1 :
吾輩は名無しである:
美食について語ってる文学者は多いし、酒なら(下戸でもない限り)
誰でも語ってそうだから、スレを立ててみました。
美食エッセイで思いつくのは、北大路魯山人、吉田健一、檀一雄、
邱永漢、丸谷才一、開高健、山口瞳、嵐山光三郎、玉村豊男あたりか。
他にも沢山いるだろうが、まあこれくらいで勘弁してくれ。
寺山修司なんかはB級グルメの「大家」だろうな(上に挙げた連中も
実はそうなのだが)。
谷崎潤一郎の『美食倶楽部』や開高健の『ロマネ・コンティ・1935年』みたいな
「美食・美酒小説」や、ゾラの『居酒屋』や山口瞳の『居酒屋兆冶』みたいな
飲食店を舞台にした小説も歓迎。
2 :
吾輩は名無しである:2005/12/06(火) 09:40:19
内田百閧フ『御馳走帖』も未読だが外せないだろうな。
3 :
吾輩は名無しである:2005/12/06(火) 09:45:43
林語堂やブリア・サヴァランみたいな海外の美食エッセイ
(随筆というべきか)も色々語ってくれ。
フランスはバルザックをはじめ美食の文豪も多いし、
まして中国はなおさらだろうから。
「美食文学」かどうかわからんが、個人的に思い出深いのは、
『細雪』。亡命ロシア人の家で御馳走を振舞われる場面とか
(普通の牡蠣を生で出されたっていうのが「らしい」気がした)
神戸(花隈)で江戸前風の寿司を食べる場面とか、もう最高。
美食家谷崎の面目躍如って感じだったな。
(´・ω・) ハラヘッタ
5 :
吾輩は名無しである:2005/12/06(火) 09:49:38
>>3の『細雪』みたいな、心に残った食事シーンとかも大歓迎だよ。
個人的には一流の作家ってのは食事の場面を本当においしそうに描ける
人のことだと思うが、これはまあ偏見かもしれん。
6 :
吾輩は名無しである:2005/12/06(火) 09:56:21
ソムリエと禿の関係
7 :
吾輩は名無しである:2005/12/06(火) 09:56:57
三島なんかはそういうことにあまり関心がなさそうだし(違ったらスマン)。
8 :
吾輩は名無しである:2005/12/06(火) 09:58:52
>>7は
>>5への付け足しだよ。
>>6 へ?田崎真也のこと?
そういうのは文学板ネタではないんじゃないの?
辺見庸の「もの食う人びと」とか。
池波正太郎も結構食い物について書いてたし、小説の中でも細やかに
食べ物の描写をする人だったね。
10 :
吾輩は名無しである:2005/12/06(火) 11:42:24
池波は未読だけど、江戸の食い物がこれでもか、って出てくるらしいね。
立原正秋も食い物についてよく書いてた。
13 :
吾輩は名無しである:2005/12/06(火) 12:01:23
へえ、面白そう。サンクス。
14 :
吾輩は名無しである:2005/12/06(火) 12:07:22
こりゃ池波も読まなきゃいけなさそうだ。ここまで凄かったとは...
15 :
吾輩は名無しである:2005/12/06(火) 18:41:01
>>11 著作名教えてくれないかな?
「通人」って言われてる立原だけど、まだ未読なんで...
良スレ。
谷崎「美食倶楽部」の官能グルメを味わってみたい
味わうのではなく、「狂」っている、と
素敵です。
17 :
1:2005/12/06(火) 18:51:43
>>16 ありがとう。
まだまだ活気が無いから、どんどん面白いネタを書き込んでくれ。
スレ主のオレ一人のネタじゃ限度があるし。
18 :
吾輩は名無しである:2005/12/06(火) 18:57:13
>>16 『美食倶楽部』も未読(スマン...)だが、中華料理の話だったっけ?
板違いネタになってしまうが、後世には意外な影響を及ぼしてしまったからな。
(わかるだろ)。
勉強不足のスレ主だけど、まあよろしくお願いします。
連続投稿ゴメンなさい。
藤枝静男「空気頭」の精力向上、フェロモン倍増の、
とあるモノを煎じたフリカケも良かったです。
食べたくないけど、恐ろしく馬鹿馬鹿しくて心に残ったレシピです。
20 :
吾輩は名無しである:2005/12/06(火) 19:03:04
>>19 そういう馬鹿馬鹿しいネタも面白いですね。
広州料理なんて割りとそういうのが沢山ありますから。
(「源五郎虫」とか)
もちろん普通の意味での美食にも恵まれてるけど。
「源五郎虫」ってどんな料理ですか?
なにかの、小説に登場する料理なの?
22 :
吾輩は名無しである:2005/12/06(火) 19:25:06
小説じゃなくて、邱永漢の美食エッセイの『食は広州に在り』か『象牙の箸』の
どちらかに出てきたんですけど、要するに生きた虫をそのまま食べるんですよ。
正式名称は「龍蝨」でした。
23 :
吾輩は名無しである:2005/12/06(火) 19:26:17
あー、現実に存在してる料理か架空の料理かも明確にしないといけなかったですね。
24 :
みほみほ ◆fXdBq/cRPI :2005/12/06(火) 19:41:33
作家がよく通った料理屋についての投稿もあったら面白いですね。
荷風が愛した下町の洋食屋や、
鎌倉文士のたまり場だった料亭とか。
けっこう、まだ残ってるお店があるみたいですね。
エッセイだと「雪中花」や「萩へ津和野へ」等。変化球ですが、
「立原正秋食通事典」という立原作品に出てくる料理、料理法をまとめた
ものや、「料理と器 立原正秋の世界」という、料理人となった立原の
息子、立原潮の料理本があります。
26 :
吾輩は名無しである:2005/12/06(火) 21:14:05
>>24 山口瞳の『行きつけの店』は山口本人に限らず文化人に愛用された店が頻出しますよ。
極めつけは吉田健一や中野好夫が愛用した『鉢巻岡田』ですか。
(鮟鱇鍋が絶品だそうです)
>>25 立原正秋も凄そうですね。勉強不足が身に沁みます。
文学者?の酒がテーマの本として、コリン・ウィルソンの
「わが酒の讃歌」なんてのもあります。酒といっても大半が
ワイン、ウィスキー党の俺にはいまいちだけど。
訳者田村隆一があとがきに
きみは
まだ若いのだから
ウイスキーを飲まない方がいいと思うな
で始まる詩を。
>>26 情報ありがとうございます。本屋で探してみますね。
あんこう鍋かあ、さすが吉田健一は贅沢ですね。
うらやましい。
>>27 コリン・ウィルソンが食について論じた本があるんだ。
犯罪から酒まで、恐ろしく感心領域が広い!
田村氏の詩も素敵ですね。
29 :
吾輩は名無しである:2005/12/07(水) 07:14:00
>>27 情報ありがとうございます。
「酒を愛した文学者の系譜」っていうのも考えると面白そうですね。
なにしろ李白や頼山陽も含まれるわけですから。
30 :
吾輩は名無しである:2005/12/07(水) 07:33:57
コリン・ウィルソンもあまりよく知りませんが、
ワイン好きというのが保守的なイギリス人らしいですね。
(イギリスでウィスキーはそんなに高級なものではありません)
文学ネタからそれるかも知れませんが、吉田健一のお父さんの
吉田茂のウィスキー好きと「英国趣味」は短絡的に結び付けられがちですが、
そう単純なものではないのかもしれませんね。
ウィスキーの世界的人気はむしろアメリカ文化の影響でしょうか?
31 :
吾輩は名無しである:2005/12/07(水) 07:39:42
>ワイン好きというのが保守的なイギリス人
ボルドーワインの世界的人気は、そのボルドーと交易があって
ボルドーワインを飲むことの多かったイギリス人によるものですしね。
(コートダジュール人気を広めたのがイギリス人なのと同じことです。)
ついでにいうと、「ワインだけを楽しむ」のもイギリス人です。
フランス人は「食事あってのワイン」ですから。
確か丸谷がエッセイで、吉田茂の愛飲してた銘柄はOld Parrだったと書いてますね。
33 :
吾輩は名無しである:2005/12/07(水) 07:58:13
>>32 らしいですね。あと、開高健(と山口瞳)の『やってみなはれ、みとくんなはれ』で、
開高は吉田茂がストレート・モルト・ウィスキー好きだったのでは?と推測しています。
その証拠として、吉田は「何年物のモルトがいい」と、ワインならともかく
ウィスキーなら普通はありえない発言をよくしていたそうです。
ちなみに、吉田は外交官時代から、山口・開高が生涯「大将」と慕った鳥居信冶郎
(サントリーの始祖)と交流があったそうです。
34 :
吾輩は名無しである:2005/12/07(水) 08:02:28
>>33 >吉田茂の愛飲してた銘柄はOld Parr
このネタ自体は別のところで得たのですが、例の丸谷のエッセイが
どこで読めるのかおしえてくれないでしょうか?
35 :
吾輩は名無しである:2005/12/07(水) 08:05:17
あんまり酒ばっかり論じてると板違いって言われるかな?
>>34 ゴメン、直ぐには思い出せないw
手持ちのどれかだとは思うけど、この人エッセイ集多いからなぁ。
37 :
吾輩は名無しである:2005/12/07(水) 08:13:19
確かに多すぎかも。
著作の量から言えば丸谷は評論家&エッセイスト「兼」作家だから。
丸谷はB級グルメエッセイを書かせても一流ですよ。
『青い雨傘』所収の「最も日本的なもの」なんて
読んでるだけで天ぷら&大根おろしが食べたくなるし。
38 :
吾輩は名無しである:2005/12/07(水) 08:29:34
酒と言えば、内田百閧ヘ大のビール好きで、
料理屋で出たビールがあんまり美味しかったので、
「おい、このビールをつつんでくれ!」といった逸話があるらしい。
(細部は違うかも知れんが)
ソースは百鬼園先生を敬愛していた山口瞳。
そういえば、村上春樹も酒については色んなところで言及してたっけ。
何故かビールのCM出演をよく依頼されるとか。
あと、自炊の料理のこともよく言及してるよな。
41 :
吾輩は名無しである:2005/12/07(水) 15:52:45
遠藤周作『その夜のコニャック』は短いけど佳作。
高校の教科書にのってる。
戦時中飲んだコニャックの味がわすれられないんだって。
ルイ14世の食卓より贅沢な味だったんだって。
42 :
吾輩は名無しである:2005/12/07(水) 18:09:12
>>40 HP見たよ。行きたいけど遠すぎる...
>>41 なかなか良さそうだな。教科書にしちゃセンスがいい。
本当は「教科書だから」というべきなのだが。
43 :
スレ主:2005/12/07(水) 18:13:23
>>40 まあ本当は山口が愛用してた店全部回りたいところなのだが、
なんせ東京じゃないから、その一部でいいところだよ。
44 :
吾輩は名無しである:2005/12/07(水) 18:39:02
そういえば、村上龍も美食ブームの時、それ関係の本を出しまくっていたなあ。
まあ奴はブームには必ずのっかる男だから、半可通なんだろうケド。
45 :
美香 ◆ESCVVanDCU :2005/12/07(水) 18:50:26
グルメうんぬん言う人間の前で、
刺身にマヨネーズをつけて食べてやりたいという山田太一はネ申
戦時中の貧しい食生活を経験したものならでは。
>>45 刺身にマヨネーズの組み合わせは、意外と美味しかったりする。
47 :
スレ主:2005/12/07(水) 19:38:14
>>45 カツオの刺身とマヨネーズってのが『美味しんぼ』にあったな。
まああの魯山人自身がトゥールダルジャンの鴨料理を
山葵醤油で食べたらしいし(同席の大岡昇平も食べた)、
美食とB級グルメは紙一重なんだろうな。
実際、美食を知らない人間のグルメ本は読んでも仕方ないが、
美食ばかりでB級グルメを馬鹿にしてる人間のグルメ本はそれは
それで物足りないんだろうな。
このスレで挙がってる「美食」文化人はみんなB級グルメの味を知ってると信じたいが...
48 :
スレ主:2005/12/07(水) 19:39:37
玉村豊男が、「美食家はどんな食事の席でも心から楽しめる人間のこと」って
書いてたけど、その通りだよ。
49 :
吾輩は名無しである:2005/12/07(水) 19:46:21
美食から程遠いネタで...
吉田健一は、食堂車でハムを肴にビールを飲むのが好きだったらしい。
まあ、気持ちはわかる。
50 :
吾輩は名無しである:2005/12/07(水) 19:53:54
電車の中で酒を飲むと程好いユレで胃のおさまりがいいらしい。
坂口安吾が書いてたけど。
これって常識?おれ酒あんまりのまんから知らんのよ。
51 :
スレ主:2005/12/07(水) 19:57:36
うーん、オレも電車内では飲んだことがないが、
寝台車が気持ちいいのと同じ理屈なんじゃないの?
実際、内田百閧フ『阿房列車』では食堂車や寝台車で百鬼園先生が
ヒマラヤ山系氏と酒飲むシーンが頻出するけど、本当に美味しそう。
何よりも百鬼園先生の筆がノリまくってるのが会話場面の気合の
入り具合からもよくわかるし。
52 :
吾輩は名無しである:2005/12/07(水) 19:59:37
食堂車・寝台車での酒飲みシーンとしては、宮脇俊三の鉄道旅行ものもいいぞ。
53 :
吾輩は名無しである:2005/12/07(水) 20:08:32
すまん。不勉強で。宮脇サンってどんなヒト?
54 :
美香 ◆ESCVVanDCU :2005/12/07(水) 20:19:59
>宮脇サン
角川文庫からたくさんでている。
「インド鉄道旅行」を読みたいのですが。
この宮脇さんって列車でお酒、飲みますか?
なら楽しそう。
お酒+列車+海外なら「ユーラシア大陸飲み継ぎ紀行」という傑作がR
文庫で読めるのもよろしい。
>>47 >美食とB級グルメは紙一重なんだろうな。
どちらも本質は「うんちく」にR
>>41 遠藤周作は関係者の裏話で知ったけど、
かなり俗物だったみたい。
金をばらまくタイプ。
青年期においしいものが食べられなかった反動かと(w
作家と酒ならたる出版「酒のかたみに」がおすすめ。
再読するくらいおもしろかった。続編もでている。傑出の出来。
55 :
吾輩は名無しである:2005/12/07(水) 20:22:39
紀行作家。『中央公論』の元編集長で、中公新書の設立にも関わった名編集者だけど、
その一方で大の鉄道好きで、一連の鉄道旅行記はそれこそ『阿房列車』にも匹敵する。
あの達意の文章は鉄ヲタに独占されるには本当に勿体無い。
デビュー作は『時刻表2万キロ』だけど、 この人の作品は中期あたりの方が普通の読書人には面白いかも。
『シベリア鉄道9400キロ』とか。
56 :
吾輩は名無しである:2005/12/07(水) 20:23:21
57 :
吾輩は名無しである:2005/12/07(水) 20:25:02
>>54 確かに宮脇さんは酒は飲むな。『シベリア鉄道9400キロ』なんて
酒が手に入らない旧ソ連で四苦八苦してたし。
58 :
吾輩は名無しである:2005/12/07(水) 20:29:16
60 :
スレ主:2005/12/07(水) 20:30:46
61 :
スレ主:2005/12/08(木) 07:19:24
食堂車シーンといえば、山口瞳の紀行にも頻出するな。
『草競馬放浪記』でも『温泉へ行こう』でも。
『温泉へ行こう』の玉造温泉の章で、愛用の旅館で(確か「吉兆」仕込みの)
美食をさんざん食べたあとで、帰りの新幹線で食堂車に行くんだけど、その時に
「おい、何かまずいものが喰いたいなあ」って相方の編集者に言ったのには
本当に笑ってしまった。
62 :
吾輩は名無しである:2005/12/08(木) 16:11:28
上品なスレなんだからさすがにもうちょっと伸ばそう。
珍味というと中国か。熊掌とかツバメの巣とか食べてる作家っていないの?
自分で言っておいてまったく知らんのだけど・・・
63 :
スレ主:2005/12/08(木) 18:18:48
中華料理エッセイの代表格は邱永漢だろう。
>>22の「源五郎虫」とか。
その邱の先輩格が林語堂という中国人作家らしいんだけど、
こっちは未読。
64 :
スレ主:2005/12/08(木) 18:24:53
開高健の海外ものでも変な食材がしょっちゅう出てくるな。
65 :
吾輩は名無しである:2005/12/08(木) 18:30:21
開高さんってどこまで事実なのかな。
66 :
スレ主:2005/12/08(木) 18:36:47
あそこまでリアリティのある描写なら別に事実じゃなくても構わないよ。
ただ開高の筆力に恐れ入るだけで十分なわけで。
ヴェトナム従軍記の『輝ける闇』が出た時、三島由紀夫は
「空想で書いたのならともかく、事実ならたいしたことはない」って
言ったらしいけど、体験「してしまった」からかえって書けないものも
世の中には沢山存在してると思うけどね。
スレ違いなのでここまで。
開高の『オーパ』を読んでブラジルに行きたくなったのはオレだけか?
67 :
吾輩は名無しである:2005/12/08(木) 18:48:59
スレ主は律儀だな。
なんか貸切のバーにいるみたいだな。
文人バーと言えばルパンか。
太宰安吾織田作がクダまいている様子はみてみたいな。
68 :
スレ主:2005/12/08(木) 19:06:51
そうしないとすぐに落ちそうだしさ...
(心配しすぎか?)
奥野健男かだれか評論家が飲み屋で「猪口での飲み方」を
試行錯誤してたら、「貴様」って石川淳に絡まれて(?)
逃げたってエピソードを聞いたことある。
69 :
吾輩は名無しである:2005/12/08(木) 19:22:41
いや、間違いなくだいぶ前から二人しかいないよ、ココ。誰かきてくれない
かな。
石川の酒癖の悪さには定評があるな。というより、その話題しかあがらない
作家だな。立派な作家だけどな。この文学板では意外な人気があるようだが。
そろそろ俺も飲みにいこう。人いなくなるけど。
さらば。また帰ってくるので気長に待っていてくださいな。
70 :
スレ主:2005/12/08(木) 19:23:07
まあ、一ヶ月書き込みがなくても落ちない文学板だけど。
71 :
吾輩は名無しである:2005/12/09(金) 00:17:00
約束通り帰ってきましたが、う〜む、ネタがないなあ。美食・美酒か。
俺にたいした教養がない上に、グルメじゃないからなあ。
ところで、スレ主ははじめに寺山修司の名をあげてるけど、寺山って悪食なの?
彼の競馬物は好きで愛読してるし、ハルキ文庫から出てる本はあらかた読んだけど
寺山が食につながるとは知らんかった。そのへん教えて下さい。
72 :
吾輩は名無しである:2005/12/09(金) 00:22:06
73 :
吾輩は名無しである:2005/12/09(金) 00:58:30
たる出版の本がいいよ
立原正秋はエッセイでよく食関連を話題にしてるよ。
新潮文庫に3冊ほど。角川文庫に1冊。今は品切れかもしれないが。
75 :
スレ主:2005/12/09(金) 10:08:40
>>71 嵐山光三郎の『文人悪食』にあったんだよ。
寺山はラーメンとかカツ丼とかが大好きだったらしい。
76 :
スレ主:2005/12/09(金) 10:16:17
うーん、この板の連中は文学「それ自体」しか興味がないのかなー。
ディケンズが何を食べてたとか、永井荷風がどういう店を愛好してたとか、
その作家のファンなら考えただけで楽しくなるもんだと思っていたが...
77 :
スレ主:2005/12/09(金) 10:21:44
それとも、そういうことをネタにできる丸谷才一や鹿島茂が高等すぎるのだろうか?
山口瞳なんかは文化人愛好の店を色々ネタにしてるが、それは「自分と交流のあった」
高橋義孝、池田弥三郎、中野好夫や、「それほど隔たってない」永井荷風や折口信夫だから
できたってのもあるだろうし。
(現に、山口は外国文学者の好みとかそういうのは殆ど言及してない)
78 :
スレ主:2005/12/09(金) 10:24:15
邱永漢の中国古典(と中国食文化)の知識や、玉村豊男のヨーロッパ食文化への
知識は半端じゃないけど、どっちも「ホームグラウンド」を離れるとちょっと色あせるからな。
(どっちも料理の技術があるので、下手なグルメ評論家よりははるかに上だけど)
いかん、このスレ、オレの独演会になりそうだ...
79 :
吾輩は名無しである:2005/12/09(金) 16:20:56
独演会にならんように定期的に覗いてかきこんでさしあげよう。
芥川に『酒虫』(しゅちゅう)という作品があるが、元ネタは極上の酒をつくる酒の精で、そいつ
を水にひたしておくとたちどころに美酒となるらしい。
同じような虫で、消麺虫(しょうめんちゅう)というのもいて、人の腹の中にいてラーメンばかり
を食うらしい。中国人の麺好きはこいつの仕業だな。日本人もか。
以上、新紀元社の『中国の鬼神』に拠った。小説のネタになりそうな事ばかり書いてある本だ。
あいかわらず、二人だけのスレであることには変わらんな。
80 :
吾輩は名無しである:2005/12/09(金) 17:06:25
吉行淳之介の「贋食物誌」が好き
サンケイフジで「すすめすすめ勝手にすすめ」って題名で連載してたやつ
京都のすっぽん料理「大一」を斬っている
タオルの香料が気に入らなかったらしい
あと、地元岡山の超高い鮨屋について書いてるが
店名を出していない
知ってる人いますか?
81 :
吾輩は名無しである:2005/12/09(金) 19:50:50
お客さま一名ご案内。このスレでごゆっくりお食事をたのしんで下さい。
まったく知らんけど、タオルの香料が気にいらんくらいでおこるってのは、百鬼園
先生なみにゴーマンで面白いな。
料理の内容については何も書いてなかったの?
82 :
スレ主:2005/12/09(金) 19:52:08
麻布中学の後輩の山口瞳はおしぼりの香水を嫌がってたね。
吉行も嗅覚の敏感な人だったのかな?
それはないでしょ、あれだけいろいろ買えるんだから。
84 :
スレ主:2005/12/09(金) 19:55:37
吉行文学の主たるモチーフ。
86 :
80:2005/12/09(金) 20:46:41
料理の内容については触れていなかった
京都の日本一のすっぽん料理といえば、書かなくとも
わかってしまう〜「大一」であるみたいな内容
吉行は嗅覚、店の雰囲気に敏感だった印象
あと、自分の体調にかなり左右されていた様子
例えば、豆腐なんかも
体調によっては、たんぱく質のかたまりであるから重く感じる〜みたいな
記述があったと思う。
あと、客として「〜こんなもの食べたい」と聞いて邪険にされると
途端に食欲がうせるとか
急に「あんかけうどん」が食べたくなって
食べていると、隣のカップルの会話が聞こえてくる
「あら、男性があんかけうどん食べるの粋なものよ」との女性の声
きっと連れの男性が
「けっ、男があんかけうどん食べていやがる」と言ったのであろう
とか色々周囲の声に敏感だったのが可笑しい。
87 :
スレ主:2005/12/09(金) 20:50:31
吉行もあまり読んでないが、さもありなん、だな。
88 :
スレ主:2005/12/09(金) 20:57:30
店の雰囲気を大事にする点でも麻布中学の後輩の山口瞳といい勝負かも。
山口の『行きつけの店』なんてその最たるものだから。
89 :
80:2005/12/09(金) 21:03:17
このスレ面白いね
吉行ってアレルギーにも敏感だったから、その手の話も多い
曽野綾子、三浦朱門の結婚式でイセエビが出たんだけど
吉行と大阪の石濱何とか〜って人がエビカニアレルギーで
鯛にしてもらった、周囲から奇異な目で見られたって書いてる
その石濱〜の甥っ子にあたる人と付き合ったことあって
奇遇な縁を感じたよ
90 :
80:2005/12/09(金) 21:07:05
>>スレ主さん
私も「行きつけの店」って本持ってるよ。
志ん生師匠を鰻屋によぶ話、泣けるよね
あと、京都「サンボア」の話もいいなあ
私、寺町サンボア行ったことあるよ
91 :
スレ主:2005/12/09(金) 21:08:14
吉行は結構兄貴・親分肌なところもあったらしいけどね(山口瞳談)。
今まで言われたような繊細な所と親分な剛直さが混じって複雑な文学者が生まれたのかな。
吉行といえば、デビュー当時の村上春樹が吉行にいわゆる「高級酒場」に
つれてってもらったらしい。「ごく自然に」女の子の胸とかさわってたとか。
やっぱり「親分」なのかな。
92 :
スレ主:2005/12/09(金) 21:11:34
>>90 関西の人なんだ。
山口の関西人に対するアンビバレントな感情はなかなか面白いよ。
『男性自身』を連載してた週刊新潮は(山口の関西人批判のせいで)
関西では大売れだったらしいし。
ただ、山口はその一方で関西的な実質主義はそれなりに評価してて、
「ど根性とかいうのは地方出身の大阪人かもしれない」って言ってるしね。
93 :
80:2005/12/09(金) 21:17:15
うん、吉行ってすっごく保守的で男っぽいことあるらしい。
例えば、新聞を読みながら朝食を食べる女性が大嫌い・・・とか。
弱小出版社に勤務してたとき
そういう女性を蹴り飛ばしたことあるらしい。
周囲の人が「あの男に怒られるのはよくよくのこと」と説得した、とか
94 :
スレ主:2005/12/09(金) 21:18:17
>関西の人なんだ。
違ったかな?早とちりでゴメン。
95 :
スレ主:2005/12/09(金) 21:20:07
>>93 もしかして、酒場でもしょっちゅう喧嘩になったとか?
96 :
80:2005/12/09(金) 21:21:20
山口瞳の「男性自身」「酒呑みの自己弁護」も読んでる
バーについての薀蓄も面白い
銀座のバーが「売らんかな」の姿勢に変ってく様子を
サントリーの社員としてみてるよね
関西商法のキャバレーについての感想も面白い
たしか立原との対談で、喧嘩自慢の立原をちゃかしてた。僕なんか
そんな事無いけどなって。
98 :
スレ主:2005/12/09(金) 21:23:41
へえ、山口も読み込んでるの。こりゃいいお客さんだ(冗談)。
99 :
80:2005/12/09(金) 21:24:11
吉行は酒場で、女性からコップのビール浴びせかけられて
にっこり笑いながら
ビンのビールごと浴びせかえしたことあるって
読んだことあるよ
100 :
スレ主:2005/12/09(金) 21:24:32
101 :
97:2005/12/09(金) 21:27:42
そうです。ちなみに
>>85、不親切だったかなぁ。あんまり買春の
話なんか書きたくないじゃない。
102 :
スレ主:2005/12/09(金) 21:29:07
>>101 ちょっとくらいならいいけど、ここは「美食と美酒」スレだからほどほどに。
まあ酒に女は付き物かも知れないけど。
103 :
80:2005/12/09(金) 21:31:20
それって男女差別では?
104 :
スレ主:2005/12/09(金) 21:33:00
>>83 >それはないでしょ、あれだけいろいろ買えるんだから。
ああ、「買う」のが何かやっと分かったよ。
色々買えば中には匂いのひどいのもいただろうし...
>>103 「酒に女は付き物」で悪ければ「色恋は付き物」だな。失礼。
同伴の女性でも酒場のおネエさんでもかまわないけど。
105 :
80:2005/12/09(金) 21:37:35
>>103 なんでそんなしょーもないことすんの?
エッセイなら林望先生の「音の晩餐」もいいね
例えば「ぶよぶよ」「ずるずる」と題して
自分の感性でイメージする料理とレシピを書いてる
106 :
スレ主:2005/12/09(金) 21:41:50
リンボウねー。
『イギリスはおいしい』読んだけど、まあ悪くないと思う。
ただ、あのユーモア感覚が合わないのか、あまり好きじゃない。
『能は生きている』『林望が能を読む』の能エッセイ二作は
愛読してるけどね。
107 :
スレ主:2005/12/09(金) 21:42:39
まあリンボウも美食エッセイストの範疇に入れていいだろうな。
108 :
吾輩は名無しである:2005/12/09(金) 21:45:17
>>99 俺もそれを実践したことがあってね、スナックでね。
女の子の態度が気に食わなかったので、ブランデーのグラスで頭を叩き割った。
でも、店を追い出されたよ。その後、二度とその店には行けなかったヨ。
スナックのママに謝りの電話をいれといたよ。
109 :
スレ主:2005/12/09(金) 21:47:20
>>108 あんたも豪傑だな。
あまり酒の話ばかりになると「板違い」って言われかねないが...
(水を差してゴメン)
110 :
80:2005/12/09(金) 21:50:21
林望センセイもいいじゃん。ダメ?
「音の晩餐」「イギリスはおいしい」読んだよ。
全然おいしくなさそうだったけどw@イギリス
池波大先生と「深川飯」食べにいって
「塩辛いです」といったら
「木場の職人が食べるものだから、何言ってるんだ
これで塩分を補給してるんだ」って怒られた記述なかったっけ?
