●おまえら男ならヒカルたんハァハァだよな?Part48○

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928塔矢アキラ:04/02/19 00:16 ID:QiJYcnwf
緒方さん?
呼ぶ訳ないじゃないですか。
929学生さんは名前がない:04/02/19 00:29 ID:8dDbEkba
そこであれですよ。

 ヒ カ ル た ん 盛 り

もちろん皿まできっちり食いますよね。
930学生さんは名前がない:04/02/19 00:42 ID:3wqQUVb1
それじゃあ>929は皿で、俺はヒカルたんを頂きます。
931学生さんは名前がない:04/02/19 02:44 ID:+JEnDfTu
深海スレ、とうとう消えてしまった...
裏階段さん元気かなぁ。

932学生さんは名前がない:04/02/19 07:33 ID:QK4gVy+8
緒方先生・・・・・。裏階段さんカムバック・・。
933学生さんは名前がない:04/02/19 10:55 ID:J1VAY4u3
u
934学生さんは名前がない:04/02/19 11:32 ID:QRsYIRRB
明子さん、
今日の夕飯は昨日のヒカルたんのだし汁を使ったスープでお願いしますね。
(;´Д`)ハアハアハアハアハアハアハアハアハアハアハアハアハアハアハアハア
935学生さんは名前がない:04/02/19 11:54 ID:Cc48Tc7C
ヒカルたん 季節によりチョコ味だったり塩味だったり
(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ オナカスイター タベサセテー
936学生さんは名前がない:04/02/19 17:13 ID:HCN4okD4
化学調味料の味がしそうだヒカルたん(;´Д`)ハァハァ
残さず食べます(;´Д`)ハァハァ /ヽァ/ヽァ/ヽァ/ヽァ/ヽァ/ヽァ/ヽァタベサセテー
937学生さんは名前がない:04/02/19 18:41 ID:tPARQDTo
ヒ、ヒカルたんは天使だぞ!?(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ
天使のダシは極上に(゚д゚)ウマー味タプーリで甘いに決まっとる!!!!!
Heaven's tasteヒカルたん(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ

仕事中なのに パライソ逝ってきます(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ
938学生さんは名前がない:04/02/19 20:55 ID:bzFzN6rJ
深海スレ、うpしておきますた。
ヒカルたん味のスープ(゚Д゚*)ウママママー
939学生さんは名前がない:04/02/19 21:05 ID:qk0mX2k0
スープに何を入れますか?
そのままでも(゚д゚)ウマー なのは、わかっているが、より濃厚に味わいたいなら、
やはり…
940テンプラ屋:04/02/19 22:26 ID:Xvd6q+0w
ミルクテーストつーのもいいな(;´Д`)ハァハァ

おまたせ。久々の新スレ、ヤマネコとWで楽しもう。
次スレ用のテンプレだ。>950、新スレ頼むぜ。
文頭でおまいの愛をヒカルたんに伝えるんだ。がんがれ!
でも、困った時にはこのままコピペして新スレを立ててもオケーだyo。

他板だったかもだが、980を過ぎて24時間レスがないとdat越智とあった。
浪費もモタイナーイがホッシュもよろしく。


●おまえら男ならヒカルたんハァハァだよな?Part49○


ヒカルたんは極上の味。ショタから未亡人風味まで、オレ達の欲望をくすぐるヒカルたん。
オレ達の天使「ヒカルの碁」のヒカルたんに、24時間、問答無用で(;´Д`)ハァハァするスレッド。
おまえらここで、心置きなくヒカルたんに弄ばれよう。
過去ログ、関連サイト、お約束は>>2-10辺り参照。

前スレ【Part48】http://ex3.2ch.net/test/read.cgi/campus/1070143097/l50
941テンプラ屋:04/02/19 22:27 ID:Xvd6q+0w

過去ログ〜〃ヾ▼  ノ
     ⊂(゚▽゚⊂⌒ヽつ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
【Part1】 http://school.2ch.net/campus/kako/1014/10140/1014095514.html

【ログ保管庫】 http://www3.to/hikarutan/ (過去ログは全部ここ!)

