1 :
吾輩は名無しである :
2001/06/18(月) 03:41 良い翻訳家・・堀口大學 サン=テグジュペリを始め、すべて詩的な日本語に再構築してくれる。 悪い翻訳家・・柳瀬尚紀 ワープロの漢字変換にたよって「フィネガンズ・ウェイク」を訳すな。 筒井康隆「文芸時評」のあとがきも、意味不明で最悪。 当て字の、おやじギャグが寒い。
誤訳が指摘されているのはメイラーの訳者山西英一とか、グラスの訳者高本研一あたりだね。丸谷才一訳の『ユリシーズ』も誤訳が指摘されたことがある。もっとも、誤訳が多いからと言って悪訳とも限らないのが文学の面白いところだが。
3 :
吾輩は名無しである :2001/06/18(月) 04:06
ボルヘスやマルケス訳者の鼓直が最悪。 彼の下手な日本語のせいでラテンアメリカ文学は日本で一般に敷衍されなかった。 あとがきの文章が下手なのに、訳なんてしないでくれ、と。
4 :
吾輩は名無しである :2001/06/18(月) 04:13
>>3 「百年の孤独」の新装版はどうなんですか。本人改訳してたような。
もしかして更に改悪? 最初のを随分前に読んだっきりだから。
一応、悪訳を乗り越えて面白かったけど。
>4 新訳版は読んでいません。申し訳ない。 しかし、誰か他にいないのか・・。
6 :
吾輩は名無しである :2001/06/18(月) 04:44
>>5 やっぱ、すいません。
よく考えたら生意気言ってました。
だって、オレ原文でゼンゼン読めないもの。
あ〜悲しい。語学力の無さ。
7 :
吾輩は名無しである :2001/06/18(月) 05:02
ええ、でも鼓直以外のラテンアメリカ系の作品翻訳者はもっとひどかった から「やっぱりこの手のは鼓直でないと」って思ってたんだが。
8 :
吾輩は名無しである :2001/06/18(月) 05:19
あれはね、もともと訳者の層が薄いところに持って来て 文学に遅れてやってきた集英社(なにしろ少年ジャンプのとこだからね)が 一番無理にキバっちゃったんだよ、ラテンアメリカ文学関係。 それもあって、ヒドかったんじゃないの? あれ。 「百年の」は集英社じゃなかったけどね、確か。 無理にブーム作って乗せようとして。だってカーニバルのフリフリだんす女の写真 使ってたんだぜ、キャンペーンに。集英社。 このっ お調子者!
池内紀訳のカフカは名訳だが、原文と比較して読むとかなり大胆に意訳しているということがわかる。
10 :
吾輩は名無しである :2001/06/18(月) 05:54
リチャード・バック『イリュージョン』を村上龍が訳してる。 村上龍の本は読んだことがないけれど、この訳はよかった。
11 :
吾輩は名無しである :2001/06/18(月) 06:04
下訳がなぁ…
12 :
吾輩は名無しである :2001/06/18(月) 06:06
下訳?
13 :
吾輩は名無しである :2001/06/18(月) 06:08
村上だろ、村上。
14 :
実習生さん :2001/06/18(月) 06:17
>9 そんな気がする。 意訳しないと、 なんかもうちょっとゴデゴテした文章になる気がしたんだけど
15 :
吾輩は名無しである :2001/06/18(月) 12:05
訳って、日本語が上手くないとダメだよね。 この頃読んだのでは、ミヒャエルエンデの「鏡の中の鏡」の訳に なんだか意味不明な日本語多かった。 内容は面白いんだけど、そういうとこがいったん気になると 気になって気になって筋に集中できないんだよね。。。
16 :
吾輩は名無しである :2001/06/18(月) 12:08
クリスマスキャロルの村井花子? 直訳ぎみで、大学生が訳したみたいに見える。 はっきりいって、下手だと思う。
17 :
吾輩は名無しである :2001/06/18(月) 13:29
うまいのは志村正雄のピンチョンとか、SFものの浅倉久志。 へたというか、根本的に詩心がない山形浩生はだめ。
18 :
ロミオ&ジュリエット :2001/06/18(月) 16:04
To be or not to be, this is the question. 「ありますか、ありませんか、これは質問です。」
19 :
吾輩は名無しである :2001/06/18(月) 17:01
平岡篤頼さんの訳、好き
>>18 オイ、ロミジュリじゃねえダロ(w
20 :
吾輩は名無しである :2001/06/18(月) 17:58
>>10 おー、私もそう思ってた。
原文よりもいいと思った。
村上龍は私はあまり評価してないのだが、
あの訳はよかった。
21 :
吾輩は名無しである :2001/06/18(月) 20:10
訳がいいっていう判断、難しいですよね。 その国の言葉に精通したうえで言えることなのか・・・。 でも原書読めなくて翻訳読むしかない状況もあるわけで、 「読みにくいなー、もっとマシな日本語にできんもんやろかー」 と思ったりすることは多数。 訳がダメっていうひとは、 純粋に日本語が読みにくい、っていうことを言ってるのかな?
私の場合はそうです。
23 :
吾輩は名無しである :2001/06/18(月) 20:13
わたしの場合もそうです。 個人的には福田恒存訳の戯曲が読みにくい。 小説は好きだけど。
24 :
吾輩は名無しである :2001/06/18(月) 20:18
具体的に複数の翻訳の例文とかあげてくれると 「これがわかりやすい」「これが好み」 とか判断できるなあ。 なんかないかな? できるひときぼんぬ。
25 :
吾輩は名無しである :2001/06/18(月) 20:26
春樹の訳は結構読みやすい そして合うとかなりいいのだが 春樹自身の雰囲気がかなり出ているため鼻につくのもかなりある オブライエンは良いと思ったけど フィッツジェラルドは駄目だった
26 :
吾輩は名無しである :2001/06/18(月) 20:36
『犬の生活』は苦手だったなあー。 作品の内容っていう問題なのかもしれんけど。
27 :
吾輩は名無しである :2001/06/18(月) 20:37
「不思議の国のアリス」は訳者によって全然違うよね。 漢字変換でしょうもないギャグ作りに夢中の柳瀬尚紀に訳して欲しくなかった。
柴田元幸さんはどうでしょうか。 オースターの翻訳とか。 なぜか「知の技法」で、柳瀬尚樹をべた褒め。 東大の授業では、(本郷しか知らないですけど) 学部生の書いた訳を添削して返してくれています。 忙しいのにすごいですね。慕う学生も多い。 あと、澁澤龍彦は、読みやすいと思います。 >2 高本研一さんの翻訳は、池内訳のような意味での誤訳ということでしょうか。
>2「誤訳が多いからと言って悪訳とも限らないのが文学の面白いところ」 小林秀雄のランボーは、無茶苦茶な「意訳」らしいけど、歴史的な「名訳」ですよね。 翻訳ってのは、そう言うものでしょう。 柳瀬の訳は、その「完全な翻訳の不可能性」を極限まで押し進めているから、既に原著とは別の何物かと考えるとよろしいかと。 とりあえず現在では、英米文学だったら、柴田と青山南訳は、やっぱり安心して読める。 浅倉久志の名前も出ているから良いかとも思うので、「文学」っぽいのは少ないけど、今、自分的には「東江一紀訳」だったら、内容分からなくてもかなり即買いです。
30 :
吾輩は名無しである :2001/06/18(月) 23:36
小笠原豊樹 「GOOD!!」
31 :
:2001/06/18(月) 23:55
岸本佐知子訳のニコルソン・ベイカーも面白いね。翻訳だけじゃなくてオリジナルのエッセイも面白い。
32 :
吾輩は名無しである :2001/06/19(火) 00:13
>16 同意。 ディケンズは、小池滋で読みたい。
東江一紀って、どんな本を訳していますか?
上の書き込みは>29です。
35 :
吾輩は名無しである :2001/06/19(火) 15:02
age
36 :
翻訳屋 :2001/06/24(日) 06:15
>>33 検索しなさい。
翻訳のよしあしは、プロが原文とつきあわせて読まないとわかりません。
訳文だけではね。それから、
>>29 の方、詩の翻訳(翻案)と散文の翻訳は
いっしょにならないでしょう。
37 :
翻訳屋 :2001/06/24(日) 06:18
もちろん、むちゃくちゃにひどい翻訳は訳文だけでわかるけど。
38 :
吾輩は名無しである :2001/06/24(日) 07:36
>36 同じ作品について訳文が二つ以上あれば、 別にプロじゃなくても、比較した上で優劣は付けられるんじゃないかな? プロじゃないとわからん、なんて、高邁装う偏屈親父みたいだ。
39 :
翻訳屋 :2001/06/24(日) 08:27
プロでなくてもいいけど原文見なきゃわかるわけない。 比較した上で、って訳文だけ比べるわけ?
40 :
吾輩は名無しである :2001/06/24(日) 16:27
訳文だけ比べるんだよ。勿論。 綺麗な日本語かどうかは判断できるでしょ? 原文と大幅に食い違っていても、それが読みやすくて迫力が増しているのなら、 それはよい翻訳じゃないの? 原文見たってしょうがないでしょ。
41 :
吾輩は名無しである :2001/06/24(日) 16:51
>>40 いや、確かに日本語としてのうまさは訳文だけで較べられるだろうけど、
内容の正確さという最も重要視されるべき点はほっといていいのか?
一応研究対象になったりする学術的な意味合いも含む文学作品において、
読みやすさ最優先ってのはどういうことだ。
無茶苦茶読みやすくて綺麗な日本語だけど、それが原文の意味とまったく
懸け離れているようでは「翻訳」などと言えないだろ。
42 :
吾輩は名無しである :2001/06/24(日) 17:04
>41 確かに正確さは重視されるべきで、それが作家の作品じゃなく、 翻訳家の作品になってしまうようであれば本末転倒だ。 ただ、そういった原文から思い切りかけ離れた翻訳の中に、 名訳とされている作品が多いのは、 「言葉の正確さ」じゃなくて「作家が伝えたいことの正確さ」を重視しているからじゃないかな? 言葉はかけ離れていても、言っている意味は同じであれば、 それはれっきとした「訳文」と言えるのではないかと思う。どう?
43 :
名無し :2001/06/24(日) 17:07
バロウズ訳最悪。
44 :
吾輩は名無しである :2001/06/24(日) 18:02
平岡篤頼さんの訳好き。 あと松岡和子さんのシェイクスピアの訳も好き。
45 :
吾輩は名無しである :2001/06/24(日) 19:34
別宮貞徳さんて「翻訳書批評」の第一人者がいるけど この人は要するに、日本語としてスッと意味が通るもの でなきゃダメということをしきりに言ってたよね。 むろん、原文がそもそもクセのある悪文ということも たまにあるだろうけど。
46 :
吾輩は名無しである :2001/06/24(日) 19:42
野崎孝のフィツジェラルドは良かったな。 オリジナルに比べると、長文の描写の流麗さ は劣るかもしれんが。
47 :
吾輩は名無しである :2001/06/24(日) 20:52
>>42 そりゃそうだけど、原文無しで原文の伝えんとする
意味を把握できるのかという事ですよ。
訳文のみでの比較では結局日本語としての優劣しか判定できない。
48 :
吾輩は名無しである :2001/06/24(日) 22:11
あのさぁ、いちおう書く方の立場を重視して考えると、 原文と同一の言語を母国語として習得している人にしか 真に「文学的要素」は伝わらないと思うのだけど。 翻訳家をほとんど信じていないってのもあるけど、 そういう考えからおれは外国の文学には全く関心が持て ないのだけど、これは浅はかな考え?
49 :
吾輩は名無しである :2001/06/24(日) 23:31
>>48 ちょっと浅はかかな!?でも君の意見は全く正しい。
詳しくはベンヤミンを読め。(あっ、これも翻訳ものだ)
50 :
吾輩は名無しである :2001/06/24(日) 23:50
阿部知二がよい。「月と六ペンス」は中野訳では味わえないものがある。 けど、他のはそんなに際立ってないなあ。
51 :
翻訳屋 :2001/06/24(日) 23:58
1)訳文Aと訳文Bがある。Aが誤訳している箇所をそのままBが踏襲して 誤訳してたらどうなるのか。素人はどっちか好きなほうを選んで、原著 の意味を理解したつもりになる。玄人の目には、「どちらも駄目な訳」 にすぎない。 2)もっと根本的に、著作権の切れてない作品では、訳文が1種類しか ないことが多いな。そういう場合、原文とつきあわせずにどうやって 良否を知るのかね。
52 :
吾輩は名無しである :2001/06/25(月) 00:34
>51 1)二冊の訳文共に誤訳があるとして、読者の殆どはそれに気が付かないだろうけれど、 常識的な確立で言って、二冊の翻訳が二冊とも全く同じ誤訳をすることは滅多にないだろう。 そんな例外的な場合のみを拡大して議論しても仕方がない。 2)ある一作品について、翻訳が一つしか出版されていなくても、 私達読者は、その作品に出会うまで数多くの「外国文学」「日本文学」に接している。 多数の読書履歴が、文章を判断する「基準」となって働くから、 ある一つの作品の翻訳を読んだだけで、 これは名文だとか、うまく訳してある等というのは大体分かるものだ。
53 :
吾輩は名無しである :2001/06/25(月) 00:36
>>51 お前の言ってることって「俺は原文読めるんだぜ、
すげーだろ」って自慢じゃん。原文読めても知性は
低い。そもそも本当に原文読めてるのか疑問。
悪い翻訳家のいい例だったりしてな。
54 :
吾輩は名無しである :2001/06/25(月) 01:23
石井桃子さんのくまのプ?さんは名訳だと思います! 原文読めても読めなくても、なんとなくよしあしは判る気がします
55 :
翻訳屋 :2001/06/25(月) 04:51
たとえば吉川幸次郎訳の水滸伝は、日本語の文章として非常にリズムがあって みごと。楽しく読める。でも専門家によると、原文はかなり地味な格調の文章 で全然あんな文体じゃないんだそうだ。私は中国語はほとんどわからんが、 翻訳の質については専門家の判断を尊重する。
56 :
翻訳屋 :2001/06/25(月) 04:54
読者がどう思うか、それはたしかにだいじだ。しかし、原著者がどう 思うだろうか、という視点を忘れてはならない。
57 :
吾輩は名無しである :2001/06/25(月) 11:11
>翻訳屋 いちいち原文と付き合わせないと、それが名訳かどうか、 名文かどうかも分からないんだったら、それは悲しいことだ。
58 :
吾輩は名無しである :2001/06/25(月) 11:45
そうかな。原文味わえるに越したことはあるまいよ。
59 :
吾輩は名無しである :2001/06/25(月) 11:47
>>57 俺は翻訳家じゃないけど、「名訳」「名文」の定義をどう設定するかで
なんとでもいえるぞ。
原文のアラまで忠実に、しかも絶妙に再現することが「名訳」かもし
れない。そうなると、原文を読んだことの無い人はそれが原作者の
未熟なのか役者の未熟なのか見分けはつかない。理論上。
60 :
吾輩は名無しである :2001/06/25(月) 12:09
>59 原文のアラまで「絶妙に」再現しようとすれば、 相当な「力量」が必要なのでは? そこまでのちからを持った翻訳家なら、自然と綺麗な日本語が書けると思うのだが。
61 :
吾輩は名無しである :2001/06/25(月) 13:06
>60 そのとおり
62 :
翻訳屋 :2001/06/25(月) 13:20
>>57 君が原文も読まずに下した「名訳」だという評価に、原著者が納得
すると思うかね。思うならその根拠は。
翻訳とは名文を読むためにあるのではない。 翻訳屋氏に噛みついてる人が何人かいるようだが、彼らの主張はつまり、分かり易い文なら 誤訳だろうがどうでも良いという事になる。なら、超訳でも読め。 あと、52の反論がまったく意味不明なのは笑わせようとしてるのか? 1についての反論は「Aが誤訳している箇所をそのままBが踏襲して 誤訳してたら」という箇所を無視している。 2については、本人以外分かってると思うので何も言わない。 そういえば、池内紀のカフカ訳というのは随分思い切った「意訳」をしているようだ。 これを翻訳者の解釈が入るとして切り捨てる人もいれば、名訳だという人もいるだろう。 原文を解釈せずにそのまま訳すのが良いか、思い切った意訳をするか。 翻訳を読むときに訳者がどういったスタンスで訳したのかも分からず(原文を知らずに)に翻訳としての上手さを 論じることが果たして有効な議論となるか。 まあ、59氏の言うとおり、ここでは「名訳」の捉え方で何とでも言える水掛け論になるけど。 俺は英語も出来ないけどな。 と言うわけで、53氏。俺に何か言いたいか? 大人げない長文失礼。
64 :
吾輩は名無しである :2001/06/25(月) 15:50
中国文学だと立間祥介か。 小川環樹が訳すと「〜くりゃれ」となるのが 立間祥介だと「〜請い申し上げます」となる。 原文としては「臣請〜」だから、明らかに立間の方が原文に忠実だ。 演義物だから、浄瑠璃を意識しての意訳(小川訳)なのだろうが、 話芸としての浄瑠璃文化が一般庶民から失われた現在となっては、 原文に忠実に訳した方が良いのではなかろうか? 単に趣味の問題と言われれば、それまでなんですけどね。 あ、言い忘れてた。『三国志演義』の話です。
65 :
吾輩も名無しである :2001/06/25(月) 17:31
池内氏のカフカは読んでいないが、以前R・ロートの訳をのぞいたことがある。 かなりかみ砕いた訳だった。 好き嫌いはあろうが、私としてはもう少し原文の規矩のようなものが残っていた方がいいと思うのだが。
66 :
訂正 :2001/06/25(月) 17:32
↑ R・ロートはJ・ロートでしゅ。ゴメンよ。
67 :
吾輩は名無しである :2001/06/25(月) 18:09
昔のフランス文学の翻訳はすばらしかったよー 佐藤正彰、水野亮、渡辺一夫、などなど
68 :
吾輩は名無しである :2001/06/25(月) 19:14
「日本語としてスッと意味が通る訳文」というのは やさしく書き改めるということではない。 所詮、西洋の言葉と日本語は一対一対応の訳語なんて ありえない以上、よく文意を咀嚼したうえで、原文の 語順なども考えてちゃんとした日本語にする。
69 :
吾輩は名無しである :2001/06/25(月) 19:14
『羊たちの沈黙』の菊池光さん。 訳者あとがきでだいぶ笑わしてもらった記憶があるが。
70 :
吾輩は名無しである :2001/06/25(月) 23:32
>57 日本語の分からない原著者が、あなたが原文と照らし合わせて「名訳だ」と思った日本語文を、 素晴らしいと納得しているかどうか、どうやって分かるんだ? 日本語みせつけて「名訳でしょ?」なんて言ったってわからんだろうに。
71 :
吾輩は名無しである :2001/06/25(月) 23:43
>63 >彼らの主張はつまり、分かり易い文なら 誤訳だろうがどうでも良いという事になる。 そんなこと言ってないでしょ? 誤訳は駄目だが、日本語として汚いのが、原文と照らし合わせる云々以前に、 名訳であるわけがないと言うだけで。 >翻訳とは名文を読むためにあるのではない。 この書き出しの時点で、すでに見解の相違がありそうだな。 英語も読めないくせに、翻訳とは〜、って、何様だ。
72 :
:2001/06/25(月) 23:52
>>69 菊池訳の『羊たちの沈黙』は本当に評判が悪い。レクター博士のファーストネームの表記からして「ハニバル」だもの(確かに英語では「ハンニバル」とは発音しないが、無理やり原音に近づけて表記するなら「ヘァナボー」とでも書くべきだろう)。高見浩訳で改訳版を出せ! と要求していた人がいたな。
73 :
吾輩は名無しである :2001/06/25(月) 23:59
ヘァナボーに一票!
74 :
吾輩は名無しである :2001/06/26(火) 00:06
高見と菊地どっちがいいのよ!? 意見分かれてるぞ
75 :
ひきこもり男児 :2001/06/26(火) 02:22
野崎孝はうんこ
キレイな文章やなぁと初めて感心したのは ヘルマンヘッセの翻訳をしていた高橋健二でした。
面白そうだったので、一通り読んでみました。
翻訳の善し悪しを、逐語的精確さにとるか、あるいは
文学作品としての出来にもとめるかで、随分判断は変わるわな。
>>41 氏の
>一応研究対象になったりする学術的な意味合いも含む文学作品
研究は普通原文主義だから、翻訳の問題とは切り離すべきだけども、
いかが? 翻訳は一般読者に向けられたものと僕は考えるけど。
翻訳観談義については、
川村二郎・池内紀「翻訳の日本語」(日本語の世界15)の一読を
お薦めします。
78 :
吾輩も名無しである :2001/06/26(火) 10:36
>77 >研究は普通原文主義だから、翻訳の問題とは切り離すべきだけども、 >いかが? 翻訳は一般読者に向けられたものと僕は考えるけど。 一国の文学だけやっている分にはそれでいいけど、いくつもの国や地域の文学に言及するときはそうもいかないでしょう。 ヨーロッパだけに限っても、英独仏伊西露などなど多数ある。 これを全部原文で読める語学の達人、「研究者」にだって少ないと思うよ。 翻訳はだから、研究と別とは言えないんじゃないかな。
外野席から・・・の独り言 翻訳に関して論争されておられる方がおられます。 理論に対して理論で応酬されているようですが・・ 論点が見えません。 当事者の方にはそれでいいと思いますが 具体的な訳と原文を提示しながら 自分の主張を証明したほうが・・・ お互いの為にいいんじゃないのかなあ 理論に理論なら・・多分いつまでも決着つかないんkじゃないかな
80 :
吾輩は名無しである :2001/07/05(木) 01:36
小林宏明の訳は妙にまわりくどい。
81 :
吾輩は名無しである :2001/07/05(木) 01:38
もともと下手糞だもん、菊池光は。
82 :
吾輩は名無しである :2001/07/05(木) 06:11
北御門二郎の翻訳はいいよ 論争になったけど。
83 :
吾輩は名無しである :2001/07/05(木) 08:46
誤読した上で意訳されていたら、いくら日本語として読みやすくても ちょっとねぇ。一方で、原文忠実主義に陥って読みにくいものも読者 として敬遠したい。
84 :
吾輩は名無しである :2001/07/05(木) 09:31
野崎孝:読みにくい!
85 :
吾輩は名無しである :2001/07/05(木) 11:42
大久保康夫さんてどうですか? うちに昔あった新潮社の文学全集にたくさん入ってた。 この人のは読みやすくて好きなんですが。
86 :
犬の林 :2001/07/05(木) 15:39
加藤光也、たのむ、転職してくれ。
野崎孝、
>>84 とは逆だな。
俺はこの人にヘミングウェイ訳して欲しいとオモタ。
88 :
吾輩は名無しである :2001/07/05(木) 20:30
野崎孝はいいんじゃない? かなり夢中になれた。 ヘミングウェイを訳してほしいというのは、分かるなあ。。
89 :
吾輩は名無しである :2001/07/05(木) 23:55
だからあ、どうせ日本語しかわからないわけでしょ?
90 :
↑ :2001/07/06(金) 03:26
そう言う君は日本語を理解しようともしないのだね。 訳がどれだけ日本語というものを知らしめるか知らないのかい? 単に言葉を変換するものではないのだよ。 君見たいな馬鹿は少年ジャンプでも読んでいなさい。 俺は馬鹿にマジレスしたから回線切って トリストラムシャンディーでも読むわ。
91 :
吾輩は名無しである :2001/07/06(金) 04:56
>89 じゃあ、あんたが翻訳してみろ。 下手な翻訳っていうのがどういうものか、分かるだろう。
92 :
ワラシ :2001/07/06(金) 05:05
≫89 何言ってんだ てめえ ふざけんな 外国語 外国文化 世界史 に知識の疎い人にも理解を得るように訳さなきゃいけないんだよ 翻訳はものすごく大変なことなんだよ バカが まあ全て訳者の責任になってしまうんだけどね でも おまえみたいなバカに翻訳を語られたくないね 自分に知識があると勘違いしてそうですが 周囲から嫌われてませんか??
93 :
69 :2001/07/06(金) 13:52
>>74 超遅レス失礼。
菊池光、悪い翻訳家として挙げたつもりだったんですが
文意が伝わりにくくすみません。
あとがき読んだ人ならわかると思いますけど、
小学生の感想文以下。。。。私も人のこと言えないか。
94 :
てるみ :2001/07/06(金) 16:52
本読んでも頭がよくなることはありません 「頭がよくなったつもり」になることはあります。 そういう人が増えてしまうのは、書物の功罪ですね
95 :
吾輩は名無しである :2001/07/06(金) 18:58
>89 まず隗より始めよ。
96 :
吾輩は名無しである :2001/07/06(金) 19:48
>>80 小林宏明はそんなに悪い翻訳家じゃないけど。
まあ、感傷的な訳をする人ではあるけどね。
菊地光ねえ……あれでも翻訳歴30年以上のベテランなんだから、
信じられんよなあ……。
97 :
吾輩は名無しである :2001/07/06(金) 19:50
質問です。 あなたが編集者として、 もし、この二人しか手の空いている翻訳家がいない場合、 誰に翻訳を依頼しますか? 1.菊地光 2.柳瀬尚紀
おお、まだこのスレ生きているんですね!
ぼくは実際に編集者ですが、上の設問は難しいなあ。テキストの性質によるでしょう。
……え、ネタにマジレスするな? そうですね。
遅レスで申し訳ありませんが、
>>36 の方、
>詩の翻訳(翻案)と散文の翻訳は いっしょにならないでしょう。
私は、散文と、論説文以外の韻文には、それほど違いはないと考えます。
原文をどの切り口で翻訳するか、ランボーで言えば、原文の「叙情性」を活かすか(堀口大學訳)、「暴力性」を活かすか(小林訳)、で作品の印象は大きく変わるという例と考えて頂ければ。
上で話題になっている菊池光(評判悪いなあ)でも、ロバート・B・パーカーの訳では、既訳とまったく印象の違う訳にして成功しましたよね。
パーカーの原書を読むと、評判の悪い飯島永昭訳に印象が近く驚いた記憶があるのですが、菊池訳がなければ、彼の作品が日本であれほどの成功を収めることはなかったでしょう。
>>33 の方(もう読んでないかな)、
以下が東江氏の情報があるHPです。
http://www.nifty.ne.jp/forum/flitrans/trs/agarie/index.htm 私としては、とりあえずエンターテインメントばかりですが、以下をお薦め。
「ストリート・キッズ」ドン・ウィンズロウ 創元推理文庫
「グリーンリバー・ライジング」ティム・ウィロックス 角川文庫
「鮫とジュース」ロバート・キャンベル 文春文庫
「ストーン・シティ」ミッチェル・スミス 新潮文庫
「偽りの街」フィリップ・カー 新潮文庫
99 :
吾輩は名無しである :2001/07/06(金) 21:03
わたしは柳瀬尚紀の文章自体が駄目。 よって、菊地光。
100 :
吾輩は名無しである :2001/07/06(金) 21:20
出版社が柳瀬に頼むときはそういうのを期待してるんだろうね。
101 :
吾輩は名無しである :2001/07/06(金) 21:21
菊地も柳瀬も……どっちもいらん。
102 :
吾輩は名無しである :2001/07/06(金) 21:31
柳瀬の不思議の国のアリスは、本当に最低。 言葉遊びがしたいだけだったのか。寒いし。
103 :
吾輩は名無しである :2001/07/06(金) 22:17
山形浩生とか柳下毅一郎とか、翻訳家の書くエッセイとかコラム はどうしてあんなにへたくそなんでしょう。 ああいうの読むと、しょせん翻訳家なんて他人のフンドシで 相撲とってる厨房にすぎないと思うね。(w
104 :
吾輩は名無しである :2001/07/06(金) 23:45
山形や柳下はただの害基地。
105 :
吾輩は名無しである :2001/07/06(金) 23:49
山形は結構わかりやすいと思うんだけどなあ。
106 :
吾輩は名無しである :2001/07/07(土) 18:47
山形と柳下は東大工学部卒の翻訳家なんだが、 妙に屈折してるよね。
107 :
吾輩は名無しである :2001/07/08(日) 02:55
村上博基はどうでしょう。 ル・カレもの大半訳してますが。
108 :
吾輩は名無しである :2001/07/08(日) 03:13
野崎孝、「FUCK YOU」を 「おまんこしよう」なんて・・・ それはちょっと・・って思わない? あんな訳がよめるのは関東人だけだ
109 :
吾輩は名無しである :2001/07/08(日) 23:51
>>108 橋本福夫がどう訳していたのか興味があるね。ダビッド社から出た橋本訳The Catcher in the Ryeは題名からして『危険な年齢』、一般にはツボを外しまくった珍訳とされているのだが…
110 :
吾輩は名無しである :2001/07/09(月) 00:02
111 :
吾輩は名無しである :2001/07/09(月) 01:59
112 :
吾輩は名無しである :2001/07/11(水) 11:45
113 :
吾輩は名無しである :2001/07/12(木) 21:01
柳瀬は根室へ帰れ。
114 :
吾輩は名無しである :2001/07/13(金) 09:48
柳瀬のフィガネンズ・ウェイクを読破したひとって、いるのかな。
115 :
吾輩は名無しである :2001/07/13(金) 10:41
堀口大学のジュネはダメダメ。
ちょっとした一文だけでも原文と較べてみて これをこんな風に訳すのか!と感心したとすれば、それだけで 十分『私はこの部分名訳だと思った』って言っていいと思うんですが。 文章全部を原語で読むのは誰もができるわけではない。 全部原文と比較してないと名訳かどうか語る資格なし、なんて姿勢、 ずいぶん乱暴というか偏狭じゃぁないですか。 まあ自分にそんな語学力がないので所詮負け惜しみですけどね。 ちなみに私がすげぇと思ったのは 『嵐ヶ丘』(=Wuthering Heights)。 誰が最初にこう訳したのかも知らん無知な私。 でも、”風が吹きすさぶ様子を表す方言(だったかな)”の ”Wuthering”な”Heights”を『嵐ヶ丘』。 これで『嵐の館』とか訳されたらそうとう凹むぞ 『良い翻訳家、悪い翻訳家』の主旨とはずれてましたね、、失礼しました 叩かれ覚悟。さぁ叩くがいいさ〜
117 :
吾輩は名無しである :2001/07/14(土) 09:02
消えちゃうので、age
118 :
吾輩は名無しである :2001/07/14(土) 11:23
菊地光って大っ嫌いだったけど、パーカーのだけは 確かにいいのね。
119 :
吾輩は名無しである :2001/07/14(土) 12:22
120 :
吾輩は名無しである :2001/07/15(日) 00:06
大貫三郎と野崎の「華麗なるぎゃっび−」では どっちがいいの?
ノル森でギャシービほめてたから買ったけど あっという間に汚物入れ逝きダターヨ!!(・∀・)
122 :
吾輩は名無しである :2001/07/15(日) 00:18
ぼくも、ぎゃっつび−はアウトでした。。
フイツシヅエラルドを読んでいる奴となら、友達になれそうだYO!
124 :
吾輩は名無しである :2001/07/15(日) 05:22
ナボコフのロリータ(新潮文庫)は、とにかく訳がひどいって 聞いたのですけど実際にはどうなんでしょうか? だれか詳しい人いたら教えてください。
125 :
吾輩は名無しである :2001/07/15(日) 07:47
クリス・ファーマンの「放課後のギャング団」(この題名はどうかと思うけど)の 「ガー(gar)」の訳注で(長い口先を持つ細長い硬骨魚)というのにちょっと笑った。 辞書丸写しですね。硬骨魚ってなんだよー。軟骨魚の例を挙げてみろよ、なんて つっこんだりして。いや、それだけっす。翻訳自体は特に悪くはありません。
126 :
吾輩は名無しである :2001/07/15(日) 10:13
Winnie-the-Pooh を「プーさん」としたのは名訳でしょうか?
