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[FT]中国海運、北極海通り抜け航路で初の商業運航
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGV12005_S3A810C1000000/ (2013年8月12日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
中国の貨物船がロシア沖の北極海を通る「北東航路」を利用した同国初の商業運航を試みている。気候変動の
影響により、アジアと欧州を結ぶ時間を短縮するルートが可能になった。
中国国有の海運最大手、中国遠洋運輸集団(コスコ・グループ)の1万9000トンの船舶「永盛」は8月8日、
中国北東部の大連からオランダ・ロッテルダムに向けて出航した。コスコのウェブサイトによると、ベーリング海峡
を経由する北東航路を利用すれば、スエズ運河から地中海を通る従来のルートより航行日数を最大15日短縮
できるという。
「北極に近い国」と称する中国は、北太平洋や北極海における自国の権益をより積極的に主張し始めている。
5月には北極圏に領土を持つ8カ国で構成する北極評議会で「恒久オブザーバー」の地位を得た。
■温暖化で利用期間が延びる
「北極海航路」とも呼ばれる北東航路は、カナダ北部の沖合からアラスカを通る有名な「北西航路」に対抗できる
ルートとして欧州で期待が高まっている。
海運は北極圏のもう一つの有望事業である資源開発よりも急速に拡大している。世界の未発見のガスの30%と
未発見の原油の13%が北極圏に眠るとみられるが、英蘭ロイヤル・ダッチ・シェルや英ケアン・エナジーなどによる
開発には遅れが出ている
北極海の利用で輸送コストが下がることの潜在的価値は大きいとみられる。海氷が溶ければ、ロシアが義務
づける砕氷船を使う必要がなくなるため、実際にコストダウンにつながっている。
中国と欧州を結ぶ従来の航路は、スエズ運河のほか、紛争を抱える南シナ海、マラッカ海峡や海賊が出没する
インド洋を通る。大連からロッテルダムまでこの南ルートを使うと48日かかるが、北東航路を経由する永盛は9月11日
に到着する予定で、航行日数はわずか35日となる。
一方、アナリストは年間で数カ月しか通れない航路がビジネスとして成り立つには何年もかかると警告する。
2012年に1万7000隻以上が利用したスエズ運河のライバルに浮上するのはもっと先の話だ。
By Tom Mitchell and Richard Milne
2013/8/13 10:46
中国、北極海の商業利用開始 北東航路
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM1203B_T10C13A8EB1000/ 【大連=森安健】中国がロシア沖の北極海経由で欧州に向かう「北東航路」の商業利用に乗り出した。
国有の海運大手、中国遠洋運輸集団(コスコ・グループ)の貨物船が中国の商船としては初めて、大連港(遼寧省)
からオランダのロッテルダム港に向かった。従来のスエズ運河を経由する航路と比べ約2週間早く欧州に到着
できるため、海上貨物輸送の流れが変わる可能性もある。
コスコ傘下の中遠航運(広東省)の多目的船「永盛」(1万9461トン、全長155メートル)は8日、大連港を出港した。
積載貨物の内訳は公表していないが、海運関係者によると天候や波の影響を受けにくい鋼材とみられる。8月下旬
にベーリング海峡を通過、ロシア沖の海域を経て9月11日にロッテルダム港に到着する計画だ。
北極海の氷は夏場の気温上昇で徐々に薄くなり、海氷面積は例年9月に最も小さくなる。北東航路は7月末から
約4カ月しか利用できないが、燃費・人件費の削減に加え、インド洋やマラッカ海峡に多い海賊のリスクも回避できる
ため、世界の海運会社が注目している。2020年には中国のコンテナ輸送の15%近くが北極海を通るという試算もある。
自国の領海を活用できるロシアは、すでに試験的な商業利用を開始し、主に資源燃料を輸送している。日本も
