1 :
吾輩は名無しである:
僕の周りでは吉田茂の息子っていう事実とヴァレリーなどの翻訳者だということしか知られてなくて実際読んでる人があまりいません。
『金沢』とか『乞食王子』とか『英国に就て』など今読んでも面白いと思うのですが、読まれた方います?
2 :
吾輩は名無しである:01/11/29 22:13
「私の食物誌」をたまにツン読するぐらい。同時代の作家から
評判がいいみたいだし、読んでみたいとは思ってます。
文庫だとどこが一番揃っていますか。中公かな。
3 :
吾輩は名無しである:01/11/29 23:11
全集が集英社から出てますね。
4 :
吾輩は名無しである:01/12/09 00:41
これから読むからage
5 :
吾輩は名無しである:01/12/12 02:57
>1さんへ
翻訳では、イヴリン・ウオーの、「ブライズヘッド再び」が、凄く良かった。
小説では、これからの季節では「東京の昔」評論では、「文学が文学でなくなる時」
でも、全部絶版かなぁ?3さんレスの通り、全集しか(一部文庫を除いて)ないのかなあ?
6 :
吾輩は名無しである:01/12/16 01:32
ぼく、健一の単行本みんな持ってる。
7 :
吾輩は名無しである:01/12/16 01:40
あんまりわざわざ進んで読もうとは思わないよね、なぜか・・・
8 :
アンデルセン ◆2APbpPjg :01/12/26 15:58
石川淳とか埴谷雄高とかはわりとスッと入れたんだけど、この人の
文体はなんだかどうにも分かりにくかったなあ、最初は。好きですが。
9 :
吾輩は名無しである:01/12/28 23:37
中公や講談社文芸文庫でハマり、新潮の「集成」を揃えました。
とくに後期の、あの息の長い文体は驚異!
10 :
吾輩は名無しである:01/12/29 00:59
吉田健一好きってなんか一定の傾向あるでしょ。それにすこし抵抗して
しまうんだよな。文体とか一級品だとは思うけど・・・。
11 :
吾輩は名無しである:01/12/30 05:18
『金沢』読んだ。ドラ息子だな、この人。
12 :
吾輩は名無しである:01/12/30 11:23
元ピチカートファイヴの小西が大好きなんだよな
13 :
吾輩は名無しである:01/12/30 18:13
スノッブの極みっすね
14 :
吾輩は名無しである:01/12/30 18:33
糞。
15 :
アンデルセン ◆2APbpPjg :01/12/31 01:16
倉橋由美子とか金井美恵子とか、あの辺の方達のパクりっぷりがイヤ。
17 :
吾輩は名無しである:02/01/05 16:05
正月は優美に「絵空ごと」age
英国の文学は死ぬほどつまらん。
それしか読んでないが。
19 :
吾輩は名無しである:02/01/27 00:44
やはり批評家としては「ヨーロッパの世紀末」、これ最強。
「19世紀末=退廃の時代」という観念からの、パラダイム変換を
迫られましたね。
20 :
吾輩は名無しである:02/01/27 07:19
「ヨーロッパの世紀末」が最高かはさておき、
パラダイムの意味を取り違えてるぞ。
最高傑作は「私の食物誌」だと思うのだが。
吉田さんは日本の伝統をしらなすぎます
23 :
ところてん式:02/02/09 06:48
松浦寿輝もこの人の作品好きだそうな。
24 :
吾輩は名無しである:02/02/09 17:34
茂原作の「麻生太郎」はかなりの作品と見た。
25 :
吾輩は名無しである:02/02/09 19:15
どこがいいのかわかりません。
26 :
吾輩は名無しである:02/02/14 12:08
表層なんだな
27 :
吾輩は名無しである:02/02/28 00:36
食い物関係の雑文を読んでると本当に美味そうに思える。
後は英国の文学とか、ロビンソン漂流記、ハワーズ・エンドの翻訳とかでお世話になった。
なんであんなに漱石を嫌うんだろうか
28 :
shigeru:02/03/13 00:18
age
吉田健一には、昔
「日本近代詩鑑賞」新潮文庫でお世話になった。
高校生に日本語の詩の感受性を養うには良書であった。
やや教科書的だが、飽きさせないものがあった。
過去ログ読むと
なかなかの放蕩人であったと知って
少し驚いた。「飽きさせないもの」とは、
ここにあったのかも知れない。
すまんこってす。
29は吉田精一の間違いでした。
逝ってきます。
31 :
吾輩は名無しである:02/03/24 10:06
まきの
32 :
吾輩は名無しである:02/04/08 19:07
酔っぱらうと甲高く大きな笑い声で笑ったそうだ。
33 :
吾輩は名無しである:02/04/08 19:25
作品とは関係なく、低レベルでスマンが…
吉田健一エピソード@
戦時中、多くの日本人が飢えている中、どういうルートか知らんが、毎日のように
夕飯にステーキを焼いて食っていた。
エピソードA
卵の殻をまともに割ることもできず、いつもテーブルの上を生卵でグショグショにした。
「あの子は、卵も割れないんだよ」と笑って評したのは、志賀直哉。
ちなみに俺は吉田健一、大好きです。「金沢」「旅の時間」、最高です。
>>32 私、実際に聞きました。神保町の「ランチョン」という洋食屋で昼間友人と
生ビールを飲み、出てきて10歩ほど歩いたところで「ランチョン」に向かう
吉田健一とすれ違いました。
「おっ、吉田健一だよ」ってんで、われわれも「ランチョン」に入りなおし、
近くのテーブルでこっそり様子をうかがってたら、どう考えても人間の声とは
思えないケッケッケッという笑い声が絶え間なく聞こえてき始めたもんです。
うーん、20年くらいまえ。まだ、「ランチョン」が改装するまえの時代です。
35 :
吾輩は名無しである:02/05/02 20:22
age
36 :
吾輩は名無しである:02/05/02 21:43
「ヨーロッパの世紀末」読んでみいや!
37 :
吾輩は名無しである:02/05/07 01:55
「金沢」渋い!
38 :
吾輩は名無しである:02/05/20 03:53
age
39 :
吾輩は名無しである:02/05/20 04:21
俺も「金沢」好き。文体が心地いい。
40 :
吾輩は名無しである:02/05/31 15:08
三味線も上手。
41 :
吾輩は名無しである:02/05/31 15:55
「金沢」いいね。「酒宴」とか
「思い出すままに」なんてのもいいね。
文春が内幸町にあった時代、地下のクラブの入り口で乞食をやったってのはどこまでホントなんだろう。
42 :
吾輩は名無しである:02/06/10 18:57
43 :
吾輩は名無しである:02/06/11 02:00
文芸文庫「金沢・酒宴」100円ゲットage
仲のいい奴にプレゼントします。
44 :
吾輩は名無しである:02/06/13 00:30
翻訳を数冊と英国ものしか読んでいませんが
わたしのなかでは最高の日本語書きです。
最初に読んだのは「海からの贈り物」、それからブライズヘッド、
どちらも言葉の断片を思い浮かべるだけでうっとりです。
45 :
模倣がはじまりであつて:02/06/13 00:52
44はブライヅヘツドと書くべきではなかつたらうかと思へることよりも
私のなかなどといふものはなくてただあるのは私であつて、といふよりも
寧ろ、何もなかつたのだと見るべきではないだらうか。併しすると詩とい
ふもののありかがこつちにはどうしてもひつかかつて詩といふものはない
のだといつてしまへば話は済むのかもしれないがそれでは一時の倉橋由美
子などがこつちのまねをしたらしいことがわからなくて、彼女は私をパク
つた。それがアルカデイアだつたのかもしれないといつても、それはそれ
がただ言葉だつたといふことを意味するにすぎないのでやはりここもラン
ボオの砂漠であるとともに、神田のランチョンである。そこの酒は旨かつ
た。
46 :
吾輩は名無しである:02/06/13 01:05
>>45 旨い旨い。旨いなと思いながら、ふと辛い気が真中あたりで走った。
47 :
吾輩は名無しである:02/06/13 19:53
>>45 最後のとこ、酒ではなくて「生ビール」にしたらもっとよかったね。
48 :
吾輩は名無しである :02/06/18 09:50
パクった金井よりもうまい。
49 :
吾輩は名無しである:02/06/18 10:03
金井がパクったという話はよく聞くが蓮實がパクったという話はなぜか聞かない
蓮實はぱくってない。あれは地です。
51 :
吾輩は名無しである:02/07/04 04:45
金沢、いいところage
52 :
吾輩は名無しである:02/07/05 15:40
>>36 「ヨーロッパの世紀末」は在庫切れみたい。
代わりに「時間」ってのを買おうと思うんだけど、どうかなあ?
僕がこれまでに読んだ吉田作品は、
角川文庫の復刻版の英文学に関する本と、
中公文庫の食べ物の本ぐらいです。
53 :
吾輩は名無しである:02/07/11 21:23
age
54 :
吾輩は名無しである:02/07/28 19:09
カワセミage
55 :
吾輩は名無しである:02/08/03 00:49
けんいちやべーよ
56 :
吾輩は名無しである:02/08/24 04:06
age
57 :
吾輩は名無しである:02/09/06 15:59
あぶねえな、ケツから5番目まで落ちてる。
58 :
吾輩は名無しである:02/09/06 16:16
なんか富野の新作アニメに関わるんだよな
59 :
吾輩は名無しである:02/09/21 16:56
保
60 :
吾輩は名無しである:02/09/21 16:58
ブライトヘッヅ!!!!
61 :
吾輩は名無しである:02/09/23 08:35
ブライズヘッドの訳は名訳ではない。ある意味迷訳。
ウォーの文章の特徴は、簡潔な中に込められた英国流ユーモア
みたいなものなのに、吉田健一はだらだーら、だらだーらと
日本の古文の影響があるような、「そこで私が〜した時に、〜だったので
〜は・・・。」みたいな一文が以上に長い訳文にしてしまった。
だから、ウォーであってウォーでない作品になってしまった。
誰か違う人にきっちり訳しなおしてもらいたい。
それから同じく吉田氏が翻訳したウォーの「黒いいたづら」
翻訳が間違えている個所があった。手元にないので具体的に
列挙できないけど。
『吉田健一 人と書物と』みすず
出ましたね〜〜 ほんと感動しました。
清水徹の解説も、よかったし。
私は、『書架記』とか、本関係のエッセイが大好きです。
63 :
吾輩は名無しである:02/09/24 19:26
ヘンリー・ミラー『暗い春』(福武文庫のため絶版)も
かなりいい訳だと思います。
64 :
吾輩は名無しである:02/09/25 11:22
吉田健一訳では、岩波文庫
スティヴンソン『旅はロバに乗って』
名訳だった。うなるよ
65 :
吾輩は名無しである:02/09/25 11:53
『金沢/酒宴』講談社文芸文庫も
名訳だった。うなるよ
>>65 「名訳」→「名文」の間違い
ちなみに、吉田健一訳のシェイクスピア詩集
(集成の別巻、新潮社)
も、いいよ〜〜
67 :
吾輩は名無しである:02/09/27 16:14
とりあえず知人に『時間』『金沢』を勧められたんで
読んだら何か書くよ。
むむ、俺も読んでみやうと思つた。
69 :
吾輩は名無しである:02/10/05 16:42
hosyu
70 :
吾輩は名無しである52:02/10/09 04:37
この人の母語って何だったんでしょうか?
「尊厳さ」という言葉に怒り狂っている姿には、感心しましたけど。
71 :
吾輩は名無しである:02/10/09 04:39
チェスタトンの「木曜の男」の翻訳はいいと思うよ。
あの作品の最後のスピード感を非常にうまく翻訳してる。
72 :
美香 ◆FE5bOWZpGw :02/10/09 12:42
ケンブリッジ中退と言っても実際に在学していたのはほんの数ヶ月だろう?
英語についてあれほど偉そうなことを言う資格があったのかね。
73 :
吾輩は名無しである:02/10/09 13:52
美香よりは資格があるに決まってる
75 :
吾輩は名無しである:02/10/21 21:07
吉田健一は偉大な〜り。
阿呆どもが文句云うな。
>33
卵の殻をまともに割ることもできず、いつもテーブルの上を生卵でグショグショにした。
「あの子は、卵も割れないんだよ」と笑って評したのは、志賀直哉。
……フフフ、いいね。
卵が割れない吉田健一も、
笑って見ている志賀直哉も。
バートランド・ラッセルは、茶の淹れ方がどうしてもわからなかったそうだ。独力で茶を淹れたことは生涯に一度もなし。
フォン・ノイマンは何十年も住んでいる家の食器戸棚がどこにあるか知らず、たまたま病妻のために茶を淹れてやろうとしたとき途方に暮れて「ティーカップはどこにあるんだ?」と大騒ぎしたという。
80 :
吾輩は名無しである:02/10/27 21:07
ヴァレリーの「ドガに就いて」。翻訳の勉強のために原文参照してみましたが、彼の翻訳はもう、なんていうか、神業ですね。なんどため息出たことか。私は実力不足でできませんので、どなたか具体的に彼の翻訳の素晴らしさを指摘してくださいませんか。
>>80 しかも彼はほとんど辞書を引かなくていいから、ペーパーバックをこう左手に持ちながら翻訳を進めたとのこと。
第7回 「吉田健一先生と西御門(にしみかど)の山田邸離れの思い出」
清水浩二 Koji Shimizu
--------------------------------------------------------------------------------
あれは、たしか一九五四年(昭和二十九年)三月頃だったと思うが、私を含めた「ひとみ座員」四名が、鎌倉市西御門にあった
山田珠樹(やまだたまき・元東大名誉教授)邸の離れの二階(八帖二間)へ引越した。
二月中旬位に、山田家の次男亨(とおる)さんから電話で呼び出され、駅前の喫茶店「扉」で会った時「ひとみ座さん、坂ノ下
の宇野さんの家失ってしまって困ってると、人伝に聞いたけど、もし、よかったら西御門の離れを使わない?二階の二間空いてる
から・・・」「でも、家の人達は大丈夫?我々貧乏人だけど・・・」「大丈夫。ちゃんと話してあるから・・・」
そんなやり取りで話が急転直下決まり、三月上旬から入居となったのである。
私にこの話を持って来た山田亨(やまだとおる)という人は、山田珠樹先生を父とし、森茉莉さんを母として生まれた山田家の
次男坊で、私より二才年上だが、この亨という名の名付親は母方の祖父・森鴎外なのである。俗に言う毛並みの良い坊ちゃんの亨
さんだが、それを鼻にかけることのない、とても気のやさしい、おとなしい人なので、どういう経緯で私に話を持って来たのかは
判然としないところもあったし、私も訊き出そうとはしなかった。
だから、引っ越してから初めて知ったことが多く、困ったこともあった。その中のひとつに、離れの下には人が住んでおり、そ
の住んでる人がとんでもない人で、その上、その人は私の好きでもないスピッツという白い犬を部屋の中に飼っていたのだ。しか
も、私達が母屋の方から離れの二階へ向かうと、階段下へとび出して来て、猛然と吠え立てズボンに喰いつきそうにする。初めの
うちはグッと耐えていたが、毎日のように吼えかかられるので、ある時、怒った私は、その犬を蹴飛ばした。
「キャン!キャン!キャン!キャン!」
スピッツが悲鳴を上げた。と、部屋から、一寸むさくるしい感じのインテリ風の小父さんが血相変えて出て来た。
「何をしたんです!?うちの犬に・・・?」
「噛みつかれたから蹴飛ばしてやったんです。」
「こんな小さい可愛い犬を、君はよく蹴ったり出来るね。」
「ぼくの足に噛みつくから蹴飛ばしたんですよ。小父さんも部屋の中で犬を飼うんなら、戸ぐらいキッチリ閉めておくべきでし
ょう。そういう管理も出来ないんなら、外で飼うか、犬は飼わないことにするのか、そのどっちかにして貰いたいよね。」
この時以来、スピッツは小父さんの部屋の中に閉じ込められたままとなり、私達が帰宅すると吠えてはいるが、階段の下まで出
てくることはなくなった。そうなって良かったような、でも寂しいような気もした。
この話を一ケ月位して亨さんに話した。
「君、知らないの?」と亨さんが言った。
「何を?」
「あの人、誰か?」
「知らないよ。」
「呆れた。あの人、吉田茂首相の息子さんの吉田健一さん。」
「じゃ、あの・・・僕の学校で英文学の教授やってた人?」
「そうだよ。会ったんだろう、吉田さんとは?」
「会ったよ。」
「会っても判らないの?」
「余り講義に出てなかったから。だから僕の方も吉田先生の方もお互いに知らない同士で、同じ屋根の下の上下に住んでるってこ
とかな。」
―――そう私は言って、その時は終わった。
吉田健一先生は、一九一二年、東京生まれだが、外交官の父・吉田茂が日本を離れることが多かったので、生まれて間もなく母
方の祖父である牧野伸顕の家に預けられた。祖父・牧野伸顕は大久保利通の子であり、内大臣として昭和天皇を補佐された人でも
あったが、孫の健一をこよなく愛し育てたようである。そのせいか、吉田健一の『交遊録』のトップを飾るのは「牧野伸顕」であ
る。「その家に生まれて牧野さんが八十九才で死ぬ時まで途切れもなくて付き合ったのであるから、これは多くの友達の中で一番
の旧友であることになる。」と書いておられる。
私は最近になって、吉田健一著作集・第二十七巻中の『時間』を読み、「一頭の犬でも一冊の本でも或は一人の人間でも・・・」
というところに来た時、ドキッとした。「一頭の犬」「一冊の本」「一人の人間」の順番にハッとしたのだ。「吉田先生って凄い
愛犬家なんだ・・・」そして、その続きの「それとともに過した時間は現にそこにあり、それであるからこそ懐しくも又親しみを
覚えるのであって、もしその過去の時間が経って来ないものならば親みも覚える訳がない。」というのを読み、あの白い犬の一件
が、私には忘れ難い傷となっていて、あの時の吉田先生のお顔が未だに浮かんでくるときがある。そして同時にあの頃の場所や風
俗や景色なども懐しくよみがえって来るのだ。
ttp://hotspace.jp/~kawakiyoko/zukan/7yoshida.html
長文コピペ失礼。ちょっと面白いと思ったから、つい引用してしまった。
86 :
吾輩は名無しである:02/10/28 10:23
『時間』、『変化』いいねえ。ああ、また読みたいなあ。
詩がそこにあるというのはこの世界のなかに詩があるのだということであっても、詩がそこにあることによって世界は世界であるならまた世界が詩としてそこにあるのであり、そうして我々はただ単に詩の前に立つのである。
ーっていうような一節があったね。不正確だと思うけど。
ヨシケンの真骨頂は何だろう?
やっぱ「絵空ごと」以降?
遺作の「道端」も渋くて好きだけどな…。
88 :
吾輩は名無しである:02/10/31 05:25
「金沢」いいよね。
俺、金沢の出身だけど、これほど“金沢”を捕えた名編はないよ。
89 :
吾輩は名無しである:02/11/01 22:53
三味線ぐらいしか知らない
90 :
吾輩は名無しである:02/11/14 23:34
金沢読んで金沢行った。
いいところだね。
91 :
吾輩は名無しである:02/11/23 00:15
金沢age
92 :
吾輩は名無しである:02/11/30 04:46
揚げる
93 :
吾輩は名無しである:02/12/01 01:44
7年ぐらい前、大学時代の恩師の代わりにある語学のテキストを執筆し、
まとまった原稿料が入ったので、その一部で、神保町の田村書店で、
吉田健一の翻訳詩集「葡萄酒の色」を購入しました。1万6千円でした。
ヴァレリイの「失われし酒」、エリオットの「荒地」、シェイクスピア
の十四行詩抄、ジョアシャン=ド=べレイの「オリヴを讃へる十四行詩」
「麦を打つものが風に言った」等が入っていて、真に見事な日本語です。
一読、芳醇な美酒に酔った気分になれます。私の宝物です。
94 :
吾輩は名無しである:02/12/01 09:06
吉田健一の文学の「豊かさ」(日本語の見事さ、などなど)を否定しようとは思わない
が、その部分だけで評価したのでは吉田健一は所詮富裕なブルジョワの文学、日本にもよ
うやく生まれた有閑階級の文学ということになってしまうのではないか。しかし、吉田健
一の作品は、いったいそのような「快感」を目指して書かれたものだったのだろうかとと
うてみることは可能ではないか。吉田健一の文学の「異様さ」、あの異様に長い文章をは
じめとして、古生物や怪奇なものを飲み込んで平然としている「怪物性」が長らく個人的
に気になっているんだが。
95 :
吾輩は名無しである:02/12/01 09:37
>日本にもようやく生まれた有閑階級の文学
その有閑階級出身の文人が、後年三島由紀夫と反目するに至った事情は大変示唆的である。
二人とも相手のことを「あの人は日本の文学の伝統をあまりに知らない」と腐していたところが面白い。
保守
97 :
吾輩は名無しである:02/12/13 19:01
曲げる
98 :
吾輩は名無しである:02/12/20 02:05
だれか、金沢行こう
99 :
吾輩は名無しである:02/12/28 14:16
健ちゃん晩年の8年間、69年以降の怒涛の8年間、最後の文士の最後の8年間。
鴎外と漱石が始めたことを締めくくる、という意識をミシマとともに思わせる。
100 :
吾輩は名無しである:02/12/28 16:23
旨い酒は水のようだと言うけど、そんな酒飲んだことない。
吉田健一はよっぽど強かったのか。
鍛えればその気持ちがわかるかと思っていたけど、年齢を重ねるごとに
酒を飲むのがつらくなってくる。
あの文章の世界を実体験するのはもう一生無理なのかな。
>82
鴎外が名づけ親なのは亨の兄の爵(じゃっく)さんです。亨さんは
鴎外が亡くなってから生まれています。ご報告まで。(講談社・森茉莉
「父の帽子」の年譜を参照)。
(^^)
103 :
吾輩は名無しである:03/01/25 00:30
小林秀雄も妙な野郎だがその小林に
「お坊ちゃんだから非常識」と言わせる程奇怪な人物だったらしいな。
およそ他人と親しむという能力の欠如したヤシだったらしい。
はじめまして。ちょっと調べものをしてたら偶然匿名希望さんの「鴎外が名づけ親なのは享の兄の爵(じゃっく)」が目に入り、気になるのでカキコさせて頂きます。
享という名前も森鴎外が生存中もらってたらしいです。このことはケッコー有名みたい。
105 :
shi tta ka 鰤:03/03/02 18:01
>>58 キングゲイナーですね。
面白いですよ、このアニメ。
80年代富野アニメの隠れた傑作「戦闘メカザブングル」にちょっと近いテイスト。
ザブングルにハヤオ宮崎風味とハードボイルド風味を加味して学園ドラマを織り交ぜて
作画枚数を増やした感じ。
税金を取りたてる組織(シベリア鉄道)から逃走するお話。
新しい経済体系を目指すという意味で、ある種、柄谷NAM的か?
106 :
吾輩は名無しである:03/03/03 01:54
馬にのって学校へ通学していたというよ
実は最近芥川賞をとった思いっきり馬鹿能無し作家の吉田某のスレかと思ってきた
のですが、こっちの吉田さんでしたか
いちおう馬情報入れといて
いまからあちらの吉田を血祭りに上げてきます
ご幼少の頃のご姉妹と
一緒の写真 カワイイです。
あと パリから祖母に出した
絵葉書なども 萌え〜。
(⌒─-⌒)
( ・(,,ェ)・)
/ こつつ))
((C:、. ノ
∪"U
hoshu
『思考のレッスン』(丸谷才一)が
文庫化されたので読んでみたが、
吉田健一については不思議と
言及が少ない。どうしたわけだ。
>>110 単純に、丸谷はアタマが悪いから、よく理解できなかっただけなんじゃないの?
∧_∧
( ^^ )< ぬるぽ(^^)
>>111 丸谷は顔も悪い。吉田健一は
美男子とまでは言へなくても
それなりに見られるツラだ。
丸谷が女だつたらそれこそ悲惨な
救済不能のドブスだ。文章は別だが。
言葉といふもの、時間、変化。
やはりこのあたりが圧巻かと。
作家の中で熟成していた思考が、三島の死という「事故」に
よって生まれた内部からの圧力で、凝縮した形のまま一挙に
吹き出したような、ある種、鬼気迫るものを感じる。
115 :
吾輩は名無しである:03/04/25 14:31
吉田健一がそれなりに見られるツラ? 初めてポートレートを見たときは思わず引いてしまったのを憶えているが。
顔全体が妙に歪んでいて無気味な印象を与えるのだ。特に目の光り方がヘン。
116 :
吾輩は名無しである:03/04/25 15:11
117 :
bloom:03/04/25 15:17
室生犀星、梶井基次郎と並んで、
「美男子ではないが、それなりに見られるツラ」なのでは?
>>116 笑つた!
それはあんまりだ……けど言へてゐる。
えーっと、そろそろ久生十蘭の名前が出てきても宵のでは…
英国研究も良いですが、絵空事、などもいいよね。
独特のやわらかい文体が。
吉田健一の書いた英文といふものを
読んでみたい。新潮のアルバムに
D.キーン宛の葉書が載つてゐたが
もう少し長文を……。さぞや流暢な
英語なんだらうな。シェイクスピアの
何だかを丸暗記したといふ位だし。
∧_∧
ピュ.ー ( ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。
=〔~∪ ̄ ̄〕
= ◎――◎ 山崎渉
吉田健一に限らないけど、文芸文庫くらいはせめて旧カナ原文のまま
出してくれないかな?
>124 賛成。
高い値段で売りやがって……。
中公の文庫も最近すっかり
見かけなくなったなあ。復刊しる!
__∧_∧_
|( ^^ )| <寝るぽ(^^)
|\⌒⌒⌒\
\ |⌒⌒⌒~| 山崎渉
~ ̄ ̄ ̄ ̄
128 :
吾輩は名無しである :03/07/28 23:20
それとなく気にかけてゐて墜ちては何とはなしに淋しい気持ちがするから上げてみるけれどもまともな議論になるとはまつたく期待してゐなくつてただ名前が掲示板上にあることにしづかな幸福を求めるのである。
129 :
三つ編カツラ:03/07/30 18:13
近々、金沢に行く予定があるから、行く前に『金沢』読んでみる
帰って来たら、また書き込むかも
>>106 親の茂が牛車に乗って通学していたことと混同しているのでは?
