3 :
レ プ ◆w3N06KXqwE :2005/05/26(木) 22:49:39 ID:ydpWDYbD
実装石「デズゥ!デズゥゥ!」
じゅぶじゅぶじゅぶ!
5 :
かずき:2005/05/26(木) 23:40:31 ID:+qYwZy3l
さて、俺の出番かな
カズキきたーーーーーーーーーーーーーーーーーー!
7 :
かずき:2005/05/27(金) 00:28:30 ID:qfloG96I
虐待キターーーー
ミニ話『苦労話(くろうばなし)』
わたし、東急駅の総合案内所でお客様のご案内をしている、智子っていいます。今年で3年目になりますが、
あんまりやりがいのある仕事だとは思ってません。中央のターミナル駅ということもあって大抵は乗り換えの案内や、
各種施設の問い合わせで一日が潰れます。それはたまには外国人の方や、性別不明な方が来て、どきどきわくわくすることが
ありますけど、それはあくまでイレギュラーで大抵はつまらなく一日が過ぎていってしまうんです。
でもそんな私の仕事だって、たまにはとっても面白い出来事はあります。
そう、それはちょうど私が勤務を始めて1年半の今日みたいな曇り空の日でした。
前の日、大学時代の友達とお酒を飲んじゃって、二日酔のぼっとする頭で普段の半分程度の案内をしていました、
今考えると職務怠慢ですけど、それはおちゃめってやつです、今年32才になった私です。
まもなくお昼休みになりました、お昼にはそば定食を食べましたね、関係ない話ですけど。
それで、社食から帰ってくると、なんかいるんですよ、案内所の中に動く人影が!
それで私は直感しましたね、ああ、きっと金目の物を探しているんだって。
でも、総合案内所には現金のげの字もないからすっかり安心してました。でも、これって犯罪ですから、私とっ捕まえて、
しょっぴこうと思ったんです。高校時代は空手部でしたし、カンフー映画も大好きなんですよ。
そこでその人影が案内所のカウンターから出てくるのを待ってたんです。
でてきたところを羽交い絞めにして、チョークスリーパーかけて。
そっちの方が、かっこいいでしょう、絵になると思いません?
生唾をごくりと飲み込んでいたら、カウンターに動きがありました。
のっそり動き出す人影!と思ったら2度びっくりして腰抜かしちゃいそうになりました。
第一びっくりは、それが女の子だったこと。第二びっくりがその女の子が金髪で、
そんでもってきれいな青い目してて、ビスクドールのような真っ赤でゴシック調のお洋服を着ていたこと、
今はやりのゴスロリってかんじ?
唖然としてしまって、しょっぴくことなんてすっかり忘れちゃったんでしょうね。
私は、なんてことなしに、カウンターに戻って仕事を再開しちゃったんです。
女の子はすっかり見失ってしまいました。
なんかその日はそれから頭半分で、仕事もまともにやりませんでした、「ここどこですか?」って聞かれて「あの世」って
言ったような覚えもあります。その日は5時前には交代要員さんがくるので、私の仕事は実質4時半まで。
残り三十分余らして、暇してたんです。そこで突然思い出しました、あの女の子のこと。
なんで今まで思い出さなかったんだろうとかなんであの時しょっぴかなかったのかとか、いろいろ思いましたけど、
それよりなにより気になっていたのは、あの子がいったいなにをしていたのかってこと。
まさか、テロ目的の爆弾を仕掛けたとは思いませんけど、私は案内所の中身をひっくり返すつもりで
あの女の子の痕跡を探し始めたんです。そしたらでてくるわ、でてくるわ、まさに山のよーに封筒が出てきました
。どれもどこかしらの引き出しに入っていて、引き出しを開けた時に必ず見つかるようになっているんです。
全部で250通、もうねあきれちゃいましたよ、私は。
一応全部の封筒開けましたけど、どの封筒にも紙が入っていて、こう書いてあるんです。
「まきますか、まきませんか」って。
もう意味不明でしょ?その後に書いてあるのも精霊がどうとか、ホリエモンがどうとか、わけ分からないし、
私その封筒すてることにしたんです。それで、社員用通路のゴミ捨て場に捨てて一安心、制服から私服に着替えていっぷく。
いよいよ帰ろうかと、社員通路を見ると、いるんです、あの女の子が。あのときほどどきどきしたことはありませんでしたね、
そこで、通路の曲がり角からこっそりと女の子の挙動を探ることにしたんです。
女の子は、私が捨てたごみ袋の留め口をはずすと、封が開けられた手紙を一通一通チェックしてるんですよ。
それで、最初は無表情だったんですけど、枚数を重ねるごとにだんだんとなみだ目になってきて、
最後の一枚をチェックしてるころにはもう、哀れなくらいになってました。
“あんなに応募したのに、誰も、ミーディアムになってくれなかった……”
って号泣しながら言ってるんですよ。ああ、少しかわいそうなことをしたなと思いましたけど、
仕方ないじゃないですか。案内所にあんないたずらを仕掛けるほうが悪いんです。
へへん、大人の恐ろしさを思い知ったか。
でもこの話には後日談があるんです。
その後、私の実家にもこの手紙が届いたんですよ。
あのときはどきどきしましたね、あの女の子の泣き顔を思い出しながら思いました。
もしこの手紙に返事書いたらどうなんだろうって。
ええ、当たり前ですがゴミ箱に捨てましたよ。
(完)
ワロタ
ワロス
現実世界だったらわりとこういうことありそうだよなぁw
女の子かわいそ〜w
小品ながらなにげに良作
17 :
匿名:2005/05/28(土) 17:39:08 ID:ZeVo3Diy
まるで誰かの心情を映し出すように、空には覆うように黒い雲が広がっている。
暗い部屋の中、左手にはめられた指輪だけが鈍く光っていた。
静まり返ったジュンの部屋にノックの音が響いた。
「……ねぇ、ジュンくん」
今朝と同じで、相変わらず扉の向こうから返事はない。
のりは構わず一枚隔てた扉の向こうのジュンに語り掛けた。
「少しはご飯食べなきゃ……体に悪いよ? 今晩のお夕飯、ジュンくんが元気になるように頑張って作ったの。 だから……」
「……いらない」
「で、でも……」
突然扉が勢い良く叩きつけられて揺れる。
「いらないって言ってんだろ!!」
「! ……ジュンくん」
まだ微かに揺れる扉を悲しそうに見た後、のりは静かに顔を伏せた。
18 :
匿名:2005/05/28(土) 17:40:13 ID:ZeVo3Diy
扉にぶつけたボーリング玉が完全に止まるのを見届けることなく、ジュンは体を毛布で包み直した。隙間から僅かに晒した目は赤く腫れ、目線は外をゆっくりと流れる雲に向けられている。
だが、ジュンの瞳には今にも振り出しそうな雨雲など映ってはいない。
(……雛苺)
人形達の中でも一番幼くて、わがままで泣き虫。
自分を抱くように腕を組み、ジュンの爪が自身の両肩に食いこむ。
(……翠星石)
性悪人形。外見とは裏腹の毒舌、おまけに人間嫌い。
ジュンの脳裏を巡るように人形達の姿がよぎっていく。
ほんの一瞬、思考の端に鮮やかな赤いドレスの裾が揺れる。
黒い瞳が大きく見開かれた。
「……しん…く」
震える指先にさらに力がこめられて、両肩にうっすらと血が滲み出る。
全身から血の気は引いていき、意識が反転しそうな感覚に嘔吐感を覚える。
「うぅ……」
気持ち悪い。
「ふぐぅ……うぅ」
気持ち悪い。
「うっ…うっ…!」
ジュンはクラクラする頭を両手でおさえて声を押し殺して泣き続ける。
流れ続ける涙を拭くこともせず、やがて暗い部屋全体に響く嗚咽へと変わっていく。
「うっ、う、うう…」
ジュンの耳には自分の泣き声しか聞こえなかった。
それゆえ、ジュンの耳には届かなかったのだろう。
スライドされて開かれた窓の音を。
「…えっと、そこの人間!」
「!?」
顔をあげたジュンの眼前に立っている小さな影。
目を顰めてよく見ると辛うじてだが、それが少女だということは認識できた。
「やっとこさこっちを向いたのかしら…… それにしても暗い部屋ね…」
少女が「ピチカート」と呟き、何処からともなく小さな光が現われたかと思うと、電気も点けていないのに突然部屋が明るくなった。
19 :
匿名:2005/05/28(土) 17:41:12 ID:ZeVo3Diy
あまりの眩しさに目を瞑ったジュンだったが、侵入者を確認するため慌てて眩む目を無理矢理開いた。
まず目に飛び込んできたのは大きく派手な髪どめ。そして黄色を基調とした妙な服。なによりも奇怪なのは彼女のサイズであった。
人間の少女にしては余りにも小さすぎる体格。
それに見覚えのある先程の光る物体。
「にん…ぎょう…?」
「ふふふ……ご明察通りかしら!」
腰に手を当てて、人形は偉そうに答える。
「私は薔薇乙女の第六ドールにして、薔薇乙女一の頭脳派、金糸雀なのかしら!」
「……」
流れる沈黙。
ジュンは呆然とした表情で金糸雀と名乗る人形を凝視し、金糸雀は反応が返って来ないことに困惑してか、いつもより多く瞬きを繰り返している。
その沈黙を先に破ったのは、ジュンであった。
「何しに来たんだ。 真紅達なら……ここにはいないぞ」
手の甲で目を吹き払いながら、ぶっきらぼうに言う。
相手は薔薇乙女のドールだという。ならばここにやって来るとしたら理由は一つしか見当たらない。
「姉妹ケンカしに来たんだろうけど、残念だったな」
さぁ分かったなら帰れ、そう続けようとしたジュンに金糸雀は首を横に振った。
「そんなことはとっくの昔に知っているのかしら」
「え?」
思わぬ返答にジュンは声を漏らした。
「ピチカートが教えてくれたのよ」
ピチカートと呼ばれた光る物体は頷くように上下に揺れた。
「ピチカート…? この人魂みたいな奴のことか?」
「あらら? あなたミーディアムなのに人工精霊を知らないのかしら?」
「いや、知ってるけど…知らないっていうか…よく分からないっていうか……というかなんで僕がコイツにこんなことを……」
ブツブツと呟くジュンの周りを、ピチカートが不思議げにグルグルと飛び回る。その動きが無意識に螺旋飛行になっているのは主人の躾の賜物だろう。
そんなピチカートとジュンを交互に目をやりながら、金糸雀は軽くせき払いをした。
「……っと、こんな雑談をしている暇はないんじゃないかしら?」
「あ……そ、そうだよ! 知ってんならなんでまたここに…」
そこまで言って気づいたのか、ジュンはピタリと固まり、次に青ざめた顔を金糸雀に向ける。
目の前に差し出された小さな右手。
愛嬌のある翠の瞳が、ジュンを正面からしっかりと見据えていた。
「私がここに来た理由は一つ……」
この行為が何か、ジュンは知っている。
しかしそれは考えられないことだった。
ジュンは目を瞬かせて、金糸雀の言葉を待った。
「――私と契約するのかしら、人間」
20 :
匿名:2005/05/28(土) 17:42:50 ID:ZeVo3Diy
とりあえず続きます……
ここが賑やかになることは祈りつつ〜
リアルタイムキタ━(゚∀゚)━ !!!!!
他の皆はどうなったのか気になりながらも
続き期待してます!
>>11-14 ありがたい御言葉、ありがたや。
また、書きたいと思いまつ。
23 :
22:2005/05/28(土) 23:56:23 ID:VNkyEoAw
14じゃなくて16だった。
申し訳ない。
orz
>>18 :匿名 :2005/05/28(土) 17:40:13 ID:ZeVo3Diy
>扉にぶつけた『ボーリング玉』が完全に止まるのを見届けることなく
吹いたw
ミニ話『水銀灯さん』
鼻をつくいやな匂いと、体の自由を奪う、多くの粗大ごみの重みを
全身で感じながら、水銀灯さんは目を覚ましました。
何故こんな所にいるのか、まだ理解できていないようです。
体を包む青白い炎という情景が、断片的に思い浮かんできますが、
それ以上のことは何一つ頭の中に浮かんではきません。
今はただ、一瞬前に起こったことさえ、心にとどめておくことはできず、
ただ一秒一秒という時間を断片的に過ごしてしているのです。
“私にはやることがあったはず、とっても大事なこと”
とにかく動かなければと、比較的重圧の少ない右腕に力をこめます。
しかし腕はぴくりとも動きません。それどころか、まぶたさえも
動かないのです。まばたきをしようとどんなにちからをこめても、瞳は
閉じません。まるで壊れた眠り人形のようです。
閉じられない瞳には、この世のありとあらゆる汚い汚物が
飛び込んでくるような、そんな恐怖感が水銀灯さんを包んでいきました。
何日そうしていたでしょうか。動かない手を動かそうとし、
閉じない瞳を閉じようとして、現状から逃れたい気持ち一心で
水銀灯さんは毎日を過ごしていました。
飽きることなく繰り返される永遠のサイクル、それが水銀灯さんの
すべてとなりそうな頃に、とうとう終わりが来たのです。
だけど、それは決して喜ばしい終わりではありません。
ふいに体にかかる重圧がふっと軽くなります。上にのっていた粗大ごみが
動かされ、そして、何かがふっと水銀灯さん掴み、持ち上げました。
「うげえ、なんて気持ち悪い人形だ」
それは一人の粗野な男の腕でした。男は水銀灯さんを、
他の粗大ごみを扱うのと同様、乱暴に扱います。
水銀灯さんは、反抗もできずに、ただその男の顔をじっと見つめます。
「こいつぁ、破断機行きだな、使い道なんてねぇよ」
破断機、それがどんなものか、今の水銀灯さんでも十分分かっていました。
ジャンクにも劣る、「物」の慣れの果て、それが行き着く最後の終着点、
決してハッピーエンドでない終着点。
“ああ、いよいよ終わりのようね”
「終わり」という言葉は、水銀灯さんの中で何度も何度も、
ぐるぐると回り続けますいよいよ本当に最後なのです。
「ああ、まってまって、そのお人形さん、あたいのよう」
男の腕が止まります。水銀灯さんの頭が「破断機」と呼ばれるものに
吸い込まれていくわずか前のことです。
「この人形、お嬢ちゃんのなのかい」
「うん」
「こいつは、ごみだぜ、お嬢ちゃん。見てみろよ、表面は焼け焦げてるし、
腰から下だってないだろう?」
そこまで言われて、水銀灯さんは初めて気がつきました。今や、自分の体は
足り無いものだらけで、足りているものを探すほうが難しいほどに、何もかもが
失われてしまっていたのです。
「諦めて、あたらしい人形を買ってもらえばいいじゃないか」
「ほっといてよ、ふんだ」
女の子は半ば強引に男から水銀灯さんをふんだくりました。
腰から下が無いとは言え、水銀灯さんの大きさは大きく、
女の子の半分ほどもあります。持っているのも大変そうです。
どうなるどうなる?
「はじめまして、あたい、まり。そうそう、あなたの名前は?」
ここは、おそらく女の子の家でしょう。女の子は水銀灯さんを
子供用の小さい椅子にちょこんと座らせました。
“私の名前は……そう、名前は、……水銀灯”
水銀灯さんはだんだんと情報を引き出すのが難しくなってきた
記憶の引き出しを必死で探り、自分の名前を女の子に伝えようとしました。
でも、瞳が閉じないのと同じ、喉を震わせ、声を出そうとしても、
うめき声だって出てきてはくれないのです。
「ふーん、あなた、ジェニーさんっていうのね。
よろしくジェニーさん」
本当の名前を呼んでもらえなくても、もう仕方が無いことです。
とうとう水銀灯さんは、本当の名前をも失ってしまったのです。
「さあさ、ジェニーさん。まずはおぐしをきれいにしましょうね」
女の子は、ぼろぼろになったヘアブラシを水銀灯さんの髪の毛に当てます。
髪を梳かしてる間、水銀灯さんはその閉じない瞳で、あたりを見渡します。
この部屋は、お世辞にも綺麗と呼べる部屋でありません。
おそらく生ごみが入っているであろう、黒いポリ袋が何個も積み上げられ、
悪臭を放っています。これを片付けるべきである母親は、
その部屋とは対照的に綺麗に着飾り、お勝手でタバコを吸っているのが見えます。
「さあ、できましたよ、ジェニーさん」
よくよく見てみると、女の子の顔も姿も、ひどいものでした。顔は泥や埃で薄汚れ、
服は、まるでぼろ布。ひざや腕などには無数の傷や痣のようなものも見えました。
「ジェニーさんは、あたいのはじめてのおともだちよ」
女の子は、水銀灯さんにほお擦りします。水銀灯さんもそんな女の子の頬が心地良く
ただじっとしていました。
それから毎日水銀灯さんと女の子は遊びました。女の子はどこに行くでも
水銀灯さんを背中に縛って持ち歩きます。公園に遊びに出かけたり、
またある日は、どろ団子と葉っぱを使って、おままごとをしたりしました。
「ばっちーにんぎょう!ばっちいーにんぎょう!」
あるときは、男の子にそう囃し立てられたこともあります。
「ふんだ、あんたにはジャニーさんの本当が分かってないのよ」
とても心強い言葉でした、記憶も体も、ローゼンメイデンのドールで
あったことも、その殆どが失われかけている自分に残された唯一の
アイデンティティー。この言葉には、こんな姿になってしまったことも、
だんだんとちっぽけなことのように思わせるような力があるのです。
この女の子の持ち物となって、たとえ物言わぬ人形となっても、
何故かとても幸せでした。
もう、記憶の引き出しから「アリスになるということ」という言葉は
消えてしまいました。だけど、それでも十分なような気持ちで水銀灯さんは
いっぱいでした。
今、この女の子とすごしている時間が、水銀灯さんのすべてのようなのです。
でも、水銀灯さんにとって幸せな時間は、そう長くつづきませんでした。
女の子がこの家にいられなくなってしまったようなのです。
理由は分かりません。ただ、その閉じない瞳は多くのことを見続けて
きました。女の子を殴る母親の姿、食事も与えられず水銀灯さんを抱き抱えて、
ぶるぶると泣きながら震える女の子の姿。
そして、手錠をかけられ、数人の男に連れて行かれる女の子の母親の姿。
「あたいね、さよならを言いにきたの」
リュックサックを背負って女の子は水銀灯さんの前に立っていました。
右胸にはタグ付の名札が輝いています。
女の子は元気そうに振舞っていますが、その声は涙に震えています。
「あなたみたいな素敵なお人形がお友達になってくれて、
とてもうれしかったわ。だけどこれからいくところは、
お人形はもっていっちゃいけないの……とっても残念だけど」
女の子は水銀灯さんを抱きしめます。もし水銀灯さんの体が動けば、
水銀灯さんも女の子を抱きしめ返してあげたかったことでしょう。
でも、体も、声を出すべき唇も、涙を流すべき瞳もぴくりとも動きません。
物言わぬ、ただの人形としていることがこんなにもつらいことだなんて。
もし夢がかなうのだったら、もう一度体を動かして、声を発して、
女の子に本当の気持ちを伝えたい。
だけど、その夢はかなうことはありませんでした。
水銀灯さんはもう、何の力もないただのお人形なんのです。
だから、水銀灯さんは心の中で静かに、気持ちを伝えることにしました。
心のどこから沸いてきた言葉かは分かりません、過去にどこかで聞いた言葉かもしれません。
でも、とても伝えたい言葉なのです。
“わたしは……幸せな、あなたの大切なお人形……
今も、そしてこれからも、ずっと……”
その言葉が女の子に伝わったは分かりません。
でも扉が閉まる直前、女の子の顔が満面の笑みに包まれたように思いました。
水銀灯さんは、心の一番手前の引き出しにこっそりとその笑顔をしまうことにしました。
これからも絶対忘れないように。
了
長くてすんまそん。
ちょっとほろりとしてしまいました。
一度に書き込むには丁度良い長さだと思いますよ!
GJ!
32 :
レ プ ◆w3N06KXqwE :2005/05/29(日) 21:14:56 ID:LXcTre99 BE:9455235-##
いい感じの長さだしGJ
_ /\
,'´r==ミ、 /\ |
卯,iリノ)))〉 / |: |
,_ _ _ .|l〉l ゚ー゚ノl ./ _ _ _ |: /
>>25 / `."- /⌒ ∀ ミミ/ ヽ |/ おまいにも銀様の御加護がありますように…
'"'⌒`~"'" ''/ / |::| '''"ー"``
|√7ミ | |::|
|/|::| ヽ_V
/| |::| |
/ /ヽ_V N
/ Vλヘ、| i
V\W
これ初晒しじゃないよね?
どっかで読んだような気がする・・・思い出せない
>>34 ロゼうpで晒したけど、反応ないので消しますた……
手直ししてはりますた、だますような真似して申し訳ない。
36 :
俺もSS特攻!:2005/05/29(日) 21:40:45 ID:3ZtvVrQ+
パソコンでCDをかけているジュン。
サビのフレーズが印象的な60年代のフレンチポップだ。
「トゥートゥー・・・ フランス語か。妙に日本語に聞こえてくるんだよな」
「ジューン」頭によじ登ってくる雛苺。「なに聞いてるの」
ひざを持ってかたぐるましてやる。
「なあ、おまえならなんて歌ってるかわからんか。これ」
「えー。うむん」ジュンの頭を抱きしめて記憶から仏語のエンコードをひっぱりだそうとする。
レコードの音源から収録したのか、高音が高めで耳をすませばプチプチとレコードノイズ鳴っていた。
やがて雛苺は鼻歌を歌いだし、たのしそうに身体をゆすった。
一曲終え、「わかったの。ジュンもう一回流してなの」と雛苺。
「さすが」再生を選択する。
イントロのフレーズをノリノリで歌う雛苺。無邪気な歌声。とてもかわいらしい。
自分がかたぐるましている人形は、人形としてしばしば存在せず少女のように映った。
「うわっ。餃子(ぎょうざ)デカっ! 日本ぐらいあるわ
じゃあね尊師さん そうだポア! その子
こっちでええんかな
あ、兄(にい)や! じゃ彼は?
知らん 彼やだわ
2トンのニラ シチュー ズラ
「ハリーポッター」 15時ね かかった?
キャシーたん
トゥートゥートゥマシェリー マーシェーリ・・・」
意表を突かれ、唖然となるジュン。
「・・・誰だよキャシーたんて」
うなだれている彼の上で、よどみなく2番も歌える雛苺であった。
短い・・・ごめ
ワロタ
.! '|
|_, -‐'‐. ̄ ̄ ̄‐‐ー---、 / /
_,______|___________ `‐- 、/ /
| ´ ̄ ̄ ̄ ̄‐ー-イ, ./ .
\ `ゝ、 / /
\ ___------------‐-- 、____ , / / , ヽ
`| 、 .| .! 、 `''=、 / | 'ニ''゙l′ | 、
| ヽ`l :: /ノ ) ,ノ'| 、 .ゝ/.ゞ /
.| ヾミ,l _;;-==ェ;、 ,,,,,,,,,,,,,,,_ ヒ-彡| _r'´ | `ー、 ___/ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
〉"l,_l "-ー:ェェヮ;::) f';;_-ェェ-ニ ゙レr-{ r'´‐ \ 亅 | . | 久々に蒼星石。
| ヽ"::::''  ̄´.::;i, i `'' ̄ r';' } ! . / ノ゙゙〈\ .| | こういうチンコ沢山斬ってた
. ゙N l ::. ....:;イ;:' l 、 ,l,フ ノ . ,r'´二`ヽ_/ / `'y/ < のが昔のボクなんだよね。
. |_i"ヽ;:...:::/ ゙'''=-='''´`ヽ. /i l" ‐!--! .i'´ `! |', z〈、 / | 今のボクは完全に忘れられてるから困る。
.| ::゙l ::´~===' '===''` ,il" .|'"_ _-/r/''─`Y´ \________
'二'' ̄し--‐丁_リミ7‐, -‐'ニ‐' ´ ̄ ゝ、 .!i'´''.!.! , ! _!
/´ .し'_jヽ`|r'`>'´ `‐‐-/, イ-!ゝi‐l、 .// .,ノ-ニゝ '!- 、'′
!__ ノ_ノ´ ‐=t_ ./ rへ_.!ッ .!.7ヽ 〃 // _ ヽゝ
,_-‐‐' ´.!.く -、 〕\/ ノ `y !フ // . //,‐'´ Ti l |
./ .| r'´ -、_ スハ ヽ'' `').! |‐' /ノ/_ !| .!‐7
| ./'-┬ 、, フ r |''| 、ヽ , 〈‐' , |/./、 `丶、.!| ,‐' /
僕の名前は桜田ジュン。
とってもピュアな心をもつ中学二年生だ。
純粋がゆえに、うっかり桑田さんのスリーサイズをチェックしてしまい、結果引き篭もることになったほろ苦い過去を持つセンチメンタルボーイだ。ってか梅岡、いつかテメェ家に火つけてやるから覚えとけよ。
そんなこんなで、引き篭もり続けてはや数ヶ月。
最近姉の自分を見る目が艶かしくなっているのを感じています。
そんな視線を背中にエロサイトを巡回するのが日課になっていた頃、突然僕のもとに一通の手紙が送られてきた。
「まきますか・まきますか」
と二択にした意図がまったく読めない拒否権なしの手紙。
しかし、こういう系統がたまらなく大好きな僕だ。
迷わず「まきません」という選択肢を書き足し、それに丸をつけた。
そして「引き出しの二段目に入れてください」という手紙の指示通り、僕はトイレにその手紙を流した。
次の日。
いつもニヤニヤとした表情で僕の大人の玩具を送り届けてくれる宅配のオッサンがいつもより遅いことに不審に思った僕は、前かがみになりながらも玄関の扉を開けて確かめに行った。
「なんだコレ?」
僕の目に飛びこんできたのは、いやらしい笑いを浮かべる中年配達人ではなく、刺激臭を放つ大きな鞄だった。
「こんなもん通販したっけな…?」
見覚えのない商品だったが、子供のままの好奇心が疼いたので、とりあえず鼻をつまみながら家の中に持ちこんで中身を確かめることにした。
部屋に戻った僕は、何故か僕の下着を漁っていた姉の立会いのもと、鞄に手をかけた。
高鳴る胸を抑えつつ、ゆっくりと鞄を開けていく。
完全に開ききったとき、僕は唖然として目を見開いた。
「人形……?」
金色の長髪と赤いドレスに身を包んでいる精巧な人形。
「なんだ、ダッチワイフか……」
興味が削がれた僕は即座に鞄を閉めて窓から投げ捨てた。
姉が「私という穴がありながら……」と意味不明なことを嘆いていたが無視した。
一時間後、窓をぶち破って何かが飛来した。
突然のことだったので幾つか破片が突き刺さったが痛くない、大丈夫だ。
ごめん、嘘だ。
僕は血と涙で霞む視界に、黒い物体を捉えた。
「さっきの…鞄…」
野郎。これもあれも全部梅岡のせいだ。
僕は怒りを露にしながら、二度と戻ってこないよう中身を燃えるゴミにぶち込むために鞄を開いた。
「あれ? これって……ゼンマイ…?」
大量出血のせいか、ブルブルと震える手でそれを取って見る。
鞄の中の人形に目線を移すと、背中に丁度良く入りそうな大きさの穴があった。
「ちょっとくらいならいいよな…」
どうせすぐ捨てるんだ。
僕は人形を持ち上げてゼンマイを背中の穴に差し込……
「やっぱりやめとこ」
僕はゼンマイを窓から投げ捨てた。
「またかっ!!」
バチーンという音と脳を横に揺らす衝撃。
危うく僕の意識はnのフィールドに旅立つところであった。変なウサギが手招きをしていたのは気のせいだろうか。
「全く……おまえは何度窓から投げ捨てれば気が済むのかしら」
0、5秒の幽体離脱を終えた僕の前に、非現実がブツブツと文句を溢しながら立っていた。
「うわぁ、ダッチワイフが動いて喋ってる」
「…おまえ、名は?」
ダッチワイフは首を傾げながらも、僕を指差し言った。
「ぼ、僕は……えっと…」
あれ…?思い出せないぞ…さっきの衝撃のせいか……う〜ん……覚えていることは……ウサギ…トリビィアル…
「そ、そうだ! 思い出したぞ!僕の名前はラプラスの魔だ!」
「そう、美しくない名…ってえぇぇぇ!?」
なんで驚いてるんだ?失礼なダッチワイフだ。
「ま、まぁいいわ……私の名前は真紅。 薔薇乙女の第五ドール」
真紅と名乗るダッチワイフが勝手に自己紹介を始めた。
はっきりいって僕はぜんぜん聞いてない。
「そして…ラ、ラプラスの魔。 おまえはこれより真紅の真紅の下僕となる」
「断る」
僕は真紅ダッチワイフをつかみあげると、窓から投げ捨てた。
今日も空は青くて綺麗だ。
(続くかも)
42 :
34:2005/05/30(月) 00:41:56 ID:Ets5zPVR
>>35 申し訳ないなんて、そんな・・・w
イイと思うよ、読み直してまた感動した!
カオス・メイデン ワロスwwwwww
笑いが止まらんwwwwwwww
カオスおもろいw
なんでこんな胆力ある奴が引き篭もってんだよwww
勢いがあって小気味よい
「初めて会ったとき、あなた、納豆と苺大福をまぜて食べてたの。
癇(かん)に障(さわ)る食事の仕方だと思って」
「願わくば、こんな人間が私の家来にならないようにって祈ってたのだわ」
「・・・うまいかまずいかも感じていなかったんでしょうね」
「何を考えていたの。ずっとそれを知りたかった・・・」
「・・・・・・おぼえてない」
「そう言うと思ったわ」
「行きましょう。くんくん探偵がはじまってしまうわ」
つづく
なんか今月のバーズを見たら、水銀燈のSSを無性に書きたくなった。
水銀燈と、最初の所有者の話。
漠然としたイメージだけで、プロットも何も起こしてないけれど……。
49 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/05/31(火) 00:20:43 ID:td1vzB3O
前にどこかのスレで書いたお話。
ミニ話「歌ジャム」
ジャム君は一人で鼻歌をうたっていました。
「フーン、フーン、ヘイホッホー、モヘラー、モヘラー」
そのどことなくアンニュイな歌声は、割れた窓から吹き込んでくる春風と混ざり、
なんとも言えない微妙な空気をかもし出しています、マジに微妙です。
「フーン、フーン……ギョペ!!」
突然、髪の毛を何かが引っ張ります。…しんく様です!
しんく様がとてつもなく怖いぎょうそうで、のろい人形のくせに口をM(エム)の字に
曲げ、JUMくんを睨んでいます。
生命の危機です。人間、本当に怖いものに出くわすと、鼻水がでてくるといいますが、
JUMくんのはなからもみずがたれてきました。
それどころか顔の穴という穴から液体が流れ出ています。
「アワワワワ、シンクサマ、オユルシクダサイマセ」
普段はお強いJUMくんも、あまりの恐怖に半角カタカナです。
でも、しんく様の機嫌は一向によくなりません、おそらくそれほど酷い鼻歌だったのでしょう。
JUMくんは死と生の分岐点で苦しんでいました、何か助かる方法はないか。
考えた末に、しんくさまの宝物であるくんくん探偵パペットを操りはじめたのです。
「オーレハクンクーン!テンカムテキノ カキクケコー!」
リズムはどこかで聞いたものですが、即興で作った歌は全世界を震撼させました。
ある国では戦争を終結させ、ニューヨークでは株価が急上昇、
国内総生産も一気に倍増です。それほどとてつもなく素晴らしい歌だったのです。
しんく様も姉妹であるすいぎんとうさんが死んだ時より、大泣きしています。
よっぽど感激したんですね。
「すばらしいわ、JUM。もういっきょくうたってちょうだい」
でも、即興なんてそうなんどもできるわけではありません。
でも、JUMくんはがんばりました。
「ヘイホッホー、モヘラー、モヘラー、……カハァッ!」
しんくさまがからだぜんたいをつかってJUMくんになぐりかかりました。
それは、とても綺麗なボディーブローでした。
(めでたし、めでたし)
ウケルじゃないかw
51 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/05/31(火) 01:17:59 ID:AWNOA1r4
カオステラワロルw
warata
ミニ話「あー、奴だよ、奴、奴だってば」
ジュン君は、近所の床屋さんに来ていた。美容院なんてこの年ではおしゃれすぎて無理だ。
おしゃれ床屋さんでもまだ無理。あまりのおしゃれに目が眩んで、
結局やってきたのは幼稚園からお世話になってる、馴染みの床屋さんだった。
「うおおう、ジュン坊久しぶりじゃねえか、元気だったか、
めしきちんとくってっか、歯磨けよ、便所いったか」
正直うざいのマックスだ、でもなんの気兼ねも無く髪を切ってくれるところは結局ここしかない。
多少のだるさを引きずってジュン君は、カット用の椅子にどすんと腰を置いた。
「髪はそろえる程度でお願いします」
親父さんにそう注文をつけた、さもなければどんな髪型にされるか分かったものではない。
そろえてもらうぐらいでちょうどいいのだ。
だがおかしい、親父さんからの返答がまったく無い。
いつもなら、あいようだとか、分かったようだとか、
そんな感じの台詞が帰ってくるのに、なにも帰ってこない。
いやな予感が全身を駆け巡る、はさみの音が聞こえる、
ちゃきちゃきと何か切っている音だ。ジュン君は、思わず後ろを振り向いた。
『奴』だ!『奴』がいる!名前は思い出せないが、
まあるい頭にオッドアイ、変な帽子といったら奴しかいない!
身丈の倍ほどある黄金のはさみを閉じたり開いたり、おまけにそのはさみには
うっすらと血糊が。
「お、おやじさんになにをした!」
青い服には返り血らしきものも見て取れる。奴は、指があるんだかないんだか分からない手で、
奥の部屋を示す、そこには、生死不明の親父さんの足がうごめいていた。
なんて気の毒な親父さんだろう、だが次にああならない為にも、ジュン君は奴には逆らわない方向で脳内会議を終了した。
奴の目的は大体分かっている。奴が持っているのは「はさみ」、ここは「床屋」。
やることはひとつしかない。
「か、かみはぁそろえる程度で…」
声が裏返る。奴は笑う、でもどっちかというと気味のいい笑いかたではない。
ニヤリという擬音が見えた、いや絶対見えた。
ガチャコン、ガチャコン。髪の毛が次第に切られ始める。
やっぱり、希望はこれっぽちも通じていなかった。あんな大きなはさみだ、
そろえる程度に、といったって無駄だった。
しかし、それでもいい。あの大バサミで首を切り取られるよりはよっぽどまし。これで一安心だ。
そう思った次の瞬間、首が飛んだ。頭が転がって無残にも床を汚す。
あああああ……、吹っ飛んだの隣の席のマネキンでよかったなぁ、もう少しでちびりそうでしたよ。
髪は切り終わった。きれいとか、そういう次元のレベルではない。
目をつぶって、自分自身で足で切ったほうがまだましなぐらいのひどい切り方だ。
でもいい、逆らって親父さんみたいになるなら、奴の欲求を満足させて早くこの場から逃げたいという
気持ちのほうがずっと大きい。終わったら、即逃げだ。だが、奴はジュン君を逃がさなかった、赤と緑の瞳ががきらりと光る。
サービスのつもりだろうか、シャンプー別料金のお店なのに、
ご丁寧にシャンプー台の用意をし始めている。奴はまんべんの笑顔だ。
得体の知れない液体をかけられる。なんか醤油のにおいがするような気もするし、
ついでにミートソースとかの匂いもする。
あと、なんかべとべとして、犬の口のにおいにそっくりだなものもかけられた。
犬の口……、そこでジジュン君は突然気づいた。
「奴、俺のこと喰う気だ」
もうこうなったら、逃げるしかない。シャンプー用の羽織物を引っぺがして、
ジュン君は、一目散に出口に向かった。多分このときのジュン君の瞬発力といったら、
アスリート選手並だったかもしれない。
だが、先回りされた。奴はオッドアイを血走らせて、ジュン君を狙っている。
ジュン君は覚悟を決めた、自分はここで死ぬんだ、親父さんのように全身を滅多切りにされて。
ああ、思えば短くつまらない人生だった……
奴はジュン君に領収書を手渡した。
“調髪代金三万九百円也”
ジュン君は喜んでお金を手渡した。助かった。助かった。助かった。
ただそれだけをつぶやきながら、ジュン君は床屋を後にしたのだった。
*
「おおう、よくやってくれたなお前のおかげで商売繁盛だよ」
奥からは特になんとも無い親父さんが出てきた、奴らはグルだったのだ。
奴は独特の鳴き声を出しながら、頭をぽりぽりと書いて、喜んでいる様子だった。
しかし親父さんは気づいていない。
実は、奴は、客の三分の一をこのはさみの餌食としていることを……
55 :
53:2005/06/01(水) 00:45:15 ID:HNV8TxAc
これで、とりあえず手持ちの弾の在庫は打ち切りますた…
また作って打てるようにがんばります。
キタ━━(゚∀゚)━━!!
もうジャム君が引きこもりでもなんでもない件
なぜこれで商売繁盛と言えるのかさっぱり分からない。
馴染みの床屋と呼ばれるような店は常連を逃したらおしまいだろう。
>>57 やっべえ、すっかり忘れてた。
>>58 大正解。一時3万ばかしもらっても、すぐつぶれるな。
60 :
かずき:2005/06/02(木) 00:17:50 ID:1qkA/+b8
61 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/06/02(木) 06:51:28 ID:pp+dvIVL
漫画のほうのJUMは床屋ぐらいは平気で行ってそう。
蒋介石氏はこっちには御降臨なさらんですか
そーですか
一応、設定としては1期最終回のラストあたりということで。
立番をしていると、無線機のマイクから、無線担当の声が聞こえてきた。
『指令室から泉田PM』
呼ばれているのは、どうやら私らしい。というか、署員に泉田姓の警察官は、私、泉田
準一郎巡査しかいない。
「泉田です、どうぞ」
『桜田さん宅対応願います、どうぞ』
やれやれまたか。うんざりしながら、私は了解した。
この三ヶ月の間に、ガラスが割れただの、鞄が猛スピードで飛んできただの、玄関前に
行き倒れがいるだので、何度訪問した事か。念の為、署に確認すると、ガラスが割れた音
がしたという、近所のオバサンからの連絡だという。
相勤の巡査部長が「行ってらっしゃ〜い」と、ひらひら手を振るのを横目で見ながら、
私は自転車にまたがり、桜田邸に向かった。
……それにしても、何で私が行かなければならないのだろうか?
続きはまた後日。
>>64 何か短いような気もするけど
視点は面白そう
期待しとります。
66 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/06/05(日) 01:00:11 ID:7CzZu9G+
>>64の続きです。
桜田邸は、私が勤務する交番からは眼と鼻の先のところにある。正直、歩いて行っても
良いくらいだが、事案発生時の速やかな現場確保は、警察官の絶対的義務である。
というわけで、私が乗った自転車は、30秒ほどで桜田邸の前に着いた。
現場到着を指令室に報告すると、私は早速、家の外観を調べた。
「……やっぱり」
ざっと見た限り、家の窓ガラスは割れた形跡が無い。路上にはガラスの破片すらない。
今回を含めて、今まで同様の通報を4,5回受けているが、現場に駆けつけてガラスの
割れた跡を確認できたのは、最初の2回くらいである。あとは、いずれも無傷の窓ガラス
を見て、『割れた跡が確認できない』事が確認できただけだ。
近所のオバサンからのまともな情報は、期待するだけ無駄だ。亭主を笑顔で追い出した
後、ワイドショーや朝の連続テレビ小説に、うつつを抜かしていたに決まっている。
なににせよ、この家の住人に事実確認をしなければならないのだが、これはこれで全く
あてにならない。応対するこの家の長女は、毎回毎回「え、そうですか? 全然そんな事
は起きていませんよ」としか言わないのだ。
今回もそうだろう。そう思いながら、私はインターフォンのボタンを押した。
『はい、どちらさまですか?』
聞き慣れた長女の声だ。
「二丁目交番の泉田です。少々お聴きしたい事がありまして」
『あ、はい。今開けます」
……あれ? 今、長女の声の向こうで、子供の声が聞こえた気がする。
僅かな引っ掛かりを感じていると、程なく玄関が開いた。長女が顔を覗かせた。
「お早うございます、泉さん。どうぞお入り下さい」
「……泉田、です。何度も言うようで、申し訳ないですが」
泉だ……です、と言い直しているわけではない。明らかなイントネーションの違いに、
気付かないのだろうか? 決しておちょくっているわけではないのが判る分、余計に性質
が悪い。
釈然としないまま中に入り、勧められるまま上がり框(かまち)に腰を下ろした。やや
遅れて、長女も私の傍に座った。
「それで、今日はどういった御用ですか?」
「今日も先日と同じです。お宅からガラスが割れる音が聞こえたと通報がありまして、事
実確認に伺いました」
「あら? 全然そんな事は起きてませんけど?」
「そうですか……」
案の定いつもと同じ答え。多分何かを隠しているのだろうが、相手は未成年者。無理に
聞き出すわけにもいかない。私は、署に報告をする為、無線のマイクを取った。
そのとき、どこからか小さな子供の声が聞こえてきた。
「真紅〜! ジュ〜ン〜! もうすぐくんくんが始まっちゃうの〜!」
幼女の声だ。なんとなく、インターフォン越しに聞こえた子供の声に似ている。
「……誰かいるんですか?」
「親戚の子供が、遊びに来てるんです」
長女が笑顔で、私の問いに答えた。私は何気なく足元を見た……あれ?
「……靴、履いたまま室内にいるんですか?」
「ええ、みんな外国生まれの外国育ちですから」
「はぁ……」
日本家屋の場合、部屋に入る時は玄関で靴を脱ぐものだ。しかし、玄関には、子供用の
靴は影も形もなかった。
「みんな、ねぇ……えっ!? 『みんな』って、何人来てるんですか?」
「ん〜と……4人です」
4人が4人とも、揃いも揃って土足? 信じられない。非常識にも程がある。
と、私の背後にある階段から、誰かが言い争いしながら降りてくるのを感じた。誰だ?
続きはまた後日。
>>67 サッパリしていて読みやすいね
長さの性か読んでて飽きない
まるで4コマ漫画を見る・・
69 :
おいしくない紅茶:2005/06/06(月) 17:29:08 ID:xQT4qvOH
私の下僕はガキだった。
いつも水飴みたいな鼻水たらして、男のくせに女々しく泣いてた。そう、男の子のくせに。耳まであるストレートな髪は、上質なトリートメントを使っているのかいつもさらさらで、風が吹くと、絹みたいに踊った。何よ、私よりきれいじゃない。
「今日はちゃんと持ってこれるかしら」
私は、下僕に無碍な注文をする。紅茶を持って来いと。下僕が作る紅茶は、市販品特有の妙な甘さと下品な薫り、そして極め付けに徹底的な温さを併せ持つ。簡単に言うとマズイのよ。
「……」
不躾にノックをせずに下僕が部屋に入ってくる。“お待たせ”の一言もないのかしら。
「遅いわよ。人間の子供は紅茶すら手早く作れないの?まあいいわ。置いて頂戴」
私が催促すると、下僕は、「ゴメン」とだけ呟いた。
「……」
その後、無言による静寂。時計の針の音だけが耳に入った。
「なによ。今日は一段と暗いわね。まあいいわ。口うるさく言うようだけどこの紅茶」
「あのさ」
下僕が、荒々しく話を割った。
「なにかしら?急に。そんなに急くこと、」
「おまえとはもう遊べない」
70 :
おいしくない紅茶2:2005/06/06(月) 17:33:43 ID:xQT4qvOH
紅茶のカップに口を付けていた私は、咄嗟に下僕の顔を見た。
「なんのこと?」
下僕は、下を俯きながら話を続けた。
「もう、真紅とは遊べない。もうお人形ごっこは卒業なんだ」
突飛な話だった。それに対し私は、どうしようもなくいつもの“癖”がでてしまった。
「勝手なこと言わないで。誓ったでしょ?この薔薇の指輪に。私のローザミスティカを護ると。そんないい加減、許されないわよ」
利己的な台詞が出てしまった。それに気付いた私は、思わず口に手をやった。
「僕はもう四年生なんだ!いつまでも人形となんて、遊んでられないんだ!」
自分の感情を出し切った下僕の顔は、本当に紅潮していた。自動的なように、涙を浮かべ部屋を飛び出した。
部屋にぽつんと取り残された私は、紅茶の水面に目をやり、その波紋を見ることで気を落ち着かせていた。
そして、四時のハト時計の自鳴鐘がなると同時に、私はベットに移動して膝を丸めた。球体間接がキシと軋み、自分が人形である事を皮肉に証明した。
目の前には、下僕のランドセルが無造作に置かれ、私は思わず、ランドセルに歩みを進めた。
「そう。これが理由なのね」
ランドセルから顔を出した理科のノートの表紙には“女野郎!”と乱雑なイタズラ書きがかかれていた。
71 :
おいしくない紅茶3:2005/06/06(月) 18:08:39 ID:xQT4qvOH
私の顔なんて、見たくもないんだろうな。
けど、このままじゃいけない事は当然のようにわかった。―謝んなきゃ。
けど、どうやって?
すっかり冷えきった紅茶を、ぼんやり眺めながら、真紅は“人形のように”静止していた。そう、“人形のように”。いえ、違う。“人形”じゃないの。私。無機質な、ただの“人形”。
そう、私は人形。
下僕の側にいるのが、あたかも当然のように錯覚していた。私がこの家に来たとき、下僕のやつ、バカみたいによろこんだっけ。
男の子は、「ガソダム」や「ウルトラマソ」みたいなのに憧れるんだけど、あいつは私のことみるなり、
「きれぇ」
とか言ってクシで乱暴に私の髪を梳かし始めた。腐っても男だから、クシが頭に刺さって、それに怒る私を無邪気に笑ってた。
そんな遠くない昔の話だ。
「私のせいかな」
女野郎!と書かれたノートを見て、私はつぶやいた。ちゃんと、男の子にならなきゃいけない時期に、私となんてあそんでたから、あんなことされんのかな。
「真紅」
下僕が律儀にノックをしながら、部屋に入ってきた。手には、紅茶があった。
「これ。きっとおいしくないだろうけど。真紅が好きな、オレンジペコ」
下僕は私に紅茶を差し出す。紅茶からたつ湯気と、私の目に浮かぶ“なんか”で下僕の顔がよく見えない。
「それのんだら、お別れだ」
私は下僕の作った紅茶を口にそっと運び、目を瞑ってから、こう言った。
「おいしくない」
それは下僕の作った紅茶のなかで、一番上手に作られた紅茶だった。
72 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/06/06(月) 18:13:42 ID:xQT4qvOH
お疲れさまです。「おいしくない紅茶」を書いたものです。
真紅の話です。やり放題しちゃいました。感想等、もらえると嬉しいです。
>>69ー71
GJ!!
真紅のモノローグが妙に今風の言葉遣いなのが、個人的には「?」ですが、
良い出来だと思います。
このスレ、いいね。
前スレからずっと読み耽ってしまった。
GJ!
75 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/06/07(火) 00:04:26 ID:SSe1+eQV
午後の清々しい風を感じながら、僕は雲一つない青い空を見上げて黄昏ていた。
窓の下から罵倒や石が投げられてくるが、気のせいだろう。
思い返せば引き篭もってはや数ヶ月。
桑田さんに『折れたシャー芯より価値がない』と面と向かって言われたあの頃が懐かしい。
まぁ、そのあと一日中桑田さんを視姦してたけど。
「いつまで無視する気!? いいかげんこっちを向きなさい!!」
教室に入ったら自分の机がなかったり、梅岡が陰湿な笑みを浮かべながら何度も問題を当ててきたり、色々なことがあった学校生活だったが今ではいい思い出だ。
「ちょ…ラ、ラプラスの魔!! ふざけないでっ! こっちを向きなさいって言ってるのよ!!」
なんだか少し切ない気持ちになった僕は、今晩のおかずでも探そうと窓に手をかける。
「っ!? ラプラスの魔、危な…!」
その瞬間、外から無数の黒い羽が飛来し、無抵抗な僕の顔面に容赦なく突き刺さった。
声をあげる間なく倒れこんだ僕に羽根は執拗にくまなく全身に突き刺さっていく。ちょっぴり快感を感じたのは秘密だ。
「危なかった……眼鏡がなかったら死んでたな…」
やれやれと僕は全身から噴水のようにふき出す血などお構いなしに立ちあがる。それにしても今日はやけに出血が多い。今日の星占いではM78星雲座は素敵な出会いがあるって言っていたのに、このままでは素敵な出会いの前にまたnのフィールドに逝ってしまいそうだ。
待てよ。素敵な出会いってあのウサギのことか?そうなのか?
畜生!僕の胸のトキメキを返せこの野郎!
「あらぁ、まだ生きてたの? さすが真紅のミーディアム、ゴキブリ並のしぶとさねぇ」
「なんだとこのげっ歯類!!」
「きゃっ!」
僕はウサギに勢い良く掴みかか……
「…って、誰だよ?」
「あ、貴方こそ急に何するのよぉ」
僕が襟首を掴んでいるのはウサギでもなく、ましてや梅岡でもなく、綺麗な銀髪が一際目立つゴスロリ洋モノ少女であった。
途端、扉が大きな音をたてて勢い良く開け放たれた。
「どどどハァハァど、どうしたハァハァのジュンくん! どどハァハァどど、泥棒かぁ!?」
騒ぎを聞きつけたのか、それともずっと扉の前でハァハァ言いながら聞き耳を立てていたのか、全裸でビデオカメラを片手に持った姉までもが部屋に乱入してきた。
姉は最初見知らぬ少女を見つけて目を丸めて驚いていたが、やっと自分が全裸なことを思い出したらしく、顔を真っ赤に染めて
「っ!! きゃあああぁぁぁぁ!! ジュンくんのエッチ!!」
なんでだよ。ってかボーリング玉投げてくんな。
「で、お前誰?」
僕は姉を窓から投げ捨て、玄関の鍵を閉め、警察に『痴女がいます』と通報した後、改めて洋モノ少女に尋ねた。
「わ、私ぃ? 私は薔薇乙女の第二ドール、水銀燈よぉ」
「うわぁ、なんか身体に害があるようなネーミングだな。 なんかお前食ったら死にそう」
「し、失礼なミーディアムねぇ。 やっぱり真紅のミーディアムだわぁ」
真紅…?聞き覚えがあるぞ……え〜と…
僕は鼻をほじりながら普段使わない頭をふんだんに使い、記憶をサルベージする。
確か、赤かったような……いやちょっと青かったかな?いや、でも少し黄色も入ってたような…でもそれじゃあ色のバランスが悪いよな……やっぱり茶色が渋くていいな、うん。
あれ?何を思い出してたんだっけ? ってか腹減ったなぁ……また今日も花丸ハンバーグだろうなぁ…
「何をブツブツ言ってるのぉ?」
「え? ってかお前誰?」
「す、水銀燈よ。 物覚えの悪い人間ねぇ…やっぱり真紅のミーディアムだわぁ」
真紅…?聞き覚えがあるぞ……え〜と…
僕は鼻をほじりながら普段使わない頭をふんだんに使い、記憶をサルベージする。
確か、赤かったような……いやちょっと青かったかな?いや、でも少し黄色も入ってたような…でもそれじゃあ色のバランスが悪いよな……やっぱり茶色が渋くていいな、うん。
あれ?何を思い出してたんだっけ? ってか腹減ったなぁ……また今日も花丸ハンバーグだろうなぁ…
「何をブツブツ言ってるのぉ?」
「え? ってかお前誰?」
「す、水銀燈よ。 物覚えの悪い人間ねぇ…やっぱり真紅の(ry
その夜。
姉は留置所から帰ってこなかったので、僕と水銀燈はインスタント食品で空腹を満たすことにした。
こんなご馳走は食べたことはない、とはしゃぐ彼女を見てると何故か目頭が熱くなった。
そんな夜。
「ラプラスの魔! 無事なの!? ねぇ!! 無視!? 無視なの!? ガッデム!!」
その夜。
家の外から聞こえる悲痛な声が止むことは無かった。
そんな夜。
(続きますか・続きませんか)
続きませ
>>67の続きです。
「早くしなさい、ジュン。くんくん探偵が始まってしまうわ」
「うるっさいなぁ……そんなに急ぐなら、自分で歩けばいいだろ?」
「いやよ、面倒臭い」
「……お前なぁ」
「もっと主人を大切になさい……ほら、足が止まっているわよ」
「あのさぁ真紅……大切にして欲しければ、少しは僕にも気を遣えよな」
「交換条件を出せるような立場だと思って? あなたの生殺与奪の権限は、私が握ってい
るのよ、ジュン」
「ふ〜ん……そう」
「あら、何か言いたそうね?」
「そういう物騒な言い回しをするなら、僕は、お前のローザミスティカを守る義務を放棄
してやる。お前なんか何があっても守ってやらない」
「くっ……!」
「ほ〜らほ〜ら、どうした?」
「……ジュンの……」
「へ?」
「意地悪ぅぅぅぅぅぅぅぅっ!」
とまぁ、背中を向けて声を聞いているだけなので、詳しい状況は分からないが、背後で
誰かが別の誰かを殴った音がした。私が振り向くと、少年が階段を転がり落ちてくるとこ
ろだった。少年は階段下で大の字になった。
少年はこの家の長男である。額に大きなこぶと、左頬にグーパンチの痕がある以外は、
目立った外傷は無い。手足や首は、あさっての方向を向いていない。
ただ、当然ながら痛みだけはあるようで、悶絶している。とりあえず一安心である。
よく見ると、少年の傍にやや大きめの人形が転がっていた。赤いベルベットのドレスを
着た、金髪碧眼の美少女を模した人形である。毛先がいささか現実離れした巻き方をして
いるが、人形だから無問題としておく。
「なんというか……最近の腹話術は命懸けなんだなぁ……」
「いいえ、腹話術ではなくてよ」
「!?」
我ながら、間の抜けたことを言った次の瞬間、どこからか声が聞こえた。
ちょいと短いですが、続きは後日。
一応、次で終わらせる予定です。
期待。全ての職人に期待。
82 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/06/07(火) 16:48:36 ID:365mVWG8
返事遅れてスミマセン。「おいしくない紅茶」のやつです。
73さん、74さん感想ありがとうございます! でも74さんは勝手に感想にカウントしていいものか?是か否か。
73さんアドバイスサンクスです。確かに真紅のキャラ歪曲しすぎですねorz一貫性に気をつけなくては。
読んで頂き、本当にありがとうございました。
81エラー出ちゃうんだが。
題名:「のら銀灯」
『どなたか ひろってください 生後100年くらい』
ダンボール箱のなかには、いっぴきの野良銀灯がいました。
この頃多いんです、最初は水銀灯の可愛さに引かれて安易にミーディアムになり、
だけどブームが過ぎると飽きて、物のように捨てるような人が。
虐待されて、ジャンクになる水銀灯も多くないのですが、そんな中でも
野良銀灯達は精一杯生きているようです。
この野良銀灯もそんな中の一匹でした。
生後まもなく、ミーディアムの愛情も感じることなく捨てられてしまったのです。
今は、背中のねじを巻いてくれる人だっていません。
ダンボールの中から、のっそりと野良銀灯が起きだしてきました。
まず、起きだしたら、大きく背伸びをして、
それから自分で自分の背中のねじを巻きます。
これをしないと動けなくなってしまうのですから仕方がないんです。
もうローゼンメイデンだとかなんだとか言ってられる状況ではありません。
それが終わると、まず町内を一周。他の野良ドールとあれこれ話したり、お互いのねじを巻いたりしながらぐるっとひとまわり。
次にコンビニから朝ごはんのヤクルトを少しだけ失敬します。
『こら!この泥棒銀灯!!』
店員さんが追いかけてきますが、そんなのはもうなれっこ。
容易く姿をくらまして、追っ手を巻きます。
それからは、新しいミーディアムを探して当てもなく町中を歩き回ります。首からあのダンボールの文字を
ぶら下げ、とことこと歩くのです。
でもなかなか新しいミーディアムは見つかりません。
この頃は水銀灯禁止の貸家や賃貸マンションも増えてきましたし、なにより水銀灯のブームは大分前に終わって
いるのです、もう終わりなのです。
野良銀灯はまた元の場所に戻ってきました。今日もまたひとりぼっち、飼い銀灯には慣れなかったのです。
心なしか、電柱の明かりが滲んできたような気がします。
「あら、可愛いすいぎんとう。おいで、おいで」
ふと上のから、手が差し伸べられました。
それは野良銀燈の知っている女の子でした、名前はめぐと言います。
頼みもしないのに、いつもこの時間になるとやってくるのです。
だから、野良銀灯はしらんぷり。一時の愛情なんて欲しくないのです。偽善的に差し伸べられる手には慣れっこ、
いちいち反応するだけ野暮ったらしいと言うものです。
「ほら、ほら、だっこよ」
野良銀灯は抱き上げらてしまいました。
とっさのことにびっくりした野良銀灯はとっさに羽でその手を傷つけてしまいました。
「…大丈夫よ、ぜんぜんいたくない、いたくない」
普通、羽で傷つけたらその痛みで水銀灯を地面に落とすかもしれないのに、このめぐという人間は
そうしませんでした。必死で痛みをこらえて、野良銀灯を抱きしめてくれているのです。
それから数日たちました。野良銀灯はあれ以来、なぜか何をやってもぜんぜんしっくりときません、
一時、あと少しで新しいミーディアムになってくれる人も見つけました。
でもぜんぜんうれしくないのです。
それは、あの日以来めぐが来てくれないからなのです。
新しいミーディアムは諦めました、心のどこかにめぐが引っかかって何も手に付かないのです。
野良銀灯は走ります。めぐを探して町中を走り回ります。人通りの多い商店街、図書館、他の野良ドールの縄張りで、
野良真紅に噛み付かれたりしましたが、諦めません。その二つの瞳にはめぐしか写っていないのです。
そして、とうとう見つけました。場所は私立病院の診察室。
野良銀灯は窓の外からこっそりとその様子を伺います。
「おそらく、軽度の狂水銀灯病と思われます。先日の高熱はそれが原因でしょう」
めぐはお医者さんと話しています。狂水銀灯病というのは、予防注射をしていない野良銀灯がよくかかる病気の一種で、
主に羽などで引っかくことなどにより感染します。命に別状はありませんが、
酷い高熱が何日も続くとてもつらい病気なのです。
「今後は野良銀灯には近づかないことですね、次、発症したら命の保障はできません」
お医者さんの口からは野良水銀にとって絶望的な言葉が飛び出してきました。
もう、めぐに会えない。もう二度と…
「でも、お医者様。私、あの子に会いたいんです。あの可愛い野良銀灯に」
めぐの目にはなんの迷いもありません。命を失うかもしれないのに、
それでも野良銀灯に会いたいというのです。
「まあ、そこまで言うのなら止めませんがね、やれやれ」
野良銀灯は今にでも飛び出して行きたい気持ちでいっぱいでしたが、そうはしませんでした。
今出て行ったら、めぐの気持ちを踏みにじってしまうと思ったからなのです。
数日後、めぐは元気な姿を取り戻して、野良銀灯の前に現れました。
「こんにちは、野良銀ちゃん、このごろ会えなくてごめんなさいね」
でも、はずかしがりやの野良銀灯は、感情をあらわにして喜びはしません。
ただ、挨拶代わりに羽を動かして、めぐに気持ちを伝えていました。
>>255 蒼のAAは種類が少ないのだ…(´;ω;`)
やっと前スレが埋まったぞ
>>78の続きです。
思わず立ち上がり、辺りを見回した。
「どこを見ているの、ここよ。あなたの真後ろ」
振り向いた私の視界には、悶絶中の桜田家長男と、赤いドレスを着た人形しかいない。
あんな状態で、長男が腹話術を使えるとは、到底思えない。まさか人形が喋った!?
私の頭の中を過ぎった考えを、打ち消す時間を人形は与えてくれなかった。
「家来の腕が邪魔で立ち上がれないの。悪いけど、助けてもらえるかしら」
私の見ている前で、人形は確かに言葉を発した。幻聴で片付けてしまうことも出来ただ
ろうが、不思議とそんな真似は出来なかった。その人形が醸し出す、気品と優美さに心を
奪われたからかもしれない。
私は言われるままに人形を救出した。人形は着衣の乱れを直しながら言った。
「家来が醜態を晒してしまったわね。主人としてお詫びするわ」
「あ……いえ……お心遣い、恐れ入ります」
「あなた、名前は?」
「えっと……泉田準一郎です。あなたは?」
「私の名は真紅。ローゼンメイデンの第五ドール」
そこまで言うと、『真紅』と名乗る人形はおもむろに懐中時計を取り出した。
文字盤を見た瞬間、真紅は柳眉を吊り上げた。
「ジュン、何をしているの! くんくん探偵が半分終わってしまったではないの!」
「誰のせいだ、誰の! 元はといえばお前が」
長男……もとい、ジュンは、今まで悶絶していたとは思えないくらいの素早さで立ち上
がると、真紅に食って掛かった……が、中途半端に終わった。
真紅が軽く首を振っただけで、彼女のおさげが的確にジュンの顔面を捉えた。
「口答えしない。さっさとリビングに行きなさい」
不承不承、ジュンは真紅を抱き上げると、リビングに歩き出した。なんのかの言って、
結構仲が良いということだろう。
「泉田」
不意に、真紅が私を呼んだ。何事だろうといぶかしむ私に、真紅は微笑んだ。
「さっきはありがとう。礼を言うわ、それと……」
「それと?」
「抱き起こし方はまあまあだったわ。あなた、結構素質あるわよ。のり、紅茶をお願い」
私に何の素質があるというのだろうか? 真紅はそこのところに一切触れず、ジュンを
促してリビングに消えた。
呆然とする私に、長女……もとい、のりは、申し訳なさそうな、それでいてどこか可笑
しそうにしている。
「……びっくりしましたか?」
「少なくとも、自分の今までの常識が、こんな形で壊されるとは思いませんでした」
ここでのりは、今まで窓ガラスが割れた際、真紅が不思議な力を用いて、修復していた
と明かしてくれた。それで、現場確認しても何も異常がない理由が分かった。
「今日も、他の子が外から飛び込んできて」
……他の子? やはり人形なのだろう。あえて聞かずに置くとしよう。
無線機から、私を呼ぶ声が聞こえてきた。状況報告せよ、と言っているが、事実を報告
しても信じてもらえるはずがない。私は「異常なし」と報告した。
長文規制に引っかかってしまったorz
続きはこの後すぐ。
>>90の続きです。
「それでは、私はこれで……」
「あ、どうもご苦労様です」
「のり、あがっていただいたら?」
奥から、真紅の声が聞こえてきた。先ほど、のりに紅茶を淹れるよう頼んでいたから、
一緒に飲んでいったら、と遠まわしに言っているのだろう。
しかし、あの人形は喋ったり、動いたりするだけでなく、飲食までするのか。
「いえ、勤務中ですから。気持ちだけいただきます」
本当なら面と向かって言うべきだろう。失礼であることは承知しつつ、私は少し大きな
声で奥に向かって声をかけた。
「真紅のお誘いを断るなんて、失礼な人間ですぅ」
「だめだよ翠星石、そんなことを言っちゃ」
「うゆ? 真紅、どこ行くの?」
奥から真紅が出てきた。真紅は玄関まで来ると私に言った。
「今度は、仕事の無いときにいらっしゃい。皆に紹介するわ」
「皆?」
「私の姉妹に、よ」
私は奥から別の声が聞こえたのを思い出した。その声の主の事を言っているのだろう。
「機会があれば、是非」
「あら、機会は作るものよ?」
真紅は少し膨れた。言葉遣いに似合わぬ子供っぽい表情に、私は思わず苦笑した。
「……なんで笑うの?」
「あ……失礼しました。それではこれで」
のりと真紅に敬礼をし、踵を返して玄関のドアを開ける。のりの「ご苦労様です」とい
う声と、真紅の「待ってるわよ」という声を背中で受けながら、私は外に出た。
背後でドアが閉まる音を聞いて、ふと思った。
今ここで見たり聞いたりしたことは、実は夢、幻だったのではないか、と。
それを確かめたくて、今一度ドアを開けたい衝動に駆られた。しかし懸命に抑え、止め
てある自転車にまたがると、私はもう一度桜田邸を見た。
屋根の上に、黒い服を身にまとい、自分の身の丈ほどの、大きな鞄を携えた少女がいる
のが見えた。慌てて目をこすり、もう一度見たが、そこには誰もいない。
署には「異常なし」で報告しているんだ。桜田さん宅にはおかしなことはなかった、そ
れでいいじゃないか。自分に言い聞かせ、私は自転車のペダルに力を込めた。
「神は天に在り、世は全て事もなし……か」
呟きながらふと見上げた空は、どこまでも澄み切っていた。
終わりです。
きっちり手直しした上で、後日ろだにあげさせてもらいます。
<おまけ>
その晩、くんくん探偵の再放送を見ながら、真紅は今日家に来た『泉田』と名乗る男の
ことを思い出していた。
真紅をジュンの腕の下から助け出したとき、彼は極めて自然に、真紅を抱きかかえた。
まるで、人間が自分の子供を抱っこするように。
「ジュンだって、最初は間違った抱き方をしていたのに……」
ポツリと呟き、真紅はチラリとジュンのことを見た。
「……やっぱり、人生経験の差かしら?」
「ん? なんか言ったか、真紅?」
「なんでもないわ」
抱き方だけではない。言葉遣いもそうだ。
多少のとまどいは窺えたが、彼は丁寧な言葉遣いをしてくれた。
「どこかの誰かとは大違いだわ」
「なんだよ、さっきから」
「……なんでもないわ。ジュン、紅茶を淹れてきて。ダージリンよ」
ぶつぶつ言いながらキッチンに向かうジュンを見ながら、真紅は思うのだった。
家来を選ぶのを早まったかしら? と。
>>90 ストーリー全体を通して平坦な印象を受けましたが、
文章の能力は卓越していると思いました。
あ、あと乙です
ジュンが捨てられそうなヨカーン
>>85 いや〜感動物ですな
読んでて少しジーンと来てしまいましたよ。
>>90-92 それに比べて貴方はいったい!?
