┌─────――――┐
│Bar. チチャーイやまねこ│
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お待たせしました! 開店致します!!
日 凸 ▽ ∇ U.
≡≡≡≡≡≡≡ /|||||"||ヽ モウ ハルダネ! パトヤシロ!!
U ∩ [] %.. ||(*゚ー゚)| /
_________(つ)Uと)___/ ヽヽヽ.イ,, ワン!!
―――――――――――――┐ ∠,从从, シ /~||
│ / ∪・ェ・∪,,,。,,ノ ||
━┳━ ━┳━ │/ ( u u ), ||
 ̄ ┻  ̄ ̄ ̄┻ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄~ ,_______
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|.アキラ基金|/
 ̄ ̄ ̄ ̄
(72)
だがクチナハはしゅるしゅると息を荒げて笑い、苦しげながらも可笑しそうに云った。
――なんの、なんの。この者に憎まれると思うておるのか?
――気遣いは要らぬ。驚きを上回るだけの快さを与えてやれば、この者はよいのだ。
「何だと?」
――私とそなたの働きで、この者がどれほど淫らな姿を見せたか思い起こすとよい。
――都一の陰陽師と称されるこの者の、あれが本性なのだ。・・・
瞬間、目を剥いた。
己の中にもやもやと渦巻いていた重苦しい気持ちの核心を、
この妖物に言い当てられてしまったような気がした。
だが次の瞬間には、潔癖で冷たく慎ましやかな平生の明の横顔が甦り、
慌ててその考えを打ち消した。
「な、何を馬鹿げたことを・・・賀茂を侮辱すると許さんぞ!」
しかしそんな緒方の抵抗を嘲笑うかのように、
クチナハはひいひいとまた一段と可笑しそうな声を上げた。
――侮辱なものか!どうも、そなたら人というものは、
――俗っぽい癖に己が俗っぽさを否定してかかる愚かな者たちよ。
――快に身を委ねるは大いなる天地の理に沿うた、自然なこと。素晴らしきこと。
――この者がその素晴らしさに目覚めるよう、私は願うておるのだ。何故なら、
――私もまた、この者が滴らせる極上の精に魅了されてしまったのだから。
「極上の精・・・?」
先刻大いに味わった明の精の味が、口中に青臭く甦る。
それを己は天の甘露とも感じて舐め尽くしたのだった。
だがそれは己が明を想うているからだ。
明を恋しく思えばこそ、その体から出たものも慕わしくて有難くて堪らなかったのだ。
その明の精がこの妖物にとってもまた極上だと云うのは、いかなる訳か。
(73)
クチナハは続けた。
――私にとって美味なる精とは、
――身も心も純粋で美しい人間が魂の底から快楽を感じた時にのみ、得られる精。
――それは舌に甘いだけでなく、一舐めごとに我が寿命を百年延ばしてくれる。
――それを得るべく、これまで数多の美しい公達や稚児に憑いてきた。
――だが一人として私が望むそのような精を与えてくれる者はなかった。何故なら、
――普通の人間にとって、私を体内に宿し絡みつかれたまま精を放つということは、
――快さよりもおぞましさが勝ってしまうからだ。
――その者が芯から快楽を感じてくれるのでなければ、
――陽の気たるべき精の中に躊躇いの陰の気が混ざって、純粋さは失われてしまう。
――だが、この者だけは違った。・・・
「・・・・・・」
思わず、目の前に横たわっている明を見る。
・・・意識を手放したままのその表情には、蕩けるような満足の色がある。
クチナハは更に続けた。
――さればそなたも、この千載一遇の機会に、
――この者にたっぷりと快を与えてやるがよい。
――弱っているところを組み敷いて無理にでも奥を突いてやれば、
――この者は自ら腰を振るようになる。
――合意の下に一度行ってしまえば、また後日誘いをかけることも出来よう。
――この機を逃せばこの者は陰陽師としての力を取り戻し、
――再びそなたを拒むようになる。
「・・・・・・。し・・・しかし」
しかし、と云ったその後に、反論すべきどのような言葉も思い浮かばなかった。
クチナハと己が与える淫楽に、口では嫌だと云いながら奔放に乱れ善がる明の姿は、
あまりに鮮やかに緒方の脳裏に焼きついてしまっていた。
「ん・・・ぅん・・・」
その時、失神していた明の唇から声が洩れ、床に投げ出してあった白い手が動いた。
あまり進んでないんだが。
取り急ぎ明日の米代としてアキラ基金に一口入れて逝きます(;´Д`)
「どうしたんだ、アキラ」
自室の入り口から父の声が聞こえる。その声にアキラは布団から起き出て、今にも抱きつきたい衝動に
かられた。だが父に自分から理由を話すわけにはいかず、布団を頭からかぶって耳をふさいだ。
何の返事もしない息子を不安に思ったのか、父はそっと戸を開け、中に入ってきた。
「帰るなり部屋にこもりきりだそうじゃないか。具合でも悪いのか」
徐々に近づいてくる足音がいつもと違って怖く感じる。アキラは布団の中から声をかけた。
「大丈夫です。ちょっと疲れてて、早く休みたかっただけですから」
「…そうか。それならゆっくり休むといい」
そう言うと父は去っていった。
アキラはほっと胸をなでおろす。だがそれと同時に悔しさと絶望感で頭がいっぱいになった。アキラは
それを打ち消すかのように「お父さん、お父さん」と呪文のように何度も父に問いかけた。
今まで積み上げてきた塔が全て崩れ去ったかのように、アキラは自信を喪失させていた。
「…進藤ヒカル」
その原因である人物の名前を口にしたアキラは、爪を噛んで自分を落ち着けようとした。
