1 :
774RR :
2007/01/25(木) 23:18:41 ID:PMsKP6Xe
2 :
774RR :2007/01/25(木) 23:20:16 ID:tt6fz1Ih
3 :
774RR :2007/01/25(木) 23:22:10 ID:aLd3Sj18
乙
4 :
774RR :2007/01/25(木) 23:23:39 ID:ZXDkBP86
乙!
6 :
774RR :2007/01/26(金) 01:00:28 ID:4G3rXShB
イチモツ じゃなくて… 1乙
7 :
774RR :2007/01/26(金) 06:27:49 ID:XtsIDxTz
::| ____
::|. ./|=| ヽ. ≡三< ̄ ̄ ̄>
::|. / |=| o |=ヽ .≡ ̄>/
::|__〈 ___ ___l ≡三/ /
::|、ヽ|.|┌--、ヽ|/,-┐| ≡/ <___/|
::|.|''''|.\ヽ--イ.|ヽ-イ:| ≡三|______/
::|.ヾ |.::. .. ̄ ̄| ̄ /
::| ';:::::┌===┐./
::| _〉ヾ ヾ二ソ./
>>1 これは乙じゃなくてスラッガーなんだからね
::||ロ|ロ| `---´:|____ 変な勘違いしないでよね
::|:|ロ|ロ|_____/ロ|ロ|ロ,|`ヽ
::| |ロ|旦旦旦旦旦/ロ/ロ|旦,ヽ
::|ロヽ 旦旦旦旦旦./ロ,/|::旦旦)
::|ヾ旦旦旦旦旦旦,,,/::::|、 旦旦|
8 :
774RR :2007/01/27(土) 01:50:52 ID:k4g4/hST
☆
9 :
774RR :2007/01/27(土) 08:14:53 ID:USs17sLD
前スレより
1000 :774RR :2007/01/27(土) 02:33:03 ID:1wTDbcm/
>>1000 なら次スレ
>>152 は今年免取りケテーイ
このスレの
>>152 は呪われた…
10 :
774RR :2007/01/27(土) 12:02:13 ID:csSDIWOj
152は免許を取得するってことだな。きっと。
11 :
774RR :2007/01/27(土) 13:13:20 ID:uAakzDy2
んじゃ、今年取る予定の俺は狙うかな
12 :
774RR :2007/01/27(土) 15:58:09 ID:B9RJJILd
「免」許「取り」消し じゃねーの?
13 :
774RR :2007/01/27(土) 16:05:35 ID:X9Vf+rn8
>>1 ∧_∧
(`・ω・´) シュッ
(つ と彡 ./
/ ./
/ ./
/ /
/ /
/ /// / ツツー
/ 乙 /
/ ./
14 :
774RR :2007/01/28(日) 14:16:35 ID:KwALntRG
捕手
15 :
774RR :2007/01/28(日) 14:29:04 ID:VOcRvaqE
ほしゅ
16 :
774RR :2007/01/28(日) 14:31:23 ID:eOWoNJFk
サザエさん見る香具師挙手 ノ
17 :
774RR :2007/01/28(日) 14:38:51 ID:mqc9pllC
今日はマスオさんの「イ〜」が聞けるかな?
18 :
774RR :2007/01/28(日) 21:37:32 ID:5VvBjS/t
じゃんけん見逃した
19 :
774RR :2007/01/28(日) 23:20:06 ID:D+qhep3W
>>18 サザエさん見逃した
若本分が不足してきている
20 :
774RR :2007/01/28(日) 23:30:41 ID:YExtH5U3
21 :
774RR :2007/01/29(月) 17:22:09 ID:kv1wYaeQ
もうなにも迷わない。走ってくるノシ
22 :
774RR :2007/01/29(月) 20:49:54 ID:kv1wYaeQ
・・・俺は部屋の天井を見つめていた。最近特にぼーっとしている。あぁ、思い返せば ドラえもんがいたころは毎日が楽しかった。毎日が充実していた。ドラえもんが帰ってから 何年が過ぎてしまったのだろうか。無事に公立高校に進学し、けじめをつけることができる ようになったのか、漫画を読まなくなったのか、ある程度は勉強できるようになった。そういや ジャイアンに今度の期末の勉強一緒にしようと誘われてたなぁ・・・。しずかさんは相変わらず 校内順位は一番だし、スネ夫(と出来杉くん)は有名私立。そういや俺はいつから「僕」と言わなく なったのだろうか・・。まあいいか。勉強でもするか。体を起こしたちょうどそのとき、窓が震えて ガソリンエンジンだろうと思われる排気音と聞き覚えのある特有のしゃがれ声が聞こえてきた。 「おぉ〜い、の〜びた〜!降りてこいよ〜!!」 俺はとっさに窓から身を乗り出し、 「ジャイアン!どうしたのそれ!!」 と叫んで道路に下りていった。 「へへ〜ん、すごいだろ!?」 バイクはこんなに近くでは初めて見る。新品の輝きがまだ消せて無く、どうやらバイクを受け取って そのままここへ来たみたいだ。これはなんというバイクなんだろう・・・それまで興味すらしめさなかった 鉄の馬に初めて興味を示した瞬間だった。タンクと思われる部分に なにか文字が書いてある・・・Z・・・e・・p・h・・・y・・・r・・・?Zephyr? 「これはな、川崎ってメーカーが出してるバイクでゼファー400ってんだ。ちなみに93年式な!」 「免許もってたっけ??」 「これもみろ!」 彼は手にかざしていた。これも新品同様まだ傷ひとつ入っていない自動車運転免許を。 「へぇ〜、いいなぁ!でも学校禁止だよね?」 「気・に・し・な・い!!」 といって俺は屁理屈を言ってしまったわけだがもう昔みたいに殴られはしない。・・・理由は ・・・まあそのうち・・・。
23 :
774RR :2007/01/29(月) 20:51:12 ID:kv1wYaeQ
「俺も取ってみようかな〜、免許」 俺がその言葉を発するまでジャイアンの愛車自慢をちょっと前までやってた“リサイタル”並みの 時間聞いていた。だが、“リサイタル”とは違い、ジャイアンの声にずっと耳を傾けていた。 ジャイアンが“リサイタル”をやらなくなった理由を知れたし、ジャイアンのKawasakiに対する 情熱と知識が、(月並みな言い方だが)まるでスポンジが水を吸収するがごとく聞き入ってしまっていた。 「おう、やってみろって!ほら、そう言ったこれをやろうと思ってこれも持ってきた」 そういって差し出されたのは、自動普通二輪免許取得試験問題集と何月か前のバイク雑誌だった。 「ほら、これみて勉強して何買うかも決める参考にしろよ。俺はもう要らないからな」 「う、うん、まあ、ありがと」 そう言うと彼はメットをかぶり、バイクにまたがって、クラクションを一回鳴らしてどっかに行って しまった。 「バイクかぁ〜」 俺はそうつぶやくと部屋に入った。
24 :
774RR :2007/01/29(月) 20:59:18 ID:fTIr0EAF
これはwktkせざるをえない
25 :
774RR :2007/01/29(月) 21:01:29 ID:nx2Td6pf
待ってたよ、新スレ初投稿 紫煙∫
26 :
774RR :2007/01/29(月) 21:20:57 ID:80JPckmV
これはよい・・・ つC
27 :
774RR :2007/01/29(月) 21:20:58 ID:4fYKLhKg
映画のジャイアンはいい子だとよく言われるが、このジャイアンもなんかいい感じだなw
28 :
774RR :2007/01/29(月) 21:38:38 ID:+RjtBWmm
期待を裏切らないでおくれ つC
29 :
774RR :2007/01/29(月) 21:46:45 ID:leYH2qfA
30 :
774RR :2007/01/29(月) 21:50:00 ID:dy+w2pbS
31 :
774RR :2007/01/29(月) 22:45:51 ID:Z50fTkSA
>>29 ちょwwwwwなんだこの番組wwwww
ワカメの中の人ももう歳だからな、56だっけ?
カツオが亡くなり、ノリスケが去り、ワカメもまた
今現在で当初からのキャストってサザエと波平とフネさんとタラさんぐらいかね
カツオなんて3代目だよな
32 :
774RR :2007/01/29(月) 22:56:42 ID:7rkli0+b
33 :
774RR :2007/01/29(月) 23:03:52 ID:RcO8ZJfh
その次の日から俺は教習所に通うためのお金とバイクを買うお金を貯めるためにはジャイアンの紹介で 放課後からアルバイトをすることになった。昔とは違うものの、基本は運動音痴で体力不足。交通整理で 赤く光る棒を振り回しながらただ立っているのさえきつかったが11時までがんばった。今は4月。外で バイトするにはいい季節かもしれない。 毎日汗だくになって働いた。交通整理は5月の中頃で終わって人手が足りなくなった工事現場で働いた。 多少、いやかなりきつかったがそばにジャイアンがいて一緒に仕事をしていたことが唯一の励みだった。 ジャイアンは時々早く終わるとうちまでついてきて母の飯を食って、それからしばらくバイクを見させて もらったり、バイクの話や学校の話をした。
34 :
774RR :2007/01/29(月) 23:04:23 ID:RcO8ZJfh
そして7月の頭、約30万ものお金が貯まった。教習所へ通う前の日に両親に打ち明けることにした。 「父さん、母さん、普通自動二輪免許取りたいから明日から教習所に通うね」 何を言ったかわからないという顔でほおける母ともうそういう年頃か、と納得しているような父がそこにいた。 「あなたお金は?」 「貯めた」 「どうして?」 「乗りたいから」 今はこうしか答えられない。母にはいきなりのことでショックをかくせないようだったが、父は 「母さん、のび太もそういう年頃なんだ、自分で金は出すと言っているんだ。いいじゃないか」 頭の所々に白髪が目立つようになった父はそう言ってくれた。 「まあ、あなたがそういうならいいですけど・・・」 不信感を隠せない母。 「ありがとー、じゃあバイト行ってくるね!」 後に父にこの日の話を聞くとこう語ってくれた。 「あの日ののび太は久々に目が輝いてまるでとなりにドラえもんがいるみたいだった」と・・・。 ともかくも明日から教習所に通う日々が始まる。
35 :
774RR :2007/01/29(月) 23:05:31 ID:kw9T1Upc
>>22 つC
人生初の単車は6万で買ったゼファー400でした。
36 :
774RR :2007/01/29(月) 23:11:31 ID:OTL5O6LF
のび太が大人になる頃にはのび助が空飛ぶ原チャリみたいのに乗ってるよね
37 :
774RR :2007/01/29(月) 23:15:27 ID:80JPckmV
>>22 とか
つC
コテを付けた方がいいかも知れず。
38 :
のび太とバイク :2007/01/29(月) 23:25:05 ID:RcO8ZJfh
>>37 以後これで行きます
どうかよろしくです!
39 :
774RR :2007/01/29(月) 23:58:03 ID:4fYKLhKg
シンプルなタイトルだね! 楽しみにしてるよ!
40 :
774RR :2007/01/30(火) 00:31:25 ID:uf0G1iIh
つCage
41 :
774RR :2007/01/30(火) 00:34:59 ID:VtKJwBP8
>>のび太氏 紫煙(・∀・)!
42 :
774RR :2007/01/30(火) 00:40:47 ID:cwC7UaEH
つC wktk
【SCENE103】 夜の第三京浜に、悪魔の歌声が響いた。 地の底から湧き上がるが如き、野太く不気味な『devil』の排気音・・・。僕はその日、いつものように超高速で駆け抜ける 事はせず、じっくりとその音色に耳を傾けながら走った・・・ 弾ける様な高音と、唸るような低音。その和音が心に迫る。僕の・・・いや、男の野性を呼び起こすような、それでいて 包み込まれるような歌声に生まれ変わった愛車Ninjaのエキゾーストノート。 装着直後の走り出した瞬間に、やや低速トルクが失われた事にはすぐ気が付いた。 しかし、玉川ICから第三京浜下り線に駆け上がり、2速全開でこれまでとは異なる速度の「伸び」を体感した時、その失った 低速トルクはご愛嬌ともいえるレベルの話である事に気が付く。 ・・・楽しい・・・。獲得した高回転域の絶対的なパワーもさることながら、それ以上にその突き抜けるような滑らかに加速する 感触と魂を誘うが如き排気音がスロットルをワイドオープンする楽しさをもたらす・・・。 笑いながら「50ドルでよい」というレッドに渡した当時の円相場で60ドル程度であろう15000円。この快感がたった それだけの対価で手に入ったのであれば、それは僕にとって超特価だった。 その力強い加速と快音を楽しみたくて、僕は何度も4速で加速と減速を試した・・・。 保土ヶ谷PAにCB1100Rと鈴木さんがいた。 馴染みの顔と立ち話していた鈴木さんは、いつもと異なる排気音で近づいてくるNinjaに気がつき、駆け寄ってきた。 そのサイレンサーがdevilと知ると案の定、僕をからかいだす。 「ほら!やっぱりキミは『魔』に縁があるのさ。『魔棲雄』のカンバンを背負うべき男なんだよ!」 「いや、もう、ホントに勘弁してくださいよ〜」 またアスファルトに小石で『魔 棲 雄』と書き出す鈴木さん。もうホントいいですって! 街灯に照らされたdevil菅装着のNinjaは、以前にも増して、強く、そして凛々しく見えた。 そんな愛車を眺めながら飲む缶コーヒーは格別だった・・・。その日、僕は飽きることなくその勇姿をいつまでも眺めていた。
余談であるが、1985年の2月頃。カタナともNinjaとも一線を画す一台の名車が、また日本で産まれた。 基本的にはワンセッティングであるはずのキャブレターという燃料供給装置。その弱点に対する一つの解答をひっさげて そのマシンはデビューした。 ぶ厚い低速トルクと爆発する高回転域のパワーを、「Vブースト」というシステムで両立した怪物『Vmax』だ。 そのパワー、なんと145馬力。そしてNinjaも霞むようなそのパワー以上に僕を魅了したのはその隆々たるスタイリングだった。 当時の僕が追い求めていたスピードの方向性とは異なるキャラクターであった為、まさかNinjaから乗り換えようなどとは 露にも思わなかったが、こいつのデビューが仮にNinjaと同時期であったならば、僕は大いに惑わされていたであろう・・・。 いつかお話した事があるかもしれない・・・。僕は無骨で力強いものに魅了される節がある。それは自らが持たざるものを 求める人間の自然な心情なのかもしれない。 遂に当時の僕はVmaxに乗る機会すら叶わなかったが、その後、10年以上の時を経てこのマシンを所有し、これまでの僕の 車歴の一台となった事からも、当時の僕のVmaxに対して感じたインパクトがいかに大きかったかという事が伺えると思う。 Ninja・・・そしてVmax。1985年前後のこの頃から、現代に繋がるバイクの超高性能化がハッキリと幕を開けたような 気がする。 遂に手に入れたカスタムマフラー。第三京浜最速の呼び声高い我が愛車。次々とデビューする新型機種・・・。 新しい商品、新しい価値観・・・。後に「バブル」と呼ばれる未曾有の好景気に向かって、浮つき始めた時代だったのかも 知れない。 そして僕もアナゴ君も、新しく手に入れたパワーとそんな時代の空気が相まって、少し浮つき始めていたのかも知れない・・・。 鈴木さんのCB1100Rが少し古臭く感じたのもその頃だった・・・。 ・・・時は残酷にその流れを加速していった・・・。大切な「何か」を置き去りにしながら・・・。
・・・ということで・・・。 カツオ兄さんを私は心のどこかでまだ待っているんですYO!( ^ー゚)b
46 :
774RR :2007/01/30(火) 01:03:17 ID:nA3IJMZ1
魔棲雄氏ktkr!!! つCCC
47 :
774RR :2007/01/30(火) 01:10:40 ID:aYuWdPfs
この時間まで起きてて良かった! つC
48 :
774RR :2007/01/30(火) 01:40:28 ID:zqBCKeWU
おいらも!この時間まで起きていて良かった!!! 魔棲雄氏だけでなく、のび太氏にもC
49 :
774RR :2007/01/30(火) 02:38:43 ID:KioxIHIo
マスオ氏乙! つC
50 :
774RR :2007/01/30(火) 09:18:42 ID:D4sgyBQo
今起きた。 魔棲雄の旦那乙。
51 :
774RR :2007/01/30(火) 12:41:45 ID:iDB/JvNA
魔棲雄氏、のび太氏、乙です!! そして僕も「伝説を継ぐもの」、ならびに「血の加速」の続編を期待しています! “正史”の完成を!
52 :
のび太とバイク :2007/01/30(火) 14:00:07 ID:igq6pucP
その日の朝早く俺は目覚めた。この心の奥底から湧き上がる期待が、戸惑いが、 俺をいつもの深き眠りから呼び続けた結果だ。入校式は昼過ぎかららしいので 朝飯を食べて、早めに家を出た。行きがけに母が、 「はい、お弁当。気をつけてね」 と言って俺を送り出してくれた。昨日はあれだけ心配そうだった母が笑って 見送ってくれたことは本当にうれしかった。 「行って来ます!」 11時半過ぎに教習所に到着した。校内の練習コースを見ると車がところどころ 走っている。俺は受付をすませ休憩所へ足を運んだ。誰もいなかったので弁当を 開き食べていたところに、 「のび太じゃないか!?」 「のび太くんだよね?」 横を見ると見慣れた顔が2人立っている。見間違えようもない頭のツッパリのヤツは 分かるが、横の彼は誰だったか・・・。 「スネ夫!!・・・と誰だっけ?」 するとスネ夫の横の彼はふふふと笑い、 「のび太くんひどいなぁ!僕だよ〜、出来杉だよ!」 てめー自身で出来過ぎ、とか言ってるやつはこの世で一人しかいねぇ。中学校の時まで 煮え湯を飲まされ続けたあいつだ。そのくせに、ふらっと私立なんて行きやがって・・・。 だがここで敵意を丸出しにしてはいけない。そう俺の最大の友人から教わったんだ・・・。 「出来杉くん!久しぶりだね!!二人とも何をしてるの??」 そう、ここから俺たちの戦いは始まっていく・・・。
53 :
774RR :2007/01/30(火) 14:37:37 ID:CDFewmea
誤字脱字がこないだの奴ににて(ry
54 :
774RR :2007/01/30(火) 16:17:34 ID:igq6pucP
>>53 すいません;;
>>23 の6行目
「おう、やってみろって!ほら、そう言ったこれをやろうと思ってこれも持ってきた」
を以下に訂正してください
「おう、やってみろって!ほら、そう言ったらこれをやろうと思ってこれも持ってきた」
・・・やはり魔棲雄氏の読むと走りたくて走りたくてしょうがなくなりますね!
55 :
774RR :2007/01/30(火) 18:37:52 ID:n/KMRiFX
>>51 >“正史”の完成を!
俺の本名が出てきたから一瞬ビビったよ。
>>52 つC
56 :
774RR :2007/01/30(火) 18:44:04 ID:A3ZH0T94
>>53 スレ違いで申し訳無いが、町田近辺で美味しい食事処ってある?
よかったら教えて下さい。今度一緒に行きましょう。
57 :
774RR :2007/01/30(火) 19:37:36 ID:aMWhc8f9
58 :
のび太とバイク :2007/01/30(火) 20:31:07 ID:igq6pucP
彼等はバイクの免許を取りに来て、今日2段階まで終えたようだった。 「俺は今日入校式なんだ」 「へえ〜、そうなんだ〜。早く一緒にツーリングとか行きたいね〜!」 こいつのいうことは相変わらず調子がいい。しかし・・・。 「うん!そうだね!!早く俺も免許取りたいな!」 「のび太はバイクとか決めてるのか?」 そう、その問題だ。免許を取るのは10万程度で出来る。しかし、問題は取った後だ。乗らない なら乗らないでいいかもしれない。だが免許を取った以上はバイクに乗りたい。4月に ジャイアンからもらった雑誌を暇さえあれば眺め続けた。ホンダ、ヤマハ、ススギ、カワサキ・・・。 手が出るのは国産車のみだ。後々のことを考えると最初の一台は、高校の間は国産車に止めて おいていたほうがいい。 「ぼくはまだ・・・」 言葉を濁す俺。 「俺はSV400を納車待ちだぜ」 「僕はXJR400Rだよ。親戚から譲ってもらうんだ」 二人はスズキとヤマハ。俺はまだそこまでお金も貯まっているわけではなく、この教習所で10万 ほど使ってしまう。残るは、20万。まだバイトを続けてお金を貯めるしかあるまい。
59 :
のび太とバイク :2007/01/30(火) 20:31:39 ID:igq6pucP
彼等の卒業検定が明日の朝からあるのだという。見に来ないかと誘われた。明日の11時から第1段階の 授業が始まる。まあちょっとぐらい早起きしてもいいな・・・。 「わかった、見に行くよ」 入校式も難無く終わり、俺が帰る時間まで2人は待っていてくれた。気がつけばもう夕方。一緒に飯を食わないか、 ということになり、帰りがけに見かけたいいにおいのするラーメン屋に俺等は飛び込んだ。 「おじさ〜ん、トンコツ3つ〜」 あいよ〜、っという声が聞こえて俺達は昔話に花を咲かせた。だが、彼等は“ドラえもん”という名詞は 絶対に口に出さない・・・。もう立ち直ったんだからいいのに・・・。だが、そのことを口に出来ないのは まだ心のどこかにひっかかっている証拠だろう。昔話が終わると友人たちの話はジャイアンと一緒で、 スネ夫がスズキ、出来杉がヤマハとそれぞれなぜそのメーカーにこだわり、そのバイクを選んだのか、 延々と聞かされた。苦ではなかった。むしろ発信源を友とするその情報たちは俺の知識と交じり合える ことを喜んでいるように思えた。 「うまいな」 「うん」 「これは・・・」 しっかりと背油の浮いたスープだが妙にこってりしていない。それでいて主張する味。麺は小麦粉のみで 打ち上げられた細麺で、つるつるとした喉ごしとともに胃に入っていく。彩るは太ネギの青い部分と白い 部分が鮮やかだ。きくらげのシャキシャキ感が食欲をさらに増加させ、舌の上でとろけるチャーシューは しょうゆ味でうまい。これでもかと言わんばかりに煮卵のトロリとした黄身の部分にニヤケ顔にさせられる。 俺達が次に発する言葉がまったく一緒になるのも何等問題はなかった。 「おじさん替え玉!!!」 彼等と別れた後、俺は空を見上げて家路についた。
60 :
774RR :2007/01/30(火) 20:43:49 ID:JzTV3WLh
>>59 ラーメンの描写詳しくてワラタwwwwwwwwwwwwwwwww四円
61 :
774RR :2007/01/30(火) 21:06:36 ID:xy9nisk4
小池フラグか!? C
62 :
774RR :2007/01/30(火) 21:35:00 ID:QgcjcLYN
>>60 ふたりの卒検の描写は飛ばしてるのになW
つC
63 :
774RR :2007/01/30(火) 21:46:08 ID:iDB/JvNA
ついついカップ麺に手を出す僕がいる!!
>>55 ごめんごめんw
正しい物語の時間の流れ、って意味で使いたかったんだ。
この一連のスレの
魔棲雄 → 伝説を継ぐもの(カツオ物語) → 血の加速(タラオ)
のサブ三部作が正史だと思ってる。
ストーリーがリンクしてるしな。
もちろんのび太ストーリーもかなり楽しみにしてる。
作家先生ガンバレ!
長レス申し訳ない。
64 :
774RR :2007/01/30(火) 21:51:29 ID:iGIjHqpc
>62 よく読め。卒検は明日、もう少し待て
65 :
774RR :2007/01/30(火) 22:02:42 ID:uM8K71NY
ジャイアンがのび太に手を出さない理由とは… ま、まさかジャイ子とのフラグが…Σ(゚Д゚;!
66 :
774RR :2007/01/31(水) 00:02:12 ID:F5iRMJ91
ちょwあるあるwww ってオイw
67 :
774RR :2007/01/31(水) 00:06:44 ID:hX485zIH
クリスチーネ剛田
>>67 ペンネームじゃねーかwww
>>作者様各位
つC
69 :
774RR :2007/01/31(水) 18:58:22 ID:nNc3Vcw3
のび太くんってば脳内一人称だけが「俺」なんだね。
70 :
のび太とバイク :2007/02/01(木) 00:16:33 ID:CFe4xB1d
次の日、朝早くに起きると昨日と引き続き母の作ってくれた弁当を持って 俺は教習所に向かった。自転車で15分の距離。俺は初めて乗るバイクと 友人たちの卒業検定の様子を思い浮かべ、自転車を急がせた。 「おはよー」 友人たちの姿をロビーで見つけ、話しかける。 「いや〜、緊張するね〜」 っと出来杉。逆にスネ夫の方は余裕で満ち満ちている。 「早く公道で乗りたいなぁ!」 ・・・スネ夫はあいかわらずだな。 しばらくするとアナウンスが流れる。彼等はそれに従い外に出て行った。 時計を見ると9時半。余裕だ。外に出ると彼等はちょうど車庫からバイク を出している所だった。・・・あれはCB400・・・フォアか。ジャイアン から貰った雑誌に書いてあったな。ホンダの名車フォア。あれに俺も今日 乗るんだと思うと心が弾む。乗りたいなぁ・・・。 そんなことを考えているうちに友人2人の卒検が始まった。まずはスネ夫 らしい。・・・ヘルメットによく収まるな・・・。しかし、それから行われ たのは卒検ではなかった。そう例によってジャイアンの雑誌で見たことがある “ジムカーナ”だった。スネ夫のライディング。卒検なのである程度までしか スピードは出せないが、早い。隙がない。揺らぎがない。先ほどロビーでの彼の 余裕の表情表れ出でている。彼の特徴とすべき走り、それはコーナーからの自身の 体重の軽さを生かした加速だ。妙に滑らか過ぎる。しかも、S字、クランク共にバイクに 振り回されていない。暴れる鉄馬を軽く押さえ込んでいる感じだ。卒業検定とは名ばかりの 彼のステージ。・・・見せ付けられた・・・。
71 :
のび太とバイク :2007/02/01(木) 00:17:19 ID:CFe4xB1d
スネ夫が終わると同じバイクに出来杉がまたがる。・・・何が緊張する、だ。 出来杉という優等生はここでも、なにをやっても優等生なのか。スネ夫以上に 安定性のある走り。初心者の俺が見ていてもうまいとわかる走り。・・・くやしい。 卒検においてはスラロームは7秒以内でよい。しかし・・・彼はまるで一瞬。 交互に並ぶコーンをひらりひらりとかわし、リズムよく聞こえてくる排気音。 彼は停止位置にバイクを止めると手を挙げて終わったことを試験官に伝える。 メットを脱ぎ、さらりとした髪をかきあげる。・・・くっ・・・。 二人は卒業証明書をもらうと帰っていった。俺は取り残され、11時からの 本番に備えてジュースを飲みつつ、休憩していた。スネ夫と出来杉、正直、 悔しかったが彼等の走りは俺の魂に今まで決して灯る事の無かった炎を 付けてくれた。・・・うまく走りたい、誰よりも速く・・・。 その思いがCB400スーパーフォアを加速させる。今まで自転車しか乗ったことが 無かった俺だが、すんなりと乗りこなすことが出来た。クラッチ機構はジャイアン から教えてもらっていたし、ジャイアンと共にしたアルバイトが俺の筋細胞を呼び 覚ましておいてくれたおかげだ。ある程度の筋力を持って乗る鉄馬はまるで生きて いるかのように加速してくれた。
72 :
のび太とバイク :2007/02/01(木) 00:17:51 ID:CFe4xB1d
月日を重ね、もう八月。いつの間にか入った夏休みだが、アルバイトと教習所の 毎日だった。バイト代はいつもの1.5倍増しに貯まり、今日ようやく無我夢中で 通った教習所ともお別れだ。さっきもらった卒業証明書を右手に抱え、元気に 自転車をこいで家路に着く。すると、後ろの方から聞き覚えのあるマフラー音がする。 「ジャイアン!」 自転車を降り、彼はエンジンを切り、帰りがけにあるコンビニに立ち寄った。 「やっと卒業だよ」 そういって卒業証明書を見せびらかす俺。 「おっ、やったじゃん!後は免許センターに行って試験受けて免許もらうだけだな!」 「うん」 「そういや、バイクは買うのか?」 ・・・痛い所を突かれた。まだ資金面で問題がある。9月までにはなんとか貯まる算段で いた。
73 :
のび太とバイク :2007/02/01(木) 00:20:15 ID:CFe4xB1d
>>58 12行目 「ぼくはまだ・・・」
を
「俺はまだ・・・」
に修正してください;;
>>69 確認ミスです。すいません;;次からは無いように努力いたします!
74 :
774RR :2007/02/01(木) 00:21:43 ID:e/9WK7bm
つC 卒検で使うのがヨンフォアで、教習で使うのがスーフォア?
75 :
のび太とバイク :2007/02/01(木) 00:31:19 ID:CFe4xB1d
>>74 教習所はほとんど私の実体験です。
1段階がスーフォアで卒業検定がヨンフォアでした。
ちょうどバイクの入れ替え時期だったんですかね??
76 :
69 :2007/02/01(木) 00:35:12 ID:wE5ruQiS
>>73 すみません、揚げ足をとったつもりではないんです。
なんかの伏線なのかとしか考えませんでした。
気を悪くされたらごめんなさい。
いつも楽しませてもらってます!がんばってください!
77 :
のび太とバイク :2007/02/01(木) 00:38:39 ID:CFe4xB1d
>>76 お気になさらずw楽しんでいただけるようがんばります!!
78 :
774RR :2007/02/01(木) 00:50:34 ID:SqpIKQGs
>>75 そのヨンフォアはNC36(平成ヨンフォア)ですか?
79 :
のび太とバイク :2007/02/01(木) 00:57:06 ID:CFe4xB1d
>>78 勘違いでした;;
スペック3かそうでないかですね;;卒検は後者です;;
私はスーパーフォアもフォアと訳すことがあるので、
そのためのミスです。紛らわしい文章ですいません;;
では
>>70 の3段落3,4行目の「フォア」を「スーフォア」
に訂正をお願いします。
80 :
774RR :2007/02/01(木) 01:13:40 ID:5JxlBZMo
ごめんなさい、混乱してちょとストーリーが 想像しにくくなっちゃったんですけども ストーリー上の教習時はすでにCB400SFで卒検もCB400SFで のび太とバイクさんの実体験では、卒検はヨンフォアだっただけであって、 ストーリーには関係しないということでおkk??
81 :
774RR :2007/02/01(木) 01:20:27 ID:SqpIKQGs
よーするに全部スーフォアでおkってことですね
82 :
のび太とバイク :2007/02/01(木) 01:34:32 ID:CFe4xB1d
>>80 ,81
おkです;本当にまぎらわしい文章ですいません;;
83 :
774RR :2007/02/01(木) 01:54:13 ID:wE5ruQiS
後で編集できないですからね・・・。 どんまいです!
84 :
774RR :2007/02/01(木) 12:18:46 ID:2YWZ57xc
素直にXJRにしとけば良かったなw C
85 :
タラオの中の人 :2007/02/01(木) 23:35:51 ID:eBdlqhvm
ご無沙汰しとります。 小生、転職と引越しおよび諸々の事情のため、 カナーリ忙しく、手を付けられておりやせん。。。 申し訳ないですが、しばしのお待ちをお願い申し上げます。
86 :
774RR :2007/02/01(木) 23:38:29 ID:yNVXeH97
87 :
774RR :2007/02/01(木) 23:49:56 ID:zs0pS2zj
>>85 待つことにはなれてますからw
気楽にどうぞ。
とゆーかわざわざ連絡どうもです!
88 :
774RR :2007/02/02(金) 00:29:05 ID:yDRZExSk
おー活気があっていい流れだ
>>55 魔叉獅さん乙
89 :
774RR :2007/02/02(金) 00:41:14 ID:T4shzSpg
マサフミ?
90 :
774RR :2007/02/02(金) 02:06:28 ID:eZlMfnS0
マサシ?
91 :
774RR :2007/02/02(金) 10:51:03 ID:br4LGzn2
マサーシー?
92 :
774RR :2007/02/02(金) 11:42:55 ID:31ntYi3q
マイアミ?
93 :
774RR :2007/02/02(金) 12:23:28 ID:GJNBZ2nQ
マイアヒ?
94 :
774RR :2007/02/02(金) 14:26:49 ID:pgy+sU/X
マイアハ?
飲ま飲まイエイ?
96 :
774RR :2007/02/02(金) 16:39:40 ID:tUZHm8sh
銀スカさん!ちょっと早いよ!w もちっと引っ張ろうよ!w
98 :
774RR :2007/02/02(金) 17:37:31 ID:tUZHm8sh
>>98 僕が悪かったです...。
てゆーかレスポンスがあるか試してみたくなっただけですw
99 :
774RR :2007/02/02(金) 17:56:54 ID:QoQ43rym
銀スカさんって廃墟スレにいた人でつか?
101 :
774RR :2007/02/02(金) 22:00:47 ID:+6DpT/s/
銀スカのレスは、どうでもいいか、つまらんものばかりだから、いっそのことレスするな、といいたい。
102 :
774RR :2007/02/02(金) 22:14:06 ID:3r8AGgUs
今までで一番最低ね 卒検の行を見ていて紅茶を噴き出してしまったわ まずは日本語を習ってきてから一度話をまとめたほうがいいのではないかしら
103 :
774RR :2007/02/02(金) 22:15:41 ID:IpfHSiEW
104 :
774RR :2007/02/02(金) 22:16:26 ID:1kGEpInx
うるせーですぅ!
105 :
774RR :2007/02/02(金) 22:25:54 ID:br4LGzn2
106 :
774RR :2007/02/02(金) 22:42:04 ID:hSY0uOT6
ローゼンのはないのか
107 :
774RR :2007/02/03(土) 07:23:59 ID:x1rIXjLE
作者以外の糞コテが雑談してるとウザいな。
108 :
774RR :2007/02/03(土) 12:22:58 ID:s6CC3PJw
糞コテ叩く以前にいちいちageんなバカ。
アナゴさんと、初めてツーリングに行って以来、俺は憑かれたように走りに走った。 大学の授業が終わると、(あるいは勝手に終わらせて)ガレージに行き、ほとんど毎日といって良いほど走りまくった。梅雨時期もアスファルトの乾いた短い時を見逃さず、それでも雨が降ったなら降ったなりに走った。 夏までにフロントとリアのタイヤを交換した。今まで、服や、友達付き合いに消えていた金はほぼすべてTLの維持とガソリンにつぎ込み、更にバイトを増やした。 ノートを貸してくれる友人がいなければ、前期の取得単位は悲惨なコトになっていただろうと思う。(ノートを貸してくれた彼には学食の食券の束を進呈する必要があったが…) バイクにかまけていたおかげで、一応、所属している少林寺拳法部の練習にもほとんど顔を出さなかったため半幽霊部員になってしまっていた。 期末試験終了後に久しぶりに出た部活で、先輩に「タラオ…お前夏休み、特錬な!」と命じられたのは言うまでもない。。。
110 :
タラオ〜Acceleration of The Blood〜 :2007/02/03(土) 14:23:15 ID:eoW9iLQ8
俺の大学にはバイクで通学しているやつも多い。必然、都内のキャンパスの、あまり広くない駐車場にはさまざまなバイクがぎっしりと並ぶことになる。 俺は川崎のガレージにTLを置いているので今までどおり電車通学しているが、学内のバイクを見て歩くのが楽しくて、講義の合間などになんとなしに見て回ってしまったりする。 ビッグスクーターやらアメリカン、モタードやらSS、生活感の溢れた感じのスーパーカブからきれいなチタンブルーのマフラーを装着したRSV1000Rまで様々だ(TLはいないが・・・)。 それぞれ、持ち主の趣味が如実に表されていて、実に面白い。
111 :
タラオ :2007/02/03(土) 14:24:45 ID:eoW9iLQ8
中でも、俺の気を特に引く一台があった。 いつも停まっている、ヤマハの新型FZ1だ。ブルーメタリックの車体はタンクの側面を除いて、きれいにワックスがけされている。 オーリンズ、ブレンボ、マルケジーニ、アクラのフルエキマフラーなど一級品のリプレイスパーツをふんだんに装着しているが、俺が興味を持ったのはそんなパーツ類じゃない。 そう、俺の気を引いたのはFZのガリガリに削れたバックステップのバンクセンサーと、肩のとろけたリアタイヤ、 そして…カウルの内側に小さく、わからないように貼られた女の写真のシールと「ミヨちゃんLOVE!」の極々小さな字…どんなやつが乗っているんだ?
熱帯夜、うだるような8月の夜。 部活の特別練習を終え、組み手で先輩連中にどつかれた熱い身体を引きずりながら、駐輪場に赴く。 夏休み中、しかも8時過ぎなのでさすがにバイク駐輪場は閑散としているが、例のFZ1は太陽の余熱に熱いアスファルトの上に、いまだ、鎮座していた。 夏休みでも、いつもFZは駐輪場のいつもの位置にあったが、この数日の様子から8〜9時過ぎくらいにいなくなることがわかっていた。 そういうわけで今日の俺は、このバイクの持ち主がどんなやつか確かめてやろう、という気になっていたわけだ。 自販機でスポーツ飲料を買い、傍の段差に腰掛けてセブンスターを咥える。 暑さと、脳にいきわたるニコチンにボーッとしながらバイクを眺め、 3本目のタバコに火をつけた時、FZに近づく人影を見つけた。 「彼」か?
彼はFZの傍らで右ポケットをまさぐると、キーを取り出した。間違いない。彼だ。 早足で近寄って早速にも声をかけてみた。 「あの、すいません―このFZの方ですよね」 「ん?ええ、そうですけど…何か?」 怪訝そうにこちらを見直す彼。ざっくりとした短髪に、横に長いスクエアな眼鏡をかけていた。知的さを感じさせるが、どこか神経質そう。 少し、バイクから想像するイメージと違った。
「いやいや、FZがすごく綺麗にいじってあるもんで、ずっと気になっていたんですよ。 で、偶然通りかかったときに、あなたの姿が見えたもんだからつい声かけちゃいました。」 見張っていたというのも怪しいし、少し恥ずかしいので、偶然ということにしておいた。 「ああ、そういうことですか」 うれしそうに頷く彼。バイク乗りが自分のバイクをほめられて嬉しくない筈はない。 「タイヤとか、ステップとか結構キテますよね」 「うん、首都高上がったり、峠とか走るとどうしてもね」 そうして彼は、FZのカスタムについて軽く説明して見せた。 頃合を見て、俺はしゃがんだままカウルの内側に貼ってある女の子のシールを指差した。 「で、この娘は?」 「―彼女・・・」 恥ずかしそうに、視線をそらしながら言う彼。暗いからよくわからないが、多分、真っ赤だ。 可愛いヤツ。 「で、名前は?」 「―ミヨちゃん・・・笑うなよ!?」 「笑わないさ・・・(ニヤリ)・・・」
彼は大手英一。工学部の4年だそうだ。ミヨちゃんとは幼馴染らしい。珍しくもバイクに彼女の写真を張るくらいだから、よほど好きなんだろう。 神経質そうな初印象に反して案外くだけたヤツで、彼のほうが年上ながらタメ口で話すことを許してくれた。 「同じ学部じゃないだろ?いいんじゃない?」とのことだ。 俺が今年免許を取得し、TLに乗っていることを告げると、 「TLかよ…」とつぶやきニヤリと笑いやがった。 「TLだよ」ニヤリと笑いかえしてやった。 連絡先を交換して・・・ その日から、英一と友人になった。 バイクを通じて得た、初めての友人だ。
116 :
774RR :2007/02/03(土) 14:41:36 ID:L/yeQG8r
タラオさんが久しぶりに読めて、昼間からテンションあがりまくり。
117 :
774RR :2007/02/03(土) 15:38:49 ID:olJShiyV
タラオ乙
118 :
774RR :2007/02/03(土) 15:40:16 ID:ZF2YEizb
タラオ氏 しえん
119 :
774RR :2007/02/03(土) 15:55:27 ID:QoeqTjP9
キテレツなり〜
120 :
774RR :2007/02/03(土) 16:12:03 ID:6qmnLfAa
木手か?
121 :
774RR :2007/02/03(土) 16:59:42 ID:OudviaMi
キテレツか・・・
122 :
774RR :2007/02/03(土) 17:09:40 ID:GMUJKFVX
「ミヨちゃんって誰だっけ・・・聞いたことあるよな」
ってずっと考えながら読んでた。
>>115 を読んではっとした。
そうきたか!
123 :
774RR :2007/02/03(土) 17:12:58 ID:RjmfX7Qw
ミヨちゃんと言われてミヨキチが思い浮かんだ俺はもうだめかもわからんね
124 :
774RR :2007/02/03(土) 17:15:55 ID:4eCJ/pSi
サブ=オッス、オッスでアーッ!
つC
126 :
774RR :2007/02/03(土) 22:12:37 ID:iIeTeLIO
つC
>>102 一番最低って言葉を見て紅茶を噴き出してしまったわ
まずは日本語を習ってきてから一度話をまとめたほうがいいのではないかしら
おまいらすまんな
ヌルーできんかった
127 :
774RR :2007/02/04(日) 00:47:24 ID:NjNPlv7x
【SCENE104】 暖かい日が多くなってきた1985年3月。僕はどうやら無事に大学3年生になれそうだった。 桜のつぼみは大きくほころびはじめ、バイク最適シーズンが近づいていることは明白。 今年はどこにツーリングへ行こうか?などと、暖かい風に吹かれていると心は躍る。 ・・・しかし、陽気とともに迷惑な輩もまた活動を開始し始めるのも世の常・・・。それはそんな春先の夜の出来事だった。 例の如く、バイトで疲れていた僕は六畳一間に帰りつくと万年床に身を横たえた。 すぐに睡魔が襲って来る・・・。明日は週末だな・・・。 アルバイトの作業着姿は眠るには心地の良いものでは無かったが、週末の夜の第三京浜でのお楽しみに備え、僕は そのまま睡魔に身を委ねる事にした・・・。 外では暴走族がけたたましく街を行き来しているのが聞こえた・・・が、それが僕の眠りを妨げる事は無かった。 尿意に襲われ目が覚めた。寝ぼけ眼で目覚まし時計に目をやると、日付をまたいで30分ほど経っていた。 ・・・便所に行こうか、行くまいか。ハッキリしない意識の中に僕は居た。
部屋の外から物音が聞こえたような気がした・・・。ボソボソと話し声が聞こえたような気もした。 しかし、己の尿意すら誤魔化そうとするほど眠気に支配されていた僕の脳は、それらの音に対してそれ以上の反応を する事は無かった。 それから数分。ダメだ、トイレに行こう、と布団を抜け出そうとしたとき、一際大きな『パキン』という金属音がした。 そしてその直後・・・。 『キュゴゴゴゴゴ ヴォン!ヴォン!ボボボボボボボボ』 という、よく聞き慣れた内燃機関の始動音。 「まさか!」 反射的に僕は布団の上に跳ね起きると、靴も履かずにドアを開き外に出た。そこには信じられない光景が・・・。 そのヘッドライトも眩しく起動した大型二輪車は、我が愛車GPZ900R Ninjaに他ならなかった・・・。 「おい!人が来たぜっ!ヤベーって!」 「ヤベっ!おらっ!早く行くぞ!」 何者かが乗車する我が愛車は、中型らしき暴走族仕様のバイクを2台引き連れ、フラフラと路地に出て行く。 「ま・・・待て!!!!」 そんな僕の叫びはDevilに掻き消された。 僕は走った。靴下のまま無我夢中に盗人達の走り去った方へ走った。・・・が、その後ろ姿に追いつくことはもちろん 出来なかった・・・。 僕は、表通りで人目もはばからずへたり込み、茫然自失でNinjaが走り去ったであろう方角を見つめていた・・・。
・・・やられた・・・。そんな・・・何かの間違いだ・・・。Ninjaが僕の前から姿を消すなんて・・・。 混乱した頭が現実逃避を試みようとするが、愛車は僕の目の前で走り去ったのだ。それは厳然たる事実だった。 真っ白になってしまった頭でも、まず始めに何をしなくてはならないかはかろうじて解かっていた。 僕は、手近な電話ボックスから警察へ通報する。・・・初めて、赤い緊急連絡ボタンを押した。 相当に混乱していた僕は、伝えるべき内容と順番も無視して受話器にまくし立てた。 僕自身は、その時に何と言ったのか今となっては覚えていないが、相手の警察にとっては単なるバイク盗難事件に 過ぎない。すぐに向かうと言われたので、僕もフラフラと部屋へ向かった・・・。靴下で踏みしめるアスファルトが、 ことのほか硬いものであることに、その時初めて気が付いた。 アパートに帰っても、もちろんそこにNinjaの姿などあるはずも無い。駐輪場には切られたチェーンロックとチェーン カッターが空しくそこに転がっていた。 それを見て、愛車盗難の事実が現実のものとして僕の心に押し寄せる・・・。知らず呼吸は荒くなり、胸は押し潰され そうに痛い・・・。 半年に及ぶ必死のアルバイトと、現在も続くローンの結果手に入れたNinja・・・。最高の相棒であり、今の僕の全て。 それが、突然にどこかのガキどもの手によって奪いさらわれた・・・。 僕はなす術もなく、頭を抱えてその場にしゃがみこんだ・・・。なおも激しい動悸が僕を襲った・・・。
程なくして、真っ赤な回転灯が近づいて来た。僕が呼んだパトカーだ。 第三京浜では疎ましい存在である白と黒に塗り分けられた警察車両が、その時ばかりは心強い味方に見えた。全く 調子よいものだと自分でも思う。 すぐに現場で警察官からの事情聴取が始まった。もう一人の警官は、駐輪場周囲の検証を行う。 「じゃあ、カギとチェーンは掛けてあったんだね」 「・・・はい」 パトライトの灯りに誘われて、何事かと近所の視線が深夜にも関わらず集まる。被害者のはずの僕は、まるで犯罪者 のように俯きながら警察官の質問に答えた。 「もしかしたら、そのうち出てくるかも知れないけど・・・でも、どうかなぁ・・・」 警官は他人事のようにそう言った。若い僕はその言葉に少々苛つきを覚えたが、そもそも他人事だ。無理も無い。 当時のバイク盗難は、現在主流の売買を目的としたプロの窃盗団によるものとは毛色が異なり、今回のような暴走族や 未成年者が、自らが乗る為に行うというのがほとんどだった。 その場合、幸運にも手元に戻ったところで傷だらけの廃車寸前という事が多かったし、そもそも手元に戻る確立だって 相当に少ない。
「カバーはしてなかったんでしょ?ダメだよ〜。見えなくするだけでも抑止効果はあるんだよ?」 警官の言う事はいちいち最もで余計に腹が立つ。確かにバイクカバーを買う金が無かったわけではない。しかし、 チェーンロックは掛けてあるから・・・、自分だけは大丈夫・・・、などという甘えがあったことは否定できない・・・。 当時、盗難対象は中型が主流であった為、大型は狙うまいという心の隙もあったかも知れない・・・。 僕は絶望のどん底に居た・・・。もはやこの世に生きている意味すら無いなどと思い始めていた・・・。 しかし、この盗難騒動は発生から一時間もしないうちに実にあっさりと終了するのだ。一人の男の手によって・・・。 現場検証と僕からの聴取も終わりかけていた頃、警官の一人がパトカー無線でなにやら連絡を取り始めた。 「・・・当該車両発見・・・被疑者少年確保・・・了解。」 「はい。直ちに所有者同行し現場に車両確認に向かいます。・・・了解。」 そして、その警官は僕の方に歩いてきて言った。 「見つかったってさ。キミのバイク。品川○○−○○。これキミのバイクのナンバーだろ?」 盗まれた時と同じように、わけもわからず頭が真っ白になっている僕が居た。
バイクを動かせる装備を持っていくように促された僕は、とりあえずヘルメットとグローブを手にパトカーへ乗った。 期待と不安に落ち着かない僕に警官は言う。 「よかったね〜。お兄さん。こんなにすぐに出てくるなんて珍しいよ〜」 パトカーは、僕のアパートを出発して15分後、川崎手前のコンビニエンスストアに滑り込んだ。そして、僕は感動の 再会を果たす。 ・・・あった・・・。コンビニの明かりに照らされ光り輝く我がNinja・・・。もはやバイクに傷が付いているかどうかなど どうでも良く、車体が僕の手元に戻っただけでこれ以上望むことなど無かった・・・。 僕は警官に「ありがとうございます」と言ったが、先に現場に到着していた別の警官が言った。 「礼ならこのお兄さんに言いなさい。体を張って取り返してくれたんだから」 警官が目配せする先には、僕がよく知っている男が立っていた・・・。鈴木さんだった・・・。
「よっ」 「え?あれ?鈴木さん?なんで?」 頭が混乱する事が実に良く続いた日だった・・・。再び落ち着いてあたりを見回すと、CB1100Rがあった。 「明らかにキミのNinjaなのに、明らかにキミじゃないヤツが乗ってたからね〜。まさかと思ったけど、尾けてよかったよ」 鈴木さんは笑いながら言った。 鈴木さんと警官の話によると、怪しんだ鈴木さんは数キロの追尾の後、コンビニに立ち寄った暴走族を問い詰めたそうだ。 その内、中型に乗った二人は逃走したそうだが、主犯格のNinjaに乗った少年をその場で取り押さえたらしい。 少年は抵抗したが、鈴木さんは少年を組み倒し、腕をひしぎ、駆けつけた警察に引き渡した。 取り押さえる際、鈴木さんも少年に一撃を見舞われたそうだ。 「大したこと無いさ」 そう言って笑う鈴木さんの左目周辺は紫色に腫れ上がっていた・・・。
簡単な聴取の後、僕のNinjaは正式に僕の手に戻った。全ては僕の油断が招いた出来事であり、全ては鈴木さんに よって救われた出来事であった・・・。 ・・・僕はこれまでの人生の中で、これほどまでに頼りになる兄貴分を知らない・・・。実の兄には申し訳ないのだが・・・。 CB1100Rを駆るその男は、僕の人間的目標だった。アナゴ君だってそうに違いなかった・・・。カッコ良かった・・・。 Ninjaは破壊されたキーシリンダー以外、全くの無傷だった。 明日は上野に行こう。チェーンロックを3本くらい買おう。そしてもちろんバイクカバーも買おう・・・。オヤジさんのところ に行って、新しいキーシリンダーも頼まなきゃいけないな。おっと、その前に・・・。 「鈴木さん、腹減りませんか?ラーメン食いに行きましょうよ。僕が奢ります!」 「おっ!いいねぇ!キミの奢りなんて初めてだなぁ。チャーシュー麺頼んでもいい?」 「えぇ〜?」 ・・・NinjaとCB1100Rは、東京方面に向かって走り出した・・・。 1985年、春。その頃、僕とアナゴ君にはもう一人の「兄」が、確かに居た・・・。
136 :
774RR :2007/02/04(日) 01:27:03 ID:86WXYaer
つC
137 :
774RR :2007/02/04(日) 01:27:42 ID:86WXYaer
つC
138 :
774RR :2007/02/04(日) 01:27:59 ID:0/T2uSHk
つC
139 :
774RR :2007/02/04(日) 01:28:12 ID:86WXYaer
二重スマソ
>>131 >その時ばかりは心強い味方に
わかるわかる・・・調子いいよなあw
というわけで魔棲雄氏他作者各位に
つC
141 :
774RR :2007/02/04(日) 01:39:21 ID:If5IiRBy
今自分のバイクを見に行ってきた。無事だった。 つC
142 :
774RR :2007/02/04(日) 01:40:16 ID:NjNPlv7x
鈴木さんテラGJ!
