>>939 金城wwwww
まさかあの書き込みをイラスト化するとは…GJです。
hoshu
hoshuhoshu
(*´金`)
永川からすべての種明かしを聞かされ、はあ…、と山崎は感嘆の溜息をつく。
「誘導に失敗した時はどーなることかと思ーたわ、ほんま…」
「ま、このくらいのアクシデントはね、よくあることだから」
獲物を誘導してトラップにかけるという当初の予定は全く狂ってしまったというのに、永川はそれをまったく気に留めていない様子だ。
さすがは、こんな化物を相手に、日々の生業を営んでいるだけのことはある。
それに、この機転は…、いくらスラィリー殺しの秘術を心得ていたところで、頭の回転と数多の経験がなければ、到底、咄嗟に働くものではない。
「すごいわぁ、ナー、やっぱり広島イチの猟師やんな…」
「いや、まあ。仕事だからね」
尊敬のまなざしで見つめる山崎の言葉をはぐらかすようにまた笑って、永川はパタパタと右手を振った。
「や、お見事。すばらしい連携だったよ」
…いつの間にか傍に現れた青木が、ぱちぱちと拍手をしながら言う。
「なんや勇人さん。そら大した役には立たんかったけどぉ、あんだけ体張ったんやからイヤミ言わんといてーなー…」
「いやいや。君がいなかったら、奴が自主的にあそこを退くまで待つしかなかっただろう。いきなり囮なんかさせて大丈夫なのかと思ったが、問題なかったね」
あれをサラリと「問題なかった」などと言ってのけるあたり、直接手を下す猟師ではないにしろ、付添いとして青木も相当に場数を踏んでいるのだろう、と山崎は思いをめぐらせた。
その山崎の脇を歩いて、青木は両眼を見開いたまま地面に倒れたスラィリーのそばへ寄っていく。その姿を見ていた永川が続いて青木の横へ立ち、二人に倣うようにして山崎も歩み寄り、そして足元を見下ろした。
ぴくりとも動かなくなった塊が、そこに伏している。青い毛皮に血が染み渡り不気味に浮かび上がったマダラ模様が、傾きかけた陽に照らされ真黒くヌルリと光って見える。
その出血からわかる通り、今更注目するまでもなく死骸は全身傷だらけだが…、意外なことに、頭部には外傷がない。
永川の手から青白い炎がほとばしるのは確かに見た。それは遠目に見ても軽く頭くらいは吹き飛ばしたのではないかと思われるほどの激しい閃光だった、しかし、いま目の前にある死骸の頭部は、毛皮の表面すらも焼けてはいない。
それなのに…、
確かに、死んでいるのだ。
これを奇跡と言わずしてなんと呼べばいいだろう。一体どういう原理なのか。人智を軽く超えている。しかし…、
「はぁ、さすがに秘術ってだけあるわ、まだまだ世の中不思議なことってあるもんやんなぁ…、それも、こんな身近に…」
山崎は自分の頭ですぐに理解できない事象については殊更深く考察することのない性質であり、従って、
彼がこのとき永川のもつ力について持った感想といえば、まったくその程度のものでしかなかったのだった。
作者さま
おつです
おおお久々に新作キタ!
作者さまお忙しい中乙です!
最後のやまちゃんちょっとアホの子だなwww
久々にキタ(`・ω・´)っ旦~
作者さま乙です
>>954 でも確かに考えてわかりそうな気がしないぞw
新作キテター! 乙乙乙
それにしても…、改めて見れば、その大きさに加え無残に傷つけられた凄惨な死骸の存在感は圧倒的で…、
これがもし人間の死体だったら、きっと直視に耐えないだろうと思わせるに充分な状態であるにも関わらず、山崎は目を離すことができなかった。
さっきまで生きて走り回っていたものが、今は死骸となって目の前にただ横たわっている。それがどこか現実的でなく、勿論頭ではわかっているが、感覚的に理解しがたい。
矛盾した表現になるが、殺したことは理解しても、死んだなんて信じられない、とでも言えばいいのだろうか。
初めて関わったハントで強敵を倒して感慨深い、死闘が終わって名残惜しい、そんな気持ちも勿論あるだろう。だが、それだけではない、この奇妙な気持ちが胸の内を支配して、どうにもこうにも、居心地が悪い。
動いていたものが動かなくなってしまった、そのことに自分が関わった。猟なのだから当り前だ、しかしその当り前のことが妙に引っかかる。
永川はこんな気分になることはないのだろうか、恐らくないのだろう、仕事のたびにいちいちこんなことでは身がもつまい。
しかし、過去にも一度もないのだろうか。始めは誰でも抵抗、のようなものを感じるものなのか、それとも自分の心が弱いのだろうか…、
そういえば、つい先刻、下腹部から青い毛皮を濡らしてだらだらと流されていた血は、
あの血は、
…もう、止まってしまっただろうか?