(⌒V⌒)
│ ^ ^ │<これからも僕を応援して下さいね(^^)。
⊂| |つ
(_)(_) 山崎パン
『黒いいたずら』読了。
133 :
吾輩は名無しである:03/08/16 21:46
吉田健一好きなの分かるけどね…
確実に言えることは、後書きがみな最悪だということだ。
134 :
無料動画直リン:03/08/16 21:49
>>133 吉田自身がろくに後書きかかない人だしな。
136 :
吾輩は名無しである:03/08/17 01:47
一番大事なのは、吉田風の文で、このスレで書かないことだな。
138 :
吾輩は名無しである:03/08/17 02:17
過去の人。
そりゃそうだ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
141 :
吾輩は名無しである:03/08/17 13:11
なんでもないことを書いても、楽しくなる文章ですね。彼
143 :
吾輩は名無しである:03/08/17 15:18
アニメ業界の偉い人ですね
そのボケはリアクションが取りにくいかと。
145 :
吾輩は名無しである:03/08/17 21:30
トミーノ
「ブライッヘッド再び」はいいねえ、吉田の翻訳では、「木曜の男」と双璧だ。
148 :
吾輩は名無しである:03/09/12 15:24
キングゲイナーの神作画をもう一度みたい
もちろん『ヨオロッパの世紀末』持ってますが。
149 :
吾輩は名無しである:03/09/12 15:42
麻生太郎は吉田健一の甥にあたるわけか。
150 :
吾輩は名無しである:03/09/12 15:50
「木曜日の男」といえば、チェスタトンの自伝は健一訳ではなかったかな。
いや、たしかそんな記憶がある。すさまじい名著名訳だ。ケッケッケッ
そもそもこの人の本は
入手困難なものが多い。
ちくま辺り、選集でいいから
出してくれんかな。
152 :
吾輩は名無しである :03/09/27 02:17
>>151 あの新潮が”集成”を出しているが高い(一冊5000ケロ)ので買えない。
しかもあの新潮が親切に版権で文庫化してくれるとは思えない。
図書館に行こうじゃないか…・゚・(ノД`)・゚・
153 :
吾輩は名無しである:03/09/27 02:34
この前、『ブライヅヘッドふたたび』を古本屋で400円でGET!
喜んでるところ悪いが、俺は100円だった。
浮かれているところ恐縮だが、ブライヅに関しては
吉田を参考にしてその後に出た新訳の方が評価ができる。
156 :
林彪 ◆ZJMS.Joo8Q :03/09/28 18:30
吉田健一を読み始めることにした
>156
いきなり『時間』『変化』に
取り組まない方がいいと思われ。
159 :
吾輩は名無しである:03/10/06 12:11
>>155 小野寺健の訳ですか?
でもウォーは吉田健一の訳でないと、なんか読んだ気がしない……。
160 :
吾輩は名無しである:03/10/07 18:33
>>159 ・・・のところへ割って入るようだが、
語学的に緻密な正確さをもとめるなら小野寺訳ってことでしょ。
161 :
吾輩は名無しである:03/10/07 22:14
三島と吉田健一って何故仲が悪くなったんだ?
162 :
吾輩は名無しである:03/10/07 23:19
吉田健一は、「宴のあと」事件の原告・元大臣有田八郎と知り合いだった。
(恐らく吉田茂を通じて知り合ったはず。)
そこで吉田健一が有田の依頼を受け、三島との間に仲裁に入ったところ、
三島は吉田健一が有田に肩入れしていると決め付け、吉田健一を罵倒した。
これをきっかけに、10年近く存続していた親睦会「鉢の木会」
(三島・吉田・大岡昇平・中村光夫・福田恒存らが参加)も自然消滅してしまった。
163 :
吾輩は名無しである:03/10/08 00:07
>>160 159です。ご指摘、感謝。勿論155氏の書き込みの文脈はおっしゃる通りだと思うんです。
でも、吉田訳のほうが、私のイメージするウォーのナラティヴにぴったりなんです。
164 :
吾輩は名無しである:03/10/08 00:37
有田八郎がらみだったのか。初めて知りました。感謝。
165 :
吾輩は名無しである:03/10/13 11:55
英国の文学の横道
英国の文学
を今読んだ
>>165 まるで違う二冊ですが、どちらもいいですね。
167 :
吾輩は名無しである:03/10/18 09:29
健ちゃんあげ〜
時間はあるが変化はない。
昔話でお茶を濁すか・・・
169 :
吾輩は名無しである:03/10/20 23:26
金沢に逝きたい。
テスト
171 :
吾輩は名無しである:03/11/03 10:02
吉田健一のヨオロッパの世紀末がとても面白かった。
文章もさることながら観念への奉仕批判が見事だった。
>170
『テスト氏』のこと?
講談社文芸文庫でぽつんと『時間』一冊が出てゐた。
単行本で持つてゐるし高いから買はなかつた。
『変化』と並んでたら文庫で買揃へてゐたかも知れない。
174 :
吾輩は名無しである:04/01/01 14:08
保守
175 :
吾輩は名無しである:04/01/06 00:53
謹賀新年。
今年は復刊や文庫での新刊がありますように。
176 :
吾輩は名無しである:04/01/08 10:58
英国の近代文学
を買ったぞー! 買ったぞー!
177 :
吾輩は名無しである:04/01/12 20:14
吉田が森鴎外に傾倒したというのが不思議でならん。
いったいどうなってんだろう。
吉田健一が鴎外に傾倒することが不思議だと思われることの方が不思議に
思われないこともなくて、つまり石川淳や三島由紀夫が鴎外に傾倒することに
は不思議はあるのかないのかそれによって話はまるで違うが、つまるところ
鴎外は最高なのであるから不思議も無理も無い。
179 :
吾輩は名無しである:04/01/12 20:34
吉田さんですか。
180 :
吾輩は名無しである:04/01/16 14:00
パパの著作はより面白いよ
181 :
吾輩は名無しである:04/01/26 17:35
吉田の文章は麻薬的。武田泰淳に匹敵する。
182 :
吾輩は名無しである:04/01/26 17:37
>182
繰り返し読めば慣れてくると思ふ。
慣れるといふか依存症が形成される。
吉田のそれは、ワグナーの音楽に最も近い日本語であると思う。
>>161-162 元々三島は吉田にコンプがあった。会合で、三島が得意げに
「古代ギリシャの思考は…」
みたいなことを言うと吉田が割り込んできてギリシャの古代詩の一節を
一字一句間違えず暗唱するので、三島の面目が丸つぶれ。
所詮受験生的に詰め込んだ知識では、吉田に全然かなわなかったから。
吉田は作家としては蔵書が少なく、500冊程度だったんだけど、全部
暗記するほど読み込んでいたので、手元に置いておく必要がなかったんだと。
sage保守.
187 :
吾輩は名無しである:04/02/26 00:53
保守
「東京の昔」には本の装丁について論じてあって、その書き方からすれ
ば、吉田健一という人は本の装丁にもこだわりがあったと想像するのも
易しい。彼のことを好きなのであれば、彼のこだわりにも興味はゆく。
そのことからすれば、吉田健一の著作の装丁をたしなむということと、
彼の文章を読むということの境目というのはなくて、講談社の文庫など
ではなく、当時出た単行本を揃えてみたいという欲求がわいてきて、
しかもその単行本の装丁は思ったよりも素敵な意匠なのであった。
ここでいまの文明にも話がゆくのも当然で、ひと昔前の書物というのが
持っていた意味から始めて文明や東京や日本についても語ることができ
ると考えられるのだった。 最近毎日絵空ごと、次は何を読もうか。
贋健ちゃんがいっぱい
中原中也と飲んでて脇のビイル瓶が気になってしかたない吉田さん。カワイイ
191 :
吾輩は名無しである:04/03/23 19:04
吉田健一
192 :
吾輩は名無しである:04/03/25 01:13
>185さんへ
三島と吉田健一では文聿家としてのレベルが違い過ぎるよねえ。
努力が嫌いでサラッと(でもないかもしれんがそう見える)文章書いてなにげに超一流の健ちゃんと、
凄い努力家で頭も悪くはないのに運動神経ゼロで悪文(悪口じゃないよ)しか書けない三島(でも世間的には三島の方が有名)。
そんな二人が面識合ったこと自体不幸だったと思うなぁ。
193 :
吾輩は名無しである:04/03/25 21:44
長野市の善光寺の門前にある通り(中央通り)に
池波正太郎お気に入りの五明館という洋食屋があって、
メニュー中、オムレツ定食の所に「吉田健一氏推薦」とあった。
ここは小さい頃から馴染みがあってオムレツ定食もよく食べてたけど
吉田健一さんについて知ったのは数年前なので、
そこに来てようやくメニューの紹介がぴんと来るようになった。
ここはカレーや薄茶アイスが、おすすめ。
去年出た清水徹『吉田健一の時間 黄昏の優雅』読んだ人いますか?
いません
196 :
吾輩は名無しである:04/05/08 06:36
どう考えても、三島は健一に嫉妬していたはず
女っぽくても、不器用でも健一あげ
>>185 いまさらなレスなんだけどどういう意味?
暗記した本を手元に置いてなかったから
蔵書が少なかったの?
つまり手元の500冊の本は暗記してない本?
>>196 そんなこたぁない。三島が嫉妬した相手は世界でたった一人
エルヴィス・プレスリーなんだわ
>>197 暗記してたけど、手元に置いておきたいということかもしれない。
何章何節単位で暗唱できるということだから、元々写真記憶の
持ち主だったのかもしれない。
中村光夫も今まであった人の中で、こいつにだけは敵わない思ったのは、
吉田健一だったてなことをいってた。蓮實のインタビューでそう答えてた。
けっきょく、ちょっと違う人なのよ。健一は
だからみんな違う人のことは直接語らずに、
隙のある人の話ばっかりする。たとえば三島とか
吉田は外国語に翻訳されてるの?
吉田健一の文章を外国語に訳して
それを日本語に戻したら
すごくつまらなそう( ゚д゚)
203 :
吾輩は名無しである:04/08/01 07:30
ageますよ
204 :
吾輩は名無しである:04/08/15 02:18
ヨシケン
205 :
吾輩は名無しである:04/08/17 19:33
>>202 それはいえる。
ところで、小説と評論どっちがイイ?
>205
といふよりもエッセイが好きだ
評論は頭が痛くなる
小説はなんだか「構へてゐる」きがする
207 :
吾輩は名無しである:04/08/27 14:17
文庫ではどの作品が手に入りますか?
>>207 講談社文芸文庫で『金沢』『三文紳士』『時間』など。
『私の食物誌』は中公だったかな。
ところが最近どれも店頭でお目に掛らない。
『酒肴酒』『続酒肴酒』の著者
吉田健一。
内田百閧ニ対談していたら
面白かったろうなあ。
福田恆存歿後 10年記念―講演とシンポジウム
日時:11月20日午後2時30分 ¥2000
場所:サイエンスホール 地下鉄東西線竹橋駅より7分
公開:福田恆存未発表講演テープ「近代人の資格」(昭48)
講演:山田太一 一読者として
講演:西尾幹二 福田恆存の哲学
シンポジウム:西尾幹二・由紀草一・佐藤松男
主催:現代文化会議
Tel. 03−5261−2753(夜)
http://blog.livedoor.jp/nishio_nitiroku/
犬好きは親父譲りのようだ。
猫にはまったく無関心のようである。
三島由紀夫と柄谷行人は猫好き。
この人は講演の時もあの文章のように
話したのだろうか。
講演は知らないけど、対談集(小澤書店)は値段ほど面白くない。
>>214 あの対談集(小澤書店)のおかげで、
健ちゃんが吉田茂のことを「パパ」と呼んでいたと知ることができた。
216 :
吾輩は名無しである:04/11/05 10:48:27
パパとの対談集、古本市で見ました。
1800円。買わなかったけど。
古本市では「私の食物誌」を数カ所で見た。
今「乞食王子」探し中。
吉田健一が鴎外に傾倒することが不思議だと思われることの方が不思議に
思われないこともなくて、つまり石川淳や三島由紀夫が鴎外に傾倒することに
は不思議はあるのかないのかそれによって話はまるで違うが、つまるところ
鴎外は最高なのであるから不思議も無理も無い。
ワラタ。吉田さん天界から降臨おつです。
219 :
吾輩は名無しである:04/11/13 21:16:48
東京、神奈川の古書店で
吉田健一集成が安く売っているとこないかな?
220 :
吾輩は名無しである:04/11/13 21:20:16
「本当のやうな話」はベッドシーンがあったので良かった、
吉田健一氏の顔は母親似、「新潮文学アルバム」で写真見て笑ってしまった
221 :
吾輩は名無しである:04/11/13 22:48:10
>>218 自分のことをいってるのか。
そんなレスをつける暇があったらはやく仕事見つけろよニート。
223 :
吾輩は名無しである:04/11/14 10:01:19
>>221 ネットの商品は店頭より高めの価格設定なので
誰か良い情報持ってないか聞いてるんですが。
>>223 場所によっては交通費がかかって、費用はあまり変わらないんじゃない?
著作集はかなり安いのが出てるんだけどな。
226 :
吾輩は名無しである:04/11/14 22:17:43
図書館で読んだのは、旧仮名遣い
227 :
吾輩は名無しである:04/11/15 04:11:00
大岡昇平によれば「人妻」を「じんさい」と読むぐらい、
成人してからも日本語には疎かったらしい。
これってソースは?
228 :
吾輩は名無しである:04/11/15 17:56:53
229 :
吾輩は名無しである:04/12/19 05:40:47
旨いものはうまいを買ってきた。
なかなかいい。
俺によーし、お前によーし、みんなによーし!
吉田修一??
231 :
吾輩は名無しである:05/01/01 05:12:47
232 :
吾輩は名無しである:05/01/02 00:08:13
「旨い酒は水のようだ」
「海を飲んでいるみたいだ」
新潮社の集成、古本相場は20000円くらいでいいんだね?
234 :
吾輩は名無しである:05/02/09 18:54:55
235 :
吾輩は名無しである:05/02/09 20:23:39
春、バーニーズで 良かった。
こんなとこで油売ってないでサッカーを見ろよ
237 :
吾輩は名無しである:05/02/09 20:58:41
>>235 「春、バーニズにて」でしょ?
タイトル間違えるなよ
238 :
吾輩は名無しである:05/02/09 21:13:02
239 :
吾輩は名無しである:05/02/10 09:55:18
『落日抄』300円で売ってたけどスルーしてしまつた。
240 :
吾輩は名無しである:05/02/10 09:58:06
おーっと岬くんスルー
242 :
吾輩は名無しである:2005/04/04(月) 00:32:04
VIPで吉田健一を発見した。
2 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2005/04/04(月) 00:04:46 ID:L67J/brb0
かうして折角立てたスレがレスの着かない儘沈んでゆくのを見守つてゐるのは
遣る瀬無いばかりなのであつてみれば、せめて自分で書き込んでみやうと奮起
するのだけれども又それも我ながら必死ではなからうかといつた逡巡が掠める
ために二の足が継げなくなってしまひ後に残るのは唯々後悔ばかりなのでのである。
243 :
吾輩は名無しである:2005/04/04(月) 00:33:04
4 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2005/04/04(月) 00:11:37 ID:oZjo5mPK0
「なのでのである」といふ奇怪なる文章を書いてしまつたことを悔いるわけではないが、
それでは何故再びおめおめとここに書くのかといへば、その文章のリズムが楽しいやう
な気持ちになつて「なのでのである、なのでのである、なのでのであ〜る♪」と復唱しなお
且つ振りまでつけて踊つているところを姉に目撃されたからで、これは私の自尊心をいたく
傷つけた。狼狽しつつも理路整然とかうなつた由を説こうとこのスレを見せたのだが、スレ
タイが「おつぱいとは何ぞや」であるために一層の軽蔑を受けたのであつた。
244 :
吾輩は名無しである:2005/04/04(月) 00:34:16
9 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2005/04/04(月) 00:21:10 ID:oZjo5mPK0
私の姉といふのは今年で二十五、数え歳で二十四のいはゆるOLなのであるが、
不幸なことにまるきり男つ気がない。私なぞは実はまだ処女なのではなからうか
と疑つているくらいであるが、それは一体何に由来するのであらうか。もしレズである
などという事実が発覚した場合、たとへ『マリアさまがみてる』フアンの私でさへ狼狽
を隠せないであらうが、まあそんなことは愚弟の妄想であつて考える必要もないことで
あるけれども、考えるのはやはり楽しい。
245 :
吾輩は名無しである:2005/04/04(月) 00:35:08
10 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2005/04/04(月) 00:28:45 ID:oZjo5mPK0
かといつて近親相姦に興味があると取られては私の尊厳に関わるのでそのこと
だけは断つておきたい。
しかしながら、そうは云ふものの私といふやつは近親相姦テエマのエロ漫画は大好物
なのであるからやはり私は近親相姦に興味があると言い換えるべきなのかどうなのか
我ながらよくわからない。所詮人間といふやつは自分のことほどわかつてないもので
普段はこれに気付かないから幸せだが、一度根を詰めて考え出すと陥穽に陥つて
抜け出せなくなるのが世のならひであらう。
だいぶ下手糞な吉健だねw
吉田健一とか蓮実とか金井とかってのは、実はその文体だけで言ってしまえば
出来のいい中学生でも模倣できちゃうような、案外単純な構造なんだよね。
むしろ、センテンスの短い作家の模倣の方がよっぽど難しい。
ただ、例えば吉田健一の例で言えば、うねるような文体の背後にある
凄まじくハイレベルな含蓄の輝きを、絶妙の間合いで三次元的に
出し入れしてくるようなところがあって、そこを真似することが
できないんだよね。
>うねるような文体の背後にある
>凄まじくハイレベルな含蓄の輝きを、絶妙の間合いで三次元的に
>出し入れしてくるようなところがあって
凄まじく、禿同といっておく。
249 :
吾輩は名無しである:2005/06/06(月) 04:20:37
文春のウッドハウス選集に吉田健一の文章が載ってたよ。
250 :
吾輩は名無しである:2005/07/18(月) 22:56:40
倉橋由美子逝去
251 :
吾輩は名無しである:2005/07/30(土) 17:20:47
吉田健一の英語勉強法について
252 :
吾輩は名無しである:2005/07/30(土) 17:52:45
パークライフ萌え
253 :
吾輩は名無しである:2005/09/02(金) 08:35:22
>>252 吉田違いです
ってつっこみいれるのに1月以上かかってる!
254 :
吾輩は名無しである:2005/09/30(金) 16:06:11
ブライズヘッドの復刊まだ?
255 :
吾輩は名無しである:2005/10/19(水) 13:02:24
まだ
256 :
平下流:2005/11/18(金) 18:15:02
257 :
吾輩は名無しである:2005/11/18(金) 18:36:51
↑
なにこれ
258 :
吾輩は名無しである:2005/11/19(土) 19:24:38
時間を読んでるが彼は超人ロックかね
259 :
平下流:2005/11/23(水) 07:47:06
吉田健一全集
鍵谷幸信の「孤島へ行くとしたら本はなにをもって行きますか。」との質問に対する植草甚一の答え。
260 :
吾輩は名無しである:2005/11/25(金) 00:52:48
吉田健一の著作を全部読みたいのですが、
もっとも安価に手に入れるには全集がいちばんいいのでしょうか。
文芸文庫と岩波文庫から出ているものはすべて(借りて)読みましたが……
261 :
吾輩は名無しである:2005/11/25(金) 01:07:40
中公文庫からもいくつか出てるよ。多分全部絶版だけど。瓦礫の中よかった。
262 :
平下流:2005/12/04(日) 03:38:28
>>260 やっぱり全集でしょう。
文庫では『新編 酒に呑まれた頭』(ちくま文庫)があります。
でもこれは酒と食べ物についての文を5,6冊の本から集めて編集してあります。
文庫になることはいいことですが、中身は変えて欲しくないです。
『随筆 酒に呑まれた頭』(新潮社 昭和三十年)が基のはずですが、これからは半分も採っていません。
ですから、私は、まずは単行本。不足分は全集で補うという方針です。
263 :
吾輩は名無しである:2005/12/06(火) 02:06:18
age
良かった、良かった。あっそ。
266 :
吾輩は名無しである:2005/12/16(金) 20:10:19
著作集をついに買った
267 :
吾輩は名無しである:2005/12/17(土) 09:05:20
268 :
平下流:2005/12/18(日) 03:49:10
>>266 他にも書きましたが、参考までに。
吉田健一全集
鍵谷幸信の「孤島へ行くとしたら本はなにをもって行きますか。」との質問に対する植草甚一の答へ。
270 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2005/12/29(木) 01:10:46
↑
おっかけ馬鹿
と、わざわざアゲる馬鹿。↑
272 :
平下流:2006/01/02(月) 00:10:01
>>262で紹介しました本がヤフーオークションに出ていました。安いと思います。
新書『随筆 酒に呑まれた頭』吉田健一昭和30年初版 出品者ID:
現在の価格: 300 円 / 残り時間: 7 日
↑
懲りない無恥なバカ
274 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/01/02(月) 19:45:27
>>273 どこが無恥かなー。親切でいいじゃん。
それより、お前、もう出てくるな。
>>256をあちこちのスレにコピペしまくった荒しなのに、反省が無いところが無恥。
276 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/01/03(火) 09:26:02
>>275 その通りですね。
いつもながら、貴方の指摘の的確さに感心しています。
今年も、頑張ってください。非常に参考になります。
277 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/01/03(火) 11:48:45
『時間』難しくてサパーリわからん。
278 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/01/03(火) 11:49:49
>>277 その通りですね。
いつもながら、貴方の指摘の的確さに感心しています。
今年も、頑張ってください。非常に参考になります。
279 :
276:2006/01/03(火) 12:11:47
280 :
276:2006/01/03(火) 12:20:17
281 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/01/03(火) 23:13:25
今日、ブックオフで
文芸文庫の『本当のような話』が
売ってるの見たなあ。500円で状態よしだった。
買っとけばよかったかな。
282 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/01/04(水) 03:28:09
買っても良かったんじゃない。
283 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/01/04(水) 18:27:23
吉田健一さんのスレで、プルーストの名前が一度も出てこないスレなんて………
284 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/01/04(水) 19:38:37
つまりそれは時間である。
時間ですよ。
286 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/01/04(水) 19:57:19
>>283 どこのお婆さんだ、吉田健一をさん付けで呼ぶのはw
287 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/01/04(水) 19:58:50
(^ω^)⊃
_,,..,,,,_⊂ミ⊃ ) プルルン
./ ,' 3 `∩ηっ
l ⊃ ⌒_つ
`'ー---‐'''''
/⌒ヽ
( 人 )
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>>286 時間ですよ、と言ったら森光子に決まっとる。
289 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/01/05(木) 10:30:01
ウォーのブライヅヘッド読んだ人いる?
これはわかりにくい面白くない小説だよ。
吉田さんはこの小説のどこに惚れたのかね?
290 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/01/05(木) 11:19:14
>>289 イヴリン・ウォーの魅力がわからないとは子供だねw
291 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/01/05(木) 11:26:49
(^ω^)⊃
_,,..,,,,_⊂ミ⊃ ) プルルン
./ ,' 3 `∩ηっ
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292 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/01/07(土) 14:26:21
吉田さんが高く評価し愛読していたイギリスの小説はフライヅヘッドであるが、吉田さんがどこが気好きなのか、分からなかったが、その謎を解くヒントらしきものがわかった。
それはアルコール好きということさ。
ブライヅヘッドの主人公セバスチャンは酒から片時も離れられない人間になってゆくね。吉田さんは単純にセバスチャンに自己を投影し、共感していたのではないか。
川端・美島往復書簡に、美島と吉田さんが一緒に軽井沢へ行ったときの様子を美島が書いている。
吉田さんは、列車が駅に止まると、生ビールがないと大声で叫び、ホテルについても朝昼晩ビールを飲み、とんと「小原庄助」さんで、美島が朝部屋をたずねてみると、「ベッドの中でもうウイスキーを飲んでいました。仕様のない人です。」ということになる。
まさにブライヅヘッドのセバスチャンの姿ではないか。酔っぱらいのセバスチャンに吉田さんは共感したのに違いない。
集英社の古い全集って全編網羅しているんでしょうか。
新潮社の平成の選集に新しく出たものがなにか入っているんでしょうか。
教えて君で申し訳ないが、教えてほしい。
やっぱり集英社の全集がいいよね。たまに端本で買ったりする。装丁がいいし、
あの薄さがいいよ。吉田は本は厚すぎてはいけない、っていっていたよね。
294 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/01/08(日) 19:23:31
集英社版は全集でなく『吉田健一著作集』。当然、全篇網羅では無い。
そんなの『著作集』補巻2の「年譜」を見たってわかることなのに、なぜ訊くのかね。
ああ、すまん。なんとなく訊いてみたかったんだ。
著作集でしたね。失礼。その補巻2をチェックしてみますね。
>>292 吉田さんは無類のお酒好きだったでしょうけれど、同時に、とてもお強かったはずです。
お酒との付き合い方のギリギリの線の上を渡りきった人なんだとおもいます。
いわゆる酔っぱらいとはどこかしら違うような気がします。
297 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/01/08(日) 20:55:24
>>296 河上徹太郎、○や才一、篠田はじめ、等の吉田さんののみ友達の書いたエッセーなどを披見すると、
吉田さんの命を縮めたのはやはり酒だと推測します。しかし、文士の場合は現実に酒との付き合いがどだったかではなく、
その結果何を書き残したかが問題ではないでしょうか。その点吉田文学は古今東西例がないのではないか。
ヨーゼフ・ロート「酔ひどれ聖譚」(「聖なる酔っぱらいの伝説」)を知らねえか。
299 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/01/08(日) 21:29:34
吉田健一と石川淳は飲み仲間だったのかな。
>>297 あのQ永漢邸の超豪華な晩餐(言うまでもなく福建&広州料理)の常連だったらしいしな。
食べる方の交流録も面白そう。
そういや、ブログで話題のきっこの文体って現代版吉田健一といった趣だね。
彼女は吉田健一など知らんだろうが。
「現代版」というところが実は大切で。底age.
光文社文庫『酒肴酒』が出ていますね。
小さな活字で四〇〇頁超ぎっきりです。
うれしいな。
304 :
吾輩は名無しである:2006/02/20(月) 20:17:31
いま『時間』を読んでる。
まだ途中だが、「この書物に出会えてよかった」という生涯の一冊になりそう。
305 :
吾輩は名無しである:2006/02/20(月) 20:50:25
健坊の笑い声は背筋が凍るような薄気味悪さだったそうだよ。
小林秀雄や円地文子が怒り出すような。
306 :
吾輩は名無しである:2006/02/20(月) 22:42:44
ケケケケケケ
307 :
吾輩は名無しである:2006/02/20(月) 22:58:30
歩く姿も長身をくねくねさせて、普通の日本人とは違っていたそうだ。
308 :
吾輩は名無しである:2006/02/20(月) 23:04:56
超かっこいいじゃないですか!
古本屋に国書刊行会の幻想文学大系?のシリーズの「吉田健一」があって
冒頭の「海坊主」を立ち読みしたらとても面白そうで、ほしくなった。
1000円だったけど買いでしょうか?