111 :
スレ主:2005/12/09(金) 21:54:36
>>110 ちょっと好みの問題でね...まあ、気にしないでくれ。
好きな丸谷才一はリンボウを絶賛してたけど。
112 :
吾輩は名無しである:2005/12/09(金) 21:57:19
水をさすようで申し訳ないが、この二人オフで会わせたら最後までやりそう。
113 :
スレ主:2005/12/09(金) 22:00:04
>>112 ははは。
>>110 学者で粋人だった池田彌三郎のいた慶応出身だし(もしかして弟子?)
そういう文脈での美食エッセイとかも書いてるのかな?
リンボウにはちょっと偏見があったけど、能関係の著作でちょっと見直したし、
もうちょっと読んでみようかな。
114 :
スレ主:2005/12/09(金) 22:02:43
池田彌三郎や師匠の折口信夫に限らず、慶応の国文は「粋人」の系譜があるのかも。
折口は折口で大の食通だったし、(同じく食通の文学者の)吉田健一と初対面で打ち解けたって逸話もある。
115 :
吾輩は名無しである:2005/12/09(金) 22:02:56
なんだか知らないうちにお客さんが増えたな。大繁盛じゃないか。
116 :
スレ主:2005/12/09(金) 22:03:21
いや、全く結構なことで。このいい雰囲気が続いて欲しいもんだ。
117 :
スレ主:2005/12/09(金) 22:04:31
ただ、リンボウの場合「営業品目」のイギリス物がアレだからなー。
ダージリンにミルクいれちゃだめでしょ。
(アッサムとか混ぜたんならともかく)
118 :
112:2005/12/09(金) 22:08:26
何か、おれの一言で80さんがひいてしまったかも知れない。
申し訳ない。もしひいてるなら気にしないで戻ってきて。
119 :
スレ主:2005/12/09(金) 22:09:15
いや、オレがリンボウへの偏見を言ったのも原因だから気にしないで。
120 :
スレ主:2005/12/09(金) 22:15:49
今日はこの辺でお開きかな。面白い話もいろいろ出来たし。
121 :
スレ主:2005/12/09(金) 22:20:36
過疎の文学板で、三日でこれだけ伸びれば大したもんだ。
122 :
吾輩は名無しである:2005/12/09(金) 22:41:56
とりあえず、途中スレ主と二人だけでのばしていた者だが、81以降俺が書き込んだのは
115だけだから、今日はかなりの客が入ったと思うぞ。まあ、美食スレだけにまったり
伸ばしていけばいいだろ。フランス人の食事みたく。
123 :
スレ主:2005/12/10(土) 09:32:10
まあ
>>80さんには悪いことをしたな。
我ながら不甲斐ない店長だ。
124 :
吾輩は名無しである:2005/12/10(土) 12:08:47
あいかわらず、二人だけになってしまったようだな。
名無しだど誰が誰やらわからなくなるから、俺も番号で固定することにしよう。
えーと、俺が一番最初に書き込んだのが、遠藤周作の話だから・・・
125 :
41:2005/12/10(土) 12:10:16
41か。よし41としとこう。
126 :
41:2005/12/10(土) 12:28:40
丸谷氏の師匠筋にあたる石川淳の話だが、彼はつねづね、
「一番値段の高い料理が一番うまいんだ」と言っていたらしい。額面どうり受け取れば
嫌なやつというしかないが、彼のことだから含みがあるんだろうな。
すばる石川淳追悼号で読んだんだが、今ちょっとどこにいったか見当たらない。
いろんな人が、この人と酒を酌み交わしたエピソードが書いてあったが、後進の作家
に慕われたひとだな。江戸の粋人といった感じらしい。
127 :
スレ主:2005/12/10(土) 12:48:29
>>126 昨晩さんざん話題になった吉行淳之介は上・中・下の中を取る中庸主義者で、
料理屋で食べる時もそうしてたらしい。
その方針を見習った山口瞳曰く、「上と中に差は殆どないことがわかった」そうだ。
この場合の「差」は食材の質とかそういう実質に関わる部分だろうか?
だとすると、石川は上と中の間に存在する「虚」の部分を味わったのかもしれんな。
(わかったようなことを言ってごめん)
128 :
スレ主:2005/12/10(土) 12:50:58
>>127のソースは山口の『江分利満氏の優雅なサヨナラ』所収の吉行追悼篇「涙のごはむ」。
吉行ファンは必読だろうな。
129 :
80:2005/12/10(土) 13:54:13
あたしこそ大人気なかったわ。ごめんね。
130 :
吾輩は名無しである:2005/12/10(土) 14:14:00
美食についてしばし沈思黙考した後、数年ぶりに手料理を試みました。
鯵のマリネです。鯵は近所の港で釣ってきたものですが、新鮮さにおいては
天下一品であり、一級品に負けずとも劣らない豪華絢爛の品です。
ただ残念ながら、酢の比率を誤り、B級品に成り下がりました。これはシェフの腕における
愚劣な失敗でもあり、いささか反省するところ多しといえども、美食作家に斟酌せず。
酢によって熔けた骨に、いささかなりとも諸行無常の感耐えず。
美食文学はここから始まるのであり、A級品といえども虚にひたればこそなり。
131 :
スレ主:2005/12/10(土) 14:16:28
檀一雄みたいに、一流の文学者で料理も得意ってのは他に誰がいたかな?
132 :
スレ主:2005/12/10(土) 14:18:19
まあ村上春樹も入れていいかも。
(あの人は一時「主夫」だった)
133 :
スレ主:2005/12/10(土) 14:19:23
村上春樹が一流の文学者かどうかなんて荒れそうな議論は止めてくれ。
他のお客さんの迷惑になる(というのは冗談だけど)。
134 :
吾輩は名無しである:2005/12/10(土) 14:25:31
中上も料理うまかったような気がする
135 :
吾輩は名無しである:2005/12/10(土) 14:36:22
それにしても80さん来ないな。。。
来てほしいんだがおれとしては。
女性客がこないと盛り上がらないのも事実としてあり、
また基本的に傍観者の立場をとるおれとしては
マスターと80の微妙な恋のかけひきも、いささかなりとも
近年稀にみる興奮に胸を躍らせるのである。
136 :
スレ主:2005/12/10(土) 16:02:55
>>134 どこかに書いてない?教えて。
中上健次はよく知らないけど、オレ的には中上の嗜好etc.を
しれば中上の本質もわかりそうな気がするし。
>>135 修行不足のオレには何ともいえんよ。
137 :
41:2005/12/10(土) 16:56:02
中上が料理がうまかったかどうかは知らんが、彼の暴飲暴食は柄谷行人がかいとるな。
それで命を縮めたことは確かだ。超悪食だな。「自爆死」なんて言葉も書いてたのは有名だろ。
イメージ的にすごく男っぽい作家だから、料理なんてマメなことはあまりしなかったんじゃないか、
と思うのは、俺が無知だからか?
盛り上がってますね。たよりない女性客ですが、こんばんは。
意外と(?)、まだ田中康夫の名前が出てませんね。
彼の『いまどきの真っ当な料理店』は、書名どおり
かなりまっとうな批評軸にのっとったグルメ本だとわたしは思いますが。
料理屋の味だけでなく、「作り手」「供し手」「食べて」の三者にとって、
幸せな関係が、そのお店では結ばれているか。
「一人の食べ手として、供し手とも作り手とも一対一の対話をすることが
望ましい」と、康夫ちゃん流のサーヴィス哲学を説いてます。
で、そのサーヴィス哲学の実践として、空港反対運動、知事選出馬
があるわけです。まあ、彼の政治手腕を語るのはスレ違いですが、
政治にまで繋がった料理本ってのも面白いですね。
ただ、紹介してる店どれも高すぎて…。
139 :
吾輩は名無しである:2005/12/10(土) 17:54:27
(田中康夫と「お前じゃ話にならん。責任者を出せ」とわめくオヤジを区別することは)
難しい。
「彼女をとりまくアトモスフィアーが」などと平然とのたまえる康夫ちゃんを
グルメ本作家とは言えても「作家」とは言えないんじゃ・・
おいしいもの食べてることはその血色からも推して知るべしって感じだけど。
141 :
41:2005/12/10(土) 18:31:31
言及する作家がクルクル変わるこのスレの主人及びお客さんの教養の広さには驚嘆
するが、美食というとどうしても、戦後から現代の作家になってしまうな。
明治の鴎外なんて食パンに砂糖をつけてかじって済ませたというからな。給料のほとんど
を書物に費やしていたらしい。
『大発見』というクダラナクも面白い作品が出典。「西洋人はハナクソをほじるか」
という大命題に鴎外漁史が持てる知識をかたむけて考究するという作品。面白い。
>>137 呑み方と酔い方が凄かったと、新宿界隈いまなお残る伝説・・
>>140 「彼女をとりまくアトモスフィアーが」って、傑作w
しょうがないなー、康夫ちゃんは…。
美味しいものは、食べてるんだけど、
なんというか、あの人にはジャンクなモノに対する興味が
いまいち薄いのが欠点ですね。
「いまどきの真っ当〜」でも、吉牛を取り上げてるけど
300円で牛丼を食べることの、どうしょうもなさ、
貧しさについて筆がおよばない。
自分の貧しさを噛み締め、泣きながら牛丼を食べたことがあるのか、と。
B級料理のジャンクな楽しみも知ったうえで、美食を語れれば、
もっと康夫ちゃんの文章に拡がりがでると思うんだけどなー。
144 :
吾輩は名無しである:2005/12/10(土) 18:58:17
パンも砂糖も当時は貴重だったのではなかろうか
それらを買う金で普通の和風の食事ができたと思う
145 :
石濱:2005/12/10(土) 19:14:31
そういう時代だったんですよ。
パンと角砂糖と牛乳がどれほど高価なものであったか。
牛乳といえば、牛だね。牛の胃に馬乳を入れて発酵させる馬乳酒は、
腐ったチーズを溶かした感じで、一日に4L飲むといいらしい。モンゴルのお酒。
モンゴルといえば椎名誠。椎名誠は美食家とは言いがたいが、マクドナルドの
スーパーバリューセットを常食しているB級作家に比べれば美食家といって差し支えない。
乗馬の椎名はいただけないが、馬肉は癖が無くておいしい。柔らかくて脂肪分が少ない。
脂肪といえば村上龍。彼も美食家と言えるだろう。ただ肉食いすぎだね。野菜のおいしさも
ちゃんと知ってるんだから、肉は控えた方がいい。
馬肉といえば長野か。長野といえば田中康夫。田中のグルメ論は賛否両論あるが、
少しばかり一流志向過ぎるな。もう少し魚食べた方がいいわあの人。最近の田中はフランス人に見えて仕方が無い。
146 :
スレ主:2005/12/10(土) 19:14:56
おお、大繁盛だな。
>>137 うーん、中上もそっちの方で伝説を残したのか。開高健といい勝負だな。
素面で「お坊ちゃん」村上春樹を(京大卒のお父さんで元芦屋在住だし)
イジめた中上だから、増して酔った時の絡み方は凄まじかっただろうに。
>>141 そのあたりの事情については、邱永漢『食は広州に在り』中公文庫の丸谷才一による(!!!)
解説を読んだらいいかも。丸谷曰く、戦前の美食エッセイはどれも現代の目には
資料的価値しかないものばかりらしいから。
魯山人や谷崎みたいな例外もいたと思うのだが、谷崎は『美食倶楽部』を除いて
いわゆるグルメ本は書いてないし、魯山人も雑誌連載はしても単行本は出さなかったのかも。
あと、「言及する作家がコロコロ変わる」のは仕方ない。
この手のネタはどうしてもアネクドーツ的(あるいはトリビア的)ネタに終始するから。
丸谷才一や吉田健一みたいな碩学なら延々と論じることもできるだろうけど。
自慢するわけではないが、このスレのお客さんは「知的なディレッタント」が多いんだな。
147 :
スレ主:2005/12/10(土) 19:20:09
>>146 >開高健といい勝負だな。
この場合は、単にどっちも「暴飲暴食で命を縮めた」って言うだけ。
激辛唐辛子の食べすぎで痔になった(あるいは直腸をやられた?)開高だからな。
148 :
石濱:2005/12/10(土) 19:22:55
マスター、お勘定お願い。
149 :
スレ主:2005/12/10(土) 19:27:27
はいはい。
>>145 モンゴルの食文化は実は韓国とかにもつながるんだけどね。
あの辺の食文化は日本人が切り捨てた(縄文時代は日本人だって
肉食してたはずだよ)部分をより進化させたみたいで興味深い。
檀一雄の美食エッセイには韓国風の内臓料理が頻出するけど
(あの時代に一家でモツ鍋を愛好してたらしいからな)
美食家としての檀一雄はその「切り捨てた部分」が
大好きだったんだろうな。
>>144 そういうことなら、獄中の埴谷雄高が頭脳のためにと
差し入れてもらった砂糖を食ってたというのは
ぜいたくだったわけなのか? 昔を知るエロイ人、教えれ。
151 :
スレ主:2005/12/10(土) 19:37:32
>>150 あの時代の日本は台湾を領有してたから、明治時代なんかに比べれば
砂糖ははるかに手に入りやすかったと思うけど、
まあ戦争中なら物資は軍に優先的にまわされただろうし。
152 :
スレ主:2005/12/10(土) 19:40:40
まあ鴎外の時代に比べれば遥かに豊かになってたのは確か。
敗戦で一時はどん底に陥るけど、10年で戦前程度には回復するし。
戦後のカオス的状況がどんなものだったかは
開高健(と山口瞳)の『やってみなはれ みとくんなはれ』を読もう。
この本に限らず開高は「カオス的状況」を描かせれば本当に面白い。
153 :
41:2005/12/10(土) 19:42:53
>>144,
>>145 情報サンクス。パンも砂糖も高級品だったんだな。
一応鴎外の文脈では「自分は粗食に耐えています」というニュアンスだったがな。
パンと言えば、日本で一番最初にパンを小麦の栽培から作ったのが、幕末にお台場
の砲台を造った江川太郎左衛門英竜。米食では、戦争の際にすぐ腐って、長期戦が
できないかららしい。
確かに『史記』なんか読んでも、項羽がやたらと兵糧に困っているシーンが出てくる
からなあ。西洋の方では、ハンニバルが糧食に困ったなんて話出てこないからなあ。
美食でも文学でもないネタになってすまん。完全に板ちがいだな。
154 :
スレ主:2005/12/10(土) 19:45:13
>>153 まあたまにはいいよ。
飢餓で大流民が何度も発生した中国であの食文化が発展したわけだし、
155 :
吾輩は名無しである:2005/12/10(土) 19:48:36
>>152 開高健の戦中戦後飢餓物語は、原点だから。描かせれば面白いより以上で、
それがなければ
作家開高健は生まれていない。
戦後のカオス状況については手塚治虫が
自分と周辺の実体験をもとに具体的に描写している。
156 :
スレ主:2005/12/10(土) 20:29:19
>>155 その通りだな。失礼。
『やってみなはれ みとくんなはれ』の描写は鬼気迫るものがあったし。
157 :
吾輩は名無しである:2005/12/10(土) 20:34:28
開高が好きだったやきそばとギョーザの旨い店
よく行くけど教えてやんない。
158 :
スレ主:2005/12/10(土) 20:45:48
開高もB級グルメの王様だったのかな。
159 :
41:2005/12/10(土) 21:04:05
>>146 あげあしを取るようでスマンが、少なくとも俺はディレッタントでなく創作家だぞ。
高校の非常勤やりながら、小説家めざしとるからな。成功せんとなんの自慢にもならんが。
どうも俺の興味は、スレ主の丸谷、開高あたりでなく、もっと昔の作家に向かってしまって
申し訳ないのだが、荷風の食事情について誰か教えてくれんか。
駅前のカツドン屋や、コーヒーはホットじゃないと駄目だ、といったくだりは読んだのだが、
断腸亭日乗、全巻買って途中でほおりだしちゃったんだよなあ。
160 :
スレ主:2005/12/10(土) 21:05:58
161 :
スレ主:2005/12/10(土) 21:07:46
>>160 変なところで切れたな、(二重の意味で)失礼しました。
「ディレッタント」ってのは「好事家」の意味で使ったけど、
この板はプロ志望者もいて当然だし、悪かった。
162 :
スレ主:2005/12/10(土) 21:16:49
個人的には、荷風の弟子の堀口大學や佐藤春夫の食生活が気になるけどね。
佐藤はかなりの健啖家だったらしいし、堀口は(当時の平均的知識人からみても)
海外在住体験が豊富だったわけだし。
163 :
スレ主:2005/12/10(土) 21:22:16
まあ、佐藤は檀一雄、太宰治、安岡章太郎の師匠だからこの誰かが書いてそう。
わからないのはむしろ堀口のほうか。
164 :
41:2005/12/10(土) 21:49:09
ふむ、太宰は全部読んだが、佐藤春夫の生活について細かく言及しているのはないな。
(忘れてるだけか?)
太宰は自分のことを書くのが精一杯で、他人の生活にまでかまっている余裕はなさそうだ。
やっぱり微妙に興味が食い違ってるな。80さんあたりが帰ってきてくれればいいんだがな。
165 :
スレ主:2005/12/10(土) 21:58:42
まあ気長にやろう。
美食ネタを通して荷風以前の文学の面白さでも色々教えてくれ。
166 :
小春日:2005/12/10(土) 22:22:55
日本で作家になった人は、だいたい中流階級以下の貧乏人のせがれです。
それでなきゃぁ田舎者です。
味を語れる資格はないです。
三島、大江、遠藤周作、石原、村上、誰一人舌が肥えた奴はいません。
まずいもの食って作家になったから、作品が何か不足しているんです。
三島は中流階級以下なの?
168 :
スレ主:2005/12/10(土) 23:13:35
>>166 >三島、大江、遠藤周作、石原、村上
また、よりによって一番味の分からなさそうな連中ばかり挙げてるな。
三島の『愛の渇き』なんて、食事の場面が頻出するのに味の記述なんて全く無かったし。
大江はフランス仕込みなんだからもう少し美食に関心があっても良さそうなもんだけど。
村上は春樹でも龍でもアメリカナイズされた感覚で育ってるから根本的に問題が違うな。
169 :
スレ主:2005/12/10(土) 23:18:44
大文豪で美食家ってのが谷崎しかいないのが日本文学の不幸だな。
あとは荷風でも檀一雄でも変化球になってしまうし。
まあ海外は海外で美食家の文豪なんてバルザックしか知らないけど。
他に誰がいたかなー。
170 :
41:2005/12/10(土) 23:46:04
少なくとも、フランスには、ワインの味が分かる文学者はタクサンいるだろうな。
マラルメなんかは、交友が広いから、饗応したしな。
具体的な作品はわすれてしまったが・・・
若いころは背伸びして、海外の文学を読むが、25過ぎると日本のものしか読まなくなって、
すっかりさっぱり忘れるのは俺だけか?
171 :
41:2005/12/11(日) 01:08:07
文学ではなく、歴史の話になるが(どちらかと言えばこっちの方が俺のテリトリーかも)
中国皇帝には美食家が多い。その中でもNo1を選ぶとすると、明の万暦帝。
なにしろこの人は25年間も後宮に閉じこもって女色、美食にふけり、太りすぎて介助
なしでは立ちあがることもできなくなったほど。
中国では文学と歴史が極めて密接な関係であるし、万暦帝の時代には『三国志演義』
『水滸伝』『西遊記』『金瓶梅』の四大小説が生まれたので、板違いでもカンベンしてくれ。
うーん、俺、中国板に行った方がいいかな。あそこ妙に荒れるから嫌なんだよなあ。
172 :
80:2005/12/11(日) 06:11:48
あー、ごめんね、無問題です。
心配かけました。吉行と山口が大好きな私が来ましたよ。
山口瞳が毎年、書いていた「バーの心得」みたいなの、いいよね。
「君はお客なのだ、一人で堂々と飲め」
あれは本当に勉強になるね。
173 :
80:2005/12/11(日) 06:31:08
マティーニの楊枝をどうするか?
グラスに入れたままか、コースターに置くか?
山口瞳はコースターに置くべし、としてる。
根拠は映画
マリリン、モンローの映画をあげている
しかもそれで、外国人と言い合いをしたらしい
頑固だね。
174 :
80:2005/12/11(日) 06:39:05
スレ主さん、41さん、心配かけました。
大丈夫なんでw
また週明けでも来店しまーす。ではおやすみなさいzz
175 :
スレ主:2005/12/11(日) 07:20:02
常連さんは確実に来てくれるな...
>>171 『金瓶梅』は丸谷も絶賛してたしね。
明の時代は日本で言えば室町時代みたいなもんなのだろうか?
(現代につながる中国文化が確定したという意味で)
中国文学スレはないのかな?
>>172 常盤新平編の『諸君!この人生、大変なんだ』(講談社文庫)に山口の
成人の日広告がいくつか載ってるよ。
イラストの大半は柳原良平によるものだけど、中には和田誠のもある。
>>80さんなら楽しめると思うよ。
(ただし、新潮文庫の『礼儀作法入門』と一部内容が重複してるのが玉に瑕)
176 :
スレ主:2005/12/11(日) 07:40:04
177 :
41:2005/12/11(日) 11:46:42
久保田万太郎は、湯豆腐やトンカツで一杯やるのが好きで、ある席で普段食べなれない
貝のスシを、付き合いで口にした途端、ポックリいってしまったそうだ。
家康のタイの天ぷらみたいなものか?
話題がコロコロ変わってスマン。
178 :
吾輩は名無しである:2005/12/11(日) 13:21:49
傍観していたが、なかなか玄人受け狙いの良スレだね。
金瓶梅は名作だね。自分としては吉行に勝る美食家美酒家はいないと主張したいね。
吉行の手癖が悪かったのは有名だけど、触られた女は決して嫌がっていなかったらしいね。
さすが吉行淳之介だね。
自分も吉行に感化されて、まねしたけど、ほぼ全員の女の子に嫌な顔されたね。
でも当時はタッチしただけでは豚箱行きにならないからね。
179 :
178:2005/12/11(日) 13:29:20
美食家美酒家は女ッたらしが多いと聞くね。
女の扱いがうまいのと、食べ物の扱いがうまいのとは無関係ではないね。
豚肉の好きな女性は脂ぎった男性を好んでたべるらしいね。
中華料理のように、十分に熱した中華なべに油を注いでささっと炒めるように
男を料理するようだね。そこでは男は肉の塊でしかないようだね。
180 :
スレ主:2005/12/11(日) 14:23:45
論だよ。放置。
182 :
スレ主:2005/12/11(日) 17:05:27
>>177 そういう、「最後の食卓」リストってあったらおもしろいね。
...いや、そうすると病人食ばかりになるか。
急死者以外は面白くなさそう。
183 :
スレ主:2005/12/11(日) 17:13:49
>>173 酒場のバイオリン弾きにチップを弾んだら、「私は芸術家で物乞いではない」って
怒られてしまった山口だからね。
海外体験はタヒチだけだが、軽井沢で鎌倉で外国人と結構交流してるし。
『江分利満の優雅な生活』には母に死なれた江分利が知人のアメリカ人に
「ウェオ、アイム スティウ イン マイ サーリーズ」って泣き付いて
アメリカ人に慰められるシーンは感動ものだよ。
>>80さん、読んでるかい?
184 :
スレ主:2005/12/11(日) 17:15:47
>>183 >酒場のバイオリン弾き
言い忘れてたけど外国人。ドイツ人だったと思う。
185 :
スレ主:2005/12/11(日) 17:20:23
>>41さんは山口瞳なんて興味ないのかな?
山口は内田百閧フ孫弟子に当たるのだが(師匠の高橋義孝が内田に師事した)
山口もそれを意識してか、特に紀行文では百鬼園先生の『阿房列車』的なスタイルを
取り入れて自分の物にしてるし、そうでなくてもどっちも散文ではありえないほどの
詩的叙情と俳諧的なユーモアセンスがあるって点で同じだからね。
自分の趣味を押し付ける悪い店長でスミマセン。
186 :
41:2005/12/11(日) 17:36:53
石川淳 大好き⇒丸谷才一 ほとんど読んでない
内田百閨@割と好き⇒山口瞳 競馬関係をちょっとのぞいた程度
だから微妙に食い違ってる。俺はスレ主よりだいぶ古臭い人間なんだなあ。
187 :
41:2005/12/11(日) 17:39:54
今、ネタになりそうな百鬼園先生の『御馳走帖』を探しとるので(部屋のどこかにうもれとる)
もうちょっと待ってて。
188 :
41:2005/12/11(日) 21:26:46
ちょっと待ってて、と書いて四時間近くかかってしまったが、御馳走帖みあたらない。
『ノラや』は見つけたけど。やたらと本を買ってきて、整理もしないからこうなるんだな。
野原一夫の『人間坂口安吾』という本を見つけてなんとなくずっと読んでおったのだが、
坂口安吾と太宰治の客をもてなす際の相違が書かれてあって、興味深かったが、いま
飲み仲間から呼ばれたので、また明日書く。安吾の食生活についても、全集をあたって
そのうち書こう。
山口瞳のグルメ物もちかく絶対読んでみましょう。(山口って寺山の競馬仲間ですよね。競馬関係の本書いて
ましたよね。ひょっとして、違う人かも。不勉強でスミマセン)
それでは。
189 :
80:2005/12/12(月) 01:03:30
山口瞳はそんなにグルメ?専門には書いてない印象。
でも、色々読んで何となく解かるんじゃないかな。
店の人との呼吸感が山口世界。
「寺町サンボア」は行った事あるとは、以前書いたけど
正直「怖い」印象だったw
こちらもチャラチャラした学生だったから
「角のハイボール」で。で30分でお勘定した。場違いだったんだろうな。
ごめん、
また、吉行の話だけど・・吉行は自分でヒジキの煮物を作ったりしてる。
具体的なレシピは記憶ないけど「梅」をいれる、とあって
それが「底味」となる説明されてる。
吉行淳之介の「ヒジキの煮物」美味しそう〜〜〜
190 :
吾輩は名無しである:2005/12/12(月) 01:28:26
80さんあんたあれだろ、吉行にほの字だろ。
見苦しいよ。死人に恋するなんて。
191 :
80:2005/12/12(月) 01:59:04
釣り乙
192 :
吾輩は名無しである:2005/12/12(月) 03:36:00
はじめまして。
『美食探偵』(火坂雅志・講談社)
が積ん読になってます。
文明開化の頃の湘南が舞台みたいですが、、、
読まれた方いますか?
どなたもお読みでないなら私が読みます。
193 :
41:2005/12/12(月) 09:11:08
>>192 是非読んでください。
そして、ウチのマスターは非常の面倒見のいいヒトなので、いつでも気軽にカキコ
してくださいな。
(と言いつつ、マスターは客を待たせてどこいったんだ?昨日の夕方から行方不明だぞ。
帰ってきてください、マスター)
194 :
吾輩は名無しである:2005/12/12(月) 10:53:24
195 :
スレ主:2005/12/12(月) 11:12:36
>>188 いや、その通り。山口と寺山は競馬友達だよ。
デビュー当時の寺山のスタンドプレーが過ぎたのか、
最初はお互い距離を置いていたらしいけどね。
山口は歌人吉野秀雄に師事してたから、寺山の短歌の
真価はよく理解してたみたい。
寺山は出ないけど『草競馬放浪記』読めば?
>>189 >>80さんは本当に吉行が好きなんだな。
オレは山口その他の著作を通して間接的には色々知ってるけど
吉行のエッセイでこれだけは読め、っていうのがあったら教えてよ。
>>192 はじめまして、お返事遅れてすみません。
『美食探偵』ですね。未読ですが、文明開化時代の美食は
私には分からないので(せいぜい、谷崎の『痴人の愛』で
その残影を味わうくらい)、また読んでみようと思います。
情報ありがとうございます。
196 :
スレ主:2005/12/12(月) 11:22:05
>>189 色んな人に指摘されてるけど、山口は「美味を探しまわる」美食家じゃないよ。
国立の一連の店は「そこに住んだから」馴染みになっただけのことだし、東京の
高級バーや料理屋は編集者時代から交流のある文学者の「センセイ」方との
付き合いで通ってた店なわけだし。
たぶん、山口自身にとって大事な「人間関係」があって、
料理や酒は「その為にこそ」存在してたってのが真相じゃないかな。
(わかりにくい言い方かな?)
>>80さんとはあの時以来なかなか同時に顔合わせ出来ないな。
今週は多忙だけど、なるべく夕方にPCに向かうようにするよ。
197 :
80:2005/12/12(月) 12:54:01
スレ主さんの質問に答えてなかったなー、ごめんね。
長く関西に住んでただけです。
江分利満は読んでないです。何か手が出なかった。
ちょっと山口スレに偏ってしまうけど
出過ぎた無粋を嫌ってたね>山口瞳
人は食事に関して、つい無防備になるのかな?
