教団関係者じゃないよ。
一番好きな作品語ってほしい。
いい。作家としてちゃんとリングの上に立ってるかは疑問だけど。
やっぱり「トレーン・ウクバール・オルビス=テルティウス」
何度読んでもおもしろい。
ペダンティックで洒落てる。しかも濃い。
4 :
吾輩は名無しである:01/09/07 23:07
初期の傑作「メルブのハキム」は美しい構造を持っている。 1さん去年の秋に来てくれてれば、、。
1>4
たぶん過去ログにはあると思ったけど…
なんか文学板見なかったんだよね最近まで。
なんだか自作の匂いが・・・
今同じ部屋にいるんで。
早レスすぎてゴメン。
しばらく消えます。
8 :
吾輩は名無しである:01/09/08 01:06
幻獣辞典
9 :
吾輩は名無しである:01/09/08 01:36
似たような話が多くてねえ。
多くの作品からヨーロッパ文明に対する憧憬を嗅ぎ取ることが
出来るけど、これは南米人である彼のコンプレックスゆえだろう。
ボルヘス自身はヲタの元祖みたいな人と思われ。
"El Aleph"はスペ語の勉強のためと思って頑張って原書で
読んだが・・・辟易しました。
10 :
吾輩は名無しである:01/09/08 02:00
原書で読めるとは羨ましいですな
あまりボルヘスは好きではないようにお見受けしますが・・
「記憶の人フネス」が好きです
ニュートンによって打ち立てられた、今は誤りとされる絶対時間
その絶対時間をうちに持つ男、フネス
ボルヘスはその作品のうちに、架空の形而上学的真理をあらわし
われわれ読者の感覚をずらしこみ、その行為に陶酔させる・・
ウットソ・・
11 :
吾輩は名無しである:01/09/08 02:39
ボルヘスの作品は大好きで、深い文学的、哲学的素養に
基づいて精緻に構築された世界には圧倒させられます。
その完璧で精緻な小宇宙はあくまでも閉じた
世界なのですが、徹底的に閉じて小宇宙の完璧な秩序を
構築することによって、逆に我々に、我々が生きる世界の秩序や
構造を再考させる大きな力となっているのではないかと思います。
12 :
吾輩は名無しである:01/09/08 03:18
バベルの図書館
13 :
吾輩は名無しである:01/09/08 06:46
単純におもしろいのは、「バビロニアのくじ」と「円環の廃墟」かなぁ。
「トレーン〜」とか「バベル〜」は哲学書としても読めちゃうので
いまだに解釈が定まりません。読むたびに違うこと考える。
>11
「構築」。そそ、これに尽きるよね。
知ってる中では最も構築的な作家だと思う。
建築家に彼の熱烈なファンが多いのはそのせいカモ。
14 :
吾輩は名無しである:01/09/08 07:40
≫10 適当なこと言ってんじゃねーよタコ。 とっととヤフ板に帰れよ。
15 :
吾輩は名無しである:01/09/08 08:53
>>9 「似たような話/ヨーロッパ文明に対する憧憬/コンプレックス」。ププ。
君はおとなしくスペ語の勉強でもしてなさい。
岩波文庫の『伝奇集』が表紙も含めて好き。
17 :
吾輩は名無しである:01/09/08 11:16
円環の廃墟が好きです。
最初意味が分からなかったけど。
>9の「ヨーロッパ文明に」つうのは同意っていうかヨーロッパ人だと思ってたよ。
18 :
吾輩は名無しである:01/09/08 11:38
つーかヨーロッパ文明って何よ。
そんなもんあんのかよ。
すみません
適当なこといいました
ヤフ版にとっとと帰らせて頂きます
「次は裁判所で合うわよ!」
この人なんか気持ち悪い、、。
ボルヘスの場合、ヨーロッパ文明にたいする憧憬は非常に屈折した形で
あらわれていると思われ。
ブエノスアイレスは南米のパリとも呼ばれる美しい都市だが、
いくら美しくてもそれはパリのコピーでしかないわけ。
ヨーロッパ文明に迫ろうとしても、南米人でかつユダヤ人でもある彼は
その中核に第一人者として参入することはできない。どうしたって
異端者・辺縁人でしかありえないのね。
だから彼は好んでエジプトやメソポタミアの古代文明を描く。
ヨーロッパ文明よりはるかに古く、その源流でもある文明を神秘的で
奥深いものとして描写し、自分自身はむしろ古代文明にシンパシーを
もっており、そこから教養を導き出しているかのようにアピールするわけね。
また近代合理性にたいするアンチテーゼのようなモチーフも頻出するけど、
これも合理主義を旨とする近代ヨーロッパ文明にたいする彼なりの
「乗り越え」なんだろうね。
さらに無教養でマッチョなパンパのガウチョたちを描いた一連の作品も
同様に「決して応えてくれないヨーロッパへの憧憬」が書かせたものだと
思うよ。きっと「西欧文明がなんだ!アルゼンチンにはアルゼンチンの
生き方があるんだ」とボルヘスは、すくなくともそう思いこもうとして
書いたんだろうね。しかし「ガウチョもの」は駄作が多い。ボルヘスの
長所である古今東西の文化に対する博覧強記とヲタ的関心がぜんぜん
生かせないジャンルなんだから無理もないんだけどね。
やっぱりこの人の本領は荒俣宏的ヲタク的幻想小説なんじゃない?
22 :
fishman:01/09/08 23:34
>9さん
そういう読みもあるんですねぇ。個人的にはボルヘスには網羅的にあらゆることを
知り尽くしたいという欲求は感じますが、局所的な思い入れはあんまり感じないで
す。ガウチョに関してもアルゼンチンに対する思い入れとか、ヨーロッパへの憧憬
よりも、ガウチョという「男らしい物語」へのあられない憧憬を強く感じますが。。
いわゆる博覧強記とボルヘスを区別するものがあるとしたら、小説というジャンル
に対する意識の差でしょうか。
>>21=9
あ、そういう意味で「憧憬」ね。スマソ。誤解しとりました。申し訳ない。
逝ってきます。
24 :
吾輩は名無しである:01/09/09 17:23
あげとこう
トレーン百科事典ほしい…
クラフトエヴィング商会さん
何とかなりませんか
>「男らしい物語」へのあられない憧憬を強く感じますが
ブエノスアイレスの文化的伝統である精神分析学的視点から解釈するなら、
これは変装された同性愛志向のなせるわざかもしれません。
いずれにしろこれだけ知性偏重のボルヘスがあのようなアホなマチズモ礼賛
をしているのはどう考えてもおかしい。絶対に背景に何かあるはず。
あとボルヘスについていえばウンベルト・エーコをはじめとする論客が
ポスト・モダンの文脈で積極的に評価しているのが気になる。
新大陸出身のポスト・モダニストとしてはT・S・エリオットが
思い浮かぶんだけど、そしてエリオットなら間違いなくポストモダンだと
思うんだけど、こうして比較してみるとボルヘス自身はむしろ
プレ・モダンな人なんじゃないかと私には思われ。
皆さんはいかがお考え?
27 :
fishman:01/09/10 22:52
>9さん
>いずれにしろこれだけ知性偏重のボルヘスがあのようなアホなマチズモ礼賛
をしているのはどう考えてもおかしい。絶対に背景に何かあるはず。
少しくどくなりますが、ボルヘスが礼賛しているのは現実のガウチョというより
ガウチョという物語ですよね?安易に物語という言葉を使うのは控えるべきかも
しれませんが。「男らしさ」に関する憧憬の原因は彼の身体的条件に起因するの
かもしれませんね。最悪の読みと自分でも思うし、第三者がこねくり回すべき問
題でもないと思いますが。。
プレーポストで言えば、明らかにポストと思います。語られるべき物語が全て語
られてしまった地点で創作(ボルヘスには似つかわしくない言葉ですが)してい
るように思います。
胴衣。ガウーチョの人形を作って机上で遊ばしている
かわいいダンディズムだと思われ。
このタイトルじゃ、新しい人が来た時、ボルヘススレ立ってないか検索出来んよね。
ボルヘスはマラーノの血を誇りにしていたようだね。
考えてみると、ボルヘスのコスモポリタニズムや主知主義的傾向はラテンアメリカ的というよりも明らかにユダヤ的だと言える。カバラに対する関心やカフカへの賞賛についても、ボルヘスのユダヤ人意識なるものが影を落としていたことはほぼ間違いないだろう。
あとボルヘスは「詩人のなりそこね」っていうのはないかね?
あちこちで詩というジャンルの偉大さに言及しているし、
散文にしろとことんまで切りつめているでしょう?彼の短編はもともとは
中編だったり長編だったりしたのをさ、長ったらしいのを嫌って
刈り込んでいったものだと思うんだけどさ、その背景には詩にたいする
強いあこがれがあったように思われ。
>>31 詩人のなりそこねというか、本来は詩人でしょ? 詩集『ブエノスアイレスの熱狂』で文壇に登場したんだから。
ボルヘスの小説が日本に紹介される前の日本の百科事典類を見ると、ボルヘスは「アルゼンチンの詩人」と解説されている場合があるよ。
>>32 そうでしたか。知らなかった。
でも詩人としての評価はどうなんでしょう?
私見ですが、ボルヘスの詩に関する業績があまり評価されていないように
見えるには、次の三つの可能性が考えられます。
(1)詩人としても一流だったが、小説家としては超一流だったため、
そのあおりをくらって詩作のほうは目立たなくなってしまったから。
(2)小説家としては超一流だったが、詩のほうは二流だったから。
(3)小説家としても詩人としても二流だったけど、カバラの魔術で
小説だけ奇跡的に売れたから。
「ブエノスアイレスの熱狂」を鑑賞し吟味されたかたがいられましたら、
御批評お願いいたします。
>33
「バベルの図書館」のボルヘス編によると、本人はかなり愛着をもっていたようです。
ただし、「かなりの修正をこれまでに加えたうえでの話ですが。」とのことです。
35 :
吾輩は名無しである:01/09/16 12:43
「ブロディーの報告書」の最後十字架だかがたつやつ夢魔的で
好きだな。
あと「デス アンド コンパス」つまんなかった。
映画にするとスタイルだけって感じになっちゃう。
「エル・アレフ」と「砂の本」だけあれば後は何も要らないです。と言ったら熱心な読者にどやされるか。まあ自伝的なエッセイも面白いけどね。
いま考えると「砂の本」という話は完璧にインターネットの暗喩だね。
いつまで読んでもキリがない本を読む作業に身も心も奪われ、それ以外のことは何もできなくなり、寝る時間さえも失い、とうとう恐ろしくなってその本を手放してしまう話って、まさにインターネット中毒者を描いた寓話じゃないか?
38 :
吾輩は名無しである:01/09/17 05:08
個人的には「異端審問」が一番面白いと思ってるんだけど、
他にそういう人いないかなあ。
俺は哲学科出身なので、形而上学的なやつが好き。
もちろん伝奇集のなかでは
「トレーン・ウクバール・オルビス・テルティウス」。
>10
記憶の人、フネスについて
絶対時間云々ってどう言う意味?
39 :
fishman:01/09/17 20:46
>37さん
確かにそれだけ有れば足りる気もしますが、『「神曲」講義』とか『論議』などの評論や、
『夢の本』などの世界中に散らばった物語を一冊にまとめたもの、やっぱりあれもこれも
となってしまうですよ(笑)
詩については良い読者ではないので発言を控えますが、非常に古典的というか、形式的と
いうか。。原文では確か韻を多用していたと思います。
40 :
吾輩は名無しである:01/10/15 00:03
アゲ
41 :
吾輩は名無しである:01/10/15 00:23
原書読んだことないけど、日本語には馴染まないっぽい。
数学っぽい言語(何語かはいえんけど)には馴染むかも。
日本語で読むとバカバカしさが先に立って、ひとまずそれをカッコに
入れないと読み進めない。
43 :
吾輩は名無しである:01/11/03 07:44
>>1 単に「ボルヘス好き」って言えば知識人の仲間入りできると思って
このスレ立てたんだろ?(ワラ
44 :
吾輩は名無しである:01/11/03 08:03
>43
そういう無慚な嘲りは文学的ではない
>>43 ボルヘスの名前にまだそれほどの魔力が残っているとは知らなかったな。個人的には、むかし持てはやされていた文学者という印象が強いんだが。
46 :
吾輩は名無しである:01/11/05 18:39
「序文つき序文集」ななめ読みしてみたけど、アルゼンチンローカル
な作品が多いのがちょっとつらい。
>>38 好きですよ、異端審問。エッセー類はミニマルでこれだけ読んでおけばよいかも。
47 :
吾輩は名無しである:01/11/25 05:18
倉庫行き防止age
48 :
吾輩は名無しである:01/11/25 07:35
鼓直の訳ってどうなんですか。
自分で書き直したくなるくらい、文章が汚いと思うんだけど・・
語りたいことがありすぎますね。
1ボルヘスのスペイン語は非常にシンプルです。鼓氏
の訳は確かに読みにくいですね。でも正確には訳されてると思う。
2ボルヘスは確かに文学オタクなんだけど、非常に簡潔な
文章や、展開をするので私には、嫌味な感じはうけませんでした。
3ボルヘスはユダヤ人って決定してるの?あの人は確かにマザコンで
はありますよ。精神分析受けてるぐらいの。
4知性の象徴として
は考えにくいですがボルヘスはマルチタレントな作家だと思います。
批評もやるし、映画も好きだし。コピーライターもやったし、
本の編集もやります。確かにこの辺は荒俣的ですね。もちろん自身は
アルファベット文化の人間にもれなく、詩人でありたいと思っています。
5 9さんの21は概ね当たってると思います。若いころヨーロッパ
行ってますしね。言語能力はなみではないです。
「ドイツ・レクイエム」なんかも好き。ブラームスファン
というとこが、クラオタのオレから言わせると何とも・・
51 :
吾輩は名無しである:01/12/07 12:57
「ユダヤ百科事典」によると、ボルヘスはマラーノの子孫だそうです。
52 :
吾輩は名無しである:02/01/07 19:23
sukui age
53 :
吾輩は名無しである:02/01/18 09:26
タイトル覚えてないんだけど、怪奇短編集に載ってたヤツで、
アラビア(?)の王様がエジプト(?)の王様を、すごいデカイ迷路に招待して、
エジプト王は三日三晩かかってそこから出てきて、今度はアラビア王に、
「私の国には壁も階段も扉も無い迷路がありますから、ご案内いたしましょう」みたいな事言って、
アラビア王をサハラ砂漠の真ん中に放り出してしまうってヤツが、消防の頃すごく好きだった。
54 :
吾輩は名無しである:02/01/18 14:42
超図書館司書ってところ?
詩へのこだわりは、
伝統的な文芸ジャンル論をふまえた上でのふるまいかと。
探偵小説に着目するのも一種モダニズムの現れだし。
それよりゴンブロヴィッチがボルヘスを嫌っていたのがいかにもというか。
講演集の「ボルヘス・オラル」が好き。とっつきいいし。
56 :
吾輩は名無しである:02/01/21 17:23
対談ものはどれも結構面白い。今国書刊行会からでている諸作は
(異端審問以外)ファーストチョイスではない。
57 :
fishman:02/01/21 20:33
中上健次『アメリカ・アメリカ』における、ボルヘスー中上の対談も面白いですよ。
ところどころで生硬な言葉を投げつける中上に、ユーモラスな語り口で切り返して
いくボルヘス。芭蕉の評価や俳句を巡る議論の中に、両者の作家としての資質が
浮かび上がっていて面白い。
58 :
吾輩は名無しである:02/01/27 19:27
あのー汚辱の世界史“無作法な式武官 吉良上野介”で内巧頭が宝石をちりばめた黄金の刀で切腹したのは、もちろんボルヘスの冗談ですよね。高校時に読んだ時は何もかも信じられなくなって・・・しくしく
59 :
吾輩は名無しである:02/02/03 01:34
ボルヘスが来日したときの寺山修司とのやりとりもなかなか面白い。「あなた
はこれまで何回ぐらいドアを開けたことがありますか」という調子の人を食っ
た質問ばかりぶつけてくる寺山に対し、ボルヘスも最初のうちは面白がってま
ともに相手をしてやっていたのだが、「言葉と血と両親のどれかを裏切らなけ
ればならないとすれば、あなたはどれを裏切りますか」といった質問のあたり
からさすがの好々爺ボルヘスも機嫌が悪くなり、しまいには「なぜ私がそんな
禅問答に付き合わされなければならないのかね」と抗議する始末。あのときは
寺山のほうが少々無神経に過ぎたようだ。
60 :
吾輩は名無しである:02/02/06 23:32
>53
『怪奇譚集』に入ってるよ。ただし、ボルヘスの作ではない。
タイトルは忘れたけど。
それにしても消防でボルヘス読むのか…
61 :
吾輩は名無しである:02/03/05 15:52
あげ
62 :
ハッシュ―ハッシュ:02/03/09 03:14
なぜ別スレがあがる?
63 :
吾輩は名無しである:02/03/09 03:44
っていうか、ボルヘスの理屈っぽさって消防のものだろ
64 :
吾輩は名無しである:02/03/09 22:05
長生きした便利屋としか思えん。ボルヘスじゃなきゃダメな
ことってあるのか?
65 :
吾輩は名無しである:02/03/09 23:01
私はボルヘスじゃなきゃダメなので、
ボルヘスの代わりになる作家を教えてください。
66 :
吾輩は名無しである:02/03/09 23:04
67 :
我輩は名無しdeR:02/03/09 23:09
68 :
吾輩は名無しである:02/03/10 00:07
>>65 脈絡なく、ホーソーン、北園克衛、フェルナンド・ペソアあたり
が浮かんだけど、だめ?
まあ一人で全部こなすとなるとやっぱボルヘスかにゃあとは思った。
そのぶん薄まるけどな。
69 :
吾輩は名無しである:02/03/10 00:32
>>66 佐伯彰一、神吉敬三『旅人への贈り物 ボルヘス日本滞在誌』(法政大
学出版局、1982)に出てます。
70 :
吾輩は名無しである:02/03/10 00:33
ペソア以外は読んだことないので、読んでみます。ありがとう。
ポーを薦める人がいるかと思ったけど、いないね。
72 :
吾輩は名無しである:02/03/21 04:35
age
73 :
吾輩は名無しである:02/03/21 10:16
俺は高校でボルヘス読んでるからカッコイイ
はっはっはクズども氏ね
74 :
吾輩は名無しである:02/03/21 12:59
あの例のフーコーが爆笑したというやつは
何に入ってるの?
75 :
吾輩は名無しである:02/03/21 14:02
>74
『異端審問』に入ってる「ジョン・ウィルキンズの分析言語」かな。
>>75 どもども。
今日帰宅時に図書館行って探してみたんですけど、
ありませんでした...
う〜ん、昔はよく見掛けた気がするんだけどな...残念。
77 :
吾輩は名無しである:02/04/08 00:06
>>76 国書のボルヘス・コレクションに入る予定だから少し待てば読めるよ。
いまのは英語からの重訳だからちょっと期待。
78 :
吾輩は名無しである:02/04/12 03:20
鼓直の翻訳は糞ということで、篠田ハジメについてはどーよ?
79 :
吾輩は名無しである:02/04/23 01:22
80 :
吾輩は名無しである:02/05/04 21:42
伝奇集、砂の本とか、ボルヘスの本って脳味噌に興奮作用引き起こすような気がする。
非科学的な面から、もしくは世界法則ごと世界を覆す「幻想」が、凄く快感なのです。
哲学書も同じようにして読んでマーす。
81 :
吾輩は名無しである:02/05/09 00:14
ボルヘス命ですワタクシ
めくらage
83 :
吾輩は名無しである:02/05/15 04:26
まだボルヘスの何たるかを知らないまま読んだ
「ドン・キホーテの著者ピエール・メナール」(伝奇集/岩波文庫)。
アタマ混乱しちまって、篠田さん訳なら大丈夫かなと確認してみたが
全く”??”なまま数日経過…でもいつのまにか魅了されてしまった。
考えてみりゃあタイトルからしてタダモンじゃなかった。
84 :
吾輩は名無しである:02/05/15 04:37
現実と虚構の境界を無効にしてしまう手腕は見事というしかないです。
イノセントだったオレは、つまり、もっともボルヘスを享受
(プラクティカルに)してたって気がする。(言い訳けくせえかな)
86 :
吾輩は名無しである:02/05/15 07:18
簡単に言えば、「考え落ち」だったんだYO
88 :
吾輩は名無しである:02/05/23 03:57
先日たまたま目にしたアニメ番組で「ジョン・ウィルキンズの分析言語」(
>>74-75)の
それをパロッてました。
そろそろボルヘスがブレイクするかも。
89 :
中国における動物の分類:02/05/23 06:25
(a)皇帝に属するもの
(b)香の匂いを放つもの
(c)飼いならされたもの
(d)乳呑み豚
(e)人魚
(f)お話に出てくるもの
(g)放し飼いの犬
(h)この分類自体に含まれているもの
(i)気違いのように騒ぐもの
(j)算えきれぬもの
(k)駱駝の毛のごく細の毛筆で描かれたもの
(l)その他
(m)いましがた壷をこわしたもの
(n)とおくから蝿のように見えるもの
90 :
吾輩は名無しである:02/05/23 07:55
>>90 当方アニメはサザエさんレベルの者なので只今アニメ板を参照したところ
直に思い出しました。『ラーゼフォン』という、イデオンやガンダムのような
SF?でした。巫女的な「如月久遠」というキャラが
>>89を本歌取りに
なにやら呟いていたんでした。
ところで、久遠→久遠の聖者→チェスタトン→ボルヘスという連合に作者の
好みを見るのは深読みですかね。
>なにやら呟いていたんでした。
へー、そうなんですか、よく注意してますね。
引用といえば、ゴダール監督の「アルファビル」にもありました。
「新時間否認論」の例の一節”時間はわたしを運び去る河であるが…”
をコラージュしたモノローグを人工知能に語らせていたと記憶してい
ます。
93 :
吾輩は名無しである:02/06/03 19:13
ああ、それ聞いたことありますよ > アルファヴィル
ところで、前から気になってたんですが、新時間否認論の「新」とは
なにか対応する元があるんでしょうか?
