MTG Sideboard Online 日本語版: 7th Edition 502 :
高潮の翻訳者 ◆xDyofgL33k :04/07/30 01:05 ID:Agps+W60
「スライ」がプレミア・イベントで再び脚光を浴びるのは、2000年のエクステ ンディッド・シーズンに行われたプロツアー予選だ。ニューヨークの、ちょっ ぴり《山》の誘惑に弱いデッキ構築家セス・バーンは、「スライ」を大きく発 展させた。バーンの作った「スライ」の中で一番成功したのはこのフォーマッ トだったが、ジェイ・シュナイダーと同じく、本人は実績をあげることができ なかった。セスの提供してくれたデッキで、私自身もGPシアトルでトップ8 に入っている。残念ながら優勝したボブ・マーハーに負けてしまったが。この シーズン、私はさらにそのデッキでGPのトップ8に2回入った。「ネクロ・ ドネイト」が醜い首を突っ込んで来なければ、「スライ」はそのシーズンで最 も結果を残したデッキになっていたかも知れなかった。 アレックス・シュヴァルツマン 「スライ」(2000年版) Main Deck 3 Ghitu Encampment / ギトゥの宿営地 17 Mountain / 山 4 Wasteland / 不毛の大地 3 Ball Lightning / ボール・ライトニング 4 Jackal Pup / ジャッカルの仔 4 Mogg Fanatic / モグの狂信者 3 Viashino Sandstalker / ヴィーアシーノの砂漠の狩人 4 Cursed Scroll / 呪われた巻物 4 Fireblast / 火炎破 3 Hammer of Bogardan / ボガーダンの槌 4 Incinerate / 火葬 3 Price of Progress / 発展の対価 4 Shock / ショック
503 :
高潮の翻訳者 ◆xDyofgL33k :04/07/30 01:07 ID:Agps+W60
Sideboard 3 Anarchy 4 Keldon Vandals / ケルドの蛮人 1 Price of Progress / 発展の対価 4 Pyroblast / 紅蓮破 3 Spellshock / 呪文ショック 赤いデッキを作る上で、「スライ」は長らく第一の選択肢の座を守っているが、 一方でスライ以外の構築もたびたび試みられ、成功を収めたものもある。その 中で「スライ」に一番近く、なおかつ違うデッキとして論じるべきものは「ポ ンザ」だろう。mtg.com のライターだったエイドリアン・サリヴァンたちが作 った「ポンザ」は、軽いクリーチャーによるビートダウンを、「スライ」にお ける重い火力の代わりに土地破壊呪文と組み合わせたものだ。ものによっては 軽いクリーチャーがぎっしり入っているが、クリーチャーが非常に少なく、コ ントロールと言っていい構成になっているものもある。ポンザが挙げた最高の 成績は、クリス・ベナフェルが 2000 年の全米選手権で2位に入ったものだろ う。
504 :
高潮の翻訳者 ◆xDyofgL33k :04/07/30 01:09 ID:Agps+W60
クリス・ベナフェル 「ポンザ」 Main Deck 4 Rishadan Port / リシャーダの港 3 Dust Bowl / 黄塵地帯 4 Ghitu Encampment / ギトゥの宿営地 14 Mountain / 山 4 Avalanche Riders / なだれ乗り 3 Masticore / マスティコア 3 Cave-In / 落盤 3 Earthquake / 地震 3 Fire Diamond / 緋色のダイヤモンド 3 Hammer of Bogardan / ボガーダンの槌 4 Pillage / 略奪 4 Seal of Fire / 炎の印章 2 Shock / ショック 4 Stone Rain / 石の雨 2 Tectonic Break / 地盤の亀裂 Sideboard 4 Boil / 沸騰 4 Cursed Totem / 呪われたトーテム像 1 Earthquake / 地震 2 Tectonic Break / 地盤の亀裂 4 Thran Foundry / スランの鋳造所
505 :
高潮の翻訳者 ◆xDyofgL33k :04/07/30 01:11 ID:Agps+W60
もうひとつ、歴史的に重要な赤単デッキを挙げるとすれば、ジョン・オーメロ ッドの「レッド・デック・ウィンズ」(あるいは 「RDW」、「レッド・デック ・ウィンズ 2000」、「RDW2K」、などなど、まあ好きなように呼んでください) になるだろう。オーメロッドは大変優れたデッキ・デザイナーで、ズヴィ・モ ーショヴィッツやカイ・ブッディといった面子とも組んだことがある一方、今 年のイングランド選手権ではプレイヤーとして優勝している。 「レッド・デック・ウィンズ」が初めて使われたのは、2000 年のイングラン ド選手権で、プレイヤーはダン・パスキンズだった。そのデッキは同年の欧州 選手権と世界選手権でもそれぞれ上位に食い込んでいる。シグルド・エスカラ ントが欧州選手権で使って、トップ16に入ったデッキを下に示しておこう。 シグルド・エスカラント 「レッド・デック・ウィンズ」 Main Deck 16 Mountain / 山 3 Ghitu Encampment / ギトゥの宿営地 4 Rishadan Port / リシャーダの港 4 Goblin Patrol / ゴブリン巡視部隊 1 Kris Mage / クリスの魔導士 4 Goblin Cadets / ゴブリンの士官候補生 2 Viashino Cutthroat / ヴィーアシーノの殺し屋 4 Hammer of Bogardan / ボガーダンの槌 2 Lightning Blast / 電撃破 3 Rhystic Lightning / リスティックの稲妻 4 Shock / ショック 4 Seal of Fire / 炎の印章 3 Pillage / 略奪 4 Arc Lightning / 弧状の稲妻 2 Parch / 乾燥
506 :
高潮の翻訳者 ◆xDyofgL33k :04/07/30 01:12 ID:Agps+W60
