>>829 とりあえずこんな感じ
暫編第一軍[sage] 投稿日:2012/06/10 20:12:58
パーシングの話題に関係しそうなので久しぶりに。
以前触れた「日本の防弾鋼板覚え書」に一式徹甲弾の実射データがあります。
昭和18年12月の試験で、37mmは第T種、第U種鋼板に対する90°、75°、60°、45°、30°、47mmは加えて第V種鋼板に対する同種射撃。
75mmは昭和19年2月の第T種、第U種鋼板に対する同種射撃です。
但し鋼板によっては全ての着角では試していないものもあります。
データはこれら各着角での不貫限界速を曲線で繋ぐグラフとなっています。
75mm砲の第T種鋼板に対するデータだけに絞って見ると以下となります。
いずれも不貫限界速であり、グラフからの読み取りなので(ページ半分も使った大き目のグラフですが)一ケタ台の着速は誤差が含まれているとお考え下さい。
対50mm鋼板
90°341m/s、75°377m/s、60°441m/s、45°541m/s、30°677m/s
対80mm鋼板
90°441m/s、75°496m/s、60°696m/s
今回書かなかった他のデータも含め、試作鋼板を使用しているため90°射撃の場合には規格値を満足していないものもあると本文に断りも入ってはいますが、
90°の場合に妙に好成績に感じられます。
(75mmのデータが規格を満足していないと特定しているわけではありませんが)
使用弾は単なる炭素鋼の弾丸鋼第一種丙製の一式徹甲弾であるとしています。
時期は特定していないもののこのような試験には蛋型部と円錐部のショアー硬度84付近のものを選定して使用していたとしています。
少なくともある時期にはアジ歴の「陸軍技術研究会」のタングステン鋼製の徹甲弾と硬度だけで言えば殆ど遜色ないレベルに達していたようです。
選定の文字が気になるな
つまり大戦後半の弾丸鋼第一種の金質が上がっていた可能性が高い
米軍も鹵獲した47mm砲弾からそう認識したと言うことなのでは
例の「陸軍技術講演会資料」でW-Cr弾の数値として示されてるのがショア硬度85度
昭和18年12月の弾丸鋼一種の砲弾は、試験用に選んだとはいえ、ショア硬度で言うといい線行ってる
だから昭和18年度後半以降の一式徹甲弾は特甲と同レベル、と言い切れると楽なのだが
金属の性質として硬度だけが問題でなく
ニッケルクローム鋼なんかは、結局せん断特性とか靭性が優れてるから強い、と言われる所以で
第一総軍氏か他のスレ民が指摘してたと思うが、砲弾の割れにくさが貫徹性能に多大に関わってくる、だから硬度が必要性状の全てではない
構造的に割れやすい九四式徹甲弾が一式徹甲弾に置換されたのと同様
よって、特甲と硬度が仮に同じでも、性状全般が判明しないと、同一の貫徹力とまでは言い切れない
ここが非常に悩ましい点
もう一歩だけなにかしら資料が欲しい、しかし中々出てこない
以前に通常鋼弾の貫通力はタングステン合金弾の1割減とか言われてたような
>>836 >通常鋼弾の貫通力はタングステン合金弾の1割減
そのように説明されている昭和17年5月の
「第1回陸軍技術研究会、兵器分科講演記録(第1巻)」の時点ではね
問題はそれ以降の弾丸鋼一種の金質と貫通値がどうだったのかという話
>>836 そこは「陸軍講演会資料」を読もう
昭和17年度当初頃、一式徹甲弾を開発した時点の状況がよくわかる
弾丸径の約半分の鋼板までは、砲弾が完全な形で貫徹するから貫徹限界速度に差異はない、というのがひとつのポイントかもしれない
「第1回陸軍技術研究会、兵器分科講演記録(第1巻)」アジア歴史資料センター Ref.A03032065000
四式徹甲弾をわざわざこさえてるあたり特甲や特乙に匹敵する威力になったとは思えないな
ありゃ
過去スレからコピペ引っ張ってきたらおかしな具合になってる、
省略するなら「陸軍技術講演会資料」じゃないな、「陸軍技術研究会資料」だ
訂正する
一式と四式が同じ金質だとしてもAPHEとAPの差から貫通数値に差が出るだろうね
>>839 四式徹甲弾が特甲以上の貫通力を持っているんならアリじゃない?
四式徹甲弾は信管を省略できたところに意味があるのかもしれないから
過度な期待は禁物…
四式徹甲弾は一式徹甲弾の炸薬と信管の収まっていた空間が無くなって
弾頭強度が高まるわけだからそれなりには期待できるでしょう
資源や工程の節減が主目的ならば一式と同じAPHEの特甲・特乙が無駄に思えるけれど
資源節減なら四式徹甲弾と同じAP仕様の特甲・特乙を作るのではないかなと
>>844 抜けた場合の威力が…
両者貫徹できる範囲なら一式の方が望ましいのは明白
弾頭重量が一式とほぼ変わらないのを見ると、中までムクだったのか微妙なところだと思うのだが
九四式から一式のときのように、弾丸の全長が短縮されたりしているのだろうか?
断面図何処かにないものか
>>846 ありゃ?貫通力の話じゃないの
そりゃ貫通して爆発するAPHEが良いけれど
まさかとは思うが弾道特性を変えない為に揃えたというオチは無いよな>弾頭重量が一式とほぼ変わらない
一式徹甲弾の信管500g(これは鋼製)と炸薬65g
それらを弾丸鋼に置き換えた場合の重量増加は
TNTが1cm3あたり2gとして弾丸鋼が1cm3あたり8gとしても400g増くらいか?
シャーマンの76mm徹甲榴弾と同じ炸薬量なんだな
一式に比べて四式は何%くらい貫通値が上がるの?
