藤沢周平の作品でどれが一番面白かったですか?
青江又八郎シリーズ!
用心棒日月抄シリーズではw。
でもいいよな、このシリーズ。
秘剣シリーズって言うんですかね?あれ面白かった。続けて読むと
ちょっと飽きるけど。「秘剣鳥刺し」だったっけな、あれが印象に
残った。
あとはやっぱ何といっても「蝉しぐれ」でしょう。最高
「又蔵の火」には泣いた。
age
ただ一撃はオモロカッタ
●●●マスコミの 「盗聴/盗撮」 は許されるの?その7A●●●
http://natto.2ch.net/mass/kako/1004/10049/1004950940.html 930 名前: 文責:名無しさん 投稿日: 02/01/20 14:20 ID:jFhK8rHo
犯人の立場になって考えてみるとしたら
もし俺が、盗聴して嫌がらせをする側の人間だったら、
盗聴している相手がインターネットや口こみで被害を訴える
可能性を考えるな..
それで、被害を訴える相手を合法的に封じ込めようとするなら、
被害を訴えた掲示板をあらしにかかるだろうね、
意味のない情報や被害情報を混乱させるガセ情報を大量に掲示板に
書き込んで、ほかの閲覧者に盗聴による被害が実際にあるかどうかを
わからないようにしてしまうと思う。
そして、被害者自身が盗聴被害に関するホームページを
立ち上げる可能性も考えて、あらかじめ、
現実にありうる盗聴(電子メールの盗聴や音声マイクによる盗聴など)と
現実には有り得ないような嘘の情報(電波が盗聴するとか超能力とか頭から声が聞こえるとか)
を混ぜたホームページを作っておいて、
被害に遭ってない人が「盗聴」などのキーワードで検索した際に
現実的な盗聴による嫌がらせと、嘘の情報が混ざって表示されるために、
「盗聴被害を訴えてる人」=電波(狂ってる人)
と一括りにして捕らえて、盗聴被害など現実にはないと思ってくれることを
期待するだろうね。
そういった意図で立ち上げられたホームページが結構たくさんあるんじゃないかな?
麦屋町昼下がり、だっけ?
似たような話はたくさんあったけど、
晩年に近いこの作品の文章は、もう短編小説の見本だと思う。
10 :
無名草子さん:03/07/09 22:50
age
11 :
無名草子さん:03/07/10 20:39
隠し剣シリーズ大好き。
個性的な剣豪ばかりだけど、「臆病剣松風」が印象的。
__∧_∧_
|( ^^ )| <寝るぽ(^^)
|\⌒⌒⌒\
\ |⌒⌒⌒~| 山崎渉
~ ̄ ̄ ̄ ̄
13 :
無名草子さん:03/07/15 22:27
今、消えた女を読んでます。
町人を描いたものより、武家の話の方がモモチロイ。
そんなことない?
武家ものというよりは、武家が主役で市井が舞台の話
が好き。でも立花登も好きだな、武家じゃないけど。
柴田錬三郎のチャンバラシーンも好きだが、藤沢周平の描写もいい。
作風はまるで違うが、どっちも大好きだ。
あ、それと藤沢は街を包む闇の描写、食べ物の描写が上手いね
17 :
無名草子さん:03/07/18 20:05
風の果て、読み終わった
この人の得意なパターンの話だけど
切なくてイカッタ…
藤沢作品は友と対峙することになるのが多いよね。
そして周りからは理解されず孤立する主人公。
それを乗り越える姿はタフで前向きなのだけれど、
ああ何て哀しいのだろうといつも思う。
19 :
無名草子さん:03/07/18 22:16
漏れも蝉しぐれに一票。
ふくさますてき!
20 :
無名草子さん:03/07/19 13:58
秘太刀馬の骨に一票!
22 :
無名草子さん:03/07/19 20:02
ブエノスアイレス午前零時
24 :
無名草子さん :03/07/19 20:07
密謀
25 :
無名草子さん:03/07/19 20:22
26 :
無名草子さん:03/07/22 10:31
消えた女読了
28 :
無名草子さん:03/07/22 15:37
伊之助のダンディズムに惚れました。
あぼーん
30 :
無名草子さん:03/07/24 14:32
「山桜」ほろっときて、ぽろっとしました。
∧_∧ ∧_∧
ピュ.ー ( ・3・) ( ^^ ) <これからも僕たちを応援して下さいね(^^)。
=〔~∪ ̄ ̄ ̄∪ ̄ ̄〕
= ◎――――――◎ 山崎渉&ぼるじょあ
32 :
無名草子さん:03/08/03 09:44
age
33 :
無名草子さん:03/08/03 14:24
彫師伊之助捕物覚え
がすごくいい。
時代劇ハードボイルドの傑作。
主人公
の職業が彫師ということで
当時、印刷工だった私はすごく感情移入してしまった。
や事件との係わり合い。
ささやく河が特に好きです。
犯人の動機が河がささやきかけたという
のに涙がでそうになりました。
「兄 藤沢周平」は読んだ?
「春秋山伏記」
それまで読んでいた作品と比べて
明るく爽やかで意外だった。
もしかして周平、明るいヤシ?と思った。
36 :
無名草子さん:03/08/04 10:16
講談社文庫「雪明り」の作品は他の文庫本にも掲載されているんですか?
「三屋清左衛門残日録」
中学の頃に初めて手にした藤沢作品。
39 :
無名草子さん:03/08/08 14:26
早春ってどうなの?
次のNHK金曜時代劇で「蝉しぐれ」登場のようですね
>>40 時代劇板では盛り上がってるみたい。
ここは静かだなあ。
予告編を見る限りでは、ずいぶん原作に忠実に作ってる印象。
配役もいいし(水野真紀には賛否両論?)、ムードもいい。
ただ・・・父の死のエピソードまでは、
子役の文四郎とふくでいってほしかったのだが。
でも楽しみにしています。なんてったって「蝉しぐれ」だから。
>>40 俺は、テレビ演出については一切前情報をいれたくない(正確にはもう、
いれたく無かった、だがな。おかげさんで)
期待すんなって。NHKだぞ。どうせ悲惨な出来になるに決まってる…
>>43 しかし、「腕に覚えあり」や最近の「模試血の事件簿」は
よく出来ていたぞ。
う〜ん、期待してるものがちょっと違う・・・
46 :
無名草子さん:03/08/13 19:05
この板の人的には「たそがれ清兵衛」(映画)はどう?
俺はいい映画で原作(2本)のニュアンスがうまく生かしつつ新しい
世界を作ってると思ったが。
>>46 いい映画だと思う。
緻密に時代考証を積み上げてリアリティを増しているのは
素晴らしい。
でも、小説と映画は別物だな。
実は、映画館で観たとき、
明治から江戸時代を見下したような岸恵子のナレーションと、
ラストに違和感を覚えたんだけど、
今は逆に、あれのおかげで映画は、藤沢周平ではなく
山田洋次の世界として自立したんだと思っている。
獄医立花登手控えシリーズが好きだ。
まあ、全部好きなんだけどな。
(⌒V⌒)
│ ^ ^ │<これからも僕を応援して下さいね(^^)。
⊂| |つ
(_)(_) 山崎パン
(⌒V⌒)
│ ^ ^ │<これからも僕を応援して下さいね(^^)。
⊂| |つ
(_)(_) 山崎パン
>>46 映画版清兵衛の原作として挙げられているのは3本でつ。「たそがれ清兵衛」「祝い人助八」「竹光始末」。
(娘の一人の名前が「以登」ってのは「花のあと」からひいてきているのだと思う)
一本の映画として見たときはすぐれた作品だと思う。
うまく藤沢作品的風味を出しているというのか、
山田洋二が藤沢作品を自作品と同じベクトルにたぐりよせたというか。
真田広之にも宮沢りえにも満足したし。
が、やはり小説と映画は別。
原作3本を再構成していると知った時点で
別物と覚悟ができたので、かえって最初から楽しめた。
仮に原作「祝い人助八」一本だけの映画化だったら、素直に評価できたかどうか。
52 :
無名草子さん:03/08/22 11:38
他スレに誤爆してしまった(鬱
「蝉しぐれ」今夜からですね。
ドラマはドラマで別物として楽しもうと思います。
おれも「たそがれ清兵衛」はとても面白く見た方だけど、じゃあ、藤沢周平的世界が
そこに描かれていたか?と聞かれると「うーん」とうなるしかない
やはり映像作品はベツモノとして捉えないとダメだな。
あくまで監督フィルターがかかったものだから。
蝉しぐれ、悪くは無いはないけどちょっと改善して欲しいって点が目につくのは
やはり自分の感じる部分と監督の感じる部分が違うからだろうし。
映像的なことならではだけども、従来の金曜時代劇に
比べてBGMがだっせぇなあ、という印象。
後、キセルの使い方はああじゃねえだろ、とかさ。
でも純粋に村上さんの剣の師範役は嬉しかった。
茂七の事件簿のEDが好きだったよ。
鬼平といい、ボーカルなしの方が雰囲気かな。
57 :
無名草子さん:03/09/05 18:10
暗殺の年輪が好きだ
58 :
無名草子さん:03/09/08 20:03
藤沢ファンだったらやっぱ鶴岡を訪れてみよう。いい町だ
59 :
無名草子さん:03/09/09 14:26
この人って、ほんと東北人の見本というか、朴訥だね。
そこがいいのかもしれないが、あのストーリーの薄さとスローな展開にはついてけないよ。
映像にしてそれなりの美男美女にやらせると映えるけどねえ。
30ページくらい読んで、「で、なにがいいたいの?」と思ったこととか、
「え?まさかそれがおち?それなら3ページで書けよ!」と思うことばかり。
たまたま駄作に当たったのかなあ。
本人は「駄作を恐れず」とそれは立派な心構えだが、もうちょっと駄作を恐れて欲しかったよ。
>59
( ´д)ヒソ(´д`)ヒソ(д` )
なにを読んだかは知らないけど、歳月を重ねてから読み直すと
また違った感慨があるだろうと思う。
俺、地味な短編だけど「浦島」を年に1度は読み返してる。
会社でストレスたまった時、自分や先輩や後輩を重ねて、読む。
毎年、印象が違う。
書かれていない登場人物の家族の表情なんかも
見えてくるのが、この作家の不思議な筆力。
とかいいながら、自分にも「このおちは……」と思うものもある。
けれど、そういう時は、こちらの人生経験や人間洞察が足らんから、
理解できなかったりするんじゃないか、と保留しておく。
全幅の信頼といったやつだが、まあ、一人くらいそういう作家が
いてもいいかな、と思うね。
62 :
無名草子さん:03/09/09 22:44
たそがれ清兵衛なんか(映画じゃなく短編そろいの小説のほう)
普段は変わり者とか思われてる奴が、実はそろいもそろって
剣のツワモノで、密命をうけて藩の勢力を握ろうとしてる実力者
を斬っちゃうという同じパターンの繰り返しで驚いたが
続けて読むからいかんのだろう、きっと
64 :
無名草子さん:03/09/10 21:26
age
65 :
無名草子さん:03/09/10 23:44
なんだかんだ言って、藤沢作品はやっぱ男のロマンだと思う。
国許と江戸で2人の女に愛されたり、牢屋に入って女囚とやっちゃったり
66 :
無名草子さん:03/09/11 05:12
「三月の鮠」…巫女萌え
67 :
無名草子さん:03/09/11 14:33
藤沢好きな人は他は時代小説作家だれが好きですか
68 :
無名草子さん:03/09/11 18:16
山本周五郎「青竹」が好きでつ
69 :
無名草子さん:03/09/14 13:48
やっぱ、乙川優三郎でしょ
70 :
無名草子さん:03/09/14 21:46
乙川は最近おかしい。暗すぎる。なにかあったのか?
今は宇江佐だろう、やっぱ。
>>65 小説誌としてある程度「お色気」を要求される頃だったんだろう。
本人は書きたくなかったんじゃないか、というほどにゃー
高潔ではないと思うが、唐突でとってつけたような印象の時はある。
71 :
無名草子さん:03/09/15 02:10
宇江佐っていいの?
現役作家で藤沢作品に通じる上品で胸にしっとりくるってのは
北原亞以子が極上かと思うが
北原は、ちょっと女を書きすぎ。世代なのかもしんなけどさ。
正直、またか、と。
73 :
無名草子さん:03/09/17 18:09
(⌒V⌒)
│ ^ ^ │<これからも僕を応援して下さいね(^^)。
⊂| |つ
(_)(_) 山崎パン
>>61 真率な意見ありがとう。
なるほど、そういう読み方もあるんだね。
ぼくはストーリー重視なので、そういう読み方があるとは思いも寄らなかった。
現実に投影させる、というのはやったことないなあ。
でも、それだけの叙述ができる筆力があるなら、
むしろああいう変なおちはつけないほうがいいんだろうね。
ユーモアのセンスのない人が、無理して冗談いうのと同じような気がする。
>>62のような感想は至極当然でしょう。
ぼくも、
>>63のようには思ったことがある。
市井ものでも、あれは月刊連載のことが多いので、
「一月に一本なら……」と思ったけど、一日に三本くらい読むと、
藤沢さんはプロット作りがうまくないし、ストーリーテラーではないので、
とたんに飽きてしまう。
>>65は面白いねえ。本宮ひろしの世界?それもいいかも。
75 :
無名草子さん:03/09/19 00:19
本宮ひろしの世界が、藤沢さんの上品で静謐な筆でかかれるからこそ
男のロマンなんだよね。出版社の意向もあったかもしれないけど、あれが
あったからこそ、世のオサン達のハートを鷲づかみなんだと思う。
NHKでドラマ化する時は里の嫁は死んだことにされてたな。主婦層を意識
したせいか
76 :
無名草子さん:03/09/19 10:00
そうか藤沢周平はプロット作りが下手でストーリーも飽きる程度なのか。
ストーリー重視な人が好む時代小説となると何になるんだろう。
やはり周五郎の作品とかになるのか?
藤沢周平はいわゆる「文学者」ではなく、偉大なる「大衆作家」なのれす。
たぶん。
>>76 今も「蝉しぐれ」やってますから、まずは一度見て、
今日のストーリーは?どうだろう?と考えてみるといいと思います。
私は、「人情しぐれ町」は、なんか映像がきれいで、美男美女に演じさせてると
かなり雰囲気がよかったけれど、内容はあまりないと思いましたね。
「伊勢物語」のような男女の話なんだけど、「伊勢物語」だったら、
2ページくらいで済んでしまうところ。
原作読むと、ちょっと内容薄いし、スローテンポですね。
2001年に山本周五郎原作の「五瓣の椿」見たときには、
つい藤沢さんと比べてしまって、
「なんと内容が濃いんだろう」
と思ってしまいました。
でも、文章は読みづらい面があるでしょうね。
藤沢さんの文章のわかりよさはすごいと思います。
酒や食事、自然の描写(特に闇の描き方)は素晴らしいと思うよ。
ストーリーに関しては講談みたいなもの、と解釈してますが
>>78 映像化されたものを見て原作の評価に直結させるのは、
いくらなんでもあんまりだと思いますが。
>>80 いえいえ。
「本所しぐれ町物語(番組名・人情しぐれ町)」「五瓣の椿」どちらも原作読みましたよ。
「本所しぐれ町」はテレビではよかったけど、本で読むと内容が薄すぎますね。
藤沢さんは、映像にしたほうが楽しめるというのが私の感想。
>>81 「内容薄い」というのが具体的にどういうことなのか、
伝わってこないので、コメントしづらいのですが、
>「伊勢物語」のような男女の話なんだけど、「伊勢物語」だったら、
>2ページくらいで済んでしまうところ。
というあたりを読むと、事件やエピソードの密度が薄い、
ということなのでしょうか。
うーん、小説に対する嗜好の違いとしか言いようがないですね。
私にとっては「本所しぐれ町物語」のテンポや濃さは必要十分です。
あのテンポだからこそ感じ取れる風景描写や心理描写もある、
ということです。
基本的に私は早読みなのですが、藤沢作品を読むときは、
自然にゆっくりになっていきます。それが心地よいので。
映像化に関しては、当たり前ですが、良くできた映像化は楽しめるが、
そうでない映像化は楽しめない、というだけのことです。
前者は「清左衛門残日録」、後者は「蝉しぐれ」。
「人情しぐれ町」は見ていません。
>>82 確かに。
おっしゃるとおり、事件やエピソードの密度ですが、
嗜好の違いでしょうねえ。
私の友人も、「あのテンポだからじわじわ楽しめる」
と貴兄と同じことをいっておりました。
>>83 他人とは思えないご友人です。
エピソードとエピソードの隙間が好きな方なのでしょう。
藤沢さんは、亡くなられてから少しブームになりすぎました。
不況の時代の癒し文学なぞと形容されたり、映像化が進んだり、
あげくの果てに、司馬遼太郎と比較して妙に持ち上げる評論家が現れたり。
頼むから止めてくれ、と思っていたものです。
そんな風に大仰に扱わなくても、読む人は読んでいたわけですから、
「静かなブーム」などと言わず、静かにしておいてほしかった。
たぶん藤沢作品のテンポが、退屈でのろいと感じる人は
81さんの他にも大勢いるでしょう。
もともと、ベストセラーになるような作家ではないですし。
こんなことを書くと、また藤沢ファンは偏屈で意固地だ、
と言われてしまうかもしれませんが。
85 :
無名草子さん:03/09/19 23:11
最初に本から入った人間としては、やはりどんなに上手に映像化されても
それぞれの心のなかの物語があるから、別物でいいとは思っても本で読んだ
ほうが好きだったりするよ
内容が薄いってのはドラマティックじゃないってことなのかね?
極端な例え話だが
ハリウッド的ジェットコースタームービーを好む人が
小津映画を観ても、退屈に感じるのと一緒ってことかな。
ちょっと違うか。
市井モノだと日常におこるちょっとした人の心の動きとかを描くことが
多いし、武家ものでも舞台はせいぜい小さな藩のお家騒動に巻きこ
まれる下級藩士などで、歴史的にドラマティックな題材を扱うわけで
はないかもしれない。
でも読み手の胸のうちに最初はじわーと胸のうちにしみいってくるような
情緒や共感、感慨深さといったもんがやっぱすごいと思う。
「必死剣鳥刺し」「女人剣さざ波」「宿命剣鬼走り」なんか鳥肌立つけどなぁ。
市井物で、やさぐれ者の主人公が盲目の大店の娘に傷の手当てをうけたり、
血の繋がってない姉を慕ってる話もよかった。
どの本に載ってたかもタイトルも忘れちまって見つかないよ…
もっかい読みたくなったぁぁ!
89 :
無名草子さん:03/09/20 22:12
>藤沢さんはプロット作りがうまくないし、ストーリーテラーではないので、
とたんに飽きてしまう。
うひゃー
こんな評価はじめて聞いたよ、なんと新鮮な。
普段どんな小説を読んでいるんだろう?
「まるで小説みたいな話」か。
普段ありえないことを追体験したいって人には
日常のなにげない風景ってのは
つまらないものに映るんだろうね。
91 :
無名草子さん:03/09/21 21:56
鬼平のように、明確に人生訓をセリフにする小説を読んでいると、
なんだこりゃってことになるのかも。
いまいちメジャーになりきれないあたり、どうあれ地味なんだろうな。
文章力は、あらゆる小説家の中で最高に端正。
「藤沢周平賞」が設立されないのは他の小説家の嫉妬だ、とすら思う。
佐高信の筋違いな司馬批判に使われたのも少なからず影響してないかな。
あれは藤沢ファンとしても、首をひねらざるをえないものだったが。
いやあ、まことにもってそのとおり。
佐高信がなんでも体制とか右翼の論客にかみついて、
この人たちに支持が多い司馬遼太郎に対抗するために
藤沢周平をもってきたんだね。
>>84の論旨もそういうことだと思う。
それから、もうひとつ。個人的にひどいと思ったのは、
井上ひさし氏が、「橋ものがたり」について、
「ポーやチェスタトンのそれに匹敵するようなトリックが仕掛けてあり、
あッといわせられます。そして結末がまた泣けるのです。
まことにすがすがしい甘さ。読み終えてしばらくは、
人を信じてみようという気持ちになります」
(井上ひさし氏、文庫版解説より)
なんて書いてたこと。
後半はいいにしても、前半、なぜ「ポーやチェスタトン」なのか?
そもそも、藤沢さんはプロットやトリックの類は苦手で、
無理なおちはファンでも「ちょっとこれはなあ」と思うのは、
このスレッドでも何度も論じられている。
この論評で、井上ひさしという人を一切信じなくなったし、
それまでは、「雰囲気のいい作家」として藤沢さんを見てたのに、
こんなことを書かれると、逆にプロットやストーリーの下手さのほうに
考えがいくようになってしまった。
変なたとえだが、美人ではないが、すごくひとがらもよく雰囲気のいい女性を、
「ものすごい美人だ」とでたらめの紹介をされると、
紹介した人物にも反感おぼえたついでに、女性本人にもなんだか理由のない
反感おぼえそうになるのと同じことかなあ。
>紹介した人物にも反感おぼえたついでに、女性本人にもなんだか理由のない
>反感おぼえそうになる
ワロタ
不愉快といえば、「静かな木」の解説書いた落語家だなぁ。
>まことにすがすがしい甘さ。
か。
甘さと苦さかな。
どちらもほんのりと言う感じで
香辛料ほどには直には効いてこないが
じわじわと感じるものがあるのが藤沢作品の特徴かと。
その点、司馬とかはアツクたぎるような部分を刺激してくる感じか。
春秋山伏記これを読んで
サンカに興味を持ってしまった。
関係ないけど説教強盗ってサンカの人だったらしい
100ですけど、藤沢さんの読者ってみんな大人ですね。すごく人格者です。
批判があっても、全然荒れない。
逆に、世の識者・論者といわれてる人の藤沢評の方が的外れですね。
ここでの、ストーリーがスローテンポだとか、プロットが薄いという批判も、
それはむしろ藤沢さんの端正な文章や味わい深さをふまえた上でのことで、
ローラーコースターストーリーにしたら、文章味わえないし、
しみじみとした味わいはなくなってしまうでしょうね。
藤沢さんがわかっててそうしたとは思えないですが(意図的にやるとわざと
らしいのを読者に見抜かれる)、それが藤沢さんの他人をもって
代えがたい個性なのでしょうね。
それにしても、藤沢さん自身は、すごく謙虚な方で、
「死んだら自分の生きた跡を消してしまいたい」とか、
「すっといなくなるように死にたい」おっしゃっていたのに、
没後に反右翼・反体制からアイドル視されたというのも皮肉ですね。
海外ミステリーが大好きだった、というのが意外なエピソードだと思ったよ。
ニューヨークで拳銃が火を噴いて、パトカーがゴミ箱がひっくりかえして
疾走して行く世界から、江戸市井ものを書く頭に切り換えるというのは、
すごいなあ。
と、単純に作家としての技量に感心してるクチ。
わかってやってた、と思いますよ。判っている読者が、支持を
しているんでしょう。
わざとらしくない、というのが凄いんです。
>藤沢さんはプロット作りがうまくないし、ストーリーテラーではないので、 とたんに飽きてしまう。
私もこれには絶句です。
『用心棒日月抄』を読んで以来、小説作りの名工だと思っています。
時代背景の忠臣蔵と又八郎の用心棒譚、そして刺客の登場の綯いまぜかたなど絶妙のバランスだと唸った覚えがあります。
たぶん佐高嫌いの人なんでしょ。かれは。
大作家って、一般にストーリー主体でない。
むしろ、ストーリー主体は、少年向き冒険物語とか、ミステリやSFみたいに、通俗ものと軽く扱われがちだ。
漱石もドストエフスキーも、「じゃ、ストーリーは?」と聞かれると、答につまるような作品が多い。
シェークスピアの作品のプロットも、今でいう「パクリ」。
>>102さんの指摘してるのは、ストーリーというより、どちらかといえば設定ですね。
それを静謐で丹念に描けば、大作家といっていいと思う。
あくまでも個人的な意見ですが。
105 :
無名草子さん:03/09/30 21:17
わたしは、藤沢はあんまり読まないんですが。
というのも、なんかこっちが恥ずかしくなるんです。
リアルすぎて。。。他の作家に比べ確かに丹精な文章なんですけど。
滋味とか静謐などがそこにあるから。何なんでしょうね??
そんな気持ちになったことはありませんか?
自己を虚しゅうしすぎて、目立っちゃってる。
奥ゆかしさが、鼻につく。
こんなわたしは、へそ曲がりでしょうか?
>>105 作品にもよるかな。色々読んでみれば?
私は逆に、他の作家だと神経に触るところが
藤沢さんにはほとんどないから、安心して読める。
単に好みだろうけど。
>>105 私は藤沢さんの文章が心地よいので
あなたの感想にはまったく同意できませんが、
嫌だと感じる人がいても構わないと思います。
私にとって苦手な作家も存在しますから。
文体は、読み手の生理に働きかけるもので、
努力して好きになるのは難しいでしょう。
好きは好き、嫌いは嫌いでよいのではないでしょうか。
>105
藤沢周平の文章が鼻につくというあなたが、一体どんな小説を好むのか
ぜひ知りたい。
いや、けんかを売ってるんじゃなくて、マジで。
109 :
無名草子さん:03/10/01 10:31
>>106 自分のなかで、最後のご馳走として、お預けしてるのかもしれません。
>>107 >文体は、読み手の生理に働きかけるもので、
>努力して好きになるのは難しいでしょう。
なるほど、そうかもしれません。
親切なお答えありがとうございます。
>>108 山田風太郎です。作風やジャンルはだいぶ違うけど。
短編は、はずれが少ないのでお勧めです。
他のエンターテイメント系作家とは、文章の格が違うと思います。
111 :
無名草子さん:03/10/01 17:01
たしかに風太郎さんは明晰でハイテンポすね。
あれに慣れたから、藤沢さんはのろく退屈なんですか?
