【企業戦略】円高の嵐、トヨタも“日本脱出” 無策の政府・日銀にいらだち[10/08/25]

このエントリーをはてなブックマークに追加
1やるっきゃ騎士φ ★
ソースは
http://www.sankeibiz.jp/business/news/100825/bsg1008250738003-n1.htm
http://www.sankeibiz.jp/business/news/100825/bsg1008250738003-n2.htm
http://www.sankeibiz.jp/business/news/100825/bsg1008250738003-n3.htm
http://www.sankeibiz.jp/business/news/100825/bsg1008250738003-n4.htm

[1/2]
強まる円の独歩高基調に有効な対応策を打ち出せない政府・日銀にしびれを切らした企業が、
製造拠点の海外シフトや国際的なM&A(企業の合併・買収)など、収益源のグローバル化を
一段と加速する自己防衛の“日本脱出”に走り出した。

■日産はタイ移管
「(国内では)必死にコスト削減の努力を続けているが、80円台というレートは厳しい」。
日産自動車の志賀俊之最高執行責任者(COO)はこう漏らし、今の円高水準が続けば国内の
製造拠点の投資を見直さざるを得ないとの考えを示唆する。

同社の今年1〜6月の海外生産台数は138万台と過去最高を記録した。
看板小型車の「マーチ」は、すでに国内の生産をタイに移管。今後は中国、メキシコ、インドでも
生産し、日本の製造拠点抜きで世界で販売する。
最先端の電気自動車(EV)も、米テネシー州のスマーナ工場で12年後半から生産し、
需要地での現地生産を徹底する方針だ。

トヨタ自動車の伊地知隆彦専務も「基本的には売れる地域でつくっていく」と、海外生産を
拡充していく考え。同社は中長期に1ドル=85〜95円、1ユーロ=110円でも利益がでる
生産体制の構築を目指している。ただ足元の円高は想定以上の水準に進んでおり、海外シフトに
より踏み込んだ体制の見直しを迫られそうだ。

内閣府が今年1月時点で国内約2500社に実施した調査によると、製造業の海外生産比率
(金額ベース)は、2009年度の17.8%から14年度には20.1%に拡大すると予測されている。
だが、歯止めのかからない円高基調に、パナソニックは今月、プラズマパネルの国内生産設備の一部を、
需要が拡大する中国に移すことを決めた。シャープも看板商品である液晶パネルの中国での合弁生産に
乗り出すなど、新興国を中心に海外生産を拡大する動きは、多くの輸出企業に急速に広がっており、
製造拠点の日本離れは内閣府の調査予測を超えるペースで進む可能性もある。

■M&Aに追い風
一方、円高を追い風に収益力を高めて、グローバル企業としての地盤を着々と固める企業もある。
積極的なM&Aで、事業拡大を進める日本電産だ。同社は今月18日、米電機大手
エマソン・エレクトリックのモーター事業部門を買収すると発表。
永守重信社長は「会社を買うという面では追い風となる」と円高を歓迎するたくましさをみせる。

エマソンのモーター事業の年間売上高は約700億円で、収益性が高い“優良企業”。
買収で、ドル地域やユーロ地域に事業を分散させ、為替変動の影響を受けにくい収益体質をつくることを
狙っている。

-続きます-
2やるっきゃ騎士φ ★:2010/08/25(水) 08:57:48 ID:???
-続きです-
[2/2]
M&A助言会社のレコフ(東京都千代田区)によると、1〜7月の日本企業による海外企業のM&Aは、
金額で前年同期比51.1%増の約2兆2304億円、件数で23.2%増の207件と
大きく拡大している。野村証券の奥田健太郎執行役員は「円高傾向が継続していることや、
海外株式市場の軟調で買収価格が下がり、攻めの経営判断ができる環境にある」と分析する。

M&Aの専門家は「欧州での市場進出が遅れている日本企業にとって、ユーロの下落は進出のチャンス。
また、インドやインドネシアの企業は株価が比較的低く、買収しやすい」と断言しており、
円高基調を好機ととらえ、海外企業のM&Aで収益拡大を目指す企業はさらに増えそうな気配だ。

■中小企業が悲鳴 「身売り」増加
円高を逆手に、市場に攻勢をかけているのは企業買収の分野だけではない。
三井物産は2月に、米ペンシルベニア州でのシェールガス(天然ガス)開発プロジェクトへの参画を
決めた。
住友商事も7月、ブラジルの鉄鋼大手会社から約1700億円で鉄鉱石権益を獲得することを発表。
商社やエネルギー企業は円高を日本の資源権益を確保する好機とみる。

しかし、急激な円高が足元で国内企業の減益リスクとなることは確実。大企業の海外移転の加速などで、
下請けの中小企業の中には経営権を手放す動きも表面化している。
日本M&Aセンター(東京都千代田区)は「8月に入り、『会社を売りたい』という中小企業の相談が
舞い込んでいる」と明かす。

何ら具体的な為替相場対策を打ち出せない政府・日銀への失望感から、外国為替市場で84円台まで
上昇した円高は日本株売りに連鎖。24日の日経平均の終値は、前日終値比121円55銭安の
8995円14銭と下落した。

円高と株安の二重苦に、市場では「景気が二番底に陥る」との懸念も強まっている。
野村証券金融経済研究所の木内登英チーフエコノミストは「日本が強みを持つ化学や燃料電池分野への
補助金などの施策を考えるべきだ」と指摘しており、国内企業の弱体化を防ぐ政策支援が必要と
なってきそうだ。

-以上です-
関連スレは
【為替】ロンドン:1ドル=83円台に突入 15年ぶり [08/24]
http://toki.2ch.net/test/read.cgi/bizplus/1282653851/l50
【経済政策】荒井戦略相、円高は注意深く見るしかない 株価下落も注意深く見つめている--情報収集もしている[10/08/24]
http://toki.2ch.net/test/read.cgi/bizplus/1282631649/l50
【経済政策】足元の為替は明らかに一方向に偏っている、極めて注意深く見守る 株価も さらに注意深く見守る =野田財務相[10/08/24]
http://toki.2ch.net/test/read.cgi/bizplus/1282637768/l50
【自動車】タイでプリウス生産へ アジアでもエコカー戦略加速--トヨタ[10/08/07]
http://toki.2ch.net/test/read.cgi/bizplus/1281333496/l50
【自動車】日産、希望のインドネシア 急速に車社会化、関連各社も体制増強[10/08/24]
http://toki.2ch.net/test/read.cgi/bizplus/1282605549/l50
【電気機器】パナソニック、中国のパネル生産5倍に 国内設備移管で月12万台[10/08/20]
http://toki.2ch.net/test/read.cgi/bizplus/1282270542/l50
【企業買収】日本電産、米電機大手のモーター部門買収 [10/08/18]
http://toki.2ch.net/test/read.cgi/bizplus/1282125917/l50
等々。