に眼帯をした男。
明らかに今までとは違う空気を纏った二人の男。
 
「・・・」
「お坊ちゃん、少々おいたが過ぎやしねェか?ああ?」
 
眼帯の男の言葉と同時に、巨漢が手にした手榴弾を投擲する。
・・・破裂と同時に煙幕が辺りを閉ざした。
312アセルス ◆AseLLUSs :02/02/17 23:56
>303(>305)カノンVSアセルス
 
(判定結果・・・カノンの攻撃>上空
        本物のアセルス>左
よってカノン攻撃失敗)
 
(甘かったな!)
カノンの攻撃を受けた“影”が掻き消える。
そこにできた隙、それを見逃す私ではない!
 
私は無防備になったカノンの腕を狙って
幻魔を振り上げ、斬りつけた。
313キリイ:02/02/17 23:56
―――危害を加えるつもりはない。聞きたいことがあるんだ
ネット端末遺伝子というのを探している
網膜に文字や絵が映る人間の話を聞いたことはないか?
…吸血大殲?
…そこにも人がいるのか?
…それはどこにあるんだ?
…行き方を教えてくれ

『我々/組織は以前より彼を監視していたがこの記録の240時間後に第一級観測不可地域に進入、そのまま彼―霧亥をロストした。
霧亥の持つ重力子放射線射出装置(重力子を放射させる媒介を撃ち出す装置―――いわば人為的にブラックホールを発生、射出させるということ)は未だもってその技術は我々だけでは再現できず、統治局の意向とは独立している我々でも彼の行動は重要視されている。
霧亥と長時間行動をともにした女性(霧亥とのリンクもしたらしい)との接触も取れており、我々の知りえた情報…不備な面もあるがそれを電気パターンとして発信する。
この信号を受信できる者がいることを願う。
私は制限付きの代理構成体。これで通信を終わる』
 
出典 :「BLAME!」(弐瓶勉・月刊アフタヌーン)
名前 :霧亥(キリイ)
年齢 :外見上は20代前半/少なくとも成長期は終えている
性別 :男性
職業 :探索者
趣味 :というより、使命/変異以前の端末遺伝子を探している
恋人の有無 :無し
好きな異性のタイプ :不明
好きな食べ物 :カロリーメイト
最近気になること :珪素(ケイソ)生物の動向
一番苦手なもの :会話
得意な技 :網膜走査及び視野内情報パターンの識別/外部コネクタによるエネルギー供給・出力のサポート
一番の決めゼリフ :何も云わず『ジャギッ』と銃を構える
将来の夢 :使命はネット端末遺伝子を見つけること
ここの住人として一言 :「…ここから離れた方がいい」
ここの仲間たちに一言 :「ここにネット端末遺伝子はあるか?」
ここの名無しに一言 :「何か食料を持っていたら譲って欲しい。俺が持っているのは…」
314ダイ・アモン(似):02/02/18 00:06
リオ対ダイ・アモン 
 
>308 
――――――――(殴られて)ふと、眼が覚めた。 
 
        (中略) 
 
        ああ、リオはこんなにも 
        恥ずかしがり屋で、キレイ――――――――だ―――――――― 
 
 
「リオ、わたしをその愛の鞭で叩いたあと、なにが残るというのですか?」 
 
そっと、彼女の唇に手を触れる。柔らかく、暖かい唇。 
リオ――――――――彼女は人間そのものだ。 
そっと、私の唇が彼女のそれに近づく―――――――― 
 
>301>304 
 
むむ!? 魔法の気配!?――――――――って私を盾にするのは何者ですかっ!?  
 
… 
…… 
… 
 
私かよっ!? (爆砕) 
 
――――――――傷つき、倒れても、私は負けない。 
 
「リ……オ………」 
 
なんか、地面に刺さりながら、痴漢に遭遇したらしいことをのたうち回るリオ。 
私は、彼女を救うためにはいつくばって彼女元へ―――――――― 
 
「リオ――――――――( ´Д`) ハァハァ」
315カノン ◆4X2AishA :02/02/18 00:10
>312 カノンvsアセルス
『乱舞』 

私の攻撃したアセルスは虚像だ・・・
その隙がアセルスの斬撃の的となる
 
「何!?・・・・クッ・・!」
 
しかし、この義体は頑丈だ
腕の半分くらいまでアセルスの剣が食い込むが
腕が吹き飛ぶ事は無かった・・・
 
「やるな・・・この腕の代償・・・高くつく・・・」
「シルエット、リミッターLV1解除・・・」
 
そうつぶやくとと私の身体からエネルギーが放出
【ガトリングLV1・レフトアームエッジ】
超スピードでアセルスに近づき蹴り斬撃の乱舞技を繰り出す
そして内蔵式ブレードによって斬り上げる
316アーカード ◆aaRCARDU :02/02/18 00:11
>311 ナチス大殲
 
 アーカードは少々欲求不満だった。
 今や死と絶望と肉片と血煙に充ち満ちた吸血鬼研究所。
 だが、此処までの殺戮は全て『死神』たるウォルターの独壇場。
 地面に落ちていく肉片も、舞い上がる血煙も、それを奏でているのは死神。
 『不死の王』たるアーカードの出番などありはしない。
 
 だから、目の前に今までとは一段違う男達が現れた時、アーカードの衝動は途端に頂点を振り切った。
 煙幕がたれ込める中、吸血鬼の超感覚に従って煙の向こう側へ、ウォルターの頭上越しに銃を向ける。
 
「此処からは私の出番だ。文句はあるまい、ウォルター?」
「なぁ〜にを言ってんだか。どうせ遠慮する気なんてない癖に」
 
 嬉しさ絶頂の吸血鬼、アーカードを見上げていたずらっ子の様な笑みを浮かべるウォルター。
 
「まっ、僕も好き勝手絶頂にやらせてもらうけどねっ」
 
 そう呟くウォルターの周囲には、よほど注視していてもほとんど視界に止まらない「何か」が揺らめいている。
 その様を見たアーカードは、ニタリと笑って煙の方へと注意を戻した。
 
「あぁ、早い者勝ちだ」
 
 ジャッカルと454カスール改造銃が煙を裂いて、凶暴な銃弾を送り出した。
317緑川淳司 ◆.X/K8NFg :02/02/18 00:13
>310 『殺人貴』 vs 緑川淳司
 
淳司が放った指弾を避けながら、志貴は淳司に近づいていく。
(慣れない事はするもんじゃないな。)
 
淳司が325円と十数メートルの距離を失ったその時、
志貴がナイフを淳司の右腕めがけて振るう。
「くっ!」
避けようとしたが浅く切られたようだ。
しかし、特に動きに支障が出たわけではない。
 
淳司はナイフを避けると同時に彼の胴体を狙って殺さない程度に力を調節した蹴りを放っていた。
それでももちろん、まともに当たれば相手はかなりの痛みを受けるだろうが。
(G.G.スレイマンVS無名の魔法士)
 
―――彼は、現在の職業についたことを今日ほど悔いた日はなかった。
 
彼は魔法士だ。それも労務省魔法管理局の発行する免許を持たない無資格の。
さんざん裏家業を渡り歩いた後、今の組織に落ち着いてもう4年。
組織は金払いもよく、気心の知れた部下も増えてなかなかに居心地は良い。
 
そして、今日という日が来るまでは、彼は自分の仕事にある種の誇りさえ抱いていた。
 
彼はある薬の精製を一手に引き受けていた。
その純度は魔法によってのみ精製され得る、とてもとても高品質の。
それは麻薬にして魔薬、現在のロンバーグのドラッグ業界のメジャーシーン。
実に、組織の金庫の中身の半分は彼が稼ぎ出しているといっても過言ではなかった。
 
そして彼は酒場や路地裏で自分の薬を使用して多幸感に包まれているジャンキー共を
見ると、非常に誇らしい気持ちで一杯になるのだった。
 
しかし、産業用のモールドは機能が特化しており、
その構成部品すら少数生産の為、非常に入手が難しい。
そのため彼は戦闘用のモールドを流用しており、精製効率は非常に悪い。
ただ、これはこれで利点はある。
他組織の血の気の多い連中や、帝都警察共が踏み込んできたときには
彼は魔法という名の理不尽な力を振るう無敵の用心棒に早代わりするのだった。
 
―――そう、今日という日が来るまでは何もかも上手くいっていたのだ。
―――あの男が、自分以上に理不尽な力を振るう存在が此処に侵入するまでは。
>318
(導入続き)
 
彼の耳に銃声が聞こえてきたのは、午前の作業を終えて昼食を摂るために、
モールドの頭部パーツを外した時だった。
しょっちゅうあるという訳ではないが、施設への襲撃はさして珍しい話でもない。
彼はサンドイッチ――十五歳も年の離れた愛人が作った物だ――を無理矢理
二切れほど口に押し込むと、今しがた外したばかりの仮面をかぶりなおした。
 
数瞬後、乱暴にドアが開けられ、部下の一人が息を切らせて駆け込んできたかと思うと、
「敵襲です!!」などと分かりきった事を告げてくる。
が、続いて告げられた「敵も魔法士です!!」という部下の一言を聴くやいなや、
彼はスタッフを構えドアの外へ駆け出していた。
 
そして、ドアの外では一人の黒衣の魔人が施設を蹂躙し尽くしていた。
 
数名の部下が機関銃を構え、魔人に向かって斉射していた。
ところが「ッハア!!」と、魔人が吼え、残像が残るほどの勢いで左手を踊らせると、
数千発、いや数万発は打ち出された筈の弾丸が残らず弾かれ、
跳弾によって十数名の部下が傷つき、設備は破壊され、そして爆発を呼んだ。
 
ついで、魔人の右腕に仕込まれた杖が唸ると、鈍く光る光球が射出され、
一人の部下に打ち込まれた。その哀れな犠牲者は「ゲラゲラゲラゲラゲラッ!」と、
全身を激しく痙攣させながら笑い出し、一瞬後、その肉体を爆裂させ、
その体内でおぞましいほどに増殖していた死の呪文を撒き散らした。
 
そこで彼がとっさに<ジャミング>を発動し、
死の呪文を無効化できたのは裏の世界にどっぷり浸った者の勘、
そして、戦術魔法士としての本能とでも呼ぶべき物のおかげだったのだろう。
 
 
ところで彼は、組織の人間として非常に優秀だった。
そして、魔法士としても極めて有能だった。
だから自ら『商品』に手を付ける事などまずありえなかったし、
精製している薬もまた非常に粒子の細かい極上品だった。 
 
―――ゆえに、壊れた設備から漏れた麻薬はあっという間に閉鎖されたこの空間に充満し、
彼の脳髄は、一呼吸ごとにその機能を減衰させた。
 
もっとも、これから彼を待ち受ける運命を考えれば、
それでも随分とまともな思考力が残っていると言えたのだが。
>308 
リオvsダイ・アモン 
 
高速回転する視界にも関わらず、私はふと昔の事を思い出していました。 
 
リオと過ごした、あの穏やかで甘やかな日々。 
 
夜の砂浜で肩を寄せ合い、二人静かに海を眺めたあの日。 
夜桜を見たあと、酔って眠ってしまった貴女を背負って帰ったあの日。 
万の軍勢に相対し、背中を合わせて絶望に抗ったあの日。 
 
 
噴水に突っ込んで、頭が冷えました。 
私に傷は全くありません。リオ……相変わらず、貴方は優しいですね。 
 
私は薔薇の花束を取り出すと、それを女神に差し出すべく歩み寄りました。
ダイ・アモンs vs リオ
>308

―――――ああ、リオ…。

貴女に蹴られた、
あなたのその脚で、
貴女が履いているその靴で、

…ついでに靴下も勘定に入れておきましょう。

リオタンのおみあし…、( ´Д`) ハァハァ ( ´Д`) ハァハァ

>314の私を踏みつけつつ、私はまだまだ触れ足りないリオに向かいます。
向かうんですよ、ええ!
それはもう一心腐乱に、この身が腐ろうと!!
…何故私が腐るんでしょう。

―――――不理解だ。

>320
えぇぃ、邪魔です、ダイ・アモン!
リオに近付いて良いダイ・アモンは私だけなのですよ!?

(ダイ・アモン(かも)にフライング・ドロップキック)
【ナチス大殲】
>316
煙幕が辺りを染め、視界はほぼゼロに等しいところまで落ちる。
ニヤリ、と笑みを浮かべる眼帯の男−ハインツ・キルシュナー大尉。
そして、眼帯をずり上げる。
そこから現れたものは、繊毛を無数に生やした異形の『触角』
ピクピクと蠢くソレは視覚を越えた超感覚をもたらす、主からの賜り物だ。
 
「心拍数、発汗量、呼吸も乱れやしねェ・・・かわいくねェガキどもだぜ・・・って、くっ!」
 
アーカードが銃弾を放つ。
それをいち早く察知したハインツは相棒の巨漢−ゲルハルト・バルクホルン中尉を叩いて合図、同時に横に飛ぶ。
 
「くそったれがッ!バルクホルン、11時の方向、仰角15度だっ!ぶっ放せッ!!」
「・・・!」
 
ハインツの声に従い、その巨体からは想像も出来ないスピードで、
バルクホルンは重機関銃二丁を両手に構えた。
そして、信じられないほど正確に、指示通りの場所に銃弾を叩き込む!
>313キリィさん 
 
……あ、あの、本当に知らないんデスか? 
と、取りあえず、ここにいたら、流れ弾に当たってしまうのデ、 
http://jbbs.shitaraba.com/game/163/#3 に避難したほうが……。 
 
……ヒィッ!? い、いや、ここにいたいのなら、結構デス……。
324アセルス ◆AseLLUSs :02/02/18 00:34
>315カノンVSアセルス
 
「何!?」
突然、カノンは弾けたようにスピードを上げ、
猛烈な勢いで連撃を浴びせてきた。
その直前、私の耳に「リミッター解除」という声が聞こえた気がした。
 
(まだ・・・その力を隠していたというのか)
 
だが、まだ反応可能なレベル。
人間離れしたスピードを、こちらも人間離れした動体視力でなんとか捌ききった。
・・・そう思ったとき、カノンの左腕が変形。内蔵されていたブレードが私を襲った。
不意を突かれ、斜めに切り裂かれた。
 
「・・・っ!!
くく・・・面白い、面白いな貴様の体は!
・・・それに、美しい」
 
私はそう言って・・・お返しとばかりに一気に懐に飛び込む。
そして・・・
 
「・・・壊れるときは、もっと美しいのだろうな?」
 
喉元を狙って切り払う!!
 
>柳枝の剣
リオ対ダイ・アモン 
>314
>320
>321

彼女は謎のフェイスペインティング三人衆から距離を置き
空を見上げた。

澄んだ空気が、珍しく満天の星空を提供してくれて居る
にじり寄るチカン集団(仲悪し)が居なければ最高の夜だと言うのに・・・
 
ふと―――
彼女の目から光が消える。

「データ転送完了・・・そう・・・離れていませんね・・・」

彼女はアモン達のタッチを身軽にかわしつつ
不可解な言葉を紡いでいた・・・
326『殺人貴』 ◆guFSKoak :02/02/18 00:39
>317『殺人貴』 vs 緑川淳司

…チッ、調子が出ない…。

右腕を切り落とすつもりの七つ夜は、ただ『線』も何も無い所を掠めただけだった。
俺は鈍っているのか?
そう自問自答する。
………答えは出ない。

何となくコイツが吸血鬼っぽくないからなのかもしれない。
だが…。

振るった七つ夜を返し再び切断しようとするタイミングで男が蹴りを放つ。

―――――やはり遅い。

更にやる気が削がれてゆく志貴だったが、とりあえずその攻撃の対処をする。
蹴り足を掴み、相手の力を利用して後方にぶん投げた。
ナイフは使わずに。
VSG・G・スレイマン 【毒を以て毒を制する闘い】
>319
 
 ――――拙いッ!
 と言うのが、その光景を目撃した彼の、とりあえずの思考だった。
 戦術魔法士は、脳内に仮想魔法回路を構築する為に、ダウン系の薬物を常用している。

 故に、ある程度薬物に対する耐性はあるつもりだったが――ここまで高濃度の物となると、
まともな思考を保っていられるわけがない。

 事実、一呼吸ごとに体内に侵入する高価な『商品』に、彼の思考は、緩やかに、だが確実に
犯されていっていた。

 ――――拙い――――

 それだけを思う。即座に、この空間から逃げ出さなくてはならない。だが目の前には――――
 目の前には――――
 
 
 
 
 ……折角の仕事を不意にしてくれた、クソッタレの黒ずくめが立っている。
 糞。糞。糞。糞糞糞糞糞ッ!!
 
 上等じゃねえか童貞野郎ッ!!
 脳味噌ぶちまけて詫びを入れろッ!!

「この、糞がぁァァァァァッ!?」

 叫びと同時に、右手に構えたスタッフを操作。呪文書式を<アサルト>に設定。
 ごきん、という濁った音と共に、無音詠唱。
 
 真っ赤に充血した双眸で黒ずくめをにらみつけると、喉が張り裂けんばかりの絶叫。

「イィィィィグジストォォォォッ!!」

 瞬間、スタッフの先端に魔法が顕現。<アサルト>――破滅的な衝撃波が封入された魔力隗が、
好き勝手に暴れ回る糞ずくめに向けて指向された。
328カノン ◆4X2AishA :02/02/18 00:43
>324 カノンvsアセルス
『死闘』
 
喉元へとアセルスの剣が迫る!
 
「チッ・・・!」
 
舌打つと身体を仰け反り紙一重で剣先を避ける
その態勢からエネルギーを集中させ
アセルスへと気の塊をぶつける
【ファランクス】(エネルギーの塊を前方へぶつける)
 
ファランクスは剣を振り切った態勢のアセルスの肩へと
衝撃が放たれる
329若ウォルター(M):02/02/18 00:50
>322 ナチス大殲
 
「わぁお、過激♪」
 
 デカブツの方が発砲したのを察知し、口笛を鳴らしてステップを踏む。
 煙は視界を完全に奪ってしまっていて、常人には何が起こっているのか分からない。
 ならばデカブツの発砲もウォルターに察知できる道理はないはずだ。
 
 何故? 答えは簡単。
 
 ウォルターの周りに張り巡らされている極細の鋼糸。
 それに伝わる僅かな振動が、辺りの状況をウォルターに教えてくれる。
 誰が何処で何をしていて、何が起こったのかも全て。
 煙幕の中にありながら、ウォルターは周囲の状況を完璧に把握していた。
 
 そう、今も飛来する銃弾が鋼糸を揺らしている。 
 それを頼りに銃弾の迫り来るルートを的確に把握する。
 その上で、出来るだけギリギリのところをくぐり抜けるかの様に煙の中へと躍り込んでいった。
 
 こめかみのギリギリを銃弾が行きすぎる。
 軽く跳躍する、銃弾が足の下をくぐっていった。
 サイドステップ、バックステップ。
 当たりそうで決して当たらない。
 銃弾と戯れるかの様なウォルターのダンス。
 
「ひやぁッほぉう♪」
 
 まるでスリルを楽しむかのように、死神はダンスを踊りながら敵との距離を詰めていった。
 
 「ほらほらぁ、ぼっとしてると僕が全部持ってっちゃうぞアーカードぉ!」
330ダイ・アモン(似):02/02/18 00:59
>325 リオvsダイ・アモン 
 
――――――――どうして、どうして、おまえはいつも? 
 
うわぁぁぁぁぁぁぁ!! ダイ・アモン!! ……てゆーか、私ぃっ!! 
あなたはどうして、いつも、いつも、私……てゆーかダイ・アモンの邪魔をするんだよっ!! 
邪魔なんだよ、おまえはっ!! 私とリオの恋路を邪魔しやがって……!! 
 
クッソォォォォォォォ……!! いい加減にしろよっ!!  
(ダイ・アモンとリオの愛の力で、ダイ・アモンを駆逐する) 
 
ん? リオ、愛の反応がありません……よ? 
 
−−−−−−−−−−−−−−−−− 
 
リオは、静かに、なにかを呟いていた。  
彼女が呟くのは愛の言葉。彼女が想う人へのメッセージ。 
 
月の光を背負う彼女は、とてもとても、綺麗だった―――――――― 
 
リオ? あなたは――――――――そこまで私に惚れているのですか? 
 
月とリオとダイ・アモン。 
月の下でダイ・アモンは静かにリオの愛の告白を聞いた……。 
 
―――――――――――――――― to be next week 
331サウジーネ ◆DiEAMOnc :02/02/18 01:00
ついにダイ・アモンに愛の告白をしたリオ。 
だが、嫉妬に狂ったダイ・アモンがついにリオに牙を剥く!! 
リオに襲いかかるドロップキック。 
その攻撃を、自分の身を呈してリオを庇うダイ・アモン。 
 
――――ダイ・アモンは、ダイ・アモンの攻撃の前に、倒れた―――― 
 
次週、第二話 「ダイ・アモンの死 〜リオの目覚め〜」 ……お楽しみに!!  
332アセルス ◆AseLLUSs :02/02/18 01:02
>328カノンVSアセルス
  “舞闘”
 
喉元への斬撃は紙一重でかわされた。
そのまま、返す刀で斬りつけようとしたその時・・・重い一撃が私を襲い、
一気に壁まで吹っ飛ばされた。
 
私は受身を取り、壁を蹴って駆け出す。
ただしカノンを回り込むようにして横へ。
 
「義体なら・・・こんなのはどうだ!?」
 
「妖魔の具足」を実体化。そこに雷撃エネルギーをため、
ボール状になったそれをカノンへ向けて蹴り放つ!!
 
>妖魔武具憑依能力:サンダーボール
 
そしてその後を追うようにしてカノンへ肉薄、
鋭い突きを入れる!!
333緑川淳司 ◆U5C2/BtE :02/02/18 01:04
>326 『殺人貴』 vs 緑川淳司
 
淳司の放った蹴りは志貴には当たらなかった。
何をされたのか分からないまま空中に放り出され、そのまま背中から壁に叩きつけられる。
 
一瞬呼吸が止まり、脳に酸素が回らず淳司を暗黒が襲う。
頭を振ってその闇を振り払うと壁を使って何とか立ち上がった。
そして、とりあえず目の前にあったオフィスチェア−を志貴に向かって蹴り飛ばした。
轟音とともに志貴に向かって飛んでいく。
【ナチス大殲】
>329
「んだとぉ!」
バルクホルンの放った銃弾が全て回避される。
正確無比の精度を誇るバルクホルンの射撃を、躱しきるとは・・・
 
(このガキ、バケモンかぁっ!?)
 
内心の動揺を抑えつつも、向かってくるウォルターの位置を割り出し、
バルクホルンに指示。
その指示に従い、バルクホルンは重機関銃を捨てショットガンを構える。
無論、二丁。
 
ショットガンの発射と同時に、ハインツはダーツを四本投擲する。
 
「コレなら躱せねェだろうが、クソガキィ!!」
 
・・・しかし、彼らは知らなかった。
真に警戒するべきものが何なのかを・・・
335カノン ◆4X2AishA :02/02/18 01:20
>332 カノンvsアセルス
『激闘』
 
ファランクスのエネルギー消費は激しい・・・
少し態勢を整えると思いも寄らぬ電撃の一撃
一歩遅かった・・・片腕では押さえきれない電撃の塊で
全身に激痛が走る
 
「ウグアァァァ・・・・!!!」
 
そこに間髪入れずアセルスの突きが
脇腹へと突き刺さる
それと同時に私の内蔵式ブレードは
アセルスの肩を掠めて切り裂く
 
「この至近距離なら貴様の命取りだ・・・・」
 
私の身体のエネルギーが最大放出していく
 
「全ギミック解放・・・リミッター最大解除・・・・」
「ファルガイアの平和のため・・・『魔物の発生・・増殖』を止めるため・・・ 
 貴様には消えて・・・もらう!」
 
エネルギーの放出が最大限まで高まる
【ビートイングラム(MAXレベル)】
体内ギミックの解放生体エネルギーのオーバーロードによる
衝撃を伴う突進が目の前のアセルスを襲う
336『殺人貴』 ◆kqannN.s :02/02/18 01:23
>333 『殺人貴』 vs 緑川淳司

   ダン!

壁に叩き付けられる男。
好機。
ヤツが動けないうちに、今度こそ…。

ダッ、と駆け出して一拍。
男の復帰は予想より早かった。
立ち上がりざま壁の近くにあった椅子を志貴に向かって蹴り飛ばす。
はは、そんなモノ。
この位の距離があれば問題ない、十分に対処可能。

男に向かう勢いはそのままに七つ夜を振るう。

   ザザン!

瞬時に『解体』される椅子。
幾つに分割したかなんて興味ない。
ただ障害物を排除したのみ。

―――――さあ、覚悟を決めな、吸血鬼!

男の挙動を睨み何処へ避けても追える体制で志貴は自分の間合いに入る。
出典 :「仙木の果実」(八房龍之助・月刊コミック電撃大王)
名前 :ジュヌビエーヴ・コトフォード。ジュネとお呼びください。
年齢 :いくつくらいなんでしょうか。多分20歳にはなっていると思うんですが。
性別 :女性
職業 :家事手伝い
趣味 :特にありません
恋人の有無 :無し
好きな異性のタイプ :不明
好きな食べ物 :特にありません
最近気になること :ジャックはちゃんと食事をしているのでしょうか。
一番苦手なもの :自分の過去を思い出すこと
得意な技 :憑いている魔物を利用した体術
将来の夢 :う〜んなんでしょう。わかりません。
ここの住人として一言 :どうぞよろしく。検体集めにもご協力を。
ここの仲間たちに一言 :検体集めの時には協力してくださいね
ここの名無しに一言 :未熟者ですが、頑張りますのでどうぞよろしく。
338アーカード ◆aaRCARDU :02/02/18 01:33
>334 ナチス大殲
 
「クッ、クハハハハハッ! 今まで散々殺してまだまだ足りんか死神っ!」
 
 ウォルターの挑発とも取れる発言に、アーカードはあっさりと乗った。
 銃をしまって、煙の中をまっすぐに駆け抜ける。
 すぐさまウォルターの背中を捉え、そのまま追い抜いていった。
 
「あっ! ほら、奴らが銃を……って、アーカードには関係ないや」
 
 アーカードに警告を飛ばそうとしたウォルターは、その無意味さを悟って舌を出す。
 そのままアーカードの姿は煙の向こう側へと消えていった。
 
 そのアーカードにショットガンの散弾と、ダーツが飛来する。
 だが、それを確実に知覚していながら全くかわそうとはしなかった。
 全てをその身に受け、体のあちこちに穴が空き、吹き飛び、ダーツが突き立つ。
 だが、アーカードは止まらない。
 銃創から、ダーツの傷から血を滴らせながら走り続ける。
 
 煙を裂いて、二人の前に不死の王が現れた。
 と同時に、その手は男の触覚を掴んでいる。
 ニィ、と見る者に恐怖を与える笑みを浮かべたかと思うと、それを一気に引きちぎった。
 そして、無惨にちぎられたそれを口の中に放り込んで咀嚼する。
 
「マズイ」
 
 一言、それだけ発して吐き捨てた。
 
「おまえ達の血はとてもマズそうだ。適当にボロ雑巾にでもなるのがお似合いだな」
339緑川淳司 ◆3lojos6E :02/02/18 01:40
>336 『殺人貴』 vs 緑川淳司
 
淳司が蹴り飛ばした椅子は志貴がナイフを振るったと同時にバラバラにされ、
不満をあげるかのように騒々しい音を立てて床に落ちた。
 
(拍手すればよかったかな。)
この結構ピンチな状況で淳司はそう思った。
志貴はこちらに駆けて来る。
その一挙一足を観察しつつ淳司も志貴に向かって駆け出す。
狙うのは首筋。そこに一瞬。
そう、ほんの一瞬でも指を触れることができればいいのだ。
【ナチス大殲】
>338
・・・あるいはそれは、死よりもさらに恐ろしい『何か』であるのかも知れなかった。
 
 
「!!ぐおおおお!!俺の触角があああッ!!」
触角を引きちぎられ、苦痛にのたうち回るハインツ。
それを目にしたバルクホルンはショットガンを捨て、パンツァーファウストを構える。
しかし、アーカードの手刀がバルクホルンの巨体を貫く方が速かった。
 
「・・・!」
 
口から大量の血を吐き出し、バルクホルンが地に伏す。
 
「ッッッッ・・・!」
ハインツはその光景を、なすすべなく見ることしか出来なかった。
 
何故なら、それは。
具現化した、恐怖そのものでしかなかったから。
 
 
そして。
『恐怖』が、こちらに向き直った。
341『殺人貴』 ◆f1nTm7GY :02/02/18 01:58
>339 『殺人貴』 vs 緑川淳司

―――――何か隠してる。

そう、感じた。
五感でも第六感でもない何かで。
強いて挙げるならば『暗殺者としての血』だろうか?

七つ夜を振り被るのと前後して志貴に駆け出して来た男。
その姿を見た瞬間にそこまで考える。

敵は吸血鬼。
何らかの異能力を持っていてもおかしくない、思い当たると同時に急制動。

   ダン!

走って来た勢いを踏み足に込め、男の頭上へジャンプ!
姿勢を入れ替え、更に天井を蹴る!
このまま頭の『線』か、首を刎ねる―――――
342アセルス ◆AseLLUSs :02/02/18 01:58
>335カノンVSアセルス
  “困惑と憤怒”
 
突きが決まると同時にカノンのブレードが私の肩を切り裂いた。
そして・・・カノンの義体がエネルギーを放出するのを肌で感じた。
身を護るようにして幻魔を構えたそのとき。
 
『ファルガイアの平和のため・・・『魔物の発生・・増殖』を止めるため・・・』
 
そんな台詞を彼女が呟くのが聞こえた。
 
(ファルガイア?魔物の増殖・・・だと?何のことだ!?)
思わずその言葉に気を取られ・・・カノンの攻撃への反応が一瞬遅れた。
気づいたときには・・・
 
 
「!! が・・・はっ・・・」
・・・強烈な勢いで吹っ飛ばされ、壁に背中をしたたかに打ちつけた私がいた。
 
(この・・・機械人間風情が!!)
怒りが、負の感情が湧き起こる。
幻魔に、「力」が満ち満ちる。
(・・・妖魔の君の恐ろしさ、思い知らせてくれる!!)
 
私はその瞬間、全身の痛みも忘れてカノンに突進、
超神速で無数の斬撃を浴びせ、魔力のこもった幻影剣を叩きつけた!
 
>幻魔相破
>327【毒を以て毒を制する闘い】
VS無資格戦術魔法士

黒衣の魔人は退屈していた。
 
多少は抵抗して楽しませてくれるかと思ったが、なんと言うか期待外れだった。
火器から撃ち出される呪化処理されていないが故に弾幕は薄く、軽く、頼りない。
撃って来る奴らも、これまた烏合の衆と言う言葉が良く似合う。
多少は訓練されているようだが、火器の反動で上半身が揺れる様ではまるで話にならない。
 
そして魔人が得意とするの死の呪文を無効化した奴が現れたときには、
少しは骨のある奴が来た、と思ったものだが結果はご覧の通り。
 
相手は遅い発呪を防御力でカバーする為か、全身をガチガチに防具で固めている。
そのため動きは余計に緩慢となり、次の行動をしっかり伝えてくれる。
そして、これまた重量のありそうな発呪装置を抱え、
それを、いちいちこちらに向けて照準を定め、操棹を引き、そしてようやく 
 
「イィィィィグジストォォォォッ!!」
 
と、発語による発呪。
 
 
魔人からすればこの攻撃は「どうぞ好きにしてください」と言わんばかりの物だった。
だから、魔人は好き勝手することにした。元々遠慮などしてなかったが。
 
発呪のタイミングを相手が教えてくれている、なにも慌てる事は無い。
とりあえず、魔人は視覚を青い左目――霊視眼――に接続する、
本来不可視の攻撃だったのだろうが、霊視眼はそれをしっかりと捕らえる。
 
次に魔人が左手の自在護符の印形を<呪法掌握>に変更すると、その呪紋の
効果を受け、こちらに向かっていた魔力隗は魔人の左手に吸い込まれた。
 
そして、魔人がその左手を握って開くとそこにはピンポン玉大の光球が現れていた。
さらに、左手を開いては握り、開いては握りすると、そこには都合3つの光球が出現していた。
 
今度はその光球を両手で弄び、空中で数度回転させた後
 
「ハ、返してやろう、利子もたっぷり付けてやったぞ!!」
 
と言いつつ、光球を投擲する。
先ほど、死の呪文が無効化されたことを踏まえてあえて直撃はさせない。
 
そして、鎧の騎士の周囲の機材が次々と爆裂し、純然たる物理攻撃として彼に殺到した。
344若ウォルター(M):02/02/18 02:07
>340 ナチス大殲
 
 アーカードが男の頭部に手を伸ばした瞬間。
 
「こらあっ、アーカード! 僕にも一匹寄越せよぉっ!」
 
 その声と共に、風を、煙を裂いて鋼糸が飛来する。
 それは無惨に触覚をちぎられた男の両腕に、両足に、首に絡みついた。
 だが、男が果たして最後の瞬間までにそれに気付いたかどうか。
 
 煙の向こうのウォルターが、軽く手首を捻った。
 その瞬間、肉を断つ音をさせて男の四肢と首がきりもみしながら宙を舞い、血煙を上げる。
 数秒後にその肉片は音を立てて床に落下した。
 床に転がる首が浮かべる表情は、やはり自分の死を理解しているようには見えない。
 
「なぁ〜んだ、仰々しく出てきたから期待してたのに」
 
 煙の中からゆっくりと歩み出て、ウォルターがぼやく。
 思っていた以上にあっさりとケリが付いた事が不満らしい。
 腹いせとばかりに、頭をつま先で小突きながら胴体の心臓部を鋼糸で貫く。
 
 
 ウォルターが心臓を貫いたのはまったくの偶然にすぎない。
 だが、獣性細胞を持つ彼らはそうしないと滅びない。
 つまり、期せずしてウォルターは男にトドメを刺していた。
 
 
「これでお終い? あっけないの」
 
 手を頭の後ろに組みながら呟くウォルター。
 辺りの煙は、既に晴れかけていた。
345緑川淳司 ◆yGZ0ZRQk :02/02/18 02:14
>341 『殺人貴』 vs 緑川淳司
 
志貴の動きを注意深く見ていたおかげで何とか志貴がジャンプしたのが見えた。
反応し上を見ると、天井を蹴りこちらにミサイルのように飛んでくる志貴の姿が合った。
 
大きく避ける暇はない。
最小限の動きでなんとか致命傷を負わないようにし、首筋に手を触れようとした。
【ナチス大殲】
>344
煙が晴れた時、青年は既にそこにいた。
窓枠に身を預け、煌々と照る月明かりを浴びながら。
 
「・・・ほう、彼らを退けたか・・・流石はヘルシングの鬼札、といったところか」
金色の髪、蒼氷色の瞳。白磁のような肌に整った顔立ち。
造化の妙を尽くした、妖しく美しい美貌の青年。
 
しかし、その身体から立ちのぼる鬼気は先程の二人など比べものにならない程。
 
                    ・・・
「不死の王、アーカード・・・まさか本当にそちら側にいるとは思わなかったぞ」
ニィィ、と嗤う。その唇の端に、白い牙が垣間見えた。
 
「私はナチス第三帝国総統アドルフ・ヒトラー」
「本来なら私自らが出ることもあるまいが・・・卿が相手では是非もない」
すぅ、と体を起こす。
そして、瞳が一瞬青く輝く。
と同時に、だらりと伸ばした手から、銀光が迸った。
銀光が、アーカードとウォルターに向かい、殺到する!
347カノン ◆4X2AishA :02/02/18 02:21
>342 カノンvsアセルス
『バーチャルスター発生学』(?)
 
ビートイングラムで大量のエンルギー消費
残る体力が少ない・・・
その時アセルスの斬撃の衝撃が全身を貫く
 
「!!・・・・・・・ガハアァァ!!!」
 
全ての体力がそぎ取られていく
両者もう体力的に絶っているのがやっとだ・・・
私は最後の力を振り絞り・・・アセルスへと歩む
 
「これで・・・最後だ・・・この一閃でもう・・・終わる・・・」
 
私が剣をアセルスに向け斬りつけるその時だった・・・
348『殺人貴』 ◆hKILL/T. :02/02/18 02:28
>345 『殺人貴』 vs 緑川淳司

―――――些細な偶然。

それが勝負を決めた。
蹴った天井に、予期せぬ凹みが有ったなんて、この男には
妙なモノが憑いているとしか思えなかった。
この建物に入ってから調子が狂いっぱなし。

軌道が逸れた、奴が手を伸ばす、多分『何か』を狙っているんだろう。
………躱せない…。
(>343の修正だ。スマン)

>327【毒を以て毒を制する闘い】
VS無資格戦術魔法士

黒衣の魔人は退屈していた。
 
多少は抵抗して楽しませてくれるかと思ったが、なんと言うか期待外れだった。
呪化処理されていないが故に、火器から撃ち出される弾幕は薄く、軽く、頼りない。
撃って来る連中も、これまた烏合の衆と言う言葉が良く似合う。
多少は訓練されているようだが、火器の反動で上半身が揺れる様ではまるで話にならない。
 
そして魔人が得意とする死の呪文を無効化した奴が現れたときには、
少しは骨のある奴が来た、と思ったものだが結果はご覧の通り。
 
相手は遅い発呪を防御力でカバーする為か、全身をガチガチに防具で固めている。
そのため動きは余計に緩慢となり、次の行動をしっかり伝えてくれる。
そして、これまた重量のありそうな発呪装置を抱え、
それを、いちいちこちらに向けて照準を定め、操棹を引き、そしてようやく 
 
「イィィィィグジストォォォォッ!!」
 
と、発語による発呪。
 
 
魔人からすればこの攻撃は「どうぞ好きにしてください」と言わんばかりの物だった。
だから、魔人は好き勝手することにした。元々遠慮などしてなかったが。
 
発呪のタイミングを相手が教えてくれている、なにも慌てる事は無い。
とりあえず、魔人は視覚を青い左目――霊視眼――に接続する、
本来不可視の攻撃だったのだろうが、霊視眼はそれをしっかりと捕らえる。
 
次に魔人が左手の自在護符の印形を<呪法掌握>に変更すると、その呪紋の
効果を受け、こちらに向かっていた魔力隗は魔人の左手に吸い込まれた。
 
そして、魔人がその左手を握って開くとそこにはピンポン玉大の光球が現れていた。
さらに、左手を開いては握り、開いては握りすると、そこには都合3つの光球が出現していた。
 
今度はその光球を両手で弄び、空中で数度回転させた後
 
「ハ、返してやろう、利子もたっぷり付けてやったぞ!!」
 
と言いつつ、光球を投擲する。
先ほど死の呪文が無効化されたことを踏まえて、あえて直撃はさせない。
 
そして、鎧の騎士の周囲の機材が次々と爆裂し、純然たる物理攻撃として彼に殺到した。
350緑川淳司 ◆CRSxoxJM :02/02/18 02:46
>348  『殺人貴』 vs 緑川淳司
 
何とか志貴からの攻撃を避け、着地したところで彼の首に手を触れる。
音もなく床に倒れこむ志貴。
淳司が首に当てた指から志貴の生体エネルギーを少々奪い取ったので軽い貧血状態になり気絶してしまったのだ。
 
(終わった…)
倒れている志貴を見て溜息をつく。
とりあえず、彼が持っていたナイフは淳司が没収した。
 
「こんな所においていくのもなんだしな。」
しばらくの間、その場に座っていた淳司はそう呟くと気絶してしまった志貴を背負い、廃ビルから外に出た。
>346 ナチス大殲
 
「アドルフ・ヒトラーって、ちょび髭じゃなかったっけ?」
「さてな、この男がそう言うのならばそうなのだろうよ」
 
 ウォルターの疑問にすぐさまアーカードが返答する。
 と、総統を名乗る男の指から指弾が弾き出された。
 
「うわっと。危ない……っ!?」
 
 それをかわそうとしたウォルターは、鋼糸によってその銀弾が自分のかわす方に向かっている事を悟った。
 すぐさま方向転換しようとするが、もはや間に合わない。
 僅かに体を捻る事には成功したモノの、腕を一箇所貫かれた。
 
「いってぇ〜、なぁんでだよっ、ちゃんとかわしたはずなのに!」
 
 出血を気にしながらも、目の前の男から決して目をそらしはしない。
 痛む腕を振るって、男の首へと鋼糸を飛ばした。
 
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 
 飛来する銀弾へ向けて二挺拳銃を向けるアーカード。
 普通の人間ならば、そんなモノを撃ち落とせるはずはない。
 だが、アーカードは人間ではなかった。
 
 ジャッカルから、改造銃から吐き出された銃弾は、銀弾を砕きながらアドルフへと向かう。
352アセルス ◆AseLLUSs :02/02/18 02:53
>347カノンVSアセルス
  “絶対運命黙示録”(w
 
激痛が全身を襲う。
思わず崩れ落ちそうな体を気力で立たせる。
倒れてなどなるものか。だが・・・それ以上、動けそうになかった。
 
カノンが、歩み寄ってくる。
疲れ果て、だが今なお衰えぬ意志をみなぎらせて、彼女は剣を振り上げた。
(あれだけの斬撃を、私の怒りを受け止めてなお・・・か
・・・ならば、あえて受け止めてやろうその一撃を。
そのあとで・・・一刀のもとに斬り捨ててやる)
そう思い、私は身構えた・・・次の瞬間。
 
ぎぃん!
 
・・・彼女の攻撃を、しもべの一人が割り込み受け止めていた。
・・・こいつは。
 
「・・・・・・・・・」
 
私は無言で、そいつを斬り捨てた。
決闘の間に割って入るなど・・・そんな無粋なしもべはいらない。
 
「・・・ふん、興がそがれた。命拾いしたなカノンよ。
・・・そういえば、貴様先ほど妙なこと言わなかったか?魔物の増殖がどうとか・・・
私はそんな下賎なまねはしていない。何のことだ?」
【ナチス大殲】
>351
ウォルターの鋼糸が、アーカードの銃弾がアドルフへと殺到する。
しかし、彼は薄笑いを浮かべたまま、左手を掲げた。
 
(まずは、一つ目の『扉』・・・)
 
銃弾が、アドルフの前に現れた『空間の扉』に吸い込まれる。
そして運動エネルギーを保持したまま、ベクトルのみを180度変えて、飛び出してくる。
 
それとほぼ同時に首を狙って飛ばされた鋼糸。
抗いもせずに、飛来するがまま。

(そして・・・二つ目・・・)
 
だが、鋼糸が首に接触、切断の一瞬前に、もう一つ『空間の扉』を開く。
結果、鋼糸はアドルフの身体をすり抜ける。
 
そして、アーカードへ弾き返した銃弾はそのままに、ウォルターに向けて再度指弾を放つ。
それと同時に、ウォルターに向かい自らも襲いかかる。
354カノン ◆4X2AishA :02/02/18 03:08
>352 カノンvsアセルス
『幻燈蝶蛾十六世紀』(?)
 
私の斬撃を第三者・・・アセルスのしもべらしきものに
受け止められる・・・そしてその者は主人の手によって
切り伏せられている、これで・・・もう剣を持つ力すら無い
だが、アセルスは私にトドメを刺す所か問うてきた
意識朦朧の中答えるだけなら答えてやろう・・
 
「最近の・・・私の世界の魔物の発生が・・・異次元ゲートを通り・・・
 この世界から・・・這い出ていることが・・・・
 調べが着いている・・・貴様が原因ではないのなら・・・
 一体・・・誰が・・・・・・・」
 
話す半ばで完全に意識が遠くなっていく
膝を突き・・・身体に力が入らずアセルスの前に倒れ伏した・・・
倒れる寸前・・・私は悟った・・・

(コイツには剣に曇りがない・・・私の先走りだったか・・・・フッ・・・)
 
軽く微笑みながら・・・気絶する・・・
>346 ナチス大殲
 
「何だよあれぇっ? いくら何でも反則だっ」
 
 ウォルターがそう言って喚く。
 腕からは止まる気配もなく出血し続けている。
 息も少しずつ上がってきているようだ。
 僅かに歯ぎしりする。
 
「ほう……面白い。これは分類(カテゴリ)Aどころではないな」
 
 アーカードがそう漏らした瞬間、その体を跳ね返された銃弾が貫く。
 頭が半分吹っ飛び、腕がちぎれ、胸に大穴が開いた。
 
 だが、その状況でアーカードは笑う。
 
 アドルフはそれが見えなかったのか、更なる指弾をウォルターに放ちながら自身も向かってくる。
 その銀弾がウォルターの体を捉え、抉るのかと思った時。
 ウォルターの姿が忽然とかき消えた。
 空しく壁を砕く指弾。
 
「ばぁ〜か、そんなの誰が喰らってやるもんか」
 
 その声はアドルフの頭上から聞こえてきた。
 一瞬の躊躇の後、上を振り仰いだアドルフが見たモノは。
 
 ポケットに手を突っ込みながら、空中に立つウォルター。
 いや、空中に立っているワケではない。
 彼は、既に辺り一帯を自分の鋼糸で支配している。
 その鋼糸の一本の上に、死神は立っていた。
 
「拘束制御術式、三号二号一号、解放」
 
 その時だった、まるで暗闇から響くかのような声がしたのは。
 それを受けてアーカードが、ウォルターが同時にニヤリと笑う。
 
「やっちゃえ、アーカードぉ!」
 
 そう言うと同時に、ウォルターもまた全身をがんじがらめにするべく鋼糸を放つ。
 更には、アーカードの放った四匹の犬がアドルフへと牙を剥いた。
356アセルス ◆AseLLUSs :02/02/18 03:37
>347カノンVSアセルス
  “寓意・寓話・寓エスト”(・・・)
 
カノンの言葉を聞いて、私は合点がいった。
魔物の増殖・・・ゲート・・・
おそらくは、かつて起きたマジックキングダム崩壊事件に関係しているのだろう。
あそこの実験で開いたゲートが今になって偶然ファルガイアとかいう世界につながり、
かの地に封印された魔物が流れている・・・そういったところか。
そしてそれを、このカノンは私が原因だと踏み、狩りに来た。
・・・全く、とんだとばっちりだったが。
 
「おい、誰かこいつを介抱してやれ」
私はしもべたちにそう命じた。
 
・・・私の怒りを、恐怖をものともしない鋼の心を持つ女。こんな人間にあったのは久方ぶりだ。
人間に敬意を表するのも。
 
目が覚めたら、今度は酒でも酌み交わそう。
・・・異世界の話を聞くのも悪くない。
 
END.
357カノン ◆4X2AishA :02/02/18 03:44
闘争のまとめだ 
 
カノンvsアセルス 
『薔薇の闘争者(デュエリスト)』(w
 
前スレ
http://salad.2ch.net/test/read.cgi/charaneta/1013403883/560
>372>374>376>378>379>384>390>407
今スレ
>303>305>312>315>324>328>332>335>342>347>352>354>356
【ナチス大殲】
>355
指弾もこちらの攻撃も躱したウォルターが、頭上より鋼糸を放つ。
拘束制御術式を解放したアーカードが、使い魔を送り出す。
 
「なかなかのコンビネーションだ・・・コレは危ないかな?」
 
いいながらも、笑みを深くする。
全身の獣性細胞が、もぞり、と蠢く。
 
(心拍数、増加・・・)
 
ドクン!ドクン!ドクン!
ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!
ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!
ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!
ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!
ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!
ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!
ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!
 
(心拍数・・・1000突破・・・『生体感覚時間』加速!)
 