とにかく長い!
こういうのは、一日おきに登校してくれるか、
もう少し会話文を…
読んでる途中で読む気が段々と…。
しかし、勘違いしないでほしいのは「今回だけ」だという事です。
>>90の作品は何度か読んだことが有りますが
どれも逸品でした。
【柳眉】←この書き方で気づきました。
この作品も面白くないとは言いませんが、
変な読者に捕まったと思って、気にしないでください。
ケチつけてスマソ。
97 :
90:2005/06/10(金) 23:04:36 ID:KlmN0o73
ご指摘ありがとうございます。一度に晒す必要は無かったですよね、確かに。
当初は、のりと泉田くんの会話のみで話を進める予定が、
真紅を出したあたりから、暴走してしまいました、反省。
保守
蒼星石ネタは前スレで出尽くしちゃったのかな
純粋に水銀燈がいじめられるのが見たい気もする
のりマンセー
『水銀灯のあたまをぺちんとひっぱたたくだけで手軽に高収入が』
ある日、突然町中にこのポスターが貼られました。
電話ボックスから犬のポチの背中まで、このポスターが貼られていないところを見つけるほうが
難しいほど。迷惑だ、と家の前に張られたポスターをはがそうとした人もいますが、
3重4重に張られたポスターは、やる気を奪うだけではなく、ポスターをはがそうとした人も
その気にさせる絶妙な魅力がありました。
渦中の水銀灯は、どこにいるかと言うと、集合住宅のダストボックスの中で小さく固まって
息を潜めています。
ことの発端は、二時間ほど前、めぐに会いに行こうと病院に向かってふよふよと地面30センチほどを飛んでいたときのことです。
(なんですいぎんとうがふよふよとべるかについては、『ろーぜんめいでんひみつブックA ¥500』
にのっています、おかあさんにかってもらってね)
突然一人の少年が水銀灯のことを捕し、頭をぺチン、いえ、平手でバチンと一撃。
すいぎんとうさんは哀れ、翼を失ったイカロスよろしく地面に激突しました、でもローゼンメイデンだから大丈夫、
どっこい生きています。
銀様形にへこんだ地面からすいぎんとうさんは起き上がります。見ると少年の手の中には500円玉一枚が。
何がなんだかさっぱり分かりませんが、いやな予感がします。
するとさらに、後ろからバットを持った三つ編みの女の子がすいぎんとうさんの頭に強烈な一撃、とてもいい音がしました。
目から星が飛び出したすいぎんとうさんは目が眩みましたが、バットを持つ女の子の手の中に1200円があることは
はっきりと見る事ができました。
ふと後ろを振り返ると、ハンマーやらバールやらユンボだとか、ともかくぶつかったら痛いのを通りこして
ジャンクになってしまいそうな鈍器(一部重機を含む)を持った人々が水銀灯を狙っているのです。
水銀灯は逃げました。訳も分からず逃げました。逃げる先には、あのポスター、そこでようやく自分がなんで追われているのかが
分かったのです。そして、今は逃げ疲れてダストボックスの中。
「私はジャンクじゃないわ、決してジャンクなんかじゃない」
でも、今はジャンク通りこして、生ごみ扱いです。
この姿を遠くから見つめている一匹がいました。
名前はそう、あの極悪非道の真紅様です。
彼女は、水銀灯をいじめるついでに○○○○を○○○○をする悪の枢軸です。
(○○の中身と、しんくさまについてはローゼンメイデンひみつブックDかいじゅう・あくまへんにのってるよ。
お金もってそうなおばあちゃんかおじいちゃんにおねだりしてね)
「ふう、なかなか上出来だわ」
「御意のままに」
傍らには黒い甲冑に身を固めたJUM君がいます。彼は真紅様に洗脳された忠実なる下僕です。
「しかし真紅様、ひとつだけ問題が」
「なあに、いってみなさい」
「今回の作戦の為に2000万円ほど借りました、返せません、しかも担保は真紅様です」
こうして、水銀灯の知らないところで、悪は滅びたのです。
市の職員の協力もあり、ポスターも撤去されていきました。
でも、とうの水銀灯はそんなことは知りません。
もう1ヶ月近くもダストボックスに隠れています。
めぐにまで頭をひっぱたかれるという悪夢にうなされて、
なんだかとてもかわいそうな水銀灯さんでした。
>>87,96
お礼遅れた。
アリガd。でも割れはすぐにお涙頂戴に逃げるだめ人間ですorz
もっとお涙頂戴しる
ソフト虐待方面で
108 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/06/14(火) 16:59:28 ID:DbdSoK7U
っていうか蒼星石は?
いまやヒッキー世界の名無し子
111 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/06/14(火) 20:19:10 ID:DbdSoK7U
なんだ残念
>>107 実はお涙頂戴すらネタ切れな罠 orz=3ブハー
でも、ソフト虐待ってやつに挑戦。
>>107 題名:「ひないちごの夜」
ある日のことです。水銀灯さんが遊びにやってきました。
めずらしいお客様に桜田家は上へ、下への大騒ぎ。
のりはここぞとばかりに腕を振るいます。
今日のメニューはみんな大好き、花丸ハンバーグです。
「今日は、こんな素敵なお夕食にご招待してもらってうれしいわ」
水銀灯はみんなに向かって軽く会釈をします。
そしてみんなでいただきますをします。
でも、よく見てみると、雛苺のお皿だけ少し変です。
他の全員のハンバーグには花丸の形をした目玉焼きがあるのに、
雛苺のお皿は普通のハンバーグが乗っかっているだけです。
「ごめんねぇ、ひなちゃん。途中で卵がなくなっちゃったの。
でも、水銀灯ちゃんがきたんだから、仕方がないわよね?」
そう言う、のりのお皿の上にも卵はきちんとのかっています。
「そのかわり、ひなちゃんが大好きなにんじんはいっぱい入れておいたから」
確かに、甘苦くて微妙にすっぱいキャロットグラッセは山の
ように入っていました。
「わあい、のりありがとぉ」
本当はのりが作るキャロットぐらっせはあんまりおいしくないので、雛苺は嫌いです。
でも、けなげな雛苺は喜んだ振りをしてのどをゴロゴロとしました。
(つづく)
>>113 のどをゴロゴロって猫じゃないんだから…。でも全体的にほのぼのしてて良いよ
>>114 すまん、時々訳の分からんことを書く。
続きは明日…
五巻いつでるんだ
>>116 七月に出る予定がないらしいから八月かな…
>>113続き
まもなくお食事は終わりました。
水銀灯さんはお腹いっぱい食べた様子で、満足そうに笑みを浮かべています。
雛苺のお皿の上は、キャロットグラッセが残っています。
仕方ありませんあんまりおいしくないんですもの。
「水銀灯ちゃん、そろそろ帰らなくてだいじょうぶ?」
よく見ていると、時計の針が9時と少しをさしています。
良い子ならとっくに寝ている時間のはず。
「ひなちゃん、水銀灯ちゃんのお見送りにいってあげてね」
雛苺は喜んでおっけーサイン出しましたしました。
普段水銀灯とあんまり話をしないものですから、こんなときに話しておきたいと思ったのです。
二人は桜田家を出ました、でも何を話していいか雛苺には分かりません。
“今どこにいるのぉ?”ううん、なんか変な切り出し方です。
“ミーディアムさん見つかった?”いなかったら失礼です。
「ここまででいいわ、それじゃあね」
4つ目の角を曲がった所で、水銀灯と別れました。
結局何も話せないままです、なんの為にお見送りに出たか、雛苺にもあんまりよく分かりません。
雛苺は、家つきました、でも変です。雛苺を待っていたの鍵の閉まった扉なのです。
いつもなら、ステッキを使ってノブをガチャガチャすればすぐ開くのに、
開かないということは、鍵が閉まっているに他なりません。
「ぶぅ、なんでなんでぇ?」
雛苺は精一杯背伸びをして、しかもステッキをぎりぎり端っこまでつかんで、
インターホンのボタンを押します。
ピンポーン。チャイムの後にのりの声が聞こえてきます。
「のりー、ドアが閉まってるのぉー」
でも、のりは抑揚のない低い声で、淡々としゃべります。
「ご飯を残す悪いひなちゃんは、家に入れてあげません」
そしてインターホンが乱暴に切られます。
雛苺は何もしゃべれませんでした。
自分が悪いことをしたと思って入るからです。キャロットグラッセを残したから、
花丸の目玉焼きをねだったから、
のりはすごく怒っているのです。
そうしているうちに雨が降ってきました。突然の雨です。
雛苺は家に入ることもできずに、仕方なしに軒先で雨宿りをすることにしました。
軒先程度では雨はぜんぜん防げません、容赦なしに雛苺の服に雨粒の染みを作っていきました。
「おなかすいたぁ…」
キャロットグラッセがお皿を埋め尽くしたせいで、ハンバーグは一口も食べていません。
お腹は容赦なくぐーぐーとなります。
そんな雛苺の目に飛び込んできたのは、苺色に輝くおいしそうな飴玉。地面に飴玉が落ちているのです。
雛苺は雨が降っているのをものともせず、その飴玉目掛けて飛んでいきます。
服の端っこで、二度三度埃を払うと、それをぱくっと口に含みます。
普段こんなことなんて絶対しないのに、今はそれぐらいお腹が減っているということでしょう。。
「これ、ビー玉…」
暫くして雛苺は気づきました。色は苺色でしたが、これはれっきとしたビー玉、食べ物ではありません。
でも、口の中から出すことはできませんでした。
とっても口寂しくて、出したらなんだか泣き出したい気分になりそうだったのです。
みんなの笑い声が聞こえる家の壁を背にして、
雛苺は味のしないビー玉をただ黙ってなめていました。
(つづく)
雛苺!それドロップやないで!ビー玉やで!
>>119 なんですいぎんとうすぐにジャンクになってしまうん?
あんまり雛苺虐めないで(つ-T)
(´・ω・`)ノリ冷たい・・・
うーん本当に虐めるってのはこういうんだろうな。
他のドールだとプレイって感じだな。プレイの方が(;´Д`)ハァハァするけどな
おいおい、ちょっと聞いてくれ
昨日、履歴書書き終えて一眠りしたら蒼星石が夢に出てきた。
だいじょぶ、爺さんはいなかった
ここは時々パタリとレスが無くなるので困る
サメの話しようぜ
目触ると逃げるらしいよ
カオスまだ〜?
僕もカオス・メイデンまだ〜?
>>118続き
大雨の中、歩道を歩く人の数はまばらですが、
車道では雨をものともせず大型ダンプカーや乗用車が猛スピードで駆け抜けて生きます。
雛苺は一枚の紙切れをぎゅっと握り締めて、ただひたすら前に向かって歩いています。
その瞳の先に、ただ一人の姿を見据えて。
「ともえ、ともえ、ともえ…」
名前を一回呼ぶごとに、目の奥にたまった涙がこぼれ落ちそうになってしまいます。
前にともえが遊びに来たときに雛苺に手渡した一枚の紙、困ったことがあったらあけるようにいわれたこの紙を
雛苺はリボンの付け根の部分にこっそりと隠していました。どんなにつらいことがあっても、
悲しいことがあっても、この紙がともえのような気がしてとても心強かったのです。
でも、今日はその紙の魔法も効きません。辛い気持ちを吐き出すように、雛苺は
リボンの中に隠しておいた紙を開いたのです。
“ばしょは、ここ”
雛苺にも分かるようにひらがなで書かれています。
町内の地図にちょこんと花丸が書かれているこの紙切れは、ともえの家への地図でした。
Nのフィールドを通って桜田家にたどり着いた雛苺にとって、ともえの家がどこだかなんて分かりませんでしたし、
第一、一人で家にたどり着けることなんでできるはずもないでしょう。
でも、ともえは雛苺のこの地図を手渡したのです、悲しいとき、辛いとき、困ったときに開けるようにと。
この坂道を越えれば、まもなくともえの家です。
雛苺は、大人でさえあがるのが大変な坂を一歩一歩、歩いていきます。
しかも今日は雨が降っているのでとても滑りやすくなっています、少しでもバランスを崩せば、
転んで、無事ではすまないでしょう。
坂の真ん中あたりまで来たところで少し休憩、容赦なく振り続ける雨は雛苺の服を美しい薄桃色から、
きついピンクの色に変色させます。
地面に手をつき、再び立ち上がろうとした雛苺をものすごい衝撃が遅います。
ダンプが、泥水のたまったくぼみを猛スピードで走り抜けていったのです、
立上がった水しぶきは、津波となって雛苺を襲います。三回転、四回転、あちらに頭を打ち、こちらに体を打ちつけ、
雛苺は飛ばされてしまいました。
気づいた時には雛苺は坂の下まで着てしまっていました。
服はあちらこちらが擦り切れて穴が開いていますし、泥染みはそうでないところを探すほうが大変なぐらい
全体にべったりとついていました。
「足…とれちゃったの…」
もっとも深刻なことは、足首の球体間接が取れてしまったことです。誰かにはめてもらえばいいのですが、
ここには誰もいません、ジュンも、ともえも、誰もかも。
もう、溜まった涙は抑え切れません。今日はなぜだかとても辛い一日でした、
ご飯は食べれなかったし、家には入れてもらえなかったし、そして今は歩くことさえできません。
涙は雨と混じりあって、アスファルトの吸い込まれて行きます。
そんな雛苺の涙目にあの紙が飛び込んできました。汚れてぐちゃぐちゃになったともえの地図は、
なんだか今の雛苺にとても似ているような気がします。でも、地図の裏側に書かれた文字は、よごれていても
しっかり読むことができました。先ほどまでは気づかなかったのですが、裏側には何かがかかれてたのです。
“がんばれ ひないちご”
それは、今まで雛苺ががんばってこれた、魔法のタネだったのかもしれません。
そして今、もう一度雛苺を立ち直らせた魔法の言葉となったのです。
「まけないの、ぜったいともえにあうんだから」
片方の手に取れてしまった自分の足を持って、もう片方の手でしっかりとガードレールをつかみます。
左足を地面につくことはできません、右足でぴょんぴょんとはねながら、
わずかずつ雛苺は坂を上っていきました。
あと1回だけ続きます。
お付き合いいただけたらTANKYOUです。
>>122 雛苺虐めはダメヨのようなので少しソフトめにしますた…
乙かれ〜
雛苺がんばれ〜
雛苺頑張って。
できればハッピーエンド希望
雛苺がんばー
作者の満足のいくエンドにしてくれ
137 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/06/23(木) 19:03:21 ID:eWygZcAf
そんなにHAPPY ENDにするのが難しいのか?
BADでも大いにかまわないぞw
・・だから、さっさと投稿しなさ…
まあまあそう急かすな。気長にまってやろうや。
ってかあげるな
虐めるスレだからBADENDでも無問題
(´・ω・`)マダー?
ここは地図に花丸のつけられた場所、ともえのお家。
とうとう、雛苺はついたのです。
足は?げ、洋服は擦り切れ、心は拉げて、
だけどようやく、そのすべてが報われるのです。
ただ一度、ともえに抱きしめてもらうだけでいいのです。
呼び鈴の音が響きます。
「こんな遅くにどなた様?」
この声には聞き覚えがあります。きっとともえのお母さんです。
「ともえ!ともえにあいたいの!なかにいれて!」
金切り声に近い雛苺の声は、心の奥から湧き上がってきた叫びそのものでした。
「今何時だと思っていらっしゃるですか。巴さんはもうお休みになられました、お引取りください」
無造作にインターフォンは切られます。雛苺は桜田家の玄関でのりに切られたことを思い出して、
また涙が出そうになりました。どうして、どうしてみんなひなに辛くあたるの。
雛苺はインターフォンのボタンを押します。
最初のうちは呼び鈴がなっていたのですが、そのうちその音も聞こえなくなります。
インターフォンの主電源が切られたのかもしれません。
それでもまだ諦めきれず、雛苺は門の木戸を何度も何度もたたきます。
「おねがい!ともえに会いたいの!ともえ!ともえ!ともえ!」
すると、雛苺の願いがかなったようです。門の扉がゆっくりと開いたのです。
雛苺はまともに使えない左足をかばいながら、その扉を目指してゆっくりと歩いていきます。
あの門の先には、きっとともえが待っているのです。
でも雛苺がドアに近づくよりも早く、中から男の人が出てきました。
首から手ぬぐいを下げた男の人は雛苺のほうをジロリと見つめます。
今の雛苺は泥色に薄汚れた服装、髪はぼさぼさ。肌だってまともな肌色はしていません。
男は携帯電話を取り出して、どこかに電話を掛けます。
「おくさま、安心してくだせえ。外にいたのはうすぎたねぇ浮浪児です、すぐにおっぱらいます」
すると雛苺をまるでごみでも払うかのように、足蹴にしました。
「おまえみたいな、やつが巴さんの友達なわけねえだろ、さあこれ以上痛い目に合いたくなかったら
とっとと消えな」
衝撃で門とは逆の方向に大きく吹き飛ばされた雛苺は、もうろうとした意識の中でその言葉を聞いていました。
「…ともえ、ひないちごよ。きたの、ひとりで、ここまで、えらい?」
頭の中は混乱しきっていました。そして、その混乱した意識は、無意識に残った力を振り絞らせ、
ともえと会うための障害であるこの男を排除しよとしたのです。
そう、苺わだちが男の手に絡み付いていったのです。
苺わだちは、大蛇が獲物を絞め殺すときのように、ジワリジワリと男の腕をひしゃげさせていきます。
男は必死にわだちを取り除こうとしますが両腕をふさがれ、それは明らかに無理でした。
そして、ゴキッという鈍い音を立てると、男はほぼ無抵抗になったのです。
男の横を素通りすると、ゆっくりゆっくり雛苺は門をくぐっていきました。
しかし、ゆっくりと玄関のドアをあけようとした雛苺を待っていたのは、自分の横腹をつかみ持ち上げる、
警察官の大きな手だったのです。左足をかばって、少しづつ歩いてきたのですから、警察官を呼ぶ時間は
十分にあったはずです。赤色等もサイレンの音も消えていますが、確かに後ろのほうにパトカーもきています。
「さて、お譲ちゃん。私達は君がどこのだれでどのような目的で、そして、どうやってあの男に怪我を負わせたかを調べなくちゃ
ならない。署までご同行願えないかな」
警察官は考えうる限り丁寧な言葉で雛苺に話しかけます。しかし、雛苺は、ただ空中で手をばたつかせて、
扉の取っ手をつかむことしか考えていません。心は壊れ、もう、ともえに会いたいという根源的な欲求しか考えられなくなって
しまったのです。
うっすらと薄笑いを浮かべる心の壊れた雛苺はそのままパトカーに乗せられ、警察署まで運ばれたのです。
「このままでは、児童相談所にお願いして保護してもらわなくちゃならないみたいだな」
一人の警官はほとほと疲れ果てた様子でした。
警察署に連れて行かれたといっても雛苺はまだ子供、取調室に連れて行かれるわけではありません。
多目的室の一角に机と椅子が置かれ、そこで雛苺は警察の話を聞いていました。
しかし、雛苺は何も答えることができないでいました。
ちらりと時計に目をやると、深夜12時を回っています。
こんなに夜更かしをするなんて今、とてつもなく長い時間の中を雛苺は過ごしているのです。
「もう、二度とともえにはあえないの…」
それは不意に思いついたことでした。あんなことをしてしまったのです。
もし、この警察署から出れてももう2度と巴には会えないかもしれません。
壊れた心が、その事実を受け入れるのは容易いことです。
表情をほとんど変えず、ただ雛苺は一筋の涙を流していました。
そのとき、急に部屋の黒電話が鳴りました。警察官は受話器をとると、
ああそれはよかった、はいはい、それではまた、などといい、笑顔で雛苺の前にやってきました。
「お譲ちゃん、お迎えが来たようだよ、よかったな」
警察官は本当によかった、という表情を浮かべながら、雛苺を立たせると、ロビーまで案内しました。
誰が迎えに来てくれたんだろう。雛苺は思いました。でもどうせのりかジュンのはずです。
ともえにも会えなかった、だから、あんな辛い家にもどるのはいや。雛苺の心ではそんな言葉が何度も繰り返されます。
ロビーで待っていたのは、女の子でした。のりではありません、しかし、真紅や翠星石ではありません。
そこにまっていたのは、雛苺が一番会いたい、ともえだったのです。
ともえはパジャマの上にコートをはおり、なにやら書類を書いているようでした。
そしてそれが終わると、つれてこられた雛苺の手を繋ぎ、ペコリと頭を下げます。
そして警察署をあとにしたのです。
「雛苺…おんぶしてあげる」
「でも…」
雛苺は自分の洋服がとても汚れているのと、と家の人を怪我させてしまった
罪悪感から、ともえに抱きつくことも喜ぶことも、なにもかもを控えていました。
でも、雛苺が背中にのるまで、ともえはずっとかがんだままです。
雛苺はともえの背中におんぶすることにしました。
「ごめんね雛苺、今日一日とっても辛かったわよね」
ともえは、なにもかもを知っていました。雛苺が桜田家を出た少し後、
ジュンから電話があったのです。そこで、今日、雛苺にどんなことがあったか、ともえは知ったのです。
「帰ったら、お夜食作るから…花丸ハンバーグでいい?」
でも雛苺から返事はありません。
まるで母の背中で眠る子供のように、雛苺はともえの背中で安らかな寝息を立てていました。
ともえはその姿を見るとなんだか幸せで、満点の星空の下を家に向かってゆっくりと歩いていきました。
申し訳のう、遅筆は腹を切ってしぬべきは当然であり、
当然地獄の火の中に投げ込むものたちであります。ごめんなさい。
薔薇乙女山に行って、性根鍛えなおしてきます。
>>141で読むの止めるとBADエンド、
>>142まで読むとハッピーエンドになってます。オアック
早く人形であることに気づけよ、警官。
でもなかなかよかったよ。作者さんGJ
レプ氏がゾイドに移籍してた(つД`)
147 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/06/29(水) 00:01:55 ID:TpmSEtjy
意味なくあげ
148 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/06/29(水) 13:15:04 ID:rB0COhi/
マジカ!? 何故過疎るんだ?
≪落ち着け!!≫
149 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/06/29(水) 20:44:47 ID:CMbnzQJY
>>148 ◆x3BPXU4g5UがタルいSS投稿してるからよ
まあチビ苺には期待してない
>>149 自分ではなにも書けないくせして人に対する文句はいっちょまえだな、鼻垂れ
スルーしろよ低脳ども
自演だったらごめんね
154 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/06/30(木) 18:54:59 ID:IXg5OrL4
>>153 おいおいw
テンション上がったり下がったり棚w
だれでもいいからSS書けーーーー
庭師の鋏を使って、盆栽の手入れをする蒼星石というしょーもないネタで、
SSを書いてみようと思っていたりする。生温く待ってて下さい。
待ってます
カオス・メイデンを密かに待ってる俺
>>159 ああいうのは気がのらない時に無理して書いても辛いだけのものになると思うぜ
それじゃあ気が乗る時が来る事に期待してのんびり待つとしよぅじゃないか
なんか書いてみたいと思うんだけど、ネタが無い。
ネタ誰か投下して(ヽ゚д)クレ
つ【学園もの】
164 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/07/02(土) 03:11:05 ID:RM26cstj
>>162 >>163に付け足して、各キャラの簡単な役割など。
真紅…主人公
水銀燈…真紅のクラスにやってくる転校生
翠星石…真紅の同級生
蒼星石…真紅の同級生
雛苺…真紅の後輩
金糸雀…雛苺の同級生
JUM…真紅に思いを寄せる、別のクラスの生徒
巴…JUMに思いを寄せる、そのまた別のクラスの生徒
のり…保健の先生
山本…のりに欲情している数学の先生
梅岡…誰それ?
原作・アニメ入り乱れてスマン。
スマン、ageてしもうたorz
>>162 蒼星石が鋏でザックリしたりされたりする話キボン
>>162 使い切れないネタがあったら割れがリサイクルするから、選べ!
せっかくなので、『タルい』をお題にSS書いてみた。
=======
題名『暑い』
「たりー、です。まったく、たりーです」
翠星石が、のどの奥から搾り出すような声でぼやく、
いや、僕だってぼやいてるし、真紅だって雛苺だって、口を開くたびに
タリータリー、言っている。
こんな暑さじゃ誰だってぼやきたくなる。
外気温は30度超、夏まっただなかにクーラーも無い部屋、
パソコンからの放熱も相まって、僕の部屋は熱源地獄と化していた。
呪い人形達は汗こそかかないがやっぱり暑いようで、
恥じらいもなく上着を一枚脱ぎ、二枚脱ぎ、していた。
見てるこっちのほうが恥ずかしい。
もう我慢できない、限界なんて間もなく通り越してしまう。
そうしたら確実に熱射病のようなものになってしまう、呪い人形達はどうかは
知らないけれど。
気温に翻弄されている体を引きずりながら、物置の中を引っ掻き回した。
あった、そう、これだ、年代ものだけどきっとまだ動く。
「これって確かおでんのだいこんを切るための機械だったとおもうの!」
雛苺さん、まったくの大はずれです。
引っ張りだしてきた扇風機はボタン式で、首が回るタイプ。
周りの期待(呪い人形3匹)を一身に背負って僕はボタンを押す。さあ、いよいよ始動だ。
ゆっくりとした羽の回転がだんだんと速くなり、後ろの空気をかき集めて前に押し出す。
部屋の空気をひっくりかえしているにすぎないが、それでも体感気温は大分下がるように思う。
「あ゙ーーーーー、ジュ゙ン゙ーーーー、ずずじい゙よ゙ー」
「ま゙っ゙だぐだわ゙わ゙ーわ゙ーわ゙ーわ゙ー」
始動と同時にさっそく遊びだしているアホ雛苺がいる。ガキが良くやる遊びのひとつだ。
それにつられるように真紅も遊んでいる。本当にガキだ。
しばらくは我慢していたが、もっとも涼しい特等席を独占してしまっている上に、
ウザイのだから当然僕と翠星石は納得がいかない。
もっとも涼しい陣地を取ろうと、沈黙の中で戦争が始まろうとしていた。
次の瞬間、僕の横から黒い何かが横切ったかと思うと、真紅の頭に当たりカコンととても
いい音がした。
黒いものとは・・・中華なべだ!翠星石が投げた中華なべが真紅の頭に直撃して
天使の歌声如く快音を響かせた。
真紅は、怒りこそ表情に出してないが、そうとう怒っている様子で、
体を思い切りよじり、しかえしのかみのけテールアタックを食らわせていた。あれは痛い!
鼻っ面を思いっきりひっぱたかれた翠星石も負けていない。次に飛ぶのは、どこから出したのか、まな板だ!
まったくをもって不可解だ。なんでこんな扇風機如きで命を張っているのか、
いや、そこで気づいたこれが、これこそが、真のアリスゲームなのだと・・・
勝者は真紅。だけど僕は彼女に重大発表を告げなくてはならない、この戦いの間に思い出した最重要要項。
「とても残念なお知らせがある、居間にクーラーあったのすっかり忘れてた」
その言葉に真紅の鉄拳が飛ぶ。膝蹴りが飛ぶ、いろんなものが飛んでくる。
「わかった、特等席譲るから、絶対に」
居間、クーラーの冷風がモロに降ってくる真下の特等席は真紅に。
そして、とうとうクーラーのスイッチをオン。さあ、めくるめく冷風の世界へ!
しかし、降ってきたのは、なんかよくわからんクーラー汁だ!それもおびただしい量!
ガハーっと降ってきた水は真紅の全身にかかり臭い匂いを撒き散らす。
「ジュン、ちょっとこっちにいらっしゃい」
怒りに震えた真紅の声に、僕は全身から汗が引いていくような気がした。
いや、実際に引いて行った。クーラーいらずだ、万歳。
(終わり)
真紅(´・ω・)カワイソス
次は汚れた真紅様をお風呂で洗うわけだな
真紅( ゚ y ゚ )くっさ〜
SS書いたらよくわからんほのぼの系になってしまった。
全然蒼星石を虐げられないorz
番外 「カナリ嫌・死闘編」
私の名は金糸雀。決してキム・シジャンではないのかしら。
薔薇乙女一の策士、その通り名に相応しい頭脳を持った知性派ドール。
そして毎日三食玉子焼きで血糖値が上昇中の不幸せなお人形……
「と、鬱に浸っている場合じゃないかしら!」
双眼鏡越しに見える家、あそこが真紅が住んでいる根城に違いない。
「ようやく三十六回の失敗にしてようやくつきとめたわ…」
思い返せば、みっちゃんがカード破産してからというものの苦労の連続だったかしら。
連日扉を叩きに来る黒サングラスのガラの悪い男達。
外にも出れず、食べるものといえば喉を潤す水か有り余る程の量の卵のみ。
ついには電気も水道も止められ、みっちゃんは『たまごこわい、たまごこわい』とうめきながら絶食八日目で逝ってしまった。
「みっちゃん……貴方のためにも、カナは必ずアリスになってやるのかしら!」
「ちょっと、君」
「かしら?」
振り向くとそこには顔に笑顔を浮かべた警官が一人。
「署まで来てもらおうか」
「で、何で人の家なんか覗いてたんだ? それにさっきから飛びまわってるこのでかいホタルは何だ? あぁ?」
目の前のむさくるしいオッサンが机の上のライトを私の顔に当てた。
光の七割は私のデコによって反射しているけど、あとの三割の光に私は目を細める。
「なぁ、さっさと正直に吐いた方が身の為だぞ? お前も早く楽になりたいだろ?」
「……チッ」
「今舌打ちしただろ、オイ!」
警官に捕まり、この薄暗い密室に閉じ込められてはや一時間。
さっきからオッサンが吐け吐けうるさいけど、みっちゃんがよく言ってたのかしら。
『ポリ公は税金を貪る卑しい犬。 私の経験上、捕まっても黙っとけばOK』って。
ありがとうかしら、みっちゃん。あの時の言葉が今役に立っているわ。
「なぁ…嬢ちゃん。 せめて名前ぐらいは教えてくれないか?」
ふふふ…策士たる者、そうやすやすと教えるわけにはいかないかしら。
名を教える時、その時は自らの死を意味する。昔のお偉いさんもそう言ってた気がする。
「そういやもうすぐ昼だな…。 名前を教えてくれりゃあ何でも好きなもん食わしてやろうと思ってたんだがなぁ…」
「金糸雀なのかしら!」
「おぉ、そうか。 カナリアっていうのか」
……ち、違うのかしら。これは決して食べ物で釣られたワケじゃなくて…これは…その…
…! そ、そうよ、これもカナの策略なのかしら! 長期戦をみこして兵糧が尽きるのを防ぐため…
ってその目は何よピチカート!
「で、何がいい? 何でも出前してやるぞ」
「玉子丼!」
……は、腹が減っては戦はできないかしら。
そんなに呆れかえらないで欲しいわ、ピチカート。これでも五日は何も食べてないから餓死寸前なのかしら。
「よし、頼んでやったぞ。 さぁ、メシが届く前の間、お前が何者なのか詳しくきかせてもらおうか?」
「……国家権力の犬めが」
「何か言ったか?」
「かしら〜?」
玉子丼が届くまでの辛抱。オッサンの脂っこい顔を見るのは勘弁だけど全ては玉子丼のためだ。
「…カナは愛するお父様に作られたかしら」
「ほぉ……それで?」
「お父様は私の他に六体の姉妹も作ったの」
「ろ、ろく…!? お、お前の親父さんも頑張ったな…」
何を驚いてるのかしら、このオッサンは。
というかよく見たらこのオッサン、耳から毛が出てる…
「でも、どの姉妹もアリスにはなれず、お父様は姿を消してしまった…」
「こ、子供を捨ててどっか行きやがったのか!? なんて父親だ…!」
どうやったらあんなところから毛が生えてくるのかしら…
まさしく生命の神秘だわ…
「そして鞄に詰められた私達は、アリスゲームが始まるまで眠りについたの」
「か、鞄っ!?」
いいかげん、いちいちリアクションが大きすぎてうっとしいかしら…
「そ、それで今お前等はどうしてるんだ!? ちゃんと身寄りはいるのか!?」
身寄りって何かしら…? 顔見知りのことかしら?
「ウサギが一匹…」
「ウサギぃ!!?」
このオッサン、なんで呆然としてるのかしら。 それよりもあの耳毛が気になって気になってしょうがないかしら…
「な、なんてった……。 嬢ちゃん、もう安心だ。 後は警察に任せとけ、なっ?」
もう安心?…ま、まさか豚箱行きってことかしら!?
そ、それだけは勘弁なのかしら! 臭い飯食うぐらいなら一年中卵料理の方がマシだわ!
「ピ、ピチカート!」
「なっ!?」
私の声と共にピチカートがオッサン目掛けて螺旋を描きながら急降下する。
その名もスパイラル・バンザイアタック。 我ながらいいネーミングかしら。
ピチカートには語呂が悪いと不評だったが光る球の意見なんか無視だ。
「ぬぉ!」
ピチカートの突撃にバランスを崩したオッサン。
その隙を狙い私は素早く懐に潜り込む。
「もらったかしら!」
手に持った傘の先が、目にも止まらぬ速さでオッサンの五臓六腑に突き刺さる。
「ぐはぁ!!」
まさに神槍。
その名もディープインパクト・グングニル……
やはり光る球には不評だっだけど、とりあえず無視だ。
ゆらりと崩れゆくオッサン。
大きな音を立てて地に伏せたその屍を背に、私は慣れた手つきで傘を広げる。
「安心するのかしら…」
ブシャという鈍い音と共に、赤い雨と一本の耳毛が傘に降りそそぐ。
「急所ははずしたわ…」
たぶん。
前科つきを逃れるため、警察署からの逃走を図る金糸雀が、連行されてくる全裸の海産物に出会うのはまた今度のお話し。
(続きますか・嫌がっても続きますよ)
続くのか……www
カオス待ってた
耳毛のオッサンかわいそうw
あ〜、カオスだ!w
181 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/07/08(金) 00:26:35 ID:PERDCwKb
あげ
崩れる屍に「急所は外した」と一人ごちるところがカナリヤらしいな。w
カオスさんファイトォ*:.。..。.:*・゚(n‘∀‘)η゚・*:.。..。.:*!!!☆
ホントにここは突然ぱったりとレスがこなくなるな
>>183 いつものことですよ。
というわけでSS職人カモン
蒼たんの局部に俺の極細ティムポを挿れたい
銀様の胴に俺のティムポ突っ込んで慰めてあげたい、人間だもの
−みつお−
俺も書くからお前らも書こうぜ。
皆で盛り上げて投下していきゃ、どんどん人も集まってくるハズ
>>188 じゃあリクエスト、「雛苺といけない遊び(エロ抜き)」で
ちかごろはエロ無しが主流なのか
「総合」になったからね。
というか、ネタ切れ?
ネタなら山ほどあるよ♪
文章にするのが難しいのさ…('A`)
ネジ切れた雛の顔でオナニーするともえSS一丁ください
194 :
匿名希望:2005/07/13(水) 01:03:59 ID:YGvZoGSf
多数の世界、可能性が混在するnのフィールド。その世界のひとつにそれは存在した。
常に暗く陰湿な空気が漂う世界。西洋風の建物の隙間を抜ける風は、どこからともなく恨めしそうな重低音を響かせる。
通りをあてもなく走るジュンにもその音は嫌でも聞こえていた。
「はぁ…はぁ…いつまで走ればいいんだよ!」
ジュンは脇に抱えた真紅を睨み付けながらも、顔は前を向いている。
「あら、運動不足を解消するにはちょうど良くなくて?」
「はァ!?」
突然、背後から風切り音がした。
「お前なぁ…!」
「黙って」
真紅は静かに言葉を割って、首を後ろに傾けた。
「ジュン、来るわ」
視界の隅に黒い物体が映った瞬間、ジュンは真紅の言葉を全て理解した。
途端、直ぐ隣の建物の窓が割れたかと思うと、続けざまに今度はジュンの足元に黒い羽根が突き刺さった。
逃げる暇などない。ジュンが思わず足を止めた瞬間には、どこからともなく飛来した無数の羽根にあっというまに囲まれて、進路も退路も簡単に塞がれてしまった。
「くっ……どうするんだ、真紅!」
「私に聞かないで。 まったく……もとはといえば貴方の足が遅いからこんなことになったのよ。 ほんと使えない下僕ね」
「だ、誰が下僕だ!誰が! 第一、僕のせいじゃなくてお前が重いかグハァ!?」
ジュンのわき腹に小さなエルボーが抉りこむように入る。
小さな体のどこにそんな力が……、そんな疑問を吹っ飛ばしてくれるほどの衝撃がジュンの全身に伝わった。
これが乙女に対する禁句を言ってしまった者の哀れな末路である。
「レディに失礼なのだわ」
ジュンの腕から抜け出した真紅は、悶え苦しむ彼を尻目に薄く曇った月が浮かぶ中空を見上げた。
「うふふ…ふふふ…」
月を背に広げられた二対の羽がはためき、羽根がヒラヒラと辺りを舞う。
もう一度大きく羽をはためかせると、すでに黒に身を包んだ人形は地に降り立っていた。
「もう鬼ごっこはおしまぁい、真紅?」
「水銀燈…」
青い瞳と赤い瞳が交錯する。
真紅の顔には嫌悪と焦りが浮かんでいるが、対する水銀燈はまったくの正反対で口元には
195 :
匿名希望:2005/07/13(水) 01:05:24 ID:YGvZoGSf
笑みさえ張り付いている。
「それとも諦めたのかしらぁ?」
「馬鹿なことを言わないで。 私は諦める気もローザミスティカを渡す気もないのだわ」
「うふふ……ほんと貴女ってお馬鹿さぁん」
彼女が手の平を前に出すと、前後の羽根の壁が一気に崩れ去り、奔流となって真紅に襲いかかった。
しかし真紅の反応は思った以上に冷静であった。
すぐさま横に飛び退き、間を置かずに真紅は前へ出る。
しかし、数歩も進まないうちに予想以上の速さで追いついてきた羽根に首を絡めとられてしまった。足を止めたが最後、次から次に押し寄せる羽根の群れは途切れることなく飛んでくる。気がつけば、真紅の体はあっという間に黒に埋もれていた。
「あははははっ!! 真っ黒でとても素敵よぉ、真紅」
「真紅っ!」
ジュンは慌てて真紅を助けに走る。
「主人も主人なら下僕も下僕ねぇ……せっかく楽しくなってきたのに、邪魔しちゃつまんなぁい」
「ジュ…ン…! くっ…逃げな…さい…!」
行く手を阻む羽根の乱舞に、彼はうまく前進することができない
だが、頬を掠めようが服が切り裂けようが、ジュンは何とか進もうと足を前へ出していく。
彼の瞳は一点、こちらに向かって逃げろと叫び続ける真紅だけを見ていた。
「真紅、手を!!」
羽根の猛攻を切り抜けたジュンが手を伸ばした。
「…ジュ…ン…!」
真紅は呆れたように微笑んだ後、ジュンの手を掴もうと精一杯手を伸ばす。が、指先が触れ合うだけで、あともう少しの距離で届かない。
「くそぉ……もうちょっとなのに……もうちょっとなんだ…!」
歯をかみ締め、ジュンは再度手を伸ばす。
差し出された手を、傷だらけの手を今度こそ真紅がしっかりと掴んだ。
「やった!」
ヒュッと小さな音がした。
「!? ジュン、危な―――」
196 :
匿名希望:2005/07/13(水) 01:06:16 ID:YGvZoGSf
とても暗く、深く、何も見えない。
冷たくて、淋しい、奇妙な感覚。
行き場のない思念が生まれては消えてゆく。
世界のどこでもありどこでもない空間。
確かに分かることは、ここにいるという観念。
『なら何故、貴方は迷子に?』
迷子…? ここは僕の居場所ではない…?
分からない。
僕は?
分からない。
僕は誰だ?
『それは貴方自身が探すことです、“ ”』
お前は誰だ?
『貴方は私。私は貴方。 いずれ分かる時が訪れます』
……?
『さぁ、時間です。 またお会いしましょう“ ”』
197 :
匿名希望:2005/07/13(水) 01:13:23 ID:YGvZoGSf
「う、う〜ん……」
柔らかいベッドの上で、彼は目を覚ました。
窓から差し込む光は弱いが、起きたばかりの彼には眩しすぎる明るさだ。
上半身だけを起こし、彼は大きく伸びをする。半覚醒から抜け切れていない頭を小さく振りながら、彼はなんとなしに辺りを見渡してみた。
壁沿いに隙間なく置かれた本棚、反対側に首を傾けると工具のようなものが散乱した木製の机が一つ、ポツンと置かれていた。
それ以外にはこれといった家具はなく、全体的に殺風景な部屋である。
ふと正面を視線を戻すと、締め切られた扉の横にかけられた大きな鏡が目に入った。
眼鏡をかけた年相応の可愛らしい少年が、そこには映っていた。数秒間、彼は目を開けた
まま固まっていた。それが自分自身の姿だと気づくにはさらに時間を要した。
「えっ……」
全身から血の気が引いていく。
「あれ……? 僕は……えっと…」
掌で頭を押さえ、記憶を思い出そうと思考する。
だが、まるで頭の中を白いペンキで上塗りされたように、思い出そうとするたびに真っ白な空間が浮かび上がるだけでまったく過去の記憶を探ることができない。
「僕は…誰だ?」
混乱しきってパニックになりそうになった瞬間、タイミングよくノックの音が部屋の中に大きく響いた。
しばらく考えた後、彼は戸惑いながらも『どうぞ』と言った。
きしみ音をたてながら、ゆっくりと扉が開かれていく。
「お、お、おはようですぅ、お父様……」
声の張本人は、扉から半分だけを体を出していた。
緊張しているのか、顔はどこか赤く、色違いの目も伏せられたままでこちらを見ていない。
しかし、そんなことは今はどうでもよかった。
それより気になったことは、
「お父…さま?」
彼の顔がさらに青白くなった。
つづく
久しぶりにキタ!!
期待してます
>>194-197 おつかれさまです。
少しコンセプトの難易度が高そうですね。(頑張ってください!)
続き期待してます。
なかなか面白そうだ。乙!
蒼星石をいじめたいんだけど
脳内でやれ
ううっ…
ここのスレタイは詐欺だ!
うっ…ううっ…
めっちゃくちゃに虐めてくれ!
えっいいの!
だって総合だもんよw
何だっておk!!
じゃあ今日は帰る!
ねむい!
水銀燈虐めって見ないネ
トロイメントに出られないからね。
虐めた日にはもう命はないぞ
また来たよ。
でも具体的に虐めるってどうすればいいの?
真紅:汚物で虐める
雛苺:無視して虐める
翠星石:隔離して虐める
蒼星石:叩いて虐める
水銀灯:貶して虐める
金糸雀:髪を切って虐める
真紅:猫檻に放り込む
雛苺:放置プレイ
翠星石:嫌な人間(体臭油ギッシュ下衆卑猥オヤジ)をマスターにする。
蒼星石:公序良俗・社会道徳に反する行為を無理矢理させる。
水銀灯:腹に色々な「モノ」を詰め込む。
金糸雀:いらない子
なるほど。
つまり話を作ればいいんだ
原作は3巻までしか読んでないし、アニメはいま地上波を観てるところだからもうちょっとイメージを固めてから作ってみる
>>214 >金糸雀:いらない子
よし、ちょっと屋上へ行こうぜ
やっぱ虐めるんなら翠星石か蒼星石だろ。
真紅や水銀燈はどうもな・・・雛苺にはちょっと酷だし、金糸雀はよくわからん。
218 :
レ プ ◆utWEud8dUs :2005/07/17(日) 00:52:00 ID:7u+cZ/nQ BE:22691849-##
蒼星石「ま、ますたー・・・ぼ、僕の靴、が・・・ゴニョゴニョ」
俺「あ!?何だって!!!?聞こえねーよ!!!!」
蒼星石「ひ、ひぃっ・・・・・く、靴が・・・」
俺「うん・・・・靴が・・・?」
蒼星石「あ、あの・・あの・・・・ゴミ、ゴミ・・・・・ばこ、に」
俺「・・・・・・・・・・・・・・・・・うん、で?」
蒼星石「・・・・・・・え、・・・・・・・・・ぇ、と・・・」
俺「・・・・・・・・・・・・・・・・・え?なんで俺に言うの?」
蒼星石「え・・・・えと・・・・・・」
俺「ちゃん・・・っと(蒼星石の髪の毛を鷲掴んで引き上げる)俺の目を見て喋れよゴルァァ!!」
蒼星石「ひ、ひぃぃぃぃぃぃぃっっっ!!!!」
俺「はい口開けてー」
蒼星石「ん、んぁ・・・・・ッッ!!?んぐぐぐっんぶぶぅぅぅ!!!」
俺「あーーーーやっぱお前の口スゲーいいわー」
ジュボジュボジュボジュボジュボ
蒼星石「んぶぶぶぅぅぅっっ!!んぐむぅうっぅぅぅぅ!!!」
俺「あーーーーー出すぞ」
どっぷどっぷどっぷ・・・どぷっどぷっ・・・・
蒼星石「ぶふぅっ!!げぼっ!ぶぐぅっ!!!・・・・ん、んぐ・・・んく・・・んく・・」
俺「あーーーー全部飲んだか?」
蒼星石「ふ、ふぁい・・・」
俺「・・・げっ!ズボンについてるぢゃねーーーか!!!」
バキッ!!
蒼星石「げふっ!!」
久しぶりの降臨
キタ━━━(゚∀゚)━( ゚∀)━( ゚)━( )━(゚ )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━━!!!!!
220 :
214:2005/07/17(日) 01:01:53 ID:zMIaMTkB
やっべ、カオス先輩に呼び出された。
どうやって辱められるんだろうか。。´Д`)ハァハァ/ ヽア
>218
どわっっ!!!!
久しぶりのレプ氏降臨…
そういえばここで実装ネタはダメなのかな?
223 :
レ プ ◆utWEud8dUs :2005/07/17(日) 01:42:04 ID:7u+cZ/nQ BE:8824272-##
蒼星石「ま、ますたぁ・・・きょ、今日も・・・・・お、おしり・・・・で?」
蒼星石は既にズボンとズロースを下ろし、四つん這いの体勢である。
恥ずかしいだけではないのか、やや高潮した面持ちを見せながら、こちらにそのデカい尻をおずおずと向けていた。
世に10とない精巧で可憐な究極の生き人形が、こんな下卑た体勢を下等な人間様に強いられているというのは、悪くない。
俺「そのポーズ・・・・・嫌いじゃないな」
素直な感想を述べる。
蒼星石「・・・・あ・・・・あ、その・・・・・・・・え、えへ・・」
下唇を咥えて、照れてみせる。
俺「調子に乗るんじゃねぇ!てめぇのそういう顔はキモいんだよッッッ!!」
バチィィィッ!!
俺は全力で平手をケツにぶちかました。
蒼星石「あ、あぅぅぅぅぅっっ・・!!」
全身を反らして苦悶の色を浮かべる蒼星石。俺はその顔を見やって微笑む。
俺「そうそう。その顔だよ」
俺は・・飽きていた。
かつて幼馴染という存在であった少女。彼女の俺への好意とローゼンメイデンへの嫉妬を利用して、ドールとして調教するのにも飽きた。
世話焼きという裏にある、俺への異常な依存を隠せなかった姉。彼女はトイレで俺のションベンを口で受け止める勤めを始めて一週間後、首を吊った。
何だかんだ言っても従順な真紅を、風呂やトイレや押入れや・・毎晩様々なシチュエーションで楽しんでいたが・・彼女はある日水銀燈に連れて行かれてしまったきりだ。
知識らしい知識を何も持たないままに俺に弄ばれ、毎晩未知の性感の波にわなないていた雛苺は、今はオナニー人形と化して放置されている。
こっちが呆れるくらいに俺の欲求を満たそうとして、食糞やらSMやら全てを受け入れた翠星石は、今は精神を病んでずっと鞄の中だ。
水銀燈は・・・是非試してみたいが、性交渉を持った時点で自動的に彼女に命を奪われるという話なので、残念ながら手を出せない。
金糸雀は・・見た目とは逆に非常に精神的に脆い子だったらしい。貞操を奪ってやった時点でブツブツと同じ事しか喋らなくなったので廃棄した。
そして・・・・手元にはコイツが残った。
コイツは翠星石以上に繊細なくせに、それのみならず相当の精神的タフネスも持ち合わせており、意外な場面で意外な反応を見せ、よく楽しませてくれる。
また、コイツが秘めた犬属性も翠星石のように過度のものではなく、これも飽きが来なくて大変良い。
>222
前スレ見なよ、実装が大活躍だよ。
虐待マスターと犬蒼星石の歪んだ飴と鞭的関係は、漏れの理想(*´д`)
それを示してくれたのが毛沢東氏。彼には大感謝どす
わくわく
>223
がっは!!!!!
こ、ここはえらくピンクなムードに包まれているのですね………
「ぅおーい、帰ったぞーぅ」
夜10時。仕事が終わり、グデングデンに酔っ払って帰宅した俺。
「・・・んぁ?」
戸を開けてすぐ、蒼星石の出迎えが無い事に気付く。
「迎えが・・ない・・・・」
灯りがついてるのも玄関だけで、廊下も真っ暗、部屋の戸からも明かりは差し込んで来ていない。
・・ふざけやがって。これじゃじゃ靴が脱げないままじゃないか。
「ぅあいつ・・・・・気合を・・・入れ直してやらないと・・・・・い、いかんなぁっ・・・・・」
回らない舌で、蒼星石への折檻を強く決意する。
あいつがいるのはどこだ・・?自分で靴を脱ぐと面子に関わるので、俺は土足で家に上がった。
ドタン、ドタン・・・・ドタン。素足よりも一際高い音を立てて廊下を進む。
「蒼星石〜〜!蒼星石〜〜〜!とわっ!」
・・ゴツッと、足に何かがぶつかった。
「・・・ッ・・・・・ッ・・・」
「おわぁぁっ!」
・・足元の物体に驚いて、俺は飛び上がる。
それは良く見ると、それは無言で手マンに没頭する雛苺の姿であった。
「〜〜〜〜〜〜ッッ!!!」
幾ら顔かたちが整っているとしても、暗闇の廊下の陰で、髪の乱れた西洋人形が目を見開いて手マンをしているのは気持ちが悪い。
俺は手加減なしで、その小さな身体の小さな横腹を蹴り飛ばした。
鈍い音と共に、ゴロン、ゴロン、と玄関方向に転がっていく雛苺。・・なあに、ローゼンメイデンは物理損傷はすぐに回復する。
俺は居間に向かった。
うぅ〜〜
居間にも誰もいない。・・まあ、蒼星石がいなければ後は誰もいないわけだが。
雛苺については、トモエが取り乱して騒ぎが公にならないようにする為に置いてるだけだしな。
・・そう。家の部外者については、とかく慎重になる必要がある。トモエを深追いしなかったのもその為だ。
・・そして。実質、この家には俺と蒼星石しかいないのと同じなのである。
「居間にもいない・・・と」
次第に目も慣れてきた。玄関から届く明かり(面子があるので電気は点けてない)だけで何とか部屋を見渡せる。
そうして部屋を見渡してる内に、俺は視界の端に何かを見つけた。
「・・・・ん?」
居間と仕切りの無いダイニング。そのテーブルの上に、何かが置いてある。
無言でそれに近づく俺。今朝、俺が家を出るまでは確実に無かったものだ。
一歩、二歩、・・・・五歩、六歩・・・・七ほ---
「マスター、誕生日おめでとうっ!」
パンッ。
貧相なクラッカーの音と共に、部屋に灯りが点く。
目を細める俺の前に、蒼星石が立っていた。
「ほ、ほら、テーブルの上のケーうげっっ!」
言い終わる前に、靴先で腹を蹴り上げる俺。その慣れた感覚が爪先から伝わると共に、酔いも一瞬で醒める。
「マ゛、マ゛ズダぁぁぁ・・・・・」
流石に靴を履いては少々キツ過ぎたか。口の端から泡を浮かべて悶絶している蒼星石。
俺は彼女の服の襟を掴んで摘み上げた。
「・・・・・・・なぁ」
「・・・・・・・・・・・・・ふぁい」
「・・・・・・・俺はがっかりだぞ」
「出迎え」
「ふぁい」
「靴」
「ふぁい」
「上着」
「ふぁい」
「電気」
「ふぁい」
「・・・・・・忘れたな?」
「わ、わずれだんじゃな」
ゴスッ!
容赦なく顔を殴る。
「忘れたな?」
「ご、こひゅ、・・・ごぼ・・ひゅーっ・・・ごごべんだざいま゛ずだー」
肺(?)が潰れたのか、息が吹き抜ける気持ちの悪い発声をする蒼星石。
俺は蒼星石を吊り上げたまま、テーブルの上に置かれたイチゴのケーキを見下ろした。
”マスター 誕生日おめでとう(^^)” ご丁寧にチョコクリームでメッセージまで書いてやがる。
「あぁ〜今日は誕生日だったな。そうかそうか」
ニコニコと笑顔を見せる俺。
「コヒュー・・え、えへ・・・ゴホッ」
「そうかそうか」
そのまま蒼星石の顔をケーキに押し付けてこねくる。
「うぶぶぶぶ」
手をジタバタさせて抵抗するが、俺の力にかなうハズも無く。結局為すがままにされる。
(^^)←ワラタ
茶目だなあw蒼星石は(;´Д`)
「そーら」
ようやく引き上げてやる。
「ぷはーっ・・ご、ごほ、ごほ」
蒼星石は大きく息を吐いて呼吸を取り戻した。
・・さっきの気持ちの悪い息遣いはおよそ回復していた。
人形同士の戦いじゃないと死なないように出来てるとは言え、まったくインチキな回復力だ。
「ごべんだざい、ごべんだざいまずだー」
顔がケーキとクリームでウンコみたいにグチャグチャになっているのに、
それを払う事すらせず、ポロポロと大粒の涙をこぼしながら許しを請う蒼星石。
「そんな汚い顔でこっちを見るな」
冷徹に言い放ちながら頭をバシッとはたく。汚くしたのは俺自身なんだが、そんな事は関係ない。
そう言われて、慌てて両手で顔を隠す蒼星石。
「ご、ごべんマスター」
・・謝りながらも、指の隙間から俺の方をずっと見つめて来る。
「・・・・」
「・・・・・なんだ」
「・・・・ううん。グスッ・・・・・・僕、顔・・・洗ってくるね。ここの掃除も、しないと、いけないよね」
そう最後まで言い切る前に洗面所に駆けて行こうとする蒼星石。
「待て」
俺はその腕を掴み、蒼星石をぐいと引き寄せた。
「マ、マス、タ・・・!?」
「時間が勿体無い」
返事を聞かず、そのまま蒼星石の顔に舌を這わせた。
「わっ・・・ま、ます・・」
ケーキの欠片を舌先で絡め取り、口に詰め込む。
「ます、た・・・・」
「・・・晩飯はこれしか無さそうだしな」
俺はそう言うと、そのまま蒼星石の小さな口を自分の唇で覆った。
「んむ、んむむぅぅ・・・」
一瞬、驚きで目を見開きながらも、すぐに健気に吸い返して来る蒼星石。
「んふぅ、んむ、むちゅ、むふぅぅぅ・・・・」
相当に興奮しているらしく、顔に当たる鼻息がブフ、ブフと荒い。肩は小刻みにプルプルと震えていた。
「・・・・・・ま、ましゅたぁ・・・」
まぁ・・・今日くらいはコイツを喜ばしてやってもいいか。
俺は蒼星石の服に手をかけた。
ここまででつ(`・ω・´)
最後の最後で不覚にも勃起した
ケーキ→虐待が唐突気味かも…
でもGJ(`・ω・´) b
昨日のローゼン観たけど、蒼の声イメージと全然違った。
しかも原作とキャラ違うし
あれなら虐待してもいいかも。
と言いつつも、レプ氏の作品がまだ受け入れられない自分がいる…
なんか住民層変わったのねここ
すっかり毒気が抜けてしまったので貴殿の力でもとの気風を呼び戻してくれると嬉しい
やれやれ、じゃ、漏れ様が純愛系蒼星石ばなしでも書くとすっか。
レプ乙
久しぶりに蒼星石を虐めるスレになってきたな
242 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/07/18(月) 02:03:30 ID:NTbWPQ50
もっと虐めてさしあげて
蒼星石は99日虐めて100日目にキュッと抱き締めてあげたら、それで全部マスター大好きになっちゃう子だよ
うっひょ〜!!
虐めですぞ!虐めですぞ!
雀達が朝の挨拶を交わすように鳴いている。
その囀りを耳にし、小さな体が微かに動いた。
目を開けると、真っ暗な鞄の隙間から淡い光が洩れている。
(朝……ですか…)
翠星石はいまだ呆けた頭を覚醒させるために、鞄を全開にした。
突然明るくなる視界、その眩しさに慣れた目がゆっくりと窓に向けられる。
ガラス越しに見える太陽は今日も惜しみなく輝いている。
それを恨みがましそうに睨んだ後、翠星石はのりの部屋から出た。
「おはようです…」
リビングに入るとまず真っ先に、ジュンの姿を探す。
しかし何処にも見当たらず、変わりにキッチンに立っていたのりが料理をしている手を止めてこちらに振り向いた。
「おはよう、翠星石ちゃん」
顔は笑っているが、声に元気がない。
彼女もジュン同様、まだ立ち直れていないのだろう。
翠星石は少し戸惑いつつも訊ねてみた。
「ジュンは何処ですか?」
「ジュン君? たぶん自分のお部屋じゃないかなぁ」
「そう、ですか……」
やっぱりそうか。
翠星石は顔を俯かせたまま、小さな声で「ありがとです」と呟いて、いつもの定位置に座った。
ジュンの隣、ここが自分の居場所。
隣の空席が酷く寂しく感じた。
「朝ごはん、もうちょっと待ってね。 もうすぐ作り終わるから」
そう言って、のりはまた作業に戻る。
テーブルに出された皿は何故か五人分。桜田家にいるのはジュンとのり、そして翠星石の三人だけなのに。
何故?と彼女に聞くと、決まって返ってくる答えは『あの二人が、いつ帰ってきてもいいように』だ。
(帰ってくるわけ…ないです……だって真紅達は…)
出しかけた言葉を、唇をかみ締めて無理やり飲み込んだ。
「…ジュンを起こしてくるです」
「ええ、お願いね」
込み上げてくる何かを抑え、翠星石はキッチンから逃げるようにでた
「ジュン…入るですよ」
固く閉ざされた扉。
翠星石はちゃんとノックをしてから、ノブに手を伸ばす。
重苦しい雰囲気とは裏腹に、扉はノブを軽く捻ると簡単に開いた。
「あ…」
真っ先に目に飛び込んできたのは、パソコンの前でマウスを動かすジュンの姿だった。
彼女の立っている場所からは背中しか見えないが、それでも久しぶりに見るジュンの姿に、思わず笑みがこぼれる。
だが、床に置かれた二つの鞄見つけて、その笑みも自然と消えていった。
「ジュン」
「…なんだよ」
ジュンは背中をこちらに向けたまま答えた。
背中からでは表情を見ることができないが、自分を歓迎していないことはその態度から嫌でも分かる。
「朝ご飯…です。 さっさと降りてこいです」
数秒間、沈黙が続いた。その間、翠星石はずっと床を見つめ続けたまま、ジュンの口が開くのを待った。
「いらない」
翠星石はジュンに目を戻した。
「いらない。 姉ちゃんにもそう言っとけ」
ジュンは繰り返して言う。
「で、でも……少しは食べないと…体に…悪い…ですよ」
「うるさいな……いらないって言ってるだろ」
「わ、私は心配なんです! もし…ジュンが倒れたりなんかしたら…」
恐らく冷静ではいられないだろう。蒼星石がローザミスティカを奪われてしまった時、あれほど取り乱した翠星石である。あの二体に次いでジュンにまで何かあったら自分でもどうなってしまうか分からない。
そんな翠星石の心情を知ってか知らずか、ジュンの返事はひどく素っ気無いものだった。
「だから?」
「えっ……」
「僕が倒れようが死のうがお前には関係ないだろ」
関係ない、その言葉に翠星石はひどく悲しげな表情でジュンを見た。同時に、押し込めていたはずのどす黒い感情が沸々と顔をだした。
気がついたときには全てが遅かった。一人と一体の微妙な距離は、その時、一瞬で崩れ去ることになった。
「……真紅達は、もう動かないですよ」
マウスを動かす手が止まった。
「ローザミスティカのないドールは」
翠星石は淡々とした口調で言葉を紡ぎだしていく。
「話すことも歩くこともできない、ただの…」
「やめろ!!」
ジュンが勢いよく立ち上がり叫んだ。その拍子に椅子が床に倒れたが、ジュンにはどうでもよかった。
「やめろよ…!」
ジュンの剣幕に翠星石は驚きはしなかった。ただ顔を伏せたまま、一言だけ返す。
「ただの……人形です」
ゆっくりと翠星石が視線を上げて、何の感情も篭っていないオッドアイの双眸でジュンを見た。
途端、ジュンの顔が歪む。哀しみと憎悪を含んだ、なんともいえない奇妙な表情。こんなジュンを見たのは、翠星石はこの家に来て初めてであった。
「お前に……!」
翠星石の細い首をジュンがいきなり掴んだ。
「お前なんかに何が分かるっていうんだ!」
両手に力を込めて、首を絞め上げていく。
「なんで……なんでお前が動いてて、真紅がもう動かないんだよ!」
しかし、いくら締めようと翠星石は平然とジュンを見ていた。
ドールに呼吸は必要なく、いくらジュンが首を絞めようと窒息に陥ることはない。だから自分の首を掴んだ手を振り払う必要もないし、苦痛に暴れることもなかった。
だが、心は痛かった。
「嫌いだ…! お前なんか嫌いだ!!」
ジュンの手に力が込められるたびに、翠星石の中で大切な何かが音をたてずに壊れていく。
痛くて痛くて、そして何より昔のような日常には戻ることができないことを、改めて理解することが何よりも虚しかった。
「ジュ…ン…」
翠星石の声は震えていた。自然と溢れ出す涙は、一筋の雫となって頬をつたう。
首を絞めるジュンの手に、彼女の繊細な手が優しく添えられた。
「好き…です……私は…誰よりも…ジュンのことを……」
ジュンの黒い瞳が大きく見開かれ、首を絞めていた手の力が緩まっていく。
そして彼は、その手を翠星石の首からゆっくりと離した。
「僕の…ことを…?」
しばらく呆然と立ち尽くしていたジュンであったが、やがて彼の肩が震え始めた。それが笑いによる震えだということに、翠星石はしばらく気がつかなかった。
「ふふふ…そうか…僕のことをね…」
呼吸に合わせて乾いた笑いを洩らすジュン。
何が可笑しいのか分からず、不思議そうにジュンを見上げている翠星石。
真紅という心の支柱を失ったとき、すでに桜田ジュンは死んでいたのかもしれない。
狂いはじめた一人と、それに翻弄される一体。
昔のような日常が戻ってくることは、恐らく二度とない。
「だったらさ……」
タルいけど続きます。
カオスなモノばかり書いてたせいか、少々文体がおかしいかもしれないけどそこはスルーしてください。
決してネタが切れたから虐めに逃げたのでは(ry
リアルタイムで読んだ!