例えば、新幹線のビュッフェで呑んだり、カレーを食べたりするのを
好んでいたようだけど
ステーキを食べてる人を見ると、恥かしくなる、とか
鉢巻岡田の女将に対して
着物や帯留めを新調しろ、という銀座のマダムは田舎者だ、とか
ほどの良さについては、なかなか厳しかったね。
198 :
吾輩は名無しである:2005/12/12(月) 15:13:45
80さんみたいなかわい子ちゃんの口から「釣り乙」なんて返事がかえってくるとは
いささかなりとも意表を突かれたよ。失敬仕ったことをここに陳謝したい。
俺も関西学院で教鞭を振るっていた時期があってね、
蟹道楽や神戸の高級ステーキハウスにはよく行ったよ。今は北海道大学で教鞭をとっている。
新鮮な伊勢海老やたらば蟹で毎日盛りだくさんの食卓だよ。ススキノの行き付けの高級バーでは
よく白ワインと牛タンのソテーをご馳走になるよ。そこのマスターも中々の聞き上手でね。
そう、ここのマスターと同じでね。
それにしても80さんは石濱の息子と付き合ったことがあると申していたが、本当なのかね?
石濱と関西で同棲してたのかな?いい按排だね。石濱がどういう口説き方をしたのかも気になるな。
199 :
吾輩は名無しである:2005/12/12(月) 15:34:21
山口瞳という男はあれでいて中々優しい面もあってね。
あの風体からよく誤解されがちなので、ああいう性格になってしまったんだね。
一度だけ食事会に誘われて御目にかけたことはあるが、当時新米講師の俺にも
ポケットに忍ばせていた柿の種を勧めてくれたよ。しかしふと下をみると
山口の社会の窓は開いていた。それでいてあの澄ました顔だろう?
さすがの俺も堪忍袋の尾が切れたよ。それでも美食の大家か、とね。
それから数十年が経ち、銀座のセット料金で7000円のスナックのカウンターで鉢合わせたときは
驚いたね。
200 :
スレ主:2005/12/12(月) 19:06:31
>>197 ありがとう。江分利満は読んでないのか、意外だな。
『優雅な生活』は新潮文庫でわりと簡単に手に入るから読んでよ。
『男性自身』etc.を読み込んでるなら
「あー、わかるわかる」な事柄のオンパレードだから。
もっとも、美食・美酒文学スレのマスターとしては
江分利満でも「大日本酒乱の会」「続・大日本酒乱の会」の
載っている『華麗な生活』の方こそ読んで欲しいのだが、
何故かこっちは絶版。
特に「続」の方は戦後のカオス的状況を開高健なんかとは
また違った観点から色々描写してて興味深い。
ある意味、あれこそ山口(あるいはその他戦中・戦後派作家)の
原点だと思うのだが...
201 :
スレ主:2005/12/12(月) 19:11:21
>>195 ゴメン、『草競馬流浪記』だった。
『麻雀放浪記』とごっちゃになってたみたい。
田中康夫が挙がったけど、他に最近の作家で
美食エッセイを書いてる人っていないのかな?
出来れば普通の美食もB級グルメも書ける人が
知りたいのだが...
202 :
80:2005/12/12(月) 20:18:06
>>201 ごめんね〜図書館行くよ。
私は「血族」「家族」で山口を堪能した気分だったんだ。
あかんなw
吉行の「贋食物誌」好き。ただ、人の好みがあるから保証は出来ない。
軽いと思われるかも?
いきなりイレギュラーだけど、「ハンニバル」のレクター博士も美食家だよね。
気に入った食材を仕入れる店で張り込みされたりしてるw
面白かったのは、後半部分での飛行機内の食事@逃亡中
203 :
吾輩は名無しである:2005/12/12(月) 20:25:14
ハンニバルは象さんでローマを攻めた。
204 :
スレ主:2005/12/12(月) 20:25:51
>>202 やっと会えた。
「血族」「家族」読んだの。
あれは山口の作品でも一番ヘヴィーなやつ。
「山口なんて文学じゃない」って連中には
この二作や「人殺し」を読ませればいい。
205 :
80:2005/12/12(月) 20:27:02
勿論、逃亡中なので、別人装ってエコノミークラス。
美食家レクター博士は、エコノミーの機内食は口に合わない。
こっそりと、マイ食事を用意している。
エコノミークラスなので、ガキもうるさいし、近くでは
赤ちゃんのオムツ換えてる、トホホ状態。
ここで、フォアグラのパテのサンドウィッチを取り出し
マイワインを・・・・
偶然隣りの席の男のこが気がつき「美味しそうだなあ」と。
仕方なしに、少しだけ少年にも分けてあげて
「機内食なんて、人間のエサみたいなもの」などどと薀蓄
という気持ちで丸谷に読ませて苦しめたって奴ね。本人も反省してたw
207 :
スレ主:2005/12/12(月) 20:28:53
>>205 そういう「こだわり」の描写ってのは登場人物の
人間性を見せられるようで面白いな。
丸谷才一も言ってたけど、人間の本質ってのは
結局「趣味」である程度はわかるわけだし。
まあお前がそんな趣味のいい人間か、って言われたら一言もないけど。
208 :
80:2005/12/12(月) 20:29:16
あ、「血族」「家族」読んだよー
重杉w
でも美食を語るスレだからスレ違いかな?
209 :
吾輩は名無しである:2005/12/12(月) 20:29:59
まさか80がレクター博士を評価するとは思わなかった。
レクターが出るなら、人の肉を食べた佐川君も美食家に挙げていいのでは.
小説と映画では結末が少し違う。レクターはクラリスと飛ばなかったね。
スレ違いだからもう言わないけど。
210 :
スレ主:2005/12/12(月) 20:30:24
>>208 まあちょっとくらいならいい。
ずっとその話題なら困るけど。
本音では、山口スレのない文学板で
山口を話題に出来る場所にしたいけど、
まあそうは問屋が卸さないな。
211 :
スレ主:2005/12/12(月) 20:31:37
212 :
吾輩は名無しである:2005/12/12(月) 20:32:34
213 :
吾輩は名無しである:2005/12/12(月) 20:32:42
>>205 あれはフォアグラではない。人間の小脳の胡麻和えだよ。
214 :
80:2005/12/12(月) 20:34:25
ええ?
レクターはその後、添乗員にワインを発見されて没収されるんだよ
そこが、面白い。
ただ、小説内の最後の風景は痛い。ダメです。
215 :
スレ主:2005/12/12(月) 20:35:38
>>212 丸谷と山口の関係も見た目ほど単純じゃないみたいだな。
まあ山口追悼集の『山口瞳の人生作法』に寄稿してたし、
険悪ってわけではなかったんだろうけど。
216 :
吾輩は名無しである:2005/12/12(月) 20:37:05
ええ?っていわれても。。。どこがええ?なのか分からないが・・
217 :
スレ主:2005/12/12(月) 20:37:22
>>214 登場人物の「こだわり」が笑いにつながるのも流石だな。
そういう面白さは山口や山口の尊敬した内田百
(あるいは、このスレで既に話題にした宮脇俊三)にも通じるし。
218 :
吾輩は名無しである:2005/12/12(月) 20:40:00
私は小説のほうが面白いとおもうんだが。
片腕を失ったクラリスを連れ去るところが感動的だった。
映画のほうはレクターが一人で飛び立つんだが。あの機内での食事は
レクターらしくなかったね。最後のウィンクが気持ち悪い。
219 :
80:2005/12/12(月) 20:43:35
あ〜食事中の人見てたらごめんね。
やっぱり話題、戻そうかな?戻れかな?
突然帰ってきた、父親が作る料理もいいんじゃない?
壇ふみは、オヤジの料理を自慢してるし
吉行は、エイスケの料理を美味しかったと記憶してる。
何でも、祖母の料理が「いかにも婆さんじみていて、
その当てつけで、シチューを作ってくれた」と書いてる。
なんか可笑しい。
220 :
41:2005/12/12(月) 20:44:57
スマン、少なくとも俺は最近の作家は全然知らんからな。
とりあえず、太宰と安吾のネタで。この二人が流行作家として一番輝いていたのはご存知のとおり
敗戦後数年間のことだ。食糧難の時代に美食もへったくれもあったものじゃないが、それでも
この二人は湯水のごとく金を使って宴会を開いていた。知人・友人・編集者など大人数をあつめて、
野原一夫の言うことによると、「目を奪うような御馳走が並び、さすがに日本酒やビールはなかったが」
焼酎は飲み放題だったらしい。
その際に二人の接客の姿勢がいちじるしく違っていたらしい。
太宰は常に座の中心となり、次々と話題を提供し、笑いをとり、楽しい雰囲気作りをしていた。
一方、安吾は客がてんでんばらばらに笑い興じるのを、部屋の隅で椅子に深く身を沈めながら、
満足そうに見守っていたらしい。
80さんの情報を拠り所とすれば、山口大人は安吾のデシャバラナイ態度をこそ、良しとするんだろうな。
221 :
スレ主:2005/12/12(月) 20:47:59
>>219 檀一雄は作る方でも食べる方でも一流だったしね。
『檀流クッキング』って本を書いてるくらいだし。
吉行エイスケに料理の趣味があったのは意外。
田舎の金持ちの生まれだし、それこそ
「男子厨房に入らず」ってイメージだったんだけど。
222 :
吾輩は名無しである:2005/12/12(月) 20:49:26
>>219 突然帰ってきたおやじの料理って何かいいね。
何があったんだお?って色んな想像するし、苦し紛れの家族的馴れ合いかなんて。
通常、こういう場合はおやじの浮気の罪悪感なんだね。
吉行は色んな女性から優しくされて育った。必然、誰に対してもさりげない優しさをふりまける。
そこが憎たらしい。
223 :
スレ主:2005/12/12(月) 20:51:08
>>220 やあ。
「桂離宮のどこが美しいんだ」とか「戦闘機の機能美こそ美しい」とか
過激なことを言う安吾にそんな面があったんだな。
224 :
スレ主:2005/12/12(月) 20:55:08
>>220 太宰の場合、酒席の場が得意だったってのはなんとなく想像できる。
『お伽草子』で軽妙洒脱な語り口を見せてるし、あっちの方が
太宰の素顔だとオレなんかは思うんだけが。
225 :
吾輩は名無しである:2005/12/12(月) 20:55:39
安吾がでしゃばり始めたのは鬱病になってからだね。
表面からにじみ出るのは躁病だったんだね。
戦闘機の機能美は認める。でも安吾の人生は機能的じゃないなw
もう少し安吾を読み解く必要があるね。
226 :
吾輩は名無しである:2005/12/12(月) 20:59:35
>>224 太宰の素顔は酒席でしか見られなかった。
津軽の坊ちゃんって感じの、田舎の育ちのよさがでていたね。
安吾もじつはそうなのよ。酒席では意外とお行儀はよかった。
227 :
41:2005/12/12(月) 21:00:11
スマン。突然嵐のように新着レスが舞い込んできたので俺の長文のレスが
水をさすような形でういてしまったな。盛り上がってない時にひっそりと
話題を提供するのが俺のスタイルなので、少し隅のほうで傍観していよう。
>>223 作品内とはまた違った繊細さと遠慮ぶかさがあるのが安吾さん。
228 :
スレ主:2005/12/12(月) 21:00:11
>>80さんは安吾や太宰は読むかい?
一世代違う吉行や山口との関係も面白そうだな。
檀一雄については山口も書いてるよ。
詳しいことは忘れたけど。
229 :
スレ主:2005/12/12(月) 21:01:35
>>226 やっぱりそうか。
山崎正和曰く、東北人ってのは本当は寡黙どころか饒舌らしいし、
太宰の語りはその延長線上にあるのかもしれん。
230 :
スレ主:2005/12/12(月) 21:02:53
安吾や太宰の酒場での伝説とかはないのかな?
231 :
吾輩は名無しである:2005/12/12(月) 21:06:16
太宰の酒席では、洗練された冗談で満ち溢れていた。
安吾が端で見ていたのは、さぞかし不気味だったろうに。
みんなを笑わす天才の中身って、実は泣いてるんだよ。
太宰はそうだったのよ。酒席で飛び交う冗談の中に、
太宰は自身の多摩川の溺死体を流していたんだね。それを思うと
涙がとまらないよ。
232 :
80:2005/12/12(月) 21:07:13
>>スレ主さん
私、安吾は読んでない
太宰は高校のころ、一通り読んでキレイさっぱり忘れた。ごめんね。
多分、受験にでるかもって「色気」で読んでたから
重荷がなくなって忘れたかと(言い訳
233 :
41:2005/12/12(月) 21:08:41
>>230 立松和平がかいとるな。酒の入ったコップを次から次へと壁にぶつけておったと。
誰も近寄れず、静止もできんかったと。
いわゆる、ご乱心のさなかのことだが・・
234 :
吾輩は名無しである:2005/12/12(月) 21:09:20
>>232 確かに80さんの好みじゃないな太宰はw
80さんは都会的な洗練を好むようだね。
235 :
スレ主:2005/12/12(月) 21:10:42
>>233 サンクス。やっぱりそうでないと。
>>232 >>80さんは吉行でも山口でも洗練された雰囲気が好きなのかな?
一世代違うだけでこうも作風が違うのも驚きだけど。
236 :
スレ主:2005/12/12(月) 21:11:44
レスがかぶってしまった...
237 :
吾輩は名無しである:2005/12/12(月) 21:13:23
逆に80さんは私の好みじゃないなw
レクター博士を持ち出した時点で、もっと警戒すべきだったよ。
あれを評価するのは、Hな女の子の証拠だよ。
また論が粘着してるな。
239 :
スレ主:2005/12/12(月) 21:14:40
まあ酒には酔っ払いも付き物ってことで...
>>80さん、ゴメンね。
240 :
スレ主:2005/12/12(月) 21:16:10
ちょっと失礼するよ。
241 :
80:2005/12/12(月) 21:16:49
>>234 過大評価し杉。orz
私はいかにも美味しそうな記述が好きなだけだから。
Q(変換できず)永漢の奥さんの料理も良かったらしい。
親しい仲間を集めては、コースでもてなしたとあるよ。
で、料理が重複しないように、記録されていたとも。
そのなかでも、八つ頭(山芋の一種?)をスライスして
豚バラ肉を挟んで、柔らかく蒸し上げた料理が絶品だったと・・・・
淳之介がw書いてる。
242 :
吾輩は名無しである:2005/12/12(月) 21:18:10
何かおれ嫌われているようだね。いいんだけどね。
おれは論ではないよ。ってどっちでもいいんだけどさ。
80さんも喜んでいるのでは。だって
書き込みした直後にこれだけの反応があるってのは、
ひっじょーーーな快感なんだよ。
じゃ同種の変態という事で。
セクハラは他所でやれ。ウザイ。
244 :
80:2005/12/12(月) 21:22:56
ついでに、フカヒレなんかも自宅でもどしていたらしい。
それに、丸一日かかると。
キッチンで油だらけになって、料理作って
「ナンニモナイヨー」と答える奥さんの印象が
良かったらしい。
見習うのは・・・・・・一生かかっても無理だけど。
それでは、みなさん、今夜はこのへんで。
また明日にでも〜
245 :
吾輩は名無しである:2005/12/12(月) 21:40:29
魔法をかけてあげよう
君をぎゅっと抱きしめてあげるからおいで
きらきらの
246 :
スレ主:2005/12/12(月) 21:58:55
>>241>>244 ああ、間に合わなかった...
邱永漢と吉行の関係は『邱飯店のメニュー』(中公文庫)で詳しく語られてるよ。
「友人」とまでは行かなくても親密だったみたい。
「檀クッキング」も邱の影響で生まれたものが沢山あるらしいし(嵐山光三郎談)。
邱の著作は一連の金儲け本もあって玉石混淆の観は免れないけど、
中公文庫化された一連の美食エッセイは
>>80も気に入ると思う。
オレもこの辺で失礼するよ。
今晩はみんな(一応)ありがとう。
247 :
スレ主:2005/12/12(月) 21:59:47
あぁぁ山口瞳大好きな作家だった
亡くなる少し前からはドキドキしながら新潮を買ってたな
サントリー時代のサントリーのいろんな酒を混ぜて作ったローランドだっけ(非売品)
美味かったのかな?
249 :
80:2005/12/13(火) 00:34:06
>>248 ローランド(非売品)の味、気になるw
社内旅行の際、無量で渡されてる酒だよね、呑みたい〜w
>>スレ主さん
私のせいで荒れたかな?ごめんねー
「血族」「家族」については簡単に重杉と書いたけど
あれこそが「山口瞳」の原点だとオモ。
明日からもよろしくね〜
今度こそお休みなさい。
250 :
スレ主:2005/12/13(火) 07:13:58
251 :
スレ主:2005/12/13(火) 07:33:58
>>248 『江分利満氏の優雅なサヨナラ』読んだかい?
一般書籍板の山口スレが閑散化してる今、
このスレはなんとか維持したいものだ...
山口の酒場ネタはファンのオレでも知らないのが山ほどあるだろうし。
252 :
スレ主:2005/12/13(火) 07:38:16
山口も若い頃は凄まじかったらしいからな。
なんせ丸谷才一や阿川弘之としょっちゅう酒の上で喧嘩してたらしいし。
253 :
41:2005/12/13(火) 12:46:09
山口スレの様相を呈してくるというなら、俺は当分の間、消えるとするかな。
また、山口文学を味わってから帰ってくるよ。
254 :
スレ主:2005/12/13(火) 12:53:27
いや、他の美食文学も色々紹介してくれよ。
たまたま山口が酒の記述が多いだけのことでさ。
255 :
スレ主:2005/12/13(火) 12:54:28
太宰と安吾のネタだけでこれだけ話が進んだんだからさ。
256 :
吾輩は名無しである:2005/12/13(火) 13:54:47
先程、80さんを思い浮かべながら野菜カレーを食べました。
とてもおいしかったです。
257 :
吾輩は名無しである:2005/12/13(火) 14:02:17
だめだ・・久方ぶりに萌えたよ。
昨夜は80さんの美貌のせいで一睡も出来なかった。
あんた罪な女だ。今まで何人の男を煙に巻いてきたんですか?
星の数ほど?ならば俺もその星の一つにしてくれるかい?
率直に言おう。好きだ。結婚を前提に付き合ってください。
258 :
吾輩は名無しである:2005/12/13(火) 14:07:42
いやだね。
下流人間に興味ないし
259 :
関場:2005/12/13(火) 14:10:19
いい加減にしろよ、おまえ。
80も迷惑だし、何よりこのスレ全体のムードが崩れるだろ。
もっと気を遣え、好きならば。気を遣うことで、いいムードを維持し、
その流れの中で80をものにするのが、いい男ってものだろ。
仮にも美食美酒を趣く作家のスレ。このことを再認識し、スレを再読し、
熟考熟慮したあと、軽く一睡してから、もう一度80にアタックを仕掛けろ。
片思いは気持ちのいいものだけど、想われた方は気持ち悪いパターンが多い。
その意味性をしっかり掴み取れ。
260 :
吾輩は名無しである:2005/12/13(火) 14:14:15
ヒキオタキモニートは板違い。カエレ
261 :
吾輩は名無しである:2005/12/13(火) 14:17:28
関場こそいい加減にしろよ。何が日本文学転覆だ何が革命だ。笑わせるな。
一つの板、一つのスレッドさえ革命できないのに、何が日本文学だよ。
俺は80の心を革命する。そのことをここに誓う。人ひとりの心を変えてから革命をぬかせ。
262 :
関場:2005/12/13(火) 14:27:58
確かに僕は豪華絢爛なレトリックで、様々な意匠を粉砕し、本質を抉り取ってきた類稀なる文学の麒麟児ではありますが、
このスレに於けるおまえの80への粘着ぶりは目に余るものがあり、ここに見参したに過ぎない。
だからここに文学の革命は我が名において生じない。生じたのは80の保身であり、保護である。
今後も80の書き込みと、そのレスポンスが円滑に出来るように、見参したまでのこと。
そのことと、その意味性を熟考熟慮したあと、軽く一睡してから書き込め。
263 :
吾輩は名無しである:2005/12/13(火) 14:31:38
264 :
吾輩は名無しである:2005/12/13(火) 14:37:39
>>263 GoodJob!
ついに化けの皮が剥れたようだな関場w
豪華絢爛なレトリック?wどこがだよw笑える。そして笑うしかない。
それがお前の本質だろ。真面目を装って、実が無い。
265 :
41:2005/12/13(火) 14:39:33
せっかくココまで苦労して伸ばしてきたんだから、頼むからあんまり汚さんでくれ。
今後、美食、美酒、文学以外の書き込み禁止な。それ以外のレスには応答しない事。
俺が仕切る権利はないが・・・マスター、これでいいよな。
266 :
関場:2005/12/13(火) 14:50:35
>>263 保身の用法はこの場合特殊であり、飽くまでレトリックの中に変幻自在です。
>>264 君ごときで僕の本質が分かってたまるものか。まず僕のHPにお越しいただいて、熟読後熟考熟慮し、軽く一睡してから書き込め。
>>265 汚したのは80への一連の粘着レスポンスであって、僕ではないことをここに明記する。
美食美酒を語れば、自ずと恋愛の悲劇が生じるのは致し方ない。だから僕は80の保護と同時に、彼女への粘着レスポンスも保護することになる。
どう見ても破滅するのは80ではないから、とするなら、僕が汚していることにもなろうが。
267 :
吾輩は名無しである:2005/12/13(火) 15:05:44
関場という奴は、どうやら分裂病の気があるな。
とかいうとまた荒れそうだが。
美食家美酒家についてはもう、書くべきことはないし、書けない。
なので、今後は80さんの書き込みにのみ専念します。
268 :
吾輩は名無しである:2005/12/13(火) 15:57:51
殺伐としてるなあ
まあ、いいや。今日も書くw
作家の子供のころの好みの話も面白いよ、いつも山口と吉行でごめんだけど。
山口は子供(中学生ころ?)から、父親を待合に迎えに行ったりして
酒や料理の味を覚えてるふしがある。
正月には「白鷹」(だったかな?)の樽を自宅でも開けるんだよね。
開けたては、新鮮で美味しい、
また、樽酒が無くなってくるころは「とろりとして」美味しいと
読んだ記憶があるなあ。子供なのに、感覚が大人っぽいよね
269 :
吾輩は名無しである:2005/12/13(火) 16:06:12
一方、吉行は、子供のころのアイスクリームの思い出について書いてる。
風邪をひくと、家の使いの人がアイスクリームを買いに行ってくれる。
昔だから、魔法瓶にいれて持ってきてもらう。
アイスクリームの店は、二軒あって
近くの店のアイスは「白くで、スプーンがさくっと入る」
そこが閉まってると、やや遠い店のアイス、となる。
遠い店のアイスは「黄色みがかった、スプーンがじわっと入り
そちらの方が、私の好みにあった」と書いていたような・・
こういう感覚が吉行っぽくて好きだなあ。
270 :
吾輩は名無しである:2005/12/13(火) 16:14:34
吉行がたいそう好きなようだから聞くけど、
もし、吉行が君を口説いてきたら、家庭崩壊覚悟で付いていく?
酒席ではこういった情事による現実と理想の葛藤はよくあるものだと思うけど、
そういう経験談があれば、教えてくれないかな。
これは、吉行や山口を語る80さんが実は80さんを媒体としてではなく、
吉行や山口を媒体として80さんのアイスクリームへの思い入れひいては、食と酒における
文学観を伝えていると俺が思うからであり、それはそのまま君をひとりの作家としてみているから聞いてるんだよ。
271 :
80:2005/12/13(火) 16:15:29
ちょっと誤字が多かったね、ごめんね。
272 :
吾輩は名無しである:2005/12/13(火) 16:21:19
謝らなくてもいいよ。俺は君の過ちなら何だって許せるよ。
たとえ吉行と駆け落ちしても構わないとさえ思っている。
君の本当の幸せに叶うなら、何だって許せるさ。
吉行になってよと言うならば、強引な整形手術を施したってかわやしないさ。
273 :
80:2005/12/13(火) 16:25:03
タラレバの話をする趣味ないし
期待にそえるような経験もない。では〜
274 :
吾輩は名無しである:2005/12/13(火) 16:31:30
さては、そういう情事で昔痛い目に遭ったね?
タラレバの話をしないひとは、その思い出をリンクするような事柄を一切排除しようとする傾向がある。
現実主義に徹するひとは、昔の理想主義の反動からなんだよ。
275 :
吾輩は名無しである:2005/12/13(火) 16:33:41
その思い出とリンクするようなだね失敬。
君のようなひとこそ、若い頃は熱い情事を経験したんだろうね。
そうであったろうと想像できるし、そうであったに違いない。
276 :
吾輩は名無しである:2005/12/13(火) 16:37:50
つまり、吉行が私を口説いてきたらどうするのか、を考えると、
実らぬ恋の果てしない想いに、いてもたってもいられなくなる。
だから、現実に徹するようになる。
277 :
吾輩は名無しである:2005/12/13(火) 16:48:32
どうやらこれで80さんのかつてあった情事、ひいては80さんの本質が見抜かれたようだね。
ここから、俺と80さんの関係がどういう風に始まるかだね。
俺に対しては、すでに沈黙を守る姿勢を示しているが、そのこと自体が、俺を意識している何よりの証拠だね。
そういうところから関係性が生じるもんだよ。
278 :
吾輩は名無しである:2005/12/13(火) 16:51:52
いわゆる、いやよいやよも好きのうちってやつだね。
俺とどこまでもいこう。
ふたりならどこへでもいけるさ。
279 :
( ´,_ゝ`) :2005/12/13(火) 17:51:56
( ´,_ゝ`)プッ
だんだんとキチガイに侵食されつつあるねこのスレ。
横レス
( ´,_ゝ`)プッ ←書き込んでる人間が馬鹿だと証明するだけだからやめれば?
281 :
( ´,_ゝ`)プッ :2005/12/13(火) 18:10:25
あ?
クロスぞ
しね
282 :
吾輩は名無しである:2005/12/13(火) 18:17:31
ごめん
283 :
41:2005/12/13(火) 18:24:11
・・・・・・
これは、酷いな。『御馳走帖』みつかったが、さすがに書き込む気もなくなった。
また、後日にでも。
スマンな、マスター。防ぐ手段ないもんなあ。
284 :
吾輩は名無しである:2005/12/13(火) 18:29:34
いつ書き込んでも結果は同じだとおもうが?
( ´,_ゝ`)プッ
>>283 禿同意。ヒマもて余したひきこもりの馬鹿厨房が居ると、
スレが汚れるだけ。ま、放置しておくのが一番かと
286 :
吾輩は名無しである:2005/12/13(火) 18:47:39
なんだかんだで、金もってる奴が一番偉いからね。
( ´,_ゝ`)プッ
287 :
吾輩は名無しである:2005/12/13(火) 18:48:20
精々汗水垂らして働け
( ´,_ゝ`)プッ
288 :
吾輩は名無しである:2005/12/13(火) 19:03:31
馬鹿を転がすのが一番楽な金儲けの仕方だし、
資本主義という世界ではそれが決して悪では
ない。それを悪だと信じ込ませた文学者は罪深い。
美食美酒を味わえるにはなんてたって金が必要。
だから元々金のない者はコツコツ努力するしかない。
元々金のある者は、普段は動かすだけだから暇( ´,_ゝ`)
これが資本主義の実態だよ ( ´,_ゝ`)プッ
289 :
吾輩は名無しである:2005/12/13(火) 19:10:12
貧乏人には一生美食美酒は味わえない。
小銭で何を食ってもうまくないからね( ´,_ゝ`)プッ
精々がんばれ( ´,_ゝ`)
290 :
スレ主:2005/12/13(火) 19:24:35
.................................
291 :
スレ主:2005/12/13(火) 19:26:08
一日中監視するわけにもいかないしな。
292 :
吾輩は名無しである:2005/12/13(火) 19:28:16
監視しても結果は同じだとおもうが?
( ´,_ゝ`)プッ
293 :
スレ主:2005/12/13(火) 19:28:42
>>268 戦争成金の息子で、芸人が普通に出入りしてたらしいし、
酒の味も早々と覚えてそうだな。
>>スレ主さん
しょうがないから、ちょっとのあいだ臨時休業にしましょうよ。
で、様子を見て開店、と。
僕はこのスレ好きだけど、
食と文学についてまとまった知識がないので、
いつも読んでるだけでした。
休業中によく出てくる、山口瞳さんのほんを読んでみますね。
近いうちに感想をレスしますので、よろしくです。
295 :
スレ主:2005/12/13(火) 19:34:19
>ちょっとのあいだ臨時休業
それがいいだろうな。
京都の老舗が一見さんお断りにしてる理由がよく分かったよ。
296 :
スレ主:2005/12/13(火) 19:35:59
297 :
吾輩は名無しである:2005/12/13(火) 19:36:14
あんたら何気にしてんだ?( ´,_ゝ`)プッ
もしかして貧乏人?そりゃそうか。
金持ちが気にするようなことでもないしな( ´,_ゝ`)プッ
もうちょっと大人になれよ。大人だろ?