94 :
吾輩は名無しである:02/06/03 19:20
エーコの「薔薇の名前」が出てないな。ボルヘス好きにはたまらんと思うんだが。
映画もそこそこ愉しめる。
95 :
吾輩は名無しである:02/06/03 23:14
>新時間否認論の「新」とはなにか対応する元があるんでしょうか?
そういわれるとそうですね。
直接的ではないけど、龍樹『中論』(時の考察と名づけられる第19章)かな…?
96 :
吾輩は名無しである:02/06/03 23:29
時間はわたしを作り上げる素材である。時間はわたしを運び去る川だが,
わたしが川なのだ。時間はわたしをひきちぎる虎だが,わたしが虎なの
だ。..... 不幸なことに,世界は現実なのであり,不幸なことに,わた
しはボルヘスである。
97 :
吾輩は名無しである:02/06/13 01:16
まさかの敗退アルゼンチン。
無念age
99 :
吾輩は名無しである:02/06/30 22:20
ボルヘスの詩集買ったままでずっとそのまま読んでなかったのですが、
鼓直の翻訳はだめなのでしょうか?散文はともかく詩に関しては?
100 :
吾輩は名無しである:02/06/30 22:35
100ゲット
101 :
吾輩は名無しである:02/07/11 12:18
えっと質問です。詳しい方教えてください。
ボルヘスの「芥川龍之介論」「伊勢物語論」はもう翻訳があるでしょうか?
前者は芥川龍之介作品集の前書き、後者は「個人的アンソロジー」所収の短文なんですが・・・
age
103 :
吾輩は名無しである:02/07/13 15:22
ボルヘスより、赤川次郎のほうがイイよ!
104 :
吾輩は名無しである:02/07/13 16:14
えーん誰か答えてくり〜。
106 :
吾輩は名無しである:02/07/26 03:50
>92
四方田がハイスクール・・・で言及済みなので読んでなごんで下さい。
107 :
吾輩は名無しである:02/07/26 08:39
ボルヘスより、赤川次郎のほうがイイよ!
ボルヘスより、赤川次郎のほうがイイよ!
ボルヘスより、赤川次郎のほうがイイよ!
ボルヘスより、赤川次郎のほうがイイよ!
ボルヘスより、赤川次郎のほうがイイよ!
ボルヘスより、赤川次郎のほうがイイよ!
ボルヘスより、赤川次郎のほうがイイよ!
ボルヘスより、赤川次郎のほうがイイよ!
ボルヘスより、赤川次郎のほうがイイよ!
ボルヘスより、赤川次郎のほうがイイよ!
108 :
吾輩は名無しである:02/07/30 18:50
109 :
吾輩は名無しである:02/08/05 01:45
『南部』
ブラジル街のカフェにいる、まるで尊大な神のように人びとの愛撫を受ける
大きな黒い猫age
110 :
吾輩は名無しである:02/08/05 08:54
ボルヘス系の作家って、ネタギレしそうだね
111 :
吾輩は名無しである:02/08/18 12:40
今ボルヘス急の作家っている?
112 :
吾輩は名無しである:02/08/18 16:38
ボルヘスって文学的素養はヨーロピアン本流だけど、
哲学はザッハリッヒにイギリス経験論だろ?
バークリ好きなのには驚いた
113 :
吾輩は名無しである:02/08/18 17:32
ショーペンハウアーにも傾倒していたが。
114 :
吾輩は名無しである:02/08/18 17:34
ショーペンハウアーは即物的だよ
115 :
吾輩は名無しである:02/09/01 07:43
最近「伝奇集」を読み返したがやっぱりいいね。
『ボルヘス伝』ホスィ・・・けど高い。
図書館にリクエストでも出そう。
117 :
吾輩は名無しである:02/09/01 14:28
118 :
吾輩は名無しである:02/09/01 16:02
\38000か。たしかに高いな。
あぼーん
120 :
吾輩は名無しである:02/09/25 09:06
ラテンアメリカスレなくなってやンの。
ところで鼓訳と篠田訳、どっちが好き?
121 :
吾輩は名無しである:02/09/27 11:36
ボルヘス・コレクション『続・審問』
翻訳者の牛島信明氏が病に倒れた為に発売中止らしい…
残念。
それにしても心配だな
この人の翻訳、すげえ良かったのに。
大丈夫だろうか。
122 :
吾輩は名無しである:02/10/04 22:27
>53
二人の王の二つの迷宮 ?
123 :
吾輩は名無しである:02/10/04 22:30
やっぱり「八岐の園」が良いと思うんだけど。
「アトラス」は表紙を観ているだけで幸せな気分。
124 :
吾輩は名無しである:02/10/09 00:00
ボルヘスってどれから読めばいいの?
さっぱりわからん。代表作って?
125 :
美香 ◆FE5qQEQkuY :02/10/09 06:10
>>124 「エル・アレフ」「ボルヘスと私」あたりから読むのが常道でしょう。
間違っても「ブロディーの報告書」から読んではいけません。
文庫になった澁澤の『都心ノ病院ニテ幻覚ヲ見タルコト』にも、ボルヘスへの
追悼文が載ってたけど、ボルヘスって現実でも作品・評論でも「司書」なんだ
よなぁ。
短編一作だけ選ぶなら…「トレーン・ウクバール・オルビス=テルティウス」
かなぁ、俺は<代表作
>ボルヘスって現実でも作品・評論でも「司書」なんだ
よなぁ。
そっすね。確かに彼の作品が現実の世界に何か作用を
及ぼすというのは考えにくい。ま、要は彼の作品には
読者を行動へ向かわせるアジテーションが欠けていると。
もしくは現実と対峙することで生じる責任から背を背け
ていると。
杜撰な括りですが、このような主旨でしょうか?>「司書」
短編一作なら、「バベルの図書館」かなあ。
128 :
吾輩は名無しである:02/10/17 20:46
ボルヘススレがあったとは!
一番最初は「伝奇集」をパラパラとめくって、
気に止まったものから読み始めるのが良いの
ではないでしょうか?
129 :
吾輩は名無しである:02/10/18 03:01
つか、ボルヘスって良くも悪くも文人向けってことでしょ>司書
これ読んで奮い立たない作家は想像しにくい。
伝奇集、砂の本は文庫だしオススメ。
>37
「エル・アレフ」と「砂の本」だけあれば後は何も要らないです。
うわっ、ずばりいわれてしまったわw
131 :
吾輩は名無しである:02/10/20 12:48
「創造者」をお忘れなく!
自ら最高傑作を集めたという詩集。
132 :
吾輩は名無しである:02/10/20 14:31
ボルヘスは好きだけど、詩はそうでもないなあ。
もともと詩の読み方を知らないと言うのもあるけど。
確かにボルヘスって、
文人向けで玄人好みの雰囲気なんだけど、
意外にそういう作家につきものの「不毛」な感じはしないのよね。
情報だけを編んでいるというような。
あれなんなんだろう…。
やっぱり煌びやかな詩的イメージと、
ミステリアスな雰囲気、哲学性が混在してるからかな。
134 :
吾輩は名無しである:02/10/25 23:34
田口検証本、本日堂々発売!
馬鹿ども買え!!
我々の印税がかかっておるのだ協力しろ!
無礼きわまりない、上記のカキコについてのお詫び。
田口スレの住人ですが、ランディ周辺の汚猿が、盗作監視スレの
評判を落とすためのなりきりカキコを、
あちこちのスレで乱発しています。
こちらのスレッドを無礼なカキコで汚して申しわけありません。
どうかお許し下さい。m(_ _)m
136 :
吾輩は名無しである:02/10/27 03:24
失明する前から、この豊富な色彩表現をしていたのでしょうか。
「繚乱」って言うんですかね。詩集を読んでて、クラクラしました。
138 :
美香 ◆FE5qs2YX/I :02/11/02 19:10
『群虎黄金』っていうタイトル好きです。
139 :
吾輩は名無しである:02/11/11 15:58
このスレの住人から見て、アレックス・コックスのデス・アンド・コンパスは
どうよ? ボルヘス役の男が冒頭登場したりもする。
140 :
◆GQgggggggg :02/11/11 17:18
ダーレン・アロノフスキー監督の『π』という映画は数学やカバラが象徴的に登場する作品で、ボルヘスを意識しているらしいことが窺える。
ボルヘスの愛読者にとっては一見の価値ありだ。この映画の主人公マックス・コーエンはやたら数字に強い男で、「記憶の人フネス」を連想させるようなところもあるな。
141 :
吾輩は名無しである:02/11/11 18:01
>140
確かにちょっと思った。
しかし思いっきり中途半端だった。初期リンチというのも雰囲気だけで、
三島由紀夫の再来ぐらい萎え。
既出だろうが、ボルヘスがらみといえば「暗殺のオペラ」に指を屈するほかあるまい。w
142 :
吾輩は名無しである:02/11/19 11:55
>>141 どうい。
πはボルヘスの作品と比べて、あまりにも主人公の自我に
固執していた作品だった。
ボルヘスの作品の影響を受けてるのだったら、ゴダールもその典型
だよ。あまり語られないけど。
膨大な引用、ストーリーの中での主人公の相対化、方法に対する過剰な
意識、そして神学論争。
143 :
吾輩は名無しである:02/11/19 12:19
スレタイがいつ見ても「 ボ ル ヘ ス 亡 命 」と読めてしまうのだが
144 :
吾輩は名無しである:02/11/19 12:30
ボ・ル・テ・ス・Vに〜いのちを♪
145 :
吾輩は名無しである:02/11/21 08:14
アルゼンチンに負けたね
146 :
吾輩は名無しである:02/11/26 15:50
保守
147 :
吾輩は名無しである:02/12/05 20:36
age
保守
保守
150 :
吾輩は名無しである:02/12/16 13:00
age
151 :
吾輩は名無しである:02/12/17 07:33
牛島信明追悼age
153 :
吾輩は名無しである:02/12/17 12:43
154 :
吾輩は名無しである:02/12/17 12:56
>>153 ショック!! 信頼してた翻訳家の一人だったのに〜。
ご冥福をお祈りします。
155 :
吾輩は名無しである:03/01/03 11:50
156 :
吾輩は名無しである:03/01/05 14:50
「ボルヘス伝」読んだ方いらっしゃいますか?
白水社 ジェイムズ・ウッダル著 平野幸彦訳
157 :
吾輩は名無しである:03/01/16 10:50
「ボルヘスとわたし」ちくま文庫で出た。
158 :
吾輩は名無しである:03/01/17 02:25
『ボルヘスとわたし』文庫版、牛島氏についてなんも書かれとらんかった。
文庫版あとがき、去年の夏に書かれてたんだ…
159 :
吾輩は名無しである:03/01/17 02:32
去年は高橋康也さんに飛田茂雄さんがなくなって、
今年は牛島先生か。南無阿弥陀仏
(^^)
161 :
吾輩は名無しである:03/02/25 12:14
162 :
吾輩は名無しである:03/02/25 17:37
>>78-79 篠田一士の訳文は悪訳だろ(日本語として)。
まだ鼓直の方がマシ。
だが鼓訳も、決して良くはない。
もしかして原文が悪文なのか? それにしても……。
文学作品として鑑賞するには致命的。
結局、文章の魅力ではなくアイデア、構想力を愛でてるんだよね、我々は。
163 :
吾輩は名無しである:03/02/26 02:24
>162
いつも言われることだが、文体を愛でるなら原文を読む。
ブンガクの翻訳なんて参考書程度に思えべき。
164 :
吾輩は名無しである:03/02/26 11:53
譯文が優れた文體を感じさせる、さうした名譯もありませうに。
狹隘な原典主義には贊成できません。
>いつも言われることだが、文体を愛でるなら原文を読む。
>ブンガクの翻訳なんて参考書程度に思えべき。
んなこたぁない。確かに悪訳もあるかもしれないが、作品に触れて
何かを感じ取れるのなら、それでいいじゃん。
許し難い誤訳・悪訳じゃない限りは、ね…。
小説には、篠田一士、土岐恒二、鼓直、牛島信明の訳があるけど、どれが一番いいと思う?
鼓直よりは最近ちくま文庫で出た牛島訳の方がいいと思ったけど。
167 :
吾輩は名無しである:03/03/08 22:38
「伝奇集」は鼓訳より篠田訳のほうが好きです。
あぼーん
169 :
吾輩は名無しである:03/03/09 21:51
ボルヘスみたいに、メタレベルの書き手が編集されたものとして綴るという作風の作家って
他に誰がいますか?
170 :
吾輩は名無しである:03/03/09 22:32
>>166 ウッシーに一票
関係ないけど藤村昌昭訳の『フーコーの振り子』はひどい。
河島英昭をあれだけ貶めておいてあの出来かと思うと、父ちゃん泣けてくらあ。
藤村訳『前日島』も読む気がしないし、原書に挑戦するしかないのかなあ。
171 :
吾輩は名無しである:03/03/10 03:39
>169
ボルヘスはその先駆的存在だが、ポストモダンではもう珍しくない。
とりあえず、イタロ・カルヴィーノ。
172 :
吾輩は名無しである:03/03/13 00:52
マイコ−・ジャクソン>>>>>>>>>>ボルヘス
173 :
吾輩は名無しである:03/03/13 01:01
円環の廃墟の国でマイコーが火の試練を受けたらどうなるのだろうか。
どうでもいいがマイコーの髪の毛を一本一本想像で紡ぎ出すのは面倒臭そうだから嫌だ
174 :
吾輩は名無しである:03/03/15 13:15
初心者にはどの作品がおすすめ?
なにが代表作?
砂の本、とかどうよ
176 :
吾輩は名無しである:03/03/19 23:24
ちくま文庫の「ボルヘスとわたし」は自撰短編集で、前半はめぼしい短編が収録され、後半は自伝風エッセーになってます。
ここで気に入った短編から他の本へ行くのもいいかも。
でもここには私が名作だと思う「八岐の園」や「不死の人」が入っていないのよ〜〜。
ジョー・ザヴィヌル「faces&places」
10.Borges buenos aires,part I
11.Borges buenos aires,part II
必聴age
>177
その作品、ウェザー好きなので何だか嬉しかった。
ボルヘスというか、ボルヘスの解説してる
スティーブンソンの本が一番面白いですな。
以前手にとってみたんだけど、結構内容は良かった。
解説がある意味独特で「うん、いい!」という感じの。。
180 :
吾輩は名無しである:03/04/13 11:34
私は高校時代にボルヘスを読んで一時期熱中しました。
それまではたくさん本を読んでいたけどボルヘスの短編を読んでからは
読書量が格段に落ちました。
ボルヘスの短編を何度も読み返してたためです。
181 :
吾輩は名無しである:03/04/19 15:10
>>179 国書刊行会の「バベルの図書館」シリーズですか?
ボルヘスは「作家であるより読書でありたかった」って言っていましたが、このシリーズでのボルヘスの解説は本当に読書の至福を味わっている人、って感じが現れていてすごくいい気分になります。
∧_∧
( ^^ )< ぬるぽ(^^)
>関係ないけど藤村昌昭訳の『フーコーの振り子』はひどい。
>河島英昭をあれだけ貶めておいてあの出来かと思うと、父ちゃん泣けてくらあ。
『薔薇の名前』は素人目にみてもアラが目立つので仕方ないっす。。
そういえば、而立書房「バラ」シリーズの谷口某も『薔薇』に関しちゃ、
腑に一物も二物もありそうだけど、この人だって案外、底が見え透いてる。
というかエコ本人ですら気づかなかったようなパロディやアナグラムを発見
しようと思ったら、そりゃ日本語で読んでちゃだめですわ、多分。
あっ、ここってボルヘスのスレでしたね。失礼しました。
俺はボルヘスの短編集を、順番とか意識しないで、おもしろそうな題名のやつから読んでくんだけど、一冊全部読んだのに、まだ読んでない作品があるんじゃないかと錯覚する時がある。
それがまたボルヘス的で...
何だか作品の中に自分が取り込まれたみたいで、世界全体で作品を味わっているような感覚になれる。
∧_∧
ピュ.ー ( ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。
=〔~∪ ̄ ̄〕
= ◎――◎ 山崎渉
187 :
吾輩は名無しである:03/06/05 21:17
>>184に同意。まさに漏れもそう思っていた。
ところで最初に読むには岩波の『伝奇集 』がイイ(・∀・) !
って言われてたけど、ちくまの『ボルヘスとわたし』も
かなり特色が出ててとっかかりによいと思われ。
自伝的エッセイが小説並におもしろかった。
188 :
吾輩は名無しである:03/06/07 07:28
先日読んだ、伊井直行の「草のかんむり」は
みごとに「アレフ」をパクってた。
作品としてもなかなかおもしろかったYO
それにしても、この人の作品は全く見つからないので何とかしてほしい。
あぼーん
190 :
吾輩は名無しである:03/06/14 17:56
バベルの図書館は装丁がいいねえ。
>>188 ボルヘスの「エル アレフ」と
谷崎の「ハッサン カーンの妖術」もよくにてる
これはパクリとは違うけどね
ラプラスの薔薇がよかった。
最後が…ね。
age
194 :
吾輩は名無しである:03/07/12 22:57
ガウチョものって「ブロディーの報告書」以外にどの作品があるんですか?
それ以外の作品を読もうかと思ってます。
195 :
吾輩は名無しである:03/07/13 00:50
>>191 谷崎がボルヘスを読んでる…わけないか。
他の作品なら「魔術師」もなんとなくそれっぽいね。
196 :
吾輩は名無しである:03/07/13 10:22
「ぽい」よね
197 :
吾輩は名無しである:03/07/13 10:23
わざわざ焼酎の題をつけるってところが分からない
198 :
吾輩は名無しである:03/07/13 10:40
>>195 谷崎とボルヘスって同世代なんだよね
19世紀末の思潮の影響を受けているから偶然似てしまうんだろう
やっぱり2人ともE.A ポーを一所懸命読んだんだろうね
199 :
吾輩は名無しである:03/07/13 11:55
『百年の孤独』ってそんなにおいしい?
200 :
吾輩は名無しである:03/07/13 11:59
南米って発展途上って思ってたけど、
言語的にはスペイン・ポルトガルが入っているんだね。
だから書けるんだ『不死の人』なんて。
突然、俺の名を騙る奴が現われてたまげたけどね。
あぼーん
202 :
吾輩は名無しである:03/07/13 18:19
助っ人 age
>200
すいません、最後の一行は読まなかったことにします
あぼーん
205 :
吾輩は名無しである:03/07/16 19:17
あげ
ボルヘスの作品読んだけど結構面白い
(^^)
保守
209 :
吾輩は名無しである:03/08/07 02:06
ボルヘス好きってある程度の知識水準が高いやつだよな。
別に読んでるって自慢しても誰それっていうわれるくらいの知名度だし、
読んでてもおしゃれではないし、そこそこ頭のいい奴じゃないと理解できない内容だな。
>>209 前東大総長はボルヘス嫌いらしい。
理由は「書こうと思えば自分でも書けるから」だと。
まあ、この発言は真に受けないとしても、
フーコーは評価してるひとにも関わらず、という意味でにユニークだよな。
211 :
吾輩は名無しである:03/08/07 12:05
金井美恵子もボルヘスの影響から抜け出した後は興味がなくなったようだから、
蓮実と繋がってる部分があるんだろうか。
ボルヘス好きな僕としてはボルヘスが
もっと有名になってほしいと感じる
スティーブンソン紹介してくれたのも彼だし
(スティーブンソンも結構無名に近いのだが
…)
213 :
吾輩は名無しである:03/08/07 17:32
澁澤が「ボルヘスぐらいの小説だったら自分でも書ける」と言ったときは「まぁそうだろうな」と思ったものだが、
蓮實ごときが「書こうと思えば自分でも書ける」と言っても単なる虚勢としか聞こえない。
214 :
吾輩は名無しである:03/08/07 18:21
>>212 スティーヴンソンは知らない人でも「宝島」ならたいてい知っている。
澁澤はいつまで経っても書けないよなあ。
彼ってただの博覧強記じゃなくって?
スティーヴンソンって宝島とジキルとハイドのスティーヴンソン?
ロバート・ルイス・スティーヴンソン?
無名? かなりメジャーに属する作家じゃないか。
中島敦が小説の主人公にするくらい。
ボルヘスが紹介して名が知られるようになったという作家ではないでしょう。
あのさ、
>まあ、この発言は真に受けない
これ、前提。
>フーコーは評価してるひとにも関わらず、という意味でにユニークだよな
で、ここでの議論を期待したんだけどな。
信者であれ、アンチであれ、
盲目的な奴との意志の疎通は図りにくいか。
218 :
吾輩は名無しである:03/08/07 22:33
ボルヘスとフーコーなんてまったく別モンだろ。
たとえ『言葉と物』で影響を受けているとしても。
あぼーん
>>216 いや、僕が言うのは日本ではわりとマイナーに
属するということ。
どういう意味かというと、スティーブンソンの作品は
「宝島」を除いても結構ある。
例を挙げるなら「虜囚の恋」とか「マーカイム」とか
あの辺りだ。
ああいう良い短編がほとんど(日本では)市場に
出回っていない。まるでスティーブンソンの作品は
ごく少ないかのような感じだ。
あと「New Arabian Nights」なんかも廃刊になってたりす
る。
日本で国書から出てる本に、ボルヘスが前書きを
書いている単行本があるよ。
彼が結構スティーブンソンのこととか語ってくれてた。
それで僕はそのときボルヘスが一番スティーブンソンの
こと理解してるんじゃないかなと思った(思っただけだが)。
なんか誤解を招くような書き方でスマソ
逝ってきます。。
文体模写スレ2に↓ありました。
872 名前:ほるへ・るいす・ぼるへす練習 :03/08/11 01:03
「『変身』の著者、ピエール・メナール」(原註1)
いい仕事。
224 :
吾輩は名無しである:03/08/13 11:09
>222
すげー!!