すげー悲しくなった・・・
カオスさんすげーよ!
251 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/07/18(月) 04:40:08 ID:HTtEWrhp
カオスさん、差し支えなければ教えて。
小説家志望?
>>251 いえ、ただ文を書くのが好きなだけの暇人ですぞ
ローゼンに初めて出会った時は真紅ゲロ萌えだった。
雛苺が出て来てからは、馬鹿みたいに雛で抜いた。
原作では翠星石はスルーしてたけど、SS書いてるうちにハマった。
蒼星石はここの元祖スレで目覚めた。
今は真紅に全く萌えられない。なぜだ・・
256 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/07/18(月) 19:45:03 ID:NKAN6VOJ
>>255 ,イ │
// |:!
//,. -/r‐- 、| !
/,/ ./ | _」 ト、
/.\`/ |二...-┘ ヽ
. i ,.>、;/ー- 、 l
! ∠.._;'____\ |
,!イ く二>,.、 <二>`\.、ヽ.
/'´レ--‐'ノ. `ー---- 、 |\ ヽ、 ぼうやだからさ・・・
\ `l (!" Jfヽ! `''-;ゝ
`‐、jヽ ヾニニ> ゙イ" }_,,. ‐''´
`´\ ー / ,ィ_}
. |_ `ー ''´ _」'
_,.| ~||「  ̄ 人|、._
,r==;"´ ヽ ミ|||彡 / ` ー`==、-、
. ///,イ ___ ヽ|||_,,. ‐''´___ | | | |ヽ
ある意味夏は最悪かも…
お題ってドールならどんなのでもいいの?
スレタイが曖昧ですけどいいみたいです。
>259、d
キワモノだけどダメもとで
【お兄ちゃん×銀ちゃん】
やってみたんだが俺にはムリだった…
踏むんじゃない奴頼む神様
レプは絶対少年スレみたくこっちでもエロ絵を描いてくれんのか?
昔はよく書いてたぞ!
実際SS書きって絵もかじった事ぐらいはある人が多いんじゃないかって気がするけどどうなんだろう。
雑談もいいけどSSカモン
>264
一度SSに挑戦してみることを(ry
>>261 絶対少年は線がシンプルで描き易いとオモタ
ローゼンは巻き髪キャラ大杉
267 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/07/20(水) 00:15:30 ID:fuVQpnBu
ハ〜ロ〜ゲン,ハ〜ロ〜ゲン,ハ〜ロ〜ゲンハ〜ロ〜ゲン
ハッハッハ〜ロ〜ゲン.
>レプ
雛苺ネタは無理?
前スレのがとても酔ったから…
もっと蒼星石を虐めてさしあげて
美玖のエロ絵全然反応なかったw
サビシスw
描けないわけじゃないけどリクエストに応えられる程器用じゃないし
描かなきゃって思うと描けなくなるタイプだから描かない。
www.imgup.org/file/iup58219.jpg
マジ萎え。スレに美玖好きがいたら誰かもらっといて(ノД`)
気持ちはわからんでもないがスレ違いだぜ
スマソ消しといた。反応が無いっていうのは批判よりよっぽどキツいね。
>>276 ウワーン反応ないくらいいいじゃまいか。
俺なんか、(つづく)
クソ!夏だというのにSSが投下されないじゃないか!!
カオスはまだか!?レプはまだか!?
279 :
鬼検索:2005/07/22(金) 23:04:54 ID:SKQHkele
ローゼンひげに真紅達がリボンつけるってお話キボンヌ
そろそろ禁断症状が……
>>279 ごめん…どう考えてみてもそのシチュエーションが思い浮かばないよ…
俺の妄想力が足りないのか…
このスレで今一番望まれてるSSって、どのキャラのなのだろうか
のり
285 :
283:2005/07/24(日) 01:24:13 ID:KoAfA9Pe
*7月7日(木)
眼鏡をなくしました。
しんくちゃんやひないちごちゃんに聞きましたけど、知らないみたいです。
仕方が無いので一日眼鏡なしで過ごしました。
眼鏡がないので、女子トイレと男子トイレを間違えて入ってしまって気まずい思いをしました。
学食の食券も買い間違えて、ご飯の大盛り券だけ10枚買ってしまいました、
したがってお昼ご飯は抜きです。
家に帰ってくるとひないちごちゃんがわたしの眼鏡にクレヨンで落書きをして
遊んでいました。
少し殺意が芽生えました。
*7月8日(金)
下着がなくなりました。
お気に入りだったので少し残念ですが、きっとまたひないちごちゃんの仕業です。
学校から帰ってくるなり問い詰めましたが、一向に口を割ろうとはしません。
仕方なしにご飯抜きの刑に処しました。
だけど、真実は違いました。
「たからものばこ」の中に私の下着をしまうジュン君を目撃してしまったのです。
ジュン君が一人前の思春期になったことを喜ばしく思う気持ちもありますが、
「たからものばこ」の他の中身を見たときは少しだけ複雑な気持ちになりました。
まさかジュン君があんな趣味だったなんて。
*7月9日(土)
蒼星石ちゃんに家庭菜園で作っていたトマトの苗を全部切られました。
真紅ちゃんが口を聞いてくれません。
雛苺ちゃんが若干やかましいです。
ジュン君が起きてきません。
なんだかもう、疲れました、何もしなくていいジュン君がうらやましいです。
*7月10日(日)
*7月11日(月)
*7月12日(火)
*7月13日(水)
*7月14日(木)
*7月15日(金)
パソコン
とどいた
乙!GJ
カオスさんも続編キボン
>>282 蒼星石に決まってるだろう
また虐め倒して欲しい
288 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/07/24(日) 13:58:50 ID:5oSI8w0X
|ω・`)SSナイ・・
キャラとシュチュ書くと自動的に生成される仕組みです。
蒼星石が鋏でいろいろと切断される話希望
99日の責め苦に耐えて、100日目に優しくされて股間がウルッとしてしまう蒼星石。
その100日目を書き続けたい。
空気読まずにスマソだけど、このスレができる前に、蒼星石を虐めるスレ2が
できてなかったっけ?そのスレで、将介石氏が蒼星石のSS書いてなかった?
そのスレ、もう消えちゃったみたいだけど。
誰か知っている人はいますか。
>>194の続きを書きながら
>>245の続きも書いて、そしてカオスの続きも書く…
へっ…スレを盛り上げようと後先考えずに長編を投下し続けた馬鹿がいたことを忘れないでくれ……
レプ殿がSSを投下してくれるのを期待しております。八月が待ち遠しい…
SSを書くのは楽しいけど難しいですね……
平日1時間くらい、休日5時間を2週間ずっと費やしても一つも仕上がらなかったよ(ノД`)シクシク
自由にできると何も出来ない、現代の典型的な学生だなぁ……
初スレからSSを読み返してみると何だかその背景も見えてくるようだ
>295
ご苦労様さまです、閣下 つ(`・ω・´)シャキーン
とりあえずレプ氏のSSを満喫しましょう
けれど、貴方の作品の続きも気長に期待(監視)していますから(念のため釘をw)
ごめん・・今日は書く余裕あったのにドッ汁の方に投下してしまったよ('A`)
急にレス無くなった
(´・ω・`)今日もショボーン
(´・ω・`)明日もショボーン
まーなんだ原作の続きが出る直前は何かと書き込みにくいじゃないか。うむ。
>>303 訂正:ll1-2
二日後…蒼星屋本社
蒼星石 :な…なにっ、金糸雀がす、水銀燈と接触したと!?
//////////////////////
一ヶ月後、京都某料亭…
JUM :しかし金糸雀堂よ、蒼星石を始末させた上で
公安を使って長官も逮捕させるとは
流石は策士、お主も考えた物よのぅ。
お陰でワシも部長になる事が出来た、礼を言うぞ。
金糸雀 :いぇいぇ、当然の事をしたまでです。
お互い理念を同じうする同志、末永くお願いしますよ…?
JUM :それが本音かッ、仇敵を撃滅した今、我が世の春という訳か!
グフフフッお主も中々のワルよのぉ…
ワシとお前は一蓮托生、利益を独占した暁には、
金糸雀堂、判っておろうのぅ?
JUM&金糸雀:グワッハハハハ…
…
JUM :しかし、よく水銀燈とコンタクトがとれたものだな、
参考のために教えてくれんか?
金糸雀 :私の配下に翠星石というのがおります、
形の上では財務担当となっていますが実際には諜報活動をも統率しています。
巨大コングロマリットを目指す企業こそ情報を財産と認識すべきです!
JUM :…ではやはり長官を裏で操っていたのも?
金糸雀 :如何にも。遅かれ早かれ蒼星石に肩入れする以上はこうなる運命だったのです。
JUM :味方で良かったぞ、金糸雀!
JUM&金糸雀:グワッハハハハ…
ビシッ
JUM :う、うわ!か、金糸雀〜!!!
翠星石 :(水銀燈は、依頼者の裏切りを絶対に許さない!
ふふふっ邪魔な野郎どもも排除したし、
これから私の輝かしい未来が始まるのですぅ!
末永くお付き合い願いますよ、JUM、水銀燈…)
お〜来てくれたか!感謝!!
>弾頭質量120.0g
機関砲弾かYO
原作、全ドール揃ったのかな?
ちょっとイレギュラーっぽいドールだけど。
薔薇水晶…なんか、嫌だ…
なんかいかにもネタに詰まりましたって感じだよなぁ
俺の日課は学校帰りにゲーセンによって、
クレーンゲームで遊び倒すことだ。
プライズゲームという淫靡な響きが俺の欲望を刺激する。
ああ・・・オウ、イエス。
今日は鶯谷駅のすぐ近くにあるゲームセンターモリモリに挑戦だ。
確かここのアームは手ごわい。弱い上に、角度がついてる。
でもそこは達人テクニックで難なく攻略だ、すごいぜ俺。
わくわくしながらプライズコーナーに向かう
顔は純真無垢な子供のそのもの。
『ローゼエンキャチャァ』
一歩踏み込んだプライズコーナー。
いつもとは違う、何かがおかしい。この店のクレーンゲームはなにかおかしい。
1機のクレーンゲーム(逆に言えば1機しかない)
には、むさくるしい男ばかりが、10人近く並んでいる。
しかも全員万札を握り締め、なにかブツブツ言いながら
順番待ちをしているようだ。
こんな狂気に満ち溢れた場所とはおさらばしたい。
しかし、みんな何を狙っているのかが気になる。
仕方なく、そのむさくるしい男達を掻き分け、
筐体の前へ進む。くせー、おまえら風呂はいってんのかよ。
そして、俺は目の前の風景に愕然とする。
あまりにもショッキングでしっこちびりそうだった。
クレーンゲーム筐体の中にはほぼ下着姿の女の子、
目に涙を浮かべ必死でガラスを叩いている。
そして、そこに忍び寄る、棘のついたアーム。
棘は洋服にひっかかり、少しづつ破きながら、
その魔の手を彼女へと近づけて行っているのだ。
「マスター・・・助けて、マスター・・・」
女の子は訳の分からない言葉を言いながらおびえている、
洋服の破片と思わしき青い布切れがいくつも落ちているのが見えた。
「もうちょいだなー。あと一回やればとれそうな気がするな」
現在クレーンゲームをしているのは茶髪ロンゲのデブオ、
いやらしい笑いをしながら、もう一度アームを動かす。
なんということか、これは未成年者の性を略取する
立派な犯罪だ!許せん!社会の敵だ!
しかし、俺は気付く。
彼女は蒼星石だ。あのローゼンメイデンの蒼星石だ。
なるほど人形なら何をしても言い訳か。
一時期エビキャッチャーとかいう異色なクレーンゲームが出てきたときに
「生き物をゲームの景品にするとは何事か!」と
一大ブーイングとなっていたが、これなら文句はない。
なるほど、店主も良く考えたもんだ。
・・・なんていうと思ったかボケ!
俺は、後先考えずに、今プレイしている、茶髪ロンゲのデブオの顔に右フック、
デブオはスローモーションで宙を舞う。
「ちくしょう、女子供はすっこんどけ!」
どんなバカ悪口を言われても負け犬の遠吠えだ、気にならない。
こうなったら、店主に抗議して、この哀れな蒼星石を開放せねば。
しかし、カウンターの奥からは店主の無言の重圧。
“あんたも漢なら、その腕で助け出してみいや”
俺もクレーンゲーマーの端くれだ、よし、この手で救い出してやろうじゃないか。
コイン投入口は無い、あるのは両替機のようなお札が吸い込まれていく投入口だけだ。
『一回壱万円也』
むさくるしい奴らどもが一万円を握り締めていたのは、こういうわけか。
しかし、ボロイ商売だ。このクレーンゲームが全国にあればゲーセン不況もなんのそのだろう。
いやいや、集中しなくては。俺は、1万円札を計5枚取り出す。今月のバイト代全額だが、
いたいけな蒼星石を助けるのは金に糸目はつけない。それに俺の誇りもかかっている。
5万円で1回おまけの6回の挑戦。俺は全身全霊をかけて、この一世一代の大仕事にかかり始めた。
まず右に動くアームそして、前に動き、蒼星石に狙いを付ける。
しかし蒼星石は逃げ出してしまった!そうか!このアームに棘がついているのをすっかり忘れていた。
彼女はおびえている。痛みに恐怖している。棘付きアームがかすると、
服が破れるとともに、やわらかい皮膚を傷付けた。
ちくしょう、えげつないなんてもんじゃない、これじゃとれないではないか。
店主も裏で笑っている
その後もチャレンジするが、やはり蒼星石は棘付きアームに怯えている。
いよいよ最後の一回。俺のクレーンゲーマー魂が燃える。ここで取らなくては漢がすたる。
蒼星石に目配せをする。彼女にも俺の気持ちが通じたみたいだ。
そして、アームが動き出す。
その瞬間蒼星石が中で走りだして、景品出口に飛び降りた。
ビンゴ!狙ったとおり!蒼星石も作戦を理解してくれたようだ!
ここにいる全員、まさか景品から景品出口に入ってくるとは夢にも思わなかったろう。
こうなったら、もうあとはめちゃくちゃだ。ぎゃあぎゃあ騒ぐ男どもと店主を尻目に俺は
急いで店を抜け出す。ゲーマー魂に若干の傷はついたが、まあいい一人の蒼星石を救えたのだから。
家につくと、とりあえず蒼星石に着るものを与えた。
今のままじゃあんまりにもかわいそうだ。
俺が小学校の時に使っていたお気に入りの向日葵柄のワンピースだが、サイズはぴったり。
これはつまり、あの頃の俺は女子の中で得にちいさかったって事だろう、
今考えると若干のショックだ。
「あの、あり、ありがとうございます」
あまりこういう服を着慣れていないのか妙にもじもじとしている。
こう見ると、彼女もけっこう可愛い。本で彼女のことを知ったときは
正直男かとおもったが、こんな服を着てきちっとしていれば
十分女の子として通用するだろう。
夜飯を食べて、とりあえず夜。
男どもの欲望のはけ口としてさんざん辛い思いをしたのだから
きょうぐらいは、不安を取り除くために
いっしょに寝てあげるのも悪くないと思った。
「あの・・・・」
うつらうつらとしてきた時、彼女が俺に話しかけてきた。
「なに?」
できるだけやさしい声で言う。
「マスターって呼んでもいいですか?」
その言葉に頷き、俺は彼女をそっとやさしく抱きしめた。
========
題名ワスタレーorz=3
乙!
もう少し長くゲーセンの場面を見たかった俺は鬼畜ですかそうですか
314 :
ユッキー:2005/07/30(土) 23:56:15 ID:w5IMt8lS
眠い目をこじ開けて
重い体を引き釣りながら
いつもの花園へと向かう
あの子と話したいから..蒼いあの子とね
そして花園に着くと蒼いあの子は本を読んでいた
オレ:何の本を読んでいるんだい?
彼女の名前は蒼星石と言う蒼星石:ここの国のお茶のおいしい飲み方について勉強してるんですよ
ここの国のお茶?緑茶の事を言ってるんだな
オレ:勉強家なんだね
蒼星石:いえ、暇なだけですよ...
オレ:あ、そうだ!今日は和菓子を買って来たんだけど一緒にどう?
蒼星石:美味しそうですね何のお菓子ですか?
どうやら和菓子に興味があるようだな
オレ:コレは日本のお菓子で「栗まんじゅう」と言うんだ、一個どうぞ
蒼星石は受け取ると食べ始めたのだった
オレ:美味しいかい?
蒼星石:甘くて..美味しいです
オレ:でもコレは君の言うお茶と組み合わせて食べるともっと美味しいんだけど蒼星石:ケーキと紅茶が合うみたいなものですね
オレはそこで思いついた
蒼星石:どうしたんですかいきなり立ち上がって?
オレ:ちょっと待っててね蒼星石:分かりました
了承を得ると自転車に股がり風よりも速く飛ばしていく、全ては蒼星石とのもっと楽しい一時の為に、続く
>>313 了承しやした、あとで書き足してホペにあぷしときます。
スレタイと内容が真逆に…
でもGJ
317 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/07/31(日) 22:16:01 ID:UYpIJX90
殺るのを待つのとは逆説に自ら殺ってしまうとは
ローゼンメイデンSSのまとめサイトとかってないのか?
勝手ながら、今までのSSをまとめました
お詫びなのですが、題名のないSSは、勝手に題名をつけてしまいました。
それと、「ローゼンメイデンの蒼星石を虐めるスレ2」のSSは入ってません。
ローゼンまとめサイトのあぷろだにあります。
>>319 モツカレ。
つけたタイトルに若干わろた。そしていただく。
>>319 てか、のら銀灯がコメディタッチに変わってたのにテラワロタw
325 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/08/03(水) 07:34:37 ID:Pkb3t+LN
過疎化してるんじゃないのか?
とりあえず保守age
326 :
レ プ ◆utWEud8dUs :2005/08/03(水) 17:44:32 ID:m2hQhEOf BE:22691366-###
age
(´・ω・`)ショボーン
レプ氏カムバック
また急にSS投稿されなくなったな
330 :
レ プ ◆utWEud8dUs :2005/08/06(土) 02:03:45 ID:VZXeR0S2 BE:10085344-###
ちょっと今から書いてみまつ
今日はやっぱりちょっと無理でしたorz
おやすみなさい
332 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/08/07(日) 15:34:02 ID:b4LgFQkZ
age
ジュン「ったく、何でボクがこんな3流ホラー映画なんかを・・」
ソファーにだらしなく座りながら愚痴を垂れるジュン。
その脇には真紅がピッタリとくっついて座っていた。
真紅「もう、うるさいわね・・いいところなんだから静かにして頂戴」
ジュンの方を見向きもせず、ピシャリと言い放つ。
ジュン「何がいいところだよ。こんなしっかりとボクの服にしがみついといて」
はぁ、と大きくため息をつく。
あと1時間強もこんな映画を見せられるのかと思うとほとほとウンザリである。
と、今度はソファーの陰から翠星石が現れる。
翠星石「ふぅ〜・・よっこらせ、ですぅ」
・・むにゅ。膝に柔らかい肉の感触。
何を思ったかジュンの膝の上に腰を下ろしている翠星石。
ジュン「こ、こら、下りろっ!お前まで来るなっ!」
翠星石「来るなとは失礼ですっ!このチビ人間!」
ピーピー騒ぐが、問答無用で翠星石をつまみ上げる。
翠星石「な、何をするですかっ!こ、こらっ・・お、お尻を触るなですぅっ!」
ジュンの腕の中でキャーキャーとジタバタ暴れる翠星石。
ジュン「何嬉しそうな顔してんだよお前はッ!つーかお前ら見た目以上に重いんだよっ!」
真紅「なっ!それは聞き捨てならないわね・・」
ジュン「もたれかかるな!乗っかるな!ああ何度でも言ってやる!お前ら重過ぎだッッ!」
翠星石「そっ、その言葉、撤回させてやるですぅっ!!」
怒ってるのか単に抱きつきたいだけなのか、翠星石がジュンにしがみついて来る。
更に真紅まで加わって纏わり付いてきた。
ジュン「だーーーっ!鬱陶しいッ!!」
頭をわしゃわしゃ掻き回し、心からの叫びを放つジュン。
のりがドイツに留学、トモエが遠方の全寮制高校に入学してから半年。これが最近のジュンの日常であった。
何とか二人を振り切って二階へ向かうジュン(二人は何だかんだでテレビにかじり付いている)。
「ジューンぅ」
ジュン「・・・ん?」
足元からジュンを呼ぶ声がする。
振り返ると、階段の脇にポツンと立っている雛苺の姿があった。
廊下の灯りは消えていたので、西洋人形が足元に直立しいるだけで妙に迫力がある。
ジュン「な、なんだよ雛苺・・」
考えてみれば、ジュンは最近雛苺と滅多に話していない。
今の返事は少々余所余所しい感じのトーンだっただろうか?
雛苺「ジュン、お風呂・・はいろ?」
再度言いながら、ジュンのズボンにしがみついて来る。
ジュン「何だよ、風呂くらい雛苺一人で入れよ・・・」
雛苺「お風呂・・・」
雛苺はなおも足から離れない。
ジュン「っていうか、ローゼンメイデンって風呂に入らなくても良かったんじゃないか?」
雛苺「おふ・・」
ジュン「・・じゃあ部屋に戻るからな」
雛苺「やっ・・やーぁ・・・」
雛苺の手を払って階段を上がり始めると、やがて静かに背後から啜り泣きが聞こえてきた。
雛苺「えぐっ・・ト、トモエは、いつも一緒に入ってくれたの・・」
雛苺「雛、さびしいの・・ひくっ・・ひくっ・・」
両手で懸命に涙を拭いながら、雛苺は踵を返し、廊下の闇に消えていった。
ジュン「何だよ、クソ・・・」
後味の悪さに苛立ちを感じながら、ジュンは部屋に戻った。
335 :
レ プ ◆utWEud8dUs :2005/08/09(火) 00:20:47 ID:Zl73z8yT BE:34037069-###
暗闇の中。ジュンはふと目が覚めた。
枕元の時計を見る。・・・午前3時。
ジュン「なんでこんな時間に・・クソっ・・」
軽く目が醒めてしまったので、ムクリと上半身を起こすジュン。
ジュン「参ったなぁ・・」
頭をポリポリ掻きながら、ベッドから部屋を見回す。
ジュン「・・・ん?」
・・部屋の片隅。
3つ並んだカバンの内、雛苺のカバンだけが開きっぱなしで転がっていた。
ジュン「雛苺ー、いるか?」
脱衣所の戸を開けると、中は明かりが点いていた。案の定、雛苺の衣服が散らかっている。
ジュン「って事は、やっぱり風呂に入ってんのか・・?こんな時間に?」
風呂場に電気は点いていない。何をやってんだか・・。
耳を澄ますと、静かに嗚咽が聞こえてきた。
「・・・ッ・・・ッ・・・」
悲しみが滾々と湧き出てくるかのように、か細いが、断続的に漏れ出てくる声。
ジュン「こんな状況で、そのまま帰るわけには行かないか・・」
のりも柏葉もいなくなって、更に真紅と翠星石はジュンにくっ付いてばかり。
たまに相手をしてもらっても、真紅は雛苺を本当に下僕としてしか扱わないし、翠星石は未だに雛苺を苛めている。
考えてみたら寂しがり屋の雛苺には、かわいそうな事をしていたのだろうか。
ジュンは頭をポリポリかくと、やむなく服を脱ぎだした。
336 :
レ プ ◆utWEud8dUs :2005/08/09(火) 00:22:02 ID:Zl73z8yT BE:5043124-###
パチッ
雛苺「っ!?」
突然部屋に明かりが点き、目を細めて驚く雛苺。
ガラガラ・・
間を置かずに全裸のジュンが風呂戸を開けて入ってくる。
ジュン「・・・よぉ。何やってんだよバカ苺」
雛苺は泡風呂から顔を半分だけ出していた。既に風呂場全体の空気が冷たい。
湯船に手を入れると、泡の下は冷たい真水。
とっくに湯が冷めているのにずっとこうしていたのか。
雛苺「あ・・っ・・ジュン・・どうして・・・?」
ジュンが入って来たという事実を認識すると、途端に慌てて赤い目をゴシゴシと擦る雛苺。
ジュン「・・別に。ちょっと風呂に入りたいなと思っただけさ」
ぶっきらぼうに、そう答えるのが精一杯のジュン。湯船の傍に腰を下ろす。
雛苺「・・・うゅ・・・そうなの・・?」
キョトン、とした顔の雛苺。
ジュン「・・悪いかよ」
雛苺「うぅーんっ・・雛、嬉しいの・・っ!」
雛苺は湯船から飛び出し、ジュンの身体に抱き付いた。
337 :
レ プ ◆utWEud8dUs :2005/08/09(火) 00:24:06 ID:Zl73z8yT BE:3782423-###
半腰状態から突然のタックルを受け、尻餅をつくジュン。
ちょうどあぐらをかいた状態で、全裸の雛苺を抱っこしている体勢である。
雛苺「ジューンぅ・・好きぃ・・」
ジュンの首にしがみつき、足を腰に絡ませ、完全に身を預けて来る雛苺。
ジュン「ちょ・・雛苺・・っ」
抵抗しようにも、その雛苺の幸せそうな顔を見ると脱力してしまう。
ピチョン・・・天井から滴り落ちる水滴の音、そして二人の微かな息遣いだけが風呂場に響く。
ジュン(な、なんかこうも甘えてしがみつかれると、押し離す事も出来ないじゃないか・・・)
泡にまみれ、水で冷え切った雛苺の冷たい身体。
雛苺の泡まみれの胸の肉や腹の肉が、ジュンの胸板に密着する形でニュルニュルと押し付けられ、
彼女の足がしっかりとジュンの腰に絡まっているので、
必然的にその小さな秘部はジュンの下腹部にしっかりと押し当てられている。
そして雛苺の柔らかい尻の肉は、図らずも、丁度尻の割れ目がジュンの肉棒をミッチリ挟むような形で密着していた。
雛苺「ジュンぅ・・」
すぐ間近の身を許しきった甘えた声、小さな息遣い。
こうも眼前で見れば分かるが、雛苺は外見において完璧な美少女である。これは紛れも無い事実。
そんな美少女が身を任せて全裸で抱きついているという事実だけでも、本来は現実にそう有り得ない事である。
そして、その眼前の少女の肉体からダイレクトに伝わる、完璧な白い肌の感触。
それは水風船に暖かいミルクが詰まっているかのような底無しの柔らかさ。
しかもその水風船が石鹸でヌルヌルなわけで、そのような触感を持つ美少女の肌と言ったら、
もはや触るだけ、触られるだけで耐え難い性感を得る程であろう。
・・更に雛苺のしっとり濡れた髪は、独特の甘ったるい芳香を放ちながら絶え間なくジュンの頬をくすぐり、
そして、雛苺がジュンの胸の中で色っぽく身じろぎする度に、雛苺の泡まみれの尻肉は、
密着したジュンのチンポをむにゅ、にゅると擦り上げる。
338 :
レ プ ◆utWEud8dUs :2005/08/09(火) 00:25:07 ID:Zl73z8yT BE:15127283-###
ジュン(やべ・・・)
ムク・・ムク・・・
当然というべきか、ジュンのチンポは徐々に膨張し、鎌首をもたげてきた。
雛苺「んゅ・・・?」
股間の違和感に気付き、雛苺が身を起こす。
ジュン「えっと・・・」
こりゃまずい。言い訳を考えている内に・・雛苺はまたジュンにしがみついて来た。
雛苺「♪〜」
肉棒自体に興味は無く、単に下から突つかれて座りにくかったので姿勢を変えただけらしい。
ジュン「ふぅ・・・・」
雛苺「ジュンぅ・・」
今は丁度、雛苺の腹とジュンの腹とで肉棒が挟まれているような状態である。
これはこれで、全く状況が変わってない、いや逆に悪化した事に気付いたジュンであった・・・。
339 :
レ プ ◆utWEud8dUs :2005/08/09(火) 00:26:55 ID:Zl73z8yT BE:26473267-###
静かな風呂場で二人、会話も無く抱き合っていた。
雛苺「ねーぇ、ジュン・・」
ジュン「ん・・・?」
雛苺「ヒナね、何だか、落ち着くの・・・」
雛苺は、ジュンの背中に両手を回し、しっかりとその小さな身体で抱き締めていた。
安心しきったその顔はまさに天使のようで、ほほえましい光景のようにも見えるが、
密着した二人の身体が挟んでるのは、極限まで勃起し、太い血管の浮き出た赤黒い肉棒である。
雛苺「トモエの時とも違うの・・なんだかドキドキしちゃ――」
ジュン「そろそろ・・出ようか?泡流して」
ジュンは機嫌を損ねないように、出来る限りやさしく声をかけた。
雛苺「いやいやいやッ!いやなのっっ!!」
途端に、顔を、身体を、激しく振ってみせ、驚くほどの反抗をする雛苺。
ジュン「んくっ・・!雛苺っ・・待てっ・・」
こうも密着した状態で身をくねられたら・・当然、ジュンは悶絶していた。
意図せず雛苺の下腹部に激しく擦り上げられ、ジュンは一気に込み上げてきた射精感を必死に抑える。
ジュン「わ、分かった、もう少ししたら・・な?」
雛苺「Non!!」
ジュンの状況も知らず、更に激しく身を暴れさせる雛苺。
ジュン(もう・・ヤバい・・!)
雛苺の下腹部に鬱血するほど押さえ付けられた赤黒い肉棒。
その鈴口はパックリ開いて先走りを溢れさせ、亀頭はプックリと膨れ、竿はヒクヒクと痙攣する。
・・ほどなくチンポの付け根から甘い痺れが登り始めた。
雛苺「Non!Non!Non!!!」
ジュン「ちょ・・・まっ・・・雛・・ッ!!」
なおも駄々をこね、飛び跳ねるように腰を上下に振る雛苺。
じゅちゅっ!にゅちゅ!むちゅっ!にちゅっっ!
ジュンの肉棒はいちいちその度に、雛苺の白い下腹部に、マン肉に尻肉に、密着され、擦られ、挟まれ、しごかれ、
・・極限まで絶頂に追いやられ・・弾けた。
ジュン「雛いち・・っ・・ふっ゛・・!ん゛・・っ!!・・・・ッッ!!」
出来る限り声を噛み殺して、しかし全身をガクン、ガクン、と大きく震わせながら、ジュンは勢い良く達した。
どぷっ・・どぷっ・・どぷっ・・
何も知らない雛苺の白い腹に、石鹸の泡とは違う白い粘液が、
ビシャッ、ビシャッ、ドプッ、ドクッ、と絶え間なく激しくぶちまけられて糸を引く。
340 :
レ プ ◆utWEud8dUs :2005/08/09(火) 00:29:16 ID:Zl73z8yT BE:17648674-###
どぷっ・・!びゅるっ・・!
精液を吐き出すのに合わせてジュンのチンポがビクン、ビクン、と激しく暴れ、雛苺の下腹部をビタン、ビタン、と力強く叩いた。
雛苺「うゅ・・・・?」
雛苺は首をかしげて視線を落とす。
ジュン「ふっ・・・・ふっっ・・・・くっ・・・・うっ・・・」
自身の腹を叩き、その度に白い液を噴出す謎の肉棒と、
・・それに合わせて気持ちよさそうに歯を食いしばり、ガクガクと震えるジュンの顔とを交互に見比べる雛苺。
雛苺「ん・・これ・・・・?」
雛苺は心なしか息を荒げながら、本能の赴くままにジュンの肉棒をぎゅッ・・と強く握り締めた。
ジュン「ん゛ん゛・・・っ雛苺っ!だ、駄目だってっっ!」
突然の刺激にジュンが震える。その直後、雛苺の小さな手の中で肉棒が大きく震え、再び白濁が飛び散る。
どぷっ・・!
びちゃっ、と雛苺の顔を打ち、どろりと糸を引くジュンの精液。
雛苺「雛・・・・分かったの・・・ジュンの為に・・がんばるのっ・・」
雛苺は全てを悟り、無邪気に微笑んだ。
ぎゅっ・・・・
どこにそんな力があったのか、血が止まる程にギッチリとジュンのチンポを握り締めると、
ギューッとチンポの内容物を絞り出すかのように上に下にと力強くしごいた。
ブビューーーーーッ!!
ジュンのチンポが小刻みに震え、勢い良く精液をほとばしらせる。
ジュン「はぅ゛っ・・・・!!」
ジュンの全身は跳ね上がるように大きく痙攣した。
そして、その動きに合わせるかのように、力強く白い糸をビュービューと噴き出す肉棒。
ジュン「や・・・やめ・・ろっ!!」
雛苺「ゃんっ!」
ジュンに押し離される雛苺。ジュンも射精によって流石に理性を取り戻したか。
ジュン「駄目だ・・って・・はぁ・・っ・・はぁ・・っ・・・んッ!?」
立ち上がろうとしたジュンの動きが止まる。
ジュンが自身の身体を見渡すと、全身に苺のツタ・・苺轍が何重にも絡まっていた。
ジュン「ちょっ・・・雛苺ッ・・・離せっ・・・!」
雛苺「駄目なの・・よっ・・」
雛苺はうっすら陶酔しきった顔でジュンの股間に手を伸ばした。
341 :
レ プ ◆utWEud8dUs :2005/08/09(火) 00:36:55 ID:Zl73z8yT BE:34036496-###
身動きできないまま苦悶の表情を浮かべるジュン。
ジュッジュッジュッジュッ!!
小さな手が激しく躍り、激しい水音が立つ。
雛苺の手とジュンの肉棒との間では摩擦で白い泡がジュブジュブと立ち、
その拷問の中で醜い肉棒が苦しそうにのたうっていた。
ジュン「ん゛っ・・!ん゛ん゛ぅぅぅぅっっ!!!」
ジュンの顔が赤らみ、何度目かとも知れぬ絶頂の兆しを見せる。
雛苺「出すの・・っ・・いっぱい、いっぱい出すのっ・・・!」
雛苺はあーんと亀頭の前で口を大きく開いた。
ビューッ!ビューッ!ビューーーッ・・・!
勢い良く雛苺の口内にビューッと注ぎ込まれるジュンの精液。
雛苺「ぶふっ!・・んぅぅ〜〜〜っっ♪ぐぶっ!ごぼっ!んくっ・・んくっ・・・」
たまに精液が逸れ、彼女の唇をビチッと弾いて顔を汚す。
射精の度に肉棒が暴れ、べちん、べちんと雛苺の頬を打つ。
・・その繰り返しである。
ジュン「うぁっ!あぁっ!雛っっ・・・!あぁぁっ・・!!」
もう何度こうして搾り取られた事か。
ジュンの肉棒が萎えても苺轍で根元を縛り上げられ、強制的に勃起させられるのだ。
ジュンは既に快感よりも苦痛の方が増して来ていた。
びゅっ・・・びゅ・・・
やがて射精の勢いも力なくなる。
雛苺「もう、出ないのぅ・・?」
ジュン「た、助けてくれ・・・・」
雛苺「ジュンったら、とっても気持ちがいいくせに・・っ・ふふっ」
既に雛苺の瞳には光が無かった。
雛苺「でも・・残念・・・もうすぐ真紅達が起きちゃうわ・・」
彼女は風呂場にある鏡に気付いた。
雛苺「そうだ・・・ジュン。真紅達に気付かれない内に、”むこう”で続きをやりましょう・・」
ジュン「え・・・・柏葉が言ってた・・あの・・・う、嘘・・・だろ・・?」
雛苺「ずっと・・・いっしょに・・・」
雛苺が孤独に喘いでいる時、最も誤った対応は安易に優しさだけを見せる事である。
その事にジュンは空ろな頭で気付いた・・・が、既に時は遅かった。
・・数ヵ月後、真紅達が彼らを見つけた時、そのフィールドは白濁の湯船となって二人の身体を浸していたという。
二人の瞳には深い闇が宿り、二人は絶える事の無い交接に興じていた・・。
〜END〜
うーん……これだけの大作の後で、私のヘボSSを投下してよいものか……
や〜めた。
ワンマンとかそういうのは望む所じゃないですし、どんどん投下してください。
そもそもエロの方がイレギュラーなわけですし。
レ プ GJ!!
あぁ…やっぱりレプの苺話はイイ♪
レプ乙!
あれだ、そのな。エロパロ行け
のりがドイツに留学
↑
すげー無理がある設定だなw
うまく言葉を選んでいて、表現が生きてる
やっぱすごいわレプは。
(;´Д`)蒼星石はドコ?
>蒼星石
Σ(゜Д゜;;)
チョキン……チョキン……。
桜田家の縁側で、軽やかな鋏の音が響く。同時に、木の小さな枝が一つ、また一つ庭先
に落ちる。
「……こんなものかな?」
鋏を操る手を止めると、蒼星石は呟いた。彼女の前には、松の盆栽が鎮座ましましている。
上から、横から、蒼星石はたった今自分が手入れした盆栽を見つめた。その目は真剣そのものだ。
「う〜ん……」
発育が悪い枝はないか。逆に、育ちが良すぎて全体のバランスを悪くしている枝はないか。
とはいえ、それらの全てを取り除いては、逆に、その盆栽の良さを殺してしまうことにもなりかねない。
どれくらいそうしていただろう。蒼星石は、ようやく満面の笑みを浮かべた。
「よし!」
「……何が『よし!』ですか、蒼星石」
「あ、おはよう、翠星石」
爽やかな笑顔の蒼星石と対照的に、翠星石は、ことさら憂鬱そうに溜息をついた。
「朝っぱらから盆栽の手入れだなんて……いつからそんなにジジむさくなったです、まったく」
「酷いなぁ、そういう言い方」
苦笑する蒼星石に、翠星石が畳み掛ける。
「おまけに、よりによって庭師の鋏をそんな……」
「そんな?」
「……そんな形に変えるなんて」
蒼星石は、手の中の剪定鋏を見た。金銀に彩られ、豪奢な作りの剪定鋏だ。実を言うと、庭師の鋏は
蒼星石の意思で、どのような形にも変わる(基本的なデザインは同じだが)。一般的な剪定鋏、日本の
植木職人が使う刈込み鋏、通販でもお馴染みの高枝切り鋏など……。
「如意棒みたいだな、その鋏」
ジュンの声だ。蒼星石と翠星石はジュンを見、別々の反応をした。
「おはよう、ジュン君」
「いつからそこにいたです? というか、どこから涌いたです、チビ人間」
「今さっき、そこのサッシの隙間から」
「はいはい、すごいですぅ」
呆れ顔の翠星石と、あっさり流されて不満そうなジュンとを交互に見ながら、蒼星石はクスクス笑った。
「本当、二人とも仲が良いんだね」
蒼星石の言葉に、ジュンと翠星石は揃って驚愕の表情を浮かべながら、互いに顔を見合わせた。
「冗談じゃないですぅ! こんな引き篭もりのメガネチビなんかと仲良しになんぞなりたくないです!」
「ハンッ! こっちから願い下げだ! ていうか、食い意地の張った、毒舌性悪人形なんかと仲良くできるもんか!」
「なななななんですってえぇぇぇ! チビ人間、そこになおりやがれです! 成敗してやるです!」
「性悪人形こちら、手の鳴るほうへ♪」
と、笑いながら部屋に逃げ込むジュンを、翠星石が追いかける。ケンカするほど仲が良いということわざもあるが、
この二人の場合、実際のところどうなのだろう。蒼星石は、そんなことを考えながら、庭の隅を見た。
そこには欅が生えていた。それなりに大きな木ではあるが、手入れが出来ていない。枝は生え放題、伸び放題である。
蒼星石は、どこか嬉々とした表情で欅に歩み寄り、登った。木のてっぺん辺りは、何本もの枝が、斜めに張り出している。
その内の一本の枝に跨ると、蒼星石は鋏――植木用の刈込み鋏――を現出させた。
「……手入れのし甲斐がありそうだなぁ」
いかにもやる気満々といった感じで、二、三度鋏を開閉させ、蒼星石は手近な枝に狙いを定めた。普段は理知的なその目が、
微妙に変な光を帯びている。口元も妙にひくついている。
「うふふふふ♪ そ〜れっ!」
続くかも(多分)。
⊂_ヽ、
.\\ /⌒\
\ ( 冫、) うふふふ♪ ウ○チになぁれ!
> ` ⌒ヽ
/ へ \
/ / \\
レ ノ ヽ_つ
/ / ・*.・:
/ /| :。 *.・
( ( 、 ★。:’*
| |、 \ 。・.*・; ・
| / \ ⌒l ;* ・。;*★ 人・
| | ) / ・ ★・ (_ );; * 。・
ノ ) し' ・ * (__) * ・。・
(_/ 。*.;;・ (●´ー`●) ★.* ’★
乙!
ほのぼのの後には虐待で行くぞ
蒼星石をいぢめてさしあげて
↑IDがドキュソ
くそう、ローゼンSS本2冊とも買いにいけなかった・・・・
こうなったら、書いて気晴らしだ。
>>358 雷過ぎてからでいいですか?ガクガクブルブル
360 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/08/14(日) 22:02:52 ID:MlfRZMrH
ロマンチックageるよ
JUMと真紅に別れの時が来た。それは、なんともあっさりと。
JUMはいつものように、ネットで怪しい通販をしたり、はたまた翠星石にいじめられたり、
時には雛苺にのぼられたりしてしまうなど、とまあ引きこもりにとっては、それがすべての
世界であり、一番パターン化されていますが、のりに叱られたのかもしれません。
とにかく、いつものように、あの雲が青い空に浮かんでいた、天気のいい日であること
は間違いないでしょう。
そんないつもの風景で、真紅が動かなくなっていた。
当然、JUMにはその理由は分かりません。喋りかけたり、叩いたり、蹴ったり、螺子を
巻いてみたりもしたでしょう。何の反応も示さない真紅を見て、JUMはだんだん不安に
なってしまいました。
付き合いも長く、そして固い絆で結ばれている彼ら、そしてJUMには動かなくなった真紅
が、どういう状態にあるのか、中学生ながらに理解するのです。
その晩、JUMは枕をぬらします。ちょこんと鞄の中に横たわっている真紅。
JUMは眠りにつくことができません。泣き疲れて、ただぼんやりしています。無駄だと分
かりつつ、いろんなことをしました。できうることのすべてをやったのでしょう。それでも何
の反応も示さない真紅。泣くことをやめ、何かしらの反応をただただ、だまって見つめ続
ける少年JUM。当然ですが、鞄に手を入れてみたり、人工精霊なんてのもありましたが
動作しないのです。
そして、なんで今まで気づかなかったのか、JUMの家の物置、そう、鏡の存在に気がつ
くのです。ろくすっぽ着替えず、JUMはパジャマのまま、nのフィールドへと鏡に飛び込み
ます。これですべてが解決するはずが・・・。
JUMは、何とか水銀燈に連絡を取り付けました。しかし、JUMは水銀燈でもどうにもなら
ない問題が発生していることに、この時点では気がついていませんでした。いえ、水銀燈
でさえも思いもしなかったことでしょう。「真紅が治る!」JUMはうれしかったでしょう。せ
かすJUMと状況を完全には把握できない水銀燈が、とにもかくにも現実世界へ。しかし
この後に人生最大の落胆をすることになってしまうのです。
ごめん、飽きた。
362 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/08/16(火) 03:45:38 ID:yqsFmiK/
>>361 SSを書く事に飽きが来たのか
それとも、この作品自体に飽きが来たのか
ハッキリ汁!!
AGE!
〜鏡を通して会話するローゼンメイデン達〜
蒼星石『ごめん翠星石・・・僕は君とはいられないんだ』
翠星石「な、なぜですかっ、蒼星石・・!」
雛苺「蒼星石もジュンのおうちにおいでよ・・・」
蒼星石『ごめんね、雛苺。僕にはそこよりももっと大切な場所があるんだ』
『おい、蒼星石っ!ちゃんとトイレ洗っとけっつっただろっっ!!』
蒼星石『ご、ごめんなさいましゅたぁっ・・・!!!」
翠星石「・・・え・・」
真紅「今の誰なの・・?」
蒼星石『現在の僕のましゅ・・ミーディアムさ。今は彼の家に住まわせてもらってるんだ』
『まだ始めてねぇのかっ!!てめぇ、今夜は子宮がぶっ壊れるまでガンガン犯してやるからなぁっっ!!』
蒼星石『は、はぃぃぃっ・・!・・・あ、し、しきゅうが、こわれ、る、まで・・・は、はふ、はふぅ・・・・・』
翠星石「蒼星石・・本当に大丈夫ですか・・?」
蒼星石『・・・す、翠星石にそんな心配されるような事は何もないよ。じゃあ、僕はそろそろ・・』
翠星石「待つです蒼星石っっ!!」
雛苺「なんだか凄く慌ててたの・・・」
(ダダダッ・・)
『・・ましゅたぁ、今トイレ洗うねっ・・・』
真紅「あら、映像を切り忘れてる・・鏡が繋がったまま行ってしまったようね。遠くから声だけは聞こえるのだわ」
『・・・てめぇ何やってた!おら、ズボン下ろしてケツ出せ!このままハメてやるっ・・・』
『・・・あ、あぅぅぅぅ・・・ま、まひゅたぁぁっ、まひゅたぁぁぁっ・・・・くぅぅ・・・っ!!』
『・・・・あ・・くっ・・一丁前によがりやがって・・!・・・ほら、口開けろっ・・!・・・』
『・・・あぁ・・・ましゅたぁ・・むちゅっ・・・じゅぶぶっ・・・・ぶちゅっ・・・じゅぽっ、じゅぽっ・・・・』
『・・・うっ・・・くっ・・・・』
翠星石「・・・そ、そうせいせき・・・・一体何をやってるですか・・?」
真紅「・・・雛苺は向こうへ行ってなさい。・・ほら翠星石。私達も早く行きましょう」
翠星石「は、はいです・・・・蒼星石・・・」
蒼星石『やあ、久しぶりだね』
翠星石「きゃっ・・・・そ、蒼星石っ!久しぶりじゃないですっ!その顔っ・・!!」
蒼星石『ああ、これ?そんな対した事じゃないさ』
真紅「その青アザの酷さ・・尋常じゃないわね。服もボロボロ・・・・今日は雛苺を連れて来なくて正解だったわ」
蒼星石『何てことは無い。ローゼンメイデンにとっては、こんなのは傷の内に入らないよ』
真紅「あなたのミーディアムの仕業?あなた、虐待でも受けているの?」
蒼星石『そんな大袈裟な。・・いちいちそういう詮索をするから真紅は姑臭いと言われるんだよ』
真紅「・・どちらにしても、貴方のミーディアムに暴力を受けたという事には違いは無さそうね」
蒼星石『・・・・』
翠星石「そ、そんな・・・・そ、蒼星石・・・ひくっ・・・大丈夫ですか・・・?痛くないですか・・?ひっく・・」
蒼星石『いいかい、そんな泣く必要はないんだよ、翠星石』
翠星石「・・蒼星石・・・」
蒼星石『・・・この傷はね、マスターと僕との絆みたいなものなんだ』
真紅「その暴力の跡が絆?・・蒼星石、貴方、それを本気で言ってるのかしら?」
蒼星石『本気さ。・・・これはね、木の剪定と同じ事なんだよ、真紅』
真紅「剪定・・?」
蒼星石『そう。只痛めつけるだけの傷じゃない。庭師と木の関係と同じ。お互いの愛を深め、確認しあう為の代償行為さ。・・そして、剪定され傷ついた木には、より豊かな実りがある』
真紅「そ、そんな馬鹿げたこと・・・」
蒼星石『庭師の僕だからこそ、マスターの愛情が分かるんだ。彼の拳が飛ぶ度に、僕の心が剪定されて、彼の望む姿になっていく自分が分かるのさ・・』
翠星石「そんなの絶対おかしいです・・!」
蒼星石『昨日も、マスターにひとしきり殴られた後は、それ以上の愛をここ(お腹をさすりながら)にたっぷり注いで貰ったんだよ』
翠星石「・・・・やめてです・・聞きたくないです・・・」
蒼星石『マスターが僕を激しく突き上げる度に僕の心が充実していくんだ。マスターと僕の身体の一部が密着して擦れている一体感・・あれは翠星石と一緒にいても得られなかった感覚なんだ』
翠星石「・・・蒼星石・・・・」
蒼星石『マスターが僕の身体で気持ちよくなって、最後に僕の名を叫んで、僕の胎内に精をほとばしらせる・・その瞬間、僕は”翠星石の双子の人形”ではなく、”蒼星石”という一人の生きた存在に変われるんだ』
翠星石「ああ・・・蒼星石が・・・あんなに幸せそうに微笑んで・・・・」
真紅「違うわ、翠星石!・・蒼星石はミーディアムに騙されているのだわ・・!」
翠星石「・・・行きましょう、真紅・・・。私もジュンに抱かれた時に、蒼星石の言ってるような事が分かったような気がしたですから・・」
真紅「あなた・・・ジュンと・・・・」
翠星石「ジュンは私を人形のように揺さぶって、本当に乱暴に犯したです。すごく痛かったです」
翠星石「・・・でも・・・翠星石は、私の身体を好きに弄んで楽しむジュンに、この上ない愛情を感じたです・・・真紅よりもジュンに必要とされている、って嬉しかったです」
真紅「・・・・翠星石・・・それは貴方達姉妹が単純に・・・・・・分かったわ・・・。・・・でも・・・私には、いいように身体を弄ばれるのを愛というのは・・やはり理解出来ないのだわ・・・」
蒼星石『さよなら、翠星石。でも心配はいらないよ。僕は本当に幸せなのだから・・・』
翠星石「ええ、分かったです・・・さよなら、蒼星石・・・」
『あぁぁ・・・ましゅたぁぁぁぁっ・・・』
真紅「また切り忘れてるのだわ・・・」
翠星石「・・・・」
真紅(・・蒼星石のマスターが蒼星石を失った時・・・その”可能性の世界”を覗き見てみるのだわ・・)
『なぁ・・・・蒼星石よぉ・・・・どこ行ったんだよぉ・・・・』
真紅(暗い部屋で突っ伏して・・・・・まるで世捨て人ね・・・こんな人間のどこに惹かれるというのかしら・・)
『ただいまぁ・・・帰ってきたぞぉ・・・蒼星石ぃ・・・』
真紅(何なのかしら・・・・?妙に大きい人形を買ってきたようね・・)
『これで、あいつの服に似せた服を着せて・・・・よし・・似て来たぞ・・へへ・・』
真紅(そんな事をしても、それはただの蒼星石に似せた人形なのよ・・・)
『ほーら、上手いか、蒼星石・・・?』
真紅(うっ・・・・人形にご飯を食べさせている・・あーあぁ・・全部床にこぼして・・・)
真紅(・・・まさか、この人間・・・・・この人形で・・・)
『うっ・・・!くっ・・・!!蒼星石っ・・・!!』
真紅(やっぱり・・・・人形で盛ってるのだわ・・・・直視できない光景ね・・・うっ・・)
真紅「はぁ・・・・はぁ・・・・・どっと疲れた気がするのだわ・・・・」
翠星石「どうだったですか?」
真紅「蒼星石とあの男との関係は、まさに倒れ掛かった二本の木がもたれ合って命を繋いでいるようなものね・・」
翠星石「という事はです・・・?」
真紅「どちらが欠けても・・・その時点でオシマイという事ね。蒼星石がマスターを失った場合も見てみたけど、街中を全裸で四つんばいになって歩いてたわ・・はぁ・・頭が痛くなる光景よ」
翠星石「・・・・」
真紅「何にせよ、互いへの依存心が強過ぎるって事なのだわ」
翠星石「・・そうですか・・・・・でも、それって少し羨ましいです」
真紅「翠星石?」
翠星石「ジュンには真紅や雛苺や柏葉トモエがいるです。だから・・自分だけを見てもらえるという確証は無いです」
真紅(ごめんなさい、翠星石・・・・私は既にジュンと・・・・・ジュンにとっての貴方は・・・ただの・・・)
ジュン「いい、いいよ雛苺っっ!!」
雛苺「あぅぅぅっ!!ひ、ひな、おかしくなるのぉぉっ・・・!!」
ジュン「す、好きだよ雛苺、好きだっっ・・・!!」
なんか蒼星石虐待話を統括してしまうような話だったので、今回のは番外という事で。('A`)
「おい、皿洗いはもういいから、こっち来いよ」
流しの前、脚立の上に立っている小さな後姿。
俺は居間のソファーから声を掛けた。
「うん・・・な、何?マスター」
おどおどとした返事を返しながら、蒼星石は可愛らしいエプロンをいそいそと脱ぐ。
「いいから、こっち来いって」
「ひゃ、ひゃいっ・・・」
俺が語気を少し荒げた事で、ひっ、と肩を竦めると、慌てて蛇口を捻る蒼星石。
脚立から飛び降り、とてとてと小走りにやって来た。
「ど、どうしたの・・?」
「そんな怯える必要はねぇだろ。ここ座ってテレビでも見ようぜ」
依然恐縮気味の蒼星石に対し、俺はポンポン、とあぐらをかいている膝の上を叩いて示した。
「マスター・・い、いいの・・?」
それほど予想外の言葉だったか、彼女は大きく目を見開いて尋ね返す。
「座っていいから、座れって言ってるんだよ!」
「は、はい・・・っ・・!・・マスター・・♥」
とびきり嬉しそうに声を弾ませると、俺の膝の上にそろりと腰を下ろす蒼星石。
・・柔らかい肉の感触と重みが俺の膝に伝わり、サラサラの栗髪が首の辺りをくすぐる。
やがて、蒼星石は遠慮がちに俺の胸に背中をもたらせて、その重心を預けて来た。
「え、えへへ・・・・」
照れ笑いを隠し切れない蒼星石。にまーーっと口が緩む。
「・・何がおかしいんだよ」
「あ、ううん・・・っ、なんでもないよっ・・・・」
プルプルと小さい頭を振って否定する。・・が、すぐにニンマリとした顔に戻ってしまうのだ。
「えへへ・・・」
・・それにしても、まるで父親の膝の上を堪能する子供のような笑みを浮かべるものだ。
テレビを見ながら嬉しそうに小さく肩を左右に振るその姿を見ると、俺自身まんざらでも無くなって来る。
『あ、あぁん・・っ・・・あん・・・っ・・・・』
「って、マスター、このテレビ変だよっ!?」
今更になって気付いた蒼星石。こちらを見上げて、頬を薄っすら赤らめたまま当惑の色を見せる。
「・・・・・」
その澄んだ瞳を無言で見つめ返す俺。
「マ・・マスター・・?」
「・・・・・・・」
「・・・・ましゅ・・・・・ましゅたぁ・・・」
もはやこの後の展開に予想が付いたのか、次第に蒼星石の瞳が潤み、トローンと目尻が下がって来る。
・・可愛い奴だ。
END
( ゚д゚)!!
駄目だ・・・完全な虐待は中々書けないね・・・
可愛いよ蒼星石可愛いよ(つД`)
>>369 蒼たんを虐待しないレプ氏など、大嫌いだ!
うそです、GJです。大好きです、レプたんハァハァ(?)
レプ殿、GJ!
にしてもジュンは見境ないですなw
とりあえず、スレ活性化のために自分も
>>245の続きを投下します!
エッチなシーンがあったので、ここに投下してよいか悩みましたが、まぁ…いいっすよね?w
とりあえず未成年の良い子達は、お母さんに聞いてから見てねw
翠星石は暖かい日差しが差す縁側に腰掛けていた。
庭に投げ出した両足を軽く振り、飽きることなく青い空を見上げている。
時折吹く風に、栗色の長い髪は楽しそうになびく。
「今日もいい天気ですよ、蒼星石」
彼女は小さく呟いて、ゆっくりと視線を下ろした。
そこにあるのは綺麗な赤色が映える薔薇の花壇。あの時、薔薇屋敷から数本持ち帰らせてもらい、翠星石が育てたものだ。
「私は……今、とっても幸せです」
少し照れたように斜め下に顔を向ける。
「真紅がいて、雛苺がいて、のりがいて、そして……」
一旦言葉を切って、彼女はほんのりと顔を赤らめて微笑んだ。
「人を想うって、幸せなことですよ……」
頷くように、風に揺れる薔薇達。
彼の傍にいるだけで胸が高鳴り心地よい感覚が胸を満たす。
彼が他のドールや巴と話しているを見ると、胸が苦しくて自分を抑えられなくなる。
全てが初めて経験する感情。戸惑う暇もなく、それらの感情は日に日に大きくなるばかりである。
そう、彼女は恋をしていた。
「私はジュンのことが……」
そしてそれは、二度と戻らぬ過去の情景――
窓の外では降りしきる雨が全てを流してしまうかのような勢いで、灰色の空から落ちてくる。
テレビの予報通り、今日は一日雨なのだろう。薔薇に水を与える必要もなさそうだ。
自分を覆うジュンの身体越しに見える白い天井を見上げ、翠星石はそう思った。
「んっ…あぁ…」
そんな場違いなことを考えている心中とは裏腹に、彼女の濡れた唇から漏れるのは甘い喘ぎ。そしてそれに合わせてベッドもギジギジと音をたてて軋み、その行為が現実であることを彼女に教えていた。
一人と一体の淫らな関係。
互いに求め合い、貪りあう。
いつからこんな関係になったのだろう。
彼に貫かれるたびに真っ白になっていく、惚けた頭ではとても思い出すことはできなかった。
せめて、いまだけは何も考えずその温もりを自分の中に感じていたかったから。
「ジュ…ン…んぅ…はぅ…」
吐息まじりに愛しき者の名を呼ぶ。彼は行為に夢中なのか、それともあえて無視しているのか、返事は返ってこなかった。
代わりに返ってきたのは背筋が震えるほど、甘美で優しい愛撫。
「ふぁ…あ…ん…」
小ぶりの形の良い少女のような胸にジュンの手がそっと触れる。それだけで翠星石は声を零す。
それに気分をよくしたのか、少し乱暴に指を食いこませる。
「うぁ…あぁ…」
彼女の白い乳房が薄紅色に染まった。
今度は胸を揉み始めたジュンの掌は、固くなった胸の突起を巻き込んでより強い刺激を翠星石に与える。
翠星石は切なげに吐息を零し、身をよじるが、しっかりとジュンに抱きかかえられているために、逃げ出すこともできずにその快感に悶えるしかなかった。
「ひやぁ…うぅ…」
ジュンの手が胸から下腹部へと滑っていく。翠星石の体のラインを楽しみながら、その手が行きついた先は――
「ふぁっ!?」
瞬間、彼女の身体が跳ねる。
ドールには必要のないはずの排泄器官。
人間で言えば肛門にあたる場所に、突然異物が侵入した。
それがジュンの指だということに気づくのに、さほど時間はいらなかった。
「くぁ…お、お尻は…んぁん…ダ…メ…ぇ…!」
ジュンはかまわず指を動かす。
入れたり出したりかき回したり、汚れないその穴をジュンの指がどんどんと犯していく。
そんな指のリズムに合わせ翠星石は踊り、狂ったように鳴く。
「ひゃうぅ…ああぅ…くぅ…!」
そのたびに翠星石の膣は締まりを増す。
前と後を同時に犯され、彼女はこれまでにないぐらいよがる。
「あはぅ…ひゃ…ふぁ…く…!」
理性などもはや残っていない。
何度も繰り返される深く激しいピストン運動。
そして、限界を告げるように翠星石が叫んだ。
「はぁ…んぁ…ジュンっ!」
翠星石は耐えきれないほどの気持ち良さに、微かな恐怖を感じる。
その恐怖に支配されないよう、ジュンの首に回している腕に力を篭める。
「ふぁ、あぁ…あぁぁぁ!」
「くっ…!」
同時に絶頂を迎えた一人と一体。
ジュンが低く呻くと、翠星石の下腹部に全てを吐き出した。
どくっ、という生々しい音をたて、彼女の膣がジュンで満たされていく。
「あぁ、はぁぅ…んっ……」
心地よい虚脱。それはまるで走りつかれたように、指の先を動かすのも緩慢になる疲労感。
幾度となく味わったこの幸福。この時だけは、ジュンは自分のものだと実感できるのだ。
「ジュン…」
彼は自分の上で肩を小さく揺らしていた。顔を伏せているので、表情は見えないが、恐らく自分と同じように行為の余韻に浸っているのだろう。
翠星石はいまだ中で暴れ続ける肉棒に身を震わせながらも、紅く染まった彼の頬にそっと手を添える。
ジュンはそれに気づき、ゆっくりと顔をあげる。
いまだ焦点の合っていない目で見詰め合い、吸い寄せられるように口付けを交わす。
何秒が経過しただろう、やがて一本の唾液の糸を引いて、唇が離された。
互いの吐息を感じれる距離。オッドアイと黒い瞳が交差する。
しばしの静止のあと、ジュンの口がそのまま翠星石の耳元に近づいた。
そして囁くような小声で、言った。
「真紅」
翠星石は振り続ける雨の中、びしょ濡れになりながらも、薔薇の花壇の前で立ち続けていた。
手には雨水で溢れかえっている如雨露。それをしっかりと握り締め、ぐらつきそうな心を支えていた。
こんなとき、蒼星石がいれば何と言ってくれただろう。
私の想いの浅はかさに、呆れかえるだろうか。
私に哀れみを感じ、同情してくれるだろうか。
どちらにしても、自分の心の支えとなっていた彼女は、今ここにはいない。
そして、彼。ジュンの心の支えになっていた彼女もいない。
きっと、お互い心の隙間を埋めるため、傷を舐めあっているのだろう。
ジュンは自分に真紅の姿を重ね、私は蒼星石を失った悲しみとジュンへの愛ゆえに、彼との情事を重ねる。
空回りの想い。
きっとその想いが触れ合うことはない。
自分自身の愚かさと惨めさに嫌気がさしながらも、ただ一人の双子の片割れにたどたどしく語りかける。
「馬鹿ですね。 私は……」
雨は降りつづけている。
彼女の前髪から流れ落ちる雨の水滴。
それに紛れて、温かい何かが彼女の目から零れ落ちた。
ふぅ…とりあえずここまで。次でこの話は終りです。
続きは今月中に…他の話の続きも今月中に……
ウフフ…時間止まってくれないかなぁ…
>>377 .-、 _
ヽ、メ、〉 r〜〜ー-、__ ________________
∠イ\) ムヘ._ ノ |
⊥_ ┣=レヘ、_ 了 | え−−い、エロ路線はいいっ!