<関連スレ>
【●趣味の部屋『塔矢愛好会」Part53〇】
http://etc.2ch.net/test/read.cgi/nanmin/1076253354/l50
【●筒井くんと囲碁を打ちたい子が集うスレ○】
http://etc.2ch.net/test/read.cgi/nanmin/1031681695/l50
【GO関係のプチ。じゃなくてゎゃスレ。】
http://etc.2ch.net/test/read.cgi/nanmin/1052519418/l50
【深海スレッド・難破船その2】(緒方魔境) 
http://hikarutan.openhouse-inc.com/log/sinkai_02.html
942テンプラ屋:04/02/19 22:28 ID:Xvd6q+0w

魔境ワールド〜〃ヾ▼  ノ
        ⊂(゚▽゚⊂⌒ヽつ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
【魔境避難所】 http://jbbs.shitaraba.com/movie/1361/ (修正・要望はこちら!)
【小説倉庫】 http://blue.ribbon.to/~hikalog/hikaru/ (倉庫番たん、ありがとう!)
【魔境お絵描き掲示板】 http://w6.oekakies.com/p/hiroto/p.cgi (ひろたん、ありがとう!)
           (旧) http://fox.oekakist.com/ha2hika/ 
【魔境・ぷち魔境 (;´д`)ハァハァ あぷろだ(チサーイの専用)】( (;´д`)ハァハァ なブツをあげまくれ!)
         http://snow.prohosting.com/makyo/cgi-bin/up/upload.cgi
【魔境大辞典】 http://www3.to/h-dictionary/ (お節介たん、ありがとう!)
【お下劣しりとりログ】 http://www3.to/hikarutan/
【ムービー宝箱】 http://f22.aaacafe.ne.jp/~kaizo/ (改造たん、ありがとう!)

【ブロック崩し】 http://www.geocities.co.jp/AnimeComic-Pen/7331/haahaa.html
(ボールマターリ版) http://www.geocities.co.jp/AnimeComic-Pen/7331/haahaa2.html
【ヒカルたんハァハァ恋愛シミュレーション for ハァハァメイツ】(やってみそ!)
         http://artemis-j.com/hp/hikarutan/hikarutan.html
【ヒカルたん(;´Д`)ハァハァ 知識能力検定試験(仮) 】(&ヒカルたん行動半径ストーク!)
         http://www.geocities.jp/hikaru_no_go555/
943テンプラ屋:04/02/19 22:29 ID:Xvd6q+0w

オヤクソク〜 〃ヾ▼  ノ
     ⊂(゚▽゚⊂⌒ヽつ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
男なら黙って喋りつつヒカルたんにハァハァしようぜ!
煽りや荒らしもヒカルたんにハァハァするんだ!
女の子は漢になりきってヒカルたんにハァハァすると(・∀・)イイ!!みたい☆
944学生さんは名前がない:04/02/20 02:53 ID:LCVU9c7p
テンプラ屋さん乙〜
945学生さんは名前がない:04/02/20 11:31 ID:LLQgiYpC
乙〜
新スレでも弄ばれるぞ〜(;´Д`)ハァハァ
946学生さんは名前がない:04/02/20 20:33 ID:yGcJ9NU/
誰もいないの!?(゜Д゜=゜Д゜) じゃ小ネタ置いていくよ

棒    進藤へ げんきですか。いまそーにゅうしてます

穴    痛い抜け 動かすな殺すぞ

棒    ごめんね。ちんちんはじめてそーにゅうしたから、ごめんね

穴    痛い止まれ、強行すんな

棒    あなるのいいポイントを突きました。たいせつにかんじてね 気持ちよく
なりましたか?