 
転瞬。
世界が止まった。
 
 
否、止まったのではない。
アドルフの心拍数増加に伴い、彼の生体感覚時間は人間の認識外へと飛び出したのだ。
 
今の彼には、迫り来る鋼糸も襲いくる犬もコマ送りのように見えている。
す、と位置を変え、鋼糸をやり過ごし、そのまま頭上のウォルターに飛びかかり、引きずり下ろす。
 
「ハハハッ! 捧げよ、その生命! 今宵は血の宴なり!!」
359死神(DEATH) ◆DEATHfNw :02/02/18 04:51
(死神(DEATH)VS鈴鹿御前)
 
死神(DEATH)―魔王ドラキュラと血の盟約を結び、強大な力を手に入れた闇の眷属である。
その鎌を振るう度に人の命は刈り取られ、獲物の魂はドラキュラへと捧げられる。
 
この数百年、死神は度々、人間の街を襲い、魂を集めてきた。
そして、今宵もある山村が死神の手により、壊滅の憂き目にあった。
 
「ほほ、順調ですな。まあ、少々、あっけなさ過ぎる感がありますが……」
 
目前の少女にそう呟きながら、鎌を振り下ろす!
 
――飛び散る鮮血。
 
――絶叫。
 
――更に赤く染まる大鎌。
 
「これで、此処の人間たちは皆……!?」
 
背後にただならぬ気配を感じ、死神は振り返った。
そこには1人の女性が立っていた。
 
「ほう、面白い。狩人の方ですな、しかも、人間ではありませぬね。
面白い、あなた様の魂も頂くとしましょう」
 
死神の鎌が赤く不気味に光った。
360緑川淳司 ◆CRSxoxJM :02/02/18 05:48
>350 『殺人貴』 vs 緑川淳司
〜エピローグ〜 
 
戦った廃ビルからそう離れていない所にささやかな公園があった。
とりあえず、このまま志貴を背負って街中を歩くのもなんなので公園に入っていく。
 
本通りからちょっと中に入っているからなのか、人はいなかった。
とりあえず志貴をベンチに横たわらせる。
ほっと一息つけあたりを見回すと自動販売機が合った。
のどが渇いていた事に気づいた淳司は飲み物を買いに販売機にゆったりと歩いていった。
 
淳司がベンチに戻ってくるのと同時に志貴が目を開いた。
どうなっているのかまだ把握していないらしい。
「無事か。…ところでこれ飲むかい?」
そう言い、先ほど買ったまだ暖かい玄米茶の缶を振った。
361『殺人貴』 ◆hKILL/T. :02/02/18 06:10
>360 『殺人貴』 vs 緑川淳司
〜エピローグ【志貴】〜

―――――目が、覚めた。

という事は、俺は気絶してしまっていたらしい。
…ならば、何故遠野志貴は生きている?
あの攻撃を躱されて、男に『何か』された筈なのに…。

妙に脱力感の残る身体でそんな事をぼんやりと考えていると、
さっきまで闘っていた筈の男が、目の前に居た。
聞きたい事はいくらでもあったのだが、口からは息以外は出てこなかった。

『無事か。…ところでこれ飲むかい?』

………くすっ。

思わず笑いが漏れてしまった。
何で俺はこんな男に殺意を抱いていたんだろう、と。
吸血鬼の筈なのに全然吸血鬼らしくない、どこかとぼけたコイツに。

「…ああ、貰おうか。ついでに二つばかり教えて欲しいんだが…、良いか?
 まず、何故俺を殺さなかった? 今がチャンスだったのに。
 もう一つは…、アンタは吸血鬼だろう。…いずれ人に仇なす時が来るのか?」

二つ目の質問次第では、もう一度仕切り直しをする必要があるかもな…。
362緑川淳司 ◆CRSxoxJM :02/02/18 06:36
>361  『殺人貴』 vs 緑川淳司
〜エピローグ【淳司】〜
 
淳司の言葉は志貴にとって意外だったらしい。
笑われてしまった。
まあ自分でも吸血鬼らしくない言葉だ、と思っていたけれども。
 
『…ああ、貰おうか。ついでに二つばかり教えて欲しいんだが…、良いか?
 まず、何故俺を殺さなかった? 今がチャンスだったのに。
 もう一つは…、アンタは吸血鬼だろう。…いずれ人に仇なす時が来るのか?』
淳司は志貴に向かって缶を放り投げると、自分の缶のプルタブを開けて一口飲んだ。
 
(さて、どう答えよう)
2つ目の質問は特に問題ない。しかし1つ目の問題はストレートには答えられない。
『真祖の姫』が怖いなんて言ったら、また戦いが始まるのが目に見えている。
(……ぼかすとするか)
 
「1つ目の質問の答えだがそんなもの決まってる。殺人罪で捕まりたくないからだ。
 それに元々殺す気も無かったしな。
 次に2つ目の質問なんだが、、人間社会の平穏は俺の平穏だ。
 わざわざ騒ぎを自分で起こしてどうするんだ。
 それに人の血などなくても生きていけるしな。いらない物は望まないって奴さ。」
 
そう笑って答えると、また一口飲んだ。
ここか。
闇の眷属が集う場所は……
貴様等の住むべき世界は此処ではない!
 
あと、ひとつ、他の者が俺を使いたいなら好きにしろ。
闇の眷属を滅ぼせる者なら、好きに俺を使え。
  
あるいはシャフトに洗脳された俺を使い、ハンターを滅ぼすのも一興だな。
 
出典 :悪魔城ドラキュラX 〜血の輪廻〜 〜月下の夜想曲〜
名前 :リヒター・ベルモンド
年齢 :23才(月下の夜想曲時、27才)
性別 :男
職業 :ヴァンパイアハンター
趣味 :ふん……
恋人の有無 :アネットという婚約者がいる。
好きな異性のタイプ :意思の強い女性だ。
好きな食べ物 : 肉料理全般だ。
最近気になること :闇の眷属の動向だ。それ以外あるまい?
一番苦手なもの :平穏。ふっ、矛盾しているな。
得意な技 :アイテムクラッシュ(聖別された武器の真の力を引き出す)
一番の決めゼリフ :滅びよ、ここはお前の住むべき世界ではない!
将来の夢 :さあな……。
ここの住人として一言 :貴様等、闇の眷属と馴れ合う気は毛頭無いぞ。
ここの仲間たちに一言 : 他のハンターよ、意地を見せてみろ!
ここの名無しに一言 : 邪魔をするなら、滅ぼすのみだ。
『殺人貴』 vs 緑川淳司

>362
パシッ、と投げられた缶を受け取る。
…玄米茶。
妙に懐かしさを覚え、思わず頬が緩む。

遠野志貴が投げ掛けた質問に対して帰ってきた答え。
それを、庶民の味の代表で喉を潤しながら聞く。

―――――余りに当り前な返答。

苦笑を通り越して、素直に納得してしまった。
思い返してみればそうだった、男には最初から殺気なんて無かったのに。
どうやら志貴一人が勝手に判断して勝手に決め付けていただけのコトだっ
たらしい。思わず自分の罵迦さ加減を呪いたくなった。最初から話を聞いて
おけばよかった、と。
…まあ後の祭りなのだが。

男は吸血衝動に付いては、嘘は吐いていない。
素直に信じるられた。何故かは分らないが。
ならばもう用は無い、さっさと謝って別れよう、そう思ったのだが…。

そのまま玄米茶を飲みつつ、取り留めのない話を続けてしまった。
特に意味も無く、つらつらと。何でもないコトを。
………在り得ない筈の記憶を、今のこのシーンに重ねつつ。

…そろそろ夜明けが近付いてきた頃、どちらからとも無く立ち上がる。
男が、そういえばこれ、と『七つ夜』を手渡してくれる。
きっと気絶した時に取り落としてしまったんだろう。
サンキュ、と返しつつ受け取る。
その手は不思議と暖かかった。

それじゃ、と二人で言い合い、別々の方向へ歩いてゆく。
………その場に十数本の空になった玄米茶の缶を残して。



さて、遅くなってしまった。
アルクェイドはきっと怒っているだろうな、とありありと想像できた。
早くアイツの元に戻らないと。
そして最後に一つの事に思い当たる。

―――――そう言えば名前を聞き忘れたな………。

【END】
365『殺人貴』 ◆hKILL/T. :02/02/18 07:25
『殺人貴』 vs 緑川淳司

終了だ。
闘争の記録を残しておく。
何となく惚けた風な戦闘と感じなくもない。

今回は裏で、トリップポイントの蓄積で勝敗を決める、という試みだった。

>283 >284 >286 >289 >290 >291 >297 >300 >302 >306 >310 >317
>326 >333 >336 >339 >341 >345 >348 >350 >360 >361 >362 >364

アナウンス >307
Bloody carnival and ... Destroy! Destroy! Destroy! 〜久遠美喜(M)vsミア・フォーテー
>282

ZUUUUUUUUMMMMMMMMMMMMMMMMMMM!!!!!!!!!!!!!!!!!!

雷糸に縛されて動きを封じられた『白い狂気』が、『黒翼の凶獣』の振り下ろした両の腕に打ち伏せられて
一直線に大地に激突、瓦礫の下へと埋もれた。


立ち上る土煙。そして・・・


ボコリ

両眼から頬にかけて二本の紅い筋をつけた道化の少女が、瓦礫の中から頭だけ出して一言。

「『痛い。』」

声のトーンをまったく変えずに呟いた。

「ん〜・・・このままじゃちょっと面白くないよね。・・・そうだ!」

瓦礫の下から飛び出して、『にっこり』笑う。

「よっ、と。・・・うん、これで良い。で、これを・・・」

取り出したのは骨仮面のゾンビ。
それを宙に投げ上げて、腕を一振り。


ザ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


投げ上げたゾンビを中心にして、死体が、瓦礫が、ゴミが、渦を巻いて集まっていく。

死体が絡み合い、鉄骨に纏わりつく。
崩れやすい部分を臓物と電線がしっかり結びつけて補強する。
皮の代わりはビニールと布切れ。その上に骨とコンクリートと鉄板で出来た装甲でよろい―――


身の丈7メートル、四本の腕と足を持つ醜怪な巨人が誕生した。
ただし、頭部にあたるべき部分は存在しない。


「上出来だね。じゃ、仕上げだ」

満足そうにそれを見上げて感想をもらすと、虚空に『白い布一枚をまとった女性』を呼び出した。
呼び出された半透明の女性は、こくりとうなずくと異形の巨人の中へスッと入り込む。

GWOOOOOOOOOOOOO!!!!!!!!!

咆哮を上げる人造の巨人。

怪物を生み出したスクラップ・アーティストは、空中を軽やかに駆け上がり
本来巨人の頭があるべき場所に腰掛ける。

「クソガキ、第二ラウンドのハジマリだ」

宣言と同時に、巨人が四本の腕を振り回した。
>349【毒を以て毒を制する闘い】
VSG.G.スレイマン
 
 痛みは感じない。高純度の薬物で極度の興奮状態におかれた脳髄に、痛みを感じる余裕など無い。
ただただ、加速された激情が限界にまで肉体を行使するだけだ。

 だから、大量のがらくたとなった機材にその身を埋め尽くされていても――彼は、そんなことは欠片も気にとめない。
怒りという感情だけが全身を駆け抜け、雄叫びを上げて立ち上がった。
 薬物によってリミッターが外された肉体は、軽々と山積した残骸を跳ね飛ばす。無茶な動きをした筋肉が、
びちっ――と音を立てたが、知ったことではない。

「があぁぁぁぁぁっ!」

 口から飛び散った赤黒い液体が、歪んだマスクの内側の装甲を汚していく。鼻孔に広がる血の臭いが、
さらに感情を加速させていった。
 残骸から、力任せにスタッフを引き抜く。それを目の前のそれ――目の前の黒ずくめに対し突きつけると、
双眸を憤怒に彩らせて、再びスタッフ操作。無音詠唱。そして、早口に補助呪文を詠唱、基礎呪文へ追加する。

 ――――この俺に……こんなクソ戯けた真似をしやがって―――

 構えたスタッフの先端に真紅の魔法陣が出現していた。破滅的な破壊力を秘める、上位魔法の証たる魔法陣。
だが――それを目にしてもなお、男の顔からは、嘲笑は消えない。
まるで、やってみろといわんばかりの態度でそこにある。再び、耳に笑いが聞こえた。ハ、ハ、ハ、と言う、やたらと
歯切れのいい笑い。
 かろうじて残っていた理性が、音と立てて切れた。思考が、真っ白になる――!

「これでも、食らえッ! この、ゴキブリ野郎ォォォ!! <ドライ・キル>―――」

 一息。

「イグジストッ!!」

 瞬間、魔法が顕現。不可視の力場が、男に向かって指向される。一瞬後の、服を残して塵へと変わる男の姿を想像
して笑みを浮かべ――――

「へ――へへ、へげ―――げへ、げへへへへへへぇええ…………?」

 口から、意図しない笑いが零れた。理由は、わからない。だが、これがなんなのかは――不幸にも、錆び付いた頭脳でも、
はっきりと認識出来た。がらん、と音を立てて、砕けたモールドが地面に落ちる。
 
 彼には見えなかったが――纏っていたモールドの背中には、深々とした亀裂が走っていた。そこから、膨張した肉の塊が、
まるでサナギが脱皮でもするかのように這い出してくる。

 ――――笑いが止まらない。絶望の笑いが。
 
 止まらない絶望の中で、自らの内に生まれた何かに、自分の全てが取って代わられるのをはっきりと感じて。
 「彼」という人間は、瞬間、この世から消えた。

 そこには――化け物が立っている。
>266
スプリガンは何を言っている?
偽善も甚だしい。
私の隙をついて、ナイフを首に突きつけるなど、奇跡でも起こらない限り、
出来ない芸当なのだから、その機会を逃さず、殺ればいい。
埋葬機関の同僚ならば、何の迷いもなく、私の頚動脈を掻っ切るだろう。
 
――それを出来ない時点で唾棄すべく屑!
 
そして、それに対する対処法は……
 
私は、スプリガンのナイフを左手で自分の首筋に押し込んだ。
案の定、スプリガンはギョッとして、ナイフを引っ込めようとする。
 
その一瞬の躊躇を狙って、スプリガンのナイフを持つ手を捻り、小手返しの要領で、
地面に叩きつける。
 
そのまま、後方に跳躍し、同時に右腕の切断部分に神聖療法を施す。
これで出血は止まる。
 
そして、立ち上がったスプリガンを見て、嘲笑する。
 
「あなたは此処をお遊戯の場と勘違いしていないかしら? 
ここは血と硝煙の匂いの漂う殺戮の場。相手に隙あらば、すかさず、頚動脈を掻っ切ったり、
心臓を潰してやるのが礼儀だわ」
 
私は懐から注射器を取り出し、首筋に突き立てる。
 
「まあ、私を殺さなかった自分の選択ミスを呪いなさい」
 
私の5感が更に研ぎ澄まされ、身体が羽が生えたように軽くなる。
魔術により、作り出された強化型のPCP(エンジェルダスト)……
滅多に使わないが、極上の殺戮を楽しむ時には使うようにしている。
 
「さて、第2ラウンド、始めましょうか!」
 
左手で2本の黒鍵を作り出し、そのまま1本をスプリガンに投擲。
スプリガンの目前で爆発させ、視界を奪う。
間髪入れず天井まで跳躍し、天井を蹴って3角飛びの要領で、スプリガンを一気に強襲する!
369久遠美喜(M):02/02/18 13:03
>366
 
(――――――殺せ)れろ!!≫

 ホークが巨人の出現に感極まったかのように大きく奮える。
 
(―――――殺せ! 殺)ろ! ブッ壊れろ!!≫
 
 ホークが巨人に掴みかかり、殴り飛ばそうとして――四本の腕に握りつぶされる。
 
(殺せ! 殺せ殺せ殺≪壊れろ! 壊れろ! ブッ壊れろ!!≫
 
 ホークが瞬く間に損傷を復元し、逆に相手の腕を二本掴んで肩からもぎ取る。
 そのまま巨人の胸に手を掛け、無理矢理に引き開ける。瓦礫で出来た鎧を剥ぎ、
 柔そうな肉に手を掛けると、鉄骨で出来た肋骨をくじを引くように容易く引き抜き、
 そのままずぶずぶと指を突きこんで肉を掻き分ける。
 
(殺せ殺≪ヒヒハハハ! 見ろよこのグズグズの出来損ない! まるでプリンだぜ
     この脆さ! 突けば簡単にぐずぐずのミンチだ! 弱ェ、弱すぎる。
     内臓もへったくれもクソもねえのは頂けねえが、へへ――
     頭から丸ごと押し潰しちまえば、世界中の難民が助かるスープが出来るぜ
     くだんねえ倫理さえ捨てちまえばなぁ! ひゃっははははは!
     もっとだ、もっと――オレの本気を出させてみろ!
     壊れろ! 壊れろ! ブッ壊れろ!!≫
 
 ――――――ホークを脳波動で使役しているつもりなのに。
       逆に、ホークの念が、思考が流れ込んでくる……
 
 嘔吐。


   エウメニデス・デス・ロック――
   あなたは、どうやってこいつを支配していたの……?
 
 
 ホークが巨人の頭を股間を押さえ、そのまま力を込める。
 メキメキと骨の髄まで響く音を響かせた数瞬後、巨人はぐちゃりと潰れて
 粉々の肉塊に成り果てる。
 合わせられたホークの掌中には、白い布をまとった女性。
 
『――――ガオオオオオオオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォォォン!!!』
 
 一撃の天まで届きかねない凶暴な絶叫。
 それだけで、その音の震えに乗せた念だけで、白い女性は跡形も無く消え失せた。
 
 ホークが、再び獲物に目を向ける。
370鈴鹿御前 ◆Y4SUZUKA :02/02/18 16:36
>359
(死神(DEATH)VS鈴鹿御前、鈴鹿側導入)

その日私は、美術部の友人と一緒に、その山へ来ていた。
紅葉をスケッチしたいのだが、一人だと寂しいというのだ。
何を子供みたいな事を、と思ったが、彼女が条件として提示した、校門前の喫茶店のケーキセットが決め手となった。
 
スケッチも終え、日も沈みかけた夕刻。
談笑しながら山道を降りていく私の感覚に、強烈な鬼気が飛び込んできたのはその時だった。
これは──大きい。今まで出逢ってきた鬼の中でも最大かもしれない。
これほどの鬼気に気が付かぬなど、迂闊だったとしか言い様がない。
「ここを動かないで!」
突然立ち止まった私に驚く友人にそう言うと、私は鬼気の発生源──麓の村──の方へと走っていった。
 
私が辿り着いた時、その村は既に壊滅していた。
そこら中に散らばる死体は、まるで通り魔の一個大隊が通り過ぎたかのようだ。
そして、村の中心部、人々が最も集まる場所だった所に、そいつはいた。
 
妖など見慣れた私にとっても、そいつの姿は異様で、そして意外だった。
悪夢の中から抜け出てきたような、伝承そのままの姿をした死神。何故そんなものがこんな所に?
だがそのような些細な疑問は、次の瞬間に吹き飛んだ。
そいつは何か呟きながら、手にした大鎌を振り下ろしたのだ。
 
鮮血。絶叫。そして、沈黙。
 
年端も行かない少女の声だった。間違いない。村人を鏖殺したのはこいつだ。
許さない。絶対に許さない。こいつには、地獄ですら生ぬるい。
怒りと共に吹き上がった鬼気に気づいたのか、死神は振り返って言った。
 
「ほう、面白い。狩人の方ですな、しかも、人間ではありませぬね。
 面白い、あなた様の魂も頂くとしましょう」
 
魂を頂くとは、格好だけでなく、中身も本当の死神か。
 
「おぞましい化け物が、あるべき場所へ還るがいい!
 いでよ、大通連!」
371ジャッジ・デス:02/02/18 23:51
(ウルフウッドvsジャッジ・デス導入)
 
それがは、どこからともなく現れた。
それが何者なのかは誰も知らない。
それはあまりに異質な存在だった。
 
「お前たちのォォ罪はァ、清めらァれェェたァ!」
異様な風体の人物が叫んだ。
痩せ細った長身が、黒革のジャンパーとズボンで覆われている。
体に不釣り合いなほど大きな手をもち、指先にはナイフのように鋭い爪が生えていた。
装飾品も異様きわまりなく、ベルトのバックルは頭蓋骨を模していて、右の肩当ては翼竜の像、
左の肩当ては肋骨を連想させるものだ。左胸には、「DEATH」と刻まれた鉄製のバッジがついている。
なによりも異様なのはヘルメットを被ったた頭部であり、格子状の鉄板で目鼻は隠されているが、
その下には牙だらけの巨大な口が開いていた。
「すゥべてのォォ生命よ、滅びよッ!法のォ名ァァにおいてッ!」
叫ぶ男の足元には、胸や頭に穴を開けた十人以上の男女が横たわっていた。
何人かは手に銃を握っていたが、男を止めることはできなかったようだ。
「さあァァァ、次はァァァ?」
辺りを見回す男の視界に黒い人影が入った。大きな十字架を担いでいる。
「罪人よォ、こォれよりィィ裁きを下ァァすッ!」
372導入:02/02/18 23:54
トレス・イクスVS坂東英二 
 
 数日前。某所で交わされた会話。 
 
「お邪魔しますよ、坂東さん。相変わらずゴミ溜めみたいな部屋だ。掃除という言葉を知っていますか?」
「姦っちまうぞおしゃぶり野郎(コックサッカー)。俺様は十二人の妹の内、誰と犯るか妄想すんのに忙しい。失せろ」
「今回の依頼ですがね。ヴァチカンに特務機関が幾つかあるのはご存知ですか? その一つに国務聖省特務分室という所がありましてね。
他の部署に比べれば穏健派と言えますが、まあ同じ穴の狢です。其処のエージェントが標的です」
「カーソル合わせると、ホレホレ頬染めたりパンチラ見えたり見えなかったり。ナハハハー、萌え萌えー」
「派遣執行官、というらしいですね。コードネーム“ガンスリンガー”ことトレス・イクス神父。詳細はこのレポートに」
「あー誰か二次元の美少女ちゃんや美少年クンともりもりエロい事出来る機械造ってくんねーかなー」
「中々手強いですよ、彼は。ローゼン……おっといけない。依頼人も責めあぐねているようですから」
「リアルシャドーもいーんだけどよー。やっぱこころんかなー。柚子たんもいーなー、ヒカルとかモナー」 
 
「仕事だ、殺し屋(バンドウ)!!」 
「俺はガンマンだ、殺し屋じゃねェ。殺して姦すぞホモ野郎」 
373サウジーネ:02/02/18 23:56
(弓塚さつきVSサウジーネ)
 
弓塚さつきは、吸血鬼として日々を送っていた。
昼間は暗がりに潜み、太陽をやりすごし、夜は血を求めて街をさまよう。
 
だが、そんな彼女にもまだ大切な人としての部分が残っていた。
『遠野志貴への想い』である。
それがさつきを完全な闇の眷属に堕ちる一歩手前で止めていた。
 
 
ここに1人の魔女がいる。
彼女の名前はサウジーネ。
黒猫の変化でサバトの巫女の役を行う高位の魔女である。
彼女は専ら、上質な魂を集めることをその仕事としていた。
 
彼女はよく様々な人に化けて、街を散策し、上質な魂の主を探す。
探して、人の心の間隙をついて、魂を奪う。
ただ、魂を奪うにあたっては奪われる対象者が完全にサウジーネに屈服する必要があった。
最もサウジーネの程の手練にかかれば、それは容易なことであったが……
 
――いつも通り、彼女が夜の街を散策していると、風変わりなモノが見つかった。
そう、吸血鬼だ。
女子高生の姿をしている。
 
「あはは、女子高生の吸血鬼なんて、時代も変わりましたね〜」
 
サウジーネは興味をそそられ、1人呟きながら、吸血鬼の後を尾行する。
魂の質を覗いてみる。
普通、闇の眷属に堕ちると魂は汚染されるのだが、その吸血鬼は魂の核となる部分が真っ白なのだ。
 
「そうですね、今回は彼女の魂を頂きましょう」
 
サウジーネはその吸血鬼―弓塚さつきの魂を更に凝視する。
すると、1人の男性の顔が浮かび上がった。
 
「なるほど、この方が最後の歯止めなんですね」
374サウジーネ:02/02/18 23:58
弓塚さつきはいつも通り、路地裏に犠牲者を引きずり込んで、吸血行為を行っていた。
今だ、吸血するに際し、彼女は迷いがある。
生きる為に仕方がなくと自分に言い訳をしながらも、彼女の心は罪悪感で一杯であった。
――サウジーネに言わせるとその罪悪感も魂の白い部分―良心―から来ているのだが。
 
背後で、物音がした。
 
――見られた!?
――始末しないと!
 
さつきがそう考えて、背後を振り向くと、そこには彼女の想い人―遠野志貴が優しい笑みをたたえて立っていた。
さつきはこれは夢ではないかと思った。
 
しかし、確かに『遠野志貴』はそこにいた。
遠野志貴は笑みをたたえたまま、さつきに近づき――口付けをした。
 
――その瞬間、さつきは気づいた。
コレは、遠野志貴ではないことに……
 
とっさにソレに右腕を振るう。
が、既に、ソレは飛び退き、クスクス、笑い始めた。
 
次第にソレの姿が魔女の姿をした少女の姿に変わっていく。
 
 
「あはは、初めまして。サウジーネと言います。短い付き合いですが、よろしくお願いしますね」
 
にこやかにサウジーネは弓塚さつきに話し掛ける。
 
「唐突ですが、さっきの口付けであなたの魂の大切な部分をいただきました」
 
依然として、サウジーネは笑顔を崩さない。
 
「そうですね……。5〜6時間もすれば、完全に私のものになりますね、あなたの先ほどの男性への想いは……」
 
だが、その笑顔は悪意の具現……
 
「返してほしいのでしたら、制限時間以内に私を仕留めてください」
 
更に紡がれる言葉は残酷そのもの……
 
「どうです? 何か心から大切な物がボロボロ、抜け落ちていっている気がしません?」
 
サウジーネはさつきに背を向ける。
 
「じゃあ、ゲームを始めましょうか? そうそう、私、色々な人に化けますので、注意してくださいね」
 
サウジーネの姿がその場から、掻き消える。
そして、ゲームは始まった。
 
 
<ルール>
6回のトリップ判定を行います。
3回、さつきさんが私のトリップを上回ればその時点でゲーム終了。
さつきさんの勝ちですね。
もし、そうでなかったら、さつきさんは私に屈服したことになり、魂を頂きます♪
375トレス・イクス(M):02/02/18 23:59
>372 トレス・イクス(M)VS板東英二
 
 極東の国、日本。
 はっきり言って、此処で吸血鬼の被害が出るなどという事は滅多にあり得ない事だ。
 そして、何より法皇庁の威光が届きづらい国でもある。
 だが、だからといって吸血鬼出現の報告を無視するワケにもいかず、結果巡回神父トレス・イクスが派遣された。
 
 日本の繁華街を索敵仕様(サーチモード)で哨戒に当たる僧衣姿の神父。
 それは、一種異様な光景であった。
 周りの者達も、一様にその奇人に注視している。
 ごく希に、その硝煙の香りを感じ取った者がいたのか、そそくさと去っていく者もいた。
 もっとも、殺人人形(キリングドール)はその程度で動じるような精神など持ち合わせてはいなかったが。
 
 その日の哨戒をそろそろ切り上げる時間となり、帰路へとついた頃。
 トレスのセンサーは、何者かに追跡を受けている事を感じ取った。
 そちらを決して振り返らず、またその表情も決して揺るがない。
 
「常駐戦術思考を索敵仕様から殲滅戦仕様(ジェノサイドモード)に書き換え(リライト)」
 
 "ガンスリンガー"の恐ろしく抑揚を欠いたその声に、夜の空気が震えた。
 
「戦闘開始(コンバットオープン)」
376弓塚さつき:02/02/19 00:25
>374
(弓塚さつきVSサウジーネ)
 
いつもの路地裏で、いつも通りの食事。 そして、いつもの無意味な罪悪感。
ありがとうごちそうさま、と溜息一つ・・・・・・その時、不意に背後に気配。
いつものことか、といつもの癖でとっさに振り向いて―――
―――予想もしない光景に、わたしは凍りついた。
 
「・・・・・・し、き―――くん・・・・・・?」
―――志貴くんが、いた。
会いたくてやまなかった人が、目の前で笑っていた。
沢山あった伝えたかった言葉は全部どこかに吹っ飛んで、頭の中が真っ白になった。
そうして、何も考えられないでいるわたしに志貴くんは近づいて来て―――キスを、した。
 
その瞬間、我に帰る。 こいつは志貴くんじゃない、と理屈抜きで確信した。 
とっさに右腕を振るう――が、既にその場から飛び退いたあとだった。 
志貴くん――のニセモノは、クスクスと笑っていた。 ―――殺そう、と思った。
どこの誰だか知らないが、こいつはわたしの気持ちを踏み躙ったのだから―――
―――・・・・・・わたしの、気持ち―――?
 
不意に芽生えた違和感に戸惑っていると、目の前のニセモノの姿が変わっていった。
その、魔女・・・の格好をした女の子は―――良く、ワカラナイことを言った。
 
わたしの魂――それも、志貴くんへの想い――を奪った、と。
 
ぎし、と強くなった違和感に胸が締め付けられる。 呼吸が、上手く出来ない。
そんなわけない、と否定したいのに、喉の奥に何かが詰まったように言葉は出てこない。 
なぜならその時既に―――わたしは違和感の正体に気づいていたから。
 
心に空けられた穴―――それが、軋みを上げて埋まっていくのを感じた。
記憶が、綻んでいく。
感情が、色を失っていく。
ぼろぼろと、志貴くんのこと、を忘れて、いく―――。
―――・・・・・・や、だ・・・・・・
――・・・やだ、やだぁ! ・・・やだよ・・・忘れたく、ないよ・・・・・・――っ!!
 
怖くて、不安で、どうしようもなくて・・・みっともなく泣いた。
それを失う事は、わたしにとって全てを失うのと同じだった。
 
ぼやけた視界の中で、話は終り、とばかりに魔女が背を向ける。
そして・・・・・・その場から突然掻き消えた。
 
「あ――・・・っ! 待っ・・・・・・待って・・・返して、かえしてよ・・・っ!!」
わたしは、情けない声をあげて魔女を追った。 何処に、なんて考えもせずに。
なかなか言う事を聞いてくれない脚に喝をいれて、転げるように駆け出す。
 
―――はやく、探さなきゃ・・・! 早く、はやく探して、取り返さなきゃ・・・・・・!!
わたしは路地裏を飛び出し、そのまま街へと走り出した。
>367
VS無資格戦術魔法士【毒を以て毒を制する闘い】

今度は魔人は少し期待していた。
次に見せた手品がくだらない物だったら、即座に殺してやろうと思っていたが、
発呪装置を基幹として収束していく魔力は、なかなかの物で今度は多少は楽しめそうだった。
 
鎧騎士は、何やら口頭でぶつぶつと呟いており、よく聴いてみればそれが発呪のための詠唱だとわかる。
さっきの攻撃よりも前フリが長いのは、ご愛嬌というものだ。
その程度の時間すら待てないほど、魔人も短気というわけでもない。焦らずじっくりいくことにした。
なかばワクワク、なかばイライラとしながら魔人は、相手の発呪を待つ。
そして待ちくたびれた時間――ほんの数秒だったが――が過ぎ、ようやく
 
「イグジストッ!!」
 
と言う発語を契機に、鎧騎士の放った魔法が顕現した。
 
魔法の顕現と同時に、魔人の霊視眼は彼の脳髄に、霊的な画像イメージを転送していた。
そのイメージをあえて説明するとすれば吹き荒れる熱気の塊。
恐らくはその塊に触れれば生体はあっという間に乾燥してしまうだろう。
 
――もっとも、「当たれば」の話ではあるのだが。
 
魔人が右手に仕込まれた増幅杖を足元に向け、ロッドがきゅいんと耳障りな高周波の音をたてると
瞬きをする程の時間もなく、魔人の呪式は完成。呪式は<衝壁>。
床面から天井に向かう柱のような烈風が、魔人に向かって指向された魔力隗を吹き散らす。
 
「逃げ、逃げろ、うわぁあぁぁぁぁ!」
「ああああ、俺の足、俺の足が、あしがぁぁッ!」
「・・・なぁ、普通は手って指は5本付いてるよな、なぁ、なぁって!」 
 
本来魔人に向かう筈だった魔力塊が、中途半端に拭き散らかされため、
麻薬の力で呆けていた部下達を襲い、体の一部を次々と奪い取り、即席の不具者を量産した。
 
――と、突然
 
「へ――へへ、へげ―――げへ、げへへへへへへぇええ…………?」
と、鎧騎士が狂笑し、びくびくと痙攣し始めた。
魔人の攻撃による物ではない。それが証拠に魔人も興味深そうに鎧騎士を観察している。
ガラガラと音を立てて、鎧は弾け、内側からはめりめりと音をたてて肉が溢れそうになっている。
 
――そして、十数秒後、完全に鎧を脱ぎ捨てた『元』鎧騎士は
魔人の美的感覚を充分に満足させる、素敵な容姿をそこに出現させた。
378坂東英二(M):02/02/19 00:32
>375 トレス・イクスVS坂東英二 
 
 尾行は気付かれているようだった。機械でしかない相手から、どんな凄腕のプロも顔色を無からしめる殺気が吹き零れている。
 黒いスーツにシャツ、サングラス姿の坂東英二は不敵に笑って口の端にぶら下がった煙草を吐き捨てた。
 スーツの懐に手を入れつつ、前を行く僧衣の青年に声を掛ける。 
 
「オイ、そこの何とかいうお前、トレーズ、グレース? 何でもいいや、バカチン市国の牧師、こっち向けコルァ」 
 
 牧師と神父を混同した呼びかけではあったが、青年――“ガンスリンガー”トレス・イクスは振り向いた。
 冷たい色を湛える双眸が坂東を見据える。坂東は何が可笑しいのかニヤニヤしながら言った。 
 
「あーとだな、僕様の名前は宇宙大総統。年齢は五歳より上。好きな事、いやがらせ、ちんこいじり。以上、自己紹介終り」 
 
 懐でピンを抜いた小型の物体をトレスに向かって放る。サングラスの向こう側で眼をつむり、耳を押さえながら叫んだ。 
 
「つー訳で、イッツ・ショータァァァァイムッ!!」 
 
 突如、通り一帯を消し飛ばしそうな炸裂音と白光が爆発した。 
 坂東が投じたのは閃光と轟音で相手の視聴覚を麻痺させる特殊手榴弾、いわゆるスタングレネードであったのだ。
 巻き込まれた街路の人々は呆然としたように立ち尽くしている。外傷は一切ないが、この効果は十秒近く続く。
 トレスもまた。顔は相変わらず無表情なままだが、身体がわずかに揺れた。
 機械である彼にとっても、白光は視覚センサーに痛打を与えるものであったのだ。
 眼を開けた坂東の両手は、再びスーツの中から禍々しい凶器を取り出した。 
 右手にはウージーサブマシンガン。左手にはトカレフTT33。
 次の瞬間、トレスの顔面で火花が爆ぜた。センサーが回復する前に閃いた銃火がトレスの両目に叩き込まれたのだ。
 常人なら血が出る、肉が弾ける。だが、トレスの両眼があった所には、オイルに塗れた空洞があるだけだった。
 ひゅう、と坂東は口笛を吹いて銃を構え直した。
 
「へー、てめえやっぱエイトマンかあ。キカイダー? それとも加速装置でも付いてんのかあい」
379サウジーネ ◆R9azrodk :02/02/19 00:44
>376
 
サウジーネは姿を変え街の中に紛れ込んでいた。
 
サウジーネはこの『ゲーム』が大好きだった。
標的が狼狽し、辺りを奔走する様は見ていて、心が和む。
 
しかし、ただ逃げるだけではつまらない。
彼女はいつも、相手に精神感応で自分の居場所のヒントを教える。
そして、相手がそこに飛び込んできたところで、すかさず姿をくらまし……
 
これを繰り返す。
相手が次第に疲労して、絶望していく様を見るのは、この上ない至福だった。
 
――彼女は漫画やゲームに出てくる可憐で優しい魔女ではない。
 
――本来の悪魔の契約者、闇の使いとして魔女なのだ。
 
「あはは、あの人、あせってますね〜」
 
サウジーネはファミリーレストランのウインドウから、
悲壮な表情でサウジーネを探すさつきを見ながら、楽しそうに笑った。
 
「では、まず、ヒントを出してあげましょう。私、優しいですね〜、あははは……」
 
サウジーネは精神感応でさつきの心に直接、話し掛ける。
 
(もしもーし、聞こえますか? あまりにかわいそうなので、私の居場所のヒントを教えちゃいます。
あなたの目の前のファミリーレストランにいますよ。青のハイネックが目印です。じゃあ、お待ちしています〜!)
 
サウジーネのいうことは真実だった。
ただし、青のハイネックを着ている女性は、サウジーネを含めて、店内に3人いた。
しかも、サウジーネ本人は入り口から完全に死角になる所にいる。
気が動転している彼女では到底、サウジーネに気づくまい。
 
クスッとサウジーネは笑って、ウエイトレスに話し掛けた。
 
「あはっ、クリームソーダ、お願いしますね〜!」
380トレス・イクス(M):02/02/19 00:53
>378 トレス・イクス(M)VS板東英二
 
 やられた、わずかな油断を突かれて光学センサーは完璧に潰されてしまった。
 空洞になった瞳から、赤黒い皮下循環剤が涙の様にこぼれていく。
 
 だが、殺人人形はそれでも動じず、次の瞬間には両手に世界最大の戦闘拳銃――ジェリコM13"ディエス・エレ"を構えていた。
 そして、そのレーザーサイトは的確に刺客の眉間にポイントされている。
 視覚は完全に潰されているはずだ、つまり聴覚系のセンサーのみに頼って照準しているのか。
 "ガンスリンガー"はまさに銃を撃つ(ガンスリング)為に動く人形だった。
 
 どう猛な鋼鉄の顎から、きっちり九発の弾丸が吐き出される。
 だが、やはり光学センサーに頼れない状況では完全な精密射撃とはいかないのか、僅かなタイムラグがあった。
381御神苗優:02/02/19 01:01
御神苗優VSナルバレック
 
>368
奴は、ナイフを左手で自分の首筋に押し込めようとした。
俺は驚いた。何しようとしやがる、こいつ!?
急いで俺はナイフを首筋から引き抜こうとした。
それが、奴の狙いだった。
奴はその一瞬の隙を狙って、俺の手を捻り、小手返しの要領で、地面に叩きつけた。
 
奴は、後方に跳躍し、立ち上がった俺を見て、嘲笑する。
 
「あなたは此処をお遊戯の場と勘違いしていないかしら? 
ここは血と硝煙の匂いの漂う殺戮の場。相手に隙あらば、すかさず、頚動脈を掻っ切ったり、
心臓を潰してやるのが礼儀だわ。
まあ、私を殺さなかった自分の選択ミスを呪いなさい」
そこで奴は一息つくと、嘲笑するような口調で叫んだ。 
 
「さて、第2ラウンド、始めましょうか!」
 
奴は俺に向かって剣を投げ飛ばした。俺はすかさず避けようとする。
が、それは俺の目前で爆発した!!閃光と爆風で一瞬、俺の認識能力が鈍った。
そこを逃す奴じゃない。奴は跳躍すると、天井を蹴って3角飛びの要領で、一気に強襲してきた!
何だってんだ、さっきよりも動きが素早くなってやがる!!
 
俺は動作が遅れた分、完全によけ切ることは出来なかった。
なんとか剣の一撃をナイフで捌き、間合いをとる。
自分の命すら省みずに戦闘の歓喜を無限に味わう殺戮主義者・・・・・・・
ならば、こっちもその気でいかにゃあ、殺される。
「そっちがその気なら、こっちもその気でやってやる!!後悔してもしたねぇぞ!!」
俺は叫ぶと、殺気のする方向へ一気に跳躍すると、ナイフを振りかざした!!
 
対G.G.スレイマン
>342
 
 ――彼は、立っていた。
 楽しげに笑いを振りまきながら。

「げ――げへ――へへっへ、うーけっけっけけけ!」

 だが、そこにいるのは彼ではない。モールド。人間の鋳型。それを内側からうち破ってしまったモノはもはや人間とは言えない。

 ――人は、それをただ邪悪であるという。
 
「けけけけけけけけけけえぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」
 
 一言で言えば、毛のないゴリラ。肥大化した両碗が、ぱんぱんと太鼓を叩くように地面をうち鳴らしている。足はひたすらに細く、
そして長い。まるで飛蝗のように折れ曲がったその足は、だが間違いなくその身体を支えていた。

 頭部はなく、代わりに背中から生えた蛇の間鎌首のような肉が、ゆらゆらとうごめいていた。細まった先端がゆっくりと黒衣の男
――スレイマンを指し示す。

瞬間、先端が割れ、花のように開くと、その中にはごく普通の人間の顔があった。それは酷く酷く楽しそうな表情でスレイマンを眺めると、
 
「おおっ、おおっ、おぉ兄ぃさぁんんんん――あそびましょぉかああああ!?」
 
 ――魔族。そう呼ばれるモノ。かつて人であったモノ。人間のなれの果て。
 絶望の果てに生まれ変わったそれは、ただひたすらに――純粋な笑いを浮かべていた。

「うほ、うほ、うほぉぉぉぉぉ――――!」

 声と同時、周囲に飛散していた薬物が、一斉に炎を上げた。スレイマンによって苦悶のうめきをあげていた人間達が、その炎に一瞬で
巻き込まれる。

 まるで蛇のように絡み付く炎は、勢いを増すことも弱まることもないままに、ひたすらに人間達を焼き焦がしていた。 魔法。万物を意の
ままに操る、絶対の力だ。

 周囲には、声にならない絶叫が立ちこめる。耳に入るその旋律に、魔族は楽しそうに目を細めると、

「うけ、うけ、くけけけけけけけけえええ!」

 笑いを上げて、狂ったように手をうち鳴らす。その手の中には、ただの肉片となった人間の残骸。一気に挽肉同然になったそれを口に
運んで、魔族はさらに上機嫌に声を上げた。

「けけ――けけけけけけ―――!」

 その声を撃発音声として、魔族はさらに魔法を発動。周囲で踊り狂っていた炎は、まるで調教された獣のような動きを見せると、一気にス
レイマンに向かいふくれあがった。
383坂東英二(M):02/02/19 01:23
>380 トレス・イクス(M)VS坂東英二(M) 
 
 その僅かな隙を坂東は逃さなかった。右に跳びながら二つの銃が吼える。
 我に返った通行人たちが悲鳴を上げた。それは目の前で銃撃戦が始まった所為だけではない。
 坂東の銃口は人々にも向けられていたのだ。正確に言えば、トレスと坂東の間に存在する人間に。
 トレスの撃った銃弾は空を切り、坂東のそれは着実に効果を上げた。
 半分はトレスに、残りは逃げ惑う人々に当たって。もう弾倉を空にしたトカレフを捨て、坂東の左手は胸ポケットからイヤホンを抓み出す。
 その間にも、右手は休まず銃撃を続けている。 
 耳に当てると同時に鳴り出す「人間椅子」の『爆弾行進曲』に乗せて熱唱し出した。
 
「かぁぁぁみかっぜェ、有明のそっらー、しゅぅぅぅぅつげっきぃ、別れのさかずっきぃ」 
 
 中年サラリーマンの草臥れたスーツが朱に染まる。
 
「もぉぉぉくひょっおぉ、愚者のらぁくえんん、ひぃぃぃぃいさっつぅ、一人残らずぅぅぅイェー!!」
 
 両腿から血を噴出して這いずるチーマー風の少年が、更に頭を半壊させられて動かなくなった。
 
「突っ込め突っ込め突っ込めぇ!」 
 
 三十代らしいOLは、すすり泣きながら自分と他人の血で真っ赤の携帯をダイヤルしている。
 
「突っ込め突っ込め突っ込めぇぇぇぇぇぇぇぇワァオ!!」
 
 現世に現れた、これは正に地獄絵図。阿鼻と叫喚を鳴り響かせながら、ガンマンはそれに負けぬ位の大声で歌い続ける。
 狂い果てた呪歌を。
384トレス・イクス(M):02/02/19 01:47
>383 トレス・イクス(M)VS板東英二
 
 トレスは、その地獄絵図にも動じる事はない。
 唯一つ、この騒ぎにどう収拾を付けるのかだけが分からなかったが。
 そんな心配も、この目の前の男を片付けなければ意味がない。
 
 しかし、この阿鼻叫喚の人々の悲鳴、絶叫、嘆きの声は、トレスの聴覚系センサーを少なからず阻害している。
 ある程度の指向性を持っているとはいえ、これでは完全には機能しない。
 まさかそれを狙ったワケではないだろうが、結果としてただでさえ困難な状況が更に難しくなった。
 
 刺客の放った銃弾は、高分子構造の人工皮膚を僅かに突き破り、その間から覗く形状記憶プラスチックの人造筋肉に
無惨にひしゃげて張り付いているだけ。
 決して致命傷にはなり得ない。
 だが、このままではこちらも一向に埒が開かない。
 そこで、トレスの取った行動は。
 
「常駐戦術思考を殲滅戦仕様から隠密戦仕様(ステルスモード)に書き換え」
 
 その身を翻し、角を曲がった。
 その際にも、両手の拳銃は死を男に向けて絶え間なく吐き出している。
 角に入ると同時に、銃把から弾倉を排出、袖口で微かなバネの弾ける音がしたと同時に弾倉が飛び出し、銃把に滑り込む。
 そのまま、物陰から刺客へ向けて引き金を引いた。
>381

「そう! それでいいのよ!! もっと闘志を、狂気を駆り立てなさい!!! ククッ!」
 
突進してきたスプリガンに対して、黒鍵を2本を構える。
そして、投擲!
鉄甲作用という身体をゼンマイのごとく搾りあげ、武器を投擲する技術。
射程、威力とも通常に投擲するより何倍も威力が跳ね上がる。
 
スプリガンを串刺しにすべく、黒鍵が神速でスプリガンに飛んでいく。
うち一本は直前で爆発。
そして、もう一本はそのまま、爆発による煙の中に消える。
 
さて、これで、串刺しになる?
それとも、まだ、楽しませてくれるかしら?
 
まあ、準備だけはしておこうかしら。
左手を口にあて、その後、再度、黒鍵を作り出す。
煙が晴れ、その後には……
386弓塚さつき ◆QgB7IdkM :02/02/19 02:03
>379
「――っは・・・はあ、はあっ、はあっ・・・はあっ・・・っ!」

魔女を探して、町中を走る。
ただ、走る―――それだけで、こんなに息が上がるなんて!
わたしは、どうしようもなく焦っていた。 
更に、探す相手が何処にいるのか見当がつかないという事実に、気力が萎えそうだった。
 
しかし、こうしている間にも、わたしの記憶はどんどん希薄になっていく。
その恐怖に泣きそうになりながら、無理やり脚を動かした。
とにかく、街中を捜す―――!
 
 
と、その時―――頭の中に声が聞こえた。
 
 
―――魔女・・・! 
 
それは、あまりにふざけた物言いだった。  
だが、このまま走り回っていても埒があかないのも事実―――。
わたしは、それを呑むしかなかった。
 
歯噛みしながら周囲に目を向けると、そのレストランはすぐに見つかった。
腹を決めて、走った。 そして、そのままウインドウに体当たり。
ガラスの砕ける派手な音と、非常識な闖入者に、客の視線が殺到する。
わたしはそれを無視して、ヒントを頼りに目標を探す。 青の、ハイネック―――
 
―――居た・・・・・・って、一人・・・じゃない・・・・・・!?
 