-‐''「 _  ̄`' ┐ ム _..-┴へ <
| |r、  ̄ ̄`l Uヽ レ⌒', ヽ. | ギャグを書け! 人形達のカオス振りをっ!!
(三 |`iー、 | ト、_ソ } ヽ |
| |`'ー、_ `'ー-‐' .イ `、  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | `ー、 ∠.-ヽ ',
__l___l____ l`lー‐'´____l. |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|| .| |
|| |__.. -‐イ
|| | ノ/
そうだ…自分は一番大事なことを忘れていた…!
ありがとう
>>378!君のおかげで忘れかけていたカオスを取り戻せそうだ!
ということで今から書くよ。今日中に投下できるように死ぬ気で頑張るよ!
乙です(*´Д`*)
翠星石には叶わぬ恋が似合う・・
>>377 Thanxd
なんちゅう卑猥な文章だ…w
簡単には真似できませんな。
っていうか、エロはエロスレに・・・ってふたりともいなくなったら
dat落ち確実なので、何もいえません。
カオス氏、GJ
_ ∩
( ゚∀゚)彡 カオス! カオス!
( ⊂彡
| |
し ⌒J
所で、このスレにはどれくらいの人数が残っているのだろうか?
まず、私が一人目
↓
ё゜)y< にっ
参
よーん!!(最初のスレからいたぜ)
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…
緑青
7等星
八頭身
ジャン9
水銀10
イッチゴジュウーーイイーチ
自由に
巴の実家は十三駅から歩いて25分
13 あえて不通にね。
>>29 ジャニーさんってwwwwwww
ワロスwwww
SS書くぜ!!
昔々、翠星石と言うこわ〜い人形が居ました。
その人形は雛苺という下僕を駆使して
度々ジャンク村を襲いに遣ってきます。
ジャンク村には長老のJUMと
村人形の水銀燈がいました。
JUM「おまえ人形なんだから、あいつらをどうにかしろ!」
水銀燈「やだわぁ」
<完>
感想はこちらまでどうぞ
↓↓↓↓↓
評価対象外。
>>402 厳しいな…
参考までに聞きたいんだけど
長いSSと短いSS
読むとしたらどっちがいい?
それと、連載物と完結物
どちらの方が此処の住人には受け入れられてる?
読んでもらいたいものを書けばいいと思う
7行で感想無理。
406 :
レ プ ◆utWEud8dUs :2005/08/21(日) 00:53:22 ID:u7p29O7M
蒼星石のチンポをジュバジュバわざと音を立てて激しくむしゃぶりたい
(いつものパターンで)「ま、ましゅたぁ、ましゅたぁぁっ!」とよがりながらも俺の頭をぎゅーぎゅー股間に押さえ付ける蒼星石萌え
>>403 適度な長さの連載物がいいな
全体的に長くなっても連載で少しずつ書けばいいし
スレを活性化させるためにも一気完結よりも連載
408 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/08/21(日) 03:47:02 ID:QSTT14S7
萌え萌えだよ
昔はチンコカッターのSSが無かったので、自分で作ろうとしたが途中で挫折し、
今ではこのスレの傍観者となっているのだが
「 S S は ま だ か ? 」
そろそろ誰か書こうぜ!
初心者でも、上級者でも誰でも良いからさ
二期が始まる前に、ローゼン熱を蓄えようジャマイカ!
まきまき終わる頃には書く
銀ちゃんにオラの搾りたてのヤクルトをゴクゴク飲ませてーよ。
君のヤクルトを銀様は返品された。
ちょっと変な匂いがするが、
貯蔵タンクに戻しておきたまえ。
なぁに、大丈夫。
判りはしないってw
私の名前は翠星石。
夜な夜なジジィの夢の中に侵入しては、奴の心の木を腐らせようと如雨露で水を与えるのが趣味のクオリティの高い人形。
原因が分からず衰弱していくジジィ。それを見ながらほそく笑む私。
ですが、最近その趣味が蒼星石にバレてしまい、あの薔薇屋敷を追い出されることになったです……
ったく、蒼星石は男のくせにジジィにチクるなんて女々しい野郎です。
翠星石は唯一の趣味を奪われて悲しくなって悲しくなって、庭の薔薇を全て蔦でなぎ払ってからあの家を飛び出してきたです。
「にしても…これからどうすればいいですか…」
住む場所もなければ行くあてもない。
ただこうやって鞄に乗って空を飛びながら下の愚民どもを驚かすことしかできない自分の歯痒さに苛立ち、さらに蒼星石への憎悪が増したです……!
「絶対ゆるさんですよ、蒼星石!」
こうなったら復讐です!
必ず蒼星石のローザミスティカを奪ってやるです!
姉にたてついた罪は重いですよ!
ですが、私と蒼星石ではマスターのジジィがいる蒼星石の方が有利。
だからといって引き下がる私じゃないです。
ちょうどここら近辺から真紅の反応を感じる。うまく真紅を丸め込んで私の仲間につけることができれば、蒼星石なんて余裕でぶっ倒せるはず。
真紅は一見グチグチうるさいババァですが、案外情に脆いところもあるのでちょっと涙でも見せたら楽勝ですぅ。
蒼星石、首を洗って待ってやがれです!姉にたてついた罪は重いですよ!
やぁ皆!先生の名前は梅岡だよ!
今日は引き篭もりの桜田にクラス皆からの寄せ書きを渡そうと、桜田の家に向かってるんだ!
寄せ書きには『この外道!最低!』やら『鬼畜!二度と学校に来るな!』やら書いてあるが、先生目が悪いから見えないよ。悪いな、桜田。
先生な、どうしても桜田に学校に来てもらいんだ。だから皆にも桜田のことをよく理解してもらえるように、桜田の趣味が女装だということを教えてやったぞ!
なぁに、心配するな。ちゃんと校内放送で言ったから全校生徒にしっかりと伝わってるから安心しろ!これでまた一段と皆が桜田のことをわかってくれたぞ。よかったな、桜田!
それにしても桜田が何で引き篭もってしまったのか、先生今でも不思議なんだ。
ああ、そうそう。クラス委員長の柏葉も学校に来なくなったぞ!同じ引き篭もり仲
間が増えたな、桜田!
でもな、先生のクラスに二人も引き篭もりはマズイって校長に叱られて柏葉の家に様子を見に行くことになったんだ。
先生残念だよ。せっかく友達がいない桜田に友達ができたのにな……
とりあえず先生、柏葉の家に行ってみたんだ。チャイム押しても誰もいないから、先生鍵壊して勝手にあがらせてもらったんだ。
こう見えて、先生そういうこと得意なんだぞ!
それにしても柏葉の家は広かったぞ〜、先生びっくりしたなホント。
しかしお金を箪笥の中にいれてるのは先生いただけなかったな。泥棒がきたらどうするんだ!ってな。
だから先生、そのお金預からせてもらったんだ。先生のポケットの中は安全だから、泥棒も手をだせないさ、ハハハハハ。
まぁ、肝心の柏葉は何処にもいなかったよ。柏葉の部屋にも行ってみたけど、ネジが入っている古臭い鞄があっただけで柏葉の姿は見当たらなかったんだ。
それにしても柏葉は引き篭もるのがうまいなぁ。先生に気配ひとつ感じさせず引き篭もれるなんて……桜田も柏葉を見習ったほうがいいぞ?引き篭もるなら、とことんまで引き篭もらないとな。
おっ、独り言を言っていたらいつのまにか桜田の家に着いてしまった。
「お〜い桜田、先生だぞ〜!」
返事がないなぁ、先生悲しいなぁ……
「ハハハハ、桜田〜! 居留守使っても無駄だぞ〜! 先生勝手に家の中に入るから……ん?」
先生、何か変な風切り音がしたらから、後ろを振り返ってみたんだ。
そしたら何と、鞄が先生向かって飛んできてるんだ!
すごいぞ、桜田!今や鞄も空を飛ぶ時代だ!
桜田が引き篭もってる間に、日に日に技術は進歩し―――
ゴキリと、太い枝が折れたかのような鈍い音が辺りに響いた。
教師梅岡。桜田家玄関前にて没する。
「ふゆ……痛いです…」
二階の窓ガラスに突っ込もうとしたら、思ったより高度がさがっちまったですぅ。
何か変なのにぶつかった気がしますが、とりあえず家の中に入れたから結果オーライです。
「さぁて…真紅はどこですか…?」
辺りを見渡してみるが、真紅の姿は見当たらないです。それにしても貧しそうな小さな家です。まぁ、真紅にはお似合いですけど…
「真紅〜! どこですかぁ〜?」
大声で呼びかけてみても、返事はないです。
さすがに寛大な私でも、むかついてきたです
「いいかげんにしやがれですぅ! 真紅のババァ! どこにいやがるですかっ!」
私は真紅を探し出してやろうと前一歩足を踏み出した。
カチッ。
途端、嫌な音が響いたです。
足元を見るとそこにはポッカリと口を開けた底の見えない大穴。
「……え?」
「ねぇ、人間。 今変な音しなかったぁ?」
「どうせ梅岡だろ」
僕は裸エプロンで台所に立って今朝の食事を料理中。
まぁ、コーンフレークだが。
穴の底から復讐に燃えたオッドアイの少女が這い上がってくるのはまた次のお話。
(続きますか?・たぶん続きません)
うぉおほおおおおおお!!!
続きます
_ ∩
( ゚∀゚)彡 カオス! カオス!
( ⊂彡
| |
し ⌒J
カオス氏GJ!!
続き期待してるよ〜 (・∀・)
( ´∀`)つt[] アッサムティーをどーぞ。
『禁じられた遊び』
子供は虐待から逃げることは出来ない。
家を飛び出して飢えと寒さに苦しむよりは、親の「虐待」に耐えるほうがマシと本能的に考えるからだ。
上野香織はアダルトチルドレンになることを約束されていた。
3才の時にやさしかった父を失い、そして母は狂ったように香織を虐待した。
毎日、死なない程度に香織を殴り、事が終わると母は酒を飲み泣きながら寝ていた。
母が寝ると、香織はようやくは食事することを許された。母を起こすとヒドイ暴行を受けるため、音をたてないように毎日インスタントラーメンを食べていた。
香織には遊んでくれる相手もいなかった。遊ぶ玩具もなかった。毎日を呼吸を殺すような震えの中過ごしていた。
そんな時だった。
母が理由を告げずに出掛けた日、香織の家に一枚の手紙のようなモノが届いた。
まきますか まきませんか
始めは不審に思ったものの、この氷の中に閉じ込められた様な現実を打破してくれる、夢みたいな起因として「まきます」と香織は丸で囲んだ。
そして彼女が届いた。
誰かが線を引いたかのような美麗な輪郭に、小さく形のいい鼻梁を宿している。金色の髪を二つに結んで流し、赤いドレスを着ている。
生きているようなアンティークドールだった。
香織は毎日をその人形と遊んだ。髪を梳かし、一緒にご飯を食べ、一緒の布団に入って眠った。
しかし、香織は常にその人形と一緒にいるわけにはいかなかった。母親に見つかっては、捨てられるかしてしまうからだ。
だが、香織は少しだけ毎日が楽しくなった。少しだけ笑顔が増えた。しかし、母親はその香織を見るなり殴り付けた。
香織は赤くなった頬を手で押さえながら、布団に戻り、動かない人形を抱いて泣いた。それ以来、香織は殴られるたびに人形を抱いて泣いた。
いつしか人形は香織の心の支えになった。
―そんな時に、母親が自殺した。首を吊ったのだ。
「香織ちゃん、泣いてもいいのよ?」
親戚の叔母さんが母親の葬式で言った。少しばかり目に涙を浮かべている。
香織は言った。
「私のお母さんはまだ死んでないよ」
あたかも当然のような香織の言い草に、叔母は諭すようにように返した。
「香織ちゃん!」
「私のお母さんはまだ死んでない。だって―」
香織はリュックサックの口を開けた。
「私のお母さんはこの子だもん」
リュックサックから人形が顔を出した。
もはや香織にとって、母親は人形だった。
ある種、それは当然の事なのかもしれない。自分を暴行し、虐待し続けた人間より、自分をやさしく見守ってくれた人形を母としてみるのは。
だが、世論はもちろんそれを許さなかった。香織を精神障害とし、その行為を現実との乖離と蔑んだ。
「動いてよ」
そして何よりの問題があった。『人形である』という事柄だった。狼よりも人間を育てることは出来ない。
香織は施設に行くことになった。その前に、“前の母親”の遺品を取りに自宅に戻った。
スーツを着た男が家の前にいた。「遺品は本当に全部いらないんだね?」
香織は頷いた。男は複雑そうな顔をしながら業者に指示をした。
空になっていく家を見るのが少なくとも辛かった。靄の中に黒くて綺麗なものが光っている。そんな感情だった。
香織はただ道路を呆然と見た。無心になればいくらか気が楽だったからだ。
すると、さっきの男が確認を取りにきた。「これも捨てるのかい?」
男が持ってきたものを見て、香織はハッとした。それは人形が入っていた鞄だった。
香織は会釈して鞄を受け取った。男は、少しだけ笑みを浮かべて仕事に戻った。
期待と希望と不安を抱きながら、香織は鞄を開けた。
鞄は空だった。―ように見えた。見落とす程度に隅に
ゼンマイが入っていた。
「ゼンマイ……?」
香織の頭の中を光が走った。あらゆるものが明るく見えた。香織は人形をリュックサックから取り出すと、
深呼吸してから人形にゼンマイを差し、そしてまいた。
―ファンタジィという言葉はきっとこの為にある。そう香織は思った。
「私の名は〈真紅〉。ローゼンメイデンの第5ドール。おまえは、これより真紅の下僕となる」
人形が動き、喋った。香織は目の前のものすべてを信じることが出来なかった。
だが目の前には確かに人形が、お母さんが動き、生きている。香織はこの現実を放さないように享受した。
只ただ子供に、はしゃいだ。真紅はそれを見るなり、結んだ髪の先端ではたいた。
頬が少しだけ赤くなった。だが頬だけだった。他の部分は全く痛くならなかった。
お疲れさまでした。
長くて申し訳ありません。orzやっと真紅が動きました
乙
続くんだよな、これ
>427 一応続きを考えてます。
でも書いていいものかどうか…
>>422-425 乙!
久しぶりに、長いSSが着ましたね。
続きに期待してますので、頑張っちゃってください。
感想:読んでて飽きないが、つまらなくも面白くも無い
文章の書き方上手すぎ
それは褒めてるのだろうか。。
台風と共にSSもやってきそうな予感
433 :
嵐の貴公子 ◆pAiFePPVNo :2005/08/23(火) 23:20:16 ID:GiL8Qfcc
ここもクソスレ・・・じゃなくて過疎スレだったんだね。
ボクが遊んであげるよ。
「マスター、お茶が入ったよ」
ピンク色のエプロンを身に纏った蒼星石がキッチンから現れた。
「ん、」
俺の腰ほどしかない身の丈で、ティーカップの載ったトレイをよいせ、よいせと俺の前まで持って来る。
「ああ・・そこに置いといてくれ」
新聞に目を向けたまま、テーブルの上をくいくいと指す。
「うん・・っと・・」
危なっかしい手つきでカップを置く蒼星石。
横目で彼女の動作を観察するが、相変わらず全く進歩の無いどんくささ。俺はいつものように眉をしかめた。
「・・じゃあ僕、洗濯の残りを片付けて来るね」
トレイを片手に慌しく去っていく蒼星石。彼女の一日は労働に始まり労働に終わる。
しかし、その足並みが突然のチャイムの音で止まった。まだ10時前だというのに来客のようだ。
「あ、僕出るね!」
阿呆が廊下からぱーっと輝いた顔を覗かせる。
「馬鹿!余計な事はせんでいい!」
俺は一喝するとソファから腰を上げた。手櫛で軽く髪を撫で付ける。
「あ、うん・・ごめんなさい・・・」
階段の麓で佇んでいる蒼星石の頭を、丸めた新聞紙でバシッとはたく。蒼星石の栗色の髪が派手に舞った。
「最近失敗が少ないからと調子に乗るなよ。お前はさっさと洗濯をやって来い」
俺は足早に廊下を突っ切って玄関に向かった。
ん〜、ここはそっとしておいて上げるよ。
ボクも良く見てるからね。
436 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/08/23(火) 23:58:47 ID:Q6RQAAKZ
あれ、今度は本格的に虐めですか
ごめんあげてもうた
「おはよう、桜田君。久しぶりね」
扉の向こうから姿を見せたのは意外な人物だった。
ショートカットの髪をサラリと靡かせ、優雅に笑う。俺は凍りついた。
「か、柏葉・・・」
「まだ寝てたのかしら?パジャマでお出迎えだなんて、貴方らしいわ」
くすくすと上品に笑うが、何せ目が笑っていない。
「今日は部活がお休みだったのよ。どうせだし、久しぶりに来てみたの」
「そう、なのか」
「じゃ、ちょっとお邪魔するわね」
山の手の女子高の制服に身を包んだその少女は、俺の返事を待たずにズカズカと玄関に上がり込んだ。
「ちょ、・・・」
「ふーん、もっと散らかってると思ったんだけど。お姉さんがいなくてもちゃんと出来るじゃない」
家に入るなり、好き放題の感想を述べる柏葉。
「・・お前さ、来るなら来るって言えよ」
「どうして?貴方にそんな許可取る必要なんて無いじゃない」
「・・・ここは俺の家だ」
「そんな事を言う資格があったのかしら」
言いながら、ヒヤリと冷たい目をこちらに向ける。
俺はその瞳の奥の闇から、その言葉が示す事実から、逃げるように目を逸らした。
「くそっ・・・」
「あら?」
不意に柏葉が視線を足元に落とした。
「随分と可愛い靴ね」
腰を落ろして、片手でそれを摘み上げる。
「あ、ああ・・・それは・・」
「桜田君、貴方・・まだ人形が残ってたのかしら」
口調こそ穏やかだが、猛禽類のような瞳でこちらの目を覗き込んでくる。
「蒼星石というのがいてさ、あ、あの翠星石の双子でさ」
「ああ・・あの如雨露の子の。話だけは聞いていたけれど」
「そう。た、たまたま拾ってさ、家に置いてるのさ」
「ふーん・・・・そう・・」
蒼星石の詳細には興味は無いのか、物凄い目をしたまま俺の話を聞き流す。
そのとき、
「マスター、洗濯終わったよ?」
突如会話に割って入って来たのは蒼星石だった。ギョッとして見れば、階段の陰からぴょこんと顔だけ覗かせている。
こいつの、この間の読めなさが本当に腹立たしい。
「あら・・この子がそうなのね。こっちに来なさい、蒼 星 石」
柏葉の威圧気味の声に、当惑してみせる蒼星石。俺の許可を求めるような彼女の視線に気付いた俺は、ただ無言で頷いた。
やがてオドオドと全姿を見せる蒼星石。
よく見れば頭や服に洗濯の泡が付いたままで、エプロンも染みだらけだ。その哀愁漂う姿を柏葉に晒している事に、
俺は我が身の恥を晒すように居たたまれない気分に陥った。
蒼星石が玄関まで歩いて来ると、すぐさま柏葉の視線が全身に注がれる。
『品定めされている』。肌で感じる、何とも気味の悪い感覚に蒼星石は身を竦ませた。
・・しかしその姿は、日々見慣れている俺から見ても酷いものであった。
凡そローゼンメイデンとは思えない程に痛み切って、ピンピンと撥ねたクセ毛だらけの髪。
青いベルベットの衣装は色がくすみ、ほつれも酷くて、まるで青黒い雑巾を身に着けているかのよう。
ローゼンメイデンのシンボルである、白磁のような白い肌までもが、色が沈着してすっかりくすんでしまっている。
こんな煤けた外見においては、赤と緑の派手なオッドアイなど、もはや只のチンドン屋である。
俺には柏葉の口元が段々と緩んでいくのが見て分かった。
「ふふ・・貴方にお似合いね、コレ。こういうのを見てると、雛苺が幾分救われて思えてきたわ、ふふ」
愉快そうに口端を歪ませる。
「・・・・」
俺は顔から火が出る思いだった。・・憎憎しげに蒼星石を睨む。
しかし蒼星石は俺と顔を合わせようとせず、何故かギュッと目を閉じたままだった。
「・・・・ッ」
見ると、目尻には涙が薄っすら浮かんでいる。彼女なりにプライドが傷付いたのだろうか。
柏葉はスックと立ち上がった。
「お、おい・・柏葉」
「じゃ、私はこれで。ありがとう、蒼星石ちゃん」
柏葉はブッと大粒の唾を蒼星石の顔に吐き掛けると、振り向きもせずに去っていった。
今日はこれくらいでつ
まだ方向性を模索してる段階
( ´∀`)つt[] アッサムティーをどーぞ。
このスレの初代から居る者だが、
まぁ何だ
【レ プ ◆utWEud8dUs】
お前には『愛』が足りない!
何をっ
現実はこんなもんさ〜。
やばいみっちゃんにはまった、みっちゃんSS書きたい
キャラが変わりすぎだね〜。
まあ楽しませて貰ってるよ。
ゴキゲンだな〜。
どうぞどうぞ。
無理に虐待路線に引っ張ろうとして、キャラの操縦に失敗してる希ガス。
レプ殿GJ!
姑のような巴にガクブル…
にしても金糸雀は可愛いなぁ(*´Д`)
まあキャラの性格が変わったのは、過去にある事があったからという設定なんだけどね
まさか>439で完結と思われたのか('A`)
文句言うのは完結してからでいいじゃん
とりあえず続きに期待してるよ>レプ
愛しの蒼い子をもっと苛めてあげて
ただし、食糞は勘弁なw
食糞嫌いなの?虐待にはもってこいなんだけどな。
蒋介石氏も結構好んでたっぽいし。
虐待としてどうかは分からないけど、スカトロは個人的にキツいな。。
一度書いた事あるけど、書いてる最中に味と臭いをイメージしてしまって無理だったよ
備考
大 = 辛い
小 = しょっぱい
経験上は
大=にがーい
小=しょっぱい
共通=あったか……アツイ
食糞食糞食糞食糞・・馬鹿みたい。
>458
同意
それは虐待とは違うだろ。
誰もいない……食糞がまずかったか?
なんでもいい
|><iヽ
|ノノリノ))、
|・∀・ノミ)) ダレモイナイ・・ウニュ〜スルナラ イマノウチ
|⊂ノ
|`J
_
ノi><iヽ
♪..((ノ(ノリノ)λ イッチゴジャムー♪
♪ .(ミ(・∀・∩)) イッチゴジャムー♪
(( ⊃ ム)
し'し'
_
,',i><iヽ
♪ /((ノノリノ))
♪ ((∩・∀・)ミ) イッチゴアジーノスッパゲッティー♪
(ム ⊂ )) イチゴモイッパィハイッテルゥー♪
`J`J
_
,',i><iヽ
♪ /((ノノリノ))
♪ ((ミi*''゚д゚)ミ) ウオォ〜!アンマァエアウエァ〜♪
((と__つつ)) クハッ♪キャハ♪ケヘァ♪カハァ♪
.ィ/~~~' 、
、_/ /  ̄`ヽ}
,》@ i(ノ()))) ピシィ! __
||ヽ# ゚ -゚ノ| || (⌒ヽ彡☆,',i><iヽ
>>462 || 〈iミ'介'ミi〉 ヽ_ノ⊂'⌒⌒/((ノノリノ))
≦ ,f//__ヽヽ \((ミi*''゚ ∀゚)ミ)
テ `~~じソ~~ ((と__]つ ]つ
464 :
監視者:2005/08/29(月) 15:44:34 ID:s6rNZwH9
俺は普通の大学生だ。親や兄弟は居るが一人暮らしをしている。
都心の学校に受かったのは良いが、家から距離が離れすぎている為、
学校の近くにある賃貸マンションに住む事になったのだ。
友人や親類の者からは都心は物騒だと聞いていたがそんな事は無く
先日、横断歩道を歩いていたら車に跳ねられました。
ピーポーピーポーピーポー…
救護班:A「大丈夫かね君?」
『うっ……』
救護班;A 「『プシュッ』 こちら○○。患者は頭を強く打ったらしく、意識不明の模様。至急△×病院まで搬送します」
救護班:B 「如何したんだ之?」
救護班:A 「車に引かれたみたいだぜ。車が無い所からすると、多分ひき逃げかな…」
救護班:B 「引き逃げかぁ、最近は物騒になったな〜。俺も気をつけないとな…」
・
・
・
・
「……ここは?」
気が付くと、俺は黒い野原の中に倒れていた。
白濁の空の下、気温はやや肌寒く、辺りは薄暗い。
見渡す限りの野原の中に、凹凸を象るのは一軒の民家だけだった。
「…確か俺は車に引かれた筈では」
そのように呟き、頭を掻きながら思考を深める。
「…………」
何度も思い返して見たが、横断歩道で轢かれた事までしか思い出せず、
どうやって此処に来たのか、どうして此処に居るのか、という疑問は解けないままでいた。
「…ふぅー」
口に溜めた空気を吐き、少しばかり気分を和らげると、視界に映る民家に行く事にした。
此処に居てもしょうがない上、あわよくば俺の疑問が解けるかもしれないからだ。
465 :
監視者:2005/08/29(月) 15:45:22 ID:s6rNZwH9
歩き始めてから数分後、俺は民家の前まで辿り着いた。
民家の外壁にはツタやコケが絡みつき、外壁そのものにも年期を感じる。
窓からは淡い光が漏れ、黒い煙が煙突から上がっている。
「……大丈夫だよな」
一抹の不安を抱きながら、俺はノックした。
「すみませ〜ん、誰か居ませんか〜?」
民家の中からは返事が無く、何の反応も見られない。
「すみませ〜……」
『キィー…』
二度目の呼び掛けをしている際に、扉が軋みを上げて少しだけ開いた。
「…これは入れという事なのだろうか?」
返事が無いので少し戸惑ったが、これは相手の許可と受け取り
ドアを開けて民家の中へと入る事にした。
民家の中は、人形のパーツや人形の素体で埋め尽くされており、
足を踏む場所にさえ、気を回さなければならない程だった。
人形の山を掻き分けて、奥へと進んでいくと、この家の主と思われる老人が椅子に座っていた。
老人は黒い帽子を深く被っており、彼の前にはデスク、その上に黒い人形と、瓶に入った宝石が置かれ、
付近の壁際には、6体の完成品と思われる人形が床に座っている。
老人が目前の人形に手を加えてる所から見て、彼が人形師だと推測できる。
老人の技巧を興味深く観察していると、老人の手がピタリと止まり、こちらの方に顔を向けた。
「フォッフォッフォッ、まぁその辺に掛けたまえ」
「…どうぞお構いなく」
…足元には何かのパーツやら設計図やらでごった返しになっている。
掛ける場所など無い筈だが… 俺が聞き間違えたのだろうか?
「君は、何をしに此処へ来たのかね?」
「え?あっはい、少しお尋ねしたい事がありまして…」
「そうか… なら何でも質問したまえ、遠慮はいらんよ」
「…では質問します、ここは一体何処なんですか?」
「フォッフォッフォッ、 ここは第0番目の世界、始まりの世界と呼ばれている場所じゃ。
…終わりの世界とも呼ばれるがね」
「終わりって……」
それを聞き背中に冷たい物を感じた。肌からは鳥肌が立ち、脳髄の奥に痺れを感じる。
車に轢かれて、見知らぬ土地に倒れている。
そこから連想されるのは、たった一つの不吉な出来事だったからだ。
466 :
監視者:2005/08/29(月) 15:46:11 ID:s6rNZwH9
「ハハ…ハハハ」
どうしてか、虚しいはずなのに何故か笑ってしまう。
「ハハハハハ…」
何故か、涙まで声と一緒に出てきてしまう。
俺は一体何をして来たんだろう。寝て起きて遊んで勉強しての繰り返しだった。
その日々が走馬灯のように脳裏を過ぎっていく。
「ハハハハハハ…」
「フォッフォッフォッフォ」
「ハハハハハハ」&「フォッフォッフォッフォ」
「………」
「フォッフォッフォッ…フォッ……」
笑い声が止み、一時の静寂が戻ってくる。
明らかに耳障りな声が聞こえていたが、今は聞かなかった事にしておく。
【人の気も知らないで!】と、老人の胸倉を掴みたくなったが、それは俺の乳酸菌が足りないせいなのかもしれない。
落ち着け。落ち着くんだ………
「ふぅーハァ〜〜」
深呼吸をし、気持ちを沈める。大分落ち着いてきたが、気分はブルーのままだ。
「所で、こんな所で何をしているんです?」
老人に話題を振ってみた。話をしていく内に、気分も少しは楽になると思ったからだ。
「わしかね? わしはアリスを創ろうとしているのじゃよ」
老人は、両肘を机に突き両手を顔の前で組むと、真剣な顔をして
俺にそう答えた。 少し若返ったように見えるが多分雰囲気の性だろう。
「アリス?」
「そう、私が追い求める至高の少女の事だ」
「…そこに置いてある人形でかい?」
「その通り、ローザミスティカにより根本的な部分の問題は解決したのだが、まだ器が完成には至っておらぬ…。
今作っているのが七体目の器、水銀燈と言う名前じゃ。」
「…アリスね〜、この人形の服は黒いけど之がアリスになれるんですかね〜?」
「何か問題でもあるのかね?」
「いや、アリスってのは白を基調とした天使のようなものだとイメージしたものでして…」
「………」
老人は何も言わず苦笑いをし、水銀燈と言う人形をじっと見つめ
「そうだな、その通りかもしれん。この器は之で終わりだな」
と 呟くと、椅子から立ち上がると共に、腹の無い未完の人形を持ち上げ、
壁に腰掛けた人形達の真横に置き、ゆっくりと俺の方に振り返った。
「君のお陰で、時間を浪費せずに済んだよ…
お礼といっては何だが、この人形達の一つを君にプレゼントしよう」
老人は人形達に手を向け、さぁ さぁ、と俺に進めている。
「いえ、俺は人形には興味ないんで…」
その言葉を聞き、老人は一瞬顔をしかめたが、また元の笑顔をに戻った。
「まぁ、そう言わずにどれか選びたまえ… それとも人の好意を無下にするつもりかな?」
「………」
少し悩んだが、取り合えず貰える物は貰っておこうという事で、素直に人形を選ぶ事にした。
467 :
監視者:2005/08/29(月) 15:46:57 ID:s6rNZwH9
赤い服を着た少女の人形、緑の服を着た人形、腹の無い人形、黄色い人形、紫の人形、桃色の人形、
そして、青い服を着た少年の人形。
正直、少女型の人形には興味の欠片も無いのだが…。
「…?」
俺の目に少年型の人形が目に止まった。一つだけコンセプトの違うと思われる人形で
少年をモデルにしたと推測される。…少しだけ興味が湧いた。
「では、あの青い服を着た人形で…」
俺は人形に指を指し、老人に告げた。
「ほほぅ、蒼星石で良いのかね?」
「蒼星石…ですか、 まぁあれでいいです」
俺の返答を聞くと、老人は机の上に置いてる瓶から、宝石一つを取り出し
それを蒼星石と言う人形の口へと運でいた。
老人の手により、人形の口の中に宝石が押し込められると、
人形の体が光り始め、部屋全体が光に包まれたと思いきや、光は徐々に収束し人形の中へと収まっていった。
「何なんだよ…」
俺が疑問に思っていると、老人は愉快そうに笑っていた。
「何かおかしい事でもあったんですか?」
老人は笑い続けている。俺の言っている事が聞こえないのだろうか?
今度は少し声を張り上げて、老人の耳に入るように尋ねた。
「一体何がおかしいんですか!?」
老人は笑うのを止めた。
「……まだ気付かないのか? 自分の身に何が起きているのかを」
「はい?」
自分の体に目をやると、そこには体と言った物は無く
霧状のもやもやとした、ガスらしき物が浮いているだけだった。
「え?ちょっ、マジかよ… お前、俺に何したんだよ!」
老人は満足げな表情をしながら、俺の質問に淡々と答え始めた。
「本来の君の姿、意思の在るべき姿に戻ってもらっただけじゃよ。
何も心配する事は無い。今から君はローザミスティカと一つになるのじゃから…」
老人は、青い服を着た人形を腕で抱え、俺にゆっくりと近づいて来る。
「だから、ちょっと待てよ! 俺が一体何をしたって言うんだ? 」
「ローザミスティカを機能させる為には、精神との融合が必要不可欠でね。
意思の力を何処で手に入れるか悩んでいた所に、君がノコノコと現れてくれた訳だ…」
老人の持つ人形と霧状になった俺の体と重ると、
人形の口が大きく開き、俺の体が口から中へと吸い込まれ始めた。
「っておい!待ってよ、待ってくれよ! 俺じゃなくても別に構わない筈だろ?」
「本当に感謝しておるよ、フォッフォッフォッ」
「……!!」
俺の体がどんどん吸われていく。この場から逃走しようと何度か試みたが、
手足は体と共に霧状に変化しており、自分の意志では動く事さえ出来ない。
「ううっ…」
痛みは無いが、自分の存在が失っていく怖さはある。
どうしようも無い絶望を目の前にして、俺は自失していた。
『ガタッ…』
不意に人形が老人の手から離れ、床に落ちた。老人は何もせず、人形をじっと見つめいる。
俺のからだの吸引は、老人の手から人形が離れた時点で止まったが、
体は元に戻ってはくれなかった。
468 :
監視者:2005/08/29(月) 15:47:51 ID:s6rNZwH9
自失から立ち直ると、先程の人形が目に付いた。
節々の間接を軋ませ、芋虫のように地べたを這いずり回っている。
【何故人形が動くんだ?】と言う考えさえ、俺の頭には浮かばなかった。
やがて、人形は生まれたての小鹿のように、立ち上がっては転び、起き上がっては倒れるを繰り返し始めた。
その永遠とも思える不気味な光景を目前で繰り返された後、気付いた時には人形は普通に立てるようになっていた。
…俺の体はまだ元にはもどらない。
「お父様僕はもう大丈夫。後は自分で処理できます」
「そうか、では私は見ているとしよう」
奇妙な事に、人形と老人が話をしていた。
…話をしていると思う。俺の耳には、老人の声しか聞こえないが、人形の口も老人に伴って開閉しているからだ。
人形と目が合った。人形は、目を合わせたまま、こちらへと歩み寄ってくる。
何が起こるのかと、少し気になったが、人形の行動でそれは示唆された。
人形は瞳を大きく開き、さらには口を限界寸前まで開け、俺の体を再び吸い込み始めた。
…もう何も出来ない。足の感覚も手の感覚も無く、さらには意識さえ飛びかけている。
もう、半分くらいは吸われてしまったのだろうか?もう、俺も限界が近いらしい。
薄れゆく意識の中で、何処か遠くの方の輝きを目にした気がした。
・
・
・
・
「…………」
ゆっくりと、瞼を開けた。眩しくも気持ちのよい日差しが俺を照らしている。
少しばかり開けられた窓からは、新鮮な空気が入り、俺が被っている布団は柔らかくそして暖かい。
「!!」
俺は驚きと共に、上半身を起き上がらせた。
「何故俺が此処に……」
思考を始めた瞬間、 頭に電気が走った。
思わず、頭に手を当ててしまう。
何か手に違和感を感じたが、今は痛みを抑える事に必死だった。
ようやく痛みが治まり、手の違和感を模索すると、何かが頭に巻きついていることが判明した。
巻きついた物が気になり、外して確かめてみると、それはただの包帯だった。
…包帯
急いで辺りを急い見渡すと、此処が病院だということに気付いた。
「おはようございます、やっと起きられましたね」
死角から声がした。反射的に声のする方へ顔を向ける。そこには点滴を持った看護婦が立っていた。
「…………」
突然の出来事に、頭が付いて行けず唖然としてしまう。
「貴方は一週間ほどずっと寝ていらしたのですよ。何でも頭部を強く打ったとかで…」
「…………」
「では、今から点滴を打ちますが、よろしいですか?」
「……あっ、まぁ」
どうやら俺は一週間も寝ていたらしい。此処に運ばれたという事は、あの老人や人形は夢だったようだ。
あれが夢で嬉しい反面、そんな夢をみる俺がどこか恨めしい。どうせ見るならもっと楽しい夢をと…
「点滴を打ち終わりましたよ。では、何か困ったことが有りましたら。どうぞお声をかけてください」
「…あっ、はい、ではまた」
看護婦は行ってしまった。
俺のベッドは窓際にあり、窓から柔らかな日差しがぽかぽかと暖かい。
…ここでこうしているのも、悪くないかもしれない。
・
・
・
・
469 :
監視者:2005/08/29(月) 15:50:58 ID:s6rNZwH9
まだ続きます。
話が見えるまで溜めておこうかなと思いましたが
めんどくさくなったので一時的に投稿してみました。
一言:このスレが終るまで梅まくりますので宜しく
なんかすげーな
期待してるからがんばってー
GJ…!
期待sage
グッジョブ
続きが待ち遠しいです
着眼点がいいねえ、楽しいよ。
GJ
続きが楽しみだ
おぼっちゃまくんのお父ちゃまバリに金糸雀の額をベロベロベロ舐め回したいんです。
おぼっちゃまくんのお父ちゃまバリに銀様の背中をベロベロベロ舐め回したいんです。
キチガイ発言するなんて危険だな〜。
害虫こっちにもいたのか。
480 :
まとめ:2005/09/02(金) 13:54:38 ID:A1C0WVqt
まきまき2で本だすのでよろすく。
最近、『ローゼンメイデン』がブームである。
一部のカルト的な人形愛好家に知られているに過ぎなかったその存在は、今や女子高生を中心として絶大な波を生み出している。
その中でも、取り分けて人気なのが『水銀燈』である。関連商品は、需要と供給の天秤が崩壊するほどの売り上げを記録し、『持つだけで幸運になる水銀燈の羽』がネットオークションで元値の約70倍の値段で取引されたのは記憶に新しい。
ここで、そんな水銀燈のキャラクターを紹介しよう。ゴシック調のドレスで身を飾った彼女は、「どうせ私じゃ無理だから」が口癖の内向的な人形である。
しかしそういった“木の枝で蟻の巣をつつく”ような性格は、人々の母性本能をくすぐり、今では『ローゼンメイデン』の看板になっている。
他にも、『雛苺』『薔薇水晶』『真紅』『蒼星石』『翠星石』『キム・シジェン』といった色鮮やかなキャラクター達が、互いに競うようにその魅力を発揮しているのが人気のなりよりの秘訣だ。
こういった、俗に言われる『ゼンマイ現象』は、実は捏造から始まったといっても過言ではない。
伝説上の存在、『ローゼンメイデン』を現代のクリエーターが肉付け。そして出来あがったのが、いま市場に出回っている『ローゼンメイデン』である。
桃太郎やピノキオが、幾度となくその造形を変化させることによって、人々との触れ合いを保っていたのと同じに、『ローゼンメイデン』はある種生まれ変わり、私たちと手を取り合うことが可能になったのだ。
これは伝説の形而下である。そして、新たな伝説の始まりである。
もしも、あなたが『ローゼンメイデン』をまだ手にしていないなら、是非この機会に彼女達に触れてみて欲しい。
私のオススメは『蒼星石』である。他の人形も、もちろん勧めたい。
もう人形遊びは子供の特権ではなくなったのだから。
ブームは所詮、一過性のものだった。
一時は1万円もした“水銀燈の人形”は、次々と捨てられ、燃やされ、そして必要とする人は激減した。
ブームの時は、嬉々として水銀燈を携帯のストラップにしていた女子高生も、「もうダサいから」という理由で水銀燈を携帯から外し、爪を切るようにして水銀燈を捨てた。
「次は私の番か」
そういった恐れを幾つもの水銀燈は抱き、しかし出来ることといえば、ただ持ち主を信じることだけだった。
「ねえ、知ってる?“本物”の水銀燈は、人間と話すことが出来るし自分で動けるんだよ」
ある水銀燈は昔、同じ棚に陳列されていた水銀燈と話した時のことを思い出した。
「伝説でしょ、それ。ドラキュラが本当にいたか話してるようなもんだよ」
「でも、私たちはその存在を信じて作られたんだよ。その存在を否定するってことは自らを否定することにならない?」 水銀燈はしばらく黙った。
「それはそうかもしれないけど」けど、そう言い水銀燈は続けた。
「でも、考えてもみなよ。本物の水銀燈なんかがいたら、私たちの存在価値なんて一つも残らないんじゃない?」
「どうして?」
「だってむこうは本物だよ。誰だって偽物より本物が欲しいでしょ」
「確かに」と頷いてぞっとした。本物の水銀燈がもしも現われたとしたら、自分の価値なんてなくなる。―捨てられる。
そういった昔の事を頭で抽出し、ぼんやりと自分の前にある鏡を眺めた。そこには稚拙な人形が転がっており、そういったものを否定するために天井を見上げた。
ゆっくりと視界を閉じ、無心になろうとすると、なにか水が割れるような音がした。
眼球を動かすわけでもなく視界を下に移すと、そこには黒い服を着た少女がいた。
「誰?」
聞こえるはずはない。空気が振動しないからだ。
「んふふふ、初めまして、そう言うべきかしら?」
視界が完全に固定され、暗やみに目がなれた。そして、その少女を見た。
そこには私がいた。
「…何のようですか?」
凡そのことを理解し、頭を抑えつけられてるかのように言う。
「そんなこわい顔しないでぇ」
水銀燈は頭を撫でるかのように言う。
「私は貴女を助けに来たんだから」
ふふふ、そう水銀燈は残した。
き タイ
お疲れさまでした。
そしてごめんなさい。長すぎだよこの話長すぎだよ。
>480 私個人の判断ではなんとも言えません。
SSを投稿した私が言うのは恐縮ですが、このスレで活躍されているレプさんやカオス・メイデンさんの許可というのが必要かもしれませんね。
しかし、私は実はまとめて欲しかったりしますw
なにより、まとめサイトの作成、お疲れさまでした。
うぉぉぉぉ!カキコミに手間取っていたら重なって(?)しまった。
>485ありがとうございます。
>>493 明らかにでかすぎたり球体関節への理解に疑問点が残るというか
不可解な部分が多いが上手いしエロいな。アナルだし。
ってか元のお絵かき板どこよ。
495 :
監視者:2005/09/08(木) 18:45:20 ID:Y1lo3JOU
>>468 やっと退院する日が訪れた。頭の傷は治ったものの、慢性的な怠惰感は否めない。
主治医にも相談したが、それは一時的なもので特に問題は無いらしい。
長い間お世話になった看護婦や医者にお礼の言葉を残し、病院を出た。
電車に乗り、自室へと向かう。
久しぶり長距離を歩いた性か、それとも長期間の院内生活のお陰か、
家に着く頃には、病に掛った時のような気だるさが全身を蝕んでいた。
吐く息も重く、軽い眩暈さえする。
本に記されてあった【動かなければ筋力や心肺機能は退化していく】と言うのは、本当だったようだ。
そんなこんなで、今日は就寝時刻を早め、床に着く事にした。
496 :
監視者:2005/09/08(木) 18:46:06 ID:Y1lo3JOU
見慣れぬ天井を迎えて、俺は体を起こした。
窓から入る淡い光は、今日一日の空模様を表しているように思える。
昨日早めに寝たお陰か、今は気分的にも肉体的にもとても清々しい。
脈打つ心臓も妙に力強く、院内で感じていたあの怠惰感は何処かへ行ってしまったようだ。
深呼吸と共に伸びをし、布団から出る事にした。
「…!」
足で何か硬いものを踏んでしまったようだ。反射的に体重を乗せまいと、前屈みに倒れ両手を床に付く。
後ろを振り返り踏んだ物を見つめると、妙に古臭い鞄が布団の横に置いてあった。
…之は俺のじゃない。………よな?
俺の脳には、この鞄の情報は記録されていない。
しかし、この部屋にあると言う事は、俺の物である事に間違いないはず。
「………」
どうやら、事故のショックで忘れてしまったらしい。
取り敢えず、中身が何なのか調べる事にした。
鞄に手を掛けロックを外す。鞄には鍵穴も付いていたが、鍵は掛っていないらしく何の抵抗も無く開いた。
…中には青い服を着た人形が収まっている。
どうやら俺は混乱しているようだ。多分、中にあの時の人形が入っているなど夢想だにしていなかった性だろう。
唖然としている俺を余所に、中の人形が動き始めた。
鞄の底に手を付き、上半身を起こして顔を俺の方へ向ける。
「やあ、久しぶりだね」
と、人形がさも当然のように言葉を発した。
その空気の振動が俺の鼓膜に伝わるや否や、俺の中の何かが崩れたような気がした。
時間の感じ方が変わり、一瞬の沈黙が何秒にも感じてしまう。
いや、実際俺の中の時間は止まっているのだろう。
その止まった時の中で、不意に俺の手に衝撃が走った。
…無意識の内に俺が鞄の蓋を力いっぱい閉めたからだ。
人形の姿が視界から消えたお陰で、俺は我に返ることが出来た。
立ち直ったのは良いが、今の状況はとても好ましくない。
頭をフル回転させ、これからどうすれば良いのかと思考を張り巡らせる。
もちろん、鞄には手で圧力を掛けてある。
「……これでよしと」
鞄の上に周囲の物を山積みにしておいた。
…それより、なんであいつが此処に居るんだよ。 ……まさか夢か?
部屋の異常を確認するため、辺りを素早く見渡す。
もし、これが夢なら何処か変わった所が見られると思ったからだ。
しかし、可笑しな点は何処にも無い。
寧ろ、『之が俺の部屋だ!』と、言わんばかりに見知った雑具が目に入るばかりだった。
やるせないまま鞄に目を移すと、内蓋を力強く叩く音が部屋に響いていた。
鞄だけなら幻覚として捉える事ができただろうが、その音が俺に幻と現実との区別を明確にさせる。
…大丈夫だ、奴は出られない。動物園に行って檻に入った猛獣を怖がる者は居ないだろう。
だから落ち着け。大丈夫だ。…大丈夫だ。
俺はで呪詛のように心の中でそう呟いていた。
顔を洗えば何か打開策が見つかるだろうと言う事で洗面所へと足を運ぶ。
鏡を見ると、引き攣らせた顔をした自身の姿が映っていた。
乙です
なんだかこのスレの「乙」「GJ」は「もうくんな」って読み替えたほうが言いと思った。
容赦ねーww
今まで「アナルビーズってあんま良く無くない?」とか思ってた
今日アダルトショップで気まぐれに買ってきたアナルビーズを使ってみた
俺は別に何とも思わなかったが、普段玩具使うと嫌がるうちの蒼星石が
気持ちよさそうにビクビクッてしていた
いい玩具だな
蒼星石が気に入る玩具はいい玩具だ
503 :
誰も居ない何にもない:2005/09/11(日) 01:22:40 ID:LmO4s28P
ジュンは寝ていた
起きているのは翠星石と蒼星石だけ
真紅と雛苺は朝の早くからのりとどこかに出かけたらしい
朝ご飯の用意はされている
翠星石は庭の木々に水をやっている
「ふぅ、こんなもんです」
一通り水をやった翠星石は満足げに一言いった
「ドタッ」
台所から何かが倒れたような音がした
「どうしたです!?蒼星石」
何もないと思いながらもやはり心配で思わず足が速まる
台所に着くと蒼星石が倒れている
「起きるです蒼星石」
ぺちぺちと頬をはたくが反応がない
続く
少ないですがとりあえずここまで書いときます
中途半端だ
こんなんでいいですか?
5巻でカナに嵌った。そんなわけで書いてみる。
============
「カナ、やばい、やばすぎ、可愛すぎ、危険」
今日の服のテーマは『白鳥の湖に踊る一匹の子猫』でした。
乳白色のクラシックチュチュに、ミケ子猫のたれみみ、
ご丁寧にっぽまで付けられています。
「あーん、もうこのままかじりついてしまいたい」
「みっちゃん、かんでる!!言う前からかんでる!!」
みっちゃんは日に5回はカナに着替えをさせます。
これが生きがいというか人生そのものというか、汗水たらして働く意義というか。
今日もこれが三回目のお着替え、一回服を着替えるたびに、
カナリアは疲労困憊におおきくのびをします。
「さ、次はこれ着るわよ。ゴシック調のちょっとロリロリした服だけど
きっと 似合うはずよ。だってカナが着るんだもの」
バッと広げたその洋服にカナリアは見覚えがありました。というか、
見覚えがないはずはありません。この赤い服に見覚えがないはずは。
「みっちゃん!これ真紅の服にそっくりよ、ここの部分なんか、ほら」
緑色のリボンに黒薔薇をモチーフにしたボタン、
ヘッドドレスなんかこっそり交換したって絶対気づかれません。
細部で若干違いますが、ドール用の既成品でここまで似ているのは
そうそうないでしょう。まさに偶然の一致。
「あああーーん、真紅ちゃんってこんなぷりちーな服着てるのね、早く会いたいっ、もうがまんできないいいっ」
お洋服に鼻を押し付けぐううーーっと大きく匂いを吸い込むみっちゃん、じたんだを踏んで興奮しています。
そんな興奮するみっちゃんの姿をしりめに、
カナリアは服を表を見、裏を見、そしてキュピーンとひらめきました。
子猫のたれみみがそれに反応するようにぴくっとたちます。
「これは天才的な考えかしら?」
カナリアはみっちゃんの耳を引っ張ってひそひそばなしをします、
だれも聞いていないのにね。
「ねえ、ゴニョゴニョゴニョで・・・ゴニョゴニョゴニョ・・・
つまりゴニョゴニョゴニョするのはどうかしら」
「カナ、あなたってば天才!もう今世紀最大の英知、全世界の宝!
それにとてつもなくかわいい!!」
みっちゃんははちきれんばかりにカナリアを抱きします。
あやうく酸欠。川の向こうでお父様がおいでおいでをしているのが見えました。
*
「ふふふ、完璧かしら。おぐしだって、おべべだって、しぐさだって、
どれをとっても本物と見分けなんかつかないんだから」
ここは真紅たちが住む桜田邸前、132回の失敗を物ともせず今日もカナリアはやってきました。
でも今日はいつものカナリアとは一味違うみたい。
『ジュン、ここをあけて頂戴、はやく』
威圧的な態度は真紅そっくり、それにあたまの上から足の先まで、どこをとっても真紅にそっくりです。
これが今日のカナリアの作戦でした。真紅に扮装して、まんまと家の中に入り込み、そんでもって
真紅のマスターであるジュンの力を根こそぎ奪いさる。
「あとはらくらくと真紅たちのローザミィスティカをげええっとう、
なんて完璧な作戦かしら?かしら?」
はっ、としてカナリアは顔をふるふると振ります。素に戻ってはいけません、
今のカナリアは真紅そのものになりきらなくてはならないのです。
「はぁい、真紅ちゃん。あら?もうくんくんショー終わったの?」
真紅たち三人は、雛苺の元マスターに連れられてターミナル駅の駅デパにぬいぐるみショーに行っています。
カナリアはこの日を狙っていたのです。おとぼけのりと、ジュンだけがいるこの日を。
『ええ、あんな子供騙し、時間の無駄だわ、中に人も入っているのよ』
そんなカナリアを言葉に、ががががーんと擬音付きの驚きが飛び出しました。
ノリがショックを受けています。
(し、しまったかしら?)
「しんくちゃんもこうして少しづつ大人になってくのね、うんうん。
みんなそうなのよ、お姉ちゃん少しだけ感激してウルッときちゃった」
どうやら何か勘違いしているだけのようです、カナリアはほっと息をなでおろします。
そして、カナリアの右足はついに桜田家に踏み入りました。歴史的快挙です。
顔はそのままで右手で小さくガッツポーズをとります
作戦の第一段階はまんまと成功。夢に向かって一歩前進です。
そして作戦は第二段階へと続きます。
*
真紅のマスター、ジュンは自分の部屋でパソコンに向かっていました。
ジュンはちらりと横目でカナリア捕らえると、
「もう帰って来たのか」
といい、そしてぷいっと横を向いてしまいました。
どうやらばれてはいないようです。
(さあて、いよいよ第二の作戦よ)
第二の作戦はいたってシンプル。ジュンの持つ契約の指輪にちょちょっと細工するだけでいいのです。
すると、あら不思議、ジュンの力はみっちゃんの持つ契約の指輪を通してカナリアが使えるようになってしまうのです。
あとはもう、使いたいだけ使って、ジュンを干からびミイラにしてしまえばこっちのもの。
なんの力も使えない三人のドールなんておそるるに足らない存在です。
カナリアはジュンの横に立ちます。大丈夫、この位置に来てもぜんぜんばれません。
そして、勢いをつけてぴょんぴょんと飛び跳ねます。身長が少しだけ足らなくてあと一歩のところで指輪に届かないのです。
「・・・なにやってんだお前」
さすがのジュンもこのカナリアの奇行にきづいてしまったようです。
沈黙の中、一瞬目が合います、緊張の瞬間です。
こうなったら第二作戦パターンBを実行します。こんなこともあろうかと第二、第三の案だって用意してあるのです。
『ジュ、ジュン、おんぶをしてちょうだい』
真紅がいつも口癖のようにいっているとても自然な言葉、これです。
こうすれば手に付けられた指輪に直接触れることができます。そうなればこっちのもの。
「お、おんぶぅ?だっこじゃなくておんぶをするのか?」
(間違っちゃったーーーーかしらーーーー!!!)
言葉のあやというものでした。行為的には似ていますが、ある意味ぜんぜん違います。
それにジュンだってとても怪しむことでしょう。
「まあいいけどさ、ほらよ」
幸運はカナリアを味方しました。鈍感なのか、ジュンはまだカナリアの正体にに気付いていません。
(ちょっとつづく)
いるいるいるよ!
もだえる蒼星石のズボン降ろし逃げられないように抱きしめた
少しづつ何度もパンツにおしっこのシミが広がる!
蒼星石「トイレ行きたいよもう我慢できない!」
ついにおちんちんの先からおしっこ発射!
508 :
誰も居ない何にもない:2005/09/11(日) 09:53:16 ID:xI4Ybj1w
503の続き
「ごきげんよう」
その言葉に翠星石はとっさに振り向く
「水銀鐙お前蒼星石に何したです」
ものすごい剣幕で水銀鐙に迫る翠星石
「?何の話、私は今来たばかりで・・・・」
「黙るです。蒼星石の仇ここで打たせてもらうです」
水銀鐙の言葉を打ち消し翠星石の言葉が水銀鐙を襲う
はぁ相変わらず短い
やる気があればまだつづきます
もう飽きたという方は
逝け
とだけいってください
>>508 >>503と併せて読んでみたけど、話のいじり方次第かな?
とにかく、短かすぎて判断しかねます。
推敲してますか? あと、句読点くらい入れましょう。
以上、僭越ながら指摘させていただきました。
510 :
名無しさん@そうだ選挙に行こう:2005/09/11(日) 17:51:51 ID:1Z92D8RT
だれか翠星石を虐めたSSを・・・
実際、このスレで一番需要があるのはどのキャラなんだろう。
良くないことなのかもしれないけど、一概に蒼星石の個別スレとは呼べなくなってきてるよな。
512 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/09/12(月) 00:07:29 ID:8pWIbqzw
キャラがどうこうは別にいい
こういう意見をのさばらせると、すぐに蒼星石以外のSSを排斥するような自治厨が生まれるから
>>511 スレタイに総合ってあるから蒼星石個別じゃなくてもいいんじゃないか?
>>504-505 すまない、今日まで少し馬鹿にしてたよ。
なんか…
凄く… 面白いです
誰も言わないから感想を述べてみた。
今までは、その文体に飽きを感じていたと思っていたが
どうやら漏れの勘違いだったようだ。
何て言うか、これまで投稿された作品で
初投稿のSS以外は読んでてだるさを感じていたのだが、
そのだるさの原因は、文体ではなく内容にあったみたいだね。
まぁ何て言うか、続き楽しみにしてますのでガンガって下さい。
>>508 推敲 = 文を見直すこと
句読点 = 読みやすくする点
取り敢えず、ここに投稿すれば漏れは一応目を通すので
面白いSSを作っちゃってください。
感想;短すぎて判別不能
【SS】ローゼンの蒼星石を虐めるスレ2【総合】
に初めて来た人のためのガイドライン。
・乙、GJ
SS書きのやる気を大幅に削ぐことができる不思議な呪文。
>>498 が直訳すると「もうくんな」ということらしい。
作品が投下されたら感想や批評も書いて投稿してね。
>>498 乙
・蒋介石
中国の偉い人。このスレの創世者。
・レプ
エロイ人。とにかくエロイ人。やたらとエロイ人。
・カオス
混沌とした人。現在行方不明。
・
>>514 今までこのスレで長編を書いてきたSS書き手全員を否定した革命的批評家。
新参SS書き手の登竜門。続編投稿をする者にとっての難攻不落の要塞。
しかし新参者のために攻略法を伝授しよう。
ズバリ、攻略の鍵は
金 糸 雀 !
>>514は黄色天然玉子焼き好き策士ドジッ娘属性なので活路は開けるはず。
このスレのSS書き、もしくは新参者。ガンガレ!
516 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/09/12(月) 15:34:53 ID:PHIP7+T/
まるで誰かの心情を映し出すように、空には覆うように黒い雲が広がっている。
暗い部屋の中、左手にはめられた指輪だけが鈍く光っていた。
静まり返ったジュンの部屋にノックの音が響いた。
「……ねぇ、ジュンくん」
今朝と同じで、相変わらず扉の向こうから返事はない。
のりは構わず一枚隔てた扉の向こうのジュンに語り掛けた。
「少しはご飯食べなきゃ……体に悪いよ? 今晩のお夕飯、ジュンくんが元気になるように頑張って作ったの。 だから……」
「……いらない」
「で、でも……」
突然扉が勢い開き、ジュンが手に持った金属バットを振り上げる。
「いらないって言ってんだろ!!」
「! ……ジュンくん!」
のりは静かに赤く染まった廊下に体を伏せた。
あれ…のりが…?
518 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/09/13(火) 22:51:13 ID:IaTn4Mao
今思うと結構途中まで書いて続くとか書いてあるのにソコで終ってるSS多いなぁ
520 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/09/13(火) 23:16:32 ID:IaTn4Mao
ん・・・・・俺はいったいそうだ続きが気になって眠れない夜が続いたんだ
>>520 いっそのこと無許可で続きを書いてしまえ!
>>518 ネタに詰まったり致命的な欠陥に気づいて話が続かなくなったり
このネタどっかで見た気がって事になったりで悩んでるうちに
時間が経ちすぎて今更続きを投稿してもって状態になるんじゃない。
デスゥ
SS=親衛隊の事だと思っていた。
モチベーション下がる&他の話に意欲がわく、ってのは話続行にとって致命的だもの
えぇい、実装石を虐め回してやろうという猛者はおらんのか!!
ですぅしか言わないので文章だと虐めにくい説。
デスゥ!デスゥ!デスゥゥゥゥゥゥゥッッッッ!!!!!!!!!!!!!1
529 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/09/14(水) 23:13:46 ID:XNL7bhC+
>>526実装石は冗談抜きでキモイ虐めようという気もうせる・・・・・・
あのSS書いてから、実装石を想像すると脇下抱え上げられてジタバタ暴れるキモウザい姿しか思い浮かばんくなった・・
[Daisan Bunmei]
第一話 婆羅乙女
いれますか? いれませんか?(公○党に)
ある日、一枚の手紙が届いた。
[おめでとうございます。桜田様!!!貴方は9757521人目の幸運な仏教徒です!!]
