トリックだけを考える
あとは偽装された状況から出発して
外堀埋めながら真実に辿り着けばいいのか?
こんな感じのでおもしろいのか?
2 :
デッパッパ ◆VfVeAQtWaY :03/03/05 02:18
そうですねえ…。
前,「芸術に恋して」でやっていたのは…。
新聞記事でネタになりそうな物があったら,
切り抜きで取っておく。
っと言う事ですね・・・。
3 :
名無し物書き@推敲中?:03/03/05 02:39
まず、トリックを先に考えてから、そのトリックを使うのにふさわしい
舞台設定、特殊な人間像、犯罪の動機を、作り上げていくのがいいんじゃないの。
森の「すべてはFになる」なんかは、そういう手順だと思うよ。
ミステリ読めば?
6 :
名無し物書き@推敲中?:03/03/05 05:27
自作自演を見破るトリックを考えてみよう。
あの文学作品を読むべき、あのミステリを読むべきとは言わないが、
自分の書きたい範囲のネタをせっせと収集することが大切だな。
やたらめったら色んな種類の本を読み漁る人もおるけど、
ジャンルを限定するんだったら、一つの分野の知識を集中的に伸ばすことかな?
宮部みゆきは法律事務所かどっかでバイトしてた時、
法律(だったっけ?)について色々知識収集してたしね。
例えば「探偵が活躍する、本格推理」を書きたいのなら、ドイルを読むとか。
まあ、あんまり詳しくないので知らないけど。
綾辻や我孫子なんかもいいのカナー。
10 :
名無し物書き@推敲中?:03/03/05 05:50
トリックを先に考えた感じのミステリって、
読んでて正直つまらないと思わないか?
いろいろ書いてあっても、
「わかったわかった、全部最後のどんでん返しのためのウソなんだろ」と。
T・H・クックとか読んでると特にそう思って白ける。
11 :
名無し物書き@推敲中?:03/03/05 07:49
>>10 >T・H・クックとか読んでると特にそう思って白ける。
それは T・H・クックを読むからでしょ。
クックは特にそうだからね。君はクックに向いてないってことだよ。
12 :
名無し物書き@推敲中?:03/03/05 07:56
ミステリーの文法
何か事件を起こす。
簡単にわかりそうな謎を残す。
謎がとけたと思ったら次の事件を起こす。
謎を追いかけてるはずの主人公が、次第に罠にはまっていく。
犯人を追い詰める。
どんでん返し。
どんでん返し。
さらに、どんでん返し。
少しの謎を残して終了。
13 :
名無し物書き@推敲中?:03/03/05 09:12
ミステリーの面白さは、
サスペンスな事件と、スリリングに謎が解けていく過程である。
間違ってもトリックの設定説明ではない。
ミステリの種類に拠る。
いわゆる本格なら、トリックから考えるのも手段のひとつ。
抽象論をやっていても仕方がないと思うが。
誰か、短編でミステリーの創作の教科書となるような作品を紹介してくれないか。
できれば、文庫が出てるのがいい。
俺はどちらかといえば社会派志向だが、本格も勉強になるものは読んでみたい。
翻訳物は苦手なのでパスしたいが、それ以外だったら、何でいい。
>>19 個人的にお奨めは「黒後家蜘蛛の会」だが、これは翻訳だな(アイザック・アシモフ 東京創元文庫)。
じゃあ、「亜愛一郎の狼狽」泡坂妻夫と、「退職刑事」都筑道夫(字が違うか?)を薦めとこう。
亜のシリーズは角川文庫、退職刑事のシリーズは徳間かな?記憶が曖昧だが。
それと短編集ではなく書き方本だが、「ミステリーの書き方」アメリカ探偵作家クラブ編も
薦めとこう。これを読むと、書き方は必ずしもひとつではないことがよくわかる。
>>20-21 サンクス。泡坂も都筑も読んだことがなかった。
今、アマゾンで見てきたが、どっちも面白そうだね。近いうちに読んで見るよ。
書き方本は、有名なのは大体読んだ。米探偵作家クラブのも良かったが、キーティングの
「ミステリの書き方」のジャンル、類型別の分析も面白かった。
23 :
名無し物書き@推敲中?:03/03/05 18:31
その本の内容を書いてくれよ。
25 :
名無し物書き@推敲中?:03/03/05 18:37
講談社から文庫でミステリー短編集のシリーズが
出版されているぞよ。
色々な作家の作品が手軽に読めるからおすすめ。
>>25 日本推理作家協会編のシリーズ本のことだよね。
傑作選で40巻以上あるみたいだけど、とくにお勧めあるかな?
傑作選38「殺人者」というのを読んでみたが、
良かったのは8作中、1、2作だけだった。
>>17さんはどういう手順で作品を組むことが多い?
アウトラインは作る?
>>27 プロットをきっちり作るのが理想だとは思うけど、なかなかできないね。
仕方なく見切り発車で書き始めて、途中で挫折ということが多い。
これまで仕上げたのは2作だけで、書きかけの残骸が10作ぐらいあるよ。
事件の大まかな内容とラストのイメージだけは、
最初にきっちり作っておくべきかなと、今は考えている。
>>28 ミステリの場合は、やはりプロットをきっちり作るべきなんだろうね。
本格で長編なら特に。
俺も残骸をいくつか抱えてる。400枚以上書いて、あと50枚くらいで
できるんだが…というのまであるよ(w
ただ、最近思うようになったのは、ミステリーの場合、完璧なものは所詮作れないということだね。
「13階段」にしても、あれは乱歩賞受賞作の中で傑作の部類だといわれているし、
その点、異論はないが、細かく見ると、ストーリーもトリックも疵だらけだよね。
テーマ性と斬新なストーリー構成が評価されたんだと思うよ。
「13階段」だが、映画の宣伝を見る限りでは「幻の女」そっくりだな。
実際は違うのかな?
乱歩賞の場合、550枚という上限枚数が意外と厳しい。キャラクターや背景を立てた上で、
ミステリらしい複雑なプロットにしようとすると、簡単にオーバーしそうになる。実は今回の
乱歩賞に出したんだが、最初考えていたより削るしかなかった。次書くときは、登場人物を
かなり絞ろうと思っている。
32 :
名無し物書き@推敲中?:03/03/05 21:52
550枚というと、本にすると、1100頁か?
京極みたいな分量だな。
>>32 乱歩賞だから、原稿用紙換算で550枚だろ。
死刑執行のカウントダウンという点では、「幻の女」と共通しているけど、内容は全然違うよ。
それより「13階段」も読まないで、乱歩賞に応募する度胸というか自信はすごいね。
俺も今年応募したけど、過去10年の受賞作は読んだよ。
傾向分析には、関口苑生の「江戸川乱歩賞と日本のミステリー」という本が役立ったけど。
>>34 俺は逆なんだよ。乱歩賞に応募するから、ここ10年以上の乱歩賞受賞作は読んでない。
最後に読んだのが「白色の残像」かな?出そうと思ってから実際に出すまでに10年かかった
けどな(w
傾向分析して、自分の作風変えられるほど器用じゃねえしな。
自分が面白いと信じる物を力一杯ぶちかますしかできねえよ、俺には(w
>>36 それは俺だってそう。
ただ、自分の書こうとしている物がストライクゾーンに入っているかどうかの確認は必要だろ。
斬新なものを書こうとすると、どうしてもゾーンぎりぎりになってしまうんでね。
>>20 「亜の狼狽」「退職刑事1」を今日図書館で借りてきた。どっちも創元推理文庫だった。
来週中に「亜の狼狽」について、創作の観点から、感想をアップしようかと思う。
一緒に検討してくれる人がいたら有り難いが。
下げ進行のままコアな創作論議ができることを期待。
でも、誰かいるかな?
>>38 ミス板の創作スレでやった方が面白いかもね
山田風太郎のミステり傑作選嫁
>>38 ここでいいだろ。ミス板の創作スレもあんまり人がいねえし、あそこ開くのが面倒で(w
あ、俺、31な。わかりやすいようにコテハン使うよ。
>>自分の書こうとしている物がストライクゾーンに入っているかどうかの確認は必要だろ。
斬新なものを書こうとすると、どうしてもゾーンぎりぎりになってしまうんでね。
乱歩賞に限って言えば、それまでにかなり読んでるからどれくらいならゾーンかほぼわかってる。
ミステリという枠内で書いてる限り、ゾーンから大きく外れることはないと思うよ。多少外れても
それを押し通すくらいの力がないと乱歩賞は難しいんじゃないかな?
亜のシリーズは元々角川だったんだ。アマゾンで確認したら、あとで東京創元から出ている。
一応読み終えたが、感想は二、三日後にする。基本的データを紹介する。
泡坂妻夫 1933年生まれ。
1976年「DL2号機事件」で幻影城新人賞佳作入選。
1978年「乱れからくり」で協会賞受賞。
1990年「陰桔梗」で直木賞受賞(恋愛もの)。
「亜愛一郎の狼狽」
作者のデビュー作「DL2号機事件」を含む短編集。
二枚目だが、少し滑稽な性格のカメラマン、亜愛一郎を探偵役とした本格物。
「亜愛一郎の転倒」「亜愛一郎の逃亡」の三部作。
>>39 俺、読書量少ないから、ミステリ板は敷居が高い。
>>41 「ミステリの枠」について話すのも面白そう。
真保以前の受賞作は、ほとんど読んでいないんだ。
俺は犯罪小説を書いたんだけど、昔の作品でも犯罪小説はなかったと思うが、どう?
>>43 犯罪小説ねえ?「白色の残像」以前のものを全部読んでるわけではないが、
犯罪小説はなかったと思う。実際にあった事件を題材にとった犯罪小説のよ
うなものが、一度最終候補まで残ったことがあったと記憶しているが…。
だいたいはオーソドックスな本格、あるいはフーダニット型ミステリが乱歩賞
の傾向だろう。最近は専門的な知識をバックボーンにしたミステリが主流みた
いね。井沢元彦氏の「猿丸幻視行」あたりの歴史ミステリからその流れが始ま
ってるような気がする。
犯罪小説やハードボイルドは基本的には範囲外。最近は知らないが。
…などと言いながら、俺の作品はハードボイルドだが。一度も殴ったり蹴ったり
のシーンは出ないけどね。
>>44 オーソドックスな本格? それは最近の傾向としてはないんじゃないの。
最近では、本格物は最終にもほとんど残っていないようだ。
むしろハードボイルド系は、ど真ん中じゃないか。真保の「連鎖」は社会派ハードボイルドだし、
直木賞を同時受賞した藤原の「テロパラ」は、まさにハードボイルドそのものだぜ。
他にも、ここ十年の受賞作には、ハードボイルド系といえそうな受賞作が、二、三あるぜ。
推理作家協会のHPを検索すると、乱歩賞の選評が全部読めるようになっている。
選評だけ読んでも、傾向は掴めると思うよ。
とくに真保の「連鎖」が受賞した年と、その前年の逢坂剛の選評が、
傾向をつかむうえで、重要だと俺は思っているが。
>>44 すまん、
>>44の前半は「白色の残像」以前ね。最近のは知らない。
ふうん、乱歩賞ってのは、ハードボイルドでも入るようになったのか。知らんかったな。
たぶんミステリの分野としてのハードボイルドだと思うけど。「テロリストのパラソル」は
前から興味があるんだが、読んでみようかな?
いわゆる新本格のような部類が最近の乱歩賞の傾向ではないのは承知しているよ。
本格と言っても、乱歩賞の場合は昔からトリック云々という話は少ない。覚えている
限りでは、「高層の死角」くらいかな?
48 :
名無し物書き@推敲中?:03/03/10 13:36
で、
ど う や っ て 書 く の か 教 え て
49 :
名無し物書き@推敲中?:03/03/10 15:45
>>17と
>>31はどんな感じの小説応募したの?
賞取ったら買うから、ちょっとだけ宣伝してよ。
50 :
名無し物書き@推敲中?:03/03/10 16:58
いまどきはやんねーよ。
52 :
名無し物書き@推敲中?:03/03/10 17:31
>>48 2chでそれを一から百まで教えろと?(w
54 :
名無し物書き@推敲中?:03/03/10 19:55
叙述トリックってどんなん?
56 :
名無し物書き@推敲中?:03/03/10 20:19
>55
サンクス
57 :
名無し物書き@推敲中?:03/03/10 21:56
>>53 だいたいでいいから
大まかな考え方の指針みたいのをおしえ下さい。
さっぱり思いつかない。
いや思いつくけどなんかこう
「これって御都合主義だなー」っていう不満がのこることがおおい。
ふむふむ。
なぜミステリーを書きたいと思ったのか? が重要になってくる段階のように思える。
名探偵の活躍を書きたいの?
トリッキーな犯罪を書きたいの?
どちらの比重が大きいかで、傾向は変わってくるよ
今は本当にトリックと探偵だけのミステリって少ないんじゃない。
筋の中心に事件をおくにしても周りの人物や社会とかに視点を当てた作品の方が
多いと思う。
60 :
名無し物書き@推敲中?:03/03/11 00:23
しかし、「中心に置くのは、探偵と犯罪」だと思うぞ?