143 :
774RR :2007/02/04(日) 01:53:47 ID:yo8pEi5h
つCCCC やっべ!俺もカバーかけてくる!!
144 :
774RR :2007/02/04(日) 02:13:50 ID:Xu2tbcdm
3台目登場か?と思ったけど、鈴木さんGJ
145 :
774RR :2007/02/04(日) 02:40:06 ID:r0ezQnbL
>>134 まで読んだときの感想が、そのまま
>>135 に書いてあった。
僕は兄貴いないんだけど、兄貴いない人が憧れて思い描く兄ちゃんってこんな感じだと思う。
146 :
774RR :2007/02/04(日) 07:18:10 ID:zulZVeQG
鈴木さんオメガカッコヨス!C
147 :
774RR :2007/02/04(日) 08:37:11 ID:4f5HsXt8
ハラハラドキドキだったw つC 俺のバイクなんて珍にも窃盗団にも目を付けられないけどね。
148 :
774RR :2007/02/04(日) 09:04:20 ID:YlD19Cky
suzukiさんに! つC
149 :
774RR :2007/02/04(日) 10:02:06 ID:NDr/j6cM
カタナと忍者の次は、バイクカバーが売れそうな予感
150 :
774RR :2007/02/04(日) 10:14:23 ID:b3a9kJyZ
鈴木さん・・・
151 :
774RR :2007/02/04(日) 14:25:09 ID:v7qIjyjb
つC 俺もNinja見に行った。あったよ〜(´Д⊂)バイクカバーかけてロック二つでも心配orz
152 :
774RR :2007/02/04(日) 15:07:19 ID:dtnZYUwY
鈴木さんとの別れが刻一刻と・・・泣けてきた
153 :
774RR :2007/02/04(日) 15:51:59 ID:VGfuZKL6
まさか鈴木さんの魂がNinjaにパイルダーオンしてGSX-R1100になっちゃうのか
154 :
774RR :2007/02/04(日) 17:23:34 ID:6bMn7bv6
こんな時間に泣いたぞ マスオ乙
155 :
774RR :2007/02/04(日) 18:01:56 ID:Yaz9ne67
>>その時ばかりは心強い味方に これホントそうだよなぁw いやー身につまされるわ。
英一と出会ってから一週間と少し、8月も半ばに入り、俺の部活の練習も後3日で終わる。 ちなみに英一は工学部の4年で、院に進学するので夏休みは基本的に無いらしい。 彼とは不思議とウマが合った、と言えば良いか。俺は人見知りの激しいほうではないが、こんなにもすぐに馴染めるのも珍しい。 バイクと言う共通の話題があったことも理由の一つだが、英一の屈託のなさにどこか安心できるのだ。 「で、フグタのTLはどっかいじったりしないのかい?」 英一は学食のB定食の味噌汁をご飯にぶっかけながら言った。彼は基本的に几帳面な男だが、顔に似合わず、時々そんな豪快なことをする。 「ん〜どうだろう?でも俺、英さんみたいにいじれるほど金ないよ?」 そう、英一は学生のくせに何故かまったく金に困っていないらしい。ちょっとした特許の権利を持っていて、ライセンス料が入ってくるとのコトだ。 ―正直…うらやましい。
157 :
タラオ〜Acceleration of The Blood〜 :2007/02/04(日) 18:03:41 ID:m0uktPD2
「まあ、金が無くても、無いなりにいじれるもんさ。自分のバイクがだんだんオリジナルに変わって行くってのはさ、やっぱ嬉しいよ。 単なるモノじゃなくなっていくって感じ・・・わかるだろう?」 わかる。確かにそれはあるだろう。 「そうだな…どうせなら、見た目や音より、走りが変わるようなカスタムがいいな。足回りとかステダンとか変えてみるかな…」 俺は、うどんをすすりながら答える。TLは高速コーナーは良いが、待ち乗りや回り込むような低速コーナーではハンドリングが重く、 その点がしばらく前から引っかかっていた。 「ステダンか・・・面白いかもしれないな」 「ちと考えてみるよ。そのときは手伝って。」 「OK!フグタのバイク見てみたいし、喜んでてつだわさせていただきまする」 「よろしくたのんます」
自宅に帰って、インターネットで調べてみるとオーリンズから適合するステダンが出ていた。減衰を任意にアジャストできるらしい。 値段はネットショップで6万円ほど…正直、俺にとって安くは無い。しかし手が届かない値段でもない… 買うべきか、買わざるべきか…15分ほど髪の毛をかき上げながら迷ったすえ、俺は購入ボタンをクリックした。やはり欲望には逆らえない。 まあ、とりつけて何か問題が出たらヤフオクで売りに出してしまえば、そんなに大きな損にはならないだろうと言う打算もあったわけが。 英一に電話した。 「あ、英さん?俺です。買ったよ、オーリンズのステダン」 「早っ!もうかよ!なんと決断の早い・・・フグタよ、君は男だな!」 「まーね。でさ、週末には来るらしいんだけど、とりつけ手伝ってくれる?」 正直、作業自体は手伝ってもらうまでもないことだが、英一に俺のバイクを見せておきたいのであえて手を貸してもらうことにした。 「OK、じゃどっかで待ち合わせする?俺、バイクで行くけど。」 俺はウチの近くのジャスコを待ち合わせ場所に指定した。ランドマークとしてわかりやすいはずだ。 「英さんさ、ついでにツーリング行こうよ。近場で箱根か伊豆あたり」 「いいよ!じゃあ、朝7時に待ち合わせにしよう!」 「OK!」 ―そういうことになった。
6時50分。この時間でも残暑の「残」が小憎らしく思えるほどに暑い。休日のこの時間だから道はすいているだろうが、渋滞にはまったら…きつそうだ。 ジャスコの自販機のコーラで喉を潤しつつ、セブンスターを灰にしながら英一を待つ。 タバコが半分も灰にならないうちにFZ1の滑らかな、かつ重厚な排気音が聞こえてきた。 英一。時間通りだ。縁石から腰を上げた。 「おはよ。待った?」 「いや、ばっちり時間通りだよ、英さん。早速行こうか。環八から246を川崎方面に…あとはおいおいナビするよ」 「OK」 俺はメットをかぶり、グラブをはめるとタンデムステップを引き出して跨った。 英一は俺の膝を左手で一つ叩くと小さく前を指差し、ゆっくりとクラッチをつないだ。 実は、バイクの後ろに乗るのはこれが初めてだ。FZのリアシートは広く、英一の操縦はタンデムを意識した十分に滑らかなものであったが、 人の操縦に自分の身体がゆだねられていると言う違和感が、どうにも俺を不安にさせた。 タイミングや判断が、少しずつ違うのだ。クルマの場合、人の助手席に乗っていてもあまり気にならないが、バイクでは一挙手一投足が気になってしまう。 より危険な乗り物だからだろう。英一の運転はおそらく俺よりも上手いが、それでも、自分で運転したほうがいい。 やはり自分の命は自分で握っていたいから。
「おお!こいつはすごいな!」 数十分後、いつものガレージ。ハヤブサ、カタナ、R750、そして俺のTL。 4台のバイクが整然と並ぶ光景を見て、英一が歓声を上げた。 「バイクファミリーだな!特に全車スズキというところが、怪しいこだわりを感じさせるね!!」 「うん、R750が兄貴ので、カタナが親父の友人の、で…ハヤブサが死んだ親父のバイク」 「あれ?フグタのお父さんって亡くなったの?」 「うん、癌でね…」 「そうか…じゃ、まあ、さらっとTLいじっちゃおうよ」 英一は微妙な空気を読み取って、すぐに話題を変えてくれた。こういう機微に反応してくれるのは、正直、助かる。 ステアリングダンパーの交換は、基本的には純正をはずし、新しいものを装着するだけのため、20分もかからなかった。 簡単なカスタムではあるが、純正から交換されたオーリングのステダンは強く存在を主張するように光って見えた。 TLがまた少し自分のものになった気がして、陣割とした喜びが浮かび上がってくる。 跨って、ステアリングを左右に振ってみた。 おお、軽い!これは良いかも知れない!実走が待ちきれない!
161 :
774RR :2007/02/04(日) 18:15:30 ID:6bMn7bv6
タラオ乙
162 :
774RR :2007/02/04(日) 18:17:52 ID:4f5HsXt8
>>160 > TLがまた少し自分のものになった気がして、
あるあるw
163 :
774RR :2007/02/04(日) 18:26:45 ID:r0ezQnbL
物語も加速していくぜ。 キテレツはやっぱなんかの特許持ってるのかw
164 :
774RR :2007/02/04(日) 18:28:25 ID:WMiEJO+D
コロ助じゃか?AI搭載されてるし。 「ちょっと」どころでも無い気がするがw
165 :
774RR :2007/02/04(日) 18:34:39 ID:v7qIjyjb
このスレのせいでサザエさんを素直にみれないwww あのうだつのあがらないマスオさんが隼乗りとは…
166 :
774RR :2007/02/04(日) 18:36:55 ID:r0ezQnbL
>>164 あれが世に出てたら英さんは社会でも有名人になってるんじゃないか?
なら、タラオも気づはずなんではないかと深読みしてみるw
167 :
774RR :2007/02/04(日) 19:00:38 ID:HYk89wW/
タラオは盆栽に目覚めるのか パーキングでの薀蓄バトルが始まる
168 :
774RR :2007/02/04(日) 19:11:21 ID:qwy150/+
なんか擬人化系のキモオタ漫画っぽくなってきた
169 :
華 :2007/02/04(日) 22:14:49 ID:2pq0Kc90
私は五度目の失恋を迎えた日、高校2年も終わる春を迎えていた。 いつも通り家へと向かい、暗く落ち込んだ顔を夕日に向けて顔を上げて家のドアを引いた。 「とうちゃん、ただいま〜」といつもと変わらない元気な声で言葉を前に出した。 私は演技派なのかもしれない。5度目の失恋を2時間前にしたばかりで、今度ばかりはと心の底から落ち込んでいた。 そんな私の空元気を父は気付いたか気付いていなかったかはわからない。 もしかしたら気付いていたのかもしれない… すぐに父は「2丁目の田中さんが駐車場探してるみたいでね、ウチに良い場所ないかと電話があったんだよ 急ぎらしいから田中さんのことろへ急いでやってくれないか?」と父は言い出した。 私は頭の中によぎる彼の事を忘れ…いや、忘れたい一心で頭の中を切り替えた。 「へぇ〜 田中さん車買ったんだね。いいわよ!私、田中さんのご自宅に行って物件紹介してくるわ」 父は3,4つの物件である場所を地図に書き、着替え終わった私に手渡した。 田中さんのご自宅へ電話を入れ「夕飯時で申し訳ないですがこれから伺いますね。」と伝えた。どうやら本当に急ぎらしく 失礼な時間帯にも関わらず「すぐに来て欲しい」と言われ私は田中さんのご自宅へ沈みかけの夕日を見ながら急いだ。 5分ほど歩いただろうか?すでに陽は落ちていた。 暗くなった空を見上げれば、ふと2時間前の出来事を思い出してしまった。そして本当はわかっていたのかもしれない… 「私の未来はきっと彼と…でも…」 人間の脳と言うのはなんて残酷なのか、あの一瞬の出来事をスローモーションの様に思い出させてくる。 私は正直美人ではない。 近所では元気で明るい面倒見の良い娘さんと言われている。 違う、それは違う 私はそんな女では無い。 悩み苦しむ私をよそに朝日ヶ丘駅から聞こえるベルの音が遠くからでもハッキリと耳に入ってきていた。
170 :
774RR :2007/02/04(日) 22:58:31 ID:UzFCBVMt
ここからどう発展するか 私怨
171 :
華 :2007/02/04(日) 23:02:21 ID:2pq0Kc90
悩み苦しみ、時にはもだえ、口からはため息しか出てこなかった事を私は今でもあの気持ちは忘れていない。 「一途な女は迷惑なの?」「男勝りな女はダメなの?」「ブタ鼻だから?」 でもあの刹那を目撃した私にとって7年越しの恋は心を打ち砕くかのようにボロボロと、そして溢れる感情と共に涙が流れていった。 どの位時間が過ぎたのかさえわからなかった。ふと気付けば目の前には田中さんの自宅の前に辿り着いていた。 真っ先に目に映ったのは街灯に照らされた真新しい車が田中さんちの前に横付けされていた。 「ごめんくださ〜い」と悩み苦しむ私を見せたくない一心でいつもより大きな声でドアを叩いた。 すぐに田中さんがドアから出てきては「ごめんね。わざわざ来てもらっちゃって。早速物件教えてくれないかな?」と急いだ様子だった。 聞けば今日の朝に自宅前に横付けした車を見れば駐車違反の札が丁寧にミラーにぶら下げられていたそうだ。 今までは厳しくなかった取締りも厳しくなり、車購入時には車庫証明が必要になったのはこの出来事から数ヶ月の事だった。 自宅から歩いて1分も満たない場所に田中さんは即決で決め、早速車を移動させる。書類関係は明日の夕方にウチへ記入するとの事だ。 15分も満たない出来事だったが私にとっては彼の事を思い出さずにすんだ時間だった。 挨拶も程々に私は家路へと足を進め出した。街灯が灯る道をトボトボを肩を下げ、タメ息を出しては脳裏に浮かぶあの一瞬を思い出してしまいながら私は歩いていた。 朝日ヶ丘という街は俗に言うベットタウンとして多くの住宅街がある。もちろん数々の商店もあるし小さいながらもデパートだってある。 私の父が経営する不動産屋もそんな街のに構えている。 店は駅から近く家からすぐ裏手には都心から朝日ヶ丘駅へと続く線路があり、 夜間の線路工事には毎度悩まされている。 小・中学校の頃にクラスメイトから「電車の音うるさくない?」なんて事はよく聞かれた。 見慣れた街、見慣れた街路樹、そして家路へと急ぐサラリーマン達 私は少し遠回りして朝日ヶ丘駅から続くメイン通りを歩いて家路に付きたくなった。 この何気ない行動が私にとって再会とそして未知なる世界へのジグソーパズルのピースがはめ込まれていくのを私はまだ知らなかった…
172 :
華 :2007/02/04(日) 23:05:39 ID:2pq0Kc90
不動産屋もそんな街のに構えている→× 不動産屋もそんな街に構えている→○ 嗚呼…orz
173 :
774RR :2007/02/04(日) 23:39:34 ID:65GlgAIy
>172 キニスンナ イイヨイイヨー
174 :
774RR :2007/02/05(月) 01:24:11 ID:RiF7CmsF
これは!・・・つC
175 :
774RR :2007/02/05(月) 05:06:59 ID:XRG8PejN
>>華 女としてグッときたよ。 今後に つC
176 :
華 :2007/02/05(月) 09:31:32 ID:efZBU74w
朝日ヶ丘のメイン通りを歩きながら行き来する人やお店、そして通りを走り抜ける車を何考える訳でもなく私は眺めていた。 そうやって私はあの出来事の事を考えない様に無意識に見慣れた風景を眺めていた。 朝日ヶ丘駅から続くメイン通りは距離は短いが片側ニ車線で広い道だ。街路樹が歩道に均等に並べられ、 ビルや商店の間から所々に細い路地が幾つかメイン通りから左右に分かれてゆく。そろそろメイン通りも終わりに近づき、私はメイン通りを左へと路地に曲がった。 すると50mほど先にスラリと長身でベリーショートの女性が私の瞳に写った。その女性はうっすらと照らされたショウウィンドウを眺めていた様子だった。 40m、30m、20m…私はその女性が誰であるか近づくにつれ確信へと変わっていった。 「早川さ〜ん」 と10m離れた先から手を振りながら早川さんへ駆け寄った。 「や〜!花ちゃ〜ん、ひさしぶり〜」と言いながら左手に持っていた何かを後ろへ隠しながら右手で手を振ってきた。 「ほぉんと久しぶりねぇ早川さん」というと早川さんも「花ちゃん元気してる?」と気さくに聞いてきた。
177 :
華 :2007/02/05(月) 09:32:07 ID:efZBU74w
早川さんとは小学校からの仲で高校からは別々の高校へ歩む事になり中学卒業以来、約2年振りの再会だった。 彼女は中学の頃から長身が170cmを越え細身でスラッとしたスタイル。もちろん私の豚足の様な足では無く、細くてきゃしゃな足。 そのスタイルは高校生になっても変わらず、お洒落でわずかに甘い香りのする女性へと変わっていた位だった。 中学の頃、私達仲良し3人組の中でお洒落に関しては全て彼女のセンスを聞いたりしたくらいで、お洒落には敏感な子で決して流行ものに流されること無く 落ち着いたファッションをいつも気にしていた。 性格は大人しい方で気取る事は無く可愛らしいべリーショートの髪型と広いおでこがチャームポイント。 中学の頃から男子女子共に好かれ人当たりが良く、勉強も中より上くらいでスポーツが得意で活発的な一面を持つ女の子だった。 久しぶりの再会だった。中学を卒業して以来は私は地元の高校で、早川さんは他区の私立高校へ電車通学をしていた。 「なにしてるの?」と私が声を掛けると早川さんは少し戸惑った様子で目をそらしはじめた。 その目線の先には、まだ看板も掲げていないバイク屋のショウウィンドウに薄暗い光に照らされたバイクが飾られていた… まさか今日の出会いが、まだ看板すらも掲げていないこのお店から始まる未知なる世界のジグソーパズルのひとつのピースに過ぎなかったのは私も早川さんもこの時は知る由も無かった…
178 :
華 :2007/02/05(月) 09:33:06 ID:efZBU74w
また夜に書きにきます…orz
179 :
774RR :2007/02/05(月) 09:42:59 ID:/E6EhQ9h
おいおい、気になるよ〜 つCCCCCCC 楽しみにしてま〜す☆
180 :
774RR :2007/02/05(月) 14:25:56 ID:gaYCcHQN
つC
181 :
774RR :2007/02/05(月) 16:16:25 ID:4L/3UUmf
182 :
774RR :2007/02/05(月) 16:17:05 ID:4L/3UUmf
しもた。 直リンしてしもーた。 すんません。
183 :
774RR :2007/02/05(月) 16:47:12 ID:mQISeGAI
直リンしようがしまいがどっちでもいいよ 専ブラ使ってるんだろうし
184 :
華 :2007/02/05(月) 18:24:17 ID:fSD1t3iC
そんな彼女を見て「えぇっ!早川さんバイクに乗るの?!」と、咄嗟に声が出た。 「え、い、いや違うの。ちょっと通り掛かって何のお店かな?と思ってたのよ」早川さんは慌ててそう言い出した。 すると立て続けに彼女は落ち着きを取り戻しつつ「久し振りだし、コーヒーでも飲まない? 私ね、この先にある喫茶店によく行くんだぁ」 話を逸らすかのようにも見えたが私も久し振りに会う早川さんともっと話したくなり、早川さんの薦める近くにあるという喫茶店へと歩き出した。 途中、公衆電話から父に電話をして田中さんの件と早川さんとこれから喫茶店に向かう事を伝え帰りが遅くなる事を父に説明した。 父は何やら嬉しそうに「そうか あまり遅くならないようにな とおちゃん夕飯は外で食べてくるから」と言い残して電話を切った。 ウチは父子家庭で母は私が幼少の頃に突然の病気で約1年闘病生活を送ったが、父の拳に1滴…2滴…と流れる涙と共に幼い私と父を残してこの世を去ってしまった。 小学校のいつ頃か忘れてしまったが私は家事を自分からするようになっていた。掃除、洗濯、食事そして父の手伝い。 中学生の頃には近所の子供達の面倒をみてたりしていた時期もあった。 私は父が好き。 母が亡くなってから、がむしゃらに働いて幼い私の面倒を一生懸命してくれた。幼いながらもその父の愛情は伝わってきた。 歩き出して100メートル程の所に喫茶店「珈琲・浦野」という小さなお店に着く。小さなテーブルが4,5つとカウンター席が6席ほどの小さなお店で入ってすぐのカウンターからコーヒーの香りが漂ってくる。 朝日ヶ丘の土地事情に詳しい家柄(仕事柄)と言えども隅から隅まで知り尽くしているわけではない。こんな細い路地裏にモダンな雰囲気の喫茶店があるとは知らなかった。 流石は早川さんと言ったところか… 店内に入るとカウンターを横切りながら「ブルマン2つお願い」と白髭のマスターへ言葉を交わし奥のテーブルへ腰掛けた。
185 :
華 :2007/02/05(月) 18:25:05 ID:fSD1t3iC
コーヒーの香り、モダンな作りの店内、ゆったりとしたJazzが小さく流れる… 今まで体験したことの無い雰囲気で、意外にも私はこの雰囲気にすぐ落ち着いた。 店内には白髭のマスターがニコニコした表情で私達のコーヒーを煎れている。カウンターには60代くらいの男性がコーヒーを啜りながら夕刊を見ている。顔は開いた新聞紙で隠れてハッキリとは見えなかった。 印象的だったのが奥に座った私達の壁際にはマスターと思われる人がバンダナを頭に巻いてアメリカンバイクに跨り何処までも続く地平線をバックに笑顔で写っている写真が飾られていた。 写真はどの位前のものだろうか?随分と古ぼけ、そして色褪せていたが決して笑顔が色褪せる様な写真には見えなかった。 「ふふ 良いところでしょ?」と首に巻かれたマフラーをたたみながら早川さんは私に聞いてきた。 朝日ヶ丘にこんな素敵なお店がある事は知りもしなかった。やはり早川さんのセンスは何処か人とは違う。そんな話をすると照れくさそうに早川さんは「そ、そんなことないよ〜」 なんて言って恥ずかしそうにしていた。 「はい。おまたせぇ〜」と野太く低い声の白髭マスターからブルマンが届けられた。 小さな小さなミルクカップやお口直しの炭酸水まで付いて、眺めているだけでもそれは楽しく感じられるコーヒーだった。 「うわぁ〜、こういうの初めて〜」と私は素直に言葉に出すとマスターはニコニコしながら野太く低い声で「ゆっくりしていって。 ふふ…二人とも大きくなったね」と言い出した。 驚いた私と早川さんは声を合わせて「えぇ!?」と発してしまった。 マスターはニコニコしながら、ゆっくりとカウンター内に戻り、もう一人のお客に珈琲豆をひきはじめた。
186 :
華 :2007/02/05(月) 19:35:05 ID:fSD1t3iC
お互いマスターが誰なのかを思い出してみた。ところが喉の所まで出掛かっていたが結局この日はマスターが誰だったかは思い出せなかった。 久し振りに再開した仲良し三人組の一人、早川さんと2年振りに会った事もあり、すぐに話は高校生活の事やファッションの事を中心に話題は進んでいった。 2時間ほど話し込んだだろうか?話に夢中になり、ふと気付けば店内にはカウンターに座っていたお客は既に居なくなり、私と早川さん、そして流しでカップや器具を洗うマスターの3人だけだった。 お互いの高校生活やファッションの話も終わりかけ早川さんが別の話題を切り出してきた。 「花ちゃん、かおりちゃん覚えてる?」と切り出してきた。 私は「かおり」という女の名前を聞いた瞬間に数時間前の刹那を思い出し、先程まで開いていた豚鼻が小さくキュッと締まって下に顔をうつむけてしまった。 その行為に早川さんは全てに気付いて「あ…ご、ごめん もしかして知ってたの…?」と重く声を前に出してきた。 弱く、そしてなんとも情けない声で「…うん…」と答えた。「…そっか…」と重く返す早川さん。今思えばどんな慰めの言葉よりも「…そっか…」と返してくれた早川さんには感謝している。 変に並べられたありきたりの言葉をいくつも並べられるより「…そっか…」と言ってくれた事にどんなに感情を我慢出来たことか… どの位私は小さなテーブルに泣き崩れていたかはわからなかった。早川さんはマスターに「アップルパイまだありますか?」と聞いていたのは憶えていた。 泣き疲れてしまった私は、豚っ面を上げた。早川さんはマスターに頼んだ2つのアップルパイの一つを頬張りながら「おいしいよ」と声をかけてきた。 私はアップルパイを手にしようとするが、こみ上げてきた感情が全て流れ出すかのように今日の出来事を全て早川さんに弱く細々とした声で話し始める。 コポッ…コポッ…コポッ…とコーヒーを煎れる音が店内を小さく響き渡っていた…
187 :
華 :2007/02/05(月) 20:24:02 ID:fSD1t3iC
数時間前の出来事。 私はいつも通り学校から公園を通り抜け家路に着こうとしていた。広い公園でベンチがいくつか置かれており、広場では子供達が無邪気に紙飛行機を飛ばしていた。 そんな広場を抜け細い並木道を通り抜けようとすると、並木の裏に置かれているベンチに7年越しの想い人「磯野カツオ」と仲良し三人組のひとり「大空かおり」が抱き合っていた。 ベンチ脇には小さなロスマンズカラーのNSR50のヘッドライトが沈黙したまま二人を見守るように鎮座していた。 二人は抱き合い、そして優しい眼差しで見つめ合い唇を交わす。再びお互いを優しい目で見つめ合い小さく名前を呼び合う。 ギュッとカツオはかおりを抱きしめると、カツオの胸に顔をうずくまるように沈めカツオの背中に手を回し優しく包む。 二人は目を細めた。そして、その瞬間、瞬間を大事にするかのように目を閉じる。 私は立ち尽くした… まだまだ若かった高校二年の私には何が起こったのか?そして何故抱き合っているのが「かおり」なのか? 混乱した… その時だった! 抱き合い目を閉じていた二人、カツオの胸に顔を沈め目を閉じていたかおりの目が開いた。 その眼差し、その眼光は他ならぬ私に向けられ眉間にシワを寄せるような目つきで睨み付け始めた。 産まれて初めてだったかもしれない。唯一私の人生において「蛇に睨まれた蛙」という体験をさせた女は後にも先にも「かおり」だけだった。 私は更に混乱した… 動こうにも体が思うように動かない。「この場を逃げなくちゃ」という一心だったが足が動かない… かおりは眼光を緩めカツオの唇に再び唇を交わし始めた… どうにも出来なかった。 そして、おもむろに私のほうへかおりは顔を向け口元でニヤリと笑みを浮かべ始めた。私は走った。何故体が動いたのかはわからなかったが、カバンで豚っ面を隠し走った… 混乱した。錯乱した。恐怖した。 そして…泣いた… 店内では、コポッ…コポッ…コポッ…と、まだコーヒーを煎れる音が響き渡っていた…
188 :
774RR :2007/02/05(月) 21:12:46 ID:SbqIP5+W
淹れる
189 :
華 :2007/02/05(月) 21:21:02 ID:fSD1t3iC
話をじっと黙って聞いていた早川さんが、私のタメ息を見計らって声を出した。 「アップルパイ冷めるとおいしさ半減しちゃうよ?」 ようやく人にこの事を話せてホッとしたのか? いや、違う。早川さんに聞いて貰えた事でホッとしたのかもしれない。薦められたアップルパイをでかい口に押し込んだ。 そんな仕草が面白かったのか、早川さんは「クスッ」と笑みをこぼす。「花ちゃん 一口で食べちゃうなんて」と可笑しそうに笑い始めた。 私もそんな早川さんの笑いに釣られてアップルパイが残った口で「グフフ」と笑った。 あの出来事から初めて普通に笑えた瞬間だった。 心が暖かくなった。そして安堵した。たった数時間前の出来事を話しただけなのに安心感が私を包んだ。 そんな笑顔が取り戻せたタイミングを伺うかのように白髭のマスターがコーヒーを私達に差し出してきた。「青春…だね ふふ」とテーブルにコーヒーカップを置くと白髭をいじりながらカウンターに戻ってゆく。 「あ、あの?私達コーヒー頼んでいませんけど?」と早川さんはカウンター内に戻ったマスターに言う。 マスターは右手を開きニコニコしながら「シッシッ」と横に振る。マスターからの差し入れのようだ。落ち込んでいた豚っ面の私を見てコーヒーを煎れてくれたみたいだ。 二人して「ありがとう」と言うとマスターはニコニコしながら流しの食器を洗い出した。 その後「かおり」について溜まり溜まっていた気持ちを吐き出し始めた。その気持ちは温厚な早川さんも中学から豹変したかおりに対して私と同じ様な感情を持っていた事に驚いた。 そこから1時間くらいは「かおり」について語り合っただろうか… どのような話かは今後の出来事に少しづつ、そしてゆっくりと未知なる世界のジグソーパズルのピースとしてはめられていく事になる。
190 :
華 :2007/02/05(月) 21:22:33 ID:fSD1t3iC
「やっぱり噂本当だったんだぁ」と急にあっけらかんとした顔で早川さんが言い出す。そして私はまたキュッと豚鼻が締まる。「違う違う。かおりの事じゃなくて磯野君がバイク乗っている事よ」 意外な事だった。 別段、磯野君がバイクに乗っている事など今更どうでもよかった。あの温厚で気さくな早川さんの口から「バイク」という言葉が出て来た事に驚いたのである。 「早川さん、やっぱりバイクに興味あるの?意外〜」コーヒーを啜った。 「隠すつもりは無かったんだけどね…私、中型免許取ろうと思っててさっき見かけたお店眺めてた時に花ちゃんに声かけられたんだぁ」と早川さんもコーヒーを啜った。 早川さんがバイクに乗ろうと思った理由は始めてのツーリングの時に聞く事になる。何故かこの時は早川さんの話を聞きたかった気持ちがあった。私は正直バイクという乗り物が嫌いだ。 そんな気持ちを早川さんに言いたくなかったし、自分の話を聞いてくれた早川さんに対してその気持ちは出さない様にする事に徹していた。 当時の私は随分とバイクに対して偏見を持っていた。今でこそ、その話をすると早川さんはお腹を抱えて笑い出してしまうが…(苦笑) 私のバイク嫌いの理由は単純明快だった。「あんな乗り物、不良の乗り物」たったコレだけだった。
191 :
華 :2007/02/05(月) 21:23:08 ID:fSD1t3iC
夜も更け時計は午後10時を回っていた。「そろそろ行こっか」と私が言うと早川さんが「花ちゃん、ベル番いくつ?」とポケベルの番号を交換し合った。 会計を済ませ白髭のマスターにコーヒーのお礼を言い店を出ようとした。店を出る前に入り口の壁真上に吊るされた一枚の革ジャンが目に入ってきた。 その革ジャンは古ぼけた感じを見受けられたが黒光りし、何かを感じさせるようなオーラを女ながらに感じた。首襟の真下に拳ほどの刺繍が施されていた。 私は目を細め、その刺繍に目を向けた。日本の伝統文化である「狂言」などに使われる「翁」の能面が施されていた。 早川さんが扉を出ると私も続いて店を出た。喫茶店の閉店時間もあってかマスターも外に出て路上看板を店に入れ始めた。「わたしこっちだから 家に着いたらベル入れとくね」「うん、わたしこっち方面だからここでバイバイだね」 私は店から右へ、早川さんは左へと久し振りの再会を楽しみ別れた。 辺りは暗く寒かったが、全てを話せた私にとって気分は晴れやかだった。 そして私の片隅に残るあの「翁」の革ジャンは数日後に運命的な再会を果たす始まりのピースの一つだったに過ぎなかった…
192 :
774RR :2007/02/05(月) 21:23:35 ID:SbqIP5+W
淹れる煎れる入れるって色々あるけどどれが正しいの? どれも正しいみたいなんだけど。 と書こうとして送信していた。
193 :
華 :2007/02/05(月) 21:24:07 ID:fSD1t3iC
ね…寝ます…orz
194 :
774RR :2007/02/05(月) 21:49:40 ID:J+DC0vHL
>>192 一般的には「入れる」
お茶を「淹れる」
豆を「煎る・炒る」※煎れるとはあまり言わない
195 :
774RR :2007/02/05(月) 21:58:41 ID:k1hucPhR
コーヒーやお茶も 「入りましたよ」 って言うしな・・・ 日本語って難しい
華さんおつ! 筆、はやいね。 俺もがんばりまする。 皆様、すんませんが誤字脱字は脳内変換によってスルーしてもらえませんでしょうか? 俺の文にも多いのは認めますし、出来るだけ気をつけますけど、 そんなに素人文書にて校正に心を配れませんので・・・ 私事ながら、本日、部長に辞意を表明してきたです! どうなることやら・・・
197 :
774RR :2007/02/06(火) 01:51:27 ID:u6nEFvgD
ナニィー!!タラオの中の人の人生にも私怨
198 :
774RR :2007/02/06(火) 02:49:54 ID:3Y1pIaky
豚っ面w
199 :
774RR :2007/02/06(火) 03:32:08 ID:fhmFEtYq
定期あげ
200 :
774RR :2007/02/06(火) 09:47:33 ID:T5PVY7mX
マスオ乙 タラオ乙
201 :
774RR :2007/02/06(火) 11:42:01 ID:FDlEV80c
ハナ乙
202 :
774RR :2007/02/06(火) 16:26:45 ID:8dqo6ICW
>>196 つC
ついに念願の職業作家デビューですな。
203 :
華 :2007/02/06(火) 20:27:35 ID:oPpmbMjd
「煎れる」は「入れる」でしたか…orz 以後気をつけます。 タラオの中の人ありがとうございます。 ↓という事で続き↓
204 :
華 :2007/02/06(火) 20:28:19 ID:oPpmbMjd
私は喫茶店から暗い夜道をまっすぐと家路に向かった。先程早川さんと出会った看板の掲げられていないバイク屋の前を無意識に通り過ぎた。 ふと早川さんがバイクの免許を取るという言葉を思い出し、バイク屋の前に足を戻した。暗い夜道に店先の街灯とショウウィンドウの小さな灯りにうっすらと光を当てられる様に一台のバイクが置かれていた。 フロントタイヤの脇には説明文の様なプレートが置いてあり私は目を向ける。 そのバイクは「SUZUKI RGV250γ−SP」という名前だった。 「ふ〜ん…早川さんがバイク…ねぇ…」と呟いた。不良になりたいのか?などと少しばかり早川さんを心配するお節介な自分がそこに居た。 私にはバイクに何一つ魅力を感じることなく看板の掲げられていないバイク屋を立ち去り家へと向かう。 余談だが、この「RGV250γ−SP」は後に「鬼才・堀川」の愛機として私と一騎討ちを展開する事となる。 家に帰るとまだ父は帰ってない様子だった。私は部屋に戻りベットに流れ込むように寝転んだ。後頭部に両手を組み足を組んで「自分」という人間を考え出した。 カツオとは付き合っていた訳ではない。むしろ毎年バレンタインデーにはチョコを渡し中学2年から毎年告白しフラれること4回目、そして今日で5回目の無言の失恋を迎えた。 高校でみんなと別々の高校へ進学してから私には何かが欠けていた。 何かが失われていた感触があった。そして私はひとつの事に気付き出した。 「弱くなった…」 漠然とした結論に達した。そこから何故弱くなったかを考え出した。30分程考えているうちに睡魔に襲われ始める。その弱さの原因が「正義感」という結論に達して目をゆっくり閉じた。 ポケベルには早川さんから「ファイト」とメッセージが送られていた。
205 :
華 :2007/02/06(火) 20:28:49 ID:oPpmbMjd
学校の授業は正直ダルイ。教科書を立てて如何に弁当をバレずに喰うのかが私の日課だった。ボーっと外を眺めたり、舎弟共とたわいの無い話をして下校する。 しかしそんな退屈も家に帰り着替えてから向かう「珈琲・浦野」に向かい、早川さんとコーヒーを啜るのが楽しみとなってきた。 色々な事を話したり軽食メニューを楽しんだり毎日が楽しかった。そんな楽しい日を一週間を過ぎるか過ぎない頃に運命の日を迎える。 随分と話し込んでしまい気付けば閉店の10時を過ぎていた。白髭のマスターと早川さんにおやすみの言葉を交わし暗い夜道へと歩き出した。 あの出来事の事も吹っ切れていたのか気分よく安っぽいポーチをグルグル回しながらテンションはハイだった。 ビィィィィ〜ンと後ろから原付が迫っていたが気分の良い私は気付きもしなかった。その時、グルグル回していたポーチが原付にあっさり奪われた。原付に二人乗りした茶髪の高校生達に奪われてしまったのだ。 「あ〜ひゃっひゃっ 見たかよ?あの間抜けな豚面〜」と言う声と共に原付は抜き去ってゆく。何が起きたのかわからなかった。 カバンが無い事に気付いたのはそれからだった。「ヤラレた…」と手を膝に被せ、うつむいた時ダダダダダダと歯切れの良い音が猛スピードで近づいてくる。 「なんなの…バイクって結局不良の乗り物じゃない…」そう思い顔を上げると後ろから迫っていた歯切れの良い音と共に猛スピードで黒い塊が私を抜き去っていく。「なんなのよ…もうバイクなんてうんざり」そう呟き前方に目を向けた。
206 :
華 :2007/02/06(火) 20:30:35 ID:oPpmbMjd
するとガシャーンという音と共に茶髪の二人乗りは蜘蛛の子を散らす様に逃げていった。そこには黒い塊からぼんやりと光る赤いテールランプと横たわった原付が転がっていた。 何が起こったのか理解できず暗い夜道で立ち尽くすことしか私には出来なかった。 暫くすると黒い塊がUターンしてゆっくりとトトトトトという可愛らしい音を立ててコチラに向かって来た。私は怖くなり目をつぶってしまう。そのバイクは私の前に止まり出す。「怖い…」これがその時の素直な気持ちだったのを覚えている。 ゆっくりと一歩一歩近づいてくる… ギュ、ギュというレザーの音と共に… 私は怖いもの見たさで目を開けた。 目の前の人間の姿に恐怖した。全身黒の革で覆われヘルメットは骸骨のような黒のヘルメットだった。シールドはミラーシールドで中は誰だかわからず私の怯える豚っ面が映り込んでいた。異形とも感じる姿の人間はギュっと音と共に右手から私のポーチを差し出してきた。 その右手のグローブには、異形な姿にはとても似つかない真っ赤な色が鮮やかな椿のワッペンが縫い付けられていた。 震え上がる私を見てその異形な姿の人間はそっとポーチを足元に置きゆっくり振り向きバイクに跨り出す。すると襟元には「翁」の刺繍が施されていた。気付いた時にはタタタタタという音と共に走り去っていってしまった。 それが私と≪椿翁(つばきおう)≫との最初の出会いであり、私と早川さんの師父となる人との出会いだった…
207 :
華 :2007/02/06(火) 20:34:04 ID:oPpmbMjd
長ったらしくてスミマセン…orz 【出会い編】はこれで終わりです。次からは【海鮮組バイト編】になります…orz
208 :
774RR :2007/02/06(火) 20:43:01 ID:i0GSFwxc
いえいえ、なかなかオモロイよ。C
209 :
774RR :2007/02/06(火) 20:53:20 ID:lPHtRsgs
華さんも紫煙私怨! 続き楽しみです
210 :
774RR :2007/02/06(火) 22:07:09 ID:B4XE1m3O
オモロイ!
211 :
774RR :2007/02/06(火) 23:13:03 ID:PlTF3yId
つC いいんじゃないの〜
212 :
774RR :2007/02/06(火) 23:43:33 ID:G1N4GSLq
>>203 煎れるでも間違ってないんだよ。
なんかとにかくググレば分かると思うけど
お茶とかの種類とかいれかたによって漢字が違う。
コーヒーの場合は抽出方法でちょっと違うらしい。
お茶の場合は点れるとかって書く場合もあるし
気にすることじゃないよ。
213 :
774RR :2007/02/07(水) 00:05:36 ID:XOUusNwE
イイヨイイヨ〜
214 :
774RR :2007/02/07(水) 00:56:00 ID:1JVWWOno
松本イーヨ
215 :
タラオ〜Acceleration of The Blood〜 :2007/02/07(水) 01:06:30 ID:eLANBHm+
水道で手を洗い、ウーロン茶で喉を潤し、タバコを一服するとツーリングの準備に取り掛かった。 とはいっても日帰りのため余計な荷物は無く、念のためバイクの各所を点検するだけだ。 「ルートはどうするか?」 チェーンの張り具合を確かめながら英一が聞いてきた。 「ん〜そうだな、東名と小田厚で箱根まで行って、ターンパイクから伊豆スカとおって後は時間見て適当に…って感じでどう?」 「それでいいよ。帰りは、海沿い来て、西湘バイパスから湘南とおって、後は適当に高速とか16号でいいな」 「それでいこう。あ、バナナワニ園が見たい。これ覚えといて」 「…OK…」 大まかな計画だがこんなもので十分だ。バイクならではの機動性で、いかようにも変更できる。 そんな風にして、俺たちは出発した。
走り出して、すぐにステダンの交換による効果がわかった。 ものすごく軽い!街乗りの倒しこみがすごく楽で、小回りも今までよりも遥に良くなった気がする。左右に小さく、何度も蛇行してみたりして、軽快な動きを楽しむ。 TLの本来のハンドリングはこういうものか…小さなカスタム一つでこんなにも変わるとは…乗り始めてから数ヶ月たち、自分のバイクをある程度理解したつもりだったが、 それでもまだ色々な顔が隠されていて、ちょっとしたことからそれが覗けたことが、なんとなくうれしかった。
しばらくして、東名に乗った。リーダーは俺が取る。英一は右後方へ。 ベンチレーションから吹き込む熱風は肺に熱く、エンジンの廃熱がジーンズを通して下半身を焼くが、「これがバイクだ」と割り切ってしまえば何とでもない。要は気の持ちようだ。 クルマの流れは休日としては悪くなく、140km/h程度で巡航することができた。 しばらくすると、車群を抜けた。 前方車はるか遠く、車種の判別はもちろん、その色すらわからない。俺は右後方を振り返りながら一気にギアを3つ落とし、前に向き直ると、一気に右手首を翻した! 一瞬、リアタイヤの空転に車体を悶えさせ、TL1000Rは弾かれたように加速していく。右ミラーに視線を飛ばすと、一瞬遅れて英一のFZ1が追尾してくるのがわかった。 180…シフトアップ…200…シフトアップ…240km/h…、真夏の太陽に熱せられたアスファルトから立ち昇る陽炎を吹き飛ばし、2台は加速する。 FZは、右ミラーの中でほとんど位置を動かさない。さすがに…速いな。 オーリンズのステダンは、この速度では軽すぎ、安定性に欠ける気がした。状況に合わせてアジャストするべきなのだろう。 しばらくすると、前方をおそらく100km./h以上の速度で走っているはずのクルマが、まるでこちらに向かってバックしてくるかのように、みるみるうちに接近してきた。 FZのライトがハイビームに切り替わる。同様に俺もハイビームにすると、俺たちの存在に気がついたライトバンがウィンカーを出しながら、中央車線へと緩慢に逃げ始めた。 与えられつつあるわずかな車線、わずかな空間を、黒と蒼の弾丸が切り裂いてゆく…
厚木インターで東名から小田原厚木道路につないだ。 ここからは俺に代わり英一が前に出る。軽快な道路ではあるが覆面パトカーや白バイの非常に多いルートであることを、英一もわかっているらしく、120km/hほどでセダンに気を配りながら淡々と流していく。 途中、高速上にもかかわらず牧場の牛糞の匂いが漂ってきたりして、一瞬ごとに都会の喧騒から遠ざかっていることを再認識させられる。 ヘルメット越しに感じる風のにおい…これもバイクならではの体験か。
219 :
774RR :2007/02/07(水) 01:10:25 ID:g5kktIJO
リアルタイムktkr!!! つC
小田原厚木道路を走り、20分程度で終点の風祭まで達する。 一瞬だけ一般道を通り、給油した後、箱根ターンパイクへ…はじめて走る道。今日は贅沢に有料道路三昧。 ターンパイク前の小さなパーキングで小休止した。 「ふ〜フグタ、結構飛ばすじゃないか?」 と、耳栓をはずしながら言う英一。 「東名だろ?危なっかしかったか?」 「いや、異常と言えば異常だけど…まあ絶対に無理な速度ってわけじゃなかったし、路面もよくて交通量も少なかったからな。 後ろから見ていても不安は感じなかったよ」 苦笑気味に言う英一。 「だけど、フグタさ、免許とってから4ヶ月しかたってないだろ?僕なんかそのころは怖くて200キロなんて出せなかったからな!」 「俺だって、怖くないわけじゃないけど、まあ、ちょっと遊んでみたくてさ。 新しくつけたステダンの高速域での動きも確認しておきたかったしね。 それに初心者と言ったって、俺もう7千キロは走ってるぜ?」 そう、怖くなかったわけじゃないが、なんとなく大丈夫であることが”わかって”いた。あくまでなんとなくで、理由は無いが… 「そか、で、ターンパイクはどうする?フグタが前走る?」 「いや、英さん先走ってよ。俺は先輩殿のラインを盗ませていただきますだよ。ただ…ちんたら走ってると…ぶち抜くぜ?」 セブンスターを咥えてニヤリと笑って見せた。 「…おう、やって観やがれ!小僧っ子がっ!」 カルピスサワーを口に当てながら英一が返す。 彼はタバコを吸わない。
ターンパイクの料金所を過ぎると、すぐに上りになっている。 傾斜はそれなりにあり、路面も一般道よりは綺麗なため平均速度も高いため、すぐに耳が痛くなる。頻繁につばを飲み込んだ。 料金所から数キロは周囲に畑もあるが、すぐにそれも途切れ、手の入っていない原生林の中を走る一本道になった。 綺麗な空気を吸いたくて、RR4のシールドを上げる。 標高が高くなるにつれて冷えてくる風が顔に当たり、かすかな草いきれの香りを鼻腔に届ける。気持ちいい… 英一のFZはリプレイスマフラー特有の低い音を響かせながら、80〜90kmをほどで淡々と走っていた。ブレーキランプはほとんど点灯しない…
俺がついていくのを感じて、英一は徐々にペースを上げ始めていた。 人それぞれの個性や性格が走りに現れるのだろうか。 英一のライディングは非常に滑らかで、ロスのない、まさに教科書的な美しいものだったが、時にびっくりするほど大胆なラインをとることもあった。 ブラインドコーナーの手前では十分に減速し、対向車線にも絶対にはみださないが、 クリップを過ぎコーナーの先の視界を得たならば対向車線まで含めた道幅いっぱいを使って全開加速。 スローイン・ファストアウトの基本?リアをスライドさせながら莫大な運動エネルギーを蓄積していくFZを観ていると、教習所で習った言葉など頭から吹き飛んでしまう。 ジャッジャァァァ・・・英一が自作したステップに取り付けられたバンクセンサーから飛び散る火花。 旋回により生じる遠心力とバンクするバイクとライダーの自重、アスファルトから伝えられる垂直抗力、路面を喰う両輪の摩擦、エンジンが生み出す推進力…前へ! すべての力が、一つの力点においてバランスしていた。綺麗だった。 美しいから、速い・・・ ―そう,感じた。
英一のライディングを悠長に眺めている余裕がなくなってきた。彼のペースがとんでもなく上がってきたからだ。 クソッ!速い!喰らいつく。あっという間に迫り来る左コーナーにフル加速から一気にフルブレーキ。右手の中指と薬指を絞り込む。スネーキング。リアが少し振られる。一つシフトダウン。 体勢を作り、踵と右足の内腿でバイクをホールドしつつコーナーの先に視線を飛ばす。短いストレートの先に英一の背中が見えた。ステップをこする。ようやく回頭。我慢していたスロットルを開放した。 インジェクションから供給されたガソリンに呼応して二つのピストンは膨大な回転力を生み出し、チェーンを経てタイヤを歪ませ、そしてアスファルトへと伝達されていく。 加速! コーナーからコーナーへと、作業の繰り返し・・・しかし状況は一つとして全く同じ処理を許さない。 ヘルメットを叩く風が運んでくる恐怖を押し殺し、バンプに小さく弾かれて空転するリアタイヤから背に走る悪寒をなだめ、FZを追う。 少しずつ遠くなる英一の背…だめか…あきらめかけて左コーナーを曲がったとき ― 紺碧の空へ突き刺さるかのごとく伸び上がるストレートがそこにあった・・・ 快晴の蒼さに溶け込む、はてしなく長い天国への階段。その先にはなにがあるのか・・・ 中ほどを、空よりも蒼いFZが突き進んでいく・・・まだそれほど離されていない・・・ ― もう少しだけ… 俺はスロットルを握りなおし、3速から4速へシフトアップしながら、スクリーンに深く身を隠した。
明日出張で朝早いのに、こんな時間までカキコしている意志の弱い俺に乾杯。 誰か、起こしてくれる人もとむ。
225 :
774RR :2007/02/07(水) 01:19:50 ID:g5kktIJO
リアルタイムのお礼に起こしてあげたいがw
お心頂いておきまする。 おやすみなさい。。。
227 :
774RR :2007/02/07(水) 01:24:52 ID:kMVcy8LN
どうやって起こせとw 中の人はTLオーナーだったのかな それにライディングの腕前もなかなかのものなのであろう、実際に走る人でないとああいう文章書けないよね
228 :
774RR :2007/02/07(水) 01:24:54 ID:g5kktIJO
この前のカキコ見たかぎり大変そうだけど仕事がんがれ! また続き期待してます、ではオヤスミ ノシ
229 :
774RR :2007/02/07(水) 03:31:28 ID:9gMFgx55
ちょwwwカルピスサワーwww 飲酒運転www
230 :
774RR :2007/02/07(水) 03:51:46 ID:knuI8zLG
は?
