1945年8月14日にエンジェル隊がタイムスリップ
1 :
メロン名無しさん :
04/06/29 17:01 ID:FREdWhhM 紋章機を駆使し日本軍を逆転勝利に導けるか?
2 :
メロン名無しさん :04/06/29 17:04 ID:0Z25XcEc
2ゲットしてやるか
kuso
4 :
メロン名無しさん :04/06/29 17:29 ID:GhX+300t
8月13日午後06:24 佐世保軍港 高射砲隊員が高高度に5機の国籍不明機を発見 航空機の形、武装も全く資料になくB29を凌ぐ性能あり
軍オタさんカモーン
6 :
メロン名無しさん :04/06/29 17:45 ID:dvS0T+co
1945年物価 インスタントラーメン 15銭 ミッキー横丁(現東京ディズニーランド)入場料 子供80銭 大人2円 インターネット接続料金8M 1円50銭
7 :
メロン名無しさん :04/06/29 18:03 ID:6iNcZ/LB
>>1 そりゃーあの時代にそんなミリタリーバランスの取れていない武器があったら、
数時間で決着がつくだろうなw
でも、ポツダム宣言を受諾するのは8月14日以前に既に決定事項であったので、
政治的に見て14日だと遅い。
GA儲氏ね
糞スレ立てんな馬鹿。 高性能機があろうと弾薬の補充がなければ終りだ。
10 :
メロン名無しさん :04/06/29 20:22 ID:TCD9lzB4
弾薬はなくともレーザー砲はある
11 :
メロン名無しさん :04/06/29 20:23 ID:xGjjDktc
良スレの予感
12 :
メロン名無しさん :04/06/29 20:42 ID:9RQHAByM
レーザー砲は戦時では最強兵機でしょうね 確かに水中や砂漠では分散して威力が減りますが対地対空ではかなり強いと思いますよ 貫通力もありますしスピードもあります まぁエンジェル隊と紋章機のコンビは協力ですしヴァニラさんがいるので相手側は確実にあぼーんケテーイ。
GAって良く知らないけど、核おとされたら?
まさか直撃は食らわんでしょ、あの当時の核爆弾じゃあ それに基本的には宇宙戦闘機だから放射線防護もされてると思う
パイロットの感情で防御力も攻撃力も機動力も変わるからね 某種ガンみたいにラッキースターのハイパーキャノンで射線上の艦隊ごと基地を消滅させる事も可能でしょ
用兵上手がいなければ、宝の持ち腐れ。 それ以前に、軍国日本を潰してないと今の日本はないぞ。
17 :
メロン名無しさん :04/06/29 21:53 ID:UN3s0Ma3
もし紋章機がアリゾナ級の主砲直撃しても大丈夫か? 回避重視の機体だから装甲に疑問がある。
分散させても大丈夫だろうな 中国に2機、東南アジアに2機、本土に1機
19 :
メロン名無しさん :04/06/29 22:11 ID:UN3s0Ma3
蘭花殿は神風特攻隊に編入だろーな。 超接近戦だし。
20 :
wis :04/06/29 22:26 ID:uTC/Urgc
クロノブレイクキャノンってどうよ?  ̄ー ̄?
GAの事あんま詳しくないんで紋章機の性能とか教えてくださいませんかねぇ
>>20 星を壊滅させるほどの威力あるんですがあれ(汗
23 :
メロン名無しさん :04/06/29 23:32 ID:UN3s0Ma3
>>21 とりあえず概要
ゲーム及びアニメ「ギャラクシーエンジェル」で設定されている宇宙船の種別。
紋章機(もんしょうき)、もしくは「エンジェルフレーム」と呼ばれる、一人乗り大型戦闘機。
有機脳人工脳連接装置(Human-brain and Artificial-brain Linking Organization)”H.A.L.O”により、
パイロットの意思を機体をリンクさせて動くシステムを搭載している。
その為、各機体ごとの”H.A.L.O”の適性に合った者のみが、紋章機を動かすことが出来るので、乗り手を選ぶ機体となっている。
GA儲氏ね
せめて8月1日にしてほしいと思う… 原爆落とされないように
大井篤の「海上護衛戦」を嫁。 絶対に勝てないってわかるから。
「戦国自衛隊」みたくなるって。 いい気になって有利な戦いをしてるうちに 思わぬ反撃食らって、紋章機が次々と大破して 修理する設備が無いから残骸は放置。 空襲でエンジェル隊は散り散りとなり、ヴァニラは思想犯で投獄。 蘭花は諜報部員としてイギリスに派遣されるが、スパイ容疑で捕まる。 ミルフィーユは疎開先で炊き出しに精を出すが、空襲で子供を助けようと して巻き込まれて爆死。フォルテとちとせは沖縄戦に住民とともに参加し、 ともに戦死を遂げる。ミントは軍の戦術を批判したがために、危険分子と 思われ、思想犯として投獄。 戦後、蘭花はナチスと日本の手先として、ニュルンベルク軍事法廷で 極刑を言い渡され、刑死。ヴァニラとミントはGHQによって開放されるが、 ヴァニラは仲間の死を知り、教会の洗礼を受けシスターとなる。 朝鮮戦争時に半島へ渡り、民間人の治療に当たるが、両軍の戦闘に 巻き込まれ死亡。享年19歳。 ミントはアメリカに移住し、天才的頭脳を生かしてアメリカ軍の参謀として 活躍するが、ベトナム戦争の開戦に反対したため軍需産業から反発を 食らい失脚。軍を退役し、田舎で余生を過ごす。享年81歳。
「え〜?!お菓子の材料だけじゃなくて、普通の食材もないんですかぁ?」 「ちょっと、スキンケア用品も、辛い物もなにも無いって、どういう事よ?!」 「ま!駄菓子の生産ラインはとっくの間に止まっているんですの?!」 「決戦のために弾薬を蓄えておくだってぇ?一発も撃つなって言うのかい?!」 「国家神道とは……何ですか…?」 翌日、全員がアメリカ軍に投降。 玉音放送は何の支障もなく、全国へと放送された。
つつがなく終了ですな
エンジェル隊なんかより、「ドラえもんだらけ」と同じやり方で 10人の江田島を送り込め
33 :
メロン名無しさん :04/07/01 01:34 ID:X89W8K+0
[特別話戦艦大和激闘スエンジェル風味] トランスバール皇国 4月1日午前07:00 「朝になってしまいましたわね・・・・」 エンジェル隊隊員ミント・ブラマンシュが目を擦りながら恨めしそうにモニター見た。 「ホント!徹夜なんてお肌の天敵なんだから!」 同じく、蘭花・フランボワーズも恨めしそうにモニターを睨みつけていた。 「まだ見つからないのかい!?今日までにそれを本部届けないといけないんだよ!」 フォルテ・シュトーレンもまたモニターを睨みつけている。 「ヴァニラさんを徹夜させるなんていったい何を考えてるんですか」 「眠い・・・・」 ヴァニラ・Hが表情ひとつ変えずにモニターを見る。 「すみませ〜ん!もうすぐ見つけますから置いていかないでくださ〜い」 皆が見ているモニターの先には涙目で何か探すエンジェル隊隊員ミルフィーユ・桜葉があった。 「もうすぐってこれで何回目よ!」 モニターの音声を通して蘭花の怒号がミルフィーユの背中にあたる。 「あ〜ん怒らないでくださーい、多分この辺に落としたおもいますから〜」 どうやら発見したロストテクノロジーをミルフィーユが無くしてしまったようである。 「あれ?おかしいな、ここでもなかったみたいですぅ」 「ミルフィーユゥゥゥ!!」 再び怒号がモニターを通してミルフィーユを襲った。
34 :
メロン名無しさん :04/07/01 02:23 ID:X89W8K+0
※日本軍軍人の名前は架空の物が多いです 山口県徳山 昭和20年4月1日午前07:00 心地よい海風が頬を撫でて通りすぎていった。 小鳥の囀りが爽やかな朝の澄んだ空気に調和する。 まるで戦争なんてやってないかのような朝だった。 しかし、今の国民にそのような事を感じる者は少ないであろう。 刻々悪化する戦況と連日の空襲で人々は怯えきっていた。 あの世界に誇る帝国海軍連合艦隊も壊滅状態、連合国の包囲網が刻々と迫恐怖。 もはや本土決戦は避けられないのか?いよいよ1億人総特攻の時がくるのか。 そんな事を考えながら大日本帝国海軍少佐岡田勝男は朝の中に立っていた。 「おはよう、岡田君」 背後からの突然の言葉に岡田は我に返った。 「お早うございます、野村中佐!」 岡田は姿勢を正し野村幸太郎中佐に敬礼を行った。 それに対し野村も敬礼を返す。 「大和に乗るんだってね」 「はい、一昨晩決意しました空の奴等が次々と沖縄に行ってますから」 「そうか、弟さんも予科練を出たから君もいかねばならんか」 「弟は関係ありません!私は自分の意思で大和に乗る事にしたのです」 「そうか・・・所で岡田君今日は何かいい事がありそうな気がするんだよ」 野村は南の空を見上げた。 「よい事ですか?」 「そうだ、私の感は当たるんだよ」
そもそも日本側にこいつら受け入れる度量があるのか? ミルフィーユ:姓からして日本人の血を引いてるかもしれないが、 外見からはとても信じられない。 フォルテ:一応同盟国人かもしれないが、この頃もうドイツって降伏? 蘭花・:一応併合国民かもしれないが…。 ミント・ヴァニラ:もはや地球人かどうかさえ疑わしい。
とりあえずアメリカを降伏まで追いやり、ハワイを日本領にする。 戦後は宇宙開発に力を入れ、恒星間宇宙船艦を進水させるまでに至るものの 宇宙怪獣と遭遇し、以後泥沼の戦いが(ry
38 :
メロン名無しさん :04/07/01 05:34 ID:BRUzevWL
ハワイは昔、王が来日したときだったかに陛下に当時同じような境遇に あった日本と同盟の密約を交わそうとしたけど実現ならずでその後アメ リカに併合されたという可愛そうな黒歴史があるから占領なんていわず 同盟にしようよ。
どうせなら 若しもアニキャラが戦中の日本に行ったら… とスレ立てすればいいのに。
40 :
メロン名無しさん :04/07/01 10:56 ID:d1OR8UFl
先にタイムトリップしてるイージス艦みらいがあるわけだが、共同作戦でもとる?
>>39 その通りだよな
GAだけの話なら本スレででもやれや
丁度いいのかわからんが、ジパングがアニメ化されるそーだ。
トランスバール皇国 4月1日午前07:50 「皆さんお早うございます、ロストテクノロジーの回収がずいぶん遅れていますな」 ウォルコット・ヒューイ中佐の通信が突如として入ってきた。 「ちゅ、中佐!?この物の納品は本日中じゃないのかい?」 「いえいえ、エンジェル隊に新たな任務が入ったのでその後と言うことで」 無言で胸を撫で下ろすフォルテにミルフィーユから通信が飛び込んだ。 「ありましたぁ!ありましたよフォルテさん!」 ミルフィーユがモニター越しにロストテクノロジーをドアップで映してくる。 「のぁぁあああ、ビックリするじゃないか!」 「ほうそれが今回のロストテクノロジーですか折鶴そのものですな」 ウォルコットが興味気にロストーテクノロジーの見つめる。 「あ、中佐もそう思いますよね〜」 ミルフィーユがニコニコと笑いロストテクノロジーを見せている。 「所で中佐新たな任務とはなんですの?」 ミントが通信に割って入ってくる。 「ああ、内容は現地で説明するとの事です」 「ちなみに今回の任務は長期間になるとの事なので補給艦をまわす事となりました ざっと一ヶ月分の食料と弾薬を積み込みますんで現宙域で待機しておいてください」 その言葉に全員言葉が出なくなった。
トランスバール皇国 4月1日午前08:00 「それでは任務頑張ってください」 補給艦が5機の紋章機に手際よく補給を行い宙域を離脱して行った。 「オートパイロットに設定したから私はもう寝ますからね」 蘭花が一方的に通信を送って切っていった。 「わたくしも少し仮眠させてもらいますわ」 「おやすみなさい・・・・」 「じゃああたしも寝るからミルフィーユはしっかり起きてるんだよ」 「そんなぁ、皆さんずるいですぅ!」 「あんたのせいで現場直行になったんだからそれ位はやってもらうよ」 ミルフィーユは反論するまもなく通信を切られてしまった。
45 :
メロン名無しさん :04/07/02 15:11 ID:qsm3AcjA
↑でもミルフィーユはやっぱり寝むっちゃうんだろうな。
ここはSS書きの自慰スレでつか?
続き希望。
イラネ
じゃ見なければいい。
トランスバール皇国 4月1日午前午前08:03 「みなさんひどいですぅ。もう、こうなったらあたしも寝ちゃいます!」 ミルフィーユはどこからともなく出した布団にどうやったのか自らす巻きになった。 唐突に、 ミルフィーユの前にランファの顔が映った。 「ラ、ランファさん!?」 「ぜぇーったい!寝ちゃダメだからね!」 「わ、わかってますよぅ!」 ミルフィーユの言葉が終わらないうちに通信が切れた。 「とほほ・・・」 ミルフィーユはため息をつきながら布団をどこかにしまい言われた任務につくのだた。
52 :
44 :04/07/05 01:54 ID:???
タイトルに引かれて書いてしまいました・・・・ ひっそりとやらせてもらえないでしょうか?
53 :
メロン名無しさん :04/07/05 20:41 ID:ZKdEfync
トランスバール領宙域 4月1日午前09:00 航行はきわめて順調であった。 予定している航路も時間通りに定通し5機の紋章機も順調で言うことなしである。 「ふぁ〜、眠いなぁ・・」 大きなアクビをしながらテレビを見ているミルフィーユは安全航行もどこへやら ただひたすらに眠気を紛らわすべく朝のワイドショーを見ていた。 しかし今日はミルフィーユが好むネタは何もなくつまらない内容だった。 「も〜いいや!」 ミルフィーユはTVスイッチをOFFにすると座席をリクライニングさせた。 「そうだ、あのロストテクノロジーまだポケットに入れたままだったけ」 おもむろにポケットからロストテクノロジーを取り出した瞬間それがものすごく発光しはじめた。 「きゃあ!何?」 間髪いれずに紋章機がトラブルを知らせる警告音が鳴り響いた。 「大変!何とかしなきゃ、何とか・・・」 その瞬間光は更に強くなり5機の紋章機をも包み込んだ。 そしてミルフィーユ本人も気を失ってしまった。
句読点が無くて読み辛い。 チラシの裏にでも(ry
トランスバール領宙域 4月1日午前08:50 「ヴァニラさん・・・一体何を?」 「今日はあやとりをする日。」 「シュシュシュ・・・川。シュシュシュ・・・橋」 「さすがヴァニラさん。女性的な遊びも得意なんですね」 「シュシュシュ・・・フォルテさん。シュシュシュランファさん。 シュシュシュシュシュ・・・フォルテさんとランファさんがま」 テロップ 「しばらくおまちください」 「ヴァ、ヴァニラさん?」 「シュシュシュ・・・」
スレ止めるのに必死な方がいらっしゃいますね。 そんな事に使命感を燃やしてもムダなのにね。
プゲラ
クスクス・・・
61 :
エンジェル風味 ◆qM7Yl4CItc :04/07/06 23:40 ID:ZKoHPgTA
嘉手納 昭和20年4月1日午前09:00 その日の沖縄は正にこの世の地獄だった。 米英艦隊は第24陸軍と第3海兵隊を上陸させるべく北谷、嘉手納、読谷に容赦なく 艦砲射撃を浴びせていた。 「くそ!何が南部からの上陸だ!」 「完全にはめられたんだよアメの奴等にな!」 山岳で38歩兵銃を握り締めた日本軍兵士達が成すすべも無く息を殺していた。 この日のため沖縄守備軍第32軍は,第24師団(山部隊),第62師団(石部隊),独立混成第44旅団(球部隊) いくつかの砲兵部隊を主力とする陸軍8万7,000人・海軍1万人をかき集め 更に沖縄県民義勇隊2万2,000人を配備した。 しかしこの戦力は米軍の4分1にも見たずもはや焼け石に水状態である。 しかも日本軍主力部隊は米第2海兵師団が南部から上陸しようとみせかける陽動作戦にしっかりはまり 中部戦線の守備が手薄になっていた。 「最後まで戦おう!ここで食い止めるんだ」 日本兵が戦友の肩をポンと叩いた。 「ああ!靖国で会おう!」 その言葉を合図に二人は浜に向かって崖を下り始めた。
嘉手納沖 昭和20年4月1日 上陸艇は何の問題も無く北谷の浜を目指していた。 「おいジョン、チョコレートはどうだ?」 海兵隊員の一人がかじりかけのチョコを目の前に差し出してきた。 「まるでピクニック気分ですね軍曹」 ジョンという海兵隊員がチョコを受け取る。 「ああ船と航空機の奴等がたいぶ健闘してくれたからな、砲弾1発飛んでこねぇよ」 「僕は噂に聞くノルマンディーようかと思いましたよ」 「あれと比べれば天国だな、しかし天気が気に入らねぇな」 軍曹は空を見上げた。 どんよりとした雲がかかりもう間もなく雨が落ちてきそうな空模様だった。
63 :
メロン名無しさん :04/07/07 03:40 ID:Zk8AIUNg
嘉手納基地(でしたっけ?)アメリカの開国記念日(7/10頃)に親善のた めに?か一般開放するんですよ。 で、一回入ったことあるんですがここが沖縄かと思うほど広いかったです。 ちなみに防衛上の機密のため地図上には記されていないとか。地元の新聞に。 本土に居るとそんな記事目に入りもしませんが。基地関係沖縄は色々大変だべ よ。
嘉手納に限らず、 米軍は基地を「フレンドシップ・デー」の一環として、 年に一度は一般市民にも公開してるよ。 東京近郊では8月か9月に厚木や横須賀が開放されるはず。 同時テロ事件以降、自粛する兆候が長く続いたけどな。 米軍の屈強な兵士や装備を間近に見たい人は、 一度行って見る事をお勧め。色んな意味で圧倒されるよ。
紋章機って重力あっても大丈夫なんだろうか・・・?
アニメでは重力のある惑星に着陸してるので、大丈夫。
67 :
メロン名無しさん :04/07/08 21:03 ID:44c975Rv
期待age
68 :
メロン名無しさん :04/07/09 15:10 ID:tefVTcuh
GAスレとしては異色のこのスレ。すぐ流されて消えるかと思いきや意外とし ぶとい(笑。 少なくとも終戦記念日までは地味に続きそうですね。
69 :
メロン名無しさん :04/07/10 02:20 ID:C9+hYgV+
と、思ったけど誰も来てないや。だめだこりゃ。
沖縄上空高度1万メートル 昭和20年4月1日 午前09:09 「ん・・・・ん〜ん」 ミルフィーユが意識を取り戻した。 「あれ、どうしたんだろう?私・・・・」 今起こった現象を把握する間もなくラッキースターに雷が直撃する。 「きゃあ!」 機体は軽く揺さぶられただけに留まったがレーダー、通信、視界が全く役に立たない。 「困ったなぁ、フォルテさん達の居場所も分からないし・・・」 不安げに辺りを見回すミルフィーユに突如現れた雲の切れ目から島の一部が見えた。 「あ!どこかの惑星に入っちゃたんだ、あの島大きそうだしあそこに降りようと」 ミルフィーユがラッキースターの高度下げ始めた。 あの島がどうなっているかも知らずに・・・・
72 :
メロン名無しさん :04/07/11 03:09 ID:Y9A1YHf9
なんか姫ゆり部隊を思わせる展開に・・・。
ガ一號を以ってしても勝てなかった戦争だからな…
ドイツはさらに、ナイト・オブ・ゴールドだ。
両スレ
沖縄上空1万メートル 昭和20年4月1日 午前09:09 分厚い雲の中を蘭花の紋章機カンフーマスターは漂うように飛行を続けていた。 「もう!誰も出ないんだから」 呼びかけに対して誰も返事をくれない状況に蘭花は少しイライラして通信回線を閉じた。 「さて・・・どうするかな、ここ何処だかわかんないしとりあえず雲から抜け出して考えますか」 蘭花はカンフーマスターを加速させ一気に雲を突き破ろうと高度下げつつあった。 その時である。 「蘭花さん!蘭花さん!」 突然ミントの顔が飛び込んできて蘭花も急制動をかけた。 「ミント!?びっくりするじゃない、紋章機は急に止まれないっていうでしょ」 「そんな冗談を言っている場合ではありませんわ!蘭花さん、これ以上高度を下げたり雲から出るのは危険ですの」 「何で?」 当然の質問を返す蘭花にミントが雲の下の画像を送信した。 「こ・・・これは!?」 「ご覧の通り島を艦隊が包囲している所ですわ、そして艦船の数も尋常ではありません」 「つまりこの艦隊はこの島を攻めようとしているわけ?」 「そう考えられます、しかもこの艦船どれも兵器ファイルには乗ってないものですの、ミルフィーユさん やフォルテさん、ヴァニラさんの安否も掴めない今はここでおとなしく待機して様子を見るべきですわ」 危険を回避すべくミントは最善の方法を蘭花に提案した。 「あっはっは、ミントびびってんの?艦隊が下にいるなら私道聞いてくるから待ってなさいよ」 そう言うと蘭花は通信を一方的に切り再び降下を開始した。 「ラ、蘭花さん!人の話を〜!」 ミントも耳をピキュピキュさせながら蘭花の後を追うこととなった。
北谷洞窟 昭和20年4月1日 午前09:15 「ヴァニラ大丈夫かい?」 フォルテか銃を洞窟の入り口に向けながらヴァニラを気遣う。 「・・・はい・・・大丈夫です・・・」 家の鳴くような声ではあるがヴァニラはピンピンしている。 「全くヴァニラさんまで巻き込んで墜落するなんて何を考えているんですか!?」 ヴァニラの抱かれているノーマッドも無事な様である。 「洞窟真上に落ちたから助かったのさ、紋章機も隠せるしその間に修理もできるし」 「何がいいんですか、この島は戦闘の真っ最中ですし何時発見されてもおかしくありませんからね」 「この島には神がいます・・・」 二人の会話を遮るかのようにヴァニラが口を開いた。 「神?まぁそれなら心強いな、ノーマッド修理まで後何分だ?」 「ざっと見積もって30分です、はい」 ノーマッドの出した時間にフォルテも安堵の表情を浮かべた。 その時であった突如として洞窟天井から落盤が発生し上から二人組みの日本兵が落下してきた。 「うぁあああ!」 突然の出来事にフォルテも動揺をみせた。 「うぅ・・・痛たたたたた、はっ貴様等!」 一人の日本兵がフォルテに銃口を向けたがフォルテからの銃口も日本兵に向いていた。 瞬間的緊張が走ったが銃口の微動からフォルテは自分の勝利を悟った。 「どうしたんだい?震えているじゃないか」 フォルテの一言で我に返った日本兵が銃を構えなおそうとした所でフォルテは日本兵の銃先を蹴飛ばし 銃をヴァニラの前に転がした。 そしてヴァニラはノーマッドを置き銃を拾い上げた。 もう一人の日本兵は落下の衝撃で脳震盪をおこしているようである。 「く、くそ」 「覚えておきな、あんな長い銃じゃ近距離戦は無理だってな」
日本兵は異国語をベラベラ喋るフォルテにさらに恐怖を覚えたろうな。 フォルテの一言でわれに返ったという表現は武勇伝を書く記録者の主観にすぎない。 なーんつって
79 :
メロン名無しさん :04/07/14 00:03 ID:NnsjRtGz
紋章機がザクのように大気圏突入に耐えられなかったら悲惨だったろうな。 こんなカンジ↓ ボンッ! バーン! ミルフィーユ「うわぁああ、助けてください中佐、ウォルコット中佐ぁ〜!」 ウォルコット「すまんミルフィーユ、ラッキースターには大気圏突入の機能はない。 だがミルフィーユ、無駄死にではないぞ」
(主に)宇宙空間で超高速戦闘をするために造られている紋章機に 実体弾ではかすり傷一つ着けられないハズ そうでないと宇宙を飛んでても小さなゴミが当たっただけで大事故に なってしまい使えた物ではないからね だから紋章機に乗れている間はなんの心配もないね
>>77 ところで、「家の鳴くような声」って・・・こんなのか?
/|
|/__
ヽ| l l│<ハーイ
┷┷┷
ゲームでは実体弾のミサイルやらバルカン砲やらを装備してるぞ。
83 :
メロン名無しさん :04/07/16 21:51 ID:MlVu0k1n
あげつつげり
せめて現代USAF対エンジェル隊にしろよ
エンジェル隊頼むよ 熊谷の街を救ってくれよ もう宣言は受諾されていたはずなのに…
86 :
エンジェル風味 ◆qM7Yl4CItc :04/07/17 02:22 ID:vFyws7U+
嘉手納沖上空 昭和20年4月1日 午前09:11 ※アメリカ海軍太平洋艦隊及び英国艦隊の参加艦艇には一部現実のものとは異なります。 第16水雷隊所属する防空駆逐艦ドッグは数隻の駆逐艦と共に悪天候の海と格闘しながら哨戒活動を行っていた。 「気を抜くなどこからジャップのカミカゼ攻撃がくるかわからんぞ!」 見張りの水兵達に同じ部署の班長が渇を入れて回る。 雨は滝のように降り続いているし雷鳴が轟き上陸作戦には最悪の天候である。 無論それは哨戒活動にあたる者にも当てはまる。 しかし油断はできない、何時何処からともなく日の丸航空機が、あるいは潜水艇が体当たり してくるか分からないのである。 その時であった、分厚い雲の中から大きな機影が1機現れ駆逐艦ドッグの頭上を通り越して 本作戦旗艦である戦艦アイオワの方向へ飛び去って行った。 水兵達が声を出すまもなくもう一機の大型機が現れ同じ方向へ消えていった。
>>86 UFOの目撃談みたいだなw
といいつつ頑張れ
そういや20年ぐらい前の米映画でその当時最新の米海軍が演習中にタイムスリッピか何かして 真珠湾攻撃直前の太平洋上で最新の兵器で日本軍を迎え撃つべきかどうか考えるみたいな映画があったな タイトルとか全然記憶にないのだが 何となくそれを思い出した まぁそれだけの事なんだけど
「ファイナル・カウントダウン」だな。 それはどちらかと言うと、かわぐちかいじの「ジパング」が近い。
90 :
エンジェル風味 ◆qM7Yl4CItc :04/07/19 23:19 ID:2yU+vGQn
嘉手納沖上空 昭和20年4月1日 午前09:12 アイスバーグ作戦の旗艦アイオワ船内はパニック状態であった。 その中でも度肝を抜かれたのは本作戦最高責任者C・W・ニミッツ海軍大将は度肝を抜かれていた。 「その報告は本当か!?」 司令官付きの伝令の言葉に耳を疑った。 「大変な事になりましたな、ジャップの奴等はドイツからロケット技術を導入していたとは聞いていましたが」 南太平洋地域軍W・C・カルホウン海軍中将も深刻な顔でニミッツを見つめた。 彼らのデータでは日本軍のロケット戦闘機は爆撃機から切り離され体当たりする事が精一杯で航続距離も短い という事になっていた。 「対空戦闘用意!」 その横で艦長が怒鳴った。 「軽巡オハマ及び駆逐艦数隻射撃を開始しました!」 同じく空母を護衛している艦船達がいよいよ射撃を開始した。
91 :
エンジェル風味 ◆qM7Yl4CItc :04/07/19 23:54 ID:2yU+vGQn
嘉手納沖上空 昭和20年4月1日 午前09:12 「きゃあ!」 突然の発砲に蘭花は驚いた。 「蘭花さん、大丈夫ですか?」 カンフーマスターの後方を飛行しているトリックマスターから通信が入った。 「ちょっと、こいつら何よ!こっちはちゃんと呼びかけたんだから」 「それはわたくしも試してみましたが反応はなかったですわ」 ミントは首を傾げた、全艦船共通の通信で旗艦らしき艦船にコンタクトを試みたが 全く反応がなかったのである。 「ミント、このままじゃやられちゃうわよ!」 蘭花の通信と同時位に高角砲の砲弾がトリックマスターの近くで爆発し外部装甲と ぶつかり鈍い金属音を放った。 「どうやら威嚇射撃ではないらしいですわね、自衛権による反撃を開始しますわよ蘭花さん」 「了解!」 カンフーマスターとトリックマスターは左右に分かれ近く駆逐艦に襲い掛かった。 「これでも喰らいなさいよ!」 カンフーマスターから数初の近距離ミサイルが発射される。 「敵機左舷!ロケットだ!」 見張り員が大声で叫んだ。 「取り舵いっぱーい!避けろ!」 艦長の号令と共に船が傾いた。 ドーン!という凄まじい爆発音、衝撃波と共に後部甲板からもうもうと黒鉛が上っている。 ミサイルは後部甲板を貫き船底付近で爆発したのだった。 「機関室がやられたぞ!浸水も始まっている」 下からの被害報告も指揮所に上がってくる中艦長は漠然と一瞬われを忘れた。
>自衛権による反撃を開始しますわよ蘭花さん なんか戦前とか北朝鮮とかの洗脳マンガっぽい。国営放送制作?
なんでニミッツが沖縄作戦の陣頭指揮にいるんだ?奴はハワイにいるだろ? それと空中警戒に当たってるF6Fや、護衛空母のF2Mはどうした? 神風特攻を警戒して、米海軍はレーダーピケット網を沖縄近海に幅広く敷いてるから、 妙な飛行物体を捉えたら、すぐに直援機がやってくるぞ? ただでさえ、数日前に空母フランクリンが五航艦の攻撃で大破させられてるからな。 ああ、壮大な釣りですか。
そもそも「カンフーファイター」ですな 紋章機のミサイルの直撃を受けて、 当時の駆逐艦が一撃で沈まないとも思えんが
>>93 世の中には軍ヲタなんて少ないんだから。そんないじめんでも(フライ
数々のご指摘ありがとうございます。
>>1 たて逃げの後急遽思いついた企画なので資料がままなりません。
実際の沖縄戦とは異なる場面も多々あると思いますができるだけ堅実の物に
近づけるようかんばって生きたいと思います。
>>95 カンフーファイターでしたご指摘ありがとうございます。
>>98 むろん詳しい奴が話を進める方に参加してくれるなら大いに歓迎だが。
でも話を進めてくれる奴なら別にそこまでの知識なくても大歓迎。
100 :
メロン名無しさん :04/07/22 10:00 ID:cD7wCfqW
捕手
深く考えなくても ミルフィーユのキョウ運で、どうにかなるのでは?
1945年に転移、ただし「鋼鉄の咆哮3」世界に 第零遊撃隊と超兵器の愉快な仲間たちはエンジェル隊に勝てるのか?
ヴァニラさんがちくわを咥えて喋って戦争終結 天皇陛下もちくわを咥えて玉音放送に臨まれたといいます。
106 :
メロン名無しさん :04/07/26 09:14 ID:fIEuRTOQ
作品投下まで後5時間
108 :
メロン名無しさん :04/07/26 11:41 ID:nqm/T9xp
>>1 聖断は下っているので今更無理。
せめて沖縄戦が始まる前に行かなければもう手遅れ。
アニメに無理は無い。
110 :
メロン名無しさん :04/07/26 17:55 ID:nqm/T9xp
もう、4日前に連合国側にポツダム宣言の受託を通告していますが何か?
じゃああれだ。 厚木航空隊と一緒に決起させよう。
>>104 レールガン、レーザー、プラズマ砲、重力砲等何でもありだからいい勝負できるんじゃないのか?
こうしよう。後世世界1945年8月14日ってことで。 果たして米国を脅かす日本と独逸第三帝国を食い止めることができるのか?
沖縄、ハワイとか、本土にいるアメリカの軍艦を片っ端から破壊した場合どうなるか分からないと思うが。
エンジェル隊が日本を死守する義理なんてないが、 大国が物量で小国を押し潰すという構図で見れば、 弱い方を守るという名分ができあがるな。 でも、日本を勝たせるというよりは、停戦に持ち込もうとするだろうな。
潜水艦の輸送網破壊で、国内の食糧事情は悪化してるわけだし、 当然資材も燃料も、工場や施設も空襲で破壊… おまけに時期的にもうソ連軍の参戦は確実。 米艦隊が撃滅されても、勝てるかどうかは微妙。 アメリカは意地でも日本なんかと停戦するとも思えないし。
北谷洞窟 昭和20年4月1日 午前09:17 「う・・・う〜ん」 もう一人の日本兵の意識がもどったようだ。 「お目覚めのようですね」 どこからともなく聞きなれない声が聞こえた。 「誰だ!」 急いで立ち上がろうとするが起き上がれない体が縛られていたのだ。 そうしているうちに小さなランプの明かりが顔当たりを照らした。 「どうも」 首が辛うじて動いたので声のするほうに視線を向けるとよく分からない生物がいた。 「うぁ・・・化け物だ!」 「失礼な!何が化け物ですが、ねぇヴァニラさん」 ふと気づくと反対側には赤い目をした少女が立っている。 「貴様敵のスパイか!?」 殺気立つ日本兵にヴァニラは何も答えようとしない。 「聞いているのか!」 「ちょっとあなた!ヴァニラさんになんて口を!」 「こんな事をしてどうなるかわかっているんだろうな!」 日本兵の怒号が同屈従に響き渡る。 その時ヴァニラが日本兵の口をそっとふさいだ。 「ヴァニラさん?」 「敵が着ます・・・」
ソ連も潰せばいい。中国も潰せばいい。全部潰せばいい。
嘉手納沖上空 昭和20年4月1日 午前09:15 嘉手納沖に停泊していた米艦隊中心部は地獄と化していた。 悪天候を狙われ防空網が怠慢になっているところに突如2機のロケット戦闘機が 現れたのだ。 各艦船とも曇り空に目掛け高角砲や機銃を上空に撃ちまくっていて正に鉄のカーテン のようだった。 しかし、カンフーファイター、トリックマスター共に対空砲火を嘲笑うかのように悠々と飛び回っている。 「ミント、あの大きい戦艦を狙うから援護してよ」 カンフーファイターは戦艦ウェストバージニア目掛けて一気に高度を下げていった。 「了解しましたわ、高角砲の直撃には注意してください」 「分かってるって」 トリックマスターから遠隔コントロールユニットフライヤーがウエストバージニア目掛けて 飛び出していった。
暇なので「超兵器vsエンジェル隊」でも考えてみる。 鋼鉄の咆哮3の超兵器としたかったが資料がないので鋼鉄の咆哮2EXで代用とする。 まずは一番手、超高速巡洋戦艦「シュトゥルムヴィント」 武装だが、「35.6cm55口径3連装砲*4」「12.7cm連装両用砲*4」「40mmバルカン」 「5連装魚雷発射管*6(酸素魚雷or誘導魚雷)」「12cm30連装噴進砲」「ミサイル発射機」… ダメだ…どれ1つとして命中しそうにない、 近付いて来た所を弾幕射撃と言う手も有るがそれでも致命傷になるかどうか怪しい。 次に防御だが…巡洋戦艦なので大した装甲は付いていない、40mmバルカンでミサイルだけは迎撃できそうだが ビーム砲やらレールガンやらでフクロにされて爆沈がオチだろう。 最後だがコイツの特色は70ノットという水上艦としては異常なまでの速力。 だが、宇宙空間での高速機動を前提とした紋章機には30ノットだろうが70ノットだろうがあまり変わりなし。 機動性ではエンジェル隊の方が遥かに優位だな。 評価:勝ち目なし 改シュトゥルムヴィントになれば電磁防壁でビーム攻撃を軽減できるだろうがやはりレールガンで爆沈の可能性が高い。 後半ステージでは雑魚扱いの超兵器なのでこんなものか。
嘉手納沖上空 昭和20年4月1日 午前09:17 「ジャップは恐ろしい兵器を作ったようだ・・・」 ウェストバージニアの艦長が力なくその場に崩れ落ちた。 「艦長しっかりしてください!避難しましょうこの艦は沈みます」 航海長が艦長の肩担ぎながら指令所の外に出た。 そこはかつてのウェストバージニアとは思えないような光景が広がっていた。 第一砲塔には大穴が開き使い物にならなくなっており甲板もあちらこちらが 穴だらけで最大戦速21ノット誇る動力も11ノットまで低下した。 対空砲火も艦長が戦闘開始からわずか数分で総員退避命令を出し今は機銃の音すら聞こえない。 水兵達は脱出用のカッターを降ろすのに必死の作業を続けている。 ウェストバージニアはその1時間後味方駆逐艦の雷撃により南海に没した。
嘉手納沖上空 昭和20年4月1日 午前09:18 ウェストバージニアの沈黙を確認した蘭花は体制を立て直しつつ次の獲物に 目標を絞りつつあった。 大型戦艦が1分足らずで沈黙してしまった光景に恐れおののき数隻の駆逐艦や 海防艦が外海に逃げ出そうとしている。 「ああいうのはやり難いのよね・・・」 蘭花は戦意を失っている船には目もくれずミントと合流しようとした。 その時ミントから通信が飛び込んできた。 「蘭花さん、高速で接近する飛行物体を数十機確認しましたわ、おそらくこの星の戦闘機だと思います」 「了解、引き続き援護よろしく〜」 しかしその時、上空から島の方向へラッキースターが猛スピードで降下していった。 「ミ、ミルフィーユさん!」
沖縄上空1万メートル 昭和20年4月1日 午前09:16 島を目標に降下し続けるラッキースターに艦隊と相対しているトリックマスター カンフーファイターの姿が飛び込んできたのは間もなくの事だった。 「ミントさん、蘭花さん!」ミルフィーユが援護に向かおうと進路を変えようとしたその時であった。 田舎道を逃げ惑う少年の姿が画面に飛び込んできた。 敵の歩兵や戦車も浜辺から集落目指し続々と進撃を開始しているようだった。 「た、大変!」 ミルフィーユは直ちに進路島のほうに移した。 『蘭花さんやミントさんは強いから大丈夫だよね』
海防艦? ああ、日米連合軍になったんですな。後世で。 艦砲射撃や上陸支援のロケットが飛び交うのに、 田舎道を暢気に子供が駆けるなんて、平和そうですし。
ハワイホノルル 昭和20年4月1日 午前07:00 南西太平洋地域軍ダグラス・マッカーサー大将はこの日極秘の任務を受け ハワイホノルルに一時出張を言い渡されていた。 パールハーバー奇襲から早4年、基地は目覚しい復興を遂げていた。 4月とはいえ南国のきらびやかな太陽がマッカーサーを照し心地よい風が通り過ぎていった。 「最高のバカンス日和じゃないか」 サングラス越しに太陽を見つめながらご自慢のパイプをくわえた。 「大将、お時間がありますのでそろそろ・・・」 お供の士官が申し訳なさそうに後ろから声をかけてきた。 「ふふ、さぁ仕事だ」 パイプの煙をふぅーと噴出すとマッカーサーは車に乗り込んだ。 空港から車で20分ほど走ると小さな船着場が見えてきた。 そしてそこには小さな漁船が停泊していた。 「到着しました大将、ここから船に乗り換えます」 士官は素早く車から降りるとトランクから荷物を取り出す。 「おいおい、極秘の任務はなんだ?魚釣りでもたのしめとか?」 何も聞かされていないマッカーサーは冗談交じりに士官に尋ねてみた。 「残念ながら、魚釣りはもう少し我慢していただきますよ」 背後から、誰かがマッカーサーに返答をし、マッカーサーも後ろを振り返った。 「お久しぶりです、大将・・・・」 漁船の船内から軍服姿の青年が姿を現しマッカーサーは愕然とした。 「タクト・マイヤーズか・・・」
ああ、沖縄戦の資料誰か・・・・ください
軍板の沖縄スレは極サヨ工作員も凄いから、 止めておいた方が身のためぽ。 そもそも常識的な見方がない。 >沖縄上空1万メートル 高度1万から地上を走る少年がわかるのか? 急降下なんかしたら、ソニックブームでガキを殺すかもな。 まあそんな高度だったらF6FもF4Uも来れないか。
>>128 知らないなら書くな。
程度の低さを見せるだけだ。
いきなりマッカーサーじゃなくてウィロビー参謀とかだったら、まだ面白かったが。
>>129 釣り?だいぶ下に下りてからの出来事だと書いてあるけど。
>>129 ヘルキャットにコルセアを馬鹿にするな!
昇る位はできるだろ。たぶん
「海防艦」は日本海軍における、
船団護送のために作られた簡易護衛艦のことですね。
少なくとも米海軍には存在しないかと。
>>132 海軍機は局戦でない限り、高高度機能は求めないから
F6FやF4Uでも厳しいかと。
エンジン出力はあるけど、排気タービン搭載じゃないと。
雷電や二式戦はエンジン出力だけで無理やり駆け上がっていましたが? ダブルワスプよりは出力もはるかに小さい発動機で。
>>134 旧軍機の高高度戦のデータは、本土防空戦で豊富にあるけど
米海軍機のデータは見当たらないから、正直わかりません。
陸軍機ならまだわかるんだけどなぁ…スマソ。
紋章機の性能はばっちりですので大丈夫です。 日本軍に関しても手持ちの資料で何とか・・・ アメリカ軍は駆逐艦より小さな船は沖縄戦に参加していないのでしょうか? 地上のガキが見えたのは紋章機のモニターのお陰ですがね・・・
あぁ、dendか。
このスレ8/14になったらageていいかな?
139 :
メロン名無しさん :04/08/09 11:50 ID:pGsu8M50
ok
>>133 普通に戦える。P-51やP-47より劣るが。
日本機はどれもお話にならないが。
日本陸軍の諜報機関はソ連の装備・兵力を正確に把握してたからなぁ。 ソ連が来たら辞めるって感じだったんだろう。
F6FもF4Uも後期型は水メタノール噴射型の機体があるはず。 それなら高高度戦闘も行けるぞ。 陸軍の隼三型も、その発動機でP-51に匹敵するぐらいの性能を出した品
>>142 それは全開高度以下。
あと隼でなく五式戦(そして五式ですら実際は対等でもなんでもない)
いい感じの流れになってきたな 糞SS始まったときはどうなることかと思ったが
で?
8/14が最終回なのでつね?
>>143 五式戦に水メタノール噴射型ってあったのか?
排気タービン搭載機は知っているが・・・
>>147 「匹敵する性能」が五式戦では。隼だと3型でもまったく見込みがないと評価されたし。
確かに五式戦でもP-51と戦うのは厳しいな。他の機体よりは幾分マシ、というレベルだし。 誉エンジンが、真の実力を発揮すれば四式戦が(ry
150 :
メロン名無しさん :04/08/13 22:55 ID:6G/UAaWX
明日はがんばろうや
151 :
メロン名無しさん :04/08/14 00:37 ID:RuqCGJEK
age
8・14になりました。 黙祷とともに引き続きこのスレのフィナーレにふさわしい スバらしいGAおよび軍事ヲタよりをだうぞ。
嘉手納町 昭和20年4月1日 午前09:18 集落は朝からの艦砲射撃、航空攻撃で見るも無残な姿と化していた。 少年は家族とはぐれ、ただただ田舎道を歩くしかなかった。 8時過ぎに頃から降り出した大雨によって道はぬかるんで歩きにくかった。 しかし、航空攻撃隊が早めに引き上げて行った。 だが上陸部隊はすぐそこまで迫っている。 少年はそんな事を知るよしもなくただ歩き続けた。 「アンマー、アンマー」 涙目で辺りを見回しても誰も出てこない、声だけが無常にも通り過ぎていった。 少年は空を見上げた。 空から何やら見たこともないような物が降りて自分の方にやってくる。 「なんだろ?ありゃ」 その姿は浜辺から嘉手納方面に進撃中の上陸部隊にも確認できた。
嘉手納海岸 昭和20年4月1日 午前09:18 アメリカ軍海兵隊達は突如嘉手納町に降りてきた大型機に度肝を抜かしていた。 「何だあれは!?」 「ジャップの新兵器か!?B29よりでかいぞ!」 「ロケット推進の重爆だ!みんな伏せろ!」 あちらこちらで怒号が飛び交う。 そんな声などはお構いなくラッキースターは集落の方へと降りていった。 「着陸したのか?この辺りに隠し飛行場でもあるんじゃないのか?」 「奴等飛行場に立て篭もって、俺たちを待ち伏せてやがるきだ」 「まて、艦砲射撃と爆撃を加えているんだぞ!」 「地底に基地があるんじゃないか?」 それぞれの持論が飛び交いやがてそれはデマへと変化していった。
14日過ぎたのにまだ終わらんの?
来年の8月14日までじわじわ続きそうだ。
157 :
メロン名無しさん :04/08/24 00:38 ID:FFvSG232
熊谷空襲を中止させる。
やれやれだぜ
嘉手納町 昭和20年4月1日 午前09:20 「あわわわあわわあ・・・・」 少年は恐怖のあまり腰を抜かしてしまった。 すると大きな機体から誰かが降りてくる。 少年は逃げようとするが体が動かない。 「大丈夫?助けに来たよ」 ミルフィーユは優しく少年に微笑んだが彼の表情はまだ引きつっている。 「お、お前・・・誰だ!」 少年は精一杯の声を振り絞って言い放った。 「あ、はいはい申し送れました、私の名前はミルフィーユ・桜葉っていうんですよ」 「桜庭・・・って事はお前は日本人だな!」 少年の顔が安堵感であふれる 「ふぇ?日本・・・」
161 :
メロン名無しさん :04/08/24 18:35 ID:v3aKzO2s
オマエモナー
ageてもageてもすぐsagaる それでもなぜか続いてる GA関係では異色のこのスレ このしぶとさは一体・・・
とりあえず(多分)衝撃のラストを迎えるまでは 頑張って欲しい。 通して読むと面白い。
アア、ミルフィーユ、迂闊に機体から出てきちゃ危ないよ。 ランファたちみたいに格闘技術身につけていないから米兵に捕まるぞ そして紋章機のこととかでエロい拷問を受けそうだ
嘉手納町 昭和20年4月1日 午前09:20 ミルフィーユが日本人とは何か質問しようとしたその時、浜辺の米軍戦車から ラッキースター目掛けて砲弾が飛んできた。 「きゃあ!」 ミルフィーユは少年に覆いかぶさるように倒れた。 ラッキースターは後方を海側にしているためブースターの噴射口に戦車の砲弾が降り注ぐ 形となっていた。 ラッキースター先文明のロストテクノロジーであり小型で機動性にも優れているし攻撃力 防御力は共にトランスバール皇国軍の戦艦を凌駕している大型戦闘機であった。 しかし、噴射口内に砲弾が飛び込めば推進システムに影響が出るかもしれないのだ。 「あいたたた・・・・大丈夫?」 ミルフィーユは頭を摩りながら起き上がった。 「だ、大丈夫だ!心配するな・・・・」 少年は顔を赤らめながら起き上がると大きく息をはいた。 「そうですか、よかった・・・」 ミルフィーユは胸をなでおろしたが自分の服が泥だらけになっている事に気づいた。 「あ〜ん、お洋服が・・・・あぅ」 ガックリと頭を落とすミルフィーユの手を少年が引っ張った。 「何やってんだ、逃げるぞ!」 「は、はいそうですね・・・え、え〜と」 「小山剛!オレの名前だよ」 「剛君ですか、強そうなお名前ですね」 ミルフィーユの間の抜けたテンションに剛は少し呆れた。 「馬鹿!たまに当たった死ぬぞ」 「大丈夫、私運がいいんです」 ミルフィーユは自信満々で剛に答えた。
嘉手納沖上空 昭和20年4月1日 午前09:22 雨は小降りになり米艦隊の反撃がいよいよ開始された。 ウェストバージニアを数分で葬り去られた借りは必ず返す。 その思いを胸にF6Fヘルキャット、F4Uコルセアが雨の大空へ上がっていく 数十機が群れを成しまるで蜂のように二機元へ向かっていった。 その中ムーア一等飛行兵曹も自慢のF4Uの2000馬力の発動機の爆音を耳に紋章機 に立ち向かう。 同期の仲間達も同じ編隊に多くいる皆開戦から死なずに頑張ってきた戦友達だ。 「F6Fの奴等に負けるなよ相棒!」 キャノピーの部分を軽く叩くと史上最強の海賊は答えてくれたような気がした。 「いたぞ!ジャップにしてはユニークなデザインだ」 そして編隊は分散し攻撃を仕掛ける体制に入った。
嘉手納沖上空 昭和20年4月1日 午前09:22 今歴史的なドッグファイトが行われようとしている。 一つは先文明のロストテクノロジーの結晶紋章機(エンジェルフレーム) もう一つは太平洋の覇権をかけて空サムライと渡り合ってきたつわもの達である。 決して交わることなかった両者はロストテクノロジーの魔力により運命的な一戦を交える事となったのだ。 両者はそんな事知るよしもなかった。 敵機の接近にいち早く反応したのはトリックマスターであった。 「蘭花さん、戦闘機が来たみたいですわ!」 「どれどれ」 蘭花は左舷のカメラを望遠してみると蜂の大群のような編隊がこちらに向かって来る事を確認した。 「ギャ〜なによ!あんなにいるのどっから湧いて出たのよ!」 「蘭花さん落ち着いて、近くに航空母艦があるんですわ」 ミントは疑問に思っていた。 何故出てくる兵器全てが旧式の兵器なんだろう。 ビーム兵器を搭載している艦は1隻もなく紋章機に対しても対空砲や機銃を撃ちまくってくるだけだった。 そして今度は本でしか見たことがないプロペラ推進の戦闘機が紋章機に戦いを挑もうとしている。 「いったいここはどこですの」 ミントは耳をいっそう激しく動かして困惑した。
なんか戦力の差がターンAガンダムの前半の ムーンレイスと地球軍を思い出させますな
嘉手納沖上空 昭和20年4月1日 午前09:23 ヘルキャットの12.7ミリ機銃が火を吹いたと同時に歴史的空中戦の幕は切って落とされた。 トリックマスターはフレイヤーを四方八方に拡散させると美しいブルーレーザを放った。 最初に狙われたのは射撃した隣のヘルキャットであった。 まっすぐな光が自分に放たれたかと思うと機体は炎をあげ海面をめざした。 しかしトリックマスターもまたドッグファイトには不向きな機体である。 ミント自身もドックファイトのような経験はシュミレーション程度のものであった。 狭い空域に何機もの航空機が入り乱れ飛び交う空中戦でミントが最も恐れていたのが衝突であった。 電子戦や情報収集を同時に行う事のできるトリックマスターはそれなりの機材を装備している。 さっきの謎の空間移動の衝撃でシステムはまだ完全に回復していない。 今衝突を起こせば墜落はありえないもののシステムがやられるかもしれない。 その心配があるのかミントは全力で島の方向へ進路を変えた。 「ミントどうしたの!」 蘭花からの通信が直ぐに飛び込んできた。 「ミルフィーユさんの方が心配なのでちょっと助けに行ってきますわ」 そう答えるとトリックマスターは通信を切ってスタコラ島の方へ逃げっていった。 「ミントォォォォ!私の機体もうミサイルほとんどないのよー」
ミント米兵殺しまくり 飛び散る肉片を見て彼女は何を思うのか・・・
紋章機のサイズって既出? ラッキースター ●全長:49.6m ●全幅:28.0m ●全高:21.0(29.2)m ※カッコ内は基本翼端まで
嘉手納町 昭和20年4月1日 午前09:25 「道に落ちてる石ころを〜大事にポケットにしまって♪」 ミルフィーユと剛は北谷町目指し田舎道をトボトボ歩いていた。 「お前、兵隊に見つかったらどうするんだ」 剛がミルフィーユの腕を引って歌を遮った。 「歌を歌っちゃ駄目なんですか?」 「敵国語を話しちゃいけないんだよ」 「そうなんですかぁ・・・」 しゅんとして無言で歩き出す2人、米兵に出会わないのもミルフィーユのおかげ用だった。 その時、剛の腹の虫がぐ〜と、鳴いた。 「はいこれ!」 するとミルフィーユはポケットからカラフルなお菓子を取り出した。 「綺麗な石だな〜甘い香りもするぞ」 「食べられますよ、甘くておいしいんです」 剛はおそるおそる赤い石を口に含んだ。 その瞬間今まで食べたことのないような甘さが口に広がった。 「うめぇ〜さとうきびよりうまいな」 「チェリービーズっていうの、ミントさんのお部屋から一瓶もらってきたんですよ」 剛はミルフィーユの話も聞かずにチェリービーンズを食べていた。 その時、キャタピラーの音が草むらの向こうから聞こえてきた。 『敵!?』 ミルフィーユは一瞬凍りついく、何故なら銃は重いから置いてきたからである。
>>170 「オーッホッホッホ、原住民がゴミのようですわ」
おっ、この展開は・・・。 ミルフィーユ、やっぱり米兵にオカサレルノカナ?
嘉手納町 昭和20年4月1日 午前09:25 「何かいます」 海兵隊員のひとりが小隊長であるディアー・クルス少尉に報告を行った。 みんなロケット推進重爆を見た後から神経をピリピリさせていた。 5分ほど前には戦車数台が重爆目掛けて戦車砲を打ち込んだがびくともしなかった。 「よし様子を見て来い、後は何時でも撃てる用意をしておけ」 草むらの中に海兵隊員が息を殺して潜り込んでいった。 しばらく行くと草陰から人の姿が見えた。 『子供と女か・・・』 子供は島民のようだったが女の方は奇妙な軍服をきている。 白い上着にピンクのスカート胸には赤い宝石をつけている。 『とても戦闘員には見えないな、もしかして先のパイロットか・・・』 海兵隊員は音を立てずに草むらを後退しディアー少尉に全てを報告した。 「う〜んよく分からんな」 ディアー少尉は後方に待機させていたM5スチュアートVI軽戦車を手招きして 前進させた。 「自決用爆弾を持っているかもしれない戦車を盾に前進する」 隊員達は銃を前方に構えジリジリと前進を開始するのだった。
嘉手納町上空 昭和20年4月1日 午前09:25 「ミルフィーユさん!」 艦隊への攻撃を全て蘭花に任せて島の方へ飛んできたトリックマスターは苦労せず地上のミルフィーユ とラッキースターを発見する事ができた。 どうやら原住民とコンタクトを取ってしまったようであった。 そして、ミルフィーユがポケットから出したゼリービーンズを見てミントは耳が垂直起き上がった。 「ミ、ミルフィーユさんでしたのね・・・」 ミントは数日前の行為を後悔した。 ミルフィーユに書類整理を手伝って貰った御礼にゼリービーンズを一瓶あげることにしたのだが トランスバール本土限定のゼリービーンズが無くなっていたのである。 「楽しみに取っておいた物でしたのに・・・・」 今度は一転して耳をダレっとさせるミントであったが敵が近づいているのにも気がついていたのた。 「困りましたわね、フレイヤーでは被害甚大ですしわたくしが殿方相手に白兵戦なんて・・・」 しかし考えている時間はない、下ではすでにミルフィーユが銃口を向けられている。 「そうですわ!」 ミントは自動操縦に切り替えるといそいそとトリックマスターの倉庫に向かった。
ウヨキモいウヨ 死ね
戦争を舞台にしただけでウヨかよ・・・ サヨクは思想統制が好きなんだな。 それはともかく、米兵が発砲を躊躇するのは リアリティーに欠けると思うが・・・ 展開上必要なら仕方が無いけど。 日本人(米兵にとっては猿と同じ)と国籍不明の軍人が 一緒にいたら、即座に「撃て」となるはずだが。
ミルフィーの尻を見たら八方する前に中田氏しときたくなったからかも
白兵船だとミントやミルフィーユはすぐ捕まって捕虜だな で、ゴモ−ンを受けた際に服がハダケ コフーンした米兵たちにびりびりに破かれ 代わる代わる中だシされまくると
ピンク色の髪の女が、 艦砲射撃と航空支援の中で平然としてたら、普通は引くだろ('A`)
武装してない人間を即座に撃てない兵士もいると思う あと女と子供だし舐めてかかるというのもあるだろうし ていうか簡単に殺されたら話終わっちゃうじゃないの 続きが楽しみだ
「見つかっちゃいましたね・・・・・」 両手を上に上げてミルフィーユが剛に訪ねたが恐怖のあまり硬直して動けなかった。 数十丁のマシンガンがミルフィーユを睨んでいるがミルフィーユは動じなかった。 「中々度胸のあるお嬢さんじゃないか」 ディアー少尉はミルフィーユの態度に少々驚いた様子で仲間に話しかけた。 「こんなの何時もの事ですから」 ミルフィーユは笑顔をディアー少尉に見せた。 「ほう、ジャップの娘にしては英語がわかるようだな、では所属部隊を答えてもらおうか?」 ディアー少尉も口元を緩ませた。 「はい、トランスバール皇国軍エンジェル隊所属ミルフィーユ・桜葉です!」 海兵隊隊員達の目が点になった。 「トランスバール皇国?そんな国がこの世に存在するのか」 ディアー少尉は自分の頭にある世界地図を広げありったけの国名を探したが該当するものはなかった。 部下たちも顔を見合わせていた。 「お嬢さんはその国のエンジェル隊所属の軍人だというのだね?では階級を答えてもらおう」 詳しい事は後に分かると判断したディアー少尉は階級についても尋ねてみた。 「少尉です」 再びの沈黙する海兵隊隊員。
しばらくするとそれは大きな笑い声へと変わった。 「お嬢さんが少尉?これは傑作だ!」 ディアー少尉も声を上げて笑った。 「本当ですよぉ!信じてくださぁ〜い」 ミルフィーユが改めて自分を証明しようとしたその時、空からフレイヤーが一つ降ってきて M5スチュアートVI軽戦車の砲身にぶつかって砲身をグニャリと曲げてしまった。 そしてミントの愛機トリックマスターが雲の中から現れたかと思うと又何かが降ってきた。 その物体はディアー少尉の真上に落ちてきてディアー少尉は抜かるんだ田舎道に顔を埋める事となった。 「に、鶏!?」 海兵隊員達は自分たちが夢を見ているような感覚に襲われた。 「ミントさん!」 ミルフィーユは空から降ってきた鶏に声を掛けたが鶏は右手を人差し指を左右に振った。 「ミント?わたくしの事言ってらっしゃるの、わたくしはミントさんに頼まれ貴方を救出に来た親友・・・」 「マドマーゼルクックと申します」
あ〜あ、ディあー少尉とやらが・・・ ミントがまた人をコ・ロ・ロ・ロシアンティー。。。
そろそろ宇宙戦艦ヤマートが海上特攻か?
マドマーゼルって原語読み?
午後4;00とかじゃなくて一六〇〇時とかにすればリアリティが出る
まどむぅわぜる
北谷洞窟 昭和20年4月1日 午前09:28 「昭和!?この星の年月日はいいんだよ、トランスバール暦の何年何月だって聞いているんだ」 「トランスバール暦とは何だ!わけの分からん女だ」 フォルテと日本兵の怒号がハッピートリガー倉庫の中にこだましている。 先ほど捕らえられた日本兵はロープでグルグル巻きにされここまで引きずってこられた。 もう一方は気絶しているので縛り上げてヴァニラとノーマッドに監視させておいた。 「所で何故こんな所に俺を連れてきた?」 「決まってんだろ、これさ」 ロケットランチャーにマシンガンをフォルテは掲げた。 「戦うのか!?」 「ああ、敵が迫ってんだろ?ここが何処か分からない以上自分の身を守らないとね」 フォルテはそう言うと再び日本兵を引きずってヴァニラ達の所へ向かった。
192 :
メロン名無しさん :04/09/06 20:29 ID:zvH6MS9k
エンジェル隊VS鉄人28号
スレタイ見たとき糞スレだと思ったけど 続くもんだなー
嘉手納町上空 昭和20年4月1日 午前09:27 「ようこそ、上陸部隊のみなさん・・・ここから機械仕掛けの愉快な仲間達がお相手いたしますわ」 ミントは微笑むと同時に手持ちの閃光弾を爆発させた。 すると何処からともなく縄梯子をつけたトリックマスターがお出迎えにやってきた。 海兵隊員達は閃光弾のショックから逃れられず闇雲に上空目掛けマシンガンを乱射している。 「作戦通りですわ!」 コックピットにポンと座ったミントは我ながらよい作戦だったと納得していた。 一方格納庫に放り込まれたミルフィーユと剛は最初に出会った場所付近に戻る事となった。 「剛君大丈夫でしたか?怪我とかしてませんね」 ミルフィーユが顔や体の泥を格納庫にあったバスタオルで拭いてやっていると剛はようやく 口を開いてくれた。 「死ぬのは嫌だ・・・死ぬのは怖い・・・」 体を震わせながら剛は蹲ってしまった。 「大丈夫ですよ・・・・」 ミルフィーユは剛をギュッと抱きしめた。 一方コックピットから地上にあるラッキースターを確認したミントはズーム機能を 使い周辺に戦車や兵が取り囲んでいる事を確認した。 向こう側もこちらに気付いているようなのでトリックマスター目掛けマシンガンや戦車の機銃で 狙い撃ちしてくる。 ミントはフレイヤーを放ちレーザーをラッキースターの周りに打ち込んで戦車や兵士を粉砕した。 兵士達はくもの子を払ったかのように海岸へ逃げて行った。
粉砕って・・・米兵ミンチ状態 ミント殺りすぎだよ。
嘉手納町上空 昭和20年4月1日 午前09:28 ラッキースターは嘉手納の土地をゆっくりと離れた。 「システムに影響はありません、これで剛君のお父さんやお母さんを探せますね」 ミルフィーユからの通信に微笑むミントであったが操縦桿を持つ手が震えていた。 今までは無我夢中に戦っていたのだがここに来て恐怖感に襲われる事となった。 「ミントさん!ミントさん!」 ミルフィーユの呼びかけにハッと我に返る事ができた。 「どうしたんですか、顔色悪いですよ?」 「だ、大丈夫ですわ、睡眠不足ですわよ睡眠不足」 「ご、ごめんなさぁい〜私のせいですよね?」 「・・・・はい!」 ミントは無理やり作った笑顔で答えた。 「それより剛君のご両親を探しませんとね?」 「そ、そうでしたぁ、剛君行きましょう!」 そう言うと通信は切れた。 「やはり実戦はつかれますわ・・・・」 ラッキースターとトリックマスター山のほうへ行くこととした。
質やオモシロさはどうあれとりあえずがんがれ
>>195 ここでいう米兵というのは邪教の神官が怪しげな術を用いて
米を依代としたゴーレムを創り出しそれを「米兵」と呼称しているのであって
ミントは人は殺めていない。セーフ。でももったいないおばけは出ると思う。
危うしミント。
嘉手納沖上空 昭和20年4月1日 午前09:30 アメリカ軍派遣艦隊は紋章機との戦闘で多くの戦闘機を失った。 護衛空母郡の被害は甚大で多くの護衛空母がカンフーファイターの電磁式アンカーアーム で飛行板を撃ち抜かれ発着できない状態になった。 まだ上陸できずいた上陸艇は巨大なアンカーを喰らわされるのを恐れて輸送艦等の引き返す 物も現れた。 「もぅ!倒しても倒してきりが無いんだから!」 カンフーファイターのレーダーには星の数のような敵機が襲い掛かる様子を捉えていた。 一方第58機動部隊旗艦インディアナポリスでは第10軍サイモン・ボリバー・バックナー中将 が敗走する上陸部隊に苛立っていた。 「2機のロケット重爆が出てきただけでなんなんだ!このままでは先行部隊が孤立するぞ!」 「このままでは作戦事態が失敗してしまう・・・」 第77師団キランド海軍少将も頭を抱えていた。 アメリカ海軍の面子にかけても引くわけにはいかないのである。 「上陸開始から1時間で早くも撤退の事考えることとなるとは・・・」 本作戦総司令官レイモンド・スプールアンス大将も困惑していた。 この時はまだ誰も遥か未来よりやって来た兵器と戦闘しているとは知るよしも無かった。
戦争が無ければ 無気力軟弱でいい そんなふうに育って たまるかよ ,ヘ へ7 /. \_,....-/ /`ヽ、_ / /,シ// /lソヾヽヾ`'\ / .// / // /|ハl | ヾヽヾヽヽ / /,.'//ヾ// ./lV/ iヾ ヽヾヽヾ ヽ / / !イ //!////lゝ==、` lj y'jヾjノ .// .| !/,.// ■|l| ヾ;;シ ィ;}'リソ / /l ハ\ iリ `''" ヽ ヽ / ヽ!j,ヘ \ |i|. ̄| / /《> \ヽ / ゞ彡ゝ\|リ_| / ./《/ /ヽ/ ヽフヽ|ソi ___/ /《/ /ヾ/ |Vi ! | ̄《/ \/ヽ ∠ミ|ソ|ヽ、_ ゝ- 、' ヾ》 l |lソミ =-ニヽ_!lト、 《 l 《 ヽヽ、二ニミゞlノト、 ζ | 》 l´ ヽ-- ─‐rニゝヽ / ζ ヽ /ソト、ヽゝ \ j / / ! ヽ ヽ /ヽ .| // ヽ、ヽ ヽ、 / /! ! ヽ ヽ、 \ / / l ヽ `丶,ィ‐ 、j / / ヽ \ |ヽ / / ヽ /ゝ ___,.ゝ \ . / / ヽ、 ///\ヽ-- ─ '´ l ヽ 丶 / ヽ/// 丶 l l 丶 ヽ
嘉手納沖上空 昭和20年4月1日 午前09:50 「ちょっと、降伏しなさいよ!」 蘭花は色々な周波数の電波を使い艦隊に交信を続けるも依然として通信は入らなかった。 第58機動部隊も奮戦していたが駆逐艦5隻、巡洋艦3隻が撃沈され、戦艦ウエストバージニアは大破航行不能 護衛空母飛行板を大穴を開けられ使い物にならないのは戦線を離脱した。 しかし幸運な事にロケット重爆は第57機動部隊イギリス艦隊を攻撃に向かったので 米正規空母はほぼ助かっていた。 「なんなの!なんなのよ降伏しなさいよ!ミサイルが無くなっちゃたんだから」 カンフーファイターは元々装甲が薄く機動性を重視させた機体だがミサイルが無くなった分速力がさらに上がっていた。 「射撃あんまり上手じゃないのに」 戦闘機郡を振り切ったカンフーファイターは第57機動部隊イギリス艦隊にも襲い掛かった。 武器をミサイルから唯一一門ついている大型バルカン砲にチェンジした。 前方のモニターに十字の照準が照らし出される。 ミサイルとは違い完全追尾はしてくれないが多少のロックオンはしてくれる。 蘭花は前方を逃げるコルセアに一撃加えてみた。 左翼に命中したと思ったとたん左翼が外れあっけなく撃墜されていった。
TF58にウェストヴァージニアは配備されとらん。 あんな鈍足戦艦がエセックス級について来れるか。
軍オタキタ─────!!