探偵をやってる動機にしろ犯罪の動機にしろ、それが複雑でこみいっているだけで。
62 :
名無し物書き@推敲中?:03/03/11 00:40
>>61 駆け出しの作家、砧大蔵(きぬただいぞう)のページでございます。暇な貴方、忙しい貴方、仕事をさせたい貴方、誰でもお気軽に、おくつろぎ下さい。
架空戦記の新境地「機動要塞大和」(コスミックインターナショナル)
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初刷部数が少ないので、予約注文はお早めに!!
砧大蔵さんさぁ、BGMはやめておくれ、重くてかなわねえ。
大東亜戦争当時の探偵小説っていう得意ジャンルでせめるのはどうよ?
そうだな……
ちょっとスパイものが入ってもいいんだよ、と言えばインスピレーション沸く?
>>59 >>今は本当にトリックと探偵だけのミステリって少ないんじゃない。
いや、新本格とか新新本格とかは、トリックだけのミステリと言えるんじゃないか?
この流れはほぼ日本だけで、欧米でトリックを主体に書いているミステリ作家は少数派
らしいが。ハヤカワとか東京創元で翻訳されているものを読んでも、純粋にトリックを主眼
に置いたミステリはほとんど見当たらない。
>>57 個人的な指針で言うと、物語の冒頭に謎を設置できる話はすべてミステリとして成り立つ。
謎といってもたんに犯人がわからないというものではなく、読者の興味を惹くにたる謎な。
トリックというのは、それを演出する技法のひとつに過ぎないと俺は思う。
>>「これって御都合主義だなー」っていう不満がのこることがおおい。
御都合主義になるのは、伏線の張り方が甘いときと、状況に対して登場人物の動きが心理的に
不自然なときがほとんどだろう。これはひとつひとつ解決方法が違うね。
>>60 >>しかし、「中心に置くのは、探偵と犯罪」だと思うぞ?
「探偵と犯罪」というと誤解を招くと思う。たぶん
>>60さんは理解して言ってると思うが。
「謎解き役と謎」だろうな。それが多くの場合「探偵と犯罪」になっているだけで。
67 :
名無し物書き@推敲中?:03/03/11 02:02
マークスの山ってミステリーに入るの?
>>58 どちらかといえば名探偵の活躍、じゃないかなぁ。
難しい状態から、ある特殊な視線での快刀乱麻ってのが理想。
機械仕掛けのこみいった殺人方法とかは好きじゃないです。
鈍器で殴って殺すっていう程度で十分です。
暗号めいたダイイングメッセージみたいのも要らないです。
>>65 登場人物の心理の動きが不自然。というのはまさにそうです。
セリフが上手く書けないのでどうも違和感がある。
セリフかける人は羨ましいです。
地の文ならなんてことないんですがね。
69 :
名無し物書き@推敲中?:03/03/11 04:46
ミステリってのは「これはみすてりだ」」と思って読むものじゃないんだ
>>49 今回のは、あるプロスポーツを舞台にした話。
といって、読み過ぎると自縄自縛に陥って、解説と分類だけで満足しちゃうアマチュアの批評家になってしまいがち。
73 :
名無し物書き@推敲中?:03/03/11 13:08
どれだよ。
>>67の間違いです・・・。
感想つけてきます・・・
1.レベルの高い本格物。
フリーのカメラマン亜愛一郎が、事件に絡み、見事に真相を解明してみせる。
まさに手品を見せられるような鮮やかさがある。泡坂の作品ははじめて読んだが、
ここ十年来の新本格物と比べて、そのレベルの高さに驚かされた。
2.ストーリーパターンの特徴。
ミステリー小説のストーリーパターンは、
@場面設定→A事件発生→B捜査→C真相解明、犯人逮捕となるのが通常だが、
本作品の各ストーリーの特徴として、通常の場合に比べ、
@場面設定の部分が長く、B捜査の部分が短い、と感じた。
場面設定の部分が長いのは、各ストーリーの登場人物が毎回変わり、
亜が途中から登場するというパターンをとっている為であるが、
同時に、場面設定の部分でさまざまな伏線を仕込んでいる為でもある。
これにより、事件発生後、ほとんど捜査なしに、亜は犯人を特定し、
後はその種明かしをするだけとなる。読者は犯人が誰かを考える暇はないが、
なぜ犯人がわかったのか、という謎解きには参加できる。
正解を得ることはまず困難だが、推理小説の醍醐味を十分に堪能できた。
3.短編にはハウダニット型が有効か。
複数の容疑者の中から、意外な真犯人を特定するというフーダニット型が、
その面白さという点から、推理小説の王道といえるが、
短編ではその形式をとることは簡単ではない。
複数の容疑者を書き分けることが枚数的に厳しく、
真犯人がパレパレになってしまう場合が多いからだ。
その意味では、早めに真犯人を特定し、謎解きの対象をその解明の理由に絞るという、
本作品の多くで取られている手法は、短編では有効なものと感じた。
おそらく、本作品の多くは、ハウダニット型と分類できるのだろう。
ハウダニット型、あるいは、ホワイダニット型という分類は、
キーティングの「ミステリの書き方」に詳しいが、よく分からないところだ。
その分類は微妙だし、書き手にとってどれだけ意味があるか疑問がある。
この分類の意義についての意見があったら、何か書いてほしい。
4.キャラ造型の疑問点
フリーのカメラマンでの亜が、偶然事件に絡むという設定がほとんどだ。
それは悪くないと思うが、亜の人間像がいま一つよく見えてこない。
これは亜が途中から登場するというパターンが多いことにもよるが、
亜以外の登場人物が毎回変り、亜のパートナー役が不在のためだと思う。
亜のキャラを引き立たせる為のレギュラーの登場人物が必要と感じた。
また、二枚目だが、少し滑稽なキャラというのは、
ストーリーの内容とはうまく適合していると思うが、
ユーモアのレベルという点では、多少物足りないものを感じた。
ちなみに、泡坂のデビューの直後に、赤川次郎がデビューしている。
せっかくのレベルの高い本格推理小説が、ユーモアの質という点で、
赤川次郎の陰に隠れてしまったのではないかという気がした。
5.各ストーリーの一口寸評(★は5つを最高とした面白度の評価である)
第一話 DL2号機事件〜★★
伏線はきっちり張ってあるが、亜の展開する奇妙な論理に、違和感を覚えた。
第二話 右腕山上空〜★★★
登場人物が興味深く、伏線の張り方も奇抜で楽しめた。
第三話 曲がった部屋〜★★★★
伏線を読み落としてしまったが、トリックが巧妙で、応用して使えると感じた。
第四話 掌上の黄金仮面〜★★
設定は奇抜だが、トリックが今一つ工夫が足りない。
第五話 G線上の鼬〜★★
鼬の出現、犯人の逮捕が偶然に頼っている感じがして物足りない。
第六話 掘り出された童話〜★★
暗号の解読に読者は参加できないので、ご都合主義的な感じがした。
第七話 ホロボの神〜★★★
設定が面白い。多少無理はあると感じたが、辻褄は合っている。
第八話 黒い霧〜★★★★
ドタバタ的な部分もわりと楽しめたし、伏線がうまく生きている。
6、終わりに
ミステリの書き方は俺もよく分からない。
いろいろ試行錯誤して、自分に合う書き方を見つけるしかないと思っている。
読書ノートを公開して、他人の批評を受けるのもその試行錯誤の一環である。
16日(日)の夜ぐらいまで、俺の感想に対する意見を聞かせてほしい。
雑談でもかまわない。何か創作のヒントにつながるものを発見したい。
即レスはできないだろうが、毎晩2、3度スレを覗いて、返レスしようと思う。
では、よろしく!
>ハウダニット型、あるいは、ホワイダニット型という分類は、(中略)
>この分類の意義についての意見があったら、何か書いてほしい。
これは、「作家がどこにトリックを仕組むか?」「どのように立証していくか?」
という点に依存しているかと思う。
例えば、「サウナ室。氷のナイフで被害者を刺し殺す」というトリックを考える。
この状態から、考えられる筋書きとしては、
1.犯人は直前まで会っていた人物
2.犯人は第一発見者
3.機械トリックによる遠隔殺人。犯人は不特定(最も怪しいのはサウナの従業員)
4.犯人は被害者本人(=自殺)
などが考えられる。
現場検証で、サウナ室に細工の跡が見当たらなければ、3は否定。
第一発見者が被害者と初対面の人物であり、被害者に自殺する要因がないとすれば、
2、4も否定され、残る可能性は1となる。
1は動機・機会を備えているが、ナイフを持ち去った形跡はなく、手段が不明。
そこで、「1はどうやって被害者を刺殺したのか?」が謎として読者に提示される。
読者はこの点に頭を絞り、「氷のナイフ」に気がついた時点で立証が可能となる。
このトリックに対し、様々な方向からミスリーディングをかける事も可能。
・1に動機がなく(注・隠蔽)、2と被害者の間に怨恨があれば、2が怪しくなる。
・2の部屋から血染めのナイフ(ダミー)が見つかれば、「どうやってナイフを
運んだのか?」という方向へ、手段のミスディレクションをかけることができる。
・従業員と被害者・容疑者の間に隠れた繋がりがあれば、「従業員が犯人、あるいは
共犯となって凶器を持ち去ったのではないか?」という方向へミスリーディングが
できる。
・被害者の健康・経済状態が良くなければ「自殺」説も浮上する。
これらの結果から複数の容疑者を挙げることができれば、物語はハウダニット型から
フーダニット型となり、「誰が犯人なのか?」が謎として提示される。
この場合の推理は、1の犯行を立証するだけでなく、他の容疑者の犯行を否定する
必要がある。「氷のナイフを使った」という発見は、「1も犯行が可能だった」という
ことを示すだけで、「1=犯人」の必要十分条件とはなり得ない。上で挙げたような
ミスリーディングに対して反証し、また物証や1のミス等から「1のみが犯行が可能
である」というレベルまで立証する必要がある。
この辺の違いが、フーダニットとハウダニットの違いだと漏れは考えるよ。
(ホワイダニットはあまり読んだことがないので、勘弁)
>>ハウダニット型、あるいは、ホワイダニット型という分類は、
キーティングの「ミステリの書き方」に詳しいが、よく分からないところだ。
なにがよくわからないのか、よくわからない。
ハウダニット(how done it)は"方法"を謎にしていて、ホワイダニット(why done it)は
"動機"を謎にしているだけだろう?同様にwhere,what,whenもあるが。
「テロリストのパラソル」を買ってみた。まだ冒頭を読んだところだが、うーん、どうなんだろう?
個人的には主人公の設定がありきたりだと思う。過去に傷を持つアルコール依存症の中年男性
が主人公…というパターンはこの手のミステリでは王道だが、逆に言えばやりつくされている。
過去の傷はアメリカ産の場合はベトナムが多かったが。
>>79-80 サンクス。おかげで、頭の中がだいぶ整理されてきた。
結局、どの要素がメインになっているかという観点からの分類だよね。
例えば、有力な容疑者のアリバイ崩しに捜査の重点が置かれ、
それに成功した場合は、ハウダニット型ということだね。
ただ、アリバイ崩しには成功したが、真犯人は別だったというどんでん返しがあれば、
フーダニット型あるいは両者の混在ということになる。
森村誠一の有名な長編にそういうのがあった。
>>Doubledouble
ダニットというのが、done itのことだということは知らなかった。
一つ物を覚えたよ。サンクス。ハハハ。
キーティングの分類法(?)にこだわって、俺が混乱しているだけかもしれん。
ただ、WHEN、WHAT、WHEREと細かく分類する必要もない気がする。
キーティングのいうホワイダニット型というのは、動機に限る趣旨ではないみたい。
本を読み返してみたが、登場人物の性格描写に重点が置かれるタイプだとしたうえで、
犯人の正体が、すぐに判明するのではなく、性格的な特異性から次第に、
明らかになっていく場合だとしている。
おそらくキーティングは、犯行の方法という客観面はハウダニット型、
犯罪者の人間性という主観面はホワイダニット型と、大別しているのだと思う。
「亜愛一郎の狼狽」の「DL2号機事件」は、その意味では、ホワイダニット型かな?
ストーリー構成は異質だが、宮部の「火車」もそうじゃないかな?
乱歩賞で要求される人間ミステリという意味では、
ホワイダニット型を重視するのもいいと思うが。
俺が書いたのは、企業犯罪小説だが、主人公は過去の心の傷を抱えた中年男だ。イタタ。設定がありふれているかどうかよりも、中味が重要かと。
「テロリストのパラソル」読み終えたら、読書ノートを書いてアップしてみない?