231 :
774RR :2007/02/07(水) 04:20:52 ID:71VniDfS
そこはソーダに脳内変換するところだろ…常識的に考えて…
232 :
774RR :2007/02/07(水) 11:10:13 ID:ds4JDP+v
ソーダソーダソーダ!! タラオ乙
233 :
774RR :2007/02/07(水) 12:25:19 ID:44XjmbRn
サワーだソーダだグチャグチャうるせえなぁ! 素直にプラッシーに汁!
234 :
774RR :2007/02/07(水) 12:36:24 ID:3NYMiUF2
ちょ、米屋で休憩か つC
235 :
sage :2007/02/07(水) 13:46:45 ID:6tcTY5IN
数十年前のあの日、父親が確かに見たあの光景を 時を経て息子が目の当たりにしたんですね… 心が震えました!
236 :
774RR :2007/02/07(水) 15:00:11 ID:s+E/vWkA
237 :
774RR :2007/02/07(水) 16:32:59 ID:9cp00owJ
238 :
774RR :2007/02/07(水) 20:21:50 ID:5wWZbNtv
>美しいから、速い 名言だね。
239 :
華 :2007/02/07(水) 20:38:43 ID:Ac13A9UU
>>212 補足有難うございます。 今後から「入れる」で表記して読み易くします…orz
タラオの中の人
今気付きましたが…辞表っすか…orz
Easy Go!
↓続き↓
240 :
華 :2007/02/07(水) 20:39:25 ID:Ac13A9UU
【海鮮組・バイト編】 自宅に無事帰ると今日も父は外食ついでに何処に出かけているのか、家には居なかった。 部屋に入ると机の椅子を引いて腰掛けていた。あの後、足元のポーチを手に取ってから不思議と恐怖感は無く別の感情が湧き出ていた…その感情が何なのかを考え込んでしまう。 突然ポーチを奪われ風の様に現れた異形の者。私の嫌いな不良とはまた違う… その姿、その行為からは「正義」が感じられた。 世間一般的に「正義」と言えば警察だろう。だが私は警察には良いイメージが無い。何処か「正義」という言葉を巧みに使い弱者をいたぶる偏見が私には当時からあった。 しかしどうだろうか?あの異形の者からは「絶対正義」という今の私に「失われたモノ」が、「絶対正義の形」が、そして「行為」とし、あの瞬間にはあった。 そして私は一つの決心をし、部屋を出て電話を手にし「*2*2…」と早川さんへ深夜遅くに決意のメッセージを送る。 そう、「私もバイクに乗る」と… 一つの決心をしベットに潜り込み目を閉じる。浮かび上がってきたのは能面の「翁」 バッと飛び起き異形の者が誰だか理解した。 喫茶「珈琲・浦野」の白髭のマスターである事に私は気が付いた。明日学校が終わったらお礼を言いに真っ先に向かおうと決意し、ベットに入り目を閉じた。
241 :
華 :2007/02/07(水) 20:40:11 ID:Ac13A9UU
学校の授業が純粋にかったるい…特に英語は嫌いだ。そんな英語の授業中に早川さんからバイブレーションでポケベルが震える。「見せたいものがあるんだ」というメッセージだった。 退屈な授業が全て終わり、帰り際に「いつものところで」と学校の公衆電話から早川さんへメッセージを送る。急いで帰宅しカバンを放り投げ、スグに家を飛び出した。 ふと我に返り「とおちゃん、ごめん今日も遅くなる」というと父は「あぁ、わかった」と微笑しながら私を見送った。 喫茶店に入るや否や白髭のマスターにデカイ声で豚足をピンと伸ばし「昨日は有難うございました!」と全身全霊を込めて深くお辞儀をした。 白髭のマスターは不思議そうな顔をして野太く低い声で「んん? 花ちゃん、どうしたんだい?」と言ってきた。咄嗟に私は「えっ?!」と声を出し、入り口真上に吊るされている革ジャンを確かめる様に目を向けた。 が、革ジャンが無い… えぇ?っと混乱する私は昨日の事を細かく白髭のマスターに話すと「カッ!カッ!カッ!」と野太く低い声で笑う。更に私は混乱すると白髭のマスターはもう一言添える。 「そうかい、花ちゃん。アレはね 古い友のモノなんだよ」と優しく言う。誰なのかと聞くと、いつものニコニコした顔で流しのコーヒーカップを洗い出していた。当然昨日の異形の者は白髭のマスターとばかり思い込んでいた私は呆然とした。 その呆然としたタイミングで早川さんが「やっほ〜二人とも〜、マスタ〜ブルマンお願い〜 あ、あとアップルパイまだ残ってたら2つ〜」と声をかけてきた。
242 :
華 :2007/02/07(水) 20:40:41 ID:Ac13A9UU
いつもの奥の小さなテーブルに腰掛け、私は昨日の出来事を早川さんに話し出した。すると早川さんは「へぇ〜、カッコイイ!素敵な事じゃな〜い」と瞳をキラキラさせていた。 「そうそう、見せたいのってコレコレ!ジャ〜ン」と間髪いれずカバンから取り出したのは、ヨレヨレになった今月出たばかりの「オートバイ」という本だった。 実は早川さんはバイクに乗る事を親にはまだ言ってないそうだ。それもそうだ。もうすぐ高校3年になる私達が進路を決めなければならないこの時期にバイクに乗るなんて、まして女の子がバイクに乗るというのは親として目をつぶる訳には行かないからだ。 そういう理由から常にカバンの中にこの本を忍ばせていたし、私と久し振りに出会った時右手に持っていたこの本を後ろに隠したそうだ。 私は近所には顔が広いのは周知の事だが、その顔の広さと情報量から中学生までは人間拡声器と呼ばれるくらいでそんな理由からだと思うが、あの時早川さんは慌てて雑誌を隠したんだろう。 そんな人間拡声器の私も高校にあがってから父に「他人の家の事情や出来事をあまり噂するもんじゃない」と本気で叱られた事があり、父の言葉を守り人間拡声器の異名もいつしか近所から消えていた。 ヨレヨレになったオートバイという本を二人で広げアレコレ話が弾む。全く興味の無かったバイクにのめり込んだ瞬間だった。国産4メーカーを知り排気量によって免許が違う事もこの日初めて知った。 夢中になったし今までに無い楽しさを味わい、そしてコーヒーを味わった。白髭のマスター手作りのアップルパイを二人で頬張りつつ、中型免許取得の話に盛り上がりはピークに達した。 そして未知なる世界のジグソーパズルのひとつのピースが、またはめ込まれて行く…
243 :
華 :2007/02/07(水) 20:50:54 ID:Ac13A9UU
うぅ… 家に帰り着替えてから向かう「珈琲・浦野」に向かい、早川さんとコーヒーを啜るのが=× 家に帰り着替えてから「珈琲・浦野」に向かい、早川さんとコーヒーを啜るのが=○ 嗚呼…反省して寝ます…orz
244 :
774RR :2007/02/07(水) 21:31:22 ID:VzdTJGW3
細かい事は木に竹刀、続きGo!
245 :
774RR :2007/02/07(水) 21:49:57 ID:Cq3aBoJi
脳内で自動補正されてるから気付かない♪
>>242 人間拡声器にワロスwwwでもまっとうな親としてはやはり叱るだろうな。
つC
247 :
774RR :2007/02/07(水) 23:25:43 ID:1JVWWOno
イイヨイイヨ〜
248 :
774RR :2007/02/07(水) 23:52:08 ID:KIHFxklQ
花ちゃんイイ
華さんいいね。展開が楽しみです。
>>227 俺は、物語の中でまだ一度も走らせたことがない、
カツオ兄さんのバイクに乗って魔棲。
ちなみにタイヤの端っこはあまっとりまつw
250 :
774RR :2007/02/08(木) 00:29:59 ID:YQ+Kv2O/
251 :
774RR :2007/02/08(木) 00:34:25 ID:n6S8w4U1
>>諸作者方 つC 俺も小説を書いてみたが、なかなか難しい。 思うように話が進まないというか・・・。 そのうちうpします。
252 :
774RR :2007/02/08(木) 02:03:23 ID:WWzZftVr
>>251 つC
どんな話だろ〜な〜wktkwktk
253 :
774RR :2007/02/08(木) 02:53:37 ID:gLabw3lj
華沢さん
254 :
774RR :2007/02/08(木) 03:39:34 ID:FbNojpVu
ちょっとちょっと華さん、巧すぎませんか? ベル番… 同世代ですね 本職ですか?女性?でもマスオさんの世界観ととても似てるし
255 :
774RR :2007/02/08(木) 09:41:54 ID:wX52153j
>>254 華さんも魔棲雄さんも、アニメサザエさんを見ても全く違和感ないくらいキャラをつかんでいて、
なおかつキャラのおっている経験なんかにグッときたり共感出来たりするんですよね。
256 :
774RR :2007/02/08(木) 10:17:00 ID:FizoKU4c
花ちゃん豚豚言い過ぎw いい意味で。
257 :
774RR :2007/02/08(木) 19:34:49 ID:v98Az5m+
作者の皆様、いつも楽しく読ませていただいてます。 良い作品ばかりで、こんなところで言いたくは無いの ですが、出来ればもう少し改行を考えて頂けませんか? せっかくの良い作品が読み辛くて・・・
>>257 これでも改行は考えているです。
しかしながら、文脈等や、個々人のPC環境により、
なかなかご期待に沿うのは難しいのであります。
それなりのところで、妥協していただきたく。。。
文字のサイズを小にすると読みやすくなるかもです。
259 :
華 :2007/02/08(木) 20:02:06 ID:lzT1tyvH
>>251 早川「ファイト」
>>257 改行は考えてはおりますがタラオの中の人氏の言われる通り、
妥協して頂くしか…orz
ご期待に沿えれば何よりですが…宜しくです…orz{ゴメン)
260 :
華 :2007/02/08(木) 20:13:43 ID:lzT1tyvH
↓続き↓
261 :
華 :2007/02/08(木) 20:15:08 ID:lzT1tyvH
中型免許を取るには2つの難関がある事を早川さんは真剣に言い出した。楽しい話に浮かれていた私に急に現実に戻された感じだった。 ひとつはバイクに乗るのに親に隠して乗る訳にはいかない為、親を説得しなければならない。そしてもう一つは免許とバイクのお金だった。 明日の休みにでも早川さんは親を説得する事を試みるらしく、私も明日父を説得してみる事にした。コレさえ乗り切れば後はお金の問題だけだ。 そのお金の工面は既に早川さんは去年の秋頃から動き出していたらしく既に免許取得するまでのお金(合宿込み)は今も続けているアパレル関連の土日のアルバイトと少しずつ貯めたお小遣いで用意できているとの事。 免許取得は夏休みの合宿を使っての取得を考えているらしく私もその考えに便乗した。 しかし問題は私にあった。 私は憧れ始めたバイクにはお小遣いだけでは到底免許とバイクには手が届かなかった。「花沢不動産の一人娘」と聞けば、いかにも持っていそうなイメージがあるかもしれないが 父はお金には厳しい人で小さい頃からお年玉をくれる福島の叔父さんや親戚の方々の多額なお年玉は全て私の花嫁資金として別口座に預金していた。 ならばと私は本格的にアルバイトをしようと考え始めた。明日、父にバイクの事とアルバイトの事を正直に話そうと決意した。
262 :
華 :2007/02/08(木) 20:15:48 ID:lzT1tyvH
中型免許取得に夢中になるあまり、異形の者が誰なのか?と、考える事をずっと忘れてしまう事になる。 「そうだ!思い出した!」と早川さんは突然話題を切り替えてきた。「この間、磯野君と中島君がピザ屋の配達やってるの見たよ」と言ってきた。 もう磯野君の事は吹っ切れたし、バイクに夢中な私は早川さんと「珈琲・浦野」でバイクの事を話すのが楽しくて仕方が無かった。 どうやらピザ屋で相変わらず無茶をしているらしく、バイクを壊して今はカブでピザ配達をしているらしい。 プライベートでは磯野君がNSR50、中島君がモンキーに乗っているという事も早川さんの友人情報から初めて知った。 まだ彼らも中型免許を取得してないが、後に「磯野カツオ」「中島ひろし」 そして…あの女「大空かおり」が首都高に名を轟かせるのはまだまだ先の話になる。 バイクの免許を取る。アルバイトをする。なんだか胸がドキドキし始めると同時にワクワクしてきた。早川さんも同じらしく二人で顔を微笑ませながら「オートバイ」を開いては知識を詰め始めてゆく。 モダンな雰囲気の店内で小さく流れるJazz。カウンターには60台位の男が夕刊を広げていたり、近所の主婦連中がドリフの笑い声を発しながら談笑していたり、 店内を優しい瞳でニコニコ見つめながら白髭のマスターは珈琲豆を焙煎している。この喫茶店は本当に安らぐ場所だと改めて感じ、10日ほどの出来事が退屈な高校2年を埋めるかのように充実していた。 胸躍る感情と容量の少ない私の脳に対して膨大なバイクの知識が抑えきれないまま「珈琲・浦野」を後にし、早川さんと別れ家路に着いた。相変わらず父は今日も私が眠りに付くまで帰ってくる事はなかった。
263 :
華 :2007/02/08(木) 20:16:31 ID:lzT1tyvH
休日の夕方、父との夕飯を済ませ私は父に真剣な眼差しで免許とアルバイトの話をし始めた。いきなりの出だしだから…と心の中では反対されるものだと思っていたが、あっさりと父は了承してくれた。 嬉しさのあまり飛び上がった。 豚足を床にドスンと着地させると父は座るようにと私に言い聞かせた。「これだけは覚えておきなさい」といつもは優しい眼差しの父が厳しく鋭い眼光で私に言葉を向ける。 ガタンガタンッ!…ガタンガタンッ!…ガタンガタンッ!… 都心から朝日ヶ丘駅に向かう列車が家の裏の線路を駆ける。 通り過ぎた後、父は重々しく口を開いた。 「いいか?花子…バイク乗りはバイ…」と言い始めたが父は言葉を止める。 上を見上げ、揺れている電気の紐を眺めながら小声で「いや…やめておこう。きっと脈々と…」と呟くが私には駅のホームから聞こえるベルの音で聞こえなかった。 父は改めて言う。「自分が選んだ事だ。自分でお金を貯めると言うことは良い機会だ。事故だけは気をつけなさい。それと勉強も。」そう父は言い残して事務所へと去っていった。 父が去った後、やった!と嬉しくガッツポーズを小さくとる。次には早川さんへメッセージを高速ベル打ちで「オッケー出た」と送る。その日の夜11時には早川さんから「私もオッケー」とあまりにも予想外な答えが返ってきていた。
264 :
華 :2007/02/08(木) 20:17:13 ID:lzT1tyvH
次の日曜日に私はチラシの求人を眺め、とにかく高給が無いか?と躍起になっていた。豚鼻から蒸気機関車の様に勢いよく荒れ狂う息が噴出す。 そして見つけた。「日給2万・力求む!集え筋肉!海鮮組(面接試験有)」という枠に飛びついた。に、日給2…2万??す、すごい!と思うや否や面接試験の受付を電話で済ませ、夕方にある面接に向け時間を潰した。 このアルバイトが未知なる世界のジグソーパズルの重要なピースの一つ、そして高校3年の進路選択に繋がる大きなターニングポイントになる事に私はまだ知る由も無かった。
265 :
華 :2007/02/08(木) 20:24:16 ID:lzT1tyvH
楽しい話に浮かれていた私に急に現実に戻された感じ = × 楽しい話に浮かれていた私は急に現実に戻された感じ = ○ 嗚呼…今日も反省して寝ます…orz
266 :
774RR :2007/02/08(木) 20:47:50 ID:bQkeoXkw
もしや・・・伝説の筋肉パブ「海鮮組」か!? つC
267 :
774RR :2007/02/08(木) 23:08:14 ID:qTDSipKJ
ナカジマがモンキーなのはもうすっかりデフォのようですねニヤニヤ と、ひそかにナカジマでサイドストーリーを作ってた人がレスするよっ! ほら、アレだよ!アレ!カブでバトったやつ! そのうちネタが思い浮かんだら軟化かいてみるよ
268 :
774RR :2007/02/08(木) 23:39:23 ID:0WaFztyA
269 :
774RR :2007/02/09(金) 00:00:46 ID:RJI3xjb2
>>まとめサイトの中の人 勝手なお願いで申し訳ないですが、所用でしばらくこのスレを 見れなくなるので、華さんやのびた氏の作品を まとめておいてもらえないでしょうか?
270 :
774RR :2007/02/09(金) 04:33:48 ID:ZXb1wv9w
↑ 出張か何か知らないけどさ、マンガ喫茶とかで見ればいいじゃん。 ログを保存したいんだったらネットに繋げる時にウェブメールにでも 置いておけばいいし。 あっ、それが出来ない状況になるから中の人に頼んでるのか。スマン
271 :
774RR :2007/02/09(金) 05:40:51 ID:zgJEaZDw
花沢さんの父は東京町田のその名も知れた極悪の初代リーダーであった、そして母は中野レディースでカミソリセットの舞で有名。父は恐いのである…娘にその血が覚醒する事が。
272 :
774RR :2007/02/09(金) 09:56:32 ID:m97vgHYc
マスターはイージーゴーの人? つC
273 :
774RR :2007/02/09(金) 12:47:58 ID:/yAkoFoT
俺もおもった。インディアンの つC
274 :
774RR :2007/02/09(金) 13:21:48 ID:zWbbnpYD
しかも「浦野」だよ。 あの人か...w
275 :
774RR :2007/02/09(金) 19:54:23 ID:mtWWDM7d
276 :
華 :2007/02/09(金) 20:30:22 ID:wYPVqUhP
夕方、私はバスに乗り朝日ヶ丘の中心街から離れた海鮮組事務所へ向かった。 事務所という名のプレハブの前には、チラシの宣伝効果からか50人を越える屈強な男達が集まっていた。 どうやら集まった50人を越える男達は皆、面接に受けに来た人間という事は即座に理解できた。 筋骨隆々な男や坊主頭で腕に刺青の入った男、まだ寒い季節にも関わらずタンクトップにはち切れんばかりの胸板の男。力におぼえのある人間がそこには集まっていた。 当然そんな男達の中に女は私一人だった。 「おいおい、お嬢さん 場違いって言葉知ってるか?」と皮肉を言われるが私は黙って我慢した。するとプレハブのドアが勢いよくバンっ!と開き、中からは190cmは越えるであろう60代の大男が現れた。 その男はあまりにも大きく、その場に居た屈強な男達の筋肉も鶏ガラに見えてしまう程の肥大した筋肉が作業着からでもハッキリと伺えた。 太い声で「お〜し 今日は面接に集まってくれてありがとう ワシがこの海鮮組の親方をやっとる海 千山(うみ せんざん)だ。」と集まった面接者に言い放った。 「海鮮組は力が全てだ!集まってもらったのは他でもない。自信がなけりゃぁとっとと帰るこった。力に自信のあるやつぁ面接受けろ」
277 :
華 :2007/02/09(金) 20:31:03 ID:wYPVqUhP
さっきまで己の筋肉を見せびらかし、ざわついていたプレハブ前は一気に凍りつく。ある者は怯え、またある者は威風堂々とした姿に恐怖した。 「それじゃ これから事務所の中で面接試験やるから二人づつ入って来い。 な?」そう言うと海親方は事務所に入って行く。 事務員と思われるツンと尖った眼鏡を掛けた賢そうな女性が順番に並べ、私は最後の面接者となった。その隣には私と同じくその場に似合わない中肉中背の大学生らしき男が居た。 面接が始まる。すると隣の男が「君も面接なの?! じょ、女性なのに?」と言う。私は黙ってその男を見ていた。「理由は人それぞれだろうけどさ、お互い受かるといいね!」と明るく微笑んだ。 私は「有難うございます。受かるといいですね。」と微笑み返す。すると事務所から最初の男達が出てきた。 「あ、ありえねぇ…」そうブツブツ呟きながらプレハブを去っていった。 次々と落胆する筋肉隆々な男達がプレハブから吐き出す様に事務所から出てくる。 どうやら並みの試験じゃない事を残された私や面接者は感じ取った。 私達の順番が回ってきた。恐る恐るドアを開けると「おぅ!おめぇらで最後か!よし、前に来い」と海親方は太い声で言った。 足元にはセメント袋が4袋づつ用意されていた。 「よし、それ担げ」
278 :
華 :2007/02/09(金) 20:32:18 ID:wYPVqUhP
いきなりだった。名前も聞かず突然に要求された。大学生らしき男は必死に2袋までは持ち上げた。すると海親方は「あの椅子まで歩いて椅子の上に落とさねぇでのぼってみろ」 男は必死に歩き椅子に足を乗せようとするがセメント袋を落として転んでしまう。その姿を見て「おぅ、嬢ちゃん 次はおめぇだ。ここじゃ男女関係ねぇ。自信がありゃやってみな」と言う。 私は豚鼻を大きく広げ大量の酸素を吸い込ませる。酸素は肺に入り込み全身の筋肉へ入り込む。 ググっと豚足の蹄に力を入れ、そして袋をまず1袋ひょいと左腕で担ぐ。空いた右手で2袋、3袋、4袋… 「ほほぅ、こりゃ驚いたな」と海親方は私の腕を見始める。 一歩、二歩と歩き出し、セメント袋4袋を左腕で担ぎながら椅子に難なくのぼりきった。すると親方は立ち上がりゆっくり近づいて私の脹脛(ふくらはぎ)を触る。 「嬢ちゃん、あんた普通の筋肉のつき方じゃねぇな 何処で何してたんだ?」と担いでいた4袋を右手で2袋、左手で2袋の端を指で挟んで床に下ろした。その光景を見た大学生らしき男は「う、うそだろ…!?」と驚愕する。 私は海親方に小さい頃から福島の叔父さんが運営する牧場の手伝いを夏休み・冬休み共に手伝い牧草を運んだり、牛を引っ張ったりしていた作業や農作業も手伝っていた事を話す。 海親方はその話を黙って聞き終えると「嬢ちゃん、名前は?」 「は、花沢花子です」と背脂を伸ばし、裏返った声で返した。
279 :
華 :2007/02/09(金) 20:32:52 ID:wYPVqUhP
「おし、気に入った!いつから春休みだ?」と聞いてくる。私は「あ、明後日から休みです!」と豚っ面を引きつって答えた。 「おし、明後日から来い」 どうやら私は合格したようだ。余談だが私はこの面接内容には自信があった。セメント袋を重ねて担ぐには福島の叔父さんの牧場で束ねられた牧草を運ぶ時にコツを覚えていたのでセメント袋も難なく担げた。 中学の頃の体力測定では背筋220s、握力は両手共に75s、肺活量は6000mlを記録し人とは飛び抜けた体力の持ち主だった。 それは高校になっても衰える事無く、小さめの林檎であれば潰す事も出来た。そんな肉体を持つ私も跳び箱6段だけは今現在も飛べないのである。 海親方は「おい、ひよっこ。おめぇ最後に言う事あるか?」と大学生らしき男に聞く。「ぼ、僕は 僕は強さが欲しいんです。 じ、自分を変えたいんです」と言葉を返した。 その後、海親方に自分が東京大学の文学部に所属している事を話し、文学以外の「何か」を見つけたくて面接を受けに来たと言う。 海親方は黙って話を聞き終えると「おめぇは今日から文学ってあだ名だ。 おめぇも花と同じ日に現場に来い」彼も合格したようだ。 そして「花ちゃん」「花さん」と呼ばれていた私が「花」と呼ばれる様になったのはこの時からだった。
280 :
華 :2007/02/09(金) 20:39:24 ID:wYPVqUhP
た、多分…寝ます…orz
281 :
774RR :2007/02/09(金) 20:41:34 ID:j7Z5tGiu
背筋220s、握力は両手共に75s、肺活量は6000ml って・・・ w|;゚ロ゚|w ヌォオオオオ!! C
282 :
774RR :2007/02/09(金) 20:50:16 ID:Hmsi2oYt
花沢さんに殺されゆ
283 :
774RR :2007/02/09(金) 20:52:41 ID:mtWWDM7d
男でもそんなヤツはザラにいねーよw
284 :
華 :2007/02/09(金) 21:04:22 ID:wYPVqUhP
私(華の中の人)が中学生の頃、肺活量以外で実際にこの記録だした男がいました… その方の漲るパワーをモチーフに花沢さんに重ねてみました…orz
285 :
774RR :2007/02/09(金) 21:25:13 ID:d3latEkq
C 俺、力自慢には程遠い男なんだけど、なぜか握力だけはある。 背筋力100キロ程度なのに、握力は90キロ 体力測定の時、体育教師がいつも握力計の故障だと疑っていたなぁ。
286 :
774RR :2007/02/09(金) 22:11:06 ID:8MzgYlEU
背脂www
287 :
FZ4@愛知 :2007/02/09(金) 22:18:58 ID:dnrsoPmu
>>286 >背脂を伸ばし、裏返った声で…
↑これって意図的にとしても狙い過ぎだよねwww
めちゃめちゃワロタw
作者氏乙!
(^ω^)ノシ
288 :
774RR :2007/02/09(金) 22:58:29 ID:x47qDTOj
ラードかよwwww 作者氏乙
289 :
774RR :2007/02/10(土) 00:51:04 ID:aHxDkbiy
作者のSっぷりに惚れた。 今後とも楽しみにしてます。
290 :
774RR :2007/02/10(土) 04:22:49 ID:6A77qGig
>>華氏乙!!! 続編楽しみにしています
291 :
774RR :2007/02/10(土) 07:21:27 ID:rcv46zM1
華氏C
292 :
774RR :2007/02/10(土) 08:45:22 ID:RovX2Fhu
>257 「魔棲男」氏や「カツヲ」氏の作品はサクサク読めたのに なぜか「華」氏や「タラオ」氏の作品を読み飛ばしてしまい 妙な違和感を感じたのはコレが理由か… 俺からもお願い。 いい作品なんだろうから読みやすいように改行くらいはちゃんとして下さい。
293 :
774RR :2007/02/10(土) 09:23:44 ID:W2aKutx7
理由は知らんが読み飛ばすとかよく平気で書けるよね。人間性を疑う。
294 :
774RR :2007/02/10(土) 09:59:42 ID:A+9A8LpM
295 :
774RR :2007/02/10(土) 10:16:05 ID:ZaHqG8Z5
>>257 >>292 どうせ喪前ら短編小説もろくに読まずにうすっぺらい国語の教科書しか
読んだことねぇだろ。
改行ってのは読みやすくする為にあるように思うかもしれないが
特に華氏の文はその場をイメージさせたりインパクトを伝えるために
ああいう改行の使い方なんじゃなえぇか
あれが文章ごとに改行されると全く文章のイメージがわかんよ
華の中の人、タラオの中の人キニスンナ
海千山…海千山千からか それで海鮮組 マジオモロイよ
マスターも浦野だしw
296 :
774RR :2007/02/10(土) 10:19:07 ID:ZaHqG8Z5
っと忘れてた 紫煙あげ つC
297 :
774RR :2007/02/10(土) 11:39:43 ID:Jb5RNmed
298 :
774RR :2007/02/10(土) 11:59:15 ID:OoOzQrwE
299 :
774RR :2007/02/10(土) 12:21:12 ID:AkVunItG
マンガじゃないと理解出来ないんだろうなぁ 可哀想に
300 :
774RR :2007/02/10(土) 14:45:19 ID:sKiLxADQ
ゆとり世代は教科書すら読まなくてもいいのか。 いいなぁ。
301 :
774RR :2007/02/10(土) 14:56:26 ID:CcCQphel
教科書すら読まない俺だが、初代スレからの全作品キッチリ読んでるぞ。 >>作者様 つC
302 :
774RR :2007/02/10(土) 15:00:01 ID:hSo8wh3h
そんなことばっか言ってるから盲目信者って言われるんだと思うんだがなぁ・・・ とりあえず下らんことでスレを荒らさないで欲しい >>作者様 つC
303 :
774RR :2007/02/10(土) 16:05:45 ID:3So4cRA/
批判への批判は即信者という、短絡思考もいかがなものか。
304 :
774RR :2007/02/10(土) 19:50:11 ID:m5togL1X
>>303 それも一理あるね
ただ
>>295 は言い方をもうちょっと考えるべき
>>257 も
>>292 も作品を頭ごなしに批判するようなことは書いてない
作風もあるが読者の意見は重要(まぁ作者諸氏はこれで食ってるわけじゃないが)
こういう議論て何度もループしちゃうよね
もっと読みやすく
↓
批判は黙れ
↓
盲目信者乙
みたいな流れが定期的に起こるのはなぜだろう・・・
305 :
774RR :2007/02/10(土) 20:25:48 ID:7ZjTIn3P
306 :
774RR :2007/02/10(土) 20:47:46 ID:5cM/KUKX
みな、それぞれがこのスレを好きなんだよね。 ただ、好きだからこそ、少しの校正でもっと良くなる!って思っちゃうから どうしても口出ししてしまう。 で、ここから提案なんですけど、Wikiでまとめると言うのはいかがでしょうか? Wikiの利点としては皆さん、周知の通り、 ・みんなで編集できる。 ・編集履歴が残せる。 などがあると思います。(他にもあるかと思いますが、当方の個人的認識と言うことで) デメリットとしては ・Wiki自体の管理が必要になる。 ・Wikiの実行環境の管理(サーバなど) があるとおもいます(他にもあるかと思いますが、当方の個人的認識と言うことで)
307 :
774RR :2007/02/10(土) 20:57:39 ID:3So4cRA/
編集できちゃうのは、個人的には嫌だなぁ。リレー小説ならいざ知らず。 作者さんが意図して入れた改行なんかも勝手にいじられたり、と手垢だらけになりそうで怖い。 そもそも完璧を求めること自体、意味あるのかなぁ?って思っちゃう。
308 :
774RR :2007/02/10(土) 21:13:32 ID:7ZjTIn3P
作者が一人なのにwikiにしたって仕方なくないか?
あまり複雑なことは考え無いで行きましょうよ。 俺はここに楽しみながら書いていて、皆さんも俺の書いた文を単純に楽しんでいただければ良いと思う。 金銭が発生するわけでも、誰かに迷惑がかかるわけでもなく、なんら義務ももっていない状態で、 完璧を要求されるのは少々難儀です。 建設的なご意見は大歓迎ですが、所詮は余暇で書いているものですので。。。 改行について。 私の場合、ワードで書いた後に貼り付けています。 ワード上では、読みやすいのですが、貼ると今ひとつ読みにくいんです。 それでも、貼る際に編集して改善はしていますが、 あまりにやると文脈のの連続性が失われてしまうので、たいがいにしないといけません。 魔棲雄さんの文などは比較的短い単元でスペースを開けて、 読みやすさを出す事により疾走感を演出しているようですが、 私の場合、句読点が比較的多く、また体言止めなどを多用する文章のため、 あまりに改行やスペースを設けすぎると、「あざとさ」が出てしまいます。 まあ、個々の「味」と言うことで納得していただきたく。 ということで、この話は以上で終了。 後引かないようにお願いしますです。
310 :
華 :2007/02/10(土) 22:08:13 ID:UuioiWza
こんばんは。私、今日投稿するか悩みました…orz でもタラオの中の人の言われる通り複雑な事考えないで行きたいです… みなさん…Easy Go!です…orz ↓続き行かせてもらいます↓
311 :
華 :2007/02/10(土) 22:09:06 ID:UuioiWza
面接も無事に合格を貰い私は嬉しかった。働いて働いて合宿費用とバイクの費用を貯めてやるんだ!と鼻息荒く自宅に帰った。 自宅に帰ると父が何やら包装紙を綺麗に取り外し、中の木箱の蓋をそっと開く。「おぉ〜!流石は博多の明太子だなぁ〜見事だ」と嬉しそうに明太子を眺めていた。 「ただいま、とおちゃん。どうしたの?その明太子」と私が聞くと父は「おぉ、おかえり。田中さんがね、先日の件でお礼にと博多から送って来たんだよ」 先日の駐車場の件でのお礼との事だ。律儀な人だと感じた。 「しかし、今回は田中さん…不幸だった。」と父は呟き出す。父の話では田中さんは駐車場を借りた日の深夜に、福岡の実父が倒れそのまま息を引き取ったとの事。 次の日の昼頃、ウチに電話があったらしく急遽福岡へ帰る事になり奥さんと共に福岡に飛んで帰ったそうだ。 まだ暫く福岡に滞在しなくてはならないらしく多忙な日々を送っている、と父から聞いた。 私もアルバイトが決まり父に報告すると「ほほぅ 海さん所か あの人は一本筋の入った人だ。見た目は怖いが根は良い人だから」と言い出した。 不動産関連の仕事柄で昔から良く知っている人らしく、何やら嬉しそうに微笑んでいた。 私は早川さんへ「バイト決まった」とベルを打ち込み、続けて「明日もいつものところへ」と打ち込むと、すぐに「いいよ」と返事が返ってきていた。
312 :
華 :2007/02/10(土) 22:09:48 ID:UuioiWza
私は近くの本屋に走り、バイクの本を幾つか買い込んだ。買い込んだ本を部屋に持ち帰ってはベットに寝転びながら本に噛り付いた。 楽しくて仕方が無かった。どんなバイクに乗ろうかと、バイクの写真を見ては自分が跨っている想像をして楽しんでいた。 雑誌の記事に温泉へ入りに行く記事や郷土料理を食べにツーリングする記事には、当時カルチャーショックを受けた。と、言うのも温泉や郷土料理など食べに行くのは私は「旅行」でしか味わえないものと考えていた。 そもそも「旅行」というのは車や電車、飛行機などの乗り物に乗り込んで目的地まで行き、現地の景色、文化、食事を味わうものと考えていた。 だがバイクは違った。自分の手で、自分の意思で目的地へ赴く。なんて凄い乗り物なんだろうと改めてバイクの魅力にのめり込んでいった。 明日は退屈だった高校二年生の終業式。明後日からの春休みは海鮮組でアルバイトが始まる。 高校生になってから中学のみんなとバラバラになり何かを失いつつあった今の私の心に一つ一つ埋めるかのような充実感が埋まり始めていた。 ラジオから流れる「東京の開花は4月6日〜7日頃です。」と言う言葉を聴いてパチッとスイッチを切り眠りについた。
313 :
華 :2007/02/10(土) 22:10:31 ID:UuioiWza
校長の何度も同じ事を繰り返し延々と続く内容を聞き終え、終業式は幕を閉じ私の退屈だった高校二年生も幕を閉じた。 早川さんの私立高校も同じ日に終業式で、私は自宅に帰り「珈琲・浦野」へと向かった。もちろん買い込んだバイクの雑誌を抱えて… 既に早川さんは奥の小さなテーブルに腰掛けており、昼間の店内は人でごった返していた。いつもは夕方頃に来店していた「珈琲・浦野」の雰囲気とはまた違った風景だった。 ガヤガヤとざわつく店内に笑い声が所々聞こえて来る。いつも60代くらいの男性が新聞紙を広げて読んでいたカウンター席もカップル達で埋め尽くされていた。 抱えていた雑誌とポーチを上にあげて「通りま〜す」と言いながら奥の小さなテーブルに辿りついた。「凄い人ねぇ〜」と手を小さく振りながら早川さんに挨拶した。 「でしょ〜? 私もこの時間来るの初めてだけど凄い人ね」と嬉しそうに笑うと「そうそう、コレ!私も沢山買っちゃった!」と言いながら抱えていた本を小さなテーブルに広げた。 早川さんは突然笑い出す。どうしたんだろう?と首を傾げると早川さんも同じ雑誌を沢山広げ始めた。「親が公認してくれたから私もいっぱい買っちゃった!」 「ふふ」と早川さんが笑うと私も可笑しくなり「グフフ」と笑い出した。 「でも、よく早川さん説得できたわねぇ」と聞く。 「うん、最初は猛反対されたんだけどね。免許もバイクのお金も自分で出すっ!って大声出したらお父さんが渋々OKしてくれたの」と嬉しそうに話し出した。 ただ、条件として学力が落ちるような事があったらバイクには乗せない、という条件付らしい。
314 :
華 :2007/02/10(土) 22:11:06 ID:UuioiWza
私も明日から始まる海鮮組のアルバイトを話すと「ええええぇっ!は、花ちゃん…に、肉体労働?」と驚くも「は、花ちゃんらしい」とクスクス笑われてしまった。それもそうだ。そう感じた私も自分自身に笑い出してしまった。 それからバイクの雑誌を読み始め、コーヒーを啜りながらアップルパイを頬張る。合宿何処に行こうか?どんなバイク乗ろうか?何処にツーリング行こうか?と話が途絶える事はなかった。 「そうそう、私達が久し振りに会ったバイク屋さん覚えてる?」と早川さんが言い出した。「うん、ガンマが飾ってあった看板の無い所でしょ?」とコーヒーを啜った。 「あのお店まだオープン前らしいよ」と雑誌を左手で開き右手でアップルパイを口に運んだ。 どうやらバイク屋さんの諸事情によってオープンには至らないらしく4月にはオープン出来るという事だった。 「ねぇ!オープンしたら時間のある時にそのバイク屋さん覗きにいきましょうよ」早川さんが提案をしてきたが「う〜ん…まだ免許もないのに冷やかしにならないかしら?」と不安そうに私は答えた。 ちょっとだけ!という早川さんの押しに負けてしまい、オープンしてお互いの時間が合えば覗いてみるという事に強引に決まってしまう。 この早川さんの強引な案が二つの再会を果たす事になる。 そしてまた未知なる世界のジグソーパズルのピースが一つ、二つとはめ込まれて行く。
315 :
華 :2007/02/10(土) 22:16:48 ID:UuioiWza
ね、寝ます…orz
つCC 安らかに眠れ、そしてまた面白い話をおながいします。 個人的には花沢さんの「グフフ」という笑い方がツボだったw
317 :
774RR :2007/02/11(日) 02:16:31 ID:vfY/3NK/
サザエさん実写化するんなら、 花沢さんは渡る世間のカズちゃんだなと読みながら思った。
318 :
774RR :2007/02/11(日) 02:23:33 ID:sDVgZY5y
15年位前かな? 実写版を見たなぁ。タラチャン出産の瞬間で終わった話。
319 :
774RR :2007/02/11(日) 03:06:29 ID:ypAdOA5k
つC
320 :
292 :2007/02/11(日) 09:16:40 ID:YUNt1qeu
>>309 そうか、もう一つ感じた違和感はコレか…
魔棲雄氏に比べ両名は偉そうで謙虚さがないから嫌なんだな…
321 :
774RR :2007/02/11(日) 09:53:17 ID:2uV8+uzT
>>320 偉そう?
偉そうなのはお前だよ、とっとと消えろ
322 :
774RR :2007/02/11(日) 09:53:43 ID:PuJ0fI2R
スルーage
323 :
774RR :2007/02/11(日) 10:02:27 ID:Zmuu0xLS
324 :
774RR :2007/02/11(日) 10:08:23 ID:jhOaEAld
取りあえずタラオ氏は早く次回作を…
325 :
774RR :2007/02/11(日) 11:29:25 ID:H4l0elDa
お姉さんたちも鈴菌感染するのだろうか
326 :
774RR :2007/02/11(日) 12:18:15 ID:pEXk/1UD
華氏つC 堀川って誰だ?って調べたらあの刈り上げ君かw
327 :
774RR :2007/02/11(日) 14:48:48 ID:N2OQqvxI
Wikiさ、なんにも書いてないのなら作った。 編集してくれるなら晒す。
328 :
774RR :2007/02/11(日) 15:09:21 ID:GVOX84Rz
>>309 流れを読んでないのはわかるが、これだけは言わせてくれ。
タラオ氏の文章のどこに体言止めが多用されているんだ?
あと、読みにくいとか行ってる奴、CSSいじって行間をあけると読みやすくなるよ。
329 :
774RR :2007/02/11(日) 15:38:48 ID:ki7YSZYI
いままで通りでいいんジャマイカ? Wikiも誰か言ってたが手垢付くみたいで俺は嫌だな
330 :
華 :2007/02/11(日) 20:36:25 ID:LUvLb6Bf
いよいよ海鮮組のアルバイトが始まる。 私は朝日ヶ丘駅近くの建設現場へと向かった。到着すると現場は建設中のビルで建設予定の看板には「かもめビル建設中」と書かれていた。 「おぅ!花、はえぇじゃねぇか。」と海親方が声をかけてゆっくりと近づいてきた。 「おはようございます。今日から宜しくお願いします!」と気合を入れて豚足をピンと伸ばし深くお辞儀をする。海親方は「おうっ!宜しくな」ニコっと笑った。 するとブォォォォォ〜ンという音と共に一人の男が現場へとやってきた。その車輌を見れば「KAWASAKI ゼファー400」という事は私にはすぐにわかった。 「Kawasaki ZEPHYR400」レーサーレプリカ全盛期に川崎重工が世に送り出した一台。46馬力2バルブの空冷ユニットを搭載し、その車体ラインは名車ZUを彷彿させるスタイル。 「ネイキッド」という言葉を生み出し、レーサーレプリカブームの流れを変える一石を投じた車輌である。 「おはようございます」そう言いながらフルフェイスを脱いだのは驚いた事に文学さんだった。 「ほほぅ、文学 お前バイクのるんか?懐かしいなぁカワサキか?」と海親方は文学さんに近づきながら挨拶をした。 文学さんは照れくさそうにゼファーという名前である事を海親方に説明しながら車輌を現場へ駐輪場へと押していた。文学さんもバイクに乗るんだと、心の中で少し親近感が沸き始めた。
331 :
華 :2007/02/11(日) 20:37:19 ID:LUvLb6Bf
私たちは作業着に着替えビル建設前の広場に集合した。そこには親方程ではないが肥大した筋骨隆々な男達と尖った眼鏡の事務員の女性が整列していた。 海親方の挨拶の後、私達の紹介が始まり、いよいよ仕事が始まろうとしていた。 文学さんは親方に恐る恐る質問し出した。「あ、あの… 面接の合格者って僕達二人だけなんですか?」 そういえばそうだと私も気付いた。 海親方の話によると合格者は私たち含め、たったの7人で残りの5名は突貫工事が進められている海山商事新社屋の建設現場へと向かっているとの事。 更に突貫工事の進められている新社屋にほとんどの重機類と海鮮組の若い衆が出向いているそうだ。 私達の現場にはほとんどの重機類は無く、数日間は階段を使って資材を上へ上へと運ばなければならない過酷な現場だった。 「心配すんなっ! こっちはよ!少数精鋭ってヤツだ!」と豪快に海親方は笑い出し作業が始まった。 10階建て予定のビルは既に図太い鉄筋が組み上がっており、私と文学さんは海鮮組の職人さん達へ下から階段を使って様々な資材を運ぶ事となった。 頼まれた資材を一段一段のぼり、職人さん達へ届けビル前の資材置き場に戻りまた一段一段のぼる。腰に力を入れ豚鼻を大きく開き酸素を送り込む。 まだ寒い季節にも関わらず作業着が暑苦しくなってくる。落とさない様に慎重に一段一段資材を担いでのぼる… 海親方は「ゆっくりでいい 自分の運べる量でいいから確実に上にもってこい」と私と文学さんに気遣ってくれた。 昼休みには二人ともグッタリしてしまい配られる特大のお弁当を食べる食欲が私には沸いてこなかった。 「花、おめぇ飯食わねぇともたねぇぞ」と職人達にからかわれたりしながら私はお弁当を食べ始めた。 「おいっ!文学!おめぇ隅っこいくんじゃねぇ! こっち来い!」と海親方が隅でお弁当を食べていた文学さんを呼んだ。
332 :
華 :2007/02/11(日) 20:37:51 ID:LUvLb6Bf
「飯ってのはよ!弁当であれみんなで食うのがうめぇんだよっ!覚えとけ」そう笑いながら文学さんの背中にバンッと叩くと「ごふっ」っと文学さんがむせる。 そんな光景を見て職人達はゲラゲラ笑い出した。 すると一人の職人さんが「文学!おめぇバイク乗るんだな 俺も昔は乗ってたんだよ」と言い出し、周りの職人達も嬉しそうにバイクについて語り出した。 W1やメグロ、ドリームナナハン、古い車種では赤トンボ(YA-1)の名前が飛び出していた。 「そういや、花はなんでウチ来たんだ?」と一人の職人が質問してきた。私は迷わず「バイクの免許とバイクのお金を貯めるために来ました」と言うと更にバイク話は盛り上がった。 バイクって不思議だと思った。今日初めて会う人達なのにバイク話でこうも盛り上がるとは思わなかった。そして嬉しさで胸がドキドキしていた。 そんな楽しい昼休みも終え午後の作業が始まった。資材を一段一段のぼり背中からは背脂がツゥーっと流れる。ググッと腰に力を入れ太股をあげる。 階段を踏み外さないように慎重に息を殺しながら一段一段とのぼる。 体力に自身のある私でもさすがにこの作業はきつかった。文学さんに到ってはフラフラと危なげながらも下唇を噛みながら重い資材を担いで一段一段のぼっていた。 18時になり今日の作業が終わる。汗びっしょりになった私達は糸が切れた様にその場に座り込んだ。だが充実感が私達の顔を緩めていた。 「花、明日も頑張ろう!」と文学さんが励ます。私も「明日も頑張りましょう!」と励ましあった。 厳しい肉体労働ではあったが昼休みのバイク談議や優しい職人さん達に囲まれながら私達は頑張って仕事を続ける事が出来ていた。 そんな初日から一週間も過ぎた日に「かもめビル建設現場」で事件が起きた。 3月末、桜のつぼみはまだ開いてはいなかった。
333 :
華 :2007/02/11(日) 21:06:28 ID:LUvLb6Bf
ね、寝ます…orz
334 :
774RR :2007/02/11(日) 21:19:07 ID:BWusKgyK
>>華ちゃん つC 文学さんと俺には、大学生とゼファー海苔という共通点が。
335 :
774RR :2007/02/11(日) 21:19:18 ID:PoazXaOv
携帯からで申し訳ないが乙です
336 :
774RR :2007/02/11(日) 23:26:44 ID:D9RMgc75
また背油www 華さん乙です!つC
337 :
774RR :2007/02/12(月) 00:36:59 ID:hRnYK5wt
華さんCCCCC
338 :
華 :2007/02/12(月) 11:35:52 ID:RiW7jRng
おはようございます。 私、今日の夜は出かけてしまうので今夜分をアップしておきます。 ↓続き↓
339 :
華 :2007/02/12(月) 11:36:34 ID:RiW7jRng
毎日汗をかき、家に帰ってはバイク雑誌に噛り付いて眠る生活が続いていた。今までは家に帰るとお菓子に噛り付いていた生活とは随分変わっていた。 そんな生活を続けるにつれ、体のコレステロールと無駄な脂肪が徐々に落ち始めていた。 過酷な肉体労働生活も一週間が過ぎていた。 新社屋建設に出向いていた鮫肌という名の25,6歳位の男が海親方と話し込んでいた。困った表情を浮かべながら職人達へ事を伝えるべく一旦休憩となった。 海親方の話によると新社屋突貫工事が思う様に進んでおらず、もう数日ほど重機類を新社屋現場で使う事になる。という内容だった。 「かもめビル」建設は少数精鋭の言葉通り順調に進んでおり海親方は重機類の件は問題無いと鮫肌という男に言った。 「おっし、一服いれるかっ!」と海親方が言うと職人達は座り出しタバコに火をつけ始めた。なんらいつもと変わらない一服休憩だった。 しかし休憩が終わろうかという時に事件は起こった。私は作業が始まる前にと御手洗いから戻ると先程の鮫肌という男と文学さんが口論になっていた。
340 :
華 :2007/02/12(月) 11:37:30 ID:RiW7jRng
「はっ! 東大?文学? ここで何の役に立つんだよっ!」鮫肌は腕を組みながら言い放っていた。文学さんは悔しそうにグッと堪えていた。 海親方や職人達はジッとその様子を伺っていた。 私は止めないの?と思っていた。 「大体文学で飯喰えるんか? 宮沢賢治だか知らんが銀河鉄道読んでなんになる くだらねぇ」と言い放つと職人の一人が「鮫!おめぇ言いすぎだよ」そう鮫肌に言い聞かせた。 その瞬間「うぉぉぉぉぉぉ」という声と共に文学さんが鮫肌に体当たりをする。職人達は「おぉ!やれやれ やっちまいなぁ」と何やら楽しそうに観戦し始めた。 鮫肌は咄嗟の出来事に不意をうたれ床に叩きつけられる。「み、宮沢賢治をぉぉぉぉ」と叫びながら鮫肌の顔を殴り始めた。 「こんのクソジャリィィ」と立ち上がり文学さんの腹に一発のボディーを入れると文学さんはくの字になり床に倒れた。「おめぇの知る文学ってのはそんなもんか」鮫肌は捨て台詞を吐き出した。 「鮫肌ぁぁぁぁ!!!」という声を叫びながら文学さんは鮫肌に蹴りをかまし、鮫肌は憤怒し転がっていた棒切れを手に取り始めた。 「バカヤロォォォ!!!」と太い声が響いた。 海親方がそう叫ぶと二人とも固まってしまった。二人の元へゆっくり近づき右手で文学さんを、左手で鮫肌の胸ぐらを掴み上げたまま吊るし上げた。 壮絶な光景だった。文学さんはともかく鮫肌という男は海鮮組の職人達と同じく肥大した筋骨隆々な男にも関わらず意図も簡単に海親方は腕一本で吊るし上げてしまった… そして吊るし上げたまま海親方は二人にこう言った。
341 :
華 :2007/02/12(月) 11:38:10 ID:RiW7jRng
「文学!おめぇ自分に大義名分ある喧嘩に足使うなんざ無粋な真似すんじゃねぇ!」まずは文学さんを叱り出した。 「鮫!てめぇも喧嘩でモノ使おうとすんじゃねぇ!ちったぁ大人になれ!」と鮫肌に言い聞かせた。 二人は苦しそうに「すみません…」と言うと海親方は二人を降ろしバスッっと一人づつボディを入れ二人は海親方の腕に絡むように気を失った。 「貝塚ぁっ!貝塚いるか?」そう海親方は言うと職人達は「おぉ!出るか」と嬉しそうに様子を眺めていた。 「先程から後ろに居ます」そう言い出したのはツンと尖った眼鏡の事務員の女性だった。 「おぅ!こいつら寝かせとけ」そう言うと女性は細い華奢な腕で二人を担いで事務所へとスタスタ歩いていった。 「わぁははははは さすが貝ちゃん!見事な物干し竿だ!」と職人達はドッと笑い出す。驚いた…事務員といえど海鮮組は力が全てなのか…そう思わされた。 その後二人は揃って海親方の元へ謝りに来て鮫肌は新社屋現場へ、文学さんは持ち場へ戻った。 その日の仕事を終え、私は建設中のビル屋上へ上って夕日を何考えることなく眺めていた。沈みかけている太陽を見ながら私は海親方の先程の采配を思い返していた。 海親方から「何か」を教えられた感じがした。乱暴ではあるが一本筋の入った男の姿を見て一つの正義を見せ付けられた感じがした。そして色んな事を考え始めてしまった。 無言の失恋した。友人と再会した。異形の者に助けられた。そして決意を固めた夜の事。退屈だった高校二年生。気弱になった私の心。そんな事を考えていた。 「おぅ!花 まだ帰らないんか?」ポンっと肩に手を置いて海親方が現れた。「なんだ?悩みでもあんか?」そう海親方は言う。 私は首を左右に振る。「そうか それならいいけどな 夕日見てるのか?」と聞いてくる海親方に私は首を縦にコクンと下げた。 突然海親方は言いだした。
342 :
華 :2007/02/12(月) 11:39:32 ID:RiW7jRng
「夕日ってのは今のお前だな。」私は何の事だかわからず海親方の顔を見上げた。 「太陽ってのは昇ったり沈んだり輝いたり色んな顔を持ってやがる。」そう言いながら私の頭にポンと手を置き、優しく撫で始め「暗くなる前に帰りな」そう言い残して階段を下りていった。 私は再び沈みかけている夕日を見ると、豚頬に弧を書くように一粒の涙が流れていた。
343 :
華 :2007/02/12(月) 11:42:31 ID:RiW7jRng
長々とスミマセン… もう少しだけ【海鮮組バイト編】続きます…orz それでは失礼しますorz
344 :
774RR :2007/02/12(月) 12:33:00 ID:+ebxGvN1
うっひょぉ! つC
345 :
774RR :2007/02/12(月) 14:26:34 ID:L/HlXhk8
つC もうたまんねぇ!