駆逐艦5、巡洋艦3撃沈、他多数損傷。 1000人は殺してるな。確実に
いいじゃん別に。彼女ら軍人でしょ。 ゲームでも、アニメでも時々任務で敵殺してるじゃん。
そう言われればそうだが ガンダムSEEDみたいに 敵が破裂したりぐしゃぐしゃにフットンダリ首ちょんぱされたりなどの 残酷描写がないから 忘れがちな設定だな
北谷洞窟 昭和20年4月1日 午前09:30 「ちっ!」 フォルテが岩陰に身を隠した。 「ヴァニラー伏せろー!」 フォルテの緊迫した声に素早くヴァニラは捕らえているもう一人の日本兵の足元に覆いかぶさるよう伏せた。 次の瞬間凄まじい爆発音が響いたかと思うと頭上を熱風と衝撃波がヴァニラを襲った。 衝撃波が収まると同時に弾丸がこちらに向かって飛んできた。 「うぁ!警告なしで発砲しやがったな!」 弾丸が洞窟に色々な場所に当たり甲高い金属音が響き渡る。 間髪を入れずにフォルテも愛銃の回転式拳銃で反撃を開始する。 乾いた火薬の音が数発響いたかと思うと向こう側からの銃声はピタリとやんだ。 「ヴァニラー!」 フォルテがヴァニラの下に駆け寄るとヴァニラはゆっくりと上半身を起こした。 「ヴァニラ怪我はないかい?」 「・・・問題ありません・・・」 「ああ、ヴァニラさん無事でなによりです」 ポッテっと転がっていたノーマッドも無事のようであった。 「ううう・・・」 フォルテは胸をなでおろそうした時日本兵の額が出血している事に気付いた。 「破片が当たったのかい、ヴァニラ頼む」 「はい・・・・」 ヴァニラが日本兵の額にそっと手をかざすと手の甲から紋章が浮かびだす、そして傷口がみるみる間に 無くなってしまった。 「な、なんなんだ・・・・」 日本兵は驚きの表情でヴァニラの顔を見つめたがヴァニラは涼しい顔をしてノーマッドを拾い上げた。 フォルテに引きづられて来た日本兵も信じられないと言わんばかり表情をしていた。 「お前たち何者なんだ」 「だからさっきも言っただろトランスバール皇国軍エンジェル隊のフォルテ・シュトーレン中尉さ」 「ヴァニラ・H少尉です・・・・」
パァン ヴォルテの肩に激痛がはしった 「つぅ・・・・」 ファニラがヴォルテの肩に手を当てたまま無表情に吐き捨てた 「虫・・・・」
太陽のようにおやさしいヴァニラさんが折衝をするわけが無いじゃないですかこのクソ無視が
あー、なるへー ヴォルテと入れ替えてあるわけだ
スレが止まっちまったア
北谷洞窟 昭和20年4月1日 午前09:32 「じゃ、お前たちの名前も教えてもらおうかい?」 フォルテが腰に手を当てながらそう言うと日本兵達は顔を見合わせた。 「自分は帝国陸軍独立歩兵第12大隊第2中隊の山田一郎二等兵です」 「同じく、独立歩兵第12大隊第2中隊の鈴木佐助二等兵です」 どうやら二人は今のヴァニラの行為とフォルテの活躍を見て敵ではない事信じてくれたようだった。 「二等兵か・・・まぁいいか、あんたらの上司に会いたいんだが?」 再び二人は顔を見合わせた。 「どうしたんだい?」 「わかりません、砲撃と爆撃がひどくてみんな何処にいるのかは・・・」 鈴木が申し訳なさそうに答えた。 「しかし、俺たち二人だけでもアメリカ兵と戦うつもりです、奴等に俺たちの島は渡したくない」 山田が声を荒げ決意の固さを表現する。 「しかし、この武装では貴方たちに勝ち目はありませんよ」 ノーマッドはサラッと答えを返す。 「よし!そこまでの覚悟が出来てるなら手伝ってもらうよ!」 そういうと日本兵から取り上げていた38歩兵銃の銃剣で二人の縄をスッパと切った。 二人は唖然としていたがその二人とヴァニラに手際よくサブマシンガンを手渡すと フォルテ自身もロケットランチャーを担いで紋章機の墜落で出来た大穴を登り始めた。 「ほらほら、遅れんな!」 フォルテが先等をきって上り終えると二人を引き上げヴァニラも引き上げた。 そして全員が浜辺の方向に姿を消すと一人の男が岩陰から姿を現した。 「ほぅ・・・中々面白い事になったな、急いで本部に連絡するか」 男は急いで32軍本部のある首里城へと足を進めた。
沖縄本島沖上空 昭和20年4月1日 午前09:30 どんよりとした天気がまるで自分たちの未来を表しているようだった。 目指すはアメリカ軍主力艦隊、若者達は今まさに己の肉体を炎と変え突撃するのである。 みんなほとんどが17歳〜22歳の若人で操縦にはまだまだ不慣れものであった。 しかし、愛国の意思は皆それぞれ固かった。 その航空機群の中に数機の女性達が混じっていた。 特攻隊員の不足から志願という形で集められた4人の少女達は皆17歳のうら若き乙女であった。 少し大きめの飛行服身を包み旧式となった97式艦上攻撃機を不慣れながらも操っていた。 その女性部隊の隊長を務める烏丸ちひろはただひたすらに男性特攻隊の後についていた。 「絶対あの人より大きな船に体当たりしてみます!」 操縦桿を強く握りなおし、荒ぶる呼吸を整えようとするが前夜の怒りが再びこみ上げてきた。
ちーぽんの先祖キター!!
きっとふんどしを穿いてるぞー!!
つーか特攻隊かよ!! ちーひん勇ましいよちーひん
〜た。で終わる文が多い。
どうせなら4月1日にでも現れて、日吉のGF司令部を吹き飛ばして欲しかった。 もしくは徳山の重油タンクを。
スレが止まっちまったア
紋章機でエムパイアステートビルに特攻 50年前に華氏911。
保守
スレが止まっちまったア
鹿児島知覧基地 昭和20年3月31日 「天女隊を連れて行けというのですか!?」 銀河隊の隊長、前田小次郎飛行兵曹長が大口を開けて驚いた。 「そうだ、ちょうど4機がこちらも不足しているしな」 武藤茂男飛行兵少尉は言い切った。 「しかし、あの女どもに何ができるんです、足手まといになるだけです」 前田曹長は、女を連れて死にに行けるかという思いだった。 天女隊は昨年2月に女子特攻隊員徴兵の先駆けとして志願という形で極秘召集し今年の3月 上旬までか霞ヶ浦で猛訓練を受けその後知覧に配属された。 その結果、女子の扱いと若い男子特攻隊員にも影響がでるとの事で女子徴兵案は凍結され この天女隊4名を除いては存在しないものとなった。 「あいつ等は訓練期間も男子の倍とっているし隼の扱いにも慣れている」 「しかし、隼は回せませんよ97艦攻も本来なら回したくないのですが・・・」 「本来なら使い慣れている隼をやりたかったんだがな・・・・」 「所詮女は男には勝れないものなのですよ・・・・」 その時、扉が勢いよく開き烏丸ちひろ飛行兵伍長が短刀を持って飛び込んで来た。 「なんだ!」 「烏丸伍長、聞いていたのか!?しかし早まるな」 村田少尉も前田曹長も全身の血の気が引いた。 しかし、ちひろはその短刀を自分のおさげ髪にあて二本とも切り落とした。 「私は今女の命を切り落としました、これで連れていってもらえますか?」 「あ、あ・・・・」 前田曹長がちひろの勢いに押され思わず返事を返してしまった。 「ありがとうございます・・・」 ちひろは切り落とした黒髪を拾い本来の目的であった鍵返し、敬礼をして立ち去った。 その数時間後、天女隊に正式に出撃命令が下る事となった。
鹿児島知覧基地 昭和20年3月31日 ちひろは兵舎にあった帽子を深く被り桶に井戸水を汲んで兵舎裏にスッと隠れた。 帽子を脱いで桶を覗き込んでみたが長く美しい黒髪は肩位までになっていた。 「はぁ・・・・・」 ちひろが小さくため息をつくと自分の髪を触った。 ちひろは胸が締め付けられる思いがして目頭が熱くなった。 桶の水にぽたぽたと涙が落ちる。 「おや?これは天女隊の隊長さんじゃないですか」 聞き覚えのある軽い声にちひろの背に稲妻が走った。 「村雨一等・・・・」 そこには村雨竜司一等飛行兵が兵舎壁に手を置いて立っていた。 「おっと、お声をお掛けしない方がよかったかな」 ちひろ今、最も会いたくない人物一番見られたくない姿を見られてしまった。 「何か御用でしょうか・・・・村雨一等・・・・」 一生懸命顔を強張らせてみるが竜作は動じないようだった。 「烏丸伍長殿、ここに来た時から俺に会う時は何時も同じ表情ですな」 ちひろは竜作が嫌いだった、何故なら知覧に来て以来この男にはひどい目ばかりにあっている。 自分の方が階級が上なのに何処と無く子供扱いされるし天女隊の兵舎には蛙や蛇を投げ込まれる事もあった。 そして一番許せなかったのが毎日のように懲りもせず風呂を覗かれることだ。 「自分の胸に手をあてて聞いてみてはいかがですか!」 思い出しただけで怒りがこみ上げてくる。 「はっはっは、それでこそ何時もの烏丸伍長だ!」 竜作は笑いながら首からかけていた手ぬぐいをちひろの顔に投げる。 ちひろはきっと汗臭いと思い顔から素早く手ぬぐいを取り払ったがどうやら下ろしたてのようだった。 「洗濯したてです安心しなさんよ、でも一つしかないから後で返してね」 そう言うとふざけた敬礼をして竜作は去るのだった。
しょせん鳥丸ちとせ
ちとせが飢えた日本兵たちにめっちゃくちゃに犯される展開キボンヌ
ゴチョーン
229 :
メロン名無しさん :04/09/23 15:24:26 ID:KUchGfv/
となると、アメリカもアメリカでなんか手は打ってくる。
エンジェル隊vsリトルボーイ&ファットマン
アメリカ側にはイオニア軍が介入していたり 逆にエンジェル隊が流れつく数年前にツインスター隊がすでに日本にやってきていて そのため歴史が微妙に変わっていたりとか・・・
232 :
メロン名無しさん :04/09/23 16:22:23 ID:Pq6WO546
イオニア軍は強いよ。 イオニア軍は・・・
まだあったのかこのスレ。
エンジェル隊&日本VS連合国&アメリカ エンジェル隊&日本の辛勝 ナチスVSソ連 ソ連の勝利 エンジェル隊&大東亜連合国VSアメリカ&ソ連 ???
235 :
メロン名無しさん :04/09/23 18:17:57 ID:KUchGfv/
つーか、ブッシュ氏ねや
鹿児島知覧基地 昭和20年3月31日 結局ちひろが天女隊の兵舎に戻ったのは辺りが薄暗くなってからだった。 兵舎では天女隊隊員達が心配そうに迎えてくれた。 そして、ちひろが帽子を脱ぐと凍りついた空気が流れた。 「烏丸隊長殿・・・・」 そして、皆が涙を流し全員が短刀を取り出し自分のお下げ髪を切り落とした。 「これで、隊長と同じですよ」 床に落ちた髪の毛を拾い集めながら、加藤このみ飛行兵上等がにこりと微笑んだ。 「伍長殿一人に辱めを受けさせませんよ」 川村麻奈飛行兵上等も微笑んだ。 「こっちの方がスッキリしました!」 天女隊で最も元気がある天野明日香飛行兵上等が最後に残ったもう一本のお下げを切りとした。 「みんな・・・・・」 ちひろは思わず目を潤ませ先竜作から借りた手ぬぐいを顔に当てる。 「烏丸隊長!」 皆がちひろの元に駆け寄っていった。 「どうしたものか・・・・」 その頃、天女隊兵舎の表でこの光景が早く終わる事を望んでいる男が一人立っている。 出撃命令を伝えにきた武藤少尉である。 彼は頭をかきながら途方にくれている、男子隊員ならばバンと戸を開ければよいのだが 女性の隊員となるとどうすればよいかと思うしだいである。 数分後・・・・ 「遺書は今日中に書き認めて提出するように以上!」 「はっ!了解しました」 武藤少尉が去ると4人はいそいそと遺書を書く準備を始める。 そしていざ白紙の紙に向かってみるとありふれた遺書をサラサラと書き上げた。 どうせ検閲が入るので面倒な事を起こさぬようにありきたりの文章をならべるしかない。 そして、遺書を各自持ち事務所に届けると4人はこの世で最後の入浴の準備を始める事にした。
あれ?↑これHNがエンジェル風味さんじゃないよ。 でも内容的には同じ人っぽい。 天女隊の入浴シーンで 上官たちがやってきてセクハラしまくるんだろうな。 「うへへ、女を捨てたんだから一緒に入浴してもかまわんよな〜」 とかいって。 まったく軍隊ってところは・・・。
リレー小説形式にしてもいいかもね 無論、エンジェル風味氏次第ですが
リレーにしたら 途中からエロになるんだろうな
>>236 それは私です。
リレー小説ですか・・・・
構想がそれぞれちがうからな・・・・
エンジェル風味編は頑張りますので、書きたい方はどうぞ!
リレー方式は難しいですがね
復讐のためちとせは米軍につくのか? ちなみにシャープシューターって駆逐艦が 一次大戦の英軍にいたような
>>241 第一次対戦の駆逐艦じゃあとっくにスクラップか演習の標的だな
スレが止まっちまったア
鹿児島知覧基地 昭和20年3月31日 燃料不足のため湯は少なく、それほど熱くもないが風呂はやはりいいものである。 遺書を提出し終えた天女隊メンバー達もつかの間の休息に浸っている。 しかし、天女隊には覗きとの戦いは常に続いている。 ありったけの桶と手の届く範囲に配置し全員が四方八方を見張る。 「さすがに今日は居ないんじゃ・・・・」 「甘いですよ、この前なんか脱衣籠の中に隠れていたんですよあいつら」 まるでゴキブリの如き言われ用である。 無論上官からは帝国軍人たるもの女人の入浴を覗く事がありし場合は即刻厳罰というお達しがでている。 しかし、男性とは悲しいもので欲望に耐えらし人間は少ないのが現状であった。 その中でも村雨竜作飛行兵一等率いるグループは毎回のように出没する。 そして今夜も・・・・
この時代の軍人が覗くだけで満足するとは思えないし グループで脱衣場にまで忍び込んでいたのだとすれば 天女隊は貞操の危機というか 村雨竜作飛行兵一等率いるグループに 集団レイープされて中田氏されるのももう時間の問題でつね 当時の日本では今度ーむとか生産されてなかっただろうから 天女隊のメンバー全員 体育会系の汗くさいちんぽを生のまま根元まで嵌め込まれて 一晩中繰り返し何度も膣内射精されて確実に妊娠させられちゃうんだろうな
>245 突撃一番でぐぐるべし
衛生サック 陸軍では「突撃一番」海軍では「鉄かぶと」 今のモノの様に湿っていなく乾いていた上かなり装着し難かったようだ 慰安婦とかも痛くて大変だったらしい (まあ一日10〜100人相手させられてたせいもあるが) 上官は日本人の慰安婦(やや年増多し)、 兵隊クラスは現地で処女狩りで集めた朝鮮人の17〜30歳くらいの女の子を慰安婦にしていたらしい 消耗品扱いというかかなり非人道的に扱っていたため現在問題になっている ついでにコンドームの歴史 18世紀にヨーロッパで貴族の間で使われていた (絹製で高価だったらしいがそれだと滲みて漏れるんじゃ) 以後いろんな天然素材のが使われて 19世紀にゴム製になり以後改良開発されて現在に至る 日本では明治2年頃に輸入サル
ニニ==:::ヽレ∠---、_` /::::::::::;;;;::-、:::彡:::::::-、:::ニ=、,,_ ___,.-'''" ̄"彡-'':::::::::;;;;;ヽ∠;;;::::::::ヽ:::::ヽ"ヽ、 ゝ_ / /::::::::::::::::::ヽ::::::::ヽ::::::ヽ ゙ ゝ-、___/:::::/::/ / / i ヽ: :: :ヽ ヽヽ レ:::::::/::::/:;イAHi::..:::|:. |i:::.. ヽ : :ヽ:..:ヽ_ レ/:::/:::::::/ィ::::~ヽ|ヽ::::;.|::+H、::::|::::::::::Nヾ、 Wレ::ノN i、::_ / ∨ レィ-|:メ|::::::::::::| ヽ, `;l ゞ-' /::::: Y:i:i:::::::::! ヽ、 ゝ 、'__ ゞーノノノ:i::/:::;ト、 ヽ, ヽ、 ~´∠リ/:ノ∨ヾ - 、_ ヽ, i - ―、 '"  ̄ ,-/~|/⌒ -~ヽ 明治2年以前は生射精ですのね ,,,-7 / ,,-=" _ \ 247っ☆ / / y'" ,,,--~  ̄ヽ / レ'" ,,-'" ,. | / / / ,/ | ,i|/ / / il__ /(\_/__ ,/ .|_ | ノ |~-'-,_`ーー--,| ,- ,| ゝ/ | |  ̄ ̄ ̄イ ,,-~ |\/ |ヽ |ヾiil=-,,__ /,,/ i\ )\.| ~^--==フ/ | ヽ ( L ,,/ / / il | ̄`-,/~_,,-~ /_/ ヾ ヽ,|~>'"~~ / |i /\、 /|
鹿児島知覧基地 昭和20年3月31日 「竜作さん!いくらなんでもこんなに日には・・・」 「馬鹿、今日は警備だよ!警備!」 浴場裏に終結した仲間に事情を話す竜作。 「なるほど、明日出撃だから他に兵士の夜這いされないように・・カー!流石竜作さん」 鼻水を指でこすり竜作の男気溢れる行動に感動する中間達、しかしタダという訳にはいかない。 「よし、前金制で行くか?」 竜作の提案に仲間達が素早く脚立を組み立てる。 「あっははは、やっぱ竜作さんだな・・・」 呆れながら脚立を壁に立て掛け足を固定すると数段上り小さな穴を覗き込んだ。 しかし、穴を覗き込もうとした瞬間脚立が誰かに蹴り飛ばされた。 「き、貴様ら〜」 そこには麻奈が物凄く怖い顔をして立ち尽くしていた。 「ほら伍長、やっぱり来てましたよ」 このみがちひろの手を引っ張ってやって来た。 脚立の倒れた背後からも天野明日香が立ち尽くしていた。 「毎度、毎度人の裸を〜」 手に握り締められた木刀の震えが彼女の怒りを物語っている。 余談ではあるが天女隊は帝国軍始まって以来の女性部隊、武術に関してもそれなりの 実戦訓練を受けたものばかりである。 「烏丸伍長命令を」 このみが隊長に命令を仰いだ。 ちひろは以外にも竜作達に微笑みを見せてくれた。 「お・・・・許してくれるのね」 竜作が安堵の表情を上げると同時にちひろの命令がでた。 「成敗・・・・」
i゛ / ./ ノ i' . l ,,,、/r--'''ア'^Y'''‐-、,,./. i' . l -‐''゛゛゛/..:.:/.;.;.;l''"゛゛:/ i l ,,、r''フ゛.::..:/.:.:/.;/;:;:;;:;l.:..:.l.;,i゛ l /゛.:.::.:/:.:..../.:.::..:/./.;;..;.;.;l.::;;:l.:.l、,. l、 ヽ:..:/./.:..;..;/..;./::./i.:/---リ.::.;;.l.:.l \ l.:.l i.:.:.:.:/..;.:;/.:.:.:;l;./ l:',i"'‐--i,i.:l..l l \.:.:\, l.:.:l . l//.;;.;;i.:.l.:l.:;;/;;vi ; -‐-、,;l.:lヽl.:.:\.:.:.:"'‐、iヽ l l.;.;.l.;.l.:l.:..k'゛ 〃 l、.:l ヽ、.:.\.:.:.:.:.:/ l l.;.;l.;.;.l..:.;;i゛、‐‐、 ノ,、ィ ゛'‐、.:.゛''フl . l l.;:.;l..l.:.:.;.、 ヽ_,,) / ゛'''/l l l.;.;;l.;l.:.;.;.;.ヽ / /.;.l l l.;..;l.;l.:.:;.;.;.l゛ヽ、,,,、-i l/.:.;.;.l l l.;.;l.:l.:;.;..;;l.:::..,、l /.:l l,i.:..;;.;.;l l ,,,、r‐''゛l.:.;;..、.l'"゛/ /.:ll.:l 〉.;;..;;..:l l ノ ,,、'.r''v'゛ノ ,、ィ.::ll.:l l /.;.;.;.;.;.:、.l l、,,、'-‐''''''‐、,ヽ.:.:、r-'、,、.;lil l /.;.;.;.;.;.;、;\ /,、'゛ ,,、‐=--、,,、..:.:l l /;l.:.:;.;;;;.;.;;;.l.:;ヽ /(:... / ( ゚:: ゛''‐'i、 l,,,、r‐'゛ l l.;.;.;.;l.;.;.;.;lヽ.;l, / '、 ,i )、 / l.;.;.;l l.;.;.:l )リ ,' ヽ .;l ノ゛、 / / ヽ.;.l .l;.;l i゛
i l.l リ、 '゛ l / l\.l.;l l l.l l l \ l l l l l/ゝ . l l l /l r'、゛ l l l / l l // l l l /r‐'i l r‐‐'゛ノ l l l /ノ l、 '、 / /"゛ ト‐-、,l、,,,,,,l ,' l__k'゛ l ゛'''‐゛ l \ ゛"゛ l \ l ; ヽ、 l `; ヽ、 l、 "'、 l l ヽ l l ヽ . 〉 、 l ヽ / \. l 'i . / \ l 'i / \ .:. l l / "'‐-.;.、,,l l / / l l l゛ / l l . l、、、,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,/"'‐-i---‐‐‐‐‐‐‐‐'''''''''''"l /"''‐----、、、、、、、、,,,,,,,テ三=,l,l、,,,,,r‐‐‐-''''''''''"゛""l / / l l
だがいかに天女隊が訓練されているといえ飢えた男達は止められないのでは ちひろが竜作につかまったぁー!の図
.// /./ / \ | / / / ,/ ,....,_/ ヽ| ./ ./ / / ,r''ニミ/ /::::l,. \ jk' / / ,/'´:::-y'//:!:::::::l \_ /l l, / / .//::::::;、イ:l:ハ:|'i::l:、::| 'ー-‐'゙ j l .| /イ/::/:/, l:从_|__l;:l,ヽl、 j:|. '、 ..| ,ィ.l::::/::::|ノ.| / | ;;|L_.い;:::l,ヽ __,.イ | ト、 ...|,、‐'´/ j;:/!l:::;」ラ' |. l,.`ヽヾ;:ト、_ / | l l, L_ !|::::|:::lヽ /::ハ .| l l. l、 ! `'ー:┴┴--、 ./:/::::∧ |. l ! l,゙、 l;:. .} /:/::::/:Lj,. l | l. l, ヾー―┬┬r―' l:イ:::/::/::|:l, | .| l, l, ,..、--- 、.,,_ / .| !::l::::| lハ::/::l::::川, l ! l, ヽ __,,......,,,r:''´ ヽ、 / | l:/l::|ヽ、 .| |::l::::|;::l::!::トv' | l, !l, ,、 ''´ / ヽ,/ _,.ィ' .|ヽ |. l:|.!:::`「゙'ー-、 |::!|::| l:|:|:::!::l,. | | .!.l, / / / / l \ |. !::::|;:l;:::::::|ヽ ! |::! |:::|:::l:::|ヽ l | .|. ! / __ / ./ .| \ l:::| l:lヽ::::l, \ y'゙!|:|::::!::|::ヽ | | |. |. l _,..-Zフ" ̄ ̄`゙ヽ、`゙''ー- 、,___/ ,r'´
l `'|::ト、゙i,ヽ;:ト、 ト〈ヽ|::|::::::::|::!l:ヘ l l |. lヾ''"´ ̄ ̄`ヽ,、,_ ゙ヽ, フ''´ / l, ! l;|、ヽl、 ヽ ./ ヽl:|、!:::::| :!| l,.l:l ヽ:::::l | ノl ト、\`ヽ, '、 ヽ, ,r'´ ,ィ_ l, .l ヽ | >、 / :ヘ, 'l;::::| l, l,ヽ,. ヽ;::|. | /.! l ヽ ヽ, l, ヽ / ./ ./ヽ、\ ! --、...,,_ト-- 、, ゙l/__ .|_ / .!l;::l, \ \ ヽ, |/ .| ト、 ヽ, ヽ、 l,. / / / .\\ l ::::::::::::::::::: ̄ ̄/ Yヽ‐' ) `ヽ\Oヾ':、,_ ヾ .| | \ ヽ .l, l,. ;r:、/ i / .ヾ;.l,  ̄`゙"l、;::::::::::/ ,r'´ `゙"´ ト、 ヽ `" ヽj. |. ヽ ', l | ラ'__,,.r'_,ノ ./ _,,,...ヽ ` ̄:| ,.ィ:'´ } l '、 ヽ, ヽ ! ', l,. l:'´ /`゙ヽー:ヘ´_`゙ニ>''゙´ ゙、 ー―--ッ-::┴;.`! ノ | ヽ.O、 ゙、| i l, |. | ,' l j/´ '、 ::;;、:-''´:::::::::::::ノ. ヽ:' | \ \ l |:l l. | ト,/ l / _,、-‐''''''""''' ::::::;;、:-‐'ニ二;::l_. ! ,r:<`.! \. \ .| !l l;:j .V l ,、-'´ r:'´::::::::::::::::::::::::::l ゙、 rヘ.l´`!.l, l,. l, `ヽ、`ヽ、 i. | l | | l, / ::::::::::::;:::::::::::::::::/ ヽ、,_ / /l, .K,..ノ'´iヽ, `ヽ、,_「゙:!、,_ !. ! .| V r‐''゙´;:::::::::::::::/j::\ ヽ:'`ヽr' .|. | ヽ、 ,r‐''''‐y'^"'ー-- 、''''ート-ヒ'''」 '、 ::::/::::::::::::/:ノ::::::/ l, .|. | `i'r:'、..,_ /  ̄`゙フ '. '´::::::::::::/:/:::::::∧ l、 l l, V ` / ヽ
天女隊大ピンチの図 美しき天女隊長ちひろに前から後ろから野獣たちが襲い掛かる 続いて麻奈がこのみが・・・ 「おい、突撃一番は装着したのか?」 「いや、生(なま)で膣内(なか)射精(だ)し」 「そうか、まぁこいつら相手なら性病の心配も無いしな」 とかいう展開になりそうだ
あああああ ちーひんがああああ
ちーひんとイリューヒンは友達?
イリューヒンはミントとトモダチだったんじゃなかったっけ?
__,,,,,,,,,,,___/:/;/:/;;i::ノ/ /^~"´ ̄-‐‐‐'''"´/:/;ノ;;;;ノ:// _、-、_ /::::::/:::::::_,,,、---‐‐'''`~,、-''/::/ /"`'ー-''`''-、 /:::/:-‐''''"~~::::::::;;;;-、,,,,、-,,、-‐ヽ,,_ / ヽ ;/;;'`"~、-''''''~^'''''ー-、_,,i:i、 ヽ`ヽ、;ヽ、,,,ノ. /"´ ̄~''/ ::::ヽ ;;;/~":、---、___/´ ,,i:''' :: ヽ. ヽ.`'''"´ /´ :::./ :::::::i ;;;;;'''''^~~~~^'''''/ー- ';、 ::: ` ヽ`''ー-,,,i_ -‐''" ::::::::;/-、, ;;;、;;;`''ー-,,,,,,,,,,,,,,_,,,,,、_ '' ',:::: `'ー _、-'''~ ̄`''''''ー-、 :::::;/:: ヽ、 ;;;ヽ、ー、;;ー-、,,,,,,,、-‐''" .;´ ̄`, ',::::,,,,、- /"'::;,:ヽ 、 ヽ.::::::: ''ー :::::ー、ヽ、,,''ー-ヽ.''''",.,;' "^' 'ー-‐'' . _、-'''''"´ / ヽ,,,ノ ヽ| ヽ:::: :: :::ヽ、`''ー-、ー-、'ヽ"、i;. ヽ /" i::: i: '::: ::::: 、::ヽ;;ヽ、:ー-、,,,,,、.ヽ ';'' ノノノ/;/ i:::::::::: υ " ::: ヽ,,_::''‐、,,,,''ー-''ー-"''/~'"''"/:/:: ::、:::i..:::::::::::::::::::::::::::::::::::: ::::::::: ヽー''"~´ ヽ、 "`'i::::::::i、:.. :~^ヽ:::::::::::::::::::::::::::::ノ:::::::::::::::i'/:::::::::::::::::::::: ~´ ::: :::::::::;;;;;; ;;;;;;;;;;;_,,、--、_i.::::::'ノ:::::::: `''ー-、,,,,,,,,,,‐'":::::::::υ::::υ:::::::::::::::::::::: ヽ'''''''''''''' '' :::::;;;;;;;;;;;;;;;;`-、:::::::::::::::::iノ::::::::::: """`''ー、,,_;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ::::::::::::''''''''''ー‐‐‐‐'''''''''~^~^~^ー--‐''''`~~`ー-、 _,,,、,,,,,,,,,,___ ヽ,---- 、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:
↑続いて麻奈がこのみが・の図
,,,,,/ーー 、、ヽ、ヽ、ヽ、、ヽ`ヽ、ヽ. ,. :: ' '"´´``` ヽっ‐、 / ヽヽヽヽ `、:;;ヽ,,.シ-ヽ-_、 / ヽヽヽ__,.......、 、 ヽヽヽ,,> '"´,,,,ニニニニヽ、/, 。 ヽ ヽ、_j;,)、 ヽ ヽ、`ヽ、、 /ソ", - ''"´ ,,,,,,;;;;;;;;---ヽ_、、 } ヽ/ ヽ . ヽ、 ヽ、`ヽ、、レ,,r" -----``ミミミミヽ ゜ 、 | / ヽ''''''ヽ ヽ、ヽ、、`ヽ 、v-' __,,,,,,....--ーーニミミミミ、: : : : : . . ヽ | i ヾ;;; } ヽ、`ヽ- ミ/,,/'' ヽ、、 '''ニニ//,,>ミミヽ.l : : ヽ、ヽ .l! { /./lヽ- ヽ、`ヽ-- {"ハ ヽヽ 、、 三三Ξ彡 ,,;;}ヽ`ヽ、.ト: :、 `ヽ、マ ヽ /./ .; ト,__,,,...、 ヽ- 、、、__.l ヽ 、 `゙゙゙ニニ ヽ三,,;;" ヽ `ヽ ` ヽ、 `ヽ、 ,-、// ノ .ハ ヽ`` 、、 l、 ヽヽ、-、、_,,..ニヽ、. | i ヽ ヽ 。 ヽ、ヽ' / / ト、 ヽ 、.... - 彡 、 ヽ、、、_`丶三='" .l ./ .. ゜ ヽ| / /丿/ ハ、 ヽ、 _ 彡ヽミ ミ`ソ"´´入、 ヽ、 ;.,, l r' .::: ヽ/, .,'"-'、く、}} ヽ、-ヽ 彡` `フ'`__,,,;;;'' 、 >ハ ヽ .:::: }、-''_ヽ、 \ヽヽ ヽ(、-.ヽヽ 、 ノ'''"´、丶 r'_ 。ヽ''"⌒ヽ ノ-.ヽ ``ヽ 、ヽ、、 7ハヾヽ-ヽ-、、、_____,.... ´ 'r ̄l" ヽ ,, :'''" .ノ ヽ、ヽ. ハヽjヽ , ",.:::::{ ) 。 / ,,.. - '´}、 ヽ{ ヽ|ヽヽ、 _,. '´: : : l /i 。 : ''-(:r::,y::.,/} 。 .ハ,, / ヽ ヽ、, '´ ノ: : ヽ---" 、 ヽ::,::`''-'" ,.ノ ゜ // i ``ヽヽ、 _/--ー‐'´,/-- 、...- '/ 。 l ヽ ヽ、 `‐r--- ''´ノ / 丶 ヽ . . . ::ヽ:::、. `ーー ' ノ / 。 ヽ ``ヽ 、、、、、, 。: : ソヽ `` ーー '"ヽ、,,,/ \ ,,, -ーー- 、 : : . {Lリ l、ヽヽ, ミミミ彡 ヽ 、、, ''" ,-ヽ、 : : : : : . . . : : :/ } } l // ( ( ミミ彡 ヽ'-- '''"\ヽ- ' / 、 ゜ ::::rヽ| 7: : イ /-' ミ彡 \ `'''"´丶 、、、..゙7''´ ノ`'" フ ヽヽ丶 / / ''´ `´/l ヽ/
↑そして天野明日香飛行兵上等が
,. -ーー- 、 , '´ `ヽ、 , ' 、、、ニニ-- 、,、 、 、、 \ 人 ヽ'、こ''``r''"´ `゙ヽ、、ヽ、 ヽ、 / , .|`ー‐'"´ ,/'´ ヽ、 \\ ,' l i,r'' 冫, ,. ;::、、 ヽヽ、 , ./ヽ ヽ,,r" ヽ ,-,.、 . ;'''ヽヽ、 ヽ.、 ,' ,' ヽヽ;:: レ'´,, ヽヽ ヽ、\ , ,' `iヽ ´ .,;; ヾ、ヽ ` 、ヽ、 ,, l i i,,..:::::ヽ,、 ,,;;;;、 、 ヾ、、ヽ、`ヽ、ヽ 、 ,'' ;; , ' `r=ヽ=-'''''''''''‐- 、 ヽ ヽ:::::....ヽ __.ニニニ_ヽ 、 ,'' レ イ:",; '' ヽ、´´ ,r '´ `;‐r:::., '' i , ' " ヽ ' ヾ;:::} ,' | , 、.l ;! 、 r ヽ , l u ヽi u ノ ヽ ゜ |ヽ、 , | ヽ u '" ヽ、 ιノ、、ヽ ,' , 、 ;;:ヽ、、__ ` ,,ノ `ヽヽ ,' ,' ヽ | `ヽ"´ .l ヽ、 ,' ,' 丶 l! 丶 .l ヽ、 ,' , 丶 丶 , l! ι|ヽ、 ヽ、ヽ、 \ , ' 、 ヽ υ ,j l .l ヽ ヽ ヽ、 ヽ . ,' /' / 丶 丶 ι l i ヽ ヽ、 ヽ、 / ,',',' 丶 丶 | .; ヽ 丶 ヽ、 ヽ . / ; 丶 .l __,,,,,.....__ | iヽ、 ヽ ヽ、 ヽ、 / , ' '' | / ,' , `´´ 、 l ヽ、 ヽ ヽ ヽ ヽヽ 、 / ' .; | / ヽ | ヽ ヽ }、ヽ ヽヽ_ニ . / ll! | ./ ヽ ヽ |l!Vヽ、 |´ / lll! | , ' ヽ ヽ |! ヽ |
.,' lll ,' ι 丶 リ l! .,' ソ .L. ----''--、、、_ '''' i j! _/_  ̄`゙ヽ 、、_ ,,し -‐ ''"´´´  ̄```` ''' `ヽ、 "´ ヽ、 u , ヽ ο ,, ´ ヽ , , / _ ヽヽ レレ , ' υ u ヽ、、、 、、、、ト| /// , `丶丶ミ ミ' //彡/ ,, 丶ミミ ' ん ' 彡,, レ" ヽ /(Uゝ、〆/ ι ヽ/ι ヽ/ ,' 丶 ι ノ /l ; l .l) 。 __.. - ーーーーーー‐ '''''''''""""´´´´``` ーー 、'、´ .| ι; 、 |ヽ- 、、,---ーーーーーー---- --- '''''"´ `ヽ l ''j l /
265 :
メロン名無しさん :04/09/30 13:07:00 ID:sbsMtR91
こうして出撃前の天女隊の熱い夜は更けていった といった展開には おそらく ならないであろう。
鹿児島知覧基地 昭和20年3月31日 入浴を終えた天女隊は消灯時間を待たずして床に就くことにしたが全く眠れなかった。 暗い部屋の中で4人は小さな窓から見える星を見つめていた。 「烏丸伍長・・・・」 明日香がちひろの布団をグイグイとひっぱった。 「どうしたの?明日香上等・・・」 「そっちの布団に行ってもいいですか?」 「明日香だけずるいな・・・」 「そうですよ・・・」 麻奈とこのみが明日香の発言に不満をもらした。 「わかった、みんなで寝ましょう」 ちひろの提案に3人とも同意して2つの布団に4人が寝る形となった。 「明日で伍長ともお別れですね、さびしいです」 しばらくの沈黙の後明日香が口を開く。 「そうね、でも靖国ですぐに会えると思いますわ」 少し不安そうな明日香の頭を撫でる。 「私も不安ですよ、靖国には多くの英霊方がおられますから」 このみが不安そうに話した。 「明日香もこのみも礼儀知らずだしな」 麻奈がクスクスと笑い出す。 「じゃあ、みんなで生まれ変わりませんか?」 ちひろの発言に目が点になる3人。 「昔、本で読んだことがあるんですよ、輪廻転生ってやつだったと思います」 「あ〜それ私も読みましたよ、でも虫とか獣とかになる可能性も・・・・」 このみが少し不安な表情になる。 「大丈夫ですよ、私たちは御国のために戦ったですから」 「ふふふ、じゃあ生まれ変わったら浅草にみんなで活動を見に行きませんか?」 「そうですね、じゃあ又みんな人間の女の子に生まれ変われるように頑張りましょう」 「じゃあ、じゃあ私は烏丸伍長の妹になってもいいですか?」 明日香がちひろの寝巻きを引っ張る。 「貴方が妹では私も苦労しますがね、構いません」 「ではこれできまりですね!」 このみが小指を差し出した。 「指切った!」 4人は小さな約束を終えると今度は眠りにつくのだった。
これでみんな死んじゃったら泣いちゃうぞ あ、ちーひんは生き残るのか
スレが止まっちまったア
270 :
メロン名無しさん :04/10/01 17:06:41 ID:n4s5aqS8
続きキボン
5月1日、伯林にエンジェル隊が現れたなら 歴史は変わるだろうけど 日本じゃ竹やりで襲われるんじゃないか。
スレが止まっちまったア
作品公開日 大体 日曜深夜 水曜深夜 の2回ですな 保管サイトもみつけないと
__ !::(ヽ,,_ ,r'´:::``''"´ r。、ゞヽ、 イ:::/::,:ィ,. --t-゚:.::ヽ=ニ二二ニ丶、 、__!,イ::r''' ‐=、',::::::::::ヽ:. :.ヽ `ヽヽ _,r'´:::::i/ r==、 { _ノ`ヽ::ト、:::.::::::} ヽ `ヽr:::! | } !´::::: : :!) }::::::::::! o゚ `´! !__丿<_:;、::::::: !'´::::::::::l o ゚ !..__ _..ゝイ/:::::::::::::::! ,..⊥:! |::::::::::::::::::::::', , ' | ,.ゝ-―- 、::::::ヽ __,,..........ノ.. 〈 _/_ノ ヽ::::::',ヽ ,ゞ'´ ,. -;=、ー-´ ',: ::::ヽ\ / / _,.ノヽ ',::. 丶、 { / ´ ハ !.. . :. ::..::.`` ヽ ,. { / /::::', !:::::::::::::::::::.. ` ー/ ヽ / /::: :: : :', ',::::::::::::::::::: ! ` ー-‐ ' ´ /.:.. ', ',:::::、、:::::::: | /.::::: :: ::.: .::::::ヽ ',:::::ヽヽ、 ,! /:::::::::::.:::::.::.::::::::', ヽ::::ヽ / l /:::::::::::::::::::::.:::::::、::', Y´ ,' l ',:::::::l::ト::::::::::::::ヽヽゝ ', /、 ! ヽ-ヽ! ヽ-- '"´ ヽ _', / `゙´| ヽ ヽ-'´ ,ゝ / `゙ー-/ ! ヽ ,. ヽ ヽ-'´ / `゙ー-/ !! r' ヽ ',-‐'' ,..ィi´`゙' -‐/ l ! ヽ ',-‐ /r、}、`ーァ.ノ ノ ヽ | ', ',__ ヽr',.ィ´ノノ / \ ,! i ヽ `´`´ , ' ヽ i | / `ー| i , ' ! ! , ' /| ! , ' / l l ,:' / | ! ,:' / ,! | / / ,. - '´ ! ! / , '-‐=''"ヽ ヽ l l / , ' ヽ ヽ }_! l / ,ィ' },. - ' ´ | | ちーひんが叫んだ!「スレが止まっちまったア」!
| | | |. | | | | // . | |. | | | | | | 、 ---─、 // | | | | | | | | ,. -‐- 、 二二二., // . | | | | ´ ´' ヽ `ー──'//」~|__ | |. | | / / ヽ //l二_ __ / _ . | | | | {ヽ、 ,. ' ヽ, ∠/ | | '-' 「」 「」 / / | | | | ゙、  ̄ l └' / / . | | | | ゙、 / /_/ l_」 '´ ,....冫ノヽ__ /ヽヽ-、 , '´、‐-、l_/ ゚,、', `‐; \_( o `` -‐、,.、 ., ' ヽ、`ヽl つ l lJ ヽ 丶、_,..、 Y⌒ヽ , ' /ヽ 冫// l r、ノ ,.. -─‐-- `.,ー'´ノ o `ー' , './ /r,.'-'´ ノ , , r‐-: : : :.:.: : : `ヽ-、,.ノヽ O ., ' ヽ-' ァ'´ っ'´_r:.'.:.:.:.:.:.:.:.:.;.:.ヽ_ : : : : く )´.,_ , ' , ' o ,..ノ 冫:.,:':.,.':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`'、__,.-‐''(_,.、'´ `ヽ . , ' , 'ヽ, r'´`つ /!:.:./、/!:.:.,r''、:.:.:. 、:.:.:、 -', ', ゙!、 .' , ' ヽ r'´ ヽ‐_'.,.r:.、_,.:⌒´:.く. -、:.:.ヽr:.i! ', ! 、 o 0 , '- ., しヽJ´:/l:.:.:/ l/|:.:.:.:.i:.:ヽヽ:,、:._rヽ'´'-、 ヽ-‐-、 `` ‐ ., / |:.l:.:l`メ 、゚ 'l!:.:.:l:.:/:>rっ_,..く:.:jヽ l - ., ``'''''ー'l:.l:人ニ=-、!.:/ノ-=ニl´.:}`ヽ'! ' ヽ `` ‐ ., J 、 ゙、!:.:ヾ、'""レ,´ ""冫l/:/```ヽ ヽ '⌒ヽ、 `` ‐- .,_ ヽ、l!゙,:.:l`丶、-- ..ィ'/:.:./´´ ゙、``ヽっ 。o ,`` ‐-゙、 ',:! u:.:.` ´:.:'´{:.:.:,' J ゚ ! o 。 ノ '、!_l! : :.:.:,:.' !:.:,'l! ,' 、、 o ヽ‐-- 、 /"´ u. ,:'" J l:.!.,' 。,' "" O , ´-、 ,' ',!,' 'J ,' /l . ! .:!:.. ,' ,' o ゚ '⌒ヽ‐- 、 し : l、-‐-、:.:゙、:.:........ ; ,' 、、 ヽ、 '、 ヽ丶:.:.:.:.;! ,' ,. -‐ 、 丶、 _ _,,. - ' l:.:.丶、,' ,' ,. -' `--゙゙'' l'"´ l._ ,' ,l ' 、、 ,,.. ノ ⌒⌒⌒ヽ ! ``',' ,'| "" ) } ,' ,' l 、 / ,' ;' l ヽ ,,、、、 -‐ ''' -、. , ' ,..... .,, ,'._ ' ゙、 ``` ____'´_ ___ _`Y r '´_ __'_ヽ_' __゙、_ ____ 出撃前、もう一度風呂に入って身を清める天女隊
276 :
メロン名無しさん :04/10/03 22:41:35 ID:KaOhE3uZ
スレが止まっちまったア
このまま消エッチマイナー!!
278 :
メロン名無しさん :04/10/04 11:11:15 ID:CXcaLXO+
トランスバールエンジェル基地 4月1日 午前09:32 「ウォルコット君!エンジェル隊はまだ現場についとらんそうじゃないか!」 上官の怒鳴り声にウォルコット中佐はひたすら頭を下げていた。 「すみません、こちらからも呼びかけてはいるのですが何の反応もなくて・・・・」 「言い訳は聞きたくない!こちらから援軍は出す、捜索はそちらの基地のみで行ってくれたまえ!」 そして通信がプツリ切られた。 「はぁ〜みなさんはいったいどこへいかれたのでしょうか?」 ウォルコットはエンジェルルームを後にするとツインスター隊メアリー少佐の所へ向かった。 「そういうわけでよろしくお願いしますよ」 「そんな事を言われてもこちら暇ではないんですよ、大体エンジェル隊の事だから何処かで油売ってるに決まってます!」 予想できた答えを返してくるメアリーであるが、ウォルコットには秘策があった。 「そうですか、いや〜残念ですなぁ、せっかく先日の宴会の時の写真をお渡ししようと思ったのに」 その言葉を聞いてメアリーの背筋に電撃が走った。 「な、何?私を脅す気・・・・」 「いやぁ〜まさか少佐にあんなかわいい一面が・・・」 ウォルコット確信に迫ろうとしとした瞬間、メアリーがウォルコットの口を塞いだ。 「わ、分かりました!探しにいけばいいんですね、探しにいけば」
用語解説 「 スレが止まっちまったア」 地上最強の生物オーガとの対戦中の愚地独歩の科白 「どうしたね、オーガ?猛獣の連撃とやらが止まっちまったァ」から。 転じて、テンポ良く話が進んでいたスレッドで急にレスが止まったり、 レスが滞りがちなスレッドの活性化、あるいは続きが早く知りたいときなどに使用する。 最後がカタカナの「ア」文字なのがポイント。 (民明書房 「1945年のスレが止まっちまったア」より)
>>278 すげえー
なんか脳裏に場面が浮かんで来た上に声とBGMまで
聞こえて来たぞ
・・・やっぱGAに餓えてんのかなー
神ですな。
「 スレが止まっちまったア」
そしてスレは動き出す
その時スレが動いた
次は水曜日です
スレが止まっちまったア
スレが転んじまったア
水曜日でっせ〜
スレがたまごっちまったア
トランスバールエンジェル基地 4月1日 午前09:40 「というわけでココモ、マリブ、ちとせさんの3名はこれより現場宙域にエンジェル隊捜索をお願いします」 「宜しくお願いしますよ、皆さん」 表情を強張らせるメアリーの横でウォルコットが笑顔で手を振っている。 「了解!」 通信が切れ、カタパルトの信号がグリーンに替わり機体が加速したと思えば星空の銀河へ打ち出された。 「全く、あいつ等は面倒ばかりかけてくれるぜ」 ペイロー兄弟の弟ココモが頬杖を組んで愚痴っている。 「でも、これでしばらくはロストテクノロジーの整理をしなくてもいいし」 兄のマリブ・ペイローが穏やかな口調で答える。 『エンジェル隊のヘッポコメンバーめ、ついに天罰が下ったのね』 烏丸ちとせは口を手で押さえクスクスと笑っている。 「どうしたんです?ちとせさん」 「い、いえ何でもありませんわ!」 突然のマリブの通信にちとせは少々慌ててしまい顔を赤くして両手で口を押さえた。 「変な奴だな」 ココモもニヤニヤしながら通信に割り込んできた。 「もういいじゃないですか、さぁ安全運転でいきますわよ」 そう言うとちとせが一気に機体を加速させココモ機とペイロー機突っ切って行った。 「どこが安全運転なんだよ〜」 「まってくださ〜いちとせさん!」 二人も慌ててその後を追っていった。
沖縄本島沖上空 昭和20年4月1日 午前09:43 名護市を左手に見ながら特攻機は超低空飛行で嘉手納沖を目指している。 そろそろ打ち合わせどおり各小隊に別れ高度を上げていく頃だった。 「敵の戦闘機が一機もでてこないなんて」 時計に少し目をやりながらちひろは狐につままれたような感じに陥った。 そして、もしかしたら台湾航空隊と沖縄本土陸軍が猛攻をかけ撃退したのでは ないかという淡い希望が沸いたが、ちひろは頭を左右に振って考えを改めた。 『もう既に嘉手納飛行場が抑えられそこで私たちを待ち構えているかもしれない』 考えただけで血の気が引いた。 しかし、どちらにしろ答えはもうすぐわかる。 その時、各機散開せよの合図が伝わり天女隊も予定通りこのみ機、麻奈機、明日香機 がちひろ機の後ろについた。 明日香機が横に並んだ時明日香が無邪気にこちらに手を振ってきた。 真面目にやりなさいと手信号を送ると敬礼してそれに答える。 左舷横のこのみ機もちひろ機に敬礼し最後の挨拶をする。 涙を拭きなさいと手信号をおくるとゴーグルをずらして涙拭うこのみが可愛く見えた。 最後に麻奈機には自分から近づく事にした。 怖くないかと手信号を送ると、生まれ変わって浅草に行ったときに餡蜜奢って下さいと 送り返してきたので、了解と送っておいた。 これで最後の挨拶はおしまい、再び元の編隊に戻りつつ全員にありがとうと手信号を送り ちひろはそっと涙を拭った。
ハワイ 昭和20年4月1日 午前08:23 漁船はコバルトブルーの海面を滑りつづけていた。 「狐につままれたような感じですか元帥」 タクトはマッカーサーの心情を察したかのように話し掛けた。 「ハワイに戻る途中にヨークタウンの飛行板から足を滑らせ海に落ち溺死したと親父の手紙に書いてあった」 マッカーサーはタクト・マイヤーズの父とは知り合いでありタクト自身が海軍に入る際も面倒を見てやれる仲であった。 「親父さんに手紙は書いたのか?通知が里にも届いているだからさぞ落ち込んでいるぞ」 マッカーサーは苦笑いをうかべながらタクトに尋ねた。 「いや〜上層部から今回の極秘任務にあたる事になったので手紙なんて送れませんよ」 「そうだったのか、しかし戦争が終わったら何らかの形でしらせろよ」 「はい、わかりました」 そして二人は大声で笑った。 「まもなくです」 船員がマッカーサーに目的の場所に到着することを知らせるとタクトがおもむろに立ち上がり、島影の方を指差した。 最初は何を指差しているのかわからなかったマッカーサーであったが漁船が進むにつれ全体が見渡せるようになりそれが何かであるか確認できた。 「こ、これは・・・・」 「ようこそ、多目的空母エルシオールへ」
ageんなボケ
このスレはよくあるオナニー歴史仮想小説と同じ臭いがする
よくあるオナニー歴史仮想マンガのアニメ化作品が今夜よりはじまります
オ、ナニー?それ
ジパ○グ
スレがうんちまったア
. |, l; ,、-''ン'" || ,、‐シ´",// l |.! , ',r'" // _,,,,,,,,,___ i| |.| // ,r',r'゙-‐''""´ ̄、-‐…'''"" . l.l | ! ,r' 〃 // ,、-‐"''''ー‐-- 、., l | .| | / 〃 / _,,、、、、--- 、.,_ ``''ー 、, | 'i | |.i゙./ / ,、‐''"´ __,,、、--‐‐''"""''ミミ'''、'ヽ、 l l, .l. li ,r' _,、-‐'''",,,,,、、-‐‐‐--- 、 ヽ、\ l '、 ! ! //,r'" ''´ 、 、,``''ヽ 、, `ミミヘヽ、` ゙、 ゙!, {, r , `ヽ、、ヽ、 ____ヽ、ミミヘ,ヘ >-, ',. ',. \ 、 ヽヽヽ'゙ヽ、`ヽミヘヘ ,r' ,r' ./ { ', ', ゙、r'' \ヽ、 ヽ\ `ヽヽヘミヘ. \ /.,.イ / i゙ i i. ', ゙、 ./゙、ヾ, 、\ヽヽ、',ヽ ,r,z'iミ、 \ . ,'/ i゙! .i / .|. | ゙、 ', /、.ヽ,r=‐'ヾ、.` ` '゙ ゙i、,,__,,ノ‐'´ ば か ! |l l .,' l. | ,゙、.',、. /,ヽ';il!r''ヽ` ` ' / 'i l i ∧ l ゙、゙、 'i'゙、ヽill!:ゝ:イ゙、 ・ ,.' . | .| l / ',. ト、゙、.゙.l\',. lli: ::::::: i,. ,.イ゙i 'i.li,| ;' ゙、 ',.',、ヘミヘヽ,jlk, __,,,ノ __/./_」 'i 'i, i ヽ ',.i ヽ、 {ヽミミ、,,゙r-‐''''"ヾ'"´ ゙、゙i, ' !| \! / _,,゙==r゙、;:::::::::::::::::゙、 }' ji, | /lヽ! /`ヽ、`ヽ、::/,ノi ,.「:::リ | ノ ,r' `゙ヽ ‐'" }く {!''"| . |_,,,,..,,,,.,,r'" _,r{ / ./!'i,. | ローゼンメイデンもありますわよ!
_rュj /___/ {ェェIュ一 /\/´ ,,}‐‐ii| /^'ヽ、 / / [ェェl :ウ / ヽ、:/ /i´rュ. __,,r――ュ―'ニニコ|¨:「::r!!ュii,o,or!!ュr!!ュ{t=:}ェ―-、_ j| 。;,、、,,_ __,,r――ュ `r―‐r'r‐ュ|:l⌒l「-_r!!ュ::::_r!!ュr!!ュ::::r!!ュ└`―ュ´ェ´ ̄~`,―― r____/j| ,| \^.;;,.,、`"''―――――――‐`―― ´ ̄ ̄´ ̄ ̄ ̄´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄` ̄ ̄ ̄ ̄` ̄ ̄ ̄` ̄ ̄ ̄〔 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| :::::::´;'``''';:;ー,ゞ:;-、,-、;;..、、,,;;;-:;_;_,;-;,-;;.、、,,-、;;.,.、、,,-、,-;-:;_;_,;-;,-;;.、、,,-、;;.,.,,-,;-;,-;;.、、,,-、''‐--;;.:;.;:;;:..-;‐:;-:.:;.;:.;..-;;.、、,,-、''‐-;:: `",,""`";,,"""':; `" """'' `" ,,`" """'' ""' ''''"''" "" "~ ""'`' ' - .,~'ー-,,_~~''''`' ' - .,~'ー-,,_~~''''ー--.'ー-,,_~~''''ー-- `" """'' `" ,,`" "" "'' ""' ''''" ''" ´""" """'' ` ,,`" """',,' ""' ''''"''" "" "~ "
1〜2行のゴミレスやしょうもないAAで板消費されるより ずっといいと思うよ というゴミレスでスマソ
苦労して作ったAAを省も無いといわれたら立つ瀬無いだろうなAA師 ゴミレスは落ち帽子と思われ この板も最初の頃は軍オタの書き込みで賑わってたのに・・・ ジパング始まったからそっち往っちゃってますます寂れそうだな
いや、AAが悪いんじゃなくて、流れと全く関係無しに貼るのが しょうもない、と。 あと4期終了でGA関係が寂れるのは仕方ないかな
誰も紋章機のAA作らないな。難しすぎるのか。
難しいというか汎用性がないからなぁ ちーひんのあたりのAAとかは流れに沿ったいいAAだったなぁ
AAってどうやって造ってんのかな?
スキャナとかで画像取り込んだりどっかから拾って来た奴とかを AAエディターとかなんかでムニャムニャドーンするのでは
スレが止まっちまったア
嘉手納沖上空 昭和20年4月1日 午前09:55 以前孤軍奮闘続けるカンフーファイターのレーダーが数十機飛行編隊が分散し 四方からやってくる事を蘭花に伝えた。 「もぅ!何機で出てくりゃ気が済むのよ」 蘭花は肩をがっくりと落として機体を急反転させ後方に回り込んだイギリス軍の駆逐艦に 電磁アンカーを食らわせる。 重力下で電磁アンカーアームを敵艦に打ち込むためワイヤーの疲労は激しさを増している。 敵艦のほとんどが水上艦であるため墜落しないよう逆制動をかけるのでなおさらである。 「やばいな〜ワイヤー切れないかな」 蘭花は渋い表情見せている。 一方の第57機動部隊イギリス艦隊は58機動部隊の状況目の当たりにし空母から戦闘機を発艦 させると空母4隻を洋上の方に向かわせた。 残る戦艦、巡洋艦も戦意喪失気味でイギリス海兵の中にはアメリカ軍の悪口を言うもの現れた。 その頃58機動部隊は、カンフーファイターの攻撃が止んだのもつかの間神風攻撃の迎撃体制を 整えなければならなかったが護衛空母大半が発着不可能となっており上空に上がっているヘルキャット とコルセアを集めて何とか体制を作っていった。
嘉手納沖上空 昭和20年4月1日 午前09:55 「カミカゼ!?」 マーク・ミッチャー中将は報告を聞いて恐怖に震えた。 謎のロケットの襲来の一時間後に日本軍の神風が襲来、とんだ反撃を食らったものである。 16隻あった空母群は電磁アンカーアーム飛行板をぶち抜かれ5隻が戦線を離脱した。 残る空母も戦闘機のほとんどがロケット重爆を追って行った。 駆逐艦や巡洋艦の損傷も出ており対空砲火も弱っている。 ミッチャーにとって泣きっ面蜂であった。 「インディアナポリスの防空強化が優先だ、戻せる戦闘機はカミカゼの方に向かわせろ!」 はき捨てるように命令を下すと今度はインディアナポリスから緊急の通達を持って別の将兵やって来た。 「ミッチャー中将、スプールアンス大将より緊急の通達です」 「何だ?」 「本日午前10時を持ちアイスバーグ作戦は中止、先行上陸兵を帰還させ速やかに撤退するとの事です」 「くそ!」 ミッチャー中将は両手で頭を抱え込んだ。
まあがんばれ
スレが困っちまったア
ミッチャー脳内で私応援団ががんばれ叫ぶべよー
ミッチャーみちみちうんこして♪
かーみがないので手で拭いて−♪
嘉手納沖上空 昭和20年4月1日 午前09:59 「ロケット重爆の次はカミカゼだと!」 ムーア一等飛行兵曹はキャノピーを叩いた。 既に母艦は大穴を開けられ着艦は不可能でこの任務終了後は着水して駆逐艦 の救助を待たねばならなかった。 なれ親しんだこの愛機ともそこで別れることとなるのだ。 「やってやろう!最後の一発まで弾を撃ちつくすんだ」 そういうとコルセアを反転させカミカゼの方へ飛ばした。 一方、蘭花はイギリス艦隊を牽制しつつ戦闘機達が戻って行くのを不審に思っていた。 しばらく考え込むとハッと顔を上げた。 「なるほど、増援に来た部隊と合流するつもりね・・そうはさせるもんですか!」 一気に方向転換すると合流ポイントと思われる場所に急行した。
嘉手納沖上空 昭和20年4月1日 中城村を抜け再び海上に出ると恐ろしい数の艦船が沖縄の海を埋め尽くしていた。 しかし、多くの艦船が濛々と黒煙を立ち上らせている。 それは小艦船だけに留まらず巡洋艦や駆逐艦等も同じ状態であった。 しかし、考える暇も無く戦闘機がやって来た。 数は少ないものの97艦攻で迎撃できる相手ではない。 一機のヘルキャットがちひろ機の後方に回りこんで機銃を浴びせてきた。 防御力の薄い日本軍機は少しの被弾でも火災が起きたりバランスを失い墜落する危険性がある。 ちひろは低い雲のなかに飛び込んだ。 このみ機がその後に続いて雲の中に飛び込んで来た。 ヘルキャットは雲の外から機銃を闇雲に雲の中へ撃ちまくってきた。 最高速度612`を誇るヘルキャットを最高速370`97艦攻で振り切るのは不可能である。 このみ機に衝突しないよう両翼の電灯を点灯させるとこのみ機もそれに答えた。 一方、明日香機と麻奈機はコルセア3機を振り切ろうと必死に回避運動を続けているが 明日香機が数発の直撃弾を貰って後部より黒煙を引いていた。 麻奈機は明日香機のコルセアを追い払おうと唯一の武器7.7ミリ機関銃をコルセアに浴びせた が防弾対策の優れた米軍機には数発の命中弾ではどうすることもできなかった。
318 :
メロン名無しさん :04/10/14 05:59:10 ID:mHaSdGFp
ちーひんピンチだよちーひん
フリッツX
嘉手納沖上空 昭和20年4月1日 午前10:05 ちひろ機とこのみ機は雲の中の乱気流に揉まれていた。 「機体が持たない!」 このみ機は自分について来ているのでおそらく一緒に雲の外に飛び出すはず、 このまま墜落しては爆弾も無駄になってしまうと判断したちひろは雲から出て 戦う決意をした。 「行こうこのみ!」 操縦桿を左に倒して雲を突っ切る。 視界に海が広がったかと思うと明日香機と麻奈機が奮戦しているのが見えた。 コルセア3機が蜂の様に二人の機体を追撃している。 「明日香!麻奈!」 速力をあげ援護に向かおうとした時、このみ機が自分の機体を追い抜いていった。 ちひろも慌ててその後を追おうとしたその時数発の直撃弾を受けた。 「はぅ!」 キャノピーの左舷が軽く吹き飛んだと思うと激痛が走ったと思った瞬間左手が鮮血で染まっていた。 飛び散った破片が額上にも刺さり血が流れ出て飛行眼鏡をしている視界を遮る。 ちひろは痛みに耐えながら飛行帽と飛行眼鏡を脱ぎ捨てた。
嘉手納沖上空 昭和20年4月1日 午前10:05 突然の事だった。 ムーアの目の前に2機の日本軍機が現れた。 「ジャップの飛行機か、よし!いい鴨だ」 後方の一機は前方の味方の方へ飛んでいったがその前を飛んでいた奴は遅れた。 無論、ムーアはこれを見逃すはずも無くトリガーを引いた。 12.7_の弾丸が数発左舷キャノピー付近に命中するのを確認できた。 「ガッデム!命拾いしやがったな」 雲の壁でコルセアが揺すられたため狙いがそれてしまった。 97艦攻は逃げるように左へ先回しムーア機を振り払おうとする。 そうはさせまいとムーアは速力を上げてそれを追った。 高度を下げながら逃げる機体の頭を取ったムーア機は少し横にそれて ジャップ表情を見てやろうと言う気になった。 「お、女!?」 ムーアは自分の目を疑った、しかし確かに女だった。 自分の妹位の少女がその航空機を操っている。 そして、こちらが並んでいる事に気付いた少女がこちらを睨んできた。 精一杯の怖い表情を作っているのだろうが圧迫感は感じなかった。 額と腕から血を流しているのも確認でき、ムーアに別の恐怖感が沸いてきた。 何ともいえない恐怖感から一度は機体を放そうとしたが気力でそれを払いのける。 「撃たねばならないんだよ!」 トリガーを引こうとした瞬間自分の機体が炎に包まれた。
ムーアんピンチだよムーアん
スレがとまっただべさ
保管サイト募集中
325 :
メロン名無しさん :04/10/18 17:26:30 ID:M92cM+u1
タイムスリップしたところで、日本軍ではないのだけど
嘉手納沖上空 昭和20年4月1日 午前10:07 ムーアのコルセアは炎の塊となって南海の海に堕ちていった。 自分の前を見た事も無いような戦闘機が飛び去っていった。 プロペラも無くロケット推進のその戦闘機は次から次へと後方のヘルキャットや コルセアを蹴散らせていた。 「な、何なの?何処の国戦闘機!?それとも新兵器!?」 しかし、自分の傷の痛みがその疑問を解こうする前に注意を促した。 とりあえず航空帽に巻いていた日の丸の鉢巻を額に巻きなおした。 ついで機体の損傷箇所を簡単にチャックすると左側の翼が蜂の巣状態になっていて 尾翼付近からは燃料が霧のように漏れていた。 火がつかなかったのが幸いであった。 「急がないと、燃料が・・・・」 負傷した左手をかばいながら機体を安定させていると麻奈機が寄ってきた。 そして手信号を見てちひろは愕然とした。 「明日香が!?」 急いで明日香機に近づくとこのみ機が寄り添うように飛行している。 明日香機のキャノピーを大量の鮮血が紅色に染めている。 「明日香ー!」
327 :
メロン名無しさん :04/10/22 00:30:42 ID:BdYb+TAF
嘉手納沖上空 昭和20年4月1日 午前10:07 明日香機のコックピットは鮮血で染まっていた。 「明日香!明日香!」 ちひろは機体をバンクさせ明日香の意識を調べる。 明日香が血に染まった左手を微かに動かし答えた。 そして・・・明日香機の97艦攻はゆっくりと脱落して行った・・・・ 天女隊は後には引けなかった。 涙を振り払いちひろは手信号を送った。 「みんな行きましょう!明日香を死を無駄にしないためにも!」 敵艦隊は目前!一撃必須の攻撃隊は弱くなった航空戦力と対空砲火を潜り抜け 敵主力をめざした。
うわーん、ムスカー!