必要がないというか、ふつうそう分類されるというだけで。特に俺が決めたわけではないからなぁ(w
howだと見せて実はwhenだったという超古典密室ミステリもあるな。
>>78の「亜の狼狽」の中の短編
のひとつは、whoだと見せてwhereだというのも混ざっている。細かく分類するのは、自分で応用する
時は役に立つかもしれない。
>>俺が書いたのは、企業犯罪小説だが、主人公は過去の心の傷を抱えた中年男だ。イタタ。設定が
ありふれているかどうかよりも、中味が重要かと。
まあ、その通りだ。同じ材料でも味付けで勝負。
仕事の合間に「テロリストのパラソル」を少しづつ読んでいる。主人公の昔の恋人が出てきたあたりだが、
ちょっと待てよ。ここまでだと、ずいぶんと偶然の重なった御都合主義だぞ?このまま進むわけではある
まいと期待しているところだ。
85 :
名無し物書き@推敲中?:03/03/14 20:59
つーか君ら、もっとミステリー読みなよ
まずはそれから。
確かにもっと読まなきゃ、とは思っているんだが、なかなか……。
ミステリー作家をめざそうと考える前には、内田康夫を百冊以上読んでいたんだが、
あんまり役にはたってないような。もっと、名作を読んどきゃよかった。
ただ、俺は本格志向じゃないから、それほどは必要ないとも思っているがね。
量より質で勝負することだってできるんじゃないかな。
>>Doubledouble
>細かく分類するのは、自分に応用する時には役に立つかもしれない。
確かに、そうかもしれない。発想のヒントを得たり、頭の中を整理するには、役に立ちそうだ。
これから本を読む時には、十分注意しながら読むことにするよ。
読むのと書くのは別だろう。ミステリにはミステリにしか通じない特殊なセオリーが
あるから、それを把握できる程度に読んでれば、必要条件を満たすと思う。
ミステリを書こうとする人間が読まなければならないのは、ミステリ以外だろうな。
過去ログ読んでないが、ミステリ板池と書いてあるに10000005ペリカ
>>84テロリストのパラソルはその御都合主義が一番の欠点とも言われている。
>>89 そうなのか…。かなり萎えてしまった。読み終えてないから、どの程度の御都合主義なのか
わからないが、この手の話で偶然の連発を許してしまうのならいくらでも盛り上げようがある。
面白ければいいというのも考え方だが、作り手を目指す立場から言えば、そういう手法は安易
過ぎる。
「すべてのフィクションは御都合主義である」と、俺は思うが、それを御都合主義に感じさせな
いのも作者の技量だ。主人公の元恋人が出てくるのは52ページだからまだ序盤。そこですで
に気づかれてしまうということは…。どうしてこの作品が高く評価されているのか、俺にはよくわ
からない。
91 :
名無し物書き@推敲中?:03/03/15 03:42
今年の乱歩賞は凄まじい作品が受賞すると、知人の下読みが言ってたよ。
知人の感性が審査員に通じれば、その作品が出てくるんじゃないかな。
守秘義務という事で、一切教えてくれなかったけど。
楽しみにしています。
>>87 >ミステリを書こうとする人間が読まなければならないのは、ミステリ以外だろうな。
全く同意。
泡坂の直木賞受賞作の「陰桔梗」のうち、表題作だけ読んでみたが、ビビビときたね。
きちんとした小説を書けない奴には、一般受けするようなミステリは書けないと思うよ。
「テロバラ」は、ミステリとして読むよりも、小説として読んだ方がいいかも。
さあ、雨だし、「亜の狼狽」をひさしぶりに読み返してみるか。たしかこの短編集は
俺の本棚に残されていたはずだ。再読する気にならない作品はどんどんダンボール
箱入りなんだがね。
……本棚発掘中……
やれやれ、あったぞ。文庫はてきとうに突っ込んであるだから、ある特定の一冊を
探すのは大変だ(w 角川文庫版の初版だった。泡坂妻夫氏の作品で最初に読んだ
のがこれ。最近は泡坂氏の創作志向が俺の好みと離れてしまったからあまり読ま
ないが、当時は「乱れからくり」や「11枚のとらんぷ」あたりを続けて読んだな。
「テロリストのパラソル」は今のところ面白いから、放り出す予定はない。仕事の
合間に検討しながら少しづつ読む予定。
94 :
名無し物書き@推敲中?:03/03/15 13:47
95 :
名無し物書き@推敲中?:03/03/15 15:14
ミステリの新人賞は敷居高いから、
安易な気持ちだと何十年かかってもかけだしの作家になれんぞ。
いろんな住人達が言うように、
書くのに必要な知識を溜め込む為にミステリを読み漁るのが一番だと思うが。
96 :
名無し物書き@推敲中?:03/03/15 15:49
>>95 >書くのに必要な知識を溜め込む為にミステリを読み漁るのが一番だと思うが。
傾向と対策、または過去の作品との差別化だけを図るというのならそれで良いかも
しれないが、ミステリー、特に新人賞にはオリジナリティが大事な要素のひとつと
なるから、ミステリー小説を読み漁っただけでは不十分だろう。
犯罪心理学や法医学の知識が必要となるのはもとより、作品にリアリティを出す為の
舞台設定に関する資料や知識だって疎かには出来ない。
別に博覧強記になれというわけではないが、各分野を問わない広い見識を持ち、
且つ、それを活かせる技術も大切な要素でもあると思う。
…編集者になりたての頃、わたしは気の抜けた原稿をたくさん読まされて、先輩の
作品をもっとよく読めば古臭いプロットで時間を無駄にしたり、みっともない原稿を書
かずに済むのに、と思ったものだ。でも、これはわたしの早合点だった。実は読み方
が足りないのではなく、読み過ぎて、先輩たちの成功した方法をなぞろうとしている
ことが問題なのだ。斬新なアイディアを思いついて、たとえ結果はうまくいかないとしても、
とにかくそのアイディアに沿って書き進めたものに出会えたら、編集者としては(そして、
編集者が買ったものを読まされる読者としても)どんなに嬉しいことだろう。
「ミステリの書き方」アメリカ探偵作家クラブ 講談社
第11章 "原稿持ち込みの作法"エレノア・サリバンから一部抜粋
エレノア・サリバンは、エラリー・クイーンズ・ミステリ・マガジンの編集者(当時)である。
「ミステリを書こうとする人間が読まなければならないのは、ミステリ以外だろうな」
と言うのは、こういうこともあるからだ。ミステリだけでなく、ある分野に興味が偏っている
人間の創る物はその常識の中に拘っている傾向が強い。それが面白い方向に行っている
人もいるが、たいていの人はマイナスに作用している…と俺は感じていた。
もちろんミステリには特殊な文法があるから、それを呑み込む程度には読んでいる必要
はある。だがミステリを書こうかと思っている人間のほとんどは特殊な文法を把握している
だろう。今更、書く参考にするために読むことはない。数で言えば、数百冊も読んでいれば
十分過ぎるだろう。欲を言えば、ミステリの中でもいろいろなジャンルを読む必要がある。
本格が好きだからと本格だけ読んだり、ハードボイルドが好きだからとハードボイルドだけを
読んだりしたのでは、数百冊が数千冊を越えても書き手として得る物は少ない。
98 :
名無し物書き@推敲中?:03/03/15 17:10
>>96 >しれないが、ミステリー、特に新人賞にはオリジナリティが大事な要素のひとつと
>なるから、ミステリー小説を読み漁っただけでは不十分だろう。
オリジナリティが必要だからこそ、ミステリーを読みあさるんだよ。
>ミステリー小説を読み漁っている人
国内の最近のミステリーで、文庫本が出ている中から、これだけは読んどけというのを、
とりあえず2、3紹介してくれませんか。今度は本格以外ということでお願いします。
100 :
名無し物書き@推敲中?:03/03/15 18:02
森ヒロシの「ミステリ工作室」でも参考にしてみては。
講談社文庫です。
>>100 アマゾンで見てきたが、これは本格系の書き方本だよね。面白そうだけど。
102 :
名無し物書き@推敲中?:03/03/15 18:12
失礼!正確に言うと、森ミステリのルーツに関するエッセイ的な読本というところかな。
104 :
名無し物書き@推敲中?:03/03/15 23:06
本格以外って、具体的に何がいいのさ?
105 :
名無し物書き@推敲中?:03/03/15 23:09
犯罪に立ち向かう人間模様。
>>104 本格物というのは、ミステリーの醍醐味を味わうものだと思っている。
でも、それに加えて人間を描いたり、テーマを追及したりするものの方が読みごたえがある。
ジャンル的には、ハードボイルド、犯罪小説、社会派、サスペンス、いろいろあると思うが。
ノワールにはそういうのはないかな? ちなみに、宮部や横山秀夫は結構読んでいる。
本格以外と言い出したら、スレストか? 本格志向の人がほとんどというわけかな。
ミステリ板も八割以上が本格ファンだし、しょうがないのかな。フーッ。。。
俺が最近読んだ本の中では、宮部「理由」、貴志「青い炎」、本多「MISSING」が良かったが……。
こういった作品について話す人誰かいない?
本格以外となると、フーダニット型も本格に近いから省かれてしまうからね。
原りょうとか、東直己あたりは読んでる?どちらも現代日本のハードボイルド物。
フーダニット型だけどね。「そして夜は甦る」原りょう、「探偵はバーにいる」東直己を
薦めておこう。どちらもハヤカワ文庫に入っている。
「DL2号機事件」
後の作品に比べると、やや文章にぎこちなさを感じるが、思考法の推察が面白い。
この考え方、実は作者自身の物らしい。そのことはエッセイで触れられている。17さん
は、この考え方じたいにやや納得できないのではないか?俺はこの考え方に近いから
違和感なく受け入れられた。
この作品だけでないが、亜の一連の短編は、特に異常な状況がストーリーの序盤に
明示されるわけではない。他の人が見逃す程度の細かい不思議さから亜が真相を見抜く
ところが面白さだが、そのせいでやや前半を冗長に感じる場合もあるはずだ。それを軽減
させるために(?)作者は亜をコミカルに動かしているのではないだろうか?
余談だが、亜愛一郎というネーミングは、名探偵名鑑のようなものが作られる場合、もっとも
最初に名前が出るような名前を作ろうとしてできたらしい。「ああいいちろう」だから50音順に並べ
れば、よほどの名前が新たに出てこなければ最初に来るだろう。
>>108 サンクス。原りょう、東直己、どっちも名前を知っていただけで、
ハードボイルド系だということすら知らなかった。
俺の弱いジャンルなんだ。近いうちに探して読んでみる。
>>109 「DL2号事件」の論理は、確かに斬新だとは思った。その点が高く評価されたのだろうね。
伏線については読み落としそうなものが多かった。コアな本格ファンにとっては、
その方がいいかもしれないが、俺にとっては、推理を楽しむという観点からは、
ちと厳しいと感じた。謎解きの理由は、納得できたので十分満足はできた。
亜をコミカルに動かす理由は、前半の冗長さを軽減するという目的もあるだろうが、
同時に事件に首を突っこむ「変な奴」を違和感なく読者に受け入れさせる為だと感じた。
フーとみせかけて、ホエアというのは、「G線上の鼬」で正解か?
「転倒」「逃亡」も読んでみたが、「狼狽」が一番面白かった。
112 :
名無し物書き@推敲中?:03/03/17 04:13
君らが何をどうしたいのかよくわからないよ。
113 :
名無し物書き@推敲中?:03/03/17 09:28
ここは感想文スレです
114 :
名無し物書き@推敲中?:03/03/17 14:28
17は読者のままでいた方がいいようなw
「右腕山上空」
密室物。このトリックは実際にできるかやや疑問or偶然性に賭けることになると思う。
トリックを主眼に置いたパズラーを書く上では、トリックの現実性(実際にできるかどうか)の問題
を避けて通れないと思う。森村誠一氏などは、現実的にはやや難しくても話の中で説得力を持た
せられる程度なら可という姿勢をとっていた。そのおかげで、彼のトリックを揶揄する本も出版され
たりしたのだが。
俺は現実的にはやや難しいトリックを使ったパズラーを読むのは好きだが、書くのはどうも抵抗
がある。
「亜の狼狽」の中では、個人的には一番面白くなかった作品だ。謎を解く手掛かりのひとつ(メール欄)
も納得できない。熱気球の中であれを感じることができるだろうか?
>>111 >フーとみせかけて、ホエアというのは、「G線上の鼬」で正解か?