346 :
774RR :2007/02/12(月) 16:16:50 ID:EigdOtml
つC 続きお待ちしております。
「私を探して。」 受話器の向こう側で、彼女は言った。 そうして一方的に電話を切った。 「ガチャリ」 永遠とも思われる切断。 やれやれ。 僕は、すっかり温くなってしまった缶ビールを飲み干した。 彼女はFTRに乗って、僕の知らない何処かへ行ってしまった。 そして、「私を探して。」と彼女は言う。 OK。 時間だけは、たっぷりとある。 金も、3ヶ月くらいなら何とかなるさ。 仕事のことは・・・、また考えればいい。 まず、何をすればいい? 「教習所だな。」 彼女の名前は磯野ワカメ。 今までも、いろいろあったけれど、 僕のガールフレンドだ。
348 :
774RR :2007/02/12(月) 20:46:46 ID:1PLENTw6
やれやれ=村上春樹
349 :
774RR :2007/02/12(月) 21:44:47 ID:6ovtCfX1
おぉ、来たよ〜 つC
350 :
774RR :2007/02/12(月) 23:15:20 ID:W9RkBkZn
堀川君って昨日の放送で、ワカメにいらん事教えた奴か? みんなサブキャラよく知ってんな。
【SCENE105】 4月も半ば過ぎ。完全なるバイク最適シーズン到来。 走っていて薄ら寒いくらいが丁度良い。都内では既に終わってしまった桜も、少し標高を稼げば再見する事ができる。 風と共に体に巻きつく桜吹雪は、バイク乗りにしか見ることの出来ないもう一つの「花見」だ。 僕とアナゴ君、そして鈴木さんは1985年初のツーリングを奥多摩にすることに決めた。 前月に賊に破壊されたNinjaのキーシリンダーの出費は痛かった。・・・だが、Ninjaは鈴木さんのおかげですぐに 手元に戻ったのだし、授業料と捉えれば決して高いものではない、と自らに言い聞かせた。 待ち合わせたアナゴ君、そして鈴木さんも道中で合流し、3台の大型バイクは国道20号を西へ。 新宿の高層ビル群がミラーの中で遠ざかる。うららかな春の陽気は、いつも以上に目に入る世界を明るく彩る。 そんな陽気のせいだろうか。先頭を行くアナゴ君のペースが上がる。まだ車が多い府中市内にも関わらずだ。 右に左に車をかわす。走っていようと停まっていようとお構いなし。決して褒められたような運転ではなかった・・・、が 予知予測に基づいて流れを読むのではなく、次々に発生する刹那の状況に対して若い反射神経任せのライディング。 今思えば、そんな走り方はその時が初めてでは無かったかもしれない。僕とアナゴ君はライディングへの、そして スピードへの「慣れ」で、心のたがが緩んでいたのかも知れない・・・。
遅い!遅い!僕もアナゴ君も、心地よい春風を切るライディングを妨げる無粋な4輪の群れを押しのけるように走った。 もはや渋滞を作り出す4輪車が悪であり、それら悪を切り裂いて走る僕達に正義があるような、おかしな義侠心すら 持ちあわせていたような気がする・・・。八王子付近に着いた頃、後ろに居たはずの鈴木さんの姿は無かった。 道路脇の自動販売機でコーヒーを買った頃、鈴木さんが追いついてきた。 「二人とも、大丈夫かよ。あんまり無茶するとあぶねーぞ。」 鈴木さんは口調こそいつものように穏やかだったが、目はいつに無く真剣だったような気がする・・・。 「ハハハ!平気っすよ〜。大丈夫、大丈夫」 アナゴ君は鈴木さんの心配をよそに緊張感無く答えた。僕もまた鈴木さんの言葉を真摯に受け止めてはいなかった。 ・・・それは、この先に知る事になる鈴木さんの持つ辛い過去を思えば、あまりに軽く能天気な受け止め方だった・・・。 その後も、多摩川の渓谷美に目もくれず僕達は走った。細く、前車をパスし辛い国道411号線にストレスを感じていた 僕とアナゴ君は、奥多摩湖で停まることなく料金所を抜け、奥多摩周遊道路へ。 冬場の鬱憤を晴らすが如く、僕とアナゴ君は走った。コーナーの先に潜むリスクなど頭に無かった。一般車両など当然の ように瞬間的に追い越し、所々のコーナーに置いてある小さな花束など自分達には無関係なことだった・・・。 ステップを路面に擦り付けなければ「負け」だと思った。ブレーキを遅らせ、無理なスピードで突っ込む事が「勝ち」だと 思った。若く、そして愚かだった・・・。
風張駐車場に僕とアナゴ君が着いた時、やはり後ろに鈴木さんの姿は無かった・・・。その代わり、そこには馴染みの 顔が居た。レッド達、横田基地所属の米軍人だ。 いつもの第三京浜常連組み4人と、初見のハーレーダビッドソンが3人ほど。どうやら彼らもこの陽気に誘われ、 ツーリングとあいなったようだった。そのうちに鈴木さんも合流。いつものようにバイク談義が始まった。 このヒョロヒョロの坊やがスピードのデビルだって?ウソだろ?・・・というような内容の事を、ジャンクフードとバドワイザー によって丸々と太ったハーレーダビッドソンの大男に言われた。笑いが絶えない時間が過ぎてゆく。 いつもと同じ、バイクを軸にした心地よい時間が流れていた・・・。 米軍グループは勤務時間が迫っているという事で、僕らより先に奥多摩周遊道路を降りる事になった。 7台のバイクが駐車場を後にする際、CB900Fのマイケルがヘルメットのバイザーを上げアナゴ君に叫ぶ。 「Let's meet at the San-Kei!」 「OK!またな!」 僕らが彼らを第三京浜で打ち破ったあの日、一触即発の状態だった彼ら二人は、実は折り合いが良かったらしく、 妙に仲が良かった。彼らが二人で僕に仕掛ける小さなイタズラ・・・勝手にキルスイッチを切られていたり、燃料コックを OFFにしておかれたり・・・などには僕も何度も餌食になった。
その後も少しの間、僕ら3人は語り合う。話はやはりライディング。 「もっと速くなりてぇよなぁ。なぁフグタ君」 「そうだね。とりあえず目指すは関東最速?なんちゃって〜」 鈴木さんは、そんな僕らの会話を聞くとも無く聞いていたような気がする・・・。 「どうしたらもっと速くなれますかね?やっぱ練習っすかねぇ?」 アナゴ君の突然の質問に、鈴木さんは驚いて我に返った。 「え?あ・・・あぁ、そうだな。うん、練習あるのみだよね」 そんな取ってつけたような言葉の後、少しの間を置いて鈴木さんは言った・・・。 「二人とも・・・。バイク乗りは、バイクで・・・」 そこまで言ったところで、鈴木さんは言葉を止め、タバコの煙を気だるそうに吐き出してから、 「・・・いや、なんでもない。忘れてくれ。」と言った。 その先の言葉が、場の雰囲気に相無い相応しくないと思ったのか、言うのが躊躇われたのかは解からない・・・。 その時の鈴木さんは明らかに浮き足立つ僕らとは正反対の心持ちでいたに違いない・・・。どこか憂いを湛えた彼の 瞳の、その理由が明らかになるのは間もなくの事だった・・・。
「僕らもそろそろ行こうか」 3台はレッド達が数分前に降りていった檜原村方面へバイクを向ける。 下りというのに相変わらずのハイペース走行。そして少し走った頃、前方に異変を感じた。 クルマ数台の渋滞が出来ている。事故だろうか?その右コーナーの先は見えない。車線を跨いで停車するクルマの 列を追い抜いてゆくと、そこには信じ難い光景があった・・・。 センターラインを車幅半分ほどはみ出して停止する対向4輪車。そのバンパーとボンネットは何かが突き刺さったように 中心あたりがへこんでいる。フロントガラスも車体右側が蜘蛛の巣状に割れていた。 ・・・そして、そのクルマの傍らには鮮やかなブルーのバイクが転がっていた。あの大きなテールが特徴的なバイクは・・・。 CB900F!まさか、先刻別れたばかりのマイケルのマシンなのか? にわかには信じられず、さらにNinjaを進ませる。そうすると、CB900Fの先、対向4輪車の右後方にアスファルトに 仰向けで倒れている細身のライダーの姿。そして、周囲には慌しく動く数人の外国人の姿・・・レッドもいる! 心拍が上がる・・・。状況が知りたい・・・。だが知るのが怖い・・・。僕とアナゴ君は夢中でバイクを路肩に停め、彼らの 元へ駆け寄る。
「マイケル!大丈夫かっ!」 アナゴ君が叫ぶ。マイケルは仲間達に介抱されていた。ヘルメットは脱がされていたが意識は無いようだった。右足からの 出血が著しく、血がアスファルトに流れていた。僕とアナゴ君はその光景を前に成す術がなかった。 それは、その悲惨な光景を前にして体が動かなかったという理由だけではない・・・。不幸中の幸いか、マイケルの仲間達は 世界最強の軍隊の兵士で、そのような不測の事態を前にした彼らの対応は機敏で、僕らの出る幕など無かったからだ。 こんなもの俺の戦友がベトコンの地雷で受けたキズに比べりゃ大した事無い、と言うような励ましを与えながら右足を止血したのは 先刻、僕をヒョロヒョロ呼ばわりしたハーレーダビッドソンの大男。後に聞いた話だが、彼はベトナム帰還兵だということだった。 日本語がほぼ完璧なジョージは、僕らが到着する以前に救急車を呼びに最寄の公衆電話まで走ったようだった。 彼らのプロの対応の前に、僕とアナゴ君はマイケルに励ましの声を掛ける以外、出来る事は何一つ無かった・・・。 その内、意識の無かったマイケルの顔が苦痛に歪み、声を発した。 「・・・Ow・・・Ouch!」
・・・良かった!意識が戻ったようだ。彼は痛みに悶えながらも、アナゴ君に向かって「Here I am again!」などとジョークを 飛ばす。良かった・・・命に別状が無くて本当に良かった・・・。 どうやら彼は右足を解放骨折していたようだった。後に解かった事だが、足以外にもあばらや鎖骨を折り、肩も脱臼して いたようだった。 「トリアエズ、ダイジョブダ」 レッドがフーと安堵の溜息をつき、僕らに笑い掛ける。アナゴ君は安心したのかヘナヘナとその場にへたり込む。 奥多摩で事故に遭うと救急車が来るまで時間が掛かる、と言うのは道沿いの看板に掲げられているほどで、実際に救急車が 来るまで相当な時間を要したが、その間のマイケルはアウッチアウッチと叫びまくったかと思えば、愛車CBの状態を気に掛けたり 相手のクルマの運転手に毒を吐いたりと、非常に元気に振る舞い僕らを安心させた。救急車に運び込まれる際、アナゴ君に 親指を突き立て再会を誓う。 マイケルが救急車に無事収容された事で安堵する僕とアナゴ君、そしてレッド達だったが、だが僕は気が付いてしまった・・・。 過去にアナゴ君のエンジンブローの時など、様々なトラブルに際し機敏かつ正確に対応し、頼れる兄貴分だった鈴木さんが この状況下で微動だにせず立ち尽くしていたことを・・・。そして、蒼ざめた鈴木さんの体が、小刻みに震えていた事を・・・。
358 :
774RR :2007/02/13(火) 00:16:35 ID:5TbcFh6i
つC
359 :
774RR :2007/02/13(火) 00:39:38 ID:cV7ScESL
おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお。
360 :
774RR :2007/02/13(火) 01:48:31 ID:C1v5j2gT
つC
361 :
774RR :2007/02/13(火) 02:15:09 ID:FKkvMXn2
そういえば3年前、奥多摩帰りに青梅街道で横田基地の 白人のR1と黒人のCBRが事故ってたな。 急に思い出した…。
362 :
774RR :2007/02/13(火) 02:20:41 ID:pIIEayai
ぁ〜 ゾクゾクするぅ〜(;´∇`*) やっぱ魔棲雄はたまらんバイ! つC
363 :
774RR :2007/02/13(火) 02:31:14 ID:pIIEayai
おっと!! 忘れちゃいけねぇ! まとめサイトの中の人も現実忙しいとのコトですが、まとめ乙ですm(__)m 助かります!
364 :
774RR :2007/02/13(火) 05:29:20 ID:RdqcBZ/P
華氏、魔棲雄氏 つCCCCCC 最高だぜ!
365 :
774RR :2007/02/13(火) 06:41:38 ID:QgOZm56p
泣きました。まじで。
366 :
774RR :2007/02/13(火) 10:31:03 ID:EDV2LBbP
マスオ最高!! つCCC
367 :
774RR :2007/02/13(火) 16:40:24 ID:LEEowcvr
サルベジ
368 :
774RR :2007/02/13(火) 18:08:04 ID:OeBAofr9
久しぶりに鳥肌が立った
369 :
華 :2007/02/13(火) 20:28:47 ID:7u34GKU4
魔棲雄さん つC サイコーです! ぁ、兄貴ぃ…(´;ω;`) 私も続きます。 ↓続き↓
370 :
華 :2007/02/13(火) 20:29:28 ID:7u34GKU4
明日から高校三年の新学期が始まる。いつしかラジオに流れていた桜開花情報は見事にハズレ、この日は桜が満開である。 春休み最後、そして海鮮組最後のアルバイトとなった。少し寂しい気持ちもあったが何事も無くアルバイトを終えて私と文学さんは「かもめビル」前のプレハブに呼ばれた。 「かもめビル」の現場で残す作業は内装だけで海鮮組とは別の内装屋が受け持ち完成となる。つまりこの現場での海鮮組は全ての作業を終える事が出来た次第だ。 私達二人はプレハブに入り、海親方から給料を頂いた。「ありがとうございます。」と二人は声を揃えて海親方にお辞儀した。「おぅ お疲れさんな」と海親方は優しい目で言った。 初めて手にした給料袋に感無量の気持ちが湧いてきた。働く事の喜びを初めて味わえた瞬間だった。 「どうだい。文学、おめぇさえよけりゃぁまだウチで働くか?突貫じゃねぇから日給は下がるがどうだ?」と海親方が文学さんに提案してきた。無論あの一件以来の文学さんは海親方を心底尊敬していた。 「は、はい!お、お願いします!」文学さんは嬉しそうに答えた。 「おい、花 おめぇ進路決めてんのか?」と聞いてきたが、私はまだ進路を決めて無く悩みながら「いえ、まだ決めてません…」そう答えた。 「俺はな、三流だが大学出てんだよ。おめぇも大学行け。きっと人生の大きな糧となる。」海親方が私に優しく言う。 「で、でも…私…勉強は普通位だし今から受験勉強は難しいんじゃ…」おどろおどろ答えると「たった今、ここにいい教師が出来たじゃねぇか!なぁ!文学」そう海親方が文学さんへ顔に似合わないウィンクをパチッと飛ばした。 「ふふふ いいですよ 僕でよければ勉強教えますよ。」そう言いながら海親方にウィンクで返した。そんな文学さんの仕草を見て海親方は豪快に笑い出す。
371 :
華 :2007/02/13(火) 20:30:06 ID:7u34GKU4
「それで 花、おめぇまだバイクのお金貯まってねぇだろ?休みの時はウチにバイト来てもいいぞ。」と話は進んでいった。なんだか嬉しくなってきた。 更に嬉しかったのは文学さんが合宿までの受験勉強の合間に海鮮組敷地内であればゼファーでバイクの乗り方まで教えてくれると言う。 もう海鮮組とはお別れとなってしまうと思った私は嬉しくなり豚っ面がクシャクシャになった。 私の高校3年生の生活は、平日は文学さんの仕事が終わる18時〜22時まで海鮮組事務所で受験勉強。そして息抜きは文学さんによるバイク教習。土日は海鮮組でアルバイトをする生活へとなる。 海鮮組でアルバイトを続ける事により高校3年生の春には私の体は大きく変化を遂げる事になる。 セルロースが取り除かれ引き締まった太股は、私の愛機を押さえ込む強靭なニーグリップに、過酷な資材運びで鍛えられた足首はバンク中の揺ぎ無い安定力となり、 体脂肪が落ちきり、磨き上げられた上半身は次々と現るライバル達と競り合うライディングフォームの土台となる。 そして最大の財産は夏の合宿までに160cmの身長が165cmへと徐々に伸び、足付きの面で大いに救われる事となる。体重については高校卒業には今の体重から15sダウンした。その頃の体重はとても公表出来ない。 「おっし!話は決まった!貝塚ぁ!支度出来てるかぁ?」事務員の貝塚さんへ言うと「いつでも結構です」そう答えながらツンと尖った眼鏡を光らせた。 「行くか!」私達の背中をバ〜ンと軽く叩き外に出る海親方。文学さんは貝塚さんに「ど、何処へ行くんですか?」と慌てて聞くと「花見よ。海鮮組の花見は凄くてよ」と笑いながら貝塚さんも嬉しそうに外に飛び出た。
372 :
華 :2007/02/13(火) 20:31:09 ID:7u34GKU4
公園に着くと既に沢山の人でごった返していた。桜が満開と言う事もあり近隣に住む人々が宴会を始めていた。桜の広場中央にある大きな桜の木の元に筋骨隆々な男達が所狭しと集い、花見の場所を確保していた。 新社屋へ出向いていた若い衆だった。遠くから見ると異様な光景でグフッと笑いが出てくる。 「お疲れ様ですっ!!!」と公園の端から端まで響くような声で若い衆は海親方に挨拶をする。手を上げながら「おぅ!おめぇらも新社屋、お疲れな」そういいながらドスンと座りだした。 簡単な挨拶の後、海鮮組の花見は幕を開ける。勢いよく詰まれたビールケースは直に空になり、有り得ない量の食事を海鮮組はガツガツ喰らう。極めつけは樽酒が空になり幾つかコロコロ転がり出す始末。 そんな転がる酒樽を貝塚さんがひょいひょい積み上げると職人達は笑い出す。 仕事っぷりも豪快だが海鮮組は呑みっぷり、喰いっぷりも豪快だった。 酷いのは海親方で、気分良く酔い始めると唄を歌い出す。コレがもの凄い音痴で職人達はゲラゲラ笑う。 先日喧嘩をした文学さんと鮫肌さんも肩を組んで和気藹々と宴を楽しんでいた。 楽しい宴は桜が舞う夜空の下でいつまでも続いた… そして私は明日からいよいよ高校3年生になる。 早川さんから「バイク屋オープンしてた」とポケベルにメッセージが入っていた。
373 :
華 :2007/02/13(火) 20:34:38 ID:7u34GKU4
以上で【海鮮組バイト編】は終わります…orz 次回から【鼓動編】になります。 長ったらしくてスミマセン…orz
374 :
華 :2007/02/13(火) 20:38:11 ID:7u34GKU4
平日は文学さんの仕事が終わる18時〜22時まで = × 平日は文学さんの仕事が終わり18時〜22時まで = ○ 嗚呼…反省して今日は寝ます…orz
375 :
774RR :2007/02/13(火) 20:43:53 ID:RFkvNV3y
つC
376 :
774RR :2007/02/13(火) 21:16:16 ID:q/vg+t40
つC しかしながら、セルロースは植物の繊維です。
377 :
774RR :2007/02/13(火) 21:22:01 ID:TobbVdZI
セルライトだな。 C
378 :
774RR :2007/02/13(火) 21:42:50 ID:S526p2j8
つC ナイスバデー気になるなぁ
379 :
774RR :2007/02/13(火) 22:43:20 ID:XOOdNu1q
つ?C 花沢さんはもう豚じゃないんだね?
380 :
774RR :2007/02/13(火) 23:09:32 ID:KSgIyfC0
でも豚鼻は健在 つ@@@@
つC 巧みな文章やストーリーもさることながら、私的に華さんの文章に惹かれる最大の理由は、 登場人物の台詞回しです。 まるで本当に自分の目の前にその人物が存在するかのごとく、登場人物により一層の生命感を 与える台詞の数々・・・。どうぞ、ご無理なさらずマイペースで書ききって頂きたいです。
382 :
774RR :2007/02/13(火) 23:49:09 ID:TobbVdZI
そう言う魔棲雄氏も頑張ってネ。次作wktk つC
383 :
774RR :2007/02/14(水) 00:54:44 ID:WlE5NwFV
魔棲雄氏と華氏更新速すぎw 読むのたるくなる なんてことにならないのが不思議。本当に読んでて飽きない。楽しい。 つC
384 :
774RR :2007/02/14(水) 02:47:50 ID:gsXayIB3
>>383 コラー
ちょっとビックリしただろ
とにかく
つC
385 :
774RR :2007/02/14(水) 02:53:56 ID:9fbDFyw+
386 :
774RR :2007/02/14(水) 10:22:46 ID:pLV06Z+3
ヒャッハァーーー!ここは通さねえぜ! つC
387 :
774RR :2007/02/14(水) 12:31:00 ID:t4N4jvNp
.~旦 )
(( 旦~ グラグラ
.旦
..旦~
(旦~~
/⌒ヽ
/ ´_ゝ`)
| / すいませんがお茶をお持ちしましたよ
| /| |
// | |
U .U
↑
>>386
388 :
774RR :2007/02/14(水) 12:45:09 ID:ipGLXHWl
↑危ない!危ない!
389 :
774RR :2007/02/14(水) 13:16:46 ID:vRPnZNvm
マスオ氏 つC タラオ氏 つC 頑張ってください
390 :
華 :2007/02/14(水) 21:00:32 ID:NheF/DH0
>>376 >>377 ご指摘有難うございます。セルライトですね…orz
セルロース…豚ロース… 勢い余って勘違いしておりました…反省します。
>>381 お褒めのお言葉有難うございます。
魔棲雄さんの物語を読むにつれ私も投稿してみたくなり始めてみました。
無理せず書ききりますので今後ともよろしくお願いします。
>>383 ありがとうございます。 素直に嬉しいです(´・∀・`)b
↓続きです↓
391 :
華 :2007/02/14(水) 21:01:23 ID:NheF/DH0
【鼓動編】 校長の何度も同じ事を繰り返し延々と続く内容を聞き終え、私の忙しい高校三年生は幕を開けた。新しい舎弟共とたわいのない会話を終えて今日は昼過ぎに帰宅できた。 帰宅してからは書類仕事をこなす父に海鮮組で暫くお世話になる事を伝えると「おぉ そうかそうか」と進路を決めた私に嬉しそうに喜んでいた。 「こんにちは〜」と少し息切れをしながら花沢不動産事務所に入って来たのは早川さんだった。「久し振り〜」と私が言葉を返すと「あ、あれ?花ちゃん痩せた?」そう早川さんが言い出す。 正直照れ臭かったが「うん 少しだけ痩せたのよ」と恥ずかしかったが自慢気に胸を張った。 「よっしっ!行くよ〜」間髪入れず早川さんは私を事務所から引っ張り出す。「とおちゃん ちょっと出掛けてくるね」父は「ああ、いっておいで」と私達に手を振り見送った。 メイン通りを歩きながら海鮮組のアルバイト話で盛り上がり、合宿費用は十二分に貯めた事を話した。 「さ、さすが花ちゃん…もう合宿費貯めるだなんて でもずるいなぁ〜現役東大生の教師かぁ」と私の腕を突きながらからかう早川さんも免許取得までにはある程度のバイク購入資金が貯まりそうだとの事。 メイン通り終わり際の細い路地を左に曲がる。例の看板の無いバイク屋に看板が掲げられていたのが遠くからでもわかった。 「昨日オープンだったみたいよ!」嬉しそうに早川さんが目をキラキラさせて足早にバイク屋へと急ぐ。 内心、私は「免許も無いのに…冷やかしにならないかしら…」そう思いながらも早川さんの後を追った。
392 :
華 :2007/02/14(水) 21:02:29 ID:NheF/DH0
≪POPモータース≫そう看板には書かれていた。当時では少し違和感のある名前だった。20坪のショールームには様々なメーカーの新車から中古車までが所狭しと並べられ、奥の作業場には30半ばの男が赤と白のキャップを深々と被り作業していた。 「ごめんくださ〜い」元気よく早川さんは店内に入った。私も、えぇぃ!という気持ちで店内に入る。奥からキャップを深々と被った男が「は〜い」と優しそうな声でショールームに姿を現した。 奥から出てきては「おぉ〜 花沢不動産の… お隣はご友人かな?」そう男は言う。咄嗟に「えっ?」と私は男を見ても誰だかわからなかった。「自分だよ!自分!」笑いながら深々と被ったキャップをスッっと取った。 「た、田中さんっ!」大声を張り上げてしまった。 「先日は駐車場ありがとね。 本当に助かったよ。そうそう、このお店だってお父さんからの紹介なんだよ」そう田中さんはニコッと白い歯を浮かべた。 「あっぁっ! せ、先日はご愁傷様でした…」と私は深くお辞儀すると田中さんはキャップを深く被り直し、キャップのツバに手を挟みながら「いえいえ、この度は…」と小さな声で言葉を前に出した。 「でもどうしたんだい?突然ウチの店に来るなんて ビックリしたよ」と田中さんは重苦しかった空気を振り払うかの様に私達に聞いてきた。 早川さんが事の経緯を話し始め「そうかぁ 君達免許取るのか」嬉しそうに無精髭を触りながら答えた。 「で、私達このお店の前で久し振りに再会出来たからここでバイク買おうと前々から決めてたんです。」と息をまいて早川さんがそう言い出した。ちょっと照れ臭かったが私も再会出来たここでバイクを買うのも悪くない、そう思った。 「おぉ〜 嬉しいねぇ 免許ある無しでもウチに遊びに来るといいさ。欲しい車輌は言ってくれれば何でも仕入れるよ」嬉しそうにキャップのツバをクイッと上げて田中さんは言う。
393 :
華 :2007/02/14(水) 21:03:05 ID:NheF/DH0
前からショーウィンドウに飾ってあったRGV250γ-SPは既に「売約済み」の札が付いていた。「もうガンマ売れたんですか?」と早川さんが質問する。 「そうなんだ。 開店直後に高1になったばかりの子がやってきてね。ちょっと別の場所で知ってる子で、免許取るからお願いします!って具合で気押しされてね。免許取るまで予約って形さ」と笑いながら田中さんは言った。 「へぇ〜 そうなんだぁ〜」と私達は何気なく相槌をうった。 [SUZUKI・RGV250γ-SP 形式VJ22A] SUZUKI・2stクラスの花形クラスで250クラス初の倒立フォークを装備した車輌。当時ではまだまだ珍しかった湾曲スイングアームも装備されており足回りには大幅な進化を見せ付けた。 このSPモデルは乾式クラッチ、カセット式クロスミッション、リザーバー別体式サスペンションや34Фビックボアキャブレターを搭載した当時のワークスマシンテクノロジーを余すことなく投入された一台。 水冷2stクランクケースリードバルブV型2気筒で249cc・45ps この物語でのカラーリングはSUZUKIカラーの白・紺となる。 「そう言えば田中さん POPってどう言う意味なんですか?」と疑問に思っていた事を聞いてみた。深々とキャップのツバを下げて恥ずかしそうに「ポップってのは<親父>って意味さ」そう答えた。 「お父さんへの思いを…って事ですか?」と失礼ながらも私は聞いてしまった…
394 :
華 :2007/02/14(水) 21:04:06 ID:NheF/DH0
「いや、今思えばそうなるけどね…実は自分は…」と恥ずかしそうに言葉を出そうとした時「トトトトト」と軽く歯切れの良い聞き覚えのある音が店の前にピタリと止まった。 田中さんは「あ、あれ?何でウチに?…何の用だろう」そう呟きながら田中さんは店の外へ急ぎ足で出て行く。 早川さんは窓から見える車輌を見て「わぁ〜 アレ、SRXじゃない?真っ黒だぁ〜」嬉しそうに店を出ようとして振り返り私の顔を見た。 異形の者…そう、あのシンプソンの黒々とした骸骨のようなヘルメット。全身黒に覆われたレザー。右手には鮮明に覚えている椿のワッペン… 突然の出来事に声が出なくなった… 「どうしたの?花ちゃん? 見に行こうよ!」 私は「あっ…あっ…」と変な声を出していたらしく「もう!どうしたの?」再び早川さんが聞いてきて、ふと我に返った。 「あ、あの人!あの人よ!私のポーチ取り返してくれたのっ!」早口言葉の様に言う私に「それじゃ行かなくっちゃっ!」と私の手を引っ張り出した。 私は吸い込まれるように異形の者へと足を進めると無意識に早川さんを抜き去り先に店の外に出た。 「先日はどうもありがとうございました!!!」と全身全霊を込めて周りを気にせず、張り裂けるような声で深々とお辞儀をした。田中さんと早川さんは私の行動に驚いていた。 「はっ!はっ!はっ!はっ!」と声と共に黒々としたヘルメットが上下に揺れる。 それが私達への第一声だった事を今でも鮮明に覚えている… 今、この瞬間…POPモータースから私達の物語は桜舞い散る季節と共に始まろうとしていた… そしてまた…未知なる世界のピースがはめ込まれてゆく。
395 :
774RR :2007/02/14(水) 21:07:28 ID:A7Gw+Dzp
ハ_ハ ('(゚∀゚∩ 鈴菌!鈴菌! ヽ⊂彡 ヽヽ_)
396 :
774RR :2007/02/14(水) 21:09:21 ID:NdVaBkm1
リアルタイムktkr! つ C
397 :
774RR :2007/02/14(水) 21:17:09 ID:2uhta+g9
>>華氏 250クラス初の倒立フォーク搭載車はZXR250だよ ガンマが1990年、ZXRが1989年に発売されてる
398 :
華 :2007/02/14(水) 21:18:26 ID:NheF/DH0
>>395 リアルタイム鈴菌dクス (`・ω・´)
>>396 有難うございます!
では反省しながら豚ロース食べて今日は寝ます…orz
399 :
華 :2007/02/14(水) 21:21:39 ID:NheF/DH0
>>397 あう…そうでした…250クラスだとZXR250ですね…orz
2ストローク250クラスと書けば良かったです… ご指摘有難うございます(つд;)
400 :
774RR :2007/02/14(水) 23:20:03 ID:VLw4xu5x
つC マシン紹介文はアムロ声で脳内変換されたw
401 :
774RR :2007/02/14(水) 23:40:27 ID:4ZEk2Z4A
402 :
774RR :2007/02/15(木) 03:41:10 ID:34pADNDP
>>華さんCCC 間違いはウチラが勝手に脳内変換するから気にするなよ〜 しかし物語の作り方が旨いね!早く続きが読みたいよ
403 :
774RR :2007/02/15(木) 09:34:33 ID:GNErCxAu
気にするな つC イイヨ イイヨ〜
404 :
華 :2007/02/15(木) 20:35:53 ID:btOGh6BI
405 :
774RR :2007/02/15(木) 20:36:24 ID:WAh4hYyI
キタコレ
406 :
華 :2007/02/15(木) 20:36:34 ID:btOGh6BI
目の前の異形の者はギュッとあの時と変わらぬレザーの音を鳴らしながら黒々としたヘルメットのシールドを開ける。 眼鏡を外してヘルメットをズボッと勢いよく脱いだ。 「い、伊佐坂先生っ!?」 そこには小説家・伊佐坂難物の姿が私の瞳に飛び込んできた。 私は驚いてしまいその場に気が抜けた風船の様に座り込んでしまった。そんな私の姿を見て伊佐坂先生はまた笑い出す。 「いやいや、あの時花沢君は怯えきってたからね。怖がらせたくなかったんだよ。」伊佐坂先生は言う。私の頭は混乱し続けていたものの、ようやく座り込んでいた事に気付いた。 聞きたい事が沢山あったが何から聞けばいいのか、そう考えている内に伊佐坂先生はSRXを店内に入れ始めた。 [YAMAHA SRX600 90年式] YAMAHAが世に送り出したスポーツシングル。90年式はフルモデルチェンジを遂げる。 90年からセルスターターが装備され始動性の改善が施されており、リアショックはツインショックからモノサスへと変更される。 モダンで流麗なスタイルとは裏腹に闘うスポーツシングルなどと言われる。 デュアルパーパスモデルXT600をベースにした空冷OHC4バルブ単気筒エンジン 608cc・42ps 伊佐坂難物の乗るSRXは外装・エンジン共に黒に覆われた難物カラーとなる。余談だが伊佐坂難物はSRX600以前の愛機はSR500・カフェレーサー仕様である。
407 :
華 :2007/02/15(木) 20:37:14 ID:btOGh6BI
伊佐坂先生が店内に入ってから私達も後を追う様に店内に入る。 伊佐坂先生は田中さんへ「先日はご愁傷様です。」一言告げるとキャップを深々と被り「この度は…」辛そうに田中さんは呟いた。 「それで今日はね、ポップ君が昨日お店開いたからと昨日電話で源の字から聞いてね。」ジャケットから取り出したハンカチで眼鏡を拭きながら伊佐坂先生は田中さんに伝えた。 思わず私達は「ポップ??」不思議そうに聞くと伊佐坂先生は可笑しそうに笑い出した。そんな姿を見て田中さんは「や、やめて下さいよ」と恥かしそうに言う。 「ポップってのは田中君のあだ名でね。彼の名前は<秀雄>なのさ だからポップと呼んでいるんだよ」笑いながら言う伊佐坂先生にググっとキャップを下げる田中さん。 聞けば田中さんの前の職場≪イナダモータース≫の親方が、福岡出身で秀雄という名前、なによりプライベーターチームでメカニックとしての経験もある田中さんをからかいながらポップ、ポップと呼ぶ様になりお客さんまでそう呼ぶ様になったそうだ。 田中さんは「イナダモータース」の兄弟子の後、直に門を叩いた二番弟子で親方に怒鳴られながらも数年勤め、奥さんの妊娠を期に独立を決めたそうだ。 屋号「POPモータース」の名付け親は「イナダモータース」の親方が笑いながら強引に決めたそうだ。 「そう、それで私のSRXをポップ君の所で見てもらおうと思ってね」ポンッとタンクに手を添えると「ええっ!じ、自分がそのSRXをっ?!」田中さんは後ずさりしながら驚いた。 「源の字がね。面倒見てやってよと頼むもんでね。ここの前はよく通るし、君の的確な腕は良〜く知ってる。そうさせて貰おうと思ってね」 困惑した表情を浮かべる田中さんへ伊佐坂先生はもう一言、言葉を添えた。 「あいつの腕は確かだ。いいメカニックになる そう源の字は嬉しそうに言ってたさ」笑顔で田中さんへ伝えた。 「そんな…親方にはいつも怒鳴られてたのに…」右手を握り締め、うっすらと瞳が潤い出し、キャップのツバを左手で挟み顔を隠した。 暫く沈黙し、田中さんは右手の親指で目元を拭くと「わかりました。POPの名に恥じない様に頑張ります」真剣な眼差しで伊佐坂先生に答えた。その姿を満足そうな笑顔で見守る様に伊佐坂先生は見つめていた。
408 :
華 :2007/02/15(木) 20:37:52 ID:btOGh6BI
「ところで君達、暫く見ないうちに大きくなったなぁ。何故に花沢君と早川君はポップ君の店に?」私達に不思議そうに質問してきた。 「伊佐坂先生、私達は…」と早川さんが喋り出そうとするとポップさんは私達を止める様な手つきで「あ…」と声を出した。 それを見た伊佐坂先生は「いいんだよ ポップ君」笑顔でポップさんに言い聞かせた。事の経緯を早川さんが説明し「ほほぅ、君達もバイクか それでここに居る訳か」と頷いた。 「あ、あの、それで私、沢山聞きたい事があってっ!」豚鼻を開いて伊佐坂先生に言うと「まだ時間はあるのかな?お二人は?」そう聞いてきた。 私達は迷わず「はい」と答えた。 「今日は良い日だ。 ポップ君 開店祝いを兼ねて今日は寿司でも奢ろう。無論、君達もだ。」嬉しそうに伊佐坂先生は言うと「えぇっ!奢りですかっ?中トロと中落ち丼たのんじゃいますよ」無邪気な笑顔で田中さんは言う。 「はっ!はっ!はっ!君はマグロが本当に好きなんだね。結構!結構!」大笑いする伊佐坂先生。 伊佐坂先生は恋愛小説家で代表作は「うだつのあがらない男」「海鮮家族」 近年では「単車男」「HANA」などの作品を出している。 ポップさんの仕事が終わるのが19時頃になるとの事で伊佐坂先生は「それじゃ時間まで浦野さんの所で待ってるよ。ポップ君。」そう田中さんに伝え私達の背中をポンッと叩いて「浦野さんの所へ行こうか!」と言う。 浦…野…さん?そう思いながら私達はPOPモータースから近くの喫茶店「珈琲・浦野」へと歩き出していた。 桜が舞う細い路地を歩きながら私の頭の中で複雑に絡まっていた一本の糸が徐々にほどけ始めていた。
409 :
774RR :2007/02/15(木) 20:42:07 ID:8oFgvTNP
>>408 つC
何と言えばいいのか・・・、文章と文章の“連絡”が上手いですよね。尊敬します。
410 :
華 :2007/02/15(木) 20:45:08 ID:btOGh6BI
>>409 有難うございます(つд;)
私達に不思議そうに質問してきた。 = ×
私達へ不思議そうに質問してきた。 = ○
嗚呼…今日も反省して寝ます…orz
>>400 スズキが社運を掛けて開発した(ry ←棒読みで
>>410 華氏
最初は「花沢さんまで出てきちゃったよwww」と読み始めたけど
なかなか楽しく読ませてくれる・・・楽しみが増えました。
というわけで華氏他作者各位に
つCCCCCCCC
412 :
774RR :2007/02/16(金) 02:19:08 ID:f5Pe9Baw
イササカ先生の作品タイトルに思わず爆笑した
413 :
774RR :2007/02/16(金) 05:49:10 ID:5wo/jtyb
マスオ氏ありがとう タラオ氏ありがとう
414 :
774RR :2007/02/16(金) 10:06:24 ID:gRamywZE
アムロ声!ツボッた。 つC
415 :
774RR :2007/02/16(金) 16:46:30 ID:dcdY91SR
思わずようつべで若井おさむを見まくってしまった。
416 :
華 :2007/02/16(金) 22:01:30 ID:gE2vB6S5
>>411 有難うございます。
それでは今夜分です。
↓【鼓動編】続きです↓
417 :
華 :2007/02/16(金) 22:02:28 ID:gE2vB6S5
「マスタ〜!こんにちは〜!」早川さんが元気よく喫茶店「珈琲・浦野」のドアを開ける。 いつものニコニコした笑顔で「いらっしゃい やっと出会えた様だね」と野太く太い声で迎えてくれた。 カウンターに座り「じゃっ!ブルマンお願い」いつもの調子で早川さんは注文をすると伊佐坂先生は「私はいつものブレンド頼むよ」と白髭のマスターに注文し出した。 「いつもの?」不思議そうに私達は伊佐坂先生に聞くと白髭のマスターは「カッ!カッ!カッ!」と野太く低い声で笑った。 「ふふふ 君達、奥のテーブルに座って私を見ててごらん」と面白そうに言い出した。何が始まるのかと不思議に思いながら奥の小さなテーブルに私達は座り伊佐坂先生を見た。 新聞紙を広げ顔を隠す様に伊佐坂先生はカウンターに座って居た。 「ああああっ!いっつもカウンターに座ってる人だよ!花ちゃん!」早川さんが驚きながら大声で叫んだ。 「はっ!はっ!はっ!」新聞紙からチラッと顔を見せながら笑う伊佐坂先生。私達は再びカウンター席に戻る。 私は思わず「助けてくれてから何度も近くに居たんなんて…言ってくれれば…」小さく呟くと「あんまりにも君達が楽しそうに話しているものでね。老体が話に割って入るのも気が引けてね」 「ろ、老体だなんて」と答える私達を見て伊佐坂先生は笑い出す。「二人共、い〜じ〜わ〜る〜」と早川さんは笑いながら伊佐坂先生と白髭のマスターの顔を見ては二人共も大笑いした。 「でも何でここに伊佐坂先生の皮ジャンが吊るされてたんですか?」そう聞く私を見て白髭のマスターが「花ちゃん」と声を出すも伊佐坂先生が右手を出し言葉を止めさせた。 「いいんですよ。 浦野さん 私から説明しますから」と白髭のマスターに言った。
418 :
華 :2007/02/16(金) 22:03:06 ID:gE2vB6S5
「私がね、この格好をしている時は翁(おきな)って呼んで欲しいんだ。二人とも」淡々と語り出した。「仕事を忘れてバイクに乗る時は別の人間になる。そういう気持ちでね。」 「いつからか周りのライダーから翁、翁と言われるものでね。あだ名みたいなものだよ。」笑いながら差し出された熱々のコーヒーを啜りながら話した。 「そうなんですか それで伊佐坂…翁さんは…」と私は言うも「翁でいいよ お二人さん」と優しい目で見つめていた。 「あっ、お、翁は何でここに革ジャン吊るしてたんですか?」と今まで伊佐坂先生と呼んでいた私は戸惑いながらも翁に聞いた。 「ふふふ、浦野さんはね。縫い目のほころびを直したりレザーワックスが巧くてね。何かあれば浦野さんに頼んでいるのだよ」そう翁が答える すると白髭のマスターがニコニコした笑顔で「本当に二人は大きくなったね。この前までランドセルだったのにね」と野太く低い声で私達に言った。 「ふふふ、気付かないかな?浦野さんだよ。浦野おじいちゃん」と言い出すとピンッと頭の中の絡まった糸が解けた。 「い、磯野君ちの裏のおじいちゃん?!」私は豚鼻を大きく広げ、大きさに比例する位の大声で聞く。浦野さんは親指を立ててニコッと笑った。 全く気付かなかった… 数年前からこのお店を開き翁は仕事の合間にコーヒーを飲みに来ているらしく革ジャンの補修なども時々お願いしているとの事だ。 浦野さん…いつも裏のおじいちゃんと聞いていたもので、まさか浦野という苗字だとは気付かなかった。花沢不動産の娘失格と言ったところか… 浦野おばあちゃんは浦野さんが喫茶店開店と時を同じく「第二の人生と思って」と梅酒製造会社を立ち上げ息子さんやお孫さんと忙しい毎日を送っているとの事だ。
419 :
華 :2007/02/16(金) 22:03:53 ID:gE2vB6S5
「君達もバイクに乗ろうとしているんだ。これだけは聞いて欲しい。」厳しく鋭い目で私達に何かを伝えようとしていた。 「いいかい、君達。バイク乗りはバイクで死んでは駄目だ。」と言うと間髪入れずに「私との約束、守ってくれるかな?」と優しい瞳で翁は私達に聞いてきた。 私達は「はいっ!」元気に答えた。 「翁、君は…いつまで伝え続けるのかい?」と浦野さんが翁に難しい表情を浮かべて言う。「私がバイクを降りるまで伝え続けるつもりだよ。それが私の役目、そう思っているよ。」とグローブをギュっと鳴らして握り締めた。 翁は立ち上がり「さて、私は着替えて伊佐坂難物に戻るかな。すぐに戻ってくるから待っていてくれるかな?」と言う翁に「はい」と答え翁は自宅へ一度戻った。 戻って来るまで浦野さんと早川さんと私でバイク話で盛り上がった。浦野さんがバイクに乗って全国津々浦々と旅に出ている事や毎年8月は子供の夏休みの様にお店を閉めて何処かに出かけると言う事も聞いた。 たった数時間の事なのに驚きの連続だった…ポップさん、翁、浦野さん… 私達は楽しくて仕方が無かった。 その後、着物に着替えた伊佐坂先生が仕事の終わったポップさんを連れてやってくると「浦野さんもご一緒しませんか?」嬉しそうに言うと「今日は店を閉めてご一緒させて頂きますよ」と自慢の白髭を触りながら答えた。 寿司屋に到着すると伊佐坂先生は「彼に中トロと中落ち丼 それと生を5つくれるかね」と言うも私達は「わ、私達まだ未成年で」と声を揃えて言うとポップさんが「ちょっとくらい呑んでみるといいさ」と言う。 浦野さんはそんな光景を見てニコニコし伊佐坂先生は笑い出す。 「それでは、ポップ君の開店を祝って 乾杯!!」と伊佐坂先生は音頭をとりグイッと私達はビールを呑んでみた。 初めてのお酒…美味かった… 早川さんは早くも3つめをグイグイ呑み、私もグイッと2つ目を飲み干す。「おぉ〜 いい呑みっぷりだ 二人とも」とみんな笑い出す。 ポップさんは中トロと中落ち丼をガツガツと嬉しそうに口にかき込む。バイク談議に盛り上がるも私達は初めてのお酒に酔い眠ってしまった。気付いた時、私達は父が運転する車の中だった。 ―――だが、花子達が眠る中この開店祝いに数人の男達が現れ宴席に座る事になる―――
420 :
華 :2007/02/16(金) 22:10:09 ID:gE2vB6S5
ね、寝ます…orz
421 :
774RR :2007/02/16(金) 22:26:34 ID:TQ2Y9Zog
wktk! おやすみなさい。 鋭気を養って、また続きをお願いします!!
422 :
774RR :2007/02/17(土) 01:38:16 ID:riBep1AL
保守つC
423 :
774RR :2007/02/17(土) 02:12:22 ID:lSabX4aI
つC
424 :
774RR :2007/02/17(土) 03:04:04 ID:GKSnGGuW
さ、最後の2行が気になるー!!