あってはならないことだった。いや、あるはずがないできごとだったのだ。そう思えるほど、アキラに
とって今日の対局は今までにない敗北感を与えていた。
進藤ヒカルという同い年の少年は、ぎこちない手つきではあったがしっかりとした碁を打った。始めは
初心者のようなその手つきに余裕を見せていたアキラだったが、進めていくうちに驚きを隠すことがで
きなかった。そして明暗ははっきりとわかれたのだった。
「父さん…、ボクは…、ボクは…」
悔しさのあまり、いくつもの涙が頬を伝った。涙はとめどなく流れ続ける。アキラは声を出さずに泣き
続けた。そこへ突然戸を開ける物音がしたので、アキラは泣くのをやめた。
「…アキラ?」
それは父の声だった。泣いていたことを悟られないように、アキラは話しかける。
「な…何か用ですか」
「いや。泣き声のような音が聞こえたものだから。気のせいか…」
父はそう言うと部屋からでていこうとした。それを止めようとアキラはとっさに呼びとめた。
「お父さん!」
そう言ったあと、アキラは後悔した。進藤ヒカルに大敗したことよりも、自分の無様な姿を父に見せる
ことの方がよっぽど情けないということに。
だが父はアキラの内心を察したのか、無言でアキラの体を抱き寄せた。優しく大きな手がアキラの背中
をなでる。その温かさにアキラは思わず泣きだしてしまった。
「大丈夫だ、大丈夫だから」
父は何も聞かずにアキラを抱きしめる。アキラの背負う全ての悲しみすらも包み込むように。
それを肌で感じながら、アキラはいつまでも子どものように泣きじゃくった。
「どうしたんだ、アキラ」
自室の入り口から父の声が聞こえる。その声にアキラは布団から起き出て、今にも抱いてほしい衝動に
かられた。だが父に自分から理由を話すわけにはいかず、布団を頭からかぶって耳をふさいだ。
何の返事もしない息子を不安に思ったのか、父はそっと戸を開け、中に入ってきた。
「帰るなり部屋にこもりきりだそうじゃないか。具合でも悪いのか」
徐々に近づいてくる足音がいつもと違って怖く感じる。アキラは布団の中から声をかけた。
「大丈夫です。ちょっと疲れてて、早く休みたかっただけですから」
「…そうか。それならゆっくり休むといい」
そう言うと父は去っていった。
アキラはほっと胸をなでおろす。だがそれと同時に悔しさと絶望感で頭がいっぱいになった。アキラは
それを打ち消すかのように「お父さん、お父さん」と呪文のように何度も父に問いかけた。今まで父だ
けに向けていた愛情全てが崩れ去ったかのようで、アキラはズキズキと痛む尻へと手を伸ばした。
「…進藤ヒカル」
その原因である人物の名前を口にしたアキラは、珍子をなでて自分を落ち着けようとした。
あってはならないことだった。いや、あるはずがないできごとだったのだ。そう思えるほど、アキラに
とって今日のできごとは今までにない喪失感を与えていた。
進藤ヒカルという同い年の少年は、暴漢にしてはぎこちない手つきではあったが、しっかりとしたSEX
をした。襲われた当初は初心者のようなその手つきに余裕を見せていたアキラだったが、腰を進められ
ていくうちに、同い年とは思えないヒカルの珍子の大きさとテクニックに驚きを隠すことができなかっ
た。そしてアキラは予想外に何度もいかされたのだった。
「父さん…、ボクは…、ボクは…」
父以外の相手に何度もイッてしまった悔しさのあまり、いくつもの涙が頬を伝った。涙はとめどなく流
れ続ける。アキラは声を出さずに泣き続けた。そこへ突然戸を開ける物音がしたので、アキラは泣くの
をやめた。
「…アキラ?」
それは父の声だった。泣いていたことを悟られないように、アキラは話しかける。
「な…何か用ですか」
「いや。泣き声のような音が聞こえたものだから。気のせいか…」
父はそう言うと部屋からでていこうとした。それを止めようとアキラはとっさに服を脱いで呼びとめた。
「お父さん!」
そう言ったあと、アキラは後悔した。進藤ヒカルに何度もいかされたことよりも、父よりもよい反応を
してしまった体を晒すことの方がよっぽど情けないということに。
だが父はアキラの内心を察したのか、無言でアキラの体を抱き寄せた。熱く大きな珍子がアキラの尻を
割ってはいる。ヒカルとヤリまくってまだ腫れがひいていなかったアキラは思わず泣きだしてしまった。
「大丈夫だ、大丈夫だから」
父は何も聞かずにアキラを何度も抱いた。まるでアキラの体に刻まれた男の残り香を全て忘れさせるか
のように、激しく何度も何度も突き上げた。
そんな想いに気付くことなく、アキラは父の大きさを直に感じながら、いつまでも父の上で乱れ踊った。
「まだ何とも言えない」
今日進藤ヒカルと対局したという父は、はっきりとしない評価をした。
それを聞いたアキラは、ヒカルという未知なる強敵に畏怖の念を抱いた。それと同時にあの時の屈辱感
を思い出し、アキラは胸が苦しくなった。
その様子を横目で見ていた父は、アキラの荒れ狂う内心を察した。だが、あえて手を差し伸べることは
しなかった。と、いうよりも何も声をかけてやることができなかったのである。なぜならアキラの目は
自分よりも進藤ヒカルへと確実に向けられていたからである。
父は目を閉じて自らを落ち着けた。そしてアキラの元を離れなければと感じ始めた。
アキラには碁の基礎を徹底して教え込んできた。恐らく今の日本でアキラほど打つことができる子ども
はいないだろう。だがアキラ以上に打てる人間が多く存在することも確かだ。それなら尚更今の地位に
甘んじるのではなく、おおいに冒険させて、たくさんの対局をさせなければならない。それは父である