データは無いから他国のAPとAP-HEの貫通数値差を参考に比較するしかないかな
つまり
>>803は頭のいいバカの解釈でしかなく、資料にちゃんと出てる、と。
>>847 一式徹甲弾が6.6kgだから、仮に7.0kgになったら初速から何から大分変わるだろうな。
五式七糎半初速試験では同一装薬で初速がほぼ誤差の範囲(2m/s遅い)。
でも信管は尻が出っ張った形だから、これを省いて穴埋めしたら…?
しかしボートテイルでなくなるからそれはそれで弾道特性が変わりそうな気もする。
安価ミス
×847
○848
あと、ロングパスを受けてしまったので続きは戦後らしい。
>>853 APとAPCBCならともかく、APとAPHEを併用した国なんてあったっけ
>>857 76mm砲搭載型シャーマン
M62A1APC-HEとM79APの両方を用いてた
口径違うから参考になるか微妙だけれどソ連の100mm M1944(BS-3)だと
射距離500mで30度傾斜装甲に対してAPが186mm貫通、APHEが153mm貫通みたい
>>858 まあ
>>854の書き方はどうかと思うんだけど
>>803の解釈は間違ってるよ
「直角なら1500m云々は書いてない、ファインモールドの解釈」と言っていて、だから装甲に直角に当たれば600mで抜けるけど傾斜装甲だから抜けない、と
>>803は独自解釈していたわけだが
先のツィッターの人が「ちゃんと資料にあります」って書いてる
それもこのスレではお馴染みの資料
> 「M4シャーマンの装甲に対して直角に命中すれば1500mから貫徹が可能」についての記述は、昭和十九年八月付の「対戦車戦闘の参考」に記載されています。
> 断じてファインモールドの勝手な解釈じゃありません。
つまり
>>803は元の文意を汲み取れていなかった、正しくない、ということになる
それを踏まえた上で「資料のあるなしにかかわらず803の書いてる事のほうが事実に近い」と言いたいなら止めはしないけど…
>>859 APC M62はAPCBC-HEじゃなかったっけか、と思って当たろうとしたらwwiivehicles.comではようわからんかった
ただ、AP-HE(形式不明)の数値も確かにあった
>>859 補足すると
各距離の貫通力を見てもM62はAPCBCかAPCBC-HEと思われ
(着弾時に仮帽が邪魔をするためAPよりも貫徹力が低下する反面飛距離による速度低下が少ないので遠距離では有利)
M79APとの比較は単純には出来ない
>>861 要約すると、
19年8月版「対戦車戦闘の参考」では正面1500mで貫通とされていた。
20年5月版「戦車用法」ではその部分は削除されている。
てことか。
75mm砲の一式徹甲弾斜射試験の結果やルソンでの戦訓が盛り込まれての削除かな。
チハ改もルソンで正面からM4を迎え撃って失敗しているから、19年8月の段階ではそう思っていたと。
もっとも「直角に当れば」というのは解釈が分かれるが。
>>865 > 20年5月版「戦車用法」ではその部分は削除されている。
「戦車用法」全文に当たれる(=当該資料を持っている)人なの?
いままで紹介されてないだけかもしれない。
(というか、
>>803自体、実は"「対戦車戦闘の参考」に載ってた"、ってことを知らずに持論を展開してたわけで。)
そういう要らんところまで自己流解釈をするからおかしな結論をさも「素直に読めば」とか言っちゃうんだよ。
>>864 速攻で保存した!!!ヽ(´∀`)ノ
凄い見やすいグラフだけどざっと見た感じAPのがない?
方眼紙って凄い見易いぜヽ(´∀`)ノ
>>864 Page26より
3-inch M62 Projectile
Homogeneous Plate
初速 2600ft/s(792.5m/s)
距離 500yard : 1000yard : 1500yard : 2000yard
速度 2450ft/s : 2300ft/s : 2150ft/s : 2000ft/s (747m/s : 701m/s : 655m/s : 610m/s)
対30°傾斜装甲
貫通 99mm : 91mm : 83mm : 74mm
対垂直装甲
貫通 124mm : 114mm : 103mm : 93mm
距離 500m : 1000m : 1500m
速度 741m/s : 692m/s : 643m/s
対30°傾斜装甲
貫通 98mm : 89mm : 81mm
対垂直装甲
貫通 123mm : 112mm : 101mm
超汚い作図
ttp://up.mugitya.com/img/Lv.1_up29319.png.html 四捨五入した関係でちょとブレてる、しかしほぼまっすぐのグラフ
>>862のリンク先の表よりちょっと低下率が大きいけど1000yard以降はかなり似てる
M79APはどうなのかねぇ
869 :
暫編第一軍:2013/10/06(日) 18:44:26.25 ID:???
>>868 これは興味深いですね。意外と存速が維持されていると言う印象を受けます。
九○式野砲だと尖鋭弾の場合で
初速/680m/s、500m/633.1m/s、1000m/589.6m/s、1500m/557m/s
ですから落ち方が似ています。
>>869 残編氏おひさw
実は昔某スレで厄介になった計算機好きだすw
表とかが貰えるとモチベが上がって出てきたりする
M62はAPCBC-HEのはずだから、その辺尖鋭弾と似てるのかもしれませんなー
M79APもどっかで存速一覧みたいなの出てないっすかね
871 :
暫編第一軍:2013/10/06(日) 19:55:17.05 ID:???