425 :
774RR :2007/02/17(土) 09:36:17 ID:UAZA4HFT
「バイク乗りはバイクで死んでは駄目だ」 名言ですな! つC
426 :
774RR :2007/02/17(土) 16:19:51 ID:bG7JANE8
>>425 その名言に「バイクで出かけたら必ずバイクで帰って来い」てな続きがあった様な…。
427 :
華 :2007/02/17(土) 20:24:52 ID:VM4iW2kd
今夜分いきます。 今夜以降はマイペースで書いていきます。 シナリオは全部出来上がっていますので宜しくです…orz ↓【鼓動編】続きです↓
428 :
華 :2007/02/17(土) 20:25:31 ID:VM4iW2kd
「眠ってしまったか…」とイササカ氏は二人を見つめて言った。 「ふふ、大きくなってもまだまだ子供ですよ。」そう言いながら寿司屋店主から毛布を借り、二人へそっと掛けるウラノ氏。 暫く3人で話し込むとそこへ一人の男が宴席に加わる。 「おぅ 久し振りだな。」手を低く挙げ宴席に座ったのはイナダモータースのイナダ氏。 挨拶も終わる頃には、また一人の男が宴席に加わる。 「すまねぇな 仕事が忙しくてよ」そう言いながら大柄の体をドスンと宴席に座るのは海鮮組のウミ氏。 「うん? 難物、何でここに花が居るんだ?」とウミ氏がイササカ氏に質問し事の経緯を話す。 「そうか、それでここに居る訳だな。寝かせておいてやろう。ウチで働きっぱなしで疲れたんだろう」二人を見つめながらウミ氏は言う。 「おぉ〜、これはこれは。皆さんお揃いで 娘達は眠ってしまいましたか。」そう言いながら宴席に加わったのは花沢不動産のハナザワ氏だ。 「そういえば磯野と中島は今日はこねぇのか?」とウミ氏。 「中島さんは尺八の発表会らしくてね。磯野さんは辛いでしょう…このメンバーでは…」とイササカ氏は言う。 それぞれの挨拶もそこそこに、昔を懐かしむ様に宴席は盛り上がる。 「しかし、こうやって集まったのは何年振りだ?」イナダ氏は徳利を持ちお猪口に注ぎながら言う。 「あの頃の皆さんは速かった…憧れでしたよ。今もですけど。」嬉しそうにハナザワ氏は言う。 「2,30年も過ぎたかな?皆、随分老け込んだ。」と笑いながらウラノ氏。 「そうだ。もうそんな経つのか…時が過ぎるのは早いね。」と言うイササカ氏に頷くウミ氏。 「あの頃つるんでいた連中で今居ないのは磯野と中島そして<あの人>か…」寂しそうにウミ氏は呟いた。 「………」暫くの沈黙が続いた…
429 :
華 :2007/02/17(土) 20:26:10 ID:VM4iW2kd
「あ、あの?皆さんは昔よくバイクで走っていたのですか?」とタナカ氏は重い空気を感じたのか質問してみた。 「あぁ、よくみんなで走ったさ。壊したら源の字がブツブツ言いながら直してくれてね」と笑いながらイササカ氏は言った。 「それを花坊(花子の父)が興味津々で近寄ってきてな」とイナダ氏はハナザワ氏をからかう。 「おぅ!花坊 呑め呑め」と言うウミ氏に「今日は車でしてね。久し振りの再会に酔うとしますよ」と答えたハナザワ氏。 「そんな私達もそろそろ<あの人>の所に近くなってきた…」と複雑な顔をしてウラノ氏は言う。 「そうだな… やはり磯野が一番辛かっただろうな。 上司として兄貴分として磯野が一番は慕ってた…」グイッ飲み干しウミ氏は言った。 「あれ以来、磯野さんはバイクに乗ってないらしくてね。たまに碁を打ちながら話しますよ。」とイササカ氏は言った。 「<あの人>というのは?」恐る恐るタナカ氏は聞く。 「昔ね。よくつるんでいたのさ。 みんなでね。もちろん磯野さんや中島さんそも一緒に…」淡々とイササカ氏は語り出した。 ―――そしてイササカ氏を中心としてタナカ氏に物語は語られた――― 「そうだったんですか…あのグローブの椿にはそういう想いが…それで<バイク乗りはバイクで死んでは駄目だ>と…」悲しそうにタナカ氏は下を向いた。 「ふふふ、椿ラインの走り屋連中からはチャンピョンベルトみたいに思われているがね」と笑いながら言う。 「へっ!ったく、おめぇと波平は昔っから危なっかしい運転しやがってよ」と笑いながら茶化すイナダ氏。 「そうだったんですね…だからいつもそのセリフを言っていたのか…」悲しそうに拳を握り締めるタナカ氏。 「どうしたんだい?ポップ君。」不思議そうにイササカ氏は聞いてきた。
430 :
華 :2007/02/17(土) 20:26:52 ID:VM4iW2kd
「えぇ… 昔…近所に自分を弟の様に可愛がっていてくれた人が居ましてね…」淡々とタナカ氏は語る。 「いつもそのセリフを言ってましてね…」そう言うタナカ氏にウラノ氏は「ほほぅ…」と頷く。 「自分が高校卒業して海外のプライベーターチームのメカニックとして働いてましたが、数年は雑用にもならない雑用でしてね…」 「ようやく言葉もコミュニケーションも取れるようになって少しずつメカニックの仕事を貰える様になっていたんです。」 「チームの監督が大使館に怒鳴り込んでビザを取ってくれたり… 仕事を少し、また少しと覚えさせて頂いてました」 「毎日エンジンや車体をバラして組み立てて、またバラして… そんな時でした。その人が亡くなった知らせを聞いたのは…」 「でも、帰るにも仕事が忙しく二束三文で馬車馬の様に働いていた自分にお金はなかったんです。親に勘当同然でしたから頼るに頼れなくて…」 「結局帰国できたのはその人が亡くなって一年以上経ってなんです… 自分は思い出しましたよ。バイク乗りはバイクで死んでは駄目だという言葉を…」 「それからですよ。自分がレースではなく公道を走る人達にと道を決めたのは…」とタナカ氏は語った。 「そうか…おめぇにそんな事があったのか…そりゃぁ初耳だった ポップ…」とイナダ氏は言った。 「今でもCBの名を聞くとたまに辛くなるんですよ」とタナカ氏は言う。 「CBって おめぇ…」驚くようにタナカ氏の顔を覗くイナダ氏。 「えぇ…」と瞳を真っ直ぐにイナダ氏へ向け、首を縦にコクンと下げた。 暫くの沈黙が続いたがウミ氏は言う。 「せっかくの祝いの席だ。パァーっと行こうじゃねぇか!」明るく言う。 「そうだね。枯れた体じゃもう涙は出んだろ?みんな」とウラノ氏。 皆は笑いながら宴は続いた。 ―――開店祝いの一幕でこの様な出来事があったが花子達は知る事も無く父の運転する車で目が醒める―――
431 :
華 :2007/02/17(土) 20:28:07 ID:VM4iW2kd
先程気付きましたが、まとめサイトの中の方有難うございます。 今後とも宜しくお願いします…orz
432 :
774RR :2007/02/17(土) 21:47:10 ID:OEbdgeEm
また話が面白くなってきた〜 つC
433 :
774RR :2007/02/17(土) 22:15:43 ID:n9MsLAmz
面白いですね! いつもご苦労様です! 今思ったんですが、今後の展開、伏線等(未定の部分も含めて)について、一度執筆陣サミットをしてはいかがでしょう。 お互いの作品も気になると思うので、なるべくネタバレしない程度に・・・。 リンクしてるってことはある意味「シバリ」ですもんね。 差し出がましい提案ですみません。
>>433 何とかします!・・・と個人的には思っていますw
話し合っちゃうと、更なる「シバリ」を産みそうでコワイ・・・というのも理由の一つ。
設定を無言の内に共有しあうというのは、私は結構気持ちよいものと感じています。
現在、主に進行している物語(魔 華 タ)はそれぞれストーリーの年代も異なるので
何かあってもその辺はどうにでもなりそうかな?と。
それに、お二方(+カツオ氏)は読んでいて魔棲雄の世界観を侵害されている感じが
全くしないんです。(それは魔の今後のストーリーを知っている私だけが感じうる感覚なのかも
しれませんが・・・)
それぞれお会いしたことも無いのに、妙な安心感と信頼感を感じつつ読ませて頂いており、
どちらかといえばインスパイアされちゃったりしてw
それに、それぞれ作者の異なる別の物語ですから厳密にリンクしなくても構わないと思ってます。
リンクを楽しんで頂きつつ、細かい点はお目こぼし願えれば幸いです。
435 :
774RR :2007/02/18(日) 00:03:08 ID:uFobmddT
っC
436 :
774RR :2007/02/18(日) 00:36:53 ID:ek9XHl5q
>それぞれ作者の異なる別の物語ですから厳密にリンクしなくても構わないと ちょっとくらい違うところがあっても気にならないですから、今まで通りでいいと思いますよ。 つC
437 :
433 :2007/02/18(日) 01:11:59 ID:dmls8IRx
>>434 魔棲雄さま そして作者のみなさま
いつも楽しませていただいてます。
わざわざお返事を聞かせていただいてありがとうございます。
言い訳がましいですが、僕なりに作品群をよいものにしようと、
またスレを活発にしようと考えた上での提案です。
お気を悪くされたらごめんなさい。
しかし「設定を無言のうちに〜」のくだりですが、なるほど!って感じなので納得しました。
これは一読者としてのエゴですが、「あぁ、作者さんわかってくれてる」って感じでなんかほっとしましたw
これからも楽しみにしています。
暖冬とはいえ寒い日が続いていますので、ご自愛ください。
長レスすみません。
【SCENE106】 マイケルの事故から一週間後の週末。僕とアナゴ君、そして鈴木さんは鮒田食堂でこれから始まる週末はお決まりの 第三京浜での夜の宴を前に腹ごしらえをしていた。 話題はやはりマイケルの事故の件。最終的に軍の病院に搬送されたマイケルを、僕ら日本の一般人はおいそれと 見舞う事すら叶わず、ジョージからその後の顛末の連絡を電話で受けていたのは鈴木さんだった。 心配されたマイケルの容態は、全治5ヶ月の重症。だが、骨折箇所以外は至って健康で、早ければ来月くらいから 少しずつリハビリが始まるだろうとの事だった。 ちなみにレッド以下、その日奥多摩に行った連中は上官からバイクでの外出の一ヶ月禁止を言い渡されたそうだ。 だが、僕とアナゴ君はマイケルの事故から何も教訓を得ては居なかった・・・。それは、マイケルの命に別状が無かった おかげだったのか、現場で意識を取り戻した後の彼の姿が滑稽だったからなのかは解からない。・・・いや、単に 僕らは若過ぎた為に、一つの事象から多角的に物事を見つめる視野の広さを持ち合わせて居なかったからなのかも 知れない。 ・・・僕達は気がつくべきだった。また会おう、と別れた友が次の瞬間にアスファルトで倒れているという「怖さ」を・・・。 そして、運命の歯車を簡単に狂わせかねない代物に自らの命を乗せているという事に・・・。
「あいつ、目を開けたと思ったら、よう また会ったな、なんて言うんだぜ?信じられねーよな!」 「そうそう、相手の運転手にもすごい剣幕で叫んでたよね。さっきまで気絶してたのにさ」 僕らの話題はもっぱらマイケルの武勇伝。そこに自らもいつ遭うとも判らない事故への警戒心など微塵も無かった。 やけに浮ついていたその頃の僕ら。だからアナゴ君はうっかりとんでもない事を言い出す。 「おじさん!ビールね!」 すかさず鈴木さんが制する。 「おい!アナゴ君、これからバイクに乗るんだろう!?」 「うおっと!そうだった、そうだった。ゴメ〜ン!おじさん、今のなし!」 ハハハと笑うアナゴ君と僕。・・・そんな僕らを鈴木さんは心配そうに見つめていた。 僕もまた、マイケルの事故のときの鈴木さんの様子が気になっていた。が、その時の鈴木さんのあまりにも普段と異なる 様子に、何も問うてはいけない様な気がして聞けてはいなかったのだ・・・。
一般車両を掻き分けるように進む夜の第三京浜。アナゴ君が先頭で、やはり鈴木さんは最後尾。近頃の鈴木さんは 切れ味が鈍っている、と僕は単純にそう思っていた。鈴木さんよりも速くなったと自画自賛すらしていたように思う。 僕らの行く追い越し車線上に、軽自動車がいた。その前にはトラックがいた。それら一般車両との相対速度は100km/h にも達しようとしている。 中央車線に進路変更しそれら二台をパスしようと思った。アナゴ君だってそうするに決まっている。そして次の瞬間に 僕とアナゴ君はシンクロするように中央車線に進路変更した。 すると、その動きにシンクロするもう一台の車両。トラックの後ろを走っていた軽自動車だ。 まだ距離には少し余裕があった。せっかくクリアになったと思った前方の景色を、軽自動車にもう一度塞がれてしまった わけだが、特に危険を感じるようなシチュエーションではなかった。減速、もしくは左車線にさらに進路変更すれば やり過ごせる状況だ。 だが、アナゴ君はスロットルを緩める事も、さらなる車線変更も試みなかった。そのままのスピードと位置を保ちながら 真正面の軽自動車と右斜め前のトラックに迫る。そして彼はクラクションを鳴らしながら、あえて軽とトラックの隙間を 駆け抜ける。・・・100km/hの相対速度を保ったまま、200km/hで・・・。 そして僕もまた、同じラインを駆け抜けた・・・。数秒後、ミラーを確認するとそんな僕らに鈴木さんは着いて来ては いなかった・・・。
「ホント、邪魔だよなぁクルマ。こっちは気持ちよく走ってるんだからよ。前に出て来るなってんだよ!」 保土ヶ谷でタバコの煙を吐き出しながらアナゴ君はそう愚痴をこぼす。正直なところ、僕も彼の意見に同意だった。 マイケルの事故によって、僕らの運転に慎重さが生まれることは無かった・・・。 なおも僕らの口からこぼれ出る愚かなる言葉と軽薄な笑いを遮るように鈴木さんが言った。 「・・・二人とも。聞いてくれ・・・。」 鈴木さんの深刻な顔に、僕は「しまった」と思った。今日は少し悪ふざけが過ぎたか?とその時初めて思った。 僕はてっきり、僕らの無謀な運転について怒られると思っていた。主犯格のアナゴ君もそんな空気を察したようで やや首をすぼめて目線を斜め下に送っていた。・・・が、鈴木さんが語りだした話は僕らの予想とは全く異なるもの だった。 「・・・僕が群馬の出身なのは知ってるだろ?実家の隣の家に一つ年上の男が居てね・・・」 鈴木さんが群馬は前橋の出身なのは知っていた・・・。しかし、そんな事よりも鈴木さんが突然昔話を始めた事に 僕は驚いていた。
「物心ついた頃からいつも一緒に遊んでた。長男で下にしか兄弟のいない僕にとって兄貴みたいな存在だったよ。 いつのまにか兄ちゃん、兄ちゃんって呼んでたよ。」 笑顔で、だが少し寂しそうに、鈴木さんは語った。 「なんでも教えてくれた。木登りも、虫取りも、魚釣りも・・・。本当の兄貴みたいだった。僕がいじめられて泣いていると いつも助けてくれた。僕はいつも兄ちゃんみたいになりたいと思ってたんだ・・・。」 「兄ちゃんは高校に入ると原付の免許を取ったんだ。そして、半年もしないうちに中型の免許を取って学校に黙って バイクを買ったんだ。」 僕とアナゴ君は、突然の昔話に違和感を覚えながらも黙って鈴木さんの話を聞いていた。 「兄ちゃんのホークはカッコよかった・・・。僕は兄ちゃんに憧れて、追いつきたくて、バイクの免許を取ったんだ・・・。 休日の朝はいつも赤城に走りに行った。250のKHで兄ちゃんの背中を必死になって追ったよ。」 「東京の大学に進学した彼を追ったわけではないんだけど、僕も同じく翌年に東京に出てきてね。今度は東京に 場所を変えて僕らはバイク三昧さ。楽しかったよ・・・。」 そんな鈴木さんの語る言葉の節々に、僕は一抹の不安を感じ始めていた・・・。それは、「兄ちゃん」に関する表現の 全てが「過去形」だったからだ・・・。
「僕が東京に出てきたとき、もう兄ちゃんは限定解除をして大型バイクに乗ってたんだ。いつも僕の前を走っていた・・・。 いつも、いつも僕の憧れだった・・・。」 ・・・僕は無意識に、鈴木さんに質問していた・・・。多用される「過去形」にかき立てられた不安感が僕の心を押し潰しそうに なったからだ。 「・・・あの・・・今、その「兄ちゃん」はどうしてるんですか?」 ここまで語り続けてきた鈴木さんは言葉を止め、哀しすぎる笑顔で僕ら二人に言った。 「二人とも・・・悪いけど、ちょっと付き合ってくれるかな?」 僕とアナゴ君は、不安そうに顔を見合わせた。
3台のバイクは保土ヶ谷PAを後にする。鈴木さんは、一般車両の流れよりやや速い程度のペースで僕ら二台を先導する。 横羽経由で首都高へ。料金所では僕ら二人分の料金を支払いながら、鈴木さんは首都高を都心方面へ向かう。 当時、僕もアナゴ君も首都高、特に都心環状線と呼ばれるC1方面は不案内だった。複雑に入り混じるジャンクションと その度に表示される覚え切れないほどの地名が、地方出身者である僕とアナゴ君が入り込む事を拒否しているようで、 興味こそあったものの、積極的に走りに行く事はほとんどなかった。 そんな複雑に入り組んだ首都高の都心方面へ、鈴木さんは迷い無く僕らを導き走った。 C1 首都高都心環状線に入った瞬間、それまで退屈とも思えていた鈴木さんのペースが上がった。怒涛のペースだった・・・。 着いてゆくのが精一杯・・・。第三京浜とは比べ物にならない曲率でコーナーが迫る。 ほとんど意味を成さないような細い路側帯と左右を圧迫するコンクリートウォール。ジェットコースターのような高低差。 高い密度で存在する4輪車の群れ・・・。僕とアナゴ君にとって、未知の首都高環状線を鈴木さんは凄まじいペースでゆく。 とても鈴木さんが先導してくれなければこのペースでここを走ることは無理だった・・・。そして、鈴木さんより速くなったなどと 思い違いをしていた先刻までの自分を恥じる。 ・・・それにしても、鈴木さんは僕らを何処に連れてゆこうと言うのだろうか・・・。まるで憑き物を振り払うかのような鈴木さんの 走りは、何故かとても辛そうに見えた・・・。 環状線を一周しないうちに鈴木さんはペースを落とした。あれは江戸橋付近だったろうか・・・。鈴木さんはコーナーを 立ち上がると左にウィンカーをあげ、道路脇の作業帯にCB1100Rを停めた。僕とアナゴ君もその後ろにマシンを停める。 「どうしたんですか!? トラブルですか!?」 駆け寄る僕とアナゴ君を尻目に、鈴木さんはゆっくりとヘルメットを脱ぐと僕らの後方、たった今立ち上がってきたコーナー の方を指差して言った。
「・・・見えるかい?あそこのコンクリートウォールに着いた痕が。」 鈴木さんの指す方向のコンクリート壁に目を凝らす。それは街灯で照らされた周辺だったが、別時期に付いたであろう 複数の接触痕が確認でき、鈴木さんの指し示す「痕」が正確にどれを指していたのかは判らなかった。 「え?あ・・・はい・・・。それがどうかしたんですか?」 狭い首都高。僕らの至近距離を大型トレーラーや速度の高いクルマが通り過ぎ、その度に尋常ではない風圧が僕らを襲う。 大型車両が通過するたびに訪れる道路の揺れが僕らの不安を増幅させる。アナゴ君は言った。 「鈴木さん!危ないっすよ!こんなところに停まってちゃ!」 鈴木さんは、そんなアナゴ君の呼び掛けに応えず、そして衝撃的な言葉を発した・・・。 「あれがね、兄ちゃんのCB750Fがぶつかった痕さ。・・・兄ちゃんはここで死んだんだ・・・。」 「えっ・・・」 僕とアナゴ君は次の言葉を失った・・・。
「僕達は速さを追い求めていた・・・。そして、ここをその場所にしていたんだ・・・。僕が大学3年の時だった・・・。大学4年の 兄ちゃんはここで人生を終えたんだ・・・。」 「僕の目の前だった・・・。兄ちゃんのミスなのか、何かを踏んだのかは解からない。リアの滑ったCBはコントロールを失って、 兄ちゃんと一緒にコンクリートウォールに吸い込まれて行ったんだ・・・。そして、反動で隣の車線まで転がった兄ちゃんは・・・」 僕達は無言で立ち尽くしていた・・・。一瞬言葉を失った鈴木さんは軽い深呼吸の後、言葉を続けた。 「・・・兄ちゃんは、後続車に轢かれたんだ・・・。僕はここで一部始終を見てしまった・・・。二度とここには来ないつもりだった・・・。」 「マイケルの事故のとき、兄ちゃんの事を思い出して体が動かなくなった・・・。同じ形のバイク・・・。アスファルトに流れる 真っ黒な血・・・。兄ちゃんを思い出して僕は動けなかった。・・・僕は・・・僕は・・・ここで兄ちゃんの腸をかき集めたんだ・・・。」 鈴木さんの頬を涙が伝った・・・。そして、それまで憂いを湛えていた鈴木さんの哀しい瞳は、打って変わって僕らを強く真っ直ぐに 見据えて言った。 「いいかい、二人とも。バイク乗りは、バイクで死んじゃいけない・・・。愛するバイクで死ぬなんて、それはとても哀しい事だ・・・。」
「残された者の心にも、バイクという乗り物が呪いのよう絡みつくんだ・・・。 バイクに乗らない残された者は、大切な人を奪ったバイクを一生憎しみながら生きていく・・・。バイクに乗る残された者は 愛車に跨る度に辛い過去を思い出し、それでもバイクを降りることの出来ないジレンマに苛まれながら生きていく事になる・・・。 愛するバイクで・・・自分はおろか、家族や仲間をも不幸にする・・・。それはあまりに哀しい事だよ・・・。 僕とアナゴ君は、動けなかった・・・。 「いいかい二人とも・・・バイク乗りはバイクで死んではいけない・・・。どうか・・・どうか、忘れないで欲しい・・・。」 1985年 春。若かった僕らの心に、大切な何かが突き刺さった夜だった・・・。
448 :
774RR :2007/02/18(日) 02:05:19 ID:1FLV8Izz
(´;ω;`)
449 :
774RR :2007/02/18(日) 02:44:22 ID:QNPQ1+SX
つC・・・涙
450 :
774RR :2007/02/18(日) 02:44:45 ID:ickDxM02
。・゚・(ノД`)・゚・。
451 :
タラオの中の人 :2007/02/18(日) 02:56:10 ID:bSuFk/mv
引っ越してネットに繋がってないので携帯からです。 マスオさんの言う通り、基本的には今のままでいけると思ってます。 最近、華さんが登場人物を大きく増やしてきたので、 タラオの方も、プロットにかなり影響を受ける気配がありますが、 既にお二方の進展から微妙な修正は沢山入れて来てますし、 それはそれで、楽しみのひとつです。 じゃんじゃん自由にやってください。 一応、お二方&カツオさんへの参考情報としてあげておきますが、 タラオでは10万字程度を予定しています。 現在、約1/3です。
452 :
タラオの中の人 :2007/02/18(日) 03:09:36 ID:bSuFk/mv
ああ…兄ちゃん
453 :
774RR :2007/02/18(日) 05:11:33 ID:kjK42hsD
もう無茶しません…多分… つC
454 :
774RR :2007/02/18(日) 05:43:06 ID:o+ncCeaQ
バイクで死んだ仲間を思い出した…(´;ω;) つC
455 :
774RR :2007/02/18(日) 06:28:44 ID:LQe+MyzF
>>454 おれも・・・。・゚・(ノД`)・゚・。
456 :
774RR :2007/02/18(日) 08:24:45 ID:ks504iID
457 :
774RR :2007/02/18(日) 08:45:05 ID:io3H9scz
なんでだろ。俺がいっぱいいるT_T C
>>魔棲雄氏 朝っぱらから(´;ω;`)つC 他の作者各位にもC
459 :
774RR :2007/02/18(日) 13:14:58 ID:J+T3bED6
マスオ氏ありがとう
460 :
774RR :2007/02/18(日) 13:38:46 ID:Wsu8g8BR
心臓麻痺で死んだ友達を思い出した 。゚(゚´Д`゚)゜。つC
461 :
774RR :2007/02/18(日) 13:45:04 ID:ff4Ahuv0
>>魔棲雄氏 ホントにありがとう。 読み物の『物語』としてでなく、何と言えばいいのかな… とにかく、感謝です。
462 :
774RR :2007/02/18(日) 13:57:06 ID:IjLWt4pQ
読み物で久し振りに泣きました なぜか感謝の気持ちでいっぱいです
463 :
タラオ :2007/02/18(日) 15:03:14 ID:erhKF2W9
友人のところから、久々にUpしてみます。 ターンパイクの続きから、です。
『ドライブイン大観山』 ターンパイクは意外に短く、10分もしないうちに頂上にたどり着いてしまった。 約10km/hの全開走行。互いが直接的に絡むことは無かったにしろ、バトルと言って良いかも知れない。 結局、英一に追いつくことは出来なかったが、彼の背中を完全に視界から見失うことは、最後まで無かった。 大観山の駐車場に滑り込み、エンジンを止めたいまでも、恐怖感を抑制するため放出されているアドレナリンに灼かれた脳が、冷たくくすぶり続けていた。 顔は、まだ少し青いかも知れない。 「おーおー!フグタ速いじゃないか!」 メットをミラーにかけながら興奮気味に言う英一。声でかいって… 「いやいや…英さんのが全然速いじゃんか。がんばったけど、追いつける気がしなかったよ」 「いや、僕も全開だったよ。あれ以上はきついね!…こりゃおもしろいことになってきたよ…」 にんまりと笑う英一。 「…?面白いことって?」 「バトルするに足る相手が出来たってことさ!」 どうやら…無我夢中の俺の走りは、英一に認めてもらえたらしい。 今まで、人の走りと自分の走りを意識したことは無かったが、自分の"速さ"を認めてもらえたことに、こそばゆいうれしさを感じた…
465 :
774RR :2007/02/18(日) 15:04:56 ID:l72jD/5T
リアルタイムキタ━━━(゚∀゚)━━━!この前起こしてあげれなくてすいません(笑)
「あっ、英さんちょっと待ってて!」 俺はふと思いつき、メットを地面において小走りで自販機へ。 「ほい!」 UCCの冷えた缶コーヒーを英一に投げ渡した。 「・・・?」 「これからさ、負けたほうが缶コーヒーをおごる…OK?」 一拍おいて、英一は満面の笑みを浮かべた。 「OK!いいね!」 親父とアナゴさんの伝統。 悪くない。 英一ならいいだろう?な、親父…
観山でしばしの休憩の後、少しだけステダンの効きを強くなるよう調整して出発。熱海箱根線を経て伊豆スカイラインに入る。今度のリーダーは俺。 このあたりは箱根峠や十国峠など、すばらしいパノラマが随所に広がり、ついつい速度もゆっくりになってしまう。 伊豆スカイラインはターンパイクと比べてツイスティな道だった。距離も長く軽快なワインディングが延々と続いていく。 展望の良いポイントはゆっくりと景色をめでながら、森の中を走る場合は全開で…といったように緩急をつけて走る。 全開といっても若干の余裕を残して、というような感じ。 互いに、抜きつ抜かれつを楽しみながら進む。 都会から1時間と少しでこんなにも美しい景色を、道を味わえる…この上無い自由。 真夏の太陽が透明な大気を貫いて、ハンマーのようにアスファルトを叩いている。 空は何処までも高く、影一つ落ちてこない。 視界の端で、空の蒼さ、木々の緑、道の灰色が渾然一体となり、穏やかに交じり合う。 …俺の右を、英一が駆け抜けて行く…俺も右手に力を込める。 森に入れば、道にかぶさる木々のアーチ。 頭上の枝葉を押しのけるように打ち抜いてきた木漏れ日が、数千分の1秒単位で俺の眼を灼き、路面に、数車身前を走る英一の背に、フラクタルな光の迷彩柄を描き、そして刹那に流れて消える。 灰色のアスファルトの上。轟くエキゾーストノート。耳を叩く風の音。 2台は力強く、そして美しく優雅に踊る。 すでに法定速度の倍をゆうに超えている。意識では恐怖を感じるものの、不安は無い。 身体は自然に、何のためらいも無く動く。脛を焼くエンジンの排熱は気にならない。 乗れている。右コーナー。クロスラインで英一をインから一気にパスする。アスファルトがステップを削ってゆく。さらに高鳴るエンジン音。 高原の森を抜け、土の匂いを含んだ涼風がメッシュジャケットを通して身体をなでていく。 俺たちは言葉なき会話をかわしながら、互いにじゃれあうように、走り続けた。
伊豆。 大観山を出てから1時間と少しで、海に出ることが出来た。相模湾だ。 海沿いを南に向かって下る。ちょうど昼前で、腹が減ったと思っていたとき、国道沿いのアジの開きの看板を出している飯屋、兼土産物屋を見つけた。 休憩もしたかったし、「まずはもう、伊豆といえば、なにしろ相模湾の「アジ」である…」という熱い想いが俺の中に存在しているため、 英一の意見も聞かずに駐車場に直行し、TLを止めた。 「おっ飯か?アジか?」 英一が、ヘルメットをあわただしく脱ぎながら聞いてきた。 「おう、飯だ。アジだ!…畜生…マジ旨そうじゃねぇか…」 土産物屋の店先に並ぶアジの干物のあめ色が、俺の腹の虫を刺激して止まない… 二人して、いそいそと階段を上り2階の食堂へ。 「いらっしゃーい。2名さまね?適当に座って選んで。」 割烹着姿のおばちゃんに促されて卓につき、壁のメニューを一瞥して即決した。 「俺はアジの開き定食にするわ。英さんは?決まった?」 英一はメニューを見ながらまだ迷っている。 「うむ。僕は塩焼き定食にするが、サイドメニューはどうする?」 「ん?他にたのむの?」 「ああ、例えばあの、お任せ刺身大皿盛りなどはどうかい?」 英一は壁の写真を指差した。確かに旨そうだが…5800円…
「英一殿…高すぎます…」 「フグタよ…先輩として一言忠告しておこう。」 英一はため息混じりに言った。 「カネで経験が変えるなら、そんな経験はすべて買っておきたまえ。 男が大きくなるために金を惜しんじゃだめだ。必要な犠牲と言うものが世の中にはあるのさ…」 ―なぜだか、良く判らないが、とてつもない説得力を感じてしまった。 「…英さん、わかったよ…しかしここは先輩として多少なりともご支援を…」 被せる様に英一は小さく首を振り、机に身を乗り出して俺の目を真直ぐ見て囁いた。 「フグタよ。痛みを伴ってこそ、経験は経験たりうるのだよ。」 …もういい。まあ、俺も刺身食いたいし。店員さんを呼んだ。 「えーと、塩焼き定食と、アジの開き定食と刺身大皿盛り合わせ、お願いします。」 英一は満足そうにうなずいて店員にいった。 「おばちゃん、あとサザエのつぼ焼き、2人前追加」 「!?」 「はいな、ありがとうございまーす」 ―もういい…好きにしてくれ…
腹いっぱい食った。アジの開きはうまかった。刺身も最高で、特に甘エビとイカ、そして刺身のアジは絶品だった。 ちなみに、その後、英一は1階の土産物屋で、アディダスならぬ<アジダス>のTシャツを買った。 アディダスの葉っぱマーク(?)の代わりに、3匹のアジの開きが描かれている。 ネタとしては面白いが、普段、絶対に着られない…恥ずかしくて。。。 「英さん、それ着るつもりか?」 俺の冷たい視線に、英一は堂々と答えた。 「ん?なんで?着るよ? このアジのつぶらな瞳が可愛いじゃない」 「そうか…いや、いいんだ…」 彼は本気だった。。。 俺にはまだ、こいつが良くわからない。
471 :
774RR :2007/02/18(日) 15:11:54 ID:nfXkVCfr
つC
飯の後は温泉と相場は決まっている。 幸いに伊豆は温泉が名物。しばらく南下すると、すぐに小さな温泉旅館を見つけた。 前を走っていた英一のFZが左ウィンカーを出しながら、駐車場に滑り込んでいく。 受付のおばちゃんに2時間の風呂代を払い、われ先にと男湯へ。 少しばかり狭苦しい、古びた木の匂いが漂う脱衣場で汗で張り付いたTシャツを苦労して脱ぐ。ジーンズも重い。 風呂上りに、コレをまた着るのは少し嫌だが、まあ仕方ない。 あっ!!…英一のやつ、そのための<アジダス>か!! ―さすがだ・・・ 「うはぁぁぁぁ」 「あっぁぁぁぁ」 待ちかねた露天風呂。二人とも思わず、おっさん臭い声を発しながら肩まで湯に沈め、バイクに乗り続けてこわばった腰や首筋を伸ばした。 スポーツバイクであるTLは前傾がきついポジションのため、このように長時間の乗り続けるのは、少々堪える。 英一のFZはもっと楽なはずだが、あれだけのスポーツ走行をこなして来たのだから、やはり多少なりとも疲れているのだろう。 湯船のへりに首を持たせかけ、脱力感に身を任せながら、大きく息を吐くと、 多少ぬるめで、海が近くだからだろう、少ししょっぱい湯に筋肉の疲労が溶かされていく。
「ところで英さん…」 身体を起こしながら英一に声をかけた。 「ん?なに?」 「ぶっちぎりで俺の勝ちだから、後でコーヒーおごってくれよな?」 英一の下腹部に視線を流し、腕を組んでニヤリと笑ってみせた。 「?…っな!!コレは関係ないだろ!」 「そうかな?まあ、あれだな。経験で男は大きくなるが、もって生まれたものは変えられないという教訓だな…」 「…男は大きさじゃない!硬度と飛距離と思いやりだ!」 「ふむ。コレが俗に言う負け犬の遠吠えと言うヤツか。いやはや、勉強になるわ。」 遠い眼で、竹の垣根越しに海を眺めながら、独白。 ―飯どきのリベンジ成った…虚しいが、決して譲れぬ勝利だ… 静かに立ち上がる。 露天風呂。太平洋。潮騒。黒潮の香り。 裸の背に、照りつける太陽が熱い。 英一はまだ何かさわいでいる…
風呂上りの気だるい身体を休憩所で休ませ、アクエリアスで潤してから、俺たちは熱川バナナワニ園へと足を伸ばした。 俺の要望だ。一度、このファンキーな名を持つ場所を訪れたいと思っていたから。 で、結論から言ってしまうと、まあ…バナナとワニだった。。。 二人とも、首をかしげ、いまいち釈然としない思いをかみしめつつ帰途へ。 伊豆半島の東岸、R135を北へ向かって登っていく。観光客の車両で道は混んでいるが、流れはそれほど悪くない。 後方、すでに陽は大きく傾きつつあり、視界はにじむように染み出してくる紅に支配されつつあった。 紅く染まった海には、少し白波が立っている。 熱海ビーチラインを経て真鶴道路へ。 すでに陽は後方に落ち、紫の残滓をおびた東の空には、月がさりげなく存在を主張し始めていた。 早川インターから西湘バイパスへ。長大な砂浜に沿った快適な有料道路だ。 英一を従えて、140km/h程度で流しながら走っていると、熱気と風に飛ばされた塩がヘルメットのシールドに白く堆積してくる。 苦笑。…これは明日、洗車しなくちゃな…
橘PAで休憩を取った後、更に西湘バイパスを走り、そのままR134に入った。 平塚あたりのガストでゆっくりと夕飯を取り、ツーリングマップをみて帰路を確認した。 「R134から鎌倉あたりで北に向い、横浜鎌倉線で横浜方面へ、でもって第三京浜で玉川まで、って感じでどう?」 「いいよ」 俺にはこのあたりの土地勘が無いため、よくわからない。英一に任せた。 ガストを出て、セルを廻した。 バイクに跨り、低回転で暖機しながら出発。 既に時間は午後10時を回っている。 さっき食べたスパゲッティが、胃に少し、もたれていた。
横浜、第三京浜、保土ヶ谷インター。 疲労も溜まっているため、途中のコンビニで適宜、休憩を取りながら、たどり着いた。 眼は冴えているが、けして軽くないクラッチを握り続けた左手は、重い。 時計の針は天辺を過ぎようとしている。 英一を前にして、高速のランプを登っていく。この時間だ、道は結構すいていて流れは良い。 英一は60km/hほどで俺の前を走っていた。後方からのクルマが、次々と俺たちをかわして行く。なぜそんなに遅い? と、彼の左踵が二度動き、エキゾーストが甲高いものになった。後ろを振り向き、俺を見て、赤いグラブに包まれた左の拳を突きつけた!
…第二ラウンド。やる気だ… …いいだろう… 俺は受諾のサインとして2度パッシングライトを瞬かせ、ヘッドライトをハイビームに切り替えた。 ギアを一速に落とす。 英一が前を向いたまま、左手を上げ、大きく指を開いた。1泊置いて、親指を折る。カウントダウン! 英一はゆっくりと左手で3までカウントする。手がハンドルに戻された。 後は、心の中で、数える。 …2…1… 「Go!!」 FZのリアが一瞬、白い煙を上げ、それに連動するかのように俺の右手も大きく翻った。 フロントが、少しだけリフトする。スロットルを緩めることなく、ハンドルに体重を預け、押さえ込んだ。 一瞬で120km/hを通過する。2速。確実に蹴り上げる。 英一と俺との距離は十数車身程度か。初期加速で多少出遅れた分、あいだは開いているがまだ、たいしたギャップじゃない。 時間にしてコンマ何秒…その程度だろう。 しかし、そのコンマ何秒が、遠い、俺にとって許せない距離に思えてきた。 ・・・距離を、埋めなければならない。
速度は既に200km/hを大きく超えている。ヘルメットが切り裂く大気の叫びが鼓膜を震わせ、レッドゾーン付近でエンジンは猛烈な鼓動を繰り返している。 モラルも常識も、すべてを背後に置き忘れた、公道では狂気と呼ぶにふさわしい速度。 とても、バイクにのり始めてまだ一年にも満たない、初心者が安寧としていられるスピードではない。 猛烈な勢いで迫り来るコーナー。FZのテールが赤く光る。一瞬遅れて、俺もブレーキを握り締める。前方に飛び出そうとする身体を膝と腕で受け止め、フルバンク。 前輪がバンプに乗り上げてはねるが、前足とステアリングダンパーが何とかそれを吸収した。 コーナーを抜けると、不意に前方に一般車。トラックが併走しているため、あいだが狭い。抜けるか?英一は…速度を緩めない! 俺も…立ち上がりでスロットルを微妙に調整しながら、出来るだけ速度を殺さず駆け抜ける。拳一つ分の、見切り。 まさに狂っている・・・しかし、俺は、何故か奇妙に落ち着いていた。 確かに興奮はしている。でなければこのような高いテンションを、プレッシャーを耐えていられない。 魂は熱い。だが、心は醒めている。冷静に、俺自身を見つめている。決して悪いことじゃない。そんな気がした。 クールラン・・・熱く、冷たく、全力でFZの赤いテールランプを追う。
俺のがんばりにもかかわらず、彼我の距離は縮まらなかった。しかし離されることも無い。 当たり前だ、俺は英一のラインをトレースしているのだから。 近づくことはあっても抜けない。英一がしっかりとインを閉め、ラインを殺しているのだから。 超高速域では空力の関係か、エンジンの特性か、TLのほうが速度の伸びは良いようだか、一般車が邪魔になって抜くには至らない。 英一のほうが、クルマを、障害物を処理する技術、経験に長けている。 俺には、このストレートの先のコーナーがどんなRを持っているのか、路面のつなぎ目、バンプの有無、それらを知らない。 英一はおそらく熟知しているのだろう。 仮に、俺が彼より前にいたとしても、このペースで走り続けることは不可能だろう。 英一はそんな俺を、苦も無くパスしていくことだろう。 要するに、俺は現時点で、完全に英一に負けていた。認めざるを得ない。 しかし・・・納得できない。 すべきではない。そう思った。
玉川インターにはすぐにたどり着いてしまった。そのまま高速を下り、北へ。 俺たちは、最初に見えたローソンにバイクを止めた。 「英さん、完敗です」 ミラーにメットを掛け、素直に負けを認めた。 「まぁな!フグタ君も、まだまだだね! ・・・でもさ、フグタは道知らなかったろ?だからまあ、しょうがないよ。」 「しょうがないか・・・」 英一はうなずいて、つづけた。 「そう、しょうがないさ。俺は首都高や京浜は結構走りこんでるからね。 コーナーとか、路面の特長とか、その辺はたいてい頭に入ってる。じゃなきゃあんな速度で走れないよ。」 リアシートに身体を持たせかけながら、英一は言う。 「初めてバイクで京浜走って、あの速度について来ただけでも大したもんだよ。 走ってきた年季が違うんだ。今日、俺が勝つのは当たり前さ。だからコーヒーはいらんよ?」 ウィンクしながら、そう、のたまう。 俺は黙ってタバコに火をつけた。
「そうだな、英さん…勝てるわきゃねえよな…全然本気出してなかったろ? ・・・くっそー、このままじゃ済まさんぞ!英一!覚悟しとけよ!! でだ、コーヒーは付けにしておいてくれ!!」 「おう、わかった!ちなみに言うと、俺コーヒーは甘党だからね」 その言葉に、俺はニヤリと笑ってみせ、宣言した。 「俺が、あんたの好みを知っとく必要はねぇな。…なぜなら次以降、俺がコーヒーをおごる必要はないからね!」 「俺に勝つってか?!おうおう、ぬかすぜ小僧っ子が!!」 英一の言った"しょうがない" , "あたりまえ"・・・ 上辺でははしゃぎ合っている俺の、脳の奥底に潜む獣が、その言葉に猛っていた・・・
482 :
774RR :2007/02/18(日) 15:47:29 ID:LU7mkwqm
つC
483 :
774RR :2007/02/18(日) 16:12:20 ID:KGzYmrEu
484 :
774RR :2007/02/18(日) 16:14:18 ID:1mu1jtqq
つC
>>483 よく元ネタがお分かりで!
俺も、実は妹からの伊豆土産で、これ、もってます。
でも一回も着たことないw
486 :
774RR :2007/02/18(日) 16:37:31 ID:KGzYmrEu
>>485 きっと実在するハズっと思って、ぐぐったらすぐに見つかりますたw
487 :
774RR :2007/02/18(日) 18:08:30 ID:RHMRseEn
>>485 確かAjidasと似たような奴で、足のマークでAshidasとか様々なバージョンが
十年くらい前に流行ったような記憶がw
その直後、サザエボンが訴えられたかた影響でその手のパロディ商品は消えたかと
思っていたけどまだ生き残っていたんだw
488 :
774RR :2007/02/18(日) 19:06:42 ID:jnefnk0G
修学旅行でこういうパロディTシャツとかタオルとか買う奴いたっけなぁ 懐かしい つC
489 :
華 :2007/02/18(日) 21:00:00 ID:vh2+kyK/
>>433 ご提案有難うございます。 私もお二方と同じ意見でございます。
私と魔棲雄さんのストーリーは15年程の歪みがあります。
出来るだけ突っこまないリンクを心掛けてはおります。
ただ、書きづらいのはタラオさんとカツオさんかもしれません…orz
タラオさんは魔棲雄さんや私のストーリーよりも未来の物語になりますし、
カツオさんは同じ時間軸になりますから…orz
保土ヶ谷で集まって話す提案出そうと思いましたが、
更なる縛りが出るかもしれませんね…orz
魔棲雄さん つC 。・゚・(ノД`)・゚・。 アニキー
タラオさん つC そのTシャツ伊豆で売っていたんですね。知りませんでした…orz
490 :
774RR :2007/02/18(日) 22:45:00 ID:gG4AjQFW
>>489 いいんじゃね、ここはサザエさんとバイクを軸にした
パラレルワールドの集合場所なんだから。
たまに話がリンクして、気が付いた奴がニヤリでいいんじゃね。
491 :
433 :2007/02/18(日) 22:51:30 ID:dmls8IRx
>>451 >>489 タラオの中の人様
華様
返答ありがとうございます。
お三方一様に、提案を割と好意的に受け取っていただいたようで、安心していますw
(他読者さまから否定的意見が出たらどうしようかと思っていましたが)
何よりお三方のスタンス第一ですよね。
これからもお三人の“執筆バトル”(競争ではなく競演)を楽しみにしています。
無理なくがんばってください!
>>490 同感です。
なんかいらんことしたみたいで・・・すんませんです。
492 :
774RR :2007/02/18(日) 23:26:35 ID:Y+ZYU/xi
つC なんか…、考えが変わりました。昔、バイク屋の親父が 「バイクで事故って逝くのが男の生き様というか、本望だな。 殉職とはちょっと違うが…。死という瞬間を愛機と共に 迎えるのは、この上ない喜びだね。バイクに生き、バイクに死ぬのよ。」 なんて馬鹿なことを言っていた親父を盲目的に 今まで信じていた自分が恥ずかしいです。
493 :
774RR :2007/02/18(日) 23:32:42 ID:Y+ZYU/xi
ミスりました。すみません。 なんか…、考えが変わりました。昔、バイク屋の親父が 「バイクで事故って逝くのが男の生き様というか、本望だな。 殉職とはちょっと違うが…。死という瞬間を愛機と共に迎えるのは、 この上ない喜びだね。バイクに生き、バイクに死ぬのよ。」 なんて言っていました。今までその通りだ、なんて 思い込んでいた自分が恥ずかしいです。 推敲は必要ですね…orz
494 :
774RR :2007/02/19(月) 00:04:25 ID:J+T3bED6
マスオ氏 そしてタラオ氏 二人ともいつもナイス作品ありがとう 感謝してますよ
495 :
774RR :2007/02/19(月) 01:08:24 ID:UjOtnXtn
>約10km/hの全開走行。 ここは突っ込んじゃダメ?w
496 :
774RR :2007/02/19(月) 01:51:11 ID:GfUfC5+f
華氏をどうしてもスルーしたい人がいるみたいですが、自分は華氏も大好きなので 楽しみにしています。もちろんお三方。 マスオさんが大好きでこのスレを見ているんです。 ここだけは外せない。 ファンという言葉で語れない位大好きです。 タラオ氏も、華氏も、ここに新たな風を吹き込んでくれただけでなく 読み物として非常にいいものを送り込んで下さるので感謝です。 今後も、楽しみにしてますのでよろしくお願いします。
495 それは突っ込んでくださいw 自分で書いててなんですが、ある意味、全開ですねw
498 :
774RR :2007/02/19(月) 02:55:22 ID:8mNR/EfF
>>496 スルーしてる(されてる?)だけならいいじゃん
難癖つけられて荒れるよりいいと思うよ
そういう書き方は荒れる原因になるから慎んだほうがいいと思うよ
499 :
774RR :2007/02/19(月) 06:54:54 ID:hWJhM27m
いちいち突っかからなくていいよ
500 :
774RR :2007/02/19(月) 13:52:24 ID:nMUg5RLi
500CC!!
501 :
774RR :2007/02/20(火) 01:28:04 ID:IqASWh4y
>>493 己の恥部を晒す蛮勇に感動しました。
アンタは考えが変わったんじゃなくて、
新しく盲信出来る話に乗り換えただけでしょ。
スレ汚しスマン。あと作者の方々乙であります。
502 :
774RR :2007/02/20(火) 04:41:46 ID:apbG39tQ
>>501 スレ汚しって分かってるなら黙ってりゃいいのに…
503 :
774RR :2007/02/20(火) 15:46:49 ID:ekRhA7PQ
9 :774RR:2007/01/27(土) 08:14:53 ID:USs17sLD
前スレより
1000 :774RR :2007/01/27(土) 02:33:03 ID:1wTDbcm/
>>1000 なら次スレ
>>152 は今年免取りケテーイ
このスレの
>>152 は呪われた…
504 :
774RR :2007/02/20(火) 18:58:22 ID:w3I07Rbg
おお懐かしいなw 最近いろんな場所に警察が居るから気をつけれ
505 :
774RR :2007/02/20(火) 21:45:59 ID:X99+J3xJ
免許が取得できるんだろ
506 :
774RR :2007/02/21(水) 01:11:00 ID:u3hoKD1I
今日は執筆者様方お休みですかね。 いつもご苦労様です。 たまにはゆっくり休んで英気を養ってくださいね!