Sideboard 2 Viashino Heretic / ヴィーアシーノの異端者 2 Lightning Dragon / 稲妻のドラゴン 1 Pillage / 略奪 2 Thran Foundry / スランの鋳造所 2 Fault Line / 断層 3 Scald / 湯焼 3 Cave-In / 落盤 その後、ダン・パスキンズ(今週の mtg.com の注目記事も書いている)は 「レッド・デック・ウィンズ」デッキの第一人者になった。パスキンズは毎年 毎年このデッキに改良を重ね、いかにして《山》入りのデッキで勝つかに執念 深く取り組んだ。 だが、赤いデッキにおける最新の革命は、ダン・パスキンズではなくヴォルフ ガング・エダーがグランプリ・アントワープに持ち込んだ、ゴブリン・デッキ に黒を散らして《総帥の招集》を入れる、というものだろう。エダー自身は目 覚ましい成績ではなかったが、それでもトップ16に入り、これに日本人プレ イヤーたちが目をつけた。日本人たちは数週間後のグランプリ・バンコクにこ のデッキを持ち込んでトーナメントを席巻し、このデッキは世界的に注目を集 めることになった。こうして「ゴブリン召集」は生まれ、今に至るまでトップ レベルのデッキとして生き残っている。先週にも、オリヴィエ・ルーエルがこ のデッキを使って、フランス選手権を勝ったばかりだ。(ゴブリン・デッキに ついてもっと詳しいことを知りたい人は、水曜日に掲載されたブライアン・デ ビッド=マーシャルの素晴らしい記事「ゴブ=ボリューション」も是非読んで みてください。)
507 :
高潮の翻訳者 ◆xDyofgL33k :04/07/30 01:13 ID:Agps+W60
オリヴィエ・ルーエル 「ゴブリン召集」 Main Deck 13 Mountain / 山 3 Swamp / 沼 3 City of Brass / 真鍮 4 Bloodstained Mire / 血染めのぬかるみ 4 Skirk Prospector / スカークの探鉱者 4 Goblin Sledder / ゴブリンのそり乗り 4 Goblin Sharpshooter / ゴブリンの名手 4 Goblin Warchief / ゴブリンの戦長 4 Siege-Gang Commander / 包囲攻撃の司令官 3 Clickslither / つつき這い蟲 4 Sparksmith / 火花鍛冶 4 Goblin Piledriver / ゴブリンの群集追い 4 Electrostatic Bolt / 静電気の稲妻 2 Patriarch's Bidding / 総帥の招集 Sideboard 1 Detonate / 爆破 2 Patriarch’s Bidding / 総帥の招集 2 Shatter / 粉砕 3 Sulfuric Vortex / 硫黄の渦 4 Dwarven Blastminer / ドワーフの爆風掘り (訳注:サイドボード3枚不明)
508 :
高潮の翻訳者 ◆xDyofgL33k :04/07/30 01:17 ID:Agps+W60
フランス人プレイヤーは今週のテーマが「赤」だったことを知っていたに違い
ない! ルーエルは「ゴブリン召集」で優勝し、準優勝のナシフは赤単の土地
破壊デッキを使っていた(「ポンザ」と呼ぶ人も居るかも知れない)。そのふ
たりと、もうひとりやはり「ゴブリン召集」を使っていたアレクサンドル・ペ
セが、今年のフランス代表チームに選ばれた。トップ8に入ったうち6つのデ
ッキまでが、赤単色若しくは赤をメインにしたデッキだった!
新しい年が来ればフォーマットが変わって、個々のカードも入れ替わる。なの
に、毎年のように赤単デッキがどこからともなく現われて、確立されてなんの
意外性もないと思われているメタ・ゲームをぶっ壊して大暴れする。マジック
において、もうこれはお約束になっているようにさえ思える。
今年の世界選手権では赤いデッキが勝つだろうか? もしそうなるとすれば、
それはここに挙げたような伝統的なデッキだろうか、それとも全く新しい、今
は誰かに発見されるのをじっと待っているデッキだろうか? ともあれ、プレ
イヤーたちがどんなデッキを持って行こうとも、今年の世界選手権のスタンダ
ードでは、数多くの《山》がセットされるだろうことには、賭けてもいいだろ
う!
原文:Alex Shvartsman
http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgcom/daily/ash24 あやしいとことかいくつかあるんですがとりあえずあした。
ううねなければ。
>高潮の翻訳者 乙 スライはリアルタイムでは知らなかったけど、 それ以外はリアルタイムで知っていたんで、懐かしかったよ。 Gob-vantageが出てこないのがちょっと不満だけど。
乙。赤マンセー!!
乙です。 赤単ビートダウンでも、ゴブリン以外のデッキって色々あるんですね。。。
「あやしいところ」
まず端的に言や人名。Alexandre Peset と Wolfgang Eder。
「ペセ」「エダー」としましたが、全く自信無し。
>>500 :まったく“紙の束”にしか見えなかったこのデッキだが、みんなすぐにスラ
:イとシュナイダーがこのデッキに辿り着くに至った何かに気付いた。
原文は
:Despite the deck's "goofy" appearance, players quickly realized
:that Paul Sligh and Jay Schneider were on to something here.
「were on to something here」が……。最初は「スライとシュナイダーが
何か別の所に辿り着いていることを悟った」とかなんとかしてたんですが、そ
れも違う気がして。
>>502 :ニューヨークの、ちょっぴり《山》の誘惑に弱いデッキ構築家セス・バーン
:Seth Burn, a New York deck builder with a weak spot for Mountains,
これでいいのかさっぱりわからんです。セス・バーンに詳しい人フォロー希望。
>>508 :マジックにおいて、もうこれはお約束になっているようにさえ思える。
原文は
:It seems that it has become an established pattern in Magic.
なので訳自体は問題ないのですが、この it が何を受けているのか。とりあえ
ず直後の段落と判断したので、訳文をその段落の最後に持っていってます。
次は文中で言及があった「Gob-volution」でもやろうかと思ったんですが、
デッキリストが超大量なので挫けました(手打ちだとえらい時間かかる)。
ゴブ・ヴァンテイジはこちらに出てるみたいです(>509)。ああ、でもモンス・
ジョンソンの話とかちょっとやりたいなあ。
513 :
タイ屋 :04/07/30 15:46 ID:???
>高潮さん
乙っす。一応フォローできるとこを。
>:that Paul Sligh and Jay Schneider were on to something here.