『ロリータ』も訳注でへまをしている。 物悲しいはにかみの微笑を浮かべた大足のバーサ(訳注:ドイツ軍 が第一次大戦で使った巨砲の名「ビッグ・バーサ」にひっかけた ものか) 典型的なhowler。ヴィヨンの有名な詩にもでてくるのに。誤訳なら まだしも、訳注なんてものをつけておいて間違っちゃいかん。 また、冒頭のパスティーシュがエリオットの「ゲロンチョン」からだ とわざわざ指摘するなら、結末近くのH.H.の詩が同じくエリオ ットの「聖灰水曜日」を元にしていることも指摘すべき…ってのは 行き過ぎか。でも、どういう基準で訳注をつけているのか明確で ないことがある。徹底的に訳注をつけるか、さもなくば何も付け ないかだ。 それ以外にも細かくつつけばいっぱい出てくるけど、福武から出て いた『賜物』よりは、訳はしっかりしているような気がする。ただ 相手がナボコフだけに、例えば冒頭の"a princedom by the sea" を「海辺のある公園」なんて訳すのは無神経で、これじゃポオの 詩句が全く響かなくなってしまう。その他こういう細かい言葉への 配慮が足りないのは、仕方のないことかもしれない。それを流せば、 まあacceptableではあると思う。 でも俺にとっては、新訳を出して欲しいリストの一番上にある作品。
128 :
吾輩は名無しである :2001/07/19(木) 02:59
ナボコフって母語がロシア語なのに英語で世界文学史上に残る作品を書いたわけだろ? 考えてみると凄いことだ。
129 :
犬 :2001/07/19(木) 03:49
こないだナボコフ翻訳ものの中でもワーストワンの 「ナボコフ全集2」読んだ。 翻訳って一文は一文で訳すだとか、語順も極力その まんまでとか制約があるから、ナボコフなんかの訳は 特に難しいんだろうけど、それにしても訳ひどすぎ。 つまんなかった。 ヴェイン姉妹の最後の部分なにあれ? 注釈つけた ほうがましだ。 前IXIONさんがどっかでナボコフの言語に対する異様 なまでの執着ぶりについて少し喋ってたのを覚えているけど、 その傾向って後期になるに従って強くなってるんだなって 感じた。それもまたつまらなさに拍車を掛けているように 思えた。初期や中期のように適度にっていうんだったらいいん だけど、あそこまでいっちゃうとくどいの一言だな。過剰。 もうろくじじいが執拗に同じ話を繰り返すのと本質的に何ら変わりは ない。 たしかにそういうのははナボコフの個性ではあるけど、もっとそうい う部分に 批判的な人がいてもいいのでは?と思った。 自分は「ロリータ」より完成度の低い 「enchanter」のほうが好きな 人間なので。
130 :
吾輩は名無しである :2001/07/19(木) 23:00
翻訳とは直接的に関係ないのかもしれないけど、新潮文庫のロリータ、面白く読めなかった。 自分の周りで、自分が「こいつキレ者!」と思ってる人みんなロリータ絶賛してたので、 しばらくへこんだ。
あのロリータは、確か一週間以下でカンヅメになってやったやっつけ仕事だそうですから、 ダメダメです。
132 :
ixion :2001/07/20(金) 00:45
あ、ダメダメって言うの何とか避けてたのに…(苦笑)<ロリータ カンヅメのやっつけ仕事なんですか、初めて聞きました。『賜物』もはっきり 言ってダメダメなので、やっつけ仕事なんだろうか。 >翻訳って一文は一文で訳すだとか、語順も極力そのまんまでとか制約が >あるから、ナボコフなんかの訳は特に難しいんだろうけど、それにしても >訳ひどすぎ。 つまんなかった。 >ヴェイン姉妹の最後の部分なにあれ? 注釈つけたほうがましだ。 そこまで言われるとは、どんな訳か読んでみたい…。例の "iciclesbycynthiameterfrommesybil"のアクロスティックですよね? ただ、あれについてはナボコフが『ロリータ』書く以前の作品だし、 自分でもその言葉遊びについては、後に批判的に回顧しています。 「この物語では、語り手はもちろん気付いていないのだが、自分の手による 最後の段落が2人の死んだ少女によってアクロスティックに用いられ、自分 たちも謎めいたかたちでこの物語に加わっているということを明らかにする。 この特異な仕掛けは、フィクションに1000年あればただ一度しか使えない ようなものである。それが成功したか否かは、また別の問題だ。」
133 :
吾輩は名無しである :2001/07/20(金) 02:03
あのスキャンダラスな『ロリ−タ』を書かなければ、ナボコフがこれほど有名になっていたかどうか? ロレンスだって『チャタレイ夫人の恋人』を書かなければ、せいぜいトマス・ハーディ程度の知名度にとどまっていたのではないだろうか。
>>132 ロビン・ギルの「誤訳天国」かな。あれにですね、著者が怒って、いったいなんでロリータは
あんな訳なんだ、と翻訳者にあれこれ問い合わせたら、細かいところは覚えてなくて、
どっかの温泉にカンヅメになって数日で一気にあげたんだと言われた、というのが書いて
あった。
「賜物」の訳については昔、若島正が翻訳の世界かなにかで酷評して、すると訳者の反論
がその次の号あたりに載って、みっともない開き直りをしていた。たとえば最初のページに
ある a dishonest attempt to climb into the next dimension (あ、これはトラックの横の文字に
影がつけてあって立体感を出すようになっていることについての描写)に対して「立体感を与える
ように」と端折った処理をしてることについて批判されていたんだけれど、それに対して大津
栄一郎応えて曰く「意味は通じる」
……そういう人がナボーコフなんか訳しちゃいけないと思う。ちなみにこの人の「記憶よ語れ」の
訳は、赤ずきんちゃんをご存じないというドキュソぶり。この大津って信用なりまへん。
135 :
犬 :2001/07/20(金) 13:17
>133 あのスキャンダラスな『ロリ−タ』を書かなければ、ナボコフ がこれほど有名になっていたかどうか? なってなかっただろうな。日本に紹介されることもなかったと 思う。その意味ではロリータに感謝。
136 :
吾輩は名無しである :2001/07/21(土) 00:23
澁澤だってサド裁判がなければこれほど有名にはならなかっただろうな。せいぜい生田耕作と同じぐらいの知名度にとどまっていたんじゃないか?
太宰と芥川も自殺していなければ……(w
138 :
ブドウ酒 :2001/07/23(月) 05:24
脱線するけど、芥川って物語作家よりも 志賀直哉みたいに淡々としたものを書ける 作家を尊敬するっていうようなこと公言し てたよね。物語形式は全てこなせる俺様が 言うのだから……みたいな臭いがその発言 に漂っている気がするけど、芥川って言 うほど大した物語作家ではないのでは……。 その当時の外国の物語作家のほうがよっぽど 出来がいいと感じるのは、わたくしブドウ酒 だけでしょか?
139 :
吾輩は名無しである :2001/07/23(月) 05:52
>>138 「語り部として優れているかどうか」を
プロの文章家の第一条件だと考える
価値観があっても良いと思いますでし。
140 :
ブドウ酒 :2001/07/23(月) 09:15
そっすね。ところで、俺、ちょいガルシアマルケスの「sea of lost time]の冒頭訳してみたら、木村栄一の訳とかなり違った感じになるって 事を発見! ある意味こえー。 こんなんなりました。 1月も終わりに近づいた頃、海は荒れ、重たいごみを街中に投げ捨てはじめた。数週間後には、その耐えがたい空気が何もかもを汚染しだした。こうなると、少なくとも次の十二月まで世界は生きるに値しないものに成り下がり、夜八時を過ぎても目を覚ましている者など一人としていなくなる。だが、ハーバート氏が来た年、海は変化の兆しを見せず、二月になっても変わる様子はなかった。それどころか、波は一層穏やかになり、燐光を放った。三月初旬の夜になると、海はバラの芳香さえ発し始めた。 トバイアスはバラの香りを嗅ぎつけた。、トバイアスは夜っぴで蟹たちをベッドから追い払った。微風が再び吹き始めてようやく彼は眠りにつくことができた。長い間目覚めたまま横たわっている時、トバイアスはふと空気の変化を識別する方法を理解した。だからバラの匂いを嗅いだとき、わざわざドアを開けて匂いが海から漂ってきているのかどうか、確かめる必要はなかった。 彼はいつもより遅く目を覚ました。 クロティルデが中庭で火を起こしている。涼しいそよ風が吹き、星々はいつもの場所に収まっている。しかし、海のほうから差し込んでくる光のため、地平線まで星を数えることはできなかった。コーヒーを飲んだあとも、トバイアスは夜の痕跡を味わった。 「昨晩妙なことがあったんだ。」 彼は思い出す。 もちろんクロティルデはバラの匂いなどには気付かなかった。彼女はグッスリ熟睡していたので、見たはずの夢さえ思い出せなかった。 「バラの匂いだった。」トバイアスは言う。「間違いない、あの匂いは海から漂ってきた。」 「バラに匂いなんてあったかしら。」クロティルデは答える。
141 :
吾輩は名無しである :2001/07/23(月) 17:45
良し悪しはわからないが、深町眞理子の訳文は私にとって生理的に気持ち良い。 なぜかわからない。なんか、心地良い。読んでて快感。なんでだろう。
142 :
吾輩は名無しである :2001/07/23(月) 23:51
パーカーと菊地光の相性の良さは怪我の巧妙だろ〜な。 パーカーの原文の持つ軽い(というか軽薄か)な感じが なぜかあのボキボキとした和訳で消えている。 スペンサーのセリフなんか日本語になっていない酷さだと 思うけど、それはそれでなぜかはまってるんどよな。
143 :
名無しさん@1周年 :2001/07/24(火) 03:48
誤訳の問題でも専門の翻訳家の話でもないが、現在刊行中の某社の「シャーロック・ ホームズ全集」の訳は、単純に愉しめない。シャーロッキアンとして知られていて、 何冊もの著書がある2人が「既存の訳では満足できない」というふれこみでスタート したので期待したが、過去の諸訳に比べて本当に味わいがない。本人たちは決定訳に したいつもりらしいが、英語力そのものは別にして、所詮日本語の表現者としての 翻訳家としてはまったくの素人。
144 :
吾輩は名無しである :2001/07/24(火) 04:56
145 :
ブドウ酒 :2001/07/24(火) 16:37
山岡という人の本は読んだことがないのでくわしくはわかりません。 が、いっている事は最もです。ガルシアマルケスをド下手なりに 訳してみて(むずかしかったぁ。his blood attracted crabsってどういう こと?)感じたのは、ラテンの大家であるはずの木村榮一さんもかなり適当 な部分があるということです。一体、翻訳ものは原書の魅力を何割がた削いで いるのでしょうか? かといって原文すらすら読めるわけでもなし。 この状況、和ものより圧倒的に海外文学ファンである俺にとってものすご痛い です。
146 :
吾輩は名無しである :2001/07/24(火) 18:29
文章じゃないんだけど、私が唸った訳は 「As You Like It」→「お気に召すまま」 意味はそのままで、日本語としても魅力ある言葉になってる。 これ誰だったっけ?坪内逍遥?
147 :
ixion :2001/07/25(水) 06:09
>>134 >「賜物」の訳については昔、若島正が翻訳の世界かなにかで酷評して
若島さんが酷評する、ってことは、相当不実な試みをしようとしたに
違いないっすね、もちろんナボコフなんつー別次元には上り詰めようも
ないわけだ。
しかし、昨日やっと『短編全集2』の「ヴェイン姉妹」読んで
>ヴェイン姉妹の最後の部分なにあれ? 注釈つけたほうがましだ。
という犬さんの酷評の意味がわかった。アクロスティックとして処理
できないから、途中の語句拾ってやっちまったわけね^^;
んー、でも俺はありゃ仕方ないかな、と思うんだが。どうでしょ?
そういや言っときたかったんだこのスレで:
「バイアットのPossessionの翻訳した奴、出直して来い!!」
理由:最後の翻訳者あとがきまで読めばわかります。
148 :
翻訳屋 :2001/07/25(水) 10:23
実際、出版翻訳の報酬はまともじゃやってられん。 売れる売れないと翻訳の質はあまり関係ないからな。
149 :
名無しさん@1周年 :2001/07/26(木) 01:56
唸った訳と言えば、 You ain't seen nothin' yet. (だったっけ) →お楽しみはこれからだ。 昔は映画とかポップスとか、本当にしゃれた言語感覚を持った人がいたのだなと思う (もちろん酷いのも多かったのだが)。今は何せみんなそのままカタカナだからなあ。
150 :
吾輩は名無しである :2001/07/26(木) 03:37
>昔は映画とかポップスとか、本当にしゃれた言語感覚を持った人がいたのだなと思う そういや、キュアの "The hanging garden" って曲が 日本語版では「首吊りの庭」になってたよ。
151 :
吾輩は名無しである :2001/07/27(金) 20:41
>>146 同意!
"Much a do about Nothing"
を『から騒ぎ』もいいね。
152 :
あいうえお :2001/07/27(金) 21:19
>>143 へえ、そうなんですか。いつか買おうと思っていたので、貴重な情報感謝。
ただ立ち読みした限りでは「緋色の研究」は誤訳で「緋色の習作」とでも
訳すべき、と書いていたのには、ちょっと感心したんですが。
どうせなら既存の訳の良し悪しも教えてください。延原謙が一番ですか、
それともちくまの小池滋訳ですか。
153 :
吾輩は名無しである :2001/07/28(土) 03:07
原題って、"Study in scarlet"だっけ? 「緋色の研究」は自然な訳だと思うがなぁ
154 :
犬 :2001/07/28(土) 15:31
新青年傑作選に入ってる、ルベルとホフマンの 訳かなりいい。新青年ラインの人たちってさすが 訳うまい。
155 :
名無しさん@1周年 :2001/08/02(木) 01:53
「緋色の習作」については、この2人があちこちで書いているのですが、 原本が書かれた時代、美術で「〜の習作」(英語ではやはりstudy)という タイトルがはやっていて、ドイルがそれにちなんでつけたものだ、というの です。英国の研究者の意見も引いて、正当性を強調しています。 私としては、ドイルはstudyを「研究」とも「習作」ともとれるようにつけたタイトルだと考えています。何となれば、作品の中にホームズがワトソンに対して、 この事件の捜査を「緋色の研究」とでも呼ぼう、というくだりがあるのですが、 ここはどう考えても「研究」の方が適切だからです。「習作」にこだわる必要は まったくないし、日本語のタイトルとしても「緋色の研究」ははまっています。 ホームズの翻訳については、まとまったものでは新潮の延原訳とちくま文庫の全集(数人の分担訳)が気に入っています。あるエピソードで、一見意味 不明な文を2語置きに単語を読むと意味が通じる、という暗号があるのです が、これを日本語訳でもやっているのが延原訳で、感心しました(ただしそ の文は、英語の原文とはまったく違ってしまっているは仕方ないですが。 他の訳はどれも英文を併記するにとどまっています)。 「緋色の研究」の訳で工夫が見られるのが、創元推理文庫。これはご存じの ようにホームズ第1作なのですが、初めて出会ったホームズとワトソンが、 最初はお互い「です、ます」であらたまって呼び合っていたのが、だんだんと 友人口調で会話するようになっていって、親交が深まりうちとけていく様子を 訳しだそうとしています。
156 :
吾輩は名無しである :2001/08/02(木) 02:33
>1 ことば遊びの分からない可哀想なお人。
157 :
あいうえお :2001/08/03(金) 15:53
>>155 暗号の話はたしか「マズグレーブ家の儀式書」のことですね。
私は延原訳で無理があるなあ、と思いつつ読んだ記憶があります。
単なる想像で言うのですが、こうした翻訳の良し悪しの話は
小林司夫妻が主宰する日本シャーロックホームズクラブに入っても
なかなか出てこないような気がします。貴重な情報ありがとうございました。
158 :
吾輩は名無しである :2001/08/04(土) 01:19
丸谷才一訳のポーは期待はずれだった。
159 :
吾輩は名無しである :2001/08/04(土) 02:34
>>156 言葉遊びをするには、それ相応の実力が無いと。
筒井康隆だのジョルジュ・ペレックだのがやるなら分かるけど、
柳瀬なんて小説も書けないやつがいきなり曲芸にチャレンジしても・・。
あの人の対談集や評論、読んだこと有る? 酷いぞ・・ 日本語が。
160 :
翻訳屋 :2001/08/04(土) 02:45
>>159 まあ、「翻訳と将棋は似ている!」って言って羽生善治と対談して
本にする人だから。
161 :
○ :2001/08/04(土) 05:57
>>159 俺もそれを言いたかった。センスも技術もない奴が駄洒落を連発したって言葉遊びにも言語実験にもならないからね。単なるおやじギャグを活字で読まされても寒いだけです。
162 :
吾輩は名無しである :2001/08/04(土) 10:55
>>161 なあ。「翻訳困りっ話」で「翻訳こまりっぱなし」と読ませるというのは、
無茶苦茶寒いよな・・
163 :
吾輩は名無しである :2001/08/11(土) 23:39
高橋健二の訳は名訳だと思う。日本語らしい。 でも、他の人の訳と比べると、少し文を省略しているようにも思えました。 気のせいかな。 新潮の「ボヴァリー夫人」生島何とかの訳だったと思うけど ろうそくが「ろーそく」になってるの。 せめてカタカナにして。「ろーそく」はやめて。と思った。
164 :
犬 :2001/08/12(日) 04:13
訳って難しいよな。直訳だと原作者のよさはぶち壊されるし、文のテンポの維持に気を使ったり、意訳 だったりすると元と違うじゃんか!ってことになるし。百パーセント完全に訳すってことは無理なわけで。 字面に忠実になるか、内容に忠実になるかしなければならない。ただ、僕としては直訳より少々意訳気味な くらいがちょうどいいと思う。産業翻訳じゃないんだし。小笠原豊樹って訳者がいるけど、この人、最近の 翻訳者ではちょっとお目にかかれないくらい原作の持つ雰囲気を伝えるのが上手。ブラッドベリとかナボコフ なんかを訳してる。ナボコフの短編に関しては最近でた短編全集1と比べ読みして欲しいっす。むちゃむちゃ 吸引力が違うから。
165 :
○ :2001/08/12(日) 05:00
>>164 >小笠原豊樹
澁澤の若い頃の親友だね。晩年つきあいが絶えたらしいのは何故?
166 :
吾輩は名無しである :2001/08/12(日) 05:30
小笠原豊樹のぉぉぉぉぉぉぉ翻訳はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ世界一ぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!
167 :
いんちきしんきち :2001/08/12(日) 11:02
>>166は、ひょっとすると、スターリングラードで亡くなったナチスの軍人? 話は変わるが、 翻訳にも読む人の好き嫌いがあると思う。 19世紀の作家、例えばドストエフスキーなら、翻訳が10近く出ていて、 その中から自分の好きな翻訳を選ぶことが出来る。どうしても米川訳が良いという 人もいれば、より現在に近い翻訳の方が良いという人もいる。 しかし、20世紀後半の現代の作家になると、何種類もの翻訳があるというケースは 少ない。ジャン・ジュネやマルケスやクロード・シモンやバロウズはそういうケースだと思う。 是非、現代の作家も、何人もの翻訳者によって訳してもらいたいです。
168 :
犬 :2001/08/12(日) 13:21
小笠原って澁澤の友達だったの?有名なの? 東京外語中退って書いてたけど、そういう 外野的な人のほうが往々にしていいよな。 ナボコフ全集の訳者ってみんな東大とか、 大学院だとか学歴を見る限りそうそうたる もんだけど、あの訳とのギャップはなんなん だろ。ほんと腹たってしょうがねえや。
169 :
吾輩は名無しである :2001/08/12(日) 18:05
ラテンアメリカ全集を、まともな訳者に再訳させてほしい・・ ボルヘスの訳なんか読むにたえない。 鼓直ってナニ人? あとがきの日本語文すら、悪文で読みづらいんだけど・・
170 :
吾輩は名無しである :2001/08/12(日) 19:29
カズオ・イシグロの最新作。「ダイアナ妃の真実」の訳者が訳していた。お粗末なものだった。 文学作品にはいい訳者を使って欲しい。訳者もプロなら少しは自分の力量ってものを考えて欲しい。 分不相応なもの訳してる場合じゃない。
171 :
吾輩は名無しである :2001/08/12(日) 20:49
原文に忠実な訳と日本語として良い訳というののバランスが難しい。 誰だったかな、「忠実なブスと不実な美女」という言い方してたな。 私の訳は「忠実なブス」型。 自分でも自分が訳した文章読み直して鬱になることがある。
172 :
吾輩は名無しである :2001/08/12(日) 20:55
しかも翻訳作業を3時間ぐらいやってると、だんだん自分の訳文が 日本語としてぎこちなくておかしいのに気づかなくなってくるんだよ。 自分で自分の悪文に慣れちゃうんだね。 一日ぐらいたって読み直すとまたズズーンと鬱になる。 そこで2chに逃避するわけだ。 あーあ。
173 :
犬 :2001/08/12(日) 21:23
169さん。鼓直はたしかに。百年の孤独を訳と原書で読み比べ してみたらあまりにも意訳が多すぎる。ガルシアマルケスなんか は特に訳しづらいってのもあるけど。 でも、今まで鼓の悪文をガルシアマルケスの文体、ひいてはマジック リアリズムと考えていた俺は何なの?って感じが…… 173さんって翻訳家とか? 話ききたいな。
174 :
翻訳屋 :2001/08/12(日) 22:22
英語以外はできる人がもともと少ない。 実務翻訳だと、マイナー言語は需要少ないかわりにレートがちょい高い んだけど、出版だと同じ印税。しかもヒットする率も低いんじゃない。
175 :
吾輩は名無しである :2001/08/12(日) 23:28
フランス語はできる人は多いが需要は英語に比べるとはるかに少ないね。 一応出版を前提に自分が目をつけた作品の翻訳はしてるが それで生計たてようとは期待してない。
176 :
吾輩は名無しである :2001/08/12(日) 23:43
フランス文学の翻訳よりもフランス文学を概説した本のほうが出版社には喜ばれるらしい。
177 :
犬 :2001/08/13(月) 00:09
翻訳事情より原作と翻訳ものの違い なんかをききたいっす。
178 :
吾輩は名無しである :2001/08/13(月) 03:22
>>174 翻訳って印税入るの?あの程度の糞翻訳で印税貰ってるんだとしたら
本当に翻訳者ってのは寄生虫だな。○直さんよぉ。
179 :
翻訳屋 :2001/08/13(月) 03:48
英語との兼業っていう人も多いよね。仏語だと木下哲夫氏とか。
180 :
翻訳屋 :2001/08/13(月) 06:03
たしか百年の孤独って改訳版が出たんじゃなかったっけ。
どっち読んだのよ
>>178
181 :
吾輩は名無しである :2001/08/13(月) 06:16
新潮社から出てた百年の孤独は日本語としては悪くなかったと思うけどね。 原文知らないけどさ。 族長の秋は少し読みにくかった。
182 :
吾輩は名無しである :2001/08/13(月) 06:47
183 :
翻訳屋 :2001/08/13(月) 10:05
>>182 違う違う、おいらはしがない実務翻訳屋さ。
同じ訳者の改訳版てのが出てるはずなんだが。
184 :
翻訳屋 :2001/08/13(月) 10:10
今アマゾンで検索した。間違いない、99年に新潮社から出たやつは 「世界的ベストセラーとなった傑作長篇の改訳」だよ。
185 :
翻訳屋 :2001/08/13(月) 23:35
>>182 もしかして、「鼓直本人が訳し直したのか?」の意味なのか?
改訳、つったら本人が直したやつ。ほかの人がやったら新訳って言うんだが。
186 :
吾輩は名無しである :2001/08/14(火) 00:44
黒丸が何故出てこない。 サイバーパンクSFならこの人が一番。 すんげぇ読みにくいけどね…
187 :
yy :2001/08/16(木) 01:45
ブレヒト「三文オペラ」。 岩波文庫の千田是也の訳ははっきり言ってひどいと思う。 訳の良し悪しに詳しい人、良い訳とその辺の事情を教えてください。
188 :
翻訳屋 :2001/08/16(木) 02:07
昔はいい辞書も少なかったし、インターネットなんてものもないし。 はっきり言ってネット誕生以前の翻訳はすべてチェックし直しても いいと思うくらいだ。 逆に言うと、優秀な人が時間をかければ、今こそすぐれた翻訳ができ る条件が整ったとも言えるが、社会は翻訳家をそこまで重んじていな いようだな。
189 :
吾輩は名無しである :2001/08/16(木) 02:13
>>188 >社会は翻訳家をそこまで重んじていな
いようだな。
んなこたーない。俺は翻訳者で買うかどうかを決めることがしばしば。
すねてないでしっかり仕事せーや。
190 :
吾輩は名無しである :2001/08/16(木) 02:30
>>188 ご自分の仕事では、そんなにたくさんの辞書にあたっているんですか?
時間をかければ良い翻訳ができるのは、昔も同じことでしょう。
版権の問題で、数週間で出版しなければならないということもざらだった
ようですからね。
それから、翻訳家を重んじない風潮はむしろ歓迎すべきことだと思いますよ。
本人達もつまらないプライドに拘ることなく、師や同業者に教えを乞うことが
できるに違いありません。
191 :
吾輩は名無しである :2001/08/16(木) 04:42
柳瀬、ホントーにウザイ。 どっかでまともに叩けるスレは立ってないのか。
>>191 お探しの眼鏡は、あなたのおでこの上にあります。
193 :
むろこ・おきな :2001/08/16(木) 06:28
アメリカのリーガル小説の翻訳はよくない。 グリシャムを訳した白石朗、バッファの四宮けい。 もっとなめらかに訳せないのか。
194 :
○ :2001/08/16(木) 06:36
筒井(正明じゃなくて康隆のほう)が『悪魔の辞典』の翻訳をやっているようだが、出来はどうなんだろうな。
195 :
翻訳屋 :2001/08/16(木) 08:36
>>189 >んなこたーない。俺は翻訳者で買うかどうかを決めることがしばしば。
それではまったく不十分ですね。第一に、あなたのような人が書籍購入
者のうち何%くらいいるのか。第二に、翻訳の質によって買うか買わない
かを決めたとしても、それが翻訳のせいであることが編集者には情報と
して伝わらない。
196 :
翻訳屋 :2001/08/16(木) 08:42
>>190 >時間をかければ良い翻訳ができるのは、昔も同じことでしょう。
あなたまったくのシロウトですね。日本語の推敲は時間かければできま
すが、背景調査能力は昔と今じゃ比較になりません。
197 :
吾輩は名無しである :2001/08/16(木) 08:52
>>196 ここ最近の翻訳なら誤訳は全くない、と
信じて良いのかな?
198 :
吾輩は名無しである :2001/08/16(木) 09:13
>>196 ネット環境があるというだけでその翻訳家を全面的に信頼しようという気には
正直ならんのだが、どのように変わってくるのか簡単に教えてくださらんか。
それと、最新の辞書は背景まで教えてくれるものなのか? その辺も宜しく。
199 :
翻訳屋 :2001/08/16(木) 10:43
>>197 全然そんなことはない。「優秀な人にじっくり時間を与えて」やらせて
るわけではないので。ただ背景知識の不足による誤訳は減っているだろ
う。昔の翻訳者はたとえばKleenexを見たことがなかったんだから。
200 :
翻訳屋 :2001/08/16(木) 10:49
>>196 ネットがあると、
1.背景情報をすぐ調べられる。商品名なんか昔は辞書には載ってないわ
日本にいる外人に聞いても知らんわで大変だったんだが、今は写真つき
ですぐわかる。
2.翻訳家の横の連絡が取りやすい。不得意な分野のことを他の翻訳家
や専門家にすぐ聞けるでしょ。
3.原著者にメール打てる。まあ気難しい人は別として、たいてい答え
てくれるようだ。
あと辞書でいうと、さすがに1冊でなんでもわかるっていう辞書は
ないけど、いろんな角度から調べた情報源が昔よりだいぶ増えたよ。
キャリアの長いプロなら辞書百冊前後は持ってるんじゃないかな。
201 :
犬 :2001/08/16(木) 15:12
翻訳屋さん、こういうとこで事情通ぶって業界だかなんだかの 不満を言う暇があるなら、翻訳家として地力をつけるのに時 間を費やしたほうがいいと思いまーす。あんた疑わしいよ。
202 :
吾輩は名無しである :2001/08/16(木) 19:44
翻訳家というより、直木賞作家というべきか・・・ 常盤新平さんのニューヨークで生きる人間模様の描写が好きだった。
203 :
翻訳屋 :2001/08/17(金) 00:14
>>201 どこがどう疑わしいんです。2ちゃんみたいな断片的な情報の場所で、「この人は
疑わしい」なんて言ってもしょうがないでしょ。
204 :
吾輩は名無しである :2001/08/17(金) 00:33
そうそう。アナタの翻訳作品or作家名を出せばいい。 スグわかる。疑わしいかどうか。 出せなければ、疑わしい、完全に。 なにせ翻訳にも、ピンからキリまであるから・・・
205 :
犬 :2001/08/17(金) 07:20
何が疑わしいかって? それは翻訳屋さんのこれまでの記述を見てれば 誰でも多少感じているんじゃないの?翻訳業の不満をよく言ってるけど、 要はあんたの力不足を業界、つまり外部になすりつけているようにしか思 えない。そういうのってなんか不快なんだよね。
206 :
翻訳屋 :2001/08/17(金) 12:17
>>204 >なにせ翻訳にも、ピンからキリまであるから・・・
この点はまったく同意ですね。誰でもそう思うでしょう。
なぜ出版翻訳では、価格が同じでも品質があれほどピンキリなんでしょうか。
業界全体として、合理的に品質を管理できる体制になってないからじゃない
ですか。それによって翻訳者も編集者も読者も損をしてると思いますが。
207 :
翻訳屋 :2001/08/17(金) 12:20
>>205 じゃあちょっと反問させてもらいますが、あなたは今の出版翻訳業界
になんの不満もないんですか。訳者として、それから読者として。
それから、あなたと同じハンドルで翻訳関係の某所に「CD-ROMで英和
と和英の両方引ける大辞典はありますか」という質問した人がいるん
ですが、あなたですか。
208 :
山形浩生 :2001/08/17(金) 12:58
ネットができたから翻訳が決定的に変わったとは思いません。航空便で手紙のやりとりを するのは大変でしたが、ファックスの普及でこれは決定的に変わりました。また、ものを 調べるのは確かに大変でしたが、でもかつての人々だって、きちんとした人はちゃんと調べ ものをしたのです。 むしろ問題は、翻訳をやる連中のある程度の部分が、ネットがあるのにまともな調べモノ もせずにすましていることでしょう。ネットがあろうとなかろうと、怠慢な連中は必ずなにか サボる口実を持っているのです。 品質管理体制があればいいのは事実ではあります。が、それは大変むずかしゅうござい ます。本来は市場がそうした選別を行うことが期待されますが、翻訳というのは、翻訳 の質を判断できるほどの人はそもそも翻訳なんか必要としない、というサービスとして まことに不幸な状況におかれています。具体的にその「合理的に品質を管理できる 体制」を提案できますか。それでも、最近はかなりましになってきたと思います。 あと、辞書を100冊も必要とする人間は翻訳なんかしちゃいけないと思いますよ。日本語 の文章を読むときに、そんなに辞書を必要としますか? そんな人間は、そもそも原文が 理解できてないのです。ときどき「辞書をたくさんひいた」と自慢しているバカな翻訳屋が いるけれど、無能ぶりを告白してるようなものだと思います。
>>205 某板での、翻訳屋さんのいろいろなレスを読むととても
まっとうなことをおっしゃっていると思います。
犬さんは余計なことを言わないでください。
210 :
吾輩は名無しである :2001/08/17(金) 13:20
>>208 >>辞書を100冊も必要とする人間は翻訳なんかしちゃいけないと思いますよ
それは違うと思います。
世の中の人がみな山形さんみたいに優秀で物知りとは限らないのです。
普通の翻訳屋さんに頼むとしたら辞書をひく人でないと、不安です。
訳するものによって商品名や人名などの辞典類も必要だと思います。
一人でなにもかも知っている人はいませんから。
>>209 この板でのこの人物の発言は、グチ以上のものではありません。犬さんの見解も
もっともかと思われ。
>普通の翻訳屋さんに頼むとしたら辞書をひく人でないと、不安です。
これは、知らないときにサボってひかない人よりはちゃんとひく人のほうがいい、
という話で、ここでの話題とはちがいます。ぼくは、そもそも読んだ段階でちゃんと
知っていて、辞書をあまり(あまり、ですよ)必要としない人のほうがいいな、と言っ
ているのです。本来文章というのは、その想定読者がいちいち辞書を引かなくても
わかるように書かれているわけですから。
>>211 レスありがとうございます。(感激です。ファンですので)
よくわかりました。
213 :
吾輩は名無しである :2001/08/17(金) 23:32
何事も90%はクズである。 スタージョン 90%も基準に話をしても余り意味は無いと思われ。
214 :
吾輩は名無しである :2001/08/17(金) 23:33
90%を
215 :
吾輩は名無しである :2001/08/18(土) 04:26
あなた産業翻訳者ですよね?
