川上ってどこいった?
山梨
3 :
代打名無し@実況は実況板で:2007/11/11(日) 23:13:55 ID:a1UWnpB80
僕ちんの世界
リハビリで頭にかけ湯してる
あぷぷに乗っ取られるようなスレタイだな
6 :
代打名無し@実況は実況板で:2007/11/11(日) 23:30:19 ID:2ycHU/s00
ミスチルの桜井が
>>6getしました。2getじゃなくて6getそこんところ踏まえて……
不倫は文化!文化 IS 不倫!不倫は文化!文化 IS 不倫!不倫は文化!文化 IS 不倫!
田原健
>>1 お前いつも氏にそうな顔してるな(プ
松岡あ
>>2し 糞つまらない曲しか作れないのか(プ
岩
>>3わ厚治 お前ら2人揃ってきもいな(プ
小林武
>>4 お前の時代はとっくに終わったんだよ(プ
>>7か川敬輔 お荷物だからさっさとやめろ(プ
鈴木英
>>8 トーク番組とかで自分のきもさをアピールすんな(プ
>>9わ田佳祐 パクリ野郎は音楽業界から失せやがれ(プ
7 :
代打名無し@実況は実況板で:2007/11/12(月) 09:13:17 ID:8Ed7Dhr+0
山梨
あぷぷじゃないですがこのスレ貰います。
スラィリー狩りスレからの派生ネタです。
時は2007年、晩秋、今年もまたスラィリー狩りの最盛期を迎えて活況呈する広島の街へ、一人の男がやってきた。
男は目立つところに大きな銃をひっさげていた、が、今のこの季節、広島の街では珍しくないことだった。
ハンターは勿論、女や子供も万一のために銃器を携帯しておくのが、この街の晩秋においては常識である。
なにしろ銃の所持が珍しくないくらいなので、男自身にはそれ以上、とりたてて変わったところはなかった。
よく鍛えられた筋骨逞しい体格も、スラィリーハンターとしてはごく平均的な容姿にすぎない。
しかし、彼の連れていた生き物は、あまりに珍妙すぎて人目をひいた。
身の丈は人間ほどもあり、群青色の体毛、巨大な頭、その頭の両側に、これまた巨大な耳がついている。
男の持つ大型の銃を見れば、彼が旅の途中の通りすがりでなく、スラィリー狩りを目的としていることは誰の目にも明白だ。
地元広島では、スラィリー狩りの供といえば大概、ゴールデンレトリバーと決まっている。
誰が決めたというわけではないが、長い歴史の中、たくさんの尊い犠牲から得られた教訓が、
スラィリー狩りに際してはその犬が最も優れていると証明しているのだ。
しかるにあの男は、危険なスラィリー狩りへ、あんな目立つものを連れていくのだろうか。その一点が、街ゆく人々の関心を引いた。
――なんだあれは。どうかしている。早晩にも、奴らの餌食になってしまうに違いない―――。
人々はみな一瞬の憐れみをもって男を一瞥し、それから、冷たい風の吹く中、家路を急いだ。
これから死地へ向かうらしいその男は、名を森野といった。
すれ違う人々の視線を気に留める様子もなく、森野は駅舎で切符を求めると、ちょうど来た列車に乗り込んだ。
連れの生き物の頭がつっかえたために通常よりも1分遅れて発車したその列車の行き先には、三次という名が表記されていた。
森野が目的地に着いたときには、辺りはすっかり暗くなっていた。
田舎町は仕舞いが早い。皆寝静まってしまったかのように、人っ子ひとりいない道を、森野は地図を片手に急いだ。
やがて道は細くなり、寒々とあたりと照らしていたまばらな街灯もいつしかなくなり、月光を頼りに辿りついたそこは…、
三次の町が一望できる、見晴らしのいい山麓に建てられた、木造の小さな家だった。
ドンドンと木戸を叩くと、間延びした返事が聞こえ、ほどなく一人の男が森野を迎えた。
「お前が、永川か」
「…そうだが、あんたは――」
言いかけて、永川と呼ばれた男は言葉を止めた。森野の背後に控える、群青色の存在に気がついたのだ。
「――そこにいるのは、ドアラ」
広島市街では好奇の目を向けられるばかりだったその生き物の名を、永川は違いなく言い当てた。
「さすがに、知っているか」
「とすると、あんたは、マスター…?」
「恥ずかしながら、地元…、名古屋では、そう呼ばれている」
「ドアラマスターが、わざわざこんな季節に、こんなとこまで。一体何の用で…」
「腕利きのスラィリーハンターがいると聞いて来たんだ。頼む。力を貸してほしい」
『腕利きのスラィリーハンター』、その言葉がまさに自分を指していることを、永川はもちろん理解していた。
実際、このあたりではそう噂されているし、地方局から取材を受けることもある。手を組もうという誘いも多くあるが、
永川がその手の誘いに乗ることは決してない。
その理由は至極単純で、スラィリーハントを赤の他人と組んで行うことは、危険なのだ。
捕獲に成功すれば、キロあたり数万円もの価格で取引されることも珍しくないスラィリーだが、
周知のとおり、熟練のハンターでもその捕獲には相当のリスクを冒している。
まして、自分たちだけでハントに出かけられないような連中と組んでは、自分も命を落としかねない。
さらに言えば…、スラィリー狩りの最中は、殺人には絶好の機会である。銃があり、山奥で、人が死んでもおかしくない。
力をあわせてどうにか倒したスラィリーであっても、捕獲に成功した瞬間からその肉塊は金塊に等しく、
信頼のおける仲間とでなければ、いつ誰が金に目を眩ませ、自分の命を狙うかわからない…。
「わざわざ来てくれたのにすまないが、俺は決まった仲間以外とは組まないんだ。
理由は、…あんたも、ドアラマスターともあろう人なら、わかるだろ」
永川は人のよさそうな顔を少し曇らせて、そう告げた。永川の言うとおり、その理由は森野にはわかる。
名古屋にもドアラハントという文化があり、事情は似ているからだ――、ただし、リスクも、リターンも、スラィリーのそれには遠く及ばない。
まともに戦えばドアラとスラィリーのどちらが強いのか、試した者がいないからそれはわからないが、
凶暴さだけで論じれば、スラィリーは各地のマスコットモンスターたちの中で群を抜いている。
しかし…、名古屋からようやくここまで来たのだ。すんなり引き下がるわけにはいかない。
「わかっている。その上で、頼んでいるんだ。猟には慣れているし、こいつもいる。足手まといにはならない。どうか」
…その言葉には実に熱がこもっている。永川は黙したまま、あごひげを撫でつつ思案した…、
そもそも、ドアラマスターの能力をもってすれば、他人と組まなくても、スラィリー狩りを通常よりも安全に行うことは可能なはずだ。
ドアラは戦闘意欲にはやや欠けるが、同じマスコットモンスターであるためスラィリーにピロられても影響を受けないし、
信頼したマスターに対してはおどろくほど忠実なので、マスターの身の安全はかなり保障されているといえる。
そのうえ本人が猟に慣れているのなら、自分の助力など必要ないはず………、とすれば……。
「…なにか、事情が」
「聞いてくれるのか」
「……聞けば引き受けるとは約束できないが…」
「わかっている。当然のことだ。聞いてもらえるだけ、ありがたい」
「…狭いとこだが、入ってくれ。見てのとおり、こんな場所だから…、長時間の立ち話は危険だ」
「感謝する」
その外見に違わず、案内された小屋の内部はとても質素な印象だったが…、
土間の奥の座敷の縁に無造作に置かれていた敷物は、強く森野の目をひいた。
鮮やかすぎる青色に長い毛足。これはスラィリーの毛皮だ、と森野は直感した。
まともに購入すれば目玉の飛び出るような高級品のはずだから、卸値も相当なものに違いないが、腕利きの猟師と名高い永川にとっては、
これを一枚売却するかどうかなどはきっと大した問題ではないのだろう。
永川は比較的恵まれた体格をした森野よりもさらに背が高く、体つきもやはり精悍であったが、その表情は柔和で、
もみあげから繋がるあごひげを蓄えてはいるものの、歴戦のハンターという肩書きに似合わず、恐らくはまだ年若いように見受けられた。
もしかすると、自分よりも若いかもしれない…、とも森野は思った。
森野は知るべくもないが、この推測は的確であり、森野の29歳に対して永川は27歳である。
この若さですでに、遠く名古屋まで名がとどろくほどの実力の持ち主とは。
一体、どれだけ幼いころから、如何にして鍛え上げられてきたのだろうか。森野は思いを巡らさずにいられなかった。
「まあ、座ってくれ」
「あ、ああ」
薄い座布団をすすめる永川の声に、森野ははっと我に返った。
裸電球に照らされた室内は、薄汚れてはいるが、思いのほかしっかりとした生活感を演出しているように見える。
木造の粗末な外見から、おそらく猟期に滞在するためにしつらえた山小屋なのだろうと森野は推測していたが、
もしかすると永川は年中ここで暮らしているのかも知れない、と思わせる品も散在していた。
豚の蚊やり器。団扇。薪のストーブ。綿入れの半纏。等々。よく見れば、四季を充分にやり過ごせる設備が整っており、
それに加え、よく手入れされた神棚が、住人がここに定住していることを雄弁に物語っている。
一年中、こんな山の中で暮らしているのか。金はあるんだろうに、なぜそんなことを…、
突然の訪問者に対し、丁寧にも湯をわかして茶を淹れようと手を動かす永川の背中、灰色の毛皮のベストを眺めつつ、
森野はそんなことを詮索していた。
「そいつは茶を飲むのか?」
後ろを振り向かないまま、突然永川が尋ねる。
「飲む…、ときもある」
「そうか」
それなら、と言って永川は湯飲みを3つならべ、そこに茶を注ぎはじめた。
「事情、というのは」
恐らくはコタツとして生産されたのであろう形状の、今は単なるテーブルの上に茶を置きながら、まず永川が口を開いた。
「…何から話したらいいか…。単刀直入に言うと、まとまった金が必要なんだ」
「そんなことはわかる。ただ猟がしたいだけなら、鹿でも撃てばいいことだろ」
森野の答えに、永川は表情を動かさずそう言った。その返事を聞いて森野は内心、こいつは話が早いと喜ぶと同時に、
少しだけ不快な気分になった。
つまり、この永川という男は、いかに凶暴なスラィリーといえど命のあるものを、金のために余分に殺めることに対し、なんとも思っていないのだ。
それを腹立たしく思うのは、おそらく自分がドアラマスターであるための性で、
スラィリーに対し猟師という立場でしかない永川にそれを求めることは筋違いだ…、そもそも自分はこれから、
その猟師の仲間入りをしなければならないのだ。
同じ生き物といえど、愛するドアラたちを撃つわけではない、なにも問題はない、
名古屋を出る前に散々自問し、そして辿りついた歪んだ答えを、森野は今一度、強く念じ、それから次の言葉を繋いだ。
「…ビッグ・ドメ…、というのを知っているか?」
森野の口から出た奇異な名前を、永川はしばし天井を眺めるようにして、記憶の中から手繰り出した。
「…名古屋の都市防衛のために作られた、巨大ロボット」
「そうだ。メルキドのゴーレムみたいなもんだ。あいつが普段、周辺都市からの干渉をかなり防いでいたんだが、
残念なことに今年で耐用年数が切れた。そのせいか、夏場には故障に見舞われてな。今は防衛ラインとして機能していない」
「それで…、名古屋は大丈夫なのか?」
他都市の事情に疎い永川も、名古屋が地理的に、東西を強敵にはさまれていることは知っている。
「今のところは、俺の仲間が頑張っているが…、悪いことに、ビッグ・ドメは動力源の原子炉に障害をきたしていてね…、
このまま放置するのも危険なんだ。
それを理由に、尼崎と文京、さらには海外から、買い取って修理がしたいというオファーが来ている。
自前で修繕ができないのなら、いずれかに売り渡さなければならないが…、それはなんとしても避けたい」
つづく(スラィリー狩りスレの皆様お騒がせしますた。)
>>17 乙です
ビッグ・ドメ吹いたw
まさかこんな展開になるとはw
「飲む…、ときもある」 吹いたw ドアラは人の家だろうがねっころがってテレビ見てそうだ
続きが気になる!是非完結させてくれ。
20 :
B@a:2007/11/15(木) 22:17:24 ID:ThXkiUfY0
倉捕手来たよピロ
金がいるでドメだろうと思ったがメルキドのゴーレムワラタwww
22 :
代打名無し@実況は実況板で:2007/11/15(木) 22:33:35 ID:194G7oUA0
続編キボンwww
狩スレから来ますた
ドメwwwww
>>17 GJ!!!!!!!!
もち続編あるんだよね?wwwwビックドメうけたwww
スライリィーマスター梵の出演も期待
参考 ビッグドメ
/\ ∧_∧ ./\ /)))))Λ
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これかwwww
それかよwwwwwwwwww
ちょwwwwwwwwww
職人さん移動乙。
ビッグドメwwww
永川の描写とか愛するドアラ達とか超吹いたwww
ビッグドメ吹いたwww
職人さん乙です。
――広島は他都市から地理的に離れていることと、幸か不幸か、さほどの資金力も軍事力を持たないため、
そういった有力な都市から直接標的にされることはほとんどない。
しかし、距離こそ若干離れてはいるものの、隣に位置する尼崎は近年その版図を広げることに積極的であり、
そこにその巨大兵器が配備されることになれば、広島も無関心ではいられまい…、
勿論、広島の住人である永川としても、それは歓迎できた話ではないが…。
永川は腕組みをしたまま黙った。名古屋の防衛に関する話を熱っぽく語る森野の背後で、ドアラがヨガのようなポーズをしている。茶は御気に召さなかったのだろうか。
大体、あんなでかい頭で、一見どうやっているのかわからないような姿勢を。こいつ、ものすごいバランス感覚だ…、
「おい、聞いているのか」
「あ、ああ、聞いてる」
覚えずもドアラに気を取られていたところを森野に突然咎められ、永川はハッとした。
こんな長い話はどうせ一度に全部相手にできないし、とりあえず、きちんと聞いていた部分に対して意見を述べれば問題ない。
「しかしだ、それは、まとまった金といっても、随分…」
「……」
「いくらスラィリーと言ってもな、二頭や三頭、いや、仮に十数頭を仕留めたとしても、億の金にはならないぞ」
永川は眉間に皺を寄せて言った。スラィリーハントでワンシーズンに稼げる金は、実力があって、かつ運が良くても数千万のレベルを超えない。
現実的に考えるなら、ドアラマスターに、永川が加担しても……、三、四千万程度だろう。いくらなんでも、そんなことくらい分かっているだろうに…。
しかし永川は不幸にしてその頭の中に、真剣な顔をして故郷の窮状を語る目の前の男をなぐさめるために有効そうな、気の利いた言葉を持ち合わせず、
そのまま黙して相手の言葉を待ち、冷めかけた茶をすすった。
職人さん乙です。
ところで、尼崎というよりは西宮だと思うのですが…(茶々入れてすまない)
つまるところ、間接的にそれは無理な相談だと言い切った永川から一旦視線をそらし、森野は思案した。
スラィリーをいくら狩っても所詮、億の金にはならない。そんなことは言われるまでもなく、わかっているのだ。
そこを、わざわざこの緊迫した情勢下、仲間を残して遠路広島まで、お前を訪ねて来ている、そのあたりから言わんとすることを気づいてくれるかと思っていたが…、
やはり口に出さねばわからないのか、つまり現実的ではないということか。
それとも、どこか何となく間抜けて見えるこの男、もしかすると単に思いつかないだけということも…。
そうだ。ただでも苦しい戦線を抜け、活路を求めてここまで来たんだ。このまま引き下がっては…。森野の頭の中、戦友たちの顔が次々浮かんだ。
このままでは、自身の弟子であり、なにより自分を信頼している見習いドアラマスターの新井はもちろん、
みなに申し訳が立たない。言うだけ言ってみないことには。その価値はある。言え、言うんだ森野将彦。
「……マスターを」
意を決して森野が、殊更低い声でその言葉を発したと同時に、気まずそうに机上を彷徨っていた永川の視線が突然、キッと森野の両眼を捉えた。
「今、何て言った」
「スラィリーマスターだ!」
急に険しくなった永川のその視線を跳ね返すごとく、森野は語調を強めて言った。
「まさか!!」
今度ははっきりと聞こえたその名に、永川は目をまるくした。森野は身を乗り出し、さらに続ける。
「調べはついてる。このあたりにいるはずだ。知らないとは言わんだろう」
背後でドアラが足をひねって這いつくばっている。
「それは…、言わない…、が……」
永川は狼狽した。スラィリーマスター。確かにそれは存在している、存在しているからこそ、飼い慣らしたスラィリーどもを駆使して神出鬼没、
なんの目的だか不明だが、さまざまな企業活動や国家事業を阻害して、
その首には巨額の、全てあわせれば本当にどれだけか知れない、とてつもない懸賞金がかかっている…、
だが…、
しかし…。
その途方もない金額は、同時に、スラィリーマスターがどれだけ危険な存在であるかを、如実に物語っているのであった。
ちょwwwwww
どこからつっこめばいいのか分からんwwww
粗い弟が見習いなのかw
内容は真剣なのになんか笑えるw
「…無理だ」
しばらく呆然としたのち、永川は視線を落として、かぶりを振った。
「ただでもスラィリーだってのに、それが何頭も、一人のマスターの統率のもと、陣形を組んで襲ってくるんだぞ。とても太刀打ちできない。
あれが桁違いの懸賞首だってことは誰でも知ってる、それこそ広島に住むもんなら誰も知ってるが…、
それでも、真面目にあれを狙おうなんてやつはいないんだ。熟練したハンターほど避けて通る。いくらなんでも、無茶だ。無謀だ」
「正面からぶつかれば、そうだろう。しかし、それだけが戦いじゃないはずだ」
「仮にマスターを出し抜くことができても、その後スラィリーを何頭も相手にしなきゃならんことには変わりない。
俺はともかく、あんたの命の保障ができない」
「金さえ入れば…、そしてそいつを名古屋に届けることができれば、俺はどうなってもかまわん」
「馬鹿言うな。そんな話が受けられるか!」
勢い余って、ドン、と永川が机を叩く。振動で机上の湯飲みがぐらつく。
「もとよりそのつもりで来ている。どうか。頼む!」
森野もバンと音とたて、両手を机へついた。そして森野の湯飲みが倒れるが、すでにほとんど中身はなく、幸い、大事に至らなかった。
「…自分の命を軽く投げ出すような奴とは組めない。そういう奴はえてして、他人の命も簡単に危険にさらすんだ」
ひと呼吸おいて、つとめて冷静に、永川はそう言い放った。
…二人の主張は平行線の気配を見せる。ある種、仕方のないことかもしれない。
なにしろ森野は軍人、大きな目的のためには時に人命は二の次になる世界の住人だが、対する永川は一介の猟師。
命をかけて獲物と戦わなければならないような局面をどれだけ避けられるか、それこそが、腕利きと素人の決定的な違いなのだから。
つづく(土日は来ないかもしれません)
2ちゃんで久々にいいものを見せてもらった…
これ、どこかの小さい小屋で一人芝居で見たいなw
乙です
森野男前すぎて違和感wwwでもGJ!
昨日の続き来てたのか!
突っ込みどころ多すぎるけどとりあえず森野が喋るたび口調で笑うわww
書いてる人が鯉なので正直森野のキャラがわからん
もし良かったら教えてください参考にします
いや、この違和感が逆に笑いを誘っていいと思うよ。
>>46 天然ボケ。基本マッタリマイペース。「そうですねぇ〜」みたいな
「ホントに」をよく連発する。
嫌味を言うときの口調はなんかイラッとくる感じ。
時々半ギレする。
こんな感じかなぁ。あんまりうまく伝えられなくてスマン
ドアラも好きだけど上田っていうおっさんも好きみたいだよ。
ホントにwwwwwたしかにwwww
あえてこのままのキャラがいいなあ
永川格好よすぎワロタw
森野はかなりの前田萌えでもあるなそういや。
書き手さんの書きやすいようにするのが一番さね。
続き楽しみにしとります。
カープファンとしても中日の選手にアライバよりも森野がいるのが羨ましい
>>43 むかーし何かの番組で野球選手がドラマに挑戦!みたいなことやってなかったっけ?
この話を実在の選手とマスコットにやってもらったらとんでもないことに(ry
でも見てみたいw
作者さんの書き方がのりこめっちゃうぐらい最高
森野は作者さんの書きやすいまんまでいい
>>53のように書いてあるようにあの森野が!!な感じが読んでる身であるとするから
森野は打席に立った時の目が怖いので今までの口調でいいよ
今後の展開が楽しみだ
森野はこれでいいと思う
森野だから面白いww
これが井端とか川上とかじゃなんか普通なんだよなw
この堅いキャラが話を一層引き立たせてるように思う
しかし読ませる文章だなー
./ ,;: | √ .;:,:
./ /| 「┓:| ,;:'. ;;'' _____ ::
. / /..:: | .(o)| /____./| ;
::::/ /..:::: | | ,;,;: . ||二0二二0二|| |
../ /..:::: | _|._________ _____ ||二0二二0二|| | ξ
../|..: | / // m mn /| ||二0二二0二|| | 目 ,;:'
/..:: |: | /_________//| ̄ ) ) | _|__,,,,,,,,,,r───''''" ̄"ヽ ____
..:: |: | ||-|二二二|l二二l| /. ̄|_ し し廴,,,___,,,,___ ヽ \
|: |/|l |」 |」|l二二l|/ r-──-. `-.○\ ヽ ヽ
|:: / / ̄\|_CD_/  ̄`ヽノ / |
| / ∧ ∧ ∧ ∧ r'~ヽ ゝ__.ノ/~ ヽ l ノ
| / | ´」`| (ё ’ )| l´・ ▲ ・` l U | | ./ ,,,
/「||/ ( つ‐OOO ∬と ⊂ヽゝ::--ゝ,__∀_ノヽ--::ノ__,,∠_∩/ |
と⌒)_) ζ ____ 旦 (__(__う  ̄ヾ ,,_,,ゞ,,__,ヽ.___,,____ノ
旦 /::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::/
「名古屋の防衛に関する話を熱っぽく語る森野の背後で、
ドアラがヨガのようなポーズをしている。」
>>63 ちょwてめええええw
ビール吹いたじゃねええかあああああああw
毎回挿絵描いてくれw
>>63 口の中ではふはふしてたたこ焼き吹いたwwwwwww
>>63 ドアラDEKEEEEEEEEEEwwwwwwwwwww
なぜか
>>63が見えない
NG指定していないのに……
>>70 AAだから、一部NG指定したAAと被った部分があったんじゃないかな?
>>56 見てみたいなあ…
永川はこないだドラマ出てたしw
正月番組とかで是非…!
…新年早々カオスっていうのもアレだがwww
>>63 今更だが、挿絵やばいな
ドアラがお茶のっけてる場所が実にやばい
かっこいいな
私もマスター目指して頑張ろう
♪あぁ 憧れの マスコット・マスターに
なりたいな ならなくちゃ 絶対なってやる
今日は続きが読めるかなwktk
え〜おはようございます。
規制に巻き込まれましたので夜までお待ち下さい。
楽しみにしていただいてるのに申し訳ナス
>>78 読ませてもらってるよ
ありがとうね
続きが気になるピロよ
80 :
代打名無し@実況は実況板で:2007/11/19(月) 12:06:03 ID:SNhEOUFz0
>>78 楽しませてもらってます
夜まで正座して待ってます
>>78 続き楽しみにしてます
夜まで全裸で正座して待ってる
+ +
,-─‐‐-、 +
,-‐_|__D__|-‐-、
((⌒l 0´・▲・` l⌒)) ワクワクテカテカ
ヽニ'ゝ゜_∀__ 人ニノ
(0゜∪ ∪ +
と__)__) +
―――「ضلطكزىغ」
暫く続いた緊張、そして沈黙を破り、突然、ドアラが声を出した。
それは鳴き声というよりは何か言葉を喋っているようでもあり、よく聞けばそうでないようでもある。
『ドアラたちは種族の独自の言語を持っている』という基礎知識がなければ、とても喋っているようには聞こえないかもしれない。
永川もドアラの声を聞くのは初めてだった。その声色はどうにも表現しがたいが、あえて例えるなら滑舌の悪い九官鳥に少し似ているような気がする。
ああ、本当にドアラは喋るのか…、ピロピロとしか言わないスラィリーとは違うんだな、と永川はぼんやり思ったが、
その正確な音を聞き取ることは人間には不可能、と古くから言われているので、結局理解できないという点ではスラィリーと同じか、とも思った。
この時点で永川はまったくその程度の感想しか持たなかった。しかし彼が本当に驚くことになるのは、まさに、この直後であったのだ。
たった今なにかを喋ったドアラのほうへ森野はおもむろに振り向くと、そして…。
「بکك ةءرق٦ف?」
同様の音声が、今度は森野の口から発せられた。一瞬、聞き違えたかと永川は思ったが、やはり間違いなく、それは森野が発したものだった。
一体それがどういうことが、永川が理解するのには少々の時間を要した。その間に、またドアラが何事かを森野に向かって喋る。
そののち、森野がふたたび向き直って言うには…。
「すまないが、こいつがそろそろ眠いんだ。また明日に、今度はお前を納得させられるような具体的な作戦を持ってここに来るから、
今日のところは失礼したい。どこか、この近辺で、借りられそうな宿はないだろうか」
永川は呆然とした。ドアラの発音を人間が聞き分けることはできない。それは例えて言うなら、火星にタコはいないというのと同じくらいの常識だ。
現代でもなおその常識を受け入れず、日夜研究に励んでいるものがないとは言わないが、学術的に否定されているものであり、ごく一部のカルトな集団を除けばマジメに可能性を信じるものはいない。
そう。いないはずなのだ。
しかし…、幸いにして永川は職業柄、マスコットモンスターに関することだけは博識であり、その胸には心当たりがあった。
「…あんた、名前は」
「ああ、名乗っていなかったか。これは申し訳ないことをした、どうか非礼は許されたい。俺は森野だ。名古屋陸軍大尉、森野将彦」
「……森野、だって?」
「知っているのか?」
「知っているも、なにも…」
その名は遠く広島まで届いていた。ドアラ語を自在にあやつり、ドアラたちとの完全な意志疎通を可能とする希代のドアラマスター。
ゆえにドアラとのコンビネーションは完璧であり、また本人も軍の総指揮官から直々に厳しい訓練を受け、その実力たるや凄まじく、竹槍で戦闘機も落とすほどの武闘派と聞く。
そんな人物となら、もしかすると、あるいは…。
「…少し、考えさせてほしい。宿は…、あるにはあるが、この時季だ、狩猟客で埋まっていると思う。ここでよければ、泊まっていってくれ」
そう言うと永川は奥から布団を出してきて、それを無言で指差し、横になるよう森野へ薦めると、
自分は脇に架けてあったハンモックへ潜り込んで、電球の明かりを切ってしまった。
永川が突然態度を軟化させた理由が森野にはよくわからなかったが、ふと見ればドアラはすでに土間へ転がって寝息を立てており、
また折角の好意でもあることなので、そのまま甘えることにした。
これ面白いなwww
森野wwwwwwwwwwwwwwww
>竹槍で戦闘機も落とすほどの武闘派
ちょwwwwwww
神すぎるw ドアラに甘い森野イイな。
森野がドアラ語話したところで思いっきりふいたww
最初から予想はできてたのにw
森野強すぎて吹いたwww
竹槍で戦闘機って、さすがポスターに槍って書かれてるだけあるなwww
>また本人も軍の総指揮官から直々に厳しい訓練を受け、
何かここで噴いてしまったwww
しかし強いな森野
さすが「槍っす」と答えた男wwwwww
しかし、この森野がいて尚もビッグ・ドメが必要ってことは
名古屋は相当な激戦区なんだな
森野大尉wwwwww
しかし現実のネタを織り交ぜつつ独特な世界を作り上げる作者すごすぐる
>>94 あらこんなんあるんか
全然知らんかったwww竹槍適当ww
>>99 知らなかったんですかww
なんというシンクロ
うはw 続きGJです
挿絵職人の降臨に気体
>>102 『ドアラ語で会話する森野とドアラに驚くナガカー』の図に期待だなw
竹槍で戦闘機を落とす森野希望
ト
_| i_
___ ',_',::',_,、',
,、-''"´:::::::::::ヽ,-、>‐、 ___',:::',______
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ヽ;;;;;。;;;;;;;;;;;;;;;`‐ 、._::::::::::::::::::::::::::::::',
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原 作 ゆ う き ま さ み
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'.;;;;;;',,:::/
┐┤
``
M・YUKI 「竹槍で飛行機を落とそうとする森野」
森野を応援すればいいの?
スライリーは‥
スラ
森野には是非とも侍前田との邂逅を果たして欲しい
まてよ、
ドアラマスタ森野は
ビッグドメの修理代を稼ぎたいんだよなw
むちゃしやがって.....
竹槍で戦闘機、、、まみやだ…
「槍」のポスターをしらないで、竹槍のエピソードを書くあたり、作者には何かがおりてきてるねw
それにしてもおもろいわ、続きが気になる。
翌朝、小屋の外から突然ものすごい破裂音がして、森野はあわてて飛び起きた。見れば、すでに永川の姿は寝床にない。
土間で随分寝返りをうったらしく土だらけになって眠りこけているドアラを跨いで急ぎ小屋の外へ出てみると、脇のほうから物音がする。
何事かと不審に思って森野が覗くと、そこには永川が、袖を捲って大弓に矢をつがえていた。
「おい…、」
何をしてる、と声をかけようとして、森野は思わずその言葉を飲み込んでいた。ぐっと弓を引きはじめた永川に気圧されたのだ。
じっとその様子を見守っていると、やがて、ひょう、と空気を切り裂く音がして、その矢は前方…、
大きな木から伸びる、人の二の腕ほどもある枝の根元を直撃したと思うと、枝は先刻と同じ破裂音を響かせ、粉々に砕け散ったのだ!
その一連の動作が終わると永川は、ふう、と一息ついてすぐに、森野のほうを向いて言った。
「お早うさん、やっぱり起こしたか、すまない」
朝から騒音を立て睡眠を妨げたことを永川は軽く詫びたが、森野はそんなことよりも、今、目の前で行われたのは一体なんだったのか、すぐにもそれを問い詰めたくて仕方がなかった。
常人が同じことをしようと思えばまず散弾銃が必要だ、しかも至近距離でなければ、一撃で目標を粉々にすることはできないはずだ。
「今のは、一体。…どういう仕掛けだ!?」
「え、いやっ、別に仕掛けってほどのこともなくて…、…まあ、ちょっと、気合を…」
森野があまりにすごい剣幕で寄ってきて、その暑苦しい睫毛をばちばちさせながら詰問するので、永川は思わずしどろもどろになりながら、どうにか、説明になっていないような説明をした。
こんな言い方をしてはますます問い詰められる、しまったと永川は思ったが、予想に反して森野はその場に立ち尽くし、そのまま黙りこんだ。
その沈黙が実に居心地が悪くて、永川は森野に聞かすともなく、一人、つぶやいた。
「いや、やるならこいつが必要になると思ったんだ…、でも近頃は銃に頼りきりだったから…、うん、久々のわりには狙いは良かったけど…、やっぱりちょっと足りないかな…」
IDがKYだな。
おおお来てた!
暑苦しい睫毛に笑いましたwwwwww
ところで作者さんそろそろコテつけてもいいのでは?
暑苦しい睫毛www
これ書いてる人同じか?
土だらけになっているドアラを想像して吹いたが、それ以上に
>暑苦しい睫毛をばちばちさせながら
でめちゃ吹いたwwww
それにしてもナ、おまいは気功でもやっているのかとw
規制解除されたかな
その半ば曲芸のような業を目前で見せ付けられ、森野はにわかに愕然とした。
愕然とするあまり、この一晩の間に永川が随分乗り気になっていることにすら、すぐには気づかなかったくらいだ。
達人の域のハンターは銃よりも弓矢や槍を好むらしい、というのは、スラィリーハントに関する文献を少し漁れば容易に見つけることのできる記述である。
しかしそれがなぜなのか、合理的に森野を納得させるだけの理由は、いずれの文献にも書いていなかった…、
いや、すべて判を押したように書かれていた、『それらが銃器よりも威力で勝る』という至極単純な理由が、そのときの森野の頭では到底理解し得なかったのだ。
だが、永川の放った一本の矢が生きた木の枝を吹っ飛ばす、その現場を目撃した今ならば、文献の言葉は実になんの捻りもなく、
ただ正直に事実を記載しただけの表現であることを理解できる…、いや、もう少し森野の心情に忠実になるなら、
認めざるを得ないと表現するのが正しかろう。
一体なんだこの男…、人間離れしている! これならたとえ名古屋でも十二分に前線の防衛が務まるだろう、
これだけの力があってもなお、一人では、スラィリーマスターには到底対抗すべくもないというのか…!?
広島は近年こそ隣接する西宮と政治的な緊張が続いているとはいえ、過去の経験から平和を愛する中立都市を宣言しており、もう長いこと戦闘らしい戦闘が行われていない。
軍も存在するにはするが、災害時の救助活動などに動員されるのみで、実戦に出る機会はなく、
つい最近も、腕に覚えのある軍人がひとり退役し、名を上げる機会を求めて西宮へ移って行ったらしいというのは、名古屋でも有名な噂だ。
つまり、広島には、その気になれば都市間紛争において戦局を大きく動かせるほどの、例えば神通力のようなものの持ち主が仮にいたとしても、
それが表立って目立ちにくいという事情がある。
永川とて、腕利きの猟師としては業界で名が知れ渡っているが、それが他都市ならば軍で活躍できるほどの実力者とはもちろん知られていない。
そう、知られていないだけで、広島にはこの永川に準ずる力を持つ者が数多く存在しているのかもしれないのである。
そんな中で今まで野放しにされているような強敵に挑まねばならないことを知り、森野はただ、
いつの間にか傍まで来ていたドアラの呼びかけに応えることもできず、その場に立ち尽くしたのだった。
>>114 コテはなくてもいいかなーと思ってるのですが、あったほうがいいですかね?