「チェックをしたら返信用封筒に入れ貴方の住民票と印鑑を同封の上ポストに投函して下さい
人工御仏法利江が学会より貴方の手紙を回収しに参ります(注:決してポストの中身を覗かないで下さい!)by聖○新聞社」
『あぁ、これは久々に大物の予感・・・楽しませてくれそうな』
ジュンくーーーーーーーーーーん!!(どたどた)
のり「ま・・またへんな荷物が届いてぇぇー、今日はもう9個目なのぅ!ジュンくん・・もうやめて・・・
怪しいツボやら白装束やらZの刻印の入ってる聖剣やら尊氏様のビデオやら毒入りカレーやら・・・
欲しい物があるならお姉ちゃんが買ってあげるから・・・」
『やなこった、僕の唯一の楽しみを他人にとやかく言われたくないね。』
***
のり「ジュンくん、ジュンくーん!新聞を取りにいったら玄関の前にコレが置いてあって・・・これもジュン君の通販?」
ジュンは玄関に降りていった。すると玄関には200万円くらいしそうな立派な仏壇が置いてあった。
おそるおそる仏壇を開けてみると中には一体の人形が入っていた。
『こんな人形僕が買うもんか・・なんだよまったく・・・ん?これは・・・経典?』
(いいよな・・・ちょっとくらいなら読み上げてみても・・・)
南妙包蓮下狂南妙包蓮下狂・・・
キリキリキリキリキリ・・・・・
『うわっ、動いた!?』
「私の名は尊紅、第三文明の第5ドール、そしてジュンおまえはこれよりごほんどうさまの下僕となる」
『し・・・しもべだぁ!?こいつ!あぁん?何かが左手の・・・腕・・・じゅ、数珠ぅ!?』
「ねぇ人間・・・残念だけどおまえはここで死ぬわ」
「それが嫌なら誓いなさい(入会なさい)、私のソーカミスティカを譲ると」
次回、第2話 「蓮苺」
※この物語はフィクションです。実在する人物、団体、学会とは関係ありません。
※著作権も全て放棄致します。
*
おんぶはあまりにも無防備でした。ジュンはまんまとカナリアの策にはまってしまったのです。
シュウシュウと音を立てて、指輪からカナリアに力が流れ込みます。
「こうなってしまえば、もうこっちのものよ。むてき、すてき、の完全大勝利かしら?」
まもなく、カナリアの周りには三体のドールの抜け殻が転がります。
カナリアは3つものローザミスティカを手に入れてしまったのです。
「カナ、これご褒美だからっ」
どこから現れたのか、ホクホク笑顔のみっちゃんがおぼんいっぱいにたまご焼きをもってきました。
「あんまぁーい!ほーくほくほくーーー」
ほっぺたをぐにゅーと寄せるほど美味しいたまご焼きです。
食べても食べてもなくならないたまご焼き。
カナリアはこれ以上ないというほどの満面の笑みを浮かべていました。
*
「・・・むにゃむにゃ、もうおなかいっぱいで、食べられないかしら・・・・」
カナリアはジュンの背中で細い寝息を立てていました。
よほど気持ちよかったのか、それとも昨日作戦決行のために夜更かししたのがいけなかったのか、
おんぶして数分もしないうちに、ジュンの背中はカナリアのゆりかごになってしまったのです。
「参ったな・・・」
降ろすに降ろせず、座るに座れず、ジュンはすっかり困ってしまいました。
しばらく、部屋の中をうろつくしかありません。
「たっだいまーなのっーーー!」
願ってもない助け舟です。
とてつもない元気な声に加えて、手と足を器用につかい、どたどたを階段を上がってくる音。
「くんくんショー最高だったの!サイン色紙ももらったし、いっしょに写真もとったのよ。ほら」
なんだか歩くくんくんグッズ販売所みたいな雛苺が現れました。
「子供騙しだったけど、まあいいわ。憧れのくんくんに抱きしめてもらったし、
だっこだってしてもらったんだから」
雛苺から少し遅れて、同じくくんくんグッズに身を固めた真紅が現れました。
そう、カナリアふんする偽真紅ではなく、本物の真紅です。
「・・・ああああ、ちょ、お前!これは一体どういうことなんだ、説明しろよ!!」
ジュンの頭はたちまちパニックを起こしました。
今はやりのドッペルゲンガーか、はたまた、真紅も翠星石と蒼星石のように双子なのか、
考えるだけで頭が痛くなってしまいます。
真紅も、ジュンの背中にいる自分そっくりのドールの姿に驚きました。
眠っている姿は、真紅そのものなのです。
こんな騒ぎがあっても、カナリアはまだ起きません。よっぽどたまご焼きの
夢がここちいいのか、あちらの世界から戻ってくる気配が無いのです。
「どっちが本物の真紅なのぉ?こっちにせもの?」
雛苺はそういって、カナリアのほっぺをむちーとひっぱります。
お餅のようにほっぺは伸びますが、カナリアは起きません。
その代わり、ヘッドドレスに隠れていたピチカートが、驚いて飛び出してきたのです。
「人工精霊のピチカートじゃない。とするとこの子は・・・・」
「かなりあーなのねー」
真紅と、雛苺にはこの偽物がだれだかわかったようです。
「・・・そんなのどうでもいいから、こいつをどうにかしてくれ」
ひとり取り残されぎみのジュン、こんなわけの分からないことに巻き込まれて、
顔にはなんだか疲れが溜まっているようにみえました。
*
「ふわぁぁぁ、幸運の女神様は、カナリアに輝いちゃったのね」
カナリアは、夢が夢だとはぜんぜん気付いていませんでした。
本当は、ピチカートの案内でジュンがみっちゃんちまで運んでくれたのです。
それなのに、夢と現実がうまい具合にシンクロしているようで、全く気付いていません。
「今日はなんだかいい一日になっちゃいそうかしら?」
3つのローザミィスティカを手に入れたという喜びで、カナリアはいっぱいだったのです。
「カナー、お着替えするからおいでー」
「あいー!」
この後、みっちゃんから衝撃の事実を知らされるカナリア。
嘆き苦しみ、あのにっくきジュン(ここまで運んできてくれたのにね)に
再戦を誓いますが、それはまた別のお話し。
カナリアが新しい作戦を思いついた頃に、もう一度お話ししましょう。
∧_∧
(#・ω・)=○))'А゚))デズゥ
536 :
柏葉巴:2005/09/15(木) 15:13:51 ID:jcmiQavr
今日もnのフィールドで雛苺と鬼ごっこです。
雛苺とはおままごととかいろいろな遊びをするけど、私は鬼ごっこが一番好きなんです。
まずはジャンケン。
あっ残念、勝ってしまいました。
実は、負けて鬼になる方が楽しいんですよ。
逃げる方も少しはいいんですが、鬼に比べると刺激が足りないですね。
鬼ごっこが始まりました。
私は全力で逃げます。
子ども相手に大人気ないと思うかもしれませんが、全力じゃないといけないんです。
足は特に速いというわけでもないですが、こう見えても剣道で鍛えてますから、
雛苺の脚力ではあっという間に差が開いてしまいます。
でもこれでいいんです。
537 :
柏葉巴:2005/09/15(木) 15:15:09 ID:jcmiQavr
しばらくすると、私の足に何かが絡み付いて動けなくなります。
そう、足に絡み付いてくるのは苺わだち。
雛苺は追いつけなくなるとズルをして私の動きを止めようとするんです。
でもここで諦めたらダメです。
雛苺はまだ少し遠くにいるので、もうちょっと抵抗して苺わだちを振り解いて逃げようとします。
するとほら・・・
「あっ・・・」
蔓を私の全身に伸ばして、私を動けなくしようとするんです。
ここでもう少し逃げようと抵抗すると、きゅっきゅっと、私を締め付けてくれるんです。
胸の辺りに絡まった蔓がきゅっと締め付けてくる度、
背筋がぞくぞくして思わず甘い吐息がこぼれてしまいます。
「つーかまーえたっ!!」
残念、お楽しみはここで終わってしまいました。
「ずるいよ、雛苺・・・」
荒い息をついてちょっと雛苺を非難するような口ぶりをしながら、
もう仕方がないなって表情をします。
この仕方がないなっていうのが大切です。
本当に非難してしまったら、雛苺は苺わだちを使わなくなってしまいます。
それでは困るんです。
私はただの鬼ごっこをしたいわけではないのですから。
そしてこれからが本番、今度は私が鬼です。
(;゚∀゚)ドキドキ
某柏木姉妹よろしく本物の鬼になって雛苺をメキメキするというのが俺の予想だぜ!
トモエと楓が入れ替わっても区別付かないな
金「首謀者は誰なのかしら」
金糸雀総書記は、クーデターの首謀者と目される4人、
真紅、翠星石、蒼星石、雛苺の尋問を自ら行っていた。
薔薇「将軍様、いっそ拷問をして吐かせてしまった方が、効率も良いのでは?」
金総書記の右腕と言われる薔薇水晶が語る。
銀「そぉねぇ、お馬鹿さぁんは痛めつけてあげましょう」
そして金総書記の左腕と言われる水銀燈がそれに同意する。
金独裁政権を支える悪魔の宰相たちの言葉に、4人は震え上がる。
金「でも、すぐにわかってしまったら面白くないのかしら〜」
「しかし、首謀者を吐かせてからでも十分に楽しめますよ」
その薔薇水晶の言葉に、金総書記は納得したようだった。
銀「じゃあ、誰から痛めつけるぅ?」
金「私は雛苺がいいと思うのかしら」
薔薇「そうですね、子供は痛みに弱いですから、すぐに吐くでしょう」
そう言って薔薇水晶は雛苺を引きずっていこうとした
翠「も、もう我慢ならんですぅ〜」
紅「子供を痛めつけるなんて、最低だわ」
その様子を見て、二人とも今にも殴りかかりそうな勢いだ。
蒼「やめるんだ、二人とも!!」
紅「でも・・・!!」
蒼星石は二人をなだめてこう言った。
蒼「気持ちはわかる、でも雛苺は大丈夫、僕が身代わりになるから」
翠「何を言ってるですか!!そんなことをしたらお前が・・・!!」
翠星石の言葉を遮って叫んだ。
蒼「お前たち!!首謀者は僕だ!!雛苺を放せ!!」
翠「蒼星石!!」
しかしその言葉を聞いた金総書記と両腕たちは冷淡だった。
薔薇「興を削がれてしまいましたね」
銀「こんなお馬鹿さぁんを庇うなんて」
金「つまんないことをしてくれるのかしら」
早く吐かせた方がいいと言っていたのに我侭な3人だ。
薔薇「いえ、やはり拷問は続けましょう」
銀「そぉね、蒼星石が嘘をついてるかもしれないし」
薔薇「裏付けを取るために拷問は必要ですね」
金「じゃあ蒼星石はどうするのかしら?」
薔薇「炭坑に送りましょう。首謀者ならそれで良し、偽証であったなら、それはそれで許し難いので」
・・・どの道、結果は変わらなかった。
紅「結局拷問されるのね・・・」
翠「蒼星石の心意気が無駄になったですぅ」
こうして、蒼星石の過酷な炭坑送りが決まった。
「蒼星石・炭坑哀歌」
543 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/09/16(金) 19:27:56 ID:pp1M+2iD
・・・これは・・・
ちょっと・・・
・・・今一歩かな
藻れ的にはalles okだYO!
ですぅ・・・
デスゥ
/!ハノヽ /!ハノヽ /!ハノヽ /!ハノヽ
`ー- ー ' `ー- ー ' `ー- ー ' `ー- ー '
()()() ()()()()()()()() ()()()()()()()() ()()()()()()()()
N
∞∞∞
fフfフ(∨)fフfフfフfフfフfフfフfフfフfフfフfフfフfフfフフfフfフfフfフfフfフfフフfフfフfフfフfフfフfフ
j{
j{
j{
□□□□
___
[ ___ ]
M | |
| |
/!ハノヽ /!ハノヽ /!ハノヽ | |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
! | | S ━
l ̄[  ̄ ̄ ̄ ] ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄
|  ̄ ̄ ̄ .■■ ━
| ■■■ ━
| .■■■■
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ━ | ̄ ̄ ̄ ̄
ごめ誤爆
/!ハノヽ /!ハノヽ /!ハノヽ /!ハノヽ
`ー- ー ' `ー- ー ' `ー- ー ' `ー- ー '
()()() ()()()()()()()() ()()()()()()()() ()()()()()()()()
N
∞∞∞
fフfフ(∨)fフfフfフfフfフfフfフfフfフfフfフfフfフfフfフフfフfフfフfフfフfフfフフfフfフfフfフfフfフfフ
j{
j{ ┌──┐
j{ i二ニニ二i
□□□□ i´ノノノヽ)))
Wリ;゚ -゚ノリ
[ ___ ]
M | |
| |
/!ハノヽ /!ハノヽ /!ハノヽ | |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
! | | S ━
l ̄[  ̄ ̄ ̄ ] ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄
|  ̄ ̄ ̄ .■■ ━
| ■■■ ━
| .■■■■
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ━ | ̄ ̄ ̄ ̄
帽子取れてますよ
551 :
レ プ ◆utWEud8dUs :2005/09/18(日) 00:04:24 ID:Zr36/IqK
S,M、Nてなに?
/!ハノヽ /!ハノヽ /!ハノヽ /!ハノヽ
`ー- ー ' `ー- ー ' `ー- ー ' `ー- ー '
()()() ()()()()()()()() ()()()()()()()() ()()()()()()()()
N
∞∞∞
fフfフ(∨)fフfフfフfフfフfフfフfフfフfフfフfフfフfフfフフfフfフfフfフfフfフfフフfフfフfフfフfフfフfフ
j{
j{ ┌──┐
j{ i二ニニ二i
□□□□ i´ノノノヽ)))
Wリ;゚ -゚ノリ
[ ___ ]
M | |
| |
/!ハノヽ /!ハノヽ /!ハノヽ | |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
! | | S ━
l ̄[  ̄ ̄ ̄ ] ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄
|  ̄ ̄ ̄ .■■ ━
| ■■■ ━
| .■■■■
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ━ | ̄ ̄ ̄ ̄
フゥ〜ン、デスゥ〜ンデス〜ン♪
蒼星石を体にぴったりフィットする土管に入れてごろごろ転がしたい
>>554 「うわあ、マスターやめてよ!目が回るよう!」
情けない声を上げても気にせずガンガン転がしたいな。
ぐったりして今にも吐きそうな蒼に無理やり雑用を押し付けて更に虐めたいな。
我慢しきれずトイレに駆け込みオエッとしてるところで後ろから卑猥なイタズラをして更に辛い思いをさせたい。
.! '|
|_, -‐'‐. ̄ ̄ ̄‐‐ー---、 / /
_,______|___________ `‐- 、/ /
| ´ ̄ ̄ ̄ ̄‐ー-イ, ./ .
\ `ゝ、 / /
\ ___------------‐-- 、____ , / / , ヽ
`| 、 .| .! 、 `''=、 / | 'ニ''゙l′ | 、
| ヽ`l :: /ノ ) ,ノ'| 、 .ゝ/.ゞ / _______
.| ヾミ,l _;;-==ェ;、 ,,,,,,,,,,,,,,,_ ヒ-彡| _r'´ | `ー、 ___/ /
〉"l,_l "-ー:ェェヮ;::) f';;_-ェェ-ニ ゙レr-{ r'´‐ \ 亅 | .| 久々に庭師
| ヽ"::::''  ̄´.::;i, i `'' ̄ r';' } ! . / ノ゙゙〈\ .| | アニメではダントツで人気No.1の僕なのに
. ゙N l ::. ....:;イ;:' l 、 ,l,フ ノ . ,r'´二`ヽ_/ / `'y/ < 原作では1年も寝たきりという不遇の待遇を
. |_i"ヽ;:...:::/ ゙'''=-='''´`ヽ. /i l" ‐!--! .i'´ `! |', z〈、 / | 受けてるのが僕なんだよな姉は人気ないなりに
.| ::゙l ::´~===' '===''` ,il" .|'"_ _-/r/''─`Y´ \信者を増やし続けてるから差がついて困る
'二'' ̄し--‐丁_リミ7‐, -‐'ニ‐' ´ ̄ ゝ、 .!i'´''.!.! , ! _!  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
/´ .し'_jヽ`|r'`>'´ `‐‐-/, イ-!ゝi‐l、 .// .,ノ-ニゝ '!- 、'′
!__ ノ_ノ´ ‐=t_ ./ rへ_.!ッ .!.7ヽ 〃 // _ ヽゝ
,_-‐‐' ´.!.く -、 〕\/ ノ `y !フ // . //,‐'´ Ti l |
./ .| r'´ -、_ スハ ヽ'' `').! |‐' /ノ/_ !| .!‐7
| ./'-┬ 、, フ r |''| 、ヽ , 〈‐' , |/./、 `丶、.!| ,‐' /
さぁーて、暇つぶしに最近近所の廃工場で繁殖しまくってる実装石を虐待しに行くか。
558 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/09/19(月) 22:04:40 ID:HtP8vLDR
何故みんな実装石をそこまで嫌うんだ?
グロがなければ、別に普通なんだが…
俺だけか…
すまん下げ忘れた(-.-;)
っていうか一気に過疎・・・
俺はネタキャラとしても被虐キャラとしても好きだけどな実装。そういやどっかに実装の画像庫があったと思うんだけど誰か知らない?探したけど見つからない・・
>>558 俺も出始め当初はそう思ったが最近グロ画像が大量に出回ってるからそうは思えない
>>560 よくある流れだから気にすんな
過疎→SS投稿→賑わい→過疎
nandakonoryousure
実装石てどこから生れたの?
564
詳しくは知らないけど、誰かが書いた翠星石のネタ画から派生したキャラじゃなかったかな。あと実装石のグロ画ってどこにあるの?教えてエロい人。
某画像掲示板(とある掲示板郡のうちのひとつ)で、
誰かが薔薇乙女をうろ覚えで描いて、その絵がウケて、
実装石はその絵のうちのひとつ。
実装石の名前は、翠星石を頼んだはずなのに、
わけわかんないの(実装石)が届いた…というコラージュが由来。
日本語おかしいかも。ごめんね。
ある日変な手紙が届いた。その手紙にはこう書いてあった。
『巻きますか』『巻きませんか』
偽ラブレターの類で、友達のいたずらと思い巻きますに『巻きます』に〇をつけることにした。
2,3日たったが何もないので僕はすっかり手紙を忘れていた。
一週間がたった。夕飯の買い物から帰ると、部屋に見覚えのない鞄が2つあった。
(何だこれは?こんなのあったか?)
部屋の真ん中にあるので、とりあえず移動させることにした。(結構重いな。何が入ってるんだ?………僕の家にあるんだから、空けてもいいよな)
>>567 結局誘惑に負けて開けることにした。
片方は男の子に見えるが、多分女の子。
もう片方は自信をもって女の子と言える。
二体とも綺麗なオッドアイだ。
(姉妹かな。ん?ゼンマイか…動くのかな?)
ここまで来たら一緒と思い、思い切って巻いてみることにした。
>>568 キョロキョロと辺りを見回している二体
蒼「あなたが、新しいマスターだね?」
ドシン
いきなりの事で僕は尻餅をついてしまった。
僕「にっ、人形がしゃべった!!」
翠「な、情けない人間ですぅ。こんなのが新しいマスターなんてうんざりですぅ。」
僕「なっ!?」
僕が緑の方を見ると、その子は蒼い子の後ろに隠れてしまった。
蒼「ごめんマスター。翠星石は人見知りで、口が悪いけど、心優しいんだ。許してやって。」
僕「じーっ。」
翠「こっちを見るな、チビですぅ。」
>>569 僕「だいだい何なんだよ!マスターとか分け分からないこと言いやがって!
何でここにいるんだよ!?」翠「自分でサインしといて何言ってるんですか」
僕(サイン?…あの手紙のことか!?あんな物でこんなことになったのか!?)
蒼「思い出した?だから、マスターには僕たちのローザミスティカを守ってもらわなくちゃいけないんだ。」
翠「分かったら、とっとと、お茶とお菓子を持ってくるですぅ。」
僕「分かるかー!」
こうして僕と二体の人形の不思議な生活が始まった。
とりあえず書いてみましたが、いきあたりばったりで、誤字脱字などあります。
しかもスレタイにあってないので、続ける悩んでるので感想聞かせて欲しいです。
言い方は悪いけど、行き当たりばったりで書いたなりの出来、良くも悪くもないです。
これは座談会の記録ですか? シナリオですか?
セリフの羅列だけなら誰でも書けます(面白いか否かは抜きにして)。
あと、誤字脱字くらいチェックしてから書き込むべきではないでしょうか。
翠星石と蒼星石のセリフ運びは違和感がなかったように思います。
次に期待します。
otu
>>514 レス見落としてた、感想TANK YOU。
漫萌全然盛り上がりませんでしたね
寝ます
実装石はペットとして飼いたいな。
犬猫と違って少しは言葉が通じるけど
乱暴に扱っても良心が痛まない。そんな存在。
実装石≒ペンギンもしくは小動物をイメージしてたんだが、SSを読んだとたん自分が嫌になったよ
残暑厳しい中、僕は見た感じ人間となんら変わらないかわいい人形と一緒に、近所の公園に来ていた。
翠「はぁ、暑いですぅ。何とかしろチビ人間、ですぅ。」
言い忘れていたが、゛かわいい゛というのは、あくまで見た目である。
僕「夏なんだから、仕方ないだろ。まったく…」
・
・
・
何でこうなったかというとこうだ。
のりが真紅と雛苺がくんくん探偵ショーを見に行くことになったので、性悪人形もどこか行きたいと駄々をこねたので、仕方なく僕が連れだすことになってしまった
僕(だいたい何で僕が…こんな所来て何すんだよ)
夏の日差しと暑さで、僕はかなりうんざりしていた。
翠「しゃきっとするですぅ。これだからチビは嫌ですぅ。」
そういいながら本人がかなりだらし無くなっていた。
これが年頃の女の子なら楽しかっただろうに。
僕「あのなぁー。だいだい自称乙女ならもっと女の子らしくしろよな。本当かわいくないよな。」
いつもならここで、怒りながらすねを蹴ってくるのだが今日は何故か違った。
翠「ど、どうせ私なんか、か、かわいくないですぅ。し、し、しん、真紅の所にでも行きやがれですぅ。」
うつむきながらそう言う翠星石の目には涙が浮かんでいた。
そんな翠星石の悲しげな顔を見ていると僕は後悔と焦りでいっぱいになってしまった。
僕「お、おい泣くなよ。ちょっと言い過ぎたよ。」
僕はこう言うしかできなかった。
翠「ぐすっ。情けなんていらないですぅ。今日だって嫌々来てるの分かってたんですぅ。」
僕「なっ!そんなこと別に僕は…」
翠「隠したって無断で、う。ヒック。」
必死に涙を拭い、泣いているのを隠そうとしている。
どうしてこんなことに。僕は真紅より、翠星石の方が好きなのに…
そして翠星石のスカートをまくり、無理やりねじ込んでやりました
ああ、しかし入らない。
そこに助っ人登場。
「切れば入るんじゃないかな?」
ってのは置いといて、今回のを読んで気付いたんだけど
>>579-580 は、桜田家の話を書いていたんだな…
と、分かれば話が早い。梅岡先生キボン
581
でもそいつ実装石ですから!!残念!!
部屋の隅のゴミ箱に実装石を投げ込む
実装石帰ってくる
ゴミ箱に実装石を投げ込む
実装石帰ってくる
ゴミ箱の角に実装石激突
実装石帰ってくる
ゴミ箱の…
という遊びがしたい
584>ワロた
何度ぶん投げても「デスデス」言って媚びながら戻ってくるんだろうな。
んで何度も頭ぶつけてる内に「デス・・デー・・・」とか鳴いた後、痙攣して二度と動かなくなる。最後は動かなくなった実装を優しくゴミ箱にねじこんでやる。
心が捻くれてやがるわ
俺なら無駄なことはしないで即死させてくれる
実装石には生理的な嫌悪感しか覚えぬ
もしこの世にあんな生き物がいたら根絶せねば気がすまないだろうな
ここまで人間の暴力的な面を引き出すキャラも珍しいな。
ホントよくできてる。
蒼→雛→金→銀→晶→紅
の順番で散っていって、最後に生き残るのは翠とみた
>590
とりあえず、おまいが翠星石がいちばん好きだということはわかった。
俺は無残に散った翠を前にした、蒼星石の絶望の表情が見たい
俺は無残に散った翠の亡骸の前で「かぁずきぃ〜」と喚きつつ蒼星石の股間に顔を埋めベロベロベロ舐め回したい
じゃあ俺は無残に散った翠の亡骸の前で「かぁずきぃ〜」と喚きつつ蒼星石の股間にせんべいを挟んでボリボリ食う
HG
そろそろSS頼むけど、
どう見ても精子です。
ありがとうございました。
>>580 僕「翠星石…本当は僕は…」
次に言いたいことは決まっているが、今の生活が壊れるかも知れないと思うとなかなか言いだせない。
翠「ヒック。」
翠星石の顔は涙で埋もれ、目と鼻は赤くなってきている。
彼女のこんな姿を見たくない。たったそれだけ。けれど、僕にとってこれほどの理由はなかった。
僕「僕は…僕はお前のことが・・・好きだ。」
翠「えっ。」
彼女は驚き、僕の言っている事がはっきりと理解できないでいる。
僕「人形相手にこんな事を言うのは変かもしれない。でも!僕はお前が…好きなんだ!」
しばらくの沈黙
辺りは、風に揺れる木々の音とセミの音しかしていなかった。
翠「う、嘘に決まってるです。そんなこと言ったて翠星石は騙されな……っ!」
僕は彼女の言葉をさえぎるように、唇を重ねた。
僕「僕は、本気だ。」
翠「ジュン。うっ。」
僕「もう、泣かないで。いつものように、笑ってくれないか?」
そう言いながら、僕は彼女の涙をぬぐった。
翠「翠星石も本当は、ジュンのことが、す、好きですぅ。だから、いつも悪口を言ったり…。」
僕「知ってる。本当は誰よりも優しいに、素直になれない、僕はそんな君が好きなんだ。」
翠「うれしいですぅ。ジュンがそこまで翠星石の事を思ってくれてるなんて。」僕「翠星石。」
僕達は再び唇を交わした。翠「こ、これは、さっきのお礼ですぅ。き、今日だけは特別だけど、いつもこんな事するとおもうな、ですぅ。」
すっかり元の調子に戻った彼女を見ると僕は気がぬけてしまった。
僕「プッ。」
翠「何がおかしいですか!早くジュースを買ってくるですぅ」
僕「はいはい………ありがとな」
翠「こちらこそですぅ。」虫の声のようなものすごく小さな声だったが、僕にははっきりと聞こえた。
・
・
・
大好きだよ翠星石
僕「なーんてな。てめーみたいな屑人形好きになるわけねーだろw
てめー見てたら気持ち悪くなってきたぜ。帰ってのりと一発やるか」
梅「桜田のお姉さんは素晴らしい才能の持ち主です」ズコバコズコバコ…
ノ「あっ、あ、見ないでJAM君…」
梅岡にマウントしてボコ殴りにするのり姉。
ズコッ!バコッ!
地鳴りのように響く重低音。
振りそそぐ拳の一つ一つが致命傷となりうる破壊力を秘めている事実を雄弁に語る。
愛する姉の意外な一面を垣間見てしまったJUMはただただ立ち尽くすのみだった。
>梅「桜田のお姉さんは素晴らしい才能の持ち主です」
殴られてるわりにはえらい落ち着いてるなおい
605 :
柏葉巴:2005/09/24(土) 13:10:02 ID:Z5iv0lZr
今日も私は鏡台の前の椅子に雛苺を座らせて、髪を梳かしています。
雛苺はうっとりとした表情で気持ちよさそうにしています。
雛苺は私にこうしてもらうのが大好きなんだそうです。
気持ちいいのか、雛苺がうとうとしはじめました。
私は髪の毛を一本摘んでみます。
「いたっ!!」
「どうしたの?雛苺」
私は抜けた髪の毛を床に払い、雛苺に問い掛けました。
「髪の毛がプチッとしたぁ〜、痛いよ〜」
「ごめんね雛苺、ブラシに髪の毛が絡んじゃったのかな」
私はブラシを見つめ、責任転嫁します。
そうして優しく雛苺を撫で、あやします。
これは不可抗力だと理解してくれたみたいで、さっきの続きをはじめました。
気持ちいいのか、また雛苺がうとうとしはじめました。
今度は髪の毛を数本ブラシに絡め、少し梳いてからゆっくりとブラシを引っ張っていきます。
ブチブチ・・・
「いたぁ〜い!!」
雛苺が痛みで目を覚まし、ぐずり始めました。
「ごめんなさい雛苺、髪の毛がブラシに絡んじゃったの、ちょっと動かないで」
私は慌てて、ブラシに絡んだ髪の毛を解こうとします。
ブチブチブチ・・・
606 :
柏葉巴:2005/09/24(土) 13:10:51 ID:Z5iv0lZr
「いたぁ〜い!!トモエ、いたいよー!!」
いけない、慌てて解こうとしたので、また髪の毛が抜けてしまいました。
もうそろそろ限界ですね。
本気で泣かれてしまうと親にばれてしまいます。
ぐずる雛苺の傍らで、私は困ったような顔をしてブラシを見つめます。
「雛苺は癖っ毛だから、ブラシに絡まりやすいのね・・・ごめんね雛苺」
そう言って雛苺を撫でて落ちつかせます。
「うん、いいよ、トモエは悪くないよ」
それを聞いてほっとしたような笑みを浮かべ、私は後ろからきゅっと雛苺を抱きしめます。
「でもこのブラシ、ちょっと古くなったみたい。だから絡みやすいのね。新しいブラシ買って来るわね。」
ブラシが悪いから今日はここまで。
雛苺は残念そうだったけど仕方ありません。
これ以上髪の毛が絡んで雛苺が痛がるところなんて、見たくありませんから。
でもリボンをきれいに直してあげたら、またご機嫌になりました。
明日は新しいブラシにするから、きっと抜け毛も減るはずです。たぶん。
「ひなね、巴にこうされるのだーい好き!!」
ふふっ、と微笑んで私も答えます。
「私も大好きよ」
「私も大好きだよ」
そう言うと私は雛苺を竹刀で殴り倒した。何度も何度も・・・
608 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/09/24(土) 20:06:21 ID:ewxqe4PQ
.! '|
|_,-‐'‐. ̄ ̄‐---、 /
_,__|__________ `‐- 、/ /
´ ̄ ̄ ̄ ̄‐ー-イ, / .
\ `ゝ、 / /
\ ___------------‐-- 、____ , / / , ヽ /
|:;:;:;:;l ;━━;ノ ;;━━;; |;;;i | 'ニ''゙l′ | 、
|、;:;:;l ,zェェュ i .i ,ェェュ_ |;;| ,ノ'| 、 .ゝ/.ゞ /
i'`;;'' '´ ー‐''´ : ::`'‐- ` |´ _r'´ | `ー、 ___/
ヾ_| /i..、_;..i、 | r'´‐ \ 亅 |
| . i,,iii|||||iiii,,ヽ .! . / ノ゙゙〈\ .|
. ! . i !`‐ニニ‐'!i ノ ,r'´二`ヽ_/ / `'y/
i ヽ ヾ`ー‐‐',ノ / - ─‐--! .i'´ `! |', z〈、 /
|、 ヽ ヾ......... , i/ _____ _-/r/''─`Y´
'二'' ̄し--‐丁_リミ7‐, -‐'ニ‐' ´ ̄ ゝ、 .!i'´''.!.! , ! _!
/´ .し'_jヽ`|r'`>'´ `‐‐-/, イ-!ゝi‐l、 .// .,ノ-ニゝ '!- 、'′
!__ ノ_ノ´ ‐=t_ ./ rへ_.!ッ .!.7ヽ 〃 // _ ヽゝ
,_-‐‐' ´.!.く -、 〕\/ ノ `y !フ // . //,‐'´ Ti l |
./ .| r'´ -、_ スハ ヽ'' `').! |‐' /ノ/_ !| .!‐7
| ./'-┬ 、, フ r |''| 、ヽ , 〈‐' , |/./、 `丶、.!| ,‐' /
つい、我を忘れて殴打しすぎてしまいました。
しかし、これはヒナが可愛すぎるから仕方が無い事です。
「巴さん? 何をしているの?」
うっかりしてました。今日は竹刀に布を巻くのを忘れてしまい、
打撃音が緩和されていなかったようです。
母の足音が近付いてきます。どうしましょう。
610 :
柏葉巴:2005/09/24(土) 20:52:51 ID:Z5iv0lZr
私は雛苺を叩いたりはしませんよ。
嫌われたくありませんし。
それに、大人しく真面目で面倒見の良いというイメージを汚したくありませんから。
いじめなんて絶対しません。
たまに間違えて(ここがポイント)誰かを泣かせてしまうことはありますが。
竹刀で叩くなら梅岡先生ですね。
私の中学校には剣道をやっていた先生がいなくて、
やむなく初心者の梅岡先生が顧問をしているんです。
はっきり言って稽古相手としては全く歯ごたえのない相手ですが、
手抜き稽古では強くなれないので容赦しません。
私は手を抜きませんよ、例え赤子の手を捻るような相手だったとしても。
私は全力で赤子の手を捻りますよ。
「う、がっっっっ!!」
梅岡先生がわき腹を押さえて膝を付きます。
「大丈夫ですか、先生!!」
私は慌てて駆け寄ります。
「すみません、先生・・・」
胴を払ったつもりが、梅岡先生の防具を着けていない場所を叩いてしまったんです。
脇の少し下辺りでしょうか、少し防具がずれているみたいです。
稽古中には良くある事なのですが、初心者の梅岡先生にはこたえるみたいです。
「いやいや大丈夫、柏葉は強いなハハハハ・・・・さあ、稽古の続きをしよう」
611 :
柏葉巴:2005/09/24(土) 20:57:33 ID:Z5iv0lZr
私は再び構えた梅岡先生の、今度は篭手を狙っていきます。
私の絶妙な竹刀さばきは、正確に梅岡先生の防具のない右肘を打ち据えました。
「くっ・・・」
これを耐えましたか、意外と根性があるみたいです。
梅岡先生は、女の子相手だと思いっきり打って来れないみたいです。
実力差は歴然なのに、舐められたものです。
武人としてそういうのは許せない性質なので、容赦なくその甘ちゃん根性を叩き直して上げます。
側頭部とか、肘とかが結構効きますね。
でもそこばかり狙うと不審に思われるので、何発に1発か織り交ぜる感じで打っていきます。
そうやって思うが侭、豚のような悲鳴を上げさせます。
面を打たれるのが嫌みたいですね、梅岡先生。
胴ががら空きになってますよ。
隙をついて最初に叩いた所に再びどーーーーん。
倒れこむ先生。
必殺の一撃ですね、この技には「梅岡アバラ砕き(仮)」とでも名付けておきますか。
必殺技の名称募集中です。
先生、さあ立ってください、すぐ立ってください、まだまだ足りないんです。まだ殴り足りないんです。
・・・・
学級委員長という中間管理職を押しつけられて、少しストレスが溜まっていたみたいですね。
でも、そのストレスの原因に返しているのだからいいですよね。
所詮スポーツですし、今先生が倒れているのもあくまで不可抗力ですし。
雛苺を叩くより叩き甲斐もあって、それに健康的ですよね。
このやり方だと、私の清らかで優しいイメージは全く壊れませんし。
暴力的な衝動はこの童貞梅岡で解消できるので、雛苺を虐める必要なんてないんです。
何だかなぁ(´〜`;)
ハァハァ、そんな巴にいじめられたい
・薔薇水晶は博多弁
・のりは黄金の右腕
これでSS行ってみようか。
柏葉巴ワロス
カオスの再来かとオモタ
>>614 >・薔薇水晶は博多弁
金糸雀との強力コンビも追加して。
シコシコして逝く瞬間にティッシュを取ろうと
思ったのですが1枚もありません。
チンコの皮を思いっきり引っ張り皮の中に精子を
貯めトイレにダッシュしたのですが段差でつまづき
精子を廊下にブチ撒けた瞬間に真紅に見つかりました。
慌ててミルクティーを溢したと言い訳したのですが
どう見ても精子です。
本当にありがとうございました JUM
もっさりさん最近来ないなぁ・・・
なんか下ネタとか増えてきて、昔と雰囲気変わりつつあるな
>>617 こぼれた精子と今にも泣きそうなJUMを交互に見つめ、すべてを悟りつつも
「まったく出来の悪い下僕ね、綺麗にしておきなさいな」とだけ仰る
気高くも慈悲深い真紅様のお姿を想像しましたが
どう見ても私は勃起しております。
本当にありがとうございました
廊下に振り撒かれた大量の白濁を、目尻を拭いながら黙々と拭き取る愛弟の姿を
物陰から見つめつつJUMくん、ファイトよと内心でエールを送っていたのですが
いつものクセで声を張り上げてしまい逃げようと背を向けた瞬間にJUMくんに見つかりました。
慌ててミルクティーを溢しちゃったのよねと言い繕ったのですが
どう見ても精子です。
本当にありがとうございました NORI
私の名前は柏葉巴。
クラス委員長の特権を使い、クラスメイト達の仲を険悪にするために日々暗躍している。
だって普通の学校生活じゃつまらなくないですか?
私の仕業だとは知らずに、クラスの馬鹿達は互いに憎しみあい、妬みあう。仲のいいはずの友人さえも信じることが出来ず、まさにピリピリとした空気が張りつめる教室。
唯一、事実上の学級崩壊を知らないのはいつもヘラヘラと間抜けな笑みを浮かべている能無しの担任ぐらい。
あぁ、素晴らしいわ…もっと私を楽しませて…
でも皆が悪いのよ?やりたくもないクラス委員長なんかに推薦するから…
…そういえば桜田くんは最近学校に来ていない。
彼は随分と私を楽しませてくれた。
特に水泳の授業の時、更衣室に脱ぎ捨てられた彼の衣類を全て盗んだ時のことは私の中に鮮明に刻まれている。彼が気にせず水泳パンツ一枚で平然と放課後まで過ごしていたのは予想外で驚かされた。
そう、確かあの時から私は桜田くんに恋をしていたのだと思う。
日々学校内で繰り広げられる彼の男気溢れる行動に、私は彼に惹かれ続ける。
それに誰もが忘れかけていると思うけど、彼と私は一応幼馴染。立派にフラグは立っている。
だけど恋する女というものは嫉妬深い。
ごめんなさいね、桜田くん。
桑田さんを息荒々しくいやらしい視線で見ていたことを担任に言ったのは私よ。
でも悪いのはあの空気を読まない担任よ。まさか私も集会の時に、全校生徒の前でそのことを言うとは思わなかったの。
桜田くんが学校に来なくなり、私は気力を失った。桜田くんを観察するために学校に来ていたみたいなものだったから。
自業自得とはいえ、取り返しのつかない事をしてしまったのだ。
そんな憂鬱な日々を過ごしていたある日、私にあの電話がかかってきた。
あの日、私は終礼が終わると真っ直ぐ家に帰り、いつも通りクラスの仲を険悪にするための計画を練っていた。
今回のターゲットはクラスの中でも特に知能値数が低そうな不良二人組み。すでに二人ができているという噂は学校中に流した。
あとは校内掲示板に二人が熱い抱擁と口付けを交わしている合成写真を貼れば、噂の信憑性が極めて高くなるだろう。
近いうちに、私のクラスでは一組のラブラブなカップルができあがっているに違いない。
そんな情景を頭に思い浮かべている時、突然電話のベルが鳴り響いた。
仕事の邪魔をされた私は、舌打ちをしつつ、仕方がなく受話器を取った。
「はい、もしもし」
『柏葉さんですね?』
「違います」
私は受話器を置いた。
どうやら間違い電話だったようだ。
すると、再び電話が鳴り始めた。
「はい、もしもし?」
『柏葉さんですよね!?』
「違います」
『またそんなご冗談を……私は知ってますよ、柏葉巴さん』
「……え…」
知っている…?何を…? 私がクラスを崩壊させようと暗躍していることを? 私がクラスメイトの金品を全て盗んで担任の机の中にいれたことを? 私が校長室でボヤを起こした犯人だということを? 私が世間を騒がしている覆面竹刀通り魔犯だということを?
どのみち私の秘密を知っている以上、一刻も早くこの電話の主を消さなければ……
『あの〜……?』
「…消さないと……」
『え?』
「あっ、はい。 なんですか?」
『一つ質問に答えてもらいたいですが…』
「質問…?」
『――まきますか? まきませんか?』
「ねぇ、トモエ! 遊んで!」
「……今忙しいの」
「ひどいわ! ひどいわ! 雛苺は遊んで欲しいのにっ!」
「……チッ」
ピンクのアレが箱ずめにされて家に来て以来、私の生活はことごどく無茶苦茶にされた。おかげで成績は下がるし、毎日睡眠不足で疲労が抜けない。しまいには、クラス崩壊計画も遅滞してしまっている。
ピンクのアレは非常に自己中心的で、思い通りにならないとすぐに駄々をこねる。この上ない我侭さだ。
蓄積されていく苛立ちも、最近では純粋な殺意へと変わっている。彼女が泣き喚くと無意識に木刀に手が伸びている自分が怖い。
私は目の前で愚図をこねているピンクの物体に頭を抱えつつ、冷静に語り掛けた。
「ねぇ、雛苺…? 私は今忙しいの。 一人でも遊べるよね?」
「Nom!! いやぁ!! 一緒に遊んでくれなきゃいやぁっ!」
「だ、だけどね雛苺…」
「いやなぁのぉぉ!! 遊んで! 遊んで!」
………ふふ……ふふふふ…私は耐えたわ、充分耐えたわ。
彼女のために苺大福も毎日買ってあげたし、最低限の我侭も聞いてあげた。
だから、今度は私の我侭を聞いてもらうわね、雛苺・…
「久々にブチ切れちまったわ……nのフィールドに来なさい雛苺…」
「nのフィールドで遊んでくれるの、トモエ!?」
「ええ……たっぷりと…嫌になるぐらいね……ふふ…ふふふ…」
「嬉しい! ありがとうなの、トモエ!」
「いいのよ、貴方のためだもの…」
そして私のためよ、雛苺。
私は口元を歪ませ、右手に握った木刀を強く握り締めた。
それからはまさに『快感』の一言。
雛苺は苺轍で懸命に抵抗したが、私の前ではそんなものは児戯に等しいものだった。
そして今、私の足元に転がるのは雛苺だったモノ。
「ごめんなさいね、雛苺。 二人で遊んでいるのに私ばっかり楽しんじゃって…」
もちろん、雛苺だったモノからは返答はない。
代わりに、彼女の口から出てきたものは奇妙な光を放つ球体だった。
「これは…?」
私は数秒、その眩い光に魅入られていた。
そしてハッと我に返る。頭の中で、誰かが……いや、ウサギが私に告げる。『それを体内に取りこまれては?』と。もちろん私はそれを拒否する。何が好きで雛苺から飛び出した光、恐らく彼女の排泄物であろうものを食さなければならないのだ。
だが、ウサギは再度強く私に言った
『トリヴィアル! まったくもってトリヴィアル! びっくりするほどトリヴィアル!』
頭の中でウサギが喚きながら飛びまわる。正直いって、すごくうっとしい。
これ以上、私の中に居つかれては困るので、私は仕方がなく光る球体に手を伸ばした。
このあと
柏 葉 巴 、 ア リ ス ゲ ー ム 参 戦 ! !
したのは、また次のお話。
(続きますか?・アンマァエアウエァ、クハッ!カハッ!ry)
カオス待ってました!
超最高!
巴が良い味だしまくってます!!!
カオス、最っ高!
巴こえーー
カオスキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
絶対勝つなw
>びっくりするほどトリヴィアル!
鼻水噴いた
ジュン率いる水銀灯が勝つか木刀乙女が勝つか見物だw
さすがカオス・・すげぇわ。是非続きを!!
びっくりするほどユートピア
また人が急に減ったな
トモエの太股ってなんであんなにエロいんだろう。
微妙にO脚気味のスラリとした白い太股がエロいよ。らめぇ
巴はオナニー中毒。
ジュンに顔中顔射されまくる妄想で毎晩オナニュしてるトモエ萌え
クラスの皆で手を繋いでお花畑をスキップする妄想で毎晩オナニュしてる梅岡畏れ
今月の水銀燈ってパンチラしてない?小さすぎてなんか良く判らないんだけど
パンツじゃねえよドロワースだろが
“ドロチラ”
|ω・`)トロイメントまであと17日…
|彡
つーか、レプは
>>439の続きをまだ書かんのかいw
巴のハードオナニスト設定は万国共通なんだな。
俺以外に女王様のイメージもってる奴はいないのか?
命すり減らしてまで雛と遊んであげる子だからなあ
651 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/10/08(土) 00:25:37 ID:54b5Ns6p
巴のマンコを俺の精液で満たして妊娠させたい
652 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/10/08(土) 00:26:17 ID:8uKs6/0q
最近住民へって誰も書き込んでないな・・・・
>>652 SSが投稿されない限りはこんなもんでしょ
最近下が増えてきてエロパラ板になりつつあるな
ここの人たちは、ローゼンにエロ求めてないだろうから、書きたくないんじゃないか?
四六時中エロい事ばかり考えてる俺としては確かに書きづらいふいんきん。
エロネタはエロパロ板へ。
禿同
デー
スゥ-
661 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/10/09(日) 22:07:40 ID:aCoL7o7H
きめぇ
662 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/10/09(日) 22:09:12 ID:aCoL7o7H
, ´~ ̄ Y´ ヽ、
, /:::::, -─‐- 、::::ヽ
/.| /:::::::/ _ -─‐、ヽ::::::ヽ
/ ^ l l::::::::::´::::/| |:::::::`´::::::::l
/ ヽl:::::::レ|ト´ ヽ`|ト|::::::::::::l
/ , l:::::|´●, - 、 ●`|::::::::/ /⌒ヽ、
.//レ, l::::::| l :: ヽ /::::::/ / /⌒ ヽ、
レ´ レ ヽ::::| >.-‐-> /:::::// ヽ、
レ,, , -‐ヽ::>- ヽ_ ノ_/::::/- _ ヽ、
/ / `‐ /ヽ_/─´ ヽ ヽヽl
l / ,,, / ヽ | ノ , ヽヽ`
`/ ○ ○ ヽー´ ヽヽ`
. / ,,, ,, |ヽヽ`
l ,, | ,,,
. l ,,, レ´ /
l 、 ,,, /
>、 ,,,, /
l ヽ ____ , -´ヽ
ヽ _ ノ ヽ __ノ
663 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/10/10(月) 13:57:09 ID:kZrzjsIl
飽きた
664 :
カオス・メイデン:2005/10/10(月) 17:30:42 ID:kZrzjsIl
俺も飽きた
以前うpしたSS(桜田家にお巡りさんがやって来る話です)の続編を
書いてみようかな? と思う今日この頃。
>>665 是非頑張って書いてもらいたい
俺はMBSで見始めたから、まだ飽きてないけど、飽きた人はTBSの頃から見てたのか?
自分はまだ飽きてないですww
最近色々とあって書きこみできませんでした。
カオスの続きができ次第、投下します。
カオス様、待ってます。
>>666 >飽きた人はTBSの頃から見てたのか?
飽きたとしてもそろそろトロイメント始まるじゃん
まあ実際飽きた奴ぐらいいても不思議はないけど
>>663の飽きたは流れに飽きたって事じゃないかと
671 :
カオス・メイデン:2005/10/11(火) 19:08:37 ID:g88rQ23b
そろそろ続きができそうです
※
>>91から数ヶ月後ということで宜しくです
署との直通電話が鳴ったのは、交番での24時間勤務を終え、帰署準備をしている最中
だった。相勤の巡査部長が、受話器を私に差し出してきた。
「お前さんあてに外線が入ってるから、こっちに繋ぐって」
緊急時以外、外線からの電話を交番に転送する事はない。 故郷の両親に何かあったの
だろうか? はやる気持ちを抑えつつ、私は受話器を受け取った。
「お電話代わりました、泉田です」
『泉田! 一体いつになったら遊びに来てくれるの!?』
無防備な私の耳に、怒気をはらんだ女性の声が飛び込んできた。
その声の大きさに、ただでさえ寝不足で機能不全を起こしている、私こと泉田準一郎の
脳味噌は、一瞬フリーズした。耳もキンキンしている。
女性の声に聞き覚えがあったのだが、敢えて私は尋ねる事にした。
「……すいません、どちら様でしょうか?」
『私の声を忘れたと言うの?』
『真紅、馬鹿っ! 何言ってんだよ!』
『ちょっとジュン! やめなさい!』
電話の向こうで口論が始まった。余りのけたたましさに、私は耳から受話器を離した。
『あ、あの! すいません、泉田さん。桜田です……って、うわっ! 何するんだよ!』
『いいこと泉田、とにかくすぐにいらっしゃい!』
ブツッ! ツーッ、ツーッ、ツーッ……。電話は唐突に切れた。
真紅はキレていた。私もキレそうだった。朝っぱらから何事かと思えば……。
事の仔細が漏れ聞こえたのか、巡査部長が苦笑していた。
「……モテる男はつらいねぇ、泉田くん」
「からかわないで下さい、まったく……」
溜息をつきながら、課長に渡す報告書を鞄に入れる。巡査部長がシミジミと言った。
「桜田さんトコさ、親御さんが海外を飛び回ってて、家にいるのは子供達だけなんだ」
「……そうでしたね」
「だからさ、時々様子を見てやれよ。先様はいい顔をしないかも知れないけどさ」
考えときます、と返事をし、自転車にまたがった時には、キレかけた私の心は平静を取
り戻していた。ペダルを踏み込んで、ふと思い出した。『今度来た時は姉妹を紹介する』
って、あの人形――真紅は言っていた。
私が『機会があれば』と答えたら、『機会は作るものだ』と真紅は膨れたっけ。
駅前のデパートでお土産を買ってから、お邪魔する事としよう。紅茶を飲むくらいだか
ら、ケーキも食べるだろう。
腕時計をチラリと見て、私は署への道を急いだ。
とりあえず、今日はここまで。続きはまた後日。
まってましたぜぇ
僕の名前は桜田ジュン。年端もいかぬゴスロリ少女と同棲してる変態マエストロだ。
突然だがあの激動の日から、すでに三日がたっている。
その三日の間で、僕の生活は大きく変化した。
まず、僕の部屋だ。三日前の赤い何かとゴスロリ少女の襲来により、半壊。おかげで三度の飯より好きなパソコンが使うことが出来ない。
もちろん未練など三秒で吹っ切り、勢い良く窓からスローイング。投げた後にハードディスクのエロ画像コレクションの存在を思いだし、絶叫。窓の下からも悲鳴が聞こえてきたが、今の僕にはそれよりエロ画像だ畜生ッ!
そして廊下はさらに酷い。梅岡対策に仕掛けといた罠が何故か発動し、大穴が開いて通れない。
それに穴の底からはデスデスと繰り返し聞こえてくる。死の呪文だろうか?
とりあえず折角開いた穴なのでゴミ捨て場として有効利用することにした。
「ねぇ、人間。 何してるのぉ?」
「朝飯の残り物を捨ててるんだ」
「で、でもぉ……朝食にココナッツとか牛乳をかけた雑巾とかでたかしらぁ……?」
「細かいことは気にするなよ、神経毒物」
僕はバケツ一杯の生ゴミを一つづつ丁寧に落としていく。その度に穴の底からは
「痛ッ! い、いい加減止めやが、うぇ!? ちょ……クサッ! ぎ、牛乳雑巾ですぅ!」
と、甲高い叫びが響いてくる。
きっと妖精さんに違いない。僕が環境に優しいことしているから喜んでいるのだろう。
ゴミを全て捨て終り、僕は労働でかいた心地よい汗をぬぐいつつ、郵便受けにささった朝刊を手にとった。
「へぇ〜警察署から公然ワイセツ罪の女と殺人罪の少女が逃走、か……」
まったく物騒な世の中になったものだ。それにしても、この公然ワイセツ罪の女の顔、何処かで見たことがあるが恐らく気のせいだろう。人前で裸になるハレンチな奴など僕の知り合いにはいない。
そういえば、数日前から姉は帰ってこないが一体何処に行ってしまったのだろう。別にどうでもいいが。
「ねぇねぇ、人間。 もうすぐ名探偵くんくんが始まるわぁ」
「何っ!? いつのまにやらそんな時間か!」
僕は読み終わった新聞と牛乳雑巾を穴の中にスリーポイントシュートで華麗に放りこむと、急いでメチル水銀と一緒にリビングへと向かった。
「よし! 間に合った!」
僕はソファーに座り、おもむろにテレビの電源を入れた。
僕の隣にはメチル水銀。充血したのか、真っ赤な彼女の瞳はテレビに向けられている。今度目医者に連れていってやろうと思う。
そんなこんなで名探偵くんくんが始まった。
名探偵くんくんとは、僕が最近はまっている人形劇。探偵であるくんくんが、行く先々で死という不幸を撒き散らし、適当な推理で罪なき者を冤罪で死刑台送りにするハートフルコメディだ。
「うわぁ、今日は一段とグロイなぁ」
相変わらずグロテスクなオープニング。可愛らしい動物の人形達が悲惨な死を遂げる映像が明るい音楽に合わせて流れる。正直、製作者の顔が見てみたいものだ。
長ったらしいオープニングもようやく終了し、いざ本編に入ろうとした瞬間。突然、テレビの画面が真っ暗になってしまった。
「なっ!? おい、メチル水銀! テメェ!」
「わ、私は何もしてないわよぉ」
「じゃあ、何で消えたんだよ! くそッ! 隣の家から勝手に電線を引っ張ってたのがバレたか!?」
「故障じゃないのぉ?」
故障?そうかもしれないな…
とりあえず僕は真っ暗な画面を移し続けるテレビに近寄った。
途端、画面に波紋が起きた。
「なんだ?」
僕が疑問の声を零すのと同時に、テレビの画面から手が突き出てきた。
「なっ!?」
メチル水銀が驚いた声をあげる。
「ああ。 やっぱり故障か」
僕は納得した。故障でもしないかぎりテレビから手はでてこないだろう。
僕がうんうんと頷いてる間に、いつのまにかテレビの前には木刀を持った見覚えのある少女が立っていた。
「なんだ、柏葉か。 玄関から入ってこいよ」
「ごめんなさい、桜田くん。 こっちの方が手っ取り早かったから」
「ハハハハハ、柏葉らしいや」
「そうね……悪いけど桜田くん。 お互い話すことは山ほどあるけど、それは置いといて――」
柏葉は僕の肩越しに後方に目をやった。
僕も柏葉の視線につられ、後を振りかえると、そこには険しい顔をしたメチル水銀が羽を大きく広げていた。
「貴方が第二ドール、水銀燈ね?」
「だったらなぁに?」
柏葉は一歩前に出ると、手に持った木刀を構えた。
「私達の薔薇乙女の間に、言葉はいらないでしょう? 私達は闘う事でしか語れないのだから」
木刀を横に軽く振ると、柏葉はその剣先をメチル水銀に向けた。
「ふふふ……」
そしてメチル水銀は口元を楽しそうに歪ませながら、羽をはためかせ飛翔した。
「とってもとっても、お馬鹿さぁん……後悔する時間すら与えるのが惜しいわぁ…」
うわぁ、何このシリアスな空気。
僕は息苦しくてこの重苦しい空気に耐えることができない。いっそのこと全裸になりたいぐらいだ。
数秒間、二人の睨み合いが続く。
僕はその間にキッチンからポップコーンを持ってきて、最前列のソファーでワクワクしながら、この女の戦いを今か今かと待っている。
柏葉の手と、メチル水銀の羽が微かに動いた。次の瞬間――
――けたたましい音とともに窓ガラスが砕け散った。
対峙していた二人も音の方を向く。
そして室内に吹き荒れる薔薇の花びら。
花瓶やら小物などを全て切り刻み、満足したのか、やがて薔薇の花びらが雪のように床に落ちると消えた。
「クク…ククククッ……やっとこの時が来たのだわ…」
不気味な呟きとともに、僕の視界に赤い何かが現われる。
赤い何かはまるで無人島で何週間も過ごしたかのようにボロボロだった。
「54時間6分ぶりね……ラプラスの魔……!」
「お、お前は…!」
誰だっけ、この赤いの…?
見たことがあるような、ないような……まぁ、どうでもいいや…
「ぬぉっ!?」
僕の服が突如現われた無数の花びらに切り刻まれる。
「人間っ!」
メチル水銀の声が聞こえたが、今はそれどころではない。
花びらは無常にも僕の衣服を全て切り刻んだ。無論、自慢のブリーフもだ。
「に、人間っ!」
メチル水銀の悲鳴が聞こえたが、今はそれどころではない。
にしても裸というものも悪くない。姉の気持ちがわかった気がするでもない。
「無様ね、ラプラスの魔! 今度はそのひ弱な体をバラバラにしてやるのだわ!」
「くっ……!」
僕は全裸でソファーに座り、ポップコーンを食いながら苦悶の表情を浮かべる。
容赦ない花びらの奔流が僕の視界を覆った。
「うわああぁぁぁぁ…ダルッ…」
僕が死を覚悟したその時だった。
「待つのかしら!!」
凄まじい轟音が鳴り響いたと思うと、今度はリビングの壁に大穴が開いた。
瓦礫があちこちに飛散し、その衝撃で花びらもヒラヒラと床に落ちてしまった。
その煙の中から威風堂々と出てきた二人組み。
「36回の失敗にして、ようやくのりの家に到着! 薔薇乙女一の策士、金糸雀。華麗に参上かしら!」
「ジュンく〜ん! ただいま〜!」
黄色い少女と、全裸の実の姉。
この現状を理解しているのか理解していないのか、黄色いのは日傘を広げて誇らしげに胸を張っている。そして姉は僕が服を着てないことに気づいたのか息が荒々しい。
「よくも邪魔をしてくれたわね、キム・シジャン!」
赤いのがさらに赤くなってブチキレた。
しかしキムと呼ばれた黄色いのは平然とした様子で
「カナはのりと契約したのよね! だからのりの弟を虐めるのは許さないのかしら! のりが安心してジュンと『きんしんそーかん』するために、邪魔者はカナがとっちめるのかしら!」
と返す。
さて、夜になる前にこの家を出ていった方が良さそうだ。
僕は震える手でポップコーンを口に運びながら、貞操の危機を感じつつ、そう思った。
「あらぁ、じゃあ味方ってわけぇ?」
メチル水銀がクスクス笑いながら言う。
「うっ……水銀燈……そ、そういうことになるかしら!」
「足引っ張らないでねぇ、お間抜けさぁん」
「カ、カナは間抜けなんかじゃないのかしら!」
「さぁ、カナちゃん! ジュンくんを虐める悪い子をやっつけて!」
「あいあいさー!」
そして、金糸雀が真紅に飛びかかろうとした瞬間。
前触れもなく、床が縦に大きくゆれ始めた。
「地震……?」
柏葉が呟く。いたのか、柏葉。
「じ、地震かしらー!」
キムは床に伏せて身を縮める。
姉が「きゃぁ〜ジュンくん助けて〜!」と駆け寄ってきたのを蹴飛ばして防ぎつつ、僕は足元に目をやった。
ぼこり、という音ともに床が隆起する。
床板は弾け飛び、中から勢い良く長く太い何かが飛び出してきた。
それは太さが柱ぐらいはありそうな蔦だった。
「あ、あんなの入らないわ、お姉ちゃん…」
誰かいい加減この痴女を始末してくれないだろうか?
僕がそんな届かぬ思いをはせつつ、溜息をついていると、突然ゴミ箱(廊下の穴)から異臭とともに何かが這い出てきた。
「や、やっと…やっと出れたです…! あぁ、太陽の光がこんなにも眩しいなんて…」
穴から這い出てきたのは、汚れで黄ばんだ緑に身を包んだ、頭に雑巾を被った変な少女だった。
「うわぁ、クセェこいつ」
「ほんとぉ、とってもくさぁい」
「臭うわ……」
「汚らわしいなのだわ」
「エンガチョかしら〜」
「皆! いくら臭くて汚らしくても、本当の事は胸に閉まっておくべきよ! じゃないと、お姉ちゃん怒っちゃうぞ!」
率直な感想が室内を飛び交う。その度に、こちらに背を向けている緑の少女の肩がプルプルと震える。
そして彼女の中で何かがハジけたのか、緑の少女は悲鳴に近い叫びをあげながら手を振りかざした。
「だ、黙りやがれです!! 私だって、私だって好き好んでこんな格好をしてんじゃねぇですぅ!! こ、こうなったらヤケです! スィドリームで全てをなぎ払ってやるです!」
床から生えた蔦が生きているかのようにウネウネ動き出した。
人はこれを運命だというのだろうか?桜田家に引き寄せられるように集結した乙女達。
七人は睨み合ったまま動かない。しばしの静寂がこの空間を包み込む。もはやこの静寂の中では、スズメの鳴き声や駆けつけてきたパトカーの音など耳に入らない。
そして水銀燈の一言が、この不気味な静寂を破った。
「あらぁ…なぁに、これ? パーティーの始まりぃ?」
「いいえ、水銀燈」
ボロボロの服を纏った赤い少女が答える。
「始まるのはゲームよ」
「運命の糸車が…廻る―――……」
いつのまにやら僕の隣に座っていた白い電波少女が、僕のポップコーンを勝手に食べながら呟いた。
(いや、誰だコイツ……?)
(続きますか?・ドキッ!人形だらけのアリスゲーム! ポロリもあるよ!)
GJ!!
ポロリって・・・・当然人形の首でしょうね
なんかすごい事になってる
行き詰らないことを願うばかりです。
681 :
672:2005/10/12(水) 20:55:50 ID:QbyFP6zb
>>674-677 いつもながら、スパスパスパスパ! っと、テンポの良い文体ですね。
私には書けません。
続編を晒し辛くなってきました。
>>681 何も言わずに書いてくだされ。
読むか読まないかは、我々読者が(ry
カオスGJ!!
すげー・・・・なんか・・・すげー・・・・
SSが投稿されると良い感じに活性化されるんだけどな…
投稿されないと寂れすぎだ、このスレ
僕の名前は桜田ジュン。
七人の女性の想いを一心に惹かせてしまった罪深き男。
あぁ、皆! 僕のために争わないでくれ!
「うるさいのだわッ!」
「くたばりやがれですぅ!」
「貴方はひっこんでなさぁい」
薔薇の花びらと黒い羽根が僕の全身に隙間なく突き刺さり、とどめと言わんばかりに巨大な蔦が僕の体に巻きつき、何度も天井と床に叩き付ける。
「エクスタシぃぃぃ!!」
ごめんなさい、お父さんお母さん。どうやら僕は筋金入りのMみたいです。
僕が床に伏っしてる間にも、乙女達の戦いは続いている。
飛び交う怒号、飛び散る鮮血。もはや見境なしのバトルロワイヤルだ。
何故人は争うのだろう……? 何故人は分かり合えないのだろう……?
僕が人の愚かさに嘆き悲しんでいると、白い少女が僕を見下ろしていることに気づいた。
「廻る、廻る……」
うるせぇよ、電波。いいかげんポップコーン返せ。
「あなたは……だぁれ…?」
桜田ジュンだ、この野郎。ポップコーン返せ。
「わたしは……だぁれ…?」
「知るか馬鹿!」
あまりの電波っぷりに思わず声にだしてしまった。
途端、僕の視界を白いハイヒールの靴底が塞いだ。
「あぁ! 踏まないで! ちょ……あ……やっぱもっと踏んで!」
「わたしは……だぁれ…?」
「はひぃ! あ、貴女は女王様ですぅ! あぁぁ!」
白い少女はその白い頬を微かに赤らめながら、僕を踏み続ける。
こうして僕と白い少女の間に、奇妙な主従関係ができあがった。
そうか!これがアリスゲームなのか!僕は新たに目覚めた快感に打ち震えながら、そう思った。
私の名は真紅。誇り高きローゼンメイデンの第五ドールだった。
三日前のあの日から、歯車が狂ったように全てがおかしくなってしまった。
そう、悪の根源は奴……ラプラスの魔。偶然にもあの憎たらしい兎と同じ名の人間。
彼の行動はこの私でも先読みができない。まさかいきなり窓から投げ捨てられるなど誰が予想できるだろうか。
地に落ちた私のそれからの日々は、まさに地獄に堕ちたのと同等の日々だった。
食料を得るために近所の野良犬どもと争ったり、縄張りを張ったり。
惨めな話だが、猫なんかにゼンマイを巻いてもらったときもあった。その時ほど、ラプラスの魔を恨んだことはなかった。
この三日間、私は自分を地獄に突き落としたあの少年に復讐するために鍛錬を繰り返した。
そしてやっと巡ってきた復讐の時。なのに――!
「邪魔をしないで頂戴!!」
私は幾百もの花びらを乱舞させる。だが、そのどれもが目の前の人間の少女を引き裂くことなく床に落ちて消えていく。
少女の持った木の棒。何の変哲もないそれが、目にも留まらぬ速さで花びらを叩き落している。それは私が信じたくない事実だった。
「やめなさい。 貴女じゃ私を倒せないわ。 復讐に囚われ、自分を見失った貴女ではね」
「うるさい、うるさい、うるさいのだわ!」
私はお父様に作られた、ローゼンメイデンシリーズの一体。ドールにおいての最高傑作。
そんな私が、たかが人間の子供に負けるわけにはいかない。負けてはならないのだ。
「哀れな第五ドール。 貴女じゃ役不足よ」
「アンタは一体なんなのだわぁぁ!?」
私の中で種が割れる。
周りの光景が遅く流れ、体がいつもより感じた。今の私はまさに通常の三倍。
「私達、薔薇乙女の体は……!」
私は床を蹴ると、一気に駆け出した。と同時に、いくつもの花びらを少女に向け飛ばす。
「ひとつひとつが生命の糸で繋がっている……!」
もちろん防がれるは分かっている。予想通り、彼女は木の棒を振り回して、花びらを全て叩き落した。
そしてそれが、彼女に一瞬の隙を作った。
花びらを防いだことに油断した彼女はあまりにも無防備。私は体勢を低くすると、両足に力を込めた。
「誰かはそれを……!」
宙に飛んだ私を、目を丸くした少女が見つめている。
――もらった!私は拳を握り締め、渾身の力を一直線に少女めがけて突き出した。
「絆とも呼ぶのよッ!」
私の拳は少女の頬を確実に捉えていた。
勝ったのだ。私は勝ったのだ。
だが私の眼前には、平然と立っている少女。
そして動かない私の体。
「なっ……!?」
私は自分の目を疑った。いつのまにか、私の全身に巻きついた苺わだち。
それが私の体を強く締め付け、自由を奪っていたのだ。
「こ、これは雛苺の……!?」
まさか雛苺はすでに彼女に……!?