嘉手納沖上空 昭和20年4月1日 午前10:10 スプールアンスにとって悔しさこみ上げてくる結果だった。 大規模部隊を編成し日本本土への足がかりとするべき一戦で大敗北を被った。 自慢の空母部隊は発着不可能なり多くの戦闘機が残った空母に殺到した。 そしてほとんどが着水を余儀なくされパイロットを救出するため駆逐艦が忙しく 走り回っている、そこへカミカゼ攻撃がやってきた。 残存航空戦力で迎撃を行ったが多くの特攻機が防空網すり抜けて片っ端から 周りの艦船に体当たりしてきた。 ロケット重爆の出現で大きく陣形を乱していたため自慢の対空砲火も十分に行えなかった。 もやは撤退以外にこの状況を打開できないと察したスプールアンスは時計の針が10時をさす前に 作戦中止の伝達を行った。 しかしこのままでは帰れない、海兵隊員達の多くが沖縄へ乗り込んでいった。 作戦中止の命令が細部にまで伝わり輸送船にのって戻ってくるまではこの海域に1隻でも 多くの船を残さなければならないのだ。 「大将、このままでは旗艦までがやられます!」 インディアナポリスの艦長がスプールアンスに撤退を示唆したが首を縦には振らなかった。 「今海兵達を見殺しにすれば本国になんと説明するのだ、後50分は踏みとどまろう!」
スプールアンス漢だな
中城村 昭和20年4月1日 午前10:15 村はずれの森に紋章機が2機隠れていた。 「ミントさん〜どうしたんですか〜?」 「ミルフィーユさんには私の気持ちなんかわかりませんわ・・・・」 ミントが両手で顔を押さえて泣いている。 事の発端は数十分前のことだった。 剛の家族を探すべく島の上空を先回していた2機が偶然にも村の方へ逃げていく 家族を発見したのだ。 これ以上問題を大きくしたくなかったミントの判断で先回りしたラッキースターが 剛だけをそっと降ろし戻って来たのだったが、ミントに取って史上最悪の事態が起こってしまったのだった。 ミルフィーユが剛に餞別として渡したのはミントが大切にしていたトランスバール本土限定生産のゼリービーズであったのだ。 しかし、ミルフィーユにそんな事を言える訳もなくかと言って諦められない両方の気持ちがぶつかり合いミントは エグエグと泣いていた。 「だから、理由を言ってくださぁい」 しかし、ミントは何も答えてはくれなかった。 するとやがて隣から甘いお菓子香りが漂いだしす。 「ミルフィーユさん・・・・?」 「ふぁい?」 ミルフィーユが何かを食べていた。 「何を召し上がれてるんですの?」 「ああ、これですか剛君と半分こしたゼリービーズです、でも操縦しながらけっこう食べちゃったから これ飲み込んだらもう終わりです」 この台詞を聞いた瞬間ミントがミルフィーユを押し倒して唇を奪った。
なりふり構わないな '`,、('∀`)'`,、
ミントタンおぎょうぎ悪いよミントタン
唯一神三四三烏丸航空隊が新しいスレッドで華麗に334get! 皆のもの烏丸ちとせ様にひれ伏せよ 三四三烏丸航空隊は神!!大日本帝国陸海軍の中で「最高の烏丸航空隊!!」karasuma is god!! shitose is god!! ちとせ様、少し遅かったようです。
中城村 昭和20年4月1日 午前10:15 気まずい空気が流れる。 「ミントさん・・・そんなに私の事を・・・・」 「・・・いや・・・ですから・・・ゼリービー・・・」 ゼリービーンズを一口でも食べたくてキスしましたなんてミントとても説明できなかった。 しかし、この事態の収拾もつけなくてはならない。 「でも、私たち女の子同士じゃないですか・・・・」 「ですから・・・その・・・・」 会話が続かないお互い顔を真っ赤にして背を向けて座っていた。 その時であった、草がガサガサと鳴り出し人の足音が聞こてきた。 「なんでしょう?」 「どうしたんですか?」 ミントは耳をピンと立てその音を探る。 「誰かこっちにきてますわ・・・・」 「そんな事言って・・・誤魔化されませんよ!」 「嘘じゃありませんわ!もうそこまで」 バサっと言う音が聞こえたと同時に何かが飛び出してきた。 「うぁ!」 「きゃあ!」 ミントの脳裏に最悪の事態が過ぎったがその男はミントやミルフィーユの姿を見るなり 頭を押さえ込んで丸くなった。 「た、助けてくださぃ!殺さんといて!」 男の第一声は命乞いの言葉であった。 「ミルフィーユさん、お水をコップに一杯汲んできて下さいな」 「あ!はいはい」 ミルフィーユが慌ててラッキスターの倉庫に走っていった。 ミルフィーユの姿を見送るとミントは胸を撫で下ろし男の方に視線を変えた。 「安心してくださいまし、私たちに戦闘の意思はございませんわ」
中城村 昭和20年4月1日 午前10:25 その日本兵はミルフィーユの持ってきた水を飲んで気持ちを落ち着かせるとその詳細を語ってくれた。 彼の名は平山幸一、沖縄守備隊の二等兵で那覇市で写真館をやっている事、妻が身ごもっていて もうすぐ新しい命が生まれる事、長男と次男が軍隊にいる事等を教えてくれた。 「それでね、長男の嫁さんが学校の先生をしてるんですよ、次女は今女子挺身隊に入ってますんや」 ミントは彼の家庭がとても幸せな物であったと感じながら話に耳を傾けていた。 「へぇ〜長男のお嫁さんが小学校の先生なんですかぁ、私も学校の先生になりたかったんです」 「は〜で、何で軍隊に入らはったんですか?」 「皇国師範学校を志願したんですが士官学校になってたんですよ・・・」 すると幸一は右手をミルフィーユの方に向けてこう言った。 「ハッハッハ、アホ大賞あげ〜る」 ミントは耳をパタパタさせてクスクスと笑い出し、ミルフィーユは頬をぷぅ〜と膨らませた。 「そんなぁ、アホじゃないですぅ!」
なあ、この日本兵って…
きっと引き笑いなんだろうな
嘉手納沖上空 昭和20年4月1日 午前10:15 カンフーファイターはコルセアとヘルキャットを蹴散らしながらさっきすれ違った 日の丸航空機を気にかけていた。 「どっかで見た顔なのよね?」 蘭花の中に何かもやもやしたものが残り気持ちが悪かった。 「戻ってみようかな?」 何か重大な事だったかもしれないという気持ちが蘭花を襲う。 とりあえず旋廻してあたりの戦況を見つめなおす。 やがて両者は敵同士である事を悟った蘭花は次にどちらが優勢か観察してみる事にした。 「艦隊から出てきた戦闘機の方が性能がだいぶ違うみたいね・・・」 そうこうしているうちに日の丸をつけた航空機がパタパタと落とされだした。 装甲がかなり薄いのか一太刀を浴びたら瞬間に炎上してしまう機体も確認できた。 「うそ・・・そんな・・・」 しかし、蘭花がもっと驚かせたのはその戦法であった。 手ごろな艦船を見つけるや対空砲火の中に飛び込んだかとそのまま船に体当たりし四散する。 駆逐艦クラスの艦船にはそれほど被害はないようだが浜から輸送船に引き返す上陸艇や戦車輸送船 は大爆発をおこして炎上していた。
嘉手納沖上空 昭和20年4月1日 午前10:17 「間違いない!乱れてはいるけどあの巡洋艦が旗艦」 駆逐艦がその重巡洋艦の周りを陣形を立て直すべくウロウロしていた。 このみはあの巡洋艦は直感で旗艦と判断し麻奈とちひろに伝える。 その時、前田曹長操る隼とお供の数機がその巡洋艦目掛けて突入しようと急降下を 開始した。 重巡洋艦側も狙われている事に気付いたらしく高射砲や対空気銃をバンバン撃ちまくってきた。 対空砲弾が爆発するたびに隼の周辺で黒い花が咲いた。 その光景はスプールアンスからも確認できた。 艦橋目掛けて数機のカミカゼが飛び込んで来る、足が凍りつく感覚を覚えた。 グゥーンという独特の爆音が段々と大きくなるにつれ乗組員の顔が凍り付いていく。 「あぶない!」 スプールアンスは思わず目を閉じた。 隼の内1機がインディアナポリス真横の海面に墜落し水柱が上りスコールの様に堕ちてきた。 「これがカミカゼなのか!?」 スプールアンスは肝を潰した。
いうおいよ本格的戦記小説風になってきたな。 いいぞ!
沖縄沖 昭和20年4月1日 午前10:17 「さぁどうぞ」 水兵は少し重そうに二人の軍人を駆逐艦に引き上げた。 「ようこそ、ハリソンへ」 下士官が短い敬礼を行うと急ぎ足で艦橋に案内する。 「カッターの収容完了です!バックナー中将、キランド少将共に無傷であらせられます」 水兵が艦橋に報告を終えると駆逐艦の機関が運転を始めた。 艦橋にあがると駆逐艦ハリソンの艦長と副長が敬礼して二人を迎えた。 「ご苦労、旗艦から聞いていると思うが大至急この海域を離脱し空母郡と合流してくれ」 バックナー中将の言葉が終わろうとしたとき旗艦インディアナポリスすぐ脇にカミカゼが 堕ちてきた。 「うぁ!」 「機関最大戦速!この海域を離脱するぞ!」 艦長の的確な命令が飛ぶ、同時にエンジン音が変わる。 「スプールアンス大将は我々だけを離脱させどうゆうつもりなんでしょう?」 キランド少将はインディアナポリスを見ながらつぶやいた。
唯一神三四三烏丸航空隊がエンジェル隊のスレッドで華麗に343get! 皆のもの烏丸ちとせ様にひれ伏せよ 三四三烏丸航空隊は神!!大日本帝国陸海軍の中で「最高の烏丸航空隊!!」karasuma is god!! shitose is god!! ちとせ様、出番ですよ。
344 :
ちとせ :04/11/01 00:06:33 ID:???
ああっ 持病の癪にさわる病が!
嘉手納沖上空 昭和20年4月1日 午前10:20 「前田曹長の部隊が先にしかけたのか!?」 麻奈は船に吸い込まれていく隼を確認し命中すると思った。 だが、インディアナポリスは対空砲火と執念の操舵で辛うじてそれをかわした。 しかし、護衛駆逐艦と逆の浜側に大きく舵を切ったため旗艦が孤立してしまった。 無論、ちひろはこの好機を逃すまいとこのみ機、麻奈機に突入のサインを出した。 その時、先ほど遭遇した大型のロケット機が自分の目の前を通過した。 「あの機体も戻ってきたの?味方にしろ敵にしろもう私たちに関係ないか・・・」 ちひろは新兵器ならきっと偉い人が乗っているのだろうと思いその機体に向かって敬礼を行った。 「明日香・・・・今行くよ・・・」 3機は一斉にインディアナポリスめがけ飛び込んでいった。
嘉手納沖上空 昭和20年4月1日 午前10:20 カンフーファイターの計器が蘭花に機体各個に微弱の損傷を受けている事と アンカーアームのワイヤーの限界、ミサイルの弾切れ、バルカン砲の残弾わずかを知らせている。 「後1、2回ぶっ放したら終わっちゃうな〜」 前髪をクシクシかきながら蘭花は困った表情を浮かべる。 その時ちょうどさっきの日の丸飛行機が下の巡洋艦を狙っているのを見て 蘭花はパイロットの顔が気になりだした。 「確かに女の子だったような気がするんだけどな」 とりあえず、いくあてもないのでその機体近づいて顔を見てやろうと前を横切ってみた。 そして一目見て蘭花の頭の中が真っ白になる・・・・ 「ち、ち、ちとせぇぇぇえ!?」 思わず声を上がった。 「何で、何でちとせがあんなボロっちい飛行機に乗って訳分からん敵と戦ってんのぉ!」 そしてもう一度確認するため振り返る、距離が離れているので後方のカメラを望遠した。 その機体のコックピットからちとせらしき少女がこちらに敬礼をしている。 「間違いないわ・・・ちとせね・・・」
インディアナポリスって原爆輸送した艦だったっけか
>>347 原爆を輸送中か帰りに日本軍の潜水艦に撃沈されました
そうそうそれで戦後日本の暗号解読班が徹底的に調べられたんだったな
>>1 つーか補給も何もなしで星間戦争っぽいの終結させたり
しているので普通に日本が勝てるかと。
10分ぐらいで日本からアメリカまで行って帰ってこれるかもな
慣性制御してりゃ一瞬かもよ
カンフーファイターぶっ壊れそうだな 戦国自衛隊みたいにならなければいいけど。
354 :
メロン名無しさん :04/11/04 02:19:38 ID:e09rkN15
かなり久しぶりに来たけど50レスくらいしか進んでないのか。まあ楽しみにしてるよ
嘉手納沖上空 昭和20年4月1日 午前10:21 もう迷うものは何もない、ちひろ機、このみ機、麻奈機はインディアナポリス 目指して突っ込んで行った。 対空砲火でそれを振り払おうとするインディアナポリスに迫る3機。 その時、カミカゼの後方からカンフーファイターが突っ込んできた。 「ちとせぇぇ!死んじゃ駄目だぁ!」 必中を祈り込めアンカーアームを打ち出す蘭花、期待通りちとせの機体を取り込んだが 包み込んだと同時にインディアナポリスに艦橋をぶち抜いた。 衝突の勢いでちひろ機が装備していた爆弾が外れ甲板に転がり落ちる。 その後このみ機が前方砲塔付近甲板に体当たりしたと思えば麻奈機は後部艦橋付近に 体当たりし3つの爆弾が大爆発した。 カンフーファイターは寸是の所で蘭花がコード上げたため衝突は免れたものの ちとせを包み込んだアンカーアームのワイヤーが切れてしまった。 「ちとせ!」 蘭花が切れたアンカーアームを探す。 アンカーアームはワイヤーが艦橋に引っかかっていた。 「あれ?ちとせの飛行機がない!」 アームは手を開けて航空機を掴んではいなかった。 蘭花は確かに直撃する寸前に掴んだと確信していたのだがあるはず航空機はそこにはない。 慌てて航空機の行方を捜すと、海面に両翼を失った航空機が漂っているのを発見した。 コックピットの損傷はマシだったのでわずかな望みを託し蘭花はカンフーファイターを 着水させた。
まあがんばれ
ウ ホ ッ い い 百 合 の 予 感
359 :
メロン名無しさん :04/11/10 23:20:02 ID:Vip8KqOJ
中城村 昭和20年4月1日 午前10:30 「それで逃げてこられたんですの?」 ミントが平山の話を聞き込んでいた。 「そうです・・・鉄砲撃つのが嫌で逃げ出してきたんですんや」 さっきのテンションはどこへやら暗い口調で語る平山は淡々と状況を語った。 「町会長さんが撃たれた後位に変なカッコした女の人が二人が日本兵とやってきたんです」 ミントの耳がピンと逆立った。 「恐ろしい武器でした〜いや、戦車を一発で吹っ飛ばしたりできるんや」 「もう一人の方は千切れた兵隊の足を何も使わんとひっつけてましたんや」 この部分だけを興奮して話す平山にミントはあの二人しかいないと確信した。 「すごいですね〜そんな人がこの島にいるんですかぁ」 ミルフィーユの方は相変わらずであったが・・・・ 「そんなのフォルテさんとヴァニラさんに決まってるじゃありませんか!」 「そうなんですか?」 「そうなんですわよ!」 ミルフィーユの鼻を指で突きながらミントが力説する。 「あ、知り合いやったんですか!そやったらあんたらも怪我直したりできはんの?」 「いえ、あれは彼女特有の能力ですの、私達にはできませんわ」 ナノマシンテクノロジーなんて多分理解できないと思いミント詳しい説明をしなかった。 「じゃあ、これであとは蘭花さんを見つければ全員集合ですねミントさん」 ミルフィーユの一言にミントはハッとした。 「蘭花さんの事忘れてましたわぁぁぁぁああ!」
スレが止まっちまったア ですわ
おそレスだけど、アニメ版なら
>>28 が全ての結論をブチあげてるような。
アレならこういいそうだ、を巧く纏めてる。
>>28 さんグッジョブ!
362 :
メロン名無しさん :04/11/16 21:15:41 ID:YwxJrltq
メロン名無し飽きたのか?週刊連載で毎週何曜日何時に更新とかにすれば?
363 :
メロン名無しさん :04/11/16 21:16:42 ID:YwxJrltq
ってメロン名無しはここのデフォだったのね・・・エンジェル風味か
ていうか途中で止められると非常に焦れったいのでガンガレ
嘉手納沖上空 昭和20年4月1日 午前10:23 カンフーファイターがその機体を南海の海にゆっくり浮かべている。 蘭花は大急ぎで海に飛び込み墜落した機体の方に近づいていく。 「こんなシーン、前漫画で読んだことあるわね・・・」 春とはいえ冷たい水が身体に沁みる。 海面には航空機の燃料や艦船の油が浮いてギトギトしていた。 蘭花の服や髪にも油がまとわりつく。 「ちとせに絶対クリーニング代と美容院代請求してやるんだから!」 ブーブー文句を言いながらも何とか機体にたどり着いた蘭花はキャノピーをこじ開け ちとせを引きずり出した。 「全く世話かけてくれるわ、ん?」 蘭花が手を確認するとその手は真っ赤に染まっていた。 「怪我してるんじゃない!早くしないと・・・」 蘭花は、ちとせを抱え再びカンフーファイターに向かって泳ぎ始めた。 一方、その姿を確認した米艦隊の駆逐艦の水兵はこのチャンス他なしと艦長に報告を行った。 「なるほど、ロケット重爆は水上機だったとはな・・・・」 艦長は目を丸くして日本軍技術を思い知らされた。 「しかし艦長、砲身が故障していて砲撃できません」 「雷撃なら可能か・・・・」 艦長は残念そうな声で着水中のロケット重爆に雷撃の許可を出した。
中城村 昭和20年4月1日 午前10:32 「よろしいですか、私は蘭花さんを迎えにいきますからミルフィーユさんはフォルテさん達をおねがいします」 「はいは〜い、了解しましたぁ!」 二人は紋章機に向かって駆け出していく。 「いかはるんですか?」 平山は二人を呼び止める。 「どうしたんですの?」 「なんですか?」 二人が振り返ると平山はおもむろにカメラを取り出しシャッターを切った。 「おぁ、写真ですか!」 「一応、写真屋ですから・・・」 「もぉ、お洋服も髪も汚れてましたのに・・・・」 「戦争が終わったら写真取りにきて下さい、那覇でまた写真屋やりますから」 平山が嬉しそうに笑った。 「その時は、みんなで伺わせてもらいますわ」 「そうですね、エンジェル隊の集合写真を撮ってもらいたいですぅ」 「そん時は家族皆で待ってますさかい・・・」 平山は手を振った。 「赤ちゃん見せてくださいね!」 そういい残し二人は再び紋章機に向かった。
嘉手納沖上空 昭和20年4月1日 午前10:29 魚雷発射管が数本の魚雷をカンフーファイター目掛けて発射したのは、それから数分後の事だった。 雷撃を行うとは想定していないので発射に手間取ったが目標はピクリとも動かず停止している。 「これだけの犠牲を出してあれ一機か・・・・」 魚雷の進路を見守る艦長がポツリとこぼした。 一方蘭花は、ちとせをカンフーファイターに引きずり上げ止血作業とテキパキと終わらせた。 「やっぱ・・・・人工呼吸しなきゃだめよね・・・・」 顔を赤らめつつも迷っている時間はないと覚悟を決め蘭花は人工呼吸を施し胸に耳をあてる。 この作業を何回か繰り返しているうちにちとせは息を吹き返した。 まだ意識は戻らなかったが蘭花は胸を撫で下ろすことができた。 「さてと、早くこの場所を離脱しますか!」 その時である、左舷に魚雷が数発命中しカンフーファイターは凄まじい揺れに襲われた。
368 :
メロン名無しさん :04/11/24 00:00:09 ID:8l9Q0u6M
誰か漫画化しろそんでアニメ化しろ
まだあったのかこのスレ
まあがんばれ
あぁ、ランファーーー!! っていうかご先祖様の「ちひろ」がいつの間にか「ちとせ」になてるよ。
>この作業を何回か繰り返しているうちにちとせは息を吹き返した。 これはランファから見てちとせってことにしといてやれ
那覇市 昭和20年4月1日 午前10:35 首里城地下に設けられた、日本軍司令部は神話から命名され天の磐戸(あまのいわと)と呼ばれている。 6カ所の入口、延長1キロにも及ぶ巨大さを誇るこの要塞も本土決戦のために時間稼ぎの城に過ぎなかった。 「それは本当か!?」 第32軍司令官牛島満中将は思わず席を立ち上がった。 「はい報告によりますと、国籍不明の航空機が嘉手納沖に出現し米国艦隊と戦闘状態に入ったとの事です」 「それで戦況はどうなんだ!?」 隣にいた第32軍参謀長長勇中将も思わず声を上げてた。 「はい、敵上陸部隊は先行した部隊を除き略上陸を断念し海上の艦艇にも多数の被害が出たとの事です」 士官の報告はまるで狸につままれたようであった。 「とても信じられん・・・・参謀はどう考える?」 「どう考えても検討がつきません、しかしこの情報が本当であれば一機に上陸した敵を殲滅しませんと」 「そうかしばらくの様子をみてみるか、ところで村雨はまだ戻らんのか?」 国籍不明機の問題をひとまず区切った。 「村雨一等兵からの連絡はまだありません、本日の午前中には那覇に戻る事となっています」 「あいつは北谷か・・・諜報部らしい情報を期待しよう・・・」 牛島は再び席に着き士官に細かい命令を出した。 「では失礼いたします!」 士官が敬礼を残して部屋を後にした。 「参謀、この戦どちらに転ぶかな?」 牛島が横目で長を見る。 「番狂わせがあると見ますが・・・」 長はかつて無い番狂わせを予想しえ口元を緩めた。
374 :
メロン名無しさん :04/12/02 00:08:35 ID:XZoH3MgJ
嘉手納沖上空 昭和20年4月1日 午前10:37 「魚雷は命中したのか!?」 望遠鏡を見ながら艦長が怒鳴る。 それもそのはず、着水したロケット重爆は凛として海面に浮かんでいたのだ。 「全魚雷命中です、水柱を本数分確認しました!」 カミカゼ攻撃は尚も続いておりこの駆逐艦が雷撃できたのは奇跡であった。 しかし、その奇跡も長くは続かず直ぐに特攻機が飛び込んで火柱が上がった。 一方、カンフーファイターは数発の魚雷を受けてはいたがボディが損傷した程度ですんだ。 「あいたた・・・・やってくれるじゃない・・・あ〜こぶできたぁ〜」 頭を摩りながら欄花がゆっくりと立ち上がった。 「とりあえずちとせをどこかに固定しないと」 蘭花は振動で散乱した格納庫からロープを見つけ近くのパイプにくくり付け 操縦席へと戻る。 やはり数個の警告灯が点滅している。 「システム復旧に数分か・・・やばいわね・・・」 その時、上空をブルーに塗装した紋章機が通過した。 「お待たせしましたわ、蘭花さん」 「ミント!あんたって娘は!」
北谷海岸沿い 昭和20年4月1日 午前10:37 フォルテとヴァニラは神の様に崇められながら戦闘地域を離脱した。 「ありがとう、フォルテさんのお陰で上陸を防げました」 「ヴァニラさん見てください、元通りにしてもらった足この通りです」 口々に感謝の言葉を述べる沖縄守備隊や日本兵が周りを囲んでいた。 「どうするんですか・・・・」 ノーマッドが厳しい質問が小声で問いかける。 「どうするってったって・・・・なぁ・・・成るようになるさ」 「計画も無く、一時的感情で一方の味方をして収集がつかなくなりますよ」 ノーマッドに顔をグイっと近づけるフォルテの上でヴァニラが上空を指差した。 「あれを・・・・」 フォルテ達の周りがにわかにざわつき始める。 「なんだ〜!?」 「敵襲か!!」 「対空戦闘だ!」 守備隊の面々が38式を上空に構えるがフォルテがそれを制する。 「安心しな!味方機だよ」 ピンクに可愛く塗装された機体ラッキースターがゆっくり浜辺に着陸する。 粉塵が物凄い勢いで舞い上がり一同を包み込んだ。 「フォルテさ〜ん、ヴァニラさ〜ん!」 機体の方からミルフィーユが近づいてくる。 「お〜い、ミルフィーユ!」 フォルテが大きく手を振り、ヴァニラが無表情ながら安堵ある目をした。 「ハァハァ、大丈夫ですか?」 「あっはっはっは、あたしとヴァニラがそう簡単に死ぬと思うかい?」 「まぁ少なくとも貴方は生き残ると思いましたよ・・・」 ノーマッドの体が冷たい海に放り込まれた。
嘉手納沖上空 昭和20年4月1日 午前10:40 トリックマスターの放つ遠隔コントロールユニット(フライヤー)は 損傷の激しいカンフーファイターの周りを忙しく飛び回り魚雷を粉砕していく 全自動作業に近い行為なのでミントは戦闘そっちのけで蘭花の相手をしている。 「だからこうして謝ってるじゃございませんか」 「あんた!人に許しを請う態度じゃないでしょ」 頬をぷぅと膨らませプイっとそっぽを向きながら横目でミントの出方を伺う蘭花。 ミントは涼しげにその様子を楽しみながら逃げて行く米軍の様子をモニターで確認しつつ 的確にフレイヤーを操っていた。
377 :
メロン名無しさん :04/12/08 17:46:04 ID:kRNaKogc
今どれくらい下がった?上げとかないと心配だな
378 :
メロン名無しさん :04/12/11 09:14:14 ID:8MK4o1Sg
沖縄 昭和20年4月1日 午前11:30 島を包囲した大艦隊はもう一隻も残っていなかった。 先行上陸した米軍も大半が撤退を余儀なくされ逃げ送れた数百人の部隊は抵抗を 続けたものの沖縄守備隊に降伏し連行されていった。 ミルフィーユ達は北谷の海岸沿いで引き上げてくるトリックマスターとカンフーファイター を出迎えに向かった。 「うぁ〜そうとう攻撃を喰らったんだな!」 傷ついたカンフーファイターの姿に驚愕の声を上げるフォルテ。 浜の砂塵を巻き上げ二機はゆっくりと着陸した。 「ヴァニラいる!」 蘭花が飛び出して来ての第一声がこれだった。 「はい・・・・」 「何なんですか?そんな油まみれの汚い手でヴァニラさんを触らないでくださいよ」 「来て!」 ノーマッドを浜に叩き付けると蘭花はヴァニラの手を引いてカンフーファイターに戻っていった。 「何なんだ??」 「どうしたんでしょう?蘭花さん?」
379 :
メロン名無しさん :04/12/12 19:13:03 ID:5o4VB4VO
第一部 旅の仲間 完
380 :
メロン名無しさん :04/12/12 20:15:33 ID:a5I0i0em
死ね
まあがんばれ
ちひろ ?????? 「う〜ん・・・・・」 ちひろがゆっくりと目を開くとそこは暗黒の世界であった。 何も見えない、何も聞こえないただ寂しさのみに支配された世界・・・・ 「地獄か・・・・・・」 ちひろは小さくつぶやくと身を起こしとりあえず歩いてみる事にした。 漆黒闇の中であったが不思議と恐怖を感じなくなった。 その内に漆黒の闇が霧のように晴れてきた。 「うぁああああ!」 眼中に壮大な草原が広がり心地よい風が流れてくる。 思わず走り出したちひろはまるで少女の心を取り戻したかのような笑みを浮かべる。 しばらく行くと川にぶつかった、とても大きな川で泳いで渡るにも流れは速そうだった。 「これでは向こう側にいけないなぁ・・・・あれ?」 ちひろが自分が一糸まとわぬ姿であることに気がついた。 「きゃあ!」 思わず胸を手で覆いその場にしゃがみ込むがしかし、そこには誰もいなかった。 ちひろは再び立ち上がると機銃を受けた傷跡を確認したがそんな傷は何処にもなかった。 「ここはやはり天国?」 その時である、一隻の手漕ぎボートがこちらに近づいてくる。 ちひろは再びその場にうずくまったがすぐにそのボートに手を振った。 「このみ、明日香、麻奈!」 死んだはずの三人がこちらに近づいて来る。 しかし、表情はなかった。 魂の抜けた肉体がちひろの前にたたずんでいる。 「みんな・・・・・どうしたの・・?」 ちひろな何かしらの疑問が芽生え始めた。
ちひろ ?????? 無言のまま三人はちひろをボートに乗せ船を出した。 「どうしたの?このみ、明日香、麻奈!」 何度も話しかけようとしているのだが3人からの返答はない。 「・・・・・・・・・・・・もの・・・」 川の中腹まで来た頃であろうか、麻奈の口が微かに動いた。 「何?どうしたの」 「裏切り者・・・・」 麻奈の口元に近づけたので今度は、はっきり聞こえた。 「どう言う事!」 ちひろの表情が凍りついた瞬間、麻奈が物凄い力でちひろの首を絞め始めた。 他の二人もちひろの手足を捕まえて身動きをとれなくした。 「裏切り者、裏切り者、裏切り者、裏切り者、裏切り者、裏切り者、裏切り者、裏切り者」 3人はテープレコーダーのように同じ言葉を繰り返す。 「く・・・・くる・・・しぃ・・・・ゃ・・・めて・・・・」 ちひろは遠のく意識の中でもがこうとするが身動き一つとれずにいた。 そして川に放り込まれた。 無抵抗のまま水の底に沈んで行く体、薄れ意識・・・・・ 「みんな・・・・どうして・・・・」
カンフーファイター 昭和20年4月1日 午後03:00 ミルフィーユと蘭花、ヴァニラの3人はちとせ側で看病を続けていた。 「ちとせさん、又泣いてる・・・・」 ミルフィーユがハンカチでちとせの涙を拭ってやる。 「ヴァニラさん、ちとせさんまだどこか痛いんでしょうか?」 「問題ありません・・・・傷の手当ては完璧です・・・」 「ちょっと、ヴァニラさんの献身的な治療に何の不備があるというんですか!」 発見から数時間ちとせは一向に意識を回復しない。 「そう言えばミントとフォルテさんは?」 「さっき、この国の幹部だって人と共に交渉に行くって出て行きましたよ」 「そうなんだ、まぁあの二人なら大丈夫か・・・・」 蘭花はふと疲れ表情を見せる。 「大丈夫なんですかぁ?蘭花さんお疲れですよ、昨日も寝てないし」 「誰のせいよ!」 ミルフィーユの額にデコピンして蘭花は缶コーヒーに手を伸ばした。
UCC、と。
ちひろ「少佐。自分は、勇気がありませんでした。 あの青と白に塗られた重爆の中に蓄積された歴史の記録を・・・ この戦争の結末を・・・見る事ができません・・・ ・・・これは、アメリカの飲み物です。 しかし、あの戦闘機はアメリカのものではない・・・」
M-GBR(まあがんばれ)
388 :
メロン名無しさん :04/12/17 22:35:08 ID:gixf6WMs
そろそろこのスレがブロッコリー内部で話題になっても良いころだ。誰かブロッコリーにメール送ってくれ。 俺は送らんけどな。 こう書いとけば誰か一人くらい木谷社長に送るだろ。そしてかわぐちかいじがモーニングあたりで連載する。 もちろんあのかわぐち絵で。
389 :
メロン名無しさん :04/12/18 02:10:20 ID:0F6wFalL
カンフーファイター 昭和20年4月1日 午後03:30 「そうか!そうだったんですね」 ノーマッドが突然大きな声を上げた。 「何よ!びっくりするじゃない!」 ヴァニラを除く二人は当然びっくりした表情をしている。 「ふっふっふ、分かったんですよ、私達が何故この世界に来たのかをね」 「す、すごいですぅ〜ノーマッドさん」 「もったいぶらずに教えなさい!」 二人が目を大きく見開きノーマッドに顔を寄せる。 「ミルフィーユさん、あなたのポケットに入っているものを見せてください」 「へ、はい!」 ミルフィーユはキョトンとした表情でポケットの中身を全部出した。 「やはり・・・・」 「どうしたんです」 「これが全ての原因ですよ、今朝回収したロストテクノロジーです」 「ロストテクノロジー!?この折鶴が!?」 蘭花は驚愕の声を上げる。 「その通りです・・・おそらくこのロストテクノロジーにインプットされている時代に飛ばされてしまったのでしょう」 「じゃあ、私達は時空を超えてこの世界にやって来たって事?」 「あ〜私それ映画で見たことありますよ〜」 ミルフィーユの目がパーアと輝かせたが蘭花が空かさずおでこをコツンと殴る。 「で、ここは何時の何処の世界なの!」 「現在カンフーファイターとトリックマスターの戦闘記録映像を見て分析した結果・・・」 ヴァニラは無言であるがほんの少しノ―マッドをギュっとする。 「時空地震(クロノクウェイク)以前、いやエデン形成よりも更に過去だと推測するのが妥当でしょう・・・」 「じゃあ、大昔の銀河のどっかの星に来ちゃったて事なの?」 蘭花が更にノーマッドに詰め寄る。 「そういう事になりますね、まぁ多少の文明はあるので問題はありませんが・・・しかし・・・」 ノーマッドが声を詰まらせる。 「どうしたのよ」 「はい、私達はこの時代の多くの事柄に干渉したのではないでしょうか?例えばこの島を包囲していた 大艦隊はおそらくこの島を攻略しようとしていたのでしょう、それに対しこの島の軍隊戦力は明らかに劣っていたんです そう考えると歴史ではこの島はあの大艦隊によって占領もしくは焦土化されたと考えるのが妥当でしょう」 「はぁ〜そうなんですか、てことは私達が会った人たち剛君や平山さんも死んじゃうって事だったわけですか!?」 ミルフィーユの顔が強張った。 「そう言う事になるかもしれませんね・・・・」 「嫌です!嫌ですぅ!だって剛くんはお母さんにやっと会えたんですよ、平山さんだって奥さんに赤ちゃんが生まれるって喜んでたんです それに写真を取りに行く約束だってしたのに・・・・」 普段のほほんとしているミルフィーユとは違った姿に誰も言葉が出なかった。
390 :
メロン名無しさん :04/12/18 16:23:36 ID:emDLJHim
おい、この小説一人で書いてるんだよな?384,389は同一人物だよな?
がんばってください
393 :
:04/12/18 22:25:47 ID:emDLJHim
がむばってください
>>388 かわぐちかいじの描く女性は瞳がつぶらでけっこう可愛いので
予想以上に良くなりそう
漫画化は無いだろうけどね
最初の頃に比べて誤字も無くなって来てキャラクターの魅力もしっかり出てると
思う
がんばってね
紋章機とみらいがガチでやりあうわけだな
那覇市 昭和20年4月1日 午後03:30 首里城の帝国陸軍32軍本部を目指すトラックに揺られるミントとフォルテ。 「全くこんな状況でよく眠れますわ」 ミントがフォルテを睨んでため息をついた。 「馬鹿野郎・・・それはあたしの分だろ・・・」 戦場で調達した38式歩兵銃を抱いて気持ちよく寝言を言っている。 青空の見えるトラックの荷台は田舎道を泥水を飛ばしならがら走りぬけてゆく。 「もう少しで天の磐戸です」 若い士官が親切に教えてくれた。 「ありがとうございます、ほらフォルテさんつきますわよ」 ミントがフォルテの身体をユサユサとゆするとフォルテが気だるそうに目を開いた。 「あ〜あ〜・・・・よっしゃ!」 「初めての所なんで注意してくださいまし、ゴタゴタはごめんですわ」 「分かってるて、さぁ仕事だ仕事」 首をまわしながら最後に大きな伸びをしたフォルテは帽子を被りなおし服の汚れを払った。 「さぁ、着きました」 若い士官が荷台から飛び降りると警備の兵隊になにやら話をしている。 しばらくすると数人の兵隊が集まり始めフォルテ達の前に整列し一斉に敬礼をおこなった。 「失礼します」 そう言うと兵隊がミントとフォルテの身体を調べ始めた。 「な、何ですの女性の兵士の方はおられませんの」 「我慢しろ、ここじゃそんなのいるわけないだろ」 フォルテがミントにそっと耳うちし両手を上げる。 「今日は最悪な日ですわ・・・・」 ミントも観念して両手を上に上げた。
フォルテ姐さんの胸も見放題 ミントたんのお胸ぺたぺた
首里城地下第32軍戦闘司令部 昭和20年4月1日 午後03:30 司令官陸軍中将牛島満はやって来た女二人を見て少し面食らった。 しかし、帝国軍人である以上部下の前でめったことはできない、すぐに平静を装い手を後ろに組む。 「トランスバール皇国軍エンジェル隊フォルテ・シュトーレン中尉です」 「同じくトランスバール皇国軍エンジェル隊ミント・ブラマンシュ少尉です」 滅多にやらない敬礼しこれまた滅多にやらない厳格な身分照会を終える。 「大日本帝国陸軍第32軍参謀長勇だ」 「大日本帝国陸軍第32軍司令牛島満だ」 その後も幹部達の挨拶が続き数分後に全ての挨拶は終わった。 「君達の活躍は色々な部下から聞いている、あの戦果だ敵のスパイというわけではないと信じよう」 牛島はまずこの言葉から切り出した。 「では、我々の身の安全は保障していただけるのですね」 フォルテは内心安心したが随分あっさりしたもんだなとの疑問を覚える。 「無論だ、しかし内地の判断を仰がなくてはならない問題は単機で米艦隊を追い払ったと信じてくれるがだが」 牛島はすぐに内地に打電を部下に命じる。 「確かに、あの艦隊には大きな打撃を与えたと思いますわ、しかし我が方にもそれなりの損傷がありましたの補給も盛り込んでもらえると 嬉しいのですが」 「我が軍も今や万全とは行かない、沖縄での補給はほぼ不可能と考えてもらえればよいでしょうな」 「無論、内地でも本格的なものとなると許可が下りるのは難しいと考えた方が得策だろう」 ミントは加勢した勢力がババであったと悟ったが何食わぬ顔で頷いた。 「この戦争、だいぶ苦戦なさってるようですわね・・・」 その場の空気が凍りつく、しかしミントは持論を話し続けた。 「戦法等を少々拝見させてもらった所、確かに士気は高いようですけれどもどれもかなりご無理なさっているように 感じますの。各部隊の装備においてもその差は歴然だと考えられますわ」 「貴様、中将の前で!」 士官の一人がホルスターに手をやる。 フォルテもその動きに反応しミント首根っこに手をかけた。 「待て!早まるな」 それぞれが行動を起こす前に長が部下を制する。 「我々とて苦難だしかし、国体護持のための捨石になろうと頑張ているのだ」 ミントは愕然と同じ軍人として愕然とした、この星の軍人は国のために命を捧げるのかと。
かわぐちかいじに16歳なのに容姿はロリっていうキャラを描けるとは思え無すぎ。
まあがんばれ
首里城地下第32軍戦闘司令部 昭和20年4月1日 午後03:50 地下の会議室はとてもひんやりしているが湿気が酷く空気も淀んでいた。 日本軍とエンジェル隊の交渉は暗礁に乗り上げ話の進展はなかった。 エンジェル隊側の要求としては最小限の補給とカンフーファイターの応急修理場所提供であった。 一方の日本軍側の要求は補給、修理の代償としての軍事援助である。 文明の違いからみてミントもフォルテもこの同意に渋っていた。 「わたくし達がこの戦争に本腰を入れればミリタリーバランスが変わるおそれがありますわ」 「そりゃそっち側の苦戦ぶりもわかっていますが・・・・どうだろうね・・・」 ミントとフォルテは顔を見合わせた。 そして、再び沈黙が始まる。 その沈黙を打開する男が今飛び込んできた。 「村雨健次ただいま戻りました」 その青年は牛島と長に敬礼を行なうとメモを渡し後ろに下がった。 「君達を拘束する」 メモに一頻り目を通すと牛島は言い放った。 「何だって!どういうつもりだい」 あっという間に兵士がなだれ込んで二人に銃口が向けられた。 「フォルテさん、どうやら抵抗しても無駄のようですわ」 ミント非常な事を言ったがウインクして合図を送った。 「・・・・あああ、そうだねしかたないか」 「連衡しろ、ただし共に少尉と中尉だ丁重にな・・・」 牛島の命令で二人は更におくにある監獄へと連れて行かれた。
402 :
:04/12/20 22:08:01 ID:1PipgCTC
な〜んでどうして♪ピンチ!しゃーれになんない♪(ドキドキ)
ミントを助けにメーモンが来るぞ!
フォルテ姐さんが素直に従っているから大丈夫なんじゃないの? その気だったら全員軽く無力化する事出来るだろうし
スレが止まっちまったア
神奈川県日吉 昭和20年4月1日 午後04:00 かつて無敵の強さを誇った帝国海軍に今やその活気はなかった。 今や地下壕に篭り空襲に襲える毎日であった。 そんな日吉壕に軍幹部が極秘召集されたのは米四個師団が沖縄より謎の撤退をしたとの情報が 入った1時間後の事である。 「陸軍の幹部方も日吉にお越しになるらしいぞ」 「一体沖縄で何があったんだ」 海軍幹部達が口々に沖縄の異変を噂していると陸軍の幹部達がぞろぞろと入って来た。 そして東條英機大将、と陸軍の重臣である。 海軍側も米内光政海軍大臣を初め鈴木貫太郎大将、豊田副武連合艦隊司令長官と豪華な面子であった。 数分後極秘の会議は物々しい雰囲気の中で始まった。 「第32軍から報告によりますと米軍は午前7:00より中飛行場方面に対地攻撃を加えから熾烈な艦砲射撃を開始しました。 そして、08:30頃から米軍の上陸用舟艇が嘉手納海岸に達着して上陸を開始しました」 「しかし、米軍師団はこの後09:00頃より飛来した国籍不明機により壊滅的な攻撃に遭い10:00までには主力大多数が撤退したとの事です」 「尚、この国籍不明機については詳細な情報はありませんが我が軍の戦法とは異なった独創的な戦法による攻撃を行なったとの事です」 陸軍幹部は報告書をテキパキと読み続け、その内容にほとんどの軍人達が首を傾げたり隣と話合う等していた。 「豊田君、どう見るかね?」 海軍大将である米内は現場の責任者豊田にその意見を求める。 「奇跡が起きたとしかいい様がありません、そんな航空機は見たこと聞いた事ありませんから」 似たような議論も出るがやがて陸軍が極秘開発したロケット機ではないのか?海軍の極秘機か等の憶測が飛び交い 果てにはドイツからの援軍やソ連の新兵器か等にまで話が及んでいた。 そして話はエスカレートし米軍の敗走部隊を台湾航空隊に攻撃させろだの第二艦隊に追撃させろ等の意見が飛び出す。 会議が始まって3時間が経とうとした時更なる知らせが日吉を襲った。 第32軍、国籍不明機の搭乗員2名を確保残る3名は中飛行場で監視したり・・・
スレが止まっちまったア
神奈川県日吉 昭和20年4月1日 午後07:40 「牛島も中々の手段を使ってくれた・・・」 東條は牛島が内地の判断を仰ぐべく時間稼ぎのために国籍不明機のメンバーを拘束していると悟ったのだ。 「しかし、それだけの戦闘力を持つ機体を操る飛行兵となるとさぞ切磋琢磨の訓練を受けたにちがいない その気になれば32軍程度軽く吹き飛ばすのでないだろうか」 東條は32軍を気遣った、いやもう全滅させられているかもしれない。 「東條さん戦いますか?徳山沖に戦艦大和が待機していますが・・・」 「大臣、大和をつまらない事に使うなと言われたのはそちらではないか」 南雲の提案に苦笑いをする東條、事態は今日中に決着をつけなければならないと察した。 「他の要求では補給を受けたいとの事もあるそうだが沖縄では満足にいかんだろう」 「では、本土へ招待してやりますか?」 皆が静まり返った、そしてしばらくの沈黙の後途中から参加していた内閣総理大臣小磯国昭が口を開いた。 「戦っても意味は無い、向こう側はこちらに補給を望んでいるんだ敵意はないだろう。どこまでの事ができるかわからないが 迎え入れようじゃないか」
中飛行場カンフーファイター内 昭和20年4月1日 午後04:00 ちとせはまだ眠り続けていた。 「ちとせさん、だいぶ疲れてたみたいですね・・・ヴァニラさん」 「はい・・・・」 「まぁ普段から軟い方だとは思ってましたけどね」 ノーマッドの毒舌が炸裂している。 「そう言えばミルフィーユ、ちとせが着てた服は?」 「はい、蘭花さんのと洗濯して乾燥機に入れようと思ったんですけど入らなくって」 「まぁ、簡易の乾燥機だから・・・でどうしたの?」 「紋章機のエンジンにあてて乾かしてます、もう乾いていると思うので見てきます」 ミルフィーユはパタパタとちとせが着ていた飛行服を取りに向かった。 数分後・・・・・ 「蘭花さ〜ん」 涙目でミルフィーユが戻ってくると焼け焦げたボロキレを差し出した。 「何これ?」 「ちとせさんのお洋服が燃えちゃいましたぁ〜」 「え、バカァどうすんのよ!」 「そりゃそうですよ、乗りっぱなしだったんですからエンジンが予想以上に熱くなってたんですよ」 「ふぇ〜んごめんなさぁ〜い」 ミルフィーユが力を入れるとボロキレはバラバラと床に落ちた。 「毛布一枚じゃちとせさん風邪ひいちゃいますよねぇ〜」 「もぉ〜しょうがない、ミルフィーユあたしの予備の服を持ってきて」 「しかし、蘭花さんのではサイズ大きすぎ・・・・・」 ノーマッドが壁に投げつけられた。 「少し待っていてください・・・・」 ここでヴァニラが立ち上がってハーベスターへと戻った。 「さ、流石はお優しいヴァニラさん・・・自分の服を貸してあげようと・・・」 ノーマッドが壁際でグシャとなりながら語る。 「ヴァニラのじゃ小さすぎるでしょ!」 「じゃあ、私が自分のとってきます!体型もちとせさんと同じぐらいですし」 ミルフィーユもヴァニラに続いてラッキースターに戻ろうと立ち上がった。 「ミルフィーユ」 「何ですか?」 「下着も持ってこなきゃだめよ」 「わ、分かってますぅ!」 頬を赤らめミルフィーユはかけていった。
首里城地下第32軍戦闘司令部 昭和20年4月1日 午後04:00 同じ頃、フォルテとミントは捕虜収容用の牢獄に軟禁されていた。 「なんかとんでもない事になっちまったねぇ〜」 「本当ですわ!作戦であろうともまさかこんな不衛生な・・・考えられませんわ」 ミントはプリプリと怒っていた。 「で、どうなんだ?使ったんだろ」 フォルテが小声でミントに問いかける 「どうやらわたくし達を監禁して本土からの連絡を待つようですわ。補給面でもここよりは内地の方が ましだと・・・」 「そうかい、じゃあ補給は受けられそうなんだね?」 「おそらく許可が下り次第可能ではないでしょうか?」 その答えにフォルテは安心した。 「問題はその条件だ・・・アタイ等がこの国の軍に協力するって事は」 「う〜ん確かに難しい問題ですわ、今更向こう側にもいけませんしね」 二人とも考え込んでしまう。 フォルテは、この戦争この国の敗戦によって終わると推測を立てていた。 あのような大部隊を自分達の領土に進攻させているとなるとこの国の状況は悪い、持って後1年?いや半年位か? しかし、もし自分たちが加入して戦火広がる事にでもなれば・・・・ 「フォルテさん大丈夫ですの?」 「ああ、すまない・・・いや・・・」 フォルテは軽く自分の頭を叩くと再び考え込んだ。
中飛行場カンフーファイター内 昭和20年4月1日 午後04:15 最初に戻ってきたのはヴァニラだった。 「おまたせ・・・・しました・・・・」 「ごめんヴァニラ、あなたの服じゃ・・・・あれ?」 ヴァニラはちとせが着ている制服を持ってきた。 「ヴァニラ、どうしてあなたがそれを?」 「クリーニング屋さんが・・・・時々間違えるんです・・・・」 「流石はヴァニラさん機転がおききだ!」 その直後、ミルフィーユが大風呂敷を抱えてやって来た。 「はいはい〜お待たせしましたぁ」 「あんた!?何その量・・・・」 愕然とする蘭花の前に風呂敷が解かれた。 小山程の女性物の服が飛び出した。 とりあえず衣服は揃ったので3人でちとせの身体を起こした。 「あ、あんたはあっち向いてなさい」 蘭花がノーマッドの身体を後ろに向ける。 「何なんですか!私をそこら辺の野郎と一緒にしないで下さい」 「さぁ、始めるわよ、ミルフィーユ左抑えて、ヴァニラはそれを着せるの」 ノーマッド主張を無視しテキパキと着替えを行なう3人。 「ちとせさんこんなに軽かったんだ、すごいですね蘭花さん」 「それ嫌味?あんたが毎日のようにお菓子ばっかり作るからでしょ!」 「でも、ちょっと痩せ過ぎじゃないですか?ちゃんとごはん食べてるのかな・・・」 「おいしいご飯を食べないと楽しくありません・・・・・」 そんなこんなを言いながらも着替えは数分で終わった。 「はぁ〜よしこれで大丈夫ね」 「結局いつもの制服ですけどね」 また床にペタンと座り込む二人、ヴァニラはミルフィーユの荷物をゴソゴソいじっている。 「何してんのヴァニラ?」 「にゃ〜・・・・」 ヴァニラが猫耳のカチューシャを自分の頭に付け鳴いてみせた。 「あ〜それ、去年の忘年会の時にフォルテさんに罰ゲームでつけたやつでしょ?」 「そうですねぇ〜あの時フォルテさん顔真っ赤にして可愛かったですぅ」 「嗚呼ヴァニラさんなんてキュートなんだ」 「え〜と、確か尻尾もここに・・・・」 ミルフィーユは荷物の中からうまく尻尾を見つけてくる。 「それ耳に合わせて動くやつでしょ?」 「そうですよ、とっても可愛いんで買ったんですよ」 取り合えず退屈だったのでヴァニラに付けてみる。
(゚д゚ ) (| y |) ∧ (゚д゚ ) ∧ \/| y |\/ ∧∧ く(゚д゚ )ゝ | y | ∧∧ ネコミミモード♪ (゚∀゚*) (| y |) ネコミミモード!
なんかすごいマイペースでマターリした展開だねー ちーひんが起きたらどんな反応を見せるのか楽しみだ
しかし死ぬ
orz
中飛行場カンフーファイター内 昭和20年4月1日 午後05:00 「あっはっはっは、ヴァニラかわいい〜」 「ニァーン・・・・」 ちとせの容態が落ち着いたので3人は数十分間遊び続けた。 その時、蘭花の腹の虫が空腹を知らせた。 「そういえば、朝から何も食べてなかったわね」 「お腹が空いては戦ができません・・・」 「あ、そうですねじゃあ、朝に受けた補給物資でサンドイッチでも作りましょうか?」 「みなさん!私たちは過去に来てるんですよ食料は控え目に使った方が・・・」 「うっさい、人間が暮らしてるんだからこの星にもそれなりのものあるでしょ!」 ノーマッドがちとせの横に置かれる。 「あんた、ちとせが起きたらサンドイッチ食べに来なさいって言うのよ、分かった」 隣ではヴァニラそっと猫耳カチューシャと尻尾をちとせに装着させていた。 「うぁ〜ちとせさん似合いますね〜、でもいつの間にショートカットにしたんでしょう?」 「おめぇ今頃気付くなよ」 ノーマッドの鋭い突っ込み・・・・・ 「黒髪だから暑苦しくなったんじゃないの・・・もしくは失恋ね」 「そう、髪は女の命・・・・」 「まぁ、この娘が男をどうこうできる勇気ないわよね、さぁ行こう!」 「あ・・・ちょっと、待ってくださ、行ってしまった・・・・」 ノーマッドがちとせの横にポツンと取り残された。
首里城地下第32軍戦闘司令部 昭和20年4月1日 午後05:00 「はぁ・・・まだですの!いったい何をモタモタしてるんでしょう」 「落ち着け、まだ一時間じゃないか・・・」 「こんなかび臭いとこ一秒でも早く出たいですわ!」 ミントはプンプンと怒っている。 「お待たせして申し訳ないな」 フォルテとミントの表情が強張る。 「おっと、そんな顔しないでくれよ・・・差し入れを持ってきてやったのさ」 男はランプの火で顔を照らした。 「あ、お前は!どおりで見張りの兵が一人もいないわけだ」 「姐さん、分かるかい」 男はそう言うとナイフを鉄格子の隙間から投げ込んだ。 「チュウ!」 「キャ!なんですの」 ナイフは薄暗い中でも性格にネズミを捕らえていた。 「ちょっと失礼するよ」 男はポケットから牢獄の鍵を取り出し中に入る。 「おっと、待ちな。仮にもレディが二人もいるんだぞ、名前くらい正式に言ってもらいたいね」 「これは失礼した。帝国陸軍村雨健次だ」 「諜報部って言葉忘れておられますわよ」 ミントの一言に健次は苦笑いする。 「よく、お見通しではないですかミント・ブラマンシュ少尉」 「いえいえ」 ミントはニコリと微笑を返した。 「所で差し入れってなんだい?まさかと思うが毒殺なんてのはごめんだよ」 「今のところ司令も参謀もあんたらをゲストだという事で扱っている、保障するぜ」 そういうと村雨は麦飯と泡盛をどかりと置いた。 「じゃあ、遠慮なくいただくよ」 フォルテは麦飯のおにぎりを頬張る。
まあがんばれ
1945年には東條は総辞職してなかったっけか
420 :
:05/01/01 00:59:08 ID:e1X0R6hS
だいじょぶか
akemasite スレが止まっちまったア
終戦60周年の年
423 :
エンジェル嵐味 ◆g8cvpiCc1E :05/01/03 00:41:16 ID:i+6R9JuJ
首里城地下第32軍戦闘司令部 昭和20年4月1日 午後22:00 暗闇の中に仄かにともる光。蝋燭か何かの儚く揺らめく光が幼い少女の肢体を浮かび上がらせる。 「はァッ・・・もうゆるしてェ・・・」 泣きじゃくるようなかすれた声で少女は―ミントは懇願していた。 だが男はミントが腰を上下させる行為をやめさせようとはしない。 「甘えんじゃねぇ!もっとケツを動かすんだよ!」 容赦なく男はミントに怒鳴り散らす。もうどれ位この辛い行為が続いているのだろうか、ミントの顔は 赤く高潮し、汗が玉のように無数に吹き出て滴り落ちている。 村雨は嫌らしいサディスティックな笑いをうかべ彼女への攻めをやめようとはしない。 ミントの軍服は村雨の足元に脱ぎ捨てられ辛うじてつけている薄着は胴も肩も、太股も、そして 下腹部もしっとりと濡れそぼっていた。 「ハアハアお願い…もういいでしょう……限界なの…けほっ…はあはあ…くぅっんん」 あまりの苦しさにミントは涙を流し、咳き込んでまともに言葉を発することも出来なくなっていた。 「ふふふ、弱音か?ずいぶん情けない軍人だな・・・これくらいの運動で泣き出すとはな・・・ ヒンズースクワット50回も出来んとは体力なさ過ぎるぞ」 「もうだめですぅ…確かに最近太りすぎとは言いましたがこんな苦しい思いをしてまで痩せるくらいなら 太ってもいいから寝転んで駄菓子食べてた方がマシですわっ!キーッ!!」 ミントはポケットからキャンディを取り出すと手馴れた手つきで袋を破り、至福の表情でそれを口いっぱいに ほお張るのであった。横で雑誌を読みながらも横目で見ていたフォルテがあきれた顔で一言 「駄目だこりゃぁ」
424 :
メロン名無しさん :05/01/03 11:28:26 ID:XgL32Tz3
良スレage
425 :
メロン名無しさん :05/01/05 23:09:43 ID:PBcr1inQ
首里城地下第32軍戦闘司令部 昭和20年4月2日 午前11:00 ヴァニラ「……」 ノーマッド「ヴァ、ヴァニラさん?どうしたんですか?」 ヴァニラ「良スレage」 ノーマッド「あぁっヴァニラさーん」
426 :
メロン名無しさん :05/01/06 00:07:49 ID:0vAuXC9z
中飛行場カンフーファイター内 昭和20年4月1日 午後06:00 「う〜ん、はっ!」 暗がりの中ちひろは意識を回復させた。 「ここは、いったい」 自分の着衣に異変を感じたのか手ごろな反射物を探し出し自分の姿を確認する。 自分が着ていた飛行服はどこかに姿を消し見たことも無い異世界の衣をまとっている自分が写った。 「これは・・・」 自分の身体のいろんな個所を見ているうちにちひろは恥ずかしくなったのか頬を赤らめる。 しかし、自分の頭につけられたネコミミと尻尾に気づくと思わず声を荒げた。 「な、何なの!?私猫になっちゃうの?」 そう考えると目に涙が溜まってきた。 「みんなと約束したのに・・・一緒に浅草に・・・私・・・御国のために頑張ったのに・・・何で猫なんか」 その場にペタンと座り込んで泣きじゃくるちひろ。 「ちょっと!ちとせさん何寝ぼけているんですか?」 「誰だ!?」 軍での訓練の成果か瞬時に頭を切り替え周囲の気配を探るが誰もいない。 「誰だ、出て来い」 迫力に欠ける少女の声が格納庫に反響する。 「私ですよ、私!」 ちひろは目を疑った、目の前に転がっているぬいぐるみが自分に話し掛けてきている。 「き、貴様、何者だ?」 「何寝ぼけた事言ってんだよ、さっさと目を覚ましてください」 ぬいぐるみは口が悪いようだった。 「誰だと聞いている!質問に答えろ」 「ノーマッドですよ、ノーマッド、愛くるしいヴァニラさんの」 「ノーマッド・・・敵国人か?」 ちひろは恐る恐るノーマッドに近づくそして捕まえようと手を伸ばした。 「一度は死んだ身、もはやここでどうなろと・・・・」 「ドカーン!」 「キャアァァアァァァァ!」 ちひろはノーマッドを投げ捨て物陰に逃げ込む、しかし破片はどこにも刺さってないおかしい。 「あはははは、ビックリしましたか〜?」 無表情な顔から嫌味な笑い声が聞こえてきたがちひろの顔を見てすぐに収まった。 「あ、すみません泣かすつもりはなかったんですが・・・」 「泣いてなんて・・・いない・・・」 ちひろは制服の袖で顔を擦る。 「じゃあ、何で目がウルウルしてるんです?まぁいいですよ、ミルフィーユさん達がサンドイッチを 作って待ってるらしんでラッキースターに向かってください」 「ラッキースター?」 「あ、はいはい寝ぼけてるんでしたね、案内しますから抱いて持ってってください」 「これでいいのか?」 「はい、じゃあ出発!」
427 :
メロン名無しさん :05/01/06 01:03:03 ID:aggRgFbu
だからIDをつけろと・・・
まあがんばれ
「これでいいのか?」 「抱き方が違う!」ってやってたらローゼンメイデンだな。
430 :
エンジェル風味 ◆qM7Yl4CItc :05/01/09 23:07:12 ID:a8YVjk77
こんばんわ、最近レポートやら就職活動が忙しくめっきり書く事ができません・・・ しかし、このままではいかんとコミックマーケット68にサークル参加する事にしました まだ受かるかどうかは分かりませんが、目標をもち頑張っていこうと思います。
431 :
メロン名無しさん :05/01/09 23:16:41 ID:jWRYNP4A
(´・д・` )えっ?
中飛行場ラッキースター内 昭和20年4月1日 午後06:05 「オイシー、やっぱりキムチタバスコサンドはサイコーね」 見ているだけで水が欲しくなりそうな赤いサンドイッチを美味しそうに蘭花が頬張った。 「こっちのフルーツサンドも美味しいですよ」 ミルフィーユは甘そうなサンドイッチをヴァニラと食している。 「ヴァニラも作ったの?こっちのやつ、ちょっと味見〜」 蘭花がヴァニラの手作りサンドを一個口に放り込む・・・・・ 「う、何これ・・・・」 「お漬物とマヨネーズをはさんでみました・・・・・・」 「これはちょっと・・・そうだミルフィーユあんたも味見しなさい」 蘭花はヴァニラの適当なサンドイッチをミルフィーユの口に押し込んでみた。 「ファガガガ・・・ケホケホ苦しかったです・・・あ、でもこれは美味しかったですよ」 「ハイソフトとバナナで作ってみました・・・・」 「お前は、Oh!M○コンブか!」 「てへ・・・・」 艦内に笑い声が響き少し至福の時が流れた。
サークル参加も良いが、まずは完結さしてくれ _| ̄|○オナガイします
434 :
エンジェル ◆qM7Yl4CItc :05/01/12 14:58:01 ID:5yQVbSKa
首里城地下第32軍戦闘司令部 昭和20年4月1日 午後06:00 「何で泡盛なんか持ってくるんだよ、貴重なんだろ?」 フォルテが耳打ち健次に耳打ちをする。 「水瓶の水はボウフラが沸いてたんでね、ちょっと倒壊した家から拝借してきたのさ」 「でも・・・・ちょっと不味かったかな・・・」 健次とフォルテがミントの方を向いてため息をつく。 「何なの!わたくしがどうかしまして?ほらぁフォルテさんも村雨さんも飲みが足りないわよ」 真っ赤な顔してミントがヨロヨロと立ち上がった。 「ほら、危ないだろ、おとなしく座ってろよ」 ミントの身体をフォルテは軽く担ぐと床に座らせようとするがミントは耳をバタバタさせて対抗する。 「わたくし、よってませんよぉ〜、エンジェル隊のアイドルがそう簡単に潰れませんわ〜」 そういうと目を回してパタリと倒れこんだ。 「ほら!酔いまくってるじゃねーか、まったく未成年なのにコップ三倍も飲みやがって」 「ああ・・・今日はとっても気分がいいですわ・・・・そうですわみんなを虫干ししないと・・・・」 倒れながらも何かをムニャムヤと言っている。 「このお嬢ちゃん無事なのか・・・・」 「ああ、まぁ一応軍人だからね・・・」
今気づいたんだがこれアニメ版の設定なんだな・・・ 過去ログまだ読んでないけど、紋章機って大気圏内で飛べるのか? あー流れ止まった? 俺無視して次行って良いよ
436 :
メロン名無しさん :05/01/16 05:37:00 ID:IgU74VIR
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/news/648/1104470947/475- > 475 名前: 名無しさん@19歳 投稿日: 2005/01/14(金) 19:50
>
>>472 >
>>473 > 某玩具量販店で仕事をしている者なのですが、
> フィギュア萌え族の話題をワイドショーで行う度に、その影響を受けた方々から
> 玩具売り場のPVCフィギュア等に関して「犯罪を助長するので店頭に並べるな」との苦情が耐えません。
> 撤去の要請があるのは所謂美少女系のフィギュア(例・寿屋ギャラクシーエンジェル、
> ユージンSRDX等)から、果てはミクロマンにまで及んでいます。
> ちなみにあんまり五月蝿いのでギャラクシーエンジェルのミントは売場から撤去しました。
> これは明らかな風評被害だと思うのですが、大谷氏に損害賠償や遺失利益の請求などを
> 出す事は可能でしょうか?
> この手の問い合わせがあったの場合は、必ず録音し相手側に「何時」「誰の発言」だったのかを
> 言わせるようにしていますが、これは証拠になりませんか?
中飛行場ラッキースター内 昭和20年4月1日 午後06:10 「皆さん、ちとせさんが来ましたよ」 ノーマッドの声が聞こえたのでミルフィーユは格納庫の入れ口を開けた。 「ちとせさん大丈夫だったんですね、怪我もヴァニラさんが全部治してくれたんですよ」 ミルフィーユはニコニコしてちひろに話しかけたがちひろは俯いたままであった。 「どうしたんです?あ、ちとせさんショートカットにしたんですね!とっても可愛いですよ」 しかし何も返事はこなかった。 「あ、今この人寝ぼけてるんですよ、さっきからわけの分からない事ばかり言ってますし」 「へぇ〜そうだったんですか、ちとせさんしっかりしてください」 ミルフィーユがちひろの肩に手をかけようと手を伸ばすとちひろはその手を払った。 「きゃ!」 ミルフィーユがバランスを崩して床に尻餅をつく。 「どうしたの?あれ、ちとせ起きたのって・・・ミルフィーユなにやってんのよ」 蘭花が呆れ顔でミルフィーユを起こそうとした時、ちひろの拳が蘭花目掛けて飛んできた。 しかし、流石カンフーファイターちひろの拳を頬寸前で食い止めると片手でちひろを軽々と投げ飛ばした。 ちひろは空中でトンボをきって何事も無く床に着地し再び拳を構える。 「やるな・・・シナ人、でもそう簡単に捕虜にはならないわよ」 「何言ってんのちとせ・・・・まぁいいわ、何が気に入らないのかしらないけど、相手してあげる」 蘭花も素早く拳を構え、臨戦態勢をとった。 「シナ人、私にこんな恥ずかしい身なりまでさせて次は死ぬわよ・・・」 「泣いても許してあげないんだから・・・」 その両者の言葉を皮切りに再び拳同士が激しくぶつかり合った。
中飛行場見張り小屋 昭和20年4月1日 午後06:10 「ほら、もっと近づいて警備しろ、少尉殿に怒られるぞ」 年配の兵士が若い兵士をこついている。 「あんなおっかない物の近くに行けるか、少尉殿だっていつ戻るかわからねえし」 彼は現在中飛行場に集められた紋章機を監視する任務を行なっている沖縄守備隊の兵士であった。 米軍は撤退したとはいえ沖縄本土への艦砲射撃や爆撃の被害は大きく、負傷者も多いため正規の日本軍を 警備にまわす余裕がないためである。 日本軍は取り合えず無傷の兵隊をかき集め、短時間で部隊の編成をやり直した。 沖縄守備隊に中飛行場の警備を任せるのは不安だったが背に腹は変えられなかった。 「お疲れ様でございます、交代です」 「おう、平山さん遅いぞ」 年配の兵士は立ち上がると敬礼して小屋をそそくさと後にした。 「平山さんもこっちの警備にかりだされたんかい?」 「ええ、もうしんどいかぎりですわ」 明るい口調で平山は笑った。 「で、米軍を追いはろた機体ってあれですか?」 「そうだ、ほらそこの望遠鏡で見てみな、あの赤塗装の一番損傷してるやつが嘉手納で暴れまわったらしい」 「へぇ〜どれどれ」 平山は望遠鏡を覗き込むと愕然とした。 「あの青と桃色の機体は、あの人らのや!」 平山は銃も持たずに小屋を飛び出し紋章機の方に向かった。
第58任務部隊 昭和20年4月1日 午後06:25 アメリカ艦隊は暗い雰囲気に包まれていた。 勝利を信じウルシーを出撃した時とは比べ物にならないほどの士気の低下ぶりだった。 司令官スプールアンスを乗せたままインディアナポリスは南海の藻屑となり 空母部隊も飛行板を打ち抜かれ数個の大穴を開けられ発着艦不可能になったもの、浸水で速力が低下し 駆逐艦に牽引されているもの、多くの艦載機を投棄し空の守りも浅い。 海兵の数部隊も撤退できぬまま沖縄に残してきた、最悪の結果である。 ミッチャー中将はただ失意のままグレーに染まり行く海を眺めていた。 「とんでもない経験を日本軍はさせてくれた、ミッドウェイでの気持ちが分かる気がするよ」 「いや、あんな兵器が沖縄に配備されてたのは予想だに出来なかったさ」 バックナー中将は失意のミッチャーにかける言葉も無かったかのようである。 二人は今日の戦闘を思い出すと再び恐怖した。 何処からともなく現れると強力なアンカーを空母、戦艦に見境なく打ち込み 何重にも施された装甲をベニヤ板のように貫き、護衛のF6F、F4Uの追撃をものともせずに 振り切りあっという間に後ろを取られると20_以上の大口径機関砲が火を噴く。 空母を守るべく海上から打ち上げられた対空砲火の雨ももろともせず逆にロケットも叩き込まれた。 追撃システムのある優秀なロケットだった。 「もし、日本のどこかであの兵器が増産されていたならどうなる?」 ミッチャーはバッグナーに問う。 「あの兵器が仮に本国へ100機来襲したとすれば、大統領は即日日本の天皇に親書を送るだろうさ」 苦笑いを浮かべ再び海を眺める二人、その背中に哀愁を感じ取る事が出来る。 その日の太平洋はとても穏やかだった。
夏コミに参加されるんでっか。(ちなみに私も検討中。GA成人向け漫画で)。 エンジェル風味さんはジャンルはGA小説で? ここのをまとめただけでもいい感じにいけるかも。 夏までに物語が簡潔すればの話でつが。
>>441 やはり、戦後60年ということもあり参加させていただくことにしました。
なんとかがんばりたいと思います。
中飛行場ラッキースター内 昭和20年4月1日 午後06:25 「ちとせさんも蘭花さんも喧嘩はやめてくださぁい!」 ミルフィーユが涙目で静止するのを耳に求めず二人の拳はぶつかり続けた。 「ほら、早くごめんなさいって言いなさい!私はあんたの命の恩人なのよ」 「誰も助けてくれなんていってない、私は御国に身を捧げたんだ!帝国軍人を辱めるなシナ人」 「あんた・・・・本気でぶちのめすわよ!壊れちゃっても知らないからね」 「望むところ・・・」 再び飛び掛る二人、蘭花のとび蹴りに対しカウンターを狙うちひろは身をかわしつつ正拳を打ち出す。 だが、その瞬間再び格納庫入り口の扉が開いた。 「やっと入口見つかった、こんばん・・・」 誠心誠意を込めた二人の攻撃は一人の男性へと打ち込まれた。 その崩れ落ちる姿に二人が瞬間で静止した。 「きゃー平山さん大丈夫ですか〜」 ミルフィーユはすぐに平山の所に駆け寄った。
まあがんばれ
445 :
メロン名無しさん :05/01/20 23:06:10 ID:BFcC7zNn0
ランファって服装と名前以外シナ人とは思えないけどな。服装も当時の日本人がチャイナドレスなんて 知ってるのかな?当時は中国本土の売春婦しか着てないのじゃないの?