…何、何や自分、おかしいやろこないな気分。人殺したわけやないんやから。いっつも魚も捌いとるし肉も食っとるやん、同じやろ?
またしても理解できない感情にとらわれた自分自身を納得させるべく、山崎はつとめて冷静に頭の中でそうつぶやいた、
そのとき、隣に立っていた永川が、おもむろに口を開いた。
「どうだろ」
どうって何が。山崎は反射的に永川のほうを向いた。そこで山崎は見たのだ…、
両手をポケットに突っ込んだ永川が、革のブーツの爪先で、そこに横たわる死骸をつつくのを!!
「随分傷つけられちゃってる。これだと毛皮はあんまり期待できない感じかな」
山崎の動揺に気づくことなく、永川はさらに、地面に投げ打たれた腕の一本を足の甲に乗せるようにして持ち上げる。
そのまま20センチほど上げたところでその腕はブーツの上を滑り、ドサリと音を立てて地面に落ちた。反動で片足立ちの永川がよろける。
「いや、そんなこともないだろう。一枚モノとしてはそりゃ無理だろうけど、この程度ならバラせば大部分捌けるんじゃないか?」
青木も永川の足元を気にする様子は全く見せない。あたかも路傍の石を踏みつけるさまでも見ているかのように、いや正確には、それも見ていないかのように。
「あ、本当。でも肉はあぶないかもね」
「うん、調べてみないとわからんね。せっかく若い個体だから、卸せるといいけどね。
さて、人員をいくらかと、迎えの車を寄越すように言っておいたんだけど…、ああ来た来た、銃と、ほら君も、サンダル拾っておいで」
「あ、は、はい」
事務的な冷たい会話が交わされていたかと思えば急に話を振られ、山崎は思わずビクリとした。
そして促されるままにその場を離れ、先刻脱ぎ捨てたビーチサンダルを拾い上げると、それからひとつ溜息をついた。
後悔と少しの恐怖がないまぜになったような薄気味の悪さが、頭蓋の中、蛇のうねるように湧き起こる。
いくらなんでもあれは非常識だ。自分が殺したにも関わらず、その死骸を足蹴にするなんて、一体どういう神経なのだろう。
寺で随分長いこと修業したとか言っているくせに、奪った生命に対する敬意が全く払われていない。これも慣れのせいなのか。惰性がそうさせるのか、
あるいは持った力が圧倒的すぎるために、スラィリーの一頭など、それこそ門前の落ち葉のようにしか見えていないということなのだろうか…?
山ちゃん・・・(´・ω・`)
作者さま乙乙乙なんだからねっ!
作者さん乙です
山ちゃん優しいな
ソヨギも山ちゃんみたいな気持ちになったのかな…
しばく会スレの闇鍋パーティ(送別会)でスラィリーが(ry
山ちゃんがスラィリー側につきそうで怖いなあ
∧ ∧
γ[*ー上ー]
|\ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 旦~.\
./..\\ .\ .∧∧
/ \|=================|.[^_^] ゛
\ / ∧_∧ と )
\ ノ ___/(ー。ー)ヽ___\
 ̄ ̄ 〇旦〇  ̄
しまった・・・・・・井端の顔は[ー。ー]だった・・・・・
作者さま乙です。山ちゃん優しい奴だ
…見てはいけないものを見た、と山崎は直感した。これ以上深く考えるのはまずい。
実際に自分がなにかされたわけでもないのに、いやな癖ひとつふたつ見つけたからといって余計なことをぐだぐだ考えても、いいことなど何もない。
永川はよき友だ。それを超えるものではない。ごく身近な範囲では師に次ぐ実力者であるから、つい尊敬のまなざしを向けることも時にはあるが…、
彼は人の上に立つ人間ではない。その彼に常に自分以上の規範的行動を求めるのは筋違いというものだろう…。
「やまちゃん、どうした、もしかして歩くと痛いのか?」
呼ぶ声にハッと我に返って見ると、いつのまにか銃を肩へ背負った永川がすぐ後ろに立っている。その気遣うような表情からは、当然ながら、欠片の悪意も感じられない。
「ナー、ひとつ、聞きたいんや」
意を決したように、山崎は口をきいた。この件で永川を蔑視することはしない。だがやはり、真意は聞いておきたい。
「ん、何」
「ナーは、しょちゅう、こんなことしとんのやろ。…どう思うとるんかな、思うて」
「どうって。別に。ていうか、何が?」
その質問だけでは何が聞きたいのかを理解できず、永川はぱちぱちとまばたきをする。
「なんや僕自身、ヘタレやなと思うんやけど、あんな怪我しとって、しかも二本の足で立って歩いとるもんを目の前で死なすのは、
ちょっと…ショックやったみたいなんよ。ナーは、そういうのって」
「ああ、そういうこと…、そうだな…、」
永川は言葉を切ってあごひげを撫で、少しの間、思案した。その手をじっと見つめて山崎は、その先に続く言葉を待つ。