英辞郎でチェックしたら、be on to〜で、
〔真相{しんそう}・陰謀{いんぼう}などを〕よく知っている
だったので、
「(二人が)ひどく重要なことを知っているのだとすぐに理解した」あたりで。
>これでいいのかさっぱりわからんです。セス・バーンに詳しい人フォロー希望。
名前に「burn」って入ってるとおり、奴は山が大好きです。サリヴァンが森
が好きなのと同じく。ブレインバーストでSeth Burnでデッキ検索かけると、
本当に赤いデッキ多いです。
>mtg.com のライターだったエイドリアン・サリヴァン
サリヴァンは現在のライターではないかと。
今日のおまけ
ttp://www.classicdojo.org/tourney/ptq.970724sm.txt ショーン・マッケノンのトーナメントレポート。セス・バーンも赤いデッキで登場。
オツカリベレーション!
515 :
高潮の :04/08/02 12:50 ID:???
>513
いろいろ有難うございます。be on to ぐらいは調べるべきでしたね。
近いうちに直してサイトの方に上げます。
それで、7月も終わったので、最悪カード100の残りを(やりたい人は)片
付けにかかりましょう。「20位〜1位序文」はタイ屋さんが名乗り出たので
任せるとして、
88) Fighting Chance (Exodus: Rare)
47) Decaying Soil (Odyssey: Rare)
22) Cabal Inquisitor (Odyssey: Common)
5) Erosion (The Dark/4th: Common)
残りはこうなっています。訳したい方はお好きなのをどうぞ。
あ、原文の在り処は
>>5 で。
それと、次スレ警報までは行きませんが、9割は埋まったようなので、そろそ
ろ考えたい人は考えてもいい頃だと思います。スレタイ、テンプレート等に意
見がある方はお願いします。
スレタイは厨房臭く
MTG Sideboard Online 日本語版: CORE SET(8th Ed.)
ですかね。とうとう現実に追いついてしまった……。
《開墾》と基本ターン Zvi Mowshowitz 次にどのカードを取り上げるか意見を募集したところ、主に2つの提案があった。一つ は《交易路/Trade Routes(MM)》で、もう一つが《開墾/Clear the Land(MM)》だ。私はす でに、様々な方法で《開墾/Clear the Land(MM)》を悪用するデッキをいくつか投稿した。 問題は《開墾/Clear the Land(MM)》自体がいいカードとはとても言えないことだ。対戦相 手にダメージを与えるだけのカードと同様、《開墾/Clear the Land(MM)》は一般によくな いとされる別のカード群に所属している――長期的により多くのマナを生み出すために、 マナを消費するカードだ。 《開墾/Clear the Land(MM)》をキャストしたときに得られるものは何か? 最高でも 5枚のタップした土地だ。現実的にプレイできるようなデッキに入れられる土地は、多く て約36枚ってとこだろう。その上、4枚の《踏査/Exploration(UZ)》と4枚の《開墾/ Clear the Land(MM)》にスロットが裂かれるだろうから、他のカードの余地はたったの16 枚だ。36枚の土地が入っていれば、ライブラリを操作していない場合、《開墾/Clear the Land(MM)》一回につき平均3枚の土地を得られる。《渦まく知識/Brainstorm(MM)》でライ ブラリを操作しているなら、最も現実的に操作したとして、3ターン目の《開墾/Clear the Land(MM)》で3.8枚の土地が手に入る。 その一方、対戦相手はだいたい24枚の土地を入れてるだろうから、そのうち2枚を場に 出すことになる。これらの土地はすべてタップインだ。ウィザーズは土地の追加コストと いう概念をなくしてしまったから、タイプ2には何とかして直接場に出したいと思えるよ うな土地はない。なので、君はおそらく《開墾/Clear the Land(MM)》を撃った次のターン から、追加の3〜4マナを使えるようになるだけだ。一方で対戦相手も追加の2マナを得 ている。さらには相手の方がそのマナを先に使える。
だからといって、即座にすべてがよくないと言い切れるわけではない。君は平均して相 手よりも多くのカードを得る。《渦まく知識/Brainstorm(MM)》などの簡単な準備をしてお くだけで、2枚も多く(もしくは1枚――君が妥当な枚数の土地をプレイしている状態で 《渦まく知識/Brainstorm(MM)》を使ったのであれば)だ。相手が2枚の基本地形を得るだ けなのに比べて、君は《リシャーダの港/Rishadan Port(MM)》や《黄塵地帯/Dust Bowl(MM)》 やミシュラランドのようなより優れた土地を使うこともできる。デザインのやり方によっ ては、多くの対戦相手が扱えないほどの大量のマナを扱える。では席について、次のデッ キを組んでみてくれ。 4《樹上の村/Treetop Village(UL)》 4《フェアリーの集会場/Faerie Conclave(UL)》 4《リシャーダの港/Rishadan Port(MM)》 4《黄塵地帯/Dust Bowl(MM)》 4《離れ島/Remote Isle(UZ)》 4《枯渇地帯/Blasted Landscape(UZ)》 8《森/Forest》 4《島/Island》 4《渦まく知識/Brainstorm(MM)》 4《自然の類似/Natural Affinity(MM)》 4《踏査/Exploration(UZ)》 4《開墾/Clear the Land(MM)》 4《緑濃き牧場/Greener Pastures(UZ)》 4《交易路/Trade Routes(MM)》
君がコンボ面に興味があるかもしれないから、そのラフスケッチもあげておこう。 14《森/Forest》 13《島/Island》 4《リシャーダの港/Rishadan Port(MM)》 4《花盛りの春/Vernal Bloom(UZ)》 4《踏査/Exploration(UZ)》 4《開墾/Clear the Land(MM)》 4《パリンクロン/Palinchron(UL)》 4《天才のひらめき/Stroke of Genius(UZ)》 2《繁栄/Prosperity(6E)》 4《渦まく知識/Brainstorm(MM)》 3《転換/Turnabout(UZ)》 どっちにしろ、デッキはうまく回らないだろうね。なぜかって? 当然、逆土地事故の問題が出てくるはずだ。非常にしばしば、これらのデッキは何もで きない。最初のデッキにおいてドローがすべて土地であっても、《踏査/Exploration(UZ)》 や《交易路/Trade Routes(MM)》もあるので常に悪いというわけではないが、それらを引か なかったり、打ち消されるか除去されたら本格的なトラブルに見込まれてしまうだろう。 これが、マナを得るためにマナを使うデッキの最初の問題点だ。最終的にはマナが余って しまうんだ。別に驚くべきことじゃないね。 世界選手権でのカイのデッキ(※Artifact Red)のように行くのが理想だ。デッキ中の 他のすべてのカードがゲームに勝たせてくれる。そういったデッキはいささか一貫性がな く、望む以上にマリガンをしなくてはならない。しかし驚くほどの適切なドローでそれを 補うことができる。これらのデッキにおいてはそういった素晴らしいドローもたいして珍 しいことではない。