自分が言うことではなく、アキラ自身が学んでいくことでもあり、それによって更に塔矢アキラを成長
させることができるのだと考えた。だからこそアキラに対して何も言えなかったのである。
恐らく進藤ヒカルは、アキラにとってよいライバルとなり、よい刺激を与えるだろう。
大切に大切に育ててきたアキラが誰かにとられてしまうような錯覚を感じつつも、これも試練だと言い
聞かせた父は、アキラの背を叩いて無言のエールを送った。
「…父さん?」
静かに去っていった父の行動を訝しがりながらも、アキラはヒカルのことを考えていた。
それほど、進藤ヒカルに対する思いはアキラの中で膨らみ始めていたのである。
+激しくサービス中+
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「まだ何とも言えない」
今日進藤ヒカルに前戯をしたという父は、はっきりとしない評価をした。
それを聞いたアキラは、ヒカルという未知なる強敵に畏怖の念を抱いた。それと同時にあの時の快感を
思い出し、アキラは胸が苦しくなった。
その様子を横目で見ていた父は、アキラのそそり立つ珍子の存在を察した。だが、あえて抱いてやるこ
とはしなかった。と、いうよりも何もしてあげることができなかったのである。なぜならアキラの目は
自分よりも進藤ヒカルへと確実に向けられていたからである。
父は目を閉じて自らを落ち着けた。そしてアキラの元を離れなければと感じ始めた。
アキラには受けの基礎を徹底して教え込んできた。恐らく今の日本でアキラほど淫乱な子どもはいない
だろう。だがアキラ以上に相手に快感を与えることができる人間が多く存在することも確かだ。それな
ら尚更今の地位に甘んじるのではなく、おおいに冒険させて、たくさん相手をさせなければならない。
それは父である自分が言うことではなく、アキラ自身が学んでいくことでもあり、それによって更に淫
乱小悪魔塔矢アキラを成長させることができるのだと考えた。だからこそアキラに対して何も言えなか
ったのである。
恐らく進藤ヒカルは、アキラにとってよい攻めとなり、自分よりも遥に刺激的な快感を与えるだろう。
大切に大切に育ててきたアキラの珍子と穴〜るが誰かのモノになってしまうような錯覚を感じつつも、
これも試練だと言い聞かせた父は、アキラの背を叩いて無言のエールを送った。
「…父さん?」
静かに去っていった父の行動を訝しがりながらも、アキラはヒカルのことを考えていた。
それほど、進藤ヒカルの珍子に対する想いはアキラの穴〜るをキュンキュンさせ始めていたのである。
(60)
まさかそんなものがあると思ってもみなかったアキラは
鏡の前で、背中に刻まれた昨晩の情事の跡に唯々呆然としていた。
緒方の部屋で過ごした一夜のぼんやりとした記憶が
次々と、そして何度も何度も、脳裏を駆けてゆく。
そんなつもりじゃ――ヒカルの他に、誰かと通じてもいいだろうとか
ましてそうしたいとか、思ったわけではない。思うはずもない。
あの頃、どうしてもヒカルが欲しかった。ヒカルの中にいるもう一人のヒカルを
――ヒカルの中に棲む碁聖を、誰にも取られたくなかった。
今まで何かを欲しいと思っても、それを表に出したことはなかったが
そんなアキラが、はじめてのわがままで、やっと手に入れた宝物だ。
手に入れてみたら、中に潜むもう一人より、器であるヒカルの方が
ずっとアキラにとって魅力的で重要な存在で、
ヒカル以上に必要なものなど、あるはずもなくなっていた。
そんなヒカルと理由も分からないまま会えずに居る時間は、たった1日ですら
やり場のない怒りとともに暮らす、果てなく長い年月でしかなく
その後の、時間のやりくりもなかなかできないヒカルを待つ日々だって
理由を理解してはいても、黙って待っていられるほど大人にもなれなかった。
しまった番号振り間違ったっぽい
↑は(59)でおながいします
(60)
(ただ、一人でいたくなかった。それだけだったのに……)
こみあげたくしゃみに、靄がかかった意識から引き戻され、
そこではじめて、アキラは身体が冷えきっていることに気づいた。
重い身体をゆっくりと引きずって部屋へ戻ると、散らばった下着とパジャマを着直し
冷えた身体を温めようと、乱れた布団を直してその中へ潜り込んだ。
たった一日、待てなかったことが悔しくて、胸がきりきりと痛む。
毛布を頭からかぶり、下唇をぎゅっと噛んだが胸の痛みは紛れそうにない。
してしまったことは、もう取り返しがつかない。
これから、どうなってしまうんだろう?どうしたらいいんだろう?
胸がざわつく中、いつの間にか暖まった身体は
アキラの意識を休息へと引きずり込んだ。
(61)
瞬間、頭が真っ白になったヒカルは、どうしていいか分からず塔矢邸を飛びだした。
やみくもに走り続け、息が切れて足を止めると、もう駅前だった。
そういえば、昨日はいつの間にか寝てた。
本当は泊まらないで帰るつもりだったから、夕飯も食べてない。
ふと見ると、少し先にあるファーストフード店に
サラリーマンらしき人物が一人、また一人と入っていくのが見えた。
(あー、腹減ったな………)
時計を見ると、まだ7時前だ。
こんなに早くから店って開いているものなのか?
ならば、取りあえず空腹をどうにかしたい。
吸い込まれるように店に入ると、
甲高い「いらっしゃいませ」の合唱がヒカルを出迎えた。
ママが募金してるとなると、マイホーム購入資金の●千万を入れたくなる…
取りあえず今日は、財布の中身全部いれちゃうぞー(゚∀゚)ノ□
と思ったら……札がねぇじゃねーか!