嵌められた――と舌打ちしても始まらない。
この店に飛び込んだ時点で腹は括っている。 ――こうなったら、運試しだ。
 
わたしは、騒然とする店内を突っ切って、そいつら――青のハイネック――の中でも特に、
さっきの騒動に動じてなさそうな奴に向かって突進する―――!!
387坂東英二(M):02/02/19 02:23
>384 トレス・イクス(M)VS坂東英二(M) 
 
 かなり出鱈目とはいえ、鋼鉄の弾は幾つか坂東の肩や足を掠めた。その度ごとに殴られたような衝撃が走る。
 当然であろう。“ガンスリンガー”が使うのは世界最高の自動拳銃の一つ、ジェリコM13“ディエス・エレ”。
 喰らえば即死は免れない。断罪の徒が持つに相応しい巨砲だ。
 トレスはビルの陰に隠れた。あちらは文字通り鉄の防御に加え、攻撃力の方も桁違いだ。篭られては不利になるばかり。
 坂東の左手は腰に吊るした球体を取る。緑色のそれは米軍制式採用のM26A1破片手榴弾。ピンを口で引き抜いて機械仕掛けの神父目掛けて投げつけた。
 
「しゅぅぅぅぅっうせっいぃ、千年針のゆぅめぇ、とぉぉぉつげっきぃ、死への行進んんぅぅぅ」 
 
 爆音。先程と違い、今度は火と破片を撒き散らす小さな死神だ。まだ街路で死にきれていなかった人々ごと、トレスの隠れていた一角が吹き飛ぶ。
 
「にぃぃぃぃぃくだっんんぅ、めぇっし奉公ぉ、ひぃぃぃぃいちゅっうぅぅ、体当たりせよぉうお!」 
 
 その間隙を縫って坂東は身を翻した。すぐ脇の路地へ飛び込む。

「こ・ん・な・こ・と・も」 
 
 歌うのを止めて使われていないゴミバケツを蹴倒す。中から転がり出てきたのは、武骨な凶器がまた二つ。

「あろうかとォーッ!!」
 
 それはドイツ製サブマシンガン・ワルサーMPLと韓国製ショットガン・デーウーUSAS12だった。

「前もって武器仕込んどいてよかったぜえゲヒヒヒヒヒィ」 
 
 トレスが来日する数日前、坂東はこの場所に銃器を隠しておいたのだ。わざと判る様に尾行したのも、手持ちの火器が通じなかった場合を考え、この場所に導く為だった。
 立ち込める噴煙に向かい、坂東の右手が、デーウーが唸る。スライドアクション不要の連射型ショットガンから、その機能を存分に生かした鉛弾が迸った。
 左手のワルサーもまた。
388御神苗優:02/02/19 02:25
御神苗優VSナルバレック
 
>385
「そう! それでいいのよ!! もっと闘志を、狂気を駆り立てなさい!!! ククッ!」
 
奴は突進してきた俺に対し、凄惨な笑い声を上げながら剣を投射する。
(今回は二本か・・・・・・)

剣は空を斬って俺へと突進してくる
ティアの呪符魔術と同じ原理なのか、爆発などの付加効果もある剣。
今回はどういうネタだ?
一本は俺の直前で爆発した。閃光と爆風が俺を包む。
俺は爆風を避けようと手を顔の前で交差させる。
顔や頭にちりちりとする感触。
俺は空中で一回転すると、床に着地する。
もう一本は俺の後ろの壁にぶつかり、硬質な音を立てる。
そして再び起こる爆発。
 
その爆煙がおさまり、奴の目に飛び込んだのは、
俺の健在の姿だった。それを目にした奴の顔は艶然とした笑みを浮かべる。
凄惨ながらも艶やかな笑み。
 
「さぁ、これで最後だ!!引導を渡してやる、ナルバレック!!」
 
389サウジーネ ◆CsRBbIuE :02/02/19 02:34
>386
(R<Q さつき1ポイントゲット!) 

ガシャーン!……とグラスがテーブルから落ち、砕け散る音がする。
中のクリームソーダが床に広がる。
 
「あはは、お見事! 正解です。この状況下で私にいきなり来るとは思いませんでした」
 
ただし、さつきの突進に吹き飛ばされたのは、サウジーネではなく、さつき自身だった。
青いハイネックを来た女性が魔女の姿をした少女―サウジーネに変わっていく。 
 
「私、非力でか弱い魔女ですから、一応、そこそこの魔術ぐらいは護身の為、使えるようにしてるんです」
 
――サウジーネは自分の前に魔力による防御壁をつくり、さつきの突進を逆に弾き飛ばしたのだ。
 
「うーん、もっと、分かりやすくヴィジュアルでお見せしますね♪」
 
直後、サウジーネの側で腰を抜かしていたウエイトレスが床から突然吹き上げた水の刃で真っ二つになった。
 
「……とこういう感じです。あまりストレートに来るのも考え物ですよ? あははー」
 
そして、サウジーネはにっこり笑って……
 
「じゃあ、次、行きましょう。この調子で私を追い詰めてくださいね♪」
 
そういい残すと同時にその場から、ふっと消えた。



さっきの事件が起こったファミリーレストランから離れた繁華街の通り。
そこにサウジーネはいた。
再び、姿を変えて……
 
サウジーネは街中を見渡す。
……意外に早い、もうあの吸血鬼がこちらに来たようだ。
もっとも、サウジーネには全く、気づいてないが……
 
「あはは、では、次のヒントを教えますね♪」
 
再び、さつきの心に直接、語りかける。
 
(はいはい〜、こっちですよ〜! そうそう、あなたの左斜め前方にたむろしている怖いお兄さんたちのうち1人が私です)
 
サウジーネはこの街のチーマーの1人に化けていた。
 
(あははー、どうせ、この人たちは世間のゴミですから、間違えて殺っちゃっても問題無しです! さあ、サクッと殺りましょう♪)
 
惨劇が今、繁華街のど真ん中で今まさに起ころうとしていた。
390トレス・イクス(M):02/02/19 02:35
>387 トレス・イクス(M)VS板東英二
 
 物陰に入ってすぐに、何かが飛来する音を探知した。
 形状から察するに、M26A1破片手榴弾。
 それと気付いた瞬間、地面に仰向けに倒れ込み、空中の手榴弾をポイント。
 銃口から吐き出された暴力は、空中でそれを砕いた。
 果たして、刺客は事態を正確に把握したかどうか。
 
 煙が立ちこめ、辺りの視界は最悪だが、どうせ光学センサーが死んでいるトレスには関係ない。
 聴覚だけで刺客の位置と行動を逐次把握。
 新たな得物と共にこの物陰へと向かっている事を察知した。
 
 そして噴煙の前に立ちはだかり、銃を撃つ刺客。
 
「〇・三四秒遅い」
 
 だが、トレスの銃弾はそれをくぐり抜けるかの様に刺客の得物へと向かっていた。

「貴様は殺さん。この状況に関して情報提供してもらう」
 
 ギラリと、銃口が凶暴な光を放ったように見えた。
>388
 
「誰の引導を渡すの? クク、寝言は寝ていうものよ?」
 
そのまま、黒鍵を片手にスプリガンに斬りかかる。
無数の火花が私とスプリガンの間で起こる。
そうそう、その調子。
そのまま、チャンバラゴッコに興じてなさい。
 
そして、先ほど仕込んだふくみ針をスプリガンの顔に吹き付ける。
同時に心臓を狙って、黒鍵で突きをくりだす。
さあ、フィナーレよ。
>382
VS名も無き魔族【毒を以て毒を制する闘い】

黒衣の魔人はその結果に非常に満足していた。
 
鎧の騎士の全身全霊を込めたかと思われる一撃をあっさり捌いたときは、
これで遊びも終わりかと少し落胆したものだから、これは嬉しい誤算だった。
ぴっちり包まれた固い殻を外せば、そこには美味しそうな肉が詰まっていた、と、いうところだろうか。
 
ぱっと見た感じの印象は全身の禿げ上がった大猿といったところか。
だが、当然そんな生易しい物ではない。霊視眼は鎧騎士『だった』モノの本質を的確に伝えてくる。
それは、それ自身の肉体を核として半径2メートルほどの霊気の球に包まれており
また、その全身にもびっしりと霊気の経路が蔦のように絡みついている。
いわば、天然の魔術回路とでも呼ぶべき存在だった。
 
「おおっ、おおっ、おぉ兄ぃさぁんんんん――あそびましょぉかああああ!?」と、大猿が叫ぶ。

「あぁ? 誰がお兄さんだ誰が?」
「ハ、よく聴け出来損ない、俺の名はスレイマン、G.G.スレイマンだ!」と、魔人――スレイマンが応える。
 
ついで大猿が
「うほ、うほ、うほぉぉぉぉぉ――――!」
と、叫ぶとスレイマンには大猿の体を包む霊気の球から『枝』のようなものが無数に生え出るのが観測できた。
 
そして、『枝』の伸びた先から次々と発火する。
炎は『枝』に操られるがごとく、空中を舞い、床を焦がし、周囲に転がっていた人間たちを炭化させる。
「ク、ハ、出来損ないの分際でこの俺の得物を横取りしてんじゃねぇぞ?」
 
などと言う、スレイマンの勝手な物言いが気に障ったのかどうか知らないが、
大猿が「けけ――けけけけけけ―――!」と狂笑すると、炎は一気に収束し、スレイマンに向かって殺到した。

スレイマンは両足を身体施呪すると一気に加速。
半瞬前までスレイマンの居た場所を火球が通過したが、
そのとき既にスレイマンは大猿の目の前に到着している。 
 
大猿の外壁たる霊気の球がスレイマンの行く手を阻むが、スレイマンは構わず外側から蹴りつける。
そして、インパクトの瞬間に爪先を起点に<衝撃>を圧唱。
 
大猿は霊気球ごと吹き飛ばされ、ひびの入った施設の外壁に貼り付けられる。
そして、スレイマンはロッドを大猿に向けると間をおかず<呪弾>を圧唱、圧唱、圧唱、圧唱。
 
<呪弾>が着弾するごとにボスボスと言った音を立てて、
大猿の体にはコイン大の穴がたちまちいくつも開くこととなった。
393坂東英二(M):02/02/19 03:09
>390 トレス・イクス(M)VS坂東英二(M) 
 
「いや、情報提供も何も、殺ってるボクにも何が何やら……なぁんて、な!」 
 
 左に転がりながら坂東の両手で火が噴く。弾は着実にトレスに命中している。
 相手の服自体は蜂の巣だ。だが血の一滴だに零れない。それは判っているが、動きに何ら支障がなさそうなのは坂東も流石に顔をしかめた。
 
「Kiss my Ass!! もしくわなめさせろ。むしろなめてえ」
 
 転がる坂東を弾ける轟音と火線が追撃する。銃撃をかわしつつ、坂東は立ち上がりざま最後の弾をトレスに叩き込んで後ろに走り出した。
 左耳に火箸を押し付けられたような痛みが走る。追ってきた魔弾が耳付近の肉を削ぎ落としたのだ。
 イヤホンも飛んだ。もう血塗られた音楽は聞えてこない。武器を振り捨てながら絶叫した。

「こん糞だりゃああああ! まだだ、まだ終わらせねえ! 奥の手は最後に取っとくモンだぜ!!」
394御神苗優:02/02/19 03:09
御神苗優VSナルバレック
>388
 
「誰の引導を渡すの? クク、寝言は寝ていうものよ?」
 
奴は艶然と笑うと、剣を片手に斬りかかって来る。 
俺は奴と数合切り結ぶ。無数の火花が俺の周囲で起こる。
 
その時、不意に俺の顔に向かって奴は含み針を吹付けた!!
不意をつかれた俺は必死に避けようとするが、針の幾つかは俺の左目上に突き刺さる。
流れ出る血で左目がふさがった。
その隙をつき、奴は俺の心臓を狙って、突きをくりだした!!
俺はその突きを半身を捻って避けると
その腕を小脇に抱え、壁に向かって投げ飛ばす。
だが、奴は姿勢を空中で整えると、音もなく着地した。
 
「えげつない手、使ってくれるじゃねぇか!!そういういうのは地獄の悪魔相手に使って来い!!」
俺はナイフを握りなおすと、奴に向かって再び跳躍した。
「俺が片道切符を切ってやる!!安心して旅行してきな!!」
 
>394
 
「あはは、私を地獄送り? それは願ってもないことね!」
 
私はそのまま、スプリガンの跳躍しての攻撃に対してカウンターを狙う。
この一撃で首を落とす……
 
「それじゃ、さよなら、なかなか、楽しかったわ」
 
私の黒鍵が唸りをあげ、スプリガンの首を狙う。
396御神苗優 ◆RGbxS3N2 :02/02/19 03:21
御神苗優VSナルバレック
>395
 
「あはは、私を地獄送り? それは願ってもないことね!」
 
奴は楽しそうにそう叫ぶと俺に向かって跳躍してくる。
 
「それじゃ、さよなら、なかなか、楽しかったわ」
奴の剣は唸りをあげ、俺の首を狙う。
さぁ、俺のナイフが早いか、お前の剣が早いか、勝負だ!!
 
397トレス・イクス(M):02/02/19 03:23
>393 トレス・イクス(M)VS板東英二
 
「逃がさん」
 
 あの刺客は今回の件に関して必ず何かを知っている。
 ここで逃がすと、次の手掛かりはいつになるのか分からない。
 ならば、逃がすわけにはいかないだろう。
 
「常駐戦術思考を隠密戦仕様から強襲戦仕様(アサルトモード)に書き換え」
 
 走り去る足音を頼りに、すぐさま追撃を開始した。
 
 もちろん、追撃中も狙撃の手は緩めない。
 次々と火線が撃ち出され、弾切れの弾倉が銃把から排出、手首から滑り出した弾倉が滑り込む。
 まさに"ガンスリンガー"、その銃弾は百万発といっても差し支えあるまい。
 聴覚系センサーにのみ頼っているので多少精度が落ちているが、それでも何発かは刺客の肉を抉る。
 追撃の間中、ひっきりなしに銃弾が空気を、肉を切り裂いていた。
398御神苗優 ◆RGbxS3N2 :02/02/19 03:41
御神苗優VSナルバレック
 
>396
俺と奴はお互いの勢いを殺すことなく、一気に間合いを詰めた。
剣とナイフが交差する。
俺のナイフに確かな手ごたえを感じた。
同時に、首に鈍い痛みを感じる。
首に手をやる。生暖かい血が、そこから溢れている。
が、それほど深くはない。あと数センチ深かったら、やばかったろう。
俺は後ろを振りむく。
そこには、首のない体と体のない首が床に転がっていた。
床には体から溢れ出す血が一面に広がっていた。
その顔は剣を交錯させたときの、艶然とした笑みを浮かべたまま、
床に転がっていた。
「・・・・・・これで満足なのか・・・・・・あんたは・・・・・・」
俺はゆっくりと近づくと、その目を閉じさせた。
 
遺跡の封印が完了した。これで、誰が見てもただの洞窟としか見えないだろう。
そして俺はゆっくりと振り返る。そこには新しい盛り土とそこに突き立った1本の剣があった。
「じゃあな、ナルバレック・・・・・・地獄の悪魔相手なら、寂しくもねぇだろ?」
おれはそう呟くと、ゆっくりと歩き出した。
俺の任務は終わり、今度は学生の俺の時間が始まる。
心に燻る思いを胸に、俺は山を後にした。
 
Fin
 
399坂東英二(M):02/02/19 03:47
>397 トレス・イクス(M)VS坂東英二(M) 
 
 痛む。物凄く右脇腹が痛む。 
 と、思ったら、肉が一部持ってかれていた。
 痛みより憎悪に眩む視界の先、悲鳴を上げて逃げる人々の中にそれはあった。
 坂東が此処に来るのに使った黒のマークUである。
 躊躇いもせず、道路際に止めてあったそれのフロント目掛けて跳ぶ。盛大にガラスをぶち割りながら車内に雪崩れ込んだ。
 銀髪を赤く染め直し、全身鮮血だらけの坂東は、ガラスの破片が散乱する狭い車中を這った。
 助手席のシートに大穴が開く。入りきらない為、後部座席から突き出していた“それ”を掴み、坂東は獣じみた笑みを浮かべた。
 
「さぁて、今週のビックリドッキリメカァ!!」 
 
 坂東は“それ”を担ぐように構えた。五十口径アンチ・マテリアルライフル――バレットM82A1を。 
 
「一発バァァァァンとォ! 殺ってみよおおおおおおお!!」 
 
 怒れる魔砲の叫びは世界を埋め尽くした。
 トレスのいた辺りが黒煙とともに吹き飛ぶのを認め、坂東は狂笑しながら車を降りた。
400弓塚さつき ◆9jQBMKPI :02/02/19 04:16
>389

「――・・・っ!」
 
青いハイネックに届いたと思った瞬間、わたしの身体は見えない壁に吹き飛ばされた。
テーブルを派手になぎ倒しつつ体勢を整えて、ゆっくり立ちあがる。 
と、そこに居たのは、やはり魔女・・・!  そうか、さっきのは魔術の類―――。
 
などと考えていると、魔女は自分の力を見せ付けるように―――ウェイトレスを引き裂いた。
再び騒然となる店内。 そして、それをあざ笑うように――魔女は消えた。
自然、客の視線はわたしに集中する。 が――そんなことは、どうでも良かった。
―――また、逃がした―――・・・・・・!!
舌打ちし、今だざわつく店内を縦断。 さっき砕いたウインドウの大穴から飛び出した。
 
再び、街を走る。 走りながら、少しだけさっきの事を考えていた。
それは、どうやらあのふざけたヒントは信用しても良さそうだ、ということ――。
そう―――やっと、わかってきた。 あの魔女ははじめ、これはゲームだ、と言った。
最初はただ、ふざけているだけかと思ったが、どうやらそれだけではないらしい。
―――ゲームならルールが有り・・・・・・勝利条件も、有る――!
わたしは、ほとんど藁をも掴む想いで、その可能性に懸けることにした。
 
そんな事を考えて走っていると、再び頭の中に声・・・・・・。
 
―――やっぱり、ふざけてる・・・・・・!
だが、いまさら降りるわけにもいかない。 それほど迄にわたしは追い詰められていた。
 
―――左斜め・・・・・・あれ、か――
 
それは、何処にでもいるチーマーの群れだった。
自分の爪と見比べて、ああ、何度か喰ったこともあったな、と思った。
 
―――何時もより、暴力的になっている自分を自覚する。
片手で胸を押さえつけ、自嘲的に笑う。 ―――涙も出ない。
 
わたしはチーマーの一人に駆け寄りながら、何も考えないように、ただ、腕をふりあげた。
401トレス・イクス(M):02/02/19 04:35
>399 トレス・イクス(M)VS板東英二
 
 コンクリートの壁すら障子のようにぶち破る対物ライフルの銃弾が顔面目掛けて飛来する。
 回避など間に合わない――!
 顔面を真正面から捉えたそれを受け、トレスの体が紙切れの様に宙を舞った。
 損傷していた光学センサーの周囲から、内部に破損が広がっていく。
 人工皮膚が弾け飛び、人造筋肉が悲鳴を上げて裂ける。
 顔面から皮下循環剤があふれ出す。
 その体が地面に落ちてバウンドした。
 数秒、そのままぴくりとも動かないと思われた時、
 
「知覚系統に新たな損傷は認められず。戦闘を続行する」
 
 だが、それでもトレスは立ち上がる。
 相変わらず聴覚のみを頼りに刺客の位置を捕捉。
 それと同時に、僧衣の背中から20ミリバルカンキャノンを取り出して刺客と車へ向け。
 
 不気味な音と共に毎秒二十発、直径二十ミリの重機関銃弾が吐き出された。
 その銃弾は、バルカンキャノンであるにもかかわらず、まるでライフル並みの精密さで目標を狙っていた。
 慌てて別の物陰へと逃げようとする刺客の腕がズダボロになって消し飛んだ。
 更に先ほどの車が、まるでボロ雑巾の様に銃弾を撃ち込まれるたびに踊り、その姿を変形させていく。
 数秒と立たない内にガソリンに引火、爆発した。
 
 刺客が物陰に逃げ込んだのを確認し、バルカンキャノンを投げ捨てて追跡を再開した。
402サウジーネ ◆Um3B.Xh6 :02/02/19 04:57
>400
 
(C>9 ファンブル! 現在、さつき、1ポイント。残り4ターン)
 
チーマーたちの絶叫とともにたちまち辺りは血に染まり、混乱の渦に巻き込まれた。
血と臓物が周囲に飛び散り、チーマーの生首が地面に転がる。
 
――ありえない非日常。
 
――地獄としか形容のしようのない光景。
 
通行人たちはパニックを起こして、脱兎のごとく逃げ去る。
そして、その場にはさつきと1人のチーマーが残った。
 
最後のチーマーが正体をあらわす。
やはり、サウジーネだった。
 
「あはは、いい殺りっぷりですね? もう、大分、魂の中心部分が闇に侵食されていません?」
 
さつきをそうやって、サウジーネは嘲る。
 
「でもですね〜、少し、華麗さに欠けますね〜! どうせ、やるならこれくらいやりましょうよ♪」
 
騒ぎを聞きつけて、駆けつけてきた警官たちに対して、サウジーネは何やら呪文を詠唱する。
直後、警官達の足元に魔方陣が出現、黒い炎がたちまち警官たちを灰にした。
 
「あは、どうです、なかなかでしょう? ああ、折角ですから、授業料、いただきますね♪」
 
サウジーネの右手から放たれた光弾がさつきの左肩を撃ち抜いた。
 
「じゃあ、又、追いかけてきてくださいね〜! ああ、そろそろ、ここは騒がしいですから、場所を変えましょう。
ええと、繁華街の外に逃げますから♪」
 
そういい残して、再び、サウジーネの姿が消える。
 
 
繁華街の外れに施設がある。
いわゆる孤児院という奴だ、
今度はサウジーネは、少年に姿を変え、そこに潜り込む事にした。
 
孤児院はどうやら、夕食が終わって、皆、大部屋でのんびりとしている。
親の顔を知らない子供たちにとって、心が癒される希少な時間でもある。
 
サウジーネは孤児院の窓から通りを見る。
……来たようだ。
精神感応でさつきに呼びかける。
 
(今度はこの建物の中にいます。一人の子供に化けてますよ〜)
 
さつきが孤児院のドアを開ける。
突然、現れた血まみれのさつきを見て、子供たちは大混乱に陥る。
泣き出すもの、逃げようとするもの、様々である。
そして、今回はサウジーネもそれらの子供に混じって、巧妙に『演技』を行っていた。
 
(あはは、さあ、頑張ってくださいね。チーマーさんたちを殺るより労力は少ないでしょう? 
きっと、血も美味しいですよ? みんな、処女・童貞ですから♪)
403坂東英二(M):02/02/19 05:08
>401 トレス・イクス(M)VS坂東英二(M) 
 
 痛い痛い痛い痛い痛い。
 極限の更に先で極まった痛みは、反転して途方もない快楽に変わる。憎悪が愛と結婚し、育まれるのは捻くれ曲がった至福の瞬間。
 この時、坂東の汚怪かつ溶けかかった脳髄に轟いていたのは、桃源郷で流れるがごとき絢爛豪華たる調べだった。
 ただし魔界の。それは既に人が到達しうる地平ではない。
 一本残った右手が、腰のホルスターから最後の武器・デザートーグルを引き抜いた。
 訳も無く爆笑しそうになる。左手で口を塞ごうとしてもう無いのに気付き、更なる笑いがこみ上げた。
 何とか堪え、丁度曲がり角のすぐ脇の壁に背を預ける。
 来た。足音が近づいて来る。 
 一呼吸置き、デザートイーグルごと身体を今自分が来た方へと突き入れた。
 黒い穴が目の前にあった。これまで数限りなく人に向け、自分も向けられてきた虚ろな穴が。
 トレスの“ディエス・エレ”の銃口である。坂東とトレスは、武器を互いの脳天に突きつけたまま見つめ合った。
 
 人と機械の差はあれど、鉄火以て闘争し、共に拳銃使いの二つ名持てる二匹の獣、今ここに相対す。
 
 坂東は引き攣ったような笑い声を上げた。流血の所為で、もうその顔色は蒼白に近い。
 
「さあて、このままズドンでもいいんだけどな、バカチンのあんちゃんよう」 
 
 距離を測りつつ、そろそろと坂東は後ろに下がる。 
 
「おめえも拳銃使いだろ? ならガンマンらしくあれでケリつけようや。――早撃ちだよ」 
 
 遠くからサイレンの音が近づきつつある。ようやく警察が重い腰を上げたらしい。 
 半ば以上戦場と化した付近には、もうそれを為した二人しか動く影は無い。 
 
「銃はホルスターに入れて、コインが地面に落ちたら撃ち合うんだよ。誰も見てねえからよ、こっ恥ずかしかねえ。どうだ?」 
404トレス・イクス(M):02/02/19 05:23
>403 トレス・イクス(M)VS板東英二
 
 気にしない。
 このまま引き金を引けばこの刺客は死ぬ。
 頭をぐずぐずの肉塊にして。
 情報が途切れるのは損失だが、それは容認される範囲だ。
 そもそも、この遭遇戦こそがイレギュラーなのだから。
 
「いいだろう(ポジティヴ)」
 
 だが、トレスの口が発した言葉は短い肯定。
 一体、何を思ってその勝負を受け入れたのか。
 いつの間にかミラーシェードを掛けていたトレスの表情はまったくうかがい知れない。
 
「お前は必ず生かして捕らえて、聖天使城(サンタンジェロ)の審問室に送ってやろう」
 
 言い訳めいた言葉を発して、トレスは銃を閉まって距離を取る。
 
「常駐戦術思考を強襲戦仕様から決闘者仕様(デュエリストモード)へ書き換え」
405坂東英二(M):02/02/19 05:44
>404 トレス・イクス(M)VS坂東英二(M) 
 
「ケヘヘヘ、よっしゃ。燃え燃えのシチュエーションだのー」 
 
 坂東もトレスに合わせ後ずさる。
 両者の距離はほぼ五メートル。この二人の腕前なら目をつぶっていても――今のトレスには無いが――当てられる距離だ。
 同時に二つの銃が各々のホルスターに収まった。ズボンのポケットを探った坂東の右手が百円硬貨を取り出す。
 
「じゃ――いくぜ」 
 
 済んだ音。天高く跳ね上がった百円玉は、方々で上がる火の手を受け夜の中で煌く。
 コインが二人の目の高さまで落下して来たその一瞬――。
 電光のごとく弾けた坂東の手はデザートイーグルに掛かっていた。 
 最初から正々堂々の早撃ちなどやる気は無い。気ほども無い。 
 
 あはははははは、このバーカ。俺様はガンマンじゃねえ。俺は――。 
 
「殺し屋なんだよハゲェ!!」 
 
 デザートイーグルの銃口がトレスの額をポイントしたその時――。
406トレス・イクス(M):02/02/19 06:17
>405 トレス・イクス(M)VS板東英二 エピローグ
 
「〇・〇二秒早い」
 
 硝煙を上げる"ディレス・エレ"、宙を舞う刺客の手首とデザートイーグル。
 世界最大の戦闘拳銃が吐き出した銃弾は、手首ごと得物をはじき飛ばしていた。
 男はガンマンも殺し屋も続ける術を失って膝を付く。
 "ガンスリンガー"は相手の挙動を細大漏らさずトレースしていた。
 だからこそ、刺客の卑怯な手段にも瞬時に対応できたのだ。
 
 〇・〇二秒後、百円玉が地面に落ちて澄んだ金属音をさせた。
 
「戦域確保(クリア)――抹消(デリート)〇、制圧(ダウン)一。作戦終了(ミッションコンプリート)」
 
 トレスは未だ動けずにいる男へと詰め寄って――その顔を殴りつけた。
 吹っ飛ぼうとする男の胸ぐらを素早く掴んで、引き寄せる。
 
「立って歩け。お前には聞くことがある」
 
 言葉とは裏腹に、トレスは男の襟首を掴んで引きずりながらその場を去っていった。
 
 
                               JAPANESE GUNSHOOTERS(完)
407坂東英二(M):02/02/19 06:29
ヴぅおぅイ〜〜ス(CV:長介)。レス番纏めだー。 
 
トレス・イクス(M)VS坂東英二(M) 
 
>372 >375 >378 >380 >383 >384 >387 >390 >393 >397 >399 >401 >402
>404 >405 >406
 
一晩付き合ってくれたトレス神父にゃあジャイアントに感謝ッスわ。 
Bloody carnival and ... Destroy! Destroy! Destroy! 〜久遠美喜(M)vsミア・フォーテー
>369

「あっという間にバラバラか。・・・でも、まだタリナイみたいだね」

インスタントの怪物が、イドの怪物によって解体され、物言わぬガラクタへと逆戻りした。
圧壊した瓦礫の下からピンク色をした『何か』をはみ出させているのみの状態へと。

「勿体ないから再利用。one, two ... three!!」

その言葉に合わせたかの様に、ピンク色の『何か』がズルズルと音を立てて這い出してきた。
それはぶるっと蠕動すると、触手のようなものを伸ばして骨面の妖魔に襲い掛かる。

『何か』―――先ほど妖魔自身で下拵えした大量の挽肉が、あっという間に妖魔の全身を覆いつくしてゆく。

「イッパイ食いな。お代わりは自由だぞ?」

屍肉のスライムに飲み込まれた夢魔の様子を、遥か上空で見守る死人使いの少女。
倒壊したビルの陰に隠れている少女を見つけると、そちらの方にもミンチの一部を切り離して飛ばす。

「アンタにもゴチソウだ。ハラワタ破裂するまでたっぷり食べろ」
409久遠美喜(M):02/02/19 15:13
>408
 
「――――――あ、」
 
 胃液に喉が焼かれて声が出ない。
 
「――――あ、ああ……」
 
 はず、なのに。
 
 爛れるほどの恐怖がべったりと染み付いて無理矢理音を搾り取っていく。
 ホークの巨体に屍肉が群がり、その赤黒い肌を包んでいく。
 赤が混じった白っぽいピンクがどす黒く滲んで薄緑の斑が蒼褪めてぬめって
 朱に染まった空気が風に乗って空を曇らせて――――嫌、嫌、嫌!
 
 
 目を、開けると。
 私の膝に、桃色の肉襞が乗っている。
 
「ひ――――――」
 
 ぬるりとした触感が太ももを撫でて背筋を這い登っていく。
 ぴちゃぴちゃという音が爪の先から忍び込んでくる。
 どんよりと臭うのは生臭さの中に混じった流行の香水の臭い。
 まじまじと肉の粘泥が乳房の先端をこねているのを見てしまうのは何故?
 どろりと口腔内を犯す温い血と肉と体液の味――――
 
「…………いやぁっ」
 
 じっとりと肉からはみでた眼球が私を見ている。
 ぬるぬると唾液の跡を残し、無数の舌が私を隈なく舐めて味わう。
 えっえっと漏れる私の嗚咽を肉襞は静かに聞いている。
 ぬたぬたと私の感触を何度も何度も何度も何度も確かめる溶けた手。
 ぶつぶつと私の髪を嬲った肉塊に穴ができ、その鼻腔が匂いを嗅いで――――
 
 
 
「嫌ァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!」
 
 悲鳴が炎を呼んだ。周囲を爆炎が埋め尽くし、肉を全て焼き払う。
 
「あうう……ひぐっ、えっ、えう……いやあ……あっ、うぐっ……」
 
 それでも震えが止まらない。嗚咽が止まない。
 自分を抱えるようにして、守るようにして、へたり込んでいることしか出来ない。
 涎や鼻水が涙に混じって顔の表面がねたねたしたが、とても拭くことは出来なかった。
>371 vsジャッジ・デス
 
「なんやねん、自分……」
 
目の前の男はあまりに奇妙な出で立ちやった。
こんな格好の男、通りにおったら目立つやろに……まるで気づかんかった。
 
男の側には、もう十人以上の人間が転がっとる。
みな急所を一撃や……苦しまんかったんが、唯一の救いやろな……。
 
「罪人よォ、こォれよりィィ裁きを下ァァすッ!」
 
男がなんやらこっちを向きおった。目は……ばっちりワイを捉えとる。
臨戦態勢……ってやつやないか、これは!
クソが、トンガリがおらんでもワイにはなんか憑いとるんとちゃうか!?
 
まあ、ええわ。ンなこと。
 
十字架を縛り付けるベルトを引っ張る。
バチバチと留め金が外れ、十字架を被う布が取れた。
出てきた身の丈ほどもある十字架の交差部を捻ると、セーフティが外れて銃身が顔を出す。
 
「とりあえず――オンドレはけったくそ悪い」
 
銃口が真っ直ぐに男を捉え、目を潰すマズルファイアと共に無数の弾丸を吐き出した。
411導入1:02/02/19 17:31
(V.L.(使役中) vs フローズンハーフ 〜後始末の行方〜) 
  
「……いやねぇ、まったく……」 
 フローズンハーフ(註:オカマ)は悪魔城を離れ、ぷかぷかと浮かんでいた。 
「伯爵様は要らないって仰ったけど、私にも責任はあるし、やっぱり探さなきゃねぇ……」 
 事の起こりは数日前。たまたま宝物庫の番をしていたフローズンハーフ(註:オカマ)だったが、 
 油断した隙に一本だけ、杖を盗まれてしまったのだ。 
 ネクロマンサーの杖――――死者を使役する、魔力を持った杖を。 
「でも、何でアレを持っていったのかしら?」 
 魔力の痕跡を追いながら、ついつい独り言が漏れるフローズンハーフ(註:オカマ)。
「あれ、欠陥品なのに……」 
・ 
・ 
・ 
「よくやった! アリ型キメラヴァンプよ!」 
「アリ難き幸せ」
「これがロードヴァンパイアを使役できる魔法の杖だな」 
「はっ。ナハツェーラー様」 
 人形使いナハ(略)とその配下、アリ型キメラヴァンプ。 
 悪魔城からネクロマンサーの杖を盗み出したのはリァノーンに代わるロードを求めていた、 
 イノヴェルチ……というか、ナハ(略)だった。 
 
「さっそく試してみるか。下がっていろ!」 
 ナハ(略)は、欠陥品と赤い札のついた杖を振りかざした! 
 たちまち足下に魔法陣らしきものが浮かび上がると、一人の青年が現れる。 
 人間とは明らかに違う精気のない白磁のような肌、流麗な金髪、群青の装束。 
 伝承にある、由緒正しき吸血鬼の王……のはずだった。
 だが、血走った目でナハ(略)たちが見守る中、そいつが発した言葉は……。 
 
「マァマァマターリシヨウヨ」 
 
「……」 
「……」 
「……ロードか?」 
「そうですけど、何か?」 
  
 今日も、ナハ(略)の策は完璧だった。 
412導入2:02/02/19 17:31
(V.L.(使役中) vs フローズンハーフ 〜ボケるもの突っ込むもの〜) 
 
「わ、私が召喚したのだから、我が名に従え!」 
「はぁ、では何をしますか? 掃除ですか? お茶でも淹れますか?」  
「いらんわっ! そんなことより、お前の力を見せてみよ!」 
 言いつつ、杖に付属していたマニュアルに目を通す。 
 そこにはこのロード、らしきものが出来ることが記されていた。 
「何、お前はロードを召喚できるのか?」 
「……あまりお勧めしませんが」 
「貴様よりはマシだろう、してみせろ」 
「……わかりました」 
 
 面倒そうに呟くと、それっぽい印を結んで呪文を唱える自称ロード。 
 すると、足下に幾つもの魔法陣が浮き上がった。 
 その円陣から、にゅっと手が伸びてくる。 
  
「お、おお!」 
  
 期待に目を輝かす、ナハ(略)。 
 大量の円陣、どれからも手が湧き出てきて……………………プツン、と途切れる。 
  
 召喚できたのは手先だけだった。 
 
「魔力の素が薄いですね。手しか召喚できませんでした」 
「ふ、ふざけるな〜!」  
 足下と言わず空と言わず、手先ばかりが大量に召喚される。 
 アリ型キメラヴァンプはそれに押しつぶされて、動かなくなった。 
 ナハ(略)も妙に爪の長い手に肩を掴まれ、悲鳴を上げる。 
 ロード? は何が楽しいのか、その一つと握手していた。 
 
 手の一つをナハ(略)の顔に押し付けながら、ロード(仮)は続けた。 
「次は何をしましょうか?」 
・ 
・ 
・ 
「……なんだか、大きいんだか間が抜けてるんだか、微妙な魔力ねぇ」 
 フローズンハーフは、魔力の痕跡が急に大きくなったことに気付いた。 
「あっち、かしら」 
 ふわふわと浮きながら、ナハ(略)たちの元へ雪オカマは向かう。 
 ヘタレとボケに今、突っ込みが迫る! 
>411 >412 (V.L.(使役中)vs フローズンハーフ 〜まぬけとオカマの適当ふぁいと〜)

魔力の在る方角めがけて、雪オカマは飛んでいく。
しばらくの間飛び続け、だいぶ近くなってきたので、眼下の森に目を向けると……
 
「…うぁ、何アレ?」
 
森の一部を覆い尽くすかのように、青白く爪が長い、吸血鬼の手『だけ』が
大量に生えていた。
よく見ると、空中からも生えている。
さすがに悪魔城でそれ以上に気持ち悪いものとか変なものとかは
見なれていたフローズンハーフだが、
これだけ大量に生えているのはそうそう見ない。
「………何を考えてこんなモノ出したのかしら…」
左手で軽く頭を押さえながら、うめくよーに呟いた。
 
「……ま、とりあえず…邪魔だからつぶしちゃいましょ」
ぽつりと漏らすと、手を右手を上に掲げ、冷気を凝縮して空中に氷塊を作り出す。
大きさは赤ん坊の頭くらい。
数は適当に多めの方向で。
 
「えい」
 
気の抜けた声といっしょに手を振り下ろすと、氷塊がいっせいに森に落ちていった。
VSG.G.スレイマン【毒を以て毒を制する闘い】
>392
 
「げげげっげげええええっ!!」
 
 全身にいくつもの穴が穿たれて、魔族は絶叫する。穴という穴から鮮血があふれ出し、足下に赤黒い水たまりを
生み出していた。焼けこげた肉の臭いが漂う室内に、上書きするように血臭が広がる。常人であれば、嘔吐しかね
ないほどの猛烈な匂いだ。
 
 足下に広がる血溜まりは、刻一刻と大きく広がっている。通常の生き物であれば、一気にこれほどの血液を失え
ば失血死は免れない。

 だが――――
 
 聞こえているだろうか。室内に静かに響く、口笛のような旋律が。
 
 ……ろおおおおおおお……―――
 
 『歌』――そう呼ばれる、美しくも不可解な旋律。

 股間に生えたもうひとつの顔――まるで干し首のような奇妙なそれが謡い上げるその歌は、魔族の周囲に恒常的
に魔力圏を維持し続ける為の途切れることのない呪文詠唱だ。恒常魔力圏と呼ばれるこの空間の中にあっては、
ありとあらゆる現象が、魔族の支配下におかれる。

 そう――自らの肉体、それ自体も。
 
「いー……て、え、よー、いて、てえ、いてえんだよおおおお―――おっ!」

 無茶苦茶に背中から生えた首を振り回しながら、魔族が叫ぶ。
 口をいっぱいに開けて、ぐるんと白目をむきながら。

「おうおうおうおおおおうっ――――!」

 瞬間。流れていた歌声が、一層その強さを増していた。
 流れ続けていた血液が、その傷口を埋め合わせるように一瞬で凝固。それは変色し膨張する。瞬き数回と言った僅
かな時間で、魔族の肉体は攻撃を受ける前の状態に復元。

「らんららんらあああん! ほうほうほうほほほおおおうっ!」

 その自らを誇るように、歓声を上げて、両腕を自らが貼り付いている壁に叩きつけた。衝撃で落下した機材が、周囲
に散乱している肉塊にぶつかり、重く湿った音を立てる。
 魔族はこの上ない笑顔をその顔に浮かべて、

「おおおおおう――おおかえしいいだああああっ!」

 飛蝗のような足を伸張させて、一気に天井まで跳躍。眼下にスレイマンを捕らえつつ、魔族はさらに叫びを上げた。

 魔法発動。魔族の周囲にスレイマン自身が使った「呪弾」に酷似した魔力隗が複数発生。二十近い数のそれらは、
鈍いうなりを上げて、なにかを探すようにぐるぐると回転する。それらは、戸惑うように一瞬だけ制止すると――――

 その全てが、複雑な軌道を描きながら、一斉にスレイマンに向けて躍りかかった。
415V.L.(使役中):02/02/19 18:42
>413 (V.L.(使役中) vs フローズンハーフ 〜仁義なきボケあい〜) 
 
「何も考えていませんが、何か?」 

 空から唐突に、アラレが降ってきた。 
 グレープフルーツ大、いやそれ以上の局地的天変地異だ。 
 ベキャベキャと音をたてて、召喚したバンパイア・ロード(腕のみ)が潰されていく。 
 
 当然、V.L.とナハ(略)も。 

「やな天気ですね〜」 
 頭に三つばかり氷塊を載せ、何故か平然としているV.L.。 
 一方ナハ(略)=ヘタレは、右往左往してその氷を避けていた。 
「天気なわけあるかっ! 上を見ろ、上を!」
 言われるままに上を見る……すると、どっかで見た青い人が浮かんでいた。 
「……浮いてますね」 
「誰が感想を言えと言った。あれが元凶だろう、倒してこい!」 
 命じられ、不承不承、頷く。 
 頭に載った氷塊を払い、外套を翻すと颯爽と歩きだす。 
 そして、流れるような動きで宙に浮かぶフローズンハーフを指さした。 

「降りてこい! 雪オカマ!」 
 その顔はとても誇らしげだった。
>415 (V.L.(使役中)vs フローズンハーフ

「…タフね〜、あの人」
頭に氷塊を三段重ねにして平然としている、高貴そうな服装なのに
発する雰囲気がどうにもこうにもへっぽこな美青年。
彼がネクロマンサーの杖(欠陥品)により喚び出されたV.Lだというのは知っていた。

何回かこっそり喚び出して手伝わせていた事があったので。
・・・まあ、後悔したことの方が多かったのだが。

それはともかく。

ヒステリックに叫ぶ年寄り―たしかヴァンパイア三銃士の、ナハ……なんだっけ?
まあいいや―の命令に従い、V.Lが動き出す。
そして、フローズンハーフの方を指さして、
「降りてこい! 雪オカマ!」
と、誇らしげに言い放った。


「…………い・い・度・胸・ねぇ…?」


にっこりと笑ったフローズンハーフの額に青筋(俗に言う怒りの十字路というものだ)が
浮かび上がる。

笑顔のままで氷の槍を作り出し、思いっきり振りかぶってぶん投げた。
ぐるぐると横回転して、槍が飛んでいく。
それに続いて、フローズンハーフが突っ込んでいく。
両手に氷の塊をくっつけて。

その勢いを崩さず、なおかつにっこりと笑ったままで、V.Lに殴りかかった。
(ちなみに、氷の槍はなぜかナハ(略 にぶちあたっていた)
417V.L.(使役中):02/02/19 19:55
>416 (V.L.(使役中) vs フローズンハーフ 〜ナハツェ−ラー死す! 悲しみのV.L.〜) 
 
 どさり。
 傍らで喚いていた初老の男性があっさりと倒れた。 
 胸から大きな氷の槍を生やして。
「あああ〜! え、ええっと……」 
 V.L.は焦った。 
 今際に名前でも呼べばドラマチックになるかと思ったが、肝心の名前を聞いていなかったのだ。 
「ナ(略)様!」 
 しょうがないので、だいたいわかっている所だけで呼んだ。 
「よくも……よくもナ(略)様を!」 
 
 そう言って、それっぽく振り返った時―― 
 
「とぉりゃぁ!」

 氷までくっついた拳が、顔面を捉えた。 
 なすがままに宙を舞う、青年の体。 
 
 その背後で太陽が昇ったり沈んだりしたが、それはまた別の話。  
 
 どさり、とV.L.が倒れる。
 森を抜ける冷たい風が、頬に気持ちよかった。 
「やりますね、さすがフローズンハーフ……」 
 何故か鼻血を拭いながら、V.L.は立ち上がる。 
 
「こちらも行きます!」 
 拳を固めて、フローズンハーフへ殴りかかった!
>416
「ぐふっ!」
 
上の女らしきものが、放った氷の槍はナハツェーラーの胸を貫いていた。
ただし、右胸を……
 
吸血鬼は心臓を潰されない限りは死なない。
ナハツェーラーは生き残る為の策を今、必死に考えていた。
そして、考えついたのは以下の3つである。
 
1.愛しの娘、モーラが助けに来てくれる。
2.策士のナハツェーラーは更にグッドな策を思いつく。
3.このまま、更に煽りを喰らって死亡。現実は非常である。
 
そして、ナハツェーラーが選んだ策は……
419V.L.(使役中):02/02/19 21:06
>418 
「3」
 一言だけ。 
 それと一緒にV.L.は魔力の固まりを叩き込んだ。 
 真空の嵐が巻き起こって、ナハ(略)の体を巻き上げる。 
「ああ! ナハ(略)様!」 
 空の彼方へ上っていき、どんどんナハ(略)が小さくなる。 
「フローズンハーフ様、よくもナハ(略)様を!」 
 怒りに燃えるV.L.。 
 彼の拳にはもう、迷いはない。
>419
「ぐおおおおおおおおおおおお!」
 
そのままはるか上空まで吹き飛ばされるナハツェーラー。
ナハツェーラーは狼狽する。
このまま、地面に激突したら即死は間違いない。
 
だが、そこへ颯爽と現れた一つの影!
 
その名は……
421ジャンボジェット:02/02/19 21:44
>420
――それはあまりに巨大な鉄の塊だった。
 
――人類が産みだした英知の結晶の一つ。
 
そして、ソレはナハツェーラーと激突した。
無論、プチッと潰れたのはナハツェーラーである。
地面への落下を待たずして、ヴァンパイア三銃士、ナハツェーラーはその300年に終止符を打った。
422V.L.(使役中):02/02/19 22:06
>421 
 ひゅるるるるる〜。
 気の抜けた音がして、ミンチになったナハ(略)が落ちてきた。 
「ああ、ナハ(略)様! ご無事でしたか!」 
 肉塊を掴みながら、V.L.はそんなことを抜かした。 
「……無事ですよね?」
 V.L.の世界では、吸血鬼は本当の不死。何があっても、死なない。 
 だが、ヘタレはこの程度で死ぬのだ! 
 
「……死にましたか、では、蘇生させましょう〜」
 言いつつ、魔法を唱え上げる。 
「ディ!」
 灰になりました。
「……カドルト!」 
 ロストしました。 
・ 


「よくもナハ(略)様を!」 
 新たな怒りを滾らせる、V.L.。 
 その背後で、ナハ(略)が微笑んだようだった。
423両儀 式:02/02/19 23:13
シキvs美夕 導入 
 
――――そこで両儀式は、ニヤリと笑った。 
 
この街は最近、「退屈」をさせてくれない。 
溢れ出る死体と、数えれきれない数の行方不明者。この街は、「死」で充満している。 
それはシキを退屈から遠ざけるには充分な理由であった。 
 
立場的にも。 
嗜好的にも。 
 
それは、退屈をさせないことだった……。 
 
――――トウコ。この街は、死が死を呼んでいるな――――  
 
あぁ、とトウコは頷く。この街はおかしい。それに異論は無いらしい。 
ここ最近の街の荒れ具合は如何なるものだろうか? 
 