だったら余計に見下す対象じゃないか?認識が中国人で売春婦だし。 ましてや、自分は国の為に命を捨てる覚悟ある高尚な日本軍人とか思ってるんだろうし。
ランファって服装と名前以外シナ人とは思えないけどな。服装も当時の日本人がチャイナドレスなんて 知ってるのかな?
448 :
エンジェル風味 ◆qM7Yl4CItc :05/01/22 00:04:51 ID:doZHgiR00
首里城地下第32軍戦闘司令部 昭和20年4月1日 午後06:30 ミントが寝入ってしまいフォルテと健次はただ黙々と泡盛を酌み交わす。 「なぁ姐さん、あんたらはいったい何処から来たんだい」 健次が最初に口を開いた。 「何だい、先も説明してやったろだろ、トランスバール皇国さ」 「そこは平和な国なんだろうな・・・・こんなお嬢ちゃんでも軍人になれるんだからな」 「この子は特別さ、16歳の女の子は普通軍隊になんか行きたがらないしね」 フォルテはかけてやった自分の軍服をミント首元までかけ直した。 「それにトランスバールは国が広いからね、幸せなのは中央だけさ・・・」 「後の殖民惑星では独立やら内乱やらでゴタゴタしているところもいっぱあるしね」 「何処も一緒ってわけか・・・」 健次が泡盛を飲み干す。 「で、これからどうする?このままそのトランスバールとかに帰るのかい?」 「基地とも連絡が取れないし、ここが何処かも分からない、まぁ酒が美味いのが分かっただけでも収穫さ!」 フォルテは豪快に笑った。 「不安じゃねーのかよ、そんな状態に陥って」 「はっはっはっは、あたしらにはミルフィーユが付いてるからね、その気になりゃ帰って見せるよ」 「ミルフィーユ、そうかそんなに優秀な隊員がいるのか?」 健次の質問にフォルテはまた大笑いした。 「あっはっはっは、優秀か?まぁ楽しみにしてるといいよあんたもこの後たっぷりわかるからさ」 そう言うとフォルテも泡盛を飲み干した。
禿しく応援! 期待してますよ!
中飛行場ラッキースター内 昭和20年4月1日 午後06:30 「イタタタ・・・・ホンマきついで・・・・」 ヴァニラに治療を施されながら、ミルフィーユに氷で冷やしてもらっている。 その隣では、ちひろが必死に頭を下げていた。 「申し訳ございません、友軍とは知らず数々のご無礼を」 最初は怒っていた蘭花だが、ちひろが頭を下げるたびにイタズラでつけた猫耳と尻尾が動く。 蘭花は可愛い可笑しくくてたまらなかった。 「うう、ま、まぁ分かってもらえればいいんだけど・・・私、今度新発売の激辛ピザまん食べたくなったなぁ〜ちとせちゃん」 可笑しさを堪え、ちょっぴり意地悪そうに笑うと、ちひろは申し訳なさそうに口を開いた。 「あ、あの、自分はちとせではなく烏丸ちひろと申します!」 「はぁ?」 「え・・・・」 「やっぱり寝ぼけているよコイツ」 平山以外が唖然とした表情を浮かべた。 「あんた!この後に及んでまだ白を切る気なの」 蘭花がちひろの首元をつかんでガクンガクンと揺さぶる。 「本当です!私の名前はちとせではなくちひろです」 「髪の毛ショートにした位で、この蘭花を騙そうなんて100年早いわよ」 ガクン、ガクン揺すられるちひろは尚も、ちとせでない事を証明しようと必死に説明する。 「ちとせさん、記憶喪失になっちゃんですか!?ホラ思い出してくださいよ、寂しがりやで友達が欲しいくせに 意地悪で、素行が悪くて、結局また一人ぼっちな事を!」 「それは言いたい放題ですよ」 「とにかく、あなたはちとせさん、ツインスター隊の烏丸ちとせさんなんですぅ!」 ミルフィーユが断言するもちひろにな何がなんだか分からない。 「私はそんな人物ではないですし、部隊も所属も違います。私は烏丸ちひろ、帝国海軍烏丸ちひろです」 無礼覚悟で言い切ると、今度は蘭花がポケットから一枚の写真を取り出した。 「ホラ、この前の忘年会時の写真よ、あんた酔いつぶれてココモとマリブが部屋まで運んだのよ」 その写真にちひろも衝撃が走った。
451 :
エンジェル風味 ◆qM7Yl4CItc :05/01/29 01:21:49 ID:9BTmUPeu0
中飛行場ラッキースター内 昭和20年4月1日 午後06:35 流石に驚いた。 「そんな・・・・私がいる?でもまわりは知らない人だらけ・・・」 ちひろは気が遠くなる感覚を覚えた。 「どうですか、思い出せましたか?」 ミルフィーユが心配そうに見つめている。 「私は誰なの?やっぱり私死んじゃって夢を見てるのかなぁ?」 「しっかりしなさい!あんたは烏丸ちとせなの」 蘭花はきつく言い聞かせる用にちひろの両肩を両手で握る。 しかし、混乱に陥ってしまったちひろは目が点になりうつろな目をうかべていた。 しばらくの沈黙が続く、誰も話せない雰囲気が重くのしかかった。 「今日は昭和20年4月1日です」 平山が思い切って口を開く、賭けであった。 「昭和・・・・そうです、やっぱり私は烏丸ちひろです!」 ちひろは声高らかにそう宣言した。
452 :
らなし :05/01/29 01:28:33 ID:PWFBm/2nO
ららら
エンジェル隊消滅現場 4月1日 午後06:35 「お〜い、見つかったか〜」 ココモの気だるそうな表情がココモとちとせ両機に表示された。 「手がかり0ですね・・・・」 「こちらも特にはありません」 良い結果はない、せめて遺留品くらいはと粘ってみたが捜索開始から成果は全く無かった。 「なぁ〜もう帰ろうぜ、お腹減って死にそうなんだよ」 「はいはい、この辺りの状況を今撮影してるから、それが終わったら帰りましょう」 マリブの扱いには慣れているので川のごとく流すココモ。 一方ちとせはシャープスターを軽快にすっ飛ばして捜索作業を行なっていた。 「ふふふん♪フフーン♪」 鼻歌交じりの軽快軽率な作業の結果遺留品はなしと判断を下したちとせ次のポイントへ移動。 「ちとせさん、もうちょっと丁寧にやった方がいいんじゃないですか?」 マリブは数十回にわたり同じ注意を受けたのだが聞き入れてはいなかった。 『おポンチなエンジェル隊なんか見つからない方が好都合だわ・・・・』 「はい、ご安心ください!ちゃんと探してますよ」 「でも、略巡航速度と同じくらい出してませんか?」 「マリブさんはお疲れなんですわ!」 いつになく機嫌のいいちとせは、上機嫌で通信を切った。 「まったく・・・・ほらココモも録画作業終わるまでは探して」 「はいはい」 ココモ機が気だるそうにエンジンを始動させた。
454 :
エンジェル風味 ◆qM7Yl4CItc :05/02/01 00:47:37 ID:q8jKczDv0
エンジェル隊消滅現場 4月1日 午後06:40 最初に異変に気づいたのはココモであった。 「どうしたんだ、ちとせ?先の元気は?」 ココモが捜索を参加したと同時にシャープスターの動く様子がおかしくなったのだ。 「ちとせってば!!」 ココモが自分側から通信画面を開くと、汗をびっしょりかいて苦痛の表情を浮かべたちとせがいた。 「どうしたんだよ!?お腹でも痛くなったのか」 ココモの問いかけにもちとせは苦痛の表情で反応を返した。 「マリブ!マリブ!大変だ、ちとせがちとせが」 事急を要すが如く、ココモはマリブに通信を入れる。 「どうしたんだよ?もうすぐ終わるから・・・」 「大変なんだよ!ちとせが・・・・ちとせがぁああ!」 「はいはい、どうしたんです・・・・・え!?」 マリブも表情を逸した。 「ちとせさん!ちとせさん!」 「どうするマリブ!」 ココモは完全にパニクっている様子であった。 訓練は積んでいるとはいえ、ツインスター隊にも綻びを感じる。 「助けてぇ・・・・下さい・・・・」 その時、ちとせの沈痛な声が飛び込んできた。 「どうしたんだよ、一体!」 「か、身体が・・・・バラバラになりそうなん・・・です・・・」 ちとせに激痛が再び走る、先よりも激痛のようである事が二人にもよく分かった。 「早くメアリー少佐に報告しなきゃ!」 マリブがエンジェル基地に連絡しようとした時、向うから通信が飛び込んできた。
整理通か?
456 :
猛虎☆全勝 ◆UQ9/c9ZjHo :05/02/03 00:18:41 ID:sotOal2l0
エンジェル隊消滅現場 4月1日 午後06:40 「あ、つながりましたよ、ウォルコット中佐」 マリブの目の前に深刻そうな表情をした二人の姿が映写された。 しかしマリブは、ちとせの異常を伝えるべくウォルコットが会話を始める前に声を出した。 「大変なんですちとせさんがちとせさんがぁ!」 「どうしたんです?ちとせさんに何か!」 すぐにメアリーがシャープスターの通信回線を開いた。 「ちとせさん!」 メアリーは己が目を疑いたくなった、ちとせの右手がジグソーパズルの崩すかのように消滅していく。 「はぅううう!」 ちとせが消えた右手を左手で抑えようとした瞬間その左手も消滅していく。 「どうなってんだよメアリー少佐!このままじゃちとせが、ちとせが・・・・」 「た、助けてぇ・・・・マリブさ・・ん、ココモさん・・・・」 回線を当してちとせが一生懸命助けを求めてくる。 だが、どうすることもできなかった・・・・ 「ちとせ、今行くぞ!」 ココモは機体を加速しようとしたが、コントロールが効かなくなった。 「待ちなさいココモ!あなたまで消されてしまうかもしれないのよ!」 メアリーは基地からの遠隔操作でココモ機を静止していたのだ。 「少佐ぁ!ちとせが死んじゃうんだぞ・・・止めるなぁ!」 しかし、機体は何も反応しない。 そうしているうちにちとせの身体はどんどん消滅していった。 「た・・・すけぇ・・・・」 その言葉を最後にちとせのから身体は完全にバラバラになって消えてしまった。 シャープスターのシートにはちとせを包み込んでいた軍服がちとせの形を残し 主を失ったリボンが解けて床に落ちた。 「ちとせさん!」 「ちとせぇぇええ!」 二人の悲痛な叫び声でメアリーも思わず涙が零れた。 「お二人とも帰還して下さい、お話はそれからです」 ウォルコットがメアリーの代わりに帰還命令を下した。
457 :
エンジェル風味 ◆qM7Yl4CItc :05/02/03 00:24:08 ID:sotOal2l0
↑ はい、ここでお知らせです。 コミックマーケット68に参加するため、既存コテ「エンジェル風味」はサークル名となりました。 これからは作者名が猛虎☆全勝に変わりますが作者は同一人物です。 コミックマーケット68一日目アニメ(その他)で参加予定中・・・・
ざっとみてみたけど、まあまあおもろかった。 しかし村雨健次って、まさか鉄人28号のかな。 ということは鉄人も出てくるのか?
まあがんばれ
460 :
エンジェル風味 ◆qM7Yl4CItc :05/02/04 00:55:32 ID:b1QcMhbS0
中飛行場 昭和20年4月1日 午後07:00 7時ともなると沖縄地方も日が暮れ漆黒の闇が夜を演出している。 エンジェル隊を運んできた雨雲もどこかに消え去り満天の星が空に散りばめられていた。 烏丸ちひろは、気分を落ち着けるため外の風に当たろうと外に出ていた。 南国の心地よい風が彼女の頬を拭ってゆく。 異国の軍服はどうも歩きづらく、軍服でスカートを履いたのも初めての経験であった。 ネコミミと尻尾は取ってもらったものの、ミルフィーユは真っ赤なリボンをつけてくれた。 「これは、恥かしいなあ・・・・」 頭のリボンを触りながら身体中を見渡し、ちひろが呟く。 開戦から今日までスカートを履くこともそうなかったし、本土に空襲が始まるようになってからは 女性も皆ズボンを履き逃げやすい身なりをしていた。 まして入隊後し軍服に袖を通してからはオシャレなんて出来るわけも無かった。 『みんなが見たら何ていうかな・・』 ふと、脳裏に死んでいった戦友が過ぎりちひろは目が熱くなった。 「ごめんね・・・このみ、明日香、麻奈・・・・」 身体を震わせ俯むくと涙の玉が数滴地面に落ちた。 「私、生き残っちゃたよ・・・・御国のために何も出来なかった・・・・約束も破ったし・・」 胸が張り裂けそうだった。 「何泣いてんのよ?」 ちひろの全身に電気が流れ、後ろの声に反応する。 しかし、涙を見られるのは恥かしいので袖でクシクシと涙を拭った。 「ど、どうしたんですか?ら、らん・・」 「蘭花・フランボワーズ」 「あ、蘭花少尉・・・」 すぐに訂正を入れ蘭花に敬礼するちひろ、蘭花も思わず敬礼を返した。
この時代の女の名前って真理子とか洋子とか花子とかじゃないの?もしくはシヅエとかツネとかマツとか イネとか
そんな事言ってたらサクラ大戦とかどうなんのよ。
戦前生まれでも洒落た名前の人はいる。
464 :
猛虎☆全勝 ◆UQ9/c9ZjHo :05/02/05 02:20:42 ID:+J9/DTD10
中飛行場 昭和20年4月1日 午後07:00 「もぉ〜硬い挨拶はいいって、ホラ」 蘭花はちひろに缶ジュースを投げ渡した。 「あ、ありがとうございます!」 両手で缶をキャッチするものの、缶がとても冷えていたので思わず落しそうになってしまった。 「横いい?」 地面が濡れていないか確認すると蘭花は、とかっと腰を降ろした。 ちひろも無言でその横に座る。 「綺麗な星空ね・・・ってあんた、なにしてんの?」 ロマンチィックに語りだした蘭花の隣で、ちひろはもらった缶のあちこちを調べまわしていた。 「すみません、缶切りもってません・・・・」 「もう、そんなのいらないの!ほら貸して、こうするのよ」 ちひろから缶を奪い取った蘭花が軽々と蓋を開けたのを見てちひろは少しビックリした。 「ほら、缶の飲み口で口切っちゃだめよ」 蘭花は小さな子に言うような台詞を言ってちひろに缶を手渡した。 ちひろは、恐る恐る缶の中身をすすってみた。 「キャ!ケホケホ・・・・」 面食らったように不思議な味がちひろの口に広がると共に、炭酸の刺激が走る。 「あれ?飲めない、美味しいのに・・・」 「炭酸水なんて数年飲んでませんし、こんな不思議な味がするのは初めてです」 口を拭いながらちひろは、これが異国の飲み物なのかと関心をしたが、食糧難で粗末なものしか食べていない 胃袋には少々刺激がつよすぎたようだった。 「ふふ・・・いいわよ、そんな無理して飲まなくても」 一生懸命蒸せながら、炭酸飲料飲むちひろが可愛く見える蘭花。
そういえば数年前まで缶ジュースってプルトップ式(?)だったな・・・なつかしい。缶と栓が別々だった
戦艦大和 昭和20年4月1日 午後07:30 「一体沖縄はどうなっているんだ!?」 若い士官が数人の水兵を前に苛立っていた。 明朝に米上陸部隊が沖縄に上陸し海軍は第五航空艦隊、陸軍も第六航空軍が出撃。 更には台湾から第一航空艦隊が一斉に特攻攻撃に向かいそれなりの戦果を上げたとの報告が入ってる。 しかし、海上特攻要員である戦艦大和は徳山沖に停泊をしたままであった。 既に覚悟は決めている者ばかり、艦内は苛立ちで満ち溢れていた。 「米空母に打撃を与えているなら航空戦力は減っている!対戦艦なら負けるものか!」 「46cm主砲に勝てる戦艦がいるものか!」 大和内部のあちこちで、時は満ちたとの声が上がっている。 その声らを尻目に大和艦長有賀幸作大佐は一人、第一砲塔の前に腰を下ろしていた。 「お前も辛かろう・・・・」 大和の砲塔をポンポンと叩きながら有賀はつぶやく。 かつて連合艦隊の象徴として拝まれた、開戦となればその46センチ主砲弾を敵大艦隊に叩き込む。 そう信じていたかった。 しかし、時の流れはそれを許してはくれない。 僚艦武蔵をレイテで失い、航空母艦に改装された信濃もなんの戦果を上げる事も無く海に沈んだ。 そう、今やその主力は航空戦力に奪われ無用の長物として空襲に怯える日々を送っている。 有賀はそんな大和を見るに耐えなかった。 「お前にも死に場所を与えなくてはならんな・・・」 有賀ポツリと呟いた。 その時であった。 一人の将校が飛び込んできたのだ。 「艦長!連合艦隊より出撃命令が下りました」 その言葉に有賀は耳を疑った。
何気に良スレだな
中飛行場ラッキースター内 昭和20年4月1日 午後07:30 「いやぁ〜お土産までもろてホンマええんですか?」 平山はたいそう恐縮そうにミルフィーユとヴァニラの顔を伺った。 「いいんですよぉ、まだ一杯ありますから」 「赤ちゃんに美味しいもの食べさせてあげて下さい・・・・」 ラッキースターに上がりこんだ平山は、見た事も聞いたこともないような料理を たらふく食べさせてもらい家族にはお土産まで持たせてもらった。 しかしながら、あまりにも遅いと守備隊が心配するのでそろそろおいとまする事とした。 「でも皆で写真撮りたかったですぅ・・」 平山が自慢のカメラを持っていたのでミルフィーユは残念そうに見つめる。 「写真?」 「はい、お昼ごろミントさんと二人で撮ってもらったんです」 「そうですんや、店を治したら取りに来てもらうつもりですんや」 「その時に皆で写真撮りましょうね」 ミルフィーユはおきらくだった。 「じゃあそろそろ行きます」 「皆さん、お元気に暮らしてくださいね」 「平山家に神のご加護ありますように・・・・」 二人は平山が見えなくなるまで手を振り続けた。
中飛行場 昭和20年4月1日 午後07:30 「一本飲むのに30分もかかったわね」 蘭花は呆れ顔でちひろを見ている。 「ケプ・・はわわぁ!すみません」 顔を赤らめて口を押さえるちひろ、炭酸水の盲点である。 「あはははは、あんたは面白いわね」 蘭花はちひろの言動一つ一つに笑いがこみ上げてくる気分だった。 「それは、どうも・・・」 ちょっとカチンときたのかちひろは視線を避ける。 「あは・・・あ、ごめん、ごめん、でも少しは落ち着いたみたいね」 「は、はぁ・・・・でも、私の指揮が悪いばかりに・・・」 「ちひろ・・・」 「恥ずかしながら、生き延びてしまいました・・・」 「え?」 蘭花は自分の耳を疑った。 ちひろは仲間を失った悲しさよりも自分が死ねなかった事を悔やんでいたのだ。 「私は御国のために尽くせなかった、国難を・・」 パーン・・・・ 頬を叩く乾いた音が響いた。
まあがんばれ
「そのとき歴史はプリンセスメロン」の回みたいに ランファに往復ピンタされるちとせ。 あ、ちひろか。
中飛行場 昭和20年4月1日 午後07:31 「あんた、自分の命を何だと思ってんの!」 「私は、特別攻撃隊に配属されたその時から国のために散る覚悟はできていました!」 「じゃあ、 あんたはそれで死んでもそれでいいの!」 「私たちの魂は靖国に葬られそこで英霊と共に永久に眠りにつきます!」 「そんな場所あるわけないんだから!死んだら何もかにもおしまいじゃない!」 「そんな非国民的な発言はたとえ友軍とはいえ許せません!このみや明日香、麻奈もそれを信じその身を捧げたのです!」 ロストテクノロジーのイタズラは決して交わる事の無かった二人の少女をめぐり合わせた。 そして、違う時代を生きる二人の価値観、守るもの違いがその摩擦を育んだ。
ちとせはちひろの生まれ変わり。 ちひろが死ななかったので、ちとせは・・・
中飛行場 昭和20年4月1日 午後07:31 「国難を救い大日本帝国の永久の繁栄を願い・・・・私たちは・・・あえて踏み台になるんです!」 言葉が詰まる、なんともいえない熱い気持ちがこみ上げてきた。 「あんたはバカよ!そんなのジジイの言う事じゃない!あんたがこの国を、守るべき人を守る 義務があるんでしょ!」 蘭花は力いっぱい声を出して反論した。 ちひろの様に立派な信念はない、ただ蘭花には守るべき人たちがいる。 故郷の父母、祖父母、そして5人の兄弟たちがお腹をすかせて待っている。 だから、蘭花の辞書に戦死という文字はなかった。 「フランボワーズ少尉・・・・・」 ちひろも又驚いた、国のために死ぬ事こそ帝国軍人となった自分の最大の定めであると信じていた。 しかし、この異国の軍人は生き抜く事こそが守ることと公言した。 しばしの沈黙が続く・・・・ 「私は・・・フランボワーズ少尉に救助され気を失っていたとき夢を見ました」 先に口を開くちひろ。 「不思議な夢を見ました、草原の途中の大きな川まで戦死した皆が迎えに来てくれたんですが・・・」 「何よ?」 「川の中腹でしょうか?そこで皆が私を川の中に投げ込んだんです・・・」 「ホラ見なさい、生きろって事よ・・・」 蘭花がちひろのおでこをツンと突いた。
中飛行場 昭和20年4月1日 午後07:32 「何故そういえるんです・・・」 「三途の川に落ちた者は生き返るの、前に落語で言ってたわ」 「落語・・・・」 ちひろは白くなった。 「何よ、文句あんの?」 「い・・・いいえ・・・」 ちひろは腑に落ちない気持ちで一杯だったが、蘭花の言っている事は間違っていないとも感じた。 ただもし、三人が与えてくれた命ならその生き残った意味を見出したい。 ちひろはそう思えた。
落語ってところが本当の事かどうか分からないが、いい文句だと思った。
戦艦大和 午後8:30 第二水雷戦隊がゆっくりと沖縄目指して動き始めた。 軽巡洋矢矧を旗艦とし八隻の駆逐艦が大和を目的地沖縄まで護衛する。 第二艦隊長官伊藤整一中将も7時45分に乗艦をすませ有賀と共に動き出した水雷戦隊を見守っている。 船底よりタービン音が唸りをあげ戦艦大和もゆっくりと動き出した。 「何故大和に今頃出撃命令が下ったんです」 出航の慌しさが落ち着いたところで有賀は伊藤にたずねて見た。 「沖縄にアメリカ艦隊が進攻してきたのは知っているだろ?しかしだ謎の航空機がそれを撃退した」 「何なんです?」 有賀は今ひとつ状況がつかめなかった。 「連合艦隊司令部から届いた公式の文章だ、信じられるだろうか」 伊藤も納得をしていない様子だった。 「敵の謀略ではないのでしょうか?」 「俺自身も何度も疑ったが正真正銘の命令なんだよ」 「では、大和にいったい司令部は何をしろと」 伊藤は少し間を置き口を開いた。 「実戦訓練だ・・・」
首里城地下第32軍戦闘司令部 昭和20年4月1日午後09:30 「おまたせしました、牛島司令と長参謀がお待ちです」 若い士官が扉を開け入ってくると靴を揃え敬礼した。 「随分掛かったじゃないか、ミント起きろ」 「ファ・・・・」 地面に寝転がっていたミントがフラフラと立ち上がった。 「ホラ、急ぐよ」 「頭が・・・・物凄く痛いですわ・・・」 顔色悪くフォルテの後をフラフラとついて行くミント、その後ろから健次もついて出て行った。 既に牛島と長をはじめとする幹部達が集結していた。 フォルテとミントは司令室に入るとすぐに敬礼をして直立不動の体制をとる。 「本部の決定で内地への渡航許可が下りた、交渉に関しては内地に引き継ぐ形となる」 「ありがとうございます」 二人は一礼したが表情は複雑だった。 このままズルズルこの戦争に引きこまれていくのではないか? しかし、牛島は淡々と続ける。 「しいては、明朝までに横須賀に入港してもらう」 「途中、海軍との実戦訓練も含まれているそうだ」 ミント、フォルテに緊張が走った。 「実戦訓練!?」
中飛行場 昭和20年4月1日 午後11:00 フォルテ達が戻って来たのは時計が10時を指す頃だった。 「全く、この世界の戦争に深入りするなって言ったじゃないですか!」 「しょうがねーだろ、じゃあ、このままあたし等に野垂れ死にしろって言うのかい!?」 「さっきも説明しましたけどここは過去なんですよ!私たちの行動がそのまま未来に影響するんです!全くミントさんがついていながら」 ミントは気まずそうに視線を逸らした、酔っ払って寝てましたとは流石にいえなかった。 「フォ、フォルテさんにはフォルテさんのお考えがあっての事ですからわたくしは・・・」 「まぁ、まぁもう良いじゃないですか、はいデザートのチョコケーキが焼きあがりましたよ」 ミルフィーユが陽気な香りのする焼きたてチョコケーキを運んできた。 「ほらほら、焼きたてをどうぞ」 とりあえず全員が席に着いた。 「ホラ、ちひろもいらっしゃい」 「あ、私は今・・」 蘭花に手を引っ張られ席に座らされるちひろの目の前に見た事もない食べ物が切り分けられる。 「はい、ちひろさんどうぞ温かいココアもありますからね」 「ありがとうございます、桜庭少尉」 立とうとするちひろの制服のすそを蘭花がグッと引っ張る。 「だから敬礼はいちいちしなくていいって!」 「あ〜私もミルフィーユって呼んでくれて良いですよ」 「は、はい、ありがとうございます!」 その様子を見て、ミント、フォルテがクスクスと笑い出した。 「本当にちとせさんとは全然ちがいますわ」 「なんて言うか、こう前向きなところが良いよね」 「ショートカットが魅力的です・・・・」 そういいながら3人がちひろの顔をジッと見てみる。 ちひろも烏丸ちとせとはどんな人物なのか気になって聞いてみる事にした。 「あの、烏丸ちとせさんってどのようなお方なのでしょうか?」 「聞かない方が言いと思うよ」 フォルテ、ミント、蘭花が即答した。
480 :
メロン名無しさん :05/02/22 13:34:37 ID:gUYzpjag0
>>408 南雲忠一中将は昭和19年、サイパンで死んでいる筈だけど・・・
ちひろって97式艦攻に乗っているけど初めは隼だったみたいだし
陸軍航空隊なの?陸軍なら九九式襲撃機か九九式双軽じゃないですか
97式軽爆の間違い?
481 :
メロン名無しさん :05/02/22 15:28:07 ID:gUYzpjag0
ホワイトハウス、昭和20年4月1日午前10:00 第41代合衆国大統領フランクリン・デラノ・ルーズベルトは憂鬱な面持ちで窓から外の景色を眺めていた。 4月になりワシントンも大分暖かくなってきており、ポトマック川の桜も花が咲き始めているとのこと。 だが大統領の身体はひどく寒々しく感じた。 今日はいつにも増して体の調子も悪い、それと言うのもつい数時間前もたらされた 太平洋戦線の報告が原因だ。報告には沖縄上陸作戦、アイスバーグ作戦の最中、突如現れた正体不明の 大型機によって艦隊、上陸部隊に壊滅的な損害が出たというのだ。 それもたった五機の機体によってだ・・・ この報告を読んだルーズベルトは初めたちの悪いエイプリルフールのジョークかと思った、いや、思いたかった。 だが最高軍事顧問であるリーヒ提督の口からこう言葉がでた、「報告は嘘偽りの無い事実です」と・・・。 この事実に愕然としたルーズベルトは、顔から血の気が引いて、車椅子から滑り落ちそうになった。 側にいたハリーホプキンス顧問官があわててルーズベルトを支えた。 その後緊急の会議が開かれ、朝も大分過ぎた頃会議は終わり、 ルーズベルトは憔悴しきった顔で部屋に戻って来て今に到る。 「日本との戦争は間違いだったのか?」ふと呟いた。 ドイツと開戦する為に同盟国の日本に対して厳しい締め付けを行い ハルノートの通知で開戦へ持ち込み、最後はアメリカが勝利しアジア、大平洋での立場を強める。 そのシナリオは完璧だったはずだ・・・。 昭和20年4月1日、今ルーズベルトのシナリオに綻びが生じようとしていた。
482 :
猛虎☆全勝 ◆.qaj/0FIJY :05/02/22 18:24:49 ID:5iXCVx+60
>>480 そこは全て米内さんの間違いです・・・・
ちひろが何故97艦攻に乗ってるかは天女隊結成時の話で判明しますよ。
483 :
メロン名無しさん :05/02/22 19:47:12 ID:gUYzpjag0
そう言うわけでしたか、失礼しました。
484 :
メロン名無しさん :05/02/22 21:54:56 ID:gUYzpjag0
ホワイトハウス昭和20年4月1日午前11時 時間が経つにつれ次々と被害の詳細が入ってきた。 船舶の沈没・損傷、人員の死傷者は信じられない数に上っている。 侵攻計画は一時ストップしなければならないのは誰の目にも明らかだろう・・・ 幸い中核となる艦隊、陸上部隊は残っている。しかし・・・ また攻略を開始しても件の5機の大型ジェット機がいる限り この報告書の二の舞になるのがおちだろう、いや今度こそ全滅と言う事がありえるかもしれない もしそんな事にでもなればいつもの反戦デモ程度の騒ぎでは済まされない、 共和党は勢いを付け、議会では激しく責任を追及する声があがるだろう、そうなれば自分は罷免される事になる。 「作戦を中止すべきか?」ルーズベルトは苦悩する。 その時ドアのノック音がした。「入りたまえ」とルーズベルトは答える 「失礼します」入ってきたのはルーズベルトの友人であり顧問官でもあるハリーホプキンスだった。 「やあハリー、少し遅いがおはよう」ルーズベルトはにこやかな表情になる。 「おはよう御座います、お体の御加減はどうですか大統領?」ホプキンスは心配そうな顔つきだ。 「ああ大丈夫だ、少し休んだから気分はいいよ」そう言ったものの顔色は悪い、 「まだお休みになられては?つい先日まで療養されていた身ではありませんか、また倒れられてはこちらの身が持ちませんよ 昨日から今までろくに睡眠をとられてはいないのでしょう?」 「ああ、だが悠長な事をいってもいられんだろうこの戦況では・・・」そう言って沖縄戦の報告書をホプキンスに渡す。 ホプキンスが報告書をパラパラとめくる「例のジェット機ですか・・・確かに由々しき問題ですな」 「ハリーはこの報告をどう見るかね?」ルーズベルトの表情は暗くなる。 「まるで火星人が来襲したかの様な騒ぎですな・・・今までにない大きさの見たことのないシルエットのジェット機、 簡単に船を沈め航空機をハエを叩くかの様に落とす攻撃力、魚雷を多数当てても平気な装甲、どれをとっても信じられません」 そう言うと、読み終わったレポートの束を机の上に置いた 「マンハッタン計画を早急に進めましょう、大統領!!」ホプキンスは元気付けるかのように言った。 「まもなく欧州戦線は終結するでしょう、そうすればヨーロッパの兵力も回せます。今が肝心ですなのです。ここで手を緩めてはなりません それにヤルタ会談の取り決めがあります、まもなくソ連も対日参戦する事でしょう、スターリンが満州に侵攻さえすればチェックメイトですよ」 そう言い終えたホプキンスは一息ついた。 「そうだな、日本が例え沖縄で勝利を収めたとしても局地的なものにすぎんな、 有難うハリー、おかげで元気が出たよ」ルーズベルトの表情はいくらか明るくなった。 「で、マンハッタン計画の進行の具合はどうかね」 そう口にした矢先、ルーズベルトの視界は暗くなった。 耳も急に遠くなる感じだ、体が鉛のように重く激痛が走り間隔がなくなっていく。 「大統領!!」ホプキンスが叫ぶが、声はルーズベルトには届かなかった。 ルーズベルトは意識を失い車椅子から前へ倒れこみピクリとも動かなかった。 昭和20年4月1日夕方、第32代大統領として3期連続再選し19年には4選を果たし、 若い頃は海軍に入り艦船マニアであった車椅子の大統領、フランクリン・デラノ・ルーズベルトは死亡した。 享年63歳、死因は脳溢血であった。 後任には副大統領のハリーSトルーマンが繰り上がり就任した。
中飛行場 昭和20年4月2日 午前00:00 深夜のケーキタイムを終え、エンジェル隊5人が各紋章機の前に整列する。 32軍本部から駆けつけた牛島と長も5機の紋章機を間も当たりにし声をあげた。 「すごい、正に異国の航空機だ・・・」 「本土の連中も驚きますなぁ・・・・」 その美しいフォルムに見とれている。 一方、ちひろには牛島から手紙を預かる事となった。 しかし、これによって沖縄から本土へ飛ばす連絡機ないためちひろは紋章機に乗り込み 内地へと帰還する事となったのである。 沖縄守備隊への編入まで覚悟していたちひろにとってそれは吉報であった。 「よっしゃ、全員揃ったね!じゃあ出発するよ」 「おー!」 各員が牛島及び32軍に敬礼すると紋章機に向かって走り出した。 「ちょっと待ってくれ!フォルテ中尉、道案内に村雨も乗せていってもらえるか?」 牛島が去ろうとしたエンジェル隊を止める。 「ちょっと待ってください」 5人が円陣を組んでひそひそと相談を始める。 「誰ですかぁ、村雨って?」 「陸軍諜報部村雨健次、侮れない男ですわ・・・」 「それは困りましたね、どうするんです?」 「わたくし達の監視も含んでいると考えてよいのではないでしょうか?」 「そうね、やっぱここは安心できるフォルテさんの方に乗せてくださいよ」 「ったく、押し付けかい?まあいいさ」 円陣が解かれるとフォルテは牛島に許可を出した。 しかし、肝心の村雨がまだ到着していない。 「今、新しい軍服に着替えて頂いてます」 「そうか、内地へ行ってもらうんだ仕方あるまい」 長は腕時計を見ながら兵の話を聞いてうなずく。 5分後。 健次が大急ぎで走ってくる、新品の折襟軍服、右手に革のカバン、左手に外套を抱えている。 「おそいぞ!」 長が自分の腕時計を指差し叱咤した。 「申し訳ありません!」 言い訳もせず両手の荷物を地面に置き敬礼する健次。 「内地まで、頼んだぞ」 牛島は健次の肩を叩き、激励した。
中飛行場 昭和20年4月2日 午前00:10 「では、行って参ります」 32軍全員に敬礼を行なうと健次は荷物を持ち直し、紋章機に歩み寄った。 「さて、誰のに乗ればいいんだ?」 健次が全ての機体を見ていると、フォルテが近づいてきた。 「あんたにはあたしのハッピー・・・どは!」 蘭花がフォルテをぶっ飛ばして乱入してきたのだった。 「はい!はい!は〜い!村雨さんは是非カンフーファイターにどうぞ〜」 フォルテが何もする暇も無く、蘭花は健次を連れて行った。 カンフーファイターの前で待機していたちひろは強制的にラッキースターへ移動し 蘭花は意気揚々とカンフーファイターに乗り込んで行った。 「阿呆が・・・・」 カンフーファイターを睨みながらハッピートリガーに戻っていく。 「はぁ、これは道中思いやられますわね・・・」 ミントもトリックマスターにそそくさと帰っていった。 「全くなんて人達だ、さぁヴァニラさん参りましょう」 「ハーベスター・・・・機動します・・・・」 ハーベスターの炉に火が入る。 「じゃあいきましょうか、ちひろさん!」 「あ、ミルフィーユさん・・・まだ最後の敬礼が・・・」 有無を言わさずちひろの右手を奪ってラッキースターに引っ張っていった。 南国の夜に聞きなれない爆音がこだまする。 青白く美しい煤煙各機体をゆっくりと浮き上がらせると、滑走路目指しハッピートリガー を先頭にカンフーファイター、ラッキースター、ハーベスターと続きしんがりにトリックマスターが付く 本来なら滑走路を使わなくても上昇できるのだが見送ってもらう手前、使った方がいいとフォルテは考えて。 アメリカ軍の艦砲射撃やら爆撃で滑走路は穴だらけだが紋章機には関係なかった。 滑走路の端にハッピートリガーが到達すると沖縄守備隊及び歩兵達に「全員帽ふれー!」と指揮がとんだ。 フォルテ、ヴァニラと白兵戦を行なって守備隊の鈴木と山田は涙を流し別れを惜しむ ように戦闘帽を振り続けている。 「さようならー内地でも頑張ってこいよー!」 平山は帽を振りながら片手で写真を撮り続けた。 「今度は皆さんできてくださーい!」 「ほら、あの機体においら乗っけてもらったんだ!」 中飛行場周辺まで降りてきた住民の中から少年の声が上がる、剛の一家だった 母親はラッキースターに一礼し剛は国民学校の同級生たちと田舎道を駆けながら 紋章機追って小さな手を振り続けた。 「離陸するよ、皆続きな」 ハッピートリガーの速力が上がると南国の夜空に舞い上がった。 後続機も続けてどんどん上がっていく。 「おおー!」 エンジェル隊が編隊を組みなおすと月がその美しい機体を照らし出し集まった人々から上がる歓声。 南の島に舞い降りたエンジェルは島を旋廻すると本土の方へと姿を消していった。 第一部 沖縄接触編 完
「サークル エンジェル風味」インフォメーション こんばんわ、サークルエンジェル風味です。 この度は「1945GA サイレントラヴァーズ」を愛読いただき誠にありがとうございます。 いよいよ、第二部に突入しますがこれから見てやってくださいまし・・・(切に では、第二部のあらすじをチョコとご紹介ですよ。 沖縄を出発し一路横須賀を目指すエンジェル隊。 しかしその道中、大日本帝国海軍連合艦隊第二艦隊との壮大な実戦訓練が待ち受けている。 エンジェル隊の前に現れた全長263.0mの巨大戦艦大和・・・・ 果たして彼女らを待ち受ける運命とは!? そして、ウォルコットが語る恐ろしきロストテクノロジーの正体とは・・・
488 :
メロン名無しさん :05/02/23 14:12:10 ID:87exjZLt0
エンジェル風味一通り読んでみましたが、何箇所か変な点があります
>>291 マッカーサーは終戦後GHQ司令官になるまでフィリピンで指揮をとっていた筈であり
任務とは言えフィリピン第一のマッカーサーが別方面の作戦に入るとはと思えません。
また二ミッツとマッカーサーとは戦略の違いから二人の仲は相当険悪だった筈で
(インディアナポリスの悲劇の原因の一つはこの二人の仲の悪さにあるし)
二ミッツのお膝元のハワイで極秘作戦で知り合いとは言えタクトと会うのは妙な気が・・・
ハルゼー提督かニミッツ提督の方が良いのでは?
>>406 の陸軍サイドのメンバーは東条英機よりも
小磯内閣で陸軍大臣やっていた杉山元のほうがしっくりきます
鈴木貫太郎は予備役編入後4月7日の内閣成立まで枢密院議長をやっていたので
あの場にはいないと思います。
第二部に期待
>>488 数々のご指摘ありがとうございます。
同人誌発売の際にはそれぞれの箇所を手直ししていきたいと思います。
>>481-484 殿
アメリカ側の作品大変面白く読ませていただきました。
今後ともよろしくお願いいたします。
491 :
メロン名無しさん :05/02/23 17:48:29 ID:k0UgxfQD0
GAキャノンがワシントンを直撃して糸冬了
493 :
488 :05/02/23 18:47:19 ID:87exjZLt0
>>490 差し出がましいようですみません。
481と484は自分です。勝手に話作って申し訳ありません。
読んでいたら書きたくなってしまいました。
大変恐れ入ります、エンジェル風味の内容に伴い、大統領・別周辺サイドの話を
書きたい所存です。
まあがんばれ
>>491 殿
資料ありがとうございます。
>>493 殿
どんどんお書き下さい。
まだ当選はしていませんがコミケ参加も念頭に入れております。
そこへの収録はどうしたものか悩みますが・・・・
1945GAサイレントラヴァーズ第二部「それぞれの旅立ち」 鹿児島県徳之島沖太平洋側上空 昭和20年4月2日 午前00:30 五機の紋章機は横一線の編隊をとり快速に一路横須賀を目指している。 日中のフライトならば鹿児島沖の大隈諸島を眺めながら飛べるのであるが、この時間は 漆黒の闇が下界を支配していた。 飛行は極めて順調である。 「はぁ〜こいつは驚いた・・・・これがアメリカ艦隊を葬ったんだからなぁ」 カンフーファイターに搭乗している村雨健次は紋章機の素晴しい差にあっけにとられていた。 もっとも損傷が激しい機体に搭乗しているにも関わらず内装には全く影響はない。 また、これだけの武器を搭載する高速戦闘機ならばかなりの計器や機材を搭載しているのではとも考えたが、 予想は見事に裏切られていた。 零戦や隼では考えられないような広々とした操縦席にまるでくつろぐ為に設けられたようなシートが備え付けられ その周りには簡素なボタンが配置されているだけである。 何も無い空中には色とりどりのネオンのような物体が浮遊している。 視界も申し分なく略360度のパノラマで足元の視界まで確保されていた。 「うふふ、めずらしいですか?」 あちこちをキョロキョロ見回している健次に話しかけてきた。 「ああ、こんなすげぇ機体を操ってるのがこんな可愛いお嬢さんだなんて誰も思わんだろうしね」 「そんなぁ!可愛いだなんて・・・・ホラこんな事も出来ちゃうんですよ」 煽てられ気を良くした蘭花は一つのボタンを押してみた。 「あら、何か御用ですの?」 目の前に半透明額縁が現れたかと思うとその額縁はミントを映し出してる。 「これが紋章機及び基地などへの通信として使う機能なんですよ」 ニコニコしながら健次に話しかける蘭花にミントの顔が飛び込んでくる。 「もぅ、それ位で回線を開かないで下さい、敵に傍受されたらどうします?」 「この回線傍受できる艦船なんてこの世界に存在しないって」 「あら、でも九州でしたっけ?その方面から艦隊が動いているのをキャッチしてますのよ」 村雨は思わず息を呑んだ。
497 :
作者・名無し陸戦隊 :05/02/24 18:59:57 ID:YzBEBAUD0
>>495 、どうも493です。
コミケにご参加なさるのですか?多分全日程行くので当選されたら
ぜひ行きます。
小説の方に訂正があります。
>>481 でルーズベルトを第41代大統領と書きましたが、第32代の間違いです。
又ルーズベルトの死亡した日が史実と違いますが、
エンジェル隊の活躍によるショックと
ミルフィーユの強運が影響しているものと想定してください。
小説の文法におかしな点が幾つもありますがどうかご了承下さい。
最後に考証に間違いがあったら指摘してくださいませ。
猛虎☆必勝様へ
海外側及び別サイドの続きを書くに当たってエンジェル風味本編と違ってくる
可能性がありますがその際は続きで出来るだけ修正しようと思います。
今のところ展開としては日本の和平工作と米英ソ連のサイドの駆け引き関係の話に持っていこうと考えています・・・
収録ですが、こちらで勝手に書いた物なので判断はお任せいたします。
498 :
猛虎☆全勝 ◆.qaj/0FIJY :05/02/24 20:10:53 ID:R7Q67pkZ0
>>497 殿
レスありがとうございます。
こちら側の第二部はストーリーの重要部分を担う章となるはずです。
頑張りましょう。
お、もう一人参加ですか? 楽しみですな 応援してるで
鹿児島県徳之島沖太平洋側上空 昭和20年4月2日 午前00:30 「燃ゆるおおぞーら、気流だ雲だー♪上がるぞ駆けるぞ、大陸突いてー♪ 爆音正しく高度を持して・・・」 ちひろの歌声がラッキースターを包み込んでいる。 「面白い歌ですね、なんて歌なんですか?」 「ああ、この歌ですか?これはよく整備員や飛行兵が歌う歌なんですよ」 「そうなんですかぁ〜」 ニコニコと笑うミルフィーユを見てちひろは彼女が本当に軍人なのかと疑ってしまう。 しかし、これだけの戦闘機を預けられているのならばきっと毎日火の様な練磨をなさっているのだろうとちひろは思った。 「もうすぐ実戦訓練ですね・・・目標はどこから現れるんでしょうかね?」 ちひろの質問にミルフィーユがレーダーを拡大してくれた。 「こ、これは!?」 「大きな島の間から船が出てきてますね」 ちひろは驚いきながらも地図を食い入るように見つめた。 もはや索敵済みとの事に驚きながらである。
連合艦隊第二艦隊 午前一時 艦隊は豊後水道を通過すると22ノットに速力を上げ沖縄方面に突っ走っていた。 しかし、もはやここは日本近海にして近海ではなかった、気を抜けば米潜水艦の魚雷を見舞われる事となる。 対潜哨戒に気を配りながら艦隊は一路南進している。 有賀は豊後水道に差し掛かる際全乗員に今回の出撃を説明した。 皆反応はバラバラであったが、米艦隊を葬ったそのロケット戦闘機を一目見たいと思っていた。 「大和が三式をぶっ放したら、そいつら腰を抜かしてしまうぞ」 砲撃主達がそれぞれの砲塔で談笑している。 見張員はネズミ一匹通すまいと夜空を見入っていた。 電探室も旧式でありながら目標の位置探すべく躍起になっていた。 昼戦艦橋では真っ暗な海を見つめながら伊藤と有賀、そして数名の幹部が夜の海を眺めている。 「勝てると思うか?この大和を持ってして・・・」 伊藤が静かに呟いた。 「分かりません、ただ私はそのロケットをこの目で見てみたいとだけ思っています」 伊藤の話を聞いているうちに有賀は好奇心を駆り立てられていた。 アメリカ艦隊を葬り去ったその性能をこの大和で確かめられる事に喜びすら覚えていたんだった。
鹿児島県種子島沖太平洋側上空 昭和20年4月2日 午前01:05 「速力調整確認、後30分ほどで連合艦隊?でしたか・・・と遭遇しますわ」 ミントは各機に調整速力を伝えると同時に計算していた訓練開始時間を発表した。 「皆さんあくまでも次は訓練ですわ、村雨さんとちひろさんが乗員している ラッキースター及びカンフーファイターは不参加で計算しましたので艦隊遭遇後は速やかに安全高度を保って上空待機お願いしますわ」 「ラッキースター了解!」 「カンフーファイター了解」 二人が返事を返したのを確認すると、ミントは作戦を発表する。 「フォルテさん、ハッピートリガーには先週の演習で使ったペイント弾が残ってますわよね?」 「ああ、5、6発ならあるよカラフルすぎて使わなかったやつだがね」 「それで構いませんわ、旗艦と二番手位の艦橋に1発づつお見舞いしてくださいな」 「別に良いけど、それで戦闘終了かい?」 フォルテが物足りなそうに聞いてきた。 「ペイント弾とはいえ命中弾をお願いしますの、艦橋をふっ飛ばしては意味がありませんわ」 「その後はわたくしがフレイヤーで各艦を牽制しますから」 フォルテの反論を聞く前にミントは付け加えるように言葉を出した。 「はいはい、分かったよハッピートリガー了解!」 満足はしなかったが最善の策に納得しフォルテが通信を切った。 「さてと・・・ヴァニラさんはもし相手が損傷した時の修理とけが人の治療をお願いできますか?」 「ハーベスター了解・・・・」 「では、わたくしの後方についてくださいね」 「はい・・・」 作戦が通告されると予定通りラッキースターとカンフーファイターが高度を上げ始める。 ハッピートリガーは速力を上げ先頭に立つ、その遥か後方にトリックマスターとハーベスターが控えた。
503 :
491 :05/02/27 18:32:12 ID:vmv6Iu1g0
504 :
491 :05/02/27 18:33:31 ID:vmv6Iu1g0
連合艦隊第二艦隊 午前01:15 電探室から異常が伝えられ、艦橋に凍りついた空気が流れる。 「馬鹿な!点検は怠っていなかったのか?」 伊藤長官が思わず参謀等を差し置いて声を上げた。 「つい数分前までは正常に起動していました・・・・しかし、突然の故障です!」 伝声管から申し訳なさそうに声が返ってきた。 電探は大和の目でありこんな夜などは電探は必要不可欠なものである。 「対空警戒怠るな!」 有賀は敵が近いと察し警戒を強めるように指示を出す。 続いて、大和の速度を22ノットから24ノットに増進させた。 『左か右か・・・・ロケット・・・・何処から攻める』 伊藤の額から汗が流れた。 その時であった、大和左前方斜めに微かな光が反射する。 「左斜め前方60度反射物!」 見張員が艦橋に目標発見を伝えると有賀は直ちに総員配置を告げた。 「総員配置、対空戦闘用意!」 副長の声がマイクで艦内にこだますると共にラッパが吹き鳴らされる。 緊急信号が全艦に伝えられる。 「それでは行ってまいります」 有賀は伊藤に敬礼をすると防空指揮所へ、副長が下の司令塔にそれぞれ移動する。
エンジェル隊 昭和20年4月2日 午前01:15 「ミルフィーユさん!高度上昇が早すぎますわ!」 トリックマスターがメインカメラ最大望遠で大和を捉えたと思った時、ラッキースターが突如高度を変更したため その機体が月明かりを反射させてしまった。 「ご、ごめんなさい!距離6万9千って聞いていたんですが・・・」 「正しくは6万8千500で両機上昇でしたのに・・・・ちゃんと・・・いえ、注意してくださいまし」 ミントは言いかけた言葉を心にしまう、訓練で行う事は行なうのだがミルフィーユの場合は対外目標艦の衝突で訓練終了だからだ。 「どうするんだいミント、先に仕掛けるんだろ」 先頭を飛ぶハッピートリガーからの連絡にミントは考える間もなく新しい事を考える。 「プラン変更ですわ!艦隊旗艦後方を突っ切り右側からアタックしてください」 「ハッピートリガー了解!」 「カンフーファイター高度上昇開始、じゃあミント頑張って〜」 カンフーファイターが軽くバンクすると、ラッキースターの後を追う。 「こちらハーベスター・・・・トリックマスター後方につきます・・・」 「トリックマスター了解、さて近距離戦にモードチェンジと」 トリックマスターに普段は使わない十字門が現れる。 「対水上艦隊戦なんて学校以来ですわ・・・」
まあがんばれ
宮崎県沖太平洋 昭和20年4月2日 午前01:19 先に機影を捉えた大和最上部の主砲射撃指令所が慌しくなる。 ペリスコープを砲術長が睨みそのタイミングを計る。 目標は信じられるほど早いが三式対空弾で捕らえられるか不安だったが撃つしかない。 「撃て!」 指示と同時に方位盤射手が発射ボタンを押す。 1番砲塔から三式対空弾が330キロの火薬に押し出され夜空に放たれる。 凄まじい轟音が轟くと大和が煙に包まれた。 ヒューンという空気を裂く音と共に砲弾がハッピートリガー目掛けて放たれた。 その砲撃はハッピートリガー側でも確認できた。 「くそっ!先に打たれたか」 時速2,808Kmの砲弾がハッピートリガーに迫る。 「あらよっと、砲撃で紋章機を撃ち落とせるもんかい!」 ハッピートリガーは三式対空弾をヒョイと避けつつ後ろを見ようとした瞬間・・・・ トリックマスターとハッピートリガーの中間地点くらいで三式対空弾が炸裂し夜空に花火が咲く。 「きゃああああ!」 後方を飛んでいたトリックマスターは爆風で大きくバランス崩しアタックコースから離れてしまう。 それと同時にトリックマスターの装甲に砲弾の破片がガンガンとぶち当たった。 「うぁ〜花火〜綺麗ですね、ちひろさん」 安全高度をとっているラッキースターではミルフィーユが呑気にちひろに話しかけていた。 しかし、ちひろは連合艦隊の艦影を見てあれが戦艦大和である事を悟った。 「ミルフィーユさん、あれは連合艦隊旗艦戦艦大和だと思います」 「へ、やまと?あのおっきいお船の事ですか?」 「そうです、あれはきっと大和です」
宮崎県沖太平洋 昭和20年4月2日 午前01:20 「一機失速しました!」 トリックマスターが失速していく様子に有賀は撃墜かと思ったが、直ぐにまた浮かんできた。 それと同時に聞きなれない爆音が近づいてくる。 「なんだあれは!」 有賀は大和の特等席から紋章機を肉眼で確認する事が出来た。 「撃ちー方ーはじめー」 12.7センチ2連装高角砲と25ミリ3連装機銃が唸りを上げ真っ赤な弾丸をハッピートリガー目掛け射撃を開始した。 同じ頃、トリックマスターもバランス立て直しつつあったが駆逐艦雪風、濱風が機銃で射撃を開始している。 ハーベスターは上空に残る三式対空弾の煙の中に姿を消したが間もなく姿を現した。 その姿を確認すると軽巡矢矧が射撃を開始する。 「ヴァニラさん、危ない!」 ノーマッドの声にヴァニラは大きく旋廻して艦隊の上空を飛び去った。 しかし、それを逃すマジと駆逐艦朝霜がハーベスターを狙い撃ちにした。 だが、対空弾以降の命中弾は皆無で高角砲弾も紋章機が通過した後を追うように破裂していく。 早い、あたらない。 その実戦訓練の様子を安全高度から見守るラッキースターとカンフーファイター。 それぞれの機内でも戦艦大和の話題で持ちきりであった。 「今となっては時代遅れの象徴さ、しかしまさかこの燃料が無い時に大和が出てくるとはな」 村雨は憎憎しそうに大和を見下ろす。 「兄さん達、特攻隊が次々と散っていく中あいつは瀬戸内で高みの見物だからな」 「村雨さん・・・」 蘭花は返す言葉が無かった。
510 :
メロン名無しさん :05/03/03 12:51:21 ID:RZ1I+Nsr0
登場人物の名はほぼ架空のものです。 海上護衛総隊司令部4月1日 海上護衛総隊の苦悩 「だめだ、だめだ、だめだ!!」参謀の鈴木智広中佐が叫んだ。 「何もかも足りなさ過ぎる、これでどう輸送計画練ろってと言うんだ」 そう言うと湯のみを手に取り冷め切った緑茶を一気に飲み干した。 佐伯少佐が慰めるように言った。「仕方ありませんよ、連合艦隊は当てになりませんし・・・ こんなの今に始まった事では無いでしょう」 「それはそうだが・・・今は状況が状況だ、連合艦隊ももう少し戦力を回してくれてもいいんじゃないか」 鈴木中佐の机には今後の輸送作戦の計画を書いた書類が置かれている。 南方からの輸送が絶望的となっている現在、満州、半島方面からの輸送にシフトする為だ。 満州・半島方面からは、日本で不足している穀物類や鉱物資源を輸送する事になる。 だが、燃料、艦船、航空機その他ets海上護衛総隊に必要な戦力の割り当てが少な過ぎた。 「前だってそうだよ、対潜航空隊作れば連合艦隊の奴等、勝手に持っていきやがってそのまま全滅させやがるし!!」 「あいつら乗ってる艦の燃料、誰が持ってきてやってるか分かってるのかってんだ!!」 鈴木中佐の愚痴は続く、そこである事に気が付いた。 「そう言えば鳥海大佐はどうした?」上司である鳥海孝輔大佐がいない 佐伯少佐も首をかしげた。「そう言えば今日は燃料の割り当ての交渉に行ってるんじゃ・・・」 その時バンという音と共に大きくドアが開いた。 噂の鳥海大佐である。佐伯少佐は大佐の顔を見て声を掛けるのをやめた。 鈴木中佐も大佐の顔を見ると大佐は全身から湯気を立てて顔はもの凄い形相になっている。 とても声をかけられるような雰囲気ではないが、中佐は恐る恐る聞いてみた。 「あの〜鳥海大佐、何かあったのですか?」 大佐は重々しく口を開いた。 「連合艦隊の大馬鹿野郎共、家の割り当て分の燃料第二艦隊にこっそり回しやがった!!」 その言葉に鈴木中佐と佐伯少佐は、とてつもない脱力感に襲われた。 「奴等、艦隊戦闘は連合艦隊の伝統とか何とかぬかしやがって、何が伝統だー」 「すまんが計画はもう一度練り直しだ、俺は明日行ってもう一度粘ってみる」 鳥海大佐が憮然とした表情で言った。 司令部はさっきよりも一層重苦しい空気に包まれた。
511 :
作者・名無し陸戦隊 :05/03/03 12:55:11 ID:RZ1I+Nsr0
↑作者名まちがえました、すみません。
512 :
作者・名無し陸戦隊 :05/03/03 15:12:29 ID:RZ1I+Nsr0
4月1日東京 都内には3月10日の空襲の跡があちこちに残っている。 焼け跡が閑散と広がっている場所もあった。 あの空襲、夜B29が大挙して押し寄せ、しかも折からの強風に煽られて被害は広まり 下町を中心にかなり焼けた。死傷者の数は数万に上るらしい・・・ 上田拓人海軍中佐出張先から土浦まで飛行機で来て、そこから汽車で東京まで来た。 今は海軍の制服ではなく自前のスーツを着込み都内を歩いていた。 ある人物と会うためなのだが目立つのは避けたいのだ 人物とはある場所で待ち合わせする事になっている。 上田中佐は井上成美次官、高木惣吉少将の下で終戦工作に携わり、 同じく終戦工作に関わる各方面の人物と会い互いに連携を取る為のパイプ役をしている。 メンバーは岡田啓介元首相、陸軍大臣秘書官・松谷誠大佐、松平康昌内大臣秘書官、 元英国大使の吉田茂、重光葵元外相、スイス、スウェーデン等の中立国にいる武官、 他民間の記者、知識人の多くの面々がいる。 銀座を抜け霞ヶ関を少し歩くと目的の場所へとたどり着く、その場所は日比谷公園。 日比谷公園内は人の通りが多い、この辺りは空襲の被害も少なかったようだ。 ふと上田中佐が横を見るとハナミズキの木が植えられている、 「この木は確か・・・」 明治の終わり頃、尾崎行夫東京市長がアメリカのタフト大統領夫人の要望 で送った、サクラの木のお礼として送られてきた物と聞いた気がする。 日米親善の為に送られたハナミズキは当のアメリカと戦争中だという事も関係なく葉を茂らせている。 「皮肉なものだ、全く」上田中佐はあるベンチへと目をやった。 そこには一人、年配の外国人が座っている。「隣りいいですか?」流暢なドイツ語で中佐は尋ねた。 「どうぞ」老人はにっこりと会釈する。 「久しぶりだねぇ、アドミラル・ウエダ」 「どうも半年振りです、ルフト提督」上田中佐は隣りに座り挨拶を返す。 この老人こそ今日会うはずの人物、ドイツ海軍日本駐在武官ルフト・バイツェン准将その人であった。
>>名無し陸戦隊殿 今回も拝見させていただきました。 エンジェル隊ももうすぐ横須賀に入港します。 資源不足についてはミントが軍部との交渉の際あるギフト(ロストテクノロジー) を交渉の場に持ち出す事を予定しています。
514 :
作者・名無し陸戦隊 :05/03/03 18:07:46 ID:RZ1I+Nsr0
4月1日、日比谷公園 ルフト・バイツェン、ドイツ海軍准将、彼は若い頃ドイツ帝國海軍に入り、 第一次大戦の時はユトランド海戦にも参加した事のある歴戦の海軍軍人である。 ワイマール時代も海軍に残り水雷艇の艦長等を勤めていたが1933年ヒトラーが 政権を握ると軍の拡張も始まり、ルフトも海軍でZ計画等に携わる一方でナチスの台等 に危機感も感じた。第二次大戦が始まると彼は親友である 国防軍諜報部(アプウェール)のフランツ・カナリス大将を通じて反ヒトラー派と関わりを持ち 独自のネットワークを持つ様になる。 そしてヒトラー自身とも海軍の戦略について意見がぶつかり、それが元となり左遷の形で日本に駐在武官として 派遣されて来た、彼は日本でもドイツ本国と情報を取り続け日本海軍にも色々な面で協力していた。 「お元気そうで何よりですルフト閣下」 上田拓人中佐はこの老提督に敬意持って接した。 「ふぉっふぉっふぉっよいよ、そんな閣下等と堅苦しく呼ばんでもルフトで結構じゃ、もうじきわしの国は無くなるから階級など意味も無いしな」 そう言うとルフト提督は高々と笑った。 「すみません」上田中佐は申し訳なさそうに俯いた。 「いやいや誤らんとも良いよ、ババリアのちょび髭伍長に付き合わされた国の末路じゃ、わしにも何も出来なかったんじゃ、たいしてに気にせんよ」 「さて本題に移ろうかの」ルフト提督は真顔になる 「お前さんを呼んだ用と言うのはこれじゃよ」そう言うと上田中佐に書類の束を渡した。 「これは?」上田中佐はいぶかしんだ。 「うむヨーロッパで活動しとる部下から届いた情報じゃよ」 上田中佐が中を開くと2月にヤルタで行われた。米英ソ三国間の首脳会談の内容とアメリカが開発中の ある兵器の情報だった。「こっこれは、そんな馬鹿な、ソ連は中立条約を締結してるはずじゃあ」 上田中佐は驚愕した。書かれていた内容は、驚くに十分だった。 「それがスターリンのやり方じゃよ、日本との条約等紙切れに過ぎん、奴は動ける時期が来れば満州方面から侵攻を開始するじゃろう・・・」 上田中佐は信じられないと言った表情で文書を読んでいく。 「このような兵器が作られているなんて・・・」 「確か日本でも研究されていたと聞いたぞ、原子爆弾に付いては」 上田中佐は初めて耳にする話だ。実際陸軍では仁科芳雄博士のチームが細々と従事していた時期がある。 「有難う御座います、早速この書類井上次官に渡したいと思います。」 上田中佐は礼を言った。「よいよい礼を言う様な事別にしとらんよ、ただ・・・」ルフト提督は笑いながら言った。 「早く戦争を終わらせなさい、決してわが国の様にしてはならん、ドイツは降伏したら二つに分割統治される。 君は軍人として日本をそんな目に合わせるな」 笑うルフトだが目だけは笑っていなかった。
紺碧&旭日ネタきぼんぬ
516 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :05/03/04 23:58:10 ID:Mt9en06q
age
517 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :05/03/04 23:58:53 ID:Mt9en06q
age
518 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :05/03/05 00:58:24 ID:yENN6jz5
age
519 :
作者・名無し陸戦隊 :05/03/05 19:22:40 ID:+OnvrOjh
>>515 エンジェル風味は一応史実の世界が元ですから、
後世世界の大高首相や前原、大石提督が出てくるのは無理があるのでは?