(1)
ある午後のやわらかな日差しの中で、少年はぼんやりと電車から外の景色を見
ていた。もうすぐ春なのだろうか。外はまだ寒々としているが、車内は日の光
と暖房のおかげで暖かかった。
東京の郊外を走る電車は、平日の昼間となると全く人がいなかった。
ゆっくりと走る電車の揺れは、少年を眠りへと誘う。おかっぱの綺麗な黒髪が、
ゆらゆらと透き通るような色白の肌に映えて揺れている。それは言葉では言い
表せないような美しさだった。
対面式の古びた座席は、必ずしも座り心地がいいものではなかった。だがその
古びた感じは、少年に遠き日の懐かしさを思い出させていた。
少年は夢なのか現実なのかわからないくらいの眠気に襲われ、そのままウトウ
トと眠りにつく。
その様子を影からそっと見つめている男たちに気付くことなく…。
(2)
まだ若い筋肉質の男たちはゆっくりと少年に近づく。
少年は安心しきって熟睡していた。その寝顔の美しさに、男たちはのどを鳴ら
したり、息をあらげ始めた。
窓際で眠る少年の姿は、対面式の座席のせいで死角となり、男たちにとっては
好条件だった。
少年の隣にそっと座ると、男の一人がビデオカメラを構えた。録画ボタンを押
し、撮れていることを確認すると、もう一人の男は少年のコートの隙間に手を
入れた。
それに驚き、少年はぱっと目が覚める。そして目の前にギラギラとした目つき
でこちらを見つめる男たちの姿に驚いた。
「な…何ですか」
少年は怯えた。だが男たちは冷静だった。いや、冷静というよりもむしろ慣れ
ているといった方がいいだろう。
男は少年の髪をなでながら脅すように囁いた。
「おとなしくいい子にしていれば、キミが嫌がるようなことは何もしないよ」
男はそう言うと、少年のコートを無理矢理脱がし始めた。
少年は恐怖のあまり、抵抗らしい抵抗はできなかった。
(3)
次々に衣服を剥ぎ取られていくのを少年はじっと我慢する。
ついさっきまで眠っていたせいもあって、これが現実だと受け入れることがで
きない。
少年は目をつぶってこれは夢なんだといいきかせていた。
「…おい、コイツ」
男が少年のズボンに手をかけた瞬間、手を止めた。どうやら男たちは少年を少
女だと勘違いしていたらしい。男たちは初めて動揺している姿を見せた。
少年はそれをチャンスだと思い、男たちから逃げる隙を狙った。
だが男の大きな手が顔をぐいっと持ち上げる。
「紛らわしい髪型しやがって」
少年のおかっぱの髪型を憎らしそうに睨みつける。だが少年と目があうと、ニ
ヤニヤと不気味な笑いを浮かべた。
「おい、よく見たらコイツかなりの上玉じゃねーか」
「確かにな」
「だったらいいよな」
そう言うと男はまた少年の衣服を脱がし始めた。
(4)
少年は必死に抵抗した。だが男は手際よく少年の衣服を脱がす。そして魔の手
は下着へと伸びてきた。
「やめてください!」
少年は声をだして抵抗した。
「黙れ」
男は威圧的にそう言うと、少年の股間を握り締めた。その鈍い痛みに、少年は
身を固まらせる。
「オレはなぁ、頭の悪いガキは嫌いなんだ」
男は少年の下着を剥ぎ取った。そして両足を座席に上げさせる。
「すっげぇ〜、M字開脚すると丸見えだな」
ビデオカメラを持った男が少年の股間をアップで撮影する。その恥ずかしさに、
少年は逃げ出したくて仕方がなかった。しかしあまりの恐怖に腰が抜けて何も
できない。
「野郎とはいえ、顔のきれいな奴はあそこもきれいなんだな」
つやつやの色白肌をもった少年のそこは、まだ誰にも汚されたことがない積も
ったばかりの雪のようで、男たちはめちゃめちゃに汚したくなった。
「ああ、本当だ」
ニヤリと男は笑うと、男は少年の小さなつぼみに指を突き刺した。
(5)
「ヒャンッ!」
少年は無遠慮に侵入してくる指をどかそうとした。だがこれから何をされるか
わからない恐怖に怯えて、必死に耐えた。
その様子をビデオカメラが舐めるように撮影する。
「コイツすげぇイイ顔してんぞ。もう感じてんじゃねーか」
ビデオカメラの男が嘲笑した。
「ククッ、ケツの穴で感じてんのかよ。なんてガキだ」
男は指の数を増やして更に少年を攻めたてた。
少年は痛みとも快感とも感じられるその指の動きに必死に耐えた。何の反応も
示さなければ、飽きて男たちもどこかへ行くだろう。だが、その必死に耐える
姿は、男たちを更に欲情させていた。
ほんのりとピンク色になった肌は、汗のせいで吸いつくようなしっとりとした
肌となった。そして眉間のしわと赤く濡れた唇はまるで男たちを誘惑している
かのような色っぽさを発している。それに少年は気付いていない。
男の指は少年の感じるポイントを見つけては、執拗に攻め続けた。
「ずいぶんと気持ち良さそうじゃねーか」
男の笑い声に少年は頭を振った。それは男の言葉を否定すると同時に自分が感
じていることを否定するためでもあった。
少年は確実に男に身を委ねはじめている。だが男の指だけでそうなる自分を許
すことができない。
「もう…やめ…て…さい…」
少年は声をふりしぼった。
(6)
「あぁ? 何だ? 男ならもっとはっきりしゃべれよ」
ゲラゲラと男たちは笑う。
少年は深い溜め息をついてもう一度言った。
「もうやめ…て…ください…」
きりっとした真面目そうな少年の目は、男たちの目をしっかりと見つめていた。
それを嘲るかのように男たちは笑う。
「なになに? もっとやってください?」
「そんなに気持ちイイならもっとよくしてやるぞ。コレでな」
ビデオカメラの男はおもむろに股間に手を伸ばし、自らのモノを少年に見せつ
けた。
「ホレ、おまえの欲しいモノだ。遠慮なく咥えろよ」
ビデオカメラの男は少年の前髪を引っ張ると口にそれを押し当てた。
「やっ! …いやだ…やだ!」
少年は顔を背けた。だが乱暴に口に放りこまれる。
「歯ぁたてずにしっかりしゃぶれよ」
男の大きなそれに、少年は顎が外れそうだったが、噛まないように気をつけた。