507 :
華 :2007/02/21(水) 20:29:59 ID:c1cwNGoD
「あ、あれ…?とおちゃん…」目の醒めた最初の一言を発した。 「おぉ、起きたのか。 初めてのお酒どうだった?」と後部座席から見える父の横顔は少し嬉しそうだった。 私は叱られるのではないかと思ったのは父の横顔を見た次にそう思った。「おいしかったよ…とおちゃん迎えに来てくれたんだ」と私は聞いた。 「田中さんから連絡頂いてね。 ふふ、田中さんの所でバイク買うのかい?」そう父は聞いてきたが私はまた眠ってしまっていた。 その後、早川さんを送り私は部屋のベットに流れ込む様に寝転び再び睡魔に襲われる。 ――…看板の無かったバイク屋は田中さんのお店だった…―― ――…異形の者、それは私のよく知る伊佐坂先生であり、初めて知ったもう一人の伊佐坂先生の姿…―― ――…白髭のマスターが磯野君ちの裏のおじいちゃん…―― ――…そして初めてのお酒…―― 体に流れる血液が頭の先から足の指先まで重くじる…疲れたのだろうか…酔っているのだろうか…深い深い眠りに付いた…
508 :
華 :2007/02/21(水) 20:31:09 ID:c1cwNGoD
私は頭を抱えながら授業を受けたが初めての二日酔いを体験した。教科書を立てて弁当を食べようという食欲がわかなかったが、午後の授業ではようやくもとの調子に戻ってきた。 そして今日から受験勉強と文学さんのゼファーに乗る事が出来る。勉強よりもバイクに乗れる、という事で嬉しくなり二日酔いも授業が終わる頃には気付けば無くなっていた。 「こんばんは〜 今日からお願いします。」仕事の終わった文学さんへ私は挨拶をした。「うん、よろしく。じゃ、早速やろうか!」と文学さんは事務所の椅子を一つ運んできた。 2時間位は経っただろうか?当然容量の少ない私の頭はオーバーヒートし出した。 「いいかい?花、どの教科でもまずは得意な所を徹底的にやるんだ。そこから徐々に進めればいいのさ」という文学さんの言葉に耳を傾けていた事務員の貝塚さんはキラリと尖った眼鏡を光らせて笑みを浮かべる。 「ふ〜… よっし!気分転換しよう。 バイク、乗りたいだろ?花。」そう言いながら文学さんは外に出始めた。私は嬉しくなり後を付いていく。 ゆっくりとゼファーを転がし待ち焦がれる様に立っていた私の横にサイドスタンドを出した。無機質な鉄塊の華奢なサイドスタンドが地面にググッと沈み込む。 「キュルル、ヴォォン…」無機質な鉄塊から産まれた低い音が辺りに響き渡った。「さ、乗ってみるといいさ」そう文学さんは言いだした。 「は、はい!」私は右の豚足でゼファーを被せる様に跨ぎ、ゆっくりとステップに蹄を乗せた。「よし、跨ったね。一度アクセル捻ってごらん。」嬉しそうに文学さんは私に勧めた。 ゆっくりとアクセルを捻る。ヴォォオオと無機質な鉄塊が叫ぶ。股下のエンジンからエネルギーが生まれ、集合マフラーからエネルギーを放出する。 さっきまで沈黙していた無機質な鉄塊がアクセルを捻れば応える様に私に呼び掛けている… 「どう?気持ちいいかい?」嬉しそうに腕を組みながら文学さんは聞いてきた。「す…凄い… 生きてるみたい…」素直な感想を言うと「ははは、詩的だね。花は」と笑う文学さん。 サイドスタンドを払い、左の豚足を地につける。160cmの私にはゼファーは少しだけ高く、片足が精一杯だった。 何よりハンドルから伝わる重量感。そして股下から感じるエンジンの鼓動。 この子は…生きてる…そう感じた。
509 :
774RR :2007/02/21(水) 20:31:47 ID:y5sC386g
リアルタイムキタ━(゚∀゚)━! つC
510 :
華 :2007/02/21(水) 20:31:53 ID:c1cwNGoD
「よし、クラッチ握ってごらん」言われるがままにクラッチを握る。「じゃ、右足を付けてから左足でシフトを下げるんだ。」と指で箇所を説明しながら言われるままに行動した。 「じゃ、左足を付けて右足をステップに乗せるんだ。」私は左の豚足を地に着けた。「アクセルを徐々に開けながらクラッチをゆ〜っくり離していくんだ。パッと離しちゃ駄目だよ」 言われるがままにアクセルをゆっくり捻りクラッチを少しずつ離す。 ゆっくりとゼファーが前に動き出す… 「うまい、うまい そのままゆっくりと走ってみるといいよ」と横で歩きながら付いて説明する文学さん。走り出すと私は自然と豚バラをピンと張り姿勢を正しくさせてゼファーを走らせていた。 股下のエンジンがエネルギーを生み出しギアに伝達しリアタイヤを前へ、前へと押し出す。ゆっくりとゆっくりと景色が動いている… ハンドルから手に伝わる感触が無機質な鉄塊からの生命の鼓動の様な力が伝わり五臓六腑に響き渡る… 「これが…バイク…」 敷地内をゆっくり、ゆっくりとシフトアップ、シフトダウンしながら旋回した。「ん〜…エンストしないなぁ 花は」と笑いながら文学さんは見つめていた。 そんな楽しい時間もすぐに終わりの合図となり再び受験勉強が始まった。 「花?バイクは楽しかったかい?」と文学さんは聞く。「はい。」素直に答えた。 「バイクはガソリンが無ければ動かない。キーが無ければ動かない。乗り手が乗らなければ走らない。色々あるけど何事もそうさ。勉強も気持ち次第で動くのさ。頑張ろう、花」 文学さんの勉強の教え方は非常に丁寧でわからない所は徹底的に理解出来るまで時間をかけて教えてくれた。 夜遅くに帰ると父はまた外食ついでに何処かに出かけたのか姿は無かった。私は部屋に入りベットに転がり込む。 初めて乗ったバイクの事を思い出せば自然と手に汗をかいていた。ハンドルから伝わるエンジンからの呼び掛けるような鼓動。 アクセルを捻れば応える様に吼えるエネルギー… 興奮を抑えた頃に私は眠りについていた。
511 :
華 :2007/02/21(水) 20:32:35 ID:c1cwNGoD
平日は文学さんと受験勉強とバイク教習。土日はアルバイトの濃厚な一学期を終える頃の期末試験は下から探した方が見つかりやすかった私の校内順位は、一気に120番も上に「花沢花子」の名前があった。 アルバイトのおかげなのか、間食夜食が減ったからなのか160cmの身長が165cmとなりゼファーの足つきも大分楽になっていた。 ついに夏休みが始まる。私達は免許取得に合宿へ向かう準備をし、明日の朝「朝日ヶ丘駅」で早川さんと久し振り会い教習所へと向かう。 充実している高校3年の生活が未知なる世界のジグソーパズルに何かの形を見せ始め、一つ…また一つ…はめ込まれてゆく。
512 :
華 :2007/02/21(水) 20:37:38 ID:c1cwNGoD
ね、寝ます…orz
513 :
774RR :2007/02/21(水) 20:38:56 ID:y5sC386g
514 :
774RR :2007/02/21(水) 21:02:53 ID:XBg8MN+i
つC
515 :
774RR :2007/02/21(水) 21:33:47 ID:smJjAiPG
華氏乙です いつも「寝ます」って言って落ちますが、お疲れのようで少し心配です 無理しないでくださいね つC
516 :
774RR :2007/02/21(水) 21:35:09 ID:3v4YvEaS
いいですね。相変わらず面白いです。 華さん乙です!! 独り言(文学さんは【誰か】なのか?フルネームまだ出てきてないよね?)
517 :
774RR :2007/02/22(木) 08:23:24 ID:NSLq5iXb
豚バラキタ━(゚∀゚)━!!! つC
518 :
774RR :2007/02/22(木) 09:47:03 ID:nOS1mm6z
っC
519 :
774RR :2007/02/22(木) 13:00:40 ID:fFkwHHLI
文学=勉三さんだろ?
520 :
774RR :2007/02/22(木) 14:09:57 ID:r80+Phog
>>519 そ の 発 想 は な か っ た わ w w w w
勉三さんって浪人生じゃなかったっけ?
521 :
774RR :2007/02/22(木) 16:10:04 ID:WmD5ZFhq
>>520 勉三さんは六浪の末、高尾大学経済学部に入学。
愛車は赤のミニクーパー。サークルはオカルト研究会に所属。
学園祭でニューハーフショーを学友と演じた経験あり。パチンコと酒が好き。
恋人の友紀さんは大学卒業後スッチーになったっす。
522 :
774RR :2007/02/22(木) 21:01:41 ID:WzR4NqsH
勉三さんイカしたクルマに乗ってるなあ
523 :
774RR :2007/02/22(木) 21:26:27 ID:hT96+ZnD
どうしても勉三さんと聞くと「あたたかいナリ」を思い出してしまう。
524 :
774RR :2007/02/22(木) 21:35:45 ID:R79SSpT2
俺も勉三さんかと思ったけど、華さんの思惑次第だな。 楽しみにしております!! ところで、デフォルトでみんな「さん」付けで呼ぶのって面白いなw そこまでが固有名詞だって認識されてるんだなw
525 :
774RR :2007/02/22(木) 22:36:23 ID:wCtPJ3XN
ディープにサザエさんを知ってるわけじゃないから、勉三さんなんてキャラ居たっけ?と 思ったらキテレツの勉三さんですか。 そろそろ華さんの投下かな?wktkして待ってるよー。
526 :
774RR :2007/02/22(木) 23:53:16 ID:AWuNAjZZ
ところでのび太氏は!?
527 :
774RR :2007/02/23(金) 22:05:35 ID:ZP0GMa7S
ほっすゅ
528 :
774RR :2007/02/23(金) 23:36:17 ID:aBkOOcK5
【SCENE107】 『バイク乗りは、バイクで死んではいけない』 若く、熱く、そして愚かで真っ直ぐだった僕達に、大切な言葉を残してくれた人がいた。 半人前の僕達に、バイク乗りとして、男として、大人として進むべき道を、教え諭してくれたかけがえの無い人がいた。 第三京浜で、彼はいつも人の輪の中心にいた。彼は、僕らの憧れであり目標だった。強く優しい人だった・・・。 ・・・1985年。確かに僕とアナゴ君には共通の「兄」がいた。そこに行けば・・・鈴木さんの笑顔があった・・・。 C1で鈴木さんの涙を見たあの夜以後、鈴木さんはいつもと変わらぬ様子で僕らと共に居た。相変わらずのように僕を 『魔棲雄』と呼び、看板を背負えとからかった。 鈴木さんの秘められた過去を知ってしまったせいなのだろうか?僕はそれ以来、鈴木さんの笑顔に少しだけ哀しい影を 感じてしまう事もあった。しかし、それ以上にそれまで漠然と感じていた鈴木さんの強さの理由が解かったような気がした。 ・・・兄と慕う男の死の一部始終を見てしまったその目で優しく笑い、兄と慕う男の血で染まったであろう大きな手でバイクの メンテナンスを教えてくれた鈴木さん。僕とアナゴくんの「兄」は強い人だった・・・。
年間を通じて最もバイクが快適な春もあっという間に通り過ぎ、湿気疎ましき梅雨のシーズン。 そんな黒く厚い雲が垂れ込める日曜日。僕とアナゴ君、そして鈴木さんはイナダモータースに居た。ツーリングに出ようとして 集まったものの、雨がポツリと落ち始めたので避難を兼ねて店内で井戸端会議。 「オヤジさん。息子さんはいつ帰ってくるんだっけ?」 「あと一年よ。あの野郎、真面目に勉強してるのかねぇ?鈴木さんよ、今度覗きに行ってくれねぇかい。」 「ハハハハ!近いんだから自分で会いに行けばいいのに〜。恥かしいのかい?」 「バカヤロッ!!」 イナダのオヤジさんに息子さんが居るのは初耳だった。 「オヤジさん、息子さんが居たんですね。どこかの学校に行ってるんですか?」 「おう。埼玉のメーカー系の整備専門学校にな。俺は店なんて俺の代で潰していいって言ったんだよ。でもどうしても継ぎたいってよ」 オヤジさんはいつものように難しい顔をしながらも、まんざらでもない様に少し笑う。ツーリングがお流れになったのは残念だが こんなゆっくりした時間の流れもいいものだ。小洒落た喫茶店などではないが、コーヒーの香りの代わりに漂うオイルとガソリンの 香りもまた芳しい・・・。 店の隅にある本棚には、新旧入り交ざったバイク雑誌の数々。CB750やZ1のデビューした時の号まである。興味本位でそれらの 雑誌を取り出してはめくり・・・などとやっていた僕は、その本棚の中に雑誌ではない冊子があることに気が付く。・・・これは、アルバムか?
こんな店内の本棚にあるのだから、見てはばかれるような物ではないのだろう。会話に盛り上がるアナゴ君や鈴木さんを尻目に 僕はその薄いアルバムを捲った。 この白黒写真に写っている小柄な男性は・・・オヤジさんか?若いな〜。・・・などと、僕は一人でほくそ笑みながら何の気も無く それらの写真を眺める。 ・・・余談だが、今にして思い返すとオヤジさんの若かりし頃の写真はとんでもない代物だったような気がする。当時の僕は古い バイクや、その筋の世界で有名な人の知識に乏しかったから見過ごしてしまっていたのだが・・・、あの写真にオヤジさんと一緒に 写っていたバイクは、RCなんとかという60年代のホンダのGPマシンだったような気がする。そしてオヤジさんと親しげに肩を組む 「HONDA」とロゴの入った作業帽をかぶった初老の男性は・・・イナダのオヤジさんよりもっともっと有名な「オヤジさん」だったような 気がする・・・。オヤジさんは、もしかしたら「世界」を知る男だったのかも知れない・・・。 当時は気にせず見過ごしていたその写真。その後もその写真の事自体を忘れてしまい事の真偽は聞けず仕舞いだったが、今度 息子さんにでも聞いてみることにしよう。 アルバムを捲る度、写真は新しくなってくる。写真の色褪せかたや写りこむバイクの年代でそれが窺い知れる。 ん?これは、鈴木さんだ。イナダモータースの前での記念写真。 イナダのオヤジさんや鈴木さんと一緒に写っている学生服を着た高校生らしき少年は誰だろうか? 「この子が息子さんですか?」 僕はアルバムからその一枚を抜き出すと、会話をしている3人の席へ持っていく。 「いやぁ、違うよ。こりゃウチのガキじゃなくてね、田中のボーズだ。」 「おぉ〜、懐かしいなぁ〜。彼は田中君って言ってね、僕が大学時代に住んでいたアパートの近所に住んでた子さ。」 鈴木さんは目を輝かせて写真を見つめる。そして「彼、元気でやってるかなぁ」と呟いた・・・。
「この前に話した「兄ちゃん」の事故のすぐ後さ。東京で一人ぼっちになった僕の前に田中君は現れたんだよ。」 「いつもアパートからバイクで出発する時に、田中君が向かいの家の窓からこっちを見ているのは知っていたんだけど、 ある時、アパートの前で洗車をしていたら学生服姿の彼が近づいてきてね。バイクの免許って取るの大変ですか?って 聞いてきたんだ。」 その田中君というバイクに憧れる少年は、鈴木さんの元で手ほどきを受け、原付・・・中型とライダーとしてのステップを 踏んでいったという。イナダモータースでバイクを購入した彼は、作業場でのオヤジさんの作業を飽きもせず眺めて いたという。「やり辛くってよ!ありゃ、もう参っちまったね」と、オヤジさんも懐かしそうに言う。 「彼は僕を慕ってくれてね・・・。兄ちゃんを失った直後だったから、随分救われた。嬉しかったよ。」 鈴木さんは優しい目で写真を見つめながら言った・・・。オヤジさんは腕を組み、タバコの煙を鼻から吐きながら黙っていた。 「オヤジさん、この写真、彼が出発する前の日に撮ったヤツだよね。」 「お、おう。そうだな、確か。」 「え?彼、どこかに行ったんですか?引っ越しかなにか?」 鈴木さんは、目を輝かせながら誇らしげに僕とアナゴ君に教えてくれた。
「彼はね、高校卒業と同時に外国のレーシングチームにメカニックとして渡ったんだ。今頃も世界のどこかで活躍して いるはずさ。そう思うと嬉しくて嬉しくて・・・。応援しに行きたいけど、遠いよなぁ。」 「そういえば鈴木さんよ。来年か再来年あたりから鈴鹿で日本GPが復活するらしいぜ。あいつも凱旋帰国だな。」 「ウソ!オヤジさん、それホントかい?いや〜楽しみだなぁ。絶対応援に行くよ!」 ・・・僕達のほかにも、鈴木さんに陽の当たる道を歩く手助けをしてもらった人がいる。僕は素直にそんな鈴木さんと共に 居る事が誇りに思えた。 その会ったことも無い「田中君」もまた、鈴木さんを「兄」と慕っていたであろう事は容易に想像できた・・・。鈴木さんは たくさんの人達にとってかけがえの無い存在だった・・・。 しかし、鈴木さんが夢見た「田中君」の応援が、叶う事は無かった・・・。その時、残された時間がもうほとんど無い事に 気がついている者など一人も居なかった・・・。 ・・・1985年。確かに僕とアナゴ君には共通の「兄」がいた・・・。
534 :
774RR :2007/02/24(土) 01:07:35 ID:LEMEipD0
リアルタイムキタ━━━(゚∀゚)━━━ !!!!! 鈴木さんはやっぱり逝くのか・・・・・
535 :
774RR :2007/02/24(土) 01:34:52 ID:q6RsZ1uY
マスオ氏最高だぜ!!
536 :
774RR :2007/02/24(土) 02:20:52 ID:/gf3R/Kk
まさかオヤジは、HR○の前身で、ホ○ダの伝説の社内レーシングチーム「ブルーヘルメット」出身? そして息子はホン○学園!?
537 :
774RR :2007/02/24(土) 13:11:09 ID:wGiePfsC
つC エボ8売って、CB1100R買います。
538 :
774RR :2007/02/24(土) 13:55:25 ID:wFAvyDGe
539 :
774RR :2007/02/24(土) 15:00:10 ID:wmiGbTd5
540 :
774RR :2007/02/24(土) 17:12:18 ID:KSXWmiin
お、オレもエポ売って重荷用バーディー買うぜ!
541 :
774RR :2007/02/24(土) 17:23:01 ID:X/zMrUWJ
542 :
774RR :2007/02/24(土) 19:41:56 ID:x2E4T8Mo
543 :
774RR :2007/02/25(日) 09:56:34 ID:IFXAGpBt
>>542 アナゴさんの立ち位置に吹いたwww
覗きかよww
544 :
774RR :2007/02/25(日) 11:34:31 ID:V5wArnz4
545 :
774RR :2007/02/25(日) 20:20:36 ID:utiH+QUi
今日のサザエさん、華沢さんの出番が多くてよかった。
546 :
774RR :2007/02/26(月) 15:23:41 ID:Vpuy9ZZN
ほす&つC
547 :
華 :2007/02/26(月) 20:16:43 ID:y7RrCsp9
魔棲雄氏 つC 感激デス 。・゚・(ノД`)・゚・。 ↓【沈黙の駻馬編】↓
548 :
華 :2007/02/26(月) 20:17:21 ID:y7RrCsp9
【沈黙の駻馬編】 ―――花子達が合宿に向かう日の早朝、一人の男がターンパイクから大観山へと現れる――― ドドドドドドド… ターンパイクを登って来た男は朝霧の濃い大観山ドライブインの駐輪場にバイクを止めた。 「ふぅ…霧が少し濃い…か…」男は幾つか並ぶベンチの真ん中に座り、懐から愛用のパイプを取り出す。 「あっ!翁 お久し振りです。」とパイプを加えた男に一人の走り屋が声をかける。 「おはよう、今日は霧が少し濃いね。」とパイプに火を点し白煙をフゥーっと吹き出す。 「今日はちょっと濃いですねぇ… どうですか?SRXの調子は?」と翁に聞く。 「悪くないさ。ふふ、いいメカニックが居てね。お世話になってるのさ。」嬉しそうに翁は呟いた。 そんな他愛の無い会話をする翁を駐輪場の端で虎視眈々と見つめ鎮座する男が居た。 (あれが椿翁か…ジジイじゃねぇか… ふっ!ちょろいもんだな。俺のFZR1000でぶち抜いてやるぜ) (くくく…てめぇの右手から椿をひん剥いてやるぜ?)そう男は心で思い、缶コーヒーをグイッと飲み干した。 ――30分程経ち朝日が朝霧をかき消す様に霧は徐々に無くなってゆく―― ミーンミンミン…朝霧が晴れれば夏の昆虫達が目を覚ましたかの様に鳴き始め、徐々に蒸し暑さが増してくる。 「さて、そろそろ私は行くとするよ。またここで会おう。」翁はヘルメットを被り、ギュッとグローブをはめる。 「えぇ、また会いましょう。」談話していた男は翁を見送った。 キュルル、トットットットット、ヴァルン、ヴァルン、トットットットットッ 木々に休む鳥達が一斉に飛び立つ。 (行くか! おし、行くぜ!FZR!)虎視眈々と見つめていた男は様子を見ながら翁と同時にメットを被り、少し後方から翁を追い始めた。
549 :
華 :2007/02/26(月) 20:19:23 ID:y7RrCsp9
――椿ライン―― 翁はSRXで快調に進んでいた。最初の右コーナーを舐める様に曲がる。「うん…さすがポップ君だ。ノイズも無い。」嬉しそうに無線局のヘアピンに突っ込みながらシフトダウンし始める。 (くくく…ぶち抜くぜぇ…ジジイ…)追う男はFZRでSRXに徐々に襲い掛かろうとしていた。パッ!パッ!とハイビームをチラつかせ宣戦布告の合図を送る。 「ふふ…そろそろ花沢君達も免許を取りに行く頃か。」嬉しそうに呟きながら緩めのヘアピンを曲がり下り勾配の厳しい左ヘアピンへ突入しようとしていた。無論、翁は後方から迫るFZRには気付いていない。 (そのヘアピン越えてのストレートでぶち抜いてやるぜ!)追う男も4車輌後方で虎視眈々とタイミングを見計らっていた。 翁がヘアピンをクリアする。追う男はシフトをタンッ!タンッ!と下げ、クラッチでエンブレを少し殺しながらヘアピンをクリアし車輌を立て直す。 「!!!」 追う男は少し戸惑う。 (な、何故だ!何故あんな先にジジイが居る?! コーナーで俺の無駄は無い筈だっ! チィッ!単発のトルクかっ!)追う男は自分に言い聞かせコーナークリア後に差が開いた翁を追う。 追う男は下りストレートでスロットを捻る。水冷4ストDOHC5バルブ並列4気筒209sの鉄塊がサイレンサーから咆哮を上げ猛然と空冷4ストOHC4バルブ単気筒149sへ猛追し喰って襲い掛かる。 「また、新しい世代がバイクに乗り、物語は始まるのだろうな…」翁はそう思いながら複合コーナーをクンッ!クンッ!と体を、右に左にと倒し、シシドのヘアピンに向かってゆっくりとシフトダウンをし、ヘアピンにスゥーっと滑り込んだ。 (その先でジジイの生きた伝説も終わりだぜ。もう終わらせてもらうっ!!)追う男は真後ろにピッタリと張り付きストレートでうねりを上げたスピードを殺しながらヘアピンに突入した。 (終わりだっ!ジジイィ!)SRXのアウトから中央線を割らんばかりのライン取りでSRXを145psのパワーでピタリと横に付け一気にスロットルを捻る。 ――が…追う男の時が止まる…――
550 :
華 :2007/02/26(月) 20:21:07 ID:y7RrCsp9
猛然と襲い掛かるFZR、追う男はスロットルをガバッ!と開く。だがSRXはゆっくりと…ゆっくりと離れてゆく。背中に施された翁の刺繍がケタケタと追う男を嘲笑うかの様にゆっくりと… (ば、馬鹿なっ!)追う男は焦り出しシシドのヘアピン直ぐの複合は中央線を割り出す。(うわぁぁっ!)対向車のトラックの荷台にミラーをカツンッ!と当て右ミラーが吹き飛びミラーは谷底に叩き落される。 「バカヤロォォ!」とトラックの運転手が怒鳴るも追う男には聞こえていない。 目の前に居た筈のSRXは徐々に離れ始めていく。 (クソッ!クソッ!)追う男が焦り、戸惑うも下り勾配の最も厳しい左ヘアピンがFZRに牙を剥いて襲い掛かる。 (チィィィィッ!!!!!)追う男はタンッ!とシフトダウンしながらブレーキをかけヘアピンに突っ込む。中央線を割るも幸い対向車は無く無事クリアする。 が…翁は先の複合をクリアし緩やかな左コーナーへ入り込んでいた。 「ふふふ、あの子達どんなバイクに乗るのだろうか?ポップ君の所ならきっと素敵なバイクに巡り合えるさ」嬉しそうに、そして軽快な走りで椿ラインを駆ける。 (クソォォ!どうなってやがる?どうなってやがんだ?!)追う男は焦りながら複合をクリアし緩やかな左コーナーへ向けてスロットを捻り出した。 (こんな所で撒かれてたまっかよっ!)更に追う男はスロットを捻る。 椿ライン…それは一見緩やかなコーナーと油断すれば車輌は山肌から離れ始め対向車線に吸い込ませる魔力を持つ。そして幾人もの走り屋がその魔力に吸い込まれ鉄の牙に飲み込まれてしまう。 追う男は焦りからなのか?混乱からなのか?スロットを開きすぎ、遥か先のSRXにしか視界に入っていなかった。 FZRは徐々に山肌から離れ始め中央線を割り始める。
551 :
華 :2007/02/26(月) 20:21:59 ID:y7RrCsp9
(し、しまったぁっ!)追う男は自分のラインを取戻す行動に必死になる。対向車線からクラクションが鳴らされ続けている乗用車が襲い掛かる。 シュルッーッ!必死にバンクさせたFZRのリアタイヤと乗用車のリアタイヤがギリギリの所で空気摩擦らしき音を立てて危機一髪の所で追う男は切り抜ける。 (駄目だ…これ以上は… 敵わない…)追う男はSRXを追うのを諦めゆっくりと椿ラインを進み出した… 「化け物め…」追う男は山肌に埋め込まれた椿を見ながらヘルメットの中で呟いた。 追う男は椿ラインを走るには無知すぎた。ここは馬力でもなくスピードでもない。人馬一体となった者だけが椿の女神に微笑を貰える事を… ≪椿ライン≫ そこは人を魅了してならない悪魔の誘惑。そこは人を奈落の底に叩き落す魔の領域。そこは人の感情を剥き出しにする獣道。 一筋の光明から現る椿の女神に微笑まれた者が最速を許される一握りの栄光。 人は言う。椿の女神に愛された漢の名を≪椿翁≫と…
552 :
華 :2007/02/26(月) 20:22:36 ID:y7RrCsp9
翁は椿ライン終わりの緩やかな右カーブを下り終え、SRXを民家の横にちょこんと止めて愛用のパイプを懐から取り出した。 (新しい世代がバイクに乗り始める…また私は伝えねばならん…私がバイクを降りるまでずっと…そうでしょう、あなたもそう思うでしょう…) ジッとグローブの椿を見つめ、白い煙をフゥーっと吐き出す。 (バイクは楽しみながら乗るんだ!ってあなたは良く言ってましたね…私は今でもバイクが楽しいですよ。)早朝の蒼い空を見上げ白い煙をゆっくり吐き出した。 空にはこれから入道雲にならんとばかりに、高く高く雲が昇りはじめていた。 ヴォオオオオン…追う男のFZR1000が翁の前にピタリと止まる。 (ん?誰だ?彼は?)不思議そうにFZRに跨る男を覗き込む。 (クソォ…こんなジジイに…完敗…だぜ……化け物め…)男は翁の顔を見ては直ぐに伊豆方面へと消えていった… (はて…?何方だったか…?いかんな、歳をとると…)苦笑いをしながらSRXに跨り、翁は箱根をグルッと周り東京へと帰って行った。 ――そんな一方的な追う男のやり取りがあった一時間後に、朝日ヶ丘駅で花子と早川は数ヶ月振りに顔を合わせ合宿へ向かうのである――
553 :
華 :2007/02/26(月) 20:29:52 ID:y7RrCsp9
ねぎトロ丼食べて… ね、寝ます…orz
554 :
774RR :2007/02/26(月) 20:39:45 ID:amwTSIEu
つCCC
555 :
774RR :2007/02/26(月) 20:40:11 ID:VuuoXWa4
華乙
556 :
774RR :2007/02/27(火) 00:20:36 ID:CwGvnh9M
昨日(一昨日か)の某スレのオフツーでめがっさカッコいいカスタムSRXを見て以来SRXが気になってしょうがない・・・
つC 我が家のお隣さんのお庭に、ここに引っ越してきてからかれこれ3年ほどの間、 一度も動いていないSRX600があるのですが・・・。 「いらないなら下さい」と言いたくなってきましたw
558 :
774RR :2007/02/27(火) 00:51:03 ID:ZrD5MgCr
リアルタイムktkr!! つCCCC
559 :
774RR :2007/02/27(火) 11:46:54 ID:CwhiN7XT
駻馬(かんば) 気が荒く、制御しにくい馬。あばれうま。あらうま。じゃじゃ馬。 僕自身がわからなかったので調べてみました。 華さん、難しい言葉を知っていますね。 沈黙、ということは、「眠れる獅子」みたいなもんですね。
560 :
774RR :2007/02/27(火) 15:03:21 ID:jKftnOcw
いろんなことが、やばくてかけてないでツ。 ありがたくも楽しみにしてくださっている 皆様には申し訳ないですが、もうちっと待っててください。 つか、本日の$の暴落はマジファック…2か月分の給料がとろけたぜ!!
562 :
774RR :2007/02/28(水) 02:04:09 ID:bVka2rdu
いや、君は待ってないよ
563 :
774RR :2007/02/28(水) 02:32:41 ID:EVvEUA+L
564 :
774RR :2007/02/28(水) 02:40:53 ID:ZG2GfOhu
565 :
774RR :2007/02/28(水) 02:48:01 ID:dRxcNYQT
>544 やっぱマスオはかっこいいな。
566 :
774RR :2007/02/28(水) 07:42:52 ID:5RPLNgFc
567 :
774RR :2007/02/28(水) 10:07:16 ID:BHxh7/bD
タラオ氏頑張ってね
568 :
774RR :2007/02/28(水) 12:19:22 ID:4W4gX7cW
569 :
774RR :2007/02/28(水) 16:14:22 ID:QYE0ixF2
570 :
774RR :2007/02/28(水) 16:19:16 ID:FnKhdz4W
571 :
774RR :2007/02/28(水) 17:12:59 ID:PaMZG+92
572 :
774RR :2007/02/28(水) 21:21:06 ID:/NBvLsEu
>>570 初代スレから読んできなよ。
びっくりするほどサブちゃん出てこないからw
573 :
774RR :2007/02/28(水) 22:15:17 ID:PQFSI5t5
574 :
774RR :2007/02/28(水) 23:56:25 ID:D2Aftlcc
群馬編だとかおもた
575 :
774RR :2007/03/01(木) 14:38:20 ID:d3t3ZwkQ
SRXが欲しくなった…
576 :
774RR :2007/03/01(木) 19:06:47 ID:CuCU8wbN
ZRXで我慢しる
577 :
774RR :2007/03/01(木) 22:08:25 ID:lyean+ZZ
【SCENE108】 ・・・早く夏が来ればいいと思っていた。梅雨の明ける気配が、来たるべく夏への期待を膨らませてならなかった。 今年も鈴鹿8耐へ行く。灼熱のサーキットであらんかぎりに声をあげて、戦うライダー達を応援するのだ。 そして・・・もちろんその後にはライダーの聖地北海道。これが、僕達の夏のフルコース。若きバイク乗りにとって、 夏こそが青春を燃やすに相応しい季節だった・・・。 あれほどまでに待ち遠しかった1985年の夏。・・・戻りたくても叶わぬあの日・・・。 その年の北海道ツーリングを、僕はそれまで以上に楽しみにしていた。冬の間にいろいろと調べた北海道の 見どころや味覚もさることながら、それ以外にも僕は楽しみにしている事があった。 僕が、歌手坂本九のファンであったことは以前にもお話した事があっただろう。特に内気な中学・高校の思春期を 過ごしていた僕は、その時代々々のヒット曲をほとんど知らなかった代わりに、坂本九の優しく少し寂しげな歌声が 心の愛唱歌だった。一人内に篭りがちだった僕の心が、それでも完全に破綻せずに多感な時期を乗り越える 事が出来たのは、坂本九の歌によるところも少なからずあったかもしれない。
だから、そんな坂本九ファンの僕が2年も続けて夏の北海道に行っていたにも関わらず、そのテレビ番組の存在を 知らなかったのは、正直悔しいと言ったところ。 なんと北海道ローカルで、毎週坂本九が生出演している番組がある!・・・と、その年の春先に大学で北海道出身の 同級生に聞いたのだ。 その『サンデー九』という毎週日曜放送の番組は、福祉問題を取り上げた情報番組ということで、今さらながら 九ちゃんの人となりや社会的メッセージを伝えていこうとする姿に感服したし、一ファンとして是非その番組を見て みたいと思ったのだ。 だから僕は、その番組が見られるようにわざわざ部屋でテレビを見られる安宿を探し、オールキャンプを主張する アナゴ君を説き伏せ、日曜日にあわせて予約まで入れたのだ。あぁ、楽しみだ。 ・・・それに、もしかしたらそれ以上に期待していた事もあったかも知れない。 北海道に行けば、もしかしたら・・・未だ忘れられぬ女性、タイコさんに会えるかもしれない、などと僕は妄想していた・・・。 とにかく、そんなわけでその年の北海道はいつにも増して楽しみで楽しみで仕方が無かった。 北海道への充分な軍資金を貯める為、5月頃からはさらにアルバイトにも力が入った。疲れた体をひきずり部屋に 戻ると、万年床で横になりながら壁に掛けたカレンダーを眺め、出発日までを指折り数えながら眠りについた。 だから、夏前の僕は少し勉強がおろそかになっていた。窓の外が梅雨の長雨の授業中でも、頭の中では緑の大地と スカイブルーの透き通った空が広がっていた。
「そういえばさ、去年の北海道でキミらに言った事、覚えてるかい?」 鮒田食堂で鈴木さんにそう言われ、僕とアナゴ君はキョトンと顔を見合わせた。 その日は、北海道ツーリング計画会議の第2回目。学校帰りの僕らと、会社帰りのスーツ姿の鈴木さんは、 ここ鮒田食堂で晩飯を喰いながら会議中だった。 「・・・えっと・・・なんの事でしたっけ?」 全く思い出せないと言った様子で、アナゴ君は鈴木さんに聞き返す。鈴木さんは笑いながらガックリと肩を落とす。 「おいおい、忘れるなよ〜!就職の事だよ。言ったろ?ウチの会社に来ないかってさ」 ・・・あぁ、思い出した。僕とアナゴ君は前年の北海道ツーリングの時に鈴木さんの勤める会社に誘われたんだった。 「・・・あ・・・えっと・・・はい!もちろん覚えてましたですよ!」 「・・・ウソだね!すっかり忘れてたろ!キミら!」 鈴木さんの指摘は、ズバリ当たっていた。僕らは大学3年になっても就職の事など全く頭に無かった。それが、僕達を 他の事など考えられないほどに夢中にさせるバイクのせいなのか、持って生まれた呑気さのせいなのかは解からない。 特に、当時は現在ほど早期に就職活動に向けて動き出す学生は少なかったし、何より翌年から就職活動スケジュールが 前倒しされすぎる事を防ぐ「就職協定」が明確化されるという噂があったので、すっかり先の事のように思っていた。 要は他人事だったのだ。しかし、考えてみれば僕らはもう大学3年生だった・・・。
「いやぁ〜、まだまだ先のことですから〜」と、呑気なアナゴ君。 「おいおい、もう来年の事だぞ?そんなのんびりやってて後で後悔してもしらないぜ・・・」 北海道で将来の事を聞かれたときと違い、社会人のスーツ姿の鈴木さんが語る言葉には重みがあるように感じた。 今思えば、鈴木さんは将来の進路に関して全く気の無い呑気な僕らが心配だったのかもしれない・・・。僕らが鈴木さんを 「兄」と慕うように、鈴木さんもまた僕らを弟のように思っていてくれたのだろうか・・・。 そして、鈴木さんは財布から名刺を取り出し、僕達に一枚ずつ渡した。 「これが僕の同期の人事課のヤツの名刺だよ。その気があるなら来年の就職活動の時期に連絡してみればいいよ。 ・・・これって青田刈り?まずいかなぁ?ハハハ」 程なくして、梅雨が明けた。1985年の7月が訪れた・・・。生涯忘れえぬ夏が訪れた・・・。 楽しい思い出に満たされるはずの夏だった・・・。しかし、待っていたのは「死」の香りに彩られた、おぞましき夏だった・・・ その時、僕はまだ知らなかった・・・。僕はこの先、楽しみにしていた九ちゃんのテレビ番組を一生見る事が出来ない事を・・・。 そして、この夏もその先の夏も・・・二度と鈴木さんと北海道を走ることが無いということを・・・。
582 :
774RR :2007/03/02(金) 01:02:29 ID:KQ3hSElu
リアル遭遇キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!! つC
583 :
774RR :2007/03/02(金) 01:03:13 ID:xl/gYe2o
うわぁあああぁ鈴木さん逃げてええええ つC
584 :
774RR :2007/03/02(金) 01:04:29 ID:d4P3i2wv
鈴木さん逃げるんだ( ´△`)アァ-( ´△`)アァ-( ´△`)アァ-( ´△`)アァ-( ´△`)アァ-( ´△`)アァ- つC
585 :
774RR :2007/03/02(金) 01:04:39 ID:SJPZAdIb
ああ・・・日航機か・・・ まだ小学生だったけど、最悪の事故がおきたとすぐに分ったよ。
―4円 日航機、鈴木にいさん・・・
587 :
774RR :2007/03/02(金) 01:36:11 ID:R+48njJC
差し出がましい様で恐縮ですが、 「青田刈り」ではなく、「青田買い」ではないでしょうか?
589 :
774RR :2007/03/02(金) 01:51:29 ID:Rao2w4Ng
頼む。物語が重大な局面を迎えようとしている。 少々のことは脳内変換でしのいでくれ。空気重視で頼む。
590 :
774RR :2007/03/02(金) 02:35:44 ID:uqhS8pFq
青田刈り…相手の領土の田を、実らないうちに刈り取ってしまい、兵糧攻めにする。 青田買い…まだ実っていない田を買い取る。良さそうな物に早めに唾を付ける。 元々の語源はこうみたいだけど、最近では青田刈りが誤用から慣用になり、同義に。 ま、脳内変換しましょ。
591 :
774RR :2007/03/02(金) 03:25:54 ID:XwEibLn/
鈴木さぁぁぁああん!(;ω;`)
592 :
774RR :2007/03/02(金) 10:27:31 ID:VF3Vj/ja
これはもうだめかもわからんね…
593 :
774RR :2007/03/02(金) 11:26:59 ID:fKyhSUcs
マスオ氏乙つC 自分の友達も夏にバイクで死んだんだ 劇中に出てくるようなかっこいいリッターバイクじゃないけどさ
594 :
774RR :2007/03/02(金) 15:56:31 ID:StLFaUaR
1985年8月12日 日航ジャンボ機墜落事故 まさか、そんな、やめてくれ。 wikipediaで読んだ。悲惨すぎる。
595 :
774RR :2007/03/02(金) 16:48:52 ID:aWrwklor
>>594 そうか、もうリアルタイムで知らない世代もいるんだな…
596 :
774RR :2007/03/02(金) 17:02:49 ID:L7MY1J0w
なんかもうここのスレ・・・ 狂ってる!!!!!
597 :
774RR :2007/03/02(金) 17:58:06 ID:1khrewbQ
598 :
774RR :2007/03/02(金) 20:02:37 ID:StLFaUaR
>>595 生まれてたけど物心ないんすわ。
3歳です。
599 :
774RR :2007/03/02(金) 20:10:33 ID:Rao2w4Ng
ここじゃ「もうだめかもわからんね」ご法度にしね? なんか、そんな雰囲気じゃないかと・・・
600 :
774RR :2007/03/02(金) 20:29:05 ID:8bK3lOT4
ついでに「雰囲気」とか「空気」もご法度にしね? なんか、そんな雰囲気じゃないかと・・・
601 :
774RR :2007/03/02(金) 21:01:56 ID:PfXRnaOq
例の、俺の生まれた年の件をWikiで見てきた。 欝になった・・・
602 :
774RR :2007/03/02(金) 22:05:59 ID:yoqhPxgu
上向いて歩けばいいんじゃね?
603 :
774RR :2007/03/02(金) 22:24:05 ID:769Y7sWH
涙が溢れないようにすればいいんじゃね?
604 :
774RR :2007/03/02(金) 22:26:47 ID:g4X14j/X
流れ的にバイクで・・・ということはないと思ってたけど、85年で九ちゃんか。 小学生だったから大変な事がおこったということくらいしかわからなかったが、 大きくなって関連書籍を色々読んだらたまらないよな。フライトレコーダーとかも衝撃的だったし。
>>595 とはいえ既に22年も前の話だしねえ。
俺は確か母親の実家に墓参り帰省してたなあ、
夜のテレビ番組でずっとテロップが流れてた印象がある。
>>604 墜落に至る軌跡が地図上でフラッシュになってるのを見た。
ボイスレコーダーとシンクロしてるので内容が生々しく、
改めて大変な事故だったんだなあと思ったよ・・・(´・ω・`)
606 :
774RR :2007/03/02(金) 22:58:54 ID:VvHVmomk
そういやウチの親父の知り合いも無くなったんだよなあ、あの事故で。 前日に会って「気をつけて行ってきなよ」って声かけたらしいんで、余計 に落ち込んでいたっけ。 ところで、 魔棲雄氏の話は面白いんだが、これからの展開を想像する と読みたいんだか、読みたくないんだかわからない俺ガイル。 なんて言うか、フランダースの犬の最終回を見たくないような感じ。
607 :
774RR :2007/03/02(金) 23:13:53 ID:lsGwsIsS
ネロは浮かばれない人生の典型だもんね。貧乏で、親しくしてくれた ガールフレンドの倉庫の家事の件では当日、彼女に深夜に贈り物を したことが原因で放火の疑いかけられて、更には疑いをもたれた状況の ままに唯一の身内が死んで、大家に追い出され、厳冬に衰弱死。 でも、それと魔棲雄氏の今後の話の展開を重ねちゃぁ、それは野暮って もんよ。言いたいことはよく分かるが。 ネロよりも老犬パトラッシュの方が可哀想だった俺は、やはり鬼なのか‥
608 :
774RR :2007/03/02(金) 23:15:00 ID:SJPZAdIb
丁度お盆だったもんなぁ・・・ 大人になってからボイスレコーダー聞いて泣きそうになったよ。
609 :
774RR :2007/03/02(金) 23:26:36 ID:lsGwsIsS
連投スマン。 墜落事故当日、俺はちょうど当時東京から親戚の長野に向かう途中、ちょうど 安中から軽井沢のあたりだった。親の運転する車の中、「中二病」そのものの 中学二年生だった俺は、国道18号線を右往左往する消防、警察、自衛隊車両の ただならぬふいんき(なぜ(ry)の割には歯切れの悪い報道に、「ついにソ連が 宣戦布告したか、宇宙人が攻めて来たに違いない!」という糞くだらない自説を 車中で声高に叫んでいた痛い過去を思い出した。 そういえば、その頃からバイクが好きで、高校生になったらガンマ250Hb(ハー ベー)を買うんだ!と思っていたが、夢かなわずに今はZX12Rに乗っている。ZXは このスレの影響で買った。それまではSRX-6海苔だった俺は、何かすべきなのか?
610 :
774RR :2007/03/02(金) 23:30:19 ID:3xbESstG
>>609 とりあえず俺に言えることは
「バイクで死ぬな」
611 :
774RR :2007/03/02(金) 23:44:15 ID:yoqhPxgu
>>609 とりあえずSRX買い戻せ
日航機のFLASH貼ろうかと思ったけどこの雰囲気にはふさわしくなさそうだからやめとこうかな
612 :
774RR :2007/03/02(金) 23:59:22 ID:0wnpAmzX
ジェットストリーム聴こ
【SCENE109】 「じゃあ、今年も富良野で合流ってことでいいね。」 第3回になる鮒田食堂での北海道ツーリング会議。 昨年の北海道ツーリング同様、社会人でお盆しか休みの取れない鈴木さんとの合流は富良野近郊のキャンプ場と 決めた。 「じゃあ、その後はどっち方面に行こうか?今年は久しぶりに宗谷岬を制覇したいんだけどなぁ。」 「えぇ〜?俺はやっぱり東がいいなぁ〜。今年こそ摩周湖が見たいっすよ〜。」 「摩周湖なら何度も行ったからなぁ。僕と合流する前に二人で行けばいいじゃないか。」 「ダメっすよ!やっぱ、晴れ男の鈴木さんが居ないと!一緒に摩周湖見に行きましょうよ〜。」 喧々諤々。3人それぞれ勝手な事を主張するのでなかなか目指すメインの方向が決まらない。鮒田食堂の古ぼけた テーブルに北海道の大地図をいっぱいに広げて、ああでもないこうでもない、とルートを思案する。鮒田のオヤジが 厨房から「俺ぁ、今年も鮭トバを頼むわ!」とやかましい。 こんな居心地のよい時間が、僕は大好きだった・・・。柔らかい時間が流れていた・・・。そこには確かに明るく健全な かけがえの無い「青春」の時間が流れていた・・・。
「あっ!そろそろバイトの時間だ!」 僕は午後10時から、夜間工事現場での交通整理のアルバイトが入っていた。 「じゃあ、今日はこれでお開きだな。アナゴ君が色々と欲張るもんだから、ほとんど何も決まらなかったじゃないか!」 鈴木さんはそう言って笑いながら席を立ち、いつものように3人分の支払いをしてくれた。 「ごちそうさまっす!」 「ごちそうさまです!」 「じゃあ、二人には北海道でジンギスカンでもおごってもらおうかな?」 鮒田食堂の暖簾を出ると、僕は一人だけ別方向。アナゴ君のアパートは駅の反対側だし鈴木さんは電車に乗るから、 二人とも駅のほうに向かうのだ。
「フグタ君、バイト頑張れよ。無理して北海道に行く前に体壊すなよ。」 「はい。どうもごちそうさまでした!おやすみなさい!」 そんな他愛も無い会話で鈴木さんと別れた。その時の会話は、鈴木さんの優しい笑顔と共にハッキリと僕の脳裏に 焼きついている・・・。 何故、そんな他愛も無い会話のことをよく覚えているのかといえば・・・、それが僕と鈴木さんが交わした最後の 会話だったからだ・・・。 二人と別れて僕は自分のアパートの方へ歩き出す。歩き出して十数メートル歩いたところで、背後からアナゴ君の 笑い声が聞こえた。僕は何の気なしに足を止め、駅の明かりのほうへ歩く二人のシルエットを見送ったのを覚えている。 落ち着き無くオーバーアクションで話すアナゴ君と、それを見て笑う鈴木さん・・・。その後に起こる悲劇を知る由も無い 僕が、何故かその二人の後姿を見えなくなるまで見送っていた・・・。そして、それが僕が鈴木さんの元気な姿を見た 最後だった・・・。 ・・・最後まで僕の東京での「兄」は、僕を気遣い優しい言葉を掛けてくれた・・・。
北海道への夢想と、それを現実にする為の軍資金稼ぎに没頭していた僕は、まあ当然のことながら勉学がおろそかに なっていた。そして、それは夏休み前の前期試験の結果に現れる。 ほとんどの教科が赤点ギリギリだった僕は、助教授からレポート課題の提出を命ぜられていた。これを終わらせなければ 僕に夏休みはやってこないのだ。・・・まぁ、自分が蒔いてしまった種であるのだが・・・。 第3回北海道ツーリング会議の翌晩、僕とアナゴ君はやはり鮒田食堂に居た。 「よう、フグタ君。明日、鈴木さんが最終会議をやろうって言ってるんだ、ここで。来るよな?」 「・・・あぁ、悪い。明日は無理だよ。レポート提出しなくちゃいけなくてさ。明日は部屋でカンヅメだよ・・・。」 「そうか。じゃあ、俺と鈴木さんで決めちゃうぜ?」 「そうしてくれるかい?北海道はどこへ行っても楽しいからさ。僕はどこでもOKだよ。」 僕とアナゴ君の北海道への出発予定日まで、一週間をきっていた。
7月もそろそろ月末に入りかけていた週末・・・。薄暗く曇っていて、蒸し暑かったあの日・・・。忘れえぬ、あの日・・・。 僕は学校をサボり、部屋で件のレポートに取り掛かっていた。提出期限は週明けの月曜だ。 普段は宿題の類など全く身に入らない僕だったが、今回は事が事だ。北海道が掛かっている。 地平線まで続く真っ直ぐな道。透き通るような大空。美味い飯。九ちゃんの番組。そして、もしかしたら会えるかも知れない タイコさんに思いを馳せ、僕は週末の晩のお楽しみである第三京浜にもその日は行かないと決めていた。 テーマと資料は前日に学校の図書館で入手済み。大まかな構想を決め、半分ほどが出来上がったところでふと気がつくと 窓の外はもう暗くなり始めていた。・・・夕立は降らないだろう、きっと。 今頃、鈴木さんとアナゴ君は鮒田食堂で最終調整をしている頃だろうか・・・。小腹の減った僕は、チキンラーメンで腹を 満たすと、再び机に向かう。 もう、7割方は完成しているんじゃないのか?明日の日曜一杯はかかると踏んでいたのだが、思ったより早く進んでいる じゃないか・・・。第三京浜に行っても大丈夫じゃないか?いやいや、それはマズイ・・・などと集中力が途切れ始めた 僕は、ラジオのスイッチを入れた。
残りは明日やればいいじゃないか・・・などと思いつつ、それでもダラダラと惰性でレポートを書き続けた。気がつけば もうすぐ日付が変わろうとしていた。ラジオからはニュースが流れていた。 「破産宣告された豊田商事は・・・」、「台風8号は・・・」、「道路情報です。環状八号線はオートバイの事故の為・・・」。 遂にウトウトし始めた僕は、それらラジオの声すらほとんど耳に入っていなかった。鉛筆を持ちながら遠のく意識の中で、 「・・・今晩のオールナイトニッポンは鶴光かぁ・・・」などと呑気な事を考えていた・・・。そして、9割方書き終えたレポートに 突っ伏すようにいつしか居眠りを始めていた・・・。 僕は机の上でふと目を覚ました。何時の間にか降り始めた強い雨の音が外から聞こえる。目覚まし時計を見ると、 午前4時。ラジオからは鶴光の大阪弁が流れていた。 ・・・おかしいな、外でバイクのエンジン音がしたと思ったんだけど・・・。そう思いながら用を足そうと立ち上がった時、 部屋のドアをトントンと叩く音がした。
619 :
774RR :2007/03/03(土) 01:25:33 ID:rIBRqspB
つC
来客など絶対にありえない時間に鳴らされたノックの音に少し驚いた僕は、少し警戒しながら「どなたですか?」とドアの 外の来訪者に尋ねる。 「・・・・・・」 「・・・どなたですかぁ〜。」 「・・・俺・・・」 アナゴ君の声だった。 「なんだ。アナゴ君か。」 そう言いながらドアを開けると、そこには雨で頭からつま先までずぶ濡れになったアナゴ君が立っていた。 「どうしたんだよ。こんな時間に。びしょ濡れじゃないか。まぁ、入りなよ!」 そう言いながら、アナゴ君を部屋に招きいれようとした時、アパートの前の路地にヘッドライトが点灯したままで倒れている アナゴ君のカタナが目に入った。 「おい!アナゴ君、カタナが倒れちゃってるぜ!」 そう言って、アナゴ君の顔に再び目を移した時、僕はギョッとした。・・・そこにあったのは、これまでに見たことの無い アナゴ君の顔だったからだ・・・。 彼の髪や顎からは雨水が滴り落ちていた。顔色は真っ青で、彼の顔の最大の特徴とも言える唇は紫色に変色していた。 そして何よりも彼の目は視点が定まらず、まるで虚ろだった・・・。体全体が小刻みに震えていた・・・。
621 :
774RR :2007/03/03(土) 01:27:05 ID:PCkriMTE
( ゚д゚ )つC
622 :
774RR :2007/03/03(土) 01:27:18 ID:GSruUdrd
(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
僕は、そんな尋常ではない彼の様子に驚き次の言葉を一瞬失っていた。そんな僕を尻目に、バイクが倒れているという 僕の指摘をまるで無視するように彼は何かを言おうと唇を動かす。 「・・・・・・」 しかし、唇が小さく動くだけでまるで言っている事が聞こえない。 「え?なに?」 「・・・鈴木さん・・・が・・・」 アナゴ君が鈴木さんの事を言おうとしているのは理解できたが、それでも強い雨が地面を叩く音に邪魔され、 聞き取る事が出来なかった。 「鈴木さんがどうしたって?」 てんで埒が明かないアナゴ君の様子に少しイライラした僕は、やや強く聞き返す。 ・・・すると次の瞬間、アナゴ君の口から信じられない言葉が紡ぎ出された・・・。僕はその瞬間の時間が凍りついたような 感触を今でも忘れることは無い・・・。 「・・・鈴木さん・・・が・・・死んだ・・・」 「・・・えっ・・・」 未明の雨はさらにその強さを増し、唸るような雨音が僕らと倒れたカタナを包んでいた・・・。
リアルタイムktkr つCCCC
625 :
774RR :2007/03/03(土) 01:30:00 ID:DxAa4+G7
鈴木さんorz つC
626 :
774RR :2007/03/03(土) 01:35:09 ID:rIBRqspB
ずずきさあぁああああああああああああん つC
627 :
774RR :2007/03/03(土) 01:37:46 ID:QTkRRhR8
ひさしぶりに読んだらこの展開・・・
628 :
774RR :2007/03/03(土) 01:40:28 ID:SoQVIe8B
>>606 >>読みたいんだか、読みたくないんだかわからない
わかるよ。
なんかな。
629 :
774RR :2007/03/03(土) 01:44:02 ID:pGutMKZA
鈴木さん…… つC
630 :
774RR :2007/03/03(土) 01:45:28 ID:SoQVIe8B
って、うそだろ。
俺はさっき、
>>606 を読んで、それで・・・。
うそだろ。
631 :
774RR :2007/03/03(土) 02:02:43 ID:bBQle0iG
632 :
774RR :2007/03/03(土) 02:02:52 ID:xfhvmTW+
鈴木さん・・・(´;ω;)ウゥ・・
633 :
774RR :2007/03/03(土) 02:03:36 ID:x2dtehE+
634 :
774RR :2007/03/03(土) 02:33:48 ID:R/ye57QY
>>631 >夏休みロードショー「パンツの穴」
!?