書いた奴は同じです。
書いたときのやる気っていうかテンションが質に出てしまう傾向があるので気をつけます。
コテというかトリップつけてくださるとありがたいです…・・・。
なんか森野のキャラクターが笑えるww
竹槍で戦闘機を落とす男が弓矢で木を粉微塵にされたくらいで驚くなよw
「おい、どうした」
「あ、ああ」
永川に耳のそばから声をかけられ、ようやく我にかえって森野はおぼつかない返事をした。
「そいつ、腹が減っているんじゃないのか?」
ドアラを指差し、永川が言った。ドアラの服についた土を払おうとした森野は、その言葉に再び驚いて手を止めた。
「なぜわかる!?」
たったいま超人的な力を見せられたばかりの森野には、もしかしてドアラの気持ちを知ることなど、永川にとって訳もないことなのではないかと思えたのだ…、しかし、それはまったく杞憂であった。
「わかるさ、俺も腹が減ってる。飯にしよう、手伝ってくれ」
手伝ってくれとは言われたものの、軍では大尉という肩書きを持ち、妻子も持つ森野はその実、ほとんど料理をしたことがない。
そのことを伝えるべきか、それも高慢だろうか、できるだけのことをすべきか迷って森野はおろおろしたが、
対照的に永川は実に手際よく、米を火にかけ野菜をきざんで鍋に味噌を溶き、またたく間に食事の支度を進めていくので、
結局森野がした手伝いは、「これ持ってて」と「鍋見てて」の2点のみにとどまった。
それを森野は申し訳ないと思ったが、永川は一向に気にする様子もない。
「やあ、手伝ってもらったから早くできた。さ、食べよう。いただきます」
「…いただきます」
そういえば、食事の前に合掌し、いただきますと唱えたのはいつ以来だろうかと森野はしばし感慨にふけった。
「俺の適当な味付けだから、口にあうかはわからないが」
「いや、うまい、うまいよ、こいつもうまいと言ってる」
森野はその食事を本当にうまいと思った、が、横に座ったドアラがゴチャゴチャと、味噌汁が赤味噌でないことに文句を言っているなどとは無論、訳して伝えるわけにはいかなかった。
トリップつけました。本日ここまでです。
ドアラwwフリーダムっぷりは流石だな。仕草が簡単に想像できるw
乙ですー次も期待
乙です。
赤味噌じゃないのを怒ってるのかwwwwwwwバロスwwwww
味噌汁にこだわりのあるマスコットwwwwwwwww
ナガカーかっけえなあ
乙!
ドアラがいい!
なんて良スレなんだ!
乙です
ドアラwww赤味噌wwww
ドアラが
「普通味噌汁は赤だよね、赤だよね!ねえ、森野さん!」
って言っている横で森野が、
「こいつもうまいといっている」
というシーンを思い浮かべて吹いたw
>>133 かわいいなwwwwwww
ドアラ必死w
不器用な森野とフリーダムなドアラが最高すぎるw
いただきます
いいなあ・・・食事の前はいただきますだよなぁ(*´∀`)
食べ終わったらごちそうさまでしただよねえ(*´∀`)
ドアラ自重しろwwwwwwwwうぇw
つかドアラも赤味噌飲むんかいwwwwww
赤味噌にこだわるドアラを想像して吹いたw
良スレ認定!
ここはプロ野球板
板違いなのでもよりの板に移動しろ腐女子ども
139 :
代打名無し@実況は実況板で:2007/11/21(水) 02:01:55 ID:29h9ObEA0
晒しage
ドアラは味もわかるのかwww文句言いながら食べるドアラwww
その赤くない味噌汁をすすりながら森野は、あることをとりとめもなく思い出していた。それというのは…、広島にいるはずの有名な武芸者のことだ。
評判がもし本当ならば、数々の伝説として語られる自軍の総司令官の若かりし頃にも勝るとも劣らない猛者のはずで、
森野は士官学生の時分に、歯医者の待合室に置かれていた特集本でその男のことを知ってから、ひそかに目標としてきたのだった。
現在の情勢では、今回無事に生きて帰ったとして、次に名古屋を離れられるのはいつになるかわからない。
広島に行くからには是非会って、ひとことでもいい、どうにか教えを乞いたいものだ…、と森野は以前から思っていた。
昨日からどうもどたばたしていたから、今までそれを忘れていたが、ふとした拍子に思い出したのだ。
その人物はどうにも気難しいことでも有名で、知人でもない自分が訪ねて行ったところで会見が叶うという保障はない、それが悩みの種だった、
しかしこの目の前にいる男、どうしてなかなか強いのだから、もしかすると自分の憧れの武芸者にも、人脈を持っているかもしれない。
だが、それをいきなり尋ねることは非礼だろうか…、と普段の森野ならば考えるのだろうが、
食事をともにすることには、人と人のあいだにある垣根を少し低くする効果があることが心理学的に知られている。
そのためか、このときの森野は実にためらいなく、永川に質問ができたのだった。
「ひとつ、つかぬことを尋ねるが…、前田という人を知らないか」
「…前田?」
スラィリーの漬物をかじりながら、ぼーっとドアラの手元を見て、こいつ箸の持ち方が悪いな…、などとぼんやり考えていた永川は、突然質問を投げかけられて反射的に顔を上げ、問われた名をオウム返しした。
「前田って言われてもなあ…、どこの前田さん」
前田といったら広島ではそれで通じるかと森野は思っていたが、たしかに、言われてみればそんなはずはない。
「有名な武芸者で、若いころは傭兵としてあちこちの戦場で活躍した人だ」
「んー、いたかなあ、そんな人…」
箸の先を軽く口にくわえたまま、永川は思案した。かつて傭兵として活躍したのなら現在も軍人だろうか、それなら今は広島にいないのでは?
「…前田智徳、というんだが…、」
「…とものり?」
その名を聞いて、宙をさまよっていた永川の視線が動きを止めた。
「もしや、心当たりが?」
「…うちのお師匠さん?」
「なんだとッ!?」
ぶっ!そう来たか…っ!!>師匠
今後の展開も楽しみにしてます
前田キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
オールスターの時前田にくっついて話しかけて超嬉しそうにしていた
森野を思い出したw
毎日楽しみにしとります。
スラィリーは漬物にもできる動物か。。 水棲なイメージなんかな。。
箸の使い方ドアラワロタwwwwww
総司令官・・・どうしても信子夫人の方を想像してしまう
前田さん登場ですかww
150 :
代打名無し@実況は実況板で:2007/11/21(水) 14:35:52 ID:29h9ObEA0
age
横浜ファンですけどwktkしながら正座で
続きを待つことにします。
続編纏めて読ませて頂きました、続編に期待しております。
理想の形は前田さんって言ってるしな>森野
ネタが細かいわwww
前田も弓使いなんだろうか、太刀とか使いそうだがw
それにしてもドwアwwラwww
食卓をひっくり返す勢いで身を乗り出した森野に圧倒され、永川とドアラは、思わず尻ひとつぶんだけ飛び退いた。
「頼む!ぜ、是非っ会わせてくれっ、俺はっ、」
「ちょっ、待って落ち着いて、とりあえず、飲み込んでから喋れ!!」
永川は自分が咄嗟に後ろへ引いていたことに安堵した、そうでなければ森野の口から飛んだ米粒の直撃を受けていたことだろう。
「は…っ、すまん、申し訳ない。だがどうしても俺は、その人に会いたいんだ!」
気難しいと評判の、しかもこれだけの男を弟子にもつ武芸の師匠。面会はかなうのか。森野は机に両手をついて永川の眼をみつめる。
永川の口から声が出るまで、その間が、長く感じられる。
果たして。その答えは。
「いいよ」
…その答えはあまりにあっさりしすぎていて、森野の耳から頭へ染み込むのに、多少の時間を要した。
「ほ、本当に?会えるのか?いつ?」
「出かけるとは聞いていないから会えると思う、いつでもいいんじゃないかな、まあ、早朝深夜でなければ」
森野は呆然とした。広島の奥地、かつてはさすらいの傭兵、不世出の武人、と来れば難しい性格も納得がいく、
もしかすると会うのにも試練を課されたり、色々な障害があったりするかもしれない、
それらを乗り越え遂に面会が叶うときがきたら、それはそれは、どれだけ感動することだろうかと森野はかねてから想像していたのだ…、
それなのに…、
それなのに……、
ああ、なんて、なんてオープンなんだ…………!!
積年の夢が叶うときというのは、案外こんなものなのかもしれない。
本日はここまでです。
モレノwwwドアラwwwww
ナとドアラが飛びのく挿絵希望w
読みごたえある文章乙です
森野って前田に憧れてたのか!知らんかった
オープンなお師匠さんワロスww
一時期広島中に溢れてた「前田智徳は誤解されている」のポスター思い出したw
>>155-157 乙です。
面白いからこれからのの展開をwktkして待ってはいるんだが…
しかし…モレノは当初の目的を忘れかけてないか?
>>◆4P6Fp0aKPs
ぜったいこのスレ中に完結する気ないだろw
むしろ完結しないでほしいw
いやいや、面白いがちゃんと完結した方がいいぞw
このスレ中とは限らなくていいけど、引き伸ばすとジャンプ漫画みたいな羽目に…
なるべく早く、早く、と森野があまりに急いているので、一行は朝食後すぐに山小屋を後にした。
永川にしても、遂にスラィリーマスターの討伐を行うのだから命懸けの仕事になるのは自明であり、
そうなれば遅かれ早かれ師には挨拶しておかねばならず、ちょうど森野が訪問したがっていることは永川にとっても好都合だ。
ただ本当は永川は茶碗を洗ってから出掛けたかった、が…、こうも急かすには森野は何か、師に大切な用事があるのかも知れないとも思い、
それは口に出さないまま、一刻も早く山を降りたのだった。
山道を抜け、ようやく踏んだ舗装道路をさらに歩くこと3〜40分。着いたよ、といって永川が指差した先には立派な鳥居が見えた。
「ここは…、神社、ではないのか?」
「まあ神社だったんだけどね。前の戦争で跡継ぎが亡くなってから荒れ放題になってたのを、お師匠さんが修理したんだ」
「ほぉ…、そうなのか…」
その軽い説明を聞いた森野があまりに感心した風に奥の社殿を眺めるので、永川はにわかに不安になり、あわてて言葉を付け足した。
「修理したと言っても、お師匠さんがとんかち持って直したわけじゃないぞ。金を出したってこと」
「それはわかる」
「いや、一応」
その師匠が塗りなおしたのではない鳥居をくぐり、永川は、脇の社務所を改装したらしい建物へと足を進めた。その後ろを森野はやや緊張した面持ちでついていく。
さらに、そこへ掲げられていた看板を見て、森野はどうにもはやる気持ちが抑えられなくなった。
『前田御磨衛尼流 道場』
ああ、ついに来たんだ、この道場の門を叩くときが…。森野は大きく息を吸った。
「た…、」
たのもう、と如何にも道場をたずねるらしく森野が大声を出そうとしたのと同時に、永川が看板の脇のインターホンを押した。
ピンポーン、という電子音が三度、静かな境内に鳴り響いた。
>>167 有難いことに思ったより大量に感想いただいてるので、スレ内完結は無理と思ってます。
残りの分量がどのくらいになるかは全然わかりませんが、
まあ、あとのことはあとで考えます。
>>169 お前に言われんでも自分もそうしたいですw
森野が空回りするお前に言われんでも普通な道場www
>御磨衛尼流
wwww
すると、「はあい」という男の声がして、ほどなく中からドアが開き、出てきたのは、木綿の胴衣に袴姿、目が細く顎のしゃくれた痩身の男だった。
歳のころは永川と同じくらいだろうか。裸足で手にハタキを持っているところを見るに、この男は門下生で、今はちょうど掃除をしていたところなのだろう。
「おおー、ナーか!久しぶり」
「やまちゃん久しぶり。お師匠さんはいるかい」
「いるよ。呼んでこようか」
「いや、お客を連れてきたから、いま会って貰えるか、聞いてきて」
「お客?誰?」
そう言って門下生風の男は下駄をつっかけ、怪訝そうに玄関の外へ身を乗り出して…、
「うわ、なんやコイツ!頭でか!!!」
開口一番、男はそう叫んで後ろへのけぞり、バランスを崩しかけて壁に後頭部を打ちつけた。ガン、と鈍い音がする。
「ちょ、やまちゃん大丈夫か」
「客ってコイツかいな!人間とちゃうやん、ナー、冗談きっついわー」
「ちゃんと見ろよ、まあ、こいつも客っちゃ客だけど、もうひとりちゃんといるだろ!」
「もうひとり…?ああ、こちらさまか…」
眉をしかめて頭をさすりながら細い目をさらに細め、男はようやく、森野の姿を視認したらしかった。
「見えた?そいつはドアラ、こちらは森野さん。こっちは、ここの者で、」
「あ、山崎浩司、いいます。よういらっしゃいました」
「…森野将彦だ。どうも」
「名古屋からのお客だから、遠いとこ来てるから、なるべく待たさないで会ってもらえるように頼んで」
「わかった。ちょい待っててな」
「上がってていい?」
「あー、ええよ、おっしょーさーん、おきゃくさんやてー!!」
山崎は踵を返すと、ばたばたと足音を立て、大声を出しながら奥へ走り去る。しかし…、
「…なんやねん、おるんならもっとおるらしくしてもらわな。目立たんお客や…」
彼が去り際つぶやいた独り言は、至極残念なことに、永川の耳にも森野の耳にもしかと届いていたのだった。
今日はここまでです。週末はうpできないと思うので、お手数ですが保守協力願います。
追伸
方言は素人なので詳しい方はある程度お見逃しを。
あまりにひどい間違いはご指摘くださいw
乙!
もうどこから突っ込んでいいかわからないwwww
世界のやまちゃんwwwwwwww
181 :
代打名無し@実況は実況板で:2007/11/22(木) 19:10:52 ID:Ek6wLJEV0
a
リアル門下生「ラブリー」ー山崎ktkrwwwwwwwwww
>>177 乙ですよw
山崎マジワロスwwwwwwwww
そのうちスラィリーマスター研究員井生博士とかまで出てきそうな勢いだw
正直 日本代表の壮行試合を見ていたら 森野の打席のときに笑ってしまう俺がいる
もうダメポ
各選手のキャラ付けも激しく楽しいが
今後の展開にもうたまらんくらいwktkが止まらんwww
とりあえず来期の広島VS中日戦に楽しみが一つ増えた
職人さん乙。これからもがんがれw
ここで隠し球山ちゃんかwwwwwwwwwww
元々好きな球団が中日と広島(同じくらい好き)の自分にはたまらんw
来シーズン緊迫した場面で森野と永川が対戦する場面がきても
絶対このスレ思い出して笑っちまいそうだw
>>189 俺はもうすでに挿絵のドアラが頭から離れんwwww
>>191 ド「チ… チンコ… カユ…うま」
モ「惜しい!」
>>191 この二人連れが永川の家を訪れたわけか…ダメだやっぱ笑えるwww
>>191 森「で、俺が投げた竹槍で、その戦闘機ボンって。」
ド「えー、嘘でしょー。」
連休明けを楽しみにしつつ保守です
続きが楽しみです
wktkしながら保守
>>200 そういうネタってスラィリー狩り本スレ向きじゃね?
あんま先の展開読むよーなこと書いてると作者さんが書きにくくならんか心配
今日で連休終了だが、終わったら続編が来る……
嬉しいような悲しいような
ああ〜2日寝ても今日があると思ってたのに2時まで寝てしまった…
寒いよ〜明日会社行きたくないよ〜
でも続き読みたいよお〜
このスレを見てやっと世間では連休だったことを思い出した
ところで
>>203 逆に考えるんだ。ちゃんと仕事に行きさえすれば続きが読めるんだ!
最近の楽しみはこれだけだよ…。
歯に衣着せることのできない山崎の立ち去った直後、永川は森野の横顔を、気づかれぬように横目で見た…、しかしその表情はさほど怒っているようには見えず、ひとまず、胸をなでおろした。
しかし怒ってこそいなかったものの、森野は内心で消沈していた…、
名古屋では、ドアラマスターといえば人々から一目置かれる存在であり、子供たちにとっては憧れの的だ。それがここでは、あろうことかドアラのおまけのような扱い。
それに加え、この道場があまりに森野の頭の中に思い描いていた理想と違いすぎるのもいけなかった。
なにしろ長年の夢であり、さらに神社を改装した荘厳な雰囲気から否が応にも期待が高まってしまっていたために、普通ならば驚くほどのことでもない、
たとえば玄関のインターホンや関西弁の男にもいちいち余計に幻滅してしまっただけのことに違いない、ただそれだけのことだ、そもそも期待が過剰だったのだ…、
森野は脳内で自分にそう言い聞かせながら、しかしなおも、口から漏れ出る溜息をとどめることができなかった。
「…ま、上がってよ、上がっていいみたいだから」
その様子を見ていた永川はひきつった愛想笑いをうかべながら、玄関の中へと森野を促した。
玄関で履物を揃えていると、ほどなくまたバタバタと足音がして、山崎が奥から姿を現す。
「ナー、お師匠さん会うてくれるて。奥の座敷におる。行こ」
そう言って山崎の指差す先には閉じた襖が見えている。あの向こうに憧れの前田智徳がいる、そう思った途端にさっきまでの消沈ぶりはどこへやら、森野ははやる気を抑えられず深呼吸を繰り返しながら山崎の後ろをついて行った。
さほど長くもない廊下を進み、襖の前まで着くと山崎は、さっきまでのドタバタと足音を立てて廊下を走っていた姿からは想像のつかないような無駄のない所作で、ス、としゃがみ、戸口を軽く二度叩いた。
その動作を見て森野は感心した、あんな風に見えてもやはり教育はできているのだ、師匠に口をきく前には自然と背筋が伸び洗練された動きをするのだな…、
「お師匠さん、森野からお越しの名古屋さんをお連れしました。入ります」
「ちょ、ちょっとやまちゃん、」さすがにそれは失礼だろ…、と永川が客人の名を正す間もなく、襖の奥から返事が聞こえた。
「ご苦労。入りんさい」
乙です!
山崎…ひでぇw
森野からお越しの名古屋さん・゚・(ノ∀`)・゚・。o
山崎バロスwwwバカスwww
投下乙です!
乙です!
山崎ひでえwww
森野からお越しの名古屋さんバロッシュwwwwww
入ってよいという返事なので、森野の名を記憶し直す機会を逸したまま、山崎は両手を使って恭しい動作で襖を開けた。するとそこには、暖かそうな絹の和服を羽織まで着込んだ男がひとり、灯油ストーブの真正面へ陣取って座っている。
「まーた、お師匠さん、火ぃくっつき過ぎたら危ないからあきまへんて、言うとるやないですか」
「近頃冷えるけぇ、火のそばへ寄るのが道理じゃ、仕方ないじゃろ」
「そう言うて、去年もお袖焦がしはったやないですか」
「うるさいわ、客人の前でする話でもなかろ、黙っとれ。…ワシは森野を存じとらんで申し訳ないが、遠くなんじゃろ、よう来たの。名古屋さん言うたか、ささ、入りんさい。
ナーも久しぶりじゃの、お前は相変わらず山から滅多に降りてこんのか、顔も見せんでからに。ほれ浩司、無駄口叩いとらんで茶と菓子な」
山崎の早口な小言を体よく制して、前田は森野、それから久しぶりに姿を見せた永川を招き入れる。それから見えたドアラの姿にぴくりと眉を動かすと、嬉しそうに、こう続けた。
「おお、これは珍しいお客じゃの。すると、お前さんドアラマスターか」
「ドアラ?これが!?」
前田の言葉を聞いて、黙っていろと言われたばかりの山崎がいきなり頓狂な声を出した。
「お師匠さん!ほんとにこいつがドアラなんですか?」
「なんじゃお前、ドアラがどんなもんか、知らんかったんか」
目をまるくして再度尋ねる山崎に対し、事もなげに前田は答える。
「そら、知っとりましたけど…。なんや、コアラに似たカッコや聞いたからどんな可愛いんか思とったのに…。なんやの…。キモー…」
大層がっかりとつぶやいて、山崎は生気のない表情のまま再び跪いて一礼し、襖を閉めて姿を消した。
投下乙です!!
森野から来た名古屋さんで話すすんでるしwww
山崎の妄想ドアラはかわいかったのかww
乙です!
ナーよ、早いとこ名前を訂正してやってくれwww
「…まあ、子供の教育が悪うて申し訳ない。ほれ、座りんさい」
「は、はい」
襖が閉められたことでにわかに開放感の失われた和室で、机ごしの真正面から前田に声をかけられ、緊張した面持ちで森野は返事をした。
横から永川が座布団を二枚、森野のほうへ押して寄越す。そのうち一枚を自分の隣に置いてドアラを座らせると、森野も続いて腰を下ろした。
「お師匠さん、その仰りようは。あいつもいい加減、子供って歳じゃないでしょう、俺と一緒ですよ」
「お前も見とったじゃろが。いつまで経っても大人らしゅうならん、子供で充分じゃ」
「そう言って子供扱いをなさるから、いつまで経ってもああなんでは」
「なんじゃい、お前まで説教か。どいつもこいつも、そんなとこだけ老けよって。かなわんわ」
ひとしきり頭をかくと、前田は腕組みをして、森野のほうへ向き直った。
「さて、名古屋さん、ワシに何ぞ、用かの」
森野としては、折角会えた前田に名前を間違えられたままでは死んでも死に切れないから、どうしてもそこは訂正したい。しかし、たったいま勿体なくも真正面から前田に名を呼ばれた手前、呼んで貰ったそばからその御言葉を訂正するのも憚られる…。
「…ええと、改めまして、お初にお目にかかります。自分は………、」
一瞬の沈黙。前田は当然ながら喋っている森野のほうを注視し、続く言葉を待っている。
「名古屋……将彦と申しまして…、東のかたより参りました者です」
ちらりと左を見ると、永川は向こう側へ視線をそらしている。
「以前、お師匠様のお噂を耳にしましてからは、是非、是非とも一度お会いしたく存じまして…、今日、こうしてお会いできて光栄であります、ホントに…」
「そうかそうか、そんならつまり、別に用事はないちゅう事じゃな。見てのとおり、なんもないとこじゃが…、ゆっくりして行きんさい」
「は、はあ」
前田のミもフタもない暖かい言葉に森野はただ恐縮し、膝の上に拳を固くのせたまま、うなずいた。
乙です(`・ω・´)
・・・って森野それでいいのかwww名古屋さんのままでww
名古屋将彦ワロス
続きwktk
「さて、そんじゃあ、そっちの用事を聞こうかの…」
前田は腕組みを解いて、机に片肘を乗せると、永川のほうへ体を向けた。
「ただ客人を連れてきたわけでもなかろ。お前がここへ顔出すんは、厄介ごとの時と決まっとるけ」
「いや、まあ、そんな。ハハハ」
伸ばしたもみあげを人差し指でポリポリと掻きながら、永川は人懐こい笑顔を見せた。
「図星か。そんで、何事じゃ」
「英心を…、いや」
耳慣れない名を永川が口にしたその瞬間、前田の表情がさっと険しくなるのを森野は見逃さなかった。
「スラィリーマスターを、討伐に参ろうかと思いまして」
「何じゃと」
「討伐に参ろうかと思いまして。スラィリーマスターを」
「ひっくり返して言わんでもええ。大体何を寝ボケとる、まさかわからんのか、今のお前じゃ、彼奴の相手にならんぞ」
「わかってます。しかし、時期を待とうにも、予想に反して、あいつは年々力をつけるばかりで」
「それは…、確かにの…」
前田は渋い顔をした。永川ほどの実力があってもスラィリーマスターには肩を並べるべくもないのかという、朝の森野の想像が正しかったことを、その表情が如実に伝える。
「…しかし、そう言い出すからには、なにか勝算はあるんか」
「それなんですが、こちらの、モ…、その、えと、ドアラマスターの、モ………、な、名古屋さんと組めば、あるいはと思いまして」
ああ、またやっちまった、俺ってだめな奴…、と永川は思った。
最早森野の名を訂正できるのは自分しかいない、そのことを永川は重々承知していた、
しかし師匠の興味は最早そんなところになく、いかにしてスラィリーマスターを倒す気かとその鋭い視線を自分の眉間へ容赦なく向けてくるものだから、
そこで話の腰を折って名を訂正するのも気が引けて、遂に名古屋と呼んでしまったのだ。
ちらりと右を見ると、案の定森野は微妙にうつむいている。その横顔がいたたまれなくてさらに向こうのドアラを見れば、マスターである森野の緊張感が伝わっているのか、きちんと姿勢を正して大人しく座っている。
いや、俺のせいじゃないだろ、間違えたのはやまちゃんだし、大体自分で訂正できないのに俺に期待してもらっても困るもん…、
無意識のうちに自分自身に対する言い訳を考えると同時に永川は、たとえ必要に迫られてもこれしきの話の腰が折れない自分を、とても腹立たしく思うのだった。
本日はここまでです。
>>223 乙です!
スラィリーマスターの正体がwwwwww
そして森野アワレwwww
乙です
きちんと姿勢を正して大人しく座っているドアラてw
乙です。続きが楽しみだ
山崎が可愛すぎる・・・
いちいち面白い。センスあるぅ
スラィリーマスターの正体がwwww
( :;@梵@)とナと名古屋さんの対面にwktkwwww
>俺に期待してもらっても困るもん…、
ナww 可愛いぞwww
乙です。ドアラを想像する度に吹くwww
森野自分で訂正しなきゃダメだろw
そしてとうとうスラィリーマスターくるか
235 :
代打名無し@実況は実況板で:2007/11/27(火) 03:25:30 ID:SeN0RCZu0
乙です!
姿勢を正して座布団に座ってるドアラを想像して吹いたwww
スラィリーマスターと名古屋さんの対面が楽しみだ
乙です!
森野からお越しの名古屋さんに梅酒噴いたwwwww
戦うスレといい此処といい、広島関連スレは飲食禁止だなw
「ドアラマスターと組む、か。成程な。しかし、組んでどうするつもりなんか、もう少し具体的に聞かせて貰わんことには」
「勿論です。それを今から話します。話しますが…」
そこまで言って、永川は一度言葉を切った。廊下から山崎の足音が聞こえてきたためだ。
「やまちゃんに聞かれたくない部分が、少し…」
「ふむ」
声を低めて言う永川に、前田は訳知り顔でうなずく。そして程なく、襖ごしに山崎の声がした。
「お茶と菓子、お持ちしました」
「ご苦労」
盆に載せてきた5人分の紅茶とプリンを配り終わると、山崎は上座の前田の隣へ座ろうとする。それを制して前田は言った。
「こら、お前は掃除が途中じゃろ。ちゃっかり自分の分まで用意してきおって」
「ええー、後でちゃんとやりますよ。そんな、厄介払いせんかっても、ええやないですか」
いくらなんでも先刻の永川の言ったことが山崎に聞こえているはずはないから、言葉のあやには違いないが、『厄介払い』という言葉が出たことで永川は内心ヒヤリとした。
偶然だか勘がいいのか判然としないが、山崎は昔からこういうことがよくあるのだ。
「いけん。物事には順序があるけえ、お前は掃除が先じゃ」
「じゃあ、プリンは…」
山崎はいっそう不服そうに口をとがらせる。
「…そんなもん、やること終わってから食うたらええ事じゃろ。そんな顔するな」
「わあ、ええんですか!やったあ、ほんなら、失礼します!!」
さっきまでの顔はどこへやら、パッと顔を輝かせると、自分のところへ置いた紅茶とプリンを目にも留まらぬ速さで盆へ回収し、山崎は部屋を出て行った。
職人さん投下乙ですw
山崎がいい味出してるなあ
「さて、これで当分ヤツは戻ってこんじゃろ。…ああ、気にせんでええんよ、あいつがいると進む話も進まんけぇ。
それと、これはワシのお気に入りの菓子じゃ。神戸から取り寄せたもんでの、ウマイんよ、遠慮いらん、食べんさい。それで、何だったかの」
「…随分甘いですね。俺たちがここで修業したころには、お師匠さんのお取り寄せスイーツ(笑)なんて頂いたことはなかったのに」
プリンをみつめたまま固まる森野に軽く状況の説明をして、前田は永川に話の続きを促す。しかし永川は白い目で前田を見ると、突然、恨み言を口にした。
「そ、そうだったかの。しかしな、あいつを追い払いたい言うたのはお前じゃろ」
「掃除をきつく言いつければいいことじゃないですか。大体、昔はそうだったはずです」
「あいつはそれで納得しないタチなんよ」
「それは普段からお師匠さんが甘やかしているから……、」
師弟のやりとりを片耳で聞きながら森野は、これは単なる食い物の恨みなどではなく、もっと別の問題だと考えた。
永川と山崎は同い年だと先刻言っていたのを聞いたから、昔の永川、つまり今の山崎よりもずっと年若いはずの永川に、前田はもっと厳しく接していたことが伺い知れる。
「過ぎたことをいつまでもグチグチ言うでないわ、時効じゃ時効。今食わせてやっとるんじゃけ、文句言うな」
もちろん、前田が歳をとって人間がまるくなったなどとも考えられるだろうが、おそらくもっと大きい要因は、二人のキャラクターの差だ。
「そういう問題じゃありません。失礼ですが、あいつをきちんと育てるつもりがおありですかと聞いてるのです」
推測の域を出ないが、永川の修業は前田のペースで進んだのに対し、山崎の修業は前田も気づかないうちに山崎のペースで進められているのだろう。
ぷるぷるとおいしそうに揺れるプリンの角にスプーンを入れながら森野は、コイツ損な性格だな、と心の中で勝手に永川を憐れんだ。
今日はここまでになりそうです。
いつも感想レスありがとうございます。励みになります。
乙です!
続き楽しみにしてます
スイーツ(笑)wwwwww
乙です
ナと森野のお互いの印象ワロスwww
前田プリンで餌付けされてるよwww
なg…
…森野w
お取り寄せスイーツ(笑)
投下の度にいちいちツボにハマるわw
だめだこれはwwww
早くも来季の広島中日戦が楽しみだw
しかしみんないいキャラしてるなあ
前田やっぱりプリンかwwwwwwwwwww
嫁さんにまた叱られるぞwwwwwwww
前田登場時にプリンだけは外せないと思ってたので
願いがかなって嬉しいですw
来期の開幕戦が中日‐広島だwww
楽しみが増えたw
想像していた憧れの前田像がどんどん崩されていく森野がwww
開幕戦が中日-広島とは、もはや神の采配としか(ry
ドラファンの俺に前田さんとプリンの関係を産業で、よろしこ
Maeda
Loves
Pudding
お前に言われんでもクリーミィのAAはじめて見たとき吹いたのを覚えてる
私としては前田智徳といえばアイス(しかも氷菓)というイメージ。
まあ甘いものならなんでもいいんだろうけどw
プリン=嶋というイメージ。
捕手ついでにどうでもいいこと書いてスミマセン。
楽しみに読ませていただいてます。
ニコニコでアイスについて熱くかたる前田があったんだんけど、消されちゃったのかな?
アイスに話題がいったらテンション上がりまくりでワロタwww
「とりあえず、あの、先刻のお話を先に…」
プリンを半分ほど食べても口論の終わる様子がないので、見かねて森野は口をはさんだ。
「おお、そうじゃったの。そうそう、それよ、名古屋さん、本題に入る前に、お前さんにはあらかじめ、どうしても聞いといてもらわんとならん話があるんよ」
実のところ山崎を甘やかしている自覚があり、永川に対してややバツが悪かった前田は、渡りに舟とばかりに森野のほうへ向き直る。
「と言うても、ナーからすでに聞いとるかもしれんがの。スラィリーマスターを討とうとするんなら、ワシもできる限りのサポートはするが…、
たとえば作戦通りに事が運ばなかったり、なんやかんやで不測の事態になった時は、ナーの身の安全が最優先じゃ」
そういえば前日、永川も、俺はともかくあんたの命の保障ができない、と言っていた記憶がたしかにある。
しかし前田があまりにもきっぱりとそう言うので、森野は面食らった。所詮よそ者の自分にくらべ永川は前田の弟子、それもここまでの情報から推測するとおそらくは一番弟子なのだろうが、
内容はともかく、普通はもう少し相手に配慮した物言いをするものではないのか?
その森野の頭に浮かんだ当然の疑問に対する答えを明らかにすべく、前田は続ける。
「別に身びいきでそう言うとるわけじゃないんよ。気を悪くせんで言うても無理じゃろうが、これにはワケがあっての…」
「…」
「…」
前田は意味深に言葉を止めて、紅茶を口へ運んだ。沈黙がしばらく続く。
「…ほれ、ナー、早うワケをお聞かせせんか」
「え、俺が喋るんですか」
「お前の身の上じゃけ、お前が喋るのが筋じゃろ。大体ワシャ細かいとこまでは知らん」
「それは承知ですが、俺の身の上を俺が語るのも恥ずかしいじゃないですか。細かいところは補足しますから、お願いします」
「んー、この話は長くなるけぇ、たいぎぃのぉ…」
「俺にだってそのくらいして下さってもいいでしょうに。あいつには簡単にプリンを」
「わかった、わかった!そんかわり、この件はこれでチャラじゃぞ、いつまでもプリンプリン言われよったらかなわんけぇの!」
「ええ結構です結構です。それで充分です。どうぞお願いいたします」
「そうじゃの、ええと、何から話せばええんじゃ…、そうじゃな…、そもそもの話から始めるか」
「スラィリーハンターと呼ばれるもんにはの、本来2つの力が必要なんじゃ。ひとつは体力。もうひとつが気力。
気力ちゅうのは根性とかそういう意味じゃのうて、人間誰でも持っとる気の流れちゅうか、なんて言うたらええんかの」
「誰でも、ですか?」
「そう、誰でも。お前さんも持っとる。流れの速さ強さは個人差あるが、誰でも持っとることは持っとるんよ。それを訓練してある程度操れるようになると、いろいろ常人にはできんことができると、そういうわけじゃ。
お前さんドアラマスターなんじゃろ、意識はしとらんかもしらんが、マスコットマスターも多かれ少なかれ気の力を使うとるんよ、
たとえ言葉が通じんでも不思議と意志の疎通ができるんは、マスコットとの間に気の流れができとるせいじゃけ。
お前さんは見たとこ、相当な使い手じゃの」
森野が驚いた顔でうなずくと同時に、永川も思わずへぇと声を出す。
「ワシがここで何しよるか言うと、それを武術に活かすことを教えとる。広島は古来からこのテのことが盛んでの。ワシも若いころ、やっぱり師匠に習うた。
師匠は山本ピーコ言うて、若いころは広島にその人ありと言われた名うてのスラィリーハンターじゃった、もっともワシが習うた頃には、すでにご隠居じゃったがの。思えばあのお人は…、」
「お師匠さん、思い出はいいですから、先の話を」
「うん、そんでの、なんで武術の師匠がスラィリーハンターなんか、ちゅう話じゃが、これは簡単なことでの、
昔はそんくらいの事ができんかったら、スラィリーを仕留めるなんて事は到底無理じゃったんよ。
スラィリーの毛皮は厚いけぇ、ただの刃物じゃ傷つけることもできん。銃ならちょいとは違ってくるが、
鹿撃ちの猟銃程度ならやっぱり至近距離でブッ放さんといけんし、そんな事しよったら、その前にピロられる。
おまけにヤツら馬鹿力で知恵もあるけ、金網やら罠を仕掛けても、どうもならん」
「しかし実際は、もっといい銃が出回って…、」
乙です
徐々に御磨衛尼流が明らかになっていく
にしても前田のキャラがいかにもでワロス
「それは最近の話じゃ。具体的にはスラィリーマスターが現れてから、つまり、ここ数年の話じゃの。それまではいくら獰猛なスラィリーといえども、
人間の目につくところへ現れることも滅多になかったし、スラィリー肉も広島の一部にしか出回らん幻の珍味での、全国的にはそんな食い物があることすら、ろくに知れておらんかったんじゃなかろうか、
じゃけぇ、元々稀少な品で、高級品ではあったが、今みたいにアホみたいな値がつくことものうて、
つまりスラィリーもハンターも肉の需要も少ない、狭い範囲に完結した話じゃったんよな。
それが、スラィリーマスターが山へ棲みつくようになってからというもの、スラィリーの目撃情報が爆発的に増えた。
当然、一人前まで長年の修練を必要とする従来のハンターだけでは駆除が追いつかん。
じゃけぇ、広島政府も危険じゃ言うことは判っとったんじゃが、猟期には大型の銃の使用を認めて全国から急造のハンターを募ろうとしたんよ、それがどういう結果を招いたか…、それは現場の人間が一番わかっとるじゃろ、ナー」
「ええ、確かに、銃に関する規制を緩めたことで、素人でもスラィリーを倒せる可能性が出てきました。しかし成功率は高いとは言えず、そのために発生する犠牲は毎年増えるばかり」
「こいつなんぞは折角鍛えた技があるっちゅうに、便乗して銃に頼り切ってラクしとる。まったく」
「いやあ、本気出すと疲れるもので」
「まあええ。とにかく、最近の研究では、『スラィリーにピロられた人間はやがてスラィリーになる』ちゅう民間伝承もおそらく正しいとか言われとる、そんならスラィリー自体の数も増加の一途じゃ。
しかし今更スラィリーハントを制限しようにも、これだけ需要が拡大して価格が高騰した今となってはの、法で禁じても密猟者が出るだけじゃろ。最早、あとには引けん。
もっとも、あの西宮が一向に広島へ攻めて来んのも、スラィリー増加のせいだとも言われとるが…」
ァャャャャャャャャャ話がなんかすごいことに…。
…ところで、いつまで名古屋さんなんだろう…?