なぜなら先ほど指が入っていたその場所に、もう一人の男のモノが今にも入り
こもうとしていたからである。
座席に座った男の上に跨るように座らされた少年は、座れば下から突き上げら
れ、それから逃げれば更に咥えこむような体勢をとらされた。上からも下から
も攻められた少年に、逃れる場所はどこにもなかった。
(7)
電車のゆるやかな揺れとともに突き上げられた少年は、次第にビデオカメラの
存在を忘れて感じ始めた。
あまりの痛みに我を忘れていたうちにそれが快感となったため、少年はただた
だ男の言う通りに動く人形のように素直に反応をみせている。
「すっげぇ、根元まで咥えこんでるぞ」
結合部をしっかりとビデオカメラに収めながら、男は少年の淫乱さに感嘆した。
「おい、おまえ今まで何人ココに咥えこんできたんだ?」
男は少年の股間を扱きながら耳元で言った。
「ハァッ…、ん、ボク…そんな…そんなこと…しない」
「何言ってんだ。この髪型も男を誘惑するために女っぽくしといたんだろうが。
どうせ、野郎のくせに女みたいに何本も咥えては喜んでたんだろ? ガキのく
せにやることはちゃんとやってんだな」
「違う…そんな…」
少年はボロボロと涙を流した。
「泣いたってムダだぞ。つーか、チ○ポ勃ってんぞ」
ビデオカメラの男は笑って少年の勃起したモノを指ではじいた。
「あん! はぁッあ!」
少年はあっけなく果ててしまった。
「ハハハ、この淫乱小僧が」
少年に罵声を浴びせるだけ浴びせると、男は少年の乳首をうまそうに吸った。
(8)
ピッ。
ビデオを見終えた青年はリモコンを押した。
部屋には異臭がたちこめている。
青年は溜め息を吐きながらあたりにちらばるティッシュの山の中から、ビデオ
ケースを取り出した。
そこには先ほどの少年の淫らな写真と文字が踊っている。
そこには『ボク、痴漢にあっちゃった』という題とともに、副題として「あの
塔○ア○ラそっくりの少年が男たちの手で感じまくり!」と書いてある。
「つぅーか、髪型しか似てへんやんかーっ!!」
ビデオケースをじっと見つめていた青年はそう一人ツッコミをした後、しばら
く呆然と空を見つめると、またビデオを再生した。
「…ヤバいなぁ」
青年はそっくりの少年でも勃ってしまう自分に愕然としつつ、再びビデオを見
入った。
ホシュシルモ…
/|||||"||ヽ ホッシュッ
||(*゚ー゚)|
Σ⊂彡_,,..i'"':
|\`、: i'、
\\`_',..-i
\|_,..-┘
(1)
ゆっくりと目を開ける。
そこには見たことのない天井があった。
どこだろうと、少年は起き上がろうとした。だが思うように起き上がれない。
少年は自分の手に目をやった。
「…え?」
少年の手首には手錠のように縄が巻かれていた。それはほどこうとしてもビク
ともしないくらいきつく結ばれている。
少年は今自分に何が起こっているのか理解できず、あたりを見まわした。そこ
はアパートかマンションの一室のようだった。乱雑におかれた物をきれいに退
けたところにマットがしかれている。
少年は立ちあがり、殺風景な部屋を見まわした。
ここがどこなのか、自分がどうやってここへ来たのか、全く記憶にない。
少年は今日のできごとを朝から順に必死に思い出した。いつも通りに学校へ行
き、いつも通りに帰宅したはずだった。だがそこでふと思い出した。
それは帰宅の時だった。暗い夜道を一人で帰宅していた時のこと、少年に道を
たずねる男たちに会ったのだ。友人の家へ行った帰りに道に迷った男たちは、
駅への行き方を聞いてきた。少年は快く駅への道のりを説明した。だが、それ
以降の記憶がない。
「とにかくここから出よう」
少年は不安を感じて部屋から出ようとした。
突然ガチャッとドアを開ける音がする。少年は振り返った。
「へへッ…コイツか」
見知らぬ顔の男たち3人が、気味の悪い笑みを浮かべながらやってくる。
怯えた少年はその場から動くことができなかった。
(2)
「ど…どなたですか」
怯えつつも少年は男たちに声をかけた。
「どなたですか、だとよ。俺そんな言葉使ったことねーし」
「見た目だけじゃなくて中身も坊ちゃんかよ。そんならアソコも上品にできて
んのか?」
「上品なアソコって何だよ!」
男たちはゲラゲラと笑いながら舐めるように少年の体を見つめる。
少年はその目が気持ち悪くて吐き気がしそうだった。
「そんなの見ればわかるだろ」
男の一人がそう言うと少年に近づいた。少年はとっさに危険を察知して逃げる。
だがすぐに捕まった。男は少年をマットの上に投げ捨てる。
「逃げてもムダだ。てか、俺たちから逃げらんねーよ」
男はそう言うと少年の制服のズボンを下着ごと剥いだ。
「やっ! …あ、何をするんですか! やめてください!」
少年は暴れた。だが下半身を露にされる。少年は必死に脚を閉じて股間を隠し
た。
「オラッ! それじゃあ見えねーだろうが」
少年の脚を開かせようと、男は強引に足を掴む。
「ヤダ…イヤーッ!」
男たちの手によって、少年の脚は大きく開かされた。
「すっげーウマそうな体してんなー」
「毛が薄いし肌もツルツルしてるし。こりゃいい獲物を拾ったな」
品定めする男たちからなんとか逃れようと、少年はガタガタとふるえながら必
死に頭を働かせる。しかしその恐怖で強張った表情は、男たちを更に刺激した。
「それじゃあ、俺は上品なアソコをいただくとするか」
男は少年のア○ルに舌を入れた。
(3)
「イヤァッ! アッ…そんなとこ…舐めないでぇ」
突然男のねっとりと温かな舌が入ってきたことに驚いた少年は、恐怖のあまり
泣き出してしまった。
「何だ? オマエもう感じてんのかよ。泣くのはまだ早いぜ。お楽しみはこれ
からなんだからさ」
男は少年の股間を撫でまわしながら言った。
少年は男の舌と手が気持ち悪くて、どけようと暴れる。だがすぐに腕を掴まれ
