リレー小説!!北朝鮮vs日韓米連合軍

このエントリーをはてなブックマークに追加
695245
>>694
「何するのよ!」
眼鏡を飛ばされ、頬を片手で押さえた娘は、幾分おびえをにじませながら、
高い声で叫んだ。
父親は、悲しげな色を目に浮かべ、押し殺すようにこたえた。
「おまえがそういうことをいってられるのは、なぜだか考えたことがあるのか。
おまえがいかに頭がよくても、死んだ人間を侮辱する権利はない」
それだけいうと、父親は再び黙り込んだ。

娘にとっての祖父が、特別攻撃で戦死したという事実を母親から聞かされたのは、
それからしばらくしてのことである。

だが、その事実をもってしても、娘の心根はまったく変わらなかった。
娘にとっては生まれてはじめて振るわれた暴力により、軍事に対する憎悪が
骨の髄まで染み込むだけの結果に終わってしまったのである。