「そう。 彼女はすでにこの世にはいないわ」
宙で固定された私に、冷たい瞳が突き刺さる。
しばしの間、沈黙が続く。
私が負ける?誇り高き薔薇乙女の私が?
ありえないのだわ…!私が負けるなんて…!
少女は木の棒を大きく振りかざした。
「さようなら、第五ドール」
躊躇なく、木の棒が振り下ろされた。
私はローザミスティカを失い、只の人形に戻る恐怖から、瞼をきつく閉じた。
「いつまで目を閉じてるのかしらぁ?」
聞き覚えのある声が辺りに響いた。
私が静かに瞼を開けると、黒い羽根が視界いっぱいに舞っていた。
その幻想的な美しい光景は、しばしの間、私の目を奪った。
羽根の向こうに二対の翼がはためくと、私と少女の間を遮るように大きく広げられる。
「水銀燈……?」
「ホント無様ねぇ、真紅」
彼女は背中を向けたまま、いつもの人を小馬鹿にした笑みを浮かべた横顔を傾けた。
「いいこと、真紅?」
水銀燈の肩越しに見える、人間の少女。顔しかめながらも、彼女はしっかりと木の棒を構え臨戦態勢とっていた。
「私達はまだまだ強くなるわぁ……貴女も、私もね……」
水銀燈も対抗するように飛翔する。
「だから、あんな奴にやられるなんて私が許さなぁい……別に貴女を助けるわけじゃないから、誤解しないでよぉ」
彼女が何を言いたいのか、私には分かっていた。
彼女は私を嫌っていた。私も彼女を忌み嫌っていた。だけど、それに不思議と憎しみや怒りはわいてこなかったのだ。きっと、心の奥底では絆で結ばれていたのだろう。
「水銀燈……」
後に続く言葉がない。その代わりに、笑みがこぼれた。苦笑や嘲笑ではなく、自然の笑みだ。
だが昔から、彼女と私は素直ではないのだ。
「大きなお世話なのだわ、水銀燈…」
水銀燈の肩が小刻みに揺れる。恐らく笑っているのだろう。
「お馬鹿さぁん……」
彼女が小さく呟くと、無数の黒い羽根が一斉に人間の少女めがけて散った。
「あふぅ!! もっと踏んでくれ!」
「わたしは……だぁれ…?」
「女王様ですぅ! ぬふぁ!! ああぁ!?」
二人のアリスゲーム(?)もまだ続いていた。
酸っぱい臭いを放つ緑の少女と、卵大好き高血糖値の少女が闘うのはまた次のお話。
(続きますか?・続きませんか?)
続けてくれ。
>「アンタは一体なんなのだわぁぁ!?」
ワロスw 無理ありすぎw
脱字
>体がいつもより感じた ×
>体がいつもより軽く感じた ○
カオス、スゲー
>>692 いや、それはそれで正しい
ジュン・・・
カオメイバージョンのジュンはもうこっちに戻ってこれないんだなw
僕の名前は蒼星石。
大事なマスターと一緒にお茶をするのが趣味のドール。
昔は双子の翠星石もいたけれど、少しイタズラが過ぎたのでこの家から追い出してしまった。
今思えば、少し悪いことをしてしまったと思う。彼女だって悪意があってそんなことをしたのではいないのだから。
そういえば彼女が出て行った日から、庭が荒地になっていたけど僕の思い違いだろうか?
「マスター、お茶をいれたよ」
「ああ、ありがとう。 蒼星石」
マスターは優しく笑ってカップを受け取ってくれた。
僕もカップを持って椅子に腰掛ける。
「今日はいい天気だ……後で一緒に庭にでも出ようか」
「はい、マスター……」
僕はそっとカップに口をつけ、頷く。
上目づかいでマスターの表情を覗くと、彼は穏やかな笑みを浮かべたまま、僕と同じように紅茶を飲んでいた。
「今日も、平和な一日になるだろうな」
「今日も、平和な一日になるよ。 きっと――」
「ジャンクにしてやるでぇぇぇすぅぅ!!」
「前歯全部折ってやるのかしらぁぁぁ!!」
臭い緑の子が蔦を伸ばし、それをカナちゃんが畳んだ日傘で受け止める。
一見すればカナちゃんが押されてるように見えるけど、カナちゃんにも飛び道具のピチカートがあるわ!
臭い緑の子もそれを分かっているのか、全力で攻められないみたい。
きゃあ〜♪頑張れカナちゃん!そんなジャンクぶっ殺……ゴホン…倒しちゃえ!
あっ、私の名前は桜田のり。ジュンくんのお姉ちゃんでカナちゃんのミーディアムよ。
ジュンくんとはこれから兄弟から恋人同士になるけどね。愛の前では法律なんて関係ないのよ!まさに禁じられた遊び!
うふふ……でもジュンくんツンデレだから中々素直になってくれないけど、そこがジュンくんの可愛いところでもあるの。きっと黒い女の子とかボロい赤いのとか臭い緑のとかがいるからジュンくんは安心して私に甘えられないのだ。
ジュンくんと愛を語り合えないのが悔しかった。私はこのカナちゃんで、邪魔する人達を薙ぎ払う!
「冥土に逝きやがれですうぅぅぁああ!!」
床から三本の蔦が突き出てきたかと思うと、それはカナちゃんめがけて伸びてきた。それはあまりに速くて、お姉ちゃんでもメガネをかけていなければ見えないくらいの高速で突き進む。
マズイわ!カナちゃんの危機よ!
「カナちゃん!」
「うぇ? 呼んだかし……」
私に呼ばれたカナちゃんはこちらに頭を傾けた。
そしてカナちゃんは、勢いよく三本の蔦に体を貫かれた。
「カ、カナちゃぁぁああぁぁあん!?」
私の悲鳴に混じり、高笑いが辺りに響き渡る。
「やってやったですぅ! 所詮はトロい金糸雀! 私の相手じゃなかったですぅ!」
「あぁ! そんな! 嘘だといってよ、カナちゃん!」
カナちゃんは上半身を蔦に貫かれたまま、腕をダラリと下げたまま身動き一つしない。
私は自分の声が震えていることを抑える事ができなかった。だって可愛いカナちゃんが死んでしまったのだもの!このままではジュンくんと私の愛の巣計画も失敗に終わってしまう!そんなわけにはいかないのよ!
「カナちゃん、お願い! 目を開けてぇぇ!!」
私の目から流れでた涙は、頬を伝い、雫となって私の手の指輪に落ちた。
カナちゃんと契約するときに貰ったこの指輪、カナちゃんはこの指輪から私のエネルギーを吸収しているらしい。そうよ!私が大量のエネルギーを送り込めばカナちゃんも復活するかもしれない!
そうと分かれば即実行!カナちゃんカムバック!
「次は金糸雀のマスター! テメェの番ですよ!」
数え切れない蔦が臭い緑の後ろに蠢く。
私は急いで胸の前で手を組み、指輪に力を送り込むのをイメージする。
「仲良くnのフィールドに送ってやるですぅ!」
私は自分めがけて飛んでくる蔦を捉えていた。
「助けて、カナちゃん!!」
すると、指輪が眩しい輝きを放ち始めたの!お姉ちゃんびっくり!
「なっ!?」
臭い緑の驚愕した声が聞こえる。
私は目が眩んでよく状況が飲み込めない。なんだか体がいつもよりダルく感じる。というか倒れちゃいそう……
「――策士たるもの」
真っ白な私の視界に、うっすらと小さな影が見え始めた。
「慌てず騒がず慎重に……」
視力が戻ってきた。私は何度か瞬きをして辺りを見渡す。
そこにはバラバラに刻まれた蔦がいくつも横たわっている。
そして私の目の前には私が待ち望んだ少女が立っていた。
「乙女番長、金糸雀。 ただいま華麗に復活!」
「カナちゃん!」
「待たせて悪かったのかしら、のり。 主役は遅れて復活ってのは相場が決まっているのかしら!」
カナちゃんはエッヘンと腰に手をあて、私にウィンクをした。
「チッ……生きてやがったですか…! ですけど、何度闘おうと結果は同じですぅ! 今度は二度と復活できないようマスターもろともブッ潰してやるですぅ!」
何十本の蔦がうねりながら天井や床やら四方八方から、一人と一体を捕まえようと突き出してきた。
「させないかしらッ!」
日傘を構え、まず身近の蔦に振り下ろす。
太く、弾力もあるはずの蔦はいとも簡単に両断された。
一撃、二撃、三撃、カナちゃんが進むごとに切り払われていく蔦は、まるで紙切れのように斬られ、霧散していく。さすがカナちゃん!そのままブッ殺しちゃえ!あっ、お姉ちゃん物騒なこと言っちゃった。テヘ♪
意外としぶといですね……ですけどッ!」
臭い緑が叫ぶと同時に、カナちゃんが斬った数と同数の蔦が再び伸びてきた。
「このまま消耗戦に移れば、私の方に分があるです!」
「それはどうかしら!」
カナちゃんは懐から何かを取り出すと、蔦の群れの隙間を狙って、一直線に何かを飛ばした。
臭い緑は完全に油断していたのか、防ぐのはおろか、避けることさえできない。
「うっ…!?」
飛んできた何かは、臭い緑の頬の横を通り過ぎ、壁に突き刺さった。
「こ、これは一体……?」
「カナのおとっとき秘密兵器、象さんドアストッパーなのかしら! ピチカートだけが飛び道具じゃないのよね!」
「クッ……小賢しいですぅ…! そっちがそうくるなら……」
臭い緑が腕をゆっくりと上に伸ばす。
すると先ほどまで猛攻を繰り出していた蔦が、急に大人しくなり、やがて消えた。
霧散し、緑の粒子になったそれは、一様に伸ばされた彼女の手に集まっていく。
それはどんどんと形を成していく。そして、彼女は小さく呟いた。
「―――レンピカ」
次の瞬間にはその手に変わった形の大鋏が握られていた。
「今度はこのレンピカでお前の相手をしてやるですぅ!」
「ねぇ、マスター」
「なんだ、蒼星石?」
「僕のレンピカ知らないかな? どこにも見当たらないんだ」
「私は知らんよ……それより、庭に生えてあった薔薇が一本もないようだが…」
「なんでだろうね……異常気象かな?」
二人は荒れ果てた庭を延々と眺め続けていた。
鋏と日傘がぶつかり合う。そのつど鳴り響く金属音に私を身を縮ませる。
ファイトよ、カナちゃん!その調子!
確実に相手の首をとらえて斬りおとしちゃえ!
カナちゃんはぶつけ合った衝撃ではじけ飛んだ日傘を構え直すと、一気に振り下ろす。
臭い緑は体を傾け、それをかわすと、カナちゃんの日傘はそのまま床に突き刺さってしまった。
「もらったですぅ!!」
その隙を逃す臭い緑ではない。手に持った大きな鋏をカナちゃんの首めがけて突き出した。対するカナちゃんは、そのまま日傘を抜かず、強引に真上に引き上げて、すんでの所で鋏をはじき返す。
私はホッと胸を撫で下ろした。いくらカナちゃんでも首チョンパされたら復活できないだろう。いや、もしかしたらできるかも……だとしたらカナちゃんはゴキブリ並みの生命力ね……
そうこうしてる内に、二人は一旦距離を離し、にらみ合っていた。
「……次で決着をつけてやるですぅ!」
「望むところかしらぁ!」
周囲が静まり返る。
二人は互いに凶器を構えたまま、一歩も動こうとしない。
私は高鳴る胸を抑えつつ、カナちゃんの勝利を祈っていた。
そして、天井から落ちる瓦礫。それが合図になったかのように、二人は走り出していた。
「これでぇ、終わりです!」
臭い緑はつま先で床を蹴って中空へと舞い上がると、カナちゃんに向けて鋏を大きく広げた。突然視界から臭い緑が消えたことに、動揺してしまったカナちゃんは反応が遅れてしまっていた。
「私の勝ちですぅ、金糸――!」
臭い緑は、突然背中を反るようにバランスを崩してしまった。
突然の背中からの衝撃。空中で体勢をなおすことなどできない臭い緑はただ落下するしかできない。
「あっ……」
彼女は目を丸くし、首を後ろに回した。
そこには、一匹の人工聖霊。ピチカート。
勝ち誇ったようにクルクルと螺旋飛行を繰り返すその様は、ひどく可笑しいものだった。
「カナの飛び道具は象さんストッパーだけじゃないのかしら」
臭い緑は前へと顔を戻す。そこには、日傘を構えたカナちゃんが、地上でいまかいまかと待ち受けていた。
「薔薇乙女最終奥義――」
カナちゃんは両手で握った日傘に、グッと力を溜める。
「まさちゅーせっちゅ!!」
一気に真上へと、臭い緑の胸めがけて日傘を突き出した。
突き下げられた傘先は、唖然とする臭い緑の胸を貫き、それでも止まらず、彼女の背中から飛び出した。
そしてその傘先には、不思議な光を放つ球体が刺さっていた。
「そ、そんな……バ、バカな……ですぅ…!?」
困惑の表情を浮かべる臭い緑から目を逸らすように、カナちゃんは目を閉じ、不敵な笑みを浮かべた。
「肉を切らせて、骨を絶つ、かしら……」
せまりくる最強薔薇乙女、柏葉巴!
成すすべもなく散っていく姉妹達!
その時、裸の大将こと桜田のりは!?
Mに目覚めたジュンの運命は!?
次回、最終回!「薔薇乙女よ、永遠に」
は、また次のお話……
(続きますか?・次で終わりです)
701 :
スージー:2005/10/16(日) 20:52:53 ID:PQkmg1g2
「・・・・怖いならみなけりゃいいだろ」
「こ、こ、怖くなんか無いです。唯私が居ないと雛苺が怖がって人間じゃ手におえないですぅ」
「翠星石声がふるえてるの〜」
「わ、私は全然怖くなんか無いです」
「あなた達静かにしなさいテレビの音が聞こえないじゃないの」
・・・・結局一番肝が据わってるのって雛苺だよなぁ。
呪い人形自身がホラー映画しかも2流のをみてなに怖がってんだか・・・・
「ふぅ、全然怖く無かったです」
「お前、目つぶって耳塞いでただろ」
そういうと翠星石は、少し顔を赤らめた。
「ドサッ」
何も言わずに立ち上がろうとした真紅はなぜか上手く立てずにいた。
「ん?どうした真紅。お前もしかして足がすくんでるのか?」
「そ、そんなこと無いわ。ちょっとした立ちくらみよ」
「真紅、顔が赤いの〜」
「ッ」
真紅は頬を少し赤くして席を立った。
やはりまだ怖いのだろう皆がいる部屋から出る様子は無い。
「・・・・・・・・・・」
特に話すことも無い。
真紅は本を読み、雛苺はおやつを食べ、翠星石はそんな雛苺の隣りに座り離れようとはしない。
「さて」
僕は部屋に戻ろうとした。
「どこへいくのジュン」
「ん?僕の部屋だよ」
「ここに居なさい、1人で部屋に居てもすることがないでしょ?」
そう言われて僕は部屋にとどまることにした。
怖いとなら怖いといえばいいのになかなか素直じゃない彼女達。
それはそれでもいいと思う。
今までにないこの感情、ずっとこの時が続いて欲しい。
いつからかそう思うようになり少しずつ変わっていく僕。
これからも続くだろうこの生活これからもずっと・・・・・
二人ともGJ
特に701の雰囲気は好きだ
703 :
スージー:2005/10/16(日) 22:01:44 ID:7V0MIC90
あれは夢だった。
そう思うことにより僕は真紅達が居なくなったことをごまかそうとしていた。
いつもなら紅茶を淹れろと命令されうるさがっていた僕
でも、大切な人ほど居なくなってからその大切さに気づく。
そんなことお父さんとお母さんが居なくなった時にわかっていたのに・・・・・
いつもならそろそろ双子達が来るころ、でも今は違う誰もここを訪れない。
窓ガラスが割れることも無くなったが、この家がにぎわうことも無くなった。
以前は嫌っていた子供のような雛苺最近はそうでもなかった。
もう、子供と触れ合うこともないだろう。
姉にとっても真紅達は大きな存在であったのだろう。
笑顔が少なくなり自然と会話も少なくなる。
今までの出来事は全て夢。
まやかしだったんだ。
昔に戻るだけだ。
誰とも馴れ合わない昔に・・・・・・・・
>>695-
>>700 今読みなおしてみたけど、ナニコレ……?
昼夜逆転のせいで頭が呆けてたようだ……
皆、見なかったことにしおくれ…心身ともに回復した時、新しく書きなおすことにするよ…
次で終わりだしね……
そのくらいカオスな状態で書いたほうが面白いはず。
カオスのお陰で盛り上がってまいりました!
>>704 レス数≠評価
カオスの貢献度=GJ
SS職人不足=悲惨
スレタイ=シンプルなものにするべき
また蒼い子は出汁かw
私は上京して一人暮しをしている大学生。医者を目指して勉強中だ。
自分で言うのは何だが、国家試験は合格間違いないだろう。
どうやったらそんなに勉強できるかだって?
簡単だ、ストレスを溜めなければいい。また、楽しみを持てばいい。
私の楽しみは何だって?
ここの住人には特別に教えてあげよう。
それは・・・人形遊びだ
お前ら今いい年して恥ずかしい奴と思っただろう
これだから馬鹿は嫌だ。
私の人形をただの人形と思っては困る。
なんだってそいつらは生きているんだからな!
710 :
修業僧:2005/10/17(月) 22:56:44 ID:WPDcMWSQ
紹介しよう。この緑でカワイイのが翠星石だ
んで、この青黒いのが蒼星石とかいうやつだ
「二人とも挨拶して」
「は、ははははは始めましてですぅ」トタタタタ
そう言うと翠星石は私の後ろに隠れてしまった。カワイイやつだ。
「始めまして」汚いのが薄気味悪い笑みを浮かべながらしゃべりやがった
あ〜殴りて〜
711 :
修業僧:2005/10/17(月) 23:05:13 ID:WPDcMWSQ
「ほら翠星石も前にっ!痛い!」
つい手がでてしまった
「止めてマスター」
私は手を休みるどころか蹴りもいれてしまった
「黙れゴミ。翠星石に近づくな。汚れるだろうがクズ、だいたいいつてめぇと契約した。次から勝手にしゃべんな」
「ごめ・っ!」
「しゃべんなって言っただろうが」
私はさらに何発か腹に蹴りをいれた。
それは声もでないくらい腹をおさえ悶えている
いい気味だ。本来ならもっと色々するんだが、今日の所はみなさんの前だから止めておこう
では、みなさんまた今度
下手くそになりましたが、もう少し続けてみます
久々に虐待系SSですな
蒼はホントに不遇な子じゃのう・・・
だがそれがいい
715 :
スージー:2005/10/18(火) 23:26:50 ID:a0IXryv7
+今日の出来事〜オニごっこ〜+
「どうやったらこんなになるんだ・・・・・」
自分の部屋でパソコンをしていたが下のほうが騒がしいので様子を見きたのだが
そこには食器が割れて、椅子は倒れ楽しそうにオニごっこをする人形達がいた。
「チビ苺待つです。」
「雛もう、つかまらないの、翠星石がずっとオニなの。」
「な、なんですってぇ〜。絶対捕まえてやるから覚悟するです。」
「フフ・・・・」
「・・・・・・」
ここには、オニになって雛苺を追いかける翠星石
そんな翠星石を微笑しながら見ていて、それでも翠星石がタッチできないギリギリの範囲にいる蒼星石
そして、オニごっこには参加せず本を静かに読んでいる真紅がいた。
僕は彼女達を見て怒鳴るのを忘れて頭を抱えた。
「どうしてこうも人が居ないとここは無茶苦茶になるんだ。」
「あら、いいじゃないのあの子達あんなに楽しそうよ。」
僕の言葉にすぐ反応はしてくれるが相変わらず無愛想な返事だった。
「今ですぅ。」
「っあ、ずるいよ翠星石。」
「勝負の世界にずるいもクソもないです。油断してた蒼星石が悪いです。それに誰でもタッチしていいのがオニごっこのルールです。」
「今度は蒼星石がオニなのー」
相も変わらず楽しそうにはしゃいでいる彼女達はまだ鬼ごっこを続けるらしい。
そこへ
「ただいまー。」
お姉ちゃんが帰ってきた。
「皆ただいまー。あら?今日は翠星石ちゃん達もきてるのね。」
「のりお帰りです。」
「お帰りなのーのりー。」
「お邪魔してます。」
「お帰りなさい。」
それぞれが挨拶をするなかこの姉は状況というものがわかっているのだろうか?
「おい、お茶づけのり。この部屋に入ってきて気づくこととか無いのか?」
僕がそういうと少し部屋を見渡して少し考えていった。
「あら?もしかしてカーテンの色変わったの?」
やはり、どこか抜けている。
「違う。よく部屋を見てみろよ。食器とかわれてるだろ?」
「あーーー。本当だ。どうしたのジュン君もしかして強盗?」
「ハァ、こいつらが暴れてたんだよ。片付けるの手伝ってくれ。」
「当然お前らもな。」
そういって真紅達の方を向くと
「あら、どうして私まで片付けを手伝わないといけないのかしら。そういうのはジュン下僕であるあなたの仕事よ。」
「わ、私は食器を割ったりはしてないです。これはチビ苺が食器棚に激突した時に割れたです。」
「あ〜、翠星石ひどいの〜。雛お皿わってないもん。」
「僕じゃあ手伝うよ。」
どうしてこいつらは同じ人形なのにこうも違うのだろうか?
蒼星石は手伝うという意思が見えない。
「はいはい。皆早く片付けないとくんくん探偵始まっちゃうわよー。」
お姉ちゃんがそういうと、真紅は、ッハとしたように時計を見た。
「ジュンなにをしてるの早く片付けなさい。くんくんが始まっちゃうじゃないの。」
そういって真紅は本を置き立ち上がって食器の破片を集め出した。
それにつられるかのように周りの皆も片付け出した。
最後までやろうとしなかった翠星石も自分だけやらないと立場的に危ないと感じたのか急いで片付け始めた。
あぁー疲れた今日ここまでで勘弁してください。
続き希望の方は言ってください。また、つまらねぇと言う方も言ってください。
明日にでも続き書きます。
>蒼星石は手伝う意思が見えない
以外が抜けてるだけか、蒼は口だけと言いたかったのかどっち?
普通に前者でしょうな
718 :
スージー:2005/10/18(火) 23:42:33 ID:a0IXryv7
あぁーっとすみません。
以外が抜けていました。
719 :
僕犯人知ってます。:2005/10/19(水) 00:08:00 ID:HxVzKcTJ
僕の名前はジュン
趣味は薔薇乙女達の鞄が開く前に重石をのっけること。
今日は久しぶりに双子達が来る日だ。
毎回割られるガラスも強化ガラスに変えておいたから大丈夫だろう。
おっとそんなことをいっているともう双子が来る時間じゃないか。
僕は部屋にある2つの鞄を本棚の隙間に入れて開かないようにしておいた。
「ガンッ!!」
突然大きな音がした。
双子が来たようだ。
さすがに強化ガラスは割れなかったがヒビが入った。
なかなかの威力だ。
しかし、僕はここで安心してしまった。
まだ、第二陣があるのを忘れていた。
初めの鞄がもう一度加速をつけてガラスを割ろうとしたとき後方からまた鞄が飛んできた。
しまった、そんなことを思っているうちにガラスが割れ破片が僕の顔と股間のメルヘンボックスに刺さる。
僕は股間を抑え悶絶した。
鞄が開きうれしそうな顔をした翠星石がでてきた。
窓ガラスを毎度毎度わって楽しいのだろうか?
股間の痛みを我慢しながら僕は立ち上がった。
「やぁ、いらっしゃい。」
手が股間から離れないどうやら血が固まったようだ。
「!!」
いきなりナックルがまたメルヘンボックスにHITした。
「人前でなに股間に手を当ててるですかぁー」
どうやら勘違いされたらしい。
こみ上げる怒りでこいつをどこか山中に埋めてやろうかと思ったがこいつも真紅達同様本棚の隙間に詰め込むことにした。
そのころ蒼星石は窓ガラスを割ったときに勢いあまって壁に激突したらしく鞄の中にいたとはいえものすごい衝撃を受け意識を失っていた。
僕は、そんな蒼星石を哀れに思い童貞梅岡先生にダッチワイフ人形としてクール宅急便で送ってあげた。
翠星石もそろそろうるさいのでネットオークションにかけたところ200万円で売れた。
雛苺は髪の毛を全て引きちぎって柏葉に返品した。(もちろん真紅も一緒にだ)
そしてこの部屋には僕1人となった。
妙にむなしくなり股間の痛みがこみ上げてきた。
今日あったことは多分夢そう思い僕は今日も自慰に励むのだ
720 :
はろ:2005/10/19(水) 01:53:40 ID:AxileZRN
アリスゲームの設定変更をしますか?
はい。
全ドールのジュンへの好感度MAX、及び感情パラメータを自己中心的に変更。
以上でよろしいですか?
はい。
では、アリスゲームを開始します。
「はぁ〜」
溜め息が自然と口からでる。
リビングはまさに戦場と化していた。
「ジュン助けてですぅ!」
「びええ〜ん!」
顔を真っ青にして飛び付いてくる翠星石と雛苺。
真紅はさっきから無言で立っている…いや、動けないでいる。
「一体どうしたんだよ?」
呆れ顔でたずねる僕。
「ヤツが出たですぅ!黒い悪魔が!」
「黒い悪魔?…嗚呼、ゴキブリか」
何だ、そんなものかと溜め息を再び吐き出す。
その時、今までマネキンと化していた真紅がビクリと動き、同時にゴキブリが部屋の中を舞う。
今まで何処に居たのか、蒼星石がそれを追うようにテーブルだった物から飛び出した。
蒼星石の斬撃をヒラリとかわすゴキ。
「ちっ!桜田家のゴキブリは化け物か!」
僕は体にへばり付いた三馬鹿を引きずりながら戸棚からソレを取り出すと、リビングを破壊した張本人もろともソレを吹きかけた。
嫌になるほど騒雑しく、しかし幸せな日々。
だが、今まさに日常は終ろうとしていた…
[改訂]
柏葉と水銀燈が闘っているその頃、残りの薔薇乙女達は……
「ジャンクにしてやるでぇぇぇすぅぅ!!」
「前歯全部折ってやるのかしらぁぁぁ!!」
緑の子、確か翠星石ちゃんって名前よね?
彼女が蔦を伸ばし、それをカナちゃんが畳んだ日傘で受け止める。
一見すればカナちゃんが押されてるように見えるけど、カナちゃんには飛び道具のピチカートがあるわ!
翠星石ちゃんもそれを分かっているのか、全力で攻められないみたい。
きゃあ〜♪頑張れカナちゃん!そんなジャンクぶっ殺……ゴホン…倒しちゃえ!
あっ、私の名前は桜田のり。ジュンくんのお姉ちゃんでカナちゃんのミーディアムよ。
ジュンくんとはこれから兄弟から恋人同士になるけどね。愛の前では法律なんて関係ないの!まさに禁じられた遊び!
うふふ……でもジュンくんツンデレだから中々素直になってくれないけど、そこがジュンくんの可愛いところでもあるの。
きっと黒い女の子とかボロい赤いのとか臭い緑のとかがいるからジュンくんは安心して私に甘えられないに違いない。
ジュンくんと愛を語り合えないのが悔しかった。私はこのカナちゃんで、邪魔する人達を薙ぎ払う!
「冥土に逝きやがれですうぅぅ!!」
床から三本の蔦が突き出てきたかと思うと、それはカナちゃんめがけて伸びてきた。それはあまりに速くて、お姉ちゃんの私でもメガネをかけていなければ見えないくらいの高速で突き進む。
マズイわ!カナちゃんの危機よ!
「カナちゃん!」
「うぇ? 呼んだかし……」
私に呼ばれたカナちゃんはこちらに頭を傾けた。
そしてカナちゃんは、勢いよく三本の蔦に体を貫かれた。
「ふべっ!?」
「カ、カナちゃぁぁああぁぁあん!?」
「カ、カナちゃぁぁああぁぁあん!?」
僕、桜田ジュンはその悲鳴で我に返った。
相変わらず僕の頭を踏みつけている白色電波少女こと女王様のせいで、顔をあげることはできない。
だが、あれは確実に姉の声だった。
「ね、姉ちゃん……?」
もしかして姉の身に何かが起きたのだろうか。
あんな姉だが、僕のたった一人の兄弟に違いはない。
アイツは大事な家族なのだ。
僕の中で何かが変化した。
混沌とした桜田ジュンではなく、正常な桜田ジュンの精神が表層に浮上する。
簡単にいえば正気に戻ったということだ。
「姉ちゃん……!」
僕は女王様を押しのけ、勢い良く立ちあがった。
彼女は突然のことに片目を瞬かせていたが、それもほんの間で、すぐにいつもの無表情に戻った。
「女王様……」
僕は女王様と向き合った。合わせる顔がなく、僕は彼女の視線から逃げるように目を伏せる。
彼女はあれほど僕を踏み、マゾの快感を目覚めさせてくれた恩師である。
僕はそんな彼女を裏切り、M属性を捨てて、一人の漢として姉を助けに行こうとしている。
しかし、ここで行かなければ、僕は一生後悔するだろう
それは嫌だ。ウジウジと変態の称号を背負い暮らしていく人生はもう嫌なのだ。
(逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ!)
「ごめん、女王様……僕は……」
言葉を詰まらせた僕の唇に、細く繊細な指がそっと触れた。
それは女王様の指だった。
全て分かっている、そう伝えるように彼女はゆっくりと首を縦に振る。
無表情に見える表情の下で、彼女は少し寂しげだった。
「――ありがとう、女王様」
そして、さようなら。
僕の指にはいつまにか薔薇の指輪がはめられていた。
僕は女王様に背中を向け、走り出す。
振りかえることなく、一直線に姉のもとへ。
「うわぁぁぁぁ!!」
精一杯の勇気を振り絞り、メチル水銀と柏葉の激戦の間をすり抜ける。
そして前方には床にへたりこむ姉の姿。その傍には力なく倒れこんだキム。
緑の少女が口元を歪ませながら二人に近づく。
僕は叫んだ。
「やめろ! どうしてもやりたいなら……僕が相手になってやるッ!」
「なっ!?」
指輪をはめた方の腕を、僕は真っ直ぐに緑の少女に突き出す。
すると、指輪が眩しい輝きを放ち始めたかと思うと、次の瞬間には細い糸がしゅるりと伸び始め……
……細い糸?……いや、これは縄だ。どっからどう見ても縄だ。
そうこうしている内に縄は僕の指輪からどんどんと伸びていく。
足を止めて僕が唖然とその奇異な光景を眺めていると、あろうことか縄は敵には向かわず僕の体に巻き付いてきた。
何てこった!思わぬ急展開!
僕は必死にもがくが、その度に縄はどんどんと体に食い込んでいく。
数分後。
そこには亀甲縛りをされて床に仰向けに倒れこんでいる僕がいた。もちろん恍惚の笑みを浮かべてだ。
あれ?そういえば僕は何をしようとしたんだっけ……?まぁ、どうでもいいや。
今を生きる。それが僕のジャスティス!
新たな快楽に身を酔いしらせている僕の視界に、突然影が覆い被さった。
そこには、僕を無表情で見下ろす白色電波少女。そして、その手に握られているのは白い鞭。
パシンッ!
彼女は僕に聞こえるようにワザとらしく鞭を鳴らし、頬を赤らめた。
僕は気づいた。もはやMの宿命からは逃れることは出来ない。これこそMの悲劇。
お父さん、お母さん。僕を産んでくれてありがとう。
今立派に成長した貴方の息子は、変態ドMへと続く片道列車に乗車し旅立っていきます。
「わたしは……だぁれ…?」
「女王様であられますぅぅ! はぁぁうぅぅエクスタシぃぃ!!」
「女王様であられますぅぅ! はぁぁうぅぅエクスタシぃぃ!!」
ジュンくんは鞭が振り下ろされるたびに喘いでいる。
ジュンくんったら急に奇声をあげて走ってきたと思ったら、勝手に縄で体を縛られ、今は見知らぬ白い女の子に鞭で叩かれ喜んでいる。
あぁ…お姉ちゃん、ジュンくんが分からないわ……これも思春期のせいなのかしら?
「うぅ……」
あっ、そうよ!今はジュンくんを眺めている暇じゃないわ!
カナちゃんを助けなくっちゃ!ちょうど翠星石ちゃんもジュンくんの方に気を取られている。今がチャンスよ!
「カナちゃん! 大丈夫ッ!?」
私はお腹に三つの空洞ができているカナちゃんの肩を掴み、勢い良く前後に揺らす。
それでも目を開けないので今度は左右に加減をかけずに揺らす。
気分がノッてきたので上下に振りまわしてみた。カナちゃん軽いから振りまわしやすくて、お姉ちゃん楽しい♪
「うぼふぁ!?」
ようやくカナちゃんが血ヘドを吐き出し目を覚ました。
「よかった、カナちゃん! 気がついたのね!」
「はぁはぁ……ウサギと戯れてる夢を見たのかしら…」
「カナちゃん! 死んじゃダメよ! 今すぐ救急車を呼ぶから!」
私は床に落ちていたジュンくんの携帯を拾い上げると、急いで110番に電話した。
これで一先ず安心ね!カナちゃん!お願いだから、救急車が来るまでは死なないでね!
「だ、大丈夫かしら……こんなのカスリ傷……」
「いやぁぁぁぁ!! カナちゃん死なないでぇぇ!!」
「ちょ…振りまわさな…はぐぅ!?」
大変!カナちゃんがまた吐血しちゃったわ!
いやぁぁぁぁ!血が止まらない!うふふ…今夜はお赤飯ね!
お人形さんなのに何で血がでるのかわからないけど、このままじゃ出血多量でカナちゃんがnのフィールドに逝っちゃう!
そしたら、ジュンくんとの『越えてはならない壁、桜田兄弟の禁じられた遊びシュビドゥバ〜ン』計画が破錠してしまう。それだけはなってはならないのよ。
725 :
はろ:2005/10/19(水) 02:38:42 ID:AxileZRN
それは突然起きた。
その場にいたドール達は一斉に頭を抱える。
「どうしたんだ?」
ジュンは心配し尋ねるが、誰も返事を返さない。
真紅は無言でリビングを出ていき、少し遅れて翠星石が後をついて行く。
「何だ?あいつら…」
「ジューン?大好き!」
突然、しがみ付いてくる雛苺。
「いきなり何…」
「ジュンから離れろ、雛苺!」
ジュンが話し終る前に、殺気をだした蒼星石が怒鳴る。
「嫌だ!ジュンは雛のモノよ」
「もう一度言う。僕のジュンから離れろ!」
状況を理解出来きずジュンは立ち尽くしていた…
一方その頃、真紅はジュンの部屋で居た。
「来たわね。翠星石」
「さすが真紅。話がわかるですぅ」
真紅は突然、翠星石に突進した。
「な!?」
虚をつかれ、タックルをまともに喰らい吹き飛ぶ翠星石。
「ホーリエ!今よ!」
壁に激突した翠星石に、容赦なく追い討ちをかける真紅。
間一髪で地面から生えた木で防ぐと、鬼の形相で翠星石が吠える。
「この女狐が!突然何しやがるですぅ!前からお前さえ居なければ…ジュンは私の物だったのに…!死にやがれ真紅ですぅ!」
翠星石は絡まった木の槍を真紅に飛ばす。
華麗に避ける真紅をを後ろから衝撃が襲った。
「カナちゃん、目を開けて! 玉子焼きでも目玉焼きでも血糖値が上昇してぶっ倒れるまで食べさせてあげるから! ねぇ、お願い!」
カナちゃんは口を半開きにしたまま血をダラダラ流し、白目を剥いている。
私は半狂乱になりながら、カナちゃんを頭の上で振りまわす。
すると、私の想いが通じたのか通じないのか、カナちゃんの口から光り輝く何かがポロリっと床に落ちた。
「わぁ……綺麗……何かしら、コレ…?」
私がそれに手を伸ばそうとした、その瞬間。
横から割りこむように、何者かがそれを奪い取った。
「クククク……貰っちゃった、貰っちゃったですぅ。 金糸雀のローザミスティカ貰っちゃったです!」
「か、返して翠星石ちゃん! それを売っぱらってジュンくんとの挙式台に……!」
翠星石ちゃんは、走りよる私を防ぐように、蔦を何十本も伸ばしてきた。
「やなっこったですぅ!私はずっとこの時を待っていたのですよ! これでようやく安心して蒼星石と痴呆ジジィを葬れるです!」
そう言うと、翠星石ちゃんは部屋の中空に突然できた奇妙な渦の中へと消えていってしまった。
「逃がさないわ!」
私も慌てて壁にかけてあったラケットを手に取り、渦の中へと飛びこんだ。
薔薇水晶は鞭を打つのを止めた。
ジュンが寝てしまっていたからだ。
彼は瞼を閉じ、穏やかな寝息をたてている。
そして、その頭上には空間の捻じりが起こした奇妙な渦が浮いていた。
先程、翠星石とジュンの姉が飛びこんでいった渦。それが何か、彼女は知っていた。
薔薇水晶は鞭を投げ捨てると、二人の後を続くように渦の中に飛び込んだ。
全てのカオスの根源が終焉へと導かれていくのは、また次のお話し。
(続きますか?・次回でカオス・メイデン終劇)
727 :
はろ:2005/10/19(水) 03:24:42 ID:AxileZRN
ゴリッ!
嫌な音がリビングに響く。
ジュンは目の前の光景を理解出来ない。
ドサッ…
地面に落ちるソレ。
「雛苺…一回で僕の言う事を聞かないから、そうなるんだ。と、もう言っても無駄か…ハハハ」
首から上を失った雛苺の体は、まだジュンの体にしがみ付いている。
「邪魔だよ。クズ苺。ホラホラホラ!」
蒼星石は無理矢理ジュンから引き剥がすと、何度も雛苺だった物を鋏で貫いた。
「なっ!お前…何やってるんだ!?」
悲鳴のようなジュンの叫びに、蒼星石は満面の笑みを浮かべて応えた。
「ジュン…君は悲鳴まで綺麗だね。僕は君無しでは生きれなくなりそうだよ」
ジュンの体にしがみ付き、頬擦りする蒼星石。
「あ…う…」
ジュンは言葉を発せずにいると、突如口を塞がれた。
「……ん」
一方的にジュンの口を犯す蒼星石。
「……それじゃ、名残惜しいけど僕は行くよ。他のガラクタを壊したら戻ってくるね。…そしたら、この続きをしよう♪」
蒼星石が去った後も、ジュンは立ち尽す他なかった…
その様子を外から眺めていた黒い影。
「蒼星石ったらジュンの口を奪うだなんて…切り刻んで豚の餌にしてあげる所だけど、まず先に…フフフ」
ジュンは立ち尽くしていた。
おまいら全員混沌としてるよ…ハライタスwww
これが真のアリスゲームなのかw
いい感じになってきたなぁ
蒼星石すげー
シザーマンだー
こえー
732 :
はろ:2005/10/19(水) 18:43:17 ID:AxileZRN
背後からの攻撃をモロに喰らい、ゴムボールの様に吹き飛ぶ真紅。
「……スィドリーム、良くやったですぅ。無様ですね?真紅。不意打ちが手前だけのものと思わない事ですぅ」
止めを刺すため近付いて来る翠星石。
「くっ!ホーリエ!」
真紅が呼ぶと同時に、ホーリエは閃光を放った。
眩しさに顔を背けながら、翠星石は憶測で逃げようとする真紅に蹴りをいれた。
「う!」
確かな感触を感じ、何度も蹴りつける翠星石。
「ぎゃ!…うく」
真紅は痛みの余りのたうち回った。
「こざかしい野郎ですぅ!ヒヒヒ…いつもお高くとまった顔が歪むのは、なかなか喜劇ですぅ。もっと鳴けですぅ!メス豚が!」
もう事切れたのか、真紅はピクリとも動かない。
「マグロを蹴っても愉しくないです。……もう死ねですぅ」
そう言って、翠星石は真紅の頭を踏み潰そうとした。
メシャ…
景気の良い音が部屋にが響くが、しかし真紅の頭は潰れてはいない。
「あれ?足に力が入らないですぅ。音は聞こえるのに」
ゴリ、ツブブ…
翠星石が音の正体を理解したのは、自らの胸から鋏が生えきった後であった。
「な!?こここれは?蒼せ…ぃ…石の?オカシイですぅ。蒼星石の鋏が私から生えて?…あ…ぅ…」
蒼星石の股間から鋏が生えて?・・・
734 :
はろ:2005/10/19(水) 19:13:59 ID:AxileZRN
「馬鹿な翠星石。…こんなのが僕の姉だなんて吐気がする!」
翠星石に刺さった鋏をそのままに、蒼星石は真紅の方に顔を向けた。
「ふうん?やるね真紅…さっきの閃光の中偽物を置いて逃げるなんて……」
さっきまで翠星石が蹴っていた真紅は、薔薇の花びらに形を変えていた。
蒼星石は桜田宅内の気配を探る。
どうやら真紅は今nのフィールドに逃げ込んだようだ。
「!!……馬鹿な?ジュンの気配が無い?」
蒼星石が大急ぎでリビングに戻ると、黒い羽根が落ちていた。
「ハハハハ!…水銀燈か。舐めた真似をしてくれるよね?……普通の壊れ方が出来ると思うなよ!」
蒼星石は鋏に刺さった翠星石を引き抜くと、顔面を殴りじめた。
顔の原型は無くなり、眼球が転がる。
『お前らのドットアイのせいなのかな?何か僕は、二人合わせて一つってイメージがあるな…』
かつてジュンが、翠星石と蒼星石に言った言葉を思い出す。
「心外だよ?お前のせいでジュンは僕個人を見てくれない!……眼を返して貰うよ」
転がった赤い瞳の眼球を拾うと、蒼星石は自らの右眼を引きずりだした。
代わりに拾った眼球を入れると、一人蒼星石は笑みを浮かべた。
「これでジュンも僕だけを見てくれるよね?」
735 :
はろ:2005/10/19(水) 19:58:05 ID:AxileZRN
『可哀想なジュン。私が貴方を守ってあげる』
ジュンは水銀燈の後について、nのフィールドを走っていた。
『落ち着いて?私は貴方の味方よ。真紅や翠星石も上で殺しあってるし…』
ジュンは走りながら、先ほどの水銀燈の台詞を思い出していた。
『……逃げましょう?私は貴方を奴らから守るから…』
彼女の言葉は偽りでないと、ジュンは何故か感じたのだ。
いつも冷酷な瞳の水銀燈とは思えない程の真剣な眼差し。
「着いたわ。ここが私のフィールドよ。ここなら守りは万全」
「ありがとう。でも何故?……わからない事だらけだ」
頭を抱えたジュンを水銀燈は抱き締めた。
「あくまで想像だけど、全てのドールが貴方に好意をもった。それも狂気とも言える程に…」
「じゃあ君も?」
そうかもしれないと、水銀燈は頷いた。
「でも私のフィールドを良く見て?ジュンを好きになれたら、陽が差したのよ?今まで暗闇だった私の心に暖かみを与えてくれた」
暖かい笑みを浮かべる水銀燈に、ジュンは答えた。
「信じて良いの?」
ニコリと満面の笑みで水銀燈は応えた。
nのフィールドの何処かに、真紅は息を潜めていた。
「残り全てのドールが、フィールドに集まったようね」
736 :
僕犯人知ってます。:2005/10/19(水) 23:30:43 ID:Ds/z14+u
今日は家に帰ると変な手紙が届いていた。
それも、2通「まきますか?まきませんか?」とだけ書かれていた。
以前からこういう感じの手紙は何度も来ていた。
しかし、全てNOの方を囲んでいた。
今回も「巻きません」を囲もうと思っていたがなぜだか今回は「巻きます」の方を囲んでいた。
どうせ何も無いだろうと思いゴミ箱に捨てた。
2時間ほどたっただろうか?
少し寝ていたようだ。
何か肌寒いと感じきるものを探そうと思うって周りを見渡すと、窓が割れているではないか。
そこには、鞄が2つあった。
開けてみると、なんとその2つの鞄には2人の少女が入っていた。しかし、人間にしては小さすぎる。
その少女達を鞄から出してさらに鞄を覗き込んでみると螺子が入っているではないか。
「なんだ、人形か」
何を期待していたのかは自分でもわからないが、実際ショックを受けている自分がソコにはいた。
気を取り直して、2体に螺子を巻いてみた。
・・・・・変化が無いこの螺子は飾りだったのか?
人形を乱暴に投げ捨てて窓を塞ぐことにした。
「痛いですぅ〜」
「イテテ、大丈夫?翠星石」
いきなり、背後から声がして私は驚いて振り返ると、さっき投げた人形達が立ち上がって会話をしているのだ。
「・・・・・・」
あっけにとられて声がでなかった。きれいなオッドアイの人形2体・・・いや、2人がソコにはいたのだ。
「お前達・・・生き物なのか?」
「あ、新しいマスターだね」
「・・・・・ですぅ」
俺の質問を無視して何か分けのわからないことを行ってる人形に、その後ろに隠れている人形がいる。
後ろの奴は人見知りなのだろうか?
「で、お前達はいったいなんなんだ?」
「僕は蒼星石でこっちは翠星石っていうんだ。ほら翠星石挨拶しなよ」
「・・・・こ、この気高い翠星石の下僕にしてはみすぼらしい格好ですぅ」
前言撤回だ。この翠星石という人形はかなり毒舌のようだ。
その後、どうして動くのかなどの一通りの理由を聞いて俺は飯を作ることにした。
「早く、夕食を作るです」
「へいへい」
どうやらこいつ達も飯は食うらしい。
そして、飯は作ったものの好評というわけではなかった。
今日、俺はこいつ達と過ごしたが蒼星石はどうやら女で翠星石の双子の妹らしい。
翠星石は毒舌家だがなかなか素直じゃないところがあるらしく、なかなかその辺が俺好みだった。
それに対して、蒼星石は常に人の心の中がわかっているような感じであまり好きになれない。
今日は、寝るとしよう。
続きますか? 続きませんか?
希望があればエロにでも入れます。
GJ!お疲れ様でした。個人的にはエロエロ希望でつ
738 :
はろ:2005/10/20(木) 00:10:15 ID:eSdfi4mp
>>734 ×ドットアイ
Οオッドアイ
ドットってw
どうも頭が退化してるようです
スミマセン
739 :
修業僧:2005/10/20(木) 00:41:01 ID:Tsxg4SQs
みんなGJ
>>736 エロパラ板じゃないんで個人的にはノーマルか虐待で
>>738 たまにデフォルメされるアレかと思ってしまった。
742 :
僕犯人知ってます。:2005/10/20(木) 22:45:18 ID:ke0eWtTp
今日は日曜でバイトも休みだ。
しかし、普段なら12時ごろまで寝ているのだが、今日は9時に起きるはめになった。
理由は1つ・・・・こいつらが来たせいである。
「起きるです」
「ちょ、翠星石マスターまだ眠りたそうだよ」
そう思うならこいつを黙らせてくれ。
「ッチ、しゃーねぇ起きるか」
「おはよーです」
「おはようマスター」
「ああ、おはよう」
こいつらは、かなり早起きのようだ。
翠星石は腹が減ったと騒いでいる。
「早く朝食を作るです」
「ちょっと、待て俺はまだ顔も洗っていないんだぞ」
「3分やるです。その間にさっさと顔を洗ってくるです」
俺は、3分という限られた時間で朝にすることを全てした。
俺が朝食を作ろうと思い台所に立つと蒼星石が何かしていた。
「なにしてんだ?」
覗き込むと蒼星石は、せっかく昨日修理した(ガムテープで塞いだ)窓をまた開けていた(ガムテープを外していた)
「あ、マスターごめんなさい。どうなってるのか気になっ」
「ベチン」
豪快な音が家に鳴り響く。
もとより気の長いタイプではない俺は話終るまでについ殴ってしまった。
743 :
修業僧:2005/10/20(木) 23:43:30 ID:Tsxg4SQs
>>711 今日は久しぶりにバイトも学校も休みだったので、家でゆっくりすることにした。
昼下がりの陽射しが実に気持ちいい。
ラララッラララッララッラ〜♪
庭から翠星石な鼻歌が聞こえてくる。きっと花に水をやっているのだろう。そんなことを考えていると、別の声が聞こえてきた。
フフッフフ〜ン♪
この品性のない鼻歌はやつだろう。耳障りだ。翠星石の声が聞こえないじゃないか
まったくもって不愉快だ
744 :
修業僧:2005/10/20(木) 23:59:12 ID:Tsxg4SQs
「あっ!」 「いや〜!!」
ドタドタドタ
奴の急な声と翠星石の叫び声で私は庭に駆けでていた。
「どうした!?」
半べそんかいた翠星石が私にだきついてきた。
「そ、蒼星石が花を、花を」
私が奴の方を見て見ると、そこには鋏を持った奴と翠星石がこの家に来てから大切に育ててきた薔薇の花が落ちていた。
「ち、違うんだマスター」
745 :
修業僧:2005/10/21(金) 00:14:15 ID:1bDTm1v1
「お前何やってんだよ・・・」
「違うんだ!わざとじゃないんだ!蜂が急に飛び出してきて、それで」
「そんなこと聞いてるんじゃない。お前今何をしたんだよ?」
「花を切り落としてしまったんだ」
奴は今にも泣きそうだ。だが、そんなことはどうでもいい。奴は翠星石の大事な花を台なしにし、泣かせた。
そのうえ、謝るより先に言い分けをしやがった
「翠星石、庭の手入れをしてくれないか?」
「・・・はいですぅ」
「おいくず、俺の部屋まで来い」
746 :
修業僧:2005/10/21(金) 00:28:57 ID:1bDTm1v1
「とっとと歩けよぐず」
俺は奴に蹴りを入れると、髪を引っ張り部屋につれていった。
「何かいうことあるよな」俺は髪をもったまま、顔面を殴った。
「なんか言えよ!ゴラッ!」
そのまま俺は腹にもパンチを、キックをあびせた
「ゴフッ。ごめグッ」
「あっ?なんか言ったか?」
ゴン!
それを地面にたたきつけると鈍い音がした
構わず俺は踏み付けた
「…なさい」
「あっ!?聞こえねぇよ」
俺はさらに足に力をいれ、グリグリと心臓にあたる位置にねじりこんだ
ほう、虐待
748 :
修業僧:2005/10/21(金) 00:45:11 ID:1bDTm1v1
「ごめんなひゃい!ごめんなひゃい!もうしませんから許してくだウッ!」
俺は奴がしゃべっているのをきにせず蹴りをいれると壁まで吹っ飛んでいった
メキッ。嫌な音がしたがどうせこいつは人形だ。きにすることはない。痙攣はするみたいだから、傷みはあるんだろうが
「はぁはぁ。今日はこれくらいにしといてやる。そこでしばらく反省してろ」
のどがいかれたのだろうかそいつはヒューヒュー言っている
「返事は?」
「ひゃい」
さて翠星石の様子を見てこよう。そうだ一緒に種を買いにいって飯でも食ってくるか
(続く?続かない?)
749 :
はろ:2005/10/21(金) 19:48:08 ID:K2S8O5om
「今はまだ時ではないわね。もう少し隠れていた方が良いわ」
真紅は、さっきから必死に真紅を治療しているホーリエに話しかけた。
先の戦闘で深手を負った真紅は、蒼星石から身を隠すほかなかった。
「でもこれは好機だわ。水銀燈がジュンを連れて逃げてくれたおかげで、全てのドールの意識がそっちに向いている。上手くいけば勝手に潰し合ってくれるわ」
真紅は独りほくそえんだ。
「水銀燈!ジュンを返しに貰いにきたよ?」
蒼星石の声が水銀燈のフィールドにこだまする。
750 :
はろ:2005/10/21(金) 19:49:28 ID:K2S8O5om
その声を聞いて怯えるジュンを、水銀燈は優しく抱きしめた。
「大丈夫よ。あいつは私が何とかするから、落ち着いて?」
ジュンは静かに頷いた。
しかし、水銀燈が行こうとするとその手を掴んで言った。
「必ず帰ってくるよね?」
笑みを浮かべ頷くと、水銀燈は蒼星石の元へ飛びだした。
「やっとお出ましかい?女狐さん」
751 :
はろ:2005/10/21(金) 19:50:44 ID:K2S8O5om
挑発的な層星石の台詞に、同じく挑発的に返す水銀燈。
「あぁら?片割れを失った出来損ないが何を偉そうに……すぐに翠星石の元に送ってあげるわぁ」
「くっ!あいつは関係ない!!」
翠星石の話を出され癇に障ったのか、蒼星石は目にも留まらぬ速さで駆け出した。
迫りくる蒼星石を前にあくまで冷静な水銀燈。
「はあぁぁっ!!」
蒼星石が繰り出す斬撃を軽くかわすと、余裕のある声で言った。
「怒りに身を任すと、墓穴を掘ることになるわよぉ?お馬鹿さん」
752 :
はろ:2005/10/21(金) 19:53:18 ID:K2S8O5om
「怒りに身を任すと、墓穴を掘ることになるわよぉ?お馬鹿さん」
そして水銀燈がパチン!と指を鳴らすと、いつの間に近づいたのか僕の人形たちが蒼星石を取り囲んだ。
「馬鹿な!?いつの間に?」
「本当にお馬鹿さんね。貴方が自分から近づいたのよ?私はなんにもしてないわぁ〜」
蒼星石は舌打ちをすると、周りの人形たちを斬り払おうとした。
が、それよりも早く人形たちは蒼星石に絡みついた。
「そのまま死になさい」
冷酷に言い放つと、水銀燈はまた指を鳴らした。
753 :
はろ:2005/10/21(金) 19:55:28 ID:K2S8O5om
とたん、蒼星石に絡まっていた人形たちは一斉に爆破した。
「ぐわあ!!」
人形の部品がそこら中に飛び散る中、水銀燈は微笑んだ。
「あっけないわね。所詮はセットの片割れね。………はっ!?」
爆破で立ち上がる炎の中から、突然巨大な鋏が飛んできた。
それをギリギリでかわす水銀燈。
「馬鹿な!?あの状況でどうやって?」
完全にはかわしきれなかったのか、痛む右腕を押さえながら水銀燈は炎の中を見つめる。
754 :
はろ:2005/10/21(金) 19:58:02 ID:K2S8O5om
「あれを避けるとは、流石は水銀燈。出来の悪い僕の姉とは違うね」
炎の中から姿を現す蒼星石。
その手には如雨露が握られている。
「さっきのは流石の僕でも死ぬかと思ったよ?ベリーベルが身代わりになってくれたかろ良かったものの、もし死んでいたらどうやって責任を取ってくれるつもりだったんだいぃぃ!?」
蒼星石は絶叫すると如雨露を振り回し、その水がかかった地面から触手の様な木が一斉に生え出した。
「水銀燈がJUNの家へ」
水銀燈「ジュン君、いつもパソコンしてるわね。」
JUN[そうだけど」
水銀燈「何か、他にすることはないのぉ?たとえば、スポーツとか」
JUN「出来ないから、こうしてるんだよ」
水銀燈「何もそんなに怒らなくたってえ・・」
ガチャ
真紅「あら、水銀燈、来てたのね。」
水銀燈「真紅う〜〜、JUN君ってつめたいのねえ〜。」
真紅「触らないで・・このジャンク!」
水銀燈「うえ〜ん、真紅まで・・いいわよ・・いいわよ!どうせ私なんか・・」
雛苺「水銀燈・・震えてるの・・」
水銀燈「どうして、みんなジャンク呼ばわりするの・・?もう悪いことだってできないのに」
蒼星石「まぁ、だいぶあの頃から比べたら優しくなってきた気がするね。元気出して、水銀燈。」
翠星石「元々は私たちと敵同士でしたけど、今からなら許してあげるです。」
水銀燈「はあ〜〜vありがとうぉ〜〜。」
のり姉「みんな〜はなまるハンバーグできたわよ〜。降りていらっしゃいw」
全員「は〜〜いv」
水銀燈「こ・・これが花丸ハンバーグっていうのぉ・・!?お・・美味しそうv」
のり姉「うふふv水銀燈ちゃんも嬉しそうでよかったvあの頃とは大違いねv優しくなっちゃってv」
真紅「ふう・・水銀燈も、貴方も私たちと同じドール。お腹の部分はないけれど、
でも完璧なドールだから。」
蒼星石「何か色々あったけど、真紅が最後手加減しなかったら、今ここに、水銀党はいなかったよね・・」
水銀燈「・・・あ、ありがとう。真紅・・。わ・・私なんか助けてくれて・・」
真紅「声が震えてるわ。もう敵同士じゃないんだから、大きな声で言いなさい。」
水銀燈「うあ〜〜んw真紅〜〜〜v大好きv」
真紅「はあ・・(ため息) 全く誰かさんと一緒ね;」
雛苺「はう〜〜んwはなまる・・ハンバーグ、美味しいの〜〜wうにゅ〜と同じで美味しいのw」
翠星石「チビチビの次に強敵がきたですうv」
蒼星石「ははははv確かにv」
JUM「(何だかんだあったけど、幸せそうでよかった。アリスゲームとかいう
悲しいことは もう起こらないでほしい。・・そう願っとこう)」
756 :
はろ:2005/10/21(金) 19:59:03 ID:K2S8O5om
水銀燈は自身を貫こうと伸び進む木を、何とかかわすとあたりを見回した。
蒼星石が見当たらないのだ。
「甘いね!死ね!!」
避けた木の裏側から飛び出す蒼星石。
水銀燈に向けて伸びる木にのっていたようだ。
完全に虚を突かれた水銀燈は、それを避けることが出来ない。
「しまった!!」
757 :
はろ:2005/10/21(金) 20:00:01 ID:K2S8O5om
今まさに鋏が水銀燈の首に触れようとしたとき、突如二人を他方向からの攻撃が襲った。
「なにいぃ!?」
「え!?」
二人は強烈な衝撃に吹き飛ばされた。
水銀燈は吹き飛ぶさなか、攻撃が放たれた方向に白いドールが立っているのを見逃さなかった。
「あれは!?薔薇水晶?」
考える間もなく、吹き飛ばされ建物にぶつかった衝撃で水銀燈の意識は堕ちた。
訳あって投稿のレス数が増えてしまって……
スミマセン
>>755 銀様ナイス!
続き読みたいです
759 :
755:2005/10/21(金) 22:23:25 ID:G/j2DIbd
続き・・
水銀燈「ものすごく美味しかったわよぉ^^今度作り方教えてくれるウ?」
のり姉「あらあら^^水銀燈ちゃんもお料理興味あるのかしら^^?」
水銀燈「あなたのように、創れるようになりたいのよぉ^^」
のり姉「はいはいv翠星石ちゃんに水銀燈ちゃんに、嬉しいわw料理の楽しさが分かってもらえてv」
水銀燈「うふふw」
真紅「さてと・・お腹一杯になったわね。」
雛苺「う〜。。食べ過ぎてお腹がパンパンなの〜」
JUN「全く人形のくせに食い意地だけははってんのな。一体、どんな身体してんだよ、こいつら。」
翠星石「食後のオレンジジュースは格別ですう〜。癒されるデス。」
蒼星石「水銀燈、随分ご機嫌になったね。あんなふうに舞い上がってると別人みたいだ。」
真紅「・・そうね。誰なのかわからないわ。あんなに頬を染めて。」
JUN「さてと・・部屋に戻るか。」
バタン
ガチャ
JUN「何だかなぁ。水銀燈って今まで戦ってきたのに、それが
あんな風に変わるなんてありえるのか?あの時・・確かに一度魂が消えたかのようだった・・」
回想
水銀燈「ち・・違うわ・・わ・・私はジャンク・・なんか・・じゃない・・!
ど・・どうして・・お・・・お父様・・」
真紅「この子の気持ちは誰よりも純粋だったのかもしれないわね・・
なのに、哀れなことに凶器となってしまった・・;」
JUN「真紅::」
雛苺「苺はあまくって美味しいの〜♪赤くて黒くてあま〜い うにゅ〜♪
おっなかいっぱになっても〜、うにゅ〜はたくさん食べられるの〜♪」
翠星石「まったく、チビチビはいつもうるさいですウ。全てにおいてチビチビですう。」
蒼星石「まあまあ、明るくていいじゃない^^」
真紅「はあ・・。本当にのんきね・・。」
水銀燈「絶対マスターするわよお〜〜v見てなさいよ〜・・v絶対マスタ〜するわよお。」
真紅「水銀燈、落ち着きなさい。あなた、紅潮しすぎなのだわ。」
水銀燈「え〜・・vどうして、そんな風に思えるのかしらぁ。
お友達じゃないのぉ〜。もっと優しい真紅でいてちょうだ〜い・・v
あ〜・・眠たくなってきちゃった。そろそろ寝るわぁ。おやすみなさ〜い」
真紅「・・ふう。あの子、きっと心の中は寂しいのね。何となく分かるわ。・・水銀燈」
雛苺「う〜〜!vJUNに攻撃なの〜v「あ、これ買い〜なの〜v」」
JUN「お・・おい!バカ!お前!勝手にパソコン触るな〜〜!」
翠星石「夜中ひっそり起きて、お〜vいいエロ画像ゲッツvとかぬかしてる
野郎がいるのは、どこのどいつですかね〜vまったく思春期は性欲にウエウエですね〜v」
JUN「ば・・ばか!何言って・!?この性悪人形め・・!毎回毎回・・!待てこら」
翠星石「きゃ〜〜wチビ人間が吠えたですう。小熊の泣き声ですうv」
雛苺「えろがぞ〜?それって美味しいの?」
翠星石「チビチビには全然早いですウ。あと20年後には分かると思うですう。」
JUN「こらあ〜待てえ〜〜!」
翠星石「さっさと捕まえてみろですv小熊・・v」
雛苺「えろがぞ〜。。うにゅ〜よりおいしいの〜?う〜ん、分からないの〜。」
蒼星石「それじゃ僕もそろそろ・・。みんな、おやすみ〜。」
真紅「(・・水銀燈。あなたは一体どうしてしまったの。様子が変よ。)」
すいません。難しいです;期待に答えられなくて申し訳ない:
vと顔文字うざいの以外はいい。もちっと続けて欲しいが。
はろ氏は一レス長くして欲しいが、事情があるならしかたねーです。でも面白いから満足。
761 :
僕犯人知ってます。:2005/10/22(土) 00:00:14 ID:fEU7hyQW
>>742の続き
その音に驚いて小走りで様子を見に来た翠星石は
「何をしてるですか人間」
そういいながら蒼星石のもとへ駆けて行く。
「ん?何って?仕置きをしたまでだよ。悪いことをしたらそれを叱る。違うか?ん?」
「だからって、何もこんな・・・・・」
「大丈夫だよ翠星石それに悪いのは僕だし・・・・」
俺は無言でその場を立ち去り朝食を作り始めた。
朝食を作り終えた俺は人形達を呼び寄せた。
「おら、飯だぞ」
「「・・・・・・・・」」
無言で部屋に入ってくる2体は席についた。
「っえ?ちょっと待つです人間」
「ん?なんだ?」
「蒼星石の分が無いです」
皿は出してあるものの翠星石と俺の分だけしか朝食は出さなかった。
蒼星石は今にも泣きそうな顔をし、翠星石はすごい形相(そんなに怖くない)で俺をにらみつけている。
「決まってんだろ。そいつの分は無しだ」
「そんな・・・・さっきお仕置きをしたじゃないですか」
俺はあえてその言葉を無視した。
本来なら殴ることなどなくジワジワと嫌がらせをするタイプの俺は蒼星石にかなりの怒りを感じていたらしい。
「蒼星石・・・・私の分を分けてやるです」
「翠星石・・・・・・・・」
俺は双子がそんなことをやってる間にちゃっちゃと出かける用意をしてバイトに出かけた。
続きますか?続きませんか?