>>309 それは買いだ。おまいが買わないのならおれが買うからどこか教える。
311 :
吾輩は名無しである:2006/02/22(水) 01:30:50
>>309 それが買ひかだうかといふことは客観的には判断出来なくて寧ろ君が本当に吉田健一を楽しむことを欲するのならばおのずと千円札は店の親父の手に渡るのだから君が得る一冊の本は至福を約束する。又それが読者人であるといふことを強く感じる。
誤 おのず
正 おのづ
な。松原正の教へ子のおれが一応つつこんどく。
×だうか
○どうか
拙劣な文體摸寫よなう。
×客観的には判断出来なくて
○客観的には判断出来ないので
↑
吉田だったらこんな風に書くのでは。
315 :
309:2006/02/23(木) 10:48:59
レスありがとうございます。
今日昼休みに古本屋へ行って買ってきます。
同じシリーズで渋澤龍彦のも同じ値段で売ってたので合わせて買って来ます。
願わくば売れ残ってることを。
316 :
吾輩は名無しである:2006/02/23(木) 12:47:27
317 :
吾輩は名無しである:2006/02/23(木) 18:48:22
○客観的には判断出来なくて
×客観的には判断出来ないので
↑
吉田だったらこんな風に書くのでは。
318 :
吾輩は名無しである:2006/02/24(金) 16:09:57
リラダンによれば生きるというようなことは召使に任せておけばいいことになる。
その召使というものをこの頃は余り見掛けなくて
その観念そのものが薄れつつある時にその召使というのがどこかにいてもそれがそうなの
かどうか直ぐには決め難いに違いない。
『怪奇な話』所収「山運び」
319 :
吾輩は名無しである:2006/02/24(金) 21:26:18
吉田さんはやはり「歴史的かなづかひ」でなくては。
320 :
吾輩は名無しである:2006/03/01(水) 01:36:12
321 :
吾輩は名無しである:2006/03/05(日) 01:00:50
集成買ったお
322 :
吾輩は名無しである:2006/03/05(日) 01:15:30
323 :
吾輩は名無しである:2006/03/05(日) 01:24:05
>>321
おめでとう。
しかし、「集成」より単行本で読みたい。
単行本もいいが、集英社の著作集もいい。
325 :
吾輩は名無しである:2006/03/18(土) 11:47:34
この作家つまんねえな
326 :
吾輩は名無しである:2006/03/18(土) 15:02:26
絵空ごと書いてるんだしさ。
327 :
吾輩は名無しである:2006/03/19(日) 02:44:26
吉田健一のつまらなさ
1.ブルジョア
2.スノビズム
3.酒の話ばっか
4.隠居老人
これぐらいにしとこう
328 :
吾輩は名無しである:2006/03/19(日) 11:25:15
反論ありません。
329 :
吾輩は名無しである:2006/03/19(日) 21:05:54
しかし日本語文章を読む快楽を体験させてくれる数少ない書き手ではある。
文体の人だよ。
330 :
吾輩は名無しである:2006/03/20(月) 09:59:35
>>327 吉田健一氏の素晴らしさ
1 西洋文學を理解している数少ない人の一人
2 故に、スノビズムと無縁
3 日本酒のうまさを内外に宣伝
4 日本語表現の可能性を拡大
挙げるとキリがない。
332 :
吾輩は名無しである:2006/03/21(火) 23:28:51
>>330 反論あり。
>1 西洋文學を理解している数少ない人の一人
英国に限られている。
>2 故に、スノビズムと無縁
英国的スノビズム。
>3 日本酒のうまさを内外に宣伝
宣伝活動は文學とは無縁。
>4 日本語表現の可能性を拡大
しかしワンパターン。
ワロタ
ああ言えばこういう。
334 :
吾輩は名無しである:2006/03/22(水) 00:34:51
読む価値があると思うやつは読めばいいし、そう思わないやつは読まなければいいだけの話。
335 :
吾輩は名無しである:2006/03/22(水) 12:18:07
>>332 1
英国が西洋の中心
英国を理解していればそれでオッケェ
2
スノビズムと英国的スノビズムは別物
3
日本酒の宣伝活動が文学的だった
4
ワンパターンでも拡大は拡大
>>読む価値があると思うやつは読めばいい
「価値がある」と思うためには代表作とされるもの(せめてその一部)を
ためしに読む必要がある。文学を思想的な面からのみ評価する人向き
ではないと思う。で、文学を思想的な面からのみ評価する人は
美食について語ることは少ないような気がする。
フランス文学でも古典寄りのはかなり理解してたと思うが...
338 :
吾輩は名無しである:2006/03/22(水) 22:35:57
吉田健一が日本の中で特異な存在であることは認めよう。
ただしその特異性は吉田の資質というよりも
環境に負うところがはなはだ大きいのであって
つまりは英国かぶれのお坊ちゃまというだけなのである。
そうした出自は、斜に構えた選民性につながっているばかりでなく
懐古趣味やグルメ嗜好を含む吉田のすべての特徴にも深く影響しており、
それをごたいそうにも優れた批評眼などと無邪気にも勘違いして
ありがたがる読者がいることはまったくもってちゃんちゃら可笑しい。
この鼻持ちならない時代錯誤のブルジョワ作家は
忘却の淵に投げ込んでも文学史上ほとんど問題にならないであろう。
339 :
吾輩は名無しである:2006/03/22(水) 22:56:07
その論理で推していくと上流階級のもの書きは全て駄目ということになるな。
戦前のプロレタリアかぶれ評論家みたいだな。
341 :
吾輩は名無しである:2006/03/22(水) 23:44:21
>>338 「忘却の淵に投げ込んでも文学史上ほとんど問題にならないであろう。 」
マジな話、吉田健一の文学史上の位置を測定するのは、まだ難しい。
というか、無教養人には吉田健一の仕事の規模と内容を測定するのは不可能。
そこで、自分に引きつけて解釈し、能事終われりとしてしまう。
これ、我々が犯しやすい過ちである。恐るべし、慎まざるべけんや。
342 :
338:2006/03/23(木) 00:45:55
>>339 なんという短絡的な思考回路なんだ(笑
>>340 なんという間抜けなアナロジーを持ち出すんだ(笑
>>341 吉田健一の仕事の規模と内容を測定するのは貴兄には無理そう。
343 :
338:2006/03/23(木) 00:46:35
おそらく
>>338にはまともな反論はないだろうけど
ダメ押しで吉田健一の小説作品にも言及してみよっか。
「絵空ごと」や「東京の昔」のどれを取り上げてもいいんだけど、
ここでは「金沢」にフォーカスしておくことにしよう。
なぜ金沢という城下町を吉田健一が題材にしたのかといえば
それはこの博物館化された加賀百万石の城下町が
かつてのブルジョワの失われた古き良き特権意識を
甘ったるく擽り懐古趣味にどっぷりと浸らせてくれるからなんだ。
福岡でも名古屋でも仙台でもなく、金沢が選ばれたのは、
金沢こそ陸の孤島として黴臭いしきたりが色濃く残っている町だからで
その黴臭さを文化というわけのわからない修飾語に置き換えてみた、
とただそれだけのことでしかなく、その怪しげな金沢なるものこそ
吉田健一文学の正鵠を射た比喩になっているといえるのは、
ともに同じ黴臭さを共有してるからに他ならないんだよ。
同類相憐れむってやつだ。
金沢の前田侯爵家の令嬢(公爵近衛文麿の母)と健一の祖母、
つまり伯爵牧野伸顕の妻は、
同級生で友人どうしだった。
廃藩置県の時に、日本で一番人口の多い都市は
金澤だった。
346 :
吾輩は名無しである:2006/03/23(木) 13:33:09
>>338氏の書き込みこそ、短絡的思考の極みであろう。
>>338氏は吉田健一を批判するソースとして、
1 吉田の特異性は出自及び環境に依るものである。
2 また、その作風は吉田自身の選民意識に結びついている。
3 特権意識を保持しようとする懐古趣味が散見される。
というお粗末な「感想」を挙げているのだが、ここに見られるのは
>>338のブルジョワに対する個人的なコンプレックスであって、
お世辞にも批判の基準として機能しているとは言い難い。
例えば、吉田の懐古趣味を即座に選民思想に結びつける論理展開こそは、
まさしく一方的な被害者意識の発露であり、そこには何らの説得力も
見られない。
お笑いなのは、こうしたコンプレックスに基づくオナニーを掻きまくった後、
鬼の首をとったかのように、
「忘却の淵に投げ込んでも文学史上ほとんど問題にならない」
としたり顔に断じる無邪気さである。
さすがにこの辺りまでくると、読んでいるこちらが恥ずかしくなる。
吉田も草の陰でさぞ迷惑がっていることだろう。
347 :
吾輩は名無しである:2006/03/23(木) 20:51:34
夫婦愛w 別件
348 :
338:2006/03/23(木) 22:35:41
>>346 >1 吉田の特異性は出自及び環境に依るものである。
>2 また、その作風は吉田自身の選民意識に結びついている。
>3 特権意識を保持しようとする懐古趣味が散見される。
>というお粗末な「感想」を挙げているのだが、
まずこのまとめ方そのものがお粗末であるのだが、
ここでは百歩いや千歩譲って不問にするとして、
それが「お粗末な感想」であると
>>346が述べる以上は
1 吉田の特異性は出自及び環境に依らない。
2 その作風は吉田自身の選民意識に結びついていない。
3 特権意識を保持しようとする懐古趣味が散見されない。
という反対命題を「短絡的思考」にも「感想」にも陥らないで
ぜひ論証してもらいたいものだ。まあ期待はしていないけどね。
349 :
338:2006/03/23(木) 22:40:08
さて、
>>338および
>>343には依然としてまともな反論がないままなんだけど
吉田健一読者のレベルはこの程度のものなのかい?
予想はしていたが少々拍子抜けだ。
>>346のように「ブルジョワに対する個人的なコンプレックス」とか
「一方的な被害者意識の発露」とか「コンプレックスに基づくオナニー」といった
感情的かつワンパターンの非常に貧しいレトリックを一生懸命駆使して
>>338の批判を姑息にもかわして吉田擁護に回ろうとしているのだろうが、
それは逆効果以外の何物でもなく、吉田も草葉の陰でさぞ苦笑いしているか、
さもなければ地団駄ふんで悔しがっているに違いない。
350 :
338:2006/03/23(木) 22:47:30
>>346のその貧しいレトリックの矛先を
>>346の文章に向けたときにこそ
それが非常に的確な表現となり輝きを帯びるのは不思議だ。
またもや「鬼の首でもとったかのような」気持ちにさせてもらってすまない。
とはいえ、
>>338および
>>343はまだ批判のジャブであり、
さらにさまざまなアングルから吉田批判を連ねることは容易なんだが、
反論が
>>346レベルにとどまる限り、その必要性もなさそうだ。
カウンターパンチをくりだすまでもなくジャブでKO寸前とは。
351 :
吾輩は名無しである:2006/03/23(木) 23:07:11
338必死だな(笑)
352 :
吾輩は名無しである:2006/03/23(木) 23:19:59
>>338 おーよちよち。いっぱい書きこみしたね。
意外にナイーブなんだね、過剰反応しちゃってw
朝日夕刊で連載始まりますね
354 :
吾輩は名無しである:2006/03/23(木) 23:40:45
>>338 頑張れ!その論調でヴァレリーも批判してくれ!
355 :
吾輩は名無しである:2006/03/24(金) 00:11:08
いいねえこのスレ
356 :
吾輩は名無しである:2006/03/24(金) 01:24:33
そうか?
357 :
吾輩は名無しである:2006/03/24(金) 11:52:50
むむむ
358 :
吾輩は名無しである:2006/03/24(金) 14:32:48
何て高度なすれなんだ!
359 :
吾輩は名無しである:2006/03/24(金) 14:38:19
GJ>皆
360 :
吾輩は名無しである:2006/03/24(金) 15:03:16
俺にもGJクレクレ
361 :
吾輩は名無しである:2006/03/24(金) 20:40:26
GJ
362 :
吾輩は名無しである:2006/03/24(金) 21:06:59
おいおいw
363 :
338:2006/03/24(金) 23:18:44
>>351>>352 こちらが遊んでいるつもりでも
周囲からはdesperatelyに見えることはあるもんだ。
マラソンランナーが軽く流してランニングしているのに
「あいつダッシュしてるよ」とビックリするみたいな。
>>354 ということでぜんぜん頑張っていないわけなんだが、
ポール・アンブロイズ・ヴァレリーへの批判のご要望か。
吉田健一ごひいきの作家兼批評家を援軍に頼んだってわけかな。
テスト氏について批判するのは朝飯前だがスレ違いになるだろう。
まあ読んだ限りでは、吉田健一作品で唯一認めてもいいと思えるのは
『時間』というへんてこな作品と『ヨオロッパの世紀末』だけだな。
364 :
吾輩は名無しである:2006/03/24(金) 23:33:08
338さんの好きな作家が気になるけど、スレ違いだからやめておこう。
最近読んだ『東京の昔』にベケットの名前が出てきたのに少しびっくり。(そういえば『時間』にも出てきたっけ?)
365 :
吾輩は名無しである:2006/03/25(土) 00:48:26
>>364 「東京の昔」いい作品ですね。好きな小説です。
ベケットの名前も出てきますが、プルースト論として読みました。
366 :
338:2006/03/25(土) 00:56:06
>>364 困ったな。まさか「さん」づけされるとは思わなかったんで。
コンスタティブな表現とパフォーマティブな表現をもっとねじるか。
ところで『瓦礫の中』『絵空ごと』『本当のやうな話』『東京の昔』
これらはみんな糞みたいな、という形容が下品ならば言い換えるとして
味噌みたいな小説だ。
アル中のブルジョワ隠居老人が酒を飲みながらぐだぐだとくっちゃべり
予定調和の会話をして悦に入るって話のオンパレード。
『東京の昔』にベケットの名前が出てきたというのはまったく記憶にないが
名前を出すなんておこがましいにも程がある。
1912年生まれのこの英国かぶれのお坊ちゃまは何を考えていたのやら。
367 :
338:2006/03/25(土) 01:10:03
吉田健一にとって時間は大きいテーマだが
それは常に古き良き時代を懐かしむという甘ったるいヴェクトルで
プルーストのように過去が現在に結びつく円環とは無縁だろう。
368 :
吾輩は名無しである:2006/03/25(土) 01:17:12
へえへえ、もっとやれや。
だんだん、品性の悪さがでてきたぜ。
先生も一人で円環運動してろ、それを眺めてるのも暇つぶしにはなるしな。
369 :
338:2006/03/25(土) 01:17:24
それにしてもこの作家に青年時代なんてあったのかね?
若き日の吉田健一を想像するのは難しいな。
このお坊ちゃまは若いときから老成していたに違いなく
早くから黴臭い味噌のような人間であったことが窺われる。
33歳で敗戦を経験したとはとても思えない。
370 :
吾輩は名無しである:2006/03/25(土) 01:39:45
ひょっとしたら338は物凄く吉田健一のことが
好き(だった)のかも知れない、と邪推してみる。
ずいぶん著作も読んでるみたいだし。本当に軽蔑しているなら一冊読んでぶん投げるだろう。
371 :
吾輩は名無しである:2006/03/25(土) 05:22:23
338はいくぶんぺダンチックかつ生真面目な読者だろう。
エクリチュールの音楽的な味わいなんかには興味がないんだろ。
それが悪いとはいわんが。
372 :
338:2006/03/25(土) 11:21:38
>>370 そんなには読んでない。5冊以上10冊未満ってところか。
批判するために最低限その程度は読んだというだけかな。
>>371 「エクリチュールの音楽的な味わい」ねえ。
『金沢』でも『絵空ごと』でも『東京の昔』でもいいんだが、
吉田作品のほとんどは薄っぺらく水っぽい白昼夢でしかなく
小説と名づけることなどちゃんちゃら可笑しい出来損ないであり
幻想味をまぶした酔っ払いの世迷言を連ねただけの代物。
読み終えてため息混じりに出てくるのはこんな感慨だ――
小説にならなかつたのが残念である。
373 :
吾輩は名無しである:2006/03/25(土) 12:30:00
「批判するために読んだ」随分自虐的ですねえ。
吉田さんのことより、貴方のその不思議な性格、情念の方が興味がある。
ただ、頭から「嫌い」と決め付けていたら、何読んでも結果は同じだと思う
けど。突然眼を開かれた、なんてことは仮にあっても、絶対に認めない人だと思うから。
コレは批判じゃなく、むしろ周りから「偏狭」「意地っ張り」と言われようが、
最後まで貫いて欲しいもんだ・・・健闘を祈る。
338が好きそうな作家を予想。
ドストエフスキー、トーマスマン、夏目漱石
375 :
吾輩は名無しである:2006/03/25(土) 14:35:33
フロベール、ナボコフ、プルースト、トルストイ、ポオ
あたりではないか?
376 :
吾輩は名無しである:2006/03/25(土) 15:04:32
稲垣タルホ入道は?
いや三島だよ三島
378 :
吾輩は名無しである:2006/03/25(土) 17:12:27
大江あたりじゃないか
379 :
吾輩は名無しである:2006/03/25(土) 17:13:46
>>375 その線ならば、むしろ吉健ヲタだろw
338はタメになることや苦悩が書かれてないとダメなタイプだとおもわれ。
物言いが乱暴なところは素敵だがw
目新しいことは何一つ言っていないのでつまらなすぎる。
吉田健一嫌いの典型的かつ類型的な意見。
せめて1レスにまとめろや、そんなもん。
381 :
338:2006/03/25(土) 21:26:59
>>373 「健闘を祈る」っていわれてもねぇ。
それに2つの点で見誤っている。
頭から嫌いと決め付けてたら5冊以上も読まない。
もし眼から鱗が落ちるような発見ないし覚醒があれば
もちろん素直に私の非を認め、吉田健一読者に詫びよう。
だが、吉田健一作品は酩酊状態にさせることにツボがあるのであって
覚醒してしまった状態ではただのガラクタであることが
即座に見破られてしまうにちがいない。
382 :
338:2006/03/25(土) 21:36:12
>>374 そんな誰でも読んでそうなメジャーどころを挙げてもねえ。
>>375 その5人の作家は確かに吉田健一を遥かに凌駕しているが
彼らの欠点を集めたら吉田健一になりそうだ。
>>376 タルホ読むならノダメカンタービレのほうがマシ。
>>377 三島なんか今時読んでる人間なんているのかね?
>>378 大江は『万延元年』だけだな。
>>379 ユーモア小説でも幻想小説でもすごけりゃOKなんだが。
383 :
338:2006/03/25(土) 21:43:59
>>380 >目新しいことは何一つ言っていないのでつまらなすぎる。
対象となる作家にとりたてて述べるべき美点がないからねえ。
「吉田健一嫌いの典型的かつ類型的な意見」に見えるのは仕方ないな。
ただ、まだ批判の序章であることは前述した通りでね。
今後ジャブ以外のパンチを見せるかどうかは
一定レベルの吉田読者が現れてくれるかどうかにかかっている。
で、
>>372に対して意見はないのかな?
384 :
吾輩は名無しである:2006/03/25(土) 23:28:56
なまいきな野郎だ
385 :
吾輩は名無しである:2006/03/25(土) 23:34:39
それだけ?
386 :
吾輩は名無しである:2006/03/25(土) 23:41:06
ああ。
387 :
吾輩は名無しである:2006/03/26(日) 00:47:56
>>388 「今後ジャブ以外のパンチを見せるかどうかは
一定レベルの吉田読者が現れてくれるかどうかにかかっている。 」
出し惜しみをせずに、早くその「パンチ」を見せてくれ。
388 :
338:2006/03/26(日) 00:57:30
>>387 リクエストに応えるのはやぶさかではないが、ひとつテストを。
私の書き込みの中で吉田健一から引用した文章があるんだが、
それはどれかな?
389 :
吾輩は名無しである:2006/03/26(日) 11:17:22
わからんおしえれ
390 :
吾輩は名無しである:2006/03/26(日) 14:44:12
むむむ
391 :
338:2006/03/26(日) 18:35:29
>>389 ヒント。最後のセンテンスを調べればわかる。
それにしても、吉田健一を読んでる人間が少ないのか
私の知性に恐れを抱いて隠居老人のように引っ込んでしまったのか
3ラウンドでもはやぐうの音も出なくなったな。
392 :
吾輩は名無しである:2006/03/26(日) 19:17:37
吉田健一はニューヨーク・ヘラルド・トリビューン社主催の「世界短編コンクール」で
1等当選となった久生十蘭の作品『母子像』を翻訳しているね。
『母子像』、良い作品だと思うし、好きな奴も多いとは思うんだが、
こういう大きな(?)賞を受賞できるほどに良い作品であるかどうか非常に疑問なんだよな。
俺個人としては、吉田の翻訳が凄すぎたんじゃないかって思ってるんだが、
みんなはどう思う?
>>338 >小説にならなかつたのが残念である
気づいてるけどやりとりが馬鹿馬鹿しいからみんなレスしないだけだよw
そんなに言いたいことがあるんなら、へんに構えずにちゃんと言えばいいよ。
率直な意見ならこのスレでは誰も苛めないと思う。
さあ、どうぞ。
394 :
吾輩は名無しである:2006/03/26(日) 21:02:18
>>338 早く「パンチ」を見せてくれ!
亀田三兄弟に負けるな!
395 :
338:2006/03/26(日) 21:16:52
>>393 ヒントを出した後なんだから、引用箇所は馬鹿でもわかるだろうに。
題名ぐらい添えるのが当然だと思うんだが、もしかして短篇は読んでない?
>>394 まああわてなさんな。
蝶のように舞い蜂のように刺す華麗なエクリチュールをご堪能あれ。
>蝶のように舞い蜂のように刺す華麗なエクリチュール
期待してるよw
397 :
338:2006/03/26(日) 22:13:45
>>392で言及されている久生十蘭「母子像」の吉田健一による英訳については
とりたてて言うべきことはないだろうと思われるんだが、
というのも久生十蘭の短篇そのものがそれほど価値がないばかりか
ヘラルド・トリビューン社の短編コンクールそのものに価値がないのであって
ゆえに吉田健一の英訳が拙かろうが優れていようがどうでもいいことになる。
まあ小説家や評論家ではなく翻訳家としてなら、
吉田健一もある程度の役割は担ったというべきか。
398 :
338:2006/03/26(日) 22:20:35
吉田健一の小説作品でごっそり抜けているのは象徴界であり
意識的にしろ無意識的にしろそこを見ない読者のみが
吉田健一は優雅だと無邪気にも賛美してしまう。
おっと、ラカン的タームを持ち出して理解できるかな?
399 :
338:2006/03/26(日) 22:28:28
ついでに付記しておけば、
>>366で用いた「コンスタティブ/パフォーマティブ」という対概念は
(もしくは「コンスタティヴ/パフォーマティヴ」と表記してもいいが)
J・L・オースティンに由来する用語なので各自チェックしておくといい。
まあポオル・ド・マンを視野に収めておくことまでは期待しないが。
400 :
吾輩は名無しである:2006/03/26(日) 22:39:07
いまさら偉そうにラカンですか。
ソーカル事件で恥をさらしたアホのシェーマ(笑)
401 :
吾輩は名無しである:2006/03/26(日) 22:46:51
>>338 何を言っているのか、全然わからんぞ。
普通の日本語をしゃべれ!
この「特権意識」と「選民意識」に凝り固まった野郎!
402 :
338:2006/03/26(日) 23:17:34
やはりラカンやオースティンやド・マンをここで持ち出したのは
幼稚園児にバルサミコソースのフォワグラ料理を出すくらい場違いであったか。
「小説にならなかつたのが残念である」という吉田の文章を
吉田批判の文脈で持ち出した
>>372のストラテジーも読めないわけだ。
おっと、きっとストラテジーもデリダも脱構築も駄目なんだろうな。
私にとっては「普通の日本語」なんだが。
403 :
338:2006/03/26(日) 23:31:04
さて
>>401は「普通の日本語」を使ってないといい
「特権意識」と「選民意識」という言葉を持ち出した。
これは私が吉田批判に使った言葉であるのだが、
いみじくもそうしたディスクール(言説)によって
私と吉田を同一視し始めてしまっているのは
これまた私のシナリオに組み込まれている台詞といえるだろう。
蝶のように舞い蜂のように刺してしまってすまない。
338が吉田健一の作品からは象徴界が抜けているからいかんと考えている
ことだけはわかったw
「本当のような話」がいちばん好き。
吉田健一、もっと文芸文庫のラインナップにいれて欲しいなあ。
>>369 >それにしてもこの作家に青年時代なんてあったのかね?
>このお坊ちゃまは若いときから老成していたに違いなく
んー。河上徹太郎の小文「吉田健一」を読むと「吉田健一」以前の
吉田健一が多少わかる。
その冒頭は、
士見ざること三日、云々、という言葉があるが、文士という士(さむらひ)も
、久し振りに会って見て、オヤと思う程変わっている人がある。そこが他の社会と
違って文壇づき合いの楽しい所でもあるが、変わったといえば、私の身辺で吉田健一
位、成長の眼立った友人はないであろう。
と始まっています。
現在、河上徹太郎の本はめったに手に入らないだろうから、氏の小文「吉田健一」から
もう少し引用しておきます。
吉田健一が私の前に現れたのは、今から二十何年前である。私の友人で彼の親戚に
あたる伊集院清三が、今度文学志望のこういう青年がイギリスから帰って来たが、
他につてがないから宜しく頼む、といって、荷札のとれた荷物みたいに、ドカッと
うちへ置いていった。〜
文学といったって、その頃の私は、左手にボオドレエルの悪の華を、右手にお銚子を
持ってどやしつけるように仕込まれていた時である。ケンブリッヂから帰って来たての
文学青年紳士と話が合おう筈がない。たまにポーあたりが共通の話題になるのだが、
それにしてもイギリスのポーとパリ経由日本のポーとは大分ずれがある。私は勝手な
ことをしゃべり、彼はどんな話にも一様の興味で耳を傾けていた。人の邪魔なんて
考えない男だから、それから頻繁に訪ねて来て、いつも遅くまでいる所を見ると、
とにかく面白かったに違いない。〜
408 :
338:2006/03/27(月) 00:10:56
>>404 それだけわかってもらえればうれしいな。
吉田は現実界と想像界を自在に行き来することで
虚実や真贋の境界を曖昧にしているんだろうけど
それは(後略)
>>405 『本当のやうな話』のどこがいいの?
あんな小説くずれの味噌くさい作品。
また、こんな文も。
それから私は彼に酒を飲むことを教えた。彼はイギリスでは先ず全然飲まなかった
らしかった。私は彼を銀座のはせ川だのエスパニョールだの、時には浅草の公園裏の
街合だのに連れていった。彼はどこへ行っても大酒を飲み、大めしを食らい、そして
少しもお勘定を払わなかった。後から考えれば、そんなことは先輩に対して失礼だと
いう気もあったらしい。とにかく私の淋しい懐にはいつも痛かった。
以上、吉田健一についての河上氏の文章はなかなかユーモアのある楽しい小文です。
410 :
338:2006/03/27(月) 00:16:47
411 :
338:2006/03/27(月) 00:20:20
吉田健一に象徴界が抜けているのとパラレルに
彼には青春時代も抜けているんじゃないか。
オイディプスコンプレックスのためかな。
イギリスで金がなくなって、それでもバス代をけちって
一杯だけ飲めるビールのために、パブまで歩いていく話を読んだことがあるが・・
あれは小説だったかな??
渋谷のパン屋の店員に懸想したものの、
全く相手にされなかったというエピソードをどこかで見たな。
文庫の巻末だったか。
414 :
338:2006/03/27(月) 00:32:24
エピソードならいくらでもあるんだろうが
1912年頃に生まれた人間にとっての「青春」は
普通はまず戦争であり敗戦なんじゃないのか?