て頭上に抑えつけられると、少年は標本の蝶のようにはりつけられた。腕も足
も抑えつけられた少年は、身動きできない自分の無力さと男たちへの怒りで頭
がいっぱいになった。
「なんだその目は」
少年の怒りは顔に表れ、いつのまにか男たちを睨んでいた。男たちは無言でそ
れを睨み返す。
「おまえ自分がこれから何されるかわかってねーのか」
「まぁいいさ。抵抗されればされるほどヤリガイがあるし。それにこんな生意
気なガキは痛い目に合わないとわからないんじゃねーか。いいとこ育ちの坊ち
ゃんなら尚更」
怒り出した男をなだめるように他の男が言う。
「ヘヘッ。それもそうだな。坊ちゃんのお高いプライドをズタズタにしてやる
のも悪くないな」
男の目にギラギラとした光が宿る。それと同時に少年の制服の前をはだけさせ
た。ピンク色のかわいらしい粒が二つ露になる。男はそれをかじるように吸い
ついた。
「イタッ! やだやだぁ…もうやめて」
それを見た他の男たちも少年のア○ルやチ○ポを舐め回した。
「いやぁああッ!」
3点攻めの猛攻撃に、少年は失神しそうになった。
(4)
「そろそろいいか」
ア○ルを舐めていた男は指を入れて具合を確かめた。
「オイ、入れるからどけよ」
少年から男たちが離れる。
何分も弄繰り回されていた少年は、意識が朦朧としていた。どんなに泣き叫ん
でも助けがこないとわかった少年は、ただただ愕然とする。
少年は無造作にうつぶせにさせられると、尻を高く持ち上げられた。
「じっくり味わってやるぜ、おまえのケツ○ン」
男は少年の小さなそこには不釣合いな大きなそれを強引にさしいれた。
「カッ…クハァッア! ア…ん、痛っ、痛い! 抜いて! 抜いてよぉ!」
少年はあまりの痛さに声をあげた。
だがその叫び声は男たちをさらに欲情させた。
「何が痛いだ。吸いつくようにどんどん入ってくぞ。本当は早く犯されたかっ
たんだろうが。全くスケべなヤツだ」
男は強引に腰を進める。
「やめて! あっ…あ〜っ! それ以上奥に入れないでぇ!」
少年は体を引き裂かれるかのような痛みに気絶しそうだった。
「オイオイ、眠ってる暇はねーぞ」
少年のぐったりとした姿を見ていたもう一人の男が、少年の長い後ろ髪を掴ん
で顔を上げさせる。
男は苦痛に顔をゆがませる少年の赤く小さな口に自分のモノを押しこんだ。
「オラッ、おまえの好きなチ○ポだ。しっかり舌使って味わえよ」
男たちの下卑た笑い声とヌチャヌチャとした音が部屋に響いた。
(5)
カシャッ、カシャッとカメラのシャッター音が聞こえる。
「すっげーイイ写真撮れてるぞ。売ったらかなりの値段になるんじゃねーか」
「見方によっては、コイツ女にも見えるしな。上手く撮ってどっちでも売れるよ
うにしろよ」
男たちのそんな声に少年は怒りを感じなかった。激しい攻めたてに、少年は感
情すら失い、人形のように男たちに身を任せていた。そうでなければこの現実
を受け入れることができなかったのである。
「つーか、コイツだんだん反応しなくなってきてないか」
少年が口に咥えたままで自分のモノを舐めようとしないことに気付いた男は
そう行った。少年の異変を感じ取った男たちは、先ほどまでの激しい抵抗のな
さに物足りなさを感じた。
「そうだな。体位変えるか」
男は少年を抱き起こすとそのまま床に座った。
「はっ…ああぁあ!」
座ったことで更に奥へと入ってきたことを感じた少年は声をあげる。
「うっ! 出る!」
その声に反応した男は少年の口めがけて果てた。
少年の口からはだらだらと白い液体がこぼれおちる。
「うぉー! すっげーそそられる」
興奮した男はシャッターを休むことなくきりつづけた。
(6)
「気分はどうだ? お坊ちゃん」
下から少年を突き上げながら男は耳元で笑った。
少年は奥へ奥へと突き上げられる痛みと、たえずチ○ポと乳首を弄られる快感
が混ざり、次第に気持ちよくなっていく自分を感じていた。だがそれは男たち
に負けたことになる。少年はそれだけは嫌だと唇を噛んでこらえた。
「ヤァ…んっ! あっ!」
突然少年は声をあげる。それは今までの叫び声とは違う、甘ったるい声だった。
ヘソの中を舐めまわした後、わき腹を伝ってうなじに吸いついた途端に喘ぎ始
めたことに、男たちは笑みを浮かべた。
「なんだ。こんなところが弱いのか、おまえ」
男は少年の肩まであるきれいな黒髪をひとまとめにして束ねると、首筋をヌラ
ヌラと舐め回した。
背筋がゾクゾクとして、少年は暴れた。だがそれは下から攻めたてる男のモノ
を更に咥えこむ形となった。
「あぁーっ…! もう…もうダメ!」
少年は逃げようと腰を引いた。だがすぐに引き戻される。
「何がダメだ。早くおまえもよくなっちゃえよ」
男はラストスパートをかけるかのように少年を激しく揺さぶった。
「アッ…アッ…あぁぁああーっ!」
少年の喘ぎ声に、男は少年の中に熱いものをぶちまけた。
(7)
ズルリと男は自分のモノを抜き取る。すると少年の尻の間から白い液体が溢れ
出た。汗でしっとりとした肌は、薄暗い電球の元で妖しく光る。
少年の髪は汗で顔にはりついていた。少年はそれを払いもせずに息を整えよう
としている。
もう何時間も入れられていたような気がして、少年のソコはまだ何かが入って
いるかのような異物感がした。
「すげーやらしいな」
少年の尻をひろげて男たちはゲラゲラと笑ったり写真を撮ったりしている。
「そんじゃ、俺も」
休んでいた少年の体を仰向けにすると、男は少年の両足を高く持ち上げた。
少年は呆然と男を見つめる。
男はその目線に気付き、少年に顔を近づけた。
「俺のはもっと大きいぜ」
男はそう言うと自分のモノを押し入れた。男のそれは抵抗なく少年のア○ルに
おさまった。
「あぁあッ…やだぁ…もう…入れないで! お願いだから…もうやめてぇ!」
少年は先ほどとは違う厚みに驚いて、しきりに抜こうと足をばたつかせた。