298 :
吾輩は名無しである:2005/12/13(火) 19:40:21
親指返せ
299 :
41:2005/12/13(火) 19:44:39
どういたしまして。
また開業したあかつきには足を運ぼう。
俺も山口瞳読んどくわ。
律儀なマスターで、すごく感じのいいお店だったぞ。
たぶん俺より年上なのにタメグチですみませんでした。
300 :
スレ主:2005/12/13(火) 19:49:04
301 :
41:2005/12/13(火) 19:53:13
マジですか。
じゃあ、俺も来る意味ないな。
閉店か・・・せつないな。
302 :
80:2005/12/13(火) 20:05:25
何だか、悲しい結末に終わりましたね。
すべて私のせいです。
ごめんなさい。
吉行が好きっていうと、どうしても嫉妬深い男が邪魔しにくる・・・。
それを分かってて、書き込んだ自分がすごく腹立たしい。
また、機会があれば、お話しましょう。
303 :
80:2005/12/13(火) 20:05:44
一応お店なんだしw
店主は変わらないでほしいよ。>スレ主さん
ほどの良さ、大人の作法が山口瞳の世界
ただ、そこに至るまでには失敗も色々あったらしい
宝塚の女優さんに「かわいらしいチョコレートでも」と思い
「何か買いましょう」と提案したら
法外なものを要求されて、後悔するエピソードもある。
雰囲気次第ではまた私も参加します
マスター、やめないでね
304 :
80:2005/12/13(火) 20:07:49
一応お店なんだしw
店主は変わらないでほしいよ。>スレ主さん
ほどの良さ、大人の作法が山口瞳の世界
ただ、そこに至るまでには失敗も色々あったらしい
宝塚の女優さんに「かわいらしいチョコレートでも」と思い
「何か買いましょう」と提案したら
法外なものを要求されて、後悔するエピソードもある。
雰囲気次第ではまた私も参加します
マスター、やめないでね
305 :
吾輩は名無しである:2005/12/13(火) 20:08:55
ふいんき(←なぜか変換できない)悪くなったのはたしかに
>>80のせい。
2ちゃんで「女」を出せばどうなるか。
306 :
80:2005/12/13(火) 20:09:46
ああ、二重書き込みになったw
ごめんね何回もw
80さんが悪いわけじゃないだろ。
「女」に対して粘着する馬鹿が害なんだろ。
いいスレっだったのに…
308 :
80:2005/12/13(火) 20:14:47
>>305 こういう場所で、
大人の世界を作っていこうと
雰囲気作りに専心しているスレ主さんや、
>>41さんの姿に
好感をもって書き込みを始めたのに。
そこへ子供が乱入してきて、
変なことばっかり言ってきたから、
まあ、私が悪いんだけどねw
309 :
吾輩は名無しである:2005/12/13(火) 20:17:53
この
>>80って人さ、
都合のいいときだけ80と名乗っているね。
恐らく短文で嫌味なレスしてきたのもこいつだよ。
>>307もそうだろ。
310 :
吾輩は名無しである:2005/12/13(火) 20:17:54
どこの板、どこのスレでも繰り返されてきた事。
文学、食の知識なく粘着連投厨が湧いてます
312 :
吾輩は名無しである:2005/12/13(火) 20:21:51
すげえな
美食って荒れるほどのネタかよ
313 :
吾輩は名無しである:2005/12/13(火) 20:22:12
>>311も
>>80だねw
何か段々分かってきたよ。
80は飽くまで馬鹿は相手にしない賢い人を装い、
うざくて仕方ないときは、名無しで責め立てるw
やっと2chらしくなってきたようだね
315 :
80:2005/12/13(火) 20:24:15
>>313 そんなことするわけないw
山口瞳のような、大人の人ばかりじゃ疲れるけど、
勝手な妄想でセクハラしてくる人ばかりだと、
何も言えないよw
もういいから消えてほしんだけど。
みんな匿名になったとたん口悪いなw
俺は二桁の頃まで結構書き込んでたけどな、コテに近くなってきたのが
うざかったから遠のいてた。固定メンツの雑談スレは遅かれ早かれ
荒らされる運命。
317 :
吾輩は名無しである:2005/12/13(火) 20:27:34
>そんなことするわけないw
そりゃ否定するでしょう。誰も肯定しませんよ。
保身のために講釈垂れてばっかりだけど、結局あんたが反応しなければいい話でしょ。
放置の術をちゃんと身に付けてから書き込んだ方がいいよ?
318 :
吾輩は名無しである:2005/12/13(火) 20:41:05
あぼーん
320 :
吾輩は名無しである:2005/12/13(火) 21:04:57
誰か東海林さだお語るか?
321 :
41:2005/12/13(火) 21:18:04
マスター、また四、五日したら、雰囲気も変わるから帰ってきてくれ。
俺に店長は無理だぞ。
2ちゃん初心者の俺が、美食ネタに詳しくない俺が、何度も書き込んで、固定番号
にしたのも、ひとえにどんなに板違いのレスでも必ず返してくれるスレ主がいたからだぞ。
信用していたからだぞ。
最後の何気に冷たい態度は、俺が名無しで荒らしたと思ったからなのか?
俺は番号を固定して以来、天地神明に誓って、名無しで書き込んではおらんぞ。
証明できんのがせつないが、信用してくれ。頼む。
それとも、スレ主も今、名無しの中にいたのか?それらしいレスはなかったぞ。
たのむから、もう一度出てきてくれ。
俺が最初に本格的に参加したスレがこの結末では、せつなすぎるぞ。
322 :
80:2005/12/13(火) 21:27:31
>>319 何よこれ・・・・
そんなことして、良心は痛まないのかなw
ほんとに頭おかしいか。。
もううざすぎて、生きる気力さえ失せたような気分。
二度とこないから。
323 :
吾輩は名無しである:2005/12/13(火) 21:40:56
いい加減にやめてくれ・・・
私の楽園を汚さないでくれ
324 :
41:2005/12/13(火) 23:01:17
>>323 スレ主か・・・
荒らしはなくなったようだが・・・せつないな。
あぼーん
あぼーん
327 :
吾輩は名無しである:2005/12/14(水) 00:19:42
さすがホモ
仕事早い
328 :
吾輩は名無しである:2005/12/14(水) 00:23:10
ヒキニートのホモは寝れ塚氏ね
あぼーん
あぼーん
性欲と食欲は直接にリンクしますね。
80という獲物に皆食いついてきた。その食いつきようが面白い。
楽しませていただきました♪
あぼーん
333 :
吾輩は名無しである:2005/12/14(水) 01:14:37
欲求不満
自演ブスはしんでくさい
あぼーん
335 :
はるか高み ◆KvskeFpWNo :2005/12/14(水) 01:34:35
「せ」つながりだね。「せ」についてちょこつとだけ書きおく。
ホントは三島が言うところの色即是空、空即是色で説明すれば
良いのだが、僕のは歓迎されていないしね。
どうして戦後を語れるのだろうね、馬鹿だねぇ。五十音が読め
て初めて語れるのだよ、馬鹿だねぇ君。
いつの日か、桶谷君のような者にでも、わかる時が来るかもし
れないなぁ
あぼーん
あぼーん
338 :
ゆめ ◆RjYPOrZb4w :2005/12/14(水) 01:59:39
私たちの心は
ひとりで何役もこなしている。
遊んだり、悲しんだり、怒ったり、
抱きしめたり。
銀河は一体何をしたいのだろう。
私は銀河そのものを探す列車が来たようだ。
私の銀河ゆきの旅のキップは
「言葉では見えないのさ」と書かれている。
(ガタンゴトン、ピー、列車が来た)
私はね、言葉は「銀河になる旅」だと思ってる。
あぼーん
あぼーん
あぼーん
あぼーん
343 :
吾輩は名無しである:2005/12/14(水) 07:07:54
お前ら80に喰いつきすぎ
お前自演しすぎ
あぼーん
あぼーん
あぼーん
348 :
吾輩は名無しである :2005/12/14(水) 17:37:58
お見事!
>>美食スレに関わったみなさんへ
自治スレにも書きましたが、こちらでもとりあえず提案しておきます。
僕も美食スレは好きでした。今回の自体を痛ましく思ってます。
もし、美食スレを今後も続けるのであれば、
1.スレ主以外の固定ハンドルを極力廃止
(固定メンバーの運営するスレは荒しにあいやすいとのこと。
80さんの例からもわかるように、無意味な人格攻撃がはじまる)
2.雑談チャット的な進行を極力控える
(
>>293の意見にあるように、部外者にとっては馴れ合いの雑談としかみえない
ような状況をつくらない。)
3.あるていど住民に認知された時点で、sage進行に切り替える
この3点を徹底して再開するしかなさそうです。
まあ、スレ主さん不在でももう数日様子を見て、またレスをはじめてみませんか?
350 :
吾輩は名無しである:2005/12/15(木) 13:30:30
全面的に賛同するし、俺ももう絶対に固定しないことを誓うが、スレ主なしでは、
このスレの性質上、進行がおぼつかないと思う。美食・美酒というシブイテーマで
ある以上、誰か包括的な知識をもった者がまとめるのでなくては、話が噛み合わない、
もしくは、どんどんスレ違い板違いな方向にながれていってしまうだろう。
(こういう考え方自体が、「馴れ合い」と言われるのかも知れんが)
まあ、ともかくはじめてみて、スレ主の帰還を待つしかないか。
再開のタイミングも提案者にまかせる。
ま、スレ主不在でも面白いレスポンスを
みんなでドンドンしていけばいいじゃない。
美食ってテーマに忠実なら、話題の流れをまとめる必要ってないとおもうし。
(で、あまりにもスレ違いの話題は放置、と)
まあ、わたしもまた頼り無いお客ですが近々レスしますよ。
田中康夫ネタでまた書きたいことあるしさ。
352 :
スレ主:2005/12/15(木) 17:23:09
もう再開してもいいのかな?
テスト期間を設けて、再開する(笑)
353 :
80:2005/12/15(木) 17:28:55
テスト
354 :
吾輩は名無しである:2005/12/15(木) 17:37:43
おお、帰ってきたのか。よかった・・・
個人的には、あと二日ほど待って欲しい(山口瞳よみこんどくからな)
でも、俺の事は気にせず、どんどんやってくれ。
あと、スマンが、80さんは名無しにしてくれよ。
いや、よかった・・・
355 :
吾輩は名無しである:2005/12/15(木) 18:52:58
342 名前:C ◆7sqafLs07s :2005/12/15(木) 18:19:40
結局おまえら固定も名無しも関係なくみんな雑談大好きなんだな。くだらんな。
↑こいつが犯人のようです。
356 :
80:2005/12/15(木) 22:40:51
童貞さん、そんなにまで言うのなら、私でよければどうぞ
そのかわり優しくしてね
あぼーん
駄目だな。これは。
数日はsageながら様子見だな。
359 :
吾輩は名無しである:2005/12/15(木) 23:56:58
80さんおっぱいをみせてください
あぼーん
あぼーん
あぼーん
363 :
吾輩は名無しである:2005/12/16(金) 00:15:23
80さんはどうやら、、、
吉行におまんこビチョビチョだったらしいね。
付き合っている男が石濱の甥っ子と判明して、
吉行に奇遇な縁を感じるというのはさぞや
異常な性欲の持ち主に間違いない。
さすがは美食スレならではだね。
364 :
吾輩は名無しである:2005/12/16(金) 00:24:18
93 :80:2005/12/09(金) 21:17:15
うん、吉行ってすっごく保守的で男っぽいことあるらしい。
例えば、新聞を読みながら朝食を食べる女性が大嫌い・・・とか。
弱小出版社に勤務してたとき
そういう女性を蹴り飛ばしたことあるらしい。
周囲の人が「あの男に怒られるのはよくよくのこと」と説得した、とか
大一じゃなく大市ではないかな?
あぼーん
>>365 確かに大市だ。
ちょっとググってみたら興味深い。
様々な作家が取り上げている。
全く気がつかなかったが、こういうのは面白い。
368 :
鼎 ◆3GXVzq7l86 :2005/12/16(金) 01:28:52
そんなに吉行淳之介が好きなら、あの世まで追いかけていけばいいじゃないですか。何を躊躇っているのです。さあはやく。
369 :
談 ◆Nu1EZU2IqA :2005/12/16(金) 03:02:12
とりあえず、これだけ荒れた主要因である80さんには、
おっぱいでも披露してもらわないと、お客さんが満足しませんよ?
今、文学板全体が荒らされている。
スレの再開は、もうしばらく見送ったほうがよさそうだな。
再開したら、まっさきにここが標的にされるだろう。
371 :
吾輩は名無しである:2005/12/16(金) 05:03:52
美食は強者だけの宴だね。美人
>>80は食われちゃったってわけね。
|/
, v、ヘM 'リ"ノンミ/ソMv、
ソVvミヘ/Wv彡vV/ ミ∠ミ::
ミミ _ ミ:::
ミ 二__, --、r'"___、 ヾ ト、::ヽ
ミレ'"~,-,、 ! ! ' '" ̄ .ノ \ヾ:、
K/ー'~^~_/ ヽミ:ー‐‐'" ヽ i.
!〉 ー―'"( o ⊂! ' ヽ Y_
i ,.:::二二ニ:::.、. l i
.! :r'エ┴┴'ーダ !Kl
.i、 . ヾ=、__./ ト=
ヽ. :、 ゙ -―- ,; ,!
\. :. .: ノ
ヽ ヽ . . . . . .イ
. `i、 、::.. ...:::ノ ,
今誰かいる?
今age状態じゃないから今なら話せるかも。
島尾敏雄の「死の棘日記」では
ミホが荒れ狂い、崩壊寸前の島尾家を作家の仲間が「酒」を持って訪問する場面がある。
いわゆる一般的な「美酒」の範疇から外れるかもしれないが
島尾にとっては「美酒」だったかもしれないね。
まだ、再開はしないほうがいいと思うが…。
まあ、とりあえず様子見ってことで。
>>375 とはいえ、島尾敏雄はまるで知らない。わるい。
この人もいわゆる美食家だったの?
>>375>>376 崩壊寸前のスレで人目をはばかりながら、レスしている俺達には、何か身につまされる
話だな。
島尾は多少読んだし、小栗康平の映画もみたが、美食家という感じではないな。
もっとそれ以外のこと(奥さんのこと)で四六時中苦悩していた人だからな。
ある程度、人生に余裕を持った人でないと、美食家たりえないような気がするな。
やっと落ち着いたか・・・
何か荒らしてた奴って
ずっとage状態だったけど、
もしかすると
sageてるスレの見方分からない初心者かも。
誰か阿川弘之のエピソード知らないかい?
坂口安吾やら、先輩作家と比較的積極的に親交していたらしい。
熊掌を食べた話をどこかで読んだ記憶があるのだが。
>>80さんそろそろ来ても大丈夫かもしれないな
とはいえ、その時の島尾にとってみれば、間違いなく美酒であったろうな。
結局、いつ、どこで、どんな場面で飲むか、によって美味にもなり、そうでもなくなる、
だろうな。逆に言うなら、万人にとっての美味などありえない。あたりまえの事を言ってスマン。
宮沢賢治の『永訣の朝』の妹トシにとっては、死の間際に賢治にとってきてもらった「みぞれ」
が最高の美食だったろうな。
我ながら、教師くさいこといっとるな。
>>380 同意の念を禁じえない。同時に涙が出る。
どんなに豪華な食卓でも、どれほどの美女、知性をもった清楚な女性との食事も、
病身の幼子だったころの祖母の手作りの粥、スーパーで買って来てくれた苺ヨーグルトに
まさる美食はない。
>>379 すまん。阿川は知らん。
一般に中国三大珍味と言うと、「熊掌」「ツバメの巣」「サルの脳みそ」と相場が決まって
いるがな。
食ったことはないが、「マンガン全席」(字を忘れた)にも出てくるというからな。
人口爆発がこのまま続き、食糧難になれば
人肉も市場に出回るだろうな。
変な話でスマンが、
そういう時はそういう時で、
新たに美食文学が栄えるだろう。
結局のところ、美食とは何かとは、
それぞれの背景、場面を持つ個人個人を
包括する時代の流れが大まかに決めることだね。
今は、病身の時の一杯の粥のほうが、
ローマ時代の食卓より上になるかもしれないが、
ローマ時代ではそうでもなかったかも。
それは、病身のころに看病してくれた人がいるという豊かさだから。
>>381 苦労してらっしゃるな。
でも、知性をもった清楚な女性がいるに越したことはないから、80さんやみほみほ
さんが来てくれればうれしいけど。
女性の感覚というのは、男とはまた違って鋭敏だからな。
女性作家で誰かいないかしら。
>>383 そういう考え方もあるんかな。この場合、豊かさが問題ではないとは思うけど。
>>384 女性作家で美食といえば、細木かずこしか思い浮かびません、ごめんね。
決して都会の洗練とは無縁の食事だけど
まあ、本人にとっては「美食」な風景
吉村昭の「仮釈放」の食事場面
主人公は不貞の妻を殺し、無期懲役の後、仮釈放となる
更に保護司のもと、養鶏場で働きながら、所帯をもつことをすすめられ
女性と暮らすようになる
出来合いの惣菜が並ぶ食卓が描かれてる
結局色々あって、その女性も殺してしまうんだけどね
>>385 細木はさすがにちょっと話題にしにくいよな。
いま思いついたのだが、塩野七生なんてどうだ。大衆作家でスマンが、イタリア在住
で、いつもワインを片手にもっとるようなイメージだが・・
女性かあ〜
賛否両論あるだろうけど、森瑤子の「情事」に出てくる
ローストビーフは確かに美味しそう。
イギリス人の情人のために、朝からローストビーフを焼き
グレイビイソースを別の容器にいれて持っていく。
いかにも、イベントな感じがして美味しそう。
「満漢全席」。
清王朝を築いた満洲族と、おなじみ漢民族の高級料理を集めたもの。
>>389 すまん、一応中国通をきどっている俺としては、不覚だな。
清も康熙帝、雍正帝、乾隆帝くらいまでは、豪勢な食事が並んだろうな。
すまん、板ちがいだわ。
なかなか繁盛してるじゃないか
スレ主さん、良かったな
具体的なエピソードは聞いたことないけど
「放浪記」で有名な林芙美子は晩年は美食三昧で巨漢だったらしい
まだ安心するには早いけどw
誰が誰か分からなくなってきている。
ちょっと寂しいけど、この状態が続けばスレは安定するよ。
ちなみに自分はスレヌシじゃない
>>388 あちらは朝からローストビーフというのが、普通なんだよな。俺なんて朝は食べないけどな。
ありきたりのレスですまん。
アナタの叙述はあいかわらず美味しそうに書きますね。食べたくなるな。
>>392 林芙美子は、女版坂口安吾という感じだな。暴飲暴食だろう。
関川夏夫が「オンナの無頼」と評しておったな。
>>395 ついに林芙美子が東条したかw
花ノ命はみじかくて・・・
例えば、林真理子はよく「店名」だして食のエッセイを書くけど
あまり印象に残らない。
冬ならふぐの「春帆楼」といわれても、へえ〜って感じ。
ただ、1つだけ印象に残った短編がある。
中年にさしかかった女性(中の人は作者?)が
若い男性をふぐ料理屋に連れて行く。女性は結婚を諦めかけている。
女性は、ふぐ刺しを箸で上手にあやつり、わけぎをクルリと巻いて
食べるようにすすめる。もう自分は皿の半分を食べてしまっている。
なのに、男性は話に夢中になり、ふぐ刺しはどんどん乾いて
ぱさぱさとそり返っていく。
女性の心理とふぐ刺しが重なっていく〜みたいな記述があって、
これだけが、印象に残ってる。
林芙美子は「放浪記」で近所の畑から野菜を盗む場面が印象的。
森瑤子さんて「世にも奇妙な物語」の原作者だっけか。
英国人の情人がいたとは知らなかった。
>>397 文体から、食のにおいがしてこないというなら、林真理子は半可通なんだろうな。
アナタの場合は多少、文体を変えて書き込んだ方がいいと思うぞ。
変な輩が湧いてくるからな。
といいつつ、俺は全然変えておらんがな。
森瑤子といえば、美食の大家だな。
お洒落な生き方が女性ファンを魅了した。
彼女の19歳のときに出逢ったという、寡黙な詩人とはどんな人であったろうか。
彼女の美食についてはこんなエピソードがある。
「当時その詩人は、宮島さんのお弟子さんであった。彼は一行も詩を書かなかったので、宮島さんの料理人として屋敷に住み込みで働いていた。
彼は度々私に料理の腕前を見せてくれた。食材への尽きせぬ愛情を込めた言葉とともに、私を魅了した。」
とある。彼女の美食観、人生観、哲学、は、彼から受け継いだものだった。
スレ主さん、まだか?週末で満席だな
寿司好きの作家って誰がいますかね。
京都の高級鮨屋「お富さん」に、有吉のサイン色紙がはってあった。
かくいう私も寿司好きなんです。値段の高いものほど旨い代表が寿司だと思うんです。
だって、料理人の腕前とかあまり関係ないでしょう。食材で決まる食は正直。
>>403 江戸っ子の作家はだいたい寿司好きなのではないか?
俺が知ってる所では、石川淳。佐々木基一が寿司屋で会食したと書いておるな。
既出だが、この人は「値段が一番高いものが一番旨いんだ」と言ってたしな。
美食エッセイのまとまったものは無いが、この人は実はかなりの美食家だと思われる。
本がまったく売れなかった時でも、ゼイタクすることだけは忘れなかったようだ。
編集関係の人にも「夷斎先生のためなら」とお金を出す人がいたらしいしな。
ただ、料理人の腕前が関係ないなんて言うと、ミスター味っ子あたりに怒られると思う。
>>402 たぶん、マスターは名無しで時々書き込むくらいが、気楽でいいと思っているのでは?
ちょっとこのスレはマスターに頼りすぎて、負担が大きすぎたから、そろそろスレ自体
独り立ちするべきと思う。
マスターもちゃんと書き込んでくれてるよ。よく読めば分かる。
様々な連載を抱え、夜更けからの執筆がついに明け方に及び完成。
本人的には、仕事終わりの一杯。これこそが、美酒。
しかし、自宅の書斎の窓から見えるのは通勤風景。
仕事終わりなのだから、むしろ堂々と呑みたいものの
何とも、申し訳ないやりきれない気持ちになる作家。
こんな心象風景は絶品だな。朝の酒が匂うね。
常連だった某コテですが、ルール通り名無しでレスしますね。
美食というより、食事マナーのおなはし。
蓮實重彦「凡庸さについてお話させていただきます」の、蓮實氏が
アメリカ女性とパリのレストランで食事したエピソードはとても印象深いです。
それなりに格調のあるレストランで、食前酒を頼まず正統な食事の順序も
無視して、コーヒーとステーキを頼んだアメリカ人女性。
その粗暴な振る舞いに、蓮實氏はとても魅了されたそうです。
「アメリカ女性は意表を衝いた文脈の組換えによって人をとめどもなく魅了する。
それは、ズレを実践的に生きることの爽快感にほかならない」、と。
確立した伝統的なフランス料理という文脈を逸脱してまでも、
食に対する自分の快楽に忠実だったアメリカ女性。
彼女に比べて、食に対する秩序だった情報をただ漁り、
ルール通りの安心感を求めるわたしたちは、食べることの快楽を拒絶してるかも?
まあ、そんな感じでちょっと反省してしまう、教育的な論文です。
>>406 同感だな。作家が妙に遠慮深いところが、いい。自分の仕事は果たしたのだから、堂々
と酒を飲めばいいのにな。やはり、執筆業というのは、どこか漱石の言うような「余計者」
意識があるのだろうな。逆にいうなら、その意識のない奴(作家であることを鼻にかけた奴)
は、駄目だろうな。高橋源一郎は「物を書く人間は物を書かない人間に復讐されなくてはならない」
と書いていたが、この場合、窓外に見えた勤め人に(少し大げさだが)復讐されたんだろうな。
>>407 ありきたりでスマンが、確立したものからの逸脱が、文学の永遠のテーマだもんな。ただ、この場合
正統な食事の順序を無視した時点で、店からつまみ出される可能性があるから、マネするには、注意が必要
だろうな。食事マナーだけは、特に厳しい人もいるからな。俺は一度、ホテルで背広の上着を着ていなかった
だけで、ホテル側の用意した変な背広を着せられて、屈辱的な思いをしたことがあるからな。
やはり名無しでも、マスターが主導してくれるのでなくては、スレがすすまんな。
スルーされてしまう人も出てくるしな。改めてマスターの偉大さを痛感するな。
izonsurunayo
スレ主さんは律儀だったけど、新生美食スレは、
全てのレスに気を使わなくてもいいんじゃないかな?
スルーされたからって、気分を害す人間なんてあんまいないだろうし。
まあ、質問とかは分かる人がいれば答えるってのでいいじゃない?
>>412 そうだな。俺も次からは、文体を変えて書き込もう。あまり旧固定メンバーがでしゃばると、
よく思わない人もいるだろうしな。名無しの名無しによる名無しのためのスレにして、
焼け跡復興からゆっくりゆっくり伸ばしていって、1000までたどりつければいいよな。
美食というと、フランス文学あたりに詳しい人が来てくれれば、話に広がりが持てるだろうけどな。
自分に向かってレスしてるな。当然
>>411のまちがい。
島国には、濃厚な味の食文化は生まれないよな。
例:日本やイギリスetc.