ネタバレになるから書いてはいけません(w 書くならメール欄にどうぞ。
「テロリストのパラソル」読了
新人賞の作品にはたいていある素人臭さがない。フーダニット型というより追跡
型か?フーダニット型とすると粗が…、作者が故意に伏せてるカードが多過ぎる。
一人称で書かれているミステリでこれだけ伏せられると、後ろに興味を繋ごうという
意識が見え見えだ。まあ、それもプロらしいんだが。
この筋立てだと御都合主義と言われるのは仕方がない。動機と犯行方法の
選択という意味でもやや説得力に欠ける。「ごく普通のやり方」というのは、作者
の言い訳に聞こえるね、俺には。
(メール欄)には検視の段階ですぐに気づくと思うんだが。
もうひとつオートバイの銃撃シーンは…。どうなんだろう?この作者はオートバイ
に乗ったことがあるのか?150kmの速度で拳銃を撃つのは、たとえ後ろに乗っている
人間が撃つのでも難しい。150kmというのは、風速41mあるんだ。この中で銃をもった
手を伸ばすのも困難だ。俺はバイクに乗るが、70や80ならどうにでもなるが150では
自信がないね。それとタンデムで150kmでるバイクでホイールがスポークというのも
な。アフリカツインとかハーレーならありえるが、それでジャガーを追跡するのは
まず無理。黒の上下の皮つなぎ…という描写が出てくるからロードスポーツだろう。
それならスポークホイールはない。キャストホイールだ。70くらいで走ってるバイク
のホイールにガラス瓶をぶつけても噛みこんだりしない。鉄パイプとかならともかく。
、おそらく弾かれるか砕け散るかどっちかだね。
しかしながら、これらを全部差し引いても、これが乱歩賞というのは納得できる。
このレベルの作品を書くのは難しい。
>>115 そうだね。ネタバレ厳禁でいくよ。
で、右腕山上空は(メール欄)の点でも、リアリティが問題だと思った。
ただ、その奇抜さを面白く感じたし、OKという気がした。
まあ、その分、作品の質が下がるのは間違いない。
ミステリーの場合、海外の古典的名作にしても、乱歩にしても、
トンデモミステリーというのが、完全に否定されているわけではないし。
青酸カリをコーヒーに入れて殺害というのも、比較的最近までOKだったよね。
>森村誠一氏などは、現実的にはやや難しくても話の中で説得力を持た
>せられる程度なら可という姿勢をとっていた。
俺的には、この意見には賛成だよ。まあ、程度問題は残るけど。
科学的知識を応用した特殊な殺害方法などは、現実の事件への応用を考えて、
ぼかすのが常識ともいえるよね。
今回の横山秀夫氏の「半落ち」の直木賞落選の問題もあるが(未読だが)、
乱歩賞の場合、どれだけ厳格にみられるかは、全体の面白さの中で、
相対的に判断されるんじゃないかな。俺も見逃してほしい部分がある(笑)。
118 :
名無し物書き@推敲中?:03/03/22 22:54
↑プラクラ(精神的な意味で)
>>116 >しかしながら、これらを全部差し引いても、これが乱歩賞というのは納得できる。
>このレベルの作品を書くのは難しい。
どういうところが良かったんだ? 具体的に言ってくれよ。
俺は乱歩賞受賞はともかく、これが直木賞の同時受賞だとか、
乱歩賞中の最高傑作という評価は、今一つ納得できないでいる。
文章的には抜きんでているし、前半の作品のムードはいいよ。
だが、ミステリ部分がかなり弱い。ラストはご都合主義の産物だろ。
おそらく、安保世代の郷愁にうまく合致しただけかなという気がする。
もっとも、「テロパロ」以降、4、5年の受賞作はレベルは低かったと思う。
その意味では、ある程度、上位の作品とはいえるだろうね。
真保以前では、「猿丸」「写楽」「高層の死角」ぐらいしか読んでないが、
俺の読んだ中では、「写楽」が乱歩賞中のベスト。
写楽の正体探しがそれ自体ミステリだし、作者の浮世絵への情熱が感じられた。
情報、専門ミステリでは、情報部分とミステリ部分の連結が弱いものが多いが、
「写楽」では、それがうまく連結している点が高く評価できると思う。
Doubledoublさんが読んだ中では、ベストは何かな?
俺が読んだ乱歩賞受賞作は…。
「大いなる幻影」「蟻の木の下で」「天使の傷跡」「殺人の棋譜」「伯林-一八八八年」「高層の死角」
「アルキメデスは手を汚さない」「ぼくらの時代」「猿丸幻視行」「黄金流砂」「焦げ茶色のパステル」
「写楽殺人事件」「モーツアルトは子守唄を歌わない」「放課後」「白色の残像」…これに「テロリスト
のパラソル」くらいだと思う。
ベストは…そうだな。猿丸かな?最後の殺人事件の出し方は稚拙で蛇足だと思うが、いろは歌
の謎を追求は、まさに推理の過程を描くという本格ミステリ本来のものだろう。ただこれの欠点は、
この部分を参考文献に頼っているところだが。
「テロリストのパラソル」が好評だった原因の多くは、17さんの指摘するように、安保世代の郷愁に
うまく合致したという面に集約されるだろう。御都合主義なのもその通り。俺がフーダニット型に
しては粗が多い…というのも、ミステリとして弱いという意味にとって貰っても構わない。作品として
フーダニット型の形態をとっている(カードを伏せて最後の犯人指摘の場面にインパクトを与えようと
している)が、純粋な追跡型として書いた方がよかったのではないかとは思う。
ただ作品としていえば、御都合主義に支えられているとはいえ、ページを開いている間、読者を楽
しませるという目的は充分以上に達している。これは藤原伊織氏が語り部として優秀であり、この作
品が優れていると言わざるを得ない(表現からやや不本意に感じているのはわかるだろうが)。
なぜ面白いのか?興味を惹くに足るプロットとそれに合致した文体、登場人物の味(特に主人公と
奇妙なやくざ)、その他が"高次元でバランス"しているせいだろう。ひとつひとつをとれば粗がある(主人
公の設定とか御都合主義のプロットとか)が、それを指摘するのは野暮であるかのように感じさせる
だけ均衡がとれている。そして作品の背景に流れる学生運動への郷愁と揃えば、高い評価は当然
(?)だろう。プロット(ストーリー)、キャラ、テーマ、文章と四大要素がきちんとしているのだから、トータル
としての評価は動かさせない。
他の候補作との力関係もあるからダブル受賞したからレベルが高いとは言えない。ただ乱歩賞の
各作品と比べて、最高レベルにあるとは言えるんじゃないか?
「写楽殺人事件」も面白いと思う。非常に楽しく読んだし、実は続編の「北斎」
「広重」も読んだ。
ただ高橋克彦氏のこのシリーズ、俺はキャラクターが弱いと思う。主人公の
浮世絵研究家(だったよなぁ?実は記憶に残ってない)があまりにも立ってない。
なにしろ面白いと感じて続編まで読んだ人間(俺)ですら、どんな人物だったか思い出
せないのだから。最近一年以内に再読もしたんだがね。
他の登場人物も同じで、謎の追求に対し、バランスが悪い。
「テロリストのパラソル」をフーダニット型のミステリとして読んだ場合の粗を
もう少し挙げると、メール欄に挙げたものが先に出てきてないこともかな?読み返
したわけではないから、俺の読み落しかもしれないが…。
124 :
名無し物書き@推敲中?:03/03/25 22:31
>>121 > プロット(ストーリー)、キャラ、テーマ、文章と四大要素がきちんとしているのだから、
トータルとしての評価は動かさせない。
この四大要素から、分析するのもいいかと思うが、これはエンタメ一般に通じる視点だよね。
ミステリの場合、プロットの部分にミステリ要素を組み入れることになるわけだろ?
俺としては、ミステリとしての醍醐味、つまり謎解きや仕掛け(広い意味でのトリック)
どんでん返しといった、ミステリとしての醍醐味は、もっと大切にしたい。
だから、小説としての面白さがあっても、ミステリとしての醍醐味を欠く作品というのは、
マイナス点をつけてしまうんだ。
もっとも、両方の面白さを兼ね備えた作品は、本当に少ないだろうけど。
藤原氏の場合は、純文学出身だし、小説の作りは見事だけど、
凄いミステリを書こうという意識はあまりないように感じる。
ミステリ小説を書く場合にも、技術的な部分だけではなく、
何を書くかという内容面に着目して、切実性、時代性、永遠性、リアリティ
といった観点から分析するのも有用だ思っている。
これは、純文学的な発想だけど(三田誠広の「天気のよい日」参照)
エンタメにも妥当するんじゃないかな。
とくに乱歩賞をめざしたり、文芸的なミステリを書こうとする場合は必要だと思う。
爆弾事件と過去とのつながりという点から、主人公の切実性、安保世代の郷愁という点から、
時代の要求に合致している。リアリティの点では、ハードボイルド的な探偵役は一応OKかと。
時代の変化とともに、変わる人間と変わらない人間を描くという点から、
永遠性という要求も一応満たしているのかな。
「猿丸」は面白かったという記憶はあるが、細部は忘れている。
記憶をたどって言うが、タイムトラベルを使うのはいいとしても、
そのための「インチキだが、もっともらしい科学的な説明」が欠けていたのが、
やや物足りなく感じた理由かな。ちなみに、宮部の「蒲生邸」にはそれが一応あった。
124も俺だ。うっかりしてた。
>>122-123 「写楽」の主人公の津田は、真面目で大人しい性格だね。
キャラが弱いという指摘は正当だと思った。悪役もそんなに強烈じゃないし。
納得。少し考えてみたが、ミステリの主要な登場人物の中には、
アクの強いギラギラした奴がいないとつまんないかもしれないね。
「テロバラ」は事実関係の説明が足りなかったという記憶がある。
手元にないので、今は確認できないけど。
今、桐野夏生の「OUT」を読んでいるが、なかなか進まない。
犯罪小説を書くうえでは必読書のはずなんだが、ウーン、退屈そう。
もしかしたら、そのうち感想をアップするかも。
「テロリストのパラソル」とか「亜の狼狽」とかの感想を書いてる(分析しているつもり)のも、ミステリ
とはどうやって書くかのためで…(w
ミステリはエンタメの一分野だと俺は思ってる。だから俺が書くときは、ミステリを書こうと思わずに
エンタメを書くつもりでやってる。まあ、プロットの中に必ずミステリ的要素を盛り込んでいるから自然に
広義のミステリになってしまうわけだが。
ミステリ的要素を大切にするのはいいことだと思うが、面白いエンタメを作ろうとしてミステリ的要素と
相反する場合、どう処理するか…けっこう悩ましいよな。藤原伊織氏などは迷うことなく、エンタメ路線
重視で行くんだろうが。泡坂氏などは逆にミステリとして面白い方を選択するんじゃないかな?どっちが
悪いとも良いとも言えないがね。
乱歩賞あたりは、良いエンタメとして成立していれば、良いミステリとして欠点があっても良しとする傾向が
あるんじゃないかな?昔はともかく最近は。他のミステリ賞に比べれば、文章にも重きを置いてるような印象が
あるしね。
>乱歩賞あたりは、良いエンタメとして成立していれば、良いミステリとして
>欠点があっても良しとする傾向があるんじゃないかな?昔はともかく最近は。
その通りだと思うよ。
乱歩章の最近の傾向としては、資格要件として、ミステリとして成立しているかどうか
をみているだけで、評価の基準としては、小説としての面白さを重視していると感じる。
Doubledoubleさんが言う「エンタメとして」というのは、俺が言う「小説として」とか、
「人間を描く」というのとほぼ同じ意味なんだろうね。
「テロパラ」の場合、ラストがバタバタしている感じを受けるのは、伏線の張り方が
弱いからじゃないかな? ハードボイルドの場合、きちんとしたプロットを立てなくとも、
書けそうな気もするが、ストーリーをきっちり見直すことは必要だろう。
この作品の創作の過程は、安保世代の郷愁というテーマの設定→事件、主人公の設定→仕掛け
という手順だったような気もする。もし、プロットをきっちり立てるなり、
ストーリーをきちんと見直していたら、ミステリとしてももっと面白くできたんじゃないかな。
俺の場合、テーマ・ストーリーよりトリックや仕掛けを考えるのが先かな。
先にトリックを決めておかないと、ミステリとして成立するかどうか不安になるんだ。
実際、トリックがうまく決まらなくて、途中で挫折したことも多いしね。
「亜の狼狽」の「曲がった部屋」のトリックを応用することを考えてみるよ。
まず、舞台を学校の教室や会社や工場の建物に置き換える。
次に、殺人者と被害者、殺害の動機を決める。
それから、探偵小説にするか犯罪小説にするか、あるいはフーダニット型にするか、
というスタイルを小説としての面白さを重視して決定する。
パクリの問題を回避するためには、犯罪小説にした方が無難かな。
あとは登場人物を設定し、ラストのイメージを固めると、大まかなプロットは完成かな。
俺が犯罪小説が好きなのは、犯罪の動機を十分に描くことができることと、
ラストの面白さをいろいろ演出できることが理由かな。
どこまでプロットをきちんと詰めるかは、その時の感覚だね。
テーマはプロットづくりの過程で自然に浮かんでくるよ。
このやり方でも、十分に面白い小説は書けると思っているのだが。
俺は"ミステリ"と"エンタメ"と"文芸"をわけて考えない。少なくとも書くときはね。どれも小説に過ぎないと
思っている。だからどんな小説を書くときでも、四大要素ができているかを重視する。
ミステリと分類されている小説は、文章とキャラクターが弱い場合が多いね。キャラクターが弱いというのは、
主人公の設定は作り込んでいても、脇役になると全然立ってなかったりするようなことだ。文章となると特に弱い。
"読める"文章の方が少ないくらいだ。凝った文体とかを求めているわけではない。ミステリを書くには、それに
適した文章というものがあるはずだが、それを追求できている作家が少ないというべきかな?
だから「テロリストのパラソル」程度の文章でも持ち上げられたりするわけだが。個人的な感想で言えば、
「テロリストのパラソル」の文章はハードボイルド文体としてはやや未完成だと思うんだが。そもそも藤原伊織氏は
あれをハードボイルドだと思って書いたのだろうか?