「本当はよくてしかたいんだろうが! まだまだこれからだぜ? 俺たちと
いつまでも楽しもうじゃねーか」
少年はもう逃げ出す術はないのかと思った。この男たちだけではない。この屈
辱的な快感からも、もう逃れられない気がした。
その部屋はまるで鳥かごのように少年を欲望へと閉じ込めた。
(8)
「ふう〜」
青年はヘッドフォンを頭から取り外し、首にかけた。
ビデオの少年の喘ぎ声があまりにも大きくて過激だったためである。それは薄
い壁ではビデオの内容がそのまま聞こえてしまいそうなくらい激しいものだった。
青年はビデオに入っていた特典の写真を取り出す。それは撮影中に撮られたで
あろう生写真だった。ビデオに出てきた男が撮ったアングルと同じで、少年が
背面騎乗位で乳首を弄られて下から突き上げられているシーンだった。
脚を開いて結合部を見せつけるようにしている少年の顔は、苦痛なのか快感な
のかはわからないが、ひどくゆがんでいた。だがそれは少年の長いおかっぱの
黒髪で少し隠れているので、青年が想いを寄せる相手そっくりで一瞬驚いたほ
ど似ていた。
「『ボク、壊れちゃうよぉ』か。ええなぁ。アイツに言われたいなぁ…」
青年はしばらくビデオのパッケージを見つめていた。
「〜塔○ア○ラ似の男の子が監禁地獄で感じまくり〜、か。確かにイキ顔は似
てたなぁ。って、オレ、アイツのイキ顔見たことないやろっ!」
青年は一人ツッコミをした後、すっと立ちあがり、パソコンに向かった。
「もう一本頼むか。…おっ、あったあった。“撮るネコ スタジオ”」
青年は鼻歌を歌いながらビデオをまた注文した。
?
キョウモホシュシチャウモ…
?
(74)
「!・・・賀茂」
「う・・・」
「目が覚めたのか?賀茂・・・賀茂!」
明の上体に覆い被さるようにして名を呼ぶと、綺麗な瞼が少し顫えてゆっくりと開いた。
懐かしい黒い瞳が、暫く虚空を彷徨う。
だがその視線が己の姿を捉えた途端、明が「ひッ」と怯えたように息を呑むのを見て
緒方は心臓を殴りつけられたような気がした。
やはり己は間違っていたのだ。
あのような妖物の口車に乗せられて明を誤解するところだったが、
やはり明は今まで己が信じてきたとおりの高潔で清廉な少年であるのに違いない。
それが妖しに魅入られ、介抱に訪れたはずの己にまで好き心を起こされて
心ならずも乱れた姿を晒してしまったのだ。
己を恐れ、嫌うようになっても当然だ――
後悔というよりは怯えのような心情で、緒方は唇を噛み明に背を向けた。
「・・・オレの従者を呼ぶ。そいつに付いていさせよう。おまえもそのほうがいいだろう」
「緒方さ・・・」
「だが、詫びは云わんぞ!おまえはオレの心を知っていながら側に近づけた。
・・・おまえがあんな姿を見せなければオレは・・・!」
百年見ても見飽きない想い人の美しい姿に背を向けたまま、緒方は呻いた。
クチナハに責められ悩ましく喘いでいた先刻の明。
目の前であのような声を聞かされあのような姿を見せられて、
理性の箍が緩まない男がどの世界にいるだろうか。
それは明とて体内の妖物との闘いに必死だったのは解る。
だが仮にも王城を守護する都一の陰陽師であると云うならば、
多少の苦痛や快楽如き、強靭な精神力で耐えて見せればよいではないか。
十代の少年に対して酷な注文であると分かってはいても、
誘う気もないのに無意識に己を誘い悩ます明の存在そのものが、今は恨めしかった。
(75)
そんな緒方の態度に首を傾げながら、明がおずおずと云った。
「・・・あの・・・緒方さん。大丈夫ですか?髪と、頭・・・」
「・・・ん?」
そう云えば先ほどから頭部に鈍い痛みがある。
指で触れると、ヌルリと赤い液体が顔の前まで垂れた。
「・・・・・・・・・・・・・・・何じゃあこりゃあぁぁ――――――――――っ!!!!!」
先刻夢中で明を責め立てていた時、邪魔をするので伏せ籠の中に放り込んで
それきり存在を忘れていた式の小鳥が、籠の中で怒ったようにパタパタ音を立てた。
「こいつがあなたをそんな風にしてしまったんですね。・・・すみません」
「いや・・・」
主人の叫び声を聞いて飛んで来た従者が、頭部の傷の手当てをしてくれていた。
明は乱れた衣を整え、大儀そうに脇息に寄り掛かりながら
手に載せた小鳥に「駄目だろう?」などと小声で語りかけている。
小鳥は狭苦しい伏せ籠から解放されて主の掌に包まれ、満足そうに体を丸めている。
式の小鳥はその丸っこい体躯に似合わず鋭い嘴を持っており、
突っつかれた箇所に薬布が沁みた。
だが明を弄っている間はその痛みにすら気づかなかったのだから、己も相当な好き者だ。
いや、己をそのように痛みすら忘れて見入らせてしまう明が凄いのかもしれない。
先に目の当たりにした明の嬌態を思い出すと、またもや昂ってしまいそうな己がいた。
「賀茂様。この水盥は、どうしたらよろしいでしょうか」
「そこへ置いておいてください。後で傷が痛み出したら、また使うかもしれないから」
「はっ。それでは。・・・」
労うような微笑みを与えられてパッと赤くなった従者は云われた通りにすると、
幾度も名残惜しそうに明を見ながら室外に下がっていった。
そんな従者の反応もどこ吹く風で艶かしく汗ばんだ喉や胸元を指で撫で、
黒絹のような髪を掻き上げたりなどしている明に軽い憎しみをすら覚えた。
(76)
「・・・血が少し出ていましたけど、傷はそれほど深くありません。大丈夫ですよ」
「ああ」
血を見て取り乱した己が今更に恥ずかしく思われて、緒方は憮然と返事をした。
先刻の好色な振る舞いといい、明に呆れられるようなことばかりしている。
顔を背けて明には悟られないようにしていたが、想い人の不興を恐れて
その薄い唇は微かに震えていた。
だがふいと空気が動いたかと思うと、頭に何か触れる感触があった。
見れば明が寝床からその白い指を伸ばしているのだった。
「・・・な、何だ?・・・」