猟奇的な殺人が相次ぐときもあれば、外傷の無い死体が街に転がっているときもある。 
身体は生きているのに心は死んでいる死体。 
逆に心は生きているのに、身体は死んでいる死体。(これは、オレくらいしか確認できないが……) 
それどころか、「存在」そのものが消えてしまった死体。 
 
もう、オレが思い付く限りの死体が街に溢れかえっている。 
だが、見つかるのは無数の被害者のみ。有数の加害者はその影すらオレ達に踏ませない。 
 
それは、加害者が、オレ達を圧倒するほどの隠れん坊名人なのか……。 
それとも、もうこの世にはいないのか―――――――――――― 
 
             … 
 
両儀 式は、ニヤけ続ける自分を、自制することが出来なかった。、
424弓塚さつき ◆LXZ1raPM :02/02/19 23:21
>402
 
わたしは、何も考えないように、何も感じないように、ただ、腕を、爪を、動かし続けた。
 
―――気がつくと、辺り一面赤い世界。 一帯に、血と肉の匂いで充満していた。
そして、そこに立つのは、わたしと――この状況下で逃げもしないのが、もう一人。
そいつはわたしの目の前で魔女の姿に戻り―――嬉しそうに、笑った。 
 
魔女が笑いながら、わたしを嘲る。 恐らく何気ないその言葉に、心が折れそうになった。 
黒い衝動に呑み込まれる快感と、わたしがわたしじゃ無くなっていく不安と恐怖―――。
交互に襲い掛かって来る二つの衝動に翻弄され、事実、わたしは気が狂いそうだった。
 
それでも―――まだ、諦めない。 忘れたくない。 ・・・わたしには、それしかないのだから。
ぎゅ、と目と瞑り、ぼろぼろになった記憶の中から、あの人の顔を探す。 
眼鏡の奥の蒼い瞳。 どこか儚げな表情。 夕日に照らされた、笑顔―――。
今は、たったそれだけを胸に抱く。 それだけで、わたしはわたしで居られる。
 
ゆっくりと、目を開ける。 魔女はまだ遊んでいた。 集まって来た警官が一瞬で灰になる。
無感動にそれを見ていると、肩に衝撃、激痛。 魔女の放った光弾が、肩を貫いていた。
―――それで、まあ、踏ん切りがついた。
 
・・・・・・少なくとも、あんなやつに盗られるのだけは、ごめんだ―――!
 
気合を入れて、地面を蹴りつける。 野次馬の群れを一足で飛び越えて、そのまま走る。
―――もう迷わない。 絶対に取り返す。 わたしは、魔女を探して繁華街を駆け抜けた。
 
・・・・・・・・・走って走って、繁華街の外れまで来ると、再三魔女の声が聞こえた。
ぐるり、と周囲を探す。 と、建物・・・孤児院は、すぐに見つかった。 
ドアノブに手をかけ、その手が真っ赤な事に気づく。 一瞬躊躇して、それでもドアを開けた。
 
瞬間、静寂が降りて―――次いで、絶叫。 孤児院の中は蜂の巣をつついたようになった。
無理もなかった。 わたしの身体は、返り血と自分の血で、全身を染めていたから。
喧騒を無視して部屋に踏み込むと、子供特有の甘ったるい血の匂いが、鼻腔を刺激する。
―――この場を滅茶苦茶にしてやりたくなる衝動。 それを全て、魔女に向けてやり過ごす。
 
わたしは、不自然な『演技』をしている子供が居ないか、一人ひとりを観察する。 
まずは、この中に紛れているはずの魔女を、探す。
 
―――そう。 殺すのは一人・・・・・・魔女だけで、いいんだから。
425第三者の目:02/02/19 23:33
>423 式vs美夕 
 
はぁはぁ……  
      街の加害者は夜を駆ける。  
 
はぁはぁ……  
      この一瞬だけ、加害者は被害者となる。  
 
――――死という事象に、害を被られる被害者となる―――― 
 
否、それは正しくは無い。 
彼女は曰く、それは「彼等がいるべきところに帰す」ということらしい。 
闇は闇へ。死は死の世界へ……。 
 
だが、加害者であり、被害者である彼はそれを拒む。だから逃げる。 
 
真夜中の埠頭……。 
加害者として、多くの人間に死を与えて来たはぐれ者の彼は、 
常識世界から外れた者として、いまここで粛正されようとしていた。 
 
彼の目の前に立つのは麗しき調停者。 
常識という狭い舞台から飛び降りた彼は、ここで人生という幕を下ろされるのであった……。 
>414

VS名も無き魔族【毒を以て毒を制する闘い】


霊視眼からの視覚情報によると、大猿が大量に顕現させた魔弾は
スレイマンの使う<呪弾>とは似て非なるものであると判る。
姿形こそ似ているものの、その属性は一瞬ごとに相を変えており、
また、大量にバラ撒かれたそれぞれが微妙に変化の周期をずらしている。 
 
これでは属性を読み、対象の持つ魔力すら利用してトラップする<呪法掌握>は非常に使いにくい。
ましてや、20近く放たれた魔力隗のコードをいちいち検索するなど、現実的な話とはいえない。
 
――ならば
「いくらでも撃って来い、全部弾き返してやる!!」
ゴリ押しで押さえ付けるのみ。 

スレイマンは左手の自在護符を<呪盾>に似たオリジナルの印形に変形。
西洋の戦士の使うバックラーの様な小盾が、そこに出現する。
過不足ない効果は望めないものの、霊視眼を通さずとも肉眼で黙視できるほどに収束された
この霊気の盾ならば、正体を特定出来ない攻撃であっても、必ずある程度の防御力は期待できる。
 
魔弾の第一陣が殺到するとスレイマンは左手に身体施呪。
腕が何本も在るかのように見えるスピードで左手が踊ると
数発の魔弾が<小盾>に弾かれ蒸発した。
 
続いて第二陣が押し寄せるが、あからさまな隙がある。
どうやら次の攻撃に備えて、望む場所に敵を誘い出したいつもりらしい。
この大猿、見た目以上の知性あるのは間違いないようだ。
 
が、そのあからさまな隙を充分利用してスレイマンは<呪弾>を圧唱、圧唱、圧唱、圧唱。
続いてこちらに向かう筈だった魔弾の群れをビリヤードの球のごとく弾き飛ばす。
 
――と、
「ぷぷぷれぜんとぉ――ふぉおおぉおおゆうううっぅうう!!」
と言う叫び声とともに、滞空していた大猿が魔弾の代わりに降って来た。
 
スレイマンは慌てず騒がず全身を身体施呪し、
「汚ねぇモン、俺の目の前にブラ下げてんじゃねぇ!!」と、吼えると
まだ空中にあった大猿の体の股間についてるそれ――小さな干し首のような物――に向かって
左手の<小盾>を叩き付ける。直後、爆裂と閃光。

ぐしゃり、と言うなんとも嫌な音が聞こえたような気がした。
 
「おおう!おうおう!おおおおおぅ!!」
と叫びながら大猿は、股間を抑えてピョンピョンと高く高く飛び跳ねる。
 
その妙に人間臭い動きは、バッタのような脚とあいまって、なにやらユーモラスな雰囲気を醸し出した。
>358 ナチス大殲
 
 外側に立つ者の手が、『死神』に掛かる。
 そう、アドルフは踏み込んだのだ、『死神』の領域に。
 
 全てがコマ送りの世界、アーカードもウォルターも、アドルフの動きを知覚できない。
 その中で、アドルフの手がウォルターの足に掛かった。
 引きずり下ろして、トドメを刺す。
 その思惑は、通常の相手なら功を奏したはず。
 
 だが、その相手は死神だったのだ。
 
 ウォルターに掛けた手から、突然血がしぶいた。
 それに疑問を抱く間もなく、次々と腕に裂傷が発生する。
 アドルフには何が起きたのか、一瞬分からなかった。
 
 簡単な事だ、ウォルターの周囲には、鋼糸の結界が張られていたのだ。
 それは主であるウォルターの意思に関係なく防御として働き、一定範囲を自動的に切り刻む。
 その領域内に踏み込む事ができる者などいはしない。
 
 目に見えぬ死神の鎌が、次々とアドルフの腕に振るわれていった。
428美夕 ◆MIYU.g96 :02/02/19 23:50
>423、>425

ついにこの街で探していたはぐれ神魔を追い詰めた。
たくさんの人間を食らい、また魂に自分の残滓を植え付け傀儡に使っていた卑劣なやつだ。
・・・しかし、もうそれも今、終わる。

「鬼ごっこはおしまい。さぁ・・・観念しなさい」

美夕はふわりと男の前に降り立った。傍らには黒衣の死神を従えて。
男の表情が恐怖に歪んだ。いや、ただ歪んで変わっていったのだ。変わり果てた姿は、蜥蜴
とも蜘蛛ともつかない奇妙なものだった。しかし、美夕の表情は変わらない。

「そう・・・それがあなたのほんとの姿?やり口同様きたならしいわね」

瞬間、黒い従者の白い手から伸びた鋭い爪が、はぐれ神魔の四肢を叩き斬る。緑色の体液を
噴き出し、絶叫したその怪物に、美夕の手から炎が襲いかかる。

「はぐれ神魔よ― 闇へ!!」

怪物はまたたく間に炎の渦に飲み込まれ、巨大な火柱となっていた。
429死神(DEATH) ◆DEATHfNw :02/02/20 00:00
>370
 
かつてはのどかなだった田園風景も今はただ死体が散乱する地獄絵図と化している。
そこに、大鎌を持った死神と刀を持った女性が対峙する。 
 
 
「ほう、これは又、大仰な武器ですな」
 
死神は女の取り出した刀を見て、そう呟く。
 
「それを扱うあなたもさぞかし、強力な妖ですな。ですが……」
 
死神の周りの空間から不意に無数の小さい鎌が出現する。
 
「闇の者が人間の味方をするのはいただけませんな!」
 
女性を切り刻まんと無数の鎌が殺到する。
430サウジーネ ◆Bbqs9I2I :02/02/20 00:06
>424
(U<L さつき2ポイントゲット! 残り3ターン)
 
さつきはただ懸命に観察する。



部屋の隅の方で震えている少年と少女がいる。
うち、少年の方は視線がさつきから外れていない。
普通、今のさつきを見たら、年端もいかない子供は直視できないだろう。
そう、結論づけたさつきは、部屋の隅の少年の方に駆けより、右手を振り下ろす。
 
――そう、さつきの推理は当たっていた。
 
――だが、サウジーネはさつきの行動もお見通しだった。
 
――飛んだのは少年の首ではなく、少女の首。
 
サウジーネは横の少女を盾にしたのだ。
サウジーネが正体を現す。
 
「あはは、いけませんねえ。もう少し、一心不乱の大虐殺を期待していたんですけど……」
 
そうにこやかに笑いながら、サウジーネは不可視の衝撃でさつきを吹き飛ばす。
 
「まさか、犠牲になったのがこの女の子だけとは残念です……。ですから、不足分は私が補いますね♪」
 
サウジーネの右手が光ったかと思うと、直後、無数の光の弾がサウジーネから放たれ、部屋の子供たちを射抜いた。
 
「あは、何人か殺り損ねちゃいました。まあ、いいでしょう。次、行きますね〜」
 
部屋で苦痛にうめいている子供を尻目にサウジーネの姿が消える。
 
 
孤児院から、少し離れた所にある公園。
もっぱら、この時間帯はカップルたちにより占領されている。
彼等は自分たちの世界に没頭し、周りに気も向けない。
そこにサウジーネは現れた。
 
「あはは、そうですね。次はこの人たちに化けましょう」
 
つかつかと一組のいちゃつくカップルに近づいていって、女性の方の頭に光の弾を放ち、消えてもらう。
そのまま、炎で女性を灰にし、男性を魅了の魔眼で魅了し、先ほど犠牲になった女性の姿に化け、
男性といちゃつき始める。
 
丁度、そこで公園にさつきが駆け込んできた。
噴水、ベンチ……
色々な所でカップルたちがいちゃついている。
そこにサウジーネのからのメッセージが……
 
(あはは、このカップルの中の誰かが私ですよ。さあ、頑張ってくださいね♪)
431両儀 式:02/02/20 00:17
>428 式vs美夕 
 
一人。これでまた街の加害者が消えた。 
この町には加害者など腐るほどいる。その中で、彼女の対照になる加害者は僅かだ。 
だが最近、その僅かな対照が増えているのが事実。 
 
闇から闇に帰される彼等は、その事実が太陽の下に晒される前に消える。 
 
             … 
仕事が終わり、帰ろ、ラヴァ。なんて声を彼女が上げようとした……。 
本当の夜の時間が始まった。 
 
「神魔の監視者。……なるほど、まさか本当に存在するとはね」 
 
彼女……監視者の頭上で声が響く。時は深夜。辺りは闇に包まれている。 
だが、月の光が声の主を優しく照らす。 
声の主は、コンテナの上に立ち尽くしていた……。 
 
浅葱色の着物の上に真紅のジャケットを羽織った女。 
女の右手には短刀。刃渡り六寸もの、刀というより刃そのものの凶器。 
 
「神魔の監視者……」 
 
女の瞳は銀色だった。 
純粋なまでに凶暴なその瞳の中には、監視者の金色の瞳が写っていた……。
432美夕 ◆MIYU.g96 :02/02/20 00:28
金色の魔眼と銀色の魔眼

>431

月光を背に立つ影。女、だった。美青年、と言われても納得するような、中性的な面差し
ではあったけれど。

「ふぅん・・・あなた、人間ね。だけど・・・」

監視者・美夕は、その人物に違うものを見ていたようだ。

「―死んでるけど生きてる。めずらしいね」

微笑を浮かべて彼女に問い掛ける。

「で、あなた、わたしに何か用?・・・どうせろくでもない用件なんでしょうけど」

表情とはうらはらに、瞳が凶々しい色合いを帯びた。
433両儀 式:02/02/20 00:40
>432 式vs美夕 
 
――――あぁ、こいつはオレを挑発……いや、誘惑してやがる―――― 
 
ならば、その期待に応えてやる。もう言葉に意味なんか持たない。 
 
最初は、街の加害者を闇で消し去る者の正体が知りたかっただけだった……。  
だから、加害者の中でも低級な奴を見つけだし、後を付けていた。 
以外にも、奴はあっさりと現れた。 
加害者がヒトをコロそうとした、その時、闇から―――――――― 
 
       ソンナコトハ ドウダッテ イイッ  
 
コンテナから飛び降りる。短刀を逆手に持ち帰る。 
狙うは監視者の眉間。――――――――それでこいつは死ぬはずダ。 
434鈴鹿御前 ◆Y4SUZUKA :02/02/20 00:43
>429

死神の周りの空間が歪んだかと思うと、小さな鎌が無数に飛来してくる。
が、私は動かない。動く必要もない。

私の側で、声が囁く。私にしか聞こえない、鬼たちの声。

『御前をお守りいたそう。姫をお守りいたそう』

その声と同時に私の影から突き出した巨大な腕が、飛来する鎌をことごとく弾き落とした。
人のものではない。鬼と呼ばれる、異形の腕。
鬼の絶対加護。これこそ、私が鬼姫と呼ばれる由来。

役目を果たした鬼たちが影に消えると同時に、私は大通連を構え、死神に向かって走った。

「私は人と共に生きることを選んだ鬼。人に徒なす者は、全て我が敵よ!」
435美夕 ◆MIYU.g96 :02/02/20 00:47
金色の魔眼と銀色の魔眼

>433

その女は、短刀を逆手に持ち替え、空から降ってきた。
一撃必殺を狙っての奇手。しかし、そんな手を使う人間の狩人など何度も見てきた。
ふわり、と飛びずさり、てのひらに炎をもてあそぶ。

『美夕』

爪を伸ばし、女に挑みかからんとしたラヴァを目で制する。
興味が、わいた。命ある者でありながら、瞳から死のにおいを撒き散らすこの女に。だから―

「踊りましょ・・・?ねぇ・・・」

幾筋もの炎が、彼女の行く手に毒蛇のように伸びた。
【ナチス大殲】
>427
 
「くぅっ!」
ウォルターに掛けた手が爆ぜる。
ウォルターの回りにはどうやら鋼糸の結界があったらしい。
それがアドルフの腕をズクズクに引き裂いていく。
一瞬にして、アドルフの腕は原形を留めぬ肉界へと変貌する。
 
しかし。
アドルフはそのまま、腕であった肉塊をウォルターに叩きつける。
人外の膂力と、人外の速度。
その二つが、鋼糸の結界を強引に突き抜け、ウォルターの身体を打つ。
そして、その衝撃はウォルターを床に叩きつける。
 
それと同時に、生体感覚時間の加速を止める。
このまま、加速を続ければ、失血が速まるだけだからだ。
 
ここまでほんの1秒足らず。
 
その1秒の間に、アドルフの右腕は肉塊と化し、ウォルターは地に叩きつけられている。
そして、犬の群が、先程までアドルフのいた空間・・・今はウォルターが伏しているところに殺到する。
 
その有様を見て、アドルフは哄笑する。
「く、くくははははははははは!!この程度か、この程度か、ヘルシング!!」
全身を自らの血で朱に染め、狂ったように、笑う。
437ホームレス:02/02/20 00:53
>430
この時間帯はいつもカップルがいちゃついていてもの凄く居心地が悪い。
そこに一人、誰かが来た、また待ち合わせのカップルだろうと思っていたら
つかつかと一組のカップルに近づいて行って、女の方の頭を吹っ飛ばした様に見えた。
驚き、目をこすってからもう一度見たら、最初のカップルが居るだけだった。
白昼夢とはたちが悪い。
VSG.G.スレイマン【毒を以て毒を制する闘い】
>392
 

「お――ほおおおおおおおっ!」
 
 股間から大量の血を流して、ぴょんぴょんと飛び跳ねながら、魔族は大きく絶叫した。
 『謡うもの』が破壊された為、魔族を包んでいた恒常魔力圏が途切れ、そのため、口頭で
のみ魔法を発動させることが出来る。

 瞬間、ぐちゃぐちゃに潰されていた股間は、一瞬白く変色すると、ぼこん、と言う音を立て膨
れあがった。
 ふくれた肉に、小さな割れ目が出来上がり、再び『謡うもの』が朗々と歌を紡ぎ始める。
 恒常魔力圏が復活。魔力の鎧を取り戻した魔族は、怒りの雄叫びを上げて、再びスレイマン
に向けて魔法発動。

「ふぉおおおおおおおっ!」
 
 周囲の物体をガラスのように粉砕しながら、その破片をも用いて黒衣の男に襲いかかる。だが、
スレイマンは、ハ、と一声上げると、魔法の効果を尽く無力化。左手の一振りで魔力はそのベクト
ルをねじ曲げられ、一部はそのまま、こちらへと跳ね返される。

 紡がれ続ける魔力圏が反射された魔法を無効化。だが、次の瞬間、スレイマンの強化された肉
体による一撃が、魔族の腹部に叩き込まれた。

「ぎゅるえええええっ!?」

 苦悶にあえぎながら、魔族は盛大に吹っ飛っぶ。だが、空中で即座に慣性を制御。器用にくる、と
一回転すると、音もなく地面へと降り立った。

「てえええええええあああああっ!」
 
 『歌』と、叫びが、絡まり合うように唱和する。怨嗟に満ちた鋭い叫びだ。と――

 瞬間、周辺にに変化が起こる。突如空間にに発生した渦巻き――力場による渦動がスレイマンを捕捉。
瞬間、渦の中心に向けて無限に収束を開始する。ぎちぎちと音を立てて、目標を引きちぎろうとする。
 
「ほ―――ほ―――ほおおおおおおおお!」

 同時に。
 それを歓声と共に見守る魔族にも、確実な変化が訪れていた。
439ジャッジ・デス:02/02/20 00:54
>410
ウルフウッドvsジャッジ・デス
 
ウルフウッドの放った銃弾は、男の心臓を、肺を、腎臓を、その他の様々の内臓を撃ち抜いた。
黒革のジャンパーが破れ、緑色の腐汁が溢れ出す。
しかし、男は平然と立っていた。巨大な口を歪めて嘲笑する。
「ブァァァカめッ!死人をォ二度ォォ殺せるかァァ!」
そう言い放つと、男は姿勢を低くして走り出す。
「わァが名はジャァァァッジ・デス!これよりィィ貴様に裁きをォォ下ァァす!」
ジャッジ・デスと名乗った男は高々と跳躍した。
「罪状はァァ生存ッ!」
空中で、血に染まった両腕を降りあげる。
「判決ゥゥ死刑ィィィ!」

440両儀 式:02/02/20 01:03
>435 式vs美夕 
 
炎がオレを……両儀式を包んだ。灼熱の蛇がオレを食わんとしている。
熱い……これは熱い。火傷しちまいそうだ。いや、している。火傷している……!! 
 
「はは、炎を操るのか? すげえな。とてもすげえなっ!!」 
 
身に纏った炎を熱い。このままだと、両儀式を焼き尽くすだろう。 
それではつまらない。もう少し遊びたい。まだ全然視えない。 
 
オレは地面を転がりながら赤いジャケットを脱ぎ捨てる。――――高価な品だが、しょうが無い。 
ジャケットを「左手」で持つと、身体を焼く炎をはたき消した。 
 
本来なら人間如きが消せる代物では無いが、この左手は特別だ。……まぁ説明はしなくていいだろ。 
 
オレは、立ち上がると、またも一直線に彼女へと駆ける。 
 
「強いな、監視者っ!!」 
 
焼けただれた右手を掲げる。 
彼女までの距離は数b。一瞬でその美しい首筋を鮮血で彩ることができる……っ!! 
441死神(DEATH) ◆DEATHfNw :02/02/20 01:09
>434
 
「……アルカード様と同じ道を選ばれたか。愚かなことですな」
 
死神はそう呟くと、そのまま大鎌を振り下ろして、応戦する。
鈍い金属音がして、両者の鎌と刀がぶつかりあい、鍔迫り合いの状態になる。
 
「人間は愚かですぞ。自分たち以外の存在を認めず、排除し、且つ、内部でも争う」
 
死神の頭上の空間に黒い穴が空く。
 
「そんな単純なことが分かりませんかな!」
 
その穴から、続々と髑髏が湧き出て、鍔迫り合いで身動きできない鈴鹿御前に襲い掛かった!
442以上、自作自演でした。:02/02/20 01:14
ageさせてもらいます。
>436 ナチス大殲
 
 一瞬のうちに起こったその光景に、アーカードは目をみはった。
 ウォルターが血を吐きながら倒れ伏し、標的となったアドルフは腕一本がずたずたになっている。
 全てが、アーカードの知覚外で起こった。
 いかな不死の王とて、追い切れないスピードがある等とは思いも寄らない。
 
「がはっ……何だよコレぇ?」
 
 床に倒れているウォルターが、血を吐きながら毒づく。
 もちろん、ウォルターにも事の次第を把握などできてはいない。
 致命傷ではないが、当分動けそうになかった。
 
「しばらく寝ていろ、狂った帝国の狂った総統は私が喰らい尽くしてやる」
「……分かったよ、下手打つなよアーカードっ」
 
 ウォルターがアーカードの言葉に、渋々といった感じで同意する。
 と同時に、アーカードの放った犬達がアドルフ達へと牙を剥いた。
 更に、逃走経路を塞ぐようにジャッカルと改造銃が吠える。
 一体何をしたのか、何が出来るのか。
 まずはそれを見極めなくてはなるまい。
 
「さぁ、見せてみろ。おまえの力は何だ?」
444弓塚さつき ◆3zrJOwpY :02/02/20 01:21
>430 >437
 
部屋の隅、震えて縮こまっている子供が二人。 そのうち男の子の方が、こちらを見ていた。
それは怯えた目ではなく、こちらを観察するような視線。 それに違和感を感じた。
おそらく、こいつが―――魔女。 わたしはそう結論し、フローリングの床を蹴った。
 
肉薄し、その―――どう見ても子供にしか見えない―――魔女に、爪を振り下ろした。
肉を断つ手応え。 子供の首が、ごろんと転がった。 でも、それは―――
 
「―――・・・・・・っ!?」
―――隣にいた、女の子の首だった。 盾に、したのか。 
とたんに強くなる血臭に、思わず口元を押さえる―――頬が、緩みそうになった。
 
その瞬間、魔女の放った衝撃波で壁まで吹き飛ばされた。 受身も取れず、息が詰まった。
堰きこみながら身を起こすと、魔女がまた魔法を放とうとしていた。 とっさに腕をかざす。
―――が、魔女の狙いは、わたしではなかった。 放たれた光弾は・・・子供たちを、襲った。
 
わたしは、子供たちが次々と射抜かれていくのを、呆然と見ていた。
嗚咽。 悲鳴。 絶叫。 ―――耳を塞ぐ事も、目を瞑る事も何も出来なかった。
やがて言葉を発するものも居なくなり、今度はぞっとするような静寂。 
魔女が消えるのを見て、やっと我に返った。 あわてて飛び出そうとする―――と。
 
―――目の前に、血だらけの子供がいた。 素人目にも、助からないとわかる。
目が見えていないのか、動くものがわたししか居ないからか―――
その子は、わたしに手を伸ばしてきた。 思考が、麻痺した。 どうする事も出来なかった。
 
だから、せめて、楽に逝けるように―――心臓に、爪を突き刺した。
その子は、びっくりしたような顔をしたあと、静かに動かなくなった。
指についた血を、ぺろりと舐めた。 泣きそうなほど、美味しかった。
―――わたしは、吐き気と興奮の両方をを押さえながら、孤児院を飛び出した。
 
なんとなく、パターンが読めて来た。 恐らくここ、と見当をつけて、近くの公園に飛び込む。
すると、思ったとおり魔女からの声。 ・・・・・・別に、嬉しくも何とも無かったが。
 
―――しかし、カップルの中の誰か、と言っても・・・・・・。
ざ、と見まわしても、どれも似たような連中ばかり。 行動も似たり寄ったりだし・・・・・・。
・・・・・・その時、ふ、とわたしの嗅覚が反応した。 
風に混じっていて薄いが・・・これは、確かに血の匂い。 それも、かなり新しい・・・・・・。
 
魔女のしかけたからくりはわからないが、これはヒントになるはず・・・・・・。
わたしは、その微かな香りを頼りに、目標を定めた―――!
445美夕 ◆MIYU.g96 :02/02/20 01:28
金色の魔眼と銀色の魔眼

>440

あの左手はただの腕ではない。強い魔力を感じる。あんなものを作れる人間が、まだこの
時代にいたなんて―。思わず苦笑いが漏れる。と、その刹那。

「・・・やられる?!」

一瞬で間合いを詰めての必殺の刃を、間一髪右手で抜いた鉄扇で逸らす。
魔力を込めて鍛造した鉄扇が、嫌な音を立てて削れる。今まで刃を交えた人間の中でも、
これだけの使い手はそうはいなかった。

「・・・さかしいわね!」

すれ違いざまに炎を左手から指弾で飛ばし、それをおとりに距離を取る。

「だったら、これはどうかしら・・・?!」

両手から鞭のように炎を躍らせる。地を這うものと空から襲うもの。2点からの強襲―。
【ナチス大殲】
>443
アーカードの放った犬たちを左腕一本で迎撃する。
頭を潰し、腹を割き、身体を貫く。
最期の一匹は、口に右腕をぶち込んで左腕で頭を潰した。
そして、ボロボロの肉塊だった右腕が、犬の身体を喰らい、再生する。
 
そこへ、銃弾。
軽くステップを踏み、これを躱す。
しかし、火線は巧妙にアドルフの行動範囲を狭め、逃走経路を塞ぐ。
 
(逃げる気はないが・・・場所を変えたいところだしな・・・)
 
幾度めかの回避の瞬間に『扉』を開き、転移する。
転移先は、地下施設に繋がる階段の前。
 
「空間を統べる・・・これが私の力のひとつだよ、不死の王」
447両儀 式:02/02/20 01:49
>445  美夕vs式 
 
炎の鞭がオレの身体を叩いた。焼く、では無い。叩きやがった。 
オレは綺麗に吹っ飛び、コンテナに背中を叩き付けられる。 
 
…身体中が熱かった。
…口から血がこぼれる。 
…痛い。痛すぎる。 
 
シヌ。このままだとオレは死ぬ……。 
力の差は歴然としている。 
一歩間違えれば、あの炎に焼き尽くされる。 
 
身体も限界だ。痛みがオレを縛っている。
だが、まだだ。足りない。もっと……もっとだっ!!  
 
死と隣り合わせになった。 
それがとてつもなく愉しい。愉快だ。笑える。愉しすぎる。 
オレは今、生を実感している―――――――― 
 
「……良いぞ監視者。おまえは最高だ。…だからもっとだ!! もっとオレを殺せっ!!」 
 
―――――――――――――――――それが両儀式の望み。  
 
たっ、と式は駆けだした。美夕へと向かって。 
だが、今までのそれよりも圧倒的に速い。人間の限界を超えている。 
だが、式は走る。短刀を構え、彼女に向かって一直線に突き進む。 
448鈴鹿御前 ◆Y4SUZUKA :02/02/20 01:54
>441

鍔迫り合いで身動きの取れない私に向かって、上から髑髏が殺到する。
一つ一つは大したことはないが、数が増えると厄介だ。

「雑鬼たちよ、我が身を守れ」
『御意』

私の声に従い、今度は2匹の鬼が全身を現す。
髑髏の防御は使鬼に任せ、目の前の敵に集中する。
刀にかけていた力を横方向にずらし、死神の鎌を流すと、私はがら空きになった胴に斬り込んだ。

「人間が愚かだと?そんな事は分かり切っている。
 でも、その愚かさも引っくるめて、私は人間が好きなんだ」
449サウジーネ ◆IZ3tuxVw :02/02/20 01:55
>444
 
(B>3 ファンブル! 残り2ターン)
 
さつきは匂いを頼りにカップルの男のほうに爪を繰り出す。
 
ザクッと鈍い音がして、ベンチに座るカップルの男性の方が倒れた。
心臓に穴が空いている。
即死だった。
 
間違い!?
一瞬、とまどったさつきに女性の方が懐から取り出した髑髏を投げつける。
そのまま、髑髏が爆発し、さつきは吹き飛ばされる。
そして……
 
「外れです。本命はこっちでした。あははは」
 
サウジーネが正体を現す。
 
「えーとですね、そろそろタイムリミットが近いですよ。死にもの狂いで頑張ってくださいね」
 
そう、さつきににっこり話し掛けると、サウジーネはホウキでその場から飛び去った。
奥の茂みでホームレスが腰を抜かしていたのは又、別の話である。
450サウジーネ ◆IZ3tuxVw :02/02/20 01:56
>449
サウジーネは空から街を見下ろし、次の舞台を模索する。
……住宅地の上の方にひときわ目立つ大きな屋敷がある。
そこをゲームの舞台にすることに決めた。
 
庭に降り立つ。
相当に広い屋敷だ。
ゲームの終盤としてはうってつけの舞台だろう。
窓ガラスを一枚壊し、中に侵入する。
 
……予想に反して、邸内には誰も居ない。
不思議に思って、邸内を探索していると女性の歓談する声が聞こえてきた。
声の方向にこっそりと向かう。
 
ついたところは応接間だった。
若い女主人とメイド服と割烹着の女性が食後のお茶会らしきものをしていた。
 
サウジーネは物陰からその様子を見て、クスクスと笑いつつ、左手に魔力を集中する。
そして、3人の女性のうち1人の頭を光の弾で撃ちぬいた。
 
応接間は騒然となった。
そのまま、サウジーネは残り2人の女性に駆け寄り、魅了する。
同時にさっき始末した女性の死体を灰にして始末する。
 
そして、何事もなかったように歓談を続けるように仕向けた……。
 
 
さつきは住宅街を彷徨っていた。
なかなか、魔女からの声が聞こえない。
あせっていると…… 

……大きな屋敷の前に通りかかった。
そこで魔女の声が頭に響く。
 
(あはは、この屋敷の中にいます。楽しみに待ってますよ♪)
 
さつきは門を開け、敷地内に駆け込んだ!
 
――屋敷の表札には『遠野』と書かれていた……
451サウジーネ ◆IZ3tuxVw :02/02/20 02:01
>449
(訂正です)
 
サウジーネは空から街を見下ろし、次の舞台を模索する。
……住宅地の上の方にひときわ目立つ大きな屋敷がある。
そこをゲームの舞台にすることに決めた。
 
庭に降り立つ。
相当に広い屋敷だ。
ゲームの終盤としてはうってつけの舞台だろう。
窓ガラスを一枚壊し、中に侵入する。
 
……予想に反して、邸内には誰も居ない。
不思議に思って、邸内を探索していると女性の歓談する声が聞こえてきた。
声の方向にこっそりと向かう。
 
ついたところは応接間だった。
若い女主人とメイド服と割烹着の女性が食後のお茶会らしきものをしていた。
 
サウジーネは物陰からその様子を見て、クスクスと笑いつつ、左手に魔力を集中する。
そして、3人の女性のうち1人の頭を光の弾で撃ちぬいた。
 
応接間は騒然となった。
そのまま、サウジーネは残り2人の女性に駆け寄り、魅了する。
同時にさっき始末した女性の死体を灰にして始末する。
 
そして、始末した女性に化け、何事もなかったように歓談を続けるように仕向けた……。
 
 
さつきは住宅街を彷徨っていた。
なかなか、魔女からの声が聞こえない。
あせっていると…… 

……大きな屋敷の前に通りかかった。
そこで魔女の声が頭に響く。
 
(あはは、この屋敷の中にいます。楽しみに待ってますよ♪)
 
さつきは門を開け、敷地内に駆け込んだ!
 
――屋敷の表札には『遠野』と書かれていた……
452美夕 ◆MIYU.g96 :02/02/20 02:16
金色の魔眼と銀色の魔眼

>447

普通の狩人なら、もうとっくに戦意を失い、屈服するか自暴自棄になっているはず。
しかし、彼女は違う。むしろ、自分が死の淵にあることを楽しんでいるようだ。

『・・・そっか、死にながら生きてるんだもんね』

だったら、彼女を断ち切るには―

ぐっと『力』を込める。炎が両手に集まる。
彼女は、弾丸のように突進してくる。あまりにも速い。しかしその動きは直線。だったら
対するには、曲線の動き。交差のぎりぎりの瞬間、美夕のステップは変則する。日本舞踊
のような円の動き。規則から外れた踏み込み。
さらに、すれ違いざまに右腕めがけて何かを振るう。15センチほどもある、銀の針。
それを女の右肘へ滑り込ませようと。
453死神(DEATH) ◆DEATHfNw :02/02/20 02:17
>448
 
死神の胴に刀が吸い込まれる。
血も何も出ないがそれなりにダメージはあったようだ。
死神はその場から、空間転移して間合いを取る。 
 
「ほう、分かった上で味方すると?」
 
死神の両手が光り、死神の前に巨大な魔方陣が浮かび上がる。
 
「あなた様、見た所、そのいでたち、学生ですな。
もし、あなたの正体が皆にばれたら、皆、どうしますかな?」
 
魔方陣から、グロテスクな深海魚の形を模した悪霊が次々に生み出される。
 
「こやつ等は、先ほどの髑髏とはレベルが違いますぞ。何でも食い尽くします」
 
大量の悪霊魚が鈴鹿御前に気味の悪い声をあげながら、飛び掛る。
>446 ナチス大殲
 
 一瞬にして、アドルフの姿が転移。
 次に現れたのは少し離れた階段の前。
 なるほど、空間を操ると言うワケか。
 
 だが、それではまだ足りない。
 それでは、ウォルターを打ち倒したトリックは解明されていない。
 とはいえ、考えて分かる事でもあるまい。
 
「まぁ、いい。要は私がおまえを殺せばゲームセットだ」
 
 突如として、廊下が暗闇と目玉に塗り込められた。
 暗闇が、目玉が蠢いている。
 それは、廊下を這って着実にアドルフの方へと詰め寄っていく。
 
 そして、その距離が後十歩となった時。
 
 暗闇の中から、風を切って無数の腕が伸びてきた。
 アドルフを掴んで握り潰して引き裂かんと殺到していく。
455両儀 式:02/02/20 02:38
>452 美夕vs式 
 
針……針がオレに危害を加えようとした。だから「殺した」 
針を斬ったんじゃない。針の「強度」を殺した。もう、なんの役にも立たない。 
 
両儀式は更に眼を細めた。
 
彼女の身体に浮かび上がる無数の点。――――いや、それでも常人よりかは遙かに少ない。 
その点の一つは見つけだす。――――胸の点なら、一瞬でコロせるな……。 
 
監視者とすれ違った時には、もう全てが視えていた。 
彼女の命も、炎も、心も、恋人も―――――――― 
 
オレは目覚めた。全て殺せる。もう、あとは彼女が死ぬしかない。 
 
「この世は死で溢れている。オレの目はね、そんな死が視えるんだ」 
 
そっと彼女の耳元で囁く。 
――――生きているのであれば、オレは宇宙だって殺してみせる――――  
 
オレは、監視者の「死点」にナイフを突き立てるため、再度突進を試みた。
>439 vsジャッジ・デス
 
照準は恐ろしく正確にジャッジ・デスとかいう男に食らいついて放さず、
 
「ブァァァカめッ!死人をォ二度ォォ殺せるかァァ!」
 
銃弾は肉を骨を臓器を血を抉って抉って抉りぬき、
 
「わァが名はジャァァァッジ・デス!これよりィィ貴様に裁きをォォ下ァァす!」
 
排莢の数は既に百を突破し、
 
「罪状はァァ生存ッ!」
 
空高く跳躍した無防備な身体に更に人間を軽く十人は殺せる弾数を叩き込み、
 
 
ふっと意識に忍び込んできた一握の泡沫。
――なんで、こいつ死なへんのや……?
 
 
「判決ゥゥ死刑ィィィ!」
ふっと空いた思考の隙間に、耳に障る声が響く。
ヤバイっ、と思た瞬間には、体が反射的に反応した後や。
咄嗟に身を逸らして鉤爪を避け――きれんかった。
胸を浅くやけど裂かれた――少々出血が派手やな、クソッタレが!
旋回させた十字架――パニッシャーの先端がジャッジ・デスの顎を捉え、
見事に吹き飛ばして宙を舞わす。
せやけど、なんやコイツは! バケモンか! もう身体グズグズのはずやで!?
 
とにかく、距離はとらなあかん。
散発的な銃撃で牽制しながら、バックステップで間合いを空ける。
457鈴鹿御前 ◆Y4SUZUKA :02/02/20 02:50
>453

手応えはあった。だが致命傷には遠いようだ。
距離を取った死神が目前に奇妙な図形を浮かべると、そこから深海魚の形をしたモノが飛んでくる。
私の感覚が警告を発する──危険だ。さっきの髑髏とは威力が違う。

雑鬼たちが悪霊魚を弾き落としていく。
無論、これほどの攻撃を受ければ、強靱な鬼の肉体とて無傷ではすまない。
雑鬼の1体は既に崩れ落ち、もう1体も満身創痍だ。
鬼の絶対加護とはいえ、一度に呼び出せる鬼の数には限界がある。召喚できるのは、あと1〜2体がいいところだろう。
だが、それで十分だ。この死神に、致命的な一撃を送り込むには。

死神の攻撃によって生じた血煙の中から、私は飛び出した。
そのスピードは、人間の限界を遙かに超えている。
横薙ぎの一撃の狙いは、奴の首。

「…確かに、私の正体を知れば、皆は私を避けるかもしれない。石もて追うかもしれない。
 だが、それでも構わない。私は人を守り続ける。
 それが、遠い昔に交わした、あの人との約束だから!」
>438
VS名も無き魔族【毒を以て毒を制する闘い】

どれだけ理不尽な肉体を持ち、どれだけ理不尽な力を抱え、どれだけ理不尽な攻撃が可能だとしても、
その存在――大猿――が『元』人間であることは厳然たる事実である。
ましてや、彼がこの大猿の姿に転身したのはつい先ほど。圧倒的に経験値が足りないと言える。
だから、大猿が戦術的な失敗――いちいちそこまで考えているかどうかは怪しい物だが――を犯したのも
致し方ないことだといえるだろう。
 
大猿はヒトと言う種が地面に縛り付けられているモノである、という認識をいまだ捨て切れていなかった。
普通、人は空を飛べない。この認識は別に間違ってなどいない。ご意見、非常にもっともである。
 
だから、この攻撃が失敗したのは別に大猿のせいではない。
ただ、眼前の男がより非常識な存在だったと言うだけの話である。
 
黒衣の魔人は両足を身体施呪すると、軽く身をかがめ、次いで天井近くまで跳躍した。
そして、<浮遊>を圧唱するやいなや、空中を一気に十数メートル駆け抜け、『渦』の圏内を脱出した。
 
そう、この男は、G.G.スレイマンは空中を移動することができるのだ。
 
そして、スレイマンは緩やかに落下しつつも大猿との距離を詰め、
左手から【卵】を次々に生み出すと、眼下に向かってめったやたらに投擲した。
459美夕 ◆MIYU.g96 :02/02/20 02:53
金色の魔眼と銀色の魔眼

>455

魔力を込めた銀の針。それが突き立てた途端、砂糖菓子でも壊すようにぽっきり折れた。
そうか、この針は『殺された』んだ。そんなことができるのは・・・。

「『直死の魔眼』?・・・そんなもの持ってるのは、伝説の化け物だけだと思ってた」

万物を『殺せる』線と点を見る眼。あの、死のにおいを撒き散らす銀色の瞳は―
わたしすら殺せるだろう。わけもなく、簡単に、ケーキでも切るように。

しかし、そのからくりは。

――見えなければ、どうということはない――

両手に集まった『炎』の力は、もう大気すら発火させるほどまで高まっていた。

「でもね・・・はぁっ!!」

一気に解放された炎が、大きな火球となって女を襲う。そして、それは突進する彼女の
直前で、ぱぁん、と爆ぜた。
強烈な熱風が彼女の全身を包むと同時に、美夕は宙高く跳んでいた。
460死神(DEATH) ◆DEATHfNw :02/02/20 03:09
>457
 
鈴鹿御前の鋭い一撃で死神の首がポロリと落ちた。
しかし……
 
「アルカード様といい、あなた様といいどうしてそこまで人を信じられるのか……」
 
落ちた死神の首がそうつぶやいた後、死神の身体が変形していく。
見るのもおぞましい異形の髑髏の化け物に……
 
「流石にお強い。だが、この程度で負ける訳には行きませぬ!」
 
不可視の衝撃波で鈴鹿御前を吹き飛ばす。
 
「そこまでの覚悟をお持ちなら、さぞかし、あなたの魂は極上でしょうな!」
 
無数の小鎌が再び死神の周りに出現し、鈴鹿御前を切り裂くべく飛んでいく。
 
「ほほ、さあ、苦痛と悔恨の声をあげなされ!」
 
死神は両手の人の大きさは優にあろうかいう鎌を投擲した。
うなりをあげて大鎌がとんでいく。
461鈴鹿御前 ◆Y4SUZUKA :02/02/20 03:47
>460

私の一撃は、確かに死神の首を落とした。
だが、その身体から立ち上る鬼気に衰えはない。むしろ、変形と共にそれはますます上昇していく。

おぞましき異形、髑髏の化け物。
それの発した衝撃波が、私を吹き飛ばす。
かろうじて体勢を立て直した私を切り裂こうと、無数の小さな鎌が再び飛来してきた。
既に先程の攻撃でボロボロの使鬼には、全ての鎌は防ぎきれない。
雑鬼は無数の鎌を受けて消滅し、数本の鎌が私の身体を捉えた。

更に、人の体ほどもある巨大な鎌を、死神は投擲してきた。
雑鬼が私の前に現れ、大鎌を止めようとするが、あっさり両断される。
それによって勢いの減じた鎌を、私は何とか防いだ。が、勢いに押され、死神との距離は更に開いてしまう。

私は間合いを詰めようと、傷の痛みを無視して走り出す。
と同時に、上半身のみになった雑鬼が、腕の力を以て死神に飛びかかった。
最後の力を振り絞っての、攪乱作戦。
一瞬浮かんだ雑鬼への罪悪感を振り払いつつ、私は死神に向かって走った。

「我が魂が欲しければ、お前の信念で私を倒してみるがいい!」
462死神(DEATH) ◆DEATHfNw :02/02/20 04:08
>461
 
「ほほ、無駄なことを……」
 
死神が右手の大鎌を振り上げ、敢え無く、雑鬼を両断する。
 
「あなた様はその剣技がとりえのようですな」
 
死神がそう呟くと同時に、鈴鹿御前の身体の動きが重くなる。
 
「どうですかな? あなた様のお体には通常の10倍以上の重力の不可がかかっております」
 
死神は本気を出せば、重力をも操ることができる。
魔王ドラキュラの腹心の実力は伊達でも洒落でもないのだ。
 
「このまま、負荷をあげて、あなた様の身体をつぶしてもいいのですが、それはおもしろくありませんな」
 
死神は口元を歪めつつ、そう呟く。
 
「久々の極上の美しい獲物です。じっくり、刻んで仕留めるとしましょう」
 
死神は再度、両手の大鎌を投擲する。
無慈悲な大鎌が鈴鹿御前を切り裂くべく、再度、飛んで行った。
463鈴鹿御前 ◆Y4SUZUKA :02/02/20 04:40
>462

雑鬼はあっさり切断され、死神の呟きと共に私の体が重くなる。
まさか、重力まで制御できるとは。

だが、奴はあくまで私を切り刻んで殺すつもりらしい。
私を押し潰すことができるのなら、そうしてしまえばよいものを。
その慢心が、命取りになることを教えてやる。
私は自分の足元に最後の雑鬼を召喚し、命じた。

「私を投げよ!」

雑鬼がその命令を実行すると同時に、鬼が現れる際の勢いを利用し、渾身の力を振り絞って跳躍する。
3つの力を1つに合わせ、10倍の重力の呪縛をも打ち破る。
死神の投擲した大鎌が最後の雑鬼を真っ二つにした時には、私は奴の上空にいた。
そのままの勢いを乗せ、刀を振り下ろす。この一撃で決める!