穴    うんありがとう。ちんここそ大丈夫?
947学生さんは名前がない:04/02/20 20:58 ID:Cytufttt
(゚Д゚;) ナンダコリャ?
948学生さんは名前がない:04/02/20 21:08 ID:MOg1bIIm
ヒカルタンの菊門とオレの珍子の会話。
949学生さんは名前がない:04/02/20 21:25 ID:yaWrQYgv
何だかよくわかんないケド、なんとなく和んだよ(゚∀゚)
950塔矢アキラ:04/02/20 23:48 ID:V3xxxcNv
>946
ボクと進藤の会話を盗み聞きしないで頂きたい。
951学生さんは名前がない:04/02/21 00:00 ID:Zusqj3BW
>>950
Σ(゚Д゚;) 若゙が新スレ勃てるんか?オレは助産しかデキネぞ。よろしこ
952学生さんは名前がない:04/02/21 00:09 ID:/JLBESdv
>946
ワロタ。
これ母からのメールだろ? 

http://that.2ch.net/test/read.cgi/gline/1051376387/

ここの16が好きだ。
953学生さんは名前がない:04/02/21 00:27 ID:0GGZowTX
通りすがりメイツでんこ

●おまえら男ならヒカルたんハァハァだよな?Part49○
http://ex3.2ch.net/test/read.cgi/campus/1077290640/
954学生さんは名前がない:04/02/21 15:08 ID:cqpKz0F3
「…メンテするから力抜いててくださいね?」
「ああ…大丈夫…佐為に保守されるなら怖くない」
「いきますよ」
「…佐っ…為」
「くっ…きつい…字数制限にひっかかりそうです!」
「んああっ! 痛っ…佐為、俺平気だから。もっと強く、キリ番ゲットして?」
「…わかりました。絶対途中でスレストしませんよ? あなたを、埋め立ててあげま
す」
「うん…いいよ…重複でもいいから…今だけ、俺のことをヲチして」
「…馬鹿言わないでください。あなたが1番の良スレです」
「ありがと佐為…ねえ、動いていいよ。お、俺のこと荒らしてっ」
「足をageなさい…良く見せて。あなたの過去ログを…」
「ゃ…あ…恥ずかしい、よぅ……あ、あああっ! だめ、だめっ… 佐為、そんなに
激しく2ゲットしちゃ…!」
「痛っ! ち、ちょっと待ってください、背中に広告貼るのはっ」
「ぅあ…あっ…佐為のID、凄いよぅ…」
「あ、あなたのメル欄だってネタバレですよっ…! くっ…もう無理です、次スレ建
てます」
「俺、だめ…もう、ダメになっちまうっ…お願い新スレよろっ!」
「っうっ! 逝く、逝きます…っ!」
「あ、佐為ィィッ…すきっ、だいすき…!」

「はあ、はあ…、大丈夫でしたか? 圧縮がありましたが…」
「うん…あははは…だいじょうぶ♪  でも凄かったよぅ…俺DAT落ちしちゃいそ
うだった……なあ佐為?」
「?」
「…乙」
955学生さんは名前がない:04/02/21 16:50 ID:HUHBCx4f
塔矢は今のを見て嫉妬しないか?ヒカルたん・・。
956学生さんは名前がない:04/02/21 21:35 ID:+dwwfQ5i
なつかしの「2cH的情事」調でワロタw
957塔矢アキラ:04/02/21 22:58 ID:yuPqtMge
勿論嫉妬の嵐ですが何か。
958学生さんは名前がない:04/02/22 12:18 ID:n8yFbzh7
ヒカルたん(;´Д`)ハァハァホス
959学生さんは名前がない:04/02/22 18:25 ID:lc91RrVO
ホシュ
960学生さんは名前がない:04/02/22 22:08 ID:C0WauxF2
ヤマネコさんを待ちつつホシュ。ついでに(;´Д`)ハァハァ
961塔矢アキラ:04/02/22 22:10 ID:+dj058o6
進藤…舐めていいよ。
962学生さんは名前がない:04/02/22 22:18 ID:MhrOZzvt
ヽ(`Д´)ノ
若゛調子に乗るなよ。新スレに移動しろ!
決着つけてやる!!!
963塔矢アキラ:04/02/22 23:19 ID:+dj058o6
ああ…しんどぉ…うまいよ…
そこ、そう。もっと舌に力を入れて舐めて…
964塔矢アキラ:04/02/22 23:49 ID:+dj058o6
しんどっ…!
でるっ……でるよ!
キミの口の中で……!