だが、もう一つ理由がある。テストプレイを通してそのデッキが回らないとわかるまで は、こいつはすぐに理解できるものじゃなかった。それが『基本ターン』の概念だ。私が デッキを作るときはいつも、デッキを『基本ターン』(=Fundamental Turn、以下FT)に 当てはめてみる。ビートダウンやコンボデッキにおいては、FTは対戦相手を打ち負かすタ ーンだ。それはシンプルな概念で、一つの数字を持つことになる。コントロールデッキに とっては、状況によってFTは変わる。でも最も重要なのは、デッキの戦略が機能しはじめ、 早いターンでのディスアドバンテージを取り戻せるようになるターンだ。 たとえば、昔ながらの青白コントロールのFTは4になるだろう。なぜなら、それが《神 の怒り/Wrath of God(8ED)》をプレイしてボードを支配できるようになるターンだからだ。 ウルザブロック構築の青単であれば、FTは5になるだろう。5ターン目は《不実/Treachery(UD)》 や《変異種/Morphling(UZ)》をプレイできるようになるターンだからだ。ゲームがそこで 終わるわけではないが、君が勝利をものにするターンだ。同様に、君がゲームの勝利を確 定させるような何かをするターンがFTになる。5割の確率で1ターン目に《防御の光網/ Defense Grid(8ED)》を出し、残りの5割は2ターン目に出すような《ヨーグモスの取り引 き/Yawgmoth's Bargain(UD)》デッキは、サイドボード後のコントロールデッキに対する FTは1.5になるだろう――コントロールデッキがバーゲンデッキの勝利までの十分な時間 《光網》を除去でないと仮定すれば。
FTの最大の用途は、各マッチアップの戦略においてだ。例を挙げると、私がニューヨー ク4次予選のためのテストをしているときに、ナイトメア/サバイバルデッキでハイタイ ドを倒す方法を見つける必要に駆られた。《大あわての捜索/Frantic Search(UL)》や 《なだれ乗り/Avalanche Riders(UL)》が登場する前のことだ。重要な点は、ハイタイドが かなり安定したFT――4を持っていたことにある。妨害されなければ大抵の場合、4ター ンキルを決めることができる。そして大抵の場合、3ターン目には勝つことができず、必 要なこと以外は何もしてこない。ハイタイドに対し《強迫/Duress(UZ)》があるなら、大抵 1ターンを稼ぐことができる。たとえ打ち消されたとしても約5割の確率で同じことだ。 なぜなら対戦相手は《衝動/Impulse(VI)》や《直観/Intuition(TE)》と同じだけのマナを 使ってしまったのだから。もちろん《Force of Will(AL)》という例外はあるが。それに 加え、ハイタイドデッキが問題に対処しようとして使う打ち消し呪文は、たいてい追加の ターンを費やすことになる。
これらのデータをどう使おうというのか? 私のデッキは3ターン目にハイタイドデッ キを攻めなければならず、後攻であれば4ターン目も同様で、さらに大抵の場合《Force of Will(AL)》を取り除くために1・2ターン目にも動かなくてはならない。だが、そのよ うなプレッシャーを永遠にかけ続けられるわけがないので、《繰り返す悪夢/Recurring Nightmare(EX)》と《適者生存/Survival of the Fittest(EX)》の両方を引いていなくて も、このデッキの遅いクロックが機能するような、何らかの足止めが必要だった(《巨大 鯨/Great Whale(UZ)》の無限コンボでは遅すぎた)。この問題の解決策は、5枚の《赤霊 破/Red Elemental Blast(4E)》(※《紅蓮破/Pyroblast》と合わせての数だと思われ。)、 4枚の《沸騰/Boil(TE)》、2枚の《スラルの外科医/Thrull Surgeon(EX)》、そして4枚 の《強迫/Duress(UZ)》だった。《外科医》は4マナでハイタイドプレイヤーの手札を攻撃 でき、ときには2ターン目に《赤霊破》のマナを残したまま展開することもできる。ひと たび《強迫/Duress(UZ)》と《スラルの外科医/Thrull Surgeon(EX)》を食らわせてしまえ ば、《沸騰/Boil(TE)》が彼らをゲームからつまみ出し、《Ashen Ghoul(IA)》やコンボが 息の根を止めるだろう。《適者生存/Survival of the Fittest(EX)》が手に入らなかった としても、カウンターと妨害に対処することを強要して、別のプランに至るまでの十分な 時間を稼ぐことができる。まさにそのとき、私のデッキは超妨害デッキに変化した。 1ゲーム目は最悪だが、マッチでの勝率は55〜60%くらいになった。 次に、FTが変わることで何が起こるのかを見てみよう。ハイタイドは《大あわての捜索/ Frantic Search(UL)》を得て、そのFTは3になった。ハイタイドの3ターン目にプレッシ ャーを与え粉砕する戦略は、十分にいいものとは言えなくなってしまった。もはやハイタ イドデッキが3ターン目を迎える前にタップアウトできない。これでは妨害も少しばかり 遅すぎる。そのプランはうまくいかなくなり、ナイトメア/サバイバルはハイタイドを倒 すための現実的な手段を持たなくなってしまった。
土地デッキは最速で相手を倒すデッキではない。最良のシナリオはこうだ: 1ターン目に《踏査/Exploration(UZ)》。 2ターン目に《開墾/Clear the Land(MM)》。 3ターン目に攻撃して6ダメージ。 4ターン目に《自然の類似/Natural Affinity(MM)》をプレイし、10ダメージ。 5ターン目に勝利。 コンボバージョンは鬼引きがあれば3ターンキルできるが……現実的には4ターンだろう。 今のタイプ2でのFT4というのは通常であれば悪くないのだが、2ターン目に対戦相手に 2枚の追加の土地を与えてしまっている。それでどうなるのか? 相手のFTを1ターン早 めてしまうんだ。召喚が必要なビートダウンデッキにとっては1/2ターンだ。いくつかの コントロールデッキにおいては、実質的に2ターン早めてしまうことになる。一般に、現 時点でのタイプ2のFTは4だ。対戦相手を1ターン早めてしまうようなFT4のデッキは許 容できない。ここまでとても直観的かつ、自明で単純なことを長々と説明してきた。だが 私はこの概念を大いに利用する。そのことを把握しておく必要があると感じていたからだ。 さて次はみんなが知りたがっていることだ――州選手権で何をプレイするか。 タイプ2は総じてFT4だが、FT3のデッキが一つある(もしかしたら同じキーカードを 使ったヴァリアントがあるかもしれないが)。それがプレイすべきデッキだ。それが何か に関して、一つのヒントを与えるつもりだ。プレイテストをまったくしていないので、州 選手権についてアドバイスを求めたりしないでくれよ。エクステンデッドは本当に複雑で、 ありったけの時間が必要だ。これ以上のアドバイスを与えるとしたら、金曜日のこのコラ ムにおいてだろう。 Zvi Mowshowitz 《ヨーグモスの取り引き》禁止推進同盟代表(これで2度目のプロツアーシーズンだ!)