「あいつを殺さなきゃ、次の犠牲が出るかもしれない。…それじゃ、答えにならないか?」
「わかるけど、気にならんの…?」
「気にならないかって…、うん…、ならないね」
その、予想を超えた回答に、山崎は思わずピクリと眉を上げた。
気にならないはずはないけれど仕方がない、というのが山崎の予想した、つまりここで一番聞きたい回答だったのだ。しかし永川は実にあっさりと、気にならないと言い切った。
「誤解して欲しくない、っていうのは甘えなのかもしれないけど…、たとえ気持ちがどうだろうと、殺すことには変わりないんだぜ」
永川の言っていることは、山崎にも理解できる。いくら気持ちがあったところで、やっていることは相手にとっては最悪なのだ。
それなら、半端に罪悪感を持つことのほうが、相手にとっては失礼になる。
そう言われれば、山崎も確かにそうだと思える、しかしいきなり割り切って考えることは、やはり難しい。
誰も知る由もないが、永川とて、長く考えた末に到達した結論なのかもしれない。
「せやけど…、」
「ね、やまちゃん。俺ら人間だよ。…だから、それでいいんじゃないのかな、いや、それしかできないんじゃないのかなと俺は思うよ」
理由はどうあれ、人里にスラィリーが出た。それに際して、必殺の秘術を心得たハンターである永川にできることといったら、これくらいしかない。
その役割に忠実になり、機械的に、生きているものを殺す。
死骸に特別な思いを抱かないのは、ハンターとしての感性が鈍るから、そんなところだろうか…?
「…せやな…」
完全に納得はできない、が、言っていることは理解した。そんな少し複雑な気持ちで、山崎は少しうつむいたまま、うなずいた。
次回うp時に新スレ探してこようと思います。
それまでスレの残り使い切らないようにお願いします。
万一落ちた場合は保管庫で次スレの連絡しますw
新作乙ですー
永川と山崎の温度差気になる…
とか言ってるそばから訂正
保管庫さんへ
>>970の
誰も知る由もないが、永川とて、長く考えた末に到達した結論なのかもしれない。
を、
完全に納得はできない、が、言っていることは〜
の直前の行に移動して下さい。
スレの皆様は脳内補完してください。もう遅いけど。
>>973 投下乙です
訂正の件ですが、
これまで通り、ログ抽出版はスレと同じ(=間違ったまま)、
本文のみ版の方だけの訂正ということで大丈夫でしょうか。
それともログ抽出版も直しますか?
規制が解除されたので記念カキコ。
ほかのスレはロムるだけでまあそんなに書き込みたいことってないんだけど、
ここだけは心配だったw
明日からまた旅行に行くので、ほかのかたよろしくです。
つまらんことで残り少ないスレ使ってすいません。
ほいじゃ!
977 :
代打名無し@実況は実況板で:2008/01/28(月) 18:30:10 ID:V7wPaq6rO
979 :
975 :2008/01/28(月) 23:13:39 ID:Fqsy1NHY0
俺から言わせれば、永川ったら言葉が足りないよ!
山ちゃんにもっと熱く語れよ!
次スレ良いとこが見つかったんですね、良かった
何もお力になれずすいません。こっちは埋めでおk?
俺もDion軍の一兵士……
作者さん、面白いよ!新スレでの展開にも期待!
規制で書き込めんかったのがもどかしかった〜
…っと決まってたんですね。誤爆スソマセソ。
乙でした。次スレでもよろしくお願いします。
>>974 えーとじゃあ直してもらえると有難いです。
それと、やっぱり今後でた訂正はログ抽出でも全部直す方向でお願いします。
過ぎた分はもういいのでw
>>983 基本的に埋めでおkです
スレ住人の引越期間が必要かなと思うので、急いで埋めることもないと思います。
残り少ないですが雑談でもどうぞ。
梅
先日海外ドラマ板の某スレにここの絵師さんの
誰かが来たのかと勘違いした自分が990埋め
990 :
975 :2008/01/29(火) 09:07:21 ID:HrW6Kyp60
>>984 敵に修理代金を請求するのはおかしいというか筋が違うんじゃねw
悲しいけどこれ、戦争なのよね。
どうしても修理したかったら、
>>984も三次にいってスラィリーマスターを
倒して修理代金を稼ぐがよろし。
ナーみたいなタイプって実は一番考えすぎな事多いよね
ぽーわーわー
q p
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ミ(:)(:)___,,,,,
彡. .,,--’’
彡‐ι‐ノ ∧_∧
彡__ミ |`・_ゝ・´| うめます。
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`∪''∪" し´~`J
・・・ピロ