そういう批判は前にもありましたね。
それから、あの何でもけちをつける谷沢永一が、藤沢さんを「旦那芸」
とけちをつけてましたが、これも優等生すぎる、って批判でしたね。
奥さんが藤沢さんの本の題字書いてるのに、よくこんなことが言えたものだ、
とちょっと憤慨したけど、105さんの奥ゆかしさが鼻につく、というのも
同様の趣旨ですか?
112 :
無名草子さん:03/10/01 17:13
>111
109=110じゃねえの?
>>111 今日、ブックオフで用心棒日抄、読んだらすばらしかった。
臭いところなんて全くなかった。作品によってばらつきがあるのかな。
ちゃんと読んでないわたしが、とやかくいうのはまだ早いですね。
>>112 そうです、新参者で、よろしくおねがいします。
105に固定します。(^^w
114 :
無名草子さん:03/10/01 23:17
ま、たくさん書かれたから、気の向くまま、手に取れば良いと思うよ。
正直、結婚前に「藤沢周平をわかった」って言ってた自分はまだまだだったと思うし、
子供がいない現在では、まだわからん部分があるのだろうと思う。
>>105 日月抄のシリーズ、最後まで読んでまた感想キボン。ここならネタバレもありだしさ。
>ここならネタバレもありだしさ
それはちょっと配慮をきぼん。全作品読破するのは時間がかかる。
ゆっくり味わって読みたいし、ここで皆さんのレスも読みたい。
116 :
無名草子さん:03/10/01 23:53
ここのスレは皆さん良識的で大人ですね。
フェアプレー大賞を進呈します。BY藤沢周平
作品は確かに少なくはないけど、全部読んでしまったファンに
とっては、亡くなってしまったのが本当に早かったと悲しい。
これから先何度も読み返すことになるのだろうけれど
書きすぎたんだろうねえ。
もともと遅筆で、さほど量を書けないタイプだったろうに。
駄作は無理して書かされたんだよ。
好きな人は傑作でおぼえ、好きになれない人は駄作でおぼえているってことかも。
>>105さんの感想は正直だと思うよ。
最初に当たった作品によって作者についての印象が決まるのは当然だし。
>>114 時間かかるけど、読んでみます^^
>>118 『用心棒〜』は、傑作の予感がします、遅まきながら。。
静謐な空間だけど力強さを、感じます。マターリと浸りたい。
120 :
無名草子さん:03/10/02 19:47
素顔で聞くんだが、「駄作」ってのはなにを指しているんだろう?
暗すぎる……とかそういうのはあるんだけども(闇の梯子とかさ)??
>>120 初期の作品ですね。まだサラリーマンをしていたころの。
当時の小説の暗さについては、後年、自ら語っているように、
実生活での鬱屈がかなり反映していたのでしょうし、
物語として作り込むスタイルを模索していた時期なのかもしれません。
今ではその時期の作品も楽しめますが、読み始めた頃は、
暗さがボーンと前面に出ていて、読むのがつらかったものもあります。
書き散らしたような、いわゆる駄作というものは、
藤沢さんには少ないのではないでしょうか。
もちろん、好みの問題はあるにせよ、
どの作品も丁寧に作り込まれていると思います。
そうですね。書き散らしたのがないのは本当にすごい。
いつも、あのちょっと朴訥としたような、丁寧な文章ですね。
でも、あまり内容がないのは多いです。
やたらに暗い、なんでこんなに暗く書くのだろう、というのも。
読み手の年齢・実経験や嗜好・思考形態や想像力の差によって
まったく琴線に引っかからないってのはよくあることですからね。
藤沢作品に内容がないのが多い、というの考えを今現在もつ人がいても
不思議ではないですね。
物語ではなく、状況を描くのが好きだったのではないか、などと思うのだった
いえてる。
日常にも物語はあるんだけどね。
どうもそのあたりになるとニュアンス的なものだからなあ。
汲み取るってのは読み手側次第だし。
スチール写真に写る人物を見て、どこまでその人の人生を思い描けるか ってのに近いかもね。
いえてる。
日常か非日常かってことかなあ。
日常を描いてるような、「サザエさん」「ドラえもん」って意外に非日常。
藤沢さんの書くもののほうが日常。
山本周五郎と比較されることが、識人の批評では多いんだけど、いつも
違和感を感じる。
けっきょく、悪く言えば説教が入ったり、人生の示唆という作者からの
メッセージが入って「いない」、ところが藤沢作品の魅力だと思ってる。
「こういうこと、ありますね」という静かな語り口そのものに、しみじみ
とした気持ちで、読者がこれまでの人生で味わったことや、出会った人たちから
聞いた人生の苦みや喜びを振り返ってみる事が出来る作品群というか……
暗い作品のままでは終わらせなかったことに感謝したい作家。
とはいえ、さ。藤沢作品好き、の人たちが「じつはこれが苦手」というのを
語れる場所があっても良いな、とは常々思ってた。
俺は……「風の果て」の陰謀の落ちが唐突すぎて、イマイチなんだよね。
もったないなんだよね
池波スレほど伸びないところがいかにも……。
あんま、語り込まれても「なんだかなぁ」だし
マターリでイイ。
132 :
無名草子さん:03/10/11 21:10
藤沢周平の作風を受け継いでいる作家って誰?
>>129 >とはいえ、さ。藤沢作品好き、の人たちが「じつはこれが苦手」というのを
>語れる場所があっても良いな、とは常々思ってた。
大賛成。
というか、ここで批判してる人も、結局はファンでしょ。
大好きなんだけど、「ちょっとここは」という点を書いてるのがよくわかる。
だから荒れないんだよね。
134 :
無名草子さん:03/10/13 13:18
藤沢周平は萌えを知る作家だと思ふ。
用心棒日月抄 最後の長編だけが私にはダメなんだよなあ・・・。
特に牧のファンだったので。
主人公より強いチョイ役なんて、藤沢さんらしくていいと思うのに。
それに嗅足組も、罪もないじい様を殺そうとしたりけっこうひどいことしているのに、
虫けらみたいに人を殺しているのはお前んところもやんけ〜と思ってしまう。
(ネタバレ)
特に牧か。
細谷についてはどう思う?
>>135
>>136 (ネタバレ失礼しました)
細谷は泣いた。
徳利の描写一つで泣けてくるんだ、藤沢先生は上手いよ。
確かに、この作品好きなところもいっぱいあるし、人には勧められる。
ただどうしても漏れ的にはラストがなあ・・・。スマソ。
ちなみに好きな敵は寿庵様。ラスボスはこうでなくっちゃ!
NHKドラマでは細川俊之だった、渋かった。
あ、作品全体を通じて細谷は大好きです。
細谷と一緒に酒が飲みたいとよく思います。
たぶんおごれないから割り勘で・・・
細谷が嫌い、という読者は少ないだろう。
しかし、一緒に酒が飲みたいとは思わないなぁ(笑い
藤沢周平の作品は志賀直哉の作品に似ていると思うのですが
どうでしょうか?
人間味のある話を書いているのですが、
においがまったくない。
においがまったくない、というニュアンスは判る気がするが、
どうもすっきりしない。つか意味が読み取れないや。
たとえば、どの作品とどの作品の雰囲気が似てる、とかの具体的な
とこでひとつ…
>141
「蝉しぐれ」で、深夜に町をあるいて行くと、屋敷の隅に植えられた梅が香って
くる、という描写があったけど。あと、居酒屋の料理の匂いもほのかに行間から
立ち上ってこないか?うーむ
汗をかいても爽やかな感じではあるな。
そういう意味で におい がないってことでは?
「売れよう」といった作家としての野心臭さ、ということではないか?
行間からは匂って来るとも。それこそ「偉丈夫」の汗までな。つか
そういう嗅覚に訴える部分ではないのでは?
これは藤沢とはまったく関係ないんだが、市井ものが好きな自分は
長屋って本当はかなり便所くさかったんだろうなと思いながら読んでます。
昔ぼっとん便所だったけど、ちょっと換気扇間違って切るだけですぐに
家中臭くなったもんだ
おれはやっぱし武家ものが好き
148 :
無名草子さん:03/10/17 15:01
要するに、藤沢には武張ったところがない。池波も司馬もなんかも、
気負ったようなところはある。ただ一概にそういう気張ったところ
は、武士の世界では、当然なのかも知れないけど。
藤沢の場合、最低限に抑えられている。
149 :
無名草子さん:03/10/17 15:58
博打うちを主人公にした本格的な長編を書いて欲しかったなあ。
博打シーンの緊張感は天下イッピンだと思う。
俺も武家ものが好き。
藤沢作品ってあちこちで見たような名前が出て来るのはおもしろいよね。
気に入る名前が少なかったんだろうなぁ。
武家物にも、主人公に年齢の幅があるよね?
>151
どの年代でも好き。生活の根底に、ぴーんと張り詰めた緊張感があるのがいい。
あと、おれはシバレン好きなんだけど、藤沢周平のチャンバラシーンも大好き。
同じようなパターンが続出しているけれど、この人の持ち味は、「決められた型の
中での美」の追及なんではないかと…
市井ものが最近好きになった。
一茶、長塚節といった伝記ものもよい。
154 :
無名草子さん:03/10/20 22:22
ここの人になら聞ける。
正直、「回天の門」はどうだろう?
自分が長編を読みつけないせいかもしれないけれど、どうも、キレが
無いという気がする。
未読なので今度読んでみるよ。
156 :
無名草子さん:03/10/31 18:34
禿同
157 :
無名草子さん:03/11/04 23:13
このスレも、もう終わりか?
兄・藤沢周平は読んだ?
藤沢周平で、たそがれ清兵衛みたいな作品って他にありますか?
「竹光始末」(w
162 :
無名草子さん:03/11/19 09:02
「早春」っておもしろいですか?
163 :
無名草子さん:03/11/19 20:53
電話、という道具を使った事に意義がある。
正直肩すかしだったが、それでよかったと思っている。
164 :
無名草子さん:03/11/20 12:47
短編は初期は後味のすっきりした物が多いのだけど、
後期になればなるほど何だか重いものが多くなった。
全部読んだけど、長編より短編が好きだな。
165 :
無名草子さん:03/11/20 23:45
短編の読後感。ぎゃ、逆じゃないか?
166 :
無名草子さん:03/11/20 23:47
それとも、後期の方が決着が明確でなく、諸人の人生のように多彩な可能性を残していることが
「重い」と判断した?
うんこくさいラウンコですが私も藤沢作品が大好きです。
それだけ言いに来ました。
168 :
無名草子さん:03/11/30 23:27
はあ?
藤沢周とは無関係ですか?
>>167 同好の士よ、卑下せずにまたどうぞ。
>>169 無関係です。
藤沢周平氏はペンネームですが、
藤沢周氏は本名です。
171 :
無名草子さん:03/12/06 12:38
皆さん何冊位読みました?
自分は10冊ちょいです。未読のものが沢山あるんですよ。
最近はもったいないんで、ペースを落として読んでます。
まぁ藤沢作品以外も読みますので。
現在「闇の傀儡師」上巻を読んでいます。
>171
入手できるのはほぼ全部。もったいないから残しておこうと思ったのですが我慢できずに。。。笑
今、3週目くらい。忘れててまた楽しく読めます。
この間学校の図書館に『藤沢周平全集』が揃っているのを発見してしまった。
嬉しい!んだけど今まで文庫本で読んできたからハードカバーが
凄くうっとうしい。重いし。
皆さんはやっぱり文庫本で集めているんですか?
>173
これ以上部屋を本に占領されたくないから極力文庫。
電車に乗ってる時間も読めるし。
175 :
無名草子さん:03/12/15 00:12
>>172 レスどうも。
やっぱり全部読んでしまうものなんですね。
自分は他の作家の作品を読んでいて、
しばらく藤沢作品から離れていると、禁断症状が出ます。
「あ〜、藤沢周平読みたいなぁ。」と。
「闇の傀儡師」上巻読み終えて、下巻読んでいます。
>>173 自分も文庫で集めています。
>>174 >電車に乗ってる時間も読めるし。
これ、文庫の大きなメリットですよね。
>>175 現在のところ、一番のお気に入りはなんですか?
定番の、蝉しぐれと、用心棒を除いて。
そろそろ有名どころは読み終わったので、「これは意外にイイぞ」という
のを教えてくださいな
短編集を主に読んでるが、隠し剣シリーズ、「花のあと」、「橋ものがたり」、「麦屋町昼下がり」、
「玄鳥」なんか好きだ。特に隠し剣シリーズ。
>>176 蝉しぐれと日月抄を除くと既読のものは半分位になってしまうのですが、
長編なら完読していないので(途中なので)断言出来ませんが、
「闇の傀儡師」かな。「残日録」も良かったのですが、
好みとしては「闇の傀儡師」ですね。
あと、短編なら武家ものは「孤影抄」の「暗殺剣虎ノ目」「必死剣鳥刺し」
「たそがれ清兵衛」の「ど忘れ万六」なんかが印象に残っています。
市井ものは「長門守の陰謀」の「夕べの光」が良かったです。
鳥刺しはいいね。
ただし、隠し剣シリーズは続けざまに読むと飽きます。一つ一つの作品の出来はいいので、
一気に読むのはやめましょう、というのが私からのアドバイスよん
>181
同意。
全集だと1つの巻に隠し剣シリーズがまとまってるので
一気に全部読んでしまいました。もったいない事をしました。
「闇の傀儡師」下巻読み終わりました。
いや面白かったです。沢山書くとネタバレになってしまうので、
あまり書けないのが残念ですが、鶴見源次郎の活躍を堪能しました。
オレの中では、佐知は麻生久美子
女剣士好きとしては「花のあと」。
「紅の記憶」は初期の作品だけど、印象が強く残ってる。
186 :
無名草子さん:04/01/15 06:55
187 :
無名草子さん:04/01/15 07:26
隠れた名作であれば、例えば『本所しぐれ町物語』はお勧めです。
評価が分かれる作品かもしれませんが、『春秋山伏記』も推薦したい。
>187
さんきゅう。こういう情報はありがたいです
>187
山伏は俺も好き。なんだかほのぼのしてて良い。
夜の城とかみそさざいとか孤立剣残月が好きかな
まあほかにも好きなのたくさんあるけど
獄医立花登手控えシリーズはどう?
タイトルは怖いような気がするが、内容は結構さわやか
彫師伊之助シリーズもしぶくていい。
このシリーズも初めは刺青師が主人公かと思って敬遠してた
藤沢周平という人は書名センスがないのか
タイトルで損をしている部分がかなりあると思う。
「海鳴り」が身につまされるんだよなあ。
あれに出てくるおこうが、
藤沢作品に登場する女の中で一番好きかも。
>>191 センスはあると思う。
「獄医立花登手控え」も「彫師伊之助」も
声に出して読むととてもテンポがいい。
ただ、ぱっと見硬いんだよね、確かに。
間口が狭く入りにくいが、
とびきり旨い料理を出す居心地のいい飲み屋、
といった趣の、ほどよいマイナー加減もまた良し。
193 :
無名草子さん:04/01/21 08:34
「閑古斎の壷」という作品があるのですが、
どの本にも収録されていません。全集には入ってたりするのでしょうか?
全集以外では、読めないのでしょうか?
誰か教えて下さい。
「秘剣 馬の骨」だっけ?タイトルちょっと違うかも。
これは面白いですか?
>>194 「秘太刀 馬の骨」ですね。
ご質問には、私には面白い本でした と答えておきます。
でも本当は、隠し剣シリーズの方がずっと好きなんですけどね(w
>195
隠し剣シリーズはすべて読んでしまったので…。「秘太刀 馬の骨」さっそく買ってみます。
ありがとうございました
山田洋次が「隠し剣 鬼ノ爪」を映画化するみたいですね。
来ましたねとうとう、鬼ノ爪。
蝉しぐれの嵐がおさまって藤沢ファンとしては静かな日々が続いていたのですが、
映画が二本ともキャスト等が発表され、にわかにあわただしくなってきましたね。
もう一つの原作「雪あかり」は確か未読だったと思うので、闇の傀儡師読み終えてから
久しく藤沢作品は読んでなかったので、読んでみたいと思います。
エースを狙え見てる?
見てるよ
>>194 秘太刀馬の骨、私はかなり面白く読みました。
読後感も爽やかですし、お薦めですよ。
藤沢作品の映像化にはがっかりさせられることが多いのですが、
原作とは別ものになるにしても、
蝉しぐれについては、せめて「山田洋次監督の映画」で見たかったですね。
好きな作品なので非常に残念に思っています。
エースをねらえ見てる人いるんだ。自分は全然見てないな。
木曜日は山崎豊子の白い巨塔に興味がいってしまっている。
>202空気嫁。
204 :
無名草子さん:04/01/23 21:36
俺はほとんど読んだけど、特にどれがいいかというと、色々ありすぎて挙げられない。
初めて読んだのが「よろずや平四郎」とか「春秋山伏記」のような
読みやすい作品だったのも良かったんだろう。
そんな中、どうしても頭に入っていかない作品があった。
清川八郎の長編と、一揆の話。
清川の方は途中で挫折してしまった、なんでだろう。
この作品、呼んだ方いますか?
ついでに言うと、今面白いと思うのは佐藤雅美。
文体が簡略なせいかテンポが良くて読みやすいし面白い。
平岩弓枝も読むけど、あの人の文は情報入れすぎで頭に入りにくい気がする。
人によって読みやすい作家、いまいち読みにくい作家っていうのはありますよね。
最近はんなり菊太郎の原作はどんな感じだろうと思い、
公事宿シリーズの1巻を途中まで読んだんだけど、
藤沢作品のようにすらすらっとはいきませんでした。
そういう点では藤沢作品は自分に合っているんだろうなと。このスレの皆さんもそう思ってますか?
あ、書き忘れました。公事宿シリーズ、原作者澤田ふじ子です。
藤沢作品って、歴史モノというか、史実を題材にした物語は読みにくい傾向にあると思います。
>>204氏が言う清河八郎の話は「回天の門」、一揆の話は「義民が駆ける」でしょうけど、
私もこれは読みにくかった。
そのほか、私が苦手だったのは「市塵」「雲奔る」「白き瓶」です。
とにかく細かく、しかもやたらくどい気がして・・・w
ただ、どこかの解説に書かれていましたけれど、藤沢周平は案外それを愉しんで
書いていたんじゃないかと思ったりもします。
>>208 おお、全く同じです。
「市塵」「雲奔る」はとにかくつまらなかった。
「こいつを書きたい」という作者のメッセージに比べ、主人公に魅力が
感じられない気がした。
「白き瓶」は読んでないです。
あと、直江景続が主人公の小説も、つまらなかった。
やはり史実物ですね。
引越しで処分してしまったために、どうも題名が出てこないです。
>ただ、どこかの解説に書かれていましたけれど、藤沢周平は案外それを愉しんで
>書いていたんじゃないかと思ったりもします。
今思い出したんですが、直江景続の小説を読んだときに、書き手の自己満足
を連想してしまいました。
主人公の名前を間違えていた、直江兼続だ。
作品は「密謀」
なるほど、史実ものはやはり今ひとつというところなんでしょうか。
「回天の門」「義民が駆ける」「密謀」等は郷土山形つながりですよね。
自分は歴史が好きなんですけど、藤沢作品で史実ものを読んで、
どう感じるかちょっと不安で、史実ものは手をつけてません。
「闇の傀儡師」でも実在の人物が出てくるのですが(幕閣、大名、将軍家等)、
許容の範囲内のフィクションだったので問題無かったです。
あと図書館で庄内藩の本を読んで知ったのですが、「長門の守の陰謀」も史実が元のようですね。
>>204 密謀は結構好きだけどなあ。
あれに出てくる景勝、直江はなかなかに魅力的でしたよ。
いわゆる戦国史実ものとは少し色合いが違って、
史実をふまえつつもエンタテインメントを意識している気がします。
本当にしんどいのは、208さんが書かれているように
「白き瓶」「回天の門」「市塵」などの、
巻末に長い参考文献リストが掲げられている作品群ですね。
用心棒シリーズなどのあとに、あの分厚い記述を読むと
めまいがしてくるようです。
ただ私は、藤沢さんの小説のなかに、苦手なものが
存在しているということが正直嬉しいのです。
いずれ自分がもっと成長したら、
あの、歯応えがありすぎる歴史小説を、
きちんと、作者と対話しながら読める日が来るだろう。
そういう余地が残されていると思うと、
新作を読めない寂しさが少し薄らぐようです。
もうすぐ命日ですね。
皆様レスありがとうございます。長文にて失礼致します。
結局これは受け手の好みの問題、ということになるのでしょうけれどw
>>213さん仰せの通り「巻末に長い参考文献リストが掲げられている作品群」は
私にとってはしんどい作品でした。
ただ、だからと言ってその作品を否定しているわけじゃないです。
うまく言えないのですが、藤沢周平はおそらく意図的に読者を置き去りにし、
ある意味では確かに自己満足のために書いたのじゃないかと。
つまりはエンタテインメントを追求する作者が、それに疲れたときに書いたんじゃないかと
思ったりもするわけです。
まあ私はその微に入り細に渡った描写に圧倒されてしまって(それも、そこに書かれている人物は
私の微微たる知識の限りでは、歴史にさほどの影響を与えた人物ではない・・・興味が湧かない)
つまらない・しんどいと判断してしまうのですけど、一方でこれを書いているときの作者の心中を
想像すると、とても微笑ましく思えるのです。これ絶対好きでやってるよなーっと、なかば呆れつつ
感心するのです。
最後の作品「漆の実のみのる国」もそうした作品だと思いますが、それを書ききれなかったことは
本人にとってきっと辛いことだったのだろうな、と思います。「最後の6枚」ではなく、きっちりと
粘りに粘って書き込まれた最終章を読んでみたかった。
早いものですね。もう7年経ちますか・・・。
215 :
無名草子さん:04/01/25 20:43
確かに藤沢周平の歴史物は時代物に比べ面白みにかけるといえるかもしれませんね。
よく比較される司馬遼太郎などとは異なり,そもそも題材が地味で、
主人公は安易なヒーローなどではない、ハリウッド的なハッピーエンドも少ない。
でも、司馬遼太郎作品のような、超人的なヒーローの分かりやすくて大味な歴史物
にはない、繊細な面白さがあるとも思うのですが、どうでしょうか。
216 :
無名草子さん:04/01/25 20:48
でも、ハリウッド的な司馬遼太郎の歴史物のほうが売れるのは
当たり前だとも思います。
上に書きましたことを読み直してみたら、まったく具体性に欠けていますね。
例えば「一茶」を推薦します。
主人公の一茶は全く英雄的な人物ではなく、かといって大悪党でもない。
しかし、そのずるいところ弱いところも含め極めて人間的。
絵に描いたようなハッピーエンドではありませんが、救いが無いわけでは
ありません。
何度も読み返したくなる作品です。
218 :
無名草子さん:04/01/26 21:46
映画たそがれ清兵衛に続き、家老の名がまたもや堀将監ですねぃ<鬼の爪
命日の日、映画のもう一つの原作「雪あかり」を読もうと思い、「時雨のあと」を購入しました。
「雪あかり」とても印象深い短編で、武家物でしたが、
なんだか市井物を読んだあとのような気持ちになりました。
映画では一体どういう感じになるのだろうと思いを巡らし本を閉じました。
残りの短編はもったいないのでまたしばらくしたら読むことにします。
221 :
無名草子さん:04/02/05 23:40
「雪明り」いいですね。
姑と婚約者から不倫(?)を問い詰められ、
なぜか3人ともども笑ってしまうが、
ふと醒めて笑いをひっこめてしまう、という「間」が絶妙。
222 :
無名草子さん:04/02/06 19:22
「彫師」と「床屋」の話が自分の中ではゴチャになってます
223 :
無名草子さん:04/02/13 21:09
age
(ネタバレ?)
漏れが初めて読んだ藤沢作品は「蝉しぐれ」でつ。
とてもせつなかった(つД`)
ちょっと最後のシーンで疑問が残ったのだが
文四郎と福は結局性交したの?
それとも愛撫だけ??
>>224 その話題はあちこちで出てましたね。
個々の解釈でよろしいと思いますが、個人的にはヤったと思っております。
227 :
無名草子さん:04/02/15 13:42
ヤろうとした。が胸を見ただけで思いとどまった。
最後の逢瀬のシーンは本当に涙を誘うね(つД`)
229 :
無名草子さん:04/02/16 00:29
最後までいったと思う。
どっちとも解釈できるよね
どっちでも良いっつーか、それほど物語自体に影響はない。
まあ、あそこまで行って胸見ただけで帰るなよ、とは思う。
胸見せてチューだけで「おもいのこすことはない」みたいに思うかな?
当方周りから云わせると「お堅い」女ですが。
おれは胸さえも見ないで分かれて欲しかった
>232
男はおもいのこすことはないとおもっても
女はハァ?でしょうな
若い時分ならともかく、
二人とももう老境に差しかかってますからな。
寝ることで何かを取り戻せるわけでも、
気持ちが軽くなるわけでもないことは、
よくわかっていたでしょう。
というわけで私の解釈は、どっちでもいい、です。
文四郎も御福もカッコよすぎだよ(つД`)
237 :
無名草子さん:04/02/23 01:39
別冊宝島で「藤沢周平」がでてますがご覧になりましたか?