>>631 別のとこで、つい怖いもの見たさの誘惑に負けて
「夢に出てきそうな」当時のグラフ誌スキャン画像を見ちゃったorz
>>634 やっぱそこに目が行くよなあ、今では放映出来ない「つりキチ三平」とかw
「11PM」とか懐かしいなあ・・・('A`)
636 :
774RR :2007/03/03(土) 02:59:21 ID:3FQt8H8s
火曜のサザエさん…
637 :
774RR :2007/03/03(土) 03:05:50 ID:v1kXmrw3
鈴木さぁぁぁぁぁん!!
638 :
774RR :2007/03/03(土) 07:21:24 ID:5j6o3BzB
魔棲雄氏つC もう涙が止まらない・・・・゚・(つД`)・゚・
639 :
774RR :2007/03/03(土) 09:17:31 ID:YkSQEyPd
泣けてきた(つωT) つC
640 :
774RR :2007/03/03(土) 11:36:07 ID:exmLgMFa
641 :
774RR :2007/03/03(土) 12:58:25 ID:gpC+5XqJ
なんで死んだんだろ?
642 :
774RR :2007/03/03(土) 13:14:44 ID:xfhvmTW+
643 :
774RR :2007/03/03(土) 13:27:55 ID:T8AT6Uf1
日航機じゃないんだな・・・いったい何が・・・
644 :
774RR :2007/03/03(土) 13:33:10 ID:cF+fBc0J
ヒント ラヂオ つーか よく嫁
645 :
774RR :2007/03/03(土) 15:24:10 ID:gpC+5XqJ
ああなるほど、アナゴさんが轢いたってことか そりゃあ唇も紫色になるわなぁ orz
646 :
774RR :2007/03/03(土) 15:27:38 ID:DxAa4+G7
苦笑
647 :
774RR :2007/03/03(土) 15:30:50 ID:I70F4wF7
(暗黒微笑)
648 :
774RR :2007/03/03(土) 16:16:18 ID:4PyQbAcQ
649 :
774RR :2007/03/03(土) 17:46:08 ID:GSruUdrd
そうか、鈴木さんは台風八号で飛ばされて・・・ウウッ
650 :
774RR :2007/03/03(土) 19:36:33 ID:gpC+5XqJ
ゴメンゴメン、アナゴさんが轢くわけないよね きっと鶴光のオールナイト聞いて笑い死にしちゃったんだろうな
651 :
774RR :2007/03/03(土) 20:39:56 ID:HLMJ92tT
この空気を華麗にぶったぎってチラシの裏 今日、近所のバイク屋でロスマンズカラーのNSR50を3台見た ごめん
652 :
774RR :2007/03/03(土) 20:40:38 ID:21o21STB
文章よりも空気が読めてないことは良く分かった
653 :
774RR :2007/03/03(土) 20:41:29 ID:21o21STB
654 :
774RR :2007/03/03(土) 20:54:35 ID:HLMJ92tT
>>653 確かに漏れは空気読めてないがしかしレスされるほどかと思ったら
ああ、ビックリした
655 :
774RR :2007/03/03(土) 21:29:36 ID:fmhB1ZLb
>>623 読んで鳥肌立ったのにその後の流れにワロタw
656 :
774RR :2007/03/03(土) 21:48:49 ID:UUt4pawD
・「三河屋のサブちゃんに似合いそうなバイク」スレ 4つの掟・ 1. 絶対にバイクをノーヘルで乗るな。 2. 絶対に人に迷惑をかけるようなバイク乗りにはなるな。 3. 絶対に困っている人を放っておくな。 3. 絶対にバイクで死ぬな。
657 :
774RR :2007/03/03(土) 22:02:15 ID:lHI4MqKw
それ、誰が決めたのさw何故にノーヘルw 魔も作中でノーヘル経験ありだし、公道200オーバーの物語だしなぁ。 「死ぬな」と「安全運転」て、似ているようで言いたい事は微妙に違う気がする。 いつぞやの、「亡くなった先輩の言葉達」のほうが響いたなぁ。 好きなバイクに乗ってカッカするな云々の。 あれは泣けた。
658 :
774RR :2007/03/03(土) 22:47:37 ID:RiHcHtJ0
不覚にもモニタが滲んだ・・・・・ 鈴木さん・・・・・・・・・・・・・・
659 :
774RR :2007/03/03(土) 23:26:20 ID:xsymiUZ8
普段さ、俺らは自分や家族や友人が死んだりすることが無いと、 根拠無く漠然と思い込んでいて、 だからこそ、心のバランスを崩すことなく、日々を健全に淡々と送れる訳だけど、 それでも、時に、その思い込みをぶち壊す身近な死がある。それも突然に。 俺の親父が、脳卒中で突然死んで、しばらくは日々の生活が怖かった。 そのころは、バイク乗っていなかったけど。 そんなことを、思い出したよ。
661 :
774RR :2007/03/04(日) 18:30:48 ID:WOZmPrSC
662 :
774RR :2007/03/04(日) 18:33:39 ID:MCl7gPih
今夜、鈴木さん追悼ランに行ってきます
663 :
774RR :2007/03/04(日) 18:47:28 ID:uE4Bdbk9
夕日を眺める魔棲雄とアナゴ 鈴木さんを偲ぶ風に脳内変換
664 :
774RR :2007/03/04(日) 18:58:20 ID:ukNHctRq
哀愁漂うように脳内補正してしまう俺ガイル ノリスケさんもバイクと言う名のストレス解消源を無くしたから健康食品だのに走ってしまったのかとww
665 :
華 :2007/03/04(日) 20:32:32 ID:RYUfhY0h
魔棲雄氏 つC 遂に鈴木さんが… 。・゚・(ノД`)・゚・。 ↓【沈黙の駻馬編】続き↓
666 :
華 :2007/03/04(日) 20:33:10 ID:RYUfhY0h
合宿へ向かう朝6時に朝日ヶ丘駅で待つ早川さんに「久し振り〜」と声をかけた。 「えっ?えっ?えっ?は、花ちゃんなの?!」と驚いた表情が印象的だった。 それもその筈で私の身長は5cm伸び、海鮮組で鍛えた筋細胞は背中の背脂が取れてうっすらと筋肉の筋が見え始め、豚乳の様に垂れ下がっていた段々腹は見事にペッコリとへこんでいた。 それだけではない。ぶよぶよだった両腕の肩から手首までは筋肉の筋に覆われ、豊作だった大根足はスラリと細くなり全体的にスラリとした体型になりつつあった。 なにより炎天下で海鮮組の受け持ちであるメイン通りの続きを進行する作業で小麦色に肌は焼けていた。 外見で変わらなかったのはコンプレックスの豚鼻くらいだろうか?早川さんが唖然とする表情に可笑しくなった。 「グフフ、ビックリした?」と自慢気にクルリと一回転して見せた。 「背は伸びるし…凄い痩せたし…小麦色だし…」目を丸くして早川さんは驚く。だが、時間があまり無い事に気付いたのはそれからだった。 急いで電車に飛び乗り、蒸し暑さが増す電車で上野駅へ向かう。 上野駅発の電車に乗り、向かい合える4人席に二人で荷物を横に置いて腰掛ては朝食の駅弁を広げた。なんだかやっと落ち着ける感じで安堵した。
667 :
華 :2007/03/04(日) 20:33:48 ID:RYUfhY0h
「花ちゃん、すっごいカッコ良くなった〜 体が引き締まってるよ」と数ヶ月の勉強と土日の過酷な労働の結果の肉体を眺めていた。 「今ね、メイン通りの続きやっててねぇ〜 あの道路、春には環八まで繋げるそうよ。」と今のアルバイトの話などして2時間以上かけて那須まで電車に揺られる旅が始まった。 「ふふふ、実は私もバイクの練習したんだ〜」そう早川さんが言い出した。「えぇ〜!ポケベルじゃ言ってなかったのに〜」と私は少し驚いた。 早川さんもアルバイト先の店長のバイクに乗せてもらっては練習を毎日行っていたらしく、この日まで黙って私を驚かせたかったらしい。 私と同じ様に普通に運転できるらしく教習所は余裕かなぁ〜なんて冗談を言いながら電車に1時間は揺れていた。 気温は徐々に上がり始め、窓から見えるアスファルトから陽炎がゆらりと見え始めてくる。田園地帯に入れば蝉の大合唱が始まり向日葵が鮮やかな花びらを陽に浴びせ金色に輝く。 私達の額からはうっすらと汗が出始めていたが、お互い話が尽きる事無く楽しく時間は過ぎて行く。 「そう、中島君いるじゃない?大学の推薦固いらしいわよ。」と早川さんは羨ましそうに言った。 「いいなぁ〜 私も大学行けるといいな。早川さんは何処へ行くつもりなの?」と聞いてた。 「私、美大に行きたくって。行ってみたら楽しそうだなぁって思ってね〜」窓枠に肘をあて、掌に顎をのせて流れる景色を見つめながら答えた。 (今…花ちゃんには言えないっか… あの3人が中型免許取得してバイク買った事…)早川は景色を見ながらそう考えていた。 「ねぇ?花ちゃんバイク何買う?」そう早川さんは私に聞いてきたが、私は正直何にするか決めていなかった。 「ん〜…まだ決めてないのよ。早川さんは決めたの?」私が言うと、待ってましたと言わんばかりの笑顔で早川さんは答える。 「へっへ〜ん!YAMAHA・TDR250〜」嬉しそうにはしゃぎ出した。 「えぇぇぇぇ?!T…TDR!?」私は驚きを隠せなかった。
668 :
華 :2007/03/04(日) 20:34:26 ID:RYUfhY0h
[YAMAHA・TDR250 形式2YK] デュアルパーパスモデルの新境地をフロンティア精神でYAMAHAが世に送り出した一台。 TZRと同じパラレルツインのパワーユニットを搭載しギア比を低速よりに設定した。ダートなどの走破性はもちろんの事あらゆる場面で乗れる一台に仕上がっている。 だが、当時のライダー達には風当たりが厳しく「先読みしすぎたモデル」などと言われた名車でもあり迷車でもある。独特のフォルムが際立つがクロスチャンバーが印象的な車輌でもある。 水冷2stクランクケースリードバルブ並列2気筒で45ps 249cc この物語で早川が搭乗するTDRのカラーリングはブルーとなる。 「だぁ〜って〜 かわいいじゃない?あのヘッドライト〜 色はもっちろんブルー!」無邪気な笑顔で語る早川さん。 早川さんのセンスは何処か人とは違うという事を改めて考えさせられた一言だった。 「あ、あのバイクってフロントアップ凄いらしいわよ?」と聞けば「そこがいいのよ〜」と目が明後日の方向へ向き出していた。 (だ、駄目だわ…もう完全にTDRの世界に浸ってる…)私はひしひしと感じていた。 だが、早川さんのこの選択は決して間違いでは無かった。身長が高く足の長い早川さんは後にTDRと共にぶっちぎりの速さを身に付ける事になる。 「でね、実は…もうポップさんにTDR予約してきちゃった」キャハッと言わんばかりのハイテンションで早川さんは言う。 「でも大丈夫!納車は花ちゃんと同じ日にするから」そう言う早川さんに少しばかり照れ臭かったが嬉しかった。 遂に早川さんはバイクを決めた。だが、私はまだコレといったバイクがないのが正直な所だった。 しかしバイク購入代金の一部は、ブカブカになった服が着れなくなった為に衣類を新調するのにお金をある程度使わなければならなかった… 免許取得後はバイトを増さなければ、と私は考えていた。
669 :
華 :2007/03/04(日) 20:35:03 ID:RYUfhY0h
早川さんのTDRカミングアウト話から那須の教習所まで早川さんのTDR話で独壇場となるも嬉しそうに話す早川さんを見ていると私まで嬉しくなっていた。 私は何に乗ろうか?と悩んでいるも田園地帯の真ん中に佇む教習所に辿りついた。 入校手続きや宿泊施設の案内をされた後、所長の何度も同じ事を繰り返し延々と続く内容を聞き終え、私達の中型免許合宿が始まった。 やはり同世代で圧倒的に多かったのは自動車免許取得希望者が200名近くで、普通自動二輪取得希望者は私達含め40人ほどであった。 いよいよ私達はバイクの免許取得への一歩を踏み出していた。白く高く、上へ上へと入道雲が昇る夏の空を見上げ私達の高校3年生の夏休みが始まった。 そして…私はこの合宿で忘れかけていた「正義感」を取戻し、未知なる世界のジグソーパズルへ「正義」という名のピースをはめ込む事になる。
670 :
華 :2007/03/04(日) 20:40:45 ID:RYUfhY0h
ね、寝ます…orz
671 :
774RR :2007/03/04(日) 20:42:19 ID:uRezTUFH
つC
672 :
774RR :2007/03/04(日) 21:35:56 ID:U4v1qGMl
華乙
673 :
774RR :2007/03/05(月) 00:52:17 ID:zzBmgZTr
今日はいい夜。
674 :
774RR :2007/03/05(月) 03:09:22 ID:yspHvvcP
アナゴさんKOされたじゃんw
675 :
774RR :2007/03/05(月) 09:31:49 ID:CVyPYoKm
華氏 つC 最初は女の恋愛グダグダ話とバイクを掛け合わすのかと思ってたが… 今最強にオモシレー! 花沢さん免許もバイクも持ってないのにこのオモロサはなんだ!
676 :
774RR :2007/03/05(月) 12:29:22 ID:40q8BuuU
早川さんも事故で死ぬのかな?
677 :
774RR :2007/03/05(月) 16:08:42 ID:6X3CpoLa
作り話とはいえ安易に死を期待するなよ
678 :
774RR :2007/03/05(月) 19:13:33 ID:xj/gCQSV
679 :
774RR :2007/03/05(月) 19:22:51 ID:zYNe90ob
680 :
774RR :2007/03/05(月) 20:48:50 ID:7kXZ7cSK
会社の人がTDR青乗ってるな。 このスレ教えてあげようかな?
681 :
774RR :2007/03/06(火) 01:11:06 ID:1P180/j9
682 :
774RR :2007/03/06(火) 01:23:24 ID:gm49DjLR
魔棲雄の続きが気になって寝れない
683 :
774RR :2007/03/06(火) 04:57:32 ID:mI86JqsW
>>681 バイクで走りたくなったジャマイカ、そんな俺はホカイドー住人・・orz
684 :
774RR :2007/03/06(火) 05:15:38 ID:HqF/5/mN
>>678 武蔵だよw
格板行けば武蔵はアナゴって言われてるよw
685 :
774RR :2007/03/06(火) 08:42:02 ID:e4AeyG7d
今なら走れる。いい天気だ。3月だってのに雪無いし。 @札幌
686 :
774RR :2007/03/06(火) 20:07:44 ID:x7fZ3Lv0
>>683 奥多摩は本気で走ってよし、まったり走ってもよし、一人でも家族連れでも。
一度はおいで。
687 :
774RR :2007/03/06(火) 21:33:53 ID:p5DvhNbJ
魔棲雄氏の凄さはアレだ、文章読んでても描写が映像として脳に直接飛び込んでくるんだよな。
688 :
774RR :2007/03/06(火) 22:38:24 ID:eET9Bkk0
是非JAのCMかなんかで映像化してもらいたいねぇ。 「JAマイカーローン バイク編」 第三京浜を駆け抜ける魔棲雄さんとアナゴさん、鈴木さん ノリスケやレッド達が後ろから追いかける
689 :
774RR :2007/03/06(火) 22:57:57 ID:HCcWRG7+
>>688 どこにマイカーローンが引っかかるのか分からんねw
文章だからこそ伝わる良さもある。
が、やはり映像となったものを見てみたい。
>>689 「そして夜明けのハイウェイ・・・あーバイク欲しいナア!」
691 :
774RR :2007/03/07(水) 01:06:54 ID:fXZ+ac6a
JAのマイカーローンってバイクも可能なんですか?
692 :
774RR :2007/03/07(水) 21:08:40 ID:dEjN+C9+
可能だよ。
693 :
774RR :2007/03/07(水) 21:19:11 ID:dkYb/OsF
694 :
774RR :2007/03/07(水) 21:19:46 ID:QMjij4RL
よーし決めた。今後、ローンはJA、飲み物はコカコーラ、 家電は東芝、お菓子はカルビーしか買わんぞ。
695 :
774RR :2007/03/07(水) 22:39:35 ID:VNS+r1ug
696 :
774RR :2007/03/07(水) 22:44:23 ID:Nq+HzFH1
産経と言いたいが、当時連載してたのは朝日新聞だっけ?
697 :
774RR :2007/03/07(水) 23:04:19 ID:W875uAaQ
映像化か。興味がないといえば嘘になるなw ならさ、このスレの物語をドラマ化なら誰をキャスティングする? もちろん過去にドラマ化された作品ではあるけど、ここにおいてはみんな別人だからねw 新たなるイメージを反映させると誰に演じてほしい?
698 :
774RR :2007/03/07(水) 23:12:27 ID:R9JwZ5Pl
じゃ、魔棲雄は俺で
699 :
774RR :2007/03/07(水) 23:26:43 ID:LuJTkHoc
ならレッドは俺で決まりだな
700 :
774RR :2007/03/07(水) 23:47:58 ID:YmMgIWC6
おれにマスオのヨンフォアを買った高校生をやれというのか
701 :
774RR :2007/03/07(水) 23:51:16 ID:Nq+HzFH1
じゃあ俺はイナゴモータースの親父の息子(専門学校時代)で
702 :
774RR :2007/03/08(木) 00:10:33 ID:T1F3QENm
そんなワケで俺はタイコさんかな?
703 :
774RR :2007/03/08(木) 00:47:44 ID:mLNE4V/C
タマを演じられるのは、うちのミーちゃんしか居ない。
704 :
697 :2007/03/08(木) 00:52:16 ID:fK2Ad73o
お前らそんなに出たいのかよw
705 :
774RR :2007/03/08(木) 01:31:08 ID:uDThS7vN
じゃあ俺は鈴木さんを熱演させてもらう
706 :
774RR :2007/03/08(木) 01:44:11 ID:mLNE4V/C
赤影 速水もこみち 白影 地井武男 青影 加護あい 甲賀幻妖斎 三輪明宏
707 :
774RR :2007/03/08(木) 02:14:33 ID:l//0+H+P
誰が何を演じようが勝手だが、アナゴ君の声がアフレコで若本様なのは 譲れない。
708 :
774RR :2007/03/08(木) 03:12:37 ID:EnCt5ZdP
ちくしょう・・・ / ̄⌒⌒ヽ |/ ̄ ̄ ̄ヽ || / \| || ´` | (6 つ / | //⌒⌒ヽ | \  ̄ ノ | / ̄
709 :
774RR :2007/03/08(木) 04:25:33 ID:O8qu6X3h
ノリスケは俺だな。 >702 とイクラちゃんを作るシーンはあるのか?
710 :
774RR :2007/03/08(木) 07:33:04 ID:LPb2eTYu
じゃ俺は余りものの青森で通学してた人
711 :
774RR :2007/03/08(木) 09:05:26 ID:7clAwTiL
>>710 漏れがNS海苔だから、SABUは譲れないなぁ
じゃぁ私は函館の市場で食されるイカの役で・・・
713 :
774RR :2007/03/08(木) 13:30:01 ID:pNeLzvs1
俺はヨンフォアを譲ってくれる人か、ノーヘル見逃した白バイだな。
714 :
774RR :2007/03/08(木) 15:03:16 ID:JLd9XDlR
じゃあマスオのバイク盗む暴走族の役
715 :
774RR :2007/03/08(木) 15:56:36 ID:e2WC48Z2
オマイラもちつけw
716 :
774RR :2007/03/08(木) 16:04:22 ID:xgcROlu0
じゃあ、北海道で魔棲雄が目を離した隙に勝手にバイクをいじって、 二言目には「これなんてナナハン?ハーレー?」って聞くオヤジ役で
717 :
774RR :2007/03/08(木) 17:08:39 ID:EBro+1l3
じゃあ俺、無免でバイク乗ってたでしょと疑う教官
718 :
774RR :2007/03/08(木) 17:16:35 ID:+sbqzq2/
オマエらがこのスレをいかに好きかがよーくわかった。 魔棲雄に乾杯!
719 :
774RR :2007/03/08(木) 19:20:32 ID:Ehp/B0bg
俺は魔棲雄が北海道へ行く途中で出合った牛乳配達オヤジの役。
720 :
774RR :2007/03/08(木) 19:26:45 ID:sQpfA3xW
んじゃオレは鮒田食堂のオヤジへの土産の鮭トバ
721 :
774RR :2007/03/08(木) 19:31:14 ID:N+xbsvPI
んじゃ俺はジャケットとの役
722 :
774RR :2007/03/08(木) 19:39:40 ID:a6THkggY
もう人間じゃねーよwww
723 :
774RR :2007/03/08(木) 19:53:25 ID:e3g3Rrxz
じゃあ俺はアナゴさんのジャケットの唇で
724 :
774RR :2007/03/08(木) 20:33:15 ID:PPbwxcPF
じゃあ俺、魔棲雄さんのニンジャのdevil管の サイレンサーん中に入って口真似するわ。
725 :
774RR :2007/03/08(木) 21:27:00 ID:FbwNUXAj
じゃあ俺はNinjaのチエーンロックを親指と中指で表現するよ
【SCENE110】 あの、時間が止まった夜明け前の豪雨の日から二日後。喪服姿の僕とアナゴ君は上野発の高崎線に揺られ、群馬に向かっていた。 ・・・無論、鈴木さんとの最期の別れをするためだ・・・。僕とアナゴ君は、空いた平日の高崎線車内で言葉を交わすことは無かった。 二人とも、終始黙って車窓からの風景をただ眺めていた・・・。 「・・・ほら、あれが赤城山だよ・・・。鈴木さんが高校時代に走りに通っていた・・・。」 東京を出発してから、初めてアナゴ君が口を開いた。アナゴ君の虚ろな視線の先には、女性的なふくよかな稜線を描く赤木の 山並みが快晴の空の下、横たわっていた・・・。 免許取立ての鈴木さんが、走りを覚えた峠、赤城山・・・。若かりし鈴木さんが、元気にワインディングを駆け抜ける様子が、鮮明に 脳裏に思い浮かぶ。・・・僕には、鈴木さんが死んだことの実感が全く無かった・・・。 僕はまだ、鈴木さんの遺体に対面してはいなかった・・・。東京で、簡単な検死や御家族との無言の対面を果たし、実家に搬送された 鈴木さんの遺体に、一知り合いでしかない僕が対面できる時間的余裕など無かった。 ・・・これから、初めて物言わぬ姿となってしまった鈴木さんに対面する・・・。 僕は怖かった・・・。その時、鈴木さんの死に対して全く現実感を感じられていなかった僕は、あるいはそんな現実を前にして思考停止 してしまっていたのかもしれなかった・・・。鈴木さんの遺体と対面したら否応無く現実に引き戻されるわけで、僕はそれがもの凄く 怖かったのだ・・・。 目の前のアナゴ君は、無表情で北関東の田園風景を眺めていた・・・。 そう・・・、彼だけが鈴木さんの御遺族以外に鈴木さんの遺体と対面を果たしている、いや、御遺族に先んじて鈴木さんの遺体と 向き合った唯一の人間だった・・・。
・・あの日のことは、思い出したくない・・・。思い出させないで欲しい・・・。 僕は、実際に「あの事故」をこの目で見たわけではない・・・。複数の関係者から聞いた話を、僕の脳内で整理した程度のイメージでしか 「あの事故」を認識できていない。 ・・・だが・・・だが、それでも「あの事故」の起きた時間と現場が、いかに悲惨で凄惨で残酷で絶望に満ちた空間と化したかは想像に 難くない・・・。 ・・・想像でさえ、そんな具合なのだから、「あの事故」をその目で見てしまった男の精神状態は如何ばかりか・・・。「兄」のように慕う男が、 目の前で絶命する瞬間を見てしまった僕の親友の心中を察すると、胸は押し潰されるように苦しくなり、もはや言葉もない・・・。 そう・・・。アナゴ君は、あの日、その瞬間、現場にいた・・・。その目で、全てを見ていた・・・。 十数年が過ぎた今でも、アナゴ君はあの日、目の前で起きたことを僕に話すことは無い。もちろん、僕から聞くことも無い。 アナゴ君にとっては十数年程度の年月の経過が、その事故を「思い出」という柔らかな記憶に変える事は無い・・・。 だから、僕が「あの事故」について知っている事は、事故直後で混乱したアナゴ君本人からの僅かな状況説明と、アナゴ君や目撃者から 聴取した内容を数日後の事故現場で教えてくれた警察の親切な捜査員から聞いた断片的なもの。 それらを僕の頭の中で時系列を整理、イメージした程度の事故状況しかお話しすることは出来ないが、それでよければ聞いて頂きたい。 ・・・ただ・・・本当は思い出したくない、記憶の片隅に押し込めておきたい事実であることも理解いただきたい・・・。 鈴木さんは環状8号線の交差点で左方から飛び出してきた信号無視の車に側面から接触され、バランスを失って対向車線に弾き出された 格好となり、そこでトラックと正面衝突。・・・CB1100Rもろともトラックの下敷きとなったのだそうだ・・・。 ・・・それほど難解な事故では無い・・・。いつも僕たちにとって模範的なライディングを見せてくれていた鈴木さんは、思いがけず現れた 他車両の無謀のあおりをうけ、呆気なく逝った・・・。
あの時、二人は二車線の右側を走行していた。前が鈴木さん、後ろがアナゴ君。第三京浜からの帰り道、その日の熱いライディングを 終えた二人は、クールダウンするように流れに乗って淡々と走っていたそうだ。 前方の青信号の交差点を、当然のように通過しようとしたときそれは起きた・・・。今から話すことは、ほんの数秒の出来事である。 後方のアナゴ君は、その鈴木さんの行動を瞬間理解しかねた。ほとんど交差点に進入しかけていた前方のCB1100Rのブレーキランプが 突然点灯し、鈴木さんは上体を瞬間的にやや右に寄せ、回避行動のような動きをしたからだ。 次の瞬間、つんのめるようにフロントサスペンションを潰し、タイヤから甲高いスキール音とスモークを発生させながら、それでも猛烈な 勢いを残したまま一台の白いスポーツカーが交差する左側の道路からその交差点に突入してきた・・・。 もちろん、二人の側が青信号なのだから、そのクルマは赤信号で交差点に突入してきた事になる。 アナゴ君も反射的に回避行動を取る。アナゴ君の左真隣を走っていた軽自動車と、交差点突入車両のスキール音が重なった。 白いスポーツカーは、左車線を完全に塞ぎ、鼻っ面をCB1100Rとカタナが走る右車線まで侵入させたところで停まった。 ・・・しかし、その白いスポーツカーは完全停止する直前、反射的に右に回避行動を取っていた鈴木さんの左側面に接触していた・・・。
729 :
774RR :2007/03/08(木) 22:43:35 ID:qR2T4mK3
もう何が何やら。
接触というと聞こえはいいが、それは二輪車のバランスを崩し、進路を大幅に狂わせるのには充分の衝撃だった・・・。 鈴木さんはそれでもバイクを倒すことも、バイクから振り落とされることもせず、最後まで右方向に無理矢理押し出された車体を立て直そう としていたという・・・。 結果を知ってしまってからでは、その判断が正しかったかどうか疑問も残る・・・。もし、すぐに転倒していれば・・・、バイクから離れていれば・・・。 ・・・しかし、そんな想像は空しいだけだ・・・。突然のアクシデントと、残された一瞬の時間・・・。鈴木さんが選択した回避行動を、誰が 責められようか・・・。 鈴木さんの懸命の操作も空しく、右方向に向かってコントロールを失ったCB1100Rは中央分離帯突端の縁石に接触した・・・。 もはや人間の力で回復制御することなど出来ない強大な慣性エネルギーは、CB1100Rを鈴木さんもろとも対向車線上に飛ばした。 ・・・前方からトラックが迫っていた・・・。
・・・無理だ・・・。これ以上を伝えることは出来ない。・・・辛い・・・。 一つだけ言えることは、救急隊が到着した時、CB1100Rと鈴木さんの体はまだトラックの下にあったということ・・・。 僕が伝えられるのはそれだけだ。・・・その状況を想像すると・・・アナゴ君の絶叫が聞こえてくるようで、本当に辛い・・・。 アナゴ君の隣を走っていた軽自動車が止まりきれずにその白いスポーツカーの側面に軽衝突したが、そのクルマはそんなことにも 全くお構い無しで、その場から逃走した・・・。 「・・・サバンナ・・・だったかも知れない」 アナゴ君は、僕にも警察にもそう伝えていた。トラックの下に鈴木さんが吸い込まれた後に、相手車両のナンバーを確認している 余裕などアナゴ君にはもちろんあるはずが無かった。 すぐに轢き逃げ事件として捜査が始まったが、逃走車両と犯人が見つかったのはそれからしばらく経ってのことだ・・・。 ・・・これが、鈴木さんが命を失う事となった事故の一部始終だ。そして、その一部始終をアナゴ君は見てしまったのだ・・・。 電車は前橋に到着した。重い足取りで僕らはホームに降りた・・・。 怖かった・・・。変わり果てた鈴木さんに会うのが・・・怖かった。
732 :
774RR :2007/03/08(木) 22:55:30 ID:EBro+1l3
これは…本当に作り話…なのか。 情景がリアルすぎて怖い…。鈴木さん…。 つC 最近、話の続きが早くて助かってます。
733 :
774RR :2007/03/08(木) 23:05:54 ID:7clAwTiL
鈴木さああアアァアん!! (/д;)
734 :
774RR :2007/03/08(木) 23:11:41 ID:2aMultiO
白いサバンナ
735 :
774RR :2007/03/08(木) 23:18:38 ID:Wl+UKkhv
リアルすぎて鬱だ… 寒気がしてきた。 つC
736 :
774RR :2007/03/08(木) 23:22:14 ID:Uaxn0mpv
つC
737 :
774RR :2007/03/08(木) 23:22:29 ID:gbH8dUl8
あぁ・・・ 魔棲雄氏の文才が憎い・・・ こんなに気分が滅入るとは思わなんだ・・・ はぁ・・・
738 :
774RR :2007/03/08(木) 23:22:31 ID:JLd9XDlR
つC 高橋涼介?いやあれはFCか 白いSAめ
739 :
774RR :2007/03/08(木) 23:23:11 ID:7clAwTiL
赤城レッドサンズか!
740 :
774RR :2007/03/09(金) 00:15:11 ID:dy7UNgAs
RX−3だったりして
741 :
774RR :2007/03/09(金) 00:29:29 ID:zgFHzVCo
鈴木さん・・・ すずきさ〜ん!!!!!!!!!!!! どうして死んでしまうん・・・orz
742 :
774RR :2007/03/09(金) 00:40:48 ID:h8IwYVFk
こういう悪役の場合あんまし車種は出して欲しくないなぁ・・・好きな車だけど、イメージが悪くなっちまう。 フィクションって分かってるんだけどな。
743 :
774RR :2007/03/09(金) 00:53:36 ID:KqR5jJmL
>>742 今後のストーリー的に車種を特定しておかないと苦しい事情があるかも知れないのに
そんなこと言ったら書きにくくなるかもよ?
その理屈でいったら映画とか映像系フィクションは全部アウトじゃん。
山口桃恵に「真っ赤なポルシェ」を「真っ赤な車」って無理矢理訂正させて歌わせたNHKくらい無粋。
744 :
774RR :2007/03/09(金) 00:57:58 ID:h8IwYVFk
それもそうだな。無粋だった。
745 :
743 :2007/03/09(金) 01:07:47 ID:KqR5jJmL
>>744 大丈夫。サバンナのイメージ、おまいが思ってるほどみんな気にしてないからw
746 :
774RR :2007/03/09(金) 01:30:36 ID:kpJ8qkP9
いかん、泣かないでいようと思ってたのにもう泣けてきた。 こういう事故って本人の意志や考えと無関係に常に不条理で無根拠なもんなんだな。
747 :
774RR :2007/03/09(金) 01:47:03 ID:VWnONAw0
アナゴさんはエライ! オレが二十歳くらいの頃は、車は全部スカイラインだと思っていた 四輪車は全部スカイライン、ナンバーが黄色いと軽、他はトラックだと思っていた
748 :
774RR :2007/03/09(金) 01:47:27 ID:qoxZWg17
749 :
774RR :2007/03/09(金) 01:52:03 ID:NJ2Thy1S
750 :
774RR :2007/03/09(金) 08:16:37 ID:fwOgsOMQ
魔棲雄氏、乙です。 信号無視する輩こそ死んで欲しい・・・
751 :
774RR :2007/03/09(金) 18:25:39 ID:nGypCVox
文章だけなのに生々しい位に映像が頭に飛び込んでくる… 改めて魔棲雄氏を凄いと思った。 鈴木さん…ウワァァ━━━━━。゚(゚´Д`゚)゚。━━━━━ン!!!
752 :
774RR :2007/03/09(金) 18:29:57 ID:kinYwExH
これだけ文才のある魔棲雄氏が官能小説を書いたら((((;゚Д゚)))ガクガクガクブルブルブル
753 :
774RR :2007/03/09(金) 19:20:43 ID:7GUjgkE3
754 :
774RR :2007/03/09(金) 19:32:13 ID:kbSmt3Sx
事故の状況描写があまりにもリアル過ぎてガクブルで読みますた。 俺も似たような状況を紙一重の差でかわした事があるが あん時は心臓がキッチリ2秒停止したよ。 明日から今まで以上に気を引き締めて安全運転を心がけようっと。
755 :
774RR :2007/03/09(金) 21:12:02 ID:YRT24CNC
>>747 親父の同僚がどこでどうやって金を工面したか知らんが
親父と同じ給料でR31のGTS-R乗ってた。
最初に見て思った。
ドアが二枚しかない。これはきっと安物に違いないw
今思うと中々貴重な車に乗った思い出だ。
そもそも当時親父ガ乗ってたランサーの倍はするしw
756 :
774RR :2007/03/09(金) 21:34:02 ID:CLApEPH8
安全運転を心がけるのは大切だけど、それでも避けられない事故はあるよ。 その避けられない事故を覚悟して乗るのがバイクなんじゃないのかな。 わざわざ自分からバイクっていう危ない(弱い)乗り物に乗ってるんだからね。 幹線道路で老人が運転する車に追突されてカースタントした漏れはそう思う。 なんでもアクセルとブレーキがどっちなのか分からなくなったそうで、 焦ったクソは何の根拠も無くアクセル踏みつつハンドルを左に切って 漏れの右後方に接触、バイクを押しながらガードレールに突撃。 その間漏れは老人が運転するベンツのボンネットにしがみ付いてました。 スティーブンセガールこういうのやってそうだなぁとか思いながら。 長文スマソ。魔棲雄の旦那の読んでたら↑の事故思い出して。 ちなみに漏れ捻挫だけ。タイヤと駆動系換えたてのバイクは・・・もう・・・
757 :
774RR :2007/03/10(土) 00:29:45 ID:HruMF/95
そういう輩に免許を与えること自体がおかしいよな。
758 :
774RR :2007/03/10(土) 00:33:16 ID:NKea5ftL
この際どい時間に増レスって魔棲雄の続きかと思ったじゃないか。 以前は2日1回更新だったよね。凄いよな。ホント 今頃執筆中なのだろうか つC
759 :
774RR :2007/03/10(土) 01:24:36 ID:gqfZ/5BZ
霧の摩周湖は婚期をのが・・・
760 :
774RR :2007/03/10(土) 03:56:05 ID:0k7Vx4EN
PCないから携帯でしか書き込み出来ないけど、小説を書いてみたいと思う俺がいる…。
761 :
774RR :2007/03/10(土) 03:56:56 ID:+v4cL34e
762 :
774RR :2007/03/10(土) 08:58:19 ID:hquOWR2q
>>756 危険物だから免許が必要って事を行政側も忘れてる気がする。
今後どんどん増えるんだろうね、車に乗った人間魚雷
763 :
774RR :2007/03/10(土) 09:06:24 ID:Gb0iOYac
764 :
774RR :2007/03/10(土) 09:52:41 ID:YTAlFsnc
スピードに魅せられた人間が、普通の一般道で 外的要因に巻き込まれて事故死するってのはお約束的な展開だけど それでもこう、何かこみ上げるものがあるのは何でなんだろうね。 というわけで、安全運転は大事だな
765 :
774RR :2007/03/10(土) 09:56:23 ID:8pC6acCV
>>762 そうだね。
今後、老人が増えるから。団塊魚雷に注意せよ。
766 :
774RR :2007/03/10(土) 10:00:41 ID:GfMtHeex
>>765 じいちゃんたちが背中にしょってたらイヤな看板だな、
「 団 塊 魚 雷 」。
767 :
774RR :2007/03/10(土) 13:49:40 ID:UCfR1SpA
そのうち自虐的になった団塊老人が背中に 「諸悪の根源」「日本の不良債権」とか看板背負うようになる。
768 :
774RR :2007/03/10(土) 15:03:56 ID:J4otKwnj
769 :
華 :2007/03/10(土) 23:51:29 ID:703PUfi+
私と早川さんは2人部屋の相部屋となり早速初日から学科の授業がはじまる。 普段の学校の授業とは違い集中して聞くことが出来た。 なにより文学さんから教えられた勉強の仕方が身に付き始めた私にはスイスイと頭に入り込んでいく。 実技の車輌は幸運な事に乗りなれたゼファー400で、早川さんも難なく乗りこなし一日一日とゆっくり時間は過ぎていた。 炎天下の中での実技。それはもう日射病になってりまうのではないか?という程の暑さが襲ってきていたが、バイクに乗れるという事柄がそんな苦しさを払拭させてくれていた。 順調に進み合宿生活にも慣れ卒業まで残り2日という所で事件が起きた。 私達はその日の学科と実技を全て終え、大食堂で夕食を食べていた。 「なぁ?あそこの二人いるじゃん? あの背の高い方可愛くねぇ?」と指を隠しながら男は早川を指差す。 「だよな。あれってバイクの教習生だろ? たしか…早川って名前だったな」もう一人の男は答えた。 「じゃぁそろそろ卒検で居なくなっちまう前に声かけとかねぇか?」そう提案していた。 「でもよぉ〜 あの取り巻きの女さ 花沢だっけ? 遠目はいいんだが近くで見るとスゲー鼻してんじゃん?」笑いながら男は言う。 「うははは、確かにな 見返りブスってとこか?」と花子を見て笑い出した。 だがこの事に花子はまだ気付いていなかった。 「じゃぁよ どっちかが早川に声かけて、ハズレた方が花沢を引き離すって方向でってのはどうよ?」 「恨みっこなしだぜ?」そういいながら二人はジャンケンをし、話がまとまり花子達へと向かい出した。
770 :
華 :2007/03/10(土) 23:52:06 ID:703PUfi+
私達がいつも通り大食堂で食事をしていると普通免許取得希望者らしき男二人が声を掛けてきた。 「ねぇ〜?君達どこから来たの?」と一人の男は気安く早川さんの肩を触りながら声を掛けた。その行為に対し早川さんは嫌がっていた。 「おいおい〜! だんまりは勘弁だぜ〜?」ともう一人の男が言う。 「あの?気安く触らないでくれませんか?」そう早川さんは言い男達を睨み付けた。 「ヒュー! おっかないねぇ〜! 折角の美人が台無しだよ〜」と舐めた口調で一人の男が言い出した。 そんな調子で一方的にアレコレ質問攻めする男達に早川さんは嫌がっていた。そんな彼女を見兼ねて私は「ねぇ?アンタ達!嫌がってんのわかんない?」と言ってみた。 どうにもこうにも嫌がる早川さんに苛立ってきたのか、男達の苛立ちの矛先が私に向かってくる。 「おいおい!豚鼻はちっと黙ってろよ!」そう男が言い出すと早川さんの顔が青ざめる… 「花沢だっけ?お前? 今からお前、豚沢だ…ぐぺぇっ!!!!!」そう言い放った男の口から唾液が中を舞う… ―――無意識に花子は一人の男の胸ぐらを掴んで片腕一本で吊るし上げていた―――
771 :
華 :2007/03/10(土) 23:52:43 ID:703PUfi+
「アンタ…今、何て言った…?」ギューっと胸ぐらを掴む拳の血管が浮き出てきた。大食堂は騒然となり、ピタリと静まり返り、生徒達はその様子を戦々恐々と見つめていた… 「て、てっめ この豚沢! はなしやが…ぐぁぁ…」花子の拳の握力が更に増す。 「は、早く謝りなさいよ!」と早川は声を大にして吊るされた男に言うが男の耳には聞こえていなかった。もう一人の男はその壮絶な光景にヘタッと腰を抜かしていた… 「こ、このアマ〜」そう男は花子の腕を掴もうとするが、あまりの握力から花子の腕を触る程度の力しか入らなかった。 「…………」花子は暫く沈黙をする。大食堂で食事をしていた他の生徒達は固唾を呑む。 「クソアマ…」そう男は茹で上がった蛸の様な真っ赤な顔で抵抗した時だった。花子は一旦男を床へおろした。 「ごほっ!ごほっ!」と男はうずくまりながら咳き込み「このアマぁぁ!!!」とうずくまりながら言い放つ。 花子は眼下に広がる男の後頭部に真上から拳を振りおろし床に叩き付けた。男は唾液を出しながら気絶した。 もう一人の男はその姿を見て逃げ出そうとするもシャツを花子に掴まれる。「うわぁぁ!!!!」と男はなんとも情けない声で叫ぶ。 「待ちな…何か言う事あるんじゃないの?」そう逃げだそうとする男に言うも、あまりの恐怖に襲われた男は錯乱し始めた。 花子はそのまま右フックで男の左頬に拳をめり込ませると男は3,4メートルほど床にズサーっと流れる… 大食堂は騒然とし、生徒達は花子に注目していた。だが、花子は倒れこむ男達を黙って見下ろしていた… 暫くの沈黙が過ぎ「…部屋に…戻ろう…早川さん…」と花子は言い出す。それに答えるように早川は小さく「うん…」と頷いた… 二人は静まり返った大食堂を後にし女子寮の部屋へと向かい出した。 ―――だが…花子達は部屋に戻るもお互い無言の時間を過ごしていた―――
772 :
華 :2007/03/10(土) 23:56:50 ID:703PUfi+
ね、寝ます…orz
773 :
774RR :2007/03/11(日) 00:01:28 ID:+KgsPn8L
世界征服を企む悪い奴らを蹴散らしまくる痛快サクセスが始まるわけか
774 :
774RR :2007/03/11(日) 00:02:48 ID:1tocGDSq
つC か・・・カッコええwww
775 :
774RR :2007/03/11(日) 04:32:54 ID:T8+uSWqq
華乙
776 :
774RR :2007/03/11(日) 05:25:27 ID:rDM0KcM0
海鮮組のバイトでフルパワー仕様になってんだな
777 :
774RR :2007/03/11(日) 10:22:58 ID:Jt5XhSzC
抱かれたい
778 :
774RR :2007/03/11(日) 10:40:27 ID:A4H3x3o5
779 :
774RR :2007/03/11(日) 10:58:31 ID:tUw8VFYD
それ、エドモンド本d(ry
780 :
774RR :2007/03/11(日) 15:20:49 ID:9u3qId/7
プッ
781 :
774RR :2007/03/11(日) 19:56:07 ID:TNTet+Qy
来週のサザエさんはスペシャルだな。 あげ
782 :
774RR :2007/03/11(日) 20:57:18 ID:yuSiKa7l
名前忘れたけど、金メダルとった人が声優するらしいね。
783 :
774RR :2007/03/11(日) 20:59:15 ID:3hPk+POk
>>782 稲葉右亜だろ
どうでもいいが、今日マスオさんがアナゴ君と車に乗るにCMに出てたな。ただそれだけだが。
784 :
774RR :2007/03/11(日) 21:13:21 ID:9mLGmT8Z
荒川静香じゃなかったっけか? ワカメちゃんのスケートのコーチをするとかで。 ヤフのニュースで見た希ガス。
785 :
774RR :2007/03/11(日) 21:24:18 ID:ZYesHMP+
稲葉右亜だな。
786 :
774RR :2007/03/11(日) 21:40:24 ID:9mLGmT8Z
やっと意味がわかった。orz
787 :
774RR :2007/03/11(日) 21:57:37 ID:CNvr0EIy
右亜たん
788 :
774RR :2007/03/11(日) 22:30:18 ID:yuSiKa7l
あー、あの人荒川って名前なんだ。知らなかった。 バイクの名前は覚えられるけど、人の名前は覚えられないんだよね…
789 :
774RR :2007/03/11(日) 22:31:34 ID:ZYesHMP+
790 :
774RR :2007/03/12(月) 01:36:07 ID:OTd/EovM
791 :
774RR :2007/03/12(月) 01:49:18 ID:HJslJLjx
エラバウアーって技を出すんだよな
792 :
774RR :2007/03/12(月) 03:34:20 ID:lZ2KmuTx
「ただのバイク乗りには興味ありません。この中にSV乗り、アクロス乗り、ジェベル乗り、TL乗りがいたら、あたしのところに来なさい」
793 :
774RR :2007/03/12(月) 08:24:44 ID:jS8c8mUN
ちょwww鈴菌感染してるwwwwww
794 :
774RR :2007/03/12(月) 12:18:34 ID:PRCHUdnV
ヲシッ!今からTL買ってくる!ローンでw
795 :
774RR :2007/03/12(月) 18:47:30 ID:9SIPGPax
昨日のサザエさん、男衆が集まって飲み始める前に一走りしてきたと妄想したのは漏れだけじゃないよな?
796 :
774RR :2007/03/12(月) 19:09:59 ID:+5lPlAXP
SV1KS海苔が来ましたよ
797 :
774RR :2007/03/12(月) 19:35:48 ID:kyqnWrMa
グース乗りも来ましたよ
798 :
774RR :2007/03/12(月) 20:37:10 ID:/J8qjizl
カタナ乗りも来ましたよ
799 :
774RR :2007/03/12(月) 20:39:23 ID:lZ2KmuTx
SACS団ガンガレ
800 :
774RR :2007/03/12(月) 20:41:25 ID:s5fnfxCo
いつになく流れが速いな
801 :
774RR :2007/03/12(月) 21:00:44 ID:2oucYrga
「付き合ってくれ・・・。」 『え・・・、急に言われても困るよ・・・。』 「違うって!そっちじゃないって。ちょっと、SBSまで・・・ね。」 『ちょ、そんなことはわかってるんだから!』 「(ん〜、鈴菌=ツンデレ・・・?)」 ──彼女はアクロスのメットインから、小ぶりなジェットヘルを取り出した。
802 :
774RR :2007/03/13(火) 00:50:12 ID:9c8T7F09
GS250FW海苔は仲間に入れてもらえませんか?