なんか、初めとはかなり性格かわってるなぁー
まぁ、こんなもんか。
矛盾点もいくつかあるけど大丈夫大丈夫
みなさんGJ!
盛り上がってきましたね
763 :
ガングニル:2005/10/22(土) 02:14:17 ID:DHxMB5ZP
「創造の練習」
真紅「ジュン、果てしない大地を創造してこらんなさい」
ジュン「難しい事を言うなよ、いきなりだと困惑するだろ」
真紅「貴方は、すぐにそうやって投げ出しそうな口になるわね。 それだからだめなのよ。」
ジュン「分かったよ。要は冷静になればいいんだろ?」
真紅「そうよ。それじゃゆっくり眼を閉じて。大地を創造するのよ。」
ジュン「(眼を閉じる)」
真紅「情景は浮かんできた?」
ジュン「あぁ、まあ何となく。っていっても曖昧だけどな。」
真紅「貴方の創造された大地は、鮮やかなものではないわよね。 それは、今の貴方の心と同じ意味を示しているの。分かるでしょ?」
ジュン「うん。花も、何も生えていない。ひび割れかかってる」
真紅「それは貴方の心のもろさ。明るい光を求めようとしてないから 当然空から日差しは降り注がない。太陽を遮っているの。」
ジュン「・・僕はこんなに暗い世界を彷徨っているのかよ・・。 現実にしても創造された世界にも居場所がないじゃないか・・」
真紅「だからといって自分を見失ったらだめよ。それは命を絶つことと同じ。
生があるからには存在しているのだから、雲を切り開いて光を降り注がせることも 不可能じゃないの。だけどジュンは少しずつ慎重に待つことが必要だわ。」
ジュン「あぁ。その辺のことは自分だから良く分かってるよ。」
真紅「いい答え方。それでこそ私の家来だわ。家来にしただけの事はあるわね。」
ジュン「・・なっ。誰がお前みたいな呪い人形の家来になるなんて何時言ったっけ?」
真紅「・・・(ドカッ)(ジュンのスネを蹴る)丁寧な言葉を使いなさい」
ジュン「・・ってえ!・・・・ってえ・・!」
真紅「全く、貴方は自分の立場が分かっているの?私がこうして貴方のそばで
貴方のことを知ろうとしてあげているのに、その拒否的な態度は間違っているわ。 肯定の意志を見せなさい。分かったわね?」
ジュン「はいはい。」
真紅「はいは一回よ」
ジュン「はいはいはいはいはい」
真紅「(ドカッ)(同じところのスネを蹴る)」
ジュン「いってえ〜!!同じところかよ〜・・」
764 :
ガングニル:2005/10/22(土) 02:16:43 ID:DHxMB5ZP
「創造の練習」続き
真紅「ふう・・疲れたわ。こういう時こそお茶ね。・・ジュン。お茶を入れてきてちょうだい」
ジュン「はいはい」
真紅「はいは一回」
ジュン「あ〜もう!うるさいうるさい!分かってる」
真紅「ふう・・全く言葉の悪い家来だわ。耳の鼓膜が破れそう。」
ジュン「・・たく、淑女だったら紅茶くらい自分で淹れろよな。
何が「淹れてきてちょうだい」だよ。ドアも開けられないくせに。偉そうに言って・・」
のり姉「ただいまぁ〜。部活で遅くなっちゃったわ。早く夕飯の準備しなくっちゃ」
のり姉「あら、ジュン君。真紅ちゃんに紅茶淹れてあげてるのね?^^」
ジュン「あぁ、イギリスの淑女ってどうしてこうも紅茶好きなのかな?」
のり姉「う〜ん、お姉ちゃんよく分からないけど、昔からの習慣って歴史とかで
勉強した記憶があるわ。ケーキと一緒にだったり、別々だったり、多いときは一日に 4、5杯は飲むそうよ。」
ジュン「へえ・・。それは驚きだよ。」 のり姉「今日は、シチューでいい?」
ジュン「あぁ、いいね。花丸はちょっと飽きたから。」 のり姉「はい 分かった^^美味しく作るからねw」
ガチャ
真紅「遅いわ。どれだけ待たせるつもり?10分以上も経っているのだわ。」
ジュン「入れてきてあげたのに、その言い方。イライラする。」
真紅「・・・(ムッ)まぁいいわ。とりあえずありがとう。」
ジュン「・・(こうしてみてると本当によく出来た人形・・いや女の子だよな)」
真紅「何を見ているのかしら?」 ジュン「別に。何でもないよ」
真紅「そう。」 真紅「あら、初めてだわ。温かいいい紅茶なのだわ。」
ジュン「・・え?あれ?いつもの感想と違うんだな。」
真紅「少しは分かってきたようね。その調子で行ってほしいのだわ。」 ジュン「どうせなら、いつもそうやって言ってほしいね。」
のり姉「シチューできたわよ〜w真紅ちゃん、ジュン君、降りてらっしゃい」
ジュン「ああ。今降りるよ。行くぞ、真紅。」
真紅「ええ。・・ジュン。」
ジュン「何だよ?」
真紅「だっこしてちょうだい。」
ジュン「ふん・・仕方ないな。・・・こうか?」
真紅「そうよ」
続く
765 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/10/22(土) 05:56:30 ID:+rowFhdG
498 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/09/08(木) 21:29:54 ID:z8IDBeDy
なんだかこのスレの「乙」「GJ」は「もうくんな」って読み替えたほうが言いと思った。
>>765 え!?
マジで?
すいません、知らずにGJ言ってしまった。
じゃあ言い方を変えて……
続き読みたいです。
768 :
修業僧:2005/10/22(土) 11:06:00 ID:30mUB//7
>>765 みんながどういう意味で使ってるかは知りませんが、俺はGJを使い続ける
766
哀れな765にはGJで…
そういえば総成績の出てるラジオって何回目だったっけか。
SS投下されてきた際にどんな声だったか頭の中で聞き覚えてれば
妄想の手助けになると思うんだけど、知ってる人いたら教えてくれないか。
>>766 GJ+感想か、批評のひとつでもいれてやると、SS作家は喜ぶよ。
773 :
修業僧:2005/10/23(日) 19:52:02 ID:CwKAscrv
一番つらいのは、SSをスルーされること
俺みたいに
>>773 大丈夫だ、漏れがちゃんと読んでる
だから気にするな、いや気にしないでくれ
……あるSS書きのは時々飛ばしたりもしてるけどね
>>774 Σ(゚Д゚;)
……俺のことですね……いや、そうに違いない……トリビァル…
776 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/10/23(日) 22:32:02 ID:h5grDtH9
755
カオス氏の作品をとても楽しみにしている人間がここに一人います!
是非続きを投稿してくださいまし。トリヴィルなどではありません!
ところで薔薇水晶こと女王様とJUMって契約交わしたんですか?
だとしたら薔薇水晶がどう大暴れするか楽しみっす!
777
778 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/10/23(日) 23:38:44 ID:h5grDtH9
776
755→775でした。
すみません。
780 :
修業僧:2005/10/24(月) 00:24:41 ID:HpfaADC8
>>779 俺は基本的に感想は書いてないけど、みんなの見てる
互いに頑張ろう
気づいた時、僕はパイプ椅子に座っていた。
辺りは真っ暗で何も見えない。ただ、僕の頭上に一つ、スポットライトの光があるだけだ。
「ここは?」
「ここはnのフィールドと夢の狭間、9秒前の白。 無意識の海よぉ」
暗闇の中から浮かび上がるように現れたメチル水銀が、淡々とした口調で呟く。
「ああ、なるほどね。 無意識の海ね。 帰っていい?」
「だぁめ」
「だったら義務教育もまともに受けていない、引き篭もりの僕にも理解できるように説明してくれよ!」
僕が声をあげると、メチル水銀は無言で闇の中に消えていった。おい、放置プレイか!
しかし、こんなことで取り乱す僕ではない。僕は慌てることなくパイプ椅子に座り続ける。というか体が動かない。
相変わらず僕の頭上以外は闇に包まれていて、鳥目の僕では周囲の様子を探ることができない。
まさか、このままここで死ぬのだろうか?
嫌な想像が僕の頭を過ぎる。
ウサギさんは寂しくなると死んでしまうという。つまり今の僕だ。
「イィーヤッッハー!!」
意味もなく叫んでみたりするが、僕の美声が反響するだけでなんなら変化はなく、ここにいるのが僕一人だけという恐怖に拍車をかけただけだった。
孤独ゲージもマックスに差し掛かったとき、ついに耐えきれなくなった僕は泣き叫ぶ。
「…ねぇ……誰か…助けてよ……誰か僕を助けてよ!!」
僕の叫びが通じたのか、スッと闇の中から赤いのが現れた。
突然のことに驚いている僕を鼻であしらうと、赤いのは冷たい眼差しを向けながら、一言。
「嫌なのだわ」
僕は絶望に目を見開いた。
途端、周りの風景がグニャリと歪曲したかと思うと、僕の記憶がとてつもない速さでフラッシュバックしていく。
放課後、桑田さんのリコーダーを密かに吹いたこと。
自作のポエムノートを梅岡に没収され、皆の前で音読されたこと。
屋上で友情を深めるために柏葉と殴りあったこと。
赤いのが窓ガラスを破って不法侵入してきたこと。
メチル水銀との出会い。
姉の逮捕。梅岡の死。
そして、アリスゲーム――
「誰も僕の趣味を判ってくれないんだ…」
僕の独白に応えるように、メチル水銀の声が頭の中で響く。
「判りたくもないわぁ」
「踏まれても罵られても叩かれても、揺るぎのない快感だと思っていた…」
「他人の性癖が自分と同じだと、一人で思っていたのねぇ」
「笑ったな! 僕の性癖を笑ったんだ!」
「最初から貴方はM属性。 笑われても仕方がないのに」
「みんな僕を変態と呼ぶんだ。 ……だから、みんな嫌いだ」
「じゃあ、その鞭は何のためにあるのぉ?」
「僕は変態じゃない……僕は変態じゃないっ!」
「じゃあ何故、踏まれて喜んでるのぉ?」
僕は恐る恐る尋ねる。
「……変態でいてもいいの?」
(失笑)
「うわあああぁぁぁぁ!!!」
世界が反転する。
いつのまにか僕は、体育館の中心にポツンと置かれたパイプ椅子に座っていた。
真っ暗で分からなかったが、ここは体育館だったようだ。
「何がそんなに不安なんですか?」
唐突に緑のが僕の後ろから問いかける。
「僕がMだと思われること」
今度はキムが背後に現れた。
「だけど、それ以外の価値が貴方にあるのかしら?」
「僕にはそれしか価値がない。 そうでないと僕は僕でいられない」
「そんなことはないわよ、ジュンくん」
姉が優しく僕の言葉を否定した。
だが、僕は大きく頭を横に振る。
「だけど僕は僕が嫌いなんだ。 Mである自分が。 変態である自分が」
だから誰も僕に構わないで。
誰も僕を見ないで。
「他人の目が怖いのね。 桜田君は本当はとても臆病だから」
「そして自分を誤魔化してここまできた」
柏葉と赤いのが僕に語りかける。
そしてメチル水銀が、僕の目の前に姿を現す。
「貴方は有りのままの貴方を晒せばいいのよぉ」
「有りのままの、僕を……?」
僕はハッとして伏せていた顔をあげた。
心の隙間が、少しづつ埋められていくのを感じた。
「やっと分かったのね、お馬鹿さぁん」
メチル水銀が呆れた顔をする。
と同時に、緑とキムが僕の背中に立っていて、こちらを見据えていた。
「自分の性癖を悪く、嫌だと思っているのは貴方の心かしら」
「性癖は人の数ほど存在するもんですよ、チビ人間」
二人の言葉には、一片の作為もない。
「だから好きにしてもいいのよ。 ジュンくんはジュンくんなんだから」
僕の肩が一瞬震えた。
「でも、みんな変態の僕が嫌いじゃないのか?」
「まったく、使えない下僕ね。 貴方が変態なんて周知の事実よ」
「だけど、そんな桜田君をみんな好きなのよ……私みたいに」
胸にそっと両手を合わせて、柏葉は今まで僕が見たことのないような笑みを浮かべる。
「そう、貴方の奇抜さと破天荒さが、逆に私達を救ってくれたわぁ」
「……僕は変態な僕が嫌いだ。 ――でも、それでいいのかもしれない」
ピキッ、という音とともに空間にヒビが入る。
「僕は変態でいてもいいのかもしれない」
ヒビはその大きさをどんどんと増していく。
「僕は僕だ。 変態でいたい」
僕はさらに強く念じた。
「僕は変態でいたい」
パイプ椅子から勢いよく立ち上がり、力強く叫んだ。
「僕は変態でいてもいいんだ!」
空間がガラスのように砕け散り、輝かしい世界が開けた。
僕の視界いっぱいに咲き乱れる薔薇の花。赤い色彩と青い空の対比が美しい世界。
そこには皆が穏やかな笑顔をして立っていて、僕を祝福するように拍手をしていた。
「おめでとう、ジュンくん!」
「おめでとうかしら!」
姉とキムが揃いにそろって手を大げさに叩いている。
「め、めでてぇです」
緑のが照れくさそうな、ぎこちない拍手を僕に送る。
「おめでとう」
柏葉は口元を緩ませながら、落ち着いて両手の平を打ち合わせ続けた。
「おめでとうなのだわ」
控えめな笑みだったが、その笑みからは充分すぎる僕への祝福が溢れていた。
「おめでとぉ……ジュン」
メチル水銀が首を傾けて、満面の笑みを見せる。
その祝福の渦の中、僕の口元からも自然と笑みがこぼれた。
僕は変態でいたい。そして皆と一緒にいたい。心からそう思った。
「ありがとう!」
精一杯の感謝の気持ちを、僕は皆に返した。
(完)
不意に乾いた拍手が響いた。
「いやいや素晴らしいものでした、坊ちゃん」
「えっ……?」
どこから現れたのだろうか、そこには二足歩行のウサギが立っていた。
いつのまにか、辺り一面に広がっていた薔薇や、みんなの姿も忽然と消えてしまっている。
突然のことに目を瞬かせている僕を嘲うかのように、ウサギは言葉を続けた。
「まさか無意識の海から、こんなにも早く抜け出してしまうとは……いつも貴方には驚かされてしまいます」
両手を肩の上にあげ、ヤレヤレと首を横に振るウサギ。
何故だか分からないがその動きが異様にムカつく。間違いなく僕を馬鹿にしている。
売られた喧嘩は勝てそうだったら買う男、それが僕だ。
「僕をなめるなぁっ!!」
ウサギに拳を向ける僕。
途端、僕の薔薇の指輪から縄が飛び出す。
それは蛇行しながらウサギに飛来し、奴の身体に巻きついた。
「ト、トリビァル!? こ、これは一体……はぁう!? ちょ…ぬぅぅほぉ!?」
ウサギは僕が見ている前で、あっという間に亀甲縛りになる。
亀甲縛りをされているウサギを見て喜ぶ趣味はないが、その時ばかりは、ざまぁみろという気持ちを抑えきれず顔がニヤけてしまった。
――さぁ、苦しむがいい、げっ歯類。
しかし、ウサギの反応は僕が予想しているものとは大きく違っていた。
「な、なんたる快感!? 『縛るは快感』、『快感は縛る』……こ、これが美しい因果律のあり方! トゥゥゥゥリビァァァル!!」
「ヒィィィ!?」
ガクガクと上下に震えながら悶えるウサギ。
その姿があまりに気持悪くて、僕は思わず口に手をやった。
保健所に電話して捕獲してもらった方がいいだろうか?あのウサギの動きはあまりに目に毒だ。
とりあえず一刻も早く、ウサギから離れるために、僕は出口を捜す。
だが、周りにあるものといえば無数の扉と、あとはグネグネと揺れる壁のようなもの。
とりあえず、非効率ではあるけど、片っ端から扉を開けていかなければならないようだ。
「お、お待ちを! 貴方にはここにいてもらわなくてはならないのです! これ以上アリスゲームを滅茶苦茶に……」
「く、くるなぁぁぁ!」
僕は指輪に力を込める。すると、ウサギを縛っている縄の締め付けがさらに増した。
「トトトゥゥリビァァル!!? 凄まじい快感が私の股間をトリビァル! びっくりするほどトゥリビァルぅぅ!」
「ヒィィィィイィィィ!!?」
どうやら逆効果だったようだ。
僕は半泣きになりながら、初めてやられる側の気持ちを身を持って理解した。
一番手前の扉に手をかけ、ノブを思いっきり引くがビクともしない。
その間にも僕の後方からはトリビァル!トリビァル!と連呼しながら、ウサギが器用に歩み寄ってくる。
あぁ、神様ごめんなさい。僕は悪い子でした。
お願いしますから、あの生き物をメギドの火で跡形なく焼き払ってください。
だが、そんな願いも通じるはずがなく、じょじょにウサギと僕の距離は縮みつつあった。
「うわあぁぁ!! 開けよ! なんで開かないんだよ! うっ……く、くるなぁ!!」
「逃がしませんぞ!逃がしませんぞ!」
もう、終わりだ!
僕が諦めて瞼を閉じた、その時だった。
轟音とともに、地面から何が突き出してきた。
ウサギはそれによって上空に弾き飛ばされ、数秒後に地面と勢いよくキスをした。
奴を弾き飛ばした何かは、神秘的な紫の光を放ち続けている。
一見ただの氷のようにも見えるが、それは大きな水晶であった。
そして水晶はウサギが地面とキスしたのを合図に、次々と生えはじめる。
やがて、この変な空間がその水晶の余りの量に耐え切れなくなったのか、甲高い音を立てて砕け散った。それと、同時に、水晶も砕け散る。
僕はその砕け散った水晶の一部をポケットに忍び込ませる。元の世界に帰って売ったらけっこうな値になるにちがいない。
「あっ……」
僕はそこでようやく気がついた。
あの変な空間が割れ、代わりに現れた真っ白な空間。
そこに立っていたのは懐かしい人物だった。
「じ、女王様……?」
白いドレスを着飾った、薄幸な片目の少女。
おそらく僕を助けに来てくれたのだろう、あまりの感動に涙腺がゆるみまくりだ。
「女王様ぁぁぁ!!」
ついに我慢できなくなった僕は号泣しながら、女王様に駆寄り抱きついた。
抱きついた時、女王様が柄にもなく顔を真っ赤にしてたのは気のせいだろうか?
「うぅぅ……マジあのウサギ怖かった…」
女王様は最初こそ硬直していたが、やがて泣き喚く僕をなだめる様に頭を撫でてくれた。
僕は桜田ジュン。女性の母性本能をくすぐるのが得意な罪な少年。うらやましいか、モテナイ男共!
しばらくの間、そんな時間が続いたのもつかの間、けたたましい声が響き渡る。
「も、もう、許しませんぞ! そこの見知らぬ人形ともども人参といっしょに食ってやりますぞ!」
いつのまにか亀甲縛りの拘束が切れ、自由になったウサギがステッキを振り回しこちらにむかってきていた。
「じ、女王様! 逃げよう!」
僕はウサギを真っ向から睨み付ける女王様に言う。
彼女は少し考えた後、ゆっくりと頷いた。
女王様はおもむろに人差し指をあげると、そこに歪みが発生し、奇妙な渦ができ始めた。
そして彼女は、僕の腕を引っ張るとその渦の中にためらいなく飛び込んだ。
「くっ! 『逃げる』は『追う』! 絶対に逃がしませんぞ!」
渦の中にもまれている僕の耳に、ウサギの声が聞こえた。
二兎追うものは一兎も得ず。ウサギと薔薇乙女達が最終決戦を行うのはまた、次のお話。
(続きますか?・続きますぞ!トリビァル!)
カオス吹いた
夜中なのに大笑いしちまったぜ
予想を裏切るトリヴィアル!流石カオス最終回予告をブッチギリしても何ともないぜ!
ともあれJUM君映画版:真心を君にマダー?(チンチン
カオス最高だよ
久々に笑わせてもらったぜ…
791 :
はろ:2005/10/24(月) 02:03:41 ID:5qhciZzX
ナイスカオス!
あんた神だよ
久々に笑ったw
カオスなラプラスの魔が面白すぎです
周りに人がいなくて助かったぜ
793 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/10/24(月) 15:31:23 ID:qZtA7gM5
シリアスなシーンにさりげなく輝くギャグ…
自然なようでめっちゃ不自然なセリフの数々…
流石カオス最高っす!
794 :
修業僧:2005/10/24(月) 22:31:38 ID:HpfaADC8
>>748 「ただいま」
「おかえりなさい」
バイトから帰宅したのだが、奴の声しか聞こえなかった。
「おい、翠星石は?」
「え〜っと・・・」
奴が言うには、
今日翠星石は、真紅と雛苺っかいう他のドールの所に行っている。ご飯もごちそうになるみたいだ。
ちなみに奴は、この前の事で体の調子がおかしくなり、翠星石とも喧嘩したみたいなんで家にいるらしい。
「さて、そろそろ飯でも食うか」
「今日の晩御飯何?」
奴は楽しそうに笑いながら聞いてきた。卑しいやつだ
「パックのお寿司」
「えっ!本当!?やったー」
795 :
修業:2005/10/24(月) 22:38:22 ID:HpfaADC8
「テーブル片付けろよ」
「うん、わかったよ。」
奴は返事をすると、せっせと片付けに行った。よほど、お寿司が好きなんだろう。
おっと、こんなこと考えてる場合じゃない。くんくん探偵が始まってしまうじゃないか。
いつもは翠星石と見ているんだが、今日は仕方ない、一人で見るか。翠星石が帰って来たらくんくんの話でもしよう
そんな事を思いながら私は、お寿司をテーブルまで運んだ。
「あっ、僕お茶を入れてくるね」
「ああ」
796 :
修業僧:2005/10/24(月) 22:53:06 ID:HpfaADC8
「さぁ、白状するんだ。トリックは全て見破った」
「違うの、私はただ、あなたをネコニャンにとられたのが悔しかっただけなの」
「キャット婦人・・・」
「信じて!くんくん」
・
・
・
「今日は昼ドラみたいだな。にしてもお茶はまだか?もう食べ終わったぞ」
私は空のパックに橋を置き、再びテレビに集中しようとした。
「お待たせ」
奴は湯気の出た湯飲みを持って戻ってきた
「じゃあ、いただきます。ってあれ?お寿司がない。ねぇ、僕の分は?」
奴は必死な目で私を見てくる
797 :
修業僧:2005/10/24(月) 23:01:39 ID:HpfaADC8
「あまりに遅かったから、食っちゃった」
まぁ、本当は私一人の分しかなかったのだが
「そんなぁ。ひどいよ!僕のお寿司返してよ」
奴は泣きながら私に追い縋ってくる
「ねぇ!返してよ!!」
「うるせぇな!まだちょっとシャリとガリが残ってんだろ!それでも食ってろ!」
「酷いよ!僕の「はぁ?これは俺が働いて買ったんだ。お前自分ではたらけよ。何もしないで飯だけ要求しやがって。それとも何か?文句でもあんのか?置いてもらってるだけありがたいと思え。役立たず。翠星石だけでいいんだよ。消えちまえ。ゴミ」
798 :
修業僧:2005/10/24(月) 23:10:36 ID:HpfaADC8
「なんで、翠星石だけ。ずるいよ!おかしいよ!なんで?僕も見てよ!」
奴は必死に涙をこらえてるが、声が震えてるので泣いているのが分かる
「決まってんだろ。お前がくずでどうしようもない、ゴミだからだよ。お前はいらない子なんだよ。
アリスになれるつもりだったのか?一から作り直してもらえよ。ジャ・ン・ク」「うっ。うっ。ヒック」
奴はその場に座りこみ泣きじゃくっている
「ないてんじゃねーよ」
「ウワー」
奴は大声で叫ぶと一目散に家から駆け出していった。
(続く?続かない?)
799 :
修業僧:2005/10/24(月) 23:12:12 ID:HpfaADC8
↑
言葉の暴力に集中しすぎて微妙になってしまったな〜やっぱ、SS難しいわ
800 :
僕犯人知ってます。:2005/10/24(月) 23:49:59 ID:P2ZgxvQm
>>761の続き
あいつらが来て2日目バイトに出かけた俺はついついそいつらのことを忘れていた。
「ふぅ、今日も疲れたな。たまには外で食うか」
そう、俺は完璧に2体の存在を忘れていた。
飯を食い終わり家に戻った俺は2体の内の1体が勢いよく走ってきた。
「遅いです。今までいったい何してたんですか」
「っあ・・・・・・まぁ、大人の世界にも色々あるんだよ」
俺は、このとき自分でも何を言ってるのかよくわからなかった。
「まぁいいです。早く何か作るです」
「・・・・っは?あぁ、そうかお前らも何か食うんだったな。おい、あいつも呼べ」
「蒼星石ですか?蒼星石こっちにくるです」
翠星石がそう呼ぶと蒼星石が小走りでここまで来た。
俺はこいつらを席につかせ飯を作り初めた。
「ほらよ」
「・・・・人間、量が少ないです」
「本当はそいつ飯抜きだろ?でも、どうせお前が分けるなら初めから分けといてやったんだよ」
「翠星石・・・ゴメン」
「あ、謝ることなんて無いです」
俺は風呂に入りそしてこいつらを無視してねた。
朝、目覚めてみるとあいつらの鞄が開いていた。
「おい、もう起きているのか?」
「おはよーです。人間」
「おはよー。マスター」
「ああ」
適当な挨拶を交わした後俺は少し出かけた。
帰ってきて、俺は買ってきたものを広げた。
「人間これは何ですか?」
「ん?あぁ、これは首輪と、手錠と、鎖だな」
「何に使うですかこんなもの?」
大体のことは察しがつくと思うが、そう俺はこいつらを犬と同様の扱いをするつもりだ。
続きますか?続きませんか?
(意見聞いても無視してまた書くけどw)
カオスさんの後に書くからショボク見えるw
>>794-
>>798 言葉だけってのはなんか妙だな
肉体的虐待も加えないと
>>800 カオスは古株だしショボク見えても気にすんな
802 :
はろ:2005/10/25(火) 03:03:32 ID:mJEqt8z3
>>798 確かに物足りなさは感じました
でも個人的には
今回みたいなのも好きです
むしろ今後の展開が気になるw
>>800 カオスは凄いけど
比べるつもりはありません
どんどん投稿すると良いと思います
こちらも今後の展開が気になります
修業僧さんのノーマルな蒼星石虐めSSが好きな漏れがやって来ましたよ。是非、続きをお願いしまつ!!
おぉ、2週間ぶりくらいだが、盛り上がってるね。
スレ伸びてるから荒らしかなと思ったら、佳作揃いじゃないか!
職人のみなさん、どれも面白いですよ。
>>802 はろ氏も続きを是非!
805 :
はろ:2005/10/25(火) 21:55:59 ID:2ZQL5HZl
ジュンは水銀燈に言われた通り、建物の一角に身を潜めていた。
水銀燈と蒼星石が戦っているのか、さっきから轟音が鳴り響いている。
「水銀燈……大丈夫だろうか……」
水銀燈の身を案じるジュンだが、反面そんな自分がおかしくも思えた。
彼女はほんの昨日まで敵だったドールなのに、何故ここまで信頼できるのか……
リビングで彼に話しかけてきた水銀燈は、明らかに今までとは雰囲気が違った。
まるで聖母の様な……彼女のジュンを気遣う言葉は無上の安心を彼に与えてくれた。
806 :
はろ:2005/10/25(火) 21:57:19 ID:2ZQL5HZl
「どうしたんだろう、僕?……わからない、わからないよ」
これ以上考えても無意味だと思ったそのとき、ジュンは周りの異変に気がついた。
「??……音がやんだ?終わったのか?」
外を覗こうと窓の一つに近づくと、突然その窓から一人の少女が顔をのぞかせた。
「うわぁ!?」
突然のことにビックリし、尻餅をつくジュン。
その白い少女は窓を静かに開け部屋に入ると、ゆっくりとした足取りでジュンに近づいてきた。
807 :
はろ:2005/10/25(火) 21:58:48 ID:2ZQL5HZl
左目に眼帯をしている彼女は、右目だけでジュンを見下ろした。
「貴方が……ジュン?」
ジュンは彼女の眼に魅入られて、答えることが出来ない。
まるで底の無い闇の様な、無限に続く虚無の様な、見る者を引きずり込む何かがそこにはあった。
「あ……あう?」
自分が震えているのに気がついたジュンは、そこで初めてこの少女に自身が恐怖しているのだと気がついた。
「間違いない……いや、間違えるはずが無い。貴方がジュンね……」
808 :
はろ:2005/10/25(火) 21:59:44 ID:2ZQL5HZl
一瞬、彼女の眼に温もりが宿ったのをジュンは見逃さなかった。
「来て……私と一緒に……」
唖然とするジュンを、見かけによらぬ力で立ち上がらせると無理に連れて行こうとする少女。
「待って!僕はここで水銀燈を待たなくちゃいけないんだ。約束したんだ!」
ジュンは当然抗うが、そんな彼に少女は音も無く近づくと、
「ごめんなさい。……今は時間が無いの」
と、言いながら首筋に軽く手刀をみまった。
気を失ったジュンをお姫様抱っこすると、少女は窓から外へ跳躍した。
はろ殿トリビァル!!
楽しませてもらいましたぞ!
SSが投下され、スレが盛り上がる。これこそ素晴らしい因果律フォォォ!
薔薇水晶は俺の嫁、と
>薔薇水晶は俺の嫁
待て貴様!
蒼星石は俺の嫁だ!
811 :
はろ:2005/10/25(火) 23:20:36 ID:mJEqt8z3
スレの盛り上がりに貢献出来て、何よりです。
ここで水銀燈を華麗に奪取w
812 :
僕犯人知ってます。:2005/10/26(水) 00:06:26 ID:O+TUSbAP
「ッ、何するですか」
「マスター・・・これはどういうこと?」
俺は、こいつらが寝ている間に昨日買ってきた商品一覧を装着させた。
いい気味だ、と思っていたのだが体の自由を拘束された分か?かなり騒がしい。
「ッチ、うるせぇな」
そういって俺はこいつらの口に猿轡をした。
そこで俺はある疑問を抱いた。
それは、こいつらは人形だけど人間のように食うし息も切らす。だから、俺は人間のように股間にはやはり穴があるのかと考えた。
「・・・・・・・」
俺はおもむろに翠星石のスカートをめくり上げた。
「ッ!!んーんー」
翠星石は必死で抵抗するが手錠をかけられ首輪でつながれているのでほとんど意味が無い。
スカートの中には薄い一枚の下着(というよりシャツに近いもの)だけであった。
さらに、それをめくり上げるとやはり女性の性器のようなものがあった。
翠星石は涙を流しながらこちらを見ていた。
続きますか? 続きませんか?
まぁ、今日はちょっと少なめw
とうとうエロに突入批判がなければいいが・・・・
それじゃあまた明日。
813 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/10/26(水) 03:37:37 ID:fIqmk9TR
まぁ、華麗に銀様はオレの嫁だが?
814 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/10/26(水) 17:51:40 ID:1sa3gqTJ
815 :
はろ:2005/10/26(水) 20:31:48 ID:+bf3FDYB
「……ん。………ここは?」
ジュンは白い少女に揺さぶられて目を覚ました。
「おまえは……。はっ!?ここはどこだ?」
突然立ち上がるとジュンは周りを見回した。
そこはどこまでも白い世界。
果てしなく続く白に、ジュンはさっきの少女の眼を思い出した。
「おまえ!ここはどこだよ!?元の場所に戻せ!水銀燈を待たないと……」
「薔薇水晶」
816 :
はろ:2005/10/26(水) 20:33:02 ID:+bf3FDYB
ジュンが話し終わる前に、少女は静かにでも良く響く声でそう言った。
唖然とするジュンに彼女は続けた。
「……おまえじゃない。私の名前は薔薇水晶」
それだけ言うと、薔薇水晶はジュンの手を掴み歩き出した。
「お、おい!どこに行くんだよ?」
歩みのペースを落とさず、前を向いたままで彼女は言った。
「ジュンに見せたいものがあるの……」
「見せたいもの?……そんなこと言ったって、ここには何も」
817 :
はろ:2005/10/26(水) 20:35:44 ID:+bf3FDYB
怪訝そうなジュンに薔薇水晶は答えず、黙々と歩き続ける。
「着いた……」
どれほど歩いただろうか、彼女は突然立ち止まった。
「これは……花?」
そこでジュンが見たのは、際限ない白の世界に咲く一輪の花だった。
「何て名前なのかはわからないけど、綺麗な花だな……」
薔薇水晶はジュンを真っ向から見つめながら、
「ここは私のフィールド。何も無いはずの世界。でもジュンのことがいきなり頭に流れてきて……」
818 :
はろ:2005/10/26(水) 20:37:55 ID:+bf3FDYB
と、そこまで言うと彼女は花に視線を落としながら続けた。
「それからこの子が出来たの。何故だかわからないけど、この子を見てるとジュンに会いたくなった。ジュンにもこの子を見て欲しくなったの」
ジュンは花を見つめる薔薇水晶の表情が、自然に綻んでいるのに驚いた。
(こいつ、こんな表情もできるのか……)
ジュンが薔薇水晶を見ながらそんなことを考えていると、突然視線をジュンに戻した彼女と目が合う。
819 :
はろ:2005/10/26(水) 20:40:10 ID:+bf3FDYB
とっさに目をそらすジュンを不思議に思っていると、薔薇水晶はフィールドに侵入者が入った事に気がついた。
「これは……ドール」
薔薇水晶は侵入者のいる方向へ駆け出した。
「おい!?いきなりどこに行くんだよ!?」
「ジュンはここに居て」
そう言い残すと、薔薇水晶は瞬く間にジュンの視界から消えた。
「はあ〜。守られてばかりだな、僕は」
ジュンは、さっきから置いてけぼりを食らうこの状況の多さに、頭を悩ます気力も尽きはじめていた。
820 :
はろ:2005/10/26(水) 20:42:07 ID:+bf3FDYB
「薔薇水晶か……」
悪いやつかそうで無いかはまだかっきりとわからないが、水銀燈の様に気を許せる相手では無いとジュンは思った。
もし無理にでも薔薇水晶から逃げようとすれば、きっと蒼星石の様な狂気性をみせる気がしたのだ。
水銀燈もそうで無いとは言い切れないのだが…… 「水銀燈……。大丈夫かな?」
気がつけば彼女のことを考えている自分に、ジュンは驚いた。
「僕は……水銀灯の事が…………はっ?。もしかしたら今薔薇水晶が戦っているのは?」
821 :
修業僧:2005/10/26(水) 22:53:06 ID:UogsK6dG
はろ氏GJ
続き気になります
>>814 やっぱりあれだ。原作みたいに・・・
陵辱系とかよりも普通に虐待系がほしいな。
823 :
はろ:2005/10/27(木) 19:55:13 ID:GKeTWvLj
「呼ばれて飛び出て、金糸雀のお出ましなのかしら!?」
誰に向かって疑問を振ったのか良くわからないが、意気揚々と薔薇水晶の前に立ちはだかる金糸雀。
「容赦はしないわ」
静かに、でもありたっけの殺意を込めて薔薇水晶が言った。
「脅したって無駄なのかしら。ジュンを渡しにもらいにきたのよ!」
金糸雀も負けじと大声を張り上げる。
「ジュンは…………渡さないっ!」
824 :
はろ:2005/10/27(木) 19:56:25 ID:GKeTWvLj
薔薇水晶が地面に右手を着ける様にしゃがみ込むと、掌に触れた部分から無数の棘が現れた。
棘は金糸雀を囲う様に展開されていき、あっという間に四方を囲んでしまった。
「ピ、ピンチなのかしらー?」
薔薇水晶は地面から掌を放すと、その手を握り締めた。
すると一斉に金糸雀を取り囲んでいた棘が、彼女目掛けて収束し始めた。
「全方位からの攻撃。逃げ場は無いわ」
勝ちを確信した今でも、無表情な薔薇水晶。
825 :
はろ:2005/10/27(木) 19:57:45 ID:GKeTWvLj
一方、金糸雀は窮地に立たされているにもかかわらず、余裕の表情をしていた。
「ピチカート!!」
彼女は自らの人工精霊に呼びかけると、おもむろに手にした日傘を上に向けた。
そのとたんピチカートが閃光を放つ。
「……無駄よ」
身動きもせず目をつぶる薔薇水晶。
しかし全てが終わっていると確信し目を開けた彼女の瞳には、信じられない光景が写った。
826 :
はろ:2005/10/27(木) 19:59:13 ID:GKeTWvLj
なんと、金糸雀が忽然と姿を消していたのだ。
「いったいどこに?」
焦る薔薇水晶の横からピチカートが体当たりをしてきた。
何とかかわす彼女に、頭上から声がかけられる。
「隙だらけよ!これで終わりなのかしら!」
金糸雀はさっきの閃光の際、頭上に跳躍し日傘を広げ滞空していたのだ。
日傘から手を離し上空から薔薇水晶目掛けて落下してくる金糸雀。
827 :
はろ:2005/10/27(木) 20:00:33 ID:GKeTWvLj
ピチカートの攻撃を無理な体勢で避けたため急にその攻撃に反応できず、彼女は避けるのをあきらめた。
金糸雀が、強力な跳び(落下)蹴りを薔薇水晶に叩き込む。
「うぐ!」
薔薇水晶は何とか掌から出した棘で防御したものの、完全には防ぎきれなかった。
「この機を逃す金糸雀ではなくてよ?こんどこそ終わりなのかしら!」
日傘を片手に走り出す金糸雀。
薔薇水晶は棘でその行くてを妨害するが、金糸雀は傘を突き出すとそれを開く衝撃で棘を吹き飛ばした。
828 :
はろ:2005/10/27(木) 20:01:55 ID:GKeTWvLj
どうやらただの日傘では無いらしい。
そして金糸雀は薔薇水晶の元まで来ると、勢いを殺さずそのまま傘で薔薇水晶を貫いた。
「チェックメイトなのかしら!これでジュンは策士な金糸雀が頂き!」
喜び勇む金糸雀だが、そんな彼女に有り得ない方向から有り得ない声が聞こえた。
「チェックメイト」
背後からの薔薇水晶の声に驚き金糸雀は振り向こうとするが、彼女が再び薔薇水晶を見ることは二度と無かった。
金糸雀を背中から貫いている薔薇水晶の右腕。
829 :
はろ:2005/10/27(木) 20:02:47 ID:GKeTWvLj
さらに彼女は金糸雀の内部も、突き刺した右腕から棘を出すことにより完全に破壊したのだ。
金糸雀は、苦しまず一瞬で事切れただろう。
「貴方が私だと思って突き刺したのは、水晶と光を利用して作った私の写し身よ」
今頃言っても届きはしないが、策士と名乗っていた金糸雀には必要な言葉だろう、と薔薇水晶なりの彼女への敬意だった。
「はぁはぁ……終わったのか……」
ジュンがそこに現れ、横たわる金糸雀を見て言った。
静かにうなずく薔薇水晶。
830 :
はろ:2005/10/27(木) 20:03:48 ID:GKeTWvLj
「痛みは無かったはず。一瞬だったから……」
「そうか……」
ジュンは、ただ頷いた。
「戦いは避けられないのか?どちらかが死ななければいけないのか?」
ジュンはもう動くことは無い金糸雀を見て言った。
薔薇水晶は相変わらず無表情に、たんたんと話す。
「それがアリスゲームだもの。ジュンの事が無くても、いずれは最後の一体になるまで戦う。それが私たち薔薇乙女の宿命。遅いか早いか……それだけの違い」
831 :
はろ:2005/10/27(木) 20:04:51 ID:GKeTWvLj
「そうだよな……。このごろ平和すぎて、お前たち呪い人形の設定を忘れてたよ……」
力なくジュンは言う。
自分一人ではどうしようもない現実にぶつかり、己の無力さに行き場の無い怒りがわく。
そのとき、突然ジュンの後ろから聞き覚えのある声が響いた。
「みんな、こんにちは。ジュン元気だった?やあ、そこのドール。さっきはキツイ一発をありがとう」
ジュンと薔薇水晶が振り向くと、そこには蒼星石がたっていた。
「さっきのお礼にと、ちょっとした手土産を持ってきたんだ」
832 :
はろ:2005/10/27(木) 20:05:55 ID:GKeTWvLj
そう言って彼女が差し出したのは、何とさっきの花だった。
「……え?うそ……」
青ざめる薔薇水晶を見ると、蒼星石は笑いながら花を放り投げた。
花に駆け寄ろうとする薔薇水晶に蒼星石は、
「ははははは。そんなに大事なものだったの?僕も待ってきた甲斐があるというものだよ。でもね、さっきの不意打ちの分には、まだまだ足りなんだよおぉ!!」
と、言いながら鋏を投げた。
ザグッ!!
鋏は薔薇水晶の両足を切り裂いた。
833 :
はろ:2005/10/27(木) 20:06:46 ID:GKeTWvLj
膝から下を失っても、薔薇水晶は這いずって花のところへ行こうとする。
そこにゆっくりと近づく蒼星石。
「ははは。滑稽だよね?ゴミが調子に乗るからそうなる」
花のすぐそばまで来た薔薇水晶は、右腕を伸ばす。
「……だめだ」
ジュンはこの後どうなるかわかってしまい、うつむいてしまう。
グサ!
伸ばした腕を鋏で斬り落とされる薔薇水晶。
834 :
はろ:2005/10/27(木) 20:07:56 ID:GKeTWvLj
「……あ?これじゃあ届かない」
そう言うと、彼女は左腕を伸ばそうとする。
「くっそ!」
恐怖で体が動かないジュンは、黙って惨劇を見ているしかなかった。
「頭が壊れたのかな?もともと悪いのかな?どっちかは知らないけど、惨め過ぎて笑えるよ」
蒼星石は、薔薇水晶の左腕に鋏を振り下ろそうとする。
(動けっ!)
そう自分の体に怒鳴りつけると、ジュンは蒼星石目掛けて体当たりをした。
835 :
はろ:2005/10/27(木) 20:08:45 ID:GKeTWvLj
「な?ジュン!?」
蒼星石は転んで尻餅をつき、信じられないといった顔をジュンに向けた。
ジュンはそっちを見ずに、花を拾うと薔薇水晶の左手に握らせてやった。
「ごめん。もっと早くに助けれたはずなのに……」
「ジュン……ありがとう」
花を握り締めると、彼女はジュンの方を向いて言った。
「私……貴方と……」
何とか声を絞り出す薔薇水晶。
836 :
はろ:2005/10/27(木) 20:09:45 ID:GKeTWvLj
「貴方と……もっと…」
「死ねえぇ!!」
突然、蒼星石が薔薇水晶の胸に鋏を突き刺す。
薔薇水晶は最期の言葉を言い終わることなく、死んでしまった。
「な、何て事を!おまえぇ!!」
ジュンは怒鳴るが、蒼星石は彼を悲しそうな顔で見つめ返した。
「そうか……。可哀想にジュン。こいつや水銀燈に洗脳されて、何が正しいかもわからなくなったんだね?」
「は?」
837 :
はろ:2005/10/27(木) 20:10:45 ID:GKeTWvLj
ジュンは、目の前の人形に心の底から恐怖した。
「大丈夫だよ。僕が直してあげるよ。記憶なんて、この鋏で切り取れるからさ」
ここに居てはまずいと感じたジュンは、蒼星石に背を向けて走り出そうとした。
だが足に蹴りを入れられ、薔薇水晶の横に派手に転ぶジュン。
「逃げちゃ駄目じゃないか。優しくするから、ね?」
不気味なほどの笑顔で、近づいてくる蒼星石。
「もう駄目なのか?」
838 :
はろ:2005/10/27(木) 20:11:45 ID:GKeTWvLj
はんば諦めかけたジュンの腕を、事切れていたはずの薔薇水晶が突然動き出し握り締めた。
「え?」
うっすらとジュンの体が消えだす。
薔薇水晶は最期の力を使って、ジュンを逃がそうとしているのだ。
「ジュン……。私、貴方ともっと話がしたかった……。もっと傍にいたかった……。自分が変われる未来を見たかった」
彼女はジュンの腕を力一杯握り締める。
「未来は夢になったけど……ジュン、綺麗な夢をありがとう」
839 :
はろ:2005/10/27(木) 20:12:45 ID:GKeTWvLj
ジュンは、命一杯の感謝を込めて、精一杯の笑顔で言った。
「ありがとう、薔薇水晶!」
そしてジュンは、その場から消えた。
「おまえ、何をしたぁ!ジュンを何処に飛ばしたんだぁ!?」
ヒステリックに叫ぶ蒼星石に、薔薇水晶は極上の笑顔で応えた。
「死んでも、教えない」
840 :
はろ:2005/10/27(木) 20:13:36 ID:GKeTWvLj
怒りで顔が歪む蒼星石。
「なら!死ねぇ!!」
優しい光を灯した薔薇水晶の瞳に、今まさに自身へ振り下ろされようとする鋏が映る。
だが彼女の瞳が見ているのは、鋏などではなくジュンの笑顔だった。
最期のその時まで……
841 :
はろ:2005/10/27(木) 20:17:52 ID:GKeTWvLj
大量に貼っちゃってすいませんです・・・
あまりローゼンを知らない俺を動かすなんて…
はろ氏、ぐっじょぶ!
843 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/10/27(木) 23:15:07 ID:I8Pl4r2a
いいねぇ、段々と猟危的になって
844 :
僕犯人知ってます。:2005/10/27(木) 23:40:43 ID:uGhDGw88
俺は泣く翠星石をよそに押入れからあるものを取り出した。
「あった、あった。これ買ったのはいいけど使う場面少なすぎだったよな」
1人で談笑をしている俺の手にもっているものを翠星石は驚いたような顔をしてみていた。
俺の手にはバイヴがもたれていたのだ。
「あぁー、まだ動くかな?」
そう言ってスイッチを入れる俺。ちゃんと動くのを確認し、翠星石の女性器に差し込もうとした。
激しく暴れる翠星石、しかし当然無意味に等しかった。
バイヴが翠星石の女性器に差し込まれた。
「っん」
翠星石の喘ぎ声が少し聞こえた。
それを見ている蒼星石も泣きながら、目で俺にやめろと訴えかけてくる。
だがそんな目で見られたぐらいでやめる俺ではない。
俺はそのまま双子を放置し、バイトに出かけた。
この日はバイトが結構早く終った。
「なぁ、今日俺の家へよっていかないか?面白いもん見せてやるよ」
同僚の中でも結構仲のいい初夏が俺に話し掛けてきた。
「ん?お前の家?飯でも出してくれるなら行くけど」
「ああ、飯でもなんでも出してやるよ」
何かうれしそうにして俺を家まで連れて行った。
そしてそいつの家に着いた時、俺はかなりショッキングなものを見た。
「ただいまー」
ただいま?話では初夏は1人暮らしのはずだがあたかも誰か居るような感じだな。彼女でもできたか?
「お帰りなさい」
そこには、ちょうど60センチぐらいの少女がいた。真っ赤なドレスに身を包み、なんとなくツンケとした表情だ。
「真紅、お出迎えか偉いなー」
「勘違いしないで、早く紅茶を淹れて頂戴」
「っえ、あれお前子供いたっけ?」
「ん?あぁ、こいつね・・・・なんていうか人形見たいな感じなんだよね」
その言葉を聞いて俺はギョッとした。
「に、人形って、え?ちょっと待てよ。おい」
「はは、人形に見えねぇだろ」
「初夏この人間は誰なの?」
845 :
僕犯人知ってます。:2005/10/27(木) 23:42:18 ID:uGhDGw88
この真紅とかいう人形は静かに言った。
「っていうか、俺んとこにもこんなんいるぞ」
「・・・・っえ?ゴメンもう一度言って」
「俺の家にも同じようなのが居るぞ」
「ッ!!マジかよ」
かなり驚いているようだ。
初夏も多分俺みたいにあまりちゃんとしたことを聞いてないのだろう。
「ねぇ、あなた今他のドールがあなたの家に居るって言ったわよね?」
さっきまで、ずっと無表情だった真紅が少し驚いたような顔で俺に話し掛けてきたので、俺も少し戸惑った。
「え、あぁ」
「どの子が居るの?」
「確か・・・・翠星石と蒼星石だったかな」
「そう、あの子達、今あなたの家に居るの」
少し落ち着いたのか、口調が静かになってきた。
「ああ」
「で、あの子達は元気なの?」
その言葉で俺は思い出した。翠星石にバイヴを差し込んだままのことを。
「・・・・・多分」
「何?その多分って・・・・まぁいいわ」
「なぁ、なぁ、何の話だよ。人形ってこいつだけじゃないのか?」
話の内容がほとんどわからなかった初夏は、わけのわからないという表情が良く出ていた。
「ああ。もしかしたら他にも居るのかもな」
「なんだよそれ」
「まぁ、俺はこれぐらいにしておくは。またな」
そういって俺は帰路についた。
少し急ぎ足で家に向かった。当然双子達がどうなったか気になったからだ。
続きます。と
疲れたなこれw
明日、明後日にはまた書きます。
少ししかエロいれられなかった○l ̄l_
どうでしたか?できれば感想プリーズw
846 :
修業僧:2005/10/28(金) 00:12:50 ID:nbW+0cM1
普通にいい。続きが読みたい
俺個人的にはエロがなくてよかった。ってかあまりローゼンでエロは好きじゃない
レプ氏は少し特別だけど
ピンクちゃんに一言
まとめて投稿してくれないか?
どうにも、読み難くて 読み辛くて…
っと思ったんだけど、もしかして携帯から?
それなら一向に構わないけど… 駄文スマソ
>>844 普通の日常的な風景ナイスです
何故すらっと読めるのかが、近頃の疑問
848 :
はろ:2005/10/28(金) 19:40:16 ID:pkbA1sc8
ジュンはさっきから泣いていた。
『自分が変われる未来を見たかった』
彼女のその言葉が胸に刺さる。
「結局僕は何も出来なかった。守られてばかりで、僕は最悪だ」
どうしようもない現実と、自分の非力さに嫌気がさす。
それでも、彼は立ち上がり駆け出した。
「ぐすっ……こんな所に、いつまでも居ちゃいけないな。これで約束も守れないようじゃ、さらに最悪だ」
約束を交わした水銀燈の元へ、ジュンは走る。
849 :
はろ:2005/10/28(金) 19:41:41 ID:pkbA1sc8
水銀燈が気がついた時には、彼女のフィールドには誰も居なかった。
水銀燈が、ジュンを探しnのフィールドを彷徨ってどれだけの時間が過ぎただろうか。
薔薇水晶に吹き飛ばされた衝撃は、建物を二、三貫通するほどのものだった。
軽い傷は、彼女の人工精霊メイメイが治療したが、片翼に負った傷はいまだ完治出来ずにいた。
「くっ!……少し休んだ方が良いわね」
いま彼女がいる場所は、迷路のように入り組んだトンネルが続くフィールドだった。
よほど疲れていたのだろう。 そのまま眠ってしまった
850 :
はろ:2005/10/28(金) 19:42:33 ID:pkbA1sc8
一人の人形師が、おそらく彼の工房であろう部屋の中をせわしなく歩いている。
部屋には多くの人形があった。
その中に真紅たちも混じっている。
「もうすぐ完成だ。私のアリス」 そう言って、作りかけの人形に笑いかける男。
「六体作っても駄目だったが、お前は間違いなく完成品だ。アリス」
作りかけの人形は、まだ自分で話すことは出来ないが、人形師が自分の作り手であり父親だと理解していた。
そして自分は、望まれて完成を迎えようとしていると言うことも理解し、それを誇りに思っていた。
851 :
はろ:2005/10/28(金) 19:44:17 ID:pkbA1sc8
だがもう完成するという時に、男は姿を消してしまった。
「違う。このままのお前はアリスではない。私の心を照らす灯火にはならない……」
(お父様?何を言っているの?私は完璧よ?)
「そう、このままでは……濁った光しか照らさない、水銀燈のような……」
(行かないで、お父様!私はまだ完成ししてないわ!)
「お前はアリスではない。水銀燈だ。私は去ろう。時が来るまで……アリスが羽化するその時まで……」
(いやああぁぁ!!お父様!私を置いていかないで!独りにしないで!私は、私はジャンじゃない!!)
852 :
はろ:2005/10/28(金) 19:45:56 ID:pkbA1sc8
「大丈夫か!水銀燈!!」
「え?」
ジュンに揺さぶられ、目を覚ます水銀燈。
「ジュン?ジュンなの?」
「大丈夫か?だいぶうなされてたけど……」
心配そうに水銀燈の顔を覗きこむジュンに、彼女は抱きついた。
「ジュン、ジュン!」
水銀燈に突然抱きつかれ動揺を隠せないジュンだが、彼女が泣いていると気がつくと、優しく抱きかえした。
853 :
はろ:2005/10/28(金) 19:47:08 ID:pkbA1sc8
>>847 携帯ではないんですけど なぜか文字数制限みたいなのが
あるみたいで。 申し訳ないです・・・ すいませんです・・・
854 :
はろ:2005/10/28(金) 19:47:59 ID:pkbA1sc8
「大丈夫。もう、独りじゃないから」
水銀燈は泣きべそをかきながら、ジュンを上目遣いで見た。
「もう、私を置いていかない?」
どうやら、夢と現実がまだはっきりしていないのか、ジュンは水銀燈を少し幼く感じた。
「ああ、もう君の傍から離れないから……。約束するよ」
命一杯優しく、ジュンは言った。
しばらくして、水銀燈も落ち着いてくると、さっきの事が原因で気まずい雰囲気になっていた。
(でもこの雰囲気、心地が良いな……)
855 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/10/28(金) 19:48:21 ID:GeXQqP1Y
はろ氏よ、せめて銀様だけは幸せにしてやってくれ。
856 :
はろ:2005/10/28(金) 19:49:10 ID:pkbA1sc8
そんなことをジュンが考えていると、水銀燈が静かに口をひらいた。
「ジュン、私ね……ジャンクなの」
「え?……ジャンク?」
ジュンは彼女の言葉の意味がわからない。
「そう、ジャンク。私たち薔薇人形が一人の人形師から作られたのを知ってるわよね?」
ジュンは静かに頷いた。
「私たちを作った人形師ローゼン、いやお父様は……私を作ってる最中に姿をけしたの。だからは私は未完成のドール。……ジャンクなの」
「な!?」 ジュンは驚きを隠せない。
857 :
はろ:2005/10/28(金) 19:52:53 ID:pkbA1sc8
「私が目覚めた後、お父様の使いラプラスの魔が、アリスゲームについての説明をしたわ。その後、私たち七体のドールは
各々目覚めては眠り、眠っては次の持ち主の所へと各地を転々としてきたの。ゲームの開始の合図は、七体が再び一つの地に集まり、同時に目覚めた時……」
「つまり、それが今というわけか……でも何でみんな、僕のことが?」
ジュンは問いかけるが、水銀燈もわからないと首を横に振った。
「つまり私はジャンク。壊れてるの。こんな私でもジュンは受け入れてくれる?」
858 :
はろ:2005/10/28(金) 19:57:37 ID:pkbA1sc8
まとめて書けるように原因を追究してみますので
少しレスが遅れるかもしれません こんな駄文を読んでくださっている方
どうか、少しの間忘れないでやってください・・・ すいませんです。
>>855 はい、わかりました。
とりあえず
>>672の続きっちゅうことで。
【いんたーみっしょん】
それからきっかり1時間後、私は両手にデパートの紙袋を抱えて、桜田家に向かって歩
いていた。袋の中身は、紅茶の茶葉とミルク、茶葉に見合ったお茶菓子数種類である。
「『すぐ来い』なんて言ってたけど……1時間の遅刻か」
遅刻したらお仕置きだ! などとは真紅は言っていなかったが、やはり怒るだろう。
さて、言い訳をどうするか? 素直に謝るべきだろうか。はたまた、先に土産物を差し
出すべきか。それとも、紅茶を淹れて誤魔化すか。
(ねぇ、そこの人間。ちょっといいかしらぁ?)
どこからか声が聞こえた気もするが、24時間勤務が原因の幻聴に違いない。無視。
「……人間、こっちを見なさぁい!」
少女の声がはっきり聞こえたのと同時に、私の目の前を何かがスッと横切った。たった
それだけだが、私の歩みを止めるには十分過ぎる効果があった。『何か』は、私のすぐ横
の街路樹に当たった――いや、刺さった。それは黒い羽だった。
「やっと止まってくれたぁ……♪」
嬉しそうに、クスクスと声の主が笑った。声の感じからすると若い女性のようだ。しか
し、気配を感じる事が出来ない。姿が見えないことへの苛立ちを隠し、私は口を開いた。
「……止めたの間違いだろ?」
「あぁら、そのまま通り過ぎる事も出来たはずよぉ?」
「――用があるならサッサと出てきてくれないか? 鬼ごっこに付き合っている暇はない
んだ」
「あらあら、せっかちさんねぇ。待ってなさぁい、すぐそこに行ってあげるわぁ♪」
言葉が終わったのと、私の背中に何かの気配を感じたのとは全く同時だった。慌てて振
り向いた私の視線の先に凸面鏡があった。しかし、そこに写る景色は道路でも自動車でも
なかった。
「――街?」
鏡の中の、陰鬱な雰囲気が漂う風景は、街というよりもむしろ廃墟だ。突然鏡が大きく
膨れ上がった。その表面は何も写していない――漆黒の闇だ。呆然と見つめる私を嘲るよ
うに、鏡に広がる闇が弾けた。
「な、何だ!?」
「うふふふふ……お待たせぇ♪」
声と同時に、鏡の中から手が2本出てきた。続いて頭、胴体、そして全身。
私の目の前に、黒を基調にした衣装を身に纏った少女が姿を現した。頭髪はプラチナブ
ロンド。体つきはやけに小さい。が、そんなことはどうでもいい。少女の姿の現し方は、
あるホラー映画を思い出させた。
怖い。絶対に相手にしてはならない。私の脳内で警報音が激しく鳴り響いている。少女
が顔を上げ私を見た。私の中で何かが臨界点を突破した。
>>859の続きです(改行規制に引っかかった…orz)
「う、うわああああああああああああああああああああああああああああああああっ!」
「……うるさいわねぇ。そんなに大げさに驚かなくてもいいじゃなぁい」
「お、お前! まさか! ssssssssssssssssssssssssss」
真紅を見たときには感じなかった恐怖心が、私を叫ばせた。ちなみに、sの羅列は決し
て手抜きではない。サ行の音を構成する母音が出てこないのだ。しかも、恥ずかしながら
どもってしまっている。一瞬怪訝そうに私を見ると、少女は嬉しそうに微笑んだ。
「あらぁ、あなた、私の事を知ってるのぉ?」
「sssssssssssssssssssssssssssss」
いや、君の事なんか知らないから。ただこれだけは言える。これからはこういうタチの
悪い登場はやめたほうがいい。と、しょうもない忠告を心の中でしているうちに、ようや
く落ち着いた。これであの名前を言う事が出来る。私は大声で叫んだ。
「貞子!」
「……えっ?」
「だから貞子! 登場の仕方が貞子!」
私の言葉に、少女の顔から微笑が消えた。
「な……何よ……何よ何よ何よ何よ何よ! 私は……私の名前は……うわあああん!」
少女は叫ぶなり、凸面鏡に飛び込み姿を消した。少女の目元に一筋、涙が煌いた。
泣きたいのはこっちだ。ただでさえ遅刻しそうだってのに、こんなところで足止めを食
らって。真紅がカンカンに怒っているであろうことは、想像に難くない。肩を落としなが
ら、私は再び歩き始めようとし、ふと凸面鏡を見た。
凸面鏡は普段通り道路を映すだけで、何の気配も感じない。急に良心が咎められた。
「あ、あのさ……今度会う機会があったら、名前を教えて欲しいな」
誰でも自分の名前は大切なものだ。知らなかったとはいえ彼女を傷つけてしまったのは
紛れも無い事実である。慰めにもならないことは分かっているが、それだけ言うと、私は
桜田家に向けて行軍を再開した。
【いんたーみっしょん・終わり】
銀様かわいいよ銀様
862 :
僕犯人知ってます。:2005/10/28(金) 23:36:46 ID:3KtzwoU+
>>845の続き
「ガチャ」
ドアを開けて俺は双子を放置している部屋に向かった。
まだバイヴの音がする。
部屋に入ると、目の焦点があっていない翠星石とそんな翠星石を見ないようにと必死に目をそらしている蒼星石がいた。
「・・・・・・・」
俺は無言で翠星石に入ってあるバイヴを抜いた。
「っん。ハァ、ハァ、ハァ」
やはり、1日中バイヴを差し込んでいるとかなり体力と精神力が消費されている。
そして、俺は翠星石の拘束具を外してやった。
「ごめんなさい。ごめんなさい」
翠星石は泣きながら俺の足元によってきた。翠星石が進んだ後には女性器から出ている液体見たいな物が糸を引いていた。
「おい、お前達人形は一体どれだけいるんだ?」
「もう、文句いわないですから、だから、もう・・・・・・」
1日中バイヴを差し込まれていたせいか、かなり壊れ気味だ。多分俺の言葉もまともに聞こえていないだろう。
俺は蒼星石の拘束具を外し同じ質問をした。
「翠星石は?翠星石は大丈夫なの?」
ずっと目をつぶっていたからだろう。翠星石がどうなっていたかわからないようだ。
「あれを見てわからないか?で、どういうことなんだ、お前らみたいな人形は何体も居るのか?」
「翠星石・・・・酷い・・・・マスター・・・翠星石に謝ってよ」
「俺の質問に答えろ」
蒼星石はかなり怒っているらしい。だが、俺も質問に答えない蒼星石に少し怒りを覚えてきた。
863 :
僕犯人知ってます。:2005/10/28(金) 23:47:14 ID:3KtzwoU+
「僕達、ローゼンメイデンは全部で7体いる」
蒼星石は俺を睨みながら静かな口調で語った。
「なるほど、ってことは後4体居るってことか・・・・・」
「4体って、マスター他のドールにあったの?」
蒼星石も驚いたのだろう。怒りを忘れたかのように、俺に近づいてきた。
「あぁ、真紅とかいってたかな」
「真紅・・・良かった。無事だったんだ」
俺は、こいつの言葉に少し疑問を抱いたが、聞くのはまた今度にしよう。
「俺はもう寝るぞ。そいつをどうにかしておけよ」
「・・・・うん・・・・」
そういって蒼星石は翠星石を起こし鞄に寝かした。
「お休み、翠星石」
「ごめんなさい。ごめんなさい・・・」
翠星石は鞄に入っても泣きながら、同じ言葉を繰り返している。
1日寝れば治ると思っていたが大丈夫だろうか?