同時代作家と比べてみればわかるだろうが。
彼の年齢ならば
戦争前の古き良き時代が
青春だったんじゃないか?
敗戦前後は食い物に困った話しか無いだろう。
実際そんなエッセイばかりだw
吉田家は別世界。
吉田茂逮捕のため家に踏み込んだ憲兵は
戦時中とは思えない優雅な光景に激怒して
戦後も文句も並べている。
反軍部っていうとさぞつらい生活を強いられるかのような印象があるが、
逃げ出した自由主義者達は大方軽井沢、箱根、大磯といった別荘地の豪邸に住んでいた。
>>415 吉田茂のところには食べ物を持って来てくれる農家出身のお手伝いさんがいたから
食う物には困らず、鳩山一郎とかがよく飯を食べにきていたが、
実はこのお手伝いさんが軍部のスパイで、
任務達成後いなくなったので、
そのあと飯に困るようになった。
健一は父親の意に反して文士なんぞになったので、
茂から一切の面倒は見ないと言われていたそうだが、
戦時中は違ったのか?
でたらめろんは未読なので
自分はその辺りの事情は全く知らんのだが。
>>410 >でも吉田健一の「青春」がぜんぜん見えてこないねえ。
うーん。どうでしょうね。
でも、一般のイメージと違って吉田健一氏は大器晩成の人だったのかもしれない。
イギリスから帰ってきて河上徹太郎・小林秀雄らのグループにもまれて、かなり
長いあいだ「青春」を後の方まで引きずったというのが真実かも。
(ちなみに小林秀雄なんかはあまり吉田健一を高くは買っていなかったという噂が
ある。取るに足りない人物と見なされていたよう。そういった中で静かに話しを聞き、
自分の胸の中で独自の文学観を育んでいったということか)
420 :
338:2006/03/27(月) 01:09:17
1945年に一度召集されたらしいけれど、
そのあたりの経緯は何かに書いてあるのかな?
また戦争体験者の大岡昇平なんかは吉田健一のことをどう見てたのか?
421 :
吾輩は名無しである:2006/03/27(月) 02:00:10
いまどきラカンなんぞを有難がっているのはブンガクの人間だけです。
恥ずかしいですね。
チノギマンですね。
422 :
吾輩は名無しである:2006/03/27(月) 02:30:43
338は吉田の作品をして「小説まがい」と切り捨てているけれども、
そういった判断が出来るということは「小説はこういうもの」という
価値基準があるんでつね(笑)
こんな迂濶な人間が脱構築を語るとは全くお笑いだ。
価値基準無しに脱構築も無いけどね。
424 :
吾輩は名無しである:2006/03/27(月) 02:35:31
426 :
吾輩は名無しである:2006/03/27(月) 19:34:45
んだんだ
427 :
338:2006/03/27(月) 21:25:40
>>421 >恥ずかしいですね。
どうした? 鏡でも覗いてしまったか。
428 :
吾輩は名無しである:2006/03/27(月) 21:27:04
あの、方向が違ってきてますが・・・
429 :
338:2006/03/27(月) 21:28:15
>>422 >「小説まがい」と切り捨てているけれども、
正確に私の言葉を引用して欲しいものだ。
>>408で『本当のやうな話』について書いたのはこういう言葉だ。
――『「あんな小説くずれの味噌くさい作品」
この言葉には伏線があったことを注意深い読者なら見逃さないだろうが、
まあそんなことを期待しても無理か。
>>372の最後で書き込んだ「小説にならなかつたのが残念である。」
という一文は吉田健一の短篇「沼」の最後の言葉なのだが、
ここで私は脱構築をすでに試みているわけだ。
「小説くずれ」であること(まあ「小説まがい」でもいいが)を
吉田健一自身が自分の小説の中で語っているのであり、
私は吉田健一の言葉を借りて「小説くずれ」であることを述べたのだ。
またもや、蝶のように舞い蜂のように刺してしまってすまない。
ネタなのかマジなのか・・・悩ましいw
431 :
338:2006/03/27(月) 21:41:49
以上の前提の上で付記しておけば、
「小説くずれ」や「小説まがい」という形容を
吉田健一自身は自分の作品に対する批評として認めることだろう。
432 :
338:2006/03/27(月) 21:44:11
つまり
「あんな小説くずれの味噌くさい作品」
と
「小説にならなかつたのが残念である。」
とは
等価なものとしてとらえなければならない。
433 :
吾輩は名無しである:2006/03/27(月) 21:46:39
ああ、何か、もう、誰もお相手はできないみたいですよ。
理由までは知りませんが。
何が原因なんでしょうかね。
はあ、意外と自分じゃわからないもんですからね。
わかりたくもない、と言われそうですが、ええ、きっと、
そういうことだと思いますよ。
精力的に書き込むのはいいけど、ちゃんと論理的に論証してくれや。
吉田健一批判も結構だが、やるならもう少し身のある書き込みで頼む。
学者らの名前をチラつかせてから、あっ、分からないかな?とか
わたしの書き込みの複線が〜みたいなレトリックはもういいからさw
435 :
338:2006/03/27(月) 22:01:16
>>433 >誰もお相手はできないみたいですよ。
それはとても悲しいことだ。
もう少しレベルを落としたほうがいいのかな。
しかしこうして
>>433>>434と即レスが2つ来てるってことは
私のお相手をしているってことになるのではないかな。
こうして「釣り」が確定しちゃうとつまらんもんだな・・・
437 :
338:2006/03/27(月) 22:07:53
>>434 まあラカンやド・マンやデリダを持ち出したのは愛嬌だ。
つまりコンスタティヴな言葉ではなくパフォーマティヴな言葉なわけ。
まあ食いつくは食いつくはの入れ食い状態は予想以上だったけどね。
「複線が〜みたいなレトリックはもういいからさw」とのことだけど、
これについてもまた私はすでに
>>366および
>>399で
これらの用語を出して「伏線」を張っていたわけなんだけどね。
438 :
吾輩は名無しである:2006/03/27(月) 22:10:20
ぼっちゃんらしく人間的には欠陥の多い人だったらしいね
あの一本抜けてる小林秀雄があきれるんだから
そうとうだよ
439 :
338:2006/03/27(月) 22:11:44
>>436 しかし脱構築がただのエサではないことは
>>429での私の実践的論証によっても明らかで
そのへんがただの釣りではない二重の身振りになっているわけだ。
過疎スレも春らしくなってきたな。
>>438 三島があきれかえって書いた文章があって笑える。
「この人はもうほんとうにダメです」みたいなのw
442 :
338:2006/03/27(月) 22:31:56
>>440 まあここは2001年にできたスレらしいけど
私の書き込み以降は異常ともいえる伸びを示したわけだ。
すべて想定範囲内。
443 :
吾輩は名無しである:2006/03/27(月) 22:33:29
春だなぁ。
444 :
338:2006/03/27(月) 22:35:15
まあ私の華麗なるエクリチュールがここで受け入れられるとは思っていない。
現実はこのように摩擦と不調和と嫉妬に満ちているものだ。
ところが吉田健一の小説は違う。
吉田健一の小説に出てくる登場人物たちは、
ほとんど例外なくハイブラウな会話の通じる人間たちばかり。
庶民も時折顔は出すが、それは庶民らしからぬ庶民で、
プルウストなんかを読んでたりするわけだ。
こんな小説を読んで鼻白まない読者がいようとは思えないが。
AAで荒らしたりする馬鹿よりはいいんじゃね?
446 :
吾輩は名無しである:2006/03/27(月) 22:38:05
俺的には『熱帯魚』がいちばん良かった希ガス
447 :
吾輩は名無しである:2006/03/27(月) 22:41:02
>私の華麗なるエクリチュール
ここは笑うところですか?
448 :
吾輩は名無しである:2006/03/27(月) 22:45:18
338おまいなかなかおもろい
450 :
吾輩は名無しである:2006/03/27(月) 22:47:19
>>338 馬鹿だなあ、教えてやるよ。
こーゆーときは他人を装って自分にレスしながらつないでいくんだよ。
これだから素人釣り師は困る。
しかしな
338が幾ら頑張ったところで、
現時点で吉田健一は、
作品が手に入りにくい
ちょっと昔のマイナー作家に過ぎんのだよ。
自分は好きだけどね。
他の吉田ファンは怒るかもしれないが、
正直言って338は吉田を買い被り過ぎジャマイカ?
338によれば、
吉田は高い見識を持った人物だと一般には評価されているらしいが。
>>420 河上氏のは小文なので、詳しいことはわからない。次の文章ぐらい。
それから間もなく応召。海上生活を全然知らない海軍の一水兵として
こき使われながら終戦後も帝国海軍の悪口やグチを一言も言わないのは、
わたしの知人の中で彼一人である。
しかし彼が入隊後初の休暇の日に、鎌倉の中村光夫の家へ遊びにゆくと、
中村は彼がきっと脱営して来たに違いないととっさに早合点して、
どうしてかくまってやろうかと、ちょっと考えたそうである。
ちなみに大岡昇平氏とは仲がよかったと思う。特に戦争観等について食い違い
があったという話は聞かないけど・・・
453 :
吾輩は名無しである:2006/03/28(火) 00:16:44
ここまでくれば、どっちもどっちで、ねじくれ合戦か。
昔「アンチ巨人」てのがいたけど、それに近いモンを感じるな。
嫌いなら見なきゃいいのに、「巨人」の負けるのが見たくて、視聴率と新聞の
売り上げに貢献してた方々。
しかも他に好きな球団があるわけでもなく、いつも「巨人」の追っかけやってた方々。
そういう方々を目当てに、「巨人」の悪口を書き続けるスポーツ紙。
今、何をぶっ叩いてんだろうね。あ、話が逸れたか・・・
454 :
吾輩は名無しである:2006/03/28(火) 00:27:17
455 :
338:2006/03/28(火) 00:29:15
>>450 ふーん、そういう方法が一般的なのか?
しかし、それじゃ私が
>>444で批判したところの
吉田健一的予定調和の世界になっちゃうだろうに。
456 :
338:2006/03/28(火) 00:30:26
>>451 これほど読まれてないとは知らなかったよ。
私に対する鋭い反論の集中砲火を浴びて
ノックダウンさせられることを密かに期待してたんだが。
吉田を「買い被り過ぎジャマイカ?」といわれれば
そうかもしれげえとでも応えるしかない。
457 :
338:2006/03/28(火) 00:32:35
>>452 河上徹太郎や小林秀雄らから愛され、大岡昇平や中村光夫だけでなく
福田恆存はもちろんのこと、石川淳なんかとも交遊があったらしいね。
横光利一や福田恆存や中村光夫なんかについて書いた小文を読むと
人間的には愛すべき存在だったことが窺われるよ。それゆえに、
こちとらは文壇的エピドードを作品評価に近づけないようにしてるんだ。
458 :
338:2006/03/28(火) 00:48:39
>>453 >あ、話が逸れたか・・・
逸れ過ぎだな。
こちとらのようにオーディエンスに「テクストの快楽」を与えながら
バフチン的カーニバルを演出しつつ、吉田健一について語りたまえ。
459 :
338:2006/03/28(火) 00:50:33
>>454 まあ慌てなさんな。ネタも戦略も無尽蔵にある。
私の書き込みは、伏線をしのばせる推理小説的スキルと
エヴァンゲリオン的コンセプトを持っているんだが、それより、
>>429における吉田の脱構築的読解については質問はないかな?
460 :
吾輩は名無しである:2006/03/28(火) 01:20:19
でも、語ることなんかないな。
それほど好きじゃないし、338氏ほど憎んでもないし。
アンさんの、そのほとんど無意味とも思える、と言ったら怒られるか、
得体の知れない不思議な情熱もこっちは「吉田健一」には抱いていないし・・ま、
ついでだから言っておくけども、「テクストの快楽を与え」ていると言うのは
アンさんの大きな勘違いだな。まして「バフチン〜を演出」なんて、冗談だろう。
言ってることに(吉健に関してだが)間違いがあるとは思わないし、解釈の仕方や、
感想、好みはアンさんの勝手だろう。だが、その自己中毒的、自己陶酔的物言いは
恐らく誰も認めないと思うね。
勿論、わざと嫌われようとして、あえて使ってるというのなら、間違いなく目的は
達成されてるだろうが・・・あ、面倒なら、返事はいらないから。
うるとびーず
462 :
吾輩は名無しである:2006/03/28(火) 12:37:01
338いいねえ
463 :
吾輩は名無しである:2006/03/28(火) 13:35:26
スタニスワフ・レム死去で立ち直れない俺が来ましたよ。
464 :
吾輩は名無しである:2006/03/28(火) 19:04:38
338よレムをかたってみ
465 :
338:2006/03/29(水) 00:11:53
レムも死んだか。わりと好きな作家だったな。
『浴槽で発見された手記』は『ソラリス』の3倍いい。
まあ吉田健一と絡めるのはちと難しいか。
466 :
338:2006/03/29(水) 00:15:47
>>460 >間違いなく目的は達成されてるだろうが・・・
そう。私のバフチン的ポリフォニーを盛り込んだエクリチュール、
用意周到なストラテジーを秘めたディスクールは
貴方がたの惜しみない協力のもとに目的を充分に果たしている。
しかし吉田健一より私について語りたいとは奇特な人だ。
467 :
338:2006/03/29(水) 00:31:07
予想通りではあったのだが、吉田健一という名前より
ラカン、デリダ、バルト、バフチンといった名前のほうが
この海に住む魚たちには人気があることが再確認できた。
さて、健坊はこんなふうに語っている。
「戦争に反対する唯一の手段は、各自の生活を美しくして、それに執着することである。」
まあ英国かぶれのお坊ちゃんらしい物言いだ。
468 :
吾輩は名無しである:2006/03/29(水) 00:34:27
>しかし吉田健一より私について〜
人気があることはいいことじゃん。338タンはドストエフスキーなんかについては
どー思ってるの?
469 :
338:2006/03/29(水) 00:39:20
>>468 ドストエフスキーはもはやバフチン抜きでは語れないだろう。
もちろんカラマーゾフなんかは退屈なところも多いんだが
バフチン的な読みによって作品を深く味わえる。
もっともこの地下室の住人と酔っ払いの三文紳士とは
どうやらあまりウマがあいそうにないだろうが。
470 :
吾輩は名無しである:2006/03/29(水) 00:46:29
「バフチン的な読み」をかいつまんで教えてください。
471 :
吾輩は名無しである:2006/03/29(水) 03:32:48
ポリフォニー
カーニバル
472 :
吾輩は名無しである:2006/03/29(水) 09:50:55
>そう。私のバフチン的ポリフォニーを盛り込んだエクリチュール、
用意周到なストラテジーを秘めたディスクールは
カタカナ語を使わなければ何もしゃべれないのだろうか。
固有名詞以外ほとんどカタカナ語を使わなかった吉田健一師の
文章とは全く対蹠的である。そういえば吉田師は柳田国男についても、
本当に外国語をよく知っているものはカタカナ語を使わない、とどこかに書いていた。
よく分かっていないカタカナ語をまき散らしているものが、吉田師を批判するとは、片腹痛い。
473 :
吾輩は名無しである:2006/03/29(水) 12:05:38
また釣られてる椰子がw
450の言うとおりに釣りやってたって訳か
ネタ振ってるのは自演かな
通りでスレ進行が速い
475 :
吾輩は名無しである:2006/03/29(水) 16:07:12
338は釣り師だろうに
476 :
吾輩は名無しである:2006/03/29(水) 16:53:54
あるいは歪んだ吉田ファン
477 :
吾輩は名無しである:2006/03/29(水) 19:55:14
釣氏にしては、結構いい竿、持ってる。
その説は勘違い、と言うか、どこか嫉妬している方に、一票。
478 :
吾輩は名無しである:2006/03/29(水) 23:34:37
たしかにあまりみないさおだ
前レスの補足。
もうひとつ吉田健一の「修行時代」?をうかがわせるエピソードを河上氏の小文から。
彼はケンブリッヂでどんな学業を修めて来たのか知らないが、これから
何を勉強しましょう、というので、私は、学校なら今日本にアテネ・フランセより
いい学校はない、といったら、彼はすぐそこの中等科へはいったらしかった。
やがて私がそんなことを忘れていると間もなく、高等科を出たけど、今度は
どうしましょう、という。ぢゃギリシャ語のクラスへはいれ、といったら、
これもたちまち卒業。ついでそこのラテン語を征服した後は、もう学校にあきたか、
何もいはなくなった。
うーむ。いわれて素直に学校にはいるのもすごいけど、そのままラテン語まで
手を出すのは・・・。やはり、タダモノではないようだ。
480 :
338:2006/03/30(木) 00:56:44
481 :
338:2006/03/30(木) 00:58:55
バフチンのポリフォニーやカーニバルという概念には
大江健三郎なんかも影響をかなり受けているんだが、
さて、吉田健一の小説作品にはそうした特徴が見当たらない。
登場人物たちは同じ価値観とセンスをもっており、
酒を飲み交わしながら予定調和的なこじゃれた会話をする。
摩擦のないすべすべした世界、他者なき完結した世界だ。
「お前は釣りだろ」とか「お前の言葉は片腹痛い」などという
他者の声=ノイズとは無縁なのである。
482 :
338:2006/03/30(木) 01:04:16
>>472 あえてカタカナを使ったんだよ。戦略的に。
その部分にしか突っ込まないところが予想通りではあるんだが、
しかし「バフチン的ポリフォニー」という言葉は言い換えにくいだろう。
そして
>>470に書いたように吉田批判への布石としてそれをあらかじめ投げ込んでおいたのだ。
用意周到な戦略(ストラテジー)を秘めた言説(ディスクール)、というわけ。
483 :
338:2006/03/30(木) 01:07:25
>>479 英語のみならず、フランス語、ギリシャ語、ラテン語を征服するとは
たしかにタダモノじゃないね。
しかし、その「タダモノでなさ」は吉田の小説作品に活かされているのかな?
484 :
吾輩は名無しである:2006/03/30(木) 01:07:41
大したことは言ってないな、そりゃ。せっかく読んでみようと思ったのに。
>>483 小説中の登場人物がかわす会話の話題の広範さ、知的レベルの高さに
反映されてると思う。原詩を引用してそれで会話が継続できるのは、
吉田健一氏の小説の他、日本の小説ではあまり例がないのでは(笑)。
486 :
吾輩は名無しである:2006/03/30(木) 02:58:14
>>482 >あえてカタカナを使ったんだよ。戦略的に。
それってどんな戦略性なわけ?
あと、そもそも「バフチン的ポリフォニー」じゃないとダメなの?それはなぜ??
吉田健一は「バフチン的ポリフォニー」なんてものにはまったく興味なかっただろうし
吉田健一好きな読者も吉田健一がそんなのじゃないことはわかったうえで
愛読してることは明白だと思うんだけど。
487 :
吾輩は名無しである:2006/03/30(木) 03:13:50
338は理論を知ったばかりの学部生でひけらかしたいんだよw
小説に関しては、ドストエフスキーに比べて吉田健一が
はるかに劣っている、と言ってもしょうがないじゃん。
「英国の文学」やら「ヨーロッパの世紀末」や「時間」に
匹敵する翻訳ものなんかないんだから。
489 :
吾輩は名無しである:2006/03/30(木) 14:57:33
>>481 ぽかーん
ドストエフスキーの小説の魅力の一つが
ポリフォニーにあるからといって
何故すべての小説がポリフォニーじゃなければならんのだ?
490 :
吾輩は名無しである:2006/03/30(木) 16:06:29
ポリフォ二ーなら、バッハのほうが上、いや、先。
「ポリフォニー」という言葉をあえて戦略的に仕掛けておいたわけだが
こうも効果的だとは・・・
とかいーながら登場する予感w
492 :
吾輩は名無しである:2006/03/30(木) 18:26:33
たしかに、みんな期待をどこかで抱いてる。
貴重な戦力かもしれん。
493 :
338:2006/03/30(木) 22:08:27
「ポリフォニー」という言葉をあえて戦略的に仕掛けておいたわけだが
こうも効果的だとは・・・、と
>>491にあるように書き始めてもいいのだが、
後ほどこの「ポリフォニー」という概念に、これまた以前に仕掛けておいた
コンスタティヴとパフォーマティヴという概念を接合させたほうがいいだろう。
>>485 たしかに例がない。その特異性は認めているんだが、
まさに「原詩を引用してそれで会話が継続できる」ということが
>>481で書いたことを裏づけしているんだよね。
494 :
338:2006/03/30(木) 22:10:16
>>486 >それってどんな戦略性なわけ
そのキーワードにフォーカスをあてるためなんだよ。
>「バフチン的ポリフォニー」じゃないとダメなの?
もちろん「バフチン的ポリフォニー」はオールマイティな判断基準じゃない。
>>481で書いた「他者性の欠如」をバフチン的角度から述べてみたというだけだ。
デリダ的角度からでも、バルト的角度からでも、エヴァンゲリオン的角度からでもOK。
495 :
338:2006/03/30(木) 22:19:25
>>488 小説に関してのみ、ドストエフスキーと比較してもしょうがない、と。
「英国の文学」「ヨーロッパの世紀末」「時間」に匹敵する作品は
ドストエフスキーにはない、と。まあそういいたいのもやまやまだろうが、
別にドストエフスキーと比較してのみ書いてるわけじゃないことは
>>494に書いたとおり。
496 :
338:2006/03/30(木) 22:22:04
>>489 >>494>>495を参照。
なんでこうも思考回路が類似したレスが多いのか。
「バフチン的ポリフォニー」が気になるようなら、
「デコンストラクション」を用いても
「現実界・象徴界・想像界」を使っても構わないんだが。
497 :
吾輩は名無しである:2006/03/30(木) 23:23:27
>>338君はフロベールやナボコフの小説をどう評価する?
>>494 他者性が欠如してるとダメなの?それはなぜ??
吉田健一は他者性なんてものにはまったく興味なかっただろうし
吉田健一好きな読者も吉田健一作品に他者性なんてないことはわかったうえで
愛読してることは明白だと思うんだけど。
499 :
吾輩は名無しである:2006/03/31(金) 10:49:50
そうそう
モノローグよりダイアローグの方が高級だというのは、
ホメーロスよりプラトンの方が高級だ、みたいなものかな?
で、プラトンと旧約(聖書)なら、どちらが高級かな(笑)
501 :
吾輩は名無しである:2006/03/31(金) 14:43:24
全然、関係ないかもしれないけど、今読んでる吉健訳の「ヴァレリー」はいい
と思うけど・・・あ、ただし、原書では読んでませんから、何と比べてと言わ
れても困りますが。これまで読んできた色々な翻訳本と比べて、としか言いよ
うありません・・
口述筆記でまともな訳文ができるためには
相当の語学力が必要。吉田さんはたいした人ですよ。
503 :
338:2006/03/31(金) 23:39:32
>>497 >フロベールやナボコフの小説をどう評価する?
またスレ違いだなあ。簡潔にいえば、微妙な評価。
マダム・ボヴァリーとセバスチャン・ナイトでは
時代背景を抜きにすれば、後者のほうが好きだが。
504 :
338:2006/03/31(金) 23:42:12
>>498 >他者性が欠如してるとダメなの?それはなぜ??
そうした質問がくることはあらかじめ予期していた。
それにはこういうふうに答えたいのだが、
これまた以前に仕掛けておいた文章を再度持ち出そう。
「338である私の用意周到で華麗なエクリチュールは素晴らしい」と。
これを読んでどう思うだろうか?
505 :
338:2006/03/31(金) 23:45:13
>>500 >モノローグよりダイアローグの方が高級だというのは、
いや、そうじゃない。ポリフォニックなモノローグというものもある。
必ずしもポリフォニー=ダイアローグとはいえないわけだね。
たとえば、コンスタティヴな意味とパフォーマティヴな意味の二重性を帯びた
私の文章がその例といえるだろうね。
506 :
吾輩は名無しである:2006/03/31(金) 23:45:45
恥知らずだなあって思います。
507 :
338:2006/03/31(金) 23:48:40
>>501 >今読んでる吉健訳の「ヴァレリー」はいいと思うけど
どういうふうにいいのかもう少し肉付けプリーズ。
>>502 語学力のほかにたいしたといえるところはある?
508 :
338:2006/03/31(金) 23:55:01
>>506 >恥知らずだなあって思います。
これは
>>504に対する返答なんだろうね。
こちとらもまったく同感。
「私の用意周到で華麗なエクリチュールは素晴らしい」
という文章を見たらほとんどの人がこう思うことだろう。
「なんて自意識過剰で他者性が欠如した奴なんだ」と。
これで
>>498に対する回答がよく理解できたに違いない。
509 :
吾輩は名無しである:2006/03/32(土) 00:12:34
なぬ?
510 :
338:2006/03/32(土) 00:21:47
これまでの流れでおわかりのように、
私を批判すればするほど、吉田健一を批判してしまい、
私の吉田批判を裏付けしてしまうという回路になっている。
そういうふうな仕掛けをしているのだから当然なのだが。
>>481=338
ふふふ。結局ですね、
>>485と
>>493、
>>481で、
私の方は、
「「他者」がない、予定調和的な世界だが、吉田健一氏の小説は他に例がほとんどない」
338さんは、
「吉田健一氏の小説は他に例がほとんどないかもしれないが、「他者がない、予定調和的世界だ」
と言ってるんですよね。
結局、意見は一致してるわけです。ニュアンスの置き所に違いがあっても。
なんか、昔の小林秀雄と正宗白鳥氏の「実生活論争」を思い起こさせますね(笑)。
512 :
338:2006/03/32(土) 12:09:11
>>511=通りすがりの966
なるほど、その通りに読めるね。今のところは。
しかしここからはエヴァンゲリオン的戦略に入るよ。
これまでのすべての発言を撤回し、
「吉田健一の小説にも他者はある」というテーゼを出そう。
513 :
吾輩は名無しである:2006/03/32(土) 12:11:15
アホか。他者性を持たない小説なんかねーよ。
バフチン読みなおせ。
514 :
吾輩は名無しである:2006/03/32(土) 12:44:18
338氏へ。501です。まさかこっちにまで絡んでくるとは思わなかった。
ただし、あなたの指摘は正しい、と言うか、当然だと思います・・・
しかし、お答えするのはいいけれど、どうやら違う展開に向かっているような
ので、もし「書け」と言うなら後で書き入れます。大したことは書けませんが。
>エヴァンゲリオン的戦略
ってようするに、行き当たりばったりってことだね。
おもいつくまま伏線(らしきものを)を並べて、最後はすべて壊れちゃいましたって逃げる。
理論が破綻したときの逃げ道なんだろうな。
「気持ち悪い」
516 :
吾輩は名無しである:2006/03/32(土) 14:09:55
とも思わないが、その逃げ方を愉しむってのもまた一興。
517 :
吾輩は名無しである:2006/03/32(土) 14:10:10
338には他社性が全くないなw
自意識過剰という極めて大雑把なくくりでは同じくくり入ってしまいかねないのに
338は恥知らずと思われてしまい、吉田健一はそうは思われない。
この違いはなんなんだろうね?