同業者として見ていてイタいです。
産業翻訳と出版(文芸)は、同じ翻訳という言葉を使いはするものの
全く異なる世界だと、大方の産業翻訳者は分かっているのでは?
辞書百冊云々も
>>200 の内容も産業翻訳分野の話でしょう。
「辞書で実力を買う」 って、文芸分野でも同じことが言われているのでしょうか?
暇なんですか?ここで語っていないと翻訳者としてのアイデンティティが
崩壊しそうだとか?
見苦しいです。
>翻訳屋が抜けた
217 :
犬 :2001/08/18(土) 10:50
いや、ぬけてないよ。俺の目の前の二人が怪しい。 >>「CD-ROMで英和 と和英の両方引ける大辞典はありますか」という質問した人がいるん ですが、あなたですか。 何の根拠があってそんなことをぬかすんですか。思うに、根拠ゼロじゃない? 翻訳ちゃん。
218 :
翻訳屋 :2001/08/18(土) 10:56
いろんな意見が出てますな。 ちょっと誤解があるかもしれないんだけど…… 188に私はこう書きました。 >逆に言うと、優秀な人が時間をかければ、今こそすぐれた翻訳ができ >る条件が整ったとも言えるが、社会は翻訳家をそこまで重んじていな >いようだな。 上に書いた「翻訳家」というのは、出版翻訳者の意味です。で、私は実務翻訳 です。だからグチがどうこうとか言われてもまったくわけわかんないんですが。 別に出版翻訳を目指してるわけでもないです。キャリアアップは実務のほうで やりますよ、一応スキルに応じて報酬や立場がちゃんと上がっていきますから。 出版翻訳については、仕事の調べ物なんかで翻訳書を利用します。すると品質 がほんとばらばらでねえ。もうちょっとどうにかしてくれんか、と思っている のです。報酬体系が不合理である点が最大の問題だと思いますけど。
219 :
翻訳屋 :2001/08/18(土) 11:05
>>211 山形さんは出版翻訳、それも自分の訳したい本を選んで訳すというま
さに本来の「翻訳家」だと思います。私は注文に合わせる「翻訳屋」
でありますから、自分のよくわかる原文だけ選ぶわけにはいかないの
です。だから辞書も必要です。100タイトル+図書館+インターネット
くらいでなんとかやっていますが。
私も、自分の好きな分野の本であれば、読むのはもちろん翻訳する
ときもほとんど辞書は不要と思います。ただそれを世間に向けて発信
するというリスクある事業に乗り出さないだけです。
実務翻訳は、時間の戦いです。これは出版翻訳の方にはわかりにく
いかもしれませんが、限られた時間の中でどこまで調べられるかとい
う意味で、やはりインターネットや電子辞書は大変革なのです。
220 :
犬 :2001/08/18(土) 11:07
翻訳家さん。ごめんなさい。あやまる。
>山形さんは出版翻訳、それも自分の訳したい本を選んで訳すというま > さに本来の「翻訳家」だと思います。私は注文に合わせる「翻訳屋」 >でありますから、自分のよくわかる原文だけ選ぶわけにはいかないの >です。 半分くらいちがうんですが、まあそれはいいでしょう。で、仕事で産業翻訳の 業者は使いますが、クズ率は出版翻訳に負けず劣らずです。したがってぼく は、産業翻訳はましだという議論は肯定しかねるし、産業翻訳だってできる分野 できない分野は当然選んでしかるべきだと思います。辞書そろえてなんでもかん でも引き受けるのがそんなにいばれる話とは思いません。
222 :
翻訳屋 :2001/08/18(土) 14:34
>>221 いやなんでもかんでも引き受けるわけじゃないですよ(笑)。ただ、ちょっと調べる
となんとかなりそうなのは受けます。それによって守備範囲が広がりますから。
たとえば10種類のうち2種類しかできない人でも、いろいろ受けているうちに、5、
6種類まではできるようになります。そして、残りの部分については「私には無理
です」と的確に判断できるようになります。まあそうなるまでの過程で多少の
迷惑はかけるかもしれんけど(笑)。実務翻訳は発注の単位が小さいので、短い
仕事で試すということが訳者も発注側もできます。
で、産業翻訳はましだ、っていうのは、価格と品質の対応の程度が、出版よ
りはましっていう意味なんですよ。レート上げればいい翻訳者にあたる率は
高くなります。出版は、一流出版社の定価の高い本だからじっくり丁寧に訳し
てあるだろう、とはとうてい言えないと思うんですが。
223 :
翻訳屋 :2001/08/18(土) 14:35
>>220 了解。まあ2ちゃんのオン書きだから誰にでも誤解はあるさ。
224 :
吾輩は名無しである :2001/08/18(土) 20:58
私は外国語はほとんど出来ないので日本語で読んで面白い物が優先。
225 :
吾輩は名無しである :2001/08/18(土) 21:11
ギリシャの古典文学では誰の翻訳が良いですか?
226 :
↑ :2001/08/18(土) 21:31
高津春繁!
227 :
吾輩は名無しである :2001/08/19(日) 06:01
ホメロスでは誰がいいの? 僕が持ってるのは松平千秋だけどこれは友達が文句言ってた。
228 :
名無しさん@1周年 :2001/08/19(日) 13:55
文芸翻訳でいうと、新訳でも、いまだに英語力以前の問題を感じるものがある。 「彼、彼女」を使ったり(もちろん恋人を指す場合ではない)、感嘆詞をいつも 「おお」と訳している人がいる。あんたは(特に会話で)彼、彼女って使うのか、 「おお」って驚くのか、と聞いてみたい。 それから固有名詞や商品名の問題。以前「レヴィ」で出てきたからそんな登場人物 いたっけ?と思ったら、前後関係から服のこと、つまりジーンズのリーバイスのことと わかった。偉い海外文学の老先生、あなたが知らない世界は広い。それ自体は仕方ない から、ちょっとでもよくわからんと思ったらで手を抜かずに調べてよ。 これらは、英文解釈以前の問題だ。 俺、問題は、翻訳者だけでなく、こうした点をフォローできない出版社の 編集者にも責任があると思うよ。
229 :
翻訳屋 :2001/08/19(日) 14:20
>>228 編集者に責任がある、というのは同感。出版社の名前で翻訳の質を信用
するということがほとんどできないものね。
かなりの編集者は、自分で品質管理できない商品を売っているとしか
思えない。実務翻訳なら、だめな翻訳が上がってきたら別に人に頼み
直すってことができるけど、現代作品は一度だめな翻訳がでたら新訳
はなかなか出せない。非常に困る。
230 :
翻訳屋 :2001/08/19(日) 14:23
>>221 >クズ率は出版翻訳に負けず劣らずです
これは、発注単価を上げても率変わらなかったですか? 「まともな
翻訳」が得られるthresholdより発注単価が低すぎるのかもしれませ
んよ。
231 :
吾輩は名無しである :2001/08/20(月) 01:56
>翻訳屋 早く逝けよウゼー
232 :
吾輩は名無しである :2001/08/20(月) 02:41
翻訳屋は偉そうな態度がむかつく。なんか「翻訳の事はプロじゃないと わからないんだ。素人が口を出すな!」って言ってる感じ。ところがこっちは 翻訳屋の実力の程がわからない。尊敬に値する翻訳家ならこちらも謹聴 するが、翻訳屋はドキュン翻訳の可能性が高い。ただ翻訳家というだけで 自分が他の人間よりも一段上の立場にいると思ってる。口だけの勘違いは 出てってください。若桜木のところにでも行けば?
>>232 2chで下らない事を聞くな。
ひがみ根性満載のレスもいらん。
素性が分からないと発言の信憑性も判断できないような馬鹿もいらん。
234 :
吾輩は名無しである :2001/08/21(火) 00:28
235 :
吾輩は名無しである :2001/08/21(火) 01:31
>>233 ひがむもなにも翻訳屋はカス翻訳家だろ。一流の翻訳家だったら
ひがむかもしれんが、カス翻訳家が偉そうにしてるからむかつくんだよ。
ひがまれてるという自意識過剰の勘違いがウザイ。
若桜木の所へ逝ってこい。お前と同じ精神構造の持ち主だから。
236 :
吾輩は名無しである :2001/08/21(火) 01:36
なんか、もっと気楽に、あの翻訳はよかったよーとか、 あれはよみにくかったねーとか、そういうのでいいやんか。 べつにプロがあつまって批評するんじゃないんだから。
237 :
名無しさん@1周年 :2001/08/21(火) 06:40
おれは何で翻訳屋が悪く言われるのかわからん。 いちばんまっとうなこと言ってるぞ。
238 :
吾輩は名無しである :2001/08/21(火) 09:03
あー、あれだ。翻訳の出来は原文を見ないでも分かると言っていたヤツラが 翻訳屋にバッサリ否定されてそれで恨んでるんだろう。 元々不合理なこと喋ってたから、翻訳屋がカスだという事実が確定しない 仮定を前提して喋れるんだよ。
239 :
翻訳屋 :2001/08/21(火) 10:18
もちろん、素人が訳文読んだだけで、ダメとわかる訳もあるよ。でも 玄人でないとわからないのもある。 昔、別宮貞徳氏が訳書だけ読んで「それほどヘタじゃない」といっぺん 評した本を、後で原書とつきあわせた結果「欠陥翻訳時評」に取り上げ た例があるよ。 誤訳があっても日本語がなめらかだったら、プロでもついだまされる っていうことだよね。
240 :
係長 :2001/08/21(火) 11:08
実家の本棚のニーチェの本を見たら、 訳者が「つくる会」の西尾幹二でしたが、 彼の「翻訳」はいかがでしょうか? 読んでもイマイチ、頭に入りませんが。
241 :
吾輩は名無しである :2001/08/21(火) 14:09
>>237 同意
というか、翻訳を実際にやっているのはこの人と山形氏しかこのスレにはいませんので
もっと話を伺いたいものです。
242 :
吾輩は名無しである :2001/08/21(火) 15:00
翻訳として優れているか日本語の文章として優れているかじゃ 話が全然別なんだろう。 読むなら翻訳として優れてるものよりも日本語として優れてるものの 方がいいやね。
243 :
翻訳屋 :2001/08/22(水) 07:12
>>242 >読むなら翻訳として優れてるものよりも日本語として優れてるものの
方がいいやね
小説の一般的な読者はそう思うでしょうね。ただ作家の中には「悪文の魅力」
なんて言われる人もいて、その調子をうまく日本語で出すと「翻訳が下手」と
言われちゃう。このあたり、やはり素人だけの評価では困るでしょう。
あとノンフィクションだと、日本語はすらすら読めるけど誤訳やニュアンスの
違いが多い訳、てのは非常に困る。安心して引用できないし。
244 :
翻訳屋 :2001/08/22(水) 07:20
実務翻訳屋の目で出版翻訳の世界を見ていて思うこと、みっつ書いてお きます。 1. 翻訳を勉強する人は、実務であれ出版であれ、出版翻訳家の仕事 をお手本にすることがあります。だから、「クズ率が変わらない」で 澄ましていられてはちょと困る。はっきり水準が高くないと。 2. 実務翻訳では、すぐれた翻訳家を育てようとします。それには コストがかかります。それは最終的には翻訳の利用者が負担するわ けです。だから品質についてお客さんを啓蒙し、ある程度のレート を確保して有望な新人に投資する、ということをまともな翻訳会社 はある程度やっています。しかし一流出版社がそういう機能を果た しているようにはあまり見えない。 3. ちゃんとした翻訳会社には、訳者の選定、訳文のチェックなど 品質管理のノウハウがあります。しかし出版では、出版社の名前で 翻訳品質を判断することはほとんどできません。一流出版社は一流 翻訳会社から人材を迎えるなどして、ノウハウを学んだらどうかと 思います。
245 :
吾輩は名無しである :2001/08/22(水) 08:44
一流翻訳会社のノウハウには、「この本の訳は信用できる」とか、 「この翻訳家の仕事ならまず信頼して間違いない」などの情報の 蓄積はないのでしょうか? それから、何を基準に一流の出版社と判断しているのかわかりませんが、 出版社に一流も二流もないと考えておいた方がよいかと思います。 出版翻訳の善し悪しを出版社で判断しようとしている時点で、 その一流のノウハウが怪しいものに感じられるのは、私だけでしょうか? 3についても、翻訳家を自社の下請けのように扱える状況に成らない限り 難しいでしょうね。一流の翻訳屋さんが、そこまで梃子入れできるなら 一消費者として、是非お願いしたいものだとは思いますが。 とはいえ翻訳屋さんの言うことも一理あるかとは思いますよ。 苦言を呈することは決して悪いことではないので、 どうか頑張ってください。
246 :
吾輩は名無しである :2001/08/22(水) 12:17
>>243 しかしその悪文の魅力とやらがただの悪文になってしまうと困るよ。
247 :
吾輩は名無しである :2001/08/22(水) 13:21
ノンフィクションで原文のおもしろい部分を翻訳版では省略していることがあります。 あれはどうかと思います。
248 :
翻訳屋 :2001/08/22(水) 13:27
>>245 一冊ずつの品質は本屋で見ただけでは簡単にはわかりません。翻訳家
の名前で判断するのも、全面的に信頼するとはいきかねます。気に入
った本なのか、納期はどの程度だったのか、下訳を使ったりしてない
か、など不確定要素があるので。
実務翻訳では、お客さんは原文を持っています。出版翻訳のお客は原
文を持っていません。品質判断に必要な情報が足りないのです。
日本語の読みやすさだけで言っても、店頭で買うならともかく、ネッ
トで買うようなときにはそれが翻訳書であるということがかなりリス
ク要素ですね、ちょっと躊躇してしまいます。
249 :
翻訳屋 :2001/08/22(水) 13:32
>>245 私は実際に勉強するつもりで有名翻訳家(翻訳雑誌に連載し学校で教え
ている人)の訳書と原書を両方買って、それが下訳をそのまま本にした
としか思えないものだった経験があります。
全部で20冊くらいはやりましたかねえ。だいたい、勉強になりましたと
言えるのは1割か2割、次の3割はちょっと不満だけど現実の制約の中で
よくやってるな、という程度であと5割は私よりヘタとしか思えなかっ
た。
250 :
翻訳屋 :2001/08/22(水) 13:36
今まで読んだ中で信用できるのを挙げておきましょうか。 別宮貞徳、若島正、それから柴田元幸の協力を得た村上春樹。 まあ小説はやっぱりましなのが多いし、ダメなら読まなくても 別に困らないですしね。むしろノンフィクションに問題多いと 思っています。ノンフィクションも広義の文芸ですがね。
251 :
吾輩は名無しである :2001/08/22(水) 15:23
ウルセエナ翻訳屋 黙って仕事しろよ なんでも相談室で揚げ足でも取ってろ やかましいわ
252 :
翻訳屋 :2001/08/22(水) 17:12
あと永井淳を追加。 プロの人が原文と合わせて読んで質が高いと思った翻訳家がいたら 教えてください。
253 :
犬 :2001/08/22(水) 22:45
すごいな。翻訳やの独壇場みたいになってんじゃん。 きっと一日に何度も何度も書き込みしては反応を 心待ちにしてるんだろうな。一体こんなところでなぜそん なに自己主張せなならんのだろうか。 あんたに言われなくても信頼できる訳者ぐらいみんな自分で 見つけてるって。そこまで悪い人ではないと思うんだが、 どうも結果的にうざいね。 SHUT UP YOUR DIRTY MOUTH!
254 :
吾輩は名無しである :2001/08/22(水) 23:20
独擅場? そりゃあ、自分が反論できるところにしか 反応しないんだから、独擅場にもなろうさ。やつの夢舞台だな。 ま、話がスレ本来の趣旨に戻ってきたのは良しとすべえ。
255 :
yy :2001/08/23(木) 16:00
>>254 さりげなく「どくせんじょう」と直すところに知性を感じる
256 :
吾輩は名無しである :2001/08/23(木) 16:53
確かにノンフィクションは翻訳に正確さを欠くとマズイよね。 学術系だと尚更だ。 僕は物理の勉強に外人さんの書いた本の翻訳を使ってるけど、 あれで書いてあることが間違ってたらかなりヤバイ(笑) でも小説だと日本語の文学として優れてる方が俺はいいなあ。
経済モノや国際政治モノ(アメリカ政治物・大統領選内幕とか)の ノンフィクション(ジャーナリズム系?)は正確なのかもしれない けど、読みにくい物がけっこうある気がする。
258 :
いんちき信吉 :2001/08/23(木) 21:32
ヘンリー・ジェイムズ「鳩の翼」の青木次生訳は、堅くなくて非常に読みやすいと 思いました。
259 :
ゐ :2001/08/24(金) 07:12
>256 物理化学の教科書、アトキンス(4版)てにをはが変 演習問題の解説書に至っては・・・
260 :
い :2001/08/24(金) 14:39
考えてみると、プーシキンを除いて、ロシア文学で、 極端に読みづらい、と思った本がない。 20世紀のソルジェニーツィンとかも翻訳は優れていると思う。
261 :
犬 :2001/08/24(金) 14:42
そう? ゴーゴリとかベールイとか、決して読みやすくは なかったなぁ。
262 :
吾輩は名無しである :2001/08/24(金) 15:11
ゴーゴリ大好き
263 :
いんちき信吉 :2001/08/24(金) 18:20
ベールイは読んでいないっす。 犬さん、ラテンアメリカ文学を翻訳してくれません? コルタサルとかボルヘスの翻訳どう思いますか?
264 :
吾輩は名無しである :2001/08/24(金) 18:35
山形浩生の「不思議の国のアリス」をさっき読んだ。(「プロジェクト杉田玄白」で公開されてる) 良かった。
265 :
吾輩は名無しである :2001/08/24(金) 19:18
>>264 山形って会社勤めやって、あちこちの雑誌に連載して、ネット上で翻訳を公開して
2ちゃんねるでカキコもして、
どういう体力の人なんだろう。
266 :
犬 :2001/08/24(金) 20:24
いんちきさん、福武かどっかで「美しい水死人」っていうラテン アンソロジーあったの知ってるよね。きっと。あの中で フィリスベルト・エルナンデスっていうマイナー作家の 「水に浮かんだ家」ってあったの知ってる?あの短編について どう思います?俺はあの夢幻的なテイストむっちゃ好きなんだ けど。 あと、いまコルタサルの「NIGHT FACE UP」原書で読んでる けど、あれは読みやすいしいいよ。やっぱ木村訳より雰囲気 でてるし。(あたりまえか。)
267 :
ひらおよぎ :2001/08/24(金) 20:29
聞いた話では、日本くらい翻訳者の名前が大きな字で本の目立つ ところにのる国ってないんだって。外国じゃ訳者なんて 黒子扱いだってきいたけど。
268 :
吾輩は名無しである :2001/08/24(金) 23:54
ウェイリーとかもそうだったの?
あの〜今スレッド最初から読んでみて柳瀬氏について 肯定的な方がいらっしゃらないみたいなんですが・・・ 僕は、この人はやっぱり本当にすごいと思います。 フィネガンはむかしバージェスの縮小版のぞいてすぐ閉じちゃった 僕なんですが、この本はアルファベット使った他の言語には基本的に 訳せないわけです。でも、日本語のような2バイト言語(ひらがな+漢字) でならできちゃうかも・・・そう柳瀬氏は考えたんですよ、きっと。 そしてもっとすごいのは、それを実行に移したことなんです、たぶん。 一見タイプの違う柴田氏が明らかに彼に共感してるのは、 この無根拠な果敢さなんでしょうな。 どうでもいいですがぼくが個人的にすごいな〜とおもう他の翻訳者(英語の)は、 柴田元幸、高山宏、中野好之といった方たちです。質だけでなく、ボリュームというか 仕事に打ち込む勢いという点で。きっと他にもいらっしゃるでしょうが。 さいきん読んだので「巧いなああ」と思ったのは富山英俊氏。 でもこんなこと書くと「柳瀬本人」と間違われちゃったりするんでしょうな(哀 つかネタ的にはそう思われても仕方ないですが。分野ばればれだし。 書きたいので書いたけど、あまり目立ちたくないので微妙に下げますw
270 :
吾輩は名無しである :2001/08/25(土) 02:55
>186 黒丸さんでてきませんねえ。 この人がいなかったら日本のサイバーパンク ムーブメントは存在しなかった(少なくとも 形はかなり変わってた)のに。 最近読んだものでいただけなかったのは エリクソンの「真夜中に海がやってきた」 のひと。「大通りの真下には、砂浜がある」 って最低限の歴史知識があれば絶対に ありえないんだけど・・・。
272 :
吾輩は名無しである :2001/08/26(日) 00:09
翻訳屋がいないとマターリしてていいね。
あれ!どうやってこのスレ上げたの?
274 :
吾輩は名無しである :2001/08/26(日) 00:11
275 :
吾輩は名無しである :2001/08/26(日) 00:15
どうなってんの?さっぱり状況がわからない。
276 :
吾輩は名無しである :01/08/26 17:39
もう復旧したと思っていいのかな。
>>186 >>271 黒丸尚(R.I.P.)、いいですね。
ルビの多用やらなにやらに目を奪われるけど、まずは
日本語の語彙がすごく豊富な人(だった)ですよね。
訳文に「!」と「?」を絶対に使わず、かわりに
「○○だぁ」(←叫び)
「○○なの……」(←問いかけ)
などなどの、時にほとんどアクロバティックな処理で
ゴリゴリと押し切っていくのは、面白いんだけど、ちょっと
不自然すぎるんじゃないかと思ったりしませんでしたか?
こういう外来の記号が入ってちゃ日本語として美しくない、
という堅い信念と受け取るべきなのだろうけれど、
翻訳家としての個性を強く打ち出したいというエゴも少なからず
感じられて、それはあんまり翻訳家としてはよくないんじゃないの?
みたいな。
原文と照らし合わせるとニュアンスがかなり変わってしまってる
場所もあります。問いのあとにいつも意味ありげな間が置かれる
っていうのは、やっぱり妙な感じですよ。
その辺をどういう考えでやってたのか、生前にどこかで語って
ないですかね。ネットで検索してみたけど、いまいち不作。
277 :
kp :01/08/27 05:53 ID:2ddygAXg
広末涼子ソニーマガジンズより翻訳家デビュウ で、下訳者(という名の翻訳者)は誰かな?
>>277 あらま。どういうつもり。昔、松田聖子も翻訳本を出していた。
279 :
犬 :01/08/27 19:03 ID:hDsuv3TA
まじっすか?広末。たのむよ。ホント。これ以上 早稲田を下げないでくだちゃい。
280 :
吾輩は名無しである :01/08/27 21:22 ID:syO5pXKI
カレワラを読みたいんだけど、 岩波文庫と講談社学術文庫とどっちの翻訳がお薦めですか?
281 :
吾輩は名無しである :01/08/28 00:51 ID:CGYdDGfo
>>276 確かに、「……」を入れる事で、どうも湿っぽくなっちゃう傾向はある。
でも彼は矢っ張り上手いと思うなあ。
同じサイバーパンク系の翻訳家でも、最悪なのが小川隆……。
日本語になってない文章が多すぎ……。
282 :
280 :01/09/01 12:20 ID:nKTA/dX6
教えてくれ。 図書館に置いてねーんだよ。
283 :
吾輩は名無しである :01/09/01 12:52 ID:fSxOSk8U
>>240 西尾幹二の翻訳は結構いいと思います。
頭に入らないとすれば、それはニーチェの物言いが屈折している、つまり原文自体が難しいからか、或いはあなたの脳みその問題でしょう。
疑問があるなら、過去の、日本人哲学者が訳したもの(筑摩書房版全集など)と比較してみるといいと思います。
明らかに西尾の訳は読みやすくなっています。
284 :
吾輩は名無しである :01/09/01 13:59 ID:KFQ.Hj2U
長谷川宏は?
285 :
吾輩は名無しである :01/09/03 15:46 ID:ypapfilk
>280 カレワラ 第三文明社から出ているのが、わかりやすくて良かったです。
286 :
吾輩は名無しである :01/09/15 21:24
西尾氏のは誤訳だらけ。「ニーチェ事典」でも指摘されている。
287 :
吾輩は名無しである :01/09/15 21:26
自分が実際翻訳してみると、 世の翻訳家は誰でも偉大に見えてくる
288 :
吾輩は名無しである :01/09/19 02:50
age
289 :
我輩は名無しである :01/10/01 21:55
>>1 堀口大學のランボー詩集は大好きです。
小林秀雄のも持っていますが、価値が違いすぎ。
290 :
吾輩は名無しである :01/10/02 21:09
なるべく新しい翻訳を読むなあ。 最低限、過去の翻訳を参照して訳してるはずだから。 僕は最近のマルケスの翻訳をしている、丹とかいう奴は下手だと思う。
291 :
吾輩は名無しである :01/10/14 10:19
田口俊樹ってどうよ?
292 :
吾輩は名無しである :01/10/14 10:27
他人に聞く前に自分の意見を言いましょう。
>>286 多分、それはあの事典を編集した三島憲一の悪意からでしょうな。
三島は教条左翼だから、西尾と仲が悪い。
西尾以上の誤訳・悪訳はたくさんあるはずだが、それは指摘してないんじゃないの。
例えば岩波文庫の『善悪の彼岸』『道徳の系譜』なんかかなりヒドイけど、その事典ではやり玉に挙げられているかね?
295 :
吾輩は名無しである :01/10/18 23:59
翻訳者の文体ってやっぱりある。柴田文体(原文より表現力が豊富?)、山形 文体(文体云々あるみたいだけど、すごい正確。中身に共感し、「おれも勉強 しなきゃ」という気にさせてくれるのはもっとすごい)、村上訳(のカーヴァ ーは、原文より随分上品?)…… でも肝心なのは、やっぱ中身(=原著者の 意図したことの意義)。そのうえでの翻訳の話しって面白いし、有意義。
296 :
匿名希望さん :01/10/19 22:52
沢木耕太郎が訳した本はすべて著しくおもんない。
297 :
いんちき信吉 :01/10/23 12:38
>多分、それはあの事典を編集した三島憲一の悪意からでしょうな。 >三島は教条左翼だから、西尾と仲が悪い。 >西尾以上の誤訳・悪訳はたくさんあるはずだが、それは指摘してないんじゃないの。 クロソウスキースレッドで、僕は三島憲一のニーチェ解釈は無視して良い、 と書きました。基本的に嫌いです。 ですが、三島憲一は、ハーバーマス流の近代主義者だと僕は思うので、教条左翼という のは言い過ぎだと思います。 ニーチェ事典は、三島憲一だけが編集している訳ではなく、 大石紀一郎、木前利秋、高橋順一、が編集委員なので、信頼できる本だと思います。
あげ
299 :
アンデルセン :01/11/02 21:31
がいしゅつかな? 生田耕作! というか、このおっさんから翻訳の腕を取ったら後には何も残らない。 >1 堀口大學最高! テグジュペリのでは「南方郵便機」が一番好き。あの訳文のバランスは圧倒です。
300 :
考える名無しさん :01/11/09 21:04
ドキュソ翻訳家ワースト10 1.菊池光 2.柳下毅一郎 3.小林宏明 4.村上博基 5.二宮 馨 6.小鷹信光 7.真崎義博 8.大森 望 9.山本やよい 10.小川 隆
301 :
考える名無しさん :01/11/10 00:24
>>300 どのへんがドキュソなのか具体的に述べよ。
302 :
吾輩は名無しである :01/11/10 00:39
ラブレーの翻訳で良いのは? 俺は翻訳でもあれは読めん
303 :
吾輩は名無しである :01/11/10 02:02
>301 そうよねー
304 :
吾輩は名無しである :01/11/10 11:20
高橋義孝が最強かも。 フロイトとかゲーテとか、いろいろ訳してるね。
305 :
いんちき信吉 :01/11/10 12:23
柄谷が高橋義孝の翻訳を罵倒していた。 あの人、ドイツ語読んだ上で言っているの?
306 :
吾輩は名無しである :01/11/10 13:30
>>297 言葉の使い方がやや不親切だったかも。
昔風の左翼は今ではほとんど成り立たなくなっている。
だから環境主義者だとか色々な方面にシフトしているんだね。
近代主義者もそうしたシフトメニューの一つ。
三島って人の書いた物を読むと、いくら語学ができても頭は良くないなと思う。
それとあの人は西尾を目の敵にしているから、それでくだんの事典にも西尾批判が入ったのではないかな。
単なる誤訳悪訳ならニーチェに関しては沢山あるからね。
>>304 それは知らなかった。柄谷のどの本?
高橋義孝、訳はうまい方だと思うけど、誤訳がないわけではない。
それと、今の若者にはちょっと言葉遣いが難しく感じられるかも。
307 :
吾輩は名無しである :01/11/10 14:01
高橋訳「ファウスト」の第二部のホムンクルス消失のシーンの タレスの台詞は、ちょっと違うと思う。私はこっちの方が好き なんだけどね。翻訳が原作を超えたってやつなんだろうか? 翻訳が手元になから書けないが、原文は Jetzt flammt es, nun blitzt es, ergießet sich schon
308 :
吾輩は名無しである :01/11/10 14:37
>>300 小鷹信光のハメットは許してやってくれ。
47 名前:吾輩は名無しである :01/11/10 15:55 「魔の山」 新潮の高橋義孝(だっけ?)訳はナフタを立てた訳、 岩波の望月市恵+@訳はナフタを嫌った訳 という印象だった・・・
高橋義孝。 >翻訳が原作を超えたってやつなんだろうか? そう思う。 歓迎する。
age
312 :
吾輩は名無しである :01/11/10 16:25
生田耕作はいいね。
314 :
吾輩は名無しである :01/11/10 18:16
>>300 翻訳ミステリ読む人?
1と9あたりは同感かな。
315 :
1=304 :01/11/10 20:56
密かに長寿スレッドになったね。 朝比奈弘治訳の、レーモン・クノー「文体練習」はやっぱり凄いかと。 あと、ミロラド・パヴィチ「風の裏側」訳者の青木純子、 「ハザール事典」訳者の工藤幸雄も上手だと思う。読みやすくて複雑な文体。 ミロラド・パヴィチって、どうして日本ではマイナーなんだろ。
316 :
吾輩は名無しである :01/11/10 21:07
で、あの、ラブレーの件は・・・・・・ 誰かなんか情報ないんすかねえ・・・・・・
ラブレーってそんな何通りも選べるほど翻訳あったっけ? 岩波文庫でいーんじゃない?
318 :
吾輩は名無しである :01/11/10 21:24
どっかの全集でガルガンチュア?読んだ(正確にはざっと眺めただけ) しかしあれは読み難い 急に漢文とかになるし あれは翻訳として正しいのか 原文と比べられる奴おらんのか
319 :
吾輩は名無しである :01/11/10 22:43
『日の名残り』の土屋政雄訳ってすごい良くない? 「執事の語り」を実にうまく再現していて感心しちゃったんだけど。
320 :
吾輩は名無しである :01/11/10 22:50
>319 禿胴衣。あれは良い、じつに名訳だと思った。
321 :
吾輩は名無しである :01/11/11 13:58
>>300 柳下毅一郎は特殊翻訳家だろう。
海外ミステリーはあんまり訳してないぞ。
322 :
吾輩は名無しである :01/11/12 23:37
>>316 ラブレーは岩波文庫。加藤周一に言わせれば、現代フランス語訳を含めた
各国語訳の中でも、最高のものなのだそうだ(「日本文学史序説」)。
私の大学の教授も同意してたよ。
323 :
吾輩は名無しである :01/11/12 23:45
柳瀬尚紀は昔、エリカ・ジョングの『飛ぶのが怖い』を訳していたんだな・・・ ちょっと意外だった・・・
324 :
吾輩は名無しである :01/11/12 23:59
個人的好み…魯迅の翻訳は竹内好のものが一番すき。 原文の感じを一番良く出していると思う。 増田渉のは固すぎる。
325 :
吾輩は名無しである :01/11/13 02:05
書店で、ボルヘスの未読の本を見つけて、うおー買おう、と思って、 ふと訳者を見たら、柳瀬尚紀・・。鬱。
326 :
吾輩は名無しである :01/11/13 03:24
『幻獣辞典』?