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連投規制ってまだあったのかorz
遅くなってスマソ。とりあえず名古屋には間に合ってよかった。
《頭蓋骨絞め/Skullclamp(DST)》が禁止される前の親和が強かったのは、環境のどのデ
ッキ相手でも安定して基本ターンが(絞めが回りだす)2〜3くらいだったからだなあと
か、確かに納得できる。「コントロールデッキは《神の怒り》を撃つことでボードを支配
できる」という前提を覆すカードでもあるし。そのラスゴが基本セットに残り続けている
以上、ウィザーズはスタンダードデッキのFTは4が望ましいと考えているんだろうな。
元記事はDojoにZviが連載していたコラムらしい。内容から考えると、書かれたのは
1999年の後半、マスクスが出た直後だろうけど、正確な日付はわからなかった。
99年の州選手権の優勝デッキリストは見つかったけど、Zviのデッキは見つからなかっ
たんで、FT3のデッキが何を指してるのかわからなかった。補充はまだ出てきてないはず
だし、ネザーあたりかな?
http://www.wizards.com/sideboard/decks/states99.asp 次は「Concepts of Magic: Tempo」をやりたいところだけど、しばらくまとまった時間
が取れそうもないんで、最悪カード100の埋めに協力するつもりです。Ice Age Weekのマ
ローのコラム(IAのベストデザイントップ10)も思い入れのあるカードばかりなんで、訳し
てみたいけど……。
おつ〜
525 :
高潮の翻訳者 ◆xDyofgL33k :04/08/03 12:39 ID:JUXTrFFz
お疲れさまでした。面白かったです。訳も素晴らしい。 ...so what? の話とも微妙にリンクするし、「そういう意識」を植え付けるのに ふさわしいタイミングですね。 ありがとうございます。 んで例の。 -- 22位 陰謀団の尋問者(オデッセイ:コモン) (1)(黒) クリーチャー ― ミニオン(Minion) 1/1 スレッショルド ― (1)(黒),(T),あなたの墓地にあるカードを2枚、ゲーム から取り除く:プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは、自分の手札 からカードを1枚捨てる。この能力は、あなたがソーサリーをプレイできると きにしかプレイできない。 どこがしょぼいか: 《衰微する土》を「ひどい」とすれば、こいつは「すごくひどい」だ。スレッ ショらない限り、何の能力もない2マナ1/1。やっとスレッショルドになっ ても、相手がたった1枚のカードを選んで捨てるのと引き換えに、大事な墓地 のカードを2枚も取り除いて、またスレッショルドから遠ざかってしまう。こ の能力がプレイされることは稀だろう。オデッセイ・ブロックの限定戦で、 《野生の雑種犬》が居る2マナ域にこんなひどいクリーチャーを入れてる時点 で、これが起動できるまで生き残れるとは考えづらい。《尋問者》はマナ・カ ーヴの下の方に居るくせに序盤は役に立たず、終盤では殆ど役に立たない能力 しかついてなくて、あげくに(このブロックにおいては)きついデメリットま であると来てる。毎ターン相手に手札を捨てさせるカードは10枚以上あるけ ど、その中でもこの黒くて小さなナイスガイは最悪だ。
526 :
高潮の :04/08/03 12:42 ID:JUXTrFFz
どうすればまだましか: 《陰謀団の尋問者》はコモンにしときたいところだが、コモンで手札を捨てさ せるクリーチャーは結構先例があるんだな。《Zuran Enchanter》とか《身軽 な泥棒》とか。こいつらはどっちも起動コストが3マナで、デメリットはない。 オデッセイ・ブロックのスピードでも、このコストならスレッショルド前でも 充分使えると言えるんじゃないか? 22位 陰謀団の尋問者(オデッセイ:コモン) (1)(黒) クリーチャー ― ミニオン(Minion) 1/1 (2)(黒),(T):プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは、自分の手札 からカードを1枚捨てる。この能力は、あなたがソーサリーをプレイできると きにしかプレイできない。 スレッショルド ― (2)(黒),(T):プレイヤー1人を対象とする。そのプレイ ヤーは、自分の手札からカードを2枚捨てる。この能力は、あなたがソーサリ ーをプレイできるときにしかプレイできない。 こうすれば、《投鎖獣》や《尊い癒し手》と同じように「スレッショルドで効 果が2倍になるクリーチャー」の仲間入りだ。どちらもオデッセイ・ブロック では強いコモンだった。 --- いつものように誤訳の指摘は歓迎します(前回書くの忘れた)。 長いことやってるので口調の統一がとれてないかも知れません。
527 :
高潮の翻訳者 :04/08/04 12:09 ID:uD1JgelR
47位 衰微する土 / Decaying Soil (オデッセイ:レア) (1)(黒)(黒) エンチャント(場) あなたのアップキープの開始時に、あなたの墓地にあるカードを1枚、ゲーム から取り除く。 スレッショルド ― トークンではないクリーチャーが場からあなたの墓地に置 かれるたび、あなたは(1)を支払ってもよい。そうした場合、そのカードをあ なたの手札に戻す。 どこがしょぼいか: R&Dは《Enduring Renewal》をまともに作り直そうとした。だが、作り直 した《衰微する土》は、よほど熟練した獣医の勘でもない限り、それが元々は 往年のコンボコンボしたエンチャントだった、ってのがわからないほどになっ てしまった。 《衰微する土》はそもそも、このカードでやらなきゃならないことと逆の働き をする。頑張ってスレッショルドを達成しなければなんの効果もないのに、毎 ターン1枚墓地からカードを取り除きやがるんだ。その上、クリーチャーを戻 すのにマナを払わなきゃならないから、コンボ・エンジンとしても絶望的だ。 まあ、0マナ・クリーチャーで簡単に無限ループができちまうことを考えると、 マナを払わなければならないのは判る。だけど、墓地から毎ターンカードがな くなっちまうのは、このカードをちょっと絶望的にしてる原因だ。 どうすればまだましか: このカードはなんとか墓地利用のテーマに沿ったままにしたい。しかしスレッ ショルドに辿り着くのが不可能なほどきついデメリットを残しとくわけにもい かない。となると、スレッショルドに辿り着いてから、墓地のカードを失うよ うなデメリットにすれば、ちょうどいいんじゃないだろうか。