そこまで一気に喋ると、一息ついて、前田はプリンをすくって口へ運んだ。
「まあ、少し脱線した話になったが、スラィリーハントのざっとした歴史は、そんなもんじゃ。
しかし、ここ三次はスラィリーの多く棲む山が近うての。はぐれたスラィリーが里へ降りてきて、人を襲うことも、まれにじゃが、昔からあったんよ。
…お前さん、スラィリー折伏の総本山て、知っとるか?」
「名前だけは、存じております。たしか『梵倉寺』と」
「そうそう、それじゃ。その寺にはの、昔から、スラィリーに対しては必殺の、絶対的効力をもつ折伏の秘術が伝わっとる。
スラィリーが里に現れるようなことがあれば、間違いなく撃退できるようにと、寺に生まれた子供に代々伝えられてきたんじゃな。
これは気の修業と違って、まだ子供が幼いうちから徹底的に叩き込まんとならん。ワシャ理由は知らんが、大人になってからでは身につかんもんらしい」
前田の話に何度目かわからない相槌を打った森野は、ふと隣のドアラが飽きてきている気配を感じた。無理もない。しかし話はおそらくここからが佳境である、森野は悪いと思いながらもドアラの尻をつねって我慢を促す。
「そんで、寺には子供がひとりおった。名前は英心、言うての」
それを聞いて、森野はハッとした。それはさっき永川が口走った名ではないのか。
しかし森野の表情から気配を察したのか、前田は森野が口をひらく前に、その疑問を制し、続けた。
※ この物語はフィクションであり、実在の人物、団体、寺院などには一切関係ありません
半端なとこですみませんが今日はここまでです。
乙です
∧_,,∧ お茶でもどうぞ〜♪
(* ^ω^) _。_
/ J つc(__アi! トポトポ
しー-J 旦~
職人さん乙です
そうか、ドアラ飽きてきたんだな…w
言葉が解るのかはわからんが(笑)
乙です
梵倉てwww
職人さん乙です
壮大な話になってきたなwww
つねられたドアラがまっすぐに飛びあがる図が見える
梵倉寺wwwwwwww
ドアラは飽きてるけど我慢して座ってるのか、そこは空気読めるんだなwww
「まあ、聞きんさい。…その子は学校に上がる前から、住職でもある父親の手で修練を受け、順調に腕を上げていったんじゃがの、その間、寺になかなか次の子供が生まれんかった。
秘術を継承するのがたったひとりでは、そのひとりに何かあったらまずいことになるじゃろ。そこで、その子が数えで十になった年に…、」
前田はチラ、と永川のほうを見た。つられて森野もそちらを見ると、永川はすっかり冷めてしまった紅茶の液面を見つめている。
「…近所の檀家の子供で、その子とも仲がよかったナーを寺で預かり受け、二人目の継承者として育てることにしたんじゃ。
ま、ワシはそのころ、まだ傭兵稼業をしとっての…、留守にしとることも多かったけぇ、後から聞いた話なんじゃが、
ナー、ここまで間違いなんかはないかの」
「はい、まあ、大体…」
細かいことを言えば、別に当時は特別に仲が良かったわけではない。英心が一方的に、永川を子分として気に入っていただけのことだ。
もちろん、仲が悪かったとは言わないが、快活なガキ大将で、悪童という表現がぴったりな英心に「お前来いよ」などと言われれば、大人しくてどちらかといえばマジメな優等生の永川としては、断る術がなかったのである。
だから、二人の仲がまっとうな親友に発展するのは、寺やこの道場で共同生活をするようになった後のことだ…、
しかしそれは話の本筋と関係ないので、永川は前田の問いに対し、ただ静かに、うなずいた。
「ナーの両親もな、こいつが図体のでかいわりにおっとりして泣き虫じゃったもんで、寺で鍛えて貰えるなら、ちゅうくらいの気持ちで承諾したと思うんよ。
実際、スラィリーが人里へ降りてくるなんちゅうことは、さっきも言うたが滅多にのうて、次の世代が育つまでのせいぜい三十年ばかしのあいだに、スラィリー折伏を本当に行う機会なんて、一度あるかどうかもわからん。
それに大体、寺の跡継ぎが健在なら、ナーは別に何もすることはないんじゃからの。今時、十まで育った子が、その後若いうちに命を落とすなんちゅう確率は、
そりゃ全くないとは言わんが、戦争にでも巻き込まれん限りは低いじゃろ。普通は、まさか何事かあるとも思わん」
スプーンを手先でぶらぶらさせながら、前田は森野を見た。森野はそれに応え、首を縦に振る。
「しかしのぉ…、そのまさかが、起こったんじゃな」
「…」
永川は黙って下を向いている。前田は永川を気遣うようにその横顔をしばらく見やったが、やがてまた、口を開いた。
「今から五、六年前、そんときは二人ともここで修業しとって、ワシが預かっておったんじゃが、英心の様子がちょいとおかしゅうなっての。
考え事をしよる時間が多くなったんよ、昔なら考えるより前に体が動くような奴じゃったのに。
ただ、それも今にして思えば、ちゅう程度じゃけ、当時はワシもナーも、誰も、特に何も気にすることはなかったんよ。
じゃが、しばらくして突然、あいつは姿を消しよった。その年の秋じゃな、山でスラィリーマスターらしいもんを見た、ちゅう噂が聞こえはじめたんは…」
福原の家は専法寺の檀家らしいね。
永川二岡の家は知らんけど。
リアル三次ローカル情報はさておき
引き続き投下を待つ。
乙!
話しが佳境に入ってきたケけどドアラちゃんと聞いてるのかな??
ひと通りのことを喋り終えたらしく、前田は黙った。永川は相変わらず俯いたまま顔を上げない。致し方ないことだと森野は思った、このあたりのことが永川にとって、あまりほじくり返されたくない記憶なのであろうことは容易に想像がつく。
話によれば子供のころから兄弟同然に育てられ、一緒に厳しい修練に耐えてきた、唯一無二の存在であろう友の蒸発、そして、やがて耳に入ったのは、最悪に近い形での消息。
加えて、そのスラィリーマスターの出現により、スラィリーと人間の関係は、にわかに激変してしまった。当然、永川が背負ったものの重さもまた、桁違いに跳ね上がったのだ。
「…ま、そういうわけでだ…、俺はちょっと、死ねない立場になっちゃっててさ…、それにね、もうひとつ理由があって…。
スラィリーマスターってのは、広島の民話やら昔話にはたびたび登場するけど、
実は有史以来、たしかに存在したっていう信頼できる記録は、どこにも残ってないんだ。
古文書の記録が歴史のすべてだなんて、勿論、俺も思わないけど…、あんたもドアラマスターだったらわかるだろ。あれを手なずけるのは、無理だって」
「確かに」
永川の言葉に、森野は確信をもって同意する。
「マスコットマスターにとって一番大切なのはマスコットとの信頼関係だからな。俺はドアラのことしかわからんから、ドアラの例で言うと…、
まず前提としてドアラに好かれやすい、という天性の素質は必要だが、その後マスターと呼ばれるまでになるには、多くの時間を共有しなければならない」
「そうだろ。実際あいつは子供のころから、トンビやら猫やら、動物を手なずけることは異様に上手かったけど、
だからといってそれだけで、そもそもがあんなに凶暴なスラィリーを自在に使役できるほど飼い慣らすなんて、普通はできないはずなんだ。
それがなんで、しかも、何頭も一度に動かすような真似ができるのかって考えると、例の秘術をなんらかの形で使ってる可能性が高いなあ、と」
「ふむ…」
「だとすれば、その術を破れるのは、同じ秘術を覚えさせられた俺しかいないってことになるわけでさ…」
「なるほど…」
簡単に決死の覚悟をしてはいけない、それがどれだけ難しいことか、名古屋で幾度も死線をくぐっている森野には理解できる。
しかしそれでも、森野と永川には決定的な違いがある…、誤解を恐れず述べるならば、軍という大きな組織の中で動いている森野が死んでも、代わりがきかないことはない。しかし永川が死んでしまったら、最早代わりは誰もいない。
永川はスラィリーマスターと闘ううえでは不可欠であると同時に、今回での討伐の成否より、誰の命より、何より優先しなければならない心臓と言える存在、
…つまり逆に言えば、永川以外の要素はすべて切り離しのきくトカゲの尻尾でなければならないのだ。
二兎を追えば一兎をも得ず。何を最優先すべきかは常にはっきりしていなければならない。それは古来より兵法の鉄則であり、森野も当然、心得ている。
しかし森野の目に映る永川は、とてもそんなことを自分自身に納得させられそうな男ではない。沈痛な面持ちが如実にそれを物語る。
「まあそういうわけで…、繰り返しになるがの、こいつ自身の望む望まざるに関わらず、場合によってはお前さんを見捨てることになるかもしれん。
じゃけぇ、もう一度、よう考えてほしいんよ。
お前さんにとって、スラィリーマスターを討ち取ることで得られるもんが、それだけの価値を持つんか、どうかを」
今日はここまでな感じです。もしかしたら夜来れるかもしれません。
今日も乙です!
______
/ :::::::::::: ヽ
/〜〜〜〜〜〜〜 ヽ とろける食感 コクのある甘さ
/"'==、ハ,==": ::::::::::ヽ お前に言われんでもクリーミィ
/ `=・=` ':-・=' :::::::::::::::::ヽ
/ , ヽ :::::::::::::| 前田のとろとろプリンを ご賞味ください
| `ー´ ::::::::::;::::|
| , -−-、 :::::::::::| 食べてみんさい うまいけん
| ''"'' .....::::::::::::::::::/.
ヽ .....::::::::::::::::::::::::<. 前 田 食 品
職人さん乙です!
∧__∧ ∧__∧ ___
〔*-上-〕 (‘ё ’ ) _| CD│
( つ旦O~ O旦と ) (・▲・`)⌒)
と__)__) ┳━┳ (__(_つ uu_)o
>>279 乙です
ナも実は飼いならされてるんじゃw
>>280 ちょwwwwシリアスな空気ぶっ飛んだwww自重wwww
挿絵職人も乙
>>279 乙です!シリアスな展開になってきましたね。
>>280 今さっきプリンの話題してたから吹いたwwwwwwwwwwwwwww
ここにも飲食厳禁の注意書きいるぞw
最近、毎日帰宅して一番にこのスレ開く
職人さん乙です
トンビエピソードktkr 地味に嬉しいw
うpしようと思ったら規制wwwwマジがっかりwwwうぇww
寝るwwwww
>>282 その発想はなかった
そのほうが面白かったなあ。思いつかんかった…
_
/〜ヽ ∧__∧::::::
(。`仝´) q(‘ё ’;)::: ・・・
゚し-J゚ ⊂ し):::::
┳━┳ (__(_つ:::::
>>287 規制ですか・・・朝待ってます!
>>282は適当にいったんで作者さんの思いついたまんまでいいですから!!
>>284 キャー上田さんwwが森野の癒しだから・・・チームドアラの相手に疲れたとき上田さんとこにひっつく
>>288 ちょwwwwモレノwww
290 :
代打名無し@実況は実況板で:2007/11/30(金) 01:49:15 ID:Kg5xHVsx0
386 名前:代打名無し@実況は実況板で[sage] 投稿日:2007/11/29(木) 12:21:03 ID:voA1gpCA0
∧,,,∧
( :;@梵@)^)
(つ゚\,、/゚,,
ゞミ゙,、∧,、ミ
ミミ<(・)(・)ゝ , , , これなら落ちないな
ミ/ ( ` ̄ ;;oo;
/´ ̄`ヾ| ̄ ̄`゙`゙ m mn
/η \ヽ VS ) ) | ___,,,,,,,,,,,r───''''" ̄"ヽ
/μ /ミ,,ヽ し し廴,,,___,,,,___ ヽ \
| o ゙゙ ミ ミ} r-──-. `-.○\ ヽ ヽ
|___゙ミ∠,,,) / ̄\|_CD_/  ̄`ヽノ / .|
;;゙``゙` ` ノ l r'~ヽ ゝ__.ノ/~ ヽ l ノ
゙`;;'゙丶、、,,,, ミ | | l´‘ ‥ ’;l U | | ./ ,,,
ミ ミ ミ ミ ゝ::--ゝ,__e_ノヽ--::ノ__,,∠_∩/ |
( ̄ ゙̄ヽ( ̄ ゙̄ヽ  ̄ヾ ,,_,,ゞ,,__,ヽ.___,,____ノ
``~~~′ ``~~~′
規制解除されるまで続編は無理ってことか?そんな…
>>288 wwwwwww
292 :
代打名無し@実況は実況板で:2007/11/30(金) 09:32:22 ID:zIpyyd6yO
tanisige
先ほど山崎とふざけていた時とは別人のような強い眼力で、前田は森野を見つめた。しかしその威圧感に臆することなく、森野は一言、短く答える。
「故郷の大事」
それはとても静かな、しかしきっぱりとした口調だった。
「名古屋防衛軍に志願しましたその日から、覚悟はとうに決めてあります。今は名古屋の存亡が懸かる一大事。この命など天秤にかける所以もない」
有無を言わさぬ雰囲気に、前田は、ふーむ、と嘆息した。
「…戦場に立たず畳に座してなお、その眼か…、」
それはかつて、前田が共に戦場を駆けた幾多の戦友たちの眼だ。前田の記憶に残る彼らはみな一様にその眼をしていた。
昨日の友は今日の敵、所詮は金と打算で動く傭兵の前田には到底真似のできない瞳の色をして、彼らは信ずるもののため死んでいった。
それがどこか羨ましいような気さえしながら、自分にはきっと一生理解し得ない境地だろう、と思うことで前田は戦場を生き抜いてきた、
もちろん一線を退いてからも、弟子たちにそんな教育はしていない。
しかし、この森野の瞳に、前田はふと、また昔日のように自分が魅入られそうになるのを感じた…、それは夕刻の迫る強い日差しのような眩しさ、
このとき森野の隣に座ったドアラが器用にも姿勢を正したまま居眠りしているのがもしも視界の隅に入らなければ、前田はそのまま森野に多少なりとも共感を覚えていたかもしれない。
やれやれ、これだから軍人って奴は厄介なんじゃ、と前田は胸中で悪態をついた。
「…わかった、もうええ、ワシは何も言わん。さすがは難攻不落の名古屋防衛軍じゃの、うちのひよっ子どもとは、肝から違うわ」
前田は両目をつぶってかぶりを振った。これ以上感化される訳にはいかない。彼らは違う世界の住人。影響を受ければ火傷をするだけ、そんな事は随分前からわかりきっていることなのだから。
そんな前田の胸中を知らず森野は前田の言葉に恐縮し、しかし同時に、前田が自分と同じ価値観を持たないことを、敏感に感じ取ったのだった。
>>288 ちょwww
>>289 いえいえ、読む人の数だけ視点があるな、と思っただけのことなんで、気にしないで。
感想から予定になかったイメージが膨らむことだってあります。
逆もありますがw
>>291 規制されたのは自宅ですんで今日の日中は問題ないですが、その間に解除されなければ週末はうpできないっすね。
楽しみにしていただいてるのに申し訳ないですが、こればっかりはどうにも…。
>>292 話に登場させたくなったwどうしてくれるww
ドアラ寝てたのかw
∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
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∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵|/∵ <O>∴∴.<O>| 既に
>>294も覗かれている
∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴||∵∵ / ○\ ∵| 期待に満ちた目で
∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵||∵∴/三 | 三|∵| tanisigeが
>>294を見ている
∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴||∵;;| _|_, |∵|
∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵|\__| === |/
∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴| /\___/\
∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵|∴ ====( i)== ∴;\
∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴|∴∴ / ヽ∴∴|
話に出て来ないと思ったらドアラwwwwww
>>296 ………ウギャァァア!!
「さて、これでやっと、最初の話に戻れることになりますけども…、」
突然横から聞こえてきた永川のその言葉に、前田と森野ははっとして振り向いた。
当人たちにしかわからない一瞬の視線の攻防があった、どうもそのあたりから永川の存在は二人の意識から追い出されていた…、
もっとわかりやすく言うならば、永川はこの一瞬の間に、二人から忘れ去られていたらしかった。
「…お師匠さんも、そんな驚いた顔しなくてもいいじゃないですか。次に話したいのは、組んでどうするのかってことです」
「そ、そうじゃな。まずは、ナー、お前の考えから聞かせてみい」
「まあ、相手は英心ですから…、俺の手の内は知っています。でも彼らの力量は知らないわけで、そこを利用したいと」
「ふむ」
「これまでの調べでわかっていることは…、英心は川沿いの崖の下を中心にして、半径3キロ程度の結界というか、
警戒線を張ってるってことだ。これはかなり半径が広いから、実際接触しても弾き返されたり怪我をしたりはしないだろうけど、
おそらく、破られたことが英心にはすぐに察知できる仕組みになってると思うわけ」
「まあ、それじゃわからんじゃろ、ほれ」
永川が机の上に指で線を描きながら森野に向かって説明を始めたのを見て、前田は自分の背後、電話の横に置いてあった鉛筆とメモを取って渡した。
「ありがとうございます。ええと、まず外側の円があって、これが3キロ、と。それで、その奥に、さらに結界がある。
これは実際に見たわけじゃないからはっきりした半径はわからん、1キロはないと思うけど…、そのかわり、おそらく相当の衝撃に耐える」
「…その間には、何もないのか?」
「ないといえばないけど、スラィリーが多数、放し飼いされてる。英心が命令すれば…、いや、しなくても、近づけば一斉に襲ってくるだろうね」
「なるほどな」
「で、この両方の円の中心になる位置にちょっと広い洞穴があるから、ヤツはそこを根城にしてるだろう。
大まかな構造はこれで間違いないと思うけど…、念のために、決行直前にできるだけ偵察はしておきたいと思ってる。
…といっても俺はそういうの苦手だから、そのへんは得意な人に頼むことになるけど」
「得意な人、のぉ…」
前田が意味ありげにつぶやく。森野はそれが少し気になったが、永川が構わず話を続けるようとするので、ひとまず置くことにした。
「この構造を踏まえてどうしたいかというと、余計なスラィリーは極力相手にしたくないから、警戒線を破って向こうに感づかれることを避けたい」
「それはそうだが、破らなければ、近づけないのでは?」
「そう、だから今まで攻めあぐねてきたんだけど、そこはほら、あんたの出番」
「???」
永川の言うことが理解できず、森野は目をぱちくりさせる。
「あんたの評判は聞いてるぞ。竹槍で戦闘機も落とすっていう。戦闘機が落とせるなら有効射程は10キロ以上だろ、
それだけの威力があれば、警戒線を破るとほぼ同時に内側の結界も破ることができるはずだ。
新たに結界を張るにはそれなりの準備が必要だから、一度破られればすぐには修復できない、
おまけにあいつは結界張りとかそういうチマチマした作業はヘタだし、手早くやっても10分以上はかかるはず、その間に全速力で接近して…、」
「ナー、こら、ちょっと待て」
熱を帯びた口調で喋る永川を、横から前田が制した。
「なんでしょうか」
「演説中悪いがの、竹槍で戦闘機を落とすなんちゅう真似は、人間にはどだい無理ではないんか、とワシは思うわけなんじゃが」
「でも、彼が気の力をうまく使えているのなら」
「仮にそんでも無理じゃないんかと思うんじゃが、まあ、本人に訊くんが早かろ。どうなん、そこらへん」
「いやあ、それは」
前田の懐疑的な視線と永川の期待のこもった視線を適当にかわし、森野は答えた。
「無理ですね」
301 :
代打名無し@実況は実況板で:2007/11/30(金) 15:57:36 ID:ynVdSd/50
おい、無理なのかwww
噂を本気にする永川バロスwwwwww
名古屋軍2大ロボ
ビック・ドメ
tanisige
来季から高級アイスが燃料のビック・ベンが入るとか入らないとか
何か案があるのかとおもったら(笑)
無理ですね>
ここ数ヶ月ないくらいワロタwww
とりあえずここまでです。週末の予定は先に書いたとおり規制次第です。
>>305 おつですー
最後の森野の一言バロスww
乙です
「無理ですね」にチーズケーキ吹いたwww
ここ覗くのが日々の潤いになってきた
みんなあほで可愛いなw
職場でガムふいたw
r-──-. _ Z
/ ̄|_CD_|/ `ヽ Z
l r'~ゝ__.ノヽ/~ヽ | z
| | l´- ▲ -` l ||
ゝ::-ゝ__∀_ノ⌒, ヽ、
/ /へ ヘ/ /` )
/ \ ヾミ /〉 ノ
(__/ \___ノ/ 〈
∧__∧ /、 )○
_ Σ |; ´」`| / / / ∧__∧
/〜ヽ ( つ O. __ / / /_ (‘ё ’ )
Σ (;`仝´)っ と_)_) (__()、;.o:。 (_(____ し旦と )
(ι っっ ゚*・:.。 (__(_つ
┳━┳
「無理ですね」
311 :
代打名無し@実況は実況板で:2007/12/01(土) 00:54:09 ID:TAeZslc+0
コーヒー噴いたじゃねえかどうしてくれるんだwwwwww
しかしこのドアラ、普段よりキモさ3割増だな
>>310 挿絵キタ━━━━(Д゚(○=(゚∀゚)=○)Д゚)━━━━!!!!
前田プリンになってるし、森野wwww
314 :
代打名無し@実況は実況板で:2007/12/01(土) 11:31:06 ID:LwO4xVER0
age
○○,..,、、.,、,、、..,_ ○○,..,、、.,、,、、..,_ ○○,..,、、.,、,、、..,_ /i,.
;'▲ ・、、:、.:、:, :,.: ::;'▲ ・、、:、.:、:, :,.:::;'▲ ・、、:、.:、:, :,.: ::`゙:.:゙:`''':,'.´ -‐i.
'、;: ...: ,:. :.、.:',.: .:: _;.;;.'、;: ...: ,:. :.、.:',.: .:: _;.;;'、;: ...: ,:. :.、.:',.: .:: _;.;;..; :..‐'゙  ̄  ̄
`"∪∪''`゙ ∪∪´´`"∪∪''`゙ ∪∪´´`"∪∪''`゙ ∪∪´´
♪エッビフ〜ライ エッビフ〜ライ サクサクじゅわー(サクじゅわー)
kimeeeee
ラウンジクラシックの野球バトルロワイアル総合雑談所4に間借りしてうpしました。
どなたかここへ運んでおいて下さい。
>>318 じゃあとりあえず自分が
規制に引っかかって途中で止まったら他の人よろ
101 名前:とこスラ ◆4P6Fp0aKPs [sage] 投稿日:07/12/01(土) 23:06 ID:VkgrVIXs
竹槍で戦闘機…、それは実際、名古屋でも一時期有名になった森野の武勇伝である。
この話のせいで森野は人々から必要以上に恐れられたり、憧れのまなざしを向けられたり、自宅に非常識な取材が来たり、
ワイドショーでインチキ呼ばわりされたり、街では顔を見ただけで逃げられたり、年寄りに拝まれたり、2chでスレがのびたりと、色々大変だったのだ。
一体どういうわけでこの噂が発生したのか、その何度説明させられたかわからない真相を、森野はゆっくりと語り始めた…。
そう、それは昨年夏のことだった。耐用年数の期限が翌年に迫ったビッグ・ドメが、防衛軍中央司令部から森野の所属する東戦線基地へ管轄を移されてきた。
これは平たく言うと、マシンが古くなり、随所に動作不良――たとえばコクピットの冷房がきかない、など――が出始めたために、下部組織へ払い下げになったのだ。
しかし事情はどうあれ、また、たとえ見てくれがどうだろうと、ビッグ・ドメは『人が乗って操作できる戦闘用大型ロボット』であることには違いなく、基地は総員色めきたった。
早い話が、どいつもこいつも一度ビッグ・ドメに乗りたくて仕方がなかったのである。当然、当初は激しい争奪戦が繰り広げられたが、現実は思いのほか厳しかった。
時はただでも名古屋の夏、そのうえ冷房が故障しているため廃熱が内側へこもってしまい、とても長時間乗っていられる代物ではなかったのだ。多くの夢がここで打ち砕かれたことだろう。
102 名前:とこスラ ◆4P6Fp0aKPs [sage] 投稿日:07/12/01(土) 23:07 ID:VkgrVIXs
…それから季節は移ろい、いつしか秋となり、ビッグ・ドメは少しずつ実用に耐えるようになって戦線の押し上げに威力を発揮しはじめる。
ちょうどそのころ森野は、文京から毎日毎日飽きずに飛んでくる無人機を、ビッグ・ドメ搭載の高射砲で撃ち落とす作業がマイブームで、これを朝の体操がわりに毎日毎日飽きずに撃墜し、勝手に脳内スコアをつけて楽しんでいた。
しかし、ある日事件は起きた。そもそも近頃いまひとつ調子が悪いと言われていたビッグ・ドメが公道の真ん中で緊急停止し、そのまま起動しなくなったのである。
こうなったらメカニックを呼んで急ぎ修理を依頼せねばならないが、本来自分の管轄でない仕事を趣味で行っている関係上、手続きが色々かかってくる。おまけに今は早朝だ。
ああ面倒くさい、なんで俺のときに止まるんだよこの野郎…、と思い、森野は舌打ちをした。仕方なくコクピットを脱出し地面へ降り立つと、道路脇のゴミ集積所に折れた竹箒が捨ててあるのが、ふと視界に入ってきたのだ。
…森野はおもむろにゴミの山へ近づき、竹箒の柄をひっ掴むと、腹いせにそれで思い切り、ビッグ・ドメの尻をぶったたいた。
するとビッグ・ドメは突然ヘッドライトを白黒させ、空へ向かってビーム砲を放った…、
103 名前:とこスラ ◆4P6Fp0aKPs [sage] 投稿日:07/12/01(土) 23:08 ID:VkgrVIXs
「それが偶然にも、上空を通過しようとした戦闘機の編隊を直撃して、見事に撃ち落としたのだ!」
「…あんたね、撃ち落したのだ、じゃないよ。それでもし市街地へ向かって走り出しでもしたら、一体どうするつもりだったんだ」
「まあ、それはそうなんだけれども…、まさかロボットの尻を叩いてどうにかなると思わないだろ、それに、結果的に問題はなかったわけだし」
その話がまずいち早く、当時森野の先輩だった、現在は退役しドアラ漫才で茶の間の人気を博す蔵本英智の知るところとなり、
恐らくはその日のうちにアレンジを加えられて世間へ広まったものが、例の竹槍で戦闘機の噂の元になった、と森野は考えている。
ちなみにその竹箒の柄はその後ビッグ・ドメに搭載され、今年夏の故障まで、不具合が起こるたび尻たたきに使われ続けた。
乙!
ビッグドメwwwww
>>318 乙です
無人機を打ち落とすのがマイブームだったり、英智が退役してドアラ漫才やってたり
不具合の度に竹箒の柄で尻を叩かれるドメといい、名古屋も名古屋で凄い所だww
森野真面目なのにアバウトだなw
英智wwwww相方は誰だ?ドアラ漫才てピン芸かな?
いつもありがとうございます。
笑いころげたw
駄目だ、試合みるたび吹きそうです
作者がどんどん森野情報を吸収してる感がすげえw
第一話あたりの森野ならこんな事しねぇwwwww
ていうかほんと才能あるよ面白いよ
燕党だがだんだん森野が可愛く見えてきたwww
どうしてくれる(笑)
職人さんGJです(`◇´)ゞ
マイブームってw
ここはどのくらいの間隔で捕手すればいいのかな。
ドアラ漫才>
やっぱりドアラと漫才するんじゃない?
>自宅に非常識な取材が来たり、 ワイドショーでインチキ呼ばわりされたり、街では顔を見ただけで逃げられたり、
>年寄りに拝まれたり、2chでスレがのびたり
>2ちゃんでスレがのびたり
wwwwwどんなスレたったんだろうかwwww
ضلطبکك ةءرقكزىغ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
,-─‐‐-、 ,-─‐‐-、
,-‐_|___CD___|-‐-、 ,-‐_|___CD___|-‐-、
.((⌒l ` 蔵 ´ l⌒ )) ((⌒l ´・▲・` l⌒) )
ヽニ'ゝ__∀__ 人ニノ目ヽニ'ゝ__∀__ 人ニノ
. / \ ‖ / \
(( ⊂( ヽノ つ ‖ ⊂ヽ/ ) つ ))
し(_) ‖ (_)J
___∧____
日本語でおk!
ラムレーズンアイス吹いたwwwwww
>しかし事情はどうあれ、また、たとえ見てくれがどうだろうと、
見てくれwww
それはドメがイケメン(中日的な意味で)と言うことで(ry
竹槍が誤解って部分だけどさあw
http://dragons.cplaza.ne.jp/newslivedragons/0608livedragons_w1024_2.jpg このドラゴンズの選手ポスターの言葉は、字も書いた井上が考えたんだが
森野には何の字を当てるかで悩んで落合英に相談。槍に決定。
ところがシーズン終盤になって落合英が地元ドラゴンズ番組で命名秘話を暴露。
「ポスターの槍の意味、『槍のようにスタンドに突き刺さる森野のHR』と
カッコいい方向に勘違いされてるけど、本当は違うからwwwwww
あいつ真っ直ぐしか打てねえから槍でいいじゃんってことで、槍になっただけだからwww」
森野「ああっ。それは内緒にしといてください〜」
というやりとりが放送されましたw
>>99では槍ポスターのこと知らなかったのに
その誕生秘話までシンクロする作者すげえ
保守ついでに
_____________________________
| . ||∴∵∴(・)∴∴.(・)∴∵|| |
| 二二二二二二||__________||二二二二..二..|
| ┏━━━━┳━━━━┳━━━━┳━━━━┓ |
| ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ |
| ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ |
| ┃ ┃ ┃ ∩__∧ 捕手に保守してホシュイー!
| ┃O ┃ ∧__∧ ┃ | | ´w`) O┃ | ナンチテ
| ┃ カエリマスヨー ( ー。ー) ┃ / ,⊃ ┃ |
| ┃ ┃( つ ~つ .目 ( ,,_,,つ. ┃ |
| ┗━━━━┻ ヽ( )、━ ||.━ヽ_)━┻━━━━┛ |
__|/ (__)J.._||_ ...,,,,,... \| _
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( ´w`)作ってる間に336に先越されて、くらもぅとガックリでヒデぇノリになっちゃった
【竹】我等が大尉殿!森野将彦応援スレ100【槍】
森野に落とされた戦闘機の数→(268)
タケコプターで飛んでたら森野に槍で落とされた(84)
森野最高や!ビッグ・ドメなんて最初からいらんかったんや!(31)
【竹槍】「槍っす」のガイドライン【撃墜】(321)
も→り→の→た→け→や→り完成で全員ドアラマスター(836)
350 :
代打名無し@実況は実況板で:2007/12/03(月) 02:02:03 ID:qqsT6Adg0
>>342-249 ちょwお前らwwwwwwwwwwww
(.;:@梵@)<そんなんで俺を倒せると思ってるのかwwwwwwwwww
【ピロ】ピロ 564ピロ【ピロ】
やったあ解除だ
でもまた速攻で規制食らうかもしんないからうpするならイマノウチ
「なるほどな、竹槍で戦闘機か、ハハハハハハ」
がっくりと肩を落とす永川の横で前田が大声をあげて笑う。
「そいつは確かに浩司には聞かれとぉないのぉ、それはようわかるわ、んな話なんぞ聞かせたりしたら、ナーの300倍の勢いで食いつくに決まっとるけ、 いやあしかし、ナーもまだまだじゃの、竹槍で戦闘機、ハハハ、竹槍て…」
前田がそう言いながら未だ笑いを引きずっていると、突然、廊下から声がした。
「お師匠さん、僕の話しとります?竹槍で戦闘機て、何ですか?」
言うが早いか、許しもなしに襖を開け、山崎が姿を現した。どうもやはりこの男、タイミングを逃さず現れる…、しかしそこまで聞かれているのでは仕方がない。下手に隠そうとすれば余計な追求にあうだけだ。
横から永川の視線を感じつつ、前田は仕方なく、経緯を差障りない程度に説明した。
「いや、ナーが他所で聞いてきたんよ、まあ、気の力を鍛えれば竹槍で戦闘機を落とせるか、ちゅう話なんじゃがの」
それを聞いた山崎は怪訝そうな顔をしながら永川のほうを向き、こう言った…、
「何言うとるの。いくら気の力やて言うても、できんことあるやろ。人類の歴史も始まって随分なるけど、気合で月ロケット飛ばした奴とか、おらんで」
山崎が驚くほど話に食いつかないので、永川は、本来安堵すべきであるのにどうにも釈然としない、例えばブスに食わず嫌いされた時のような、微妙に納得のいかない気分になった。
くそ、世間で噂になってる位なんだから信じる奴だって多いはずなのに、これじゃまるで俺が余程のバカみたいじゃないか…!