327 :
吾輩は名無しである :01/11/13 03:44
なんでもいいけど、堀口大学とかの むかーしの古い難解な日本語の翻訳で 出版するのいい加減止めて欲しい。 大体、文庫版みたいに庶民が手軽に 読むようなモノは、なおさら現代語訳にすべきだと思う。
328 :
吾輩は名無しである :01/11/13 03:59
堀口大學は難解でもないだろ、口語訳も多いし。
329 :
吾輩は名無しである :01/11/13 04:00
頭が足りないものですから。
まあ、詩歌なんかでの堀口節がウザイ時も確かにあるけどね。 散文の訳は普通に読めると思うけどな。
331 :
吾輩は名無しである :01/11/13 04:09
はい。同意です。
332 :
アンデルセン ◆2APbpPjg :01/11/13 16:28
確かどっかに名訳と誉れ高いジュネ「花のノートルダム」の堀口大學の訳を 批判してたページがあったんだけどな。「単純な誤訳が多い」とか 書かれてた。原書を読めるような教養はないから判らないけど、 そうなんですかね?
>それは知らなかった。柄谷のどの本? 講談社文芸文庫の近代日本の批評です。
山内丙三郎・・だっけ。岩波文庫版「神曲」の訳はどう思います? 勿論、原書と照らし合わせて・・なんて教養は、僕には無いんですが。 活字の総数に対して、読破するのがこれほど困難な本も、そうはないかも。
335 :
吾輩は名無しである :01/11/16 09:28
>>323 柳瀬尚紀の『ケロッグ博士』(文庫、版元失念)の翻訳はけっこういけてましたよ。
336 :
吾輩は名無しである :01/11/16 09:53
>>323 ジョングのファニーも柳瀬だよ。
彼女の文章はユーモアがあっておもしろいよ。
337 :
吾輩は名無しである :01/11/16 10:07
>>334 最近、図書館で日本に翻訳された各国の作品を訳者比較する本を読んだんだが、
その中で「神曲の翻訳では、山川が一番イタリア語をうまく移している」
という意味の賛辞があった。
岩波文庫版『神曲』は、こと格調の点では日本語として望みうる限り最高
だけど、あまりにも晦渋難解。
それが一番手に入りやすい訳書というのがこの作品の不幸かもしれない。
338 :
吾輩は名無しである :01/11/16 12:16
山形コーセーに決まっとるだろがよ!!
339 :
吾輩は名無しである :01/11/16 12:57
柳瀬尚紀の翻訳では、その時々の思いつきによって 作品ごとにばらつきがみられる。 ジョイスやアリスだけみてキモイとか言ってはならないということ。 山形では、そのばらつきが質の差となってあらわれる。 が、彼の調子が良いときの文体は結構好きだ。
340 :
吾輩は名無しである :01/11/16 13:58
「フザケすぎ」柳瀬尚紀と、 サイバーパンク野郎・山形浩生なら どちらに軍配が上がるか!!
341 :
吾輩は名無しである :01/11/16 15:03
猫ばなしでは柳瀬の勝ち。
だけどわたしの一おしは福島正実。
343 :
吾輩は名無しである :01/11/16 15:05
sage
344 :
吾輩は名無しである :01/11/18 23:29
345 :
吾輩は名無しである :01/11/20 13:50
英語だけは読めるようにして、 ヨーロッパ語で書かれた文章は 英訳を読むようにするのがいいよ。
346 :
吾輩は名無しである :01/11/20 13:56
石井桃子さん 山室静さん 高橋健二さん 言葉が人にどう響くかをよくしっているから。
福島正実はちょっと...
348 :
吾輩は名無しである :01/11/20 14:49
山室のムーミンと原作のそれとでは 趣が全然違う。
349 :
吾輩は名無しである :01/11/20 15:02
訳書独特の堅苦しい口調が、私は、好きなのだよ。
350 :
吾輩は名無しである :01/11/20 21:35
菊池光は素晴らしい。菊池を侮辱する奴は人間じゃねえ
351 :
菊池光氏ね :01/11/20 23:07
人間ですが何か?
352 :
吾輩は名無しである :01/11/20 23:16
>>345 英訳には勝手なカット,改変が一杯。
ペンギンだからといって安心できるものではない。
日本語訳なら「失われた時を求めて」には水準の高い個人全訳が2種類もあるが,
英訳はいまだに1920年代の初訳の焼き直ししかない。
353 :
吾輩は名無しである :01/11/20 23:18
日本って外国にコンプレックスがあるから翻訳頑張ってると思うんだが。
354 :
吾輩は名無しである :01/11/20 23:26
バルト「エクリチュールの零度」(ちくま学芸文庫)はヘタすぎ。 フランス語で読んだ方がはるかにわかりやすい。 ご大層な訳注も、この本を読む人にこんなのいらない、というのが殆ど。 みすずの「零度のエクリチュール」の方がよみやすいし, 誰だったかのロラン・バルトの入門書で引用されていた訳はさらにこなれた日本語だ.
355 :
吾輩は名無しである :01/11/20 23:41
ピーチクパーチク小五月蠅いヴァカどもが。それくらい原書で読めよ。
356 :
我輩は歯なしである :01/11/21 17:25
少々誤訳があってもいい加減な訳でなければそれが読み手を刺激することもある。 明治以降の日本の文学はこれを養分にしてきたし、明治以前だってそうかも知れない。
357 :
吾輩は名無しである :01/11/21 21:20
というわけで、一著作-複数訳が望ましい。
358 :
移転させてもらいました。 :01/11/22 16:27
あの、ナボコフのロリータの新訳版というか 違う人が訳したヤツは出る予定は無いんでしょうか? 例えば村上春樹が書いても良いと思うんですけど。 もっと現代的な訳になってるロリータが見たいです。
359 :
吾輩は名無しである :01/11/22 17:17
春樹のロリータはやだ。 もっと粘着味あふれる方にお願いしたい。
360 :
吾輩は名無しである :01/11/22 23:47
小笠原豊樹に訳してもらいたい。彼もナボちゃんと同じで 英語、ロシア語両方できるから。
ロリータなら山形浩生にやってもらいたい。 亡命者の作品とか山形好きそうだしね。
362 :
吾輩は名無しである :01/11/23 01:55
ジョージ・マクドナルドの翻訳、蜂谷幸雄と荒俣宏の訳があるけど、どっちの ほうがいいんでしょうね。 荒俣宏のはものすんごい読みやすい。題名うろ覚えで申し訳ないですが「かるい 王女」(←「黄金の壷」に所収だったかしら)とか「リリス」。蜂谷幸雄の「ファ ンタスティス」は、まるで意味不明だけど、意味がわかるところは、荒俣宏にく らべて味わい……深い(w もはやこれは原文をあたれということでしょうか……
363 :
吾輩は名無しである :01/11/23 02:08
>1=315 『文体練習』はあまりにも面白く、図書館で借りずに、 少ない小遣いはたいて買った本なのですが、いまでは あまり言及されていない気がします。 やはり斯界に対して相当なアクロバットだったのでし ょうか。
365 :
吾輩は名無しである :01/11/23 03:21
>>360 春樹と同じ理由で山形は却下。
語り口調のスタイルが何となくちがうと思うの。
368 :
吾輩は名無しである :01/11/23 14:18
村上春樹がロリータ訳すとどうなるわけ?村上龍よりは良いんじゃない?
369 :
吾輩は名無しである :01/11/23 15:17
ドラゴンと比べんなや。
予想では、独白部分の余韻や空白感が大きそうだ。
テンポ的にもたるような気もする。
擁護派の意見は
>>358 に聞いてくれ。
370 :
吾輩は名無しである :01/11/23 17:31
村上龍がもし、翻訳出したらロリータの品位は下がるの?
371 :
吾輩は名無しである :01/11/23 19:34
>>370 品位の問題以前に、個人全訳でやろうとしたら、
そうそう出ないと思われ。
ロリータ全部訳すのって、普通の人にとっては
おそろしい仕事量だよ。
まあ、一番の問題は龍がやりたいかどうかだけど。
福田恒存に訳して欲しかった。
373 :
吾輩は名無しである :01/11/23 21:12
誰であれ、シンプルに翻訳してくれる作家であれば それでいい。遠回しの表現も最小限に抑えて、とにかく 簡潔で読みやすく、中高生でも理解できるやつであれば良い!
374 :
吾輩は名無しである :01/11/23 21:17
オリジナルの存在を忘れてないか? ま、子供は子供らしく映画版でも観てマス掻いて寝なさいってこった。
375 :
吾輩は名無しである :01/11/23 22:04
中学生でも見る権利位あるよ!映画版は 新旧共につまらなかった!!映像にするとサイテー。
ロリータの改訳版は、若島正(だったと思う)をはじめとするチームがかなり のところまで進めていたそうです。これを聞いたのがもう10年もまえで、その後 何があったかはわかりません。 このネタをきいたのは、『翻訳の世界』かなにかで若島が『賜物』の大津栄一郎訳 をけなして、大津がそれに「反論」したときにばらしていたのでした。若島は、 「大津の訳はナボーコフの気取った言い回しをきちんと訳さず、ふつうの 表現に置き換えてしまっている」というもの。それに大して大津は「でも 意味はわかる」という反論になってない反論をしていたのですが、そのとき、 「だいたいあいつらは、訳のまずい点の指摘を要求したら、『ロリータの 改訳でいそがしくてちょっと待て』とか言ってうやむやにしようとしている」 とかグチっていて、ぼくは楽しみにしてたんですが。 あと、村上龍は自分じゃ翻訳できませんよー。下訳次第でしょう。
377 :
吾輩は名無しである :01/11/25 01:11
ロリータの翻訳を戸田奈津子さんがやるのは?
378 :
吾輩は名無しである :01/11/25 01:24
若島正さん、『ロリータ』やってくれないかなあ。 詰め将棋の本もいいけど、うーん…。
ろりどもめー
380 :
大久保康雄 :01/11/25 02:49
そんなに俺の翻訳駄目?自信喪失・・・
381 :
吾輩は名無しである :01/11/25 03:20
380の名前を読むと、なぜかルパン3世を思い出す。
そりゃー山田康雄だ。<ルパン
383 :
吾輩は名無しである :01/11/25 08:13
>>358 ,
>>376 「ロリータ」の新訳は著作権の関係で出版できないのだそうです。
馬鹿な翻訳者が調子付いてやってしまった為に、20世紀文学の最高峰の、
それも代表作を、今後何十年かは日本語訳では読めないのです。
384 :
吾輩は名無しである :01/11/25 11:58
翻訳者がバカなんですかぁ? 出版社じゃなくて?
385 :
吾輩は名無しである :01/11/25 13:26
超遅レスだが
>>72 >レクター博士のファーストネームの表記からして「ハニバル」
って、確か「カニバル」とひっかけてるから「ハニバル」の方が正しいとどこかで読んだぞ。
まあ原文読んでないからどちらが正しいかわからんが…。
386 :
吾輩は名無しである :01/11/25 13:40
些末事、重箱の隅レスも積もれば山となる。
387 :
吾輩は名無しである :01/11/25 15:10
>>383 その「ロリータ」のバカ翻訳家は誰なんですか?
388 :
大久保康雄 :01/11/25 15:58
ほかにはコナン・ドイル(早川)、ヘミングウェイ(新潮) スタインベック等、それなりの量の仕事をなさってるお方だ。
389 :
吾輩は名無しである :01/11/25 18:16
世界の文学セレクション(中央公論社)「白鯨」 野崎孝 訳 酷い。意味わかんね−よ。ちゃんと「日本語」に翻訳しろよな。 読めば読むほど解らなくなる悪訳。リズムもなきゃ文体も統一されてない。 翻訳はパッチワークじゃねーぞ、おい!ちゃんと仕事しろ。
今後何十年かは日本語訳では読めないのです。
>>383 ↓
今後何十年かは、良い日本語訳では読めないのです。
392 :
吾輩は名無しである :01/11/26 02:52
>>391 ワラタ。大久保訳は日本語じゃなかったのね。
393 :
吾輩は名無しである :01/11/27 01:02
誰かが版権買い占めたらどうなるの?ロリータ
そんなことできんの?
395 :
吾輩は名無しである :01/11/28 07:43
そんな金あるんなら、 本物の生身のロリータ(美少女)を買い占めろ!!!
396 :
吾輩は名無しである :01/11/28 10:10
そんなもの蒐集して古くなったらどうするんだ?
397 :
吾輩は名無しである :01/11/29 06:14
岩波から出ている落合太郎訳の『方法序説』ってどうよ? 大変読みにくいのだが、意見をききたい。
398 :
吾輩は名無しである :01/11/29 06:50
岩波文庫なら、今「方法叙説」は女の訳者じゃないの? 元々、17世紀の西欧の文章なんて、センセンスがやたら長くて読みにくいんだろうけど。
>>398 違う訳者のが出てるの?
確かに落合氏訳の方法序説が岩波文庫から出版されてるよ。
最初に
『この序説が長すぎて、一度に読み通しにくければ、これを六部に分けてもよかろう』
とか書いてあるけど、一文さえも長すぎて読みにくい。
例:
「(中略)また、あらゆる人人の色色な行動や計画というものは、これを
哲学者の眼で見るならば空にして無用と思われぬものはほとんど無いとはいえ、
真理の探究において今までに自分が成しとげたと信ずる進歩には無常の満足を感じ、
単純に人間である人間の仕事のうちに、世間の転変にかかわりなく善良で、
かつ重要なものが何か一つあるとしたならば、それこそたしかに自分の
択んだところのものだと、私をしてあえて信ぜしめるような希望を
将来にかけても抱かざるをえないのである。」
こういう文章が延々と続く……。
当時はそういう文章を皆書いていたのか?
400 :
吾輩は名無しである :01/11/29 08:38
>>399 どうみても旧訳だね。岩波から新しいの出てるから、そっち買えば?
お金があるんなら、白水社の訳が良いみたいだけど。
http://mentai.2ch.net/test/read.cgi/philo/997506626/ 「方法叙説」をデカルトがフランス語で書いた理由は、
誰でもわかりやすく読めるようにだよ。デカルトが生きていたら、
格調だとか「哲学っぽさ」より、第一に、明快である訳を、
何より望むんじゃないの?
>当時はそういう文章を皆書いていたのか?
例えば、当時の文章の英訳だけど
>Thus the first model from which the first image of man arose was a clod of earth,
>and not without reason, for the Divine Architect of time and of nature,
>being all perfection, wished to demonstrate, in the imperfection of His materials,
>what could be done to improve them, just as good sculptors and painters are in the
>habit of doing, when, by adding additional touches and removing blemishes, they bring
>their imperfect sketches to such a state of completion and of perfection as they desire.
それと、西洋語と日本語の構造が違うのもある思うけどね。
特に日本語は、修飾語が被修飾語の前に必ず来なきゃいけないから、
主語の述語の間がごちゃごちゃして、両者の関係が曖昧になるだろうし。
>>399 の原文
Car j'en ai deja recueilli de tels fruits, qu'encore qu'au jugement que je fais de
moi-meme je tache toujours de pencher vers le cote de la defiance plutot que
vers celui de la presomption, et que, regardant d'un oeil de philosophe les
diverses actions et entreprises de tous les hommes, il n'y en ait quasi aucune
qui ne me semble vaine et inutile, je ne laisse pas de recevoir une extreme
satisfaction du progres que je pense avoir deja fait en la recherche de la verite,
et de concevoir de telles esperances pour l'avenir, que si, entre les occupations
des hommes, purement hommes, il y en a quelqu'une qui soit solidement bonne
et importante, j'ose croire que c'est celle que j'ai choisie.
>>399 の英訳
For I have already reaped from it such fruits that, although I have been accustomed
to think lowly enough of myself, and although when I look with the eye of a philosopher
at the varied courses and pursuits of mankind at large, I find scarcely one which
does not appear in vain and useless, I nevertheless derive the highest satisfaction
from the progress I conceive myself to have already made in the search after
truth, and cannot help entertaining such expectations of the future as to believe
that if, among the occupations of men as men, there is any one really excellent
and important, it is that which I have chosen.
402 :
いんちき信吉 :01/11/29 12:05
大久保康夫の翻訳は悪いとはいいませんけど、 良くはないでしょう。 ナボコフは原書で読んだことないですけど、 ミラーに関していえば、 河野一郎の方が良いということが最近になって分かりました。 ミラーが日本で売れないのは、翻訳があまり良くないからかもしれません。 でも大久保康夫よりひどいのはいますよ。 角川文庫の「南回帰線」を訳した清水康夫という人は本当にひどい。
403 :
吾輩は名無しである :01/11/29 13:59
>>354 ちくまのやつは、昔『零度の文学』という訳題でほかの出版社から出ていた。
それがヒドイ訳だというので、みすずから他の仏文学者が訳を出した、といういわくがある。
なのに昔の悪訳を拾い上げて再刊してしまうちくまは、不勉強すぎるな。
404 :
吾輩は名無しである :01/11/29 16:52
村上春樹のロリータが読みたい!
405 :
吾輩は名無しである :01/11/29 16:53
>404 上のほうで、春樹のロリータはやだ、と書いた者ですが、 「ナボコフの一ダース」読んでみて、ためしに やってもらってもいいな、と思いました。
406 :
吾輩は名無しである :01/11/29 17:08
なに、龍が叩かれるのは珍しいこっちゃない、 その頁の代案の訳が完璧じゃない程度には。
408 :
吾輩は名無しである :01/11/29 18:12
>>406 悪訳とかよりも、盗作の方が俺は気になるけどね。
『イリュージョン』と村上龍の『だいじょうぶマイフレンド』は、内容ほとんど同じ。
409 :
吾輩は名無しである :01/11/29 20:00
4月29日 悪訳!バック『イリュージョン』(集英社文庫) リチャード・バックの『イリュージョン』は、『かもめのジョナサン』と 並んで、バックの代表作というべき作品で、私も大好きな作品です。 原書で最初に読んで大いに感動したのですが、これの日本語訳として集英社文庫から 刊行されている村上龍の翻訳は、あきれ返るくらいひどい誤訳・悪訳の連続です。 全体のうちの一頁として、正しく訳せているという頁すら見いだせません。 素晴らしい原著が悪訳のせいですっかり台無しになっています。 バックのファンとしては、一日も早く、この作品がちゃんとした 翻訳で刊行され直すことを願うばかりです。
ちなみに俺は村上龍訳のを読んで感動したけどね。 ちゃんとした訳のを読んでたら感動してなかったかも。
411 :
吾輩は名無しである :01/11/30 09:49
「ロリータ」の冒頭の原文。日本語訳が今、手元にないんだけど、 ある人はアップしてくれないかな。 >Lolita, light of my life, fire of my loins. My sin, my soul. Lo-lee-ta: >the tip of the tongue taking a trip of three steps down the palate >to tap, at three, on the teeth. Lo. Lee. Ta. > >She was Lo, plain Lo, in the morning, standing four feet ten in one >sock. She was Lola in slacks. She was Dolly at school. She was >Dolores on the dotted line. But in my arms she was always Lolita. > >Did she have a precursor? She did, indeed she did. In point of fact, >there might have been no Lolita at all had I not loved, one summer, >a certain initial girl-child. In a princedom by the sea. Oh when? >About as many years before Lolita was born as my age was that >summer. You can always count on a murderer for a fancy prose >style. > >Ladies and gentlemen of the jury, exhibit number one is what the >seraphs, the misinformed, simple, noble-winged seraphs, envied. >Look at this tangle of thorns. 記憶が正しければ、"fire of my loins(我が腰部の火)"が 「我が肉のほむら」になってなかった? "trip of three steps(三歩旅して)"なんていう微妙な表現も、 まったく殺されてた気がする。
(我が腰部の火)も(三歩旅して)も殺されてかまわない。 そんなへんな日本語かいていいわけないだろ、いくら大久保 氏でも。なんにしろおまえよりははるかに上の次元にいるから 安心して昼ねでもしてくれ。
>>400 やっぱり旧訳だったか。今度本屋に行った時に白水社版を買ってみます。
どうもありがとう。
414 :
吾輩は名無しである :01/11/30 12:58
村上龍 以下、いくつかの箇所を、原書と、訳書で対比して例示してみましょう。 英語が読める人なら、訳文がいかにひどいものかわかってもらえると思います。 底本としたのは原書が、1977年DELL PUBLISHING CO. のペーパーバック版。 集英社文庫( 昭和56年3 月初版) は昭和62年7 月の第七刷。 改行箇所は適宜省略しましたが、引用内容は原文通りです。
415 :
吾輩は名無しである :01/11/30 13:03
>>406-410 村上龍
章の切れ目にある、作中作の「メシアのためのハンドブック」の文章を中心に
適宜選んでみましたが、あえてこの訳書の中の、特にひどい訳文の箇所を
選んだわけではなく、ほぼ全編がこの調子で訳されています。
I did remember that,had read it on a small-town Ohio newspaper
rack,because it was on the front page. "Donald Shimoda?"
"At your service,"he said."Now you know,so you don't have to puzzle me out anymore.
Go back to sleep."
I thought about that for a long time before I slept.
( 原書45〜45p,第三章より)
その記事なら知っている。オハイオ州の小さな町のスタンドで売っていた
新聞の第一面に載っていた。
「そうか、君がドナルド・シモダか、君は救世主か、わかったよ」
僕は何がわかったのか自分でも曖昧なまま再び横になって眠った。
意識が完全に目覚めていたら、驚いたり、問い返したりしたのかも
知れないが、まだ夢の続きのような気がしていて、ドンが優しい声で、
「わかったらまた眠りなよ」というのとほぼ同時に眠ってしまった。
( 集英社文庫、50頁)
(赤字の部分は、村上訳のオリジナル/原文に対応していない)
>>411 の訂正
>"trip of three steps(三歩旅して)"
↓
"taking a trip of three steps(三歩旅して)"
>>412 アホ?っていうか文学の何たるかもわからない厨房がレス付けんなよ。
>そんなへんな日本語かいていいわけないだろ
あのなぁ、文学者ってのはわざと破格の文章を書くんだよ。
(林達夫の「書籍の周囲」と加藤周一「日本文学史序説」の渡辺一夫のあたりでも読め)
特にナボコフみたいな、全体プロットじゃなく、細部を徹底的に凝る作家は
そういうこと多用するわけ。
ちなみに"loin"は暗に陰部を指す言葉だから、
日本語でなら「下半身の火」あたりが近いと思うが、原作から外れる。
っていうか、ナボコフ文学の醍醐味は精妙な細部にあるわけで、 それを「一般的表現」に直して翻訳したら、作品そのものが死ぬ。 荒筋しか読んでない厨房は逝ってよし。
>>417 翻訳も何も、創作してるじゃん(藁
作品改変したら、著作権とかの問題が出てくるとか聞いたけど。
「三歩旅して」ですか。 そのどこが破格の文章だかわからんのだが。 いずれにしろお前が訳すな。どんな訳者でも お前のしょぼい訳よりはましだからな。 その程度の訳が浮かばない翻訳家なんかいねえぞ。 ただ、くだらん訳だから真っ先に排除してるっつー だけの話だろ。
今ちらっとお前がわざわざ載せてくれた原文 みただけだが、火っつーか炎くらいにはしとけよ
それに(我が腰部の火)"も下半身の火もさぁ 「ナボコフみたいな、全体プロットじゃなく、細部を徹底的 に凝る作家は そういうこと多用するわけ。 」つうーんだったら なおさらナボコフに失礼じゃねーか?大事なはずの細部が逆に ぼろぼろになるぞ。 詳しいことはわからんが性欲の炎ぐらいのほうがまだましじゃねえ? で、俺のアホ訳よりはまだ大久保のほうがいいと思うのだが。
422 :
吾輩は名無しである :01/11/30 17:09
翻訳なんて、役者の言語感覚でどうにでも変わるし、 言語感覚なんてものは正解がないから捕らえ方もさまざまになるのは 仕方ないことですね。 個人的に「性欲の炎」までいくとストレートすぎて文学的センスを 感じられないけど、「腰部の炎」くらいが妥当ではないかと。
423 :
吾輩は名無しである :01/11/30 17:10
ロシア文学なら江川 卓しかないぜ!(野球選手でなし)
424 :
吾輩は名無しである :01/11/30 17:12
フローベールなら絶対に山田じゃく!
425 :
吾輩は名無しである :01/11/30 17:12
「ほむら」きらいじゃないんだけどなぁ。
いつ、誰が、奴になり代わって翻訳しようとしたんだ? ただ、単純な誤りを指摘しただけだろ。 それとさぁ、お前、英語読めないだろ? 真性厨房か? いったい何が「三歩旅して」るのか、辞書引いて読んでみろ。
出版翻訳ではないが、仮にも翻訳の仕事に携わってる人間に よくぞいってくれた!
428 :
ラムちゃん :01/11/30 17:33
どっちにしても厨房のせいくらべってとこかね。
>>411 、 七誌の森
430 :
吾輩は名無しである :01/11/30 17:49
madaka?
はぁ?訳せだ?しかもずいぶんたちわりい文章だな。 だめもとでトライしてやってもいいが、お前一方的に 試すなんてふざけてねえ? こっちからも英文訳だしてかまわねえか? お前がそれ呑むってんならやってやるが。
でさあ、今思ったんだが400はやめれ。やめてけれ。哲学だろ? 哲学用語もわからんし、十分でできるわけねえよ。
俺は翻訳者じゃない。ただ、明らかな誤りを指摘しただけ。
で、お前は翻訳者なんだろ?
だったら証拠みせろよ。
ちなみに400と411は同一人物。
>>400 は最近読んだものの中で、かなり難しくてわからなかったやつね。
で、おしえてちょーだいよ、翻訳者さん。
哲学用語はない、みんな日常語だが?
>俺は翻訳者じゃない。ただ、明らかな誤りを指摘しただけ。 で、お前は翻訳者なんだろ? そういうの詭弁っていうんじゃねえの? ボロだすが俺はまだペーペーでひとり立ちもしてない。 俺が出す訳をお前が受けてたつっていう前提がなきゃ やんねえな。それにもっとレベル下げろ。400は ほんと無理だから。
アホらし。どうせ自動翻訳かけても、上手く訳せなかったんだろ。
お前の今までのレス見てれば、誰でも、明らかに英語DQNなのはわかるんだよ。
ちなみに
>>400 はジョルジョ・ヴァザーリの「美術家列伝」の序文の英訳。
ひけらかしはけっこうだが三歩旅してなんてな 顔から火が出るくらいはずかしいよな。 俺アナログ人間なんで自動翻訳なんてつかって ねえよ。で、どうすんだよ、お前にもふっかけて やろうか? 十分でできるん?三歩旅してさんよ。
どうやら図星だったようだから、これで最後にするが。
"take a trip"が口の中の出来事であることに(それもthree steps)、
この表現の面白さがあるわけで、ネイティブの人間が読めば、
一種の異化を感じる。
お前が、もし本当に英語が堪能なら、ここで立ち止まるはず。
なぜなら、意味から言えば舌が三歩進むということだが、
こういう慣用表現はないから。
正しく舌が口蓋を「旅してる」わけよ。
ところが、実際には、お前は「三歩旅して」に相当引っかかってるわけで、
見る人が見れば、明らかに翻訳者程度の英語力なんか持ち合わせていない。
仮に本当に翻訳者だとしても(
>>400 を哲学用語がどうの何ていってる時点で
ありえないが。
>>400 はほぼ日常会話レヴェルの単語であって、その難しさは
文章の構造にある)、相当に言葉に鈍感なやつらしいから、
文学なんかに興味もたれると、消費者が迷惑する。
悪いことは言わない。「チーズ」とかその辺でも訳してろ。
439 :
吾輩は名無しである :01/11/30 21:20
>>411 ロリータ、わが生命(いのち)のともしび、わが肉のほむら。わが罪、わが魂。ロ、リー、タ。舌のさき
が口蓋(こうがい)を三歩すすんで、三歩目に軽く歯にあたる。ロ。リー。タ。
朝、ソックスを片方だけはきかけて立つ四フィート十インチの彼女はロだ。ただのロだ。スラックスを
はくとローラだ。学校ではドリーだ。正式にはドロレス。しかし、私の腕に抱かれるときの彼女は、いつ
もロリータだ。
彼女は誰かの生まれ変わりじゃないだろうか? そう、たしかにそうだ。じっさい、ある夏、私があの
最初の少女を愛さなかったら、ロリータは、まったく存在しなかったかもしれない。海辺のある公園で
のことだ。あれはいつのことだろう? そう、あのときから、ロリータが生まれるまでに、ほぼあの夏の
私の年齢だけ経過した計算になる。殺人犯というものは、かならずこのようなひねった文体をこねま
わすものと思っていいだろう。
陪審員のみなさん、証拠物件第一号は、この六翼天使が──あやまり伝えられているかの素朴な
気高い翼をもった六翼天使が、かつてうらやんだものである。このからみもつれた茨(いばら)を見て
いただきたい。
「正式にはドロレス」のところは「公式には」に直してみたい気がするのですが、どうでしょう?
それから、訳文の三段目は、原文を読んで初めてちゃんと意味が取れました(笑)。
最後の、「六翼天使」ってのは、サタンのことですよね。
これも、聖書を読んでないと、意味が取り難いかもしれませんね。
440 :
アホ駄文屋 :01/11/30 21:51
seraphs って“セラフィム”、仏語で séraphin、熾天使(してんし)のことでしょう? 天使の位階ではもっとも位の高いという。これを「六翼天使」と訳すのは何故だ? 翼を六枚持っているからだっけ? それからセラフィムを「サタン」と同一視するのは、 グノーシス的な異端な考えぢゃないの?
441 :
吾輩は名無しである :01/11/30 22:04
たしかにナボコフの文章、パッと見で何言っているのかわかんねぇ・・・
スミマセン。原文は複数形になってるですよ(^_^; 異端ってことはないと思うけど、しかし、するってえと何だろ? ミルトン?
443 :
吾輩は名無しである :01/11/30 23:23
ここは翻訳家スレなんだから、翻訳者たたきはやめようよ。
444 :
吾輩は名無しである :01/11/30 23:34
>>443 なに寝ぼけたこと言ってるんだよ?ここをどこだと思っているんだぁ?
翻訳者なんて遅かれ早かれ、叩かれることになっているんだよ、人間、完璧じゃないんだから。
そんな予防線なんて張ってないで、人から叩かれないような仕事をしろ!
もし訳が酷かったら、俺がここで叩いてやる(笑
445 :
吾輩は名無しである :01/11/30 23:39
>>443 君の言ってる翻訳家と翻訳者ってどう違うの?マジで意味わからん。
446 :
吾輩は名無しである :01/12/01 06:07
>>422 >翻訳なんて、役者の言語感覚でどうにでも変わるし、
その言語感覚を原作者のそれに限りなく近づけて、他言語に訳すのが翻訳者の指名だと思いますが。
406はそれを怠った悪しき例だと思います。
それと、taking a trip of three stepsは「三歩旅して」で良いと思うし、ニュアンスも正確だと思いますよ。
447 :
吾輩は名無しである :01/12/01 09:41
>>439 こうやってみてると、結構翻訳って信用できないんだなと思った。
>light of my life
>わが生命のともしび
あくまでlightで、別に灯火のような光とも、太陽のようは燦燦と輝く光ともいってない。
そのどちらのイメージも包含する「光」が適切。
訳者のお節介な解釈。
>Did she have a precursor?
>彼女は誰かの生まれ変わりじゃないだろうか?
うーん、本来は彼女が主体だから、「彼女には前世(の存在)がいたのか?」って感じ?
>In a princedom by the sea
>海辺のある公園
「海辺の公爵領」。
イギリスだったら皇太子の所有地。
> Oh when? About as many years before Lolita was born as my age was that summer.
>そう、あのときから、ロリータが生まれるまでに、ほぼあの夏の私の年齢だけ経過した計算になる。
「一体いつ? およそ、ロリータが生まれた年マイナスあの夏の私の年齢分前さ」
難しいです・・
>You can always count on a murderer for a fancy prose style.
>殺人犯というものは、かならずこのようなひねった文体をこねまわすものと思っていいだろう。
「皆さん方は、いつだって殺人犯には凝った散文を期待してよろしい」
ってな感じでしょうか?