「信じる者の強さ、思い知るがいい!」
464死神(DEATH) ◆DEATHfNw :02/02/20 04:54
>463
 
そう、確かにその時までは死神は勝利を確信していた。
鈴鹿御前のいる辺りは重力操作でまともに動けないレベルの負荷をかけていた。
あとは、その美しい顔を恐怖に歪めて殺すだけ……のはずだった。
  
が、鈴鹿御前の最後の鬼を召還して、重力域を抜け大跳躍。
そして、斬撃。
 
本来の死神なら反応できただろう。
しかし、死神の勝利の確信―慢心と言い換えてもいい。
それが死神の反応を遅らせた。
 
死神が手に大鎌を召還し、
迎撃体勢を取ろうとしていた時はもう、鈴鹿御前の刀が死神を一刀両断していた。
 
「……信じられませぬな。ふふ、見事と言っておきましょうかな。
……ですが、我が身は我が主伯爵様がおられる限り、不滅……。
次、会う時は……」
 
最後まで言葉を言い残すことはなく、死神は消失した。
あとは、鈴鹿御前と死体の山だけがその場に残った……
遅れたわね。
レス番よ。
捏造は難しいわね。
(御神苗優VSナルバレック)
 
>156>158>159>160>163>165>166>173>192>213>238>244
>246>258>260>266>368>381>385>388>394>395>396>398
Bloody carnival and ... Destroy! Destroy! Destroy! 〜久遠美喜(M)vsミア・フォーテー
>409

「泣き喚いても現実は変わらない。救いの手なんて伸びちゃこない」

ふわり ・・・すとっ

死神が地上に舞い降りた。

「足掻いても結末は変わらない。ハッピーエンドはやってこない」

たん ・・・にやり

一足飛びに近付いて、毒気溢れる笑みを浮かべる。

「さあ、その目を見開いて、この現実を直視しろ」

ぎゅっ ・・・くいっ

右手で少女の髪を掴み、左手を少女の下顎に添えて、

「アンタと私で作り上げた、とってもステキな現実だ」

ぎりぎり ・・・ごりっ

締め上げたまま持ち上げて、焼け焦げた肉塊を見せ付ける。

「私が生きてるニンゲンを『壊した』。アンタが死んだニンゲンを『コワシタ』」

ぶんっ ・・・どさっ

そのままその場で振り回し、屍肉の海へと投げ捨てた。

「『然り、死は鴻毛よりも軽し―――現実こそ悪夢に勝れるものなり』――――寝るな!」

だんっ ・・・どかっ

叩きつけられて意識が飛びそうになる少女の脇腹に、爪先を食い込ませる。

「最高の悪夢だろ? タマシイが揺さぶられるほどの絶望だ」

ごろん ・・・ぐりっ

蹴り転がして仰向けにした後、こめかみを踏みつけ踏みにじる。

「寝ても醒めても悪夢、悪夢、悪夢!! まだまだ終わらないぞ?」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「最後まで、しっかり堪能しな」
467久遠美喜(M):02/02/20 12:00
>466
 
『テメーがな』
 
 大剣のような爪が女の頭、腹、足にめり込む。
 ぐしゃり、という音が酷く鮮明に聞こえた次の瞬間、女は飛礫のようにすっ飛んで
 そのあたりで燃えている建物の残骸を爆発させた。
 
 ホーク。
 狂猛(ヴァーザーク)ホーク。
 死者の魂を取り込み、肉を全て喰らい、未だ盛る炎の照り返しに揺れて。
 純粋なる破壊の申し子がそこにいる。
 
(許さない! 許さない!!)≪本物の悪夢を見せてやるよ――俺の本気で≫
 
 黒の電機甲冑が念の増幅に従い、形と性能を変えていく。
 
(腕もぎ取って、脚握り潰して!)≪腹掻っ捌いて、頭蓋の中身を抉り取って!≫
 
 脚が動くたびに赤く灼熱した大地が震える。
 腕が空気を掻き分けるたびに炎が活力を増す。
 眼は――いつでも底なしの怒りと憎しみだけを湛えている。
 
(≪壊れろ! 壊れろ! ブッ壊れろ!!≫)
 
 
 爆裂の負法が女が埋もれたあたりを粉々に吹き飛ばす。
 ホークはそれで満足せず、高熱を纏った拳を振り上げて突進した。
468ジャッジ・デス:02/02/20 13:35
>456
ウルフウッドvsジャッジ・デス
 
十字架による一撃を受けてジャッジ・デスは吹き飛び、積み上げられていた酒瓶の山に突っ込んだ。
ガラスの砕ける音が鳴り響く。
「まァァァだ罪を重ねるかッ!全ての罪はッ生者が犯すゥゥ!」
ジャッジ・デスが素早く起き上がる。前身にガラスの破片が突き刺さったままだ。
銃弾の集中した胸の中心には、拳ほどの大きさの穴が開いていた。
「よって生存こそがッ罪にして悪ゥゥ!」
両手で瓶の破片を拾うと、ウルフウッドめがけて次々に投げつける。狙いは不正確だが、恐ろしい速度だ。
「生あるところォォォそれを滅ッするが我が使命なりィィ!」
導入 〜リヒター・ベルモンド vs バンパイア・ロード 〜 

「貴公がリヒター・ベルモンドか」 
  
 薄暗い森の中。かつて、悪魔城へと通じていた道。  
 何ものかに誘われたかのように、リヒターはこの地を踏んでいた。  
 そこで、不意に声をかけられる。  
 白磁の肌に流麗なる金の髪、群青の装束をまとった人間ならざる気配を持った青年に。  
 
「――何者だ、貴様は!」 
「さてな、とりあえず王とでも名乗っておこうか」 
  
 そう言う男の口から、異常に発達した犬歯が覗く。 
 ようやく、リヒターにも青年の素性が知れた。 
 こいつは吸血鬼――――それも、かなり強力な。 
 
「かのドラキュラを討ち滅ぼした手腕、見事だったといっておこう」 
「貴様らに称えられるいわれはないっ!」 
「なに、私にとっても伯爵は邪魔だっただけさ」 
 
 不敵に微笑む、男。  
  
「リヒター、貴公もな」 
「……それが狙いか!」  
「貴公の力はあまりにも強大すぎる。今の世には不要だとは思わないか?」 
 
 ゆっくりと伝来の鞭に手を伸ばす。 
 退魔の力を秘めたベルモンド家の宝に。 
 
「……さあ、私と戦え。リヒター」 
  
 外套を翻し、身構える青年――いや、吸血鬼の王。 
 
 夜の清浄な空気が二人を包む。 
 ヴァンパイアハンター リヒター・ベルモンドの新たな戦いが始まろうとしていた。 
>469
 
目の前にいる青年……
俺にはその強大な力と威圧感がヒシヒシと伝わってくる。
 
そして、同時に湧き上がる歓喜。
あまり、認めたくないが俺の中には確実に『戦い』を求める血が流れている。
 
「行くぞ、吸血鬼。俺の前に現れた以上、貴様等には滅びの道しかない!」
 
懐から取り出したナイフを奴に向かって投擲する。
間髪入れず、数メートルある間合いを一足飛びに跳躍し、間合いを詰め、
そのまま、鞭を振り下ろす!
>470 (リヒター・ベルモンド vs バンパイア・ロード) 
 
 ナイフが胸に、腹に、眉間に突き刺さる。 
 振り下ろされた鞭が右の肩口を捉え、そのまま引き裂いた。 
 袈裟懸けに腹まで切り裂かれながら、ロードは不機嫌そうに呟く。 
 
「いい攻撃だ、だが――」 
 
 ナイフは音もなく落ち、裂けた胴は沸き立つ泡によって繋がった。 

「足りんな」 
 
 予想外の手応えのなさに間合いを取ろうとするリヒター、 
 その体目がけて無造作に足を伸ばした。 
 流水のような自然な動きの足先が、リヒターの腹へと迫り――
>471 (リヒター・ベルモンド vs バンパイア・ロード) 
 
「ちっ!」
 
吸血鬼の身体能力は想像を絶する。
奴等の攻撃は喰らわないにこしたことはない。
後方に大きく跳躍し、そのまま間合いを取る。
 
そして、考える。
俺の攻撃の効果が薄いことに……。
普通の吸血鬼なら、今の攻撃で終わっている。
 
もしや、奴は……
試してみるか……
 
聖水の瓶を空高く、放り投げる。
そして……
 
「ハイドロストーム!」
 
辺りに聖水の雨が降り注ぐ。
これで効果が無ければおそらく奴は……
>472 (リヒター・ベルモンド vs バンパイア・ロード) 
 
 唐突に降り出した雨が、森の木々を叩く。 
 葉で弾けた雨粒が一滴、また一滴とロードに降り注いだ。 
 聖水――浄化の雨が。 

「――解呪するつもりか!?」 
 
 身を打つ雨はどんどんと強くなる。 
 雨粒が当たった所から煙が上がり、徐々に灰と化していく。 
 ――長時間浴び続けると、拙いことになるな―― 
 そう思った矢先、いまいましい聖水の雨は晴れた。 
 
「……解呪するには、少々力が足りなかったようだな」 
 
 外套を払う、ロード。 
 その傷は既に、塞がっていた。 

「では、今度はこちらが力を振るおう――」 
 
 言うなり、ロードの手から炎が巻き起こった。 
 雨に濡れた土を乾かすかのように、炎が辺りを這い回る。
>473
 
「やはりな……」
 
俺は忌々しげに呟く。
奴は吸血鬼でも『古き者』に分類される存在だ。
はるか昔から存在する先住民だ。
俺の攻撃が道理で効果が薄いはずだ。
奴は真に邪悪とはいえないのだからな。
 
奴が手をかざすと炎の嵐が巻き起こった。
炎の嵐が俺に襲い掛かる。
それ相応に魔術の心得があるらしい。
 
俺は近くの木の枝に向かって鞭を振るう。
枝に鞭が引っかかるとそのまま反動を利用して、枝の上に上る。
 
――直後、先ほど居た場所は炎に飲み込まれていた。
 
「間一髪といったところか……」
 
奴がこちらを見る。
まだ、奴の顔には余裕がある。
 
「忌々しい奴だ」
 
俺は懐から聖銃を取り出し、奴に向かって引き金を引いた。
銃口から青白い稲妻が奴に向かってほとばしる。
聖属性でないこれなら少しは効果があるだろう。
【ナチス大殲】
>454
迫り来る腕、腕、腕。
暗闇の中から、無数の腕がアドルフに迫る。
 
しかし、アドルフは慌てる風もなく、悠然と佇んでいる。
 
「私を殺す? 無理だな」
 
涼しい顔で呟く。
アドルフ目がけ、腕が殺到する。
その瞬間、閃光が走った。
 
次の瞬間には、アドルフに向かっていた腕は雲散霧消した。
そして変わらず佇むアドルフの姿。
いつの間にか、右手に握った柄からは光の刃が生まれている。
 
「これが二つ目。古代アトランティスの魔剣、光竜剣(ドラゴンライトニング)だ」
 
その間にも腕は襲いくるが、それら全てを的確に光竜剣で切り払うアドルフ。
しかし、切っても切っても腕は減る気配すらなく、更に苛烈に迫る。
 
「やれやれ。これは堪らんな」
 
苦笑いを浮かべながら、バックステップ。
階下に向けて跳ぶ。
 
「さあ付いてこい、アーカード! ここからがキミの滅びの旅路だ!!」
>474  (リヒター・ベルモンド vs バンパイア・ロード) 
 
 五十土が矢のように胸を貫く。打たれた左胸に焼けただれた跡が残った。 
 だが、それだけ。
 痛みもあるし手傷も負ったが、程なく再生が始まり、傷を塞ぐ。 
 
「この程度か?」 
 堪らず、聞き返す。 
「神の威光に頼り切り、自らの力で戦うことも出来ないのか?」 

 リヒターは声に気付いていないのか返すつもりもないのか、
 再び聖銃を放った。 
 音もなく、ロードは浮かび上がる。 
 雷撃は虚空を抜き、地面を撃った。 
 
 木の上で銃を構えるリヒター。その顔面向けて、爪を振るう。 
 身を逸らし致命的な一撃をリヒターは避けたが、代わりに胸元を切り裂く。 
 爪と同じ四本の傷口が開き、血が吹き出た。 
 顔といわず腕といわず、群青の衣装を朱に染める。
 返り血を浴びながら、ロードは微かに笑みを浮かべた。
477両儀 式:02/02/20 17:22
>459 美夕vs式 
 
灼熱の風が両儀式を襲った。その風は空気を灼いている。 
オレは眉間に力を込めた。殺す、ために―――――――― 
 
時間は一瞬。オレに襲いかかる攻撃をKOROSEば良い。ただ、それだけだ。 
だが―――――――― 
 
         俺は一体、何を殺せば良んだ? 
 
灼熱の風を殺すのか? それとも灼かれる空気? ここ一体を包む熱か? 
――――どれも、殺したあとのことが想像出来なかった。 
 
風を殺しても、熱を持った空気は何も変わらない。 
空気を殺した後、ここにはなにが残る? (真空状態になるのか?) 
空気が持つ、熱を殺して、本当に大丈夫なのか? (寒すぎるだろう?) 
 
その一瞬の躊躇が、オレを殺した―――――――― 
 
「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっ!!!」 
 
眼を灼かれ、絶叫する自分。 
絶叫は体内の酸素を大量に失い、肺が、血が、脳が新たなる空気を求める。 
しかし、吸った空気は灼熱。喉を灼き、肺を焼いた。 
 
「――――――――――――!!」 
 
両儀式は、声にならない叫びをあげた。 
>476 (リヒター・ベルモンド vs バンパイア・ロード)
 
「うぐっ!」
 
俺の胸元に深い傷が刻まれる。
不味い!
咄嗟に奴を蹴り飛ばし、俺も木から飛び降りる。
 
血が騒ぐ。
奴を放置しておけないという正義感?
それとも、伯爵以来、強き者にめぐり合えなかった歓喜?
 
おそらくは後者。
……そうか、俺も業が深いな。
だが、コイツは野放しにしてはおけん!
 
「見せてやる! 我が力を……!」
 
後のことはどうでもいい。
とりあえず、コイツを滅ぼすことが最優先だ!
 
俺の鞭に炎が宿る。
そして、俺自身の身体も力が湧きあがってくる。
 
――リミッターを解いたと言ってもいい。
 
反動が大きいので、やりたくなかったが……。
 
「いくぞ。ベルモンドの力、思い知れっ!」
 
奴に向かって、神速での肩口からタックルを仕掛ける。
――人間のソレとは違う。
俺のソレは岩でも粉々になる。
 
奴が吹き飛ぶ。
そのまま、奴に向かって聖水の瓶を2つ投擲する。
奴と奴の周囲が青白い炎に包まれる。
 
「まだ、終わりではない!」
 
そのまま、奴にかけより、炎を纏った鞭で奴の首筋、胸元、右腕、左腕を滅多打ちにする!
479エンハウンス(M):02/02/20 18:50
>46 エンハウンス(M)VSナイトノッカー
 
 発砲、と同時に走り出した。
 相手も発砲してきた事を確認したが、速度を緩める気配はない。
 魔剣を、体の正中線を守るように体の前に立てて走り続けた。
 
 こうしておけば致命傷になる箇所への銃弾は剣に弾かれ、それ以外は当たらないか、当たっても問題ない。
 一発の銃弾が耳元で風を切って通り過ぎ、もう一発が刀身に弾かれる。
 残る一発がこめかみに赤い花を咲かせるが、その程度でエンハウンスは止まらない。
 目に宿る光も決して変わらない、意思は揺らがない。
 替わりに、魔剣の障気がまた少し強くなった。
 
 走りながらも、魔剣の陰から発砲は続けている。
 一発、二発、三発と立て続けに引き金を引いた。
>479 vsエンハウス 
 
パンパンパンッ 
 
銃声は鳴り響く。弾丸はすぐに切れるが、弾は一瞬で交換できる。 
相手が放つ銃弾は強力だが、当たらなければ意味が無い。 
この遮蔽物が多い森の中。それは困難だ。 
 
それはこっちも同じだが、相手は俺の弾を避けようとしない。 
 
「化け物か――――――――」 
 
銃を森に投げ捨てる。 (こんなものでは倒せはなしない) 
頭の上の木が爆砕する。――――狙いが正確になってきた―――― 
 
「……ちっ!!」 
 
降り注ぐ銃弾を避け、俺は横に大きく跳ぶ。  
――――――――バッ と木の海に飛び込んだ俺が観た光景は……。 
 
「レッド・ドラゴン――――――――ヘルパートっ!!」 
 
俺が新たに眼にした光景は、着流しの男を掴みあげる我が宿敵だった。 
ヘルパート ……最強のレッド。・ドラゴンにして、裏切りの符丁の一人……。 
 
――――――――躊躇う時間は必要としない。 
 
「我は放つ光の白刃っ!!」 
 
灼熱の衝撃波を宿敵に向かって撃ち放つ。
481ヘルパート(M):02/02/20 19:29
死徒27祖による『聖域』襲撃
ヘルパートVS遠野四季
前スレ纏め
>90>91>113>118>168>177>198>327>366
(>359>367>442 エンハウンスVSコルゴン 乱入戦)
 
>前スレ366
男の身体は、華奢なように見えて意外な強度を誇っていた。
だが、それもあくまで人並み以上と言うだけに過ぎない。
もう少しヘルパートが力を込めれば、男の全身は瞬時に「分解」される。
 
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 
男が、恐怖と混乱の入り混じった嬌声を上げた。
と同時に、男の胸辺りを伝っていた男自身の血液が、
鋭い剣の形となり、ヘルパートの全身を貫く。

「ほう、面白い芸当だ」

血の熱さに少し怯みながらも、ヘルパートは言った。
男の身を削った攻撃も、万能たる暗殺者を止めるには至らない。

「キ、キサマは一体なんなんだぁ!?」 
男は更に困惑を強めた声で、半狂乱の如く口走る。

「今更だろう? お前も、分かっているはずだ」
男の全身が、拘束を強められ、大きく軋む。

「俺は、殺人者だ」
482ヘルパート(M):02/02/20 19:51
>480
次の瞬間、光がヘルパートと男を包み込んだ。
純然たる純白。これはまさしくーー魔術の光。
 
気付いた時には遅かった。
触手を男から引き抜き、骨格を完全に無視した動きで
回避行動に移る。
だが、間に合わない。
 
熱衝撃波により、左半身が完全に吹き飛ばされた。

再生できない大きな傷を負いながらも、ヘルパートの
意識は冷静だった。
すかさず、魔術の発射された方向を見やる。

そこにいたのは、黒いマントを羽織った、
唇に傷のある男。表情を全く見せない、自分達と同じ
絶対なる「殺人者」。
明らかに見知った顔だった。

「・・・・・・貴様」
その存在を確認するが早いが、ヘルパートは
残った右腕を突き出していた。
五指が散開し、多角的な方向から、
黒マントの男を串刺しにする、唯その目的だけを
与えられ、突き進む。

唯そこにいる「迷惑来訪者」を殺す。
ヘルパートの思考には、先程まで殺し合いを演じていた
着流しの奇妙な男の事など完全に無くなっていた。
483鈴鹿御前 ◆Y4SUZUKA :02/02/20 20:03
>464

(死神(DEATH)VS鈴鹿御前、エピローグ)

消滅していく死神が呟く最後の声に、私は答えた。

「何度でも滅ぼしてやる。お前が、人の魂を刈り続ける限りは」

静寂の戻った村。そこにあるのは、物言わぬ死体のみ。
戦っていた間は忘れていた傷の痛みと疲労が、思い出したようにのしかかってくる。
私はよろめきながら近くの建物の軒下に歩いていき、そこに座り込んだ。

もう少しすれば、新しい使鬼を喚べるだろう。死体を埋葬させて、そうしたら友人を迎えに行こう。
あの娘臆病だから、今頃震えてるだろうな。
そんな事を考えながら、私は目を閉じた。


──了──
484鈴鹿御前 ◆Y4SUZUKA :02/02/20 20:11
死神(DEATH)対鈴鹿御前、闘争のまとめ。
こちらの拙い戦闘法に付き合ってくれた死神に感謝を。魂はあげられないけどね。

>359 >370 >429 >434 >441 >448 >453
>457 >460 >461 >462 >463 >464 >483
>478 (リヒター・ベルモンド vs バンパイア・ロード)

 最初、何が起こったのか理解できなかった。 
 重い鉄の塊を叩き付けられたような、衝撃……それが全身を叩きのめす。 
 跳ね飛ばされた体は地面を転がり、手近な樹木に当たってようやく止まった。 
  
 これが本気の力か。さすがだな。  
 口の中でそう呟き、折れた木を背にしてロードが立ち上がろうとした。
 
 そこへ、聖水の瓶が叩き付けられる。 
 水のハズの聖水が、何故が青い炎を上げて燃え上がった。 
 聖なる炎――そう言うべき力が、ロードを包み込む。 
 
 ……消えない? 
 
 本来なら、ロードに炎は効かない。
 王たる彼は長い年月を経て、吸血鬼の弱点たる炎を克服していた。
 だが、それもここまで長く続く炎なら話は別だ。
 身がじりじりと焼かれる。肉の焼ける臭いが鼻腔に染みつく。 
 
 そこへ、リヒターが先程と同じ勢いで飛び込んできた。
 燃え盛る鞭を振るい、体中を打ち据える。 
 右腕が千切れ、胸が裂かれ、左腕が折れ……首が断たれた。 
 
 炎に包まれた頭が飛び、くるくると軌跡を描きながら、月下に舞う。 
 薄い暗闇を照らすように、くるくると回りながら、地面に落ちる。 
 炎が濡れた土に触れ、くるくると転がる内に炎が移り、その痕跡が燃え上がった。
 
「くくくく……はははははは……」 
 
 頭が笑う。 
 嬉々として、この上ないほど楽しそうに。 
 燃え尽きる体を後目に、笑い続ける。 
 そして、それは不意に起こった。 
 体が燃え尽きた途端、首の下に体が現れる。 
 それは圧倒的な、王の再生能力――その、具現。 
 
 リヒターが手を出す前に、ロードは元の姿に戻っていた。 
 
「さすがはベルモンド、甘く見ていたようだ」 
 再び、呪文の詠唱を始める。 
 自然に起こりうる、最も辛く厳しい吹雪を呼ぶために。 
「マダルト――」 
 森すべてを凍らせる勢いで、その手から冷気が馳せた。 
VSG.G.スレイマン【毒を以て毒を制する闘い】
>458
 
 魔法の発動とほぼ同時―――
 
 ほおおおおおおおおおお―――――!
 
 けたたましく咆吼を上げる魔族に、変化が起こった。
 ずる――と、周囲に散乱していた物体が、蠢き、形を失い、魔族の肉体に絡み付き、次々に一体化。
 同時に、叫びに唱和するように『謡うもの』の奏でる『歌』も、ひときわその勢いを増した。
 
 瞬間、魔族を包むように半透明の巨大な球体が出現。内部で様々な光がのたうちながら、魔族は
朗々と声を上げる―――
 
 恒常魔力圏。
 本来ならば無色透明で視認することが出来ない魔力の鎧が、猛烈な勢いで活性化している。
 
――――と。
 こちらに肉薄した黒衣の男が、左手から、生み出した魔力隗を次々にこちらに投擲。
 
 その光景に、彼は素早く反応していた。
 魔族は、多かれ少なかれ人間だった頃の記憶を引きずっている。スレイマンの生み出したその魔力
隗が如何なる効果を秘めているのか――はっきりと記憶していた。
 
 ふぉおおおおおおおお――――!
 
 魔法発動。活性化された魔力圏によって、こちらへと降り落ちている魔術を無力化。
 
 【死の呪文】の織り込まれた魔力隗を消滅させた魔族は、その肉体をさらに膨張させながら、宙に
浮かぶスレイマンに視線を合わせる。
 
 活性化された恒常魔力圏がさらに膨張。精々が二メートル程度の大きさだった球体が、今や20メー
トル近くにも達している。
 
 スレイマン自身をもその支配領域においた魔族は、無造作に右腕を一閃。同時に発生した粉砕の魔
法は、音もなく黒衣の男に向けて炸裂する。
 
 そして――
 
「ほおおおああっ!」
 
 咆吼。さらに魔法発動。
 スレイマンの周囲に無数の爆炎が発生。ひとつひとつが<ブラスト>に匹敵する威力を持ったそれ――
直撃すれば、爆砕は避けられない――が、魔人めがけて次々に撃ち込まれる。
 
 必殺を確認して、魔族は、
 
 「けけけけけけええっ―――!」と、高らかに笑っていた。
487導入〜:02/02/20 22:13
〜傀儡人形は月の夢を見るか?〜

町中を男女のカップルが腕を組んで歩いている。
一人は、眼鏡をかけた青年。
一人は、髪を左右に結んだセミロングの少女。
特に珍しい光景でもない。
二人は時折談笑しながら人混みへと消えていった。
 
それを見つめる影一つ。
少なくとも、彼にとってはその二人の姿は『あたりまえ』の光景ではなかった事を追記しておく。
 
 
=================================
 
俺、乾有彦は久しぶりに旧友を深めていた。
相手が女だったらなお良かったのだが、生憎とその相手は男だった。
遠野志貴。我が人生最高の腐れ縁だ。
もっとも、此奴と会えたことは実に嬉しかったりするのだが。
 
「それにしても、お前もずいぶんと珍しい奴だよな。」
 
話によると、仕事で世界中をあっちやこっちへ行き来しているのだそうだ。
羨ましいねぇ、実際。
もっとも、忙しくて観光も何もない、と愚痴るあたり相当ハードな仕事みてぇだな。
今回、少しの余裕が出来たので久しぶりに実家に帰ってきていたそうだ。
 
「そういや、お前。いつの間に彼女なんかつくってたンだよ。」
 
俺のその問いに、あいつは怪訝な顔をする。
このやろ、俺が知らないと思ってやがんな?
 
「見たぜ〜〜?昨日の夜、町中歩いてたのよ♪
 あの後二人で・・・・・か?
 羨ましいねぇ、アレを見たときは流石の俺も友情を疑ったぜ。」
 
だが、俺のその言葉にあいつは怒る様子も、恥ずかしがる様子も無かった。
何故か、酷く驚いているようだった。
・・・・ひょっとして、人違いだったのか?
 
『悪い、有彦。ちょっと用を思い出した。俺は先に帰るわ。』
 
そう言って、あいつは席を立つ。(無論、ここの支払いは奴に任せた)
・・・まじぃな。あいつのあの表情、俺は良く知っている。
一人でとんでもないことやろうとする時、誰もそれに巻き込ませまいとする時。
あいつは『ああいう顔』をする。
無茶すんじゃねぇぞ、てめぇにはまだまだたからせてもらうつもり、なんだからな・・・・・・。
488導入〜:02/02/20 22:34
>487
つづき
 
再び冒頭に戻る。
彼、遠野志貴は夜の街を徘徊していた。
彼がこの町についたのは『今朝』。
 
・・・・有り得ないのだ。『昨晩』彼がこの街にいることは。
 
しばらく人混みを睨み付けていた彼は、そこに探し求めるものを見つけた。
正確には、彼に付き添っている『彼女』がそれを教えたのだが。
 
「・・・・ッ!?弓塚ッ?!」
 
彼は驚愕する。
彼女は彼の良く知る人物だった。
かつて、彼自身が『殺めた』ハズの少女。
それが、『もう一人の自分』と共にいる。
 
足早に、二人を追う。
息が詰まる。指先が冷たい。
 
気が付けば、彼は人気のない公園にたどり着いていた。

「・・・さっきから一体何なんだ、あんた。
 俺達の後を追いかけて、何か用なのか?」
 
追いかけていた『彼』が振り返る。
まごうことなき、己の顔。
 
「お前こそ、誰だ。」
「・・・遠野。遠野志貴。」
「ふざけるなっ!!」
「ふざけてなんかいないさ。俺は遠野志貴だ。あんたこそ誰なんだ?」
「俺はッ・・・・」
 
他人から見れば、実に滑稽この上ない光景。
 
「志貴君・・・・・・この人怖いよ・・・・・。」
「安心しろよ弓塚。すぐに・・・『殺して』やるからさ♪」
 
『志貴』が、懐からナイフを取り出す。
そ れ が 、 始 ま り の 合 図 と な っ た 。
489導入〜1.5:02/02/20 22:50
>487 〜傀儡人形は月の夢を見るか?〜

『見たぜ〜〜? 昨日の夜、町中歩いてたのよ♪』

その一言を聞いた時、ドクン、と普段よりも一回り大きく鼓動が跳ねた気がした。

そういえば以前、似たようなコトがあった。
一つは、俺がこの手で殺した『アカシャの蛇』ロア。
もう一つは、アキラちゃんと知り合うきっかけにもなった『過去視の男』。
…いずれも、良い想い出では無い。
……またしても、何かの因縁なのだろうか。

―――――それにしても、と遠野志貴は思う。

『特別な力は特別な力を呼ぶ』と、あの人はいった。
本当にその通りですよ、先生。
偶々日本に居る時に、こうやって事件に遭うなんてどうかしてる。
この前だってそうだったし…。

とにかく放って置くワケには行かない、と判断する。

有彦に一言断って、馴染みの喫茶店を出る。
…今度ここに来れるのはいつになるだろうな、と思いつつ…。
>485 (リヒター・ベルモンド vs バンパイア・ロード)
 
凍てつく冷気の嵐が俺の身体をみるみる凍らせる。
だが、俺の精神は熱く燃え盛っていた。
 
奴のような吸血鬼は放置しておけないという義務感と……
これほどまでの敵に出会えた興奮!
 
――そう、俺、リヒター・ベルモンドはやはりこのようなギリギリの戦いにこそ存在価値があるのだ!
 
獲物のいない狩人に何の存在価値があろう!
 
「そうだ、それでこそ『古き者』だ!」
 
俺は、自分の身体に灼熱の鞭を巻きつけ、無理矢理に氷結を防ぐ。
自分の身体を焦がす結果になっているが、関係ない!
今の俺は痛覚も麻痺している上に、肉体の潜在能力を完璧に引き出している。
 
――そう、何の問題も無い!
 
やがて、吹雪が収まり、再生した奴と俺が氷の森の中に対峙する。
ふん、再生か。
ならば、2度再生できなくなるまで叩き潰すまでだ。
 
「まだだ! 俺は、人間は、この程度で貴様等、吸血鬼に屈服せんぞ!」
 
聖銃を取り出し、銃口を向ける。
――ただし、空に向かって……
 
引き金を引いた瞬間、俺を中心に先ほどとは桁違いの雷撃の渦が発生した!
491『殺人貴』 ◆hKILL/T. :02/02/20 23:17
>488 〜傀儡人形は月の夢を見るか?〜

―――――弓塚。

俺が、この手で、殺した。
その感触は忘れ得ない記憶として、今でも残っている。
この頭に。そしてその感触は、この手に。
………胸の『点』を刺して、遠野志貴の腕の中でさらさらと崩れていく姿…。
ズキン、と痛む。
胸が、心が。

―――許せない、その姿を。

そして、目の前に居る『遠野志貴』。
全くふざけている。
何処の誰かは知らないが、俺の姿を真似ているなんて…。
どうやら、人間らしい。
吸血鬼の気配は無い。

その男がナイフを取り出す。
良かろう。
そんなに死に急ぎたければ、同じ姿をした俺が引導を渡してやる。

遠野志貴は駆ける、男に向かって―――――
>491
っきぃぃぃぃいぃん!
ナイフとナイフがぶつかり合う。
 
「やるじゃないか、お前!!」
 
『志貴』はつばぜり合いをしつつ叫ぶ。
実力は拮抗。
 
「!」
 
『志貴』が上体を一気に後ろへと反らす。
急に力を抜かれた為に、つばぜり合いをしていた志貴がつんのめる。
 
「はぁッ!!」
 
体勢が崩れている志貴に、『志貴』が蹴りをたたき込む!!
数メートルほどはじき飛ばされて、地面に転がる志貴。
間髪入れずに『志貴』が志貴へ向かって駆ける。
 
「終わりだっ!!」
 
ナイフが、志貴に向かって振り下ろされる・・・・!!
>475 ナチス大殲
 
「そこをおまえの墓穴にしてやろう!」
 
 闇と、目と、腕と、犬と、コウモリと、ムカデと、ジャッカルと改造銃の混合物が蠢きながら階段を下りていく。
 それは、あまりにもおぞましく、あまりにも禍々しい。
 何か、この世にあってはならない物体がそこにはあった。
 
 それは地下に降りるアドルフを追って腕を伸ばし、銃を撃ち、牙を剥く。
 飲み込もうとし、なぎ払おうとし、噛みちぎろうとした。
 その攻防を際限なく繰り返しながら、舞台は地下へと移っていった。
494『殺人貴』 ◆hKILL/T. :02/02/20 23:42
>492
『終わりだっ!!』

『志貴』を名乗るヤツが叫ぶ。
…ふん、キサマは『俺』じゃない…。
その叫びを聞いて思う。
終了の合図は、相手を『殺して』から…。

ムリヤリ回転する身体を止めると、すぐ目の前に『志貴』が居た。

「…っ…!」

瞬間、思考よりも身体が反応する。
ガンッ、と脚を振り上げ『志貴』のナイフを持った二の腕を蹴る。
がら空きの胴体に負けじと蹴りを放つ。
更に『志貴』が数十センチ浮いた隙に素早く起き上がり、背中をふみ付ける如く蹴り!

お返しだ、とばかりに無防備な背中へナイフを突き立てる―――――
>494

がしっ!!

振り下ろされた腕が『志貴』に振り下ろされることはなかった。

「させないよっ!!志貴君は・・・私の大切な人なんだから・・・ッ!」
 
『弓塚』が志貴の腕を押さえ込む。 
一瞬躊躇する志貴。
次の瞬間、体勢を立て直した『志貴』が志貴へと斬りかかる。
あわてて距離を離す志貴。
 
「馬鹿ッ!!弓塚は下がってるんだ!!」
「だって・・・・!!」
「だってじゃない!!危ないんだッ!!」
 
『志貴』が『弓塚』に向かって叫ぶ。
そして、志貴に向かいナイフを構え直す。
 
そしてじりじりとお互い距離を詰めていく・・・・・・・・
【ナチス大殲】
>493
アーカード(?)を迎撃しながら、地下に降りる。
圧倒的な数で押し寄せるアーカードに対し、さしものアドルフもいくつかの手傷を負う。
しかし、獣性細胞がシュウシュウと音を立てながら傷を癒していく。
 
「全く・・・質より量というワケか?」
 
苦笑とともに呟く。
その間も、手が止まることはない。
 
地下を走りながら、目的地へと向かう。
闇を切り裂き、目を潰し、腕をねじ切り、犬を縊り、コウモリを薙ぎ、ムカデを蹴散らす。
銃弾を躱し、弾き、受け流す。
 
そうして目的地に辿り着いた。
そこは・・・『廃棄物処理場』
>486
VS名も無き魔族 【毒を以て毒を制する闘い】
 
 
いまだ、空中に在ったことが災いした。
 
ひときわ大きくなった魔猿が片腕を振ると、衝撃波が発生。
スレイマンは自在護符を<防壁>に設定してこれを凌ぐが、空中では踏みしめる大地が無い。
結果、スレイマンは<防壁>ごと翻弄され、その体勢を大きく崩す。
 
その隙を見逃さず、魔猿は「ほおおおああっ!」と言う叫びを撃発音声として更に魔法を発動。
 
結果、無数の小さな火球によって形作られた、巨なる火球が顕現。その中心にスレイマンはいた。
そして、まさしくその一点に向かって、その総ての爆炎が収束する。
 
<呪法掌握>で掠め取る?
――否、同時に殺到する無数の火球、その総てのコードに対応することなど不可能だ。
では、<呪盾>で堪えるか?
――否、呪盾はその手を向けた方向のみ有効だ。右を防げば左に当たり、前を防げば後ろに当たる。
それなら<小盾>で弾き飛ばすのか?
――否、例え火球を弾いた所で爆裂後の熱は残る、その中心にある肉体は間接的に蒸し焼きにされるだろう。
 
だが、この余りにも絶望的な状況に到ってもスレイマンの顔に張り付いた嘲笑は剥がれない。
むしろ、歯を剥き出しにし、その感情をますます色濃くしている。
 
そして、「ハ、サルにしては良くやった、褒美をくれてやる!!」
と、叫ぶと<呪弾>を圧唱。
とある火球に命中するとその火球は爆裂。更にその余波を受けて周囲の幾つかの火球が爆裂した。 
ちょうど、外側から見れば巨なる火球の外周に、ぽっかりと小さな穴が開いた形となる。
 
そしてスレイマンは空中でくるりと後ろを向き、
自在護符を<呪盾>に設定すると胸の辺りに左手を構える。
同時に、ロッドを逆手に構え、自らに向かって<呪弾>を、圧唱、圧唱、圧唱、圧唱、圧唱!!
 
衝撃力のベクトルが、機動力に変換され、スレイマンは黒い弾丸となって巨なる火球の穴を通過する。
「クハハハハハハハハハッ!!」と、哄笑しながら、更に<呪弾>を圧唱し続け加速する。
 
弾丸と化したその悪意と哄笑の向かう先は――当然、魔猿。
 
スレイマンは魔猿と激突の瞬間、自在護符を<小盾>に変化。
溜めるに溜められた移動エネルギーが再び衝撃力に変換され、魔猿に向かって撃ちつけられた。
498『殺人貴』 ◆hKILL/T. :02/02/21 00:09
>495
―――――茶番を…。

一瞬でも攻撃の手を休めてしまった自分を苦々しく思う。
アレは弓塚ではないと解っているのに…。
頭では理解しているのに、ココロが付いて来ていない。

ギリッ…。

歯を噛む。
噛み締める。

ならば…、先に心の迷いを打ち切る!

志貴は『弓塚』に向かって駆ける。
『志貴』が俺と同じ能力を持っているなら追いつけまい、と考えて。

『弓塚』の『線』と『点』を凝視しつつ、一気に距離を詰める。
さあ、黄泉に戻るが良い、吸血鬼。もう、躊躇わない―――――
>468 vsジャッジ・デス
 
うおっ!
肩を瓶の欠片が掠めて飛んでった。狙いは出鱈目やけど……食ろたらヤバイな。
二射、三射が飛んでくるんを――ぐるん――パニッシャーを回して盾にし、片っ端から叩き落す。
 
 
ざしゅっ
 
 
嫌な音が聞こえた。
 
後ろ振り向くと、――クソッタレが! なんでンなトコに居るねん!
逃げ遅れたガキが……背中にガラス生やして倒れとる。
流れ弾が刺さったんか……クソッ!
 
「生あるところォォォそれを滅ッするが我が使命なりィィ!」
 
……なにほざいとるねん。
ジャッジ・デスは瓶の破片を両手で鷲掴み、一気に投げてきよる。
それはもはや散弾銃と変わらへん。
 
 
  ――――ドガガガガガガガガガガガガガガガガガガ!!
 
 
それを全部――パニッシャーの連射で粉砕する!
細かい破片がいくつか身体に刺さったけど、気にするほどのダメージでもあらへん。
破片を撃ち抜いた弾丸がまたジャッジ・デスを抉ったけど、やっぱり効いとるようには見えん。
 
ほんなら――
 
「――粉々に吹き飛ばしたるわ!!」
パニッシャーの前後反転。セーフティを解除すると、カバーが開いてロケットランチャーが顔を出す。
「死にさらせ、化物ッ!!」
人間ひとり、微塵に破壊する威力の弾頭がジャッジ・デス向かって飛んでいった。
500弓塚さつき ◆A8iHzIDo :02/02/21 00:14
>449
 
―――わたしは、目星をつけた男に爪を振るう。 狙い過たず、心臓を一突き。
だが、手応えが無さ過ぎる・・・・・・? 疑問に思っていると―――横に居た女が、笑っていた。
 
違っ、た・・・!? 慌てて振り向く。 が、その瞬間そいつが何かを投げつけてきた。
慌てて身構えたが、避ける暇も無かった。 爆発に巻き込まれ、衝撃で吹き飛ばされる。
苦悶の声と共に身を起こし、正体を表した魔女を睨み据える。 
しかし、次に言った魔女の言葉に、わたしは全身を凍りつかせる事になった。
 
―――タイムリミット。 そう、これは・・・・・・ゲームだった。
魔女は最初、なんて言ってた・・・・・・? 慌てて時計を探して確認し―――愕然とする。
・・・・・・急が、ないと―――! わたしは、焦燥に急き立てられるように、公園を飛び出した。
501弓塚さつき ◆A8iHzIDo :02/02/21 00:16
>451
人気の無い住宅街を、たった一つの事だけ考えながら、走る。
 
―――それは、志貴くんのこと。 ・・・・・・志貴くんが、好きということ。
暗くて、寒くて、独りきりの夜を、ただその気持ちだけを抱いて、ここまで生きてきた。
それさえあったら、どんなに暗い闇だって、ちっとも怖くなかった。 
なのに、それが今は、吹けば消えてしまいそうなほど弱々しく、不確かなものになっていた。
それが心細くて、不安で―――どうしようもなく、怖かった。 
 
だからわたしは、決意を込めて地面を蹴る。 そう・・・・・・魔女を探して、全てを、取り戻す!
 
 
―――やがて、住宅街の奥まで走り抜けると、右手に大きなお屋敷が見えた。
そこでふと、記憶を刺激される。 ここは・・・・・・そう確か、丘の上の、遠野のお屋敷・・・・・・。
つまり―――志貴くんの、今のお家だ。 それだけ、記憶の底から掘り起こす―――と、
 
・・・・・・最悪のタイミングで、魔女の声が、聞こえた。
 
―――どくん! と、心臓が爆ぜた。 
悪夢のような光景を想像し、その怒りで視界が狭くなる。 ぎしり、と犬歯が伸びきる。 
わたしは、その衝動に任せて門を引き千切り、屋敷に駆け込んだ。
 
玄関に入るなり、吸血鬼の五感を総動員。 ほんの僅かな異臭でも―――逃さない。
そのまま獣じみた動きで屋敷内を駆け抜け―――目的の部屋へ、体当たりで飛びこんだ。
 
突然ぶち抜かれたドアと飛び込んで来たわたしに、中にいた三人の女性の視線が集中する。
その一瞬の反応を見逃さない―――要は、今までの経験の応用だ。 そして、一瞬で判断。
わたしはその場から、床を踏み抜くほど蹴りつけ弾丸の速度で跳躍。 目標に、爪を振った。
 
今度は、小細工をする暇なんか、与えない。 ―――一撃で、仕留める・・・・・・!
>498
「弓塚っ!!」
『志貴』が叫ぶ。
 
それは、酷くあっさりとした終わり方だった。
 
とす
 
そんな音が聞こえて来そうなぐらい、簡単にナイフが『弓塚』の『点』を貫く。
 
「・・・あ・・・ッ・・・・・はぁ・・・・」
 
そんな短い吐息を吐き、くたり、と『弓塚』の身体から力が抜ける。
そう、酷く簡単に、彼女は死んでいた。
 
ずるり
 
志貴の目の前に『弓塚』が横たわる。

「・・・・・・これで、お前は『また』弓塚を殺した訳だ。
 ・・・・いい性格をしてるよ、おまえ。
 どっちが外道だ・・・・・・!」
 
しばしの沈黙の後、『志貴』が吐き捨てるように叫ぶ。
 
「いいぜ、志貴。
 らしくいこうじゃないか。
 お前なら、自分の大切にしているモノが、同じ目にあったらどう思うか・・・・・・
 判るだろ?」
 
『志貴』がナイフを構える。
 
「ははっ・・・・・・・。決着をつけようじゃないか?!」
>490 (リヒター・ベルモンド vs バンパイア・ロード)

 電光が渦を巻き、踊り狂う。リヒターを中心にして。 
 信じられん、まだこんな力が残っていただと? 
 炎を見にまとい凍結を防ぐ法と良い、ベルモンドとは一体何なんだ? 
 
 雷撃の嵐が去り、体中にその余波を残したまま、ロードはリヒターに向き直る。   
 群青の装束はあちこちが焼け焦げ、その体にも浅からぬ傷が刻まれてた。 
 
「何故、そこまで執念を燃やせる?」 
 
 一歩、リヒターに近づく。

「誰も望んではいないはずだ、お前が戦うことなど」 
 
 さらにもう一歩、右手に力を込めながら。 
 
「誰も祝福してはくれまい、お前の勝利など」 
 
 右手の爪が伸び、剣のようになる。 
 
「それでもお前は、戦い続けられるというのか?」 
 
 そして、地を蹴った。
 矢とも止まらぬスピードで、ただ一直線にその首を狙う。  
 
「答えろ、リヒター・ベルモンド!」
504美夕 ◆MIYU.g96 :02/02/21 00:33
金色の魔眼と銀色の魔眼

>477

浴びせ掛けられた熱風は女の目を奪い、呼吸を奪った。悶絶し、膝をつく。
『魔眼』に頼った『人間』だから、簡単に策に嵌まってくれた。―戦いの経験の差、だった。

跳躍した美夕は、上空から舞うように女を蹴り倒し、鉄扇で右手首を叩き短刀を飛ばす。

「・・・『詰み』ね」

気管を灼かれ、ひゅうひゅうと喉を鳴らす彼女の前に美夕は立っていた。
なんとかして一糸報いようともがくが、酸素を断たれて体がまともに動かない。
そんな彼女を、美夕は複雑な表情で見つめていた。死んでいるのに生きているから、周囲に死を
撒き散らそうとする。その因果を断たない限りは、彼女は戦い、殺し続けるだろう。

「かわいそうな人。でも・・・もういいの」

美夕は、まだ抵抗しようとする彼女を強く抱き締め、首筋に唇を当てた。
牙が動脈を突き破り、鮮血が美夕の喉をうるおす。そして――

――両儀 式の精神は、再び肉体から切り離された――
505『殺人貴』 ◆hKILL/T. :02/02/21 00:42
>>502
『―――これで、お前は『また』弓塚を殺した訳だ。
 ……いい性格をしてるよ、おまえ。
 どっちが外道だ……!』

―――――キサマ、なぞに…。
        キサマなんかに何が解るっていうんだっ!

ギリギリッ…、と更に、更に強く歯を噛み締める。
今の感触で理解した。
この『弓塚』は吸血鬼でも人間でもなかった。
原理は知らないが、ただ、そのカタチを真似ただけのマガイモノ。
…多分、この『志貴』もそうなんだろう。

………だが。
……キサマは…。
…いや、キサマの創造主は……。

―――――許さんっ!

人の『痛み』を、ココロを、過去を、平気で踏み躙るヤツなど…。

   ドグンッ!

だが、ソイツは居ない…、ならば!
目の前のキサマを!!

ダンッ!

地を蹴る。

もう何も聞こえない。
ヤツが空気を震わせている。
だが、そんなモノは意味を為していなかった。
ただ、少しでも早くコイツを無に帰そう、それしか頭に無かった―――――
506サウジーネ:02/02/21 00:51
(I<A さつき3ポイントゲット! サウジーネ、撃破!! ゲームクリア!!!)
 