「ほら、アホ言うとらんで、お昼にしましょ。用意できてまっせ」
「おお、もうそんな時間かの。ま、ここまでいっぺん纏めると、つまりナーの考えた作戦は実現できんと、そういうワケじゃな。
ウソはウソと見抜ける人でないと、噂話をアテにするのは難しい、ちゅうことじゃ」
「お師匠さん…」
そんな仰りかたをしなくても、という目で永川は前田を恨めしそうに見た。
「まあまあ、発想自体は悪くないけぇ、そんな顔するな。じゃが、彼を知り己を知れば百戦危うからず、じゃけ。
作戦を立て直す前に、お前さんたち、少し、互いの力量を知っておいたほうがええの」
「互いの力量を知る…、というと?」
前田の軽い言葉が気になって、森野は詳しい説明を求める。しかし前田は悪戯っぽい顔をしてそれをはぐらかし、答えようとはしなかった。
「とりあえず、メシもできとるようじゃけ、昼じゃ昼じゃ。今日は何かの」
「パスタです。青菜とベーコンのオリーブオイル」
ああ、さすがはスイーツも取り寄せる前田道場。昼食のメニューもなんだかお洒落だ…、
そう思いながら森野はドアラを起こし、山崎に促されるまま部屋を出ようとした。そのときだ。
同じく立ち上がろうとする前田の足元が森野の視界の隅に引っかかり…、そこに見えた金属色の何かが、窓からの陽光をギラリと反射した。
あれは何だ…、その反射光の出所を見るともなしに一瞥し、森野は一瞬にして、それが何であるかを理解した。
――義足だ。
本来ならば右足が畳を踏みしめているであろうその場所に、金属製の紛い物であることを包みも隠しもしない、まるで試作品のロボットのような、剥き出しの細い骨組みが見えている。
…かつて戦場から戦場を渡り歩き、伝説と謳われた前田が、ある時期を境に突然武器を捨て、それきり故郷から出てこなくなったというその理由を、森野はかねてから色々と想像していた。
必要な金が手に入ったからか。戦うことに疲れたのか。なにか思うところがあったのか…、いずれ自分もその境地に達し、迷うことになるのかと。
しかし、あるいは、これだったのかもしれない。
伝説となった傭兵は、決して納得した形で戦場を去ったのではなかったのかもしれない。もしかすると、志半ばで。
思いの強さに関わらず、人生とは時に目標を達成しないこともある。その事実を改めて突きつけられたような気がして、森野は心中穏やかでいられなかった。
乙ですw
ナー可愛いぜw
ドアラかわゆす
ブスに食わず嫌いワロス
「ブスに食わず嫌いされたような」は神比喩w
永川の苦労性っぽさがカワユス
同刻、名古屋―――。
東方面防衛ラインにおける現場指揮官であり最高責任者・井端中佐のもとに荒木大尉から届いた一報は、事実ならば戦線を揺るがしかねない、とても重大なものだった。
「姿が見えないだと。ちゃんと探したのか」
「探しましたよ!探しもしないでこんなこと、いちいちあんたに報告に来るわけないじゃないですか!」
「お前ならやりかねんと思ったんだよ、ツバを飛ばすんじゃない!」
デスクごしに両手をついて身を乗り出してくる面長の部下に対し、井端はとっさに、それまで読んでいた新聞で顔を隠した。
「あいつのことだから会議の予定を忘れてるとか、昼寝してるとか、なんとか、色々考えられるだろ、とにかくもう一度よく探せ」
「それは今やらせてます、でも早めに報告をと思って、とりあえずお聞かせしたんですよ!」
「なんだ、それじゃまだ、ちゃんと探してないんじゃないかよ」
「それは…、そうとも言いますけど…、」
前後の矛盾を指摘され急に歯切れの悪くなった荒木の言葉を聞き流しながら、しかし井端には、その報告が、あながち間違いでもないかもしれないと思わざるを得ない心当たりがあった。できればコイツのいつもの早合点であってくれ…、と井端は内心、願っていたが…。
「ほっ、報告!新井良太伍長、入ります!!」
「ど、どうだった」
井端が声の主に対して新聞ごしに入室を許可するよりも早く、荒木が振り返って先を促した。
「だ…、だめです、それに、机の脇に積んであった古新聞の山の中から、こんな書き置きが…、」
「おお、よく見つけた、見せてくれ」
司令室の中へドタバタと転がり込むように走ってきた新井の手から奪うようにして紙を受け取ると、荒木はそれを井端に向かって音読した。
『旅に出ます。探さないで下さい。厳罰は覚悟の所存です。
1週間経っても消息がない場合は、死んだと思っていただいて結構です。
森野将彦
追伸 良太へ、お前のことは上田曹長によろしく頼んであるから、なにかあったら頼りなさい』
その内容は井端のすでに知るところと大差なかった。よって内容を聞き流しながら、書置きの裏面に印刷された生鮮食品特売の情報をいくつか見るともなしに見つめたのち、井端は額に手をあて、つぶやいた。
「あの、馬鹿め…!!」
うお、やっぱり森野は黙って来てたのか!
ムリしやがって…(´・ω・`)
井端中佐と荒木大佐(*´Д`)'`ァ'`ァ
大佐じゃないや、大尉かw
乙!!
井端をあんたよわばりする荒木がなんかツボだw
366 :
代打名無し@実況は実況板で:2007/12/04(火) 00:46:32 ID:kLLvJryS0
>>361 ちょw手紙の内容よりも寧ろヤマナカの特売情報が気になるw
何が特売なのか教えろコノヤローw
チラシの裏w
チラシの裏に書いてるあたりが激しく森野らしくてワロスw
全然関係ないけど、名古屋のローカルドラ番組で、
「前田は名古屋遠征時バッティングの調子悪い時は、ナゴヤ球場まで来て一人練習している」
と立浪が感心して語っていた。
なので義足のところでちょっとホロリ。
井端は独身だから、お買い得情報詳しそうだ・・・
しかしあの般若面でチラシ眺める姿を想像したら吹いたw
名古屋もいろいろ大変そうだなあwww
ところで保管庫要りますか?
凝ったことは出来ませんが
作品がまとめ読み出来る程度のもので良ければ作ります。
あと、規制食らったときの臨時投稿の場として
したらばを借りるくらいなら出来ますが。
>>370 自分もそろそろまとめサイトあったらいいな〜と思ってたが自分にゃそんなスキルないので
作ってくれたらうれしいです!!
名古屋軍のトップはあの人だよね?名古屋軍とかガンダム好きからとったと思ってましたw
しかしまさにチラシの裏www
前田の義足は泣けたなぁ
372 :
370:2007/12/04(火) 11:24:59 ID:+mPWPOxz0
作者さんがご自分で管理しようと考えてるようでしたら
>>370はスルーしてください
「…くそ、重大な命令違反だ。戻ってきたらタダじゃ置かん…、が、とにかく本人がいないんじゃ始まらん」
「えっと、ど、どうしましょう」
「どうしましょうじゃないだろ、お前も少しは考えろ。まずは把握できてる情報を整理しないと、いきなりどうするかなんて決まるかよ。
仮にも上官と呼ばれる立場なら、そのぐらい頭使ってもバチはあたらんぞ」
「把握できてる情報…、というと…、ち、中佐、もしかして、なにか、ご存知で!」
新井は泣き出しそうな声で井端に問いかけた。一兵卒にすぎない新井にとって、井端は普段、雲の上の存在、まして般若とも言われる面相で、ひとこと口をきくのも容易ではないが…、今はとにかく、非常事態だ。
ドアラマスター見習いである新井が師と仰ぐ森野、新井の知るかぎりのその人は、弟子の目から見ても確かにちょっとどこかズレていたり、寄り道が好きだったりはするけれども、
この差し迫った状況下、前線からひとり無断で離脱して、姿をくらますような男ではない。なにか、なにか必ず事情があるはずなのだ!
「森野がどんな奴だか、俺もわかっているつもりだ、そこは安心しろ。だが、知ってのとおり、現在の東戦線は危機的だ。
ただでも森野が離脱しているのに、そのせいで動揺まで広がってはかなわん。お前を信用しないわけじゃないが、詳しいことは話せない。
このことは口外しないように。人に聞かれても、森野は特殊任務だと言え。いいな」
それだけ言うと、井端は、新井が次の言葉を発するより前にガタンと席を立ち、硬い靴音を響かせて、さらに奥の部屋へ消えて行った。
「まあ…、多分悪いことにはならない、とかは俺は言えないけどね…、
あんな顔だけど、中佐も鬼じゃないから…、きっとなにか手は考えてくれるよ。とにかく、今は下がりなさい」
呆然とする新井を気遣って、退室を促しつつ、荒木は自らも司令室を出ようとした。そのときだ。
「こら!荒木!!お前は早く来い!なんでもかんでも人任せにするんじゃない!」
奥の部屋から響いた怒声に3センチほど跳びあがったのち、荒木は目にも留まらぬ速さで、声のするほうへ消えて行った。
>>370 そこらへんは全然なにも考えてなかったです。
自分としては日々書き散らしているものが保管されるのはこっぱずかしい思いがしますが、
まとめサイトは読む人のためにあるもんですし、需要があるのなら、よろしくお願いします。
ひとつだけわがままを言わせていただけるなら、過去ログもまるごと保管しておいてほしいです、
様々の書き込みや荒らしも含めて2ch小説だと思ってますし、編集したものと過去ログが両方保管されている場合、自分は過去ログを読む派なので。
避難所はあったほうがいいのかもしれないですね。これから年末年始にかけて規制が増えることが予想されますんで。
ただ専用の避難所があるのなら野球板にスレが存在している必要がないわけで、かといって野球板を引き払うと人目に触れにくくなることも経験上わかっており、そこが悩みどころです。考えすぎですかね。
皆さんどう思いますか?
>>371 ドラゴンズのことはよく知らないもんで、あさはかな知識とイメージで書いてるので全然わかりません、すいませんw
ついでにガンダムのこともファーストガンダムのあらすじくらいしか知りません。
おお、中日勢がきたw
上田曹長に頼めって森野wwwwwwww
荒木の「あんた」呼ばわりもワロタ
○/==┬─┬〈
| 、| 弩 |, |
/ :| 亜 |: |
レ :| 裸 | リ
/ ノ|__| |
| ,, ソ ヽ )
.,ゝ ) イ ヽ ノ
y `レl 〈´ リ ( ⌒ )
/ ノ | | l | / ∧_∧ て
l / l;; | .∧__∧ 从 [; …з] そ
〉 〈 〉 | ⊂(#‘ ё’)ノノ ,;彡 /, つ
/ ::| (_ヽ \、 / ノ∪==θ=彡彡 (_(#_, )
(。mnノ `ヽnm. し―-J YYW しし'
竹箒の柄をひっ掴むと、腹いせにそれで思い切り、ビッグ・ドメの尻をぶったたいた。
========================================================
まあ飲めよ・・・。 ありがとうございます。
========================================================
コーシテヤル
コーシテヤル
∧ ∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
[* `_´] < 名古屋軍が大変だってのにビッグ・ドメに森野のやろう
(\ ⌒\ \_______
ノ\\ / / グリグリ
( ヽス ∧
ミヘ丿 ∩ー。ー;]て ちょ!
(ヽ_ノゝ _ノ そ (段々酔い方が岩瀬さんみたいに・・・)
保守
それから十数分後、基地の幹部数名を招集し、井端は緊急会議を持った。
「急に呼び立てて申し訳ない。が、皆も感づいているだろう」
各人の座る場所が決まっているにもかかわらず、座席にはひとつ空きがある。それを見て、傭兵隊長の中村が発言した。
「中佐。森野君がまだ来よらんようですが」
感づいているだろう、と言ったそばからのその質問に、井端は鼻から長い息を吐きつつ、今度はわかりやすく説明を始めた。
「…その森野が姿を消した。このさい軍の裁定がどうなるかとか、それに際して我々がとるべき対策とか、そういうことは今は考えない。
彼は必要な人材だから、東基地としてもこの状況下、みすみす軍法会議にかけて独房暮らしをさせる手はない。
だからできるだけ迅速に、失踪が上に知れないうちに連れ戻して戦線復帰させたいんだが…」
井端はそこで言葉を切った。ここから先は無茶を承知だ、しかし…。
「さしあたり、誰が行くか、その間どうすんのか、って問題があるな」
その先の発言に詰まった井端に代わって、ベテラン立浪が口を開いた。彼は階級こそ井端の下で命令を聞く身だが、軍務経験は基地で一番長く、修羅場をいくつも潜り抜けてきた、誰からも一目置かれる存在だ。
もちろん、その発言力も大きい。
まず、誰が行くのか。本来ならば、撤退時に取り残された部隊の回収など味方の捜索を得意とし、それで数々の功績を挙げ、「帰りますよ」の決め台詞で知られる井端自身が出向くのが、一番手っ取り早い方法であることは誰の目にも疑いない。
しかし現在の井端は基地をひとつ任される身である。すぐれた判断力を買われての、異例の若さでの抜擢であるが、その立場のせいで、もうひとつの彼の長所であった機動力が発揮できなくなってしまっているのだ。
仮にそうでなくとも、現在は戦線の維持だけで手一杯の状態。そこからさらに誰かが抜けたとして、その間一体どうするのか。
召集されたメンバーを見ても、皆一様に頭を垂れて、井端と目をあわせようとはしない。自分のところから出せる人員はないという無言のアピールだ。
それが出し惜しみでないことは、指揮官である自分がよくわかっている。
「…もう、俺らだけじゃどうにもならんよ。限界だ。もうプライドだとか言ってられん、
このかんの文京からの猛攻がひと段落するまで、西基地から人を回して貰って、一時の急を凌ぐしかないだろ」
「西から、ですか…」
再び口を開いた立浪の提言に、井端は渋い顔をした。他から人員を借りる、すなわち内情が他所へ知れることになる。
西基地のトップは確か、死神の異名をとる辣腕の男だ。井端は実際に会って話したことがあるわけではないが、
もしも戦場から聞こえる評判どおりの人物ならば、とてもウソをつき通せる気がしない。
命令違反を組織的に隠していることがバレれば確実に、自分ひとりの処分では済まないだろう。
「それはつまり、森野の復帰は諦めることになりますが…」
「そうなるな」
ぴしゃり、と立浪は断言した。普段はへらへらしていても、こういう時には有無を言わさぬ威厳がある。
「ま、待って下さい。森野がどこへ行ったのかがわかれば、あいつはドアラを連れてて目立ちますから、
見つけて連れ戻すのにそれほど時間はかからないハズです。仮に、うちの軍事勢力下なら、いろいろ打てる手もあるでしょう?」
焦ったように、荒木が話に割って入る。荒木は井端個人とは下積み時代から長いつきあいで気心が知れているものの、この会議の出席者の中では一番下っ端で年齢も若く、発言には少々勇気の要る立場だ。
しかし、荒木にとって森野は年齢も近く、同期入隊の仲。それに、先ほど新井を励ました手前、あっさり森野が切られてしまうのを黙って見ている訳にはいかなかったのだろう。
「どこ行ったかなんて、わかるのかよ」
「そ、それは…、」
ただでも及び腰の荒木に向かって、立浪が詰問する。そこへ井端が間に入るように答えた。
「数日前に、ヤツと話をしました。その時の様子では、おそらくですが、広島へ」
登場人物の年齢や上下関係は現実に添わない部分がありますのでご了承下さい。
ビョン様がチーム内でなんて呼ばれているかご存知のかたは、もし良かったら教えて下さい
帰りますよwwwwwww井端wwwwwwwwwwwww
西は岩瀬なのか!
カエリマスヨwwwwww
回収の井端wカエリマスヨーwww
>>386 藤井はヒーローインタビューでビョンさんって呼んでました。
年下からはビョンさんなのかもしれないです。
乙です
ってかびょんも出るのかww
作者様おつです!
回収するイバタがwwwwwww
「広島!? 何しに」
立浪は大層驚いた様子だった。無理もない。間に西宮が挟まっているため、名古屋から見た広島は、その実際の距離よりも遥かに遠い。
そのうえ、名古屋にとっては、軍事的にさほど重要でない都市だ。基地内では普段その名を耳にすることすら、あまりない。
わざわざそんなところへ、一体何を。しかしその疑問に対する答えは、井端ではなく、立浪の隣席から返ってきた。
「晩秋の広島、とくれば…、思い当たるのは、スラィリーかな」
そう言ったのは、これも立浪に次ぐベテラン、基地内での人望も厚い井上だ。
「有名だろ。秋の味覚、あるいは命がけの一攫千金、スラィリーハント」
「そう、それです。出稼ぎのつもりでしょう。森野は、自分の行いがビッグ・ドメの寿命を縮めるきっかけになったのではないかと、
少し気に病んでいるようにも見えましたので」
井端のその言葉に、今度は井上が驚いた顔をする。
「まさか。そんなバカな話があるか。ありゃ元々ポンコツになったからここへお下がりになったんだ。そもそもジャンクみたいなもんだろうに。
まあ、一年でイカレるとは予想外だったが、このところの酷使具合を考えれば別におかしくもない。
あれがあるのとないのとじゃ、確かに戦力は大違いだが、元々なかった物なんだし…。無理に修繕費を用立てず、海外に売り渡すのが賢明だ。
それに、その金でいろいろできることもあるだろう?」
「自分も、そう思うんですが…」
井上の言葉は、過日井端が森野に向かって言ったこととほとんど変わりない。
「大体広島といやあ、うちの軍事勢力下どころか、中立都市じゃないか。ろくに諜報員も入ってない。人探しなんて、対立勢力内より厄介だぞ」
「…そんな事はわかってますよ。その上でどうするかっていう話をしたいんですが」
再び畳み掛けるように言葉を重ねる立浪に、井端は珍しく、少し苛立ちを見せた。しかし立浪は動じない。
「わかってねえな。森野をかばいながら秘密裏に捜索しつつ、なおかつ戦線を維持するのは無理だ。ここが落ちたら市街地は目と鼻の先だぞ。
井端、お前が森野を買ってることは知ってるが…、いいか、俺らは名古屋防衛軍だ。
何が一番大切だか、そんなこと今更言わなくても、知ってんだろがよ」
立浪の言うことはもっともだった。しかし井端の目に狂いがなければ、森野は確実に、これからの名古屋防衛軍を背負って立つ人材である。
ただ、ひとつ、彼には大きな欠点があった…、それは本人がその自分自身の価値にまったく鈍感であり、自分を大切にしようとしないことだ。
そしていま、その欠点が、致命的な形で表出している。
「俺も同意見だな。それに、改めて言うようなことじゃないが、嘘はいつまでも通せると思わないほうがいい。
問題が表面化したときのことを考えてみろ。中佐と森野だけの問題じゃないぞ」
井上が立浪に同調する。当然、挙げられたリスクに気づかない井端ではないが、他人に改めて言われることで、その重大さがリアリティを伴い、ズシリと肩にのしかかってくる。
だが…、そもそも、東で足りなければ西から借りればいいとか、そんな簡単な話でいいのだろうか。他に考慮すべき要素は。そして選択肢はないのか。
しかし会議は依然として紛糾しており、とても冷静に議論ができる状況ではなくなってしまっている。井端は不意に頭痛を感じ、右のこめかみを押さえ込んだ。
その井端の姿に荒木は心を痛めたが、さりとて、どうすることもできない。
(バッさん!どうか頑張って下さい!きっとどうにかなりますよ!)
荒木は机上に両の拳を握りしめ、心の中で井端に向かって精一杯の声援を送った。だが、それは当然のこと、井端の耳には届かないのだった。
>>387>>389 情報ありがとうございました。
D専Wiki読みました。おもしろいっすね。午前中仕事するの忘れました。
ビョン様にはちょっと似合わない役を当てちゃったみたいですけどまあいいや。
アンカまちがってるw
>>390ありがとうございました。
>>395 乙です
ってことはまさか・・・・・ビョン・・・・・・
|
|、∧
|炳`)
⊂)
| /
|´
ああ、これって西は投手で東が野手の集まりなんだな、
,./^l
.,―-y'"'~"゙ ヽノ
ヽ_ ヽ´゚ 炳゚`ノ
/ ´ ` ヽ ウリを呼ぶ声がするニダ・・・
| .i i .|
i i , i |
i | .| |
.(#)| |"| |u
i .j i .i.
/_ ) ( _ヽ
乙です!!
きめ台詞が帰りますよって井端かっこいい!!荒木ちゃんと口に出していえww
>>398 そうだったのか〜
詳しくないと言うわりに違和感全くないなwGJ
作者様乙です。
Q様なんだかかっこぇぇです。
しかし、名古屋防衛軍・・・
東も西も、一部を除いてあほの子だらけで、大変だろうなぁ。
だからこそドアラが似合うんだろうけど
wkwkするな!
地勢的に名古屋は強国に東西を囲まれて一番厳しそうだ
頑張れ司令官!
ポンコツに吹いた
荒木使えねぇwww
井端に頼りきりかよwwww
まとめサイト作るとしたら、タイトルはどうするの?「ところで」のままじゃないよね?
ところでスラィリーハント でいいじゃんw
萌えよドアラマスター
とか。
408 :
代打名無し@実況は実況板で:2007/12/06(木) 04:09:20 ID:eu0N/f6g0
森野休出作戦には井端が行くのかなw
西宮軍は広島から散々戦力を吸収して強大になってるからなー
まあスラィリーに比べたら奴らなんて屁でもないだろうから
ちゃっちゃと始末して広島入りしてくれるのを楽しみにしとるで。
「ところで」「スラィリー」
↓
「とこスラ」
↓
「とっとこスラィリー」
「ところで」「スラィリー」
↓
「とっとこロデオスラィリー」
タイトル…全然考えてなかったなあ…タイトルって概念がそもそもなかった…
目から鱗気分です…
確かに必要ですね……。
わかりやすいのが好きなんで「永川森野がスラィリーマスター討伐を試みる話」とかじゃダメっすかね
「ところで」「スラィリー」
↓
「ピロ」
↓
「梵を訪ねて三次駅」
「とこスラ」
「THE BIGDOME〜ザ・ビッグ・ドメ〜」
「ドアラマスターFREEDOM」
「名古屋防衛軍陸軍大尉森野将彦」
「中部戦線異状なし」
お話の展開のさまたげにならないような題名を考えてみたけど難しいね。
われわれ読む側だから。
>>408 >森野休出作戦には井端が行くのかなw
現状では持ち場を離れるのは難しそうだから、退役将校の予備役召集とかがあるかも?
( ´w`)<僕が広島入りーしてスライリーの森の森野を回収してくるよ ナンチテ
>>414 微妙にツボったww
>「梵を訪ねて三次駅」
タイトルは次スレのスレタイになることも想定した方がいいような…
それとも、また放置スレを乗っ取って活用するのかな?>次スレ
新しくスレ立てるよりも、放置スレ乗っ取ったほうがいいと思う
ネタスレからの派生だしね
「スラィリーマスターとドアラの騎士団」
「森野はスラィリーマスターの夢を見るか?」
「広島の中心で梵を叫んだドアラ」
「スラィリー畑でつかまえて」
「スラィリーのなく頃に」
「スラィリング」
「スラペリオン」
たいしたのが思いうかばんw
小説からうまくパクレないかと思ってみたが難しいねー
「沈黙のスラィリー」
「沈黙のドアラ」
「沈黙のビッグ・ドメ」
「沈黙のスイーツ(笑)」
タイトルって難しいな・・・
「うちの森野知りませんか?」
駄目だ、なんか主旨から違うな
『永川と森野とところどころスラィリー』
「すらぃりーの森」
「三次着の夜行列車降りたときから」
「青菜にプリン」
「スラィリーの世界」
「スラィリーをしばく会」
「スラィリーとドアラ」
「スラィリーは広島にドアラは名古屋に」
スレタイからパクってみた
『スラィリーはみずいろ』
『梵のPECORI♥Lesson』
『窓から名古屋が見える』
『スラィリーの啼く丘』
「ドアラマスター森野」
「SLYLY HUNTER」
ど真ん中ストレートで。
ドアラと愉快な仲間たち
森野とドアラと永川とその他の人々
初心にかえって
「スラィリー狩りにいこうよ」
JR風
「そうだ、スラィリー狩りに、行こう」
スラィリー狩りじゃなくてスラィリーマスター討伐の話では
マスコット☆マスター
スラィリーマスターゲットだぜ!
ドアラvsスラィリー 三次最大の決戦
今日は多忙でしてうpできませんでした。すみません。
語感としては
>>431が気に入ったんだけど内容的に
>>432なので悩みます。
ひきつづき募集します。
少しは自分でも考えます。
>>435 くっつけると
「そうだ、スラィリーマスターを、狩ろう」
になるね。
「そうだ、スラィリーマスター狩りに、行こう」
長いかな。
>>414 ピロスwwwwwwwwwwwww
スライリー狩り・・と付くのもいいけど「秋の味覚・・・」スレにかぶるから
>>426 の「スライリーをしばく」って言うのがよさそうな気もする
ただストーリーなので、「スラィリーをしばく会物語」とか・・・浮かばねえw
仁義無き戦い〜マスコット戦線二十四時〜
秋風そよぐ東方
青いスラ入り
なんかもう収拾つかなくなってきて考えるのが面倒になったので「スラィリーハザード」に決めようと思います。
考えて下さった皆さんありがとうございました&ごめんなさい。
面倒w
いい、いいw
>>442 面倒になったで噴いてしまったwww
タイトル、いいんじゃないでしょうか。多分今まで出た中で一番的確な気がw
しかしそのタイトルだとめっちゃ出てきそうだなスラィリー(怯
作者さんのノリがたまらないw
真面目なのに最終的にはアバウトな 作者 さん。
カープ選手でいうと 宮崎 充登 です。
嘘カープ性格診断でした
面倒になっちゃう作者さんがたまらんwww
しかし、さすが作者さんだ。的確なタイトルだぜ。
面倒という割にはすごくしっくりくるタイトルだと思いますw
作者さん乙
>>385を見る限り、関西方面軍は中日投手陣なわけだよな。
大喜びで戦車を操縦する山本昌が脳裏に浮かんだ…。
きっとこれからめっちゃ出てくるんですよスラィリーw
ピロ
ピロッ いいタイトル・・・
作者さん乙!
カウント増えてるので、新作がきたかと思ってwktkしたのにタイトルでもめてたのか・・・w
>>453 案を出し合ってただけでもめてた訳じゃないぜ(*´∀`)
ハリウッド版は「Resident slyly」か
456 :
代打名無し@実況は実況板で:2007/12/07(金) 01:57:23 ID:MrVqLZeC0
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再び、広島。
山崎の作ったパスタを食べ終え、森野は食後のコーヒーをちびちびとすすりながら、朝の永川のつくった食事のほうが美味かったというドアラの主張を黙殺していた。
森野はさほど味に敏感なほうではないが、振舞われたパスタは家庭料理として充分なレベルだった。ドアラが文句を言うのはおそらく、普段イタリアンなんて食べさせていないから、口にあわなかったせいだろう。
テーブルの正面では前田と山崎のやりとりが飽きずに繰り広げられている、その声が聞くともなしに聞こえてくる。
そろそろ名古屋では騒ぎが起こっているころだろうか。できることなら、急がねばならない。
だが…、基地には優秀な人材が揃っている、戦闘に関して傑出した才を持つわけでもない自分ひとりが欠けたところで決定的な戦力のダウンには繋がらない、と森野は心の底から信じ込んでいた。
だから、もう少しだけのんびりしていても大丈夫…、そう思って森野はまた、コーヒーカップに口をつけた。
もちろん、殊更言うまでもなく、すべて覚悟の上、名古屋を飛び出してきたことは事実である。
しかし、ここ広島に流れる時間はとてもゆっくりしていて、連日の激戦に疲れ、かつ明日をも知れない身となった森野には、それがとても心地よかったのだ。
出会った人々は好意的で、あたりまえのように、都市間紛争などとは無縁の暮らしをしている。名古屋からは随分前に失われた光景だ。
いくらスラィリーといえども、やはり…、戦争ほどの不幸をもたらすものではないのだろう。
ならば、と森野は考えた。もしも…、もしも自分が昨日現れなければ、永川は旧友との訣別を、たとえいずれ決意しなければならないとしても、
今この時と急に選ぶこともなく、もう少しの間…、あるいはずっとウヤムヤにしたままで暮らしていくことも可能だったのではないのだろうか。
しかし、この平和な山村に自分が転がり込んできたことで、歯車がひとつ回りはじめ、それが永川に影響を及ぼした。
それが吉と出るか、凶と出るのか。自分でも不思議なほどに、心が落ち着いている。
明日世界が終わると言われたら、もしかするとこんな気持ちになるのかもしれない。
そんなことを考えながら森野は、カップの底に沈殿したコーヒー豆の微粒子がふらふらと踊るさまを見つめた。
喋りながら前田が足を動かしたらしい、ガチャリ、という金属音が聞こえる。
そういえば…、と森野はふと思い出した。ダイニングへ移動するさい、前田は山崎の肩を借りていた、そんなに長い距離の移動ではないが、自力では歩行が困難なのだろうか。
しかし今時もっと性能のいい義足はある…、それに杖をつくなり、何なり、色々方法はあるはず。仮に片足を腿からすべて失ったとしても、それが最近の話でもないのだろうから、人手を借りなければ歩けないのは不自然な気がする。
「なあ、永川」
「ナーでいいよ」
声をひそめて、森野は永川を呼んだ。その意図を聡く読み取り、永川は隣に顔を向けず、肘をついたまま返事をした。
「ああ、うん、ひとつ聞きたいことがあるんだが」
「ん」
「お師匠様の、脚は?」
「あれね。昔、負け戦があってね。まあそれ自体はね、戦争だから、珍しいことじゃないんだけど、お師匠さんたらそのときは、
傭兵のくせに随分味方に肩入れしちゃったらしくてね。怪我を押してしばらく駆けずりまわってたらしいんだけど。
広島に帰ってきたときにはもうだいぶ傷が腐っててね。切断するしかなかったんだ。もう少し遅かったら命に関わってたって医者に怒られて」
「切断…」
「膝から下がないんだ」
「それで…、ご自身では、歩けないのか」
「そんな事はない」
相変わらず森野のほうを見ないまま、小声で、しかしはっきりと永川は断言した。
「では、なぜ」
「あんた目の付け所がいいね。そこが問題なのさ。甘ったれてんのはやまちゃんだけじゃないってこと。
身近に使いやすい介助人がいるもんだからそれに甘えてるんだろ。まあ、年寄りによく見られる現象だよね。
誰も手伝う人がいなければ、べつに歩けるどころか炊事も洗濯もできるんだから」
先刻、永川は前田が山崎を甘やかしていると言って怒ったが、つまり逆もまた然り、山崎も前田を甘やかしているのだ。一種のギブアンドテイク、もっと言うなら依存関係である。しかし。
「だとしたら、いつまでこんな、」
…こんな生活を続けていくつもりなのだろうか、他人事ながら森野は気になった。
前田は年齢からいえばまだ40代そこそことはいえ、ライフステージから言えばすでに余生に入っているのだろうから問題ないかもしれないが、山崎はどうするのだろう。
「だから、そこが問題なんだってば」
永川は頭を傾けて首筋をパキ、と鳴らしながら、吐き捨てるようにそう言った。
「やまちゃんは、その、お師匠さんが足に怪我したときに、戦地から連れて帰ってきた子なんだ。
だから、事情っていうか、気持ちはまあ、わかるんだけどね」
永川はそこで言葉を切ったが、そこから先は森野にも充分推察できる。
つまり、孤児として引き取ってきたものが成長し、いつしか互いに依存するようになり、知らずのうちに時間が経ってしまった。
その時間の経過が当事者からは見えにくく、一歩引いた立場の永川からは、俯瞰するようによく見えているのだ。
「成程な…」
風貌からは年齢のわかりにくい山崎だが、永川と同い年だというのだから若く見積もっても25は過ぎているだろう。いい加減に親離れしていないとまずい歳だ。永川が渋い顔をするのも無理はない。
それでも…、いずれは離れていくのだろう、と森野は思った。前田がどうかはわからないが、山崎にとっては自分の人生だ、何も考えていないということはあるまい。
こういうのは案外、周りが思っているほどに事態は深刻でなかったりするものだ。来る時が来れば物事は動き出す。
だが、永川はどうも心配性で、色々気を揉むことも多いのだろう…、そんな奴が重大な使命持っちゃって大変だな…、森野はそんなことを考えながら、コーヒーの残りを飲み干した。
週末は例によって規制しだいです。
つまりうpできなさそうということです。
〃〃∩ _, ,_
⊂⌒( `仝´) < ヤダヤダ!
`ヽ_つ ⊂ノ
ジタバタ
_, ,_
〃〃(`仝´ ∩ < 肩貸してくれなきゃヤダヤダヤダ
⊂ (
ヽ∩ つ ジタバタ
〃〃∩ _, ,_
⊂⌒( つ仝´) < おんぶしてくれなきゃヤダー
`ヽ_ ノ ⊂ノ
ジタバタ
∩
⊂⌒( _, ,_) < 山崎はプリン取り寄せてくれたんじゃろうか…
`ヽ_つ ⊂ノ
ヒック...ヒック...
∩
⊂⌒( _, ,_)
`ヽ_つ ⊂ノ zzz…
∧∧∧_∧
(`仝( 山崎) お師匠さん、プリン食べに行きますよ
(っ(,,_ノ ソ
`7 ∧ 〈
ε= (_)(__)
>>460 乙ですー
「さて、そろそろ腹も収まったかの。いつまでも喋っとらんで、始めるか」
やがて前田の発した一言に、森野はふと我に返った。始める…、とは?何を?