>>518 >吉田健一はそうは思われない
そこが吉健の美質であり稀有な部分なのだよ。
520 :
338:2006/03/32(土) 21:40:42
>>513 >他者性を持たない小説なんかねーよ。
それじゃ貴殿は吉田健一の小説のどこに
他者性を見出してるのかな?
もう少し意見を具体的に願おう。
>>514 >もし「書け」と言うなら後で書き入れます。
絡んじゃってすいませんね。
こういう無粋な性格なもので。
お言葉に甘えまして、貴殿よ後で「書け」。
落ち着いたところでいいんで。
521 :
338:2006/03/32(土) 21:43:20
>>515 「エヴァンゲリオン的戦略」に喰いついてくれてありがとう。
どうも「バフチン的ポリフォニー」より不評だったみたいだ。
年齢層がやや高めなのかな。
>最後はすべて壊れちゃいましたって逃げる。
この貴殿の予想が当たってるかどうか乞うご期待。
522 :
338:2006/03/32(土) 21:48:31
>>516 >その逃げ方を愉しむってのもまた一興。
いやあ貴殿は余裕がありますなあ。
高みの見物ってわけですか。結構結構。
そういえば「逃げ方」にもいろいろあって、
吉健に「逃げる話」という短篇があるんだが、
まるでプロットの下書きを読まされたような
ひどくつまらない作品だったな。
以前に短篇「沼」について「小説くずれ」と書いたが、
ここでも同じようなこおとがいえるだろう。
この短篇「逃げる話」は小説から「逃げている」。
523 :
338:2006/03/32(土) 21:57:44
>>517 1行レスくらいちゃんと書いてほしいものだと思うが
揚げ足をとるのもレスも控えておこう。
>>518 >自意識過剰という極めて大雑把なくくりでは同じくくり入ってしまいかねないのに
吉田健一は私と異なり自意識過剰ではないだろうね。
>この違いはなんなんだろうね?
おそらく私が他者=大衆の習性というものをよく把握しているためだろうね。
ひとつ返させてもらうが、
恥知らずの小生については多くの者が語り、吉田健一についてはあまり語られない。
この違いはなんなんだろうね?
524 :
吾輩は名無しである:2006/03/32(土) 22:27:56
否定的な批判であっても、それが正鵠を射たものである場合は、
読者の理解に何らか裨益するところがあると思うが、
338氏の批判にはほとんど吉田文學理解に資するものがない。
いろいろ持って回った言い方をしている割には、338氏が主張していることは、
「他者性がない」ということと、「ブルジョワ意識が強い」と言うことだけであって、
どちらかといえば、どうでもいいようなことである。
また、それだけのことを言うのなら何も海外の文學理論を引き合いに出すまでもない。一言で足りるはずだ。
結局338氏は聞きかじった知識を見せびらかしたいために、吉田文學を利用しているのであって、
本当は338氏にとって吉田文學はどうでもいいのではないか、と疑わざるを得ない。
これからは吉田文學の理解に役立つような批判活動を期待したい。
525 :
吾輩は名無しである:2006/03/32(土) 22:50:37
338は、吉田には他者性はあるんだってよ。
>>523 吉田健一の方は恥知らずだと思われてないからだよw
527 :
吾輩は名無しである:2006/03/32(土) 23:43:24
前言撤回はハジ知らず
528 :
吾輩は名無しである:2006/03/32(土) 23:45:53
その程度の返し方では、あの方はへこまないでしょう。
と言うより、感情を先走らせるのはすでに彼の術中にはまってること、でもある。
誘導尋問で話が展開している感じだね。
530 :
吾輩は名無しである:2006/04/02(日) 00:04:25
338氏へ。514です。少し時間があるのでなるべく簡潔に答えようとは
思います。はじめに言っておくと、繰り返しになりますが、当方は「吉健」の
熱心な読者でもなく、ヴァレリーを原書で読んだこともなし・・・と言うこと
で、「ヴァレリーの翻訳のどこが良かったか」ですが、「芸術論集」の数人の
翻訳者がいて吉健は「ドガ」を担当しています。まず、読むととても頭に入り
安いと言う印象を受けます。理由は言葉の一つ一つを丁寧に、それも非常に突
き放したところで扱っているのが伝わってきます。これは恐らくヴァレリーの
体質に近いので、吉健自身が無理をせずに翻訳をしているせいではないでしょうか。
特に同じ本の中に入っている「富永惣一」と言う人の訳を読むと、とてもよくわかります。
(もちろん富永氏の訳が悪いと言っている訳ではない)富永訳は原文の2語3語を
要約して一語に置き換えているのに対して、吉健訳は同じ数だけ使っている感じが伝わってきます。
《続く》
531 :
吾輩は名無しである:2006/04/02(日) 00:16:15
338君はバフチンの他者性の概念を持ち出して吉田の小説を批判しているが、
その批判の過程こそ身がバフチンの戒めた
「小説の文体を小説家の個性化された言語にすり替えること」
になっている。
まさにアイロニー。
532 :
吾輩は名無しである:2006/04/02(日) 00:16:52
338氏へ。《続き》変なたとえをしてみます。街中の一本道があると
しましょう。そこを歩く人もいれば、自転車、車に乗って通り過ぎる人
もいます。吉健の訳を読むと、読者は徒歩で進んでいるような気分になり
ます。ゆっくりしていますが、街中にある商店の様子や、小路にある店も
伺うことができます。それに比べると、富永訳は別の乗り物に乗って走って
いるような感じになります。早いのでうかうかしていると、何がそこにある
のか見損なってしまいそうになります。ですから、一度乗り物を降りて、何が
あるのか確認しなくてはならなくなります。どちらが優れているか、と言うこと
を言っているのではありません。ただ、自分にとって吉健訳は内容が伝わり易い。
従って、いい訳だ、そう感じた次第です。誤字脱字、ご容赦下さい。呑んでしまったので・・
533 :
吾輩は名無しである:2006/04/02(日) 01:30:36
このスレの奴らだけへの極秘情報
アナハイム電力の株価が急騰する
全財産ぶっこめ。
534 :
吾輩は名無しである:2006/04/02(日) 01:33:45
535 :
吾輩は名無しである:2006/04/02(日) 01:34:02
ほんとかよ。
でもおれ、株買えないんだよね(笑)
536 :
吾輩は名無しである:2006/04/02(日) 01:37:22
533.534.
しっ、しっ、
537 :
338:2006/04/02(日) 09:53:38
>>524 >338氏が主張していることは「他者性がない」ということと
これまでは「他者性がない」ということを主張してきたんだけど、
これからは「他者性もある」という視点を主張したいんだね。
この2つの主張が矛盾しない仕方で。
>吉田文學の理解に役立つような批判活動を期待したい。
これまでは吉田批判をしてきたんだが、
これからは実は擁護に回りたいんだよ。
538 :
338:2006/04/02(日) 09:55:13
突然ながら、
>>512で書いた
「これまでのすべての発言を撤回」という言葉をここで撤回する。
まあ
>>512での書き込みの日付を見てもらえれば、
一行の嘘も許さないほど不寛容な人はいないだろう。
ただ「吉田健一の小説にも他者はある」というテーゼは後ほど展開しよう。
これまでの「他者性の欠如」という主張と矛盾せずに。
>>527>>531 ということで悪しからず。
539 :
338:2006/04/02(日) 10:03:58
>>526 恥知らずのほうが書く欲望を掻き立てるわけだね。
>>528 よくご存知で。
>>530>>532 いやぁ非常にわかりやすい。
翻訳家としては吉田健一はやはり優れているのかな。
そういえばチェスタトン『木曜の男』も読みやすかったっけ。
『時間』なんかの読みにくさと比べると同一人物の言葉とは思えない。
『絵空ごと』では絵画についての薀蓄もふんだんに盛られているんだけども、
ヴァレリー芸術論集での「ドガ」もフィットしたんだろうね。
540 :
吾輩は名無しである:2006/04/02(日) 13:52:57
いやいや、「悪しからず」じゃなくて、
>>531に対する弁明は?
541 :
吾輩は名無しである:2006/04/02(日) 16:47:12
338はぺてん師だな。
542 :
吾輩は名無しである:2006/04/02(日) 17:15:25
>>530>>532 いやぁ非常にわかりやすい
参考にしてください。やさしい言葉でこんなに説得的な文章が書けるのです。
それは身に付いた言葉で書いているからです。
543 :
吾輩は名無しである:2006/04/02(日) 17:20:55
吉田のソネットの訳は最高右に出るものなし
544 :
吾輩は名無しである:2006/04/02(日) 17:28:21
吉田の最高傑作は『パレード』だと思うのだが…
545 :
吾輩は名無しである:2006/04/02(日) 17:47:09
吉田修一スレより吉田健一スレのほうが盛り上がってんのはなぜ…
546 :
吾輩は名無しである:2006/04/02(日) 17:51:28
あの方のおかげ?
もう一捻りあるらしいので、ちょっと愉しみ、あ、まんまと術中に・・・
たしかに4年間で272レスしかいかない地味なスレだったのが・・・
548 :
338:2006/04/03(月) 00:57:26
>>540=531
まず
>>531の粗雑な書き込みをリライトしてもらわないことにはね。
>バフチンの他者性の概念を持ち出して吉田の小説を批判しているが、
正確に頼むよ。バフチンから援用したのは「ポリフォニー」。
それから、「他者性」にはもっと広範囲な文脈がある。
>その批判の過程こそ身がバフチンの戒めた
意味不明。
>「小説の文体を小説家の個性化された言語にすり替えること」
文体や言語というタームをこちとらは使ってない。まだね。
549 :
338:2006/04/03(月) 01:01:24
>>542 >やさしい言葉でこんなに説得的な文章が書けるのです。
ぜひ参考にしますよ。そしてどうか
>>531を指導してあげてください。
しかしながら、身についたわかりやすい言葉で表現できるものは、
あまり人々の興味をひかず、すぐに忘れられてしまうもの。
そして「わかりやすさ」という枠からはみ出るものを表現はできない。
こなれた日本語で翻訳できる吉田健一が、
なぜ『時間』であのような晦渋な文体を用いなければならなかったか、
それを考える必要もありそうだ。
>>546 >あ、まんまと術中に・・・
私のほうが貴殿の術中にはまっているのかもしれない。
550 :
338:2006/04/03(月) 01:17:47
『金沢』や『絵空ごと』『本当のやうな話』などの長編小説における、
予定調和的な会話、均質な登場人物たちの価値観、ノイズのない閉じた作品世界、
そうした「他者性の欠如」をこれまで批判してきたが、
これは、
>>511で通りすがりさんがまとめているように
吉田の愛読者からは長所として認められてきたものだった。
ここで私は大きく転回し、今度は吉田における「他者」を発見したい。
といってもこれまで主張してきた吉田作品の自同性が崩れるというのではなく、
異なる次元の別の「他者」、あるいは「外部」といったほうがいいだろうか、
その現れを吉田健一のある種の作品に見出すことはできる、ということである。
結論からいえば、それは「小説の外部」だ。
> 結局338氏は聞きかじった知識を見せびらかしたいために、吉田文學を利用しているのであって、
> 本当は338氏にとって吉田文學はどうでもいいのではないか、と疑わざるを得ない。
この意見はスルーですか?
552 :
338:2006/04/03(月) 01:37:38
>>551 予想するのは自由だよ。その予想が当たるか当たらないかは、
まあこれからの転回そして/あるいは展開次第じゃないかな。
553 :
338:2006/04/03(月) 01:38:50
>>550を補足するため、ここでもすでに投げ込んでおいた布石を取り上げよう。
>>429で、「小説にならなかつたのが残念である。」 という短篇「沼」の言葉を引用し、
吉田健一自身の言葉を借りて彼の作品が「小説くずれ」であることを述べていた。
実は、この「小説くずれ」という言葉は批判の言葉というだけではなく、
吉田作品の美点を表現した言葉でもある、という二重性を持っていたことは、
おそらくは誰も気づかなかったに違いないが、
>>431にはそのヒントとなったはずで、
吉田は「小説」に対する外部=他者の意識を持っていたと思うんだね。
その外部とは、あるときには「物語」というものになるし、
またあるときには、ジャンル分けが難しい『時間』のような作品にもなる。
なんか338はこれまで結局なにも斬新だったり刺激的だったりすることは書いていないよね?
それだけに、最後は、いや、そんなの吉田健一ファンなら誰でも分かってることだよ?
みたいなところに着地するか、揚げ足の取り合い遊びに終始するかで怖いのだけど。大丈夫?
少なくとも吉田健一の過剰な自意識とか他者性の欠如とか、そういうのはたぶん中学生に
吉田健一を読ませても、かろうじて出てくるであろう感想だよね?
こんなレベルの批判wと、(主に)それをからかう野次馬とのやりとりに
これだけレス数を使って・・・・ここから一発逆転的な何かを出すんだろうか?
そろそろそれを示さなきゃ単なる迷惑釣り師だw
いや、よそう。
どうやらネクストステージに入ったようなので、しばらくは静観させてもらう。
なんにせよ、「おもしろい」ことを書いてくれさえしたらこれまでのつまらなさは不問に付す。
もしかしたら、このレスも撤回させてもらうことになるかもしれないね。
期待と不安と共に。。
556 :
吾輩は名無しである:2006/04/03(月) 08:59:13
野次馬もエンターテイメントには必要じゃないの?
「これだけのレス」っていうけど、他のところにくらべたら、
かなりマトモですよ。
557 :
吾輩は名無しである:2006/04/03(月) 13:45:29
このスレはまともなほうだよ。338もなまいきなところがはなにはつくが、意外とまじめな椰子かもしれん。
558 :
吾輩は名無しである:2006/04/03(月) 18:16:06
557.同感。ここはまだまだいい方。
それに「なまいきなところ」も演出かもしれないよ。
あれだけ色んな人に、取敢えず返答してるだけでも上出来でしょう。
文学板には某自慰中毒者みたいな者がいるからね。
あえて注文をつけるとすれば、難しいことを優しい言葉で・・・と言うのは
無理だと言っていたから、せめて評論家の名前で「〜的」と言う表現は避けて
欲しい。それくらいは読んでおけと言うことなのだろうが、読んでない人にも
わかる表現を使うことは可能だろう、と思うのだが?
ここも「議論のための議論」か...
338タンの汚名返上に期待
>>558 ポイントは338がおもしろいことを言っていないってことなんじゃないかな。
少々生意気だろうが、文章が下品だろうが、おもしろければ、とりあえずOK!
逆におもしろいことを言ってなくても、その言い方そのものに芸があって
おもしろければ、これもOK!ところが、現時点ではこのどちらでもない。
新鮮なことや大向こうを唸らせるようなことが書かれると2ちゃんのスレは
案外沈静化してしまうもんなんだけど、つまらないことを書くと
それがつまらないことであることを思い知らせようという大衆の欲望が
働くせいだろうか、皮肉にもレスは増えるというのがよくあるパターン。
つまり、書いた者が意識している、していないに関わらず、釣りの構図になる。
うんで、このスレのやりとりを分析してみれば、このスレもここに
含まれるような気がします。
それはそれでいいけどね。ただ、あんまり繰り返されると、大衆観察も飽きてきます。
562 :
吾輩は名無しである:2006/04/03(月) 21:12:26
うん。確かに「いいこと」のあとは盛り上がらないことが多い。
ただし、338氏の書き込みが全て駄目とは思わないな。
「議論のための議論か」と言うけど、専門家同士が議論する場でもなし、謂わば
何でもアリの中では上出来じゃないのかな?(朝生って番組がかつて、今もか、
あったけど、銭もらってる連中でさえあのレヴェルですよ)
また、結果的に釣りになったとしても、それも含めての2chじゃないの?
結局、よくも悪くも、この流れは誰もコントロールできないから面白くて、
くだらなくて、下品で、小汚くて、たまに何かの参考になるんじゃない・・・?
563 :
338:2006/04/04(火) 00:54:44
>>554-562 みなさんのリベラルなご意見はごもっとも。ほとんど異論はないし同意してもいいね。
>>554には「おもしろい」ことを書いていただき、是非お手本とさせていただきたい。
>>555にとっての「凄いこと」を例示してもらわないことには。
>>556>>557 あなたがたは「かなりマトモ」ですよ。
>>558 「難しいことを優しい言葉で・・・」を肝に命じながら。
>>559 吉田健一についての議論(オブジェクトレベル)と
議論の進め方についての議論(メタレベル)を絡めるのはなかなか難しい。
>>560 お気遣いはうれしいが、まあ338のことはどうでもいいじゃないか。
>>561 その優れた分析力をぜひ吉田健一にも向けて欲しい。
>>562 貴殿は私の意図を読み切っている?
564 :
338:2006/04/04(火) 00:58:44
さて、今、私には吉田健一の声が聞こえる。その声はこう語る。
おまえのいうポリフォニックな音色をこのスレで奏でるには
あまりにも多くを一人で語りすぎたのではないだろうか、
おまえがたとえ転回/展開においてボルヘスと私を結び付けようとしても、
そんなものは誰もおもしろがりもしないのではないか、
501氏の生真面目で優しいヴァレリイの翻訳についての感想を、
あるいは、通りすがり氏のように正確な河上による私のエピソードの言葉を、
ここでもっと響かせるべきではないのか、あるいはまた、
>>554や
>>561におまえを導いてもらう「おもしろい」お手本を示してもらうべきではないのか、
そうしてこそ本当に多声的(ポリフォニック)になり祭典(カーニバル)に向かうのではないか、
それがたとえバフチンからの借り物であっても、私(吉田健一)の描いた「酒宴」「饗宴」にも、
もしかしたらどこかでつながってゆくのではないのか、
そろそろおまえが口を閉ざしてみる時が近づいたのではないか、と。
>>564 ちょっとおもしろくなってきたよ♪
口を閉ざすなどといわずに続けてよ。
566 :
吾輩は名無しである:2006/04/04(火) 21:21:37
338はあまり真面目な方向に転回しないほうがいいと思われ。
567 :
338:2006/04/05(水) 00:26:32
>>565>>566 まだまだ青いな。
>>564が俺様の考えてることだと思ったら大間違いだ。
これはあくまで吉田健一の声であって、俺様の声じゃない。
俺様は吉田の健じいさんにこう言ってやったのさ――
ポリフォニックな音色をこのスレで奏でるには他人の声なんか必要じゃない。
この俺様の中には無数の声がひしめいているんだから。
ここのオーディエンスの奴らはどいつもこいつも同じじゃねえか。
吉田健一もバフチンも読んでないくせに、小姑みたいに似非教師ぶることには達者、
そんな役立たずの奴らが何人いたってポリフォニックにもなんにもなりゃしねえ。
健じいさん、あんたの長編小説の登場人物たちと同じことだよ。
わかりやすい感想なら小学生でも書けるし、正確なエピソードは本を写せばすむ話だ。
554や561に「おもしろいお手本」なんか期待しても無駄だってことは自明だ。
まあ確かにそんなあんたの作品にも「小説の外部」があることは認めよう。
だが、評価はそこまでだ。あんたはそれを展開させずに長編小説に向かったのは失敗だ。
あんたがボルヘスになれなかったのがこれでわかったかい?――とね。
ダウンロードとアップロードの違い教えて
569 :
吾輩は名無しである:2006/04/05(水) 03:42:51
生きた会話の言葉は未来の言葉=応答に直接
明からさまに向けられる。すなわち、それは
応答を挑発し、それを予期し、それに向かっ
て構成される。
(バフチン『応答的な理解と言葉の内的対話性』)
338の「挑発」にのってみるのも一興。
問題はもう眠いということだ。
570 :
吾輩は名無しである:2006/04/05(水) 09:07:05
うーやられた
571 :
吾輩は名無しである:2006/04/05(水) 20:27:22
やっぱり、ここは相当まともです。
冷やかし無用で、しばし静観しましょう・・・2、3日は。
相互が釣ったり釣られたりで活況を呈してますね。
573 :
吾輩は名無しである:2006/04/05(水) 22:18:40
あれっ、そういうこと?だったの。
どっちでもいいが、ここが文学板の良心と呼ばれる日も近い・・・いや、これもルアーです。
574 :
338:2006/04/05(水) 23:07:29
>>565>>566 もちろん
>>567はあなたがたに向けての言葉じゃない。
吉田健一の亡霊の声に応答したまでなんで悪く思わないでくれ。
たとえ
>>569が正鵠を射た鋭い書き込みをしていたとしても。
そして、実際のところ、釣っただの釣られただのに私は興味がない、
といってしまえば、それが本当のやうな話か絵空ごとかわからなくなるが、
少なくとも釣りだけが私の目的ではなく、釣りを楽しんでいるわけでもない。
私の言葉は二重(ないし多重)なのだ。
そして、ここが私がただの釣り屋でないことの証なのだが、
どんな言葉であっても吉田健一にできるだけ絡めて書いている。
ただ、常に反応がいいのは、私の中の釣り的要素の強い言葉に対してなんだ。
575 :
338:2006/04/05(水) 23:08:53
で、
>>567に対して吉田の健じいさんはなんていったかというと、
ひどく落ち着いた口調でこんなことを言ったのさ――
或る言葉が同じその言葉でありながら顰蹙を買ふのにも
同意を得るのにもバフチンの多声性を説明するのにも
用ゐられるといふことがここでは大事なので
バフチンが書くものに特殊な言葉が殆ど出て来ないことが
我々の注意を惹く。又それはドイツのものを除いて
ヨオロツパの小説の凡てに認められることである。
576 :
吾輩は名無しである:2006/04/06(木) 01:21:25
338はつかみどころがない。
577 :
吾輩は名無しである:2006/04/06(木) 12:16:10
それもちゃんと計算の内・・・というか、個人的にはとてもわかり易いキャラクター
だと思って読んでるけど。
338は横光利一の四人称とかについてはどう思ってるの?
579 :
吾輩は名無しである:2006/04/06(木) 20:18:44
ボルヘスと吉田ってのも関係あんの?
無いよ、直接には。
581 :
338:2006/04/06(木) 22:20:20
582 :
338:2006/04/06(木) 22:29:40
ボルヘスと吉田、については、今日はやめとこう。
横光利一の四人称、については、まあ吉田とあまり関係がないな。
吉田健一の作品における人称は、一人称じゃない一人称という単純なもの。
583 :
338:2006/04/06(木) 22:32:33
まあ人称の問題も結局は言葉の問題にいきつくだろうね。
いつもこの言葉といふものに戻って来る。
584 :
吾輩は名無しである:2006/04/06(木) 23:19:10
さう。我々はいつも言葉に戻つてくるほかはなくて、その言葉
といふものを使うことにかけて吉田健一は稀有の存在だつた。
併しその言葉たちは、特に晩年のものでは異様に静まり返つて
いて、それは我々に、この人はたんなる余裕こいたブルジョワ
でなかつたことを教える。
585 :
338:2006/04/07(金) 23:02:39
586 :
吾輩は名無しである:2006/04/08(土) 07:26:04
>>338 「↑の文章だれか解説してくれませんか? 」
今度はどういう「ストラテジー」ですか?
587 :
吾輩は名無しである:2006/04/08(土) 15:31:09
585はむずかしいな。吉田ってこんな文書くのか。
588 :
酒に酔える人:2006/04/08(土) 16:08:45
解説するなどと言ふことを許さないのが言葉、それも吉田
健一の言葉なのである。清水徹だつかたが言つてゐたやう
に(うろおぼえ)、この人には大文字の時間や大文字の変
化についてあるvisionがあつてそれをひたすら追ひかけて
ゐるのである。こつちとして思ふのは、それを汎神論的
直観と呼べるのではないかといふことで、585の文章もそれ
を言つてゐる。
ヴァレリーにミドルネームがあったとは。
>>585 何かが我々を満して働き続けてゐてそれが言葉である。
590 :
338:2006/04/08(土) 22:12:49
>>530>>532にあるように吉田はわかりやすいこなれた日本語を使えるのに
どうしてわかりにくい書き方で「言葉」みたいな作品を書いたのだろう?
>>585の引用文をこう翻訳しちゃおう。
それでまた言葉ってものに戻って来るわけだね。
俺たちの周りにあるもの、俺たちの眼の前にあるものは、
いつもとちっとも変らないし、それに対する俺たちの反応の仕方も
誰のとも違いやしない。それで俺たちは自分を人間らしい人間と考えるんだし
また「人間であることも人間並に」温く感じられるんだね。
友達に手紙も書き、一緒に飲んだりもし、一人でいる時は街頭や窓の外に目がいく。
この間に俺たちの頭の中は空白? いや、言葉が俺たちを満たして働き続けてるんだ。
591 :
338:2006/04/08(土) 22:20:44
>人間であることも人間並に温く感じられることである。
ここがどうもうまく翻訳できなかった。
これってトートロジーじゃないの?
>>586 ストラテジーなきストラテジーなのデス。
>>587 『時間』なんかけっこうそれデス。
>588 「汎神論的直観」?!
うーん、なんか「哲学的ポエジー」みたいなのデス。
>>589 それは解説とは言わないのデス。
592 :
吾輩は名無しである:2006/04/08(土) 22:22:34
トートロジーではない。
そこには、自分というものを特別視させる様なものは何も無くて、
そのことがまた、自分を人間らしい、温かい気持ちにしてくれる。
594 :
吾輩は名無しである:2006/04/09(日) 18:08:09
吉田さんはベルクソンとかは読んでいたんでしょうか?
595 :
吾輩は名無しである:2006/04/09(日) 23:35:03
ベルクソンに言及した文章は読んだことある。
ハイデガーは読んでないみたいだけど。
596 :
338:2006/04/13(木) 23:44:31
>>592 ふーん、そうなんだ。
>>593 のように書いてくれればわかりやすいけどね。
まあ吉田の『時間』なんかを読んでも、
『物質と記憶』や『存在と時間』とは比較にならない、
というか、まったく論とはいえないものであって、
エッセイと呼んだほうが適切なんだろうけども、
『金沢』なんかでのその小説化には失敗してるんじゃないかな。
ユートピックになりすぎて時間が止まってるんだよね。
ともあれ、2001年から地道に保守され続けてきたこのスレでは
時をたたせるために、こうしてたまには書き込んでいるわけで。
597 :
吾輩は名無しである:2006/04/13(木) 23:50:32
598 :
吾輩は名無しである:2006/04/14(金) 19:41:54
けっこういいやつじゃん
大上段に振りかぶった以上はやく話を進めろよ
一服してんじゃねえw
なんか停滞してるぞ
600 :
吾輩は名無しである:2006/04/14(金) 20:44:37
そう喧嘩五指になることもあるまいに。
あの方も忙しい身なんでしょう。
知らぬ間に600だし・・・
601 :
吾輩は名無しである:2006/04/15(土) 12:50:26
>>596 『物質と記憶』や『存在と時間』とは比較にならない、
というか、まったく論とはいえないものであって、
『物質と記憶』や『存在と時間』まで読んでいるのは、スゴイ。
602 :
吾輩は名無しである:2006/04/15(土) 12:52:05
細木さんは日本女性の鏡だよな。尊敬できる数少ない女性だ。でも彼女は勘違いしてるところがある。
ニートは社会不適合者で排除されるべき犯罪者予備軍。 説教したって無駄無駄。
みな始末すればいいんだよねこんなの。 ゴミ屑のくせに同じ空気吸うなっつーの。
腐った生ゴミが新鮮な野菜に再生される事はまずないんだから。生き埋めでいいだろがこんなゴミ
んで、ニート撲滅委員会をつくるとしたら、メンバーは、
村上龍 宮崎学 宮崎哲也 みやかわまさる 水村美苗 石田衣良 三沢光晴 三池崇
宮川大介花子 花田勝 やしきたかじん 細木数子 野茂秀雄 イチロー 高見盛 松岡正剛
松本零士 さくらももこ カルロス・ゴーン 石原慎太郎 北の湖 高田純二 ビートたけし
こんなもんだろ。
603 :
吾輩は名無しである:2006/04/15(土) 13:26:10
ここに書くにはまだ早い、30年後に来な
604 :
338:2006/04/15(土) 19:39:14
>>597 まみ?