勘当したー!!
あぼーん
226 :
砂の本読了:03/08/15 22:22
読了したばっかなのに、どんな話があったかほとんど思いだせない。
赤穂浪士と無限の本の話くらいか。
それも意図のうちなんだろうね、この人。
227 :
吾輩は名無しである:03/08/15 22:45
日本ではスティーブンソンのような娯楽性を持つ作家は総じて評価が低い。
だけどボルヘスが「モレルの発明」でスティーブンソンを褒めているのを読んで、
洋書の「kidnapped」を読んで挫折した。それから大学に入って、もう一回読んでみたら、
大変おもしろかった。おわり
スティーヴンソンの文体を絶賛していたのは漱石だったね。
実は今「砂の本」アニメ版をフラッシュで制作中しています。
当然著作権法違反なので、誰かバレないようなテキトーな鯖教えて下さい。
(出来は期待しないように。)
制作中→制作
楽しみにしてます。
「砂の本」アニメ化にあたってちょっと気になるのが、
昔のブエノスアイレスの国立図書館についてなんです。
ググってみたんですが、現在の建物の外装と、昔の内装しか出てこないんですね。
どなたかボルヘスが館長を務めていたころの古い外装(1946年ごろ)
の資料をお持ちではありませんか?
あぼーん
↑
最低最悪糞コテのジエン自己宣伝コピペ。スレ汚すな、アホが
保守
236 :
吾輩は名無しである:03/09/09 02:01
ボルヘスが「本は宇宙の全てなどではなく宇宙における一つの物に過ぎない」とか
何とか言ってた気がするんだけど、どの本でだったかな?
237 :
吾輩は名無しである:03/09/10 01:10
ボルヘス読んでるとアルゼンチンはヨーロッパなんだなあ、と思うよ
>>237様
先日BS-hiでアルゼンチンタンゴの番組が放映されまして、
それによると、ブエノスアイレスの住人の97%は白人であるとのことでした。
建築資材などもヨーロッパから取り寄せ、移民たちはブエノスアイレスを
「南米のパリ」にしたようです(「デス&コンパス」のアレックス・
コックスはボルヘスを全くもってイギリス人と見なしているようですが)。
「南部」など、いかにも南米な作品もありますけれどね。
タンゴの話題のついでですが、ボルヘスが歌詞を提供しているピアソラの
「エル・タンゴ」などはいかがでしょうか。
「ばら色の街角の男」がスペイン語の唄で聴けますよ。
(FlashのBGMに許可なく使用するつもりですが;;)
239 :
吾輩は名無しである:03/09/14 15:15
>>236 「一冊が世界で、もう一冊が聖書」っつーのは誰の何だっけ?
ボルヘスって健忘になる作家だよなぁ。目指せフネスか・・・。
240 :
吾輩は名無しである:03/09/27 03:33
「バベルの図書館」のエピグラフは鼓訳も篠田訳もどっちも誤訳
「23通の手紙」だとw
ふーん、ちゃんとバートン読んでいる人もいるんだねぇ。
by this art you may contemplate the variations of the twenty-three letters,
which may be so infintely varied, that the words complicated and deduced thence
will not be contained within the compass pf the firmament; ten words may be
varied 40,320 several ways
(Richard Burton, The Anatomy of the melancholy)
ま、翻訳家に「素養」が無くてもいい場合もあれば、それが無いと作品の意味さえも
変わってしまうこともあるよね。
ごめん、Robert Burtonだ。
と、自分で誤認を実践してしまった^^;
ようやく「ドン・イシドロ・パロディ」を買いました。
ボルヘスひとりの執筆とA・B・Cとの共著とでは、どのあたりにカサーレスが
顔を出しているのか、二人の力関係に少々興味があります。
同じく共著の「ブストス=ドメックのクロニクル」を直接目にしたことが
無いんですが、読みやすいでしょうか?(もしかして絶版?)
いつもの博覧強記(&偽書の捏造)はともかく、訳の文体になじめない
ことがありまして……。
保守
SF の隘路を這い進んで「伝奇集」(とかこのスレとか) にたどりつき
以後、座右にしている俺はイケてますかどうですか?
手に入るものは読んでみますたが、鼓訳を端整と感じる俺はどうも
やっぱり違うのか?
>>245 ボルヘスは純文学好きにも
SF好きにも、推理/ミステリー好きにも
哲学好きにも愛される珍しい作家です
247 :
吾輩は名無しである:03/11/08 00:02
ドンイシドロパロディって翻訳ひどい
誤訳いっぱい。
さすがにこの板じゃ訳の良し悪しに目が行くのね。
つーことでオマエラ、ここはこーだろうがよ!とかあげつらって
ヨソ者の俺を楽しませてくだちい。
てか、単に文法的にチガウとかそういうハナシ?
保守
250 :
吾輩は名無しである:03/11/27 11:02
252 :
吾輩は名無しである:03/12/13 07:59
「トレーン・ウクバール・オルビス=テルティウス」
一番好きな短編です。
「英雄と裏切り者のテーマ」
文庫本7ページなのに面白い
hoshu
ほしゅ
256 :
吾輩は名無しである:04/01/08 02:22
幻獣辞典が面白かった。RPG好きには良いかも。^^
ウルリーケがさっぱり分からん・・
サガ読んだほうがいい?
sage
スレタイ一文字空きだから検索できんよ・・・
俺はボルヘスはオモロイけど、やっぱり小説としてのおもしろさとは違うなー
詩と散文の間みたいな感じ。
言葉の過剰さが詩としての過剰さなので、言葉よりイメージが勝ちすぎて苦手。
262 :
吾輩は名無しである:04/02/14 21:10
唐揚げが多いんだな、このスレ。
この前南欧文学やっている人にボルヘスの話しを振ったら
ボルヘスはオタクだと言われた。
263 :
吾輩は名無しである:04/02/29 22:06
「もうひとつの死」
人間の記憶の確かさを揺るがすカッコいい小品。
京都竜安寺の石庭ってボルヘスっぽいと思います。
266 :
吾輩は名無しである:04/04/04 03:16
ボルヘスは20世紀最高の作家のひとり。それはなぜかというと(ry
ここって引き写したのを、さも自分で考えた感想みたいに見せるのがデフォなのか
268 :
吾輩は名無しである:04/04/04 10:19
ぽちこん
おてぃんてぃん
ボルヘスは20世紀最高の作家のひとり。それはなぜかというと(つづく
270 :
ミスターX ◆sJh8mwqDUo :04/04/08 22:49
>>269 もはや物語が不可能になってしまった場所で物語っているから、じゃないか?
ボルヘスって深いけど軽い。
ボルヘスってライトノベルでしょ
そうなんだ。ボルヘスは20世紀最高の作家のひとりなんだ。
物語の不可能をその深みにおいてあっけらかんと軽やかに愉しむ術を知ってる。
そしてまた(つづく
274 :
吾輩は名無しである:04/04/28 21:14
このスレも3年目とはえらい長持ちしてるね。
hoshu
276 :
吾輩は名無しである:04/06/07 15:12
↑上がってないってば。
このままだと後6年はもちそうなね。それまで2ちゃんが(ry
278 :
吾輩は名無しである:04/06/08 19:26
後6年。。。
やっぱスレタイがちょっとダサイから‥‥いまひとつ‥‥
あと261にあるようにスレタイ一文字空きのため検索にかからないのもイタイ。
でも好きな人はこの板でもそんなに少なくもないんじゃないかな。
279 :
吾輩は名無しである:04/06/08 20:12
アレフage
>280そうでしたか、失礼しました。
コリン・ウィルソンにボルヘス論がある(サンリオ文庫)。
で、ウィルソンは最初にボルヘスを知った時に比べて、その後
やや評価を下げた。文学者としてウィルソンの方が下であると
みなしていたワタシは反発を感じたが、その反発は間違いだった
かもしれない。でも、ボルヘスの方が末永く読まれるとは思う。
283 :
吾輩は名無しである ::04/06/19 13:33
『伝奇集』「トレーン、ウクバール、オルビステルティウス」
これぞボルヘス。
晩年のダンテ論やシェイクスピア論の訳がほしい。
あと、未訳の対話集も複数ある。
285 :
吾輩は名無しである:04/07/05 17:58
未訳ってまだあるのか?
英文の未訳の対話集、少なくとも3冊あって、
いずれも原文で200頁程度。
邦訳だと300頁くらいかな。
287 :
吾輩は名無しである:04/07/25 12:00
「中国の分類」(「シナの分類」にしたほうがタイトルとしてはイイ)
ワロタ
ボルヘススレ探そうとしたら検索できないじゃんか
最近、ボルヘス・コレクションの7冊読んでみた。
スタニスワフ・レム・コレクションも読みたいな
早く出して欲しい。
289 :
吾輩は名無しである:04/08/23 00:30
未訳の対話集、読みたいな。
290 :
吾輩は名無しである:04/08/26 21:25
>286
未訳の英文の対話集ってConversations以外思い出せない。
あとってなんですか?
291 :
吾輩は名無しである:04/08/26 21:28
>288
レムのボルヘス論、"Unitas Oppositorum" 読みました?
すっごく普通のこと書いてるだけかもしれないけど、
なかなかいいです。『Microworlds』所収。
138 名前:aoi ◆KGAAOIwHqc [sage] 投稿日:04/09/12(日) 22:32:49 ID:???
ボルヘス
,. -‐- _
/ ゛ヽ、
r' 、::::::ヽ
/ ミ、:::::!
.i ,_ 、 -; _,. 、 ミミ::l
l ,,,.._ ヽ _,..-、_ i:ミ::;l.、
lllr-ヾil! illlllr-_く:::. :r'r'::!
l'ニフラ "´`-' ゛; ィ:! l
l ー '/ 、 ヽ '´ ..:::::' // ,. -‐
ヽ (. _ )、 ` ::::::' ィ-ソ ̄
r' ! :'` ´ ヽ ' :Ti
,r' i ___,_.` r' l. l
/ ,ヽ´、 二 r' ヽ ' ./ l
ヽヽ ,:._,.-/ l
ヽ`ー--‐ ニr-‐く l
ヽ r':::::::::::∧ !
ヽ ! ヽ::::::/ ヽ !
ヽ !::::::ヽ、 l
http://aa5.2ch.net/test/read.cgi/kao/1075742459/138
293 :
吾輩は名無しである:04/09/23 22:40:49
中国の分類
・皇帝に帰属するもの
・芳香を発するもの
・調教されたもの
・幼豚
・人魚
・架空のもの
・野良犬
・この分類に含まれるもの
・狂ったように震えているもの
・無数のもの
・立派な駱駝の刷毛をひきづっているもの
・その他のもの
・花瓶を割ったばかりの物
・遠くでみると蠅に似ているもの
294 :
吾輩は名無しである:04/09/24 00:56:11
295 :
吾輩は名無しである:04/09/28 15:06:46
殊能将之が好きな僕が読んでも愉しめますか?
以下の対話集は本邦未訳
○Borges at eighty : conversations Indiana University Press 1982.
○Seven conversations with Jorge Luis Borges; translation, additional notes Whitston Pub. Co. 1982.
○Twenty-four conversations with Borges : including a selection of poems Lascaux Publishers 1984.
>>296 殊能将之のどこが好きかによるだろうが、ある種の共通点はある。
両方読んでるけど、どっちもおもしろいよ。
とりあえず『伝奇集』か『ボルヘスとわたし』を読んでおくといい。
>>296さん >298さん
石動戯作=『ドン・イシドロ・パロディ』のオマージュなのは事実だが、
どうもイシドロは訳に問題があるらしい(スペイン語分からないんで失礼)。
『美濃牛』以後の引用から元ネタを調べて楽しめる
>>296さんならば、
ボルヘスの博覧強記の引用とそのウソ・変形を楽しめると思う。
ボルヘスはミステリだけの人じゃないんでね(っていうか形而上学じゃないボルヘスのミステリってなんだろう?)。
スレ違いだが、チェスタートンの『ポンド氏の逆説』とか『詩人と狂人たち』
もお勧めしておく。
「伝奇集」派多いな。
「創造者」派は少ないのかな。
はーい、ここにいま〜す。
伝奇集の中でも、隠れた奇跡を推したい。一度も名前挙がってなくてさみしいが。
ボルヘスの詩は、パスなんかに比べると多少物足りないところもあるが、
「文人」の詩としては非常に優れていると思う。
ボルヘスがやたら褒めてたからチェスタトンのブラウン神父シリーズを
読んでるのだけれど、滅茶苦茶面白いなこれ。訳者さんの文章もとても
上手で、まさしく至福の読書。まじでお勧め。
詩人と狂人たち、なんかも面白いでっせ。
309 :
吾輩は名無しである:04/11/10 23:04:23
age
310 :
吾輩は名無しである:04/11/10 23:29:51
今日、ブクオフでボルヘス5冊見つけたのでみんな買ってきたが、
北アメリカとイギリスの文学講義が非常につまらない。
どういうわけか、ひどく月並み。
まだ読んでないが、神曲の講義はましだといいのだが・・・
皆さんはどう読んでる? ボルヘスの講義集などは?
学校の授業なんだからそんなもんだろ。英文学講義なのに延々トレーンの文学に
ついて語られても困るし。
312 :
310:04/11/11 02:44:08
>>311 そっか、そうだよなあ。
まあ、しゃあないか。
ただ、国書のボルヘスコレクション、装丁だけは
ものすごくかっこいいな。
313 :
吾輩は名無しである:04/11/17 22:55:24
バベルの図書館のこと?
近くの図書館にずら〜〜〜っと並んでて感動した。
ボルヘスの本で鏡の関係の小説本ってあります?
一冊丸ごと鏡ってのは無いと思うけど。
鏡といえば、ミヒャエル・エンデの「鏡のなかの鏡」ってボルヘスっぽくない?
317 :
吾輩は名無しである:04/11/30 12:42:09
国書のボルヘスコレクションだったら、序文つき序文集が面白い。
鏡で始まるのは『トレーン(以下略』だな。
「鏡と父性はいまわしい(ミラーズ・アンド・フアザーフツド・アー・アボミナブル)、
宇宙を増殖し、拡散させるからである」
――『伝奇集』中「トレーン、ウクバール、オルビス・テルティウス」
これ、『汚辱の世界史』中「仮面の染物師 メルヴのハキム」からの自己引用なんだよね。
さて問題です。「鏡」が「宇宙を増殖し、拡散させる」のはわかるとして、
なぜ「父性」も? あるいは増殖ならむしろ母性ではないか?
解答わかるかな。
させるから。
父方の姓が残って増殖していくから?
>>323も不正解。それとも釣りですか。わかるでしょ、こんなの。
ヒント、これは「異端の教義」の言葉です。
お父さんは精子をいっぱい出すから?
それでギャグのつもりか? つまんねえよ。
ボルヘス5に 命をかけ〜て〜
や〜るぞ〜 力〜の〜 つきるまで〜
せっかく学識を自慢しようと言うときに、肝心の引用を間違うのはイクナイ!
早く答えを書き込んでくれよ、マルケス!
>>328-329 いいや、引用は正確だ。鼓直訳の岩波文庫版『伝奇集』15頁と全く一緒だよ。
篠田一士訳でも見てるの?
日本語ではそうなのか
>>330 ヒントを貰ったんだから、自分で頭をひねってごらんよ。「グノーシス派」だよ?
「ボルヘス 鏡 父性」でgoogle検索しろ。
「父性」の意味の解釈を記したページがあるぞ。
篠田一士訳『伝奇集』だと
「鏡と父とは、その宇宙を繁殖させ、拡散させるがゆえに忌わしいものである」
つか、『汚辱の世界史』(篠田一士訳)からの自己引用だって書いてあるやん。
そこ見ればわかるっしょ。
同じ本を別題で邦訳した『悪党列伝』(中村健二訳)でもいいけど。
>>332 ……は? スペイン語では違ってるとでも?
>しかも、なんで引用がたどたどしい英語なんだろうか。
原文見てないな? 岩波文庫版では邦文に英語ヨミがルビで振ってあるんだよ。
原書でも横に(たどたどしくはないが)英語で付記してあるよ。
(Mirrors and fatherhood are hateful)だった気がするが、abominableだった
気もする。
googleで検索したら両方あった。なんでじゃ。
英訳ではどうしてるんだろね?
ぺんぎんの奴は
Mirrors and fatherhood are hateful because they multiply and proclaim it.
なんでproclaimなのかは不明。
ひどいな。
ボルヘスって、邦訳だけでなく英訳でも訳者に恵まれないんだねえ。
>>343
英訳版では横に異言語で附記してないわけやね。つまんないの。
みなさん、「父性」の意味もわからず読み飛ばしてたんですね。
>>346 ボルヘスの小説に出てくる全単語の正しい解釈が分かるんですか!
うらやましいですね。私もそれくらい博識になりたいものです。
ごくわかりやすい方の「鏡と父性……」すら解釈できんのなら、
まして他の部分は全然理解できぬはずで、衒学趣味のボルヘスなんてまるで読めないわな。
頭の中にアレフをお持ちの方がいらっしゃるようですね。
だが、わたしは気にしません。アドロゲーのホテルで静か
な日々を送りながら……
350 :
>>343:04/12/17 17:00:54
引用の箇所が違うよ。今頃だけどさ。
まあ、知識を自慢したい人は自慢するがいいよ。ボルヘススレだし。
知識の問題ではない。
知性の問題。
ボルヘスに知識なんか必要ない。
355 :
吾輩は名無しである:04/12/18 02:49:00
嘘知識を生み出す知性
356 :
吾輩は名無しである:04/12/18 15:54:56
>>351 失礼。ペンギンの版と書いてあったので、てっきりLabyrinthsから引用したのかと
思って確かめたら違ってたので。ペンギンでもHurley訳のものから引用したのかな?
たしかに手元のHurley訳(VikingのCollected Fictions)ではそうなってました。
ちなみにペンギンのLabyrinthsでは、
Mirrors and fatherhood are abominable
because they multiply and disseminate that universe.
です。becauseの前は原文にも英語があるはずなのに、abominableと
hatefulと両方あるのは謎。
ボルヘスに知性は無い、知識あるのみ。
ここは衒学的なインターネッツですね。
結果としてスレも盛り上がってるしいいんじゃない?
360 :
吾輩は名無しである:04/12/19 14:43:45
若島正「乱視読者の新冒険」にボルヘスがいっぱい出てきて
読みたくなってきた
361 :
吾輩は名無しである:04/12/19 16:31:16
「その迷宮を作るために援用される伝説的な博識なるものは、視点をずらしてみれば、
博識でも何でもない。それはいわゆる大文字の思想や文学とは少し外れた場所から、
ディレッタント風に拾い集められた知識の集積以上のものではない。ただ、そこでは、
その知識の〈オカルト〉的な性質のゆえに、刻印された知識の言い落とされた部分の
巨大さの幻影を演出しているというだけのことである。」
富山太佳夫「言い落としたこと」『ユリイカ』1989年3月号「特集 ボルヘス」
「僕がボルヘスをつまらないと思うのは、ボルヘスよりうまくボルヘス的な短編を
書けちゃうからなんです。」
蓮實重彦『闘争のエチカ』
「実際、ボルヘスという作家は適当な博識と発想があれば、簡単に、二、三作の模倣
なら可能な作家であるという印象を残す人である。」
「寧ろ、認めてしまおう、ボルヘスは誰にでも模倣可能な作家である。或いは、模倣
せざるを得ない作家である、と。」
丹生谷貴志「出来事・切り株・砂・館」」『ユリイカ』1989年3月号「特集 ボルヘス」
ボルヘスって、「自分と地続きの」かつ「理想の存在」だよね。
勉強すれば、ボルヘスに近づいていける、って気がする。
蓮見って、本当にむかつくな。
大学で会ったら、友人と取り囲んで、笑い者にしてやろうっと。
読者に優越感を与えることができるほどサーヴィス過剰の文学
ってことだな。蓮見何とかという人、知らないけど。
368 :
sage:04/12/24 23:26:39
蓮實ってそんなばかなこといってたのか。
模倣は可能かもしれないが、蓮實の書いた「ボルヘス的な短編」なんて誰も一生懸命
読まないっしょ? 蓮實板なんてできないだろうし、蓮實の(虚構的)テクストを持ってきて
誰も一生懸命この版ではこうなってるなんて話はしない。
てかそんなに激烈に反応するようなことか?
蓮実がボルヘス的な短編をボルヘスより上手に書いてみせたところで
(それが可能かどうかは知らんが)ボルヘスの価値が減ずるわけでは
ないし。
「私は、『これは自分には書けない!』と思わせるような作品が
好きです」と言ってるだけで「俺はボルヘスより偉大だ」
と言ってるわけじゃないんじゃね?
とは言うものの、他の事も総合的に考えて蓮実ムカツク。ってのは同意。
まったくだ。
最初にコンパスで円を描くことを考えたやつは偉いんだ。
そのあとでボクは上手にコンパスで円が描けますって威張るなら
サル並の知能でもできる。
蓮実は確かに新しかった。だからも今はもう古い。
多分漏れはデュシャンより上手にモナリザにヒゲを描ける。
俺はもっと丁寧に便器を置けると思う。
俺ならもっとしずかにピアノのいすに座る。
?
?
ほしゅ
ブストス=ドメックのクロニクルを読みました。
今まで後回しにしていたのだけれども、
以外に面白かったー
かなり下がってきたなー。
380 :
吾輩は名無しである:05/03/02 05:10:19
鼓直の訳ってクソなんですか?