戦塵の蓮見大佐なら可能かもしれませんが
宮崎県沖太平洋 昭和20年4月2日 午前01:25 三機の紋章機と大和以下艦隊が入り乱れ戦う様を上空で旋廻しながら見守る ラッキースターとカンフーファイター。 「うぁ〜花火〜」 ミルフィーユが艦隊から上がる高角砲弾が炸裂している様子を見て言った。 「ミルフィーユさん、あれは対空砲火ですよ!でも大和に会えるとは思いませんでした」 少し思い入れがありそうにちひろは大和を見つめていた。 「あの大きなお船に何かあるんですか?」 「私の父も帝国海軍に所属しているんです、烏丸正光大佐現在は日吉にいると思います」 「へぇ〜、それでちひろさんのお父さんも大和に昔乗っていたんですね?」 「いえ、乗艦はしておりませんでしたがあの船が呉で竣工したて時こっそり乗せて貰ったんです」 ちょっと申し訳なさそうにちひろはミルフィーユに話した。 「あの時、父様と一緒に大和の防空指揮所から満月を見たんです、でも直ぐ山本長官に見つかって父様は怒られていましたけど・・・」 その時のエピソード思い出したのかちひろは少し口元を緩める。 「素敵なお父さんですね」 ミルフィーユがちひろににっこりと微笑む、きっと優しいお父さんなんだろう悟ったのである。 「きっと横須賀に迎えに来ると思いますわ」 ちひろは素敵な笑顔を見せてくれた。
宮崎県沖太平洋 昭和20年4月2日 午前01:25 2門の砲を持つ航空機を始めてこの目で目撃した伊藤は我が目を疑った。 三式対空弾を物ともせず、大和の上を通り過ぎていった。 『あれが、アメリカ艦隊を全滅に追い込んだ航空機か・・・・』 言葉が出なかった。 『しかし、一発も放たなかった・・・・砲はこけおどしか?いや、見逃してくれたのか』 『報告によれば、当初出現したロケットは5機そのうち本格的に戦闘に参加したのは2機程度と聞いていたが』 伊藤は上空を旋廻している紋章機郡に目をやった。 「あれを我が軍に加われば・・・・この戦争もう少しマシにおわれるかもしれない・・・」
大和や長門の活躍もキボンヌ
宮崎県沖太平洋 昭和20年4月2日 午前01:35 軽巡矢矧艦長原為一大佐は一向に発砲しない上空の紋章機を見上げ少々苛立っていた。 『何故一発も撃ってこないんだ!我々を馬鹿にしているのかそれとも弾薬切れを狙っているのか』 速力を見ただけで千ノットを超える猛スピードで対空戦の苦手な矢矧には天敵であろうと予測されるが それにしてもなめられすぎている。 「対空砲火は何をやってるんだ!かすりもしていないぞ!」 戦闘指揮所から叱咤の声が響くがすぐに銃声と爆音でかき消される。 矢矧は軽巡洋艦阿賀野型の三番艦として昭和18年暮に佐世保で就航した新鋭艦である。 第二水雷隊の旗艦としてのプライドもあった。 一方、ハッピートリガーのフォルテも同様にミントが射撃の指示を出してくれない事に苛立っていた。 「おい、いつになったら反撃していいんだい!」 「フォルテさん落ち着いてくださいまし、この旋廻後に一撃加えてもらいますから」 フォルテの苛立ちもミントは冷静に対処する。 「お〜待ってました!あのでっかいのかい?」 フォルテは大和を攻撃してやろうと考えていたがミントは敵の中核、すなわち駆逐艦の旗艦は大和ではないと悟り 先に矢矧を攻撃するプランをフォルテに具申する。 「多少戦術がある所も向こうにお見せしなくてはなりませんものね」 「はいはい、分かったあの二番目に大きいのからね、ハッピートリガー了解」 ハッピートリガーが一気に速力を上げる。 その様子は矢矧からでも確認できた。 防空には自身のない船だがめい一杯の対空砲火をハッピートリガーに浴びせ、進路を変えさそうと必死に応戦する。 「よっしゃぁ!捕まえたよ、覚悟しな」 フォルテが矢矧右舷距離8千でトリガーを引くと二門の砲からペイント弾が勢いよく発射される。 「ロケット発砲!」 「避けろ!」 艦橋目指し一直線に弾丸が飛んでくる、最大戦速で矢矧は舵を切った。 避け切れない。 次の瞬間砲弾が命中した衝撃と共にワインレッドの液体が艦橋を包み込んだ。
>523日本の軍艦潰してどうするのw
525 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :05/03/08 10:17:31 ID:C0Bog6xC
>>524 >>502 を読み直してみなさい、演習用のペイント弾と書いてある。
べつに潰しちゃいないし、紋章機が平気とはいえ、
第二艦隊の方が三式弾まで打ち込んで来てるぞ
それに戦闘は日本側から実戦訓練の申し出があったからだよ
>525うはっ。そこまで読んでなかった。スマソ…
後世世界に転生なら ミルフィーユ:日本武尊乗艦の和菓子職人、桜庭千葉【millefeuille(千枚の葉)】 蘭花:馬賊の棟梁 ミント:米軍産企業令嬢 フォルテ:ゲシュタポ将校w ヴァニラ:ユダヤ人難民 ちとせ:日本武尊くノ一部隊隊員 ウォルコット:米空軍将校 メアリー:英軍将校 ヘイロー兄弟:ナチの実験体 と考えてみた(チラシの裏)
528 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :05/03/09 19:29:15 ID:IJd2I7N+
>>527 いやミルフィーは大和武尊の酒保か食堂のお姉さんで
ランファは本郷大佐の所(東機関だっけ?)の女スパイで
さらにレス外れですまんが、
タクトはルフトと共にドイツ海軍提督、レスターはイギリス海軍で参謀あたりで
タクト達は後に自由ドイツ軍に投降が妥当だと思う。
ちとせはハギスでもいけると思う。
529 :
作者・名無し陸戦隊 :05/03/12 09:58:10 ID:qTMDAxyJ
ここ数日猛虎☆必勝さんこないけど どうしたんだろう、続きが気になります。
530 :
作者・名無し陸戦隊 :05/03/12 13:30:29 ID:qTMDAxyJ
すいません猛虎☆全勝さんでしたね、訂正
531 :
猛虎☆全勝 ◆.qaj/0FIJY :05/03/12 20:45:43 ID:I+5VvWd+
>>530 申し訳ない。
ただいま甲子園のバイトが忙しがしいんですよ。
TV版ちとせが後世世界に転生したら影の政府入り
宮崎県沖太平洋 昭和20年4月2日 午前01:35 「矢矧被弾!」 「何!?」 伊藤は望遠鏡を出して矢矧の方向を見る。 月明かりが艦隊を照らしており漆黒の夜ではないが見えにくい。 「どうなっているんだ?火災も何も起きていないぞ?誤認では・・・いや!」 見張り員にたずねようとしていたがその時、矢矧艦橋がワインレッドに染まっている事に気がついた。 「何だ?薬品でも撃ち込まれたのか・・・」 その時、矢矧が照明を点滅させ大和に信号を送ってきた。 「我、航行に支障なし」 その電文に一同が胸を撫で下ろす。 指揮所でも有賀が胸を撫で下ろしていたところだった。 しかし、ロケットの動きからは気が抜けない、大きく旋廻した機体は駆逐艦雪風、磯風の船体にも一撃を加えた。 今度は、美しいピンクとイエローの液体が両艦を包み込んだのだ。 「さっきとは動きが違うな・・・・これが異世界から来た戦闘機の性能なのか!?」 有賀は思わず口を開き上空を飛び回るロケットに目を奪われた。 「ロケット、針路変更!本艦前方に回りこみます!」 見張り員の声にハッと我に返った。 「来るぞ、正面対空戦闘!三式対空弾撃ちかたはじーめ!」
534 :
作者・名無し陸戦隊 :05/03/15 16:28:33 ID:iEdr4yDE
待ってました!! 待望の続編、ようやく読めました。
宮崎県沖太平洋 昭和20年4月2日 午前01:37 大和はハッピートリガーに向け再び三式対空弾を正射した。 その轟音が響き渡ると、火の玉の砲弾が迫ってくるのをフォルテも確認している。 「おっと!同じ手に何回もかかるかい、ミント!」 「了解ですわ、フレイヤー撃たせてもらいますわよ」 トリックマスターから数発のフレイヤーが飛び出すと高速で主砲弾に向かっていく。 そして、美しいレーザーが放たれると46センチ砲弾が大爆発を起こす。 第二砲塔から3発を正射したにもかかわらずである。 巻き立つ煙の中にハッピートリガーが姿を消すと、大和正面3千で再び発砲した。 有賀は砲弾迎撃のショックもままならないまま、ロケットの発砲を間もあたりする。 「面舵いぱーい!」 伝声管から操舵室に伝わる前に大和艦橋にハッピートリガーの放ったペイント弾が着弾しエメラルドグリーンの液体が 第一艦橋を染め上げた。 昼戦艦橋から着弾の瞬間を見た伊藤はその場に立ち尽くしている。 「被害報告いそげ!火災は起きていないのか!?」 周りは太鼓を打ち鳴らしてるかのように混乱していたが全く気にならなかった。
宮崎県沖太平洋 昭和20年4月2日 午前01:39 「フォルテさん、お疲れ様でした」 ミントは大和にペイント弾命中を確認するとすぐにハッピートリガーに通信を入れた。 「おしまいかい?」 フォルテがたずねなおしてみたが、ミントは笑顔でうなずく。 「よし、ハッピートリガー了解」 「こちらハーベスター・・・・日本側各艦の損傷及び負傷者のチェックに入ります・・・」 ヴァニラが通信に入ってくる。 「お願いしますわ、わたくしはこれより呼びかけを開始しますので」 「ハーベスター了解・・・」 ハーベスターとハッピートリガーがそれぞれの方向に飛んでいくとミントはマイク機能を使い外部通話を試みた。 「あ〜あ〜、こほん、こちらトランスバール皇国軍エンジェル隊所属ミント・ブラマンシュ少尉です」 大和に向けミントの声が届くと、全乗員がそれに驚いた。 あの高速戦闘を行なうなら、どのようなたくましい飛行兵が搭乗しているのかと思っていたからである。 しかし、聞こえてきたのは年端も逝かぬ少女の澄んだ声であった。 大和の戦闘艦橋にいた有賀はその声を聞きつけるなり大和の対空砲に撃ち方やめの号令をだした。 大和の対空砲火が止むと各艦も次第に対空砲火を中止していった。 トリックマスターも高速戦闘を中止し大和左舷でホバーリングを開始した。 大和の速力と歩調をあわせるように併走する。 「トリックマスターより連合艦隊第二艦隊旗艦大和へ、本部隊は貴艦隊に対し要請どおりの実戦訓練を行ないました」 「ただ今より、本部隊が実弾を使用した場合の被害状況を発表させていただきます」 何時もより声のトーンを落としミントは静かに話し出した。 「戦闘時間17分、貴艦隊損害は大破2、撃沈2、対する本部隊は損傷0です」 両軍の空気が凍る。 「馬鹿な!長官、まやかしです、戦闘機の砲弾2〜3発でこの大和は大破しません!」 伊藤のとなりで士官が声を荒げた。 「小娘がこの第二艦隊を・・・・なめられた物だ!」 別の士官も声を上げ、昼戦艦橋はにわかにざわついた。 しかし、伊藤はくるりと士官たちの方向見て一括した。 「貴様らは今の戦闘を見ていなかったのか!もし本気で一戦交えていたら今頃は大破どころか海の底だ」 認めたくは無かったは事実だった、大和は紋章機に手も足も出なかった。 そして、有賀もまた対空戦闘用具収め指揮を下し左舷を悠々と飛行するトリックマスターを見つめていた。 べっとりとした特殊インクが吹きさらしの艦橋内部にまで浸透し、みんなインクまみれだった。 しかし全く気にならないかった。
宮崎県沖太平洋 昭和20年4月2日 午前02:00 「そのペイント弾のインクは、水で洗えばすぐに落ちるものですので」 最後にミントは、インクの処置方法を告げると、戦闘終了を察して、他の4機が降下して大和の左右を 併走した。 「近くで見たら本当におっきな船ですね〜」 紋章機が大和を囲み月明かりの海を併走する姿は正に圧巻であった。 艦橋が緑色に染まってなければであるが・・・・ 「手の空いている者は左右甲板に集合せよ」 同じ頃、大和の艦内マイクで有賀は乗組員の甲板集合を命じ、自分も戦闘艦橋に帽子を被りなおしたった。 「長官」 床がべたべたになっているのを気にしながら伊藤も戦闘指揮所に上がってきた。 「派手にやられたな」 有賀に声をかけると、直ぐに伊藤も整列に加わった。 大和から左右に発光信号が送られる。 「え?、何?何?、」 蘭花は発光信号の意味が良く分からず、健次の顔を見つめる。 「あ、分かったよ、我、航行ニ支障ナシ、貴部隊ノ武運ヲイノル」 「ですって」 蘭花が健次の後に自分の言葉を付け加え、各機に伝達した。 「エンジェル隊も貴艦隊の武運をお祈りいたしますわ」 ミントの声が向こう側に届き発光信号が帰ってきた。 「それでは、また会いましょう」 5機が高度上げ始めると、大和左右に整列していた水兵や士官達が帽子を一斉に振り別れを告げる。 有賀、伊藤はそれぞれ左右の紋章機に敬礼する。 「ミルフィーユさん」 ちひろはミルフィーユの手に手を沿えラッキースターを左右に揺すった。 「何ですか?ちひろさん」 「これはバンクです、向こうの声に答えないといけませんから、皆さんも機体を振ってください」 ちひろの声に紋章機が一斉にバンクするがだいぶ下手糞なものだったので向こう水兵が白い歯をこぼしているのが伺えた。
宮崎県沖太平洋 昭和20年4月2日 午前02:30 紋章機の美しい光の排気炎が消えるのを確認し、有賀は指揮所のメンバーにねぎらいの言葉をかけ 昼戦艦橋へと降りていった。 入り口で水兵から手ぬぐいを渡され、インクを入念にふき取ると再び帽子を被り直した。 「皆、ご苦労であった・・・これより佐世保に帰港する」 各士官を労いながら伊藤の横に立つと各艦が集結してる様子眺め、第一砲塔前にも目をやるとデッキブラシを持った 水兵が集合していた。 「こんな派手な格好では佐世保に入れんからな」 伊藤があるがより先に口を開いた。 「何もかもが、劣っていました・・・・完敗です」
宮崎県沖太平洋 昭和20年4月2日 午前02:30 有賀は悔しさ半分、満足半分の微妙な返事を伊藤に返した。 「艦長、彼女らは何百年後の世界からやってきたかもしれないといっていたな」 伊藤はスッと話題を変えた。 「ええ、可能性とすればその考えが合理的だといっていましたね」 「もしそうだとするなら、山本長官のお考えが正しかった事が正面される」 伊藤は満足そうに頷くと目が熱くなった。 「そうですな・・・・」 大和は月明かりに照らされ進路一路佐世保を目指した。
540 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :05/03/17 01:48:28 ID:9PjRnXsH
糞刷れた天名ヴォケ
豊後水道上空 昭和20年4月2日 午前03:00 第二艦隊との実戦訓練を終え一路横須賀を目指すエンジェル隊は、全員が寝静まっていた。 コンピュータに到着時刻と目的地を設定しておけば大体はコンマ一秒狂わず目的地に着くことが出来るのである。 一昨晩からのほぼ不眠不休に流石のエンジェル隊も悲鳴をあげたのである。 コックピット内の照明も消され薄暗くなった各機は静まり返っていた。 カンフーファイターに同行している健次も格納庫で簡単な報告書整理を済ませると、毛布に身をゆだねた。 「本来ならかぎまわらなければならんが、全ては明日分かるか・・・楽しみだ」 メモを大切にしまうとそのまま眠ってしまった。 ラッキースターのちひろは、ミルフィーユの足元で360度モニターにもたれながらウトウトとしている。 「むにゃ、むにゃ、蘭花さぁんそれ私のケーキですぅ・・・・」 たまにミルフィーユの寝言が耳に入るが気にはならなかった。 『未来の戦闘はこんなにものんびりとしているの』 疑問は脳裏に浮かんだが、ちひろは今は眠ろうと決し再び目をと閉じた。 いざ横須賀へ・・・・横須賀へ・・・
542 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :05/03/17 13:40:29 ID:86HvQlVx
>>540 何寝ぼけた事いっているのだ、ここ結構面白いし支持されてるぞ
クソスレならとっくの昔に削除されてるよ
大体スレ立てた奴が立て逃げしたから
他の人がわざわざ小説書いてくれてるんだ
文句あるなら見るな!!
アニメサロンからジャンル移転したのが失敗だったか・・・
横須賀 昭和20年4月2日 午前07:00 横須賀は緊迫した空気に満ちていた。 停泊している艦船、基地の守備隊は全て警戒を怠らず、一心に上空の警戒に当たる。 「到着の遅いものだ」 米内光政海軍大臣は日吉での会議を終えると一目散に横須賀にやって来た。 帝都での会議を前でもあり昨日の内に戻るよう部下が説得したのだが、本人が横須賀で迎えたいと突っぱねたのである。 「烏丸君、君の娘さんも特攻隊にいるそうだね」 米内は日吉からお供として連れてきた烏丸正光参謀にたずねた。 「ええ、おそらく沖縄の米艦隊に特攻し勝利に貢献したとも思います、しかし・・・」 「どうしたのかね?」 「不肖の娘、靖国の英霊方にご迷惑をかけていないかと・・・・」 米内には烏丸が悲しさを押しこらえているが分かった。 「烏丸君、すまなかった!」 米内は椅子から立ち上がると直立し烏丸に頭を下げた。 「米内閣下!?」 「もはや勝敗は決していた、動くのが遅すぎたのだ全てがだ・・・」 米内なりのわびであった。 「閣下、頭をお上げ下さい」 「確かに娘は私より先に戦死しました、しかし娘が知覧に配属されると聞いた時から覚悟は出来ていました」 「それに、間もなく沖縄戦の功労者がここに来ます、私は1機たりとも陸軍の管轄には置かせません!そう決意しました」 自らの言葉に自らも奮い立った烏丸の意思は固かった。 海軍米内光政ならばこの混迷を極める戦争を終結に導いてくれると信じていたのである。 「烏丸君・・・分かった、もはや退路は無いようだ」 その時、建物から横須賀湾内に1機の二式飛行艇が着水してきた。
訂正 その時、建物から横須賀湾内に1機の二式飛行艇が着水してきたのが見えた。
三浦半島沖 昭和20年4月2日 午前06:50 短い睡眠に腫れぼったい目をしているエンジェル隊一行は、予定通り三浦半島沖を通過し 7時過ぎには横須賀入港を計画していた。 「おい、しっかり前を見てろ」 寝とぼけている蘭花に気が気ではない健次が方向を指示していた。 「ファイ、大丈夫ですよ・・・ちゃんと行ってますから」 大きなあくびをしながら蘭花は眠たそうに機体を操っている。 一方、交渉を控えるミントは交渉のテーブルに出す駆け引きの構図を考えに没頭していた。 フォルテは皇国軍入隊志願者用のデータを持ち運びようの小型映写機にコピーしていた。 ヴァニラは朝日にただ無言で礼拝を行なっている。 ちひろは起床のアラームがなっても起きないミルフィーユの代わりに 操縦席の横から飛行進路の確認と各機への通信も行なっていた。 「よっぽどお疲れなのでしょう・・・・」
横須賀 昭和20年4月2日 午前07:05 二式飛行艇から連絡のボートに乗り豊田副武連合艦隊長官と神重徳作戦先任参謀 が到着したのである。 ボートが岸に接岸すると横須賀鎮府長官はじめ出迎えの士官達が出迎えにやって来た。 敬礼を交わしていると烏丸が走ってくるのが見えた。 「ご苦労様です豊田長官!」 「うむ、米内閣下はおられるかな?」 「はい、話があると貴賓室でお待ちです」 烏丸が案内しようとすると神はが若い士官に案内を命じた。 「烏丸参謀、お話があります」 神はあらたまって烏丸を呼び出すと他の士官達はパラパラと散っていった。 神と烏丸は海軍大学校で現在は同じ部署で神は作戦先任参謀、烏丸は作戦参謀として海軍省と日吉に別れ 活躍している。 「こうやってゆっくり話をするのも、久方だな!正光」 「ああ、素直に帝都で待っていると思わなかったがまさか空路で来るとな」 少々呆れながら苦笑いを浮かべた。 「馬鹿野郎、沖縄進攻の米艦隊を殲滅させた部隊じゃないか、この目で見たいと思ったのさ」 「お前らしい考えだ」 烏丸は神のポジティブ振りには関心していた。 まぁ、この戦局で連合艦隊を引っ張れるのは彼しかいないとは思ってはいた。 「ちひろちゃんは逝ったそうじゃないか・・・・・」 神は回りに士官の姿が消えると少し沈んだ感じで切り出した。 「ああ、巡洋艦の一つでも沈めててくれりゃ父親としても本望だ」 「そうだな、こんな頃から知ってるだけに・・・・俺たちより先に逝くとは俺も思わなかった・・・」 神は無念そうに自分の膝の所に手をかざした。 神は開戦前、時々烏丸家に遊びに行くことがあり玄関にちひろが迎えに出てくるのが何よりも印象的でよく烏丸に ちひろちゃんは奥さんに似て本当に良かったと皮肉っていた。 開戦後はともに忙しく会うことも少なくなっていたが、神がちひろが女子特別攻撃隊天女隊の隊長になったと聞いて 驚いていたのは最近の話である。 「ちひろは大日本帝国を守るため散っていった今度は俺たちの番だ」 「ああ、お前が前線に出る時は俺も共に出るつもりだ」 二人して吹っ切れた感じで笑おうとした時、横須賀基地内の空襲警報がけたたましく鳴り響いた。 「空襲!」 基地内が騒然となるがジュラルミン音は全く聞こえない、代わりに聞きなれない爆音が聞こえてきた。 「おお!」 二人は思わず声を荒げた。 その機体はプロペラも無ければ航空機の形もしていない、ただ今まで誰も想像したことの無いような美しい航空機だった。 編隊には乱れることも無く垂直線に水面に滑らかに着水した。
547 :
作者・名無し陸戦隊 :2005/03/22(火) 13:19:01 ID:m2XcBGCV
昭和20年 4月2日午前6時 萩窪製作所 朝も明け始め朝日が差し込む中、萩窪製作所の敷地内も人が動き活動を始めていた。 海軍空技廠から出向して来ていた福江技術大尉は事務所のソファーに横たわり 徹夜明けで疲れきった体を休めていた。 深い眠りに入ろうとしていた頃、なにやらもの五月蝿い足音が響いてくる。 その刹那、ドアが開き福江大尉の体が大きく揺すぶられた。 「大変だ起きろ!!事件だ!!」福江大尉があわてて目を見開くと大尉と同じ空技廠の 門倉少佐が襟元をつかみこちらに向かって怒鳴っていた。「一体どうしたのですか?空襲ですか!?」 「違うジェットだよジェット」門倉少佐は慌てているらしく、何やら意味がわからない ネー20の事を言っているのかと思ったが、どうやら違うらしい、「じゃあ何ですドイツの新兵器でもやって来ましたか」 半ば冗談で言ってみた。「まあそれに近いな、沖縄の事は知っているか?」 福江大尉は要領をえない顔で、「いえ昨日は実験に付きっ切りでしたので・・・えっアメリカが沖縄へ侵攻開始したのですか?」 「気づくのが遅いぜ全く」少佐はため息をついた。 「まあそう言うわけなんだが続きがある。攻撃が開始されてしばらくした頃、所属不明機が現れて米艦隊を壊滅させた。しかも大型のジェット機だ。」 「それは一体・・・」「話は後だ、とにかく俺にもわからん事がたくさんあるんだ。行くぞ」 そう言うと少佐は大尉を引っ張って外に連れ出した。大尉をサイドカーの側車に放り込むと少佐はバイクのアクセルを吹かした。 「一体どこへ行くんですか〜」「横須賀にその機体が来るそうだ見に行くぞ」「でっでも上の許可は?」 「そんなもんとっくに了承済みだ行くぞ!!」そう言うと一気にバイクを発進させた。 「ぎょえええええ〇×□Q!>♪」福江大尉が意味不明な悲鳴をあげる中、 バイクは砂煙を上げ、萩窪製作所を後にした。
横須賀 昭和20年4月2日 午前07:10 横須賀湾内に歓声が起こった。 海防艦や連絡艇からは手空きの水兵達が5機の鮮やかな姿を見て驚きの声を上げている。 「すごいぞー見た事もない形だ、水平翼や尾翼もないし、プロペラも無いぞ!」 「一体どんな発動機を使ってるんだ?莫大な燃料を使うんだろうな!」 あちらこちらで憶測が飛び交う。 上空には何処からともなくやって来た零戦数機が警戒にあたり飛びまわっている。 正に黒船がやって来たときのような衝撃である。 松ヶ崎手前に着水した紋章機は海防艦に先導されて田ノ浦と松ヶ崎の中間まで移動され待機を命じる信号を送られた。 少し日本海軍の軍港を見ておきたかったので良かったのであるが、健次は首をひねった。 「おかしいぞ、てっきり鎮守府から離れた田浦地区入港だと思ったのだが」 「鎮守府てどこなんですか?」 蘭花の質問に健次は無言で指をさした。 「あーあのあたりですか、対岸の様子が見れますよ」 蘭花が通船発着所あたりの対岸を適当に拡大していくと水兵や士官達の表情がうかがい知れた。 蘭花の何気ない操縦にも健次は素晴しい部隊を日本につれて来たと密かに自画自賛していた。 一方、ミントはトリックマスターのコックピットを離れ荷造りを開始していた。 かわいいクマさんのリュックに500ミリペットボトルの謎の液体を詰めると、書類やその他諸々を積み込み チャックを閉めた。
横須賀 昭和20年4月2日 午前07:50 ヴァニラは不平不満を一言も漏らさず、ただ無言で何かを見つめていた。 「ここも、空獏されたのでしょうが・・・・」 ノーマッドが口にする声にもヴァニラは時々うなずく程度であった。 何時もの事であるが、ヴァニラが最も平和を願う人間であるとノーマッドは確信していた。 昨日から会った日本軍の将兵達は皆強気の構えだったが、その国土にはほころびがでていた。 「おそらくこの国はもう駄目でしょう」 本国にまで敵の進攻を許している事にあらためノーマッドは日本の勝機が0であると思ったのである。 しかし、ヴァニラは何も答えなかった。 そうこうしているうちに、監視の海防艦から移動の信号が送られた。 海防艦を先頭に小海西岸壁方面を目指した。 同じ頃、米内や豊田も同じ場所を目指し移動を開始した。 『潜水艦桟橋に入れるのか』 横須賀軍港の地図を頭に叩き込んでいる烏丸は直ぐに行き先を悟った。 数台の自動車やバイクが海上の隊列に目を奪われながら後を追った。 「いよいよ会えますな閣下・・・・」 車内から紋章機を眺める米内に豊田が声をかける。 「ああ、楽しみだ!異世界から来た航空機、我々の目指すべき新たなる何かを見出してくれるかもしれん」 米内は久々に好奇心を掻き立てられる思いがした。 「長官はどうなんだね?」 米内は豊田にも聞き返してみる。 「私も好奇心はありますが、少々気が引けるのも事実です」 豊田は以外にも神経が細かいところがある。 本土決戦を訴えながらも連合艦隊司令部を横浜慶応大学内日吉に移動させ陸上から指揮をとるにしても 米内は気に入らなかった。 日吉の穴倉から這い出し横須賀まで来たのはいいが、豊田にはこの航空機を指揮できないと米内は悟るのであった。
550 :
作者・名無し陸戦隊 :2005/03/24(木) 21:04:41 ID:z/WFTBay
昭和20年4月2日午前8時 サイパン アスリート飛行場の滑走路では一機のF13偵察機が発進しようと待機していた。 サイパン島も太陽が昇りまもなく日が照りつけ始め、ジャングルから鳥の鳴き声が響く。 「計器類異常なし」 「動力銃座チェックオーケー」 「装備チェック完了しました、以上で各所チェック完了です。」 「よし、こちらラビアンローズ号いつでもオーケーだ」 副操縦士の声を聞いた機長のリービッシュ大尉は管制官にいつでも飛べる事を伝えた。 「了解、横須賀上空に着いても油断するな、相手はデータが無いのだから決して無理はするな」 「大丈夫さ、ジャップの戦闘機なんかにやられる俺の愛機は軟じゃないんだぜ」 「イオージマの滑走路はまだ整備出来ていないから護衛機は出せないんだぞ」 管制官が強めの声で言う、「ポーカーの借りを返してもらうまではくたばっちゃ困るんだからな」 「今度倍にして取り返すよ」 そう言いながら大尉は機体の滑走を始めた。 やがて大きな機体は地を離れアスリート飛行場を飛び立った。 「突然出撃命令なんて司令部も人使いが荒いですね全く」 副操縦士のカーレル少尉が愚痴をこぼす。 「まあそう言うな、かなり上の命令らしいからな。何でも情報部が 日本の新兵器の情報を掴んだらしい、暗号通信を傍受した結果横須賀に移動しているとの事だ。」 「そこで俺達にお鉢が回ってきたわけですかい?たまったもんじゃないなーそいつが迎撃してきたらどうするんです」 「まあ何とかなるだろ、なんと言ってもこのラビアンローズは幸運の女神がついてるからな、 今までもどんな危険な任務でも帰還してきただろ」 そう言いながら機体前方に書かれているノーズアートのラビアンローズの文字とバニーガールを見つめた。 一機のF13は横須賀へと向かう。 乗組員達は優雅な飛行が続くと信じて・・・
551 :
作者・名無し陸戦隊 :2005/03/25(金) 07:14:42 ID:+hVdxH1e
昭和20年4月2日午前7時50分 横須賀 「なんてでかさだ・・・」 海軍空技廠の門倉技術少佐は紋章機の大きさに呆気にとられた。 潜水艦桟橋へと入港する紋章機を近くから見物していたが、 実際、一式陸攻の倍の大きさはある紋章機を見てみると飛行機とは思えなかった。 「一体どんな発動機を使っているのでしょうか?速度が気になりますが・・・」 福江技術大尉も紋章機の一機に見とれて、目で追い続けた。 大尉は紋章機を見た瞬間、徹夜明けの眠気も吹き飛んでしまった。 それぞれカラフルな塗装をされた紋章機は桟橋に接岸しようとしていた。 「機体の武装が各機違うな」 「あれなんて戦艦の主砲みたいですよ」 福江大尉がラッキースターを指差した。 「噂で聞いたとおり未来から来たってのは嘘じゃないようだな・・・」 「この機体の前じゃ自分達が作ってる菊花が玩具のように見えますよ・・・我々もいつかこのような飛行機を開発したいですね」 大尉が嘆息した。 「作るさ必ずな何年何十年かかろうとも」 少佐は決意するように言った。
552 :
猛虎☆全勝 ◆Aur0rKhDNQ :2005/03/25(金) 12:07:44 ID:GRiW3uWt
作者・名無し陸戦隊殿 乙です。 楽しく読ませていただきました。 綿密な打ち合わせをしたいのですが・・・・ネタバレになってしまいますね(汗 とりあえず、大まかな流れは発表します。 カンフーファイターは損傷が激しいので内地での修理は不可能だと私は考えます。 底をついた弾丸に関しては換装させようと思いますが本格的な修理は とある場所で行いたいと思います。 このお話はC68用なのでお楽しみください。(ページ都合で変更があるかもですが・・・) これからもよろしくお願いします
553 :
作者・名無し陸戦隊 :2005/03/25(金) 21:00:36 ID:3ZClwza9
猛虎☆全勝様、レスどうも、名無し陸戦隊です。 ラビアンローズ号の顛末についてはこちらで書こうと思っています。 自分の作品内ではエンジェル隊が絡む事はないと思いますが、(多分) あくまで本編のサイドストーリー的な 作品として本編への影響が出ない様に考慮したいと思っていますので。 もし本編でこちらのキャラが絡むようでしたら使ってやってくださいませ>_< 今考えている他の話として上田拓人中佐を中心に海軍省、軍令部、連合艦隊を巻き込んだ 謀略、工作の話 和平、対ソ連戦への準備やそれに伴い空母天城・葛城等残存艦艇を使い 第三艦隊を再編する話やシンガポールから残存艦隊と最後の輸送船団 を日本に到着させる話、ヒトラーが日本の勝利に喜び、 最後の技術関連の品々を積んだUボートグループの派遣か長距離機が飛来させる話、 ちひろの孫(名前はちさと)が現代で後日談を語る話、 第一部の総集編的な語りのまとめ と言った話を考えているのですが・・・ ただこの先日本が史実と同じく降伏するのか 改変されて講和すると言う異なった結末を迎えるのかで 話が書けるかどうか微妙ですが・・・ と言うかもうだいぶ改変してしまいましたが・・・汗 直登場人物にどこかで見たようなキャラ、ネタが含まれていますが ご了承くださいませ、では失礼します。 追伸 資料を見ずぶっつけで書いているので多少間違っているところも御座います。
横須賀 昭和20年4月2日 午前08:00 「皆さんお疲れ様でしたわ、大日本帝国海軍神奈川県横須賀基地に到着ですわ」 ミントは目的地到着をさらりと伝えた。 「じゃあ、降りましょうかぁ!」 ミルフィーユが席を立とうとした瞬間フォルテの顔がモニターに映し出された。 「お待ち!まだ安心はできないよ・・・ここは、蘭花お行き!」 「え〜ここは隊長のフォルテさんが行くべきだと思いマース」 蘭花の顔も映し出される。 「馬鹿、もし一番に出て行ってもしもの事があったらどうするんだ!」 「あ〜フォルテさんずっこーい」 蘭花がプクーとむくれる。 「じゃあ・・・・ミント、頼む」 「いえいえ、わたくしのような者が先きでは軍部になめられてしまいますわ」 「ったく!じゃあ・・・」 フォルテはヴァニラの方へ通信をしようとした時。 「ちょっと!よもやヴァニラさんに行かせようと思ってませんよね?」 「ああん、誰がそんな事言った?」 「顔にありありと書いてありますよ」 ノーマッドは確信を突き、フォルテ沈黙の後右手を掲げた。 「こうなりゃ、みんな行くよ!」 「わかりましたわ!」「了解でーす」「行きますよ!」「・・・いきます・・・」 何を悟ったか、全員が右手を掲げる。 「じゃーん、けーん、ポン!」 振り下ろされた拳はそれぞれの物が表現される。 決断を迫られた時に使われる最大の手段が発動されたのだ。
横須賀 昭和20年4月2日 午前08:05 米内海軍大臣、豊田連合艦隊長官、神、烏丸両参謀と数十人の士官、水兵が見守る中 潜水艦桟橋に人影が現れた。 「敬礼!」 空気を切り裂く号令に一同の右手が一糸乱れぬ素晴しい敬礼を披露する。 「よいしょ」 紋章機から桟橋に勢いよく飛び降りた者姿を見て全員が声を上げそうになった。 皆、これだけの大型機を操縦する航空兵がいかに勇ましい男かと期待していたのだった。 所が一番損傷の激しい機体からはチャイナ服のような煌びやかな服に身を包んだ少女であったのだ。 しかし、帝国軍人たるもの以下に女とはいえ沖縄を救った恩人、粗末にはできない。 向こうも気まずくなったのか軽くこちらに会釈して、皆に安全を呼びかけた。 次に降りてきたのは軍帽を被った背の高い女性で何処かの貴族がするような単眼鏡をかけている。 そして、ヘッドギアをしたいたいけな女の子がゆっくりと桟橋に降り立つ。 米内は表情こそ崩さなかったものの流石に面食らってしまった。 その後はウサギ耳を生やしたこれまた少女が降りてきた。 そして、おめでたい南国の女がするような花の髪飾りをつけた女の子がおり整列した。 皆、派手な軍服に身を包んでいる。 「トランスバール皇国軍エンジェル隊、ただいま到着しました」 普段ほとんどしない敬礼は海軍と比べてもその差は歴然である。 挨拶が終わるとエンジェル隊はそれぞれの荷物下ろしに向かう。 その様子を桟橋の入り口で整列しながら見守る神と烏丸。 「あの国の軍隊は奇抜な軍服を採用して、女に戦闘機を預けるのか?」 神は呆れたように作業を見ながら烏丸に話しかけた。 「ああ、しかし陸軍諜報部の引率付きだ・・・・油断できんぞ」 健次がカンフーファイターから降りて米内達に敬礼をする様子に目をやった。 「しかし、あの軍服はすごいな何処の店員かと・・・あの国徴兵制でなければ、あんな所に娘はやれないな」 烏丸は軽く神に耳うちし、再び向こうの様子を伺った。 すると、ピンクの髪の子が何かを引きずり出そうとしている。 荷物かと思ったが何か声を出しているので烏丸は少し観察する事にした。 すると、可愛らしい手が見える。 「ん?隊員は5人じゃないのか」 神もその手に注目していた。 そうしている内にチャイナ服の少女が加勢し後ろからその人物を押している。 『嫌がっているのか?』 そんな風に烏丸と神は感じた。 しばらくするとやがて力尽き桟橋に姿を現す。 『あれも他とは違うけど軍服とは到底呼べんな』 内心そんな事を思いながら足から眺めていると烏丸は思わず固まった。 それに気がついたのか神が軽く烏丸をこついた。 「お、おい・・・あれ、ちひろちゃんじゃないのか?」 神は反応しない烏丸の方に顔を向けた時、烏丸はバタリとその場に倒れる。 「どうした烏丸参謀!参謀!、正光!正光!担架だ!担架もってこい」 場は騒然となった・・・・・
556 :
作者・名無し陸戦隊 :2005/03/26(土) 21:14:45 ID:rQQlTexM
>>552 猛虎☆全勝様へ、提案と質問ですが、
修理はハーベスタ―を使えば簡単に出来るのではないのでしょうか?
後改修の際に武装の交換をするなら
カンフーファイターの武装はバルカンとミサイル発射管を外して
変わりに陸軍がライセンス生産していた
ラインメタル社製37ミリ機関砲か
英軍から結構な数を鹵獲、日本もコピー生産した5式40ミリ機関砲こと
ボフォース40ミリ機銃に換装出来ないでしょうか?
日本軍での使用実績もありますし、
バルカンの容量から考えると弾も大分入ると思うのですが
25ミリや20ミリだと総合的に難ありなので・・・
こちらの話は本編の時系列に合わせ進めたいと思います。
>>553 で書いた様に
話をどこまで広げて良いか分からないので
その点についてもお返事お願いします。
名無し陸戦隊殿 カンフーファイターの修理はとある計画をしている博士に任せようと思います。 そして過去にも出た多目的空母エルシオールとの戦闘等、夏コミ用シナリオとして作成する予定です。 武装に関してもそちらで・・・・ ヒントは過去の人物が握っています
558 :
作者・名無し陸戦隊 :2005/03/27(日) 13:04:39 ID:3q7iSQKU
昭和20年4月2日午前7時10分 横須賀 横須賀軍港内は大きな喧騒に包まれていた。 沖縄を救った英雄とその乗機が入港するのだ、無理も無い 直援隊に加わる為、追浜飛行場から試験中の、 紫電改5型を飛ばして来た金井中尉は 操縦席から軍港の様子を眺めた。 海防艦に続き入港する紋章機は眺めは壮観である 「中尉待ってくださいよー」 無線から声が響く、 同じく追浜で運用試験の為、使用されていた陸軍4式戦闘機疾風が 紫電改の後方からやって来る。 どうやら操縦しているのは無線の声の主、森飛曹長の様だ。 「おっ追いつくのが結構早いな」 中尉が感心したように言う 「中尉が直援にかこつけて物見遊山に行くからでしょうが、全く」 無線機からため息がもれてくる。 「いやー悪い悪いアメさんをたたき出した飛行機ってのを一度この目で拝んでおきたくてな」 金井中尉は直援隊に参加するとかこつけて紋章機の見物に来るのが目的だったのだ。 「おかげで列機の僕が隊長に散々どやされましたよ!!」 「まあまあそう言うな、どっちにしろ零戦に乗ってるのは大体がヒヨッコだろう? ここに腕の立つ奴が来ても文句は無いだろうよ、隊長も許可は出したんだろう」 「ええまあ・・・」 「だったらお前も今の内に沖縄の英雄をしっかりと見とけ、万が一にも敵機が来ても電探が知らせるだろうから」 「はぁー金井中尉のその性格がうらやましいですよ・・・」 森飛曹長は胃にかすかな痛みを感じた。
559 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/03/28(月) 17:46:52 ID:6DEwmIKF
昭和20年4月2日午前11時30分 太平洋 サイパンを飛び立ったF13偵察機ラビアンローズ号は 硫黄島を経由し進路を東京方面へ向けた。 小笠原諸島を通過するとやがて伊豆諸島より西よりに欺瞞進路をとった。 今ごろは先行しているB29爆撃機隊が愛知の三菱重工の工場に爆撃を加えている筈であり さらに数機の作戦機が東海方面でチャフをばら撒いて日本の戦闘機隊を誘き出しているはずである。 しばらくしたらラビアンローズ号も横須賀へ進路をもどす手筈となっている。 「機長コーヒーどうですか?」 副操縦士のカーレル少尉がマグカップに注がれたコーヒーを差し出した。 「うん、もらおうか」 機長のリービッシュ大尉はマグカップを受け取ると湯気の立つコーヒーを一口飲んだ。 「もうすぐですね・・・」 「ああ、そうだな・・・各員警戒を怠るな!!」 「そろそろ妨害電波が出される時間だな・・・」 大尉は腕時計を確認した。 まもなく日本本土上空に差し掛かかろうとしている。 伊豆半島に入ったらそこから東へ向け横須賀上空を目指し 中高度より飛行場、軍港内の軍事施設の写真を撮ったら気流に乗って房総沖に出て サイパンに帰還する予定となっていた。
560 :
作者・名無し陸戦隊 :2005/03/28(月) 17:49:57 ID:6DEwmIKF
↑作者欄訂正します。
561 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/03/30(水) 00:17:17 ID:0kGFPRo6
>>名無し陸戦隊殿 書き忘れましたが横須賀でも航空隊の基地には入れる予定です。 連日のアルバイトでお返事が遅れました申し訳ない。
二式飛行艇内 昭和20年4月2日 午前08:40 「足元に気をつけてください」 水兵が連絡用ボートから飛行艇に移るエンジェル隊に注意を促す。 「ありがとうございます」 最後にミルフィーユがニッコリ笑うと若い水兵はテレながら敬礼した。 「では出発します」 飛行艇側の兵士がドビラを閉めた。 飛行艇はゆっくりと動き出した。 ミントや蘭花はプロペラ推進の大型飛行艇が珍しいのか周りをキョロキョロ見ている。 フォルテは護衛の兵士が持っている銃をうらやましそうに見ている。 ヴァニラはただ一点を見つめている。 ミルフィーユはまだ眠そうな目をしていた。 『私から見たら皆孫娘くらいか・・・』 米内は内心そんな事を思いながら窓の目をやった。 そこには彼女らが乗る紋章機と呼ぶものが並んでいる。 そして、改めて彼女らは異世界からやってきたのだと再認識した。 間もなく、機体は速度上げ水面を蹴って大空へと舞い上がった。 「うぁー大きな基地だったんだ!」 ミルフィーユが旋廻する飛行艇の窓から横須賀を一望すると健次とちひろの姿が見えた。 健次はこれから市ヶ谷に戻ると言っていたがこの飛行艇には乗らなかった。 ちひろは倒れた父に付き添えと正面の神が命令を出したので横須賀に留まる事となった。
563 :
作者・名無し陸戦隊 :2005/03/31(木) 20:38:21 ID:DBEHbmRA
昭和20年4月2日午前10時 海軍省 東京霞ヶ関にある赤いレンガの建物、それが海軍の中枢部である海軍省である。 三階建ての中、二階までが海軍省、三階を軍令部が使用している。 その三階の一室に二つの人影があった。 いい天気だと言うのに部屋の窓は閉められており薄暗い、 二つの影は向かい合って部屋の真ん中のテーブルをはさんで ソファーに座っていた。 片方の影の主、軍令部第一部部員の湖西連太郎大佐は口をへの字に曲げ 向かいの影の主である、上田拓人中佐を凝視した。 「まったくお前という奴は、連絡の一つもよこさないで、来るなら前もって伝えろ!!」 それに対して上田中佐は、 「いやぁ悪い悪い何せこっちも忙しいからさーそんな暇なかったんだよ。」 口を開けて笑いごまかした。 「たくっ・・・それで何の用なんだ。まさかこんな時に酒でも飲み交わそう等と言うんじゃ無かろうな!?」 「あははまさか、幾ら俺でもそんな野暮な事わざわざ言いに来ないよ。」 上田中佐は鞄から何やら取り出した。
昭和20年4月2日午前10時10分 海軍省 湖西大佐は上田中佐がどうして自分を訪ねて来たかを何となく察した。 上田中佐とは海軍兵学校の同期で長い付き合いになる。行動もある程度把握出来た 上田中佐は鞄から出した物を湖西零太朗大佐に渡した。 「何だ?それは」 湖西大佐がいぶかしむ 「ルフト准将からの贈り物だよ、苦労して集めてくれた重要な情報だ。」 始めは冷静な顔つきの大佐だが目を通す内にその表情は除々に変化していった。 「こっこいつは!!」 湖西大佐が渋い顔をしてうなった、上田中佐が渡した書類を持つ手は震えている。 「おい拓人、この情報は本当なのか!!」 「ああ、本当だ、おれも初めは信じられなかったけど・・・」 「まずいぞ、この戦争早く終わらせんといたずらに被害が増える。 拓人、お前の行動はどうなっているんだ?」 「残念ながらあまり芳しくないね、こちらでも意見が分かれてる。米内大臣は天皇制の維持は残したい考えだけど井上次官は条件こだわる事なく降伏すべきだと対立してるし・・・」 上田中佐は肩をすくめた。 「で、お前の考えはどうなんだ?俺はすぐに戦争を終わらせるべきだと考えてる、物事にこだわってればそれだけ国民が犠牲になる。 だから俺は、越権行為になるだろうけど自分が考えられる事は全て行動に移すよ・・・でお前に頼みがあるんだが・・・」 「全く、そう言うだろうと思ったよお前の行動なんぞわかりきってる。」 湖西大佐はふっと笑みを浮かべると上田中佐と今後の打ち合わせに入る。 話が終わる頃には日も暮れかけていた。 「そうか・・・ならお前に頼まれた件全部こちらで通しておく うち(軍令部)や海軍省、それに連合艦隊の要員とも連絡を付けてみる。」 「ああ頼むよ。」 「おい拓人、」 「なんだい、」 「全て片がついたら一杯付き合ってやる。」 「ああ・・・わかったよ♪」 上田中佐はその言葉を最後に部屋を後にした。
猛虎☆全勝様
>>513 で述べられていた
ミントが日本との交渉の際出すギフトで資源不足の解決が
出来るとの事ですが、それによって燃料関係の不足も解消されますでしょうか?
話を考える際のポイントになると思いますので・・・
ネタばれになるようでしたら答えなくていいです。
566 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/02(土) 22:02:17 ID:304ex2tz
http666666666666ttttttttttttuuuuuuuuuuuuuuuuffffffffffffffffff99999999999999999999999999ttttttttttttttttttttttttttttt777rrrrrrrrrrrrrrrrrruuuuuuuuuuuurrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrr *^v^*
>>名無し陸戦隊殿 そうですね、解決すると思います。 二式飛行艇内 昭和20年4月2日 午前09:00 二式飛行艇はあっという間に横須賀を離れ一路帝都を目指していた。 「丁寧なお出迎えありがとうございます」 フォルテ一同が頭をさげると米内たちも頭を下げた。 「こちらこそ、沖縄におけるあなた方の活躍は聞きました。防衛にご協力を感謝いたします」 「いえ、こちら側にも攻撃が加えられたため応戦したまでの個とですの」 「ほう、では我が国との協力は結んでいただけないというわけですか?」 米内の隣にいた豊田がミントに聞き返す。 「いえ、現時点で我々には帰る術も何も分かっておりませんわ・・・その間の補給、母港を が無ければいずれかは・・・」 「なるほど、あのような戦闘機でも母港は必要と言う事ですか・・・」 米内は小さく頷き共感した。 人には帰る場所が無くてはならないのだと・・・・ 「そういう事になりますわ、無論タダでとは言いませんわ。我々の帰還に協力してくださるの でしたら我々もあなた方の軍隊に協力させていただく覚悟はできております」 『ほう、たいしたカードを切ってきたな』 豊田は内心いい答えが引き出せるかもしれないと感じた。 「いや、待っていただきたい!」 「米内閣下?」 豊田が米内のほうを驚いたように見る。 「あなた方のお心遣いは確かに嬉しいとです。しかしだ、戦局は既に決着がついたと 私は確信しております」 「あなた方の強力な兵器と知識はこの昭和の時代には世界最強と考えておりますが、その機体はたった6機」 「それすなわち、イタズラに戦争を長引かせより大きな負担と日本が歩むべき道を見失ってしまうと言われてたいんですわね」 米内はハッとなってミントを見ると自慢の耳を微かに動かしている。 「その通りです、私はあなた方を戦力増強ではなく復興協力者として迎え入れたいのです」
二式飛行艇内 昭和20年4月2日 午前09:05 米内自身が構想する日本にとってあるべきものはこの戦争の早期終結であった。 おそらく終結派いや、徹底抗戦派も日本の領空、領海権は秋までは持たないと同じ考えを持っていた。 その違いは結論である。 そう、死に逝くべきか、生きるべきか・・・・ 「閣下!国民はすべて覚悟は出来ております」 「君らには失礼だが、本土決戦になり日本人がひとり残らず死滅して・・・その日本人の誇りを誰が受け継ぐのか?」 米内の台詞に豊田は何も答えられなかった。 「焦土化し日本人が一人もいないこの地を誰が日本と呼ぶのだ?海に浮かぶただの荒れ島に成り下がらんのか」 そして米内は沈黙した。 「しかし、米内さん・・・・勝つにはその勝ち方、負けるにはその負けた方を構築しなければなりませんわ」 ミントが再び口を開いた。
569 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/05(火) 01:26:26 ID:4NrYk2Bo BE:80847239-
品川 昭和20年4月2日 午前09:10 二式飛行艇はミントの見解を中途半端に聞いた段階で品川の海に着水した。 パイロットボートに再び乗り込み隅田川に入ると人目につかないような所で降ろされた。 しかし、周辺には憲兵の目が光っている。 「お待ちしておりました、帝国ホテルまでご案内いたします」 憲兵が二台の車を呼び寄せると5人をそれぞれの車に便乗した。 護衛の事から前の車にフォルテとヴァニラ、後ろに蘭花、ミルフィーユ、ミントと分乗する事となった。 「今日はゆっくり身体を休め下さい、明日は頑張ってもらいますよ」 御前会議が明日に延期になった事を知った豊田がフォルテに声をかけた。 「分かりました、ご配慮に感謝します」 エンジェル隊を見送ると三人も解散しそれぞれの場所に向かった。
1945年4月2日 イギリス 首都ロンドンにある国会議事堂の執務室にて 首相サー・ウイストン・チャーチルは葉巻を吹かし各種報告に目を通していた。 「アメリカが敗退したか・・・」 沖縄のアメリカ軍と共に行動している英国太平洋艦隊のローリングス提督からの報告 を読みながらチャーチルは呟いた。 「これはチャンスかも知れない・・・・・」 第二次大戦が始まってからというもの常にイニシアチブを採ってきたのはアメリカだった。 イギリスが本土を守り抜き、ドイツ軍を駆逐する出来たのはアメリカの援助を受け戦い抜いてきたからであるのだ。 だがここに来てアメリカは沖縄侵攻が頓挫しさらに 追い討ちを掛けるようにルーズベルト大統領も急死した。 日本軍はここに来て新兵器を投入し戦線を逆転させた様である、 ドイツの降伏は間も無くであり、わがイギリスも戦力に余裕が出てくるだろう・・・ これは恩を売るチャンスでもある、 「だが・・・問題はソ連か・・・」 ナチスを倒しても今度はソ連が勢力を拡大している今 共産主義がナチの次に大嫌いなチャーチルにとってこれは看過できない事である。 「早めに日本との戦争を終結させソ連の勢力拡大に備えたい所だ・・・」 その為ならチャーチルは日本との講和も視野に入れていた。 日本もそろそろ国力的に限界の粋に達している筈である、 「ここでこちらに有利な条件を提示して日本側の最低限の条件を認めてやれば・・・」 地理的に見ても日本は、ソ連に対する防波堤の役割を果たすだろう・・・ 過去にチャーチルはヒトラーを倒せるなら悪魔とでも手を結ぶと発言しソ連と同盟を結んだ。 そして今度チャーチルはソ連に対抗するなら日本も自分の陣営に組み込むつもりでいたのだった。 「まずアメリカをどう説得するかだな・・・新しい大統領が話の分かる相手なら良いのだが・・・」 チャーチルは思案に暮れた。
571 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/06(水) 01:54:50 ID:n1jPXFOw BE:119772285-
帝国ホテル 昭和20年4月2日 午後01:25 昼食を食べ終えると皆それぞれの用意された部屋に戻っていたが、ミントからの クリスタルを使った通信で皆がミントの部屋に集合させられた。 「大丈夫なの?憲兵たちが怪しんでたわよ?」 蘭花が静かにドアに耳をあて外の様子をうかがっていた。 「心配ありませんわ、外に音が漏れないよう細工しておきましたから」 愛用の小型PCを見せ皆を安心させるとミントはおもむろにバッグからあの液体を取り出した。 「ミントさん・・・・貴方まさかロストテクノロジーを日本軍に渡すのでは・・・」 液体を見るなりノーマッドは思わず声を荒げた。 「そのとおりですわ、回収77004ミラクルミルクというものです」 「わぁ〜おいしそうな名前のミルクですねぇ〜」 「ミルフィーユさん、それは飲み物ではありませんわ」 「じゃあ一体なんなんだい」 フォルテも食い入るようにその液体を見つめる。 「ヴァニラさん、申し訳ありませんがグラスを二つ持ってきていただけません?」 「はい・・・・」 ノーマッドをベッドに置くと、いそいそとグラスを見つけた。 「ありました・・・・」 「ではすみません、1つには何もいれずもう一つにお水を少しだけ入れて持ってきてください」 「はい・・・・」 「一体何を始めるのよ?」 蘭花が興味深そうに顔を伸ばしてくる。 「よく見ていてくださいまし・・・」 ミントはキャップをお猪口のように使い二つのコップに液体を一滴づつ垂らした。 「うぁああ!なんだこりゃ?」 「うぁ凄いですぅ!」 フォルテとミルフィーユが驚きの声をあげコップを見つめる。 二つのコップに液体が垂らされた直後両方のコップには劇的な変化が現れたのだ。 何も入れていない方のコップは液体がまるで細菌のように繁殖しコップ満タンになるとその膨張をぴたりと止めた。 水か少し入っているコップには液体があっという間に混ざり水が同じようにコップ並々と増えていく。 「何!?なんなのよ、これ!」 蘭花が一番に驚きの声をあげ、その後ミルフィーユとフォルテも騒ぎ出した。 「これがミラクルミルクの特性ですわ」 「そうです、つまりこの液体は容器一滴垂らすとその容器が満タンになるよう膨張するのですよ、しかしこの液体は その容器に他の液体が存在するとそれと混ざり合い元あった液体を増やす事が出来る」 「その通りですわ、ノーマッドさん」 ミントはミラクルミルクを再びバッグに直した。 「でもその液体を日本軍に渡しちゃったら、戦争は多分泥沼化するわね・・・」 蘭花は複雑そうな表情をしながら言う、そう二式飛行艇の中で米内大臣に言われた言葉は 私たちを復興協力者として迎え入れたという言葉が頭を過ぎった。 「そうだね、この国はのどから手が出るほど欲しかった資源が手に入るんだしな」 フォルテも蘭花に共感したように付け足す。 「その通りですわ、わたくし達がこのミラクルミルクを漠然と日本軍に譲渡すればミリタリーバランスは一気に崩壊し 日本軍の逆転勝利も夢ではありませんわね・・・ただ」 ミントはそこまで言うと右手でミルフィーユを指差した。 「このギフトは関係をフィフティーに持っていくための道具、そして切り札はあなたですわミルフィーユさん!」
572 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/06(水) 02:26:30 ID:n1jPXFOw BE:59886645-
横須賀海軍病院 昭和20年4月2日 午後01:25 基地内の海軍病院に担ぎ込まれた烏丸正光の側をちひろは離れようとしなかった。 着替えることすら忘れているためまだちとせの制服を着ている。 軍医はショックと安堵が両方が表れ、日ごろの激務が祟ったのであると説明した。 そして、自分から起きるまでは起こしてはいけないといって病室を後にした。 父が眠っている横で窓から横須賀を眺め物思いにふけっていたちひろにも空腹が襲った。 「そうだ、ミルフィーユさん達にもらったお弁当を食べよう」 ミルフィーユに借りたリックサックをゴソゴソすると中から昨日のジュースの缶詰とサンドイッチが出てきた。 (ちひろさんの分のサンドイッチです、炭酸は無理せず飲んでくださいね) 一緒に添えられていた手紙にはにかみながら今度は上手にプルトップを開けると恐る恐る中身をすすった。 「けほ、けほ、これはやっぱり苦手です」 そう言うとミルフィーユお手製のサンドイッチをコソコソとほお張った。 食糧不足なのに自分だけ豪華なものを食べるのはさすがに気がひけたのである。
573 :
猛虎☆全勝 ◆Aur0rKhDNQ :2005/04/06(水) 13:03:28 ID:n1jPXFOw BE:17966232-
↑二つはわたしです
まあがんばれ
575 :
猛虎☆全勝 ◆Aur0rKhDNQ :2005/04/07(木) 02:15:00 ID:pt/Spo3I BE:59886454-
東京駅 昭和20年4月2日 午後03:00 一人の男が老体に鞭打って今、帝都に降り立った。 「この歳で列車の旅は流石に疲れるな・・・・」 ホームに降り立つと背伸びをしたり軽い屈伸運動をし疲れた体を解している。 「石原閣下、小磯総理がお待ちです。お車は外に待たせて置きましたので」 陸軍士官が石原のトランクを持つと先に歩き出した。 「やれやれ、忙しい事だ・・・・こんな予備役を呼び出して何をさせる気か・・・」 石原は髪の無い頭をかきながら東京駅の階段を下りていった。 その頃、皇居でも異世界からの使者との対面を待ちわびている人がいた。 124代天皇裕仁その人であった。 陛下は彼女らの詳細な情報が分かるに従い対面のより強く希望されるようになった。 「遥か異世界よりはるばる来られた使者にぜひ会いたい」 この言葉に側近達は驚いた数百年後未来それもトランスバール皇国という得体のしれない国の者に 会われると言う事は危険極まりなかったのだ。 その後、憲兵隊からの報告で略危険性なしとの情報がもたらされ審議の結果明日の御前会議にエンジェル隊を招き トランスバール皇国の説明と乗っている紋章機という戦闘機の説明、そして未来の説明を依頼する事にした。 エンジェル隊の参宮が決まると陛下は早速トランスバール皇国国王に親書を書かれた。
皇王じゃないの
577 :
作者・名無し陸戦隊 :2005/04/07(木) 22:31:44 ID:vM+I513m
昭和20年4月2日午後12時 相模湾上空 時間も昼になろうとする頃、相模湾の空に一機の機影があった。 それは対潜哨戒を兼ねた飛行訓練を終え横須賀飛行場を目指して帰還する 第222空所属の流星改であった。 「伊東よー腹減ったなー」 操縦席から操縦士の小松一飛曹が偵察席へ向けて声を上げた。 「そうだなー小松のー、帰ったらすぐ飯だな。」 伊東二飛曹も大きく声を返す。 彼らの乗る流星改は愛知航空機が苦労を重ねて開発した。万能機である。 雷撃、爆撃はもちろんのこと、急降下爆撃も可能で、相手によっては戦闘機並の働きが出来た。 そんな流星改であるが、連日の爆撃に加え去年末に起こった南東大地震によって工場が打撃を受け量産がはかどっていない状況にあった。 その貴重な流星改が最近新設された、第222航空隊に加えられた。 操縦者の小松、伊東ペアも込みで・・・ 第222空は、本土の航空隊の指揮を採る第三航空艦隊指揮下の航空隊として、 新たに第三航空艦隊長官に着任した木谷鷹空中将の肝いりで創設された精鋭部隊であり 任務は主に本土の防空・迎撃・敵艦隊・基地への襲撃等を担当する。 操縦士はベテラン中心に腕に覚えのある者が揃い、 予科錬卒の若手からも多数集められ連日熟練搭乗員と組まされ厳しい練習が行われていた。 日本以外からもラバウルやニューギニア、トラック、フィリピン、蘭印方面等 海外各地に散らばっている人材も潜水艦まで使いかき集めていた。 日本国内では第五航空艦隊等から大勢の搭乗員が機体ごと強引に引き抜いた上、 松山343空からも何人か引き抜いている。 この時、343空の源田実司令は大層激怒したようだが・・・ 機体も零戦や雷電、紫電改、彗星艦爆、天山艦攻、流星改、月光、試製連山、キー83、陸軍の疾風、飛竜等の他に 最近生産されている零戦の機体を元に主翼を設計し直し、各所に改造を加えて発動機を金星62型にした零式局戦や 烈風と言う名前で、開発していたが要求どおりの性能が出ず開発中止となった艦戦を主翼や機体を徹底的に手直しして発動機を中島製誉から 自社製ハー43エンジンに換装した五式局地戦闘機閃電を装備している。 又222航空隊を創設する時、木谷中将以外にも裏で尽力を尽くした海軍中佐の存在の噂が絶えなかった・・・ 222空の司令官には新谷良輝大佐が就任し横須賀飛行場で指揮を採っている。 伊東二飛曹がふと上を見回していると雲の合間に光る物が見えた。 「おい小松よ、何かいるぞ」 「何い、どこだ!!」 小松一飛曹がいつものあっけらかんとした調子で言った。 「ちょい待ち、・・・・・ありゃーっあれは敵機だわ、B公が一機、俺達と同じ方角だ。」 「やべえな・・・ありゃあ偵察機かもしれねえぞ。確か今朝港に何だか来たって言うから嗅ぎつけたのかも知れねえな・・・おい基地に打電だ!!」 「あいよ、」 伊東二飛曹はそう言いながら電鍵を叩いた。 サイパンを飛び立ったF13偵察機ラビアンローズ号は紋章機の状況を探るべく今、 横須賀に侵入しようとしていた。 「ラビアンローズはこれより最終コースに入る!!」 今ごろはヤマアラシがジャップのレーダーを無効化してくれている筈である、 このまま行けば完全な奇襲になる筈だ。 リービッシュ大尉はほくそえんだその時である。 「下方前方に機影!!」 周囲を警戒していた、偵察員のベンハウ軍曹が叫んだ。 大尉らも下方を眺めると一機の小型機が飛んでいる。 「まずいな・・・」 どうやら複座の小型機から偵察員らしき搭乗員がこちらを見ている。完全に見つかってしまった様だ・・・ 「どうしますか?」副操縦士のカーレル少尉が困った顔で大尉に聞いてきた。 「見つかってしまったが、余裕が無い・・・ここでかまってはいられん、仕方が無い無視しろ、各員に告ぐ、どうやら我々の存在は、敵に知られてしまったようだ。おそらく強襲になるだろう覚悟しておけ!!」 ラビアンローズ号のクルーに緊張が走った。
578 :
作者・名無し陸戦隊 :2005/04/07(木) 23:13:08 ID:vM+I513m
>>577 ここで架空の機体が何機か出ていますが、あえて突っ込まないでください
自分でも無茶を承知で出しましたので・・・m(>_<)m
設定としては零式局戦は
零式艦戦開発時三菱側で提案していた金星発動機搭載が航空本部から却下された後
一部の海軍の理解者の協力を得て
雷電の代打案としてひそかに設計していた物を提示して採用されたとしています。
閃電は閃電と違い、烈風が1944年に一度海軍から破棄された後に
格闘戦能力を捨てて速度を重視した設計にして機体の無駄な部分を削って主翼も高速に向いた物にして史実と同じハー43に換装しています。
急ピッチで開発を進め昭和19年夏に逆提案して採用少数が生産された。
と設定しました。
直兵器の生産及び製品の質は史実と異なり、某中佐の一派が人脈と権限を駆使して
熟練工を確保したり、品質や部品の規格整備、現場レベルの技術交流を陸軍や民間と組んで
一定の協力体制を作り上げる様にしています。
しかし戦況にはあまり影響はないと考えていますので・・・ご勘弁を
ちなみに
>>570 は自分です。
猛虎☆全勝様へ、
本編作品に対して大変申し訳ありません。
勝手な設定にしてしまいました。
すみません・・・並進低頭〇TL
579 :
作者・名無し陸戦隊 :2005/04/09(土) 17:51:43 ID:B39stxHY
昭和20年4月2日12時10分 横須賀 「発動機回せっ、回せーっ!!」 空襲警報が鳴り響く横須賀飛行場の滑走路に向けて大勢の地上員が掩体壕から次々と機体を押し出した。 近藤中尉の閃電もエナーシャハンドルが回されハ―43発動機を始動させる。 中尉が目を向けると、すでに滑走路から緊急出動用の1機の雷電が飛び立とうと滑走していた。 近藤中尉も開けられた風防から操縦席に飛び込む、 「中尉の要望通り推進管を6本付けてあります、二本ずつ使用してくださいっ、推進管を六本に増やした代わりに28号は全部外して付けていません、気をつけて下さいー!!」 主翼に乗っていた整備員が轟音の中叫ぶ、 「分かったー、後燃料も半分にしてくれたか?」 近藤中尉も整備員に向け声を返す。 「はい、でも良いんですか?燃料抜いて」 「構わないっ今回の迎撃はそんなに飛ばないから少しでも軽いほうがいい」 「では御武運を」 そう言いながら主翼から降りて整備員は近藤中尉に向けて敬礼した。 「よしっ、行って来ますか・・・」 滑走路が空き中尉の番が来た。 近藤中尉がブレーキを離すと機体が加速し始める。 やがて機首が上がり機体が宙に浮いた。うまく離陸した近藤中尉は高度を上げると機体のフラップを閉じる。 後ろを見ると列機の廣田一曹の閃電も追状している。 高度1000あたりに達したところで無線から初め雑音が混じるがすぐに明瞭な声が響いてくる、飛行隊長の伊口少佐の声のようだ・・・ 「ザ―――こ・ら・こち・・ら・司令・部・・現・・現状を説明する、敵は一機、高度8000、進路を北東よりに横須賀に向かってきている、 機種は形状からB29の偵察機型と思われる、おそらく目的は今朝方、軍港に到着した五機のタービンロケット機の状況と思われる・・・今からでは横須賀上空で迎え撃つのは無理だ、 各機は東京湾及び房総半島上空7000にて待機、直こちらの電探は使用不能である・・今偵察機を接触させているので指示に従う様に・・・」 「了解・・・と、さてどうするか・・・」 近藤中尉の考えはすぐにまとまった。 機体をバンクさせると列機の廣田一飛曹の閃電と共にさらに東に向けて高度を上げた。
580 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/09(土) 23:20:45 ID:J+5pnu60
イージス艦・みらいVSエンジェル隊
581 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/10(日) 17:43:37 ID:Igq689PD
イナーシャハンドルっす
582 :
猛虎☆全勝 ◆Aur0rKhDNQ :2005/04/11(月) 02:46:59 ID:EsiY71Mb BE:71863283-
帝国ホテル4月2日午後4時00分 「ヴァニラさん日記をつけることにしたんですか?」 ノーマッドはヴァニラの様子を見ながら問うがヴァニラは黙って頷くと再び鉛筆を鳴らした。 「ヴァニラさんはこの時代の体験を帰還すると皆に発表するつもりなんですね」 勝手にノーマッドはヴァニラの行動を推測する。 今週は日記を書く週間と知らずに・・・ 「こりゃお邪魔しちゃ悪いか・・・」 鍵穴の目をそっと放すと蘭花はガックリしてミルフィーユの部屋に向かった。 蘭花は少し疎外感を感じていた。 フォルテは明日の御前会議に流すVTRの編集に追われているし、ミントもなにやら考え込んでいた。 そしてヴァニラもやる事を見つけたい他のだ。 エンジェル基地なら自室でゲームなりテレビ見るなりするのだが、このホテルの蘭花の部屋にはそういうものも一切無く、 薄暗くなったので電気をつけようとしても憲兵に怒られた。 「あ〜ミルフィーユめ、来るならもう少しマシな時代につれて来なさいよ」 不満を口走ってるうちにミルフィーユの部屋の戸をノックしていた。 「は〜い、誰ですか〜?」 間の抜けた声に安心するように蘭花は扉を開けた。
583 :
作者・名無し陸戦隊 :2005/04/11(月) 09:28:48 ID:d9GxPlUw