>>870 こちらこそ、その節はお相手ありがとうございました。機会があったらどこかで飲みたいものです。水戸まで来いとは言いませんが(笑)
艦砲級の大口径砲弾なら多少は資料もあるのですが、陸戦用火砲はそのあたり資料が少ないですね。
砲によっては佐山本にある砲弾の距離別経過時間からいい線までは迫れそうではありますが、確か代用弾とか榴弾でしょうし。
そのうちここで試製一○○式徹甲弾のお話などもしましょう。
さて話は変わって対戦車戦闘の参考を私も確認してみました。直角のとき1500mの記述がある代わり600mで貫通が書いていないようですね。
私はプラモはやらないのでファインモールド社の製品は持っていないのですが、
昭和19年版「対戦車戦闘の参考」と昭和20年版「戦車用法」(これは帝国陸軍機甲部隊に抜粋があります)の両方から関係しそうな部分を抜粋して書いたという感じでしょうか。
その解釈については以下に。
872 :
暫編第一軍:2013/10/06(日) 20:07:54.79 ID:???
「対戦車戦闘の参考」にある直角のとき1500mの記述ですが、注釈部分や他の砲についての説明を合わせて読む限り、
『車体に正面から』という意味ではなく、『装甲板に直角に』という意味にとれます。理由を以下に
1.75mm砲の部分で、「命中角直角の場合以外は急激に効力を減退し跳飛の公算大なり。即ち正面攻撃は有利ならず。」とあり、
砲弾の命中角が問題であることを指摘。
2.「1」の命中角の解釈を更に断定する部分として、37mm砲対車体下部や上面について「敵戦車を壕又は倒木等により俯仰せしめ、
至近距離より為し得る限り命中角を90度に近らしむる如く(後略)」としてやはり命中角は砲弾対装甲板の角度であることを示す。
3.「戦車搭載火砲効力概見表」においても命中角の説明があること。
4.註の部分で、「分母は敵戦車の装甲板の水平面となす角を(後略)」
1〜4を見る限りこの説明書で角度とは装甲板の角度を指し車体の方向角は問題にしていないこと、
特に1〜3は砲弾の装甲板に対する命中角と断定していることが読み取れると思います。
47mm砲の部分を読んでも「命中角直角に近き場合のみ」とあり、この時点でも正面の傾斜装甲に苦戦することは理解していたことは確かです。
この文書は恐らく南方へ転用される部隊には早急に配布されたものと思いますが、
上でも他氏から言及があるように撃兵団はルソンで47mm砲正面射しており、引き付ければ正面でも効果があると考えていた節があると「日本陸軍戦訓の研究」にも指摘があります。
>>873 海軍と陸軍の貫徹判定が違うんよ
ひび割れさせて隙間ができれば陸軍では合格
875 :
暫編第一軍:2013/10/06(日) 22:25:30.15 ID:???
876 :
暫編第一軍:2013/10/06(日) 23:09:31.09 ID:???
因みに日本陸軍も第U種鋼板に対してはパンチングでも貫通と見做したそうです。
ていうか、二発目当てられる公算の差じゃねえかなとか思う
> 引き付ければ正面でも効果があると考えていた節がある
車体下部前面は上手く当てるとほぼ直角に着弾する部位があるから
そこなら効果ありと判断していたのではないかと
どうでもいいことだがついったの人へ
どこまで抜けるかという話はもともと数字をこねくり回した末に判断しているものだから
数十例程度にしかならない実戦例を引いても最後は数字をこね回してグラフを引くしかないのでは
そもそもいま問題の発端になっている九〇式野砲なり五式戦車砲なりの貫通公算も
当然ながら実車を撃っての結果ではなく数字の上のいわばお遊びです
>>879 気になったからツィッター覗いてみたけどさ
彼が言いたいのは元の資料があるはずだから群盲象を撫でる現状は一旦リセットしてもっぺん資料から洗い出そうよってことだと思うな
実戦の被害例じゃなくて当時の陸軍がどう思ってたかを資料から見なおそうってやつ
真っ当な意見でしょう、真面目な人だと思う
暫編氏(誤字ってた申し訳なし)のこと意識し過ぎな気はするけど(失礼)
まあ俺的にはその資料が簡単に手に入らんから誰でも拾ってこれる資料だけで
計算機突っ込んで簡単に近似値が手に入ればいいじゃん、て立場だから
まだ計算ガーとか言われると非常に悲しいw
まあ最近は計算機も回してないけど
作図はこれからやるんでまた明日の朝でー
もし今までの前提・解釈が間違ってるならグダグダやっても意味ないわな
>>873 Page159より
3inch&76mm M62/M62A1 Projectile
Rolled Homogeneous Armor Plate
初速 2600ft/s(792.5m/s)
距離 500yards : 1000yards : 1500yards : 2000yards
速度1 2440ft/s : 2270ft/s : 2120ft/s : 1960ft/s (744m/s : 692m/s : 646m/s : 597m/s)
速度2 2460ft/s : 2310ft/s : 2170ft/s : 2030ft/s (750m/s : 704m/s : 661m/s : 619m/s)
対30°傾斜装甲
貫通1 93mm : 88mm : 83mm : 76mm
貫通2 93mm : 89mm : 85mm : 78mm
対垂直装甲
貫通1 119mm : 109mm : 99mm : 89mm
貫通2 120mm : 111mm : 102mm : 93mm
1はM1A1/M1A1C/3in.Guns M5/M7、2はM1A2を表す
適の当な色付け
ttp://up.mugitya.com/img/Lv.1_up29431.png.html 今回は方眼が荒いので中間値も使ってみた
やはりほぼ真っすぐなので500m単位のは手抜きしました悪しからず
M1A2は初速が変わらないのに大分変化があるのは空気抵抗が違うのかね
使用弾が同じとすればライフリング等の最適化がなされたのかな
WoTとかで兵器に詳しい人よろしく
同じ弾でもこれだけ違いがあるとグラフ見てる分には面白い