「なんじゃ、その顔は。言うたじゃろ、実力を把握しとくんが先決じゃて。手合わせじゃ、お前さんがどんだけのもんか、ワシに見せてみい。
…そうじゃの、浩司、お前が相手せえ。ナーはよぉ見とれよ」
森野は一瞬、耳を疑った。それもそのはず、前田が自分の相手に指名したのは永川ではなく、家事手伝いの山崎だったのだから。
「え?お師匠さん、コージ言いました?僕?」
「二度言わすな。お前じゃ」
森野だけでなく、指名された山崎も怪訝そうな顔をしている。しかし、見とれよ、と言った前田の顔はあまりにも楽しそうで、誰にも口をはさむ余地を与えない。
「ほんなら、まあ…、わかりました」
テーブルに乗っていた皿を食器洗い機にガラガラと詰め込み電源を入れると、山崎はまた前田に肩を貸し、歩き出す。
「ほら、行こう」
森野は釈然としない気分だったが、永川に促されたので、とりあえず前田のあとへ続いた。
キリが悪かったので少し追加しました。会社の忘年会がダルくて死にそうです。
めでたくタイトルも決まったことだし
需要はさほど多くなさげだったけど一応保管庫作ってみた
つ
http://hiroshima.cool.ne.jp/uhyou/slyly/ 尼崎→西宮への変換はしてません
直した方がいいのかな?
ログの保管までは正直考えてなかったんで
作者さんや
>>375氏のご要望にどこまで添えるかは不明(スマン
ログの本編抽出版があれば「本文のみ」は不要ですかね
保管庫に関して何かありましたら
保管庫内の掲示板の該当スレへご連絡ください
>464
>465
作者様、465様乙です。
見やすいのでよいと思います。
ログ保管とかは、できる人にお願いしてリンクとかでもいいし、
出来る事を出来るようにやっていただければありがたいです。
くりかえし、GJ!
ピロ
作者様&保管庫の人 GJであります。
ドアラ、赤味噌じゃなくて文句言ってたくせにー
なんて我侭な奴なんだ
新作乙ですー やまちゃんが相手すんのかw
>>465氏も乙です
469 :
代打名無し@実況は実況板で:2007/12/08(土) 00:43:41 ID:2ETy64650
>>464 乙
会社の忘年会も山ちゃんみたいに楽しんだ方が勝ちじゃよ(*´∀`)
いつも乙です。
シリアスな展開にドキドキしております
ドアラのパスタ評が・・w
しかしパスタといいプリンといい、ここでお洒落なカフェも開けそうですな
保守
石原
473 :
代打名無し@実況は実況板で:2007/12/08(土) 22:44:48 ID:Nvn5P28/0
倉
なんで永川と同級生の中でも山ちゃんなのかと思ったけど、戦場からの子設定なら大阪っ子だからかな?
>450
__
t==Ц=┬
/ ̄ ̄ ̄/ ̄ ̄ ̄丶
O二二二[]二□ 巛.| ☆[|||] |
| | |
/ ̄ ̄ ̄/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
Θ/ Θ/ ̄ ̄ ̄ ̄──_\口_
_ /@ //___________|
|/ ☆ //= / - - - ヽ
(=| |(=(《◎》 ||| ||| ||| ◎)
\\巛巛ヽ \=\◎=◎ ◎=◎ ◎=◎/
。 ∠⌒_∧
\(´昌` ||)
,○「__]⊂ )
(_(_ ノ
保管庫掲示板にうpったので転載願います
477 :
代理投下です:2007/12/09(日) 14:53:15 ID:pMd6Pqo80
2 名前: ◆4P6Fp0aKPs 投稿日: 2007/12/09(日) 14:46:01
渡り廊下を歩いて行くと、ほどなく道場に着いた。かつては神社の本殿であった場所で、造りはその面影を随所に残している。
その道場の隅に腰をおろすと、前田は永川を呼びつけ、何事かを耳打ちした。永川はそれに応え、いくつかあるうちのひとつの扉の奥へ消える。
「いまナーが必要なもんを持ってくるけぇ、身体でもほぐしておきんさい」
ふと見ると山崎は言われんでもすでに床へ座り込み、ストレッチを始めている。
その姿を森野は頭上から見下ろし、改めて観察した。どう見ても永川や自分とは体格から違う。
身の丈こそ自分と変わらないが、身体の線はふた周りほども細い。目方はおそらく10キロは違うだろう。
それだけを考えてもこの対戦は森野の有利だ。それなのに…、なぜ永川ではないのか。
普通に考えれば山崎が互角の相手だと前田が見立てたからに違いないが、森野も軍人であり、日々身体は鍛えているし、
武道も鍛錬の一環として行っているから、剣と言われても徒手と言われてもそれなりの自信はある。
対する山崎は…、体格は先に述べたとおり、かつ、お世辞にもあまり厳しく鍛えられている様子がないが、果たして実力はいかほどのものなのか。
そんなことを考えていると、ほどなく永川が駆け足で戻ってきた。手には何か棒のようなものを一本持っている。
「1メーターくらいの棒って、こんなのしかありませんでしたけど」
「おお、これで充分じゃ、ご苦労。それを名古屋さんに」
「これを?」
永川が怪訝そうな顔をしながらその手に持ったものを森野に渡しに来る。
「はい、これ」
それは、木製の布団たたきだった。
478 :
代理投下です:2007/12/09(日) 14:54:18 ID:pMd6Pqo80
3 名前: ◆4P6Fp0aKPs 投稿日: 2007/12/09(日) 14:46:33
「あの、これを、どう」
永川からとりあえず渡された布団たたきを手に、森野は思わず用途を尋ねる。
「なに、簡単なことよ。ワシがヤメいっちゅうまで、そうじゃな、大体10分じゃな、
その間にあんたがそいつで浩司を一発ひっぱたいたら、あんたの勝ちじゃ。
逆に、逃げ切るか、あんたが殴られるか蹴られるかすれば浩司の勝ち」
「何その蝿たたき。大体、それやったら僕が不利やないですか」
勝敗条件を聞いた山崎が不服そうな顔をする。が、前田は取り合わない。
「そんな事はなかろ、お前は逃げきればええんじゃから」
「そもそも、勝ちとか負けとか、つける必要ないのでは」
続いて永川が質問をするが、前田はそれに笑って応えた。
「そのほうが、面白いけぇの」
名前: ◆4P6Fp0aKPs 投稿日: 2007/12/09(日) 14:48:18
転載の方はお手数ですが↓も持っていって下さい
>>469 ハゲましどうもです。忘年会では森野と真中を7対3で混ぜた感じの顔の人に話しかけられてびっくりしました。
>>474 話の流れ上新たな登場人物が必要になってから誰がいいか考えることが多いので、同級生だとかはあまり意識していないです。
既存のキャラとの関係よりも、ハマリ役かどうかが決め手です。
前田の手伝いは当初は別の人の予定でしたが、明るく破天荒なキャラを配置したくなったので山崎になりました。その程度です。
あまり重要でない位置の人はほんとに適当です。
乙です!忘年会お疲れさまでしたw
代理投下の方もありがとうございます。
「布団たたき」に盛大に吹きました 何するんでしょうか
乙!
1メートルくらいの布団叩き棒って…まさかバッ太郎?
∧_∧
(*‘ ё’)、 どっせーい!
( /⊂_ノ )
`J/へ ヽ
| i l|| //__) (__)
l | __//___
|| l |/_______ l
//ナナナナナナナナナナ// バチンッ
’ミ、//ナナナナナナナナナナ//
. //ナナナナナナナナナナ// ⌒)))`
/__∧_∧___/ 彡‘
ノ "/ ( 山崎; )つ;:;;;,,))...)))))) ::::)
(⌒ ( つ / ;:;;))):...,),)):;:::::))))
| (⌒) どどどどど・・・・・
し' 三 どどどどど・・・・・
乙ですー。
ところで山崎の顔文字ってありますか?
>ふと見ると山崎は言われんでもすでに床へ座り込み
ふと見ると山崎は(お前に)言われんでもすでに床へ座り込み
作者様、転載者さま乙です。
モレノ頑張れ〜w山ちゃん強敵っぽくてステキ
…どちらかが一撃当てれば勝負あり、こちらに道具があるかわり制限時間内に勝負がつかなければ向こうの勝ち。
それだけなら、たしかに公平な条件にも聞こえる。
しかし布団たたきはリーチが1メートル弱ある上に、先端は布団を効率よく叩けるように広がった形状をしている。
相手は徒手なのだから、これなら間合いが詰まりさえすれば、ほぼ確実に先制できるだろう。
と、いうことは…。
「ほれ、用意はええかの」
布団たたきを手に考え事をしている森野に、前田が声をかける。はっとして森野が前を向くと、山崎は4歩ほど前方、すでに両手を胸の前に合掌し、両足首を交互に回しながら森野を待っている。
「ナー、時計の準備は」
「大丈夫です」
鎖のついた懐中時計を手に、永川が返事をした。その隣にドアラがワクワク顔で控えている。
「ほんなら、ええか」
前田のひと声で、ぴん、と道場内の空気が張り詰めるのを森野は感じた。気力が体内から満ちるように背筋が伸びる。
「よろしゅう、お願いします」
山崎が合掌したままペコリと頭を下げた。
「よろしく」
応じて、森野も礼をとる。
数秒の間。そして。
「始め」
その号令が聞こえるや否や、森野は気合一閃、布団たたきを左に構え、前へ打ち払うべく、前方へ大きく踏み込んだ。狙うは膝元。
――どちらかが一撃食ったら終わりと言いながら、一方にだけリーチの長い武器が与えられている。
つまり、山崎が攻撃を仕掛けることにはリスクが大きい。実際にはほとんど不可能だろう。とすれば…、必然的に山崎の勝利条件は逃げ切りへとシフトする。
実のところこれはどちらが叩くかではなく、叩くかかわすかの勝負であり、その点において前田が自信を持って送り出せるだけの技量が、恐らく山崎にはあるのだ。
だとすれば…、立ち合いが勝負と森野は読んだ。上体は見切られれば手で払われる危険がある。しかし足元なら…!
貰った、と森野は確信した。この速さなら、後ろへ退くのは間に合わない。両足を同時に避けようとすれば跳ぶしかあるまい。
しかし一度跳んでしまえば、その後は物理法則に従い決まった位置へ落下するしかなく、その間は退くこともできなければ打って出ることもできない。
そこを拾えば、二の太刀(布団たたき)で叩けるはずだ――。
案の定、山崎は退かない。跳んで第一撃をかわすつもりだろう。
そうだ、それしかないはずだ。
…詰んだな、と森野は考えた。ヤッ、という掛け声と共に山崎が地面を蹴る。
その瞬間。
つま先が突如、森野の鼻先3センチ先を掠めた。咄嗟に首を後ろへ退いていなかったら、遅れてきたもう片方のつま先に鼻を蹴られていただろう。
一瞬、何が起こったのか、森野には理解できなかった。
足元への攻撃を跳んでかわすのなら、膝を折って、つま先はできるだけ引っ込ませるはずだ。それなのになぜ。
不意に、布に風圧のかかる音がする。
見れば山崎は袴を翻して身体を大きく後方へ逸らし、それから両手を床へついて、見事に着地を決めたところだった。
…やられた。森野は覚えずも舌打ちをする。あの短い間に躊躇なくバック転を決めるとは。
しかし、森野の前方3メートルの位置まで退いた山崎も、同様に仕損じた顔をしている。
「…お師匠さん、やまちゃん読んでましたかね」
「あの速さで寄られたんでは、咄嗟の判断であんだけ膝落とすんは難しかろ。足元払ってくるんがわかっとったんじゃろな」
「で、あわよくば寄ってくる顎を蹴り上げようとした、と。なかなかやりますね」
「ふん、あんでもワシの弟子じゃけぇの。じゃが、そこを蹴り損なうようではな」
「まだまだですか」
「まだまだじゃの」
山崎にとっても、立ち合いは最大のチャンスだったのだ。
リーチで勝る相手にカウンターで一撃を加えるには、拳は使えないから、蹴るしかない。くそ、あと3センチ脚が長かったら…!!と山崎は思ったが、そこを悔やんでも仕方がない。
むしろ最初の踏み切りで必要以上に大きく後方へ跳びすぎたことが失敗だった。森野の踏み込みが思ったよりも速かったため、本能的に身体が逃げてしまったのである。
こうなると次の手は難しくなる。当てようとすれば必ず間合いに入ってくるはずだが…、それでもやはりリーチの差が障害になる。まともには行けない、森野がスキを見せるまで待たねばならない。やはり冒険せずに逃げ切りを狙うべきか。しかし…。
バトルシーンが無駄に長くなりそう
>>491 おおお続ききてる!
乙です
バトル長くなっても全然問題ないと思いますよ!
>>491 全然オッケ ━━━━━━ (ゝ○_○) ━━━━━━ イ !!!!!
乙です!
(・ェ・)
いつも乙です。
バトルシーンお見事!
「わくわくするドアラ」に何故か吹きました
乙です。
やまちゃんのバク転にドアラが対抗意識を起こせばいいよ
同時に、森野も戦略の立て直しを迫られていた。剣の試合と同様に考えていてはダメだ。ある程度予想はしていたが、それ以上に相手は身のこなしが軽い。
まして、攻撃しようと間合いを詰めればそれに応じて反撃してくる。隙をつくことにかけてはおそらく、向こうのほうが数段上手。
こいつを近寄らせずに機をうかがうには…、とにかく手数を増やすしかない!
森野は布団たたきをフェンシングのように構え、また一気に山崎との間合いを詰めた。どこから攻撃してくるかわからないから、胴体ごと突っ込むのは危険だ。布団たたきの先が届くだけの距離を測らねばならない。
山崎はその突きをヒラリと横へかわす。森野がすぐに方向を修正して間を詰める。山崎も間合いを計っているから、距離はぎりぎりだ。細かい動きで布団たたきが右へ左へ、山崎の鼻先を狙い、ときに前髪を掠める。
「おお、序盤から案外激しい動きが」
「勘がええちゅうか、頭がええの。浩司みたいな予測のつかん動きのできる相手には、無理に仕掛けんでとりあえず距離取っとくのが賢明じゃけ」
「とすると、やまちゃんからしたら、最初の立ち合いでバック転を見せたのがアダになりますか」
「あれは、ああするより他になかったじゃろ。いや、やりようはあったかもしれんが、どっちにしろ、大技にはなる」
「う〜ん、確かに…」
「時間は」
「3分半を経過です」
そうしているうち、森野の剣(布団たたき)先をかわす山崎の動きが、徐々にこなれてくる。慣れてきているのだ。届いてくる範囲を見切って、最少の動きで無駄なく攻撃をかわし続ける。
「…やまちゃん、気力を使いませんね」
「まあ、勝負ごとじゃけ、自分だけ使うんはアンフェアじゃろ」
「勝負ごとなんですから、それでいいと思うんですが」
「お前はほんとに、骨の髄まで猟師じゃの…」
前田が呆れ顔でつぶやく。永川が愛想笑いをする横で、ドアラがエキサイトしてきたらしく身を前方へ乗り出している。
「それでも、地力のスピードでまだ上回ってますね。勝負ありましたかねぇ」
このままではどれだけ続けても山崎を捉えることはできないだろう。永川は手元の時計を見た。時間は刻々と過ぎていく。
「いや、ここからじゃろ。まあ、見とれ。よーぉ目を凝らして」
突然、森野の攻撃のリズムが変わった。鼻先を狙い続けていた布団たたきが、突如目標を変えて山崎に襲い掛かる。
左から横薙ぎ。狙いはヘソ下。重心だ。手足のように、咄嗟に引っ込めることができない位置。
さらに、今まで続いた鼻先の攻撃をかわすために、山崎の体重はやや後ろへかかっている。そこを突かれれば、後ろあるいは横へ避けたとしても、必ず体勢を崩すはず…!
「…出るぞ」
前田がそうつぶやくが早いか、否か、山崎の胴の前、横から入ってきた布団たたきの先が、さらに前へと伸びる。タイミングを外したうえで身体ごと間合いに入っての突きの一撃だ。
それと同時に…、山崎がまた跳んだ。やや体勢を崩されながら、後ろ足一本での踏み切り。
「うわっ!」
山崎の声とともに、ビッ、と何かが裂ける音がした。
このスレのおすすめ2ちゃんねるに挙がってる掃除全般板が気になる
>499
作者様乙です。
乙ですが・・・
こんなハラハラするところで切るなぁぁぁっ!!w
乙です!
まるでジャンプのような切り方www気になる!続きが!!
森野が真剣な顔で布団たたき振り回してる図を想像してワロタw
>>503に言われるまで布団叩きだったのを素で忘れてたw
布団叩きなのを忘れさせる程の戦闘シーン乙であります!(`・ω・´ゝ
布団叩き+未だに「名古屋さん」なんだよねぇ…そういえば>森野
掃除全般板眺めてきました。参考になりました。
保管庫にうpったのでどなたか代理お願いします。
保管庫掲示板がどこだかわかんなくてうpできん
誰か46
引き受けようと思ったけど同じく掲示板わからんかった・・・
9 名前: ◆4P6Fp0aKPs 投稿日: 2007/12/11(火) 23:22:27
果たして、森野の一撃は山崎の腹を捉えなかった…、山崎は圧倒的に不利な形勢から跳んだにもかかわらず森野の頭上を宙返りで飛び越え、
手をついて着地すると同時に森野の背後へ低くしゃがみ、さらに足元を払おうと回し蹴りを仕掛ける。それを森野は咄嗟に上体をひねりながら退いてかわす。
そして立ち上がった山崎の黒い袴の左足は膝から下が縦に幾筋も裂け…、千切れた布地がひらひらと、遅れて地面へ落ちてきた。
「ちょっとお師匠さん!!聞いてまへんで!こんなんドテッ腹に食ったら、怪我で済みまへんやろ!!!」
再び間合いを計りながら、山崎が前田に抗議する。
「ガードは教えたはずじゃぞ。いつも得意なやり方ばかりで、跳んだりハネたりしてかわしよるから、忘れとったじゃろ。気ぃつけえ」
涼しい顔をして前田はそう答えた。
そして当の森野は…、
自分が今、一体何をしたのか理解できないでいた。布団たたきを掴んでいる右の拳、そして腕が痺れるように熱い。
「お師匠様…、今のは、自分は……、」
「勝負の最中じゃ、よそ見するでないわ、集中せえ。こうしとる間にも時間は経っとるぞ。おい、残りは」
「…5分です」
前田は森野の質問も平等に取り合わない。そして残り時間は、あと半分。
じゃ オレがうpしてくるわ ノシ
10 名前: ◆4P6Fp0aKPs 投稿日: 2007/12/11(火) 23:23:36
「見とったか、ナー」
再び山崎と森野が対峙する。それを見て、前田は永川に耳打ちした。
「…見ましたよ。俺なら避けられなかったかも」
「避けられんじゃろうが、お前ならあの程度、当たる前に見切って弾けるじゃろ。あいつめ。気の使い手でないと思うて油断しおったな」
先刻までとはうって変わって手厳しい前田の言葉に、永川は苦笑するしかなかった。
身のこなしということにかけて山崎が天才であることは永川もよく理解しているが、現在のレベルではただそれだけの存在だ。
天賦の才を持つだけに、厳しく鍛えられていないのがつくづく惜しい、と永川はもう何度目になるかわからないが、また今回もそう思った。
「まあ、浩司のことはええ。本題は名古屋さんじゃの。ワシの思ったとおりじゃ、やはり素質はある」
「希代のドアラマスターというからてっきり、戦闘に向かない気質かと思ってましたが…」
512 :
代打名無し@実況は実況板で:2007/12/12(水) 00:13:57 ID:1sHdXgY/0
とおもったら
>>509 がやってた
リロしなくてすまん… (;´Д`)
11 名前: ◆4P6Fp0aKPs 投稿日: 2007/12/11(火) 23:24:44
「ふふん、カンを外しおったな。正直ワシもここまでとは思わんかったわ。あれは槍じゃ。手から槍を出しよった。
さっきのホラ話も、あながち嘘とも言い切れんようになったの、戦闘機は無理じゃが槍は出たけぇ。
まあ、ここからが真剣勝負じゃ。浩司も本気で跳びよったしのぉ、見ものじゃぞ」
「ちなみに、今どのくらい跳べるんです?」
「さあの、本人に訊いてみんことには。ただ、ワシが見た限りでは、背丈の倍くらいは確実じゃ」
気力の充実しやすいように設えられたこの道場の中とはいえ、開始からたった5分で槍を発現した森野は、たしかに前田の言うとおり、素質に恵まれていると言えるだろう。
しかし山崎は、今まで気を使えていなかった相手が手から槍を突然出したのを見て、それから慌てて跳んでも、なおかつ、直撃を避けられる敏捷性の持ち主。
「そんなものを…、槍が出せるくらいで捉まえられるんですかね」
「そこをなんとか、捉まえてもらわんことには話にならんわ」
「まあ、そうなんですが…」
出会っていまだ半日ではあるが、森野の本気は永川もわかっているつもりだ。しかも、思っていたよりポテンシャルは高い。
それに、自ら望んでスラィリーマスターと戦おうとする相棒など、次に現れるのは一体いつになることだろう。再び現れるかどうかもわからない。
だから永川としても、なんとかしてこの勝負を制し師に己を認めさせてほしいが…、状況は厳しい。
不可能ではないのか、とたまらず永川は遠まわしに尋ねてみたが、前田は平然と前を向いて座っている。
「どうにかなるじゃろ。羽が生えとる訳じゃなし。それに、まだ時間はある」
うわ携帯ちまちま打ってるあいだに行き違いになってる。
転載ありがとうございました。
作者さん代打さん乙!
さぁ盛り上がって参りました!森野覚醒w
想像イラ、もう落ちてた…早いな〜
>>514 すげぇ…かっけー!!作者殿、才能ありすぎ!!
いや、今見たら見れた。ナーとやまちゃんのAAキャラが小さく描いてあるのがちょっとかわいかったw
ナーはワイルドな姿なのに「俺に期待されても困るもん…」とか言っちゃってるんだなぁ…www
槍を見てびびってるんだろうなぁ、ドアラ
やべーすげーよ
すごくドキドキしてきた
作者さんも代理さんも乙!
正直な話、ここの小説読むのがここ最近の生きがいになってきているw
作者さん代打さん乙です!
保管庫の掲示板行方不明の件
ご迷惑お掛けして済みませんでした orz
規制解除記念カキコ。
掃除板は時節柄お世話になってます。
「キッチンタイマー掃除法」
「ズボラーのための掃除術」
といったスレがタメになります。
絵うまいなーw
!!? _
∧_∧ /ノ ミ
_,〔・◇・;〕/
ヽ- - 、 (
∧_∧ 人ノ/ ! _ .)
( ;‘ ё’) // ノ/_____―=二= ヽ / ./
( つ=O=《# ________ =- 三ニ=−ノ
/ λゞ│ ヾミ \ ―二三= ミ
(___)(__) V丶\
作者さん乙ですーw
絵まで描くなんてすげぇw
絵リアルだw
誰かこんな恰好した写真にナーと山崎の顔をコラしてくれwww
作者様乙です。
挿絵が見られんしくしく
531 :
530:2007/12/12(水) 13:40:53 ID:Uwh4PwsU0
連投スマソ
IEなら見られるんですね。見ましたGJ
軍服の森野も見てみたい
533 :
代打名無し@実況は実況板で:2007/12/12(水) 16:58:19 ID:+8cT9UnQ0
まとめサイト行ったら携帯版も出来てた
さっそくブクマクしちゃった(*´∀`)
携帯用できとるー!(汗)
…いちいち画面メモに登録した努力は…orz
絵ウマー
デザイナーが書いたみたいだ
うpしました。転載お願いします。
14 名前: ◆4P6Fp0aKPs 投稿日: 2007/12/12(水) 22:05:12
森野は今までにない感覚に戸惑っていた。全身を覆う気を、気の流れを感じる、それが右手に向かって集約していくのを感じる。
そして…、うっすらとだが、見えるのだ。山崎の全身、随所から陽炎の立ち昇るのが。湧き出す気が渦を成しては天の方向へ昇ってゆく。
いや、仮にそれが見えなくとも、山崎を取り巻く気の流れが変わったことを、きっと森野は察しただろう。先程までとは目つきが違う。
しかし、森野も武器を手にした。リーチは布団たたきとは比べ物にならない。
いよいよ一撃を加えることが難しくなった山崎は、身体能力を最大限に生かして逃げに徹してくるだろう。捉えられるか。
一瞬の逡巡ののち、森野は山崎目掛けて突撃した。槍とはそういうものだ。小細工は似合わない。
先程の感覚を思い出しながら、右手の、その先へ意識を集中する…、再び手のひらが熱くなる、そして突きの瞬間、バチィ!という電撃の走るような音と衝撃と共に、再び槍が発現する。
同時に山崎はまたバック転で後ろへ跳んだ。さらに踏み込んでくる森野。
ただ跳んで逃げるだけのことなら、おそらく、逃げに徹した山崎を捉えることは不可能だが、今は道場という制限がある。この広さでは森野との距離はせいぜい5〜6メートルしか取れない。
床に手をついて壁ぎわに着地した山崎は、そのまま四足で真上へ跳び上がった。
そして前田の言ったとおりに人の背丈の倍ほど、もう少しで梁に当たるギリギリの高さでまた宙返りをして、壁を蹴って森野の背後へ、
すれ違いざまに森野の脳天へ蹴りを食らわそうとするが、森野はそれをしゃがんで避ける。
また着地を狙って森野は槍で足元を払うが、山崎は巧妙なステップでそれをかわすと、横っ跳びして距離を確保する。縦横に跳ね回る姿はまるで豹のようだ。
15 名前: ◆4P6Fp0aKPs 投稿日: 2007/12/12(水) 22:05:36
勝負の行方もさることながら森野の槍の性状が気になって、それを見極めるべく、永川は目を凝らした。さっきは一瞬だったが、今度はよく見える。色は青白い。長さは背の1.5倍ほどか。
うねりのある大きな刃の三叉の槍だ。複雑な刃先は使い手の技量によって生きるもの。それがおのずから発現したということは……、
こいつは、できる。
永川は覚えずも唾を飲み込んだ。片膝を立て、固く握りしめた両の拳を膝の上について身を乗り出す。
隣のドアラは自分も槍を出すべく右手を握ったり開いたりしながら鼻息荒く腹に力をこめて踏ん張っている。もしかすると、森野にできることはすべからく自分にもできると思っている節があるのかもしれない。
その二人の様子を横目で見ながら前田は少し首を伸ばして、永川の横へ置かれている時計を見た。9分を経過。残りは1分。
「…どうやら、勝負あったの」
前田が独り言のようにそう言った。槍にばかり集中していた永川は、その声にはっとして意識を目の前の勝負へと戻した。
森野が両手に槍(と布団たたき)を掴んで、山崎の左肩口から右脇まで抜けるラインを狙い、上段から叩くように斬りつける。それを山崎は後ろへ軽く退いて避ける、
細身の撫で肩を大きく上下させて呼吸する姿が、その激しい運動量を物語る。
さらに間をつめ、返す刀で右手に掴んだ槍を天へと振り上げる森野。山崎の背後は壁。斬り上げてくる槍先よりも一瞬早く真上へ跳んだ山崎の目に、右腕を思い切り振り上げ切って上体を逸らす森野の姿が逆さまに映った。
…頭上からこの腕を伸ばすよりも前に、あの長柄を戻せるやろか。間に合わんやろ。
名古屋さん、その槍の長さがアダにならはったな、脳天シバいたるわ!
隙あり!!
バシィ、という快音が鳴り響いた。そして。
「痛てええええええええッ!!!!!」
16 名前: ◆4P6Fp0aKPs 投稿日: 2007/12/12(水) 22:05:58
>>524 いつもお世話になっております。
保管していただいた絵なんですけど、ちょっと寝ボケてたらしく白と間違えて黄色を塗ってるところが一部あるので、後日差し替えさせて下さい。
>>527 AA職人さんのほうが全然すごいっすよ。AA難しいし。尊敬します。
>>531 森野はお忍びで来てるので、軍服ではないです。期待に沿えずすいません。
>>536 ちょwww上田さんwwwwww
じゃああのナスカ服希望
>森野にできることはすべからく自分にもできると思っている節があるのかもしれない
ドアラ可愛いなw
作者さま、代理投下人さま、乙です!
作者様、代理人様乙です。
>>540 >>531 森野はお忍びで来てるので、軍服ではないです。期待に沿えずすいません。
いえいえ、承知の上ですので問題ないです。
というか作者様の才能に嫉妬。
作者さん乙です
wktkでお待ちしてました
>>540 イラスト差し替えの件、了解です
新作乙です モレノが成長している…
>>536ドアラ怖いよw
547 :
代打名無し@実況は実況板で:2007/12/13(木) 00:51:49 ID:HkYlL4f00
スラィリーマスター梵キタ━━━━━━━━(ノ`茶´)ノ :・'∵:.凸━━━━━━━━ !!!!!
>>546 なんといという毛皮暖かそう!!
・・・野生なんだから素っ裸なんだなスライリィー・・・・ってことは野生のドアラも素っ裸・・・・・??
作者様 代理うp者様乙です!
なんかまたいいとこできられて続きが気になる〜
>>548 はだか言うなよ
なんか想像して色々吹いたわ(笑)
>>540 >527のAA、実はかめはめ波とスノーボードのAAをくっつけただけw
・・・だなんてとても言えない('A`)
>>546 やべえすげえええええ
スラィリーに愛されてるなぁ梵
これからこいつらをブチのめしに行くのか…良心のかしゃk(ry
永川頑張ってくれ…あとは任せた………ピロ…
ドアラは遠出するならお洒落させろとか言い出しそうだ
>>546 絵師様乙です。
なんか、この絵みると、梵にも何かスラィリーマスターになった深い事情がありそうだね。
森野、お前に討てるのか?
>>215 〃 ⌒ ミ r-──-.
,,−,、_,, −"" 〈 ミ / ̄\|_CD_|/ `ヽ
ミ ' ヾ :ミ \ l r'~ヽ ゝ__.ノヽ/~ ヽ l
{: ノ ,;}  ̄ > | | l ´・ ▲ ・` l | |
`−{ oヽ __ o }  ̄/ ゝ::--ゝ,__∀_ノヽ--::ノ
ヽ,, {;;;;;〉 ,,/  ̄ / 丶' ヽ  ̄
丶ォ-ヾ=ノ / ヽ / /
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄○ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
O 。
Λ_Λ
〔i|l・◇・〕 なんやの…。キモー…
〃/ヽy/ヽ キモー…
/ 、 // i| キモー…
| | / | | キモー…
. ノ__」=∞=i_」 キモー…
| ‖|~|||
|〆)| ||^)
レ^| | ||
‖| | |‖
| | | | |
|_|_|_|_|
(_Y_)_`)
>>546 また一人神が現れた…!乙です!
何か泣けてきたのは自分だけか
>>552 そこでドアラデーの時のマジシャンの衣装ですよ
>>554 山ちゃんそれはもうしょうがないよww
職人さま乙です!
∧ ∧
,,,|´」` |:::
ゞ 丶'ノヾ'"ヾ:::
/;;ヽ リ;;;;リ 〆;;/:::
/;;;/へ ヘ/;;;;;/:::
/;;;\ ヾミ;;;;;;/|:::
(;;/|l \;;;;;ノ リ:::
!=ロ=!,,;,,,ゞ:::
/ y ヽ):::
/ / /:::
/ /::::
/ /:::::
( く::::::::
|\〆ヽ:::::
|_|※;;;;\ :::::
\ ※;;;i::: ※;;;;⌒i::
\ ※;;;/:::: ヽ;;〈::
\ |;;;;i:::: (::::ノ:
__ノ;;;;;):::::
(;;;;;;;/\
注)上半身モジャモジャ男じゃないよ(´・ω・`)難しいのぉ。
しかも全然違う板に誤爆しちまったorz
>>557 ストリートカジュアル着たかっこいい兄ちゃんみたいでイイ!!<ナ
ボアつきジャケット温かそう……
∧_∧て
ヽ( ̄弟 ̄;) ノ<大変ですよ!森野さんが何処にもいませんよ!
/)_/)
{ヽ ゚_゚}<…?
∧_∧
ヽ( ̄弟 ̄ ;) ノ<ドアラもいませんよ!これは事件かもしれないですよ!!
/)_/)
{ヽ ゚_゚}<اهقعىثتشىشهىخ??
∧_∧
ヽ( ̄弟 ̄;)) ノ<そうなのですよ。藤井さんもちゃんと探すですよ!!
/)_/)
{ヽ ゚_゚}<وفبلجزؤسقءوزكئز
Σ∧_, ,_∧
ヽ( ̄弟 ̄;) ノ<そんなのんきな事言ってる場合ではないのですよ〜〜!!
空気読まずにすいません
見習ドアラマスター2号は普段からドアラ語で会話してそうだなーと思ったもので
つーかなんで藤井はドアラ語を自在に操ってんだよwwww
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
| |
/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ /
/ 探さないでください /_____
/ 一週間経ったら /ヽ__//
/ 死んだと(ry / / /
/ 良太がんばれよ / / /
/ ____ / / /
/ / / 森 /
/ / / 野 /
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/ / /
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
>>563 まぁそうなんだけどもw
川相さん回収AA井端手紙をすこし変えたなんていえるわけ・・・・・・・アハハ
>>560 スラィリーマスターすぎて涙でたwwwwww
なんでこうなってんだw
イラスト職人まで出てきてすごい!
皆さま本当に乙です。
森野もナガカーも山崎もみんなかっこいいよ。
ところで森野の槍が三又なのはミスタースリーランだからなんだろうか?w
>>560 足のかけ方がマスターすぎて吹いた。
森野とドアラの関係性とはまた違うから物語的にもいいね。
「勝負あり!!」
前田の声が高らかに響く。そして大きな音をたてて床へ転がったのは…、山崎だった。
一体何が起こったのか。
当の山崎はもちろんのこと、傍で見ていた永川も、森野が頭を叩かれる前に右手の槍を戻して体勢を立て直せるか、その一点に意識を集中していた。
しかし森野はその頭上からの攻撃を無理に避けようとすることなく、その場で身体を強引にひねった…、そして、左手に持ち替えていた布団たたきで、思い切り山崎の尻をひっぱたいたのだ!