>500 >501
 
魔女―サウジーネには2つの計算違いがあった。
1つは、標的―弓塚さつきの潜在能力を見誤っていたこと。
もう1つは、弓塚さつきの意志の強さを見誤っていたこと。
 
――いつの時代も、魔女―悪魔を撃破するのは強い意志の力なのだ。
 
さつきの繰り出した抜き手は、屋敷の女主人に化けたサウジーネの胸板を寸分の狂いも無く、貫いていた。
サウジーネ自身もまさか標的の吸血鬼にここまで力と速度があるとは思っていなかった。
防御結界をはる暇すらなかった。
 
屋敷の女主人から、元の魔女の姿に戻る。
同時に残り2人の女性も糸が切れたかのように、床に倒れこむ。
 
そして、サウジーネの表情には最早、あの憎憎しいまでの余裕が消えうせていた。
まあ、胸板を貫かれていればそれも当然と言えるのだが……
 
「ま、まさか、こ、こんなことになるとは計算外でしたね……」
 
吐血しながら、サウジーネはそう呟く。
 
「や、約束通り、あなたの魂の核はお返しします……。で、でも、覚えておいてください……」
 
不敵な笑みを浮かべつつ、サウジーネはさつきに話し掛ける。
 
「あ、あなたが行った行為は全て、あなた自身の意志によるもの。ど、どんな吸血鬼でも、時間が経過すれば、
その魂は汚染されます。例外はありま……」
 
最後までサウジーネの言葉を言わせることなく、さつきはサウジーネの心臓を握りつぶした。
サウジーネの姿がみるみるうちに黒猫の形に変化していった。
もっとも、既に死体であるが……
 
そして、応接間にはさつきと気絶した2人の女性、そして、黒猫の死骸のみが残った……
507アーカード ◆ARCARDr. :02/02/21 00:52
>496 ナチス大殲
 
「此処が、狂った夢の終着点か?」
 
 闇の形をしたモノから、声が響いた。
 切り裂かれ、潰され、ねじ切られ、縊られ、薙がれ、蹴散らされたそれらは、何事もなかったかのようにそこにある。
 そして、アドルフが受けた傷もまた跡形もない。
 
 もぞりと、闇が蠢いた。
 
 蠢いた場所の中心が、次第に色を持ち始め、それはアーカードの顔になって浮かび上がる。
 それは、面白くなさそうに口元を歪めていた。
 
「過ぎた夢だ……千年帝国(ミレニアム)だ等と」
 
 首がせり出し、肩が、腕が闇から姿を現す。
 
「総統がこれでは、下にもっと狂った者がいるのも仕方なしか」
 
 腕が闇に手を掛けて、その体を闇から押し出す。
 
「狂った総統、狂った少佐、狂った夢、狂った妄想! すべて私が埋葬してやろう」
 
 アーカードが、床に降り立った。
 その背後で、闇の塊は未だに蠢いている。
 犬が威嚇の唸りをあげ、腕が犠牲者を求めてわななく。
 コウモリがキィキィと鳴き、ムカデが足を鳴らす。
 
 アーカードが腕を振り上げ。
 
 コンダクターよろしく、死の指揮棒を総統へと振り下ろす。
 闇の構成物が、アドルフへと雪崩れていった。
 最後にアーカードが、銃を乱射しながら後に続く。
508黒幕 ◆L2IcXJf6 :02/02/21 00:56
>505
 
ざすッ
 
 
 
次の瞬間、全身をこまぎれにされた『志貴』が地に転がる。
血は出ない。
すなわち、彼が生き物でない証明か。
 
 
 
くすくす・・・・・・
・・・・・・・・・くすくす
 
 
 
 
笑い声。
それは、まるで幼子のような・・・・・・。
509両儀 式:02/02/21 01:10
>504 美夕vs式 
 
負けた。今の自分は苦しみしか感じないが、それでもその事実だけは分かった。 
だが、あの女はオレを殺さない。オレの中の何かが吸われた……。 
 
コロセ。 
……殺すんだ。  
 
式の心の声は彼女には届かない。式は、考えるのを止めた。 
 
眠い。ひどく眠い。寝よう。丁度良い、監視者抱いてくれている。 
安心して眠れそうだ――――――――  
 
監視者は失うのが惜しいほど、殺したい女だ。 
今は、今は負けてやる。今は彼女の胸の中で眠ってやろう。 
 
だが、オレが次に目覚めたら……刻んでやるぜ。 
 
両儀式は、その日を楽しみしながら眠りについた。 
式が半身を失ってから2年。彼女は一度も夢を視なかった。 
そしてこれからも視ることは無いだろう。 
 
――――――――夢の中に「死」などは無いのだから――――――――
【ナチス大殲】
>507
迫る闇から逃れるように後ろに跳ぶ。
 
「はっ! 狂った、か! キミのような戦争狂(ウォーモンガー)が何を抜かす!」
 
右手の光竜剣が光の軌跡を描く。
 
「闘って、闘って、闘って! 全てを闘争の糧としてきたのだろう、不死の王!!」
 
左手から、銀の指弾が飛ぶ。
 
「そしてなおも戦い続ける・・・度し難いまでの気狂いはキミの方だろうに!!」
 
迫る闇、そして銃弾。
それをいなしながら、目的のポイントへ向かう。
 
その途中、一瞬足がもつれる。
アーカードがその隙を見逃すはない。
神速で撃ち込まれる手刀は、狙い違わずアドルフの左胸を貫く。

「ぐ、ふっ!」
 
しかし、その一撃を食らいつつも、何故にかニヤリと笑うアドルフ。
 
「さあ、滅びろ、不死の王・・・」
 
たん、と床を蹴る。
一つの大きな漕に向かって。
貫かれたままゆえに、アーカードもともに。

それは・・・廃棄物処理のための濃硫酸漕!!
511美夕 ◆MIYU.g96 :02/02/21 01:27
金色の魔眼と銀色の魔眼

>509
―魔眼の女は、美夕の腕の中で眠りについた。美夕は、彼女をゆっくりと
冷たい舗装路面の上に横たえた。

「・・・終わったね」

戦いを見守っていた黒衣の死神・ラヴァは、陰に溶けるように姿を消した。
美夕の姿も、いつの間にか白い着物から学校の制服に変わっていた。
携帯電話を取り出し、救急車を呼ぶ。命は助かるだろう。しかし、もう彼女
はニ度と目を覚ますことはない。

―あの子、どんな夢を見てるかな。ふふ・・・くすくす・・・・。

うっすらと白みはじめる空を背に、美夕はどこかへと消えていった。

―――了
512ジャッジ・デス:02/02/21 01:28
>499
ロケット弾は、確実にジャッジ・デスの頭部に命中した。
しかし、爆発しない。
「おひはァァッはなァァ、ざァァいひんよ!(惜しかったな、罪人よ!)」
ジャッジ・デスの鋭い牙が弾頭に食い込んでいた。
信じ難いことだが、ジャッジ・デスはロケット弾を口でくわえて止めたのだ。
「はァァァァ、へいぎろォォひっほうだッ!(さあ、正義の執行だ!)」
弾頭をくわえたまま、一気に距離を詰めて鋭い爪でつかみかかった。
ウルフウッドはパニッシャーでその攻撃を受け止めたが、ジャッジ・デスは常識外れの怪力で彼を振り回した。
何度も地面に叩きつけられて、ついにパニッシャーから手を放してしまうウルフウッド。
「ぶひをォォうひなァッはなッ!ほォォえでェェはいごだァァァァ!(武器を失ったな!これで最後だ!)」
ジャッジ・デスはパニッシャーを投げ捨てると、起き上がろうとするウルフウッドにゆっくりと近づいていった。
VSG.G.スレイマン【毒を以て毒を制する闘い】
>497
 
 衝撃。
 瞬間に起こった出来事を、彼は理解出来なかった。必殺を期して放った爆炎の牢獄に包まれ、
あの魔人は消し炭すら残さずにこの世から消滅するはずだった。

 だが、現実は――――
 
「ぎょお――――おおおおあああああっ!!」
 
 絶叫――衝突時の破壊力によって爆裂した胸部から、噴水のように鮮血があふれ出す。どち
らかと言えば白色に近かった魔族の肉体は、自らの血液でどす黒い赤に染め上げられ、びちゃ
びちゃと粘り気のある音を立てて、半壊した地面へと降りそそいだ。

 その赤く濁った噴水の中から、黒衣の――いや、鮮血にまみれた魔人が、表情にまがまがしい
笑みを浮かべながら現れる。男はハ、で始まる笑い声を上げると、大きく穿たれた傷口に蹴りを叩
き込み、華麗に鮮血の溢れる床へと着地した。 
 
「ほおおおおおおおおっ!!」

 紛れもない憎悪をその顔に浮かべた魔族は、再び魔法を発動する。瞬間、スレイマンの足元に
存在していた血液が蛇のように蠢き、瞬く間に足にまとわりつくと、真紅の刃と成し、魔人の足に次々
と突き刺さる
 
 それを見た魔族は、怒りの表情をスイッチが切り替わるように嬉しげなものに変化させると、巨大
化した右手を振り上げ、スレイマンの頭部を粉砕しに掛かった。
514両儀 式:02/02/21 01:42
……闘争のレス番まとめだ。 
 
>423>425>428>431-433>435>440>445 
>447>452>455>459>477>504>509>511 
 
どうも美夕に華を持って行かれた気がするな。 
まるであいつの作品の中の一つの話みたいだ。 
515 ◆0109yQVs :02/02/21 01:42
マレーネ・エルウェスVSアーノルド・ラスキン
導入1

「・・・何よそれ」
女は、不機嫌そうな声でそう言った。
「そんな声を出さないで下さい。私は専務から聞いたままを伝えてる
だけですから」
ここは巨大企業「ヴァルハラ」本社の一室。
きっちりとしたグレイのスーツを着込み、黒光りするサングラスを
掛けた男は、あくまでも平坦な口調で答えた。
「だって、それって結局あのお調子物の馬鹿男の不始末を、尻拭いしろって
ことでしょ? 何が悲しくて、そんなしみったれた仕事に私が行かなきゃならないの?」
女の声に、徐々に苛立ちが強く混じっていく。
女は、染めているような青い髪に、獰猛な虎を連想させるトパーズの瞳、
動きやすそうな密着したボディ・スーツを着込んでいる、相当の美人だった。
「だから何度も説明しています。状況が変わったんですよ。ジェイスさんでは
既に荷が重いんです」
「それも含めて、全部あいつの自業自得じゃない。たかが女吸血鬼の一匹くらい、
取り逃すなんて・・・・」
二人の男女の問答は、延々と続けられた。
 

二週間ほど前、とある都市に、女吸血鬼が潜伏している、との情報を「ヴァルハラ」が入手した。
その<闇の種族>を発見し、拿捕するという目的で、「ヴァルハラ」からのエージェント・
ジェイスが派遣されたのだが……彼は、仕損じた。
銀の銃弾と、強力な兵器<ミストルテイン>により、吸血鬼を
死亡寸前まで追い詰めたーー既にこの時、ジェイスは吸血鬼を生かして捕らえる気等
毛頭無かったのだがーーその時、満身創痍の吸血鬼を救う影があった。
黒いコートに身を包んだ、老紳士であったと、後にジェイスは語る。
その老紳士は、その腰に提げた刀による超絶的な剣技により、いとも簡単にジェイスを退けた。
そして、女吸血鬼を抱え、夜の闇へと消え去った、と言うのである。
516 ◆0109yQVs :02/02/21 01:43
マレーネ・エルウェスVSアーノルド・ラスキン
導入2

「・・・で、私の出番って訳? こんな仕事、私向きじゃないでしょ。大体
なんでたかだが一匹の吸血鬼にこだわる訳? 私が出張ってまで・・・」
「現状、生きた吸血鬼の個体のサンプルはなかなか貴重なのです。一匹でも多い
方が、研究もはかどると、ドクター・イクスもおっしゃっていますし」
「ま、どうでもいいけど。それで、その老紳士ってのが、大物だった、と」
「そうです。彼の名はアーノルド・ラスキン。問題の街で開業医を開いているそうですが…
どうも、<闇の種族>の治療も行っているそうなのです。」
「さっき聞いたわよ。で、剣の腕も相当立つっていうその紳士さんを締め上げて、<闇の種族>のより詳しいデータを
頂きましょう、って事でしょ。社長も案外セコイのねぇ」
「社長の悪口は慎んでください。……兎に角、何と言った所でこれは社長の命令ですよ。彼に対抗できそうな
他のSS級傭兵の皆さんが忙しい事もありましてね…ご理解を」
「・・・もう分かったわ、リゼル。それで、場所は分かってるんでしょうね」
「勿論です。……お願いしますよ、マレーネさん」
男ーーリゼル・ジルバが差し出した地図を手にとり、
女ーーSS級傭兵、【血まみれのマリー】マレーネ・エルウェスは、妖艶な笑みを浮かべた。
「ま、丁度良かったわ。最近、血を見てなかったのよねぇ」
地図を仕舞い込み、マレーネはリゼルに背を向け、歩き出す。

「そのお医者さんは、私を愉しませてくれるかしら?」
>510 ナチス大殲
 
「……なるほど、自分は扉を使って逃げおおせる算段か」
 
 アドルフの狙いを察知したアーカードは、それでも余裕を崩した様子はない。
 濃硫酸、それはおそらくアーカードですら無事では済まないだろう。
 だが、それをしてもアーカードの余裕は崩れない。
 
「確かに、私とおまえはよく似ているのかもしれん」
 
 その声と同時に、アーカードの腕がアドルフから切り取られた。
 
「だが、孤独なる化物の王よ、おまえはその先に何を見ている?」
 
 アーカードの体がぴたりと空中に静止し、アドルフは落ち続ける。
 
「狂気の、狂気による、狂気の為の闘争、そんなモノでは何も変わらんよ」
 
 アドルフは落ち続ける。
 
「やっほ〜、遂に真打ち復活!」
 
 落ち続けるアドルフの目には、口元を血で汚しながら空中に超然と立つウォルターの姿が映っていた――。
 
「やっぱ、この物語の主人公は僕でしょ? いいところは僕が持ってかないとねぇ」
518 ◆LASkINxw :02/02/21 01:51
>516 導入
マレーネ・エルウェスVSアーノルド・ラスキン

 深夜の病室、さして狭くもないが広くもない。その中にカーテンで仕切られたベッドが一つ。
その外には可動式テーブルの上に重ねられた膿盆や鑷子、床一面に散らばる汚れた包帯
とガーゼの山。それらが先程迄その病室で死に損なっていた患者の様態を物語っている。
今は点滴を打たれて静かに寝息を立てる患者の横には、椅子に腰掛け静かに目を瞑るラスキンが居る。
確かに峠は越えたのだがそれでも安心は出来ない。何故ならばその患者が<闇の種族>であり、
そして何より襲われている所に介入して助けたという状況からまた襲撃に来るのは確実だという
極めて単純な理由。ラスキンは目を閉じたまま呟く。
 
「来たか」
 
 既にラスキンの姿は其処には無い。正面玄関の方から物音、などと表現するには生易しい
破壊音、間違いなくドアは全壊だろう。
 
 挨拶代わりに軽くドアを鍵ごと叩き壊し、女、マレーネは鼻歌でも歌い出しそうな軽快な足取りで
廊下を歩く。と、角を曲がったところでその歩みが止まる。女の前には片眼鏡をかけ、黒いインバネスに
身を包んだ初老の紳士、ラスキンが立っている。
 
「済まないが面会時間は終了している。用件があるならば明日にしてくれないかね」
 
 直後、マレーネの居る場所を巨大な、ヒト一人を握り潰せそうな程の鎧の拳が殴りつける。
女は窓を破り外へと飛び出す。ラスキンもそれを追って外へ。
 
「それから…」
 
 夜の闇にラスキンの声が大きく響く。
 
「病院内では静粛に」
>518
マレーネ・エルウェスVSアーノルド・ラスキン

マレーネ・エルウェスは、屋敷の前に立っていた。
リゼルの調達してくれた地図の住所は、間違いなく此処を
指し示している。
「結構洒落た診療所じゃない。主もさぞや高貴な人なんでしょうね」
褒めると言うよりは、皮肉を込めた口調で、彼女はそう言い放った。

「ま、あちらさんもこっちの動きぐらい察知してるでしょうし・・・
派手にいっちゃおうかしら」
言うが早いか彼女は、ドアノブを捻ろうともせずに、
拳をドアに叩き付ける。
木造のドアは、いとも簡単に力に負けて吹き飛ばされた。
「目立つ行動は控えろ」というのがこの仕事の信条でもあるのだが・・・
「私って、隠密行動向いてないのよ。ゴメンね」

まるで散歩気分のような軽い足取りで、マレーネは院内に侵入した。
鼻をつく得体の知れない薬品の匂いに、僅かに顔をしかめながらも、
彼女は廊下を歩み進む。
角を曲がった所に、人影があった。
片眼鏡に、黒いインパネスを着込んだ老紳士である。
彼が恐らくーー

「アーノルド・ラスキンさんね」
「済まないが面会時間は終了している。用件があるならば明日にしてくれないかね」

あくまでも来院した患者に対する応対のような口調で、
老紳士は静かに告げる。

「そんな固い事言わないでよ、先生、大事な友達なの、ちょっとだけでも
顔をーーー」
彼女は、軽口を最後まで言う事が出来なかった。
突如横手から襲い掛かった巨大な拳が、彼女の身体を思いっきり
殴りつけたからだ。SS級相当の反射神経で咄嗟に防御体制を
とっていたものの、その勢いまでは殺せなかった。
たまらず吹き飛ばされ、廊下の窓ガラスを軽々と突き破る。

飛ばされた先は、屋敷の庭のようだった。
咲き誇る薔薇を散らしながらも、マレーネは身体のバランスを空中で
立て直し、体勢を整えながら地面へと着地する。
 
「そっちが問答無用、って訳ね。ふふ、面白いじゃない」
マレーネは、虎の瞳で、飛び出してきた老紳士ーーアーノルド・ラスキンを
睨みつける。

「いいわ。私をイかせてちょうだい」
言って、戦闘体制を取った。
【ナチス大殲】
>517
アーカードを道連れに落ちる。
 
(空間の扉を開けば、私だけこの窮地を脱することが出来る)
 
さらに落ちる。
 
(如何に不死の王といえども、濃硫酸で溶かされ尽くしては)
 
落ちる。
 
 
(!)
 
アーカードの腕が切られる。
アーカードが空中に静止する。
 
その背後には、鋼糸使いの少年。
 
(しま・・・った!)
 
一人、落ちる。濃硫酸漕に向けて。

だが、落ちる直前。
 
「なかなかにいい。しかし、まだ甘い」
 
 
時間が、巻き戻った。
 
 
アーカードの腕が再び繋がる。
その瞬間、こちらから腕を切り裂き、体を入れ替える。
 
そして、アーカードの身体を踏み台に、背後のウォルターに向かって飛ぶ。
跳びながら、青い影を用いての指弾連続発射!
>519
マレーネ・エルウェスVSアーノルド・ラスキン
 
 中庭に飛び出したラスキンは重力を無視したように緩やかに着地する。荒れた薔薇園を軽く
見渡して大きく溜め息を吐く。この薔薇園はラスキンが毎日時間を掛けて手入れをしている
場所だ。それだけに出来るだけ被害は抑えたい。
 
 マレーネは既に先程の衝撃を気にした風もなく迎撃の構えを取っている。手に武器はない、
しかしその全身が凶器同然の殺気を放つ。手加減は無用、どころか手加減などすれば逆に
こちらの身が危ういとラスキンの勘が告げる。
 
「そういうのは、ご婦人が口にする台詞としてはどうかと思うがね」
 
 軽く手だけを振ると右手に刀が現れる。その後、顔を覆うように構えた左手には二本のナイフ、
投げ易いいようにバランスが取られている。左手を軽く振りナイフをマレーネへ。更にそれを追うように
駆け出し、大きく刀を凪ぐように一閃する。
まずは挨拶代わりに、といったところだ。

>521
マレーネ・エルウェスVSアーノルド・ラスキン
 
「そういうのは、ご婦人が口にする台詞としてはどうかと思うがね」
老紳士、ラスキンはそう告げると、
右手を一振りして、魔法の如く剣を出現させた。
さらに左手には二本のナイフ。
それは、間も無くマレーネに向けて投擲される。
自ら投げたナイフを追う様にして、ラスキンは駆け出した。
大きいモーションの一閃が、弧を描いて彼女の身体へと吸い込まれる。
 
「あら、お固いのね、ラスキンさん」
投擲されたナイフは、ほんの僅か身を逸らせてかわし、
続いて来る斬撃に備える。
大きく弧を描いた刀の軌道を即座に見切り、その軌道の内側へと
するりと入り込む。
まるでスローモーションを見るかのような鮮やかな体捌きで、
懐へと潜り込んだ彼女は、そのまま振り上げた腕を掴みあげる。
 
ラスキンの身体が、綺麗に反転し、薔薇園へと叩き付けられた。
「まだまだ、前戯の内にも入ってないわよ」
地面に伏すラスキンを、更に追撃の拳が襲う。
>522
マレーネ・エルウェスVSアーノルド・ラスキン
 
 投げ飛ばされたラスキンはしたたかに背中を打ち、苦痛に小さく声を漏らす。
そして更に追い打ちの一撃が迫る。腕を真正面で交差させてそれを防ぎ、覆い被さる
マレーネの腹に膝を入れて跳ね飛ばす。そして跳ね起きて向き直り、刀を青眼へと
付け直す。
 
「君こそ、少々気が早いのではないかね。夜はまだ長い」
 
 大振りな技は格好の餌食となる。ならば振りを小さくして切り返しを狙うべきだ。
構えたまま息吹を吐き、呼吸を落ち着ける。
更に刀を引き、刺突の構えを取りマレーネとの間合いを狭める。大きく一歩、そして
二発の突きが風を切り裂き迫る。
 
524弓塚さつき:02/02/21 03:39
>506
−エピローグ−
 
わたしの放った渾身の一撃は、黒髪の女性―――に化けた魔女の胸を、正確に貫いた。
そいつは、その顔に驚愕の色を貼り付けたまま、元の姿に戻る―――。
 
魔女は胸を貫かれたまま、それでも吐血雑じりの言葉を紡いだ。
 
―――それは、わたしの将来を暗示したもの。 ・・・・・・そんなの、余計なお世話だった。
そんなことぐらい承知の上で、それでも選んだ生き方だ。 いまさら、後悔はしない。
だからわたしは、その言葉を最後まで聞くことなく、魔女の心臓を―――握りつぶした。
 
絶命した魔女が、その場に倒れながら、その姿を黒猫に変えた。
それっきり―――動かなくなった。 
 
―――その瞬間、わたしの胸に、あたたかいものが蘇っていく。
とたん、飽和した思いがココロから溢れて―――涙になって、零れ落ちた。
ずきずきと、胸の痛みすら懐かしい。 ようやくわたしは、わたしを取り返したんだ―――。
 
・ 


 
それからしばらくして、気絶した女の子ふたりを残し、わたしは屋敷を後にした。
このお屋敷にこれ以上居るのは、正直・・・・・・辛かった。
 
魔女の言葉がちくり、と胸を刺す。 そう、わたしはわたしの手で沢山の人を殺した。 
だから、こんなところに居てはいけない。 わたしは夜の世界の住人―――吸血鬼。
―――それでも、わたしは、わたし・・・・・・弓塚さつきだ。 
 
 
―――わたしは独り、月を見上げながら歩いていった。 
―――たった一つの、想いを胸に抱いて。
 
 
 
(ゲーム終了)
>523
マレーネ・エルウェスVSアーノルド・ラスキン
 
追撃の為放った拳は、老紳士の防御により防がれた。
その隙を狙った膝蹴りで、マレーネの身体は跳ね飛ばされる。
 
間合いが離れた所で、ラスキンは飛び起きて刀を構えた。
 
更に刀をスッと引き、突きの体勢のまま間合いを詰めて来た。
大きく踏み込まれた一歩と共に、連続した二発の突きが
繰り出された。先程よりもずっと予備動作の少ない、
狙いすまされた攻撃だ。
 
「そうね、まだ夜は長いわ」
極限まで引きつけて、相手の突きから身をかわす。
ピッ、という軽い音と共に、スーツの肩口、そして右頬
が薄く切り裂かれたが、彼女は頓着しない。
小さく屈みこみ、確かな力が篭った数発のボディ・ブローを
腹部へと叩き込む。
 
「でも、私が愉しむ前に果てちゃわないでね、おじ様」
>520 ナチス大殲
 
「「!?」」
 
 二人とも何が起こったのか知覚できず、一瞬後に知覚した。
 時間が、巻き戻っている――。
 
「あぁも〜何こいつ? なんでもアリアリぃ〜?」
 
 そう言いながらウォルターは、両腕を下に振る。
 何かが切れる音がして、ウォルターが自然落下を始めた。
 
 相手の理屈は分からない。
 でも、かわそうとする動作は読まれてしまうようだ。
 だが、慣性の法則まで読まれるのか?
 
 まぁ、賭けのようなモノでしかないが、どうやら上手く行ったようだ。
 指弾は、ウォルターが元いた場所をすり抜けていった。
 
 だが、このまま落ちていってはウォルターも濃硫酸の池に叩き込まれてしまう。
 もちろん、そんなつもりはないが。
 腕を振るって、屋根のとある一角に鋼糸を引っかける。
 落ちる、落ちる、落ちる……止まった。
 だが、つま先が僅かに濃硫酸に入ってイヤな音と煙を上げる。
 
「つぅっ」
 
 顔をしかめるウォルター。
 すぐさま鋼糸を手繰って高さを稼ぐ。
 
 ふと、アドルフの方に視線を向けると……。
 
 黒い腕が、アドルフを鷲掴みにしていた。
 そして、その腕が濃硫酸の池へとアドルフを引きずり込もうとしていた。
 
 アーカードは……いない。
 かわりに、辺りはコウモリの鳴き声がやかましかった。
>525
マレーネ・エルウェスVSアーノルド・ラスキン
 
 大きく踏み込み、至近距離で放たれる腹部への打撃、しかし応えるのは鈍く響く
金属音。マレーネの顔に僅かに驚きの表情が浮かぶ。ラスキンが僅かに身を引き、
左手を払うように小さく振ると、空中に漂う長剣が拳を受けて僅かに揺れる。
そのまま逆手に握りを取り、切り上げ、更に右の刀をマレーネとの間にねじ込み切り払いまた切り返す。
顔を覆うように腕を平行に構え、その間より覗くラスキンの表情が僅かに緩む。
口の端を歪め、笑う。
 
「ご婦人を退屈させるのは意に反するのでね、努力はしてみるとするよ」
 
 身体を低くし、腕を開き加減に。長剣の切っ先を下に。刀はその前で横に構えて変則的な十字に。
僅かにラスキンの動きが止まった後、空を縦横無尽に切り裂くそれはさながら刃の結界となる。
 
>527、少し修正。
>525
マレーネ・エルウェスVSアーノルド・ラスキン
 
 大きく踏み込み、至近距離で放たれる腹部への打撃。ラスキンは僅かに身を引き左手を払うように
小さく振る。応えるのは鈍く響く複数の金属音。マレーネの顔に僅かに驚きの表情が浮かぶ。
ごく僅かな2人の間、空中に漂う長剣が拳を受けて僅かに揺れる。
 
 そのままラスキンは逆手に握りを取り、切り上げ、更に右の刀をマレーネとの間にねじ込み切り払いまた切り返す。
顔を覆うように腕を平行に構え、その間より覗く表情が僅かに緩む。
口の端を歪め、笑う。
 
「ご婦人を退屈させるのは意に反するのでね、努力はしてみるとするよ」
 
 身体を低く、腕を開き加減に、長剣の切っ先を下に。刀は横に構えて変則的な十字の構えに。
僅かに止まった後、空を縦横無尽に切り裂くそれはさながら刃の結界と言える。
 
529サウジーネ:02/02/21 04:30
私ことサウジーネVS弓塚さつきさんのレス番まとめです!
 
>373>374>376>379>386>389>400>402>424>430
>437>444>449>500>501>506>524
>527>528
マレーネ・エルウェスVSアーノルド・ラスキン

相手の内臓を破裂させんばかりの打撃に対する、
手応えは鈍かった。
驚愕しながら、ラスキンの腹部を見やると、そこには
幅広の長剣が冗談のように漂っていた。
剣の腹を利用し、彼女の拳を防いだらしい。

老紳士はそのまま剣を左手に掴むと、掬い上げるような
一閃を放つ。マレーネは仰け反るような格好で
斬撃から逃れるが、やはりボディ・スーツが浅く切り裂かれる。
さらに右手の刀による薙ぎ払い、更に切り返しての斬撃。
それに対して、身体を仰け反らせた勢いのまま、
バク転をして間合いを離した。そのため刀の攻撃は虚しく宙を切る。
 
腕を並行に構えた老紳士の表情には、未だ余裕があった。
「・・・今のが、貴方の操る妙な力ってわけね」
リゼルから、ラスキンという人物の情報はある程度聞いていた。
剣術の他に、奇妙な力を操るという。超能力ともまた違った、
神秘の力だと、彼は言っていたがーー

「いいわよ。もっと奇抜なテクで、私を昇らせて」

ラスキンが奇妙な構えを取った。二振りの刃物を十字に構え、
一瞬の停滞。
次の瞬間、ラスキンの周囲は煌めく剣の軌跡で埋め尽くされた。

「いいわよ、それでこそ、愉しめるわ」
言ってマレーネは、その刃の結界に、躊躇無く足を踏み入れた。
四方八方から自在の軌道で襲い掛かる二本の刃を、
巧みに身を捌いて回避していく。
それでも、頭髪一本の差でかわし切れない剣の軌跡が、
彼女の身体の数箇所に赤い線を引いた。

だが、彼女はその「刃の結界」を見事切り抜けた。
最後に肩口と腰から襲い掛かる二本の刃を、
それぞれの腕を交差させて受け止める。

「もう少しだったわね」
妖艶な笑顔と共に、マレーネはラスキンの刃を持った両腕を
絡め取ったまま、軽々と空中へと持ち上げ、放り出す。
舞い上がったラスキンの身体に、更に追い討ちを掛けるべく
自分も跳躍。
その顔面へと、抜き手の掌底を放った。
>503 (リヒター・ベルモンド vs バンパイア・ロード)
 
奴が俺に歩を進めながら、問いを投げかけてくる。
そして、奴の爪が剣と化し、俺に斬りかかって来た。
だが、俺には奴の動きがはっきり見える。
正確には身体が勝手に反応する。
俺の鞭と奴の爪が幾合も打ち合い、火花をち散らす。
その中で俺は奴に叫ぶ。
 
「ああ、その通りだ! 俺の一族は代々、世間から隔離されてきた存在だ!」
 
奴の爪を弾いて、鞭の一撃を奴の右肩に打ち込む。
 
「だがな、人の笑顔を見ると、俺はこのような人々の為に戦っていると改めて痛感する!」
 
奴の体勢が崩れる。
 
「それに、俺の血が貴様等の存在を許さんのだ! 俺は貴様等と戦っている時、『俺』でいれる!!」
 
奴の足を鞭で払う。
 
「これで終わりだ! あるべき所に還れ!!」
 
懐の十字架を掲げる。
 
「グランドクロス!」
 
俺の周囲が巨大な光の柱に包まれた。
いかに奴が聖なるものに耐性があろうとこれではひとたまりもないだろう。
>531 (リヒター・ベルモンド vs バンパイア・ロード) 

 聖光が体を包み込む。 
 人にとっては柔らかく温かい光も、不死者の体には負荷にしかならない。 
 それは、王たる彼にも同じ事だった。 
 体を構成する因子の一つ一つが光に感化され、塵と消える。 

 解呪――ディスペル――呪われた命をほどき、永遠なる死を与える力。 
 その力が今、徐々にロードの体を砕いていた。 

 だが、リヒターは知らない。 
 真の不死者たる彼に死はない。滅びもない。終焉もない。浄化も、改心もない。 
 あるのはひたすらに強い者を求める、使命と気概。 
 例え朽ちても僅かな時間で蘇り、彼は目的のため使命のため責務のため、戦い続ける。
 そして今………………。

 滅びの中にあって、ロードは口の端をつり上げ、笑った。 
 
 ――強い。
 ――力も、心も。
 ――この者がいる限り、この地もまだ、安心できそうだ。 

 使命は果たされた。
 
 バンパイア・ロードは、その力を抜き全身を弛緩させ、抵抗の力を弱める。 
 すべてを一度、無へ還すために。
 光が過ぎ去った時、そこにはなんの痕跡も残っていなかった。
今スレのインデックス。

>273 シティ・ウォーズ(市街戦祭り)
>281 幽祢 VS アルトルージュ 〜 夢幻歳華・外伝 
>298 素晴らしきヒィッツカラルド VS ローゼリット・グィノー 〜 香港 風刃狂騒曲
>357 カノンvsアセルス 『薔薇の闘争者(デュエリスト)』
>365 『殺人貴』 vs 緑川淳司
>407 トレス・イクス(M) VS 坂東英二(M)
>465 御神苗優 VS ナルバレック
>484 死神(DEATH) 対 鈴鹿御前
>514 両儀式 VS 美夕
>529 サウジーネ VS 弓塚さつき

今更言う事でもないかもしれないが、かちゅ〜しゃだと読みやすい。
Bloody carnival and ... Destroy! Destroy! Destroy! 〜久遠美喜(M)vsミア・フォーテー
>467

「・・・忘れてた、デカブツ。アンタ、まだいたんだったよね」

爆風を切り裂いて、真っ白い弾丸が狂乱の破壊者に向かって突撃してきた。
頭部、脇腹、太腿に大きな腺を走らせた幽鬼が。
それは鉤爪も、尻尾も、炎も雷もかすらせずに接近すると、その腕を掴んで―――――

ごきりっ

引き千切った。

「ん〜ん・・・・・・やっぱりコレ、いらないや。返すぞ?」

掴んだ腕を顔面に投げ付けて、その場を離脱。
あっという間に相手の背後に回りこむと、組んだ両腕を全力で振り下ろす。


!!!!!!!!!
!!!!!
!!!
!!!!!!!
!!!!
!!
!!!!
!!!!!!!!

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――!!

・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・


「しっかりカウントしてあるからな。・・・もう一発っと♪」

鉄クズが逆立つ地面に頭から突っ込んだ聖霊をミエナイチカラで引っ張り上げ、
首筋に手刀を一閃させる。
相手が放射した電撃を全身で浴びながら、ソイツの首を切り飛ばした。

「・・・そういや誰をどう、許さないんだったか?」

飛ばした首でリフティングをしながらニヤリと笑い、

「ま、アンタの許しなんか、別に必要ないけどさ」

オーバーヘッドで少女にシュート。

「それ断罪されるべき存在なのはアンタも同じだ。なのにどうしてアンタが裁く?」
535マレーネ・エルウェス(M) ◆0109yQVs :02/02/21 14:50
>530 修正。
マレーネ・エルウェスVSアーノルド・ラスキン

相手の内臓を破裂させんばかりの打撃に対する、
手応えは鈍かった。
驚愕しながら、ラスキンの腹部を見やると、そこには
幅広の長剣が冗談のように漂っていた。
剣の腹を利用し、彼女の拳を防いだらしい。

老紳士はそのまま剣を左手に掴むと、掬い上げるような
一閃を放つ。マレーネは仰け反るような格好で
斬撃から逃れるが、やはりボディ・スーツが浅く切り裂かれる。
さらに右手の刀による薙ぎ払い、更に切り返しての斬撃。
それに対して、身体を仰け反らせた勢いのまま、
バク転をして間合いを離した。そのため刀の攻撃は虚しく宙を切る。
 
腕を並行に構えた老紳士の表情には、未だ余裕があった。
「・・・今のが、貴方の操る妙な力ってわけね」
リゼルから、ラスキンという人物の情報はある程度聞いていた。
剣術の他に、奇妙な力を操るという。超能力ともまた違った、
神秘の力だと、彼は言っていたがーー

「いいわよ。もっと奇抜なテクで、私を昇らせて」

ラスキンが奇妙な構えを取った。二振りの刃物を十字に構え、
一瞬の停滞。
次の瞬間、ラスキンの周囲は煌めく剣の軌跡で埋め尽くされた。

「そうよ・・・それでこそ、愉しめるわ」
言ってマレーネは、その刃の結界に、躊躇無く足を踏み入れた。
四方八方から自在の軌道で襲い掛かる二本の刃を、
巧みに身を捌いて回避していく。
それでも、頭髪一本の差でかわし切れない剣の軌跡が、
彼女の身体の数箇所に赤い線を引いた。

だが、彼女はその「刃の結界」を見事切り抜けた。
最後に肩口と腰から襲い掛かる二本の刃を、
それぞれの腕を交差させて受け止める。

「もう少しだったわね」
妖艶な笑顔と共に、マレーネはラスキンの刃を持った両腕を
絡め取ったまま、軽々と空中へと持ち上げ、放り出す。
舞い上がったラスキンの身体に、更に追い討ちを掛けるべく
自分も跳躍。
指だけを握り、老紳士の顔面を叩き潰す為の掌底を放った。
悪魔城―破壊と混沌の象徴……
それが100年ぶりに姿を現した。
 
周辺地域はたちまち、異形の化け物にあふれ、地獄絵図が展開された。
既に、壊滅した街や村は3桁に達しようとしていた。
 
そんな中、悪魔城の城主―神祖、ドラキュラを妥当しようとする者たちがいた。
その殆どが志半ばに倒れてしまったが、それでも数名の者がついにドラキュラのいる悪魔城最上階にたどり着いた。
 
その者たちが、広間に入ってきたのを見て、玉座に座るドラキュラは不敵に笑う。
  
「ほう、勇者たちの参上か。よかろう、貴様等の無謀な勇気に敬意を表し、我自らが相手をしてやろう!」
 
不意にドラキュラの姿が玉座から、消えたかと思うと、広間の向かい側にその姿を現した。
ドラキュラはマントを翻し、侵入者たちに告げる! 
 
「さあ、来るが良い! 神祖の力、特とみせてやろう!」
ミア&ショウ&ロゼット&クロノvsドラキュラ伯爵
>536

逃亡生活とはとかく金が掛かるものだ。
いくら食事も睡眠もいらないからといって、まったくゼロという訳にはいかない。
だから・・・

「ドラキュラ伯爵。アンタに掛かったその賞金、私のより良い明日の為に頂くっ!!」

一応相手に宣言して、私は遠近両用の御都合主義兵器、『金剛ブレード』の引き金を引き絞った。

マシンガンのように大量の銃弾が、目標に向かって吐き出される!
538ショウ(M):02/02/21 16:22
>537 ミア&ショウ&ロゼット&クロノvsドラキュラ伯爵

 異形のものの力を得た、古きもの……ね。 
 出鱈目にしか聞こえない話を聞いた時、俺は堪らず首の後ろを掻いた。 
 古きものも異形のものも、ただとお伽話だと思っていたから。 

 だが、その者を目の前にして、俺の考えは大きく変わった。 
 
 ――ドラキュラ・ヴラド・ツェペシュ。 

 黒装束の男がマントを広げる。
 ただそれだけの行為のハズが、背筋に冷たい物が走らせる。
 恐るべき程の障気、邪気が俺の五感を通って脳を震わせた。

「俺はホウライの侍大将、ショウだ!」
 
 名乗りを上げ、腰だめに日本刀――景光――を鞘のまま構える。 
 他にも人間がいるようだが……今は、構ってもいられない。 
 
「ドラキュラ、アンタの野望、阻止させて貰う!」 
 
 鞘から、景光を走らせる。 

 必殺の居合い! 

 袈裟懸け逆袈裟、唐竹、突き……一瞬のうちに四つの剣戟が生まれた。 
 そのいずれが必殺の一撃となって、伯爵に迫る!
悪魔城とドラキュラ伯爵の復活。
罪人達の動向を探っていた私達は、急遽目的を変更して悪魔城へと向かった。
アズマリアは、この戦いには参加しない。
私のわがままで、彼女を傷付けるわけにはいかない。
数多の魔獣や妖魔の前に、私たちの他にドラキュラ打倒の為に立ち上がったみんなも、次々と倒れていく。
私達が最上階につく頃にはその人数はもはや私やクロノを含めて4人だけしか残っていなかった。
 
「ほう、勇者たちの参上か。よかろう、貴様等の無謀な勇気に敬意を表し、我自らが相手をしてやろう!」
 
言ってくれるじゃない!!
志半ばに倒れていったみんなの為にも、こいつだけはぶっ飛ばす!!
 
「クロノ!!出して!!」
 
私は機関銃を構え、奴へと銃口を向ける!!
ミア&ショウ&ロゼット&クロノvsドラキュラ伯爵
>537 >538 >539
 
「ハッハッハッ、全く勇ましいことよ!」
 
ミアとロゼットの放つ無数の弾丸とショウの斬撃……
そのどれもが空しく空をきった。
 
すでにドラキュラはその場にいなかった。
 
「どこを見ている? 我はここだ」
 
ドラキュラは玉座の近くに空間転移していた。
 
「さあ、苦悶の声をあげよ!」
 
ドラキュラが手をあげると同時にショウに雷が落ちる!
 
マントを翻すと、その中から無数の炎・氷・雷をまとったコウモリたちが奇声をあげながら、
ミアとロゼット&クロノに襲い掛かる!
ミア&ショウ&ロゼット&クロノvsドラキュラ伯爵
>540

「なっ!!」

いきなり視界から消えたって!?

呆然とする私たちの頭の上から、いきなり言葉と攻撃を降らせてくる伯爵。

「ひきょーものぉぉっ! 降りて来ぉぉぉいっ!!」

吐き出される銃弾で弾幕を張りながら、私はすばやくその場を移動。
足元の瓦礫を拾いあげ、上空の伯爵目がけて全力で投げつける!
542ショウ(M):02/02/21 16:48
>541 ミア&ショウ&ロゼット&クロノvsドラキュラ伯爵

雷撃? 
魔法か! 

直撃を喰らい、体中に稲妻の余波が残る。   
やってくれる……だが片膝を付けただけで、俺はその雷を凌ぎきった。
魔法で身を焼かれることぐらい、日常茶飯事。動じてもいられない。

俺は改めて、ドラキュラを睨み付けた。
居合いは不発……あのくらいじゃ効いてもくれないか。 
嘆息しつつ、俺は刀をより大きく背面にまわした。 
 
鳳龍の剣――使わせてくれるなよ―― 
 
腕の力上体の反動腰の捻り。一体となって、景光に力を伝えた。 
振り下ろされる一撃に従い真空の刃が生まれる。 
音速の刃は真っ直ぐに、転移したドラキュラへ向かった。
>540
セイクリッドが着弾する。
さっきまでドラキュラがいた床に。

「DAM(くそ)!!空間転移?!」
 
 
「さあ、苦悶の声をあげよ!」

奴はマントを翻し、その中から無数の炎・氷・雷をまとったコウモリたちが奇声をあげながら、
私たちに襲い掛かる!
かわせないッ!?
 
「ロゼット!!」
 
間一髪、クロノが私を抱きかかえるようにして飛ぶ。
次の瞬間、私がさっきまで立っていた床を、コウモリの群が直撃する!!
 
「さんくす!!」
「・・・・・・・いいかい、ロゼット。」
 
礼を言う私をさえぎるようにクロノが口を開く。
 
「?」
「次に彼等が攻撃を仕掛けたとき。それがチャンスだ。
 ・・・逃げるんだ。一刻も早く。」
「っな!?」
 
クロノの言葉に私は絶句する。
彼等をおいて逃げろっていうの?
 
「クロノ、あんた!!」
「今の君じゃ奴には勝てない!!なぶり殺しにされるだけだ!!」
「そんなのわからないで・・・!!」
「わかるんだよ!!奴は化け物だ!!僕でも勝てるかどうか・・・・・・!!」
 
クロノが叫ぶ。
 
「君はまだやるべき事がある!!ヨシュアの事、アズマリアのこと。
 それに・・・まだ僕は君に死んで欲しくない!!」
 
ちらと彼等を眺める。
彼等を・・・犠牲にして・・・?
>541 >542 >543
 
「ふん、それでよくここまで来れたな!」
 
ドラキュラは不可視の衝撃波でミアが投げつけた瓦礫を粉々にする。
同時にミアの黒い火球を数発放つ。
その直後……
 
「ほう……」
 
ショウの放った真空刃がドラキュラの左腕を切断した!
ドラキュラの左腕がドサリと音を立て、床に転がる。 
 
「ふむ、少しはできるな……」
 
ショウの方を見やり、そう呟く。
 
「だが、その程度で我を倒すに至らぬな」
 
ドラキュラの切断された左腕が人の大きさはあろうかというコウモリに替わり、ショウに飛び掛る!
 
「そして、そこの2人、ここまで来たのだ。我が余興の贄として、その命を捧げよ!」
 
ドラキュラがロゼットの背後に不意に現れ、鍵爪を振るう!
ミア&ショウ&ロゼット&クロノvsドラキュラ伯爵
>542

「ナイス、サムライ!」

伯爵の腕を切り落としたサムライに賞賛の声を、

>543

「メロ・ドラマなんかやってる場合かぁっ!!?」

状況考えずにいちゃつくバカップルに非難の声を。そして・・・

>544

「・・・っちゃぁっ!? ・・・何て事するんだいきなり!!」

飛んできた黒い火球をかわしきれずに、前髪と右肩が炎に包まれた。
私は慌ててその場に転がって炎を消すと、倒れた姿勢のまま懐から拳銃を取り出し
バカップルに襲い掛かろうと腕を振り上げてる伯爵にむかって狙い撃つ!

「一応銀の弾丸だぁっ! コレでも食らって地獄に落ちろ!!」
546ショウ(M):02/02/21 17:39
>545 ミア&ショウ&ロゼット&クロノvsドラキュラ伯爵

「あのぐらい、軽い!」 
 たまたま目のあった、少女の絶賛に軽く応える。 

 だが、その目の前で切り落とされた腕に変化が起こった。

「化け物じみてんな、さすがは不死者か」 
 
 腕が巨大な蝙蝠に化け、飛び掛かってきた。 
 大きい割に動きは素早い、その上飛んでいては刀も届かない。 

 ……仕方がない。嫌で嫌で堪らないが、背に腹は代えられんか。

 俺は景光を床に突き刺すと、呪文を詠唱する。 
 それに感づいた蝙蝠がかぎ爪を煌めかせ、俺に迫った。

「遅い! 窒息(ラカニト)!」
 
 蝙蝠が魔法のフィールドに包まれ、内部が窒息性のガスで充ちる。 
 あえなく窒息死した蝙蝠はそのまま床に落ち、灰になった。 
 
「これで終わりか、ドラキュラ?」
>544>545
「メロドラマッ?!」
 
生き残った一人が何だか訳の分からないことを叫んでいる。

「チッ!?」
 
次の瞬間、いきなりクロノが私を突き飛ばした。
同時に、私たちの後に現れた奴の爪がクロノを切り裂こうと振り下ろされる!!
 
「クロノッ!!」
 
次の瞬間、ドラキュラを銃撃が直撃する。

「こンのォォッ!!」
 
続けざまに、機関銃のトリガーを引く。
その間にクロノは安全な所にまで逃げ延びていた。
 
「クロノ、無事ッ?!」
「・・・・・僕は平気だッ!!
 いいから逃げろッ!!逃げろッ!!逃げるんだッ!!」
「出来るわけないでしょっ!!そんな事!!」
 
私はクロノのパックから愛用の銃を取り出す。
エルダーのじじいから預かった福音弾の残りは・・・・・・。
たった2発?!
DAM!!ココに来るまでに使いすぎた!!
私は残りの福音弾を銃にセットする。
外せば・・・アウト、ね。
 
・・・・こと・・・・
 

私の足下にあるモノが転がる。
これは・・・・・・。
 
「天使級結界(エンジェルス)?」
 
そうだ、ココの魔獣にはあまり効果がなかったので、残しておいたモノ。
いや、あるいは重ね掛けすれば・・・・・・。
 
「やらないよりはまし、かしらね・・・・・・?
 クロノッ、これッ!!」
 
幾つかをクロノに投げ渡し、残りを腰のホルダーに収める。
 
「効果があるかわかんないけど、行くわよ!!」
>545 >546 >547
 
ミアの銀の弾丸がドラキュラの額を打ち抜く!
 
クロノとロゼットの結界の拘束によるドラキュラの動きの鈍化、
そして、必殺の福音弾での銃撃がドラキュラの上半身を吹き飛ばした!
 
広間にドラキュラの声が響き渡る。
 
「……遊びは終わりだ! 我に力を!!」
 
広間がみるみるうちに異空間に変わっていく。
床も何も無い。
ただ、蒼い大気が渦巻く異空間に……
 
そして、そこには一体の巨大な獣が立っていた。
  
「では、続きを始めようか!」
 
ドラキュラがそう叫ぶと同時に真空の渦がミア、ロゼット、クロノに方に巻き起こる!
 
「貴様のなまくら刀で我をしとめることができるか!」
 
ドラキュラは大跳躍したかと思うと、ショウの頭上にその巨体が降ってきた!
ミア&ショウ&ロゼット&クロノvsドラキュラ伯爵
>548

「ウソっ!?」

銃弾は確かにあいつの脳天をぶち砕いたはず。なのに・・・

「何ででっかくなってるんだぁぁっ!!?」

まるっきり人外の何かになった伯爵が咆哮した。
同時に部屋いっぱいに暴風が吹き荒れる!?

「この服高いんだぞ!? ・・・多分だけど」

あっという間にズタボロにされる。
でもまあ、あれだけデカけりゃ狙いをつける必要はない!

右手の『ブレード』と左手の拳銃、両方の引き金を引き絞り、
伯爵に向かって一斉射撃!!

「吹っ飛べデカブツ!!」
550ショウ(M):02/02/21 18:12
>549 ミア&ショウ&ロゼット&クロノvsドラキュラ伯爵

 俺が蝙蝠を仕留めた時、少女たちがドラキュラを仕留めたようだ。 
 案外、呆気ないものだったな。 
 突き刺さった景光を抜き、鞘に戻そうとした……その時、 
 
「……遊びは終わりだ! 我に力を!!」

 世界が変わる。異界とも呼ぶべき空間に引きずり込まれた……のか? 
 疑問に答えがでる前に、魔物と化したドラキュラが跳び上がった。 

 俺を踏みつける気か? 
 だが、紙一重でそれを避けると、刀を構え直す。 
 
 確かに、景光では俺の力を生かし切れない。
 この化け物を倒すのにこれでは力不足かも知れないが―― 

 やれるかな――と疑念は即ち失敗に通ずる!