>>598 どうもヒール役に徹しきれないのが私の弱点のようだ。
>>599 大上段に振りかぶった? そんなふうに見えたかな?
こちとらは下手下手に役を仕立ててきたつもりなんだが、
それは失敬失敬。。何のテーマからやるかな?
「ボルヘスになれなかった吉田健一」か、それとも何?
>>600 なぜ知っているのですか? 非常に多忙な身でして。
「忙」とは心を亡くすと書くわけですが、
吉田健一を味わうには有閑貴族でないと駄目かな。
>>601 『物質と記憶』『存在と時間』くらいは普通に読んでますよ。
理解度は保証の限りではないですがね。
まあ吉田健一にエランヴィタルや存在論的差異を絡めても
あまり有益ではないでしょうが。
>>604 >「吉田健一の小説にも他者はある」というテーゼは後ほど展開しよう。
>これまでの「他者性の欠如」という主張と矛盾せずに。
普通にこれを始めればいいのではないかと・・・
606 :
吾輩は名無しである:2006/04/15(土) 21:54:48
小説の外部って話は出てたけどね。
607 :
338:2006/04/16(日) 18:47:50
ふむ。おそらく刊行される本の題はこうなると思う。
『小説と他者 〜吉田健一論〜』(講談社、2006年9月)
第1部は「他者なき小説」、第2部は「小説なき他者」で、
約10頁ほどの序論と結論が前後につく形。
608 :
吾輩は名無しである:2006/04/16(日) 22:06:01
著者は?
609 :
吾輩は名無しである:2006/04/21(金) 00:28:01
吉田健一と福田恆存はかなりカブッってるかな。
共に2001年に立ったスレッドで、レス数は現在600台
島尾敏雄2001/07/03
椎名麟三2001/05/08
吉田健一2001/11/29
611 :
吾輩は名無しである:2006/04/21(金) 23:44:15
>>607 『小説と他者 〜吉田健一論〜』(講談社、2006年9月)
う〜む、ちと難しそうな題名だ。これではなかなか読もうという気にならないだろう。
『小説と酒 〜酒仙・吉田健一』のようなちよっとくだけた題名が良いのではないか。
いらんお節介か。
612 :
吾輩は名無しである:2006/04/22(土) 01:32:56
学位請求論文としてはいいんじゃない?
613 :
吾輩は名無しである:2006/04/22(土) 04:38:32
『小説と他者 〜吉田健一論〜』(講談社、2006年9月)
いまどきこんなの書く人いるの? にわかには信じがたい。
つか、338はなんでこんなこと知ってるの?出版関係?
614 :
吾輩は名無しである:2006/04/22(土) 22:12:04
たしかに売れないなw
615 :
338:2006/04/24(月) 23:42:13
こんばんは。マッタリモードの今日この頃いかがお過ごしでしょうか。
学位請求論文ではなく、出版関係というのも当らずとも遠からずながら、
うーん、『小説と他者 〜吉田健一論〜』のタイトルじゃ駄目か。
でも巻末の人名索引は結構充実してて、ちなみにハ行を例に挙げれば、
ボルヘス、バフチン、バルト、ベンヤミン、バーセルミ、プルースト、
ピンチョン、バース、バーミヤン、藤枝、埴谷などの豪華な顔ぶれなんだが、
まあそれでも確かに売れないよなあ。企画の見直しか。
616 :
吾輩は名無しである:2006/04/25(火) 00:58:09
バンヴェニストは?
617 :
酒に酔った人:2006/04/28(金) 23:47:37
プルードン、ド・フリース、フーリエ、深沢七郎、フーコー、
バクーニン、ブラン所、部゛ーバー、ボッカチオ、プラトン、
プルタルコス、プリンキピア・マテマティカ、あたりも入る予定。
618 :
吾輩は名無しである:2006/04/29(土) 12:32:16
ブルトンとベルクソンは不可欠か。
619 :
吾輩は名無しである:2006/05/05(金) 19:29:55
妹(麻生和子、太郎の母)からも兄の文章はよくわからないと書かれてて笑った。
やはり頭は良かったって。
620 :
吾輩は名無しである:2006/05/06(土) 09:59:02
思想系の連中よりは(丸谷才一が言うように)ヴァレリー、シェイクスピア、
さらにその二人をインスパイアした古典の連中を参照した方がよほど
吉田の本質に迫れると思うのだが...
621 :
吾輩は名無しである:2006/05/06(土) 16:01:03
「吉田の本質」が古典に?
622 :
吾輩は名無しである:2006/05/06(土) 19:17:58
まあヴァレリーから何を得たかとかそういう類のこと。
623 :
吾輩は名無しである:2006/05/06(土) 19:22:24
ヴァレリーからどういうものを得たのでしょうか>622
624 :
吾輩は名無しである:2006/05/06(土) 19:29:13
「永劫回帰」的な世界観じゃないの?
「古代にもモダニティはあった」とか。
625 :
吾輩は名無しである:2006/05/06(土) 21:00:24
そうなの?
もっとモノの見方とか、人を感動させることに対する嫌悪とか、じゃないの。
626 :
吾輩は名無しである:2006/05/06(土) 21:03:07
別に他の可能性を排除はしないよ。
627 :
吾輩は名無しである:2006/05/06(土) 21:04:28
ん? 624を読んでふと思い出したんだけど、
ヴァレリーはこんなふうなこと言ってなかったっけ?
繰り返しが我々に吹き込んでくるものは
<永遠回帰>という馬鹿げた思想だ、みたいな。
628 :
吾輩は名無しである:2006/05/06(土) 21:06:42
>>625 「人を感動させることに対する嫌悪」ってのは吉田にあるの?
それほどのディレッタントでもないと思うんだけど。
629 :
吾輩は名無しである:2006/05/06(土) 21:17:26
永劫回帰で語弊があれば、循環史観か。
630 :
吾輩は名無しである:2006/05/06(土) 21:32:58
どっちにしろ、19世紀的な進歩史観を嫌っていたのは確か。
『ヨオロッパの世紀末』を読めばよく分かる。
しかし、吉田の理論では日本は未だヨーロッパ19世紀並みってことになるな...
631 :
吾輩は名無しである:2006/05/06(土) 21:55:38
>>628 そうですね。そこまでは行ってないか・・・
632 :
吾輩は名無しである:2006/05/06(土) 22:22:09
文学的な営みに対して激しい嫌悪を抱いて『カイエ」を書いたヴァレリー、
それに対し、吉田はむしろ思想的な営みのほうが下品だと感じてたんじゃ?
633 :
吾輩は名無しである:2006/05/06(土) 23:37:55
いや、「思想」にしても、文章がきちんとしてりゃいいのよ。それに
ヴァレリーは自分がついにブンガクしかしていないと思っていたのでは
ないかな? それにしても主催の力量で、長持ちしてますね。
634 :
吾輩は名無しである:2006/05/07(日) 08:58:39
>>632 そうですね。ずっと、よく理解してられるようです。
勉強不足でした。
635 :
吾輩は名無しである:2006/05/07(日) 12:07:27
いえいえ当方こそまだまだ浅学菲才の徒でありまして
いろいろな他者の意見をどうにかして聞きたいがために
背伸び書き込みや変てこ書き込みをしているわけなんですが、
こういう本心は滅多に言わないことにしているのでして。
636 :
吾輩は名無しである:2006/05/07(日) 15:03:05
>>635 たしかに、人の間違いや、ちょっとした勘違いや、或いはただ意見が違うという
だけで、ここぞとばかり、「やっつけろ」、そして「やっつけた!」という人間も
いますから、本音などなかなか・・・
その内、3%くらい?は、それでも言葉が通じる、そう思ってレスする今日この頃。
637 :
吾輩は名無しである:2006/05/14(日) 17:01:56
神保町のK書店では吉田健一と後藤明生の本がやけに充実してて
しかも両方ともそれなりの値段がついている。
638 :
吾輩は名無しである:2006/05/17(水) 23:12:14
吉田健一って 今の外相の麻生の親父か?
639 :
吾輩は名無しである:2006/05/17(水) 23:19:28
ワタシも、たぶん小宮山だとおもう。
642 :
吾輩は名無しである:2006/05/21(日) 12:19:04
けやき書店でしょう
643 :
割り込み失礼:2006/05/22(月) 20:02:34
白洲次郎とのエピソードや写真がないのはなぜ?
正子とは交流あったのに。
次郎は文学に興味がなかったようだが、小林秀雄とは飲み仲間だったし
共に英国びいきだし、当然最大の共通項は「吉田茂」。
吉田満の「戦艦大和ノ最期」を出版するのに、GHQとの交渉を手伝ったってのが
知っている限り唯一のエピソードだけど、これに関する逸話も聞いたことがない。
644 :
吾輩は名無しである:2006/05/28(日) 09:50:19
岩波文庫でヨシケンさんのスティーブンソンが復刻されたね。
ラフォルグは贔屓のひきたおしでは。
646 :
吾輩は名無しである:2006/06/01(木) 14:27:11 BE:545819459-
戦争に反対する唯一の手段は
考えることから逃げない。
648 :
吾輩は名無しである:2006/06/14(水) 17:25:04
吉田健一っぽい文体の作家or作品があれば教えてください
>477 :吾輩は名無しである :2006/05/27(土) 18:18:18
>
>>476 >2ちゃんで運動展開汁! 告発サイト作ってリンク貼れ!
>「盗作婆佐藤亜紀の盗作を追及し
>主催者に盗んだ賞を剥奪させよう!絶版にさせよう!
>盗作婆佐藤亜紀に公式謝罪をさせよう! 告発&投票サイト」w
●佐藤が盗作したのは
萩尾望都の漫画と
遍歴物の純文学ヨーゼフ・ロート、イヴリン・ウォー、ナボコフ。
●吉田健一の名訳で知られるイヴリン・ウォーから盗作してくだらねえラノベを
書き賞を盗んだ盗作婆を許すな!
(詳細は 盗作追及スレ参照【爆笑の】ラノベ婆佐藤亜紀【漫画から盗作?!】
http://book3.2ch.net/test/read.cgi/book/1145418866/l50
おまい(649)マジうざい。しっしっ。このスレに来るな。
652 :
吾輩は名無しである:2006/07/31(月) 12:12:45
あんなに盛り上がってたのが嘘のような
静まりかただぜ!
653 :
吾輩は名無しである:2006/08/25(金) 06:53:17
過疎ってるな。
ラフォルグの女age
654 :
吾輩は名無しである:2006/09/12(火) 17:21:34
過疎ってるな。
age
655 :
吾輩は名無しである:2006/09/13(水) 00:22:48
漫画か・・・
吉田健一は漫画なんか読まなかっただろうな。
新聞の風刺漫画(吉田茂ネタ)とか
長谷川町子の『エプロンおばさん』とかは
読んでいたらしいけど。
まぁ、麻生太郎氏が少年漫画を好むのは、
吉田健一が恐竜や怪獣を愛したのと同じ
童心の顕れであろう、と好意的に解釈してみる。
657 :
吾輩は名無しである:2006/09/14(木) 22:13:33
>>655 怪獣好きなら、これは吉田健一も羨ましいだろうな。
笑い死ぬwwwww
658 :
吾輩は名無しである:2006/09/19(火) 08:53:26
>>656 長谷川氏は「吉田首相は似顔絵にしやすいから好き」と語っている。
間接的な相思相愛というべきか。
659 :
吾輩は名無しである:2006/09/20(水) 00:03:46
最近出た光文社文庫の『酒肴酒』を読んだお( ^ω^)
661 :
吾輩は名無しである:2006/09/28(木) 17:49:41
業務連絡
総裁選におきましては、みなさまのご支援ご声援ありがとうございました。
これからは党務に邁進する所存でございます。
さて、ユリイカで吉田健一ちゃん特集です。
確かに顔が似てるな...
オレも怪しい噂がある安部よりも麻生を応援してたし。
663 :
吾輩は名無しである:2006/09/28(木) 22:21:46
『ユリイカ』かぁ。
まぁ、『サライ』で特集されるよりは・・・
「人生の達人」とか「美酒・美食を愛した」とか
もう、お腹いっぱいだよ。
>>664 比較的多様な層にぱらついて支持されていると思われる百間なんかとちがい、
ヨシケンの場合、旧来の酒々楽々のイメージでは新しい読者がつきにくいだろうね
執筆人の中では奥泉光ファンにはおなじみの千野帽子が熱っぽく「新しさ」を謳っているが…
文藝ガーリッシュはダンディズムの狷介さを受け入れられるのか(笑)
今度の『ユリイカ』の描き方だと、苛烈なものを秘めたまま社交に生きた文人、
日本のロラン・バルトみたくプッシュされているように見えた
そうそう、『旅の時間』が文庫化されるようだ
ユリイカって最近はけっこう流行に沿ったテーマとか話題の人物を
取り上げてたのに、なんで今、吉田健一なんだろう。
いや、反対なんじゃないし、非常にうれしいんだけど、なにか特別な
理由でもあるの?
>>666 清水徹と松浦寿輝の対談のはじまりに、
編集部から「…吉田健一を来年の歿後三〇年を前にややフライング気味ながら召喚し…」とことわりがある。
あと、『英国の文学』(岩波文庫)も今月17日重版再開
今年末から来年にかけて、関連出版があるか、な。
なるほど、もう30年になるのか・・・
吉田さんって、晩年に英国を訪れて、
それで体調を崩して、亡くなったんだよね。
最後まで、英国と因縁が・・・・・
669 :
吾輩は名無しである:2006/10/05(木) 21:15:16
吉田文學についてどのような新しい発見があるのか、期待したいね。
新しい発見といっても、「吉田文學における他者」などという陳腐なテーマは願い下げにしたい。
そうそう。ポストモダン的な言説は全て消えてくれといつも思う。知識人ウザ。
>>667 ありがとうございます。
そうですかー、「来年歿後三〇年」ですか。
なんか白州次郎がブームになってる(?)みたいだけど、次は吉田健一を
むりやりブームにしようとか画策してるのかとか、首相候補の麻生太郎氏の
話題と強引にからませようとしているのか、とか妄想してました(笑)。
>>671 白洲次郎という人は、周期的にブームになるんですよ。
だから、ミーハーな視点から語られることが多くて
彼の実際の業績について論じられることは少ないわけです。
だから、吉田健一がブーム(!)になって、知名度が上がっても
ミーハーの餌にされるだけでしょう。
吉田さんという人も、その手の話題には事欠かないわけだし。
この板の住人を面白がらせるような話は、出ないと思いますよ。
673 :
667:2006/10/06(金) 18:34:56
通りすがりの966さん、どうも。
万が一のブーム到来に胸をときめかせてもみたいけど、
おそらく麻生氏にとっても宇宙人のような存在だと思うので杞憂?に終わるかと(笑)
福田恆存や中村光夫を傍らに置いたとき、
あるいは小林や三島以上に一番華がある(あった)のは彼じゃないかな、とは思います。
話はズレるけど、特に晩年に近づいた吉田健一の写真を見るたび気にことがあって、
顔面神経麻痺のようになっていて…何かの病気の後遺症か何か?
どこかで言及されていたりしたら知りたい…
>>672 >この板の住人を面白がらせるような話は、出ないと思いますよ。
でも、文学板に来るたび、上の方に上がってるのは、村上春樹、金原ひとみ、
綿矢りさ等の流行りの作家スレ、ノーベル賞は誰が取るかのスレ、チンコ〜の
スレなど。
文学板の住人は十分面白がるような気が・・・
>>673 吉田健一氏に華があるのは同意ですが、しかしその華は「社交」の趣きの
強いものですよね。外国の詩を縦横に引用して語るとか。
>>665氏の表現を拝借すれば狷介な「ダンディー」です。
小林秀雄のサムライ的イメージ、三島由紀夫の日常の話題性にもかかわらず
文学に対するストイックな姿勢などと比べると、吉田健一氏はいまだ
日本人には受け入れがたいタイプとも感じられます。
作品でいえば、日本で愛されるのは青年の文学、広い意味での青春の文学
であって、オトナの文学ではない。
果たして現在、状況に変化が起こりつつあるでしょうか。
やはりブーム到来は杞憂に終わりそうです(笑)。
健一氏の病気については自分はまったく不案内です。残念。
676 :
667:2006/10/07(土) 21:00:36
>>675 華があって社交に長けている、というと、まったく資質の異なるタイプの作家だとは思うのですが、
澁澤龍彦をふと連想しました。
彼もまた万年青年のような人で、「青春の文学」の一つに数えられるでしょうか。
市場に吉田健一のような「大人(オトナ、タイジン)の文学」がもっと出回ればなあと自分も望んでいます。
率直に言って、澁澤よりずっと著作が入手しがたいので(笑)
最近のヨシケン関連の本というと、ウッドハウスが積極的に紹介されてきている、というのは慶事ですね。
国書刊行会からも選集が出ているようですが、
ここは『ユリイカ』にも寄稿している小山太一が翻訳している文藝春秋の方を贔屓したいところです。
(第一巻には巻末付録としてウォーと吉田健一のウッドハウス讃を収録)
ttp://www.bunshun.co.jp/book_db/html/3/24/09/416324090X.shtml
>>676 戦前には、日本でも読まれていたらしいけどね、ウッドハウス。
最近まで、『スミスにおまかせ』ぐらいしか読めない状態が続いていた。
今、再びウッドハウスに照明が当たるようになるとすると、
たとえば、カズオ・イシグロの『日の名残り』に対する
新しい批評の契機になるかもしれない、と誰かが言っていた(笑)
ところで、吉田健一の愛読した娯楽小説といえば、
エリオット・ポールの探偵ものは、今では完全に忘れ去られてしまったね。
日本では、50年前に『ルーヴルの怪事件』が翻訳されたのみ。
英米で復刻されたという話も、一向に聞こえてこない。
以前、ロンドンに遊んだ折に、物好きにも古本屋を漁ってみたんだけど、
戦果といえば、あまり有名でない作品の廉価版が2冊だけ。
その2冊もアメリカ渡りで、水をくぐった上に、埃まみれのボロボロだった。
早川のポケミスあたりで、2、3冊出してくれんかなぁ・・・・・
678 :
吾輩は名無しである:2006/10/10(火) 21:11:02
エリオット・ポール「The last time I saw Paris」をもっているよ。
ウッドハウスっつーと、筑摩ユーモア文庫の『マリナー氏ご紹介』位
しか読んだこと無いなあ。
でも正直、あの辺りの小説のユルさにはとてもついていけないw
>>676、
>>677 おおっ、澁澤龍彦といえばいよいよ「ダンディー」ですね。
若い人に人気があるのもむべなるかな。
ウッドハウスは自分にとってずっと「令名のみ高い」作家でした。イギリスでは
聖書に次いでよく読まれている作家だとか(これ、他の人にもよく使われる
表現ですが)、日本人には理解しにくいとか、文章が翻訳不可能とか、いろいろ
言われてました。最近いきなりふたつの出版社から出ることになったので
「あれれ、一体何が起こったの」という感じ。
カズオ・イシグロの「日の名残り」が日本人作家ということで話題になったし、
その後映画にもなっていよいよ評判になったし、ようやっと執事という存在に
ついてなじみが生じたということなのだろうか。
>>678 ああ、あれは良いですねぇ。
花のパリーの、カルチェ・ラタンの面影よ・・・・・
ペンギン版では『A Narrow Street』と改題されていましたけれども、
この題もまた、良く内容を伝えて、雰囲気のある題名だと思います。
しかし、彼の探偵小説家としての側面が、注目される日は来るだろうか?
>>680 さて、どうなんでしょうね。
『日の名残り』について言えば、
あの小説は、執事という存在を「何の衒いも無く」描いていて、
それが英国人の読者を驚かせたのだ、という意見もあります。
つまり、中産階級以上の英国人にとって、執事=ジーヴスである(笑)
したがって、小説家が不幸にして、執事を登場させる必要に迫られた場合、
[素直にジーヴスのイメージを追う] or [意識的に反ジーヴスで行く]
選択肢は、この2つしか存在しないのである。
そこへ、ジーヴスの亡霊など屁とも思わない日本人の小説家が現れて、
英国文壇に一大旋風を巻き起こしたのである、と。
>>681 ほほー。なるほど。そういう見方もあるんですね。
つまりカズオ・イシグロは「一個の野蛮人」であった、と。
勉強になりました。
ここで無理やりに吉田健一に話を戻すと、
英国文学のエッセンスをたっぷり吸収して、私小説を保守本流とする
近代日本の文学界にズカズカと踏み込んだ吉田健一氏もまた
「一個の野蛮人」に他ならなかった、
と言っておきましょう(笑)。
戦後文壇の「一個の野蛮人」・・・・・
そういえば、あの戦後文壇のスター、
「野蛮になりたかったサムライ」は、
吉田健一という圧倒的な存在に対して、
屈折した感情を抱いていたような印象が・・・・・
>>677 エリオット・ポールの小説は無念、読んだことないんだけど経歴見たよ
アメリカ脱出あたりはハイスミスっぽく思ったけど
スタインやジョイスともかんでるんだね
モダニズム期まっさかりの人でおもしろそう
>>683 んー。そうですか。なにかエピソード、あるいは、三島氏の書いた
エッセイかなにかにそれを窺わせる文章がありましたっけ。
686 :
吾輩は名無しである:2006/10/15(日) 14:35:26
>683
三島と吉田氏では文学的立場が違いすぎる。三島は完全に無視していただろう。
(もちろんこれは吉田文學を貶めて言っているのではない。)
三島が川端康成に吉田氏の酔態を報告した書簡はあるね。
>>686 自分も、お互い軽蔑しあっていたろうなと思う。
吉田氏の方は、三島由紀夫がやたらブンガクだとか美だとかいう
言葉を振りまわすのが観念的で頭でっかちに思われたろうし、
三島由紀夫の方は、吉田健一氏を単なる俗物と見なしていたのでは。
しかし、三島由紀夫が内心吉田健一に脅威を覚えていたということは
考えられそうだ。
そんなエピソードあるいは文章があれば知りたい。
吉田氏の酔態についての書簡はそのうち覗いてみます。
三島との静かなる確執について書かれたものが
何かあったやうな気がするが思いだせん・・
三島由紀夫は、吉田健一の『ヨオロッパの世紀末』を評して
「ヨオロッパを知る吉田氏でなければ、できない仕事」
この短評は、三島の書いた最後の書評になった。
数週間後、吉田健一は、三島の自決を「事故のようなもの」と評した。
690 :
吾輩は名無しである:2006/10/16(月) 21:53:27
>688
>「三島との静かなる確執」かどうか、知りませんが、このスレでも
「宴の後」を巡るスキャンダルについてふれた、過去スレがあったはずです。
しかし、それも文学的な話題にはなり得ないものです。
>>688、
>>689、
>>690 レス、ありがとうございます。
ふーむ。「ヨオロッパの世紀末」の短評からすると三島氏は少なくとも
吉田健一氏の学識は認めていたということですね。
もっとも、死ぬ直前のことだから、生前多少ともつきあいのあった
人物に対する別れのあいさつだったということかもしれない。
692 :
吾輩は名無しである:2006/10/18(水) 11:12:59
ユリイカの「吉田健一主要著作目録」冒頭に、三島が吉田健一についてコメントしたのが引用されてますね。
>吉田の小品にダリの「最後の晩餐」の〈グラスを夕日に射抜かれた赤葡萄酒の紅玉のやうな煌めき〉を見た三島由紀夫は
>〈單に主題や思想のためだけなら、葡萄酒はこれほど官能的これほど實在的である必要はないのに、
>「文學は言葉である」がゆゑに、又、文學は言葉であることを證明するために、氏の文章は一盞の葡萄酒たりえてゐる〉
>と断言しました(「ダリの葡萄酒」[一九六八])。
693 :
吾輩は名無しである:2006/10/19(木) 22:12:51
ユリイカの三島の文章は見ていないが、さすが三島らしい絢爛たる文章だね。
また、「文學は言葉である」とは、吉田文學の神髄を的確に捉えている、1968年
という時代を考えると、批評眼はさえている。
気持ち悪い文章だな。
>>692 うーん。
いかにも三島氏らしい評言だなあ。
>>693氏に賛成。
「赤葡萄酒」だけでもよさそうなのに「赤葡萄酒の紅玉のやうな〜」としたり、
「煌めき」という言葉を使ったり。
「文學は言葉である」の意味合いは吉田健一氏と三島由紀夫氏では
ちょっと違うのではないかという気がする。
それにしても、こういう書評での三島氏の文章の冴えはいつもながら見事だ。
人や書籍をほめるときは、三島氏の華麗なレトリックや語彙はピッタリきまる
のですね。
696 :
吾輩は名無しである:2006/10/19(木) 23:19:09
>>695 >「文學は言葉である」の意味合いは吉田健一氏と三島由紀夫氏では
ちょっと違うのではないかという気がする。
とても重要な指摘だ。「文學は言葉である」とは三島の信条でもあっただろうが、確かに違うね。この違いがはっきりわかれば、二人の文學への
理解が深まるだろうね。
>人や書籍をほめるときは、三島氏の華麗なレトリックや語彙はピッタリきまる
のですね。
「死の接吻」と批評した人がいた。
そうそう。語彙に関して三島は天才的であったし、文章からも才気が感じられる。
ただ、吉田健一との比較でおもしろいのは、三島から感じる美はあくまで語彙による
ところが大きいということで、意地悪く言うなら、それに頼っているという見方もできる。
吉田健一は語彙的には普通の言葉しか用いないで、あれだけの世界を表現しえているという
のは、非常に大事なことのような気がするね。
小説はそんなに感心したことがないけど、まあ好みの問題だろうね。
ファニーヒルの翻訳は良かったよ。
699 :
吾輩は名無しである:2006/10/20(金) 22:32:04
言葉に対する絶対的信頼という点では三島氏も吉田氏も違わないように見える。
しかし、実際は随分違う。三島氏の場合、言葉だけを材料に美の王国を築き上げていこうとする。
言葉に対する絶対的信頼がある。一方、認識の道具としては、言葉を介さない認識に三島は終生憧れ続けた。
あの「青空」である。このように三島の場合言葉に対する態度が二つに引き裂かれている。
吉田氏の場合は、言葉こそすべてである。言葉が、精神であり、現実であり。人間であり、文明である。
三島のような分裂はない。吉田氏の言葉との関係は幸福である。
皆さん随分と三島にばかりこだわってますな。三島は三島、吉田は吉田でよろしいでしょうに。
>>696 どーも。
「死の接吻」には笑ってしまいました。三島由紀夫自身にも引けを取らない
絶妙な比喩ですね。
吉田氏と三島氏の違いについては・・・
うーん。自分が感じていることはもう
>>697氏と
>>699氏に言われてしまった
ような気がする。
699氏の
「認識の道具としては、言葉を介さない認識に三島は終生憧れ続けた。」
とか「吉田氏の言葉との関係は幸福である。 」
にはなんとなく納得。
「あの「青空」である。」というのはよくわからないけど。
703 :
吾輩は名無しである:2006/10/25(水) 21:43:49
>>702 >「あの「青空」である。」というのはよくわからないけど。
三島由紀夫「太陽と鉄」
705 :
吾輩は名無しである:2006/10/26(木) 22:57:15
吉田氏は「言葉に就いて」という同じ題で何度もエッセーを書いているように思う。
古いのでは、「言葉に就いて」(「横道に逸れた文学論」、s37年)
>>705 集英社の著作集では「言葉に就て」は1篇だが
「言葉」が5篇、「言葉その他」が1篇、「言葉といふもの」が1篇ある。
707 :
吾輩は名無しである:2006/10/27(金) 06:44:14
>>706 サンクス。
表題は少し違っても同じテーマについて書いているんだろうな。
吉田文學の核心はここいらにあるのだろうね。
708 :
706:2006/10/27(金) 08:45:32
そうだね。この人にとって「食味」も「伝統」も「文化」も、結局は
「言葉」と、あとユリイカで言われてた「いい気持」に収斂していくのだと思います。
709 :
吾輩は名無しである:2006/10/27(金) 21:27:20
>>708 >あとユリイカで言われてた「いい気持」に収斂していくのだと思います。
ユリイカは読んでいないので、「いい気持」というのはどういうものか、
よくわかりません。是非ユリイカを読んでみます。
710 :
706:2006/10/28(土) 01:43:18
>>709 つ千野帽子「文藝ガーリッシュ・心のにきび対策──吉田健一の〈いい氣持〉」
つ同「La Cave de Kembô──吉田健一主要著作解題」
いずれもユリイカ10月号です
711 :
吾輩は名無しである:2006/10/30(月) 01:16:58
『言葉といふもの』はなかなか古本でも見かけない。。。
712 :
吾輩は名無しである:2006/10/30(月) 12:37:06
ネットならあるよ
>>703 「太陽と鉄」でしたか。どうもありがとうございます。
「あの青空」で思い出すのは三島氏の雑文のなかで
神輿をかついだ体験を書いたやつだったか、そのなかで青い空が
たしか出てきたと覚えている。氏にとってそれは「永遠」の象徴なのかも
しれない。そしてそれに「終生憧れ続けた」ように思われる。すなわち
三島氏はねっからのロマン派だった。
一方、吉田氏にはそういう志向はないようだ。つまり氏は
ロマン派ではない。氏のなじんだのはボードレール、ヴァレリー等の
象徴主義文学者で、象徴主義は前代のロマン主義文学に対する
反動という一面があったらしいから、吉田氏と三島氏の文学観が
相容れないように感じられるのも無理はないかもしれない。
714 :
吾輩は名無しである:2006/11/01(水) 21:45:44
>>713 「太陽と鉄」で三島氏が言及しているのも同じ御輿を担いだ体験だったと思います。
(読んだのは随分昔で本も今手元にない)肉体の苦痛と陶酔の中で三島氏は「青空」
を見ますが、それこそ言葉に浸食されていない直接体験だったのではないか。
言葉で認識し、言葉で表現することを命としながら、一方で三島氏はいわば言葉に汚染されていない
体験を希求し続けたのでした。三島氏の後年の行動はすべてあの「青空」を求めてではなかったか。
「奔馬」の末尾で、自決する主人公の瞼の裏に「嚇やくとして」太陽は昇りますが、
三島氏は果たして太陽を見たのでしょうか。
御説のように吉田氏の言語観には象徴主義文學の影響が濃いようですね、特にヴァレリーの
影響が強いように思われます。たしかヴァレリーのすぐれた訳もありましたね。
>>714 ああ、あの神輿体験ですね。「太陽と鉄」は未読だし、あまりこれからも
読む気はしませんが。
「言葉に浸食されていない直接体験」を求めてついに腹を切ったわけですね。
三島氏は早い時期から言葉と現実との乖離に悩んでいたらしく思われます。
「奔馬」だけでなくすでに「憂国」で直接体験の成就を描いていました。
「奔馬」でも繰り返さざるを得なかったことを考えるとその切実さがうかがわれる。
おそらくその不可能性を意識しながらも追求せざるを得なかったのでしょう。
旅の時間クル
717 :
吾輩は名無しである:2006/11/07(火) 21:29:54
そう、「時間」、これを忘れてはいけません。
718 :
吾輩は名無しである:2006/11/11(土) 21:24:52
「旅の時間」の文庫化はうれしいねえ。
719 :
吾輩は名無しである:2006/11/12(日) 06:49:28
ユリイカの吉田健一特集号で写真のパートがあって、写真の多くが笑顔
なんだけど、その吉田氏の笑顔が実にいい。
この写真自体が、眉間にシワを寄せたり、額に青筋立てたりしているような
近代日本文学に対する反措定(?)みたいである(笑)。
写真を選択したユリイカ編集部に対して拍手をおくりたい。
同意。ナイスセレクトでした。
722 :
吾輩は名無しである:2007/01/23(火) 12:26:49
age
吉田健一好きのひとは社会的ステータス高そうだな。
724 :
無名草子さん :2007/02/02(金) 10:48:31
「近代日本の批評」で蓮実重彦氏が、吉田の文学をディレッタンティズムと評したり、
吉田の鴎外賛と漱石嫌を「(吉田を評して)外国できちんと振舞える人を是とするんだ、この人は」
みたいな発言を聞くと、論壇では「英国帰りのおぼっちゃま」と始終扱われていたのか、
と思ってしまいます。それだけの人ではないと思う。
725 :
吾輩は名無しである:2007/02/02(金) 18:11:45
「蓮実重彦」とかいふ人のいふことは気にするな。
727 :
吾輩は名無しである:2007/02/03(土) 00:51:22
「蓮實」と書かなくてはならないであらう
蓮實マニアと吉田健一マニアは仲悪いのか?