まだ読み始めたばかりの私にはよいガイドブックとなりそうです。
238 :
無名草子さん:04/02/29 23:28
>>237 欲しい〜と店先で思った。バイト代入ったら買おーっと。
別冊買ったけどなかなか読み応えあり。
でもこれから読もうと言う人にはお勧めできないかも、と思った。
思っただけだけど。
藤沢先生のファンだというのにこのスレを見逃していた。もったいない…。
今月実家に戻るので引越し準備中。文庫本を出してアレコレ言えない状態
ですので引っ越した後積極的に書き込みしようと思っております。
そのときはよろしゅうに。
ちなみに、一番好きな作品は「闇の梯子」。
短編では、「臍曲がり新左」「鷦鷯」なんかがいいなあ。
初めはろくな男じゃないと思っていた青年を、嫁の婿に
と思うようになる、その父親の親心。婿にと思われる若者
も非常に清々しい。
たそがれ清兵衛(・∀・)イイ!!!泣いた(ρ_;)
サッカー見たいの我慢して見たかいがあった!!
明日早速買って来よう。
サッカーも勝ったーーーーーーーーー!!!!!
今日は良いことばっかだ。
山本監督感極まってるよ(ρ_;)
245 :
無名草子さん:04/03/06 02:57
迂闊だった。
麻雀放浪記のボーヤが、藤沢周平の作る人物のイメージに合わない、
原作とはマッタク違うよ、なんて見た人は言うし、
山田洋次の演出じゃなあ・・・という理由で『たそがれ清兵衛』は未見だった。
ところが、この映画の主人公は「藤沢周平」その人であった。
山田洋次さん。御免なさい。誤解してました。
あなたの藤沢周平への深いシンパシーがよ〜く解りました。
この映画は藤沢周平へのレクイエムだったのですね。
>>245 確かにそういう面はあったと思うけど、藤沢ファンの一人としては手放しで喜べないレクイエムだったよ。
いや、なかなか良い曲だとは思ったけどね。
247 :
無名草子さん:04/03/06 13:44
短編集の中から面白そうなエピソードをチョコチョコと抜き出して
テキトーに繋ぎ合わせたような脚本だと思った。
一編の作品を映画用に膨らませるような作り方は出来なかったものか。
なんか藤沢作品をナメられたような感じがしてムカついた。
>>247 「繋ぎ合わせた様な」というより、短編三作繋ぎ合せてます。
次回作の『隠し剣 鬼の爪』も繋ぎ合わせだそうで。
勘弁して欲しい…。
249 :
無名草子さん:04/03/06 17:37
「たそがれ」を藤沢周平の娘が見て、これってお父さんのことだわ!
と言ったそうだよ。
250 :
無名草子さん:04/03/06 17:52
>>249 コピペだけど、このことね。
"藤沢周平の娘さんが、映画「たそがれ清兵衛」を見た感想として、
「これって、父のことだ」と話しています(1/20読売新聞都民版)。
その記事を私は目からウロコが落ちる思いで読みました。
身内だから自分のことのように思えた、といえばそれまでですが、
でも、これまで誰がこのことに気付いたでしょうか。
奥さんと死に別れ、小さな娘と祖母を抱え、ほそぼそと夜、
ペンでアルバイトをしていた会社員、藤沢周平。
直木賞を受賞し、認められても決して奢らなかった作家、藤沢周平。
それは、ペンを剣に置き換えれば「たそがれ清兵衛」そのものです。
藤沢周平ファンであればとっくに気付かなければならないことだったでしょう。
・山田監督はなぜ、あれほどまでに庄内弁にこだわったのか
・なぜ、ストーリーが原作とは違うのか
・なぜ、蛇足とも思えるラストシーンを挿入したのか。
いま、私の心の中ではすべての謎が解けたように思います。
山田監督が原作にもない庄内弁にこだわり、あえてストーリーを変えたのは、
実は小説「たそがれ清兵衛」の映画を作ろうとしたのではなく、
藤沢周平の小説を借りて、藤沢周平自身を描きたかった、
監督の藤沢周平に対する敬意のあらわれであり、
故藤沢周平に捧げる鎮魂歌だったのではなかったでしょうか。
ラストシーンで娘が語る父への想いは、
藤沢周平の遺書『書き遺すこと』を思い起こさせます。
これは藤沢周平の想いであり、藤沢周平の娘さんの想いでもあったのです。
藤沢周平を語る時、あのシーンはなくてはならなかったのです。"
251 :
無名草子さん:04/03/06 19:14
保守age
252 :
無名草子さん:04/03/07 09:55
250の感想は考えすぎた。
253 :
無名草子さん:04/03/08 14:00
「秘太刀・馬の骨」「漆の実のなる国」が好き。
「市塵」を読んで「暗くて地味でつまんね〜」と思ってたけど
後期の作品は淡々とした明るさがあって好きだ。
一応全作品は読んでいるけど、俺は中期の作品が好きだなぁ。
俺はちょっと物悲しい物語は苦手なんで、(いや、好きなことは好きなんだけどね)
明るく楽しい、どちらかと言えばハッピーエンドだと言える作品に魅かれるな。
255 :
無名草子さん:04/03/09 02:23
あの映画で一番気になったのは火縄銃を撃つシーンだ。
撃ってる人間が微動だにしないなんてありえない。
筒先は跳ね上がるし体も後ろにのけぞってしまうのが普通だ。
山田は実際に撃つところを見たことがないのかな。
この人の作品の登場人物で牧って苗字の人間が多くない?
文四郎とか与之助とか達之介とか。
僕もやはり「蝉しぐれ」が一番好きです。藤沢作品は何度も読み返して
るんだけど、武家物のほうを好んで読んでますな。やっぱり。
「隠し剣弧影抄」のなかの「宿命剣鬼走り」の、十太夫と香信尼の関係
なんかも惹かれます。
三屋清左衛門残日録 ドラマ化された時仲代達也に
南果歩の息子のお嫁さん役友人役に財津一郎よかった
ですね 藤沢作品武家ものは勿論 町人の捕り物版木彫り
のシリーズも 面白いです
259 :
無名草子さん:04/03/18 15:16
今日から再放送始まるね^^;
>>256 牧だけじゃなく、結構似たような苗字は多いです。堀とか尾形とか。
名前も似たようなものが多いんですが、その中で微妙に組み合わせを変えていますね。
>>256 ありますね。同じ名字や名前。
日月抄の「凶刃」には牧与之助というすごい名前も。
自分は凶刃のほうが蝉しぐれより先だったんで後で気づいたんですが、
「ええ〜!」と驚きました。
たそがれ清兵衛 テレビで観ました。アカデミー賞貰え
なかったの、食事のシーンが嫌われたのでは、
あんなに音立てて食べると、外国人ひきますよ
私の、思い過ごし。ドイツに住む娘曰く、日本から
重役が出張してきた時、地元の取引先の重役と
食事する時、部下は,気を使って大変だそうです
263 :
無名草子さん:04/03/22 18:59
>>262 んん?
漏れの周りには、音立てて食べる人あまりいないけど。
約一名いらっしゃいますが、当然のようにみんな一緒に食事を取るのを嫌がってます。
ところで「たそがれ清兵衛」の原作ってどれになるんですか?
教えてエロイ人。
>>263 たそがれ清兵衛+祝い人助八+竹光始末でし<原作
いずれも短編でし。
新潮文庫「たそがれ清兵衛」「竹光始末」に入ってるので読んでやってくらさい。
265 :
無名草子さん:04/03/22 19:46
>>264 ありがとうございました。
明日探してみます。
短編なのか。かなりの長編を編集してるのかと思ったんだが、、
>>262 食事の音が不評で落とされたのだとしたら、
そんなアホな賞はいらんでしょう。
あの時代の日本の下級武士の家庭に、
音立てずに飯を食えなんていうマナーは
ないのですから。
映画を映画として観ることができない
審査員に評価されても仕方ない。
ついでに言えば、
ドイツでフォーマルな席に呼ばれたのなら、
極力音は出さない。
日本で蕎麦を食うならズルズルっとすすり上げる。
インドでインド料理食うなら右手使って食べる。
これが正しいマナーだと思います。
266さん,ドイツでの食事の件ですが。
今重役という人は,60代の人たちで,自分が音
立てて食べてると言う認識のない人たちの事を
いっているんです。娘いわくそのような場合
注意する事ができるわけもなく。重役が食べ始
めると,一斉に部下たちはおしゃべりをするんだ
そうです。
269 :
無名草子さん:04/03/27 16:15
とりあえず268は意味不明&スレ違いということでOK?
用心棒シリーズ最終刊は哀しいよね。
時代小説って老いの問題をあまり見かけないけど
年取った浪人とか職人は大変だったんだろうなぁ。
姥捨山という便利なものが
用心棒シリーズ、村上と渡辺徹コンビを観ましたが
杉良太郎と竜雷太コンビも有ったそうですね、
両方見られた方、どっちがはまってましたか?
272 :
無名草子さん:04/04/20 12:17
やっぱり村上用心棒でしょう
いやいや、なんと言っても小林稔侍版が(w
ここで聞くのはスレ違いだと思いますが、
刀の手入れってのはいくら位かかるもんなんでしょう?
用心棒日月抄読んでて刀の手入れの描写が全然無いので気になってしまいまして。
>>274 以前、なんかのテレビ番組で、研ぎ料について検証してたような記憶が・・・。
必殺シリーズの中村主水を例に取って・・・。
なんだかんだで30両だか3両だか必要なんで、“仕事料”だけじゃ足が出る
ってな話だったような・・・うーんあいまいでゴメソ。
気が向いたら調べてみまつ。知ってる人いたら教えてくりょ。
>>276 藤沢さん、売れているのね。
でもその割りに地味な印象・・・。
映像化された作品が少ないからかな?
最近ブームみたいだけど・・・。
できれば金曜時代劇の枠で「立花登」やってくれないかな。
昔NHKの水曜ドラマで、あおい輝彦・宮崎美子
でドラマ放映されてましたね。獄医立花登手控え(春
秋の檻)
279 :
無名草子さん:04/04/28 19:02
>>279 ありがとうございます。研ぎに出すと2日か3日分の仕事料が飛んでいくのか、なかなかつらいな。
ふるさとへ 廻る六部は スレの保守
関係ないが、「ふるさとへ廻る六部は」のエッセイ集を
「ふるさとへ廻る六郎は」と、六郎という主人公の小説かと勘違いしたのは内緒だ
283 :
無名草子さん:04/05/30 18:41
闇の歯車は面白いですか?
>>283 初めて読んだ藤沢作品でした。きっかけは
筒井康隆「みだれ撃ち涜書ノート」でベタ誉めだったから。
切ない話ですが、読んだ後の清々しさは忘れられません。
翻訳ミステリが好きな読者におすすめします。
>>278 立花登役はあおい輝彦ではなく、中井貴一だったと思う。
>>284 立花登・文庫新装版に、中井貴一のインタビューが載ってますよ。
ドラマのデビュー作で、いろいろ思い出に残る作品だとか・・・。
藤沢さんの話も出てました。
ほしゅー
287 :
無名草子さん:04/06/23 22:59
藤沢周平は、俺の中の読書地図の、かなり中心に存在している。
あげ。
空鈍流ってじっさいに八双の構えからの打ち込みの速さに全てを掛ける流派なんだろうか?
それとも具体的な術理は先生の創作?
>>288 早速ぐぐってみました。空鈍流について説明のあるページは2件でした。
で、読んでみたのですが・・・難しくて読み解けねぇ・・・_| ̄|○
仕方が無いので、さらさらと流し読みしてみたところ、蝉しぐれに書かれていることに
似た語句が並んでいました。
なので私が思うには、蝉しぐれの描写は、あるいは空鈍流そのものではないにしても
その目指すところは伝えようとしていたのではないかと。
藤沢先生は、そういうところで手を抜くことをしない人だと思うので・・・多分ですけど。
>>289 せっかく調べていただいたのに返事が遅れてしまいました。すいません。
やはり地道に資料を探すしかないのか・・・
291 :
無名草子さん:04/07/04 23:07
実は「閑古斎の壷」を探してるんですけど、どなたかご存知ないでしょうか?
昭和48年11月の報知新聞に7回ほど載ってたんですけどネ。
全集の年譜には、見当たらないんですヨ。(文庫の年譜にはあるんですけど)
292 :
無名草子さん:04/07/10 17:15
藤沢作品好きなんですが、時代小説を読む人間がまわりに居ない事が不運だ…
リア厨はツマラン
>292
教師
リア厨で藤沢周平好きなんてステキやん。
とりあえず読みそうな奴にすすめて引き込んでいくってのもアリじゃね?
ともかくガンガレ。超ガンガレ。
俺も厨房時代は時代小説で盛り上がれる友人いなかった……
なけなしの小遣いで一冊ずつ鬼平揃えていったな、ナツカスィ
そういう奴は探せばいるぞ、がんがれ
ネット以外で藤沢作品を語りあったことのないオイラ・・・orz
>296
いくつ?社会人になれば上司とかと盛り上がれるよ
あるいは「蝉しぐれ」とか貸しまくって布教するとか
「蝉しぐれ」ってさー。
完璧な小説だよね。
>>297 会社で周囲に薦めたけど反応鈍かったのです(´・ω・`)ショボーン
ちゃんとその人が好きそうなモノをお薦めしたんですけどねぇ・・・。
なんか「時代小説って言ったら司馬・池波だろう」みたいな空気がありまして・・・。
むしろネットで知り合った人の方が反応良かった・・・。
映画化されるのは「隠し剣鬼ノ爪」ですか。
「秘太刀馬の骨」の方が剣戟シーンが多くて秘技探しという
謎があってドラマとしては面白いと思うんだけどなあ。
長編を映画化するとダイジェストになっちゃうと思うっす。
なので個人的には短編1本をじっくり仕上げてほしいっす。
今回も短編3本合体なのは、実はちょっと嬉しくないっす。
山田洋次は人の作品をそのまま映画にはしません。複数の話を混ぜて、自分の作品に
変えてしまいます(別に悪いこっちゃない)。だから山田が「蝉しぐれ」など著名な長編を
映画化することはないでしょう
ハリー・ポッターシリーズの第三巻「アズカバンの囚人」は、
藤沢作品に通じるものがあるのではないでしょうか。
(映画ではなく、小説の方のことです)
ラスト近くのどんでん返しの部分や、
最後にハリーが心理的に成長を遂げるシーンの表現など、
「蝉しぐれ」と同質のものがあるように感じます。
山田洋二の作品もよいけれど、ハリ・ポタ風藤沢作品や
藤沢風のハリ・ポタも見てみたいかな。
主人公は、青江又八郎でね!
304 :
無名草子さん:04/08/04 22:35
NHK第一で朗読やってますぜ。松平アナ、熱がこもっています。
月曜火曜と聞き逃したので、CD化希望アゲ
老いというほどおおげさじゃないけど、40歳近くなると読み応えが倍化するなあ。とくに
武家ものが。
憤懣を制御しつつ、しこりは残っているこの感じ……
306 :
無名草子さん:04/08/06 21:54
朗読、最高。今日は残月の最終回だったぜ。
最近藤沢作品を読み始めた者です。
もう少しで「凶刃」を読み終えるところで、このシリーズ読みながら
(ドラマ化されないのかなー、若い頃の役所広司がイメージだなー)
なんて思ってたら過去レス見てドラマ化されていたことを知りました。
ドラマのタイトルは「腕におぼえあり」ですよね?
今度レンタルで探してみたいと思います。
ちょっと興味あるな。読み始めたきっかけってなに?
>308
図書館で文庫本を物色していて「たそがれ清兵衛」が目に入ったので
映画は見てないけどタイトルは知ってたから、なんとなく借りてみた
のがきっかけかな。
どのお話も同じパターンではあったけど、シリアスとユーモアのバラ
ンスもいいし、文章からは情景が思い浮かぶだけじゃなくて空気の匂
いや湿り気まで感じられて引き込まれました。
まだ数冊しか読んでないけど「はしり雨」(だったかな、雨宿りして
る話)がすごく印象に残ってます。
用心棒シリーズ読み終えたので、よろずや平四郎読み始めました。
女難の回にはワラタ。
310 :
無名草子さん:04/08/20 00:05
そうか、また映画化か。
確かに秘太刀馬の骨はエンタテイメント性は高いね。
個人的には、「闇の傀儡師」もいいなあ。
ドロドロしてて、鋭利で、切ない・・・。
平四郎読み終わった。面白かったし後味も良かった。
平四郎が鼻毛抜いてばっかりなのが気になりますた。
抜いても抜いても鼻毛ボーボーなのか?
次は「風の果て」(ブクオフ105円コーナーで購入)読みます。
ブクオフの下りはいらねえな。たとえそれが事実でも書く必要ねえだろ。
ところで、今度の映画、ヒロインを松たか子でやるんだと知って、ちょい鼻息荒く、もとい
難しい役だけど彼女ならと期待してたんだけども……
松たか子がやるのは、「雪あかり」パートの方なんだなぁ。
「鬼の爪」の方は、高島礼子。……駄目だ、色気がありすぎる。こんなん触れなば落ちんな
雰囲気むんむんだから、ちっとも同情できねえ!意外性もねえ!
ま、ちょっともちつけ。
「隠し剣 鬼の爪」みた!「たそがれ」よりは一般うけしそうな作りで、やや分かりやすすぎる
感じがしますが、殺陣はこっちの方が面白かったよ。
初期の作品は暗いと聞いていたので、なかなか手を出せずにいたのだけど
「暗殺の年輪」読んでみたら良かった。
>>315 『又蔵の火』もぜひ。「ただ一撃」が良いです。
>>316 あれはいいっす!
ゾクゾクするものがあります。
そして全て終わった後に、物哀しさも。
初期作品も武家ものはまだ良いんだ、市井ものだよ、闇の梯子とかたまんないよ
又蔵の火、暗く悲しい話なのに最後で清々しさを感じてしまった。
>>318 あー、けどオイラあの話一番好きです。
藤沢作品読んでる知人皆に
「なんで!?」
って言われましたけど。
先行きに絶望しか待っていなくとも、慰めにはなろう姉御肌の飲み屋の女性
にも最後は背を向け、女房の元に帰って仕事を続ける…。
「逃げない」その姿勢に感じるものがあったのかな、という気がします。
好きと言って意外に思われるのは、俺の場合「浦島」だな。
じつにありそうだと思ったし、それだけに過剰に演出するとあり得ない話になる……その
さじ加減が好き。
322 :
無名草子さん:04/09/28 21:24:34
いま、「風の果て」上巻を読んでます。
名作「蝉しぐれ」に並ぶ青春小説の傑作だと思います。
323 :
無名草子さん:04/09/28 22:09:15
「蝉しぐれ」でおお泣きしました。
>>322 読み終わった?
ラストについては、どう思う?
325 :
無名草子さん:04/10/05 20:30:40
父が鶴岡出身で藤沢周平と同じ中学(夜間部ではありませんが)を卒業しているので、やたらひいきにして読んでいる作家です。
こういう作家を生んだ土地に自分のルーツがあるのだと思うと嬉しくもなります。
他に時代物では池波、山本周五郎しか読んだことないですが、自分の中では時代物では一番だと思いたいです。
皆さんはどうでしょうか?
私も他は山本周五郎ぐらいですが、藤沢さんには嵌ってしまったクチです。
池波正太郎は食べ物の描写を読んでみたいのですが(w)
つい書店で藤沢さんの方を手にとってしまいます。
>>325 そうさな……
そういうことは自分で判断する、そういう根の強さのようなものを識るのにも良い小説群だよ。
328 :
無名草子さん:04/10/07 22:35:59
時代物はよく読んでいますが、時々現代ものも読みたくなります。
藤沢周平の小説、例えば「蝉しぐれ」みたいな読後感の残る、現代を扱った小説ってありますかね?
宮本輝の「青が散る」なんてどうじゃろね?読後感が同じかどうか、ちょっと不安になってきたけど
名作であることは間違いなし。おもしろいよー
学会員は嫌いです。
山田洋二がさぁ
藤沢作品のことを、映画のための深い鉱脈を掘り当てたなんて胸を張ってるけど、
なにをいまさらっつーか
別にお前の映画の為に藤沢作品があるわけじゃなし、おこがましいと思わないのかね。
映画化させて頂くくらいのこと言えってつーの、偉そうに。
>>331 長く生きてて今までなにしてたんだろうね。
あんまり本読まないんだろうね。
うん、したり顔で藤沢作品を語ってるとカチンとくることはあるよね。謙虚さがねえ。
334 :
無名草子さん:04/10/10 20:27:35
山田洋二といえば、文芸春秋で藤沢周平について語ってたね。
>>333 「たそがれ清兵衛」はそれなりに良い映画だったと思う。
だが、映画と小説はあくまで別物。
あくまで山田洋次が解釈した藤沢周平だということを、
山田自身にもわきまえてほしいよね。
たとえば映画のラスト、娘が清兵衛の人生を振り返り、
明治維新の大きな流れに結びつけるところで、
俺は一気に白けたのだけれど、ああいう説教臭さや
後知恵っぽい安易な解釈は藤沢作品にはない部分だ。
全然関係ない話だけど、「たそがれ〜」で。
最後に身なりを整える時でさえ、綺麗に月代を剃らない。
見ていてイライラした。
337 :
無名草子さん:04/10/12 23:46:27
いわゆるテレビでやるような時代劇は大嫌いなんだけど(マンネリすぎて)、不思議と藤沢周平の小説にはすんなり入っていける。
池波も読んだけど、やっぱテレビの時代劇っぽいんだよね。悪役が出てきて、捕まえて一件落着、みたいなパターンの繰り返し。
その点、藤沢周平は、時代設定がただ江戸時代ってだけで、あの時代劇臭さがないので気に入っている。
「蝉しぐれ」の解説にも「西欧的近代文学の正統の嫡子」だなんて書いてあったけど。
つかね、アメリカのミステリーやハードボイルドが大好きみたいだからそういうテイストを巧みに
取り込んでいる部分があると思うんだよね。
『闇の歯車』なんか完全にハードボイルドだよなあ。
340 :
無名草子さん:04/10/16 22:12:37
藤沢周平記念館が鶴岡公園にできるって話、進行してるのかな?
2007年をめどにってあったけど。できたら行ってみたい。
>>340 藤沢さんは、湯田川中学校跡の文学碑でさえ、ずっと渋っていて、
教え子の「先生と私たちみんなの碑なんだから是非」との説得で
ようやく承諾したほどなのになあ。
生誕地記念碑も作られてしまったし、こんどは記念館ですか。
あの世で藤沢さんはどう思ってるのだろ。
342 :
無名草子さん:04/10/17 23:54:32
>>341 鶴岡って駅周辺は観光名所が少ないから、藤沢周平くらいしか売りがないんだろうね。
鶴岡市を「海坂市」に変えようという案もでたらしいから。
……うわぁ
弟さんのエッセイは無視ですか、そうですか
>>344 語りたいならどうぞ、オイラは読みたいとも思わなかったし、
某筋からの情報によれば、読まないで良かったようだし。
346 :
無名草子さん :04/10/22 21:27:29
きえタンは萌えキャラのまま使って欲しかったなー。
山田洋二監督は暗い女が好みなんだろうか。
前売りのブックカバーがなぁ……
348 :
無名草子さん:04/10/25 06:49:57
突然ですが、「秘太刀馬の骨」に1満票!!
349 :
無名草子さん:04/10/27 19:25:56
本当に唐突だな、そんな時間に。
そういえば、馬の骨を読んで、地元語(いわゆる庄内弁?)と城内語(謙譲語というか敬語というか)
を使いわけているのに違和感を覚えた。
標準語があるわけでもなし、それこそ「たそがれ〜」のように全員が地元弁なのが
通常だと思うんだけども…
350 :
無名草子さん:04/10/27 20:47:30
言葉使いについては、よくわからんが、とにかく無条件でおもろかった。
藤沢作品は読破したが長編物よりも短編がすき。
351 :
無名草子さん:04/10/28 12:40:38
『隠し剣鬼の爪』は、「咲きほこっている山あじさいの花のような狭間の妻」と「まだ薄みどりのゆりの蕾にすぎないが、やはり花であるきえ」の対照的な「女性の美しさ」が描かれていると思うのですが、映画では二人の対照的な美しさは表現されているのでしょうか?
352 :
無名草子さん:04/10/31 00:49:50
藤沢周平すきな人は北原亞以子もすきな気がしてる。
353 :
無名草子さん:04/10/31 08:29:51
ぶっちゃけ 山田監督作品って万人に受け入れられやすい大衆演劇的・予定調和的な「陽」的
世界観で、山本周五郎作品とかには向いているかもしれないが、
秋に霧雨が降っている様な藤沢作品の静かな情感みたいなものを描くにはあんまシックリ
来ない気がする。
山田作品って良くも悪くも「陰」が無いから。
354 :
無名草子さん:04/10/31 20:26:14
なんだか味をしめて今後も映画にしそうだね…
しかし藤沢さん生きてたら映画化本心で喜んだかな?
なんで今頃という気もする
>>354 俺は良かったと思ってる。
「隠し剣 鬼の爪」は未見だが、「たそがれ清兵衛」は
日本映画として、近年にない質の高い作品だったから。
少なくとも「蝉しぐれ」のドラマよりは、遙かに良い出来だった。
ただ、映画は映画、小説は小説で、まったく異なる表現手段。
映画化によって藤沢作品の価値が上がることも下がることもない。
そう思ってるよ。
作品未読の人に「藤沢作品ってこんな感じのもの」って思われるのはいやだなぁ。
1作品しか見た事無いけど、河瀬直美とかいう監督なら見てみたいかなと思う。
358 :
無名草子さん:04/11/01 16:53:40
友人に用心棒日月何ちゃらっての借りたけど面白いのか?
この人の作品初めて読むよ(;´Д`)
他にオススメあれば教えてください。
やっぱり蝉しぐれかなー?