中華料理やフランス料理など大陸の食には味の豊かな拡がりがある。
基本的に、文化は大陸から島国に一方的に渡るものだけど、
食文化は他の文化に比べると、伝播しにくいのかな。
もち、醤油は中国から伝わったものだけど、
日本では最後の添付的調味料にその役目を一貫させているな。
>>407 アメリカ人はとにかく横柄。郷に入れば郷に従えなどという意識は全く無きに等しい。
でも座敷に上がるときだけはきちんと靴を脱ぐ。どうしてだろう。
>>408 確立されたものからの逸脱はいいんだけど、逸脱後が問題だね。
フランス料理の格式の高さは、野蛮を覆う意図的なもの。中華料理にはそういう偽善はない。
本場中国ではどこの料理店にも咀嚼の音が木霊する。
>>414 たしかに、中華、フランス料理ほどの奥行きある味のひろがりは、
他の食文化にはない。口の中でひろがる味の世界は、文学になる。
でも純粋に日本料理といえるものは、いまだ確立されていないようにも思える。
豚カツや天丼などのB級「日本料理」は、十分に濃厚だし。
ただ、濃厚だけで、口の中でひろがる味の世界はやや単一だね。
まだまだ中華フランス料理の相手にはならない。
内陸部などの奥まったところは新鮮な魚介類などの食材が手に入りづらく、
味気ない食材や干物を少しでも美味しく食べようとして、調理法が発達した。
比して島国や大陸の沿岸部など、比較的新鮮な魚や食材が手に入る地域は、
素材に凝った味付けをする必要も無いと言う事で、素朴で原始的な調理で間に合った。
と、何かで読んだなぁ。
417 :
吾輩は名無しである:2005/12/17(土) 17:30:43
>>415 日本料理でも天ぷらと寿司は十分一つの世界を切り開いている。
会席料理の上等なものは、一つの完成にいたっている。
ただ、水をさしてすまないが、だんだん話頭が文学から離れていくようだ。
sageるのわすれてた。
>>416 魚介類だけでなく、大昔の狩猟生活からも説明できる。
魚介類は、定期的に捕れる。海で囲まれた島国は、川が至る所に流れ、
毎日新鮮なものが手に入り貯蔵する必要がない。
動物は冬眠があるので、内陸部での冬場は狩りが不可能に近い。
だから貯蔵技術調味料が発達。
>>419 そして畜産が始まり、結果的に沿岸地域より、動物性蛋白質の摂取が安定。
安定すると工夫が始まる。脱線スマン
自分実家が養鶏場なんだけど、自分実家たしかに内陸地方。
日本の内陸ということは盆地なんだけどさ、料理の味付けは
東京に比べて濃かったし、凝ってた。そういう風にみると面白い。
内陸では寿司は回転寿司が主だったけど、鯖寿司は一般的に高級だった。
しばしば京都の百貨店で鯖寿司を買う母親がいた。
東京では松前になる。そこも面白い。東京では寿司は庶民に普くひろがり、
京都は盆地なので高級になった。面白い。
大江戸の作家に寿司好きが多いのも肯ける。誰しも幼少の食の思い出が食の趣を決まる。
美食となると別途になる。美食と食の趣はやはり違う。美食は幼少の食の遍歴に必ずしも起因しない。
お袋の味から遠ざかるのが美食街道だと感じる。
それは、固定された概念を打ち砕き、新たな流れで世を活性させる文学者たちに通ずる。
元来のマナーにうるさいのは美食家ではない。お袋の思い出に絶縁できた作家だけが美食家になりえる。
新たな流れに美食が誕生する。
高級食材を扱った割烹「北村」にはさざえの蒸しが味の深さを演じる。
無論さざえは日本海でとれたもの。
料理長の北村に話を伺った。
日本海でとれるさざえは塩気が天然で味付けが必要ないそうだ。
じつは生で食べるのがおいしいそうだ。
生で食べた方がおいしいなら、原始人に還ったほうが美食だ。
本来の味で満喫できないと余計な味付けで人工の害に侵される。
しかし、ファーストフード、特にケンタッキーフライドチキンはおいしい。
劣悪な環境で育てられた鶏の肉だが、味付けに画期的な人工が施された。
劣悪な環境で育っても、製法に工夫が凝らされると一流の食材に負けない。
ケンタッキーフライドチキンの美味しさは、誰も疑えない。
食文化の哀れなアメリカでケンタッキーフライドチキンがうまれたことは驚嘆に値し、
そこが面白い事態である。
言わずもがなではあるが、ケンタッキーフライドチキンの鶏は
糞尿積極利用概念に基づく育成法により、信じられないほどの劣悪な環境で育つ。
鶏の出した糞尿は下水ローラーで運ばれ、僅かな餌を混ぜたあと、そのまま餌ローラーで
運ばれて鶏がたべる仕組みである。これにより、信じられないほどのコストダウンが可能になる。
しかし現地アメリカでも、ケンタッキーフライドチキンは言うほど安くない。
結局会社が大儲けし、信じられないほどの安いフライドチキンは為らなかった。
ここが現代の病理である。
>>421 ここ最近のスレの流れをうまく総括してらっしゃいますね。それでいて、個性的な不思議
な文章ですね。
東京出身の作家って、荷風もそうですけど、どこか地方の食べ物を軽く見て、なんでも
東京がイチバンと気張っているような気がします。
食と言ってまず思いだす都市と言えば、大阪ですが、大阪出身の作家は思いの外少ないです。
私の読書範囲では、安吾・太宰と並ぶ無頼派の織田作之助が大阪出身です。
彼は名作『夫婦善哉』の中で、登場人物に「安いもんの中にもうまいもんがあるんや」といった
ことを言わせています。何か、東京人=高級嗜好、大阪人=B級嗜好というような気がします。
他に大阪出身と言えば、川端康成がいますが、彼は東大に入った時点で大阪的なものを捨ててしまった
気がします。その点、織田作さんは、生涯大阪を背負っていたような気がするんです。
だから、彼が「うまいもん」と言った時には、大阪のくいもんが行間に香りをたてているように思えるんです。
「夫婦善哉」には、大阪のカレー屋「自由軒」が出てくるね。
言ったことあるよ。
真ん中に生卵を落として、混ぜるスタイル。
ごめん。連投する
作家が店を訪れる描写はなかなか面白い。
吉行は、桜鍋の「みの屋」にも行っている。
放蕩を探る気分で店に行く。
入口では、靴を預け下足番から札を受け取るスタイル。
実際の馬肉は「さくさくとして美味しい」と書いてる、と思う。
ふと見ると、血色のいい若い母親が幼い子供たちに
せっせと取り分けてるのに気がつく。
その兄弟は、まるい膝小僧をそろえて旺盛な食欲を見せている。
吉行は帰りがけに、手洗いに寄る。
朝顔の隣りには、鏡がしつらえてある。
「精がつくか、確認しなさい、という意味なのだろう」と
書いてる。
でも、すっかり放蕩気分は抜けていたらしい。
>>425 確かに自由軒のカレー出てきますね。あの小説は見方によっては、B級グルメ小説
の様相を呈してくるほど、うまいもんがよく出てきますから。主人公の父がモウケ
のない具だくさんの天麩羅を売っている所なんてほほえましい。それにしてもアナタ
はよく店名を知ってますね。このスレにピッタリ合ったお客さんです。
>>426 私は「超」がつく程の競馬好きなのでゼッタイ食べませんが、馬肉・馬刺しは非常に美味
ならしいですね。
何か文章変えても、実はいつものメンバーでまわしているんじゃないか、と思います。
吉行らしい優しさが淡く漂う。読み手の優しさに釣り込まれた。
吉行の優しさには精の失せていく失脚のあわれみがある。冷めた感性の中には
意地悪いところがない。放蕩場面でも、憎めない。朝顔と鏡の対比が淡い。
放蕩さながらにも欲は途切れ、目の前に突きつけられた途端、嫌気のさす吉行の距離感がいい。
長野県の白馬村で馬刺しを食べた思い出が記憶にある。牛肉よりも肉汁がさらさらとしており、
吉行の放蕩気分が抜けた気持ちを想像するには難くない。もし、これがロッキー青木のように、
目の前でやくスタイルなら、放蕩気分は持続し、そのまま女郎屋へもいったのではないかと、
想像するにも頑なになる必要はない。馬刺しは、運動量が牛に比べ飛びぬけ駆け抜けるので
血液がさらさらとしてい、草原を駆け巡るさわやかなイメージで肉に食いつく。馬刺しの思い出は深く、
楽しくもあるものの、やや切なく、面長の吉行の顔も丸く感じられ、その対比も面白い。
釣り乙に荷担する訳ではありませんが、私が文体を変えた方が良いなどとつまらない事
を言ったせいで、アナタ本来の自由奔放で伸びのある文章が多少翳っているかもしれません。
当面荒らしは入っていないので、お好きなスタイルでよろしいと思います。
>>430 魚は動かすと味がおちますが、馬は走らせた方が味がいいのですね。
思い出が記憶にある→思い出がある、記憶がある、ないしは覚えがある
想像するには難くない→想像に難くない、もしくは想像するに難くない
想像するにも頑なになる必要はない→意味不明。いや分かるが、日本語になってない
馬刺しは〜食いつく。→もう突っ込みどころがありすぎてw
勘弁しろ。ここは文学板だろうよ。
ありがとう。以後気をつけるよ。但、これ以上の弁解は避けたい。
コテ化するし、変な方向に集約されかねない。
ベトナム料理っておいしいらしいですよね。あそこも米食で、一時期大量の難民を
出した国ですけど。誰かベトナム料理について書いてる作家っていませんか?
ベトナム料理なら開高健が書いてそうだけど?
まあ、食を好む作家もたまには失敗することもある。
毎度、吉行でごめん。
アイスクリームについて。
ある日、安岡正太郎が「アイスクリームを食べよう」と誘ってくる。
本人はあまり気が乗らないが、仕方なしに付き合う。
「リザ」だったか「リズ」という店に入る。
ふと店名が気になり「この店名の由来は?」と尋ねると
化粧の濃いウエイトレスが「世界の恋人、エリザベス・テイラーです」と答える。
いやな予感があたり、運ばれてきたアイスクリームには
ゴテゴテとデコレーションが施されている。
それを安岡と向かいあって食べていると
「ホモのカップルのような気分になってくる」と書いてる。
こんなトホホ体験もおかしい。
豚斬りごめん・・・orz
吉行については語りつくしても語りつくせない思い入れがあるようですね。
私の思い入れの深いものは、ラーメンです。受験当時、深夜近所の屋台で食べた甘辛いラーメン。
恐らく日本のラーメンはB級グルメの王様でしょう。ラーメンを食べ歩き続けた作家もいるように思います。
探してみます。
日本に渡ったラーメンは、主に四川料理の系統と、広東料理の系統の二つです。
系譜的に四川湯麺は博多ラーメンに、広東湯麺は本州全土に広がりました。
博多ラーメンは純粋の豚骨スープで、やや甘辛。本場四川では、唐辛子がふんだんに練りこまれてはいますが、
海流激しく波打たせる我が日本列島には、唐辛子はあまり重宝されなかったようで。大蒜が添付されることしばし。
甘いラーメンになり、人の好みは真っ二つに分かれた。
広東湯麺は唐辛子を一切使用せず、豚の背油したたる油ラーメンでもあり、その系譜的濃密化が東京の油ラーメンになったかどうか是如何に
ラーメンといえば椎名誠
orzってどういう意味か教えて・・・orz
>>442 落胆した感情を表すアスキーアート ○| ̄|_ が変化したもの。
→_| ̄|○
→OTL
奇跡は待っても来なかった。そこからよ人生は。絶望の淵に立たされてから、現実の海原に飛び込むか、野田レジぬか。
さあ、ラーメンといえば椎名誠。いささかメランコリックに薫る庶民作家だけど、
ラーメン好きとなれば一気濃厚な味わいを呈してくる。浅黒い肌に今時珍しい艶のある黒髪のこの男は、実はラーメン好きだった。
ラーメン道にはおよそ二つあって、一つは、波乱万丈の人生を送った店主とのコミュニケーションを大事とする庶民派。これは替玉を常としない。
もう一つは、ラーメンの味そのものを吟味する慎重派。店主とのコミュニケーションはほとんどない。替玉は味の見極めの常套手段とする。
444 :
吾輩は名無しである:2005/12/18(日) 18:10:20
>>438 あらさがしをするようで申し訳ありませんが、安岡章太郎ですね。個人主義者っぽい
吉行でも<第三の新人>仲間のさそいは、断れなかったんですね。悪い仲間ですね。
>>440 ラーメンの歴史には詳しくありませんが、四川というのは、巴蜀の地、現在はともかく
歴史的には、ド田舎と言って良いでしょう。漢の高祖がこの地を拠点として、天下を取った
ことや、三国志の劉備がこの地で建国したのは有名ですね。ド田舎でも、史記に「天府の地」
と書かれ、古来より食材の宝庫とされていますね。故に四川料理は独自の完成をみました。
一方、広東は南宋以降、海上貿易で栄え、世界の食材が手に入った土地ですね。
またsage忘れた。
食前酒にワインを飲む塩野七生もおよそ想像できるが、現実として大衆作家でもある。
私はローマの歴史を日本人に教えた功績は認めますけどねえ。
司馬遼太郎みたいにイデオロギーが絡んで来ないぶんマシなんじゃないでしょうか。
塩野はワイン関係の本を書いていたような・・・気がします。違うかも。
>>443 替え玉が味の見極めの常套手段というのが、よくわかんないんですが・・・
替玉はしたことある?ラーメンを食べ終わった。
するとスープが半分ほど残っていることはよくあることで、
その時、スープだけを啜るのはどうも味気ない。だから、麺だけを入れてもらう。
これが替玉ですね。替玉の本質はここなんですけど、通は少し違いまして、
通はスープを残しても無問題ですが、問題は器の底まで味わってこそ通です。
もし、食品添加物が器の底に沈殿していたら、そう考えると、かき混ぜたくなる。
でも通はそんなことしない。最後まで、麺とスープが一体となって、
(麺がスープに絡まる、と我々は呼んでいます)評価されなければいけません。
訂正)麺がスープに
→麺にスープが
ふむ、なるほど。
味を見極めるなら、替え玉うんぬん以前に最初食った時に分かるではないか、と思ったのだが・・
最後の最後が見極めの時なのだな。
いや、おみそれしました。
そういってくださるのが一番嬉しいんです、通としてましては。
私はラーメン道に入りまして早35年経ちます。寄った店で最も印象に残ったのが、
岩手県の山中にある掘っ立て小屋の店でありまして、豚足と鰹の頭、背は鶏で、猪の牙を出汁にとっている。
麺は旭川から取り寄せたチヂレ麺でありました。値段は一杯800円。大盛で900円。話を聞くと、大盛にすると、
旭川の麺を取り寄せる送料により、赤字だそうです。面白いことに、その店主はまだ若かったことです。
30歳で勤めていた工場を辞め、退職金で全国のラーメン店を食べ歩き、退職金が尽きたころに、思い立ち、
十日ほどで空き家を乗っ取り、店を立ち上げ、うどん屋をはじめたそうです。そこで数百万円の利益をだし、
旭川の麺工場と契約をかわし、さらにこだわりを注ぎ込んでひとつの世界を完成させた。
>>452 いえいえ。私の人生より長いラーメン道の達人に対してぶしつけな質問をしてしまって、恐縮です。
ただ、このスレの性質上、誰か文学者と結びつけて書き込んでいただければ幸甚です。
くだんの岩手県の店主は、小説の題材になりそうな人物ですね。
ラーメンかあ
記憶している美味しそうなラーメンの記述
椎名誠の「岳物語」
わたし(椎名)が息子の岳と近所の大勝軒へ行き
仲良く、ラーメンを分け合って食べるシーンがあり、ほほえましい。
本当は岳も大人のように一人前を食べたいのだが
まだ子供。そうはいかないので、大人の大盛りを分けてやってる。
後に岳は成長し、野田知佑とともにカヌーで旅をする。
帰宅し、しばらくして再び親子で大勝軒へ。
岳はラーメンに勝手にギョーザを入れる。
「こうやって食べると、うまいぜ」と言う。
ギョウザ、ラーメンの食べ方が息子の成長を象徴している。
>>424 開高健大先生がいるじゃないか。
「細雪」でも美食が頻出するが、こと和食に関してはみんな「大阪文化だし」。
誰が書き込んでるのかわかりそう。
まあオレを除いてみんな残ってるみたいだし。
>>438>>444 吉行と安岡の関係も色々あったらしいけどね。
両者が険悪になってたとき、吉行の後輩の山口がそのことを心配したら、
「オレ本当は安岡がすきなんだよ」って吉行が言ったらしいし。
あの世代は「戦中派意識」で結ばれてるし。
大阪を出すと即B級の流れになるのはなぜ?
神戸はそうでもないのにね。
舶来都市の高級面に珍しがるのが原因だろう。
珍しがるのが高級志向の再発防止には防波堤の思想が必須。
でも防波堤思想にはそれなりの−面があることを胆に命じた方がいい。
大阪のB級のムードは商人の都市の名残から、朝から晩まで銭勘定に明け暮れた天罰でもある。
459 :
吾輩は名無しである:2005/12/18(日) 22:08:54
>>455 あんた、ひょっとして、最近いなかったのか。そのせいで俺が「すべてのレスに答えねばならん」
というような、変な強迫観念があったんだぞ。まあ、単なるおせっかいだが。
確かに開高さん大阪出身だな。あと、中島らもがそうらしい。
>>457 確かに神戸は高級な印象があるな。某漫画で読んでのだが、神戸の一等地の住民は、
道端に諭吉さんが落ちていても誰も拾わんらしいし。兵庫出身の宮本輝はスタイリッシュ
な印象があるしな。宮本の食生活は知らんけど。
またかよsage忘れ。
兵庫のスタイリッシュさは認めるが、そのたしなみが高じると破産するかもしれないし、
余計者扱いされるから、目立たないようにしないとだめね。
目立たず、細々と、鼠のように生きないと、生き延びれない。
命は永遠ですから。え、だって、そうでしょ。死ぬのは他人。私は死なない。
食の高尚には限度あるでしょさすがに。食じゃないからね本当は。
生なんだよ。美食に世界を求めると危険思想に走る。思想団体は総崩れでいいでしょ。
分割で推し進めれば聖徳太子も光塩。暗室でもパラダイスでしょ。今から光切らすけど。
ネットケーブル切れば、二度と会えない仲でしょ。悪いけど、暗室にパラダイズムでいいから。
パラダイズムは現実にないでしょ。だからそこでは美食は箱庭でしょ。階段をあがってゆけば
いずれは立ちはだかる悪魔がいるからね。もう、そういう世界観には美食は生誕しないから。
作家論にはしばしば有機栽培的油断が生じるのは胆に命じておいた方がいい。
>>454 ラーメンにギョウザを入れるとうまいんですか?そういうのは邪道じゃないんですか。
さきほどの通な人に聞いてみたいです。
もう一つ。別件。
既出の『夫婦善哉』のドモリの主人公のセリフで
「ここのラ、ラ、ライスカレーはご飯にあんじょうま、ま、まむしてあるよって、うまい」
とあるんですが、ちょっと意味がとれません。
という無知な私。
まぜて、じゃない?
いや、確かに「まむして」になってる。
そもそも、ご飯に「まぜて」あるとうまいの?
自分でまぜればいいじゃん。従って、不明なのだ。
>>462 期待にお応えしていささか。。。
ラーメンに餃子をまぜて食べるのは、随分と傲慢な食し方ですね。
しかし、坊主頭の生意気小僧にしては中々あっぱれに感じ入るのは場面にも拠るとは思いますが。
既出ではありますが、何が美食か、何があっぱれかは、場面に依拠し、
さらに推し進めるならば、究極のところは、個人の人生は一種の映画でしかない、
とするところにも幾許かの論拠を見出せるという見解にも帰着できる傲慢な味わいでしかないということです。
>>465 どうもありがとう。またラーメン関係でわからない事が出てきたら宜しくお願いします。
自由軒のカレーね。
ググレば画像で確認できると思うけど
カレーとご飯がすでに混ぜてある。見た目、汁気の多いドライカレー?風。
「いい按配に混ざっていて旨い」という意味ではないかなあ
山口瞳の「行きつけの店」いいよ
ある日突然、山口は志ん生の「大津絵」がたまらなく聞きたくなる
自分が志ん生を招くなど不遜な行為だ、と悩む(ここが山口らしい
が、有志を募り段取りをし、その日を迎える
当日、志ん生はお弟子さんに背負われて現れる
「こんなになっちまって」と志ん生が軽口を言う
けど、みんな笑えなくて、むしろ涙
ごめん、連投する
落語が終わったのち、酒の宴となる
志ん生も少しだけ呑んでいる
「おかしいな、ここは樽酒なんだ・・こんなはずでは・・」と
酒の味について、いぶかしがっている
裏でお弟子さんがこっそりと水で薄めていることに
山口は気がついている
なかなか印象的な酒の場面だなあ
お!
スレッド復活したんだ。よかったね。
スレ主さんも喜んでるだろうな。
「行きつけの店」面白そうだね。山口瞳はまるで読んだことがないから、
今度これを買ってみよう。
>>467 はじめから混ぜてあるスタイルなのね。なんとなく、疑問が氷解。
>>468 志ん生落語は、ちくま文庫で出てるね。でも、活字で読むよりは、生で聴く方がずっと
いいだろうね。私のような小人には、自分がたまらなく聞きたくなっただけで、師匠を招く
までの行動に出る山口は、十分豪快な人物におもえるがなあ。
>>469 ナントナク落語、もしくは、トンチ話みたいな展開だね。文飾かな、実話かな。
『やってみなはれ みとくんなはれ』で山口は、自分と開高が務めていた寿屋を「大阪的なるもの」と評している。
それはとりもなおさず、「名を捨てて実を取る」アキンドの実質主義だと解説している。
これを食の方面に敷衍すると、「安くてもうまいもんはうまいんや」となるだろうね。
ただ、これは現在も我々がイメージする所の大阪人と何ら変わりはない。
その意味において大阪が確立されたものからの逸脱をはかる必要性も、そろそろ生じてくるのだろうね。
ちょっとマネてみたが、実はマスターでは無い。
>>471 山口文学のファンに向かって「文飾かな」なんて言うと気を悪くするよな。
スマン、いま考えてみると軽率な発言でした、ごめん。
>>472 色んな人間が指摘してることだけど、「コテコテ大阪」なイメージは
むしろ(大阪の)地方出身者が作ったものなわけで。
先祖代々の大阪人ってのは、梶井基次郎みたいな(本当に)繊細なものじゃないの?
自分の話をするのもアレだが俺の爺さんは日本橋の生まれで婆さんは天王寺だが、
どっちも「コテコテ」からは程遠かったし。
(どっちも両親は大阪以外の出なのだろうが)
山口瞳の「大阪版」みたいな作家ってのはいないのだろうか?
>>474 山口「大阪版」ってイメージ湧かないなあ。
もともと母親の実家は「遊郭」父親は「軍需成金の起業家」
しかも駆け落ちって特殊な両親を背負っての山口だから。
会社の同僚と大阪の鯨料理に行った事がある。
当初抱いていた大阪の食道楽のイメージとはやや違った雰囲気がそこにはあった。
それは家庭料理のイメージに近かった。
大阪のイメージは確かによそ者が勝手に作ったものだろう。昔はともかく、アキンドの実質主義は
今や日本中を席巻してい、これはとりもなおさず、狭くなってしまった世界の本流である。この期に及んで、
東京からわざわざ大阪の食道楽を味わいにいくのは馬鹿げた話である。
山口は拝金主義の形式主義者でしょう。「生粋の大阪人」にはいないだろうね。
>>474 梶井の場合は、いつの時代にも稀に見られる極めて純度の高い感性を持った文学青年
であって、県民性との結びつきは希薄であろう。
実は、問うておいて、既にご自分の胸の内に答えがあるという、啓蒙的なレスなのでは
ないか?
・・・つまり、開高さんとはだいぶ違うひとなんですか、近いひとなんですか。
後者なら、迷わず開高健にしとけば良いではないか、ということです。
我ながら、なんじゃこの文章・・・
「大阪」=「ベタベタコテコテ」は一般論のイメージだよね。
天王寺はベタな響きだけど、昔ながらのキッチリした人が住んでる町だとオモ。
お国自慢みたいになるね、ごめん。
川端康成は伊豆の定宿で、加賀まりこを呼び朝食をともにすることがあったらしい。
ソースは日経新聞
実際、TVでも加賀は同様に話してた。
「もう少しスカートをあげて膝を見せて下さい」
ロリだったのかなあ?川端康成
>>478 それは知らない人は少ないほどの有名な話だね。
加賀まり子は今や影の薄い腐りかけた女優だが、
川端との会食時は、妖精の様な可憐さであったようで。
川端がロリコンであったとしても、彼の作品をみれば不思議でもなんでもない。
加賀まり子をみていると、
花のいのちはみじかくて
苦しきことのみ
多かりき
だよね。
>>478 天王寺という処は在日の人に侵されていない場所としても有名だよね。
天王寺学園などは関西有数の進学校だし。
自分は在日の多い鶴橋生まれ。焼肉の街としても有名。お国自慢でごめん。
>>481 >在日の人に侵されていない
不適切な言い回しだと思う。
その議論もいいが、さすがにそろそろ、美食、文学に話頭をもどしましょう。
大半の「純」日本人が在日に対して使う言い回しからかけ離れたものではないとは思うが。
焼肉の街として鶴橋は有名になったけど、焼肉の匂いで鶴橋を去っていった人々もいたからね。
たしかに「在日」によって大阪が「コテコテ」のイメージになったのかも知れない。
「生粋の大阪人」(生粋の、というと何だってそうなるのだが)は一部の地域限定の存在になった。
京都もしかり。「生粋の〜」は江戸時代があってこそ。鎖国をしていなければ、生粋は生まれなかったかも。
その善し悪しは、まあ、置いておいて、川端なんかはその一部に限定されたものをこよなく愛した、ように見せて
独自の文学を築き上げた。
大阪における焼肉もそうだが、日本におけるその土地の文化は、商業主義や「コテコテ」の勢いに負けないほどには
頑丈に出来ていなかったということ。高々300年の鎖国では。むしろ、鎖国では不可能ではないか。
鎖国によってではなく、ダイナミックな文化交流による坩堝の中の戦闘気流の果てにできるものが生粋。
その意味で、山口の美食文学は興味深い。
実は新潮文庫に開高健・吉行淳之介共著の『美酒について』という本があるよな。
このスレの流れからいって、御誂え向きの本と思うが、何故か言及されとらんな。
無論、かく言う俺は、読んどらんが、さすがに読んだ人がいそうなものだが・・・
話題にするに値しない本なのか?
開高健はベトナム戦記で、美食を否定しているようだが、
たちえ吉行との共著でも美食について語るのは笑止だ。
駄目だ、やっぱりスルー出来ない。
>大半の「純」日本人が在日に対して使う言い回し
「純」日本人を白人、在日を黒人に置き換えてみれば、どれ程自分が
人種差別的な言説を書き込んだか解るんじゃないかな。
場の空気とやらも大切かもしれないが、ことこの手の物言いには俺は素通り
出来ないね。他の方には申し訳ないが。
>「純」日本人を白人、在日を黒人に置き換えてみれば、
強制連行とは違いますし。黒人の場合、今はともかく、
ある一定の時期は間違いなく弱者でしょう。しかし日本における「在日」は、
どっちが弱者なのか分からない。切迫したとき、勝ったのは在日でしたからね。
少なくとも鶴橋では、少々の民族差別がバランスをとるに役立っている。
>>489 まんまアパルトヘイト時代のアフリカーナの言い分と同じ。
俺はもう言いたい事言ったからこれ以上じゃまはしないけど、
それ以上言うと誰も寄り付かなくなるよ。
君だけが特別じゃないのがなんとも厄介だ。
じゃあおやすみなさい。
>>488 空気読めないのもそうだけどスレ違いという事が分からない?
2chでは韓国が絡むとスレが荒れるんだよ
スルーできないのならNGにでも入れておけ
>>489 おまいもそのへんにしとけ
在日問題を語りたいのならハン板にでも池
韓国が絡むとスレが荒れるとおっしゃる人は正真正銘の差別者だろう。
荒れるとは思えないけどね、この程度で。
在日韓国人が弱者だと本気で思っている人はいないと思っていたが、まさか本気とは。
パチンコ業界、ヤクザ業界、金融業界など、ある意味弱者を食い物にして生きた強者ではないか。
弱者を食い物にする
→これが食の原点だよね
私たちは、「たべてやりたい」とよだれを垂らすとき、
美食の原点に立つよね。
贅沢はその「〜てやりたい」にあるとオモ。
そこに、余計な概念がはいると、美食にはならない
鶴橋の焼肉料理店での食事について書くとき、在日問題を扱わない作家はいるだろうか?
あの町の雰囲気、高架線路の下にひしめく焼肉店と胸をむかつかせるほどの煙。その雰囲気全体も
語らないのは美食家ではないだろう。
文学も語れ
福田和也は豚カツ好き。こいつもB級グルメ。
檀一雄が何の屈託もなく韓国風の内臓料理を自分の料理本で語っているのをみると羨ましくなる。
檀の師匠の佐藤春夫は(日本統治下の)韓国の詩人と交流が会ったらしいし。
丸谷才一の指摘では、日清戦争以来の日本の対外進出で日本人は今までにしたことのない
体験をさせられたわけだが、佐藤・檀の非日本的な「ロマンチシズム」はその産物なんだろうな。
日本の対外進出を能天気に肯定するつもりはないが、それにしてもそういう側面が
あまりにも語られていない気がすると檀の美食エッセイを読むたびに思う。
>>476 言いたいことはわかるが、大阪人の実質主義を誰よりも認めてた東京人も山口。
山口はサントリーで開高をはじめとする大阪人と接してたわけで。
(『江分利満の優雅な生活』に詳しいよ)
何か、夜中に議論があったようだな・・・
>>497 とりあえず、俺は、その議論に荷担して、スレ違い板違いと叫んでいたおせっかいな
者とは別人だが(学級委員的な事を言うのは必ず俺だと思われてはいささか困る)
「日清戦争」「対外戦争」などと言ってると、また変な議論が起こるぞ。
もうその切り口からは、さんざん文学は語られてきたのだ。壇が語っていなくて幸甚だ。
国文科の大学に八年居たから分かるが、どの教授、どの批評家もうんざりするほど
戦争、満州、引揚げ者、在日、差別、そればっか。我々はそろそろその視点から文学
を語るのに飽いたからこそ、ここに「美食」という新たな視点を設けたのではないのか。
不毛な中国議論はやめてくれよ。中国好きの俺が頼むぞ。
美食作家なら岡井隆がでないのは不思議だな。
>>499 岡井隆か!名古屋出身だな。
俺は昔、岡井の兄弟子にあたる人の、和歌の講義に参加したことがあるぞ。
と、それくらいの知識しかないが、この人美食エッセイかいとるの?
よーやく、折り返し地点にとーちゃく。。
すっごく気になってることあるんだが。
黒岩重吾は、かつて面白半分で悪食を好み
なぞの病気になってしばらく入院生活を送っている。
(日経新聞 私の履歴書に書いてあった)
でも、何を食べたのかは具体的に明かしていない。
いったい何を食べたんだろう?
黒岩ファンで知ってる人いたら、教えて欲しい。
>>502 黒岩ファンではないが、満州から帰ってきた後、三年間かかっていた「小児麻痺」の
ことを言っているのか?
「小児麻痺」
別名ポリオ。ポリオウイルスによって脊髄や脳が冒される伝染病。現地で食した物
によって発病したであろう事は、疑いないな。俺もヒマではないので後は自分で調べたまえ。
この人も大阪出身だな。だが、単なる大衆作家にすぎん。松本清張の方がまだ大物感がある。
明治の黒岩涙香の方なら、俺も興味があるけどな。
黒岩、ポリオだったんだ。
「身体の自由がきかなく、寝たきり〜」としか書かれてなかったから
全然わからなかった。ありがd
松本清張で食のこだわり本は知らないな。
小説内でも、家政婦さんが意地の悪い食事作ってるって印象しかない。
>>504 なんか気分的に偉そうな物言いをしてスマン。
自分の興味の無い作家をコトサラ見下すような癖があるからな、俺。
これでは、そこいらにいる、駄目な教授と一緒だな。
林望先生の「音の晩餐」は読んでいて楽しいよ。
クルマの運転中の眠気覚ましには、何がいいか?