タイミングはぎりぎりだった、事実、山崎の左手の爪は森野の頭髪を掠っていたが…、そこは尻を叩くことにかけては一日の長がある森野、目にもとまらぬ速さで確実にヒット、しかと勝利をモノにした。
「お見事じゃったの。ほれ、浩司、いつまで転がっとるか」
前田は立ち上がって森野に拍手を送った。なるほど永川の言ったとおり、補助がなくても立ち上がれるし、ゆっくりとだが歩行もできている。
ドアラが喜びのあまり猛ダッシュして森野に抱きつく。ドアラもドアラなりに森野の勝利を願っていたのだろう。
「いてててて…」
前田に促され、山崎はようやく尻をさすりながら起き上がった。そして森野に向かって礼をとり、有難う御座いました、と口にした。森野もドアラに引っ張られよろけながら、思い出したようにそれに応じる。
「ようやった。期待以上じゃ。お前さんに素質があることは、まあ、見たときから判っとったがの、
問題は浩司の動きについてこれるか、ワシはそれが見たかったんよ。どんな破壊力をもっておっても、当てられんのでは、無駄じゃけの」
「その点では、まったく問題なかったですね」
横から永川が口を挟む。手伝いがなくても歩けるはずだと言っていたくせに、いざ前田がひとりで立ち上がるとなると、ちらちらと足元の心配をしているのが見てとれる。
よくできた弟子だ、と森野は思った。自分の弟子、新井もいつかこんな風になるだろうか。でももしかすると山崎になるかもしれない。
「うん、浩司と互角にやりあえるなら、英心とやっても充分戦力になるじゃろ。先にも言うたが勝負はオマケよ。
じゃが勝ったことには変わりない。立派なもんじゃ」
前田に褒められ、森野は思わず照れ隠しに頭を掻いた。
「さて、ナー、このあとは、どうするん」
「え、どうって」
腕組みをして、前田は永川に話を振る。その質問の意図を計りかねた永川はそのまま軽く聞き返した。
「急ぐのか」
「まあ、それなりには…、ただ準備もあることなので、早くて明後日かな、と」
「そんなら、今日は名古屋さん、ワシに貸して貰えんかの。半日でどこまでなるかわからんが、ちょいと鍛えてみとうなった」
前田が不敵にニヤリと笑う。森野としては前田に稽古をつけて貰えるのなら、そんなありがたい話はないが…、
「ああ、いいですよ。じゃあ夜には戻りますから、やまちゃんを貸して下さい」
「よし」
本人にひとことの確認もなく貸借の決定がなされたことが、少しだけ気に入らない、森野であった。
投下待ってました!!乙です!
>尻を叩くことにかけては一日の長がある森野
wwwwwwwwwwwwwwwwww
投下キタワァ*:.。..。.:*・゚(n‘∀‘)η゚・*:.。..。.:* ミ ☆
ドアラwwww
なんだかわいいやつだなww
573 :
代打名無し@実況は実況板で:2007/12/14(金) 18:14:18 ID:C4xFckJ10
前田の稽古キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
森野テラウレシス
カッーてうれしい はないちもんめ ♪
まけーてくやしい はないちもんめ
♪∧,, ∧ 名古屋さんを貸して
∧,, ∧ `仝´) ♪
〔 ・◇・〕 )っ
(っ )っ__フ .∧,, ∧
( __フ(_/彡 ∧,, ∧ | 山ちゃんを貸して♪
(_/彡 ( ) )
( ), ,ノ
.(_ゝ ,ノ ヽ_) ♪
♪ ミ ヽ_)
吹いたw
かわいいなー
永川がバースデーらしいです。おめでとう。
別スレでお祝いされてましたね、おめ!<ナガカー
∧_∧ /\
|´」`|/ /
ノ つ、/ i♀ii
(__う |~~⌒~~|
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∧ ∧
|´」`|
ノ つつ i♀ii
(_っっ |~~⌒~~|
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∧ ∧ ()
|´」`|/
ノ つつ i♀ii
(_っっ |~~⌒~~|
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∧ ∧
|´」`|() (()
ノ つつ i♀ii
(_っっ |~~⌒~~|
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
>>578 ∧ ∧ て ブシャアァ
|´」`| そ '゜ i.。
ノ つつ ,,''⌒^ヽ´∧__∧ ≡≡(´⌒(´≡≡
(_っっ,(~'' ~' ⊂(@梵@;:,⊂⌒つ≡≡(´⌒;;≡ <happy birthday to 永川〜w
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
(‘ ё ’)のカコイイ画像ぐぐってたはずが
なんだか凄いスレに辿り着いたようだ
作者さん職人さん超GJ 楽しみにしてます
そういえばまだ名古屋さんかw
_ -―- _
, ', -、ヽ'´ `'´, -、ヽ
! { / ━ ━ ゙ } i
ヽr-──(● (● ゙ー'ノ
/ ̄\|_CD_| d l"
l r'~ヽ ゝ__.ノ{ ∈∋ ノ
| | l ,,´・ ▲ ・\=== .カ
ゝ::--ゝ,__∀_ノン .ノノ ギュッ
 ̄ /  ̄ ./ . .. し}
.(⌒二_刄j⌒) .i
なんで森野のほうが大きいねん!ってツッコミはなしでw
>>584 なんかもういろいろ吹いたwwwww
森野ってそういうキャラなのかwww(違うかも
586 :
修正:2007/12/15(土) 15:54:02 ID:VlVRkABR0
>>584はなかったことにしてくれ・・・イロイロおかしいorz
代わりにこれを↓
-―- _
\,_. .ノ `'´, -、ヽ
(● (● ゙ } i
r-── d ゙ー'ノ
/ ̄\|_CD_∈∋ l"
l r'~ヽ ゝ__.ノ{ ノ
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ゝ::--ゝ,__∀_ノン .ノノ ギュッ
 ̄ /  ̄ ./ . .. し}
.(⌒二_刄j⌒) .i
>>586 表情ワロスwwww
ところでおすすめ2ちゃんねるの
>竹槍について語る [軍事]
って何wwwwww
長らくこのスレを見てなかったから急いで読み進めたんだが、
要するに、森野は尻叩きが得意ってことだな。
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□□゚\,、/゚,,□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□ ミ゙,、∧,、ミ □□□□□□□■□□■□□□□□□□□■□■□■□□□□□□■□□□■□■□□
□□ミ<(・)(・)ゝ , , ,,, □□□□■□□□□■□□□■□□□■□□□□□□□□□□■□□□□□□□□
□□ミ/ ( ` ̄ ;;oo;□ □□□■□□□□■□□■■■■■■■■□□□□□□□□■■□□□□□□□
□□/´ ̄`ヾ| ̄ ̄`゙`゙□□□■□□□□□□■□□■□□□■□□□□□□□□□□■□■□□□□□□
□/η \ヽ □ □□□■□□□□□□■□□■□□□■□□■■■■■□□□■□□■□□□□□
□/μ /ミ,,ヽ□ □□□■□□□□□□□□■□□□□□■□□□□□□□□□□■□□□■□□□□
□| o ゙゙ ミ ミ} □□□□■□□□□□□□□■□□□□■▼□□□□□□□□□□■□□□□□□□□
□|___゙ミ∠,,,) □□□■□□□□□□□□■□□□■□□□□□□□□□□□□■□□□□□□□□
;;゙``゙` ` ノ:: □□■□□□□□□□□□□■□■□□□□□□□□□□□□□■□□□□□□□□
保管庫掲示板にうpしました。
18 : ◆4P6Fp0aKPs:2007/12/16(日) 00:03:26
そして名古屋東基地、会議室。
荒木の祈りもむなしく、ついには立ち歩く者も出て、最早会議はその体を成していなかった。かつてない荒れ様を目の当たりにして呆然とする荒木を気の毒に思ったのか、中村がそっと声をかける。
「あの中佐はん、確かに、相当デキルけどな…、指揮官が若いと、こうどーしょーもない時はいかんせん、こういう事になりがちやな…。
立浪はんのほうが断然キャリア長いうえに口のききかたもキツイさかい、どーしても影響力がデカくなるんや」
ややファットな風貌に似合わず、中村の分析は冷静だ。傭兵としていくつもの組織を覗いてきただけのことはある。
「しっかし、それにしても、立浪はん、ほんまにヤバイと思うてはるんやろね。
そやなかったら、あんな言い方せぇへんやろ。ワイよう知らんけど、頭のええ人なんやろ?」
「…そうですね」
「あんなん言わはったら、中佐はんの考えにカンケーなく立浪はんの意見通ってまうで。マズイやろ」
「ど、どうしたら」
「うーん…、まあ、ワイは雇われの身やさかいな…」
中村は申し訳ないという顔をしつつ言葉を濁した。確かに、会議に出席はさせられているものの、彼は正規の名古屋軍ではない。
荒木は肩を落としつつ、しかし中村にそれ以上の回答を求めることは筋違いだと理解した。
どうしたらいいのか。井端、ひいては森野を助けたいのなら、それは自分で考えなければならないことだ。
しかし…、気ばかりがどうにも焦ってしまって、一体何から考えたらいいのだろう、それすら荒木には考えつかないのだった。
19 : ◆4P6Fp0aKPs:2007/12/16(日) 00:04:08
そうしてどれだけの間、喚声が場を支配していただろうか。頭を抱える井端の頭上を通過する、さまざまの意見に混じり、突然、耳慣れない声が響く。
「少し、静かにしろ」
声の主は、ここまで無言を貫いていた李炳圭だ。何を考えているのかわからない表情で、腕組みをしたまま立浪を見ている。
「この基地で一番偉いのは、誰なんだ」
彼は名古屋と友好条約を結んでいる異国の都市から最近派遣されてきたエリート軍人で、実力の程は定かでないが、時折見せる底力は確かに凄まじく、
それが本気になればいつでも出せるのか、それとも基本的性質として時々しか出ないものなのかで基地内でも評価の分かれる人物である。
「私は誰の命令を聞けばいいんだ。タツナミ、あなたか。それともイノウエか」
場内は水を打ったように静まり返った。李は立浪と井上、それから場にいる者を順に見回したのち、ジッと井端のほうを見る。
(やった!ビョンさんナイス!いつもはいるのかいないのかわからないけど、今のはナイス!これでやっとバッさんのしゃべりやすい空気が!)
思わぬところからの助太刀に、荒木は内心、歓声を上げた。
(さあ、バッさん、決断を!!なんとか森野を助けてやって下さい!)
しかし直後に井端の口から出た言葉は、荒木の一方的な期待を裏切った。
「…解散。各員持ち場に戻り、担当各所の維持に努めること。以上」
20 : ◆4P6Fp0aKPs:2007/12/16(日) 00:07:04
一体どういうことなんだ。森野のことはあきらめるのか。まさか。そういうことなのか。
荒木は誰よりも早く会議室を去ろうとする井端を追って走った。
「バッさん!森野は、森野は結局、どうなるんですか!!」
「…荒木」
井端は荒木の声に足を止めたが、しかし後ろを振り向くことなく、しずかに口を開いて、言った。
「持ち場に戻れと言ったはずだ。聞こえなかったのか」
その冷酷な一言に、荒木の全身は凍りついた。心配して後を追ってきた中村が、背後からその肩へそっと手を置く。
「…まあ、何か考えあってのことやろ。そら、いつでも、覚悟はしといたほうがええけど…、とりあえずは、信じとき、疑っても、ええ事ないで」
荒木はがっくりと頭を垂れる。その脇を通って李が井端の消えた方向へ歩いて行ったことなどには、勿論気づくはずもなかった。
21 : ◆4P6Fp0aKPs:2007/12/16(日) 00:08:39
「わざわざ、御足労を。申し訳ない」
住居棟のなか、自室の入り口のドアを開けながら井端は言った。ひととおり整頓はされているものの、それでもやや乱雑な風景が広がる。
帰る家のある者たちとは違い、独身の井端にとってはここがすべての生活空間であるから、それも致し方ないところだ。
なにしろ現在のポストに就いてからは、多忙が過ぎて、ろくに基地から外へ出たこともない。
「将軍をお招きするには少々汚い部屋だが…」
ひとつしかない椅子を李に勧めると、井端は苦笑しながら脇にある硬いベッドに腰を降ろした。
「その呼び方は止してくれ。今は君の部下にすぎない」
李は静かな口調で返す。失礼、と言って井端はひと呼吸置き、それから、本題を切り出した。
「このさい、森野云々の話はひとまず置こう。直近の情勢をみて、ビョンさんは、なにか気になることはないか」
「気になること?随分遠まわしな言い方をするな。西の守りが手薄になったら西宮がどう出てくるかと言えばいいのに」
「そう、それだ。どう思う」
22 : ◆4P6Fp0aKPs:2007/12/16(日) 00:42:02
「西宮が文京と何らかの約定を取り交わしている可能性は高いと思うが…、共同戦線を張って名古屋を落とすつもりとは考えにくいな。
名古屋が落ちたら、その後は文京と直接、1対1で対峙する羽目になるだけだ。そうすれば文京が有利なのはわかりきっているからな」
ひととおりのセオリーを喋る李に対し、ふむ…、と井端はうなずいた。確かに、西宮にとって名古屋侵攻にはメリットがない。
過去にも、支配地域の境をめぐって紛争に発展したことは何度もあるが、市街地に侵攻してくるような真似はされたことがない、が…、
いくつか気になることもある。
「西宮のやることだから、わからん部分もあるぞ…。あそこの司令官は変わっているし…、
市長は過去にはひどい体たらくだった西宮軍を現在の位置まで育てた辣腕だ、なにか考えがあるかもしれない」
「もちろん、可能性としては考慮すべきだ。しかし確率は低い。つまり私としては…、森野云々の話を置いて、という前提で話をするのなら、
西から人員を回してもらうことには賛成だ。西宮よりも、今は文京を第一に考えて行動すべきだ」
「文京は現在、隣接している聖都神宮方面にも戦闘を仕掛けているようだが…、これはどう見る」
「報告によれば小規模だ。大した戦力を割いてはいないだろう。我々を油断させるためかもしれないし、なにか他の目的があるかもしれないが、
文京にとっては軍事的にも脅威となる存在ではないし、なにより、聖都を攻撃して占領するとなればいろいろと批判もあって厄介だしな…。
西宮とどういう約定を取り付けているかはわからないが、やはりこれだけ攻撃を本格化させてきている以上、名古屋を落とすつもりと考えるべきだ。
最低でも、今回でここの防衛ラインを突破して、この基地を占領するための基点にしたいくらいのことは考えているだろう」
「ふーむ…」
23 : ◆4P6Fp0aKPs:2007/12/16(日) 00:46:27
井端はまたこめかみを押さえた。文京にとっては、ここ、名古屋東基地の占領は悲願であろう。
ここさえ押さえれば名古屋の市街は落ちたも同然、その勢いを駆って先にある西宮を蹴散らすことも容易だ。
そうなれば、後はまともな軍事力をもつ都市は、このあたりには直接影響してこない札幌福岡、それに海軍最強と言われる幕張くらいしかない。
名古屋・西宮を吸収したのちの力をもってすれば、数年のうちに各個たやすく撃破できることだろう…。
「…まあ、そう塞ぎこむんじゃない。要は、森野の命令違反を悟らせないように西から人を借りられればいいんだろう」
「…しかし、そんなことが…」
「不可能ではない」
「なにか、考えが」
「実際に姿が消えているわけだから、ただ隠し通そうとすれば、もちろん難しい。だから芝居を打つことになるが…、最悪の場合、君が犠牲になる可能性がある」
その言葉に井端は一瞬、虚を突かれたような表情をしたが、すぐにまたいつもの顔に戻り、先を促した。
「…聞かせてくれ。是非」
ビョン様格好いいなあ
作者様代理投下人様乙です
乙です!
ウリ坊かわいいよウリ坊
ビョンのくせに・・・・ビョンのくせにぃぃぃいいいいいぃぃぃいいぃ
代理投下乙です。
ビョン様かっこいいよビョン様 そして荒木毒舌だよ荒木
ドドドドド
∧,,∧
⊂( ´炳`) 大活躍するニダよ!
ヽ ⊂/
| (⌒)
し⌒
乙!
森野側も名古屋側も続きが気になるw
ビョンかこいいよビョン
ビョン様かっこいいいいいい
そしてノリさんきれいだなぁ
作者様乙です。
びょんさんかっこえ〜〜〜
西基地も楽しみ
文章もかっこええええ!
作者様いつもありがとうございます
これからの展開にハラハラですよw
作者様代理様乙です!
ビョン様が格好良すぎるのどノリさんがきれいすぎて俺涙目
あぁ、中村氏はノリさんの方か。
何でなかむらさんが関西弁なんだろうと首傾げてたw
乙です。
びょん吉人気w
作者様乙です!
ついつい荒木を応援してしまうwビョン様も素敵だw
>>613 さっそく有り難く使わせて頂きました
ご提供感謝です
>>603 「森野側も名古屋さん側も」って
同一人物じゃねーかと思ってしまった
>>611 どうみてもビョンさまがパオロンのしもb(ry
作者様管理人様代理様皆様乙ですー。
>>618 また絵師さんktkr!素敵す。特にお師匠様イイ!(;´д⊂ヽ
>>611 パオロンのヒナまで持ってるぞ。ブリーダーか?
>>618 はわあああああう゛ま゛いぃいいいい ナーの毛皮はスラィリーn
ピロ
>>618 絵師様SUGEEEEEEEEEEE
いつか森野も描いて下さい
>>616 あやうくコーヒー吹きかけたじゃねぇかwwwwww
まったくこのスレの職人さんたちと来たら
作者さん筆頭に神過ぎて参るぜ…
>>618 絵師さんキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
すげぇいい感じだー 師匠かこいいよ師匠
>>618 クリソツすぐる。
ふたりとも素敵すぎて泣いた。゚(゚´Д`゚)゚。
>>616 書いた後に気付いたんだが突っ込んでもらえてよかったわw
>>618 UMEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE
>>618 絵師さんおつです、ってすげええええええええええええええ
携帯の俺涙目(´・ω・`)
携帯の俺も涙目(´・ω・`)
>>630 うおお、ケータイでも見れる処置ありがとう
永川カッコヨス
>>633 乙
愛読してるけどあまり無理しないでね
気長にシャチホコポーズで待ってるから
>>633 作者様乙です。
森野イラストありがとうございます。
AA森野が槍もってるよ森野かわいいよ森野
>>633 森野カコイイよ森野
鯉ヲタの自分も人間鯉のぼりしながら待ってます。
>>633 森野かっけー!
…横浜ファンなので海に沈んで待ってます。
>>633 森野かっこいいよ森野
作者さん乙です。気長に待つので無理せずに。
熊ファンなのでエロい目して待(ry
>>633 乙ですw
燕党なのでメガネかけてオッケー(ry
「簡単なことだ。君の命令で森野は広島へ行ったことにする。目的は後付けでいいが、監視がてら森野の後を追わせて伝える必要があるな」
「伝える…といっても、先にも議題になったばかりだろう、現在の情勢では」
「もちろん、基地内から人員を割くわけにはいかない。そこは君個人の人脈でなんとかして貰いたい。
そのうえで人を借りて文京の攻撃を退けつつ、森野が君の与える目的を、まあなんでもいいが、上層部を納得させるに足る目的を果たして無事に戻ってくれば成功だ。ただし」
李はひと呼吸おいて、井端の目をじっと見つめ、それからまた続きを口にした。
「森野がそのまま行方をくらましたり、また彼の離脱のせいで他に大きな損害を出すようなことがあれば…、
君は森野のかわりに軍法会議にかかり、現在の地位を剥奪され、一生どうでもいい仕事をして暮らすことになるかもしれない」
井端は、フゥ、と長く息を吐いた。
「つまるところ、森野を信じられるかどうか、ということか…」
「焦らせるのは本意でないが、決断するなら早くしたほうがいい。
この情勢では、君の要請の有無にかかわらず、中央の裁定で西から増援が回されるのも時間の問題だぞ」
…そうなれば、いずれにしろ、井端は責任を問われることになる。現場で状況を把握していながら、増援要請を怠った責任を。
森野を信じて運命を共にするか、森野を切り捨て、確実性を取るか。
井端は重大な岐路に立たされていた。
そして二人が密談をしている部屋の外には、ドア越しに室内の様子をうかがう影が二つ。
「…何をぐだぐだ迷っているんだ。西から増援が貰えれば、基地が落とされるなんてことはまずないだろうに。
そうなったら後は森野大尉と心中するかどうかの一点じゃないか。早く決めろよ。だらしがないな」
「だめよマックス、いらいらするのはわかるけど、御主人をそういう風に言うもんじゃないわ」
決断を渋る井端に苛立ちを募らせる愛犬を、桃色の龍の子供がたしなめる。
「パオロン。君は本当に親の躾けがいいな。だが御主人にとってこの局面は重大なんだ、
名古屋に何の関係もなく、帰る国もある君の父上とは違ってさ。とてもじゃないが、俺は穏やかでいられないね」
「マックス!」
悪意のこもった言葉をぶつけてくるマックスに、パオロンは思わず大きな声を出した。
思わぬ牽制を食らったマックスは目を丸くして、ハッと短く息を吸い、それからうなだれたまま首を数回左右に振った。
…俺は何をやっているんだ。
目の前にいたというだけの理由で、つい、女性に八つ当たりするような真似を。
この子が父と慕うその人は、経験が浅く決断に窮した主人にこうして助言をくれているというのに。…何という。恥知らず。
「…すまない。忘れてくれ。俺もどうかしてるんだ」
その声はわずかに震えているようだった。主人の急に際し何もできない自分への苛立ちを抱えじっと床を見つめるその姿が痛々しく…、
パオロンもまた、人知れず、その小さな胸を痛めるのだった。
ゴボボボボ ザパーン ゼーゼーゼー ゴホッゴホッウホッ
>>642 乙です!マックスとパオロンの会話、(・∀・)イイ!
>>642 作者様乙です。
マックスキタコレ
実際のマックスってミニチュアダックスだったっけ
かっこよさげなのとのギャップがもう大好き
>>643 てつのやり +28
とくしゅこうかは ないようだ
>>645 マックスのキャラはネタスレンジャーに準拠しています
先人は偉大です
>>642 なんせ元がネタスレ(スラィリー狩り!)だしw
投下乙!
>>646 まとめサイトからネタスレンジャーさんちへ
リンク貼った方が親切ですかね? by 中の人
648 :
611:2007/12/17(月) 18:45:27 ID:lognx74r0
パオロンが可愛い…
本人もかわいいけどやたら可愛い
>>644 ふと思ったが、海から上がった方が苦しいんじゃないのか(・∀・)?
>>651 ・・・・・・・・・・!!
ザパーン
>>630 ありがとうございます。
いただきました。
>>652 ちょwww
ちなみに虎もいますよ。
俺はHGの格好で腰振り&セルフビールかけでもしながら待(ry
兎の自分は名古屋に偵察機飛ばしながら待ってます
☆ <ズーバー!!
檻の自分は・・・買い集めた中古大砲を修理しながら次回作を待ってます
資金力だけはある下手な武器商人みたいだなorz
「…外で声がするな」
沈黙を破って、李が席を立つ。
「開けてもいいか?」
「ああ…」
井端が是というので、李は部屋のドアを開ける。
「きゃ!」
悲鳴が聞こえた。急にドアが外側へ向かって開いたので、ドアにくっついていた二匹は正面から押される恰好になったが、
機敏に動けるマックスとは違い、パオロンはそのままドアに押され、後ろへ転んでしまったのだ。
「荒木よりも先にここを嗅ぎつけて来るとは。大した子たちだな」
転んで短い手足をじたばたするパオロンを抱き上げながら、李はそう言って苦笑した。
「マックス。荒木はどうした」
「なにを聞くかと思えば。御主人が持ち場へ戻れと言ったんじゃないか。この世が終わったような顔して、戻って行ったぞ」
ドアが開くなりベッドの上へ飛び乗り、主人の脇へ控えたマックスは、先程までの表情はどこへやら、井端の問いにすまして答える。
「荒木さんは優しい人だから…、その場で森野さんを助けるって聞けなかったのがショックだったんじゃないかしら、…あっ、ごめんなさい」
パオロンは、井端の前では途端に強気に振舞うマックスのぞんざいな言葉を補足しようとしたが、すぐにみずからの失言に気づいた。
「いや、気にしなくていいよ。しかし、あれで大人しく戻って行くのが荒木らしいと言えばらしいか…、
ああ、そうだ、そういえばビョンさんも、マスターだったんだな」
はっとして両手で口を押さえる、李の腕に可愛らしく抱かれた小さな桃色のその姿を見ながら、井端は思い出したように言った。
パオロン、とは字を『宝龍』と書き、民間伝承では幸運をもたらすとも言われている種族だが、こうして人に懐くことは珍しい。
「いや、私はそんな大したものじゃないさ。それに、この子はまだ子供だ。一人前の龍になる頃には、私はとっくに、この世にいないだろう」
李は笑いながらそう言ったが、その言葉にパオロンは表情をさっと曇らせた。
「父様。それは言わないで、って、いつも…」
恐らくは李の言うとおりだろう。シャオロンパオロンはある種の龍の、子供の間の仮の姿と言われ、それも人の腕に抱けるほどの大きさとなれば、まだ相当に幼いことが推察される。
龍が一人前になるまでには短くとも百年以上を要することを考えれば、いまここにいる誰も、彼女の立派になった姿を拝むことはきっと不可能だ。しかし。
「ああ、そうだったな。すまない」
李はやはり笑ってパオロンの頭を撫でた。その時が来るのは随分先の話になるに違いないが、龍の時間を生きるパオロンにとって、それは、あるいは…、
自分の子供だった時代と同じように、またたく間に過ぎ行くものなのかもしれない、と井端は思った。
「御主人。俺はあんたより先に死ぬが、俺がいなくてもしっかりやれよ」
パオロンの気持ちを思い感傷的になりかけた井端を、マックスが現実へ引き戻す。
「お前は万が一こっちが先に死んだときの心配でもしておいたらどうなんだ」
井端は少しムキになって言い返すが、マックスは鼻をフンと鳴らして、こう答えた。
「なに。その時は荒木の厄介にでもなるから、問題ない。あいつは気の優しいのだけが取り得だからな」
>>658,659
作者様乙です。
パオロンかわいいねぇ(´∀`*)
この世が終わったような顔して、戻って行く荒木があまりにリアルに想像できてワラタ
作者様乙です!
なんかちょっと泣けるわーパオロン可愛い。
>>647 そのへんは保管庫さんの判断にお任せします。
どーでもいい事だが、
「三叉槍」というと、どうしても魚捕る銛を思い出してしまう。
<魚捕りますよ!
∧,,∧ __∧__ サカナジャナイ
(;‘ ё’) 〃─→ -==≡\;;゚∀゚/ アヒャッ
━ /つ━o━━◆──→ .-==≡ |/\|
しー-J ゙ッ─→
>>652さんごめんなさい。
∧_∧ ψミ
ヽ( ̄弟 ̄ ) ノ <自分も捕まえますよ!
/)_/)
{ヽ ゚_゚}<يفلشكظنوئقف؛(お前のは三叉槍じゃなくてフォークだろ)
それは本当にどうでもいいな…
もしかしてOCN規制解除!?
>>665 みたいです。
パオロンがやたらめったら可愛いので、思い切りナデナデしたい衝動に駆られてしまう…
作者様投下乙です(`◇´)ゞ
パオロンかわええなあ
マックスいい感じだね
こういうペット欲しいな
今日の中スポの荒木選手会長就任の記事の中で“二階級特進”の文字を見たとき、
思わずこのスレが浮かんでしまったw
アライバがこの後どう動くのかが楽しみです。
そしてパオロンだけでなく、マックスまで出てきたのは意外だった。と同時に嬉しかった。
パオロンもマックスも他の人たち同様、いい味出してるよ〜。
と、特進しちゃだめだあああ!
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三三 三三 三三 三三
三三 三三 三三 三三
>>670 電車のなかでマカダミアナッツチョコ吹いたわ
確かに特進しちゃまずいよな
かのネタスレンジャーの井端マックスもかっこよかったが
こちらの井端マックスのやりとりもいいな
>>672 荒木のポーズは何なんだw
ネタスレンジャーで検索しても見つからないのだけど、どこの板ですか?
>>674 野球板に昔あったAAネタスレです。今はありません。
保管庫が
>>375で紹介されてますね
ハワイにて二階級特進って
太平洋戦争で戦死したみたいだ…。
梵とドラの藤井が一緒に風俗街を練り歩くような間柄だったとは・・・
そうして、荒木がしきりにクシャミしながら現場で生真面目に指示を出しているころ、広島では…、
前田による森野の特訓が静かに始まろうとしていた。
「やれやれ、やっと静かになったの。ナーは口うるさいし、浩司はやかましいし、まったく…」
「あ、あの、よろしく、お願いします」
森野は腰を90度に折って深々と頭を下げる。永川に山崎を育てた前田の指導とは、いかなるものだろうか。
「そうかしこまらんでもええ。あんたは素質があるし、時間もないけぇの、途中を飛ばして詰め込みでいくぞ。
…ついてきんさい」
前田は声をひそめてそう言うと、左足に履物をつっかけ、いつの間にか永川が用意しておいたのであろう、脇へ置いてあった杖をついて道場の外へ出た。
俺の靴は玄関…、などと森野が考えている間に、ゆっくりとだが前田は先へ行ってしまう。
仕方なく、傍に置いてあった、恐らくは山崎のものであろう便所サンダルを拝借し、森野は急いで前田を追った。
ドアラはと言えば、靴がないことなど気にする様子もなく、裸足のままさらに後をついて行く。
敷地の裏をしばらく進むと、やがて…、人の背ほどの高さの柵に囲まれた広いスペースと、その中に建てられた小屋が見えてきた。
「ほれ、ここじゃ」
前田はその柵の前で足を止め、両袖を合わせて腕を仕舞ったまま、顎で柵の中を指した。
「これは…、一体?」
「言われんでもわかるじゃろ」
勿論、それが何なのかは森野にも見ればわかる。無数の鶏が放し飼いされている。
「これはな。広島で伝統的に行われとるトレーニングじゃ。ルールは簡単。こいつらを素手で捕まえて全部そこの小屋へ放り込んだら終い」
「それだけですか?」
「そう、それだけ。ほれ、中入りんさい、相棒も一緒にの」
前田に言われるまま、森野とドアラは柵の中に入った。突然の侵入者に戸惑った鶏たちはコケコケと跳びまわって騒ぐ。
「…これを全部、そこの小屋へ入れたらいいんですね?」
こんなものを伝統のトレーニングと言われても…、いまひとつ主旨のわからない森野は、再度条件を確認する。
「そうじゃ。そんなら、ワシは部屋に戻っとるけぇ、出来たらほれ、ソレで小屋にカギかけて、呼びに来んさい」
「はい」
前田の指さす先には南京錠がひとつと、横に鎖でつながれた鍵が下がっている。森野がそれを確認してうなずいたのを見ると、前田はくるりと踵を返して…、三歩ほど歩いて立ち止まり、思い出したように付け足した。
「ま、ただの鶏と思ってナメたらいけんよ?
こいつら広島の地鶏じゃけね…、それに、浩司が毎日稽古の相手にしとる」
「相手…?」
意味深な言葉を残して、前田は行ってしまった。ふ、と何かの気配に気づいた森野が再び柵の内側へ目を戻すと…、
気のせいだろうか…、鶏たちが眼を輝かせて、自分たちを狙っている…、ようにも見えるのだ。
森野とドアラの運命や、如何に。
作者さん乙です!
荒木は真面目だなーモレノ頑張れー
乙です
地鶏キタw
689 :
代打名無し@実況は実況板で:2007/12/19(水) 17:34:08 ID:QpKtk3lS0
作者さんおつです〜
とりいそぎやっつけですが↓
∧__∧ . ∧_∧て __ ?
( `仝´) 『 (‘ё ’;) そ _| CD│
(l lつ| l つ つ (・▲・`)⌒)
しー-J | しー-J uu_)o
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... ..:( )ゝ ( )ゝ( )ゝ( )ゝ無茶しやがって… ..........
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三三 三三 三三 三三
三三 三三 三三 三三
作者さん乙ですー。
>こいつらを素手で捕まえて
時オカ思い出したw
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三三 三三 三三 三三
三三 三三 三三 三三
地鶏キタ━━━━━━━━(ノ`茶´)ノ :・'∵:.凸━━━━━━━━ !!!!!
風船とかメカとか剣玉とかあるんかのう(*´∀`)
>>693 そんな事言われたら森野にやって貰うしかないなあ
乙〜!
ドアラまで…w
>>696 速攻保管した
可愛いなw
とってもオサレだ
___ | \ \
/ / ))))──-. __ |
/ /_ ⊂ノCD_|/ `ヽ | ヽヽ .|\
/ / /'~ヽ ゝ__.ノヽ/~ヽ l i 、、. | ヽヽ .|\ | \
/ / \ \| l *´・ ▲ ・` l | | ド ド |ヽ |\ | |
/ / \ \ゝ,__∀_ノヽ-::ノ
/ / ヽ ⌒\
/ ノ /> >
○( / 6三ノ
/ / \ \ ` ̄
― / ん、 \ \
―― (__ ( > ) + +
⌒ヽ ’ ・`し' / / + Ψ *
人, ’ ’, ( ̄ / * ∧__∧/ )
Y⌒ヽ)⌒ヽ、 ) | (‘ ё’ )/ . .: : : : : : : : :: :::: :: :: : :::::::::::::::::::::::::
\_つ くヽ, / . .: : : : : : : : :: :::: :: :: : :::::::::::::::::::::
人 Y (⌒⌒丶∧_∧:::::::::::::::::
し'(_) と_)__つ|||;◇;〕つ::::::
ドアラが喜びのあまり猛ダッシュして森野に抱きつく。
久しぶりに来たら保管庫まで出来てるとは。色んな人乙です。
作者さん、AA職人さん、絵師さん、みんな乙ですー
地鶏までネタに取り入れてくれるとはww
>>691 間違っても鶏を剣で斬りつけたりしちゃダメだぞ!
絶対にやるなよ!いいな!
作者様 絵師さまAA職人さんも乙ですw
>>699 すまん、時のオカリナやってないからなんのことかわからん(´・ω・`)
>>696 2匹とも超かわえええええ
そうかこいつらユニじゃないんだ…普通にいつものユニ姿で想像してた
>>698 KIMEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE
>>696 あれ?ドアラがきもくないw可愛いw
>>700 剣で斬りつけまくると鶏が怒る・・・。
そして、どこからともなく鶏がいっぱい現れて、物凄い勢いで攻撃される。
そのまま死ぬこともある('A`)
>>702 怒って攻撃する鶏((((;゜Д゜)))
解説d
>>696 こうですか!?
,|\,、,、
γ ∠丿ノ),
l(● ●)
,ゝ,,___丿
(ゝ,/ム Ц ,(つ
ヽノ=U=Φ=ヽ
ノ _____ゝ
 ̄( ̄ 〃`ヽ,`ヽ
 ̄ ̄ ̄  ̄
いっぽう、道場を出た永川山崎は、三次市街へ向かってだらだらと続く、舗装された坂道を降りていた。
「名古屋さんてば、目ぇキラキラしとったな。お師匠さんのファンなんやろか」
胴着に羽織に破れ袴のいでたちで、両手を頭の後ろへ組み、草履代わりの季節外れなビーチサンダルの足音をぺたぺた鳴らしながら山崎がつぶやく。
「そうなんだろ。軍人のあいだじゃ有名だからねあの人は。やまちゃんは知らないだろうけど、昔は戦争があるたびにいくつもオファーが来るような売れっ子だったんだぞ」
肩から鞄をかけ、愛用のライフルを背負った永川が、ポケットに手を突っ込んだまま言った。その答えに山崎がたちまち食いつく。
「へぇー。そんなん知らんわぁ。やっぱ傭兵さんって儲かるの?」
「…そりゃ、お師匠さんくらいになればな。だってねぇ、あの道場買って改装して、一生ダラダラしてても暮らしていける金があるわけだろ?