獄医立花登手控えもオススメ。妹ラブの話。
>>358 最初に読むなら、「用心棒日月抄」は読みやすくて良い選択だと思います。
「用心棒日月抄」はシリーズ化してます(「孤剣」→「刺客」→「凶刃」)ので、
とりあえず、そちらを制覇して、
同系統のものを続けたければ、「獄医立花登手控え」「よろずや平四郎活人剣」など。
しっとりとして感動的なのは、「蝉しぐれ」「海鳴り」とか。
短編集も「麦屋町昼下がり」など名品が多数。
初期の作品も良いのですが、読み手を少し選ぶかもしれません。
361 :
無名草子さん:04/11/01 20:48:55
まずは短篇集がおすすめだな。
「時雨のあと」「たそがれ清兵衛」「春秋山伏記」「又蔵の火」と読んだけど、
中でも「橋ものがたり」が良かったな〜。
逢田やすひろさんのカバー画そのままのしっとりした世界が展開されてる。
この良さを100%味わえるのは日本人だけだろうし、日本に生まれてよかったなぁと思ったよ。
……こういう藤沢好きはいるけど、なんかいやだね。
日本人だけ、とかね、こういうこと言っちゃうやつはいったい藤沢作品から
なにを感じ取っているんだろう、とか思ってしまう。
363 :
無名草子さん:04/11/01 21:52:01
>>362 100%って言ってるだろ?
イスラム人がいきなり藤沢作品読んでも100%理解できるとは思えん。
365 :
無名草子さん:04/11/03 01:03:15
仕掛け人 緒方拳が、仕掛られたーー。
心臓に、爪の痕。
366 :
無名草子さん:04/11/03 08:55:54
>>359 つーか「獄医・立花」は たまたま主人公が本業の「医」とは関係無い柔術の達人だったから
ハッピーになれたが、あれで喧嘩の弱い単なる医者見習いだったら ぐうたら伯父の尻拭いに
コキ使われ意地悪な伯母とコギャルみたいなクソ生意気な従妹に苛められながら日々を送る
悲惨な男の物語だっただろ。
>>363 貴方の言ってる事は正論だよ、欧米の文学や映画だってキリスト教や歴史・風俗に通じていても
理解しきれないものが沢山あるし。
ただ「俺が良いと思うものは普遍的に良いと認められるハズ」とか勘違いしている人間がいるだけ。
367 :
無名草子さん:04/11/03 10:14:04
>>366 たしかにw 登の最初のころの嘆きはわかる。
でも、柔を続けた意志の強さが人生の左右をわけた、という読み方もできるかも……
というか、ちょっとしたことで生涯の浮き沈みが決まってしまうなあ、と思うことが
オレの場合に多い読後感。
本来の終わりの他に、「あの場面でこうしていたらどうなったろう……」ということが
なんとなしに見えてくる……たとえば鬼の爪での誘惑、細谷の仕官……のは、
どの登場人物も地に足がついて、場面以外のところの生活が見えてくるからだろうかなあ。
368 :
無名草子さん:04/11/08 18:35:36
369 :
無名草子さん :04/11/09 11:14:17
>>358 もう読んだ?
用心棒日月抄は忠臣蔵外伝みたいなものだから入り易いよ。
藤沢作品の中から人に勧める最初の一冊なら、俺もこれを選ぶと思うな。
「未読の人にはお薦めできない最初の一冊」を挙げたらおもしろい気がするw
>>370 おもしろいですね。そういうことなら、
「回天の門」「白き瓶」「雲奔る」という、
”マイナーだが著者が愛してやまない人物を描いた歴史小説”
はどうでしょうか?
史実を一つ一つ押さえながら淡々と記述しているので、
長いし退屈だしツライです。
でも、藤沢先生の歴史講義を受講しているつもりで、
著者のテンポに合わせて読んでいくと、最後にカタルシスが得られます。
自信のない人は、有名どころの新井白石を扱った「市塵」で、
肩慣らしをしてから、上記3冊に取り組むことをおすすめします。
歴史小説好きの上司が
「お前が藤沢作品イイ・イイ言うから『密謀』読んだけど、
暗いし固いし、全然面白くなかったぞ!ダメだ藤沢周平ツマンネ」
と抜かしやがりました。
・・・俺は隠し剣シリーズか獄医立花登か用心棒を最初に読めって言ったのに、
無視しやがったのはテメーじゃねーかバカヤロー(´д⊂
373 :
無名草子さん:04/11/12 22:19:49
>>372 藤沢周平の歴史小説は、史実を忠実に淡々と描いていて面白くないということを聞くので、
いまだにどれも手をつけていません。藤沢周平の代表作はやっぱ「蝉しぐれ」とか
「用心棒シリーズ」になるので、司馬とか隆慶一郎とかと比較されても、まったくジャンルが違うので困りますね。
その上司は、小説に求めてるものが藤沢ファンとはかけ離れている気がします。
自分は司馬とかの歴史物は、ノンフィクションを装いながら、あくまで創作というのが中途半端な気がして、読む気がしませんが。
374 :
無名草子さん:04/11/12 23:56:38
すると歴史系の愛読書は?
漆の実のみのる国かなぁ。
376 :
無名草子さん:04/11/13 14:57:45
俺は「海鳴り」が一番良いと思うよ、チャンバラ無いけれど。
こういう淡々とした話は一番映画化が難しそうだけれど。
海鳴りって歴史系か??
市井ものじゃないかな
379 :
無名草子さん:04/11/17 21:13:11
藤沢ファンには、宮部みゆきはどうなの?
鬼の爪の上映前に、オカルトが入っているから幼稚、と一蹴してる藤沢ファンがいたんだよね。
380 :
無名草子さん:04/11/17 21:27:49
オイラは読んだことないからわからないです<みゆき
オカルト入ってるのかどうかも知りませんでした。申し訳ない。
>>379 短編中心に何冊か。読み易いです。
しかし読み返したいとは思いません。
383 :
無名草子さん:04/11/18 14:55:17
宮部みゆきの「ぼんくら」と、「秘太刀馬の骨」を続けて読みました。
どっちも一気読み。
384 :
無名草子さん:04/11/18 18:17:51
私は「みゆき」の時代物を完読してから北川亞以子読破、で、ここです。
平岩弓枝から入った分野だけに、男の書いたものだな〜と思いながら
寝しなに読んでます。早々にBOOKOFF行きになりそうです。。。
なるほどね。俺が少女漫画に馴染めないようなもんだなw
正直、宮部は独身だしな。浮いたハナシもなく、子供もいない。そこらへんの深みが足りないな、とは
思う。
でも、つまらないわけじゃあない。とにかく読みやすいし、テーマも重い。
小説として面白い。
でも、記憶に刻まれるはしない。
ええい、悪くいってやらぁ! 虚構の面白さだよ、宮部みゆきは。
387 :
無名草子さん:04/11/19 13:06:00
宮部みゆきは読み終わると頭の中で「チャンチャン」と鳴る気がするが
藤沢周平は「う〜ん、その後って。。。」と考えてしまうものが多い。
まるでスルメみたいな短編だと思う。
388 :
無名草子さん:04/11/20 09:10:17
宮部のはミステリの要素が絡んでくるし
それはエンタ―テイメント性の追求であって
そもそも藤沢作品とは趣が違うであろうな。
一度読めばそれで終わりなんだよね。まあ、宮部に限っての話じゃないが。
時間がたって忘れた頃また読めるかもしれん。
藤沢さんのは読み終わったとたんすぐ読み返したくなる文章が多い。
390 :
無名草子:04/11/20 19:34:37
宮部みゆきは、現代ものがいいですね。
侍ものは、藤沢周平が一番、なかでも「蝉しぐれ」
が好きです。大好きな、内野陽聖が主演したテレビ
ドラマ外国でも良い評価を受けたそうですね。
>大好きな、内 野 陽 聖
・・・ほんとに大好きか?
秘太刀馬の骨を読んだ。面白かったな。
でも本当に秘太刀を授けられたのは嫁女でFAなのか?
ネタバレになるから、回答しちゃだめ。第一嫁女ってなんだよ。
えぇー「よめじょ」って言わない?
>>392氏と俺んとこだけ?
「よめじょ」はOKだけど、ネタバレは避けてもらいたいので393に同意。
まさかあの温厚なばあさんが犯人だったとはね
突然ですが、「春秋山伏記」について皆様にちょっと質問があるんです。
私の持っているのは新潮文庫の平成6年度版第20刷なんですけど、その中に
「これ、どう読んだらいいんだろう?」と悩んでる箇所があるんです。
大鷲坊が着任するときに、村人の一人が“どうそようもねさげのう”
と言ってますよね。ここなんです。
これ、方言なんでしょうか。それとも誤植なんでしょうか。
「どうしようもないからなあ」「どうせ用は無いからなあ」
「どう素養も無いからなあ」の、どれかの意味だろうとは思っているんですけど・・・。
どなたかお詳しい方、お教えくださいませ。
398 :
無名草子さん:04/11/27 09:20:16
>>398 27ページ1行目です。
新潮文庫版以外をお持ちの方に補足説明しますと、
第一話「験試し」の第四章の最後のあたりです。
「腹痛もなおせねような山伏では、
どうそようもねさげのう」
「どうしようもないからなあ」以外は考えにくいのでは。
401 :
無名草子さん:04/11/27 21:16:03
俺もそう読んだが…
なるほど、庄内弁と解釈してよさそうですね。
一度引っかかると中々先に進めなくなる性質なものですから・・・。
いや、ご面倒をおかけしました。皆様ありがとうございました。
難儀な性分だのぅ。
ところで、朗読CD、一気に6本でてたねえ。
一枚2000円。
まあ、落語と同じ値段やね。
404 :
無名草子さん:04/11/30 01:08:54
「密謀」を読んだことがあるだけだが
これ、好きだなーと思った。
石田三成の描き方がかなり魅力的だと思いましたよ
日本史苦手だけど読みにくいことも無かったし
渇いた感じというか、淡々としてる所が気に入った
しかし、スレ読むと
これはちょっと例外的な感じの作品なんでしょうか?
「密謀」を気に入った人間が次に読むとしたら?
お勧め教えてください
405 :
無名草子さん:04/11/30 09:37:09
>>404 時代系より歴史系が好みですか。
それだったら「逆軍の旗」はどうでしょう。
本能寺の変を光秀の側からとらえた小説です。
歴史ものが好きだって別におかしくないさー。
>>405氏の挙げたほかにも、例えば短編なら「長門守の陰謀」、
長編なら「漆の実のみのる国」とかもあるし、
他にも良い作品いっぱいあるYO!
いっぱいは言いすぎだけども、義民がかける」は、他の作家の歴史ものを読むときに
想像力の幅が広がるよー
>>403 NHKからは松平アナウンサー朗読のものが8巻、
新潮社から山田洋次監修のものが12巻出てるんだね。
ダブリがないのでありがたい。
できれば、枚数多くなってもいいから長編も出してほしいなあ。
>>408 訂正
新潮社は、以前から2枚組CDを2巻出していて、
今回の山田洋次監修のものは10巻だった。
演出も山田がやったってのが気になる。
余計なことしてなければいいんだけど。
「藤沢周平全集」には、小説は全作品が収録されているのでしょうか。
すいません、お教えいただければ嬉しいです。
しかし、「密謀」の後に「漆の実のみのる国」を読むと上杉家の凋落振りに哀しくなって来る。
かつて越後から関東・信濃・越中までを傘下におさめ、無敵の軍兵を誇りとした
関東管領にして大国の太守が、出羽米沢のようなど田舎で15万石だからな。
>>411 >>412 徳川治世下の苦しみの予感と覚悟が、
密謀のラストで描かれていたよな。
まあ、宿敵武田の末路を思えば。
414 :
404:04/12/04 15:11:36
ご紹介ありがとうございます。歴史系も結構あるんですね
さっそく「漆の実のみのる国」に心惹かれてきました。
合わせて、時代系にも手を出そうかと思います。
ありがとうございました。
でも武田の遺臣は多く旗本や譜代に列して、保科のように松平の家名をもらった家まであるからなあ。
主家は滅んで家臣はそれなりに栄えた武田か、主従ともに辛酸をなめた上杉か。
まあ幸運で言えば薩摩島津に勝るものはないが。
豊臣政権下では織田での宿敵扱いから一転、大老に列しただけに。
>>410 文庫本は全て持っていますが、全集は持っていないのでハッキリ断言はできませんが・・
>>193 >>291 から判断すると、「閑古斎の壷」という作品だけはそのどちらにも収録
されていないようですね。
あと、私の知る限りにおいては、現在、全集でのみ読める作品が一点あるそうです。
また、未収録のものでは、初期作品や投稿時代のもの(本名によるもの含む)が
数点存在するそうです。
そして、未発表の作品は無いとのことでした。
>>416 面倒な質問でしたのに、レスくださって恐縮です。
そうですか、全集でしか読めないものもあるんですね。
お手数をおかけしました。本当にありがとうございました。
全集をおいている図書館を利用するといいよ。
貸し出しはしないところが多いはずだけど、短編だろうからその場で
読めるでしょう。
……でもって、全集のみで読める一点のタイトルを教えてくれw
今調べました。「振子の城」という作品のようです<一点
私も聞きかじりで適当なレスをつけてしまって申し訳なかったのですが、
未収録作品等に関しては、とある方がデータベースを作成なさってますので、
そちらをご確認いただいたほうがよさそうですね。
もうちょい答えを書き込むのを遅くすれば、
いろんな人のいろんな話を聞けたかも知れませんよ(w
そうなんですか? それは申し訳ないことをしました。お詫びします。
さしつかえなければ、いろんなお話をお聞かせくださいませ。
生真面目すぎるぜw
ここで話題になっていた朗読CD、小三治がやっていると知って「はしり雨/朝焼け」を
購入。
はしり〜では少々物足りなさを感じたのは、地文の声色描写と朗読の声質の差からかもしれないけれども、
最後まで緊張感は続いたし、この傑作のラストの余韻を充分に味わえた。
しかし白眉は、朝焼け。
内容が記憶の底だったこともあるのだろうけれども、
果たしてこの先主人公はどうなってしまうのか? とハラハラするという
なかなかにひさかたぶりの希有な体験ができた。
職人くずれの青年や賭場の住人と、世間の水をくぐってきた女……という、全体に擦れた雰囲気を持つ
登場人物たちのセリフが、じつに小三治に合っていて引き込まれてしまった。
何度も聞き返すには辛く重い内容だけれども、聞かないのは損ですぜ。
424 :
無名草子さん:04/12/15 14:36:52
425 :
無名草子さん:04/12/15 22:56:35
>>423 新潮のCDは、出たときにすぐ欲しいって思ってアマゾンで見たけどほとんど品切れだった。
近所の本屋にはもちろん置いてないし。
「約束」とか聞いてみたいけど…。どこで手に入れたんでしょうか?
市井ものがいいな。
また読みたくなります。味わい深い。
今日、本屋で乙川優三郎の本をさらっと流し読みしてきたけど、確かに藤沢作品に似てるね。
登場人物のせりふとか、全体的な雰囲気とか。
二人に共通する点として、仕事場(書斎?)が整頓されてることがあることを
最近知った。
乙川の家を訪問してイラストにした本からなんだけどね。
藤沢周平も写真を見る限りゴチャゴチャしていないで、シンプル。
ま、それを「取材のためのポーズだ」とか、ふんぞりかえってる藤沢研究本もあるけどね。
えぇええぇえ?そうなの?<ポーズ
なんか笑っちゃったな。一体何を研究してんだか、その研究本の著者は。
>>429 評論家とか研究者ってのはたまにわけわからん事書くからなあ。
隠し剣シリーズの解説でいろいろな流派の名前を挙げて一刀流以外は藤沢先生の創作なんて書いてるやつとか。
そりゃ各流派の稽古法とかはかなり創作が入っているかも知れんが、
直心流や無外流まで藤沢先生の創作に入れるってのはいくら何でも不勉強すぎるだろ。
後になって訂正してたね、その人。
ひょっとしたら相当指摘されたんじゃないのかな。
俺もさすがにあの解説読んだときは力抜けたもんなぁ。
NHKで蝉しぐれ再放送してましたね。
一話の途中から見ましたが、見てから原作を読んでいないことに気がついた。
あんてこった。買ってこよう。
いっそ映画観るまで読まない、というのも手段かもよ?w
>>433 ごめん、探してるんだけど見つからない。
「藤沢周平のすべて」か「海坂藩の侍たち」に載ってたと思うんだけど。
もうちょっと気長に待ってて。
蝉しぐれ観たけど、途中で寝たよ。
やっぱり原作には適わない。
とにかくチャンパラがしょぼすぎる。
まるでお遊戯。
たけしの座頭市のあとでアレはきつい。
たけしの座頭市は認めるのか。
ストップモーションとかかからないと駄目なんだろう。
比較するなら剣客商売あたりにしてほしいところだな。
「蝉しぐれ」面白かった。
原作読む楽しみが増えた。
自分は原作から入った節だが昨日今日とやったドラマはすごく良い出来だった。特に文四郎
役の人がすごくよかったよ・・・。泣いた・゚・(ノД`)・゚・
新撰組!と同じか。評価まっぷたつ。
>>433 とりあえず報告。
向井敏氏が書いた「早春の謎」という解説文(「藤沢周平のすべて」「海坂藩の侍たち」等に収録)に、
「おそらくこれらの流派は作者の想像の産物であろう、と書くようなエラーを冒した」という意味の文章があった。
あと、
>>431氏の指摘したような文章を、俺は確かにどこかで読んでいるんだけど、そっちの方はまだ見つかってない。
>>444 おお、調べていただいて感謝です!
「早春の謎」を手がかりに自分も探してみますね。
446 :
無名草子さん:05/01/06 23:28:34
作家に対してこういうのは失礼かもしれないが、文章うまいよなあ。
この人の自然描写を読むと、本当にプロの作家という気がする。
小手先のテクニックなど微塵も感じさせない文章ですね。
>>444 文藝春秋の藤沢周平全集「蝉しぐれ」「風の果て」が入っている20巻の解説にあった、
>>431氏の指摘した文章。
何にも知らない自分はあっさり納得してましたorz
>>447 おおーサンクス。
でも俺全集持ってないんだけど・・・どこで読んだんだろなw
私も感謝です。
図書館で読んできますー
450 :
無名草子さん:05/01/10 14:56:35
全集6巻にもあります。ただし向井敏氏は藤沢文学を最も理解していた方ですね。
解説なんか読むとそのへんのことはよくわかるし、それ自体は否定しない。
ただ流派に関しては勉強不足だったね、向井氏w
死者に鞭打つつもりはないんだけどさ。
解説と言えば、俺は中野孝次氏の解説も好きだな。
スマソ。
>>450氏が書いていることが合ってると思います。_| ̄|○
6巻の後に20巻を読み、今7巻を読んでるんですが、完全に混ざってる気がします。
最近時代小説にはまっています
お薦めの作家さん教えてください。お願いします。
チャンバラも箸物語も大好きです。
池波→藤沢→?
山本周五郎も良いね
わかる。藤沢作品の後なにを読むのか悩む。しかし困らない。
読書の幅を狭めるようなことをファンがするのは藤沢周平の本意ではないだろう、とは
思っても、ね。
漏れは半村良の時代小説も好きだな。
ていうか藤沢周平より先に半村良を読んでいたんだが、
藤沢周平『橋ものがたり』を読んで似た手ざわりを感じ
そこからハマっていった、という経緯があるので。
個人的な体験で恐縮だが、半村良の『夫婦茶碗』や
『かかし長屋』『江戸討入り』なんか面白いと思う。
津本陽もなかなか端正な時代小説で、藤沢系かな?
459 :
無名草子さん:05/01/17 20:03:32
やっぱ宇江佐真理や山本一力といったあたりかね?
みなさん即レスthx
とりあえず周五郎買いました!
お、なに買った?
武家ものなら乙川優三郎、市井ものなら宇江佐真理だなぁ・・・。
藤沢周平的な武家ものを書く作家というと、乙川以外に誰がいます?
……コレは自分版の用心棒日月抄だと公言してる作家はいるな。シリーズで。
へぇ、そりゃ面白い。誰さん?
初めてお邪魔します。
私も藤沢作品好きです。
レス読みましたが、やはり用心棒シリーズや獄医立花登手控えシリーズは
読後感がいいですね。
あと、短編が清清しく潔く、読者に考える余地を与える隙間があるというか…。
上手くいえませんが。
個人的に駄目だったのが「一茶」でした。若くも無いですがまだ私には早かったのか…?
どなたかも書いていましたが、文献をたくさん使われているのも、
読み流してしまいましたが…。
一通り読んでしまったところで、このスレを見つけたので
また読み返してみようかと思います。
この人と山本周五郎の短編は面白いのが多い。
藤沢作品を読破するまで、残るところ、あと一冊になってしまった・・・。
達成感の中にも寂寥感があるよ・・・。
「あとは『冤罪』しか残っていませんが」
なんの、最初から読み返せばよいのよ。
「読みたければ存分に読め。俺は構わんぞ」
周五郎1冊読んだが話の途中で「賢明な読者ならばお気づきかと・・・」が
多過ぎで萎えました。とりあえず周平読破します!
冤罪か……へんなの残したな。
それより先に義民とかを優先したきっかけは?
周五郎は、書いた年代によって作品に違いがでるからなあ。
とはいえ、「藤沢周平は山本周五郎の後継者」としてる書評家の流れがどうもわからない。
473 :
無名草子さん:05/01/26 20:18:24
『凶刃』途中まで読んだけど細谷がなんだか可哀相で読んでられなくなりそう
と思ったら牧が・・・
親友にしては扱いがあっさりしてんなあ。
凶刃がああなったのは、作者の体調不良も原因の一つなのでしょうかねぇ。
相模屋なども、ちょこっと触れられただけですし・・・。
"凶刃"を読んで、落ち込んだて書き込みをよく眼にします。
私の読後感は違います。まだ読んでない人もいるからネタばれできないけど
これから青江も大変だなー て感じ。
過酷な半生を生きた人に、しゃれた”ごほうび”があった。
名作シリーズが完結して個人的には良かった。
>作者の体調不良 ではなく読み手の年齢に拠るかも
"凶刃"が、ないほうがシリーズとして良いて意見もわからなくはないけど
凶刃が無いほうが・・・うーんシリーズとしては確かに良かったと思いますが・・・
むしろ読み物としてというよりも、一読者としては凶刃は要らなかったなぁ。
でも、凶刃は、青江たちキャラクターを、もっともっとリアルにするために
どうしても必要だったんじゃないだろうかと思っています。
作者自身「契機の作品」と位置づけていた用心棒シリーズに凶刃があるのは、
人は誰しも老いて死ぬ、明るいばかりが人生じゃないということを、作者が
言いたかったんじゃないかなぁと・・・ああ・・・文才が無い自分が歯がゆい。
なんかまとまらなくてすみません。
>477,478
おっしゃる事、なんかわかります。
ただ、私は短編ではなくシリーズだったから
あえてあそこまで書いたのでは?
と、読後に思ったんですけどねぇ。
私は、あそこで終わってよかったと思う一人です。
なんか否定的なこと書いてしまったけど、
『凶刃』そのものはかなり気に入りました。
全二作と比べてミステリー度が高いあたりとか。
ただ、それだけに牧の扱いとか、もうすこし濃く描いて欲しかったなーという感じです。
青江などの登場人物たちの老いに関するリアルな描写は、
キャラの実在感を出すということではとても上手いと感じました。
それにしても、剣の達人の多い藩ですなw
何度読んだか分からない用心棒シリーズだけど、くしくも今、「凶刃」から読んで
いる。
順序を逆にして読んでいくのも面白いね。
ハードボイルなんだよ。
>>472 私もわからない。全部読んだわけじゃないけどおおざっぱに
くくりすぎな感じがする。
藤沢周平の影響か、よる年波か、確かに道を歩いててもよく
植物に目がいくようになったなあ。あと冬の日の白っぽさ。
藤沢周平の言葉をおしむようなところが好きで、他作家の
読むとみんなしゃべりすぎだと思うときがある。
で皆さんの周平NO1作品は?
俺は 橋物語 です。なんか各短編最後の余韻が好きです。
橋物語かあ。夕日?の話にこころが動きました。
私はまだ選べない…けどいま思い付くのは山桜ですね。
余韻というと木綿触れのラストが静謐でとても美しいと思います。
社会人になってからは、半年ごとに変わる。枚挙にいとまがない。
でも、常に、第二候補は「浦島」
NO1は蝉しぐれになっちゃうなぁ。
好きな作品を挙げたらキリがなくなるんだけどw
以前、なんの気なしに手に取った「蝉しぐれ」
それを電車の中で読んでいたところ、父の亡骸を荷車で運ぶ、文四郎の健気さに
思わず号泣してしまい、車中でかなり恥ずかしい思いをしました。
藤沢周平読んでいたならハンカチの一枚でもそっと差し出したい…
「石を抱く」自分はこれ以上よくはならないだろう、と思う主人公の
行く末にグッときました。ときの声?の終り方がすごいなあと。
読み始めた当時は、底辺に流れている、ある種の諦めのようなものに
安らぎをおぼえていました。
490 :
無名草子さん:05/02/13 03:34:54
蝉しぐれ読んでるんだけど、読むの止められない、、、ネムイノニ
「密謀」が古本屋にあったので、上下買ったら、
二冊とも上巻でしたよ……
蝉しぐれ借りてきた。
>488,>490
電車で読むのも枕元で読むのも危険なのですねえ。
休みの前の晩に一気読みするするしかないか。
「蝉しぐれ」は本当にいいよね。
自分の場合、読了して間もなく、すぐさま再読したよ。
というか、読了⇔再読のループを何回繰り返したことか。
作品とは関係ないのですが、先日、鶴岡市の市立図書館にいった所、
「藤沢コーナー」があるのは当然として、なんとガラスケースの中に
藤沢氏直筆の原稿が三枚ほどありました。
もう本そっちのけで三十分も見入ってしまいました。
このスレの方も、機会があったら一度見にいかれたらどうでしょうか。
いつかは行きたいなあ、鶴岡市。
でも、行ったつもりで、鶴岡市の観光サイトで、パンフを注文しました。
いつか行くぞ。九兵衛旅館泊まるぞ。
と思い続けて早や十数年・・・
生原稿、綺麗らしいねえ。
練馬区立大泉図書館の藤沢周平コーナーはどうなんでしょうね?