伏線の張り方が甘いのは同意だ。だからフーダニット型としては物足りない。事件解決のキーになるあれ(メール欄)
が犯人を指摘してから出てくるのなどは、伏線を張ろうともしてないように見える。
ちょっと疑問なんだが、17さんはどういう作品を"ハードボイルド"だと思っているかな?
あんまりどれを先に作るかというのはない。強いて言えば、犯罪者の動機や人物
像か?それができれば、どういう手段でどういう種類の犯行(必ずしも法律上のでは
ないが)を行うか決まってくる。次にそれをどういう具合で暴いていくか考えるわけ
だ。つまりこれがストーリー作りになるね。探偵役はそれ用の持ちキャラがいくつか
あるから、一番適当な奴を連れてくることになる。適当な…と言っても、トリッキー
な犯罪に行動型の探偵役を連れてきてミスマッチさせたりもするけどね。
テーマから入るときは少ないんだが、今回乱歩賞に出した話はテーマから作ったね。
テーマからというより舞台からというべきかもしれないけど。
>>129 俺には耳の痛い話ばかりだ(笑)。いろいろ課題を突きつけられたな。
俺はまだ創作歴が浅いんで、背伸びせずに、三人称一視点だけで書いている。
これだと、脇役のキャラを描くのは簡単ではない。技術が必要だね。
脇役の性格や容姿を描写したり、会話を工夫したりでなんとか誤魔化しているが、
なんか覚束ない。まだまだ技術不足だと感じている。
ミステリに適した文章を書くという点も、俺にははるか上のレベルの話だ。
国語的に意味が通った、読みやすい文章を心がけているにすぎない。
最近では、横山秀夫の文章を参考にしているが、あまり上達したとは思えないな。
乱歩賞が他の新人賞に比べて、文章も重視していることは確かだが、
一定の基準に達していればOKという感じじゃないかな。
ストーリーの面白さを追及しつつ、それに適した文章を書ければ、
間違いなく抜いた作品になるだろうが、簡単じゃないよ。
ストーリーの面白さだけで上をめざす、それが俺の今回の応募のコンセプトだったね。
Doubledoubleさんの目から、文章的に優れたミステリ作家というと誰かな?
>ちょっと疑問なんだが、17さんはどういう作品を"ハードボイルド"だと思っている
>かな?
聞かれてドキッとしたよ。生半可な知識に基づくイメージだけで物を言ってたね。
日本の本格的なハードボイルド物はほとんど読んでいない。
海外物も、チャンドラーやロスマクドナルドを2、3冊読んだ程度だ。
ロスマクの「さむけ」が一番印象に残っている。
ハードボイルド物の本質としては、一般的な理解とは違うかもしれないが、
人間や社会をシビアに観察する点が重要か、と俺は思っている。
日本の場合、一匹狼的な硬派で行動的な探偵が主人公であれば、
すべてハードボイルドに分類してしまう傾向があるようだね。
「新宿鮫」のようにセンチな要素を含んだものが、主流なのか? よくわからん。
Doubledoubleさんは、日本のハードボイルドの現況をどう捉えているのかな?
ミステリには「国語的に意味の通った、読みやすい文章」が一番だと思うよ。これができないうちに
自己流の文章を書いて「これが自分のスタイル」と思っている人が多いように感じるが、読む人間に
意味が通じなくてはだめだ。"一読"で意味が通じること、それが最も重要だと俺は思う。もちろん読み
手の読解力という問題もあるが、それは別にしてな(w
文章的に優れたミステリ作家ねえ?最近の日本人作家のミステリを多く読んでいるわけではないから
名前を挙げるのは難しいな。文章で雰囲気を出せている作家はいても、優れている人は少ないように
感じる。俺の場合、優れている(巧い)=読み易い…だからね。優れているか否かの"判断基準"を読み易さ
に置いていると言ってもいい。
自分の文章で心掛けているのは読み易いことだが、具体的にどうやっているかと言えば、無駄な句読点
を打たない、無駄な接続詞を置かない、無駄な形容詞(句)をつけない、無駄な指示語を置かない、
一文60文字以内を目安とする、主語と述語の位置を常に近づける、難しい漢字を使わない、慣用的表現は
できる限り避ける…、これくらいか?基本的には中学生レベルの文章だと思ってくれていい(w 普通に小説を
読んでいる中学生なら一読でわかる文章、それが俺の考える"巧い"文章だ。…と言ってもラノベ的なわかり
易さとは違うんだが、理解してもらえるかな?
俺は誰の文章を参考にしたというのはない。参考にしたのは、本多勝一氏(字があってるかな?)の「日本語
の作文技術」だけだ。この本は論述文などのために書かれたものだが(本文中に小説やエッセイを対象にし
ていないとはっきり書かれている)、読み易い…意味を伝えられる日本語を書く役には立つと思う。
実を言うと、俺はハードボイルドに分類されるものを多く読んでいるわけではない。日本の作家だと
前述の原りょう、東直己、それと大藪春彦くらいだ。新宿鮫の作者などは名前も出てこないな。誰だっけ?海外の
作家でもチャンドラーやハメットが少し、パーカーやマイケルZリューインくらいか。リューインはハード
ボイルドの中でも少し色が違うが。ミステリ以外でヘミングウェイや片岡義男だね。
ミステリ以外で名前を挙げたことからも想像がつくかもしれないが、俺はハードボイルドというのは文体
に拠って定義されると思っている。内面描写を避け、客観描写によってすべてを表現していく…そういう文章で
書かれた作品をハードボイルドと考えている。
17さんの「日本の場合、一匹狼的な硬派で行動的な探偵が主人公であれば、すべてハードボイルドに
分類してしまう傾向があるようだね。」という認識は正しいが、俺としては不満というわけだ(w
134 :
名無し物書き@推敲中?:03/03/30 21:54
今日、図書館で「テロリストのパラソル」「そして夜は甦える」「ハードボイルド・アメリカ」等を借りてきた。
ハードボイルドの世界を少し勉強してみるよ。
>内面描写を避け、客観描写によってすべてを表現していく…そういう文章で
>書かれた作品をハードボイルドと考えている。
こういう見方もありうると思うが、では、なぜその手法がミステリに導入されたのか、
その理由をじっくり時間をかけて考えてみたい。
「テロパラ」を再読し終えたが、前に読んだ時に比べて、レベルが高いと感じた。
Doubledoubleさんが指摘した高速道路上のシーンは、やはり不自然だね。
(メール欄1)の成功も漫画的と感じた。
とくにラストで明らかにされる(メール欄2)は興醒め。
ただ、これだけのムードをかもし出すのはやはり文章力と気の利いた会話だと思う。
ハードボイルドについての考え方が固まってから、もう少し話してみたい。
また、失敗した。スマソ。134は俺だ。メール欄もこっちをみてくれ。
136 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/04 21:45
ミステリーってどうやって書くって、その疑問を感じること自体が私には不思議なんですよね。
というのは、「こんなミステリが好きだ」とか、「こんなのが書きたい」と思った時点で、ある
程度の構想は頭の中に出来ているわけじゃないですか。だとすれば、それを具体的な文章に置き
換える上で必要なことを一つ一つやっていくだけだと思うんですよね。
というわけで、このスレ立てたり、それに同意したりする人は、「ミステリーが好きだ」とか
「ミステリーを書きたい」と本当に心から思っているのかな? と思ってしまいます。
「こんな賞があって賞金が高いから書こうかな」とか、「とにかく、作家というカッコイイ仕事
始めたいな」といった動機なのでは? と思うのは、私だけかな?
>>136 あなたのいうことはよく分かります。
「ミステリーが好き」で、書きたい物がある。
それが根底にあるのは当然ですし、だからこそプロをめざすわけです。
でも、これはどんなジャンルでもいえるでしょうが、いざ書き始めてみると、
新人賞を受賞できるような作品を書き上げるというのは、大変な作業だと気づきます。
好きだから、という理由だけで到達できるわけではないでしょう。
ミステリの場合は、とくに特有の視点や手法をいろいろ検討する必要が高いといえます。
>「こんな賞があって賞金が高いから書こうかな」とか、「とにかく、作家というカッコイイ仕事
>始めたいな」といった動機なのでは? と思うのは、私だけかな?
そういう動機の人でも、いい物さえ書ければそれが悪いことだとはいえないでしょう。
「こんな家が好きだ」「こんな家を建てたい」と思っても、土台の作り方、柱の建て方、屋根のふき方
…全部知らなければ建てることはできない。ミステリを含めた小説は、日本語で書くから日本人なら
誰でもできそうに思うかもしれないが、実際はそんなに簡単なものではない。特に他人が読むに値する
ものを書こうと思えばね。書き方に疑問を持つのは当たり前くらいには難しい。
139 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/05 00:52
136です。
なるほど、そうなんだ。私の場合、たいした実績はありませんが、自分が「こんなミステリが好き」
で「こんな感じの小説を書きたい」と思っていたら、いつのまにか書けてしまったんですよね。それで、
今は多少プロのまねごとさせてもらってまるものですから。つまり、あまりこんな疑問すら感じた事が
なかったんですよ。
なるほどなるほど、ふむふむ。
>>139 才能に恵まれた人のようですね。
でも、「たいした実績」がなく、「多少プロのまねごとをさせてもらっている」
程度でしたら、現状には必ずしも満足していないのではないでしょうか?
ミステリがエンタメの一分野である以上、より多くの人に読まれたいという、
願望をもつのが自然なのではないでしょうか。
より多くの人に読まれるような、面白いミステリを書くことをめざすという観点から、
いろいろ意見を述べてくれたら、有り難いのですが……。
136ではないが
17とDoubledoubleはもっとミステリーを読むと同時に、
ミステリーの読者の生理とでも言うべきものに関心を
持った方がいいのではないか。
>>141 「ミステリーの読者の生理」?何かよくわからないね。できれば教えて欲しい。
「生理」というのとは少し違うかもしれないけど、要するに俺が言いたいのは、
読者が求めているもの、ミステリを読んでる読者がミステリの何に惹かれて
いるのか、ということをもう少し考えてみては?ということ。
Doubledoubleと17はミステリ作家として食べていこうと思ってるんでしょ?
だったら読者の身になって考えることが必要ではないかと思う。といってもただ
たくさん読めばいいというわけではないとは思うが。
読者は「俺はこの本のこれこれこういうところが好きだ」とか、「これはプロットは
しっかりしてるけど、キャラクターが生きてないから駄目だ」とか考えながら
読んでるわけではないだろう。そのような読み方をしているのはごく一部の
ミステリファンで、ほとんどの読者は「これはおもしろかった」「これはおもしろ
くなかった」と分類するだけだと思う。プロの作家として食べて行きたければ
そういう大多数の、深読みしてくれない読者をつかまなければいけない。
ここを読んでると、上のほうで乱歩賞の作品やハードボイルド物の批評というか
分析をしていたけど、そんなことよりも(もちろんそれも重要なことだとは
分かってるけど)一般読者にどう届くのか、ということを考えてみたらどう
かと思う。全ての読者がここでされてるような分析をしてくれるわけではない
から、一般的な読者がテロパラならテロパラを読んでどう感じるか、ということ
も同時に考えてみてはどうかと思う。
何か煽ってるような書き方になったけど、そうではないよ。
ただ最近二十歳前後でデビューしてる作家が書く本を読んでてあまりに
一人よがりで、オナニーっぽいというか作者の自己満足だけで終わってる
ものが多いから(それはマニアには受けるんだろうけど、一般の読者
には伝わらないよ)、そうならないようにアドバイスしてみたかっただけ。
俺はミステリも他のジャンルの本も読むけど、今、ミステリ作家を目指してる
人には追い風が吹いてると思う。SFや純文学でデビューしても作家専業で
食べて行くのはかなりつらいみたいだけど、ミステリは賞も多いし、他ジャンル
に比べると読み手も多いだろう。だからかどうかは知らないが、読者のことを
考えていない一人よがりな作家もどさくさまぎれでデビューしてる。そういう
のはもうまっぴらだからこういうことを書かせてもらった。気分を害されたら
ごめんね。
>>143 読み手の立場から、面白いかどうかというだけだったら、それこそミステリ板に行けばいいわけで、
創作の観点から分析するために、その面白さの秘密を探ろうとしているわけです。
まあ、創作の観点から作品を分析するというのも、簡単ではないし、実験的というか、
試行錯誤しながらやっているわけですが、これまでのDoubledoubleさんとの会話でも、
いくつか考えさせられることがありましたし、もっと参加してくれる人がいたら有り難いですね。
>>144 おそらくメフィスト系でデビューした作家の一部を指していると思いますが、
少なくとも、俺とDoubledoubleさんとは、小説としてもしっかりとしたミステリを
書くという点では考え方は一致しています。
17さんの紹介していた「天気の良い日は小説を書こう」三田誠広著を買った。半分くらい読んだ
ところだが、"見世物芸"と"遊芸"の話はなるほどと思う。小説の世界で言えば、ミステリは見世物芸で
純文は遊芸にあたる。純文が売れないのも当然だろう。
上の方でちらりと出たハードボイルド文体がミステリにとりいれられた理由だが、三田氏が触れている
シュールレアリスムにおける描写方法と共通するものがあるんじゃないかと、俺は思う。イワン・フレミング
も似たようなことを書いていたような気がする。
俺が
>>132で書いたもののうち、接続詞、指示語、慣用表現については、半分までで同じような事を三田氏
も言ってるね。まあ、たいていの書き方本で共通している部分ではあるが、素人の書いた文章では(プロにも
多いが)このあたりにあまり気をつかってない場合が多い。試してみるとわかるが、ほとんどの素人が書いた
文章はこれを念頭に置くだけで読めるものに変化することが多い。レベルの差は残るにしても、少なくとも
エンタメ系の文章ではな。
>>143 「ミステリを読んでる読者」とか「一般的な読者」とか、数え切れないほど多い複数の者がどう感じるか
、なんてのは俺には想像できないね。10人いれば、10人感じ取り方が違うだろう。それが当たり前だ。
どう感じる人が多いか…くらいは漠然とはわかるがね。そんなことは書くまでもないだろう。
143の書きこみを書いた人が、140までのやりとりをまともに読んでいるとは思えないんだよね。17さんと
俺のやりとりをまともに読んでいれば、読み手のことを念頭においた"文章"を書こうとしていることは書いて
あったはずだが?現時点でできているかどうかは別にして、読み手を意識した"文章"を書こうとする人間が、
読み手を意識せずに"ストーリー"を作ると思うか?