赤紫の線はM1A2と同等の貫通力がM1A1ではどの辺りになるかって線
M1A2は大雑把に言って距離を1割稼いでるのがわかる
例の研究会資料冒頭で開発側の人が力説してたことにつながるんだが
このグラフを見て同じ装甲厚を抜ける距離が平均1割違うと見るか
1000ヤード離れても2mm程度の微差でしかないと見るか・・・
>>873 Page157より
75mm M61/M61A1 Projectile
Rolled Homogeneous Armor Plate
初速 2030ft/s(619m/s)
距離 500yards : 1000yards : 1500yards : 2000yards
速度 1910ft/s : 1780ft/s : 1660ft/s : 1550ft/s (582m/s : 543m/s : 506m/s : 472m/s)
対30°傾斜装甲
貫通 66mm : 60mm : 55mm : 51mm
対垂直装甲
貫通 84mm : 76mm : 69mm : 64mm
超適当な色付け
ttp://up.mugitya.com/img/Lv.1_up29432.png.html 上の方の曲線はB-25Hから撃った場合を想定してると思われる
航空機速度が350mphなのは他の航空機搭載砲と一緒
先の76mm砲M62/M62A1とは弾が違うんだが、低下傾向はM1A2に似てる
あと、今回の76mmM62は
>>862のリンク先とほぼ合ってて内心ほっとしたw
ほんじゃまたー
>>881 まぁ計算機回して喜んでた俺から見ると
なんつかこのスレは数字で遊ぶんじゃなくて日本語で遊んでる感じだった
四式スレがまた出来たらそっちの方に移るよー
場違いですまんかったw
ほんじゃ今度こそまたーw
米軍試験の九〇式野砲(=三式戦車砲) 対垂直装甲
500yards/84mm(3.3inch)
1000yards/71mm(2.8inch)
1500yards/61mm(2.4inch)
一式徹甲弾は仮帽が無いから残速の差が遠距離で出てる感じ
M62や61が仮帽付というソースはまだない
M61 3inch AP Ammunition
とかで適当に画像検索でもしてみりゃいいんじゃね
M62や61が仮帽付というソースはまだない(キリッ
>>884 スレ分けるほど需要ないし、見てんのほとんど同じやつだろ
892 :
暫編第一軍:2013/10/08(火) 20:27:36.01 ID:???
>>879>>880 宿直と急病対応でお返事が遅くなりました。
ツイッターの方は未見なので(登録してないし)言及はしませんが意識していただいているのなら光栄ではありますね。
それは別としてここで出た資料を整理すれば
「対戦車戦闘の参考」
車体正面に対し直角なら1500mで貫通は記述があるものの、
同箇所を600mで貫通と言う記述は無い。むしろ、正面射は効果が薄いと注意している。
「戦車用法」
600mで貫通は記述があるものの、貫通の可能性は僅少と注意。1500mについては記述無し。
これは正面とはしているが、車体とは書いていない。
「日本の防弾鋼板覚え書」
45°や30°射撃の実射(不貫)限界速度から見て、M4正面傾斜装甲の貫通は九○式野砲には難しい。
となりますね。
893 :
暫編第一軍:2013/10/08(火) 20:59:29.62 ID:???
上記から考えると、600mと1500mは繋げて話すべきではないように感じます。そもそも箇所が違うのではないかと。
車体と明言しているのは「対戦車戦闘の参考」だけです。
傾斜が相殺され直角なら1500mで貫通は、佐山本などにある1000m70mmの貫通力から見て63〜65mmを貫通してもそれほど不自然ではない。
一方、「戦車用法」の600mで貫通については箇所も不明で、命中角の言及も無い。
更に言えばどちらの資料も徹甲弾の型式については言及無し。一式徹甲弾の改善説まで出てくると更に複雑化しますね。
仮にどちらも同型式砲弾であったと仮定した場合、チトスレでも言われたように、
600mとは砲塔正面85mmが直角であれば貫通が可能と計算されるという可能性もあるかと思います。
>>816氏の推定も数値が一致しているので無視出来ませんが、
私としては「日本の防弾鋼板覚え書」にある90°射撃の場合は規格を満たしていない例もあるという言葉が少し引っかかっています。
もし50mm鋼板の数値から80mmを計算した場合、80mm鋼板の結果より高い543.6m/sが貫通限界速と推定され得るのです。
もしかしたらこの80mm鋼板、規格を満たしていない可能性はあるのか?或いは逆に50mmが特別優秀なのか?など。
※普通は厚みが近い80mm鋼板の結果を優先するのが常識ですが。
規格の問題と47mm砲の限界速度の問題については日を改めて触れる価値があるかも知れません。
894 :
名無し三等兵:2013/10/09(水) 05:25:22.88 ID:bPoggi/c
>>891 三〜五式スレって元々荒らしがたてたスレじゃなかったっけ?
四式スレは枯れたところに第一総軍氏とかがいろんな資料持ち込んで面白くなったけど、元々は全部アンチ気味の荒らしが立てたスレ
ダウンフォール作戦の解説とか面白かったっす
湖底に沈んだチトの引き揚げの話もあったし、それなりに単体スレとして機能してた
まあ日本戦車は話題が少ないし、自衛隊の戦車は個別スレがあるしで再建する価値はないよなーと
旧軍の機甲スレッドが2011年秋に糞尿コピペで荒らされて
荒らしが変なスレタイで三式・四式・五式スレを立てた
その再利用で総軍氏が降臨したからまともになっただけ
棲み分けすんなら機甲スレでも借りればいいんじゃね
計算厨も第一総軍氏も荒らしお構いなしの街宣スピーカータイプだし
900 :
名無し三等兵:2013/10/10(木) 12:36:51.25 ID:3NmWcQpu
M3スチュワートに蹂躙されるチハの姿が見えます
>>860 約20%差なら一式徹甲弾と四式徹甲弾の侵徹長は10〜20%ってとこか。
ミスった侵徹長の差ね。
( ゚∀゚)o彡°おっぱお!おっぱお!