528 :
高潮の翻訳者 :04/08/04 12:11 ID:uD1JgelR
衰微する土 / Decaying Soil (1)(黒)(黒) エンチャント(場) スレッショルド ― トークンではないクリーチャーが場からあなたの墓地に置 かれるたび、あなたは(1)を支払って、墓地のカードを2枚取り除いてもよい。 そうした場合、そのカードをあなたの手札に戻す。 こうすれば、《狩猟場》のようなカードになる。スレッショルドになるまでは 何もしないが、ひとたびスレッショルドに辿り着けば強力な効果が得られる。 テキストについてちょっと補足しておくと、 ---- 502.23 ルーリング3 ― 誘発型能力については、その能力が誘発される瞬間 (「直前」と考えるとよい)にスレッショルドが成立していれば誘発する。 ---- 2枚のカードを墓地から取り除くことを起動型能力のコストにしてしまうと、 それでスレッショルドでなくなった場合、クリーチャーは手札に戻らなくなっ てしまう。 ---- ---- 以上です。誤訳の指摘は歓迎します。 最後の段落がどうもわからんので教えてください。 Losing two cards out of your graveyard as part of activating the trigger would not keep the creature from returning to your hand. 最初、「2枚のカードを墓地から取り除くことは、誘発型能力の解決の一部な ので、(それで墓地が何枚になろうとも)クリーチャーは手札に戻る」かと思 ったのですが、それだと後半がまるで逆で。 いちおう上の訳にしましたが、それはそれでルール的に正しくない気がします。 どなたかわかる方助けてください。
Thresholdは特性定義能力なので、単純に墓場のカードが7枚以上であるかないか のみを見ます。また、一度誘発してしまえば、その間にThresholdがoffになっても 通常通りに解決します。 なので、改訂後の文章でも、誘発型能力の解決時に2枚リムーブした結果、 7枚未満になったとしてもその生物は手札に戻ります。 最後の段落は、最初の訳でルール的には合っていると思います。 でも文章の意味は逆ですね。
keep A from B で「AをBから守る」という意味になる。 最後の段落は、「能力を起動するためにあなたの墓地から2枚のカードを取り除く ことによって(スレッショルドでなくなったとしても)、クリーチャーがあなたの手札に 戻ってこなくなるというわけではない。」ぐらいの訳でいいんじゃないだろうか。
高潮さんお疲れ様です。 残り2つのうち1つをさくっと。 -------------------------------------------------------------------------------- 88) Fighting Chance / ファイティング・チャンス (Exodus: Rare) (赤) インスタント ブロック・クリーチャーそれぞれについて、コインを投げる。あなたがコイン投げに勝っ た場合、このターン、そのクリーチャーが与える戦闘ダメージを0に軽減する。 なぜ駄目なのか: このリストのカードの多くが非常に限定された戦闘の状況に関連していることに気づくだ ろう。《ファイティング・チャンス》は攻撃時に、戦闘で死のうとしているクリーチャー を救おうなんて思わなければ、まったく重要とはならない。君のクリーチャーの方が大き いのであれば役立たずだ。防御時には極めて役立たずだ。君がクリーチャーを持たないの であればもってのほかだ。 どう調整するか: 赤は《濃霧/Fog》やダメージ軽減の色ではない。赤はクリーチャーのブロックを阻む色だ、 以上。《ボーラの戦士/Bola Warrior(NE)》、《精神異常/Bedlam(UZ)》、《ものぐさ/ Sluggishness(UL)》、《気絶/Stun(IN)》はこのテーマの素晴らしい実例だ。《ファイティ ング・チャンス》には赤のブロック妨害テーマを反映させるべきだ。 Fighting Chance (赤) インスタント 好きな数のクリーチャーを対象とする。その方法で選ばれたクリーチャーそれぞれについ て、コインを投げる。あなたがコイン投げに勝った場合、そのクリーチャーはこのターン、 ブロックに参加できない。
--------------------------------------------------------------------------------
一段落目の最後の訳にちょっと困った。
> heaven help you if you're playing this card.
「heaven help you」はスラングなのかな? 「このカードを使うなら天が手を貸す」って
ことで、結局のところ使い道がないってのを言いたいんだと思うけど。とりあえず前後の
文意から適当に訳しましたが、正確な意味をわかる方がいれば教えていただきたいです。
>>523 自己レス
>正確な日付はわからなかった。
Internet Archiveのキャッシュによると投稿日は11月2日だった。次回のコラムを見ると、
基本ターン3のデッキってのは結局のところバーゲンだったらしい。
http://web.archive.org/web/20001025221917/thedojo.com/backpage-col-zmo.shtml
533 :
高潮の :04/08/05 12:30 ID:???