729 :
吾輩は名無しである:2007/02/03(土) 20:57:55
age
730 :
無名草子さん :2007/02/04(日) 09:53:26
日本の知識人を「外国の文物の紹介者」「自分でもの考えた人」に分けると、
蓮実は前者の優秀な部類、吉田は前者の様に見えながら後者のほうだと思う。
後者に引かれる、それが吉田を読む理由。
>>730 同意
前者は町田康曰く単なる「文化ブローカー」
732 :
通りすがりの966:2007/02/06(火) 00:14:07
>>724 >〜吉田の文学をディレッタンティズムと評したり、
鴎外、漱石の作品も当時主流派だった自然主義文学陣営なんかからは
ディレッタンティズムと見なされ、低い評価しか与えられなかったんですよね。
明治時代から全然変わってない!
733 :
KEMANAI:2007/02/07(水) 00:19:58
蓮實も吉健も俗を排除する高踏的気質は相通じるものがあるけどね。
734 :
無名草子さん :2007/02/07(水) 07:53:20
>>733 確かに似ているところある。鴎外が始祖?
735 :
吾輩は名無しである:2007/02/07(水) 08:20:27
開け ごま ごま ごま
736 :
KEMANAI:2007/02/07(水) 21:22:37
>>734 まあ時系列が意味を持つとすれば、鴎外はハシリだろうね。
とはいっても作家には西洋かぶれが多かったんだろう。
小説というもの自体が舶来品であってみれば当然ながら。
日本という枠の中から西洋かぶれを見ればみんなディレッタント。
とはいっても、ディレッタントとダンディの差は曖昧だけどね。
737 :
無名草子さん :2007/02/08(木) 11:07:26
柳田国男もディレッタントと批判されていた。
おそらく知の始まりは好事からなのだろう。当たり前と言えば当たり前だが。
738 :
通りすがりの966:2007/02/09(金) 00:27:10
それにしても
「(吉田を評して)外国できちんと振舞える人を是とするんだ、この人は」
というのは、なんなんですか。
外国できちんとふるまえるのを是とするのは当然じゃないですか(笑)。
みんな外国では漱石みたいにノイローゼになれとでも?
まあ、ノイローゼの人間、怠惰でどうしようもない人間、異常な人間を
小説の主人公にして持て囃したのが近代日本文学だったわけで、
吉田健一氏はその歪みに生涯抵抗を試みたのだった。
蓮実氏が旧来の文学観の持主であることがわかるけど、ほんとに
こんなもんなのかな。
ばりばり映画批評とかやってるからもう少し現代的? かと思ってたけど。
739 :
吾輩は名無しである:2007/02/09(金) 00:30:42
鴎外と漱石だったら、そりゃ漱石をとるのは当然ですよ。
740 :
無名草子さん :2007/02/09(金) 01:40:49
>>738 蓮實の發言が、英國(や歐米)を規矩とする植民地根性を問題にしとるとは讀めないのかね?
742 :
通りすがりの966:2007/02/10(土) 00:15:06
なるほど、
>>724から吉田健一の植民地根性を読み取るのが
日本国臣民の正しいあり方なのですね! ! !
743 :
無名草子さん :2007/02/10(土) 08:03:54
今をポスト・コロニアム的状況と考えると、すべての発言に近代欧米文明の色をみることはたやすい。
それを一つ一つあげつらっていては、われわれは沈黙せざるを得ない。
しかし、古代から他文明に影響、侵略といってもいいを受けなかった文明なんてあるのか?
オリジナルってなんなんだ?
吉田は「絵空事」での贋作論をつうじてオリジナルー・コピーを超えた地平にわれわれを連れて行ってくれる。
そこでは、プラトンと孔子が対話し、ギボンと本居が歴史について語り合っている。
>>742 単に君の読解力不足。吉田贔屓目による蓮實への偏見。
745 :
無名草子さん :2007/02/10(土) 13:24:19
「日本の文学」でだったか?吉田が小林多喜二のなかの文学を救い出そうとしている。
プロレタリア文学という、ソ連が破産(30年代にはすでに思想的に破産していただろう)すればご破算になってしまうものの中に、
文学を読み取ろうとしていた。
イデオロギーってどこか狂った感じがするけど、その中から正気であるものを救おうとしていた。
かなわない願いではあるが、吉田の懸命に健全であろうとする姿に感動した。
そんな無理に救っても仕方無い、無理なく愉しめる作品を味読するがよし。
欲望と愛情だろ、なんだってさ。
748 :
:「KEMANAI」@タコシェ:2007/02/10(土) 14:56:19
>「絵空事」での贋作論をつうじてオリジナルー・コピーを超えた地平にわれわれを連れて行ってくれる。
それは確かにそうで、そこらへんが一筋縄ではいかないところで、
クロソウスキーあたりのシミュラークルも援用したくもなるけど、
どうも「絵空ごと」は内容と形式が融合してない感じがあるんだなあ。
ユーモアが絡まってないというか。そこが藤枝静男との差異かな。
749 :
無名草子さん :2007/02/11(日) 09:37:23
>>746 そうかな、1読者ならそれでいいけど吉田は文学者だから。
文学に関しては有名な福田恆存の定義「99匹の羊と1匹の羊」をとりたい。
荒野に迷った1匹の羊に目を向けるのが文学、99匹に目を向けるのが政治。
幸田文の「木」に収められている、どうしてもはねっ返ってしまう木を抱きしめる話、
あの外れ者に対する共感(同情でなく)が文学の原点だと思う。
「文明批評の文学」という立場もある。
吉田健一はその代表的存在だが。
想像力だそんなもん。99匹の1匹。
普く全ての羊の、ただの1匹としての実存。
そんな己を許せるのなら、
あなたはそれほどは悪いひとじゃないんだな(笑
でも俺には無理。だって悪人だから。
ラピュタと一緒(笑
ただしくそれを唱えた者を、未来永劫苛み続けるカース。
754 :
無名草子さん :2007/02/15(木) 18:18:18
7,8年前児玉に行ったことがある。もちろん「ある田舎町の魅力」を読んだから。
夏の暑い日だった。塙保己一記念館では蝉がわんわん鳴いていた。
吉田が泊まった旅館もあったが、普通の家に見えた。
駅前の喫茶店に入ったが他に客はなく、ポール・モーリアの曲がずっと流れていた。
日曜だったからかもしれないが誰も歩いていなかった。
八高線には他に坂口安吾の紀行文で紹介されていた高麗という駅もあった。
755 :
吾輩は名無しである:2007/02/17(土) 12:11:18
,
756 :
吾輩は名無しである:2007/02/21(水) 23:52:10
>>733 俗を排すというより俗が無い感じじゃない?
俗を排したがるようなやつは結局周りを意識する俗物だよ。
今みたいにフットワークの軽さを誇示したり、
インテリに対し通俗ものを弁護するように見せかけてインテリを弁護しようと言う風潮になる前から
父の吉田茂と捕物帳はどれがいいなんて話してるし、少年マガジンも出始めてすぐ読んでいたそうだ。
それでも俗にならず野暮ったい感じがしない。これでこそ本物。
俺には無理だね。
757 :
無名草子さん :2007/02/22(木) 10:23:22
俺にも無理だ。
吉田が小林秀雄のグループにいたまだ駆け出しのころ、
小林に「あいつは駄目だ」言われていたという。
いろいろ積もるものもあって、酒屋の机にナイフで何か削って書いていたという。
何が駄目だったんだろうか?
吉田の良さがわからない小林が駄目だった。
「俗に制せられさへしなければ、俗に從ふのは惡いことではありません」
――森鷗外
760 :
無名草子さん :2007/02/22(木) 16:50:54
さすが鷗外しぶいな。
761 :
吾輩は名無しである:2007/02/26(月) 00:08:30
吉田の俗との距離の取り方がイマイチ不明
762 :
:「KEMANAI」@タコシェ:2007/02/27(火) 00:18:21
深沢七郎と対談させてみたらどんなことになったんやろ?
764 :
無名草子さん :2007/02/28(水) 20:10:45
>>762 それ面白いね。実際なんかコメント残していないのかな。
三島由紀夫はアサーCクラークの「幼年期の終わり」とともに、
「楢山伏考」を文学の禁じ手を評したと思う。
765 :
詩を愛する青二才:2007/03/02(金) 03:07:30
それにしても、翻訳詩集「葡萄酒の色」どこかの出版社が復刊してくれないかなあ。
講談社文芸文庫あたりが出してくれてもいい気がするんだけれど。
766 :
:「KEMANAI」@タコシェ:2007/03/02(金) 23:47:59
>>764 三島は最初から深沢を認めたけど、
彼の天性の審美眼は確かに鋭いね。
深沢を「おそろしい人」だと言ってっけ。
読売新聞社から出てた「全短編集」も復刊の価値ありと思われ。
函入装丁の絶版を探すのも悪くないけど。
767 :
吾輩は名無しである:2007/05/06(日) 16:16:01
保守。ケッケッケッ。
本当にそう笑ってたの?
丸谷才一も証言してたけど。
このスレの最初のほうに「ランチョンで実際に聞いた」という人がいたよ。
あと、吉行淳之介も「鳥の啼くような奇怪な笑い声」とか書いていたような。
770 :
吾輩は名無しである:2007/07/16(月) 22:30:11
シェイクスピア・シェイクスピア詩集 復刊age
君を夏の一日に喩へようか。
君は更に美しくて、更に優しい。
心ない風は五月の蕾を散らし、
又、夏の期限が余りにも短いのを何とすればいいのか。
太陽の熱気は時には堪へ難くて、
その黄金の面を遮る雲もある。
そしてどんなに美しいものもいつも美しくはなくて、
偶然の出来事や自然の変化に傷けられる。
併し君の夏が過ぎることはなくて、
君の美しさが褪せることもない。
この数行によつて君は永遠に生きて、
死はその暗い世界を君がさ迷ってゐると得意げに言ふことは出来ない。
人間が地上にあつて盲にならない間、
この数行は読まれて、君に生命を与へる。
名訳。
771 :
吾輩は名無しである:2007/07/24(火) 14:39:18
『ロンドンの味 吉田健一未収録エッセイ』 (講談社文芸文庫)
どんなもんかね、これは・・・・・ まぁ、とりあえず買ってみるか。
772 :
吾輩は名無しである:2007/07/24(火) 16:08:33
中公でも復刊ある
人気あるね、吉田健一さんは
773 :
平下流:2007/07/26(木) 02:29:20
>>757 吉田健一は粋、小林秀雄は野暮と体質の違いもあると思います。
774 :
吾輩は名無しである:2007/07/31(火) 07:03:34
胃潰瘍かなんかの治療中におもゆばかりの毎日の中、
想像ですごいご馳走をつくってしまう話。
あれ好きだなあ。たまに読み返す。
フランクルの「夜と霧」でナチスの収容所から生きて出てきた人は、
共通なところがあって、
例えば収容所の中でも夕焼けに「美しい」とつぶやくような人だとあったけど、
そんなタイプのひとだな吉田健一さんは。
775 :
吾輩は名無しである:2007/08/01(水) 11:11:13
フランクルは確か収容所の中でおいしいご馳走を想像することの生理学的な危険性を警告している、
胃潰瘍の時はそれに慣れるようにしなければならない。
776 :
吾輩は名無しである:2007/08/09(木) 08:14:58
「文学界」の今月号で、吉田健一の特集があるな。没後30年だそうな。
この人気の秘密は何なんだろうね。
777 :
吾輩は名無しである:2007/08/09(木) 13:57:40
やっぱり面白いもんね
778 :
吾輩は名無しである:2007/08/12(日) 08:17:02
吉田人気といっても上滑りなものだろう。旅や酒や食べ物を中心とした
軽妙なユーモアエッセイが受けているのであって、西洋文学によって養われた
吉田の文学精神は、容易には理解できない。
あくまで己と、その対象。
つまらない内輪意識なんて要らんですよ。
断言をこそ。同意なんて求めるな。
まあオレだって吉田の美食本から入って『ヨオロッパの世紀末』とか読んだから、
(本当に分かっているとは言わないが...)
最終的には狭き門でも最初の入り口さえ広ければ...
781 :
吾輩は名無しである:2007/08/13(月) 09:16:12
この人の小説の文体は斬新だったとおもう。
七五調を排した文体で小説を書いた最初の人でしょう。
>>778 問題は、現役の文筆業者にはその程度のものでも書けるのが殆どいないってこと。
実際、この種のエッセイストは玉村豊男を最後に絶滅するのかも。
「題材」だけなら似たようなのはいくらでもいるが、
ああいう典雅な文体は誰でも書けるもんじゃないし。
死にたい
784 :
吾輩は名無しである:2007/08/21(火) 17:54:19
今月号の文学界の吉田健一特集、羊頭狗肉だな。娘さんの話は興味深かったけれどね。
785 :
吾輩は名無しである:2007/08/26(日) 00:31:16
吉田健一は戦争について何か書いてる?
786 :
吾輩は名無しである:2007/08/26(日) 01:11:20
生活を美しくすることが最高の反戦行為だ、みたいなこと書いてなかったっけ?
787 :
吾輩は名無しである:2007/08/26(日) 09:05:08
戦後吉田家の持つ別荘に行ったら、戦前の雑誌がまだあって読んでみるととまらない、
腹もぺこぺこだったけど、精神もペコペコだった。
空腹にビフテキを食べたような・・とか、いつものように食べ物にたとえた後、
雑誌の内容の豊富さに触れ、戦前にも人は生きており、なにも戦争一色ではなく人の生活があったと言っている。
うちら戦後世代は、戦前戦後を区切って戦前を野蛮な時代とくくる傾向があるが、
終戦直後はそれがもっと強く宣伝されていたのであろう、
その風潮に釘を刺す一文となっている。
逆に、そういった日常から連続して狂気の戦争突入もありうる(今後も)と言っているのかもしれない。
788 :
吾輩は名無しである:2007/08/26(日) 19:06:00
なるほど。まあ吉田らしいといえばらしい。
何もすべての文学者が戦争を正面から取り上げる必要性もないか。
しかし、それは吉田がブルジョワだったってことにやはり起因するのではないか。
人間が人間であることが既得の条件であつてはならない。
それを侵害から守らなければならないといふのではなくて
その必要がなくても人間が人間であるのは価値があることなのだといふので、
このことが忘れられたりした後に再びそれを知る一つの方法は
人間を大量に殺戮することである。
790 :
吾輩は名無しである:2007/09/03(月) 21:07:45
詩に就てが入っている文庫本って今ありますか?
791 :
吾輩は名無しである:2007/09/09(日) 12:22:34
自分で調べろやアホ
792 :
吾輩は名無しである:2007/09/11(火) 00:27:31
金沢?だっけ 酒のはなし
ケケケッ ケケ
笑いながら酒飲む吉田が目に浮かぶ。
吉田健一は本の装丁にも口を挟んでたのかな?
函入もかなり多いし、全体的に統一感があるような。
新潮に限れば最強の相方がいたからな...
796 :
吾輩は名無しである:2007/09/18(火) 16:27:59
文学界の吉田健一特集よんだ。
確認しておきたいけど、吉田健一の書斎は和室?なのか。
797 :
吾輩は名無しである:2007/09/22(土) 08:07:05
連休前までヤフーオークションで@10000円開始で回転していた
「三文紳士」永井龍男宛献呈署名、「書架記」大岡昇平宛献呈署名、
どちらも神保町のN書店新入荷棚に並んでいましたな。
6000円と4500円。
金に困って早速処分したようだな。
ヤフーオークションなんかで物なんか買ってはいけないという、よい見本(笑)
798 :
吾輩は名無しである:2007/09/22(土) 08:46:32
その辺りが専門古書店での適価だろ。
ヤフオクは素人のボッタクリ価格ばかりでウンザリする。
麻生太郎の伯父さん。
6年近くかけて800get
801 :
吾輩は名無しである:2007/09/25(火) 08:29:27
新潮社版に入っている白洲正子のオマージュというか回想エッセイは糞だね。
吉田健一の著作はドガ翻訳本とロッホ・ネスしか読んでいないと豪語し、
しかも原稿を書く段になってもロクに著作を読みもせずに偉そうなことを書いている。
しかし一読すれば、このババアが金沢も酒宴も通読すらしていないのがバレバレ。
大体、野々上慶一ほか関係者本の引き写しパクリ多すぎ。
青山二郎、小林秀雄のときもそうだったが。
講談社文芸文庫の復刊投票で吉田健一に清き一票をお願いします!
803 :
吾輩は名無しである:2007/09/25(火) 17:41:02
白洲正子はただの有名人病
804 :
吾輩は名無しである:2007/09/25(火) 20:44:20
健坊の書いていることの
1000分の1も理解できなかったんだろうよ、ボケ婆さんw
だから大食らいだの、顔や声が変だのと誹謗中傷めいたことを平気で書くww
805 :
吾輩は名無しである:2007/09/28(金) 21:26:47
白洲正子なんて有閑三文雑文婆だろw
806 :
吾輩は名無しである:2007/09/29(土) 20:38:10
講談社文芸文庫、『金沢』に次いで『旅の時間』も増刷出来。
品切れ分も全部復刊してくれ。
>>805 ああいう「お姫さま」が文章を書いても良いとは思うけど、
もう少し切れが欲しいとは思う。
808 :
吾輩は名無しである:2007/09/30(日) 20:06:52
白洲正子は押し掛け訪問で
門外不出の秘宝とか秘仏を見せろと高飛車に要求し
要求が通らないと逆ギレ随筆書くからなあ。
ほんの一例を挙げれば、観心寺は気の毒であったw
白洲正子と森茉莉はどっちが上?
810 :
吾輩は名無しである:2007/10/01(月) 07:06:41
どんぐりの背比べ。森やや優勢か。
良家の子女系ババア作家にろくなのがいやしねぇ。
谷崎松子のような例外もある。
812 :
吾輩は名無しである:2007/10/01(月) 12:24:14
813 :
吾輩は名無しである:2007/10/02(火) 20:41:33
でたらめろん完売wあははw
814 :
吾輩は名無しである:2007/10/04(木) 18:49:09
「でたらめろん」って「宰相御曹司貧窮す」の私家版でしょ。
本人がタイトルが気に入らないといって30部くらい刷らせたという。
聞くところによれば違うのは表の装丁と奥書だけだとか。
ま、こんなのに50000円も使うなんてのは
エラー切手を集めて喜んでいるようなものだね。
815 :
吾輩は名無しである:2007/10/04(木) 20:46:07
それより『書架記』特装版
816 :
吾輩は名無しである:2007/10/04(木) 21:50:48
それよりポテティカ
>>810 岡本かの子なんて文章の躍動感がすごいぞ。
読み通すのが辛いという欠点はあるが...
818 :
吾輩は名無しである:2007/10/06(土) 14:44:17
『シェイクスピア』は青山二郎の装丁なんだね。
絶対古本で買うぞ〜!
あっそ
勝手に買えば
820 :
吾輩は名無しである:2007/10/06(土) 22:04:48
まぁ中身が薄いから装丁談義になるんだなー
『本当のような話』古本で155円でゲット。
一応ストーリーらしいものが存在する分、『金沢』よりも分かりやすそう。
822 :
吾輩は名無しである:2007/10/08(月) 00:20:16
>>821 >本当のような話
ヨシケン一流の恋愛小説。めずらしいね。大好き。
823 :
吾輩は名無しである:2007/10/08(月) 10:52:03
入門にはなにが良いの?
「謎の怪物・謎の動物」
「息子と恋人」
たとえば、こんな感じかね。
『私の食物誌』 (中公文庫)
↓
『英国に就て』 (ちくま文庫)
↓
『金沢・酒宴』 (講談社文芸文庫)
↓
『ヨオロッパの世紀末』 (岩波文庫)
↓
『時間』 (講談社文芸文庫)
826 :
吾輩は名無しである:2007/10/08(月) 22:25:12
三文紳士も乞食王子も旅の時間も抜きかよ
827 :
吾輩は名無しである:2007/10/09(火) 13:40:25
828 :
吾輩は名無しである:2007/10/09(火) 21:15:07
「古書から見る吉田健一受容の変遷 主に没後を中心として」西村義孝
(ユリイカ 2006年10月号 特集:吉田健一/213p-223p)
麻生太郎の書き込み期待
830 :
太郎:2007/10/14(日) 16:27:04
叔父さんはいっつも酒ばっかり飲んでいて
訳分かんない話を誰に聞かせるでもなく低い声で独りブツブツ言うか、
突然キモい奇声をあげたり変な声で大笑いするか、
そんなことしか覚えていません。
お母さんのことを「これが俺の妹か?ババアだなぁ〜、俺より老けてるよな〜(奇声笑)」
なんて面罵して、お母さんはニッタラニッタラ、参ったっていう顔していました。
ちなみに若い頃の暁子さんで何回も抜いたことあります。今はそんな妄想は起きませんが。
831 :
吾輩は名無しである:2007/10/17(水) 07:02:43
たしかに署名本をはじめとする吉田健一の本を
必死に売りさばいている
>>827は、ユリイカで書いていた
>>828。
書誌探求、もうやめたんかいな?