昭和20年4月2日12時30分 横須賀 「横須賀港上空です!!」 航法士のリッド少尉が叫んだ。 ラビアンローズ号の機影を確認した横須賀海軍基地の高角砲が火を噴き始める。 軍港内に停泊しているナガトクラスと思しき戦艦からも高角砲が撃ち出された。 だが高度8000以上を飛行しているF13偵察機にはそうそう届きはしない、 だが時折近くで炸裂する砲弾にヒヤリとした。 その時撮影手のデイトン曹長が叫んだ。 「桟橋付近に巨大な機体らしき物を確認、撮影入ります。」 デイトン曹長が潜水艦桟橋に停泊している大型の水上機の様な機体を目にすると カメラに手を付けシャッターを切る。 何度も繰り返しシャッターを切るとデイトン曹長が興奮しながら声を発した。 「撮影完了!!」 「よし離脱するぞ」 撮影手の声に応じてリービッシュ大尉が叫ぶと、機体の進路を変えて、急いで高度を上げた。 「よし、後は離脱するだけだな・・・どうやら迎撃機は間に合わなかったようだな・・・」 大尉が後ろを覗くとガラス越しに日本軍の戦闘機が追って来るのが見える。 だが今からでは追いつくのは不可能だろう・・・その時だった。 前方に機影!! 「何だと」 リービッシュ大尉が声に反応して見てみると上方にから煙を噴きながら接近してくる機体が見えた。 「何だあれは!?くそっロケットがいたのか!!」 戦闘機が数機幾筋もの煙を引きながらこちらに向かっていた 「よし見つけたぞ!!」 雷電44型を操縦する門田飛曹長が興奮気味に呟いた。 発動機をハ―104に換装し機首の形と涙滴風防になった44型を操り高度8000に達していた門田飛曹長は 両翼に取り付けた2本のロケットブースターを点火させた。 元々は桜花用として作られた火薬式ロケットを転用した物だ。 大量の煙を噴きながら雷電はぐんぐんと上昇する。 F13偵察機の上方に達すると門田飛曹長は火薬の切れたブースターを切り離しF13の機首に向けて突っ込んだ。 OPL一杯にF13の機体が写し出される・・・ F13の機銃から大量の弾がばら撒かれるが臆することなく発動機に向けて目一杯接近しながら発射握を押した。 軽い振動と共に4門の20ミリ機銃が火を噴く、何発も命中し敵機の主翼と発動機の辺りから大量の破片が飛び散る。 衝突するのを避ける為機体をそらした。 追状する他の僚機も門田飛曹長機に続いて攻撃を仕掛けた。
584 :
猛虎☆全勝 ◆.qaj/0FIJY :2005/04/11(月) 15:38:56 ID:EsiY71Mb
帝国ホテル昭和20年4月2日午後4時00分 とりあえずミルフィーユの部屋に入った蘭花は、机の上につまれた お菓子の本に目をとめた。 「何?この本」 「えへへへ・・・・明日の御前会議で私達の世界のお菓子を振舞おうと思ってるんです」 「あんたは呑気でいいわね・・・」 ハァとため息をつくとベッドの上にドカリと座り込んだ。 「で、何作るの?」 枕を抱きかかえながらミルフィーユの方を覗き込む。 「はい、一番簡単で材料の心配もいらないお星見団子を作る事にしました」 「あ〜あんたのあれ美味しいもんね」 蘭花の言葉にミルフィーユはニコニコと笑う。 その表情を見て蘭花はある疑問をぶつけてみた。 「ねぇ?ミルフィーユはこれからどうしたい?」 「へぇ?夜は電気使っちゃいけないみたいなんで皆でご飯食べたら寝ますよ」 「そーじゃなくって!明日以降よ、明日以降」 「イファイ、やめてくだふぁお蘭花ファン」 ミルフィーユの頬を捻る蘭花にミルフィーユが手足をバタつかせて抵抗する。 「あ〜赤くなっちゃたぁ〜」 手鏡でつねられた場所を確認し入念にさすりながらお菓子の本をバッグに戻した。 「で、どうなの?」 「私は中佐やみんなの待つ世界に帰りたいですが、この世界の事も気になります。 このままじゃ、みんな死んじゃうって思ったんですよ。ミントさんとか米内さんみたいに 難しい事は分かりませんがとりあえず戦争を終わらせてそらからどうするか決めればいいじゃないですか! だがら、もしかしたらそうさせたいから私達はこの世界に呼ばれたんじゃないですかね?」 「あんたは本当に呑気ね、でもそうね全部終わってから考えればいいか」 蘭花は立ち上がりウンウンと頷いてミルフィーユとたわいも無い話をして時間を潰した。
585 :
作者・名無し陸戦隊 :2005/04/11(月) 19:14:50 ID:BIayv8er
昭和20年4月2日 東京湾上空 「2番エンジン被弾!!」 偵察員のベンハウ軍曹が悲鳴の様な声を上げた。 F13偵察機ラビアンローズ号は前方上方接近して来たジャックからの攻撃を受け 2番エンジンに被弾した。 被弾した瞬間、エンジンカバーが吹き飛びオイルが漏れて引火したがその瞬間白い煙が噴出して2番エンジンを包みこんだ。 自動消火装置が作動したのだ。 一機目のジャックの後からもう二機攻撃して来たが腕が未熟なのかあまり被弾しなかった。 さらに二機のジャックの内一機をこちらの旋回機銃が被弾させて撃破した。 だが安心は出来ない、敵機の攻撃に絶え抜き火は消えたがエンジンは止まってもう使い物にならない、 残り三基のエンジンで飛ばなくてはならないのだ。 今も機体が高度を維持できずに徐々に下がっている。 「もう高高度での飛行は無理か・・・それにサイパンまで持たん・・・」 リービッシュ大尉は唇をかみ締めた。 「イオージマまで飛べるか・・・最悪着水しなければならんな・・・」 「まだ海水浴には早い季節ですよー」 カーレル少尉が喚いた。 だがラビアンローズ号の受難はまだ続いた。 「まだ飛んでいるのか・・・B17よりしぶといな。」 近藤中尉は風防越しに眺める高度を下げ煙を吐きながらも悠然と飛んでいるB29の姿に畏怖を感じた。 残りは俺達だけか、よし廣田とどめをさすぞ付いて来い!!」 そう言いながら最後の二本のブースターを点火させた。 廣田一飛曹も続いて点火した。 二機の閃電は一気に空を駆け上がる。 4門あった30ミリ機銃を2門降ろし、燃料、弾も半分に減らし機体を軽くしてある為瞬く間に二機の高度は9000メートル代に達する。 気温は零下に達し酸素も薄い中、マスクを付けすぐさま攻撃に優位な位置を確認する。 「機会は一度のみだ・・・これで決める。」 大分下方に位置するF13に向かって、近藤中尉は機体を翼を翻し機体を逆落としにし敵機に向けて突入した。 「ウオオオオォォォ―――――!!」 近藤中尉は叫びながら両翼の2門の30ミリ機銃をF13に向かって叩き込む!! 「んっ、何だ?」 ラビアンローズ号の機銃手グラッデン伍長が窓越しから上を覗く、太陽のある方角から何かが接近して来るようだが・・・まぶしくてよく確認できない・・・ 刹那、太い火線がラビアンローズ号を襲った。 「うわぁっー!?」 ガンッガンッと機体を叩き付ける様な音と激しい衝撃がラビアンローズ号を襲う、 二機の見たことの無い機体がほぼ垂直に降下して行った。 胴体にも何発か命中し貫通した箇所に大穴が開いた。 与圧が効かなくなり冷たい風が入り込む、 「くそう、ここまでか・・・総員脱出しろ」 「機長は?」 「俺も後から行く、カーレル、お前は先に行けっ」 「早く来てくださいよ」 幸い下は陸地だ、海水浴をしなくて済むだろう。 通信士が状況を伝え終え、機銃手や偵察員もパラシュートを手に取ると扉を開き飛び降りる。 リービッシュ大尉は陸地を見回すと、機体の向きを変え自動操縦に切り替えた。 「長い間世話になったな、ラビアンローズ・・・せめて不時着くらいさせてやらないとな・・・」 言い終えた大尉はパラシュートの安全装置を外し、扉から空に向け身を任せた。 大尉も遅れながらも無事脱出に成功した。 千葉県市原方面で脱出したクルーは全員捕虜となり、 F13偵察機リービッシュ大尉の愛機ラビアンローズ号は市原市内の雑木林にて木がクッションとなったのか 原型をとどめたまま不時着していた。
586 :
猛虎☆全勝 ◆Aur0rKhDNQ :2005/04/12(火) 01:28:50 ID:9kLL8lh3
帝国ホテル 昭和20年4月3日午前7時 「ふぁぁあ、清清しい朝だね〜」 背伸びをしながらフォルテは自室の窓を全開にして朝の空気に和んだ。 帝都の昨晩は警戒されていた空襲もなく静かな夜であった。 恐らくアメリカ軍は紋章機を存在に警戒していたのだろうとフォルテは解釈している。 「おはようございます、フォルテさん」 ノックの音と共にミントの声が聞こえてきた。 「おお、ミントか、起きてるよ入ってきな」 ミントが片手に資料を持ちながら部屋に入って来た。 「よく眠れたかい?」 「ええ、灯を規制されているので5時を過ぎたら暗闇でやる事も出来ませんでしたわ」 ミントはため息を突いく。 「はっはっは、私もそうだよ、編集が終わってやる事も無くなったし直ぐ寝たよ」 豪快に笑いながらミントに編集したROMを渡す。 「ちょっと、この説明はフォルテさんがやるのでは!」 ちょっとムッとした表情でフォルテを見るミント。 「分かってるよ、ミントは今後のプラン担当だけだしEDEN(エデン)時空震(クロノクエイク) トランスバール皇国についてはノーマッド、そして私はトランスバール皇国軍についてだろ?」 「そうですわ、まぁフォルテさんは楽なパートだと思いますがね」 ミント呆れながら正解を告げる。 「何なんだい?あたしが楽してるとでもいいたいのかい?じゃあ、ミルフィーユやヴァニラ、蘭花はどうなんだい?」 「ミルフィーユさんは御前会議に振舞うお菓子を作る、ヴァニラさんはそのお手伝いですわ」 ミントは手馴れた様子でサラリとかわした。 「で、蘭花は?」 「あ〜蘭花さんは・・・・」 フォルテの指摘に考え込むミント、しかし後方の扉から本人が勢いよく現れた。 「ちょっと!何で私だけフリーなの?」 何かのけ者にされたようで蘭花は歯がゆのである。 「だって説明はめんどくさいとか言ってましたし、お菓子作りのお手伝いは全員収容所送りになりますから・・・」 「まぁ、蘭花は大人しくしてろってこった」 なんともいえない表情をする蘭花、ミントはふと可愛いと思ってしまう瞬間である。 「う〜ん、ではご自慢のカンフーをお見せになったらいかかでしょうか」 「カンフー?」 怪訝そうな表情で答える蘭花。 「う〜ん、でも可憐な乙女がこの国の王の前で・・・」 可憐って・・・口にはしなかったが二人は内心そう思っている。 「いいわ、いざとなった私がとっておきのものを見せてあげるわ!」 決心を固めたのかスッパと言い切った。 「じゃあ、何かありましたらカンフーを披露してくださいね・・・ほどほどに」 「わーてるって!じゃあ私、あのねぼすけ起こしてくるから」 蘭花は少し嬉しそうに微笑みながらミルフィーユを起こしに向かった。 「あの単純さはミルフィーユにそっくりだな」 「でもそこが蘭花さんの可愛さ・・・・」 「ん?何だい」 「いえ、何でもありませんわ」 ニコリとミントが微笑んだ。 「所で日本に提案するプランは考えたんだろ」 「ええ、付け焼きの知識で考案しましたが・・・・」 「先取りしていいかい?」 「御前会議までの秘密ですわ」 フォルテはミントの工作が気になったがミントは人差し指を唇に当てた。
587 :
猛虎☆全勝 ◆Aur0rKhDNQ :2005/04/15(金) 02:41:24 ID:z8jLXgxD BE:107795366-
移動中車内 昭和20年4月3日午前09:30 御前会議は10時からと比較的楽な時間になった。 帝国ホテルを2台の車に分乗し出発のしたのは9時のことである。 迎えの士官から御前会議のほかに東京大学で午後より説明会を開いて欲しいと要請も聞かされた。 ちょっとめんどくさいと思ったが、一宿一飯の恩義に感謝しこれも了承した。 その後、昨日横須賀に米軍機が乱入した事を聞かされちひろの安否を皆心配したが、午後の会議に父、娘ともに参加する事が決まっていたので安心した。 「カンフーファイターの修理は出来るのかな?」 蘭花が不安な表情を浮かべる。 一昨日の沖縄戦でアンカーアームを一本失い、ミサイル、バルカン共に弾切れで中破している。 「ねぇ〜ヴァニラが治してくれるよね」 隣のヴァニラの肩ポンと叩く。 「ちょっと!ヴァニラさんに丸々修理させるつもりじゃないでしょうね?」 「何よ、駄目なの?」 「ふぅ・・・これだから蘭花さんは、いいですか?ナノマシンを操る事はとてもデリケートな事なんですよ! 毎回のようにボカボカ壊して修理依頼する度にヴァニラさんは神経をすり減らして修理なさってるんです」 蘭花が一瞬のけぞるがノーマッドは続ける。 「ですから、アンカーアーム一本の修理なんてヴァニラさんに死ねと言ってるのと同じなんですよ」 「私が未熟なばかりに・・・・蘭花さん・・・ごめんなさい、でも外装の修理は頑張ります・・・」 ヴァニラが申し訳なさそうに蘭花を見つめる。 「あ、いいのよヴァニラ、外装が治れば後は何とかするからね」 蘭花は励ますようにヴァニラの方をポンポンと叩いた。 「全く胸やお尻ばっかりに栄養を送ってるから心の栄養がなくなるんですよ」 「すみませーん、窓からこれ捨てていいですかー?」 憲兵が振り返るとカーテンの閉めた窓が全開になり外の風が入ってきている。 蘭花はノーマッドを鷲掴みにしてノーマッドを放り出そうとしていた。 「国民が不安がります」! ノーマッドの尻尾を必死に憲兵は押さえ言い放った。
588 :
作者・名無し陸戦隊 :2005/04/15(金) 15:00:20 ID:3aor4EHN
昭和20年4月3日 午前11時30分 千葉県市原市、姉崎地区 先日の迎激戦から一夜が明けた。 今日も空は青く澄んでいる。 昨日戦闘後、敵機の不時着が確認されてすぐ陸海軍は合同で調査団を結成、すぐさま派遣される事となった。 トラックに乗り進むが途中からは徒歩での移動となる、道無き道を進む事数十分 昨日不時着した場所に調査団が着いたのはもう11時を回った頃であった。 着いてまず、見事に原形をとどめているF13の機体に全員がその大きさに息を呑んだ。 幸い不時着現場の周りは人家が少なく、見渡す限り山と森が広がっている 付近の住民に被害がなかったのは良かったが、現場に着くまでに大分時間がかかってしまった。 調査団には陸海軍の技術士官や迎撃に当たった222空の要員も加わっており、規模は大きい。 調査団は早々に準備をし機体内部の調査を開始した。 機体の中は様々な機器が設置されている、電探に逆探に各種通信機器どれも目を見張る物ばかりである。 様々な機材を目にした222空司令、新谷大佐は思わず唸り声を上げた。 「どうかね?中の物は使えそうか?」 後ろからの声に振り向くとそこには第三航空艦隊司令官木谷中将の姿があった。 「長官、いらしてたのですか」 「ああ、ついさっき木更津から来たんだよ」 新谷大佐も三航艦司令部からも要員が来るとは聞いていたが、まさか長官本人が来るとは思ってもいなかった。 それを見透かしたかの様に木谷中将は言った。 「作戦を指揮する者として敵を知る事は当然の事だよ。机に座ってばかりじゃろくな作戦は立てられないよ」 言い終えた木谷中将の眼鏡が光る。 「で、どうなんだい」 「残念ながら・・・電探等の機材は乗組員が脱出する際に破壊してますので・・技術士官からはそのままでは使えないとの事です・・修理も難しいかと・・・」 「そうか、それは惜しいな・・・」 そう言いながらも木谷中将の顔に落胆した様子は無かった。 「でも色々と参考にはなりますよ、破壊が不十分の様でしたし、説明書の類も一部見つかりましたので」 新谷大佐と木谷中将は次々と中から運び出されてくる物を眺める。 機銃やカメラ、非常用食料に救急医療品一式、不時着水した際使用するゴムボート、地図やタバコにコーヒー、ガムやチョコレートまで出てくる。 「米軍の奴らは戦争しに来てるのか、遊びに来てるのか?」 膨大な量の搭載された備品に新谷大佐は呆れ顔になっている 「我々はそう言う国と戦っているのだよ・・・・・ところで」 木谷中将はF13偵察機の方へ目を向けた。 「この機体は調査が終わった後どうするのかな」 「機体はうちが預かることになっています、後日解体して基地まで運びますよ、とりあえず今日のところは」 新谷大佐はそう言って指を指した。 222空から連れてきた整備小隊が発動機を外し、タンクに残っている燃料をポンプでドラム缶に移している。 「相変わらず抜け目無いな」 木谷中将はニヤリと笑った。
589 :
猛虎☆全勝 ◆Aur0rKhDNQ :2005/04/16(土) 01:27:24 ID:ZxWc2OCs BE:62880473-
半蔵門前 昭和20年4月3日午前09:35 車は半蔵門前に停車するとすぐに馬車がやって来た。 「ロマンティックなお迎えね」 蘭花がやって来た馬車に思わず見とれる。 「お乗り下さい、宮殿で陛下がお待ちになられております」 馬車は5人を乗せるとゆっくりと動き出した。 半蔵門で持ち込み用以外の武器は全て預けたため警備は同乗しなかった。 『多少の信用は出来たみたいですわね』 そう思いながら馬車から皇居内を見回すミント。 「すご〜い、まるでお姫様になったみたいですぅ!」 「そうね、カッコいい王子の下へいくお姫様の気分・・・」 「コラコラ、今回は会議出席だ夢見たいな事言ってるんじゃないよ」 そんな事を言っているうちに馬車は宮殿に到着した。 「着いたようです・・・・」 外を眺めていたヴァニラの声に一同は気が引き締まる。 「いいかい、トランスバール国王に会う気分で失礼のないようにね」 フォルテが皆に釘をさしていると馬車の扉が開いた。 「ようこそお越しくださいました」 執事やメイド等が一列に整列し一糸乱れず深々と礼をした。 「こちらです・・・」 側近が5人を宮中の防空壕へ案内する。 いよいよ、世紀の瞬間が迫ってきた。 出会うことの無かった人物同士がいよいよ対面するのだ。 そう思うと皆鼓動が早くなった。 「失礼します」 側近が扉を開けるとそこには口ひげを蓄えた紳士が立っていた。 軍服に身を包み、背筋を伸ばしてこちらを見ると思わずエンジェル隊も直立不動となった。 「裕仁と申します」 驚くべき事に最初に挨拶をされたのは陛下の方だった。 「ト、トランスバール皇国軍エンジェル隊隊長フォルテ・シュトーレンです」 「同じく隊員の蘭花・フランボワーズです」 「隊員、ミルフィーユ・桜葉です」 「隊員・・・・ヴァニラ・Hです・・・」 「ノーマッドと申します」 「隊員、ミント・ブラマンシュです」 皇国軍の敬礼を陛下に送ると陛下も一礼なされた。
あつくなってきた。読ませるねえ。 続きが気になって仕方が無い。
591 :
エンジェル風味 ◆qM7Yl4CItc :2005/04/18(月) 02:30:35 ID:7QrCxfwB BE:125761076-
宮中防空壕 昭和20年4月3日午前09:36 独特のオーラがエンジェル隊を硬くさせていた。 トランスバール国王の接見は幾度かあるがそれとは別の緊張感である。 陛下は皆に椅子にかけるように言うと、とても嬉しそうな表情を浮かべた。 「話がしたい」 そう言うと側近たちは一礼し無言で会議室から退室していく。 側近が退室するのを見届けると、少し落ち着きを持って口を開く。 「ほ、本日はよろしくお願いします、エンジェル隊持てる力を持って資料をかき集めました」 「遥か異世界の話、朕も楽しみにしている・・・・ぜひ聞かせてもらう」 「いえ、昨日の調査によりますとわたくし達は異世界ではなく時空震以前にタイムスリップしたと言う事になるんです」 ミントが横から口を挟むと陛下は少し驚いた顔をして尋ねる。 「タイムスリップ?それはいかなるものなのか」 「時間移動・・・すなわち時間を逆流したと言う事です」 「と、と言う事は・・・・」 温厚な陛下の表情が緊張する。 「はい、この世界の遠い未来の世界こそがわたくし達の住む世界となります」 その言葉を聞いた瞬間、陛下は大粒の涙を流した。 「どうしたんですかぁ?」 ミルフィーユが近づこうするのを蘭花が無言で取り押さえる。 「あなた方に会うことができ本当によかった・・・朕は今この目でこの戦争以降の人類の生存を確認できたのだ」
592 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/19(火) 00:24:10 ID:WkXDc7wx BE:83841247-
宮中防空壕 昭和20年4月3日午前09:40 「すまない、取り乱してしまった」 陛下はハンカチで涙を拭うと苦笑いした。 「詳しくは大臣方が集まられた時にお話いたします」 フォルテは緊張が解け、落ち着いて口を開く。 「楽しみにしている、もっと長く話したいのだが大臣達を待たせている」 陛下は40分過ぎまで降りてくるなと命令していた大臣達が間もなく来ると感じた。 「失礼します・・・・皆様がおいでになりました」 外で待機していた側近が先に入いり向かってくる事を知らせる。 内閣総理大臣を初め枢密院議長、海軍大臣、陸軍大臣、軍需大臣、農商大臣、外務大臣 軍令部総長、参謀総長代表参謀次長と凄まじい肩書きの人間が次々と入ってくる。 決められたテーブルに案内されるとそこは、天皇からもっとも遠い席に座らされる。 『いよいよだな・・・・あたしらの運命が決まる時だ』 フォルテ中に最悪のシナリオが書かれる。 もしエンジェル隊が受け入れなかった場合、この場をいかに脱出し横須賀の紋章機までたどり着くかのシナリオを描く。 『銃も没収中だし戦える奴は蘭花のみ、ミルフィーユの運に賭けても悪い方へ転べば・・・』 緊張の思いで一礼し着席する。 そして、席に着くと再び立ち上がり各員が自己紹介を行なった。
593 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/21(木) 04:06:50 ID:aD9LCin5 BE:167681287-
トランスバール皇国エンジェル基地 4月3日午前11:00 ロストテクノロジーによって消滅したエンジェル隊が過去に飛んだのではないかと 聞かされ早一日が経った。 紋章機より航行速度の遅い輸送船はちとせの愛機シャープスターを、ようやく基地に戻し本格調査が始まってから 半日が経とうとしていた。 「メアリー少佐何も教えてくれねーじゃねーか!」 「しょうがないよ、帰還してからメアリー少佐にもウォルコット中佐にも会えないし、紋章機は一時封印なんだから」 「お前よく落ち着いてられるな!」 怒鳴るココモに背を向け、マリブはお茶をすすりながらパソコンをいじっていた。 「やっぱり・・・・」 マリブは目を細め、ココモの前にディスプレーを表示させる。 「なんだよ!いきなり」 「ココモ見てみなよ、ちとせさんのデータが全て消されてるんだ!」 「何だって!?」 ココモはそのディスプレーの情報に目を凝らす。 「本当だ・・・・」 「だろ、怪しいと思って軍以外のデータベースも調べたんだけど全てのデータが消されてる・・・」 「どういうことだ?」 「ちとせさんの存在そのものが抹消されてる事になる」 「ええ?」 ココモが驚きの声を上げると同時にウォルコットとメアリーが入って来た。
594 :
作者・名無し陸戦隊 :2005/04/21(木) 06:44:47 ID:9Z7oa7x7
595 :
作者・名無し陸戦隊 :2005/04/21(木) 07:00:08 ID:9Z7oa7x7
差し出がましいようですみませんが後ミントの武器の名はフレイヤーではなく フライヤーです。
596 :
猛虎☆全勝 ◆.qaj/0FIJY :2005/04/21(木) 17:48:29 ID:aD9LCin5
>>名無し陸戦隊殿 ご指摘ありがとうございます・・・・ 戦中の資料を調べるため国会図書館に明日行ってきます。
597 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/21(木) 23:55:44 ID:aD9LCin5 BE:53897292-
トランスバール皇国エンジェル基地 4月3日午前11:05 「中佐、少佐!何処行ってたんだよ!」 怒鳴るココモをメアリーが制止するとウォルコットがいかにも神妙な面持ちで口を開いた。 「皆さん、落ち着いて聞いてください・・・・調査の結果あのロストテクノロジーがいかなるものか判明したんです」 「ええ!本当ですか中佐」 マリブが驚きの声を上げる。 「はい、完全な解明とまでは行きませんがまずはあのロストテクノロジーの名前から説明しましょう。 あのロストテクノロジーの名前はヒストリーポイントと呼ばれているものです」 ウォルコットがそう告げると同時に後ろのモニターにあの折鶴が映された。 「これが・・・・ただの金紙で作った折鶴じゃないか」 ココモは力が抜けた感じがしたが皆真剣な表情であった。 「いえ、これは非常に厄介なものでして・・・この世界の分かれ道となる要所要所に意外なものを運んでいくというものでして・・・」 「つまり、この世界の過去の重要点で歴史を塗り替えていける装置だというのですか?」 「マリブさんその通りです、ターニングポイントで史実とは違った道に進める事ができるんです」 ウォルコットが頷く。 「じゃあ・・・・ちとせが消えちゃったのも・・・・」 「そうね、これは仮説だけど先に消えてしまったエンジェル隊がちとせの先祖に接触して 何らかの影響を与え、それが原因で歴史のバランスが崩れちとせが崩壊した・・・・」 メアリーの表情が曇り重い空気がエンジェルルームを支配した。 「何とかならないのかよ・・・・」 悲しみを押し殺したようにココモが言う。 「現時点で最善をつくしていますが・・・・トランスバール全科学力を持ってしても時空移動は・・・」 ウォルコットが言葉を詰まらせる。 「可能です」 どこからともなく美しい女性の声が聞こえた。 「だ、誰ですか?」 ウォルコットを始め皆が回りを見回していると突然、大型のメインディスプレイに一人の女性が映し出された。 「シャ、シャトヤーン様!?」 通信は白き月の聖母シャトヤーンからのものであった。
598 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/22(金) 01:13:31 ID:LvDh2QFD BE:161692496-
トランスバール皇国エンジェル基地 4月3日午前11:10 「皆さんお話の途中にすみません、わたくしもあなた方のお力になりたいと白き月のデータの調査を命じていました」 ウォルコットもメアリーもシャトヤーンを拝顔するのは久しいため身体が硬くなった。 マリブ、ココモに関してはツインスター隊結成以来の拝顔である。 しかしウォルコットは悟っていた、シャトヤーンは何かを握っていると。 「話していただけるのでしょうか?」 シャトヤーンは無言で頷く。 ー時は、今から300年前にさかのぼるー 白き月の恵みを受け、恒星間航行と恒星間通信網再構築に燃えていた大航海時代真っ只中の事である。 同じ頃、太陽系にてトランスバール皇国軍艦隊は赤軍と青軍に別れ軍事演習を行なっていた。 その艦隊の一隻の巡洋艦が時空震で滅んだ太陽系の旧文明からこのロストテクノロジーを偶然発見。 その後、それはトランスバール本国に持ち帰られ衛星の一つにて実験が行なわれた。 そして、最悪の事故が起きたのだ。 衛星の完全消滅である。 ヒストリーポインタと名付け実験結果が次々と送られて、ある程度の解明がされた後の最後の実験の時であった。 膨大なエネルギーに突如発したしたヒストリーポインタは、凄まじい閃光と共に衛星を消し去ったのだった。 その後、救命活動空しく、残骸一つ残さず研究員数百名と共に姿を消した衛星は過去に飛ばされたのだと結論付けこの事故を時の政府は結論付けた。 そして政府は、この事件を最重要機密として全ての記録を抹消したのである。 「と、言うわけです」 「そういう訳だったのですか・・・」 ウォルコットは自慢のヒゲを軽く触る。 「しかし、それではその研究員達が既に未来を変えてしまってるのではないですか?」 ココモは疑問をシャトヤーンにぶつけた。 「膨大なエネルギーに大半の施設が崩壊しほとんどが亡くなられ、生き残った方も恐らくたどり着いた時代で 今の未来を守るため自ら命を絶った、そう推測され他との事です」 シャトヤーンは長いドレスの袖で口元を押さえ悲しげな表情を浮かべた。
599 :
エンジェル風味 ◆qM7Yl4CItc :2005/04/27(水) 00:22:49 ID:TUE3zZv7 BE:80846093-
こんばんは、サークルエンジェル風味でございます。 コミケ参加を念頭に物語を進めて参りましたが、最初のイベントに参加が決定いたしました。 5月29日(日) COMIC CITY 大阪54 1945GAサイレントラヴァーズ第一部 南国に舞い降りるエンジェル(仮) 配布価格未定・・・・・ 皆様ふるってご参加下さい
600 :
猛虎☆全勝 ◆Aur0rKhDNQ :2005/04/27(水) 00:39:29 ID:TUE3zZv7 BE:23955124-
トランスバール皇国エンジェル基地 4月3日午前11:30 シャトヤーンの話によると、白き月の文献にはもう一つ相対するロストテクノロジーが存在すると記されていた。 「望みは薄いけどかんばってくるのよ」 メアリーが二人の肩をポンと叩く。 「はい、ツインスター隊なら楽勝ですよ」 「週末にはあいつらも連れ戻して、パフェでも奢らせてやるぜ」 そう言うと二人は紋章機に向かう。 果てしなく途方にくれるかもしれないが、このままサヨナラなんていやだ。 マリブ、ココモはエンジェル隊とちとせを助けるべく再び宇宙へ飛ぶ・・・・ 「大丈夫でしょうか・・・・」 「はい、彼らとて貴方をお守りする部隊、必ずハッピーエンドを持ってきてくれますよ」 心配そうな表情でシャトヤーンがつぶやいた言葉にウォルコットが自信を持って返した。 発進を制御する信号が青に替わると二機の紋章機が勢いよく打ち出された。 『頼みましたよ・・・・ツインスター隊!』
猛虎☆全勝様乙です。 大阪ですか・・・行きたいですが無理ですね 東京のコミックシティーなら行く予定なのですが・・・ 夏コミに期待します。 もし当選しましたら絶対本を買いに行って、挨拶に伺いますね。
602 :
猛虎☆全勝 ◆Aur0rKhDNQ :2005/04/27(水) 23:13:57 ID:TUE3zZv7 BE:74858055-
コミケは スタッフもやります、多分ゲートだと思います
603 :
エンジェル風味 ◆qM7Yl4CItc :2005/04/30(土) 00:45:19 ID:OzOkHiFl BE:23954742-
こんばんは、猛虎☆全勝です。 いよいよシティ1ヶ月を切りそうですね。 遅れですが2部のお話を一旦お休みし1部の編集、修正を行ないます(スマソ・・・・) 2部後半戦予告!! 御前会議、東京大学大会議を終え日本軍に協力を決意したエンジェル隊。 配置をめぐって対峙する陸軍と海軍・・・そして小磯内閣の解散・・・ そんな中、カンフーファイターの横須賀での修復作業困難との連絡がエンジェル隊に入る!! だが、そんな中一人の男がある計画を打診しエンジェル隊はそれぞれの道を歩み事になるのだった
604 :
猛虎☆全勝 ◆Aur0rKhDNQ :2005/05/09(月) 00:02:10 ID:ZxS91ZJQ BE:134743695-
明日呉に行ってきますって今日か・・・
605 :
エンジェル風味 ◆qM7Yl4CItc :2005/05/10(火) 00:27:12 ID:/m0yxT+Y BE:107795849-
こんばんは、猛虎☆全勝です。 ついにCOMIC CITY54インテックス大阪(5月29日)の配置表が届きました。 サークルエンジェル風味 せ12aです! 1945GA サイレントラヴァーズ第一部 〜南国に舞い降りた天使〜 おまちしております! 配布部数に限りがあります
いまさらだが
>>339 の特攻の描写だが、
特攻機は500キロ〜1トンの爆弾を積んでいるわけで
ろくな装甲のない駆逐艦なんてイチコロだぞ。
それに特攻隊の目標は大抵巡洋艦以上なわけだが……
くだらない薀蓄スマソ。
607 :
猛虎☆全勝 ◆Aur0rKhDNQ :2005/05/16(月) 09:28:19 ID:DkbI7TjL BE:53897663-
>>606 殿
忠告ありがとうございます。
よりよい索引を作るためには皆様のお力も必要ですよ
608 :
作者・名無し陸戦隊 :2005/05/26(木) 17:20:26 ID:fApDfIMh
猛虎☆全勝様お久しぶりです。 プロキシ規制の為1ヶ月程書き込めませんでした。 サイドストーリー第2部後半予告(予定&未定) 刻々と降伏が迫るドイツからある艦が日本にやって来る。 呉では新たに防空巡洋艦伊吹、鞍馬が完成。 豊田副武長官に代わり新たに小沢冶三郎中将GF長官に就任 最後の機動部隊が編成されるのか? 本土防空に奮戦する222空に新たな戦力が加わる!?その名はT・・・・・ 戦争終結へと苦闘する上田拓人中佐の前にある人物が・・・ 大陸では陸軍が戦線を縮小し満州、日本へと移動を始める、だが・・・多数の弊害が付きまとう そして紋章機に興味を示すスターリン、極東で不気味に動き始めるソ連軍 その中新たな大統領トルーマン、チャーチル、蒋介石は極秘会談を行うのだった。 (本編によって内容が変わる可能性があります。) 第2部後半もがんばって下さいませ
609 :
作者・名無し陸戦隊 :2005/05/27(金) 18:11:05 ID:jFScyLur
昭和20年4月3日午前10時 嘉手納海岸 静かな海岸に波の音が響いた。 波は海岸に打ち捨てられたLVTに当たり飛沫を上げる。 僅か2日前には戦場だった事が嘘のようだった。 沖縄根拠地隊所属の朝倉少尉は辺りを見回す。 「だが・・・事実だ」 視線の先にはその言葉を示すかのように無数の艦船が船体を晒している。 数日前に海岸を眺めた時の光景には全く無かった物だ。 4月1日の戦闘によって嘉手納の沖合いには損傷し自沈あるいは放棄された艦船が浅い海底に着底しており 戦死した米兵の墓標のようだ。 あの戦闘、米軍の上陸が開始された時 第32軍は水際での防衛をせず内陸部に誘い込み 遅滞戦術を展開するはずだった・・・そこに突然現れた巨大な飛行機 によって米軍の上陸部隊は完膚無きにまで叩きのめされる中 追い討ちをかけるかの様に攻撃隊がやって来た。 彼らの突入で戦果は拡大した、特に3機の艦攻が米艦隊の旗艦に命中し 指揮官が戦死と言う結果を出した。 やがて混乱する中、米軍は慌てていたのか一部の部隊を残したまま撤退して行った。 こうして米軍の上陸作戦は1日で終わった。 次の日には、いつか又来るやも知れぬ米軍に備え 陣地の再構築が始まり、破壊された場所も整備される事となった。 朝倉少尉は編成された班の一つを率いて海岸の整備要員の一員としてやって来ていた。 「お前達、人手で運べない物等あったら知らせろ、こいつで牽引する。」 少尉が後ろを振り向くと鹵獲したM4シャーマン戦車がエンジンを始動させていた。
610 :
猛虎☆全勝 ◆Aur0rKhDNQ :2005/05/27(金) 23:31:32 ID:mGyRPSN5 BE:191635788-
>>608 名無し陸戦隊殿
お久しぶりです。
こちらはいよいよ第二部の山場である分岐があります。
カンフーファイターを修理すべく飛び立つのは南洋諸島のある島。
しかし、日本軍はエンジェル隊の分隊を要求ししばしのお別れを告げます。
明後日はコミックシティ大阪!
第一部総集編+書き足しで大ボリュームの92ページ!
配布価格は400円です。
1945 ギャラクシーエンジェル 〜サイレントラヴァーズ〜
南国に舞い降りた天使(エンジェル) 沖縄激闘編
限定25部ですのでお早めに!
せ12a
611 :
猛虎☆全勝 ◆Aur0rKhDNQ :2005/05/30(月) 00:43:34 ID:cLQ3h8e/ BE:53898629-
宮中キッチン 昭和20年4月3日午前09:50 一連の堅苦しい挨拶が終わると、ミルフィーユはヴァニラを連れ一時防空壕を後にした。 お気楽な彼女にとって気難しい会議は負担でもあるし眠くもなる。 少し安堵の表情を浮かべながらキッチンに案内されると横須賀に降ろした荷物の一部がちゃんと届けられていた。 「よぉ〜し!ヴァニラさん、がんばりましょうね」 「はい・・・・」 勢いよく腕まくりをしエプロンを身に着けて作業に取り掛かる。 監視兼任のメイド達もミルフィーユの指揮に従いテキパキ動いてくれるので作業ははかどった。 その姿はまるで水を得た魚である。 「お昼までには間に合いそうですね」 粉の分量を量りながら時計に目をやると、ウンウンと頷き再び作業を開始する。 「お星見団子、皆さん食べてくれるでしょうか?ねぇ、ヴァニラさん」 「ミルフィーユさんのお団子は、とてもおいしいです・・・・・」 ヴァニラが星型の方抜きを用意しながら無表情で語るがなんとなく嬉しそうに思えた。
612 :
猛虎☆全勝 ◆Aur0rKhDNQ :2005/05/30(月) 23:05:42 ID:cLQ3h8e/ BE:74858055-
コミケ落選しました。 しかしながらトレジャーには参加する予定です。
613 :
作者・名無し陸戦隊 :2005/05/31(火) 21:15:11 ID:gK827P+J
昭和20年4月3日10時 ワシントン・ホワイトハウス 太平洋艦隊司令長官チェスター・二ミッツは昨日ハワイから飛行機でワシントンまでの 道のりを終えた後、休む間も無く、 今日開催する統合幕僚会義に出席する為、ホワイトハウスの会議室の席に付いた。 だがその席に付いた瞬間嫌な人物が向かいに座っているのを発見した。 「もう少し席を考えておくのだった・・・」 向かいにはダグラス・マッカーサーが座っており、平然とコーンパイプを口に加えていた。 二ミッツとマッカーサーは戦略の違いから事あるごとに対立していた。 ルーズベルトが彼らの元へ出向き管轄を決めたのは有名な話である。 やがてアーネストキング作戦部長、スチムソン陸軍長官、マーシャル参謀総長らもそろい トルーマン大統領は会議を開始する様、秘書に言った。 会議が始まり二ミッツの出番になり大急ぎで纏めた報告書を読み上げた。 「はっきり申しまして、これ以上の侵攻作戦は無用だと思います。 すでに日本へは空爆と機雷の散布を行っており、潜水艦隊によりシーレーンを封鎖しております。 よって日本は降伏せざるを得ない状況に陥るでしょう」 聞いていたマーシャル参謀長の眉間に皺が寄った。 好戦的なキング作戦部長も少々渋い顔だ。 マーシャル参謀総長が口を開いた。 「しかし日本軍がそうそう降伏するかね?我々は優著に待っている訳にはいかんのだぞ、 国民の間にも厭戦気分が高まってきている、早々に決着を付けねばならない。」 「私は反対ですな。」 そう言ったのは意外にも二ミッツのライバルであるマッカーサーだった。 「我々が力押しに攻め込めば、また多くの若者の命が失われるでしょう、それは敵の本土に近づくにつれ増えるでしょう マーシャル参謀総長は先日の出来事をお忘れですか? 沖縄でわが軍はフライングデビルに散々やられたのではなかったですかな。」 マーシャル参謀総長は言葉を詰まらせた。 日本の新兵器、フライングデビルと名づけられた紋章機の事は軍全体の噂になっていた。 「大統領、私は早々に日本とは講和を結びドイツを降伏させ 戦後の整備に取り組んだ方がよろしいかと思いますがいかがですか? 我々には新たな敵が待ち構えているかもしれませんぞ」 「私は日本の早期降伏に賛成です、ですが元帥の言う事も一理ありますね、考える必要があるかも知れません。 又フライングデビルが出てきて戦況は向こうに分があるようですから。」 トルーマン大統領は丁寧な口調で語った。 大統領にも早々にマンハッタン計画の事を言ったほうが良いかも知れない・・・ マーシャル参謀総長はそう考えていた。
614 :
猛虎☆全勝 ◆Aur0rKhDNQ :2005/05/31(火) 23:20:31 ID:k1RdHDKN BE:41921227-
宮中防空壕 昭和20年4月3日午前09:50 ミルフィーユとヴァニラが出て行くと、すぐさまノーマッドが蘭花の手によって 机に置かれた。 「それではお話を始めさせていただきます」 ノーマッドは丁重な口調で今後の数千年の世界情勢を分かる範囲で話し出した。 今後の日本の復興状況等のデータはほとんど失われており、地球規模での話となった。 各大臣は皆、おとぎ話のようなチンプンカンプンな話にも真剣に耳を傾けていた。 「アメリカは2001年9月11日にそのプライドを根底から辱められます、そしてアメリカの暴走は始まりました」 『米本土を民間機を使い体当たり攻撃するか・・・・山本が生きていれば何と言うか』 共に流される映像を見ながら米内は静かに頷いた。 「この後、人類は幾多の戦争を繰り返しながら、その永地を宇宙に求め進出し始めたのです」 映し出される宇宙の光景に思わず皆が声を上げた。 「そうです、これがあなた方の住む地球と言う星です」 青く光る水の星が鮮明に映し出されると陛下までが身を乗り出した。 「宇宙に進出した人類はよりいい身体を子孫に残そうと遺伝子を自らの手で操る記述を覚えたのです」 「遺伝子というのは身体を構成するものと理解してください」 その後、遺伝子操作され人類とされていない人類の間での戦争や、二足歩行兵器や人型兵器なども紹介された。 『こ、この兵器は我が軍で・・・・今開発中のものではないのか?』 杉山陸軍大臣はある計画書のことを思い浮かべたがすぐさまVTRに集中した。 「そして、人々は地球周辺の宇宙ではなく太陽系、それより広い銀河系の外へまで進出を始めましたこれが惑星間ネットの構築も発達したんです」 EDEN形成までの話は長かったものの、皆壮大すぎる話に心打たれた。
ガン種に、鉄人か・・・
ガン種に、鉄人か・・・。
617 :
猛虎☆全勝 ◆Aur0rKhDNQ :2005/06/02(木) 02:31:09 ID:Yly1VHMG BE:107794894-
宮中防空壕 昭和20年4月3日午前09:55 「そして、人類は血塗られた歴史に終止符をうちます、それがこのEDENです」 「おおー!」 全ての参加者が歓声をあげた。 きらめく光、美しくい大地、そして苦しみに耐える人々はそこには居なかった。 まさに、アダムとイヴが追放された楽園EDENがその映像には広がってる。 進んだ科学技術と広大な宇宙は思想、利による戦争を奪い去り、全ての人間が満足できる世界を構築したのだ。 「しかし、その裕福な世界は長くは続きませんでした」 ノーマッドの声に合わせて映像が変化する。 「こ、これは・・・・」 思わず米内が声を上げた。 まばゆい世界が倒壊していく図は正に地獄絵図であった。 「そう、これが時空震(クロノクエイク)です」 大自然は人造の楽園に残酷な終止符をうった。 「構築された星間ネットはほとんどが無力化しました。そして、時のトランスバール国王は決意したのです」 「EDENの文明を放棄する事によって人類は生きながらえようとし多くの人々が死にました」 次に出されたのは絵であった、それも古代人が書くような簡単なものである。 「このように一気に文明を放棄したためしばらくはこのような原始時代が続き、再び戦乱も起こり始めます」 その後数百年の映像資料はなく西洋や東洋の絵を見せられ続けた。 「そして、時空震より400年後我々の元に救世主が現れたのです」 突如鮮明な映像が飛び込んでくる、宇宙の彼方より飛来した白き衛星の姿である。 「この救世主を私たちは白き月と呼びます、ここに住んでおられるのが聖母シャトヤーン様です」 白き月と共に映し出される美女はまさに天女であった。 「その後、白き月は我々に多くの失われた技術を与えてくれたのです」 再び生気を取り戻す映像星達の映像を最後にVTRは終了した。 自然と拍手が起こる。 そして、最初に口を開いたのは陛下だった。 「文明を捨てたトランスバール国王に朕は感服した。その決断、いかに苦しまれたであろうか」 陛下は涙をそっと拭い話を続ける。 「朕も明治天皇の三国干渉の際のお心持ちを知っているのだから」 陛下はそれを語ると再び席に着いた。
618 :
作者・名無し陸戦隊 :2005/06/02(木) 08:19:27 ID:ks6y3ez4
619 :
作者・名無し陸戦隊 :2005/06/05(日) 18:38:09 ID:mgpj5ZtQ
昭和20年4月3日 午後5時 横須賀飛行場 陽が落ちようとしている飛行場の滑走路には、黒く塗装された機体が多数並び、 暖気運転の為に発動機は爆音を上げていた。 真っ黒な機体には識別の為に一段と大きく書かれた日の丸だけが書かれていた。 整備員が機体の間を駆け回り、異常が無いか点検している。 機種は小さい物は単座の戦闘機や複座の艦爆から大きな物は双発の爆撃機まで様々だ。 これらはテニアンで壊滅して再編された夜戦部隊、321空の機体だった・・・ 滑走路の脇では搭乗員が集まり司令官の訓示が行われようとしていた。 司令の清水大佐が凛とした声で言った。 「我が部隊の目標は硫黄島の元山飛行場である、ここに米軍の戦闘機隊が展開を始めている もしこのまま展開させれば今後の空襲には戦闘機の護衛が付いてくる事になるだろう 我々はこれを襲撃し少しでも敵戦闘機を殲滅しなければならない!!」 搭乗員達は厳しい顔付きで聞き入っていた。 「最後に一つ言って置く、最近体当たりを推称する馬鹿な輩が増えているがそんなのは気にするな、 搭乗員は機体が損傷しようが自機の位置を見失っても決して自爆しようなどと考えてはいけない いいか、搭乗員一人は航空機一機作るより膨大な時間と金が掛かっている、お前達が一人戦死する事は飛行機10機に相当すると思え 機体を失っても構わんから生還の望みを捨てるな、木谷長官は救助の為の大艇や哨戒船を手配してくれている。 私はお前達を出来る限り帰還させ、また新たな機体で飛べる事が出来る様にする!!以上だ。」 清水司令の言葉を聞いていた搭乗員達の厳しい顔に笑顔が出てきた。 「総員かかれーっ」 副官の堤少佐が清水司令の後を取って号令をかけた瞬間、 搭乗員達は颯爽と自分の機体に向けて駆けて行った。 夜戦隊の中隊長白河大尉も自分の機体に乗り込んだ、機体は銀河の戦闘機改造型だ。 機首の偵察員席は潰され、代わりに電探と30ミリ機銃が6門と胴体下にも30ミリ機銃4門ガンパックが取り付けられており 主翼と付け根には31号噴進弾と増槽が付けられている。 換装した発動機は万全の様だ・・・ 「いい音だ・・・この発動機は当たりだな・・・これならいける」 白河大尉はレバーを手にとり、機体を滑走路へ向けて動かした。 陽は沈みかけて星が出始めている、 滑走路の脇に目をやると、地上員が集まり皆帽子を振っているのが見える、大尉も応えるように敬礼を返した。 発進ヨシの合図が振られた。 大尉はスロットルレバーをいじり、機体を飛ばそうと滑走を開始した。 徐々に速度が上がるが重い機体は中々浮こうとしない・・・滑走路を半分以上過ぎ 電信員が緊張した面持ちで大尉の方を見やる中、大尉がようやくレバーを引くと機体は一気に空へと浮いた。 高度を取りながら後ろを振り返ると、後続機が事故を起こす事無く飛立ってゆくのが見えた。 30機を越す攻撃隊は編隊を組み硫黄島を目指して突き進む・・・目標は元山飛行場の破壊
宮中防空壕 昭和20年4月3日午前10:20 蘭花がノーマッドを席に戻すと、すぐさまフォルテが立ち上がり一礼した。 「ここからは、私たちトランスバール皇国軍の新人入隊者用の映像を見ていただきます」 フォルテの挨拶が終わるとすぐさまミントが再生ボタンを押した。 在り来たりのテロップが現れると効果音のトランスバール国歌が流れ、勇ましい訓練シーンが写される。 歩兵と言うものはどの時代も変わりは内容で訓練の様子を見ている大臣達がVTRの人物を指差して「あいつは頭が高いな」 「隊長の気配りがイマイチ」等という言葉も飛び出した。 その後、軍部のお偉いさんが新人に送る筋書きあるありがたい言葉を述べると生活環境の説明が行なわれた。 映像に出るお洒落なワンルームマンションに保養地惑星の映像に軍需大臣吉田茂が思わず。 「一兵卒でこの待遇とは・・・」 とこぼした。 「皇国軍に徴兵制はありません、志願制をとっているため各兵士の生活環境を充実させています」 吉田の漏らした言葉にフォルテが補足説明を加える。 トランスバール皇国軍も平和が続いているため入隊者は年々減少の一途を辿っている。 昔ながらの鬼軍曹も影を潜め、今はとにかく環境改善による促進運動を続けている。 それは、海、空、宙でも言えることであり、映像に写った水兵の部屋を見て流石の米内も閉口した。 「新米は釣床で寝るものだが・・・」 次に食堂の様子が写る。 メニューが豊富で皆別々のものを食べている。 女性の姿も多く、紅茶の陽気がたち美味しそうなケーキを食べながら談笑している。 時代と言うギャップに潰されそうになる。 ここにいるほとんどの大臣が目蓋を閉じれば火の様な練磨を思い浮かべる。 「訓練はきっちりやっています、新人に刺激にならないように今はこのような方法で説明しているだけです」 気持ち察したのかすかさずフォローするフォルテ。
宮中防空壕 昭和20年4月3日午前10:40 その後の兵器ファイルは凄いものであった。 軍事マニア入隊志願者の心をくすぐるものになっているため、トランスバール新旧兵器の競演であった。 しかしながら1945年の人々にはどれをとっても最新である。 機関砲や砲弾を撃つ艦は全くなく、信号灯だけが戦闘機の発進を促す。 乗組員が帽子を振って見送るシーンを見慣れている彼らにとっては味気ないものだった。 色とりどりのレーザー、ビームが発射され、きらびやかな爆発が起こる。 まるで隅田川の花火大会を見ているようであった。 ミサイルも己の意思で敵に向かって行き自らの意思で舵を取る。 艦橋でも艦長は座って指揮をしており、自分の意思はあまり表に出していない。 目の前に移る座標が複数の進路を割り出しそれを指差して決定する、攻撃のタイミングも全て機械任せのように見えた。 伝声管もなければ乗組員も着席して操船している、見張り員もいない。 駆逐艦に関しては人すら乗っていなかった。 「全てコンピュータという機械によって制御されています」 「そうか・・・・」 海軍の米内はその目で見る文明と相対して海軍の伝統が全くない事に少々ショックを覚えた。 米内の知っている軍艦はデッキブラシを持った水兵が甲板をピカピカに磨き上げ、同じ釜の飯をワイワイと食べ、釣床で共に眠る。 駆逐艦のような小さな船では乗組員みな家族のようで、艦長が親父と親しまれている。 それが米内の知る海軍であった。 ところが劇中の軍艦はデッキブラシを持った丸刈りの水兵も釜の飯も出ない。 自由時間は皆、女性兵士と楽しく談笑をしている姿が写った。 髪型も皆自由すぎるほど自由である。 帝国海軍も半舷上陸精神でのびのびとしていたがこれは行き過ぎであると感じていた。 『あいつらが見たらなんというか・・』 ふと脳裏に幹部たちの顔が浮かぶ。 「午後の説明会も頑張ってください」 米内は思わず本音を漏らしたが、フォルテは狐につままれたような表情をしていた。
622 :
作者・名無し陸戦隊 :2005/06/07(火) 19:05:05 ID:ZxPfOPpl
昭和20年4月3日 午後7時、木更津 この日、海軍省出仕の上田中佐は、木谷大佐に会うため、 第三航空艦隊司令部のある、木更津に来ていた。 上田中佐が木谷中将と知り合ったのは、 航空本部長だった木谷中将の元に、軍需省勤務の中佐が、当時考案した、 航空機の生産・開発に対する意見書を持ち込んだのが、きっかけだった。 その後、役職が変わってからも、何かあればお互いに連絡を取っていたのだった。 今回も上田中佐は、航空機の事で木谷中将を訪ねて来たのである。 「三航艦の事は聞いてますよ、この所大分活躍しているそうで・・・」 上田中佐はにっこりした顔だ。 「君にも色々と動いてもらったからね、感謝しているよ」 上田中佐は、大きくかぶりを振った。 「いえいえ、自分はただの連絡役のようなものですよ」 木谷中将が続けて言った。「だが軍令部や海軍省、空技廠の連中に加えて、 陸軍省軍務局長や、軍需省の連中まで取り込んだのは、君のおかげだよ。」 「去年末頃から徴兵された熟練工員の復員に、陸軍やメーカーとの技術交換と、成果が出てます。 特に中島と三菱で発動機に関する情報交換を行って来ましたが、 その甲斐もあってハー43の性能も当初より上がり、生産も早まりました。 中島でも誉の稼働率が上がりましたし・・・今度ハー43参考に誉を改造そうです。」 「後は航空機の生産数の方だな・・・どれだけ数を揃えられるか・・・・・ それも敵に先手を取られてはどうしようもない・・・」 「中島飛行機で取り入れている、米国式の流れ作業を、他のメーカーでも取り入れさせたので 生産速度は上がっています。」 「後、ルフト提督から連絡があったのですが、ドイツ本国から日本への技術提供をすると打診されたそうです。」 中佐は頭の中で整理した情報を、的確に述べた。 話を全部聞き終え、木谷中将は一息ついた。 「後は搭乗員の確保か・・・・・出来れば特攻を廃止させたいが・・・どうしたものか・・・・・」 それは今の状況の中、木谷中将と上田中佐にとって一番の難題だった。
624 :
作者・名無し陸戦隊 :2005/06/10(金) 18:52:35 ID:Iba/AbiD
昭和20年4月3日 午後8時20分 太平洋 夜の空は、時間が経つにつれて、暗闇に覆われ、静寂な空気に包まれる、 自機の発動機音だけが機内には響いている・・・ 周囲に、友軍機がいるはずだが、よくわからない。 機内の明かりは、もちろん、翼端灯の光さえ付けていないこの闇の中、 月明かりを頼りに、目を凝らしていると、やっと、おぼろげに機影が浮かび上がるのが見えた。 白河大尉らが、横須賀を飛び立ち、機上の人となって早2時間以上・・・ 大島を過ぎ、だいぶ経つ、しばらくすれば小笠原諸島上空に達するだろう、 その先には、目標である硫黄島が浮かんでいる。 白河大尉は、無言のまま計器を確認した。 そろそろ増槽の燃料が無くなる頃だ。 大尉が、投下レバーを引くと、空になった増槽が離れていった。 やがて、下方には小笠原諸島、父島が見えて来る。 後方の電信員が声を上げた。 「先行の彩雲偵察機から入電、我レ敵撹乱任務ヲ開始スルとの事です。」 「わかった、電信員、そろそろ敵電探に懸かる頃だ、妨害電波発信開始、電探から目を離すな!! 敵さん、引っ掛かってくれるかわからんから気を抜くなよ」 「了解です。」 電信員は返事を返すと、妨害電波装置の電源を入れ、電探の画面を食い入るように見つめた。 果たして、電波妨害がどこまで通じるか、電探も頼りになるかは分からないが・・・ 「ないよりマシか」 気休め程度に取っておこう、大尉はそう思った。 間も無く硫黄島に入ろうとしている 先行しているの彩雲偵察機は電波欺瞞紙を撒き、そのまま空域に留まって、状況を逐次報告、 その後も戦果の確認をしなければならない・・・ 大尉は偵察機が、無事に、帰還出来る事を祈った。 無線から攻撃隊指揮官、池田少佐の声が聞こえる。 「これより我が攻撃隊は硫黄島にある北、元山、千鳥の各飛分けて攻撃をかける。 第1は北、第2は元山、第3は千鳥飛行場を攻撃せよ、 指揮官機は、直援部隊と共に行動し援護する。 まだ敵機が上がった様子はないので、そのまま突入せよ!!」 池田少佐の声が木霊する。 「白河大尉了解!! 第3中隊全機、我に続け!!」 白河大尉も自らの部隊に向けて叫んでいた。
昭和20年4月3日 午後8時30分 硫黄島・千鳥飛行場上空 白河大尉の銀河は出力を上げ、飛行場へと突入する。 上を見上げると前上方には彗星が飛んでいた。 彗星の後部から照明弾が投下された。 その直後、辺り一面が白い光に覆われた。照明弾が発光したのだ。 昼間の様な、明るさの下に、千鳥飛行場の全景が現われた。 約1ヶ月前に占領された、千鳥飛行場の滑走路は見事にまでに整備されていた。 しかも日本軍が使っていた時よりも大きく拡張されている。 周囲には兵員の宿舎や対空陣地に駐機場等が作られており施設も充実してる様だった。 この光景を見ただけでも、互いの力の違いを、思い知らされる。 くそっ、僅かな時間でここまで出来るのか・・・ 我が軍の設営隊ではこんなに早く整備する事なぞ無理だぞ。 大尉がそう思いながら、目標を探す。 明かりに照らされた駐機場に、飛行機の列を確認できた。 小型の陸軍の三式戦、飛燕に似た機体・・・P51ムスタング戦闘機だ!!
横須賀駅 昭和20年4月3日午前10:45 「疲れすぎだったんでしょう、よく眠れましたか?」 「ありがとう、良い静養となった」 横須賀駅まで見送りに来てくれた看護婦たちに礼を言ってちひろと共に東京行に乗り込んだ。 「発車ー!」 駅員が懐中時計で発車の出発の時間を示すと汽車は汽笛一斉滑り出す。 2等車は東京に向かう海軍将校で少々混雑している。 ちひろの着替えが横須賀になかったためちひろはまだちとせの軍服を着ている。 そのせいか将校達の目は自然とちひろに注がれてゆく。 しかし、正光が目を光らせているのですぐに視線は消えて行った。 「こうして一緒に汽車に乗るのも久しいなちひろ」 もう出来ないと思っていた。 「そうですね・・・・ほら父さま今日は逗子の海が穏やかですよ」 異国の軍服に身を包んだ娘の笑顔はとても素敵だった。 「そうさな・・・・海はいつも穏やかでいてほしいものだ」 正光は優雅な海を見て静かに思いを告げた。 「ちひろ、やはり知覧戻るのか・・・・」 「命令がくればそうさせてもらいます・・・」 少しうつむき加減になるちひろ、やはり戻らねばならんのか。 「もういいのではないか、天女隊はお前だけになった母さん達の所に戻ってくれんか」 「私は、私は・・・」 言葉が出なかった、所属は違えど父に頼めば直ぐに除隊できる。 でも、このみ、明日香、麻奈の顔が頭を過ぎるとどうしても決意はできなかった。 「父さま考えさせてください、それと帝都についたら私靖国に行ってきます」 娘の表情を見て正光は少し考えると車を出してやる事にした。 「ああ・・・行って来い、ただし午後のあれには遅れるな!」 「はっ!了解しました」 娘の顔に少しばかりの笑顔が戻った。
昭和20年4月3日 午後8時35分 硫黄島・千鳥飛行場上空 「一機たりともお前らを飛ばさせはせん!!」 白河大尉はレバーを倒した。大尉の乗る銀河爆戦は、 P51ムスタング戦闘機の列へ向けて突っ込んだ。 何機かの銀河が白河機の後ろに追状する。 大尉は照準機を見据え、狙いを定める・・・一機残らず叩き潰す!! 照準機に写るP51を睨み付け、渾身の力を込めて、噴進弾の発射握を押した。 軽く間を置いて、緩降下しながら発火音と共に、翼下のラックから、6発の31号噴進弾も煙を噴いて飛んで行った・・・ ゆるい曲線を描いて飛ぶ、31号噴進弾は、駐機している、P51戦闘機の、列の真っ只中で、信管が作動する。 炸裂した弾頭の中から、無数の焼夷性の弾子が飛び出し、広い範囲に散った・・・駐機場の列に小爆発が巻き起こる。 大尉は機体を緩降下させながら、機銃の発射ボタンを押す。 機首と胴体より30ミリ機銃弾の束が、炎の矢の如く撃ち出され、地面へと着弾する。 P51戦闘機の胴体、主翼に風穴を開けスクラップへと変えていく・・・合計10門の30ミリ機銃は対地攻撃に絶大な威力を発揮した。 燃料が満載されていたのか、大爆発が起きる。 大尉の視線には、爆発付近にいた整備員か搭乗員らしき人影が吹き飛ばされるのが見えた・・・ 米軍もようやく動き始めた様で、対空砲が撃ち出された。 くっ・・・大尉の銀河にも対空機銃の砲身が向けられる、ガンガンと機体に嫌な音が響く 被弾に耐えながら、大尉の銀河は掃射し続け一通過すると、島の反対側へと抜けた。 計器を確認し、機体の状況を確かめる・・・どうやら致命傷には到らなかったようだ。 発動機も異常は見られず、幸い燃料漏れもないみたいだ。 安心した大尉は、海上へ出て高度を上げた。 海上で旋回しながら、改めて飛行場の様子を見ると、至る所で爆発が起き、建物が潰れているのが見える。 彗星艦爆が3機、滑走路付近に250キロ爆弾を投弾した。 別の場所では、銀河の胴体下に20ミリ機銃を斜めに取り付けた、対地掃射型が猛然と火を噴いている。 燃料か弾薬の貯蔵庫で爆発が起き、破壊された対空砲の銃身が曲がって明後日の方向を向いている、 どうやら今回の攻撃は大成功のようだな、大尉は一息付いた。 よしっもう一度仕掛けるか・・・とその時、
昭和20年4月3日 午後8時50分 硫黄島・千鳥飛行場上空 「後方、敵機!!」電信員がいきなり叫ぶ 声に反応して大尉がスロットルレバーを一気に横へ倒すとすぐ側を曳航弾の束が通り過ぎていった。 「くそっ、いつの間に・・」 大尉が必死にかわす中、すぐ上を、真っ黒な大型機が通り過ぎていった。 「大尉、敵機は双発双胴です。」電信員は敵機を目で追いながら言った。 双発双胴・・・P38ライトニングか? いや違う、もっとでかいぞあれは・・・もしかしてP61ブラックウイドウ夜戦か・・・ こんな時に夜間戦闘機と出くわすとは・・・いやこんな時だからこそ、出くわす事を考えておくべきだったのか。 状況からして不利だ、完全な奇襲を受けて敵機の位置を把握していない上に、こちらは被弾している。 今も、敵機は闇の中に融け消えて機会を伺っているだろう・・・ 「電探に反応!!距離二千、同高度、方位九十度・・・来ます!!」 「わかったーっ」大尉は機体を降下させた、その刹那、機銃を発射しながら黒い機体が通過した。 機首の機載電探に上下の機銃、間違いない・・・夜間戦闘機だ。 大尉もP61夜戦の噂は聞いていたが、実物は初めて見た。 だが観賞している場合ではない、「どうするか・・・」 そうこうしている間にとうとう敵機の弾が命中する。衝撃がはしった。 「敵機180度、すぐ後ろ!!」電信員はなきそうな声で叫んだ。 このままでは・・・ええい、ままよ。 大尉は自棄になりながらフラップを開く、途端に速度が落ちる。 速度を上げていたP61が前へつんのめるように飛び出てきた。 「とっとと逝っちまえ!コン畜生が」 大尉は、出鱈目に機銃を発射した。弾はP61を包み込み、 最後は主翼が吹き飛び、きりもみになりながら爆発した。 白河大尉と電信員は一気に力が抜けた・・・ すると大尉の銀河の側に、胴体に電探を取り付け、黒く塗られた、夜間戦闘使用の閃電が並んできた。 「白河大尉!!大丈夫ですか?」閃電夜戦の搭乗員、高野少尉が無線で話し掛けてきた。 「ああ・・・何とかな。」 「すいませんでした。警戒機が発見して、我々で阻止していたのですが、一機突破されまして・・・ 直掩隊でも何機か落とされました・・・・・」 「そうか・・・だとしても、敵地で警戒を怠ったのは俺の責任だよ・・・これは俺もとうとう焼きが回ったかな?」 「攻撃完了、全機帰等する」攻撃隊指揮官、池田少佐が無線で指令を出す。 横須賀まで燃料が持つかな・・・計器と睨めっこする白河大尉、そして攻撃隊は帰路に着いた。
宮中防空壕 昭和20年4月3日午前11:00 「以上がトランスバール皇国軍及び紋章機の性能です」 フォルテが一礼し席に戻る。 「いよいよですわ・・・」 ミントに緊張が走った。 「頑張って来いよ」 小声でミントに激励を飛ばすと席に腰掛けるフォルテ。 ミントも一呼吸おいて席から立ち上がると片手ノートPCを立ち上げる。 「皆様改めましてミント・ブラマンシュでございます、今回はわたくしが現況から大日本帝国をどこまで持ち直すのかプランを立てましたので そこからお話いたしますわ。異議、反論はございますでしょうがどうか最後までお聞きくださいませ」 ミントは丁寧に一礼するとノートPCのアイコンをクリックする。 すると鮮明な世界地図が何もない所から浮かび上がった。 そしてその白地図色が分けられていくどうやら勢力図のようだ。 「赤は日本軍、青は連合国軍です、ご覧いただけるように戦況は昨日わたくしが調べただけでも相当苦戦をなさっている事が明らかだと思いましたわ」 ミントは図面上のポイントを更に細かく拡大し現在の日本領を表示させた。 南方戦線はほとんどが青に塗りつぶされ各大臣も苦虫を噛んだような表情を見せている。 「日本国の天然資源のあり方から言うとこの広大な領土の維持は戦時下においては好ましくありませんの」 ミントはそう断言すると領土内部の地図から赤い日本領を消し始めた。 流石はブラマンシュコンツェルンの息女だけあるかのように不要領土をバサバサと切り捨てていく。 「どういうことだ!」 杉山は思わず立ち上がった、全ての領土は多くの兵士の地によって勝ち取ったもので決して簡単に捨て去れる物ではない。 「本土を守るため不必要な領土切り捨てていきませんと」 杉本の大声にも何一つ表情を変えずサラリと受け流した。 そしてマレー周辺も全て消え去った。 「ここからがポイントなんです、本土防衛にはそれなりの資源も必要となりますのいたずらに進撃は出来ませんわ」 「しばらくは防戦がほとんどになると考えてもらってもよろしいですわ」 ミントは紋章機を使った反攻作戦に難色を示しながら説明を続ける。 「無論、敵国にもPRを忘れてはいけませんわ、わたくしの考えではハルノートとやらの条件をもう一度検証し それに合わせた上で和平交渉に臨むのが最良の手段と考えておりますの」 「無論、満州国を放棄していただきますわ・・・・」
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猛虎☆全勝 ◆Aur0rKhDNQ :2005/06/19(日) 02:06:11 ID:Jj2ubF8Y BE:119772285-#
宮中防空壕 昭和20年4月3日午前11:00 1、満州国を含む支那大陸、及び仏印から軍隊、警察の全面撤退。 2、大陸に於ける総ての権益の放棄。 3、三国同盟の廃棄。 ミントは各大臣の反論を喰らう前に以上の分をPCで表記した。 「これがわたくしの推測したハルノートの最も重要な部分だと解釈しています。 この文章にを突きつけた大日本帝国は真珠湾を目指したと考えてみましたの・・・・」 ミントは一呼吸置くとPCの表示を消して顔を少し上げなおした。 「この3つの要求を全て呑み、和平交渉へと踏み切ろうとわたくしは提案いたします」 ミントは陛下の目を見つめはっきりと具申したのである。 「馬鹿げている、日清日露で多くの兵士の血によって認められた権利を放棄するなど!」 直ぐに陸軍大臣杉山は声を荒げた。 陸軍はすでに本土決戦を覚悟している、そのためにも時間稼ぎの領土は不可欠なものなのだ。 現状でも扇の要、九十九里浜の防衛も困難な状況であるのだ。 「杉本陸軍大臣、日清日露の血を今の血で染め直す事は、果たして良作なのでしょうか? もし本土決戦の時間稼ぎであるというなら得策とはいえませんわ」 杉本に作戦批判の怒りの前に心を見透かされたような恐怖感に襲われた。 「無論、この事をあらゆる手段で内外へアピールしなければなりませんわ」 杉山を放置したままミントはプラン説明を続ける。 「日本国のハルノート内容実行は戦争回避への絶対条件だったはず、つまり逆手に言えば 日本との戦争続行の大義を連合国は失うと考えてよろしいのではないでしょうか?」 ミントは自分のペースがつかめたようで耳を多少動かしながら話を続けた。 「条件を満たしても日本への攻撃を続行する、それすなわち、侵略戦争であるということだね」 外務大臣重光葵がミントが答える前に口を開いた。
631 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/06/19(日) 02:25:56 ID:Jj2ubF8Y BE:74858055-#
宮中防空壕 昭和20年4月3日午前11:20 「しかし、もしここまでして攻撃が止まなかったらどうなる、領地もなく一気に本土に攻め込まれるのではないか?」 ミント提案の不安点に内閣総理大臣小磯が食いついた。 「無論、一筋縄の交渉ではいかないでしょう。最低限の防衛線は張らなくてはいけません無論エンジェル隊も協力させていただきます」 「ミントさん、今状態の防備では穴熊をするのは難しい」 米内は包み隠さず現段階の資材不足、空襲による被害、学徒動員でも人手不足を伝えた。 それを聞いたミントは少し微笑みを見せ反論を始める。 「だからこそ領土縮小は必要なのです、兵士を帰還させれば復興に必要な人員を補う事もできますし」 言葉を止めるミントはクマさんのバッグを開けた。 「このロスト・・・」 「みなさーん、お待たせしましたぁ!ミルフィーユ特性のお星見団子ができましたぁ」 ドアがノックされミルフィーユとヴァニラが大盛りのお月見団子を持って入って来た。 後ろからメイドが美しいガラスの容器に入った冷えたお茶を持ってくる。 「冷たいピーチティとどうぞ・・・」 テーブルに団子が置かれると自然と休息の空気が流れた。 正にミルフィーユがかもし出す独特の空気であった。 「嗚呼・・・ミルフィーユさん・・・いい所でしたのに」 一気にたたみかけを目論んだミントはため息が自然と出てしまう。
最近書き込みが無い・・・ 続きが気になってしょうがないよ・・・оrz 誰か書いてー!!