>>530 まるっと腑に落ちました。完全に理解しました。大意としては最初の訳でよか
ったってことですね。
最後の段落修正:
----
この能力が一旦誘発して、解決時に1マナを払って2枚のカードを取り除くこ
とを選べば、仮にそれで墓地のカードが6枚以下になったとしても、クリーチ
ャーは問題なく手札に戻ってくる。
ありがとうございます。
>>529 もありがとう。感謝します。
>531-532
お疲れさまでした。Heaven help you はおれもわからんです。ぐぐると God
help you とおんなじ、とか出てくるんですけど。文章の意味としては>531の
で充分かと。
534 :
高潮の翻訳者 :04/08/05 12:31 ID:tKPxUwRO
んで今日の分。これで最後ですね。 5位 侵食 / Erosion (ザ・ダーク/第4版:コモン3/コモン) (青)(青)(青) エンチャント(土地) エンチャントされている土地のコントローラーのアップキープの開始時に、そ のプレイヤーが(1)か1点のライフを支払わない限り、その土地を破壊する。 どこがしょぼいか: 《侵食》はカード名のイメージが先にあって、そこから機能が作られている― ―水が土地を侵食していくわけだ。青は土地破壊の入る色じゃないから、機能 としては明らかに色に合っていない。色拘束がえらく厳しいから、青単かそれ に近いデッキにしか入らないが、青単デッキがなんだってカード一枚と(青) (青)(青)を使ってまで相手の1マナを縛らなくちゃ(あるいは土地を一枚壊さ なくちゃ)ならないんだ? しかも土地に《侵食》がエンチャントされたとき のデメリットといえば(これがデメリットって言えればだが)、払わなきゃな らない1マナのために、その土地自身をタップするだけ。もちろん別の土地を タップしたって構わないんだ。 どうすればまだましか: 《侵食》は存在しちゃいかんカードだ。こいつが基本セットに再録されたって のは、初期のウィザーズには、基本セットを作るためにどのカードが入るべき でどのカードが入るべきじゃないかという、明確な方針がなかったってことを よくあらわしている。 ---- あとはタイ屋さんの序文を待つのみ。
そして返す刀で次スレを立て……ようかと思ったのですが、スレタイ本当にこ のままでいいんでしょうか。「Magicthegathering.com 日本語版:」とかの 方がいいんじゃないかなとか思ったり。 ちゅうか、スレッド容量って 500KB のままですよね? (一番根本的なところがわからなくなっている) テンプレートは準備したので明日まで意見がなければ >515 ので行きます。 にらとぴあの新URIがわからない……。
536 :
高潮の :04/08/05 12:36 ID:???
スレッド容量は 500KB であってた。ので、次スレを立てる方針に変更無しです。 なんかひとりでばたばたしてて申し訳ない。
537 :
タイ屋 :04/08/05 12:53 ID:???
おかしいな、8月になったら暇になるはずだったんだけど。20-1の序文は今週中になん
とかするということで。
>衰微する土 / Decaying Soil
「In addition, you'd want to make the penalty a little harsher the one card, to
discourage this card from being a combo engine.」
って一文が抜けてるようです。
>530
>keep A from B で「AをBから守る」という意味になる。
守る、でも通じなくはないと思うけど、単純に、「keep A from 〜ing」は「Aが〜しな
いようにする」って用法だと思う。訳文はそんなに変わらないけど。
>532
> heaven help you if you're playing this card.
この場合のheavenは単純にGodと同じじゃないかと。
>God help you.
>神様お助けください。/まあかわいそうに。
あと、TF3のデッキを探してて
ttp://www.neutralground.net/Forums/ForumItem.asp?NewsID=164&BackupLink=SiteMap.asp とか見つけた。バーゲンはまだこの時点では縁切りの本当の意味を理解されてないっぽい。
538 :
タイ屋 :04/08/05 13:14 ID:???
539 :
タイ屋 :04/08/05 13:16 ID:???
あ、h抜き忘れた。 というかここで晒しちゃ意味ないか。スマン。
540 :
高潮の :04/08/06 00:28 ID:???
>>537 《衰微する土》
すっすいません 見落としてました。
「ちょうどいいんじゃないだろうか。」の直後に改行入れずに追加で、
---
で、コンボ・エンジンにされないために、その失うカードは2枚以上にした方
がいいだろう。
---
テンプレ案はこっそり修正。
out: 1* Cheap Magic
in: 1* ToMaTo
で。にらとぴあはメインのまま。
542 :
タイ屋 :04/08/06 02:12 ID:???
18,000 Words: The 100 Worst Magic Cards of All Time (20-1)
(100位から81位はこちら)
http://members.at.infoseek.co.jp/braingeyser/04/0217b.html (80位から61位はこちら
>>65 )
(60位から41位はこちら
>>178 )
(40位から21位はこちら
>>214 )
(20位から1位はこちら。
>>541 ・・・おっと、そりゃここだよ。かかったな!)
いよいよ、マジック歴代最悪のカード・トップ100の最終回までやってきました。この
1週間、シリーズを読んできてくれたみなさんの応援と、それからこの記事に興味を持ち
続けてくれたことに感謝します。
もしこれをアーカイブで振り返っているとか、あるいはあなたが地球外から来た征服者
の一人で21世紀初期の一般的な人間の文化を概観しようとしてるのであれば、同様にご挨
拶申し上げます。私としても、新たな支配者に敬意を示すのにやぶさかではありません。
この記事はかなりの分量ですがその大半はマジック歴代最悪のカードトップ20のリスト
です。ですがリストを始める前に、もう少し長くこの導入部を続けるつもりです。もし私
の書いたもののうち、リスト以外のものすべてを無視したいのであればスクロールダウン
していってください。
(以上前置き)
543 :
タイ屋 :04/08/06 02:12 ID:???