煎餅を食べるべし、とある。
「バリバリ・・その頭蓋骨に達する音と物理的刺激が・・・云々」と
ちょっと説教くさいところが可笑しい。
「鉢植え茄子のぬか漬け」
「先ず、茄子を鉢に植え実をつけた後、その実をよく洗い
ミョウバンで拭き、糠を充分に塗ったガーゼで湿布のごとく包み・・・」
こんな頓珍漢なレシピも出てくるけど
「豚のスペアリブの煮込み」みたいに
普通に使えるレシピもあって、実際作ったら美味しかったよ。
スペアリブうまそうだな。
りん坊先生の煎餅の提案は塾の先生に教わったことがある
りん坊を参考にしたようだな。
参考として梅干をあげておく
世界には梅干だけで生きている人もいるみたいだな
人間はほとんどの栄養素を体内で生成できるそうだな
摂取しなくてもいいものまで摂取すると病気になるな
>>506 車の中で煎餅なんて、汚れるじゃないか。女の子もくどけんじゃないか。
ガムでいいじゃないか。でも、煎餅かむのが脳の働きにいいことは確か。
>>507 ちょっと意味わからん。スマンが国語も塾の先生にちゃんと教わってくれ。
>>508 すまんが国語の偏差値は80以上あった
悪いが非はおれにないと思われ
>>507 「スペアリブの煮込み」
美味しかった!ずるずるとはがれた肉を賞味したあとは
フルフルホロホロとした軟骨が残るが、
この部分が一番美味であるから、残してはならん!とのことです
>>508 ガムもコーヒーもダメ、大声で歌をうたうのもダメ
隣りに女性がいてもダメらしい
「煎餅」に限る、とあるよ
511 :
吾輩は名無しである:2005/12/20(火) 20:27:46
スペアリブのフルフルホロホロはラードの表現だな
ラードはテラテラだな
テラワロスだな
テラテラに光るラードは身震いするな
スペアリブは牛肉に限るな
豚肉のスペアリブはラードの塊だな
512 :
吾輩は名無しである:2005/12/20(火) 20:33:29
下呂吐きそうなラード表現だな
きもくて肉くえねえよ
雄牛はうまそうだけど豚はみにくいので食欲わかねえな
みるからにうまそうなのって雄牛だけだな
くさいけど
>>506 リンボウは能エッセイ以外は偏見があって読めなかったのだが、面白そうだな。
結構古本屋で見るし、こんど読んでみるか。
>>498 それは悪かったけど、戦前の日中日韓関係はあまりにも政治的・民族闘争的側面が強調されすぎて
文化交流に関する研究や調査があまりにおがおろそかになってる気がしてたから。
台湾人の邱永漢が佐藤春夫に傾倒したり、台湾のお年寄りが(ちゃんとした文語で)短歌を
読んだりするのは、単なる「文化強制」にとどまらない興味深い現象だと思うし。
あの魯山人ですら高麗青磁から色々インスパイアされたらしいし。
(もちろん、日本統治下の韓国で色々実地調査した)
檀の韓国・中国(あるいはロシア)好きはそういう意味で羨ましいわけで。
(ちなみに邱永漢は檀の後押しで作家デビューして終生交流があった)
>>513 >おがおろそか
意味不明、スマン。
『音の饗宴』以外に料理(あるいは酒)を「聴覚」から描写した名著はないのかな?
>>513 ちょっと自分本位できついこと書きすぎたなあ、と反省していたところだ。大学で十年一日
のごとく、かわり映えのしない講義を受けていたうっぷんをこんな所で晴らさずとも良いのにな。
すまない。相手が度量の広い人物でよかったよ、本当に。
中国という国については、特別な思い入れがある。ゆえに語りたいことも多いが敢えて語らない。
ただ、「文化強制」が事実としてあり、それがきっかけとなって様々な現象が生まれた。必ずしも
負の影響ばかりではないが、「それがきっかけ」である事を忘れてはいかんのだろうな。
つまり、中華料理についてだけ、語っておいた方が無難だということです。
「サントリーの酒は宣伝だけで売れている」って批判にそのサントリー宣伝部にいた開高健が
「人間の嗜好は広告でもうごかすことはできない。最終的には商品の力だ」と
いってのけたってエピソードがあるが、邱が佐藤に傾倒したのも同じことだと思っただけさ。
日本語自体は邱にとっては「強制された文化」だろうが、誰の詩が好きかは勝手なわけで。
まあこのへんでやめとこう。オレも大人げなかった。
まあ高島俊男御大の本でも色々読んでみるわ。
文学畑の人間で邱永漢を評価してるのは丸谷才一と御大くらいだし。
せめてこのスレの人間なら『食は広州に在り』くらいは読んでほしいのだが...
(強制するわけにはいかんし)
文化の源流はオモニオモニにあるよ。
高島俊男は食エッセイなんて書いてないのかな?
>>517 よく書き込むわりに美食関係の知識がゼロに近いのは確かだ。
機会があれば読んでみよう。ただ、人にすすめられた本を「はい、そうですか」と素直
に読む人間でもないからなあ。我ながら難儀な性格だ。
ひょっとして、俺が書き込んだ広州の解説に変な所でもあったのか?
J
一つだけ言えることは、檀の韓国・中国好きに政治的な意味は「全く」ないってことだな。
ただ自分の嗜好にあっているだけのこと。
>>523 探すのに骨がおれたが・・・444という不吉な番号のレスだな。
広東。
>広東は南宋以降、南宋以降、海上貿易で栄え、世界の食材が手に入った土地
間違いではないと思うけど、海外で一山当てて帰ってきた金持ち連中が
食文化を発展させた面もあるとは思うよ(邱も言ってた)。
>>522 無論、檀の批判をするつもりはないぞ。
俺の中国好きだって政治的意味は全くないからな。
やめよう。うちわでまわしている。不毛だ。
なら別にいい。
要するに政治的観点から中国や韓国のことをウダウダ言う人間がお互いウザイんだろうし。
ただ、日本の文学者ってのは政治と文学を一緒にしたがる人間の巣窟だからな。
エリュアールがいくら左翼思想に傾倒してたとしても、「それだけ」の詩人なら
大岡信や安東次男とかをインスパイアしたり後世に影響を及ぼしたりはしないわけで。
>>527 「日本の文学界」だな。まあどうでもいいが。
政治的関心の強い(強すぎる)文学者(あるいは思想的に過ぎる文学者)は美食に興味がない、ってのはあるかもしれん。
いつぞや話題になった三島や大江なんて左右の違いこそあれ似たようなもんだし。
そうでなければ、坂口安吾や寺山修司みたいにB級グルメの王様になるかだろうな。
まあ開高健みたいなビミョーなケースもあるが。
(開高が政治的関心が強いのは一連のヴェトナムものでもわかるだろう)
531 :
吾輩は名無しである:2005/12/21(水) 00:11:26
まあ、政治的関心も文学者によっては、アクセサリーにすぎんけどな。
寝ましょう。明日も早いんだし。
大江なんかはかなりマジだと思うが...
まあいいや、お休み。
今日は開店休業状態だったな。
「食は広州に在り」
もう昔から食関係のエッセイとしては知ってる、でも手が伸びなかった。
自分の嗜好とタイミングの問題なのかもしれない。
むしろ、どんな記述が美味しそうなのか、知りたい。だったら読むかも。
吉行は「江ノ電が大きくカーブするところの干物店」をあげて
「鰈の干物」を旨いと書いてる。
「表面は乾いていて、箸をあてると弾力がある」とある。
ちょっと美味しそうだな。
「食は広州に在り」
もう昔から食関係のエッセイとしては知ってる、でも手が伸びなかった。
自分の嗜好とタイミングの問題なのかもしれない。
むしろ、どんな記述が美味しそうなのか、知りたい。だったら読むかも。
吉行は「江ノ電が大きくカーブするところの干物店」をあげて
「鰈の干物」を旨いと書いてる。
「表面は乾いていて、箸をあてると弾力がある」とある。
ちょっと美味しそうだな。
「食は広州に在り」
もう昔から食関係のエッセイとしては知ってる、でも手が伸びなかった。
自分の嗜好とタイミングの問題なのかもしれない。
むしろ、どんな記述が美味しそうなのか、知りたい。だったら読むかも。
吉行は「江ノ電が大きくカーブするところの干物店」をあげて
「鰈の干物」を旨いと書いてる。
「表面は乾いていて、箸をあてると弾力がある」とある。
ちょっと美味しそうだな。
「食は広
食関係の州もう昔からに在り」セイとしてエッ美味しそうなのか手が伸びなかった。
自分の嗜好とタングの問は知ってる、でも題なのかもしれない。
むしイミが、知りたい。だっろ、どんな記述たら読むかも。
吉行電が大きくは「江ノカーブすろの干物店」をあげて
「鰈の旨るとこいと書い干物」をてる。
「表面は乾弾力がある」とある。
ちょっと美味しそいていて、箸をあてるとうだな。
ゲロはきかけた
>>529 別段「政治的関心」だけとは限らんぞ、美食の敵は。
言うまでもなく、美食は文学者にとって頗る副次的な物であるよな。
まず文学、然る後に政治・恋愛・思想・生活もろもろの事があって、最後に美食、と。
この末席の美食が、上席の事柄を追い抜いて、最大関心事となることは難しいだろう。
檀大人だって、若い頃に、太宰と一緒に左向きの運動のマネゴトをしていた時分は、
さして美食家でもなかったのではないか?
すなわち、私生活で追い込まれている者、何かの思想にとりつかれている者は美食家たりえない。
(いつぞや同じような事を言ったな)
それらすべての問題がクリアされている者、ある程度の人格的余裕を獲得した者だけが、美食家たりうる。
ふむ、我ながら、分かったような事をいっとるな。本当は全然美食など知らんのだがな。
それでは、みなさんさようなら。二日ほど旅にでかけます。少しは勉強しときましょう。おさらば。
539 :
吾輩は名無しである:2005/12/21(水) 18:44:20
どんな旅をしたのか、そこでどんな食文化に出会ったのかを伝えてくれると嬉しいな。
私も便乗して、旅に出掛けます♪年末の海外旅行よ♪ふうふふ。
80サンは相変わらず人気者だ
80さんだけは文体がやや変わっても完全に分かるな。
文章に80さんだけがかもし出せるものがあるのだな。
料理の味わい方も文章の味わい方も本質は同じだな。
いい料理人はどの食材を使っても特有のものがでる。
80さんは素晴らしい文の作成者、料理人ではあるな。
そして誰もいなくなった・・・・・・・・
という本も美食が出てきます。
ちょっとイレギュラーになるけど
この手のエッセイには「山藤章二」のイラストが添えられることが多い。
なかでも、興味深かったもの。
誰かが、柳や小さんに
「蕎麦つゆはあんなにちょっとで美味しいんですか」と聞いたら
「たっぷりつけた方が旨いに決まってる」と答えたらしい。
飾らない人柄だったのかな?
鮨の名店は名前しか知らないけど
作家によっては食べ方に個性がでるね。
三島由紀夫はトロばかり注文して食べたとあるし
吉行はトロばかり注文すると鮨やの迷惑になる、と書いてる。
山口は鮨そのものより、主人が寝酒用にこっそり作ったツマミを
出してもらうような関係を楽しんでるふしがあるね。
アナゴをあぶって出してもらったたんだっけ?
お父さんのお通夜か葬式の時に馴染みの高級寿司屋に(ただ同然で)
ケータリングしてもらった山口だからな。
まあそうしてもらうだけの人物だったんだろうけど。
>お父さんのお通夜か葬式の時に馴染みの高級寿司屋に(ただ同然で)
>ケータリングしてもらった山口だからな。
これだけだと「鼻持ちならない成金趣味」と思われかねないが、
実際のところ、当時の山口はお父さんの借金が原因で困窮してたし、
「美談」として理解して欲しいな。
>>544 山藤は山口瞳のエッセイにも色々イラストをつけてるしね。
あと、安西水丸も山口の本にイラストをつけてたらしいが、不明。
今上海にきています。
邱永漢の『中国の旅、食もまた楽し』に上海情報があったよ。
もう遅いかな?
>>643 アガサ・クリスティの関係も美食が多そうだね。
ベルギー人のポワロなんて特に。
もっとも、ベルギーが「美食の国」かどうかは意見が分かれるのだが...
だから私は迷わない。
厚切りのパンにたっぷりのバター、チーズをのせてタースターへ。
きっかり2分。
毎朝の行事であり、リズムだ。
美味しそうで力強い表現だなあ。
こういう風に書いてるのは、「壇ふみ」
さすがだね。
orz・・「タースター」→「トースター」です
「檀ふみ」な。
まあ、お父上譲りのパワフルな文体なのは想像できるけど。
ごめん
連投する
谷崎潤一郎の「美食倶楽部」も少しだけ斜め読み。
おどろどろしいね。
夜汽車で京都へ向い、上七軒(かみひちけん)のすっぽんやに行く。
すっぽんのソップがだぶだぶに詰め込まれた大きな腹を・・
ここでも「大市」は出てくる。
学生の時、ごく近くに住んだことがあって、店の前は通ったことある。
格子の向こうから、ちょっと怖いような明かりが漏れていて
すごく上等そうなお香の匂いがした記憶がある。
好きな文学作品が自分の知ってる地域が舞台だってのはいいよな。
オレは『細雪』がそうだった。
阪神間の、谷崎クオリティみたいなのは今もあるよ。
個人的には谷崎は・・・どろどろで粘的。
「陰影礼讃」しか印象に残らなかった。あれは美術論みたいな感じ。
いま、嵐山光三郎の「文人悪食」読んでる。
これは面白いよ。
具体的に作家が何を好んで食べてるか書いてる。
ちょっと「へえー」知識っぽいけど。
ごめん
言い過ぎたorz
谷崎記念館かな?
たしか芦屋にあったよね
とりあえず、帰ってきたぞ。三重県の津から。伊勢エビが食いたかったのだが・・・そんなヒマなかった。
>>551 クリスティーは愛読してる。ポアロは確かにベルギー人だけど、それってほとんど設定に過ぎないはず。
実際の活躍場所は、亡命先のイギリスだし。ポアロは甘いものばかり食べてるイメージだな。
朝のチョコレート(飲み物の方)とか、ケーキとか、デザートとか。
あいつ、自分で料理している場面も何回かあるんだよな。ミステリーにそんなシーンをはさむのは、
やっぱりアガサが女性だからかな。
>>550 こんな事言うと気を悪くするかもしれんが、邱永漢は金もうけの本ばかり出してるイメージだから
・・・どうも手がのびない。現代の中国人でも、王勇のような学者さんの本なら読むんだがな。
俺は学者びいきかもな。講談社の『中国の歴史』を全巻購読してる位だからな。(食の歴史も書いてあるかも)
俺みたいなのを「スノッブ」というのかもな。作家でも陳舜臣あたりなら読むけど。
>>555 谷崎の『美食倶楽部』は確か中公文庫の『潤一郎ラビリンス』の中に入ってたよな。
昔、大学で事情通の批評家先生が「これが売れなかったら、中央公論が倒産する」みたいなこと
を言っていたので、なんとなくそろえた覚えがある。そしてホントに倒産したのでビックリした
覚えもある。
俺も谷崎ちょっと苦手(『細雪』は途中で断念。俺の好きな鴎外荷風の筋だけど・・だいぶ違うよな)
なので放置したままだが・・・探してみよう。『春琴抄』『盲目物語』あたりは肌にあうけど。
(そのへんの歴史に舞台を置いた作品はどろどろしてないよ。『細雪』も)
ということで、もう一眠り。
>>550 中公文庫から出てる美食関係(と中国関係)の本は「全部」読んで欲しい。
特に、『邱飯店のメニュー』は檀一雄、安岡章太郎、佐藤春夫との交流が
色々書いてあるし、文学者であると同時に経済評論家でもあるという邱が
無理なく受け入れられると思う。
檀一雄は「作家としての」邱を、大宅壮一や丸谷才一は「評論家としての」邱を
を認めていたし、三島は自決の寸前に邱に別れを告げに来たらしいし、
オレは少なくとも「本物」だと思う。
まあ中国版の丸谷才一や山崎正和のつもりで読んでみたら?
ちなみに「檀流クッキング」は邱の中華料理の影響もかなり受けているらしい。
(嵐山光三郎談)
とりあえず、『やってみなはれ みとくんなはれ』読了。
こういう形式であれば、どうしても山口開高両者の文体を比べたくなるな。両者ともまだ若い頃の文章らしいが。
個人的には、山口の方が分かりやすく明晰だが、開高の方が真にせまる迫力があるように思う。
開高の文章はあまり読まないが、これを見たかぎりでは戦後の坂口安吾に似ているな。
何にせよ、鳥井信治郎というパイオニア精神を持った男が居なかったら、いまごろ角瓶も飲めてないことを思うと
それを愛飲しているかぎりにおいて、俺などにも故人を追慕するゆかりが生ずるな。古人の気概を少し分けて欲しい位のものだ。
開高と山口を生み出しただけでもサントリーは偉大だよ。
すっかり11のヒトは記憶の彼方へ
>>564 山口は「なにを書いても私小説になってしまう」作家だから、
鳥井を自分の父親にひきつけることで書こうとしてたけど、
そこがちょっと難しかったって感じだろうな。
それに比べて開高のはほとんど実体験だから。
(そうでなくても「実感」できるから)
どっちも実際に世話になったのは二代社長の佐治さんだし。
もっとも、山口の場合、『血族』『家族』の後だったら
どうなっていたかわからないが。
食か酒にかかるネタ話。
山口の鉄火場の光景。
冷酒が振舞われ、切れるような冷たい酒と感じる。
不思議なことに「虎屋」の「夜の梅」という羊羹も出される。
全く合わないけれど、雰囲気は伝わる。
甘いものと酒は結構合うという人を、俺以外にも何人か知っている。
あうのかなあ。
「冷酒」と「夜の梅」で鉄火場・・・
山口は博打に強い。
「場の流れの目」読んで「バンと張って一回でおしまい」とある。
渡されるお札をよく見なければならないと、ある。
何枚にも見えるようにされるから、手元で確認しなければいけない、とある。
この辺が「血筋」と冷徹さを感じさせるな〜
羊羹と日本酒は絶対合わない。
ケーキを肴にビールやるようなものです。
>>570 オイチョカブか・・。戦後の日本においては、チンチロと並んで賭博の双璧だな。
てっとり早くカタがつくからな。
賭博の話になるとなんか嬉しくなるな。無論、スレ違いだがな。
>>567 書き続ける事によって筆力が充実するという理屈は分かるが、俺個人の嗜好で言うと、誰でも若い時の作品が好きだな。
太宰も流行作家として輝かしくあったのは戦後だが、戦前戦中の『晩年』『津軽』あたりが好きだし、
芥川も保吉物や『歯車』なんかは読んでてせつないしな。井上靖も『孔子』より『闘牛』がいい。大江だって・・
挙げていったらきりがないな。
異論は沢山あろうが、目下俺の嗜好のみを拠り所にすれば、「文学は若者のもの」。でも美食は逆だろうな。
ある程度年季が入ってないと、うまそうな叙述はできないような・・
そういえば、『津軽』に出てくる蟹田のSさんは好きだな。卵味噌のカヤキは津軽でなくては食えないそうな。
ないと
>>572 鉄火場に出入りしてた頃の山口は麻雀は無茶苦茶強かったらしいが、
(山口曰く、ヤクザ連中の頭が悪かったらしい)
花札とかは無縁だったと思う。
575 :
吾輩は名無しである:2005/12/26(月) 17:42:06
>>574 じゃあ、570が言っているのは、紙の麻雀の事なのか?
さあ?まあ終戦直後だし。
ソースは『小説吉野秀雄先生』か?
あれは山口ファンのオレでも読んでない。
スマン、俺のせいであがっちゃた。sageとく。
終戦直後に麻雀をやるとしたら、『麻雀放浪記』みたくアメリカ兵と一緒になる可能性が高いぞ。
山口ってそんなに豪傑なのか?
まあ、スレ違いだからどうでもいいが・・
嵐山光三郎は「強すぎる侠客が力を抜いている感じ」って形容してたし、
御大の魅力は「無頼と市民の融合」だから。
『家族』ではアメリカの将校相手に体を張っていた有閑マダムが出てきたし、
アメリカ兵相手にしててもまあ驚きはしないけど。
580 :
579:2005/12/26(月) 18:24:01
>アメリカ兵相手にしてても
もちろん、麻雀をな。
(こういうのを曖昧にするとまた荒らされそう...)
くだんの『やってみなはれ〜』で開高が、文人達は米兵に出会うのを恐れて外出を避けた、みたい
なことを書いていたから、もしそうなら正しく豪傑だ。180センチの巨体でスポーツ万能の安吾でさえ
路上で米兵に囲まれて、財布をとられたぐらいだから。
米兵に囲まれて麻雀なんて阿佐田哲也の小説だけだとおもっとたよ。まあ、スレ違いだが。
まあ、「絶対あった」って断定も出来ないと思うしな。
まあ山口の場合、成金の父親のお陰で(下手な文化人以上に)外国人との
接触体験が豊富だったから、少なくとも文化的なコンプレックスはなかった
わけで(詳しいことは『礼儀作法入門』を読もう)
そこに「ヤクザ的なところ」が加わった結果なのかもしれんな。
オレ的には、山口は開高や色川武大以上に「豪傑」だったと思う。
檀一雄が『火宅の人』であたかも自分だけが「火宅」であるかのように書いていたのに対し、
「市民社会もその一軒一軒は火宅であることがわかっていない」って批判した山口だし。
(小説そのものは評価していたが)
また山口スレに戻りそうだな...
もう山口瞳であれば、美食でなくとも良いことにしますか?
たぶん誰も文句は言わんだろうし。(とは言っても、俺は山口文学の知識がない)
とりあえず、『江分利満氏〜』買ってきた。数日で読んでおこう。
いや、あくまでも「山口の酒・美食ネタ」だ。
たまたまギャンブルに脱線しただけで。
まあ、文学板では殆ど無視されている山口の面白さを知ってもらいたいのも事実だが...
なんとか酒に話を戻すと、
>>573(『やってみなはれみとくんなはれ』)で
父親のことを洗いざらいぶちまけてしまった『家族』の後なら山口も
鳥井信治郎に対する書き方もまた違ったものになってたんじゃないか、
ってのがオレの考えだな。
正直、山口瞳と言うと礼儀にうるさい教師的な人物としか認識してなかったから、敬遠してました。
(俺いちおう教師だけどね)
山口が無頼派的な側面を持っていることを知って、ガゼン読んでみる気が起きました。
それだけでも、このスレに参加した意義は大きい。
>礼儀にうるさい教師的な人物
近年復活している百鬼園先生こそその最たるものだと思うが、まあいい。
百鬼園は百鬼園、山口は山口だから。
百鬼園先生は教師的なんて立派なものではなく、わがままな駄々っ子だと思う。
まあ、そこがいいんだけど。
570だよ
自分は、正直バクチはしない。
印象に残ったことを思い出して書いてる。
ソースは「酒呑みの自己弁護」@山口
確か、「大きく勝ってそこそこ負ける」で生計は立てると思っていたと。
ただ、そこまでするなら「普通に働いて生活すれば済む、それに気が付いた」
・・と記述があったと思う。
もし、本書読んで記述が違っていたらゴメン。
ちょっとスレ違いになったね。
阿川弘之の話。
「瞬間湯沸かし器」とあだ名がついたほどの阿川。
花札か、麻雀か、とにかく熱くなる。
アタマに扇風機が当たるようにしてバクチしていた。せっかちなんだな〜
「阿川佐和子」の話。
壇ふみと食事していて、勝手に自分の皿から相手に取り分けようとして
断わられる。
とある天麩羅やで、「箸をもう少し長めに持つように」注意されてる。
また、別の機会で「片手に箸を持って、別の手で皿を持つな」と
注意された、とある。何となく気質を感じる。
百鬼園先生は・・ちょっと怖いね。偏屈なセンセイという感じ。
おれなんかはくそぢぢいの本領を発揮する後期作品の方がすきなのだが。
『阿房列車』なんか特に。
俺もくそじじいがいい。くそじじいに一票。
>>593 とりあえず、天麩羅がこの世でいちばん旨い食物だとおもっとる俺だが、
檀ふみとは一緒に食えんな。そんなに注意されたのでは、旨いもんもまずうなるわい。
>>592 阿川も読んだことないけど、面白そうだな、読んでみよう。なんか、博打をしているだけで好きになる俺。
だいぶん前のレスに、阿川が「熊の掌」を食べたという未確認情報があるのだが、知りませんか?
>>595 そういうのは家庭でのしつけで形成されるものだし、
オレだったら「まああんな偉大なお父上なら仕方ない」で納得するけど。
まああくまで個人的なことだが。
>>592 確か吉行のエッセイにあったよね。
『私の文学放浪』だったかな?
>>592 多分そうだったと思う。
吉行を読みすぎて、ソースも混乱してるかも・・。
麻雀のときに食べるコロッケの話も美味しそう。
「クロケットではなく肉屋のコロッケがいい。
さくりと噛むと僅かな肉の破片が歯に当たる程度のものに限る」
確かこんな風に書いてたと思う。
600 :
599:2005/12/27(火) 16:19:34
アンカー間違えたorz
いや、わかるからいいよ。
吉行の文学論や恋愛論はわりと簡単にみつかるけど、
美食関係はなかなか読む機会がない。
まず小説から読めってことか...
『酒飲みの自己弁護』も実は未読。
新潮も山口の作品をどういう基準で選んでいるのかよくわからない。
>>599 >クロケットではなく肉屋のコロッケがいい。
>さくりと噛むと僅かな肉の破片が歯に当たる程度のものに限る」
吉行もB級グルメについて語れる人だったんだな。
自分のテリトリーに引きずり込むためにも、織田作之助の話を。
ここは銀座の酒場ルパン。黒い革ジャン、顔面蒼白、長髪の二枚目。やたらと咳き込む。
白いハンカチに血痰がにじむ。喀血がのどにつまって息苦しい有様。傍らの美人が口移しに
血をすいだす。
これがオダサクと愛人昭子さんの壮絶な愛のカタチ。
と、写真家の林忠彦が書いている。
これをカッコイイと思うか、少しは摂生しろよと思うかは意見が分かれるだろうけど。
スマン、横から割り込むカタチになった。
まあ指揮者のバーンスタインみたいに、超不摂生な生活でも
70まで生きたってケースもあるから、一概には言えんな。
長命した石川淳だって、どんな生活してたのか知れたもんじゃないし。
>>557>>561 うーん、そういう見方も存在してるわけか。
オレなんかは『細雪』が純文学の大長編初体験だったんだが...
花隈(神戸ね)の寿司屋の場面とか、ロシア人一家との晩餐とか、
舌なめずりをして読んだもんだ。
>>602 「酒呑みの自己弁護」は
サンケイフジの「エッセイ」をまとめたもの。
山藤章二の意地悪なwイラストが笑える。
「私のハゲ頭を強調しすぎる」と嘆いていたと思う。
>>607 自分は関西に長く住んでたから、京都〜神戸は何となく察しがつく
美味しい場面を詳しく教えてほすい
>>608 蒔岡家は芦屋在住だけど、妙子の知人で夙川在住の亡命ロシア人一家がいて、
蒔岡家を晩餐に誘うんだけど、この人たちがとにかく大食いで、おまけに酒も強いから、
姉妹はともかく貞之助(次女幸子の主人)はギリギリの状態だったみたい。
亡命者だからとにかく世界情勢に敏感で、貞之助に政治がらみの質問を色々してたな。
味そのものの描写はそれほどなくて、単に肉類や数種類のパンやイクラ、牡蠣が
出てきただけだけど、「ロシアの上流階級」の人たちだからそれだけで想像が膨らんで、
オレの中では「豪奢な」食事シーンとして残ってたな。
ロシア人との晩餐は、今なら日本の一般人がやるような「ホームパーティ」
だったのかも。当時の日本人の生活からすれば豪奢だったんだろうけど。
まあ谷崎がロシア人の食生活の実感がわかなかったのもあるだろうけど。
一方、神戸の寿司屋(花隈とは書いてないが、「花隈の芸者」が相客だった)
「与兵」での場面は江戸っ子の谷崎だけにかなりリアル。
だけどそれ以上に相客連中との会話が面白い。
色々教えてくれてありがd
パン、イクラ、牡蠣はいいね。
嵐山光三郎によると、谷崎は「ヌメヌメ」したものを好む、とある。
そんな感じだったのかなあ?