自演なら仕方ないが、違うなら苦言を真摯に受け止める度量を持ったらどうだい?
151 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/08 14:23
「天気の良い日は小説を書こう」か、どこかで聞いたようなタイトルだな。
「雨の日には車を磨いて」五木寛之とか、「晴れた日には会社を辞めたい」古館伊知郎
ってのがあったな。
152 :
1989年監禁コンクリート事件の真実!!!!!:03/04/08 14:26
地獄の41日間の真の内容 女子高校生が41日間渡って監禁され、計100人ぐらい(少しでもかかわった人を含めて)に強姦、朝から晩まで超暴力と超陵辱された。。(深くかかわったのは5,6人)
ヤクザ顔負けのリンチで、天井に血が飛び散っていた。
「なんでもするから家に帰して」という女の子に、自慰(オナニー)を強制され、
真冬に裸で外(ベランダ)に出され、裸で踊らされ、強制され、手足を縛り、お尻の穴に花火を入れ爆発させ、膣やに直系3センチの鉄の棒を何度も強引に突っこみ、性器や尻の穴を完全に破壊する。
重い鉄アレイを身体(裸体)になんども落とされ、瞼(まぶた)に熱いろうそくをたらされ、
手足を縛り、膣にマッチ棒(ライター)を入れられ、燃やされ、膣の中のや裸体をライターで火あぶり、苦しさのあまり何度も気絶する。(この時ストレスと恐怖のあまり髪が全部抜け落ちていく)
大勢の男にかなり大量の精液を飲まされ(フェラチオで)、500ccの尿を飲まされた。(生きてるか死んでるかわからないが)ゴキブリも食わされたそうである。(このゴキブリの件に関してはもしかしたら間違ってるかもしれないうが、あとは絶対事実です。)
また女の子の悲鳴や激しいリンチの音は監禁されている部屋の中で音楽をボリュームいっぱいで流しているため、外に届かない。
その間の食事はほとんど牛乳1本。
恐ろしいころに、監禁されていることを知ってた人は計100以上いるが、誰も通報しない。(死体が発見されるまで)
そして最後はひどく殴られ失禁して)死んだ。(殺された)
死体の顔は目の位置がわからないほど、変形し、親でも誰かわからず、原型をとどめてないほどで、性器のほうは顔よりもっとひどく完全に破壊されていた。死体には髪がなくなっていた。
40日間の監禁で極度のストレスのあまり全部髪が抜け落ちた
死体の膣(マンコ)にはオロナミンC2本、入っていた。
以下の内容は「全く」誇張されておらず、「コンクリート詰め事件」で検索すればわかります。
これは「裁判記録」に書いてあったものをまとめたものです。ちなみに「裁判記録」はひどくて目もあてられない。
153 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/08 14:29
ここのスレの方、作家を志しているのなら、
もう少し読みやすく書く事を考えた方がいいのでは?
なんなんだここ?
三田の「天気の好い日は小説を書こう」に始まる3部作(集英社文庫)は、
早稲田の文学部の講義をベースにしたものだから、非常にわかり易いし、
この3冊さえ読めば、なんとなく小説を書けそうな気がしてくるものがある。
文学部を出ていないため、知識の点で不安を持っている人にとっては(俺もそうだが)、
基本的な知識を確認し、不安を解消するという意味で結構役に立つと思うよ。
「ハードボイルド・アメリカ」という本の中で、作者の小鷹信光氏は、
ハードボイルドというのは、その作品の雰囲気を形容する惹句のようなもので、
その雰囲気を決定づけるのは、スタイル(文体)であるとしている。
そして、それは「扱うテーマや人物や事件をどのように見据え、
それを最も効果的に浮き彫りにするためどのような文体、
話法を用いるかということだ」 と述べている。
他方、ロスマクの「眠れる美女」(ハヤカワ文庫)の解説で、楢山芙二夫氏が、
ハメット、チャンドラー、マクドナルドの三人を比較し検討している。
その論旨は以下の通り。
ハメットとヘミングウェイには、文体の類似性があるが、
チャンドラーやハメットは、独自の文体を創り出していった。
そのため、「三人に共通点があるとすれば、文体や手法ではなく、
自分の内側に秘めている現実を過不足なく描き出すために必要な私立探偵ぐらいなもので、
他に類似点はない」としている。
そして、「ハメットがあくまで客観的リアリズムに徹したのに対して、
チャンドラーは主観的リアリズムに徹し、
マクドナルドは『ギャルトン事件』を書いたあたりから内的リアリズムに徹して、
その存在を固持した」と結論づけている。
創作の観点から考えた場合、定義や分類付けはどうでもいいことだし、大切なのは、
この手の作品から、自分の作品に生かせるものを見つけるということだよね。
今月は、ハードボイルド強化月間(?)ということにして、ハメット、チャンドラー、
ロスマクを中心にいろいろ読んで考えてみようと思っている。
ハードボイルド文体がミステリに導入された理由を、現段階で一応考えてみたが、
その根底には、次のような意図があったのかなという気がする。
1.思索型の名探偵より、クールな行動派の探偵の方がアメリカ人気質にマッチした。
2.ハリウッド映画を意識し、心理描写よりも会話や情景描写を重視した。
3.リアリティの観点から、背景となるアメリカ社会の現実を書き込んだ。
もう少しいろいろ読んでから話してみたい。
>>156 小鷹信光氏はTVドラマ版「探偵物語」の原案者だね。
>>創作の観点から考えた場合、定義や分類付けはどうでもいいことだし、大切なのは、
この手の作品から、自分の作品に生かせるものを見つけるということだよね。
定義や分類をするのは、活かすためのワンステップだ。文体の分類なんてのは、本来
ほとんど意味のないことなんだけどね。同じような文体を採用している作家でも、必ずしも
同一の意図でその文体を採用しているわけではないだろうから。だがそれを考えてみることは
無駄ではない…と、俺は思っている。
少し背伸びして、文体について一般的なことを考えてみた。
文章の流れやリズムに気をつけながら、きっちり推敲することを心がけ、
長編を何作か仕上げると、作者の文章の個性が自然としみ出てくる。
とくに文体というものを意識していなくとも、この文章の個性こそが文体である。
書き方本で、こういった趣旨の記述を読んだ記憶がある。
ミステリー作家の場合、文体をさほど意識せずに創作している人も多い気がする。
宮部みゆき、東野圭吾などは、このタイプではないかな。
その根底には、もちろん文才というものがあるのだろうが。
これに対して、文体を意識的に採用し、いろいろ工夫しているミステリ作家もいる。
高村薫、馳星周、京極夏彦などは、このタイプだろうね。
一般に、冒険、ハードボイルド系の作家の方が、文体に対するこだわりが強いと思う。
ハードボイルドの書き手のDoubledoubleさんが文体にこだわるのは当然だろうが、
俺は文体の意識的な採用という点については、多少の疑問を感じている。
ミステリの領域で作風に合った文体をうまく取り入れるというのは、簡単ではない。
辛辣な言い方をすれば、文体へのこだわりが、読者の好き嫌いを生んだり、
ストーリー性の弱さを誤魔化すための手段になったりしている印象さえ受ける。
Doubledoubleさんは、この点についてどう考えているのかな?
ちなみに、俺は自分の意見をすぐコロコロ変える性格だよ(笑。
文体というのは、ある程度計算して作るが、それ以降は自然と変化していくことが多い。
完成した文体を意図的に変えることはあるだろうが、それはまあ例外としておこう。この変化
がつまり文体の完成への道筋というわけだろう。だから俺は
>>文章の流れやリズムに気をつけながら、きっちり推敲することを心がけ、
長編を何作か仕上げると、作者の文章の個性が自然としみ出てくる。
とくに文体というものを意識していなくとも、この文章の個性こそが文体である。>>
という考え方には大筋賛成だ。ただ長編数作くらいで独自の文体ができるとは思わないが。
文体らしきものが漠然と出てくるのに数作はかかるんじゃないかな?完成となると、5年から
10年くらいは最低でもかかると想像している。
>>辛辣な言い方をすれば、文体へのこだわりが、読者の好き嫌いを生んだり、
ストーリー性の弱さを誤魔化すための手段になったりしている印象さえ受ける。
そういうこともあるんじゃないか。ただ好き嫌いを生むのはある程度仕方がない。万人に向く作品などは
まず無理。文体が嫌いだから読まないなら、それも結構だ。そのかわりこの文体を好む人が読めばそれ
でいい。パズラーが嫌いな人にパズラーを読めと言うのが無理なのと同じことだ。間口を狭め過ぎるのは
意に反するが、広げ過ぎてぼけた作品を書きたくはない。
ストーリー性の弱さは別問題じゃないか?独自の文体がない上にストーリーもない作家もいるわけだし(w
160 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/16 23:21
ここで出した人多いみたいだけど、
乱歩賞の一次発表っていつ?
>>160 一次二次の予選通過者の発表は、小説現代7月号誌上、つまり6月の下旬です。
でも、協会のHPによると、最終候補を決定する予選会は、今日、4月17日です。
最終候補者に対する電話連絡が、今日あるのかどうかはわかりません。
>>DoubleDoubleさん
オール読物推理新人賞の応募に向けて短編を書き始めました。
今月中は書き込みを休むつもりです。
吉報があることをお祈りしています。
162 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/17 12:57
このスレから受賞者出たら面白いのになあw
163 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/18 12:45
最終候補発表はいつですか?
漏れは小説推理新人賞に応募しております。
他にも同士はおらんのかいな?
165 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/18 17:20
>>164 このスレは乱歩賞らしいですよ。
私は何にも応募してないけどw
特に乱歩賞だけに限ったわけじゃないだろ。たまたまふたり出した人がいただけで。
17さんの次はオール読み物か。あれ、何枚だっけ?俺、次は横溝に出そうかと思って構想中。
仮に受賞したとしても誰もカミングアウトしないだろうな
乱歩賞の最終候補については、毎年、推理作家協会の会報に出るみたいです。
協会員のHPや、2ちゃんのミステリ板の書き込み、あるいは、
「作家でごはん」のミステリ掲示板に注目するしかないでしょう。
去年は、ミステリ板の若桜木スレに、5月2日に書き込みがありました。
協会員の方、もしこのスレを見ていたら、書き込みをお願いします。
∧_∧
( ^^ )< ぬるぽ(^^)
歴史小説スレで、ミステリーは三人称が無いとあるけどどうなの?
173 :
348 ◆rPiJhNlQMw :03/04/24 03:55
そもそもこのグラフってどう読むの?
トップとのタイム差でも無いし、それぞれのラップタイムでも無いよね。
174 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/24 05:10
175 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/25 09:23
176 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/25 10:11
で、ミステリってどう書くの?
2chに書きこんでる暇があったらとりあえず作品書け
178 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/25 19:07
今朝、最終選考まで残ったという旨の電話を頂きました。
179 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/25 19:09
181 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/25 23:37
書きたがるばかりで、書くべきものがない奴
自分の中に種の物語もないのにつーのは、辟易しかないね〜。
才能の枯渇した職業作家じゃないんだから、其れについては、
ね〜んだったら、魂揺さぶりそうな作品よめと、
種が出来ないようならあきらめろと、まぁそれくらいしかないな。
影響とぱくりはソレナリにちがうから、
物語のタネくらいは作れるようになろう。
4w1hの個条書きも基礎として文章の書き方本でよくでてる。
183 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/26 06:26
自分の中に種の物語もないやつは、ミステリーを書くしかないのだ。
たとえば京大出身のやつらなんか全員その手でしょ。
ミステリって誰でも書けそうな気がするもんな
185 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/26 15:11
低レベルなミステリーしか読んでないんじゃないの?