448 :
吾輩は名無しである :01/12/02 15:47
ロリータが載ってる!!ここの読むと原作読む気無くしますね。 映画の方がどっちもイマイチだったのが凄く残念なんですけど。 でも、顔はスー・リオンちゃんの方が綺麗な顔だと思う。
翻訳 ――彼らは、すなわち翻訳という課業を侮蔑のまなざしで見つめるものは、 歴史的感覚を享受するための手順を蔑ろにしたのだ。 外国のものは彼らにとって棄擲すべき悪習であり、 彼らはそれらを合理化すべく、孜々として征服の道を驀進するのである。 就中、彼らは原作者の固有名を扼殺するのを好んだということである。 己の悪名を誇示せんがために!
450 :
吾輩は名無しである :01/12/03 02:49
>>447 の人は直訳調で、かえって意味不明なんですが。
451 :
ixion :01/12/03 03:51
"light"に関しては「何かを見えるようにするもの」すなわち「光」なわけで、 しかもその後に来る"fire"とも絡めれば、「ともしび」は適切な訳です。 ただ、後の方にLoが"I am not a lady and do not like lightening" という部分があるので、そこと絡めると"light"は「光」が良いのでしょうが。 >In a princedom by the sea >海辺のある公園 >「海辺の公爵領」。イギリスだったら皇太子の所有地。 あの…これはポオの詩がもとになっているので、イギリスとは関係ありません。 ここでは"kingdom"を"princedom"に代えることで、H・Hが"My Frigid Princess"と呼ぶLoを「王のようには所有できない」こともまた示している と思います。ところで、この人(大久保)の翻訳は、普通の文ならある程度 しっかり訳せるものの、文学的素養が必要な部分にあると途端に怪しく なります。どこだか見つからんが、「大足のバーサ」の注なんか酷い(笑) これも「公園」はないよなぁ…。
追加、"seraphs"もポオの詩からです。ポオを読んでいる人は、 ここでこの一説を思い浮かべるわけです。 She was a child and I was a child, In this kingdom by the sea, But we loved with a love that was more than love― I and my Annabel Lee― With a love that the winged seraphs of Heaven Coveted her and me. そういや、Loの"precursor"であるAnnabelとは"kingdom"で 出会っているので、Loとは"princedom"なのかもなぁ。
453 :
吾輩は名無しである :01/12/03 05:16
手塚富雄 高橋健二
454 :
吾輩は名無しである :01/12/03 10:16
>>449 氏ね。おまえは「固有名」の何たるかも分かっておらん
>>452 あんた偉い。こうして見ると、「ロリータ」の出だしはポオの詩そのまま
だということがよく分かる・・・
>>447 そうなんですか。
と思って始めからこのスレ読み返してたら、すでに指摘されていましたね(汗
私はポーの詩を読んでいなかったので、
「『荒地』の冒頭の、公爵が何とやらを引いてるのかなぁ」と思ってました・・
>「『荒地』の冒頭の、公爵が何とやらを引いてるのかなぁ」と思ってました・・ princedomのことです。
Eliotのエコーも『ロリータ』にはありますが、ここではナボコフが敬愛 している(?)ポオからとっていますね。 ああ、おれどっかに同じ内容書いたなぁ、と思ってたら、このスレの前の方に 書いてんじゃん。恥さらし^^;
458 :
吾輩は名無しである :01/12/05 14:12
中学生にもわかるロリータって無いの?
459 :
吾輩は名無しである :01/12/06 05:19
小笠原豊樹全集どこかで出してくれませんか?
460 :
吾輩は名無しである :01/12/06 14:51
山室静、素晴らしいと思う。 「楽しいムーミン一家」を読んではじめて翻訳者の名前を意識した。 「ロッタちゃん」シリーズもそうだから 多分北欧文学専門の人なのですね。<山室氏 他にも読みたいので教えてください。童話以外にもある?
461 :
吾輩は名無しである :01/12/15 20:51
良スレ保全age
462 :
吾輩は名無しである :01/12/21 00:29
age
463 :
吾輩は名無しである :01/12/21 23:49
翻訳家って印税もらえるの?
>>463 もらえます。(そうじゃないと生活できないもん)
465 :
吾輩は名無しである :01/12/22 00:48
売れればもらえますよ。
466 :
吾輩は名無しである :01/12/22 01:22
>>464 >>465 ありがとう。じゃあ人気作家の作品の翻訳は結構競争が激しいのかな?
翻訳家って自分の好きな作品の翻訳を優先している職人肌の仕事、
ってイメージがあったので。
467 :
吾輩は名無しである :01/12/23 01:16
若島正氏は、いかがなもんでしょう? リチャード・パワーズの「ガラテイア2.2」を 読み始めたところなんですが、やたらと「こしらえる」 という言い回しが出てくるんですよね。 invent,built,assemble,make 全部「こしらえる、こしらえた」 あんたは橋田壽賀子かって感じです。
468 :
夜明けのダザイスト :01/12/23 01:23
>>466 ハリーポッターは原作者が相当ふっかけたらしいですよ、翻訳の版権料。
各出版社が躊躇してる時に真っ先にくらいついたのが静山社の社長さん。
ハリーポッターとか訳すのってプレッシャーあるのかなあ。 ぜったい言われるじゃん、訳がへぼい、みたいなこと。
周りにいくらクソ翻訳といわれようと、 あの女社長がぼろもうけしたのは事実。
ヘッセは、高橋健二という良い翻訳者にめぐまれましたな。
472 :
吾輩は名無しである :01/12/23 23:58
逆に日本の作品ではどんなのが海外で翻訳されているのか、そして その翻訳のできはどんなものか。それを知りたい。
473 :
吾輩は名無しである :01/12/24 23:52
フランスでは谷崎,三島、川端がの評価が高く,主要作は訳されている。 谷崎は日本人で唯一プレヤード叢書に入っている。 三島は概して翻訳のレヴェルが高く、『金閣寺』は原作以上に(!)良い。 それに対して漱石は主要作さえすべてはそろわない。質も玉石混交。 村上春樹は『ダンス・ダンス・ダンス』までが訳されており、好評。訳もまずまず。
474 :
美人系不細工 :01/12/25 00:07
村上春樹と夏目漱石の作品は同じ人物によってハンガリー語に訳されてますね。 春樹の作品を訳すキッカケは日本人の原子力発電所関係者がハンガリー人翻訳家 に薦めてくれたからだそうです。
475 :
吾輩は名無しである :01/12/25 00:14
最近本屋で「バベル・プレス」っていう出版社の本を見かけます。柴田裕之とかいう 人が主催していて、BABEL UNIVERSITYの受講生やら修了生やらが訳した本を出している。 彼ら及び柴田氏について何かご存知の方いますか? 最近では「夢を見る作家たち」 って本を出してますが。
477 :
吾輩は名無しである :01/12/26 01:41
sageてしまった。 とりあえず、謝罪文を楽しみに。
478 :
吾輩は名無しである :01/12/26 01:53
山形さんってドキュンなんですか?
小谷って43歳なんだ。 へー。もっと若い人だと勝手に思ってた。 なんか山形が余計にかわいそうに思えてきた。
480 :
吾輩は名無しである :01/12/27 01:02
オースティンの「肛門と偏見」はどこの訳がいいの?河出?
481 :
吾輩は名無しである :02/01/01 07:24
正月上げ
482 :
吾輩は名無しである :02/01/05 07:54
>>473 春樹の「ねじまき鳥」仏訳はダメダメの部類だと思いますが。
「買い物から帰ってきて冷蔵庫にものをしまう」だけの原文に対し、「バスに乗ってスーパーに行き、銀行に寄って、ついでにマクドナルドでチーズバーガーを食べる」類の描写が数多く追加されています。
483 :
吾輩は名無しである :02/01/05 10:35
一昔前なら、翻訳されている作家と言えば、 安部公房が真っ先に上がったのだがな……
マルケスとかボルヘスは、あんな酷い日本語に訳されて怒らんのだろうか。 あと、前から思ってるんだけど、岩波ジュニア文庫「星の王子様」の訳、ひどくないですか? 英語の授業で、優等生が訳した直訳文みたいで・・
「ジョン・ランプリエールの辞書」 マジでやばい。読めない。 面白そうな本なだけに…
486 :
吾輩は名無しである :02/01/14 00:00
質問なんですけど、 小学校のころ読んだ本ではお手伝いさんとかお百姓さんとかって東北弁ですよね。 あれは何ででしょうか?私がもし東北人だったらすごくハラ立つんですが。
>>486 君は恐らくそれが東北差別の現われと考えているんだろうけど
事実は逆。
実はそれは東北人が日本を東北化する第一歩だったのだ!
東北人は日本東北化計画の為にまず言語から東北化しようとした。
小学生という影響を受けやすい時期に東北弁に親しませることで
自然と東北弁を話すように仕向けたのだった。しかしその作戦は
東北=田舎という偏見を植え付け逆効果になってしまい
以後東北は日本の中心から姿を消すこととなる。
君が小学生の頃に読んだ本にはそんな隠された歴史があったのだ。
488 :
吾輩は名無しである :02/01/14 01:37
神西 清は?
489 :
吾輩は名無しである :02/01/14 06:35
>>484 「星の王子様」って原語で読んだことないんだけど、たとえばどこですか?
490 :
吾輩は名無しである :02/01/17 07:41
ピクミンの歌うたってる人たち姿を見せない方が良かった。 女の方なんだよ・・・
491 :
吾輩は名無しである :02/01/17 07:44
林達夫訳のベルクソン「笑い」は、外国語翻訳の最高水準にあるものなのだそうだ。
492 :
吾輩は名無しである :02/01/17 07:52
>>491 木田元も”名訳”と言ってたな。もっともあの人お世辞が多いから
当てにはならんけど。
493 :
吾輩は名無しである :02/01/17 17:46
494 :
吾輩は名無しである :02/01/20 17:21
E.M.フォースターの『モーリス』訳本には顎が外れそうになった。 なんでみすず書房の全集に入ってないんでしょうか。まともな翻訳で出版して 『モーリス』を救ってほしいです。
495 :
吾輩は名無しである :02/01/20 17:23
496 :
吾輩は名無しである :02/01/30 22:27
倉庫に落ちてもいいというのか!
497 :
吾輩は名無しである :02/01/31 21:30
講談社学術文庫の『悲しき南回帰線』の訳はなかなか凄かった(涙目) 翻訳ソフトのほうがまし。
498 :
吾輩は名無しである :02/02/01 00:13
>474 美人系不細工 原発関係者とハンガリーと漱石と春樹とは うーーーん見当もつかなくておもろそうだなあ よかったらもう少し詳しく教えてください。 >482 そこまでひどくはないけど、吉本ばなな「N.P.」仏訳も けっこうそんな感じだった。日本語1行文が仏語4行くらいになってたり。 マアばななは、逐語訳では意味不明なのかも。
499 :
吾輩は名無しである :02/02/01 00:22
吉本ばななは[きれい」なおんて陳腐な語をひとつのパラグラフで連発したり、恥ずかしいほどの語彙の貧困さが目立つ。 だから同じ単語の繰返しを嫌うフランス語に訳す場合には必然的に添削することになるだろう。
>499 まあでも彼女はそれがウリだから。 陳腐といえば陳腐なんだけど、不思議なことに トーンとしては統一されてるし。
501 :
吾輩は名無しである :02/02/01 00:58
>493 一巻はひどい。
502 :
吾輩は名無しである :02/02/08 21:51
生島遼一と水野亮の訳は荒いときくけど 本当だった
503 :
吾輩は名無しである :02/02/11 00:46
フォークナーの翻訳をしている高橋正雄はどうですか? 今読んでるんですけど文章が長すぎて読みづらいです。 英語ではいいかもしれないけど日本語には向いてない。 いっそ短く意訳してみては?と思うんですけど。
504 :
吾輩は名無しである :02/02/12 21:59
カズオ・イシグロ「日の名残り」の土屋政雄の訳はすばらしかったが、 いま読んでる「遠い山なみの光」の小野寺健の訳は、不自然だ。 原書がそうなのか?
505 :
吾輩は名無しである :02/02/21 12:51
>503 フォークナーはわざと読みづらく書いているはず。 あれはあれでいいのでは?
506 :
吾輩は名無しである :02/02/22 01:45
>505 意識の流れはそういうもんなんだろうね。 でも客観描写はもう少し読みやすくしてもいいと思う。
507 :
ハッシューハッシュ :02/02/24 13:14
>300 J・エルロイは小林宏明訳が一番好きなんですけど駄目ダメ?
和田忠彦という人の訳は素晴らしい、ような気がするんですが、 どうなんでしょか?>イタ文関係の人 エコの「書物の未来」とかいう本を読んでみたい今日この頃。
保守
510 :
吾輩は名無しである :02/03/16 09:30
村岡花子、中野好夫、阿部知二あたりの訳が好き!
生田耕作先生!マダム・江戸ワルダは高坊の時読んだけど、 心から感動したよ。 「とある街角で、苦悩が、酔い痴れるような苦悩が、俺の顔を歪ませた・・」 今仏文科入って仏語で読んでるけど、絶対こんな訳できないよ。点の打ち方といい、 語感といい、身や目の美しさといい。 斉藤磯雄のリラダンやボオドレエルも美しい。んー、ジューシー。
翻訳の良し悪しいう方々は自分で外国語勉強して原文読みなさい。 まぁ日本語もろくに喋れない方達には無理でしょうけど。
513 :
吾輩は名無しである :02/03/21 19:35
>>512 各翻訳家に能力の差がある以上、善し悪しは自ずとあるはずだがね。
世の中には母語を二つ以上持ってる人たちもいるわけだが、
彼らの中の本好きたちは翻訳の善し悪しについても云々してまっせ。
外大生なら酷い翻訳を幾らでも見ているだろうに。
お大事に。
514 :
吾輩は名無しである :02/03/21 19:38
翻訳なら井伏鱒二。
>504 それは読んでないけど、他の訳本はいいよ。
516 :
吾輩は名無しである :02/03/22 03:07
jfgはg
517 :
吾輩は名無しである :02/03/22 03:13
>>511 原文と、適切な訳、教えて。
あと澁澤にも抄訳があるけど、原文の感じを出すためにわざと逐語訳にした、
とか何とか言ってたよ。
518 :
吾輩は名無しである :02/03/22 05:47
>415 村上の赤字のところは素晴らしいね。 映画「アマデウス」でモーツァルトがサリエリの曲を 勝手に変えて名曲にしちゃった場面を思い出したよ。
519 :
吾輩は名無しである :02/03/22 09:02
澁澤の死後、未発表の翻訳原稿が発見された。 そのなかに短編小説の抄訳があったが、これが途中から最後までの全訳(つまり前半だけ省略している)だった。 確かにそれでも一つの作品として読めるし、こんな抄訳をするのは澁澤しかいないからということで、この翻訳は 全集に収録されている。
>>515 あ、そうなの?
あれは、最後までなじめなかったよ。
原著がそういう感じなのかなあ。
原著と訳、両方読んだ人に感想聞いてみたいな。
521 :
吾輩は名無しである :02/03/23 00:47
511はまだか?
522 :
吾輩は名無しである :02/03/24 23:40
511は知ったかか?
523 :
我輩は名無しである :02/03/25 00:05
>>514 同感「さよならだけが人生だ」はいい。
でもドリトル先生は…ちょっと変色し始めてない?
昔、子供心ながらそう思ったよ。
525 :
ふにゃらかほい :02/03/25 23:08
米川正夫。岩波語というものが。
526 :
吾輩は名無しである :02/03/27 00:37
生田耕作ってイクタコ・ウサクって書くと怪しい外国人みたいだね
527 :
吾輩は名無しである :02/03/29 05:14
>>300 村上博基は伏見威蕃よりマシ
トム・クランシー/ スティーヴ・ピチェニックの『ノドン強奪』かなりひどい。
この時代わざわざ「斥候」などつかってるところから見るとこの方は
日本語コンプレックス?
528 :
吾輩は名無しである :02/03/29 20:34
岩波文庫の『デイヴィド・コパフィールド』(市川又彦訳)を読んだことのある人いますか? 冒頭の部分を引用してみます。(適当に改行しました) 「私の生まれた日と時刻から考えて、保母や、また、とても、まだ まだ、知り合いになんかなれっこのない、数ヶ月も前から、私に対 して、ひどく興味を持っていた賢夫人連が、まず第一に、私という 人間は、一生不幸な運命を持っている、第二に、幽霊や化け物を見 る特権を持っていると云ったのであって、その連中の信ずるところ によれば、この有り難いことは二つとも、金曜日の真夜中に生まれ た、不幸な幼な子には、男女のいかんを問わず、どうしても、附け 物になっているというのだ。」 英語で読んだほうがましだ、と思ったのは私だけでしょうか?
529 :
吾輩は名無しである :02/03/29 20:50
黒岩涙香
530 :
吾輩は名無しである :02/03/29 21:46
>528 >>英語で読んだほうがましだ、と思ったのは私だけでしょうか? うーん、個人的にはアリです。こんど全部読んでみよう。 ひょっとしたら原文の文体そのものがカンマだらけなのかも知れませんね。
531 :
吾輩は名無しである :02/03/29 22:21
上村勝彦訳のバカヴァット・ギーター、 井筒俊彦訳のルーミー語録、コーラン、 なんかは天才の仕事じゃないかな。
532 :
吾輩は名無しである :02/03/31 03:30
小笠原豊樹さんてすごい人だったのかー。 『フランス軍中尉の女』の誤訳しか知らなかったもんで。 やっぱタイトルしくじると目立つのか???
いま確認したら『フランス軍中尉の女』だけ沢村潅てヒトだった。 それ以外はほとんど小笠原サン。 ファンの方スマソ。 逝ってきます・・・・!!
534 :
吾輩は名無しである :02/03/31 03:46
あ〜、 しかしこんな事って一般読者であるとことの 私には全然関係無い話だわ。 原文と比較出来る人達には大問題なのかも知れんけど。 新訳、改訳やってる暇あったら、もっと紹介しるっ! って感じ。ミステリー以外全然まともに紹介されておらんぞ。
>>528 点を減らせば読めますね・・・
「私の生まれた日と時刻から考えて、保母や、
また、
とてもまだまだ知り合いになんかなれっこのない
数ヶ月も前から私に対してひどく興味を持っていた賢夫人連が、
まず第一に私という人間は一生不幸な運命を持っている、
第二に幽霊や化け物を見る特権を持っている、と云ったのであって、
その連中の信ずるところによれば、
この有り難いことは二つとも
金曜日の真夜中に生まれた不幸な幼な子には
男女のいかんを問わずどうしても附け物になっているというのだ。」
536 :
吾輩は名無しである :02/03/31 06:16
>533 あと1分謝るのが遅かったら殺してる所だった。 日本が誇る名翻訳者に対して何たる間違いを・・。 ファウルズの翻訳は小笠原豊樹氏は完全に 降りたみたいだね。『マゴット』も植松みどり? だったし。読みにくかった。
537 :
吾輩は名無しである :02/03/31 06:25
小笠原豊樹って若い頃は澁澤の親友だったのに、何が原因で仲違いしたんだ?
>528 笑わせていただきました。すごいね、それ。
539 :
ふにゃらかほい :02/04/01 17:03
米川正夫。彼の「白痴」は、「岩波語」の究極。 悪い翻訳とはどういうものかを知りたければ これをもって聖典とすべし。
540 :
吾輩は名無しである :02/04/03 18:20
戦争と平和の訳は誰が一番いいですか? 初めて読むものは印象にのこるので悪いものは 選びたくないなあと思ったので。
541 :
吾輩は名無しである :02/04/05 23:32
>540 トルストイなんて読んじゃ駄目。ドストエフスキーだけ読んでいればいいのです。
542 :
吾輩は名無しである :02/04/10 16:14
age
543 :
吾輩は名無しである :02/04/10 23:14
>>541 ではドストエフスキーの訳でおすすめな翻訳家はだれでしょうか?
原卓也訳「カラマーゾフの兄弟」おすすめ。 自分がロシア文学の長編小説を最後まで読みきれるなんて 思ってなかったけど、全然違和感なく、最後まで集中して読めた。
545 :
吾輩は名無しである :02/04/11 23:04
>>543 基本的に新潮のでいいんでないの。
岩波の訳は古臭くて読みづらい。
546 :
吾輩は名無しである :02/04/12 02:11
須賀敦子は、イイ。 彼女のエッセイも、イイ。
547 :
吾輩は名無しである :02/04/21 18:01
ガイシュツかもしれんが、現代教養文庫のベネディクト「菊と刀」は 最悪。直訳しかできんのか、この訳者は。
548 :
吾輩は名無しである :02/04/21 23:15
>547 菊=肛門 と 刀=珍棒 本当の直訳はこれ。
549 :
吾輩は名無しである :02/04/25 23:52
名スレ上げ
550 :
吾輩は名無しである :02/04/26 00:34
>>512 あんた、翻訳不可能論者?
それだけじゃ絡みようがないよ。
551 :
吾輩は名無しである :02/04/28 16:18
別宮さんの訳はイイと思うが。
age!
553 :
吾輩は名無しである :02/04/29 17:05
>>551 別宮さんって、欠陥翻訳時評や『誤訳辞典』の別宮貞徳氏のことですよね?
ちょっと検索したら、『印刷革命』やら、『記憶術と書物 中世ヨーロッパの情報文化』やら、
面白そうなのがヒットしましたが、訳がイイと思ったのは因みに何という本でしょう?
554 :
吾輩は名無しである :02/04/29 18:31
良い翻訳家の定義はなんですか?わかりやすい文を書くのが良いとは思えません。 いかに原文の雰囲気を忠実に(無理な話ですが)写すかで翻訳の良し悪しは決まると 私は思うのです。だから原文読んだ事ないのに翻訳文が何回で訳わからないからといって その訳文が悪いと言うのはいかがなものかと思うわけです。
555 :
吾輩は名無しである :02/04/29 18:33
しかしここの文学板の住人がどれほど外国文学読んでるんだろう。翻訳者より もたくさん読んでるというひとはまずいないでしょう。
556 :
吾輩は名無しである :02/04/29 18:37
嫌なら翻訳なんて読まなきゃいいんだよ。それか外国語勉強して原文 読むこったな。
557 :
吾輩は名無しである :02/04/29 20:43
>>555 多読は翻訳家の必要条件ではないです。
意味のないことほざくな。
558 :
吾輩は名無しである :02/04/29 23:11
翻訳家だって自分の専門以外は他人の翻訳で文学読むだろ。
559 :
吾輩は名無しである :02/04/29 23:22
>558 ちゃんとした翻訳者は専門なんか関係なく全部原書で読んでます。 人の翻訳なんか、ごく少数の例外を除いて、 バカバカしくて読めません。 ヘタがうつるだけだかんね。
560 :
吾輩は名無しである :02/04/30 00:41
ヘタな翻訳がうつる? それじゃあんたは牛肉食べると牛になるのか。
561 :
吾輩は名無しである :02/04/30 00:45
562 :
吾輩は名無しである :02/04/30 00:58
>559 なるほど。じゃあ英米文学の専門家はロシア文学やドイツ文学を 読む時も原書で読んでるのか。それか原書で読めない場合は 読まないか。なるほど。
>553-555 は>559と、同じ人間だ、バカな♀だ(藁
すみません。 勉強の骨休みに覗きに来たら、 ちょうど出くわしてしまいました。 どうしたら馬鹿が治るでしょうか?
>>565 どうせ
>>563-4 は別宮にやり玉に挙げられたダメ翻訳家。
ダメな奴は、これだからダメなんだな。まあ、放っといてやれ。
あそうそう。 私は別に翻訳家でも翻訳家ワナビーでも ありませんので、どうぞお手柔らかに(笑)
ワナビー…。 久々に目にしてちょっと新鮮。
569 :
吾輩は名無しである :02/05/04 10:10
米口語では自称作家志望は「wouldbe」なんだってさ
570 :
吾輩は名無しである :02/05/16 23:01
age
571 :
吾輩は名無しである :02/05/19 14:18
>553 う〜ん、何の本だったかなぁ、思い出せません。 スマソ
572 :
吾輩は名無しである :02/05/19 16:01
>この時代わざわざ「斥候」などつかってるところ[ わざわざって・・・ 今の自衛隊でも使ってるよ
573 :
吾輩は名無しである :02/05/19 16:42
文芸春秋から出たチョムスキーの「9.11 アメリカに報復する資格はない」 の翻訳最悪。せっかくチョムスキーが鋭いアメリカ政府批判してんのに もっとわかりやすく訳せや、ゴルァ。
574 :
我輩は名無しである :02/05/19 16:59
いずれにしろ一ついえることは、春樹はカポーティを訳すべきでは なかったということかな。 「無糖の多寡」はとくにひどかった。あいつの粗雑な言語感覚が あの作品の底流に流れる音楽をことごとく破壊してたね。原作が可哀想だよ。 あれこそ下手の横好きなのではなかろうか? 川本訳のほうが遥かに原作の雰囲気伝えて たな。
575 :
吾輩は名無しである :02/05/19 17:22
えらそー(藁 あんたたちナニサマのつもり
576 :
吾輩は名無しである :02/05/19 17:29
お客様
577 :
吾輩は名無しである :02/05/19 17:54
ネクスト 様ー
小笠原豊樹といえば、彼が岩田宏のペンネーム で出している『渡り歩き』というエッセイ集が とても面白いです。 谷川俊太郎が「根っからの散文家」と評して いましたね。
柳瀬尚紀はヤパーリ、DQS。 ふしぎの国のアリスの言葉遊びの翻訳で 「咎」なんて漢字だすなよ。
村上春樹の翻訳は素晴らしいよ。 最近ではトルーマン・カポーティの「誕生日の子どもたち」。 表題作はまさに完璧。 これを機に皆もカポーティ読むようになるといいなぁ。
581 :
吾輩は名無しである :02/05/25 07:42
>>580 文学板で両村上を良いと言うと
文学を分かっていないとみなされるので
心に秘めておきましょう。
582 :
吾輩は名無しである :02/05/25 07:44
>>580 ついでに言うと
村上の翻訳は良くないけど
カポーティは良いというと
カポーティを読むようになるかもしれません。
583 :
吾輩は名無しである :02/05/26 17:26
>582 作家が翻訳をするといい作品になる、というのはもはや幻想でしょうか? 過去、森鷗外や坪内逍遥など文学者がすばらしい翻訳をしたことがありま したが、現代作家はダメなのでしょうか?
584 :
吾輩は名無しである :02/05/26 17:27
竹村健一の訳はかなりひどいぞ。
585 :
吾輩は名無しである :02/05/26 17:29
あのー、よく著名人が「監訳」っていうので名前出てますよね。 確かとある経済書で佐高信が監訳してました。 監訳って何なんでしょう? 佐高が訳をこなせるほど語学力は ないと思いますが。
586 :
吾輩は名無しである :02/05/26 21:04
>>585 無名の翻訳者が下訳したものに、その道の権威が目を通して、
翻訳が信用できるものであることをアピールしているものだよん。
ホントに原典と対比しながらチェックしているかは謎。
587 :
吾輩は名無しである :02/06/01 12:42
>>586 レスさんくす&亀レススマソ、です。
>ホントに原典と対比しながらチェックしているかは謎。
たぶんしてないんじゃないでしょうか。
それにしても「監訳:佐高信」の本なんて読みたくない。
竹中平蔵が訳した経済本もあるけど、どうなんだろう。
経済なら経済分野の専門家が訳した書籍って、たいてい
日本語がこなれてないのよねん。
589 :
吾輩は名無しである :02/06/08 00:50
age
590 :
吾輩は名無しである :02/06/09 13:09
山形浩生DQS晒しage
>590 野村総研で調査やってりゃあいいだ、ヲタクが。
593 :
吾輩は名無しである :02/06/10 22:44
で、結局、理想的な翻訳とは ・日本語として読みやすく ・原文の表わしている情報を過不足なく表わし ・原文の言葉のリズムを伝える シロモノと見ていいわけだよな?
594 :
吾輩は名無しである :02/06/11 01:59
>>593 あまりに凡庸な意見なので何を言いたいのか良くわかりません。
45歳にもなって…オバンが…(後略)
596 :
吾輩は名無しである :02/06/11 02:13
正確さを期するなら原文を読めば良いだけのこと。 訳本は一種のパロディだと思って俺は読む。 まぁ往々にしてパロディの方がおもしろいのは言うに及ばず。 原文読んだって「作品は二度作られる」等の訓説が教える通り、 正確に作者の意図を読めるわけじゃないんだし。 ベンヤミンのように読めばいいんだよ。いや別に逃げてるわけじゃなくて。
で、結局、山形浩生はDQSですか?
598 :
吾輩は名無しである :02/06/11 14:50
わかりやすいし、どこがいけないの?
599 :
吾輩は名無しである :02/06/11 21:16
>>596 のような御意見があるので、おそるおそる申告いたしませう。
これを翻訳といったら怒られるかもしれないが、魔夜峰央の『ぱたりろ西遊記!』。
これ、もちろん忠実な翻訳ないし、彼が明代の白話小説が読めるかどうかもしらないけれど、
西遊記のニュアンスをとってもよく伝えてくれていると思う。
おや? 600?
601 :
吾輩は名無しである :02/06/14 13:31
翻訳家の評価はどうなったの?
602 :
吾輩は名無しである :02/06/14 14:00
「ジョン・ランプリエールの辞書」 マジでやばい。読めない。 面白そうな本なだけに…
603 :
吾輩は名無しである :02/06/14 16:49
ボルヘスの詩集買ったのですが、訳そんなにひどいのですか? 初心者なんでよく分からないのですが・・・。
翻訳コンニャク、ホスイ。
605 :
吾輩は名無しである :02/06/15 17:46
ジョイスの翻訳ってのはどうなの?
村上春樹はいい翻訳家だと思うよ。
age
age
>>594 いかに凡庸であれ、そこを超えられずにいるだろう。凡庸なれど、その基準のクリアに近づく
方法、その基準間の重み付けについての新たな(メタな)基準が欲しいのだよ。
着実に行こうな。
611 :
吾輩は名無しである :02/06/23 23:54
そもそも「翻訳の理想」なんてことが言える状況なんですかね? そんな崇高な議論をする前に馬鹿げた誤訳をなくしましょう。
612 :
吾輩は名無しである :02/06/24 00:09
593はあほだな
>>607 漏れもそう思う。
柴田元幸との公開対談録『翻訳夜話』も一応読んだが、
翻訳家としてあらためて再評価した。
614 :
吾輩は名無しである :02/06/24 00:11
アラシ煽りは、虫で>all
615 :
吾輩は名無しである :02/06/25 07:36
593は工藤伸一。頼むからスレの流れを止めるなよ。お前の書き込み で止まっちまった。
616 :
吾輩は名無しである :02/06/25 09:03
春樹の翻訳読むと春樹の作品はどーでもよくなるな 翻訳家としての才能はあるでしよう 作家としてよりもそっちをもうちょい評価してもいいとおもうんだよね
617 :
吾輩は名無しである :02/06/25 12:23
翻訳夜話の柴田と春樹の訳を比べると、やっぱり柴田のほうが全然うまい。 それでも俺には春樹訳のほうが魅力的に映る。
618 :
吾輩は名無しである :02/06/25 14:26
春樹は表象不可能なものに直面してっけど 柴田は人畜無害な翻訳優等生
619 :
吾輩は名無しである :02/06/29 15:30
この問題は、将来自動翻訳機で解決するか?
620 :
吾輩は名無しである :02/06/29 15:35
ポーをフランス語に翻訳した最初の人物はボリス・ヴィアンだけど、 むちゃくちゃうまいよあいつ。 ポーの詩はリズム感が秀逸なんだけど、さらに暗誦して心地よくなってる。 SFを翻訳したのも彼。読んだことないけど。 俺はいろんな技を持ってるヴィアンみたいなのが好きだな。
621 :
吾輩は名無しである :02/06/29 16:47
>>620 ポーを翻訳したのはボードレールと違うんか?
で、ボリス・ヴィアンはフォークナーの翻訳してたんじゃなかった?
622 :
吾輩は名無しである :02/06/29 16:54
いや、 >ボリス・ヴィアンはフォークナーの翻訳 は僕の勘違いだ。 ヴィアンの「墓に唾をかけろ」はフォークナーのパクリじゃないかと 前から僕は思ってたんで、つい間違えた。
623 :
吾輩は名無しである :02/06/30 14:43
ボードレールが翻訳したのはポーの散文だけで、 詩は翻訳していないらしい。 とすれば、最初の詩の翻訳者はヴィアンなのか?