↑ごばくったw
西絹代さんがアイコンの人は
もう少しハ号とチハだけに限らず配備改編状況調べてみるべきなの
良質の資料にアクセスできる素晴らしい環境をお持ちで
資料調べに余念がないことを誇らしげに呟かれてるから
きっと興味深い結果が待ってるだろうと思うの
906 :
暫編第一軍:2013/10/10(木) 20:07:08.30 ID:???
>>905 おおっ。その様に豊富な資料に接する方が居られるのでしたら期待大ですね。
不躾ながらお願いをして良いのでしたら、
野砲や高射砲、速射砲の一式徹甲弾、四式徹甲弾、九五式破甲榴弾の射表及び鋼板に対する実射データなどがあれば大いに話が進みます。
「日本の防弾鋼板覚え書」や「近代戦争史概説 資料集」の数値を見ると、
一式徹甲弾の貫通性能も末期には多少向上していたのではないかとの淡い期待も感じたりしていますが、
資料が今ひとつ足りないところでもありますし。
試験する装甲板の質が低下してるだけだったりしてな
908 :
暫編第一軍:2013/10/10(木) 20:20:27.49 ID:???
>>907 そのご意見はとても建設的な視点だと思いますよ。
手元の資料で防弾鋼板の規格について多少は検証が出来そうですので、近い内にやらせて下さい。(本業多忙で「今」と言えない所が辛い。1週間位かな。)
正直国本さんとかの研究者頼りでいい気がしてきた
資料を捏ねくった挙句珍説唱えるような真似は避けたいし
思考停止乙
米ではボロンを代用とする新技術が開発されるわけですが
代用鋼による解決は日本でも色々とあったという話ですね。
第一軍氏が
>>821で出した九〇式のUの貫通力と例の鹵獲試験時の貫通力は近い数値だけど
Uの貫通力を測定したのは余裕がある時期なのか。それともたまたま同じになったのか。
んなことより特甲・乙が配備されたのは九〇式や一式47oだけなのか
五式七糎半・試製十糎はどうなのかモヤモヤする。
915 :
暫編第一軍:2013/10/10(木) 21:50:57.64 ID:???
>>909 その国本氏達がこの方面に努力を集中してくれる日が明日や明後日ならそれを待つのもいいのですが、
現状でそれを待っていると寿命が来てしまいます。
それぞれみんな多少の資料はあるのですから頭の訓練がてら考えるのは無意味じゃないでしょう。
ざっと見このところそれほど酷い珍説もないようですが、後に珍説とわかったとしてもそれはそれ。
考える過程と経験も大切だと思うのです。現実の仕事にも役立つことかと。
>>911 同じ資料ですが、元資料には防弾鋼板の射撃条件も出ているのですよ。
この射撃条件は「貫通されない」筈ですから、同資料にある各種砲の実射データの内いくつかについて、
鋼板が対弾性能の規格を満たしているかどうかの目安になり得ます。
ニッケル不足といえば京都の大江山鉱山が今も戦時中も
国内最大のニッケル産出を誇ってる鉱山なんだっけ
大江山全体がニッケル鉱みたいなものらしいから今も採れるけど
当時は採掘して分離して作るニッケル鉄生産量には限界があったとか
ニッケル含有量2%前後のニッケル鉄生産は戦時2.5万トンがピークみたい
917 :
暫編第一軍:2013/10/10(木) 22:01:33.60 ID:???
>>914 >>821>>822は過去のチトスレを読んでいることを前提に説明を端折ってしまいましたが、
「近代戦争史概説 資料集」の注釈には
>>821のTは被帽を有するもの、Uは有しないものを示す。とあります。
>>822では単に1、2種とあるのは徹甲弾によるものとし、とだけあります。
問題なのは特甲であっても被帽は無い筈で、
昭和19年のこの段階でまだ新たに被帽付き一式徹甲弾を多くの砲に用意しようとしていたとは他に聞かないこと、
一式機動47mm砲の1000mがT54mm、U35mmとTUが実は防弾鋼板の種類なのではないかと疑わせる貫通力になっていること、
など疑問の余地がいくつかある資料になっているんですよね。
仮帽(BC)のAPBCは一式47mm砲用に試製されているが
沿岸砲・要塞砲くらいしか陸軍にAPCは無かったような
被帽付という「近代戦争史概説 資料集」の記述は一次資料作成者(陸大)のミスか
「近代戦争史概説 資料集」の執筆者(防衛省・自衛隊関係者)のミスじゃないかなと
そのAPCって艦砲転用の奴だよな
>>911 ずっと「各種装甲板にニッケル回すために他方面の消費を極限した」と思ってたが、違うのか?
>>921 普通に考えれば飛行機に回すために装甲材をケチるんじゃね?
ハ40でニッケル使えなかったジャン
>>924 ハ40にもニッケル回せないのに装甲材になんか回さないんじゃね?