さて、このリストを作り始めたことについて、二人に感謝したい。まずは以前の編集者、 Magicthegathering.comのアーロン・フォーサイスに対して。MTG.comのために最初の「ト ップ○○」のリストの記事を書く機会を与えてくれたのがアーロンだった。私の書いた記 事は、そこでかなりの人気になった。 次に感謝したいのは、Starcitygames.comの現在の私の編集者、テッド・ナットソンだ。 3ヶ月前に私がこのシリーズのアイデアを彼に知らせた時から、彼はそれを本当に気に入 って、リストを完成させるように後押ししてくれた。5000語以上からなる最初の部分を受 け取った時点では、こういうう顛末になるとは彼も思ってなかっただろう。 このリストはテッドのためのもので、私がちょうど一週間を論議に費やしてきた100枚 のカードがとびきりなのと同じように、彼もまた自分の道での一流だ。 このリストを作ること自体も楽しかった。それでも、研究と執筆には長い時間がかかっ たし、リストを編集するのに費やした努力に見合う反響を得たいとも望んでいる。カード 名やカードの単なる羅列にするのではなく、こういう記事にしたのはそのためだ。 2枚のカードがこのリストからは抜けているけれども、私は全体としてはこのリストが 納得できるものであり、いい連載記事になったと思っている。全員が私の選択に同意して くれるわけではないだろう。それでも、コミュニティの議論は私にとって非常に重要なも のだ。それは、人々がマジックについて熱意と関心を持っていることを示すものだからだ。 約束したように、ここにセットごとのリストのカードの分析を掲載しておく。 同一順位にあったカード(たとえばHidden PathとAysen Highway)とかは、それぞれ分 数にしてカウントしていている。 カードは、その最初に出たセットでカウントした。基本セットは、ABU以外は単なる再 販に過ぎずオリジナルのカードを含まないので登場しない。
544 :
タイ屋 :04/08/06 02:14 ID:???
レジェンド/Legends: 11.66 アイスエイジ/Ice Age: 8 メルカディアン・マスクス/Mercadian Masques: 8 オデッセイ/Odyssey: 8 ザ・ダーク/The Dark: 7 ミラージュ/Mirage: 7 ホームランド/Homelands: 5.83 ネメシス/Nemesis: 5.66 オンスロート/Onslaught: 5 ウルザズ・サーガ/Urza's Saga: 4.33 アラビアンナイト/Arabian Nights: 4 プレーンシフト/Planeshift: 3.33 アルファ/ベータ/アンリミテッド/Alpha/Beta/Unlimited: 2.33 アンティキティー/Antiquities: 2 アポカリプス/Apocalypse: 2 エクソダス/Exodus: 2 インベイジョン/Invasion: 2 プロフェシー/Prophecy: 2 ミラディン/Mirrodin: 1.5 スカージ/Scourge: 1.33 フォールン・エンパイア/Fallen Empires: 1 ジャッジメント/Judgment: 1 レギオン/Legions: 1 テンペスト/Tempest: 1 トーメント/Torment: 1 ウルザズ・ディスティニー/Urza's Destiny: 1 ビジョンズ/Visions: 1 アライアンス/Alliances: 0 ストロングホールド/Stronghold: 0 ウルザズ・レガシー/Urza's Legacy: 0 ウェザーライト/Weatherlight: 0
545 :
タイ屋 :04/08/06 02:18 ID:???
それでは、上のリストからどんなことが分かるだろうか?
・ランキング入りしたカードが一番多かったのはLegendsだった。
・セット全体に占める悪いカードの比率がもっとも高かったのはThe Darkだった。
・ミラージュ以後、「ブロック」のシステムが始まって以来、悪いレアの数ではメルカデ
ィアン・マスクス・ブロックが最高だった。
・アルファとベータとアンリミテッドは最初にデザインされたセットとして、あまりテス
トプレイはなされなかったけれども、その割にはこのリストに載っているカードの数とし
ては少ない。
この集計は、セット全体のパワーは示していない。Homelandsはリストでは上にいるセ
ットのどれよりも、ずっと悪い(同率首位かも知れないけれども、最悪なのは間違いない
だろう)−− ウルザズ・サーガはこのリストにカードが載っていない4つのセットのい
ずれよりも、全体としてはパワフルだろう。
悪いカードが含まれているセットが古いほど、悪い度合いもひどかった。これは、R&D
が最近やっている仕事を証明しているだろう。
このことの唯一の顕著な例外はメルカディアン・マスクス・ブロック(オーバーパワー
だったウルザ・ブロックの後ということで意図的にパワー・ダウンさせられていた)とオ
デッセイ(本当にいいセットではあるにせよ、多数の悪いカードがなぜだか含まれていた)
だ。
それではいよいよ、マジック歴代最悪のカードトップ20へ行こう。
>>316
546 :
タイ屋 :04/08/06 02:20 ID:???
--------------------------------------------------------------------- 「・・・おっと、そりゃここだよ。かかったな!)」 のために無理矢理訳出。が、大失敗。鬱打子嚢とはこのことか。寝るので続きは明日。
547 :
532 :04/08/06 04:16 ID:???
>>534 お疲れ様です。
カード名の日本語訳は正確には「浸食」ですね。「侵食」はUrza's Destinyのダヴォール
さんです。まぎらわしいことこの上ないけど。
>>534 >>537 「heaven help you」についてありがとうございます。この作者が「heaven forbid〜」と
いう表現が好きみたいだからそれの関連かもと深読みしてました。どのみちたいした意味
はなさそうなんで、訳はそのままで。
>>542-546 お疲れ様です。
足掛け半年でようやくリスト完成……。参加された皆さんお疲れ様でした。
548 :
高潮の :04/08/06 12:38 ID:???
ちょっとスレッドを立ててくる。さがさないでくれ。
549 :
高潮の :04/08/06 12:47 ID:???
あ,別にさらしてオッケーでつよ>タイ屋たん ただ,しばらく更新できないからあまり意味のない上,リアルの知り合いが結構見るようになってきたから逃げただけ(w 暇があればredウィークあたり翻訳しようかな。
551 :
タイ屋 :
04/08/12 19:56 ID:??? >550 あ、そういうことね。了解。 redウィークやってもらえるなら、こっちは食物連鎖ゴブリンかな。