京大系の。
186 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/26 15:13
どんなミステリがレベル高いの?
具体的に言ってもらえませんか?
言えるなら。
187 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/26 15:24
松本清張
188 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/26 15:39
松本清張ならどれでもいいの?
なんだかなー……。
189 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/26 15:42
190 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/26 15:46
揚げ足取りかっこ悪いよ。
そこまで手取り足取り教えてもらわないと読書できないの?
作家でも沢山作品があるので自分で調べてみればいい。
誰でも書けそうなら、さらさらと書いてぜひうpしてください。
191 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/26 15:49
今からだとオール讀物推理新人賞が近いけど、
これって推理ってついてるけど、ただのミステリーでもいいのかな?
192 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/26 15:53
プロ野球選手がヒット打ってるの見て、
オレにも打てると思い込んでる厨房っているからなあ
物を知らないって事は凄いよw若気の至りか
193 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/26 16:06
>>190 自分の発言には責任持てよ…。
2ちゃんねるに甘えてばかりいるのは
本物の厨房だよ。
194 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/26 16:15
>>193 おんぶにだっこでママチャンに育てられたみたいねw
他力本願の方がよっぽど厨房だって。
何歳?190じゃないけど、年に合ったの教えてあげるよ。
清張全部読んだわけじゃないがw
195 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/26 16:17
>自分の発言には責任持てよ…。
>2ちゃんねるに甘えてばかりいるのは
>本物の厨房だよ。
何の責任?2ちゃんねるの甘える?
意味が分からないのだけど…。
196 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/26 16:20
197 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/26 16:21
清張すら読んだ事なくて、
>ミステリって誰でも書けそうな気がするもんな と発言するのは
本物の厨房だよ。
198 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/26 16:25
我孫子武丸がかまいたちの夜だったな。
199 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/26 16:25
>>184は読書経験浅いみたいだね
プレステ厨か?
200 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/26 16:28
なんか必死さが滲んでるな。
煽りに飢えてるの?
やめようよ。
201 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/26 16:29
>>184はモームス見るたび
「加護チャンより自分のほうがうまく踊れるワイ!」
といらだつ?
昼間から粘着かよ
暇だなお前ら
204 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/26 16:41
205 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/26 16:43
時代は変わったなぁ。
松本清張をプレステで読むとは!w
ところで最近の作家では誰かいないのか?
俺は御手洗seriesなんて好きなんだけど。
占星術殺人事件は読んだ?
206 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/26 16:45
言葉返せなくなると、ウィルス貼るような低能は氏ねよ。
誰も悲しまないから。
虚無への供物だろやっぱ。
いつまでも清張なんて骨董品読んでないでさ。
ウイルス!?
どれが!?
209 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/26 16:51
210 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/26 16:53
>粘着かよ
2ちゃんにどっぷりなんだねw
脅しか。。。
212 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/26 16:55
煽ると必ずレスが帰って来る厨房がいますね。
213 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/26 16:57
厨房なんて使い始めたらおしまいだよ・・・
214 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/26 16:58
やっぱり厨房に反応しました! 厨房発見!
215 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/26 16:59
ねぇねぇちょっと聞いてくれる?
ミステリって誰でも書けそうな気がするもんな
216 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/26 17:01
やっぱり厨房に反応しました! 厨房発見!
217 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/26 17:01
虚無への供物だろやっぱ。
218 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/26 17:03
前
の
め
り
に
な
っ
て
キ
|
ボ
|
ド
打
つ
な
よ
W
W
219 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/26 17:06
ノ } ゙l、 」′ .,/′ .,ノ _,,y
.,v─ーv_ 〕 〕 .| .il゙ 《 ._ .,,l(ノ^ノ
,i(厂 _,,,从vy .,i「 .》;ト-v,|l′ _,ノ゙|.ミ,.゙'=,/┴y/
l ,zll^゙″ ゙ミ .ノ .il|′アll! .>‐〕 \ _><
《 il|′ フーv,_ .,i″ ||}ーvrリ、 ¨'‐.` {
\《 ヽ .゙li ._¨''ーv,,_ .》′ ゙゙ミ| ,r′ }
\ ,゙r_ lア' .゙⌒>-vzト .ミノ′ 〕
.゙'=ミ:┐ .「 ./ .^〃 :、_ リ .}
゙\ア' .-- ,,ノ| 、 ゙ミ} :ト
゙^ー、,,,¨ - ''¨.─ :!., リ ノ
〔^ー-v、,,,_,: i゙「 } .,l゙
l! .´゙フ'ーv .,y ] '゙ミ
| ,/゙ .ミ;.´.‐ .] ミ,
| ノ′ ヽ 〔 ミ
} } ′ } {
.| .ミ .< 〔 〕
221 :
動画直リン:03/04/26 17:09
222 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/26 17:27
低レベルな人間に限って自分を過大評価して何でもできると思ってるものなんだよね
はぁ
おいおいこのスレ荒すのはやめてくれよ。
ここは俺と17さんが建設的な意見を述べ合う所なんだから。
225 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/26 22:08
↑なんだこいつ?
>>225 DoubleDoubleさんの言う通りだ。
お前みたいなろくな教育も受けてない奴が来るスレじゃないんだよ。
とっとと消えな。
227 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/27 01:43
どうしようもねーな、このスレ(藁
教育受けてそんな言葉遣いしかできんのか。やでやで。
たろ〜はおでおで。
スレにこびりついたウンコは放置の方向でお願いします。
最終候補に残った方、何の賞でしょうか?
230 :
DoubleDouble ◆7ttEjpkLK2 :03/04/27 05:07
224は偽者です。勝手に私の名前をかたらないでください。
というわけでトリップ変えました。
17さん、久し振りです。その後作品の方はどうなりましたか?順調に
進んでますか?
231 :
動画直リン:03/04/27 05:09
ごめん、あげちゃった。
233 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/27 21:44
お前らイメージに捕われすぎなんだよ。たかだか糞書いてるだけじゃん。
形から入って、無職で糞書いて、2ちゃんで文学豆知識語ってなれあってりゃあ自称作家脂肪で安泰か?
まあ自滅していった自称作家し・ぼ・うの人生をたどってくれよ。
おい、こびりついたウンコ!
クソスレ上げんな!
236 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/27 21:48
つか自己幻想を純化させた中で辛うじて自我を保ってるだけじゃん。
作家脂肪(幻想)がきえれば執筆も、時間も、空間も消える。
未来もきえ、その過程としての自己も消える。
全ては終るんだろ?
おまえら無職クズ・能無しにとって時間の連続性なんて意味ないだろ。
今すぐ氏ねよばーか
まあ、お前らが自己幻想を拡張させてオナニー小説を書き、それをもって現実に対抗しようとも、
最後は現実にやられてペチャンコのたれじにだろ。
>>237 おいおい、おまえが無職だからって、みんなが無職だと思うなよ。
240 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/27 23:50
241 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/28 00:10
>>238・239
お前らこんなところ来てて作家になれるとか思ってんの?バカじゃねーか?
低レベルな人間が集まってるみたいだけどせいぜい傷の舐め合いでもしてろや。
>>230 おまえも偽者(w 勝手に俺のトリップ変えるな。
244 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/28 02:21
245 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/28 12:13
乗り遅れた?
246 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/28 15:00
247 :
bloom:03/04/28 15:09
248 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/28 19:15
こびりついたウンコ再降臨キボンヌ!
249 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/29 03:48
251 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/29 04:14
ちょっと斬新なレスしてもいい?
つか自己幻想を純化させた中で辛うじて自我を保ってるだけじゃん。
作家脂肪(幻想)がきえれば執筆も、時間も、空間も消える。
未来もきえ、その過程としての自己も消える。
全ては終るんだろ?
おまえら無職クズ・能無しにとって時間の連続性なんて意味ないだろ。
今すぐ氏ねよばーか
まあ、お前らが自己幻想を拡張させてオナニー小説を書き、それをもって現実に対抗しようとも、
最後は現実にやられてペチャンコのたれじにだろ。
252 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/29 04:39
↑
何処の厨房だろね、この馬鹿。内容は支離滅裂だし、文法も成って無い。
ま、自己完結してるんだろうな。個人的妄想が。
253 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/29 16:51
>>253 一次選考の中では難易度が高いと聞く。
でもこれ見た限りでは、そうでもないね。
そろそろ乱歩賞の最終選考が発表になるころじゃないか?
256 :
名無し物書き@推敲中?:03/04/30 20:30
258 :
名無し物書き@推敲中?:03/05/01 08:32
259 :
名無し物書き@推敲中?:03/05/01 08:42
260 :
名無し物書き@推敲中?:03/05/01 13:50
261 :
名無し物書き@推敲中?:03/05/01 14:49
『マリック殺人事件』
序章
トリックを考えたのはマリックだ。殺人事件は神戸で起こった。
バラバラ殺人事件だ。殺されたのは若い教官だ。密室で殺されて、海に死体は投げ捨てられたのだ。
見破ったのはマリックだった。異変に気づいた殺されたマリックはトランプを使ってトリックを考えたのだ。
(用)
||_
| |
|_| 男が一人、誰もいない浜辺に佇んでいた。〈了〉
沖合いからゴジラと思しき怪獣が男が佇んでいる浜辺に迫ってきていた。男はマリックだった。〈了〉
〈^ ゝ^}<待て! マリック!
「誰だっ!」マリックが言った。「誰だっ!」
マリックはゴジラと何者かに挟まれてしまっていたのだ。
「お前はっ!」マリックは度を失った。凄腕の探偵だったのだ。
「これは難事件だ」凄腕の探偵は謎めいた言葉を残し去っていった。〈了〉
「マリック。俺はもうお前を助けることは出来ない。これからはお前一人の力でやって行くんだ」
「先生っ!」マリックは引田天功の背中に抱きついたのだ。天功はマリックの頬を張った。
「甘ったれるな! もうお前と俺は赤の他人だ。残され人だ。金輪際縁を切った、ごくつぶし同然の素寒貧浮浪者だ。
俺が女房を殺したように、俺はお前を殺したんだ。この俺の心の中ではな」天功は己の胸を強く叩いた。
しかしだ。しかしだ読者よ。天功は心の中では泣いていたのだ。悲しみで張り裂けんばかりの天功の小さな胸。
その小さな胸のどこにこのような大きな悲しみに打ち勝つ力があったのだろうか。天功の顔面は眉一つ動かないのだ。悲しみを我慢しているのだ。
マジックに賭けた男どもの情熱が迸る演芸場。幾多のドラマが生まれ多くのチンピラ芸人どもが死んでいった喜怒哀楽怒髪天を突く夢世界にて
このように師と弟子は出会い憎しみあったのだ。師の娘を娶り、家庭を築き芸一本でのし上がってきたマリックなのだ。
そのマリックが殺人事件を思いついたのはよっぽどの事なのだ。天賦の機略がそのような悪行にマリックを走らせたのか。運命の皮肉と言いたい者がいるなら笑うがよい。
この物語はマリックとマリックが出会い、そして殺しあう予断を許さない悲運の哀歌である。
263 :
名無し物書き@推敲中?:03/05/01 15:31
第一章 悲運の予告電話
血塗るられたベッドの上に師匠の遺体が朽ちていた。マリックは己の手を汚したことに不快感を露にしていたのだ。
「酒をいいからもってこい。バーボンをだ。ロックだ」誰に言ったかはもうお分かりだろう。そうだ。
彼の娘真理子に言われて発言されたのだ。それはこのように書かなければならない。言われて発言されたのだから。
バーボンがロックで運ばれてくるとボーイがカウンター越しに、マリックへ罵声を浴びせ掛ける。
「おいマリック電話があった。お前を殺すと伝えておけと電話があった。それは恐ろしい声だ。娘を犯すぞと言えと言ってたぞ」
マリックはまったく動じない。少し浮いた。体が宙に少し浮いた。浮いたのである。椅子に腰掛けていたマリックはその姿勢のまま
バーボン片手に尻を椅子から離すと、足を地に付けずに勘定も払わずにバーを後にしたのだが、いつものことバーテンダーも追おうとしないのだ。
「あの人はグルだ」客の一人が言ったのである。〈了〉
マリックのアリバイ工作は以上のものであった。長患いがその後マリックを襲うことになるとはこの時のマリックはまったく予想だにしていなかった。
わりと暢気にしていられた時期であった。この時期に死に物狂いでトリックの練磨、研究、人体実験などさまざまなプログラムを早稲田の人間科学科教授に作って
おいて貰ったのに活用できなかった。マリックの没落はここから始まっていたのかもしれない。しかしマリックは国家権力相手に超人的な奮闘を見せるのであるから、
「千年に一度の人物」と三浦カズが唸るのも当然だ。予告電話の恐ろしさはすぐにわかった。自宅に戻ったマリックは部屋があらされていることを見て取ると、
箪笥に身を潜め息を殺した。その日は何事もなかったのである。マリックのトリックとはこうだ。殺人は密室で行う。ここでマリックの超魔術がものを言うのだ。
殺すのは誰でもいいのだ。己の快楽のために人を殺すのであるがマリックは選り好みはしないのだ。ことさら美人で無ければならないなどとはマリックは考えない。
それはマリックの倫理意識に反するのだ。〈了〉
264 :
名無し物書き@推敲中?:03/05/01 15:38
煩雑な日常に埋没していたマリックは自身の身の危険など忘れ果てていた。そんなマリックの様子をずっと伺っていたかのごとく訓練された暗殺者はドーベルマン連れて
マリックを殺しにきた。この機を逃してはいけない。そしてマリックは身を隠した。この物語の最終章までもう彼は登場しないのである。それはくどくなってきたからだ。
父親がいなくなって一番心配したのは娘の真里子なのだ。真理子は大学生なのだ。予告電話で言われていたとおりのことが真里子に起こったのだった。
すなわち輪姦されたのである。監禁され、暴行されたのである。端的に言えば真里子は小屋に監禁され。恥ずかしいプレイをビデオカメラに撮られネットで流されたのだ。
身を隠したマリックもその動画を落としたのだ。そして保存したのだ。怒りに燃えるマリックの男性シンボルは屹立し、怒張したそれを少女の割れ目に押し当て、
「名器だ。わしの巨根棒を拒みよるわい」と言ったのだ。地下世界に王国を作り出していたマリックは正々堂々と、マリック一世一代の企てを是が非でも阻止しようと
する分からず屋どもに鉄拳を喰わせ、屈服させ、拷問の上処刑しようと燃え上がる火炎のごとく精力絶倫状態をキープしていたのだ。
怒りがマリックを大人にしていたのである。急激に大人になったマリックは超魔術を捨てたのだ。
超魔術は子供じみていると思うようになったのだ。
265 :
名無し物書き@推敲中?:03/05/04 03:19
なるほど
267 :
名無し物書き@推敲中?:03/05/04 09:07
268 :
名無し物書き@推敲中?:03/05/04 16:45
そーれかっとばーせバース
ライトーへレフトへホームラン!