624 :
吾輩は名無しである :02/06/30 15:41
ヴィアンが最初ということはマラルメより先ということですか?
625 :
吾輩は名無しである :02/06/30 17:33
ボードレール(1821−1867)
マラルメ(1842−1898)
ヴィアン(1920−1959)
上の2人とヴィアンとは生きてた時代が違う。
ボードレールは19世紀にポーの詩以外の翻訳はしてたわけで、
詩の翻訳のみ、20世紀のヴィアンまで持ち越された、
というのは考えにくい。
>>624 のマラルメが翻訳した、というのが時期的に合う。
「ポーをフランス語に翻訳した最初の人物はボリス・ヴィアン」という趣旨の発言を 最近文学板で幾つか見掛けましたが、これはどこで流布している情報なんでしょうか?
>>626 たぶん同一人物
>>620 が流してるんじゃないかなあ?
僕はまずありえない話だと思う。
ヴィアンの小説は何作か読んでるし、CDも持ってるけど、
解説にもそんなことは書いてなかったはず。
しかし、
>>620 はレスの内容からして
英・仏語とも読みこなせる教養のある人みたいだから、
もしかするとホントなのかも。
何年か前、ヴィアンのブームっぽいのが日本であって、
雑誌で特集が組まれたり、評伝が出たりしたのは記憶してるから、
その中にそういう記述があったのかもしれない。
>>623 のレスも実は僕なんだけど、一応、ソースを書いておくと、
「アメリカの詩を読む」川本皓嗣(岩波セミナーブックス)P49
>>603 ボルヘスの詩集って、鼓直さんの訳?
あとがきの文章読んでも分かるように、あの人は日本語自体が不自由らしい。
おなじ実験小説作家のミロラド・パヴィチやレーモン・クノーなんか、
翻訳家にとても恵まれていると思う。
重ね重ね主張したいのは、柳瀬が最悪だってことだ。
あんなつまらん「不思議の国のアリス」を最初に読む子供は可哀相。
とりあえずワープロに頼るな死ねと言いたい。
630 :
吾輩は名無しである :02/07/02 20:28
>>629 おおやっとレスが来た!(涙
そうです、鼓直です。
他の板でもいわれている、あとがきをちょっと読んでみたのですが、
確かに冒頭から、悪文でした。
自分は詩にしか、ほとんど興味はないのでボルヘスの散文はともかくとして、
とにかく詩のほうはどうなのかと思いまして。
まだ少ししか読んでませんが、すんなりとは頭には入ってこないような感じがします。
>>630 630さんが今まで読んだ詩文で、名訳だと思ったやつを教えて欲しいな。
無難に高橋健二のヘッセかな? 最近出た岩波のヘルダーリンも分かりやすくていいと思う。 ドイツ詩集、白凰社にのってたトラークルとか・・。 ゴメソ、あんま自信ない・・・。 ボードレールは堀口大學が有名のようだけど、佐藤何たらとかいう人から、 自分は入った、多分いきなり堀口からはいったら、ボードレールの詩には ハマらなかったかも・・・。
この中で語学が翻訳者以上にデキルやつは何人いることやら・・・。
>>632 堀口大學の詩、訳詩は、男性合唱曲でよく歌われてる。
「月光とピエロ」「月下の一群」等々。
音にして聞くと納得できるのは、中勘助なんかもそうだった。
詩の翻訳って難しいよな・・ 鼓直にはちょっと無理が・・。
お前らあんま勝手なことばっか言ってんじゃねーぞ、ゴルァ! しめるぞ、ボケ!
636 :
吾輩は名無しである :02/07/11 08:13
これまで読んだ翻訳ベスト4(順不同)。原文に勝るかも。 ・カザンザキス「その男ゾルバ」秋山健訳、恒文社 ・クレランド「ファニーヒル」江藤潔訳、角川文庫 ・スターン「トリストラム・シャンディ」朱牟田夏雄訳 ・メルヴィル「詐欺師・八面相」山本雅訳、成美堂
637 :
吾輩は名無しである :02/07/21 19:04
あの・・ 海外作品というのは、何も知らない僕のような人間は どの出版社から出ているものを選んで読めばいいのでしょうか? 手軽に文庫だと、岩波、新潮、ちくまなどありますが、それだけでも翻訳者が 違いますし、こういうものは全集のようなものの方が良いのでしょうか… それともそこまで考える必要はないのでしょうか・・・? 自分には翻訳家を出されてもよくわからないので、 よろしければ、出版社等で教えていただけると嬉しいです。 無難だったり、まぁ失敗は無いというものを教えて下さい。お願いします。
638 :
吾輩は名無しである :02/07/21 20:08
>>637 具体的に作品名を挙げて訊いた方が宜しいかと。
639 :
美香 ◆5qBZxQnw :02/07/21 20:11
>>637 わたしは新潮文庫をひいきにしている。
やはりヨンダグッズがもらえるというのは大きい。
訳は新しいのが読みやすいよね、若者には。
640 :
吾輩は名無しである :02/07/24 20:48
>>639 おいおい… あんたは一般書籍板にいた方がいいんじゃないかな…
641 :
吾輩は名無しである :02/07/24 21:15
>>637 個別にどこの出版社が信用出来るというのはあんまりない。
ドストの翻訳が評判の江川卓だって、「罪と罰」は岩波だが、新潮からも出ているものがある。
信用出来るもしくは読みやすいと思う翻訳家本位で選んで行く方がいい。
それと複数あって選択出来るものに関しては、店頭で実際に読み比べて見る他ない。
まあ、棚の見た目であるとか、グッズであるとかを重視するならどれかで統一するのも手だと思うが、
その場合の訳の巧拙がどうなるかはご自分でご判断されたし。
642 :
吾輩は名無しである :02/07/25 00:32
美香のカキコで3日間、スレが止まりました
643 :
吾輩は名無しである :02/07/25 18:39
>>641 しかし、何もわからなければ、
>信用出来るもしくは読みやすいと思う翻訳家
もわからないだろうしなあ 難しいよなぁ
自分で比べるっつっても、見比べて良し悪しを判断できるか、ってのも
問題あるしな。
やっぱり、買う前にこのスレで聞くとかして翻訳家を知っていくのが
無難かもしれないよ?
644 :
吾輩は名無しである :02/07/27 05:52
(^Д^)ギャハ!↑みなさん、この人のレスどう思いますか♪ なんてありきたりなんでしょうね♪ 誰もが皆、一瞬つけてみたくなる発想のレスです♪ しかし、賢明な人はその自らの短絡的思考を野放しにする事を嫌がり、 こういうレスは控えます♪ しかし、この人はしてしまったのです(^^;ワラ 「誰もが思い付くような事」を堂々と♪ この人にとってこのレスは何なのでしょうか♪ このレスをしている間にも時間は刻々と 過ぎ去っているのです♪ 正にこの人のした事は「無意味」「無駄」でしかありません♪ ああ・・・何ていう事でしょう(^^;ワラ 図星で泣いちゃうかも(^^;ワラ
645 :
吾輩は名無しである :02/07/27 17:56
>>644 !? 何これ !? こぴぺ? 641が何かむかついたのか!?
646 :
吾輩は名無しである :02/07/27 18:17
641だが、644は私でない。 643へのレスとしては、「読みやすいと思う」という点に注意して欲しい。 善し悪しの判断は出来なくても訳文の好みはあるはずだろうから、それを基準にして 選ぶのが良いのではないか、ということ。言葉が足りなかった。 人の話を聞くのも良いけど、その人がどんな基準でその訳文を良いと言ってるか が分からない場合が多いこの場での応答で判断を下すのはどうか、と思っている。 だから、店頭での読み比べを薦めたのだが、どうだろうか。 だからといって、ここで誰が良いかを訊くな、という訳ではなくて、それを基に 自分が好きなものを選ぶのが良いと思う。
647 :
吾輩は名無しである :02/07/27 18:36
訳文が信頼できるかどうかの唯一の指針は、 やはり翻訳者の名前でしょう。 一般に、学者風吹かしたやつの訳ほどひどいね。 読んで魅力を感じるかどうかは、人それぞれ。 自分の目で見て判断するしかないよ。
648 :
吾輩は名無しである :02/07/27 20:47
まあ、後の訳者による解説を読むと、そいつの力量がある程度わかる。
649 :
吾輩は名無しである :02/07/28 14:48
しかし、いきなり解説を読んだら、つまらない。
650 :
吾輩は名無しである :02/07/29 05:06
解説でネタバレしてることもあるしね。
651 :
吾輩は名無しである :02/08/02 23:31
r ‐、 | ○ | r‐‐、 _,;ト - イ、 ∧l☆│∧ 良い子の諸君! (⌒` ⌒ヽ /,、,,ト.-イ/,、 l 消しゴムのカスから |ヽ ~~⌒γ⌒) r'⌒ `!´ `⌒) ねりけしは作れないぞ! │ ヽー―'^ー-' ( ⌒γ⌒~~ /| │ 〉 |│ |`ー^ー― r' | │ /───| | |/ | l ト、 | | irー-、 ー ,} | / i | / `X´ ヽ / 入 |
652 :
吾輩は名無しである :02/08/04 16:38
ちょっと、スレ違いかもしれませんが、質問させてくれませんか? 翻訳ものって、そんなに誤訳が多いんですか? それだったら、自分で英語力付けて原文読んだほうがいいかなぁーなんて思ったりして。
653 :
吾輩は名無しである :02/08/04 17:21
>>652 アップダイク「走れウサギ」の原文と邦訳を一度照らし合わせて読んで
みてください。なにも高級な語学力など必要ありません。
辞書と高卒程度の文法知識があれば十分です。
ひどいものは際限なくひどいということがわかります。
654 :
吾輩は名無しである :02/08/07 03:03
翻訳にはひどいのが多いよー。でもそれを折込済みで翻訳物を読むべきだなー。 翻訳で感動したら英語だろうが何語だろうがオリジナルで読んでみたらー?
655 :
吾輩は名無しである :02/08/07 03:08
ていうか翻訳を信じること自体がそもそも間違い。何を読んでも 「YYY訳のXXXを読んだ」ということだけであって、「XXXを読んだ」 とはならないことだけは確か。
656 :
吾輩は名無しである :02/08/07 04:00
小笠原豊樹だけは別
柴田元幸の翻訳は非常に参考になります。
658 :
吾輩は名無しである :02/08/07 06:55
今「ヴァインランド」読んでるんだけど、佐藤良明訳、疲れる。 訳者が顔を出しすぎという気がする。 ピンチョンを読んでるのか佐藤を読んでるのかわからんくらい。台詞とか語尾がかなり寒い。 好き好きかもしれないけど、漏れはダメだなー。でもがんばって読むよ。
660 :
吾輩は名無しである :02/08/18 18:53
あの、岩波文庫なら訳はある程度信頼を置いて大丈夫なんんでしょうか 別にそういうこともないですか?
>>660 その通り、別にそういうこともないです。
662 :
吾輩は名無しである :02/08/19 01:35
というわけで、翻訳読んでオナニーするのはやめれ、という結論で
663 :
624, 625 :02/08/19 09:27
Poesie/Gallimard版マラルメ詩集の年譜によると,1872年,ポーの詩を8編翻訳刊行.1888年ブリュッセルの本屋から『ポー詩集』刊行とあります.
664 :
吾輩は名無しである :02/08/19 09:41
外国の作家でも、他の国の文学を読む時は 翻訳に頼ることが多いと思うのだが。 原語で読むことができるヤシなんて非常に 限られてくるだろう。
>>664 そりゃそうだろう。 文学作品の表現の裏まで知るぐらい
言語に習熟するのはそう何ヶ国語も大変でしょう。
原語で読んだから何が変わると言われたら表現的に
洗練されてたりだとかそういうことだからねぇ 実際は。
666 :
吾輩は名無しである :02/08/22 11:18
私、なんでだかスタニスワフ・レムの『宇宙創世記ロボットの旅』を高校時代 の初読から、このスレを見て検索確認をするまで柳瀬尚紀訳だと思ってた。 こんな名訳があるのに、なんで評判が悪いの?って思いながら読んでた。 超絶駄ジャレ訳があるもので、後から柳瀬さんの名前が頭に刷り込まれたのか なあ? なんでポーランド語のわからない(よね?)柳瀬さん訳であることを信じてた かというと、共訳の体裁をとってたもので、原文下訳から柳瀬さんが日本語監 修されたのかとずーーーーーーーっと10年間思ってました。 このスレ見て修正されてよかった。
667 :
吾輩は名無しである :02/08/22 11:23
外国語に通じれば通じるほど、 母国語がお寒くなる。 これは世界の定説です。
668 :
吾輩は名無しである :02/08/22 11:48
藤本和子さんとリチャード・ブローディガンの幸福なコラボレーションを 忘れちゃいまいか?
669 :
吾輩は名無しである :02/08/23 00:18
忘れちゃいまい
670 :
吾輩は名無しである :02/08/23 12:12
>>653 某所でこんな話題が出ている。
258 名前:御邪魔ビンラディン 投稿日:02/08/07 00:03
>>257 室淳介さんって、詩人の鈴木志郎康もフランス語を習っているのだね。
中條省平氏に聞くところによると、ろくに字引も引かずにアップダイクの
「豪傑訳」をしたことで読書人に悪評高い宮本陽吉さんが、晩年、学習院
の英米文学科教授となった折に話をしてみると、「これだけ人柄のよい人
なら『走れウサギ』の悪訳ぐらいは許すべきなんだろうな」と思わないわけ
には行かなかった由。きっと、室さんも、人並みはずれて人柄がよかったの
だろうなぁ……。
どうでもいいが、初めて見てみたが、のっけから「堀口大学の訳がいい」 などと書いてある。誰も否定しないのか?あのべたべたの感傷だらけの へっぽこ訳を。
672 :
吾輩は名無しである :02/08/24 01:43
673 :
吾輩は名無しである :02/08/24 01:52
俺は大学の訳は良し悪し以前に古臭くてだめだ
675 :
吾輩は名無しである :02/08/24 06:59
676 :
吾輩は名無しである :02/08/24 09:51
本当に最近の文学板ってこういうカラミが多くなってやんなっちゃう。
677 :
吾輩は名無しである :02/08/24 18:13
>>673 =675
あのよ、だめなのは堀口が古臭いからじゃなくて、
おまえに学が無いからだろ。
死んだほうがいいのはおまえだよ。
678 :
吾輩は名無しである :02/08/24 19:17
新潮の『ティファニーで朝食を』の訳は本当にひどい。
どの作品もなにも、すべてだよ。彼の言葉づかいは嫌らしい陶酔の 塊。高校生あたりの安い感性をくすぐるにはちょうどいいが。 たしかに古臭いともいえる。古臭くなるのは、結局浮薄な言葉の 操り方しかできないからで、その時代を過ぎたらメッキがはげる。 ただし、せっかくのサンテグジュペリやルブランが台無しだ、 というつもりはあまりないが。あれらは大仰に情感に訴えかける 部分が武器の一つになってはいるから。
680 :
吾輩は名無しである :02/08/24 23:07
>>677 俺は学があるけど?お前より高学歴なのは確実。
下らん煽りしか出来ないくせに生意気な口利くな。
この低学歴が
681 :
吾輩は名無しである :02/08/25 00:57
やれやれ。本当に「古臭くてだめ」なのかよく見てみろ。 人磨や赤人たちの 昔から 磨きあげ 練りあげて来た この言葉 風にはさやぎ 思いには ほのほとなって 燃え立つよ 貴くも あな有難の この言葉 「日本語」堀口大學
682 :
吾輩は名無しである :02/08/25 01:00
>>681 >やれやれ。本当に「古臭くてだめ」なのかよく見てみろ。
これしか言えないの?説明になってない。引用して大学の権威に
寄りかかっているだけ。ちゃんと自分の言葉で説明して見せろよ。
引用するなんて猿でも出来るぞ。お前のは批判じゃなくて
ただの中傷。心が腐りきっている。
683 :
吾輩は名無しである :02/08/25 01:05
>>682 誰がこの鼻くそでもほじりながら書いたようなクソ文に寄りかかるか。
馬鹿も休み休み言え。
684 :
吾輩は名無しである :02/08/25 16:04
>>670 私の周りでも暫く語りぐさになっていたくらいだから
全国的に有名な話なのでしょう。
欠陥翻訳時評にも取り上げられたしね。
今でも覚えているのは、カギがかかっているから誰もいないのかと思って
家へ入ったところ、そこにテレビを見ている奥さんを見つけて言った一言。
原文では 'You are here.' となっているのが翻訳では、「きみはここにいるのか」
685 :
2チャンねるで超有名サイト :02/08/25 16:05
>684 >原文では 'You are here.' となっているのが翻訳では、「きみはここにいるのか」 確かに変だね。普通の日本語では「なんだいたのか」くらいだろう。
687 :
吾輩は名無しである :02/08/26 17:46
アプダイク、カコワルイ
688 :
吾輩は名無しである :02/08/26 19:16
>>497 同じ訳者のバタイユ『エロティシズム』もすさまじいよ!
この室某という訳者、そもそもフランス語が読めるのか?
689 :
吾輩は名無しである :02/08/27 16:01
とりあえず、これ以降、訳が悪いと主張するヤシは、具体的な箇所を挙げ、 その部分の原文、その訳文、そして自分の訳を添えるように。 訳が良い、というのも同様。 訳が良いかどうかも、原文読んでない限りは言えないこと。 (日本語として、翻訳文学として素晴らしい、ということなら話は別だが) 今まで具体例を伴ったのが殆どないぞ。
>>689 原文が読めないから翻訳を読むんだ、という読者には
文句を言う資格もないと言うんだな。恐い人だ。そして愉快な人だ。
691 :
吾輩は名無しである :02/08/27 16:07
澁澤龍彦サイテー。特にサド。 話をはしょりすぎ。 具体的な箇所は全部。
原文読めんで、どうして訳が悪いと文句言えるんだ? 例えば、およそ読み易いとは言えない日本語で書かれたいる場合でも、 実は、原文自体が晦渋で、見事に忠実な訳かもしれないだろ。 翻訳書そのものがつまらんというのは、全く話が別。 例:仏語作家Aの、翻訳者Bによる作品Cはつまらん。 (Aがつまらん作家であるかどうかわからないし、 Bが悪訳者であるかどうかもわからない。 しかしとりあえず、AのB訳によるCはつまらん)
693 :
吾輩は名無しである :02/08/27 17:13
結論:翻訳された作品は、翻訳者の作品である、ということ。 つか、みんなここまで熱く議論出来るって、ステキだと思うな。 自国のものであれ、外国のものであれ、物語が大好きなんだね♪
694 :
吾輩は名無しである :02/08/27 17:14
仕切屋っつーか決めつけ野郎っつーか。がんばってね人生。
695 :
吾輩は名無しである :02/08/27 17:39
まあ原文読めなきゃ正確な訳かどうかはわからんよな。 良い訳=正確な訳、かどうかは議題となりそうだが。
696 :
吾輩は名無しである :02/08/27 19:13
>>692 おかしな日本語で書かれているのは、翻訳者が原文の意味を
理解していない場合が殆ど。
それから、忠実な訳=悪訳というのは誰もが口を揃えて言うところでしてな、
そこまで言うならまずは自分から晦渋な原文と見事に忠実な訳というのを
うpしてみたらよかろう。
697 :
吾輩は名無しである :02/08/27 20:11
>>694 おぅ!
おめーに言われる筋合いはないけどな♪
原文で読む能力がないかぎりは、翻訳されたものを読むしかないじゃん。
あいつの訳はサイテーだよ!って感じるってコトは、
その人はそもそも翻訳されたものを読む必要なんてないじゃん。
自分の語学力に対して悦にいってるだけじゃん。
そしてそれをこの匿名掲示板で吹聴したいだけじゃん。
確かに、翻訳されたものを読んだ誰かが、それをつまらないと感じたとしたら、
翻訳者にも相当の責任があるだとうけどさー。
698 :
吾輩は名無しである :02/08/27 20:33
つーか、外国語できる人に対するコンプレックスを持つ人が寄り添いあうスレってここですか?
外国語できなくたって、原語読めなくたって、訳されたものに 首をかしげる権利はあると思うけど。ようするに、できあがって きた日本語の文がへたくそなんだから。 翻訳者の最低条件は、日本語がうまいことだと思うけど。
んこ
701 :
吾輩は名無しである :02/08/28 00:07
>>699 That's what it is ALL about!!!
hagedoooooooo!!!!
702 :
吾輩は名無しである :02/08/28 00:14
>>692 >原文読めんで、どうして訳が悪いと文句言えるんだ?
そもそも、まともな日本語になっていないから。
>>702 外国語文学、原文で読んだことないだろ?
そもそも文法の構造が全く違うのに、日常的な日本語に直せるわけがない。
例えば英語(ヨーロッパ諸語)の場合、翻訳に際して、関係詞の扱いが手を焼く。
関係詞を用いると、修飾文を幾らでも追加できるが、
修飾語を被修飾語の後につけられるため、主語・述語は単純なまま残って、
構造が掴め易い。
それとコンマの果たす役目も大きいな。
ところが日本語は、基本的に修飾語が被修飾語の前にくるから、
後に置いておくことも出来ず、その場で修飾しなければならない。
するとどうしても頭でっかちの文章になって、主語・述語の構造も見えにくくなる。
ヴァージニア・ウルフの文章が、日本語だと滅茶苦茶煩雑に見えるのも、
一つはこういうわけ。
句点も、コンマと違って、息使いの暗示の役しかない。
上手く日常語に訳すと、忠実な訳から外れて意訳になるし。
意訳だと意訳で、文句たれるわけだろ?
704 :
吾輩は名無しである :02/08/28 01:55
>>703 は稀にみる馬鹿。
This shop will be open everyday until December 31.
を「当店は12月31日まで毎日営業しています」と訳すか?
「年内無休」に決まってる。
ここで話されている翻訳の善し悪しとはこういうこと。
お前さんの言ってるのは単なる翻訳不能論で、
文の構造が違うのは当然の前提として皆弁えてることさね。
705 :
吾輩は名無しである :02/08/28 02:02
How do you do? Nice to meet you. を忠実に訳せ
706 :
吾輩は名無しである :02/08/28 02:06
つまり689は翻訳家などいらないと。 すばらしい訳にめぐり逢ったときの喜びを知らないと。 語学のスキルはあっても文学は理解できないと。 そう言いたいわけですな。
707 :
吾輩は名無しである :02/08/28 02:07
>>704 馬鹿はお前。
文法の構造の違いと、翻訳の「良し悪し」は必然的に密接に関係している。
(例えば、ドイツ語→日本語、と、ドイツ語→オランダ語の場合、
同じ水準の翻訳者が訳したならば、当然ながら後者の方が「良い」だろう。
文法の問題だけでなく、文化圏の問題もある。
それと、漏れは
>翻訳書そのものがつまらんというのは、全く話が別。
>例:仏語作家Aの、翻訳者Bによる作品Cはつまらん。
とも言ってんだが?
お前は、翻訳どうこう言う前に、日本語正確に読む訓練しろYO!
>This shop will be open everyday until December 31.
これは文脈による。
これが年中貼りだされているなら「当店は12月31日まで毎日営業しています」は、
少々回りくどい。
しかし、これがもし12月20日にデパートに貼り出されたものなら、
「クリスマスも大晦日も休まず営業します」という意味であって、
「当店は12月31日まで毎日営業します」が正確。
(その代わり、正月から代替休日だったり。
日本のスーパーなんか実際こうだし)
で、これが悪訳やどうかを知るには、まず原文にあたる必要があるだろう。
原文が24/7だったら、「24時間、週7日営業」でなく「年中無休」で構わない。
だが、原文がお前の言うように"This shop will be open everyday until December 31"
だったら、前述のように文脈による判断が必要。
普通、「年中無休」を言うのにこんな回りくどい言い方はしない。
わざわざ回りくどい言い方をするのは、
「12月31日まで」を強調しているからだろう。
まぁ、そんなことはどうでもいいが、
とりあえず、「当店は12月31日まで毎日営業しています」が
「年中無休」に言い換えるべき悪訳であるか判断するためには、
原文を参照する必要がある、
そのことを漏れは言ってんだが?
>>689
さらに幾つか、うろ覚えだが例を挙げとく。 ダンテの「神曲」の中で、「明るい光が匂った」だとかそんな感じの、 感覚器官のずれた表現がある。 これは原文の直訳だそうだが、「腹が立つ」と違って、 別に何かを表す慣用句ではなくて、イタリア人にとっても違和感を 感じる句なんだそうだ。 つまり視覚・嗅覚の齟齬による異化効果、ダンテの意識的な詩的技巧なわけだ。 これに対して、原文を参照せずに「こんなの日本語の表現にない! 単なる直訳・逐語訳で、悪訳だ!」なんてとても言えないだろ。 特に詩人の場合、文章に破格を好んで用いることがある。 その破格を日本語で移した時、普通の日本人だったら、 訳者の言語感覚を疑う。 しかし、実際には原文がそうなわけで、この場合の判断は やはり原文を参照しなければ、何も言えないはず。 もうちょっと極端な例。 マンの「魔の山」のなかで、無教養でしょっちゅう言葉を間違える夫人がいたはず。 彼女の言い間違えは、その都度作者がツッコミを入れてるわけでなく、 言及しないで流すこともある。 で、その無言及の部分を見て、「あっ、間違ってる。この訳者は無教養だね(プ」 と言っちゃうのは早計だろう。 ここでもやはり原文を確認しなきゃ、訳者の無学については何も言えない。
>>706 >つまり689は翻訳家などいらないと。
漏れは貧弱な英語力と、さらに貧弱な独語力しかないから
翻訳書読みまくってるが、何か?
どこで「翻訳家いらない」って言ったんだ?
漏れが言ってんのは、「○○の翻訳、最悪!」っていうなら、
当然原文と比較した上で言ってるんだろうから、その原文と訳文と、
自分が正しいと思う訳を載せてみろ、っていってんだが?
例えば
>>511 のような輩にたいしてな。
お前も日本語読めるようになってから来い。
あんたの言ってることは正しいけど、2chでそこまで求められてもねぇ ここは無責任にあーだこーだ言い合うところだし(w ぶっちゃけ、みんな原文なんか読んでないんだよ だからあんたみたいなこと言うと、ついつい反発しちゃう罠
713 :
吾輩は名無しである :02/08/28 03:48
原文と訳文を照らさなきゃいいのかわるいのかわかんねーだろ、は正論
>>689 だけど
>するとどうしても頭でっかちの文章になって、主語・述語の構造も見えにくくなる。
>ヴァージニア・ウルフの文章が、日本語だと滅茶苦茶煩雑に見えるのも、
>一つはこういうわけ。
>句点も、コンマと違って、息使いの暗示の役しかない。
は、どうかね。
句点を文章構造を表すために使用する能力がない、と投げ出してるようなもんだ。
ブレスの場所に句点うて、っつーのは稚拙な作文教育の受け売り。
日本語扱うのに、「主語・述語」とか言ってるのも、
日本語の文法に対する理解が浅いと思うよ。
英文学とかやってる人に多い罠。
あ、あとついでに。
>This shop will be open everyday until December 31.
を、「年中無休」は明らかに誤訳だよ。
年中こんな張り紙が張り出されてる店あるわけない。
年末に見たなら、「年内は休まず営業いたします」とか「年内無休」とかだし、
年末とは間違っても言えない時期に見たなら
その不自然さも含めてちゃんと「当店は12月31日まで毎日営業します」と訳さなきゃ。
714 :
吾輩は名無しである :02/08/28 03:53
まあイタイやっちゃね。 読んで何かを感じ取っているとはとても思えぬ。 そもそも高圧的な態度しかとれない人間が、 文学作品から何かをつかみ取るなんて機微を持ち合わせてなんかいないか。
716 :
吾輩は名無しである :02/08/28 04:04
戸田奈津子がハリウッド女優より美しかったらヤだろ。
717 :
吾輩は名無しである :02/08/28 04:05
結局689が登場してから、689で命令したことが行われていないという悲喜劇。
718 :
吾輩は名無しである :02/08/28 04:07
戸田のなっちゃん、嫌いじゃないけど 手抜きすぎじゃない?専門用語とか まったく調べてないっぽい。
719 :
吾輩は名無しである :02/08/28 04:09
もう翻訳文読んでるとイライラしちゃってダメです。 すっごい勿体ない気がする。一流の文章の上手な作家に訳してもらいたいな。 春樹のサリンジャーはやく読みたいな。 中上健次がドストエフスキー訳したらヒドイだろな。
720 :
吾輩は名無しである :02/08/28 04:11
このスレは外国文学のスレじゃなくて、 「良い翻訳家 悪い翻訳家」についてのスレでしょ? 当然、翻訳論や外国語の話題になると思う。 そーゆーわけで、706とか714とかの ブンガクノ(◕ฺ∀◕ฺ)ヨロコビ系のレスは ハゲシク厨房だと思ふ。
721 :
吾輩は名無しである :02/08/28 04:16
てゆうか、ゲーテやスタンダールやチェーホフや、 ジュネやマルケスに敬意を表して読み込もうとすればするほど、 翻訳文のヒドさにイライラしちゃう私は単にバカなんすか? 全然行間からジュネが匂ってこないんです。
722 :
吾輩は名無しである :02/08/28 04:22
>>721 読みながらときどき自分の肛門の匂いを嗅いでみましょう。
もしかするとジュネの香りがするかもしれない。
723 :
吾輩は名無しである :02/08/28 04:27
>>721 馬鹿かもしれんよ?原文で読めば臭うとは限らない。
>>717 このスレで原文を持ってきてるレスは、もとから殆どない。
その僅かな原文付きレスの内、
>>307 、
>>400-401 、
>>411 は漏れだったりする。
>>400 と
>>708 は同じこと言ってるでしょ?(修飾語云々)
>>416 と
>>710 も同じこと言ってる(破格云々)
>>307 も漏れだ(ネカマっぽいな・・)。
高橋の訳では、ホムンクルスはガラテアの傍らで、キラリと光って”溶け出した”はず。
この部分、澁澤が何度も色んなところで書いてる、エロスによる合一ってイメージと
ぴったり一致するんで、たいそう感銘を受けた。
それで気になって、名訳として名高い鴎外や手塚の他に、柴田翔なんかも参照したが、
みんな「流れ出した」とか、それに近い訳であって、誰も「溶けた」とは訳していない。
んで、その後、原文に当たってみると、
"Jetzt flammt es, nun blitzt es, ergieset sich schon"とあるのがわかった。
直訳すると「燃え上がった、キラリと光った、もう流れ出した」ってな感じ。
そういうわけで、高橋のこの部分訳が原文を越えている、って発言した訳。
ちなみに
>>517 も漏れ。同じこと言ってるでしょ?
間違えた。 Jetzt flammt es, nun blitzt es, ergieset sich schon ↓ Jetzt flammt es, nun blitzt es, ergiesset sich schon もっと直訳すると、「今、あれが燃え上がる、今、あれがキラリと光る、もう流れ出す」かな。 鴎外がこんな風に直訳風にしてた気がするがうろ覚え。
726 :
吾輩は名無しである :02/08/28 07:16
取りあえず689が衒学的なバカだと言うことだけは分かりますた。 これでハタチ越えてたら痛さ全開ですNE!
727 :
吾輩は名無しである :02/08/28 07:59
殺すよ?
728 :
吾輩は名無しである :02/08/28 08:07
確かに、原文対照してのほうがいいね。
翻訳屋が出てきたときもそうだけど、外国語コンプレックス丸出しの頭のわるい 人格攻撃レスの痛さは専門板とは思えないね。 ところで生田耕作の訳は仏文の人に聞くと評判わるいね。 おれは具体的には原文対照出来ないけど、意訳の多さと色んな作家のを 全部同じように訳してしまうらしい。 読みやすいことは読みやすいけどね。 ただセリーヌとかだと単に倒置法が連発されるだけだったりして、アレだ。
結論:皆様、外国語の勉強もがんばりませう! ところで、漢文を書き下し文で読むのは、原文を読んだことになんの?