382 :
吾輩は名無しである:05/03/03 15:09:37
ボルヘスの邦訳作品リストみたいなものはありますか?
はじめてボルヘスの小説を読んだ。
白水社から出てる「不死の人」ってやつ。
だいたい面白く読めたんだけど、
最後の「アレフ」って作品だけがいまいちよくわからなかった。
アレフの性質自体はわかってると思うけど、
それが偽物であると主人公が感じている理由がさっぱり。
あれはアレフというのがどんなものであるかを描いただけの小説ではないだろうし、
そこがわからないだけでなんか全てが腑に落ちなくなる。
誰か助けて。
むしろ長いだけの「不死の人」の方がさっぱり。
「不死の人」は言いたい事は大体わかったよ。
あれはもし不死の人間がいたとしたらどういう考え方をするか、
っていうのを描いた作品でしょ。
何世代にも渡って読み継がれている作品の著者=不死っていう意味もあるだろうけど。
だからあれは特別意味を読み取らなくてもいい作品だと思うけど、
「アレフ」の方は根っこの一部分がさっぱりっす。
>>383 リチャード・バートンその他の文献から、もっと他にアレフがあったことがわかるからでしょ。
語り手は、ダネリの野郎なんかが本物のアレフを持ってたなんて信じたくないわけだし。
それより「不死の人」が最後に「私はホメーロスであった」と述べる方がわけわからん。
>>386 それはわかるんだけど、それだけじゃあ偽物であると思う理由にならない気がするんだよね。
「寺院の柱の中にある(と感じている)」っていう行がキーみたいに思えるんだけど、よくわかんない。
それと「私はホメーロスであった」と主人公が言う意味は、
実在していたホメーロス(生命を持っている者)と
創作物であるオイディプス(生命を持っていない者)って感じで区別して言ったんだと思う。
確証はないけど。
オイディプスじゃねえ。
オデュッセウスだったよスマソ。
あのさ、別に十分な理由無しでも、悪意を持ってる相手の持ち物ならけなすでしょ。
それより、過去に自分がホメロス(の成れの果ての不死人)に会っておきながら、
後になって「私はホメーロスであった」って、何だそりゃ。
ごめん、一行目の意味がよくわからないんだけど。
そのセリフのことだけど、「不死の人」の主人公は一応ボルヘスでしょ。
ボルヘスもホメーロスも作家として、
創作物によって後世まで名を残せる可能性を持ってる。
だから、同じ不死性の存在って意味で「私はホメーロスであった」って言ってるんだと思うよ。
だから不死っていうよりは、どっちかっていうと不滅の方が合ってるんだよね。
原文がどうなってるのかは知らないけど。
悪意を持ってる相手=カルロス・アルヘンティーノ・ダネリ
持ち物=アレフ
>「不死の人」の主人公は一応ボルヘスでしょ。
へ? 主人公?
「不死の人」の枠を除いた書き出しはこれだよ(篠田一士訳)。
「わたしの記憶しているかぎりでは、わたしの人生試練はテーベのヘーカトンピュロスの庭園ではじまる。」
ボルヘスが、どうやって古代ローマの護民官としてエジプトに従軍するのかね。
別の作品と間違ってない? カサーレスとの合作「不死の人びと」(1966)とかと。
ごめん。どう考えてもボルヘスちゃうね。
あの短編集に出てくる一人称の主人公が大体みんなボルヘスだったから混同してたよ。
まあでも語り手が創作者であることには変わりはないし、そういうこと。
アレフって結局そういうことなのかな。
柱の中に存在を感じるっていう辺りで、信仰心に関わるすごく深い問題だと思ってたよ。
だとしたらあの小説ただのアレフの紹介話じゃん・・・。
393 :
吾輩は名無しである:05/03/14 09:50:45
篠田一士訳「不死の人」は、本邦初訳で、大筋では間違っていないにしても、
細かい点でいろいろ問題がある。
たとえば、手記冒頭の「テーベのヘーカトンピロスの庭園」というところも、
ヘーカトンピロス(ヘカトンピュロス)は「百の門をもつ大都」といった意味で、
「庭園」の名ではなく、「テーベ」の常套的形容語で、すでにホメーロスが使っている。
短篇集『不死の人』については、つねに、
あとでできた土岐恒二訳も、参照したほうが良いと思うよ。
>>392 >まあでも語り手が創作者であることには変わりはないし、そういうこと。
「そういうこと」って?
過去にホメロスその人に会ったと述べた語り手が、
後になって「私はホメーロスであった」って、一体どげんことですか、そりゃ。
395 :
吾輩は名無しである:05/03/14 11:19:26
>>394 「わたしが語り終えた物語はそのなかに二人の異なった人物の事件が混じりあっているので非現実的なものに見える」(「不死の人」Xの後半冒頭 土岐恒二訳 元訳文ではこの全体に傍点を付して強調されている)
396 :
吾輩は名無しである:05/03/14 16:13:10
「アシテリオーンの家」が面白かった。
開いているのに閉じ込めている、不思議な牢獄。
確かにそのとおりだった。
>>395 だから、どうして(如何にして)混ざり合ってるのかが不可解なのよ。
398 :
吾輩は名無しである:05/03/16 08:15:47
今度のエッセイタイトル。なにか意見ある人頼む。
"Borges’s fictions are ‘think-pieces’:
they are stories about ideas instead of people." (Sturrock).
Discuss this evaluation with reference to ONE story from Ficciones.
とりあえずこのSturrockの意見には反対。
登場人物にはきちんとした感情があって、個人も尊重されている。
(八岐の園の主人公とか。)
ボルヘスの話の全てが哲学とか宇宙観念について、ってわけじゃないと思う。
メインポイントはそこなんだろうけど。
「今度の」って……?
それに登場人物の「感情」や性格ですら、観念(ideas)のうちでしょ。
エンマ・ツンツとか。
400 :
吾輩は名無しである:05/03/16 14:42:02
ボルヘスは相反する命題を止揚して作品を構築するので常識では理解出来ません。
401 :
吾輩は名無しである:05/03/16 15:10:29
ボルヘスの上智大の講演に行かず、酒呑みに行った忘れたい過去。
大変なことをしてしまった。行った人の話だと、一人一人、手をにぎ
って、英語で話しかけてくれたようだし。とりかえしがつかない。
>>400 単に小説の書き方が下手+翻訳が拙い、って可能性も。
折角のアイデアを生かし切れてない。
403 :
吾輩は名無しである:05/03/17 02:12:04
>>399 やっぱそうなのかなー。ボルヘスの言いたいこと(idea)が、
登場人物の感情や性格となって現れていると。
部分部分ではそういうのも納得できるのだが、
登場人物個人は全く尊重されていないのだろうか?
彼らの感情を垣間見ること=ボルヘスの観念を見ること?
もうわけわからない、、最近ボルヘス読み始めたけど、
なかなか理解できないです。
エッセイ≒宿題
>>404 課題、宿題です。
バビロニアのくじ がすごくおもしろかった。
人々が時に振り回されてるっていう解釈をしたんだけど、
これを題材にしたら、Sturrockの意見が肯定しやすいかも。
でもこの話の人々も、なかなか人間らしい気がしないでもない。
……宿題は、自力でやれよな。
宿題の文章もバベルの図書館には入ってるぞ、探しにゆけ。
>>407 友達や知り合いと議論しながらエッセイ書くのは当たり前。
結局最後には自分の意見書くんだし、
いろんな人の本からいろんなアイディア取りつつ。
でも最後の1文がいいね。
エッセイと学校の宿題を一緒にするなんて……
>>409 背伸びしたい年頃なんだろ。そっとしとけ。
『永遠の歴史』、筑摩叢書版は訳がよくない(土岐恒二訳のはず)。
ちくま学芸文庫版は改訳されているのか?
>>409-410 今からでも遅くはないから、essayで英和辞典ひいてみる事をお勧めします。
英語の元の意味なんて出しても無意味。日本語で「エッセイ」と記す以上は。
>>412
英語の宿題ならエッセイと言ってもいいんじゃないの?
ボルヘスとは何の関係もない話だが。
英語の小論文の宿題、を、英語のエッセイの宿題、って言ったりはしない。普通は。
418 :
414:2005/03/27(日) 03:03:50
エッセイは今やっと半分くらいです。あと1週間以内に終わらせないと。
八岐の園の登場人物の「運命」をメインテーマってことにして、
彼らの感情の例を挙げてSturrockの意見に対抗。
運命は彼らの感情に影響されてる、と。
あんないかにも作り物のキャラ設定を「感情」と読んで重視するのは誤りだな。
420 :
418:2005/03/27(日) 20:25:25
よろしくって、何をだ?
>>420の日本語はどうも5W1Hすら満足に書けぬみたいだな。
>>398の「今度」とかも。
それで「エッセイ」を書くなんて……。
422 :
418:2005/03/28(月) 01:49:43
>>421 何が気に入らないのか知らないけど、掲示板なんてほとんど口語なんだから、
意味が通じればいいんじゃないって思うんだけど。
なぜキャラ設定を「感情」と読んではいけないのか、理由を聞きたかったのです。
その、意味が通じてないのに自覚が無いのか。
なぜ「感情」と読みたがるのかもサッパリ通じない。それを説明できなきゃ。
424 :
418:2005/03/28(月) 20:19:52
>>423 Willian James, an American physiologist and philosopher,
suggests that ‘the universe has a general plan,
but the minutiae in the execution of that plan are left to the actors.’
運命からは逃げられないものだけれども、
実際には個人的な「気持ち」がその運命を決定づけている。
主人公のYu Tsunは最終的にAlbertを殺しちゃうけど、その運命に向かうには、
Yu Tsunの個人的な感情が不可欠である。
さらにボルヘスの哲学や概念は、登場人物の感情のおかげで、
とてもおもしろいものとなっている。
例えば,八岐の園の最後Yu Tsunの言葉には、なにか訴えるものがある、
読者は最後までどの点に注目すればいいのか、探究心を巡らせなければならない。
>Yu Tsunの個人的な感情が不可欠である。
だからこそ、そこがいかにも、とってつけた感じなんだよね。
ま、あれが感情によって面白いとか言ってる人はそれも気にならないのか。
426 :
418:2005/03/29(火) 03:06:06
>>425 人のことを見下すような言い方するなら、もっと自分も論理的に説明できないの?
427 :
吾輩は名無しである:2005/03/29(火) 03:41:29
421=423=425さん
はたで見ていますと、418さんは、あなたのおっしゃっているとおり、
ちゃんと意味の通じる日本語を、書けない(理解できない)方のようです。
(ひょっとしたら、異邦の人か?)
これ以上、いくら応対をくりかえしても、時間と画面の無駄のようですから、
ボルヘスについて、別な、有意味の話題に切り替えましょうよ。
では、話題提供して頂戴な。
>>397も未解決のままだし。
429 :
吾輩は名無しである:2005/03/30(水) 12:43:02
>>428 >>397も未解決のままだし。
未解決ではない。395で指摘された文や、それに続く2ページの文で、
作者は少しくどいと思うほどその点を説明していて、それを読んでもなおも
わからない人は、所詮「ボルヘスと相性の悪い人」ということになる。
その話題がそれきりになったのは、これ以上言っても、もはや通じないらしいと
皆が感じたからだと思う。「未解決のまま」と思う428さんも、397さんの同類?
>作者は少しくどいと思うほどその点を説明していて、
「不死の人」を見たが、あれでは、説明されてないよ。
第一章・第二章でのローマ人の言葉がホメーロスの言葉の「引用」であったとしても、
それとそのローマ人が物語の中(第三章末〜第四章)でホメーロスその人(の成れの果て)と
出会ったってのは、別ごとだもの。
431 :
吾輩は名無しである:2005/03/30(水) 13:47:18
>>431 「ただ、そこでは、その知識の〈オカルト〉的な性質のゆえに、
刻印された知識の言い落とされた部分の巨大さの幻影を演出して
いるというだけのことである。」
富山太佳夫「言い落としたこと」『ユリイカ』1989年3月号「特集 ボルヘス」
神秘(オカルト)は説明不可能だが、碌な説明ができないからって必ずしも神秘にはならない。
君は説明できるのかな。
説明しようともせずに
ボクわかってる、キミわかってない、って自慢してるだけでしょ。429は。
434 :
吾輩は名無しである:2005/03/30(水) 20:05:48
>>433 Intelligenti pauca.
言葉足らずは知恵足らず。
どうしてこのスレって意地のわるい揚げ足取りが多いんだろう
ボルヘスは「涸渇の文学」だからさ。
438 :
吾輩は名無しである:皇紀2665/04/02(土) 00:34:42
神は細部に宿るから。
439 :
吾輩は名無しである:2005/04/02(土) 23:06:08
440 :
吾輩は名無しである:2005/04/07(木) 14:28:03
すばるでボルヘス小特集らしいですが、誰か読んだひといます?
441 :
吾輩は名無しである:2005/04/08(金) 23:00:44
結局誰も読んでないようだな・・・・・・
442 :
吾輩は名無しである:2005/04/20(水) 23:20:51
読む価値ないもん。
大した内容じゃないよ。実際。
まあしかし「ボルヘスに関する最新の研究結果」とか「ボルヘスの斬新な
新解釈」とかが出てくる余地がそもそもあるはずもなく。。。
445 :
吾輩は名無しである:2005/04/21(木) 02:43:49
読まなきゃ読む価値があるかどうか分からないだろ。
その程度のボルヘスファンばかりか、ここは
つうかさ、ボルヘス読んでりゃ、ほかの本いらなぐね?
ボルヘスの短編はさ、世界を内包しちゃってっからさ、
読んだ後ってほかの本いらねんだよね。
あと、
>>430はもうちっと柔軟な思考を育てた方がよぐね?
テキストに明示されてることがすべてなら、数学やった
方がいぐね?
わかったふりだけでなく、どこに何が暗示されてるかを明示できなくてはね。
暗示されたことを明確にできないなら、批評・評論・研究としては無能。
>暗示されたことを明確にできないなら、批評・評論・研究としては無能。
ヤベwwwwwwwwwwここ研究所だったwwwwwwwwwww
クオリティタカスwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
>>447 数学はそんな生易しいものではないのであります。
451 :
吾輩は名無しである:2005/04/22(金) 22:28:38
スレの題目にひかれて、やって来てのぞいてみれば、
このところの何十ものレスは、
お互いの言葉尻に食いついたり、
何か言われると、一考もせずに、無内容なことをすぐ言い返したり。
お互いに、お互いについてむなしく言い合うばかり、
ボルへスのことは、そっちのけかい。
ああ、いやだ。
せっかく来たけど、よそへ行こ。
とりあえず、
>>451が面白い問題提起とかすればいいと思うんだけど。
そしたらみんな食いつくんじゃね?
その前に誰か
>>430の疑問に対しまともに整合的な解釈を示してみせろっての。
>>447、お前さんもだよ。
不出来な箇所に目をつむってほめ上げるばかりの鑑賞でなく、野暮は承知で説明しなきゃ。
んー、だからさ、「不死の人」に整合性を求める読み方は、
破綻しか読み取れないと思うよ。
IVの冒頭ではそれまでと同様にローマ人の隊長が語り手だとすると、
「わたしは、未来の世紀において〜」
ではすでに別な人物(ホメーロス)となり、さらにすぐあとでは
「わたしたちの行為はすべて正しい」
と主格が複数形になっている。そして
「ただ一人の不死の人がすべての人である」
として語り手が一であり全である存在の理由が述べられていると思うのだが。
>ではすでに別な人物(ホメーロス)となり、
ま、そこでもう「破綻」してるよね。
ホメーロスは語り手のローマ人とは別の人物として登場してたんだからさ。
>語り手が一であり全である存在の理由が述べられていると
それは「理由」ではなくて、ただ根拠無しの断言でしょ。
だったら、なぜ過去においてはローマ人とホメーロスとは別人であったのか、
それがなぜここに来て主体が混淆し出したのか、そこを察し得る形で書かなきゃ。
無論、その断言の魅力はあるんだよ。つまり「不死の人」ってアイデアはいいんだ。
が、それを生かす物語になってないのよね。
他の短篇と違って中途半端に長いこともあって、小説として不出来なんだね。
ボルヘスって、アイデアやプロットはいいけど、それを文章に定着して小説書くのは下手でしょ。
>>456 >>そこを察し得る形で書かなきゃ。
というのは、あなたの小説観ですか?
>>それがなぜここに来て主体が混淆し出したのか、そこを察し得る形で書かなきゃ。
というのは、ボルヘスに注文をつけてるんじゃないの?
>>459 その通りですな。で、それが? 何を気にしてるんだかわからんので。
だとすれば、
>>456さんは「察しうる形で書かれたものが良い小説」と
判断しているようだけど、それはあなたの個人的好みですか?ということ。
いや、一般的好みでしょ。
>>461 少なくともボルヘスみたいな理知的作風に対しては、
無闇に不可解なものを残さぬことを求めるのは読者として自然でしょ。
当然ながら、別に明言せずとも「察し得る形」であれば暗示や仄めかしも結構。
それがうまく効いてるんならね。仄めかしの空振りは止めてくれト。
ふむ。それがとりあえず一般的好みかどうかはわからんし、読者として
自然かどうかもわからない。調査した事も無いし。
漏れとしては不可解なほうが楽しいと思う。これは個人的好みね。
論理的な整然さを超えた断言とか飛躍の部分のほうが面白い。
>論理的な整然さを超えた断言とか飛躍の部分のほうが面白い。
それだと単なる作り込み不足の小説にも点が甘くなって過大評価しがち。
「論理的な整然さ」がシッカリ詰めてあればこそ、不可解な飛躍の魅力が際立つもの。
具体的に「不死の人」に即して評せば、あれは折角のアイデアを生かし切れなかった作だよ。
#「個人的好み」ってのは討論を回避する便利な遁げ言葉なんで、好みでないナ。
逆に僕は個人的な意見を一般的な意見だと主張するのが好みでないのです。
他人の意見がもし個人的な意見だったら、個人的に過ぎると指摘して修正すればよし。
自分の意見を述べるのだったら、一般化しないと他者にとっては意味無し。
(だって家族や友人でもないのに誰がお前個人のことなんかに興味持つかっての)
意見を他者に通じる言葉で述べる以上は、それは一般化を避けられんわな。
それが嫌なら黙っておくべきってことになるね。
>>466 話がずれてきたな。一般論、というときの一般と
一般的好みというときの一般、というのは別じゃないか?
前者の「一般」を擁護するのは分かるんだけど「一般的好み」って聞いたら
普通「多数派の好み」っていう意味だと思ってしまいますがな。
僕は根拠なく「自分が多数派です」とか「自分が標準です」とか言うのが嫌い
なのだということであって、そういう意味で僕は「個人的な意見」が好きなのです。
どっちかというと一般論は好きです。
>僕は根拠なく「自分が多数派です」とか「自分が標準です」とか言うのが嫌い
「根拠なく」だったら君でなくても大抵そんなのは好きでないよ。
肝腎なのは、
>>456の意見が根拠の無いものかどうかだ。
そこんとこ、妙に触れずに回避するね?
>>463なんか、ちと卑怯な発言だったよ。
ボルヘスの作風って根拠を出した
>>462が的外れかどうかは、論理的に判断できる筈だろ?
まあ一般論よりも、具体的にボルヘスのテクストを検討しつつ456に反論すべきだったな。
結局457=465は、
>>456の意見を「個人的好み」に矮小化しようとしたものの逆襲され、
自分も「個人的好み」のうちに引き籠るしかなくされたわけ……かな?
>>456 別な人物として描かれていた人物が「不死の人」として合一の存在になることが
理解できなくて、どうして「アレフ」はOKなの?
「アレフ」って特に疑問になるとこあったっけ?
詰め不足はあるにせよ、さほど目立たないし。
書き込み少ない割にはよく荒れてるよね、このスレ。
前にも言ったけど少なくとも一人は性格悪い人がいるね。
ここはいつも殺伐としてるよ。もうちょっとマッタリ行こうぜ。
手元にないから、正確なところはわからないけれど、「不死の人」たちが
「一人」になってしまう理由が出てなかったっけ。「無限に生きてれば、どんな
ことも結局自分に回ってくるから」とかそんな感じの、因果応報みたいな
考えが歪んだような奴が。
ホメロス=ローマ人というより、なんかもう全部俺のことなんだという
妄想にローマ人が取り付かれている(いた。だっけ)、というほうが
正しい気がする。「文章の中に、幾つも引用が混じっているのが見受けられる」
見たいな事が、最後に書いてあるし、そもそもローマ人、ホメロスが存在しない
人物だという説を肯定したりしてなかったけ。
474 :
吾輩は名無しである:2005/04/25(月) 23:00:31
お、ちとマシな読解が示されたね。
「アレフ」の場合も、語り手の歪んだ主観で語られてると読むべきなんだよね、実は。
だから、悪意を抱くライバルに対しては、彼が持ってるアレフなんか贋物だとケチをつける。
お、相変わらず偉そうな見解が示されたね。
>>476 473説には難点があって、それは、「不死の人」一篇は
カルタフィルウス(=ローマ人?)なる好古家の手稿として発見されたものであること。
この手稿に対し手稿の紹介者(=作者≒ボルヘス)はコメントして、
「――これが時間と世紀が彼に遺した貧しい施物であったのだ」と結んでた。
「時間と世紀が」云々は曖昧だが、この文は、カルタフィルウスが数世紀を生きた
不死の人(比喩抜きでの)であることを作者が認めたかのごとく読める。
とすると、カルタフィルウスの妄想とする読解は、作者の取らぬところになる。
まあしかし、所詮、破綻した作は整合的には解読できない。
>>477 カルタフィルウスか。名前忘れてた。
カルタフィルウスは、不死の人として2000年も暮らすうちに、自分と
ホメロスの(というか、他のあらゆる人との)区別がつかなくなった
んじゃないの?実際その事を自分でも認識してるから「この作品には
二人の異なる人間の話が混じってる」って文章が出てくるのでは?