 ハイハイ、父上。解ってますよ…… 
 
「なまくらかどうかは――」 
 
 腰にぶら下げた、鞘を投げ捨てる。 
 
「やってみなけりゃ、判らんさ!」 
 
 鳳龍過風斬――嵐のような暴風が切っ先から生まれ、ドラキュラを襲う!
>548
「……遊びは終わりだ! 我に力を!!」
 
奴が叫び、異形の姿に変わったかと思うと突然奇妙な空間に私たちは放り込まれた。
 
「うわわわわ?!」
「落ち着いて!!きちんと足はつくし、重力だっておかしくなってない!!」
 
あ、ホントだ。
 
「では、続きを始めようか!」
 
奴は私たちに強烈な一撃を放つ!!
まずいッ!!あんなの喰らったらひとたまりも・・・・!!
 
「おぉぉぉぉぉッ!!」
 
だが、その攻撃はクロノの障壁によってすべて防がれる。
ぁあ・・・・?
と同時にくる軽いめまい。
 
「ご免、勝手に・・・・。」
「仕方ないわよ、あの場合・・・・!!」
 
クロノが力を使うためにはそれ相応の代価を支払う必要がある。
それは、私の魂の寿命・・・。
 
「それより、クロノ覚えてる?」
「何を?!」
「昔、ヨシュアがよんでたオカルト小説!!ラルフとか言うエクソシストが吸血鬼退治をする話!!」
「・・・あぁ、アレ?」
「あの話に出てきた吸血鬼、こいつと攻撃方法がそっくりなのよ。
 ひょっとしたら・・・あれは本当の話だったのかも・・・・。」
「なら・・・・・・。」
「あいつの弱点は・・・・。」
 
「「ジャンプ攻撃をした後、足下が無防備になるッ!!」」
 
馬鹿げた考えだが、他に打開策もない。
 
「いい?封印を解くわ。
 そしたら私を抱きかかえて奴の懐に飛び込む。
 そしたら、ありったけの弾丸と、あんたの一撃をたたき込む!!
 たぶん、それが限界だろうからそれから後、よろしく!」
「・・・・・・わかった。極力、封印は解きたくなかったけど。」
 
私は大声を上げる。
 
「二人とも!!奴がジャンプしてきたら、足下に入り込んで!!
 多分・・・・・・そこが奴の死角よ!!」
>549 >550 >551
 
ミアの銃撃が、ショウの奥義が、ドラキュラの巨体を切り刻む!
だが……
 
「フハハハハハ、それで終わりか!?」
 
出来た与えたダメージが片っ端から再生していく。
 
――そう、この時のドラキュラの肉体の頑強さは想像を絶する。
 
そのまま、ドラキュラはショウに巨大な鍵爪を振り下ろす。
咄嗟にかわすショウ。
しかし、かすっただけでショウの身体に深い傷が刻まれる。
 
その一方で銃撃を続けるミア。
 
「小賢しいわ、小娘!」
 
ドラキュラの口から灼熱の炎が吐き出される!
ミアが炎の中に消える……?
 
「いつまで、怖気づいておる?」
 
再び、ドラキュラは跳躍し、今度はクロノとロゼットに襲い掛かる!
ミア&ショウ&ロゼット&クロノvsドラキュラ伯爵
>551

「何だか分かんないけどとにかく了解っ!」

プロっぽいのの忠告は聞いておくほうが確実だ。とりあえず生存率がアップする。

>552

「だあぁぁぁぁっ!? また炎かい!?」

灼熱の世界を走ってつっきり、相手の足元に潜り込む。
そのまま弾切れの拳銃を投擲。もちろんこれはただの牽制だ。

「ブレードオープン!! 」

『金剛ブレード』を操作する。
『ブレード』は、一見すると剣と銃が一体になっただけのトンデモ兵器にしか思えないが、
実際は携帯荷電粒子兵器だったりする、凶悪なトンデモ兵器なのだ。

「お先に失礼! ・・・・・・Fire!!!」

二つに割れたブレード部分の切っ先から白色のビームがほとばしる!!
554ショウ(M):02/02/21 19:00
>553 ミア&ショウ&ロゼット&クロノvsドラキュラ伯爵

 過旋斬の刃が斬りつけた傷が、瞬く間に塞がる。 
 効いていない? 
 過旋斬では足りないと言うのか? 
 そうこうしている間に、かぎ爪が俺の体を切り裂いた。 

「くっ……」
 息が漏れる。肩口から胸まで、達人の鎧を切り裂いて傷が走った。 
 血が溢れ、目が霞む……拙いな、このままでは。 
 
 どう攻めるか、出血を続ける傷に危機感を覚えながら間合いを取ると―― 

「二人とも!!奴がジャンプしてきたら、足下に入り込んで!!
 多分・・・・・・そこが奴の死角よ!!」

 少女の一人が、叫んだ。 
 死角? あの体躯では、無理もないか。 

 賭けて――みるか。 
 少女目がけ跳び上がったドラキュラの足下に回り込み、刀を大きく振りかぶった。

 切っ先に渾身の気力を溜める。侍の道を究めし者の、”気”を放つために。 
 
「はぁっ!」
 
 景光に力が伝わり、解放される。 
 巨岩さえも砕く一撃。
 それが一瞬のうちに四つ連なり、ドラキュラへと向かった。 
>552>553>554ミア&ショウ&ロゼット&クロノvsドラキュラ伯爵

「今ッ!!」
 
かちかちかち・・・!!
 
封印が解け、クロノの姿が変わっていく!!
つ・・・・・。
同時に襲いかかる非道い虚脱感。
まだ・・・・・終われない!!
 
「・・・いくぞ、伯爵!!」
 
クロノが私を抱きかかえ、奴の足下に着地する。
右手には機関銃、左手には福音弾(ゴスペル)!!
クロノに魔力が収束していく!!
銃口を奴の頭に合わせる!!
 
「父と、子と、精霊の御名において・・・・・・ッ!!」
「悪いが、僕等はここで終わるわけにはいかないッ!!」
 
 
「「AMEN!!」」
 
 
そして、私たちの攻撃が炸裂する!!
次の瞬間、私の意識は闇に落ちた。
>553 >554 >555
 
「ぬう!?」
 
白い閃光がドラキュラの身体に大きな風穴を開ける。
 
「ぐうううう!」
 
次にショウの必殺の斬撃がドラキュラの右腕、左足を切断する!
流石にドラキュラの巨体が崩れる。
 
「ば、馬鹿な!? この我がっ!? うおおおおおお!!」
 
ドラキュラの頭部が吹き飛ばされると同時に、空間が元に戻る。
ドラキュラの身体が灰になって消滅していく「。
 
同時に轟音とともに悪魔城が揺れ、崩壊を始めた。
>535
マレーネ・エルウェスVSアーノルド・ラスキン
 
 高く舞い上げられたラスキンの顔面を打ち砕かんとマレーネの手が迫る。
そのままその手がラスキンに触れれば、それで勝負は終わる。そのままならば。
マレーネが跳ぶよりも高く速く、投げられた勢いをも利用してラスキンは飛ぶ。
僅かに一寸、一寸だけ距離が足りない。しかしその一寸こそが明暗を分ける。
 
 そしてラスキンは空中で停止。失速し呆然とするマレーネが腕を引くよりも速く、勢いの死んだ
掌の上に刺突の刃が突き立つ。
 
「知らないのかね。魔法使いは空を飛べるものなのだよ」
 
更に転身、地面へと。切っ先が掌に沈み、そこから肘迄を一本の朱く太い線が描かれる。
華のように鮮やかな色の流血が夜空に広がり、開いた傷からは骨が覗く。
そのまま地面へ駈け降りようとしたラスキンの肩をマレーネの無事な腕が掴む。拇指抜手が
穴を穿ち、鈍い音が響く。もつれ合うようにして2人は地面に激突する。
 
 先に起きあがったのは左腕をだらりと下げた荒い息のラスキン、握っていた剣が地に落ちて
湿った音を立てる。治している暇はない。右手を肩に当てて<麻痺>の呪文を打ち込む。
ほぼ間を置かずにマレーネも立つ。しかし開きにされた右腕は既に出血が止まっており、じくじくと
嫌な音を立てて傷は塞がりつつある。
 
「再生呪文の品でも身に付けているのかね。だが、直る迄は待てんね」
 
 ラスキンの眼鏡が月光を受けて僅かに輝く。僅かにその奥の視線が動く。
こちらは左腕、向こうは右腕。しかし長引けば再生能力に長ける向こうの勝利は確実となる。
時間が無い、それだけは確かだ。
ミア&ショウ&ロゼット&クロノvsドラキュラ伯爵
>556

「危ない危ない逃げろったら逃げろ!!」

崩壊していくお城から命からがら逃げ出した私たち。
その場で一息ついた後、もってる装備を点検する。

「あぁぁぁぁっ、やっぱり赤字だぁぁぁっ!」

銃弾はスッカラカン、服はボロボロ、ついでに私もボロボロだ。

「ま、いっか」

照れくさいから内緒にしてたけど、実はここに来たのはお金の為だけじゃなかったりする。

(・・・あの子、笑ってくれるかな?)

道端で泣きじゃくってた女の子。
あの子を見かけたから、あいつを倒す事を決めたんだ。

「じゃ、また縁があったら会おうね。サムライ、シスター、少年」

ひょんなことから一緒に戦うことになった仲間に声をかけて、

私はその場を後にした。
559ショウ(M):02/02/21 20:46
>558 ミア&ショウ&ロゼット&クロノvsドラキュラ伯爵

「縁があったら、な。また会おう……あ〜」

 言いかけて俺は彼女らの名前を聞いていないことに気付いた。 
 あの少女も、修道女も、その従者らしき少年も。 

「いや、また会おうな!」 
 
 あえて――名前は尋ねない。 
 過ぎ去る後ろ姿にそう言葉をかけると、俺も踵を返して歩き出した。 
 方角は違えど、一度は共に戦った仲間。 
 その縁故は決して消えない。 
 俺も決して、忘れない。 
 
 悪魔城、と呼ばれた城がどんどんと小さくなっていく。 
 辺りはいつの間にか森になっていた。 
 木々の間を抜けて、俺は走る。 
 再び、俺の戦場へと戻るために。  
560久遠美喜(M):02/02/21 21:06
>534
 
 ――――――だが、ボールはゴールに突き刺さらない。
 
 
 突き刺さったのは、牙だ。
 
 ホークの牙が女の骨まで潜り込み、/がしゅっ 
 次の瞬間噛み千切る。/ぶぢっ ぼぎばりばりにちゅがりばき
 暗い闇から生えた腕が女を掴み、/つぷ……
 右腕と右肺をいっしょくたに握り潰す。/ぐしゃり
 残った部分をもう片方の腕が丸ごと掴むと/ぐち みしみし
 そのまま大地がめり込むほどに叩きつける。/どごん びちゃっ
 
 崩れた電機甲冑が勝手に浮き上がり、元の形に組み合わさる。
 転がっていた頭を指でつまんで首に乗せると、眼が再び炯々と光りだす。
 
 ――――――性質の悪い冗談のように、無傷のホークがそこにいる。
 
『ごちゃごちゃ五月蝿いぜ。無粋な』
 
 身体の半分を欠けさせた女は、それでも悪夢のような笑みをやめていない。
 
『――クク、そうだ。俺も、お前も、あいつも同じなのさ。
 理屈なんざ知ったことか。ただ何もかもが憎くて仕方ない。
 そこには破壊があるだけだ……だから殺しあってるんだろうが』
 
 ホークが指先をパチンと鳴らす。
 
『だから――最後は思いっきり派手に壊しあおうじゃねえか』
 
 それは、私じゃ想像も理解も出来ないくらい遥か遠くで
 想像も理解も出来ないほどの破壊が動き始めた音だった。
>558ミア&ショウ&ロゼット&クロノvsドラキュラ伯爵
気が付いた私を待っていたのは、何だか馬鹿みたいに晴れ渡った空だった。
崩れ去った悪魔城。
まだ生きてるのが不思議なぐらいだ。
 
「じゃ、また縁があったら会おうね。サムライ、シスター、少年」
「縁があったら、な。また会おう……あ〜
 いや、また会おうな!」
「ええ、また、ね♪」
「それじゃぁ、また。」
 
名前も知らない戦友達とは、ただそう一言だけかわして別れた。
 
「名前、聞き忘れちゃったね。」
「ん〜〜?いいんじゃない?
 こんな仕事してるんだもの、『また』会うわよ、きっと、ね。」
 
帰路に就きながら、私たちはそんなことを話していた。
そう、何となく、彼女たちとは何処かでまた会えるような・・・そんな気がしてしょうがなかった。
・・・・・・・極力、今回のような再会はしたくないが。
 
「さ!!アズマリアが待ってるよ!!」
「そうだね。」
 
そう、私の旅はまだ終わっちゃいない。
ヨシュアに、あの言葉をかけてやるために。
私たちの帰りを待ちわびていたのだろう。
教会の前でまちぼうけていたアズマリアが、私たちに大きく手を振っているのが見えた。
562サウジーネ:02/02/21 21:22
お仕事しないといけませんね。
 
ミア&ショウ&ロゼット&クロノvsドラキュラ伯爵のレス番まとめです。
伯爵様、闘争動機が泣けてきます……
 
>536>537>538>539>540>541>542>543>544>545
>546>547>548>549>550>551>552>553>554>555
>556>558>561
563G.G.スレイマン:02/02/21 22:06
>513

いつの間にやら両足をズタズタにされていた。
警戒への手間は、決して惜しんではいない筈だった。
 
機材の燃える黒煙と、血の焦げる悪臭と、どこかで何かが爆発している轟音の中、
スレイマンは感覚器官に最高レベルの身体施呪を施し、常に最大限の索敵と警戒を行っている。
ましてやこの近距離だ。不意打ちなどありえる話ではない。
 
ならば、答えは一つしか在りえない。
 
いまや、施設全体を覆うほどに巨大化した霊気球の中では、魔猿は因果の手順を踏むことなく、
いきなり結果だけを顕現させることが出来るのだ。文字通りタネもシカケも無く。
 
魔猿と戦う物に救いがあるとすれば、魔猿のその想像力に限界があるということだろう。
 
だから魔猿は、その嗜虐心を満足させるために、単純にして、明快な行動をとった。
――その、丸太のような腕から放たれる、戦車をも砕くかのような一撃である。
 
スレイマンは自在護符の印形を<呪盾>に変形―――できない。
先ほどの特攻のさいに、スレイマン自身の攻防両方の魔力によって、回路が完全に焼ききれてしまっている。
 
やむなく、左手を多重に身体施呪すると魔猿の豪腕を素手で弾くが、
当然ただで済むわけも無く、肘から先が千切れ飛ぶ。
 
不幸中の幸いと言うか、既に壊死しかかっていた左腕からは大して血液も流れ出さない。
失血死の運命だけは避けられそうだった。
もっとも、失血死などと言う悠長な死に方を魔猿が許す筈も無く、魔猿は続けて右の豪腕を振りかぶる。
 
その時、スレイマンの顔は血の気が引いて真っ白だった。それは恐怖の為でもない、失血の為でもない。
真なる怒りが肉体を支配したため、闘争に不要な血液の循環がカットされたのだ。
 
スレイマンは「畜生の分際でふざけるな! 貴様も、この屑共も皆殺しだ!!」と、叫ぶと
 
魔猿の顔面に向かってロッドを向け、<光明>を最大出力で圧唱、圧唱、圧唱。
太陽にも等しい光源が出現すると同時に、スレイマンは自身の眼球と視覚野に身体施呪。
本来の視覚情報から、九割以上の光量がカットされた映像が、スレイマンの脳内で結像する。
 
大光量を眼前に突然出現させられた魔猿は、さすがに正常な視覚を失ったらしく、
苦し紛れの一撃をスレイマンに放つ。
スレイマンはボロボロになった両足に身体施呪すると、数歩身を引き間合いを取るが、
その動きにはいつもの軽快さは無い。脚へのダメージは非常に深刻だった。
 
そして、魔猿が視覚に頼らず気配を頼りにスレイマンを追い、その歩を進めると、何かを踏みつけた。 
むぎゅう、と言う、間の抜けた声がその大きな足の下から聞こえた次の瞬間。 

「ゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラッ!!」
と、その何かはスイッチを入れた笑い袋のように爆笑し、そして爆裂した。
564導入:02/02/21 22:27
御神苗優VSタオ
 
 
チベットの中でも秘境といわれる地で、超古代文明の遺跡が見つかった。
しかも、まだ中の機械類は生きているって話だ。
以前のノアクラスとまではいかないが、それでもすげぇ発見にアーカム内は沸いた。
当然、他国軍部やトライデントも狙ってくるだろう。
A級エージェントだけじゃなく、スプリガンも多数、その護衛に当たることになった。
俺も幸か不幸か手が空いていたため、借り出されることになった。
そして今、俺はチベットを独り現場へと向かっている。
 
山道を一人、現場へ急いでいた俺は、異変に気づいた。
なんだ、これは・・・・・・血臭?
俺は嫌な予感がした。すぐさま、俺は臭いの源へと向かう。
俺はそこでとんでもないモノを目にした。
小さな村は死屍累々と横たわり、あるものは腸を食い散らかされ、
あるものは頭をちぎられている。
家々は燃え盛り、そこは、生き地獄と言っていい光景だった。
そして、その屍体の上に黒く蠢くものが俺に向かって振り向いた。
そいつは足に人の頭を持ち、口の周りを真っ赤に汚しながら齧っている。
人頭鳥体の化け物。ハーピーがにやりと笑った。新しい餌が来たとでも思ったのか?
「手前、何してやがる!!」
俺は叫ぶと、ナイフを抜いて奴に飛び掛った。
 
勝負は短時間でついた。奴の速い動きに悩まされはしたが、
それもパターンさえ読んでしまえばこっちのもんだ。
首と胴を切り離された化け物は、やがてどす黒い泡に変わり地面へと消えていく。
せめてもの弔いに、と村人達を埋葬しようと動いたその時だった。
俺の背後に、人の気配がした。
振り返ると、そこにはまだ少女といっていい年頃の女の子が立っていた。
目には涙を浮かべ、ぶるぶると震えている。
俺はその子に何か言おうとした。
が、その子はきっと俺を睨み付けると、こう言い放った。
「お前がやったんだな!!父さまと母さまの仇だ!!」
勘違いも甚だしい。なんとか説明しようとしたが、聞く耳もたなかった。
「悪い奴は皆そう言うんだ!!覚悟しろ!!」
その子は叫ぶと、俺に向かって飛び掛ってきた。
あぁ、俺はなんでいつもこうなるんだ!?
 
565タオ ◆TAOadAbE :02/02/21 22:36
>564
御神苗優vsタオ

あいつの言ってることなんか、何も、関係ない。
ボクはただ、目の前のあいつを倒すことしか考えなかった。

大きく踏みこんでから、大きく跳躍。

そいつに向かって、空中で両足を大きく振り下ろした。
566御神苗優:02/02/21 22:44
>565
御神苗優VSタオ
 
女の子は聞く耳なんて持っちゃいなかった。
目に浮かんでるのは怒りの炎だけ。
完全にとさかにきてやがる。
こういう時は、攻撃を受け流して頭を冷やさせるのが一番だ。
俺は彼女の空中からの蹴りを半身を捻って避けると、後方に跳躍して間合いを取る。
「とにかく落ち着け!!人の話を聞け!!」
 
567幽祢@黒幕 ◆D03c.yRA :02/02/21 22:55
>508〜傀儡人形は月の夢をみるか?〜
くすくす・・・・・・
 
私は街灯の上に腰掛け、彼と私の造った『人形』の戦いを見下ろしていた。
私の事に気が付いたのだろう、彼が私を睨み付ける。
 
「あ〜あ、非道いなぁお兄ちゃん?お人形さん、壊れちゃった。」
 
私は街灯から降りて、彼の前に降り立つ。
 
「はじめまして、お兄ちゃん♪私の名前は幽祢(かくりね)。
 良く出来てたでしょう?あのお人形さん♪」
 
彼は憎悪を私にぶつけてきた。あらら、本気で怒ってるみたい。
 
「あはは♪たかが人形ごときに熱くなっちゃって・・・・。
 ふふふっ、可愛いんだ♪」
「全くですね。兄さんはいつまで経っても本当に子供なんだから」
 
私は、目の前にもう一体の人形を創り出す。アキハ・・・とか言ったかな?
彼の怒りがさらに大きくなるのを感じる。
そして、ナイフをいつでも人形を『殺せる』ように構え直す。
 
「殺しますか、私も? 弓塚さんのように……。
 確かに私はただの人形です。けれど、人を殺めたことも、吸血種でも無いんですよ?
 もちろん、弓塚さんもね。それとも敵であればどんな相手でも殺せますか?たとえ、私でも?」
「あはっ、それはまずいですよー、志貴さん?それでは『殺人貴』というより、まさに『殺人鬼』ですよね〜♪
 わたしはちょっと嫌いです、そんな志貴さんは♪」
「志貴さま、わたしは志貴さまはそのような方ではないと思ってました。………それは幻想だったのですね」
 
彼が動揺する。戯れに彼の身内の人形を作ってみたのだ。・・・・そうだな、こういうのはどうだろ?
 
「ったくよ…。ホント最低なヤツだな、オマエ。弓塚もこいつも、別にただ一緒に歩いてただけだぜ?」
「遠野くん…わたし、悲しいです。幽祢さんは弓塚さんが望んで得られなかった願いを叶えてあげただけなのに……」
「志貴さん、非道いですよ!! 弓塚さん、可哀想です……!!殺す必要なんて……なかったのに!!」
 
彼の友人を三人ほど作り上げる。あはは、結構効いてるかな?おまけっと♪
 
「よう、久しぶりだな志貴。
 だから言ったろ、俺とオマエは同類なんだよ。
 結局は、人を殺すのが好きな殺人鬼なのさ、お互いな」
 
最後にもう一つ。倒れ伏した弓塚が、細切れにされたはずの志貴がゆっくりと立ち上がる。
 
「志貴君、悲しいよ。私はただ、私が望んでた事をしてただけなのに。
 ただ、こうして幸せに浸りたかっただけなのに……ッ!!」
「わかっただろ?オマエはただの人殺しだ。
 例えそれが人形だったとしてもね。オマエの勝手な感情でオマエは弓塚を『また』殺した」
「人殺し」
「人殺し」
「ひとごろし」
「ヒトゴロシ」
「ヒトゴロシ、ヒトゴロシ、ヒトゴロシヒトゴロシヒトゴロシヒトゴロシヒトゴロシ………」
 
くすくす・・・・・・そろそろいいかな?私は彼の背後に回ると、耳元で優しく呟く。
 
「壊しちゃおうよ、お兄ちゃん?どうせただのお人形さんだよ。
 それにお兄ちゃんが嫌いだと思う相手なんて、生かしておく必要なんてないもの♪」
 
(!!トリップ判定!!:大文字が多い方の勝利。引き分けは志貴勝利)
568タオ ◆TAOadAbE :02/02/21 22:56
>566
御神苗優vsタオ

あいつがまた何か言ってる。
でも、聞くもんか! あいつはボクの村を、ボクの大切な人達を奪った悪い奴なんだから!

「はっ!」
ボクは後方に大きく跳躍して、空中で一回転した。
靴の火炎輪から炎が溢れ出して、ボクの足を覆った。
「行くぞ!」
炎に包まれた足ごと、僕はそいつに向かって急降下した。
569御神苗優:02/02/21 23:05
>568
御神苗優VSタオ
 
「行くぞ!」
彼女は鈴のような声を響かせながら宙に跳んだ。
そこで俺はとんでもない光景を目にした
「な、何ィ!!」
俺は目を疑った。彼女の靴から火が溢れ出したのである。
どうやら、彼女の履いてる靴はオーパーツの一種らしい。
こりゃ、苦労しそうだ。
俺は前方に転がり込むようにしてその蹴りをかわし、彼女と向き合う。
「頼むからこっちの話も聞いてくれ!!これをやったのは俺じゃない!!」
俺は必死になって叫ぶ。俺とあの子がやりあったら、あの子は大怪我しちまう。
下手すりゃ死ぬ可能性だってある。出来れば闘りあいたくはない。
・・・・・・だが、あの様子じゃ、それも無理・・・・・・・だろうなぁ。
俺は嘆息を吐き、徐に立ち上がった。
「口で言ってもわからねぇんなら、体に言って聞かすしかないぜ?手加減はしねぇぞ!!」
 
【ナチス大殲】
>526
ゲシュタルトを見て放った指弾が躱された。
自由落下分を『見る』コトが出来なかった・・・?
 
(もともと借り物の能力ということか)
 
だが、アーカードの身体を踏み台にしてこのまま濃硫酸漕を飛び出すことは成功したようだ。
そう思った矢先。
 
 左足が、掴まれた。
 
「な・・・?」

思わず背後を見ると、そこには。

無数のコウモリの群。
黒いインクをブチ撒けたかのような闇。
闇の中から覗き込むような目。
冗談じみたほど巨大な闇色の腕。
 
そしてその腕が、アドルフの左足を掴んでいた。
 
「・・・・ッッ!!」
 
引き剥がそうとした瞬間、腕はアドルフの身体を、もの凄い勢いで濃硫酸漕に投げ込んだ!
咄嗟のことに、空間の扉を開くことも、重力を制御することも、念動壁を張ることも出来ない。
 
 
水音。

肉が灼ける音。
肉が灼ける匂い。
 
「GGGGYYYYYYYYYYYYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
 
この世のものとも思えない、凄まじい叫び。
  
 
 
しかし、絶叫も束の間、空間が開き、床に影が転がり出る。
左半身が醜く焼け爛れた、アドルフだ。
 

秀麗だった顔は、左半面のみが爛れ落ちている。
瞼と眼球は溶け落ちたか、存在せず、ポッカリと空いた眼窩には虚無があるのみ。
右半面がなまじ美しいままなだけに、その有様は凄惨を極めている。
 
左腕も肘から先が溶け落ち、存在しない。
肘の部分も溶けた肉で覆われ、出来の悪い蝋人形のようだ。
 

よろり、と立ち上がり、喧しくがなり立てるコウモリと、天井からぶら下がるウォルターをギロリ、と睨み付ける。
 
そして、喉から怨嗟の声が絞り出されるかのようにまろび出る。
 
「 ア ァ ァ ァ カ ァ ァ ァ ァ ド ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 」
571『殺人貴』 ◆RJMsE18Q :02/02/21 23:24
>508 〜傀儡人形は月の夢をみるか?〜

―――――勝負は一瞬。

遠野志貴は欠片の慈悲も躊躇も容赦も無く、『志貴』を切り刻む。
己と同じ姿をしたモノを。
…その行為に何の痛みも感じなかった。
何故って、それはカタチだけを真似た木偶人形に過ぎなかったから。



………コトが終わって。
まだ収まらぬ怒りを持て余している志貴の耳に届く含み笑い。

真打登場、か…。
志貴は声の方へ視線を向ける。
人形の糸を操っていた、真の敵へ―――――

>567
ソイツが何か喋っている。
確かに聞こえていたが、すでに志貴は『言葉』として理解していなかった。
単なる鼓膜を震わす空気の振動、それ以外の意味を考えるには殺意が大き過ぎた。

ギリギリまで引き絞られた弓。
きっかけが有ればすぐさま放たれて、目の前に居る少女の姿をした敵を完膚なきまでに
バラバラにし尽くすだろう………。

そして少女が引鉄を引く。

―――――!!!

秋…葉?
一瞬の躊躇い、そして増幅される『殺意』。
更に、琥珀さん、翡翠…。
続いて有彦、シエル先輩、アキラちゃん…トドメはシキと来たもんだ。

ハッ、余りに罵迦げてる。
その姿は、全て数年前に捨てた過去と同じ。
つまりは、カタチだけの人形、さっきと同じ。

………そう、同じ、筈なのに。
……人形と解っている筈なのに…。
…どうして、こんなに、ココロがイタイんだろう―――――
572タオ ◆BFzlpFsQ :02/02/21 23:28
>569
御神苗優vsタオ

また、避けられた。
こいつ・・・!
 
ボクの頭にさらに血が上っていくのが分かる。

『そう言うときこそ、まず落ち着きなさい』

母さまと風舞(フォンウー)の先輩に言われた言葉が、頭をよぎった。
そうだ、落ち着かなきゃ。
落ち着かなきゃ、当たるものも当たらない。
当たらなきゃ、仇だって取れない。

ボクは目を閉じて、静かに深呼吸をした。

すー、はー。
すー、はー。

きっ、と目を見開いて、目の前の相手を見る。
鎧とはちょっと違うものを身に着けてる。
目は、ボクと同じ色――格闘家の色だ。

「いっくぞー!」
両腕をぶんぶんと振り回して宣言。
片足を上げて、片手は頭の上にかざして、いつもの闘争姿勢を取った。


まずは・・・軽い牽制だ!

「空刃拳!」
掌低をあいつの方に突き出して、一気に気を放出した!
<ドラキュラ・ヴラド・ツェペシュVSネロ・カオス>
 
死徒27祖第10位『混沌』ことネロ・カオスは、トランシルバニア地方にある古城に向かっていた。
その城の名前は悪魔城―破壊と混沌の象徴である。

この城の主、『神祖』―ドラキュラ・ヴラド・ツェペシュは死徒27祖に分類されない極めて特異な地位にある吸血鬼である。
真祖でも死徒でもない『神祖』……。
力で言えば、おそらくは27祖の殆どの祖を軽く上回るはずである。
 
ネロ・カオスが悪魔城の城門にたどり着いた時、1人の女性が城門の前で待ち構えていた。
女性が微笑をたたえつつ、ネロ・カオスに話し掛ける。
 
「初めまして、ネロ・カオス様。私、伯爵様の姪で、エリザベス・バートリーと申します」
 
ネロ・カオスは無表情のまま……
そんなネロ・カオスに対して、エリザベスはクスクス笑いつつ、言葉を続ける。
 
「あなた様が伯爵様の領地に入った瞬間から、伯爵様はあなたの行動は全てお見通しですわ。
あなた様が此処に向かっておられるようなので、お出迎えするように伯爵様に仰せつかりましたの。
さあ、どうぞ、城内へ……」
 
城門が開き、2人は城内に入っていく。
 
 
城内はとてつもなく広く、又、豪奢な装飾品で溢れていた。
見る者が見れば、感嘆の声をあげたことだろう。
 
だが、それ以上に眼をひくのは城内に各所にいる幻想種。
地獄の魔犬、ケルベロスやら怪鳥、ヒポグリフなど伝説上の生き物が存在していた。
 
2人はそれを尻目に城内を突き進んでいく。
たどり着いた場所は最上階の大広間の前……
そこでエリザベスはネロ・カオスに告げる。
 
「このドアの向こうに伯爵様はいらっしゃいます。どうぞ、ごゆっくり……」
 
そう、言い残して、エリザベスの姿はその場から掻き消えた。
ネロ・カオスはドアを開けた……
 
 
巨大な広間の向こうの玉座に神祖―ドラキュラ・ヴラド・ツェペシュは座っていた。
ネロ・カオスを視界に入れるや否や、ドラキュラは問い掛ける。
 
「ほう、貴様が例の混沌か? 我に何用か? まさか、茶飲み話をしに来た訳ではあるまいな?」
>557
マレーネ・エルウェスVSアーノルド・ラスキン
 
老紳士の顔面を狙った必殺の一撃は、しかし何もない場所を通り過ぎる
のみだった。
ラスキンは自分に与えられた加速を更に利用し、マレーネよりも
ほんの僅か高度を上げていたのだ。

そのまま、老紳士は空中で、何かに吊り下げられているかの如く
静止した。同時に、右手に鋭い痛み。
突き出した掌が、刀により串刺しにされていた。
更に肘までを、勢いよく切り裂かれる。大量の血が噴出し、
開かれた右腕は完全に骨が露出した。

苦痛に耐えつつ、マレーネは残った左腕で、抜き手を伸ばし、
ありったけの力を篭める。
無残な音を立てて、ラスキンの左肩は粉砕された。
 
そこで空中戦の時間は終わる。
お互いに体勢を大きく崩しつつ、地面に叩き付けられた。
先に立ったのは、老紳士。だがその左腕はだらりと垂れ下がり、
剣は取り落としている。彼の右腕は最早、使い物にはならない。

だが、マレーネが受けた傷も尋常ではない。
自己の再生能力を高めるペンダント<戦乙女の加護>を身に付けて
いるとはいえ、この状態では、右腕が動く前に決着が付いている。
マレーネは立ち上がり、左手に付着したラスキンの血液と肉を
舐め挙げる。

「・・・そうね。もうイクまでは時間が無さそう」

トパーズの瞳が、闇夜の庭園で、一層爛と輝いた。

「そろそろフィニッシュと行きましょうか」

動物のような俊足の足取りで、マレーネは突進した。
狙うは、自由の利かない左側面。
延髄を的確に狙った蹴りが、瞬時に繰り出される。
>573
<ドラキュラ・ヴラド・ツェペシュVSネロ・カオス>
  
悪魔城、それは『神祖』―ドラキュラ・ヴラド・ツェペシュが自らの魔力のみで創りあげた
巨大な城である。
これほどの規模を自らの魔力だけで創りあげる、それが如何なる意味を持つかは想像に難くない。
それは『神祖』こそが最も『究極の一』に近い存在である事という意味だ。
   
流浪の吸血種、『混沌』ネロ・カオスは唯一の命題を追求する為に自らを死徒へと改変した
魔術師上がりの吸血種である。
通常の方法では不可能な命題を追求する為に死徒ある事すら捨てた存在・・・。
『混沌』とは、その命題である『永遠』への回答である。
  
城門で女が出迎える。
女が何かを喋っている、だが聞く価値は感じない。
巨大な城、豪奢な装飾、強力な幻想種、感想は一つしかない。
  
「・・・無意味だ」
  
城門で出迎えた女、城内の到る所にいる幻想種、いずれも強力な力を持つ存在である、
…だが、既にそれらは『混沌』にとって魅力ある獲物ではなくなっていた。
   
『永遠』を目指す為の代償、『混沌』である為の義務、それらがネロ・カオスから
全てを奪いつつあった・・・予想されていた事ではある、だが早過ぎた。
   
すでにネロなどという人格は存在しない、ネロなどという吸血鬼も存在しない、
あるのは混沌とした空間と命題を追求する意志のみである。 
    
そしてその意志が混沌のなかに消え去る前に、いかに困難であろうとも、いかに無謀で
あろうとも、辿りつかねばならないのだ『究極の一』へ。
  
そして、その為の手段がいま目の前に在る。
それが意味の無い問いを投げかける。
  
「貴様などに用は無い、だが貴様の存在には価値がある」
   
そして全ての存在を賭けて、闘争の幕が開く。 
   
「我が混沌の一部になってもらおうか」
576御神苗優 ◆6ovV6/IA :02/02/21 23:38
>572
御神苗優VSタオ
 
彼女は目を閉じて、静かに深呼吸を始めた。
どうやら、向こうも本気らしい。

そして彼女はきっ、と目を見開いて、俺を見つめる。
その目はさっきまでとは違う。
その目は、−−−格闘家のそれだった。

「いっくぞー!」 
両腕をぶんぶんと振り回して超えたからかに宣言すると、
片足を上げて、片手を頭の上にかざす、中国拳法風の構えを取る。

「空刃拳!」 
彼女は掌低を俺の方に突き出して、一気に気を放出した! 
サイコブローと似た光が一気に俺に向かって飛んでくる!! 
俺はそれを前に飛ぶようにしてかわし、一気に間合いを詰める! 
 
「威力はそれなりにありそうだが、隙が大きいぜ!!」
俺は彼女を腹に軽くジャブを入れようと右手を振る!! 
 
>570 ナチス大殲
 
「そうだ、その声だ」
 
 嬉しそうに、アーカードが地に降り立った。
 アドルフの怨嗟を、正面から楽しそうに受け止める。
 彼の一言一句を、耳で味わい尽くすかのように。
 
「だが、もはやおまえのダメージは簡単にぬぐえるほどのモノではあるまい」
 
 懐から、銃を抜く。
 ジャッカルの、改造銃の銃口が今しも出来の悪いオブジェへ、その牙を剥かんとしている。
 その隣に、ウォルターが足取りも軽く着地した。
 どうやら、鋼糸でターザン渡りをして戻ってきたらしい。
 そのウォルターは、頭の後ろに手を組んで、無様な総統へ侮蔑の視線を向けていた。
 
「そんなになって、まだ諦めてないんだ? 往生際悪ぅ〜」
 
 その言葉を受けたかのようにアーカードが唇の端をつり上げ。
 
 引き金が、引かれた。
 
 死をもたらす銃弾が、アドルフにとどめを刺さんと空気を裂いていく。
 
「王手詰み(チェックメイト)!」
 
 ウォルターの、勝利を確信した声が響いた。
578『殺人貴』 ◆hKILL/T. :02/02/21 23:46
>571 〜傀儡人形は月の夢をみるか?〜

―――イタイ。
     だが、
     それ以上に、
     許せない―――

「おおぉぉぉあああああああああ!!」

叫ぶ!

心の痛みも、
罪の意識も、
過ぎし日への郷愁も、
そんな甘ったるいモノを抱えたまま生きている自分も、

全て声に換えて捨て切ってしまう勢いで!!

シキを、有彦を、シエル先輩を、アキラちゃんを。

刻む途中で視界が滲む。
相手が良く見えない。
それでも皮肉にも、『線』ははっきり視えたまま。

翡翠を、琥珀さんを、秋葉を―――

…もう視えない。
コロス対象の人形はもう居ない。
だが、何故だろう。
涙が、止まってくれないんだ―――――
<ドラキュラ・ヴラド・ツェペシュVSネロ・カオス>
>575
 
玉座から、ワイングラスを片手にドラキュラはネロ・カオスに告げる。
 
「ほう、我をお前の一部にするとな? 我を滅ぼそうという者は無数におるが、
吸収するなど申した者はお前が初めてだな。 面白い!」
 
ドラキュラがワイングラスを床に投げ捨てる。
ワイングラスが床で乾いた音を立てて、割れた時には既にドラキュラの姿は玉座になく、
ネロ・カオスのはるか向かい側に立っていた。
 
「では、始めるか。お前が我を吸収するというならば、口相応の力を見せてもらうぞ!」
 
ドラキュラがマントを翻すと同時に黒い火球が何発もネロ・カオスに向かって放たれる。
並の火球とは訳が違う、闇の力が凝縮した炎。
並の吸血鬼なら触れただけで灰と化すだろう。
580タオ ◆Hyuvf7JI :02/02/21 23:52
>576
御神苗優vsタオ
(トリップ判定 B-2=D>6でボクの勝ちぃ!)

「――隙が大きいぜ!!」
そう叫んで、あいつはボクのお腹に拳を叩きこもうとした。

でも――そんなのは、読めてる!

ボクはすばやくしゃがんだ。
あいつの目には、ボクが消えたように見えたと思う。

しゃがみながら、火炎輪を発動させて、両手を地面についた。
そのまま手の力で地面から跳びながら、逆立ち。
「炎龍脚っ!!」

炎に包まれた足を広げて、身体を回転させて、あいつを巻き込みながら上昇。


でも、あいつにはあまり効いてないみたいだ。
ちゃんと空中で姿勢を取りなおして、地面に立ってる。

それなら・・・。

ボクは大きく跳躍して両膝であいつに突っ込んだ。
581御神苗優 ◆BPUextJk :02/02/22 00:02
>580
御神苗優vsタオ

どうやら、隙の大きい技を使ったのは、俺をおびき寄せる罠だったみてぇだ。
彼女は素早くしゃがみこんだ。一瞬、彼女が俺の視界から消える。
そして気づいたときには、彼女は靴から火炎を発動させ、両手を地面につけ、
手の力で地面から跳びあがるようにして、逆立ちした。
「炎龍脚っ!!」
炎に包まれた足を広げて、身体を回転させて、俺つを巻き込みながら上昇していった。
って−−−−−−・・・待ちってやつかよ、これ!!
 
最も、見た目は派手だがやはりまだ一撃一撃の威力自体はそれほどなかった。
まだまだ非力な少女の攻撃ってのもあるし、スーツを着てる性ってのもあるんだろうが。
俺はちゃんと空中で姿勢を取りなおし、着地する。
 
それを確認した彼女は大きく跳躍して両膝蹴りの体勢で俺に突っ込んで来た!! 
俺はそれを半身を捻ってかわし、そのまま腕を伸ばして彼女の首を掴み、
チョークスラムを狙う!! 
 
【ナチス大殲】
>577
迫る銃弾の前に、空間の扉を開くことすら出来ず、着弾点をずらすために身を逸らすだけ。
左の肩口、左のわき腹、左太股。
銃弾が肉を抉り、衝撃が身体を回転させ、吹き飛ばす。
 
無様に這いつくばるアドルフ。
しかし、無様と罵られようが、生きる意志は捨てない。
 
 この場所へ辿り着くことが出来たのだから。
 
ゆらり、と身を起こす。
まだ動く右腕で、吹き飛ばされた先にあった子供の背丈ほどのボンベを掴む。
そして、渾身の力で、投げる。一本、もう一本。
 
ボンベはアーカードたちに当たらず、その頭上を行く。

否。

それこそが狙いだ。
残った指弾を宙にあるボンベ目掛けて叩き込む。

ボンベが割れ、液体が飛び散る。
満載されていた『液体窒素』が二人に降り注ぐ!
583幽祢@黒幕 ◆D03c.yRA :02/02/22 00:05
>578〜傀儡人形は月の夢を見るか?:エピローグ〜
 
そこには、それなりに凄惨な光景が広がっていた。
虚ろな瞳で空を見上げる首、首、首、首。
バラバラの手足。
何処が、誰に付くのか、もはや探すのも難しい。
もっとも、血が流れない分、凄惨さはずいぶんと和らいでいたが。
それを作り上げた本人は、その人形の山の中で、泣いていた。
滑稽ね。
私は少し離れたところで頬杖を付きながらその光景を眺めている。
 
「つまんないの・・・・・・・。」
 
どうせなら、もっと完全に狂ってくれた方が面白いのに・・・・・・・・・。
 
“・・・・・・?”
 
黒猫が、彼を慰めるように彼の足に頬ずりをしている。
 
「貴女、優しいのね。」
 
黒猫は、私をきっと睨み付ける。
・・・・・・・・・あ〜あ、嫌われちゃった。
私は、人形を炎で焼き尽くす。
 
「ばいばい。何だか興がそがれちゃった。」
 
 
・・・・・・・・ちり〜〜〜ん・・・・・・・・
 
 
彼が、少女が消え去ったことに気が付くにはもう少し時間がかかるようだ。
 
===========終劇===============
584『殺人貴』 ◆hKILL/T. :02/02/22 00:09
『殺人貴 vs 幽祢』 〜傀儡人形は月の夢をみるか?〜

レス番纏めだ。
正確には、俺 vs 幽祢の『傀儡』、だな。

導入が一部入れ替っているが、この順番で読んで頂けると有り難い。

>487 >489 >488 >491 >492 >494 >495 >498
>502 >505 >508 >567 >571 >578 >583
<ドラキュラ・ヴラド・ツェペシュVSネロ・カオス>
>579
  
ドラキュラがマントを翻すと同時に黒い火球が何発もネロ・カオスに向かって放たれる。
並の火球とは訳が違う、闇の力が凝縮した炎。
並の吸血鬼なら触れただけで灰と化すだろう。
  
強力な魔力を持った火焔だ。
神祖は暗黒魔術を極めていると聞く、その噂に嘘はないらしい。
   
だが、その程度のモノを欲している訳では無い!!
   
「よかろう『混沌』たるゆえん見せてやろう」
   
複数の火焔が混沌の身体を直撃する直前、身体が弾けるように分裂し攻撃を回避する。
同時に分裂した片割れから、無数の幻想種が生まれ出る。
   
一角獣、飛竜、マンティコア、キマイラ、バシリスク、どれも神話伝説上の幻想であり
並みの死徒なら一体だけでも十分な戦力である。
   
それらは通常の生物の在る得ざる、力と速さで床石を踏み砕きながら神祖に殺到した。
そこに在るのは、殺意だけである。
>574
マレーネ・エルウェスVSアーノルド・ラスキン
 
 予想通りのこちらの手が回らない左側面への打撃。風切る音を従えてマレーネの蹴りが迫る。
対するラスキンは右手を脇の下に入れ、垂れ下がる左腕を無理矢理跳ね上げ蹴りを受け止める。
腕の骨が砕ける音が耳に響くが、気にもしない。痛覚を殺された腕は例え寸刻みにされたとしても
欠片の痛みも感じないのだから。
 
「流石に堪えるな。だが、こちらも今更退けないのでね」
 
 殺しきれない衝撃で身体が大きく揺らぐが、何とか踏み留まり刀をマレーネへと突き立てる。
 
(トリップ判定)
587タオ ◆Q2tLT/yQ :02/02/22 00:12
>581
御神苗優vsタオ
(トリップ判定 H-2=J<Bで御神苗さんの勝ちぃ!)

「う・・・わっ!」
避けられて、身体が傾いだ。
と、そこにあいつの腕が伸びてきて、ボクの首にかかった。
「がっ・・・!?」

・・・避ける間もなく、首に腕が食い込んできた。
「ぐ・・・うぅぅっ!!!」
動物みたいな声を上げて、必死で首に食い込んだ腕を放そうとする。
でも、そうすると余計に食い込んで、余計に僕の首が締まった。

「は・・・な・・・せぇっ・・・!」
ボクは大きく口を開けて、腕に思いっきり噛み付いた!

588御神苗優 ◆On.9ShQQ :02/02/22 00:21
>587
御神苗優vsタオ

「う・・・わっ!」
彼女は俺に避けられて、身体が傾いだ。
俺はその隙を逃さず、彼女の首に手を伸ばす。
「がっ・・・!?」

彼女は避ける間もなく、彼女の首に腕を食い込ます。
「ぐ・・・うぅぅっ!!!」
彼女は動物のような声を上げ、必死に食い込んだ腕を放そうともがいている。
だが、、それが返って余計に食い込み、彼女の首を締めつけていく。

「は・・・な・・・せぇっ・・・!」
彼女は大きく口を開けて、俺腕に思いっきり噛み付いた!
「ぐわぁ!!噛むな馬鹿たれ〜〜〜!!!」
俺は思わず掴んでいた手を離し、彼女を近くの民家の壁に投げつけた。
「あ、しまった!」
気づいたときはもう遅かった。スーツ着てるから痛いわけねぇ。
つい、反射的にやっちまった・・・・・・ったく、みすみす好機を逃しちまうとは・・・・・・
 
<ドラキュラ・ヴラド・ツェペシュVSネロ・カオス>
 
>585
「ほう……。流石に混沌というのは伊達ではないらしいな!」
 
ドラキュラはそう呟くと、右手をかざす。
一角獣は不可視の衝撃波で吹き飛ばされ、飛竜は突然の落雷で黒焦げになった。
キマイラ、バジリスクはドラキュラの前から発生した無数の氷の槍によって串刺しになる。
そして、マンティコアのみがドラキュラの迎撃網を抜け、ドラキュラの左腕を吹き飛ばした。
ドラキュラの左手を代償にマンティコアも、ドラキュラの右手の鍵爪で一撃の下に引き裂かれた。
 
「ふむ、まずはお前が先制したな。さあ、次なる芸を見せてみよ!」
 
今度はドラキュラのマントの中から無数のコウモリが飛び出してくる。
ただし、普通のコウモリではない。
炎・氷・雷を纏っており、1匹1匹が凶弾と化している。
それらが一気にネロ・カオスに襲い掛かる!
590タオ ◆xEzE7OCs :02/02/22 00:34
>588
御神苗優vsタオ
(トリップ判定 Q-2=S<Oで御神苗さんの勝ちぃ!)