>689
まったく御苦労としか言いようがないが、お前さんの言ってることは的外れ。
>>704 は原文に忠実な訳に拘ることが如何に馬鹿げているかを示しただけさ。
「原著の意向を最も損なう訳が忠実な訳だ」とまで言い切る作家もいるくらいでね、
十分に意は伝えたつもりだから、あれ以上何一つ付け加える必要性を感じない。
まず自分の立場を明らかにしておくと、翻訳は一定の諦観から出発するしかない
というのが俺の考え。ここがどうやらお前さんと違うところさね。
お前さんは、口では忠実な訳は有り得ないようなことを言っているが、まだ原文に
引きずられ過ぎる嫌いがある。特に関係詞にいたく御執心なのがその証拠。
構文が違う、語順が違うということは、言語が違えば思考の順序も違うということに
他ならない。原文の流れに追従して意味が取りにくくなるなどというのは愚の骨頂で、
そういうときは、文を割るなり、入れ替えるなりして可読性を追求すべき。
逆のことも言える。
フランス語のように関係節の中の語に他の関係節が係るのを許していない言語がある。
日本語は特にこれを禁じてないから、日本語なら1センテンスで済むところを、
原文ではわざわざ2センテンスを費やしているという場合だってあるだろう。
1センテンスですっきりと良い訳ができると思えば、そうするまで。
お前さん、よほど自惚れが強いのか何なのか知らんが、自分の文章がいつまでも
気になるらしいな。対比をあげている人も全くいないわけじゃないんだから、もう少し
尊重したらどうかね? 自分を他人の上に置きすぎるのはみっともないぞ、と最後に
御注進申し上げておく。世の中、確かに馬鹿もいるかもしれんが、そうじゃない人も
同じだけいるということさ。もちろん俺のことではないけどね。
732 :
吾輩は名無しである :02/08/28 19:00
694 :吾輩は名無しである :02/08/27 17:14
仕切屋っつーか決めつけ野郎っつーか。がんばってね人生。
697 :吾輩は名無しである :02/08/27 20:11
>>694 おぅ!
おめーに言われる筋合いはないけどな♪
こんな奴とは会話したくないね。単純に。
697は689。
733 :
吾輩は名無しである :02/08/28 20:10
よくわからんが、原文を参照せずに「この悪文の責任は原作者にありや翻訳者にありや」を 判断するのはやっぱり難しいんじゃないの。 いずれにせよ、訳された文が明らかに日本語おかしい場合はそれが 「翻訳者が悪文にしてしまった」ならば氏ね!となり、 原作者の悪文のためならば「じゃあ名文に直せYO!」となり、 いずれにしろ訳者逝ってよしという事になるのだが そもそもどちらのせいなのか?を判ずるのは原文無しじゃキツイだろうよ。
ただ、知ったかぶりしただけなのさ。
735 :
吾輩は名無しである :02/08/28 23:14
689は翻訳者死亡の大学生。翻訳者になるために本格的に勉強しだしてから 3ヶ月くらい。今が一番知識をひけらかしたい時期なの。だから皆我慢して。
>>731 なんか頭悪そ・・
>原文に忠実な訳に拘ることが如何に馬鹿げているかを示しただけさ。
どうして、「忠実な訳」=逐語訳・直訳なんだかねぇ。
お前の言う「忠実な訳」っていうのは、"The operation is dangling by a thread."を、
「その経営は糸にぶら下がっている」って訳すような訳し方のこといってんの?
"poetic justice"を「詩的正義」って訳すのが、お前のいう「忠実な訳」?
こりゃ、単なる直訳だろ、それも滅茶苦茶文脈無視したやつ。
中学生の英語の授業じゃないっつーの。(てか、リア厨の方ですか?)
しかも、「如何に馬鹿げているか」示す前に、アホlな例挙げて自爆してるし(w
>「原著の意向を最も損なう訳が忠実な訳だ」とまで言い切る作家もいるくらい
誰が言ったか知らんが、どう考えても反語的な警句だろ。
こういう天邪鬼な警句が冴えるのは、それとは全く反対の状況が一般的だからね。
そこら辺のイロニーがわからない君は、村上龍の訳でも読んでなさい。
原著の意向を最も損なう訳だからね(プ
>翻訳は一定の諦観から出発するしかない
んなこと誰でも周知のことだろが・・
前掲の林達夫「書籍の周囲」の、翻訳に関する言及にも掘り下げてあるよん。
>口では忠実な訳は有り得ないようなことを言っているが、まだ原文に
>引きずられ過ぎる嫌いがある。
完璧に忠実な翻訳など有り得ないことは誰でも分かっていても、
できるだけ諸々の要素を忠実にしようと努力するのが一般的翻訳者であって、
できるだけ忠実な訳を求めるのが、一般的読者。
後者がこのスレの大半の住人だろ?
完全に犯罪のない世界などありえない。
犯罪に関しては、一定の諦観から出発するしかない。
それでもなお、犯罪のない世界を目指す努力を惜しまない・・・・・
言ってることわかるかね?
>原文の流れに追従して意味が取りにくくなるなどというのは愚の骨頂で
これ以降はどうでもいい。
何を当たり前のことを偉そうに言ってんだよ、こいつ・・
"I love you"を、「私は愛す、あなたを」と訳すのは愚の骨頂で
「あなたが好きです」で訳しましょう・・・・・って、鼻息荒く主張しちゃったりしてるし。
そもそも
>>731 全体が、何を言いたいんだかサパーリわからんし。
>>708 の反論に答えるでもなし、自らの「翻訳の善し悪し」云々を掘り下げるでもなし。
イタイ英文書いちゃった自己弁明と、漏れに対する反論のための反論に
ひらすら終始してるとしか見えないんだけど。
>>733 697は693で、漏れも含めてこのスレを
「みんなここまで熱く議論出来るって、ステキだと思うな」と
軽く揶揄してる。
ちょっと考えりゃ、どう考えても漏れじゃない、別にどーでもいーが。
己の無教養を率先して曝すなっつーの(プ
アホらしくなったのでもう止める♥
738 :
吾輩は名無しである :02/08/28 23:44
うん、もう帰ってくれうざい
739 :
吾輩は名無しである :02/08/29 00:46
>>689 俺ももちろん原文と比較すべきだとは思うんだけど、
めんどくさいんだよね。
今『ティファニーで朝食を』をルビ訳のやつで読んでるんだけど、
新潮の訳で明らかにおかしいのがあった。
だけどいちいち覚えてないし、探すのもめんどくさい。
ここは2chだからね、あまり学問的にならなくてもいいと思うんだ。
原文読めないくせに、あの翻訳者最悪だよなあって語るのも別にいいと思う。
もちろん原文を添えるにこしたことはないけど、それを強制するのは???
まあ、バカをおちょくって楽しむのも君の自由だけど、しかしそのパワーは
もっと別なところで使ったほうがいいとは思う。
>>739 うん、ここが2chだってはよく分かってるよ。
で、こんなことを言ってみたって、誰もやらないだろうってのも分かってる。
何より面倒くさいしね(w
ただ、
>>511 みたいな、訳知り顔して実は何の根拠も示せない
書き込みには、ちょっと腹が立つんだよ。
それに、単純に、どこがどう悪いのか、具体的に知りたいってのもある。
>>689 はまぁ、煽りと言うのか、ちょっとふっかけてみたって感じで、
別にそれ程真剣に言ったわけじゃないんで、悪しからず。
こんな反響を呼ぶとは思わんかったし(w
というわけで、原文と比較できる環境にある人は、出来るなら持ってきてちょ。
そう思ってんのは、漏れだけじゃないようだし、与えるものは大きいと思う。
>689
>>763-794 に関しては争わないよ。ま、俺の主張も大体そんなことだ。
>>704 をよく見れば解るだろうが、あれは逐語訳ではないだろ?
大体、林達夫のとこってどこよ? そんなの知ってたら噛みついてないっての。
それと長くなるから端折ったんだが、忠実な訳と言っても色々だわな。
政治思想色の強い文章ではあからさまな改竄が昔はよくあったらしい。
あと、読者ばかりか著者にも無断で省略してあったり、原文の意味が理解できなかっ
たのか、翻訳者がストーリーを勝手に作文してあったりと、こんなのは言わずもがな。
>できるだけ忠実な訳を求めるのが、一般的読者。
というのも、そういう意味ならそうだろうな。しかし、このスレの総意は、「日本人に
読ませるつもりなら、およそ日本語らしからぬ日本語訳で書くんじゃねー!」
ってのと、「誤訳なんてのは以ての外だ!」の2点だと思うがね。
そろそろ具体的な例を出せといわれそうなんで、「イソップ物語」ネタを振ってみる。
オリジナルでは、冬になって助けを求めてきたセミ(キリギリスに直すのは本来
セミのいない国の習わし)にアリが「君は夏はどうしてた?」と訊き、「歌って暮らし
てた」と答えたら「だったら冬は踊って暮らせ」と返すニベもないもの。それが、
こんなものを子供に読ませるのはけしからんってんで、今あるような優しく救いの
手を差し伸べる話に作り直された。
俺は、こんなのは最悪の部類に入れるべき改悪だと思うんだが、どうだろうか?
742 :
吾輩は名無しである :02/08/29 02:04
>>741 おれ優しい方って読んだことねえんですが。どんなん?
しかし童話や寓話の改悪は多いよ。
桃太郎なんて「鬼が鬼である」ってだけで退治に行くの多いし。
お前はロズウェルに出てくるアメリカ人かと。
翻訳とは全く関係ないけど。
翻訳じゃないけど東海道中膝栗毛を無理矢理児童文学にしちゃうのも改悪なのかな?
744 :
吾輩は名無しである :02/08/29 02:18
>>743 それは翻案みたいなもんだから良いんじゃない?
>>742 子供んとき読んだやつなんで細かいところまでは。
>しかし童話や寓話の改悪は多いよ。
だね。
「猿蟹合戦」の蟹や猿も残酷だってんで死なないことになってそうで恐い。
つーか、どっちかというと完全にスレ違いだーね。
文学作品の邦訳を原文と照らして読むことなんて殆どないから、
すぐには良いネタ出て来ないのよ。スマンネ
746 :
吾輩は名無しである :02/08/29 03:51
とりあえず澁澤スレにも書き込んでる
>>691 へ。
澁澤訳サドがどうしてダメなのか689に倣って、
原文、澁澤訳、お前の訳を提出して明証して見て下さい。
でも、難しいよね 翻訳に対する評価は。 原文ならば好き嫌い等で話し合えるけど、 翻訳を通すと話に翻訳者も絡んで本当にややこしい。 だから翻訳に対しての感想を言う人も 自分がどの程度その作品、作者に通じた上での意見か、 ただ翻訳された一例を読んだだけでの意見なのか、とか そこらへんをまずハッキリさせた上で述べるべきだと思う。
>>747 まともな人がいてホッとするなあ。
でも翻訳に好き嫌いがあっても仕方ない側面はあると思うよ。
>>703 >そもそも文法の構造が全く違うのに、日常的な日本語に直せるわけがない。
それをやるのがプロの翻訳家の仕事。
>上手く日常語に訳すと、忠実な訳から外れて意訳になるし。
>意訳だと意訳で、文句たれるわけだろ?
少なくとも私は、文句は言わないけどね。
自然な日本語で原作者の表現したい内容を的確に伝えている限りは。
ところでシドニィ・シェルダンの超訳とやらってどのくらい超なの? とりあえずシドニィ言うなシドニーって言えと思うんだが。
751 :
吾輩は名無しである :02/08/30 04:55
>そもそも文法の構造が全く違うのに、日常的な日本語に直せるわけがない。 それをやるのがプロの翻訳家の仕事。 禿同。
752 :
いつもはるさん :02/08/30 05:37
>自然な日本語で原作者の表現したい内容を的確に伝えている限りは 楽天家なんだ。むだだよね、鈍かんな人と会話するって(w
753 :
いつもはるさん :02/08/30 05:51
>>752 の補足;
書きかえられる/書きかえられない、わかりあえる/わかりあえない
このはざ間をいきかう音がきこえない人って、しろうとだろ(w
754 :
吾輩は名無しである :02/08/30 07:09
755 :
吾輩は名無しである :02/08/30 12:31
>>754 いや、そうじゃないんじゃないかな?
>自然な日本語で原作者の表現したい
>内容を的確に伝えている限りは
から
>書きかえられる/書きかえられない、
>わかりあえる/わかりあえない
>このはざ間をいきかう音がきこえない
という結論を導き出すのはあまりに短絡的
という気がする。
はっきり言って変な口喧嘩が始まってから凄くつまらない。 どこの馬の骨かもわからない連中の論争なんか見たくもねぇっつーの。 普通に翻訳家の情報交換のスレでいいじゃない。ほんといやだ。
>>756 同感。
井上一馬ってどう?
最近お勉強本出しまくりだけど、もともと翻訳もやってたよね。
翻訳は読んでないから知らないんだけど。
本人にとっては、しこしこ翻訳なんかするよりてっとりばやく金稼げていいのかな。
飛田茂雄さんもお勉強系というか『英米情報辞典』なんか出してるけど、
そういうやり方のほうがいいなあ。われわれ一般人には貴重な情報源だし、
翻訳の過程で得た知識をまとめるんだから翻訳家にとっても無駄がない。
>>756 この板をうろつく翻訳家なんて、ろくなのいねぇんじゃん、
ヒステリーの妙なオバンとかだぜ? んなのどこがいいの?
どこの誰であろうとも、お互い
「どこの馬の骨かもわからない連中」として喋りあう場が2CH。
馴れ合いチャットやりたいんなら、自分のHPでやりゃいい、
わざわざ2CHに来る必要はないべさ。
756は「翻訳家の情報」を交換したいってつもりで書いたんじゃないのか? 曲解かもしれんが。 そういうことにしようよ。
760 :
吾輩は名無しである :02/08/30 17:52
ヘッセの幸福論を訳した高橋健二は雰囲気が落ち着いてて好き カミュのペストもよかったけど、翻訳者忘れた
761 :
吾輩は名無しである :02/08/30 17:55
大門一男の「二十日鼠と人間」は読みやすくて良かった
できるだけ逐語訳がいい
>>762 それわかる。
へんにこなされてしまうと、訳者の解釈が入り込みてしまう気がするし。
特に哲学関係。
764 :
吾輩は名無しである :02/08/31 16:03
最近荒れてるな
765 :
まむ〜コロン◇ ◆czcDinEo :02/08/31 16:20
カミュ「ペスト」は新潮文庫では宮崎嶺雄 新潮文庫でモームの月6ペンス訳してる 中野好夫 って他に何か訳書ある?最近読んだらすんげー良かったんだけど
766 :
吾輩は名無しである :02/08/31 19:10
中野好夫を知らんのか....。
768 :
まむ〜コロン◇ ◆czcDinEo :02/08/31 23:31
>>766 スマソ・・・・ランボーの小林秀雄とか
シェイクの福田さんとかオースターの柴田なら
この作家ならこの訳者ってイメージあるんですが・・・モーム未開拓だったんで
769 :
吾輩は名無しである :02/09/01 00:22
>>765 中野好夫は新潮文庫のガリバーの訳もいいな.
著書「英文学夜ばなし」のなかでラブレーの英訳にこと寄せて
一種の翻訳論も書いてるよ.
770 :
吾輩は名無しである :02/09/01 00:46
石川淳がジッドの"Les Caves du Vatican"を「法王庁の抜け穴」と 訳したのはンマイとおもう.
771 :
まむ〜コロン◇ ◆czcDinEo :02/09/01 01:46
>>769 ガリバーかぁ。全編通すと現代への警鐘になってるって聞きますね
芥川の河童が日本版ガリバーって言われるくらいの作品だから
面白いんだろうな〜。機会なくて読めてない・・・鬱
中野好夫に関心持ったついでにとりあえず購入しとくべきですな!
772 :
吾輩は名無しである :02/09/01 02:01
ガリバーは風刺なんでないの
773 :
吾輩は名無しである :02/09/01 02:03
スウィフトといえば、青空文庫にウプされている食人の文章が凄いよね。
774 :
まむ〜コロン◇ ◆czcDinEo :02/09/01 02:09
スマソ・・・・風刺かぁ やっぱ読まないと駄雌ね・・・
(笑)
>>756 の一言でいきなり討論が消えて雰囲気が戻ったのがうける。
普通の板ではなかなかこうはいかないけど…ま、そこらへんは皆さん
さすがに大人ね。
>>757 私も思いましたよ 新潮選書だっけ?の学習本以降随分色々
出していますよね。 最近は中身スカスカの本も見かけたし。
名前だけで売れるとわかったから稼ぐだけ稼いどこうってことじゃ・・・
776 :
吾輩は名無しである :02/09/03 23:33
若松賤子訳による、岩波文庫の小公子って書店で普通に置いてあります? この本だけを目当てにして書店めぐりしたこと無いからかもしれないけれど、 都内の大書店ですら見かけたことが無いような気がする。。。 年配の読書人から圧倒的な支持を受けてる一種の名訳。 伝説ばかり聞いてるのだけれど是非読んでみたい。 ...とここまで書いてgoogleで小公子 若松賎子と検索かけたら 全文配布しているサイトがあった! これからダウンロードだ!うれしー、やっと読める!
ついでに777も頂いておく。
779 :
吾輩は名無しである :02/09/10 00:07
y' ,.-'" /、__,/ _,,. -‐''''''""''''‐-、‐'" -'''""  ̄ ""''- .,, u ,./ ,. -'" / ヽ、 / / u ,' u ゙v . / ,. i ヽ、 / ,ノ i l l l, i ヽ、 、_ ⊂ニ -' 人 ij l l u ,.-''"::゙゙'ヽ、 ゙゙゙'''二ニ'''─‐'''''"ヽ、゙、 J /:::::::::::::::::::::::゙ヽ、  ̄` ノ,. /r‐' ゙il ヽ /:::::::::::::::::::::::::::,.-'"゙ヽ、 __,,. J |i、_< /;;;:;:::::::::::::;:;:;;;/ ゙ヽ、 u ニ二 -'" __,,./il゙、 ヽ; ,i';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/ \ __,,,,,,. -i''i"/、 __、' i,,.ヽ、 j |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i' ヽ、  ̄ ̄`''''-.,, j ゙'J U ij ` - .,_ l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ヽ、 :::::::::::`ヽ/ ゙゙'''‐- .,,,___i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| >-─‐- :::::::::;;;/ `ヽ、;;;;;;;;;;;i ,.-'"
ありませんかった。
781 :
吾輩は名無しである :02/09/18 00:37
>>763 じゃあ「この人を見よ」は「ここに男がいる」か?
翻訳ってのは、言葉をその通りに置き換えて成り立つというもんじゃない。
哲学書だろうとね。
>>781 喧嘩うってんじゃねぇw そゆのを暴論とゆんだ
783 :
吾輩は名無しである :02/09/18 09:19
画期的な名訳と名高い長谷川のヘーゲル訳は意訳だよね
784 :
吾輩は名無しである :02/09/18 09:36
哲学であろうと、言葉自体が多義的で文脈 に応じてちがった意味で使っていることも 多いから、解釈というか、意訳は不可避。 長谷川より前のヘーゲルの訳だって、その 意味では意訳じゃないの?
785 :
吾輩は名無しである :02/09/18 13:36
>>784 長谷川訳は原文にない文も大胆に付け加えている。
>長谷川より前のヘーゲルの訳だって、その
意味では意訳じゃないの?
こんなの当たり前だろ。散々いってきたじゃないか。
786 :
吾輩は名無しである :02/09/18 13:52
>>781 「そにおとこありけむ」という表題の平安女流随想で読んでみたいね。(藁
>喧嘩うってんじゃねぇw 別に喧嘩売ってるわけじゃないんだけどね。 だって発話状況から考えて「ここに男がいる」じゃ意味つうじないでしょ。 聖書読んだ人はわかると思うけど。 各国語には、英語的な言い回しだとか独語的な言い回しだとかそれぞれあって、 こういうのは逐語訳じゃとてもおっつかない。日本語的な言い回しってのもあるしな。 「○○を見よ」という状況で「ここに○○がある」って言い方が許されてるのって、 日本じゃ手品師くらいじゃないか? 「ここにハンカチがあります」なんて台詞なら よく聞く。が、他じゃ全くと言っていいほど聞かない。
788 :
吾輩は名無しである :02/09/18 21:25
村上啓夫の翻訳書をよみはじめたぞ〜
789 :
吾輩は名無しである :02/09/18 23:34
>>781 >じゃあ「この人を見よ」は「ここに男がいる」か?
>>787 >「○○を見よ」という状況で「ここに○○がある」って言い方が許されてるのって
せんせ〜い、質問で〜す。
「この人を見よ」の原題って、ラテン語のEcce Homeですよね?
ecceは、注意を促す間投詞だから、「見よ」でも良い思うんですけど?
http://www.nd.edu/~archives/eee.htm http://www.dl.ket.org/latin1/vocab/derivatives/ch1-7.htm せんせいは英訳の"here's"のこと言ってる気がするんですけど、
これは「ここに〜がある」っていうより、「さあ、〜があるぞ!」的な、
注意を喚起する間投詞的な言葉だと思うんですが?
英和辞書にも、そういう使い方でてますね?
それか、ルネサンス以降の聖書は原文のギリシア語から訳してるんと思うんで、
"ιδου ο ανθρωπο?"に、「ここに〜がある」という意味があるんでしょうか?
でも、あくまでニーチェの原題は、ラテン語のほうですよね。
ちなみに、例えば、ルター訳聖書見てみますと(主にラテン語参照)、
"Seht, welch ein Mensch!"になってます。
他の聖書でも(Revidierte Elberfelder Bibel)"Siehe, der Mensch!"ですよ。
いずれも「ここに〜」とは言ってません。
参考までに、新共同訳による該当箇所は、
「ピラトは、『見よ、この男だ』と言った」になってますよ。
口語訳だと、「見よ、この人だ」となっています。
789さんの言う通り。here's...の例を持ち出して逐語訳がダメと言い出すところが 暴論なんだろうなと思う
逐語訳と意訳は、ゆで卵と卵焼きにちょっと似てるらしい… φ(..)メモメモ
792 :
吾輩は名無しである :02/09/26 10:36
菊池スレなんてあったんだ、ミステリ板。 菊池光はなぁ…確かになぁ…(しばし無言^^;) でも、SF界での黒丸尚みたいなもんで、あの独特の訳文はそれ特徴として 受け入れねばならない…んだろうか? それにしても、『レッド・ドラゴン決定版』は詐欺だ!!関係ないけど。
>>793 > それにしても、『レッド・ドラゴン決定版』は詐欺だ!!関係ないけど。
どのへんが?
795 :
吾輩は名無しである :02/09/27 01:44
またイクシオンのでまかせか・・・・
796 :
吾輩は名無しである :02/09/27 01:46
なんだよ。でまかせかよ!
だって、序文付け足しただけじゃん!!
798 :
吾輩は名無しである :02/09/27 11:38
牛島信明あげ
799 :
吾輩は名無しである :02/09/28 21:26
鈴木豊って最悪。
中山エミリの翻訳ってゴースト? だとしたら誰?
801 :
Armando :02/09/28 23:55
井上究一郎。
802 :
吾輩は名無しである :02/10/03 23:57
外国文学について語る人って、みんな翻訳で済ませているの?それとも原語で読んでるの? 原語で読んでて不安はないの?
803 :
吾輩は名無しである :02/10/03 23:58
デリダの英語訳は読みやすい。
>802 めちゃめちゃ不安があるから、調べまくるけど、やっぱり結論でない時もあるよ。 たった1単語に引っ掛かって、辞書何(十)冊も引く時もある。 ふつーにさらさら読めるものもあるけどね。 それ考えると、(良い)翻訳者ってのはすごいよな、と思う。
805 :
吾輩は名無しである :02/10/04 16:55
ixionすげーな。8ヶ国語も読めるのか
どういう行間読みだ(笑)<8ヶ国語
807 :
吾輩は名無しである :02/10/06 07:08
>たった1単語に引っ掛かって、辞書何(十)冊も引く時もある。 まじめだねー。 私、リーダーズに載ってなかったら、諦めますけどね(笑) 翻訳やってる人って本当にすごいと思う。
ネイティヴにとっても意味不明な場合があるので非常に性質が悪いよねw
809 :
2チャンネルで超有名 :02/10/06 07:58
810 :
吾輩は名無しである :02/10/06 10:06
春樹は良翻訳家
流れを変えてしまうけど―― 誰かがずいぶん前に「翻訳には詩心がなきゃ」と書いているのを 見て、そうだと思い、詩人でもある三木卓さんの訳した絵本の 素晴らしさと田村隆一の児童文学&ミステリーの魅力を思い出した。 田村氏のエッセイで読んだと覚えているが、戦後しばらくたって、 高度成長期ぐらいかな? ミステリーを手がけていたとき「バー ボン」をどう訳そうか困ったとか。つまり、まだ、バーボンが 日本で普及していなかった時代だから。その辺のこと、わりと 最近出た『戦後「翻訳」風雲記』という本にも書いてあるかも…。 ←検索で見つけた本なのですけれど。 最近、「いい仕事しているよ」と感じたのは、M・クライトンや ダン・シモンズなどの翻訳で売れっ子の酒井昭伸さんが「村八分」 という語に「ハブ」ってルビを打っていたこと。 原書をまるで読まない私には、英語でそれがどうなっているのか わかりません。でも、訳語にさらにスラングのルビを振って現代の 息を吹き込んでいることが、一流のプロの仕事だなあという印象を 持ちました。100年品質としたい名作には、当てはまらない気もする けれど、エンタメにはこんなセンスもいるな…と。
812 :
吾輩は名無しである :02/10/06 22:11
流れを変えるな
813 :
ラバイッチ! :02/10/06 23:28
いえ、ラパイッチ!さんが熱くなる必要はありません。 僕が少し流れを遮るようなことをしてしまったのでしょう。 なにせ僕はマダムBさんにメロメロなのですから。
815 :
吾輩は名無しである :02/10/06 23:42
なんで壷がでてくんの?壷のレスなんかないじゃん。
816 :
ラパイッチ! :02/10/06 23:46
賢明な2ちゃんねらー諸氏ならば放置するのでしょうが、 私はそうではありません。 ここはちょっと声を変えて おい、815、おまえは本当に最低だ。
817 :
吾輩は名無しである :02/10/06 23:46
>>770 >石川淳がジッドの"Les Caves du Vatican"を「法王庁の抜け穴」と
>訳したのはンマイとおもう.
これは本人も自慢してるね。あと、”Immoraliste”を「背徳者」としたこと。
でも夷斎先生は翻訳の仕事は大嫌いだったらしい。よっぽど金をふんだくらない限り
やるもんじゃないって。
澁澤龍彦が翻訳大好き人間だったのと対照的。
818 :
吾輩は名無しである :02/10/06 23:54
マダムBさん、壷内さんレスありがとうございます。 ここは「良い翻訳家悪い翻訳家」スレですからどんどんカキコして ください。 来週あたり、まとめて集計した結果を翻訳家協会に送ろうと思ってます。
819 :
ラバイッチ! :02/10/06 23:55
↑818はぼくです。名前入れ忘れました。
820 :
吾輩は名無しである :02/10/08 23:00
『シャーロック・ホームズの記号論』の翻訳者富山太佳夫は最悪。直訳馬鹿。 わかり易い例では そして「帰納」という言葉を、パースは、仮説を実験的に調べる行為にあてているのである。 なぜ そしてパースは「帰納」という言葉を仮説を実験的に調べる行為にあてているのである。 と書けないのであろうか。全編このような直訳。読みにくいったらありゃしない。 英語と日本語とは構造が違うということを誰か彼に教えてあげてください。
821 :
吾輩は名無しである :02/10/08 23:50
>>820 でも、それだと「言葉を仮説を」って「を」が重なって気持ち悪くない?
いい、悪いの判断は、その人の言語感覚とも 深い関係があるらしい… φ(..)メモメモ
823 :
吾輩は名無しである :02/10/09 00:45
>>821 いや、俺が言いたいのはパースがを間に挟みこむな、ということなわけで。
だからパースがの位置を置き換えただけで他の部分は直さなかったわけで。
本当ならパースがを直したら他の部分も直さなくちゃいけないし、前後の文章も
直す必要もありうるわけで。
ちゃんと意図を汲み取っておくれよ。
824 :
吾輩は名無しである :02/10/09 00:46
パースは、だった。スマソ
825 :
吾輩は名無しである :02/10/09 00:48
>>820 富山訳の方がいいぞw。「直訳」の意味分かって使ってます?
その本読んだが、とくに不満はなかった(記憶にも残ってないが)。
もっとひどい翻訳はいっぱいあるよ。
826 :
吾輩は名無しである :02/10/09 01:26
小島俊明はひどいと思う。
直訳とは、意訳とは超訳とは。 そういえば、誰も目にとめなかったマンホール… φ(..)メモメモ
岩波から出てる「ジェイン・エア」の翻訳の遠藤寿子って人はシドイよ。 このオバサン、結構な権威らしいけど。。。
829 :
吾輩は名無しである :02/10/12 09:00
>本当ならパースがを直したら他の部分も直さなくちゃいけないし ヲイヲイ。
830 :
吾輩は名無しである :02/10/12 09:39
>>820 は、富山よりも意味が明快で、一読して分かり、
正確な訳文を提出する責任があるぞ。 さもなきゃオマエの発言は
オスギの映画評といっしょ。
そもそもパースは「帰納」をそういう意味では使っていなかったんじゃないかなとか 言ってみるテスト
832 :
吾輩は名無しである :02/10/26 17:29
良い翻訳してくれたのは、瀬田さんっ!瀬田貞二さんっっ!!
833 :
吾輩は名無しである :02/10/26 17:42
米川正夫だっけ?ドストエフスキーの翻訳した人。彼のはどうよ?
834 :
吾輩は名無しである :02/10/26 17:45
筒井康隆がビアスの悪魔の辞典翻訳したね。 誰か読んだ人いる?
835 :
吾輩は名無しである :02/10/27 22:01
翻訳詩は全部、原文も一緒に載せてほしい 基本的に詩は原語じゃないと意味ないし、でも言語能力にも限界はある しかし和訳が載っていれば和訳それ自体も楽しめて なおかつ原文を読むのにも役立つ 詩って短いんだし縦書きの日本の詩集には余白いっぱいあるんだから できると思うんだけどなあ
836 :
我輩は名無しである :02/10/29 12:41
伊吹武彦と及川茂の『夜のガスパール』の訳を比較してみると巧拙が歴然。 及川訳では、伊吹訳の持っていた、古色蒼然とした重厚感と同時に、ユー モリスムの味が失われている 『マルドロールの歌』『ポエジー』は、渡辺広士よりも栗田勇訳に軍配。 とにかく、ほとんど決定訳とも言える訳業の後に、駄作を出さないで欲しい。
837 :
ひゃっほう :02/11/12 15:21
838 :
ひゃっほう :02/11/12 15:27
ポール・ヴァレリーの訳者の栗津則雄は、どうなんでしょうか? 仏語系詳しい方、ご教示くださいませ。
839 :
吾輩は名無しである :02/11/13 15:27
バルザックを翻訳している(いま全部絶版だけど) 小西茂也は最高だった。どうやら荷風の知り合いらしいが。 どうして44でしんだんだろう。 暗黒事件とか。旧字体だけど最高だよ
840 :
吾輩は名無しである :02/11/13 15:40
>>833 わりと語彙が広いね。先生の翻訳を読むには
どういう辞書が必要なんですか、という皮肉
交じりの手紙を受け取ったこともあるらしい。
いい翻訳かどうかは、露語専攻じゃないんで
わかんないけど。
841 :
吾輩は名無しである :02/11/19 16:59
こんなのを見つけた。文学じゃないので少々スレ違い気味の気もするが。
http://nakayama.org/polylogos/chronique/227.html http://nakayama.org/polylogos/chronique/228.html The growth of debt, unemployment, decline of traditional economic
sectors, has fed an exploding illegal trade in people, largely
directed to the rich countries. The diseases and pests present in
many parts of the global south which we in the rich countries could
forget about, are now increasingly here as well
>負債の増大、失業、伝統的な経済分野の衰退のために、移住のための
不法な取引が爆発的に増大しているが、多くの場合、人々は豊かな国へと
移動するのである。また豊かな国に住むわたしたちは、地球の南の諸国の
多くの地域ではびこる疾患や疾病について、忘れたふりをすることはできるが、
実はわたしたちの国でも、こうした疾患や疾病がますます増え続けているの
である
>負債、失業者数の増大、伝統的な経済の部門の下落は、非合法な取引、
それも多くは豊かな国に直接に結び付いているような取引のなかに生きる
人々の感情の破裂を養ってきたのです。病気と害毒は、私たちが、豊かな国
において忘却することができた、世界的な規模での南側というものの、多くの
部分を表しているのです
足立訳のほうはそもそも日本語としての体をなしてないな。こんなのが
商業誌に掲載されたとは……理解できないくらい難解な文章に出会ったら
まず翻訳を疑えということで。
842 :
吾輩は名無しである :02/11/19 19:11
ひゃ〜
>>841 すごいねっ!つーか「この挑戦は」の述部が見つからないんだが?