>>478 >不死の人として2000年も暮らすうちに
エッ、これは妄想ではない、と?
不死の人たちであるトログロデュタエ族は実在したってこと?
そんなファンタジーやったんかいな……。
コメント「一九五〇年の後書き」に曰く、「博士はこの文章全体が偽書ではないかと疑っている」。
>>479 ファンタジーだろう。てかボルヘスってファンタジー作家だろう。
「博士はこの文章全体が偽書ではないかと疑っている」の、疑う根拠が
他の書物から引き写してきた箇所がたくさんあるからじゃなかったっけ。
カルタフィルウスは、読んだ本の記憶と、自分の記憶がごっちゃになってる
という事でしょ。
いやいや、だからカルタフィルウス(1929年歿と冒頭に記述)は、
自分を不死の人、トログロデュタエ族の末裔だと妄想した哀れな現代人だ
――って読めるでしょ。その方が読解として面白いし、深いよ。
つまり、カルタフィルウスなる狂った老人は、
あたかもピエール・メナールの如く
引用ばかりから成る「創作」を遺して死んだってわけだ。
その読みは可能ですね。実際「不死の人」という物語自体がボルヘスの創作物なわけ
だから。しかし、面白いし深いか、というとそれはビミョーだな。僕の解釈がフツー
すぎる解釈なのは認めるが、それに劣らずフツーではないかと思う。
第三の道として、より異様な解釈があると、「不死の人の三つの解釈」とかそんな
タイトルでボルヘス風の短編になりそうだ。
なんだ、
>>473は
>>481みたいに読解してたんではないんだ。
それだと別にマシでも何でもない、凡庸で、作品の破綻に目をつむった読みだなあ。
>>484 どのへんが破綻してるの?そこが良くわからないんだけど。
>>485 破綻は幾つかある。いくらかは訳文の所為かもしれないが。
何度か話題になった、第5章の原文強調部を例に挙げよう。
「わたしが語り終えた物語は非現実的なものに見える。なぜなら、そのなかに
二人の異なった人物の事件が混じりあっているので。」
この文のあと、第1章以下の樣々な語句が実はホメロスの詩句だったと指摘される。
なるほど、それらはホメロスからの無断引用だったのかもしれぬ。
だとしても、そこで「混じりあってる」のは言葉であって、「事件」ではない。
書き手であるローマ人フラミュニウス・ルーフス(=カルタフィルウス?)の言葉に
ホメロスの言葉が混じったのであって、
この異なった二人の人間に起こった「事件」が組み合さったとは見られない。
言葉だけを引用するなら、それは二人が別人のままでもあり得ることなのだから。
(例、フラミュニウス・ルーフスがホメロスを暗唱するほど愛読者であった場合など)
仮にカルタフィルウスがそんな風に妄想したのだと読解するとしても、
どうしてそんな混淆を妄想するに至ったのだか説得力が無い。
それをトログロデュタエ族の因果応報説から主体の混同が起こったとするには、
不死の人々の実在を前提すべきことになり、荒唐無稽(ファンタジー)すぎる。
……等々。
ようするに、不死の人なんて荒唐無稽なもんはけしからん。というわけですね。
他の破綻というのはどういうのなんでしょう。
「わたしが語り終えた物語は非現実的なものに見える。なぜなら、そのなかに
二人の異なった人物の事件が混じりあっているので。」
思ってみればそもそも、不死の水を飲んで不死になった人びとなんてだけで
十分に非現実的な作り話なのに。
異なった二人の人間が云々は、なんか見当外れな理由づけではないかい?
>>487 要するに、ってちっとも要してないね。486と原文をよく読んだら?
まあ、原文手元に無いのは確か。明日図書館にでも行く事にします。
ただ、
>>486に書いてある破綻ってのは、僕の解釈でもあなたの解釈でも
等しく破綻ですよね。あなたの解釈のほうが面白くて深い理由が
その破綻から見えないんですが。
>>490 面白いかどうかはさておき、
>>481の解釈の方が一段深読みなのはわかるかな。
この読みは、枠物語における物語中物語の読みだけでなく、外枠にも対応してるから。
481説を採用すると、作者ボルヘスが「不死の人」を
わざわざ枠物語(発見された手稿の紹介って形式)にした理由が(一応)つくよね。
それでないと、特に意味も無く外枠をつけただけってことになるわな。
チンパンジーが滅茶苦茶にタイプライターを叩いたとして、
それを無限に続ければ、それらの文字列はあらゆる文章を内包する、
というアナロジーがありますよね。
人生が有限の時間で終わるなら、
A
B
という区別もつくけれども、
ABABABAB...
BABABABA...
となると、もはや同じになってしまう。
自然数と偶数の濃度は等しい。
局所的に見れば勿論倍倍に差がつくけれども、無限に数えると同じになってしまう。
そんな感じで、不死の人はあらゆる経験をあらゆる順序で体験することになるから
全ての不死の人が同じになって、局所的に(死ぬ人が)見ると破綻してしまって
見える、ということではないでしょうか。
また、不死(と思っている)の人の妄想だとの読み取れるようにするのは、
作品を多重構造にする仕掛けと思います。
「もうひとつの死」でもありましたね。
私は両作品とも好みです。
↑
× 妄想だとの
○ 妄想だ、とも
失礼しました。
>>492 そんな無限とかの理窟は作中でも語られてるからいまさら。みんな承知してるって。
問題は、それを作品として巧く具現できてるか否かでしょ。
破綻して見える書き方しかできてなければ、それは失敗作だけど?
「不死の人」をゲットしてきた。
読み返してみても
>>486の強調部分が破綻には見えなかったんだが。
この場合「二人の異なった人物の事件」ってのは、他人に起こった出来事
を自分に起こった出来事であるように書いているという意味ではなく、
一つ一つの出来事を「ルーフスとして体験」するのと「ホメーロスとして
体験」するのと二つある、って事だろう。「騎者との出会い」という出来事が
あったとき、それが手記の中では「ホメーロス(或いはホメーロスの作品内
人物)風に語られている」から非現実的だと。この場合の「非現実」というのは
「ありえる」「ありえない」というより「日常的」「文学的」みたいな対立が
念頭にあるんじゃないかな。
その後にも「ルーフスの体験としては悲愴でないが、ホメーロスだとすると
悲愴になる」のような事が書いてあるし、この解釈でいいんじゃね?
あと、
>>491にあなたの解釈だと外枠がついている理由がつく。というんだが
それがよくわからない。もう少し噛み砕いて説明してください。
おれにとってはボルヘスというのは書かずにすませているところを実に
うまく書かないことで短編の名手という位置づけなんだよね。
それが
>>492にとっては「うまく具現化」できてないという。
これからその辺の差違を埋めたいと思うので、
>>492にとっての「成功作」
を書いてる作家を教えてくれないか?
ボルヘスに整合性を求めるのはちょっと、、、
言いっぱなしの連発が多い、それを「破綻」とみるか
「連想」と見るかの違いじゃないか?
ちょっと話がちがうけど日本では柄谷行人の誤解されかたに
よく似ている、彼も論理性の高い作家と思われがちだけど
「連想」「アナロジー」の飛躍だけでものを書いている
>>496 あん? ルーフスの体験が「ホメーロス風に語られている」ってのと
それをルーフスが「ホメーロスとして体験」するってのは、全然別のことやんけ。
それが何で「事件」が混じりあったりするんかいな。
>それが手記の中では「ホメーロス(或いはホメーロスの作品内
>人物)風に語られている」から非現実的だと。
さらに意味わからん。
ホメーロスの語彙で語っただけでは別に非現実的にはならんぞ。
>「ありえる」「ありえない」というより「日常的」「文学的」みたいな対立が
「非現実的」の普通の意味から離れすぎた、苦しい解釈だね。原語が何かは知らんが、
ならば「非現実的」ではなく「非日常的」とか「文学的」と述べるべきなので、
「非現実的」なんてのは下手な語彙を選択したことになるよ。
>>497 「連想」たって、それがあまり不自然な飛躍だったり、暗示が空振りだったら駄目さ。
或る燦然たる一句がインスピレーションから閃いてもいいけど、詩ではないんだからさ、
その一句を生かすために物語の背景や人物造型や構成やを考案してバッチリ詰めておくのが
小説作家たる者の任務でしょ? で、「不死の人」って「連想」が上手くいってるかな?
>>499 ボルヘスは詩とエッセイと小説の境界をとっぱらおうとしたんだよ
叙情詩としては失敗かも、エッセイとしては情感こもりすぎ
小説としては概念的すぎるけど
叙事詩としては成功、エッセイとしてはスリルがあるし
小説としては哲学に近い
501 :
吾輩は名無しである:2005/04/26(火) 22:35:27
>>500 エッセイと小説の境界を取っ払ったってのは同感だが、詩はどうかな。
散文と韻文の壁は大きい。現にボルヘスの場合、詩集は別にあるだろ?
小説も、概念的とか哲学的とかってより単に小説として下手な作り方なので、
「アル・ムターシムを求めて」みたいなエッセイ擬きの方が手に合ってるよ。
>>501 詩集の「鉄の貨幣」なんかを読んでみると詩的インスピレーション
の産物と言うより肖像画集、デッサン集のようだ
エッセイ擬きが一番面白いってのは同感
小説な関しては微妙だね、501は哲学と小説は全然別と
考えてるのか?
あのな、例を出してみようか。
もし何かの理由で不死になった人びとが存在したらと前提した上で、
彼らはこんな教義を抱くかも、こんな慣習を持つかも、と推理・想像するのはいい。
ここまでは哲学的な思考実験でもあるし、観念遊戯としてそれはそれで楽しめる。
『異端審問』とか『永遠の歴史』とかがそれだね。
でもその観念を敢て小説にするなら、登場人物を案出してその性格付けをし、
彼らがどう行為するかを想定し、時代や土地といった背景の舞台設定をし、
それらの描写をし、それが一篇の物語になる形で文章にしなきゃならん。
コント(短篇)ならオチが要るし、ヌウヴェルなら情感を残さにゃならん。
(この辺、石川淳「短篇小説の構成」『文學大概』でも参照のこと)
ボルヘスはそれを書かない(書けない)で、つまり肉付けをしないで、
アイデアと骨組みだけをエッセイの衣に包んで提出する手に出てるんだ。
で、肉付けをやらざるを得ない長目の小説(「不死の人」)ではボロが出るわけ。
>>499 >物語の背景や人物造型や構成やを考案してバッチリ詰めておくのが
>小説作家たる者の任務でしょ?
小説家はそれを必ずしも満たす必要はないし、そんな狭苦しいもの
ではないよ。だとしたらシュールレアリズムから派生した言葉から連想
させる小説なんてみんなへたくそと切って捨てられるという意見かな?
それと前にも聞いたがそれを「バッチリ詰めている」小説家を教えてくれよ。
ボルヘスよりすごい小説なんて読んでおかないと損だからさ。
>不自然な飛躍だったり、暗示が空振り
という意見もボルヘスが仕掛けている暗喩を
>>499はどこまで解読して
いるのかな? 空振りというからにはどこがからぶりなのか具体的に
教えてくれないか。
「不死の人」について言えばね、それこそ
オデッセイ/叙事詩についてのボルヘスの批評なの
小説的な上手/下手って見るのはどうも、、、
>>504 ボルヘス選の『バベルの図書館』シリーズに、巧い短篇の例が幾らもあるでしょ。
暗喩(暗示と間違ってるのか?)とやらが空振りしてないってことならば
君には解読できてるんだろ。君から先に、どこをどう解読したのか教示してほしいな。
ちゃんと読み取れる形で書いてあれば、こちらも空振りとか破綻とか述べやしないさ。
不可解なだけの仄めかしや破綻した照応を察し得る程、作者に憑依同化する能力は無いんでね。
>>505 批評としてなら、『異端審問』みたいなエッセイ形式で書いた方がずっと面白くなった筈だよ。
中途半端に小説に仕立てたのは、惜しいことだ。
>>498 >あん? ルーフスの体験が「ホメーロス風に語られている」ってのと
>それをルーフスが「ホメーロスとして体験」するってのは、全然別のことやんけ。
>それが何で「事件」が混じりあったりするんかいな。
カルタフィルウス自身が、ホメーロスでもルーフスでもあるから、ルーフスが体験した事は
全てホメーロスが体験した事であり、だから「同じ事件をホメーロスが体験したとしたら、
或いはホメーロスがルーフスの体験を描写するとしたらこう書くだろう」というように
書かれている。ということ。
>「非現実的」の普通の意味から離れすぎた、苦しい解釈だね。
そうかも。でも如何にも他人が、それも詩人が書いたっぽい文章が
混じってきたら非現実的に思えないか?
>>503 うーん。確かにそういう意味ではボルヘスは「小説」を書くのが下手だね。
そういう意味での文才は無いんだと思うから。しかし、まあ、「こうだったら
良かったのになあ」みたいな事を言ってもしょうがない気がする。もう死んだ
人でもあることだし。死んだから見逃してやろうって言ってるわけではないけれど。
>>507 でも、そうすると「不死の人」を書物のタイトルにした
ボルヘスの意図が解らなくなる
>>509 >カルタフィルウス自身が、ホメーロスでもルーフスでもあるから、
いや、そもそも、その前提が受け容れられないってことでないの。それにね、
それなら何故、逆にルーフスの事件をホメーロスが体験してルーフスの言葉で語る
ってことは書かれないわけ? 論理的には十分想定できることなのに
一方的で、対称性が不均衡でしょ。
>>510 書物のタイトルを『不死の人』にしたのは邦題で、原題は『エル・アレフ』だよ。
「ブロディーの報告書」を読んでも解るけど
もともとボルヘスって物語作家だよ、「アラビアンナイト」
が好きってことも、そういう意味で考えるとよく解る
物語と小説ってちょっとずれるんじゃないか?
小説として上手くても物語として下手だったらどうしようもない
「不死の人」って物語的だし叙事詩的だと思う
>>511 前提が受け入れられない。と言われてもそう書いてあるんだけど。。。
対称性に関しては
ルーフスの事件をルーフスが体験してルーフスが語る
ルーフスの事件をホメーロスが体験してホメーロスが語る
の二種類がセットで出てると思うけれど。こう書くとピシッと
二つが分かれてるみたいだが、実際は二つが混交しているわけだが。
ホメーロスと一体になったような気になってる時点でかつての
ルーフスではないわけだし。
>>512 「不死の人」が物語として何とかうまく行ってるのは一章から四章まででない?
そこまではまあ、空想物語の一種、ファンタジーとして読めば受容できる。
が、5章に入り、第二段落以降、特に例の強調箇所以降からは、
文章が拙くて意味が取れない所が多すぎ。訳文も悪いのかもしれないけど。
>>514 最後のほうで一気に物語りが破綻するってことには同感
でもボルヘスはわざとそうしたんじゃないか?
それを失敗ととるか?成功ととるか?だ
>>513 仮に書いてあったって、説得力無しに断言してあるんでは駄目さ。
>ルーフスの事件をホメーロスが体験してホメーロスが語る
だからね、ルーフスの事件がホメーロスの言葉で語られてたとの指摘がされてるけれど、
さりとてそれはルーフスの事件をホメーロスが体験したことを意味しないのよね。
これ、
>>486に既出なんだが。
また、セットってことで言ったら、2×2で四通りの組合せがあるべき筈。
物語構造自体は破綻してないと思うけど、文章は意味不明だね。
元ネタがあったりするんだろうけど、図書館マスターじゃないからわからん。
いや図書館マスターでなくっても解るよ
物語の結末ってああいったのって多いよ
18世紀の小説にありがち
>>515 その「破綻」とは話が別だよ。
ボルヘスがわざと物語を崩してるのは誰が見ても歴然としてらあな。
でも、わざと物語を引っ繰り返すこと自体に失敗してるんでないかい。
つまり、故意に仕組んだにしては下手すぎる文章なので、
単に顛覆すらさせ損なった風に見えるぜってこと。
>>518 解るなら、どうかひとつ、ご解説賜りたい。
それとも、もしかして単に枠物語って意味で言ってるの? それなら見当外れ。
521 :
492:2005/04/27(水) 00:11:31
>>494 私が破綻と言ったのは、
死ぬ人にとって破綻して見える、不死の人の視点(論理)であって、
小説のことではなかったです。
>>496 この作品はとっても好みです。
>>521 >死ぬ人にとって破綻して見える
我々読者はみな、死すべき人である以上、
その読者に破綻して見えるなら、小説自体が破綻してる――少なくとも成功してないのではないかね。
>>516 うーん。まあ説得されなかったならしょうがないかもしれない。
あなたから見れば、安易に説得される僕が馬鹿だということなんだろうけれど。
説得力の無さを感じる原因を分析してみよう。
四章に不死の人びとの教義のごときものとして、
「ただひとりの不死の人――それがすべての人である」とある。
「わたしは神であり、英雄であり、哲学者であり、悪魔であり、世界である」。
まあ、それはわかるんだ。もし不死の人であればそんな風に思考しもしようかね、と。
けれど語り手ルーフスは、すべての人どころか、ただホメーロス一人としか混じり合ってないぢゃん。
ルーフス曰く「わたしはホメーロスであった」……しかし、他の人物であったことはない。
身分や職業を変更して数世紀を遍歴しても、飽く迄、ルーフスなる一主体の変装でしかない。
ましてや、「ホメーロスはルーフスであった」は無い。不死の人々の理論からすればあり得べき筈なのに。
その辺、やはり書き込み不足でないのかなあ。
プリニウス、ド・クィンシー、デカルト、ショーの引用もあるわけでしょう?
その辺の人とは一体化してるんじゃない。「不死の人」では一貫して言語が
取り上げられてるし、言語面でいろいろ融合している。
ルーフスという一主体の変奏に過ぎないと言うのはその通りだと思う。
結局全部言語だけの話。不死の人たちも、瞑想ばっかりしてるわけだし。
「他者の言語」が「時間と世紀が彼に残していった貧しい施し物」だとも
書いてありますな。
>>525 >プリニウス、ド・クィンシー、デカルト、ショーの引用もあるわけでしょう?
それは引用であって、一体化とは別ごとでは。むしろ偽書の証拠とされてるし。
ピエール・メナールが『ドン・キホーテ』を書いたみたいにカルタフィウスも書いただけかも。
それより肝腎の疑問は、既出だが、
言語面での融合に過ぎないのに、なぜ問題の強調箇所では
言葉でなく「事件が混じり合って」と書かれてるのかねえ?
527 :
492:2005/04/27(水) 01:12:41
>>522 始皇帝とかフリーザが不死を願うとき、それは単に生の(無限大の)延長で、
我々死ぬ人はそう思いがちだけれども、
不死の人に描かれてる不死は、不死とは本当はそんなものじゃないかも、
とういところを表現していると思います。
我々に破綻して見えるものを書いている小説、として破綻なく読めます。
論理的整合性の下に説明されていない事は描かれていないものとする
いかに設定が説明され尽くしていて破綻がないかが作品の価値であり
そこから導き出される想像力や感情についてはほとんど価値を認めない
こういう人、2ちゃんのアニオタとかに良くいる、と言うか非常に多い
そういう作品の楽しみ方があるという事を、
最近2ちゃんに来るようになって初めて知ったけど
そこから喚起される想像力や感情こそが作品の価値だと思っている
自分にとっては全く異質のアプローチであり、理解し難い
ましてや翻訳文学の文字面を捉えて
自分にとって整合性のある解釈を厳密に求める、というのは
些か不毛な気がしてしまうのだが
>>527 では不死とは本当はどんなものなんだい? そこが大事なとこ、言っておくれ。
それにしても、また別の破綻が指摘できるね。
ルーフス(=カルタフィルウス)は、最後は不死の人ではなかった。
「ワタシハ再ビ死ヌ運命ヲ持ッタ。マタモヤ、ワタシハ他ノ人間ト同ジヨウニナッタ。」
手記は「わたしは死ぬであろう」で結ばれてるよね。最早、不死ではないわけ。
だのに、どうして「まもなくわたしはひとつの世界になるであろう」なの?
不死のままだったら、
>>524の引用みたいに、全ての人であり、世界にもなり得るけどさ。
>>526 もともとはイメージがあって、それをホメーロス的に表現していたんだけど、
イメージは消えて言語だけ残ってる。だからもう、そうなってしまったら
ホメーロスが体験したのと同じだよね。ホメーロスの事件だよね。
ということなんじゃないかとおもう。
想像力や感情、ねえ……。ボルヘスの作品に、感情?
それに想像の餘地を殘すにも、最低限、讀者が想像を導くための水路づけは要るでせう。
何とでも想像できるなんていふのは大抵は詰めが甘いだけだと思ふ。
飜譯文學であれば、譯文を問題にして檢討するのは正當な批評でせう。
>>528
死者と不死者は同じなんじゃないの。
不死者はあらゆる者であり、それゆえ誰でもない。
死者は誰でもないから、それゆえあらゆる者である。
みたいな。
>>530 ちょっと飛躍ありすぎで苦しくない? 「だからもう、そうなってしまったら」のあたり。
言葉だけが残ってるから、それは誰であれその言葉を読むすべての読者の体験になり得る
(読者は、語られた体験を言葉によって体験する)――って主張するんなら、わかるんだけど。
なんで、混淆し得る他主体がホメーロス一人だけに限られてるのか。
いやもう、単なる屁理屈にしか見えませんからw
あなたにとって理解出来て破綻のない文学とは何なのか?
まさかライトノベルとか?