ご存知ない方のためにハッキリとは書かないでおきますが・・・
生原稿見ると驚きますよ。いかにも藤沢周平らしくて。
つまり原稿がただの×××なんですよね。
今でこそそれは有名ですけど、当時の私はそんなこと知らなかったから
とても親近感をおぼえました。
まさか ち ら し の裏とか
……むしろ、「ただの×××」が謎めいてきたぞ。
三文字。
うーん……
「手書き」あたりなら隠す必要もないし……
>>500氏
>ご存知ない方のためにハッキリとは書かないでおきますが・・・
すみません。
こういう時こそ、ネタをバラしてほしいです。
隠し文字×××
>497
九兵衛旅館に去年泊まったよ。建て替えてて、結構新しいんだけど風情がよかった。
「残日録」に登場した料理を再現したものを食べました。漬物のコナスがうまかったこと。
建物も従業員もこれ見よがしなことは一切しません。気が付くとそばにいて、こちらに気
をつかってくれている感じ。
従業員のサービスが気持ちよくて感心したんだけど、どうもこれは地域性みたい。あそ
この町はみんなえらく親切に思えた。まあ、実際に住んでみると印象は違うのかもしれ
ませんが。
蝉しぐれ、映画化されるんですね。
500です。すみません、なんだか思わせぶりな書き方で・・・。
つまり原稿用紙がただの「市販品」だったということです。コクヨだったかな?
名のある作家さんて、自分の名前入り原稿用紙を使うものだと思っていたので、
市販品を使うとは、さすが藤沢周平だなぁと驚き感心したのでした。
夜中ググりまくったおれの時間をかえせ
〈 ドモッ、スミマセン....。 〈 スミマセンスミマセン...。 〈 コノトオリデス!ユルシテクダサイ
∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
(´Д`;)ヾ (;´Д`) ヾ
∨) ( 八) (´Д`;)、
(( 〉 〉 ノノZ乙
しかし池波スレは人多いな
たぶん、性格。藤沢ファンは自分語りが苦手、もしくは2ちゃんが苦手かも。
昨日の朝日新聞の好きな作家アンケートだと宮部、司馬に続いての人気だったけどね。
そういう風にひとくくりに考えるのは良くないぞ
みんなきっちりsageてるしw
まあ3位?は最近の映画とかTVのおかげかも
おいらカタムチョだからねぇ。あんまり有名になってほしくないな。
超メジャーだっつに
いやぁ、おいらの周囲に藤沢周平の名前知ってる奴いないよ。
メジャーはメジャーだろうけど、“超”ってこたないでしょ。
最近の若者はあんまり時代小説読まないのかね?
小説自体読まないしょ。
そもそも時代小説ってあんまり若者が興味を持たないジャンルかも
最初に藤沢周平を読んだのって、何歳くらいの時だったよ
おいら最初に読んだのは、確か25,6歳のときだったと思う。
こんなに面白い作品が書ける新人がいるのかーと驚いた。
何冊も買い込むうちに、実は結構なベテランだったことを知ってまた驚いた。
523 :
無名草子さん:05/02/25 23:37:30
28で読んだよ。
それまで時代物に挑んでは挫折しどおしだったけど、
ほんとうにスッと読めたのと、心理描写がみんな「ありえる」
と思った。
私も25、6だった。理不尽というかクールというか、ほんとに時代ものの
エールのおくりあいみたいなものがない短編読んでどんどんはまっていった。
表現がわかりやすくて、まるで目にみえるようだなあと思って、夜中よく声に
出して読んだ。
そうなんだよなぁ。ありえる、わかる、目に見えるようだ・・・
藤沢作品を読むと、ほんとにそう思うよ。
私も26、7
父親が大ファンで私も本は好きだったけれど、時代小説には全然興味がなかったから読まずにいた
一冊読んだあとに父の本棚を見て、この作家の未読作品がこんなにあると思って本当に嬉しかった
時代物なのに登場人物にすーっと感情移入できてさくさく読めるので驚いた記憶がある
今24ですが映画「たそがれ」の後に読み漁りだしました。
本人もおっしゃってますよね、時代ものっていっても、現代とあまり
かわらないと思ってかいてるとかって。
ダンチューかなんかの冒頭エッセイで、「居酒屋」がテーマだったんだけど
藤沢周平は素晴らしい作家だが唯一瑕瑾をあげるとすれば居酒屋の描写に
かわりばえがないという人がいるが、それは間違いで、そのかわりばえの
なさこそ居酒屋の本質であるというのを読んだ。うろ覚えで、すごくヘタな
文章で悪いですが、妙に忘れられない。
うなぎの寝床のような…藤沢周平は居酒屋ってものをわかっていたのか。
529 :
無名草子さん:05/02/27 00:37:14
特に人の負の面がリアルでびくっとさせられる。
「海鳴り」の塙屋とか、「蝉しぐれ」の犬飼兵馬とか・・。
単純な悪役ではなく、自分とは地続きの存在。
藤沢作品を読むようになってから、「自分は卑しい顔になっていな
いか?」と怖れるようになりました。
この人の表現がまた巧いんだよね。もう的確。そうそうそう!と思わず言ってしまう。
背負っていた子供の頭がくらりとひっくり返るほどの丁寧なお辞儀、とかさ。
落語とか好きだったんじゃないかなぁ。
531 :
無名草子さん:05/02/28 01:05:57
とりあえず角力は、見てたみたいやね
532 :
無名草子さん:05/02/28 10:17:40
>>529 俺は「海鳴り」を藤沢作品の中でも上位に評価しているから、同じく不倫もんで
「マディソン郡の橋」が流行った頃は、「アホか?」と思っていた。
533 :
無名草子さん:05/02/28 22:19:20
>532
「失楽園」も・・--;
「海鳴り」は、今まで積み上げたものも自分自身の
一部と知りつつ、二人で逃げて生きることを決めるんだ
よね。くっついたままで死んじゃあ逃避でしょう。
534 :
無名草子さん:05/03/01 00:20:39
逆にこれは面白くなかった、という作品はある?
「朝焼け」は、どうも一途すぎて納得がいかない違和感が残ったよ・・
「白き瓶」
一度読んだが再読はムリ。内容も覚えていない。ただひたすらしんどかった・・・orz
大学受験が終わってヒマなときに読んだ。
祖父、父親と三代で読んでた。
じいちゃんは今はいない。
読み始めた時は初期の暗い話が好きで蝉しぐれとかピンとこなかった。
今読むと非常に良い。
537 :
無名草子さん:05/03/03 00:12:33
各試験鬼の爪って面白い?
面白い? 面白い。ブクオフや図書館でいいからお読め。
「一茶」
どこまでいっても駄目な感じが付きまとって読んでて辛かった
>>539 通勤電車で読んでたが、毎朝重ーい気分で出社してたよ
わかる。
義民〜も、だめだったというか辛かった。 オレなんかがいうのはなんだけど、史実ベースだと
ご本人の生真面目さがストーリーテラーとしての本領を封じ込めるところがあったんじゃないだろうか……
とりあえず自分も何か秘剣を編み出してみます
ワロタw
秘剣ぬるぽ
( ・∀・) | | ガッ
と ) | |
Y /ノ 人
/ ) < >__Λ∩
_/し' //. V`Д´)/
(_フ彡 / ←
>>544
>>539 >>541 「一茶」は、人間一茶の
清濁併せのむ複雑さが、
それなりに面白かったけどな。
俳人でもあった作者が、苦笑しつつも、
一茶に惹かれているのがうかがえた。
「義民〜」と、「雲奔る」は、確かに辛かった。
歴史小説の読みづらさは、藤沢周平自身、承知の上で、
あえてやっていたのだろうな。
学位論文のような参考文献の分量を眺めると、そう思う。
>544の秘剣弱すぎw
まったくだ、どこの馬の骨だw
藤沢スレがあるとは・・・・とりあえず記念パピコ
お、549さんは、なにが一押し&なにが比較的苦手です?
>550さん
まだ藤沢歴が浅いので語れるほどではないのですが・・・
市井&下級武士、人情ものは好き。歴史ものは苦手。
周囲の女性で藤沢さんを読んでる方に出会ったことがないのですが
ジャンル的にやはり少ないのですかね?読んでるのオジサマばかり。
藤沢周平のおかげで時代小説に女性読者が増えた、といわれてるぞなもし。
宮部みゆきも好きだっといってたずら。
>552さん そうでしたか。>女性読者
宮部さんは未読なので読んでみたいと思います。
うん。読むのはいいけど、たぶん「宮部みゆきも藤沢周平のファンだ」ということを
言いたかったんだと思うずら。
最初のほうから読んでたけど、スレの空気が変わりましたか?
最近まで読まずにいた「市塵」をやっとこ読んだけども、いやー面白かった。
堅物ゆえの不器用さが愛しいですよ。
女人剣さざ波の邦江たんに萌えた。
夫のために戦いを挑むシーンがあまりにも健気でカッコよくて。
この話がハッピーエンドでよかった。
小説で初めて泣いちゃったよ俺。
藤沢作品を読破してしまうと、似た雰囲気の北原・乙川
などはどうもなじめない。内容・文章どうしても藤沢周平
と比べてしまうから。
それだったら、ということで藤沢作品を5度も6度も順番に
読み直す日々。それでも飽きない。
青江又八郎は人殺しだ
>>556 俺はそれ読むたびに複雑な気持ちになっちゃうんだよなぁ。好きな話ではあるんだけど。
なんつーのかな・・・。
この時代の女性ならあるいはそう考えるのが自然なのかもしれないけど、
そんな夫に今後も堪えていけるのかな、とか、夫は身勝手すぎやせんか、とか、
いいのかそれで?とか、女性がこの話を読んで共感できるかしら、とかw
>>558 そういやそうだが、そういう陰湿さはないね。本人が悔恨しないからだろうか。
561 :
無名草子さん:05/03/20 01:06:58
藤沢周平の作品って、日本独特の湿った感じはないですね。
欧米のミステリー小説がお好きだったようだから、その影響かな。
>>557 同意。文章がね。乙川、勝手に視点変更して、戻したりするから、
あんたわかっちゃない同人誌作家じゃないんだから、とかオモタ。
そうなんだよね、藤沢作品を検証するときに、いつまでも山本周五郎や司馬遼太郎やらと
比較するんじゃなくて、海外ミステリーやハードボイルとの考察が読みたいところ。
となると、藤沢ファンが推す海外ハードボイルド作品ってのは
何かない?藤沢氏のエッセイに出てきたいくつかの海外物も
読んでみたけど、氏自身の作品に似たものはなかったような
気がしたんだけど。
過去スレ読んでいると、用心棒日月抄シリーズの「凶刃」についての論議が
ありました。
出遅れたんですが、私も一言。
これ、超名作だと思います。
一番好きなシーンは、又八郎が佐知と16年ぶりに再会して、隠れ家である
町医者の家で食事をするところ。
佐知の気持ちに気付きながら、いや、気付いたからこそ、話をそらし国元の
食べ物の話題を振り、佐知もそれに乗ってゆく。そして、国元の食べ物に
ついての佐知の記憶の克明なこと。
「かつて心身を許しあった、大人の男女同士の再会」と「約20年(推定)も
離れている、佐知の郷愁(=藤沢氏本人の郷愁でもあるでしょう)」とが
見事に表現されていると思いました。
ある程度の年齢(さらに地方出身者)でないと胸に迫らないシーンかも
しれませんが。
その後の契りを「苦行」と表現した一文も印象的。藤沢氏の、物書きとしての
とんでもない凄みを感じさせられました。
>>559 それは、21世紀風価値観から
自由になっていない読み方だと思うよ。
置屋や芸妓は、立派に職業として認められていた時代だし。
武家が背負っていた制約は、種類は違えど、
男も女も共通しているでしょう。
男だって自由に相手を選べるわけじゃない。
その制約を踏まえて、失敗だと思っていた形ばかりの夫婦が、
ある事件をきっかけに血の通ったものになる。
現代にも通じるいい話だと思うけどなあ。
そもそも堪えるもなにも、あの事件のあとで、
夫の面目丸つぶれですがな。一生頭は上がらんよ。
邦江と対照的に千鶴という奔放な女性も登場させていて、
なかなかに女性上位なストーリーですぜ。
>>566 いや俺は、現代の価値観から見て複雑な気持ちになるって言ったつもりなんだけどw
本人達がどう思ってるかは別問題ってことね。
俺はね、堪えるも何もって、ああいう夫と一緒に暮らすのはやはり一種の苦行だと思うのよ。
一度男の「底」を見ちゃった女は不幸だと思うので。
短編で「おとくの神」ってタイトルだったかな、そういうのがあったでしょう。
ある瞬間に今までの夫に対する気持ちがすっぱり切れてしまう女の話。
あれなんかと近いものがあるんじゃないかと。
この邦江もね、やはり今回のことで、心のどこかで夫に対する気持ちが醒めちゃうのは
あると思うんすよ。そうした気持ちを抱えながら一緒に暮らしていけるのかと。
あるいは夫は今回のことで「血の通った夫婦になれた」と思ったかもしれない。
でも妻はどうなんだろうか。やはりこの時代ならそう思うのか。
現代の俺から見たらそんな選択せんでもと思うような選択をして、それで幸せなんだろうか。
うーん複雑だなぁと、そう感じちゃうってこと。
臆病剣松風なんかもサンプルになりそうだね。
うーんでも松風は、「底の底」があったことでちょっと違うと思うんだよね。
確かにラストでは、夫が実は強かったから満足しているわけではない、と書いてあるけれども。
なんつーか、「臆病だけれど実は強い」んじゃなくて「強いんだけれども臆病」なところが
またいいんじゃないかなーと。
>>567 566さんが、未婚なのか既婚なのかわからないけど、
江戸に限らずいつの時代でも、
夫と妻はお互いに何かしら底を抱えていて、
それを見せたり隠したり、あるいは、
見ないふりをしたりしながら、それでも、
共同生活を続けていくものじゃないかなあ。
自ら振り返ってそう思います。
なんだったかな「武家の家は本来とても静かだ」と下男だったかが語る小説があったように思う。
波が立つような動きのない、おだやかなもの。
夫婦は積極的に仲良くもしなければ、喧嘩もしない。
「下男には、下男のやり方がある。」ってやつのことかな?
でもあれは仲がいい夫婦の姿だと思うが。
「小鶴」の老夫婦のケンカはハデですな。
醤油の実食べてみたい
単純に言ってですね。
夫あるいは妻が、自分の想像していたよりもはるかに下衆つーか
最低のヒトだった場合、「貴方」はそれを赦すのかと。
赦して今後も一緒に暮らす場合、そのことに不自然さを覚えないのかと。
心に小さなトゲが刺さったような感覚になることはないのかと。
まあそういう話ですよ。
俺は既婚だけれど、そんな風に赦せるものか、実際にそのときにならないと
分からない。悩むなぁ。
で、話はちょっと飛ぶんだけど。
藤沢周平は時代小説に現代の感覚を織り込んで書いてますわな。
これは本人もそう言ってるし、読者もそれを知っている。
するとですよ。
「女人剣さざ波」この作品に出てくる邦江たん。
この人は、この時代の女性として(中々できないことではあるけれど)
至極当然な、もっと言えば「妻の鑑」なことをしたの?
夫を赦し夫の替わりに戦い、夫に離縁を望み、夫の詫びでほっと涙を流すというのは。
それとも現代にも在る感覚として作者がそうさせたの?
作者は結局、男の目から見た理想的な妻を書いただけなの?
「男の書いた作品だなぁ」と言われてしまうような作品を書いたの?
俺は作者がそんな単純なことをしたと思いたくないのね。
だけどここのところも分からないわけさ。
そのほかの作品ではあまりこんな風に悩むことはない俺だけど、
この作品だけはいつも悩むのよね。どうなんだろう、複雑だなぁと。
>>575 現代人のほとんどは、相手がどんな人となりで、
どんな女(男)関係があり、自分をどれほど愛しているかどうかを、
理解し、納得した上で結婚するわね。真実かどうかはともかく。
だから、もし相手が秘密を隠していたり、嘘をついていたことが
露見したら、それまでの恋愛や付き合いそのものが否定され、
相手の人格全体が覆されることになるわけ。
翻って俊之助は、武家には良くあることとして、
家柄や名前しか知らず、会ったこともない娘と、
美人の姉を持つことだけを理由に結婚したわけでしょ。
邦江が予想に反して不美人だったので、失望して心を開かず、
馴染みの商売女と夜遊びを重ねている。
それは確かに軽率だし未熟ではあるが、
下衆だとか最低だとか言われるほどのことかねえ?
邦江の性格、人格を理解した上で、不人情を繰り返したのなら、
確かに下衆だと思うが。
相手のことを知らないまま夫婦になり、暮らしを重ねる中で、
徐々に馴染み心を通わせていくのが、江戸の武家の有り様なのだろう。
その意味では、俊之助は絶体絶命の危機に際してようやく妻に心を開き、
邦江もまた、夫の真の姿に触れた。
ここから二人の関係はスタートする、ということじゃないかな。
さらに言うと作者は、不器量という弱点を持つ邦江に、
剣の弱さや臆病さという致命傷を持つ俊之助を結びつけた。
結局は似合いの二人だったというわけでしょう。
不仲でも離婚しない夫婦は現代でもいるしなあ
藤沢周平の弟さんの著作で書かれてることに触れる話題ですな
うーん俺の言った下衆とか最低とかってのは言葉のアヤって面もあるけれど、
「言われるほどのことかねえ?」と言われるほど、軽いことではないと俺は思う。
「ここから二人の関係はスタートする」ってことには、素直にああなるほどと納得したw
久しぶりに覗いたらスレ賑わっててビクーリシタヨ
いやでもこれ以上続けたら、みんなの迷惑になりそうな気がするんで(てかもうなってるかw)
あとは自分でサイト開くかちらしの裏にでも書いて悶々としようかなとw
とりあえず、レスくれた方々ありがd。
んじゃ、俺も最後に一言。
江戸時代を舞台にした小説に、
今風なジェンダーフリー思想を持ち出される方が違和感あるよ。
性役割の違いが存在することは当然の前提なんだから。
その中で、ただの受け身ではなく、
強くてたくましい女たちを描くのが、藤沢周平の真骨頂。
邦江は、ステレオタイプな耐える女じゃありませんぜ。
そう解釈したんなら、読みが甘い。
現代の感覚で全作品を違和感無く読破したおいらの立場は・・・(´・ω・`)
じゃ数年たってから読むとまた新鮮に読めるで
585 :
無名草子さん:2005/03/22(火) 21:34:58
初めて読んだとき驚いたのは、「時代ものにしては女性の描き方がきれ
い」という事でした。まず一人の人間として描いている気がする。
女性側だけでなくて、「海鳴り」では、初めて妾を持つ旦那の気持ちが
リアルにわかったよ・・。
この人の作品読むとなんか米のメシが食いたくなる
ちょいと人間への見方が優しくなる気がする。
こんなこと書くと、人情優先の甘々みたいになるのがイヤなんでもっと言葉を選びたいんだけども……
気にすんな。小説なんて好きなように読めばよろし。
感想も人それぞれ。
しかし2ちゃん唯一の良スレですなw
俺は通勤時に一茶以外はゆるりと読破中さ
剣術の達人が主人公に多いね
たまには逃げ足だけは早いのもいてもいいのに
問題が解決しないからな、逃げてばかりだと。そういうのは短編だと厳しいわな、まとまりがなくて。
592 :
無名草子さん:2005/03/26(土) 01:46:19
蝉しぐれ読み終わりました。
面白かったけどもっと救いようの無い結末のが良かった。
そりゃまたなんで?
救いようの無い結末というと・・・又蔵の火 とか。
闇の梯子とか
597 :
無名草子さん:2005/03/26(土) 20:40:16
598 :
無名草子さん:2005/03/27(日) 23:18:30
蝉しぐれ・・
TVでやるみたいね
見たことないんでちょっと期待
去年の年末にもやってたねえ。リクエストが多いのかも……
ちなみに池波正太郎スレで、藤沢周平さんのネタが展開中。対立というほど強くはないけど、
持論を展開するのに面白いかもしれぬ……
600 :
無名草子さん:2005/03/28(月) 04:21:16
僕も翻訳ものの与えた影響は大きいと思うよ。
あと映画ね。
なんだったか海鳥が魚をとるべく次々に海にとびこむ不吉なシーンは、
これってヒッチコックの鳥じゃないのかな?
あと丘の上にあった不幸な家はサイコ。
雨が降る橋の上で男女が抱き合うシーンなんかも、
名画にありそうなシーンだよね。
あと、矢を射る娯楽場の知恵遅れの女性を
最後に追いかけるシーンはきちがいピエロじゃない? フェリーニの。
非常にハイカラな作家だと思うよ。
>>599 見てきた。
実は、池波正太郎はそれほど読んでいないので
藤沢・池波の比較について言及することはできないけれど、
江戸物について言うと、
藤沢には上京者の視点があると思う。
同じ江戸庶民の世界を描いても、
代々江戸に住み、都会人としての暮らしや振る舞いを
身につけている生粋の江戸っ子と違って、
藤沢作品の登場人物は、
どこか田舎臭さや鈍くささを残してる気がする。
私には、そういう不器用さが愛らしいのだが、
池波の粋の世界に馴染んだ読者には、
そういう部分が野暮ったく感じられるのかもな。
池波はシティボーイ、藤沢は田舎の百姓の臭いがするよね。(悪い意味じゃないです)
その土臭さが藤沢周平のいいとこなんだ。
池波作品の多種多様な料理も旨そうだけど、
藤沢作品に出てくるただの握り飯とかも実に旨そう。
でも百姓というには、女性の描写が巧みすぎる。
「日暮れ竹河岸」は土臭いとか鈍くさいとかでは説明できない繊細さがあるんだよね。
よく農に例えられるとけど、一面的なんじゃないかなあ。
>>598 TVでやるってマジ?NHKの方なら見てみたいんだが…
近くの図書館に藤沢作品がコンプしてあるのだが…
やっぱだめだ。この人の作品は「買いたい」んだよね。「借りたい」んじゃなくて。
…俺だけじゃないよね?
>>605 何度も読み返すから手元に置きたくなるね。
藤沢周平は何度読んでも飽きない。
>>604 映画だったような気がする。
民放の金曜ロードショーみたいな枠でやるような覚えあり。
俺は読み返さないな・・・
と、書いたらあるスレで叩かれたがw
久々書き込みます。
黒土三男がNHK教育で藤沢先生を語るそうです。
何だってそこまで・・・一体どうなることやら。
609 :
無名草子さん:皇紀2665/04/01(金) 19:07:22
ほうほうNHKで検索してもヒットしなかったです、いつ放送ですか?
余談ながら青江又八郎=村上弘明の柳生十兵衛が今日から放送なんですね!
たのしみー
漬け物で御飯食べたい
>>611 リンク飛んだらまだ詳細は出てないね。
関東在住なので、東京でやってくれるのがうれしいっす。
614 :
無名草子さん:2005/04/02(土) 16:46:32
池波作品も先日初めてみたけど、確かに文章に癖があるなぁ。
落語的な感じ。藤沢作品は欧米の翻訳ものの名作古典に近い
イメージがあるけど。・・
個人的な印象だけど、池波が日本語的で、藤沢が欧米的な感じ
なのが不思議。
615 :
無名草子さん:2005/04/02(土) 17:46:10
そりゃそうだよ。
子供の頃からふだんは方言で話してた藤沢さんの書き言葉は標準語。
だから書き言葉は話し言葉と隔絶する。欧米的・書物的にもなる。
江戸っ子の池波さんの子供の頃から慣れた江戸弁はなまじ標準語に近いだけに、
書き言葉にも話し言葉の日常的な言い回しを持ち込む。
616 :
無名草子さん:2005/04/04(月) 22:58:40
いま臆病剣松風を読み返したんだが、素朴な疑問。
瓜生は元の百石が、次期藩主の命を護って加増五十石。
この五十石って褒美としては少ない気がするのだが
そうでもないのか?教えてエロイ人。
>>616 海坂藩は・・・に限らず江戸時代の小藩は・・・年中財政難だった。
「蝉しぐれ」の文四郎は、
藩主の側室とその子の命を救ったうえ、
里村派に大きなダメージを与える働きをして、30石加増。
それでも言葉を失うほど喜んだ。
「孤剣」の又八郎に至っては、
藩の乗っ取りをたくらむ黒幕を斬り、
藩主と家老の危機を救ったにも関わらず、
20石加増(ただし10石借り上げ)だったよ。
もともとの石高が五十石なんて家もザラにあっただろうからなあ。
多分海坂藩くらいだと、百五十石取りだったら上士の部類だと思う。
百石だとギリギリくらいかな。
それに加増って、ただ単純に例えば年収500万が750万になったっていうのとは
ちょっと意味合いが違う。
子々孫々にいたるまで、ヘマさえしなければずーっと収入が増えるわけだから
ありがたいんじゃないのかな。
一時的な報奨金なんてのとは違うわけだし。
619 :
無名草子さん:2005/04/05(火) 00:58:10
>>617-618 少なくはないんだね、dd!