気が付いたら、ボクは飛んでいた。
噛み付いたことに驚いて、あいつがボクをぶん投げたらしい。

ボクは空中で体勢を立て直そうとした。
でも、さっきの首締めの影響がちょっと残ってたらしくて、上手く行かない。

結果・・・ボクは家の壁に背中からぶつかった。
蛙か何かみたいに。

「まだ・・・まだぁっ!」
背中に受けた衝撃を隠すように、僕は吼えた。

立ちあがって、大きく踏みこんだ。
「行くぞっ!」
同時に手に気を込める!
>586
マレーネ・エルウェスVSアーノルド・ラスキン
 
老紳士の首をへし折る為に繰り出された蹴りは、
上がる筈の無い左腕によって受け止められた。
右手によって強引に跳ね上げ、腕を肉の壁として使ったのだ。
完全に左腕を廃棄した、肉斬骨断の策だった。
めきめきと、ラスキンの左腕の骨が砕け散る悲鳴が響く。

マレーネは即座に足を引き、身を屈めて全身の力を圧縮する。
返しに、ラスキンが瞬速で抜き放った刀が、マレーネの胸部を襲う。
マレーネ自身もまた、それに交差させるように左腕で鉤爪の形を作り、
ラスキンの左胸に向けて突き出した。その心臓を抉り、掴み出す為に。

「情事は終わりね。なかなかのテクニシャンだったわよ、貴方」

刀と腕。二つの凶器が闇夜に交差し、
次の瞬間、二人の超人は一人に減る。
>582 ナチス大殲
 
「糞ッくそックソッ!」
 
 宙を見上げてアドルフを睨み付けて毒づきながらダッシュ。
 ウォルターは人間だ、液体窒素などまともに被って生きていられるほどタフではない。
 だから走る、走る……間に合わない!
 最後のあがきにヘッドスライディング……だが、完全に逃れる事は出来なかった。
 
「うぁぁっ」

 地に伏せた状態で、足が床に張り付け状態になる。
 というよりも、足が動かない、動かせない。
 例え張り付けでなくても、立ち上がる事はできまい。
 早く何とかしないと、足が二度と使い物にならなくなるだろう。
 
「……アーカード?」
 
 ふと気付いて振り返ったウォルターが見たモノは。
 
 氷漬けの彫像と化したアーカードだった。
 
「うわっ……一転して大ピンチって奴?」
 
 台詞から伺えるほど、ウォルターに余裕はない。
 正面のアドルフに向き直り、ギリッと歯ぎしりをした。
 このままでは……!
593御神苗優 ◆lR3WjEXI :02/02/22 00:49
>590
御神苗優vsタオ

彼女は空中でなんとか姿勢を制御しようと試みていた。
だが、首を締められていた後遺症だろう、体の動きが散漫だ。

彼女は民家の壁に背中から激しくぶつかった。多少、体がめりこんぢまってる。
その様は、なんだか餓鬼の頃よく見た光景に似ていた。
そうだ、壁にぶつけて張り付いてる蛙に似てるんだ。
そんな訳のわからないことが頭に浮かんだ。

「まだ・・・まだぁっ!」
 
彼女はよろよろと立ち上がった。まだその瞳からは闘志が消えていない。
自分の中の闘気を掻き立てるように、鈴のような声で吼えた。

彼女は力強く大地を蹴ると、一気に俺に向かって跳躍してきた!! 
 
「行くぞっ!」
 
何をしでかしてくるんだ?あまりにも無防備すぎる・・・・・・
とりあえず、俺は彼女の攻撃を避けようとバックステップしながら、
彼女に左ストレートを見舞う!! 
 
【ナチス大殲】
>592
「くくくく・・・ははははは・・・はぁっはっはっはっはっはっはっは!!!」

狂ったかのように哄笑する。

絶望的状況をひっくり返しての勝利!

「ボクがなんのためにここへ誘い込んだと思っている。濃硫酸、そして液体窒素!」
「二段構えの策だったというわけだ!」
 
見下すかのように、アーカード・・・いや今や氷の彫像だ・・・を見やる。
 
「相手が勝ち誇った時、既に自分の勝利は確定している・・・というわけだ」

よろよろとしながらも、氷の彫像に近付く。
 
「結局、不死の王といえども、このボクの! 獣性細胞の王、因果の王たるボクの敵ではなかったッ!」
「最高に、イイ気分だッ! はぁっはっはっは!!」
「安心したまえ。このまま飾ってやってもいいが・・・ボクは慈悲深い」
 
右腕を振り上げる!
 
「今この場で粉々にしてやるよッ!!」
595タオ ◆Lc71B9Dc :02/02/22 00:58
>593
御神苗優vsタオ
(トリップ判定 x-2=z<lで御神苗さんの勝ちぃ!)
(現在ポイント タオ1/御神苗3)

あいつは後ろに身体を引いた。
狙いが定まらなくなって、ボクはそのまま突っ込んだ。
そこに・・・。

あいつの左拳が、飛びこんできた。

避けられずに顔面で受け止めて、ボクの身体が吹っ飛ぶ。
その先にあるのは、また家の壁。

重い一撃だったけど、まだ行ける!
ボクは吹っ飛ばされながら身体を回転させて、壁を蹴った。
そのまま、身体を大砲の弾みたいにして、あいつに突進!
>586>591
マレーネ・エルウェスVSアーノルド・ラスキン
(N<D)

翌日
 


「ご苦労様でした、マレーネさん。目標の確保と、資料の回収。
完璧です」
「当然でしょ。あの紳士さん、なかなか愉しませてくれたわ。
面白い仕事だったわよ」

再びヴァルハラ本社の一室で、リゼル・ジルバとマレーネ・エルウェスは
顔を突き合わせていた。仕事結果の報告の為である。
 
「で、お医者さんから適当にかき集めてきた資料、役に立つの?」
「ええ。なかなか興味深い内容でしたよ。これで我々の<闇の種族>
研究に、一層の発展が望めるでしょうね」
「ふうん。まあ、どうでもいいけど」
「因みに、後処理はスキートさんが問題なく行ってきましたので、
貴方はいつもの通りで大丈夫です」
「やっぱりあのヒクツ男がね。まあ、やりそうな事だわ」

その日、新聞記事の片隅に「医師アーノルド・ラスキン邸、焼失。
原因は不明。亭主ラスキン氏の生存は不明」と言う内容の記事が
載っていた。無論、ヴァルハラの仕業である。

「ラスキン氏の遺体は、こちらで回収させていただきました。
ドクター・イクスは相変わらず何を考えているのか分かりませんが、
何かに利用するつもりなのでしょう」
「あの馬鹿ジジイの事なんてどうでもいいのよ。これで私の報告も終わり。
行っていいでしょ?」
「ええ。お疲れ様です、マレーネさん」

後手を振りながら、マレーネは部屋を後にした。
老紳士の資料のことも、捕らえた<闇の種族>の末路も、
既に彼女の脳内から失せている。
あるのは唯、自らの心を震わせ、高みへと昇らせた死闘の事。
その余韻を、彼女は今だ味わっているのだった。

「ご馳走様♪ って所かしら」

誰に言うでもなく一人呟き、彼女は昼食を取るべく社員食堂へと
その足を向けたのだった。

ーー了ーー
VSG.G.スレイマン【毒を以て毒を制する闘い】
>563
 
「ぎゅおおおおああああああっ!!」
 
 爆裂と同時。苦悶に歪む魔族の口から絶叫があふれ出た。塵屑のように転がっていた人間を踏みつけた右足が、
まるで地雷を踏んだかのように綺麗に吹き飛んでいる。肉体を支えをひとつ失ったことによってバランスを崩した魔
族は、重い音を立てて砕けた地面に転がった。

「いいいいでええええええっ!!」

 同時に。傷口から、人間の体内に仕掛けられていた『死の呪文』が大量に入り込んでくる。体内への異物の侵入を
感知した魔族は、即座に魔法発動。室内に流れる『歌』が強まり、侵入した異物――――『死の呪文』を無効化した。
 
「て――――ええめええええええっ!」
 
 感情のまま、欲望のままに行動する魔族に、「抑える」と言う概念は存在しない。苦痛も憎悪も歓喜も欲望も、ただ思
うままに垂れ流すだけだ。
 
 スレイマンに憎悪を叩き付けるように、魔族はさらに魔法を発動。損失した右足を修復する前に、無数の不可視の刃を
叩き付ける―――!
 
 ……そのときだった。
 憤怒に染まる魔族の耳に、げらげらげら、と言う壊れた笑い。それが引き金となったのかはわからないが、魔族の周囲、
そして体勢を崩した身体の下から、次々にげらげらと笑い声が響いてくる。

 今だ室内から抜け出せないで居た人間達に、時限的に仕掛けられた『屍体爆弾』。それが、一斉に起爆しようとしている。
 
「ほおおおおおおおおおっ!」

 腕だけで体勢を立て直し、同時に撃発音声。『歌』と、魔族自身の叫びが高らかにうねり、未だげらげらと笑いを放つ肉塊
を、一気に消滅させようとする――
 
 が。
 魔法発動の瞬間、魔族の近くにあった一体が、笑い声を上げ続けながら爆裂した。瞬時に赤い煙と共にわき出した『死の
呪文』が、設定された条件の通りに、滑るように魔族の肉体へと叩き込まれる。魔族は瞬時に魔法発動。呪文を無効化。

 しかし――本番は、このすぐ後に待っていた。
 
(ゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラ)
 爆音爆音爆音爆音爆音爆音爆音爆音爆音爆音爆音爆音爆音爆音爆音爆音――――!
 
 連鎖的に爆裂する『死の呪文』。部屋中に血煙と肉片をぶちまけながら、次々にその効果を顕現させる。部屋一杯に満ちた
死が、一斉に魔族に向かい殺到。未だ生命を保っていた人間達も、吹き荒れる呪文の余波に、泡を吹きながら野垂れ死んで
いく。その人間の亡骸からも、さらに増殖した呪文が爆裂。

 ねずみ算式に増えていく『死』。それに対し、魔族は――――
 
 ふぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!

 魔法発動。魔力圏がさらに活性化。迫り来る死の呪文を次々に無効化するが、それでも発生する呪文はさらにその数を増し
ている。
 
 苦悶にも近い魔族の絶叫が、室内に轟く。

 次々に襲い来る死の呪文に、魔族の誇る魔力圏は、その処理限界を迎えようとしていた。
>導入 木野薫 VS ロングファング

 妙に幼い印象のある少女だった。
 同時に、どこか突き抜けたものをもった少女だった。聞けば、四年前から長期入院中だという。
 出会いは他愛も無い。たまたま顔見知りの大家のガキが入院し、彼女が同室だったというだけだ。

 少女が何を見つめているか、俺には簡単に見当がついた。
 絶望と、死だ。裏腹の外界への憧れを、心の奥底に押し込めているのも見当がついた。
 手に入らぬものに憧れてしまうのは、つらいだけだからだ。
 危うい緊張と奇妙な無垢さと病人特有の青白い肌が、彼女に17とは思えない艶を与えていた。

 大家のガキを見舞いにいくたび、俺達は一言二言会話をした。
 妙にうれしそうに受け答えしていたのを覚えている。だが、ただ、それだけの関係だった。
 それは、大家のガキが退院し、俺達の接点が無くなろうとしたときだった。

「私を、連れてってください」
 耳元で、か細い声で、しかしはっきり囁かれ、俺は死ぬほど驚いた。
 少女の黒い瞳が、どこへと問い返して誤魔化してしまうことを拒んでいた。
 まったく、女の勘は恐い。


 そんなわけで、俺は深夜の病院に忍び込んでいた。
 毛布にくるんで横抱きに、少女を屋上へといざなう。たまにはこんなドラキュラ役も悪くない。

 遺書は書いたのかと聞くと、書いたと答えた。恐くないかと問えば、恐くないと答えた。
 なんで俺を選んだのかと聞けば、自分でするのは恐いから、と答えた。
 屋上に出ると、少女は最後に街を見たいと言い、俺は悪魔になった気分で告げた。

「契約だ。お宅は明日の朝日を見ることはできない。かまわないな?」
 寝間着の襟に、あごを埋めるように少女はうなずいた。
 うまくいったのはそこまでだった。
599アーノルド・ラスキン ◆NbCETZ02 :02/02/22 01:02
【マレーネ・エルウェスVSアーノルド・ラスキン】
= 剣と拳を以て行われる闘争 =
 
レス番の纏めだ。
・導入
>515 >516 >518
 
・闘争
>519 >521 >522 >523 >525 >528 >535 >557 >574 >586 >591
 
・エピローグ
>596
 
 
しかし…やはり徒手格闘とは相性が宜しくないようだな、やれやれ。
600木野薫(M):02/02/22 01:10
>598
「困りますね…あなた、私の患者をどこへ連れて行こうと言うんです」
屋上の鉄扉を開けて出てきたのは、黒いスタンドカラーのジャケットを着た、彫りの深い
壮年の男だった。
「君のご両親が私に君のオペを依頼したんですよ。…私なら、君を助けられる」

「さあ、彼女を渡したまえ。彼女を救えるのは、私だけなのだから」

――そうだ。彼女を、いや、全ての人間を救うのは、俺なのだ――
<ドラキュラ・ヴラド・ツェペシュVSネロ・カオス>
>589
 
幻想を破るのはそれ以上の幻想のみ、神祖はそれを実行して見せた。 
  
「あれだけの幻想種を瞬殺か・・・面白い」
   
限りなく薄れていた感情が僅かながらに蘇る。
それは歓喜、狩人が獲物を前にした時の感情である
   
無数の凶弾と化したコウモリが私を包み込む様に襲いかかってくる。
   
「面白い芸だ・・・だが所詮は芸だな、本気を出してもらおうか!!」
    
その言葉と共に、神祖に屠られた幻想種達が元の黒い粘液状の『混沌』に戻り
神祖の自由を奪い、全身の骨を砕かんとするほどの力で締め付ける。
  
同時に、ネロ・カオス自身もその身を『混沌』と化し、瞬時に石畳の間に潜り込み
魔弾と化したコウモリを回避する。
     
次の瞬間、黒い闇が神祖の背後に現れ、人の形をつくる。
それは笑っていた。
    
「この芸は気に入ったか、だが私は不満だ」
   
その言葉と共に、神祖の心臓に貫手を叩き込む。
   
「私が求めるのは芸でない、…貴様の本当の力だ」
    
心臓を抉りだし、握りつぶし体内で咀嚼する。
 
「さあ、見せてもらおうか!!」

>594 ナチス大殲
 
 ドンッ。
 
 そんな音をさせて、アドルフの右腕が宙を舞った。
 一瞬、アドルフの表情を空白が支配する。
 次の瞬間、驚愕と共に振り向いたアドルフは、倒れながら腕を振りかざしたウォルターを認めた。
 
「人の事シカトすんなよ……っ」
 
 憎々しげにアドルフを睨み付けている。
 そして、その視線は、等しくアーカードにも注がれていた。
 一つ息を吸い込んで……
 
「さぼってんなぁ、吸血鬼(アーカード)!」
 
 ウォルターの、文字通り血を吐く叫び。
 
 それに呼応したのかは定かではない。
 
 ピシッ。
 
 何かがワレル音。
 
 アドルフが振り向く。
 
 ピシピシッ。
 
 アーカードを覆う氷にヒビが入る。
 
 ピシピシピシピシピシ……ピシピシピシ。
 
 アドルフの表情が驚愕と恐怖に歪む。
 アーカードの表情が、氷の下で笑みに歪んだように見えた。
 
 
 刹那、爆発。
 
 
「犬のエサだ、人間気取りの化物の王よ!」
 
 アーカードの絶叫。
 氷の欠片を身にまといながら、巨大な犬の顎がヨダレをまき散らして総統へと牙を剥いた。
603ロングファング ◆lOnGFAng :02/02/22 01:21
>600 木野薫 VS ロングファング

 眉をひそめる。
 黒衣の男の登場にではない、娘の反応にだ。
 ぴくりと身じろぎした少女の反応――

(あのセンセが一筋の希望、ってやつか・・・)

 おもしろくなってきたと思った。我ながら趣味が悪い。

「あんた、この娘の主治医?」
 くだけた調子で声をかけ、娘を片手に抱き直す。
 サングラスを取り払った。

「夜の散歩を邪魔しないでくれんかね。もう、契約は済んじまったんでな」
 小刻みに震え出した娘の感触を楽しみつつ、赤い瞳でセンセを睨んだ。
 お帰りになってもらうにせよ、演技させるにせよ、支配しちまうのが手っ取り早い。
<ドラキュラ・ヴラド・ツェペシュVSネロ・カオス>
>601
 
ドラキュラの姿が消失し、玉座にその姿を現す。
心臓も既に再生しており、失われた左手も元に戻っていた。
 
「フッ、それほど、我の力を見たいか。ならば、望み通り、見せてやろう!」
 
大広間がぐにゃりと歪み、周りは闇につつまれた。
 
「ネロ・カオスよ。何故、お前はそう力にこだわる? そこまでして、至高の存在になりたいのか?」
 
闇の中、ドラキュラの声が響き渡る。
そして、次第に闇が晴れていく。
そこから、現れたのは……
 
「恐怖せよ。これが神祖の力だ!」
 
玉座に座るドラキュラとその背後の巨大な翼と両腕を持った悪魔であった。
あたりも何時の間か、灼熱の炎が踊り狂う魔の空間と化している。
普通の人間なら、とてもまともに生きていられない空間である。
 
「だが、これも我が力の一端に過ぎぬ。続きを見たいなら、ネロ・カオス、お前がそれ以上の力を見せる必要があるな」
 
ドラキュラがそう告げると同時に悪魔の両腕がネロ・カオスを握りつぶさんと襲い掛かった!
更に、ドラキュラ本人が右手を挙げると同時に、ネロ・カオスの周りに激しい雷が何発も落ちる!!
605木野薫(M):02/02/22 01:29
>603
少女を抱え上げた男の目が赤く光る。吸い込まれそうな眼光だ。
このまま男を見逃すことが最良の選択だ、と誰かが囁きかける。しかし…

―脳裏に浮かんだのはあの冬山だ。俺の右腕がうずく。その痛みが俺の正気を取り戻させた―

「俺はお前には屈しない。俺は――」
「俺は最強の『アギト』だからだ」

俺は男の前に立ちはだかった。
「お前は人間ではない、そして……俺の邪魔者だ」
>605 木野薫 VS ロングファング

 おっと。やれやれ、良く見りゃぁ・・・
 こいつも人の範疇を逸脱した人間か。

「あんた何言ってんだ? 逆だ。お宅が俺の邪魔をしてるんだぜ?」
 右腕に力を込めて娘を抱き寄せ、さり気なく立ち位置を変える。

「あんたの患者のこの娘は、もう俺のもんだ。取り返したけりゃ力づくでやるんだな!」
 挑発と共に、目を付けていたコンクリートブロックを蹴り飛ばす。
・・・ま、死んじまったらそれはそれだ。
607木野薫(M):02/02/22 01:57
>606
「良かろう………変身!」
両手を広げ、そして腰の前で交差する。『賢者の石』が緑の光を放ち、アギトの力が解放
された。俺は戦う姿、アギトへと変貌した。

緑と黒に彩られた、バッタとも髑髏ともつかない異形。その赤い眼が鈍い光を放つと、飛んで
来たコンクリートブロックを事もなく叩き落とす。

「俺は人間を救う者だ。それが分かったなら…邪魔をするな!」
俺は突進し、目の前の男に殴りかかる。
>607 木野薫 VS ロングファング

(ひゅぅ・・・)
 こいつもまた筋金入りの"異形"だ。
 震え続ける少女に囁く。
「俺から離れたら、隅にいってな・・・」
 死んじまったら元も子もないからな、とは言わない。

 ヤツを適当に引き付け、少女をやさしく突き放す。
 邪魔にはならないが、奴からは視界の端に留められるような、微妙な位置だ。
 同時に、拳を流して奴の側方に入り込む。

 左足を軸に、回し蹴りで奴の後頭部を狙った。
>608
男は、少女を解放して俺に挑みかかってきた。
さっさとこの茶番を終わらせて、彼女を病室に戻さねば。
「ふんっ!」
回し蹴りを左肘の鉤爪で受け止め、払いのける。体勢が崩れたところに右のボディアッパーだ。
自動車すら弾き飛ばすアギトの拳の前に、男は無様に宙に舞う。

「言ったはずだ。―俺は最強のアギトだと。お前ごときでは相手にならん」
俺は、威圧するように男に歩み寄った。
>602 ナチス大殲 エピローグ
 
 その時、アドルフの脳裏に浮かんだモノは何だっただろうか?
 おそらく、走馬燈が走る暇すらなかったに違いない。
 犬の牙は、アドルフの胴体を、心臓を真っ二つにして、頭を噛み砕いた。
 一瞬漏れた絶叫も、すぐさま肉を、骨を噛み砕く音にかき消される。
 
 王たろうとした男、アドルフ・ヒトラーはこうして犬のエサとなった。
 
 
 未だ湿った音をさせながら肉をむさぼり続ける犬を置いて、アーカードはウォルターの方へと向かう。
 その足を検分しながら、ウォルターに話しかけた。
 
「これは酷いな、このままでは腐っていってしまうぞ」
 
 液体窒素を被った足は、事態が進行しつつある。
 このままでは、切断せざるを得まい。
 こんな場所では、処置をする施設も道具もない。
 
 いや、正確にはあった。
 此処は吸血鬼化施設なのだから、あるべきだ。
 だが、それは既に大半が破壊されて使い物にならなくなっているはずだ。。
 他ならぬ、アーカードとウォルター自身の手によって。
 
 打つ手無し、そう思わざるを得ない展開。
 だが、ウォルターは自分の足を見つめて、決然とした表情を浮かべていた。
 
「しょうがないなぁ、最後の賭けだ」
 
 そして、一つ頷いて、アーカードの方を見る。
 
「いいかい、アーカード? とにかく急いで僕をヘルシング機関まで連れて帰ってくれ」
 
 アーカードがその言葉の真意を問い質す前に。
 
 ウォルターは、自分の両足を切り落としていた。
 
 一瞬呆然と見やった後、その真意に気付いてニヤリと笑った。
 なるほど、ウォルターは人道を踏破している。
 諦めなど決して受け入れないのだろう。
 
 実にきれいな切断面、そして奇しくも冷凍保存されている切断された足。
 これならば、処置さえ上手く行けばまた足は繋がるかもしれない。
 ウォルターは、まさにそれに賭けたのだった。
 
 すぐさまはウォルターの体と両足を拾い上げて走り出す。
 表に出れば、ジャックする軍用ヘリには事欠かないはずだ。
 
「ははッ、さすがだウォルター。おまえの覚悟、必ず私が生かしてやろう」
 
 その言葉は、確かに果たされたのだった。
>610続き
 
 
 
 
 ――数時間後、血と肉の入れ物となった吸血鬼化施設内
 
 
 

 そこには、意気揚々と研究の続きをする為に帰ってきた博士と、大尉と、そして少佐がいた。
 呆然と立ち尽くし、泣き笑いの様な表情を浮かべている博士。
 相変わらず無言、無表情の大尉。
 そして、少佐は。
 
 この絶望の地獄の中でさえ楽しそうだった。
 
「ハハッ、これは酷いなぁ、地獄だ、いや地獄すら生温い、煉獄だ」
 
 血にぬめる靴底で、肉塊を踏み潰す。
 
「死神と不死の王! たった二人か! たった二人に私の夢は振り出しか!」
 
 地下で、僅かに肉塊として残っていたアドルフ・ヒトラーを発見する。
 
「おいおい、こりゃあたまげた! これでナチスもお終いだなぁ!」
 
 何故か、何処までも愉快そうな少佐。
 
「……アーカード、『死神』ウォルター、そしてヘルシング」
 
 ふと、無表情。
 
「覚えておきたまえ、例え誰もが、諸君らヘルシングでさえ我らを忘れたとしても、
私と、私の夢は必ず忘却の彼方から這い上がってみせよう、必ずだ」
 
 肉皮歪み笑いを浮かべてきびすを返し、施設の外へと歩いていく。
 
「その時まで、長い長い時を待っていたまえ。待つのは慣れっこだろう、アーカード君?」
 
 ジープに、三人が乗って走り出す。
 これが55年前に始まり、今に続くヘルシングとミレニアムの因縁の起点である。
 
TO BE CONTINUED
>609 木野薫 VS ロングファング

 いい感じに吹き飛ばされた。受け身をとる気にもならんぐらいだ。
 血塊を吐き出して立ち上がる。やれやれ。
 一瞬、娘を連れて逃げちまうかとも思ったが、それも癪だ。

(もう少し慎重にいくか・・・)
 とりあえず、腕一本、足一本からだ。

 一部破裂した内臓は治癒済みだ、ダメージは無い。
 ふらついたように、殴り掛かる振りをして攻撃を誘う。
 一発、顔面に食らいながらその腕を掴む。右腕でナイフを抜き出し、突き立てた。
>612
いくら男がこの世ならざる者でも、アギトの一撃を食らえばまともでは済むまい。
事実ふらふらではないか。

「さあ、もう逃げられないぞ」
俺は男に詰め寄り、その頬に拳を叩き込んだ……が。
奴は俺の右腕にナイフを突き立てたのだ。アギトの頑丈な皮膚を突き破り、鉄の刃が滑り込む。

痛む―痛む―俺の腕ではない、雅人の腕が傷ついた――

「よくもやってくれたなぁぁぁっ!!」

俺は男を突き飛ばすように蹴り飛ばした。ふと見ると、屋上には物干し竿とその台があった。
俺は、アルミパイプとコンクリートで出来たそれを掴み上げ、男を殴った。殴った。殴った。
>613 木野薫 VS ロングファング

 どういうわけか相手が激昂した。
 冷静な相手に見えたのだが・・・理由はまあ言い、好都合には変わらん。

 二発食らい(腕の骨が粉砕されたが、すぐに治癒する)、顔面を狙った三発目をスウェーで避けた。
 4発目――大振りすぎる。
 機先を制して間合いに入り込み、爪先蹴りでカウンター。
 ブーツの先がみぞおちに食い込み、出会い頭の勢いで奴が吹き飛ぶ。

「どうした、センセ。患者が怖がるぜ?」

 優位に立ったので、からかってやりたくなった。
 結局さっきの位置から動いていない少女に歩み寄り、手を取って立たせた。
 囁いてやる。

「お宅を連れてくには、あのセンセ、いや化け物か。あれが邪魔だ」
 意地悪く頬を歪める。

「言ってやれ、邪魔だから消えろってな。私は別のところにいくんだからと」
 奴に聞こえるように、俺は声を高めて言った。
>614
「ぐっ…」
いい一発だった。おかげで目が覚めた。突き刺さったナイフを引き抜き、握り潰す。

「俺は…化け物ではない…俺はアギト、人間を救う者だ!」

そうだ。俺にとってすべての患者は雅人なのだ。この腕も、この力も、全部人間を救うために
手に入れた力だ。

「どこへも行かせない!…行かせるものか!――お前の好きにさせるものかぁ!!」
左肩の紋章が輝くと、男めがけて俺は駆け出した。

「君を救うのは――この男じゃない、俺なんだ!!」
>615 木野薫 VS ロングファング

「・・・い、いやっ」
 何に対してイヤなのか。今の異常な状況に対して、てのが一番有りそうだが、さて・・・
 希望を得ることに恐怖し、絶望に逃げた心に、あの医師はそれでもほんの一筋の希望だったに違いない。
 俺は娘の顔を覗き込みたい誘惑に駆られた。その瞳がどっちを見ているのか。
 だが、ちっとばかり余裕が無さ過ぎだ。

 予備の投擲ナイフを後ろ手に取り出す。
 娘の手を引き、盾にするように奴との間に入れ、娘の身体の影からナイフを投擲した。

 ついで、娘の身体を奴の方に突き飛ばし、自身も跳躍。
 娘を飛び越える様にして奴の首に取り付こうとした。
 奴の首を、全体重をかけてへし折る。
>597

VS名も無き魔族【毒を以て毒を制する闘い】
 
げらげらげらと、屍体達が大合唱を奏でる中、
スレイマンは自己の無くなった筈の左手――のあった箇所をじっと見つめていた。
 
体肢を失っても、時として脳髄はまだ、そこに体の一部があるかのように錯覚する。
その感覚を核に、スレイマンは呪力固定し、神経組織の影を投影すると、
そこに、揺らめく霊体で構成された腕が出現した。
 
スレイマンが
「ち」
などと舌打ちをしつつ、その霊体の腕を降るごとに固定は強まり、存在感は増し、より鮮明に視覚化した。
霊気によって構成され、呪術によって駆動する、<栄光の腕>だ。
 
<栄光の腕>の固定が済むと、あれでもない、これでもない、といった風に屍体を選別し始めた。
いらない屍体はぽいぽいと、魔猿に向かってプレゼント。げらげらげら。そして更なる爆裂。
 
―――そして、探し始めて十数秒後
「ク、ク、見つけたぞ」とスレイマンは言うと、
屍体と瓦礫の山の中から一つの人型を掘り出した。
 
それは屍体ではなく、生者だった。
撒き散らされた麻薬に脳髄を漂白され、さらに、眼前の闘争を直視した為、完全に発狂してはいたが
生きていた。最高に運が悪かったと言える。
 
―――幸福量保存の法則? あれは社会全体でバランスをとっている。
哀れな話ではあるが、この可哀想な男には最悪と呼ぶのも躊躇われるほど、滑稽な運命が用意されていた
 
そして――
スレイマンは青白い霊炎をまとう<栄光の腕>を、この名を呼ばれることも無い男の眼窩に突っ込んだ。
「あ゛、あ゛、あ゛、あ゛」と言う形容しがたい叫びとともに、男の体はびくびくと震えた。
 
と、次の瞬間、暗転。スレイマンが<光明>を解除したのだ。
光源が無いでもないが、さっきの強烈な明かりとのギャップがあるため大抵の者はこれを『闇』と呼ぶだろう。
そしてその頃から、ひとつ、またひとつと屍体の笑い声は消えていった。祭りのフィナーレは近い。
>616
男は少女を盾にナイフを投げ、そして飛びかかる。
しかし、もう俺に躊躇はなかった。口を覆うシャッターが開き、牙が剥き出しになる。
左足を引き、右腕を突き出す。足元に力が集まる。飛んできたナイフは右腕で受け、俺は
跳躍した。
「はぁぁぁぁっ!ふぅん!!」
背中の黄色いマフラーがはためき、俺の必殺の蹴りが男を捉えた。40dの衝撃を誇る一
撃は男を吹き飛ばした。屋上から飛び出した男は、夜の闇の中へ落ちていった――

俺は変身を解き、少女に手を差し伸べた。ナイフの二撃を受け、血がしたたる手。しかし、
この手が彼女を守ったのだ。

ずいぶんと傷つけてしまったが、これでいいんだよな、雅人。

「さあ、病室に戻りましょう。夜は明ける、朝は来るんです」
「……」
「私が怖い、ですか?化け物―だからですか」
「……」
「私は人間です。いつか、君にも分かる日が来ます。だから」

少女は、黙って差し出された手を取った。
>617(続き)
 
死の呪文の嵐が一段落し、ようやく魔猿がその体を再構成することが出来るようになったとき、
再び<光明>が展開された。今度は目を射抜くような光ではない。
光の中心の物を照らし出す、スポットライトのような明かりだ。
 
―――照らし出されたのは、スレイマンと、眼窩に<栄光の手>を突っ込まれ、吊り下げられた男。
男は、<栄光の手>から流し込まれる呪力によって、身体施呪をかけられ、一時的に言語能力を回復している。
眼窩から血の涙を流し、口蓋をカクカクと動かしながら、男は言った。
 
「サア、サア、サア、ヨッテラッシャイ見テラッシャイ」
「『イカレル腹話術師』じいじいすれいまんノ、本日ガ初公演ダヨ!!」
「御代ハ見テノ御帰リデ」
 
そこにスレイマンが、
「ク、ハ、もっとも誰一人として、生きて帰す気はさらさら無いがな!!」と、続けた。
 
血涙を流す男の右手には、操棹やいくつの可動部品が剥き出しで付属している長大な機械が握らされていた。
そして、その機械には、武器として作られた道具としての威圧感が確かにあった。
更にそこから伸びる黒い伝道管らしきものが、ぐっさりと男の頭に突き刺さり、
そこからもぽたりぽたりと血が落ちる。
 
そして、男の手は操られるかのように――いや、操られているのだが――魔猿に機械の先を向け、操棹を引く。
更に男の口がすごい勢いでガクガクと動いたかと、思うとなにやら口唇からぶつぶつと呟きが漏れた。
同時に、スレイマンのロッドが灼熱するほどの勢いで高速詠唱を始め、男の呟きに共鳴する。
 
構えた機械の先端に真紅の幾何学模様が出現していた。魔法陣と呼ばれる物だろう。
 
そして、吊り下げられた男は、最後にはっきりとこう言った。
 
「<どらい・きる>」 「いぐじすとぉ!!」
>618 木野薫 VS ロングファング

 奴の跳躍、強烈な蹴り――俺はかろうじて両腕でブロックした。
 両腕が破砕され、胸郭にめり込む。とっさにポイントをずらさなければ、危うく心臓を持っていかれたところだ。

 浮遊感。フェンスを越え、夜の闇へ。
 立ち木を叩き折って落下。受け身をとるが、10メートルほど転がってようやく止まる。

 屋上を見上げる。
 契約は済んだのだ、奴のいないところで、娘を連れて行く――はっきり言おう、食っちまうことにためらう必要は無い。が――

(・・・今回は譲るか)
 そんな気分になった。あの医師が結局救えないなら、そんときは俺に譲ってもらおう。
 それに――あの娘が明るく振る舞えるようになるなら、それはそれで見てみたい。
 3年もたてば美しく成長するだろう、そのときに改めて会いに行くのも――食うかはともかく――悪くない。

 そんなことを思い、俺はもう一度屋上を見上げてにやと笑った。
 きびすを返す。
 夜闇に浮かぶ白い建物を背に、俺はその場を後にした。
>620

エピローグ〜木野薫

3日後・手術室
「メス」
「はい」
「ガーゼ」
「はい」

俺は、少女のオペを執刀していた。病状は予想よりもかなり悪化していた。しかし、俺は
諦めるつもりはなかった。目の前のひとつの命を救えなくて何が人類を救う、だ。
傷ついた右腕も痛むことはなかった。雅人は俺に力を貸してくれている。

「縫合の準備を」
「はい…終わり、ましたね…」
「最後まで気を抜くな、まだ終わっていない」

俺の生涯でも五指に入る困難な手術だった。しかし、8時間にも及ぶ死闘の末、オペは成功
を迎えていた。

手元を照らしていた眩しい照明が消える。
「木野先生、お疲れ様でした」
助手たちの安堵とどよめきが手術室を満たす。

どうだ、見たか。あの名前も知らない吸血鬼め。俺は―勝ったぞ。俺が、救ったのだ。

A     Ω


Ω     A
木野薫(アナザーアギト) VS ロングファング
まとめ。

>598>600>603>605>606>607>608>609
>612>613>614>615>616>618>620>621
夜の病院での闘いだ。



木野医師は執刀お疲れさん。
そのうちにこっそり彼女の顔を見に行ってみることにするか・・・
そろそろこのスレも終わりか。

>533 中間まとめ

>562 ミア&ショウ&ロゼット&クロノ vs ドラキュラ伯爵
>584 『殺人貴 vs 幽祢』 〜傀儡人形は月の夢をみるか?〜
>599 【マレーネ・エルウェス VS アーノルド・ラスキン】 = 剣と拳を以て行われる闘争 =
>622 木野薫(アナザーアギト) VS ロングファング

抜けがあったら言ってくれよ?
途中経過だ。
 
G.G.スレイマンVS名も無き魔族
【毒を以て毒を制する闘い】
 
>318 >319 >327 >343 >349 >367 >377 >382 >392 >414 >426 >438
>458 >486 >497 >513 >563 >597 >617 >619
625V.L.(使役中):02/02/22 06:48
レス番、途中経過です。 
V.L.(使役中) vs フローズンハーフ (vs ナハ(略)×vs ○ジャンボジェット) 

>411 >412 >413 >415 >416 >417 >418 >419 >420 >421 >422
途中経過だ。
リヒター・ベルモンドvsバンパイア・ロード 
 
>469>470>471>472>473>474>476>478>485>490>503>531>532
Bloody carnival and ... Destroy! Destroy! Destroy! 〜久遠美喜(M)vsミア・フォーテー

途中経過だ。

プロローグ >274

>275>276>277>278>279>280>282>366>369>408>409>466>467>534>560―――――


悪夢はまだ、終わらないぞ?
こちらでまた、再開する。


吸血大殲 第14回 鮮血の舞踏場

http://salad.2ch.net/test/read.cgi/charaneta/1014328483/
遅くなったな。
ナチス大殱 レス番纏めだ。
 
導入−ハインツ&バルクホルン VS 死神&不死の王
>311>316>322>329>334>338>340>344
 
本編−因果の王 VS 死神&不死の王
>346>351>353>355>358>427>436>443>446>454>475>493
>496>507>510>517>520>526>570>577>582>592>594>602
 
終幕
>610>611
 
・・・げに恐ろしきはアーカード、だな・・・
vsジャッジ・デスの途中経過や。
 
>371>410>439>456>468>499>512
 
630タオ ◆TAOadAbE :02/02/22 22:21
御神苗優vsタオ
途中経過だよ。
>564>565>566>568>569>572>576>580>581>587>588>590>593>595


<ドラキュラ・ヴラド・ツェペシュVSネロ・カオス>
>604
  
神祖の声と共に、世界が変容する。   
  
「固有結界? いやこれは侵食固有異界か」
  
完全な闇の中、神祖の声が響き渡る。 
それは、存在意義への問いかけ、闘争の場にはそぐわぬ問いである。
だが・・・・・・。
  
「違うな神祖よ、『究極の一』は手段に過ぎぬ、永遠――それが、私の命題だ」
  
聞こえてはいまい、だが答える価値のある問だ、そして私も問い返す。
  
「それ程の力を持ちながら、なぜ貴様は世界の破滅にこだわる? 究極の破壊に意味はあるのか?」
  
答えを期待した訳ではない、だが自然に問いが口に出た。
   
闇が晴れる、そこは魔王の威厳を身に纏い、私を見下す神祖が在った。
その姿は悪夢の産物以外の何者でもない、そして周囲の空間も悪夢そのものと化していた。
  
桁外れの魔力、桁外れの能力、何もかもが規格外のその力、完全に私と超えている、
このまま闘えば敗北は免れまい。
  
『本能』が警告する、この場から退避しろと、『意志』が命令する、前に進めと。 
私その二つ意識の狭間で灼熱の炎に焼かれ、雷に撃たれながら確信する。
この存在の先に『究極の一』が『永遠』が在る事を。
  
「神祖よ私には前進しか有得ない、誰にも邪魔はさせん」
   
その言葉と共に私は胸をかきむしる、そこから無数に生まれ出る悪意の固まり。
牙は有るが口は無い、殺戮衝動は在るが生存本能は無い、それは『混沌』より生まれた殺す為だけの生物
・・・その姿は蟹のような蜘蛛、像の並みの巨体を持つ死を司るのケモノ達。
   
同時に私自身も姿を変える、実体の無い黒い闇の身体に形を与え、自らを最高純度のケモノを化す。
  
「我は『混沌』、不朽の吸血種の中にあってなお不死身と称されし存在だ、滅ぼせると思うなら
やって見るがいい!!」 
   
無数のケモノを共に、全方位から襲いかかる。
小細工は無い、完璧な統制と完全な包囲網をもって神祖に殺到する。
<ドラキュラ・ヴラド・ツェペシュVSネロ・カオス>
>631

「ふむ、そもそも、貴様の構成要素、666の獣の因子、それも混沌の一つの形であろう」
 
ドラキュラは変異したネロ・カオスと生み出された獣たちを見下ろしながら、呟く。
 
「だが、我も又、混沌。ただ、構成要素が無数の獣の因子ではなく、人間の闇の部分の結集であるがな」
 
ドラキュラの周囲の獣の首が伸び、玉座のドラキュラに迫ろうとするネロ・カオスが産みだした獣たちを迎撃していく。
 
「世界の破滅か。人間の闇の部分がそう望むなら、我も奴等の望み通りに破滅させてやるしかなかろう」
 
ドラキュラが迫ってくるネロ・カオスに対して、右手をかざす。
 
「ただ、お前の気持ちは分からんでもない。我も力を求める為に自身を人の邪悪な意思の器としたのだからな」
 
ドラキュラの右手から、禍々しい色をした光弾が連続してネロ・カオスに放たれる。
 
「これが我の答えだ。お前が満足するかどうかは知らぬがな」
 
同時に悪魔の腕がネロ・カオスに振り下ろされた。
<ドラキュラ・ヴラド・ツェペシュVSネロ・カオス>
>632
私の繰り出した、死のケモノ達を神祖は王座から動く事も無く殺し切った。
 
神祖の放った光弾が連続して私を打ち据える 
私自身、神祖に肉薄することすら許されず迎撃された。
   
神祖を打倒する最後の手段、固有結界『創世の土』それを使用する条件は
神祖に肉迫し、その動きを止める事が必要だった。
  
巨大な悪魔の腕が振り下ろされる。
最高純度のケモノを化した肉体がまるで玩具の様に砕け散る。
  
「人の闇が望む破滅、・・・それが貴様の意志か?」
 
もし人が、生存を望めば世界の破滅は諦めると言うのか?

「否、断じて否!! 私は誰にも従わぬ全てを賭けて進むのみ!!」
  
例え、この場で消え去っても悔いは無い。
絶望など『永遠』を目指すと決めた時、捨て去った。
  
全てか? 無か? 
  
我が体内にある事で、千年に渡り世界の秩序回復を免れてきた固有結界『獣王の巣』
六百六十六の存在概念『魂』と六百六十六のケモノの要素『命』が渦まく生命の海。
すなわち、それは私の存在そのもである。
  
あらゆる意味を否定し、カタチを持たず、方向性を捨て、矛盾し合い、
矛盾し合いながらお互いに肯定する、意味があってはならないもの、絶対の秩序否定、
それを神祖が創り出した世界に開放した。
   
「我は『混沌』ネロ・カオス、『神祖』―貴様を連れていく」
  
どちらが残るのかそれは解らない、二つの混沌が混ざり合うのか、否定し合うのか、それも不明だ。
だがこれで決まる。
<ドラキュラ・ヴラド・ツェペシュVSネロ・カオス>
>633
 
「ひとつ、言おう。人の闇はきえることがない。したがって、我の存在意義も永遠に変わらぬ」
 
迫り来る混沌を前にそうつぶやく。
 
「お前の混沌の世界と我、果たして、どちらが上であろうな?」
 
ドラキュラがそう言い放つと同時にドラキュラの姿も巨大な蒼い悪魔に変化する。
周囲も灼熱の異空間から、朱い血のような空をした黒い太陽が輝く荒野へと切り替わる。
そして、その世界を混沌が侵食していた。
 
「……では、いくぞ。これが我の真の力だ」
 
ドラキュラは混沌の存在する空間領域に干渉。
空間が歪む。
……そして、混沌全てを吹き飛ばすべく、大爆発を起こす。
 
混沌が吹き飛ぶのが先か、ドラキュラが混沌に飲まれるの先か……?
>532 (リヒター・ベルモンド vs バンパイア・ロード)
 
光が消えた後、奴は塵一つ残さず、消滅していた。
最後に奴が笑った気がするが、一体……?
 
「奴も又、不滅か……?」
 
いや、考えても仕方があるまい。
 
「まあ、いい。何度も蘇ろうと滅ぼすのみだ」
 
俺は狩人―ヴァンパイアハンターなのだから……
人に仇なす闇の者は狩るのみ……
 
「狩られる者がいる限り、狩る者も又、必要か。因果なことだ」
 
森からの出口の道を歩きつつ、考える。
これからも、俺は奴等との闘争に明け暮れる日々だろう。
だが、それでいい。
 
それが、ベルモンドの血の宿命なのだから……
 
<ドラキュラ・ヴラド・ツェペシュVSネロ・カオス>
エピローグ
>634
   
神祖の創り出した世界の全てを覆い尽し、破壊する混沌の闇。
その闇を根こそぎ消滅せんとする強力な空間干渉。
お互いに食らい合い、消滅し、融合する。
  
その後に残ったのは、闇色の空間、混沌の闇。
  
悪魔城の最上階、瓦礫と化した王座に私だけが立っていた。
  
「……何故、まだ私が在る?」
   
『獣王の巣』の開放、それは限りなく自爆に近い。
何故なら『混沌』などと言う概念を世界の秩序回復による修正が見逃す筈は無い。
その上、『神祖』の世界による修正が・・・・・・
  
「…そうか、そう言う事か――」
  
神祖の異界もまた外部からの世界修正を受けていたか、そして内部から私の混沌の侵食。
それが私の生き残った理由か?
いや理由など必要ない、必要なのは『神祖』を取り込んだという事実のみだ。 
 
  
「新たな『神祖』に新たな忠誠を捧げます、どうかご命令を…」
  
振り向くと神祖の配下が集まり私に跪く。
  
「命が…養分がまるで足りん…」 
 
「直ちに贄を用意いたします、温かい処女の血をいくらでも」
   
確かに人は上質の餌だ、だが命の補充には役不足だ。  
そして、その命の補充に十分な資格を持つ獲物が目の前に頭をたれている。 
   
「我は『混沌』ネロ・カオス、『神祖』に在らず、領土も下僕も必要ない…」
  
我が命題は『永遠』そこに辿りつく資格を持つのは唯一人、協力者など無用である。
  
「恐れるな、これは死ではない『永遠』の始まりに過ぎぬ」
  
その言葉と共に『創世の土』が神祖の配下を飲みこみ始める。
反撃も抵抗も許さない、今の私にはその力がある。
 
崩れ落ちる悪魔城を後に神祖の最後の問いに応える。
  
「ドラキュラよ、如何なる存在も本能的に存続を望むのだ、例え闇を内包するとしても」 
  
同時に自らの存続の為に全てを滅ぼしうるのも確かだ。
  
「貴様と私、どちらが正しいか…それは時が証明しよう」
  
そして『混沌』は流浪の吸血種に戻る、自らを更なる次元に押し上げる為に。


<ドラキュラ・ヴラド・ツェペシュVSネロ・カオス>

レス番の纏めだ。
573>575>579>585>589>601>604>631>632>633>634>636
  
神祖に感謝する。
638以上、自作自演でした。:02/02/25 21:10
age
639以上、自作自演でした。:02/02/25 21:15
こちらはもう終了しているぞ
上がりついでに、おせっかいだがちと修正。
<ドラキュラ・ヴラド・ツェペシュVSネロ・カオス>

レス番の纏めだ。
>573>575>579>585>589>601>604>631>632>633>634>636
今スレのインデックス。

>273 シティ・ウォーズ(市街戦祭り)
>281 幽祢 VS アルトルージュ 〜 夢幻歳華・外伝 
>298 素晴らしきヒィッツカラルド VS ローゼリット・グィノー 〜 香港 風刃狂騒曲
>357 カノンvsアセルス 『薔薇の闘争者(デュエリスト)』
>365 『殺人貴』 vs 緑川淳司
>407 トレス・イクス(M) VS 坂東英二(M)
>465 御神苗優 VS ナルバレック
>484 死神(DEATH) 対 鈴鹿御前
>514 両儀式 VS 美夕
>529 サウジーネ VS 弓塚さつき
>562 ミア&ショウ&ロゼット&クロノ vs ドラキュラ伯爵
>584 『殺人貴 vs 幽祢』 〜傀儡人形は月の夢をみるか?〜
>599 【マレーネ・エルウェス VS アーノルド・ラスキン】 = 剣と拳を以て行われる闘争 =
>622 木野薫(アナザーアギト) VS ロングファング
>628 アーカード & 若ウォルター VS アドルフ・ヒトラー 『ナチス大殱』
>640 ドラキュラ・ヴラド・ツェペシュ VS ネロ・カオス

途中経過は>624付近だな。
一応、次スレ
吸血大殲 14章 鮮血の舞踏場
http://salad.2ch.net/test/read.cgi/charaneta/1014328483/