「髪が・・・乱れていますから。じっとして・・・」
「あぁ、」
従者は頭の傷は手当てしてくれたが、主人の頭髪を整えるところまでは
気が回らなかったらしい。
一心な動作で髪を整えてくれる明の顔を、緒方は少し戸惑いながら見守った。
傷の痛みの中にも、控えめな指の動きを感じると背筋に震えが走るほど心地よい。
賀茂明とは、このように肉の交わりですらなくただ指先で髪を弄るだけで、
己にこれほどまでに快楽を与え得る存在なのだ。
そのことに心の内深く感嘆し、また明の真意を測りかねる不安に胸を圧迫されながら、
緒方は目を閉じてその貴い時間を噛み締めた。
「・・・こんなものだと、思うんですけど」
「ああ。ありがとう。・・・」
不意に、沈黙が訪れた。
(77)
静寂の中に在ると不安が増幅する。
髪を直してくれたりなどするからには、顔を見るのも触れるのも嫌と云うほどに
嫌われてしまっているわけではないらしい。
だが明の大人しやかな横顔からはそれ以上の感情は読み取れない。
内心ではもう己に愛想を尽かしているのではないかと思うと、
胸が締め付けられる心地がする。近衛光に明を渡したくないとか、
クチナハに唆されたようにいっときだけでも明を我が物としてしまえたらとか、
そのような高望みを抱く余裕は今の緒方にはなかった。
ただ今日のことで明と己の間に引かれた溝が少しでも浅いものであったら、
そしてまた明が己の手から柑子を食うてくれたり、
あの白い指が己の頭髪を整えてくれたりするような、
穏やかで貴いひとときを再び持てるような知己としての間柄に戻れたらと願っていた。
一方、明もまた一連の出来事について思い巡らしていた。
先刻の、あれはいったい何だったのだろう。
あのめくるめく甘美なる感覚、人の器を越えた瀑布の如き快楽は。
それは己がこれまで頑なに守ってきた羞恥心や道徳心といったものの枠を
易々と打ち破って奔流のように溢れ出し、爪先から髪の先まで、
己の身と心の全てを満たしてしまった。・・・溺れるほどに。
口では嫌だと云いながら、それは自動的に云っているのに過ぎなかった。
光との交合においてすら未だ味わったことのない極上の悦楽。
その名残りがまだ己の後門で、疼く内壁を煽り立てながら蠢いている。
それはおぞましく苦しく、憎むべきものであるはずなのに、
やがてそれを手放さねばならないことを思うと、
体の奥に一抹の切なさのような感覚が湧き起こってくるのを
自覚しないわけにはいかなかった。
己という人間の本質は、思っていたよりも俗っぽいのかもしれない。
ボクト ヤキュウデモ シマセンカ?
__ ○
/__βヽ_ //
__ ||(*゚▽゚)| 从//
(__二⊂]33⊂ ) ‘ 、' > カキーン
\\ \y (−∂/ W N
\ 丿\ \ V
(__(__),,
| ○ |
| ∩ ジャーッ ゴボゴボ・・・
__ノ .| | | _
| | .| | ./ )ノ\__ヽ
ヽ二二 ヽ -―- | | .//|\ノ(◎)
_____/ /" ̄| ヽ∧_∧// .|
/ / / ( ;´Д`)  ̄ ̄\
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.\\::::::::::::::::: \\ | アキラたんの愛の球ゲットォ〜!
\\::::::::::::::::: \ .\_________________
\\_:::::::::::_) )
ヽ-二二-―'
/|||||"||ヽ ソレジャ サッカー シマセンカ
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と ⊂
ヽ ⌒フ ⌒●
⌒U
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| | // /二つ_つ
| | // /二つ./ ) /⌒)_ ._
| | // /二つ (ノ / / (__)(_)、
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| | // i ノ _ノ / _ _ノ ノ
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| | // / / /i ゙-、(
| | アキラタン ノ タマ // / /∧ ./ i i n
| | ゲットォ〜! // / / ´,_ゝ`) / .ヽ___ノ _ノ/-っ
| | // /. ⌒/ /二二_づー'
| | // / / ./
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_人__  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
/|||||"||ヽ トルンジャナクテ カエセヨ! ゴルァ!
||.*゚A゚)|
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/ /(;´Д`)/ アッ! カラダガ カッテニ!
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ヽ | /
/ | ゙ー'| L
/ | /(__ヽ
/ / ノ
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∧_∧
( ) 1000ゲット・・・
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| : /⌒\ \
| ,' | \_)m
ノ ' 人 V /
( ノ ノ\ \ )/
’⊂ノ──’ ヽノヽノ
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