832 :
吾輩は名無しである:2007/10/17(水) 10:22:52
古書店の間では有名なコレクターらしいが、オツムのほうは。。。
ユリイカの特集に寄稿された中ではダントツで頭わ(ry
833 :
吾輩は名無しである:2007/10/17(水) 10:34:11
>>831 ところが集英社版著作集に現在入札中w
署名本は止めたのかもな。
834 :
吾輩は名無しである:2007/10/18(木) 08:14:36
単に金がないだけだろw
835 :
吾輩は名無しである:2007/10/18(木) 18:31:14
ふーん、
中野にも出入りしてんのか
836 :
吾輩は名無しである:2007/10/19(金) 22:39:10
ユリイカ読んでみた
ひでー作文だなw
健坊特集が汚れるw
837 :
吾輩は名無しである:2007/10/21(日) 10:36:57
>>833 53800円でハンマー
なんでヨシケンは52800円で降りたのかな?
(・∀・)ニヤニヤ
838 :
吾輩は名無しである:2007/10/21(日) 11:28:30
アニメーターかとオモタwww
839 :
吾輩は名無しである:2007/10/21(日) 12:21:15
840 :
吾輩は名無しである:2007/10/21(日) 16:45:54
けやきで買ったやつばかり出品しているなw
841 :
吾輩は名無しである:2007/10/23(火) 12:42:39
ヨシケン訳の不思議の國のアリス入手いたしましたのであげときますわね。
843 :
吾輩は名無しである:2007/10/27(土) 16:16:54
90年代初め、古書価30万前後した集英社版著作集を
東京・大阪・ハワイ・スコットランドの四カ所の家に
それぞれ揃えていて、さらに片っ端からサイン本、限定本、自筆物を買いまくっていたのに
急にヤフーオークションで(クズばかりですが)売り始めたとは、
西村の身に何が起きたのでしょうかね?(笑)
限定版シエイクスピア白洲正子宛献呈署名本、50000円で入手したものを50000円で出品とは甘すぎます(笑)
結局39800円まで下げても誰も買いませんでしたね(笑)
これを買った「けやき」に出戻りにしますか?
それともまた(笑)「中野」に持ち込みますか?(爆)
おい、ちょっと待て!
そいつ、この前ヤフオクで集英社版に入札しまくっているぞ!
>>833>>837 なんで4セット?も持ってんのに札入れてんだよ?
こりゃ
>>839の言う通り、別ID自作自演吊り上げ工作か
相場維持工作の可能性が濃厚だな
当分の間、監視してやるかな
845 :
吾輩は名無しである:2007/10/28(日) 08:06:47
N、急に回転寿司止めてやんのww
やっぱりここの住人だったかWW
846 :
吾輩は名無しである:2007/10/28(日) 22:57:35
はは〜ん、庄司のお友達か
847 :
吾輩は名無しである:2007/10/30(火) 15:18:22
自称・吉田健一の弟子かww
しかも周辺人物が大方死んでから自称ww
★★★★★★★★★★★★ 学校法人ではない隔離壁 ★★★★★★★★★★★★
大阪経済法科、帝京、帝京平成、帝京科学、東和、第一経済、第一工業、第一薬科
以上は一般に日本八大悪徳大学と呼ばれ、その醜悪ぶりは日本随一である。
そして上記の八大学は文科省の規定を破り、高校生を不正な手段で集め、文科省に見捨てられている。(助成金をもらえない)
具体例を挙げれば帝京は推薦で定員の8割以上を入学させている。(文科省の規定によると推薦では5割までしか入れてはいけない)今でもかなり偏差値は低いが普通の大学と同じように帝京が推薦枠を5割にしたら現在の偏差値より10は少なくとも低くなるだろう。
つまり上辺だけ格好をつけている汚い大学というわけだが、入学者の質の悪さは当然、日本最低ランクの奴等がウジャウジャいることになる。
次に大阪経済法科は定員の3倍以上の入学者(もちろん全て超ドキュン)を入れて文科省の規定を破り、見捨てられている。
最近ではすでに馬鹿の入学者も集まらなくなってきたようで、帝京とともに廃校は時間の問題と言って良い状態。
まあ、集めているとは言ってもどこにも入れない究極のドキュンしか集まっていないが。
つまりものすごく頭の悪い高校生を集めて金を稼いでいる営利団体だな。
東和、第一経済なども同じようなことで文科省から無視されているザマ。
しかもこれらの大学は実質倍率を公表しなかったりデタラメな数値を公表したりしている。
教育内容や施設・設備はとんでもなく劣悪なのにも関わらず、学費の高さは全国トップレベル。
間違ってもこの八つの大学にだけは入学してはいけない。
★★★★★★★★★★★★ 学校法人ではない隔離壁 ★★★★★★★★★★★★
ちなみに東和大学はすでに廃校が決定。
849 :
吾輩は名無しである:2007/11/03(土) 00:48:40
このスレの常駐者はバカばっか
850 :
吾輩は名無しである:2007/11/04(日) 07:54:36
age
851 :
吾輩は名無しである:2007/11/06(火) 13:27:21
852 :
吾輩は名無しである:2007/11/06(火) 15:00:37
N、もう必死なw
自分が古書店で買った値段で
ヤフオクで売り捌こうとすることが
そもそもの間違い。
しかも大量出品のサイン本、本物なのか?w
853 :
吾輩は名無しである:2007/11/06(火) 17:47:12
偽物多いよね、健一の署名本。
ペン書きだし、偽造しやすい字。
何しろ死後刊行なのに署名されているのがあるからなw
854 :
吾輩は名無しである:2007/11/06(火) 22:28:50
著作集・補巻2も出品していますな。
「千円前後で二度見つけた」ものを5000円で出品ですか。
吉田健一をとことん食い物にする、とんでもないセドリデブだな。
855 :
吾輩は名無しである:2007/11/07(水) 12:56:37
856 :
吾輩は名無しである:2007/11/08(木) 20:38:26
797 吾輩は名無しである 2007/09/22(土) 08:07:05
連休前までヤフーオークションで@10000円開始で回転していた
「三文紳士」永井龍男宛献呈署名、「書架記」大岡昇平宛献呈署名、
どちらも神保町のN書店新入荷棚に並んでいましたな。
6000円と4500円。
金に困って早速処分したようだな。
ヤフーオークションなんかで物なんか買ってはいけないという、よい見本(笑)
798 吾輩は名無しである 2007/09/22(土) 08:46:32
その辺りが専門古書店での適価だろ。
ヤフオクは素人のボッタクリ価格ばかりでウンザリする。
857 :
吾輩は名無しである:2007/11/08(木) 21:53:05
近くの古本屋で『ラフォルグ抄』(小澤書店、昭和五十年)が二千円だったので買った。
セロファンカバーもそのままの、綺麗な状態で、読みたかった本なので、うれしかった。
858 :
吾輩は名無しである:2007/11/09(金) 21:34:21
859 :
859:2007/11/12(月) 23:48:46
吉田と後藤、どっちが好きかといえば
860 :
859:2007/11/12(月) 23:49:55
やっぱり藤枝
吉田は、大岡や武田や埴谷とは深い交流はなかったのかな?
世代的にはほぼ同世代のわりには――
862 :
吾輩は名無しである:2007/11/13(火) 07:11:15
>>855 値下げ再出品w
三島宛署名、ボッタ値から購入額に値下げww
>>861 大岡は小林秀雄つながりであったのではないかと。
864 :
吾輩は名無しである:2007/11/13(火) 15:22:42
大岡は鉢の木会にも出入りしていたよ
865 :
吾輩は名無しである:2007/11/15(木) 14:32:03
866 :
吾輩は名無しである:2007/11/16(金) 12:08:37
867 :
吾輩は名無しである:2007/11/16(金) 12:43:02
868 :
吾輩は名無しである:2007/11/16(金) 21:50:53
金が欲しいんだろ
869 :
吾輩は名無しである:2007/11/18(日) 11:40:49
昨日けやきに行った
ヤフオクの出品物がズラリと並んでいたw
870 :
吾輩は名無しである:2007/11/18(日) 17:14:33
偽サインなんじゃね?w
871 :
吾輩は名無しである:2007/11/20(火) 21:24:19
訴えるぞ
ダチョウ倶楽部かよwww
873 :
吾輩は名無しである:2007/11/22(木) 20:12:32
商事某って、ほんとに健一の弟子だったの?
出版関係者に訊いても(健一に直接関係されていた方も含めて)
誰も彼のことを知らないというのだが。
874 :
吾輩は名無しである:2007/11/23(金) 09:12:28
自称弟子
875 :
吾輩は名無しである:2007/11/27(火) 14:31:54
876 :
名無し募集中。。。:2007/11/30(金) 07:35:06
この人は金沢市の何を何度も通うほど気に入ってくれたんだろう
気に入ってくれるのは嬉しいのだけれど
877 :
吾輩は名無しである:2007/11/30(金) 16:02:53
金沢っていいまちだ。
山に向かって右から
寺町、犀川、近江市場香林坊武家屋敷、浅野川、東山
こんな順だっけ。
20年も前だけど歩きに歩いたな。
吉田健一の「金沢」の舞台は寺町だっけか?
金沢については丸谷才一&山崎正和の『日本の町』が金沢論として出色だと思う。
吉田健一が惹かれた理由がよく分かるよ。
金沢は犀川と浅野川にはさまれて市街がある。
順番としては、
寺町(忍者寺)、犀川、片町、香林坊、武蔵が辻、浅野川、東山(茶屋街)で、
香林坊の北側に長町(武家屋敷)、南側に兼六園と金沢城址。
「金沢」の舞台は寺町のつば甚だったか金茶寮だったか。
なんか味噌っぽいというか醤油っぽい町だと思うけどなあ。
880 :
879:2007/12/13(木) 01:23:23
味噌といい醤油といい、腐る手前で発酵させてるわけだけど、
金沢という街もあわや腐る直前で発酵してる雰囲気がある。
吉田の小説はその「腐る寸前」の空気を描いてるんだろうな...
882 :
吾輩は名無しである:2007/12/19(水) 08:34:14
>>879 醤油っぽいといえば、
利根川沿いの「佐原」は醤油っぽかったな。
金沢はもっと複雑な味がした。
利根川といえば柳田国男が住んでいた「布川」に行ってみたいな。
イーヴリン・ウォーのスレが立ってるね。
吉田健一対談集成 が来月出るな
885 :
吾輩は名無しである:2008/01/10(木) 01:05:51
どんな面子との対談が載ってるんだろう?
886 :
吾輩は名無しである:2008/01/11(金) 04:39:23
裏原宿ならぬ「裏鎌倉系」だね。
887 :
吾輩は名無しである:2008/01/17(木) 08:46:50
>884
多分復刻版か?
吉田健一対談集成持ってる。
古本屋で買った。
吉田茂首相への吉田健一と川上徹太郎とのインタビューなど載っている。
健一は茂のこと臆面もなく「パパ」「パパ」と呼ぶのが面白い。
徹太郎は始終緊張気味だ。
888 :
吾輩は名無しである:2008/01/22(火) 04:34:26
エリオット・ポールの『不思議なミッキー・フィン』出たね。
889 :
吾輩は名無しである:2008/02/12(火) 02:22:03
こじき王子って価値ある?
890 :
吾輩は名無しである:2008/02/14(木) 05:44:39
講談社文芸文庫
結局吉田健一のアンコール復刊は無し
辰野隆なんかが入っているのにな
なんか言うなw
892 :
吾輩は名無しである:2008/03/08(土) 12:43:17
健坊w
894 :
吾輩は名無しである:2008/03/31(月) 16:02:00
895 :
吾輩は名無しである:2008/03/31(月) 19:23:43
サイン入り古書かつまんないな。
文学から一番遠い連中の熱中することだ。
896 :
吾輩は名無しである:2008/04/02(水) 21:38:15
落札した奴は過去レスで話題になったキモヲタじゃね?
履歴見るとヤフオクでサイン本を大量に処分している
897 :
吾輩は名無しである:2008/04/02(水) 21:42:03
N村って何がしたいんだろうな
899 :
吾輩は名無しである:2008/04/07(月) 01:18:02
金沢行ってきた。
確かに地酒がうまかった。
900 :
ぶたごろう:2008/04/07(月) 01:51:16
つくづくいい
この人は
金沢もいい
小説も土地も
戦前の「ハックスレイに就て」を読んだら、
書き手の一人称が、「私は」 「私が」とか、
やたらに出てくるので、ちょっと違和感が。
>>901 英文における「I」の感じなのかもね
ほぼネイティブの吉田からすると
それが自然なリズムだったのかも
いつ頃から、「私」が無くなったんだろうね。
旅の時間いいですね。
あとどうでもいいことながら読んでる途中で主人公の名前がすべて
つながっていることにふと気づく。
谷村→村山→山田→田坂→坂本→本木→木戸→戸川→川西→西野
905 :
吾輩は名無しである:2008/05/16(金) 18:25:03
あ〜、
ゆっくり健一読みて〜っ。
併し兎に角
その気持があれば
908 :
吾輩は名無しである:2008/06/11(水) 19:46:15
優雅で上品な文章
この人と武満徹は別格
909 :
吾輩は名無しである:2008/06/12(木) 12:14:04
「時間」やっと見つけた!
>>908 同意。生き方も上品
>>909 おめでトン。つか、ネット古書ならいっぱいでてる。1000円くらいから
911 :
吾輩は名無しである:2008/06/13(金) 12:05:38
「時間」は難しいね。
一文が長くて意味が掴めない。
独特のリズムに慣れるまで何度も読むしかないのか?
913 :
吾輩は名無しである:2008/06/14(土) 07:32:27
>>911 誰かは、原稿用紙に写しながら読んだと書いていたが。
あと声を出して読むとか、
いろいろ策を弄したが、手に入れて10年、ふー、まだ読めてない。
>913
「誰かは、原稿用紙に写しながら読んだと書いていた」
文芸評論家、高橋英夫手書きで写したら、枚数が、
ジャスト300枚になった。
「東京の昔」の古木さんは古本のメタファーだよね?
916 :
吾輩は名無しである:2008/06/16(月) 12:50:37
>>手書きで写したら、枚数がジャスト300枚になった。
いい話だ。
徳川夢声との対談で、外国映画の話題になって、
マーナ・ロイ主演の『トパーズ』を、絶賛していた。
あれは、マルセル・パニョルの原作は、有名だが、
映画のほうは、あっさり忘れられて、そのままだ。
日本でも、アメリカでも、まともな批評が出なくて、
映画マニアも、存在を知らんような、不幸な傑作。
映画にも、目が利くというのは、ちょっと驚いたな。
>>917 良いものだけに囲まれて育ってる訳だから
いろんなものに目利きでも不思議じゃないかも
良質の文学と芸術と食には共通するものがありそうだし
音楽とかにも造詣深かったとかないのかな
そういえば、音楽について語っていた、という記憶がない。
920 :
吾輩は名無しである:2008/07/24(木) 23:20:32
ギボンが「ローマ帝国衰亡史」を書いたときに、
流れていた時間のことをを書いた文があった。
そこでは時計の秒針のようなせわしいけれど、誰もが理解できる普遍的な時間の流れではなく、
記述する対象であるローマの1000年の歴史と、
ギボン個人の1年だか2年だか人生の時間とが、
奇妙に混ざりあったそれを書いている個人でしか体験できないような時間の流れ。
例えば映画を観終ったときの妙な時間感覚、
一時間半しかたっていないのに、数年も映画館にいたような感覚
そんな時間を書こうとしたのでは思ったものだ。
また、一人の人が驚異的な業績を残すことがある。
人生の時間は大体同じ長さのはずなのに、あるいはたった数年なのに、
どうしてこの人はこれだけのことができたのだろうと思うことがある。
この時間の不思議さを説明しようと試みたのではないか?
斎藤兆史の本で吉田健一訳のハワーズエンドには問題があると書かれてた。
ついでに斎藤の「こころの音読」というCDつきの本には
アン・モローリンドバーグの「海からの贈り物」からの抜粋が載っているが、
おすすめ邦訳書にはなぜか絶版になっている落合恵子訳の方が進められていて
そこら辺に売っている新潮文庫の吉田訳にはまったくふれていない。
単に吉田健一が嫌いなのか?吉田の語学的欠陥を嫌っているのでせうか?
山岡洋一は吉田の訳をほめてたけどな。
そう。それが不思議なところね。
両者とも東大出身(山岡氏は中退らしい)で英文解釈能力は半端じゃないと思いますわね。
わたくしも英語力をもっと上げたらわかってくるのかしら・・・。
924 :
吾輩は名無しである:2008/07/26(土) 11:37:51
でも翻訳は外国語読解能力プラス
自国の国語力だから。
吉田がすばらしいのは、
日本語の力だ。
お酒=米のスウプ
ポタージュ=太陽をそのまま飲んでいるような、
骨酒=海をそのまま飲み干しているような、
食い物だけで申し訳ないけど、こんな感じだったと思う。
925 :
吾輩は名無しである:2008/07/26(土) 11:58:46
斎藤兆史ってはなわみたい。
斎藤兆史は吉田の息の長い文体が嫌いなのかもしれないわね。
全く個人的な感覚ですけど、斎藤の翻訳はとても硬い感じがして柔軟性に欠けるところがありますわね。
本当はもっと軽い文章も硬く訳している感じがします。
927 :
吾輩は名無しである:2008/07/26(土) 12:50:04
これが日本語の力として素晴らしいのか・・・・?
>お酒=米のスウプ
>ポタージュ=太陽をそのまま飲んでいるような、
>骨酒=海をそのまま飲み干しているような、
928 :
吾輩は名無しである:2008/07/26(土) 16:48:12
わかったわかった、確かに変だ。
自分で読んで笑った。
これは健さんのでなく、オレの日本語の限界だ。
手元に原本ないもんでちょっといい加減だった。
出典は多分「舌鼓ところどころ」だったか(これもいい加減だが)?
健さん、ごめんよ。
ちゃんとフォローしておいたから。
929 :
吾輩は名無しである:2008/07/28(月) 08:25:07
今年の後半はシェークスピアでいく。
最後の1週間は吉田健一のちくま本を読もうと思ってる。
スレ1000が先か?除夜の鐘がさきか?
930 :
武陽隠士 ◆UCfK2Lx59s :2008/09/15(月) 00:28:28
昨日の読売新聞朝刊(土曜日ね)に
(毎土曜日連載中)『堤清二=辻井喬回顧録』を読め!
吉田健一に関する逸話が秀逸だ!
931 :
吾輩は名無しである:2008/09/22(月) 17:07:23
932 :
吾輩は名無しである:2008/09/24(水) 21:26:17
少年マガジン読んでる写真とかなかったっけ?
こんど総理になった甥のだったかなw
933 :
吾輩は名無しである:2008/10/01(水) 10:02:24
この人の古書って
なんで汚いのばかりなんだ?
美本って、めったにない。
934 :
8の日会(笑):2008/10/07(火) 10:28:15
ヤフオク大好きのデブヲタが美本を買い漁っているから(笑)
デブ、古本よりも体臭が臭い上に、ろくな作文も書けない馬鹿(笑)
ユリ○カ特集号見てみ。
独りだけ馬鹿さ加減が燦然と輝いているから(爆)
935 :
吾輩は名無しである:2008/10/10(金) 17:56:09
文学概論、文庫化!
つうか、品切れタイトル全部復活しろや講談社。
936 :
吾輩は名無しである:2008/10/14(火) 22:11:24
>>934 確かにひとりだけアレだったよな
最後まで読まなきゃよかった
937 :
吾輩は名無しである:2008/10/15(水) 12:35:29
938 :
吾輩は名無しである:2008/10/16(木) 22:17:41
939 :
吾輩は名無しである:2008/10/17(金) 01:08:27
940 :
吾輩は名無しである:2008/10/17(金) 21:44:54
全集とか著作集とか集成でいちばん網羅率が高いのはどれなんでせう?
941 :
吾輩は名無しである:2008/10/19(日) 05:55:16
>>937 去年散々売りまくってたのにな
過去レス見てみ
942 :
吾輩は名無しである:2008/10/21(火) 20:28:22
しょせん高卒作家
943 :
吾輩は名無しである:2008/10/22(水) 19:07:09
日本人っぽくないのが独特。吉田健一を介して見る戦後や昭和は臭み抜き的でややファンタジック。
945 :
吾輩は名無しである:2008/10/24(金) 01:44:29
上流階級の家に生まれなけりゃ書けないような文章を書くよね。それがある種の憧れを刺激するところに魅力がある。
ある意味、どことなく村上春樹に似てるなあ、っておもうことがある。
村上春樹は上流じゃないけどね、精神風土に近いとこがあるよーな気がする。
>>945 登場人物間で調和的というかご都合主義的かつオサレにコミュニケーションが
続いていくところなんかはたしかによく似てる。
「解ってらっしゃる人たち」しか出てこない世界というか・・・過激な作風だなw
で、うがった言い方をすると吉田や春樹を介して過去を装飾美化、捏造するある種の現実逃避は存在する。
春樹の場合文学的価値よりその面での文化的価値?は広汎深刻ですらあるのではと思う。
現在の中年世代が持つ、アメリカ的ノスタルジーを自分のノスタルジーに違和感なく重ねられるありえないメンタリティーは春樹の登場とそのテイストを借りて一ジャンル化すらしたメディアの影響が大きい。
所ジョージのアメリカユーズド品廃品コレクションとか見たりすると何だか辟易。けっして特殊な嗜好じゃないだけに。
>>946 吉田も村上も根はファンタジー作家だってことでしょ。ワールドを作れるという意味で日本では貴重な作家だ。
ただ西洋の多くのファンタジー作品とちがい、世知辛い現実なるものから逃れる、あるいは見下す、
ということ自体に対しての意識過剰がある。
それが芸になっているともいえるんだが、いいかえればそれは日本的貧しさでもある。
贅沢貧乏?
950 :
吾輩は名無しである:2008/11/07(金) 02:04:09
彼は世界人とか地球人みたいな感覚をもっていたんじゃないかな。
コスモポリタンっていう感じでもないんじゃないかな。
持ってたのは英国趣味、貴族趣味、隠居趣味、懐古趣味、
つまりはただひとつの現実逃避という同じ趣味でしかないだろう。
952 :
吾輩は名無しである:2008/11/12(水) 11:19:03
この人の基本は英国の自由主義、保守主義の思想だと思う。
あわないのもののとして、理性主義、頑固な合理主義、計画改造主義。
マルクス主義全盛期の戦後日本論壇で必死にイデオロギーに染まらない生き方をした。
必死だったと思う、始終「疲れた」と言っていたらしい。
この人の小説って助詞とか接続詞とかむちゃくちゃだよな
このスレに書くのも馬鹿らしいが面白いことは確かなので
今月の中央公論の加藤某という小説家の書いたものに吉田が出てくるのを紹介したい。
あんまりに酷いものが出てくるとこれは編集の責任ではないかという
意見が出てくるがもうそんなレベルですらない。
加藤という人が文章を読めないのは仕方ないとして
業界関係者たる編集が雑誌の違いにすら気がつかないとは。
もしかしたらこの作家を貶めるために誘導したんじゃないだろうか。
↑すまん酔ってた。
雑誌じゃなくて、ジャンルね。海外に純文学はないというあれ。
まあそれ以前の話なんだけど。
956 :
平下流:2008/11/30(日) 01:09:55
義理とはいえ、甥が漢字の読めない麻生首相とは情けないですね。
どうせ言う奴いると思ってたw
958 :
吾輩は名無しである:2008/11/30(日) 22:55:26
吉田健一のファンとしては、麻生首相は「麻生家」の嫡流で、吉田家とは
何の関係もないと思いたい。
吉田健一と麻生太郎って顔はくりそつだね。
960 :
吾輩は名無しである:2008/12/09(火) 08:01:04
吉田家の嫡流のほう、吉田健一の子は飯高茂さんが書いた新書に出てくる。
もう亡くなられてしまったみたいだけど…。
961 :
吾輩は名無しである:2009/01/23(金) 07:25:25
へえ、健ボウのぼっちゃんは物理学者か。
ところで死因の肺炎の原因となった英国旅行は、
留学中の娘に会いに行くとなっていたと思うが、
娘さんは何してるんでしょ。
日本語の怪しいのは遺伝だから仕方がないのである。
ドナルド・キーン繋がりか?
966 :
吾輩は名無しである:2009/04/15(水) 01:36:50
で、吉田邸全焼の真相は。
>>964の新刊の宣伝を兼ねていたのじゃないかしら?
968 :
吾輩は名無しである:2009/05/24(日) 12:15:39
サルヴァドル・ダリの「最後の晩餐」を見た人は、卓上に置かれたパンと、グラスを夕日に射抜かれた赤葡萄酒の紅玉のやうな煌めきとを、永く忘れぬにちがひない。
それは官能的なほどたしかな実在で、その葡萄酒は、カンヴァスを舐めれば酔ひさうなほどに実在的に描かれてゐる。
…吉田健一氏の或る小品を読むたびに、私はこのダリの葡萄酒を思ひ出す。
単に主題や思想のためだけなら、葡萄酒はこれほど官能的これほど実在的である必要がないのに、「文学は言葉である」がゆゑに、又、文学は言葉であることを証明するために、氏の文章は一盞の葡萄酒たりえてゐるのである。
三島由紀夫
「ダリの葡萄酒」より
sdvf
970 :
吾輩は名無しである:2009/05/24(日) 21:27:22
後藤スレとどっちが早く終了するかな
971 :
吾輩は名無しである:2009/05/24(日) 21:28:44
いま後藤スレと同じ971になった
では一足先に972に行かせてもらおう
つーか、後藤スレって8まで行ってるんだな
ちょっと驚きだ
973 :
吾輩は名無しである:2009/06/26(金) 10:42:51
974 :
吾輩は名無しである:2009/08/03(月) 17:54:47
本日祥月命日、早くも33回忌。
午後6時頃、つまり今頃亡くなられたわけです。
975 :
吾輩は名無しである:2009/08/18(火) 20:21:51
976 :
吾輩は名無しである:2009/08/27(木) 14:29:19
東京駅八重洲地下街にある古書店に
ぽつぽつと継続的にヨシケン本が入荷する件
977 :
吾輩は名無しである:2009/08/27(木) 21:16:58
978 :
ザ・スミス:2009/08/27(木) 23:35:39
979 :
名無しさん@そうだ選挙に行こう:2009/08/30(日) 05:40:43
「昔話」ってタイトルの評論集があるんだよ
980 :
名無しさん@そうだ選挙に行こう:2009/08/30(日) 06:51:19
981 :
名無しさん@そうだ選挙に行こう:
店員どもも、釣られてまとめて買っていったヲタも
みんなネラーだったわけかw