この人の「普通に考えれば」って妥当だった試しがないよね
陸軍のハ40は代用鋼でも出来ると思って結果出来なかっただけ
海軍のアツタは指定どおりニッケル鋼使ってる
途中からシリコンマンガンクローム鋼にして凄いことになったけどな…
首なし彗星の発生の重要な一因
本当にハ40の耐久性問題が金属の質にあったのか、というと疑問。
そりゃ良い靭性・引張強度を持った特殊鋼なら耐久時間を長くすることには繋がっただろうし、共振問題も出にくかったかもしれんけど。
シャフトへの負荷も共振も、根本的な問題はベアリングメタルの精度とクランクシャフトの削り出し精度だから。
で、これは川崎が持ってた機械の精度とストックしてた外国製の削り出し刃の量に依存してるからどうしようもない。
つーか芙蓉部隊の彗星の稼働率見ればそんな問題はさして重要じゃない
整備に余分な手間かけて何とか動かしてたのを問題ないと申すか
つーか本当にヤバイなら隣のK-2戦車みたいに整備以前に動かん
アツタ32とハ140の出来がだいぶ開いちゃったのは事実で
陸軍も一向に製品が出来上がらないハ140の代わりにアツタ32の融通まで打診しているが
生産量が全く足りてないてことで諦めた経緯があったり
世界の傑作機:彗星によれば
アツタ32のクランクシャフトは材質変更によるクランクピン部の剥離発生は生産立ち上がりの遅さに繋がった
このため厚さ3mmの深い焼入れが必要となり
愛知は名古屋市全域のガスの半分を使って長時間(2週間)の焼入れを行って製造した
それでも焼入れ後の歩留まりは悪かったという
さらに焼入れ深さの増大により重研削となり研削割れが発生
とても大量生産できる代物じゃない
航空機エンジンにとってニッケルが使えなくなったのは物凄い痛手だったということ
逆に言うと、そのくらい困っても飛行機のエンジンからはニッケルを取り上げている
普通に考えればどうなのか知らないが
資料から伺えるのは装甲板には希少金属が不可欠であり砲弾や内燃機関よりも優先されていたという事実
こういう話題で毎回思うんだけど冶金が〜レアメタルが〜と連呼するのは良いが
大抵一次資料も出せず根拠のない推測の叩きつけあいで結局終わる件
戦車の話に戻ろうか
と叩きつけ合いに負けた人が仰ってます
こういう話題で毎度思うのが
自分が負けそうになると相手も巻き込んで推測に過ぎないとか1次資料がないから不明とか計算やってるのは馬鹿だとか言っちゃう人って可哀想だなあということ
戦車の話に戻すならせめて自分から話題振ってくれよ
なんかシャドーボクシング始めちゃってるし
言い合いはどうでもいいのだが
>>934 一応世界の傑作機は愛知の社史等から引いているが
確かに自分で一次資料に当たったわけではないので資料そのものは出せないが
どのあたりが「根拠のない推測」と見られるのか詳しく頼む
>>933みたいにせめてソース出して話さないと不毛で終わる
という意味だったんだが説明足らずで荒れてスマン
>>927の内容を
>>933に補完してもらっている時点で
俺も偉そうなことは言えない
誰が誰なのか
やっぱりシャドーボクシングでした
朝からスレ伸びてると思ったら揚げ足取ったり煽ったり勝ち負け評定したり相手が可哀想だのシャドーボクシングだの呆れるんだけど
軍板の30代〜60代のオッサン同士がやってると思うとな(´Д`)
>>933 海軍の場合は昭和16年の段階で
CNCをニッケル節約のCNC1、CNC2に切り替えてる
装甲からもニッケル取り上げてるんだよ
上で唐突に沸いた煽りは火砲スレの奴と同じじゃねーの?
他人に因縁付けて叩いて煽るやり方も似てるし
>>948 || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||
|| ○荒らしは放置が一番キライ。荒らしは常に誰かの反応を待っています。
|| ○重複スレには誘導リンクを貼って放置。ウザイと思ったらそのまま放置。
|| ○放置された荒らしは煽りや自作自演であなたのレスを誘います。
|| ノセられてレスしたらその時点であなたの負け。
|| ○反撃は荒らしの滋養にして栄養であり最も喜ぶことです。荒らしにエサを
|| 与えないで下さい。 Λ_Λ
|| ○枯死するまで孤独に暴れさせておいて \ (゚ー゚*) キホン。
|| ゴミが溜まったら削除が一番です。 ⊂⊂ |
||___ ∧ ∧__∧ ∧__ ∧ ∧_ | ̄ ̄ ̄ ̄|
( ∧ ∧__ ( ∧ ∧__( ∧ ∧  ̄ ̄ ̄
〜(_( ∧ ∧_ ( ∧ ∧_ ( ∧ ∧ は〜い、先生。
〜(_( ,,)〜(_( ,,)〜(_( ,,)
〜(___ノ 〜(___ノ 〜(___ノ
海軍が九一式徹甲弾始めAPCBCを実用化してたのに、陸軍は何でAPCの時点でつまずいちゃったんですか?
資源が不足してるとか、1発あたりのコストの問題なのですか
製造コストだろうなw
晩飯食って少し立ち直ったぞー
まず画像の説明から
ttp://up.mugitya.com/img/Lv.1_up29696.png.html これは約200m、500m、1000m、1500mでのM51APC(APCBC-T)の垂直RHAに対する貫通力
実際にはそれぞれ200,550,1100,1650ヤードの値だからね
1mm単位で丸めた貫通力はそう外れてないと思うが存速は参考程度でひとつ
砲口直前 : 884m/s : 77mm
約 200m : 835m/s : 74mm
約 500m : 768m/s : 71mm
約1000m : 692m/s : 64mm
約1500m : 625m/s : 54mm
グラフが3次曲線してるが数字にはまだ現れてないから
単純に距離が長くなるほど貫通力の低下が激しくなっとる
このグラフの波打ちは仮帽の破砕なんかも関係してくるのかねぇ
英語Wikiだのgva.freeweb.hu/weapons/usa_guns2.htmlで500yardsで0°に対して61mmって出ていたが
この表ではそんなことはなく71mmとなってることに注意
イギリスの2ポンド砲APCBCと同じで、重たい弾を高速で弾き飛ばすことで
近距離でも50mm級のAPみたいな貫通力を得ている
お暇で日本以外の商工警報好きな方は30°のも調べると楽しいかもしれず
至近でも5cmkwk38のPzgr.とかPzgr.39と大して変わらない
砲身寿命への影響が気になるなあ>M51APC
M79はM74の間違い
他にもいろいろ誤字ったりしていたがキニシナイ
試製47mm仮帽弾との比較もした方が良かったかな
まあ、いずれにしろ使われなかった砲弾と作られなかった砲弾の比較なので意味はないけど