それを俺らが考えてやる必要はない罠w
>>532 なら何で不死の人々は、死すべき常人に戻るため不死を癒す河を探し求めたのさ。
同じだってことならわざわざ不死者から可死者に戻る必要も無いはずだべ。
>>534 あなたも、単なる知性の不足にしか見えません。
>>533 飛躍ありすぎだとは思うが、苦しいとはあまり思わないな。
あと、ホメーロスだけでなくて、「偽書」の証拠とされている
他の引用も、もともとあったイメージが無くなって、それを描写する
借り物の言葉だけが残ったものだと考える。つまり、他の主体との
混交の証。
あなたは、これらは単なる引用で関係ない、と判断するようだけど。
とはいうものの、具体的にショーやらプリニウスに当ってないので、
どんな風に引用されてるか全然わからないから、これはいい加減な意見ね。
>>531 行間を読むと言う事は出来ないのかな?
ボルヘスの短編は正にそれを前提に書かれた以外の何物でもないのだが
字面で書いてある事を検証しているだけでは批評以前と言わざるをえないね
>>535 いやいや、死者と不死者は同じだけど、生者は別なのよ。
>>538 行間をどう読むか、行間がどう読めるかを問題にしてるわけだが。
ちゃんと行間を読める形で書いてあるのか単なる破綻なのかの区別もしないのでは、まさしく批評以前だね。
>>538 抽象的な批評論は荒れるだけだからやめようさ。
せっかくボルヘススレなんだし、ボルヘスの具体的読解しようよ。
行間読めというなら、行間を読んで見せればよい。
方法論が間違い。
この世には「理由」とか「必要」で読み解くべき物語ばかりが
存在するのではないのだよ。
自分の枠に嵌め込んで整合性を検証するだけの行為など
エセ知性であって批評でも何でもないと思うが。
>>539 そら屁理窟だ。不死者も可死者も生者だぞ、生存中は。
>>542 では君はどう読み解いたのか? 是非ご教示いただきたい。
その読解を他人にも共有させうる形で示すのに、理由を述べずに済むのか?
>>541>>544 「行間を読む」という言葉の解釈自体が違うんだからそれこそやめようや。
行間に書いてある事を抜き出して検証して破綻をチェックしろとでも?
そんな方法論自体がボルヘスを味わう事とは程遠い姿勢だと言いたいのさ。
ましてや人の想像力が客観的に共有出来るものだなどとは考えた事もない。
>>537 では、手記の紹介者(=作者)の後書きにある、
「わたしにはカルタフィルウスの結語は認めがたいものである」はどう解釈されます?
ここんとこ、何がどうして認めがたいと言ってるんだか、よく意味が取れない。
>>543 屁理屈ってことはあるまい。不死者と生者では
生きていく心構えが違うだろう。
自分は死なないと分かっている状態と、自分はいつか死ぬと
分かっている状態にはかなり違いがあると思うんだが。
共有できない言葉なら、他人に口出さず、黙ってひとり言にしとけや。
>>545
>>546 あー。それ、土岐版では「(偽書だとする博士の)結論が認めがたいものに思える」
ってなってるのよね。どっちが正しいんだろうね。
>>547 それは不死者と生者との差ではなく、やはり不死者と可死者との差違でしょや。
不死者は永遠に生者だし、可死者も死ぬまでは生者だべ。その点では同じ。
>>549 たぶん篠田一士訳が間違ってるっぽい。他の誤訳から推しても。
但し、これは語学力だけが原因ではあるまい。
人並みである篠田一士の読解力でも誤読→誤訳するほど、原文自体が解りにくいわけだな。
そこはやはりボルヘスの書き方が拙いんでないか。
>>548 結局そんな事かいw
せっかくスタジアムに来てもスコアブックつけるだけで
グラウンドも見ない、スタンドの雰囲気も楽しまないんじゃ
無意味だなと言ってあげてるのに
後はお仲間同士些末な検証を楽しんでくれや
原文見てみた。
http://www.apocatastasis.com/el_inmortal.htm これ多分原文よね。
五章の強調部分は
La historia que he narrado parece irreal, porque en ella se mezclan los sucesos de dos hombres distintos
sucesosが事件に対応。eventの意味のよう。
結論が認めがたいというところは簡単に
A mi entender, la conclusi?n es inadmisible
これは特に難しい文章ではないように見える。見えるだけで実は難しいかも。
>>532=
>>551 ええと、死者と不死者は同じって言ったよね。
でもね、不死者が可死者(普通の人間)に戻らんとするのはいつか死ぬためなんだよね。
同じなら、何故わざわざ死者になり得る身分(可死者)を獲得しようとするんだか、わからん。
>>553 スコアをつけるのも、スタンドの雰囲気を味わうのも両方楽しいんだよ。
なんでどっちか一方しかできないと思うの?
>>555 いや、「可死者」という状態になりたかったんじゃないの。
「わたしは死ぬだろう」ってのは、「私はいま有限の生を生きてるぞワーイ」
という意味じゃない?
まもなくすべての者になる、ということは今はそうじゃない、ってことだし。
>>554 言葉は(語学的に)難しくないが、意味を取るのは難しい、のかな。
>>558 どうでしょうね。la conclusion es inadmisibleが
「その結論は認められない」という意味だとしたら、その結論が
直前の博士の結論を指すということは、この部分だけ見ると自明に見えます。
ただ、ボルヘスがずっとずっと前の部分を指す文を平気で書く人で、誤読を誘う
イヤな奴、とかそういう可能性もあるから、なんともいえないですね。
>>557 なるほど、末尾の「間もなく、わたしは」云々は、死ぬことそれ自体を希望として述べたのではなく、
死に得る身でいま生きつつあることを享受してると読んだのね。
でもそれにしては、生きてあることよりも死して全てになることを強く前面に出して述べすぎでは。
ボルヘスが力の入れ所を誤って書いたってことかい?
>>559 読みとしては、土岐恒二の訳文の方が筋が通って含蓄も深くなるでしょ。
>>553 スタンドで贔屓の選手が出るたび馬鹿騒ぎするのは誰でもできるこったが、
スコアブックつけたり一球一打を解説するのは、誰にでもできるこっちゃないんだよね。
こんなに伸びてるとは・・・先月からのヘンな流れが爆発ですか?
でもさぁ、
>>553じゃないけど何か違和感ありますね。
客観的に検証してると主張しながら最後の判断
(破綻、とか、書き方を誤った、とか)がことごとく主観じゃぁ
解釈を摺り合わせる事も出来ないのでは。
複数の曖昧な解釈の出来る文学なんていくらでもあると言うかそれが普通だし。
それを破綻扱いする読み方するんじゃ、ボルヘスは
「水が合わない」としか言いようがないんじゃないですかね。
それでいて自分の理屈に変な自信と優越感持っちゃってるし。
困りましたね。まぁ2ちゃんですからアレですけど。
ちゃんと複数の解釈が両立し得る様に書くのはただの曖昧さとは異なるんだよ、ボクちゃん。
あくまで自分にとっての解釈、自分にとっての曖昧さを主張して
他人をボクちゃん扱いするんじゃ、やっぱり解釈の擦り合わせは無理でしょ。
なんか底が見えましたね。
解釈を摺り合せ燃せず、異論を容れないで排除しようとしたのはどちらからだったかな?
他人の意見を否定するのに何ら理由を述べず、「水が合わない」とか主観的なことだけ述べたのはどっち?
私は
>>563>>565以前の者ではありませんが
いろんな人がつき合って解釈してあげてる事に対し
「破綻」「失敗」「説得されない」と
主観的否定を繰り返しているのはあなたのように見えます。
他人にとっては破綻でも失敗でもなく説得されているというのに。
それでいて他人に共有出来る具体的客観的な読解を主張するのは
あまりに理不尽なように見えます。
別の人のレスと混同していたら失礼。
あなたが他人の主観を尊重し自分の主観を述べている事を
自覚さえしていれば悪いレスだとは思いませんがね。
主観に過ぎるってことならどこが変かを指摘しなきゃ始まらん。本人はそのつもりでないんだから。
根拠も述べずに主観だの「水に合わない」だのと決めつけるから悪口になる。元凶は
>>429あたりかね。
確かに先月から変な流れになってるなー
初心者がひと通り読んでスイッチ入っちゃったのか?
別の視点を提示してあげても自分に違和感があれば受け入れない
というのでは何を言っても無駄だよね
自分の主観には客観性があり他人の主観には客観性がないというのなら
意見を求めず一人で論文でも書いてればって感じだな
僕は「破綻じゃないんじゃない?」と言いつづけてる側の人間だけど
>>563、
>>567、
>>569あたりの意見よりは、どっちかというと「破綻だ」
と言ってる人を擁護したいね。少なくとも、「破綻だ」と言ってる人は
ボルヘスについて語っているわけだし。
まあ、少々態度が鼻につくといえば、鼻につくが、2chだしね。
それを言ったら
>>567における「解釈してあげてる」とか
>>569における
「提示してあげても」とかいう物言いも何か勘違いしてるっぽいし
そもそもが自分とてそんなに態度が良いわけでもない。
性格が良いが、ボルヘスについて語り合えない人と、性格は悪いがボルヘス
について語り合える人間だったら、このスレでは後者を支持したい。
もちろん、性格が良くてボルヘスについて語り合える人が来るならそっちの
ほうがうれしいけど。
571 :
吾輩は名無しである:2005/04/27(水) 21:49:43
孤立無援・四面楚歌のなかで、今暁は4時直前まで、孤軍奮闘した568君よ。さながら項羽のみじめな矮小版といった趣きだね。項羽は自尊・自負の念のみいたずらに強く、他人が見えなかったのが、敗因とされているが、君はどうかな?
根拠根拠とそればかり求めているが、根拠というなら、ここまでの君の発言がそっくりそのまま、相手に根拠を提供しているじゃないか。
こうなったら、これからもせいぜい(君の理解では「理解力と説得力が無い」人々を相手に)せっせと奮闘し続けることだね。でも所詮は「時不利兮騅不逝 騅不逝兮可奈何」、
あとは、烏浦江の運命しか、残されていないとしても。
572 :
?571:2005/04/27(水) 21:55:57
おっと、
烏浦江じゃなくって烏江浦だ。
573 :
吾輩は名無しである:2005/04/28(木) 00:39:56
「不死の人」の細部について、教えていただきたいことが、一つあります。
始まってすこし行ったところにある、不死の人々の都の叙述で、
地下の岩の円形大広間について
「その地下室には九つの扉があって、そのうち八つは、人を欺いて
まんまとこの同じ部屋に出るようになっている迷路に面していた。
九番目の扉は(別の迷路を通って)この第一室とそっくり同じような
第二の円形の部屋に通じていた。こうした部屋が全部でいくつあるのか、
わたしにはわからない」(土岐恒二訳)
と、述べてありますが、九つの扉のうち八つから出ても元の部屋にもどる
だけで、別な広間につながっている扉は一つしかないのであれば、その扉は
そこに入ってきたときに通った扉にほかならず、人はただ二つの円形大広間を
行ったり来たりするだけのように思えます。「いくつあるのかわからない」と
いうのは、ことばの綾でしょうか? 野暮な質問で、すみません。
>573
あなたは鋭すぎる! 確かにその通りだなあ。
急に「不死の人」がまぬけな小説に思えてきた。
575 :
吾輩は名無しである:2005/04/28(木) 02:31:06
いえね、私が気にしているのは、
これはひょっとしたら、
作者のケアレス・ミスではなく、巧んだ冗談じゃないかということなんです。
「バベルの図書館」の構造についても同じような奇妙な点があるのを、
『ボルヘスの世界』とかいう本で誰かが指摘していましたよね。
チェスタートンが好きだというボルヘスは
こんなことで遊んでいるのじゃないか。
とすれば、読者としては目くじら立てず、
そういう所もボルヘスを読む愉しみの一つとすれば
よいのではないかと思いますけれど。
>>573 入り口には扉がついてないって説はどうか。
>>575 何もケアレス・ミスまで称賛することはあるまい。惚れたらあばたも笑靨ってか?
>>576 篠田一士訳では「扉」は「入り口」だよ。尤も、訳文はもっと意味が通じないが。
>>571は、性格が惡く、ボルヘスについても語り合へない人、か。
>>573 二つの円形広場を行き来するだけだったら、そもそも円形広場に入れないので
入口が一個に出口が九個と解釈するのが妥当かと。
580 :
吾輩は名無しである:2005/04/28(木) 21:29:47
>>579 その直前に
「その洞窟の奥にひとつの竪坑(たてあな)があり、
その竪坑には階段があって、下の暗闇のほうに
沈んでいた。そこを降りて雑然とした穢ならしい地下道を
通り抜けると」
大広間に出た、とあるところを見ると、
どうやら二つの大広間を結ぶ通路の中間に、上から降りてくる階段附きの
竪坑があるように思われますが・・・。
581 :
?580:2005/04/28(木) 21:42:36
理窟の上だけで言えば、ふたつの広い部屋をつなぐ道の途中から水平に
枝道が出ていて、それを進むと第三の部屋に出る。その枝道の途中に
また枝道があって(以下略) であれば、広い部屋の数は次々と増やせるはず。
だが、ボルヘスは、そういうイメージでここを書いただろうか。
そうだとすると、元来た道以外の八つは全部ダミー
という事になって、それはあまり面白くない。
今日も昨日の続きってわけか、まあボルヘス的だな
「不死の人」の元ネタはホメロスの「オデッセイア」だよ
読んでみると解るけど現代小説の基準からすれば間違いだらけ
「破綻」の連続、とても読めたもんじゃない
同じテーマで2ちゃんでをまた繰り返しているのもボルヘス的
で面白い。
ボルヘスはそれを解ってて書いた
何故、存在しない作家についてこんなに書かれてるんだ(笑
585 :
吾輩は名無しである:2005/04/29(金) 12:25:23
《わたしを読んでいる君よ、君はわたしの言葉を理解しているという確信があるかね?≫
『バベルの図書館』より
586 :
吾輩は名無しである:2005/04/29(金) 23:48:01
「ドン・キホーテの作者、ピエール・メナール」だっけ?
あれって最高に笑える。
587 :
吾輩は名無しである:2005/05/01(日) 21:54:12
ボルヘスのテクスト自体がラビリンス?
ボルヘスのテクスト自体ラビリンス?
のほうが五七五になるから良い。
589 :
吾輩は名無しである:2005/05/01(日) 22:57:58
ぼるへすの邦訳でさらにラビリンス?
590 :
吾輩は名無しである:2005/05/01(日) 23:02:48
589 添削
ボルヘスは邦訳で更にラビリンス?
591 :
:2005/05/01(日) 23:19:12
JLBのペダンティックな部分に重きをおきすぎると
彼のユーモア、パロディが背景に隠れてしまうね。
そこで一句。
「ボルヘスは 仮面の下で 笑いけり」
ジャン・ルイ・ボルジュ フランス人説について。
594 :
吾輩は名無しである:2005/05/02(月) 06:47:47
「ボルヘス」は秋の季語ですよと。
どうして秋なんだヨと。
ぼる=むさぼる。たとえばサツマイモを「ぼる」。
へす=屁をこく。
よって、「ボルヘス」は秋の季語。
つまらない馬鹿のレスでぶち壊し。
>>580 どうやら二つの大広間を結ぶ通路の中間に、上から降りてくる階段附きの
竪坑があるように思われます。
・・・これって、気管と両肺のイメージなのかしら?
599 :
吾輩は名無しである:2005/05/02(月) 23:18:34
600をト書きさんへ♪
なかなか面白い人が降臨してた日があったんだね。
>>570 いや、全然ボルヘスを語ってはいないと思う。
ボルヘスの解釈を通して自分を語っていただけで。
>>571 にほぼ同意。そして
>>585 の示唆するところで遊び続ける事こそ
ボルヘスを読むという行為の意味だろうと思う。
何でたかだか匿名掲示板で語ってる己の知性を過信して
性急に答えを出そうとするのだろうね。
だからって、わかったふりして知ったかぶって、説明ひとつようせんのはね。
テキストに即せずきめつけるだけだったもんな、
>>571みたいな人は。
>>601 ボルヘスを通じてるだけましだったろ。他の人はボルヘスを通じようともせんわけで。
それにたかだか匿名掲示板だからこそ、空虚な論議ができるんじゃん。
「通じ」……? 論じ、ではなく?
通して、だろ。
>>605 エッ、「ボルヘスを通じようとも」は「通しよう」になるわけ? で、意味は?
×ボルヘスを通じてるだけましだったろ。他の人はボルヘスを通じようともせんわけで。
○ボルヘスを通して(自分を語って)るだけましだったろ。他の人はボルヘスを通そうともせんわけで。
たぶんこう
日本語できない奴でも楽しめるボルヘス、マジオススメ
ボルヘスを通じて、自分を語る
ってなんかおかしい?
うん、ちょっとね。
>>608 ×ボルヘスを通じてるだけましだったろ。他の人はボルヘスを通じようともせんわけで。
△ボルヘスを通じただけましだったろ。他の人はボルヘスを通じさせようともせんわけで。
○ボルヘスを通じて語っただけましだったろ。他の人はボルヘスを通じさそうともせんわけで。
通じさすってのもどうかと思うが。
おかしいってのは文法的におかしいって事?
それとも「そういう表現は一般的でない」ってこと?
友人を通じて連絡、とかに違和感ないんだが、やはりそういうのはダメか。
そうだな、「通じさそう」ってのはちょっと違和感あるな。
面倒だから「他の人は〜」以下の部分はカットしちまうか、
「他のヤシはボルヘスを通じて語るような真似さえしねーだろ。」にすりゃいいんじゃね?
まあそんなうぜぇ事はどうでもええんだけどよwwwwwうぇwwっうえぇwww
ほげー
613 :
吾輩は名無しである:2005/06/14(火) 12:31:58
d
ボルヘスXってロボットアニメなかったっけ?ありゃボルテスか。
保守sage
616 :
吾輩は名無しである:2005/07/12(火) 11:58:45
9
g
エル・アレフ ホルヘ・ルイス・ボルヘス著/木村榮一訳
平凡社・09月09日・1,050円・ISBN:4582765491
ダンテに霊感を得た表題作のほか「不死の人」「死んだ男」などを含む短篇集。
博覧強記の驚異の世界。最良の訳者による新訳。
いままでの訳は色々問題があったからねえ。今度こそ頼むよ。
620 :
吾輩は名無しである:2005/08/30(火) 21:30:13
パダン パダン パダン はエディット・ピアフの十八番
ハタン ハタン ハタン は誰かさんのきまり文句
かつて、ここで、ボルヘスの作品は「破綻」していると、そればかりを
言い募って、大方の顰蹙を買い、しかし、自分はそれに気付かず、
他人の意見にはすこしも耳を貸さず、
「独りよがり」「ボルヘスとは水が合わないご仁」等々の
批判も物ともせずに、居丈高に他をけなし続け、
きまり文句を唱え続けたあげく
(571)に、ホメーロスならぬ司馬遷をもじった戯文で末路を予言され、
その後もしばらく蠢動(しゅんどう)したものの、
結局「予言通り」になってしまった、へんなひとがあった。
(おかげで、見掛けだけは活況を呈したが。)
このところ、ここは閑古鳥がないているが、
それはそれでいいんじゃないか。
ここはボルヘス作品の魅惑を語り合い、その味をじっくり噛みしめる
場所なんだから。
ボルヘスだからって破綻した作品まで噛みしめるこたぁないやね。
いい作だけ味読すればよいのさ。
>>620 >ここはボルヘス作品の魅惑を語り合い、
とか言ってる割には、具体的に語ってくれないんだよね、讃美者は。
今度こそ、文章に即した読解で以て、存分に語ってほしい。
623 :
吾輩は名無しである:2005/08/30(火) 22:39:18
>>618 >ダンテに霊感を得た表題作のほか
まあベアトリーチェ幻想も入ってるみたいだけどさ、それは意匠に過ぎず、
H・G・ウェルズの「水晶の卵」にアイデアを得た方が大きいのでは。
所詮、広告文案だから、目くじら立てても仕方ないか。
>>620 あんたみたいに、他の人の書き込みを笑うだけの
奴がいちばんイラネ
とか煽りにのってみる。
でも
>>618のやつが出るまでは話題なさそうだな。
627 :
吾輩は名無しである:2005/08/31(水) 11:37:54
高山宏さんがいってたんだけど
鼓直訳の「伝奇集」には明確な誤訳があるんだって。
『ドン・キホーテ』の著者、ピエール・メナール
岩波文庫版55ページに、メナールの目に見える作品が列挙されているけど
そのなかで
(d) ライプニッツの『普遍的性格』についての研究論文は
(d) ライプニッツの『普遍記号論』についての研究論文
じゃなきゃおかしいだろと。
書誌で Leibniz's Characteristica Universalis (1677) ってのがあるけど
これをいわゆるキャラクターにしちゃったんかな?
http://www.langmaker.com/db/mdl_leibnizscharacteristi.htm
>>627 そのあとの
(f) ラモン・ルルの『大芸術』(Ars magna generalis)についての研究〔篠田一士訳〕
(f) ライムンドス・リュルの『大芸術』についての研究〔鼓直訳〕
ってのも同系統の誤訳な。
グスタフ・ルネ・ホッケ『文学におけるマニエリスム』(種村季弘訳、現代思潮社・1971/1977)の
4「組み合わせ術(アルス・コンビナトリア)」とか、
フランセス・A・イエイツ『記憶術』(玉泉八州男訳、水声社・1993)の第八章とか、見てくれや。
「芸術」ではないっての。「大いなる術」ってところが適訳だろ。
そういう誤訳は、ボルヘス文学にとって決定的、致命的な誤訳な
わけだが読者の九割にとってはどうでもいいのであった。。。
当然九割の中に漏れも入る。
631 :
吾輩は名無しである:2005/09/01(木) 15:57:58
折角ボルヘス読んでも、そのペダンティックな書物知識を愉しま(め)ないなんて、
クリープを入れないコーヒーみたいなもんだべ。
と、定期的に涌いてくる「学ひけらかし厨」が来たわけだが。
633 :
?吾輩は名無しである:2005/09/02(金) 00:41:12
>>628 サンキュ。「アルス・コンビナトリア」は要チェックですね。押さえておこうと思います。
ここでみなさん、この決定的な誤訳はどうでしょう
鼓直訳『バベルの図書館』のエピグラフ(岩波文庫103ページ)には
ロバート・バートンの『憂鬱の解剖(The Anatomy of Melancholy)』引用されています
(原書)By this art you may contemplate the variation of the 23 letters...