報酬もめちゃくちゃ高かったんじゃないのかな」
「あぁー、そやなぁ、そー考えるとすごいわ。ナーはやらんの」
「やらんの、ってそんな。お師匠さんみたいな化け物と比べられても困るよ。それに戦争がどんなもんかなんて、お前のほうがよく知ってるだろ」
軽々しい山崎の問いをとがめるように、永川は眉をひそめて言った。しかし山崎は反省するどころか口をとがらせて反論する。
「なんやねん。やれ言うとるんちゃうわ、選択肢の話しとるだけやのに。感じわるぅ」
これはつまり、もう少しわかりやすく言うのなら、倫理的な問題を置いて、その選択肢はアリかナシかという他愛のない質問だ。
「俺はやらないよ。ちょっと間違えたら脚一本失くすような仕事なんて。いや、それで済めばいいけど、死ぬかもしれないじゃん」
冗談じゃないとでも言いたげに、永川はポケットから出した右手をパタパタ振って否定した。
「スラィリーハンターかて、似たよーなもんやないの?」
「まあ、普通はそうだけどさ。俺はほら」
「そっか。ナーがやれば間違いないんやもんね。ふつーのハンターさんたちとはスタートラインが違うわけやし。セコイなあ」
山崎は大仰に溜息をついて見せた。通常はスラィリーハントと言ったら命懸けの一攫千金、時に男の浪漫ですらあったりするが、
この男の場合はさほどリスクがないからやっているだけのことで、そう考えれば別に恰好よくもなんともない。
「セコイ言うなよ。多少は危険もあるよ、世の中絶対ってことないし。それに、スラィリーにだけは負けませんなんてさ、
それこそ普通に会社勤めしてたら何の役にも立たないことのために、遊びたい盛りも青春も丸ごと棒に振ったんだぞ、俺は。
これでスラィリーハントが商売にならない世の中だったらどうすんだよ。面接行って特技は?って聞かれて必殺スラィリーですとか言うのかよ。
それが当社にどんな利益をもたらしますかってんだよ。それしかできないんだから、それで生計立てたっていいだろ」
大体このスネかじりが、どの口で人の商売をセコイなんて…、という言葉が続いて喉まで出掛かったが、
永川はすんでのところでそれを飲み込み、不満の表情をうかべるにとどめた。
「まーまそんなカリカリせんかっても。そのかわりったら何やけど、今じゃ稼ぎほーだいやろ。その気になれば、今からなんでもできるやん?」
そんな永川の気を知ってか知らずか、山崎は屈託のない笑顔でそう言った。永川はすぐに答えず、おもむろに、空に浮かんだ雲をしばらく見つめる。
「…まあ、大概できるだろうけどさ、別にやりたいことなんて…、思いつかないよ。
それに、金たまってスラィリーハントから足洗ったところで、英心が考え直して山降りてきてくれたりとか、そういうことがないと、
どのみち俺はここを離れられんわけだし」
「ああそーね、ナーはスペアやもんね」
「やな言い方するね。その通りだけどね」
>>702 それなんてヒッチコック(ry
(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル ぶるぶる
あ、新作来てるw
作者様 毎日乙ですー
永川なんか辛いな…
__ ∧_∧ ∧_∧
|ヽ (ゝ○_○) |´L` |
| ヽ(∩ へ ⊃━・~ 旦 旦 し し |
ヽ,,,,, ̄i'''i (_)'''i. ┳━━━┳ /у_)
 ̄ ̄ ||(_) ̄ ┃ ┃ ∪∪||
 ̄ ̄  ̄
「特技は?」 「必殺スラィリーです」
オッケ ━━━━━━ (ゝ○_○) ━━━━━━ イ !!!!!
Σ |´L`;|
◆4P6Fp0aKPs氏乙です〜
必殺スラィリー噴いたwけっこう屈折してそうだな、ナ。
ナと山ちゃんと梵の関係(?)とかそのへんは複雑そうで、楽しみですw
山ちゃんフリーダムだなあw
最近ネタに全然関係ない話大杉w
「な、話かわるけどな、ひとつ聞きたいことあるんやけど」
ようやく長い坂を下りおわって、やっと市街に差し掛かったころ、ふと思い出したように山崎が尋ねた。
「何?」
「僕ら一体どこ向かっとんの?」
その山崎の質問に永川は一瞬呆気にとられたような顔をしたが、すぐにいつもの表情に戻り、それから口元に笑みをうかべた。
「なんだ。知らないでついてきてたのか。とっくに気づいてると思ってた。やまちゃん鋭いけど、肝心なとこ鈍いよね」
「え、どゆこと?」
山崎は目をぱちぱちさせた。鈍いと言われても、いかんせん心当たりがないから仕方ない。
「仕事だよ仕事」
「仕事?て何の?」
さらりと発せられた永川の言葉を、山崎はすぐに飲み込めず、そのままオウム返しした。
「俺の仕事って何なのさ。ひとつしかないだろ。ついさっき携帯に呼び出し食ったんだ。やまちゃん手伝ってくれるよねー」
傍から見ればいかにも善良そうな人懐こい笑顔で、永川は言った。ここまで言われればさすがに山崎も状況を理解する。
「手伝うて…、何それ、ナー、まさか僕に仕事手伝わそう思ーて連れてきたんか?」
「そうだよ、だからあらかじめ、借りますって断って出てきたじゃん。問題ないだろ」
「せやかて!肝心の僕には何も言うてへんかったやん!」
「お師匠さんがいいつったんだからいいんだよ。人にはセコイ言っておいてなんだ、怖いのか?」
「そんなん!スラィリーなんて、怖いに決まってるやろ、大体僕ハンター経験あらへんしぃ!やだやだ、絶対やだ、危ないやんか!!」
子供のように地団駄踏んで手伝いを拒む山崎を見て、永川は少し黙り、あごひげを捻って思案した。
そして、やがて口を開いて言うには。
「駄賃やるからさ」
その言葉を聞いた途端…、山崎の目の色が、変わった。
作者さん乙です
山崎テラ子供www
ちょwww山崎wwww
作者様乙ですー
待ってました
やっと狩りクル?
;;'"'';;
、ゞヾ'""''ソ;μ, __
/ ̄彡※※※※ミ `ヽ
l r'~ヽソ;,, , ,; ,;;:、リ/~ ヽ l
| | l; ´・ ▲ ・`;;l | |
ゝ::--ゝ,, ∀ ,,ノ;;ヽ--::ノ
 ̄; ,「「 」」」」、;  ̄
/| d ! _| ヽ
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| l d ! г| |
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作者さん乙ですー。山ちゃんお駄賃に釣られるwww
絵師さんのドアラは物凄く可愛いのに、こっちのドアラはキモイw
ちと修正(;´д⊂ヽ
;;'"'';;
、ゞヾ'""''ソ;μ, __
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>>726 もしかして子供の頃の永川と梵なん(*´∀`)?
726さんのイラストすごすぐる
>>726 かわええwというかイラストSUGEEEE!!
>>726 おおおおーー!すげぇ!
GJ!!
ますます今後が楽しみになってきた!
「ほんまに?なんぼ!?」
「それはやってみてのお楽しみ。仕留めた獲物にいくらの値がつくかで決まるからね。
市場に卸せそうな状態じゃなければ残念だけど…、毛皮にも値段がつくわけだから、一文にもならないってことはほとんどないね。
今回は駆除依頼だから、仕留めるだけで成功報酬がつくよ。もっとも、それは大した金額じゃないけどね。そうだな…、2割でどう」
永川はひげを撫でていた手をアゴから離し、指を二本立てて見せる。
「2割?もーちょいならんの?3割ちょうだい」
「ダーメ、2割。労働には妥当な対価ってもんがあるの。人の仕事手伝ってそんな儲けようなんて甘いよ」
「まーそー言わんとぉ。な、もうちょいでええねん、ちょい、ちょい、頼むわぁ〜」
「じゃ、2割5分」
「おけ!」
交渉成立。山崎はスキップでも始めんばかりにウキウキと歩いている。
2割と提示してすんなり納得するはずがないことは永川も知っているから、3割までなら想定内。2割5分なら御の字だ。
この5分の攻防がケチくさいなどと思ってはいけない。なにしろスラィリーハントの分け前である。
猟師の取り分はおおよそ末端価格の1/4〜1/3程度が相場。従って、1割の違いが10万の違いになる可能性もある。
金は割合でなく額面でのみ評価すべし、そこは是非とも粘るべきなのだ。
それから程なく市街地にさしかかり、わずかばかりの繁華街を抜け、その外れに立つ三階建ての陰気な雑居ビルに、永川は入っていった。
看板の類はまったく出ておらず、そこが何なのかを外から伺い知ることは困難だ。なにも知らずに見れば、空き家に見えるかもしれない。
薄暗いコンクリートの階段を上る永川の後ろを、山崎はきょろきょろしながらついていく。
「ここ何やの?」
尋ねる声がそこらじゅうに反響し、不気味な雰囲気にいっそう拍車をかける。永川はその質問に答えないまま、二階の部屋のドアを開けた。
「勇人さん、こんちは」
「おお遅かったな。待ってたぜ。入りなよ」
ドアの向こうには殺風景な事務所らしい風景が広がっており、体型のわかりにくいエスニックな服を着た、やや長髪の男が出迎えた。
朝っぱらから新作乙ですヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノ
勇人さんて、もしかして…
>>734 おお、もしかして
>体型のわかりにくい
ここが笑いポイントだったのかwww
燕党だから青木勇というと福地が脳裏に浮かんでしまうのだが(苦笑
勇人キター
所沢まで抜ける裏流通ルートを握る毛皮売人か!?
やたー
勇者様きた〜
彼は名を青木勇人と言い、ここでスラィリーブローカーをしている人物である。
ブローカーとは言ってもただ持ち込まれた獲物の売買の仲介をするだけでなく、スラィリーの出現情報をリアルタイムに仕入れ、
それを猟師に紹介する形態も取っている業者は多い。彼もそのうちの一人だ。
都市政府など公的機関からのスラィリー駆除依頼も、まずブローカーの業界団体に回され、そこから猟師が手配される仕組みになっている。
この図式ではどれだけ腕のいい猟師を囲えるかが重要なポイントになるが、その点、青木は永川にいち早く目をつけて、取引ルートをほぼ専属で握っており、
同業者より確実に多くの利益を得ることに成功しているやり手だ。
「急に呼びつけて悪かったね。でも、他のハンターじゃちょいと荷が重いかなと思ったもんでさ」
青木は煙管を噛んだまま言った。年齢は30代くらいだろうか、体格はどちらかといえば小柄で、よく見ると若干腹が出ている。
「…たしかに、ちょっと難しそうな仕事だな。でも」
初心者ならともかく、慣れたハンターが数人いれば充分対応できるのでは、と永川は言おうとしたが、その言葉は遮られた。
「今回場所が悪いんだ。ほら。確実に仕留めてもらわないと困る」
「場所…?ああ、なるほどな」
青木が提示した地図上の一点を見て、永川はすぐに納得した。ぶどう園地帯で、思っていたよりも民家が近い。一歩間違えれば大惨事だ。
「でも、なんでこんなところまでスラィリーが降りてきたんだ?」
「うん、へたなハンターが3人組で山に入ってね」
「…ああ、仕留め損なったのか」
「そそ、んで獲物を怒らせて、どうにか助けを求めて降りてきたもんで、それを追っかけてきちまった、ってわけ」
「ということは、獲物も手負いか」
「依頼には書いてなかったが、恐らくな。ハンターも一人殺されてる。一人は重体。残る一人は腕一本折って済んだみたいだ」
「となると、あまり旨味のありそうな仕事じゃないが…、放っておくわけにもいかないか」
他人の食い残しとなれば、毛皮は損傷している可能性が高く、また肉質にも疑問が残る。
スラィリー狩りに使用できる道具は条例で制限されているが、密猟者も多い現状、規則が遵守されているとは言えず、
狩りの成功率を上げるために、劇薬をはじめとする様々の薬品が使用されることもある。
そうして得られた肉を、利益第一のブローカーがろくに検査せずに卸すと、健康被害が出やすいのである。
スラィリー肉自体は、所定の調理を行えばべつに有害ではないのにも関わらず、それでも犠牲者が相次ぐのには、こうした背景もあるのだ。
そんな訳で、儲けのことだけを考えるのなら猟師もブローカーも敬遠したい仕事だが、
それに永川が継いだスラィリー折伏術はそもそも、こういう時のための秘術であるから、
住民を守る使命を英心に替わって人知れず背負っている身としては当然、避けて通るわけにはいかない。
「そういうわけだな。…で、そちらは?」
ここまで仕事の概要を話して、青木は、永川の後ろに控える山崎のほうへ目を向けた。
眼前の二人のドライな会話、そして長いつきあいの中で見たこともない、仕事中の顔をした永川に少し圧倒されていた山崎だが、
そこは持ち前のあの性格、永川が紹介しようとするよりも前に、大きな声で名乗り出た。
「山崎浩司です!助手です!!」
「助手…?」
永川が狩り仲間を連れてここへやってきたことは、多くはないが過去に数回ある。
しかし、青木の目に映った山崎は、これまでに永川が連れてきた仲間たちと比べても腕利きに見えない以前に、まず猟師には見えない。
「…大丈夫なの?」
未熟なハンターがスラィリーに手を出すとどうなるかを、まさか知らないわけもない永川が選んだ相棒なのだから、おそらく間違いはないのだろう、
しかし、念のため…と思って青木は永川の真意を確認した。
「俺の弟弟子さ。あの、ウチのお師匠さんの秘蔵っ子だ。狩りは初めてだけどね、充分やってくれると思うよ」
永川は自信満々に答える。
「ふうん。ま、ナーがそう言うならオレは別に言うことないわ。…青木勇人です。はじめまして、宜しくね」
「ありがとうございます!よろしゅうお願いします!!」
青木が差し出した名刺を両手で頂くようにして、山崎は深く頭を下げた。
「へえ、さすが前田さんのお弟子さんだね。礼儀正しいね」
「まあ、よそではね」
おつです。
山ちゃんw
保管庫さんへ
>>743の「それに永川が継いだスラィリー折伏術はそもそも」の「それに」を削って下さい。
すいません。
よそではw
中入っちゃうともろダメな子だもんなw
山崎テラ内弁慶wwwww
作者様超乙です
さらっと読んじゃったけどスラィリーKOEEEEEEEEEEEEE
751 :
代打名無し@実況は実況板で:2007/12/24(月) 14:15:00 ID:qoQn7E+b0
捕手age
捕手しとこうか井生
一通りの自己紹介を終えた一行は事務所を出発して、軽トラックを駆り、一路、現場へ向かった。
「さてどうやって追い込もうか。禁猟区だから、銃は使えないか」
助手席で地図を広げた永川が独り言のようにつぶやく。その声に、煙管をくわえたままハンドルを握る青木が返事をした。
「いちおう許可は取っておいたがね」
「かといって、民家までこの距離じゃなあ…、」
「大丈夫だと思うよ、戸締りして家から出ないように、って行政から勧告出てるし」
「勇人さん、もしものこと全然考えてないでしょ?」
地図から目を離して、永川は運転席をチラリと睨む。
「ハハ、まあね、でもキミならうまくやるでしょ」
「そういう油断がね、一番怖いんだよ、ってあんたなら、言われんでもわかってるでしょうに」
「…ああ、まあ、そうだな。ここにいるとどうも、平和ボケしちまっていけねぇや」
青木は苦笑いしながらボリボリと頭を掻いた。
不意に、ふ、と会話が途切れる、その隙間に入り込むように、車窓の外から声が聞こえる。
――ちょっとぉ!!あんまり飛ばさんといて!怖い!怖いて!!あーもー!死ぬ〜〜!!!
「…ほんとに荷台で良かったのかな?」
少し申し訳なさそうに言う青木に対し、永川は平然と言い放った。
「しょうがないじゃない、定員オーバーだもん」
軽トラはそれから軽快に山道を登って農道を抜けてゆき、ようやく山崎が荷台から降ろされたのは、20分ほど後のことだった。
「うはぁ〜怖かったぁ〜。ほんま死ぬかと思ったわ」
「大丈夫だって。やまちゃんなら走ってる車から落ちたって余裕で着地できるだろ」
「そら、できるけど。だからってイヤやん、そんなん…」
大きく溜息をつきながら言う山崎を見て、永川はカラカラと笑った。そして、やがて再び表情を引き締めて言うには。
「さ、いよいよだぞ。気合入れてかかれよ」
「お、おう」
すこし緊張した声色で返事をする山崎の背後、青木が携帯の電源を切りながら近づいてくる。
「…現場の人間と連絡がついた。もう少し上ったところだ。
ヤツも深手を負っていて、今は座り込んでいて動かないらしいが、その場所がさ、人んちの庭先だって言うんだよな…」
青木は言いにくそうにそう話しながら、永川の顔を見上げる。つられて山崎も永川の顔を見る。
その永川は宙を見つめながらひとしきりあごひげを撫で、考えを自分の中で確認するように、やがてごくゆっくりと口を開いた。
「…避難は間に合ってないんだよな、さっきの話だと」
「そうだな。家には住民が残ってる。…なにしろ手負いだから、急に暴れたりどうこうって事はないと思うが…、
どうする?ヤツが少し移動するまで待ってから動くか?」
…青木の提案も悪くはない。獲物が手の出せない位置にいるときは、それが賢明だ。
なにしろこれはスラィリーハント、焦ってひとつ間違えれば大変なことになる、よって、こういう時は充分に手出しがしやすい状況になるまでじっと待つのがセオリーだ、が…。
「いや、強行しよう」
しばらく思案したのち永川の出した結論は、その定石を大きく外していた。
「そりゃまた、なんで」
「想像してみな、自分とこの庭にスラィリーが居座ってるんだぜ。さっさと始末してやんなきゃ。かわいそうだろ」
「しかし…、」
「考えはある」
永川は静かに、しかしはっきりとそう言い切った。それを聞いて山崎は、なんとも言えない頼もしいような気持ちになった…、いつも細かいことグチャグチャ言うてばっかで、苦労性のネガ野郎やとおもーとったのに。なんや。ナー、カッコええやん…、
「それに、有能な助手もいるしな」
そう言って永川はニヤリと笑い、山崎の背中をばん、と叩いた。
「え?」
※ 一応書いておきますが真似しないで下さい。道路交通法違反です。
第3章 車両及び路面電車の交通方法
第11節 乗車、積載及び牽引
第55条 車両の運転者は、当該車両の乗車のために設備された場所以外の場所に乗車させ、又は乗車若しくは積載のために設備された場所以外の場所に積載して車両を運転してはならない。
ただし、もつぱら貨物を運搬する構造の自動車で貨物を積載しているものにあつては、当該貨物を看守するため必要な最小限度の人員をその荷台に乗車させて運転することができる。
というわけで勇人さんは青キップ切られます。見つかれば。
やまちゃんは怒られて終わりかな。
ナーはカヤの外と思われる。
道交法てw
山ちゃんかわいいよ山ちゃん
作者殿乙です!
山ちゃん面白すぎwwwww
作者さん乙!
山ちゃんの反応がいちいち笑えるw
>>760 絵師さんもktkr
なんですかこれはw神すぎるw
自宅庭にスラィリーとか悪夢wwwwwwwwww
作者さんおつです。
山ちゃんワロスwww
>>760 勇者絵神杉るんだけど、なんか怪しいネパールあたりにいる売買人に見える……
>>760 怪しさが雰囲気バッチリだよ勇者(*´∀`)
>>757 山ちゃんは荷台に載せた狩り道具の番をしてたって事で無問題だね(*´∀`)
>ただし、もつぱら貨物を運搬する構造の自動車で貨物を積載しているものにあつては、
>当該貨物を看守するため必要な最小限度の人員をその荷台に乗車させて運転することができる。
作者さん絵師さん乙です!
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そして、およそ30分後…。
いま、山崎の前方数メートル先に、地面にうずくまってなお人の背ほども高さのある、毛むくじゃらの青い化け物がいる。
「デカイなあ…」
思わず、山崎はつぶやいた。スラィリーは人間よりも大きい、そんなことは広島では子供でも知っているが、こうも間近で見てみると、なんと圧倒的な存在感か。
おそるおそる、二、三歩、前へ進んでみる。ますます巨体が大きく見える。その背後には木造の家屋。…小さい子おったりするんかな、今頃怖い思いしとんのやろなぁ、でも今はこっちのほうが怖いです絶対。
また一歩、近づく。距離は3メートル程度まで縮まった。スラィリーは目を閉じている。
まさか、この距離まで人間が近づいているというのに、それに気づかないなどとは考えにくいが…、目の前の怪物はざっと見たところでも何発か銃弾を受けており、
失血も相当な量のようだから、もしかすると体力を損耗しすぎて眠っているのかもしれない。
なかでも左腹部にある銃創はいちだんと大きく、また出血も激しくて、ひときわ目をひく。それを見て、まずごく自然に、例えば氷を見て冷たそうだと想像するのとまったく同様に、痛そやな、と山崎は思った。
…どんなに痛いやろか。腹に穴あいとんのやからな、相当痛いやろな。僕撃たれたことないからわからんけど、
そや、虫歯抜かれたら歯茎に穴あくな、もしかしてあんな感じやろか。あれを何倍かした感じかな。
そういや、お師匠さんも、弾に当たって脚切ったんやった。お師匠さん。あんときは苦しそやったな。汽車ん中で熱出して、横になって、脂汗かいてうなされて、この人死ぬんやないかと思たもん。
お師匠さんのあんな苦しそうなお顔見たの、あれが最初で最後やな。あの意地っぱりのお師匠さんがあんなんするんやから、きっと死ぬほど痛いんや。
だから、きっと、こいつも…。
…銃創からは相変わらず血がだらだらと、青い毛皮を赤黒く濡らして流れている。血が流れている。血が。
まぎれもなく、こいつも生きている。それが突然に傷つけられて血を流し、数刻ののちには殺されようとしている。
山崎は覚えずのうちに想像力を働かせ、ただ傷を見て痛そうだと思うよりもさらに、一歩先へと踏み込んだ。
それまでの平凡な生活が、ある日、外からの力で理不尽に壊される。そのことに山崎は、同情した…と言うのも正確でないが…、そのことに気づいた自分の気持ちが驚くほど揺さぶられるのを感じていた。
世間は理不尽なものだ。そのことは誰よりも知っている。なにしろ紛争のあおりを食って、帰る家も、両親も兄弟も失くしたのだ。
あまりにつらい記憶は生活のうえで障害になるので、心の中の防衛機能が働いて、普段はなかなか思い出させないようにしてしまうらしく、
実のところ、今の師匠に連れられて故郷を離れるまでの間、何がどうなったのか、何を見て何を聞き、何を感じてどう嘆いたか、そこのところを意識的にはほとんど思い出すことのできない山崎だが…、
いまこうして、理不尽に流れる血を目の当たりにし、閉ざされたフタをうっかり開けられてしまいそうになりながら、
複雑怪奇に絡まった胸のうちを、たとえ僅少なりとも手繰るべく、手掛かりを求め、縋るように、目の前の怪物の顔を見上げた…、
すると…、
目が、合った。
さっきまで閉じていたはずの目玉が見開いていて…、こちらをじっと見つめている!!!
こえええええええええええええ(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
山ちゃんにげてええええええええええええええええええええ
ギャーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!
☆@□%々〒※゚ー゚♂!!!
あ〜恐ぇ〜。ちびった。少し。
山崎やべぇぇぇ((((;゜Д゜)))
ピロ怖いよピロ
小ネタが面白いと思って読んでたけどこりゃすごいわ 全然先が読めん
金とれる仕事だよ
今読んでて怖くなったよ…うわあああ
ハードボイルドの真骨頂キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
>>782 絵師さま乙です!
名古屋さんktkrwwwwwwwwwwww
名古屋さんテラワロス
絵師様乙っす(^-^ゞ
>>782 了解です
画像の保存はさせて頂きましたが
保管庫へのうpに関しては作者氏の判断待ちということで
>>782 森野の特長すごく捉えてる!上手いなあ・・・
ドアラ耳毛(*´Д`)'`ァ '`ァ
新作乙です!
>>782 うわあ・・・・
ドアラ怖w 毎回人物が似すぎワロタwwwww
>>782 森野もドアラもうめぇ 森野テラユニクロw
147 :ななしのいるせいかつ:2007/11/27(火) 23:22:30
前田さんはスラィリー狩りに行ったことはありますか?
もしあれば是非体験談を聞かせてください!
148 :ななしのいるせいかつ:2007/11/28(水) 23:48:38
,, -−'" ̄`"'ソノ、
/彡::::::ミ::::::::::::::::彡
/:::::::::,r'"~`ヾ)゙uヾヽ)::ヽ
. i:::::::::シ:::..u l::|
l:::::イ:: "'==、ハ,=="ソ
{`V::::u `=・=` ':-・=' 〈
ヽ_:::::u.. , ヽ u. | ____________________
.. ヽl:::::::u `ー´ u .' /
|: u::: , -−-、 / < し、知らん! な、なんもありゃあせん!
,,-|::::::ヽ、.. ''"'' __/ \
'" (ヽ、_  ̄´ ̄,ノ)ヽ'ー、_  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
`ー、_ ̄`''" ̄ノ  ̄ヽ
>>782 ご配慮ありがとうございます
でも、書いてる奴を含め読む人によってイメージが違うのは当然なので、ぜんぜん気にしないで下さい
永川がいい顔ですね。とても楽しませていただいてます
>>785 というわけです。いつもありがとうございます。
ついでと言ってはなんですが
>>773の「汽車」を「電車」に直して下さい、よろしくお願いします
>782を見ようと思ったら流れてた orz
保管庫にもまだうpされてないし orz
>>792 取り急ぎうpしました
とりあえずPC版のみ
履歴の記載はまたあとで
ほしゅ
◆4P6Fp0aKPs氏も絵師さんも乙です!
広島や長崎の人はJRのこと汽車って言う人いますよね
自分もその一人w
>>796 そうそうw
だから自分も「汽車」って違和感なく読んでしまってたよ
でもよく考えたら回想してるのは山ちゃんだったんだよね
>>796-797 自分、熊本だが、汽車っていうよ!
路面電車がある県では、路面電車=電車。JR=汽車って言う事多いみたいですね。
北海道民も汽車って言うよ!
若い人たちはあんまり言わないかもだけど。
というか年配の方は皆JR=汽車と言うイメージだな
俺は三重県民だが
おいおい、
まさか電車と気動車の区別がつかないんじゃないだろうな?
いまどきのキシャは気車で汽車じゃないと思われるんだが?
西中金で走っていたのが気車
武豊線は気車(だよな?)
明治村にあるのは汽車
名鉄パノラマカーは電車
愛知ローカルですまん
>>801 武豊線は昔っから列車と言う。
半島民が言うんだから間違いない。
ここは列車好きが多いインターネッツですね
関東に住んでるオレには未知の情報をありがとう
>>801 鉄ヲタ乙
そんなんいちいち区別しながら名前呼んでるほうが少数派だ
あれだよ。アニメーションや実写の特撮ものをひっくるめて「マンガ」って
言うのと一緒だよ。
>>805 あれだな。PS2もWiiもひっくるめて「ファミコン」って
言うのと一緒だね。
>>807 森野がいない・・・おお、もう・・・orz
811 :
代打名無し@実況は実況板で:2007/12/30(日) 06:31:17 ID:ZlgM/wSrO
>>811 ドアラ「生命は力なんだ…それをこうも簡単に…。」
ご無沙汰してます。
まことに申し訳ないのですが帰省中でして、年始1週間ほどうpできない可能性があります。
保守協力よろしくお願いします。
汽車という言葉を使う地域がたくさんあることに驚きました。
自分の出身地だけかと思っていました。
ちなみに上に挙がった中に出てます。
>>801 ディーゼルエンジンの列車があることは勿論知ってますが、それを気動車と呼ぶことは知りませんでした。
勉強になりました。
ただ、皆さんが話していらっしゃるのはまた別のことだと思います。
戦後比較的遅い時期まで蒸気機関車が走っていた地域では、鉄道を汽車と呼ぶ傾向があります。
ただそれだけのことです。
>>814 作者様乙です〜
今年は色々アレなことが多かったけどここを読んで癒されてました
来年も続きよろしくお願いします(>_<)
作者さんお疲れさま!
帰省できて羨ましいな〜
大晦日に捕手だ!
今日から一週間実家に帰るから俺も捕手できないなぁ
年始一週間だと7日?
なるべく保守しますね
゚\,、/゚,,
ミ゙,、∧,、ミ
ミ<(・)(・)ゝ , , ,,,
ミ/ ( ` ̄ ;;oo;
/´ ̄`ヾ| ̄ ̄`゙`゙
/η \ヽ
/μ /ミ,,ヽ
| o ゙゙ ミ ミ}
|___゙ミ∠,,,) ________________
;;゙``゙` ` ノ /
゙`;;'゙丶、、,,,, ミ | ナーさん、僕このまま年越しかいな、いややわー
ミ ミ ミ ミ \
( ̄ ゙̄ヽ( ̄ ゙̄ヽ _  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∧ ∧
ヽ〔・◇・;〕ノ
(( ノ( )ヽ))
< >
冗談はさておき、作者様、来年も宜しくお願い致します。
絵師様、挿絵職人様も宜しゅうお願い致します。
ナイスAA乙!
「ひぇっ!!」
山崎は自分のどこから出たのかわからないような妙ちきりんな声を上げ、思わずその場を飛び退きそうになった…が、そこはすんでのところで持ちこたえた。
ヤバイ!ヤバイヤバイ!これはヤバイて!見られてるやん僕!めっちゃ見られてる!!
どないしょ、いや、そんな慌てることない、ないったらない、落ち着かな、ええと、言葉の通じん相手はとにかく…態度で威嚇や!
「なんや、かかってくんのか!?来んなら来いやコラ!こっちゃ子供のころから道場篭りでそこそこ修業しとんのやで!!」
山崎は片足を引き拳を握って構えの姿勢をとり、細い目を精一杯吊り上げてタンカを切った。言っていることはわからないまでも、身体を取り巻く気が闘気に変わる不穏な気配はおそらく伝わっていることだろう。
しかし…、スラィリーは腰を上げない。かといって山崎は逃げることもできない、なぜなら、
スラィリーを挑発しながらどうにかして民家から引き離し、永川の待機している裏山まで誘導することが、いま自分に課せられた任務だからだ。
そのまま数十秒。なおも睨み合いが続く。スラィリーの目は丸く見開かれていて、そこから何かを窺い知ることはできない。
山崎としては、ある程度距離のある段階でスラィリーが立ち上がり、襲い掛かってきてくれたほうが好都合だ。
向こうがかかって来ないないのならば、こちらからさらに接近するしかなく、間合いが詰まればそのぶんだけ、第一撃を回避することが難しくなる。
跳んで逃げようにも相手は高さがある、この距離なら、はたき落とされる危険を考えれば走って逃げるほうが確実だが、跳ぶよりはどうしても初動が遅れる。
相手も体力を消耗しているから、一撃で狙いに来るだろう。
これ以上近づかなければならないとなると、最悪、倒れこんできた時に…。
考えれば考えるほど、一歩が踏み出せない。しかし同様にスラィリーも微動だにしない。
…なんで動かんの。僕の出方を見てるのか。まだ遠いとか思とんのやろか。
これ以上は危険や、危険やけど、このまま睨みあっとっても、向こうからは動いて来んやろしなあ…。
意を決して、半歩…、摺り足でにじり寄る。まだ動かない。
さらに半歩…、
「ひっ」
青い塊が、ぴく、とわずかに動く。山崎は再び心臓が口から飛び出そうになったが…、ここもどうにか、踏みとどまった。
自分の心拍数が飛躍的に上がっているのがわかる。このままでは卒倒するのではないか、と思うくらいに。
あかんわ…、こんな緊張状態、こっちも長くは持たんぞ…。
額に嫌な汗が浮き出しているのを感じる。残り距離は、2メートルくらいか。
それではよいお年を。
>>823 乙です!
山崎、さらに近づいて年越しw
作者様乙です!
って酷すぎる放置プレイwwwwww
殺生な「続く」だなーw
来年お待ちしてます
スレの皆さんも良いお年を〜!!
作者様乙です!山ちゃんイキロww
良いお年を〜
山ちゃんの能力とか武器持ってないこと考えるとやっぱ囮だよなw
良いお年をほしゅ
今年最初に保守
アケオメで保守
梵、腹黒そうな笑みが可愛すぎるww
乙です! そして今年もよろしく〜
>>832 新年から飛ばしすぎwwww 目が覚めた
今年もよろしゅうお願いします
>>832 梵wwwwwwwww
出銭の方から人が来るぞw
゚\,、/゚,,
ミ゙,、∧,、ミ
ミ<(・)(・)ゝ , , ,,,
ミ/ ( ` ̄ ;;oo;
/´ ̄`ヾ| ̄ ̄`゙`゙
/η \ヽ
/μ /ミ,,ヽ なんや、かかってくんのか!?来んなら来いやコラ!
| o ゙゙ ミ ミ} こっちゃ子供のころから道場篭りでそこそこ修業しとんのやで
;;゙``゙` ` ノ ∧ ∧
゙`;;'゙丶、、,,,, ミ ヽ〔・◇・;〕ノ
ミ ミ ミ ミ (( ノ( )ヽ))
( ̄ ゙̄ヽ( ̄ ゙̄ヽ < >_
゚\,、/゚,,
ミ゙,、∧,、ミ
ミ<(・)(・)ゝ , , ,,, ピロ
ミ/ ( ` ̄ ;;o―――3
/´ ̄`ヾ| ̄ ̄`゙`゙
/η \ヽ
/μ /ミ,,ヽ
| o ゙゙ ミ ミ} (ウヒィィィイィィィ!)
;゙``゙` ` ノ ∧ ∧ て
`;;'゙丶、、,,,, ミ ヽ〔・◇・;〕ノ そ
ミ ミ ミ ミ ( )
( ̄ ゙̄ヽ( ̄ ゙̄ヽ < >_
作者様デラヒドスwwwwwwwwwやまちゃん生`wwwwwwwwwww
>>832 素敵すぐるwwww
梵のポーズはもしやHA表紙のやつですか?