価値がよくわからなくてピンと来なかった。
地味な普請組勤めで百石。
嫁の実家が二百二十石で普通の家っぽい表現だったから、
せめて結果二百くらいにしてやっても・・と感じたんだが、五十石も結構な価値なんだね。
>子々孫々にいたるまで、ヘマさえしなければずーっと収入が増えるわけだから
なるほどね。
瓜生のキャラが大好きで、ちと気になったもんで。勉強になりました。
だって百石がいきなり千石とかになったら増え過ぎじゃない。
褒美がうまい瓜一個な人もいたねぇw
622 :
無名草子さん:2005/04/06(水) 17:26:26
池波スレをチェックしたけど、
藤沢さんのストーリーが弱いとは思わないなあ。
池波さんと比較しても同格だと思いますよ。
むしろ末期の鬼平とかのほうが、
よくある人情話にすぎなくなってるような。
シリーズが長すぎたから仕方ないのですが。
比べる事になんの意味があるんだろ?
それぞれをただ楽しむが吉
俺は以前、池波作品のご都合主義についていけなくてさ。
知人の池波ファンに、そのへん含めた正直な感想を言ったの。
そしたら知人はしばらく考え込んだあと、「池波作品は舞台を観るように
読めばいいんじゃないか?」って言った。
なんか納得して、それから池波作品も読めるようになった。
で、逆にその知人から藤沢作品の楽しみ方を教えてくれと言われたのよ。
知人に言わせると、冗長なまでの書き込みや、貧乏侍がかろうじて勝つところなんかが
なんだか馴染めないらしい。 なんか臭いとも言ってたな。よくわからんが。
で、俺はしばらく考えて、「俺は藤沢作品を、TVドラマを観ているように
読んでいる気がする」と答えた。読み進むと眼前にその光景が広がっていく感覚。
場面がアップになったり遠景になったりする感じ。これはTVドラマなんじゃないかなと。
池波作品はドラマ化されてて、藤沢作品は舞台が多いように思うけど、印象としては
そんな感じかなぁと答えてみた。
・・・知人は未だに藤沢作品を読んでないorz
626 :
622:2005/04/07(木) 01:33:18
いやいや、池波派のひとも本当はよくわかってて、
比較して優劣を競うとかじゃなくて、
比較して傾向の違いを発見してより楽しもうってことなんじゃないかなと。
俺は藤沢派なんだけどね。
池波も悪くないんだけど、ケレンに満ちた文章がどうも…。料理も「剣客商売」の派手な
やつより、藤沢作品で下級武士が居酒屋でつまむ漬物の方がうまそうに思える。
でも、結局趣味の違いだし、どちらを先に読んだかに左右されるような気もする。
最初に読んだ作品って良くも悪くも判断の基準になりがちだしね
私は獄医立花登手控えが初めての時代小説でした
海外のミステリ小説が大好きだったので、第一話「雨あがり」冒頭シーンでびびっと痺れましたよ
あっ、翻訳小説の匂いがする!と思った
629 :
無名草子さん:2005/04/07(木) 12:09:41
僕は第二話の獄中でセックスする女の話が好きでしたね。
>629
確かにあれは物悲しくてよかった
立花登はテレビを意識した設定だった気がする。メジャー指向いわんや金儲けのためにそうしたのではなくて、
テレビ時代劇におされているがゆえに小説からの発信をこころみたんじゃないかとか……
632 :
無名草子さん:2005/04/07(木) 19:21:48
よかったよね。第二話。
あと「なあんちゃって」とかいって、去る女とかよかった。
でもテレビ設定を意識するのはいいことだよ。
ヤバい。
春秋山伏記を読了したんだが、
安蔵の「えっへっへ」が頭にこびり付いて離れん。
ワロスW
山伏が殴り合うシーンはインパクトあったなあ!
最近このスレ発見してやっとログ読み終わった。
藤沢周平、好きです。最初に蝉しぐれを読んだときは普通に面白い
ぐらいの感想しかなかったんだけど、それから数年たって初期の短編集を
読んだのをきっかけに、坂から転がり落ちるように嵌まってしまった。
そして再び蝉しぐれを読み返すと初読時よりはるかに面白い。
人間の感覚って変わるもんですね…。
>>88 やや遅レスだけど、それ多分又蔵の火に入ってる恐喝じゃないかと。
大店の娘は盲目じゃなかったけど、主人公は極道者で、姉のような存在の
従姉に惚れてる。
638 :
無名草子さん:2005/04/14(木) 17:31:55
2日ぐらい前の夜中、急にある情景が浮かんだんですが、それがどの作品なのか
分からずモヤモヤしています。
その情景と言うのが「道場の門の影で二人の男が話している。それを偶然、主人公が
見かける。門と言っても二本の柱に屋根がついただけの簡素なものでそれ以外は低い
生垣が植えてあるので二人は物陰に隠れているつもりでも、主人公からは丸見え、で、
そこで主人公は犯人が誰であるか分かる、そして二人には気付かれないように今来た
道を素早く後戻りする」と言う感じです。
片っ端から読んでるんですが、見つからない…どなたか、分かる方おりませんか?
昨日銭湯のサウナで橋ものがたりを読んでいたら
最初の話で思いがけず泣いてしまった
まぁ、汗だくだったんででわからなかったと思う・・・
>>638 「山姥橋夜五ツ」@麦屋町昼下がり
だと思われ
642 :
無名草子さん:2005/04/14(木) 19:35:07
うわあ。こんなに早くレスありがとうです。
>>640 下級武士だったような。
>>641 自分でも今、風呂入りながらそんな気がしてきて。確認してみますね!
それで、ついでと言っちゃなんですが、もう一つ気がかりがありまして
作品の中に車力という職業が出てくるじゃないですか?それがどうも
頭にひっかかって、車力が出てくる作品を抽出してるんですが、これまた
情景だけ記憶にあって分からない作品がありまして。その情景と言うのが、
多分主人公は女で小さい頃の思い出の中に車力を仕事とする父親の、コブに
なった肩を触るのが好きだったとか…そんな感じなんですが。続けての質
問で申し訳ないのですが…
643 :
642:2005/04/14(木) 20:33:57
641さんの言うとおり「山姥橋夜五ツ」でした!確かめるだけのつもりが
ついつい読みふけってしまいました。何度読んでも面白いですよね。
>>642 車力で思い出すのは「霧の果て〜神谷玄次郎捕物控」の中の「日照雨」だけど、
シチュエーションが全然違うなぁ。
その感じだと市井モノか。
誘拐犯に育てられた娘の話っだったような違うような。なんとなく新潮文庫のにほひがするような。
645 :
642:2005/04/15(金) 08:28:12
>>644レスありがとうございます!
「霧の果て〜神谷玄次郎捕物控」はまだ読んでないです。それは車力が主人公
なんですかね?今度読んでみたいな…
お察しの通り私が読んだのは新潮文庫の市井モノです。文春は海坂藩モノ
が殆どなので、新潮の方にしぼって今考えてるんですが、今まで読んだのが
「時雨みち」「時雨のあと」「霜の朝」「橋ものがたり」「驟り雨」で
644さんが仰っているのは、「橋ものがたり」の中の赤い夕日・まぼろしの橋
あたりでしょうか?考えれば考えるほどどれもそんな気がしてきてキリが
ないのですが5冊だけなので何とか今日明日中に判明すれば…と思ってます。
判明したら又報告します。
神谷玄次郎は車力じゃないけどw、がんがって探しておくれ。
俺は「女下駄」を読み終えて、ほんのり良い気持ちになってます。
やっぱりこういうオチの作品は、安心できて好きだなぁ。
647 :
642:2005/04/17(日) 13:11:13
ミ・ミ・ミ・ミ・ミツカッタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━!!!!!!!!!!
>>646 今ね、ほんの数分前に646さんのカキコ見て「さあ、がんばって探そう!」と
気合をいれて5,6ページめくったら出てきました!だいぶ設定が違ってて(;・∀・)
主人公が奈良屋茂左衛門の「霜の朝」でしたよ。あーこれで安心して眠れる・・・
ちなみに他に車力が出てくる作品は今の所「運の尽き」@驟り雨と「時雨のあと」ですた。
「女下駄」もまだ読んでないです。またまた読みたいのが増えたなぁ。応援ありがとう
ございました。
海坂藩モノは少し窮屈な感じ、だけどその中に見える人間的なところが好き。
市井モノは人情いっぱいで元気になるから好き。そんな中で中間的な感じの
笠戸孫十郎が主人公の「密告」と「疑惑」が特に好きですね。
>>647 オウ、なんてこったいっ
奈良茂で車力はないだろうと踏んで、敢えてスルーしたそこに居たか。
でも、車力作品発見おめでとん。
賽子無宿や溟い海なんかの
最初期ダークな作品の評価はどうですか?
650 :
642:2005/04/18(月) 08:58:34
>>648 エヘヘ、ありがとうござんした
ところでその「霜の朝」のなかで紀ノ国屋文左衛門が紀文と言われてるけど
それって今の紀文の元なのかな?ちょっと思ったんだけどね
>>649 ダークなのってまだ読んでないな。どんな感じなのかな…想像つかないぞ
「漆の実のみのる国」は本買って何年もしてるのにどうも読み進めない
作品だじょ。
「漆の実」は半ば米沢藩の経済史みたな本だからなw
>>649 自分は初期のダークなもん読んで嵌まりました。
何か抑えがたい情念みたいなものが伝わってきて好き。
ただ、藤沢周平のアンハッピーものは、二度と読む気になれないぐらい
悲惨な話がたまにあるけどね…。
「立花登」の「落葉散る」でさえおいらは苦手でやんす。
「入墨」とか「ちきしょう!」に至っては・・orz
>>652 >>653 そこで「暁のひかり」ですよ!
あれだけ突き抜けてしまえば、いっそ明るいほどですね!
…すまん。
タイトルだけ見て絶望の後の希望みたいな話かと思ってたら、つらい話なのか…。
元気なときに読むことにしよう。
>>653 「ちきしょう!」は自分も地雷だった。主人公の境遇、悲惨すぎ。
あと「割れた月」とタイトル忘れたけど昔捨てた恋人が女郎になってる話もつらかった…。
>>654 「暁のひかり」みたいな終わり方は辛いよなー
>>655 「ちきしょう!」はなぜか自分は大丈夫だった。男に仇討ちした
みたいな形になったから…
女郎になってる話は「時雨みち」かな?『通された部屋の貧しさに、
新右衛門は鳥肌が立つような気がした』で自分も寒気がしたんだよね…
「捨てた女」も救いが無かったな。「おばさん」も可愛そうだった。
逆にしみじみいい気分になったのは「虹の空」「果し合い」「冬の日」
>>656 ざっと見返してみたら「時雨みち」でした。thk.
あの話に限らないけど、藤沢さんの文章はリアルですよね。
女郎屋の外の様子はともかく、室内なんか実物は見たことないのに、
眼の前に荒んだ空気の部屋が浮かんでくる。
自分は逆に「捨てた女」は普通に読めました。
ある意味「時雨みち」と似た話だけど、男が自分がやったことの
残酷さに気づいたあとの心持ちが微妙に違っていたから。
658 :
無名草子さん:2005/04/21(木) 11:50:15
そうそう、町の情景は分かりづらいけど何故か部屋の中の様子は
はっきりと頭に浮かぶね。時には匂いまで想像できたりする。
あと、時々出てくる料理も結構楽しみ。「宿命剣鬼走り」で主人公が
釣りに行った先でまきが持ってきた弁当。なかでも味噌を小さな流れ
の水で溶いた『味噌汁もどき』?にはビックリしたし「盲目剣谺返し」
に出てくる『蕨たたき』がどういうものか分からなくて調べたりもし
たなー
うーん、なるほど。
部屋の中の描写が見えるというのはあるなあ、確かに。
ランダムに手に取った「夜の雪」とか、まるでその場にいるかのようだ。
なんだ、この文才。
男のロマン
ハードボイルドを感じるぜぃ
女も魅力的よな。性格いい女も悪女もそれぞれ深みがある。
やはり文才のなせるわざかな。逆に幼女に興奮して殺人に嵌まる
オサーンの話は、その妙なリアリティゆえにorzだったけど。
>>658 料理というか、食べてるシーンが好きだ。
「又蔵の火」でオニギリ食べてるところがあるんだけど、
考えごとしながらご飯食べてる時の虚ろな感じが、すごく分かる。
何か追体験してるような気持ちになる。
662 :
658:2005/04/22(金) 13:07:02
>>661 「又蔵の火」まだ読んでないんですよ。オニギリうまそうだなー
それで思い出したのが「偏屈剣蟇ノ舌」。遠藤が鯛の刺身を手でつまんで
口にほうりこむ場面、行儀が悪いのって逆にウマそうなんだよなぁ
老若男女、無口もおしゃべりも皆人情あふれてて何時も「次の言葉」で
救われる。そんな作品が多いね。
蕨たたきはそのまんまだろ。
蕨をたたいて(包丁で細かく切って)味噌かなんかで味付けするんじゃね?
田舎にいた頃、春になると母が蕨たたきを作ったものでした。
基本的に
>>663で正しいんだけど、山椒で香りづけしてた。
蕨は粘りがでるまで包丁の背でたたくのがコツ。
熱々ごはんに乗っけると、絶品です。ああ、食べたい。
665 :
658:2005/04/24(日) 12:35:39
>>664 664さんにとっては懐かしの味なんですね。
私は生まれてこのかた「蕨たたき」と言う料理がある事なんて知りませんでした。
調べてどんな料理なのかは分かりましたけど、なるほど、そういう食べ方をするん
ですね。一段と食欲をそそられました!
最近藤沢氏のファンになった者です。
で、ここの方々に聞きたいのですが、
藤沢氏の小説すべてのなかで最強の剣士っていったい誰なのでしょう?
もちろん決まった答えなどないのでしょうが、
みなさんの考えが聞きたいです。
これは面白い設問だなぁ。うーん誰だろう。
各作品の剣士全員参加で試合でもしてもらいましょうか。
自分は三村新之丞@盲目剣谺返しに賭けますよ〜〜
宮本武蔵(ズルイ
最強の意味するところは多様だろうけど、どんな強敵と出くわしても即応できてた青江又八郎は
充分に資格があるように思う。
ただナンバー1かというと、さてどうだろう? ってあたりもまた青江らしんだけども。
>>666 個人的には『ただ一撃』の刈谷範兵衛でしょうか。
「自分の戦い方」以外の要素を極限まで排除している戦闘方法を取った上で
勝ってますので。
>>666 青江さんに負けて死んじゃったけど、
敢えて用心棒シリーズの大富静馬を挙げてみます。
万全の状態ならそう簡単には負けない…はず。
監督が是枝裕和、主演宮沢りえ、岡田准一で映画がまたあるそうですね……。
>>671 「ただ一撃」刈谷範兵衛 VS 「宿命剣鬼走り」小関十太夫 は、暗黒対決頂上決戦でどうでしょう?
>>673 来年の夏公開予定らしいですね。
隠し剣 鬼の爪もまだ見てないな、多分見ないで終わりそう…
>>673 えっ、是枝監督なの!?
ちょっと嬉しいニュースだ。期待。
10年くらい前に買った文春文庫のカバーの桃色が ひじょーに抜けてきたんだけど 本のカバーの色って 日光の影響とかで抜けるの?
>>677 ああーそれ自分も一瞬思った。押されてるようで実は一歩もその
場所から下がっていないと言うところがなー
あと秘剣を破った剣士も強いかなと思った。
>>676 それは普通の事だと思うけど…
俺は買うとカバー取っちゃう派だから、月日が経つといい具合に茶色くなる。
最強は馬の骨
nhkで特集やってるね
馬の骨って骨ごと首を断つのか?それとも骨だけ上手く断つのかな?
683 :
無名草子さん:2005/05/05(木) 05:57:53
>>673 「花よりもなほ」ですね。原作わかる方いたら教えてください。
684 :
無名草子さん:2005/05/05(木) 17:19:22
汁を楽しむ
685 :
無名草子さん:2005/05/05(木) 17:19:49
687 :
無名草子さん:2005/05/09(月) 19:03:05
NHK教育
第1回5/ 3(火) 22:25〜22:50
第2回5/10(火) 22:25〜22:50
第3回5/17(火) 22:25〜22:50
第4回5/24(火) 22:25〜22:50
あー池波正太郎の後だったんだ。幸いなるかなタイマー継続中だー
あ、でも明日の早朝に再放送もやるんだね
ぬるぽ剣こそ最強!
ガッ剣ぬるぽ
692 :
無名草子さん:2005/05/10(火) 21:50:59
第1回見逃したー。。
694 :
無名草子さん:2005/05/12(木) 14:28:56
第二回も見逃したーーー。。。
やるって事分かったくせに見逃しちゃった
欝死剣ぬるぽ
696 :
無名草子さん:2005/05/13(金) 18:28:28
第1回見たけど
なんかキモイ映画監督のおっさんが
ずーーっと橋幸男みたいにあさってとしあさっての方角を交互に見ながら一人語りしてた
気になって全く内容は頭に入って来なかった
>>696 俺、第2回だけ見たけど同じ感じだったよ
蝉しぐれの監督のおっさんのオナニー番組だった
結論:見なくてもOK
699 :
無名草子さん:2005/05/14(土) 20:57:27
逆に見ないほうがいいのかも。。
良かった、見逃して。
ある意味見物ではある
目が離せなくなるw
そうなんか……んじゃとりあえず映画公開までは封印で。
第三回も見逃したーーーー。。。。
今回初めて見た。
>>696-697とほぼ似たような印象だった。
でも、監督の喋ってるシーン以外は良かったよ。
NHKのアナがやってんのかな。朗読は短いながら沁みる感じでイイ
藤沢さんの文章って、音にされるとじわじわ心に響いてくる。
あまり自叙伝には興味なかったけど、「半生の記」読みたくなった。
松平アナかな
映画のシーンもぽつぽつ出てたから映画バレ嫌な人は見ないほうがいいかも。
むしろ亡くなった直後のNHK特番の再放送希望
アーカイブにリクエスト汁
708 :
無名草子さん:2005/05/25(水) 19:37:29
藤沢周平研究本でおすすめなにかありますか?
>>708 佐高信が書いたものは読まないことを薦めます
>>709 確かに。さすがにあそこまで表現が激烈だと引く。
俺もかなりの藤沢ヲタだけど、佐高の文章はなんだか狂信者めいててコワい。
う〜ん、自分はそんなに抵抗はなかったけど。
あながち的はずれではないなと思う部分もあったし。
全部読んだわけじゃなくて図書館でざっと目を通した感想だけど。
司馬の小説は「功名が辻」しか読んでないから、
内容全て把握したとは言い切れない所があるけどね。
もっとも全部が全部うなずけたというわけでは無かった。
結論は”言いたいことは分からないでもないが無理に比較する必要はない”という感じ。
ただ、佐高自身は毒舌でああだけど、我々と共通する部分はあると思う。
「帰郷」読んで泣いたと書いてあったのを見てそう思った。
藤沢作品=下からの視線。
司馬作品=上からの視線(鳥瞰)
という部分だけは、佐高さんの論文に同意。
が、「だから藤沢作品の方が優れている」という結論部分については、
断じて不同意。
柳は緑花紅。それぞれにそれぞれの良さがある。
そもそも、他者を貶める形での評論という手法それ自体が、藤沢作品の
読者としては、違和感を感じる…というか、やりきれない。
>>712 >>が、「だから藤沢作品の方が優れている」という結論部分については、
>>断じて不同意。
佐高は 与党政治家、経済人を貶める道具に藤沢や司馬を使っているだけだからね。
司馬を愛読する政治家・経済人が多い→だから 藤沢>司馬 とか
>>712-
>>713 ーこれだから、批評家は信用がならねえ。
不意に市蔵はそう思った。衝き上げてきたのは憤怒だった。これだから、
批評家なんてものはこれっぽっちも信用出来ねえのだ。
藤沢周平さんの次に読む、となると誰がよいのか見当も付きません。
その、できれば故人でない江戸時代小説家さんが良いのですが……
>>715 誰を読むにしても、藤沢作品と似たようなテイストを求めて読まないようにな。
「海鳴り」よかったー
最後の最後に自分の住む町が出てきてビックリ!
江戸時代から水戸街道は目立たない道だったんだな(´д`)
>>714 あはは、似てる似てるw
ちょっと池波っぽい気もするけど。
藤沢作品は女性でも読める
司馬は男性のみしか興味ない
>>719 ベタだが「竜馬が行く」は好きですよ。
読書に男女の区分けはあまり無意味かと。
>>718 つ「暁のひかり」
>>720 同意。
「燃えよ剣」なんかも、好きな女性は多そうな気がする。
逆に、「一茶」とかは、女性が読んだら引くんではなかろうか?
それはそうと、最近になって「霜の朝」を買い忘れていることに気がつき、
急遽購入してしまったオレがいるのですが。
冒頭の2作が圧倒的でした。
飲みながら読んだせいかもしれんのですが、思わず泣けてまったです。
722 :
無名草子さん:2005/06/10(金) 19:53:15
無粋な質問というか疑問。
青江又八郎は脱藩浪人。長屋を借りるのにもそもそも江戸に入るのにも証人の一筆が
必要なんじゃないでしょうか?
小説の中で、そうした協力者がいるような描写はありましたっけ?
「秘太刀馬の骨」内野主役で金曜時代劇で8月下旬からだって。
ソースは内野公式サイトのニュース欄。
馬の骨残り少ない海坂物の長編だから大切にとっておいたんだけどなぁ。
安易に内野主役で映像化。なんだかなぁ。
未読だから主役に誰がふさわしいのか現時点では分からないが、
どうせやるなら、その小説にあったキャスティングをして欲しかったよ。
というか、内野ありきのドラマ化でNHKのそういうやり方には全く賛成出来ないよ。
仕方ないから今日から読む事に決めた。あ〜あ(泣)。
こうも続けて藤沢作品を映像にしないでくれよ・・
みなきゃいいのでは?
内野ってのは誰さん?
NHKの蝉しぐれで文四郎やったひとだと思われ
ドラマ全体でみたらちょっとアレだったけど
文四郎役としては悪くなかったと思う >内野
時代小説はもとより、藤沢作品は女性に薦めてもいいのかな?
>>729 女性読者?ですが
なにか薦めちゃいかん理由でも?
>>730 女性もチャンバラとか秘剣など読んで面白いのかと
732 :
無名草子さん:2005/06/13(月) 23:28:37
日月抄か蝉しぐれ、をすすめるのは基本かもしれない。
つか感想聞きたいよね。
>>723 いいじゃないか、ジャ○ーズ所属の誰かさんが主役やるよりか・・・
我ながら全然フォローになってないな。
「蝉しぐれ」は良かったなあ〜
他は知らねえ
>>731 隠し剣シリーズが一番好きですよ。
どちらかというと弧影抄の方が気に入っています。
>>729 藤沢作品は女性への視点が優しいっつか品があるっつか
偶像入ってないっつか男に都合よすぎないというかなんで
結構ウケると思いますよ。ふだん時代小説を読む人でないなら
ドラマ化してるのがとっつきやすくていいかもね。
私も女で、司馬とか池波とか山風とか好きで読むんですが
ときどき女関係の描写でウヘッとなることがある。こりゃダメだ
と投げ出したのは早乙女某くらいですが。
>>731 個人差だから薦めたい本人にあらかじめ訊いてみるのが吉
738 :
731:2005/06/14(火) 21:37:01
そうか、かなり映像化されてる事を考えると女性うけもいいのだな
↓ のお人よ介錯を頼む・・・
腹を切ったつもりになれば、いかようにも生きていけるもの。
ところで、回向院の境内で、あんたを待っている相手がいるんだが……
やっぱあれなんですかね?
男性に訊かれたら
村上春樹とか渡辺淳一とかなんとかばななとか答えないと
「この女、変」
とか思われるんですかね
渡辺淳一は逆に言いづらい。普通に藤沢周平って言うけど???って人多い。
逆に「藤沢周平を読んでます」って男の人に
現実にお目にかかったことがないのですが・・・。
そもそも社会人になってから周囲の
仕事以外で習慣的に本を読む人(男女)の割合自体がかなり少ない。
友達との会話・・・「最近読書ばかりしてるんだー」「何読んでるの?」
「藤沢周平、蝉しぐれとか隠し剣書いた人なんだけど」「あー・・・」
隠し剣シリーズは人に勧めると、最初は「おもしろい!」というが、そのうち「どれも
同じで飽きてきた」とか言い始める…。
時間を置いて読まんかばかもの!続けて読むからいかんのじゃ!飽きたなどと十年早いわ!
>>744 俺いっきに読んだ(;・∀・)おかげで物語が未だにごっちゃになってる
とりあえず、小林 稔侍のは正しく目を開けてみた悪夢であったぞよ。
>>746 彫師伊之助シリーズ大好きなんだけど中村梅之助って誰?
>>748 遠山の金さんか!でも年齢設定に無理があるような・・・
>>749 よよよい、よよよい、よよよいよい
↑平仮名で書いてゲシュタルト崩壊を誘ってみるの図
>>750 あ、なつかしー!よく考えると梅之助版金さんが一番好きだったな。あの時代はよかった・・・
>752
原作ファンなら諦めなされ。見ないことに限る。
ドラマ化したらもう原作「馬の骨」ではないので。
本の中に幸せを見出すべし!