(鼓直)これによって、あなたは二十三通の手紙の変化を考えることができるだろう・・・。
(拙訳)この術によって、あなたは二十三通りの文字の変化を考えることができるだろう・・・。
Letters=手紙>文字・・・
元来ラテン語ではJ・U・Wを除く23文字のアルファベットを用いており、本文中の
図書館の第二公理:「正書法上の記号の数は二十五である」の原注 [1]
「コンマとピリオド、スペース、23個の文字が、無名の作者があげている二十五個の記号である」
という記述に、エピグラフが意味づけされているのではないでしょうか。
他にもあると思うんで、岩波版『伝奇集』のここが変だよってのを教えてください。
おまけ『バベルの図書館』原典
http://rehue.csociales.uchile.cl/rehuehome/facultad/publicaciones/autores/borges/borges_n1.htm
大元のボルヘスがひけらかしてるんだから仕方ないわな。
636 :
吾輩は名無しである:2005/09/27(火) 23:12:30
で、結局木村訳はどうなの?買い直す意味ある?
「不死の人」は立ち読みしたけど、土岐版の方に馴れてたから違和感あったよ。
立読みしただけで違和感って、そんなに訳文に差があるの?
638 :
吾輩は名無しである:2005/09/28(水) 00:13:56
>>637 うn
かなり今風の言葉遣いになってた。あと、アルゴス(ホメロス)が「」じゃなくて傍点で喋ったり。
むしろ、そんなに違ってるのなら買ってみていいかも。
似たり寄ったりの訳文なら、金出すのは惜しいと思ってたけどね。
あと2日長生きなさったらブルームズデイだったのになあ
ジョイスのボルヘスに対する影響っていかばかりか気になる
私のみたところとても大きい
>>640 微妙ーな感じ、ボルヘスって言葉遊びってほとんどないだろう?
概念の遊びは沢山あるけど
でも初めはジョイスに批判的だったらしいけど晩年は評価してたって、どこかに書いてあった
642 :
吾輩は名無しである:2005/10/04(火) 21:10:36
640は的外れってことだね。
当たらずとも遠からずってとこじゃないのか?
644 :
吾輩は名無しである:2005/10/09(日) 16:47:52
>> 633
ご指摘の通り。ただ、「二十三通りの文字の変化」と書くと、日本語としては変化が23通り
ともとれなくはないので、うまくいうのが難しいかもしれませんね。
ところでバートンの原典の引用箇所の前後は確認されましたか?
645 :
吾輩は名無しである:2005/10/09(日) 17:01:27
>> 623
同感。神曲/ベアトリーチェというイメージは作品中ではそれほど色濃くない。
ボルヘス=ペダンティシズムみたいに括りたがる後世の読者への巧妙な罠とでもいうか。
「水晶の卵」についても同感。昔その話どこかで読んだことあるような気もするが
(レポートにでも自分で書いた?)見つかりませんでした。
647 :
吾輩は名無しである:2005/10/13(木) 23:56:56
648 :
吾輩は名無しである:2005/10/15(土) 20:24:51
>>646 そういえばそうだ、すっかり忘れてました。
649 :
吾輩は名無しである:2005/10/17(月) 04:08:10
>>647 そこの126は、全くの半可通だよ。ボケが。
得意気な顔して何が、「バベルの図書館」、だ。
お前はどれだけ本当にボルヘスを読んだのかと、小一時間詰問したい。
柄谷がNAM絡みで取り上げたのは「バビロンのくじ」ちゃうんかと。
まあお前、「バベル」と「バビロン」の区別もつかない知ったかぶり野郎は、
『必読書150』でも読んでなさいってこった。
>>650 >「連想」「アナロジー」の飛躍だけでものを書いている
と書いてるその497自身が、アナロジーで語ってしまってるな。
だから「ちょっと話がちがうけど」と見当外れの方角に話がそれてる。
652 :
吾輩は名無しである:2005/10/17(月) 22:21:20
650=「バベル」と「バビロン」の区別もつかない知ったかぶり野郎
某マイナー批評家スレ常駐の掲示板荒らしが、このスレの住人に
迷惑をかけたことを深く謝罪します
第三者なんだけど、
、 けんか、するなよ〜〜、ボルヘスが泣く
、
する〜するべし
>>650 >497 :吾輩は名無しである :2005/04/26(火) 22:07:27
>ボルヘスに整合性を求めるのはちょっと、、、
>言いっぱなしの連発が多い、それを「破綻」とみるか
>「連想」と見るかの違いじゃないか?
>
>ちょっと話がちがうけど日本では柄谷行人の誤解されかたに
>よく似ている、彼も論理性の高い作家と思われがちだけど
>「連想」「アナロジー」の飛躍だけでものを書いている
>126 :スガスレ向上委員会 :2005/10/12(水) 23:40:47
>「バベルの図書館」が最高、柄谷の認識と近い
>反革命革命時代の倫理について教えてくれる
論理性抜きで飛躍したアナロジーなんかのどこに、「反革命時代の倫理」なんぞがあるのやら。
ネットは仮想的なバベルの図書館。
ネットは仮想的なバベルの図書館。
バベルの図書館にしては秩序だち過ぎていると思うが。
バベルの図書館は秩序立ってるよ。
662 :
吾輩は名無しである:2005/11/18(金) 01:17:47
正確には、作中で図書館の秩序が発見され、そこにはあらゆる書物があると推定された。
しかしその推定が正しいかどうかは、実は確定してない。
図書館の秩序が発見される、というより、作品を通じて
「図書館に秩序があるとしたらそれは何か?」という問いを
軸に話が進んでないか?
秩序云々は、言ってみれば「図書館秩序教」の信者が主張してることに過ぎない。
信者うぜ〜
あの、信者って、作中の、図書館と呼ばれる世界の住人のうちの信者、ってことよ?
667 :
吾輩は名無しである:2005/11/22(火) 00:28:44
こちらは素人ですが、みなさんはボルヘスの詩では何がいいと思います?
詩はよくない。
669 :
吾輩は名無しである:2005/11/23(水) 00:45:19
>668
個人的感想はいらんぞ。
667は個人的感想を聞いてるのではないのか。
まず、『創造者』 からじゃない?
『創造者』はネ申
ボルヘスの詩(の翻訳)が、そんなにいいか?
泰西の短編、評論、詩にはそれぞれ仮想のヒエラルキーがあって、
ボルヘスは詩人としてはやや格が落ちると思う。
正直、韻を踏まない日本語で訳されてもな……
ボルヘスは詩と批評と小説を区別してない
韻を踏まなくても批評として読めば、それなりに面白い
まあ、スペイン語が解れば、もっと面白いんだろうが、、、
677 :
吾輩は名無しである:2005/11/26(土) 00:09:24
>>676 いや、区別してるよ。だって詩集を編んで詩だけを入れてるんだもの。
678 :
吾輩は名無しである:2005/12/18(日) 01:24:52
age
680 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/01/16(月) 15:14:22
ブロディーの報告書オモロイ
『異端審問』が一番。
邦訳『異端審問』(原題は『続審問集 Otras Inquisiciones』)は英語からの重訳なんだよね。
最初のエッセイ集『審問集』は著者自身によって回収され再刊されてないらしいし。
ボルヘス・コレクションに入った『論議』はどうなの?
このスレ5年がかりかよw
685 :
吾輩は名無しである:2006/02/17(金) 03:30:50
>>683 どうなのって底本のことか? 『審問集』と同じものかってことか? それともいいか悪いかってことか?w
ディスクィジシオネスとインクィジシオネスは別物でしょ
面白いかどうかってことかに決まってるだろ。
原題を引いてあるんだから
>>686なんか承知の上。
>>686の間違いに気付いた。正しくは・・・
「ディスクシオンとインクィジシオネスは別物でしょ」
『審問集』は、邦訳ボルヘス・コレクション『無限の言語 初期評論集』に
一部は入ってる。
690 :
吾輩は名無しである:2006/02/21(火) 08:53:58
英訳ではどうなってたかなあ。
今家あけてるからまた帰ったら見てみるわ。
691 :
吾輩は名無しである:2006/02/21(火) 23:33:13
そうなんですかね
692 :
吾輩は名無しである:2006/02/24(金) 01:58:28
異端審問の目次
城壁と書物/パスカルの球体/コウルリッジの花/コウルリッジの夢/時間とJ・W・ダン
天地創造とP・H・ゴス/アメリコ・カストロ博士の驚き/カリエゴ覚書/アルゼンチン国民の不幸な個人主義
ケべード/『ドン・キホーテ』の部分的魅力/ナサニエル・ホーソン/ウォールト・ホイットマン覚書
象徴としてのヴァレリー/エドワード・フィッツジェラルドの謎/オスカー・ワイルドについて
チェスタトンについて/初期のウェルズ/ジョン・ダンの『ビアタナトス』/パスカル/夢の邂逅
ジョン・ウィルキンスの分析言語/カフカとその先駆者たち/亀の化身たち/書物崇拝について
キーツの小夜鳴鳥/謎の鏡/二冊の本/一九四四年八月二三日に対する註解
ウィリアム・ベックフォードの『ヴァセック』について/『深紅の大地』について/有人から無人へ
伝説の類型/アレゴリーから小説へ/ラーヤモンの無知/バーナード・ショーに関する(に向けての)覚書
歴史の謙虚さ/新時間否定論/エピローグ
で、それが?
いつ見ても噛み合ってないスレだな
それもまたボルヘスらしいが
神あってない
神は、あっても(存在しても)よさそうだが、ない(存在しない)、
という命題はとても素晴らしい(チュバラチイ)。
696 :
吾輩は名無しである:2006/03/17(金) 03:47:51
あge
697 :
吾輩は名無しである:2006/04/12(水) 11:35:56
698 :
吾輩は名無しである:2006/04/12(水) 12:29:29
>>697 おー乙!! なに話してるかわからないけど素敵だ。
盲人は、眼が明後日の方角を向くから、黒眼鏡でもかけた方がいいね。
700
701 :
吾輩は名無しである:2006/05/26(金) 00:01:09
hosh
702 :
吾輩は名無しである:2006/06/05(月) 00:18:54
ditto
『幻獣辞典』には、谷崎潤一郎の『亂菊物語』に出てくる
「海鹿と馬との間に出来た合いの子」の項を追加すべきだという件について。
ホウフェ・ヒュイフュ・フォヒュヒェフュ
705 :
吾輩は名無しである:2006/06/10(土) 18:54:00
現代のピエール・メナールこと和田義彦氏への言及はないんですね
>>705 その解釈は俺も笑ったな〜。2ちゃんにも結構教養があるやつがいるもんだ。
「イタリア人の画家スーギによって描かれたこの絵画は、単なるイタリアの日常風景の描写でしかない。
ところが、和田はこう描く。日本人で単なる美大の非常勤講師である和田は、絵画を真実の描写ではなく、
空気の質感、絵の具の盛り上げ方と規定する……」
707 :
吾輩は名無しである:2006/06/17(土) 14:14:31
>>705 なんのことか今ようやく理解した。(´・ω・`)
>705
和田義彦と同じく盗作してヌケヌケと言い訳してる奴が2チャンにも居る。
「盗作ラノベ婆詐盗厭き」と呼ばれてる。板アラシの嫌われ者w
708こそが板荒し ウザス
ロザリンド・ウィリアムズ著、市場泰男訳『地下世界』(平凡社、1992)に、
ジョルジュ・ルイス・ボージェス
とか出てきたよ。
市場さん、作品読まなくてもいいけど名前位は知っときなよ。
> 没後二十周年記念シンポジウム
>
> メキシコはエル・コレヒオ・デ・メヒコにて、ボルヘス没後二十周年記念国際シンポジウムが開催されるという。今月の18、19の両日。
>
> オープニングとして、マリア・コダマの講演「ボルヘスのイメージ」が予定されている。
> いくつものパネル・ディスカッションが国際的研究家によって組まれている。
>
> 最終講演として、カルロス・モンシバイスが話すそうだ。
> タイトルは「ピラミッドと鏡」。
713 :
吾輩は名無しである:2006/09/27(水) 21:39:07
age
714 :
吾輩は名無しである:2006/09/27(水) 21:45:13
ボルヘスコレクションの続審問って検索しても出ないのですか事情知ってる人いたら教えてください。
エーコがボルヘスってWEBを先取りしたって言ってるけど
確かにハイパーテクストってボルヘスそのものだけれども?
716 :
吾輩は名無しである:2006/10/19(木) 20:19:42
age
717 :
ミステリ板より宣伝:2006/10/28(土) 21:05:11
719 :
吾輩は名無しである:2006/11/03(金) 19:43:02
伝奇集で、「バベルの図書館を最初に書いたのは筆者ではない」といっていますが
誰なでしょうか?
>>714 それ未刊。
>>121既出。
私もボルヘス・コレクションのラインナップ見たとき、
『続・審問』に一番期待したんだけどね。
『論議』はイマイチかも。
721 :
吾輩は名無しである:2006/11/04(土) 01:02:04
>719
バベルの図書館にはあらゆるアルファベットの羅列が存在するから、
すでに「ボルヘスの書いたバベルの図書館についての文章」もバベルの図書館に存在している。
誰が書いたかは知らん。
その答えはバベルの図書館にいけば見つかるかもよ。
722 :
吾輩は名無しである:2006/11/06(月) 19:57:55
早稲田大でボルヘスイベント
723 :
吾輩は名無しである:2006/11/07(火) 17:02:07
>>721 サンクス
バベルの図書館で見つかれば奇跡だ
スルとか言う雑誌に載ってるって書いてあるのが激しく気になる
725 :
吾輩は名無しである:2006/12/03(日) 17:29:55
国際手配の殺人者(代々木公園殺人 前コロンビア大使の息子)
コロンビア大使(リカルド・グティエレス)の馬鹿息子が代々木公園で
麻薬人殺し 。 大使の恵比寿の自宅も家宅捜査されている。どうなるか・・・
国際警察が動いている。
http://www.colombiaembassy.org/ja/ 東京都渋谷区の代々木公園内で今年4月、米国籍の男性の他殺体が見つかった事件で、警視庁代々木署特捜本部は25日、
前駐日コロンビア大使の長男による犯行と断定、殺人容疑で逮捕状を取ったと発表した。
長男はすでに海外に出国しており、特捜本部は、近く国際刑事警察機構(ICPO)を通じ国際手配する。
父親の前大使は2002年末に大使職を退いているが、特捜本部は、渋谷区内の前大使の自宅についても同容疑で捜索した。
逮捕状が出たのは、コロンビア国籍の職業不詳、グティエレス・ロマノ・リカルド・アンドレス容疑者(31)。
調べによると、グティエレス容疑者は4月12日午後、代々木公園内の公衆トイレで、
米国籍の港区芝3、職業不詳マックニール・ダニエル・ロベルトさん(当時34歳)の首を刃物で切りつけ、殺害した疑い。
グティエレス容疑者は今年3月に入国、犯行翌日には出国した。事件直前にマックニールさんと行動をともにしていたほか、
現場に残っていた血液を鑑定した結果、グティエレス容疑者の DNAと一致した。
726 :
吾輩は名無しである:2006/12/10(日) 16:30:56
スペイン語で書いた小説はすべて幻想小説になるんだそうだが。
篠田一士訳のいい加減さがよくわかる。
今発売のフィガロジャポン見逃せません!
Figaro Japon(フィガロ・ジャポン)
1/5・20新年合併号 333
特集
「季節の終わりに、ブエノスアイレスへ」
http://madamefigarojapon.hankyu-com.co.jp/ マリア・コダマ氏が書き下ろしたブエノスアイレスとボルヘスの文章が写真と共に掲載されています。
他にもとじ込み付録ページでは野谷文昭先生による文学紹介もご覧になれます。
その他アーティスト情報、レストラン、雑貨などなど60頁まるまるブエノスアイレス。
非常に読みどころたくさんの保存版です!
>>729 おお!これは意外なところに
…「タンゴとボルヘスの国」って何か凄いなw
死ぬまでに一度は行きたいものです、ブエノスアイレス
731 :
吾輩は名無しである :2007/01/07(日) 14:20:42
このスレに影響を受けて
「伝奇集」を『トレーン、ウクバール、オルビス・テルティウス』から読み始めたが
哲学と文学の混合物のような作品で、ひじょーに難しい。
732 :
吾輩は名無しである:2007/02/03(土) 02:42:17
長編小説を残してほしかった
長篇が書けたら、それはボルヘスではない。
>>732 「長大な作品を物するのは、数分間で語りつくせる着想を五百ページにわたって展開するのは、
労のみ多くて功少ない狂気の沙汰である。よりましな方法は、それらの書物がすでに存在する
と見せかけて、要約や注釈を差しだすことだ」
ボルヘス「八岐の園」序
>>734 皮肉でもなんでもなく、率直な質問なんだが、734はそれをボルヘスが
ほんとうに信じていたと思うか?
736 :
吾輩は名無しである:2007/02/16(金) 11:01:15
信じる信じないじゃないでしょう。
一つの創作論として実作で試みたんだから。
実作で試みたからといって信じているということにならないのと同様、
実作で試みたからといって信じている信じていないが問題にならない
ことにはならないと思うのだが。
738 :
吾輩は名無しである:2007/02/16(金) 15:49:21
アイロニー
739 :
吾輩は名無しである:2007/02/16(金) 21:11:09
戯れ
2007年版のちくま文庫解説目録をながめていたら、牛島信明氏訳の
「ボルヘスとわたし―自撰短篇集」が品切れ一覧に載ってた。
2003年に発行した本だが、絶版にするのが早いよ。
ナボコフの「青白い炎」と「一ダース」も品切れのようです。
手元に置いときたい人は、本屋で見つけたら買っといたほうがいいよ。
>>> ボルヘスの回想: My interest in detective fiction is rooted in my reading of Edgar Allan Poe, Wilkie Collins, Robert Louis Stevenson's [The Wrecker], G.K.Chesterton, Eden Phillpotts, and, of course, Ellery Queen.
(p.273, [The Aleph and other stories, 1933-1969] by Jorge Luis Borges)
Ellery Queen が出てくるのはオベッカか何かだろうが、Conan Doyle が出てこないのは何故? ボルヘスは「シャーロック・ホームズ」を嫌っていた? <<<
アホか。クイーンを挙げるのは当然だろう。「死とコンパス」など実にクイーン的だ。
>>740 文庫とはいえ、今どき3年も在庫があれば翻訳ものでは長命な方。
スレちがいになるから多くは語るまいが、どんな名作でも売れなければ
(重版がかからなければ)下手すりゃ1年でなくなるのが今の翻訳文学の
現状。
ボルヘス入門なら『伝奇集』よりもこっちを勧めたいだけにむかつく気持ち
は分かるんだけど。
ボルヘス入門なら、『異端審問』か『ボルヘス、オラル』がお薦め。
小説は下手糞。
744 :
吾輩は名無しである:2007/04/28(土) 16:27:31
『幻獣辞典』はまるでだめ。
カフカや日本神話からそのままを引用して項目としたのでは「書」にならないのだよ。
しかもチェシャ猫は幻獣ではなく単なる想像上の所産物。
伝承を基底とした存在ではない。
744はトンチンカン。あの本に何を期待してたのやら。
746 :
吾輩は名無しである:2007/04/28(土) 19:26:13
747 :
吾輩は名無しである:2007/05/18(金) 18:55:58
age
「隨筆の骨法は博く書をさがしてその抄をつくることにあつた。」(石川淳『夷齋筆談』)
ボルヘスのエッセイや『幻獣辞典』『天国・地獄百科』なども、本邦近世隨筆に類するか。
但し僞書からの抄出が混じるが。
749 :
吾輩は名無しである:2007/08/29(水) 19:00:53
超電磁マシーンを語るスレはここですか?
750 :
吾輩は名無しである:2007/10/27(土) 01:39:20
風邪で休んだので数年ぶりに「不死の人」を読み反したら悪化しました。
頭がグラグラして痛い。
「アイセーポスの黒き河水」よ、今いずこ。
751 :
吾輩は名無しである:2007/11/05(月) 14:08:45
岩波の伝奇集と、集英社の砂の本では、
短編集でも、作品はすべてバラバラですか?
双方独立した短編集か?という意味なら、そうです。
753 :
吾輩は名無しである:2007/11/10(土) 23:02:05
全集はまだかね
ちくまの「ボルヘスとわたし」でしか読めない短編てあります?
翻訳作品集成のサイトとか調べたけど、わからなかった。
>>754 ありませんよ
ただ、ボルヘス自身が英訳した本から訳しているので
翻訳者の違い以上のものがあると思います。
話題が無いね。
国書の『続審問』、待ち続けてるンですからね〜。
758 :
吾輩は名無しである:2008/02/01(金) 10:41:23
みんなすごいね。どんだけ教養があればボルヘスなんて楽しめるんだ?
ためしに伝奇集や砂の本を読んでみたが、俺はもうお手上げ。
素直な感想で好ましいですねえ。
俳句のつもりで詩も読んでみたら?
結構楽しめると思う。
760 :
吾輩は名無しである:2008/02/01(金) 12:38:44
761 :
吾輩は名無しである:2008/02/26(火) 13:15:59
この作家の文を、少しでも良いのでネット読めませんか?