803 :
774RR :2007/03/13(火) 03:32:46 ID:mzEPXlAh
出遅れましたがNSR250R海苔の漏れも来ましたよ〜
804 :
774RR :2007/03/13(火) 10:09:23 ID:GjleDa+8
バイクはGS1200SSとアドレスV125 車はラパン メットはスコーピオンなオレも来ましたよ
805 :
774RR :2007/03/13(火) 15:15:46 ID:xYUYKNy/
モンキー海苔のオレもきましたよ スーサイドマシーン和ロス
806 :
774RR :2007/03/13(火) 18:02:50 ID:DF3igF+B
タラちゃんまだー?
807 :
774RR :2007/03/13(火) 22:37:37 ID:v6nrXX9z
ホンダのバイクを ヤマハに持ち込む:まぁ、ホンダも直せなくはないけどね スズキに持ち込む:ツマラン、どこかに細工してやろうか・・ カワサキに持ち込む:出てけゴルァァァァァァァァァァァ!! ヤマハのバイクを ホンダに持ち込む:おぅ、ヤマハさんのバイクか スズキに持ち込む:打倒ホンダの僚友だ、バッチリ直してやるぜ カワサキに持ち込む:けっ、優等生バイクか スズキのバイクを ホンダに持ち込む:けっこう癖のある作りしてんだよね ヤマハに持ち込む:スズキさんか・・部品取り寄せとか大丈夫かな カワサキに持ち込む:スズキか、最近小奇麗にまとまっちまいやがって・・ カワサキのバイクを ホンダに持ち込む:カワサキか・・ ヤマハに持ち込む:カワサキか・・ スズキに持ち込む:カワサキか・・
808 :
774RR :2007/03/13(火) 22:51:59 ID:q8+yCmbL
カワサキのバイクを カワサキに持ち込む:カワサキか・・
809 :
774RR :2007/03/14(水) 00:25:59 ID:dqSbGkZz
なんかスズキ乗りのノリって気持ち悪い。 スズキのバイク自体は結構いいのあるのに…
810 :
774RR :2007/03/14(水) 00:27:31 ID:r9klZOpy
カワサキのバイクをワカサギに持ち込む:カワサキか・・
811 :
774RR :2007/03/14(水) 06:26:48 ID:r6Y3NNtj
>>807-808 .810
. / ゛iー‐'^ー'. ;‐'‐;:::;!::;!`i
/ :: | !、;'^ー'-''Y
. / ,:;' ::| ゙゙iー ''''<′
. ,! ;:::' ::l、 ___ 漢 | ::::゙:、
i .:::: i'⌒ヾ´、... `''ヽ/ ・∀・) ____ _ | ::::::;!、 貴様等は俺を
| :::" 、:::;;ノ゛、'" ヾ;;;... ヽ:::::::::::゛::::ノ/ ´ .`::、゙ヽ;'⌒`ヽ;!" ::::::、 怒らせた・・・
. | .;;;、 ゙''" ヾ;:::::;ノヾ;::::::... ゙ヾ;;::;" ヾ;" ,,;::::;;!、_ ..:::::|
l、,,;;".. ;;';;'゛゛" ;;;;;゙l:::::::::::... :::;" ...::::::::;!;;,゛;;;::::'''" ,,;:::::;!
ヾ;:::::::: ;!;;'''" ゙:、:::::::::・;:.. ;;;;''、,, ;::::゚;;;;;ノ;;;;:::.... ....,;:::::;!
812 :
774RR :2007/03/14(水) 07:36:03 ID:9B1fXWyt
そうそうwなんかそういうもっさりした印象があるよ川崎は。 重工業ならではの油臭さみたいな。
813 :
774RR :2007/03/14(水) 10:58:45 ID:4bpEoCa8
一速に入れたときカワサキだけがガッコン!! てなるんだっけ?
814 :
774RR :2007/03/14(水) 13:08:20 ID:xRfo0Hwf
逆にガッコンならないと気になる俺はカワサキgSS
815 :
774RR :2007/03/14(水) 15:54:37 ID:ZRz8bfgW
あの「ガコッ」で気合いが入るんじゃないか。 どうも、カワサ菌感染者です。
816 :
774RR :2007/03/14(水) 19:14:56 ID:xcRYHa6T
カワサ菌w
817 :
774RR :2007/03/14(水) 21:03:20 ID:Hw9M35iW
テメーラは俺か? どうも、カワサ菌感染者です。
818 :
鈴菌 :2007/03/14(水) 21:40:16 ID:MTrCGSBD
川崎乗りってキモイよね。
819 :
鈴菌B :2007/03/14(水) 21:47:09 ID:wAfx1YfC
全くだね。
820 :
鈴菌C :2007/03/14(水) 21:56:07 ID:Z2Tu4hyf
あぁ、キモイ
821 :
鈴菌C :2007/03/14(水) 21:57:07 ID:Z2Tu4hyf
うぅ... IDがZ2
822 :
カワサ菌 :2007/03/14(水) 21:58:36 ID:Z2Tu4hyf
どうも 菌が変わりました。
823 :
複合感染者 :2007/03/14(水) 22:00:58 ID:c9mO1QHz
スズキとカワサキのユーザの折れはどうしたら... orz
824 :
カワサ菌B :2007/03/14(水) 22:08:37 ID:wAfx1YfC
俺もIDがfx。。 て事で変・菌!!
825 :
774RR :2007/03/14(水) 22:32:42 ID:hl6nSkj4
いつからここは変態スレになったのだろう・・・ それはそうと友達にSX200RとD虎を所有してる奴がいる 俺?真っ当なホンダ海苔だよ(ホンダ嫌いだけどさ
826 :
774RR :2007/03/14(水) 22:35:27 ID:VoXuO/69
ヤマハと鱸のバイクを所有しているが、鈴菌感染の自覚症状がある。 前はカワサキのニンジャに乗ってた。
827 :
774RR :2007/03/14(水) 22:43:54 ID:hl6nSkj4
>>826 Vmaxとブサだな
おまい魔棲雄さんだろ
828 :
774RR :2007/03/14(水) 22:51:54 ID:lSiaZmpp
>>815 ですよね。
愛車はザンザスとディグリーです。動かないTZRもあります。
スズキ?何ソレ?エロゲ?
829 :
774RR :2007/03/14(水) 23:04:34 ID:tXTBlPzu
鈴菌、カワサ菌きめぇwwでも15年前の鈴菌は 好きだった… 部品供給が以上に遅い カワサ菌は駄目だな 本田は二日で届くから ブン回す俺様にとって まさにネ申メーカー
830 :
774RR :2007/03/14(水) 23:17:49 ID:VoXuO/69
>>827 残念だが別人だw
XJR1200とセローとレッツ2を所有してるが最近鱸のバイクが気になって困る。
831 :
774RR :2007/03/14(水) 23:25:14 ID:VZmIpwit
今GPZ900R乗ってる俺は完全なカワサ菌保菌者。
832 :
774RR :2007/03/14(水) 23:49:55 ID:JjW8uGnQ
あぁZGP400乗ってる俺って…
833 :
774RR :2007/03/14(水) 23:50:42 ID:JjW8uGnQ
ごめんさげ忘れた
834 :
774RR :2007/03/15(木) 00:08:45 ID:i2JYSqNI
保菌者共めw 俺はNSR250海苔。 ビキニカウルでバーハンの講習ヲタっ子仕様だけどオマイらみたいな保菌者じゃないぜ。
835 :
774RR :2007/03/15(木) 00:12:30 ID:GWuawv3q
「○○乗りはキモイ」は一種の褒め言葉かもしれんね。 親バカのバカと一緒。
836 :
kws禁 :2007/03/15(木) 00:46:17 ID:GUgxlI/3
漢 / ・∀・) …スレが伸びてると思ってwktkしてみれば _, ‐'´ \ / `ー、_ 俺が変なAA貼ったからすか?サーセンwww / ' ̄`Y´ ̄`Y´ ̄`レ⌒ヽ { 、 ノ、 | _,,ム,_ ノl 'い ヾ`ー〜'´ ̄__っ八 ノ \ヽ、 ー / ー 〉 \`ヽ-‐'´ ̄`冖ー-/
837 :
774RR :2007/03/15(木) 00:50:14 ID:O0lXrla0
>>834 おみゃ〜さんの乗ってるバイクに似たのを、先日地元(某三河のバイク用品店のピット外)で見たんだが、おみゃ〜のか?www
青白のNSRだったが、個人的にはカッコいいと思ったよ!
どちらにしても、大事に乗ってくれな!w
(^ω^)ノシ
838 :
774RR :2007/03/15(木) 11:11:32 ID:SsQbr/R5
いい加減雑談ウザイ。 別にお前らの乗ってるバイクなんか知りたくないし。
839 :
774RR :2007/03/15(木) 12:53:42 ID:rZZm5MeJ
ヌルー
840 :
774RR :2007/03/15(木) 14:07:05 ID:39vLbPQt
>>838 空気嫁無いお前が一番ウザイ。とイジッてみる
841 :
774RR :2007/03/15(木) 14:31:12 ID:QpKfyYeh
かまうなほっとけ
842 :
774RR :2007/03/15(木) 17:03:20 ID:SsQbr/R5
鈴木さんが死んで感傷にふけってるのに、お前らこそ空気嫁よ…
843 :
774RR :2007/03/15(木) 18:00:12 ID:TTxcPEuz
うどん?
844 :
774RR :2007/03/15(木) 22:10:04 ID:2P1H3DV6
>>842 確かに言いたい事はわからなくもない。
オマイラ無駄にスレ消費しないで少し大人しく待とうぜ。
845 :
774RR :2007/03/15(木) 23:02:40 ID:jV6kj9pW
>>842 誰もお前の空気なんて読まないよ。
他人の書き込みを批判する前にもうちょっとスルーカを養おうぜ。
俺もだけどな
846 :
774RR :2007/03/15(木) 23:36:02 ID:2J2JdyM7
前も書いたけど・・・ 「スルー力」が「スルーカ」にしか見えない・・・
847 :
774RR :2007/03/16(金) 00:06:23 ID:i2JYSqNI
そうそう、オマイらもスルーカ養おうぜ。
↓スルーカ(♂29歳)
.,. -─‐''ヘ
/:: -、 ヽ
( (:::) i
ヘ、.ノ 、 、 (::)`ノ
〈゙ >' -ー>、..,゙' /
/ / ー' , i´´
/ / / ノ ,!
//r' ,ノ" ノ
,:' ;.' / / ,-!―ヽ.
/ ' ノ ,ノ ''" )
! l゙ / . /
゙、,_ト!、|,! / ノ
,! ゙̄〉-‐r' ノ、
!、_,/ !、_,/
>>837 全然地元じゃ無いけど、エビフライはキライじゃないぜ?
以降雑談禁止な。無駄にレス消費しやがってもうっ!
848 :
774RR :2007/03/16(金) 04:52:06 ID:5zFWMpDo
>>842 感傷にふけってるついでにオマエも事故って死んじゃえよ
あの世で大好きな鈴木さんに会えるかもしれないぜ
849 :
774RR :2007/03/16(金) 06:51:47 ID:wd65rWSa
850 :
774RR :2007/03/16(金) 08:00:05 ID:7v9cPc5/
まあ、あれだ、雑談はいちいち否定しねえが引き際を 見誤ると、、、、っーこった。
851 :
774RR :2007/03/16(金) 10:59:00 ID:VftAhLyw
きた!スレ進んでる!きた!はやい!これで続き読むる! と思ったら雑談かよ… 最近の楽しみが此処しかないからこまる
852 :
774RR :2007/03/16(金) 11:54:28 ID:95YRU/Po
雑談が気に入らないならまとめサイトだけ見てればいいんだよ
853 :
774RR :2007/03/16(金) 12:49:02 ID:wd65rWSa
スレに関係ない雑談したかったら雑談スレに行けばいいのに。
854 :
774RR :2007/03/16(金) 13:00:59 ID:tE19aAmd
神経質すぎじゃね? ネタ投下するまでの間くらい雑談してもいいと思うが さすがにネタがない間「保守age」だけじゃつまらんだろうて
855 :
774RR :2007/03/16(金) 13:01:35 ID:ENva/r/X
雑談スレって…。なぜそこまで目頭立てる必要があるのかと小一時間 しばらく作者さんが来なかったらすぐにスレ落ちるよ。以前も結構危なかったし。 消費したらまた立てればいい。過疎ったらそれまで。
856 :
774RR :2007/03/16(金) 20:47:17 ID:poUoCfYg
まあ、838は逝ってよし。
857 :
774RR :2007/03/16(金) 23:52:08 ID:Mc84C2aq
続きマダァ-?(・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン
858 :
774RR :2007/03/17(土) 04:47:38 ID:ged8sKmq
気長に待とうぜ
859 :
774RR :2007/03/17(土) 09:18:12 ID:tcPT+jK8
スレタイに名前も出てるサブの話を見たいな。
860 :
774RR :2007/03/17(土) 09:40:02 ID:6igaLWaJ
サブはラスボスだからまだだよ
861 :
774RR :2007/03/17(土) 10:00:24 ID:YQy9ytwe
862 :
774RR :2007/03/17(土) 14:23:33 ID:jasQokvw
うどんげ?
863 :
774RR :2007/03/17(土) 15:25:42 ID:W3z6yQ2T
目頭は立たないよね
864 :
774RR :2007/03/17(土) 15:34:20 ID:Fz+cSg1t
亀頭は勃つよどこまでも
865 :
774RR :2007/03/17(土) 16:34:07 ID:u/LltHEY
次作が気になって不眠症
866 :
774RR :2007/03/17(土) 17:19:07 ID:krAyhElm
867 :
774RR :2007/03/17(土) 19:44:53 ID:IHyWNNIL
じゃあどこででも
868 :
774RR :2007/03/17(土) 19:47:08 ID:krAyhElm
869 :
774RR :2007/03/17(土) 21:52:27 ID:NirxxIky
>>868 じゃあ、とりあえず
男湯のサウナ内でピンコ勃ち
870 :
華 :2007/03/17(土) 22:23:46 ID:hTfBMScO
↓【沈黙の駻馬編】続きです↓
871 :
華 :2007/03/17(土) 22:24:23 ID:hTfBMScO
私はベットに横になり早川さんに背を向けずっと黙っていた… 何故黙っていたのかは、自分の事なのにわからなかった。早川さんは私を黙って見つめていたのが背中に突き刺さる視線で感じる事が出来た。 私は何故か早川さんを直視する事が出来なかった… 「さ、さっきは…ありがと…」そう早川さんが沈黙の続く部屋の中で、私に最初の言葉を切り出した。 そしてその瞬間何故早川さんを直視できなかったのかが理解できた。 私が力で男達をねじ伏せた事で、早川さんに嫌われてしまうのではないか?そういう気持ちがあったからだ。 私はそれでも早川さんに背を向けて黙る事しかできなかった… そしてまた沈黙が部屋を包んだ。 「最近の花ちゃん、やっと花ちゃんらしくなったね…」沈黙の続いた部屋で早川さんは淡々と語り出した。 あまりにも意外な言葉に私は振り返って早川さんの顔を覗き込んだ。私をジッと直視する早川さんの姿がそこにはあった。 「え?…」と重い唇を上げ私はそう呟いた。
872 :
華 :2007/03/17(土) 22:25:04 ID:hTfBMScO
「ねぇ? 覚えてる?中2の時に3年生の番長みたいな人が、かおりにちょっかい出して花ちゃんがその人引きずりまわした事?」 そう早川さんは言い出す。 嗚呼、そんな事もあったなぁと昔を思い出し「覚えてるわよ」と答えた。 というのは中2の頃、私達3人組が廊下で話している時に3年生の番長らしき男がかおりの事が好きだったらしく、ちょっとした嫌がらせをしていた。 まるで小学生が好きな子に悪戯するような感じだ。 かおりはその行為に嫌がっており、ガキくさい3年生の番長を私が捕まえ廊下を引きずり回した事があった。 「今日のね、花ちゃん見てあの事思い出しちゃったんだ。」そう早川さんは瞳を真っ直ぐ向け私の顔を見る。 まさか合宿のこの場所で「かおり」の話になるとは夢にも思わなかった私は早川さんの話に耳を傾け始めた。 「高校生になってから、なんだか花ちゃん元気無く見えちゃって。でも今日の花ちゃん見てちょっと嬉しかった。」そう言い出した。 私は早川さんに嫌われてしまう…そう思い込んでいたが、意外な言葉ではあったが安堵した。 「かおり…なんで中学からあんなに変わっちゃったんだろ…」そう私は言いだすと「私もよくわからないの…でも急に変わった様に思うな」と早川さんは答えた。 「そう?急に変わったかしら?徐々に変わった様に思うけど…」と私は言葉を返した。 (う〜ん…やっぱり番長引きずり回した時から変わった様に思うけど…)そう早川は口をとがらせて考えていた。 コンコン… ドアをノックする音が聞こえた。
873 :
華 :2007/03/17(土) 22:25:43 ID:hTfBMScO
早川さんがドアを開けると女子寮の生徒達がドッと押しかけて来た。 「あ!あ!あのっ!あいつ等やっつけてくれてありがとう!!ホントにスカッとしました!」一人の生徒がそう言い出した。 話を聞く所、どうやらあの男二人組みは手当たり次第に声を掛けてきてしつこくベル番を聞いてくるらしく、そのしつこさに皆嫌がっていたらしい。 「そ、それで、私達食堂のおばちゃん達に事務所に報告しないで!ってみんなで頼んでおきました!」 そうだ…アレだけの騒ぎを起こしたんだ…退学もありうる話を彼女達は私をかばってくれたのだ。 「ありがとう…ホントにありがとう…」そう私は答えると彼女達も「いいんですよ」そう言いながら照れ臭そうな仕草をしていた。 「カッコよかったです! なんだか正義の味方にみえちゃって」「うんうん、カッコよかったですよ!」と嬉しそうに彼女達は私に言ってきた。 よかった… そう心の底から思えた。 次の日から何故か彼女達には「姉御」と呼ばれる様になってしまった… 例の男達は残り二日間私達のパシリになったのは言うまでも無い。 無論、あの事件のお咎めは一切無く、大食堂のおばちゃん達から「いい腕してんねぇ〜」とからかわれながらも楽しく過ごせた。 卒検も難なく二人共クリアし、無事に卒業して電車に乗り込み朝日ヶ丘へと私達は向かっていた。 私はこの合宿に来て良かったと思った。自分に欠け始めていた正義感を取戻したような感覚があった。 無論免許がもうすぐ取れるという嬉しさもあったが、何故だかこの時はこの感覚を忘れたくなかった。 そして未知なる世界のジグソーパズルの真ん中へ、今…「正義」のピースがはめ込まれた。 ―――時を同じくしてPOPモータースでは…――― 田中がキャップのツバを片手で掴みながら困惑した表情で一台のバイクの前で座り込んでいた…
874 :
華 :2007/03/17(土) 22:30:34 ID:hTfBMScO
ね、寝ます…orz
875 :
774RR :2007/03/17(土) 22:31:01 ID:vnFznV1q
つC 久々にktkr ヤッパリいいねぇw そして、まとめで魔棲雄氏の鈴木さん初登場の辺りを読み返してたが・・・ おまいら、絶対バイクで死ぬんじゃないぞ!!
876 :
774RR :2007/03/17(土) 22:47:44 ID:Tja4Tmva
退学になるんじゃないかと心配したけど、ほっとした。
877 :
774RR :2007/03/17(土) 23:05:56 ID:6lKWxqQ6
>>876 おれはボンクラの兄貴を頼みにオトシマエを着けに来る展開になると思ってた。
878 :
774RR :2007/03/17(土) 23:10:49 ID:Ooa4PGo6
(;つД`) イイハナシダナー
879 :
774RR :2007/03/17(土) 23:15:07 ID:pBw0QPe0
華乙
880 :
774RR :2007/03/17(土) 23:15:41 ID:Ooa4PGo6
今ここでWikiを晒してもおk?
881 :
774RR :2007/03/17(土) 23:23:30 ID:Ooa4PGo6
882 :
774RR :2007/03/17(土) 23:47:37 ID:hdn/ZIwO
>>881 まとめ神もいるのに、何がしたいんだ?
氏ね。
883 :
774RR :2007/03/18(日) 01:32:02 ID:5FrMw56E
>>882 ずっと前に、Wiki作れとか誰かが言ってたから作った。
氏んでくる
884 :
774RR :2007/03/18(日) 07:08:52 ID:zZcKmS7k
>>883 いやいや、氏なんでヨロシ。
Wikiは使われること無いかもしれんが、レス見て良かれと思って動くその行動力たるや好!ですよ。
>>882 儲言い過ぎ。
もうちょっとモチツケ。
885 :
774RR :2007/03/18(日) 09:05:08 ID:BNwo457v
まぁ言い過ぎたかもしれん。すまん。 だが、wikiの件は編集出来るのがかえって手垢がつきそうだからイラナクネ?という意見が 多かったし、なによりシッカリまとめてくれてる方に失礼かと思った。
886 :
774RR :2007/03/18(日) 10:51:09 ID:KONBLywA
887 :
774RR :2007/03/18(日) 10:57:14 ID:r4BbN3L9
888 :
774RR :2007/03/18(日) 16:01:54 ID:RYvSFTjf
豆腐屋の隣は誰?
889 :
774RR :2007/03/18(日) 18:38:03 ID:+1XLBPsy
オレ
890 :
774RR :2007/03/18(日) 22:21:08 ID:dkZCQ5OJ
なんか最近、サザエさん観てて早川さんを見る目が変わったなぁw
891 :
774RR :2007/03/18(日) 23:13:44 ID:JyY7FjJr
このスレ見始めてからサザエさんのキャラ全般のイメージが変わった俺ガイル
892 :
774RR :2007/03/19(月) 09:22:05 ID:vLFUCJ1E
893 :
774RR :2007/03/19(月) 11:28:29 ID:rgtzdeIp
読む限りでは早川さん 俺好み これはゆずれない
894 :
774RR :2007/03/20(火) 02:46:32 ID:mRGB9WCm
保守age
895 :
774RR :2007/03/20(火) 21:35:15 ID:J8mMjE2R
魔棲男マダー?
896 :
774RR :2007/03/20(火) 22:45:50 ID:P5OsbHP5
>>895 手前が暇だからって、魔棲雄氏までが暇とは限らないだろ。こらえ性の無い
馬鹿にはなるなよ。このスレの住人はよ。
【SCENE111】 駅前でタクシーに乗った。アナゴ君は、鈴木さんの実家の住所が書かれた紙片を運転手に渡した。 無言の僕らを乗せ、タクシーは走り出した・・・。 アナゴ君は、事故直後に鈴木さんの家族に会っていた。病院で鈴木さんの遺体に唯一の知人として付き添っていたアナゴ君の もとに、事故の報を聞きつけ群馬から車で御家族が駆けつけたのは午前2時過ぎ。 ご両親と年の離れたお兄さんが、変わり果てた鈴木さんとどんな哀しみの対面を果たしたのか・・・。想像するだけで胸が押し潰され そうになる・・・。 それでも、僕らの両親世代より一回りほど高齢の鈴木さんのご両親は取り乱すことなく、息子が事故に遭った時に一緒に 走っていたアナゴ君に行き場の無い怒りの気持ちをぶつけることも無く、深々と頭を下げたという。 アナゴ君もまた、ご両親の求めに応じ、他の誰よりも事故の状況を詳細に伝えたそうだ・・・。 若かった当時の僕に、ご両親の心中が完全に理解できていたとは言い難い・・・。だが、時を経て親の立場になった今、その気持ちを 想像すると心は悶えんばかりの苦しみに襲われる・・・。 両手に収まらんばかりに小さく愛くるしい赤子の頃・・・。大切に育てる事を誓った無垢な寝顔・・・。這い、そして歩き、言葉を覚え、 笑い、そして泣き・・・。この世に産まれてからの成長の全てをこの目で見届けてきた最愛の息子が、トラックの下敷きになって無残な 骸と化したとしたら・・・。僕は正気を保っていられるのだろうか? そしてそのタクシーの車中で、僕は初めて事故後に病院に駆けつけた中に、鈴木さんのご両親とお兄さん以外の人が居るのを知った。 アナゴ君は僕の方を見ず、だがとても辛そうに言った・・・。それは、この惨劇に一層の悲しみを添加するものだった・・・。 「・・・鈴木さんには、地元に彼女がいたんだ・・・。来年に結婚する予定だったんだってよ・・・。」 幾重にも降り積もる悲しみの重さに、僕の頭はどうにかなりそうだった・・・。
程なくして、タクシーは鈴木さんの生家に到着した。 僕は、本当に怖かった。変わり果てた鈴木さんに会うのが怖くて怖くて堪らなかった。事故の状況を話の中だけで知っていた僕にとって 無残に変わり果てているであろう鈴木さんに対面するのは、ある意味で恐怖だった・・・。 強く、優しく、頼り甲斐のある兄貴分だった鈴木さん・・・。事故の二日前も鮒田食堂で晩飯を奢ってくれた鈴木さん・・・。そんな鈴木さんの 無残に変わり果てた姿と対面する事・・・。起こってしまった現実を現実と認めることになってしまう事に、僕は躊躇していた・・・。 前橋郊外の住宅街に、鈴木さんの生家はあった。ごく一般的な二階建ての住宅。玄関扉に掲げられた忌中札だけが、この家で起きた 事態を静かに物語っていた・・・。 アナゴ君が呼び鈴を押した。「は〜い」という男性の声がして玄関が開いた。30代半ばらしき男性が僕らを出迎えてくれた。 「お〜、アナゴ君。遠いところをどうもどうも。どうぞ、上がってください」 鈴木さんのお兄さんだった・・・。年が離れているせいか、鈴木さんにはそれほど似ているようには見えなかったが、それは僕らにとって 幸いな事だったのかもしれない・・・。 「フグタさんですね。弟が東京でお世話になりました。」 お世話になったのは僕のほうです、と思ったが言葉が出なかった・・・。玄関に上がると線香の香りがした。 僕達は居間に通された。初老の女性が礼儀正しく床に手を付き僕らを出迎えてくれた。鈴木さんのお母さんだった。 「ようこそおいでくださいました。夫はお寺のほうに出かけておりまして・・・。」 優しく、気丈に振舞う鈴木さんのお母さんは、それでも疲れ果てているであろう事までは隠せなかった・・・。普段の彼女を知らない 僕にも、やつれているであろう事はすぐに理解できた。 「こちらです。どうぞ・・・。」 鈴木さんのお母さんに促された先。居間の続きの和室に、祭壇と棺があった・・・。鈴木さんが眠る棺が・・・。
一瞬、棺の前で立ち尽くした僕の背中をアナゴ君が軽く押した。 「・・・ほら、鈴木さんだぜ。」 棺に近づくと、そこには確かに鈴木さんが居た・・・。 白い布団を掛けられ、鈴木さんは静かに棺の中で眠っていた・・・。頭には包帯が巻かれていたが、傷も無く綺麗な顔で眠る鈴木さん が、確かにそこに居た・・・。 あぁ、鈴木さんだ・・・と思った。健康的に日焼けした顔色も、目尻の笑い皺もそのままだった。僕がいつも見ていた鈴木さんの顔が そこにあった。 ・・・語弊があるかも知れないが、ホッとしている自分が居た。凄惨な姿の鈴木さんを想像していた僕は、綺麗な顔をした鈴木さんの 遺体と対面した時、悲しみでも絶望でもなく、確かに安堵していた・・・。 「本当は今日の夕方の納棺で初めて棺に入れるんだけどね。・・・体のほうはちょっと・・・酷くてね・・・。」 お兄さんが淡々とそう言った。 ・・・しかし、遺体と対面しても、その傷一つ無く眠るような表情のせいなのか、僕には鈴木さんの死が現実のものとして理解できて 居なかった・・・。棺が・・・、祭壇に飾られる花が・・・、線香の香りが・・・、全て夢の中のオブジェのように僕には感じられた・・・。 あるいは、僕はこの期に及んで鈴木さんの死を認めたくなかったのかも知れなかった・・・。
再度アナゴ君に促され、僕は棺の脇に目を向けた。その時、初めてそこに女性が座っていることを認識した。 女性は無言で僕らに頭を下げた。アナゴ君もそれに応え、頭を下げる。アナゴ君とは既知の間柄のようだった。 「フグタ君・・・。こちらが鈴木さんの婚約者のタカ子さんだよ・・・。」 眠る鈴木さんを見守るように鈴木さんの傍らに座るその女性は、あまりにも悲しい微笑で僕に再び会釈をした。 鈴木さんの遺体との対面で心が既に飽和していたその時の僕が、鈴木さんの事故がきっかけで知り合ったアナゴ君とその女性との 未来を知る由など、もちろんあろうはずも無かった。
901 :
774RR :2007/03/21(水) 00:10:49 ID:LP6NGPN+
>>・・・しかし、遺体と対面しても― すごく分かる…。ばあちゃん死んだときこんなんだったっけ。 つC
902 :
774RR :2007/03/21(水) 00:19:41 ID:1JvPY16K
バイクと無関係だが、死んだ友人の葬式を思い出したよ・・・ つC
903 :
774RR :2007/03/21(水) 00:40:56 ID:gWYgvvF+
車の事故で即死した友達の葬式を思い出した… そいつも彼女残して逝っちゃったんだよなぁ あんな葬式、二度と出たくない 特に両親の姿なんて見てられなかった… おまいら絶対事故で死ぬなよ
904 :
774RR :2007/03/21(水) 00:41:17 ID:zUwqV9/f
アナゴさんと同じ事した事あるわ・・・滅入るな。 新展開plz
905 :
774RR :2007/03/21(水) 01:07:58 ID:T8HBxvgS
あまり生々しい話はしたくないが、こういう遺体の損傷が激しい場合でも納棺は肉親がやるものなのかな・・?
>>901 俺もだ
母方の爺さんが亡くなったときも、すごく綺麗な顔でまるで寝ているようだった・・・
906 :
774RR :2007/03/21(水) 01:27:05 ID:/E96+0yS
つC
907 :
774RR :2007/03/21(水) 01:29:11 ID:tvMuNwpg
先輩がバイク事故で死んだ時のこと思い出した 同棲してた先輩の彼女が棺桶の側で大粒の涙を流しながら事故の内容を説明してくれた
908 :
774RR :2007/03/21(水) 01:45:46 ID:o/F3CT21
909 :
774RR :2007/03/21(水) 01:54:40 ID:PIwu5AdU
910 :
774RR :2007/03/21(水) 03:29:13 ID:f5hDZC6H
俺も最初実感なかったなぁ。 棺おけに花入れる直前くらいに急に実感が沸いてきて涙が止まらなくなったよ…
911 :
774RR :2007/03/21(水) 03:59:09 ID:LTLelFYO
912 :
774RR :2007/03/21(水) 04:43:16 ID:LpyRzq4b
こないだ大学卒業したんだが、この4年間でバイク仲間2人も亡くしちまった。 でもなんというか、自分自身にリアルにのしかかってきた悲しみってのは涙が 出ないというか、泣きたくても泣けないもんだな。 魔棲雄氏の文中にあった、「バイクで死ぬということは周りの人も不幸にする」という 意味はかなり重いよね。 でもその重いものをしょって行くことは、風で大事なものが飛ばされないためには、 大事なことなんだよな。もし俺と同じ境遇の人が居たらつらいだろうケドどうか忘れないで。 長文スマン
913 :
774RR :2007/03/21(水) 20:52:10 ID:2/d09M5A
死にたくなければバイクになんぞ乗るな
914 :
774RR :2007/03/21(水) 21:47:54 ID:nxeUaOiE
描写も凄いんだが、 魔棲雄氏って元ネタをしっかり調べて 書いてるのが凄いと思う。 TVでサザエさんとか見てても、「一見ほのぼの家庭に見える けど、過去にはこんなことがあったのかあ・・・」とか妄想して もあまり違和感感じないし。
915 :
774RR :2007/03/21(水) 23:10:39 ID:i38HUvTu
916 :
774RR :2007/03/22(木) 00:24:08 ID:CnW1JmKt
>>914 こういう裏設定があるからこそ、バイクのネタが
おもしろく感じるんだろうな。
917 :
774RR :2007/03/22(木) 04:07:30 ID:pMNM3O3H
つC 先ほどC1箱崎手前で転倒して、バイクが中破しました…orz 体があちこち痛い… 鈴木さん、俺はなんとか生きてるよ…
918 :
774RR :2007/03/22(木) 04:54:03 ID:Jinsk1cy
大丈夫か?気をつけろよ!
919 :
774RR :2007/03/22(木) 05:44:46 ID:3Vcypgzp
>>917 おいおい…。でも環状線で転けたってよく無事だったね。
鈴木さんの友達じゃないけど壁にぶち当たったらそれまでだし、後続もビュンビュン来るし…。
しかし箱崎のあたりだとカーブで頑張りすぎちゃったんじゃないかw 気をつけれ
920 :
774RR :2007/03/22(木) 07:53:54 ID:8BX3zSlP
昨日の朝車にハネられた俺が来ましたよ。 再来月のレースどうしよう...orz
921 :
774RR :2007/03/22(木) 09:08:04 ID:nmiphICR
>>920 体の具合は?
自分も先週車にぶつかられて、今日ようやく手術。
なんとか、好きなバイクで死んでません。
922 :
774RR :2007/03/22(木) 09:46:50 ID:8BX3zSlP
>>921 右足骨折+靱帯損傷+肉がそげてるらしい。
それと左腕が肩から手首まで激しい打撲で動かない。
あとは全身打撲でベッドの上だわ。
それと昨日て書いてたけどよく考えたら火曜日だ。
事故の瞬間から手術終わりかけまで意識なかったから1日分記憶飛んでるみたい。
手術頑張れ!
923 :
921 :2007/03/22(木) 21:44:10 ID:nmiphICR
それは大事故ですね… 自分も右大腿に関節が二つ増えてしまったり、左手の筋を思いっきり痛めてしまうという 部位も似たトコなので、勝手に親近感がわいてますw 今はお互いゆっくり治しましょう。
みなさま、どうぞご自愛下さいますよう・・・
925 :
sage :2007/03/23(金) 07:59:56 ID:1vG2AcBp
イタい話やめれ
926 :
922 :2007/03/23(金) 13:14:13 ID:0wZJle2c
>>923 ('A`)人('A`)ナカーマ
こちらこそ。
頑張りましょうね。
魔棲雄氏
ありがとうございます。
入院中の楽しみとして作品のさらなる進展を見守らせて下さいまし。
>>925 正直スマンカッタ
927 :
774RR :2007/03/23(金) 16:38:42 ID:QYkTbF4v
>>926 さん
まさにナカーマ、共に頑張りましょう。
>>魔棲男さん。
自分も、入院以前からこのスレ巡回が楽しみだったので、これからもよろしくお願いします。
正直事故は完全に相手が悪く、ひかれた直後に鈴木さんとサバンナを思い出しました。
生きていてよかった。
鉄骨娘ならぬチタン骨娘になってしまったけど、何とかリハビリでバイクに乗れるよう頑張ります。
あと、痛い話すいませんでした。スレ違いになるのでこの辺で消えます。
928 :
華 :2007/03/23(金) 20:27:18 ID:uvedJEZm
「う〜ん……」悩ましげな表情を浮かべ田中は無精髭を左手で触る。 「やぁ!ポップ君。 ん?随分難しい顔しているね。」そういいながら一人の男がPOPモータースへ入ってきた。 「あ、先生。今日も浦野さんの所で夕刊を…ですか?」と着物を着た伊佐坂難物にお辞儀をした。 「自分の連載小説は気になるもんさ」と笑いながら伊佐坂は田中へ笑みを浮かべる。 「ほほぅ、88(ハチハチ)か」そう伊佐坂は田中が見つめるバイクを眺め始めた。 「え、えぇ…」と喉に物が詰まったような返事をする田中に伊佐坂は不思議がり「この88がどうかしたのかい?」と尋ねた。 「ふぅー! やはり先生には隠せませんね…」と苦笑いしながらキャップのツバをクイッと上げて白い歯を見せる。 「実はこの88自分の所で6軒目なんですよ」そう答える田中に「ふむ、どういうことだね?」と伊佐坂は質問した。 「先生は火野要人先生をご存知ですか?」と田中は伊佐坂に聞く。 「名前だけなら知っておるよ。議員選のポスターで一時話題になった方だったかな。その火野要人先生が88とどのような繋がりなのだい?」 「火野要人先生の息子さんがこの88を2000km程走った所でサーキットに持ち込んだみたいでしてね」と田中は答える。 「ほほぅ、息子さんの持ち物か…はて?6軒目というのは?」と伊佐坂は謎めいた問いに田中は答えだす。
929 :
華 :2007/03/23(金) 20:27:58 ID:uvedJEZm
「えぇ、順を追ってお話しますと、息子さんが2000km走った所で筑波に持ち込みましてね。」 「レギュレーションはノーマルだったのですが、前日の練習走行終了後に息子さん自らクロスミッションと軽量フライホイールをコッソリ入れてしまったんですよ。」 「ふむ、ポップ君、確か入賞した時点でエンジンは…」と伊佐坂が聞く。 「えぇ、確かに入賞した時点で腰下まで分解しますが、このレースに至っては3位までの分解でしてね。どうやら練習走行で入賞すら危うかったのでしょうかね…」 「息子さんは4位狙いだったそうですよ。まぁ…自分はこういう行為は…」と答える田中に伊佐坂は頷く。 「でも不思議な事が起こりましてね。レース直前の軽い走行ではちゃんと走ったそうなのですが、スタート直後にエンジンが止まったそうなんですよ」 「ほほう…世の中ズルはできんね」と笑う伊佐坂。 「赤っ恥をかいた息子さんは近所のバイク屋にすぐさま売り払ったそうで…」と田中は少し呆れた表情で88を優しく見つめた。 「ふふ、ズルしてまでこの88は勝ちたくなかったんだろう」と答える伊佐坂に田中は「まさか…マシンがそんな事」と笑う。 「して、6軒目というのは?」と聞く伊佐坂に田中は「えぇ、実は売り払ってからの経緯が…」と言葉を濁しながらも語り始めた。 「それからなんですよ…この88が一度もエンジン掛からなくなったのは… で、先日5軒目のバイク屋の店主がどうだい?って格安で提示してきたので興味本位で仕入れてみたんですよ。」 「ほほう…それでポップ君から見てどうなんだい?この88は?」と伊佐坂は楽しそうな表情で田中に聞く。
930 :
華 :2007/03/23(金) 20:28:39 ID:uvedJEZm
「えぇ…自分も最初点火系だと思ってアレコレやったんですがね。死んでないんですよ配線が。エンジンも分解してみましたが…」と田中は困った表情を見せる。 「ほぅ、ポップ君をそこまで悩ませるとは… はっはっはっ!」と伊佐坂は笑い出す。 「たらい回しにされた中で、あるバイク屋の店主が同じ88とエンジンだけ入れ替えて動かした事があったらしいんですよ」と田中は言う。 「ほう」と着物の袖に腕を通して田中の話を聞く伊佐坂。 「問題の88エンジンに実働の88とエンジン入れ替えてみて、問題のエンジンの方はやはり掛からなかったみたいでしてね…逆に実働のエンジンの方は問題の88電装系類で普通にかかるらしいんですよ」 「最初は直せなかった言い訳かと思ったんですが、試しにウチにあった実働の88で部品一つ一つ取り替えて試したりしたんですが…駄目でしたね」と田中は半分諦めた表情で伊佐坂に言う。 「ふむ…つまり火は飛んでるし電装系も問題ないわけか… エンジンも見てそれだと… う〜ん…」と伊佐坂も88を見ては悩み始めた。 「この88は間違いなく動く条件が全て整っているんです。でも動かないというのが悔しくて」と呟く田中に伊佐坂は嬉しそうに「ポップ君はバイクが本当に好きなんだね」と優しく言った。 「コイツは必ず動くはずです。動かない訳が無いんですよ。A machine does not tell a lie…」と呟いた田中。 「ん?なんて意味かね?ポップ君。」伊佐坂は田中の呟いた英語が気になった。 「”マシンは嘘をつかない”って意味ですよ。ウチのチームの監督がよく言ってました。」と田中は答える。 「ほほう…マシンは嘘をつかない…か…」と納得した伊佐坂は「この88もレースで嘘をつきたくなかったのだろうな」と88を見つめながら目を細める。 「ふふふ、小説家の先生らしい表現ですね」と少し伊佐坂をからかう。「はっはっはっ!これは一本とられたか」と笑う伊佐坂。 「さて、そろそろ私は浦野さんのところで夕刊を読むとするよ」そう言いながらPOPモータースを後に伊佐坂はすぐ近くの珈琲・浦野へと向かった。
931 :
華 :2007/03/23(金) 20:29:22 ID:uvedJEZm
田中はショールームの角にある事務机の椅子に腰掛ては88を眺め出した。 (しかし…お前も可愛そうなマシンだね。先生の言われる通りレースでそんな勝ち方をしたくないものな…)と88を優しく見つめた。 (大丈夫だ。自分が、自分が必ずお前を動かしてやるさ。もう少し辛抱してくれよ。きっとお前の望む真っ直ぐな心のオーナーが現れてくれるさ)そう思い机の写真立てを眺めた。 その写真には『Team Dolphin』と書かれた旗を立てかけ、その旗を囲むように様々な人種が輪を描いて肩を組み笑顔でポーズを取っていた写真だった。 無論、その輪の中には若かりし田中の姿もそこに居た。 「A machine does not tell a lie…か…」そう呟いた田中は88年式NSR250Rを作業場へ運び気合を入れ始めた。 [HONDA・NSR250R 形式MC18] HONDAがRS250RWをベースに誕生させたマシン。PGMキャブレターUや5角断面スイングアームなどで前モデルから大幅に運動性能を向上させた。 リアタイヤもワイド化されラジアルタイヤを装着している事もさることながら、当時もっとも話題になったのがピーキーなエンジンパワー。 配線一本にてフルパワーを発揮し60psとも噂されたが実際のパワーは55ps前後。 この事実が世に明るみになるとYAMAHA・SUZUKIなどの消費者団体からレギュレーション違反だとのクレームが殺到した。 しかし当時のライダー達はこのピーキーなエンジンパワーに魅せられたのは言うまでも無く歴代NSR最強と噂されてはいるが後の形式MC21も最強形式と言われるほどでHONDAの技術力の高さを崇拝するライダーは多い。 水冷2ストクランクケースリードバルブV型2気筒・249cc・45ps この物語でのカラーリングは赤白の赤テラ。クロスミッションと軽量フライホイールが装備されているがエンジンは原因不明の不動車である。 余談ではあるが88(ハチハチ)とは88年式の呼び名で一部のレース関係者ではパッパーなどと呼ぶ人が居るほど愛されたマシンでもある。この物語では一般的な88(ハチハチ)と呼称する。
932 :
華 :2007/03/23(金) 20:31:12 ID:uvedJEZm
ね…寝ます…orz
933 :
774RR :2007/03/23(金) 20:33:56 ID:VFAe8Xbd
オツカレー(_´Д`)ノ~~ つC
934 :
774RR :2007/03/23(金) 21:32:08 ID:DnmZp8l6
カツカレー つC
935 :
774RR :2007/03/23(金) 22:17:03 ID:4AiHURXR
華乙
936 :
774RR :2007/03/23(金) 22:37:44 ID:q1YH/8b/
>配線一本にてフルパワーを発揮し60psとも噂されたが実際のパワーは55ps前後。 >この事実が世に明るみになるとYAMAHA・SUZUKIなどの消費者団体からレギュレーション違反だとのクレームが殺到した。 この部分についてだが ・55PS”しか”出なかったからクレームがでたのか、55PS”も”出たからクレームがでたのか。 ・Y,S社からクレームがきたのか、Y,S社製のバイクユーザーからクレームがきたのか。 ここら辺について誰か詳しく教えてくれ
937 :
774RR :2007/03/23(金) 22:51:33 ID:RIcvuX0+
FZRとかで当時の運輸省に馬力を過少申告して登録して処分されたってのがあったみたいだね
938 :
774RR :2007/03/24(土) 01:42:44 ID:oOyV/heX
バイクメーカー各社による自主規制が45psまでってことになってたのに いきなりホンダさんがノーマルでもガバッと捻るとノーマルでも60psでるようなバイク出してきたから ほかのメーカーからブーブーいわれたんでしょ
939 :
774RR :2007/03/24(土) 01:43:49 ID:oOyV/heX
940 :
774RR :2007/03/24(土) 01:59:49 ID:1qoQCX53
充分わかるだろ。
941 :
774RR :2007/03/24(土) 02:09:55 ID:PC2CFmP4
っいつもID〜
942 :
774RR :2007/03/24(土) 09:20:49 ID:/uAaJyYl
88年式かぁ〜と懐かしんだら20年近く前の事なんだよな 漏れもオサンになったもんだ…orz
943 :
774RR :2007/03/24(土) 09:26:04 ID:6TRNAVJt
悪魔の88誕生か!?
944 :
774RR :2007/03/24(土) 10:39:57 ID:u73Lr56+
>>943 いやいやこの流れからいくとあのコが乗ることになるから”悪魔”じゃないだろ
どちらかというと”豚魔”?
945 :
774RR :2007/03/24(土) 13:38:32 ID:4WSvnFh+
琢魔か…
946 :
774RR :2007/03/24(土) 13:52:24 ID:ccylqNeg
とんま???!!!!!
947 :
774RR :2007/03/24(土) 15:50:02 ID:ImgPRmVD
華氏乙CCC
>>944 豚魔はイクナイのでカコイイ通り名にしようよ
948 :
774RR :2007/03/24(土) 16:56:05 ID:GqF/2HxD
>>938 自主規制で、45PSの上限が数世代も続いているのに、
新型が出るたびに雑誌に記載された加速やサーキットのラップタイムが上がっているから
サスやタイヤの性能向上だけでは無いだろうとは感じていた20年前。
45PSと言って売って、実測60PSはさすがにやりすぎだわ。
華作品って読んでて全然興奮しないしツマンナイ。 定期的に投下してくれるのはありがたいけど、マスオ氏やタラオ氏(まぁたいした作品じゃないし、楽して金儲けするんだオレはってわざわざ主張したりしてウザいが)みたいに楽しみに待ってるわけじゃない。 スレが進んでると思えば、また華かぁ…みたいな感じ。 でもこれからも頑張ってください>華さん 応援してませんが頑張ってくださいね。
950 :
774RR :2007/03/25(日) 14:00:49 ID:EgpPMrsn
951 :
774RR :2007/03/25(日) 14:16:17 ID:LRkjw/ub
心ない人の典型
952 :
774RR :2007/03/25(日) 14:54:44 ID:Vp212B81
949は究極のツンデレと見た!
953 :
774RR :2007/03/25(日) 15:25:33 ID:Guhn+Qg3
>>949 死ねばいいのに
自分では書けもしないのに文句ばっか垂れてムカつく
マジで死ね
954 :
774RR :2007/03/25(日) 15:29:59 ID:QP5fvC0B
書ける、書けないにしても、 作者及び作品を侮辱してるな。
955 :
774RR :2007/03/25(日) 16:02:36 ID:OG7JYbfi
おまいら釣りなんだからさ… 何でも楽しむ感性の無い奴に評論家を名乗る資格は無し! スルーしようぜ
956 :
774RR :2007/03/25(日) 16:14:25 ID:sJOZwUBt
957 :
774RR :2007/03/25(日) 16:19:11 ID:QP5fvC0B
>>956 >応援してませんが頑張ってくださいね。
滅茶苦茶矛盾した応援だなw
958 :
774RR :2007/03/25(日) 17:19:51 ID:aCgwpiKI
959 :
774RR :2007/03/25(日) 19:45:06 ID:fVcfC8jI
なんかサザエさんのOPの観光名所を観てるとツーリングに 行きたくなる。
960 :
774RR :2007/03/25(日) 20:22:13 ID:uaxen0/0
>>959 OPの各地紹介だけでもマスオバイクツーリングVerにならないかなw
961 :
774RR :2007/03/25(日) 21:12:45 ID:5Jj8gE/X
次スレ チン☆⌒ 凵\(\・∀・) まだぁ?
962 :
↑ :2007/03/25(日) 22:05:43 ID:C6fHvisk
ヨロシク
963 :
774RR :2007/03/25(日) 22:52:51 ID:vy6gbT5W
梅
964 :
959 :2007/03/25(日) 23:46:43 ID:uc0PYDjg
965 :
774RR :2007/03/26(月) 01:13:53 ID:2Y8w/X3C
>>964 あー言っちゃった・・・そういうこと言うと自分が作る羽目になるんだよ・・・
966 :
774RR :2007/03/26(月) 02:59:37 ID:7f3cUECi
967 :
774RR :2007/03/26(月) 03:05:49 ID:t+E/wggl
豆腐屋の88vs悪魔のRZのバトルだぜ!
968 :
774RR :2007/03/26(月) 04:05:20 ID:Te56Lfjo
そういえば、アナゴさんの下の名前って何ていうんだ?
969 :
774RR :2007/03/26(月) 06:59:02 ID:9oK5lkzh
>>968 鈴木さんの妹の養子になったんじゃない?
970 :
774RR :2007/03/26(月) 07:34:24 ID:J4EEpPpF
久しぶりに来たら新しい作家さん増えてたのね。 小池さんや甚六さん、波平さんはもういないのかな?
971 :
774RR :2007/03/26(月) 08:35:57 ID:AVkhQ6C+
ぷれすライダー! ぷれすライダー!
972 :
774RR :2007/03/26(月) 09:29:48 ID:J21/Fixm
973 :
774RR :
2007/03/26(月) 13:03:37 ID:9bxgMnEL