俺も激しく気になる・・・
まぁ、こういうのは焦って書いても良い作品にはならないからな。 マターリと保守しつつ待とうや。
サイドストーリー書いてるヤシは軍オタか? 仮想戦記な感じだが? 読んでいる者はいるのか?
ノシ
宮中防空壕 昭和20年4月3日午前11:30 ピリピリした空気が雪解けの山水のように消え去っていた。 これもミルフィーユ・桜葉だからこそなせる技なんだろう。 ミントは席に戻りミルフィーユの作ったお星見団子をほお張りながらそう思った。 「陛下、お味はどうですか?」 ミルフィーユは恐れ多くも陛下に意見を求めている。 「この桃の茶もこの団子は朕は気に入ったよ」 緊張が抜け温厚な笑顔をみせる陛下にミルフィーユもニッコリと笑った。 「桜葉少尉は料理が好きなのかね?」 「大好きです、だってお腹いっぱいになったら楽しい事や頑張れる力が沸くじゃないですか、 そういうお手伝いができるから私はお料理が好きなんです」 吉田は気になって尋ねるとミルフィーユはハキハキと答える。 とても子供っぽい言い回しだがなんとなく皆が感心した。 空気がほっこりしたところで休憩は終了し再びミントが壇上に上がった。 「こほん、ではこのロストテクノロジーをご覧下さい」 今度こそペットボトルに入った液体を取り出すミント。 「これは先ほどノーマッドが説明したEDENがわたくし達に残してくれた品の一つですわ」 大臣達が首をひねる、見たこともない器には入っているが中身は牛乳かヤギの乳かと思ったからである。 「これはミラクルミルクと申します・・・・では少し実験しましょう」 ミントは帝国ホテルで行なった実験を披露するとあたりは驚きの声で包まれる。 そして歓喜の声と変わった。 「いけるぞ・・・・この液体さえあればねじ一本と溶かした溶鉱炉も満タンになるしさじ一杯の石油も満タンだ」 杉本は少年のようにその実験を見て声を荒げた。 「これをあなた方にお貸しいたしますわ、それならば領土撤退もかるくなるでしょう?」 「ブラマンシュ少尉!」 勝ち誇った表情になろうとするミントに米内が待ったをかけた。 「あなたに明日あってもらいたい人がいる・・・・」 米内は声を低くしミントに話しかけた。 「それはどなたでしょうか?」 ミントも緩みかけた表情を硬く戻し返事をする。 それを見ると米内は咳払いをしてゆっくりと口を開く。 「我々は預言者と呼んでいるが自称未来人だ」 「未来人?わたくし達と同じ・・・・」 ミントは耳を軽く動かし目を細め米内を見つめる。 「そうだったかもしれんな・・・・もっと早く彼を信じていればよかった」 「自称海上自衛隊二佐角松洋介のな」
面白いんだけど、誤字脱字がわりに多いのが気にかかる。 調子よく読み進めているときに誤字脱字に出くわすとガクッと萎える。 それで文章の意味が通じなかったりすることもあるし、作中賢明なはずの 人物がバカに思えたりする。
639 :
猛虎☆全勝 ◆Aur0rKhDNQ :2005/07/01(金) 02:37:16 ID:Yi7WfFh7 BE:104800875-#
>>638 ご指摘ありがとうございます。
エンジェル隊のメンバーの性格を把握しうまく動かす事が出来るように頑張りたいと思います。
これからもご指摘があればよろしくお願いします。
640 :
猛虎☆全勝 ◆Aur0rKhDNQ :2005/07/01(金) 03:04:07 ID:Yi7WfFh7 BE:59886454-#
東京駅 昭和20年4月3日午後12:20 列車は無事帝都東京駅に到着した。 「烏丸、大丈夫だったのか?」 列車の戸を開けると同時に神大佐が出迎えてくれる。 「こんな所まで悪かったな、なぁに疲労も原因だと言われたよ」 烏丸は海軍帽を被り直して照れたように笑う。 「ちひろちゃんも疲れただろう、今日は父さんと一緒に自宅に帰るといい」 昨日はバタバタしてちひろを見ていることもままならなかった神であるが、今日改めて成長を確認した。 「ありがとうございます神おじ・・・いえ、失礼しました神大佐!」 慌てて神に敬礼するちひろであるが異国の軍服姿での敬礼は、とてもおかしく神も口元が緩む。 「と、とりあえず昼飯にしようか?」 「あ、すまないが靖国にもよって貰えないか?」 車に向かおうとする神に烏丸はちひろの願いを伝えた。 「ん?靖国・・・・あ、そうか」 神は振り返りちひろの顔を見るなりピンときた。 「ありがとうございます、神大佐・・・」
>>猛虎☆全勝氏 ここではどうでもいいかもしれませんが質問です 牛丼専門店サンボスレに時々現れてるのは貴方でしょうか? ならばサンボ同士として応援させて戴きます
642 :
猛虎☆全勝 ◆Aur0rKhDNQ :2005/07/02(土) 00:49:40 ID:zIuA4cTv BE:215590098-#
宮中防空壕 昭和20年4月3日午前12:20 御前会議はミントのミラクルミルク提出により大きく動いた。 資源不足にあえぐ大日本帝国においてそのロストテクノロジーは正にギフトであった。 しかし、終戦工作を模索している米内にとってこのミントが切ったカードは素直に喜べなかった。 『これでまた徹底抗戦派が活発化するのではなかろうか』 不安で頭が一杯になった米内、しかし彼もまたカードを切った。 1942年ミッドウェー大敗直後に現れた謎の男、未来から来たと聞きいているが当時の軍部は誰も信用せず さっさと精神病院に入院させてしまったのである。 米内自身も当時は予備役、話には聞いていたがエンジェル隊が来るまでは信用していなかったのだ。 しかし今こそ彼の力が必要となったのである。 『彼も非戦の心はあると聞く、未来人同士分かり合ってくれれば』 米内はその男にかけ、エンジェル隊を何としても海軍、いや終戦派に入れなくてはならないと感じていた。
猛虎☆全勝様お久しぶりです。
ここで質問ですが
1 作品世界4月1日までの歴史は史実に忠実と考えていいのでしょうか?
それとも大まかな戦局の流れは史実と同じだが、
細かい部分で戦局、出来事に違いがある。
又は戦闘の結果が史実と微妙に異なっている?
2 本編開始時の世界の戦力は史実と異なり艦船の損失等に違いがあり
本来沈んでいる戦力、艦船・航空戦力が残っていたりする事は可能なのか?
又作品世界米国にエルシオールが存在していますが、
各国に史実とは異なる独自の戦力を持っている設定を作る事は可能か?
3 もう既に222空や架空の兵器類と勝手な設定を作ってしまったわけですが・・・
これから先、新たな設定、兵器を作っても大丈夫でしょうか?
>>608 の第二部予告及び
>>622 で日本の兵器開発の変化、工業生産力や品質管理能力、
技術力等に関して色々と変化を見せているかの様に書きました・・・が
こちらが、勝手に他人の褌で相撲を取らせていただいていますので、
うかつにいじり過ぎる訳にはいかないので・・・この方向で進めていいのか
判断しかねています。
御返事の程をお願い致します。
本当に申し訳ありませんоrz
>>643 基本的に史実に沿いたいと思ってます。
紺碧のようなぶっ飛び設定もちょっと・・・・・
しかし、戦争が続くようであれば生まれ来る兵器、生まれ来る物語ならいいのでは?
史実に沿いすぎてはジパング、ぶっ飛びすぎる兵器は紺碧・・・・難しいですが。
私としてはその時代を生きた、参加したキャラなども混ぜながらシリアスになりすぎず
ふざけすぎず、かといってエンジェル隊の魅力を損なわないよう進めていきたいです。
645 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/07/03(日) 01:46:09 ID:JSPqFWDf BE:134744459-#
名無し陸戦隊殿
エルシオールは同人誌版では削除しています。
タクトが二人いては可笑しいので改めた形で出して行きます。
>>641 サンボスレ若気の至りでしたなぁ
サンボは東京に行くたびに行ってます
猛虎☆全勝様、お返事感謝です。
>基本的に史実に沿いたいと思ってます。
>紺碧のようなぶっ飛び設定もちょっと・・・・・
>しかし、戦争が続くようであれば生まれ来る兵器、生まれ来る物語ならいいのでは?
>史実に沿いすぎてはジパング、ぶっ飛びすぎる兵器は紺碧・・・・難しいですが
紺碧の様なのは、流石に無理を通り越していますからねw
艦隊シリーズのOVAは面白いのですが・・・
仮想戦記に例えるなら、谷甲州の覇者の戦塵シリーズや、林譲治の噴龍戦機
渡辺龍二の帝都原爆投下作戦、みたいな感じに、
地味に国力が変化していく様にしたいのです。
長期戦を予期し、時給体制を整え戦争の早期終結を画策する設定の
色々な知識に精通し、多彩な人脈を持つ上田拓人中佐という人物や
それに協力する、ルフト提督と関係のグループ
軍令部で派閥を形成し暗躍の後、航空本部長等を経て、
三航艦長官となった木谷鷹空提督やその一派と言った面々を登場させて
太平洋戦争開戦直前辺りから本作1945年4月1日までに
僅かでも日本の国力を底上げさせようかと考えていました。
具体的には
1 陸海軍の一部で現場レベルの交流を持つ様になり、政府、民間等含めた全体的な連絡体制を整えられ
共同で兵器の開発を行おうとする動きが出てきたりする。
2 1の為、兵器の生産力、品質管理が進んで、航空機や戦車のネジ等の、部品の規格が統一されていたり
電探や通信、情報関係に微妙な変化が出てきて44−45年には、
僅かながら強力な機材が作られるようになる
3 欧州からの技術導入がやや進んでいる。
44年頃からジェットエンジンの開発等に影響が出てくる
4 艦船の建造計画に変化を入れて、多少異なった艦船の建造が行われている。
特に乙型駆逐艦、丁型駆逐艦等が増えている。
45年の本作辺りでは陸海軍の戦術にも変化が現われる。
と言った、
史実よりは少しはマシな戦いが出来るかもしれない、設定を考えていました。
史実に沿うなら変えるのは難しいですかね・・・?
>>645 タクトが二人と言うのは?
同人誌版では、エンジェル隊に、タクトが指揮官として付いているのですか?
長分失礼しました。
ではでは
647 :
猛虎☆全勝 ◆Aur0rKhDNQ :2005/07/04(月) 02:30:40 ID:dBE8Zr6w BE:62881237-#
>>646 名無し陸戦隊殿
こちら側としましては、2つにエンジェル隊が別れそれぞれの任務につきます。
まだ、1945年という時代に放り込まれたエンジェル隊は成り行きから日本軍に協力しますが・・・
それぞれの場所でその時代を生きている人に出会っていくうちに戦争の本意を知っていくと思います。
強力な兵器を作る事によりアメリカを圧倒して本当に良かったのか?
御前会議でのミントが渡したギフトは正しい判断だったのか?
そしてツインスター隊の行動にも注目です。
猛虎☆全勝様 とりあえずは、前に書いた設定を混ぜた方向で書きたいと思いますが・・・ 何かありましたら即御返事を下さいませ サイドストーリーは、エンジェル隊が協力する事となって、 日本の戦争方針に大きな影響が出る事になろうと見据え 上田中佐達は、早期終結を模索しながら、軍人として国民の犠牲を一人でも減らそうと戦っていきます。 そして、この戦争の中で、最後まで戦おうとする者達や 疲弊している日本へ最後まで、少しでも物資を輸送しようとする者達 戦争の行方を見届けようとする人、兵器の開発に全力を尽くす者達と・・・ 日本と連合国の人と物を書きたいと思っています。 タクトの存在はどのようになっているのでしょうか? もの凄く気になります>_< それともネタバレになるのでしょうか?
猛虎☆全勝様 とりあえずは、前に書いた設定を混ぜた方向で書きたいと思いますが・・・ 何かありましたら即御返事を下さいませ サイドストーリーは、エンジェル隊が協力する事となって、 日本の戦争方針に大きな影響が出る事になろうと見据え 上田中佐達は、早期終結を模索しながら、軍人として国民の犠牲を一人でも減らそうと戦っていきます。 そして、この戦争の中で、最後まで戦おうとする者達や 疲弊している日本へ最後まで、少しでも物資を輸送しようとする者達 戦争の行方を見届けようとする人、兵器の開発に全力を尽くす者達と・・・ 日本と連合国の人と物を書きたいと思っています。 タクトの存在はどのようになっているのでしょうか? もの凄く気になります>_< それともネタバレになるのでしょうか?
間違えて二重に送ってしまいました。 申し訳ないです。ozr
651 :
猛虎☆全勝 ◆Aur0rKhDNQ :2005/07/09(土) 01:36:07 ID:7aJnLwu4 BE:167681478-#
多摩臨時精神病院(架空)昭和20年4月3日午後03:00 多摩の田舎は静寂と春の陽気に包まれていた。 B29の爆音にも怯える必要も無く、ただ時が過ぎてゆく。 その中に設けられた臨時の小さな精神病院、1942年に設けられたこの病院の患者は1人。 21世紀からやって来た男、角松洋介である。 ミッドウェイ敗戦の直後にやって来たこの男は、軍部と交渉したいと霞ヶ関に現れた。 大本営も当初の混乱はしたが、結果的に敵のスパイという事で決着した。 しかし、この後角松が予言したガダルカナルは地獄であった。 これにより角松の処刑は見送られひとまず多摩に精神病院を作り幽閉しているのである。 当初は、特高や軍関係者も出入りし厳しい取り調べを受けていたが戦況の悪化と共に忘れられる存在となった。 そして、現在は軍医と見習いの看護婦を残しほのぼのとした生活を送っている。 「角松さん、新しい本を家から持ってきました」 見習い看護婦倉本花は数冊の本をベッドの横の机に置いた。 「いつもすまないな、花ちゃん」 角松は微笑むと一番上の本を一冊手に取りタイトルを見ると、再び机に戻した。 「後で読ませてもらうよ」 「はい、本ならまだ家の蔵にありますからいつでも持ってきます」 花はニコニコしながら答えると、何時もの疑問が頭を過ぎる。 『本当に角松さんは精神病者なのか?』 花は何も知らされず卒業後すぐこの精神病院に配属された。 地元である事も考慮されたかもしれないが彼女は単独配属に不安を覚えていた。 初めて角松の部屋に行った時もガチガチであった。 しかし、角松はそんな花を励ましたり、悩みを聞いてくれたりもしてとても良くして貰い彼女は疑わざる得ないのだ。 「どうしたんだ?花ちゃん」 「い、いえ何でもありません!!」 花は慌てて口を抑える。 彼女特有の隠し事をする時の癖であり、無論角松も悟っていたがあえて指摘はしていなかった。 大方の検討はつくし、彼女に話しても仕方の無い事だ。
昭和20年4月某日 千代田総合技術・化学研究校 窓から眺める東京市の街中は、何処か変わってゆく様に感じる。 連日の空襲で被害が出ているが、どんなに影響を及ぼそうとも 人々は、生きている限り生活を続けていく・・・・・ 都電を降りてしばらく歩くと目的の建物が見えてきた。 二人の海軍将校はその建物を暫し傍観する。 壁に備え付けられた立札には、「千代田総合技術・化学研究校」と墨痕鮮やかな字で書かれていた。 建物の外見はコンクリート造りで白く塗装されており少々小洒落ている。 門の前には衛兵が立っており、こちらの階級を確認した衛兵は、あわてて敬礼をした、 面倒くさいが、それに応じてこちらも敬礼を返しながら敷地内を進む。 入り口のガラス戸に手を掛け、開くと中は、薄暗く閑散としていた。 周りを見ると近くに、村役場の様な小さな受付があったので確認を取ると、 しばらく待つこととなった。 待合用のソファーに座り、さっきは確認できなかった建物の内部を見回した。 リノリウムが床が張られ、コンクリート作りの建物は頑丈そうである。 二人の海軍将校は黙ったまま座っていたが、静寂に耐え切れなかったのか? やがて、片方の将校が口を開いた。 「ここが・・・あの有名な千代研ですか・・・?」 緊張した面持ちの鷺崎海軍大尉は、もう一人の人物に尋ねた。 「そうだ、ここが今の我が軍、いや日本の、知識の泉とも言える場だよ。」 もう一人の人物こと軍令部第二部部員、彦野中佐は楽しそうな顔をしながら、そう答えた。 東京、千代田区の外れの方に作られたこの施設は、戦前のある時期 「近代における、総力戦を勝ち抜くには科学・技術の大きな進歩が不可欠である。 我が日本海軍、陸軍にはそれぞれ優れた技術、科学力を持ち合わせているが、 企業や大学等の民間にもそれを、補って余る物を持ち合わせている。 挙国一致団結を謳う今、我々は、この知識を互いに交換し合い、協力し、今後の戦力へと生かすべきではないか!!」 と言う、ある海軍軍令部、部員の発言に始まり、海軍内部で物議を醸し出した。 当初陸海軍共に難色を示していたが、海軍だけではなく、陸軍でも中堅将校達の間で、賛同する空気が高まり、 米英との戦争が始まると、戦局が進むに連れて新兵器の開発も急務となって行く中、 日本が苦戦する昭和19年に陸海軍の技術将校が集まり、陸海軍技術統合検討委員会が設置され、 討議の末に、 (航空機、火砲、通信機器等互いに共用出来る科学知識・技術が多数存在し、民間も含めた 官民一体となった組織が、この先、時間・予算の節約、特に航空機と電探にとって、有効に効力を発揮すると思われる) と言う結論を下し、軍上層部も渋々重い腰を上げ 19年の春の終わり頃には、軍の中枢部に近い千代田区内に場所を検討、 千代田総合技術・化学研究校と言う名前で施設は作られたのだった。 しばらく待つこと、二人の前に無精髭を生やし、薄汚れた白衣を着た男がやって来た。 「どうもお待たせしました、空技廠噴進部の門倉です。」 男は眼鏡を架け直しながら、そう名乗り挨拶をした。
宮中防空壕 昭和20年4月3日午後01:00 ティータイムが終わり、エンジェル隊との御前会議も午後の予定から一時休戦となった。 「とにかく体制を立て直さねば対応しかねる」 小磯総理のこの言葉で一旦幕が落ちたのである。 抗戦派も終戦派も事の大きさに対処に困り後日持ち越しという形に同意した。 エンジェル隊もこの日本側の解答には不満もあったが、内心ホッした気持ちもある。 「とりあえず、カンフーファイターの修理は横須賀で出来るだけ行なうが期待はしないでもらいたい」 「ありがとうございます、陸に上げといてもらえれば後はヴァニラとなんとかします」 普段は勝気な蘭花も米内独特の雰囲気に少し押され気味であった。 その後は皆それぞれの作戦を練るため蜘蛛の子を散らしたように解散し、エンジェル隊の見送りは陛下と小磯総理が行なった。 「美味しいお菓子、未来の話を聞かせてくれてありがとう」 敬礼するエンジェル隊に陛下は丁寧に礼を言った。 「最後まで見届けられないかもしれませんが、私たちエンジェル隊も平和を望んでいます!頑張ってください」 「ありがとう・・・」 フォルテの言葉に再び一礼する陛下の姿を見るとまるで紳士のようであった。 「あなた方からいただいた贈り物、早速有効に配布いたします」 「あのロストテクノロジーが平和に使われる日が来る事を望んでいますわ」 小磯の礼にミントが微笑んだ。 そして、来た時と同じようにエンジェル隊は馬車に乗って宮中を後にする。 帝国大学での大説明会の不安をのせたまま・・・・・
昭和20年4月3日午後12時 宮城で歴史的な一幕が繰り広げられている中、 海軍省の二階の一室は普段と変わらない模様を醸し出していた。 薄暗い部屋の中は書類が散らばり、資料と称して集められ、隅に山のように積まれた書籍類、 軍の資料に混じり、アメリカの雑誌、タイムやニュースウィークリーにパルプ誌、 海外の映画スターの写真集や、文化人の作った文芸同人誌、娯楽小説に漫画など内容は、多種多様だ・・・ 開けっ放しの窓からは、時折穏やかな風が入り、カーテンを揺らす。 夢心地で椅子に寄りかかり眠っているとカーテンが顔に被さった。 そのせいで意識が戻ってきた。 けだるそうに立ち上がった上田中佐は、机の置き時計を見た。 「やばい、そろそろ出ないと」 まだ完全に覚め切っていない目を瞬かせ、脳を動かす。 椅子に掛けてある上着を手に取り、鞄を開け荷物を詰め込む、なぜか8ミリ動画カメラ等も入れているが・・・ 支度を整え、足早に部屋を出た瞬間・・・ 「よう上田、そんなに急いでどうした?」 いきなり後ろから声を掛けられた。
655 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/07/12(火) 02:16:43 ID:zqmobu9N BE:119772858-#
靖国神社 昭和20年4月3日午後01:50 昼食もそこそこに市ヶ谷の参謀本部で着替えを済ませたちひろは、一路靖国へと向かった。 平日の昼過ぎともあって参拝者はまばらである。 用意された女性用のモンペと白いブラウス身にまとい足にはゲートルを巻いたちひろが本殿前にたたずむ。 「明日香、このみ、麻奈・・・・・会いに来たよ・・・・」 ちとせの制服が入ったリュックを足元に置くとちひろは静かに口を開いた。 「生き残っちゃったよ私、うんうん・・・・助けてもらったの未来から来た人に」 脳裏に浮かぶ沖縄上空の激戦、明日香機が脱落したシーン、インディアナポリスに突撃する瞬間がちひろの表情を少し強張らせる。 「今ね、海軍からエンジェル隊帯同の任を任されたの・・・・だから天女隊は今日をもって解散なんだ・・・」 涙がこぼれる、初めて会ったその日から厳しい訓練に耐え寝食を共にした戦友、いやお友達。 戦争が引き裂いた思い、でも戦争がなければ出会えなかった事実。
656 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/07/12(火) 16:10:37 ID:dOWasaTD
終戦。 上陸した米兵にレイプ。 終了
靖国神社 昭和20年4月3日午後02:00 しばらく沈黙していたちひろはキッと表情を整え深呼吸をする。 「集合!」 人気の少ない神社にちひろの声がこだまする。 「我が女子特別攻撃隊天女隊は、本日1400をもって・・・」 だめだ、涙が止まらない・・・・ 「本日をもって・・・・・もって・・・・」 言葉が振るえ地面ちひろの涙がポタポタと落ちる。 「一時解散する!再集合は・・・・・来世!」 力いっぱい声を出し切ると一歩下がり天女隊として最後の敬礼をする。 そして、クルリと後ろを向くとリュックを肩にかけ一目散に走り出した。 「ちひろ!」 気がつくと既に大鳥居を少し越えていた。 大鳥居を越えた所で神と正光はちひろを待つことにしていたので慌てて二人が車を降りてちひろを呼び止めた。 「父様、神大佐・・・」 腫れぼったい目を見せるのが恥ずかしいのかちひろは後ろを向いたまま返事をする。 「ちひろ、お前にはまだやることがあるんだろう?」 そっと後ろから近づいた正光が自分の制帽をそっと被せる。 「はい・・・・先ほど神大佐よりうけた指令は必ず遂行します・・・」 嗚咽しながらちひろは一生懸命答えると正光は肩を抱きちひろを車に連れて行く。 「じゃあ行こう・・・・エンジェル隊が待っているぞ」 「はい・・・・」
658 :
猛虎☆全勝 ◆Aur0rKhDNQ :2005/07/14(木) 00:38:55 ID:i2EFQlW1 BE:83840674-#
帝国大学正面玄関 昭和20年4月3日午後02:40 大掛かりな説明会は陸海の軍幹部、予備役を含め数百人が集まるという大掛かりなものとなった。 既に大半が講義室に待機しているものの、エンジェル隊を一足見ようと思っている若手士官は玄関に出ているものもいた。 「あ、車が見えたぞ!」 一人の士官が車を見つけると皆が整列する。 階級がエンジェル隊よりも上の人間ばかりだが、単機で米艦隊を蹴散らした英雄を前に自然と身体が動いた。 車が止まりカーテンで見えない車内のドアが開くと・・・・・ 「あ・・・・神大佐、烏丸大佐・・・」 「お前ら、こんな大勢で出迎えか?」 「は、はい・・・・勤務ご苦労様です!」 若い士官たちが二人に敬礼するのを見て後から降りてきたちひろもこの連中が間違えていた事に感づいた。 少々面白かったが自分よりもはるかに高い階級、奥歯をかみ締め荷物を下ろすと神と父の後について建物へ入っていった。 それからしばらくすると今度こそ本物が到着した。 『女・・・・・』 士官たちの想像したのは加藤隼航空隊のようなサムライの男たちであったが、車から降りてきたのは派手な軍服をまとった女性たちであった。 「お待たせしましたぁ!トランスバール皇国軍エンジェル隊で〜す」 ミルフィーユがおどけた表情で士官たちに挨拶するが皆唖然とした表情のままであった。 「コラ!ミルフィーユ、ちょっと遅れ気味なんだから急ぐのよ」 「あーん蘭花さん、ちゃんとご挨拶しなきゃだめですよぉ〜」 おどけたミルフィーユの横で普通の敬礼で挨拶を交わした蘭花はミルフィーユの首根っこ捕まえ建物に引きずっていった。 士官たちもゾロゾロと講義室に向かって歩き始める。 「今度もフォルテさん、ノーマッドからお願いしますわ」 「はいはい、さっきと同じ事を繰り返し言えばいいんですね」 「ええお願いしますわ、ただ質問時間もだいぶ長くなるので覚悟してくださいね」 「そりゃあ困ったねぇー、新人の研修会みたいなのに皆あたし達より階級上だろ?」 フォルテの渋い顔もミントはサラリと流して皆が校舎にに消えて言った。
昭和20年4月3日午後1時 海軍省 上田中佐は自分に掛けられた声の方へと振り向くと、軍令部の真田少将と湖西大佐がいた。 「よう拓人、また出張か?」湖西大佐が茶化した。 「いや、ちょっとデートの約束しててね、急いでるところだよ。」 「はぁ・・・何がデートだ、まったく・・・、どうせお前も大学の講習会に行くんだろ?」 「何だ、知ってたのか、でも女性に会いに行くには変わりは無いだろ?何でも美人の女の子達だそうじゃないか!! これは行かない手は無い!!」 上田中佐が力説する。 「上田君も相変わらずだなー、ハハハ」 真田少将が、上田中佐と湖西大佐のやり取りを見て笑った。 「お前のその性格さえもっとまともなら、今頃は大佐か少将になっていただろうに・・・・・ 兵学校の成績は俺より上のはずだぞ。それが、そのおちゃらけた性格が災いして未だに中佐だ、もったいない。」 湖西大佐はそう言い、頭に手をやる。 説教が始まりそうな気配に上田中佐ははぐらかす様にその場を離れた。 「まあそんな訳だから行って来るよ」 「あっこら逃げるな拓人!!」 「じゃあな、帰ったら話し聞かせるからなー。」 去り際の上田中佐に真田少将が呼びかける。 「上田君ちょっと待ってくれ、外にうちの衆も待っているから連れて行ってくれ三城大尉と一緒にいるから」 「分かりました。では」 上田中佐は階段を駆け下りていった。 「ふぅーどうなる事やら・・・」 「湖西君、上田君の場合、出世の事なぞ気にせんだろう、良いじゃないか。 彼の場合あの性格が、半分役に立っているのだし」 「まあ・・そうなんですけどね、あいつの場合」 湖西大佐は、不適な笑みを浮かべた。 外に出ると数人の士官が上田中佐を待っていた。 「遅いですよ、中佐」 副官の三城大尉がいつもの事と知りつつ注意する。 「悪い悪い、つい準備に手間取ってさ」 「笑ってごまかさないで下さい!!」 「まあまあ、三城大尉、きっと上田中佐も疲れて寝坊でもしたのでしょう、そう怒らずに・・・ね」 ルフトの側近、クロミエ・クワルク、ドイツ海軍大尉がいつもの事の様に、三城大尉を宥めた。 側でその様子を眺めていた他の士官達は、いつものやり取りを楽しそうに眺めている。 「でもひーふーみーと結構いるもんだな」 「それは皆、興味持ちますよ、なにせ未来から来た人間ですから」 「そうか?普通はそんなの気にしないけどなー」 「中佐の場合は、特別だと思いますよ、いや本当に」 「お二人とも、早く行かないと、いい場所なくなりますよ」 クロミエ大尉が腕時計を確認する。 「そうか、では、行こうか」 だがこれだけ人数がいると車の数が足りないかもな・・・と周りを見たが乗用車が見当たらない 「おい大尉、大学までどうやって行くんだ?まさか歩きか?」 上田中佐は三城大尉に聞いた。 「いえ、全員一気に乗せていく車を用意しました。あれです。」 と三城大尉が指を指す先には8輪式の戦車の様な車体が一台あった。 「大尉、あれ何だ?」 唖然とする上田中佐の問いに大尉が答えた。 「千代田の研究所で作られていた、12トン級装甲汎用車輛です。履帯を取り外して走輪走行も可能だそうですよ。 走行試験も兼ねて、借りて来ました。」 車輛の側に運転手らしき人が立っていた。 「どうも運転手を勤めさせていただきます、研究所嘱託をしております、技師の七尾と申します。 皆さん、車体の後ろに兵員輸送用の区間があるのでそちらに乗ってください。」 「東大までこれで行くのか・・・・・目立ちそうだな」 「仕方ないでしょう、急でしたし、さあ早く乗ってください。」 三城大尉が皆を急かした。 中佐達は開かれた扉から乗り込むと、中の両側にある座席に座った。 中は結構広く10人近く乗ってもまだ余裕があった。 「では行きますよ、パンツァーフォー!!」 ハンドルを握った七尾技師は、ドイツ語で叫んだ。
昭和20年4月3日午後2時 東京帝国大学前 海軍省を出発した試製汎用装甲車輛は、上田拓人中佐一行を乗せて しばらく走ると、文京区・本郷にある、東京帝国大学の講堂へとたどり着いた。 既に、一目エンジェル隊を見ようと陸海軍の士官達が集う入り口へ、突如現われた戦車もどきが、敷地に入って来た為 現場は一時、大騒ぎとなった。 上部ハッチを開けて、この騒ぎを目の当たりにする上田中佐 「なあ、大尉、ちょっとまずいんじゃ・・・」 三城大尉へ言った。 「まあ・・・・・しょうがないでしょう、ここは臨時の措置という事で・・・・・」 三城大尉も気まずそうに言う。 「おおっ!!いいーっ眺め、いやー快感だわ」 運転する七尾技師は気分が良さそうに叫んだ。 この人、車に乗ると、人が変わるのか・・・・・上田中佐はそう確信した。 敷地の端に停車させ、跳ね上げ式の後部ハッチを降ろした。 「いやー、お騒がせしてすみません」 人ごみの中、上田中佐が笑って誤魔化しながら車輛から降りた。 「何の騒ぎですか!!これは?」 武装した警備兵がやって来たので、事情を簡潔に話すと、とりあえず納得してもらった。 「今は皆、気が立っている状況ですので、気をつけて下さい!!」 そう言うと、警備兵は興奮しながら去っていった。 とりあえずは、これで大丈夫かな・・・さて 「中佐、未来人はまだ来ていない様ですが、どうしますか?」 大尉が伺った。 「まだエンジェル隊とやらは来ていない様だし、来るまでここで待つとするか。 あっそうだ、中で待つ者は、場所取っといてくれ」 上田中佐は、講堂の中で待とうとした、士官の何人かに伝える。 指示を受けた士官達は講堂の中へと消えていった。 残った上田中佐と大尉達は車体上部に乗って到着を待つことにした。 大尉は昼御飯のあんぱんに噛り付いた。 「では俺は・・・・・と♪」ごそごそと鞄を開けて、中から何やら取り出した。 「ふぐっ・・中佐・・・それはナンデスカ」 口からあんぱんを落としそうになりながら大尉は中佐の手にある物を見た。 「んっ、見たとおりのフィルムカメラだよ。」 「歴史的瞬間を撮影しようと言う訳ですか?」 「いやーだって、美人の女の子達なんだろ、ぜひとも記録に収めておこうと」 「中佐・・・海軍の恥にはならないようにお願いします。」 呆れた果てた大尉は、どっと疲れた顔になった。 その上田中佐の横で、クロミエ大尉が私物のローライフレックスを手に取り、丁寧に点検している。 「しかし・・・結構いろんな人物が来ているな・・・・・」 「そうですねー、なんでも予備役の将官も結構来ているとか?」 「あそこにいるのは陸軍参謀本部と大本営参謀の瀬島中佐だろ、 そこには近衛公爵の秘書の細川護貞氏に西園寺元首相の秘書、原田熊雄氏、 その近くに背広姿で立っているのは、大蔵官僚の迫水(後に鈴木内閣の書記官長)さんだ・・・ うち(海軍)のは・・・黒島第2部長に、大井海上護衛参謀かな・・・あの鬼の様な顔は、小沢軍令部次長だ。」 「よく見分けがつきますね・・・」 「仕事柄人とよく会うからね・・・・・」 その時、入り口の門の辺りが騒がしくなった。見ると車が入って来る。 「おおっとうとう来たみたいだぞ、カメラだ!!カメラ!!」 上田中佐は、車体の上に立ち上がりカメラを構えた。 だが・・・出てきたのは連合艦隊の烏丸正光大佐と神重徳大佐だった。それにもう一人・・・奇妙な服装の少女だった。 「何だ、彼女は烏丸大佐のお嬢さんじゃないか、あれ、でもあんなに髪短かったっけ?」 上田中佐は落胆する。 「早とちりでしたか・・・しかし彼女、面白いファッションしてますねー」 三城大尉は、珍しそうにちひろを見つめている。 そこにまた車が入ってきた。今度こそ本物だ!! 車の中から、まず頭に大きな花飾りを付けた少女が出てきた。 それに続き4人の少女が降りて来る。1人は少女なのか?だが・・・ 「うわー、みんな可愛い子ばかりだなー♪」 横で冷ややかな視線を流す、三城大尉の事など気にもせず、クロミエ大尉はシャッターを切り、 上田中佐は、夢中になりながらエンジェル隊を撮影していた。
講堂 昭和20年4月3日午後03:15 大講義室は立ち見が出るほどの大混雑ぶりであった。 とりあえず、予備役、階級上の軍人から椅子に座らせていき若手は空いている通路に立っている。 自由参加でもないのにこれほどの軍人を詰め込んだ大本営に5人は圧巻させられていた。 「ちょっと・・・・凄い人じゃない、あ!あの人結構カッコいいかも」 「コラ、遊びに来てるんじゃないんだよ」 戸を少し開け覗く蘭花を後ろからフォルテがコツいている。 「全く・・・ビデオ流して横に座っているだけの人は本当に楽でいいですよね、蘭花さんなんか・・」 ヴァニラに抱かれているノーマッドが壁にねじ込まれる。 「ほら、もうすぐ行きますのよ」 「緊張しますねぇミントさん」 ミントに肩に手を置いてミルフィーユが無邪気に話す。 「時間のようです・・・・・」 後ろにいたヴァニラに警備兵が耳うちしてくれるとフォルティに開講することを伝えた。 「あ、サンキューヴァニラ、それじゃあ気合入れていくよ」 「おー」 五人が小さく掛け声をかけ戸をあけた。 『すごいよ・・・・こりゃまるで客寄せパンダだな』 そう思いながら後ろの4人が緊張していないか気がかりになりながら中央に進んでいく。 ミルフィーユがちょうど真ん中辺りに来ると立ち止まり全員正面を向く。 「お待たせしました、トランスバール皇国軍エンジェル隊です!」 フォルテの声が講堂にこだまするとエンジェル隊が一斉に敬礼する。 「直れ!」 隊長とはいえフォルテもなれない号令に声が上ずっている。 辺りが静かになると先頭のフォルテから順番に自己紹介をする。 「トランスバール皇国軍エンジェル隊隊長フォルテ・シュトーレンです」 「お、同じくエンジェル隊隊員、蘭花・フランボワーズです」 「はい、エンジェル隊隊員ミルフィーユ・桜葉です!」 「同じく・・・・隊員、ヴァニラ・H(アッシュ)です・・・」 「エンジェル隊隊員ミント・ブラマンシュです」 「はじめましてノーマッドです」 ノーマッドまでの紹介が終わると5人が椅子に案内される。 ノーマッドはそのまま説明に入るのでヴァニラが教卓にのっけていった。 席はまん前でノーマッドの姿がよく見える位置だった。
662 :
猛虎☆全勝 ◆Aur0rKhDNQ :2005/07/17(日) 03:09:41 ID:TrarUBAC BE:104801257-#
講堂 昭和20年4月3日午後03:20 ノーマッドの説明は御前会議と同様の内容であったが皆はあっけに取られていた。 映し出される映像に皆が見入っている。 厳しい顔つきで画面を食い入るもの、必死にメモを取るもの、夢か幻かのような表情をする者と 反応は様々であった。 講堂内はカーテンが閉められ薄暗く、軍人達の熱気で4月とはいえ少々暑い。 ミルフィーユ達も度々汗を拭っている。 未来の戦闘映像が流れると美しいビーム兵器が登場し戦法も自分たちが想像を絶するようなものが登場した。 「核兵器の使用を条約で禁止した国々はその代償としてビーム兵器を完成させたのです」 幻想的な光が放たれると戦艦や航空機がもろとも無く破壊され花火のように爆発する。 「おおー!」 御前会議にも勝る驚きの声とそれに対する恐怖。 そして時は進み、航空機は人型兵器やより高性能なものへと変化しその戦いの舞台を宇宙へも進出させる。 先ほどと同じ映像が流れるため退屈な蘭花は少し辺りの様子を見る。 その時海軍側の前方の方で涙を流し映像を見ている将官を発見した。 『うぁ・・・・マジ泣きだよ』 呆れて他の所に視線を移す蘭花は知りよしも無かったが、この人物は黒島亀人少将である。 黒島は部下が多くいる中でもお構いナシに涙を流していた。 『山本長官、ご覧でしょうか・・・・・未来の戦場では航空機が主体となり活躍しております』 黒島は改めて山本五十六の示した未来が正しいと男泣きに涙を流し続けた。 一方陸軍側の予備役が集まった席では石原莞爾が満足そうにうなずいていた。 世界最終戦論の核心を今この目で見ている、その衝撃に石原は少年のように目を輝かせている。 『この国の軍人て個性派ばっかりね・・・』 キョロキョロとその辺を見回していた蘭花は率直にそう思った。 「蘭花さん・・・・」 人間ウォッチを終え視線を正面に戻そうとするとミルフィーユが腕を突っつく。 「なに・・・?」 「おトイレに行きたくなりましたぁ・・・・」 「え・・・・」
番外編の方軍事系に詳しくないから分からん 読んでて面白いと思うヤシはいるか?
俺は軍ヲタだから無問題。
665 :
猛虎☆全勝 ◆Aur0rKhDNQ :2005/07/18(月) 00:04:56 ID:KbokkpJW BE:134743695-#
講堂 昭和20年4月3日午後03:22 「おトイレってあんたねぇ・・・・」 蘭花が相変わらずのミルフィーユの天然ぶりに呆れながらも隣のミントをつつく。 「なんですの?」 「ミルフィーユがトイレ行きたいだって・・・・・」 「あらあら、それは大変ですわ・・・・ノーマッドとはいえ講義中ですから・・・」 「第一、わたくしも来た事の無い施設ですしおトイレが何処にあるかなんて・・・・終わるまで我慢してくださいまし」 「そんなぁ、私お漏らししちゃいますよぉ・・・」 「子供じゃないんだからその辺なんとかしなさいよ・・・」 「そんなぁ〜・・・」 小声とはいえ真後ろに座っている烏丸、神にはにはまる聞こえだった。 「ちひろ、連れて行ってあげなさい・・・・」 「はい・・・・」 機転を利かし娘にトイレの案内をさせる事にする。 「ミルフィーユさん・・・・一緒に行きませんか?」 小声で後ろからミルフィーユの肩を突付き、こっそりと席を立つちひろ。 「あ・・・・ちひろさん、ありがとうございます・・・・」 小声でミルフィーユがお礼を言うとちょうど激戦地域の映像が流れ周囲は釘付けであった。 「ではいきましょう・・・・」 2人は席を立って横の戸を開け廊下へと出た。 一階のトイレに二人で入り先に出てきたのはミルフィーユだった。 「ちひろさーんまだですかぁ?」 外からミルフィーユの声が聞こえるが、あまりトイレの外から呼ばれる経験が無いちひろは少々恥かしさを覚えた。 「さ、先に帰っといてもらって結構ですよー」 「そうですかぁー!じゃあ先に戻ってますね」 ミルフィーユの足音が消えるとちひろはため息をついた。 一方ミルフィーユは、長い廊下を一人歩き講堂を目指していた。 「えーと・・・・右だったよね」 少し考えた後、テクテクと再び歩き出す。 「あれ?ここじゃないのかな」 またテクテクと歩く。 「あれ?こっちでもない」 テクテク・・・・ 「あれれ?迷子になっちゃぁあ!」 警備の兵にも出会わずに迷子になるのもやはり彼女の凶運であろうか。 「おととと・・・・」 その時、ミルフィーユの近くの階段でガタガタという音と、ドシンという音が聞こえた。 慌ててミルフィーユは音のほうへ向かっていくと一人の老人が頭を撫でながら起き上がろうとしていた。 「だ、大丈夫ですかぁ!おじいさん」
>>663 俺はもっとバリバリ軍事描写入れて欲しいと思ってる。
本編の周りを固めるって感じだから、あれはあれでいいのではないかなと思う。 ・・・五式戦や全力飛行する震電の活躍とか見てみたい気もするけど。 嗚呼、それにしてもちとせ出番が全然無いよちとせー!
>>663 ・666・667さんのレスを拝見いたしました、
猛虎☆全勝様の本編を読みながら、最近サイドストーリー書いていて
自分なりのストーリーや設定を考え、書いていく内、
果たしてこの内容で、読んでいる方はいるのだろうか・・・・・と
自信が無くなっていたので´Д⊂
良くも悪くも励みになりました。有難う御座います。
ちなみに、五式戦は金星では無く、別の発動機を装備させて登場させようかと考えています。
ではではm(__)m
帝国大学階段踊り場 昭和20年4月3日午後03:30 「大丈夫ですかぁ?」 老父は頭をさすりながらミルフィーユに支えられゆっくりと身体を起こした。 「すまんなお嬢さん、歳はとりたくないもんだかつて鬼の水雷長と呼ばれていたのがなつかしい」 老父は階段に腰掛けると一息ついて、改めてミルフィーユの方を見た。 「ありがとうお嬢さん、おかげで助かったよ、よければ名前を教えてはくれんか?」 「は、はい!私トランスバール皇国軍エンジェル隊ミルフィーユ桜葉といいます」 少し緊張したようにミルフィーユは立ち上がると丁寧に敬礼する。 「ほほーう、お嬢さんが未来から来たと言う・・・・いや、ワシは運がいいな」 「お爺さんも説明会に来られたんですか?じゃあ♪じゃあ♪教室分かりますよね」 ミルフィーユは老父が教室に連れて行ってくれると思い内心ラッキーだと思っていた。 「いやそれがワシも講堂を探しておる所でな、しかしその本人会えたんだすまんが案内してもらえんか?」 「あ、あのじゃあ、お爺さんも場所知らないんですか・・・・」 「そうじゃが?」 ミルフィーユがガックリとうなだれ、その様子を見た老父もため息をついた。 「お嬢さん・・・いやミルフィーユさんも迷子になったんかい」 「はい・・・・でも大丈夫です!必ず誰か迎えに来てくれます」 少し落ち込んだ表情を見せたがミルフィーユはすぐに晴れ渡った様の笑う。 「だって私、とっても運が強いんです!」
本日はインフォメーションです。 いよいよ仕事先が明後日からサンヨーオールスターゲームです。 1945GA本編も同人誌第二部製作へ開始10月のコミコミには配布したいです。 作者・名無し陸戦隊殿の軍事感が強いのでこちらはマターリの第二部です。 その時代を生きた人間との交差、同じ未来人との接触・・・・第二部はかなりの布石です。 しかし、兵器集合!日本軍最強じゃんって形はではないんですよ。 連合国もいよいよ太平洋へますます本腰を入れていきますのでお楽しみに!! 読者の皆様、遅い展開にヤキモキさせて申し訳ありません・・・・・
猛虎☆全勝様、オールスター頑張って下さいませ、 同人誌、夏か秋にはゲットしたいものです。 今からメッセに行きます。 一人なので、もしよろしかったら声を掛けてください、 名簿記載本部のある歩道橋の下に6時の点検時にはにはいます。 服装は、上青と白のチェック下は、ジーンズ、 眼鏡を掛けており、髪は短めで、 ベッキ−並にキーホルダー付けた携帯を持っています。 大抵段差のあたりで腰掛けていると思います。
さふ云えば紋章機のスペック詳細なんてどんなものだか知らなかったり。 第二次大戦とかガ○ダムの兵器なら調べやすいんですが・・・ 『超解!ギャラクシーエンジェル』だと大きさと武装だけが少しだけ、そして なによりもシャープシューターがのってねえし。
関西なので幕張の方まではいけませんが 冬には必ずC69頑張りたいです
676 :
641 :2005/07/25(月) 01:02:12 ID:3IClpk8Y
>猛虎☆全勝氏 多くは望みませんがサンボ仲間として楽しみにしております 読み物として楽しければOKです
>>674 超解!ギャラクシーエンジェルは買いました。
武装類が載っているのは非常によかったですな
設定がない分自由に使わせてもらいますW
>>676 肝臓の影響でしばらくサンボ禁止に・・・・涙
そうこうしているうちにGA2が発表されました・・・・汗
どうも猛虎☆全勝様、 クロノクエイクの影響もあったものの 二日間の徹夜を終えて一昨日、無事帰宅しました。 とうとう2発表されましたね・・・ 主人公の絵とキャラ、旗艦と紋章機6機も出てきましたし・・・ 肝臓を悪くされているとは大変ですね、自分も塩辛い物など好きなので コリステロールが・・・汗 ではでは
講堂 昭和20年4月3日午後03:30 ミルフィーユとちひろが退席後もノーマッドは話し続けていた。 「この人類の戦争終結、すなわちEDENこそが人類が手に入れた最高の永地だったわけです」 映し出される争いの無い平和な世界、人々は文明を堪能し悲痛に心痛むものの姿は見えなかった。 この時、大宇宙への進出から数千年の年月が流れていた。 「これが楽園・・・・・」 全ての参加者が息を呑み、そして悟った。 ソ連もドイツ第3帝国も、イギリスもイタリアも・・・・そしてアメリカ合衆国もEDENには存在しなかった。 全ての人類が望む世界を手に入れるためにはまだ時が早すぎた事を・・・・ そして映し出される時空震(クロノクエイク)の惨状に再び講堂がどよめいた。 「私の予言した世界、その最後の敵は大自然だったとは・・・」 得意気に映像を見ていた石原がポツリとつぶやく。 「そうですよ、これがEDEN崩壊の映像です」 その頃・・・・ 「で7つの時、私そのお店屋さん1等を10回もあてちゃったんですよぉ」 「ワシは7つの時に入り堰の扉の上にのしかかって魚釣りをしていた時に、魚に気を取られていて扉が開いていることに気づかず、そのまま深い水溜まりの中に落ちてしまった なんとか泳いで岸にはい上がり、叱られないようにと2、3時間着物を乾かしてから家に帰ったが、けっきょく母親に叱られてしまったがな」 老父は九死に一生の話をミルフィーユに沢山聞かせていた。 東海道で馬に殺されそうになったこと、天城が浅瀬に乗り上げ復旧しようとし、カッターごと海に水没した事などを話した。 ミルフィーユも負けずに、森の中で食材を簡単に見つけられた事等を一生懸命はなしていた。 「お嬢さんの強運はそんなもんかい?」 「う〜、負けましたぁ・・・・お爺さんの勝ちですぅ・・・」 シュンとした表情で負けを認めるミルフィーユであるが彼女のラッキーは自覚していないものが多いからであった。 「まあ、お嬢さんも砲身頭をぶつけて海に落ちて助かるくらいではないとな」 「そんなの無理ですよぉ、私・・・死んじゃいますぅ」 「はっはっは、まあ頑張りなさい」 少しふてくされるミルフィーユの肩をポンと叩くと、老父は立ち上がった。 「さぁ、いこうかのうこのままでは無駄骨になってしまうぞ」 「あ〜!でも、私も迷子ですし・・・・お爺さんも教室を知らないんですよね」 「二・二六でも生き延びれたのだ教室の一つや二つ、行こうお嬢さん!」 「そうですねぇ、おじいさんがいれば心強いですぅ!」 ミルフィーユもスカートのホコリを払うと老父の後ろにくっ付いていった。 この出会いがとんでもないカップリングであることをまだ二人は知らなかった。
680 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/07/30(土) 21:15:53 ID:h5GXIq/C
地球人を皆殺しにすれば面白いのにね
廊下 昭和20年4月3日午後03:50 「私がちゃんと一緒にいなかったばっかりに・・・・」 ちひろが蘭花にペコペコ頭を下げている。 「いいって、いいって、いつものことなんだから」 蘭花はちひろなだめるように頭を撫でながら誰もいない廊下を進んでいく。 「でも、私を迷わせないでよ」 「はい、ピッタリとくっ付いてお供します」 「それもどうかとおもうけど・・・・」 蘭花の腕にぴたりとしがみ付き恋人同士のようにも見えた。 「はぁ・・・ミルフィーユ出てきなさーい!」 ため息をつくと蘭花がおもむろに名前を呼ぶ、いつもなら大体蘭花さぁ〜んとか言って飛び出してくるからである。 しかし、ここにはいないようで蘭花の声がこだまするだけであった。 数十分が経過しちひろの腕時計が4時半を指している。 「うっ、うっ、私のせいでミルフィーユさんを・・・」 「ほら泣かないでよ、私が泣かしたみたいでしょ・・・・全くあんた責任感強すぎよ」 「ですが、普通は・・・・客人を迷わせたら・・・」 「はい、はい・・・そうでした」 ちひろを落ち着けるように肩をポンポンと叩きため息をつく蘭花、数十分ミルフィーユが出てこないなんて序の口である。 「ああ・・・・こんな時、連絡でも取れる手段があれば・・・」 ちひろが足元の小石をコツンと蹴って呟く。 「あ!無線、あんた早く言いなさいよ!」 蘭花が突然スックっと立ち上がりちひろの肩をガクンガクン揺らした。 「蘭、蘭花さん、あ、あるんですか!?」 「あるわよ!」 自分の胸をブローチを蘭花は自慢そうに指差した。
インフォメ 夏の長期りだつによる影響で連載をお休みします。 ご迷惑かけます。
毎度乙です。地道に気長に頑張って下さい。 それにしても、かんたろじっちゃん元気ですね。 ミルフィーと良いセットかもしれないw 気が付くと日付が60回目の長崎に原爆ドッカンの日になっている。
684 :
作者・名無し陸戦隊 :2005/08/10(水) 21:39:38 ID:/hp7npSY
猛虎☆全勝様乙です。 鬼の水雷長と呼ばれた水雷艇長、 あのお爺さんは鬼貫さんなのでしょうか? 2・26事件も記述されている所を見てもほぼ確実そうですが・・・ とりあえず今は英気を養ってください。 ではでは
せっかくだからエンジェル隊に日本だけじゃなく 降伏一ヶ月前の独逸にもポリッと助けに行ってもらえないかな、と希望。 連合国の無差別爆撃と露助のベルリン陥落後のレイープだけは回避できたらなあ・・・ アニメ版ベースのエンジェル隊だと面倒がって怠けているという可能性が高いかもしれんが。
686 :
作者・名無し陸戦隊 :2005/08/12(金) 20:51:46 ID:jJq8a38x
>>685 さん
ネタとしては檜山良之氏の超重爆撃機富嶽みたいに、
ドイツへ連絡飛行に行ったり
あるいはスイスへ停戦特使を運んだりとネタは考えられますね。
687 :
5ちゃん作者 ◆UQ9/cNgxIc :2005/08/13(土) 16:24:35 ID:8jUlrfnG
688 :
猛虎☆全勝 ◆Aur0rKhDNQ :2005/08/18(木) 20:52:44 ID:o/75/lP8
ただいま靖国神社より戻ってまいりました。 第二部のネタも大量に仕入れてまいりましたのでどうぞお楽しみに! そして・・・第一部再配布します。 印刷の諸経費削減で今回は300円です。 配布はコミックトレジャー6(8月28日)D−37aです
帝国大学 昭和20年4月3日午後03:45 「ここも違いますぅ・・・」 「そうか、すまんなぁあちこち連れまわしてしもうて」 「そんなぁ、お爺さんのせいじゃないですよぉ!」 ミルフィーユは両手をバタバタさせる。 彼女が物事を精一杯否定する時の癖である。 「すまん、すまん、お嬢さんまぁ、気長に行こう」 老父はミルフィーユを気遣いながらも、そのイキイキとした表現や動きに関心していた。 彼女からはエリート風や派閥に苦しむようなストレスも感じ取れなかった。 老父はミルフィーユの表情を見ているとその世界がとても素晴しいものなのだなと悟りうれしそうに頷くのであった。 「ごめんなさい、お爺さんにノーマッドさんのお話聞かせてあげたいですぅ」 さっきとは一転してシュンとなるミルフィーユ、その表情の多さだけで老父は退屈しなかった。 「大丈夫だ、大丈夫」 老父がゆっくる頷いているとミルフィーユが付けている胸のブローチが光った。 「フェ?誰からだろう・・・」 ミルフィーユが回線を開いた瞬間、蘭花の声が耳に飛び込んでくる。 「コラー!あんた今何処にいんのよ!?」 「蘭花さぁ〜ん!」 ミルフィーユの何時もの笑顔が戻ってくる。 「ミ、ミルフィーユさんご無事でしたか?ちひろです、烏丸ちひろです!」 もう一つ涙声でちひろの歓喜が飛び込んでくる。 「ちょ、ちょっと!ちひろ、服を引っ張らないで破けちゃう!」 「い、今何処におられるんですか?すぐお迎えに・・・」 「だから、落ち着きなさい・・・本当に破けちゃうからぁあああ!」 無線の混戦のように飛び込む二人の声、その声は無線からだけではなかった。 ミルフィーユのいる真下からも聞こえてくる。 「もしかして!」 慌ててミルフィーユが窓を開けると、蘭花の軍服を思いっきり引っ張るちひろと破けるのを防ごうする蘭花の姿が見えた。 「蘭花さん!ちひろさん!」 真上からミルフィーユが大声でその名を呼び手を振る。 「ミルフィー・・・・・あ!」 「ミルフィーユさ・・・・・」 ビリリ・・・・ 蘭花の軍服の襟元が非常な音とともに破けてそれに伴いバランスを崩し二人が勢いよく転倒する。 「蘭花さん!ちひろさん!」 「きゅ〜・・・・」 二人のむなしい声が響くと共に警備の兵が集まってきた。
690 :
作者・名無し陸戦隊 :2005/08/19(金) 09:44:08 ID:nylEtB8B
猛虎☆全勝様お久しぶりです。 コミケではスタッフをやられたのですか?お疲れ様です トレジャー、調べたら大阪なのですね・・・・・ 千葉に住む自分にはとても行けません・・・・・orz 冬コミ辺りに来られる事を期待しています。
横須賀 昭和20年4月3日午後04:00 エンジェル隊が帝都に向かった後、横須賀では厳重な警備の中カンフーファイターがドッグに運び込まれていた。 「ダメだ!さっぱり分からん」 アンカーアームが付いていた箇所を調べていたが思わず工具を投げ捨てた。 普段、横須賀航空隊の機体を整備している彼らであっても紋章機と言う戦闘機の整備は困難であった。 「やはりすごいものかね?」 背後から独特の岩手なまりが聞こえてくる。 「あなたは・・・・米内閣下!」 整備兵が驚くように少し後ずさりするが、すぐに姿勢をただし敬礼を行なう。 周りにいた他の整備兵たちも駆け足で集まり整列、敬礼をする。 「失礼しました、横須賀航空隊整備班松田雄一です」 「あなたが班長かね?」 「はい、私が担当しています」 「私は航空機について専門的な知識は無い、この戦闘機君にはどう写るかね?」 米内はカンフーファイター近づき装甲版をニ、三回叩き感触を確かめた。 「整備に携わるものとしてはこの戦闘機の整備員は一流であると思います、優秀な機体を完全な状態で戦地に送り出す これこそ整備冥利に尽きるものでありますから」 松田が自信をもって答えると米内も軽く微笑んで頷く。 「班長は仕事の虫だな・・・・しかし、敵として出会うのであればどうかな?」 「それは恐怖でしょう、プロペラ推進の戦闘機ではこの戦闘機の迎撃は不可能だと私は考えます」 松田は海軍大臣の前でも持論をしっかりと述べた、米内はきっと理解してくれるであろうと信じていたのである。 「君もそう思うか、そうだ!この機体は既に米艦隊に大損害を与えている!だからこそ、奴らには渡してはいけないのだ」 米内は自分にも言い聞かせるように力強く拳を握る。
猛虎☆全勝さん久しぶり、5ちゃんだお  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ @'´⌒`ヽ ((( ))) 从*・ワ・) ⊂ つ ( ) し'" ∪
帝国大学正門 昭和20年4月3日午後06:00 既に薄暗くなる帝都、この日もB29の空襲はなく静かな肌寒い夜が始まろうとしていた。 軍部への説明会もノーマッド、ミント、フォルテの活躍によりその心中を陸海軍に伝える事ができたと思う。 ミントはそう自分に言い聞かせ車に乗り込んだ。 「じゃあ、ミルフィーユと蘭花は烏丸家へ行くんだね?」 「はい、フォルテさん達もお呼ばれしてるんですよ?」 ミルフィーユは少し残念そうにフォルテを見つめる。 「いや、あたし達は早めのホテルに戻って休みたいから遠慮させてもらうよ蘭花と楽しんでおいで」 ミルフィーユの後ろでムッスっとしている蘭花を尻目に会話が弾む。 「そういえば、ちひろと烏丸大佐はどうしたんだい?」 フォルテが視線を動かすが見送りの士官達の中にはいなかった。 「あ〜烏丸大佐とちひろさんならおじいさんとお話していますよ、ホラ」 ミルフィーユが指差す先で烏丸大佐がちひろの頭を抑えながら老父にペコペコと頭を下げていた。 フォルテはいやな予感がしたのであえてミルフィーユに聞くこともせず窓を閉める。 フォルテ、ミント、ヴァニラを乗せた車はすぐに発進し夕闇に消えていった。 「あ〜行っちゃいましたね、蘭花さん」 「・・・・・」 蘭花は自慢の髪を棚引かせクルッとソッポを向いて歩き出した。 襟元から胸元までかなり破れてしまいとりあえずミント持参のテープでとめているものの見てくれは悪い。 そんな事で蘭花は今までのミルフィーユの呼びかけに無視を続けている。 一方、ちひろはミルフィーユがつれていた老父が物凄い大物であると父から聞かされ父と共に頭を先ほどから下げ続けている。 「娘たちが誠に失礼な振る舞いをしてしまい申し訳ございません!」 「申し訳ございません!」 共に頭を下げる親子に老父は笑顔で接するもこの二人の実直さがお構いなしに頭を下げ続けさせていた。 「分かっていおる、無理を言って参加を望んだのは私だ、道に迷ったのも自業自得だ」 「ですが!閣下」 「よいよい、あのお嬢さん達や君の娘さんのおかげで説明会も参加できたそれでワシは満足だ」 頭を下げる二人を手でさとし満足そうに又笑った。
産みの親の癖してなんで無視するの?  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ @'´⌒`ヽ ((( ))) 从*・ワ・) ⊂ つ ( ) し'" ∪
さて、最近現れた「5ちゃん」について語らなくてはならない時がきましたかね。
5ちゃんと言うのは私が
>>1 さんを飼いたいんですが・・・・に投稿したAA作品です。
しかしながら、これが物議をかもし出し>>1飼いスレはとうとう潰れてしまいました。
原因としては虐殺からスタートした独りよがりな物語にあると思います。
しかし、5ちゃん自身を成長させていく予定でした。
虐殺に始まり、虐殺に終わるような作品には決してするつもりではなかった。
5ちゃんには何のために生まれ、仲間たちとの出会いにより成長し手ほしかったと私は思います。
また、そこまで話を続けていきたかったと
長文スマソ
猛虎☆全勝氏は悪くないよ。 問題は人の創ったAAでスレ荒らしをする人間ですよ。
697 :
作者・名無し陸戦隊 :2005/08/22(月) 18:42:35 ID:+NKYlj3k
698 :
作者・名無し陸戦隊 :2005/08/22(月) 19:10:08 ID:+NKYlj3k
昭和20年4月3日 午後6時 東京市街 大学でのエンジェル隊の講義が終わり、 上田拓人中佐達もまた装甲兵車に乗り込んだ。 座席に座る上田中佐と三城大尉は講義の話題で盛り上がる。 「いやぁ、まだ夢を見てるかの様ですよ。中佐」 同乗している他の仕官たち同様、興奮するのは三城大尉だ。 その反面上田中佐は浮かない顔である。 「大尉、どう思う紋章機は?」 「どうと言いますと?」三城大尉は首をかしげる。 「あの機体の有効性についてだよ、どう思う?」 「それはもう、あの機体が5機もあるのですよ、もしかしたら講和・・・いっ、いや勝利も夢ではないかと・・・」 三城大尉の言葉を聞いた上田中佐は憂鬱そうな表情をした。 「大尉、残念ながら不合格だな50点と言った所だよ。」 三城大尉だけではなく仕官達もは驚き大尉の目を見た。 「なぜですか!?」 「大尉この戦争を続ける上で必要な事は何だと思う?」 「それは優秀な兵力、後高度な技術と生産力を維持する国力と効率の良い指揮の出来る 能力と組織に・・・あっ!!では・・・」 「そうだよ、後一番大事なのは、兵站と情報力、そして紋章機は海軍だけの物ではないと言う事さ・・・」 三城大尉達は、上田中佐の言葉の意味をようやく理解した・・・・・ 意味の重要さに三城大尉も暗澹とした気分になった。
本題に入りますか 最近1飼いスレが復活いたしまして 職人もつきましたが スレ住民はいつ5ちゃんが復活するかガクブルしている毎日です で、あなたには二度とAAを書かないと誓って頂きたい 誓ったら俺は二度とこのスレには来ませんから
>>699 それはAA長編自体に2度と作品を書くなと言う事でしょうか?