地元に売っていないので、注文して買わなければ読めません。
763 :
吾輩は名無しである:2008/02/29(金) 12:47:12
早く教えろ。
764 :
吾輩は名無しである:2008/03/11(火) 10:07:25
こいつはオナニー作家だね。
765 :
吾輩は名無しである:2008/03/11(火) 21:05:44
ボルヘスの伝奇集
確かにいくつからの短編からなるのだが、こういうものは時間をかけて
じっくりと読んだほうがよさそうだ
そうしないとその実感がわかなくなってしまいそうな内容だ
確かにこの内容は常識を打ち破ってしまう破格の作品といえる
766 :
吾輩は名無しである:2008/03/11(火) 21:53:59
スレタイ、格好良すぎw
767 :
吾輩は名無しである:2008/03/11(火) 22:06:42
スペース空けちゃうところに>>1の無計画さが見えるな
検索しにくいだろうがヴォケ!
>>765 何も常識外れではないよ。
知識の羅列じゃんw
769 :
吾輩は名無しである:2008/03/13(木) 16:58:47
そうだよね。
博識だけだよね。平野みたい
博識だけってのはいいけど、
いくら何でも平野啓一郎みたいな知ったかぶり劣化コピーと一緒にされたら可哀相。
知識博識だけだと自分を納得させたいんだねw
もちろんボルヘスに関してだが。
読めない奴ってかわいそうw
>>771 馬鹿でも楽しめるのが、ボルヘスの魅力だよな。
ボルヘスはアレフは本当にあるのか、ジャーナリストに質問されたし。
773 :
吾輩は名無しである:2008/03/14(金) 22:23:20
ボルヘスはオナニー作家
774 :
女子厨:2008/03/14(金) 22:55:33
まあ生涯童貞だったそうでしから。
775 :
吾輩は名無しである:2008/03/15(土) 02:27:00
童貞嘗めんな。
しょっぱいぞ。
考えるだけでなく感じる事の出来ない人
自分の思考回路の中で消化出来ないものは否定しないと気が済まない人
そういう人が多いよなぁ2ちゃんには
文学向きでないと言うか、少なくともボルヘス向きではないね
うん。
書物に対しては誠実に、だがしかし己の「読み」そのものはどこまでも、
傲慢に。――でもたいていのはそれの、まるで逆。
借り物の目で読んだつもりになり、借り物のヒエラルキーで、
書物を順序付けようとする。そうすることで、みずからのあくまで、
「その中」での順位が、上がるとでも云わんばかりに。
779 :
吾輩は名無しである:2008/03/20(木) 14:47:20
2ちゃんねるじゃなくて、社会にはそんな人ばっかりだがw
碌に知識すらも無い人が、誠実に読めるものなのか――殊にボルヘスみたいなペダントリックな作品を。
>ペダントリックな作品を
>ペダントリックな作品を
>ペダントリックな作品を
pedantic
だって、まずたいていのものは超越するもの、能力は。
――ペダントリック
そろそろ許してやれよw
787 :
吾輩は名無しである:2008/03/22(土) 00:50:12
ボルヘス好きな人は、日本の上田秋成なんかどう思ってんだろう?
>>787 自分は両方好きだよ。澁澤龍彦も両方好きだったはず。
「夢応の鯉魚」はボルヘスが好きそうな話だよな。
ボルヘスは夢想でない幻想は好きだったはず。
上田秋成も中島敦も芥川(の一部)は大いに気に入っただろうね。
>>789 芥川の「藪の中」はボルヘスが編んだアンソロジーに収録されていたな。
791 :
吾輩は名無しである:2008/04/01(火) 17:47:52
伝奇集読んだが全く意味がわからなかった
俺が馬鹿だからなのか?
ボルヘスは読者を選ぶから、単に感性が合わなかっただけかと思われ
もっとも、
>>791が馬鹿だという可能性は排除できないが
793 :
吾輩は名無しである:2008/04/01(火) 18:06:53
まぁ、「ペダントリック」だからな
ボルヘス読んで意味が分かったとしても、馬鹿でないとは限らないという好例 >ペダントリック
795 :
吾輩は名無しである:2008/04/01(火) 22:32:54
ずーっと読んでてなに言ってんのこいつって感じだった
作者がこんな小説を作る必然性が全く見えない
ただ適当に語彙を並べただけのポエムって感じ
796 :
吾輩は名無しである:2008/04/01(火) 22:51:40
ボルヘス読んで思うことはかなり抽象的でわかりづらいということ
あのヴァレリーの「テスト氏」を思い出す
>>796 パロディ満載だから、元ネタ知らないと「抽象的でわかりづらい」って印象で
終わってしまうかもしれない。
もっとも、元ネタ知ってたからといって必ずしも容易に理解できるわけではないけども。
798 :
吾輩は名無しである:2008/04/01(火) 23:36:33
まあ表現としては新しいと思う
斬新っていうか
こんな小説読んだことなかったから余計に
799 :
吾輩は名無しである:2008/04/02(水) 01:44:23
ボルへスなんぞ読んで有り難がってるやつはただのスノッブ
800 :
吾輩は名無しである:2008/04/02(水) 01:47:11
>>799 自分の価値観を他人に押し付けるのは中学生
>>800 お前のその価値観を人に押し付けるなよw
そういう人間は中学生だって?その観念を押し付けるなよw
802 :
吾輩は名無しである:2008/04/02(水) 02:10:02
>>801 そう思うのなら、君は正常だ。
>>799の書き込みは
>>800の書き込みと同程度の根拠しかない。
それがわかったら、君はラノベスレに帰りなさい。君の居場所はそこだろう?
803 :
吾輩は名無しである:2008/04/02(水) 02:29:44
こいつ痛い
ボルへスを読んで面白がってるやつは単なる愛読家であるが、
ボルへスなんぞ読んで、面白いとは思わないのに、有り難がってる
やつがいるとすれば、その者はただのスノッブ。
・・・こう敷衍すれば、
>>799は正しい。
つまりこのスレッドはスノッブばかり、と?
ボルヘスを読む人の分類
(1)ボルへスを読んで面白がる愛読家
1.全く単純に面白がるだけの読者
2.自分もボルヘス張りの短編を書こうとする読者
(蓮見のように実際には書けないのに、自分は書けると豪語する者を含む)
(2)ボルへスを読んで面白いとは思わない読者
1.全く単純に面白がらない(あるいは理解できない)読者
2.なんかよく分からないながらも有り難がってる読者
(2)2みたいなのがいるとすれば、その者はスノッブ。
みちのくのすのぶもじずりだれゆえに、ってやつだ。
平野啓一郎はボルヘスになりたそうだね
そもそも短編作家じゃなくないか?
良く知らないけど。
809 :
女子厨:2008/04/02(水) 18:34:03
単著では長編を残してないのでは?
ま、そもそもを言えば自称詩人ですけどね。
810 :
吾輩は名無しである:2008/04/02(水) 21:09:14
砂の本は長編
811 :
吾輩は名無しである:2008/04/02(水) 21:51:30
というのは誤りです。
長編小説は書いてない。
ビオイ・カサーレスとの合作には中編程度の長さの作品もあったけど…
813 :
女子厨:2008/04/02(水) 23:30:44
「砂の本」は、数えきれないページをもつ一巻である。(「後書き」より)
でも構成は非線形っぽいので長さの概念を持つかどうか微妙。
「砂の本」は、活字の数で分類すると短編だが、
内容的には長編でありえるわけだから、
>>810には
(ここの住人は)座布団を3枚あげないといけないね。
815 :
吾輩は名無しである:2008/04/03(木) 12:47:54
意味不明
ボルヘスを読む人の分類
(1)ボルへスを読んで面白がる愛読家
1A.全く単純に面白がるだけの読者
1B.複雑に面白がる読者
2A.自分もボルヘス張りの短編を書こうとする読者
(蓮見のように実際には書けないのに、自分は書けると豪語する者を含む)
2B.ボルヘスの生まれ変わりのような作家兼読者 例:中島敦
(2)ボルへスを読んで面白いとは思わない読者
1A.全く単純に面白がらない(あるいは理解できない)読者
1B.理解できたうえで面白がらない読者
2.なんかよく分からないながらも有り難がってる読者
818 :
吾輩は名無しである:2008/04/30(水) 18:29:18
ボルヘス読みたいんだがどれがいいの?
鼓っていう人のは訳が酷いようだし
この人はスペイン語で著したの
>>818 ボルヘスとわたしでも読めば?
スペイン文学者が訳してるよ。
820 :
吾輩は名無しである:2008/04/30(水) 18:58:21
伝奇集っていうのが読みたいんです
直訳って書いてあるから不思議だなぁと思っていたら、訳者の名前だったという経験
823 :
吾輩は名無しである:2008/04/30(水) 19:10:39
>>821 ありがとうございます
しかしAMAZONみると鼓のしか入手できないようです
825 :
吾輩は名無しである:2008/04/30(水) 20:36:30
有難うございます
しかし篠田も酷評されているようですね
やはり絶版になってない分、鼓の方がいい仕事しているんでしょうかね
826 :
吾輩は名無しである:2008/05/01(木) 01:19:51
ラテンアメリカ文学の翻訳者は、そんなに酷い訳をする人はいないと感じています。
英米は翻訳者が数多くいるせいか、中にはナッチが足元にも及ばないくらいのトンデモ訳がありますが。
827 :
吾輩は名無しである:2008/05/01(木) 16:31:17
ボルヘスはスペイン語で書いたはずなのにletterを文字と訳してない話が出るのは何故?
スペイン語でletterにあたる単語のことを言ってるの?
架空の巨大図書館のイメージ凄いよな。
「バベルの図書館」は、ボルヘスの空想ではなくて、
アルゼンチンの国立図書館の建物のどこかの実際の
イメージだ、というふうに誰かとの対談で述べてた
と記憶する。
建物の立体イメージもさることながらあらゆる文字の順列、組合せが本として蔵書されていると言う定義づけが鳥肌。
無限のイメージの恐ろしさを初めてリアルに感じた。
辞書の隅に載っている小さな挿し絵のような
832 :
吾輩は名無しである:2008/05/04(日) 03:53:28
確かにこの作品には不可解な部分が多すぎると思う。
自分がバカで理解できないのか、または抽象的過ぎて理解が及ばないのか
知れないが、そんな理解の及ばない世界だからこそ伝奇なのかもしれない。
この自分の正常な理解の範囲を超えているという意味では、フランスの
ヴァレリーのテスト氏のような印象を受けた。
833 :
吾輩は名無しである:2008/05/04(日) 09:52:24
>>825 篠田一士訳は英訳からの重訳だったはず。
この人、日本語が下手ですね。無味乾燥。
ボルヘスを日本の文学愛好家に紹介した功労者としての功績はあるけれど……。
「ボルヘスと不死のオランウータン」なる本が出版されるな。
ボルヘスが探偵役のミステリーらしい。
835 :
吾輩は名無しである:2008/05/25(日) 01:48:37
『マーク・トウェイン殺人事件』なる本(YA。トウェインが
ハック似の少年と共に探偵役を)があるけれど、イマイチだったな。
837 :
吾輩は名無しである:2008/06/30(月) 23:38:30
ボルヘスが作り出した架空の書物を実際の書物にして書き上げた作家はいないの?
webから検索とブックマーク取ったら結構近い気がする。
839 :
吾輩は名無しである:2008/07/01(火) 00:09:35
バベルの図書館に日本語の書物は無いの?
文字数を考えるとチボー家の人々や失われたときを求めても収められてないだろう
それとも数冊に渡って1つの書物をなしていると見做せばいいのか
アルファベットで書かれてるから日本語の本はないな。
一冊あたりの文字数は決まってるから、たしかにチボー家や失われた時は
ないだろう。でもその文字数の本でもすべての組合せを網羅すれば「すべ
ての書物」があるというところがみそなわけだな。だから『チボー家の
人々』や『失われた時を求めて』の要約ならばあるって話だろう。
841 :
吾輩は名無しである:2008/07/01(火) 01:34:53
>>841 そのブログの筆者が対角線論法を何も理解してないことが分かった
>>840 あのな。ローマ字化した表記でも日本語は日本語だよ。他言語も同様。
(石川啄木のローマ字日記は英語だとでも?)
でなきゃバベルの図書館はあらゆる言語の書物を収蔵してないことになる。
あと、何巻にも別れて一つの著書を構成するのなんて珍しくもない。
845 :
吾輩は名無しである:2008/07/02(水) 13:30:04
>>843 漢字どうするの?
表記方法一つで色々変わるんだよ
それにアラビア語だったかな、この言語を母国語にしてる人の名前のアルファベットでの表記方法は確かあまり定まってなかったはず
>>844 確か
20文字×80行×410ページ
そもそもバベルの塔がある世界には一つの言語しかないんだから(ry
847 :
吾輩は名無しである:2008/07/02(水) 14:05:46
>>839 「汚辱の世界史」では、吉良上野介に一章を割いているよ。
ボルヘスは、日本の古典だと源氏物語なんかを抄訳で読んでいたはず。
848 :
844:2008/07/02(水) 14:16:27
>>845 トン。
20×80×410=656000
だから、件の方法は、任意の656000冊と内容を異にする本が存在すると言ってるだけだね。
当たり前だよね、無限に存在するって設定なんだから。
>>845 あほかい。漢字を使用する中国語がローマ字表記できないとでも?
訓令式・ヘボン式みたいに表記方法は一つに定まってなくとも、
その全方法の全パターンの組合せがあるわけだから問題無し。
言語(音声)と文字の区別がついてないのか。
>>839-840 >>845 どうしても漢字を使用したけりゃ、アルファベットでAAみたいに字形図を書け。
「隠す・秘す・匿す」なんかの区別がなくなるってことでは?
ハングルとかどうなってるんでしょうかね?
なら、カナモジカイの表記は日本語でないのかい。
表記上の同訓異字の区別なんか言語にとっては非本質的だよ。
欧米の言語だって字上符(ドイツ語のウムラウトとか)等の特殊記号があるけど、
あるいはパスパ文字で書かれたモンゴル語であれ何語であれ、
とにかく全言語はRomanizationして取り扱ってゆくのがラテン・アルファベット圏では普通だよ。
米原万里が、同じ内容のロシア語と日本語なら日本語の方が数倍(7倍だったかな?)早く読めるって書いてたけど。
漢字の視認性の効果が大きいらしい。
>>853 で、それが、バベルの図書館の文字表記問題と何の関係あるの。
ま、「表記できる」と「表記されるべき」は違うよ、と。
ラテン・アルファベット圏では普通だから何なの?と。
ボルヘスがラテン・アルファベット圏では普通の発想をしたに過ぎないってこった。
>>841 このブログって剽窃だよな?
論理パラドクスって本に一言一句同じ内容で載っているぞ。
あらま!
>>856 じゃあ普遍性はなかったってことで。
>>857 三浦俊彦?
公式のだけチラ見して結局買わなかったんだけど、間違ってるの?
三浦俊彦『論理パラドクス』が対角線論法の説明に既にバベルの図書館を例にしてたの?
>>859 三浦俊彦だよ。
間違っているという意味が解らないが、書いていることは同じだから、
バベルの図書館は論理的にありえないという結論。
>>859 西洋人(ボルヘス含む)は傲慢だから自分らにこそ普遍性があると思ってるよ。
まあ漢字圏には彼らほどの普遍性は無い(バベルの図書館は絶対に出てこない!)のは確かだしね。
現にコンピューターのユニコードだって、0/1記号で全文字を扱ってゆく計画だ。
>>860 対角線論法の説明の例というか、
対角線論法を使うリシャールのパラドクスへの導入問題という扱い。
>>861 買っとけばよかったw
密林見たらまだ買えるらしい、けど841と同じなら別に買わなくてもいいか。
てわけで841読み返してみたけど、やっぱりおかしいね。
>>862 0と1だけになったら西洋人だって困るでしょうね。
伝説によるとバベルの図書館には、およそ存在可能な本がすべて保存されているそうな。
世界中の言語の、いかなる文字の組み合わせも、バベルの図書館のどこかの棚にかならずある。
これがblogバージョン。
バベルの図書館には、およそ存在可能な本が全て所蔵されている。世界中の言語の、いかなる文字の
組み合わせも、バベルの図書館のどこかの棚に必ずあるのである。
これが論理パラドクスバージョン。
微妙に変えてるところがよりムカつく。
>>865 それで皮肉のつもり? まさか二進法って知らないとか。
ほとんど丸写しだねw
>>867 言語が有する文字の数というのは脳が払うコストの問題に行き着くんですよ。
でも、たった2文字になってしまうと短期記憶の容量がおっつかないという別の問題が出て来るわけです。
ネタにしてはつまらんし、マジなら突っ込むのもあほくさい。
>>869
うむ。わかってるならもうするでないぞ。
>>871 ところで誰か三浦俊彦に批判のお手紙を出さないか。
自分のバベルの図書館はボルヘスにヒントを得た独自のもの、と言って逃げられそう。
ただ、無限の文字列を持つ本(砂の本?)が「存在可能」と言えるかどうか……。
ざっとこのスレみたが
枝葉をつつくことより、
夢見ることの大事さを思うね
ボルヘスは夢見るための滑走路として、厳密さを装っただけであってさ
言うなれば「らしさ」の演出の手腕で評価すべきじゃないのかな
875 :
吾輩は名無しである:2008/07/02(水) 18:58:05
谷崎の鍵はどうすっかな
876 :
吾輩は名無しである:2008/07/02(水) 19:01:01
何か凄い伸びてら
877 :
吾輩は名無しである:2008/07/02(水) 20:41:03
バベルの図書館は、二進法のモールス記号で表記すれば、スペースの節約になるってクワインが書いてたな。
軍の諜報部門で働いてたんだっけ?
>>874 脇の甘い舞台設定でも夢見がちになれる人は幸せだね。
880 :
吾輩は名無しである:2008/07/03(木) 17:30:18
>>848 それ違うだろ
1冊の本が656000文字で構成されてるということで
何冊あるかという事になると
使われてる文字が確か26文字だったから
(26の656000乗)冊じゃないか?
数学はさっぱりだからあってるか分からんけど
881 :
吾輩は名無しである:2008/07/03(木) 17:31:54
27文字だったかな
882 :
吾輩は名無しである:2008/07/03(木) 17:49:53
全然違ってた
1行80文字×1ページ40行×1冊410ぺージ=1冊1312000文字
使われてる文字が22のアルファベット、コンマ、ピリオド、スペースの25文字だから
バベルの図書館にある本は(25の1312000乗)冊か
計算したらInfinityだって
言われてみれば当たり前だけど、言語世界は有限なんだね。
対角線論法なんて何の関係もないじゃない。
>>879 小説というジャンルはすべからく、その手の設定は甘い風に出来てるよ
厳密さを求めるなら、小説など読まない方がいい
それこそ、その手の人物はボルヘスが何度もパロディにしてる
plausibilityを愉しむのがボルヘスの最良の読み方だと思うけどね
すwべwかwらwくwww
ペダントリック
887 :
吾輩は名無しである:2008/07/03(木) 22:00:33
おしなべて
>>884の頭もスベカラク甘い風に出来てるんだね
889 :
吾輩は名無しである:2008/07/03(木) 22:20:26
ここにいるやつらはすべからく皮肉屋だなぁ
メタファーって何か捨象しないと成立しないのさ
捨象するということは、厳密さを失うということ
そのことがボルヘスの読者でありながら、
このスレではきちんと理解されてないね
>>888 まあ、ボルヘス程度の甘さぐらいは持ち合わせてるつもりだよ
ク語法は誤用の宝庫でね。
鬼首取ったが如く一々指摘するのは百姓くらいか。
文学部に行って教養主義を支えたのは百姓の子達だぞ
納豆売り
894 :
吾輩は名無しである:2008/07/03(木) 23:01:33
>>890 君ねえ、本質を一切捉えていないよ
君だけ別の方向に向いている
で、三浦俊彦に誰かメールしたの?
896 :
吾輩は名無しである:2008/07/05(土) 13:35:54
誰だよそれ
カズさんか?
ひと月ぶりに来て、変に伸びてると思ったらまたこういう事か
959 :
吾輩は名無しである:2008/08/30(土) 17:53:35
スレがにぎわってるな
そのようでございます
もう少しで丸7年だったのに、惜しいことだね。
981 :
吾輩は名無しである:2008/08/31(日) 00:11:04
982 :
吾輩は名無しである:2008/08/31(日) 11:41:15
ばいなら
983 :
吾輩は名無しである:2008/08/31(日) 13:30:54
いまなら
984 :
吾輩は名無しである:2008/08/31(日) 18:44:47
飛べる!
985 :
吾輩は名無しである:2008/08/31(日) 18:52:31
わたしはしんだ(笑)
986 :
吾輩は名無しである:2008/08/31(日) 18:57:23
ボルヘスは詩をよくわかっていた。
自国でさほど評価されないPaul-Jean Touletを高く評価したな。
987 :
吾輩は名無しである:2008/08/31(日) 19:27:19
だんしはしたわ
次のスレッド・タイトルは、変な文字間スペースを空けないでほしいものだ。
こういう博学強記な幻想純文学作家って日本にはいないの?
そして出来れば日本版ボルヘスは国文学に超詳しくてしかも独自の観点を持っている人であってほしい。
福田和也から生臭抜きしたら意外にいいような気がする。日本の家郷は評論なのに幻想的でサイケデリックで本当に良かった。彼のエッセイやハッタリ仕事は全く興味ないけど。
加藤周一にお願いしてみるとか。
えっ、まだご存命でしかも現役されてるんですか?!
調べたらご存命どころかバリバリ現役。しつれいしました。
また、福田氏うんぬんの書き込みの博学強記は博学強覽の間違いでした。
横槍気味で悪いが加藤周一はちょっと理性的過ぎる気がする。
つ 〇博覧強記