コンテナ輸送などの活用を探る考えだが、「ロシアへの事前申告の必要性など情報を収集している段階」
(日本政府関係者)。まだ調査船や商業船は派遣していない。
北極海に向かう貨物は、拠点港で寒冷地を航行可能な「アイスクラス」と呼ばれる特別仕様の船に積み替える
必要がある。大連港は航行の実績を重ね、ハブ港になることをめざす。北海道の苫小牧港や韓国の釜山港も同様
の考えを持っており、北東アジアの物流拠点を巡る争いが激しさを増しそうだ。
一方、地球温暖化により北極圏の永久凍土が融解して大量のメタンガスが大気中に放出され、世界の気候や経済
に悪影響を及ぼすとの研究もある。このため、北極圏の大規模な開発には慎重論も出ている。
中国:欧州へ北極海航路 コスト減、地下資源もにらみ
http://mainichi.jp/select/news/20130814ddm007030105000c.html 【北京・石原聖】中国が欧州との間を北極海経由で商船で結ぶ試みを始めた。北極海航路は中国の最大の
貿易相手・欧州連合(EU)まで、エジプトのスエズ運河経由より2週間ほど近道。中国が北極に進出する背景には、
輸送コスト削減のほかに、北極海の地下資源への関心と、インド洋や南シナ海といった現在のシーレーンで
不測の事態が発生した場合に備えるという安全保障上の理由もある。
中国国有の海運大手「中国遠洋運輸(COSCO)」の多目的船「永盛号」(1万9461トン)が8日、中国北東部
の遼寧省・大連港から出港した。北極海航路を中国の商船が利用するのは初めて。同社のホームページによると、
25日にベーリング海峡を通過し、9月11日にオランダ・ロッテルダム港に入港する予定。北極海航路はスエズ運河
経由より12?15日、航海を短縮できるという。
中国とEUを結ぶ航路はスエズ運河を経由し、インド洋、マラッカ海峡、南シナ海を通過して中国沿岸に至る。
ソマリア沖のインド洋とマラッカ海峡は海賊が出没し、南シナ海は東南アジア諸国連合(ASEAN)の一部加盟国
と領有権を巡り対立があり、不測の事態も予想される。
中国は今年4月、北極海航路の中継地点アイスランドと欧州圏の国とは初めて自由貿易協定(FTA)を締結。
5月には北極海の問題を協議する「北極評議会」で日本や韓国などと同時にオブザーバーとして参加するなど、
北極海航路を意識した布石を打ってきた。7月には中国1海軍の艦隊が初めて北海道の宗谷海峡を通過して
オホーツク海に出た。宗谷海峡を北上すればベーリング海峡に至る。
北極海航路は氷が薄くなる7月末から4カ月ほどしか利用できないが、北京の外交当局者は「海運は中国の
成長維持に欠かせない。新たなシーレーンとして北極海航路に興味を持っている」と分析。また、米地質調査所
(USGS)によると、北極圏には、未発見の原油埋蔵量の13%、天然ガス埋蔵量の30%が眠っているとされる。
外交当局者は「中国の海洋の主眼は東シナ、南シナにあるが、北極海も現実的な利用を考えている表れではないか」
と見ている。
中国商船、初の北極海航路へ 存在誇示し権益確保狙う
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/130813/fnc13081316550013-n1.htm 中国の商船が13日までに、北極海を通過する航路を初めて利用して欧州へ向かうため、遼寧省の大連港を出港
した。北極海での権益確保に向け存在感を誇示し、商業利用の実績を積む狙い。現在は日本海を航行中とみられる。
石油や天然ガス、レアアース(希土類)など資源が豊富な北極海には日本など各国が関心を示している。
中国は東シナ海や南シナ海と合わせ、北極海への進出も活発化させる構えで、関係国の警戒感が高まっている。
北極海航路は地球温暖化で海氷が急速に解けたことで夏場の航行が可能になったとされる。
国有海運大手、中国遠洋運輸集団(コスコ・グループ)によると、同社の貨物船「永盛」号が8月8日、出港。
8月25日にはベーリング海峡に達し、ロシア沖の北極海を通って9月11日にオランダのロッテルダム港に到着
する予定。(共同)