かっとばせーバ!ア!ス!
269 :
名無し物書き@推敲中?:03/05/04 16:48
PIZZONIA
270 :
名無し物書き@推敲中?:03/05/04 16:56
とにかくもう、学校や家には帰りたくない
盗んだバイクで走り出す
君が教えてくれた花の名前は街に埋もれそうな小さなわすれな草
新しく生まれてくるものよ、おまえは間違っちゃいない!
ミステリ板の乱歩賞スレで発見。協会報からの転載だそうだ。これでとどめを刺されたよ。
450 名前:名無しのオプ :03/05/08 01:36
>>449 マッチメイク 不知火京介
shift 佐藤仁
犯意 櫻木そら
パドックにて 税所隆介
二十年目の恩讐 赤井三尋
277 :
名無し物書き@推敲中?:03/05/08 12:57
age
278 :
名無し物書き@推敲中?:03/05/08 14:20
マッチメイク 不知火京介
shift 佐藤仁
記憶屋 相馬純
犯意 櫻木そら
パドックにて 税所隆介
二十年目の恩讐 赤井三尋
マッチメイク 不知火京介
shift 佐藤仁
記憶屋 相馬純
犯意 櫻木そら
パドックにて 税所隆介
二十年目の恩讐 赤井三尋
━―━―━―━―━―━―━―━―━[JR山崎駅(^^)]━―━―━―━―━―━―━―━―━―
∧_∧
ピュ.ー ( ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。
=〔~∪ ̄ ̄〕
= ◎――◎ 山崎渉
70 :Doubledouble ◆EpNa70REtE :03/03/11 04:50
>>49 今回のは、あるプロスポーツを舞台にした話。
ミステリ板の乱歩賞スレの情報によると、不知火氏の「マッチメイク」はプロレス物だそうだ。
もしかして???
283 :
名無し物書き@推敲中?:03/07/07 02:13
どうやって書くの??
>>283 どういうのを書きたいんだ?
自分が書きたいと思うタイプのプロ作品をいくつか挙げてみろ。
285 :
名無し物書き@推敲中?:03/07/07 10:31
●●●マスコミの 「盗聴/盗撮」 は許されるの?その6●●●
http://natto.2ch.net/mass/kako/1000/10003/1000393251.html 341 : :03/07/06 19:56
795 名前: 郵便屋 投稿日: 01/10/12 22:19 ID:FUosYGJI
多分、マスコミ業界に何らかのネットワークみたいなものが出来てるんだよ。
それである特定個人を標的にしてその特定個人の個人情報を
マスコミ内部の裏ネットワークで共有していて、
その個人情報をメディアで流すなどして脅かしてみたりしてるんじゃないの?
このスレの
その1から読んでみればわかると思うけど全部妄想とは断定できないよ。
その5あたりから変な書き込みが増えたけどね。
970 名前: 967 投稿日: 01/11/04 13:52 ID:v3mAO06V
>>969 あるね。最低だな。最近じゃ不治てれびとか。業界内の遊び感覚でやってると
思うね。
286 :
名無し物書き@推敲中?:03/07/09 13:48
>>1 「トリックから連想してストーリーを考える」というのはいかがなものかと思う。
シリーズ物ですでにキャラクターが確立してるとか、ベテランだったらいいかも
しれませんが、新人賞の応募作でそれをやると、「トリックに引きずられている」
とか「人間が描けてない」とか言われる可能性が高いと思う。
島田荘司の「占星術殺人事件」はトリック先行だけど、その後シリーズ化される
ほどキャラが立ってたから、あれは稀有な例ではないかと思う。
理想的なのは、すでにトリックやアイディアをたくさん持っている状態で、
自分の描きたい人物やテーマに従ってストーリーを考えているうちに、その
トリックのうちの一つがたまたま使えた、っていうのがいいと思うんだけど。
__∧_∧_
|( ^^ )| <寝るぽ(^^)
|\⌒⌒⌒\
\ |⌒⌒⌒~| 山崎渉
~ ̄ ̄ ̄ ̄
__∧_∧_
|( ^^ )| <寝るぽ(^^)
|\⌒⌒⌒\
\ |⌒⌒⌒~| 山崎渉
~ ̄ ̄ ̄ ̄
289 :
名無し物書き@推敲中?:03/07/21 03:22
木谷恭介「京都吉田山殺人事件」(・∀・)イイ!
謎の要素さえあれば、ミステリーなんて3分クッキングだ。
(^^)
293 :
名無し物書き@推敲中?:03/08/11 17:03
294 :
名無し物書き@推敲中?:03/08/14 17:32
kake
295 :
名無し物書き@推敲中?:03/08/15 04:17
薩摩揚げ
(⌒V⌒)
│ ^ ^ │<これからも僕を応援して下さいね(^^)。
⊂| |つ
(_)(_) 山崎パン
age
死んだスレageるなよ。うまく倉庫入りしそうだったのにさ。
299 :
名無し物書き@推敲中?:03/08/16 06:09
トリックから考えろというのは、カーも言ってたことだし、
推理小説書く人の間では常識だと思うな。
301 :
名無し物書き@推敲中?:03/08/16 15:35
トリックは思いついたとしてだよ、
その後どうするのか。
トリックだけなら犯人あてクイズしかできないんだよね。
冒頭の事件と結末の解決の間をどう書くか。。。
そっちのほうが大事じゃん?
>>300 (299じゃないけど)
えっ!? カーって、もう駄目なん…?
……時効?
>>302 カーは大家だし、嫌いじゃないけど、いまさらカーの作法で書けない。
アメリカではトリックからミステリを書くのは少数派だよ。日本は比較的
トリックから入る人が多そうだし、それが悪いとは言わないけど、常識ではない。
カーが言ったのは、正確には、結末から考えろ、だった。
どうやって解決するかを先に考えとかないと、
伏線も決められないし、途中で挫折するさ。
と言う意味だろう。
>>305 うるせえ。
ミステリの結末はトリックの解決だろうが。
307 :
名無し物書き@推敲中?:03/08/19 15:48
『ハウダニット/密室』
山小屋にて
┏━━━━━━━━━━━━┓ キタ-
┃ ┃ 西十東
┃ 被害者→○ ┃ 南
┃ ┃
┃ ┃
│ ┃
窓 │ ┃
│ ┃
┃ ┃
┃ │ ←木製の扉
┃ │
┃ ┃
┗━━━━────━━━━┛
窓
密室殺人
・被害者は扉・窓からは離れた位置でうつ伏せになって倒れていた
・被害者は腹部を鋭利な刃物で刺されていて、死因は失血死
・死亡推定時刻は発見する4〜6時間前
・凶器は建物内からは発見できず
・窓はガラスのハメ殺し
・扉は内側に開くもので、発見時鍵開かなかった
・第一発見者は窓から被害者が倒れているところを発見し、扉をぶちやぶって中へ入った(ぶち破るところは探偵役の人間も居合せて目撃していた)
・鍵は内側からしかかけられないシリンダー錠
・床、壁、屋根に不自然な傷や接合跡は無し
・扉の残骸からも特に発見は無し
これを解決できるトリックを考えて小説に応用しれ
追加:
・血痕は被害者の倒れていた周辺にしか無かった(扉の辺りには無かったって事)
これで被害者が刺されてから自分で閉めた可能性が消えるかな
310 :
名無し物書き@推敲中?:03/08/20 16:14
自殺。凶器は氷の短剣。。。
312 :
名無し物書き@推敲中?:03/08/20 17:27
ユダの窓。ノブをシリンダごと取り外し、
その穴からボウガンで打つ。
矢に紐を付けておいて後で回収。
313 :
名無し物書き@推敲中?:03/08/20 17:28
まず殺害する。
次に現場に山小屋を建てる。
【この隙間から刺した】
山小屋にて /
|/
┏━━━━━━━━━━━━┓  ̄ キタ-
┃ ┃ 西十東
┃ 被害者→○ ┃ 南
┃ ┃
┃ ┃
│ ┃
窓 │ ┃
│ ┃
┃ ┃
┃ │ ←木製の扉
┃ │
┃ ┃
┗━━━━────━━━━┛
窓
┏━━━━━━━━━━━━┓ キタ-
┃ ┃ 西十東
┃ 被害者→○. ┃ 南
┃ ┃
┃ ┃
│ ┃
窓 │ ┃
│ ┃
┃ ┃
┃ │ ←木製の扉
┃ │
┃ ┃
┗━━━━────━━━━┛
窓
┏━━━━━━━━━━━━┓ キタ-
┃ ┃ 西十東
┃ 被害者→○ ┃ 南
┃ ┃
┃ ┃
│ ┃
窓 │ ┃
│ ┃
┃ ┃
┃ │ ←木製の扉
┃ │
┃ 猫 ┃
┗━━━━────━━━━┛
窓
どうでもいいけど「ハメ殺し」ってなんかエロイよな
ハメ撮りの派生か?
>318
開けられない(ガラスを嵌めただけ)窓のことだゴルァ
325 :
名無し物書き@推敲中?:03/11/08 02:29
カーの本じゃなかった。
確かミステリの書き方(早川書房)の中
327 :
名無し物書き@推敲中?:03/11/08 22:38
>>326 もう、友達に「カーは結末から考えろって言ってたよ」って言っちゃったYO!
ゴメソ
ミステリの書き方の中に
カーの言葉として引用されていたと
言いたかたのよ。
原典にはあたってません。
もうこれでかんべんして。。。
330 :
名無し物書き@推敲中?:04/01/15 23:03
ミステリの本スレってどこ?
ここ?
331 :
名無し物書き@推敲中?:04/01/16 03:24
そうです
そもそもミステリーって何なんだろうな?
何があればミステリーで、何がなければミステリーじゃないといえるのだろうか……
おしえてくらはい
333 :
名無し物書き@推敲中?:04/02/01 22:00
3:`
>>332 それって、ブンガクとは何か?を考えるのと同じぐらい難しいことかもしれんな。
謎とその解明の過程を主軸とするストーリーというのが典型的なところだろうが、
犯罪小説や冒険小説のように、謎がなくてもミステリーになりうる。
犯罪や何らかの事件が絡んだ面白いストーリーなら、基本的にはOKかと。
新人賞受賞作やその選評をいろいろ読んで感覚を養うしかないのではないかな。
335 :
名無し物書き@推敲中?:04/02/05 13:24
b
綾辻は魂って言ってた。
雰囲気だったかも。
とにかくジャンルから逆規定して書こうとすると、個性が出づらいから気をつけて。
俺は本格系信者だから、どうしてもパズル系=ミステリと考えてしまいがちだな。
別に、それ以外は嫌いだとか読まないとかいう意味じゃなくてね。
test
339 :
名無し物書き@推敲中?:04/02/17 16:41
340 :
名無し物書き@推敲中?:04/03/20 10:02
殺人の動機が思いつかん。相続財産、保険金、復讐目的、なんかワンパターンになってしまう。
これはという、斬新な動機があったら、紹介してほしい。
俺はこんな時、あいつを殺したいと思ったという体験談も歓迎。
341 :
名無し物書き@推敲中?:
周りで、殺したいと思ったことのあるヤツいるだろ。
その自分の気持ちでいいじゃん。