アンカー付け忘れたorz
例えば谷崎の「美食倶楽部」での
「高麗女肉」という料理
ようするに中国人の女性が裸で天麩羅の衣を纏って横たわっている。
その衣だけを味わう品。
この世界はついていけん・・
「細雪」かあ〜いいのかな。
うーん、谷崎は時期によっては「悪魔主義」って言われて
行くところまでいってるけど、それをもって谷崎の本質とするか
どうかはオレにもなんとも言えん。
最後期の『台所太平記』なんて『細雪』の廉価普及版って感じで
悪魔主義の谷崎はどこへやら...って感じなんだが。
少なくとも、俺の大学に出入りしていた某批評家(谷崎論で出世したヒト)は、
『痴人の愛』や『瘋癲老人日記』の悪魔主義こそ谷崎の本質だと言っておった。
俺個人としては、『春琴抄』『吉野葛』あたりの、読後感の爽やかな美しい短編が好みなんだが・・
>>612 「中国人の女性が裸で天麩羅の衣を纏って横たわっている」ってのは、谷崎が
出典なのね。色んな漫画で金持ちが中華料理を食べる場面に使われてるケド。
まあ『春琴抄』も悪魔主義といっちゃあ、そうかも知れんが、不思議と残酷さを感じさせない。
美しさの方が先にたつ。
>>615 文学者の美食本ってのはそんなに数が無いから、どうしても似たようなネタになるな。
某長寿美食漫画も魯山人や邱永漢をネタ本にしてる形跡があるし(特に前者は顕著)。
「美食倶楽部」は未読だが、「高麗女肉」も又聞きでは馬鹿馬鹿しいけど
実際に読んでみるとグイグイ引きこまれるって類のものなんだろうな。
(まあ谷崎ファンのオレでも辟易するかもしれんが)
>>610=618
なのかな?
ちょっと谷崎ファンにキツイ書き方したかもしれない。
ごめんね。
自分の嗜好からすると、マナーっぽいもの、乾いた感じの
表現を好むのかもしれないな
谷崎個人は一般人でも表現が怪し杉の人だったのかな?
深く読んでないからゴメン。
「陰影礼賛」は好きだ。
日本の美、光と影・・でも影こそが美しく価値がある、としている。
連投
開高健も何冊か読んだ。
自分が釣りしないから分らないのかもしれないけど
独特の記述のリズム感とか高揚感がキツクて
何度も読んで味わえなかった>ゴメン個人感想
「陰影礼賛」は教科書にとりあげられてるね。
逆にいうなら、谷崎で教科書向きなのは、それ位。
俺なんか「文学の毒」と言う時に、なんとなく谷崎の事を思い浮かべるなあ。
まあ、毒のない文学なんぞ、面白味がないけど。
自治スレって、食う暇も無い位、議論してるよな。
やはり、美食を味わう時間くらいないとな。
夷斎先生も随筆家の基本条件として、本を読む習性があること、食うにこまらぬ保証があること
を挙げて、「貧苦に迫ったやつが書く随筆はどうも料簡がオシャレでない」
と書いておるからな。
この場合、「随筆」を「レス」に置き換えても問題なさそうだからな。
>>623 年中借金していた百鬼園先生なんてどうなるんだか。
>>619 別に気にしてないよ。
谷崎とは正反対の嗜好世界があることもよくわかってるし。
それを教えてくれたのが山口瞳(と百鬼園先生)なわけで。
昔のオレなら谷崎的嗜好世界が「文学」だと思っただろうな。
>>625 心配するな。石川淳も年中借金しておったからな。
借金して旨い物を食っておったのだ。
お互い様か。
>>629 いや、こと貧乏に関しては夷斎先生の方が一枚ウワテかもな。
税金滞納で役人が差し押さえに来た時、家には差し押さえる物すら無く、
逆に「貧窮証明書」なるものをもらって、税金免除になった位だから。
これはいかにも村上龍だなって表現。
「ふぐの白子焼き」を食べるシーン。
とある短編の主人公(中の人は作家か?)は「いつもこれを食べるときは
いけないモノを食べている気持ちになる」とある。
感覚は分るが美味しそうではなくて、印象に残る。
食に関して
「壇一雄」は娘に「そうめんの具財で」
「海苔は針のように細く切れ、葱は紙のように薄く刻め」と
言っていたらしい。
これはカナリ子供は厳しいな。
内田百聞の場合・・嫌味で説教臭いのが可笑しいと思う。
「英字ビスケットのIやLは角が少なくて
BやRとは何か違う」と書いてる。
口内食感なのかな。
>>631 英字ビスケットの話は俺も読んだなあ。
百鬼園先生で美食と言えば、『御馳走帖』。
その中の『餓鬼道肴疏目録』(がきどうこうそもくろく)という作品で
昭和十九年ノ夏初メ段段食ベルモノガ無クナッタノデセメテ記憶ノ中カラ
ウマイ物食ベタイ物ノ名前ダケデモ探シ出シテ見ヨウト思イツイテ
コノ目録ヲ作ッタ
と注意書きしたうえで、
さわら刺身、生姜醤油、たい刺身、かじき刺身、まぐろ、霜降りとろノぶつ切(中略)
オクスタン塩漬、牛肉網焼、ポークカツレツ、ベーコン、ばん小鴨等ノ洋風料理、にがうるか、
このわた、カビヤ、ちさ酢味噌、(中略)広栄堂ノ串刺吉備団子、日米堂ノヌガー、パイノ皮、
シュークリーム、上方風ミルクセーキ、やぶ蕎麦ノもり、すうどん、雀鮨、山北駅ノ鮎ノ押鮨、
富山ノますノ早鮨、岡山ノお祭鮨、魚島鮨、こちめし、汽車弁当・・・(後略)
とえんえんこの調子で続いていて、よくこれだけ思いつくなあと感心する(いま書いたのはほんの一部)
のと、頭の中だけの美食なんていじらしいなあと同情するのと、こんな食べ物だけを並べたてたものを発表
するなんていい度胸だなあと呆れるのとが、一緒くたになって何ともいえぬ読後感があった。
カキウツスノツカレタ。
>>621 山口が「アポロ」なら開高は「ディオニュソス」だからな。
山口のようなホッと一息つけるような「日常の極楽」に飽きたときは
開高の非日常的な「地獄の快楽」を味わうのも一興だと思う。
さびしいなー。
635 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/01/04(水) 21:06:48
636 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/01/04(水) 21:19:13
637 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/01/04(水) 21:21:04
‖
___ ‖
/ `ヽ‖
,:' 、ゑ
,' ; i 八、
|,! 、 ,! | ,' ,〃ヽ!;、
|!| l川 l リへ'==二二ト、
リ川 !| i′ ゙、 ', ',
lルl ||,レ′ ヽ ,ノ ,〉
|川'、 ,,.,.r'" ,,ン゙
`T" ! ,/ '.ノ,/|
/ ,!´ !゙ヾ{ |
/ ,' i ゙ ! ,l゙
,r‐'ヽ-、! ', l|
{ `ヽ ! 「゙フ
,>┬―/ ; i,`{
/ /リ川' ', ゙、
/ ,/ ゙、 ゙、
ノ / ', `、
\_/ ; ゙、ヽ、
l__ ! ___〕 ,、l
 ̄`‐┬―r┬‐r'´ `'‐'′
| .! | |
| | .| |
| j | !
640 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/01/06(金) 22:56:30
797 :美香 ◆ESCVVanDCU :2005/12/12(月) 23:40:47
誤解です、関場先生……orz
798 :美香 ◆ESCVVanDCU :2005/12/12(月) 23:41:40
関場ってキチガイはおもしろい(きゃはは♪
799 :美香 ◆ESCVVanDCU :2005/12/12(月) 23:42:15
>>798 偽者?
相変らず常連で申し訳ない。
例えば「奢る奢られる関係」について。
愛すべき後輩の福池泡介とを誘って鮨屋に行きたい。
電話で
「何度も店の場所を説明をしても、分らないし面倒臭いらしい
(福池は)行きたくないと言う。
こうなると、奢らせてくださいと言う気分になる。」とある。
と、書いてるのは吉行。
面白く書いてるけど、
山口の「マナー」に通じてるよね。
うーん、そういう感情&行為ってのはする人間によっては
無茶苦茶押し付けがましい行為に映りかねないんだが、
そうならないのが山口&吉行の人徳ってもんなんだろうか?
遅レスで失礼。
山口は「社用族の跋扈が日本の酒文化を堕落させた」って言ってたな。
もちろん、自分もかつては「社用族」だったのを承知の上で。
美酒美食
田中康夫、林真理子、村上龍
胡散臭杉。
カネの匂いがするなー
まあいかにも80年代って感じの面々ではあるな。
(美食ネタではなくなるが)林真理子は中野翠が激賞してたので読んだけど、分からん。
あとの二人も似たようなものか。
もっとも龍は外国人大砲選手みたいな三振かホームランかってタイプの書き手なのかもしれないが。
646 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/01/18(水) 02:39:57
f
今月の日経新聞の「私の履歴書」は北杜夫。
長女の出産のとき
いきなりガスをつけて湯を沸かし、徳利を入れたと、とあるね。
一杯飲まずにはいられなかったと。
駆けつける・・・クルマにもウイスキーの小瓶を持ち込んだ、とある。
飲んだんだろうな。イイ感じに
連投失礼
たまたま、その下は伊集院静の「サントリー」宣伝コラム・・綺麗な文章
伊集院バクチ話も面白いね
男そのものw
へえ、伊集院もサントリーの広告に書いてたの。
吉本ばななもサントリーウィスキーの付録に小説を書いてたし、
本当にサントリーは凄いな。
サントリー=作家はしょうがないのかもね
647だけど、娘のエッセイ@S潮は詰まんないね。
なら、阿川、壇の方がマシだね。
最近はよく浅田次郎が食について書いてる@JAL機内誌とか
詳しく知らないんだけど、
読んでいても、何だか品がなく浅ましい感じがするのは、私だけかな?
バブル期を通った後の美食家なんて品がなくて中味もないでしょ。
としったかぶりしてみる。
山田詠美は@ポンちゃんが行く・・で
結婚式で貰う鯛は全然おいしくなけれど、これで出汁をとると美味しい、と
書いてる。
でも、サンマだったか鰯だったか?
缶詰めの魚をマヨネーズつけて、パンにはさんで食べたら美味しい!と書いてる
担当者が嫌がっていた・・・と書くのは頂けないけれど
本人の楽しそうな雰囲気は伝わってくる。
>>652 オイルサーディン(最近は安く手に入る)とパンってのも旨いよ。
理想はバゲットだが、食パンのトーストでも悪くない。
あなたは色々読むタイプなんだな。
オレなんか好きな一握りの作家しか読めない。
最近は海老沢泰久のノンフィクション小説にはまってるけど、
辻静雄を描いた『美味礼讃』はこの板のみんなにも面白いかも。
>>653 教えてくれて、ありがd。
嵐山光三郎「文人悪食」と日経の「私の履歴書」一致してるよ。
これはおかしかった。
斉藤茂吉は「鰻が好物」認定
「文人悪食」では【アララギ】の集りかなんかで、鰻蒲焼を取り寄せて
他人の鰻蒲焼の大小を見比べてた、とあるし。
今日の日経で
「その缶詰をあけると、父はまず上にセロファンについた油を舌でなめ
そこから下にはいっているカバヤキの切り身を食べた。
私には惜しそうに一片だけくれた」とある。
本当に鰻蒲焼が好きなんだねw
嵐山の本も興味はあるのだが、出てる顔ぶれにあまり馴染みが無いので...
まあこんど挑戦してみるわ。
>父はまず上にセロファンについた油を舌でなめ
書いたのはもしかして北杜夫?
日経とってないんで...
>>657 日経新聞の文化面「私の履歴書」@北杜夫だよ
河盛好蔵は「酒場に行って、アイツに会えるかもと思い
果たして、アイツに会う」のが喜びとしている。
これは、これで嬉しいよね。
ただ、酒場でやたら親しくも無い人に話しかけられるのは辛い。
山口は基本的には「一人で飲め」だよね。
私も随分勉強して、バーで気負いなく一人で飲めるようになりました。
参考になったのは、やっぱり
山口と吉行。
山口は、同じ酒場で何度も会った人と飲み歩くようになったって言ってたな。
山口を参考にしたんなら、バーは「立ち飲み」から始めたとか?
あ、あれは「男の社会人」相手か。
女性に立ち呑みはちょっときついか...
山口が今も生きていれば、OLを想定した「新入社員諸君!」も書いてたのかな。
山口が寿屋(現サントリー)にいた頃は女子社員ってのは殆ど「お茶汲み」だっただろうし。
今はサントリー宣伝部も女性が多いだろうけど。
さびしくなったな...
旧年中はまだ活気があったのに。
今や常連は(オレを含めて二人だけか)
まあ、過疎の文学板でよくここまでもったもんだ。
このスレで挙がった作品(アイウエオ順)
芥川龍之介『酒虫』
嵐山光三郎『文人悪食』
内田百閨w御馳走帖』『阿房列車』
遠藤周作『その夜のコニャック』
織田作之助『夫婦善哉』
開高健『オーパ』『やってみなはれ みとくんなはれ』(山口瞳と共著)
邱永漢『食は広州に在り』『象牙の箸』『邱飯店のメニュー』『中国の旅、食もまた楽し』
椎名誠の『岳物語』
島尾敏雄『死の棘日記』
立原正秋『雪中花』『萩へ津和野へ』
田中康夫『いまどきの真っ当な料理店』
谷崎潤一郎『細雪』『美食倶楽部』『痴人の愛』
檀一雄『檀流クッキング』
蓮實重彦『凡庸さについてお話させていただきます』
林望『音の晩餐』『イギリスはおいしい』
火坂雅志『美食探偵』
藤枝静男『空気頭』
辺見庸『もの食う人びと』
丸谷才一『青い雨傘』
宮沢賢治『永訣の朝』
宮脇俊三『インド鉄道旅行』『シベリア鉄道9400キロ』
森鴎外『大発見』
森瑤子『情事』
山口瞳『居酒屋兆冶』『行きつけの店』『やってみなはれ、みとくんなはれ』
『草競馬放浪記』『温泉へ行こう』『酒呑みの自己弁護』『江分利満氏の華麗な生活』
『江分利満氏の優雅なサヨナラ』
山田詠美『ポンちゃんが行く』
吉村昭『仮釈放』
吉行淳之介『贋食物誌』『美酒について』(開高健と共著)
コリン・ウィルソン『わが酒の讃歌』
ゾラ『居酒屋』
665 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/01/29(日) 19:35:38
多いか少ないかは意見が分かれそうだが、
これだけ読めば活字の「饗宴」なのは間違いない。
もうアゲても誰も荒らさないだろうし。
666 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/01/29(日) 20:31:21
ああ、斉藤茂吉がよく食ったというウナギの缶詰食ってみたい・・・・・
お〜〜〜乙です。
どれもこれも参考になるし美味しそうです。
ネタ不足で申し訳ない。
近藤啓太郎の「笑うシロ」って本がある。
千葉県鴨川に犬を飼う、生活を書いてるんだけど
「千葉の鰯が美味しい」とあるんだよね。
作家の集りで、東京に来てもすぐに、魚が恋しくなる。
千葉の季節の魚が食べたい、らしい。
本当は「犬」の本だけど、作家の魚好きも伝わります。
669 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/01/30(月) 07:53:39
春樹の一連のエッセイも、安西水丸(千倉出身)絡みになると魚ネタが多くなる。
昨日『村上朝日堂』を読んでそう思った。
東京人にとって房総&三浦半島ってのは「海産物天国」なのかも。
関西人のオレには分からないが。
おっと、また上げてしまった。
またsage進行で。
『村上朝日堂』で、安西と群馬県出身の糸井重里の海産物に関する
カルチャーギャップってのもあったな。
671 :
村山早記:2006/01/30(月) 08:27:48
「産みの快感」
私、村山は友人の榎本あほと一緒に、ウンコを食べながら仲良くゴミ捨て場に住んでいました。
私はある日、下腹が痛くなり、「ウッ、産まれる〜」と大声で叫びました。
榎本が産婆を呼んで来てくれ、10時間に及ぶ難産の末、とうとう出産しました。
しかし、それは赤ん坊ではなくて、大きなウンコでした。
そうです、私はここ数週間便秘だったのです。
産婆は怒って帰って行きました。
大体、私のように臭くて醜い老婆を、どんな男が相手にするというのでしょうか?
村山早記の風邪の丘通信に激励の書き込みをして下さい!
B級グルメについては春樹が色々書いているのだが、
春樹自体が2chでは嫌われてるのだろうか...
そうかも
食に関する失敗談
用事があって、友人宅を訪ねる。
折り悪く、友人家族の夕食時にあたってしまう。
こんな時間に来てしまったことを激しく後悔する。
自分はまだ食べていない・・・
「一緒にどうですか?」と誘われるが
「済ませましたから」と断わってしまう。
玄関先で背をむけて、友人が食べ終わるのを待っている。
「鮭の缶をお皿にあけましょうか?」と友人母の声
「いえ、面倒くさいから、缶のままでいいわ」と友人の妹の声が聞こえる。
湯気をたてた白い飯
ピンクの鮭の肉を想像してしまう。
自分はじっと待っている。
このことを思い出すと、なんだか眠たくなってしまう。
と書いてるのは、淳之介。これは辛い思い出だね
日経新聞、日曜の@日記をのぞく、にて。
古川ロッパの食日記を取り上げている。
昼食は帝国ホテルグリルでとる。久々でいく
注文制となり、申し込む。
(二人分食べる目的)一人前では困るので連れを同行し、その人の分まで食べる。
「彼は、目の前に並んだのを見るだけだ。
辛かろうが、許せ」と書いてる・・
この脳天気さがいいね
ロッパについては中野翠の『合いたかった人、曲者天国』も面白いよ。
中野の「政治至上主義」的な生真面目さは読んでて疲れるが、
「読書人」としてはある意味最強だと思うし。
美酒、美食と言えば、
南條 竹則 第5日本ファンタジーノベル大賞で優秀賞を授与された異境小説
「酒仙」。
その「酒仙」 で得た賞金を大胆にも全額投じ、知人郎党引き連れて杭州に
遊んだ顛末記が「満漢全席」。
ファンタジーノベル大賞出身者は侮れないよな。
佐藤亜紀でも、あれだけ世紀末ウィーンを耽美に描けるんだから、
美食の描写なんて凄まじいことになりそうな気がする。
もっとも何故か2chでは佐藤の話題を出すと荒れるのだが...
小説すばる新人賞はどうかな、竹内真の「カレーライフ」帯には「史上初、大盛カレー小説」とあるが。
ハウスバーモントカレーの源流を求めて、アメリカバーモント州へでかけてしまうは
インドでカレー修行をするは、たしかにカレー大盛。
そっちはB級グルメ中心?
すばる新人賞自体よく知らないけど。
ゴメン。ファンタジーノベル系は全く判らない。
けれど、おいしそうな雰囲気や描写があれば、具体的に知りたい。
山口スレ経由でここに来たのだけど、
スレ主さんは、もういなくなっちゃったの?
最新のレスを丹念に読めばわかる。
久しぶりに投稿しますね。とはいえ、ネタがないので
手元にあるフローベール「紋切り型辞典」から、食に関する項目をちょっと引用。
アルコール中毒→あらゆる病の原因
伊勢海老→ロブスターの雌
鴨→かぶを添えないと美味しくない
食→食欲を起こさせるもの
食事→中学の寄宿舎ではつねに「豊富で滋養に富む」
鳩→鳩を食べる時は必ずグリンピースを添える
腸詰め→陽気さのしるし。クリスマスには不可欠
ハム→たとえイギリス産であっても、すべてマイエンヌ産ということになる。
旋毛虫がいるから気をつけること
水→パリの水を飲むと下痢になる
ムール貝→いつでも消化に悪い
茹で肉→健康的な食べ物。いい茹で肉は美味しいものだ。
で、御存じのとおり、この本はその事物にまつわる紋切り型の言説を揶揄してる
わけですが、これらをどう読むべきか、はてさて。
吉田健一の『酒肴酒』が出ています。光文社文庫。
いまどき珍しいような小さい活字で400ページ以上。
満腹です。うれしいな。
686 :
吾輩は名無しである:2006/02/17(金) 09:12:25
(六本木の寿司屋にて)
職人が、「何か?」と訊く。
三島さんが、「マグロ」と答える。
それが十回ぐらい続いた。
いかにも三島さんらしいと思う人がいると思う。
私も、いかにも三島さんらしいと思う。
いかにも三島さんらしくて、さっぱりしていて、
自分の好みがはっきりしていてイイナと思う人がいるかもしれない。
しかし、私においては、そうではない。
イイナと思うのが半分、イヤダナと思うのが半分という兼ねあいになるだろうか。
山口瞳『男性自身 おかしな話』「なぜ?」(二)より
>>685 早速読みましたよ。
古本で購入した吉田の本は活字が小さくてわかりづらいことが多いのに、
この本はそんなに大きくないのに読みやすかったですね。
お父上(吉田茂)に似ず、ウィスキーよりもブランデーが好きだとか、
吉田の酒の好みが分かって面白かったです。
>>686 山口と三島は実は殆ど同世代。
意外かもしれないが、三島は『江分利満』が好きだったらしい。
しかし、山口の美食ネタも尽きないな。
まあよく読みこんでる
>>686さんの力も大きいが。
オレは『男性自身』の初期のをあまり読んでないので
(古本で見つからない)その意味でも頼りになる。
691 :
吾輩は名無しである:2006/02/17(金) 19:47:04
>>686さんの三島エピソードは意外と有名じゃないかな?
いかにも、三島らしい。
嵐山光三郎の「文人悪食」でも書かれてるよ。
自分も既にここで書いたような希ガスる。
吉行も「トロくれ」を連発する、しかも注意されて「高いからダメだって」と
聞こえよがしに言う連れ(愛すべき後輩)にあきれてる。
ただし、この場合は福地泡介だけど。
ごめん
アゲてしまった・・orz
知ってたんだが思い出せなかった(言い訳じゃなくて)。ゴメン。
まあ、あんな耽美な世界を作った人間が私生活では
わりとシンプルだったってのが不思議なのは分かる。
しかし、三島本人が美食ネタを全く語ってないのも不思議だな。
酒も飲めなかったんだろうか?
>>694 三島はね@「文人悪食」によると
店の味や雰囲気に興味がなかった風なんだよね。
本人の性癖がそうさせるのかな?
「朝からステーキ食べました」
こういう事実だけをやたら誇示してる。
696 :
吾輩は名無しである:2006/02/17(金) 23:22:33
大相撲夏場所の頃になると,
空豆を食べたくなるのは,私だけではありませんよね?
697 :
吾輩は名無しである:2006/02/18(土) 07:16:47
「九段下寿司政のシンコを食べないと、私の夏が終わらない」
というのもあったね。
>>695 石川淳も牛肉好きだったらしいが、「朝から」ってのはな...
「精神的に」マッチョ的(「男臭さ」っていうのかな)なものへの
志向があったのかもしれん。
まあ、あまり好きじゃない作家を色々論じるのもあれだが...
>>696>>697 山口の文学は「食の歳時記」的なところがあるんだろうな。
699 :
吾輩は名無しである:2006/02/18(土) 20:53:55
食について書いている文筆家のタイプ.(敬称略)
A.食したものの感想を書く.自分では料理はしない.
B.食したものの感想を書き,本格的に料理をする.(他人に食べさせる)
A:多数
ABの中間:池波正太郎.森茉莉.向田邦子.池田満寿夫.阿川弘之,林望,椎名誠ほか
B:伊丹十三.壇一雄.東海林さだお.荻昌弘.立原正秋.玉村豊男
山口さんや池波さんが通った店には行ってみたいと思うのに,
林真理子さんや田中康夫さんが褒めている店には何の興味も感じない.なぜだろう.
>>699 書いてる人の品性の好みだよね。
林、田中も多少読んだけど、読み手の心が豊かにならない。
しまった、700までには戻って来ようと思っていたのに(笑
お久しぶりです、ここ最近ずっと書き込んでいなかった某常連です。
>>694 三島が酒を飲めなかったということはありません。
有名な太宰との対面の時も飲んでいますしね。
どうも日本酒が好きだったみたいです。
確か、敬愛する谷崎の小説を「上等な日本酒」に喩えていたはずです。
美食の方は、三島の美的感覚には合わない気がします。
あなたにさしだされるのはふちが欠けてギザギザになった
どんぶり鉢である。それを把握しているのは爪が垢でまっ黒
であるうえにに何やらびしゃびしゃ濡れた、やせて筋肉質の
たくましい指である。どんぶり鉢のなかではお粥がホカホカと
湯気をたて、何片もの渾沌物が浮沈している。そのどんぶり鉢
をもらい、ひきつれたような笑顔をつくって垢だらけのお箸を
「好、好!」といってもらい、ゴミ箱のかげにしゃがみこみ、
輪タクの運ちゃんや正体不明のおっさんが肩を並べてこちらを
見てニタリ、歯ぐきまで見せて歯を剥きだして笑うのにニタリ
と会釈しかえす。あなたはどんぶり鉢をすすっているうちに
眼はうるみ、鼻はゆるみはじめる。やせこけたニワトリが
足もとによってきてせかせかと残飯をあさりはじめる。
壁の立小便が匂いはじめる。おっさんの誰かがチンとみごと
な手練で洟をとばす。
703 :
吾輩は名無しである:2006/02/19(日) 17:47:09
>>686 [山本]
寿司は鮪がなくなると「桶」が出来ない。その日は早仕舞いしなければならない。
そんな心配までしなくもていいのに横目で見て心配する。
食べる方も食べる方だ。
その時のことを三島が死んでから「男性自身」に六回も続けて書いた。
− トロの話をですか。
[山本]
三島由紀夫の追悼。そのクライマックスがトロ。
山口に言わせると金さえ払えばいいってもんじゃない。まだ宵の口です。
尋常な客ならいくら好きでもほかのものをつまんでトロに返って、
またほかのものをつまんでトロに返る.
それがルールです。
山本夏彦 『誰か「戦前」を知らないか 夏彦迷惑問答』 文藝春秋 pp.136-137より
>>699 面白いリストありがとう。
Bには邱永漢や魯山人もありだろうな。
なんでこんなにギスギスするのかねえ
緑を愛でる、苔むした様子を感じる
夏を思う、そうめんを愛する
壇一雄はいいねえ
言い掛かりは止そうよ。
>>703 山口さんはトロを讃美して、「ローマイヤー」のどんなロースハムもこれにはかなわないと思うよ、といった。
これはこの人の口癖だな、と私は思った。
それから山口さんは小鰭を食べた。
伊丹十三 『ヨーロッパ退屈日記』 文藝春秋より
司馬さんに命がけの僻論家(!)といわしめた山口さんらしいね。
外国人との付き合いの多かった山口だが、フランス料理は最後まで駄目だったらしいしね。
まあ海老沢泰久の『美味礼讃』を読むまでも無く、山口の頃はフランス料理は殆ど「洋食」だったし、
吉兆仕込みの皆美館の料理あたりと比べるのは酷だろうな。
美味に関心の深い作家と、比較的無関心な作家とは、文章を見れば分る。
一種微妙な照りのようなもの、それがあるかないかで大体の察しがつく。
谷崎潤一郎の筆づかいなぞ、直接食のことが書いてなくても、
舌なめずりなさらんばかりばかりに美味に執している感じがあり、里見クもそちらに近い。
阿川弘之 『食味風々録』 新潮文庫 P.23 より
里見の方は、谷崎に較べるとずっと淡白なような気がする。
712 :
吾輩は名無しである:2006/02/24(金) 20:27:22
@711です。↑ 「なさらんばかりばかりに」ではなく「なさらんばかりに」でした。
失礼いたしました。
>>711 谷崎の文章は美食とは別の意味でも「舌なめずりなさらんばかりに執している感じ」
があるよなー。
里見クってたぶん殆どの人が読んでないと思うんだけど、どうなんですか?
美食物を書いているんですか? まあ、白樺派はみんな子供の頃からいいもの食べてそうだけど。
>>713 里見は小津安の『秋日和』『秋刀魚の味』の原作者だなといった認識で,
私も読んだことはないですね.
なんか白樺派は学習院の文学仲間というイメージが強くて,
志賀の『小僧の神様』を読んだ程度です.
714です.
↑訂正 『秋刀魚の味』ではなくて『彼岸花』でした.
なんだか、黴臭いもんばっかじゃないの。
現役作家で推薦はだれ。
>>716 現役作家,誰かな…
山本一力や宮部みゆきの時代小説には食べ物や料理の話がよく出てきますね.
しかし,江戸時代の話だからなー.
山口さんの「葱鮪鍋」とか池波さんの「一銭洋食」についての文章には,
「ああ食べてみたい」と思わせる力があったような気がします.
(実際,ネギマは自分で作った経験あり)
爆笑問題の太田氏が昨年読んだ小説は80冊だとか.
それを聞いて,私は(体力的・時間的に)死ぬまでにあと何冊の本を読めるのかな?と
しんみりしてしまいました.