映像化して盛り上がってるその時、俺は神名平四郎のように
鼻毛を抜いていることだろう。
見るんなら別物として楽しめ、ということだね。
文字で読むとの映像で見ることは比較できることじゃないし。
そういや深夜NHKで蝉しぐれの朗読やってるね。
>>756 NHKって話題になったりするとトコトンやるよね
あやつらに技術はあるが、センスはない
致命的にセンスないね
ドラマだけじゃなくなにもかもが
永遠に学生の同好会の延長
何を熱くなっているんだか不明だけど、また獄医シリーズを
読み直しながら、幸せに眠りについておりまする。
「腕におぼえあり」をきっかけに藤沢小説の世界にはまったんで、NHKを
一概に悪くは言えないな。私の場合。
「腕に〜」の第1部、第2部と、「残日録」は、悪くないドラマだったと今でも
思っている。「残日録」の方はどこかの解説でボロクソに言われてたけど、
そこまで叩かんでも…とか思ったものさ。
まぁ、「腕に〜」の第3部については、かばいきれないわけだが。
小林版の「用心棒〜」と並ぶ黒歴史だね。あれは。
知人は「立花登」のドラマを見ていたそうだが、そこそこ良かったそうな。
しかし司馬や池波スレと比べるとかなり暗いスレだな
周五郎スレがあればいい勝負出来るな
まあ、はしゃぎ難いというのはあるかもしれん。
でもまあ、それが藤沢周平クォリティー。
しかしなんだね、フジシューとかなんとか妙な呼び名がつかないのは作品の硬派さゆえであろうか。
NHKはニュース以外見る気しないなあ
かといって民放も・・・だが
読んで頭の中に浮ぶ人物/情景で充分堪能できるし
邦画でも見たいと思える監督は最近いない
スレ違いだが昔、泉鏡花の外科室を玉三郎が映画にした事があった
画面も美しく、台詞回しも独特で魅力的だった
本職でなくても確かなセンスがあれば面白い物が作れるんだな
映画見てしばらく小石川植物園に通ってしまったw
765 :
無名草子さん:2005/06/29(水) 23:35:07
このスレや、藤沢周平サイトで話題にならないけど、個人的に好きな短編とかないですか?
766 :
無名草子:2005/06/30(木) 17:08:12
個人的には、「臆病剣松風」が結構好きです。
767 :
無名草子さん:2005/06/30(木) 17:11:45
藤沢作品の女性の登場人物の中で、気に入ってる人とかいますか?
>>767 私が好きなのは定回り同心笠戸孫十郎の妻、保乃かな。
ほとんど読みつくして、他の時代小説作家に移りたいのに、読むべき作家が見つからない…
渋いのがいいんだよう。エロはいらないんだよう。町人ものでなく武家ものがいいんだよう…
>766>768
(・∀・)人(・∀・)
甲乙つけ難いのはこの辺
「盲目剣谺返し」 <隠し剣秋風抄>
「うらなり与右衛門」 <たそがれ清兵衛>
>>771 要は普段はうだつの上がらない人が
実は強剣士だった、みたいのがお好きなのかな?
そんなあなたには、「特命係長只野仁」がマジお薦め!
>>770 既出だけど、乙川優三郎はどう?
長編はイマイチだけど、短編は中々いいですよ。
774 :
無名草子さん:2005/07/01(金) 23:17:12
>>766 わたしは「雪間草」の松仙(松江)が好き!
775 :
無名草子さん:2005/07/01(金) 23:18:37
実はひっそり「飛鳥山」が好きな俺。
幸せになってほしいなぁ・・・とか思ってしまう。
「報復」と「暁のひかり」と「鱗雲」。印象的なのはこのあたりかな。
どれもこれも、読後感がアレェ?な作品であるあたり、我ながら
なんとも。
778 :
無名草子さん:2005/07/03(日) 22:06:09
よく山本周五郎との類似点というか、山本周五郎を継いだとか、あとがきや書評で見かけるけれど……
それをきっかけに八本周五郎を読んでいるけれども、言われてるほどに類似点を感じないなぁ。
山本周五郎は、キャラクターの行動の理由が情動的であるがゆえの哀切があるけれど、
藤沢周平は、社会の中で生きていくこととの折り合いと、情動のせめぎ合いの哀切という
ちょっと込み入った部分がある気がする。
山本周五郎は、「したいがゆえに してしまった」
なのに対し
藤沢周平は、「したいが、そうはいかない。でもしてしまう」
という人間感というか……
藤沢周平(全て)→山本周五郎(5割方)→乙川(4-5冊)
こんな感じで読んだけど、あくまで三者三様ですよねえ
ただ、それぞれが持つ格調は確かに似たところがあるため
そういった安易な表現がされてしまうんでしょうが…
余談ですが、乙川作品は少ししか読んでないけど
物語の暗さ・重さ、結末の後味の悪さとかとは違う点で
(長編は特に)まとめ方に難があるというのか
読了時に表現し難い違和感があって不満が残るんですよね…
とある書評にあった「作り過ぎ」というのを見てある程度納得したけど
この辺りをこなしてくれたらな、と思います
もちろん個人の好みと期待の裏返しなのは承知の上ですが
>>777 前二作は未読だけど、「鱗雲」は読後感ビミョンかなあ?
漏れはラストで素朴に感動したけど。
好きなのは「鱗雲」「山桜」「帰郷」「囮」あたり。
ハッピーエンドで終わるか、でなければやるせない感じのが好みだ。
>>780 なんか、幸福の訪れを予感させるエンディングよりも、許婚の娘さん
が気の毒だった事の印象が強くて。ネガティヴ系に分類しております。
気に入ったのは、終わりの明るさゆえですが。
ネガティヴ系ですと、「穴熊」、「恐喝」、「殺すな」あたりも良いですな。
明るい方面だと…「虹の空」かな。「雪あかり」もなかなか。
>>778 山本周五郎も好きでずいぶん読んだけれども
たしかにぜんぜん違うんだよね。藤沢周平とは。
俺が一番好きな周五郎作品は「むかしも今も」だけれど
これは主家の娘に、尽くして尽くして尽くしぬく男の話。
その尽くし方は尋常じゃない。善人の話だけれどすさまじい情念に満ちていて
読者はその過剰さに引っ張られて、めまいがしてくる。
藤沢周平にも、情念を制御できない人間の話はいくらでも出てくるけれど
そういう過剰さは、作品自体にはほとんど感じられない。
登場人物は過剰な情念を持ってても、作者はあくまで抑制的。
やっぱりあの文体が、全てを抑制的にしている。
藤沢作品にドラマがない、かったるいと感じる人は
もしかしたら、そこらへんが不満なのかもしれないね。
だが、その抑制のきいたスタイルこそ
藤沢周平のぬきんでた美点なわけで。
「むかしも今も」に載ってた、本当に自分を思ってくれていた男の気持ちに
なかなか気付けないで、手遅れになってからそれを悟る女の子の話が
好きだったな。
んで周五郎作品は確かに、過剰というか善人が善人すぎる感がある。
変な言い方だけど、まごころがあり過ぎるというか。
多分、そこがいいところでもあるんだろうなと思うけど。
藤沢さんはもう少し乾いてる印象だな。ハードボイルドっぽいなと思ったり。
男も女も淡々としているようで、これは譲れないという部分をもって生きてる。
>>781 「恐喝」と「雪あかり」は自分も好きだ。
とりわけ前者の従姉と主人公の情交シーンはすごい魅力的だったな。
直接的な描写はないけど、萌えた。
俺は
俺は
フジシュー>>>>>>>ヤマシュー
786 :
無名草子さん:2005/07/11(月) 23:49:47
「暗殺の年輪」「ただ一撃」初めての藤沢作品はこの二作だった。
続けて呼んだがいろんな意味で衝撃を受けた。
787 :
無名草子さん:2005/07/12(火) 00:00:01
>>769
(*・∀・)人(・∀・*)ナカーマ
佐高信が藤沢周平と司馬遼太郎を比べた本があるのを見つけたけど、読んだ人いる?
立ち読みなので流し読みですが、読んでて
あまり気分の良いものではないなという印象。
藤沢周平好きとして恥ずかしいというか…
司馬遼太郎も好きだからかな。
>>788 読んだよ。
文庫版を古本で見つけたので買った。
>>711に感想書いた。
自分は司馬に対して特別好きという感情が無いし、
歴史は好きだが、司馬史観に対する漠然とした疑問もあったから役に立った。
でも
>>789さんみたいな人もいるからね。
自分の意見を押しつけはしない。あくまで自分の中での1意見。
左高は司馬ファンからかなり抗議の手紙を受け取ったらしいし、
その中には司馬・藤沢両方好きという人もいた。
藤沢好きの井上ひさしも司馬をめぐっては佐高と意見が食い違うらしいよ。
検索すると色々出てくる。
左高じゃなく佐高だった。失礼。
佐高信の本、俺なりの感想。
たしかにこの人は藤沢周平の愛読者だなあ、というのは伝わってきた。
ただね。
本の中身は七割は司馬批判。で、司馬を落とすために藤沢を持ち上げてる、
という側面があるのがどうにもひっかかった。
そんなので引き合いに出されたんじゃ、藤沢周平がかわいそうだ。
佐高信が司馬に対して言ってることは、ある程度は当たってるとは思う。
つまり「上からモノ見て書いた英雄史観の作り話じゃねえか」みたいなこと。
ただ、「たかが時代小説に何を求めてるんだ、おまいは」というのは
正直な感想。バブルの経営者たちが司馬ファンだったからといって
司馬遼太郎を指弾するのは、八つ当たりだよ。
ある意味興味深いことを言ってる本ではあるのだが、読んでいて思わず
「嘘を嘘と見抜けない人には…」というひろゆきの言葉を贈りたくなったよ。
自分はその本読んでないんで、的外れなこと言ってたらスマンが。
ここ見ると、司馬批判と藤沢さん批評は別物として出せはよかったのにな、と思う。
片方を貶めるために片方を褒めるって、批判や批評としては下劣な形じゃん。
幾ら藤沢の愛読者でもいただけねーやり方だ。
佐高氏の著書、私なんか本屋でタイトル見ただけで喜んで買っちゃったクチなので、家に帰って
内容を読んで鬱になりまくりでしたよ。
なんて言えばいいのかなぁ・・・「藤沢周平ファンとして、そこまで言うのはいかがなものか」
というのが、何より感じたことでした。
内容的には、私なりに共感できる部分も多かったんです。私は司馬作品好きじゃありませんから。
私には漠然としか説明できない部分を、佐高氏はちゃんと説明できているように思えたんですけどね・・・。
でも、読み進めるうちに、ここまであげつらうことはないじゃないかと思えて、不快感が増してきました。
攻撃の切り口も、最初と最後であんまり変わってないし、ヒステリックだし・・・。
同じ藤沢ファンとして、なんだか恥ずかしく思えてなりませんでした。
「あなたの好きな藤沢周平は、そういう手法を喜ぶ人でしたかね?」と佐高氏に問いたかったですね。
797 :
無名草子さん:2005/07/19(火) 06:57:11
山本周五郎は読んでて気持ち良いがスレ無いね
798 :
はげ:2005/07/23(土) 23:17:37
用心棒の夜鷹殺し読み返してみた
やっぱいいね
また一つ、星が墜ちましたね…合掌
…彼岸というものが本当にあるのなら
いつかあっちに着いた時に「漆の実〜」(完全版)や
「彫師伊之助」第四弾・第五弾を読みたいなぁ
そう伊之助はもっとシリーズ
つづけられそうな感じだったよね。
依頼が来なかったのだろうか。残念だ。
脇役だけど、彫り上がった版木を
もっていく先の摺師達のキャラがたってて
おもしろかった。
>>802 伊勢崎町のてんぐ安、馬鹿市に鼻六ですね
伊之助シリーズは私も大好きです。シリーズが変わっても
お馴染みのキャラが登場すると「おお、きた!」って感じで
嬉しくなりますよねー 個人的には新田の辰が愛嬌があって
好きだったかなー
>802
801ですが、藤沢さんがどこかの対談かインタビューで
「伊之助」は5作目まで、とか語られていたんですよ
「おまさと所帯を持って・・・」とかなんとか
又八郎や登、平四郎はしっかりと
文四郎や清左衛門もそれなりにご褒美?もらってるのに
伊之助は苦労ばかりでしたからねぇ・・・
それだけに読みたさもまたひとしおです
又八郎と言えば、監禁されて逃げ出すときにどうやって
刀を回収したのか不思議なんだが
>>805 「孤剣」の「奇妙な罠」のことですな。
佐知が見張りをKOした際に、そこらに転がっていたのを回収したのでは。
救出大作戦の際に「すさまじい格闘の音」が響いたのに、加勢は来なかったので
見張り役は一人だったようだし。
暗闇で刀を見つけられたのは、「忍者は夜目が効く」でOK。
刀にこだわっている描写は別にないので、無腰で撤退した後、改めて刀を
貰ったって事でもいいのかもしれんね。
>>804 今日『ささやく河』まで3作読み終えました。
きっと続きがあるつもりでこれを書いたんだろうな、と思うと本当に残念です。
せめておまさと所帯を持つ描写がほしかった・・・
なんかi-PODで藤沢周平作品がダウンロードできるらしいけど
どういうこと?
>>808 iTunes Music Storeの日本版のコンテンツ。
朗読もののカセットブックみたいなものが、
音声ファイルを直接ダウンロードして買うことができる。
NHK制作で松平定和朗読ってことは以前話題になった
番組が発売されたってことか。
一話900円は激高の気が。
ちなみにiTunesっていうソフトを使います。
iPodでダウンロードできるっていうのは
少し正確でないかな。ダウンロードしてから
iPodに入れることになる。
>>809 ありがと
聞いてみたい気もするが、高いね。
そんなことよりみんな
BOOKOFFに藤沢作品売ってください!
おれが読めないじゃん・・・
んー?
そんなに珍しいかぁ? 他のブクオフ行くか、他にないなら図書館行け。
>>812 綺麗な本だけ買ってます。
汚いのはいりません!
馬の骨、惣蔵が馬の首を断ったあと「少量の血が、その首から流れ出て」いたと書いてあるけど、
これは頚動脈は斬らずに骨だけ斬ったということなのかな。
あまりに鋭利に斬られると……ってことかもしれないが、そのほうがらしいね。>骨
「首が骨から断たれていた」(だっけ?)とあるけど
首を刎ねたとは書いていないよね。
やはり骨だけ上手く断つのだろうか。
金曜時代劇を楽しみにしてるので原作は封印中。
蝉と違って記憶が薄れてるから、新鮮だろう
闇の傀儡師、面白かったんだけど、最後の部分だけよく意味が
分からない・・・。あれ、どういう意味なんだろう。
今まで本を読んできてストーリーを落としたりすることなかったんだけどなぁ。
もう一度読み返すか・・・
秘太刀の遣い手を時代劇では、どう解釈するんだろうね。
馬の骨のあの後書きが良く分からない。
「こういう解釈もできるのだ」ってだけのことなのか、本当に嫁が遣い手だったのか・・・。
>>820 あれは冗談で言ってるんじゃないかな
でもせっかくだから今度のドラマで遣い手変えてほしいな
>>819 秋刀魚と読んでしまった。
腹が減っているが立花登を読みながら寝よう。
>>822 そんんな時こそ用心棒!
もっと腹が減るがな
824 :
無名草子さん:2005/08/24(水) 14:24:03
必死剣鳥刺し、どういういきさつで姪っ子の里尾とヤっちゃったんだっけ?
825 :
無名草子さん:2005/08/24(水) 14:32:30
まあ、そういうのも筆力だろうな。
別に味や含みを持たせたわけではあるまい。
結構藤沢にはそういうのある。
口下手で説明不足もあるけど、ずばり、本人が混乱してるとしか思えないことも多い。
>>824 女中のばあさんが実家に泊りがけで留守の時、里尾の縁談の話をしているうちに出た
「おじさまの、おそばにいたいのです。いつまでも」と言う言葉がきっかけかと・・・しかも、
風呂場で背中を流してる時だったし。おそらくお互いに惹かれあってたんでしょうね
>>825 この文も参考に・・・
「それならば、このまま置いてください」
背を洗う手をとめて、里尾が囁くように言っていた。不意に三左ェ門は、濡れた背に、暑い頬が
押し付けられるのを感じた。手拭いを取りおとし、里尾はわななく指で三左ェ門の型を掴んでいた。
828 :
827:2005/08/24(水) 20:33:56
茄子に思い入れあったのかな。蝉しぐれの冒頭とか。
>>829 郷里でよく採れた野菜だったみたいだね。
ナスの漬け物は好物でもあったようだ。
世田谷文学館のサイトに「藤沢周平の世界展」うp
http://www.setabun.or.jp/fujisawashuuhei.htm 関連イベントも結構ある。それぞれ2週間前締め切りで抽選。
「蝉しぐれ」試写会
9月23日(金・祝)
*2回上映
第1回/11:00〜 第2回/14:30〜
講演会:井上ひさし「藤沢周平の世界」(仮称)
9月24日(土)14:00〜15:30
朗読会:篠田三郎「藤沢周平作品を読む」
10月7日(金)18:30〜19:30
講演会:黒土三男
「やっと、蝉が鳴きました。―『蝉しぐれ』を映画化して―」
10月16日(日)14:00〜15:30
833 :
無名草子さん:2005/08/27(土) 00:10:39
>>832 dクス。
世田谷文学館は行ったことあるけど、クオリティ(・∀・)イイから楽しみだな。
>>832 >本展では、藤沢周平の没後、家族の手元で保存されていた原稿、
>創作資料、蔵書などを一挙初公開、
>実際に愛用した品々で執筆の場となった書斎も再現します。
>藤沢旧蔵資料を中心に約500点の資料で、
>作品の源泉と作家の素顔を紹介する待望の特別展です。
思っていたより大規模っぽいね〜。書斎再現見たい!
ドラマの「秘太刀馬の骨」に触れてないのはわざとかw
でも、企画展は楽しみだね。
NHK馬の骨はなんて言うかイマイチだったな・・・
杉江たんが・・・
g
映画じゃ観ても物足りないだろうなー。
100分強でまとめられるお話じゃなかでしょー
>>838 日刊スポーツ。
紹介記事とはいえ「生きざま」なんて言葉は使ってほしくなかったなあ。
「生きざま」は藤沢周平が嫌いな言葉は?と聞かれて
あげたときの言葉だったのを、昔雑誌で読んだ希ガス。
世田谷文学館の企画展関連イベントは、篠田三郎の朗読会が気になる。
どの作品読むんだろう。
いやあ、こんなスレあったんですね。
最近読み始めました。毎日寝る前に短編2、3編、長編なら2、3章チマチマ読んでます。
それでも終わりが見えてきそうなので、最近他の作家の時代小説を混ぜてますが・・・。
やっぱり藤沢作品はイイですね。
今まで読んだなかでは「三屋清左衛門残日録」「麦屋町昼下がり」が特によかったです。
藤沢作品はねぇ、ハズレを探すほうが難しいのんよ。
・・・個人的にニガテな作品てのはあるけどさ。
藤沢さんがエッセイに書いていた“若いころの鬱屈”というのが
気になっていた。初期の作品にはそれが反映されていると書いていたし
重く、どろどろとした初期の小説から連想するに、藤沢さんという人は
相当に変人で自分の殻に閉じこもり、昔の恨みつらみを決して忘れられない
偏屈な人物なのかと勝手に想像していた。
生々しい殺陣の描写の仕方や、どうにもならない登場人物の末路を
読むにつれ、自分の藤沢像が間違っていないような気にもなっていった。
藤沢さんが亡くなった直後ごろだと思ったが、新刊で発売された
エッセイ集を購入し読んでみると、その“鬱屈”の正体について書いてあった。
ああ・・・藤沢さんがこんなことを考えながらあの小説たちを書いていたなんて・・・
詳細は書かないが、藤沢さんの心の美しさ、愛するものへの強い気持ちに感動すると同時に
自分の浅はかな想像力を強く恥じたものだった。
本当に鬱屈の塊のような人物だったならば「蝉しぐれ」のような
瑞々しい文章が書けるわけがないものなぁ。
取り留めのないカキコでスマソ
845 :
無名草子さん:2005/09/06(火) 22:33:29
ドラマ馬の骨がきっかけで、藤沢作品読み始めたけど、いいですねー。
北の方に旅行したくなってきた。
>>844 自分もエッセイは結構読んでる。
確かに心の美しさのような部分が、間違いなく藤沢周平のメインであることは間違いないよね。
でも鬱屈というものはやっぱりあったと思うんだよね。
恨み辛みとか偏屈とかそういうんじゃなくてね。
中学の教師から結核で転落していく過程で、芽生えざるを得なかったんじゃないかと思うし。
自分は「善悪両方ひっくるめてまとまて書く」というような部分に惹かれるな。
あとこれとは全く関係ないけど、常磐新平が「つくる会」の賛同人に名を連ねているのを知った。
ちょっとショック。
「海鳴り」再読中。
10年前に読んだので、
内容きっちり忘れてる(--;
病気や奥さんの不幸とか様々な鬱屈があったんだろうけど
それらの感情を文章として、見事に反映させられる才能は凄いと思うね。
鬱屈がだんだんと落ち着いて次第に明るい文体に変わっていき
最後は「漆の」の最後のように静かに幕を引いていったという感じ。
悲しいけども綺麗な一生だよなぁ
鬱屈はあったと自分で書いてるし、じっさい事情を知れば
そりゃあっただろう、と思わざるをえないのだけれど。
この人が偉いのは、「不幸自慢」をするようなところが全然ないことだよね。
俺は他人より苦労してきたんだ、というようなおごりがない。
藤沢周平が優れた小説家だったゆえんは、この、自分を過大評価しないところで
だからこそ、自分を投影させすぎることなく、人物たちを描けたんだろうと思う。
>>849-850 いや、その通りだと思うよ。
「漆の実の実る国」はまだ読んでないけどね。
あれは最後に読もうと思って。
ただ、「兄 藤沢周平」は凄かった。
図書館で借りたから全部読んだわけじゃないんだけど、
(弟という視点から見た)鬱屈や修羅的な部分が結構あった。
「秘太刀馬の骨」の解説が?なんですが・・・
>>852 確かにあれは分りづらいですよね。どうとでも受け取れますし。
まあ、読んだ人それぞれが受け取ったとおりに受け取ればよろしいんじゃないでしょうか。
さ、風の果て、読むか
855 :
無名草子さん:2005/09/12(月) 22:03:08
TV秘太刀馬の骨
仕舞いをどう料理するか
楽しみです
856 :
無名草子さん:2005/09/13(火) 13:24:44
僕にとって、海坂藩は心の故郷です。
ふと、故郷に帰りたい時、藤沢作品を読み返します。
857 :
無名草子さん:2005/09/13(火) 15:40:41
「蝉しぐれ」単行本化で加筆していたそうです。
『過去のテレビドラマ化に際しても、
「文四郎さんの御子が私の子で、
私の子供が文四郎さんの御子であるような道はなかったのでしょうか」
とお福が主人公に語る場面は、まさに見どころ。
他に類のない「哀切の美しさ」と形容されたこともある。
しかし、このせりふも、これを受けて文四郎(長じて助左衛門)が
「それが出来なかったことを、それがし、生涯の悔いとしております」
と応える場面も、単行本化に際して、大幅に推敲(すいこう)された結果、
生まれたものだった。この事実が、にわかに話題となっている。』
続き→
http://www.yomiuri.co.jp/book/news/20050912bk15.htm
>857
情報d
>原稿用紙1枚分以上の加除訂正があった
それを念頭において、久しぶりに「蝉しぐれ」を読もうかな。
859 :
無名草子さん:2005/09/14(水) 12:19:48
今、『蝉しぐれ』読んでいます。
10月にやる映画の予告を見て興味を持って読み始めたんですが、
映画のキャストで小和田逸平役がふかわりょうってのが驚いた。
与之助役が今田さんっていうのも
860 :
無名草子さん:2005/09/15(木) 14:11:46
今田さんは文四郎(市川さん)と幼なじみの与之助役にするには老けすぎてると思うのは私だけでしょうか?
ドラマスレの方で「馬の骨」の遣い手は連載時と単行本で違うという話があったのですが、そうなんですか?
だそうですねぃ。
863 :
無名草子さん:2005/09/17(土) 01:24:36
地方在住者には無縁の話ですたい・・・・OTL
初物好きとして行ってきたよ、藤沢周平展
午前中入ったが、思ったより空いていた
1時間以上掛けてじっくり見せてもらった(生原稿とか、雑誌の記事とかあってつい読んでしまう)
昔の殿様の輿の復元とか棟割長屋の模型、それに周平さんの書斎の復元もあって面白かった
やはり年配者が多い。少し意外なのが女性が多かったこと(年配だけど)
以上報告です
俺も行ってきた。
原稿とかたくさん展示されてたし、
とても良かった。
どういう字を書くかとか
全然知らなかったんだけど、
藤沢さんは一字一字独立して書くんだね。
あの年代の人としては珍しいような。
決して読みやすくはないけど。
年齢層は高かった。自分(32歳)より
若い人はまずいなかった。
>>865>>866 レポート、ありがとう!
いいなあ、自分も、藤沢さんの書斎や生原稿が見てみたいよ。
日頃、何気なく読んでいる名作に対して、きっと、ありがたみを覚えるだろうなあ。
原稿用紙に苦労のあとがにじみ出ていたら、泣いてしまうかもしれない。
登場人物の名前もいろいろ苦労して考えていたんだね
知らなかったけど、「蝉しぐれ」の「ふく」は最初は別の名前
原稿で、赤字でふくに修正されていた
元の名前は・・・アレ、何だっけ
>>864 札幌から行ってきたよ。
想像以上に充実しててよかったし、行って損はなかった。
あと、展覧会図録は買い。
内容豊富だし、美術展みたいなオサレな図録。
文春ムックと同じ値段だけど、こっちの方が断然良いな。
>>868 元の名前は「佐久」だったね。長野県の佐久市と同じ。
図録はデザインがきれいでホントいいね。帰りの電車の中で熟読したよ。
「蝉しぐれ」のふくの名前が最初違ってたのも驚いたけど、
「用心棒日月抄」や「たそがれ清兵衛」のタイトルも最初違ってて
書き直されていた。
書斎はただただ感激感涙。
地図の上を歩くコーナーも楽しかったw
872 :
無名草子さん:2005/09/19(月) 11:30:24
今日は午後から世田谷行ってきます ノシ
混んでるかなぁ…
>>868 「蝉しぐれ」の創作メモはいくつかあったけど、逸平や与之助も別の名前だった希ガス。
絶筆の「漆の実のみのる国」最終回の生原稿は、やはり感極まるものがあった。
ほかの原稿に比べると、字が大きく乱れて訂正も多くて生々しいというか、
自分の死が近くてこれが絶筆になることを自覚しながら、藤沢さんは書いたんだろうな。。
874 :
無名草子さん:2005/09/19(月) 13:46:51
藤沢周平の展覧会って今回はじめて?