ウッ
965学生さんは名前がない:04/02/23 00:59 ID:oDTwQ+19
hoshu
966塔矢アキラ:04/02/23 02:19 ID:UEdSW0Q/
いいかい?今度はボクがキミをきもちよくしてあげるからね。
ほら、照れないで。恥ずかしがっちゃ駄目だよ。
キミにボクの恥ずかしい姿を見せただろう?今度はキミの番だからね。
さあ、この手をどけて、足を開くんだ。
そう……いいこだね…
967学生さんは名前がない:04/02/23 03:08 ID:IufUOrxW
若゛よ。
ここは「バー・ヤマネコ」の開店待ちの状態に入っているのだ。
ヤマネコ作家さん達が、小説を投稿してくれるのを
(;´Д`)ハァハァ・メイツ一同で待っているところなのだ。
故に皆、次スレに移動しているのだ。
一日一保守以外の書き込みは極力避けてくれたまえ。
968塔矢アキラ:04/02/23 21:43 ID:UEdSW0Q/
承知した。すまなかった。
969学生さんは名前がない:04/02/24 20:04 ID:PaztwE+P
一日一保守&ヤマネコ待望(;´Д`)ハァハァ
970学生さんは名前がない:04/02/24 23:40 ID:KBpShWgQ
│   
│   | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ '|  _____    
│   |        |  |゚  バー  ゚|         
│   |        |  |。 ヤマネコ 。|   
│   |,o       |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄            
│   |        |        
│   |        |
│______,|______,|_ ____           
 ̄                   \               カイテンスルカ…
_________________l ̄ ̄ ̄''l         〃ヾ▼  
__|____,|__|______| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄l       (゚ー゚*)
_|__|__|__|___._| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄l     ,OO_ |   
__|__|__|__,,_| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄l    l|__|,l
"""'''           """'''~"""'''""'''"""'''""し'`J'""'''"""'''
971学生さんは名前がない:04/02/24 23:40 ID:KBpShWgQ
日 凸  ▽ ∇ U
≡≡≡≡≡≡≡  〃ヾ▼   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 U ∩ [] % 曰 (゚▽゚*) <  イチオウオープンシタヨ
_________|つ∽)_  \_______