>この挑戦は、結合されていることとしての、あるいは暴力の形式であ
>るということについての、私たちが常に理解することのない、暴力という
>形態における相互連関性を認識することにあるのである。
843 :
吾輩は名無しである :02/11/19 21:39
>841 嘘だろう?いくらなんでもこんな翻訳はないよ。
これは凄い、スゴすぎる。構文把握どころか品詞の認識すら滅茶苦茶、高校から やり直した方がいいというくらいじゃないか。 英語は層が厚いから、と楽観視していたのだけど、甘かった。
845 :
吾輩は名無しである :02/11/21 21:01
きっと帰国子女なんだよ。
>>840 米川訳、いいそうですよ。
私の大学の先生が言ってました。
こなれた訳の方が必ずしもいいとは限らないのだし。
ここに書いていいのかわかりませんが、漢字と仮名の使い分けについて
要領よくまとめられている資料はどこかにないですか?
できればネット上、本でも仕方ないけど、触り程度しか載ってないなら
買う意味はないですけどね。というのも、最近、ネット上に限らず、
紙の本なんかでも、IMEの変換機能のおかげで、やけに難しい
漢字を使ってるものがありますよね。あの辺にやや疑問を感じてるので。
特に文学作品には絶妙の仮名遣いがありますよね。例えば以下には、
筒井康隆の小説が教科書に掲載される際に変更された箇所のリストが
ありますが、一部の作家の漢字仮名遣いにはいつも感心してしまいます。
しかし、編集者にも独自のスタンスを持っている人がいて、
せっかく仮名に開いたのに漢字に戻されてしまうという
ケースもあるのではないでしょうか。それから、やたらに表記の「統一」
にこだわるやり方も感心しませんけど、それもわからないでもないか。
話は飛びますが、村上春樹の訳では(書き下ろしも?)
下手に大和言葉の柔らかなイメージにこだわらずに、
要所要所では漢語、熟語のたぐいをバシッと使っていて、
むしろあれのほうがわかりやすいし、別に固いとは感じないんですよね。
http://epn.hal.kagoshima-u.ac.jp/JEPNET/book/nandaka3.html
847のリンクですが、削除されているので、 Google で nandaka3 をキーワードに検索して、 キャッシュで見てください。
849 :
吾輩は名無しである :02/11/26 04:27
850 :
吾輩は名無しである :02/11/26 18:01
>>849 朗報!ナインストーリーズとかもやってほしい。
851 :
吾輩は名無しである :02/11/26 20:53
>>849 http://news2.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1038242390/l50 2ちゃんねら訳(意訳)
ライ麦畑の工作員 オモニに捧ぐ
もしオマエがマジで漏れのこと知りたいんなら、
漏れの住所氏名年齢職業電話番号幼い頃の思い出両親の恋愛時代とか、
デビッドカパフィールドみたいに興味を持たないでくれゴラァ!
そんなこと喋りたくないんだゴラァ!
第一つまらへん。第二に漏れの両親は超隠匿主義者でプライバシーを暴露しようもんなら
二回ずつ脳溢血でぶっ倒れるからな。特にオヤジはスゲェ、真性火病(w
( ´∀`)つ < でも、イイヤシではあるがナー!
まあ、そんなことはどうでもいいんだけどさ。
とにかく怒っていれば心が落ち着く、そんなわけのわからんヤシなのさ。
それに漏れだって自伝を書くほど老いぼれちゃいないぜ。
ただ、去年のクリスマスに頭イカレちゃって、こんなウェスタンの町で療養
しなきゃならなくなって、そんときにイカレた経験をしたから、
そのときのイカレた話をしてやろうと思ったんだ。
つまり、D・Bに話した話を話そうってわけさ。D・Bってのは漏れの兄貴だけど、
今、ハリウッドにいるんだ。ハリウッドはこのヘンピな町と遠からず近からず、
とりあえずヤシはたいてい週末が来るたびに見舞いに来るんだ。来月退院予定の漏れを、
ヤシは車で家に送ってくれることになってるんだが、なんとジャギュワ乗りなのさ。ニャロメ。
時速五〇〇キロ出る英国車さ。兄貴は四〇〇〇万ドル近く自腹を切ったね。
金持ちなんだヤロー。昔は違った。昔は、つまり、まともな小説家だった。
「秘密の金魚」---知っていたら神!金魚を誰にも見せない子供の話で、
どうして隠しているのかというと、自分の金で買ったから(プ
だから何なんだゴラァ!
今のヤシは、つまりD・Bのことだけど、ハリウッドに魂を奪われたんだな。
漏れは映画が嫌いのなかの嫌いの王様だから、漏れに映画の話をさせないでくれよゴラァ!
…以下略
852 :
吾輩は名無しである :02/11/27 09:42
>>851 アハハウマイウマイ。たしかにホールデンてDQN気味(真性?)。
853 :
吾輩は名無しである :02/12/01 13:29
堀口大學訳で最高なのはジャンコクトーの阿片だ
855 :
吾輩は名無しである :02/12/04 10:01
結局さあ、訳者が作家をすごく愛してるってことが大事だよね。 作家の「言いたいこと、伝えたいこと」をそのままのスケールで転写したいっていう意気込みみたいなもの。 そういうのって文章がヘタでも伝わってくるものはあると思う。 あとやっぱり、1940年代、50年代に刊行された翻訳は苦しいね。 言葉が古臭くって、田舎臭いんだよなあ。(ま、それも訳者のセンスの問題か)
856 :
吾輩は名無しである :02/12/10 18:13
トゥーサンのムッシューとか浴室を訳した野崎歓はダメダメだと思うがどうよ。
857 :
吾輩は名無しである :02/12/10 18:56
>>856 あれは野崎歓が悪いんじゃなくて、トゥーサンがダメダメなんじゃないの?
他の仕事で例えばソレルスの翻訳とかはどうなんだろ?
文章の翻訳もそうだけど、固有名詞をカタカナに変換する作業も 難しいというか、気になるというか・・・ 仏語なら語尾の扱いをどうするかとか・・・
859 :
吾輩は名無しである :02/12/11 00:52
「仏語なら語尾の扱い」ってとこが良く分かんないですけど。 仏語小説に固有の特徴があるということですか? 説明しるぶぷれ。
プルーストの井上究一郎はやはり鈴木道彦に比べて駄目なの?
861 :
吾輩は名無しである :02/12/11 03:40
いのきゅうやくはわけわからんよさんじゅっぺーじでのっくあうと
862 :
吾輩は名無しである :02/12/11 03:56
863 :
吾輩は名無しである :02/12/11 04:14
保守さげ
865 :
吾輩は名無しである :02/12/26 01:24
保守あげ
866 :
吾輩は名無しである :02/12/26 01:25
○と■その心は! ▽
867 :
吾輩は名無しである :03/01/11 19:12
ちくま文庫の『ピクウィック・クラブ』を読んでいるが、この翻訳もけっこうキてる。 代名詞をいちいち訳すあたり、英文和訳の典型ですな。 東大教授でも、所詮はこの程度か。
868 :
吾輩は名無しである :03/01/11 19:19
高橋源一郎は、井上訳なんだよね。
869 :
吾輩は名無しである :03/01/11 19:31
スタンダールの「パルムの僧院」(新潮文庫)の翻訳してるやつ すごく下手くそ。
870 :
吾輩は名無しである :03/01/11 20:07
871 :
吾輩は名無しである :03/01/11 20:40
大岡昇平訳のアラン『スタンダアル』を復刊させて欲しい。 上のほうで阿部知二がイイって人が2人か3人いたんだけど、 俺はこの人の『白鯨』が読めなかった。 結局、文芸文庫の千石英世訳で読んだんだけど、こっちのほうが断然読みやすかった。 それからメルヴィルにはまったんだけど、坂下昇も意外と読みづらいのが多くて大変だったね。 なら英語で読めって話なんだけど、不得意だからめんどくさい。すみません。 誰かメルヴィルの個人全訳出しくれー
872 :
吾輩は名無しである :03/01/11 22:02
阿部知二の訳は翻訳時評とかいう本でなんでも「〜ところの」という言葉を使う ということを批判されてたな。訳だけがそうなのではなくて、本人の解説とか でもそうだったから、まあ癖なんだろうね。 坂下メルヴィルは岩波のを読んだけど、あれでも結構読みづらい文体だとは 思ったな。千石訳はそんなにいいのか。 見知らぬ出版社から原とか言う人の訳があるけど、あれはどうなんだろう。
873 :
吾輩は名無しである :03/01/11 22:41
文芸文庫は高すぎ
『ファウスト』柴田訳も上下で出るけど、やっぱり高いよなぁ…。 <文芸文庫 あ、ところで『ファウスト』はどの訳が一番良いのかな…。
876 :
スターバック :03/01/12 10:44
文学界2002年十月号 高橋源一郎との対談 柴田(元幸) 千石英世さん訳の『白鯨』を、既訳があるのにあえてここでだしたのは、 それほど訳文が凄いからですね。千石さんは言葉の長さの等価性をあまり優先順位の 上位におかないで、一つの言葉に込められた意味を全部訳し出した。 そういう意味で凄く新鮮でしたね。 (中略) 柴田 既訳があって、僕が何が何でも訳し直したいというのは意外にないですね。 『白鯨』はやってみたいなという気がなんとなくありましたが、千石訳が出て、 もうこれでいいっていう感じになりました。『白鯨』ってテキ屋みたいなイシュメールの 小説でもあり、エイハブの小説でもあるわけですけど、千石訳はイシュメール的な部分 がすごくいいんですね。画期的だと思います。 柴田訳の『白鯨』もよんでみたい!! >一つの言葉に込められた意味を全部訳し出した 千石訳のこのあたりが過剰な訳といわれる理由かな?
877 :
吾輩は名無しである :03/01/13 13:37
>>838 スゲー遅レスだけど。
ヴァレリー『テスト氏』河出文庫を原文と粟津訳を比べながら通読したことあるけど、
おれとしては大変参考になった。いいんでないかと。
878 :
吾輩は名無しである :03/01/13 17:32
村上春樹が「ライ麦畑でつかまえて」を訳すんだって 自分の中で結構上位にある小説なんだけど、どうなるかな
879 :
吾輩は名無しである :03/01/16 18:08
散文はともかく詩の場合は原文じゃないと意味ないのですか? 詩人のスレでは、いつも原文の話ばかりが上がるのですが・・・。
880 :
吾輩は名無しである :03/01/16 18:27
>>879 俳句を翻訳したものでも読んでみればわかる。
881 :
吾輩は名無しである :03/01/16 18:43
>>879 あんまり気にする必要はないんでないかと。
それぞれの詩人によりけりだと思う。
原文の話にすぐ行くのは、2ちゃんだからじゃない。
岩波の対訳付きのイギリス・アメリカ・フランス・ドイツ詩集をよんでて
絶対原文じゃダメとは特に思わないなあ。ドイツ詩集はツェランだけドイツ語も
よんだけど。
でも、本当に好きな詩人がいたら語学をやったほうがいいと思うけど。
>>879 様
> 散文はともかく詩の場合は原文じゃないと意味ないのですか?
不安ならいくつか読み比べるといいです。日本は翻訳大国ですので、いい物な
ら何種類かあるかと。
それでも不安なら原文を読むといいかと。
> 詩人のスレでは、いつも原文の話ばかりが上がるのですが・・・。
オリジナルに興味を持つのはそんなにある機会ではないので、適当に辞書など
たぐってみれば、普段読んでいるものがまたおもむきあるものになるかとおもう
のです。
884 :
吾輩は名無しである :03/01/16 21:38
>>880 >>882 >>883 ていねいなレス、サンクスです。
自分は最近、詩を書き始めて(もちろん日本語で、口語)、
そのきっかけは、日本の詩よりも、翻訳された外国詩や散文を読んだのが始まりだったのですが、
やっぱり、原文にも目を通すべきでしょうか?
あ、それから翻訳された詩でおすすめのものを、 できれば教えて下さい。
>>885 様
『ヘッセ詩集』新潮文庫。最近これしか読んでません。
(^^)
888 :
吾輩は名無しである :03/01/21 20:54
age
ガイシュツかもしれないけど堀口大学訳のマラルメはほんといい!
890 :
吾輩は名無しである :03/01/26 22:34
工藤精一郎訳(新潮文庫)のツルゲーネフ「猟人日記」には、 感心した。原文と読むとき助け舟に使ったけど、 よくもまぁ、こんなに細かいニュアンスを上手に訳すなぁ、 と思った。
891 :
外大タイ語 :03/01/26 22:39
篠沢教授age
892 :
trinity :03/01/29 22:47
(あまりに自明のことを書くようで気がひけますが) 俺は海外小説が好きなのでこの問題はとても切実だ。 恥ずかしながら語学力ナシ。よって翻訳家諸氏の善し悪しすら分からない。 Fake(―が言い過ぎなら、代替物)を読んでいるに過ぎないのだ、という 後ろめたさは常にある。つまるところ、採るべき態度は以下のいずれかだと思う。 1.語学力を鍛錬し原文で読む 2.翻訳で受容することを潔しとせず、いっそ海外小説を読むことを断念する 3.翻訳はオリジナルの近似値でしかない事を意識しつつ、翻訳で読み続ける 1がベストであることは当然だが、辞書片手に自ら訳しながら読むのは たった1冊ですら膨大な時間を要し現実的ではない。また、俺の年齢で 今さら外国語に精通するにも間に合わない。かといって2の考え方も 同じくらい現実的でないし、寂しい(世界には、過去には、読むべき書物が 膨大にあり、そして日本文学も世界の作品群の中で相対化されるべきだろう) All or Nothing式を止めるとすれば、折衷案をとるよりほかあるまい。 世に「翻訳家」という生業があり、いみじくもその看板を掲げている者は −巧拙の差はあるにせよ−やはりプロフェッショナルだと思う。単純ににコトバを translateするのみならず、語感やニュアンスも汲み取る専門家であろう。少なくとも 語学の素養においては俺自身より信頼に足ることは確かだ。そもそも 俺らのような人間のために彼らはいるはずで。「厨房だw」と言われそうだが やはり俺は翻訳家を信じている。 俺のように考える外国小説好きは圧倒的に多いと思うが、いかが。 ※それでもさすがに詩だけは翻訳で読む気はせず ※しかし先日― 別スレッド『ナボコフ 2』で、ixion氏の、優れた 語学力による精緻な読解を目の当たりにして ちょっと打ちのめされたのだった・・・
893 :
吾輩は名無しである :03/02/02 22:14
3.はただ単に「翻訳で読み続ける」だけでいいじゃん。 何がそんなにうしろめたいの?
>trinityさん ごめん、別に打ちのめす気はなくて、単にナボーコフ好きって人がいたから 調子に乗ってああいうこと書いてしまったのだ。本当にごめんなさい…。 >1がベストであることは当然だが、辞書片手に自ら訳しながら読むのは >たった1冊ですら膨大な時間を要し現実的ではない。 でも、自分が好きな作品を、たとえそれがたった一冊でも、時間をかけて 読むことは楽しいし、別に数こなしたからって読書が有益に転じるわけでも ない。ゆっくりと、分からない表現は翻訳を参考にして、丁寧に細部を 読んでいくのはどうでしょう? あと、俺は原文至上主義じゃないから、別に翻訳でも良いと思う。たまたま 自分が知っている言語であれば、原文を読んで誤訳や訳し落としなんかに 気づく時もあるが、それは下手すれば作品を読むというより、単に知ったかの 自己満足にしかならないしね。自戒。
895 :
trinity :03/02/03 01:40
>別に打ちのめす気はなくて わかってますよ^^ 俺は感謝してるのです。 >ゆっくりと、分からない表現は翻訳を参考にして、 >丁寧に細部を読んでいくのはどうでしょう? そう、これは実際考えてます。 実は892を書いている途中で思い至った。 もはやライフワークくらいの勢いで取り組もうかと。 ニーチェが携わった文献学みたいな構えで。 生涯の1冊 ― 本当は『失われた時を求めて』でいきたいのですが 長すぎるし仏語は俺には手ごわいので、やはり『ロリータ』かな。 他におすすめはありますか?
お勧めって、ナボーコフで?(下で喧嘩してナボーコフ関連には 書かない、って言った直後だから、なんか嫌な予感がするが^^;) 『ロリータ』なら、ペンギンの注釈版が良いです。ただし、注釈 つけている人が深読みしすぎじゃないのか、と思うところもあるけど。 俺自身は、おそらく『アーダ』を生涯何度も読み返すと思う。
野崎孝訳の『ハックルベリー・フィン』が面白い。 全編方言で訳してあって、読みにくい。
>ペンギンの注釈版 >『アーダ』 了解しました。 ナボコフ以外でも、他に推薦がもしあれば。 (英語。端正な文体。ちなみに V・ウルフとかどうなのでしょう?)
>897 >『ハックルベリー・フィン』 了解しました。手にとってみます。
900 :
吾輩は名無しである :03/02/03 11:45
ドイツ語ができる人、 現在進行形がないのって不自由ではないですか?
901 :
吾輩は名無しである :03/02/03 14:38
仏語もないです。 独語も仏語も現在形が進行形をかねてますね。
902 :
吾輩は名無しである :03/02/03 16:27
やっぱりブルーストを原語で読みたいなあと思ったら、 いまはやはり、独習なら 『リュミエール』駿河台出版をばっちりやって、 『スタンダードフランス語講座7解釈』大修館書店をやれば、 とりあえず読める準備は整うと思う。 『スタンダードフランス語講座7解釈』大修館書店の応用編には、 A la recherche du temps perduが4ページ分すでにあるし。
ではドイツ語独習教材は何がお薦めですか?
ぼくは、ドイツ語はほとんど出来ないけど、 関口存男『関口・初等ドイツ語講座上中下』 を以前かっちりやった。 これならまず挫折はしないんじゃないかなあと。 最近復刊されたけどちょっと値がはるね。ぼくは古本で買ったからよかったけど。 でも、ちゃんと読める人に聞いてくださいまし。
>>904 どうもです。挫折しなさそうというところがいいですね、今度書店で
探して見ます。
野崎孝、評判悪いけど、バースの『酔いどれ草の仲買人』は名訳 と思う。集英社の世界の文学に入っている。
サリンジャーのライ麦の主人公の口調って、 裸の大将(山下清)みたいだと思いません? 「〜なんだな」みたいな言い回し。 あれでは、小説の世界にドップリつかれず、 ソデなしシャツを着たデキノボー(芦屋がんのすけ?)の 映像しか思い浮かびません。 春樹センセは、どんな文体にするのかな? っていうか、なんであんな変な文体にしてあるんですか? 知ってる人いたら、教えて下さいまし。
908 :
吾輩は名無しである :03/02/04 21:56
>>907 原文で当時の若者言葉が多用されていたので、野崎氏も当時の若者言葉を
使って翻訳しようと試みたから。
>908 サンクスです。なるほど試みがあったわけですね。 なんか不思議な文体と思っていたので、やっと謎が解けました。 訂正 デキノボー→デクノボー
2ちゃん語訳「ライ麦畑」きぼんぬ。
911 :
吾輩は名無しである :03/02/05 02:49
がいしゅつかもしれんが、岩波の「レ・ミゼラブル」 原文で関係代名詞になっているところを、いちいち「〜するところのもの」と 訳すのはやめてほしい。中学生の英語じゃないんだから。それが気になって 全然読む気にならんかった。
912 :
吾輩は名無しである :03/02/05 10:00
文学じゃないんですが、中公クラッシクスの「論理哲学論(考)」読んだ人いませんか? 判り易くしようとして逆に難しくなってると思うんだけど・・
>>901 仏語では"etre en train de faire"という進行形にあたるような
言い回しがあるよね
独語だと"gerade"(ちょうど)という副詞か"zur Zeit"(目下)を
入れて普通の現在形で間に合わせてしまう
>>892 さすがに詩は、翻訳で読むのってつらいものがあるよね。
それに関連して少々。
俺、フラ語をやってたんだけど、Verlaineとか、
やっぱし原語で読むといいいんだよね。で、翻訳だと、ちと。特に鈴木信太郎
の岩波文庫とか最悪。で、たまたま読んだのが、「象徴派詩人!」蒲原有明の訳。
有名な「月の光」を英語から重訳してるんだけど、いろいろ読んだ中で、
一番良かった。やっぱり、原文が定型の詩は、翻訳も定型で読みたいな、
と思ったりした。有明訳は原文の雰囲気が、シチュエーションは完全に
違っちゃってるんだけど、結構伝わってるなとも思った。
学者の訳は、日本語の詩として成立してないとも。
でも、正確さという点では、有明訳は翻案といったほうがいい感じのいいかげんさだった。
"jouant du luth=playing the lute”って一節なんか、
「なんやらかんやら『笛、太鼓』」ってなってるし。
難しいところだよね。正確さを取るか、日本語としての完成度を取るかって。
ま、文学に限らず、翻訳にはいつもついて回ることだけど。
ちょっと違うけれど、上に挙げた工藤精一郎はすごいな、とつくづく思ふ。
「猟人日記」自体、定型詩ではないけれど、散文詩にちかく、文体も複雑で
かなり訳し難いと思うんだけど、上手く切り抜けていてなおかつ美しい、
と俺には思われた。
自分が分かる外国語の作品の翻訳を読んだりして思ったんだけど、
複数の訳が出ているやつは、全部よんで「平均?(チョッと違うな)」
をとってみるとオリジナルに近づけるような気がしなくもない。
ドイツ語に関しては、東大出版が出したPRISMENって教科書(本屋で買える)の
中で吉本ばななの「キッチン」独訳にあたっての問題が論じられているみたいだね。
誰か読んだ人いる? 俺は積読中。
915 :
吾輩は名無しである :03/02/14 23:08
ボードレールの詩は、訳で読むとすれば、誰のが一番いいですか? 福永、村上、栗津のなかで。 堀口大学、佐藤朔、鈴木信太郎を読んでみたけどどうも・・・。
916 :
吾輩は名無しである :03/02/15 03:36
鈴木信太郎がダメなら・・・村上もダメな気がするし・・・。 いっそのこと英訳を買ってみて比較対照してみるなんてのは・・・。
横レスだが、柴田の元ちゃんがHNKラジオで喋ってたぞ。 あまり知られていない作家、新しい文学の可能性を感じさせる作家を見つけ それを翻訳紹介するのが喜び…てな話だた。 オースター、レベッカ・ブラウンなんかの例だしてた。 柴田は、チラシの裏なんかにぐちゃらぐちゃらと書きまくり、 女房がそれをキチンとワープロ清書するんだとさ。書きまくっている時が 楽しい。それがやがてカタチとなって出版され、多くの人の共感を呼んだり すると、なお楽しい、と云っとった。「楽しい」←これが大事。 楽しんでやった仕事(クロウがあっても)でないと、読む方も楽しくない。
918 :
吾輩は名無しである :03/02/15 06:19
あほか
あほが
920 :
吾輩は名無しである :03/02/15 12:22
ル・クレジオの『黄金探索者』(新潮社・'93刊)を初読している。 中地義和訳だが、 じつに良い翻訳だ。ル・クレジオ特有の光彩や色感のみならず 文体のリズムまでが、見事に日本語に移し変えられている。 「訳者あとがき」を読んでみると、中地氏自身の日本語そのものが、素晴らしい。 良い翻訳者になれる条件は、 本人がまず良い文章の書き手であること、かもしれない。技術は、その後。
>>915 その質問の仕方はどうかな、
福永、村上、栗津のなかでって・・・
持ってんなら自分で読んで判断しろよ。
俺は斉藤磯雄の訳が一番好きだが、それも翻訳の可能性として、
一度読んでみることを勧めるよ。
924 :
吾輩は名無しである :03/02/15 13:47
925 :
吾輩は名無しである :03/02/18 21:02
>916 英訳を読むのって、いいと思う。 例えば、有名な「先の世:LA VIE ANTERIEURE」だったら、 J'ai longtemps habite’=I lived for a long time(?)で 始まる。いきなり、一人称代名詞のJe=Iが出てきちゃう。 これって日本語にならんよ。どんな風に訳してみたって 余計なコノテーションが最初からつきまとっちゃうのがなんとも嫌だ。 ここを「俺」って訳してるのは誰だっけ?いま手元にないんだけど、 あれを読んだときは強烈な違和感を感じた。 自分がお遊びでこの詩を訳したときは 「私(わたくし)は・・・おりました。」って文体にしてみた。 でも、変だよな。どっちにしたって。 その点、英語だったらそんなことが無くて、いいかな、と思う。 ま、日本語への翻訳という営為&その享受から 逃げ出しちゃうことなんだけど。 鈴木信太郎は、原文に比べて、 日本語の言い回しが堅苦しすぎるような気がした。 漢文の素養があったほうがいいくらいの感じだったように記憶している。 10年以上前に読んだときの感想&記憶だけど。
926 :
吾輩は名無しである :03/02/19 01:02
>>925 激しく同意。
そうなんだよなあ。
だからボードレールは個人的には阿部訳がベストといってみる。
927 :
吾輩は名無しである :03/02/26 18:05
齋藤 現実の体験と読書の体験とでは、僕は読書の体験が先行していいと思っているんで す。たとえば、太宰治の『走れメロス』は今、中学二年くらいの教科書に載っていますが、 僕は遅すぎると思う。中二でこれを読むと、もう新鮮な感じに欠けるんです。でも、小学 三、四年で読むと、素直に友情って素晴らしいと思いますね。今は、学校でも体験学習と か言って体験を重視しますが、僕は全然信じていません。体験というのは、大事なのは意 味なんです。ですから、ここで求められている意味や自分の求める意味が、体験に先行し ていいと思うんです。 鈴村 実際、高校生で『悪の華』の世界なんかわからないですよ。あのとき投げ込んだの は堀口大學訳の文庫本でしたが、今思えば、堀口大學の翻訳なんてとんでもなく悪い訳だ ということになります(笑)。でも肝心なのは、当時の十代のうぶな少年が堀口大學の訳 を信じていて、ボードレールの世界にしびれていたということです。それは体験ではない。 同じことはランボーについても言えるわけで、やはり中原中也の訳は多少間違っていても こちらを引き込む力がある。それは、体験以前の言葉の力でしょうね。結局、それがなけ ればランボーというのは自分のものにはならないんですよ。「見る前に飛ぶ」じゃないで すが、「知る前に読む」ということが大事なんだと思いますね。
928 :
吾輩は名無しである :03/03/24 19:28
age
929 :
吾輩は名無しである :03/03/24 19:29
930 :
吾輩は名無しである :03/03/24 21:24
柴田さんは好きだよ。
931 :
吾輩は名無しである :03/03/24 21:38
柴田元幸ってオースターを村上春樹みたいな文体にしちゃって最悪.仏文訳者の豐崎光一さんがいい仕事をしていると思います.
932 :
吾輩は名無しである :03/04/17 00:43
保守あげ
学者が訳すのと、翻訳家が訳すのとではやはり違ってくる んじゃないのか? 文学作品の翻訳で、薀蓄垂れられても 日本語にすればほとんど差異を感じない(たとえば阿部良雄の ボードレールが如何に正確な訳だろうが、一般読者は原文の意味の 正確な差異などほとんど気に掛けていないんだな) 訳文で、よほど奇を衒ったことをすれば目立つだろうが、 そのぶん違和感出まくりだろう。ようするに、誰も注釈を一方で 読みながら翻訳書なんて読みたくないんだよ。 それだったら原文を注釈書と照らし合わせながら読んでるよ。
∧_∧ ( ^^ )< ぬるぽ(^^)
936 :
hoshu :03/05/15 17:08
age
937 :
吾輩は名無しである :03/05/28 10:06
本スレ的には春樹訳「ライ麦」は?
938 :
吾輩は名無しである :03/05/29 14:04
批判多いようだ
野崎訳と福田訳の「老人と海」ってどっちがいいのでしょうか? 野崎さんでは「ライ麦畑」と「酔いどれ草仲買人」が好きです。 福田さんのは翻訳よりも「人間、この劇的なるもの」のほうがいいと思います。
940 :
吾輩は名無しである :03/07/10 21:40
大久保さんのほうが良いよ
ポーとかメルヴィルとか戦前にもいい訳あるのになぜにまた新訳で復刊するんだろう。 ポーを敬語だらけにされるのはいやだ
943 :
吾輩は名無しである :03/07/14 05:10
翻訳ってものを全然分かってない人だね。
蒟蒻みたいなもんだな
__∧_∧_ |( ^^ )| <寝るぽ(^^) |\⌒⌒⌒\ \ |⌒⌒⌒~| 山崎渉 ~ ̄ ̄ ̄ ̄
946 :
吾輩は名無しである :03/07/19 14:52
(^^)
948 :
吾輩は名無しである :03/08/14 18:14
『嵐が丘』、『高慢と偏見』に続いて、『虚栄の市』も新訳で登場か。 いい傾向なんじゃない?
(⌒V⌒) │ ^ ^ │<これからも僕を応援して下さいね(^^)。 ⊂| |つ (_)(_) 山崎パン
age
生田耕作って、なんか肌が合わない。 クノーとかセリーヌ、誰か訳し直してほしい。
952 :
吾輩は名無しである :03/08/21 04:30
954 :
吾輩は名無しである :03/09/12 01:39
955 :
吾輩は名無しである :03/09/23 02:55
金子光晴の名前が一度も出ていないんですけど、このスレ。ちょっとビクーリ。
956 :
吾輩は名無しである :03/10/17 19:46
意外にも最高の翻訳は身近な小品にあった。 トゥーサンの「ムッシュー」、野崎歓の訳。 エレガントの極地を歩んでいる。
>>957 あんまりあちこちに書き散らしていると
本人のみじめったらしい宣伝かと疑われてしまう2ちゃんねる…
気をつけなせえw
957追記 というのも、なにげなくうろついて 2CHのスレを宣伝用に使いたがっている輩 存外に多い・・・・w
958に しかし、あなた、なかなかよくよんでますなあ。 ついでに、ひとつおしえてください。 じつは、ネットにつないだばかりで、たのしくて、つい、うろついてたわけですが、 スレとかレスとか、なんのことなんですか。レスはレスポンスか?
961 :
吾輩は名無しである :03/10/18 12:02
小笠原豊樹がどうやって語学を習得したかを知りたい 英語、ロシア語は完璧。フランス語もできる。 ドイツ語も学生時代勉強してたというし、スペイン語もやってるとか。
962 :
吾輩は名無しである :03/10/25 12:59
11月から12月にかけて、近所の図書館にて柴田元幸が「文学入門」なる講義をやるそうだ。 暇だったら行ってみようっと。
えっ、どこの町? もっちゃんの、eとらんす(2003,6月号)に載ってた書評は素敵でした。 「英和翻訳の原理・技法」(日外アソシエース、中村保男著)をほめたたえる内容で、 そのほめ方が尋常でなかった。狂気じみてすらいた!
964 :
吾輩は名無しである :03/10/25 20:08
>>963 埼玉県鶴ヶ島市立中央図書館
俺の家から原チャリで五分。まだ申し込みは始まってない
964さん、ありがとう 機会あったら 飛行機で かけつけます
966 :
吾輩は名無しである :03/10/26 22:59
カフカの城は誰がいいですか? 池内 紀以外で。
967 :
吾輩は名無しである :03/10/30 20:41
東大にくりゃ毎週授業やってるぜ。 普通の人でももぐれますよ。
968 :
吾輩は名無しである :03/11/21 01:13
志村正雄さんいい仕事してます。
969 :
吾輩は名無しである :03/11/29 00:03
岩波のオースティンとか角川のヴァージニア・ウルフ訳してる富田彬ダメすぎ
970 :
吾輩は名無しである :
03/12/01 23:52