誰得
戦車マガジンで「統計学的に見ると、戦車は前方60度の角度から攻撃を受ける場合が一番多い」と書いてあったんだが、
三式が「600mに於いてM4戦車の正面を貫徹しうるも命中角の関係上その公算は僅少」と判断されたのはこのせいだったんだろうか
突っ込んだら負け
>>953 M51APCと言っても改良が色々あってウィキペディアなど多くの文献で
貫通数値として載せられているものは1944年の米軍資料が元だっけ
その頃の弾種は1943年末頃から登場した「M51APC B2」という弾だね
それ以前に「M51APC B1」とかあったようだけどよう分からん
M51APC B2だと初速2700fpsだっけか
>>953の画像にM51B1 or B2 mv=2,900ft/s とデカデカと書いてある件
今tanknetの掲示板見たら2,900fpsの間違いだったメンゴ
昔読んだ掲示板の記憶だけでレスするもんじゃないな
・M51APC B1とB2では弾頭先端形状が微妙に違う
・M51APCで置き換えようとしたがM74AP(2,600fps)の生産数の方が多かった
>>964氏
>>952-953は
>>873の資料
1945年の米軍資料「Terminal ballistics data, volume III, bombs, artillery, mortar fire & rockets.」
とアジ歴の陸軍技術研究会資料から引いてきたんだわ
pdfから画像に抜粋して作業したわけ
前回は安価しといたのについ書き忘れてたすまんすまん
で米軍としてはB1とB2はおんなじ曲線で示してる
性能には変化ないとみなしてるんじゃないかなーと
なぜかというと76mmM1の場合結構僅差なのにわざわざ2種類の曲線が引いてあるから
もっとも76mmM1A2砲自体が原因で変化するのか
M1A2だけ別砲弾なのかはちょっと即断できない
多分砲による違いだとは思うが・・・
M74の方が多かったのは
上のほうでも書いたけど多分M51の性能が半端だったせいだろうなー
太平洋戦線ではチハが主力として前面に出てくるまではAPで十分だったし
大西洋戦線じゃM51でもIII号IV号の前面が抜けなくて37mm自体イラナイ子になってたから
ちっちゃい歩兵砲の用途ならHEとAPとキャニスターで十分だもんね
M3対戦車砲は太平洋戦線の地形でも歩兵が牽引可能で多用されたから
言われてみればそっちの砲弾需要もあるのよね
少し硬めの小型バンカー程度ならAPで射撃する機会も多かったのかも
>>966 まあAPでチハの貫通試験してみた程度には持たせてたんだろーな、と
ムクだから軽掩蓋破壊とか苦手そうだけどね
わざわざ徹甲榴弾作って配布するほど困ってもなかったんだろうなあ・・・なんて考えたり
968 :
暫編第一軍:2013/10/19(土) 14:03:38.18 ID:???
少し前に防弾鋼板の品質低下の可能性について話題になりましたが、関係しそうな資料が整理できました。
「日本の防弾鋼板覚え書」にある不貫限界速の実射データグラフでは、一式徹甲弾の第T種鋼板に対する90°射撃は意外に良い成績を収めています。
しかし、試作BK(防弾鋼板)を使用したもので「90°射撃の成績は必ずしも規格値を満足していないものもある」と本文にあり、一考の余地があります。
そこで同資料で別に明かされている防弾鋼板の射撃条件(対弾性能の規格)と比較してみます。(今回は第T種鋼板のみ)
「不貫限界速」グラフ
例A 47mm砲対50mm鋼板 t/d1.06 400m/s FM0.92
例B 37mm砲対35mm鋼板 t/d0.95 450m/s FM1.085
例C 37mm砲対25mm鋼板 t/d0.68 205m/s FM0.626
例D 75mm砲対50mm鋼板 t/d0.67 341m/s FM1.158
例E 75mm砲対80mm鋼板 t/d1.07 441m/s FM1.078
「防弾鋼板 射撃条件」
37mm砲対25mm1-2 t/d0.68 340m/s FM1.057
37mm砲対30mm1-2 t/d0.81 386m/s FM1.058
37mm砲対30mm1-1 t/d0.81 366m/s FM1.003
37mm砲対35mm1-1、1-2 t/d0.95 423m/s FM1.04
37mm砲対40mm1-1 t/d1.08 487m/s FM1.089
47mm砲対50mm1-1 t/d1.06 487m/s FM1.119
47mm砲対50mm1-2 t/d1.06 416m/s FM0.958
※1-1は低温焼き戻し、1-2は高温焼き戻しの物と思われる。
969 :
暫編第一軍:2013/10/19(土) 14:05:39.66 ID:???
「不貫限界」とは異なるにせよ、「射撃条件」も少なくとも貫通されないことが条件の筈です。
「不貫限界速」の例の内、37mm砲対25mm鋼板は明らかに「射撃条件」を下回っており、
規格を満たしていない例であるとがわかります。
同様に、47mm砲対50mm鋼板のそれは、
もし「不貫限界速」グラフの50mm鋼板が低温焼き戻し板であったとしたら、
かなり規格を下回り、高温焼き戻し板だった場合には僅かに下回ると評価できます。
75mm砲による第T種鋼板「射撃条件」は資料にはありませんが、近いt/dの例でFM(修正値)を比較すると、
50mm板は規格を満たしており、80mm板も高温焼き戻し板であったとしたら規格を満たしており、
低温焼き戻し板の場合には僅かに規格を下回ることになりそうです。
以上より、例Cのみが目立って性能の低い防弾鋼板だったものの、他の例では規格を満たしているか、
又は僅かに劣る程度で大きく性能の劣る防弾鋼板ではないと見られます。
しかし、これまであまり議論に現れなかった製造法の違い、低温焼き戻しか高温焼き戻しの違いが、
防弾鋼板の対弾性能に違いとなって現れることは憶えておいたほうが良さそうです。
今後触れる機会があるかも知れませんが、
47mm砲一式徹甲弾の限界速度データにかなりの違いが出ている理由の一つになっている可能性があります。
話の腰を折ってしまい恐縮だがアジ歴から資料をいくつか。
別紙其5 昭和20年度調達兵器品目員数表 戦車、牽引車、自動車、燃料
C12121804100
「補給部品整備計画 昭和20年度」という簿冊の中にある史料。
チト車チヌ車に対戦車自走砲の車台の整備計画が印刷されているほか、
手書きでチハ車を車台に九六式十五榴と十榴を搭載する自走砲の整備計画が加筆されている。
九六式十五榴の方は試製五式十五糎自走砲なんだろうが、十榴の方はなんの車両だろう?