今までちゃんとしたものをやったことがなかったのが不思議なくらいだが。
自分は来月の連休に休み取って見に行くけど、早く見たい!
藤沢周平の世界展、質・量ともに
圧 巻
のひとことで、正直、まだ言葉が出てきません。
あと2・3回は見に行きたいです。
「蝉しぐれ」の創作メモはなめるように見ちゃいましたね〜。
図録はかなり売れているらしくて、早々にゲトしました。
映画化記念らしいムック本を買った。「藤沢周平の世界」だったかな?
中身は正直、いまいち。
なかでも映画の監督の黒土三男の日記やら対談やらがウザイことこの上なし。
何を言うにも大げさで自慢げで自分に酔ってて、抑制というものがまるでない。
こんな、藤沢周平が一番嫌いなタイプの人間が
よりにもよって蝉しぐれを映画化するなんて…。なんか暗澹としちまった。
今日、世田谷文学館行ったら休館だった......._| ̄|○
昨日の月曜が祭日だったのを忘れてたよ
俺も黒土大嫌いだ。
>>877 イ`。
まだはじまったばかりだ品。
読売読んだときは、映画のプロモの宣伝のための企画展なのかと
思ったが、かなり充実しているようだ。
俺も早く行ってみたい。行くのに2時間かかるが・・・
藤沢周平さんの「藤沢」とは、全く因果関係のない、藤沢市から2時間半ぐらい
かけて俺も行ことに決めたよ!
関西でやってくれ、、、
東京までは無理だ、、、
>>881 同意だ
このスレ読んでたら無茶苦茶行きたくなる
朝日にも展覧会の記事が出てたね。
白き瓶の年表なんかもあるのか。
884 :
無名草子さん:2005/09/22(木) 00:40:41
世田谷での映画試写会に当たったので、金曜に行ってくるよ。
正直、映画より企画展の方が楽しみ。
>>883 「白き瓶」、自分は過去2度チャレンジして挫折してるんだが、今回の展覧会見て
もう一度読んでみたくなった。
藤沢さんにとって、明らかにほかの作品とは違う、特別な作品なんだなと
よくわかったよ。
それから、会場内で映像を流してるんだけど、動いてしゃべる藤沢さんをはじめて見た。
でも、やっぱり1日じゃ見切れないほどなんで、できれば改めてもう1度行ってみたい。
館内の喫茶店では、期間限定でだだちゃ豆のずんだ餅セットもあって(゚д゚)ウマー
>>885 > 館内の喫茶店では、期間限定でだだちゃ豆のずんだ餅セットもあって(゚д゚)ウマー
日曜日行ったけど、気がつかなかったよ…食べたかったな。
展示は生原稿やらメモやら書斎やら、盛りだくさんすぎて
舞いあがってしまった。
今、買ってきた図録をじっくり読み直している。
我が子の名前をつけるかのように、登場人物の名前をつけるのには
心を砕いていたというのは藤沢周平らしいね。
大全集を持っている人いますか?
888 :
無名草子さん:2005/09/25(日) 23:00:48
是枝監督が映画化する『花よりもなほ』という作品は藤沢周平のどんな作品をモチーフにしているのか、ご存知の方、ぜひ教えてください。
>>888 それ、ガセネタだそうな。藤沢作品無関係。
世田谷の藤沢周平の世界展、とりあえず図録は通販で買った。
地方の仕事人なもので、行けるかどうかわからんので。
>>890 通販できるのか!
どうせ見にいけないからと思ってサイトのチェックすらしてなかった
申し込んできたよ、情報感謝
892 :
無名草子さん:2005/09/26(月) 10:48:12
桃の木下で
これいつか放送しないかなぁ・・・
突然ですまない
「用心棒日月抄」のシリーズを今読んでいるんだが
すごく気になっている事がある
あのシリーズは完結しているのかな?
頼む!
教えてくれい!!
完結している。
895 :
983:2005/09/27(火) 09:29:26
お〜、さんくす!
日曜の午前中に世田谷行ったけど、台風の名残があった天気だったのに混んでた。
係の人に聞いたら、夕方の方が空いてるらしい。年配者が多いせいかも。
はじめて藤沢さんの映像としゃべりを見て、なんか不思議な気分だったなー。
個人的には「白き瓶」のコーナーが強烈に印象に残った。
やっぱり、「白き瓶」は藤沢さんにとって特別な存在なのが改めてよくわかって脱帽した。
例の図録は1200円でこれなら安いね。保存版と2冊買った。
897 :
無名草子さん:2005/09/27(火) 23:10:48
>>841 篠田三郎朗読会「藤沢周平作品を読む」にアタッタ。朗読作品候補は
「泣かない女」「雪明り」「約束」のいずれかの中からの予定だ層だ
。片道三時間かけて仕事を休んで逝ってきます。
>>897 裏山。
篠田三郎って、立花登シリーズをドラマ化したとき出てたような・・・
朗読会いいなぁ…。
藤沢さんの小説って、朗読にも向きそうだものね。
図録、私も通販で申し込んだよ。届くのが楽しみ。
>>898 篠田三郎は平塚源太郎役。立花登役は中井貴一だったやつね。
わりと最近出た「春秋の檻」の文庫本新装版に、中井貴一が当時のことを回顧した
インタビューが載ってた。
ビデオにもなってないし、再放送してほしい。
蝉しぐれのCM…
902 :
無名草子さん:2005/09/29(木) 18:38:43
文芸春秋から出た蝉しぐれのムック本、
やっと見つけたけど、立ち読みしてみたら
内容浅くて大して得るものはなかったから
結局買うのやめてしまった。
蝉しぐれの映画のキャッチコピーは酷いな…。
ここに書き記すのもはばかられる、無惨なコピーだ。
黒土はどうしても、蝉しぐれを悲恋の物語にしたいらしい。
それが作品のとんでもない矮小化だということに気づかないのだろうか。
蝉しぐれは父と子の物語であり、友情の物語であり、剣の物語であり
政治的駆け引きの物語であり、武士の悲哀の物語であり
そしてはかない恋の物語でもある。
それら全てが揃って、はじめて蝉しぐれなんだがなあ。
>>902 映画のパンフレットの分厚いやつという感じだね、あれ。
もうすぐ10月1日か・・・鬱だ・・・
映画の蝉しぐれは見ないと決めたw
なんだあのCMは
宣伝に反流女優を使う意図はなんだろう
なんでもかんでも売れればいいんだろうな
910 :
無名草子さん:2005/09/30(金) 21:28:51
北爪ですか?
TV
藤沢展はいつまでやっているんですか?
912 :
無名草子さん:2005/09/30(金) 21:46:56
NHKの馬の骨(最終回)を見たよ
藤沢周平が怒りのあまり魔界転生しそうなぐらい
の駄作だった
結局1話で杉江が元気はつらつな時点で終了だったなw
映画版蝉しぐれの「秘剣村雨」のシーンも
あの調子だったら神
>>909 木村佳乃が日韓親善大使かなんかをやっていて、そのつながりなんじゃないかな?
いや、詳しくは知らないけど。
別にチェ・ジウがCMやろうと、我々藤沢読者には関係無いよね。
映画版スレでは、チェ・ジウだから見ないとか書き込んでる人もいるけど。
ばかばかしいって思うよ。
>>912 だね。
もう、突っ込み所がありすぎて・・・・。
映画には最初から期待してなかったが、CMで決定的に見る気が失せた。
明日奇跡が起きて東宝系の映画館がすべて木っ端微塵に消し飛んじゃえばいいのに。
とか思いました。思っただけです。
映画見に行くなら、がんがって世田谷の藤沢周平展見た方がいいと思われ。
正直、今まで周平展をまったくやったことがないのが不思議。
てっきり原稿とか、全く残っていないのかと思っていたら。
世田谷遠杉…_| ̄|○
当方、九州の果てに在住也
馬の骨の悲惨さに怒りを越えて脱力・・・・・・・・・・・・・・
映画のCMもなんかアレだしなぁ。
世田谷の藤沢展はよさげなのが救い、か。
映画の予告編は4分バージョンを見たときはよかったんだが、
テレビで今流れているものは短いからなのか、恋愛映画として色つけすぎちゃってる希ガス。
自分も藤沢周平展は楽しみにしてる。
でもとりあえず、先に映画を見てしまいたい。
気に入るか気に入らないかは別として(たぶん気に入らないと思うけど)、ドラマから続いている黒土との関係を、
いい加減ここいらでいったん区切りたい。今日で馬の骨も終わったし。
映像で見るべきものを見たら、ゆっくり藤沢周平展を見ようと思うよ。
ああ、あと山田洋次が第3弾を準備してるそうだよ。
自分の場合、世田谷文学館の藤沢展に映画のネタバレがありそうなんで、
まだ見てないってのもあるな。
藤沢展は、鶴岡の博物館と大泉学園の図書館でやったのを見たことがあるけど
かなりしょぼくて期待はずれでがっかりしたから、今回は期待したいよ。
売店で赤かぶの漬物まで売ってたんで
思わず買ってしまったw>世田谷文学館
いっそのこと、ずっとあのまま藤沢周平記念館のままにしてくれ〜と
思った俺は杉並区民
藤沢周平の世界展の図録は、少しめくりにくいのが難かも。
いい紙を使ってるためなんだろうけど。
新潮文学アルバムシリーズに藤沢周平はなかったから
これが出てよかった。
山田洋次がまた撮るなら、
「原作 藤沢周平」じゃなくて、せめて「原案 藤沢周平」にしてほしい。
もしくは、流行の「インスパイア」で。
また、きっと、かなり改変(改悪)するんだろ。
馬の骨、やっと終わってくれて、ホッとしている方が大きい自分が居る。。。
>>927 インスパイ「ヤ」でござる。
と、つっこもうと思った矢先、すでに10月1日になっていることに気付き激しく鬱。
世田谷の藤沢展で、確か「腕におぼえあり」の台本に、
藤沢さんが赤字で訂正をしているものが展示されていた。
もし、藤沢さんが生きていて、「秘太刀馬の骨」の台本を
見たらどうしただろうか、と考えるだけで............................はぁ
>>929 ここだけは譲れない!ってところ以外は直さないでしょ。
たとえどんなトンデモ台本でもさ。そういう人だよ。
基本的に他人に優しすぎるんだ。
・・・なんで根負けしちゃったんだよぅ蝉しぐれ(嗚咽
>>927 黒土三男でググッてたら見つけたんだけど、
映画のセミナーに山田洋次が出て、藤沢周平ものと第2次対戦か何かの戦争物と、
二つ準備している、ということを言ったらしい。
どちらが先になるかはまだ分からないと言っていたそうなので、
次が藤沢周平ものでないこともありうると思うよ。
いずれにしろ情報が足りないね。
>>929 >>930 まったくもって同意。
「蝉しぐれ」封切りage!
と、本当だったら、言いたいところなのだが・・・。
15年かかったレイープがようやく終わって、黒は満足なのだろうが・・・
今日から奴に汚されまくった身体を必死に擦って清めなきゃならん蝉が憐れ。
>>924 大泉図書館の藤沢周平コーナーは、どうも垢抜けないというか、もっとなんとかできないものか。
さっき、めざましどようびの中で、映画と藤沢周平展のことをやってたよ。
やっぱり、書斎再現いいなぁ。(藤沢周平展の)
既に韓国でプレミア上映されたようですね…
映画のCMやら、韓国やら、監督の自画自賛ぶりから、どういうわけだか「急ぎ盗き」
という表現を思い出した。藤沢スレで言うのも野暮だけど。
>>936 まあ湯豆腐でも食え。作り方は(以下延々と説明
938 :
無名草子さん:2005/10/01(土) 21:11:55
蝉しぐれ、舞台挨拶つきの初回観て来ました。なぜか庄内産の米もらいました。
監督泣いてました。「藤沢周平さんもきっとどこかで見ている」とか。
感想は・・・やっぱりこれは小説で読むのが一番ですね。
映画だとキャスティングとか気になってしょうがない。
文四郎の少年時代と市川染五郎がイメージが合わないとか言い出したらきりがないです。
>監督泣いてました。「藤沢周平さんもきっとどこかで見ている」とか。
黒よ、藤沢周平の名をそう簡単に出してくれるな。
>>938 もう、俺はその「藤沢周平さんが…」っていう監督の大仰な言い回しで嫌悪感。
いちいち原作者の名前出して、我こそは藤沢周平の映像エージェントなり、という顔して。
で、内容はあれ。「20年人を思い続けたことがありますか」だと。
黒土が何十ぺんも読んだ蝉しぐれってのは、いったい何なんだ。別の本なんじゃないか。
まあ黒土は氏ね、蛇に手をかまれて氏ねってこった。
クレヨンしんちゃんの話は泣けた。
泣きたかったら存分に泣け。おれはかまわんぞ。
とりあえず映画は見るな、でALL同意?
なんかね、目黒のさんまを思い出したよ。映画。
脂抜いて小骨抜いて別物になっちまったさんま。素材自体はたしかにさんまなんだが。
結局、小説蝉しぐれは、文四郎の半生まるごとの物語だったんだなあ、と再確認。
ふくといった祭りの夜も、「尊敬してると言えばよかった」と泣いた昼も、すべて
文四郎という人間の生の流れの中の一瞬一瞬で、次々に流れ去って呼び戻せない。
人は大人になるし、大人になればそれぞれの道をゆくし、それは誰にも変えられない。
時間というものの優しさと残酷さが、蝉しぐれの大きなテーマだったんだなあと。
映画の文四郎には、生きてきた時間の厚みを感じさせるところがまるでない。
そういう意図を持った演出すらない。エピソードの羅列があるだけ。
つまり、自然描写がきれいなだけのテレビドラマ。
今朝見たテロ朝の番組で、プレミア見た若手はんりゅうすたーが言ってた。
自然描写がよくて、ちいさな感動がちりばめられた映画ですね、だとさ。
黒土とやらがひりだしたものだ。
煮るなり焼くなり好きにして稼ぐがいい。
馬の骨、殺陣はよかった。本当によかった。脇役の芝居もよかった。
連続ドラマとしてのまとまりも悪くなかった。
たぶん年に二回くらいは見直して手に汗にぎるだろうと思う。
けれどこれが藤沢周平原作で、こういう小説を書く人なんだと視聴者に思われるのは無念。
う〜ん、見れてしまったよ映画。
正直こうなるとは思わなかった。
黒土は好きじゃないが、これはこれでありだと思った。
ただおれは映画であるということを踏まえた感想で、蝉しぐれの世界を完全に表現するなら、
当たり前だけれども最低9〜10話以上のテレビドラマとい形が理想的だろうね。
同じ厚さの残日録も14話だし。
まぁ、でももう暫くは映像はいいよ。
何の懸念も無く、ゆっくりと小説を読みたい。
映画見終わったし、今度は藤沢周平展かな。
訂正
×ただおれは映画であるということを踏まえた感想で、
○ただこれは映画であるということを踏まえた感想で、
今月中、いよいよ新スレだね、たぶん。
最初のほうの自分の書き込みが、心なしか感慨深い。
果たして、
>>1氏は、今でもこのスレを見ているのだろうか?
まさかこのスレで1000獲り合戦が繰り広げられるとは予想もしていなかった。
で、1000げっと。
世田谷の藤沢周平の世界展と映画を連続して見に行ったよ。
特別展の方は、新聞の記事にもなっていたけど
登場人物の名前の候補を膨大に羅列したメモには
迫力すら感じた。
きっと登場人物一人一人の人格や特徴にあった
名前をつけようとものすごく悩みぬいたんだろうなぁと
いうのが垣間見えた。
書斎も良かったが、蔵書が並んでいる本棚も面白かった。
パトリシア・コーンウェルとかコナン・ドイルの海外推理小説本が
たくさん。
映画の方は、「映画」という表現手段であるならこれで
いいんじゃないかとも正直思った。
ただ、原作のエピソードを半端に盛り込みすぎて、意味がわかりづらくて
薄っぺらい印象になってしまっている希ガス。
とはいえ、山田洋次のように、原作を改変したり、登場人物を
変えてしまっているよりずっとまし。
既出だが、山田の映画での藤沢周平は「原案」だろう。
世田谷であの人名のメモを見た後なら、なおさらそう感じた。
長文すまそ。
公式掲示板注意書きの「ご意見・ご感想のページ」が開けない件。
世田谷文学館から、通販で取り寄せた藤沢周平展図録が届いた。
確かに紙が堅くて少しめくりにくいw
内容は、藤沢さんの原稿の書き方とか、創作の過程とか
初めて知ることが多い。
写真も多くて、かっこつけてる写真がないのが藤沢さんっぽいね。
笑顔の写真が多い。
あと、「白き瓶」のときの清水房雄氏との書簡は、全部読んでみたくなった。
しかし、図録読んだら余計実物が見たくなる。。。。
過去2度挫折していた「白き瓶」を読み直しているんだが、結構はまってきた。
>>954 清水氏あての藤沢周平の書簡の内容は、全集に載っているよ。
展覧会の中でも、読み下し文付で一部展示されていたけど、
中身を読むのは、「白き瓶」以上に骨折れまくりなので、読むのには相当な根気が必要。
展覧会見終わった後、無性に「白き瓶」や「漆の実のみのる国」が読みたくなって
近いうちに腰をすえて再読しようと思っている。
府中の駅ビルの書店で、藤沢周平フェアやってて
文庫本買ったら、世田谷文学館の招待券もらったヽ(´ー`)ノ
>>956 自分は「橋ものがたり」を再読。
「橋ものがたり」に出てくる橋は、ほとんど実在している(していた)のっていうのを
恥ずかしながら、今回初めて知った…
はまった作家は何人もいたが、
一生読んで行くだろうと思ったのは藤沢周平だけだ。
世間に背を向けながら蝉しぐれを再読。
いいなあ。さすが藤沢周平だなあ。
これを映像化しようなんて考える奴は馬鹿だなあ。
自分は、伊之助シリーズを再読中。
ちなみに、今回の再読のテーマは、シリーズものと上下もの。
テーマを決めて再読するのが、好きなんだよね。
朝日の夕刊に木村佳乃のインタブー(企画広告?)が載ってて、
福について語ってた。
まあ、正直そりゃ違うだろと思ったが、解釈は人それぞれだから
仕方ないと思う。
ただなあ、小見出しに「生き様」って使うなよ。
藤沢周平が嫌いだって言った言葉なのに。
963 :
無名草子さん:2005/10/05(水) 21:18:10
橋ものがたりを読んだ。・・・・・「約束」。
「五年経ったら、二人でまた会おう」 二人だけの秘密の約束だった。
五年の歳月は二人の生活を変えていたが、お互いを恋う心だけは変わらずにいた。
長い秋の夜長、家族が寝静まってから一人読む藤沢周平の作品のなかで静かな時間だけがゆっくりと流れていく。
>>963 約束は藤沢短編の中でもマイベストです。
あの結末の描写、間の取り方は本当に芸術品だと思う。
声だけがきこえてくる、という描き方が素晴らしいんだよなあ…。
俺も橋ものがたりに収録されている作品が好きだな。
>>958 「まぼろしの橋」のこうがい橋が麻布の牛坂に実在していたのは、世田谷の藤沢展で初めて知った。
それも勤め先の近所でよく通るところなんで、ビクーリというか不思議な気分。
「橋ものがたり」の巻末解説で、井上ひさしが
藤沢周平の市井ものは雨の日に読みたい、みたいなことを書いていたけど
今頃の静かな秋雨の日にはもってこいだね。今日の東京はそんな天気でした。
968 :
無名草子さん:2005/10/06(木) 01:21:33
藤沢周平の作品に出てくる女たちの何ともいえない控えめな仕草や言葉に愛おしさを感じます。
そうして彼の作品を読み終えるとすぐにまた彼女たちに逢いに行きたくなるのです。
いつの間にか私も江戸の橋の上で想いを寄せる女を待っているのです。
「武士の一分」を監督山田洋次、主演木村拓哉で映画化。
12月クランクイン、来秋公開予定。
キッキキキキムタコ・・・?
どんな役やっても同じ演技のキムタコ?
谺返しって隠し剣シリーズじゃ1、2を争うくらい好きな話なのに。。。
最近の一連の映像化で、そろそろノイローゼになりそうです。
すごいの来ちゃったよ・・・。
一番藤沢周平なんかと縁遠いタイプだよね。
内野だ染五郎だの言ってる場合じゃ無くなっちゃったね。
ファンの人数も比較にならないし、映画見る人もすごく多くなるんだろうなぁ。
それにしても隠し剣シリーズか・・・これもちょっとずつ読み進めて、
勿体ないからとっておいたんだけど、今日題材にされる短編は読むことに決めた。
色が付く前に読んでしまおう。
>>973 ほんとそうだよね。
ネット上もまた果てしないバトルになるんだろうか・・・?
谺返しの映画化について、藤沢作品の描写を拝借するなら、スレ住人は、
「どっと笑った」
といったところか。
いや、笑えないよ・・・。
藤沢周平展いってきたよ。客は年配の人が多かったが
若い女性の姿もちらほら。逆に若い男性の姿はほとんど見えず。
図録いいね。展示内容が説明文を含めそのまま載ってるし。
でも再現本棚と再現書斎のこじんまりとした居心地よさは
やっぱり会場に足を運ばないと味わえないな。
再現書斎の奥にある涌井の味コーナーは、雨にぬれた緑と
鯉の游ぐ池が眼下にみえる自然光のスペースで落ち着けた。
978 :
無名草子さん:2005/10/06(木) 13:35:05
なんでキムタコなんだよwww
キムタコはTVの視聴率は取れても映画は動員できないのに
演技じゃなくてコスプレなのに
キムタコの役しかできないのに
なんでキムタコ?
980 :
無名草子さん:2005/10/06(木) 16:21:15
>980
乙です。
金蛸か・・・
もう勘弁してほしい。
永瀬よりも期待できそうかもと思ってしまった俺が素で怖いんですが。
つか、またもや合作で幕末なんすかねぇ。
キムタクの映画を見るなら、ヨロキンの「宿命剣鬼走り」の、へんてこな沼の主
を見ていたほうが、遥かにいい。
986 :
無名草子さん:2005/10/06(木) 21:40:35
ああ、でもこれで若い女にも藤沢周平を読んでもらえれるようになればいいよ。
監督には、下手な笑いは取らなくていいからちゃんと作ってほしい。
987 :
無名草子さん:2005/10/07(金) 00:25:03
今日のニュース見て初めてこのスレ読みました。
好きだった人に薦められた作品が藤沢さんで、「密謀」を読んでうんざりしたのを覚えています。
今日このスレを1から読んで皆さんの深い愛着と藤沢さんの作品のすばらしいことに
触れまして、読んでみたくなりました。はまりそうで怖いです。
ちなみに好きだった人は鶴岡の人でした。
今度の映画、庄内でもロケやるんですかね?山形県人なので、そっちも気になります。
失礼いたしました。
988 :
無名草子さん:2005/10/07(金) 06:48:17
>>987 「密謀」は未読だが、史実を扱ったものは藤沢作品では人気がない。
最初は気軽に読める短編集「橋ものがたり」がおすすめだよ。
ようやく文学展行ってきました。
平日だったせいか年配の方が殆どでしたが、男女比は4:6くらい。結構混んでました。
帰りに寄った蕎麦屋の話によると、他の作家の文学展に比べてもかなり来場者は多いとの
ことでした。
いや〜〜不覚にも涙しつつ見てまわりました。書斎や愛用していたサングラス、麦わら帽子、
自筆でタイトルを書いてある映画の録画テープや音楽テープ、愛蔵書(自分も持っている
ものも多数)の数々。お孫さんを抱いて笑っている写真、家族写真。そして遺稿の最後の
1枚は見るのが辛かった…。
何だか胸がいっぱいになるし、時間もないしで、映像関係は殆ど見ることが出来なかったので、
もう一度行ってこようと思っています。
皆さんもご都合がつけば是非どうぞ。絶対損はしません。
>帰りに寄った蕎麦屋
蕎麦屋というところが、なんとも味わい深いです。
藤沢周平の世界展を見終わったあとに、ぴったりですね。
自分も、なんとか時間を作って行くつもりです、世界展も蕎麦屋も。
991 :
無名草子さん:2005/10/07(金) 17:02:37
映画蝉しぐれは藤沢ファンから見てどう?
992 :
無名草子さん:2005/10/07(金) 17:34:44
映画はあくまで映像であって、文章で表現された藤沢作品の味わいを
完全に表現できるようなものではないと思う。
そう思って観るぶんにはいいでしょうが、映画「蝉しぐれ」の世界が
そのまま藤沢の世界のように思われては困るのですが!
1000だったらキムタコが主演キャンセル
なにもかも忘れて、連休には世田谷文学館行って癒されてこよう
>>995 行っといで。見ておいて本当に損はない。
というか、見てなかったら後悔していた。
藤沢さんへの敬意が感じられる丁寧な展覧会でうれしかった。
>>989 > そして遺稿の最後の
> 1枚は見るのが辛かった…。
あの遺稿につけられていた解説が泣けた。やばかった。
山田洋次にキムタコって('A`)
ああ、悪夢であれば醒めてクレ…
>>991 小説は小説。映画は映画。
それぞれ表現方法が異なるジャンルだと割り切るのが吉。
原作の筋が破壊されてないだけ、まだ山田のやつよりましだと自分は思ってる。
梅
1000
1001 :
1001:
このスレッドは1000を超えました。
もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。