あけおめでことよろですー。
>>832 なんだこれwww梵wwwww
>>836 山ちゃんwwwwww
>>832 ちょ梵wwwまさか正月からこんなに飛ばしてくるとはww
>>832 うわーwww
梵がブ○ックデビ○に見えてスマンカタwww
>>836 山ちゃんガンガレwwwww
あけおめ保守
作者様&AA・イラスト職人様ズ及びノリのいい住人の皆様
遅れたけど明けましておめでとうございます
作者様、保管庫様&AA・イラスト職人様ズ及びノリのいい住人の皆様
遅れたけど明けましておめでとうございます
>>832 もう一度うpしてくれませんかorz見たいよー
保管庫あったのか捕手
ミ<(・)(・)ゝ<地道に保守ピロ
保守しにきたよー…って神絵ktkr
絵師様乙です!
小倉トーストwwwwwwwwwwwwwww
関係ないけど対決列島を思い出してしまった
>>848 小倉トーストキタ━━━━━━━━(ノ`茶´)ノ :・'∵:.凸━━━━━━━━ !!!!!
ついでにシロノワールやボンミッソやシャチボンも食べて食べてw
通人なら甘口小倉抹茶スパもいいけど素人にはお薦めしないw
>>848 肩のマークがマエコレwwww
>>851 シロノワールって、ホットケーキみたいなんにシロップやソフトクリームが乗ったやつだよな
後の2つは何なんだw
>>848 さすが甘党師匠w食わずにはおられんだろうなww
>>855 d
なんかシャチホコというより爺さんみたいだなw
ボンミッソ。白味噌+白あんの和菓子なら食べたことあるから、なんか美味そうですな
ドアラのトークショー動画見て
永川と森野が話してるときもこんな感じだったんだろうと思ってニヤニヤしてしまった
〔・◇・〕
銃創、そして流されてゆく血が間近に見える。
できることなら相手の間合いに入ることは避けたかったが、こうも動いてくれないのでは仕方がない。
しかし今度こそ、これ以上近づくことはできない。どうするべきか…、山崎はしばらく思案した……、
……そや!!
ぴん、と何かを思いついた山崎は、細い目をそれなりに見開いて、スラィリーの物言わぬ瞳から目を離さないように、そろーっと膝を曲げ、その場にしゃがんだ。
スラィリーは相変わらず動かない。しかし確かに山崎の動きをみつめている。山崎がどんな動きをしても、即座に対応できるよう、警戒していることだろう。
そや、それでええ。神経集中さして僕が近づくのを待っとってくれたらええんや。
そう思いながら山崎は膝を曲げきり、右手を地面にゆっくりとつくや否や…、右手に握った石つぶてを、スラィリーの鼻先目掛けて投げつけた!
ガン、という音がして、スラィリーの首が一瞬、横へ反った。青い毛が少しちぎれ飛ぶ。これで襲いかかってきてくれるのではないか…と山崎は期待したが…、しかしこれでも、スラィリーは動かない。
「こいつ…、」
思わず、山崎は独り言を口にした。
「もしかして、もう動かれへんのとちゃうか…?」
…だとしたら…、
すぐそばまで近づかれた挙句に、石までぶつけられ…、怖い思いをしているのは、目の前の怪物のほうなのかもしれない。
だからといってここへ放置するわけにはいかない、のだろうが、もしかすると、自分たちが手を下さないでも、明日の朝日を拝めない命なのではないだろうか…?
死に際の命を傷つけたというその事実が、また、山崎の胸をにわかに締め付けた。
「悪いこと、したかなあ…?」
流れる血に、またいつか見た師の苦しそうな顔が思い出される。心痛の思いがする。
傭兵をやらないのか、と考えもなく永川に問うたことを山崎は後悔した。永川は罪のない生き物の平穏な生活を奪う気持ちも、死に掛けの命にトドメを刺す気持ちも知っているだろう。
まして同じ仕打ちを人間に対してすること…、師匠はそれを…、一体どんな気持ちで…。
あけめとうございます。
今年もよろします。
保守しにきたら上がってる!
乙&明けましておめでとうございます
今年も踊らせて下さい!
ひいいい〜
心臓が持たないw
といいつつあけおめ!
明けまして乙です。
続き読んでるうちに僕の心臓は限界に達しました。
今まで本当にありがとうございました。
あ、左か
新作乙です
今年も4649
あけおめです。
本当に良スレだな。今年もこんな感じでお願いします。
868 :
代打名無し@実況は実況板で:2008/01/06(日) 11:20:03 ID:7VnMqR2j0
age
ひとり会社から保守
>>869 ひとりじゃないよ・・・ほら、君の後ろに僕がいるじゃないか・・・ピロ
871 :
ピロ:2008/01/07(月) 06:26:07 ID:y4bNFsWEO
…そこまで考えて山崎は、また何かを思い出してしまいそうになり、無意識に頭を抱えようとして、地についた手を上げかけた、
そのとき。
…スラィリーがすっくと両足で立ち上がり、眼下の山崎を睨みつけると、その頭を蹴り飛ばすべく前へ向かって踏み込んできた!!!
「ぎぃやあああぁぁあああぁああぁあぁぁ!!!!!」
鶏の絞め殺されるような悲鳴が一帯に響きわたり、驚いた野鳥の群れが裏山からばたばたと飛び立つ。
スラィリーの怒りの一撃をどうにか紙一重でかわした山崎は、目にも留まらぬ速さで踵を返し、無我夢中で、ぶどう園を囲む農道を走り出した。
そのすぐ後ろ、1メートルあるかないかくらいの距離で、青すぎる長毛の怪物が100キロの巨体を揺らし、ズシンズシンと地響きを起こしながら追ってくる。
もし倒れこんでこられたらいかに山崎といえど逃げられるかどうかわからない。生きた心地がしないとは、まさにこのことだ。
すでに周知のとおり山崎は身のこなしだけは軽く、跳んだりハネたりすることには長けているが、実のところ、脚はそれほど速くない。そのうえ履物がビーチサンダルときては走って逃げるのには都合が悪い。
えーい邪魔や、こんなもん脱いでまえ、っと…、エイ、
「ひえええええっ!!」
ちょ、あかんあかん!んなことしとる間にシバかれそやったわ!!危なー!!!!
どうにかビーチサンダルを脱ぎ捨て、二度目の蹴りを間一髪逃れて、裸足でなおも必死に走る山崎、すぐ後ろにぴったりついて鬼の形相で追うスラィリー、
そのさらに後ろにもうもうと上がる土煙をそれぞれ順に木陰から眺めつつ…、永川は少し思案した。
…不注意だな。あの蹴りをまともに食ったら、あばら骨折られるだけじゃ済まないぞ。
脚遅いくせに走って逃げるってことは、跳ぶのは危険だと思ってるんだろうが…、スラィリーは自分の頭までは手が届かないから、頭を踏めば頭上を飛び越せると思うんだけど、そこまでは頭が回らないんだろうなぁ。
そもそもあいつ、こっちへ誘導してこいって言ったの、覚えてるかな。まあ、覚えてるわけないよな。覚えてたとしてもそんな余裕ないか。
「…仕方ない」
ギャーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!
○△□☆@%∞♪゚⊆゚!!!
やー作者殿、驚かせないでくださいよ。心臓止まるかと思ったじゃないっすか。
えーと確か心臓は右だな。左は動いてないけどいーんだよな。
げえええ動いたああ
作者様続き投下乙です
スラィリー怖ぇぇ((((;゜Д゜)))
作者さん乙!
ラブリー山崎の運命や・・・
>>874 p(ry
保守
>>874 p(ry
p(yr
p(yro
ミ<(・)(・)ゝ<piro
880 :
代打名無し@実況は実況板で:2008/01/09(水) 12:21:36 ID:5kOQCJ+8O
保守
規制とけねー保守
( ´金`)バナナニ イワレンデモ オマエヲ ホシュ
(´金`)ヨコハマニモ ナンカイルケド カタクテ タベラレナイ
883 :
代打名無し@実況は実況板で:2008/01/10(木) 15:06:23 ID:0MW2eDosO
>>883 Σ( ´金`)…!
ピュー
三=一
<…ガブッ
<コラー!ワイのホッシーに何するんや!
。・゚(つ金`)゚・。
佐伯じゃね?
>>887 そういや佐伯が最初のモンスターマスター的人材だったよーな。
対象が違うチームのマスコットだけどさw
それまでマスコットと戯れる選手ってあんまりいなかった気がする
とこスラスレにテコ入れ
保守保守
891 :
代理投下:2008/01/11(金) 18:09:12 ID:yRRmgGz20
25 : ◆4P6Fp0aKPs:2008/01/11(金) 17:23:42
永川は視界の左から右へ移動していく土煙から目を離さないまま、肩からゆっくりとライフルを下ろし、鞄をごそごそ探って、銃弾をケースから一発だけ取り出すと、
それを右手につまみ、やはりゆっくりとした動きで唇の前まで運び、それからおもむろに、フゥ…、と少し長く吐息を吹きかけた。
「…こんなもんかな」
ひと呼吸おいてそうつぶやくと永川は、その弾を手早く装填し、今度は右から左へ移動してくる、やや間のつまった土煙をしばらく目で追って…、
ここが頃合と見るや、ライフルを構え、それまで潜んでいた木陰から、一気呵成に駆け下りた!
その姿は必死にスラィリーの追撃から逃げる山崎の視界の、左前方に捉えられた。
ナー、すまん!でもとりあえずどないしたらええかわからんねん…、コイツ怪我しとるし、少し走らせたらヘバるか思てんけどあかんわ、こっちの息が持たん…、
「…やまちゃーん、…、」
あれ、ナーが何か言うとる…、
「何やてー!?聞こえへーん!!!」
「…跳べー!!」
「せやかてー、」
「聞こえないのかー!?こっちに跳べ、跳べって!!」
聞こえた、聞こえたけど、んなこと言うたってぇ…、
「近すぎるー!!無理やー!」
「いいから!なんとかする!はやーく!!危なーい!!!」
26 : ◆4P6Fp0aKPs:2008/01/11(金) 17:24:33
危ない、という永川の言葉に、山崎はチラと背後を振り返った。果たしてスラィリーは最初よりも遥かに近くへ迫っており、腕を振り回せばこの頭にも手が届こうかという勢いだ。
最早予定の位置には誘導できまい、永川もそう考えて姿を現したのだろう。その機転に頼るしかない。
銃を構えているということは…、自分の跳んだ足の下を通して後ろの怪物の足を撃つということか。山崎は瞬時に永川の意図をそう理解した。
だが、この状況ではきっと期待されているほどは高く跳べない、本当に自分をよけて見事後ろのスラィリーを撃ってくれるのか…、
永川は道場において師に教わった武芸をなんでも器用にこなし、特に弓には秀でていたが…、しかし…、射撃が上手いとは聞いたことがない。
それなのに…、撃つのか、まさか正面から、棒立ちしたままで!
あかん絶対無理や…、と山崎は思った。成功する気がしない。しかし…、このままでは追いつかれる。
「早く!跳べーっ!!」
何度目かのその絶叫に弾かれるようにして、山崎が跳んだ。前方へ。
すでに随分息切れしており、しかも足場が悪く、踏み切りはまったく充分でない。高さは自分の背ほどもなく…、水平距離はおそらく数メートル。
それとほぼ同時に…、銃声独特の乾いた音を轟かせ、永川のライフルが、火を噴いた。
ひさびさにktkr(`・ω・´)
作者さん、代理投下さん、乙ですー。
代理さんありがとうございました。
お知らせ遅れてしまいました。
山ちゃん…いい奴だった(ノω・、)ホロリ
永川の銃が炎上・・・じゃなくって火を噴いた〜
だが現実の永川だとここで暴投・・・
>>898 そう思っていた時期が僕にもありました。
そういえるシーズンになるといいな。職人さん乙です!
捕手
902 :
代打名無し@実況は実況板で:2008/01/13(日) 14:51:09 ID:E2q8inFd0
ほすあげ
もう100切ってるのか
ホシュ
ピロッ☆
1000
1001
育てた
ネタ切れ?
>>909 きっと仕事が忙しいんだろ
気長に待とうや
果たして、銃弾は真っ直ぐに山崎の跳んだ足元へ…、しかし山崎の危惧した通りにそれはスラィリーの足を捉えることなく、その手前の地面に当たった。
失敗だ、と認識したその次の瞬間…、
突如、猛烈な爆風に全身を煽られ、山崎は空に向かって吹き飛ばされた!
「うひょああっ!」
背中を地面にしたたか打ちつけたのち、山崎は収穫後の乾いた野菜畑を転がった。
爆発音を間近に聴いたために耳の奥の三半規管が一時的に麻痺してしまい、珍しく着地に失敗したのだ。
…一体何が起こったのか、咄嗟に確かめる余裕はなかったが、山崎にとってそれは確かめるまでもないことだった。
尤も、山崎の知る限りの永川の能力は、「自分の気を込めた物体に、物理的衝撃によって爆発炎上する性質を持たせることができる」だけで、
仮に銃に応用しようとすれば発射時の衝撃で暴発することが容易に想像される代物だった筈だが、その後数年の間の何らかの鍛錬、あるいはひらめきによって、今は銃弾も扱えるようになったということなのだろう、
そうした細かいところを除けば、火気のないところに爆発を起こすこと自体が永川にとっては難しくないということを、山崎は知っているからだ。
あいたたた、てててて、まさか骨はイッてへんと思うけど…、あいかわらずコレだけはハデやな、キャラに似合わんやっちゃ、
…って、そんなんどーでもええやん自分!どうなった、あいつは…、
「ナー!!」
全身、顔まで土だらけになりながら、地に両手をついてどうにか這うように上体を起こし、山崎は喉も弾け飛ばんばかりにその名を呼んだ。
今は十数メートル先に遠ざかった怪物の姿が、爆風に舞い上がった土煙の向こうに見える。
大の男をひとり吹き飛ばすような爆風をまともに受けてもなお、スラィリーは少しよろめいた程度で、倒れることなく、その場に立っているのだ。
おそらく、弾が命中していれば、スラィリーの足に食い込んだ銃弾が内部で爆発を起こし、脚の一本を吹き飛ばすことができただろう。
しかし…、さすがはスラィリーの皮、聞きしに勝る防護力だ。永川の力をもってしても、直撃させなければ、傷さえ負わすことができないなんて!
スラィリーはその場でブルブルッと身震いし、爆発によって被った土を払い落とすと、前方に立つ永川をキッを睨むように見つめた。
一体どうするつもりなのか。広島ではスラィリー猟の季節には銃の所持および使用が認められているが、その種類には制限があり、特に連射のきく銃は取締りの対象となる。永川のライフルも例外ではない。
つまり、どうにかしてこの状況で次の弾を装填しない限り、銃はもう使えないということだ。
しかし永川は手を動かすでもなく、さりとて逃げるでもない。スラィリーはタテガミを逆立て怒りをあらわにし、それまで追っていた山崎には目もくれず…、永川目掛け、猛然と突進した!
「うわ、」
山崎は思わず口から声を漏らし、目を逸らしてしまいそうになった、しかし次の瞬間には吸い寄せられるように顔を正面に戻していた…、
なぜなら、永川が突然、構えていたライフルを地面に捨て、向かってくる怪物に向かって、真正面から突撃する姿が視界に捉えられたのだ!!
>>908 ちょっと小さいな…。
…でも対横浜軍にならつかえそうかな?
…大丈夫かな。食べられるかな。
向かってくる怪物から目を逸らさないまま、永川は疾走する。見る間に距離が縮まる、視界が青色の巨体で埋まる、永川の頭をしばき倒そうとスラィリーが腕を振り上げる…、
力任せに振り下ろされる腕をかい潜って、永川はスラィリーの腹に左肩を当てるようにしてその巨体の前へ潜り込んだ。そして間を置かずズボンのポケットから出した右手を高く上へと伸ばし、怪物の顎の下へと突きつけた。
右手の二本の指には数枚の護符が挟まれている。その護符が直に触れた瞬間、強力な電流が走ったかのように一度ビクリと身体を大きく痙攣させ…、スラィリーは、どうしたことか、その動きを一切、止めてしまった。
「オ、マエアラ、シマクリ、ボンクラブリクロ…」
右腕を大きく上げた姿勢のまま永川は真上を睨むように見上げ、短く何事かを詠唱する。そして。
「破ァーッ!!!!!」
気合一閃、護符から青白い炎のようなものが渦巻くように立ち昇り、たちまちのうちにスラィリーの頭を包んだ。
それを真下から見届けると永川は突然肩をすくめ、スラィリーの側から逃げるようにして小走りに離れた…、
その直後、スラィリーはくずおれるようにその場へ膝をつき、そのまま前へ倒れた、
そして、それきり…、ぴくりとも動かなくなってしまったのだった。
「…ふう」
永川は大きく息をついて、無事に仕事が済んだことを安堵した。それから畑の真ん中に膝をついたままの山崎のほうへ歩み寄り、心配そうに顔を覗き込んだ。
「大丈夫か?怪我は?」
「…背中打ったけど…、だいじょぶ、やと、思う」
「そうか、良かった。力加減がうまくいったな」
そう言うと永川は表情を崩し、ニッと人懐こい笑顔を見せた。
「力加減…?」
「そう。スラィリーごとぶっ飛ばすような爆発起こしたら、やまちゃんがタダで済まないでしょ。どこへ飛んでいくかもわからないわけだし。
100キロちょいくらいのスラィリーをぶっ飛ばさないように、70キロくらいのやまちゃんだけをどけられるかどうかがキモだったのさ」
「え?…てことは何、元々、地面狙って撃ったちゅーこと?」
「ああ、そっか、外したと思ったのか」
急には話が飲み込めない様子で目をぱちぱちさせる山崎を見て、永川は笑った。
「…てっきり足狙って撃ったんかと思て」
「それじゃ足は吹っ飛ばせても、やまちゃん殴られるかもしれないだろ、それに、俺の射撃の腕じゃ、確実に当てられるかどうかわからんしね」
>>910-911 お察しのとおりです。急に仕事が来たので忙しくなってしまいました。
年末に毎日投下ができていたのはすごく暇だったためです。
申し訳ありませんが、気長にお付き合いいただければと思います。
乙です。呪文キター。
のんびり書いてくださいね。
新作きてたー
作者様超乙です!
>>917 この時期は忙しい人は死ぬほど忙しいよな…
無理せずがんばってください
アバウトなコントロールw
うさん臭い呪文w
作者さん続き嬉しいが身体壊さない程度にね!
新作乙です
お前荒らしまくりボンクラ まではわかるけど「ブリ」って誰?「クロ」は黒田?
「緒前新嶋栗梵倉山」打線だったからラブリー山崎かな?
ラブリーのブリかw
それにしても最初にこれに気づいた人ってすげえよな、あのスコアボード思い出すたび笑えるw
爆発炎上w
作者さん乙です
つかぬ事をお尋ねしますが俺のひろいけは出ますでしょうか気になって眠れません
便乗で
俺のtanisigeが出るか気になって(ry
さらに便乗で
差し支えなければ12球団を好きな順にならべてみて下さいw
物語の行方もさることながら作者氏自体がなんとなく気になっているのは俺だけでいい
とどめに便乗で、明日のセンター何が出るか教えてください。
お前ら便乗しすぎだw
作者さんお仕事忙しいのに新作乙です
どうぞそちらの都合よいペースで書いてくださいね 首長くしてwktkしてますんで(´∀`)
やっぱり地球を掘るのは得意なんだな
なんだこの流れ
えーと、野球板でトリ付けて堂々と雑談するのもアレかなーという気がするんで、保管庫掲示板にスレ立てて回答しときます。
作者になんか聞きたい方は(いるかわかりませんが…)そっちをご利用下さい。
ネタバレになる質問もありますことですんで、ネタバレきらいな方は御注意ください。
多忙のことや身体の具合までみなさんお気遣いありがとうございます。痛み入ります。
ほしゅ
934 :
代打名無し@実況は実況板で:2008/01/21(月) 13:53:38 ID:qKngwc4C0
ほしゅほしゅ
ほしゅほしゅほしゅ
ほしゅほしゅほしゅほしゅ
ほしゅほしゅほしゅほしゅほしゅ
ほしゅ×(○ε○)
940 :
代打名無し@実況は実況板で:2008/01/23(水) 00:31:30 ID:sLhRklegO
中距離っぽく思ってたが本当に大砲になるなら嬉しいね
松山・喜田砲カモン
誤爆であげちゃった
ごめん!
なかなか時間取れなくてすみません。あとこの先の展開で少しまだ悩んでるところもありまして。
>>942 金城さんじゃないの?
食べるならホッシーナを.....
黄色いからバナナと間違えたんだな
>>939 金城wwwww
まさかあの書き込みをイラスト化するとは…GJです。
hoshu
hoshuhoshu
(*´金`)
永川からすべての種明かしを聞かされ、はあ…、と山崎は感嘆の溜息をつく。
「誘導に失敗した時はどーなることかと思ーたわ、ほんま…」
「ま、このくらいのアクシデントはね、よくあることだから」
獲物を誘導してトラップにかけるという当初の予定は全く狂ってしまったというのに、永川はそれをまったく気に留めていない様子だ。
さすがは、こんな化物を相手に、日々の生業を営んでいるだけのことはある。
それに、この機転は…、いくらスラィリー殺しの秘術を心得ていたところで、頭の回転と数多の経験がなければ、到底、咄嗟に働くものではない。
「すごいわぁ、ナー、やっぱり広島イチの猟師やんな…」
「いや、まあ。仕事だからね」
尊敬のまなざしで見つめる山崎の言葉をはぐらかすようにまた笑って、永川はパタパタと右手を振った。
「や、お見事。すばらしい連携だったよ」
…いつの間にか傍に現れた青木が、ぱちぱちと拍手をしながら言う。
「なんや勇人さん。そら大した役には立たんかったけどぉ、あんだけ体張ったんやからイヤミ言わんといてーなー…」
「いやいや。君がいなかったら、奴が自主的にあそこを退くまで待つしかなかっただろう。いきなり囮なんかさせて大丈夫なのかと思ったが、問題なかったね」
あれをサラリと「問題なかった」などと言ってのけるあたり、直接手を下す猟師ではないにしろ、付添いとして青木も相当に場数を踏んでいるのだろう、と山崎は思いをめぐらせた。
その山崎の脇を歩いて、青木は両眼を見開いたまま地面に倒れたスラィリーのそばへ寄っていく。その姿を見ていた永川が続いて青木の横へ立ち、二人に倣うようにして山崎も歩み寄り、そして足元を見下ろした。
ぴくりとも動かなくなった塊が、そこに伏している。青い毛皮に血が染み渡り不気味に浮かび上がったマダラ模様が、傾きかけた陽に照らされ真黒くヌルリと光って見える。
その出血からわかる通り、今更注目するまでもなく死骸は全身傷だらけだが…、意外なことに、頭部には外傷がない。
永川の手から青白い炎がほとばしるのは確かに見た。それは遠目に見ても軽く頭くらいは吹き飛ばしたのではないかと思われるほどの激しい閃光だった、しかし、いま目の前にある死骸の頭部は、毛皮の表面すらも焼けてはいない。
それなのに…、
確かに、死んでいるのだ。
これを奇跡と言わずしてなんと呼べばいいだろう。一体どういう原理なのか。人智を軽く超えている。しかし…、
「はぁ、さすがに秘術ってだけあるわ、まだまだ世の中不思議なことってあるもんやんなぁ…、それも、こんな身近に…」
山崎は自分の頭ですぐに理解できない事象については殊更深く考察することのない性質であり、従って、
彼がこのとき永川のもつ力について持った感想といえば、まったくその程度のものでしかなかったのだった。
作者さま
おつです
おおお久々に新作キタ!
作者さまお忙しい中乙です!
最後のやまちゃんちょっとアホの子だなwww
久々にキタ(`・ω・´)っ旦~
作者さま乙です
>>954 でも確かに考えてわかりそうな気がしないぞw
新作キテター! 乙乙乙
それにしても…、改めて見れば、その大きさに加え無残に傷つけられた凄惨な死骸の存在感は圧倒的で…、
これがもし人間の死体だったら、きっと直視に耐えないだろうと思わせるに充分な状態であるにも関わらず、山崎は目を離すことができなかった。
さっきまで生きて走り回っていたものが、今は死骸となって目の前にただ横たわっている。それがどこか現実的でなく、勿論頭ではわかっているが、感覚的に理解しがたい。
矛盾した表現になるが、殺したことは理解しても、死んだなんて信じられない、とでも言えばいいのだろうか。
初めて関わったハントで強敵を倒して感慨深い、死闘が終わって名残惜しい、そんな気持ちも勿論あるだろう。だが、それだけではない、この奇妙な気持ちが胸の内を支配して、どうにもこうにも、居心地が悪い。
動いていたものが動かなくなってしまった、そのことに自分が関わった。猟なのだから当り前だ、しかしその当り前のことが妙に引っかかる。
永川はこんな気分になることはないのだろうか、恐らくないのだろう、仕事のたびにいちいちこんなことでは身がもつまい。
しかし、過去にも一度もないのだろうか。始めは誰でも抵抗、のようなものを感じるものなのか、それとも自分の心が弱いのだろうか…、
そういえば、つい先刻、下腹部から青い毛皮を濡らしてだらだらと流されていた血は、
あの血は、
…もう、止まってしまっただろうか?
…何、何や自分、おかしいやろこないな気分。人殺したわけやないんやから。いっつも魚も捌いとるし肉も食っとるやん、同じやろ?
またしても理解できない感情にとらわれた自分自身を納得させるべく、山崎はつとめて冷静に頭の中でそうつぶやいた、
そのとき、隣に立っていた永川が、おもむろに口を開いた。
「どうだろ」
どうって何が。山崎は反射的に永川のほうを向いた。そこで山崎は見たのだ…、
両手をポケットに突っ込んだ永川が、革のブーツの爪先で、そこに横たわる死骸をつつくのを!!
「随分傷つけられちゃってる。これだと毛皮はあんまり期待できない感じかな」
山崎の動揺に気づくことなく、永川はさらに、地面に投げ打たれた腕の一本を足の甲に乗せるようにして持ち上げる。
そのまま20センチほど上げたところでその腕はブーツの上を滑り、ドサリと音を立てて地面に落ちた。反動で片足立ちの永川がよろける。
「いや、そんなこともないだろう。一枚モノとしてはそりゃ無理だろうけど、この程度ならバラせば大部分捌けるんじゃないか?」
青木も永川の足元を気にする様子は全く見せない。あたかも路傍の石を踏みつけるさまでも見ているかのように、いや正確には、それも見ていないかのように。
「あ、本当。でも肉はあぶないかもね」
「うん、調べてみないとわからんね。せっかく若い個体だから、卸せるといいけどね。
さて、人員をいくらかと、迎えの車を寄越すように言っておいたんだけど…、ああ来た来た、銃と、ほら君も、サンダル拾っておいで」
「あ、は、はい」
事務的な冷たい会話が交わされていたかと思えば急に話を振られ、山崎は思わずビクリとした。
そして促されるままにその場を離れ、先刻脱ぎ捨てたビーチサンダルを拾い上げると、それからひとつ溜息をついた。
後悔と少しの恐怖がないまぜになったような薄気味の悪さが、頭蓋の中、蛇のうねるように湧き起こる。
いくらなんでもあれは非常識だ。自分が殺したにも関わらず、その死骸を足蹴にするなんて、一体どういう神経なのだろう。
寺で随分長いこと修業したとか言っているくせに、奪った生命に対する敬意が全く払われていない。これも慣れのせいなのか。惰性がそうさせるのか、
あるいは持った力が圧倒的すぎるために、スラィリーの一頭など、それこそ門前の落ち葉のようにしか見えていないということなのだろうか…?
山ちゃん・・・(´・ω・`)
作者さま乙乙乙なんだからねっ!
作者さん乙です
山ちゃん優しいな
ソヨギも山ちゃんみたいな気持ちになったのかな…
しばく会スレの闇鍋パーティ(送別会)でスラィリーが(ry
山ちゃんがスラィリー側につきそうで怖いなあ
∧ ∧
γ[*ー上ー]
|\ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 旦~.\
./..\\ .\ .∧∧
/ \|=================|.[^_^] ゛
\ / ∧_∧ と )
\ ノ ___/(ー。ー)ヽ___\
 ̄ ̄ 〇旦〇  ̄
しまった・・・・・・井端の顔は[ー。ー]だった・・・・・
作者さま乙です。山ちゃん優しい奴だ
…見てはいけないものを見た、と山崎は直感した。これ以上深く考えるのはまずい。
実際に自分がなにかされたわけでもないのに、いやな癖ひとつふたつ見つけたからといって余計なことをぐだぐだ考えても、いいことなど何もない。
永川はよき友だ。それを超えるものではない。ごく身近な範囲では師に次ぐ実力者であるから、つい尊敬のまなざしを向けることも時にはあるが…、
彼は人の上に立つ人間ではない。その彼に常に自分以上の規範的行動を求めるのは筋違いというものだろう…。
「やまちゃん、どうした、もしかして歩くと痛いのか?」
呼ぶ声にハッと我に返って見ると、いつのまにか銃を肩へ背負った永川がすぐ後ろに立っている。その気遣うような表情からは、当然ながら、欠片の悪意も感じられない。
「ナー、ひとつ、聞きたいんや」
意を決したように、山崎は口をきいた。この件で永川を蔑視することはしない。だがやはり、真意は聞いておきたい。
「ん、何」
「ナーは、しょちゅう、こんなことしとんのやろ。…どう思うとるんかな、思うて」
「どうって。別に。ていうか、何が?」
その質問だけでは何が聞きたいのかを理解できず、永川はぱちぱちとまばたきをする。
「なんや僕自身、ヘタレやなと思うんやけど、あんな怪我しとって、しかも二本の足で立って歩いとるもんを目の前で死なすのは、
ちょっと…ショックやったみたいなんよ。ナーは、そういうのって」
「ああ、そういうこと…、そうだな…、」
永川は言葉を切ってあごひげを撫で、少しの間、思案した。その手をじっと見つめて山崎は、その先に続く言葉を待つ。
「あいつを殺さなきゃ、次の犠牲が出るかもしれない。…それじゃ、答えにならないか?」
「わかるけど、気にならんの…?」
「気にならないかって…、うん…、ならないね」
その、予想を超えた回答に、山崎は思わずピクリと眉を上げた。
気にならないはずはないけれど仕方がない、というのが山崎の予想した、つまりここで一番聞きたい回答だったのだ。しかし永川は実にあっさりと、気にならないと言い切った。
「誤解して欲しくない、っていうのは甘えなのかもしれないけど…、たとえ気持ちがどうだろうと、殺すことには変わりないんだぜ」
永川の言っていることは、山崎にも理解できる。いくら気持ちがあったところで、やっていることは相手にとっては最悪なのだ。
それなら、半端に罪悪感を持つことのほうが、相手にとっては失礼になる。
そう言われれば、山崎も確かにそうだと思える、しかしいきなり割り切って考えることは、やはり難しい。
誰も知る由もないが、永川とて、長く考えた末に到達した結論なのかもしれない。
「せやけど…、」
「ね、やまちゃん。俺ら人間だよ。…だから、それでいいんじゃないのかな、いや、それしかできないんじゃないのかなと俺は思うよ」
理由はどうあれ、人里にスラィリーが出た。それに際して、必殺の秘術を心得たハンターである永川にできることといったら、これくらいしかない。
その役割に忠実になり、機械的に、生きているものを殺す。
死骸に特別な思いを抱かないのは、ハンターとしての感性が鈍るから、そんなところだろうか…?
「…せやな…」
完全に納得はできない、が、言っていることは理解した。そんな少し複雑な気持ちで、山崎は少しうつむいたまま、うなずいた。
次回うp時に新スレ探してこようと思います。
それまでスレの残り使い切らないようにお願いします。
万一落ちた場合は保管庫で次スレの連絡しますw
新作乙ですー
永川と山崎の温度差気になる…
とか言ってるそばから訂正
保管庫さんへ
>>970の
誰も知る由もないが、永川とて、長く考えた末に到達した結論なのかもしれない。
を、
完全に納得はできない、が、言っていることは〜
の直前の行に移動して下さい。
スレの皆様は脳内補完してください。もう遅いけど。
>>973 投下乙です
訂正の件ですが、
これまで通り、ログ抽出版はスレと同じ(=間違ったまま)、
本文のみ版の方だけの訂正ということで大丈夫でしょうか。
それともログ抽出版も直しますか?
規制が解除されたので記念カキコ。
ほかのスレはロムるだけでまあそんなに書き込みたいことってないんだけど、
ここだけは心配だったw
明日からまた旅行に行くので、ほかのかたよろしくです。
つまらんことで残り少ないスレ使ってすいません。
ほいじゃ!
977 :
代打名無し@実況は実況板で:2008/01/28(月) 18:30:10 ID:V7wPaq6rO
979 :
975 :2008/01/28(月) 23:13:39 ID:Fqsy1NHY0
俺から言わせれば、永川ったら言葉が足りないよ!
山ちゃんにもっと熱く語れよ!
次スレ良いとこが見つかったんですね、良かった
何もお力になれずすいません。こっちは埋めでおk?
俺もDion軍の一兵士……
作者さん、面白いよ!新スレでの展開にも期待!
規制で書き込めんかったのがもどかしかった〜
…っと決まってたんですね。誤爆スソマセソ。
乙でした。次スレでもよろしくお願いします。
>>974 えーとじゃあ直してもらえると有難いです。
それと、やっぱり今後でた訂正はログ抽出でも全部直す方向でお願いします。
過ぎた分はもういいのでw
>>983 基本的に埋めでおkです
スレ住人の引越期間が必要かなと思うので、急いで埋めることもないと思います。
残り少ないですが雑談でもどうぞ。
梅
先日海外ドラマ板の某スレにここの絵師さんの
誰かが来たのかと勘違いした自分が990埋め
990 :
975 :2008/01/29(火) 09:07:21 ID:HrW6Kyp60
>>984 敵に修理代金を請求するのはおかしいというか筋が違うんじゃねw
悲しいけどこれ、戦争なのよね。
どうしても修理したかったら、
>>984も三次にいってスラィリーマスターを
倒して修理代金を稼ぐがよろし。
ナーみたいなタイプって実は一番考えすぎな事多いよね
ぽーわーわー
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ミ(:)(:)___,,,,,
彡. .,,--’’
彡‐ι‐ノ ∧_∧
彡__ミ |`・_ゝ・´| うめます。
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ミ ̄ ̄ ̄ミ゙ .| |
`∪''∪" し´~`J
・・・ピロ