―――――――――――

 ━┳━   ━┳━
 ̄ ┻  ̄ ̄ ̄┻ ̄ ̄ ̄ ̄
大通りについてようやく見つけたタクシーに乗り込む。
後部座席におさまったヒカルはからみつくようにアキラの首に腕を回してしなだれかかってきた。
 「おい、進藤、疲れたのか?」
 「……………
 返事はなく、ただきゅうっと腕に力を入れられる。
 どうやら甘えているようだ。
 アキラは苦笑し、さらさらとした髪の毛の中に唇を落す。
 しなだれかかってくる華奢な体にに自らも腕を回し、幸せを噛み締める。
 「お客さん、行き先は?」
 運転手の声にどこかうんざりしたものが含まれていた。
 「ああ、すいません」
と、ホテルの名前を言う。
「ん、とーや」
 と、ヒカルが小さな頭を擦り付けて甘えてきたので、アキラはあやすようにヒカルの背中を抱いた。
 そのまま、ホテルまで温かみを抱いていたアキラは幸せだったが、お金を払う段になると運転手がぶっちょうづらをしているのに気がついた。
 「すいませんね」
 アキラは言う。腕にはヒカルを抱いたままだ。
 運転手は独特の目線で、二人を見つめつつ言った。
 「アンタらにんにくくさいよ」
 「………すいません、ラーメンを食べたもので」
「………すいません、ラーメンを食べたもので」
 こういう時には殆どキレないのに、碁に関することと進藤に関することには
どうしてああも熱くなってしまうのだろうとアキラは思う。
 「ふうん、ラーメンねぇ」
 運転手は表現不可能な視線でヒカルをちらりと見て、窓を閉めた。
するとヒカルがうなるように言った。
 「………なんだよ、にんにくくさいのがどーだってんだよ」
 怒りのテンポが珍しくずれていたのは疲れているからだろうか。
 フロントマンから鍵を受け取り、部屋に戻ると、おんぶしていたヒカル
をベッドに下ろす。
 ベッドの脇に置いてあった塗り薬に目を留めたアキラは、おもむろに
ヒカルの腰のベルトを外し始めた。
 「ちょっちょっちょ、な、なんだよ、塔矢」
 ヒカルはあわてて飛び起きた。
 「後ろの具合はどうかなと思って」
 ヒカルはあわてたようにあとずさる。
 「や、やだよ、昨日の今日でやったらオレ壊れちゃうよ」
 「クスリを塗るだけだよ」
 不思議そうに言うと、進藤は真っ赤になった。
 アキラもなんとなく恥ずかしくなる。進藤は普段あまりこの程度じゃ照
れないのだが。
 「そ、そういうことは自分でする」
 「なんで?いつも、ボクがやってるじゃないか?」
 「だ、だってそれはいつもやった後じゃないか……!!」
 「どういう違いがあるんだ?」
 「どういう違いがあるんだ?」
 「違うんだよ!!いいよ、薬よこせよ」
 「でも、進藤クスリ塗るにしても、キミは動けないんだからキミは
どっちにしろ、ボクの前で塗ることになると思うんだけど……それに」
 アキラは、ヒカルの腕を取り、くいと、マクラの横に押し付けた。
 「うっ」
 ヒカルの眉間につらそうに皺がよる。
 「筋肉痛で後ろに腕なんか回せないだろ?」
 ヒカルの小さな唇がくやしそうに噛み締められる。だが、残った手も
マクラに押し付けると、見上げる大きな瞳におびえが走った。
 「塔矢………!!」
 「大丈夫だよ、昨日みたいに縛りつけたりしない。」
 言った後、それでも赤い顔をして、アキラをくやしそうに見上げる顔に
口づけをした。
 「ん………」
 
 このマンションに越してきてもう一年半になった。一階はコンビニ、二階は深夜二時までの和食&
エスニックで女性が一人で食事することができる雰囲気の店。三階から六階がマンションでトイレ・
浴室別の十五畳くらいの台所付き洋間で九室。管理人は住み込みでしかも夜でも一階のコンビニの店
員の内の最低一人は管理会社の正社員。廊下も建物の外から見えないようにしてある等セキュリティ
が良く、二階の店も定期的に換えるなどして回りのマンションより二割くらい家賃が高いのに築十年
で空き室は出たことがないらしい。というのは管理会社の社長をしてる熊田さんからの受け売りだ。
僕はこのマンションの七階に住んでいる。七階にあるのは僕の部屋だけだ。といっても、フロアの半
分は両親の普段着や(和服の類は専門の業者に預けた)棋譜などの蔵書の倉庫になっている。書画骨
董は専門の美術館に、代々伝わる古文書(大福帳の類)は区の郷土史博物館にそれぞれ寄託した。家
で使っていた家具や普段使いの食器は母の実家に置いてある。

 最初の北斗杯の前、父の研究会は実質解散していた。そのせいか緒方さんや芦原さんも碁会所に来
ることはほとんどなくなっていた。父が中国リーグのため深=(シンセン)に行ってしまい。彼も北
斗杯の予選が終わるまで碁会所には来ないと言ったし、僕も碁会所には行かずに家で研究をしたり、
語学教室に通いはじめたりもした。卒業直前の緒方さんとの対局に負け、芹澤先生との対局にも負け
リーグからの陥落が決まったあとも予定は手合いで埋まっていた。トーナメント戦だから気は抜けな
いけれど、リーグ戦と比べると手応えのあるものではなかった。