試製「ホリ」砲修正機能弾道性試験計画
1945年6月に行われる予定だった試製十糎戦車砲の改修後の試験計画。
しかし試験の方の史料が見つからない…
チハ+十榴ならホニ2じゃないの
972 :
暫編第一軍:2013/10/19(土) 20:48:25.47 ID:???
十榴はホニUではないでしょうか。
>>970 カッコ付きで(自走砲他)って書いてある事を考えると、単純にホニ車Uじゃないですかね?
どうやら昭和二十年度火砲調達計画に十糎自走砲を170門調達する予定があったらしい(佐山本 歩兵砲・対戦車砲他)ので
それと合わせると大体数字的にもあってますし。
974 :
970:2013/10/19(土) 21:24:08.92 ID:???
ホニUのことが頭から欠落してた…
あと試製「ホリ」砲修正機能弾道性試験計画のレファレンスコードは
A03032093800ですごめんなさい。
975 :
970:2013/10/19(土) 21:28:10.23 ID:???
あとこれも一応
94式37粍砲射撃表 昭和16年11月〜18年5月
C13021236700
九四式三十七粍砲と、一式機動四十七粍砲の射撃試験結果をまとめた簿冊。
アジ歴の階層上は朝鮮だが、中身は伊良湖での試験結果。
よく考えてみると
戦車に支援要請出すか引きつけての攻撃じゃないと撃破できないチハって、太平洋戦線ではかなり厄介な相手なんだろうな
昼飯の角度取られたら、歩兵が持ってる37mm砲じゃ300mでも抜けないんだから
バ、バズーカ(小声)
バズーカの有効射程はお察し……
そこで500mから60度傾斜装甲32mmを貫通するPTRSをですね
いや、M51の在庫持ち出してくるだけでいいからw
6ポンド砲もあるし
太平洋正面の陸戦に関する限り、ではあるけれど。
基本的にないものを持ってくるだけで済む(言うほど簡単ではないにしろ)のが米軍さんですから。
>>976 チハは登場する戦場が少ない…
米軍と戦ったのは両フィリピン戦とガダルカナル、サイパン、硫黄島、沖縄かな?
主要な戦いにだけ登場するティーガー的存在。
ニューギニアのチハ部隊(ニューブリテン除く)ってどのくらいあったんだろう
ビルマ・フィリピンと比べてあまり聞いたことないよね
チハ級がティーガー的存在って
どんだけ貧乏臭いんだよw
二等輸送艦の登場が一年早けりゃな
米軍から見た四式十五糎自走砲の評価ってどうなん?
ホニと同一視してるとか?
>>984 戦車連隊でニューギニアに部隊を派遣してるのがラバウルの戦車第8連隊だけだから、
多分チハはニューギニアには行ってないんじゃないかなあ。
ハ号はラビ攻撃とかビアク島防衛とかで戦闘してるけど。
あと地味にニューブリテン島西部で捜索第51連隊(壊滅後第17師団戦車隊に)が戦闘してるんだな。
軍の評価は知らんが英語圏の本でホロに最低の評価付けてるのがあったな
機甲スレリサイクルするか。
>>989 Japanese tank and antitank warfare, Special Series, no. 34.
ttp://cgsc.contentdm.oclc.org/cdm/singleitem/collection/p4013coll8/id/2917/rec/1 1945年8月、日本降伏直前に書かれた、日本軍戦車と対戦車戦闘についての冊子。
戦闘したり写真資料が手に入った日本軍のAFVについてはおよそ全部網羅されてる。
これ以前の史料で存在が示唆されてる3式中戦車とかは出てこないけど、
フィリピンに行く途中で海没したホニUが推測として出てくる。
自走砲ではホロとホニTが写真付きで解説されてるけど、
チハよりも厚い正面装甲を持つ上にホロよりも乗員・装備の防護がきちんとしていて、機動性が素晴らしい、
とホニTの評価が非常に高い。
逆にホロはあまり記述が無く、乗員防護が弱いと書かれてるくらい。
>>991 世界「最悪」の兵器みたいな名前のやつ?
そういえばアメリカに展示されいる四式ホロの車内画像が
一杯ある海外サイトがあったがどこだったかな
肉薄攻撃にくらべれば絶対人道的だけどな
>>996 実戦投入されたらM10みたいに後からカバーつけたかしら
ksk
>>992 天蓋装甲部分はホニIの方が狭い(切り欠きがあるから)し
強いて言えば側面の装甲板がホニIの方が広いくらいか……?
まあ装填作業の関係なんだけど、操作人員が一応装甲板に守られる率が高いのはホニIの方か……。
あんまり変わらん気がするけどなあ。
>>997 いや実戦に投入されてますってw
臨時編成だけど。
1000 :
999:2013/10/23(水) 06:19:32.34 ID:???
>>992 読んでみた。
In contrast to the Type 38 15-cm self-propelled howitzer, the self-propelled gun appears to be provided with an interior mantlet.
It is also provided with an armored recoil mechanism and can probably be operated safely under frontal small-arms fire.
ここが比較部分かな。
防盾前面の開口部の有無のことを指してるみたいだ。
ホニIには内装防盾があるけどホロ車にはないもんねえ……。