今日はココまでに使用かな。
もうちょっとやろうと思うけど、まぁ皆さんの反応をみて見ましょうw
どう終ったらいいかが思いつかないから、まだ結構続くかもしれませんw
また、感想お願いします。
結構ここの掲示板も盛り上がってきたけど、もうすぐ1000スレ。
また、誰か新しいこのスレを立ててくれるだろうか?
>>859 復帰第一弾乙です
第二のトゥモエを見れるかと思いきや
まさか、こういう展開になるとは…
確かに、任務の途中と書いてありますねorz
この文が、これからの物語にどう影響していくのかが楽しみです
>>862 躓きもせず、話を展開させていく貴方が素敵だw
しかし、翠星石は前にもこう言った事を体験をしているのだろうか?
それとも、お父様の手抜き… いや、まさかお父様が……
でも、アリスを…だし
865 :
僕犯人知ってます。:2005/10/29(土) 08:54:47 ID:BCvijmn8
>>863の続き
その日の夜
「蒼星石やめとくです」
「でも・・・このマスター僕達に酷いことばかりして・・・・翠星石だって昨日危なかったじゃないか」
「何か、この人間は今までのマスターとは違うんです・・・・・」
「だから、夢の世界に入って木を成長させてやるんじゃないか」
「・・・・わかったです・・・・ただし、危険だと思ったらすぐに戻るですよ。それでいいならさっさと行くですよ」
私は、深夜蒼星石に起こされたんです。
蒼星石は、この人間をもう少しマシにするために人間の夢の世界に入って木を育てようというんです。
「翠星石、先に行くよ」
「っあ、ちょっと待つです。私を置いていくなです」
夢の世界に入ってみると、私達は驚いたのです。この人間の世界には、たいした異常が見当たらなかったです。
「蒼星石、こいつおかしいです。あれだけ酷いことなどをしているのに、正常な人間の夢の世界とほとんど変わらないです」
「うん・・・・どういうことだろう。木も成長を妨げられていないし」
私達はこの夜は一旦夢の世界から出ることにしました。
「ふぅ、結局何もみつけれなかった」
「蒼星石・・・・大丈夫ですよ。きっと明日は見つけれるです」
そういって私達は眠りについたです。
今回は、主人公(名前まだ決めてねぇんだよなぁ)が寝ているということで、語りは翠星石にやらしてみましたが、妙に難しいですねぇ。
今日の夜に、また書きます。
飛び交う羽根と、その度に振り払われる木刀。
アリスになるためだけに闘ってきた水銀燈と、雛苺のローザミスティカを喰らい本能に従うまま闘う柏葉。
桜田家での二人の激しい闘いは、いまだ終わることなく、続いていた。
が、その闘いはあまりに意外で唐突に終結することになる。
一旦攻撃を止め、対峙する二体。
「やるじゃなぁい、人間のくせに」
「そう。 でも、まだこれからよ」
「うふふふ……呆れたおばかさぁん」
張り詰めた空気が支配する室内。
再び水銀燈が攻撃を開始しようと羽を広げた時、その間を割り込むようにグニャリと歪みが発生した。
そしてその歪みから転がり落ちてくる、白い少女と全裸の少年。
あまりに混沌とした様に唖然としている水銀燈や柏葉を尻目に、全裸の少年、桜田ジュンは慌てて立ち上がると悲鳴に近い声で叫んだ。
「み、みんな逃げろぉぉぉぉ!! アレが来るぞぉぉぉ!!」
あまりに意味不明で理解しきれない内容に聞き返そうとした水銀燈だったが、その疑問を晴らしてくれるかのごとく、今度はファスナーを開けたかのように空間に裂け目が発生した。
途端、響き渡る悪魔の唸り。
「トゥゥゥゥリビァァァル!!!」
それは全ての終局を告げるように。混沌の始まりを示すように。
アリスゲームは今、最終章へと突入する。
THE END OF CHAOS・MAIDEN
下心を、君に
「やっと追い詰めましたぞ、坊ちゃん! さぁ、このステッキを尻穴に突っ込んで奥歯ガタガタ言わせてやりますぞ!」
「いやぁぁぁ!!」
床に足をついたその瞬間から、いきなりウサギは僕に死刑宣告をした。
僕はステッキを尻穴に突っ込まれているのを想像し、文字通り奥歯をガタガタ震わせた。
そんな貞操の危機に怯える僕を守るように立ち塞がる、メシアこと女王様。
白馬の王子様なんて信じてるわけじゃない。
だが白い女王様なら信じてる、そんな僕の名前は桜田ジュン。うほっ!男なんか信じられるわけないだろ!
「い、いったいどういうことぉ?」
「あのウサギ……どこかで……」
現状を飲み込めていないようだったメチル水銀と柏葉も、奴の放送コードギリギリな発言と僕の様子に、ようやくただ事ではないと理解したようだった。
「あれは……ラプラスの魔…? ラプラスの魔が二人……一体どういうこと…?」
ボロボロな赤いのが足を引きずりながら訳のわからないことを呟いた。
赤いの、きっと酸素欠乏症にかかって……可哀想に……
「おやおや、皆さんお揃いで。 ですが、私が用があるのはそこの坊ちゃんと白いドールだけです。 貴女がたは気にせずアリスゲームを続けてください」
ウサギは紳士風なお辞儀をして言った。
さっきまで縛られて喘でいた奴とはとても同じに見えない。
「断るわぁ。 その人間は私がアリスになるために糧になるんだからぁ」
「聞き捨てならないわ、ウサギ。 桜田君の貞操を奪うのは私の役目よ」
二人とも優しいなぁ。
あれ?目から汗が……
「まったく……貴女達まで私の邪魔をするというのですか?」
ヤレヤレとウサギが首を横に振る。
「仕方がありません。 大変残念ですが、一度貴女達のローザミスティカを抜き取り、彼らを始末してから改めてアリスゲームをやり直すこととしましょう」
「やれるものならやってみなさぁい。 その前にジャンクにしてあげるわぁ」
メチル水銀の漆黒の翼が持ち上がる。
「ちょうど良かったわ。 この木刀『雛殺し』も血を欲しがってたのよ」
柏葉が木刀を中段に構えた。
「ラプラスの魔! 裸の方のラプラスの魔を倒すのは私よ!」
薔薇の花びらが風と共に舞い踊る。
「……」
女王様は威圧的な目で睨みつけながら、手のひらを掲げた。
「あのお方がこの惨状を見ればどれほど嘆くか…… こんなことだから誰一人アリスになれないのです。 貴女がたがどれほどに無力か、この私が教えてさしあげましょう」
そのウサギの言葉を合図に、みんなは一斉に攻撃を開始した。
数え切れないほどの羽根と花びらがウサギめがけて飛んでいく。
間をおかずに、幾つもの水晶がウサギを囲むように突き出す。
そしてそれに続くように、柏葉が木刀を投擲した。空中を滑る木刀は真っ直ぐにウサギへと向かう。
「イィーヤッハー!! くたばれウサ公!」
勝った。僕は右腕を振り上げ、勝利を確信した。
すでに祝杯用のビールもスタンバイしていた。
それほど皆の攻撃のコンビネーションは完璧。
一部の隙もない、回避不能のはずなのだ。
だが、その考えがどんなに甘かったか、僕達はその身を持って知ることになる。
全ての攻撃がウサギに当たろうとした、その瞬間。
「――聖少女領域」
ウサギを中心に展開されるオレンジ色の壁。その壁に触れた羽根も薔薇も水晶も、全てが一瞬で砂のように霧散した。
そう、あれほどの数が全て、一瞬でだ。
「うへぇ!?」
僕は我が目を疑った。
メチル水銀や赤いのも一様に目を瞬かせ、信じられないといった顔をしている。
「あ…あら……?」
「わ、私達の攻撃が……」
柏葉が見えない何かに弾き飛ばされた木刀を静かに拾い上げ、それを強く握り締めた。
「効かないようね……」
「トリビァルトリビァルまったくもってトリビァルぅぅぅ!! そんな生ぬるい攻撃など私の聖少女領域の前では無意味ですぞ!」
「ち、畜生! 性処女性癖ってのは一体何なんだ!?」
両手を大きく広げたウサギの高笑いが、室内に響き渡る。
「クククッ……聖少女領域とは、真に清らかな淑女だけが作り出すことのできる聖なる結界! トリビァルな攻撃は全て無効化できるのです!」
「ま、待ちなさいラプラス! 貴方はウサギじゃない! どこが淑女なのよ!」
赤いのが納得できないといった感じでウサギに問う。
そらそうだ。ウサギなんかが使えるのに、自分が使えないというのは納得いかないだろう。
「貴女と違い、心は可憐な乙女ですぞ!」
「ファック!! 万死に値するのだわッ!」
まぁ、どっちにしろ赤いのには一生かかっても使えないな。
僕が心の中で一人で納得しているうちに、いつのまにかウサギがステッキを地面につきながらこちらへと歩み寄ってきていた。
自然と僕達の体が強張る。
性処女性癖。僕達にとってはあまりに脅威で、未知の絶対防御。あれがあるかぎり勝機はないのだ。
「さぁ、次はこちらの番ですぞ! こんなトリビァルな闘いはさっさと終わらせることとしましょう!」
風が全て僕達の方へ吹き始める。
窓ガラスにヒビがはいり、床や天井が地鳴りとともにめくれあがっていく。
退く隙もあたえずに、一気にオレンジの壁が膨張した。
僕達はそろいにそろって仲良く弾き飛ばされ、床に叩きつけられる。
顔から突っ込んだ僕だが、不思議と痛くも痒くもない。やった!僕マジ無敵モード!
と思った瞬間、視界がグラリと揺れ、鼻から赤い血がナイアガラの滝もびっくりなぐらい噴出した。
すごすぎて何から突っ込んでいいのかワカラネエwwwwww
871 :
僕犯人知ってます。:2005/10/30(日) 00:02:59 ID:fKukBzzM
>>865の続き
「ん?もう朝か。さてと・・・・」
俺は目覚めてすぐ違和感に気づいた。
バイトのある日の俺は朝が早いそのため、双子達が起きていることは殆どんでないのだ。
「おい、翠星石、蒼星石、起きてるのか?」
「・・・・・・」
返事が無い、仕方ない少し探してみるか。
俺は、まずリビングへ行った。ドンピシャだった。そこには、双子達が気持ちよさそうに寝ていた。
「起きろ」
一言静かに言うと、翠星石が起きた。
「ん、・・・・っ!!蒼星石起きるです。人間が起きてるですよ」
「ん〜。おはよう翠星石」
「のんきなことをいってる場合じゃないです。早く隠れるです」
翠星石は俺を見るなり昨日のせいだろうか?かなり錯乱している。
翠星石は慌てふためいて、蒼星石の背後に回った。
「翠星石・・・・落ち着きなよ」
「でも・・・・・」
「あぁ、うぜぇ。お前らまた自由を奪われたいのか?」
「っひ、ごめなさいです」
やはり、翠星石には効果は絶大だったようだ。多分蒼星石は俺がまた昨日と同じようなことをしようすると、本気で抵抗するだろう。
「お前ら、真紅って奴のとこへ行くか?」
「真紅?・・・・真紅も、もう動いてるですか?」
昨日のことは恐怖心以外殆ど何も覚えていないのだろう。
「マスター本当に連れて行ってくれるの?」
「嫌なら別にいいが」
「行くです。絶対に行くです」
翠星石は俺の気が変わらないうちに連れて行ってもらう気だろう。かなり本気だ。
そして、俺はこいつらを初夏の家へ連れて行くことにした。
今日ココまでです。
疲れてた。
やっぱカオスはスゲーな
腹が痛くなるほど笑えるwwww
873 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/10/30(日) 01:23:29 ID:3we1G176
僕犯氏の好きだ
874 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/10/30(日) 01:25:29 ID:4w6zK+PI
さすがカオス氏今回も爆笑させて頂きました。
性処女性癖って…
続きも楽しみにしてます。
後一薔薇水晶ファンとして是非女王様を幸せにしてやってください。
カオスGJ!
特殊だけど笑える
>>はろ
なるべくまとめて投稿してくれないと読みにくい。
気になる内容だけど…稚拙。
表現力は意外にありそうだから続きも頑張って。
>>僕、犯人知ってます
徐々に良くなってきている感じ。
難点はたまに描写がやや説明くさくて稚拙なところ。
でも、はじめの頃よりはだいぶ改善されてきてるから、それほど気にならなくなった。
続きに期待。
>>修業僧
まず、はろと同じくなるべくまとめて投稿してほしい。
それと所々に稚拙な表現があるのが気になる。
たまにだけど、僕、犯人(←HNとしてはどうかね…)と同様に説明くさいところも改善してほしい。
中身はいい意味で普通だから今後に期待。
ただ、主と蒼星石の絡みの部分は微妙。
なんか偉そうにスミマセン。
所詮、一読者のたわ言にすぎないので、気にしないで続きを書いてください。
久しぶりに来たのですが、レプやもっさりはすっかりご無沙汰のようですね。
もっさりのほのぼのは個人的にかなり好きだったのに……
(もっさりはなんか潜伏してそう…)
レプの実装話は生々しくて良作だったのに……
(レプはなんかROMってそう……)
元々は蒋介石(あれは凄かったですね)が立てたスレの続編の形をとっているけど、
もう彼はいないんだから次スレのスレタイは【原作】ローゼンメイデンの短編小説【トロイメント】
のようにシンプルなものがいいと思う。
テンプレを作って、そこに必要な説明を入れればいい感じになりそう。
>>876 仕切り厨乙w
偉そうな批評でつね(プゲラ
マンセーレスばかりってのもねえ・・・
賛否両論あったって俺は良いと思うよ。作者の創作意欲削らない程度なら。
?
トロイメントの蒼星石いいわぁ
あの凛とした表情を跡形も無く崩して、「だ、駄目、駄目だよ、入らないよ・・・ま、待ってよ、ましゅ、た、ましゅたぁぁぁぁ・・っ」と言わせたい
882 :
はろ:2005/10/30(日) 17:43:05 ID:zeh4Mz2n
お!
盛り上がってますね!
>>カオス氏
さすがです!
薔薇水晶が良いですね!
続きも楽しみです。
>>僕犯氏
何時も、続きが非常に気になります。
レスの繋げ方が上手いw
>>タイトル無し氏
貞子ネタ笑いましたw
銀様が良いですね。
今後の真紅との展開も気になります。
>>876 新作投稿待ってますよ
新たな続編、または番外編の話をたのんます
>>880 氏とは良い酒が飲めそうだ
気が向いたらそんな感じのSSを一つ宜しくお願いします
885 :
僕犯人知ってます。:2005/10/30(日) 18:58:23 ID:r2Vnlkah
最悪だ。
せっかくSS書いたのにエラー起こって全部パァーだ。
こんなときに限ってコピーするの忘れてたしw
というわけで今日は多分もうかけません。
かちゅーしゃで書いててたまにあるけど、書き込み失敗でもkakikomi.txtに残ってて助かった事があるね
「白馬の王子様なんて信じてるわけじゃない」とか、随所にネタが仕込んでありますな・・・
┌──┐ …
i二ニニ二i
i´ノノノヽ))) /l ∧
Wリ゚ -゚ノリ 〈 |/ノ
⊂)_介」つ(0o)
〈__l__〉
〈_ハ_〉
SS職人さんに質問ノシ
あらかじめ作ったSSを、書き込み欄にコピペしてますか?
それとも、書き込み欄に直接打ち込んでますか?
(私は前者)
普通は前者だろ?
某所で後者で書いたけどかなりつらい。
普段は後者。たまに書き込みミスった時に怖くなって前者のようにやる事もあるけど、
基本的にその場の思いつきで書いてるから、つい。
892 :
はろ:2005/10/30(日) 23:11:14 ID:zeh4Mz2n
前者ですね、俺は。
過去に痛い思いをしましたから…(泣)
>>891 その場の思いつきであの文章書けるのは素直に凄いと思う
「起きたか。
「紅茶がのみたいわ。それにこの身体の釈明もね。
「なんせ急いでたんで、塊の店じゃそれしか手に入らなかったんだ。ボクの趣味じゃないよ。
「あのあとすぐに翠星石たちが駆けつけて、2体分の薔薇人形の残骸と左手を砕いたボクを回収した。20時間ほど前の話だ。
真紅と薔薇水晶は相討ちだった。ローザミスティカも残らなかったと・・・それでいいんだな。
「インテリアの趣味はいいみたいね。ここはわたしが腕をなくした時の家?
「自前のな。後にも先にもここへ来るのはおまえだけだな。
「・・・戻りたきゃ、ウチに戻ってきてもいんだぞ。みんないる。
「ありがとう、でも行くわ。
「なあ、奴と一体なにを話したんだ。奴は今もそこに、おまえの中にいるのか。
「ジュン、ここには薔薇水晶と呼ばれた人形も、真紅と呼ばれた女も居ないわ。
「・・・服の左ポケットに、その身体の持ち主の人口精霊が入ってる。好きなところへ行くといい。名前は――
「メイメイ。それいつか、再開するときの合言葉にしましょう。それと、指輪は残しておくわ。
「・・・好きにしろ
「さて何処へ行こうかしらね。夢の世界は広大だわ・・・
ジュン「お、おはよう・・・」
「おい、桜田だぜ・・ヒソヒソ」
「今頃学校復帰かよ・・・」
「うわ、何あのダサいデケー指輪!w」
「うわキモw ちょっとあんた聞いて来てよw」
「ねぇねぇ桜田くん」
ジュン「・・・え・・?」
「えーー・・とw、その指輪ってさ、桜田君のシュミ?」
ジュン「あ、こ、これは、別に・・そんなんじゃ・・・」
「じゃ、まさか、女の子からのプレゼントとか?」
ジュン「そ、それに・・近いと思う・・けど・・」
「ふーん、へーー・・あぁ、カッコいいと思うよ!うん、それだけ・・・・プ・・・ッ」
ジュン「あ、ああ、うん・・・」
『・・・!w』『・・・どうだったw?』
『うわ、マジ?・・・マジで!?』『・・・キモッ!キモッ・・!ww』
『プッ・・・クスクスッ・・・w』
ジュン(くそっ・・・・くそっ・・・・・)
梅岡「えー、今日は桜田が登校してくれたという事で、先生はとっても嬉しいです!
これもきっと皆の強い思い、温かい思いが彼に届いたんだと思ってます!」
ジュン「・・・・」
梅岡「じゃあ、桜田、ちょっと壇の上に上がってくれ」
ジュン「え・・・?あ・・・・はい・・・」
梅岡「じゃあ皆、勇気を出してくれた桜田に拍手ーー!」
パチパチパチパチ・・・!
『クスクス・・・・』『・・ププッ・・・』
ジュン「グッ・・・・・・うっ・・・・」
梅岡「お、桜田・・・?泣いてるのか・・・・・?」
ジュン「うっ・・・・・うっ・・・・・・・・・・」
梅岡「そうか・・そうか・・・皆の温かい気持ちが嬉しかったんだな(ポンポン)。先生も・・こんないい生徒達に巡り合えて感動してるぞ・・グスッ」
ジュン「・・うっ・・・・・・・うっ・・・・・・・・・」
梅岡「皆、もっと盛大に拍手をしてやれ!桜田はまた今日から皆の仲間だ!」
ジュン「・・・・ううっ・・・・うっ・・・・ひぐっ・・・・・・(違う・・・・違う・・・・そんなんじゃない・・・・!!)」
とりあえず蒼い子にちんこしごかせたい。
「マスターのお、おちん…おち、ち、ん…」
「はっきり言えやゴラアァァァ!!!」
「あ、はひぃ!マスターのおちんちんおっきくて素敵だよぉぉ!!」
トモエ「・・・桜田くん、やっぱり屋上にいたのね」
ジュン「・・・・もう、もう・・・いいんだ・・・・」
トモエ「・・・・・・・・・ごめんなさい。私もまさかああなるなんて・・」
ジュン「・・真紅達と付き合うようになって、何事も上手く行ってるようで・・・いつの間にか色んな事を楽観視しまってたんだ・・・こ、こうなるのは分かってたのにっ・・!」
トモエ「・・・・・・。あ、あのね・・・さっき先生がね・・今夜は近くのお店を貸し切って、クラスの皆で桜田くんの歓迎会をするって・・・」
ジュン「い、行くもんか!・・・・行けるわけ・・・ないじゃんか・・・」
トモエ「そう、よね・・・先生には私から言っておくわ」
ジュン「・・・・・・・」
トモエ「明日からは、学校は・・・?」
ジュン「・・・ごめん、ちょっと、もう疲れた・・・家に帰るよ」
トモエ「あ・・・・・・うん・・・」
ジュン「ただいま・・・」
蒼星石「お帰り・・・ジュン、どうしたんだい?顔色がとても悪いようだけど」
ジュン「あぁ、いいんだ・・・・大丈夫だから・・・ちょっと部屋で休むよ」
蒼星石「あ・・・本当に大丈夫なのか?」
ジュン「うん・・・雛達は部屋に上がらせないように言っといてくれ・・・・そんじゃ・・」
蒼星石「・・・・・・・」
899 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/10/31(月) 01:58:04 ID:r1METDqZ
ハハハ〜空気嫁
ヒキコモリが突然学校に出てきたらそりゃ珍獣扱いされるわな。
901 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/10/31(月) 02:56:09 ID:r1METDqZ
まずは、保健室から基本だからな
桜田ジュンを虐めるスレ
(´・ω・`)ジュンカワイソス
ていうか梅岡死んでしまえ
ってか、あのデカ指輪は本気でどうにかならんのだろうか・・
雛苺と契約していた時のトモエもよく生活指導につかまらなかったなぁ
馬鹿にされて人前で泣いちゃうような貧弱な坊やではしょうがない。
それでも男ですか!この軟弱者!!
だから全ての薔薇人形たちと契約して「薔薇の左」と「乙女の右」で梅岡をミンチにするんだろ?
野郎は殺っても満足できん。
梅岡「・・・こ、ここはどこだ?」
ジュン「先生・・・・・・ここはnのフィールドって言うんだよ・・」
梅岡「おお、桜田じゃないか!どうしたんだ?」
ジュン「・・・」
バキッ!!
梅岡「ど、どうしたんだ、桜田?!いきなり・・」
ジュン「アンタのせいで、ボクは、ボクは・・・!!」
バキッ!!
梅岡「グッふ・・・・!・・・・」
ジュン「・・・・・・・くっ・・・!」
梅岡「・・・・・・・・・・そ、そうか、先生、何か桜田に悪い事をしちゃったんだな、きっと・・・・よ、よし!こい!桜田!!」
ジュン「・・・」
バキッドガッ!
梅岡「うっ・・・!・・・よ、よし、いいパンチだ!先生が桜田の気持ちを・・全部受け止めてやる!!さぁ、こい!!」
ジュン「・・・・!!」
ドガッ!!ザクッ!!ブシッ!!・・・・ジュグッ!
梅岡「そ、そうだ、腰が入って、る・・・・ぞ・・・き、教師、は、生徒の、気持ちを、う、け、と・・・ゴボッ・・・」
バタッ・・・
真紅「ジュン、そこまでよ。・・もう・・・・息をして無いわ・・・・。・・これで気が済んだ?ジュン」
ジュン(・・・何でだろう・・・・全然すっきりしない・・・)
真紅「・・・ジュン?・・・・・あら、手帳が・・・」
ジュン「これ、梅岡のだ・・・・・・・・。・・・・・・・・・・・・・・・・?・・・・」
真紅「・・・カウンセラーとの相談に、ジュンの進学のあての調査に・・・こんなにジュンを登校させる為のやり繰りが・・・で、でもこれじゃまるでこの先生は寝られない生活じゃ・・・」
ジュン「・・・う、うわあぁぁぁぁぁぁぁ・・・・っっ!!」
910 :
はろ:2005/10/31(月) 22:06:07 ID:Mq4zoeDJ
からまわりか…
(´;ω;`)ウッ…
カオス梅岡とレプ梅岡
ふたつ合わせて・・・
梅岡も根本的にいい奴とは思うんだよね(つД`)
人間としてはいい奴かもしれんが、教師としての力量は皆無に等しいな
梅岡は陰気な生徒やイジメがない明るい校風の学校に行けばベストだったのになー
( ´д)ヒソ(´д`)ヒソ(д` )
「なぁ知ってるか? SSスレのカオスってレプの別名なんだって」
「えっ?」
「俺のクラッカー友達って、レプとこのPCと友達でさぁ
レプが偽名を使って真面目な文を書いてたんだって」
・
・
・
「先生はあのスレのカオスな文を読んで感動しました
素晴らしい才能です!
みなさんもどんどん斬新なSSを投稿してください
あのSSを書いてくれたのは… レ プ氏です!」
「げぇレプかよ…」
「誰?どいつどいつ?」
「すごーいレプ氏」
「やっぱりレプ氏だったんだな」
「蒋介石の襲名みたいじゃん」
( ´д)ヒソ(´д`)ヒソ(д` )
「やべーってアイツー」
「こえー」
「普段から猫をかぶってたんじゃね?」
「うぇ〜」
「ちょっwwいいすぎwwwテラワロスwwww」
「ありえねぇ」
>>905 指輪の上に絆創膏巻いて隠すと言うテクがある
918 :
はろ:2005/11/01(火) 01:25:24 ID:BU8RVnBs
今日買ったバーズを、たった今読みました…
嗚呼、ドールの順番間違ってるじゃん…俺。
ちょっと改修しますね……トホホ
>>915 梅岡はもうちょっと生徒の事を考える事が出来るようになれば、良い先生になれると思う。
どうも主観的な考えで行動してる節があるから、今のままではただの厚かましい奴になるよね…
色々な生徒に適応出来るように、経験積むしか無いんだろうが、
最低でも生徒の許可をとってから行動を起こせよ、とは思う。
その点では梅岡が悪いだろうし、本人がソレに気付いていないから救いようが無い。
そう考えると、ジュンは被害者だね…
アレ?
梅岡のフォローしたつもりが……
薔薇水晶のミーディアムは梅岡
彼女の命令でジュンを精神的に参らせる作戦
・・とかw ジュンはローゼンと幼少に会ってたらしいし、真紅がいずれ訪れる事は彼女には分かってただろう。
梅岡「き、今日はちゃんと言われた通りに桜田の家に寄せ書きを持っていきました・・」
薔薇水晶「そう・・・ご苦労様・・・・・」
梅岡「じゃ、じゃあ・・・・」
薔薇水晶「ふふ、いいわ・・・こっちにいらっしゃい・・・今日も足でしてあげるから・・・」
梅岡「はぁ・・・はぁ・・!」
DVDが出るまでトロイメントが見られない俺にとっては好ましくない流れだ。
もうこのスレでは「薔薇水晶=女王様」というのは規定路線なのか・・・
お前は不満か?
924 :
はろ:2005/11/01(火) 10:09:46 ID:BU8RVnBs
原作ではだいぶ電波な娘だよね…
薔薇水晶…
右眼から薔薇生えてるし…
これ以上ネタバレしなry。・゚・(ノ∀`)・゚・。
σ(⌒∀⌒;) ローゼンメイデン、大好きです。
とにかく気持ちだけでも表現しました。
真っ赤な夕日が青く染まりはじめた頃、ジュンはパソコンをやめたのだった。
夕暮れのチャイムが僕のお腹のチャイムを知らせてくれた。雛苺もグ〜っとまねする。
「うにゅ〜食べた〜い。ジュン、ジューン!」
「あ〜うるさいなあ、もう」
雛苺の抱っこがいつもより激しい。どうやら、今日の夕食でノリに乗ってるのかもしれない。さっとよけたり、
押しのけたりしながら、夕食が待つテーブルへ急ぐ。久々の姉ちゃん特性花丸ハンバーグが今日食べられる。だか
らたまにはみんなで食べるのも悪くない。一緒に食事するぐらい、たまには良い。僕でもこんな日ぐらい、ある。
ジュンは自然鼻歌を歌っていた。
雛苺も、せかせかして言った。
「真紅、早く早く」
「分かったわ。では少し黙りなさい」
「は〜い。花丸。はな〜ま〜るハンバーグ♪。」
テーブルにつくと、ハンバーグの熱気に胸が躍った。
「早く、はやく!」
「ちびいちご、そんなに急いでも逃げないから」
「花丸ハンバーグ、うにゅ〜が楽しみなの」
ニコニコしたのりが花丸ハンバーグを雛苺の所に運びながら言った。
「はい。ヒナちゃん。おまちどおさま」
「馬鹿イチゴ早く座りやがれですぅ」
性悪人形の目が笑ってる。ニヤニヤが奴の口から感じられた。
ジュンは嫌な予感を感じたが、とりあえず花丸ハンバーグの方へ気持ちを集中することにした。
「せ〜のなの」
「いただきまーす」
「ですぅ」
「なのぉ」
黄色い半熟卵に白いドレス。そして焦げ茶色のハンバーグ。それぞれが、それぞれを引き立てている。一口食べる
と、肉汁がジュワーっと広がっていった。
「おいしい」
素直な言葉が口から出ていた。
「はむ……はむんむ」
「ヒナちゃん、そんなに急がなくても」
「喉詰まって死ぬですぅ」
「だっておいしいんだもん」
「うふふ。ヒナちゃんありがと」
「ボス猿、私もなのですぅ。美味しいですぅ♪」
雛苺すでにはんぶん食べ終わっていた。かきこんで食べるから、口のまわりが汚い。次の目標はうにゅうらしい。
「ヒナちゃん、ふきふき」
「ん〜ん〜。ん〜んん」
「雛苺、ゆっくり食べなさい」
「うにゅう。うにゅうが食べたい」
「はいはい。今取ってあげますからねえ」
のりは急いで立ち上がると、冷蔵庫の中を探し始めた。しかし、すぐに困ったような顔になり、言った。
「あれれ。ないわねえ。どうしたのかしら」
「ボス猿、今日散歩がてら、食べたですぅ。しょうもないジジイと食うのもたまには悪くないですう」
「うにゅ? そんな、それはヒナのなの」
「そんなもん最初からないのですぅ」
「ええ。今日予約したの。翠星石、返して」
「返せるもんなら、ここで返してやりたいですぅ」
真紅は二人を一瞥して言った。
「うるさい。ないものはないんでしょ。我慢しなさい」
「真紅もひどい。わあん、ジュン、お願い、ジュ〜ン」
「そうよジュン。買ってきなさい」
「うにゅう、食べた〜い」
「ごちそうさま」
雛苺がそでを引っ張った。
「だめだ。離れろ」
「ジュン、お願いなの」
「我慢しろ」
「う゛わあああああん。今日は特別なの」
「あのなあ。お前にとってはが特別だろう」
「馬鹿苺、うるさいですぅ」
「だまりなさい」
「うわあああん。みんなひどいの。のり!」
「ごめんなさい。今日はちょっと無理なのよ。明日買ってあげるから、我慢して」
「の、のりまで」
「あ〜もううるさい。だまれ」
ジュンはせっかくの食事を台無しにされて少しイライラしていた。足にしがみついてる雛苺が離れようとしないので、そのまま
階段にのぼることにした。
「ふぅ〜」
ため息をつく。
「もうみんなのことなんか、知らないもん。ジュンのこともよ」
雛苺の目は真っ赤になってた。彼女はしばらくぶす〜っとした目でこちらを見ると、鞄を開けた。
カタン。
「そこで静かにしろ」
「ふ〜んだ」
机に振り返り、パソコンをつけると、そこに見慣れないはがきがあった。
「また読めない勧誘か?」
『JUMへ。大好きなのよ。
いつも一緒に居てくれて、すごくうれしいの。
雛苺よれ』
「意味分からん。これを雛苺が?」
ミミズが死んだような文字にとまどいながら、雛苺の鞄を見る。この文字は雛苺に違いない。
「雛苺、これお前が書いたのか」
「ふ〜んだ、もう寝てるもん」
「いや、普通に寝てないだろ」
「ふ〜んだ」
完璧にふてくされていた。これじゃあ、どうしようもない。
バタン。ドアの閉じる音に振り返ると真紅が立っている。
「ジュン。雛苺はまた立てこもったのかしら」
「そうだよ」
「そう、しょうがない子ね」
いつものことでしょ、そんな顔で見つめてくる。確かにこのままでも良いかもしれないが、このはがきを見ると。それに、翠星石もなにかしたに違いない。
(やっぱり……)
はぁ〜、ジュンはため息をついた。
「ジュン、どうかした?」
「ちょっと文房具買ってくるから」
「そう。だめなしもべね」
素っ気ない真紅に少し嫌な感じがしたが、気にしないことにした。玄関へおりると、のりと翠星石が話しこんでいる。
「ジュン君、どうしたの」
「ちょっと必要なものがあるから買いに行くだけだ」
「そんな、お姉ちゃんにたのめば買いに行くのに」
「そうですぅ。ボス猿を忘れるなですぅ」
「あ〜うるさいなあ。……行ってきます」
「いってらっしゃい」
「いってらっしゃいですぅ」
「まいどあり」
雛苺と自分の分、それに真紅の買った。性悪人形のことは忘れたことにする。
「ただいま」
「翠星石、ひどいの」
「ちびいちご、待ちやがれですぅ。ちょっと聞けですぅ」
「うるさいうるさいうるさい!」
「あ、ジュン。お帰り」
「お帰りなの〜」
「ちびいちご、止まれ!」
「そうですぅ、止まれですぅ」
翠星石はサッと潰れた『うにゅう』を取り出すと、言った。
「ほおら、潰れてしまったですぅ。」
「う、うにゅうが……」
雛苺は泣きそうで、慌てて
「待って、泣くな。ほら、これを見ろ」
二人は驚いて顔を見合わせた。
「ジュン、ありがと〜。大好きなの〜」
「ジュン! 私にも下さいですぅ」
「だめなの、だめなの」
「馬鹿いちご、うるさいですぅ」
驚いた顔が一転、もう怒った顔が二つになった。
「こら、やめやめ。ほら、雛苺、二階行くぞ」
雛苺は目を輝かせて言った。
「うん、早く行くの! ジュン大好きなの」
「ちび、お願いですぅ。くれやがれですぅ」
「嘘つきは黙ってろ。これはちびいちごのもの」
「う〜、この馬鹿ちび! チビチビチビ」
後ろでぎゃーぎゃー騒いでる奴を無視しることにする。
「あ、こら。首に巻き付くな」
「大好き、ジュンのこと大好き」
「あ〜もう」
だが、嫌なわけではなかった。部屋は静まりかえっている。
「よし。ちびいちご、食べるぞ」
「はいなの〜」
「ほら、そんな食べかたしたら……」
雛苺の口を拭いてやると、隣に真紅がいた。
「なにが、『よし!』なのかしらね」
「あ、真紅。真紅の分もあるなの」
「ちょっ真紅。いつのまに」
「ず〜っと居たわ」
「ね〜」
ふ〜っと真紅のため息が胸についた。雛苺の笑顔がただひとつの慰めだった
いいねwwww雛苺可愛くていいよwwwww
931 :
僕犯人知ってます。:2005/11/01(火) 23:34:33 ID:fY0grOJC
>>871の続き
「早く、早くするです」
「ちょっと、待て外に出るのにこの格好じゃ駄目だろ」
「そんなの、どうでもいいです。私達は着替えることなんて殆ど無いです」
「そりゃ人形だからな」
俺は、急かされてもペースを上げなかった。
「おら、行くぞ」
「っえ?もうできたですか?」
「翠星石・・・顔によだれついてるよ」
俺が用意をしている約15分間の内に翠星石は寝ていたのだ。
そして俺は、戸締りをし鍵をかけて外に出た。
「早く運ぶです」
「ごめんね。マスター」
「お前ら・・・・鞄で飛んでなかったか?」
俺は、こいつらが俺の家に来たときのことを鮮明に思い出していた。
やはりこいつらは鞄で飛んで来たということが今でも覚えている。
「鞄で飛んでいっても、私達はどこに行けばいいかわからないです。それにお前は空を飛べないから、付いて来れないです」
「っていうか、お前ら歩け」
「レディに歩かせる気ですか?」
「お前はレディじゃない」
「仕方ないよ、翠星石歩こう」
蒼星石は物分りが良い。しかし、どことなく運んで欲しそうだ。
「蒼星石・・・わかったですぅ。私達も歩いてやるですから、遅れるなよです」
「こいつは・・・・」
俺達は鞄を置いて出発した。やはり予想通りというか翠星石は途中でへばった。
「少し休憩するです」
「翠星石・・・・まだ、30分ぐらいしかたってないよ。それに歩きだし」
「しかたねぇなぁ」
俺は双子達をひょいと持ち上げた。
「っえ・・・」
「っな!?」
「ほれ、これなら文句無いだろ」
俺は双子達を肩に乗せ歩き出した。
「マスター、僕はまだ歩けるよ」
「人間・・・・」
「・・・・・」
俺は無言で歩いた。翠星石の頬が赤かったのは気のせいか?
「少し待ちなさいよぉ」
「ん?」
俺は、何か声が気がしたので振り返った。しかし、そこには何も居なかった。
妙な気配を感じたので、少し小走りで初夏の家へ向かった。
「どうしたですか?・・・・人間?」
「いや、別に・・・何も」
「?」
蒼星石と翠星石は首をかしげていた。
そして、さらに20分が過ぎて初夏の家へついた。人通りの少ない道を選んできたので双子達が発見されることは無かった。
「ドンドン!!」
俺は部屋のドアをノックした。
932 :
僕犯人知ってます。:2005/11/01(火) 23:54:27 ID:fY0grOJC
>>931の続き
ドアが開いた。
「あら、いらっしゃい。今日はその子達も一緒なのね」
「真紅、勝手にドアをあけるなっていってるだろ。普通の人が来たらどうするんだ」
俺は少し驚いた。てっきり初夏が出てくると思ったけど、真紅が出てきたからだ。
「真紅ぅ〜、久しぶりですぅ〜」
「やぁ」
「久しぶりね。翠星石、蒼星石」
真紅は軽く挨拶をした。
「ちょっと初夏・・・いいか?」
「ん〜?」
少し俺は初夏を呼び出した。
「お前、この前あの後真紅にローゼンメイデンについて何か聞いたか?」
「別に、何も聞いてないよ。別に知りたいとも思わなかったし、今の生活も結構楽しいしさ」
初夏は嬉しそうに言った。その頃人形達は、人形達で話をしていた。
「真紅少し聞いて欲しいです。あの人間の夢の中を見たです。しかし、あの人間の夢は普通の人間と殆どかわらない夢でした」
「どうして?道久は普通の人じゃないの?」
「真紅僕達はマスターがここへ来た日、酷い目に合わされてるんだ」
「でも、なぜが最近はあの人間妙に優しいというか、変わってきたような気がするんです」
「そう、それはあなた達の影響じゃないかしら?」
「何はなしてんだ?」
初夏がいきなり入っていった。翠星石は俺の顔を見るなりそっぽを向いた。
「(真紅の言っていた私達の影響ってどういうことでしょうか?)」
「へぇ〜、君が翠星石で、こっちが蒼星石かぁ〜」
「っひ!!いきなり近寄るなです」
そういうと、翠星石は蒼星石の陰に隠れてしまった。
「照れてるのかなぁ?かわいいな」
「違うと思うが・・・・あいつ確か人見知りだったけな」
俺は、何気に翠星石が人見知りだったことを忘れていた。
「皆、楽しそうねぇ〜」
俺はここへ来る途中聞いた声のようなものがまた聞こえた。
「っえ?」
俺は振り返った。やはりそこには何も無かったのだ。
はい、今日おわりぃ〜。
昨日これなかった分とその前ミスった分がこれでチャラw
いつのまにか結構荒れてるようなきがする。
もうすぐここも終わりか・・・・本当誰が新しいスレ建ててくれんだろう?
933 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/02(水) 01:10:12 ID:GnGGgFyj
ぐっじょぶ!
934 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/02(水) 01:45:42 ID:b1nyJqLF
いよいよ、銀様が登場か?
翠星石「いいですっ、口に一杯出しやがれですぅ!・・・あ、あぁっ・・!ガ、ガボガボッ・・・!!・・ゴボッ・・・!!」
936 :
僕犯人知ってます。:2005/11/02(水) 16:49:45 ID:cixmq3np
>>932の続き
「さて、俺らそろそろ帰るわ」
「もう帰るのかよ〜」
俺がそういうと初夏は残念そうに言った。
「明日、バイトもあるしさっていうかほぼ毎日会ってんじゃん」
「あんまりバイトじゃ話せないじゃんかよ〜」
「お前は俺の恋人かよ」
俺は苦笑いをしながら双子達を連れて初夏の家を出た。
「真紅ーまた来るです」
「またね、真紅」
「ええ」
翠星石はいつまでも俺の肩の上で後ろを見ていた、
「どうしたの?翠星石」
「誰かにつけられているような気がするです」
「でも・・・誰も居ないよ」
蒼星石はあたりを見回しながら言った。
家について、俺は飯の用意をしていた。今日はくたびれたので簡単なものにした。そして、双子達を呼んだ。
「おい、飯だぞ」
双子達がトテトテとやってきて席についた。
「なぁ、初夏の家に居たとき変な声がしなかったか?」
「変な声?」
蒼星石は、さっきの翠星石のこともあり大分悩んでいるようだ。
「あぁ、たしか楽しそうとかなんとか」
「人間・・・とうとう幻聴まで聞こえるようになったですか」
「・・・・・」
多分いつもなら、反論しているだろうが2回も同じような声が聞こえて誰も居なかったということから、幻聴ではないとは言い切れなかった。
「マスター、きっと今日は疲れてるんだよ」
「あぁ・・・・(そう言われてみれば、そうかもしれない)」
俺はそんなことを思いながら、食事を済ませ寝床についた。
双子達は俺が寝る前にすでに鞄の中に入っていた。いつもよりもかなり早く双子達は寝ていた。
いつもよりかなり少ないかな?
まぁいいや、また続き書きます。
937 :
修業僧:2005/11/02(水) 19:32:52 ID:GYKkpB2t
GJ
スレが変わっても続けてくれよ
>>935 何気にGJ
想像するとどうしても吹いてしまうw
(´-`).。oO(エロパロ板に行ったあとに思いついたんだろうナ)
エロパロの別コテ名で書いたエロSSから使いまわしw
っていうかいまさらレプ氏の名前の秘密に気がついてしまった。
941 :
僕犯人知ってます。:2005/11/02(水) 23:46:00 ID:yUYlAhXH
僕犯より
もうすぐ書いてるSSは終ります。(あと4回ぐらいかな?もっとあるかなw)
ちなみに主人公(道久)は今寝ている状態でこの前は翠星石に語りをやらしましたが、なにかと難しかったので、これからは主人公が不在(寝ている時)などは第三者目線で行きます。
それでは
>>936の続きをドウゾ。
「ガチャ」
寝たはずの双子の妹蒼星石の鞄が開いた。
「起きて翠星石。マスターの夢の中にまた入るんでしょ」
「ふぁ〜、おはようです。蒼星石。もう、そんな時間ですか?」
蒼星石に比べ翠星石は熟睡していたようで起こさないと起きないという状況だった。
「さて・・・と、スイドリーム」
道久が寝ているその真上に黒い渦のようなものができた。
「翠星石、行くよ。・・・どうしたの?」
翠星石は後ろを見ていた。
「また、何かに見られている気がするんです」
「・・・翠星石。見てこようか?」
「別にいいです。さっさといくですよ」
蒼星石が渦に入って、その後翠星石も渦へ飛び込んだ。そして、何か黒い物が続いて渦へ飛び込んでいった。
「本当、なにも変わっていないです・・・・」
「翠星石。あそこ、何か光みたいなのが漏れているよ」
蒼星石が指差した先には道久の夢の中の一部が、ひび割れて少し光のような物が見えていた。
「蒼星石・・・これは」
「うん、やっぱりマスターの心に変化がある。でも、どうしてひびが入ってるんだろう?」
「このひびから穴を広げてやるです」
「やめなよ。翠星石」
翠星石は道久の夢のひびを広げようと穴に手を突っ込んで無理に広げようとした。
その時、背後から聞き覚えのある嫌な声が聞こえた。
「フフフ・・・。全くあなたは少しも変わってないわねぇ」
「!!」
「水銀燈!?」
翠星石は目を丸くして声が声にならないという状況だ。それに対して蒼星石はとっさに身構え庭師の鋏を出した。
「あらぁ、怖いわねぇ」
「な・・な・・何をしているですか?水銀燈!!ここは私達のマスターの夢の中。水銀燈には関係ないはずです」
「ひどいわねぇ。関係ないことないじゃない。あなた達のローザミスティカをもらいに来た。これだけでも十分な理由のはずでしょぉ?」
そんなことを言ってる間に水銀燈の羽はみるみる大きくなっていった。翠星石も庭師の如雨露を出した。
「アリスゲーム開始ってことでいいわねぇ?」
「く、来るなら来いです」
「・・・・・」
水銀燈は翠星石の言葉を聞き終わるとほぼ同時に無数の翼を飛ばしてきた。
「そんなもの・・・・喰らうわけ無いです」
そういい、翠星石が如雨露を振り回し、周りに水を巻くと巨大な蔓が出てきて、羽から翠星石達を守る用にまっすぐに伸びた。
「やぁー」
蒼星石が掛け声とともに水銀燈に突っ込んでいったが、しかしそこには水銀灯の姿は無かった。
「っえ?どこへ?」
「お馬鹿さんねぇ。羽は囮に過ぎないわぁ。翠星石のローザミスティカ貰っちゃたわぁ」
「っひ!!」
水銀燈がそう言って龍のような形になった、羽を翠星石に向かわせていた。
翠星石はそれを見てとっさに如雨露で水をまこうとするが、水銀燈の羽の方がやはり早い。
「翠星石!!」
「・・・・・・?そ、蒼星石!!」
蒼星石は翠星石をかばい水銀燈の攻撃をモロに喰らったのだ。
「少し私も驚いたわぁ。でも、結果オーライってとこねぇ。蒼星石のローザミスティカ頂いちゃったわぁ」
水銀燈はそう言って蒼星石のローザミスティカを取り込んだ。翠星石も当然それを阻止しようとしたがなすすべが無かった。
「水銀燈。蒼星石のローザミスティカを返すです」
「いやよぉ。そんな怖い顔するもんじゃないわよぉ。今日はあなたのことは見逃してあげるわぁ」
「ま、待ちやがれです」
そう言って、水銀燈は夢の中へ消えていった。
「待ち・・・・やがれ・・です」
翠星石は唯の人形と成った蒼星石を強く抱きしめながら言った。当然水銀燈は居ないので聞こえるわけは無い。
そして、翠星石と人形と化した蒼星石は夢の渦から出てきた。
942 :
僕犯人知ってます。:2005/11/03(木) 00:07:46 ID:ZS23561w
>>941の続き(多分最終回)
俺が目が覚めたのは朝の7時だっただろうか。その日の天気は雨だった。
「また、鞄が開いてるな。あいつ等なぜたまにこうも早起きになるんだろう?おーい、お前等起きてるんだろ?」
「・・・・・」
返事が無い。また別の場所で寝ているのじゃないかと思い、他の部屋を探した。
「っお、いたいた。起きてるじゃん。どうして返事しなかったんだ?」
「・・・・・・」
翠星石は無言のまま走り去っていった。今何か抱えていたような気がしたが、一体あれは何だろう?蒼星石の姿は見当たらない。
「ちょ、おい待てよ」
俺はそんなことを考えながらも翠星石を引きとめようとした。しかし、翠星石はもう家から出ていた。
「っくそ。あいつ、かさも指さないでどこへ行ったんだよ。あいつとは初夏の家までしか行った事ねぇから、多分そんなに探すことはいらないだろう」
そんなことをブツブツ1人で言いながら、俺は傘を持って走っていた。
そして、途中公園で小さな物が見えた。
「ん?あれは、多分翠星石・・・・だよな?」
俺は雨の中かさもささずに、大切に何かを抱え込んでいる翠星石に近づいた。
「おい、傘も持たずに突然どうしたんだよ」
「・・・・・・」
「ん?どうした。腹でも痛いのか?」
俺はなんの応答もない翠星石が少し心配だった。それに、蒼星石がどこに行ったかも気になっていた。
「・・ど・・・・て・・・・・」
「ん?」
雨のせいだろうか?良く聞き取れない。
「どうして、私達の螺子など巻いたのですか?」
こっちを振り返り俯きながら、翠星石はものすごい声で叫んだ。
「どうしてって・・・・・おい、お前その腕に抱いてるの・・・・」
俺は翠星石が抱えているのが蒼星石だということを認識した。
すると、翠星石は俯いていた状態から顔を少し上げて言った。
「蒼星石は、私のことを守ろうとして、動かなくなったです。私なんかが生き残って蒼星石は人形になったです・・・・」
「翠星石・・・・・」
俺はもう翠星石の顔をまともに見ることができなかった。
翠星石の顔は、涙か雨かわからないぐらいにぬれていた。
余談になるが、翠星石はその後俺が居ない間に真紅に会いに行き。自ら望んで蒼星石と同じ人形になったそうだ。
俺には、手紙が残されていた。
「ばか」
一言だけ、それも殴り書きにしたような字で書かれていた。
はい、最終回です。
今日中に終わっちゃいましたねぇ。
予想以上に早かった(T-T)
また、何か別のん書きますんで(明日あたしにでも)そのときヨロシク。
今まで見てくださってありがとうございました。
>>942 急展開で終った上にBADEND…。・゚・(ノД`)・゚・。
>>942 お疲れ様です。
今まで楽しく読ませていただきました。
で、結局最後まで水銀燈と道久の関りは謎のままなのね…
945 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/03(木) 00:31:47 ID:xOfI8hOz
サイドストーリーとして活用出来るかな?
946 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/03(木) 02:02:55 ID:dJ2wSbBR
というか、誰も蒼星石のキャラちゃんと掴めてないですねぇ…
あと喋り口調も全然わかっちゃいねーですぅ
ボーイッシュにすればなんでもいいと思ってやがるんですね、ここの人間共は
947 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/03(木) 08:02:17 ID:ZWHANnNN
>>946じゃあ、どういうのかあなたやってみてくださいよ
948 :
僕犯人知ってます。:2005/11/03(木) 08:30:44 ID:ZWHANnNN
僕犯より
前のストーリー終っちゃったけど、次のネタ全然思いつかない。
誰を主人公にするかすら決まっていないw
まぁ、今度もオリキャラ出すとしたら、初めから名前決めとかないとやりにくいですねw
>>946まぁ、蒼星石のキャラは今でも正直わかりません。
他の小説サイトなどを参考にさせてもらったりしてますが、笑顔、無口など全然キャラが違うといった現状です。
そして、自分的な蒼星石のキャラは面倒見が良い、後の展開を予想できる、結構感情的?といったところです。感情的は、まぁ良くわかりません。
話題は変わりますが、次は水銀燈メインを書きたいと思っています。でも、全然水銀燈のことわからない。
水銀燈に持ってる感情は結構怖いかも・・・・ぐらいですかねw笑顔は好きですけど、かなり怖い。
まぁ、できれば今日中に考えときたいと思うんですがねぇ?
全然アイデアがまとまらない・・・・・
そんなわけで一旦PCを終了してネタを考えてきます。
950 :
僕犯人知ってます。:2005/11/03(木) 08:53:08 ID:ZWHANnNN
水銀燈の小説です。ここでは、水銀燈は真紅達との争いを止めジュンの家に同居設定でお願いします。
「・・・・・何してるのぉ?」
水銀燈は目の前に居る不信な物体に声をかけた。
不信な物体といってもダンボールに穴をあけ、ピンクの衣類がはみ出ている誰が隠れているか丸わかりのものだった。
「・・・・・・・」
「あらぁ?無視する気ぃ?」
そういうと水銀燈は、はみ出ている衣類を引っ張った。
「だめなの〜。翠星石に見つかったら怒られるの〜」
そう言って雛苺はまたダンボールに隠れた。
「・・・・いいこと教えてあげるぅ。服はみでてるわよぉ」
「・・・・・・」
雛苺は無言で服をダンボールの中に入れた。
「ガチャ」
ドアの開く音がした。水銀燈の目線は自然とそちらにいく。
「チビ苺、どこに隠れてるですか。私の鞄どこにやったです」
翠星石は小さな人形の割には大きな声で言った。
「うるさいのがきたわねぇ」
「う、うるさいのってどういうことですか」
「そのまんまの意味よぉ」
そう言って、水銀燈は一階へと降りていった。途中で水銀燈に雛苺の起こる声が聞こえたような気がした。多分翠星石に見つけられたのだろう。
「あら、どうしたの?」
「別にぃ」
「そう」
一階に降りてきた水銀燈は真紅と素っ気のない言葉を交わした。
Allアドリブで頑張ってみましたが、正直これからの展開どうしたらいいかわからない。
神様HELP−−−−
「ぬぅはぁぁぁ!? 死ぬ死ぬ死ぬ!」
鼻血がとまらない!慌ててティッシュを探すが、どこにも見当たらない。
そういえば昨日の夜に全てを使い切ってしまったことを思い出し、僕の顔からさらに血の気が引いた。
なんてこった!こんなことなら昨日、あんな動画をみるんじゃなかった!
しかし全ては後の祭り。勢い衰えることなく出続ける鼻血。
とりあえず僕は応急処置として、床に倒れているメチル水銀の翼から羽根をちぎり鼻につめこんだ。
「ふがっ!?」
まずい。今度は鼻の中に羽根をつめすぎて、気管を塞いでしまった!
息を吸おうにも、その度に羽根が僕の口内でパタパタ動くだけで一向に肺は膨らまない。
おのれ!謀ったな、メチル水銀!
このままでは冗談抜きで死んでしまう。羽根を鼻につめて窒息死。こんな死に方ぶっちゃけありえな〜い!!
あっ……目が霞んできた。
「どうやら無事なのは貴方だけのようですな、白いドール!」
「……」
遠のく意識の中、閉じかけた僕の瞳は跳躍する白い影をぼんやりと捉えていた。
(ダメだ……女王様……逃げて――)
電源が切られたように、僕の意識は完全にブラックアウトした。
私に飛び掛ってくる白いドール。
しかし私の聖少女領域に阻まれ、彼女は静止をよぎなくされる。
白いドールの眉間に刻まれた皺が深くなった。
おやおや、そんな表情をしては折角の美しい顔がもったいない。
「この壁は貴女ごときに破ることはできませんよ、白いドール」
「……ッ!」
「にしても貴女は実に奇異というか……何故そこまで必死になるのです?」
彼女は答えない。それどころか掌を私の聖壁に押し付け、何かをしでかそうとしている。
大方水晶でも出して零距離から突き破ろうという考えでしょうが、この聖少女領域に距離など関係ありません。
しかし、好き勝手やらせておくのも私のプライドに障ります。
私は床を蹴り、彼女の前まで一瞬で駆け寄った。
そしてその細い手首を掴むと、その腕を捻りあげる。この間、わずか一秒たらず。
さすが私。一番アリスに近い薔薇乙女という通り名は伊達ではありませんぞ!
「やめてよね。本気でトリビァルしたら、貴女が私にかなうわけないですぞ」
「あぅ……!」
彼女の腕を捻りあげた手にさらに力を込める。
苦痛に顔を歪ませる白いドール。
ミシッという球体間接が軋む心地よい音を、私の耳が聞き拾う。
その音を聴くたびに、私の心が快感で満たされていく。
「クククク……ドールとはあまりに脆い。 このままジャンクにしてあげましょうか? それともひとおもいにローザミスティカを抜き取ってやりましょうか?」
「はな…して……へんたいッ……!」
「なっ!?」
こ、この白いドール。たった一つの私の汚点を……!
確かに私は縛られて快感を感じましたが、それはオーガニズムの高揚と申しますか、ムラムラしていたというか、一夜の過ちというべきか……とにかく坊ちゃんが全て悪いのです!
断じて私にそのような趣味などありません!そう、決して!
「よいですか、白いドール……!」
「う……!」
私は彼女の腕をグッと力任せに引っ張った。
ギチギチと何かが千切れていく音に、白いドールは下唇をかみ締める。
「ラプラスは……私は変態なんかじゃあ……」
「あァっ!」
我慢しきれなくなったのか、白いドールの口から短い悲鳴が漏れる。
「ないですぞ!!」
ブチィィ!
耳を覆いたくなる音が、桜田家に響き渡った。
私の名は水銀燈。
ウサギによって廊下に投げ出された私が気がついた時、最初に目に飛び込んできたのは真紅の姿だった。
自称誇り高き第五ドールこと真紅は、ウサギの聖少女領域に弾かれて桜田家のトイレのドアを頭から突き破って気を失っているらしく、下半身しか見えない。
でも、今あの子は至福の時を味わっているに違いないわぁ。
だって真紅は、トイレで紅茶を飲みたがるほどの生粋のトイレフェチなお馬鹿さぁんだもの。
真紅=トイレ、という代名詞が薔薇乙女の間でつくほどだし、お父様も真紅はアリスよりトイレを目指した方がいいって言ってたぐらいよぉ。
「まったくぅ、真紅はホントおまぬけさぁんなんだからぁ」
出来の悪い妹を助けるのは姉の役目。
私はフラフラしながらも翼の力を使い立ちあがる。なんだか羽根が軽いのは気のせい?
一歩、真紅の方へ足を踏み入れたとき、私の靴底に床ではない妙な感触が伝わった。
「あら……?」
目線を下にさげる。
そこには鼻と口から黒い羽根を溢れさせて白目を剥いた顔面蒼白の少年。
こんなところにも、おまぬけさぁんが一人死んじゃってるわぁ。
まったく、世話がやけるわねぇ……
「……って、ににににんげぇぇぇええええぇぇん!!?」
私は驚きのあまりに開いた口が塞がらないまま、床に尻餅をついた。
生きてるかもしれないが、人間の悲惨というか間抜けな顔を見る限りアッチの世界にイッちゃってるのは間違いない。
私は驚きのあまりに開いた口が塞がらないまま、床に尻餅をついた。
生きてるかもしれないが、人間の悲惨というか間抜けな顔を見る限りアッチの世界にイッちゃってるのは間違いない。
「そ、そんな……貴方は…私の糧になるのよぉ……なのにぃ……こんな阿呆な死に方して……ほんとにほんとに……」
続く言葉が見つからない。
代わりに私の目からは涙が溢れる。
鼻の奥が熱く、視界が涙で揺れた。
「……お馬鹿…さぁん」
廊下には私の嗚咽と、真紅の下半身が小刻みに痙攣してドアを蹴る音しか聞こえなかった。
僕は意識を取り戻した。
だが、どういうことかそこは僕の家じゃなかった。
というか日本ではなかった。
落書きのような雲を背負い、聳え立つ巨大な樹。
まるでファンタジーRPGの一場面を思い出させる、現実離れした光景。
その時、僕は確信した。死んだ、と。
んでもって、ここはあの世。想像とは違ったが、まぁ実際はこんなもんだろう。
「まぁ、いいか」
死んでしまったのだから仕方がない。今更もがいても意味がない。
諦めが早い未来志向なナイスガイ、それが僕だ。
とりあえず疲れたので一杯お茶でもしようかと、両手を叩いてマイカップを練成する。
やっぱり疲れた時は熱い紅茶に限るな。
パンがないのなら、紅茶を飲めば良いじゃない。
それが信条なぐらい紅茶が好きなブルジョアな僕だ。いきなりガブ飲みしたりはしない。
まずその香りを楽しみ、存分に堪能してから少量だけを口に含み味わう。
いやぁ、それにしてもこの紅茶。温度が低すぎるし、葉も開ききってないし、香味も飛んでるし、紅茶とは呼べないけど。
でも、とても……
「マズッ!!」
僕はカップを投げ捨てる。
これだから紅茶は嫌いなんだ!第一、何で純日本人の僕が紅茶なんぞ飲まなきゃならないんだ!ふざけるのもいい加減にしろッ!
「ったく……にしてもあの世は暇だな……」
贅沢は言わないが、せめてパソコンが常備使用可能でネットができて電気ガス水道が繋がっていて24時間営業のコンビニがあるだけでもいいんだけどなぁ……
でもここで独りきりってのは、さすがに嫌だ。
ここに女王様がいればさぞかしエロティカなのに……
ん?女王様……?
僕はハッと目を見開いた。
「そうだッ! 女王様が危ないんだった!!」
僕のジュノンボーイ!なんでそんな大切なことを忘れてたんだよ!!
慌てて首を左右に回すが、そこら中に生えている小さな樹の群れが広がっているだけで出口は見当たらない。
こんなのだったらウサギの空間の方が出口あるだけマシだ。
いや、やっぱり撤回。あんな基地外ウサギに追われるより、ここの方がマシだ。
「クソぉ!! どうすればいいんだよ……!」
跪き、僕は地面を叩く。
「あ?」
跪いた僕が見つけたもの。
それは赤いというか異様にドス黒い樹。
周囲には雑草が腐るほど生えて、これでもかと絡み付いてるせいか、そのドス黒い樹はまったく成長していない。
うわぁ、なんだよこの禍々しい樹は。きっと環境汚染の賜物だろう。
僕が不快に目を細めて口を尖らせると、偶然その樹の幹に文字が彫られているのを発見した。
「なんだ……? 何か書いてある…」
僕は嫌々ながらもドス黒い樹に顔を近づける。
真紅。確かに樹にはそう彫ってあった。
何て読み方をするのか判らないが、どっちにしても何だかとても憎悪が湧いてくる。
「畜生ッ!! 馬鹿にすんなぁぁぁぁ!!」
僕はその樹を鷲づかみにして、力一杯引っ張る。
だが憎まれっ子世にはばかるという言葉があるように、いくら引っ張っても地面から抜ける気配はない。
押しても引いてもダメなら、最早あれしかないだろう。
そう、火あぶりだ。
僕はおもむろに取り出したマッチに火をつけ、口元をニヤリと歪めた。
私は誇り高き第五…ってここはどこ!?
目の前には滑らかな形状の見覚えのあるモノ。
消臭剤の香りが私の鼻につく。
ここはトイレ!?なんで私がこんなところに!?
と、とりあえずこんな汚らしい所から早く出るのだわ。
私は身体を動かす。が、動かない。
足をバタつかせるが、一向に床に触れる感触がしない。
私は額から大粒の汗をたらしながらも首を傾け、後方に目をやった。
そこにはドアから突き出した私の上半身。背筋に悪寒が走った。
「で、出れないわ!? なんてこと!? ホーリエ! ホーリエ!」
人工聖霊の名を必死に呼ぶが、便器の中の水に浮いている光る物体を見つけ、私は舌打ちをしながら口をつぐんだ。
一体どうすればここから出れるのか。私は冷静に思考する。
そんな時、私の鋭い鼻腔に焦げ臭い匂いが侵入してきた。
思考を中止し、私は匂いの元を探る。
辺りを見渡してみても、火の元など見当たらず、私は首を捻る。
気のせいかしら?
そう思った瞬間、私の身体が真っ赤な火で包まれた。
「なのだわぁぁぁぁあああ!?」
火の勢いは衰えることなく私の服を焼いていく。
「お父様……どうして…どうして…私が…!? 私は……アリスに……アリスになって……お父様をぶっ殺し…て……やる…のだわ……」
赤い人形から燃え盛る赤い炎は、壁へと燃え移っていく。
どんどんと火の手は広がり、やがて桜田家は紅蓮に包まれていった。
炎の中で行われる最後の死闘。長かったアリスゲームが終局するのは、また次のお話。
(続きますか?・次回、ほんとにほんとに終劇)