少なくとも1飼いスレに5ちゃんの続編を製作する気はありません。
しかし、長編自体に作品を張るなと言われるとどうでしょうか?
今のところ製作の予定もありませんがね。
車内 昭和20年4月3日午後06:50 「鈴木貫太郎大将?あのお爺さんそんなに偉い人だったんですかぁ・・・・」 ミルフィーユが両手で口を押さえ悶絶する。 「そうだよ、まぁミルフィーユ君の事をお気に入りになられたようだが」 正光は苦笑いを浮かべ運転席の神を見た。 「桜葉少尉も凄い人物に気に入られたものだなぁ!」 神は豪快に笑うと車のスピードを上げる。 「神、飛ばしすぎるなよ!」 「久々の帰宅だろ、奥さんが腕をふるって待ってるんだぞ、なぁ?ちひろちゃん」 「そ、そうですね、母様はきっと美味しいものを作って待ってますよ」 ちひろの心境は複雑である、もう戻れないと覚悟した家に自分は今戻ろうとしている。 また家族に会える喜びもあるがそれと同時にエンジェル隊と共に又戦地に飛び出せるかと言う不安も芽生える。 そんな事を考えているうちに車は見慣れた場所へと近づいていく。 「後、10分位だ」 神は腕時計に目をやるとすぐに烏丸家までの到着時間を予想する。 「蘭花さん、もうすぐちひろさんのおうちですよぉ、アイたぁ!」 蘭花はソッポを向いたまま左手でミルフィーユのおでこをデコピンした。 「蘭花さぁん・・・・・」 ミルフィーユは目を潤ませるもやっぱり蘭花はムッスっとしている。 「着いたら風呂の用意ができていると思う、まぁ汗でも流してさっぱりしてくれ」 後ろの気まずさを察して正光は一声かけた。 「はい、ついたらすぐにご案内しますね」 「ありがとうございます・・・・・大佐・・・・」 「ありがとうございますぅ!」 蘭花も正光の言葉に渋々口を開いた。 10分後・・・・・ 「さぁついたぞ」 車が止まるやいなや玄関が開き14歳位の少女が出てきた。 「父様、お久しぶりです」 嬉しそうに駆け寄る少女の頭を撫でる。 「コラ、お客様にご挨拶しないか」 丁寧に返事をするとミルフィーユたちの方を向く。 「初めまして、烏丸千晶です」 ミルフィーユと蘭花は少し面食らった様にまだ車内にいるちひろに視線を送る。 「私の妹です・・・・」
702 :
作者・名無し陸戦隊 :2005/08/23(火) 06:52:12 ID:jZKXm7YQ
>>699 事情はよくわかりませんが、貴方のしている事は脅迫と変わりませんよ
>>700 あなたがAA作品を投稿したスレは例外なくあなたの作品が原因で全て潰れてます
二度とAA長編板に張るなではなく二度とAAを書くなってことです
んじゃ聞くが
俺がこのスレにエンジェル隊に育ての親を虐殺され、復讐のために抗日組織に入団した朝鮮人
(この朝鮮人は生まれつきフォースの持ち主でライトセイバーで戦うという設定)の話を貼り
しかもエンジェル隊自体は冒頭で主人公に隊員の一人が首を刎ねられて殺されるシーンと
主人公の育ての親を虐殺するシーンにしか登場しない
さらにエンジェル風味氏(名前借りてスマソ)がエンジェル隊は一般市民を虐殺する悪の組織
というコンセプトに作品を路線変更
リレースレなのでエンジェル隊=虐殺といった設定は無視できなくなりました
とどめにこのスレの人気(あるかどうか知りませんが)に嫉妬したどっかの馬鹿が
従軍慰安婦の証言や南京大虐殺の証言を改造したものを何度も貼り付け(しかもそれが巧妙に出来ているので
削除対象にもならない)ついにスレが崩壊してしまいました
もちろん俺は悪気があってやったわけではないし、自己満足さえ出来ればOK
史実と違う、過去の作品をちゃんと読んでこい、エンジェル隊の設定を勉強し直してこいといったアドバイスは無視
さらにスレとはまったく関係ないJリーグの話ばかりします
さあ俺は悪くないでしょうか
>>703 悪い
>>作者ALL
荒らしは適当にスルーしてますので、引き続きお願いします。
皆様には大変ご迷惑をおかけしております。
>>703 には
>>700 で申した事しか言えません。
1945GAは今後も続けて生きたいので皆様よろしくお願いします
烏丸家玄関 昭和20年4月3日午後07:20 「お、お姉ちゃん・・・・」 千晶が車内を覗き込むと少し照れくさそうにちひろが視線を逸らした。 「た、ただいま・・・・千晶・・・」 「お姉ちゃーん」 思いっきりちひろに飛びつく千晶、思わずバランス崩してちひろは倒れこむ。 「お姉ちゃん、お姉ちゃん!」 よほど嬉しかったのであろう、姉を抱きしめたまま同じ言葉を連呼する千晶。 「千晶・・・・・」 ちひろも目が潤む。 「いいものですね妹って・・・・」 「そうね・・・」 姉妹の再会にもらい泣きしてしまうミルフィーユと蘭花。 「・・・・・・て、あんた!妹いたの!?」 少し冷静になって考えてみるとミルフィーユの発言に突っ込む。 「もおぅ、私の可愛いリコの事忘れないでくださぁい!」 「ああ、はいはいこの前遊びに来た子ね」 「そーですよ!」 二人の会話が少し弾む、ちょっとは何時もの調子にもどったようだ。 「コレ千晶、ちひろとの話なら後でもいいでしょう?」 後ろから日本髪の美しい着物美人が現れる。 「母様・・・」 千晶は母の声を聞くとようやく車から降りた。
猛虎☆全勝氏、貴方は迷惑をかけてませんよ。 迷惑なのはわざわざ違う板にまで来て脅迫している馬鹿荒らしです。 あまり酷いようなら運営に通報しましょうか?
709 :
作者・名無し陸戦隊 :2005/08/24(水) 19:38:30 ID:MRG1FGGi
上に同じく
俺の目的は
>>700 で達成されてるからもう書き込むつもりはないよ
つーかこのスレ荒らす気は毛頭ないし
俺はAA書くなとは言ったけど小説書くなとは言ってないし
ここのスレには猛虎☆全勝 ◆Aur0rKhDNQを必要としている人達がいるんだから
好きなだけ書けばいいんじゃね
>>707 偽善者乙
どうやらあちこちで俺の悪口言ってるみたいだね
まあこのトリップはこのためにわざわざ作ったやつで
目的が達成されたら速攻で捨てるんだけどね(プ
このトリップの意味は猛虎☆全勝なら判るかも
あとどこら辺が脅迫なのか教えて
猛虎☆全勝もこれと同様なことを1飼いスレでやってたし
俺のやったことが荒らしなら猛虎☆全勝のやったことも荒らしって認めることになるね
俺はもうこのスレに来ないから回答は5ちゃんスレに書いてね
すまん、もう一レスだけ
>>707 つかお前は荒らされる側の気持ちが全然解ってないだろ
このスレ住民が俺の発言に怯えるように1飼いスレ住民も5ちゃん作者の光臨に怯えてんだよ
なぜ1飼いスレが立てられることがなかったかその理由を教えてやろうか?
立てたら確実に5ちゃんが猛虎☆全勝の手によって貼られるからだ
引退宣言→数週間後に復活宣言&現在執筆中とか書かれたら立てたら続きを貼られるって誰もが思うよな
このスレ住民が俺の発言を見たくないと思うように1飼いスレ住民も5ちゃんを見たくねぇんだよ
1飼いスレを復活させるために数年かけて1飼いの設定と5ちゃんの設定を切り離そうと
した俺の努力を無駄にしやがって
ちなみに1飼いスレに5ちゃんを貼ったのは5ちゃんは完全に1飼いと切れるってことを宣言
したかったためだ
ストーリーもモララーを虐殺するものに改造したしな
そもそも1さん虐殺、そしてしぃ虐殺を貼ったらストーリーが崩壊するって解んなかったのかな
このスレのストーリー読んだがなかなか面白いと思うよ
でもそのストーリーが悪気の有無に関わらずどっかの馬鹿に再起不能なまでに崩壊させられたら誰だって悲しいだろ
不快になった人スマソ
試しに「問い合わせ消去」をしたら見事にアレは消えた・・・
清清しい気分なのであります。
>>706 毎度乙です。
烏丸家の美人母娘キター!! って気分ですね。
やはりお母様も「ち」の付くお名前ですか?
あぼーんばかりで読みにくい
ギコナビ使ってて良かった。 あぼーん機能ですっきり快適。 猛虎☆全勝氏、乙であります。
◆UQ9/cNgxIcってなんかVIPっぽいよね 今あいつら韓国のサイト攻撃してるじゃん あれと同じ 自分がやってることを正義だと勘違いしてるの 他人に迷惑かけてるのを全然わかってない あんなどうでもいいことに熱くなれるなんておめでたい頭だよね 生きてるだけで迷惑かけてる糞◆UQ9/cNgxIcと負け犬vipperは とっとと死んで迷惑かけた人達に詫びて欲しい
>>715 日本人も韓国の味方をしてくれた!
ありがとう
あなたみたいにどうでもいいと思って黙っててくれる人々がいる。
日本はやさしい国だ。
属国としてふさわしい。
独島も東海もあなた達のような日本人なら黙って認めてくれんますね。
717 :
作者・名無し陸戦隊 :2005/08/27(土) 23:26:57 ID:cyRH3CHU
昭和20年4月3日午後6時 東京市街 今の段階では紋章機は張子の虎といって良いかも知れない・・・ それが上田中佐の率直な感想だった。 確かに紋章機は強力だ。他の兵器と比較できないほどに・・・だが どのような兵器でも無制限に動ける物ではない、 弾薬が無くなれば武器は使えないし、燃料が無くなれば動かなくなる。 それは当たり前の事だ。だが、紋章機の場合は、遠い未来の兵器と言うこともあり、 修理や武器弾薬の補給はしたくとも不可能に近い為、下手に戦闘に投入する訳にはいかない・・・ 事前に聞いた話によれば、すでに一機は武器を使い果たし、大破しているらしい ならば残りは4機・・・・・しかも陸海軍で戦力を分けると言う噂を耳にした。 もし陸軍の指揮下に入ったとして、紋章機はどの様に使われるのか? エンジェル隊に軍の指揮官が付くのか、それとも独自に行動させるのか判断がつかない もし陸軍が指揮するとすれば・・・上田中佐の脳裏にある陸軍参謀の顔が浮かんだ。 その参謀は関東軍で参謀をしていた時、ノモンハン事件の作戦を立案して大損害を出し マレーでは作戦の神様と称され、南方戦線の作戦も指揮した。 上田中佐が3年前、武蔵艦内で連合艦隊司令部要員の一人として立ち会った、 陸軍との協議の時、その大本営参謀は、他の陸軍参謀よりも一際目立ち、 強引な物言いと駆け引きで自分の意見を推し進めようとした光景は、今も忘れられなかった。 あんな参謀どもが作戦を立てていたら、エンジェル隊もどうなるか分かったものじゃない 上田中佐は三城大尉に話しをふった。 「三城大尉、もし陸さんが紋章機を手に入れたとして、当面の予定通りに使うと思うかい?」 三城大尉は険しい表情をした。 「それは、難しいでしょうね・・・上のお偉いさんらはともかく、 大本営参謀の面々が従うとは思えません、新たな駒が入れば、すぐ独断で戦線を拡大すると思いますよ。」 「だろうな・・・・・やっぱり」 「で中佐はどうするおつもりで?」 「とりあえず、陸軍にいる知り合いに情報をもらうよ、陸にもまともな奴はいる。 言い方は悪いけどね。 紋章機を安易に使わない様に話をしてみる。連合国には情報でけん制する。」 「情報で?どうやって?」 三城大尉は、疑問を口にする。 「紋章機にはしばらくの間、無敵の兵器でいてもらう、戦わずにして・・・ね。」 「はぁ」 三城大尉は要領を得ない顔をしている。 上田中佐は、紋章機の情報と今日見た事を意図的に、 連合国側に知られるように流すつもりでいた。それも大げさに・・・。 頭の中で素早く、これからの計画を整理した。 情報を渡す相手もすでに決めていた。
718 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/08/27(土) 23:28:16 ID:3qQ0ijV8
719 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/08/27(土) 23:28:58 ID:LQoSgmjL
VIPからきますた
烏丸家風呂 昭和20年4月3日午後07:40 家に迎えられると既に風呂の用意がされていた。 正光が先に入れと言われたのですぐに風呂場へ向かうことにした。 レトロなタイルに浴槽は五右衛門風呂、烏丸家のちょっとした自慢でもある。 しかし、鉄の供出があるようになってからは少し後ろめたい気持ちもあるが。 「ちょっと待った!何であんたらと一緒なのよ」 脱衣所で服を脱ぎだすミルフィーユとちひろに蘭花がつっかかった。 「え?でも、お風呂の使いかたお分かりなりませんよね、私がお教えしますから」 ちひろはサラリと答え返す。 「2回も入ったらちひろさんがのぼせちゃいますよぉ〜それに燃料不足もあるんですよねー」 ミルフィーユがちひろの顔を見てニコニコと笑った。 「で、でも私は一人でゆっくり入りたいの!」 蘭花が首を左右に振って強烈にいやがる。 「お願いします蘭花さん、燃料不足で何とかもらってきた薪で焚いてるんです」 ちひろが深々と頭を下げる。 「ほら蘭花さん、ちひろさんがこんなにお願いしてるじゃないですか」 「・・・・・わ、分かったわよ」 「やったー流石蘭花さんですぅ!」 両手を広げミルフィーユが小さく跳ねる。 蘭花の準備が終わると早速浴室に入る。 3人では少々狭い浴室だが贅沢は言ってられない。 「先に身体を洗いましょう、父様が前にドイツ将校さんからもらった石鹸をおろしますね」 ちひろが包み紙を破って石鹸を取り出す、配給ではなかなか手に入らない物のようだった。 「じゃあ私が、ちひろさんの背中を流しますね」 「そんな、お客様のミルフィーユさんにそんな事を・・・・」 ちひろが断ろうとするがミルフィーユは既に背中を流し始めていた。 「それじゃあ私の背中流してよ」 蘭花が自分の背中を指差すと、ちひろはウンウンと頷くとすぐに石鹸をつけ背中を流し始める。 「ちひろさんの肌白くて綺麗ですね〜羨ましいですよぉ」 「ミ、ミルフィーユさんそんな、私なんか痩せぽっち出し髪も散切り頭だし・・・」 顔赤らめ必死の謙遜する姿にミルフィーユはニコニコと笑っている。 「散切り頭って、それショートカットじゃないの?」 背中を洗ってもらって気持ちよさそうな表情で蘭花が問う。
721 :
猛虎☆全勝 ◆Aur0rKhDNQ :2005/08/31(水) 01:34:55 ID:oBLqwqqZ BE:161692496-#
烏丸家客間 昭和20年4月3日午後07:40 ミルフィーユ達とは別に神は客間に通されていた。 「この時期に熱燗か・・・・奥さん無理してくださったなぁ・・・」 悪い酒ではあったが神はありがたくお猪口の分を飲み干した。 「待たせたな重徳・・・お〜酒があるのか!」 部屋着に着替えた正光がふすまを閉め神の正面に座る。 「奥さんにはすまん事をさせてしまったな」 「あ〜貴様が焼酎屋を開いたら旨い焼酎を飲ませてもらうよ」 神に酒を注ぎながら正光は笑った。 「そのときは一番効くやつを用意しておくよ」 そう言って神がキュッと酒を飲み干す。そして、今度は正光に酒を告ぐ。 「話は変わるが正光、今日の会議は本当によく集まったもんだな」 「ああ、このご時世に予備役の方々までお出ましするとはなぁ・・・」 正光はお猪口に口をつけながら頷いた。 「紋章機、うちも陸も喉から手が出るほどほしい兵器だからなぁ」 「ああ、零戦や隼を軽く凌ぐ戦闘能力に一式陸攻よりも優れた爆撃も可能・・・・正に万能機だ!」 神は少し興奮したように力強い口調になる。 「若い奴らも言ってたがあれは正にこの戦局を覆すにはもってこいの代物だ」 「正光!お前もそう思うか?なら話は早い、明日にでも豊田長官に掛け合って全て海軍に編入してみせるからな」 「重徳、確かに紋章機をワシントンに突入させりゃ壊滅的な被害を与えられるかもしれん、だがだ! アメリカは広い、仮にその後ワシントンに部隊を展開させた所でどうなる?」 神は少し難しい表情をするが正光は続ける。 「向こうは最悪の場合アラスカにでも逃げ込んで常に反撃チャンスを伺われるだけだ」 「ではどうする?紋章機を持ってもこのまま宝の持ち腐れだぞ!?」 「まぁ待て、紋章機は酷使もしないが出し惜しみもしない。つまりだ、戦局を担う一手に投入しその存在を世界に広めるのだ」 正光の口元が緩む。 「アメリカという国は常に世論を気にする国だ、紋章機をしばらく防空に当てても効果は絶大だろうさ」 「ほう月光の時でも慌ててヤッコさんに護衛機をつけたんだからな」 「そうだ、B29の未帰還機を多く出す事によりアメリカの世論は騒ぐだろうし、こちら側としても体勢を立て直せる」 とっくりを持つ手に力が入る。 「防空目的でしばらくは陸軍を黙らせておければいいがな」 「重徳その辺はうまくやってくれよ、俺は米内閣下についてやらねばならん事がある」 「紋章機には車輪がない、水上機だからしばらくは海軍基地での係留が打倒とでもしておくさ!」 神がお猪口を正光に出すと、正光はお猪口を軽く合わせる。 「詳しい事はまた政権が変わった時にでも話す」 「もうそろそろお嬢様方がやってくるころだしな」 二人はにやりと笑うと同時に酒を飲み干した。
722 :
猛虎☆全勝 ◆Aur0rKhDNQ :2005/08/31(水) 02:40:23 ID:oBLqwqqZ BE:191635788-#
烏丸家風呂 昭和20年4月3日午後07:50 「ふ〜んそれで髪切っちゃったの?」 蘭花は頭から湯を被って石鹸を落とす。 「そうです、明日香もこのみ、麻奈もみんな髪をこんな風にしてくれたんです・・・」 ちひろは少し寂しそうに笑う。 「ホラ!又しけた顔する」 蘭花は完全にちひろの方を向くと桶に溜めてた湯を彼女の顔面にぶっ掛けた。 「ふひゃ!何するんですか、蘭花さん」 「髪くらい明日私がちゃんと整えてあげるわよ」 ちひろの頭をワシャワシャしながら蘭花が自信満々に答えた。 「蘭花さんはオシャレにうるさい人ですからね」 ミルフィーユがクスクス笑いながらちひろの頭に石鹸をのせあわ立たせる。 「さぁ〜痒い所は無いですか?」 「どうですかぁ〜?」 美容院の店員の口調で蘭花がちひろの頭を巧みに洗うと、ミルフィーユも参加して結構な泡が立った。 「くすぐったいですよ、もういいです、もう!」 ちひろはあまりのくすぐったさにケラケラと笑い出す。そこで蘭花が又思いっきりお湯をぶっ掛けた。 「よっしゃ!ようやく女の子らしい表情が見られたわね」 「ちひろさんの笑顔とっても可愛かったですよ!」 「へ・・・その、私・・・」
723 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/08/31(水) 02:42:52 ID:oBLqwqqZ BE:53898629-#
顔が見る見るうちに真っ赤になったと思ったら二人にソッポを向け逃げるように湯船に飛び込む。 「何てれてんのよ、ちひろちゃん」 「ほら、こっち向いてくださいよぉ」 すぐにズカズカと湯船に侵入する二人。ちひろは身体をよりギュと小さくするも五右衛門風呂に三人はきつかった。 「熱!何?」 蘭花がバランスを崩して今度はミルフィーユ肌が浴槽の壁に触れる。 「熱い!」 「あ、3人とも入っちゃったんですか?」 ようやくちひろがこちらを振り向いてくれた。 「そうよ!あんたがいそいそ入るんだもん」 蘭花は浴槽の中央に寄ろうとくっ付いてくる。 「蘭花さん、こっちが触れちゃいますよぉ!」 熱いのはごめんなミルフィーユもちひろにくっ付く。 数十分経過・・・・ 「ちょっと!女の子同士真っ裸でいつま3人くっ付いてなきゃいけないの」 風呂の温度が高いので蘭花は既に顔が赤くなってきた。 「ちとせふぁん、私熱いお風呂は苦手なんれふ〜」 「困りました、3人このスペースでは出るのは難しいです」 ちひろは申し訳なさそうに顔をチャップっと湯船に沈めた。 「そんら〜ちひろふぁん何とかしてくらふぁ〜い」 ミルフィーユは目を回してロレツが回っていない。蘭花の方も危なかった。 五右衛門風呂は直接釜に火を炊いているため表面の温度が高いと説明しなかったのが痛手である。 ちひろは少し後悔しつつも脱出方法を考える。 「3人いっぺんに立ち上がりましょう!それで脱っせるはずです!」 ちひろは苦しいながらも何とか考えをまとめ二人も了承する。3人は抱き合ったままゆっくりと状態を起こした。 運悪い事に全員が後ろ向きであるため誰かが方向転換しなくてはならない。 「ミルフィーユ、あんた行きなさい!」 「え〜イヤれふよ〜」 「あんたこの中で一番運がいいでしょ!」 文句をたいして言わせないままミルフィーユがゆっくり回りだす。 「大丈夫なんですか?」 「大丈夫よコイツの運の強さなら」 抱き合ったままおでこをつけて話しているすぐ横でミルフィーユが頑張っている。 「ま、まわれまふた〜」 「いいですよ!それじゃそのまま上がってください」 目を回して危なっかしい手つきでミルフィーユは手をかけた。石鹸に・・・・ 「ふにゃ!」 「あっつううううううううう!」 言葉にならない3人の声が風呂場からこだまする。 「いいなぁ・・・・楽しそうで私も一緒に入ればよかった」 薪を運んできた千晶が恨めしそうに火を炊きながら窓を見つめていた。
帝国ホテル 昭和20年4月3日午後08:00 遅い食事を終え、シャワーを浴びた所で皆がミントの部屋に呼び出された。 「何なんですか!?ヴァニラさんはお疲れなんですよ」 「申し訳ありませんわ・・・・」 ヴァニラに気遣いながら片手でノーマッドを壁にグリグリ押し付ける。 「で、用件は何なんだい?」 ヴァニラの横に腰掛フォルテは足を組む。 「本日行なわれた御前会議で、わたくしの渡したロストテクノロジーそしてプランの事ですわ」 「ああ、あれを渡したのはどうかと思うぞ、しかもあたし達の軍事協力付だろ・・・」 「ミラクルミルクは帰還の検討がつけば完全回収いたしますわ、軍事協力も協力すべき所を間違わなければ」 「協力するところ?」 ミントの発言にフォルテは違和感を覚えた。 「ええ、徹底抗戦を訴える方々もいますが戦争を終わらせようと頑張っていらっしゃる方もおられますのよ」 ミントはコンパクトパソコンの画像ファイルを解答する。 「米内光政海軍大臣?」 「そうですわ、この方も終戦工作に粉骨されている方です、無論この他にも財界メンバーを調査しませんといけませんが」 ミントは米内光政について分かった事をフォルテ達に説明する。彼女にしかできない芸当であるが進むべき道は間違わずにいられるだろう。 「ですから安定した帰還方法の調査を行なう面でも停戦は必要不可欠なんですわ」 「ですがミントさん、このままでは無条件降伏に進むしか道はありませんよ?そうなればアメリカも政権交代や領土やらでやってきますよ」 ベッドの横でコテンと落ちているノーマッドが問題点を指摘する。 「その通り、これ以上問題をややこしくしない為にもこの国の基礎を残し停戦を行なうように仕向けなければなりませんわ」 「そりゃそうですよ、これ以上の国との接触は避けたいですからね」 ヴァニラに抱き起こされノーマッドはベッドに置かれる。 「そのためにもミラクルミルクを軍部に渡したんですわ」 「どういうことだい?」 フォルテの表情が少し曇る。ミントの策士家振りに少々押され気味であった。 「御前会議で私の申したプランを思い出してくださいまし」 「あん?ハルノートの条件とか言ってたやつだろ?」 「そうハルノートの要件を満たし交渉のテーブルに着く。しかし、それだけではいけませんの」 「それに加え新たな特典をつける・・・ですね」 「ビンゴですわノーマッドさん、そのためにもミラクルミルクは必要ですの」 ミントはノーマッドを正解者と指さす。 「だから、それをどうするんだって!」 少しイライラしながらフォルテはテーブルをバンバンと叩く。 「まだこの場では秘密ですわ」 軽くウインクして人差し指を口元にあてる。 「あーそうかい!んじゃ、あたしは寝かせてもらうよもうクタクタだし」 相変わらずのミントの性格にイライラも吹き飛び脱力感を持ってフォルテは部屋を後にした。
烏丸家客間 昭和20年4月3日午後08:15 「どうだ、さっぱりしたか?」 3人が風呂から戻ってくると食事の用意が整えられていた。 麦飯に南瓜の煮つけ、鯨の缶詰、野草の天ぷらとミルフィーユ、蘭花から見たら簡素なものかもしれないが、 ちひろの母が丹精込めて作ってくれたものである。 「はい、お洋服まで用意していただいてありがとうございます」 用意してもらった白いブラウスを着ている蘭花が丁寧に頭を下げた。後ろでちひろに頭を撫でられミルフィーユが泣いている。 『また何かあったのか?』 内心そう思いながらも正光はあえてその事には触れず3人を座らせた。 「さぁミルフィーユさん、蘭花さん、何もありませんが・・・」 ちひろが茶を出してくた。 「そういえば家族の紹介をしていなかったな、よし二人ともおいで」 正光がふすまの向こうを呼ぶと二人の返事が返ってきた。 しばらくするとふすまが開き少女と女性がきちんと正座している。 「私の妻の幸(さち)とちひろの妹、千晶(ちあき)だ」 「烏丸幸でございます」 「烏丸千晶でございます」 二人は丁寧に頭を下げると少し足を崩し目にしていたミルフィーユと蘭花も慌てて正座し頭を下げた。 「と、トランスバール皇国軍エンジェル隊隊員蘭花・フランボワーズです」 「同じくエンジェル隊のミルフィーユ・桜葉ですぅ!」 幸は二人の表情を見てニコリと笑っていた。 「蘭花さんでしたか?破れた制服は私が今夜のうちに縫ってしておきますから」 「は、はいありがとうございます」 蘭花は黒髪の綺麗な人だなと思い少し惚れ惚れとする。 「ミルフィーユさんもどうぞごゆっくりしていってください」 「はい、ありがとうございます!」 ミルフィーユも幸の黒髪に見とれてしまう。 「はっははは、どうだやっぱり女でも綺麗に思うだろ?」 神が後ろで笑っている。 「神さん、またそんな事」 幸も苦笑いを浮かべるが、ミルフィーユ達はコクリと頷く。 「そうだろう、そう思うだろう、いや本当に正光はうらやましい!」 神は烏丸家で酒が入るとこんな事を言っている。 「重徳の持病のようなもんだから気にせんでもいいぞ」 すぐに正光はミルフィーユたちを安心させ、酒を呑みなおす。 「烏丸大佐は神大佐の扱いに慣れてますね・・・」 「父様と神大佐は同期ですから・・・」 ちひろがこっそりミルフィーユに教えてくれたが神も聞き逃さなかった。 「そうだよ、ちひろちゃんのお父さんと俺は同期の桜だ」 「ああ訓練校からの腐れ縁でね」 神が正光の肩に豪快に手をかけると正光は苦笑いを浮かべる。 その日の烏丸家は笑い声がよく聞こえる夜となった。
今日もまた、虐殺厨を殺しました・・・・・・ けど・・・・マスターを殺した虐殺厨ではありませんでした・・・・ だから・・・私はまだ生きなければなりません。 @'´⌒`ヽ ((( )))i||:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;:' ∧_∧ 从・‐・*)つ||;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;'' (:;)∀・;) (つ ノ ||'''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''' ;;:;:;:;:;;ゲフォ! (_)/ , ; .. し' ` '"'"` ,,:・`*"+ ; やっとここ見つけた 矛盾しまくりテラワロスwwwww
烏丸家客間 昭和20年4月3日午後11:00 食事が済むと、特にする事も無かったので疲れた身体を癒すべく、すぐに皆床に入った。 ちひろ、千晶、ミルフィーユ、蘭花は2階で寝ることとなり、正光と神は客間に枕を並べた。 幸は蘭花の制服を修理するためまだ起きているようだった。 「重徳、日吉に戻らなくて良かったのか?」 「紋章機の活躍はグアムにまで伝わってるようでなB29は恐れおののいて未だに出てきてないからな」 二人は天井を見ながら話を続ける。 「しかし、部下は心配しているぞ・・・・」 「連絡はしたかったがな、あの娘達の時代には、電話が持ち歩けるそうじゃないか」 「ああ、携帯電話とかいって学生まで持ってると言っていたなぁ、どんなものか拝んでみたいもんだ」 食事の時にミルフィーユ達がしてくれた遥か未来の話を正光は思い出す。 「おいおい正気か?そんなもん持たされてみろ、四六時中本部に詰めてるのと変わらんじゃないか」 「流石の連合艦隊きっての熱血漢、神大佐でもそれは御免か?」 正光は少し笑ったような声で聞き返してくる。 「御免だ、今でも今後の行く末を憂いているのに、そんな電話で問題をどんどん持ってこられたら胃に穴が開いちまうよ」 神はため息をついて答える。 2階では女の子4人、ちょっとしたパジャマパーティになっていた。
あぼーん
age
730 :
名無しさん@そうだ選挙に行こう :2005/09/11(日) 12:00:43 ID:6oi0XT3f
age
731 :
猛虎☆全勝 ◆Aur0rKhDNQ :2005/09/12(月) 02:22:10 ID:mQrIP07Y
烏丸家2階 昭和20年4月3日午後11:00 「蘭花さんやミルフィーユさんの世界では女の子は皆、そんなのですか?」 千晶は隣に寝ている蘭花の話しに目をランランと輝かせる。 「そうよ、男なんて皆女の子に優しくしてくれるんだから」 男尊女卑の時代に生きる千尋にはまるでおとぎ話のように聞こえる話だった。 「じゃ、じゃあ・・・トランスバール皇国軍にも女の人の上官もおられるんですか?」 「そうよ、みんな男の部下を顎で使ってるわよ、特にあの人は凄いわね」 蘭花はある人物を思い浮かべるとクスクスと笑っている。 「コラ千晶、そろそろ蘭花さんを寝かしてあげなさい。あなたも明日は工場でしょ?」 蘭花の向こうから姉の声が聞こえる。 「明日は休電日だから私はお休みだもん」 蘭花の向かいから返事が返ってくる。 「いいわよ、私もまだ普段なら起きてる時間だから」 「そうですか・・・・すいません」 蘭花の気遣いにすこしちひろは恐縮する。 「そうそう、あんたのお姉ちゃんに沖縄でまともに一発喰らったのよ〜命の恩人なのに」 「蘭花さん!」 少し痛い所を突かれるちひろは、自分の布団をパタパタする。 「そうですねぇ〜あの時は大変でしたよ」 ちひろの後ろに寝ているミルフィーユもウンウンと頷く。 「ミルフィーユさんまで〜」 「でも、この時代に来てまだ数日ですけど何だか凄い昔のような気がします」 少し改まってミルフィーユがゆっくり話し始める。 「ミルフィーユ・・・・そうね」 「剛君や平山さん、いろいんな人に会いましたね」 「ええ、敵艦隊のど真ん中に放り込まれた時はどうなるかと思ったけど・・・」 「そして、多くの人も死にましたね・・・・」 ちひろが寂しそうに語る。 「やっぱり、私たちはこの時代にいてはいけないんでしょうか?」 「そうよ、私たちはこの後1ヶ月の長期任務に就かなきゃいけなんだから、でもね!」 蘭花がミルフィーユの方に寝返りをうつ。少し悲しい表情ではあるが。 「でも、私たちは負けられないのよミルフィーユ・・・」 「でも、私たちが勝つと負ける人達は死んじゃうんです・・・」 堅牢なる装甲で守られ戦う艦や戦闘機が戦う時代のミルフィーユにとってこの時代の兵器はあまりにも軟であった。 「人の死ぬ戦争はいやね・・・・」 蘭花は、フォルテが過去に口にした言葉をポロリとこぼす。 蘭花自身も自らトリガーを引き自らその光景を目撃した。
>>728 無関係な人にまで迷惑かけるんじゃねーよ
モナーだののまねこだのどうでもいいだろ
むしろ商標登録してなかったお前らが悪いわけで
お前ら同情されたいからこういうことやってるんだろ?
憐れんでやるからさっさと失せろ
これだから他人に迷惑かけることでしか生きられない屑は嫌なんだよ
職人各氏乙です。
734 :
猛虎☆全勝 ◆Aur0rKhDNQ :2005/09/17(土) 18:46:49 ID:98BhofYq
烏丸家2階 昭和20年4月3日午後11:20 しばらくの無言が続いた。 壁掛け時計の時を刻む音が部屋を包んでいる。 「でも、ミルフィーユさん達が来てくれたおかげで私はお姉ちゃんに会う事ができました・・・」 千晶の声が沈黙を破った。 「千晶ちゃん・・・・」 「エンジェル隊が勝ってくれたから私はお姉ちゃんにまた会えたんです、負けちゃったらお姉ちゃんには会えなかったんです」 「じゃあ、撃墜した人達はもぅ・・・・」 「私がお姉ちゃんに会いたいという想いは、死んでいった人達の想いに負けますか?」 「それは・・・・」 ミルフィーユは何も答えられない。軍に入って初めて難しい問題だ。 「ですから終わらせるんですの」 聞きなれた声が枕元の通信機から聞こえる。 「ミ、ミント!?」 普段ボケボケのミルフィーユがどんな答えを出すか楽しみに耳を済ませていた蘭花が布団から飛び上がった。 「もぅ、明日の予定が決まりましたから寝る前にお伝えしようとしましたらお話が盛り上ってらっしゃるようでしたので」 ミントの悠長な口調がクリスタルから流れてくる。 「千晶さんでしたか?初めましてミント・ブラマンシュですわ」 「は、はい初めまして!」 「貴方の想いも、皆さんの想いも皆同じですわ、想い同士がぶつからのも戦争なんですから」 「は、はい」 「ですから終わらせなくてはなりませんの・・・」 ミントが悠長な口調で語る。 「でも、戦争は終わるのでしょうか?」 ちひろも跳ね起きると蘭花のクリスタルを握り締めた。 「終わりますわ、いえ私たちが終わらせるんですの」
735 :
猛虎☆全勝 ◆Aur0rKhDNQ :2005/09/20(火) 03:20:50 ID:/FCQHpyD
米内邸 昭和20年4月4日午前00:00 横須賀からイソイソと自宅に戻った米内はすぐにあの人物を呼び出す事にした。 その男は、多摩の病院より厳重に輸送されてきた。 「君達は下がっていい・・・」 米内は軽く手を差し出すと同行の士官達はすぐに退散する。 「かけたまえ・・・・角松さん」 「ありがとうございます」 角松は無表情で米内に対面して座る。 「君は以前、未来より来たと語りこの日本の土を踏んだ」 「はい、すぐに捕らえられ話を信じてくれる方はおられませんでした」 米内は表情を変えずに頷く。 「そうだ、当時君の話を信じるものは軍部にはおらなんだ・・・だがだ、今なら信じられる」 「どういうことです?あの当時は誰一人も相手にせず、私を多摩の山奥に幽閉した」 角松の表情は少し厳しくなる 「あなたの存在を恐れたのでしょう、しかし・・・今は違う、貴方の協力が必要だ」 「どういう事です?この大日本帝国を守りたいということならお断りします」 角松は米内の目を見つめる。そしてしばらくの沈黙が続いた。 「角松さん、4月1日の沖縄はどうなったでしょうか?」 角松は突然の奇天烈な質問に少し驚いた。しかし、すぐに自分の知識を探す。 「その日、アメリカ軍は沖縄本土を略包囲するような形で無差別に砲撃、爆撃を加えた後に上陸します」 「日本軍の反撃は無に等しく、これが地獄の沖縄戦の始まりだったと私は学びました」 米内は角松の目を見る、自身ある目をしていた。 「そうか、やはり歴史は動き出していたか・・・・・」 米内は静かに口を開く。 「どういう事です?」 「4月1日沖縄には米軍艦艇は確かに終結した。だが、1時間後には敗走している」 「それもたった5機の戦闘機の登場によってだ!」 角松は最初日本軍お得意の虚言だと思っていたが米内の表情は真剣そのものだった。 「そ、そんな事は事実として私は信頼できかねます」 「そういうと思っていたよ、だから会ってもらいたいエンジェル隊にだ」 「エンジェル隊!?」
736 :
猛虎☆全勝 ◆Aur0rKhDNQ :2005/09/23(金) 02:21:13 ID:9bnsNfWm
烏丸家2階 昭和20年4月3日午前00:00 「ミントさんすみません、千晶にこんな時間まで付き合っていただいて」 千晶が聞きつかれて寝てしまった事を知った3人であったがミントの熱弁を見かねてちひろが変わりに礼を言った。 「いえ、わたくし達も明日は遅いですから構いませんわ」 「明日は何処へ行くんですかぁ?」 「わたくし達は角松洋介という人物に会いに行きますわ、ミルフィーユさんと蘭花さんは夜まで待機しておいて下さいまし」 「それって私たちはOFFって事?」 蘭花が寝返りをうちながらクリスタルに話しかける。 「そういう事になりますわ、私たちの処遇もまだはっきりしていませんししばらくは待機ですわね」 ミントは日本軍の対応の遅さに少し不満ぶった声を出す。 「まぁ、お休みなら私はいいけど・・・・カンフーファイターの修理はできるんでしょうね?」 「外装破損箇所はヴァニラさんが何とかするとおっしゃってました、しかしアンカーアームはの復元は難しいですわ」 「ちょっと、アンカーアームはカンフーファイターの18番なんだから!」 蘭花は少しムッとする。 「分かってますわ、しかしこの国の軍事力ではアンカーアームの復元は無理なんですわよ。無論ヴァニラさんに無理をさせられませんし」 「それは、分かってるわよ・・・・でもミサイルもバルカンも切れているの、このままじゃ・・・」 足手まといになると蘭花は思ったが自分のプライドもあるし口にはできなかった。 「バルカン砲の弾丸は同規格の物生産可能だそうですが、素材、錬度、性能も大分落ちますわよ」 「ミサイルに関しては発射台から取り外し、こちらの規格の武装に交換してもらいますから・・しかし命中率は保障できませんわ」 ミントが大まかなカンフーファイター改装プランを淡々と話す。 「そんなぁ・・・・あたしが射撃苦手な事知ってるでしょ・・・」 「普段から射撃訓練をサボるからこういう時困るんですのよ」 ミントの声が心に痛い。
米内邸 昭和20年4月4日午前00:50 「そういうわけですか」 角松は静かに頷いた。 「隊員に会えば信憑性はより深まるであろう」 「しかし、何故私を会わせるのです?同じ未来人であるということだけですか」 角松は率直な疑問をぶつける。 米内は首を横に振った。 「いや、エンジェル隊は君よりも遥か先の未来より来た人間だ。だからこの先の日本を知らな過ぎるんだ、だから説明してやってほしい」 「これからの未来を、自分たちの来た世界までですか?」 「その通りだよ」 「一体何故です!?より鮮明な未来を教える事により作戦行動をとりやすくするためですか?」 角松の口調が少し荒くなるが米内はどっしりと構え一点を見ている。 「この戦争は既に決着がついている。もう幕引きの時期であることを誰もが知っているのだ」 米内はお膳の茶を少し飲むとまた話を続ける。 「意地を張っているのだ日本は、負けるという恥ばかりを考えてな」 「エンジェル隊や角松さんのような未来人が活躍されては日本はより意地を張りまた犠牲を増やすであろう」 「だから、この戦争が終わるまで君にもエンジェル隊にも動かないでもらいたい!」 米内は静かに頭を下げた。 「分かりました、そのエンジェル隊という部隊には会いましょう。ただ条件を付けさせて頂きたい」 少し考えると角松は返答する。 「ほう・・・・その要件とは?」 「今もなお南方のとある島に隠れている私の仲間を救出していただきたいのです!」
帝国ホテル 昭和20年4月4日午前09:00 何時も早めに目を覚ますヴァニラであったが、流石の激務にこの日は2時間も寝坊していた。 「お早うございますヴァニラさん」 ヴァニラが目を覚ました事に気がついたノーマッドが朝の挨拶をする。 「おはよう・・・・」 ノーマッドの身体を起こすと閉ざされていた窓を開ける。 空は今の自分の心のように曇っていた。 息を深く吐くと顔を燐と上げる。 ヴァニラ自身、精神的にも肉体的にも疲労は溜まっていた。 しかし、彼女は強い。表情には微塵にも見せずに制服への着替えを済ませる。 「ヴァニラさん・・・・」 ノーマッドを抱き上げると廊下に出る。 「おはようございますわ、ヴァニラさん」 同時に部屋を出てきたミントが声をかけてきた。 「やはりヴァニラさんもお寝坊してしまいましたか?」 「すみません・・・・」 「いえ、わたくしもお寝坊してしまいましたの、フォルテさんなんてまだ寝てますしね」 苦笑いを浮かべながらヴァニラの顔をじっと見る。 「疲れていますわね?」 「いえ・・・・問題ありません・・・」 「ご無理をなされてはいけませんわよ、待機の時は十分に休んでくださいまし」 13歳のヴァニラをいたわるミント。無理も無い本当の最前線へ彼女を出してしまったのだから。 「そうですよ、カンフーファイターの修理だって任されているんです。皆さんと違って繊細な身体にもしものことがあったら・・・」 「そうですわよ、朝食を食べ終わったらしばらく自室でお休み下さいまし出発の時間には知らせますわ」 ノーマッドを後ろに放りなげてミントは平然と微笑んだ。
739 :
作者・名無し陸戦隊 :2005/09/30(金) 20:29:10 ID:504/puh0
久々に書き込みます名無し陸戦隊です。
改めて読んでいたところ今更ながら気が付いたのですが、
>>694 は自分の名を騙った偽者ですのであしからず。
何で書かれていた時点で気が付かなかったんだろう・・・|||||〇| ̄|_|||||
まず、最初に連載してる小説に水を指す気はないことを書いときますが、 これは勝負にならないでしょ。 とりあえず、紋章機の性能を羅列すると。 ・単独で星間移動ができる=光速以上の速度で航行(MLの冒頭) ・惑星を破壊するキャノンの直撃にも耐えられる防御フィールド(無印GAの最終戦闘) ・巨大宇宙戦艦を一撃で消滅させる兵器(無印〜ELのラスト@ELはクロノブレイクなしで撃破) 少なくても、惑星を消滅させるくらいの破壊力をもった兵器を光速以上の速度で 発射できなければ紋章機を沈めることはできない。 エターナルラバーで(地球の)大気圏内で戦闘があったが、紋章機の性能は 劣化してない。ELでは、クロノブレイクキャノンなしで一つの惑星文明の 全戦力を相手にして勝った。 アメリカが紋章機相手に何時間もつかって話じゃないの?
>>739 名無し陸戦隊殿
お久しぶりです。
わたくしも今気がつきました
>>740殿
アメリカを屈服させていく事が今回のお話ではないんですよ。
最強を誇る紋章機にアメリカ軍もあらゆる策を使って望んでいきます。
そして、連合国を全滅させる事は彼女等にはもうとうありません。
車内 昭和20年4月4日午前11:00 「ふぁ〜ああ・・」 フォルテが大あくびをして身体を一杯に伸ばしている。 「全く、これからどのような人物に会うか知れないのによく呑気にできるもんですよ」 「うるさい、うるさいと・・・」 ノーマッドをヴァニラからとるとフォルテは膝の上で強力にこね始めた。 「ミルフィーユと蘭花はまだちひろの家かい?」 「ええ、今晩に戻ってくるらしいですわ」 角松洋介という人間がどのような人間か考えているミントは生返事に近い形で答える。 『米内さんは何を考えていらしてるのでしょうか?』 そうこうしているうちに車は米内の指定した料亭に着いた。 先に到着していた米内と角松はすでに奥の座敷で座っている。 「ご到着されましたよ」 女将が米内達の座敷にエンジェル隊の到着を知らせる。 「おお・・・そうか、そうか」 米内は立ち上がり、一緒に立とうとした角松を制した。 「君はここにいてくれ、なぁに心配はいらん君を見ていればそう感じる」 そう言い残すと米内は襖を閉めてエンジェル隊を迎えに行った。 『米内さんはエンジェル隊や俺たちを引き止め早期終戦派の動きをよりまそうと考えておられる』 米内が消えてから角松は流れる時間の遅さに気がつく。 『果たして俺に未来人が止められるであろうか・・・』 襲ってくる不安、昨日までの幽閉の身分が嘘のようである。 一方表では米内がエンジェル隊を出迎えていた。
743 :
猛虎☆全勝 ◆Aur0rKhDNQ :2005/10/03(月) 01:18:02 ID:VBwzGC0Y
料亭 昭和20年4月4日午前11:00 「疲れているところすまなかった」 車を降りていると米内が料亭の方から顔を出した。 「エンジェル隊3名ただいま到着しました」 フォルテを横一列にヴァニラ、ミントが整列し敬礼する。 「さぁ、入ってくれ」 人目につくのを避けるかのように米内は料亭の中へ3人を招いた。 奥の座敷へ続く少し長めの廊下、米内は殿を歩きながら未来人の対面を少々楽しみにしていた。 一体どんな反応を見せるのであろうか?やはり角松の時代にもここまでの部隊は存在していないのか? そんな疑問も浮かびながら角松との対面で終戦工作にプラスになるかと不安も襲っていた。 そして角松のいる座敷の襖にたどり着く。 「角松さん待たせたな」 今度は米内が先頭になり襖を開けた。 「さぁ、入ってくれ」 角松は自然と視線を開いたふすまへと送る。 そして驚いた。 入って来たのは若い女性と残りの二人はどう考えても少女である。 「・・・・・!?」 「驚かれるのも無理はありません、トランスバール皇国軍エンジェル隊隊長フォルテ・シュトーレンです」 魅力的であるが少々気が強そうな女性が最初に敬礼し挨拶する。 「初めまして、同じくエンジェル隊ミント・ブラマンシュですわ」 その次はうさぎ?のような耳を生やした一番小さい少女が初々しく敬礼する。 「初めまして・・・・ヴァニラ・Hです・・・」 物静かそうな少女がお気に入りのぬいぐるみを置き無表情で敬礼する。 角松は少々頭が混乱し、状況把握に時間がかかった。
ァ'⌒⌒ノ) ν⌒ \8イ从从〉 ⊂_:#:レ!#:;)Д`#))
745 :
猛虎☆全勝 ◆Aur0rKhDNQ :2005/10/06(木) 01:05:02 ID:ryVZOaWZ
料亭 昭和20年4月4日午前11:05 角松は自分も立ち上がると自己紹介を始める。 「角松洋介だ、よろしく頼む」 ミントは彼が所属部隊を隠している事を悟ったがあえて何も言わない事にした。 「どうかね?未来人同士顔をあわせてみて」 米内は両者の真ん中に陣取り和やかに声をかけた。 「いえ、ここまでお若い方々だったとは思いませんでした」 角松は率直な感想を述べる。 「そうですわね、フォルテさんやわたくしでも角松さんなら妹位、ヴァニラさんでは親子の差ではないでしょうか」 ミントはニコニコと角松に微笑みながら話した。 「トランスバール皇国軍とは君たちのような若年層まで部隊編成されているのかい?」 「いや角松さん、皇国軍の主力艦隊には貴方の歳くらいの軍人も沢山いますよ」 「軍人・・・・私は軍事ではない」 フォルテの軍人という発言に角松が否定を入れる。そして、決意した。 「私は自衛官だ」 米内は無言であるが角松に視線を送った。 「自衛官?何ですかそれは」 フォルテも自衛官という言葉に違和感を覚えた。 「自衛官とは自衛隊の属する者を指す、そして自衛隊とは60年後の日本に存在するわが国をすなわち日本国を守るための機関なんだ」 「それは、エンジェル隊のように日本軍に所属していますの?」 「いや、60年後の日本に日本軍は存在しない。自国の防衛は全て我々自衛隊によって行なわれているんだ」 フォルテとミントは少々驚いた。自国の防衛はトランスバール皇国軍も最重要事項である。しかし、自衛隊は軍隊ではないと角松は言ったのである。
746 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/10/06(木) 07:20:35 ID:aDSVI1rU
>>740 > まず、最初に連載してる小説に水を指す気はないことを書いときますが、
> これは勝負にならないでしょ。
いや、とりあえず紋章機が海面近くで全力飛行すれば衝撃波でアメリカの機動部隊壊滅すると思うんだ。
747 :
猛虎☆全勝 ◆Aur0rKhDNQ :2005/10/07(金) 03:48:22 ID:ENtHDdzm
料亭 昭和20年4月4日午前11:15 「やはり、未来人の君たちでも自衛隊に違和感を覚えるか?」 2人の疑問の表情に角松は微笑した。そして、何時の時代でも人は白黒付けたがるものであると思った。 「そりゃあそうですよ、自国防衛を軍ではなく隊に任せている国があるなんて・・・」 角松はヴァニラが何か言ったと思ったが音源はぬいぐるみから発せられていた。 「すみません、驚かすのは悪いと思い黙っていようと思ったのですが・・・・あ〜私ノーマッドといいます」 「見た目はぬいぐるみですが、中には高性能CPUみたいなものが入っていますわ」 「ほう・・・・おっと済まない、自衛隊の詳しい論議はややこしい問題もある。ここで話すのはやめておこう」 一瞬、ノーマッドに注目した角松であったがすぐに話を本線にもどす。 「そうですわね、角松さんが何故この時代にやってきてしまったのかそれもお聞かせ願いたいですわ」 「そうだな、私たちは米海軍とのハワイ沖合同演習に参加するため横須賀を出航した。しかし、俺たちはある事故に巻き込まれた」 「タイムスリップですね」 「その通り、忘れもしないミッドウェイ付近で低気圧に巻き込まれた。そして我々は1942年6月4日にタイムスリップした」 「そんな・・・私達より3年も前に・・・・」 フォルテは唖然とする。 「そして見た、ミッドウェイ魔の7時23分を、そこで君たちと我々は大きく選択を変えている」 「つまり、戦闘を回避したということですわね」 「そういう事になるな・・・・」 「何故です?同じ日本人を助けなかったのは」 フォルテはエンジェル隊と別の判断をした角松に質問をぶつけてみた。 「俺たちに歴史を変える権利はないからだ」 角松は自身に満ちた口調で即答する。 「その後、俺たちは日本軍の水上機と遭遇し日本軍士官を発見し救助作業移ったが後一歩のところで士官を救えなかったんだ!」 角松はテーブルを強めに叩く。そして目頭が熱くなった。 もし、日本軍士官を救助し共に本土に入れば状況は良かったかもしれないと改めて後悔の念に取り付かれた。 「いえ・・・・もしかすると角松さんにとってもっと苦難が待っていたのかもしえません・・・・」 先ほどまで黙っていたヴァニラが口を開いた。角松には幼いながらにも燐とした答えだった。
748 :
作者・名無し陸戦隊 :2005/10/07(金) 13:15:19 ID:vsS4TGXG
昭和20年 4月某日 千代田総合技術・化学研究所
>>652 の続きです。
門倉技術少佐に案内され二人は奥の部屋へと向かった、
歩くたびに薄暗い廊下に敷かれた床板がギシギシと音を立てた。
「いやぁすみませんね、つい実験に気を取られていまして、
お二人が来る事を忘れていましたよ。」
門倉少佐は取り繕うように笑うが、
鷺崎大尉はげんなりして顔をしているが、彦野中佐は別に気に留めていなかった。
今日に始まったことではないからだ。
彦野中佐は前に何度かここに来ていたが、大抵忘れていたからである。
渡り廊下を進んでいくと、倉庫の様な建物の連なった区間に出る。
ここが実験場だった。今回二人が来た目的の物があるのだ。
「ここです」門倉技術少佐が扉をくぐると、
広い室内にゴチャゴチャと物が散らばり、何人かの研究員が配置についていた。
その空間の真ん中には、細長い筒状の物体が台の上に置かれていた。
墳進機関実験棟と呼ばれているこの建物の中にあるその物体は、発動機であった。
「今までのハー20、130・230はそれぞれドイツの物を参考にした、
軸流式ターボジェットエンジンなのですが、このネー30は普通の軸流式に変化が加えてあります」
「例のハインケル社が提供した資料が元ですな」
ハインケルの事については中佐もよく知っていた。
去年8月、満州にドイツの長距離機が数回に渡り、ソ連領を横断して飛来して来る出来事があった。
むろん日本側には一部を除いて殆ど知らされていない、その為告知を受けていなかった政府等は混乱するが
軍はドイツ側が持ってきた色々な資料と人員の提供に魅力を感じ受け入れたのだった。
秋の終わり頃には、ドイツから到着した潜水艦が機材のサンプルを運んで来たが、
その中に、当時ハインケル社が開発を進めていたハインケル・ヒルトHeS011
の部品が含まれていた。
ハインケル社社長のエルンスト・ハインケルはナチス党の妨害で思うように完成が進まないこのエンジンの開発を
日本で行おうと考えたのだ。
早速日本の軍関係者や、技術関係の親交がある川崎等のメーカーを通じて話を進め、
日本側の了承も取り付けた。
後の問題は運送手段だったが、丁度ヒトラー暗殺未遂事件の影響を受けた反ヒトラー派が
日本へ連絡便と艦隊の派遣を建前に、日本へ亡命する計画を立てていたので、
その内、資料と技師を連絡便に、潜水艦に機材を積み込む事に成功した。
こうして遠路はるばる日本に運び込まれた機材は、陸海軍共同開発の下、研究所で開発を進める事となったのだった。
その時従事した中に彦野中佐もいたのである。
「このエンジンは軸流式と言っても他と少々違いまして、遠心式の機構も取り入れてあるのです。
難しい話は置いときまして、簡潔に言えば燃費や耐久性の面で他の物より大きく向上しているのが特徴です。」
「このエンジンの完成度はどれ位ですか?」鷺崎大尉が質問した。
「もう耐久試験も終わって試作は完成したと言っても良いでしょう
試作品は2・3と完成してます。
ただ量産の方はどうなるか分かりませんが・・・」
門倉技術少佐の表情が曇る
「その点なら心配ない、もう既に石川島や日立等を中心に
熟練工を中心に2000人程の工員と特殊工作機械が確保されているし、
大量生産の為の方法も考えられている。
今後も余計な生産ラインを破棄してこちらに回す様に提案している所だ。」
「そうでしたか、実は搭載予定の機体もこちらの方に来ているのですよ。
フォッケウルフ社のジェット戦闘機を元に作り始めたらしいのですが、
概存の飛行機の部品を流用して作ってあるので生産が容易にできるらしいのです。
もう試作機にエンジンの一つが取り付けられて運ばれているそうですから、明日にも横須賀の方で試験運用に伴されるのではないでしょうか」
彦野中佐も話は聞いていた。だが中佐には準備が急ぎすぎの感が否めない気がしてならなかった。
二人とも応援してます
750 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/10/08(土) 11:58:49 ID:LEdepeOe
同じく応援してます
753 :
作者・名無し陸戦隊 :2005/10/12(水) 23:13:28 ID:k8JWUGM8
昭和20年 4月4日 午前10時 横須賀追浜飛行場 今日も朝からのどかだ。 そう感じながら近藤中尉は、滑走路の外れに置いた座椅子に寄りかかった。 朝食を食べた後、予定のない近藤中尉は、しばらく昼寝を取ろうとここに来たのである。 休めるのなら今の内に休んでおいて損は無い、いつ又敵機が来るのかも知れないのだから・・・ 「しかし本当に珍しく暇だな・・・」 一昨日の偵察機の進入以来、昨日、今日と首都圏を始め本土に敵機が来なかった。 最近連日空襲が続く状況に、こんな事はそうそうありはしない。 司令部でも初めは、何らかの作戦の前触れではないかと警戒していたが 敵の通信傍受等に変化は見られなかったと言う、 その為、今日の朝、万が一に備えつつも搭乗員は今の内に休息を取るようにと言われた訳なのだが・・・ もしかして例の新兵器のせいか? 一昨日飛来した5機のタービンロケット機の噂は、隊内でもまことしやかに囁かれていた。 「わが軍の新兵器らしい」「あれはドイツから提供された機体だ」、「米軍からの捕獲機じゃないか」色々言われているが その間にも機体は格納庫に入れられ整備に入れられた、 他の搭乗員達は早速話しを聞こうとしたが、作業に従事した整備員に緘口令が敷かれていたのか あまり多くを語らなかった。 秘蔵の日本酒一升飲ませて、酔っ払いようやく口を開いた整備士の一人は、 機体には見た事の無い鳥の形の識別マークが描かれていたとか、 米内大将が視察に来たと言った後、最後に、あんな機体はドイツやアメ公でも作れないんじゃないか、と話したのが印象的だった。 まあ害は無いだろうから気にはしていないのだが、偵察機の目標もそれだったらしいし、だとすると新兵器様々だ。 「中尉、ここにいましたか。お一つどうですか?」 そう言いながら列機の廣田飛曹長が蜜柑を持って来た。 「おっすまんな」 近藤は蜜柑を受け取ると一口頬張る、甘い果汁が口の中一杯に広がる。 「うん、うまいなーこの蜜柑」 「主計科からちょっと都合して来たんですよ、勤務が長いと融通が利くものです。」 流石に基地に長い間いるだけの事はある。近藤は時折飛曹長に感心する事があった。 蜜柑を食べながら座椅子に寝そべり、滑走路の方を眺める、 滑走路の真ん中には、何やら人だかりが出来ていた。 「何やってるんだろな?」 「空技廠審査部の連中らしいですよ、敵機の来ない内に飛行機の試験飛行をするとか・・・」 廣田飛曹長が近藤の疑問に答えた。 「ふーん、それは結構な事だ。」 まじまじと滑走路を眺めていると、集まりの中に見知った顔を見つけた。 あいつはまさか・・・近藤は座椅子から立ち上がり、滑走路へと近づく、 「おーい後藤!後藤少尉じゃないか!!」 後藤と呼ばれた搭乗員は、近藤の方へ顔を向けた。
754 :
作者・名無し陸戦隊 :2005/10/13(木) 21:35:00 ID:zbnH1QLZ
昭和20年 4月4日 午前10時30分 横須賀追浜飛行場 「やはり後藤だったか、お前サイパンにいたんじゃないのか? サイパンが陥落した時には、お前てっきり死んだものだと思っていたぞ」 「いや・・・実は米軍が来る直前にマラリアに罹って本土に送還されて来たのです。 本当に運が良かったです。」 後藤少尉は少々気まずそうに頭に手をやった。 「そうだったか・・・まあお前が生きてて何よりだ、それで今は横空にいるのか?」 「はい、審査部で色々とやらしてもらっていますよ。今日の試験飛行も自分が担当するんですよ」 後藤少尉の傍らには見た事のない飛行機が駐機していた。 葉巻の様な機体に後ろに沿った主翼、注目すべきは左右に1つずつエンジンが付いているが プロペラが付いて無い。 ペラが無い、TR(タービンロケットの略)機か? 別に専門の知識がある訳でもないが、近藤中尉にもジェット機だと言う事は、ある程度理解出来た。 しかし・・・何だ、あの武装は? 機首からは煙突のような長い砲身が飛び出ている。 「おい後藤、この機体の武装は何なんだ?戦車とでも戦うのか?」 近藤の疑問に後藤はあっさり答える。 「ああそれは、ラインメタル社製50ミリ機関砲ですよ。元は戦車砲だったらしいのですけどね、 この機体メッサーシュミットMe262と言いましてね、特にこの形式は対重爆戦闘用でして、高い機動性を生かして優位な位置に移動して 敵重爆の防御火器の射程外からこの50ミリ砲でアウトレンジ攻撃を行うんですよ。」 近藤は怪訝な顔つきで機体を見直した。 果たして、そううまくいくのだろうか?と思う。でも待てよ 「おい、いつの間にこんな機体作ってたんだ?わが国のTR機なんて 今まで見た事も聞いたことも無いぞ」 「そりゃそうですよ、この機体はドイツ製ですから」そこまで言うと周りに聞こえないように近藤に耳打ちする。 「ドイツから船で運ばれてきたんですよ、それもごく最近に、中尉が知らないのは無理ありません」 それで近藤も納得した。だが一昨日見たあの機体と目の前のドイツの戦闘機を比べると大幅に見劣りする。 やっぱり整備員の言うとおり、あの機体は知らない所から来たのか・・・・・ 一方で近藤中尉の中で、紋章機がこの世のものならざる物である気が、以前にも増してきたのだった。
755 :
ブロスポ関西 ◆.YvHyJt2PM :2005/10/17(月) 20:31:09 ID:HJLXr106
料亭 昭和20年4月4日午前12:00 それぞれの紹介終わった所でミント達は昨日説明会や御前会議で使ったVTRを角松に見せた。 再編集により時間は短くなったものの角松にとっても見ごたえある内容であった。 「いかがでしたか?」 「ついこないだ起こった同時多発テロの映像がこんな後世にも残っているとは思わなかった。そしてその後を世界を見れたのも光栄だ、しかし・・・」 角松は知った。そして、それを伝えようとエンジェル隊のほうに顔を向ける。 「君達の持ってきたこのVTRの未来は俺の知る未来ではない」 「どういう事ですの?」 ミントは唖然とした表情で角松に聞きなおす。角松から近代の様子を聞こうと思っていただけに驚きは人一倍だった。 「俺たちのいた時代にはコレほどまでに高度な2足歩行兵器は実在していない。そして世界の軍でも開発は熱心ではないんだ」 「そうですか、では角松さんの未来とわたくし達の未来は違う事になりますわね」 「そういう事になる。俺たちがもっとも恐れ今まで表に出ることさえも抑えていた事は全て無駄になった!」 角松が後悔を口にする。みらい乗組員を置き去り、単身日本に乗り込んでやっとここまできた。その中でのエンジェル隊の加入だけにショックは大きい。 「気に入らないね角松さん、それじゃあたし達の守った命が歴史のためには良くなかったって言うのかい?」 「フォルテさん!」 ミントがフォルテを制するもフォルテは続けた。 「あたし達だって必死だったさ、でもねエンジェル隊は目の前で消えていく命をお題目を立てて見過ごす事もできないんでね」
756 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/10/17(月) 21:07:38 ID:sAsukDm8
えっHN違うけど猛虎☆全勝さん?゜Д゜;
757 :
猛虎☆全勝 ◆Aur0rKhDNQ :
2005/10/18(火) 00:10:53 ID:WjoO2kmA >>755 すみません私です。
料亭 昭和20年4月4日午前12:10
「だが、それで歴史を変えてしまえば更なる悲劇起こりえるかもしれないんだ!」
角松も激しく反論する。
「それじゃ、目の前の悲劇がよくて新たに起きる悲劇がダメだって言う理由が何処にあるんだい?」
「!」
角松は驚いた。自信あるフォルテの目が未来人には見えなかった。
「では、俺も聞くがそれほどの自信をもってなぜこの過去で戦えるんだ?未来が変われば君たちの帰る場所も消えてしまうのではないか」
角松の質問にフォルテはにやりと笑い、ポケットから写真を取り出した。
「誰だ?この少女は」
「チャイナ服の方がエンジェル隊蘭花・フランボワーズ、花つけた方がミルフィーユ・桜葉だ」
「この二人がどうだと言うんだ?」
「ミルフィーユの方があたしらの秘密兵器さ」
角松はもう一度写真を目にやったがエースと言う風格も軍事の目でもない普通の少女に見えた。
米内もこの前同じような事を言われて疑問が残っている。
「ミルフィーユはね〜幸運を武器にこのエンジェル隊に入ったんだ」
自信満々に角松に言い放ったフォルテであったが、角松は唖然としていた。
『俺の記憶が正しければ幸運だけで自衛隊、軍に入隊しかも特殊部隊に入った奴など聞いたこと無いぞ』
角松は本当にここが1945年なのか不安になってきた。