おれは職業柄&性格柄、一年に300冊以上読んでる気がする。
>>718 俺もそんなもんだが、別に特別多くはないぞ。
一日に一冊読めばいいのだから。
でも、美食のシーンなどは頭に残らん。
あんまり興味ないからかも。
720 :
吾輩は名無しである:2006/03/03(金) 01:28:42
「打ちたてはありがたいな。蕎麦の延びたのと、人間の間が抜けたのは由来頼母しくないもんだよ」
と薬味をツユの中へ入れて無茶苦茶に掻き廻す。
「君そんなに山葵を入れると辛いぜ」と主人は心配そうに注意した。
「蕎麦はツユと山葵で食うもんだあね。君は蕎麦が嫌いなんだろう」
「僕は饂飩が好きだ」
「饂飩は馬子が食うもんだ。蕎麦の味を解しない人ほど気の毒なことはない」
夏目漱石 『吾輩は猫である』 より 美学者の迷亭君と苦沙弥先生の会話です。
721 :
五木元太郎:2006/03/03(金) 08:00:46
羽澄不一の「いわし雲のオードブル」は食べ物についてのエッセイだ。
一読の価値あり。
>721
ジエン宣伝すな!クソが!
>>720 やっぱり、『猫』はいいなあ。漱石自身も饂飩より蕎麦の方が好きみたいね。
やっぱ男はとろろそばだね。
三田川野光之進は、『美食祭り』で、とろろそばのとろろの危険性についてこう書いている。
「とろろそばのとろとろとしたとろろ感は、お味噌汁にいれたら台無しになる。」
誰もが経験あることだね。お味噌の塩分が全部とろろに吸収される。
辛くて食べられないから、お年寄りやお子さんには要注意となる。
この経験から、そばのつゆの教訓が生誕する。
まあ、つゆの問題は、職人だけが知っていることだが。
俺はいま住んでるのが名古屋なので、そばよりうどん(味噌煮込みですね)を
食べることが多い。
名古屋の食べ物を扱った本を書いてる作家に清水義範がいるけど、
このスレの人たちはあんまり興味ないかもなー。気楽に読める面白い人だけど。
信州がとろろそばの聖地だね。ただ、信州ばかりでもない。
僕の言うとろろは緑色のやつで、つるつるしていない。
汁に入れる前は死人の髪の毛のようだね。ぱさぱさとしていて
直接食べるとのどを詰まらせるので、幼児や妊婦、お年寄りの
そばに置かないことが肝要。
名古屋か。鯱だね。ただ、一見信長のイメージに惑わされ、幻滅の印象しか
僕にはない。剛胆さに欠け、ニップの中途半端さをパラドクスカルに象徴しているのが
金の鯱とガーゴイルの差であったようです。装飾に懲りすぎ、女々しさがいつまでも残る大和だね。
うどんか。うどんなら讃岐うどんと人は言う。
しかしね、うどんの聖地は中国だよ。また、
伊太利亜のスパゲッティもうどんの親戚だね。
中華料理を語るときに肝要なのはうどんでない。
ところが、日本料理もイタ飯もうどん、スパなしでは語れない。
改めてちゅんぐお文化の懐の深さには驚嘆するね。
僕は一ヶ月に1冊読めばいいほうかな。職業柄、本が読めないからね。
美食文学もこれといって読んだことがない。まずエンゲル係数が高すぎるからね。
いつもホカホカ弁当を食してるよ。そのせいか、あばらが見えるまでにやせこけている。
酒もタバコも飲まない。求めるときりがないからね。
731 :
吾輩は名無しである:2006/03/03(金) 19:28:58
止まらないね
止まったみたいだよ
里見トンか。一見頓死しそうな情けない顔をしているね。
でも長寿だな。中学時代に呼んだ記憶があるが、ぱっとしなかったな。
まあ、北野武の逆バージョンだね。
___
\ \!\ _....−⌒ー―、
<ニニ 」 \.L., 「 / \
>>1あまり私を
|/.//\ ∧ノ ´/―、_ ヽ イナバウアーさせない方がいい
// /|| __ヽ|> ‖ // ーr |
/ / /9> <9>||> 人 ´| / |
|/| /|. ¨ ||>' |、 | 〈 |\
| |\_三_/| ./ | ヽ \
V _ / / | 人 \
= ̄ノ / / .\ \
 ̄ ̄ / / \ |
/ / / |
/ ̄ / | |
/ / | |
/ / | |
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください
735 :
吾輩は名無しである:2006/03/05(日) 01:09:40
>>733 まだなんにも話題なんか考へてゐなかつたんだけど、話しだすとなれば、
このごろの一般の会話の特徴について言はせてもらはうかな。というのはね、
相手の発言にはろくすつぽ耳をかさうとしないで、平気で自分の言ひたい放題を
ぶちまける、さういふ旺盛な自己顕現慾についてだよ。
里見ク『私の一日』の書き出し
736 :
吾輩は名無しである:2006/03/05(日) 01:47:16
「何です?」
「河豚寿司――昆布で〆めたのを握ってみましたの」
あくび先生は一個つまんで、醤油をちょっとつけ、口に放り込む。
「ああ……美味い……河豚は何といってもコレだね。中骨の天麩羅より、白子より、コレに限る」
「日本人に生まれてよかったですネエ」と鱈君。
「中国人は河豚を食べないかね」と鳴滝君。
「食べるでしょう――いつか杭州へ行った時、朝刊を見てたら、”命を賭して河豚を食うなかれ”って見出しが出てたよ。
青年男女が素人料理を食べて、大勢死んだと書いてあった」
南條竹則 『あくび猫』 文藝春秋 pp.228-229より
↑ホントかな?
南條竹則は、その嘘と真実の皮肉の間に、滋味があるやうに思ふ。
>>737 そうですね.
「音っていえば、おこげも音を食べるべ」と中野洞天。
「熱いおこげにスープをかけた時、チャーッとすごい音がするだろう。
あの音がしなかったら、おこげ料理は失敗だから、つくりなおせという権利が客にはあるそうだぜ」
「グオパですか。あれは美味いですなア」ととるきんさん。
「ぼくは昔――もう三十年も前になるかしら――赤坂の上海料理屋で初めておこげを食べた時のことを憶えてますよ」
とあくび先生。
「その時も、チャーッ、パチパチパチと盛大な音がして、座が沸いたんです。
そうしたら、店の主人が『”東京大空襲”です』と言って、ニャッと笑った。
すぐに『冗談です』と取り消しましたがね。
その話をいつか帆立さんにしたら、帆立さん、眉をピクッとさせて、
『”重慶大爆撃”の間違いだろう』と言った。例の邪眼が一瞬、ギラリと光った」
「剣呑だねえ――」
「剣呑だ――」
南條竹則 『あくび猫』 文藝春秋 pp173-174 より
お!清水義範!
今生きている中で一番好きな作家だ。
なんで取り調べのときはカツドンなんですか?
カツ丼といえば荷風
珈琲はHOTじゃないといかん。つめたいのは贋物だ。
と言って、真夏でもHOTを飲み続けた荷風氏。
美食家をつらぬくのもタイヘンだね。
意地張り
そりゃ、俺もコーヒーはホットしか認めらんないな。
汗だくになってコーヒー飲んでる荷風
かっこわりー
>>742 フランスにもアイスコーヒーはないし、フランス風なのかも。
(カフェでも冷たいのはジュースだけ)
しかし、冷蔵庫が出始めた時代だし、アイスコーヒーは相当なぜいたく品だったのでは?とも思うが。
熱暑の折には、まず冷水をすすめ、汗の引いた所で熱い飲み物を供する。
常識
「冷水」は知らなかったな。
だからみんな無理して熱いのを飲んでたわけか。
名古屋の喫茶店では、コーヒーを注文すると
まず冷水、でホットコーヒーとスナック(午前中はモーニングと称してトースト、ゆで卵、サンドイッチなど)、コーヒーを飲み終わると昆布茶(最近少なくなったが)
がサービスされる。
つまり、コーヒーを少し残しておき、サービスされたあたたかい昆布茶と混合させるということである。
>>749-750 俺以外にも名古屋在住のひと、いるのね。なんとなく親近感。
俺は昆布茶まで出してくれる親切な喫茶店には入ったことないけど。
>>742は俺だけど、荷風氏の文脈では
「最近の連中はアイスコーヒーと称する贋物を好んで飲むのでわかっとらん」云々
みたいな感じだったと思うけど、ソースは忘れました・・・
蕎麦屋、天麩羅屋、鮨屋、中華料理屋、はては、焼ソバ、カレーライスまでを
題材にした作品があるのに、味噌煮込饂飩とか、あんスパを題材にした作品
がなぜか出てこない。
名古屋の食べ物(というか、名古屋全般)について知りたければ、
清水義範の「蕎麦ときしめん」や「大名古屋辞典」がオススメだけど、
文学板で話題にするような作家でもないので、自粛しておりました。
個人的には、味噌煮込みはうまいけど、あんスパなんてうまくもないよー。
あんた それではいかんて、名古屋人としてまっと自信を持たないかんて。
尾張春風伝はわしの心の支えだがね。
奇を衒い過ぎてドツボにはまる典型といったところ。
まず、外せないのは、海老沢泰久の美味礼賛とその主人公 辻静雄の著作だ。
日本に本物のフランス料理を紹介したのは、辻氏であり氏の学校は1960年開
校している。
織田作之助は、飲めもしないのに酒場に出入りしてコーヒーばっかり飲んでいた。
(そのかわり一日に100本も煙草をのむ人だけど)
あの頃は今と比べて文士同士の交流が盛んで言葉を交えることで互いに切磋しあっていた。
だから下戸の織田作も顔を出していた。
他の作家はカストリとかメチルを飲んで文学談義に花を咲かせていたんだよなー。
そして武田麟太郎はメチルで死んだんだよなー。
ごめん、ちょっとスレ違い気味and流れぶちぎり。
桐島洋子の「聡明な女は料理が上手い」は実は結構実用的。
ハゼの天ぷら以外の料理法はないんですか?
南蛮漬け あらい 田楽 甘露煮 骨せんべい 真子の塩辛
焼き干しにして保存食
>>756 その割りに肝心の辻の著作はそれほど面白くない。
バブル期以降で「常識」になってしまったことが多すぎるのかも。
海老沢の文章は丸谷才一が絶賛してるだけに読むのが楽しいけど。
>>753 清水は『猿蟹合戦とは何か』みたいに瞬間風速的にすごいのを書くけど、
どうもそれが続かない。
あの路線を煮詰めれば筒井康隆なみの「前衛」にだってなれただろうに。
(本人はそれでいいんだろうけど)
>翌日、原一男さんのところへ相談に行った。すこしまえに大学は卒業していた。
>大隈講堂のまえで人目もはばからず泣きながら母のことを話した。
うそをつくのはおやめなさい。
あなたは大学受験に失敗して引きこもりを続けているだけでしょう。
医者に診てもらいなさい。あなたは病気です。
700 :美香 ◆FE5qBZxQnw :04/04/13 08:42
「踏み越えるキャメラ」(原一男/フィルムアート社)*再読
→原一男は「ゆきゆきて、神軍」「全身小説家」などで知られている映画監督。
副題に「わが方法、アクションドキュメンタリー」とある。原一男はいう。
表現をするとは何か。私たちが生きている日常。この日常というのは監獄のようなもので、
常に私たちを縛りつける、不自由にする。表現とはそこから解放されたい、
自由になりたいという欲望に他ならない。だからキャメラをもったと原一男はいう。
キャメラをまわす。すると日常が変質する。ひとはキャメラのまえで演技をするからである。
かっこよく見られたいという思いはもちろん。お墓のまえでは泣き、不正には怒る。
ふだんはなあなあで済ませていたものに真っ向から向き合うことをキャメラから求められる。
だれにだって「かくありたい」という自分がある。キャメラがその欲望を刺激するわけである。
したがってかれはキャメラがなかったらできないようなことまでやってしまう。
すると劇的なシーンが生まれる、それを原一男は撮りたいのである。
過激なものを、劇的なものを、なまの人間の葛藤を原一男は撮りたいのである。
表現は社会に向ける刃(やいば)と考えればこそである。
そのときキャメラは武器となる――。
この本を読んだのは何回目だろう。赤線や書き込みがたくさんある。
>表現におけるわたしのお師匠さん(というのか?)は原一男さんかもしれない。
>といってもむかし数日間の映画セミナーのようなものに参加しただけなんだけれども。
久方ぶりに、筒井康隆を読み返しておりますが、 定年食 は傑作。
定年を迎えた主人を囲む、家族の食事風景が秀逸。
764 :
吾輩は名無しである:2006/03/18(土) 14:48:29
食事風景を書くのが上手い作家と下手な作家の分類もできそうだね。
前者の代表格が谷崎で、後者の代表格が三島か。
谷崎の 友情 で訳のわからんものを飲まされるシーンは、食事描写としても
秀逸。 強く印象に残っている。
そういえば、川端でも印象深い食事シーンがない。
おお〜い 誰かいないか〜
シーンとしている
だれもいないようだ
いるけど話題がないのです。
手持ちのネタは全て出し尽くしちゃって…。
そういえば荷風スレで、荷風の通っていた料理屋は不味いとかって話題してたな。
769 :
768:2006/04/08(土) 11:59:50
訂正
話題→話
770 :
吾輩は名無しである:2006/04/08(土) 13:04:07
>>767-769 そんじゃあ、俺がなんか書こうか。
明治になって西洋の食べ物が沢山きたけど、最大のヒットは牛鍋(すきやき)。
東京に牛鍋屋が建ちならんでけっこう庶民の間で食されたみたい。
鴎外も『牛鍋』という作品を書いてる。
スキヤキを食べる時の悲哀が書かれている。
スッポン鍋 もいいね。
杉浦さんもはや一周忌
鍋といえばネギマの殿様
そろそろ違う作家のネタでもどうかね?
とりあえずは水上勉当りかな、未出は
(「土を食う日々」がおいしんぼで変な取り上げられかたしたのがなあ)
あと獅子文六や小島政二郎、幸田綾なんかもまだだしね
辻静雄は、これは反則かw
連投スマン、辻はちょろっと出てたみたいだね
辻の一連のエッセイは時代背景考えれば重要な仕事だと思うんだけどどうだろうか
確かにバブル以降、フランス料理の知識が膾炙して陳腐に成った部分も多々あるんだけど
それでもやはり「エスコフィエ以前」の先人の仕事を日本人に紹介した功績は大きいし
フランス料理を「歴史」として読むための入門書としては今だに重要だと思うんだけれども
たびたび催した晩餐会での文人たちとの交流の様子も色々と面白いしね
「象屋の象料理」の下りを読んでフランスにあこがれたりしたなあ
三ツ星の〜でないところが自分の俗物振りを思い知るがorz
丸谷の『食通知ったかぶり』では大阪の吉兆で辻と食事する場面があったな。
吉兆クラスの料亭になると、(大阪、東京とも)文学者も色々凄いのが通ってそう。
変わったところでは、村上春樹が半ズボンでの入店を断られて
その場で長ズボンをはいたっていうのがある。
会社の接待で一度料亭行ったことあるけど、
特に美味しくなかったなあ。
サーヴィスって点では徹底してたけど。
あれは能とかと同じで、「季節感」かつそれに基づく「詩的フィギュール」が
どう味覚の領域にトランスレートされてるかを楽しむものなんだと思う。
まあ、それを隠れ蓑にしてる馬鹿な料亭が多いのも事実なんだろうけど。
778 :
777:2006/04/12(水) 15:55:26
>「季節感」かつそれに基づく「詩的フィギュール」が
>どう味覚の領域にトランスレートされてるか
丸谷の『男もの女もの』で日本料理の食器の取り合わせが
室町の連歌との関係で論じられたたな、そういえば。
日本料理と器については立原もうるさいね
作家のパトロンにすらなってたぐらいだし
ただあの人は「通人たろう」と意識し過ぎるのがなあ
舌鋒は鋭いが通人の綽々たる余裕とは無縁、と言うか
丸谷は格好はつけてるんだが格好だけの気もする
料理や器を語るのに推古仏まで持ち出す魯山人と較べれば小さい
まあ魯山人も性格からか吹き過ぎだって気はするけどね
780 :
吾輩は名無しである:2006/04/13(木) 16:51:22
美食エッセイはどれも一長一短ってのが現実なのかもしれんな。
781 :
吾輩は名無しである:2006/04/13(木) 17:11:13
こんなスレッドあったんだね。
【織田】自由軒カレーの魅力を語ろう・2【作之助】
http://food6.2ch.net/test/read.cgi/curry/1099148646/ 二日酔ひで、頭があばれると蒲団にくるまって、
うんうんうなっている柳吉の顔を、ピシャリと撲って、
何となく外にでた。 千日前の愛心館で、京山小円の
浪花節を聞いたが、一人では、面白ひとも思へず、
出るとこの二、三日飯も咽喉通らなかったこととて、
急に空腹を感じ、楽天地横の自由軒で、
玉子入りのライスカレーを食べた。
「自由軒のラ・ラ・ライスカレーは、
御飯にあんじょうま・ま・まむしてあるよってうまい」
と、ほめて柳吉が云った言葉を想ひだしながら、
カレーのあとのコーヒーを飲んでいると、
いきなり甘い気持ちが湧いた。
こっそり帰ってみると、柳吉は、いびきをかいていた。
〜織田作之助『夫婦善哉』より〜
>>782 し・し・しらんかった
そもそもカレー板の存在をしらんかった。
織田作好きの俺は最近、カレーは、あんじょうまむしてから食べることにしている。
785 :
吾輩は名無しである:2006/04/14(金) 13:35:41
味覚人飛行物体小泉武夫氏もおもしろいですな
787 :
吾輩は名無しである:2006/04/14(金) 15:05:11
>>784 グルメ文庫は抄録だけど大掴みに捕らえるためには良いよね
中公の「食味歳時記」辺りも手にはいるようなので是非
文六の韜晦は読んでてにやりとさせられるのが良いと思うがどうだろう
>>785 小泉は何処か勇み足気味のところがなあ、面白いが
権威を鼻に掛ける風は無いんだけど、ちとザッカケなさすぎる気も
村井が新刊で読めるのに小島がないって言う
今の食味随筆の文庫出版状況は何ともならんかなあ
788 :
吾輩は名無しである:2006/04/16(日) 15:29:25
酔っ払いを叱れ!
酔っ払い隔離車両をつくってほしい。
電車で化粧している人よりも酔っ払いのほうがずっとハジシラズだと思う。
彼らは他人に危害を加える。
日本人の恥。
酔っ払いを隔離する酔っ払い隔離車両を提案する!
789 :
吾輩は名無しである:2006/04/18(火) 11:27:16
ラテン圏(フランス含む)では公衆の場での酔っ払いは社会人失格って聞いたことはあるけどな。
そんなことはない。訪伊したとき、パブリックパブで酔っ払いにからまれたし、
バスの運転手は酒焼けしてた。あれはどうみてもアル中だな。それに時間にルーズ
。一時間や二時間の遅刻など当たり前だった。日本じゃ完全に社会人失格だ。
日本の方がはるかにましだぜ。まあ、ネット事情は知らんけど....
791 :
789:2006/04/22(土) 19:12:36
>ラテン圏(フランス含む)では公衆の場での酔っ払いは社会人失格
玉村豊男がそう書いてたんだけどね。
イタリア語の先生も「イタリアの町で酔っ払ってるのは大抵ドイツ人だ」って言ってたし。
まあ必ずしも真実ではないのだろうが。
イタリア人なんて平気で路上で酔っ払ってるよ。
サッカー観戦の後とか。
793 :
吾輩は名無しである:2006/04/29(土) 17:55:12
あれは一種の「祝祭」なのだろうか...
セレブレーションな連休を送っていて、今年のゴルテンウィークは
スウェーデン紀行に費やすことにしました。
スウェーデンの文学もなかなか興味深いものがありますね。
グルメを楽しむ時間はもうないですが、機内食についてまた
書きたいことがあるので、帰国するまで待ってくださいませ。
児童文学ネタだろうが、リンドグレーン女史の一連の作品はスウェーデンを知る上で興味深いぞ。
796 :
あっき:2006/06/01(木) 00:40:42
谷崎潤一郎って、美食倶楽部で白アスパラガスのことをどういうふうに書いていたんでしょうか?
797 :
吾輩は名無しである:2006/06/03(土) 00:33:53
顔を撫でまわす女の柔らかい手と指が、唇を割って入ると、口の中で
ホワイトアスパラのような柔らかく料理した白菜の軸のようなものに
なってしまう。
798 :
吾輩は名無しである:2006/06/11(日) 08:29:39
2ちゃんでグロ画像ばっかり見てると肉料理ダメになるね。
799 :
吾輩は名無しである:2006/06/11(日) 08:38:29
牛や豚がどういう風に殺されているのかを知れば
あまり嬉しそうには書けないのが普通の感性だと思う。
生きたままはがされた動物の毛皮を着るおばはんみたいに愚鈍にさえ見える。
800 :
吾輩は名無しである:2006/06/11(日) 08:43:18
歯茎見せて肉食ってる奴いるよ、たまに。きもい。
綿矢りさのことだろ、それ。
802 :
吾輩は名無しである:2006/06/11(日) 10:04:30
綿矢リサって誰?
海外旅行先で見かけた歯茎出して子牛肉のグリル食ってた奴らの事だ。
食い方はそいつの育ちを暴露するね。
こういうのは直らんだろうな。
嫉妬は醜いよ。
人肉ってうまいの?
805 :
吾輩は名無しである:2006/06/12(月) 09:53:00
悪いけど金持ちに嫉妬したことはないな。
単に金持ちにはキモいのが多いってだけだ。
成金は醜い。
ふーん、詳しいね。
あいにく俺は金持ちとは付き合いが無い(笑)ので。
807 :
吾輩は名無しである:2006/06/12(月) 10:28:07
うそこけ
808 :
吾輩は名無しである:2006/06/12(月) 10:36:48
屁をここうとして、実が出ることはよくあったし、
最近は一日でも頻繁にある。これって何か栄養素が足りないのかな?
スレ違いだったらごめんなさい。
完全に雑談スレ
マジレスすると、俺人生の一時期やたらと坊ちゃん嬢ちゃんの多い環境で過ごしたことが
あるんだけど(ウチは中の中)、ボンボンってのは、通り一遍の付き合いをするならだが、
おっとりとしていて気持ちの良い奴が多いよ。…とは云え人としてギリギリのところでは、
なんかこう、こころの痛みみたいなものに鈍感なのが多かった気もするな、あくまで子供の
頃の話だけど。自分がより親しくしていた人達にもやっぱそれっぽいのが多かったが、
とにかく付き合っていて楽しい人間が多いのは確か、ただしああいった“スマート”な
連中のある種の如才無さには、ごく稀にだが心底辟易としていたけれど。――もっとも
そんなのも、いわゆる文学好き特有のものの感じ方かもしれない、現実は、人の不幸ってのは
たいていの場合、(自分と同じ様に)周りの人間を不幸にする人間を生み出すだけだ。
…恵まれた環境に育った人間は、どこまでもおいしい思いをする様に出来ているみたい。
世界。
ハラヘッタ
>>774 それが分かっていても面白くない。
美食エッセイは、魯山人でも丸谷才一でも玉村豊男でも(玉村の文章はもっと評価されてもいい)
文章それ自体が「美味」でないと面白くないが、辻は肝心の文章が美味しくない。
もちろん、知識それ自体は凄いのだが。
関係あるかどうかわからんが、向井敏が文集文庫版『美味礼讃』の解説で、
辻の事業それ自体については色々説明(そして礼讃)していても、
辻の文章それ自体はノーコメント同然なのが興味深い。
パソコンマニュアルでも激賞する「文章の貴族」向井にすれば、
辻の文章をもし評論すれば(悪い意味で)ただごとではすまないと判断したんだろうな。
813 :
吾輩は名無しである:2006/08/07(月) 13:38:47
もう上げてもだれも荒らさないだろうな...
814 :
812:2006/10/23(月) 10:30:03
前言を一部修正するが、『舌の世界史』は「まあ」面白かった。
ただ、テキスト全体を貫く力がなんとも弱いと感じてしまったのも事実。
調理教科書みたいな「マニュアル」を書くのはそれくらいでちょうどいいのかもしれないのだろうが...
魯山人、吉田健一、邱永漢、丸谷才一、山口瞳、海老沢泰久といった達意の文章家はもちろん、
そんなに文章がうまいとは思えない檀一雄ですら一種の「香気」があるのに、
辻の文章にはそれがない。
辻の著作がほとんど手に入らないのはその辺が原因なのだろうか...
自分の好きな作家には文章に香気がある
と言ってるようにしか見えない
816 :
吾輩は名無しである:2006/10/29(日) 14:02:42
酔っ払いを叱れ!
>>814 まあ、この面々を一緒くたにしてしまったのは問題があったかもしれんが。
ただし、辻の文体が弱いのは事実。
819 :
吾輩は名無しである:2006/12/14(木) 11:42:18
もうすこし踏ん張ってくれ...
820 :
吾輩は名無しである:2007/02/18(日) 00:06:10
上げとこう。
ありがとう。
文春文庫のビジュアル版、韓国、台湾、フランスの美食本読んでるけど、
写真、文章とも普通のグルメガイドなんかよりずっといいな。
まあいかにもバブル期らしい企画だし、もうこういうのが復活することもないだろうけど...
まあ、そういうのが100円で購入できるようになったのは
いいことなのか悪いことなのか...
823 :
吾輩は名無しである:2007/05/04(金) 12:07:07
篠田一士も文学グルメ本を書いてたっけ?
吉行淳之介『贋食物誌』絶賛発売中止
今日はこれから用事があるから早めに。
[今日のセチガライの一言G]
すぐマジになるな!
会社人間や大学生に多いのだが、たいしたこたねぇ話しを
マジマジな顔で語りたがる奴いるな。
どおせチャバンよ。楽に行かないか?
田中のバカバカ!
何かあったのか?
過疎スレなのは事実だけど、雑談スレにだけはしないで。
辻静雄の本が面白くないのは文章のリズムが悪すぎるのも原因だろうな。
玉村豊男が「師匠」ジャン・デ・カールの呼吸を完全に吸収してるのと対照的。
(最新刊は万人向きを意識しすぎて最悪だったが...)
828 :
ボコノン:2007/07/05(木) 07:04:41
寂れ気味のようだから、少し書かせてもらおう。
本で読んで私が試してみたB級グルメ@まぐろのヅケ
これは森須滋郎(「四季の味」編集長だった人。丸谷才一のエッセイにもた
まに出てくる)の、タイトル忘れた本にあった。ただまぐろぶつの安いやつ
を山葵醤油に漬け込んで、味がしみた頃合に食うだけ。しかし「飯のおかず
にするならこれが一番うまい」というのは本当です。
また角川文庫でむか〜し出ていたB級グルメ本では、赤瀬川原平が、これにコ
ンニャクもちぎって放り込んで置くと、魚の味がしみこんでまぐろと同じ位
うまくなる、と書いていて、やってみたらこれもホントにうまかった。
お試しあれ。
>>828 文学者のB級グルメネタは本当に尽きないね。
830 :
ボコノン:2007/07/09(月) 07:25:16
A納豆のお茶漬け
「魯山人味道」より。
こんな物どうって事もないように思えるが、魯山人に言わせると、一種の日本料理の
精髄なのだそうな。
但し、納豆の練り方がもんだいで、正しいやりかたは「まづ、何もいれずに練る。醤油
を二三滴たらす。また練る・・・を繰り返し、ちょうど良いしょっぱさになったら、好
みで葱・辛子いれて練ってオワリ」。
なんでそんなメンドくさい事するかと言えば、とに角粘りを出すため。確かに、粘りが
ないと納豆がポロポロしてしまって旨くない。
でも最近ほとんど小粒納豆しか売ってなくて、あれはお茶漬けでなくてもうまくない。
どうなってんだろ?
まあ魯山人の時代とは納豆の生産事情が全然違うだろうからな。
こういうこと言うと某美食漫画みたいで嫌なのだが...
吉行の『贋食物誌』、やっと読むことができた(今頃になって...と言われそうだが)。
食物をダシにしたゴシップ集って点では山口の『酒呑みの自己弁護』に通じるが、
両書で山藤章二の猛毒の利いたイラストが味わえるのもいい。
>>832 あの頃の夕刊フジは充実してましたね。(筒井康隆の連載もあった様な?)
山藤画伯との掛け合いも充実していました。
では、本筋の美味いものについて、少しだけ。
●池波正太郎『江戸前食物誌』U味の歳時記[茄子と白瓜]P89より
漬物もよいが、私は夏になると小さな焜炉へ金網をのせ、
二つ割にした茄子の切り口へ胡麻油を塗って焙り焼きにし、
芥子醤油でやるのが好きだ。
このときは冷酒を湯のみ茶わんでのむ。
池波正太郎は残念ながら面白さが分からない。
たぶん他の作家とは比べ物にならない江戸風俗の描写が売りなのだろうが...
逆に山本周五郎が食い物ネタを描いてないのは残念。
あの表現そのものはネトネトしてるのに
なぜか躍動感のある文章でそういうのやってくれたらどれだけすごかったか...
836 :
吾輩は名無しである:2007/10/08(月) 21:12:50
あか
東海林さだおは?
丸かじりシリーズおもしろいよ
東海林は肝心の漫画が...
まあ丸谷才一と交流があるくらいだからエッセイストとしては定評があるんだろうけど。
841 :
吾輩は名無しである:
ここまで伸びたんだから天寿は全うしてもらうか。
次はもういらないから...