 北斗杯のための合宿。あれほど囲碁漬けな日々はあの時が初めてだった。中学時代は囲碁と学校二
足の草鞋をはいていた。学校は囲碁のために休みがちではあったけれど、そのために授業について行
けないのはいやだった。海王ではどの授業も教科書を使わずに先生の作った教材を使っての授業だっ
た。いつも二週間を目安に予習をストックし、わからないところは先生の早めにお訊きしていた。学
校以外に通信添削も五科目受講していた。中学卒業間近になって両親が家を出たあとはこれに家事が
加わった。中学を卒業して今度は囲碁と家事の両立が必要になったと。いっても、洗濯は下着類だけ
であとはクリーニングに出していたし、料理もほとんど出来合のもので済ませていた。問題は掃除で
自分が普段使うところはそれなりにしていたが、それ以外のところは囲碁のための時間を削っている
ような気がしてあまり手を着けなかった。深=に行く前に母が家政婦さんをと言ったとき僕は断った
が、あとから思えばあれは母の布石だったのかもしれない。

 初めて公式戦で彼に負けた若獅子戦の後、台湾から帰ってきた母の提案は自分たち夫婦は基本的に
香港か上海に移り、僕は両親の持っているマンションのどれかに移り、今は誰も住んでいない隣の母
の実家の離れに住み込みの管理人を置いて二軒の管理を任せるというものだった。僕は自分の生活能
力をけなされたように感じて反論したが母の言い分は料理と洗濯については問題ないけれど二軒合わ
せて千坪以上の敷地の庭と二軒の母屋、離れ、茶室これらの管理にかかる時間を作ることが僕にでき
るかと言うことだった、それよりも優先すべきことがあるのではないかとの問いかけに僕は反論でき
なかった。

 両親が持っているマンションの管理をしているのは何代か前の元は名主だった先祖が作った会社で
最初は書店とかミルクホールをしたり、自分の家の回りに建てた借家(何度か立て替えをしたが、今
でも家の回りにある)の管理させたりしていたらしい。この人の長男の家系が父で、次男の家系が母
の実家になる。戦後、父方の祖父がこの会社を受け継いだが実務は従兄である母方の祖父に任せて自
分は大学の研究室に残った。母方の祖父は戦後の混乱の中で土地の売り買いや貸しビルの運営など不
動産業の規模を広げていったが、家庭的には共同経営者である従弟(父方の祖父)夫妻と最初の妻を
事故で亡くし、その後は妹も交通事故で亡くし二度目に向かえた妻(母方の祖母)とは不仲で別居状
態だった。主婦のいない家の中のことを取り仕切っていたのは戦争未亡人で嫁入り前に行儀見習いで
父方の曾祖母に仕えた熊田さんのお母さんだった。母方の祖父が亡くなったとき残された家族は別居
中の妻である祖母、最初の妻との間の娘である長女(後に病死)、次女の母。それと伯母である曾祖
母(後に死亡)と従弟の忘れ形見である父であった。祖父は最初は父を会社の後継者にしようとした
らしいが父の性格を見てあきらめ、父が棋士になることを許した。祖父の跡を引き継いだ熊田さんは
祖父の遺言通り無借金経営でバブルに踊ることもなくバブル崩壊も切り抜けた。

 母から相談された熊田さんが上げた候補からここを選んだのは新宿三丁目まで出れば地下鉄で棋院
のある市ヶ谷まで乗り換えなしで行けるからだった。こんな風に思い出に浸ってしまうのは昨夜から
の熱がひかないせいだろうか?だけど、明日の芦原さんとの手合は休むわけにはゆかない。相手が父
の門下でなければ不戦敗も考えたかもしれない。多分この状態であっても芦原さんには負けない、い
や父や芦原さんの名誉のためにも負けるわけには行かない。